行政監視委員会 第3号
- 発言数
- 140 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2001/11/19
会議録
○委員長(森本晃司君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十六日、鈴木寛君及び岡崎トミ子君が委員を辞任され、その補欠として辻泰弘君及び和田ひろ子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(森本晃司君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(森本晃司君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に清水達雄君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(森本晃司君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に内閣府男女共同参画局長坂東眞理子君、総務大臣官房審議官高部正男君、財務省理財局次長松田広光君、厚生労働省健康局長下田智久君、厚生労働省医薬局長宮島彰君、厚生労働省保険局長大塚義治君、経済産業大臣官房審議官吉海正憲君、国土交通省道路局長大石久和君及び環境大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長岡澤和好君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(森本晃司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(森本晃司君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に日本道路公団理事奥山裕司君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(森本晃司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(森本晃司君) 次に、行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。 本日は、現下の緊急課題に関する件について質疑を行うことといたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○森元恒雄君 自由民主党の森元恒雄でございます。よろしくお願いいたします。 きょうは現下の緊急課題について審議ということでございますので、私は二つの問題に絞っていろいろお聞きをしていきたいと思っております。 まず第一点は、来年度の予算編成に向けて今本格的な議論が行われております医療制度改革に関してでございますが、制度全体の議論はいずれ別の機会にいろいろ議論がされるかと思いますので、私の方は専ら国保に限ってきょうはいろいろお聞きをしていきたいというふうに思っております。 平成十一年度の医療財政を見ますと、政管健保あるいは組合健保、国保、いずれも大幅な赤字が出ておりまして、このままの推移で行きますと、景気の低迷で保険料収入がさらに減少する見込みである一方、老人医療費の増嵩はGNPの伸び以上に伸びておりまして、早晩行き詰まりが来るんじゃないか、そういうようなことで、先ほど申し上げましたように予算編成に向けて真剣な議論が今行われておるわけでございます。しかし私は、その中でも国保の状況は一番深刻ではないかなというふうにかねがね思っております。 そういう点で、まず局長さんの方に、過去五年間の国保の財政状況はどのようになっているのか、お聞きをしたいと思います。
○政府参考人(大塚義治君) お尋ねのございました市町村国保の過去五年の財政決算状況でございますけれども、いわゆる決算上の収支、単年度収支を見ますと、平成七年度から十一年度までの五年間、おおむね一千億円程度の赤字の決算というのが続いている状況でございます。 ただ、国保の厳しさを背景にいたしまして、現実には一般会計から赤字補てんのための繰入金も相当額に上っておりまして、この五年間の推移を見ますと増加傾向にもございますし、その水準も一千五百億円から二千億円くらいまでに増加をしてきておるわけでございます。 これらを含めまして、ある意味では、実質的な単年度の経常収支の状況を見ますと、大体二千億から三千億円の赤字がこのところ続いていると、こんな状況だろうというふうに認識しております。
○森元恒雄君 今のお話ですと二千億から三千億ということでございますが、私が承知している数字では、市町村が一般会計から繰り入れているのは総額八千五百億円ぐらいに上っていると。ただ、そのうち五千億ぐらいはいわゆる法定分と言われるものかと思います。 ただ、その法定分につきましても、国庫補助金あるいは交付税で全額措置されているかというと、必ずしもされておりません。実質的に市町村が負担しているというのが少なく見ても四、五千億はあるんではないかなというふうに思っておりまして、市町村の場合には一般会計というものがありますために国保の問題が余り表に出てまいりませんけれども、事態はかなり以前、前から深刻な状態ではないかなというふうに思っております。 厚生労働省の方として、こういう国保に対して、先ほどの数字では二、三千億、私から見れば四、五千億というような状態を、見過ごしてきたとは言いませんけれども、そういう状態が続いてきたことについてどういうふうに役所としては考えておられたのか、取り組んでおられたのか、お聞かせいただければと思います。
○政府参考人(大塚義治君) 国民健康保険は自営業者などを中心とする保険ということで、国民皆保険制度の創設以来、いわば全体の最も基盤的な制度として今日に至っているわけでございますけれども、社会変化を背景に、その運営が厳しい状況にあるということは御指摘のとおりでございます。 もちろん、国民健康保険に限りませず、政府管掌健康保険あるいは健保組合などの被用者保険におきましても大きな社会変化の中でそれぞれ厳しい運営を強いられているわけでございますけれども、その中でも国民健康保険の、一種構造的な問題がございますから、お話しのような、その運営に各市町村で御苦労いただいていることは事実でございます。 私どもも、そうした観点に立ちまして、これまで随時さまざまな措置を講じてきております。御承知のことではございますけれども、あえて御紹介をさせていただきますと、保険料軽減制度というような制度がございます。これは、低所得者に対する保険料を減免し、これを国と地方公共団体で補充するというような制度、これを拡充をしたり、あるいは特に小規模の市町村の運営の安定化を図るために、高額な医療費に対する一種の再保険と申しましょうか、都道府県単位での調整事業、高額医療費共同事業と呼んでおりますけれども、そうした事業を拡充する、あるいは平成七年、九年、二回にわたりまして老人拠出金のいわば公平化を図るための措置を講ずる、こういった措置を随時とってきておるわけでございます。 しかしながら、医療保険制度全般が大変厳しい状況、この背景には少子高齢化と、そして厳しい近年の経済状況、大きな社会変化があるわけでございますが、今後とも国民皆保険を維持するために、現在、今後の医療制度のあり方を考えつつ当面する財政危機にも対応するという観点で、来年度の制度改正に向けて各方面で御議論を賜っているところでございます。
○森元恒雄君 今、局長さんのお話の中にも、構造的要因があるというふうにお話ございましたけれども、私が見るところ、各国保の状況が大変厳しいのは、個々の市町村の財政運営のまずさあるいは甘さというよりも、まさに構造的要因に起因するところが大きいんじゃないかなというふうに思います。 といいますのも、まず加入者の状況を見ますと、約半数近くの人が無職業の方でございまして、これは、若いときに会社等で働いておってリタイアをされると国保の加入者になるというようなことから、その比率が年々高まってきておりまして、早晩半分以上になり、さらにふえ続けるんじゃないかなという状況がございます。そして、職業がないということですから、さしたる年金等以外の所得もないということになるわけでございまして、データを見ますと、政管健保に比べても、平均値ですけれども、約三分の二程度、組合健保の加入者と比べると半分程度、これはもう全国総じての平均値で見てもその水準にとどまっております。 一方、出ていく方はどうかということで見ますと、保険料の負担額は組合健保、政管健保と比べて余り差がないということは、実質、所得に対する負担率ということから見ますと一・五倍あるいは二倍と、こういう大きな開きがございます。これはあくまで平均値で見た場合の数値でございますけれども、個々のお一人お一人の加入者、被保険者の立場で見ますともっとこの実態は広がっているんじゃないかなという気がするわけです。といいますのも、所得の少ない方の分を多少なりとも所得のある方が支え合うという意味で負担しないといけない。要するに、低所得者の分を中高所得者が負担しているというような実態になっているんじゃないかなというふうに思うわけです。 保険者ごとに数字が違いますので、正確なことを把握するのはなかなか容易ではないわけですけれども、その辺、役所の方として、例えば所得が三百万の人だったら保険が変わるごとにどの程度の負担率の差があるのか、五百万円だったらどのぐらいか、もしおわかりであれば実態をお知らせいただきたいと思います。
○政府参考人(大塚義治君) ただいまのお話の中にもございましたように、国民健康保険の保険料の算定はそれぞれの市町村で異なるところが多うございます。 大きく分けますと、世帯の人員などに応じて賦課される均等割の性格を持った保険料と所得に応じた負担をお願いする所得割、この二つの組み合わせを基本にしながら、それぞれの率あるいは金額は市町村によってさまざまでございます。また、所得の性格も違うといったようなこともございまして、なかなか比較するのは適当かどうかという議論も常にあるわけでございますが、今お話しの例でございましたように、例えば年収三百万でありますとか五百万でありますとかという例がございましたので、あえて一定の前提を置きまして、おおむね国保につきましては全国の平均的な国保の保険者を念頭に置きつつ、例えば世帯人員二名の場合という幾つかの前提を置いた上で試算をいたしますと、年収三百万円の給与所得者の方がおられた場合に、国民健康保険の保険料算定を適用した場合、あるいは政府管掌健康保険の保険料率を適用した場合と、こういうふうに仮定を置きまして計算をいたしますと、大体政府管掌健康保険の場合に比べまして五割増しぐらい、金額によりますけれども一・五倍から一・六倍というような試算が出るわけでございます。
○森元恒雄君 個々の国保単位で見れば、私は高いところの国保、市町村の場合、もっと差があいているんじゃないかなという気がするわけですけれども、先ほど申し上げましたように、つぶさにこちらで調査できておりませんので、またいずれそういう機会があればこの点は確かめていきたいというふうに思っております。 ただ、いずれにいたしましても、今の御答弁にもありますように、あるいはまた先ほど申し上げましたとおり、平均で見ても相当の開きがある。この開きは、制度が違うことによって多少やむを得ないというケースもあるかと思いますが、余りにも開きが大き過ぎるんじゃないか、保険者、被保険者の立場から見てそれは一種受忍の限度を超えているとも言えるんじゃないかなという気がいたします。 今、行政全体についてアカウンタビリティーの必要性ということを言われておりますが、こういう実態を個々の国民の方々が知ったときに果たしてどういう感じを持たれるのか、どうお考えになるのかなという気がしさえするわけでございますけれども、この辺の点につきまして当局としてどういうふうにお考えになっているのか、御見解があればお伺いしたいと思います。
○政府参考人(大塚義治君) 我が国の医療保険制度は、御案内のように、また繰り返し申し上げますように、国民皆保険というのを一つの大きな柱にしておるわけでございます。したがいまして、この国民皆保険を維持するために、現行のように大きく分けますと被用者保険と国民健康保険という枠組みで今日に至っているわけでございます。 そこでさまざまな構造的な変化がございまして、国民健康保険にしわ寄せが大きくなるという社会の変化がずっと続いておりますので、この両制度間を調整をする仕組みをいろいろ講じてまいりました。御案内のように、老人保健制度でございますとか退職者医療制度でございますとか、あるいは拠出金に関する調整措置と、こういう形で両制度間の公平を図るということに努めてきたわけでございます。 これも委員の御質問の中にございましたけれども、保険料の水準、一人当たりの保険料の金額で絶対額で見ますと実は各制度大きな違いはございません。それから、給付費で見ますと、これもそう大きな開きはございませんけれども、国民健康保険の場合には相対的に平均年齢が高いわけでございますから、その分のウエートが少しかかりまして若干他の制度よりも給付費は高い。保険料はほぼ平均で見ますと絶対額では同水準であり、給付費はやや高い。 問題は所得でございます。所得に応じての保険料ということになりますと、先ほど試算をお示ししましたように相対的に高いということでございますが、この辺につきましては長い間の議論がございまして、所得そのものの性格が違うのではないか、あるいは、ずばり申し上げますと所得捕捉の問題がないかといったような議論もございまして、この調整というのはなかなか容易でないわけでございますけれども、私どもといたしましては、確かに大変保険者としての市町村に御苦労をおかけしているわけでございますけれども、国民皆保険という大事な制度を維持するために引き続き御努力と運営に対する御支援をお願いすると同時に、私どもも、両制度間、全体の制度の中での公平性がより強化をされまして、今おっしゃいましたように、私どもとして十分説明ができるような、そういう方向に向けて制度改革を積み重ねていきたいという考えでいるところでございます。
○森元恒雄君 先ほどもちょっと申し上げましたけれども、国保の加入者の場合は、若くて働き盛り、しかも病気に余りかからない年代のときには政管健保あるいは組合健保の加入者であって、リタイアすると国保になる、あるいはそもそもが自営業の方、零細企業にお勤めの方が中心でございますけれども、そんな背景から、加入者の平均年齢で見ましても他の二健保に比べて非常に年齢が高いわけであります。 組合健保の場合は三十三・六歳、政管健保の場合は三十六・九歳ですけれども、国保の場合にはこれが五十一・三歳というような著しい高い数値でございます。しかも、老人保健制度の対象者であります七十歳以上の老人の方の割合を見ますと、その実に八割の方が国保の加入者であるということになっておりまして、その結果、病気にやっぱり年を召されるにつれかかりやすくなるわけでございまして、医療費もほかの健保に比べて国保の場合には高い、所得が低くて病気にかかりやすいと、こういう状況でございます。市町村の側から見れば、とにかく負担が多くなる層になって全部あと自分たちの責任になってしまう、こういう思いが非常に強いんではないかなというふうに思うわけでございます。 大臣の方にこれはお聞きしたいと思いますが、こういう仕組みになっているということについて大臣としてどういうふうにお考えでしょうか、お聞かせいただければと思います。
○国務大臣(坂口力君) 今、御指摘をいただきましたように、国保の加入者というのは大分中がさま変わりをしてまいりました。初めは農林漁業の従事者の皆さん方ですとかあるいは自営業者の皆さん方が非常に多かったわけでございますが、農林漁業も大変少なくなってまいりましたし、そして自営業の皆さん方も最近は非常に減ってきておりまして、そして大体四割ぐらいでしょうか、無収入の方が四割ぐらいはあるというふうに記憶いたしておりますけれども、そのぐらいな状況になってまいりましたので、先ほどから御指摘がございますように、財政事情というのは非常に緊迫をしてきているというふうに私も認識をいたしております。 もともと、医療保険は職域保険とそして地域保険の二本立てでやってまいったわけでございまして、これを今後どうしていくかというのはこれからの医療政策の中でも非常に大きな柱になるというふうに思っております。私はもともとは一元論者でございまして、一本でやっていくのが一番いいと私は思ってまいりました一人でございますが、しかし、これはこれから始めるのではなくて、これにはもう長い歴史があるわけでございますので、今からキャンバスに新しい絵をかくわけではなくて、既にかかれているのをどうするかというお話なものですから、そこはそう簡単にはなかなかいかない現実があることも事実でございます。 したがいまして、ここのところは、やはり地域保険は地域保険としてこれからどう統合化と申しますか、一元化の方向へ向けてどう進めていくかということがございますし、職域保険は職域保険として果たして今のままでいいかという問題がまたあるだろうというふうに思っているわけでございます。 こういう状況でございますので、先ほどから御指摘のように、市町村からの、いわゆる一般会計からもたくさんこの中に入れていただいているわけでございますが、これも考えてみますと、市町村にお住まいの国保に入っていない皆さん方は、自分たちの保険料は保険料で別に納めておいて、そしてまた自分たちの保険とは関係のない国保の皆さん方の分もまた税金の中から納めていると、こういうことになるわけでございますしいたしますから、ここのところは少し今回の改革の中でも積極的にひとつ改善の方向を示していかなければならないのではないかというふうに今思っている次第でございます。
○森元恒雄君 今、大臣から、自分は元来一元論者だというお話をいただきました。私は、大臣がそういうふうにお考えであれば、既存の現行の制度との調整をどうするかという問題はございますけれども、方向として、ぜひそういう方向に向かって強力にリーダーシップを発揮して進めていただきたいなというふうに思っております。 といいますのも、いろいろ市町村長さんのお話を伺っておりますと、いよいよここら辺で堪忍袋の緒が切れる寸前だ、我々としても、今回の医療制度改革の中で、もし国保に対して抜本的な改革の手が差し伸べられないのであれば重大な決意をもって臨まざるを得ないとまでおっしゃっているわけでございまして、そういう声があるということを十分に実態を踏まえ、御認識いただきまして、一元化に向かって進めていただきたい。 そこで私は、お願いといいますか、御提案も申し上げたいと思いますが、いきなり一元化をするといいましても、これは確かに既存の各制度がございますから大変難しいのも事実かと思います。そこで、少なくとも財政を一元化するということをこの際明確にできないものか。それも、単にそういう検討をしますということでは、果たしてそういう方向になるのかどうかということが関係者にとっては心もとない状況でございますので、今回の制度改革の一環として、財政一元化の検討の場を正式に設けて時限を区切って結論を見出すというような措置をぜひお願いしたいと思いますが、最後にその点をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(坂口力君) 市町村長さんからは、今お話しになりましたように、もう辛抱できないぞというお話をいただいているわけでございますが、片や健保連の方からは、坂口、余分なことをしたらまかりならぬぞという、こういうまたお話もいただいているわけでございまして、それらを私は両方に見ながらこれからやっていかなきゃならないわけでございますけれども、いずれの保険であれ、現状のままで推移することはもう許されないことだけは紛れもない事実だというふうに思っております。 したがいまして、御指摘をいただきましたように、それが一年ぐらいでお話し合いが済むのか、あるいは一年有余にわたるのかはわかりませんけれども、とにかく一年ぐらいかけて関係者の皆さん方にお集まりをいただいてひとつ議論をしていただいて結論を出す、そうそう長くは引っ張らないということにしなければならないのではないかというふうに思っている次第でございまして、多くの識者の皆さん方の御意見をいただきながら、医療保険制度というものを本当に皆さんが将来安心していただけるような体制にひとつ組みかえる必要があるというふうに思っている次第でございます。また、実行しなきゃならないと思っております。
○森元恒雄君 ありがとうございました。 大臣から力強い決意、お考えをいただきました。ぜひそういう方向で御尽力をいただきたいと思います。ありがとうございました。 次に、環境省の方に廃棄物問題につきましていろいろお聞きをしていきたいと思います。 環境を改善するという目的のためには、廃棄物ゼロ社会を実現するということが一番の理想的な姿であろうかと思います。そのために、政府におきましても循環型社会の構築に向け、あるいはリサイクルの個別法の制定等々御尽力をされていることは十分承知しておりますけれども、ただ、廃棄物の現状をいろいろ見聞きいたしますと、事態は相当深刻なところまで来ているんじゃないかなと思うわけでございます。 わけても、一般廃棄物はまだしも、産業廃棄物については、現在のような状況でいけばここ遠からず行き詰まってしまって国じゅうに不法投棄があふれてしまう、あるいはまた産業活動にも支障が出てくる、ひいては我々の生活全体にも影響が及ぶ、こういうような事態に今差しかかりつつあるんじゃないかなと、こんなふうに私は見ております。 その意味でも産業廃棄物、産廃の中でも、わけても産廃について、これは相当国全体が腰を据えて取り組まなければいけませんし、国民の側から見ましても、自分たちの家庭で日常出しているごみについては比較的みずからの問題として取り組む姿勢がありますけれども、産廃となりますと何か人ごとのようなとらえ方がされがちのような気がするわけでございまして、単に政府、国だけがということではありませんけれども、地方自治体、国民、事業者こぞってこれにどう取り組んでいくかということを今から幾つかの点でお聞きしたいと思います。 まず初めに部長さんから、産業廃棄物処分場、特に最終処分場の今の状況についてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(岡澤和好君) 環境省では、毎年全国の最終処分場の残余容量というものを調査しておりますけれども、その残余容量を直近の年の最終処分量で割り返したもので残余年数というものが算定できます。これで見ますと、一般廃棄物の最終処分場の残余年数は平成十年度末で十二・三年でございます。これに対しまして産業廃棄物の残余年数については、同じ平成十年度末ですけれども、二・六年という数字になっております。 実際には、毎年、最終処分場が新設されますし、また廃棄物の減量化も進みますので、この年数がたてば処分場がなくなるというものでは必ずしもございませんけれども、特に産業廃棄物の最終処分については非常に今逼迫が著しいということは申し上げられると思います。
○森元恒雄君 今の数字にございましたように、一廃はまだ十三年ぐらいもちそうだということですのである程度ゆとりがあるかと思いますが、産廃が本当に厳しい感じがするわけですね。 一廃と産廃とでなぜそういう大きな差が出てきているのか、その辺について、原因について役所としてどうお考えか、部長さんからお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(岡澤和好君) 一般廃棄物の処理につきましては、市町村が住民のための公共サービスとして行っていることがございまして、最終処分場等の整備につきましても主として市町村という公的主体により進められているわけでございます。 これに比べまして、産業廃棄物の処分場と申しますと民間の産業廃棄物処理業者が主として建設を進めておるわけでございまして、この産業廃棄物処理に対する住民の不信感あるいは不安感というものが増大しておりまして、その立地が進んでいないというふうに認識しております。そのためにこうした、特に不法投棄などが多いということから不安感、不信感があり、それが施設整備を阻んでいて、産業廃棄物の処分場の逼迫をもたらしている、こういうふうな認識を持っております。
○森元恒雄君 今の点を掘り下げる前にもう一点、ちょっとお聞きしておきたいと思いますが、先ほどの二・六年も、新しくできる部分もあるのでそれで終わりということにはならないというようなお話がございましたけれども、それでは新設される、あるいは既存のものを拡張するというような産廃の処分場の状況がどうなっているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(岡澤和好君) 産業廃棄物の最終処分場の新規の許可件数でございますけれども、平成七年度から十年度までの間で見ますと、年間大体百数十件ということで推移しております。これが平成十一年度には年間二十六件というふうに激減しております。
○森元恒雄君 確認ですけれども、それは、今の数字は許可でございますね。そうすると、許可をされたものが即建設着工されるかというと、必ずしもそこに行かない場合も多いんじゃないかなと思うんですけれども、具体的に工事が進んでいる件数がもしわかれば教えていただければと思います。
○政府参考人(岡澤和好君) 許可をするに当たりましては周辺の住民との関係というのも一応整理されていますので、ほぼ、許可がおりると、それから工事に入りまして、一年とかいう時期がたった後では施設が建設されるということになると思いますが、ただ、許可の後でも結構紛争が起きて訴訟とかになっているケースもございますので、必ずしもその件数すべて施設の整備に反映するというわけではございませんが、許可されたもののかなりの部分は実際に整備されるというふうになっております。
○森元恒雄君 それでは、副大臣にお聞きしたいと思いますが、先ほど部長さんの御答弁の中にも若干ございましたけれども、一般廃棄物の処理責任は市町村、産廃の処理責任は事業者と、こういうふうになっておりまして、産廃は主として民間の手で中間処理あるいは最終処分がなされておるわけでございますけれども、こういうその取り扱いに差を設けていることがこの産廃問題を深刻化させる一つの要因につながっているんじゃないかなというふうに思うわけですけれども、その点、御所見をお伺いしたいと思います。
○副大臣(風間昶君) その部分は当たっているんでありますけれども、いずれにしても産業廃棄物の問題の根本は、やっぱり私たち自身が自分のところから出さないということが非常に大きい、そして、捨ててしまえばもうそれで終わりというその意識がやっぱり安かろう悪かろうのそういうことにつながっていくということが、大変そういう動機づけが大きいのが私は根本にあるんじゃないかなというふうに思うわけであります。 だから、そのための不法投棄の処理対策を国としてもきちっと進めさせていただかなきゃならないということで、そのことをもって国民の皆様方の不信感をやっぱり大いに払拭していくというために、十二年に法を改正させていただいて、そして排出者責任を徹底強化して今進めているところであります。要するに、安かろう悪かろうのこの意識改革をしてもらうために、きちっとした規制そして取り締まりを含めた強化を進めていくことで、そういう構造改革が大事だという観点に立っているわけであります。 今、先生御質問なさいました、だれが排出者かという差でやるんではなくて、物によって区別をするという御意見も実はあるわけでありまして、繰り返しになりますけれども、廃棄物というのは、ごみというのはもう捨てた方が得だというか、まずその性格を持っているために、捨てる人の責任、そしてまたそれを処理する人の責任をきちっと明確にするということから、一般廃棄物は市町村が公的な関与を通して処理をする、そして産業廃棄物は処理業者に排出者責任をきちっと持っていただいて処理をするというふうな仕組みにもさせていただいているわけであります。 少なくとも、そういう意味では、何といいましょうか、そういう形で法改正をして今進めさせていただいているところですから、これからその捨てる側の方の、捨てた物の処理を変更するというようなことについてはなかなか今難しいかなというふうに思います。
○森元恒雄君 今、副大臣の御答弁の中にも若干ありましたけれども、私は、今の現行法のその立て方が少し産廃問題の適正処理にとって難しくしている面があるんじゃないかなという気がかねがねしておるわけでございます。 といいますのも、排出者で区別するという形に今なっていますが、同じようなもの、形は同じであっても、例えば自動車を一つ例にとりまして、私が乗っていた車を私が捨てに行くと一般廃棄物、下取り業者を経由して捨てると産業廃棄物、一つの例でいえばこうなるわけですね。しかし、そういうことじゃなくて、むしろやはり廃棄物の種類によって比較的安全に処理できるもの、高度な処理をしないといけないもの、特に注意をして綿密な処理をしないといけないものと、そういうような廃棄物の種類に分けて取り扱いに差をつけるという方が合理的じゃないかなという気が私自身はするわけでございます。 家庭から出ようが事業所から出ようが、まさに廃棄物の処理の責任は排出者が責任を負うんだということをいずれにしてもきっちりとし、費用も原則として排出者責任だと、しかしそれに対しては、国民生活あるいは中小企業対策に対してどういうふうな配慮をするかというふうなことが加味されるというような体系の方が好ましいんじゃないかなと、こういうふうに思っております。 ことしの五月に環境省の方で策定されました基本方針、基本的な方針の中にも、産業廃棄物の処理場、処分場が十分に整備されるまでの間は、市町村において、一般廃棄物とあわせて産廃を処理することに支障がなければ、そういう受け入れも検討することが適当であるというようなことが明記されているかと思いますが、その中には、ある意味では一廃と産廃とを処理の仕方、処分の仕方を区別しないという考え方が部分的にあるわけでございますので、ぜひそういう方向をむしろ主流として考えていってはどうかなと、こういうふうに思うわけであります。 処理、処分についての公共関与ということについてどういうふうにお考えなのか、副大臣から改めてお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(風間昶君) まさに現実は、市町村でも一般廃棄物だけじゃなくて産業廃棄物もあわせということも確かにあるわけでありますから、そういう意味で公共関与をきちっとした位置づけでなされているわけでありますから。しかし、そうはいっても、全部それができるかとなると、すべての地域で、できないところもあるわけでありますので、そういう施設の確保が困難なところにおきましては、公共関与による管理をきちっとしていくためにも、廃棄物処理センターをつくっていくことによって、そのモデル的な補助制度もあわせてやるということも実はさせていただいているところでございます。 いずれにしても、今、中央環境審議会でも廃棄物の区分の問題、あるいは排出者の設定の問題も含めて審議をしているところでございまして、六回ぐらい今進められているんですけれども、今の先生の御指摘が反映していけるような御意見を持っていらっしゃる審議会の委員の方もいらっしゃいますから、その部分についても私どもはもうちょっときちっとした精査をした上で判断をしていかなければならないと思っておりますが、現行は現行で今きちっと進めていかせていただくことの方が構造改革だというふうに認識しております。
○森元恒雄君 今の環境審議会の議論はぜひ真剣に、どういう形が一番望ましいのかと、徹底的に議論をいただきたいと思います。 今お話し、最後にちょっとございましたように、それはそれとして現行の形もそれは尊重しながら進めざるを得ないというお話でございますが、そうであれば、今、国の補助制度が公的関与をした場合に限って補助対象になっておりますけれども、民間の事業者が本来である、中心である、少なくとも今の現行制度はそうだというのであれば、民間処理業者が整備する処理場、処分場についても立派なものについては補助対象にするというようなことが望ましいんじゃないか、そうあるべきではないかと私は思いますが、その辺のお考え、お聞かせいただければと思います。
○副大臣(風間昶君) 民間業者の方がやることについての国のどういう補助のあり方がいいのかという問題かと思いますが、本来は、汚染する、排出する側の方の責任をきちっとしていくということが、つまりそういう方々が負担をしていくということが一番私は大事な問題で、国民全体でそれを、つまり国が補助金を出すことによって国民全体で民間の事業者がやっていらっしゃる事業に負担をするというのはやっぱりどうかなという私は感じがしますから、原則としてはやはり事業者責任をきちっと、事業者の方がコストをかけてやるべきだというふうに思っております。 しかし、そうはいっても、まじめに、優良に企業者としてやっていらっしゃる方もいるわけでありますから、そこの部分については、やはりさまざまな融資、NTT―Cタイプの融資とか、あるいは税制のさまざまな措置とか、あるいは債務保証をきちっと位置づけさせていただいて行うということを補完的にやっていくことで、むしろそちらの方に拡充をしていくという基本的な考え方で今おります。
○森元恒雄君 時間が来ましたので、現行の体系、制度がどうなっているかということもさることながら、先ほど来申し上げていますように、どうあることが廃棄物全体の処理にとって一番望ましいのかという観点から引き続き中央環境審議会の審議をお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○松井孝治君 民主党・新緑風会の松井孝治でございます。 本日は、特殊法人問題、なかんずく道路公団の問題を石原大臣を中心に御答弁いただきたいと思っております。そのほかの問題もございますが、まずは、石原大臣御出席でございますので、特殊法人改革。 小泉政権が発足してから約七カ月たちましたけれども、小泉さんの構造改革の一つの目玉が特殊法人改革であろうと思います。そして、きょうも新聞各紙の一面トップに躍っておりましたが、道路公団の問題というのはその特殊法人の問題の中でもやはりシンボルのような存在になっている問題であると思います。 昨日のタウンミーティングで小泉総理は、みずからの持論であろうと思いますが、高速道路計画についての見直し、道路四公団の民営化、そして道路公団ほかの特殊法人への国費の出捐の見直しというようなことを、思い切った御発言をされました。 この道路公団問題について言うと、先週来、どうも自民党内部で、小泉さんの改革に対して、反小泉議員連盟というふうにマスコミが通称するようなそういう議連もできているようでございます。また、そういう議連の動きのみならず、いわゆる道路族というふうに世間で言われているような議員さんたちが非常に活発に動いておられるように仄聞いたしておりまして、私もそんなに週刊誌を読む方じゃございませんが、週刊誌とかあるいは新聞紙上、きょうの新聞でも石原大臣のお立場が、非常に板挟みになっておられて苦悶しておられるというような報道もなされておるところでございます。 この際、非常にきのうのタウンミーティングで小泉さんが思い切った御発言をされたと。基本的に道路公団初めとして四団体を民営化するんだという見解、そして国費の投入をもう打ち切るんだ、もう来年度から打ち切るんだという考え方、さらには高速道路整備計画というようなものを見直す。我々民主党は、全面的に凍結する、もちろんそれは凍結した上で白紙で見直すのが筋だと思っておりますけれども、これを全面的に見直すというようなことも含めて小泉さんは発言しておられます。 石原行革担当大臣は、行政改革について小泉さんを補佐するお立場におありになられる。同時に、党内の調整等でいろいろ大変なお立場でもあろうとは思いますが、この際、やはり国民の間で、石原さん、ちょっとぐらついているんじゃないかというような見方が広がりつつございますが、昨日のタウンミーティングにおける小泉さんの発言、これを行革担当大臣として強く支持するんだというようなお立場、これをぜひ私はこの場をかりて確認させていただきたいと思いますが、御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(石原伸晃君) 冒頭、松井委員から私のことに大変御心配をいただきましたことに感謝を申し上げたいと思います。 言うまでもなく、内閣は一体でございますので、総理が私に御指示されたことを私は的確に受けとめ、当初からの考え、全然ぐらつきもしておりませんし、ただ、委員も御指摘されましたように、関係者が多数、役所も多数ございますので、国土交通省を初めとする関係各位の皆さん方と議論を深めて、総理の指示どおり、月内に方向性を明示できるように今鋭意検討を進めているということでございます。さらに、年内の整理合理化計画にはすべての法人の方向性を明示すべく最大限の努力を今現在傾注させていただいておりますので、格段の御支持をよろしくお願いを申し上げます。
○松井孝治君 ただいま大臣から、総理の方針を基本的に通すように努力するという明確なお立場の表明があったと思います。 やはり行革担当大臣でいらっしゃいますから、いわゆるいろんなところの抵抗勢力が反発をすると思います。私も過去に橋本元総理のもとで行革に携わった経験がございますが、橋本元総理が描かれた行革像というものを、非常にそれに対する反発というのが、あれは九七年の秋だったと思いますが、非常に激しい自民党内の反発があって後退を余儀なくされたという思い出がよみがえってまいります。ぜひここは石原担当大臣にはお立場を明確にして、先ほどの御答弁にありましたように、総理の基本的な方針というものを堅持するんだというお立場で御努力をいただきたい。そのことを私からもお願いしておきたいと思います。 さて、少し各論に入りたいと思います。 道路公団の改革の前提としては、私はプール制の問題というのが非常に大きな問題だと思います。道路は非常に長期間を整備にも要するし、その後供用されるのも長期間に及びますから、私はその償還制、プロジェクトファイナンスという考え方自体は否定しない立場にいるんですけれども、それとプール制というものが導入されることによって、ある時期の計画というのでその収益の見積もりがある、そしてあるいはそのコストの見積もりがある、償還計画が立てられる。ところが、ある時期になるとまたその道路が延長されてつながってしまう、そうするとまた収益性の見通しが変わってくる。そうする中で、非常にどの道路がどれだけの収益性があるのか、その時間時間ごとの収益性の見通し、それから個別の道路道路の収益性の見通し、そしてコストの見通し、そこが極めてあいまいになっている、どんぶり勘定になっている、俗な言葉で言いますと。それが、言ってみればこの道路公団問題の一つの大きな諸悪の根源ではないかと思っているわけでございます。 その意味で、少し各論にわたりますけれども、このプール制というものをどうお考えなのか、この際道路公団の改革に当たってプール制というものを廃止すると、そういうおつもりがあるかどうか、石原大臣の御見解を承りたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) 日本道路公団の改革につきましては、先ほど申し述べましたように、総理の指示に基づきまして今月末に実質的な結論を得るべく今現在検討中でございますが、こうした検討の過程の中で、ただいま委員御指摘になりました現行のプール制の問題点、このプール制があることによって全国の道路の整備が、高速道路の整備が行われたという成果もございますけれども、その反面、委員が御指摘されましたような、委員はいわゆるどんぶり勘定というお言葉を使われたわけでございますけれども、その言葉に象徴されるような問題が出ているということも十分認識させていただきまして、現行プール制による整備のあり方を含めて十分検討してまいりたいと考えております。
○松井孝治君 ぜひともこの問題はプール制廃止という方向で議論をしていただきたいと思っております。といいますのも、すべての道路そうですけれども、後でまた御質問いたしますけれども、需要の見通しをどうとるか、そこのところについての甘さ、それをまたあいまいに隠してしまう今の制度的な枠組みというものがやはり根っこにある大きな問題点だと思うからであります。 さらに、道路公団問題を議論しますときに大きな論点が、総理が民営化という方向を打ち出されたわけですが、その民営化の内容をどういうふうに受け取るかということでございます。 新聞報道等拝見をいたしますと、これは国民の方々も言葉は聞いていても中身をよく知らないという方も多いと思うんですが、上下一体とか上下分離というような言葉が新聞の紙面を躍っております。今、私ども、先週の新聞報道で一部これは自民党案とも言われて報道されておりましたけれども、道路の保有は独立行政法人が行うと、そして建設、そして管理をいわゆる特殊会社、民間会社ですね、これも特殊会社ですから厳密な意味での民間会社ではないと思うんですが、そういう上下分離でこの民営化を行うという記事を拝見いたしました。 私はこれは非常に危険な発想だと思っておりまして、その記事の解説によれば、実際の道路を保有する独立行政法人というのは今の道路公団の事務を極めて濃厚に引き継いで、そこについては国の意思が強く働く。要するに、道路を保有するといいながら、実際どこにどういう道路をつくって保有するかは、それは国の意思が働く存在であると。そして、その上物を管理する、あるいは建設発注を行う特殊会社というのは、言ってみればトンネル会社のような存在になってしまう、そんな解説が行われているわけでございまして、上下一体、上下分離というのは、今いろいろ御検討されているところだとは思いますけれども、今の道路公団をそのままいわば衣がえをして存続させるような、そういう案で上下分離案というようなものをとらえるというのは私はいかがなものかと思いますが、この上下分離案についての石原大臣の見解を問うておきたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) もう冒頭にもお答えさせていただいておりますけれども、道路四公団の改革については、昨日のタウンミーティングで小泉総理がお話をされるなどいろいろ示唆に富んだ御意見が出ておりますけれども、私といたしましては、総理を中心に内閣ができている以上、総理の意思に沿って成案を得るべく現在も努力をしている最中でございます。 今、委員御指摘の点は、上下分離して、建設、管理を特殊会社、保有を独立行政法人が行うという案の場合は、これは決まったわけでも、案として出ているわけですけれども、実際にはこの建設判断を独立行政法人が行って、地域に分割されたいわゆる特殊会社は発注の仕事だけを行って、これじゃよくないというのが委員の御指摘だと思いますけれども、私も委員の御指摘は的を射ている部分が十分あると思うのは、決まったわけではありませんけれども今御質問ですのでお答えいたしますと、仮に地域の特殊会社が発注をするとすると、この地域の会社がどういうふうに分割されるかによって、また地域がどうなるかは別としても、かなり地域に近いものになってしまいますと、どうしても地域の建設主体と距離が近づいてしまうというような問題も仮定の上では考えられる。 道路公団の組織形態のあり方については、委員御指摘の上下一体方式や上下分離方式、さまざまな意見が出ておりますが、総理も申されているように、どの組織形態が国民のために一番よいのかという観点から検討させていただきたいと考えております。
○松井孝治君 ただいまの大臣の御発言というのは私の認識と基本的に軌を一にするものでございまして、はっきり今の独立行政法人と特殊会社の上下分離というものの問題点を御指摘いただいたというのは率直に評価させていただきたいと思います。 その上で、次に、先ほど需要の問題を申し上げました。これはいわゆる高速道路ではなくて一般有料ですが、東京湾アクアラインの需要見積もりがいかに行われたか、そういうようなことをもう具体例を出すまでもなく、非常に従来の計画の前提となる需要見通しがずさんであったということは多くの方が今認めておられることだと思います。 そういう意味で、今回の高速道路整備計画、九千三百四十二キロでございまして、既に約七千キロが供用されているわけでございますので、残り二千数百キロを今後どういうふうに建設していくかというところを、総理は見直すというふうにおっしゃっております。この九千三百四十二キロという高速道路整備計画の前提となるのは一万一千五百二十キロという数字でございまして、その一万一千五百二十キロ以外にも一般有料道路を含めて一万四千キロという数字、高規格幹線道というものが四全総で決められております。 これは、皆さん御承知だと思いますが、昭和六十二年に決まった計画でございます。その昭和六十二年とこの今日に至るまでの経済社会環境の変化を私どもが一々今言うまでもないわけでございまして、総理は見直すとおっしゃいましたけれども、私は、ぜひ九千三百四十二キロだけじゃなくてこの一万四千キロ、四全総で決まったこの全体の高規格幹線道の計画自身をこの際見直さなければいけないんじゃないか。私どもも、道路は全然要らないなんてことを言っているつもりはない。ただ、バブル前の時期に決められた計画というものを、本当にそれを後生大事に持っていくというのが国民との約束ということなのか。それとも、それを今の経済社会状況あるいは財政状況に照らして見直すというのが国民に対する誠意ある態度だと思います。 その意味で、九千三百四十二キロあるいはそれを含んだ一万四千キロという高規格幹線道の計画、四全総の計画自身を私はこの後早急に見直していかなければいけない。例えば、半年とか一年の間で、その一万四千キロを含めた、とりあえず、当面高速自動車道路として整備する九千三百四十二キロのうち、どの部分を工事を行い、どの部分は全くそれは白紙に戻すのか、その判断をしていかなければいけないというふうにかたく信じておるんですが、石原大臣の道路整備計画の見直しについての、あるいは凍結見直しについての御見解を賜りたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) 松井委員の質問は、今二つに分かれているんじゃないかと聞かせていただきました。いわゆる九三四二と言われる整備計画について凍結も考えろという御質問と、そこから先の一万四千キロ、四全総等で決まっている全体のものについてどう考えるかという二つだと思うんですけれども、これも総理が再三再四おっしゃられておりますように、九千三百四十二キロの整備計画については見直すとはっきりと言及されておりまして、委員御指摘の将来予測が、アクアラインを例にとられておりましたけれども、全然当たっていないじゃないか、変動リスクを含めさまざまな観点から検討していかなければならないというような御指摘のように聞かせていただきましたが、まさにそこの点については同感であります。 私どもの方でちょっと分析をさせていただきましたいわゆる道路四公団の未償還となるおそれがある額の試算、これを公表させていただきましたが、試算は、現在の需要見通しが年二%という仮定のもとで、仮にその一割、〇・二%交通量が落ちるとどういうふうになるかというようなことを指摘させていただいたわけですけれども、それによりますと、一割、伸びる率の一割が落ちただけで四公団合わせまして五兆八千億、これは償還期間がありますので現在価値でいいますと大体半分以下になると思いますが、それでも数兆円穴があく、こういう試算があるわけでございます。そういうことを考え合わせますと、委員の御指摘というものは的を射ているし、総理も同じ観点から私は御発言をされているのではないかと思います。 そして、後段の部分の質問なんですけれども、いわゆる四全総や過去に決まった大きな計画、これについてどう考えるかという質問に対してなんですが、私は行政改革担当大臣でございまして、特殊法人である道路公団においてどのような高速道路を整備していくのかの観点から実は検討をしているので、九三四二についても総理も具体的な言及をしておりますし、私も整備計画を見直すべきではないかと発言をさせていただいているんであって、四全総とか予定道路といったような見直しは、実はこれを行う立場にはないということは御理解いただきたいと思います。
○松井孝治君 前段の答弁は率直に私としても評価させていただきたいんですが、後段の答弁はちょっと私納得いかないところがございまして、石原大臣は国務大臣でいらっしゃいますし、やはり行革という思想の中には、従来の過去の政策、この過ちを認めて、それを素直に評価をして新しくよりよいものにしていくというのはこの行革という言葉の意味に入っていると私は理解しておりまして、そこは今のようなお立場で御発言されるんではなく、そこをメスで切り込んでいく。むしろ、逆に言えば、国土交通大臣というのは、国土交通省という大きなマシンを抱えている中で、そこをなかなか自分からは見直すというふうに言えない。その中で石原大臣が、それはおかしいんじゃないか、前提がおかしいんじゃないかというようなことをむしろ舌鋒鋭く攻め込んでいただきたい。私はそれが国民の石原大臣に対する期待だと思いますし、そこはぜひ裏切らないでいただきたいと思います。 それとも関係するんですが、今、第三者機関という言葉が新聞紙上でも報道されています。要するに、整備計画の見直しというのを国土交通省に任せていたんでは、しょせんお手盛りで大した見直しはしないんじゃないか、これはもうマスコミ、言論界通じた大体コンセンサスです。そうじゃなくて、第三者を入れて、まさに石原大臣は今私的な諮問機関として行革断行評議会というものをつくっておられますが、有識者を入れ込んで、第三者機関がその一万四千キロあるいは九千三百四十二キロというものを個別に精査すべきじゃないか。そのとき、国土交通省の傘下で今も在り方研究会と称されているものがあります。そこのメンバーの方々がどうかというようなことではなくて、しょせんやっぱり国土交通省のもとに置かれた研究会では、私は客観的な過去の国土交通省の政策の過ちを糾弾できるようなものにはならないと思います。その意味で、今後、高速道路の整備計画、これを見直す際に、ぜひとも私は石原大臣のもとに第三者機関を置く、あるいは小泉内閣総理大臣直属で第三者機関を置いて、関係者の利害というものにとらわれないで思い切った改革を行っていただきたいと思うんですが、石原大臣の御見解を賜りたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) 前段の激励は激励として感謝申し上げたいと思います。松井委員の側からばっかり激励されますと私の立場も微妙でございますので、ほどほどに激励をお願いを申し上げたいと思うんですが。 高速道路の整備のあり方をめぐりましては、総理も再三再四、第三者機関云々という御発言をされております。その御発言の本当の趣旨というものがどの辺にあるのかということは推測の域を実は出ないわけでございますけれども、日本道路公団の改革の中でその総理の趣旨というものを十分踏まえて検討していきたいと考えております。 委員は今、行革担当大臣のもとに第三者機関を置けばどうかという御指摘でございましたが、これは非常に、委員ももう過去の行政改革で実際御経験されたことでございますが、私は実は規制改革担当大臣と行政改革担当ということで二つの辞令をちょうだいしているんですが、行政改革の方は実は無任所でございまして、私のスタッフは実は内閣官房の人間であると、規制改革の方は内閣府のスタッフという、非常にかなり設置に実は無理がある部分もございまして、そんな中で委員の御指摘を仮に実現するとすると、多分内閣府に第三者機関を設置するということになるのではないか。今の段階ではこんなふうに考えております。
○松井孝治君 ただいま内閣府に設置するという具体案が石原大臣みずからの口から示されたというのは、私は非常に有意義なことだと思います。ぜひそういう方向で御議論いただきたい。 そして、今無任所の担当大臣だとおっしゃったことについては、ちょっと後ほど私として石原大臣に御見解を問いたいと思います。 さて、最近の特殊法人改革あるいは道路公団の改革において余り報ぜられていない問題が一つございます。それは道路特定財源の見直しということでございます。幾ら道路公団への国庫支出金をなくしても、あるいは道路公団を民営化し高速道路整備計画を見直したとしても、国費で例えば一般有料道路、現実に今一般有料道路はほとんど大部分が合併工事になっていて国費投入されているわけですね。こういう一般有料道路をさらに国費を投入して整備をし続ける、あるいは高速道路について言っても国費投入でこれを賄う、その際の財源は道路特定財源を従来の三千億円ということじゃなくてもっと突っ込むというようなことが検討されては、本来の小泉総理の行政改革あるいは道路公団改革の趣旨にもとると思うわけですが、ここで一つお伺いしておきたいのは、道路特定財源を一般財源化するんだということが小泉総理の政権発足当初からの一つの大きな公約であり、現実に私も今回参議院選挙を戦ってまいりましたが、その際の自民党の公約であったというふうに認識しておるわけでございますが、この問題について石原大臣はどうお考えなのか、お答えを聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) 道路特定財源の今後のあり方については、私が行革相として申し上げる立場にはございませんが、一議員として言わせていただくならば、財政の硬直化の観点から、目的税というものはある程度のボリュームでなければならない、そんな中で、かなりのウエートを占めるこの目的税である道路特定財源は、全部とは申しませんけれども、ある程度は一般財源化するというのが好ましい方向ではないかと考えております。 さらに、政府においても、実は、六月二十六日に閣議決定しておりますいわゆる骨太の方針と言われる中で、今後の経済財政運営及び経済社会の構造改革に関する基本方針、重たい言葉で言うと骨太の方針というのはこれになるんですけれども、「税収の使途を特定することは、資源の適正な配分を歪め、財政の硬直化を招く傾向があることから、そのあり方を見直す。」と閣議決定されていると私も承知しております。
○松井孝治君 明快な御答弁、ありがとうございました。 次に、ちょっと道路公団の問題ばかりを行っていましたのでバランスを欠きますので、特殊法人改革全体についての今後の進め方について一つお伺いしておきたいと思います。 私も霞が関に多くの知り合いもいます。今の霞が関の雰囲気は、特殊法人改革、鳴り物入りでスタートしたけれども、ちょうどいいことに、国土交通省関係の道路公団を初めとする幾つかの団体の問題でこの問題が非常にストップしていると。これは非常に困難な問題ですから時間がかかるのはわかるんですが、やれやれ、これで自分のところには回ってこない、今回の恐らく行革の波も、悪いけれども道路公団に犠牲になってもらえばこれはやり過ごせるというような安堵の声が聞こえてまいります。 私は、その原因の一つは、余りにも道路公団問題に議論が集中し過ぎて、住宅公団とか国土交通関係の問題に議論が集中し過ぎて、もう一つ大きな柱があるじゃないかと。例えば、財投の大きな受け皿になっている政府系金融機関の問題、これは政府系金融機関と一口に言ってもいろんな、中小関係の金融機関からあるいは政策投資銀行のような大きな機関まであるわけですが、ここにほとんど議論、スポットライトが当たっていない。こういうことでは、とてもじゃないけれども、特殊法人改革について自分たちが真剣に議論をする必要はない。東の横綱が道路公団だとすれば、西の横綱で本当は日本政策投資銀行がある、昔の開発銀行ですね、ここら辺にスポットライトが当たらないで、何が特殊法人改革かという議論もあるわけですが、むしろ端的に伺いましょう。 日本政策投資銀行、このあり方について言えば、民間有識者からも、もう使命は終わっているんじゃないかと。この手の地域開発的なことを特殊法人として行うというのは、もうドイツにおいても、東ドイツの開発の一部にそういう資金が流れているのは事実ですが、旧西ドイツの部分には全然そういうものは流れていませんし、アメリカに至ってはそもそもそういうものを公的金融で見るという考え方がない。そうした中で、日本政策投資銀行、旧開発銀行の見直しについて大臣の見解をお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) 委員御指摘の点は私もかねがね問題であると認識している点でございまして、政投銀を初め政府系の金融機関、八銀行・公庫あるわけでございますけれども、これの総与信額は二百兆円弱、民間金融機関、すなわち労金、信組、信金まで全部含めての総融資残高も実は八百兆円弱、単純割り算すると二十数%、比率でいいますと一対三、三割近くあると。このように政府系金融機関が総与信に対して大きなボリュームを持っているということは、世界じゅうの国、今、委員はドイツの例を出されましたけれども、私も各国調べてみましたけれども、OECD加盟国の中では残念ながらほとんどない、ないと言っても過言じゃないと思います。 そういう中で、政府系金融機関、特に政投銀、じゃぶじゃぶ貸し付けを行っているというような表現が適切かどうかわかりませんけれども、そういうふうに見られても仕方ないような状態、こういうものをどう考えるかという御質問だと思うんですけれども、経済財政諮問会議の改革先行プログラムの中で、実は、政投銀等の政府系金融機関の活用、こちらで行革をやっているんですが、その一方で経済情勢にかんがみて活用しろという指摘もあります。そして、中小企業者に対する円滑な資金の供給の確保に留意すべきである、こういう意見もあるわけでございます。 こういうものを十分に、十分にというか、そういう意見もあるということにも耳を傾けつつ、政投銀、政府系金融機関の取り扱いについては、経済財政諮問会議でも政策金融全般について徹底的な議論を行うということを聞いておりますので、今後の議論を踏まえながら、適切に対処していくことは言うまでもございませんが、昨年十二月に閣議決定されました行政改革大綱、あるいはさきの通常国会で成立いたしました特殊法人等改革基本法に基づきますと、この政投銀も含めましてすべての特殊法人等の事業、組織全般について抜本的な改革に取り組んで整理合理化計画をまとめろということになっておりますので、その線に乗りまして、鋭意これから議論を深めてまいりたいと考えております。
○松井孝治君 明快な御答弁いただいたと思います。 ぜひ、今の石原大臣の御答弁に沿って、政策金融機関が特殊法人改革の例外にならない、そこに切り込まれないというようなことにならないように、そこに切り込まなければ、各省庁の特殊法人というものについて各省庁自身が本当にやる気にならない。今、ちょうど財務大臣お見えになりましたが、この件について財務大臣に御質問するつもりはございませんでしたが、ぜひとも財務大臣も、単に財務省を所管しておられるというだけではなくて、小泉改革のいわば御意見番という役割を担っておられると思います。政策系金融機関について、特殊法人改革ということで、特に私は、日本政策投資銀行のあり方についてきちんとメスが入らないと特殊法人改革全体が進まないと思いますので、この場をかりて財務大臣にもお願いをしておきたいと思います。答弁は要りません。 さて、ちょっと特殊法人改革ばかりをお尋ねをいたしましたが、せっかく石原大臣お見えでございますので、公務員制度改革について一つだけ伺っておきたいと思います。 私が過去に行政改革を多少なりともお手伝いをさせていただいた中で、やはり随分不十分だと思うのは公務員制度改革の問題であります。 省庁再編をやって、いわば役所のハードウエアの改革というのは一定進んだわけです。これとて私は特に分権の部分等は不十分だと思っておりますが、しかしながら、そのソフトウエアというのはやっぱりその上に乗っかっている人の問題でございます。今までの公務員制度というのは、非常に中立公正という名のもとに、実際は横並びあるいは縦割り、そしてとにかく純血、民間人との交流というのが極めて少ない、純血というよりは閉鎖的な人事、そして一生ついて回るキャリア制度、非常に不透明な部分があったと思うんですね。 この十二月に向けて、特殊法人と同様に公務員制度改革の大綱を石原大臣のもとでおまとめになるというふうに聞いておりますけれども、やっぱりもっとリボルビングドアといいますか、官民交流をきちっとやっていく、そういう人事制度をつくっていく。あるいは国家Ⅰ種、Ⅱ種、Ⅲ種という三つの職分があるわけですが、ここが壁を越えてもっと競争的に人材が活用できるような制度をつくっていけないか。あるいは省庁ごとに機構定員要求があって査定があるというような仕組みを従来とっているわけですが、もっと省庁間の壁を越えて、どう考えたって環境省の定員なんというのは少ないわけですね、そういうところに余っている役所から定員を思い切って移すんだというような、インナーソーシングというんでしょうか、そうした思い切った改革をぜひとも石原大臣のイニシアチブで進めていただきたいと思いますけれども、今申し上げたようなことを含めまして、石原大臣の公務員制度改革についてのお取り組みを伺っておきたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) 松井委員は公務員時代に中央省庁改革について取り組まれて、この一月六日に中央省庁の再編がなされた。これがいわゆる委員御指摘のハードウエアの部分ではないかと思うんですが、その一方で、ソフト面、いわゆるソフトウエアの部分として公務員制度改革が急務であるということはもう委員の御指摘のとおりだと思います。 平たい言葉で言えば車の両輪のような関係にあるもので、両者が相まちまして中央省庁改革の達成が図られるということはだれもが共通の認識を持っているところでございまして、この公務員制度改革の実現というものは今余り表には出てきていないんですが、実は非常に、特殊法人改革と、またそれ以上と言ってもいいくらい重要なポイントではないかと実は私も考えているところでございます。 そこで、今、委員御指摘の定員管理の機動性、環境省を例にとって言われたわけでございますが、また官民の人材交流、これも実は官と民が交わることは悪であるというのがこれまでの基本理念であったと思いますけれども、これを大胆に促進すること、これはもう公務員制度改革の目指すものであると私も共通認識を持っております。 このほか、具体的にどんなことを考えているかということをこの場をおかりして若干お話をさせていただきたいんですが、年功序列型に代表されるようなものを改めて能力等級制度を設けて、これを活用することで能力本位の任用と給与の実現を図りまして、キャリア制度、Ⅱ種、Ⅲ種採用といったような区分にとらわれない任用を推進することが肝要ではないかと考えております。そして、もう委員も御指摘のとおり、官民の人材交流を積極的に行う。現行のような厳格な官民の区分に基づいた制約というものは時代の流れからいったら見直すべきものであると考えております。 あと、委員御指摘の人員の機動的、弾力的配置、組織・定員管理を行うような仕組みを構築するということ、これはもうまさに各府省がみずからの判断と責任においてできるようにするというのが今の時代に私はマッチしていると思っております。 こういうものを盛り込んで、この十二月に公務員制度改革大綱、仮称ですけれども、こういうものを取りまとめるべく努力もさせていただいております。
○松井孝治君 ぜひ、今おっしゃったような考え方で取り組んでいただきたいと思います。 特に、各省にある程度の例えば定員管理あるいは機構の管理というものを任せていく、そういう方針もさることながら、各省の枠を越えた人員の異動というのを、これはどんなに今各省にやれと言ったってそんなものはできるわけがないので、そこは各省またがって石原大臣のリーダーシップで思い切って、ある役所を巨大な官庁から小さな、しかし重要な任務を帯びているような役所に対して定員の再配置をというものを行う。それは従来の総務省の行政管理局の機構・定員管理というものではなかなか行えていなかった問題でございます。ここはぜひともよろしくお願いをしたいと思いますし、財務大臣もお見えですから、財務大臣にもそういう思い切った役所の配置がえというようなものをぜひ御協力いただきたい、そのように思うわけであります。 それともう一点、やはりもっともっと、石原大臣、先ほどおっしゃいましたが、石原大臣のような特命大臣に対して民間から思い切った人員の起用が行える、そういうやり方をとっていかないと、これからダイナミックな時代になかなかついていけないんじゃないかと思います。 アメリカが何でもいいというわけではありませんが、アメリカのように、政権交代が起こったら三千人ほど公務員の、日本で言えば霞が関に相当する職員が異動すると。そこまではできないかもしれませんが、やはりもっと思い切ったポリティカルアポインティーの活用というようなものを今後考えていっていただきたい。それは要望でございます。 もう財務大臣もお見えでございますし、時間も限られておりますので、石原大臣に最後の御質問をさせていただきたいと思います。 私、きょうの石原大臣の御答弁を伺っておって安心したんですけれども、やはりこれまでややもすれば特殊法人改革を初めとした行財政改革について小泉さん一人が気を吐いておられて、どうも自民党内の抵抗勢力が非常に強固な岩盤を形成してこれをぶち抜けない。石原大臣自身もちょっとお元気がないんじゃないかなと私、正直言って思っておりました。これ、やはりさっき石原大臣が、四全総の見直しを石原大臣のもとで行えないのかというふうに私申し上げたら、それはちょっと無理ですというふうにおっしゃったこと、何がその理由になっているのかなと思います。 一つは、私もこの金曜日に答弁の事前通告をしているときにその事実を知らされたわけですが、法的に石原大臣が、規制改革の部分は内閣府に置かれた特命大臣、しかしながらこの特命大臣というのは制度的にも非常に強い権限がありまして、勧告権とか報告徴収権とか、最終的には総理大臣の内閣法六条に基づく各大臣に対する指揮監督権の発動を促すという、そういう権限があるわけですね。規制改革については、実は大臣はその特命大臣ですからそういう権限がある。しかし、行政改革については、言っちゃ悪いですが単なる担当大臣ということで、それだけの権限の裏づけがないということも実は私、金曜日に初めて知って愕然としたところであります。 そうした権限の問題、あるいはさっきスタッフは実は自前のスタッフではなくて内閣官房からお借りしているような形になっているんだという話もございましたが、今後、行政改革を思い切って進めるに当たっての、石原大臣、従来の担当大臣あるいは特命大臣制度を実際運用してみられてどういう点が必要だと考えられるのか、最後に感想を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) 感想といたしましては、もう委員が御指摘されたとおりに、行政改革はいわゆる無任所大臣で官房も持たないと。ですから、スタッフも実は私が参りましたときは七十名しかおりませんでした。人をよこせといいましても、内閣官房の話でございますので他の役所からそこに人を連れてくることになるんですが、それもままならないということで民間にお願いしまして、私が就任させていただいて二十数名、民間の方、お手伝いに来ていただいています。しかし、これも官民交流の壁がございまして、御自分の会社を一応休職した形でおいでいただいて、給与の差額がある場合のみこちらで出すという形でやっております。 ですから、特殊法人改革のチームは二十三、四名しかおりませんし、公務員制度改革も同じく二十三、四名しかいないと。やはり、そこだけの人間で国会の質問、あるいは国会の質問書の作成から各省庁との折衝、また内部の討論等をやりますと、かなりの部分でスタッフに負担がかかっていることもまた事実でございますし、この公務員制度改革の中でぜひ御議論いただきたいんですが、若い方々、いわゆる残業代がほとんど日曜日出てこられても払われていないのが私、現状だと思います。しかし、管理職は別としても、若い方々、国のために公務員の方は働いているのに残業代も払えない。これはぜひ財務大臣に私からもお願いしようと思っているんですけれども、やはり残業代はしっかり払うと。そういう公務員制度改革もなされていかないと、さっき委員御指摘のように、仏つくって魂入れず、これも月並みな言葉ですけれども、そういう中で公務員の方々も頑張っていると。 そして、やはりこれからは行政の内外から、内閣の重要政策の企画立案や総合調整に従事する職員を、やはり誇りを持って自分たちが国家運営やっているんだというような、そういうところに機動的かつ柔軟に任用できるような仕組みをやっぱりつくっていかないとなかなか正論も通らない。それにはやはり基本的な公務員制度改革というものが実は非常に重要じゃないのかということを認識しております。 感想にかえさせていただきます。
○松井孝治君 ありがとうございました。 ぜひ、石原大臣には今の御感想を具体的な公務員制度改革につなげていただきたい、あるいは内閣府設置法、少し手を入れて行革特命大臣というものがきちんとした権限を持てるような、そういう内閣府設置法改正というものも御検討いただきたい。そのことをお願いしておきたいと思います。 もう時間も大分経過いたしました。石原大臣、ありがとうございました。御退席いただいて結構でございます。 残りの時間を、ちょっと趣が変わりますが、国有財産管理の問題について、財務大臣もおいでいただきましたので、御質問させていただきたいと思います。 まず最初に、総務省の政府参考人においでいただきました。国の政党の助成に政党交付金以外のものが存在するのか、あるいは仮に国が特定の法令上の根拠なく国有財産、これを無償ないし時価に比して極めて低廉な価格で特定の政党に貸し付けた場合、政党助成法あるいは政治資金規正法の理念に照らしてその行為をどのように判断するのか。あくまで一般論で結構です。個別論を一切念頭に置いていただかなくて、一般論で簡潔にお答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(高部正男君) 私どもの選挙とか政治資金の制度に絡めて申し上げますと、国から政党に対する助成とか公費負担の制度といたしましては、先生御指摘ございました政党助成法に基づきまして交付される政党交付金のほかに、選挙の際に公職選挙法に基づいて負担がされます選挙のいわゆる公営制度、こういうもので政党に対する助成がなされているものはあろうかと思っております。 それから、こういう政党助成法なり政治資金規正法の体系の中で、今二点目にお話がありましたような低廉な貸し付けということをどう考えるかということでございますが、現行の政治資金規正法につきましては寄附の量的制限とか質的制限といったものはございませんので、私どもの立場で、それぞれどういう目的でなされるか我々の方で把握しようもありませんので、私どもの立場から特段申し上げることはないというふうに思っております。
○松井孝治君 結構でございます。寄附という扱いになるというような御答弁、御趣旨を包含していた御答弁だったというふうに理解します。 時間がありませんから、私の方から一方的に事実関係について、これは財務省さんの事務方から伺ったことに基づいて御説明いたします。 財務省の国有財産管理は、非常に今財政が逼迫している中で一生懸命国有財産を有効活用しておられるということを私認識しております。十二年度で二千億円の国有財産の売却収入、約四百四十億円の貸付収入を得ておられます。言うまでもなく、国有財産というのは国民共有の財産ですから、財務当局としては最大限その有効活用を図って、現下の財政状況をかんがみれば、公共活用の場合以外は売却等の形で国庫収入の増大に取り組むのが当然の姿勢だと思っております。私はそれは今の財務省の姿勢は間違っていないと思います。 そうした中で、私が調べたところでは、昭和三十年代末から自民党、これは社民党もそうなんですが、国有地が非常に低廉な価格で提供されています。 自民党の党本部の用地は約三千三百平米でございますが、これは国有地の貸し付けであります。普通の民間の不動産業者の相場でございますと、時価の三%から四%で年間貸し付けるというのが相場でございます。九四年の自民党本部前の路線価は五百四十三万円で、時価は平米当たり六百八十万円。そうすると、三千三百平米ありますので時価は約二百二十四億円。もしその三%が適切な民間の価格とすれば、本来賃貸料というのは年間六・七億円程度必要であるという計算になります。現実に幾らで貸されていたか。約五千万円でございます。その後、地価の下落もあって若干変わっておりますけれども、今路線価が平米当たり二百二十一万円、時価にして約二百七十六万円相当。民間基準で、先ほどの基準、これは私も不動産業者からヒアリングしたものですが、約二億七千万円というのが民間の国有財産の賃借料の相場ということになりますが、現在は約七千万円。それでも、やっぱり財務省は低過ぎたと思っておられるのか、少しずつ高めておられるようでございますが、七千万円で貸しておられます。 これは、もともと東京オリンピックのときの道路計画に基づいて移転されたという過去の経緯はわかります。知っております。そしてまた、東京オリンピック当初の話ですから、いわゆる五五年体制のもとでのいろんな経緯があったということは私も理解できます。 しかしながら、今、もう五五年体制が崩壊して、しかもオリンピックからもう何十年もたって、相変わらずこういう低廉な価格で大自民党の本部が貸し出されているということについて、財務大臣、これは国有財産管理担当大臣としてだけではなくて、自民党の幹部でおられる財務大臣は、これについて国民の皆さんに、ほかの、実際、大地主が相続税を物納で納めて、その上に借家を借りている、あるいは借地を持っている。その人たちが国有財産の上に住んでおられるわけですね。その人たちが国から幾ら請求されているかという価格に比しても、著しく低い価格で自民党本部には国有財産が貸し付けられているわけです。 過去の経緯は経緯としても、今、政治家としての塩川財務大臣、この事実、恐らくブリーフィングを事前に事務方から受けておられますが、率直にどう思われますでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) これは、過去のいきさつはもう既に御存じいただいておると思いますので率直に申し上げますと、毎年、この価格が適正であるかどうかということは鑑定いたしておりまして、鑑定を依頼した鑑定人の方から評価が出まして、それに基づきまして支払いをいたしております。 最近の実例を申しますと、平成十三年十月一日から平成十四年九月三十日まで、本年度分になるわけでございますが、これが七千三十三万九千円ちょっととなっておりまして、その前年、すなわち十二年の十月一日から十三年の九月三十日までのこの一年間を見ますと、六千六百九十九万円となっておりまして、そういたしますとこの一年間で約四百万円近く値上がりしておる、こういうことでございます。そしてさらに、その前を見まして、平成十一年十月一日から十二年の九月三十日までのこの一年間を見ますと、六千三百八十万円でございますので、現在の時点、つまり現在は七千三十三万円でございますが、それから見まして七百万円近く十一年度より上がっておるということでございまして、毎年の評価を鑑定いたしまして、これによって契約を進めて支払いをしておるという状況でございます。 この鑑定はそれじゃどこでとるのかといいましたら、政府の方で、決められた所定の手続に基づきまして鑑定人に依頼しておるというところでございまして、ちょうどこれと、対象物が、自由民主党の会館と同時に社会民主党の本部の敷地も同様に、一緒に鑑定しておるという事実でございます。
○松井孝治君 もう時間がありませんので、きょうは議論を終えることができません。この問題については、私は今の財務大臣の答弁では納得できないということだけ申し上げたいと思います。そして、やはり政治家として、今、政府参考人が答弁なさったらこういう答弁かなというような答弁をなさいましたけれども、ぜひ政治家としてバランス感覚を持っていただきたい。 それから、今鑑定という言葉がございましたが、随意契約で鑑定。ところが、民間の不動産業者に聞いたところ、余りに数字に乖離があるので、私も別に不動産鑑定士じゃありません、しかしながら、余りに乖離があるので一般常識としてどうかなというふうに私は思ったわけです。 また、国有財産には無償貸し付けあるいは低廉貸し付けというのが法律上の制度としてございます。ある意味では、政党についてあまねくその公共性に着目して低廉貸し付けをするということであれば、それは透明な議論として国民も納得されるかもしれません。場合によっては、それは政党交付金が行われているのでそれでカバーすべきだという議論もあるかもしれません。 しかし、五五年体制が終わったという中で、自民党、社民党に対して引き続き、これは見解が分かれるところでありますが、一部の民間業者の見解では明らかに相場より安い金額で貸し付けられているということについては、今の大臣の答弁では私納得できないところですし、また違う場でこの議論は継続させていただきたいと思います。 以上でございます。
○山本香苗君 公明党の山本香苗と申します。本日は行政監視委員会で初めて質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 まず、早速質問に入らせていただきますが、家電リサイクル法についてお伺いさせていただきます。 この法律はことし四月一日に本格施行となりまして、四月から十月の末日までの対象四品目の引き取り台数は合計約五百十七万四千台と。この引き取り実績から、おおむね順調に実施されていると評価されております。 しかしながら、自治体を通じてまとめた結果によりますと、施行前に比べて不法投棄がふえた自治体がその半数以上だとお伺いしております。このように不法投棄がふえる原因の一つは、消費者負担が後払いになっているということです。地元大阪市からも、このように不法投棄をされた廃家電を自治体が負担している実態から、製品購入時にリサイクル費用を支払う前払い制の導入など、制度改善に向けた検討をしてほしいといった声が上がっております。 また、その他原因といたしまして、地域によって家電を処分する費用負担の差が生じている、つまり消費者間での不平等がある、こういったことがこの現象に拍車をかけているんじゃないかと言われております。指定引き取り場所から遠い、つまり地方であればあるほど高負担になってしまう。具体例を本当は二、三挙げたいところなんですけれども、時間が少ないのでやめます。小売店から引き取り所までの収集・運搬料金が地方では都市部より高くなっておりまして、地域によってはその差が九千円にもなるといった報道がございました。 このような地域格差につきまして、どうお考えになっておられますでしょうか。
○政府参考人(岡澤和好君) まず、徴収方法につきまして、販売時徴収の方が望ましいのではないかというような御意見が今、先生の方から御指摘されましたけれども、家電リサイクル法の制定時におきましてもそういう御意見がございまして、いろんな議論があったわけですけれども、購入時点では将来の廃棄時のリサイクル費用を見込むことが困難であるとか、企業が倒産等した場合のリサイクル費用の確保が困難であること、特に家電製品については既に販売されて家庭内で使用されている家電製品が三億台を超える量がございまして、これらについて費用を確保することがなかなか難しいというふうなことから、現行のような排出時負担を求めることにされたわけでございます。 また、不法投棄につきましては、御指摘のように、当初、不法投棄がふえたというようなこともございましたけれども、現時点では、テレビはやや増加傾向が継続しておりますけれども、その他の製品につきましてはむしろ去年よりも下回るというふうな状況が出ておりますので、この辺のところは、今の制度の中で、不法投棄を監視しながら現行制度の円滑な施行を図ることで対応してまいりたいと思っています。 それからまた、運搬料金についてのお尋ねでございますけれども、収集・運搬料金は、確かに指定引き取り場所の設置状況によって異なる値づけがされております。現在の引き取り場所につきましては、製造業者、小売業者、自治体等の関係者が協力いたしまして、各地域の実情に応じて決定されたという実情がございます。 こうした中で、特に例えば離島地域のような場合の廃家電の運搬料金が非常に高くなっているというふうな指摘がございますけれども、特定のある地域では収集、運搬の効率化等、制度運用上の工夫を凝らして料金の引き下げなどを行っているところもございますので、そういう事例等も参考にいたしまして、環境省としてもそうした情報提供を、各地域に情報を提供いたしまして、各地域地域で余り過重な負担にならないような配慮をお願いしたいというふうに考えております。
○山本香苗君 ぜひともそういった御配慮をお願いいたします。 こうした不法投棄など環境犯罪を撲滅するために、我が党は以前よりもいろんな提案をしてまいりました。 まず一つ目ですが、人工衛星等を利用した監視システムです。これができれば、なかなか今まで取り締まりの手が入り込めなかったところまでもこのシステムで映し出すことができます。平成十三年度、この開発調査費が予算化されておりますが、この進捗状況、これを教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(岡澤和好君) 人工衛星による監視システムと申しますのは、衛星画像を活用いたしまして、土地の改変情報等を収集、解析して、不法投棄について早期に発見あるいは監視しようとするものでございまして、平成十二年度、昨年度を初年度といたしまして調査を進めておりますが、昨年度は、衛星センサーの基礎調査とか、不法投棄が起こりやすい地域の絞り込み手法、あるいは衛星画像の解析手法の技術的検討を行ったところでございます。 今年度につきましては、実際の不法投棄現場を対象にいたしまして各種センサーや解析手法等の検証を行っているところでございますが、今後、平成十五年の実証試験を目指して一層の検討を進めてまいりたいというように考えております。 また、このシステムにつきましては自治体職員による効果的な不法投棄の監視を支援する目的で整備しようとしているものございまして、当面、比較的大規模な投棄現場の監視を中心にこのシステムを活用していくことを考えております。
○山本香苗君 こうしたシステムができ上がりましたら、ぜひとも不法投棄の全国の実態調査を早急にしていただきまして、詳細な全国不法投棄マップ、そうしたものを作成していただけるようよろしくお願いいたします。 また、次に我が党が提案しましたもの、これももう既に予算化されておりますが、電子モニターシステムの構築、これにつきましては平成十二年度実証試験が予算化、補正予算に計上されておりますが、その結果というのはどうなっておりますでしょうか。
○政府参考人(岡澤和好君) IT機器を活用いたしまして、不法投棄の未然防止、それから早期発見を進めるという目的で、昨年度、二つの内容がございますけれども、一つ目は、ICカード等による廃棄物運搬車両運行モニターシステムと、二つ目がGPSによる位置情報、デジタル画像情報及び文字情報を同時に送信できる携帯端末を活用した不法投棄早期発見システムという二つにつきまして実証試験を行ったわけでございます。その結果では、それいずれもですが、実際の監視現場で有効に活用できることが確認されております。 このうち、車両運行モニターシステムにつきましては、廃棄物運搬車両の運行状況の監視のためにこのシステムを利用するよう関係業界に働きかけているところでございます。また、携帯端末を活用いたしました不法投棄の早期発見システムにつきましては、ことしの補正予算に端末機器を地方環境対策調査官に配備いたしまして、実際の監視活動に活用するための経費を計上したところでございます。 今後、都道府県とも連携を図りまして、本システムの普及を図り、システムを用いた効果的な監視活動を行ってまいりたいというふうに考えております。
○山本香苗君 ありがとうございます。 この十月一日より、地方環境対策調査官制度、これがスタートいたしました。我が党は、この地方環境対策調査官制度、これを環境Gメンと名づけておりまして、その必要性をずっと提唱してまいりました。この環境Gメンは、全国で九カ所、四十五人の規模で、環境省の地域での窓口としてさまざまな業務を行うこととなっております。これは本当に非常に画期的な制度であって、各方面から大きな期待が寄せられております。 この地方環境対策調査官制度、一カ月程度たったわけでございますけれども、この始動状況及びこの制度が廃家電の不法投棄への対応を含めましてこれからどのような活動を行っていくのか、具体的に教えていただけますでしょうか。これは副大臣にお願いいたしたいと思います。
○副大臣(風間昶君) 御案内のように、本年の十月一日から全国九カ所で四十五名の地方環境対策調査官の制度をスタートさせていただきまして、今現実にさまざまな活動を行っておりますが、大きく分けまして三つの役割を担っていただくようにしております。 一つは、現場主義の精神に基づきまして、不法投棄状況を、先ほどの地球の衛星の端末を持っていただいて、そのチェック、それから大規模開発によって地域の環境にかなり変化を及ぼしていますから、そのことのまたチェックを含めて、環境行政に対する重要な視点で要請、要望を受けるという現場主義。それからもう一つはパートナーシップということで、地域の自治体の皆さんだけじゃなくて、市民そしてまたNGOの皆さん方と、そしてまたさらに、廃棄物対策に取り組んでいらっしゃる企業も含めた地元企業の皆さん方との密接な情報交流ということで、二点目にパートナーシップで、三点目には、現場をよく存じ上げているわけでありますから、今まで環境省の本省でしかいわば要請なりいろんな情報が入ってこなかったのを、地域に落としてというか開かれた形で環境省の直轄の窓口業務をやっていただくという三つの大きな使命をいただいてやっていらっしゃるようになっております。 部分的にではありますけれども、その状況が今取りまとめをさせていただいているところでございまして、近々その状況をまた御報告できるかというふうに思っております。
○山本香苗君 ありがとうございます。 今、副大臣からも御指摘ありましたように、この環境Gメンは中央から派遣されるわけでございます。地方の諸事情に精通するということは本当にそんなに簡単なことではございませんし、また環境Gメン一人が担当するエリアというのは本当に広いエリアでございます。例えば、関西二府四県におきましては七人。ほぼ一県に一人の割合ですけれども、私も選挙中この二府四県ずっと回ってまいりましたけれども、大変でございます。だからこそ、ここに、これ環境省の方からいただいたわけなんですけれども、こういった広報資料がございまして、まさに三点言われました、現場主義、パートナーシップ、開かれた行政、本当に聞こえがいいだけではなくこれを実際実現していただきたいなと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 また、先ほどのちょっとお話に戻ります。家電リサイクル法、これは五年後に見直すとなっておりますが、五年という年月、非常に長い年月でございます。五年といわずに、いろんな問題もございますので、どうか二年か三年ぐらいで制度全体の見直しを図ることが必要だと思いますが、副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(風間昶君) いや、本当にそう思います。 家電リサイクル法が動いて実際に指定取引場所で五百十七万台の廃家電が引き取られて、おおむね順調に推移しているというふうな認識ではありますけれども、何せまだ七カ月余りでありますから、まずその制度がきちっと動いていくことを私たちは念頭に置いておりまして、見直しの今御提言がございましたが、できるだけ前倒ししていけるような、まず実情の把握をきちっとやらせていただきたい、その上で必要に応じて検討していくことが大事かなというふうに思っておりますので、貴重な御意見ありがとうございます。
○山本香苗君 ありがとうございます。 私は、議員となる前に実は外務省に六年間ほど勤めておりまして、昨年の四月に中央アジアのカザフスタンより帰国してまいりました。帰国してきたときに一番びっくりしたというか、浦島太郎のような状況だったわけなんですけれども、周りを見回しますと携帯電話が非常に普及しているんだな、本当に多いなとびっくりしたわけなんですけれども、現在、この携帯電話の年間の生産量というのはどれぐらいなんでしょうか。
○政府参考人(吉海正憲君) お答え申し上げます。 経済産業省の調査によりますと、平成十二年度の携帯電話の年間生産量は約五千五百万台ということになっております。
○山本香苗君 本当に次から次へと新型が出て、写真が撮れるとかメールの機能がすぐれているとかいろんな特典がありまして、新しい携帯が欲しくなって、値段も手ごろで買いかえることも多く、また一人で複数台持つ方も現在いらっしゃるそうです。短期間に多くの携帯電話が破棄されているわけでございますが、このような携帯電話の年間の破棄量というのはどれぐらいになるか御存じでしょうか。
○政府参考人(吉海正憲君) これは、業界団体の自主的な統計というのがございますけれども、先ほど申し上げた十二年度、これの結果で申し上げますと、約四千三百万台が廃棄されているということでございます。 また、使用済み携帯電話につきましては、自主的に今、回収、リサイクルということが進められておりますけれども、民間団体の調査によりますと、これは十年度でございますけれども、大体四割程度が回収されているのではないかということでございます。
○山本香苗君 先に質問の答えを言われてしまったわけなんですけれども、携帯電話には実は、今四割回収されているということですが、貴金属がたくさん含まれております。一万台の携帯電話からは、金が六十九・八グラムとれるほかに、銀が六百三十六・八グラム、銅が四十一キロもとれるそうです。いずれも天然の鉱石よりも質が高くて、携帯は魅力ある鉱物資源だとも言われているそうです。 しかし、そのほかに鉛や水銀、それに旧型のニッケル電池に入っているカドミウムなども、投棄場で環境に悪影響を及ぼす可能性のある金属も含まれています。投棄後、時間がたって製品が腐食すると金属が地下水に流れ込んで川や野生動物や飲料水に危険をもたらす、そうした可能性も指摘されております。 このように、回収されたのが四割とお伺いしましたが、その回収された後の携帯電話が一体どのようになっているかは把握されていらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(吉海正憲君) 回収された後の携帯電話でございますけれども、専門のリサイクル業者に引き取られまして、今お話がございましたように、金、銀、パラジウムといった有価物でございますね、こういったものがその専用の設備で抽出されまして、残滓はセメント材、そういったものに利用されているということで再資源化が行われているというふうに伺っております。
○山本香苗君 では、残りの六割、回収されなかった携帯電話は一体どのようになっているのでしょうか。
○政府参考人(吉海正憲君) 残りの六割は、これは大ざっぱな今までの状況調査でございますけれども、約三割が家庭内において退蔵されているということが推定されておりまして、残りの三割が恐らく何らかの形で、いわゆる一般廃棄といいましょうか、リサイクルに回っていない処理になっているんだと思います。
○山本香苗君 先ほど御質問に答えていただきましたときに、再資源化の技術というのはもう既に確立されているわけでございます。有用な物質を回収いたしまして有害な物質もきちんと処理するためには、まず利用者からリサイクル業者に届くまでの回収の道筋整備、これが必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(吉海正憲君) 御指摘のとおりだと思います。 回収率を高めるためにも今のようなお話を確立していくことが大変重要かと思っておりまして、この意味で、消費者に対するまずは啓発を行いながら、かつ回収の道筋についても全容ができるだけ明確になるような努力が必要だと思います。 そういう意味で、関係団体が今、これは通信事業者、メーカーあわせて、そういった方向での新しい手当てを進めているというふうに伺っております。
○山本香苗君 携帯電話の業界、これからますます発展することだと思います。世界もこの分野におきます日本の開発に非常に注目しているところでございます。今後しっかりとこの整備、よろしくお願いいたします。 次に移らせていただきます。 坂口大臣に来ていただきました。薬害ライ症候群の質問に移らせていただきます。 先日、京都にお住まいの渡邉千栄美さんという、私より一つ年上の女性とお母様にお会いいたしました。雨の降る中、わざわざ京都から日帰りで東京まで来てくださいました。彼女が外に出て雨に打たれた、これは約二十年ぶりのことだと後でお伺いいたしましたけれども、そのとき、彼女は一言も自分の言葉で自分の思いを伝えることはありませんでした。しかし、私は彼女の言葉なき訴えをしっかりと心で受けとめたつもりです。 彼女は、昭和五十三年二月二十八日、当時、千栄美さんは八歳でありましたけれども、病院で風邪と診断されまして点滴を打っている最中に急に容体がおかしくなったそうです。そして、それ以来今日まで、会話はもちろんのこと、座ることも食事も排せつもすべてのことに二十四時間介護が必要な寝たきりの状態にあります。千栄美さんの介護はずっと御両親が自宅でされていましたけれども、昨年、お父様も亡くなりまして、現在は七十四歳のお母様が御友人の助けを得て二十四時間つきっきりで介護をされております。 当初、点滴の最中に容体が急変したことから医療ミスじゃないかと、昭和五十六年九月に京都地方裁判所に提訴いたしました。しかし、裁判所の判決は、医療ミスではない、ライ症候群によるものというものでございました。 ライ症候群というのは、子供が風邪やインフルエンザにかかったときに突然に重い脳障害を起こす病気で、治療に使用しました解熱剤の副作用で起こされるとされております。つまり、彼女は当時受けた治療薬の薬害の被害者なんです。 厚生労働省は、現在、このライ症候群を薬害と認めていらっしゃいます。そして、薬害被害者を救済するために、医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構による医薬品機構障害年金の給付をさせるという制度をつくっていらっしゃいます。 しかし、千栄美さんはこの給付を受けることができません。なぜならば、この年金の救済対象は医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構法によって昭和五十五年五月一日以降の被害者とされておりまして、その二年前に薬害を受けた千栄美さんは救済対象外となっております。 そこでお伺いいたしたいと思います。 この昭和五十五年四月三十日以前の薬害被害者の数、つまり、千栄美さんのように受給の対象外となっていらっしゃる薬害被害者の数はどれぐらいだと把握されていらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(宮島彰君) 今の御質問の医薬品副作用被害救済制度の創設前の健康被害につきましては、この制度の対象となっておりませんために、その数については把握しておりません。
○山本香苗君 では、現在、この年金受給者数はどれぐらいであるんでしょうか。
○政府参考人(宮島彰君) この医薬品副作用被害救済制度の受給者数は、平成十二年度末現在で、いわゆる年金として支給されている給付につきまして申し上げますと、障害年金が百五十七名、障害児養育年金が十二名、遺族年金が九十九名であり、合計で二百六十八名というふうになっております。
○山本香苗君 この機構の財政状況というのはどういった感じでしょうか。
○政府参考人(宮島彰君) 医薬品機構の平成十二年度の救済給付に係ります財政状況につきましては、収入につきましては、製薬企業等からの拠出金収入が九億一千九百万円、それから国庫補助金が二億四千六百万円などとなっております。 一方、支出につきましては、救済給付六百二十八件の給付金が九億三千五百万円、それから管理費が五億九千八百万円というふうになっております。平成十二年度におきましては、当期損失金、いわゆる収支不足が三億八千三百万円ございましたが、これは積立金を減額して充当しております。
○山本香苗君 いろいろと数値を伺っておきながら、大変申しわけございませんが、今教えていただいた数は実は全然問題ではありません。この法律によって本当に救済されない千栄美さん一人がいるだけで、私たち国会議員が対処すべき問題だと私は思っております。資金面で制限があることは重々承知しております。しかし、いまだに薬害のため苦しんでいる人を救済せずして、我が国が薬害被害者を救済した、またはしていると言えるのでしょうか。 現在、千栄美さんは小学校のときに障害者となったので基礎年金しかなくて、そのお金は頻繁にかえなくてはならない紙おむつ代と洗濯の水代で終わってしまっております。 もう既に亡くなっている方もいらっしゃるかもしれませんが、少なくとも、今なお薬害で苦しんでいらっしゃる、しかし千栄美さんのように受給対象外となっている薬害被害者に対しても医薬品機構障害年金が支給されるようにしていただきたいと思いますが、坂口大臣の御見解をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 渡邉千栄美さんとおっしゃいましたですか、この方につきましては、いろいろの方からお話を実はちょうだいをいたしております。 ちょうどもう半年ぐらい前になりますか、野中広務先生からも何とかならないかというお話をちょうだいしたことがございました。そのときにも知恵を絞れというふうにお声をいただきまして、そして現在のこの制度の中で何とかいい方法がないかということをそのときにも考えたわけでございますが、先ほどから答弁がありますように、医薬品副作用被害救済制度というこの制度の中では、いわゆる昭和五十五年からこちらの話なものでございますから、これに当てはめることがなかなか難しいということがわかったわけでございます。 この法律をこのままでやっておりましてはなかなか救済する方法がありませんので、何とかもう少しいい方法はないだろうかというので、いろいろ役所の中でも検討をしてもらっているところでございます。 こういう法律がありますから、お役所の方はこの法律どおりにいかにこれを施行するかということがどうしても中心になるわけですけれども、やっぱり政治家の方は、こういうふうに苦しんでおみえになる方が何人かお見えになるということになれば、その人をどのようにして救済をするかということをやっぱり考えなければならないというふうに私は思っております。 なかなかその前に何人お見えになるのかということはよくわからないわけでございますが、このライ症候群というのはかなりあったことだけは事実でございますので、まだほかにもこの渡邉さんと同じような立場の方がお見えになるのではないかというふうに思っております。 この皆さん方に対して何とか報いる方法はないのかということをいま少し検討をいたしておりますので、もうしばらくだけ少しお時間をちょうだいをしたいと思います。この皆さん方に対してどういうふうにしたらお報いできるかということをもう少し検討させていただきたいと思います。
○山本香苗君 ありがとうございます。ぜひとも御検討願います。 この千栄美さんの障害者年金認定を求める請願書には、現在八万三千人を超える方々が署名されております。先日お会いしたとき、その署名簿とともに要望書を手渡されたわけでございますが、その後、御丁寧にもお母様からお手紙をいただきました。そこには、お礼とともに、皆様にライ症候群ということが薬害であったということを知っていただけたことだけで、彼女が忌むべき病を持っていたのではないということと同時に、どんな子供にも薬の使い方を誤ればこのような悲惨なことが何どき起こるかもしれぬということを目の当たりにしていただけたと存じ、医療への警鐘の役もさせていただけたと存じます、その点、彼女の悲しい人生にも価値があったように思いますと書かれておりました。 千栄美さんは、一般にはハンセン病と勘違いされた部分もございまして、この二十三年間、つらい孤独と闘いながら何とか生き延びてこられたそうです。そして、お手紙にもありましたが、この署名を通じて近隣の方々が、千栄美ちゃん、薬害やったんやなと言ってもらって、初めて胸がすっとおりたような気がしたそうです。 私が千栄美さんのお母様と初めてお会いしましたとき、千栄美さんのお母様は私に、うちの娘も元気だったらあなたみたいになってたんやねと言われました。千栄美さんに実際会ったとき、そのお母さんの言葉を思い出しました。きっと千栄美さんも、薬害に遭っていなかったら、私と同じように泣いたりまた笑ったり、また仕事で頑張ろうと思ったり、結婚にあこがれてみたりすることもあったんだろうなと思いました。また、お母さんも千栄美さんのそうした成長する姿をきっとほほ笑ましく見ていらっしゃったんじゃないかなと思いますと、今自分がこうやって健康でやっているそうした状況に感謝するとともに、だからこそもっと頑張らなくてはならないという思いでいっぱいになりました。 どうか、千栄美さんのような、本当に薬害被害者の方が救済していただけるような措置を早急にとっていただけますよう、どうぞよろしくお願いいたします。 以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○西山登紀子君 日本共産党の西山登紀子でございます。 きょうは、男女平等参画社会の促進について、政府の対応についてただしてまいりたいと思っております。 二十一世紀はよく女性の世紀というふうに言われるわけですけれども、私は、言いかえますと真に男女平等の実現する可能性に満ちた時代の到来である、このように考えております。 そして、いろいろな差別の是正ということがございますけれども、とりわけ二十一世紀、男女差別の撤廃の中でも賃金格差、もちろん昇格にリンクする場合もあるわけですが、賃金格差の是正はとりわけ女性の社会的地位の向上、経済的地位と自立のかぎを握るものだ、こんなふうに考えております。 我が国でも戦後、日本国憲法で基本的人権と男女平等が明記されました。それに加えまして、労働基準法三条、均等待遇、四条、男女同一賃金の原則が明記されて既に半世紀がたちました。 国際的に見てみますと、一九七五年に女子差別撤廃条約ができまして二十六年、四半世紀がたったわけでございます。女子差別撤廃条約の中には、十一条の一、「締約国は、男女の平等を基礎として同一の権利、特に次の権利を確保することを目的として、雇用の分野における女子に対する差別を撤廃するためのすべての」措置をとるとして、十一条の(d)に、「同一価値の労働についての同一報酬及び同一待遇についての権利並びに労働の質の評価に関する取扱いの平等についての権利」というのが明記されております。 二十世紀を振り返りますと、国内的にも国際的にも法のもとでの男女の平等が大きく前進をしてまいりました。そして、さまざまな分野での女性のエンパワーメント、これは目をみはるものがございます。 そこで、福田官房長官にお聞きをしたいわけですけれども、二十一世紀の日本の男女平等を実現していく上で、雇用分野の女性の差別待遇と差別賃金の是正は焦眉の重要課題だと考えますけれども、政府はこの認識がおありでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君) おっしゃいますように、男女共同参画社会の実現は二十一世紀の活力をもたらす、社会に対して活力をもたらすという、そういう意味においても大変大事なものでございます。 男女が社会の対等な構成員として活動に参加する機会が確保され、均等に利益を享受することができる、そしてまた、ともに責任を担うべき社会であると、こういうことでありますけれども、そういう中において、ただいまおっしゃられましたような労働条件とか男女の賃金格差、こういう問題は、その男女共同参画社会を実現していく、そういうためにも大変重要な課題であります。 女性の社会的な自立、地位の向上、こういうことが関係の深い項目であろうかと思いますけれども、そういうものをいかに達成し、また改善していくか、こういうことではないかと思っております。
○西山登紀子君 もちろん、そういうことで課題の中に入っているということなんですけれども。 ところが、この男女共同参画社会基本法にも、二〇〇〇年十二月の男女共同参画基本計画にも、実は二〇〇〇年プランには明確に賃金格差の解消という文言がございました、課題の中に。ところが、その賃金格差の解消という文字が消えております。解消に向けての実効ある計画が明文化されていないという、こういう事態が起こっているわけですね。この点で、この計画というのは二〇〇〇年プランよりも後退しているんじゃないかと、我が党初め多くの女性が批判の目を向けております。 そこでお伺いいたしますけれども、この二〇〇〇年プランにはあった男女の賃金格差を解消するという課題、これはなぜ消えたのかということなんですが、男女の賃金格差はないという認識になったのか、それとも是正のための独自の対策は必要でないという立場なのか、お答えをいただきたいと思います。福田大臣にお伺いいたします。──いえ、大臣、私は大臣を指名して、指定をしておりましたので、局長は答弁をしないということで私は要請をいたしましたので、大臣、答えてください。
○政府参考人(坂東眞理子君) お答えいたします。 二〇〇〇年プランにおきまして男女賃金格差の解消という言葉がございましたのに基本計画の中では消えているということですけれども、基本計画の重点目標といたしまして、雇用等の分野における男女の均等な機会と待遇の確保及び男女の職業生活と家庭・地域生活の両立の支援ということを掲げまして必要な施策を盛り込んでおります。この枠組みに沿いまして各省庁でこの基本計画の中の施策を推進していけば、結果的に賃金格差を縮小していくというふうに考えております。
○西山登紀子君 非常に私は運営についても異議がございます。大臣がお答えになるということで、局長はあくまでも補佐で座っているだけなんだということで私は要請をいたしました。ところが、大臣がお答えにならなくて局長が答えていると。しかも、その答弁たるや私は納得がいきませんので、もう一度大臣にお伺いいたします。 この項目が消えたというのは、男女の賃金格差はないという認識になっているのか、それとも是正のための独自の対策は必要でないという立場で消したのか、どっちなんですか。大臣、答えてください、大臣。委員長、大臣を指名してくださいよ。
○国務大臣(福田康夫君) 何で消えたかちょっと具体的なことはわかりませんから、ちょっと局長から答弁をさせます。
○政府参考人(坂東眞理子君) 男女の賃金格差があるということにつきましては、いろいろなデータでも、所定内賃金におきまして例えば六四・六%というふうなことで十分認識はしておりますが、それを解消するために、今申しましたような施策を推進していくことによって解消を図るということでございます。
○西山登紀子君 福田大臣は男女共同参画担当大臣でございますので、こういうことにもお答えができないという大臣が、笑い事じゃないんですよ、男女共同参画担当大臣になっているということは、日本の女性にとっては大変不幸なことだと。 時間がありませんので行きますけれども、そして、私は局長の答弁にも反論しておきたいと思います。これは、男女賃金の格差の是正というのは、やっぱり独自の課題でございます。憲法と労基法が男女賃金差別を禁止して以降、五十年余りたってもなお格差はあるとお認めになったわけです。これは企業の利益の絡む非常に困難な課題でございますから、計画から削除して是正が進むのかという問題なんですね。結局は、賃金差別解消を棚上げにいたしまして、企業に対しても強制力のない賃金、待遇格差の是正策、こういうことでお茶を濁していこうというようなことではないかと懸念をいたします。 労働組合だけではなくて、民間の女性団体も、この男女の賃金差別の問題について、やっぱりこれは自分たちで調査を進めなければいけないということで調査を始めている団体もございます。私、きょういただきましたけれども、新日本婦人の会という団体がことしの三月、四月、アンケート調査を自分たちの会員の中でやっていらっしゃる。そういたしますと、職種によっても非常に差があるということがわかります。建設業では男性五十五万に対し女性四十万、月額ですね、そういうのがあると。あるいは、製造業の一般の事務の場合でも、年間を比べますと女性が三百十五万円も損しているというようなデータもあると。昇格・資格試験がない一六・七%、あるいはあっても女性は受けられない二一・三%、五歳年下の男性よりも低賃金だ、こういう生々しい声が民間の調査でも上がってきているわけですね。 ですから、私は、政府が鳴り物入りでつくった男女共同参画の基本計画の中に二〇〇〇年プランにはきちっとあったものをわざわざ落とす、これは意図的に落としたというふうにまでは申しませんけれども、しかしそういうふうに私は言いたいような気持ちがいたします、今の大臣の態度を見ておりますと。まともに答えようとなさらないんですから、これは。問題だと思います。 さらに、国際的にはそれじゃどうなっているかということでお聞きしますが、国連の社会権規約委員会の八月三十一日の最終見解についてお聞きをいたします。 この社会権規約委員会というのは国連の中の委員会でございまして、加盟国に対して勧告の権限を持っている委員会でございます。その委員会が日本に対しまして八月三十一日に最終見解を出しているわけです。 これは外務省からいただいた訳なんですけれども、経済的、社会的及び文化的権利に関する委員会の最終見解というのがございます。今度も大臣にお伺いいたしますので。この中には、加盟国に対する懸念、それから勧告ということになっているわけですが、二十三項目の懸念の中で三項目が男女の賃金差別に対する懸念になっているわけですね。 十七番目のところには、「委員会は、また、男女の間に同一価値の労働に対する賃金に事実上の不平等が依然として存在すること、特に、多くの企業では、主として専門的な要職に昇進する機会がほとんどあるいは全くない事務員として女性を雇う慣行が続いていることについても懸念を有する。これらの不平等は、一九九七年の男女雇用機会均等法改正のような締約国によってとられた立法上、行政上、及びその他の措置にもかかわらず残存している。」、こういう懸念を表明しております。 また、二十四項では、「委員会は、最低年金制度が存在しないこと及び男女間の収入格差を永続化させる年金制度における事実上の男女不平等が存続していることについて、さらに懸念を有する。」としております。 そして、勧告の中では、四十二項ですが、「委員会は、締約国に対し、特に雇用、労働条件、賃金、並びに議会、公務部門及び行政府におけるより高いポストへの就任において、更なる男女平等を確保するため、現存の法律をより精力的に履行し、適切な男女平等の観点から新規立法を行うことを要求する。」と。 四十四項では、「委員会は、締約国に対し、男女雇用機会均等法などの現存の法律、並びにILOによって言及された職業的進路により異なる雇用管理に関するガイドラインのような関連の行政、その他のプログラム及び政策をより積極的に実施し、また、そうした内容の適切な新しい措置を採用することにより、同一価値労働に対する賃金に関して事実上の格差が男女間に存在する問題に引き続き取り組むことを強く勧告する。」、こういう強い勧告を出しています。 大臣にお伺いしますけれども、少なくともこうした懸念や勧告は真摯に受けとめるべきではないでしょうか。そして、賃金格差の是正を図るために、少なくとも計画の中にきちっと賃金格差の解消というものを明文化して積極的な対策をとるべきではないでしょうか。 あわせて、直接の所管大臣でもございます坂口厚生労働大臣に、この社会権規約委員会の懸念と勧告を受けとめて待遇や賃金差別の解消を図る決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 国際人権規約委員会における社会権規約の実施状況に関する最終見解、これは八月三十一日でしたっけね。
○西山登紀子君 三十一日です。
○国務大臣(福田康夫君) 三十一日ですね。 これにつきましては、その内容の当否などを十分に検討しまして、その上で政府として適切に対処していきたい、こういうふうに考えております。 いずれにしましても、男女の賃金格差の問題は男女共同参画計画においても重点目標として、御案内かもしれませんけれども、「雇用等の分野における男女の均等な機会と待遇の確保」、また、「男女の職業生活と家庭・地域生活の両立の支援」というような項目を掲げておりまして、そういうような必要な施策をここに盛り込んでおるところでございます。この枠組みに沿って各府省でもって施策を推進する、こういうことでございます。その結果、賃金格差を縮小させていきたい、こういうアプローチをとっているところでございます。 私、多少物を知らないといっても、男女共同参画社会の実現に向けては着実に歩を進めているということを申し上げております。
○国務大臣(坂口力君) 今お話しのございましたこの社会権規約委員会の最終見解につきましては私も存じ上げております。 それで、日本の中におきましては既に男女雇用機会均等法の改正も行われたところでございますしいたしますから、この格差是正を早くやはり進めていかなければならないというふうに思っております。 これは、よく考えてみますと、一つは、企業の中におきますところの採用でありますとかあるいは配置でありますとか昇進でありますとか、あるいは初めの募集段階でありますとか、そうしたいわゆる企業のかかわります分野、非常に企業がかかわるところの多い分野と、それから、いわゆる子育ての皆さん方が子育てと仕事の両立できる社会をつくっていくという社会全体の問題と、私は両方あるというふうに思っております。 この企業の中の問題は、総論として私たちもこうすべきだということは言えるといたしましても、その中に立ち至って配置だとか昇進だとかということになかなかタッチのできにくい分野もありますけれども、しかし、これから先、このA規約の中にもプログレッシブという言葉を使ってありますが、とにかく私たちプログレッシブにこの問題を進めていかなければならないというふうに思っております。 また、社会全体の受け皿といたしましても今一生懸命やっておりますし、それから年金のお話も出ましたが、そうした問題も早期に決着をしなければならないというので、今一生懸命にやっているところでございます。
○西山登紀子君 この社会権規約の勧告は、徐々にではなくてやっぱり早急にやるべきだというふうな指摘もございますので、そういう真摯な受けとめ方を要望しておきたいと思います。 実は、次に移りますが、今お聞きになったように、やはり賃金の格差の是正ということにつきましては、日本政府の非常に軟弱な態度がずっと続いているというふうに思います。その態度がどれほど日本の女性を苦しめてきたのかということの一つとして、九〇年代に入りましてもう差別を訴えるんだということで、次々に男女差別、男女賃金差別の是正を求める裁判が起こってきているんですね。そのいわばトップランナーというのがいわゆる皆様御存じの芝信用金庫の女性従業員の裁判でございます。 芝信の原告団は、昨年の十二月二十二日にこれは画期的な東京高裁での勝利判決をかち取りました。女性原告の一名を除く八名に課長職の資格を認め、芝信に差額賃金と慰謝料など総額一億八千四百万円の支払いを命じる画期的な勝利判決を言い渡したわけでございます。弁護料も含まれているわけでございます。 こういう芝信の勝利判決は、当時の朝日新聞なども「働く女性に勇気を与えた」というふうに社説でも述べたことでございまして、私たちも心から歓迎をいたしました。ところが、即日上告されまして、今、最高裁に舞台は移っております。司法の判断でございますから私たちがとやかく言う問題ではないと言うかもしれませんけれども、しかし、当時日本の社会が挙げて画期的な勝利判決というふうに歓迎をしたその判決が、最高裁で後退することがないように期待をしたいというふうに思っております。 国会では、十月二十四日ですけれども、有志の女性議員が集いまして、芝信のこういう原告団、女性の原告を励まそうというような集いも行ってまいりました。 森山大臣にお伺いいたしますけれども、芝信の原告の女性というのはもう十四年も長い裁判を闘ってまいりました。もう五名が退職をいたしました。最高裁ではあと何年、どうなるかわかりません。やみの中です。裁判が長引き、家族を含めて負担が重く、費用も膨大になってまいります。失われた地位の回復は、時間は戻ってはまいりません。二十一世紀もこんな苦労を女性に強いていいのか。もちろん、芝信の問題ということでは御意見はいただけないというふうに思いますけれども、ぜひ大臣のお考え、御感想でも結構です。
○国務大臣(森山眞弓君) 裁判が長くかかるということは一般的に国民の多くが気にしているところでございまして、今お話しのケースも十四年ですか、相当の月日が既にたっているということで、おっしゃるような問題が確かにあるかと思います。 国民にとって利用しやすい裁判というのが司法制度改革の眼目の一つでございまして、司法制度改革審議会の意見におきましても、特に労働関係事件について、その審理期間をおおむね半減することを目標にして、そして民事裁判の充実・迅速化に関する方策、法曹の専門性を強化するための方策等を実施するべきであるということを言及していただいております。 今後、この御意見に沿いまして、司法制度改革推進本部、おかげさまで先般法律を通していただきまして本部ができることになりましたので、その本部におきまして検討が行われるものと期待しているところでございます。
○西山登紀子君 今、芝信の例を出しましたけれども、やはり働く女性が手の届くものでなければならないと思いますが、もっと簡易で迅速、手軽に解決できる審判のあり方というのをやはり検討していく必要があると思うんですね。 イギリスでは一、二年で解決する雇用審判所というのがあり、イタリアでは労働審判所というのがあるわけですから、やはり日本でもそういう点に手をつけていく必要がありますし、とりわけ立証責任という問題がこれは非常に難問になっています。今では労働者、原告側がそれを証明しなければいけない。イギリスではこの立証責任は経営側だという新しい規則が発効しているわけですね。 この立証責任を経営者側に負わせるというこの問題について、やっぱり参考にすべきじゃないかと思いますし、その点のお考えを法務大臣にお伺いすると同時に、もう一点、あわせてお伺いしておきますが、私も調べておりまして、この男女の差別賃金裁判というふうなものが提訴の段階で何件に上っているのかというふうに思うわけでございます。 つまり、なぜかというと、社会権規約委員会が日本国に対して、女性差別禁止に関する裁判の実行について報告を求めているんですけれども、実はその報告の部分というのが判決がおりた部分しか報告をされていないので、二つしか報告がなっていないんです。判決には、この芝信のように十数年もかかってまだかかるというふうな実態、裁判もあるわけですが、ですから、これでは日本の女性が置かれている実態が正確に国際機関にも反映されないんじゃないかなというふうに思います。 ですから、今、正確に大臣の方でおつかみならば、何件男女差別賃金の裁判が提訴されているのか、九〇年代になってふえているのか減っているのか、その数も教えていただきたいし、もしそれがつかめていないという状況であるならば、やはりイギリスの雇用審判所のように報告はきちっとされるような、そういうようにしていただきたいと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(森山眞弓君) 確かに、最近、賃金をめぐる訴訟の件数がふえているということは感じておりますけれども、今おっしゃいましたような男女の差別を内容として、女性が地位向上のために提訴した事件数ということを正確には裁判所においても把握しかねているのではないかと存じます。 それから、もう一つおっしゃいました、もう少し手軽に近づきやすい処理機関というお話がございましたが、これまた司法制度改革審議会の意見におきまして、労働関係の事件につきまして、訴訟手続に限らず、簡易、迅速、柔軟な解決が可能なやり方も含めて、労働関係事件の適正、迅速な処理のための方策を総合的に検討する必要があるということを指摘していただいておりまして、これも今後検討していくべき課題ではないかと思います。 なお、私が聞き及んでおりますところによりますと、厚生労働大臣の御所管かと思いますが、紛争調整委員会というのが、最近御審議いただいて法律も成立したと承知しておりますが、そのようなところを御利用いただくということに今後なれば、件数の把握も、また処理の柔軟性ということも改善されるのではないかというふうに思いますが。
○委員長(森本晃司君) 西山登紀子君、時間が既に経過しておりますので、おまとめ願います。
○西山登紀子君 はい。 イギリスの雇用審判所では、提訴された件数が三千八百九件の男女差別事件のうち調停仲裁機関による和解が三九%だとか、実際には勝利判決は六%にとどまっているだとかというふうに数がやっぱり出ているんですよね。ですから、やっぱりこういう国際的なレベルに日本もぜひ近づけていただけるように御努力をお願いして、質問を終わりたいと思います。
○又市征治君 社民党の又市でございます。 臓器移植の問題についてお尋ねをしてまいりたいと思います。 この臓器移植法ができまして丸四年になります。今日まで臓器移植は十七例に上るというふうにお聞きをしておりますけれども、この法第二条第四項には、移植を必要とする者には移植術を受ける機会が公平に与えられるべしという、こういう原則がうたわれておると思います。ところが、これについて複数の市民団体から行政監視をしてほしいとの要望が出されているところであります。 そこで、お伺いをするわけですが、七月一日の第十五例目の問題ですけれども、脳死状態の患者の腎臓を二つとも取り出して親族二人に移植したという問題ですが、これには法的な問題点が二つあると思います。 第一は、この移植を受けた二人は法に基づいて必要な事前のレシピエント登録をしていない、つまり待機者が一万三千人もいるというのに無審査の割り込みだったんではないかということであります。臓器移植法ではドナーが相手を指名することは許していないはずだと思いますが、この点、まず一つ明確にしてもらいたい。万一、もしこんなことを許したら、個人的な臓器の取引、あるいはひいては売買であるとか殺人の疑いすら招きかねないという、こういう問題が起こってくるんじゃないかと思うんです。この点、ひとつ明確に御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(下田智久君) まず、十五例目の事例についてのお尋ねでございますが、腎臓の提供を受けた二名の親族はレシピエント、つまり臓器移植希望者としての登録をしていなかったのではないかということでございますが、それはそのとおりでございます。 それから次に、指名することができるのかといった問題でございます。臓器移植の基本的理念は、法にも書いてございますように、あくまでも公平性ということでございまして、原則的には臓器の提供先を指定する意思表示、こうしたものは認められるべきではないというふうにされておるところでございます。しかし同時に、臓器移植法におきましては、臓器提供者本人の臓器の提供に関する意思はこれを尊重されなければならないといったこともあわせて規定されておるところでございまして、これに沿ってどこまで本人の意思を尊重することが認められるか否かにつきましては、これまで必ずしも明確にされていなかったといったことがございます。 今回のケースにつきましては、そういった種々の問題がございましたけれども、臓器提供者の生前の意見につきまして客観的な証言等も得られたといったようなことから、この部分については法に抵触し許されないといったところまでは言えないといった判断をいたしたということでございます。
○又市征治君 この法律に基づく限りは、今お話がありましたように、医学的に見て優先度であるとか適合度の高い人から公正に配分をするという原則だと思うんですね。これが崩れたら公共のチェックを離れて自由市場になってしまう。臓器が単なる物として金やコネの強い人に流されるということになりかねない。 そこで、この法律に基づいてレシピエント登録が非常に重要なかぎになってくるんだろうと思うんです。ところが、厚生労働省は、駆け込みのこの二名の親族について、登録は不要だ、しかし登録料と同額の三万円は払ってもらいなさいというふうに移植ネットに回答したんじゃないですか。これは極めて不可解な指導じゃないですか。この点、ちょっと明確にしてください。
○政府参考人(下田智久君) 今回の事例につきましては、繰り返しになって大変恐縮でございますが、本人の生前の意思、親族に腎臓を提供したいという意思がはっきりしていた、移植を受ける親族の方以外の複数の親族から確認をされたといったこと、また、臓器提供先として指名をされた親族が移植を受ける医学的適応に合ったと、そういったことを勘案をいたしまして、臓器提供の手術をすることについては可能であるといった判断をいたしたところでございます。 今、先生御指摘の、レシピエントとしての登録がなされていなかったのではないかと、こういった問題につきましては、確かに私どもが調べましたところ登録はいたしておりませんでしたが、こうしたドナーの御意思を尊重をいたしまして、改めて登録をいただき、臓器提供の手続として認めたと、こういったことでございます。
○又市征治君 このまま二つ目の法的な問題にも入るんですが、腎臓だけの移植なんですから、だとすれば、従前からの角膜及び腎臓移植法に基づいて、心停止によって確実な死亡を待って移植をするということでよかったんじゃないですか。なぜわざわざ脳死判定による移植にしたのか、これは。おかしいんじゃないですか。まして、そういうレシピエント登録はされていないのに、じゃ何で三万円を支払いなさいという指導をやったんですか。ここら辺のところは全く矛盾した格好になっているんじゃないですか。それとも、あえてこの移植ネットをわざわざどうしても介入させなきゃならなかった理由は何なんですか。
○政府参考人(下田智久君) ただいまの、今回のケースについて心停止後の提供でもよかったのではないかと、こういう御質問だろうと思います。 確かに御指摘の選択もこのケースの場合はあり得たというふうに考えられるわけでありますが、一般的に、心停止後の腎移植、これよりも脳死下での移植の方が移植後の成績がよいというふうに言われておるということもございまして、個別の事例におきましてどの時点で移植適応となるか、こうした医学的判断はそれぞれの医師によって行われている現状でございます。 したがいまして、今回の十五例目につきましても、担当された医師の御判断により脳死下での移植が行われたものであるというふうに承知をいたしているところでございます。
○又市征治君 しかし、脳死と判定をして移植ネットを通す以上は、法第十二条の第二項の二によって配分を公正、公平に行わなきゃならぬわけでしょう。脳死と判定したわけでしょう。そして、移植ネットを通しているわけですよね。まさに、一万三千人からの待機者、このリストを飛び越えてリスト外の人に回したことで、そうするとこの移植ネットはこの条項に違反をしたことになるんじゃないですか。
○政府参考人(下田智久君) 御指摘のように、臓器移植法の運用に関する指針、ガイドラインというのがございまして、これに従いまして、臓器提供、種々の手続が書かれてあるわけでございますが、その中におきまして、公平、公正な移植の実施を図ると、こういった観点から「ネットワークを介さない臓器の移植は行ってはならない」というふうにされておりまして、今回の十五例目の事例におきましても、ネットワークが臓器提供施設と移植実施施設との間の連携を図るための連絡調整を行ったところでございます。 しかしながら、この事例につきましては、確かに臓器移植法に規定をいたします移植術を受ける機会の公平性、臓器提供者の意思の尊重と、こうした要請のもとで、結果といたしまして提供先を指定する本人の意思を尊重する形で臓器提供が行われたものでございまして、一般的な事例とは異なる経緯をとったことは事実でございます。 こうした臓器提供先を指定する意思が表示されていた場合の取り扱いにつきましては、先ほど申し上げましたように、必ずしも明確ではなかったと、こういったことから、現在、厚生科学審議会の中にございます臓器移植委員会、この場におきまして幅広い観点から御議論をいただいておりまして、できればきちっとした形でのルール化を図ってまいりたいと、このように考えておるところでございます。
○又市征治君 「逐条解説 臓器移植法」というのがあなたのところの研究会の監修で出されておりますよね。これを見ますと、これには、第六条の第一項の問題に関して、明確な意思、つまりだれそれに私の例えば今の場合腎臓を上げたいと、こういう意思表示がある場合はあっせん業者によるあっせんはできないと書いてあるんじゃないですか。つまり、今回のケースはまさにこれに当たるんじゃないですか。
○政府参考人(下田智久君) このケースにつきましては、一般的な事例と異なった経緯をとったというふうに申し上げましたが、機会の公平性、あるいは意思の尊重、こうしたものの両者のはざまにおきましてどのように決定をするかという判断を迫られたわけでございますが、今回のケースにつきましては、先ほど言いましたように、ドナーの強い意思があった、これを客観的に証明することができた、また親族のお二人につきましても臓器を受けるしかるべき適正な理由があったと、こういった観点から、この臓器移植法に基づきますネットワーク、これを使ったあっせんが行われたと、このように承知をしているところでございます。
○又市征治君 いや、何か同じことを繰り返されているんですが、要するに明確な意思があったんならば、それはそれでこのあっせん業者を通すべきじゃないんじゃないですか。厚生労働省としては、それは臓器ネットワークを通すべきじゃなかったんじゃないですか。なぜそこにあっせん業者を通す必要があったんですか。 それから、これは時間的な経緯で見てみますと、午前八時二十分に移植ネットから問い合わせを受けて、十三時二十分にこのことについてあなたのところはオーケーをされたようですね。厚生労働省で、どの機関でこのように検討して、こういう難問を事務レベルだけで決められたんですか。 つまり、私が言いたいのは、移植ネットが関与する以上は、法に基づいて公明かつ公正、公平に待機者リストに沿って分配をすべきだ。逆に、どうしても親族にというんならば、その時点で移植ネットは手を引くべきだ。このことを厚生労働省はきちっと区分けをして指示をすべきだったんじゃないですか。そのことを、いや、ドナー、その家族の意思があったからとか確認されたからとかとおっしゃっているけれども、ここのところ、こんなあいまいな指導をやっていいんですか。こんなこと、大混乱を起こしていきますよ。 ここをもう一遍、私が聞いているのは、今回のケースの場合には、家族の意思があったというんならば、これはあっせん業者を通すべきじゃなかったんじゃないかということが一つ。それから、一体全体、厚生労働省として五時間もあった間にどこで相談をされてこういうふうになったのか。その二つをお聞きしたい。
○政府参考人(下田智久君) このケースにつきましては、臓器提供施設から連絡を受けまして、直ちにコーディネーターをネットワークへ派遣し、脳死判定あるいは臓器提供に関する家族への説明等々に当たったわけでございます。その時点で厚生労働省の方にも報告があり、こうした種々の問題を勘案して判断した結果、臓器提供者の生前の意思について客観的に証言が得られる場合は可能であると、このように判断をいたしたところでございます。 また、ネットワークを使うべきではないというようなことでございますが、少なくとも臓器提供施設あるいは移植実施施設との連携を図るための連絡調整等は必要なものと考えておりまして、こうした部分につきまして、今回も家族等への説明あるいは同意の確認等とあわせまして適正に実施されたものと、このように考えております。
○又市征治君 坂口大臣にお伺いをします。 今お聞きのとおりでありまして、少しこの間の、私は、厚生労働省の臓器ネットワークとの関係を含めてかなりあいまいな指導がやられておる、この点をひとつぜひとも改めていただくように御検討をいただきたいと思っていますが、もう一つ、この臓器移植ネットワークについては、ワンマン的な運営であるとか経理の不適切さなどで我が党が衆議院でも実は検査を要求いたしました。その結果、厚生労働省は六月に立入検査もされましたし、二度にわたって改善勧告も出されておるようであります。今月七日にも、衆議院で我が党からこれをただしまして、厚生労働省は、トンネル寄附はやめさせる、それから理事者の個人的責任もあるというふうにお答えになっています。大臣はこれを受けて幾らかの答弁をなさっているわけですが、どのような答弁をなされたか、もう一度御確認させていただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 実はこの問題、衆議院におきましても阿部知子議員から何度か御質問があったことを記憶をいたしております。ただ、そこでどういうふうに御答弁したかということまで正確には覚えておりませんけれども、いずれにいたしましても、大変人間の臓器を提供するという重要なことを行います公益法人でございますから、それにやはりふさわしいような公益法人でなければならないということを申し上げたように記憶をいたしております。 今、話を聞いておりまして、やはり余りあいまいではいけませんので、ここは今後明確にさまざまな、今回のケースだけではなくて、もう少しいろいろのケースを想定をして、こういうときにはこういうふうにするという明確な指針をつくりまして、これから運用に努めたいというふうに思います。 公益法人のことにつきましては、今御指摘をいただきましたように、何度か調査もしたところでございますけれども、今後もこういう公益法人が公益法人らしいやはり活動をしなければならないということをもとにして、これからもしっかりと見守っていきたいというふうに思っております。
○委員長(森本晃司君) 又市君、時間が来ておりますので。
○又市征治君 終わります。 遠藤副大臣、大変恐縮でございました。お聞きのとおりでございまして、臓器移植の行政の問題点については今、坂口大臣からもお話がございましたけれども、大変重大な問題でございますから、速やかに行政監視の対象としてまた御検討いただくようによろしくお願いしたいと思います。
○副大臣(遠藤和良君) 今お聞きしますと、これは、ドナーの方の生前の意思を尊重することとレシピエントの人に対する機会の平等性をどう確保するか、この二つの問題について議論があるわけですが、これは厚生労働省におきましてしっかり議論をしていただきましてはっきりした方向性を見出してほしい、このように考えておるところでございます。 今お尋ねの、私どもとして行政評価とか監視を行えという話ですけれども、これはいわゆる個別の事案とか具体的な問題に対して監視をする立場にはないんですね、こちらは。もっと大きな立場で行政のあり方に対して、こういう点をこういうふうにしたらもっと前進をするのではないか、こういう角度からさせていただいておりますものですから、その点を御理解をいただきたいと思っております。
○又市征治君 終わります。
○田名部匡省君 十五分ですので簡潔に答えていただきたいと思うんですが、道路公団について、きのう総理が、来年から国費を投入しない、こういうことが報じられておりますが、投入されないとどういうことになるか、道路公団、ちょっと考え聞かせてください。
○政府参考人(大石久和君) 道路局長でございます。 国費とそれから償還年数をパラメーターにして、国費がゼロの場合、現在三千億ほど入れさせていただいておりますが、ゼロの場合、それから償還期間は五十年ですが、これは三十年とした場合、幾つかの試算を石原大臣のもとの事務局に提出せよという御指示を受けまして、幾つかの試算を提出いたしました。 その際、将来交通量をどう見るのか、あるいは将来の金利がどのように推移するのか、あるいはどういう投資計画を持つのか、これらのことで変わってまいりますので、全体として七十二通りという計算結果になったんですが、その中でも国費をゼロとした場合、これは償還年数の見方でいろいろございますが、最も厳しい場合には道路公団による高速自動車国道の整備が行えない、こういう結果になります。
○田名部匡省君 そこで、この間も国土交通で質問したんですけれども、私と大分食い違いがありまして、特に最初に、関西空港、この輸送需要といいますか、これはしょっちゅう変わる。石原大臣、これ、最初のころは、開港五年で単年度黒字だったんですよ。そして、九年で配当を開始します、二十三年で借金返済。これが五年ぐらいたつと、いや、やっぱり難しいからまたというんで、あっちこっちが変わるんですね。 私は、基本的にこの改革は、これは我々の先輩でもあります水野清先輩も、これはもう最低限必要な特殊法人以外は民営化して国の借金を減らすべきだと。財源をやっぱり出すと改革は私は進まないと思う。どうですか、この辺、本当に来年から予算をつけないということでいけますか。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいまの田名部委員の御質問は、昨日の総理の発言を受けまして、道路公団の方についております年間三千億円の国費投入をゼロにすると総理が御発言をされたことができるかどうかという御指摘だと思いますが、私は総理を長とする内閣の一員でございますので、総理からそのような指示が正式に参りましたらそのように努力をさせていただきたいと考えております。
○田名部匡省君 交通量が一〇%減ると五兆八千億円の減収という試算が出ていましたが、私は、皆さん、大変な少子高齢化ですよ、これから。一体大丈夫なんだろうかな、こういう試算を立てておって。先ほども国保の問題で質問がありましたが、きのうも私もNHKのテレビ見ていまして、九州の方は大変会社が倒産して、国保に行った、もう払えない、自殺をしたという人たちまで、病院は診てくれない、行けないという人たちがおって、一生懸命一軒一軒回っているという報道を聞きました。そういう時代に一体今までのような考え方で、金利が上がれば大変だと、これは全くそうなんです。今、こんな低金利というのはないんですから、これから上がりますよ。上がったときにどうするかということはやっぱり考えて、いいことばっかり考えて始めるから、おかしくなったときにもう対応できなくなっていると思うんですね。 特に、私は、理事さん、いつもそう思うんですけれども、我々の郵便貯金、簡易保険、年金を、それは利息は少しはつけてもらっておるが、これが財投資金で皆さんが道路つくると。国民の負担ですよ。できたところは赤字になるとこれもまた税負担。その負担した人たちを今度は料金を取って、これ全く踏んだりけったり、その一つ先が何かわかりませんけれども、これはおかしいと思わないですか。どうですか、こういうやり方が普通だとお思いになっていますか。
○参考人(奥山裕司君) 先生御指摘の点でございますけれども、有料道路につきましては、道路の早期整備を図るという観点から道路債券などの借入金をもって建設を進めまして、開通後に利用者の方からその料金収入でもってこれを返していくという仕組みをとっているものでございます。 戦後の道路整備の状況等からこういう制度が導入されたわけでございますけれども、道路の償還までには大変長い期間を要するものでございますので、こういう形で現在までやらせていただいているということでございます。
○田名部匡省君 答えになっていないんじゃないですか。 国民のお金を使って高速道路をつくる。ところが、赤字になると、この負担は特会だのいろんなところから税の負担させるでしょう。そうでしょう、いただいているでしょう。そうして、負担した人たちが道路を走るときは料金を取られる。これが普通だとお考えですかと、こう聞いている。
○参考人(奥山裕司君) 先ほどちょっと言葉足らずでございましたけれども、高速道路の道路の整備については借入金でやっておりますけれども、ほとんど料金収入で賄っておりますが、先ほどお話ありましたように、国費というもので三千億円いただいております。高速道路を利用される方の負担と、それから一般的に税金で負担される部分と、こういう負担の問題ということでいただいているということでございます。 ちなみに、平成十二年度の決算で見てみますと、収入二兆二千五十八億円に対して管理費等の支出が一兆二千七百九十二億ということで、その差額の九千億については借入金の償還に充てているということで、その状況は順調であるというふうに認識しているところでございます。
○田名部匡省君 順調でないんですよ、会計の仕方が違っておるだけで。これは企業会計でやると、皆さんの方は収入の中から金利と管理費を払いますよね。それから準備金というのがあるんですよ。ここが普通の企業では減価償却費、除却費、そして利益、こういうふうに、ここのところが全然違うんですよ。あなたたちはもうなくなった道路も皆資産になっちゃっているでしょう。あの電光掲示板なんか取りかえてもそれもそのまま。だから、資産がどんどんどんどんふえて実態がわからなくなっているだけなんですよ。 石原大臣、これ本当に、一遍国民に情報を提供するという意味でも、実態がどうなっているか、これから民営化しようというんですから。そうすると機関債を発行しなきゃならぬのですよ。本当のことがわからぬで機関債なんか売れますか。だから、私は本当に我々に機関債を買ってもらおうというんなら情報を公開してもらわなきゃならない。今みたいにどんぶり勘定もどんぶり、大どんぶりですから。ということ、どうですか、石原大臣。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま田名部委員御指摘の点は、公企業の会計と民間企業のいわゆるBS、PLというものが本質的に違うという御指摘でございまして、そこは的を射た御指摘だと思いまして、私どもといたしましても財務省にお願いをいたしまして、道路公団のバーチャルな、仮に民間事業会社であったとした道路公団の損益計算書、貸借対照表を見せていただいたわけでございます。 その言わんとするところは田名部委員の御指摘のとおりでございまして、やはり公会計ではない民間会計に近いものでその実態がどうであるのかということを国民の皆様方にお示しすることが今回の改革の第一歩ではないかと認識をしているところでございます。
○田名部匡省君 最近、専門家の皆さんや大学の先生が財政構造改革にはもう特別会計、特会の廃止が必要だという意見が非常に多くなってきているんですね。だから、私は何も道路をつくるなと言っているんじゃなくて、国民の負担、これから将来を皆さんどう見ておられるか。これだけ高齢化社会、少子化時代を迎えて、いつか新聞に人口の予測が、二十一世紀は日本の人口が五千万人を割るだろうと。それは昨年亡くなったお年寄りと生まれた子供から推計すると、推計の話ですから、そういくかどうかはわかりませんけれども。また、医療、年金、生活・社会保障給付、これなんかは昨年七十八兆円だったものが二十四年後には三倍の二百七兆円にもなるのではないかと、これは推計ですから。地方の財政だってもう破綻状態ですよ。 これは、総理は増税なき財政再建、塩川大臣が酒とたばこからはいただこうかというのが出ているけれども、石原大臣、これどう思いますか。小泉総理が増税なき財政再建をやるんだと言う。片一方では、別の大臣は、ちょっとで、あの程度ではどうにもならぬだろうけれども、たばこと発泡酒の方から税金取ろうかというのがちょこちょこ出ておるんですが、それはそうなるんですか。
○国務大臣(石原伸晃君) 田名部委員御指摘の点は、いわゆるたばこ税に一本当たり何円かの増税を行うということ、あるいはビールと発泡酒の間に麦芽の含有量によって税率の差があるということに着目して、それの基準を一にするという、そういうものが報道されているという事実は承知しておりますが、財務大臣より、閣議であるいはそれ以外の閣僚懇談会の席でそのようなお話も一度も承っておりません。
○田名部匡省君 日本の経済は六〇%が消費で賄っていると。今どうなっているかというと、使いませんよ。ボーナスは余りもらえない、給料は上がらない。しかも借金だけは、国だって、私がこの間ざっといろんなところの不良債権、特殊法人も金融機関もやってみると大体一千兆円ぐらいになるのではないかなと、今のこれ全部やってみたら。そうすると、今金利安いからいいけれども、六%ぐらいの金利になったら六十兆円ですよ、年間の利払いが。税収が五十兆しか入ってこないのに六十兆どうやってこれは払うんだろうと。 この間も、住宅公団呼んで、借金が二十八億か三十八億だと。我々こっちから、一般会計や特会から補助金や出資金は出ていないのか、出ていますと言う。幾ら出ているんだ、二千八百何十億。それ行かなかったらどうなるのよと。そういう決算なんですね。いつ返すんだといったら七十年後だと言う。七十年って、ここに生きているのは一人でもおるかというんです。子供や孫に余り借金残すなと言っているのに、孫の話をしているんですか、ここでという話をしたんですよ。私の青森県だって、一人七十八万円ぐらいですよ、借金が。八戸市だって七十三万円だと、聞いてみたら。こんなに借金負わして、まだ借金するようなことをやっていいのかどうか。 もうここ何日間かいろんな団体来ますよ、道路ばかりじゃない。だから、どこを減らせばいいか決めてくれと。どこも減らせという役所は一つもないんですよ。そうすると、どうするかというと、結局借金でしょう、苦しくなってくると。選挙は落ちたくないし。猿は木から落ちても猿だとこの間国土交通委員会で言ったけれども──終わりですか、もう。
○委員長(森本晃司君) 時間が来ております。
○田名部匡省君 本当に、もうちょっと責任を持って、本当に考えてやったものがおかしくなったら責任をとると、これが役所にないでしょう。民間の企業は責任問題になりますよ、こんなになったら。 あの帯広の高速道路だって、何であんな離れた方だけちょんとつくったのか、全く、これ当時の新聞を持ってきました。これ一台しか走ってないという高速道路。何で札幌からあんなに、順番にやっていけばいいものを、何でこんな高速道路をつくったんです、これちょっと教えてください。これで終わります。
○政府参考人(大石久和君) 先生御指摘の高速道路の区間につきましては、さまざまな御批判があることはよく承知いたしております。 ただ、札幌に結ぶためには大雪山をくりぬく必要がございます。そこが極めて工法的にも難しい、あるいは工費的にもかかるということから、それを待っていたのでは全体としてのネットワークの整備がおくれてしまうという観点から、比較的整備がやりやすい平地の区間について整備を先行したものでございます。 しかしながら、当該地域は道都であります札幌と結ばれてこそ効用が発揮するということは我々のいろんな試算でも明らかでございます。したがって、この区間の増収策と申しますか、道路の利用の促進策について道や開発庁とともに種々の検討を行っておるところでございます。 いずれにいたしましても、道路はネットワークでございますので、御指摘のとおり、ネットワークが早期に整備されるということが何より肝要と考えております。
○委員長(森本晃司君) 本日の調査はこの程度にとどめることとし、これにて散会いたします。 午後四時十二分散会