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153回国会参議院2001/11/08

国土交通委員会 第4号

発言数
186
登壇者
27
会派数
8
開催日
2001/11/08

会議録

北澤俊美民主党・新緑風会

○委員長(北澤俊美君) ただいまから国土交通委員会を開会をいたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。  国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官兼行政改革推進事務局長西村正紀君、厚生労働省労働基準局労災補償部長佐田通明君、国土交通省総合政策局長岩村敬君、国土交通省道路局長大石久和君、国土交通省住宅局長三沢真君、国土交通省鉄道局長石川裕己君、国土交通省自動車交通局長洞駿君、国土交通省航空局長深谷憲一君、国土交通省政策統括官丸山博君及び海上保安庁長官縄野克彦君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

北澤俊美民主党・新緑風会

○委員長(北澤俊美君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。     ─────────────

北澤俊美民主党・新緑風会

○委員長(北澤俊美君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に日本道路公団理事奥山裕司君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

北澤俊美民主党・新緑風会

○委員長(北澤俊美君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。     ─────────────

北澤俊美民主党・新緑風会

○委員長(北澤俊美君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

荒井正吾自由民主党・保守党

○荒井正吾君 自由民主党の荒井正吾でございます。よろしくお願いいたします。  おくれまして申しわけございません。初めての質問でございます。よろしくお願いいたします。  また、きょうは質疑が行われますので、最初でございますので、国土交通省の基本的な役割あるいは使命、あるいはこれからの方向性について基本的な質問をさせていただきたいと思います。  まず最初でございますが、国土交通省はパンフレットをつくっておられまして、その中で、使命として、人々の生き生きとした暮らし等々を支えるハード、ソフトの基盤を形成することというふうに書いておられます。一方、キャッチフレーズとして、「人が動く、国土が躍動する。」というようなキャッチフレーズもございます。また、シンボルマークもつくっておられますが、国土交通省は大きな役割を果たす、しかも最近統合された官庁でございますので、使命を職員にどのように伝え、また外の人にどのように共感を呼ぶかということが大変重要であろうかと考えております。  そこで、まず、政府参考人の方に国土交通省のこのマークとか使命というようなものをぜひ紹介していただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。

岩村敬国土交通省総合政策局長

○政府参考人(岩村敬君) 国土交通省のシンボルマーク、そしてキャッチフレーズ等についてのお尋ねがございました。  シンボルマークでございますが、本年一月に運輸、建設両省、そして国土庁、北海道開発庁の四省庁が統合いたしまして国土交通省が発足するということで新しいシンボルマークをつくろうということを決めたわけでございます。旧来、それぞれの省庁、シンボルマークを持っておりましたが、新しく出るということで全く新規につくろうということで、本年の三月に全職員を対象に投票を行いまして、職員の約三分の一に当たります二万五千人が賛成したものをシンボルマークとして決めたわけでございます。シンボルマークは国土の上で人々が弾んでいる、躍動感をあらわすということで心の文字をデザイン化したわけでございまして、四省庁の出身の職員が心を一つにして国土交通省が未来に向かって躍動する姿、これを示したわけでございます。  また、キャッチフレーズについては、これも全職員から募集いたしまして、「人が動く、国土が躍動する。」というキャッチフレーズを決定いたしたわけでございます。これは、人々のエネルギーが集まって次の時代に向かっていくというイメージ、そしてそのエネルギーを一つに束ねて国土全体の大きな動きとして力強く前進するという、そういったことをキャッチフレーズに我が省、四省庁統合して乗り出すということをあらわしたわけでございます。  国土交通省、このシンボルマーク、キャッチフレーズの趣旨を踏まえまして、発足前の四省庁の垣根を越える、それだけではなくて他省庁との垣根も越えた施策の融合化、そしてハード、ソフト一体となった施策の推進に取り組んでいるところでございます。今後とも、積極的な行政運営に心して当たっていきたいというふうに思っているところでございます。

荒井正吾自由民主党・保守党

○荒井正吾君 ありがとうございました。  印象でございますけれども、先般、この委員会で触れられました海上保安庁の「愛します 守ります 日本の海」という意思をあらわした言葉とちょっと比較しますと、「人が動く、国土が躍動する。」という情景的な言葉のような印象を受けるわけでございますが、職員に対するメッセージあるいは共感を呼ぶメッセージとして、その使命とさらに業務の方針と一体化になるようにぜひ希望させていただきたいと思います。  扇国土交通大臣にお聞きしたいんでございますが、扇大臣は、建設大臣、運輸大臣また国土交通大臣として統合される過程でお役目を果たされ、またその指導力を発揮されてきたわけでございますが、その中で、国土のグランドデザインを描こうという省の目指す方向を示されてきたように思います。また、最近は内閣がかわった後も景気対策、構造改革という内閣の使命に向かって国土交通省を引っ張っていただいておるわけでございますが、国土交通省の基本的使命とこれからの役割について、大臣としてどのような所感をお持ちであるかをお聞きさせていただきたいと思います。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 前海上保安庁長官で、大変国土の保安のために御協力いだいた荒井先生が国会の場で立場を変えてこうして質問してくださるということで、私は、今までの御経験を生かして、もしも海上保安庁長官当時なし得なかったこと、また日本国土、国民にとってこうしなければならないという新たな御意見をところを変えて御論議できるのを期待しております。  私は、そういう意味で海上保安庁を所管いたします国土交通省、今おっしゃいましたように、この国土交通省の使命たるもの、しかも四省庁統合と、先ほど局長が言いましたように、また今、荒井先生のお話のように、四省庁統合してただ数を減らせばいいということではなくて、お互いの持ち味を生かしながらなおかつ心を一つにするという、この四省庁統合の意義というものをいかに発揮できるか、また四省庁統合したことによって国民にどれだけの便宜を図り得るかと。そして、今までは役所が離れておりましたけれども、それぞれの仕事を一つにして、そして一緒になったことによってあらゆるものがコストダウンができて、より国民に近いものができるか。  そういうための国土交通省が、四省庁統合の難しさと、またそれを乗り越えて国民とこの国土のために行革というものを実行していくというそのあらわれが国土交通省であるという基本的認識を持って、私は四省庁統合の準備を昨年来してきたところでございますけれども、少なくとも、その中で国土交通省の一月六日からの発足に向けてという対策で、多くの皆さん方からパブリックインボルブメントの手続において寄せられました、国民各層から御意見をいただきました。これは一万一千百十四件の多くの皆さんから御意見をいただきまして、その御意見を踏まえて今、省の使命をおっしゃいましたように、生き生きとした暮らしとこれを支える活力ある経済社会、そして日々の安全、また美しく良好な環境と多様性のある地域を実現するためのハードとソフトの基本的なものを形成するという、これを多くの皆さんの、今申しました一万件を超える御意見の中から私どもはつくってきて、またそれを実行するための手順を整えてきたというのが今日までの国土交通省発足以来の大きな仕事でございました。  おかげさまで国民の皆さんにも御理解いただくようになりましたし、国土交通省という名前も、国会見学をしてくださる若い学生さんにも、高学年の小学生の皆さんにも国土交通省と言っていただけるので、私はそういう意味では大変国土交通省という四省庁統合の名前もあるいは御理解も進んできたのではないかと。  今、努力中ではございますけれども、そういう面においては国民の皆さんの生活に密着しております私どもの役所というものをぜひ御理解をいただいて、まさに国民生活の質の向上、そしてこれを支える経済、安全、そして環境、地域の基盤をバランスをとりながら形成していくという省であらなければならないということを私は心に秘して、そして職員一同、またここにおります副大臣、政務官も一つになって、新しい四省庁統合の国土交通省の使命というものをシンボルマークとともに進めていくということに努力しているところでございます。

荒井正吾自由民主党・保守党

○荒井正吾君 ありがとうございました。  国土交通省は統合官庁でいろいろ出発の問題もあろうかと思いますが、一方、大変期待も大きい官庁でございますので、ぜひ引き続き指導力を発揮していただきたいと思いますが、国土交通省が今期待されている一つの面は、経済再生についてのより大きな役割を果たしていただきたいというようなことだと思います。  大きな公共事業を、官庁として公共事業を実施するというのは景気に対してそれなりの大きな意味があったわけでございますが、一方、ばらまきはだめだ、使い方に工夫をしろというような世論もございますし、またデフレ対策にどのように対処するのかと。デフレの中では外国からの輸入品がデフレを起こす面がありますが、土地というのは輸入できないわけでございますので、地価が下がるというのは、これは輸入品じゃないけれども、資産デフレにどのように対応するのかというのも国土交通省の一つの大きな任務であろうかと思います。  また、供給サイドだけじゃなしに需要の方に働きかけをして需要を喚起したらどうかというようなアイデアもございますが、住宅あるいは旅行あるいは自動車と、大きな消費財を所管といいますか、関連されておりますのが国土交通省でございますので、供給の働きかけが従来官庁の中心的な手法でございましたですけれども、需要へどのように働きかけるのか、あるいは景気対策をどのように遂行されるのか。経済活性化に向けての国土交通省の考え方をぜひ述べていただきたいと思うわけでございますが、木村政務官でよろしゅうございますでしょうか。

木村仁自由民主党・保守党国土交通大臣政務官

○大臣政務官(木村仁君) 御承知のように、累次の景気対策におきまして公共事業が中心的な役割を果たし、景気回復あるいは少なくとも景気の下支えを果たしてきたということは事実でございます。  御指摘のように、そのために大変国債残高が膨大化したというようなことがあって、現在は構造改革なくして景気回復なしというような信念のもとに、不良債権の処理あるいは資産デフレ対策などに積極的に取り組みながら、経済再生のための構造改革を推進するということが一つの大きな方針になっているわけでございます。  国土交通省といたしましても、厳しい環境の中で限られた予算を効率的、効果的に執行するということが第一義的であるということから、今後の経済財政運営及び経済社会の構造改革に関する基本方針、いわゆる骨太の方針で掲げられました重点七分野への施策の重点化を図り、推進してまいるというスタンスでございます。  その際、民間消費、投資を誘発するということが非常に重要であるということは御指摘のとおりでございますので、沿道開発を促進するための都市計画道路の重点的な整備でありますとか、あるいは、具体的な例でありますが、中央合同庁舎第七号館あるいは国際海上コンテナターミナル等の整備にPFI方式を導入する、あるいは土地税制の見直しなどを図り積極的な経済活性化への施策を展開いたしたいと考えております。このほか、新市場、新産業の育成、規制改革等によりまして民間活動の活性化、新規雇用の創出等を図るため、低公害車の普及促進、中古住宅市場の拡大など、積極的に推進してまいる所存でございます。  以上でよろしゅうございますでしょうか。

荒井正吾自由民主党・保守党

○荒井正吾君 ありがとうございました。  景気がまだ回復しない中で、ぜひ国土交通省のいろんな能力、資源を利用してお役目を果たしていただきたいと思うわけでございますが、国土交通省の持っている支出の中で、公共投資、景気刺激に幾ばくか寄与すると思われますのが庁舎の建てかえでありますとか、あるいは艦艇、施設の整備というような面があろうかと思います。  先日、この委員会でも、海上保安庁法が改正になりまして、老朽巡視船を整備したらどうかという意見も出たわけでございますが、補正その他、この際、老朽巡視船を代替したり高速化したり、あるいは高性能化するという一つの機会でもあろうかと思いますが、海上保安庁の巡視船の代替についてどのようなお考えでございましょうか。大臣、お願いいたします。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 先ほど、冒頭に申しましたように、私は荒井先生の頭の中には一昨年の不審船のあの事件がいまだによぎっていらっしゃるのではないかと思っておりますし、国民の一人としてもあの不審船問題のときに、我々の領海に入ったものを、また日本の船に偽装をしたものをなぜ取り逃がすんだろうという一種の、国民として大変歯がゆい思いをした皆さん方のお気持ちを考えるときに、何としても私たちはそれに対応できる対策をとらなければならないとあのときにもつくづく感じましたし、今、荒井先生の胸中はそういうお気持ちでいっぱいだろうと思うんです。  特に、海上保安庁として、少なくとも巡視船艇、海上におきます警備あるいは救援、航行の安全性の多様な業務に対応しておりますけれども、近年の業務ニーズとして、今、先生がおっしゃいました不審船事件の対応を見てもわかりますように、領域が広がっております。御存じのとおり、密輸問題しかり、また今回のアメリカの同時多発テロを考えましても、テロ対策あるいは密漁への対応と海上保安庁の幅が大変広がっております。にもかかわりませず、船の老朽化というのが先生が今おっしゃったとおりでございます。  船をつくって二十年たって、そして老朽化している。二十年から二十五年を超えるものを一応船の寿命としては老朽化、老朽船と、こう言わざるを得ないんです、船によっても違いますけれども。この老朽船が大型、中型巡視船を中心に全巡視船艇の約四割を占めるに至っております。全船籍が三百五十六でございますから、そういう意味ではその三〇%を超えるものが老朽船に入るということで、不審船があっても向こうのスピードの方がはるかに速いということでは何のために物を持っているかわかりませんので、その活用のためには国土交通省も挙げて速力を上げる船を何とかしたいというのが一昨年来の対応でございまして、これらの中には速力が十五から十七ノットと大変二十年たちますと遅くなっておりますので、まして夜間の監視能力が不十分であったということも大きな原因でございましたので、老朽船に対しまして、大型、中型の巡視船の代替を何としても優先しようということでいたしました。  そのためには、速力そして夜間監視能力、武器の性能等の機能を向上させて、全体的な業務対応能力を底上げとなるようにということで頑張ってまいりまして、代替整備を計画的に進め、必要な予算を確保しているところでございますけれども、それとても、まだやっと四十ノットというのは、私も、こういうところで四十ノットと言うと向こうはまた四十ノット以上のものをつくるというので、何ノットというのは本当は言わない方がいいんじゃないかなと思うんですけれども、これは予算の関係上表に出さざるを得ませんので、現在はやっと四十ノットというものが三隻できたということでございます。  今おっしゃいましたように、来年度予算に対しましても、今回のテロ事件で海上保安庁の重要性というものが大変範囲が広がっていますので、重ねて来年度予算に対しても委員の皆さん方の御協力を得て、それ相応の国力に合った対応能力を課した老朽船の代替と新船の予算というものに取り組んでまいりたいと思いますので、御支援方をよろしくお願い申し上げたいと存じます。

荒井正吾自由民主党・保守党

○荒井正吾君 ありがとうございました。  この際のテロの活動資金なんかの大きな資金源が、国際的な麻薬取引でありますとか、いろんな表に出ない取引で収益を上げているという面もございます。それが日本が舞台になってそういう収益が上げられることのないように、ぜひ日本の近辺また外国との連携を強化していただきたいというふうにお願いするものでございます。  先ほど、国土交通省の役割の中で、暮らしを支えるソフト、ハードの基盤整備という大変長期的なビジョンに基づいた役割を果たしておられるという話がございますが、一方、現下の大きな問題、経済の活性化という問題がございます。公共事業の支える役割という面と、それと景気に対する連動をどのように考えて公共事業の支出をするのかという面があろうかと思います。公共事業が経済を刺激するという説明が十分我々知っているところじゃないように思うわけでございます。  公共事業とマクロ経済との関係、あるいはこれから公共事業を景気刺激にどのように使っていけばいいのかというようなことについて、公共事業と国民経済との関連性、あるいは今までの需要追随型でやりますと、需要が伸びているときに、景気が活性化されているときにむしろ投資をするというようなことになりがちですから、需要追随型じゃないように、一つの大きな長期的な計画に基づいて、その支出のタイミングは景気の様子を見ながら支出するというような公共事業に少し、転換されているかもしれませんが、工夫を凝らすといったようなこともあるんじゃないかというふうに思うわけでございますが、今の現下の中での公共事業の役割、あるいは国民経済の刺激についてのお考えを伺いたいと思います。

木村仁自由民主党・保守党国土交通大臣政務官

○大臣政務官(木村仁君) 御指摘のように、公共事業が景気対策として極めて有効な手段であるということは累次の景気対策で既に証明されているところであると存じます。もちろん公共事業の最終的な目的は社会資本の整備ということでありまして、それが国民生活をより豊かにし、かつ経済社会の発展を支えて国民の安全、安心を確保するという最終的な効果があることは当然でございますけれども、最近の経験にかんがみ、またマクロ経済の理論からも、いわゆる短期的な需要を創出するというフロー効果、そういうものが実証されて、これと最終的なストック効果というものが論じられていることは御指摘のとおりでございます。  まず、フロー効果について申し上げますと、平成十年に短期日本経済マクロ計量モデルというものが公表されておりますが、それらによりますと、例えば公共事業による公共投資と所得減税というものを比較してみますと、その乗数効果において、公共事業が一・三一に対して所得減税が〇・四三ということで、公共投資が極めて有効であるということが理論的にも実証されております。また、例えば公共投資と社会保障のいわゆる生産誘発係数というものを比較してみますと、公共投資が一・九六、これに対して社会保障は一・五五ということになっておりますから、これも公共投資がいわゆる国民経済に対するフローの効果として極めて大きな役割を果たしているということが証明されているわけでございます。  そのように、公共投資は経済に対する即効性、あるいは他部門への波及の広さなどという観点からすぐれた経済効果を有しておりまして、近年の民需の落ち込みによる景気低迷の中で、少なくとも景気の下支え効果としての大きな効果を果たしてきたものと考えております。  また、ストック効果の面におきましても、国土全体の基礎あるいは社会生活や経済発展の基盤を形成することによりまして国民生活の質を向上させ、また経済活動の刺激に大きく貢献してきたと考えております。  このような公共事業の基本的な特性というものも今後とも十分に活用しながら、国土交通省といたしましてはより効果的かつ効率的な公共事業の執行ということに腐心してまいりたいと、このように考えております。

荒井正吾自由民主党・保守党

○荒井正吾君 今、木村政務官がおっしゃいましたように、公共事業にはフローの効果とストックの効果、従来ストックの効果、この使命の言葉にもあらわれていますように、ソフト、ハードの基盤ということに勢力をつぎ込むということを使命にされてきたわけでございますが、大変大きな政府の支出を占める中で、そのフローの効果をどのように発揮するかという面についてやはり期待が集まっているように思うわけでございます。  特に、今触れられました減税と政府の直接投資の効果というものをよくはからないと、減税はやはり一般的に体力を回復いたしますけれども、今の景気に即した体力回復になるのか、単なる貯蓄に回るんじゃないかというようなこともございますし、直接投資の場合は必要なところへ薬が行くという面もございますので、その直接投資をこの今の経済状況に効果的に使っていただくように、それはマクロの経済との連関のほかに、ミクロ的にどこにどのように使ったらいいかというような使い場所にも工夫が要るように思うわけでございます。  基盤といいますと、大変長期的に基盤整備が必要ですので、言ってみれば百年一日のように物をつくる。社会資本が整備されてくると、もういいんじゃないかというような一般的な見方が出る遠因にもなろうかと思いますが、今の社会の状況に役に立つような使い方というふうなこともまた説明をしていただきたいというふうに思うわけでございます。  また一方、国土交通省では、公共事業を使うあるいは受け皿でございます建設業を抱えておられるわけでございますが、建設業は一方、今、不良債権の借り手というような、あるいはレッテルといいますか、そういう風評もございます。また、失業者を今まで受け入れたのに今度はリストラによって吐き出している。景気に対して建設業への期待が何となく色あせてきているというような感じもするわけでございますが、今の建設業における不良債権の実態と、それに対してどのように対処されようとしているのか。  また、あわせて、今までの失業者の受け皿と言われていたような部門でもあったかと思いますが、失業者の実態と、これから景気に対して今雇用が、失業率が高まる中での国土交通省が建設業の役割についてどのようなふうに考えておられるのかを政府参考人からお聞きしたいと思います。

岩村敬国土交通省総合政策局長

○政府参考人(岩村敬君) 二点あったかと思います。  最初の不良債権の問題でございますが、大手銀行十六行のいわゆるリスク管理債権、不良債権でございますが、建設業に対するものは一・七兆円でございます。委員よく御承知のように、全体では十六兆五千億あるわけでございまして、約一〇%が建設業関係の不良債権というふうに言われるかと思います。よく言われる、建設、不動産、流通三部門が不良債権が集まっているといいますが、不動産関係で三三%、そして流通関係で一四・二%ということで、そういう中で建設業一〇%という状況になっているわけでございます。  そういうことで、この不良債権の問題、非常に大きな問題でございまして、本年四月六日に決定しました緊急経済対策の中でも、我が国経済の再生のためには不良債権の処理を加速し、金融の再生を図るとともに、企業の過剰債務の問題を解決し、産業の再生を進めることが重要であるというふうにされております。特に、建設産業に関しては再編の促進を図るということがうたわれたわけでございます。  今後、金融機関、不良債権の処理を進めていくわけでございますが、その際、融資先企業が選別されるということの可能性がございます。こういう中で、建設業は不採算部門の切り捨て等のリストラをする、いわゆる単独での再建、さらには営業譲渡、持ち株会社等さまざまな形での連携が進められていくというふうに思うわけでございます。  そういう中で、国土交通省としては建設産業の再編の促進に関する検討委員会というのを開いておりました。そして、十月の五日に中間取りまとめをいただいているわけでございますが、その中では、大規模工事等につきまして履行保証割合、現在、国の発注するもの一〇%が保証を求めておるわけですが、これを三〇%に引き上げるということとか、特定ジョイントベンチャーにおきます履行保証の導入等が盛り込まれております。  今後、昨年成立させていただいた入札契約適正化法の的確な運用による不良不適格業者の排除の徹底、これとあわせて今申し上げたような施策を具体化していって、建設産業の再編の促進に向けた環境の整備をしたいというふうに思っているところでございます。  それから、二点目のお尋ねの失業者の関係でございますが、まず実態でございますが、総務省がやっております労働力調査、これによりますと、建設業の就業者数は、バブル崩壊後に建設投資が伸び悩んだわけでございますが、逆に就業者数、全体の就業者の中に占める建設業就業者の割合、ともに一貫して増加してきたわけでございます。平成九年まで増加しております。その後、若干下がってきているわけでございます。  そういう中で、平成二年から九年までの就業者総数の増加数、三百八万人あったわけでございますが、その中で建設業が九十七万人ということで三割を占めているということでございます。全就業者数に占める建設業の就業者は約一割でございますから、伸び率の方でいえば三割ということで、非常に、委員御指摘のように、一つの受け皿になっていたんではないかというふうに思います。  ところが、十年以降、建設市場が縮小に伴いまして就業者は今減少傾向にございます。直近の十三年九月の調査によりますと六百四十八万人でございます。前年の同月に比べて二十九万人減ったわけでございます。十カ月連続して建設業の就業者数は減っているところでございます。  もう一つ別の視点から、建設業で失業がどのぐらい出るんだということ、これもまた特別な調査がございまして、総務省の労働力特別調査というのがございますが、これは余り過去にさかのぼれないんですが、平成十三年の八月の調査、ことしの八月の調査によると、完全失業者が御承知のように三百三十六万人でございますが、建設業からの失業者は二十五万人という数字が出ています。一年前までしかさかのぼれないんですが、一年前の調査に比べると建設業の失業者は二万人減っているということで、余り失業者がふえたという状況には、建設業からの失業者というのがふえたという数字は出ていない様子にございます。  それから、将来これどうなっていくんだということですが、建設経済研究所の予測によるんですが、来年度の建設投資、いよいよ十六年ぶりに名目で六十兆円を下回るという、そういう予測を立てておるわけでございまして、これで平成十三年、今年から今後三年間で六十二万人の建設業就業者数の減少が見込まれるんではないかというふうに思っております。また、建設業就業者、御承知のように、高齢化が進んでおります。また、特殊な技術とか技能を持った就業者の占める割合が高いということで一般に他産業への転職が非常に難しい職種というふうに言われておりまして、今申し上げたように六十二万人の就業者が減少する、すなわちその方々が失業してしまうという可能性が高いというふうに考えているわけでございます。  それから、これもまた地域的な問題もございまして、地域経済に占める公共投資のシェアが高いそういう地域、建設業以外の雇用機会が少ない地域にとってはこの影響は大都市に比べて大きなものになるということを懸念いたしております。  こんな状況でございますので、建設業の就業者の雇用の確保、さらには円滑な労働を図るために厚生労働省と連携しながら建設業のセーフティーネットの構築に今努めているところでございます。  具体的には、厚生労働省、そして業界団体と一緒になって建設業雇用問題協議会というのを開催しておりまして、公的部門における雇用の創出であるとか新分野、新市場における雇用の確保、さらには雇用の創出ということを内容とする当面の建設業雇用対策というものも九月に取りまとめて対応に乗り出しているところでございます。  そういうことではございますが、景気、現在後退を続けているということで、これまで、委員御指摘のとおり、景気の下支えの役をしていたわけですが、公共投資の方も来年度は当初予算で一割の削減というようなことも方向が出ておるわけでございまして、今後ますます建設業をめぐる環境は厳しくなっていくものというふうに思います。  そういう中で、先ほど大臣からの御答弁にもありましたように、雇用創出の効果の高い施策の重点実施であるとかPFI、民間の力を利用するこういった事業、そういったものによって事業量の確保を図るなど雇用対策には万全を尽くしていきたいというふうに思っているところでございます。

荒井正吾自由民主党・保守党

○荒井正吾君 ありがとうございます。  建設業は本来請負でございますので、そんなに大きな在庫といいますか、投資を抱えて不良債権が発生するような種類じゃないように思うわけでございますが、たまたま抱えた土地が不良債権化の裏地になっているというような事情もあろうかと思いますが、ぜひ不良債権をうまく処理して元気な建設業になるように努めていただきたいと思うわけでございます。  また一方、国土交通省は大きな公共事業の支出官庁であるとともに大きな雇用を請け負う、官庁自身が請け負っておられるわけじゃないんでございますけれども、例えばタクシーなんか、リストラに遭った人がタクシーの運転手になられているような事情が身近にありますし、また建設業でも、変な話でございますけれども、暇だから選挙の手伝いでも行けと言われたとかいう話もあるようにも聞きますけれども、要は、失業の受け皿として、あるいは雇用の受け皿としての国土交通省の所管というものに大きな威力を発揮していただきたいというふうに思うわけでございます。  それが、旧来の産業だけじゃなしに、今までの事業を伸ばすような形で、例えば地方で道路の整備をして土を動かしておられた方が近くの森林の間伐でございますとか森林の整備あるいは公園の整備、あるいは場合によっては遺跡の発掘などのような、従来なかなかできなかった分野に人を活用するというような、類似のところあるいは多目的に人を活用するというような発想もあろうかと思いますが、どちらかというと単純労働の方にだんだん人が流れる傾向があるわけでございますが、ぜひそのような面で、人を生かすという面についても国土交通省に大きな役割があろうかと思います。人が動くというキャッチフレーズを、こじつけになるかもしれませんが、いいように人が動いて雇用されるように、雇用のセーフティーネットとしての大きな役割を果たしていただくように希望するものでございます。  一方、地方に行きますと、公共事業と並ぶ大きな地域の産業は観光であるわけでございます。沖縄でありますとか北海道、あるいは地方で観光が落ち込んで地方の経済が寂れた、寂れつつあるという話も聞くわけでございます。国土交通省は、人が動くという面で観光という面もあろうかと思います。観光の方はいろんな大きな役割を果たしているということが余り明示的に出てこない面もございます。あるいは、どのように観光を通じて地域経済を活性化するか、国民経済に役立てるかということについての知恵が要る分野でもあろうかと思います。  日本人は、一斉労働、一斉休暇というふうに一斉に休むものですから、観光産業として土日が随分込んで、平日ががらんがらんしていると。観光産業の提供者側にとってもなかなか日本人の生活パターンというのは難しい面もあろうかと思うわけでございますが、ライフスタイルを変えるという、より難しい面もあろうかと思いますが、国土交通省におかれての観光の役割と、あるいは国民経済、地域経済において観光の役割をどのように見ておられるのか、それに対して振興の方策あるいは考え方をどのように考えておられるのか、またいろんな施策の工夫についてどのようなお考えがあるのかについて泉副大臣にお聞きしたいと思います。

泉信也自由民主党・保守党国土交通副大臣

○副大臣(泉信也君) 観光は、日常性の解放ということから、これからの二十一世紀にとって大変重要な役割を果たすというふうに考えております。先日の世界観光大臣会議におきましても、世界が平和であるということが大切であると同時に、これからの観光産業が世界的にも大変重要な位置を占めるということを確認させていただいたわけであります。  観光の問題については、今日まで国土交通省、いろんな取り組みをしてまいりましたが、具体的に一つだけ、産業連関表を用いました平成十二年の分析でございますが、観光に関する直接消費によりもたらされます生産効果は約二十二兆円、雇用効果は約二百万人と推計をされておりますし、二次的な経済波及効果は五十四兆円と四百二十万人というふうに推計されておるわけであります。これだけでも大変大きな経済効果あるいは雇用効果があるということを証明しておるのではないかと思います。  そこで、地域の観光振興につきましては、国土交通省としては町づくりそのものから根本的に取り組んでいけるような立場に立っておるわけでございますので、そうした町づくりをしながら観光の振興を図っていくということに取り組んでおります。  また、外人観光客を迎え入れるということから、新ウェルカムプランという、訪日される外国人数を八百万人にするという倍増を予定しておりまして、国際観光振興会を通じて訪日促進キャンペーンを行っておるところでございます。先ほど申し上げました、国内的にはいわゆる町づくりと同時に、ソフトの部分で地域観光情報の提供でありますとか、あるいは観光テーマルートの整備、さらにはアドバイザーを派遣してお手伝いをするというようなことをやっております。  現実にやっておりますのは、官民一体となりまして観光キャンペーンをやっておりますが、いわゆるリアル・ジャパン・キャンペーンというものを実施しておりまして、できるだけ多くの方々にそれぞれの地域にお訪ねをいただいて生活を楽しんでいただく、あるいはゆとりある人生を送っていただくということをこれからも努めていくことにいたしたいと思っておるところでございます。

荒井正吾自由民主党・保守党

○荒井正吾君 ありがとうございます。  暮らしを支えるソフト、ハードの基盤という面で、特にソフトの、生活のスタイルをよりよくして景気、経済を活性化するという手法についてまだまだ工夫ができないかというふうに考えるものでございます。  特に、個人的なあれでございますが、有給休暇の取得の義務化というようなことができれば、休みをとれば消費も伸びるというようなことがあるんじゃないかというふうにも思うわけでございます。ワークシェアリングを労働の方でされる反面、休暇のシェアリングというようなものがうまくライフスタイルの面で工夫をできないか、予算がなくてライフスタイルを変えることによって、消費が伸びて経済が地域的にも円滑にいくんじゃないかというふうに考えるものでございます。  最後の質問でございます。  扇大臣にお聞きしたいわけでございますが、構造改革の中で公共事業というのは大変大きく取り上げられているわけでございますけれども、公共事業についてやはり大きな役割が期待されている反面、いろんな工夫が要るというふうにも思うわけでございますが、その中で、公共事業あるいは公共投資あるいはインフラ投資に対する官の役割、民の役割というのが大きな意味があろうかと思います。また、支出の方でも、組織がどうかというよりも、事業の内容あるいは事業の執行の仕方という方が本当は本質的な意味があるんじゃないかというふうに思うわけでございます。  公共事業の効果を多角的に発揮するという意味で、一つの公共投資が単目的ではなくて多目的になるように、あるいは他の公共投資と連関するようにというような工夫が最近なされているようにお見受けするわけです。道の駅と観光施設をつくる、あるいは鉄道駅に公民館をつくる、育児所をつくる、効果を非常に複合的に発揮するというふうにも見えるわけでございます。  個人的な希望でございますが、バス停留所とかタクシーベイというのは、事業の施設じゃなしに町の公共施設として利用できるように、町の中での調和のとれた施設になるように希望するものでございます。それは一部のミクロ的な話でございますが、扇大臣に公共事業の改革の方向性あるいは事業の遂行の仕方についての工夫、内容などについての御所感を伺って、質問を終わりたいと思います。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 大事なことを最後に聞かれまして、時間を超えちゃいけないと思いながらも、大事なことですので申し上げたいと思いますけれども。  従来の公共工事のみならず、先ほど冒頭に申しましたように、四省庁を統合したので、公共工事に対するコストの削減でありますとか四省庁を統合したメリットというのをどこにどう出していくか、これが国土交通省に課せられた、またその多面性、今、先生がおっしゃいましたものが我々の国土交通省として大きな私は考え方であろうと思います。  二十世紀にはハード面で、多くの道路をつくり、橋をつくり、日本の発展に大きく寄与してきたという公共工事の必要性、有効性、それが私は二十世紀であったと思いますけれども、二十一世紀を迎えまして、私たちは今までのハードと、そして今度はバリアフリーと環境を加味した、ソフトを加味した公共工事への転換というものを図っていかなければいけない、それが施策の転換をしていく上の重要なことである。ハードからソフトへと、これが私どもの目標でございます。  また、具体的に申しますと、今までは鉄道駅等の交通の結節点のものが建設省の予算で、運輸省の予算には出せないと、こういう縄張りといいますか、仕切りがあったわけですけれども、これも鉄道駅の交通の結節点の機能強化を国土交通省としてやっていこうとか、あるいは今、先生がおっしゃいましたように、広域的にということで、空港と港湾等の拠点あるいは道路と鉄道等のアクセスの強化、これも国土交通省はできるという二点目ですとか、あるいは公共交通機関、少なくとも歩行空間等のバリアフリー化の推進、これも予算をとって二十一世紀に備えようという、また昨今のいろんなことがございますので、防災情報の提供、そして防災施設の整備によるハードとソフトの一体になった危機管理体制、これも気象庁、海上保安庁、そして国土交通省の四省庁プラスですから、陸海空を総合的に防災的にも一体となって危機管理をしていこうと。  こういうふうに多くの公共工事の評価を今までのハードからソフトへと転換しながら、真に二十一世紀型の公共工事にしていこうというのが大きな私たちの目標でございますし、また、そのためには基本的に、日本全土のグランドデザインというものを私就任以来口にしておりますけれども、これを国民の皆さんにお示しして、自分の町は先行きこうなるんだというイメージが多くの国民の皆さんの頭の中にできることによって、財政上で少しは自分の町のよくなることがおくれるかもしれないけれども、自分たちも努力をしてこのグランドデザインの目標に向かっていこうという二十一世紀の、私は国民が先が見える、また自分たちの暮らしに希望が持てるグランドデザインというものを策定していきたいと思っております。  また、御存じのとおり、公共工事、我々は八割を所管する役所でございます。そういう意味で、責任の重さを少なくとも認識しながら、公共事業の抜本的な見直しや、昨年皆さん方に御協力いただきました入札と契約の適正化法、この法案によって、不良不適格業者を排除し、談合だとか今までの多くの公共工事にまつわります汚点というものをこの法案によって適正に改正していこうと、そのように努力しているところでございますので、ぜひ私ども、新しい二十一世紀への国土交通省の役割、そして公共工事の改革の方向性、むだ遣いが多いとおっしゃったことも、私はコストの削減ですとか、先ほども副大臣、政務官からもお話ございました民間の活力を有効に使う、PFI方式を各方面で堂々と取り入れていくと。特に、我々は大きな、直接きょうの御論議の参議院の議員会館等々もこれはPFIによって、そして新しく民間の活力を入れて建て直そうということも私ども今後検討していきたいと思っておりますので、あらゆる面で今後の公共工事の発想の転換と、そしてこの転換によって改革しながら国民の真に目に見えた改革という方向に向かっていきたいということを申し上げておきたいと思います。  ありがとうございました。

吉田博美自由民主党・保守党

○吉田博美君 荒井委員より総論にわたり御質問がございましたので、私は道路に絞って質問をさせていただきます。  戦後の大変厳しい経済状況の中から、私たちの国は先人の皆さん方が本当に血のにじむような努力をされまして、今や世界第二の国民総生産高を誇り、一人当たりの国民所得もルクセンブルク、スイス、ノルウェーに次いで世界第四位と、最も豊かな国になりました。  しかしながら、急激な高度成長の中で幾多の構造的なひずみが生じてまいりました。特に、バブル崩壊後の十年来の経済の低迷は日本の財政、地方の財政にも大きな影響を与えまして、国、地方を合わせまして債務残高が六百六十六兆円と、これは日本のGDPの一・三倍になりまして、世界の先進国の中でまさしく劣悪の状況であると言っても過言ではないかと思います。  そうした中で、小泉内閣が聖域なき構造改革に取り組んでおられるわけでございますが、一つには債権処理、また特殊法人改革、そして公共事業の見直しもその大きな柱の一つではないかと思われるわけであります。  そこで、産経新聞のたしか十月二十四日だと思いますが、報道によりますと、日本の経済の低迷は公共事業費の配分に原因があったのでは、一因があったのではないかということが報道されております。  これはアメリカのジョージ・メーソン大学のケニス・バットン教授らの研究成果の紹介によるものでございまして、アメリカのインフラ歳出の道路及び空港等交通関係費の割合が一九八〇年は六七%であったものが、一九九八年から二〇〇一年の間、八〇%近くに上昇しておるわけでございまして、こうしたことの示す中で、道路などの生産性の高い分野へのシフトをしたことによって劇的な変化が起きたと指摘されております。  一方、日本は一九八〇年から二〇〇〇年まで道路等の予算はほぼ横ばいで、むしろ下がっているのが現状でございまして、こうしたことが日本の景気の減速にも一つ大きな影響があるんじゃないかということをケニス・バットン教授たちは指摘をされているわけでございます。  先ほど来お話ございましたように、公共事業は、公共事業によって整備をすることによって社会資本が、国民の安心して快適に暮らすための基礎的な施設であり、また産業経済を支える重要な役割を果たすと思っておるところでございます。そうした中で、国の公共事業の大半を担い、そして社会資本を着実に整備するための大きな責任のある国土交通大臣にお伺いいたします。  ケニス・バットン教授らが指摘されますように、国際競争力を確保し、安定した経済成長を実現するために、道路などの生産性の高い社会資本に重点的に、集中的に、積極的に、戦略的に配分をする必要があると思うのでございますが、国土交通大臣の御所見をお伺いいたしたいと思います。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 今、吉田先生がおっしゃいましたように、私も手元にアメリカの投資のグラフを手にしております。これを見ますと、確かにアメリカの場合は道路に五四・三%、日本は道路に二六・八%という、少なくともこの差は出ていると、この表を見ましてもわかっております。  けれども、少なくとも私どもは、今まで、アメリカの場合は一度も国内が今回のテロ以外に戦火にまみえることがありませんでした。ところが、日本の場合はあの第二次世界大戦の大きな打撃によって国全体が復興しなければいけないと。基本が違うわけでございますから、私は必ずしもそれだけに、道路だけに集中するわけにいかないということは吉田先生も、今までの例をもってすれば、日本の復興にどれほどいかに、皆さんが住む家もなかった時代なんですから、そこまで手が回らないで、まず衣食住の食と、そして衣というものが先にいって、住そして道路が後になったと。衣食住、雨をしのごうという、そういうことも、先生はお若いですけれども、我々日本としては大きな世界的な打撃の中で、日本がその中から立ち上がってきたということは私は御理解いただけるであろうと思います。  ですから、公共投資の費用の分配ということからすれば道路だけに集中できなかったということは当然おわかりいただけると思いますし、アメリカのように広大な土地でなくて、多くの山脈を持って、わずか平地は三%というこの国土のありようの差も、アメリカとは余り比較にできない面も多々あるということで、山あり谷あり、こういう角度のあるところでコスト高になっているということ自体も私は御理解いただけると。  だから伸びないということからすれば、私は、大変多くの困難の中にも投資額以上の効果を我々は、戦後、私たちの多くの先輩によって今日の日本の文化水準、生活水準の向上に努めてくることに公共工事というものが役立ってきたということは御理解いただけるのではないかと思います。  ただ、今おっしゃいますように、少なくとも道路整備につきましても、道路の輸送費用の低減による流通の合理化をしなければ、日本は流通コストが高いからということで、ある意味では国際的に二十一世紀は日本がおくれるのではないか、日本が置き去りにされるのではないかと、そういうことも言われております。流通コストを下げるというためには道路が必要であるというのは明々白々でございますけれども、少なくとも、先ほどから申しましたように、陸海空でございますので、飛行場と道路と鉄道との結節点、このアクセスを欧米先進国並みに何%に近づけるかと。少なくとも十分以内にというのが欧米では少なくとも九〇%達成できているけれども、日本はまだ三〇%だと。この三分の一の結節点の悪さ、あるいは流通のコストの高い原因にもなっておりますので、私はそういう意味では、今後少なくとも我々は公共工事のインフラというものの対応の仕方、そしてどこに集中的にどう投資すれば効果が上がるかという、そういうことを基本的に考えながら二十一世紀型の施策として対応してまいりたいと、そう思っております。  少なくとも、今、先生がおっしゃいました、アメリカの例も挙げて私たちに御示唆いただきましたけれども、私たちは私たちなりに、少なくとも一兆円の道路の整備の投資によって、道路の供用開始後十年たちますとこの一兆円がGDPで約三兆三千五百億円になるという、こういう効果も私どもはよくわかっておりますので、なるべくそういう意味で、二十一世紀型の日本にどこにどう公共投資の集中投資をするかということに苦心していきたいと思っております。

吉田博美自由民主党・保守党

○吉田博美君 大臣の答弁にございましたように、やはりGDPに対する道路の役割も大変大きいということでございますので、これからも鋭意進めていただきたいと思います。  続きまして、高規格幹線道路についてお尋ねいたします。  高規格幹線道路は、特殊法人改革の中でもう高速道路は中止した方がいいというようなお話等もお聞きするわけでございますが、私は、高速道路、高規格幹線道路は日本の骨格をなす国土の社会整備でありまして、また国土の条件あるいは国土のあり方等を踏まえた中で整備が必要であると、こう思っている一人でございます。  日本は、御存じのように、南北に非常に長いわけでありまして、細長く、そして海岸線の平地に都市が形成されておりまして、また山間部におきましては中央部の盆地等にやはり離れて形成されました。それを山脈あるいは海峡が立ちはだかっておるわけでございますから、この地理的な条件等からかんがみまして、やはり国土を有効に利用する点では高規格幹線道路が最も効果的なツールであると思います。  また一方、目を海外に向けてみまして、諸外国と比較しまして、ドイツはちょうど日本と同じぐらいの面積でございますが、非常にまとまった地形をしておりまして、そして中央部のなだらかなところに都市が形成をされておるわけでございます。そのドイツにおきましては一万一千五百十五キロというものが高規格幹線道路が供用開始をされておるわけであります。日本におきましては七千八百四十三キロ、これを単純に計算しまして一・五倍でございます。しかも、供用開始の延長距離数を計算し、あるいは車の保有台数で計算いたしますと、これは二倍以上の開きがあるわけです。他の先進国と比較いたしましても、非常に日本の高規格幹線道路の水準はおくれているというのが現状でございます。  そうしたことにかんがみまして、国際水準、しかも日本の地理的な条件等をかんがみて、高規格幹線道路、高速道路の建設推進というものは必要ではないかと思うわけでございますが、大臣の御所見をお伺いいたします。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 今、吉田先生がおっしゃいましたように、私も先ほど申しましたように、高規格幹線道路は国土の骨格をあらわすものですけれども、先ほども私申しましたように、地形というものが、日本は大変難しい地形の中での道路整備ということで、高規格幹線道路、今諸外国のお話をおっしゃいまして、私もドイツとの対比というものもイギリス、フランスも持っております。  少なくとも我々は、地域ブロックの自立的な発展をするために、また少なくとも地域間の交流の連携、そして今、先ほどからおっしゃっておりました物流、物の流れ、いわゆる静脈整備、そして日本の背骨はできているけれども、骨は通っているけれども、周りへの静脈の整備がおくれているという点、これはもうおっしゃるとおりでございますけれども、それを基本的に我が国は、脆弱な日本の国土の中でもなおかつ我が国の有効に国土を利用して、そして適正な管理をするために極めて重要不可欠な基盤整備であるということは、これはもう先生がおっしゃるとおり、私ももちろん同意見ですし、これに反対する国民はほとんど党派を超えてもいらっしゃらないんだろうと、そう思います。  少なくともこの高規格幹線道路というものに対して、やっぱりすごく役に立ったことがあるんですね。それは、先日も私は体験しましたけれども、台風によって、あの台風十五号、これは大変大きな被害をもたらしまして、それで台風の降雨による通行どめ、そして、道路ののり面の破壊が起こりまして、その崩落によって通行どめになりまして、そして、これは山梨県のところでございましたけれども、国道二十号線、これが代替路線がほかにないということで中央自動車道を無料開放したんですね。そして、無料開放して、大月から勝沼間、この有料道路を無料開放して多くの皆さんに御利用いただいて、最終的に動脈を静脈として使っていただいたというようなことも、私はこの基盤整備で大変必要だということの証明であろうと思います。  そういう意味では、国土交通省といたしましてもこれからやらなければいけないことはたくさんございますけれども、少なくとも私は、今、小泉内閣でございますので、小泉総理は、特にことし参議院選挙がございまして、聖域なき構造改革、また改革なくして成長なしという小泉内閣の使命というものを私は宿題に出されているものですから、担当大臣としてはこの宿題にお答えしなきゃいけない。けれども、国民のより多くの御意見をいただきたい。  役所の中だけの固い頭ではいけないということで、私は、わざわざお忙しい中を民間の皆さん方に参加していただきまして、高速自動車国道の整備のあり方検討委員会、少数精鋭で五名の皆さん方に、昨日も朝八時から、月曜日も朝八時からということで検討委員会を開かせていただきまして、二十一世紀のあり方、そして必要なところへ必要な投資をすると今まで言われました公共工事の基本的なことを頭に入れながら、高規格幹線道路のあり方も二十一世紀型に、民間の知恵を借りながらより効率的にさせていただきたいと。今月末にはこの答えも、あり方検討委員会の委員の皆さんの御意見も踏まえて、十一月末には何らかの方向性を出していきたいということで努力しております。

吉田博美自由民主党・保守党

○吉田博美君 大臣から今、高規格幹線道路の必要性というものを十分理解をしたところでございますが、あり方検討委員会でしっかりと検討してもらいまして、高規格幹線道路の必要性ということを私は強く訴えたいと思うわけでございます。  ちょっと固い頭の方になるかわかりませんけれども、道路局長にお尋ねいたします。  細部にわたってでございますが、国幹審で決められております九三四二キロメートルの未供用区間の進捗状況はどうですか。また、もう一点につきましては、工事中区間の建設に携わっている人々の雇用への影響はいかがでございますか。また、きょうの朝日、読売の道路公団の記事に関する御見解を道路局長からお聞かせいただきたいと思います。

大石久和国土交通省道路局長

○政府参考人(大石久和君) 現在、高速自動車国道は整備計画が九千三百四十二キロを定められております。そのうち、平成十三年十月末の供用延長は六千八百七十六キロでございまして、この差約二千四百六十六キロを整備しているところでございまして、このうち工事着工区間は一千八十二キロ、用地着手区間は九百二十二キロ、設計測量中区間は百一キロ、調査中区間が二百七十八キロでございまして、この二百七十八キロにつきましては今後施工命令を待っているというところでございます。  この事業中区間約二千四百六十六キロメートルの状況でございますが、既投資額約四・五兆円でございまして、工事中のトンネルは百十三、百八十四キロメートルでございまして、橋梁は四百二十七工事中でございます。この中に二千社の元請企業が事業をいたしておりまして、雇用の数は約八千人、その下に一万一千社の下請企業がございまして、ここに四万八千人が就労いたしております。合計五万六千人が働いておるところでございます。もしこれがとまるというようなことになりますと、四・五兆円の資産が放置され、あるいは中小企業の雇用への大きな影響が出るものと考えてございます。  なお、この事業の進捗に合わせまして関連する地域開発のプロジェクトが動いております。全国で百十一、面積につきましては二万三千ヘクタール、総事業費は二十一兆円でございまして、これらの事業が完成することによって新たに十万人の雇用創出が期待できると考えておるところでございまして、こういった事業の進捗によってはこれらの雇用に大きな影響が出るものと懸念をいたしておるところでございます。  また今、本日の新聞記事等につきましてお話がございました。  先ほど大臣がお答えいたしましたとおり、今後の高速自動車国道の整備のあり方については、大臣のもとに高速自動車国道整備のあり方検討委員会を設置いたしまして検討を始めたところでございます。今後、学識経験者や地方公共団体など広く意見を聞きながら精力的に審議を進めていただき、十一月中には少なくとも骨格的な考え方を中間的に取りまとめていただきたいと考えておるところでございます。  なお、個別路線の今後の整備のあり方につきましては中間的な取りまとめの後に検討されることとなっておりまして、省として具体の路線の整備について検討しておる事実はございません。  以上でございます。

吉田博美自由民主党・保守党

○吉田博美君 いずれにいたしましても、高規格幹線道路の必要というものは明白なことだと思います。  さて、私はもう一つ重要なことがあるんではないかと思います。  と申しますのは、今私たちは、地方の時代と言われて久しいわけでございます。地方に住む人々の安心して暮らせ、そして活力がある地域社会づくりをするために道路は重要な役割を果たすと思っております。  そうした中で、そもそも日本の地域は急峻な山脈で分断をされておりまして、そして集落から集落へ移動するときは一本の幹線道路のみで移動する場合が多々ございました。その道路は、日常の生活の道路、生活関連のみならず、本当に、大けがをした人とか、あるいは救急な重病患者の人たちがその道路を使って大規模な病院へ向かう、搬送する極めて重要な道路でありまして、いわばこれは地域の生命線と言っても過言ではありません。  しかしながら、日本の急峻な地形と、それに加えて気象条件、台風が非常に多いわけでございますから、台風の常襲、そうしますと、国道級の幹線道路も一たん豪雨等になりますと通行どめになります。そうしますと、集落が全く孤立をしてしまいまして、大けがをした人だとか急病の患者の人たちが本当に病院に行けなくなる、適切な医療すらも受けられないのが現状ではないかと思います。  そんな中で、道路改良あるいは道路の防災対策は鋭意進められていることは私も承知しておりますが、しかしまだまだ安全確保の水準からは達していないんではないかと思っております。  実は、内閣府がことしの六月、十三年の六月に世論調査をいたしました。あなたは次の国土づくりに何に一番力を入れるかということをお聞きしましたら、防災に対する安全確保というのが四割の方がお答えになっておりました。いかに災害から強く、そして安心して通れる道路というものが必要かと。  こうしたことを考えますと、高速に大量に快適なを主眼とする高規格幹線道路とともに、まさしく地域の生命線となる道路の整備と、そして安全確保を目標とした整備というものが必要になるんではないかと思いますけれども、道路局長から再度答弁を願います。

大石久和国土交通省道路局長

○政府参考人(大石久和君) 先生御指摘のように、先進国の中で我が国ほど自然条件の厳しい国はないという認識をいたしております。豪雨があり、豪雪があり、地震があり、火山噴火がありといった自然災害が多発する中、急峻な山脈が国土の中央を貫いているという脆弱な国土条件でございます。したがいまして、ほとんどの道路は災害の危険にさらされている状況であると言って過言ではないと思います。  したがいまして、それに対応するため道路の改良や防災対策を鋭意進めてきておりますが、依然として年八百件ほどの道路災害が頻発いたしております。そのため我々は、暫定的ではありますが、目標を掲げて整備をいたしております。例えば、五年に一度よりも高い確率で近隣地区の移動さえ阻害される、こういったことをなくそうということで整備をいたしておりますが、こういった地域の市町村は一千三百六十六市町村に及び、人口では百五十万人という状況でございます。  当面の目標として、降雨により五年に一度以上の確率で孤立を生ずるような事前通行規制、これは雨が降ったら事前にとめるといったようなところでございますが、こういった箇所や災害危険箇所を改善し、あるいは迂回するようなネットワークを形成することによって地域の生命線となる道路を確保するとともに、安全で安心できる生活を支える道路の防災性を高める事業に重点化いたそうと考えておりまして、平成十四年度事業費では防災対策費として三千四百七十八億円、うち生命線道路に六百七十四億円、震災対策といたしまして一千三百八十九億円の事業費を要求いたしておるところでございます。  今後とも、地域の安全を支え、国土の基盤となる道路網の整備の防災、震災対策を適切に強力に進めてまいりたいと考えております。

吉田博美自由民主党・保守党

○吉田博美君 地方の道路並びに防災対策を鋭意進められていることはよく承知をしておりますが、まだまだ私は不十分ではないかということを感じておるわけでございます。  と申しますのは、最近、道路の重要性ということは大臣も道路局長もおっしゃいましたが、昨今の、今の道路のいろいろな問題点をいろんな都会の評論家の方々が指摘されまして、もう地方への道路は必要ないんではないかと。猿やキツネやタヌキが通るようなところに資本を投資しても仕方がないんじゃないかというような議論がございます。  しかし、例えば、私は長野県でございますが、長野県は森林が七八%を占めているわけであります。この長野県の予算が一兆一千億でございます。そして、長野県の森林の経済効果を計算をいたしますと、水環境保全、ダム調整機能、そして二酸化炭素から酸素に変える酸素供給、また野生鳥獣保護などの経済効果を計算しますと三兆五千億の価値があるわけでございまして、そうしたことを考えたとき、約三倍なわけです。  ところが、そういう部分というものは目に見えない。我々が酸素を守り、今一番大事な環境問題の酸素を守り、我々が水を守っているから、そして都市の皆さん方も快適な生活をすると。けさ新鮮な野菜を食べたと、レタスを食べて喜んでおられますが、これは野辺山高原から普通の道路を通って高規格幹線道路で来て、そして食卓を飾っておるわけでございます。  そうした中で、常に中央と地方というのはバランスのとれた発展をしていかなければいけないわけでございますが、今、ややもすれば地方の道路は必要ないんではないかと。きっと委員長も私と同じ考えじゃないかと思いますが、地方におきましては本当に道路の重要性というものは非常に高いわけでございます。  そうした中で、私は、最後になりましたが、道路特定財源について大臣にお伺いいたします。  道路特定財源につきまして、いろいろと見直し論が議論をされておるわけでございますが、この道路特定財源の議論をする前に欠かせないのは、これ一体だれがお金を払っているか。だれがこの財源を払っているかということになりますと、これはまさしくドライバーの方々。そして、ドライバーの皆さん方が道路を利用すればするほどガソリンを使います。また、大きな車になればなるほど道路を損傷すると。いわば道路を利用するための受益者負担、あるいは道路を損傷したときの損傷者負担として、ガソリン税が受益者、また損傷者負担が自動車重量税というような感が強いんではないかと思いますが、それを本則税率よりも暫定税率で払っているのはなぜか。もう少し道路を整備してほしいという気持ちの中で払っているわけですよ。  考えてみましたら、私も運転をします。そうしますと、自分の車に満タンに入れますと大体五千円ぐらいです。そのうちの三千円は税金、二千円はガソリン代。ガソリン代が二千円で税金が高い、こんな、まあ悪い言葉でばかげたことはない。できるだけ払いたくない。できるだけお金の少ない方がいいにこしたことはないわけでありますが、しかしながらこの本則税率からいたしましても三千五百円、そうすると千五百円のお金を余分に払っているような気持ちになるんですけれども、なぜこのお金を払うか。  それは、都市における交通渋滞をどうにか緩和してほしい、あるいは我々の田舎の道路をとにかく本当にもう少し不便さを便利にしてほしいという気持ちの中から、とにかくこのお金を払っているわけでありますから、そうしたことを考えたときに、需要を考えたらまだまだ道路の改良というのは十分に皆さん方必要とされておるわけでございますから、そこで、この道路特定財源を道路の利用者が、あるいは道路のいわば整備をするために積立金として納めている人たちが、これは道路の財源を転用するとか一般財源化するということになったときに絶対にその納税者は納得いかないと思います。  私は、何としても大臣にこの道路特定財源を頑張っていただきたい。そして、もしこれをどうしても転用すると財務当局がおっしゃるんなら、私はむしろ、地方としてはもう財源がないわけでありますから、税財源を国をちょっとでも下げて、それで地方をちょっと上げてというぐらいの中で地方に回してもらえば、地方は幾らでも道路はできます。国がどうしても予算の編成上カットされるんなら、その分をどこかに持っていくんじゃなくて、地方に持ってきていただきたいという気持ちを込めて、大臣の御所見をお伺いいたしたいと思います。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 吉田先生のお話を聞いているとごもっともですし、また道路財源があるために今日の交通の流通が来たということは、先ほど私が日本の戦後の復興の話をしましたけれども、それと同時に、今世界に伍して貿易あるいは輸出入、それらの物流に対してもこれがあったからこそできたと。  道路から金を取るという知恵は日本が初めてでございますから、先生がおっしゃったような、諸外国では道路から金を取っているというのはほとんど少のうございます。まれにあります、イタリーも南部の方へ行くとありますけれども、ほとんどフリーウエーでございますから、有料ではありません。けれども、この有料によって日本の今日の道路網ができたと言っても過言ではないと。  本来であれば、国が直轄でやればわずかな区間しか私は道路はできていなかったと思います。ですから、今、先生がおっしゃいました受益者負担という名目のもとに、国に、御存じのとおり道路特定財源として揮発油税あるいは自動車重量税、国に入っておりますのは、本年度、十三年度だけでも三兆五千億円の税収がございます。地方では、御存じのとおり揮発油税、それから自動車取得税、重量税で、地方には今二兆三千億円、平成十三年度。国と地方とトータルいたしまして特定財源として約五兆八千億円の収入があるわけでございますから、それで今おっしゃいました受益者負担、そして損傷を少なくとも整理するということで損傷者負担という、多くの国民の皆さんの御理解をいただき、また先生がおっしゃいました本則税率の二倍強の暫定税率、これだって自分たちは納得しているからとおっしゃる、全くそれはそのとおりで、国民の皆さんの御了解をいただいて、私は本則税率の二倍という暫定税率も御納得いただいて出していただいている。  それなれば私たちがする仕事は何か。受益者負担であるならば、道路の完全な、安心して通れる道路をつくっていく、またそれを保障する、それが我々の大きな役目であろうと思っておりますけれども。  ただ、私は一つだけ申し上げておきたい。道路特定財源だから道路にしか使っていないということ自体は、二十一世紀の初頭、国土交通省は改めていると。もっと道路特定財源を幅の広いものに使っているということが意外と国民の皆さんに御理解いただけていないので、道路特定財源をいかに使っているかということも私はひとつ御理解をいただきたい。  それは、御存じのとおり、メリットとして少なくとも今の道路特定財源の使い方では、全国に一千カ所のあかずの踏切というのがございます。それは、一時間のうち四十分もあかないというところがあるんですね。それがあかずの踏切と言われているんですけれども、それが一千カ所ございますけれども、これも私どもは、この道路特定財源を四十分以上閉まるあかずの踏切の解消にも、これは道路特定財源で整備しようということで使っておりますので、必ずしも道路だけではないんだ、道路特定財源の意味する活用の範囲というのは国土交通省になって大変大きく寄与しているということだけは御理解もいただきたいし、御認識もいただきたいし、また受益者負担というこの制度を皆さん方の御理解をいただいている。私も免許証を持っております。オーナードライバーでもありますけれども、私は、そういう意味で皆さん方にも納得いただいて今日の道路整備ができているというふうに御理解賜りたいと思います。  少なくとも、道路特定財源の歴史的な経緯、そして受益者負担という性格を踏まえまして、関係機関と十分に調整を行い、このことだけは私は小泉総理にも、一般財源化するという意味は私は納得できないと。任命された大臣としては大変不本意な話だったんですけれども、この部分だけは譲れないところがありますよということは総理にも御理解をいただいて、この部分は何とかならないかというまた新たな御提言もいただいていますけれども、今申しましたように、広範囲な道路特定財源の活用方法を一般の生活の国民の皆さん方にも喜んでいただける使い方をあくまでも保っていきたいと思っております。

池口修次民主党・新緑風会

○池口修次君 民主党・新緑風会の池口修次でございます。  今、吉田議員が長野県出身ということで質問されましたけれども、私も生まれは長野県で、何かの偶然かというふうに思いますが、今回、七月の選挙で比例区の方から当選をさせていただきまして、議席を得させていただくということができました。そういう意味でいいますと、つい先日までは一国民、そして一納税者という立場で国会なり政治というのを見させていただいたわけでございますけれども、その中で扇大臣が大変御苦労をされているということなり、テレビでのめり張りのきいた発言に大変感心をしていた一人でございます。本日は初めての質問をさせていただきます。  そういうことで、多少緊張をしておりますが、初めてということで御容赦をいただく部分があるかもしれませんけれども、ぜひよろしくお願いをしたいということと、民間企業の自動車産業で三十年間働いてきました。そういう意味で、その経験を踏まえまして何点か本日御質問をさせていただきたいというふうに思いますので、ぜひよろしくお願いをしたいというふうに思います。  まず、一点目ですけれども、前回のこの委員会での議論もありましたけれども、ハイジャックの防止対策について御質問をさせていただきたいというふうに思っております。  九月十一日に発生した対米の同時多発テロということを境に世界は大きく変わったというふうに言われておりますし、私も変わったというふうに思っております。  今、ニューヨークなりアフガニスタンが話題になっておりますけれども、これはニューヨークやアフガニスタンだけが危険になったということではなくて、世界の平和と安全が脅かされる時代になったというふうに私は受けとめるべきだというふうに思っております。  そして、戦後、日本がここまで発展をし、ここ少し経済が不安になっておりますけれども、経済大国になったという理由の一つに、世界が安全であったということで日本もお金を日本の経済発展にかなり集中をできたということなり、かなりの企業が海外に進出をし、また海外に製造物を売ることで外資を稼いできたということも、これは世界が安全であったからできたんだというふうに思っております。そういう意味で、やはり世界の平和の恩恵を最も受けてきたのは日本であると言っても過言ではないというふうに思っております。  そういう意味で、やはりテロの撲滅と今後の世界の安全に対する体制をつくるということに対して積極的に行動するのは、私はある意味、日本の義務であるというふうにまず認識を持っていることをお話をさせていただきたいというふうに思っております。  その中で、今、ニュース等はアメリカによるアフガニスタンへの空爆なりニューヨークにおける炭疽菌が多く報道はされております。その中で少し陰に隠れてしまった感がありますけれども、やはり今回の事件の発端となりました民間の飛行機がハイジャックをされて、それが世界貿易センターに激突をしたという想像を超えた事件が起きまして、その影響は、いろいろな方面に影響が出ております。  観光旅行のキャンセルだとか、産業界におきましてもリスクマネジメントの観点でなかなか飛行機が使えないというような事態になっております。航空業界はもとより、全体でさまざまなマイナスの影響があらわれておりますし、また現在、世界の経済はグローバル化をしておるということになったのもやはり飛行機を気軽に利用できるということが必須条件ではないかというふうに思っております。  当該の当事者でありますアメリカにおきましては、連邦政府の責任でさまざまな再発防止のための施策が施されております。また、悪影響をこうむった産業に対してはいろいろな面での予算措置などが積極的に行われております。  一方、我が国においては、このような危機管理の面で若干やはり政府としての対応がおくれてきたんではないかということが今まで指摘をされてきたところでございますけれども、今回の事案につきまして、どういった政府の対応と政府としての役割があるのかという点について、何点かお聞きをしたいというふうに思っております。  まず一つは、空港における防犯警備体制の現状についてでございます。  新聞によりますと、現在、アメリカの議会で、上院、下院で、この安全の体制をどうするかということ、若干上院と下院で分かれているようでございまして、下院においては運輸省の新設機関が安全対策を監督し民間業者にある意味で委託をできるという議論、そして上院においては検査業務を国営化して安全対策の責任を運輸省から司法省に移すという二つの案が出ているようでございます。  どちらにしても、これらの二つの案、基本はやはり国が安全対策を、検査業務をするというふうに受けとめておるわけでございますけれども、日本においてはこの安全対策の役割なり国と航空業者の分担について今どうなっているのかという点をまずお聞きをしたいというふうに思います。

泉信也自由民主党・保守党国土交通副大臣

○副大臣(泉信也君) 今回のテロにつきましては、国土交通省といたしましてもこれは自国の問題であるという認識で取り組んでおることをまず申し上げたいと思います。そして、先生御指摘のように、この引き金になりましたハイジャックの問題につきましては、飛行機が飛び立つ前、飛行中、そしてその他というふうに分けて考えるべきことだと思っておりますが、お尋ねの飛び立つ前の一つの大きな場所は空港でございます。    〔委員長退席、理事藤井俊男君着席〕  空港については、いわゆるエアラインの皆さんと、それから国土交通省が一体となりまして安全の確保を図ってきたわけでございますが、今回のテロを契機にいたしまして、空港警戒体制を最も厳しいEレベルというものに上げまして対策をとらしていただいております。  具体的には、お客様の目に見えるところでは、ゲートに入ります際にお名前をフルネームで確認させていただくというような事柄でございますとか、その他、ここで一々申し上げられるわけではございませんが、そうした配慮をしながら警戒をしておる、また検査等に万全を期すというような体制をとらせていただいておるところでございます。さらに、タリバン等に対しまして米国などの攻撃が始まりました十月の八日にも、再度こうした体制を強化するように確認をし、協力を仰いでおるところでございます。

池口修次民主党・新緑風会

○池口修次君 この役割と責任の背景となる法律、少し調べさせていただきましたけれども、航空法の第八十六条の二の二項に、国土交通大臣は、航空運輸業を経営する者に対して、前項の規定による措置を講ずべきことを命ずることができるというのが根拠になっているんではないかというふうに思いますが、これを解釈をしますと、直接やるのはやはり航空会社に大臣が命じるということに受け取るわけですけれども、本当にそれでいいのか。  今回のこの事象によってハイジャックがもたらす影響というのは相当やっぱり国家の安全にかかわるものというふうに受けとめますと、もう少しこれをステップアップもして、直接国がやるべき方向に変えるべきではないかなというふうに私は思っているわけですけれども、これについて何かお考えがありましたらお聞きしたいというふうに思います。

泉信也自由民主党・保守党国土交通副大臣

○副大臣(泉信也君) 基本的には航空法の規定のとおりにやって私どもは安全は確保できると思っておりますが、国としてそれでは全部事業者にお任せをする、お願いをするということだけではもちろん安全は確保できませんので、財政的な面で我々として助成をする。特に今回は当初予算の中で二億円をやりくりして支出をさせていただきましたし、また補正でも必要な手当てをお願いをしておるところでございます。  そうした意味におきまして、国と事業者一体となってこれからも一層安全の確保に努めていく所存でございます。

池口修次民主党・新緑風会

○池口修次君 その関連で費用負担でございますけれども、今は保安機器の購入費なり人件費の半分は航空会社の負担、半分は空港整備特別会計からの支出ということになっているようで、ただ、それだけでなくて、今回二十億円の費用を計上して機器のレベルを上げるということは講じたというふうに理解はしておるわけですけれども、ただ航空会社も今回の事件で相当影響が出ておりまして、機器自体も最新鋭の機器を入れるとなると、やはり一番高いのでいくと一億を超えるような機器もあるということで、二十億円ということですと、日本の飛行場はいっぱいあるわけですから、まだまだ安全性、危険に対する払拭ができないというふうに考えておりますが、ここのところをぜひもう少し踏み込んで検討をしていただきたいなというふうに思っておるんですが、この点はいかがでしょうか。

泉信也自由民主党・保守党国土交通副大臣

○副大臣(泉信也君) 御指摘のように、今回の補正等でお願いしておるものだけで十分だとは思っておりません。しかし、まず第一にやるべきこと、それは国際空港等、成田等を初めとしまして主要な空港をきちんと守らせていただくということが大事だと思っております。  そして、これから、まだ絶対という言葉は使えないわけでございますので、いろいろな方面の御意見をいただきまして必要な整備をやらせていただきます。特に空港におきましては、先ほど申し上げましたように、今回のテロを見ますと旅客に成り済まして入ってきた犯罪者でございますので、そのチェックをきちんとするということがまず絶対だと。それからもう一つは、夜間等の駐機の際に、航空機にいわゆるテロの行為を行うようなおそれがないように警備をしっかりするということで相当の部分は防げるのではないかと思っております。  なお、先生が御指摘の点については、先ほど申し上げましたように、一層検討してまいるつもりでございます。

池口修次民主党・新緑風会

○池口修次君 まず、水際での検査のことを今お聞きしたわけですけれども、その次に、今回の事象が起きたというのはただのハイジャックではなくて、ハイジャックをして操縦席を、操縦機能というのを奪われた結果が今回の最悪の事象になったというふうに理解をしております。    〔理事藤井俊男君退席、委員長着席〕  そういう意味で、水際で防止するのが一番いいんですけれども、ただ今回の事象を報道で聞きますと、本当にそこでナイフを持っていったのか、場合によっては空港内の第三者から渡されたんじゃないかというような話もありますので、完全にハイジャックというのを防止できるかどうかということは少し疑問があるわけですけれども、そういった場合でも操縦席を奪われるということを防止するということが最後の安全策になるんじゃないかというふうに考えております。  その点について、アメリカが十月一日に発行したものですと、飛行中の操縦室のドアのオープンを禁止するだとかドアを強化して客席からのアクセスができないようにする、そして客室内の異変を操縦室のパイロットに伝える手段を講じるということなり、以前からあるようですけれども、エアマーシャルと言われる人を増強してハイジャックのコックピットへの防止というようなことをアメリカがやっているようですけれども、日本においてはこのようなことが検討できないのか。  聞くところによりますと、今の飛行機の構造上、操縦席から客席をモニターするようなカメラがついていないというようなことも聞きましたけれども、具体的な対策についてお聞きをしたいというように思います。

泉信也自由民主党・保守党国土交通副大臣

○副大臣(泉信也君) 日本でも、先生御承知のように、全日空で大変悲惨な事故がございました。それを踏まえまして、客室とコックピットの間の開閉のあり方については厳しい規定を設けさせていただいております。ただ、今回のような事案に対しまして今のままでいいのかどうかということから、十月の二十三日付でコックピットドアの強化策ということをエアラインの方に措置をお願いしたところでございます。具体的なことにつきましては内容が内容でございますので控えさせていただきますが、例えばかんぬき等の防御装置をつけて操縦室の扉を構造的に安全なものにするというようなことをやっていただいておるところでございます。  また、御指摘のございましたエアマーシャルについてはいろんな議論がございまして、これからさらに検討を関係当局も含めて議論をしていかなければならないことだと思っておりますが、御承知のように、大変危険な一面もあるわけでございまして、機体を損傷した場合のこと等も踏まえて、その上でエアマーシャルを配置するかどうかという議論をしなければならないと思っております。  いずれにいたしましても、これは単に日本だけで片づく話ではございませんので、現在、国際民間航空機関、ICAOの場で議論をしていただいておるところでございまして、日本も積極的にこの場で発言をし、場合によってはリードしていくという役割を果たしてまいりたいと思っております。  もう一つございました客室とコックピットの間のモニターができるようになっているかどうかということについては、ちょっと私、承知をいたしておりませんので、必要であれば後ほどまたお答えをさせていただきたいと思います。

深谷憲一国土交通省航空局長

○政府参考人(深谷憲一君) 補足して御説明をさせていただきます。  コックピットから客室をモニターできる装置についてですが、これについては一部エアラインで導入を始めておるところでございまして、まだ全機にという状態ではございませんけれども、一部エアラインでそういうことになってございます。

池口修次民主党・新緑風会

○池口修次君 やっぱり客室の中の状況を的確につかんでおくということが一番重要だというふうに思いますので、それが航空会社だけの責任でやるのか、もしくは大臣が講ずべき手段の中に入るのかというところがあると思いますけれども、やっぱりそこはまず先にやるべきことではないかなというふうに考えております。  それと、航空業者なり旅行業者も相当お客なり利用する人が減った影響というのは大きく出ておって、アメリカは極端な例ですけれども百五十億ドルの航空業界支援法案というのを通したということを聞いておるわけですけれども、この点について、どういう方法なり何かお考えかどうかというのをお聞きしたいというふうに思います。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 今御指摘のとおり、アメリカの九月十一日の同時多発テロ以来、我が国の航空業界も大きな痛手を受けております。それは先生御指摘のとおりでございまして、あの事件のありました九月十一日から十月の十五日までの約三十五日間、この間だけでも国際線が前年度比約二九%減になっております。そして、特に米国線、いわゆる太平洋を渡りますアメリカ線では前年度比の約五三%減という大変な落ち込みをいたしております。旅客数が減少しておりますので、この期間の減収額、これは計算しますと約二百九十二億円に上るんですね。  そしてまた、航空保険に関します第三者賠償の限度額の引き下げ、これによりまして航空保険料の値上がりということでダブルパンチといいますかトリプルパンチといいますか、そういう意味では航空保安体制費の増加等の影響が出ていることは事実でございますし、これだけの数字が上がって、まだ今後もどれだけかということがわからない現状ではございますけれども、このうちの航空保険に関します第三者賠償の限度額の引き下げにつきましては、早速十月の二日でございましたが、これは被害者に対しての従来の賠償限度額たる二十億米ドル、これを限度として賠償金の支払いが可能となるように日本国政府としても適切な処置を講ずるということで、十月の二日にこれを閣議決定させていただいたというところでございます。  また、テロの影響を受けております航空会社の円滑な資金運用ということにも目配りをいたしまして、これも十月の三十日でございましたけれども、日本政策投資銀行によりまして緊急の融資を行うということをこれも政府として決定をいたしました。  そして、国土交通省としても、このことをすぐに通達をいたしまして、これも被害を受けておりますテロによる影響のある航空会社が緊急に融資をもらえるようにと、融資されるようにという手配をしたところでございますので、日本の各航空会社からは早速にありがとうございましたというとりあえずの処置もいたしました。  また他方、今、先生がおっしゃいました旅行分野、これもまた大変な打撃が出ておりまして、旅行会社につきましては、海外の旅行キャンセル、これは少なくとも三百八社ございます。九月の収支額の実績は昨年度比の八四・七%という急落の数字が出てまいりました。また、十月の見込みも前年度比で六七・九%とさらに厳しい落ち込みが予測されております。  そのために、旅行業、これは九九%中小企業でございますので、これの旅行関係事業者に対しましては、これも十月三十日でございましたけれども、私どもは中小企業信用保険法の特定業種に指定をいたしまして、そして信用保証協会の信用保証枠の拡大を行うということを決定いたしまして、政府系の中小企業金融関係の三機関から特別枠として運転資金の貸し付けを行うように、その旨十月三十日に決定をいたしました。  特に、今、先生がおっしゃいました修学旅行のキャンセルというものが観光需要の落ち込みで沖縄の観光に対しては大変な打撃が出ておりまして、調べてまいりましたら、私は一番最初八万人と聞いて、その次に聞いたら十万人、そしてついに十五万人になりまして、私がこれではということで、十一月の四日でございましたけれども、私は、沖縄へ航空会社の各関係者、旅行会社の各関係者、そして中学、高校の修学旅行協会関係者等々に一緒に行っていただきまして、沖縄の観光振興会議というのを緊急に開催をさせていただきました。そして、沖縄観光振興宣言というのをその会議で取りまとめまして、私も行ってまいりまして、これは対策をとりました、四つ対策をとりました。  御披露させていただきますと、特に修学旅行の被害が大きいことにつきまして、全国の中学、高校の校長先生や修学旅行担当の先生方二百名を目標にいたしまして沖縄に招待する修学旅行の教育関係者沖縄招聘事業というのを沖縄県と連携いたしまして、国土交通省の予算の枠内でこれを招待することにいたしました。  また、日本とドイツの観光交流促進会議というのを本年度中に行う予定でございましたけれども、これを急遽沖縄で開くということに決定しまして、この日独の交流促進会議を沖縄へ持ってまいりましたのが二つ目でございます。  三つ目は、国際観光振興会に対しまして、アジア諸国によりますテレビ、新聞広告の実施をしようということで、沖縄ツアーの造成支援として沖縄への外国のお客様の誘致活動、これを緊急に支援策として取りまとめようというのが三つ目。  最後が、日本観光協会に対しまして、東京で近日中に開かれるはずでございました都道府県・指定都市観光協会会長会議、これがございますので、これも急遽沖縄で開催してくださいということで御快諾を得まして、全員、この会議も沖縄へ持ってまいりました。  以上のような対策をとってきたところでございます。

池口修次民主党・新緑風会

○池口修次君 それに若干関連をするんですけれども、ハイジャックまでは至らなくても、飛行機の機内で迷惑な行為をするということが昨年でも五百七十件程度あったというふうに聞いておりまして、年々ふえているというふうに思います。やはりこれを放置しておきますと、ハイジャックまでは行かないかもしれませんけれども、だんだんエスカレートするとそうなるというふうに思います。  民主党として機内迷惑行為防止法案を今準備をしているところでございますけれども、国土交通省として、この機内迷惑防止に対して何らかの手を、今は飛行機をおりてもらうということでしかないようでございますけれども、何か対策を考えていただいているのかというのをお聞かせ願いたいというふうに思います。

深谷憲一国土交通省航空局長

○政府参考人(深谷憲一君) ただいま機内のいわゆる迷惑行為についてのお尋ねがございましたけれども、先生御指摘のように、近年、航空機を大変一般の人も利用されるようになったと、こういうことに伴うのかもしれませんが、いわゆる機内迷惑行為の発生件数がふえているということは私どもも承知をいたしております。  ただ、機内迷惑行為につきましてはいろんな類型がございまして、その類型の中でも大半の行為につきましては既存の刑法等の法律で罰則の対象となるというものが多いわけでございますが、他方でまた、航空法に基づきましても、このようないわゆる迷惑行為を行った者に対しましては、機長は必要な限度で拘束等の抑止措置をとったり、あるいは降機、飛行機からおろさせる、こういうふうなことができるということにもなってございまして、航空会社の方でも運送約款に基づきまして、どうかなという場合はいわゆる乗車拒否などもとれるような仕組みにはなっておるわけでございます。  そういう点等々を考えまして、私どもといたしましてはこうした仕組みを背景として、根拠として、司法関係当局と十分協力しながら、各エアラインがある種毅然とした態度をとっていただくことも大事ではないかというふうには思っておりまして、先ほど申し上げましたような既存の法体系等との関係から、現時点で緊急に、直ちに機内迷惑防止に関する法律を新たに制定するというふうな状況かどうかというのは十分検討しないといけないなというふうには思っておりますけれども、なお、機内迷惑行為の防止のあり方、どういうふうに防止していくか、この点につきましては関係機関等とも十分に連携協力した上、適切に対応していきたいというふうに考えております。

池口修次民主党・新緑風会

○池口修次君 ハイジャック関連につきましては以上にさせてもらいますけれども、九月十一日を境に、ハイジャックというのがある意味、乗客の安全を考えるというところから、やはりこのハイジャックによって、場合によっては国の安全にも大きな影響を及ぼすというふうに事態は変わってきたというふうに思っております。  そういう意味で、先ほども質問をさせていただきましたけれども、もう少し国が直接的に安全を確保するという観点での方策にステップアップをするような検討が私としては必要であるし、そのことが利用者が安心して飛行機を利用できるということになるんではないかなというふうに思っております。ぜひ、そういうふうな観点での前向きな検討をお願いをさせていただきたいというふうに思います。  では次に、特殊法人改革の住宅金融公庫の民営化という観点で少しお話をさせていただきたいというふうに思います。  まず、サラリーマンにとって私は家を持つということはある意味夢であるというふうに思っております。資源のない日本においては、財産というのは高い勤労意識だというふうに言われております。そして、多くの企業で人間尊重というのを企業理念に今挙げているわけですけれども、その高い勤労意欲の一つの背景として、一生懸命働いていつかは家を持ちたいという意識があるんだろうというふうに考えております。  これにつきまして、サラリーマンの家を持ちたいという希望をかなえるという観点で、大臣の所見をお伺いしたいというふうに思っております。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 池口先生がおっしゃいますように、家というものの本来のあり方、これはあすへの活力を生み出す大きな要素でございますし、少なくとも衣食住ということを考えますと、この住の大事さというのはおっしゃるとおりでございます。  また、我々も、マイホームについては、少なくとも国民の健康と生活を、これを支える極めて重要な基盤でもございますし、家族をはぐくむというかけがえのない生活の空間でございますので、私は同時に、これは大きな国民の財産、資産になっていると、そういうふうに考えております。また、このような住宅を国民みずからが、自分たちの努力によってそれをつくり、そして家族とともに住まえる環境が整備されるというのは、私は大変大事なことであって、この国の活力の原点であると、そう思っております。  けれども、まじめに働くサラリーマンの皆さん方が、自分たちに無理のない負担でマイホームが持てるような、サラリーマンの希望をなくすようなことは私はしてはならないと。そういう意味では、環境整備を行うことは政府として責任があることだと思っておりますし、現実的に五百五十万世帯というものが大きな希望を持って、持ってくれたと。そしてまた、勤労者世帯数の大体平均収入が八百万以下という、そういう八百万を下回るような人たちがこのマイホームを借りるために八一・九%を占めているんですね。そういう意味では、私たちはその夢と希望をなくさないために最大の努力をしていきたいと思っております。

北澤俊美民主党・新緑風会

○委員長(北澤俊美君) 午前中の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。    正午休憩      ─────・─────    午後一時開会

北澤俊美民主党・新緑風会

○委員長(北澤俊美君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

池口修次民主党・新緑風会

○池口修次君 午後もよろしくお願いをします。  午前の大臣のお話で、マイホームを持つということについて、今まで大臣を初め国土交通省で努力をしていただいたのは理解をしておるわけですけれども、そういう中で民営化の指示があったということで検討がされているというふうに思います。  なぜ民営化かというところで少し資料を見ますと、猪瀬さんという行革断行評議会の委員の方が文芸春秋の十一月号に「なぜ「住宅金融公庫」に手を付けるか」という文章を書いておりまして、そこで少し気になる表現が実はあります。一つは、国土交通省として、住宅金融公庫で中堅のまじめに働く人に支援をするんだということに対して「「真面目に働く」のはあたりまえだろう、マイホームを建てるんだから。」という表現が一つありますし、もう一つの表現として「恩恵を受ける人は国民全体のごく一部に過ぎないのだ。八分の一のためにこれだけの税金を使うのは不公平といえる。」という表現が実はあります。  これをつなげますと、まじめに働く人の、それも国民の八分の一に税金を使うということがどうなのかというふうにも受け取れまして、これは私は先ほども、午前の話でもさせていただきましたけれども、やはりまじめに働く人に、働いてもなかなか家を持てないほど住宅というのは高くなっておりますので、やはりそこに応援をするということはある意味大事なことではないかなというふうに思っております。  もちろん、民間でできるものは極力民間でやるということは理解をするわけですけれども、もしこの猪瀬さんの言っていることが今回の改革、民営化のもとになっているとするとちょっと疑問が私としてはあるわけですけれども、国土交通省として、この民営化について今どういう検討がされているのかというのをお聞きしたいというふうに思います。

木村仁自由民主党・保守党国土交通大臣政務官

○大臣政務官(木村仁君) 御指摘のように、住宅金融公庫は長年にわたって長期、固定、低利の住宅資金を安定的に供給してまいりました。同時に、融資の過程で居住水準や住宅の質の向上ということも図ってまいりました。そして、特に年収の数倍の借入金でもって家を建てなければならない低所得者の方々に対しては融資における非常な安心感を与えてきたと、こういうふうに考えております。したがって、今後、住宅金融公庫がどのように改組されますとしても、この果たしてきた役割、国民に与えてきた安心感、そういうものが失われることは国の住宅政策上あり得ないことであると私どもは考えております。  もちろん、聖域なき構造改革を進めるために民間でできることは民間にゆだねるという大原則がありまして、特殊法人改革を推進することとされたわけでございまして、去る九月二十一日に国土交通省といたしましても住宅金融公庫の民営化を前提とした改革案を総理に報告をいたしました。これは、行政改革断行評議会の委員が決まるずっと以前から総理の方針であり、かつ国交省で検討してきたことでございまして、文芸春秋等に載りましたような、いわば暴論とも言える議論に左右されるものではございません。  公庫の改革はあくまで中堅勤労者のマイホーム取得の夢の実現に対する支援、あるいは公庫の利用者の不安を解消するなどの住宅政策の視点を踏まえながらやってまいることでございまして、今後、国民の居住水準の向上など、住宅政策上の公的融資の役割などについても議論を十分に深めまして、総理の意思に沿いながら、時間をかけて改革をしてまいりたいと、こんなふうに考えております。

池口修次民主党・新緑風会

○池口修次君 ぜひ今の御答弁の方向でお願いをしたいというふうに思いますけれども、どういう中身になるかというのはまだはっきりはしていないということでございますけれども。  きのう少し資料を見ましたら、住宅金融公庫の場合は八一・九%の人が年収八百万以下の人で占めておる。民間の住宅ローン、銀行から借りている人は五〇・九%が八百万以下ということのようでございます。悪く考えますと、銀行から借りるという方向に変化をしますと、本当に今住宅金融公庫で借りられている人がそのとおり借りられないんじゃないかという心配を私は持っております。本来はそういう方にもやはり銀行が貸せるような指導がなされるべきだというふうに思っております。  これについては、お願いでございますけれども、ぜひとも利用者の視点に立って利用の利便性というのは維持するような案にすることをお願いさせていただきたいというように思います。この点について、再度お答えをお願いします。

木村仁自由民主党・保守党国土交通大臣政務官

○大臣政務官(木村仁君) ただいま委員御指摘のとおりでございまして、住宅金融公庫は戦後建設された住宅の約三割、千八百五十九万戸を対象として融資をいたしてまいりました。そして、非常に重要なことは、融資の過程においてみんなが平等に取り扱われる、安心して借りることができるという点にあったと思います。  そういう点で、改革をいたします場合にも、中堅勤労者のマイホーム取得の夢の実現、それに対する支援、あるいは融資を受ける人の不安の解消などということにやはり重心を置きながら考えていく必要がございますし、また民間の融資もそのような状態になっていくことが望ましくあるわけでありますが、現在のところでは住宅ローンの融資選別と申しますか、母子の家庭であるから断るとか勤めている会社がずっと赤字続きだから融資に応じられないとかいういわゆる融資選別の問題などもございます。  そういうことから、国土交通省としては、あるいは住宅金融公庫と民間金融業者との協調融資等も考えていきながら、そういった中堅勤労者のマイホーム取得がスムーズにいけるような土壌をつくりながら改革を進めていきたいと、こういう考え方でございます。

池口修次民主党・新緑風会

○池口修次君 ぜひお願いをしたいと思います。  もう一点、道路特定財源について少しお話をお聞きしたいというふうに思っております。  現在、自家用車の保有台数は七千万台を超えておりまして、既に生活必需品の一つになったと言って過言ではないというふうに思っております。さらに、地域別というか県別の世帯当たりの保有台数を見てみますと、全国平均では一世帯当たり一・〇七五台。多いところですと、富山県が一・六四二台、福井県が一・六三七台。少ないところは、東京が〇・五七二台、大阪が〇・七三六台ということになっておりますけれども、特にやはり地方において生活必需品の需要度というのは既に多くなっているというふうに思っております。  そして、今、この自動車ユーザーについては道路整備における受益者負担という関係で、先ほどの議論にもありましたけれども、四半世紀にわたり本則の数倍の暫定税率がかけられているということは既に大臣の答弁でもありました。私は、この道路特定財源、出口というか使い方について今盛んに一般財源化なり、そのほかの使い方の議論がされておりますけれども、再度、入り口の議論というかユーザーの負担について、既に何回か議論はされているというふうに思いますけれども、少し今の自動車関係諸税について疑問もありますので、お聞きをしたいというふうに思っております。  まず、先ほど大臣も免許を持っておって昔車を運転したと……

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 今も。

池口修次民主党・新緑風会

○池口修次君 今もですか。済みません。失礼しました。  ということでございますけれども、一部やっぱり自動車の排気ガスの問題なり渋滞の原因ということで少しネガティブなイメージを持っている方もいるかというふうに思いますけれども、やはり非常に日本の生活を豊かにするという面では私は自動車の果たす役割は大きいというふうに思っておりまして、さらに、先ほど言いましたように、地方においては車なしの生活というのは考えられないというふうに思っております。  再度、扇大臣は車というものについてどのようにお考えかということをお聞かせ願いたいというふうに思います。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 今、池口先生おっしゃいますように、今日の日本の社会現象を見ましても、戦後のモータリゼーションの急激な進展、そして自動車の利用を前提とした社会システムの転換、それによって今日の安定した、あるいは経済的に経済大国だと言われる、こういうもとは私はモータリゼーションの発展によってもたらされたということは言うまでもないことだと思っております。  今、先生が御指摘になりましたように、自動車の保有台数また免許取得者等々の数を申しますと、自動車保有台数は約七千六百万台、そして免許証の保有者数が七千四百万人、これだけになっていますし、今はもう一家に二台のテレビじゃなくて、車も一家に二台なんという、そういう時代になってきたということも先生御承知のとおりでございますけれども、この台数は、国内の旅客の約七八%を自動車によって運送している、運行している、そういうのが現実でございます。  また、今の自転車の保有台数が八千四百八十二万台なんですね。だから、自転車の保有台数が八千四百八十二万台で自動車が七千六百十五万台と、もうほとんど、あの自転車の便利さだったものが車にかわったと言っても差し支えないくらいの今のモータリゼーションの変動というものが来ているわけでございますので、そういう意味では、我が国の経済あるいは我々の社会の活動とか、少なくとも国民の日常生活のまさに足となっている、そういう感覚で私はおります。  特に、私ども女性というと変ですけれども、小さい子供を、私も二つ違いの男の子でしたけれども、ちょうど年齢的にちょろちょろするのと赤ちゃんとといいますと、車があることが母親にとっては本当に便利なことでございまして、そういう意味でも女性のドライバーがふえているということも私は今日の状況としては大変いいことではないかと思っておりますし、また生活の向上、便利さからいえばこれにかわるものはないというような状況になっております。  問題は、今、先生がおっしゃって、後でまた御質問があろうと思いますけれども、さっき吉田先生からも御質問がございましたいわゆる道路特定財源の話でございますけれども、私どもは、道路に使うのはもとよりではございますけれども、先ほど申しましたあかずの踏切以外には電柱の地中化ですとか、あらゆることへの便利さということ。また、環状道路がパリでは七四%完成していますし、ベルリンでは九六%ですけれども、東京に至っては二〇%という現状で、車の台数に比べて道路整備がおくれているということだけは認識しております。

池口修次民主党・新緑風会

○池口修次君 その観点で、自動車諸税について若干何点か疑問を持っておりますので、この点はちょっとお聞きをしたいというふうに思います。  一つは、自動車取得税と揮発油税があって、それを上乗せしたところに消費税がさらにかけられるという二重課税の問題があるわけですけれども、税金の上にさらに税金をかけるというのはいかにも理解ができにくいんですが、この点について解消の方向で考えていただくわけにはいかないのかということをお聞きしたいというふうに思います。

佐藤静雄自由民主党国土交通副大臣

○副大臣(佐藤静雄君) 特定財源に対しましては、先ほどから大臣から何度もお答えさせていただいておりますけれども、二重課税の問題は消費税の導入のころからずっと議論されている問題でもあるわけであります。  消費税は、御承知のとおり、消費一般にかかる一般財源でありますけれども、道路特定財源は、何度もお話ししておりますとおり、道路の整備を促進する、そういう意味での税でありますから、多くの方々がそのことを理解してお支払いいただいているわけであります。  特に、私ども、道路を早く整備してほしいという全国からの要望を見ていましても、知事さん初め各首長さんの要望を見ていましても、八割、九割は道路を早く整備してほしい、そういう要望が非常に多いわけであります。それだけ特に地方などはまだ改良率が非常に低い。国道はもう九割近くの改良がなされていますけれども、県道などはまだ六割、市町村道はまだ五割しか改良がなされていない。それを見ていまして、どんどんどんどんまた車の交通はふえていく、また地方の産業ももっと興したい、そういうためにもそれぞれの首長さんはみんな道路を早く整備してほしいという要望が非常に強いわけです。  そういう意味で、それぞれ皆さんがそういうようなことを頭に置きながら税を払っていただいているわけでありますから、その辺はひとつ御理解いただきたいと思います。

池口修次民主党・新緑風会

○池口修次君 確かに道路財源の必要性については私もある程度理解はしているんですけれども、極端なあれでいえば、ガソリンなんかは税金がほとんどの中に、その上にさらに消費税をかけるというのはちょっと私としてはなかなか納得、ユーザーとしては納得いかないのかなというふうに思っております。  あと、自動車重量税の今お話がありましたけれども、自動車重量税も車検のときに三年もしくは二年分先取りがされて、現在の法律でいきますと、廃車をしても先に納めたものは戻ってこないという方式になっているというふうに思います。  これも所有をしているときはこれはしようがないと思いますけれども、所有をしていないのに取られるというのは、私はある意味ちょっとこれもユーザーの観点からすると納得できない一つの問題だと思いますが、これについて何かお考えがありましたら。

佐藤静雄自由民主党国土交通副大臣

○副大臣(佐藤静雄君) 重量税につきましては池口先生おっしゃるとおりでありまして、これも随分長い間多くの要望が出ておりました。国土交通省といたしましても、自動車リサイクルの促進をするという観点から適切に解体をする、廃車をする、そういうものに対しましては残りの車検期間に応じて重量税を還付する制度をつくる、そういうことで今財政当局ともいろいろと相談をしている最中であります。

池口修次民主党・新緑風会

○池口修次君 リサイクルとの絡みだということでございますが、その観点でいいますと、やっぱり廃車というのを適切にやる一つの方法なりインセンティブにもなるかなというふうにも思いますので、ぜひその方向での検討をお願いさせていただきたいというふうに思います。  もう一つは、冒頭申し上げました暫定税率がそれぞれの税につきまして一九七四年からずっとかけられておる。暫定というのは既にもう過ぎたような感じがありまして、これが重税感になっているというふうに思いますけれども、いろいろ道路建設との絡みが出てくる話でございますけれども、やはりここはある程度の段階で暫定から本則へ戻して、その上で、いろんなやっぱり車が、ユーザーが負担しなきゃいけない問題というのはあるというふうに思いますが、本則に戻した段階で再度だれが負担をすべきかということを議論をするというのが筋ではないかなというふうに考えておりますが、この点について御見解をお聞きをしたいというふうに思います。

佐藤静雄自由民主党国土交通副大臣

○副大臣(佐藤静雄君) 先生御指摘のように、四十九年からずっと暫定税率制度をやってきているわけでありますけれども、道路を早く整備したい、そういう多くの皆さんの期待にこたえる、そういう意味でも全力を挙げて今道路の延長を取り組んでおるところであります。  そう考えますと、どうしても財源が必要になってまいります。今の財源を半分にするとなりますと、それだけ延長が少なくなるわけでありまして、さらにまた、先ほど大臣からお話しありましたとおり、その他町づくりなどに対しましても、また新しい特定財源を使う方も、課題もどんどんふえてきております。  以上のようなことを考えますと、当分この暫定税率のまま続けながらいかなくちゃならぬだろうと私は思っております。五カ年計画をつくるたびに暫定税率を見直しておりますけれども、今後さらに五カ年計画をつくるときにもまたいろいろと考えていく課題だろうとも思っております。

池口修次民主党・新緑風会

○池口修次君 今後、いろいろな観点での検討なり議論があるというふうに思いますが、現実、道路特定財源だけをとりましても自動車ユーザーは六兆円もの負担をしておるというところについてぜひ納得できるような説明なり、変更をするにしてもそういう納得できる説明がなければユーザーとしては理解が得られないということを、この点をぜひ申し述べさせていただきたいというふうに思っております。  あと、時間もかなり限られてきましたが、本四公団について少しお聞きをしたいというふうに思います。  本四公団について、かなり赤字なり有利子負債が累積をしておるということでございます。この点について、どのぐらい今本四公団が負債を抱えておって、その中で国費の方から出資金が八百億円なり貸付金が八百億円というのが投入がされているわけですけれども、これらは本来の意味からいえば当然返ってくるというふうに考えておるわけですけれども、今の本四公団の財政状況なりを教えていただきたいというふうに思います。

佐藤静雄自由民主党国土交通副大臣

○副大臣(佐藤静雄君) 本四公団につきましてはいろいろ御心配もおかけいたしておるわけでありますけれども、平成十二年度の財務状況は、管理費が二百四十八億円でございます。これを上回る料金収入八百六十九億円があるわけでありますけれども、約三兆八千五百億円の借入金等に伴う利払いが千三百七十九億円ありまして、収入を超えているために当期損失金七百五十八億円が発生しておるわけであります。  そのために、本四公団といたしましても非常に経費を減らす、人員を減らす努力をしてきておるわけでありまして、平成八年度末の人員七百二十二名おったんでありますけれども、平成十三年度末には四百八十二名に減らしている。さらに、維持管理費なども非常に今努力をしておりまして、そういうものもできる限り縮減をしよう。そんなことをやりながら、有利子債務が減少することを全力を挙げてやっている最中であります。

池口修次民主党・新緑風会

○池口修次君 最後に、私なりの意見を申し述べさせていただきたいというふうに思います。  今まで自動車ユーザーという立場から質問をさせていただきました。議論の中でも申し上げましたように、現代の社会において自動車に関してさまざまな課題が存在をしておるということでは理解をしております。排気ガスの問題、リサイクルの問題、交通渋滞なり交通事故、やはりこれらの問題を解決していくことが自動車が社会と共生する上で必要なのは言うまでもないというふうに思っております。  ただ一方で、自動車が生活の利便性を高め、生活を豊かにするということは過去においてもそうですし、これからも間違いない事実だというふうに思っております。生活必需品である自動車になぜ、すべてかかっているわけじゃないですけれども、延べでいいますと九種類、九兆円もの税金がかけられているということは、ユーザーの立場からいえば少し負担をし過ぎではないかなというふうに思っております。まして、これが今後の議論の中でどういうふうに変化していくのかということはありますけれども、ユーザーが納得できないような利用をするんであれば、やっぱり下げるべきであるというふうに私は思っております。  大臣の所見で言われましたように、今後の道路整備の必要性や受益者負担という性格を踏まえて検討をしていくというふうに述べられております。ぜひそのような検討をお願いをしたいわけですし、現時点でさらにこの点について何か検討が進んでおりましたら最後にお聞きをして、私の質問を終わらせていただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 今、御質問がございましたように、私どもは少なくとも現時点の改革の中で皆さん方に何を還元できるか、国民の皆さんに二十一世紀、少しは喜んでもらえるような改革でなければ、ただ物を減らしたり、削ったり、おくらせたりということだけでは経済的な発展性もない、将来性もないということですから、どこをどう削り、どこを重点化することによって二十一世紀型の日本ができるかと。基本的な姿勢としてはそれを根幹にしながら、多くの皆さん方に、国土交通省としては一番安全、安心をモットーとしておりますので、より自動車利用者がふえ、そのふえる中でもどう利便性を確保でき、安全性を確保できるか。それが我々に課せられた大きな役目だと思っておりますので、そのことを考えながら、改革はしなければならないのは当然ですけれども、本来の目的を外れることのない改革に持っていきたいと思っております。

池口修次民主党・新緑風会

○池口修次君 どうもありがとうございました。

谷林正昭民主党・新緑風会

○谷林正昭君 民主党・新緑風会の谷林正昭でございます。よろしくお願いいたします。  私が用意をした質問に入る前に、午前中から、今の池口同僚議員の質問にもありましたけれども、道路公団あるいは高速道路をこの後どうするのか、こういう話が新聞、テレビ、あるいは各政党、それぞれ議論をされております。ところが、今国会が始まりまして、こういう場でそれぞれ議論したというのはまだ一度もございません。そういう中にあって、一方では小泉構造改革の中で聖域なき構造改革ということで今進んでおります。  私は、ここで午前中の意見、お話を聞いておりまして特に心配をしたのは、着工をしている道路が一千キロ、一千八十二キロあると。その中で業者が二万社、そしてそこに働いている人たちが五万六千人もいると。こういうようなことを横に置きながら、今、道路公団をどうするか、あるいは六千八百から差し引いた二千四百をどうするか、こういう話をするのは余りにも乱暴過ぎるんではないかなというふうに感じました。  そこで、今国会でそういう話をやっぱりしっかりしたこういう場所で議論をするべきだというふうに思いますので、これは委員長にお願いになるわけでございますけれども、ぜひそういう問題をこの国土交通委員会の中で集中審議をする場を設けていただきたい、このように感じておりますし、ぜひお願いしたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。

北澤俊美民主党・新緑風会

○委員長(北澤俊美君) ただいま谷林君からの御発議でありますが、委員会が始まる前に理事会でも若干の同趣旨の議論がございまして、来週、予算委員会もございますから、その質疑の中身も勘案しながら、理事会を開いて検討させていただきたい、前向きに検討をしたいと、こういうふうに思いますので、よろしくどうぞ。

谷林正昭民主党・新緑風会

○谷林正昭君 ぜひよろしくお願いしたいというふうに思いますし、大臣の方も、ぜひそういう国民の議論をこういう場で聞かせていただきながら、そして考え方を率直に出していただきたいというふうに思います。  それでは質問に入らせていただきます。  大臣の発言、所信だと私は思っておりますが、その中にこれまでになかった政策が出てまいりました。それは静脈物流システムの整備という政策であります。これまで日本は、貿易国ということもありますが、原料を輸入して、そして加工して、そしてそれを世界に輸出をする、いわゆる心臓から血液が送り出されるように、国民に送り出されるように動脈物流というのが一つ大きなポイントでございまして、それに伴う物流システムが構築をされてきたところであります。  ところが、昨今言われておりますのは、やはり環境ということも考えなければなりませんし、循環型社会、こういうことを考えなければなりませんし、そういうことを言ったときに、そういう話を進めるに当たっては、私は、的を射た政策、国土交通省がまさにその中心になってやるべきだというふうに思います。  とりわけ、循環型経済社会に向かって今進み出しました。例えば家電リサイクル法がことしの四月一日から施行されました。あるいはこの後は自動車リサイクル法も検討をされている、そういうようなことを考えたときに、いわゆる心臓に血液が返っていくという意味合いだというふうに私は思いますが、そういうリサイクル、循環型、環境に優しい物流、そういうことを考えたときに、ぜひ、この静脈物流システムの整備というのはこれから国土交通省の大きな課題として、目玉商品として私はやるべきだ、整備をするべきだ、そういうふうに思いますが、その整備の基本的な目的、国土交通省としてなぜこれをやるのか、こういうことをぜひ聞かせていただきたいと思います。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 今、御説明がございましたように、我々の生活は多岐にわたるようになりました。文化水準が、生活水準が上がるとともに、それに附属して多くの問題が新しく出てきているというのは、今、先生が御指摘になったとおりでございます。  私は、谷林先生が今おっしゃいました静脈物流という物の考え方、そして物の流れというものが変わってきたというか、もちろん今までのように原材料でございますとか、あるいは製品や物品、そして部品とか、また商品などの産業経済活動に必要な物流を、これを御存じのとおり動脈物流、そして今、先生がおっしゃいましたように、廃棄物やリサイクルのための物流を静脈物流、こういう分け方をさせていただきますとわかりやすいのではないかと思いますけれども、私は今後、先ほど私冒頭に申しました、二十一世紀は環境を考えたりソフトの時代になると私申しましたけれども、今、先生がおっしゃいました静脈物流の話がまさにそれでございまして、やっぱり二十一世紀の環境問題に対する国民的な関心も深まっておりますし、また各種のリサイクル法が制定されまして、御存じのとおり、環境型の経済社会の形成というものは二十一世紀における我々日本の一番大きな問題になりつつあります。  ですから、私どもはそれにこたえるためにも、消費された製品を廃棄するのではなくて、今おっしゃったような可能な限りリサイクルをするということを私たちは重要視をし、またそれによって、従来は資源を調達して生産し、そして製品をつくって消費者まで輸送するという、先ほど申しましたいわば動脈物流を中心に今日まで来たわけでございますけれども、今申しましたように、リサイクル活動が本格化するということに伴いまして、消費された製品を今度は回収して、そしてそれをリサイクル処置によって回送するためのいわゆる静脈物流システムの構築がより重要視されるようになりました。また、その量も今までと違って大変多くなってまいりました。  そういう意味で、今、先生がおっしゃいましたように、本年の七月、これは閣議決定されたわけでございますけれども、新総合物流施策大綱、これが閣議決定されましたので、私どもはこの効率的な物流システムの検討と、そして必要な施設の環境整備を行っていきたいと。  そういう意味で、今後とも静脈物流の環境負荷を極力小さいものにする観点から、鉄道とか海運の利用、国道とかそういうところを避けて海運で再利用していただこうという、そういう推進を喚起していきたいと、そのように考えて環状物流の実を上げていきたいと思っております。

谷林正昭民主党・新緑風会

○谷林正昭君 ぜひ国土交通省の強いリーダーシップで動かしていただきたいというふうに思います。えてして、関係省庁が幾つにもわたっております。一番関係があるのは環境省だというふうに思いますが、経済産業省、あるいは食料品なんかになると農水省の関係も出てこようかというふうに思いますし、産業廃棄物ということになれば経済産業省だとか、いろんなところが絡まってくるわけでございます。  例えば、ことしの四月一日に施行された家電リサイクル法、それに伴って、集めてきた古い洗濯機や冷蔵庫を一定のところに集めて、それを輸送してリサイクル工場で部品を取り外すと、こういうようなことだったんですが、一点お聞きしたいんですが、これからのことを考えたときは、まずこの半年間の反省といいますか、成果といいますか、評価といいますか、そういうものをまず分析をしてかかるのが、現実をしっかりとらまえるのが大事だというふうに思いますが、この静脈物流と言われる内容の定着状況と評価、分析について今どのようになさっているのか、お聞かせいただきたいと思います。副大臣、よろしくお願いします。

泉信也自由民主党・保守党国土交通副大臣

○副大臣(泉信也君) 今、先生御指摘ございましたように、この物の考え方はまさに始まったばかりということでございまして、今日までの廃棄物の考え方というのは単なる輸送の一環として位置づけられておったということが正直なことでございます。  ですから、今たまたま例示されました家電リサイクルの問題もこの四月から本格的に始まりましたが、施行前、平成十二年における年間の排出量は六十万トン、それを約四百カ所の指定の引き取り場所を経て四十カ所前後のリサイクルの場所に輸送すると、こういう事実がございました。しかも、これが基本的にはトラック輸送に頼っておったということでございまして、地域によってはオーバーフローしておるという実態でございます。  こうしたことを変えていこうということに取り組み始めたところでございますが、対象施設が広域化するというようなことから、必然的に輸送が長距離化する、あるいはまた大量化するというような必然性がございまして、そうした観点から、環境にできるだけ負荷を与えない、あるいは陸上輸送に伴います、トラック輸送に伴います安全性の確保という観点から、鉄道あるいは海運を活用しようと、こうした方向に移りつつあるところでございまして、今後、自動車のリサイクル等の問題で来年また法律をお願いしようといたしておりますが、こうした経緯を踏まえながら静脈物流の体系を組み立てていこうというところでございまして、厳しい評価を問われますと、まだお答えするところまではいっていないというのが事実でございます。

谷林正昭民主党・新緑風会

○谷林正昭君 始まったばかりということでございますが、一つの例を挙げますと、家電リサイクルで北陸、東海は名古屋に工場がございます。その名古屋で夏の冷蔵庫の買いかえがどんどん進みまして、東海、北陸から冷蔵庫が集まってきた、たくさん。そうしたら、そのリサイクル工場がパンクしてしまって、そしてもう持ってくるな、しばらく持ってこぬでおいてくれと、こういうことになりました。そうしたら、環境庁が指定したそういう集積場所がもう満杯になってしまってどうしようもなくなった。こういう事実も、実はことしの夏にございました。  そこで、お聞かせをいただきたいんですが、物流システムの整備に当たりまして輸送と回収途上における保管、これが大切になってくるというふうに私は思います。そこで、不良業者という言葉を使っては失礼かもわかりませんけれども、不良業者を指定すれば、そういうふうに持ってくるなと言ったときにはもうどこかへ捨てに行ってしまう、こういうことになったら大変であります。そういうようなことなども考えますと、やっぱりしっかりした輸送業者の選定あるいはそういう不良輸送業者の排除、こういうものが大切になってくるというふうに思いますし、あるいは保管をする場所、こういうことの指定においても住民が迷惑をしないような、そういうような場所の選定、こういうようなことなども非常に大切になってくると私は思います。  そこで、お聞かせいただきたいのは、そういう輸送と回収途上における保管等の体制整備をどのように考えておいでになるのか、お聞かせいただきたいと思います。

泉信也自由民主党・保守党国土交通副大臣

○副大臣(泉信也君) 静脈物流にかかわります特性としては、私は、動脈と違ってジャスト・イン・タイムというような、そういう時間の制約が比較的緩やかであるということが第一。それから輸送コスト、いわゆる輸送の負担力が小さい、もう一つは都市及び都市周辺から発生するということがこの静脈物流の一つの大きな特性ではないかというふうに思っておるわけであります。  したがって、今日までのような、保管場所も中途半端と申しますか、業界にお任せしただけではなかなかうまくいかないというようなことがございまして、今私どもが考えておりますのは、基本的には海運を使う、そして一部鉄道輸送に依存すると、こうしたことで組み立てていくべきだというふうに考えております。  したがって、港湾におきましては、いわゆる保管するためのヤード、そして輸送するための施設、最終的に処理する基地、処理港と申しましょうか、そうした場所を今全国的にどう配置していくかということを議論をしておる最中でございますが、当然その港に結びつきますアクセス道路等の整備もあわせて進めていかなければならない、このように考えておるわけです。  今御指摘の、言葉は悪いんですが、いいかげんな業者であれば途中で捨ててしまう、可能性が全くないとは思いません。私どもも、どういう輸送業者に廃棄物の輸送をお願いするかということは慎重に対処しなきゃならない問題だと思っておりますが、これからは静脈物流というのを組み立てる中で輸送業者の選定をきちんと評価していくということを考えてまいりたいと思っております。

谷林正昭民主党・新緑風会

○谷林正昭君 いろんな法律でしっかりしたものが今もございますけれども、より明確なやり方をしなきゃならぬというふうに思います。  特にこの静脈物流に熱心なのは港湾局、国土交通省の港湾局が、今ほど大臣も、副大臣もおっしゃいましたように、一刻を争うような動脈物流ではない、やはりモーダルシフトというようなことも考えて、できるだけ環境に優しい運搬の仕方、輸送の仕方ということも考える、あるいは土地の有効活用というものも考えなければならない。  そういうことからいきますと、今、港湾局ですか、建設局ですか、非常に熱心にこの静脈物流を検討され研究をされ、やられているというふうに私の勉強した限りでは思いました。ところが、社会的にはまだこの静脈物流というのはなかなか表に出ておりませんし、研究もなかなかされていないというふうに思います。  そこで、港湾局が出しております中に臨海部リサイクルコンビナート構想だとか、これは非常に私はいい構想だというふうに思います。  例えば、石炭火力発電所がある、そこから出る廃棄物を今度はリサイクルしてセメント工場で活用する、セメント工場から出たものはまた何かのリサイクルに資するという、大きなそういうリサイクルコンビナートというのがこれから大事になってくるんではないかなというふうに思いますし、一方では、循環型経済社会というこの時代にあっての静脈物流のシステムの役割、非常に大きなものが出てくるんではないかと思いますし、そういうノウハウを今、日本が持つことによって、ノウハウを世界に輸出をして、環境問題やリサイクル循環型社会、循環型世界、地球というものをつくっていくべきその先頭に私は国土交通省が立ってもいいくらいの今研究が進んでいるんではないかというふうに思います。  そこで、お聞かせいただきたいのは、そういう一定の、先ほど副大臣がおっしゃいましたように、拠点を想定をしながら、まず日本のそういうリサイクルコンビナートというような構想を打ち上げる。そういったときに、私は、太平洋側には確かに人口が多いです、太平洋側には確かに人口が多いですが、やはり分権ということになってくると、あるいは一極集中ではないということになってくれば、当然、北海道にもそういうものが必要だと思いますし、日本海側にも必要だと思いますし、九州、四国、そういう一定区間のところに一定拠点をつくるべきだというふうに私は特に考えます。  とりわけ、日本海側には鉄道、そして港湾、こういうしっかりしたものがたくさんございますし、先ほどおっしゃいましたように、一刻を争う品物ではないということになってくれば、モーダルシフトということを考えて、環境に優しい輸送、そういうことを考えた場合は、コンテナ荷役の活用、鉄道輸送、こういうものも日本海側はしっかりしたルートがございます。あるいは港湾もございます。港湾の背後地というものもございます。そういうようなことを考えたときに、日本海側にこういう鉄道、港湾を利用した、活用した拠点をつくるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

泉信也自由民主党・保守党国土交通副大臣

○副大臣(泉信也君) 先生御指摘のように、太平洋側だけにつくれば済むものではないというふうに私も思っております。  今、五万トン以上の廃棄物に類するようなものがどういうところで動いておるかという資料を見ますと、例えば石炭殻だとかじんかいというようなものは、日本海側では新潟県の姫川港、石川県の七尾港あるいは福井県の敦賀港といったようなところが現実に五万トン以上の荷物を出しておりますし、金属くずになりますと、日本海側、北海道を含めまして全くなし、それからくず物、これは古紙ですとか陶磁器くずとかといったものにつきましては、北海道は受け入れはしておりますが、出す方は北海道も日本海側も全くない、五万トン以上の例でございますが。こうした状況であります。  ですから、廃棄物の発生地としては必ずしも今想定されない地域だとは思いますけれども、これからの廃棄物処理をやっていく基地的な役割を日本海側にも担っていただくということは、私は当然必要だと思っております。そのことが日本全体の静脈物流を体系化し完結させるものになるというふうに思っておりますので、これから自治体の皆様方ともよく御相談をしながら、整備計画に支障がないようにやってまいりたいと思っておるところでございます。

谷林正昭民主党・新緑風会

○谷林正昭君 ぜひ、均衡ある国土の発展ということもございますけれども、やっぱり日本海側にはそういう雇用創出という面も一方では今後出てくるというふうに思いますし、いろんな意味で一極集中にならないような配慮も私は必要ではないかというふうに思います。  最後の質問になりますが、まさにリサイクル関連法が、いろんな法律ができました。今年の一月にはそれを取りまとめたような循環型社会形成推進基本法が完全実施をされますし、仕組みの法律として廃棄物処理法、そして資源有効利用促進法、こういう法律もできております。また、先ほども触れましたけれども、個別物品法として容器包装リサイクル法あるいは家電リサイクル法、食品リサイクル法、こういうものもできておりますし、来年の春には建設リサイクル法というのも実施をされます。そして、今検討されている中には自動車リサイクル法というのも検討されております。  そういうような法律が施行されていけば、当然、回収方法もあるいは処理方法も違ったものだけれども、考えようによっては枝川から大きな流れに入ってくるというような感覚でやっぱり私はこの物流というもののシステムをきっちりつくるべきだというふうに思います。  そこで、いかに、回収方法も処理方法も異なる現況ではありますけれども、その施策を国土交通省として実現させていくのか、整備を実現させていくのか。ぜひこの構想が実効性のあるものに私はするべきだ、そして先ほども触れましたが、世界にこのノウハウを輸出して循環型地球社会をつくるべきだと、このように思います。  その先頭に扇大臣に立っていただきたいというふうに思うわけでございますが、ぜひその実現をさせていく決意をお述べいただきたいというふうに思います。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 今、谷林先生、るる物流、静脈物流の話をなさいましたけれども、先ほども申しましたように、これが二十一世紀型であるということを私は申しました。最大の課題であるとも申しました。そういう意味で、私はあらゆる手段をとっていかなければいけない、またそれに対応しなければ、ごみの山の中で生活しなきゃいけない、廃棄物の中で生活しなきゃいけない。そういう日本になってしまったのでは身もふたもありませんので、何としてもこの静脈物流システムの構築、先ほども述べましたけれども、私は循環型経済社会の実現のためには、この観点からも極めて重要な施策であると認識もしておりますし、また現実に政策として取り入れていかなければならないと思っております。  先生御指摘のとおり、私たちは各種のリサイクル法案を通しましたけれども、法案があっても現実がいかに早くそれについていけるかということで私たちも、はっきり申し上げて予算も伴うことでございますけれども、今回は特に補正予算の中にもこれも入れようという話もしておりますので、なるべくならそういうことにも御協力いただけて、今、先生がおっしゃいましたような二十一世紀型の静脈物流、いわゆるそういうものが循環型社会の構築のために我々が働きやすい御支援をぜひ賜りたいと思いますし、各種リサイクル法案が通っておりますので、その実現方を私たちは頑張っていきたいと思います。  そして、御存じのとおり、大気汚染あるいは温暖化、あらゆるものが二十一世紀の課題になってまいりますので、そういう意味で交通の円滑化を図る観点からも、環境の負荷でありますとかあるいは交通の負荷の小さい物流体系とすることが特に重要である、これを軽視できないという認識を持っております。  そのために、我々国土交通省といたしましても、リサイクルに関係する各省庁、そして地方自治団体、これが一体にならないとできないことでございますので、連携を図りつつ、私どもは必要な設備の、施設の整備に当たっていきたいと、そう思っております。環境負荷あるいは交通負荷の小さい物流システムづくりに今後も邁進していきたいと思っております。

谷林正昭民主党・新緑風会

○谷林正昭君 ちょうど時間となりましたので、終わります。

続訓弘公明党

○続訓弘君 公明党の続でございます。  きょうは幾つかの建設的な提言をさせていただきます。  まず、地球環境問題解決の視点から自然エネルギー対策やヒートアイランド対策について申し上げます。  私ども公明党は、エネルギー戦略に関する提言において、太陽光や風力、地熱、バイオマス等の自然エネルギーを中心とするクリーンエネルギーを二〇二五年までに石油や石炭、原子力などの一次エネルギー総供給量の二〇%までに高めるための具体的な政策を提言いたしました。これに関連して、以下二点伺います。  その第一点は、東京湾アクアラインの橋梁部分の五・一キロメーター周辺を利用して風力発電百基を設置することの提言であります。  このアクアラインは、御承知のように、総工費一兆四千億をかけて建設した国民の貴重な財産であります。本来ならば産業振興の推進役となるべきところが、二度にわたる通行料金の値下げにもかかわりませず利用者が少なく、累積収支も赤字増加の一途を続ける状況にあります。  一方、世界有数の風力発電国デンマークの首都コペンハーゲンでは、本年五月から沖合二キロの海上で二十基の大型洋上風力発電を本格稼働させました。また、同国では、約六十四基の風力発電で、出力規模は二百四十万キロワットを超え、国内電力需要の一四%を賄っております。今後さらに洋上風力発電を拡大し、三十年後には電力需要の約半分を賄いたいとしております。  この先進国の例に倣い、私の提案どおり東京湾アクアラインに風力発電百基を設置すれば、アクアラインのイメージは一変し、利用者の増加はもちろんのこと、子供たちや地域の人々に対する環境教育や自然エネルギーへの意識啓発にも大変有効だと思います。  第二点は、三宅島復興に当たっての自然エネルギー活用を提案いたします。  三宅島は、平成十二年八月十八日の大噴火以来、十五カ月にわたり約三千八百人の全島民が帰島できない状況にあります。大臣は、御就任以来、幾たびか三宅島現地をつぶさに視察しておられますので、復興に対する熱い思いを持っておられると思います。  三宅島のような離島は、エネルギー供給のコストが高い反面、風力、太陽光、波力等のエネルギー資源が豊富であり、潜在的に自然エネルギーを主体として島全体のエネルギーを十分に賄うことができる可能性を持っております。現に八丈島では、平成十一年から地熱発電を、平成十二年からは風力発電を開始しており、島内エネルギーの約三〇%を賄っております。将来においては、現状のディーゼル発電の七割の電力を順次太陽光発電やバイオマス発電、海洋エネルギー利用等で賄い、また燃料についてもバイオマス燃料に切りかえることで、島内のすべてのエネルギーのクリーン化とエネルギーの自給自足を実現することを目指しております。  そこで提案いたしますが、三宅島を海洋エネルギーやバイオマス発電と地熱と風力発電を組み合わせた一〇〇%島内エネルギー自給の島、あえて私が愛称名でいえば首都圏ひょっこりひょうたん島としてエコアイランドを進め、理想的な循環型社会の島づくりが実現できれば、観光客がふえ、三宅島の皆さんの感激はひとしおだと思います。  第一点も第二点も金のない国が事業主体になる必要はありません。先ほど大臣もおっしゃいましたけれども、PFI等民間活力を大いに活用する方法をあわせ考えるべきだと思いますが、大臣の所感を伺います。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) いや、さすが続先生と今感心して伺っておりまして、本当に公明党さんとして新しい発想のもとに御提言をいただきまして、心から感謝申し上げたい気持ちでいっぱいでございます。  私ども国土交通省としましても、環境省等々と連携し、また経済産業省とも連携して、こういうユニークな貴重な提案というものは実現方にお互いに協力していかなければできないことだなと思っておりますけれども、東京湾アクアラインのお話も出ました。御存じのとおり、二度の値下げ、そして今は四千円を三千円に値下げをいたしましたけれども、残念ながらまだまだ、値下げしたことによって少し、三割ぐらいは利用者がふえたんですけれども、今おっしゃったように、一兆四千億かけたのにというお話ございまして、そのとおりでございまして、私も心を痛めておりますけれども、これはこれといたしまして、アクアラインを実のあるものに持っていこうというふうなお話でございまして、私はこれも、アクアラインにライトアップをしましたり、あるいは海ほたるでイベントをしようなんて言っていますけれども、今、先生がおっしゃったようなユニークな風力発電の設置、これも今まで私も考えておりませんでしたけれども。  先生が御指摘になりましたように、デンマークの首都コペンハーゲンにおいては、もう既に国内の電力需要の一四%をこの風力によって行っているというお話もございましたし、これが少なくとも三十年後には総需要量の五〇%を満たすという今の先生のコペンハーゲンの事例もございました。私たちはそのことを頭に置きながら、風力発電の設置につきましては、橋梁への設置というものが可能かどうかという課題も今後勉強さしていただきますけれども、大変ユニークな御提案をいただきましたので、これも各省ともしも勉強して実現できるのであれば、今後二十一世紀の新たなクリーンなエネルギー源として考えていかなければならないと思っておりますので、御提案に感謝申し上げたいと思います。  また、重ねて三宅島のお話がございました。  これも、私も何度もお邪魔をいたしまして、三宅島の皆さん方にお目にかかり、三宅島の特性を生かしたすばらしい復興をしてほしいと念じてはおりますけれども、今の先生の、これも本当に楽しい首都圏ひょっこりひょうたん島ということをおっしゃいまして、私もなるほどユニークな発想があるものだなと。こういうものを名前につけて三宅島の復興を図るのであれば、今、残念ながらまだ火山活動の終息を見ないで東京都に親と離れて生活している子供もおりますので、そういう子供たちが、この首都圏ひょっこりひょうたん島という名称のもとに自分の生まれ育った島が新しく日本のエネルギー源になるんだということになれば、私は子供たちにとってもこんなすばらしいことはないと思っておりますので、三宅島の特性であります火山活動のエネルギーも生かしながら、私は、逆にそれを糧としていく、こういう復興の仕方もあるんだなということで、大変勉強さしていただきますので、今おっしゃいましたように、クリーンエネルギーというものと、それから循環型の社会の島づくりということに対しては、今の大変楽しい首都圏ひょっこりひょうたん島、本当に実現できればこんな楽しいことはない、また島にとってもユニークで世界じゅうにこれは誇れることであろうと思いますので、貴重な御意見をいただきましたので、今後、勉強材料にさしていただきたいと存じます。

続訓弘公明党

○続訓弘君 大臣のありがたいお言葉をいただきました。ぜひ御検討願います。  次に、ヒートアイランド現象の抜本的な対策のためのビルの屋上や壁面等、建築物上の緑化促進について伺います。  東京都内が受けるヒートアイランド現象の影響は、夏季における熱帯夜の日数が平成九年から平成十三年の五カ年、年平均で三十二・四日となり、熱帯夜による不快感だけでなく、熱中症等の健康被害の増加や冷房用消費電力量の増大、都市型水害の頻発等としてあらわれ、冬季においては大気汚染の助長等として顕著にあらわれます。  このまま放置すれば生態系にも大きな影響を与えることから、電力の大量消費ライフスタイルの見直しを図り、都市の再生、人間性の回復、環境の質の時代へと導いていくため、ヒートアイランド現象の抜本的な対策が急務と考えられます。その具体的対策の一つとして、コンクリートやアスファルトを土と緑に変え、水分が蒸発する際の気温の引き下げ効果を都市に取り入れるべきだと考えます。  このように、ヒートアイランド現象の緩和を目的とする屋上や壁面、ベランダ等、建築物上の緑化を促進するため、当該緑化施設に対する固定資産税を非課税にするなど、一定規模以上の建物に対して屋上緑化を推進するための国の支援が必要と考えますが、大臣の所見を伺います。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 今のお説のとおりでございまして、特に大都市圏におきます緑地の減少ということによっていわゆるヒートアイランド現象が大都市圏に起こっていることは事実でございますし、またその現象を発生させる原因の一つが、今おっしゃいましたオフィス街など緑地が少なくなっているということが大きな要因の一つになっております。  そういう意味で、この緑地の一層の推進を図るという意味におきましても、オフィス街などの屋上等々を利用して緑を設置してもらう。それを利用して、小さなところでも、しかも今、先生が御指摘になりましたように、さきの都市緑地保全法の改正、この法案の改正によりまして、私どもは民間によります緑化の取り組みを推進するという観点から、屋上、それから屋上だけではなくて、時々ビルをごらんになったらわかりますけれども、壁面にもベランダ式になって緑を植えているビルもございます。そういうことも含めて、壁面の緑化など、少なくとも一千平方メートル以上の建物や敷地内における緑化を市町村長がこれを認定することにしておりますので、この認定があれば緑化施設にかかる今おっしゃいました固定資産税を五年間二分の一に軽減する、こういうことをしておりますので、各市町村長が認定されればこれを二分の一に軽減し、緑化施設等の整備計画認定制度を、これを創設したところでございますので、これを活用し、またこの制度のほかにも、今、先生がおっしゃいました屋上の緑化ということに関しましても、町づくりの総合支援事業として助成をいたしましたり、また日本政策投資銀行からの低利の融資、この設置のための制度を利用して融資をしております。  そういう意味で、今後、今、先生がおっしゃいました少なくともヒートアイランド現象を少なくするための努力というものを各市町村と手を組んで私は今後もしていきたいと思っております。

続訓弘公明党

○続訓弘君 せっかくの御努力をお願い申し上げます。  次に、都市再生プロジェクトについて伺います。  二十一世紀型都市再生プロジェクトの推進や土地の有効利用等都市の再生に関する施策を総合的かつ強力に推進するため、小泉総理のもとに都市再生本部が設置されたところであります。この間、都市再生本部からは、東京湾臨海部における基幹的広域防災拠点の整備や大都市圏におけるごみゼロ型社会への再構築などの都市再生プロジェクトの第一次が決定され、続いて大都市圏における国際交流・物流機能の強化や大都市圏における環状道路体系の整備などの第二次プロジェクトが決定されました。  そこで、第二次プロジェクトのうち、特に環状道路体系の整備について伺います。  今回、都市再生プロジェクトで決定された首都圏中央連絡自動車道、東京外郭環状道路及び中央環状線のいわゆる首都圏三環状道路の整備は、平成十二年三月末でわずかに二〇%という状況でございます。  先日、石原東京都知事とともに現地視察をされた大臣として、このプロジェクトの推進にどのように取り組まれるのか、決意のほどを伺います。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 都市再生に関しましては、これは喫緊の課題でございます。  御存じのとおり、東京都がこんなに込んでおりますけれども、東京を通過する車のうちの一四%は東京都に用事のない車がただ通過しているんです。そういう意味で、東京都の大都市におきます東京都に用事のない車が、ただ通過の一四%が騒音と、そして空気の汚染と排気ガスの放出という大変多くのものを東京に残していくわけでございます。  そういう意味で、今、先生がおっしゃいましたように、都心部の交通渋滞の緩和、これは喫緊の課題として私ども取り組んでいかなければならないと思っております。  今、先生がおっしゃいましたように、特に首都圏におきまして交通の円滑化と、そして環境の負荷の軽減、そしてさらには都市計画、この都市構造の再編のために政府として、また国土交通省としてしなければいけないということで、これは私も大変びっくりしたんですけれども、大臣に就任いたしまして、昭和四十五年に大臣が現地視察したきりということで、少なくとも三十一年間、現職大臣がだれも外郭視察にも行っていなかったということを聞いてびっくりいたしまして、私は圏央道、外郭、これは両方見に行こうということで、圏央道の方はヘリコプターでもう既に視察をしておりましたけれども、過日、三鷹市と武蔵野市に足を運びまして、東京都知事の石原知事とともに現地に行って皆さんの声を聞きました。  もちろん、少なくとも私どもは、まだ現地の中には御賛同いただけない方もいらっしゃいます。けれども、首都圏の中央連絡自動車道など三つの環状道路の整備ができなければ、これがつながらなければ、今申しました過剰な車の量の緩和もできませんし、空気汚染の清浄化にもほど遠いということで、かえって住民の、沿線の人たち、そこへわざわざ車が通り道になってしまうものですから、早くこれを整備して多くの皆さん方の住環境、これを守っていくように私たちは整備をしなければならないと思います。  先般、八月二十八日でございますけれども、都市再生本部で決定されまして、都市再生プロジェクトに位置づけられて、私たちはこれを決定いたしました。第三回目でございましたけれども、私もこの都市再生本部に出ましたので、こういう意味で今後この三つの環状道路、少なくとも都市構造の再編のためには、計画を延長するために供用延長が約二割と、その整備がおくれているのは今、先生の御指摘のとおりでございますので、これを一日も早く私たちは東京都のために、また近くの住民の皆さんの環境保全のためにも達成できるように努力していきたいと思っております。

続訓弘公明党

○続訓弘君 ありがとうございました。  次に、羽田空港の拡張構想に関連する新たな空港アクセスについて提言申し上げます。  羽田空港に四番目の滑走路が整備され、国際化を視野に入れた運営が行われるとすれば、早晩大量の利用者のニーズにこたえる空港アクセスの充実が不可避となります。その場合、既存の道路の増強だけでは対応できません。この際、新たな路線を東京駅と羽田空港の間に構想すべきであります。  その場合の視点として、二点を指摘したいと思います。  一つは、民間主導の町づくりが進められている東京臨海部の晴海、豊洲、有明の開発に資する路線であること。いま一つは、京浜臨海部の再生のポイントとなるマストランジットの整備のため、それへの延伸が可能となる路線であることであります。東京駅と羽田空港を結ぶ、私はこれをいわゆる東羽線と呼びたいと思いますが、この整備について、PFI等新たな整備手法の活用も含め検討を開始すべき時期と思いますが、大臣の所見を伺います。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 東京都の副知事をされた続先生ですから、この件に関しては一番詳細を御存じであろうと思いますので、あえて私がお答えするのもおこがましいとは思いますけれども、御質問でございますので。  羽田空港と都心、そしてとりわけ東京駅とを結ぶアクセスが必要であると。鉄道の整備につきましては私は、航空機関、この向上のためにはこれはどうしても重要なものであると認識しておりますし、またこのような観点から、路線としまして、今、先生がおっしゃいましたように、平成十二年の一月に運輸政策審議会からこれは答申が出ております。そして、この答申によりましても、東京圏の鉄道整備計画においては都営浅草線、先生が御指摘でございますけれども、宝町駅付近から東京駅に向けた分岐線を整備する計画がこれは提唱されております。  その意味で、この路線の事業化を推進するために検討委員会がこの秋東京都に発足したと私も聞いておりますので、先生はそのことを特に御存じであろうと思いますので、広範な関係者の御参加のもとに、私はおおむね二年程度ぐらいで少なくとも結論を得て検討が進められるというふうに聞いておりますので、私はそれを待ちたいと思いますし、御提言の東京駅と羽田空港とを結びます路線の整備につきましては、このような委員会の検討状況、または空港整備の進展状況など見ながら、このルートの促進に努めてまいりたい。おおむね総事業費が千五百億円から三千億円というふうに今の計算ではされておりますので、これも私どもとしてはこの目標に達するように努力していきたいと思っております。

続訓弘公明党

○続訓弘君 よろしくお願いを申し上げます。  最後に、都市再生と都市基盤整備公団の見直しについて三点ほど伺います。  都市基盤整備公団は、民間の採算ベースでは取り組むことが困難な都市再生事業を実施する上で極めて重要な役割を有しております。この都市整備公団について、国土交通省は可能なものから逐次民営化するとの案を九月二十一日に公表されました。一方、石原行革担当大臣の私的諮問機関である行革断行評議会は、直ちに都市基盤整備公団の全事業を廃止し、解体して民間に譲渡することが望ましいとする案を十月二十四日に提示したとのことであります。  そこで伺いますが、今後の都市基盤整備公団の見直しの方向性、時期的な見通しについて、都市再生事業とのかかわりを含めて御説明願いたい。

木村仁自由民主党・保守党国土交通大臣政務官

○大臣政務官(木村仁君) ただいま続委員から御指摘がありましたように、都市基盤整備公団はこれまでにも大都市圏における極めて戦略的な都市開発を行ってまいりました。例えば、横浜のMM21、大宮の新都市開発あるいは晴海の再開発、神戸の復興、そういった事業を実施してきたわけでございます。  都市再生プロジェクトというのは、日本の大都市が世界の大都市に伍して競争をしていく上にはもう老朽化、陳腐化している、それを再生させようという重大なプロジェクトでございますから、その中において都市基盤整備公団が果たすべき役割はなお極めて大きいと考えておりまして、そのことを我々の改造計画の基本として据えているところでございます。公団の改革の方向性、時期を論ずるに当たりましても、このような公団の役割を十分踏まえて、そして都市再生の実施部隊としての望ましい組織形態、付与されるべき権限等について検討を行ってまいるという基本的な姿勢でございます。  御指摘がありましたように、九月二十一日に二段階にわたるステップ一、ステップ二の改革計画を示したところでございますが、行革断行評議会案のように、これを直ちに廃止、解体するというようなことは私どもは全く考えておりません。都市再生プロジェクトへの重要なかかわりを考えながら、時間をかけ環境を整備しながら民営化していくという考え方でございます。

続訓弘公明党

○続訓弘君 終わります。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 公明党の弘友でございます。  ただいま続大先輩から非常に建設的な提言等がございましたけれども、私も国土交通省に、陸海空の交通を一番つかさどっている国土交通省に安全とは何かというそこら辺から提言もしたいと思いますし指摘をさせていただきたいと。  テロの問題が起こって、扇大臣も、新幹線、さまざまなテロ対策、安全対策をとられて、公共交通機関にとって快適性だとか、それから正確に時間どおり運行されるとか、大事なことはたくさんあると思うんですよ。しかしながら、私は安全というのが何にも増して一番これは重要視されなければいけない。幾らいろんな問題があったにしても、交通機関にとっては安全というのがもう第一だと、このように思いますけれども、まず扇大臣のお考えをお聞きしたいと思います。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 今、弘友先生がおっしゃいましたように、私は、国土交通省が一月の六日にスタートしましたときに、各省の職員が全部集まりまして、四省庁統合したものですから陸海空でございますので、まず職員全員に安全を第一に考えるようにということを、私も全職員に訓示をしたところでございますので、今、先生がおっしゃいました安全第一であるということはもう言わずもがなということでございまして、当たり前のことですけれども、本当はこれが一番難しいというところが今度のテロ事件でわかったわけでございます。  そういう意味で、今おっしゃいましたような安全第一にと、言葉では言えるけれどもテロ対策で実際にどうするかということに関しまして、具体的に安全に対しましても適切な処置をとろうということで、初めてこのテロ対策によりまして、我々の日本の中での安全性の不備は何か、何が足りなかったかということを改めて点検をさせていただいたようなわけでございまして、そのためには今回の同時多発テロで、私が本部長になりまして国土交通省緊急テロ対策本部というのを設置しまして、どういうものが日ごろの安全な目標から外れていたのかということを思い知らされたわけでございます。  まず、航空につきましては、アメリカのように一斉に飛んでいる飛行機を停止したり、どういう命令系統で、どういう手順で、管制塔にだれがどう連絡するのかという、こういうマニュアルが今までございませんでした。これも私は今度大きな勉強をさせていただきまして、そして、もしもとめろというのをどういう系統で、どういう手順で何分でできるかというマニュアルをつくってくれまして、じゃ、今度このマニュアルを実践しようということで、航空保安検査の機器の安全性というものと、それから管制塔で全部一斉にとめろと。飛んでいる飛行機は最寄りの飛行場へおろす、また出発前のものはとめる、日本に向かっているものはという、そういうマニュアルを実行いたしました。それで、欠陥もまたわかりました。  そういう意味におきまして、私どもは全部これを実行いたしまして、一千人の民間の飛行機を持っている人も判明しましたけれども、連絡をしましたら、やっぱり個人のことですから連絡ができない人もありました。こういうものも全部マニュアルで明快になりましたし、私たちはそういう意味で、陸海空、もう時間がありませんけれども、新幹線とか船とか、あらゆる陸海空の安全性を総点検をして、国民の皆さんに不安を与えないようにという最大の努力をいたしております。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 テロ対策の安全問題、またいろいろと別の機会にもやりたいと思いますけれども、今、大臣言われたように、本当にいろいろなケース、いろいろなことが考えられる。そういう中で本当に安全というのを一番、すべてこれに携わっておる人がまず安全第一だということを考えなければならないというふうに私は思うんです。  ところが、ちょっと指摘をさせていただきたいんですけれども、これはおかしいなと思うのが、先日の新聞報道に、十月二十三日に載っていたんです。  これは、JR西日本尼崎電車区の四十四歳になる運転手の方がことしの夏に自殺を図りまして、遺族の方が労災申請をしたと。その報道によりましたら、そのときに車掌さんから電源表示灯に異常があると、こういう連絡を受けた。その運転手さんが後部座席というか、百四十メートル離れているところに点検をしに行って、それを確認をして、点検作業のためにその出発が約五十秒おくれたと。それがミスだということで社内の再教育が必要だということでやられたと。で、自殺をして、労災の申請が現在遺族からなされていると。  私は、安全確認のために出発が五十秒おくれた、そのおくれも後の二駅ぐらいで取り戻しているわけですよ。安全確認のために出発がおくれた、そのことでもって乗車から外して、結果的に安全教育をするんだということでずっとさせられて、その方を自殺に追いやったというか、自殺されたということというのは何かおかしいなというふうに思うんですけれども、国土交通省としてこういう事実を調査をされているのかどうか。  それともう一つは、この会社は、この雑誌によりましたら、一年半の間に何か七人の自殺者の方も出ているという、こういうことなんですけれども、このような事実について調査をされているかどうか、お尋ねします。

石川裕己国土交通省鉄道局長

○政府参考人(石川裕己君) ただいま委員の御指摘の件でございますが、本件につきましては、JR西日本から私ども聴取したところを申し上げますと、本年の八月三十一日、本人は高槻駅発京都行きの始発列車を運転して、午前五時二十三分に京都駅に着いたわけであります。この列車は京都駅で折り返し運転でございます。その列車折り返しの際に、先頭となった運転台に移動した時点において逆転器の操作を行っていなかったために、後部となった運転台、つまり戻るときは車掌室になるわけですが、その車掌室の自動列車停止装置の電源表示が点灯したままだった、こういう事実でございます。  その車掌室の自動列車運転停止装置の電源表示がついたままだったということに気がついた車掌が、その旨を今度は前の方になる運転台にいる本人に連絡したところ、本人はその運転台を離れて後部運転台、もとの運転席、今の車掌室に戻ったということでありまして、そこで検査係の応援を求めたと、こういうことであるようでございます。  このようなケースでは、基本的に先頭の運転台にあります逆転器というものを前進方向にすれば、後部となった運転台、つまり後で車掌室になった方でありますが、車掌室にある方の自動列車停止装置の電源表示というのは消えるシステムになってございます。したがって、運転台にいて逆転器を前へ倒せばいいわけですが、そういう旨を出動してきた検査係が指摘をしたということで、それでその本人はもう一度もとの運転台に戻って、それで運転台の逆転器を前進方向に入れた。そうしたら、システムのとおり車掌室の列車停止装置の電源表示は消えたというものであります。こういうことでありまして、この間、所要の時間がたってしまったわけであります。  会社側は、本件の遅延の事態というのは、いわゆる人間のミスをバックアップする安全装置であります自動列車停止装置、これに関する基本的知識の欠如ということで発生したいわば事故の芽ということであると認識しまして、これによって後日、事故防止のために本人に対して日勤教育を行ったというふうに聞いております。  この列車は折り返し運転でございますが、折り返しのためにもともと二十分の余裕があったわけでございます。今申し上げたようなことがあったために所定の発車時間である五時四十三分から一分間おくれてしまったということでありますが、もともと二十分の余裕があった中でこういう事態になったということでございます。  あとは、事実関係と申しましては、本人はその後、日勤教育を三日間受けまして、三日目の翌日に当たる九月六日にみずから命を絶たれたというふうに聞いております。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 労災申請は。

佐田通明厚生労働省労働基準局労災補償部長

○政府参考人(佐田通明君) ただいまの事案につきましては、十月二十三日に御遺族の方から尼崎の労働基準監督署に対して遺族補償年金の支給の申請がございまして、同日に受理しております。理由は、被災された方は、その点検の際の不手際による列車の遅延を理由として乗務の勤務から日勤勤務の形態に変更され、そのことが原因で自殺されたために業務に当たるのではないかと、こういう申請の理由になっております。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 だから、先ほどから私が言っているのは、今の局長の説明で、要するに逆転の何か機械を動かしたらそれでもとに戻るような程度のものをよくわからないで呼んで点検をしたのでおくれたんだ、本人の責任だと、こう会社の方が言われているということを今言われたんだと思うんですよ。これが私は、この考え方を変えないと今後大きなミスに、事故につながりますよと言っているんです。  だから、もし異常ランプがつきました、例えばどこか自分の操作が間違っているんじゃないかと、自分の間違いでもってそういう時間をとったら、またそういう日勤教育なり乗車を拒否される、そして外されるということになると、そんなのは何か自分の間違いだろうとかなんとかいうことでやってしまうわけですよ、マニュアルどおりでやると。だから、十年前のあの信楽鉄道事故というのは、まさしくおかしいなと。待機場所に対向の列車がいない、おかしいなとは思っているけれども、信号は青になってマニュアルどおりに、今時間がおくれたらいかぬからというので突っ込んだときにあの大事故になったわけですよ。  だから、本人の失敗だとかなんとかでそういうものを余り強調してやると、それが即大きな事故につながりますよ、そういう教育の仕方がいいんですかということを、私は、これは別にここの会社がどうとか言っているわけじゃないんです。どういう会社であっても、どこのどういうあれであっても、携わる会社にしても働いている方にしてもそういう体制にしないと。  日勤教育というのは初めて知りましたけれども、要するに乗車から外して、聞くところによりましたら、衆人環視の中で助役さんが何人かずらっといる真ん中に机を置いて、要するに見せしめのためにさらしものにされると。朝の九時から十七時四十五分まで拘束されて、昼には一時間の昼食のあれはあるけれども、周りの監視者から常時見張られてたばこも吸えず、お茶も飲めない、トイレに行くにも監視者がついていくと。そして、そこで反省文をずっと書かされる。  この自殺された方は、五月には表彰を受けているくらいこの二十年間事故歴なんか何もない。だから、事故のあれを書きなさいと言われても、事故を起こしたことがないのに書けないわけです。だけれども、書かないと許されないから、ほかの人の話とか自分がはっとしたとかいうようなことをずっと書いた。そうしたら、またそれを責められるというようなことで、大分精神的に追い詰められていたという話なんです。  こういう昔ながらのといいますか、こういう教育がいいのかどうか。何か本人が失敗したら、もとに戻って、こういうことは実際もう一回やらせてみるとかなんとかいうようなシステムにしていかないと、何か一回失敗したら徹底的にやられるんだということになると、これはそれを隠すようになったりいろいろな弊害というのが起こってきて、大きな事故に私はつながると思っているわけですよ。  だから、こういう再教育の仕方ということについて国土交通省として調査をされたことがあるのか。それと、きょうは法務省の中川政務官にわざわざおいでいただいて済みませんけれども、人権擁護の観点からこういうことが果たしていいのかどうかという、そういうことについても御答弁をいただきたいというふうに思います。

石川裕己国土交通省鉄道局長

○政府参考人(石川裕己君) 一つは、鉄道の安全ということは当然大事なことであります。特に、鉄道はシステムで動いておりますので、いわばあらかじめ定められた各種の基本動作というものをそれぞれきちっとやっていく、それを積み重ねていくということがまず第一に大事なことだと思っております。  そういう意味で、事故の防止の観点からは、いろんな考え方があると思いますけれども、まず基本的にはマニュアルに沿った基本動作をきちっと励行するということが最も効果的であると思っております。  もう一つ、教育の問題でございますが、当然、運転手の教育というのは最も重要な事項の一つであります。したがって、そういう意味で、各鉄道事業者、それぞれ鉄道事故を防止するという観点から安全教育というものをしっかりやっていると私どもは思っておりますが、そういう意味で、事故やあるいは事故の芽というふうなものを生じさせた運転手に対して、同種の事故を含めた事故防止を目的としてJR西日本が日勤教育を行っているというふうに聞いております。  具体的な教育内容等につきましては、基本的には各鉄道事業者の御判断だろうと考えております。

中川義雄自由民主党・保守党法務大臣政務官

○大臣政務官(中川義雄君) 私は、我が国の鉄道の歴史、百三十年に及ぶと思いますが、その安全性、正確性というものは世界に誇るべきものだと自負しております。それはまさに厳しい安全教育や不断の努力によってもたらされたものと理解しております。  委員御指摘の件につきましては、御指摘の記事には接しましたが、具体的な事実関係を法務省としてはまだ承知しておりません。一般的に申し上げますと、このような事件におきましては、被害を受けたと言われる方からの申し出によって具体的な事実を踏まえる調査をし、そして人権事犯となればそういった角度から取り上げていくものと考えておりますが、そういう事実がまだないものですから、そういう調査はまだ行っておりません。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 余り私は会社のいろいろな教育だとか、そういうものにここでは立ち入るというようなつもりはありません。今の局長の、確かにマニュアルどおりやらないといけない、だけれども、余りにもマニュアルどおり、目で見て運転している方が違うんじゃないかと思っても、マニュアルがこうなっているからとやったときに、例えばテロとかなんとかが来て違う信号を動かしたとかなんとかいったときに、マニュアルはこうなっているからというのでそのとおりやったら大変なことになりますよと私は言っているんですよ。  だから、それをどう判断するか。危ないと思ったら、マニュアルはこうなっていてもあえて列車をとめるとか、そういうことが大事なんじゃないですかと私は言っているんですよ。それが一番安全なんです。マニュアルがこうなっているから、時間をおくらせたら大変なことになるとか、そういうことが余り強調されると本当に大きな事故につながりますよということを最後に言って、またこういうことが二度と再び起こらないようにぜひ指導をお願いしたいと思います。  あと四分でございますけれども、先ほど来新物流システムの質問がございまして、モーダルシフトの、ちょっと最後にもう一問だけ、先ほどの静脈の物流のお話がありました。  新総合物流施策大綱というのには、長距離雑貨輸送における鉄道、内航海運の分担率は、平成二十二年、二〇一〇年までに五〇%を超える水準にすることを目指すと、このように書かれておるわけでございますけれども、ただ、前のときの総合物流大綱にもそういうのは出ていたんですよ。今回の新総合物流大綱にも今度数字として五〇%を超えるとはっきり言われているわけですね。  ところが、じゃ、具体的に二〇一〇年までにそれをどう実現するのかという、そういう具体的な施策があるのかどうなのかと。さっきの静脈の話もその一環だとは思うんですけれども、やっぱり二〇一〇年、期限があるわけですから、本当にJR貨物の貨物の輸送の問題、そしてまた内航海運の問題、これをふやしていかなければ五〇%を超えないわけです。だんだん今、毎年毎年下がっていっているわけですから。これに対する具体的な施策を最後にお聞きして、時間になりますので終わりたいと思います。

泉信也自由民主党・保守党国土交通副大臣

○副大臣(泉信也君) 市場競争の中で輸送活動が行われておるわけでございまして、いわゆる強制的にモーダルシフトを起こさせるということはなかなか難しいわけでございます。そういう中で、できるだけ陸上から海上あるいは鉄道に移ってもらえる環境を整えるということで、我々、今日まで努力をしてきておるわけです。  確かに、五〇%という目標を掲げさせていただいておりまして、現在が約四三%という数値でございます。この四三%というのは、輸送距離が五百キロを超える雑貨貨物を対象に、それがどれくらいの割合で鉄道なり海運に依存しておるかという率でございまして、これを五〇%まで上げることは大変難しいことだとは思っております。  しかし、国土交通省としましては、例えば、これまでもやってまいりましたが、運輸施設整備事業団との共有船を建造いたしまして、ローロー船とかコンテナ船をもっと活用する、あるいは拠点貨物駅、これは門司を今一つ手を入れさせていただいておりますけれども、こうした拠点貨物駅の整備を進めていく。それからまた、港湾運送事業のより規制緩和を進める。こうしたことで何とかして目標を達成したいと、こういうことをやっておるわけでございます。  なお、来年度に向けましても幾つかの概算要求をさせていただいておりまして、五〇%に向けて一層努力をしていくつもりでございます。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 今、門司の話も出ましたので、私は、鉄道局長にもいろいろ御努力をいただいて、門司もできましたよと。ところが、その線路が、整備新幹線ができていったら在来並行線がなくなりますよとかいう話も出てきているわけですよ。非常に努力はしていただいているんですけれども、幾らこの整備をしても線路がなくなったら鉄道輸送なんかないわけですから。そういう観点をやはりぜひ、全国鉄道網というかモーダルシフトをやっていく上においても、これをなくさないように、ぜひそちらの面からも考えていただきたいと要望いたしまして、終わりたいと思います。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 日本共産党の大沢辰美でございます。  私は、テロ対策、ハイジャック防止対策について最初にお聞きしたいと思うんですが、御存じのように、九月十一日に米国で同時多発テロがございまして二カ月がたちました。本当にこれはもうどんな理由があっても許せない行為として、まさに国際社会が全力を挙げて、私は国連を中心にして問題の解決に当たらなければいけないと、このように考えています。同時に、我が国としてもこのような本当に卑劣なテロ行為から国民の生活や安全な暮らしを守るために全力を尽くすことはもう当然であります。  そこで、国土交通省は、国土交通省の緊急テロ対策本部をつくられて、そして海上保安庁の国際テロ警備本部も設置されたようでございますが、ハイジャック対策の見直し等により、交通機関だとか重要な施設に対するテロ対策の強化を図っていると今日まで聞いております。私は、特に航空の安全を確保するための防止対策についてお聞きしたいと思います。幾つか質問させていただきます。  まず最初に、搭乗手続のチェック体制についてでございますけれども、これは、国土交通省は応急の対策として、米国の同時多発テロ発生直後から各空港の搭乗チェック体制を最高レベル、いわゆるフェーズEですか、そこまで引き上げて対応していますということで先ほども答弁がございました。しかし、空港の現場や機内での安全チェック、それが本当に十分でないことが航空関係者の方から指摘もされています。それで、各社ごとに安全チェックの項目がばらばらになっているとか、そういう点も指摘をされています。  私は、やはり水際でのチェック体制というのは、空港でのチェック体制が今本当に求められるという点で質問したいと思うんですが、ちょうど同時多発テロの直後、客室乗務員の方たちがアンケートをされているんですね。三日間かかってすべての客室乗務員の方のアンケートをとっていらっしゃって、その内容を見てみますと、荷物の規定、手荷物の一個だけの機内持ち込みの規定がございますけれども、規定が守られていないと思うが一〇〇%なんですよ。そして、安全チェックが十分にできていないと思うというのも五三・七%なんですね。  私は、この背景には、もちろん乗客の方々の協力も大事なんですけれども、各社の対応がまちまちになっていることもあると思います。だけれども、客室の乗務員が航空保安要員としてできるだけ本当に努力をしているけれども、人手不足だとかいう点もございます。このような現実を政府として素直に実態を受けとめて、改善に万全をまず尽くすべきではないかなと思いますが、いかがでしょうか。

深谷憲一国土交通省航空局長

○政府参考人(深谷憲一君) 先生御指摘のとおり、九月のアメリカにおきます同時多発テロがございまして、極めて衝撃的な事件だったわけでございます。    〔委員長退席、理事藤井俊男君着席〕  私どもといたしましても、航空につきましては、安全はもちろんのことながら、セーフティーのみならずセキュリティーも大変大事だというふうに認識をいたしておりまして、同時多発テロの発生した直後から空港の警戒態勢を最高レベルに上げまして、エアライン、空港、それぞれに警戒態勢をきちっとするように指示するとともに、その後のアフガンでの攻撃の開始に当たりましても、また再徹底を図っている。  いずれにいたしましても、凶器を航空機内に持ち込まさせないということが一番大事かと思っておりまして、水際での徹底、これを引き続き万全を期すよう努力をしたいと思っています。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 もちろん、防犯、安全、すべて大事なわけですけれども、いわゆるフェーズEという状況の中で今言ったことは守らないといけないことなんですが、通常の場合でもこれはもちろん守らないといけないわけですが、それも手荷物機内持ち込み一個というのが守れない現実があるんですよね。  私は、このことについて、サービスの問題と安全、防犯の問題とは本当にきちっと位置づけなければいけないと思うんですが、例えば、機内手荷物のサイズは、エアシステムでしたら、縦、横、立体で大体百センチ、日本航空も四十五センチ、三十五センチ、二十センチで百センチになっているんですが、全日空の場合は三辺の長さが百十五センチを超えないものとするということになっているわけですね。  ですから、各社の営業のサービスもいろいろあると思いますけれども、やはり安全の問題とそれは一線を引いて、政府が本当にこの点については責任を持って、いわゆるフェーズEというのを発出しているわけですから、その辺をきちっとやっていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

深谷憲一国土交通省航空局長

○政府参考人(深谷憲一君) お答え申し上げます。  機内の持ち込みの手荷物についてのお尋ねでございます。これにつきましては、通常時におきましても原則一人一個ということでお願いをしておるわけですが、今般のフェーズの格上げに当たりましては、この措置を徹底するようお願いをしているところでございます。  今御指摘の手荷物の大きさの点でございますけれども、これにつきましても、日本の各社、例えば日本航空、全日空、エアシステムという各社を見ましても、統一的な基準が運送約款上はございますけれども、ただ現実の取り扱いにつきましては各航空会社がサービスの観点から若干異なる運用をしているということは承知いたしております。  いずれにいたしましても、私どもといたしましては、航空保安対策の観点から、機内持ち込みの手荷物につきましても厳格な保安検査を現在お願いをしておりまして、その点遺漏ないように努力をしていきたいと、かように考えております。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 ぜひその点についても、やはり安全という立場から徹底をしていただきたいと思います。  次に、航空機内の保安についてお伺いします。  現在、客室乗務員は、編成が乗客五十人に対して一人となっているわけですね。そういうためにDC10なんか、ほかの機もあるわけですが、幾つかの機種ではドア数に対応した客室乗務員が配置されていないわけなんですね。ドアの数に対応した客室の乗務員のそれが配置されれば、やはり緊急時の脱出がスムーズに行われるだけじゃなくて、やはりドア周辺のスペースもきちっと保安要員としての職務を守っていくことができるという、そういう保安強化が一層求められると思うんですけれども、保安基準がフェーズEとなっている現状のもとで、この際、航空機内の保安強化のためにも、このドア数に対応した配置に客室乗務員の編成の見直し、そういうものを検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

深谷憲一国土交通省航空局長

○政府参考人(深谷憲一君) ただいま客室乗務員の編成についてのお尋ねがございましたけれども、現在は航空機の型式ごとに客席の数でございますとか、あるいは非常脱出口の数でございますとか、あるいはその位置などを考慮いたしまして、基準といたしましては、原則として客席数五十につき一名の客室乗務員を配置するなどの基準というものを設けておりまして、各エアラインはこの基準を踏まえて客室乗務員を配置しているというのが現在でございます。  この基準につきましては、日本固有というものでは必ずしもなくて、アメリカ等におきましても国際的な基準の中で同様の基準を用いながらやっておるところでございまして、したがいまして現在の基準が安全上特に問題だというふうには考えてございませんけれども、国土交通省といたしましては今回のアメリカの同時多発テロ、これを踏まえまして、各エアラインに対しまして、操縦室へのアクセスの抑制に関する措置でございますとか操縦室と客室間の連絡手段に関する措置などに関しましての指針を示しまして、これに基づきまして各航空会社が実施要領を定めて必要な措置を講じているという状況でございまして、我々としましても、セキュリティー、セーフティーともに万全を期せるよう努力したいと思っております。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 航空会社の方で指針を示してやられていると思われるということらしいんですけれども、現在もまだDC10などについては八つの非常口があるのに七人しか客室乗務員が配置されないという実態もあるわけなんですね。  これも、非常口数に満たない編成の問題について、実態と問題点ということで調査を客室乗務員の方たちがやっておられるんですけれども、こういうふうに言っているんですね。離着陸前、レフトワン、最前方の左側からライト、右側の客室の状況を把握できるかという問いに対して、できるは一六%です。できないというのは八四%なんですよね。やはり自分が座っているところから向かい側の座席については本当に不審者がいてもそれをきちっと把握できないというのがこの数字で出てきていると思うんです。  ですから本当に、たくさんほかにも調査していますけれども、そういう実態の中で、航空会社任せじゃなくて、こういう時期でございますので、やはり非常時に対応できる体制ということでぜひ指導、そして国土交通省としての今日の、何度も言いますけれども、フェーズEというそういう最高の体制の中で位置づけていただきたいということを再度指摘をしておきたいと思います。  そこで、空港でのいわゆる、最初も言いましたけれども、水際の防止対策について質問したいと思います。  空港でのテロ対策として、具体的には、旅客者の貨物の搭乗だとか、それから搭乗前の保安検査の強化、または高性能の非常に高い危険物探知機能を持つ装置の導入だとか、その業務に従事する者の訓練、管理の強化、あらゆる分野で求められると思うんです。  航空機のハイジャック等の防止対策を強化するために、政府は既にもう二十八年前に政府が閣議了承していますね、ハイジャック等防止対策要綱、一九七三年ですけれども、そういう航空保安検査の整備等の充実を図ることを決めているわけですから。私は、その後、この対策要綱に基づいてどのような航空保安検査機器を含めて整備や人員等の体制が整ったのか、強化されたのか、その点についてお聞きしたいと思います。

深谷憲一国土交通省航空局長

○政府参考人(深谷憲一君) 先生御指摘のとおり、昭和四十八年の八月にハイジャク等防止対策連絡会議というのが設置をされました。そこにおきまして、同八月二十九日にハイジャック等防止対策要綱というのができております。これはもう御案内のとおり、昭和四十五年にいわゆるよど号事件、あるいは四十八年の七月にはいわゆるドバイ事件、こういったものが発生いたしました。そういった事実を踏まえまして、ハイジャック等防止対策要綱というのが四十八年の八月に決められまして、これが閣議でも了承されておるのは先生御指摘のとおりでございます。  国土交通省といたしましては、この昭和四十八年のハイジャック等防止対策要綱、これが決定されました以降、保安検査機器の購入についての補助制度を創設をいたしましたりしまして、検査機器の充実強化に努めてまいりました。その結果、昭和四十八年の同要綱の内容につきましては、既に我々といたしましては十分にその対応をとったというふうに考えてございますけれども、その後もいろんな事案が発生した、こういった事実関係も踏まえまして、現時点におきましては、ハイジャック検査につきましてはほぼすべての空港において金属探知器あるいはエックス線の透視検査機器が配備されている状況でもございますし、受託手荷物検査につきましても、国際線につきましては平成二年からその検査機器を順次配備をする。あるいは国内線につきましては、御案内のとおり、一昨年、全日空のハイジャック事件が発生いたしました。こういったことも踏まえまして、検査機器の配備を国内線についてもとったところでございます。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 事件が発生したときに確かに強化されているという、経緯を見ていましたらそれはよくわかりました。  そこで、国の管理する空港については機内持ち込みの手荷物や受託の手荷物のエックス線検査というのが全数検査、全部ですね、すべての検査が可能になったと思うんです、なろうとしていると思うんです、もう現在取り入れようとしていますから。だけれども、第二種そして第三種の地方空港、この検査機の配置状況については現状どうなっていますか。

深谷憲一国土交通省航空局長

○政府参考人(深谷憲一君) いわゆる国の設置管理空港以外の地方公共団体が管理する空港、御指摘のようにございます。定期便が就航している空港は五十七空港現在ございますけれども、ハイジャックの検査用のいわゆる金属探知器、これにつきましては六十三台、それからエックス線の透視検査機器については四十八台が現在整備、配置されてございます。  また、そういった受託手荷物の検査機器、これにつきましては比較的規模の大きい空港を中心に検査機器の整備が進んでおるという状況でございます。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 私は、やはり地方空港であっても、そこで乗った、そして受託の荷物も載せたと、一たん途中で乗りかえてもやはり到着するまでは検査がないわけですから、国の管理の体制が十分にできたとしてもやはり地方空港もきちっとやらない限り万全は期さない、そのように考えます。  ですから、確かに空港の管理者、地方自治体であった場合は地方自治体が二分の一を出して、一つの制度として、航空会社が二分の一を出して整備をされるんだと思いますけれども、これもやはり私、地方自治体任せ、航空会社任せでは完全に整備できないのではないかという心配をしておりますが、その点についての政府として、国土交通省として、その地方空港に対する最大の援助というのはぜひ整備のためにやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

深谷憲一国土交通省航空局長

○政府参考人(深谷憲一君) 先生御指摘のとおり、ハイジャックを防止するためいわゆる水際でのチェックが極めて大事だというふうに認識をいたしているところでございますけれども、地方の管理空港におきましても検査機器の導入をさらに促進すべく、私どもの方からも設置管理者である地方公共団体に対しまして必要な財政支援を行っていただくようお願いをいたしておりまして、私どもといたしましては、国の設置管理空港と同様に地方公共団体の設置管理空港につきましても整備が図られていくことをお願いをしておるところでございます。  いずれにいたしましても、保安検査それ自体は、先ほどの昭和四十八年の閣議了解ベースでも一義的には航空会社がお客様を安全にお運びするということからの責務において保安検査が一義的には実施されておるということだろうという考え方から、国といたしましては、その設置管理をする空港について空港管理者の立場からそれを支援しておるところでございまして、地方公共団体の設置管理する空港につきましても、その設置管理者たる地方公共団体におかれて国と同様にこれまでもそういった措置がとられておるところでございますが、今後もそういうふうなことで適切な措置が講じられていくというふうに考えております。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 今日までもそういう制度でやってきたけれども、すべて設置されなかったというのが現状ですから、やはりそこは一歩を踏み越えて、政府の責任において、国土交通省の責任において空港管理者と協力をして、航空会社と協力をして、私は早急にその整備、機器の整備を整えていただきたいということを重ねて申し上げます。  もう一つ大きな問題として、航空の貨物が旅客便で輸送される場合がございますね。航空貨物に対するチェック体制はどうなっているかという点、あわせて聞きたいんですが、いかがでしょうか。

深谷憲一国土交通省航空局長

○政府参考人(深谷憲一君) 航空機のテロ、ハイジャック・テロ対策といたしまして、アメリカの事件発生後、私どもといたしましては、先ほど申し上げましたように、最も厳しいレベルの警戒態勢をとっていただくようにお願いしておるわけでございますが、航空貨物につきましても旅客に準じましてチェック体制を強化していただくようにお願いしておりまして、今、開披検査あるいは一定時間の留置、こういったことなどによりまして安全確認をきちっとしている、こういう状態でございます。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 私は、搭乗する人のチェック、それから受託する荷物のチェック、そして旅客機に積み込む貨物のチェック、本当にすべてが整わない限り飛行機は安全だということは言えないと思うんですよね、私たち素人が考えても。ですから、この問題については、今とめ置きというようなことも出ましたけれども、このままでは非常に不安要素がございますから、これはもちろん政府も、そして航空会社も含めてですけれども、非常に急いでこのチェック体制については検討の上、大きな課題として早急につくり上げていただきたい、このことを強く要請をいたしまして、次の質問をしたいと思います。    〔理事藤井俊男君退席、委員長着席〕  私は、この体制の中で、テロやハイジャックの事件が発生するたびに空港の保安体制は強化されたと。特に二年前の全日空のあの事故のときもそうでしたけれども、それからの機器整備も非常に濃密にやられたように思います。だから、そういうことは、裏返せば、何か事件が発生しないと整備が進まない、こういうことが考えられると。これはとても重大なことだと思います。  ですから、重大な本当にこの問題の背景には、航空の関係の規制緩和によって、やはりそれぞれの航空会社などがコスト削減の競争の分野になってしまっているということ。特に、航空の規制緩和先進国であるアメリカの航空保安体制の充実について、施設の整備のおくれだけじゃなくて、警備要員の、労働者のモラルの問題も指摘をされております。  特に、私たちの日本の国では、航空保安機器整備、配置や、また保安要員の国の補助制度がありますから、米国のようにすべて航空会社任せにはなっていないという点では対比が違っていると思います。でも、やっぱり航空保安機器の配備する第一義的責任は航空会社にありますので、その点は本当に指導強化を強めていただきたい。  現在、航空の規制緩和によって航空会社の経営環境はやはり利潤の追求第一主義を一層促進していると思うので、その結果、航空の安全がおろそかになっているということは言いがたい点もありますけれども、やっぱりそこになっているんじゃないかと言わざるを得ません。コスト削減の競争を余儀なくされていることは重大でありますし、今回の航空安全を確保するためにも、航空の規制緩和政策を直ちにやめて、私は安全優先の航空行政に転換することを強く求めたいと思います。  一言、大臣に最後に質問したいと思うんですが、この点、今述べました点について、私は今質問させていただいたのは本当にごくごく安全面では一部の指摘しかしていないと思います。航空労組の皆さんから大臣あてに要望書がもう届いていると思うんですけれども、そういう要望書をまた読んでいただいて、直接今私が申し上げました現場の実態も知っていただくような場所も設けていただきたいということを最後に大臣にお願いしたいと思いますが、どうでしょうか。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 安全性のためには、あらゆる手だてをとって準備をしておりましても一〇〇%ということがあり得ないというのがこの安全に対しての難しさでございますけれども、私は、今おっしゃいましたように、保安検査機器の整備というものをまず大事にしようと。先ほどおっしゃった水際作戦ですね、乗る前の検査をまずということで。  これは本来であれば、予算を別途立てて補正予算でしかできないと言っていたんですけれども、私、それでは間に合わないということで、これは何としても補正予算を待たないでやっていこうということで、国土交通省の中で、この整備機器を入れようということでこれをすぐ手配をいたしました。どこに何機等々ということは余り大きな声で言いたくありませんので言いませんけれども、予算の執行上の国土交通省の中の処置でこれをすぐ配備をいたしました。  今までのフェーズEというお話でございましたけれども、水際作戦のためには、今まで全然入っていなかったいわゆる火薬の蒸気とか粒子に反応する爆発物の探知器、これを入れようということで、これもすぐ配備をいたしまして、先日、十一月四日には羽田の整備状況、そして探知機器の状況を初めて私は裏側からモニターで見せてもらいまして、自分の荷物とか、ボディーチェックもされまして、私は初めて、フェーズEですと、この国会のバッジもピッとちっちゃな音がしたのでびっくりしたんですけれども、それくらい高度な探知能力のあるものを導入して、まず水際作戦でということで、乗る前の検査機器というものを配備いたしました。  そういう意味では、私は、これはもう第一歩でございますけれども、今、大沢先生がおっしゃいましたように、乗務員の配備とか、あるいは機内での体制とか、いろんなことを申しまして、私もいろんな知恵を出して、もしも悪いのがいたらみんな自然に眠るように放出したらどうだと言いましたら、今の飛行機の中ではコックピットと乗客が同じ気圧でないといけないということで、これは密封できないんだそうでございます。ですから、お客様のところへ睡眠薬をぱっと流したらコックピットまで行っちゃうということでこれもだめだなという話も、これ笑い話みたいなんですけれども、私にしたら武器を使わないで犯人を眠らせることが一番いいんじゃないかと思って言ったんですけれども、そういう今の飛行機の中の機能的な制約があって難しいということもわかりましたけれども、今おっしゃったように、あらゆる面での体制を整えて、そして国としても従来よりも補助制度というものを拡充し、そして今後とも保安検査機器の拡充、そして飛行機の安全性のために航空会社全社長を呼んで私も申し上げたところでございますので、そのためにも全社長お集まりいただきましたので、そういう意味で、乗務員が働きやすいように、また乗務員自身にも不安があるわけですから、なおお客様にそれが拡大しないように最善を期していきたいと思っております。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 まさに量的にも質的にも本当に防犯体制、安全体制をつくっていただきたいということを再度申し上げて、私も最後に、今、航空労組の皆さんがぜひ自分たちの職場の実態を聞いていただきたいということも、重ねてまた時間をつくっていただいてお願いをしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  空港問題の全く違う空港問題になるんですけれども、地方空港の問題で一点だけちょっとお聞きしたいんですけれども、今、兵庫県で計画中の播磨空港問題についてなんですけれども、ことしの六月二十一日に国土交通省は、国土交通省における公共事業改革への取組という方針を出しました。見直し検討の方向性の中で、「今後の地方空港の新設について、離島を除き抑制。」と明記しています。政府が九六年十二月十三日に閣議決定した空港整備七カ年計画によれば、「小型航空機による種々の航空需要に対応する飛行場」、播磨飛行場と括弧になっているんですが、「整備について調査検討し、必要に応じその整備を図る。」として、播磨空港の名称が挙がっていました。もちろん、地方空港は地方公共団体が計画を立てて、国土交通省がそれを採択して事業化することになるわけですけれども、この見直しの検討の方向性から見ますと、新しいものはつくらない、つまり新規には事業化しないという意味なのかと私は理解したのですが、この「今後の地方空港の新設について、離島を除き抑制。」ということについてお伺いしたいと思います。

深谷憲一国土交通省航空局長

○政府参考人(深谷憲一君) 空港の整備についてのお尋ねがございましたけれども、私どもといたしましては、これまでも航空需要の増大、こういうことに対応するために、累次にわたりましていわゆる長期計画を策定をいたしまして、これに基づきまして空港整備を行ってまいったところでございますが、その累次にわたる計画に基づく整備の結果、大都市圏のいわゆる拠点空港の整備はいまだ途上というふうに思いますけれども、いわゆる地方空港の整備、これはネットワークとして概成しつつあるのではないかというふうに考えております。  そのため、今、先生御指摘の、当省の公共事業改革への取組という六月の方針の中で、地方空港の新設については、「離島を除き抑制。」というふうに言わせていただいたところでございますけれども、これは地方におきます新たな空港の設置について、我々、国としてその新規事業としての採択、これについては離島を除いて抑制していきたいというふうに考えているという意味でございます。  今後は、航空ネットワークの形成の拠点となる大都市圏拠点空港整備を最優先課題としながらこれを推進する一方で、いわゆる一般空港につきましては、継続事業を中心として整備を進め、需要への対応を基本としながら既存空港の高質化、そういったものについての対応に努めてまいりたいと、こういうふうに考えています。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 つまり、地方空港は整いつつあるので抑制をしていきたいということは、事業化しないという意味で私は確認したいと思いますが、それでよろしいでしょうか。

深谷憲一国土交通省航空局長

○政府参考人(深谷憲一君) 今申し上げましたとおり、いわゆるネットワークとしての地方空港の概成しつつあるという状況の認識の中で、新規の空港事業の採択については、国といたしましては、我々といたしましては抑制的に扱っていきたいということでございます。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 本当にこの播磨地域の、これは姫路の広嶺山というとても景色のすてきなところにつくられようとしているんですが、やはり反対をしていきたいという方たちが多く今声を挙げています。ですから、やはり今の時期に、私は、本当に今公共事業を抜本的に見直すというときに、この地方空港である播磨空港については事業化しないということをぜひやっていただきたいということで、次の質問に移らせていただきます。  もう一点、私は住宅政策と公団住宅の民営化問題についてお聞きしたいと思います。  「住宅事情と住宅・建築行政の展開」と題した国土交通省住宅局の資料を見てみますと、我が国の住宅事情の第一に大都市圏の借家を中心とした居住水準改善の立ちおくれが指摘されています。私は、その中で一戸当たりの借家の住宅の床面積の国際比較を行っている資料がすぐに出てきているわけですけれども、これを見てみますと、何と日本はこの借家面積が四十五平米ですね。そしてイギリスは七十三平米、ドイツ七十六平米、そしてフランス七十六平米、そしてアメリカは百十二平米となっているわけですが、このように本当に欧米諸国にもこの借家の面積で圧倒的な差がついているというのが実態です。  そこで、ストックベースで結構ですので、十年、二十年単位の日本の借家の一戸当たりの床面積の変化というんですか、どういうふうに改善されたかということをまず説明いただきたいと思います。

三沢真国土交通省住宅局長

○政府参考人(三沢真君) 借家ストックの戸当たり床面積の推移でございますが、昭和五十三年から平成十年までの二十年間をとりますと、四十・六平米から四十四・五平米というふうになっております。特に大都市圏でこれを見ますと、同じ期間で、昭和五十三年が三十六・六平米から平成十年は四十一・一平米ということになっております。この数字は、例えば平成十年の全国の住宅ストックの戸当たり床面積全部を平均いたしますと九十二・四平米でございますので、これと比較いたしましても、大都市圏の借家を中心にやはり立ちおくれが見られるという現状かと思います。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 借家の報告を一部受けたわけですが、やはり一戸当たりの平均床面積の推移でずっと今二十年間のを見せていただいたんですが、私は、持ち家で、一九六三年ですから約三十五、六年前になるんですけれども、それと比べても、持ち家と比較して借家の面積というのは本当にわずか四二%ですか、レベルが低いわけですね、借家の方が。そして賃貸住宅の居住水準の改善が本当にこういう形でやられていなかったというのが統計上もはっきりしていると思うんです。  現在、持ち家の住宅が二千六百五十万戸ですね。賃貸住宅の借家が千六百七十万戸あるわけですけれども、私はこういう中で、現内閣の閣僚の中から持ち家建設に対する国の財政支出はやめろとか住宅ローンの減税を廃止するとか公団賃貸住宅は売却するとか、このような主張が公然と言われているわけですけれども、つまり私は、国は今後こういう財政や税制を活用した住宅政策は要らないというものになるんじゃないかと。こういうことであれば本当に日本の住宅政策というのは、今の数字でも出ていますように、大変な政策でなくなると、政策放棄というようなことも言っても言い過ぎではないと思うんですが、大臣は、こういうことが許されるような今の住宅事情、そしてこれからの国民の皆さんの住宅権を保障する上での住宅政策をどのようにお考えか、まずお聞きしたいと思います。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 先ほども、もう午前中からこの件に関してこの委員会で話題になっておりますので大沢先生もお聞きになっていると思いますけれども、少なくとも私どもは新しい住宅の、新住宅ローン減税制度の創設、あるいは住宅取得資金に係ります贈与税の特例の拡充など、昨年来本当に大きな税制改革をしてきたと思っておりますし、またそれを皆さんのお力で通していただいたということは私は大きな意義があったと思っております。  また、住宅金融公庫の長期固定低利融資、これももう先ほどからも言っておりますように長期で低利で固定でと。これを民間に任せるものは民間に、民間にできるものは民間にという小泉総理のお話ですけれども、果たして民間にこれを受け入れる許容量が今の金融機関にあるんだろうかと。これも今現在大きな問題になっておりますけれども、私たちは良質な、ただ安いだけではない、ローンを借りるだけではない、より二十一世紀は良質な住宅の質の向上、これも図っていくために私たちは努力していきたいと思っていますし、その良質な住宅の取得をむしろ支援してまいりたいとそれは考えております。  また、今借家についても先生がお話しございましたけれども、公営住宅の供給のほか、特定の優良賃貸住宅や、あるいは高齢者向けのバリアフリーの完備した住宅を賃貸しよう、そういうようなことで私どもは民間住宅、賃貸住宅の供給を促進して、さらにファミリーとか、今申しました高齢社会を迎えますので高齢者向けの民間の賃貸住宅の供給を促進して、そして私どもは今賃貸住宅が不足しております大都市圏、もう御存じのとおりでございますけれども、そういう大都市圏の不足しておりますところには都市基盤整備公団によります賃貸住宅の供給を進めるなど、私たちは今までもやってきましたし、まだ今も借りてくだすっている方、今後の望みをかけている人たちに、先ほどから申しておりました中堅勤労者、年八百万以下の希望の持てる夢を実現するために、マイホーム取得の支援をしていくためには、その人たちに希望を失わさないような方法がないものかということを考慮しながら、良質な賃貸住宅の確保と公庫や公団の果たすべき政策を私たちはそれを踏まえた上で改革をしようと。できるところがあるのであれば、民営化するということも一つの大きな、よりそれが国民のマイホーム取得の役に立つ枠があるのであれば、それも考えていこうというのが現状でございます。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 本当に民間賃貸住宅による高齢者の入居の問題でも指摘がされて、やはり高齢者を受け入れる管理者が今二四%しかないという実態も今までの調査で出てきて、その結果、ことしの通常国会で高齢者の安定確保に関する法律ができたわけですが、これについては本当に私は効果が上がるように期待をしていきたいと思います。  そういう高齢者のバリアフリーの問題とか、そして良好な住宅環境というのをつくっていくのは、私、公団の果たしている役割は大きいと思うんですね。量的には少なくても質的には非常に役割を果たしていると思うんです。  そこで、具体的にお聞きしたいんですけれども、公団住宅の民営化問題の質問なんですが、十月二十四日、先ほども行革断行評議会という質問ありましたけれども、ここから七十四万世帯約二百万人が居住している都市基盤整備公団の廃止解体案というのが発表されました。私は本当にびっくりしました。この廃止解体案が大前提にしている基本的な考え方が、公団事業は民業を圧迫しているということを言っていますが、これは実態上、事実のことなのでしょうか。公団が行っている賃貸住宅事業の実態と役割について、そして民間による住宅供給の実態と対比して説明をいただきたいと思いますが。

三沢真国土交通省住宅局長

○政府参考人(三沢真君) 賃貸住宅の現状から申し上げますと、我が国では、先ほど申し上げましたように、持ち家に比べて借家の居住水準の改善というのが非常におくれております。特に、ファミリー向けの賃貸住宅は、特に大都市圏において非常に不足しているというのが現状でございます。一つの数字で申し上げますと、四大都市圏で約二百五十万戸程度不足しているという試算もございます。  こういうような状況に対しまして、現状で民間賃貸住宅の状況がどうかと申し上げますと、例えば東京二十三区の中で借家ストックの約六割が戸当たりの床面積三十平米以下と非常に小さいものでございます。したがいまして、やはりファミリー向け賃貸住宅の十分な供給が民間によって行われているということはやはり言いがたい状況であると私どもは認識しております。  そういう意味からいいますと、やはり公団の賃貸住宅事業は、そういう民間において供給が不足しているものを補っているという役割を担っているわけでございますので、決して民業圧迫というような批判は当たらないというふうに考えております。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 そのとおりだと思うんです。  次に、高齢者向けの優良賃貸住宅の供給状況とバリアフリー化の状況について、まず、これも公団と民間それぞれちょっと比較して説明いただけますか。

三沢真国土交通省住宅局長

○政府参考人(三沢真君) まず、高齢者向けの優良賃貸住宅の供給状況でございますが、これは先通常国会で高齢者の居住の安定確保に関する法律、これが四月から公布されております。これに基づきまして、平成十三年度予算では一万六千戸、さらに第八期住宅建設五カ年計画の中では十一万戸建設する予定でございます。  ただ、この法律以前に、予算制度に基づいて高齢者向けの優良賃貸住宅事業というのがございました。これの供給実績で申し上げますと、平成十年度から十二年度まで累計で約八千四百戸認定いたしまして、既に一千七百四十二戸が管理開始されているところでございます。  それから、バリアフリー化の現状でございますが、公団住宅のバリアフリー化につきましてはいわゆる手すりの設置、広い廊下幅の確保、段差の解消という三点を備えたバリアフリー化が整っている住宅は、公団のストックの中では全体の約九・八%でございます。同じ三点がそろっている民間賃貸住宅は、全体の民間賃貸住宅の中の〇・三%という状況でございます。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 やはり本当に公団住宅がバリアフリーにおいても、高齢者向けにおいても非常に大きな役割を示しているという数字が出たわけですが、そういうときに廃止解体案の最大の特徴として公団を即時廃止し、すべての資産を売却するというこういうことが出されて、私はこういうことをもしやられたら、その結果、公団住宅に今居住していらっしゃる方たちはどんな影響が出ると見ておられますでしょうか。

三沢真国土交通省住宅局長

○政府参考人(三沢真君) 公団住宅を売却した場合に、法的にはいわゆる借家法がございますので、即時に賃借人が賃貸住宅から立ち退きを迫られるということにはならないわけでございますが、しかし、やはり幾つかの問題点、非常に大きな問題点が生じると考えております。  一つは、売却されますと、立ち退きは迫られないにしても、空き家になった住戸から順次、例えば店舗等もっと収益性の高いものに転換されていくというようなことはあり得るわけでございまして、そういうことが例えば良好な住環境とか、いい賃貸住宅ストックを保持するという観点からどうかという問題点。  それから、現在、政策的に高齢者等の方々には家賃減額措置を講じておりますが、こういったことが売却後本当にきちっと保障されるかどうかという問題点。  それから、当然売却する場合に収益性の高いところからもし買われていくというようなことになりますと、現在、賃貸住宅ストック全体で収支を保っておりますが、収益性がいいところが売られれば悪いところは残っていく。その結果として、例えば公団住宅として残っていく部分について維持管理の水準がきちっと保てるのかどうか、あるいは先ほどの家賃減額措置というものは継続できるのかどうかという非常に大きいいろんな問題点があるというふうに考えております。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 私はそのとおりだと思うんです。  私は、公団住宅に今お住まいの多くの皆さんがこのまま住み続けさせてほしい、住み続けたいという、いろんな調査の中でアンケートを出している声を一つ紹介したいと思うんです。  ある人は、二十一年前にこの団地に入居しました、仕事の都合で音の出にくいマンションの形式でなければならなかったからここに来たと。民間のマンションは家賃が高いばかりでなくて、やはり家賃が上がっていくという、二年ごとに家賃の改定がありますから、そういう事実に不安を感じておりましたと。ですから、今本当にこの公団住宅に期待をして現在に至っておりますと。周知のとおり、今経済不況の中で先が見えないこの折に自分の家を持たない、持てない、賃貸住宅の公団に入っている、不安に陥れないでほしいという声なんですね。  もう一つ武蔵野市から、今ほかの問題で大臣から武蔵野の言葉が出ていましたけれども、武蔵野市の市長さんからも国の方へ要請が来ております。公団住宅が公共住宅として子育てファミリー層に良質な賃貸住宅を供給している意義は本当に大きい、地域の自治体も安定した環境を、ファミリーにおいても高齢者においてもすばらしい環境を一緒になって今つくり上げているんだと、どうしてもこれは残し続けてほしいという要望が届いていると思います。  こういう声を受けまして、本当に今二百万の方たちが住んでいらっしゃるその声に真剣に耳を傾けていただいて、公団の改革は、行革断行評議会がやっているようなそんな乱暴なことを絶対許すことはできないと思うんですが、今、大臣、その点について御答弁いただけますか。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 賃貸公団住宅の居住者、今、先生がお示しになりましたように、二百万人の居住者がいられます。そして、その二百万人の中の二一%が六十五歳以上の高齢者世帯なんですね。ですから、そういう意味では、都市公団の改革に当たりましてこれを基本として、そのような六十五歳以上の高齢者も居住者の二一%を占めていますから、この不安の解消に最大の留意をしながら私たちは検討していこうということで、これは当然のことだと思っております。  御存じのとおり、九月二十一日に私どもが総理に提出した公団の改革案もこのような観点から作成したものであるということは、国土交通省としてそれはきちんと九月二十一日に出したということは御理解いただきたいと思う。  他の省庁のことに関しては私は言明を避けたいと思います。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 もう時間がありません。  最後になりますが、十月二十七日の報道によりますと、札幌市内で開催した行革断行フォーラムの第一回会合で石原行革担当大臣は、政府系金融機関の特殊法人について、公共的分野で金融業務をやらないといけないものもある、必要なものは必要、政府の行革事務局にも言っていかなければならない、そういうふうに発言しているんですね。つまり、政府系金融機関の一部を統廃合や民営化の対象から外すということになるわけですね。ですから、今、特殊法人は何が何でも廃止、民営化というような合唱が行われていますけれども、それぞれの公団や公庫を国民の役に立つものかどうか、それとも全くその逆なのか、法人ごとに私は一つ一つ分析して必要な改革を行うのが正道であると思っています。  国土交通省管轄の特殊法人についても、まず廃止、民営化ありというような改革でなくて、本当に必要なものはきちっと改革して残していくということを提言申し上げて、私の質問を終わります。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 社民党の渕上でございます。  先ほど同僚議員から、ハイジャックにかかわる安全対策問題について、水際作戦の強化だとか補正予算にかかわりなく直ちに予算を措置して安全対策に努めたという非常に力強いお話をいただきました。その反面、報道によりますと、高速特殊警備艇の追加建造断念について、非常にこれ論理矛盾というのでしょうか、安全に対する落差があり過ぎるんじゃないかという危惧を持ったところでございまして、とりわけ海上保安庁が来年度の概算要求の中で断念をした理由についてまず明らかにしていただきたい。  私ども、さきの法案審議のときにも明らかにいたしましたように、不審船に追いつけないようなスピードではだめだ、だから建造については我々賛成するというのを明らかにした上でいろいろ御質問を申し上げました。なぜこの不審船に追いつくための建造についてできなかったのか、その点、明らかにしていただきたい。予算でありますから、大臣にしていただきたいし、同時にこの問題は、海上保安庁ができなくなってきたら何が出てくるかというのは明らかじゃないですか。自衛隊が出てくることは明らかですよ。だとするなら、我が国をどこがはっきり守るかということは、海上保安庁に対する信頼を損なわないような努力をしなきゃならない。決意を聞きたいので、大臣にお願いしたい。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) きょうは一番最初の質問者に前海上保安庁長官がお立ちになりましたので、逆に私は前長官として不本意なところはなかったのか、またこれでいいのかと。ぜひ前長官として御支援をいただきたいし、私も一昨日ですか、現保安庁長官を呼びまして、これでいいのかということを私は示唆したところでございます。  今、たまたま渕上先生から心強いお言葉をいただきましたけれども、私も思いは同感でございます。ただ、私さっき申しましたように、今新しいものを、四十一ノットをつくりましたよということをなるべく言いたくないと。日本が四十一ノットつくった、わかった、次はその上をいこうと、こういうのが出てきますので、それを言いたくないというのはきょう午前中に申し上げたところでございます。  今、先生が御指摘のように、私たちはあの不審船でのぶざまな様子、ただ手をこまねいて口をあんぐりあけて高スピードで逃げていくのを黙って見ていたというあの屈辱を何とかしようということで、日本の今の国内の財政では一番難しいところだったんですけれども、三隻の高速の特殊警備船を初めとして、巡視船等々、これは補足してきたところでございます。少なくとも私は、海上保安庁は船だけではなくて航空も持っているわけでございますから、航空と船と協力して、この新造船いたしましたものを三隻配備いたしまして、完全ではございませんけれども、今の中では最大を期したというのが現実でございます。  ですから、先ほども私申しました古い船が、二十年以上たった、普通だったら客船で、商業船だったら老船というのでしょうね、年寄りの船と。そういうものがある、それを何とか改造していきたいと。ですから、大型を小型にしてスピードを上げるか、二隻を一隻にして高速艇をつくるかと、そういう苦しい状況の中から、これは選択の問題だと思いますけれども、いろいろ制約がございまして、この三百五十六隻の中でも古いものを、何か余り小さいものをいきなり大きくできないのだそうです。それはお金のことは言いたくないんですけれども、造船費が全然違うということで、今まで小さかったものを変えるときには大きいのにできないよと、こういうふうに財務省からも言われておりまして、私も苦しい立場ではございますけれども、今、先生がおっしゃいましたように、日本として対応できる、国としての立派な位置づけができるという整備をしていくときに、ぜひお力も賜りたいし、私の力がないから来年も予算が少ししかとれないのかなと思っていますので、力強い御支援をお願いいたします。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 与党自民党の中には、さっき大臣がお話しになったように、海上保安庁を経験をされた強力なバックがあるわけですから、これにめげることなくよろしく、また自民党の方も頑張っていただきたいと思います。  それは、これから先を考えてみますと、配備されている関係からいけば九州海域のところが大事なんだと私は思っているものですから、あそこに配置していないですね。ですから、そこら辺をどうするかという対策については、今後ひとつ海上保安庁、十分考えていただきたい。  次の質問に移りますが、沖縄観光産業への影響とその対策について、大臣は既に沖縄に行かれていろんな施策について発表なされておりますけれども、基本的にはやはりこれはアメリカにおける同時多発テロの結果、海外旅行はもとより国内旅行にも影響が出てきているということは明らかなことでございまして、逆に沖縄に住んでいる人たちは危なくないのかというふうに言いたいところもあるわけですよ。  ですから、そこら辺のところは原因が何にあるかということをもう少し国土交通省としては明らかにして、行って安全ですと言わなきゃならないと私は思うんですが、ただそれだけでは行かないと思うので、例えば消費税をまけるとか運賃を半額にするとか、安全宣言やキャンペーンだけでなくて具体的にそういうインセンティブを与えていくような政策というものを考えるべきじゃないでしょうか。そうすることによって、一時的な観光客の落ち込みというのは私は回復できるんじゃないかというふうに思うんですが、その点、いかがお考えですか。  私はやはりここのところは、ただ単に会議を開けだけでは、ここに五つほど項目を挙げられて先ほどお話がございました、四つでしたか、お話がございましたが、それだけではどうもいけないのではないか、こういうふうに思うんですが、いかがでございましょうか。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 私は少なくとも小泉内閣の前の小渕内閣のときから沖縄の振興をと、ふだんから自衛隊の七五%を県民でしょってくれているあの苦しさから、何としても沖縄サミットを開こうということで小渕総理がわざわざ沖縄に決められたことも、私は沖縄に対する本土の国民の思い入れが小渕総理を動かして沖縄サミットが開かれたのだと思っております。  ただ今回、今度の急激な、九月十一日以後の、米の同時多発テロ以後の沖縄の激減というのは、これは一つには間違ったといいますか、過剰な報道があったといいますか、通達があったといいますか、文部科学省からある意味では危険の部類の通達が出まして、ある県の教育長がこれは危ないよというような間違ったものに沖縄を入れたということから端を発して、お母様方が、沖縄へ行ってうちの子供は本当に修学旅行大丈夫ですかと学校に問い合わせる電話がかかってきまして修学旅行が中止になったと。そして、あそこもやめたんならやっぱり危ないらしいよという、風評被害と言ったら言い過ぎかもしれませんけれども、そういうことからこの修学旅行のキャンセルが急増したというのが現実でございます。  ですから、私はふだんから、今度のキャンセルだけではなくて、沖縄への思い入れというのは多くの皆さんが持っていますし、たまたま、私ははかって行ったわけじゃありませんけれども、沖縄琉球王朝のお祭りの日に私は行くことができまして、沖縄のよさを、文化を如実に拝見することができました。ただ沖縄の皆さん、明るいんですね。失業率だって日本は五・四%になって、沖縄は一番失業率が高いんですけれども、沖縄の皆さんは本当に明るく生活していらっしゃるので、私はそれがせめてもの救いだなと思ってきました。  今おっしゃったように、航空会社の社長にも私は値引きができないのかと、このことも迫りましたし、稲嶺知事さんがきのうでしたか、おとといでしたかお見えになりまして、総理としても、政府として考えようという小泉総理のお考えもありますので、閣内でまたこの対策について協議していきたいと思っています。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 委員長、ちょっと私の聞き違いかもしれぬけれども、もし今の大臣の答弁の中で、言葉の文言だけの話だと思いますから、精査していただいて、修正するところは修正してもらって結構ですから。その点は特別言いませんが、あとはお任せしておきます。自衛隊基地七五%と言ったところは米軍基地ではないかというふうに思いますので。

北澤俊美民主党・新緑風会

○委員長(北澤俊美君) 今、取り消し、あれでしたらどうぞ。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 済みません。米軍基地の話でございまして、失礼いたしました。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 その基地があるからお客さんが来なくなったので、早く基地縮小のためにどうかひとつ御努力をいただきたいと思っております。  続いて、道交法の改正の問題でございますが、来年の二月から道交法の改正が施行されるわけでありますが、それに当委員会における法改正に伴う附帯決議をつけたわけでございますが、その附帯決議の問題について、今後省令や政令の中で出されるであろういろんなそういうものについて、具体的に附帯決議が生かされているのかどうか、どういうことでなっているのか、どのようにしようとしているのか、お考え方をお伺いいたします。

洞駿国土交通省自動車交通局長

○政府参考人(洞駿君) お答え申し上げます。  改正道路運送法の附帯決議の履行の状況についてお尋ねがございました。  全体十三項目、うちタクシー関係につきましては九項目の決議をいただいてございまして、私どもは、それぞれの項目の趣旨を十分に踏まえまして、改正法の来年二月施行のための運用基準といたしまして、現在まで、参入基準でありますとか、タクシー事業の適正化の推進のための話し合いの場の設置でありますとか、タクシーの緊急調整措置や運賃などの主要な項目から順次運用通達として整理して発出しているところでございます。  例えば、参入基準につきましては、今後需給は考慮しないことになりますけれども、それ以外の事項については、決議にございますとおり、最低車両台数の確保など、輸送の安全確保のための適切な事業計画とか事業遂行能力などについて厳格な審査を受けるような基準を設けておりますし、またタクシー業務の適正化や良質な運転者の確保方策とか、利用者利便の向上のためにタクシー事業の適正化の推進のための話し合いの場を改正法施行前に設置するということで、そのガイドラインとか指導要綱みたいなものをつくって発出しているところであります。  まだ全部終わっているわけじゃございません。まだ検討中の、例えば行政処分の点数制等に関しますまだ残っている通達等もございますけれども、今後、これはできるだけ年内にはまとめて出したいと思っておりますけれども、この附帯決議の趣旨を十分に踏まえたものとしてきちっと整理したいと思っております。  また、運用通達のほかにも、例えばスペシャル・トランスポート・サービスでございますとか、その支援措置の項目等につきましても税制上のお願いであるとか、あるいはそういうタクシーを使ったニューサービスに対する支援を行うための新しい予算要求のようなものも今お願いしているところでございまして、よろしく御支援のほどをお願いしたいと思います。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 今お話聞きまして、附帯決議に沿っていろいろ仕事をされておられることに感謝申し上げますが、よりひとつ充実した政令、省令になることを御期待を申し上げておきたいと思います。  次に、タクシーの緊急調整措置の問題についてお伺いをいたします。  附帯決議では、緊急調整措置については「事態改善のため、機動的かつ適切に運用する」ということになっております。国土交通省の通達によりますと、緊急調整措置を発動する前段に特別監視地域の指定をすることになっておりますけれども、これは法律にないことでございますので、法改正で導入された緊急調整処置を空洞化することになりはしないかとちょっと懸念するわけでありますが、その点はいかがでしょうか。

洞駿国土交通省自動車交通局長

○政府参考人(洞駿君) 先生もう本当によく御存じのことで、改めて申し上げることではないと思いますけれども、緊急調整地域の指定というのは、著しいタクシーの供給過剰となって輸送の安全あるいは旅客の利便を確保することが非常に困難になるおそれがある場合の非常手段といたしまして、その際には新規参入や増車というものがストップされるというものでございまして、極めて権利制限性の非常に強い規定でございます。  ですから、このような事態にできるだけ陥らないように事前に十分注意して、あるいは場合によって抑止するような、予防的な措置といったものをきちっとふだんからやって備えておくということが必要じゃないかと。そういう意味で、法律にはございませんが、特別監視地域という、言ってみればこれが非常に陥る可能性があるというような地域というものをよく注意していて見ておりまして、一定の地域として指定して、そしてそこにおいては重点的な監査であるとかあるいは行政処分の厳格化であるとか、そういう非常事態に陥らないような予防的な措置を、私どもとして十分注意して監視して、そしてそういう措置に至らないようにいろいろ事業者を指導していく、こういう趣旨で設けているものでございまして、その趣旨をよろしく御理解のほどをお願いしたいと思います。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 次に、特別監視地域、それから緊急調整地域の指定要件でありますけれども、今お話しになったような条件について、やはり大変厳しい状況にあると。それは、なぜ私どもはそんなことを言うかというと、やはりそこに働いている人たちの生活条件をどのように具体的に保障していくかというところが大きな問題でございますから、その点をどのように具体的に実効性あるものにしていくか、その場合に大変条件が厳しいのではないかという気がするわけですね。  過去五年間の平均が一〇%、それからまた一五%悪化しなければならないという要件では、そういう事態になってきたときには私たち生活ができるかどうかというところが大変大きな問題でございまして、言うところのイエローカード、レッドカードというお話がございますけれども、すぐさまそういうものは発動しなきゃならないと思うんですが、その点はいかがでしょうか。

洞駿国土交通省自動車交通局長

○政府参考人(洞駿君) 見方によりましては、先生おっしゃるとおり、非常に厳しい要件というふうに映るかもしれませんけれども、片一方でこの措置自身も非常に国民の利便性あるいは事業の活動というものを制限する非常に厳しい措置でございますから、その発動に当たってはあくまで非常に客観的な要件等々、しっかり説明責任というのを果たさなきゃいけないという意味で、数値化してそれを表に出しているわけでございます。  今御指摘ございましたとおり、特別監視地域については、過去の平均値を一〇%、あるいは全国平均を二〇%下回っている場合にはイエローカードを出して特別監視地域ということでウオッチするわけでございますけれども、それがさらに悪化して、さらに一〇%が一五%になる等々、そしてまた、これはあくまでその結果として利用者の利便が非常に損なわれているということが片一方ではっきりわからなきゃいけませんから、あるいは安全が損なわれるとか、そういう意味で苦情件数とか、あるいは法令の違反件数等々を見まして緊急調整地域として発動するということにしているわけでございます。  しかし、いずれにせよ、時期を、タイミングを逸することのないように、そういう数字が出てくるのは時間等もかかりますから、明らかにそういう事態というのが予想されるというような客観的な事実がある場合には、先ほどの附帯決議にもございましたように、機動的にそういう対応ができるような特例の措置等も設けているところでございます。  また、発令の時期、タイミングでございますけれども、イエローカードとしての特別監視地域につきましては、来年の二月の施行の時期に合わせて今データの整理、収集等を行っておりますし、その結果として十三年度の数値がさらに来年の秋ぐらいには出てまいりますから、それを見ながら、さらにその次のステップに行くかどうかということを考えたいと思っております。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 それでは、これを指定要件として決める、そうしたら来年の二月にそういう状況が出てくる、なお悪化してきたら、また今度は緊急調整指定地にする、その上で具体的にレッドカードになってきたら調整をしていくと、こういう時系列に考えておっていいですか。

洞駿国土交通省自動車交通局長

○政府参考人(洞駿君) はい、そのとおりでございます。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 どうかひとつ、タクシー業界を取り巻いている状況というのは、今日の不景気もありますけれども大変な状況でございますので、国交省としてもこういうせっかく新しい試みをやるわけですから、適正にできますように御要望を申し上げておきたいと思います。  その場合の、法施行と同時に、特別監視地域、それから緊急調整地域というものを指定するわけでありますけれども、ここのところはかなり非常に難しい要件が出てくるんじゃないかというふうに思うんですね。だがしかし、ここのところはしっかりやらないと、せっかく法を改正をして施行していくわけでありますから、指定をきちっと行うという国土交通省の姿勢はいかがでございましょうか、行うかどうかの。

洞駿国土交通省自動車交通局長

○政府参考人(洞駿君) 先ほど申しましたとおり、指定のための客観的な要件というのを明らかにして、そしてそのためのデータというのをきちっと今整理しているところでございますので、その基準に合致すればそれはもう自動的に速やかにその措置を講ずるということで、繰り返しになりますけれども、来年の二月には特別監視地域の指定というのを速やかに行いたいと考えております。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 次に、運賃の問題についてお伺いいたしますが、タクシーの運賃について。タクシー運賃と附帯決議の関係についてお伺いいたしますけれども、附帯決議では「不当競争を引き起こすおそれのある運賃を排除するため、具体的な基準を設け、厳正に運用すること。」、こういうふうになっておりますけれども、その基準には適正な人件費等の費用を反映させるということを求めておりますけれども、これはどのような処置になるのでございましょうか。

洞駿国土交通省自動車交通局長

○政府参考人(洞駿君) タクシー運賃の認可基準の問題でございます。  タクシーの運賃につきましては、標準的かつ能率的に事業を行っている事業者の原価に基づいて設定した上限運賃と、その額を下回る一定の範囲を自動認可運賃として公示して、これに該当する運賃については速やかに認可するということとしております。  この自動認可運賃のそのさらに下限を下回る運賃の申請がなされた場合には、申請者ごとに原価計算を行いまして、まさしく不当な競争を引き起こすおそれがある運賃か否かというのを判断するということになります。その場合に、その原価計算におきまして、申請事業者の人件費が標準の人件費というものと比較して適正な水準であるかどうかということの審査をきちっと行うということとしております。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 人件費のところは大変問題になるところでございまして、その点はひとつ厳格に適正に、なるほどと思うような審査をよろしくお願いを申し上げておきたいと思います。  時間が余りありませんが、ちょっと質問する予定をしておりましたけれども、もう一つ、じゃ、やっておきますかね。  不当割引運賃の排除の問題について、今度新しく導入をされます定額運賃、それから遠距離割引などの割引運賃については、どのような方法で査定をし、どのような方法で不当運賃を排除していくのか、その具体的な例がわかれば御説明いただきたい。

洞駿国土交通省自動車交通局長

○政府参考人(洞駿君) 定額運賃あるいは遠距離割引というのを今回導入しようとしてございます。  定額運賃といいますのは、特定の空港とか鉄道駅あるいは大規模集客施設等と一定のゾーンとの間の運送等を行う場合に事前に定額の運賃を決めて適用するものでございまして、あらかじめ運賃額が確実にわかっておりますから、観光客等による需要喚起等が非常に期待されます。  また、遠距離割引は東京でも今既にございますけれども、原則、地域によってもこれも少しずつ差が出てきますが、大体五千円以上のメーター表示額を超える部分に一定の割合を乗じた額を割り引くというものでございまして、まさしく遠距離客の需要喚起を期待するものでございます。  これらの運賃はあくまで事業者の判断と選択によるものでございますけれども、その場合に、定額運賃の設定に際しましては、やはり利用者の混乱の防止であるとか、あるいは運賃の適正収受のための措置ということで、例えば乗り場を定めたり、乗車券方式による、予約方式によるなど、そういう適切な措置がなされているかどうかというのをちゃんと確認する。そうしないと、それこそメーターを倒さないで幾らで行くよというような、そういうのが出てくる可能性等もございますから。それから、当然のことながら距離別の運賃というのがあるわけでございますから、それとの比較において非常に不当に差別的なものであるかどうかというようなことも当然チェックいたします。  また、遠距離割引については消費者にとってわかりやすいということが必要でございますので、例えば基準の額は千円単位として、割引率は一定の割合、一割単位、要するに一〇%、二〇%、三〇%と。三三%とか一二%とかというような数字ではなくて、非常にわかりやすいものにするといったような細かいルールを設定して、運賃の認可基準に沿って処理していきたいと考えております。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 恐らく、新しい運賃制度の導入ですから、利用者との間でトラブルのないような表示、指示、それから案内はひとつよろしくお願いを申し上げておきたいと思っております。なお、基準についてもやはり明確に示していくということが利用する利用者の立場に立てば安心されることでありますから、またまた神風タクシーみたいなことを生まないようにひとつよろしくお願いをしておきます。  最後の質問になりますけれども、鉄道の安全対策についてお伺いをいたします。  大変不幸にしてあってはならない事故が、京福電鉄で衝突事故があったわけですけれども、来年度の概算要求におきましてATSの緊急プランが計上されております。その点、ひとつ予算計上獲得に御努力いただきたいと思うんでありますが、同時に、あわせまして、鉄道の近代化補助、欠損補助がなくなって近代化補助になってくる。その場合に、地方の中小私鉄の場合は黒字といってもそんなに大きく、丸々黒字で豊かにいくというようなことになかなかなりにくいですね。資本力も小さいし、利益率も非常に低いわけですが、そういうときの新たなやっぱり補助というのを考えていただけないだろうか、黒字だからだめだということではなくて。  したがって、全国のそういう中小鉄道を一回総点検をやっていただいて、これを残すべきというところを明らかにするような形で、どのような補助のあり方がいいのか。地方の鉄道業者というのは本当に四苦八苦やりながら一生懸命努力しているわけですよ。ですから、それを何とか残していきたいというふうに思うものですから、補助のあり方等々を含めて総合的な点検をお願いできるのかどうか。でき得ればそれをやっていただいて、新たな中小の鉄道業者に対する補助を考えていただきたいと思うんでありますが、いかがでございましょうか。

石川裕己国土交通省鉄道局長

○政府参考人(石川裕己君) 地方中小鉄道の補助でございますが、今御指摘のように、従来から近代化補助等でやってございますし、それから今御指摘のとおり、昨年あるいはことしの京福の事故というふうなこともございまして、そういう意味で私ども、平成十四年度予算要求において、この予算要求自体大変厳しいものでございますけれども、今御指摘のようなATSの問題その他も含めまして地方中小鉄道に対する支援制度の拡充ということを要求してございます。  それからあわせまして、今御指摘のように、地方中小鉄道の現状がどういうものであるかということについて、もちろんそれぞれ各経営者が実情を把握すべきことでございますけれども、私どもとしても、地方中小鉄道の施設の現状あるいは経営の現状ということをさらにもう一度見直して、必要な支援措置その他についてどうしたらいいかということにつきまして地方公共団体とも相談しながら進めてまいりたいと考えております。  よろしくお願いします。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 他に質問の通告をしておりましたけれども、時間の関係で終わります。来られた方、大変申しわけありません。  ありがとうございました。

大江康弘自由党

○大江康弘君 きょうは少し時間をふやしていただいたことを感謝申し上げたいと思います。  縄野長官、難しい顔をして座っておられますが、そんな難しい質問はしませんのでどうか安心していただきたいと思います。  先日、少し時間がありませんでしたので聞きそびれたことがございまして、今、渕上先生の中にもありましたが、新造船ができないということの中で、これは最終的に決定したのかどうかまだわかりませんけれども、私はもう少し民間との日ごろの協力関係を実は先日お聞きをしたかったわけでございます。  実は私どもの和歌山県、よく難民船が来るんですね。もっと観光客が来てくれたらいいんですけれども、難民船がやってくるわけでして、しかし第一番に発見するのが民間の漁船なんです。いわゆる漁協関係の方が発見する。  実は何年か前に発見をして、そしてどう間違ったのか警察へ通報したわけですね。そこらのところが、海上保安庁へきちっと連絡を入れる、漁協を通じて入れるのか、そこらがどうなっているのかわかりませんが、ただ私は、いわゆるパトカーでいうレスポンスタイムというんですか、一一〇番をしてから来る時間帯、やっぱりしょっちゅうしょっちゅう巡視艇がおるわけでもありませんから、やっぱり第一義に発見してくれた漁船が保安庁の巡視船が来るまでの間、これは追うということは危険なことでありますし、そういうことを望むべきでもないかもわかりませんが、きちっと対応ができるまでの間はやっぱり民間協力というのは僕はある程度大事なものになってくると思うんです。  そこらの中で一点聞きたかったことは、日ごろからそういうことの情報交換あるいは協力体制ということをやっておられるのか。今後、そういう一つのきちっとした、新造船も含めてできない中で、十分な対応ができない中で、そういう民間との協力関係というものをどういうふうにされておるのか、その一点だけちょっと聞かせてください。

縄野克彦海上保安庁長官

○政府参考人(縄野克彦君) 関係機関との協力は当然でございます。警察や関係機関との協力は従来に比べまして飛躍的に私ども現場も含めまして意識改革が進んでいると思います。  先ほどの御指摘のような点につきましても、警察だ、海保だという縦割りの意識をなくして、これは海に関することだからお互いに連絡をするという意識は随分進んでおると思いますし、情報も交換しております。実績も上がっておると思っております。  さらに、今おっしゃられましたいわゆる役所だけではない海事関係の方々、漁業の方々あるいはマリンレジャーの方々、すべてある意味では目を持っておられまして、情報も持っておられるわけでございます。私どもは、従来から関係者の方々にはそういうことを依頼も申し上げ、海上防犯連絡員のような制度でお願いをし、実績も積んできておるところでございます。  さらに、密航、密輸というような海上犯罪の防止につきましてはこれが一番大きな力であると私どもも思っておりまして、幹部がそれぞれの組織、企業に暇があれば回っていくようにする。それから、海関係の企業とか人だけではなくて、例えば密航なんかですと、警察と一緒になって、タクシーのドライバーの方に怪しげな人を見つけたら海保でも警察でもいいですから連絡してくださいねというようなネットワークをつくる。あるいは、船だけではなくて港湾運送事業の方にも変なコンテナを見つけたらお願いしますよという網の目をもっと広げていくような努力を今しているところでございますし、現実にも幾つか凶悪犯罪あるいは密航、密輸について実績も上がってきているところでございますので、さらに努力を続けてまいりたいというふうに思っております。

大江康弘自由党

○大江康弘君 よろしくお願いしておきます。  大臣も少しお疲れのようでありますから、きょうは答弁は副大臣、政務官、この間新聞を見ますと、副大臣の答弁が少ないというようなこともありましたから、きょうは副大臣、政務官、そしてまた関係の局長にひとつお願いをいたしたいと思います。  けさほど来からいろんな御意見を聞かせていただいて、道路問題でありますが、大体の空気というのは、道路財源も含めてやっぱり守っていかなきゃいかぬ、まだ日本はそんなにインフラも含めてきちっとできておらないのじゃないかというような意見であったかと思います。  私も地方の人間といたしまして、きょうも実は近畿の道路の緊急大会をやっている。毎年毎年この時期になればそういうことがあるわけですが、ことしは特に小泉総理がそういう聖域なき改革と。私はどうもこの意味が余りわからないわけでありますけれども、私は端的に言えば、小泉内閣のこの聖域なき構造改革というのは地方の切り捨てじゃないかなと。大きく言えば、世界の冷戦が崩壊してお互いがそんなに主義主張の垣根がなくなってきたと。日本でいえば、大体いろんなことがそろってきたけれども、これから対立軸というのはやっぱり都市対地方、いわゆる都会と田舎、そういうこれからは対立軸というものも出てくるんじゃないか。その間に環境というようなものが加味されてきて、こういう三つのものがお互いのいろんな対立という、対立といえば語弊がありますけれども、そういうものをつくり上げていくんじゃないかと思うわけです。  私は、やっぱりこの聖域なき構造改革という、この響きに地方の我々がともしてきたいわゆる明かりがややもすれば消されるんじゃないかという危惧が大変今田舎には多いわけです。それだけに、日本は、地政学といえば大きいですが、地理上やっぱりどうしても海に囲まれて、第一義に船が発達をした。その次に、明治以降、鉄道が中心に発達した。それだけに道路というのが一番最後の方に追いやられてきて、ここ何日か前の新聞を見れば、経済諮問何とかという方々が、私はどうもこういう委員の皆さんがどういう形で選ばれておるのかわからぬのですけれども、高速道路の方の審議会も何か五人の方がおられましたが、どうも都会の代表の方ばかりがおられて、何もかもそろったそういう皆さんがそういう感覚で議論をされておるということには私は我慢のならない実は一人でございます。  それだけに私は、泉副大臣にちょっとお聞きをいたしたいんですけれども、じゃ、国土交通省の中での聖域というのは一体どんなものなのか、そこのところを、佐藤副大臣ですか、僕はどうも国土交通省の中で、まだまだ国民がいろんなことを欲しておる中で、そんなに聖域というのがあるのかなという、ちょっとわからないんで、その辺をちょっと教えていただけますか。

佐藤静雄自由民主党国土交通副大臣

○副大臣(佐藤静雄君) 小泉内閣におきましては、先生おっしゃったとおり、聖域なき構造改革を進めようということでありますから、私たちもその線に沿って進めたいと考えております。  しかし、道路計画というのは、最も道路というのは国家の基本的なものでありまして、一万一千五百二十キロの道路を整備しようということでずっと進めてきております。できたらもっと、一万四千キロという高規格道路網の計画をつくって、もっと細やかに日本じゅうをネットワーク化しようと、そういう目標もつくって整備を進めてきております。  これらの目標に向かってやってきているわけでありますから、ましてや、高速道路というのは東京を中心にうまく行けるようになっていますけれども、地方の横の連携、縦の連携を考えますと、もっと整備をしなければ本当の連携はできません。ましてや将来、平成十七年までに町村合併をある程度終わり、そして将来、道州制という議論になってくるんだと思います。地域のブロックごとのこれからの競争時代になってくるんだと思います。そうすると、やはりそういうときに基幹的な道路というものが地域ごとにやっぱりある程度ネットワーク化されていくということが必要であります。  そういうことをよく頭に置きながら、多くの皆さんの御意見もお伺いしながら、今さっき先生おっしゃったように、高速自動車道路の整備のあり方検討委員会をつくって、そういう第三者の方々の御意見もお聞きしながら今まとめておる最中でありますので、十一月中にはそういう方々の御意見も出てくると思いますから、そういうものを見ながら将来のしっかりとした整備計画をつくっていきたいと考えております。

大江康弘自由党

○大江康弘君 今、副大臣に御答弁いただいたわけですけれども、かつてはやっぱり道路というものには緊急性というものがあったんですね。この緊急性というものが国民やその地域の皆さんに理解をされて、今日やっぱり道路特定財源というものも私は理解をされてきたというふうに思うんです。それだけに、道路を直す、改良するということは、その一つの整備をするということに対しては何か指針がなけりゃいかぬ。昔は、舗装道路がなかったから舗装しろとか、道が狭いからもう少し広くしてくれとか、ここのところはアクセスがいかぬからひとつやってくれというような、大体そういうようなことが、私はまだ一〇〇%満足だというふうには言いません。言いませんけれども、かつてのような緊急性がなくなったときに、今後やっぱり、道路特定財源も含めて、私はこの特定財源というのは残すべきだと。  これはやっぱり、民主主義の基本は、実は私は自由党で、余りこういうことを言ったらおしかりを受ける、党で怒られるわけですが、私も党の中ではタリバンみたいな存在ですから、原理原則で。ただ、やっぱり我々も、田舎に帰れば地方の悩みを抱えて、また東京へやってきてこうしてお願いをするという、そういうことを考えましたときに、私は、道路の特定財源にしても、先ほど申し上げましたように、やっぱり緊急性ということで非常に理解をいただいておった。しかし、これからまだまだ私は十分でないこの高速道路も含めて道路をどうしていくかということを考えたときに、国民に対してどういうふうに国土交通省としては理解を求めていくのか。緊急性がないとは言いませんけれども、私はそこらあたりが非常に不安に感じるわけなんですね。果たしてもっと認めてくれるのか。  先ほど申し上げましたが、特定財源の問題、これも原則からいえば、一般財源化するということであるんだったら、私なんかは揮発油税なんかもっと、税金なくすべきだと。まずなくしてから今度はと、一般財源化するんでしたらですよ。だから、取れるところから取って、足りないからそこへ使うんだという、これは僕はやっぱりおかしな話であって、そういうことであれば、きちっとそこらは整理をしていかにゃいかぬわけでありますけれども、今の改良率というのはどういうふうになっておるのかというのも含めて、これから緊急性というのをどの辺へ持っていくのか。もし、そこらのところの指針というか、お考えがあるんだったらお聞かせをいただきたいなと、こんなふうに思います。

佐藤静雄自由民主党国土交通副大臣

○副大臣(佐藤静雄君) 御承知のように、自動車の保有台数というのは非常にふえてきております。今七千万台と言われております。さらに、免許の保有者の数もふえておりまして、七千四百万人と言われております。ますます道路を使う方々がふえてくると予想されるわけであります。  さらに、東京都でいえば、環状線の道路のネットワーク化を早くしなければなりません。これもまだ二〇%ぐらいしかできていないような状態です。さらに、交通渋滞というものは非常に大きく経済に悪影響を及ぼしております。渋滞の損失額というのは全国で十二兆円と言われます。東京都内でも一・六兆円と言われますし、渋滞のポイントは全国で三千二百あります。そういうことを考えますと、本当に道路の整備というものを急いでしなければならないところがたくさんあるわけであります。さらに、最近の交通事故の死者などを見てみますと、平成十二年には九千六十六人の死者が出ております。負傷された方々が百十五万五千という非常に大きな数に上っております。道路の整備をすることによってこういうことも防げるのだと私は思っております。  この生命線と言える道路の改良、先ほども申し上げましたけれども、地方はまだ六割しか改良がなされていない。市町村道は五割しか改良がなされていない。そういうことを考えると同時に、さらに今後は都市の再生や環境改善、さらにバリアフリー化、いろんなやらなければならぬことはたくさんあります。  先生、先ほど道路特定財源を守らなくちゃならぬというお話もありましたけれども、道路の特定財源でもって道路は全部整備をしてきているわけであります。今、地方の方々は三分の一ぐらいはこの特定財源入っています。国はもちろんほとんど全部です。そして道路を整備してきているわけであります。我々も地域の利用者のニーズを十分に考えながら、そして日本の経済が、活力ある日本の経済にするための道路の必要性ということを多くの皆さんに知っていただきながら、これからも順調に、そして急いで整備をしていきたいと考えております。

大江康弘自由党

○大江康弘君 今の副大臣の御答弁もわかるわけですけれども、ただ私はその一つの方向の中でこれだけやはりいろいろと外堀が埋められてきているわけですね、今までの特定財源のことを含めても、公共事業に関しても。  なかなか、我々田舎におったら、公共事業は悪だということに関しては本当かなと。和歌山県なんかはむしろ今は、農林水産業がかつては基幹産業でありましたけれども、今はもう建設、土木事業が基幹産業になるぐらいの、いわゆる従事者が多いという。これ一つとってみても、それだけに今そういう改革という一つの大きな波の中で外堀が少しずつ少しずつ埋められつつある中で、やっぱりもっと私は国民に対して理解を得てもらい、もっとわかってもらいやすい努力が私はまだまだ足りないんじゃないかなと。  そんな意味で、少し言葉の定義の受けとめ方は違いますけれども、いわゆるPI、パブリックインボルブメント、この言葉の定義でありますけれども、国土交通省としてはこのPIの定義というのはどんなにされておるのか、ちょっと聞かせてください。

木村仁自由民主党・保守党国土交通大臣政務官

○大臣政務官(木村仁君) PIについてのお尋ねでございますが、従来、市民参加とか情報公開あるいはパブリックリレーションズという言葉で言われてきたことを、日本語で言えば市民参画というようなもっと積極的な、あらゆる行政政策の構想段階から市民をいわば巻き込んで一緒に計画を立て実施していくという、そういう極めて積極的かつ前向きの概念であろうと考えております。  御承知のとおり、道路事業の実施につきましても、従来から住民参加あるいは情報公開等は行ってきたところでございますし、また制度上もヒアリング等の制度があります。また、環境影響評価等の手続もあったわけでございますが、さらに深く広く地域住民の参画を求めていく、こういうことがこれからの課題であると、そういうふうに考えております。

大江康弘自由党

○大江康弘君 まさに、今、政務官がおっしゃられたとおりなんですね。それだけに私は、広義な一つのとらえ方になるかもわかりませんが、いわゆる前段に申し上げました、やっぱり我々日本人というのはもう一つ民主主義に対しての受益者負担という考え方というのがどうもお互いがなじみを持っておらない、どうも浸透しておらない。それは、やっぱりずっと昔からお上という意識があって、何でも与えられるもの、何でもしてくれるもの、それが当然だ、それが当たり前だという意識がずっとお互いの国民の意識の中に育ってきた。しかし、そうじゃないと。  それだけに私は、今のPIをなぜ出したかといいますと、やっぱりこれからいろんな事業をしていく中で、ここには幾らかかる、ここにはどれだけかかる、その中で、今まで過去において、こんなところ道つけるんだったら、先生、あそこへつけてくれたらいいのに、こんなところ直すんやったら、先生、何で向こう直してくれぬのというようなことが、恐らく先生方の中にもそういうことが過去の政治生活の中で僕はあったと思うんです。  それだけに、まず私は、やっぱり住民や国民がそこに参加をする。参加をすることによって、やっぱり僕は何が大事かといったら、責任を分担をしてもらう。単に国土交通省が道をつくるんではない、単に自治体がつくるんではない。やっぱり、幾らそこにお金がかかるんだろうか、そのお金がどこから来るんだろうか、こういうこともきちんと私は説明をした段階の中でこれから住民を巻き込んでいくという、こういうことをとっていかなければ、私はGDPの何か三%以内に公共事業費は抑えるべきだというような議論がもう新聞でずっと流されてきたら、何かそれが新鮮で、またマスコミがずっとそれを追い打ちをかけてそういう国民世論がつくられていったら、これはますます道路整備なんかというのは奥へ追いやられてしまって、私は本当にきちっとした、おくれた交通網ができるんだろうかと。  高速道路一つとってみても、これはまた委員長がいろんな御配慮いただくそうでありますが、もうきょうは触れませんけれども、ドイツのアウトバーンというのはヒトラーがつくったわけですね。戦時中につくった、だから飛行機もおりられる。しかし、日本の名神高速道路ができたのが昭和三十年代の末で、もうこれ一つとってみても二十年三十年おくれて道路行政というのがスタートをしておる中で、今欧米並みにGDPの三%以内にやっぱり公共事業を抑えるんだというような議論が、これがあたかも正論のごとく、あたかも主流のごとくそういうことをつくられていったら、私はまだまだこれから地方がいろんな整備をしなければいけない、いろんなところを直していかなければいけないという形の中で、どこでそのことを理解をしてもらうのかということになれば、私はこのPIというものをきちっと理解をいただいて、きちっと国土交通省がいろんな中でそれを私は利用していくというふうに思うんです。  もう一度お伺いしますが、今後このPIというものに対しての利用、活用の仕方というものをどうされていきますか。

木村仁自由民主党・保守党国土交通大臣政務官

○大臣政務官(木村仁君) 大江委員の御指摘のとおりでございますから殊さら答弁する必要もないような感じでもございますが、国土交通省としては道路計画合意形成研究会というのを設置をいたしておりまして、道路事業の構想段階における望ましい道路計画決定プロセスのあり方について御指摘をいただきまして、既に十月三十一日に具体的な御提言をいただいております。ここで細かなことまで御紹介する時間はございませんが、計画決定手続の透明性、客観性を確保するため、構想段階においてもパブリックインボルブメントを行うことが必要であるということは明確に提言されております。  こういうことを考えながら、地域計画全体についてのパブリックインボルブメントの中で道路の必要性というものを正道化していくという過程もあろうかと思いますが、当省としては道路プロパーにつきましてもそのような努力を続けていくつもりでございます。

大江康弘自由党

○大江康弘君 もう時間がありませんから道路関係はこれで終わらせていただきたいと思いますが、最後に泉副大臣、ちょっと一つお聞きをしたいんです。答弁がなかったら私さみしいんですね。和歌山でお世話になりましたから、やっぱり一つぐらいお聞きして答弁をしていただかぬと。私もこれで、こう見えても気を使っておるわけでございます。  実は、観光の問題がいろいろ言われました。けさほどでしたか、日本から海外に行くよりも海外から来る方が少ないわけですね、たしか四百万を八百万にしたいとか。  昔、我々子供のときでも、友達の家に遊びに行く、よくそこの家に人が集まるというのは、やっぱりそこに魅力があるからみんな行ったんですね。それはソフトにしてもハードにしても、例えば家が大きいから行くとか、そこへ行ったらお菓子をくれるからとか、御飯を食べさせてくれるから行くとか、やっぱりそれなりに受け皿として子供心をかき立てるものがあった。  だから、一つの数字の指標として、来てくれないということにはどこか欠点があるんじゃないかと。それは交通の利便性とかというようなことではなくて、日本全体にそれだけ少ないということは何かどこか魅力がないんじゃないかなと。これは自分がこの国に住んでおってそんなことを言うのは大変つらいわけでありますけれども、しかし身近な話として、今申し上げましたように、やっぱり人がどんどん来る家というのはこれは栄えていく。それだけに、やっぱりそこらのところをどういうふうに、今これはテロという不幸なことが起こった中で国内旅行者がふえたという、これは単に一過性の問題だけであって、大臣初め随分特に沖縄観光に対しては腐心をされておられるようでありますけれども、そういうことはそれとして、なぜ行くよりも来る方が少ないのか、どんなところに原因があるのか、あればどうしていくのか。泉副大臣、もしお考えがあったらひとつお聞かせをいただきたいと思います。

泉信也自由民主党・保守党国土交通副大臣

○副大臣(泉信也君) 御指摘のように、日本人が海外にお出かけいただくのは約千八百万人、そして日本においでになるのは約四分の一の五百万人弱ということでございまして、来訪者の世界的なランクからいきますと韓国などよりももっと少ないと。ですから、御指摘のように、何か魅力に欠けるものあるいは原因があるのではないかということは私どもも反省をしなきゃならないと思っております。  日本にお越しになる前に日本に対するイメージとしていろんなイメージを外国の方はお持ちであるわけですが、人々が親切で好感の持てる国だというふうに思っていただいている方は、日本にお見えになる前は第八位、大体六三%ぐらいの方がそういう思いを持っている。ところが、日本においでになった後は第一位になりまして、八六%の方が親切で好感の持てる国だったというふうに評価をしていただいておるわけでございます。  ですから、おいでになった方々はきっと国民の温かさとか自然の風景とか歴史や文化を評価していただいておるわけですが、おいでになるまでにどうやって我々が働きかけをするかということであろうと思います。  ですから、一つには、国際観光振興会という世界に日本の立場を宣伝しておる機関を国土交通省は持っておりますので、そこをさらに強化、活躍してもらう、あるいは外務省の在外公館を通して日本をさらに知っていただく、こうした努力を今日までも続けておりますが、なお一層やっていきたいとまず思っております。  おいでにならない理由の中には、やっぱり日本はフジヤマ、ゲイシャという、そういうレベルでしか場合によっては知られていないのではないか、知名度がまだまだ行き渡っていない部分があるのではないかという反省を持っておりますので、今申し上げましたような対外宣伝を一層やっていく。それから、これは日本語が非常にわかりにくい、コミュニケーションがうまくいかないという点はきっとあるんだろうと。そういうために観光ガイドの皆さん方をさらに育成をしていく。また、ボランティアの方々に御活躍をいただくということも我々は観光政策の一つとしてやっておるわけであります。もう一つは、これはいかんともしがたい点がございますが、周辺諸国に比べて物価が高い、これがあるわけでございます。  ですから、こうした面を補うために、外国のお客様にはできるだけ安く旅行していただけるような、交通機関の割引制度を設けますとか、あるいは特別な低廉な宿泊施設を提供していく、こうしたことをやっていく、その努力を積み重ねていく以外になかなか一気にお客様においでいただくことにはならないというふうに思います。  ただ、最初に申し上げましたように、私どもは日本においでいただいた方に大変好感度を持っていただいておるということを心の支えにしましてこれからも努力をしてまいるつもりでございます。

田名部匡省無所属の会

○田名部匡省君 最後ですのでよろしく。  最初に、会計検査院、おいでになっていますね。  関空、関西空港ですけれども、当時の航空輸送実績、いろんなことを展望しながら輸送需要というものを推計して、それによると、開港五年で単年度黒字、九年で配当開始、二十三年で借入金の全額返済、こういうことでスタートしたんです。  これは私は、どうも関西空港というと、前にも申し上げたんですけれども、運輸委員長のときにあの工事が着工したときにヘリコプターで上から見に行きまして、そのときは、大阪の伊丹空港が騒音でもうどこかへ行ってくれと言われているときだったんです。それであれに着工した。ところができたら、どこかへ行けと言う大阪の伊丹の人たちが、なくなるのは反対だということであそこに空港が二つある。その結果、これは赤字になっていまして、これは何もここだけではなくて、本四架橋もそうでしょう、あるいは先般も質問したアクアライン、これはいずれも需要予測というものが皆狂っているんですよ。それで時々見直しをして、もう何回もやっているところもありますよね。  そのことはさておきまして、これに会計検査院が需要予測の立て方に問題がなかったかどうか調べようとしたという、マスコミにも載っていまして、実際に策定時に用いたデータが残されていなかった、それぞれにいろんな事業をやっていますから。これは本当の話ですか。

白石博之会計検査院事務総局第三局長

○説明員(白石博之君) お答え申し上げます。  関西国際空港につきましては、これは国が資本金の二分の一以上を出資している政府出資法人ということでございますので、私どもといたしましても毎年会計検査を実施してきているところでございます。  本年次におきましても、関西国際空港株式会社の収支状況、経営状況を初めといたしまして検査を実施してきているところでございまして、検査の着眼点としては、今お話がございましたような航空輸送の需要予測あるいは経営状況、事業収支等についての予測というようなことに着眼をいたしまして検査をしてきているところでございますが、現在、会計検査院といたしましては平成十二年度の決算報告の最終取りまとめ作業の段階にございまして、今のところ、今月末に決算検査報告を作成し内閣に送付するということで、現在、内部で取りまとめ作業を行っている段階ということでございます。  したがいまして、申しわけございませんが、その内容についての御答弁は差し控えさせていただきたいということで御容赦いただきたいと存じます。

田名部匡省無所属の会

○田名部匡省君 実は私の青森県でも、県の住宅公社の職員が十四億使っちゃったと、チリの方に送ったとか持っていったとかということで、今大変な問題になっているんですね。  どうも私は、問題は、特殊法人等、公益法人もそうですけれども、なかなか実態がわかりにくい。一般会計からそっちへ持っていったら、そっちからいろんなところへ配ったり、何かいろんなことをやっているものですから、国民に非常にわかりにくいんですね。そして、決算はどうなっているかというと、十四億も持っていかれて青森県はわからなかったというんですから。あれをチリに持っていったら八十七億ぐらいの価値になるんだそうですよ。八十七億といったら大統領にでもなれますよ。  ちょっと、今一部だけ質問しましたが、きょう時間がありませんから、もっともっとそれぞれに質問したいと思っておりますから、それは後に譲りましょう。  そこで、きょうは道路公団、奥山理事さん、お見えになっていますか。  これ大臣にもお伺いしたいんですが、平成十一年度の決算ベースから十三年度予算ベースまでの期間で、毎年約二兆一千億円で業務収入の推移を見ますと進んでいるんです。これに対して、ここ数年の経営における固定費、これは業務量に関係なく必要な経費とも言える支出なんですけれども、これまで発行した道路債等の償還金、支払い利息、業務あるいは一般管理費等々の合計が三兆七千億で推移をしている。  毎年の業務収入と固定費の差額一兆六千億円と道路の建設事業、改良事業などあるわけですけれども、公団の本来の事業支出一兆八千億円と合わせ、補助金と道路債の発行借入金によって調達する約三兆円で賄われているわけでありますけれども、つまり公団のここ数年の経営状態は、経営に最低限必要な固定費が、業務収入でその六割も賄えない。そればかりか、固定費の不足分と本来業務に必要な事業費を借金で賄う完全な赤字経営あるいは自転車操業と言えると思うんでありますけれども、このような経営状態を、これ道路公団と扇大臣、どのように考えているか、それぞれお答えいただきたいと思います。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 日本道路公団の平成十二年度の決算状況、これ今、先生おっしゃいましたけれども、単純に十二年度とってみますと、収入が二兆二千百億円、管理費及び利払い等に要する支出が一兆二千九百億円、その差額の九千二百億円を借入金等の償還に充てているということになっておりますし、現在のところ経営状況は順調でございます。今、先生がおっしゃった自転車操業というこれには当たりません。  また、業務収入で固定費の六割も賄えていないと先生今おっしゃったんですけれども、これは償還期間が五十年であるのに対しまして、十年以下の借入期間で資金調達を行っているところから、これは元金償還のための資金の借りかえでございますから、この借りかえが固定費に含まれているということによるもので、私はそういう意味では六割も賄えていないということには当たっていない。

奥山裕司日本道路公団理事

○参考人(奥山裕司君) お答えします。  先ほど大臣からお答えいただきましたので重複するところを省略して申し上げますけれども、有料道路事業につきましては、道路の早期整備を図るというために借入金をもって建設を進めて、開通後に、道路を利用するお客様の料金収入によって管理費と金利を賄いつつ、その借入金の返済、償還をしていく仕組みとなっているわけでございますけれども、事業の着手から道路の償還までには大変長い期間を要するわけでございます。先ほど大臣からございましたように、この借入金につきましては主に十年債の道路債券ということでやっておりまして、事業の途中であっても債権の返済を、借りかえをしなければいけないということでございます。  先ほど御指摘の数値につきましては、財政法第二十八条による予算参考書類の資金収支から計算されたものではないかと思いますが、先ほど申し上げましたように、借りかえの費用を含んだ数字となっていると思います。  十二年度の決算につきましても、先ほど大臣からお話がありましたように、収入から金利と管理費を除きますと、償還のための返済に約九千億を充てているということで、当公団の経営につきましては、現在のところ順調で、赤字経営ではないというふうに認識しているところでございます。

田名部匡省無所属の会

○田名部匡省君 そこで、民間の企業と大分やり方が違うんじゃないかと思うんです。特に、本年度から民間の社債に当たる財投機関債、これを発行して市場から資金を調達すると。これは千五百億ぐらいだと聞いておるんですけれども、前にマスコミで私は見たんですけれども、アメリカでは、日本の道路公団は国の債務保証があるからいい格付がされているという報道があったんです。そこで、十月二十七日の新聞報道によれば、公団の財投機関債の発行が暗礁に乗り上げているようだと。中身はわかりませんが、これは特殊法人改革の先行きが不透明だということも影響していると思うんでありますが、もともと公団の経営に対する市場の反応でありますよという見方も多い、こう言う人もおります。  公団は、このような現状をどのように考えて、これからどうされるつもりか。きょうは行革担当の、来ていますね、あなたのところで民営化の可能性と市場の反応との関係に対する御意見があったらお聞かせいただきたいと思います。

西村正紀内閣官房内閣審議官兼行政改革推進事務局長

○政府参考人(西村正紀君) お答えいたします。  今、特殊法人の改革につきましては、ことしじゅうに特殊法人、認可法人等すべて含めた整理合理化計画をつくるということで今努力をしているところでございます。  道路公団につきましても、総理の御指示がございまして、今月中に実質的な結論を出すようにということで取り組んでおります。  財投機関債の発行に係る市場の動向につきましては私どもの事務局で責任を持って見解を申し上げる立場にはございませんが、私どもといたしましては、速やかに特殊法人等の改革の方向、スケジュール等を国民に明らかにすべく、十二月に計画の策定に努力をしてまいりたいと考えております。

奥山裕司日本道路公団理事

○参考人(奥山裕司君) お答えします。  日本道路公団では、行革大綱と財投改革の趣旨を踏まえまして、今年度に千五百億円の財投機関債の発行を予定しているところでありますが、ことしの四月でございますけれども、他の財投機関に先駆けまして、外資系の格付機関から日本国債並みの格付をいただいたところでありまして、起債に向けた準備を鋭意進めているところでございます。  現在、政府におきまして道路公団の組織形態論等が議論されておりますので、今後、財投機関債を円滑に発行するために、道路公団の組織形態等の方向性が示された後、速やかに投資家説明会を開催いたしまして、発行を行っていきたいと考えております。

田名部匡省無所属の会

○田名部匡省君 次に、先ほども申し上げたんですが、道路公団の経営というのは、経営実態が見にくいと。私はプロではありませんから、前も、税理士に友だちがおるものですから、決算書を持っていって見てくれといって見てもらったら全然わからぬと言うんです。それほどやっぱりプロでも難しいのかなと、こう思ったんです。  特殊な財務会計処理についてちょっとお伺いしたいんですが、貸借対照表の資産の部を見ると、そのほぼ全額を占める固定資産が十三年度で約四十一兆円になると見込まれておるわけでありますが、このうち八割強が公団の建設による道路資産であり、それに対して固定負債は十三年度で二十八兆円だと。単純に比べるとまだ何とか資産総額の方が負債より多く見えるということで先ほどのお話になったんだと思うんでありますが、公団の、一般の会計、企業会計であれば当然資産に対して行うことになっている減価償却というものをやるわけですけれども、これを行っていない。実際に減価償却を行えば資産は大きく私は目減りするんでないかなと、こう思うんです。特に、古くなった道路の上によく何年かたつとオーバーレイをしてまたあちこち壊れたところを修理したり、もうしょっちゅうやっていますよ。あるいは、前はこうだったけれども大分直しちゃってもうそこはなくなっていると。でも、あたかも現在まだ使用されているような状況に、投資資金の額がすべて資産として計上されているのではないかと思うんです。こうなると、企業と全く違う会計になっていく。  公団はなぜこのような特殊会計処理を行っているか伺いたいのと、このような会計処理は資産の正確な価値を表示していない、現実以上に資産があるかのように見せかけているんではないかと言う人がいるんですね。この点について、どうぞ。

奥山裕司日本道路公団理事

○参考人(奥山裕司君) お答えいたします。  日本道路公団の場合の会計処理について、一般の企業会計と違う処理をしているのではないかという御質問でございます。  おっしゃるとおり、民間企業の場合につきましては、利益の追求をその活動の目的としているわけでございますので、株主への配当と法人税の納税義務を負っているわけでありますが、そのために、企業会計原則に基づいて配当が可能な利益と課税対象所得を算出するというために減価償却、除却が出てきているというふうに思います。  一方、日本道路公団の有料道路事業につきましては、収入から必要な費用を差し引きました収支差につきましては道路への投下資金の償還にすべて充てるということで、利益は発生しない、税金も支払わないという状況でございます。また、道路への投下資金の償還が完了すればその有料道路は国に無償で移管するという仕組みになっております。  したがって、道路への投下資金の総額、借入金の総額がどのような償還状況になっているのか、これを正確に把握することが一番重要であると考えております。これによりまして、貸借対照表の中で道路への投下資金総額と償還準備金が対比されて、借入金の返済状況を正確に示すことができると考えております。  ただ、これも若干古い経緯がございまして、古くは第二臨調のころからなかなか会計処理が一般の企業と異なってわかりにくいというような御指摘ございました。また、総務庁の行政監察局からも有料道路制度の制約を受ける道路資産の特殊性を考慮した会計処理を検討すべきだというような勧告をいただいたわけでございまして、道路関係の四公団から構成されます検討協議会を設けまして検討し、さらに日本道路公団も独自に、昭和六十二年ですけれども、経済学あるいは財政学等の先生を中心にしました財務諸表改善研究会を設置しまして検討していただきまして、現在のような形が妥当ではないかというような結論に達して現在に至っている次第でございます。  以上でございます。

北澤俊美民主党・新緑風会

○委員長(北澤俊美君) ちょっと私から申し上げますが、今質問されたのは固定資産の内容と減価償却をどうしてしないのかというのが質問の趣旨であったように思いますので、その点をお答えください。全然違うことを答えている。

奥山裕司日本道路公団理事

○参考人(奥山裕司君) 道路公団の有料道路事業の特殊性から、減価償却をするというものについては、法人税の課税対象となる資産を正確に把握するというものが目的でありますし、資産の除却につきましても同様でございますので、公団の場合には投下資金の回収というものについて正確に把握することが一番重要だということで、していないというところでございます。

田名部匡省無所属の会

○田名部匡省君 民営化しようかといういろんな議論になってきている。実態がわからなかったらやりようがないんじゃないですか。財投債だって、こんなものを全部さらけ出してきたら、買ってくれるかどうかはわからぬですよ。  ですから、もうちょっと、最後には別なことでお話も申し上げますけれども、きょうも皆さん恐らく、さあ頑張れ、それやれという議論が多かったと思うんですが、一体この財政をどう見るのか。これがあって、これつくることができるわけですから、どれが大事、私はつくるなと言っているんじゃないんですよ、本当にどれが大事かと。  例えば、新幹線つくっても皆東京へ青森から来る、飛行機もみんな羽田、高速道路も皆東京と、全部ここへ集中しているんです。地方でも、道路道路と言って随分つくりますよ。つくった結果どうなったと。青森とか弘前とか八戸というところへ皆今度町や村が集中しちゃって、今度はそっちが過疎になっている。東京と同じようなことができているんですよ、大都市と。  だから、一極集中排除とか、地方もこれは発展させなきゃならぬ、国土の均衡ある発展と、これはわかりますけれどもね。道路をつくると、それじゃ本当に発展しているのかどうかというのをだれも検証したことは私はないんだろうと思うんです。道路ができたら皆地方は発展していましたか。  なぜかということをもっともっと議論して、何が一番いいのかということを考えないと、ただここでみんな各省、いや、おれの方の予算もふやせ、あれもふやせと、だれが出すんです、これ。財源の議論から皆きちっとやった上で物事を決めていかなかったら。  それは、選挙で当選したいからみんな言われりゃはいはいとやりますよ。猿は木から落ちても猿だと、政治家は木から落ちればただの人、選挙を落ちればただの人だと言う。よく言われたでしょう。そんなことをやっているからだんだん国はおかしくなってきた。その責任は我々にもありますよ。だから、小泉さんが今本気でやろうと。私は結構なことだと、こう思っているんです。だから、それを一々言われたんでは、これはやれませんよ、本当に。  私は、特殊法人のこと、公益法人もそうですけれども、この特別会計というのは財務省の承認と閣議で決定する。私も大臣のとき、何が何だかわからぬけど、出てくれば、ああ、賛成と、こう言って決めましたよ。一々詳しいことを調べているわけでないんですから。それで、国会でも余り議論されませんよね、こっちの方は、一般会計と違って。しかも、二〇〇一年、特会の予算はどのぐらいかというと、三百九十一兆円だと聞いているんですけれども、一般会計が八十三兆円ですよ。それで、特会の予算は、これでいくと四・七倍も多いんです。一般会計、厚生保険、国民年金でこの特会の予算というのはできているわけで、これは全部国民の税金でしょう。しかも、八十三兆円の中から、一般会計の中から六割の四十九兆円がこの特会に回っていると。だから、特会というのはこれはもう化け物なんですよ。だから、ここを一体今どうするのか。だから、特殊法人だと、公益法人だと、こういうことになっているんでしょう。  道路整備特会だって、あれ田中角栄先生が何年だかたったらただにするんだと言ってつくったのに、だんだん料金は上がっていくし、プール制にするものだからいよいよこれはいつまでもやっていかなきゃならぬ、こういうことになっているでしょう。  だから、私は、このほかに地方公共団体に回す分もあるでしょう、特会の中から。だから、それはもう全然議論されていない分野でいろんなのに使われると。赤字国債、建設国債と償還額、二〇〇一年度で六十六兆円、借入金支払いが四十六兆、その六十六兆のうちの、これは借換債ですから隠れ借金だと言われているやつでしょう、この借換債というやつは。これで合計が百十三兆円もある。  一体、今こういうこと、これどうするんです。私はいつも言うでしょう、委員会で。高齢化、少子化、一体どうなるんですかと。そのことを考えて、私は、この借金は表に出ないものでさえも二〇〇一年度は約二十兆円もあるという。地方交付税特会、隠れ借金はそっちのは四兆円だと、こういうことをやっていると一体これはどうなんだろうなと。そのほかに厚生保険や労働保険の支払いが約二十五兆円で、国債等、借入金の利払いが十四兆円、国債の償還、借入金支払い、利払い合計で百五十二兆円が特会から出ていっていると。そして、その大部分が借換債だと、毎年。借換債というのは表に出ませんから。  こういうことをもっともっと私は、きょう会計検査院おいでになっているんで、前、行政監視委員会でも言ったんですよ。我々国会側の方に来ていてくださいよって。そうでないと、これはとてもでないがスタッフはいないんですから、議員の方には。どうやってこういうことを調べてやるんですか。  だから、そういうことをもっと議論をして、しかもフランスは六十五歳以上の人口比率が七%から一五%になるまで百年かかっているんですよ。向こうが百年かかって私の方は二十四年だ。こんなに高齢化が進んでいるときに、一体このままいくと、生活保護と社会保障費が四年前で年間七十二兆円だったのに、二十四年が、三倍の二百兆円でしょう。小泉総理、何て言っています。三十五年たったら世話になる方と世話する方が半分になると、国会で言っているじゃないですか。こういうことをどうするか。その中で、何を優先してやるべきか、待ってもらうものは何か、今そういう時代ですよ、やめるのはどれかと。  そういうことをしなかったら、これ手つけませんよ。もう少しやっぱり本当に責任持って、医療費だって七十五歳から負担させるだとか、お医者さんに今度はまけてもらうとか、いろんなこと新聞に出ているけれども、そういうことを考えなきゃならない。しかも、中国と今度は経済競争ですから、あれこれで金を取る、国民から取り過ぎるから消費に回らないから景気がよくないんです。  ですから、やっぱり日本の経済は、消費は六割というんだったら国民からくだらぬ金を取らないこと、もっと消費に回せるように努力すること、これは政治家としての務めですよ。  終わります。

北澤俊美民主党・新緑風会

○委員長(北澤俊美君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後五時五分散会

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