厚生労働委員会 第4号
- 発言数
- 225 件
- 登壇者
- 30 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2001/10/25
会議録
○委員長(阿部正俊君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に警察庁生活安全局長黒澤正和君、法務省入国管理局長中尾巧君、文部科学省スポーツ・青少年局長遠藤純一郎君、厚生労働大臣官房技術総括審議官今田寛睦君、厚生労働省医政局長篠崎英夫君、厚生労働省健康局長下田智久君、厚生労働省医薬局長宮島彰君、厚生労働省医薬局食品保健部長尾嵜新平君、厚生労働省労働基準局長日比徹君、厚生労働省職業安定局長澤田陽太郎君、厚生労働省職業能力開発局長酒井英幸君、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長岩田喜美枝君、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長高原亮治君、厚生労働省老健局長堤修三君、厚生労働省保険局長大塚義治君、厚生労働省政策統括官坂本哲也君、農林水産省生産局長小林芳雄君及び環境大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長岡澤和好君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(阿部正俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(阿部正俊君) 次に、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題といたします。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○伊達忠一君 このたびの七月の参議院選挙で北海道選挙区からお世話になってまいりました伊達忠一でございます。よろしくお願いしたいと思います。 こうして早々に委員会で質問の機会をいただきまして本当に光栄に思うところでございますが、私ども、何せ十六年間北海道議会で野党をやってまいりました。場合によっては行き過ぎた面もあるかもしれませんが、ぜひひとつお許しをいただきたい、こう思っているところでございます。 それでは、順次狂牛病につきましてお尋ねをしてまいりたいと、こう思っております。 まず最初に大臣の決意をちょっとお聞きしようと思ったのでございますが、官房からおいでになっております上野官房副長官が大変公務御多端だということで先にということでございますので、そちらの方から先に質問をさせていただきたいと、こう思っております。 先般、このことについて私ども言っておりました安全宣言、両大臣によって十八日に宣言をされたわけでございますが、少し遅かったのかなという感じがするわけでございまして、国民の皆さん方の怒りというのは頂点、ピークよりもむしろあきらめかかっていたときに宣言がされたと、こんなことでございますが、しかし、この間の手続もあったことでございましょうから、大変私は御苦労さまでしたと、こう申し上げたいと存じます。 そこで、実はよその国の例を見ましても、もちろんこの両省、それからまた官邸も一体になって私はやっているんだと思いますが、なかなかそれが見えてこないというのが実は実態でございまして、例えばイギリスにおいては口蹄病のときにはブレア首相が先頭になってテレビで国民に呼びかけたというときもございますし、フランスにおいてはシラク大統領が先頭になって狂牛病の安全宣言をテレビで国民に向けてして、続いて首相もされたということで、そのぐらい一体となってやってきているわけでございまして、私は、両大臣がやると同時に、やはりこの国民的な人気の高い小泉総理が国民に向かってやっぱり安全宣言をすべきでないかと、ましてや女性、主婦層に人気のある小泉さんでございますから私は相当なやはり効果があるんでないかと、こう思っているんですが、それについてまずお尋ねをしたいと思っております。
○内閣官房副長官(上野公成君) 政府全体の取り組みについてまず御説明させていただきたいと思います。 国民の健康に関する危機管理に関する問題でございますから、総理も大変関心を持っておりまして、何度か両大臣にも指示をされているわけでございます。まず最初に発見の直後に厚生労働省、それから農水省に対策本部を設置いたしました。各省でそれぞれの措置をずっと講じてきたところでありますけれども、御承知のように、所管が農林省の所管から厚生労働省に移って、またそれが農水省に移っていくという、そういうことがございますので、総理の方からも両大臣に対して両省が十分に連携をとって万全の措置を行うように指示をされております。 それから、この両省以外にもう少しいろんな問題がございまして、それは副大臣会議というのがこの一月から新しく設けられております。各副大臣が全員集まりまして、内閣官房副長官が司会をいたしまして、ここで決定したことは総理の方からまたいろいろ指示をしていくと、こういう仕組みができ上がっておりまして、これは政治主導に移っていくということ、そういう趣旨のもとでなされたわけでありますけれども、ここでも狂牛病の問題は何度か話題になりまして、そこで副大臣会議の中で遠藤副大臣が中心になって桝屋副大臣等何人かの方々でプロジェクトチームをつくりました。そこでいろいろの、総務省その他の問題も大体お話し合いでクリアをされているんじゃないかと思っていますけれども、そんなことで内閣を中心に一体となって取り組んでいるところでございまして、これが外に見えないというお話でございますけれども、実態はそういうことでございます。 いわゆる安全宣言に関して、これは両大臣からなされたわけでございますけれども、議員は総理からというお話でありますけれども、総理から両大臣に対して、新しい検査体制が十分機能するように引き続き気を緩めることなく万全の体制で臨むとともに迅速な情報公開を行うように、こういう指示がされておったところでございまして、そういったことも踏まえて、これはこの両大臣の所管でございますので、両大臣の安全宣言で今のところ国民の不安も払拭できるよう今後とも引き続き万全の体制をとっていただきたいと、こういうことでございます。
○伊達忠一君 それはわかるんです。ちょっと時間の関係もありますので、ひとつ簡潔にお願いをしたいと、こう思っております。 これは、ドイツにしてもフランスにしても、今おっしゃったようなやっぱり関係省庁があってやっていることでございますから私は一緒だと、こう思っているんです。フランスなんかにおいては食品安全局のいわゆる協議会があって、その答申を待たないで大統領は国民に向けて、要するに国民の安全よりも重要なものはないんだということを宣言して、やっぱり自分が先頭になって禁止をして安全宣言をしたと、こういうことでございますから、何も向こうはこういう担当の省庁がないというわけじゃございませんので、その辺のスピードの問題だと、私はこう思っております。 それで、上野副長官の担当の方が私のところにおいでいただいたときに私お聞きしたんですが、これイギリスだとかフランスではどうしてこれをやられたと思いますか、大統領とかそういうふうにやられたと思いますかと聞いたら、事の重大性上の問題でしょうねと、こういう話をされた。そしたら日本だってこれは、もちろんテロ法案は大事だけれども、私はこれほど大事なこともないと思うんです。ですから、やはり先頭になってやられることは私はやぶさかでないし、それがやはり官僚と一体となってやっぱり取り組んでおられる、こういう姿になるんだろうと、こう思っております。ぜひひとつこのことをお願いしたいと思います。 それから、これからやらなければならないことは、とにかく安全だと言うことですよ。この宣言をどうやってメディアを使ってやるかと、こういうことなんです。例えば、全頭検査は十八日から始まりましたよと、言ってみれば三十カ月以下の、非常に意味があるのかなと思うようなことまで、とにかく〇・〇一%のことまで気を使って、今国民に対しては一〇〇を求めなきゃ、国民は一〇〇を求めている時期なんです、時代なんです。ですから、それに向けて三十カ月以下の牛まで全頭やるわけでございますから、相当な金を使って。ですから、これはやっぱり国民や消費者の皆さん方に安全だということを私はどんどんどんどんメディアを使ってやっぱりやるべきだろうと、こう思っております。 一方では、きょうの新聞なんかにも、御存じのように、外国産のいわゆる焼き肉店なんかは一億円の宣伝費を使ってまでどんどんどんどんやって、ここだってもう列を組んで並んでいるんです。このぐらい、やはり広告宣伝費を一社で一億円使っているわけですから、ですから日本はもういろんな広報なり機関誌なりメディアを使ってとにかく、きのうのあれでは一千六百億近くですか、予算をこのために使うわけですから、私はどんどんどんどんそういう面にぜひ使って、一体となって広報活動をしていただきたいと、こう思うんですが、いかがですか。
○内閣官房副長官(上野公成君) この安全宣言は両省でやっていただいて、もう全頭を検査するわけですから、検査したものは狂牛じゃないという、これはよく、今、委員が言われたように、十分に周知徹底して、安全だということはこれは頭でというか、理屈でわかることでありますから、ここは両省で十分なPRをしていくということが一番大事なことではないかなというふうに思っています。これは内閣としてもいろんな広報の手段を持っておりますから、そういうことにはできるだけのことはしていきたいというふうに思っております。
○伊達忠一君 ありがとうございました。 それで、先ほど大臣にまず当初決意をお聞きしたいとこう申し上げたのは、大臣は当初一次検査でスクリーニングで発表するんだということを言われた、これは確かだとこう思うんですが、その後いわゆる二次検査、国民に大変な混乱を招くので二次検査で公表するんだということを発表いたしました。それがどうも、いろんな報道だとか先般の今井先生の御質問なんかにあるように、自民党の農水族の圧力によって変わったんだというような取り上げ方をされたり、質問があるわけでございますが、自民党の農水族なんというのはそんな悪い人たちは私はいると思っていません。本当に、よその政党も本当に真剣に取り組んでいるけれども、私どもはよその政党に負けないぐらい自民党、この狂牛病について先頭になって私は取り組んでいるだろうと、こう思っているんですが、その辺、本当にそうだったのか。しかし、いろんないろんな御意見を聞いたり大所高所から判断して、やはりそれが国民の、消費者の一番混乱を招かないからそうしたんだということなのか、その辺のことをはっきりひとつ明言いただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 御指摘をいただきましたように、最初に私が一次のスクリーニングテストの後でもうしてもいいのではないかというふうに発言したことは事実でございます。 しかし、ここは意見の分かれるところでございまして、その時点でした方がいいのか、それとも確定検査までして発表した方が皆さん方が安心をしていただけるのか、これは消費者の皆さん方の方から見ましても、あるいはまた生産者の側から見ましても意見の分かれるところでございました。各都道府県におきましても、これはどちらがいいかということは意見が分かれておりますが、これはやはり国会の中におきましてもいろいろ意見の分かれるところであったというふうに私は思っております。 何もマスコミに対してどうということではなくて、これは消費者の皆さん方、生産者の皆さん方にとってどうあるべきかということを中心にして私は判断をすべき問題だというふうに思っておりました。 それで、私もいろいろ皆さん方の御意見を聞いた末で、私は初めそうは言いましたけれども、決して固執する話ではない、なるほど確定してから判断をした方がいいというふうに御主張なさるその御意見にも十分耳を傾けるだけの理由があるというふうに思った次第でございます。それでそういうふうに最終決定をさせていただいたということでございます。
○伊達忠一君 私はそれでよかったと思っているんです。私も、どちらかというと二次検査でこれはやるべきだということで、それはむしろ私は賢明な判断だと、こう思っております。 というのは、私もいろんな会合で申し上げたんですが、この検査、やっぱりなれるまでに二週間以上かかると思うんです。そして、全国的なデータが統一されて判断されるまでに私は二十日かかるんだということをよく申し上げてきたんですが、その証拠に、和歌山あたりでは九頭やったら陽性だったと、おかしいなということが後から言われて、じゃもう一回、もう一遍やり直したら全部陰性だったということもありますし、これが一次発表だったらこれ全部陽性で発表しちゃうわけです。それだとか山形みたく陽性だ、大変だといってその検体を飛行機で横浜の検疫所へ持ってきて、羽田に着いたら、いやいやもう一回やり直したら陰性だからそのまま持って飛行機に乗って帰ってこいと。一次検査で発表するとこれが全部入っちゃっているんですよ。なおさら混乱しちゃうだけなんです。 ですから、隠すのではなくて、きちっとやっぱり二次検査で確定をされたときに発表して、そういう面をきちっとしていくということが私はやはり必要だったと、こう思って、その措置がやっぱり私は賢明な措置だと、こう思っております。 場合によっては、北海道なんかは畜産王国と言われるんですが、当初、いわゆる一次検査が出たらその家庭の奥さんに報道関係がとにかく二次検査の返事来たか来たかと言ってずっとつきまとわれて、仕事にならぬぐらいつきまとわれて、何がそんな重大なんだろうかというぐらい、仕事にならぬぐらいのことがあったと、こういうことですから、やはりできればこの方法も実は都道府県統一をしていただければと、こう思っております。 そんなことから、今でもいろいろとトラブった話を聞くんですが、急にそういうことの検査の準備に入ったわけですから、そして日本にはいろんな設備がないものを全部取り寄せて一遍にやるということになりますと、非常にその器械、それから市販のキットによってはいろいろな、判定が非常に難しい、色素の着色度合いが違うということを聞いているんですが、そういう面からいいますと、やはりすべてある程度統一した器械、それからそういうキットで、やっぱりできれば技術の熟練した形の中でと、こういうことの判定が一番望ましいだろうと、こう思っているんですが、そういうようなことが望ましいわけでしょう、それが。ですから、そういうことが提示されているのかどうか、その辺をお聞きしたいと思います。
○副大臣(桝屋敬悟君) 済みません、最後の質問の趣旨をちょっと聞きそびれたんですけれども。済みません。
○伊達忠一君 そういう統一、ある程度されているのだろうかと、こういうことなんですが。
○副大臣(桝屋敬悟君) 取り違ったら済みません。 委員の御指摘は、十八日以降、今、委員の方から二週間ぐらい準備に時間がかかると、熟練するのにという、委員はまさに臨床検査の専門の先生でいらっしゃいますから、私のように事務屋育ちの人間がむしろお教えを請いたいわけでありますが。 委員御指摘のように、私どもは十八日までに何とか全国一斉の検査体制を整えたいということで全力を挙げてやってまいりまして、委員からさまざまに今こういう事例があった、山形の事例であるとか御紹介もありましたけれども、何とか私は検査体制は整備できたと、そして十八日以降も何とか順調に進んできておると。 確かに御指摘のようなこともあったわけでありますけれども、特に一部の検査所においてスクリーニング検査の実施に当たりまして、なれないという観点からいろんなこともあったようでトラブルもあったようでありますけれども、それはまさに技術的なトラブルでありまして、私はぜひ国民の皆さんに理解していただきたいのは、検査方法としてはこれは確定をしたものでありまして、あとはまさに熟度であります。それは委員御指摘のように私は今相当順調に進んでおるというふうに思っております。 なお、いろんな問題があれば、ぜひとも私どもの方にも報告をいただいて、改善策に努めていきたいと、このように考えているところでございまして、委員御心配いただいて本当に感謝いたしますが、何とか進んでおるということは御理解いただきたいと思います。
○伊達忠一君 その技術があれされることは一番いいことなんですが、私が申し上げたのは、その器具器材だとかそういう試薬のことを言ったんですが、それはまあいいでしょう、時間がないから。 それで、その検体を取り出すときに、いわゆる延髄を切るときにそれがいろいろと飛び散って、いわゆる何でもない枝肉の中についてしまうんだと。外国なんかでは吸引器みたいのを持ってできるだけ散らばらないように、付着させないように装置を使ってやっているんだと。日本でもあるということを先般聞いたんですが。 結局、それまで検査をもう世界一だということを言ってやっておられて、それが散らばってついてしまって、やれ散乱する、汚染があるということになると、これはちょっと、せっかく今検査を一生懸命やっているのにこれは意味がないのかなという気がするんです。その辺の器械の装置はどうだとか、それからまた日本で使っているのかどうか、その辺ちょっとお聞きしたい。
○副大臣(桝屋敬悟君) 済みません、最初の質問、本当に私よく理解できなくて申しわけありませんが、恐らく最初のお尋ねはエライザ法、どういう検査キットを使っているのかというお尋ねであったかと思うんですが。
○伊達忠一君 いいです。
○副大臣(桝屋敬悟君) いいですか。 そして今、飛び散るという話で、恐らくこれもずっと国会で議論されている背割りののこを使っての御指摘かと思うんでありますが、ずっと御指摘をいただいております。この点についても、国会の指摘も踏まえて、十月十一日に牛海綿状脳症に関する研究班会議を行いまして、これをどうするかという議論をしております。 その上で、特に背割りの場合ののこの処理ですが、背割り時ののこくず、肉くずといいましょうか、これを回収、焼却をする、あるいは背割りの金のこの一頭ごとの洗浄、消毒をする、そして高圧水によって枝肉を洗浄する、さらには脊髄の除去の徹底ということで対応いたしている。それでいいだろうということで御指摘をいただいているんですが、今、委員から飛び散るということもあるので吸引ということを言われましたけれども、委員から器械が日本にあるのかと、実はまだ日本にはないというふうに承知をいたしております。確かに、フランスにおいてはこういうこともあるので来年から吸引をするということを法律で義務づけようということも伺っておるわけでありますが、そうした器械が確かにあるようでございまして、ただ、向こうの牛とこちらの牛の大きさ等もありますので、これはしっかり研究をしなきゃいかぬだろうと。当面の対応をしっかりした上で、今、委員から御指摘いただいた吸引の方法も研究を続けたいと、このように考えております。
○伊達忠一君 今、器械がないからそれは当然使えないんですが、それを飛び散ったやつを受け皿を持って焼却するということをやっているんだそうですけれども、それもしていないという屠畜場もあるというふうに聞いておりますが、それはやっぱり徹底していただければと、こう思っております。 それから、ちょっと教育の方にお聞きをいたしますが、私どもはとにかく早く学校給食に使っていただきたい、初めから安全だと、こう言っているわけですから。それで、とにかく尋ねたら、現場では口で安全だと言われても使いようがないと。父兄から本当に責任持てるのかと言われたらどうにもならないので文書で、公文書で通達をしてほしいということを私どもお聞きいたしました。それで、私ども早くから教育委員会にお願いしているんですが、先般出されましたですね。 それで、その文書を見ますと、これはどうなんだ、すぐわかったかと、こう言ったら、いや、なかなか難しいところがあるんですと、こう言うんです。まず、牛海綿状脳症、BSEの疑いのない安全な食料、そんなもの牛肉だけのことを言っているわけですから。そしてその二項目目には、これまで申し上げておるように牛肉や乳製品は安全であり、現在流通しているものを含めて安心して召し上がっていただけますと、こう言っているんですから、牛肉は安全ですから従来どおり学校給食にぜひひとつ活用してくださいという文書をなぜ出せないの。こんな疑いのないとか、こういう疑いだとか、陽性だとか灰色だとか疑陽性だとかという言葉がどんどんみんな使われるから、どんどん消費者は不安がっちゃうんですよ。こういう言葉はできるだけ使わない方がいいんですよ、本当は、安全なら。
○政府参考人(遠藤純一郎君) 十月十八日に厚生労働大臣、農林水産大臣から、牛海綿状脳症の疑いのない安全な食品の供給についてという談話が発表されたことを受けまして、同日付で文部科学省としても通知を出しまして、各都道府県教育委員会等に対しまして両大臣の談話の趣旨を周知をしまして、その際、学校給食において牛肉の使用を自粛している学校については、保護者の理解を求めつつ従前の取り扱いに戻すよう、すなわち再開するようにという指導を要請したところでございます。 今、委員御指摘の表題の件でございますが、同日付の一連のものであるという趣旨で同じ表題を使わせていただいたわけでございますけれども、御指摘のような安全性について疑いを持たれるということのないよう、これから関係者に十分理解を求めていきたいと、こう思っております。
○伊達忠一君 厚生労働省の方はいろんな食品関係もあるからそういう表現も私は成り立つと思うんですが、おたくの場合、こんな回りくどいことを言って、問い合わせに大変だったと、こう言うんです。ですから、おたくのこのコピーを裏に何枚もつけてやって各教育委員会に配ったと、こう言うんですよ。ですから、仮に何かがあったら、今度はおたくはこれ逃げれるわけだ。疑いのないものを使いなさいと言ったでしょう、なぜそんな疑いのあるのを使ったの、こうなるわけだよ。そんなばかげた文書というのが今の時期にありますか。だれが見たってわかりやすい文書で、安全なんだな、従来どおり学校給食に使っていいんだなという文書でなきゃならぬでしょう、こんな回りくどいことを。もう一回これはきちっと出し直したらいいですよね、もう一回。
○政府参考人(遠藤純一郎君) 私どもも安全については疑いを持っておりませんで、それを前提に給食を自粛しているところについては給食を再開するようにということで、牛肉の使用を再開するようにということで通知を出したわけでございますけれども、この点についてそういう疑いを持たれませんように今後ともいろんなところで説明をし、周知を図ってまいりたいと、こう思っております。
○伊達忠一君 疑いを持っていないと言うのだったら、そのとおり書けばよかったでしょう、文書を。そんな疑いのあるような文書、そして、さっきの話じゃないけれども、直接聞いたら、電話でいろいろと指導しているんだと、こう言ったでしょう。二重手間がかかっているんですよ、これは。今後こんなような文書はこういう時期にはやめた方がいいですよ。きちっとわかりやすい、だれが受けてもはっきりわかる文書にした方がいいと思います。 それでは、次に移らさせていただきます。 いわゆる、今、どんどん検査というので屠畜場で実施をしておられますが、これはしかし今現実にスムーズにいっているんでしょうか、この検査自体。そして、前に戻る状況というのは大体いつごろになるのか。それと、これについては時間が非常に私は正直言ってかかると思うんです、もとの従来どおりに戻っていくには。そうしますと、どんどん今出荷が遅延していますね。そうすると、置くだけその飼料というのは家畜場はかかるわけですよ。ですから、その費用などはやはり私はきちっと助成してあげるべきだと、こう思うんですが、この二点、ちょっと続けてひとつ。
○副大臣(桝屋敬悟君) 委員の方から十月十八日から始めていつごろ前の体制に戻るのかということでありますが、既に発表させていただいておりますが、十月二十四日、昨日までで一万八百七十三件についてシロである、こう公表させていただいておりますが、今状況を見ておりますと、大体全国で四千弱ぐらいが全体の能力だと思うんですけれども、まだ三千を超えるという状況にはなっていないわけでありまして、これは農水省と連携をしながら、出荷制限をしながらそれぞれ現場でその検査体制の中でやれる範囲で今やってきておるということがあるわけであります。 委員から時間がかかるという御指摘もありましたけれども、徐々になれてくるとは思っておりますが、ただ今時点で今後の傾向、いつぐらいということはなかなか予想は難しい。委員御指摘のように、一日も早く前の体制になるように我々としては農水省と連携をして努力を続けていきたい、こういうふうに思っております。
○副大臣(野間赳君) 十月十八日から全国一斉の全頭検査が開始されまして、今お話しのとおり、若干期間が必要になってくると考えられます。したがいまして、出荷計画、処理能力を超えた牛が出荷をされることになりますと、検査開始直後の混乱なども回避をしまして屠畜体制の正常化を促進していく必要があろうかと思います。 このために、生産者団体が十月十八日から十一月末までの屠畜場への出荷調整計画を策定いたしまして、それに基づいて出荷調整を行った場合に、出荷を一カ月以上繰り延べる牛につきましてえさ代等割り増し経費を助成をする、こういうふうなことにいたしておりますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
○伊達忠一君 わかりました。 それで、副大臣にお聞きしたいんですが、日本はそのぐらい、完璧に近いぐらいの検査をやっております。そして三十カ月以下までやっておられるということでございまして、私はこういう面においてはやっぱり消費者の信頼というのは回復してくるだろうと、こう思っているんですが、今どんどんどんどんその分、足りない分、輸入で入ってきています。それで、安全だと、オーストラリアだとか何かは安全だと、こう言うんですが、実際問題、輸入してくる肉、すべての牛にスクリーニング検査ぐらいやっているかといったら、私はやっていないと思うんです。それで、できれば、これだけ日本が万全の体制を整えてやっているわけですから、輸入肉についてもそのぐらいのことを実はやってもらうぐらいのあれはできないものなのでしょうか。ちょっとその辺をお聞きしたいと思います。
○副大臣(桝屋敬悟君) 今、委員の方から、オーストラリアあるいはアメリカあたりから、外から入ってきている、日本は十月十八日から全頭検査をやっている、それを求めたらどうかという、こういうお尋ねでありますが、委員も御案内のとおり、米国と豪州は一九九六年以来相当厳しい、動物性の飼料を与えるということについては厳格に規制を法律でしておるということ、それから一定規模のBSEのサーベイランスが行われているということで、今日までBSEの発生が報告をされていないという状況があるわけでありまして、今後とも輸出国の状況等については十分な情報収集を行うという必要はもちろんあると思いますけれども、輸入食肉の安全の確保はできているという、アメリカとオーストラリアについてはできているのではないかというふうに私どもは考えております。
○委員長(阿部正俊君) 時間がありませんので、ちょっと手短に。
○伊達忠一君 藤井先生に二、三分お時間をいただきましたので、もう一問だけさせていただきたいと思います。 今、十八日からそういうことで、一次検査で引っかかったのは確認検査でもう全部検査までやっているということで、これは私は心配ないと思うんです。ただ問題なのは、その十八日前の肉が今、保冷庫だとか何かにあります。これをどうするんだということでいつも議論になるんですが、これは一時隔離してとこういうことなんですが、イギリスだとか何かは四百五十万頭ぐらい全部焼却しちゃって、一切もうそういうものはありませんよ、だから安心してください、これから出てくる肉はというぐらいやって信頼を回復していったと、こういうことなんですが、どうなんですか、これは日本、この十八日前の肉について、ぜひ焼却して、もう店頭にはとにかく十八日以降の検査以外の肉は一切れもありませんよ、だから安心してひとつ買って食べてくださいということに、副大臣、ならぬものですか、これは。
○副大臣(野間赳君) 十七日以前の屠畜解体処理をされました国産牛肉在庫、これはもう市場隔離をさせていただくということにいたしております。具体的には、全国の生産者団体がその会員等が所有をしております十月十七日以前の屠畜解体処理をされた牛を冷凍保管をして国が指示をするまで厳格に管理をするということにいたします。これに対しまして、国が保管料及びこの凍結によります商品の価値の低下、劣化に伴いますものに助成を行う、こういうことで市場隔離をいたすということになります。 市場隔離後の処分方法につきましては今後検討をすることといたしておりますが、さまざまな選択肢を検討することによりまして消費者に不安を与えることのないように政府の責任のもとで的確に対処していきたい、こういうふうに思っておりますので、よろしくお願いします。
○伊達忠一君 ありがとうございました。よろしくお願いします。
○藤井基之君 自由民主党の藤井基之でございます。初めて質問をさせていただきたいと思います。きょうは医療制度改革とかテロ対策等について厚生労働省のお考えをお尋ねしたいと思っております。 まず、医療制度改革につきましてでございますが、御案内のとおり、この案件につきましては経済財政諮問会議あるいは総合規制改革会議でも検討メニューの一環にされるなど、いろいろな場におきまして幅広く審議が進められております。ちょうど一月前の九月二十五日に厚生労働省は医療制度改革試案を発表されまして、現在その内容をめぐって議論が進められております。この議論の関心が患者負担や保険料などの財政対策に集まっている。もちろん、財政対策というのは緊要の課題でありまして、この面からも改革を進めなければならないこと、これは論をまちませんが、急テンポで進む我が国の少子高齢化を考えますと財政対策のみでは不十分ではないのか。やはり、高齢社会においては生活習慣病などの疾病の予防対策、国民の生涯にわたる健康増進対策、これらがあわせ充実強化されなければならない、このように考えております。 平成十二年に実施されました第五次の循環器疾患基礎調査によりますと、高血圧の割合は男性では五一・七%、女性でも三九・七%と。また、平成九年度の糖尿病の実態調査によれば、糖尿病を強く疑われている人は六百九十万人、糖尿病の可能性を否定できない人を合わせると実に一千三百七十万人に達すると言われている。これを医療費の方から見ますと、厚生労働省の推計では、平成十一年度の国民医療費のうちで高血圧性疾患の治療に係る費用、これは一兆七千八百六十一億円、また糖尿病の治療に係る医療費は一兆七百七十七億円という非常に大きな額に達しているところは皆さん御案内のとおりでございます。 高齢化がますます進展する状況にありまして、医療費の節減効果を生むためにも、また結果として財政対策に資するためにもこうした生活習慣病を初めとする各種疾病の予防対策こそ極めて重要であると言えましょう。そして、遺伝子治療などの高度化する医療に対応して、今度は医療従事者の資質の向上であるとかチーム医療体制の強化など医療提供システムの整備も大きな課題となってまいります。 厚生労働省は、いわゆる医療制度改革試案で、社会保険医療制度の改革とともに保健システムの改革を医療改革の柱に掲げられて、その一環として国民の健康づくり、疾病予防対策を挙げ、また医療の中長期的ビジョンとして患者の選択権を尊重する「二十一世紀の医療提供の姿」というレポートをまとめられております。 このような厚生労働省の視点につきましては私は適切なものだと考えておりますが、この試案の中で示されております健康増進法という新しい仮称の法案を検討なさっているというふうに書かれておりますが、この健康増進法について、どのような構想のものなのか、できましたら御説明をいただきたいと存じます。
○政府参考人(下田智久君) ただいまの先生御指摘の九月二十五日に提出をいたしました厚生労働省の医療制度改革試案の中におきまして、健康寿命の延長、生活の質の向上を実現する健康づくり、疾病予防の取り組みを推進するとともに、健康増進法、これは仮称でございますけれども、その制定など法的基盤の整備を含め、その推進方策を検討するということを書かせていただいております。現在、検討作業を進めておるところでございますが、内容といたしましては、従来から進めております健康日本21をベースといたしまして、健康づくり、疾病予防対策をさらに進めていきたいと考えております。 具体的内容につきましては、生活習慣見直しを通じました健康づくりの意義に関する国民的意識の醸成、国民的な健康づくり運動の推進、栄養、運動、休養、さらにはたばこ、アルコール等に関します健康教育の推進、情報提供の徹底、生涯を通じました各種の保健事業の一体的な推進、科学的根拠を一層蓄積するための調査研究の推進などの基盤整備、こういったことが課題となっておりまして、これらの事項につきまして検討をしているところでございます。
○藤井基之君 医療提供体制の改革の一環として、国民が安心して医療を受けることができる体制づくり、環境づくりが重要であります。 厚生労働省試案でも医療安全対策の推進を挙げて、人的、組織的要因と医薬品等の物的要因の両面から具体的な方策を検討するとされています。そして、この医療安全対策については、厚生労働省は医療安全対策会議を設置し具体的方策の検討を進めると、そのように承知をしております。 そこで、平成十一年、厚生労働省は杏林大学の川村先生を主任研究者とする医療のリスクマネジメントシステム構築に関する研究という研究を実施なさっております。この中で看護業務におけるヒヤリ・ハット事例、これは医療事故には至りませんでしたが医療事故につながりかねないということで冷やりとしたり、あるいははっとしたという、そういった体験事例を集められた、そのような解析の研究がなされております。 これによりますと、ヒヤリ・ハット事例は一万一千百四十八例を収集されております。この内容を見ますと、薬剤に関する事例が五千例を上回っておる。特に注射薬の取り扱いに係る事例は三千四百九十六例と圧倒的に多いことが示されております。また、これらのヒヤリ・ハット事例の内容を見ますと、投薬量や薬剤単位などに関する不適切な指示であるとか、薬剤に複数の規格があることの認識がないための混同が起こったとか、あるいは薬剤の換算量の計算ミスなどの事例が多く見られており、病棟における薬剤の取り扱いの適正化は医療安全対策上極めて重要な課題であります。この報告書におきましても、ヒヤリ・ハットの半数を占める薬剤事例の防止のためには看護婦や医師の単独の努力では限界があること、薬剤師を含めたチーム医療体制が不可欠であるという指摘がなされております。 ところで、病院薬剤師の人員配置基準は、平成十年に改正されたものの、医療審議会が平成八年に意見具申をしておりました病棟ごとに薬剤師一名を配置するという意見は実現されずに、入院患者七十人に対して薬剤師一人との暫定的な基準とされ、三年後に見直しをされるということになっておりました。そして、三年目に当たる現在、医療審議会の答申に基づいて病院薬剤師の配置基準に関する検討会が設けられ、検討が進められているようでございます。 医療審議会の意見である病棟ごとに薬剤師を配置するという考え方については、医療機関の薬剤師の確保が困難である等の理由によりましてなかなか具体化されるように見えていませんが、ただ同会議に提出されました四病院団体協議会の資料で見ましても、既に病院薬剤師は入院患者四十九・四人に一人の薬剤師配置がなされているというふうに言っている。したがって、病棟ごとに一人を配置するという基準は現実に即して見ても実施不可能な数値とは考えられません。昨年は看護婦不足が指摘される中で看護婦の配置基準について議論があり、患者三人に一人の配置基準が決められ、看護婦員数の強化が図られたところでもあります。 人員配置基準はミニマムリクワイアメントを定めたものとの考え方もありますが、時間的な余裕ができたときに、そういったミニマムリクワイアメントより、その結果として病棟の薬剤管理をさせることではなくてリストラのケースも出てくるんだと、そのようなことも言われている。 報道によると、昨年、仙台で起こった筋弛緩剤にかかわる北陵クリニックの事件という痛ましい事件が起こっております。これは、院外処方せんの発行を始めた病院が、そのクリニックが院外処方せんを発行したために薬剤師が解雇されてしまった、そして毒薬や劇薬の管理責任者がいなくなってずさんな管理体制になったんだ、このことが事件発生の要因だったと指摘されております。そして、この事件を踏まえて、一般マスコミにおいても、毒薬、劇薬の管理体制を強化するためにも医療機関における薬剤師の配置を強化すべきと強く指摘していたことも記憶に新しゅうございます。 現在の病院における入院患者に係る薬剤の管理は通常病棟単位で行われております。したがって、現行の入院患者七十人に一人という基準は一・三病棟に一人あるいは一・五病棟に一人ということになりまして、この数字は必然性に欠けるのではないでしょうか。 厚生省研究班の報告が指摘するように、薬剤関連事故を防止するためには薬剤師と医師、看護婦等の情報の共有が必要でありまして、そのためには薬剤師の病棟ごとの配置、これが不可欠と考えられます。医療審議会の意見具申に従った配置基準の改革を行うべきと私は考えておりますけれども、厚生労働大臣のお考えをお尋ねしたいと存じます。
○国務大臣(坂口力君) 前半のヒヤリ・ハットのお話はもう御指摘のとおりでありまして、私も、いろいろの医療ミスがあるものでございますから、赤十字病院でございますとかあるいは国立の病院でございますとか幾つかの病院にお邪魔をさせていただきまして、そして熱心にお取り組みになっているところを拝見させていただきました。 その中で多いのは、やはりお薬のものが非常に多いということも御指摘のとおりでございます。同じような色をした、同じような大きさをしたもの、そして名前もまたよく似た名前のものというのがあって、しかも作用は全く違うというようなものがあるわけでございまして、そうしたものにつきましては、形や色合いやそして大きさまで同じにするということではなくて、その作用によってもう少し違ったものにならないかといったような現場からの御指摘がございましたが、私もそれはそのとおりというふうに思っておりまして、厚生省内にも研究班をつくりまして、そしてそういう医療過誤を起こさないために何をなしていくべきかということについては今鋭意検討を続けていただいているところでございます。 そして、それらを起こさないためには薬剤師の皆さん方の配置基準というものを見直すべきではないかという御意見がございまして、それも総論的には私は御指摘のとおりだろうというふうに思います。もうこれは私よりも先生にお聞きした方がいいわけで、私が申し上げるよりも先生の方がよく御存じのことでございますが。 確かに、病棟等におきましても、ただ単に薬を出すというだけではなくて、いわゆる静脈注射あるいはまた点滴等をやりますときに、そこにどういう薬と薬を混合するかといったようなことにつきましても、薬剤師の皆さん方がおっていただきましたらそれは万全を期すわけでございまして、そういう意味では看護婦さん方の御意見といたしましてもぜひ薬剤師の皆さん方を配置されるようにお願いをしたいというようなお声があったことも事実でございます。 さて、それらの点を踏まえまして、現在、配置基準に関する検討会が進めていただいているところでございまして、間もなくその結論が出るやに聞いているわけでございますが、そうしたことも十分ありますことを十分に踏まえながらこの検討会も検討を進めていただいているものというふうに思っている次第でございます。私も現在どういう状況まで進んでいるかということを十分にお聞きはいたしておりませんけれども、間もなく結論も出るということでございますので、私もそういう点に十分気を配りながらと申しますか、そうしたことに十分注意をしながら最終的な結論を拝見したいというふうに思っているところでございます。
○藤井基之君 ありがとうございました。大臣の御英断を期待しております。 次に、テロ関連の質問に移らさせていただきたいと存じます。 アメリカにおきます世界貿易センタービル攻撃に端を発しました今回のテロは、その後、炭疽菌事件の発生により無差別の様相を呈している状況でございます。現在のところ、炭疽菌テロは米国内のみにとどまっているようでございますが、我が国民の間にはこうしたバイオテロが日本にも及ぶことはないのか、その対策はできているんだろうかと懸念を持っております。 炭疽菌にはシプロフロキサシンであるとかオフロキサシンなどのニューキノロン系の合成抗菌薬、ミノサイクリンやドキシサイクリンなどの抗生物質が有効であるとされておりまして、これらの薬剤はいずれも日本で市販されております。しかし、万が一テロという事件が起きたとき、市販されていればこれは薬剤備蓄ができているというふうに考えていいのかどうか、これについては私は意見が分かれるところだと思っております。 また、ワクチンにつきましては、我が国では感染症の減少傾向からワクチン製造メーカーが数が減ってきておる状況がございます。炭疽菌ワクチンは国内では生産されたことがありません。また、同様にバイオテロに用いられるおそれがあるとされております天然痘のワクチンについては、現在は全く生産されていないと承知をいたしております。また、生物兵器になり得ると言われておるボツリヌス菌抗毒素につきましても、安定供給体制はどうなんだろうか、やはり心配になってまいります。 アメリカでは今回、非常用の抗生物質やワクチン、これらに対して国家が買い上げ予算として約一千八百億円の支出を決めたというふうに報道されております。具体的には千二百万人用の抗生物質を備蓄するための経費もこの中に計上されているというふうに報道されている。 日本では防衛庁が炭疽菌用の抗生物質の購入補正予算を考えられておられるということでございますけれども、厚生労働省としても、これらの緊急用の薬とかワクチンというものは国がいわゆる危機管理体制の一環としてこのような緊急用の医薬品を国家で買い上げて国家備蓄、そういった体制を早急に樹立してそれをすぐに実施に移すことが国民が安心できる前提になると思いますが、これらバイオテロに用いられる医薬品とかワクチン等の備蓄状況、またこれらに対する厚生労働省の対処の方針についてお尋ねいたしたいと存じます。
○政府参考人(今田寛睦君) 今御指摘いただきましたように、生物兵器テロは目に見えないということから、国民にとりましても不安の原因として大変大事な課題であろうというふうに私ども承知をいたしております。 それらの感染症に対しましての治療医薬品の現状についてどう認識しているかという御指摘でございます。 まず炭疽、それからペストでありますけれども、これらの治療法といたしましては、現在、今御指摘をいただきましたけれども、一般に流通しております抗生物質の投与が有効である、このように承知をいたしております。現在、メーカー、それから卸におきましての在庫を調査いたしておりまして、相当の在庫の保有がなされているという状況であります。それから、緊急の必要が生じた場合には速やかに増産を図ることも可能であるというふうに承知をいたしております。 なお、今月十六日に日本感染症学会から、炭疽菌にはさまざまな種類の抗菌剤が効果があるので、我が国において炭疽菌に対する抗菌剤の不足を心配する必要はないというような御意見をいただきました。この御意見につきましては、国民の皆様方にもこの事実を知っていただきたいということから、ホームページにこれを載せまして公表させていただいたところであります。 一方、天然痘でございます。これはもうワクチンが最も有効な対策だと、こういうふうに言われております。しかし、もう二十数年、天然痘は撲滅をされたということから製造そのものが行われておりません。したがいまして、万が一この天然痘につきましてのテロというものを想定いたす場合にはワクチンの製造、備蓄がまずどうしても必要になるだろうということから、現在、十三年度の補正予算におきまして製造、備蓄に要する経費をお願いしようとしているところであります。 また、ボツリヌス毒素でありますが、治療方法としては抗毒素血清を行うわけでありますが、このほかにも呼吸管理、これをしっかりした対応をして、いわば対症療法を行うということでも対処できるということから、その旨も関係の医療機関等に周知させていただいたところであります。 今後とも、関係機関と連携をとりながら、事態の推移を十分注視して必要な安全確保のための最善の対策をとっていきたいと考えております。
○藤井基之君 今お伺いしまして、厚生労働省としてとるべき対応をされているということでございましたが、このような問題というのはいつ起こるかわからないという、非常に予測困難な問題でございます。したがいまして、いわゆる危機管理という意識を十分踏まえた対応をしていただきたいことをお願いしておきたいと思います。 次に、テロに関連しまして、麻薬の問題についてお尋ねをさせていただきたいと存じます。 世界の不正麻薬の供給地域というのは、昔から有名なところが二つ三つあります。ケシの麻薬につきましては黄金の三角地帯という、ASEANにあります。もう一つ、黄金の三日月地帯という地域もございます。アフガニスタンはこの黄金の三日月地帯、ゴールデンクレセントの中心に当たるわけでございます。ケシを原料とする麻薬がアフガニスタンのテロ組織タリバンの資金源になっているという報道がなされております。 国連のデータによりますと、アフガニスタンの不正アヘン生産量は一九九九年では約四千五百トンから四千六百トン、世界の総生産額の約七五%を占めていると言われている。また、アフガニスタンは近隣諸国やヨーロッパへのアヘン、モルヒネ、ヘロインなどの不正麻薬の供給源となっているんだと、そのようにも言われている。こうした状況から、アフガニスタンの麻薬は、核兵器、生物兵器、化学兵器、いわゆるNBCというふうに言われているこの三つに続く第四のテロ手段ともなり得ると、このようにも言われているわけでございます。テロ組織への資金源を断つためにも、一層の国際的な麻薬撲滅対策が急がれると認識いたします。 麻薬不正取引を撲滅するための最大の対処方針は薬物需要を断ち切ることでありましょう。しかし、最近、国内でもインターネットを通じた若者たちの乱用薬物の個人輸入等が問題になっている。青少年に対する啓発、教育などの薬物乱用対策の一層の強化が必要だと多くの識者が指摘をしております。 日本におきましては、近年、ヘロインの不正取引、乱用は減少しており、アフガニスタンから直接的な不正麻薬の流入は現時点ではないと私は信じておりますが、今後の対策として、国内の麻薬取り締まりの強化、国際的な不正麻薬取引に関する情報収集、そして特に青少年に対する乱用薬物に関する啓発等種々の対策の強化を図る必要があると考えます。 厚生労働大臣のお考えを最後にお聞かせいただきたいと存じます。
○国務大臣(坂口力君) 麻薬問題は、御指摘をいただきましたとおり、非常に深刻な問題になりつつございます。とりわけ、中学生でありますとか高校生でありますとか、そうした思春期にかかる皆さん方のところでの乱用がかなりふえているという、そういう統計もございますし、私たちも本当に心を痛めているわけでございますが、いずれにいたしましてもこの麻薬はほとんどが海外から輸入をされるものでございまして、密輸でございます。ここをどう断ち切るかということが一つの大きな課題であります。 もちろん、今御指摘をいただきましたように、使わないようなそういう教育、そういう社会環境をつくるということが一方で大切であることはもう論をまちません。そうした意味で、キャラバンカーをつくっていただきましたり、八台でございますか、全国の小中学校を巡回していただいてそうした教育も徹底してやっているところでございますけれども、そうしたことにあわせて、使わないような環境をどうつくるかということも大事でございますが、外国から入ってくる密輸をどうとめるかということも、これも大事でございます。アフガニスタンとの直接の関係は私もないものというふうに思っておりますけれども、これがしかし回り回ってどうなっているかということまでは我々も、密輸の話でございますから、把握がなかなかできにくいところもあるわけでございます。 いずれにいたしましても、この密輸の問題は各国間の連携、そしてその各国間のネットによってこれをどう防ぐかということが大事でございますので、諸外国との間の連携を密にいたしまして、我々もその国際状況の中で果たすべき役割を十分に果たしながら日本を守っていかなければならないというふうに考えているところでございます。 今後も、とりわけ中学生とか高校生の麻薬事犯による検挙もふえておりますので、こうしたことに対しまして十分に配慮をしながら、啓発活動の一層の充実に努めていきたいというふうに思っている次第でございます。
○藤井基之君 非常に懇切丁寧な御説明をいただきました。ぜひ、これから先も諸種、いろいろと厚生行政というのは国民生活に特に密着した行政分野でございますので、お力を尽くしていただきたいと思います。 ありがとうございました。 終わります。
○鶴保庸介君 鶴保庸介でございます。残り三十分の間を使わせていただいて、医療制度改革についてちょっと質問をさせていただきたいと思うんですが、抜本的な改革が望まれます医療制度改革でございます。 ただ、私の個人的な感触、感じからいたしますと、医療費の増加がこれから見込まれるということを前提にして、じゃその増加をどんなふうにケアをしていくかというような視点からの議論は多いんであります。確かに、それは財政当局としても考えなければいけないことなんでしょうけれども、実は考えなければいけないのは、どうして医療費が増加するか、どうやったら医療費の増加を抑えることができるかというような視点ではなかろうかというふうに思うんです。 ということから、そのためにはじゃ一体どうすればいいんだろう。私なりに考えまして、医療費はなぜ増加するのかというその原因の部分、この部分にまず焦点を当てることではないかと。それからまた、医療の増加といいますか、その医療の形態、それをより合理化、ソフィスティケートするには一体どんなふうにしていくかということについてやはり考察をせねばならぬではないか、そんな視点からきょうは幾つか気になった部分を質問させていただきたいと思うのでありますが、特に医療費の増加の中で叫ばれておりますのは高齢者医療でございます。年率八%にも及ぶという話であります。 では、その高齢者医療についてだけで考えて、高齢者医療費の増加の根本的原因というのは一体どういうふうにとらえておられるのか、厚生省の公式見解と言ったらあれですけれども、まず冒頭お伺いをして議論を進めたいと思います。
○政府参考人(大塚義治君) ただいま委員からお話がございましたように、高齢者医療、老人医療費の伸びをおおむね過去十年というようなスパンでとってみますと、平均で七・八%増加をいたしております。大変高いといえば高い伸び率でございますけれども、その内訳は何といいましても最大の要因は高齢者数、老人数自体の伸びでございます。この七・八%のうちの四・二%、これは高齢者数による増ということになるわけでございます。 したがいまして、その他の三%強がその他の要因ということでございますけれども、例えば入院と外来というふうに分けてみますと、これも長いスパンで見ますとおおむね半々といいましょうか、イーブンといいましょうか、そんな形で伸びてまいっております。ごく最近をとりますとやや外来の伸びの方が大きい、寄与度の方が大きい、こんな状況でございます。 言ってみれば、医療費の一人当たりの単価といいましょうか、一人当たりの平均的な医療費の伸びの要素、これは実はさまざまな要因がございますのでなかなかクリアカットに分析することは難しいところがございますけれども、根底的には医学の進歩あるいは医療内容の変化というものがございます。その中の内訳といたしまして、機器の高度化もございますし、薬剤の普及あるいは新薬の開発あるいは検査の高度化といったようなものがもろもろかみ合った形になっておるわけでございます。 総じて申し上げれば、ただいま申し上げましたように、全体といたしましては高齢者の医療費の伸びの過半は老人数の伸びであり、その他の要素は若い世代と同様でございますけれども、さまざまな要因が絡み合った原因になっていると、こういうことでございます。
○鶴保庸介君 ありがとうございます。 予想していたとおりのお答えでございまして、ただ人口増が年率四%程度で医療費が大体年率七・八%、ですからそれはもうさまざまな要因が絡み合って、それはそのとおりだと思います。そして、そのさまざまな要因というのは、要するに受診日数が増加して、それから受診率が増加してと、それも当たり前のことでありまして、まあ高齢者だからということではないんだろう、高齢者だからといいますか、じゃどうして高齢者だからそんなふうになっていくのかというあたりを実は聞きたかったのでありまして、特に長期入院がやっぱり多いんではないか。社会的入院というふうなことが叫ばれて久しいわけでありますが、統計がありまして、日本の平均入院日数は三十日を超えているんだそうです。ドイツやフランスなんというのは十日台、それからイギリスやアメリカなんというのは十日間を切っているというような話がやっぱりあるそうでありまして、長期入院というのが特に高齢者には多いんではないかというような指摘についてどんなふうに感想をお持ちでいらっしゃいますか。
○政府参考人(大塚義治君) 確かに、データから見ますと、諸外国に比べますと日本の場合に入院日数の長さというのはかねてから指摘されているところでございます。 一つには、私は、歴史的なと申しますか、社会的な背景があろうと思っております。 と申しますのは、長いスパンで見ますと、日本の場合には、医療制度、福祉制度と仮に分けて考えますと、相対的には医療制度の方が先行して整備をされた。これは国民皆保険制度というのが施行されたということもございまして、比較的先行して整備をされ、福祉制度も特に近年急激に普及整備が図られておりますけれども、そういう流れの中で医療の分野で言ってみれば介護あるいは福祉に類するところをかなりカバーしてきた要素があったというふうに見ておるわけでございます。 もちろん、それを除きましても日本の入院日数が相対的に長いことがございますから、これにつきましてはさまざまな施策を講じながらより効率的な入院、医療の提供ということについて努力をしてきておりますけれども、高齢者の長期入院につきましては御案内の介護保険制度の施行というのがこれは全体として見ますと非常に大きな意味のある制度であったろうと思っております。 ただ、さらに医療提供、医療サービスの面からも、この長期入院対策といいましょうか、それぞれ必要な医療に応じたサービスが提供されるような仕組み、こういうものをさらに追求し、改善を図ってまいりたいというふうに考えております。
○鶴保庸介君 今の話をちょっと要約いたしますと、やっぱり福祉制度みたいなものの歴史的要因が大きく寄与している、諸外国と比べてということですが、それを逆にじゃとってみますと、福祉制度、介護保険制度等々、福祉制度がもう少し充実をすれば長期入院は減ると、これは少々意地悪な質問ですが、そう考えてもいいんでしょうか。
○政府参考人(大塚義治君) かつていわゆる社会的入院という議論がございましたときに、厳密なことを申しますと、一般病床に医療をそう濃厚に必要としない特に高齢者を中心に入院されている方が多かったと、これが議論の取っかかりでございました。こうした形につきましては、その後、療養病床制度あるいは介護保険制度が創設をされまして、かつての議論されましたような社会的入院というのは大きく減少していると見ております。かなり、ゼロとは申しませんが、大幅に減少しております。しかしながら、医療型の療養病床という中に在宅での療養でも可能あるいは介護施設でも可能という方が多数おられるというデータもございます。 したがいまして、私どもとしては、引き続き医療と介護の機能分担をより明確化をすると。これにつきましては、診療報酬のあり方、保険給付の範囲ということに関連してまいりますが、医療と介護の機能分担を明確にし、もとより介護体制の充実というのをあわせて進めながら、それぞれに適切なサービスが提供されるような体制づくりをさらに進める必要があると考えております。
○鶴保庸介君 介護局の方にもぜひ来ていただいて感想を聞きたかった答弁でございましたが、そのとおりだと思います。介護というようなものも相まって、総合的にやはり考えていかなきゃいかぬのだろうと。 ただ、そういう今の話の中で出てこなかったこと、私の方からこんなことを言うと答えを出すようであれなんですが、やはり根本的にじゃ介護も必要でないお年寄りをつくっていくこと、つくるというか、そういう健康なお年寄りで生き生きと生きていただくこと、それをもくろんで今度の医療制度改革の目玉の一つに健康日本21という話があったように聞いております。 先ほどの藤井先生の質問とも重複をいたしますけれども、こういう解決策としての予防策、予防法、疾病予防のための健康日本21づくりというのかな、そういう解決策を厚生省はせっかく打ち出しているんですけれども、今のところ青写真が全くない。 よく言うんですけれども、健康でお年寄りが生き生きと長生きしようなんということをかけ声を出して言っているだけでは、これはもうNHKの教育テレビの体操の教室でも言っておることでありまして、行政がやはりやることでは、やっぱりきちっとした戦略といいますか、それを健康で生きていくための担保といいますか、そういったものも、多少戦略的なものもなくてならないのではないか。 先ほど健康局長は制度上のいろんな話を、いろんな話というか形の話をしていただきましたけれども、そういった視点で一体どうするのか、どうやってその健康日本21というものを実現をしていくのか。しっかりとした社会保障は安心して働ける環境をつくることが経済発展の原動力になるというようなことも言われておる中で、ぜひとも聞かせていただきたいと思います。
○副大臣(桝屋敬悟君) 委員の方から、高齢化社会の中で健康寿命を延ばすということ、あるいは予防という観点、これが高齢者医療を考えるときに極めて大事ではないかと。しかるに、健康日本21というプランを厚生省は進めているけれども、その担保は大丈夫なのか、どうやって進めていくのかという、こういう極めて困難な悩ましい質問をいただいたわけであります。 委員のお知恵があったら教えていただきたいわけでありますが、健康日本21、これは既に私ども九分野七十項目ぐらい具体的な数値目標を出しまして、例えば健康体重だったらどれぐらいのパーセントにしようと。これなんかは私、追及されると一番苦しいのでありますが、いつもその目標が行ったり来たりして苦しんでおるわけでありまして、何を言いたいかというと、こうした健康日本21のプランについては、やっぱり国民の自由な意思に基づく健康づくり、これを行政が、国や地方がサポートする、支援をするという考え方で進めているわけでありまして、ここを担保ということ、具体的に進むのかという御指摘を受けると本当に大変なわけであります。 そういう意味では、この健康日本21をどうやって進めるか、その運動論が大事だという御指摘もありましたけれども、まさにそのとおりでありまして、ソーシャルアクションといいますか、私ども厚生労働省といたしましては、一つはやはり普及啓発、これをしっかりやらなきゃいかぬと。それから、推進体制をそれぞれの地方ごとにも整備をしていただいて、地方計画なり策定をしていただいて進めていただくと。さらには各種保健事業の効率的、一体的な推進、これは今後法的な整備ということも考えなきゃならぬと思っておりますが、そうしたこと。さらには科学的な根拠に基づく事業の推進というようなことを大きく社会運動として、厚生労働省が先頭に立って皆様に御支援をする、そういう体制づくりをこれから進めていきたいというふうに考えておるところでございます。
○鶴保庸介君 幾つかお話の中で、厚生省がこれを全く考えていない、知恵を、これからなんだというのは多分うそ、うそと言ったら失礼ですけれども、何がしかの青写真みたいなものがあるんだろうと私なりにも思うんですけれども、例えば、今、推進体制を整備するんだと、各地方公共団体に対して推進をしていただくようにいろいろ啓発活動、そしてその他さまざまな活動をしていくんだという話がありました。 ただ、やってくれればやってくれろと、国の方から音頭をとってするだけであれば、これは正直言って先ほども言いましたとおりNHKの教育テレビの話になってくるわけでありまして、例えば地域ごとにどれだけ健康づくりに前向きな体制をとっているかどうかというようなものを標準化してというか点数化しまして各地方公共団体で競争させるような、あめとむちじゃないですけれども、そういう制度をつくってみてはどうかなんということもやっぱり考えるべきではなかろうかと。これは少々えげつないやり方かもしれませんけれども、それぐらいしないと、国全体の今は財政危機なんだと、危機的状況なんだということがあれば当然成り立つ論理だろうと。 また、それから科学的根拠に基づいてという話もありましたけれども、例えば、これは医師会の方ですか、こんなことを提言されておられるんですね。一年間医療保険の世話にならなかった人には翌年健康診断を無料にしたらどうかなんというようなことも提言されておられます。いわば免許証のゴールドカードみたいなものなんでしょうか、こういった制度。いろいろまだまだ具体的な方策というのはあると思うんです。 そんな中で、特に私が今回聞きたいなと思ったのは、お年寄りが病気になられた後のリハビリのときに理学療法士さん、これは病院の院内で患者さんにつきっきりでいろんな処方をしながらリハビリをお手伝いをするというような制度になっておるように聞いておりますが、全体として理学療法士も数も少ないというふうに聞いております。また、理学療法士を拡充し、それを発展させていくというような視点もこれから必要なんではないかというふうに思いますが、特にこの点に限っての話ではありませんけれども、今まで言ったような提言、議論についてどうお考えか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(篠崎英夫君) ただいま理学療法士のことで御質問がございましたので、理学療法士の需給につきましては、平成十二年に行った推計によりますと、平成十六年以降養成施設の定員が増加しなかったといたしましても、その後二、三年以内に均衡に達するものと予測をされております。理学療法士の供給体制につきましては、その充実が急速に進んでいるという状況でございます。また、リハビリテーションを行う資格として、理学療法士のほかに作業療法士というのもございますが、同様に供給体制の充実が進んでおるところでございます。 ただいま先生から施設内リハビリのお話がございましたが、例えば各市町村等におきましては、理学療法士やあるいは作業療法士の行うリハビリテーションのほかに、保健婦やあるいはボランティアの方々の参加も得ながら地域に根差した、地域リハと呼んでおりますが、高齢者の機能訓練を指導するような体制の充実も図っているところでございまして、今後も引き続き保健、医療、福祉の連携を図りながら総合的なリハビリテーション体制の整備に努めてまいりたいと考えております。
○鶴保庸介君 そうしたら、その地域リハというのは施設外ですよね。施設外でドクターの処方せんを受けながらやる制度と考えていいんですか。
○政府参考人(篠崎英夫君) これは、今、介護のところで介護予防・生活支援事業というのがございまして、そういう中で、今、先生御指摘のような地域におけるリハビリテーションの何といいますか体制整備が進みつつあるということでございます。
○鶴保庸介君 ちょっといま一つ今のはよくわからないんですが、医療の延長線上にあるリハビリで介護を考えるということでいいんでしょうか。 つまり、例えば海外なんかの、私の問題意識というのは、海外なんかではよくリハビリドクター制度というのがありますね、医師の免許を持って医師がきちっとしたリハビリテーションのプログラムを書いて退院後もリハビリのプランに従って順番にリハビリを行っていくという制度、こういった制度も検討の視野に入ってはいいんではないかと思うのでありますが、そこまで言うとと思ったものですから今のような質問をさせていただいたのであります。どうでしょうか。
○政府参考人(篠崎英夫君) 我が国におきましては、先生も今御指摘になりましたように、予防、治療、そしてリハビリテーションと非常に大事な分野でございますけれども、リハビリにつきましてもそれぞれの、例えば昔ですと整形外科医が中心でございましたが、今ではもう少し広い概念でそれぞれリハビリを専門にしているお医者さんの数もふえてきているという状況でございます。
○鶴保庸介君 しつこいんですけれども、それはリハビリドクターという認められた制度ではないですよね。それはリハビリ、どういう形の格好のことをおっしゃっておられるのか、ちょっともう一度詳しくお願いします。
○政府参考人(篠崎英夫君) ちょっと私、今手元に資料がございませんが、標榜科としてリハビリテーションみたいなものが多分認められているというふうに思っておりますが、またリハビリを専門にしておる施設というのは、これもちょっと数字は持っておりませんが、今ふえつつあるというふうに思っております。 リハビリの専門の学会等もございますので、そういうところに所属されて研さんを積んでおられるお医者さんにつきましては、リハビリの専門のお医者さんというような位置づけで我々は考えております。
○鶴保庸介君 では、そのリハビリドクターみたいなもの、そういった専門にされておられるお医者さんに対して、国はやはりそれを奨励する意味を込めてリハビリドクターみたいな制度をつくってはどうかと考えますが、これは大臣にお聞きした方がいい。感想で結構です。一言お願いをいたしたい。
○政府参考人(篠崎英夫君) 今までの私どもの厚生労働省の考え方で申し上げますと、専門医というのはそれぞれ学会ですとかそういうところの認定医でやるべきものでありまして、国の資格として今御指摘のようなリハビリの専門医というようなものをつくるという考えは今までのところはとっておりません。
○鶴保庸介君 そうしたら、先ほども言いました、リハビリを進めていく上で今のままでいいとお考えでいらっしゃいますか。
○国務大臣(坂口力君) 先ほどからお聞きをいたしておりまして、やや専門的にリハビリのところに集中してまいりましたが、とにかく若い皆さん方のときからやはり健康管理というのを続けていかなければならないんだろうと思います。もう六十、七十になりましてから健康管理といいましても、大体もう決まってきていますから、それではなくてもう少し早い時期に健康管理というのはやっていかなきゃならない、非常に継続的にやらなきゃならないものだろうというふうに思います。 その中身は食生活と運動、そして睡眠と心のケアの問題と、大体もうこの四つに決まっているわけでございますから、職場において、地域においてここをどう指導をしていくかと。これも広い意味ではリハビリという意味に入るかもしれませんけれども、そうしたことをもう少し懇切丁寧にやれる人材をつくるということは私は大事だろうというふうに思っています。 医療費の削減との問題もあるわけでございますが、そこを削減をしていくためにもここは大事なことだというふうに思うんです。トータルで見れば、そこを手を抜いているから医療費が高くなってくるということもあるわけでございますので、そこが大事。 それから、診療報酬の中におきましても、私はもう少し予防的なところに視点を置いた診療報酬体系というものが必要ではないかというふうに思っています。 例えば、医師と患者といいますか、患者になっていない人もおると思いますけれども、そうした人がいろいろ相対して話し合いをするという、この時間は余り診療報酬の中に認められていない、若干はあるでしょうけれども。むしろ、しかしそこが一番大事なところだと思うんですね。重装備をした機械機具を使いますとか検査をするとかというようなことよりも、一対一のいろいろのことを話を聞く、話し合うというところが一番大事でありますから、そこをもう少し重点にした診療報酬体系というのが必要ではないかというふうに私は考えているところでございます。
○鶴保庸介君 まとめていただいてありがとうございました。もうどこまで話が進んでいくのか、私自身ももう時間がないのにあれでしたんですが、まだもう幾つか質問を用意をさせていただいたんですが、あともう残り三分、四分になってしまいましたので一つだけ。 じゃ、先ほど言いました視点、医療の合理化ということ、医療費をどう抑制するかということの二つ視点があるんだと。医療費がなぜ増加するかということと、それから医療をいかに合理化するかと。先ほど大臣の方からもおっしゃっていただきました。予防的なことも含めて診療報酬体系を考えていけばいい、それも医療の合理化のうちの一つの視点だと思いますが、そんな中でよく言われるのは、不合理な医療といいますか、が出てまいります。例えば、同じ治療を受けて同じ投薬を受けているのにもかかわらず、請求金額は変わっておるじゃないかなんということも何か解せない、それは患者さんの側の視点に立った場合でありますが、そんなことも言われております。 そういったことを防止するためにも、少々ちょっと話が飛ぶかもしれませんが、レセプトといったようなこと、診療報酬体系のつくり方ですね、こういったレセプトの電算化なんということも言われておりますが、レセプトの電算化なんというのは叫ばれて久しいわけであります。 時間がありませんのでもうまとめて、その電算化率は大体〇・四%と約七割にも達した米国には遠く及ばない。一体どうなっているのか。何が原因で電算化あるいは合理化が進まないと考えていらっしゃるか。 専門機関である医療情報システム開発センターなどというようなところが長期にわたって準備をしているやに聞いておりますが、どうしてこれが進まないか、またどうやったらこれを進めることができるか、医療の提供側がメリットを感じるような方策は一体何なのか、こうしたことについて残りの時間を使ってお答えをいただければと思います。
○政府参考人(大塚義治君) レセプトの電算化につきましては、私どももぜひ進めたいと考えておりますし、これまでのさまざまな施策、必ずしも十分に効果を発揮していないのが事実でございます。 今後、さらに力を傾注してまいりたいと思いますが、バックグラウンドといたしましては、医療機関にも相当数の医療機関で医事会計コンピューターはもう導入されておりますから下地はできてきているというふうに思いますし、ただ逆に、それぞれの医療機関が先行してそれぞれ独自のいわば院内のコンピューターシステムを導入されたことがあって、逆に全体の統一的なシステムに組み込むのにコストもかかりますし、その反面必ずしも具体的なメリットが目に見えないという問題もございます。 さらには、技術的な問題でございますけれども、傷病名マスター、共通の傷病名に関するコードでございますが、これが使い勝手がもう悪くなっているというような御指摘もございます。 さらには、これも制度上の問題でございますけれども、地域や医療機関を今までは個別に指定をしておりました。これの省令を既に廃止をこの十月にいたしましたが、そうした制度的な規制緩和と申しますか、措置も講じたところでございますが、いずれにいたしましても、私どもとしては、まず大病院などを中心にこのシステムにとにかく参加をしてもらうための相当強力な呼びかけをいたしたいと思いますし、そのバックグラウンドになります傷病名マスターの見直しなども今年度中に完成をさせたいと思っておりますし、来年度はさらに、今まではフロッピーディスクによる請求が原則でございましたけれども、さらにインターネットを活用したオンラインでペーパーレスで請求できるようなシステムの検討にも入りたい、こういうような形を進めながら、医療機関の協力も得てなるべく早く相当のスピードでレセプトの電算化が進むように努力をいたしたいと考えております。
○鶴保庸介君 レセプト、医療提供側がメリットを感じないというのは問題になっておるわけですが、メリットを感じさせるような方策をこれから考える用意はありますか。最後にこれを質問をして、終わりたいと思います。
○政府参考人(大塚義治君) 経費的なメリットというのはなかなか難しいと考えておりますけれども、ただいま申し上げましたように、使い勝手のいいシステムを私どもの方でもつくるということをまずは第一の重要な点だと考えておりますので、その方向で努力をいたしたいと考えております。
○鶴保庸介君 ありがとうございました。
○朝日俊弘君 民主党・新緑風会の朝日でございます。久しぶりに古巣の厚生労働委員会に戻ってまいりました。よろしくお願いいたします。 きょうは、まず最初に、恐らくこれから衆議院の方においては特別委員会などを設置して、あるいは参議院、当院では農林水産委員会との連合審査などを含めて、いわゆる狂牛病の問題、さらに深められていくことになると思うんですが、ただ、この間の議論の仕方というか取り扱い方についてどうも気になる点がございますので、最初に私の意見を申し上げ、ぜひ大臣のお考えをお聞かせいただければと、こう思っております。 それは先週も当委員会で同僚の今井議員からも御報告がありましたけれども、あの週刊誌の見出しを見て、ついに人の狂牛病発生というああいう見出しを見て、ちょっと私はもう狂牛病という表現はやめた方がいいのではないかと思っているわけであります。 もう改めて申し上げるまでもなく、BSEというのは正確に訳せば牛の海綿状の脳症であって、BSEイコール狂牛病ではないんですね。調べてみましたら、一九八五年ごろイギリスでこのBSEが問題になったときにマスコミが狂った牛とイギリス人という表題で報道をしたところから狂牛病という言葉がひとり歩きしていて、今もその言葉がマスコミで毎日活字になるわけですけれども、漢字はどうしても意味をあらわしますから、ぜひ私たちはできるだけ正確に、ややこしいですけれども牛海綿状脳症とかあるいは牛スポンジ状脳症とか、さらには牛プリオン病とか、もう少し正確な表現をする努力をお互いにする必要があるのではないか。これは委員の皆さんも含めて、あるいはマスコミの皆さんも含めて、もう少し配慮した表現をぜひしていただきたいなと思っている点が第一点であります。 それからもう一点は、このいわゆる狂牛病、BSEの問題が、人間に感染した場合にすぐイコール、クロイツフェルト・ヤコブ病というふうに結びつけて考えられますが、実は私の理解しているところでは、このクロイツフェルト・ヤコブ病というのは大まかに言って三つのタイプがあって、BSEが人間に感染した場合のクロイツフェルト・ヤコブ病も一つのタイプではあるけれども、しかし以前から問題になっていた人の脳の硬膜を移植したことによって感染をしたと思われるクロイツフェルト・ヤコブ病もあります。これは脳硬膜だけではなくて、かつては人間の脳下垂体から成長ホルモンを抽出をして、それに基づいて感染したのではないかという例もあります。つまり、医原性のクロイツフェルト・ヤコブ病も一つのタイプとしてあります。それからさらにいえば、そもそも二十世紀のまだ初頭だったと思いますが、クロイツフェルト先生が初めて大変珍しい病気だということで記載をされたたまたま散発的に起こる極めて珍しいクロイツフェルト・ヤコブ病というのも一つの古い疾病概念としてある。 だから、これからの議論の中でぜひ、最初に申し上げたように、一つは狂牛病という表現、これをできるだけもっと正確に表現する努力をしようということと、それからもう一つは、狂牛病イコール人間のクロイツフェルト・ヤコブ病という余り単純な一対一の考え方はしないで、ここも正確に表現をしていこう、そしてそれぞれに審議を深めていこう、こういうスタンスがぜひ必要ではないかと思うんですが、この点について、まずは大臣のお考えをお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 御指摘をいただきましたように、狂牛病という言い方をいたしますと、中には狂犬病の親戚かと、こう思っている人もあるぐらいでございまして、ここは私も余り適当な名前ではないというふうに思っているわけでございますけれども、また一方で牛海綿状脳症という言い方もなかなか言いにくいものでございますからついぞ私も言っておりますと、狂牛病の方が言いやすいものですからそちらの方になってしまうということもございます。 BSEというこの表現の仕方で、これが一般的になれば非常にそれで落ちつくんではないかという気がしますけれども、ここのところをどういうふうに呼ぶか、御指摘をいただいたとおり、狂牛病という言い方は避けた方がいいのではないかというふうに私も思っております一人でございます。 それから、もう一点の方の、牛の海綿状脳症とそして人間のクロイツフェルト・ヤコブ病との関係につきましても、ここは正直言って、きっちりとこれは関連したものであるということにもなっていないわけだと思うんですね。ここはなかなか議論のあるところだというふうに思うんですが、しかし、これはもう一般的には牛から人間にはうつるもの、そしてそこはもう疑いの余地のないものというような形になってしまっているということも、大変そこは気をつけなければならないことだというふうに思っているわけでございますが、我々も、ややもいたしますとそこがそういうより多くの意見に流されてしまっているという嫌いもなきにしもあらずでございまして、慎まなければならないというふうに思っております。 このクロイツフェルト・ヤコブ病も、今御指摘をいただきましたとおり、大きく分けましても、今三種類お挙げをいただきましたが、そういう体系と申しますか、そういう違いがあることもそのとおりでございまして、そこを明確にしながら、はっきりとそこは区別をしながらしていきませんと多くの皆さん方に御迷惑をかけるということもあるのではないかというふうに自覚をしている次第でございます。
○朝日俊弘君 確かに、じゃ、ほかのどう表現したら一番いいのかというのは難しい点があると思いますけれども、少なくとも私たちは絶えずそういう努力をする、そういう配慮をするということはお互いにこれからもやっていきたいなと思いますので、ぜひこれは当委員会の委員の皆さんにも私からお願いを申し上げたいと、こんなふうに思います。 それでは、質問の本題に入ります。 まず最初にお尋ねしますのは、御存じのとおり、いよいよ来年の四月から精神保健福祉法の改正に伴って精神障害者の福祉にかかわる業務が市町村で実施されると、こういう段取りになっているはずであります。はずでありますというのは、なかなかそういうふうに声が上がってこないものですから、改めて強調をしたいと思うんですが。 ところが、率直に言って、精神障害者にかかわる保健と医療と福祉の施策、従来は専ら都道府県の仕事だというふうに言われていたこともあって、さらには市町村は去年の四月から介護保険の導入実施でてんてこ舞いという状況もこれあって、どうも来年四月から精神障害者の福祉にかかわる仕事を市町村でやるんだよと、こういう話になってもなかなか準備状況が十分整っていないという状況をあちこちで見聞きしますので、そこで改めてそのことに関連してまず最初にお伺いしたいことは障害者プラン、ノーマライゼーション七カ年戦略、これに基づいてあるいはそれのもとになった障害者基本計画、これに基づいて都道府県や市町村、とりわけ市町村で障害者計画をつくる、こういうことになっているはずでありますし、その中では当然に三障害、身体障害、知的障害、精神障害含めて取り組んでいただくことになっていると思います。 そこで、細かい数字は結構ですが、大まかに言って、現時点で全国の市町村において市町村の障害者計画がどの程度策定されているのか、あるいは障害者プランの中でとりわけ精神保健福祉にかかわる施策がどのような進捗状況になっているのか。特に私は注目しておりますのは、それぞれの地域における地域生活支援センターの整備はどんなふうに進んできているのか、大変気になっております。 以上の点について、できるだけ概括的に御説明をいただければと思います。
○政府参考人(高原亮治君) お答えいたします。 まず、障害者計画の策定の状況でございますが、十三年三月三十一日現在におきまして、策定済みの市町村が七四・九%、これは市区と町村で多少違いがありまして、市の方は九五・五%、町村の方は六九・四%という状況でございます。 このうち精神障害について対策を言及しておりますものは、全体で見ますと八八・九%、これも市区と町村では多少違いまして、市におきましては九六・〇%、町村におきましては八六・二%という状況でございます。特に町村部につきまして完全に言及され、計画的に整備がなされるよう、厚生労働省といたしましても努めてまいりたいと考えております。 それから、御指摘の精神障害者地域生活支援センターについてでございますが、これは身体障害の市町村障害者生活支援事業とともに平成八年度に初めて事業化されたものでございます。それで、精神障害者社会復帰施設等の整備状況につきましても、古典的なものについては非常に進捗率がいい。例えばグループホームにつきましては一〇〇%をオーバーする見込みでございますが、この市町村障害者生活支援事業、本事業につきましては、平成十一年の精神保健福祉法の改正によりまして、精神障害者社会復帰施設として精神障害者地域生活支援センターを位置づけたことでもあり、残念なことでございますが、現在の進捗率は三六%程度という非常に、余りよくない状況になっております。 今後とも、厚生労働省といたしましても、設置者の方の御理解を得るなど積極的に整備の促進に努めてまいりたいと考えております。
○朝日俊弘君 確かに新しい施策であることは承知しているんですが、私は、グループホームなどの整備とあわせて、この地域生活支援センターの機能は大変重要だというふうに思っていまして、ぜひ積極的な取り組みに向けて、私もそれなりに努力をしたいと思いますけれども、ぜひ厚生労働省としても、いよいよ来年の四月から市町村も取り組むことになるわけですから、その意味では非常に重要な拠点になってくると思いますので、ぜひハッパをかけてほしいなと、こう思っています。 そこで、しかしそうは言っても、市町村だけでやれと言ってもなかなかしんどい現実があるのも事実なわけでありまして、そういう意味では、これから、来年の四月から市町村において精神障害者の福祉、とりわけ在宅事業にこれから取り組んでいくに当たって、さあ、それぞれの市町村はどんな準備状況だろうか、それを踏まえた上で都道府県なり国なりはどのように支援していこうとされているのか、かなりの部分やれるところと相当都道府県、市町村で支援しないとできないところとがあるんじゃないかと思うんですが、その辺について今後の取り組み方も含めてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(高原亮治君) 平成十一年の精神保健福祉法の改正によりまして、平成十四年から市町村が御指摘のグループホームのほか、ホームヘルプサービス、ショートステイを行うことができることとされるとともに、精神障害者に対する相談等を行うほか、通院医療公費負担や精神障害者保健福祉手帳の申請窓口となることとされたところでございます。 厚生労働省といたしましては、市町村がこうした業務を円滑に実施できるよう、平成十一年度よりホームヘルプサービスについては試行的に事業を実施して問題点を洗い出しております。本年四月にホームヘルプサービスに関する基本的な考え方をまとめた報告書も出しております。市町村の体制整備に資するための業務マニュアルにつきましても都道府県を通じて市町村に送付するなど、市町村の体制整備の支援に努めているところでありますが、御指摘のように都道府県との連携、特に保険証や精神保健福祉センターとの連携、そういうふうなものについては強化を指導してまいりたい、そういうふうに考えております。
○朝日俊弘君 さっきも言いましたけれども、市町村は去年の四月から介護保険の導入でかなりてんてこ舞いでして、幾つかの市町村では保健婦さんが介護保険の方の担当に回されてしまって本来の地域保健業務ができないというようなぼやきもお聞きするわけですね。そういう意味では、それぞれの市町村によって事情、状況は違うんでしょうが、ぜひ都道府県からの支援も含めて、できるだけいい形で来年の四月から実施体制に取り組めるように、最初から百点というのは難しいかもしれませんけれども、ぜひ御努力をお願いしたいと思います。 そこで、こういう着実な市町村、地域における精神障害者の社会復帰に向けて、あるいは福祉施策の拡充に向けて取り組んでいくに当たって、やっぱりある施設を設置しようとしても結構地域の皆さんから反対を受けたり、特にことし、ある事件がございまして、その事件以降、非常にある種精神障害者に対する差別と偏見が強まっている状況があって、社会復帰関連の施設をつくろうと思っても、なかなか地域の皆さんの御理解が得られないというような話もあちこちで聞くわけですね。 そこで、これは大臣へのお願いでございますが、皆さんもごらんになった方もあると思います。十月七日、一面でこういう記事が出ました。(資料を示す)これは全国精神障害者家族会連合会、全家連と精神神経学会が共同して一面借り切って、結構かかったらしいですが、これから精神分裂病という病名にかわって新しい名前を一緒に考えませんかという取り組みをしております。「誰の「精神」も「分裂」してはいないから。」という見出しで大変珍しい写真広告でありました。 これで目指しているのは、少しでも精神障害に対する差別と偏見を地域から少なくしていこう、そのためにぜひ学会もそれから家族会も一緒になってこれから取り組んでいこう、アンタイスティグマキャンペーンという、そういう差別と偏見に反対するキャンペーン行動に今取り組んでいるわけであります。 つい先日もその会合がございまして、斎藤先生も御参加をいただいて、これから政治家として何ができるかというようなことも話し合ったところなんですが、行政は行政でやはりこうした取り組みに対して可能な限り支援をしていただきたいと思いますし、少なくとも、学会や家族会が一生懸命差別と偏見を克服するための取り組みをしているわけですから、行政の側からこれに水を差すようなことはゆめゆめやってはならないと私は思っていますが、この点について大臣のお考えをぜひお聞かせください。
○国務大臣(坂口力君) 確かに、不幸な出来事がございましたときに、それがあたかも精神障害者であるがゆえにというようなことに今までとられがちでございますし、そしてそのことが全体の障害者の皆さん方に対してとられてしまう、全体の障害者を名指してしまうというまことに危険な状況があるというふうに私も思います。 本当にその中で一握りのグループ、本当に一握りの人たちの行いますことが全体の精神障害者の問題というふうにされてはいけないというふうに私も率直にそう思います。そのために我々は何をなすべきか、先ほども御指摘ありましたとおり、それぞれの地域でいろいろの施設をつくっていただこうとするわけでございますが、地域の住民の皆さん方の反対があって作業所一つなかなかできにくいというような状況がありますことも、もうあちらからもこちらからもそういう御指摘を受けるわけでございます。 我々といたしましては、予算もとっておりますし、何とかそれぞれの地域でこれを進めていただきたいというふうにお願いをするわけでございますけれども、市町村で取り上げていただきましても、結局のところ地域住民との問題でうまくいかないというようなケースがかなりあることもよく承知をいたしております。 先生が今、そうした患者の皆さん方あるいは御家族の皆さん方と連携をしながらいろいろの運動を展開していただいておりますことに敬意を表しますとともに、我々もそのことに、今御指摘をいただきましたとおり、水を差すと申しますか、そうしたことがあってはならないことは当然でございますし、その皆さん方が日常生活、普通の皆さん方と同じように送っていただけるような環境をどうつくるかということに努力をしなければならないというふうに思います。 障害者の皆さん方に対する治療もこれは非常に進んでまいったことでございますし、昔と同じような物の考え方で相対するようなことがあってはならないというふうに思っています。もっとそれは注意をすべきだったんだというふうに思いますけれども、過去と現在とは大変な違いになっていることもよく認識をしながら、その皆さん方にもう一度社会復帰をしていただける、その場づくりと申しますか、環境づくりと申しますか、そうしたことにひとつ鋭意努力をしたいと思います。
○朝日俊弘君 ありがとうございました。 学会や家族会の皆さん、さらに当事者の皆さんを含めて、これから来年にかけて国際規模の集まりも企画をして、継続的にアンタイスティグマキャンペーンを続けていこう、こういうことで取り組んでいきますので、ぜひ皆さん方からも御支援をいただければ大変ありがたいと思います。 さて、それじゃ次に、別の課題に移りたいと思います。 三番目の課題は介護保険の問題でございます。 ちょうどこの十月一日から介護保険制度、一号被保険者からの保険料を全額いただくという、ある意味で改めてのスタートに踏み切ることになりました。 そこで、この時点で幾つか、いろんな問題が出されていますので、とてもすべてを取り上げることはできませんが、その中でも私が気になっていることを幾つかお尋ねをさせていただきたいと思いますし、今後そのような課題についてどのように解決をしていこうとされているのか、お聞かせいただきたいと思います。 そのまず第一点は、やっぱりこの介護保険制度、制度そのものがどうも寝たきりの老人、身体的介護のところに着目をしてつくられてきたいきさつもあって、いわゆる痴呆性老人、ぼけ老人に対する視点というか気配りというか留意がどうも薄いというか抜け落ちがちだということが指摘されています。 例えば、要介護認定を受けるに当たっても、結構、痴呆症状というのは意識的に見つけ出そうと思わないと見つけ出せないところがあったり、あるいは日にちによって変動することがあったりして、十分にその状態を把握することができないことがしばしばあります。 そこへもってきて、あるケアマネジャーの仕事もされている私の友達から聞きましたら、痴呆症状のみならず、例えば言葉を失っている失語症とか、それから失語、失行、失認という高次の脳機能障害も伴っている場合も、どうもこれ見落とされがちなところがあって、いわゆる身体的なハンディに対しては比較的マニュアルもそれなりにノウハウも整っていて把握できるんだけれども、痴呆症状を含めて脳機能の障害あるいはハンディについてなかなか認定がうまくされがたいという例がしばしばある。そこへもってきて、介護の方も、これは急にやれといっても難しいかもしれませんが、どうしても身体介護と家事援助ということで、精神機能の低下あるいはそれの喪失に対してどう介護するかという観点がどうも十分理解されていない嫌いがある。こういうことをあちこちで聞きます。 この点についてどんなふうに受けとめておられるのか、そして今後どうされていこうとしているのか、まずお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(堤修三君) 痴呆あるいはその他のいろんな病気によります精神機能の低下、あるいは喪失ということが原因で介護を要する状態になられる方、幾つか問題ありますが、まず要介護認定について申し上げますと、一次判定の八十五項目の中にも、例えば先ほどの失語とか失行とか、そういうものにかかわる項目もあることはあります。ですから、そこは認定調査を行う調査員がきちんと把握をして適切に記入をするということが非常に重要になってくるということが言えようかと思います。 それから、特に痴呆などでよく指摘されますけれども、日によって、あるいは時間帯によって違うといったようなこともございますので、認定調査という一時点の調査だけではなくて、日ごろの介護の状況、これを家族などが記録をしておいていただく、それを調査の際の特記事項として調査員に伝えていただくというふうなことも重要でございます。 この二点につきましては従来からいろんなマニュアルをつくったり指導をしてきたところでございますが、これをさらに徹底したいと思います。 それと、今、介護認定の第一次判定はコンピューターに基づく認定をしておりますけれども、これが平成六年度の全国調査をベースにしたデータに基づくものですから、より新しい、その後六年ぐらいたっておりますので痴呆に対する介護の技術もそれなりに進展をしておりますから、そういう実態を踏まえて、ことしに入りまして施設とそれから在宅についても簡易な調査を再度やっております。 今、その新しい実態調査の結果を踏まえて、要介護認定ソフトの改定作業の今準備を進めております。その際には、特にお年寄りの痴呆の場合には例えば見守りといったようなお世話、こういうものも重要な項目だということでありますので、そういうふうな項目も追加をしたよりきめの細かい調査を実施をして、これを反映した新しい一次判定ソフトをつくりたいと思っております。 それから、現場におけるいろんなお世話、ケアのあり方でございますけれども、事業所や施設の運営基準で、利用者の心身の状況を把握をして、それに合ったお世話をしなさいということをもちろん決めておりますけれども、例えばグループホームといったようなケースの中では家庭的な環境で日常生活が行われるように配慮をするとか、あるいは利用者の趣味、嗜好に応じた多様な活動、あるいは利用者と従事者の良好な人間関係に基づいて食事とか清掃とかそういうものを共同で行うようにとか、あるいはデイサービスの場合にはお世話の仕方が他の要介護者と違う場合にはグループ分けをしなさいといったようなことをいろいろと基準等でお示しをしておりますけれども、さらにこの部分については知見やあるいは先駆的な経験などを集めてさらによりよい処遇を目指して私どもも努力をしていきたいと思っております。
○朝日俊弘君 何かで決めるということも大事ですけれども、ノウハウを蓄積していく、あるいはきちっと現場のチームの皆さんにお伝えしていくという、そういう丁寧な取り組みをぜひお願いしたいなと。 どうしても最初、身体介護に目がいきますけれども、しばらくつき合っている中でだんだん見えてくることが多い。そういう一つの関係のつくり方というか接し方を含めて、ぜひそういう点を留意しながら認定の仕事あるいは介護サービスの仕事に従事できるように導いていってほしいなというふうに思います。 さて、そこで次に、ケアマネジャーのことについてぜひお尋ねしておきたいと思います。あるいはケアマネジメントという仕事の中身について。 この制度がスタートしたときから、あるいは制度設計をするころから、このケアマネジャーがどういう形でケアプランをつくってサービスを提供していくのか、ある意味ではこの介護保険制度がうまくいくかいかないかキーパーソンになるだろうということを言われていました。 確かに、高齢者の保健医療サービスとそれから福祉サービスをつないだ形でケアプランをつくっていくわけですから、正直言ってこれまで両者の間には相当深い考え方の違いがあったように思っていますから、そこを埋めながらやっていくということは大変だと思います。 そこで、ここの部分についてはちょっと二つに分けて質問をします。 まず実態として、ケアマネジャー、随分多くの方が試験を受けられたというふうにお聞きしています。どの程度の皆さんが合格されて、実際に働いておられるのはどれぐらいなんだろうかという、大まかな数字で結構ですからその実態をまずお聞かせください。
○政府参考人(堤修三君) 介護支援専門員、ケアマネジャーでございますけれども、この試験、実務研修受講試験でございますが、昨年度までに三回実施をいたしました。その三回の合格者数は総計二十万三千二百四人と、こういうふうになっております。 そういう中から現にケアマネジャーとして働いておられる方でございますけれども、ことしの四月の全市町村に対する調査を実施しまして、その結果によりますと居宅介護支援事業所の数が二万二千百四十九カ所でございます。そこに所属するケアマネジャーの方々が五万八千二百十九人と、こういう状況でございます。
○朝日俊弘君 約二十万人がケアマネジャーをしていて、それで約六万人程度が働いておられると。 私も、実際、結構合格されているんだけれども、ちょっと勤めたんだけれども嫌になっちゃってやめちゃったとか、あるいはもうもともとの看護婦の仕事をしているとか、せっかく受験をされたんだけれども、そういうことで十分に生かし切れていない。これはなぜなんだろうかと考えますと、ケアマネジャーに対する評価とか、あるいはケアマネジメントという仕事に対する理解とか、こういうのがやっぱりまだまだ乏しいというか低いというか、そういうふうに考えざるを得ません。 そこで、実際に、非常にある種の情熱というか熱意を持って新しい資格を取って現場に入ったんだけれども、何かサービスを打ち切る仕事を無理やりさせられているようになってしまったり、結局、本当は介護を必要とする人たちからいろんな訴えを聞いて、いろんなサービスを提供して一緒にプランをつくっていくという、そういう仕事だったのが、何かサービスの打ち切り役みたいな仕事をさせられているのが結構ある、一定の枠の中で組み立てようと思えば。 そういうことで、やっぱりケアマネジャーに対する評価あるいはケアマネジメントという仕事に対する評価をもっともっと高めていかなければいけない、あるいは理解を広げていかなければいけないと思っています。今、ケアマネジャーさん自身がかなり深刻というか悲鳴を上げておられまして、このままではケアマネジャーさん、どんどんやめていく、いきかねないと。あるいはケアマネジメントという仕事が何かおざなりに、形式的になっていきかねないということが危惧されています。 そこで、もちろんスタートしたばかりの制度ですから一朝一夕にはいかないと思いますが、今後、国としてケアマネジャーの皆さんに、あるいはケアマネジメントという仕事についてどう社会的評価を高めていくのか、どう理解を広げていくのか、これについてどんなふうにお考えなのか、お聞かせください。
○国務大臣(坂口力君) 私たちも各都道府県を回りましたときに、特に老健施設でありますとかあるいは介護施設でありますとか、そうしたところにお邪魔をさせていただいて聞きますのがやはり一番ケアマネジャーのことでございます。しかし、そこで多く出ますのは、一人のケアマネジャーが担当するのが五十人とか六十人とか非常に多くの人で、それはそんなにはやっていけない。もう少し、少なくとも三十人か、せいぜい多くても四十人以下といったような人たちを見て、そして成り立つようにしてほしいという、どちらかといえば財政上のお話が今まで多かったわけでございますが、今、先生から仕事の内容に立ち至ってのお話を聞きました。率直に言って、私そこまでお聞きしたことは今までなかったものでございますから、なるほどそういうことが起こっているかというふうに思いながら今聞かせていただいたわけでございます。 確かに、局長の方から答弁申しましたとおり、二十万何がしのところで五万何がし、四分の一強ぐらいなところの人たちしか働いていないということは、やはり何かの、ただ単に経済上の問題ではなくて、その取り組んでおみえになります仕事に対する情熱がこれでは持ちにくいというような面もあるのかなということを私も今認識をさせていただいたところでございます。折に触れまして局長とも話をいたしておりますが、このケアマネジャーのあり方、そしてその処遇も含めてでございますけれども、どうしていくかといったことをもう少し検討をしようではないかといったことを言っているところでございます。 今、お聞きをいたしましたように、初めの趣旨とは違って、サービスの打ち切り役というふうにおっしゃったでしょうか、そうした役回りばかりを担わなければならないということでありましたらそれは大変不幸なことでございますし、いたしますので、そこはよく相談をさせていただきたいと存じます。
○朝日俊弘君 多分、事業所側も利用者側もケアマネジャーさんをまだうまく使い切れていないというか活用し切れていないということなんだろうと思います。そういう点では、ぜひ経済的な評価の問題だけじゃなくて、ある種そういうチームの中の果たすべき役割をきちっと理解をし定着をさせていくということの中身的なことも含めて、ぜひ経験とノウハウを蓄積し、それを研修して伝えていく、こういうやや中長期的な取り組みをぜひお願いしたいなと思います。そのことによってケアマネジャーさんたちも、よしここはひとつ頑張ってみようという気持ちになっていけるような方向をぜひお示しいただきたいな、こんなふうに思っています。 それじゃ、介護保険についてはもう一つ念のためお尋ねをしておきたいと思います。 というのは、つい先日、新聞で、いよいよ介護報酬の見直し作業が始まったということで、あれうっかり見ていると来年にも見直しが行われるのかなという話に聞こえがちで、無理もないんですね、来年四月に医療保険の方の診療報酬改定もあるということで、これと介護保険の介護報酬の見直しとがごっちゃになっているところがある。あるところでは、どうも診療報酬改定はマイナス改定らしいと気になさっている方が大分おいでだと思いますけれども。それで、介護報酬の方も連動してマイナス改定になるんじゃないかというような話も。それはちょっと気が早過ぎると私言っているんですが。 ということで、少し誤解もあると思いますから、今、審議会の部会ですか、で始まった介護報酬の見直し作業について、あるいは改定の基本的なルールというか考え方と、それからそのことと診療報酬改定との関係がどうなっているのか、少し御説明をしておいていただいた方がいいと思いますので、お願いします。
○副大臣(桝屋敬悟君) 介護報酬の改定の話でありますが、御指摘のとおり、介護報酬については介護保険の事業運営期間が三年というふうにされておりますから、三年単位で制度的には見直すということになっているわけでありまして、実は三年後といいましてももうすぐ来るわけでありまして、そろそろ作業に入るということで、今、委員の方から御指摘ありましたように、社会保障審議会の介護給付費分科会、これが動き出しているということがあるわけであります。 委員の方からも、診療報酬来年あるではないかということで、これとの関係はどうなるのかということでありますが、診療報酬の改定は御案内のとおり二年に一回、中医協で議論されながら改定をされるということでありまして、じゃ診療報酬が下がれば介護報酬も下がるのかというお話も、事例も出していただきましたが、基本的には介護報酬の設定と診療報酬はリンクはしない、連動はしていない、それぞれ別の制度でありますから別々に検討されるということが基本だと思います。 その上で、そうは言いつつも、やはり両制度に共通する事業といいますか、例えば訪問看護であり、それから療養型病床群については両制度にあるわけでありまして、やはりそれは、その分においてはお互いに影響を与えることは、これは否めないわけでありまして、当然ながら、明年、医療保険制度で診療報酬を検討していただく場合もそれは十分含んだ上で検討していただくのだろうというふうに思っておりますし、あるいはまた明年の診療報酬の改定で介護保険に影響を与えるものについては、これは三年間の事業運営期間といいますか、その介護報酬そのもの、あるいは市町村の介護保険の財政に影響を与えるということになるとこれは問題でありますけれども、与えない範囲でそれを見直すということもあるのではないかというふうに思うわけでありまして、なかなか私、言いながら理解どれぐらいいただけるかなと思いつつも、したがって、私申し上げたいことは、基本的には連動はしておりませんけれども、事業の中で関係しているものもある。そこは診療報酬の改定にあっても、あるいは介護報酬の改定にあっても十分検討しなきゃいかぬ。 ただ、それで介護保険の財政運営そのものが壊れるということは、これは避けなきゃならぬだろうというふうに考えております。
○朝日俊弘君 説明されている御本人が途中で心配になるようでは困る。現場の皆さんは余計心配になっちゃうわけですね。 少なくともこういうことだと思うんですね。制度上全く別の保険だから、ダイレクトにストレートに関係するものではない。しかし、総体的に見て連携して考えざるを得ない部分も幾つかあるので、場合によっては微調整もあり得ると、こういうことでしょう。
○副大臣(桝屋敬悟君) 適切な表現をしていただいて、ありがとうございます。
○朝日俊弘君 ぜひ、多分これからの中医協における診療報酬改定に向けての議論の中で、当然に介護報酬との関連も視野に入れながらの検討がされると思いますけれども、しかし、どうもけさの新聞も、小泉首相がマイナス改定を決めたというふうに、何か随分、中医協を全部飛び越えてもう結論が出ているような報道もされていますし、一体どんなふうになってくるのか、かなり介護の現場にも不安感を与えている向きがありますので、ここはひとつ正確に事態を理解していただけるように御努力をお願いしたい、こんなふうに思います。少なくとも現場に無用な不安というか心配を与えないでいただきたいなと、正しい不安であればいいと思いますけれども。 じゃ、最後に、時間がなくなってきましたので、医療制度改革と関連して、一点だけに絞って大臣のお答えをお聞きしたいと思います。 それは、この六月以来、医療制度改革に関してはもういろんなところからいろんなボールが投げられて、多分大臣も相当どうさばいたらいいのか苦労されているんだと思いますが、特に私が気になっていますのは、医療の分野にストレートに市場原理を持ち込もう、とりわけ病院も株式会社で運営したらどうかと、こういうボールが投げられてきていますよね。 確かに、私は病院、医療機関がもう少し透明性を確保しなけりゃいけない、きちんと説明できるような中身に経理も含めてなっていかなきゃいけないと思っている。そういう点から見ると、むしろ今の制度の方が不透明で、株式会社にした方が透明になるのではないかというのは一理あると思う。 しかし、その一方で、ダイレクトにこの医療の分野に市場原理が持ち込まれていくと、前から言われていることなんですが、しばしば悪貨が良貨を駆逐すると。ある先生はこれをバンパイア効果というふうにおっしゃっているんですが、どんどんどんどんバンパイアのようにもうけ主義の病院がはびこっていくという、そういう指摘もされているんです。 そこで、私はむしろこういう指摘に対してはきちっと反論をしながら、今ある医療法人制度、特定医療法人あるいは特別医療法人についてはそれなりの規定もあって、一定の公益性も確保する形で、それが十分かどうかは別として、きちっとされているように私は理解しているんですが、どうもそのほかの医療法人について言うと極めて透明性が低い。ユーザーの皆さん、患者の皆さんから説明を求められてもなかなかその病院の状況について、自治体病院が財政を地方公営企業年鑑に報告しているということはありますけれども、その他の医療法人については必ずしもそういう形で経理も含めて透明性を確保できるような仕組み、実態になっていない。(「国立病院ね」と呼ぶ者あり)そう、これから国立病院もなっていくと思います。 そこで、国立病院の話はちょっとおいておきまして、医療法人制度そのものについてきちんと見直して、もう少し利用者の皆さんに説明ができる、透明性が確保できる、こういう仕組みに改めて取り組むべきではないか。これはかなり難しい課題であることは重々承知しつつ、しかしそこを避けて通るわけにはいかないと私は思いますが、大臣のお考えをお聞きして、終わりたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 医療制度改革は大変難しい山場を迎えていることは御指摘のとおりでございます。 その中で、経営形態につきまして株式会社方式を導入してはどうかという強い御意見があることも事実でございます。ただ、そういうことがどこかでささやかれているというぐらいならいいわけでございますけれども、そうではなくてかなり高いところからささやかれているということでございますので、私もバンドを締め直してひとついかないといけないなと思っているわけでございます。 ここは私も同様の意見を持っておりまして、株式会社化をしてしまえば、それは今ですら医療財政が非常に厳しいではないかというふうに言われているのに、これに拍車をかけることになりはしないか、こう主張をしているわけでございますが、そんなことを言うけれども今でももうけているじゃないかと、こういう御主張があることも事実でございまして、そう言われますと私もちょっとたじろぐわけでございますが、しかし全体として見ました場合に、医療というのは経済の効率化も求めなければならないのですけれども、しかし一方においていわゆる医療の効率化ということも求めなければならないわけでございます。 いわゆる医療というものがより効率よく、そしてより有意義にここが回っているかどうかということが一方で大事な話でありまして、そこを無視してただ単に財政上の経済的な効率化だけを求められてもこの分野は回っていかないというのが率直に申しまして私の基本的な考え方でございます。 余り言い過ぎますと、おまえまた言い過ぎではないかとおしかりを受けるかもしれませんけれども、率直に申しましてそう思っている次第でございまして、ただここのところをどう着陸させるかということについては、これはやはり今のままで着陸をするということは私も無理なんだろうというふうに思っております。さりとて、それじゃ今のままなら無理だからどうするのかというふうに問われましても、そこまでは私もまだよう固め切っていないわけでございますが、今御指摘いただきましたことは大変示唆に富んだお話だというふうに聞かせていただいたところでございます。 十二月末まで苦しい日々が続きますけれども、ひとつそれまでに何とか着陸をさせたいというふうに思っておりますので、また御指導をいただきますよう、お願いを申し上げたいと存じます。
○朝日俊弘君 どうもありがとうございました。この部分についてはぜひ、余り時間もありませんが、応援しますので頑張っていただきたい。エールを送らせていただいて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(阿部正俊君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時三十分まで休憩いたします。 午後零時三十分休憩 ─────・───── 午後一時三十一分開会
○委員長(阿部正俊君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○今泉昭君 民主党・新緑風会の今泉でございます。 私も実は久しぶりにこの委員会に復帰をさせていただきまして、午前中の朝日先生の残りの時間、雇用問題を中心として質問をさせていただきたいと思います。特に、午前中は旧省庁でいうならば厚生省関係の質問ばかりであったようでございますので、私、雇用問題一本に絞りまして、一時間ほどいただきまして質問をさせていただきたいと思います。 実は、私、六年前にこの参議院に最初に議席を得ましたとき、一九九五年でございましたか、このときちょうど円高がすごいときでございまして、一時期七十九円九十銭ぐらいまで円高になったときがございまして、当時大変な雇用不安というものが特に輸出産業を中心として起こっていたときでございました。当時は、九五年といいますと失業率三%台でございまして、たまたま経済はバブル経済をやっと脱して、多少、経済成長二・五%とか三・二%とかいう一時的な回復を示したときではありましたけれども、円高によりまして大変な雇用問題が論議になっていたときでございました。三%、二百万程度の失業者の数でございましたけれども、その当時はまだ企業が我慢に我慢を重ねておりまして、企業内にいわゆる失業予備軍というんでしょうか、企業内失業者という方々が恐らく二百万人程度いるんじゃないかということを含めまして、大変な雇用問題が論議になっていたときでございました。 私は、もともと組合関係の仕事をしていたこともございまして雇用問題に大変関心があったものですから、これまでの雇用政策を抜本的に見直さなきゃ大変な事態が来るんじゃないかということを実は新人議員でありましたけれども生意気に言わせていただいたことを思い出します。 その後、六年間を振り返ってみますと、以降、一向に雇用情勢がよくなることはございませんで、二年間続きましたプラス成長も九七年度からはマイナス成長になり、やっと回復しても一%が精いっぱいという状況が続きまして、失業率はいつの間にか五%になってしまった、こういう状況でございます。当時の二百万人の企業内失業者というのが一斉に外に吐き出されたというのが現実の三百三十六万という姿ではないだろうかというふうに私は思っているわけでございます。 当時、六年前に、ちょうど一九九六年に橋本総理が村山総理から交代をいたしまして、もう御存じだと思いますけれども、五つの構造改革を掲げて登場したときでございました。改革をもしやれば失業率は三%程度におさまる、改革を実現しなければ、当時は三カ四分の三という数字で示していましたけれども、四%近くの失業率になるよということを政府自体が言明していたわけでございます。 そこで、大臣にお聞きをしたいんですが、これは細かいことではございませんで基本的な雇用に対する大臣の所信としてお聞きしたいんですが、雇用というのは、そのときの経済の実態やらあるいは労働人口等との関係で、それぞれの国がどの程度の雇用の実態やら失業者の限度というものを頭に描きながら経済政策を推し進めるんではないだろうかと思うんですが、今の我が国の労働力人口、人口構成、経済の実態から見てこのくらいの程度の失業率であるならば許容できるというのはどの辺に目安を政府としては置いていらっしゃいますか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 久々の御質問だそうでございますが、久々にまた難しい問題をぶつけていただきました。 バブル崩壊直前ぐらいなときでも二%ぐらいの失業率はあったと記憶をいたしております。いいときでも大体二%ぐらい、二から二・一とか二・二とか、そのぐらいな失業率はあるわけでございますから、現状をさまざまな問題を加味しまして考えますと、まあ低ければ低いにこしたことはございませんけれども、三%から三・五%ぐらいの間はお許しをいただかなければならない数字ではないかという気がいたしますが、いかがでございましょうか。
○今泉昭君 政府としては、国の経済政策を定めて、その経済政策を推進するためにどれくらいの失業率というものを予定しながら、あるいはまた経済成長率というものを予測しながら経済計画を立て運用されていくと思うのであります。 私が覚えている範囲におきましては、六年前の段階において、少なくとも我が国の労働力人口構成を頭にして描いていくならば、当時三%でしたから、その失業率をふやさないためには我が国の経済成長をこれぐらいの経済成長を見込んでいかなければ、もしその経済成長を下回るとするならば雇用にこれは必ずしわ寄せが来るわけですから、これだけの経済成長を実は実現しなきゃならないという形での検討が必ずなされていたと思うわけでありまして、そういうことを考えてみますと、実は大臣は二%程度と申されましたけれども、振り返ってみますと、我が国が失業率が二%になったのは、昭和五十一年から二十年間二%時代が続いてまいりました。三%台に乗っかったのは九五年です。二十年近く我が国は二%という失業率を前提にして実は経済計画が立てられていたという経過がございます。そういう意味で、私は、六年前のときに、三%に乗ったからこれは大変じゃないかということもあって、雇用政策を根本的に見直す必要があるんじゃないか、こういうことを申し上げてきたわけです。 実はその前、私も労働界に身を置きまして、賃上げなどをやる場合には経済成長と失業率の関係を常に注目をしていたものですから特にこのことは関心があったんですが、昭和五十年までは実は我が国の失業率というのは一%台だったんですよ。今から思うと本当に考えられないですよ。 なぜ二%に乗ったかというと、あの第一次の石油ショックのせいなのであります。このときは大変でありました。今でもちょっと問題になっていますけれども、当時は輸出産業の大多数が一時休業をやりました。それぐらいに大変な失業の状態でございました。それで、二%に乗ってそういう状態だったから大騒ぎをした覚えがあります。そのときに雇用政策の一つとして、今までの失業保険のあり方というのを抜本的に変えたんですよね、あれを契機にして雇用保険法というものになったわけですから。 そういうこともあって、私は、二%時代から三%時代になったものだから、また一%ぽっと乗った、これは大変だよということで、根本的に我が国のこの雇用政策のあり方を変えなければこれは大変なことになるよということを申し上げていたんですが、ところが、それが同じような雇用政策の繰り返しによっていつの間にか五%になってしまった。 しかも、私が不思議でしようがないのは、雇用という問題は我々国民にとりましてもう生活の基盤でございますから大変な問題でございます。にもかかわらず、観光地なんかへ行きますと依然として、今度のテロの問題で大分減っていますけれども、結構にぎわっているわけですね。物すごいブランド商品が売れるというような一面がございます。その一面、雇用はもう大変な失業の数がふえまして、大変だ大変だと騒ぐような状況になっているんですが、一体このアンバランスというのはどこから来ているんだろうかということを常に私は自問自答しながら昨今の雇用情勢の推移を実は見ているようなわけでございますけれども、かつての二十年間続いた二%時代の失業率から一挙に今五%になりました。 基本的に、一体我が国の雇用構造というんでしょうか失業構造というんでしょうか、これはどういう変化が起こったというふうに受けとめていらっしゃるか、ちょっとお聞きしたいと思うんです。
○副大臣(南野知惠子君) 本当に今泉先生は労働、雇用のベテランでいらっしゃいます。先生がおわかりにならないことを私がわかるかと先生はおっしゃっておられるとは思いますけれども、今失業率がどんどん下がってきたことについては、るる先生お話しになられました、第一次石油危機を乗り越えて昭和五十一年には二%になった、そこら辺のお話を今賜りましたが、平成十年には四・一%となり、そして現在本当に五%、驚くような数になったところではございます。 このような失業率の高水準で移行している要因ということにつきまして考えてみますと、最近の景気悪化を反映した労働力需要の不足、これもあるだろう、さらに産業構造の変化や若年者の就業意識の変化、それもあるだろう、そういったものを背景にしながら、労働力の需給のミスマッチ、これもあるだろう、そういう構造的、それから摩擦的失業率と表現していいのだろうと思いますが、そういうものが長期的に高まっているのではないかということが考えられるということでございます。 そういうことでございますから、先般、新たな雇用の創出、または雇用のミスマッチ解消、そういったものを柱とした総合雇用対策というものを我々は取りまとめたところであり、これに全力を挙げて取り組んでいこうとしているところでございますので、ベテランの先生のお力をぜひおかりしたいというふうに思っております。
○今泉昭君 私がもう申し上げるまでもなく、実際の統計として発表されている数字が、八月の段階でしたかね、一番新しいのが五%、三百三十六万ということが発表されているんです。恐らくあしたかあさってあたりに九月の失業率の発表があると思うんですが、この数字がどういう数字になるのか、私もいろんな意味を込めて実は注目をしているところなんですが、政府の受けとめ方としまして、この五%、三百三十六万という数字は、例えばこれは日本の今の経済構造からいってまあやむを得ないなというような数字なのか、それともこれは大変なことなんだ、よっぽどのことをしないことにはえらいことが起こるよという認識をお持ちなのか、どっちなんですか。ちょっとお聞きしたいんです。
○国務大臣(坂口力君) 八月の数字を見ましたときに、全体としては五・〇%でございますが、その中身をもう少し詳しく見てみますと、自発的失業者と非自発的失業者を見てみますと、今までは、七月まではどちらかといえば自発的失業者の方が多かった、ふえ方が。前年同月比で見てみますと、こちらの方が数字としては多かったわけでございます。ところが、八月になりまして変わりましたのは、非自発的失業者が前年同月比に比べまして増加をした、今までは増加していなかったわけでございますが、八月に初めて増加をした、それが一つ。 それからもう一つは、求人の方でございますが、新規求人が、ふえてはいますけれども、しかしふえ方が非常に低下をした。八月の全体で若干下がった、新規求人が下がったという。今までは、七月までは第三次産業を中心にして前年同月比でかなりふえていたのが、それが急に下がった。この二つの危機的要因と申しますか、非常によくない内容になっているということでございます。 これが八月だけの数字であるのか、それとも九月、十月とこの傾向が続いてくるのかということ、これは本当に、今御指摘のように、この九月の数字というのは非常に大事だというふうに思っております。それを見れば大体方向性が見えてくるのではないかという気がいたします。そういたしますと、五・〇という失業率もさることながら、その中身が今までに比較をしてかなり悪い面が出てきているというふうに今私は理解をいたしております。 したがいまして、これは今までの雇用対策、さまざまなきめ細かなことを幾つも幾つもやってきましたけれども、こうしたやり方だけでいいのか、もう少し違う方向性が必要ではないかといったことも実は考えておりまして、一つは、八月からスタートいたしました地域別の雇用対策、全国を八ブロックに分けまして、そしてそれぞれの地域において一体何が問題なのかということをもう少し地域別に検討していただいて、そしてうちの地域ではこういうことが大事だからこういうことをもう少し国としてやってほしいとか、あるいはまたこういうことをやりたいと思うのでそれに対するバックアップを頼みたいとかというようなことがあっていかないといけないんだろうと思うんです。地域的に見ましても、近畿地方などは六・四%ぐらいだと思いますけれども、そのぐらいな失業率になっているといったようなことがございますので、そうした地域別のことを考えなきゃいけない。 それから、私の方のハローワークを見ておりますと、だんだんと失業者がふえてきたものですから、ハローワークの定員は一定でこれはふえないわけでございますので、一人当たりのきめ細かな相談、あるいはまたこうしたことはどうですかというようなことができにくい状況になってきているというようなことがございますので、ここはキャリアカウンセラー、これは将来は一つの制度としてつくり上げていかなきゃならないというふうに思いますが、今は各企業の中でそういうお仕事をしておみえになって、そして今職をお持ちになっていないような方がたくさんおみえになりますので、そういう人にお手伝いをいただいて、そしてもう少しきめ細かな御相談に乗せさせていただくようにしないとこれはいけないんではないか。とりわけ年余に及んで、だからもう雇用保険がなくなってしまったような方々に対してそういう御相談をひとつしないといけないのではないかというふうに考えております。 それから、その皆さん方に対してどういう支援の仕方があるのかいろいろ考えておりますけれども、一つは、低利で貸し付けをできるようなことがあればこれはやらなければならないというのでその制度をつくるとかというようなことを今考えているわけでございますが、しかし将来これだけでいいのか、もう少し大枠の何かをやらなきゃならないのではないかという気もするわけでありまして、それはやはりワークシェアリングの問題に入ってこざるを得ないというふうに思うわけでありまして、これは労使の皆さん方の御相談、いろいろの御意見を受けながら、そしてこれがどこまでできるかという問題は将来の問題としてあるというふうに今思っている次第でございます。
○今泉昭君 長々と理屈っぽいことをお尋ねしているのは、最初に基本的に政府の雇用に対する基本的な姿勢がどの辺にあるのかということを実は私自身として受けとめたかったものでお聞きしているわけでございまして、後半に具体的なことをいろいろお聞きしたいと思いますが、そういう意味で少し理屈っぽい質問をしていますけれども、その点は御容赦を賜りたいと思うわけであります。 今のお話によりますと、これまではどちらかといえば割と自発的な退職者が多いという状況であったと。昨今の状況を見ると、自発的でない非自発的な退職者がふえているから多少これは問題であるぞという考え方に大臣としては変わってこられたと、こういうような考え方を述べられましたが、この点については多少私は見解を異にしておりまして、もう四%時代になったときから、私は、これは大変な状態でありまして、実は政府がこれまでいろいろ打ってこられました雇用対策がございますが、こんな問題で解決できるのかという危機感を実は強く持っていたわけであります。 自由主義経済でございますから、失業がゼロになるということなんて考えられないわけでございまして、当然それぞれの就職活動で移動いたしますから、次の就職に向けてのタイムラグが当然生ずるわけですから、健全なる失業率というのは自由主義国家に当然これは存在するわけですから、私は失業率をゼロにしろなんというのはとても考えているわけではございません。一体どの辺が危険水準なのか、その危険水準になった場合にどのような措置をとるべきかということが政治としては非常に重要ではないかという意識を持っているものですから、殊さらそのことをお聞きしているわけです。 そこでお聞きしたいんですが、これまで三%時代、四%時代に幾つかの雇用対策を各歴代の内閣が打ってこられているわけですね。私は、この雇用対策を見てみると、基本的に一つも変わらない、同じことの繰り返しをやってこられたというふうな理解しかしていないわけです。 例えば、一九九八年十一月に出された雇用活性化総合プラン、そのときには百万人の雇用創出という名目でこれは取り組まれました。一九九九年六月に出されました緊急雇用対策、このときには七十万の雇用創出計画と称して打たれた雇用対策でございました。二〇〇〇年五月には同じように、今度はだんだんその目標が下がっていくわけでして、三十五万人雇用創出という少しずつ現実的に近づいてきているんですが、最初は非常に大きなふろしきを広げられて百万人創出なんということでやられておりましたけれども、去年出された五月の場合には、ミスマッチ解消を重点とする緊急雇用対策という形で三十五万人を目標にして出された。 その内容を私も見ていまして、いずれも当面の緊急対策、緊急性というものを余り感じられないわけです。出されていることは一つも間違っていないんです。当然やらなきゃならない、これから日本経済がこういう方向に動いていく、構造がこう変わっていく、そういうためにこういう施策を打って雇用の創出を図ろうというこの姿勢は全く間違いではないんですが、いずれもその中心になっているのは中長期的な視点に立った、五年か十年後にはこれぐらいふえていくかもしれないというような政策が中心になっているわけですね。 そういうことがあるものですから、実は例えば九八年以降の我が国の失業率を見ましても一つも減っていない。政策を掲げられてそれなりの成果は出てきているはずにもかかわらず、逆に失業率は高くなってきているわけです。出されたときは四・三%だったのが九九年には四・七%。同じく二〇〇〇年には、このときには数字が変わらないで同じく四・七%でございました。恐らくことしは平均的にも五%台に乗るんじゃないかというふうに思っているわけです。 振り返ってまいりまして、ちょっと一つずつお尋ねしたいんですが、例えばこれまで掲げられました最初の雇用活性化総合プラン、百万人雇用創出のときには実績はどれくらい上がったというようなフォローを立てられているのか、そしてまた九九年の緊急雇用対策の七十万人の目標に対してどれぐらいの実績を上げられたというふうに調査をされているのか、あるいはまた二〇〇〇年のときの三十五万人創出のときにはどのくらいの成果が上がったかというようなフォローをされているかどうか、ちょっとお聞きしたいと思うんです。
○政府参考人(澤田陽太郎君) まず最初の平成十一年一月から実施しました雇用活性化総合プランでありますが、これは目標が二つに分かれておりまして、一つは、これは経済対策も入っておりましたので、GNPの押し上げ効果から想定されるマクロとしての雇用創出、これは三十七万人分を想定しておりました。しかし、この部分につきましては、平成十一年度の実質GDP成長率が一・四%にとどまったということで、マクロ的な検証が難しいという状況でございますのでここは抜きますと、残りは雇用の確保、維持、こういう観点で六十四万人という目標を各政策の積み上げで掲げておりました。これにつきましては、全体として六十五万人を達成したということで目標をクリアというふうに思っております。 それから、その後の緊急雇用対策でございますが、これはまだ続いておるという形になる部分もございまして、区切ってなかなか結果を出すことは難しいので、昨年五月から策定しましたミスマッチ解消を重点とする緊急雇用対策、ここにも一部なだれ込んでいるところもございますので、この昨年五月のミスマッチ解消緊急対策について、これまた極めて短期的な、まさに臨時、応急の雇用機会の創出という観点で三十五万人目標を掲げました。これにつきましては、今、今泉先生お話しいただきましたように、中長期の政策というのはここにはほとんどございませんで、短期で勝負するというものがずっと出ておりまして、結果、三十二万人の雇用機会の創出ができたというふうに考えておりますが、中長期的な雇用構造の転換、その中での根づいた雇用創出を図っていくという点ではまだまだ足りないところが多いと思っております。
○今泉昭君 わかりました。 その資料もいただいておりまして、私なりに見てみますと、確かに一番新しい三十五万人創出に関しましては、具体的に中長期と言えないようなものが大変含まれていると思いますが、この点につきましては後ほど、これによって生じた私の地元の千葉県の事情を踏まえましてお尋ねするから、これはちょっとここに置いておきたいと思うんです。 このように、今まで政府がとってこられた政策というものがそれなりの底支えになって、そしてその結果、やっと今五%の失業率にとどまっている、結果的にそういうことになるわけですね。それほど実は、大変重要なこれは問題ではないかと思うのであります。これを毎年のようにこれまでやってきているわけです。こういうことを毎年毎年やっていかなければ、ここまで高まってきた五%というのは、まだまだ大変な失業状態になるということはもう当然のことではないかと思うわけです。 加えまして、ご存じのようにニューヨークの多発テロ事件が起こりました。このことによりまして世界経済が大変な影響を受けるということは、もうだれもが疑わないような状況になっているんじゃないかと思うわけでして、日本も当然この大きな影響を受けてまいります。 しかも、もっと悪いことには、この多発テロが起こる前から、特にIC関係を含む電子産業関係は特にIC不況と言われるような急激な落ち込みを示しておりまして、これがこの同時多発テロに加わりまして我が国の産業に大変な打撃を与えることは間違いのないことでありまして、輸出も月を追うごとに実は減りつつあるというところから、特に輸出産業におきましては雇用調整の計画をどんどんどんどん今発表しているような状況にあります。 加えまして、狂牛病騒ぎでございます。この狂牛病問題は、特に食品産業においては、そしてまたいろんな広い範囲にわたりまして影響をこれまた与えていくことは間違いのないことでございまして、そういうことを考えてみますと、これからの雇用の問題に対する展望というのは、私は余り言いたくはないんだけれども、物すごく重大な局面になるんじゃないだろうかという気がして実はならないわけでございます。 それがゆえに、もっと具体的な思い切った対策がとられなければならないんじゃないだろうかと思っているんですが、実は、今回の大臣の所信、この間大臣からこれは発表していただきました。この中身を拝見してみますと、雇用対策におきましては総合的な施策をパッケージとして総合雇用対策として取りまとめたところであると。 その中身は大体三つに分かれているわけですね。一つは特に緊急地域雇用特別交付金を創設をしていきたい、そして規制緩和等によって規制に守られているところを改革をしながら雇用創出を図っていきたいというのが第一の柱。それから第二の柱はミスマッチ、この解消のためにいろいろやっていきたいということが二番目の柱。それから三番目は雇用のセーフティーネットを整備するための諸施策を雇用保険の充実等々を含めてやっていくという、大体大きな柱はこの三つになっているわけですが、私の受けとめ方としては、今後のこの雇用情勢を考えてみた場合に、これだけで本当に大丈夫なんだろうかと。 このやり方というのは、例えば二〇〇〇年のミスマッチ解消を重点とする三十五万人雇用創出に具体的なことが出てきてはいるけれども、一面ではこれを踏襲しながら、それ以外は具体的な雇用創出がすぐできるような柱には私はなっていないように思われるんですが、このような形の受けとめ方というのは、今の現状を大変重要な問題だ、緊急事態だという意識にまではまだなっていらっしゃらない、こういうふうにしか受けとめられないんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(坂口力君) 現在におきますいわゆる補正予算をにらんでの雇用対策というのは、先ほど挙げていただきました大体三つになるだろうというふうに思っています。 それで、御指摘いただきますように、この数年間、雇用対策、私も過去に振り返って見てみますと、それは御指摘のように量的な、これは大きな違いはありますけれども、いわゆる質的な転換をしたということではないと私も思います。同じような、今までから非常に、旧労働省時代からきめ細やかな政策の積み重ねをやってまいりましたが、それを量的に拡大をし、そしてそこに新鮮味も加えながら今日を迎えているということだというふうに思っております。 現状、これから先どうなるかということにつきましては、私も決して楽観をしているわけではございません。現在の状況に加えまして、これから不良債権処理が進んでくるということになりますと、その不良債権処理のやり方が、そのスピードをどのぐらいのスピードでやるのか、あるいはまた量的にどれだけやるのかということによってもその差は違うというふうに思いますけれども、いずれにいたしましても、現状にその厳しさはプラスアルファされることだけは間違いがないというふうに思っています。 そうしますと、現状を維持するためにいわゆる緊急的な課題として、現在の当面をどう乗り切るかという課題と、それから中長期的な展望の話と、双方になってくるわけでございますが、現状の当面の課題といたしましては、そこにも書きましたし、先ほどからも少し申し上げましたとおり、いわゆる政府の公的資金の出動によってそれをどう賄うかということが一つございます、補正予算におきましても。 いわゆる例として挙げておりますのは、森林の伐採等従事をしていただくような人を地方でふやしてはどうだろうか、あるいは補助教員の皆さん方をふやしてはどうだろうか、あるいは環境関係のお仕事をしていただく方をふやしてはどうだろうかというような例示をしながら、それぞれのこれは地方自治体においてそこはひとつ参考にしながらお決めいただきたいという御提案を申し上げているわけで、多分それぞれの地域におきましていろいろの考え方をしながら御選択をいただくものというふうに思っておりますが、それは当面の話でございまして、それをやって一時的に失業者がある程度減ったからといって、それによって全体が今後よくなっていくかといえば、それはそういうことではないだろう、全体としての問題とやはり二つに分けて考えていかなければならないだろうというふうに思っています。 全体の問題といたしましては、これは経済全体に影響する問題でございますし、そして、これだけ国際化をされて、グローバル化をされて、この日本の経済の置かれております位置を考えますと、これは、第一次産業、第二次産業を中心にした今までの行き方ではなかなか新しい雇用を創出することが難しい環境にあるというふうに思っております。そうした意味では、まだ日本の国は先進諸国に比較をいたしまして三次産業の拡大をされる余地がある。だから、そうした方向へのやはり転換ということも十分に考えながら、一方におきましては新しい産業の育成、ベンチャー企業をどうつくり出していくかといったことに、ここは精魂込めて取り組まなければならない点ではないかというふうに思っております。 しかし、職を求める皆さん方の側からすれば、今まで二次産業に従事をしておみえになりました皆さん方が、いやしかし三次産業は私は行きたくない、二次産業でいきたいというふうに御主張になる方の多いことも事実でございまして、それらの点を、これからどうこれを乗り越えていくのかというのは非常に難しい問題でございますけれども、二・五次という言葉もございますが、二次産業と三次産業とをミックスしたようなところにもう少し日本の中の新しい雇用を創出する場所がないか、そうしたことについても我々はここを考え方をまとめていかなければならないのではないか。まことに大枠な話でございますけれども、そんなことを考えている次第でございます。
○今泉昭君 基本的に私も、大臣がおっしゃられましたように、雇用対策は中長期的な対策と当面する対策というのは分けて両面作戦でやらなきゃならない、これは全く賛成でございまして、そうあるべきだろうというふうに思います。 特に、中長期対策的なものとして、これまでの経済対策の中には大変多くのものが盛られてきたことも十分承知をしているわけでございます。去年の二〇〇〇年度から、それから少しずつ具体的な当面の対策として、ある意味ではばらまきと言われる一面も持ちながら当面の具体的な雇用創出、すぐにでも暫定的に行うということが少しずつ出てきているということも承知をしております。しかし、私はもう少しずつでは間に合わないという気がしてならないわけであります。むしろ、この雇用問題については、今、緊急事態だという意識を政府に持っていただきたいという気持ちが大変強いわけでございます。 とにかく、一日に百人近くの自殺者が出るような毎日、しかもこれは、仕事がなくて、あるいは企業が倒産して生きる道を失った人たちが、働き盛りの人たちが自殺をしていくという、毎日百人近くの人が自殺をしているというこの実態。そして、年間で言うならば二万件近くの、一定水準の規模の企業の記録でありますけれども、企業が倒産をしていっているという実態。しかも、こういう実態がこれから先、テロの問題や狂牛病の問題などを考えてみると、構造的なものではなくして突発的な事故によって生じていることを考えてみますと、これはもう緊急事態というとらえ方をしていかなければ、先に行けば行くほど対策が大変なことになるんじゃないだろうかという私は気がしてならないわけであります。 ですから、その区分けをはっきりいたしまして、私はぜひ緊急事態としての対策をもっと積極的に打っていただきたいと思うんですよ。例えば、今まで地域雇用対策として出された国からの地方の事業に対する補助金を見ましても、実はほんの涙金みたいなものしか地方に行かないわけでして、それに対して地方が上積みをしてやらなければ、実際上その人の生活あるいは収入の一定限を保てないというような実は個別的な緊急対策なんですね、国がやっているのは。もうそういうことをやっている状況には私はないんじゃないかと思うのであります。 国としての、外国のやり方をまねればニューディールですよ。例えば、一九三〇年代のアメリカのニューディールもそうでしょうし、ブレア首相がやったあのイギリス病から立ち直るための、サッチャー政権の後を受けたニューディールですよ。ああいう形の、国がよっぽど強い主導権を持った雇用対策をやっていただかなければ、先ほど大臣が言われました、確かに森林や土地の保全の具体的な対策のために一時的に人を雇う、あるいは環境保全とか、あるいは教育の補助とか、あるいは保育・介護という問題について具体的に出されているのは十分承知をしております。しかし、それを出すにしましても、結局は地方がお金を出さなければ、あれも実は実現できないんですよね。今の地方財政からいって、そんなものができっこないんですよ。 具体的に申し上げましょう。 前回出していただきました雇用活性化総合プランの中での一つの地域に対する具体的な雇用の創出のために出された計画を私、全部実は地方で出させたわけでございますが、見てみますと、予算は国から二千億ですよ。そして実際上これが地方に出されて、地方が計画を実現したのが、私が入手した段階では千九百億程度のものが出てきている。ほとんど国が予定をしたものは賄っているというふうに考えているんですが、これを一つ一つ見てみますと、実に、何というんでしょうか、非現実的な計画が立てられているんですよね。 例えば、この資金をもとに駅前の自転車がばらばらになっているのを整理する人を百五十人雇う。その予算を一人頭計算してみますと、何と三万とか二万程度しか行き渡らないような状態になっているとか、あるいは学校の補助員を雇う。大学を出て教職員の免許は持っているけれども仕事がない人がこの計画に基づいて臨時に補助員として雇われた。しかし、これも労働時間が週に何日と限られていて、実際上、一カ月にもらう収入というのは一けたですよ。十万を超える人なんかほとんどいない。しかもそれは六カ月に限られている。延長するにしても最長一年しかできないというような状態。それは見てみますと、何か失業率というのを下げるための数字のマジックを操作するような、実態が本当に失業者を少なくするというようなものに使われていないんです、実は。 私は、もうこうなったらやはり国が主導権をとってひとつやっていくべきではないかと思うわけです。しかも、地方に流した場合は地方自治体が直にやるわけではなくして、いろいろな特殊法人に回してそこでやらせているわけですから。ですから、例えば一兆円なら一兆円というこの雇用対策の資金を時限立法で二年間なら二年間、三年間なら三年間継続して出すことによって、いわゆる雇用の不安を少しでも解消することによって経済の立て直しに結びつけていくという、一定の期間を区切って政府が主導権をとっていくようなやり方が緊急経済対策じゃないかと思うんです。緊急雇用対策じゃないかと思うんです。この点がまだ政府の失業に対する受けとめ方が大変安易ではないかなと、こういう気がして実はならないわけです。 しかし、去年から動き出しました個別の地方における特別の仕事をふやしていくという方向づけは大いに結構ですから、これにもっと私は、地方に任せるんじゃなくて、地方分権の時代にさお差すかもしれないけれども、一定時期、雇用がある程度上向くまで、二年なら二年、三年なら三年、思い切って国がやってみたらどうですか。これをやらないことには、これから迫ってくるだろう大変難しい雇用の問題を解決できないような気がしてならないんですが、いかがなものでしょう。 例えば、具体的に言いますと、一兆円で年収三百五十万の人が三十万人できるんですよ。それも、こういう人にこれだけこういうふうに使いなさいという道をはっきりしてつければいいわけです。これを三年間やってごらんなさい。そうしたら相当のやはりこれは雇用の受け皿になると思いますよ。地方にお金の一部を補助してばらまいて地方の計画を出させてということではなくして、もっと、今内閣に雇用対策本部というのができているようでございますが、むしろ緊急雇用対策本部を労働省が中心になってでもこれはやっていかなければ私はこの雇用の不安は乗り切れないと思いますが、いかがでしょう。
○国務大臣(坂口力君) 私が聞くよりも財務大臣にここへ来てもらって聞いてもらった方がいいようなお話でございましたが、地方で何をやるかということについては、ここは地方に任した方がいいと私は思っている。ただ、財政的な面で地方に任すということが難しいというのはそれは話がわかるわけでありますが、何をやるかということは、中央からあれをやれこれをやれと言うたのではなかなか、そこにミスマッチが生じてしまう。それで、今までから言っているのではぐあいが悪いところが確かに見えておりますので、何をやるかはその地方に私は任せた方がいいだろうと、そこは私はちょっと先生とは意見を異にしますが、私はそう思っています。 ただ、財政的な面で、仕事も地方に回すから金も地方に回すんだというのは、それはもう地方ではできないぞという御指摘は、それは率直に私たちも受けなきゃならないんだろうというふうに思っておりますが、ここは全体の財政事情の中でどう考えていくかということになるというふうに思います。そうしたことを今までよりもより厳しくやっていかなきゃならないし、そこには財政上も見ていかなければならない。 ですから、過去のことを思いますと、そこに、補正予算の中にも、多分そこは今まで以上になるんだろうと期待をいたしているところでございますが、いずれにしましてもこれは補正予算でございますので、来年度の予算なら来年度の予算でそれをどうするかという次の課題がそこに待ち受けているんだろうというふうにそこは思っております。 御指摘をいただく方向性、重大性というものは私もそのとおりだというふうに思いますが、そこをどこまでこれでやるかと。これだけでいいかといえば、そこはもう少しいろいろのことを組み合わせて、あらゆる新しい働く場をつくり上げることをミックスしながらやっぱりやっていかなきゃならないだろうというふうに考えております。 御指摘いただきましたことも十分理解のできることでございますので、これから参考にさせていただきたいと思います。
○今泉昭君 もう一つの緊急対策として思い切ってやっていただきたいなと思っているのは、ワークシェアリングの問題であります。 ワークシェアリングの問題は、これはもう中長期の問題として今労働省としてはとらえていらっしゃると思うんですが、私は、これはやはり二年なり三年の時限立法をつくって、この期間だけこういうワークシェアリングをやるというやり方を今もう導入すべき時期じゃないだろうかと思うんです。三年後なら三年後、一定の期間が来ればこれはやめればいいわけですから、その三年間は労使とも我慢をしていただくと。このくらいの対応策をやっていかなければなかなか、このワークシェアリングという構想はいいけれども、実現のめどというのは十年後ぐらいじゃなきゃ出てこないと思います。もう雇用の問題は十年も待っておられませんよ、これは。特に、小泉内閣は、構造改革をやっていく中で雇用を犠牲にするということさえも具体的に出ているわけですから。そういうことを考えてみるならば、このワークシェアリングを、思い切って労使双方と話し合いの仲介をとっていただいて、三年間なら三年間こういう具体的なワークシェアリングをやってみたらどうかということぐらいの決断をしてみたらどうかと思うんです。 例えば、具体的に申し上げますと、今、我が国の平均的な残業時間というのは大体十時間ですね、一人頭。九・八とか言っていますが、変動があります。大分減ってまいりまして、そのくらいになったようでございます。そうしますと、この残業という問題をとらえたワークシェアリングというものがあるわけです。今、各電機産業がやり始めている休業制度というのは、あれは形を変えたワークシェアリングなんですから、ワークシェアリングというのは現実のものとしてもうなされているわけです、各企業の工夫に基づきまして。しかし、それだけでは済まないような状態になっているわけですから、残業というものがあるとするならば、その残業というものだけでも新しい雇用に向かせるというような具体的なやり方を考えてみる。 さらに、今、基準内労働時間が平均的に全産業で八時間だといたしましょう。八時間であるとするならば、これを各、働いている皆さん方から一時間だけ提供してもらうわけです。七時間労働にするんですよ、三年間なら三年間。その一時間をワークシェアリングの新しい雇用に回すということ。具体的にやり方はいろいろありますよ。残業と一時間ずつ提供してもらったその時間を合わせてどのように新しい雇用をつくり出していくかという工夫、このくらいのことはできるんじゃないかと思うんです。 これはもう卓上だけの計算でございますけれども、例えば私みたいな素人が計算をいたしますと、時間外労働、雇用労働者一人平均、今、年間十時間だとしますと、大体その人たちの年間の総労働時間というのは五億四千時間になるわけですよ。労働時間一時間をこれに加えていただきますと、約六億時間近くの合計しまして労働時間というものが出てくるわけです。したがいまして、これを年間総労働時間、一年間に千八百時間あるいは千七百五十時間で計算をいたしますと、三十万人以上の労働者が働ける時間なんです。 ところが、日本の今までの自主的な労使慣行の中ではなかなか、それは働いている人たちも自分の労働時間を減らすというのは単位当たりの時間からすると収入が減るということでの抵抗、あるいは労働時間を大変求める低賃金の方々もいらっしゃるものですから、なかなか自主的な労使の交渉の中ではこれは実現できなかったことは事実です。労働組合の中でも嫌がっていたことはこれは事実であります。そういうことを言っていられないような状況になるならば、そのくらいなことは、一定の雇用の回復がなされるまでの三年間なら三年間、限定的にやってみるという工夫を、努力をしてみたらどうでしょう、労働省が仲介をとってみて。 そして、例えば残業をオーバー、残業を実際にやらせるところには、ドイツがやっているように、日曜出勤あるいは残業の場合は一定の時間オーバーしたらあそこは罰金を加えているわけですから、そういう形で、残業ができないような罰則を加えるという形で、法的な、これは余り規制は望ましいことじゃないけれども、緊急事態におけるところの対応策としてはこれはやむを得ないと思うんであります。そういう時代になるという危機感が私は必要だと思うんであります。 こういう考え方はいかがですか。
○国務大臣(坂口力君) ワークシェアリングの問題につきまして、ことしの年当初でございましたか、連合の皆さんの御意見をお聞きしましたり、あるいは日経連の御意見を聞きましたりしたわけでございますが、ことしの年当初におきましては、双方ともワークシェアリングというのはいいことだ、それは検討に値するという御意見ではありましたけれども、経営者側からしてみれば、時間が減ればその分だけ賃金はカットする、これは当然の前提だというお考えでございますし、連合等のお考えは、時間を減らすことはいいけれども、賃金のカットは認めることができないと、こういうお話でございまして、大事だということでは一致をいたしておりますが、そのやり方についてそこに大きな隔たりがあってなかなかこれは難しいなと、ここを何とかならないのかなと私は実は思っていたわけでございます。 しかし、最近、いろいろの当事者間でのお話し合いも進んでいるようでございまして、そして歩み寄りながらやりたいというお話もあるようでございます。歩み寄りの姿勢があるということならば、そこは私たちも御相談をさせていただいて、そしてここはまとまるものならばまとめるというのが緊急事態の一つの私もテーマだというふうに思っているわけでございます。先日もお話し合いを少しさせていただいたところでございます。 したがいまして、我々の方の厚生労働省内におきましても、少しどうするかという検討を開始しているところでございまして、できれば早い時期に一度政労使三者会談でもやらせていただいて、どういう方向でやるか、それも一律にやるのかできるところからやっていくのか、あるいはそれに対してどういう政府はバックアップをするのかといったこともこれから煮詰めていかないといけないだろうというふうに思っておりますので、これは十分に認識をしながら今いるところでございます。 いろいろとまた御指摘いただきたいと思います。
○今泉昭君 時間が来てしまいまして、もっとミスマッチの問題やらあるいは今大変問題になっている、余り皆さん方口に出して言いたくない労使慣行の見直しの問題であるとか、あるいは景気との絡みというような問題についてもう少し実はお尋ねもしたかったわけですが、残念ながらその時間がございませんのでまたの機会に譲らさせていただくといたしまして、最後にお願いを申し上げたいのは、この雇用の問題はもう悠長に考えておられないと、緊急事態だという気持ちでぜひ臨んでいただきたいと思うわけであります。 雇用の問題は特に労使間で自主的に解決する問題が大変含まれていますから、行政がこれを上の方から縛っていくとか指導していくということに関しましては、行政当局は大変配慮をされるだろうと思うし、遠慮もされる一面があるのは私は当然のことだろうと思うし、そういう点での気持ちは重々わかるわけですが、いわゆる平時ではないと。戦争の問題だけじゃないんです。この雇用の問題については今平時じゃないんですよ、実のところ。 この職をなくされた人たちの気持ちというものは、これは職を失った方じゃなきゃわからないと思いますよ。私も実は若いころ失業保険に御厄介になりまして、すっかり使い切ったことが二回ございます。だから、仕事のない苦しみ、これはその人の生きざまにも関係してまいります。これは大変なことなんです。失業して収入にも事欠く経験をしたことのない人は決してわからないことでございます。そういう意味でこの問題を私は強く平時から訴えているつもりでございまして、ぜひひとつ緊急事態ということで取り組んでいただきたいということをお願いいたしまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○松あきら君 ただいま今泉先生も雇用の問題を御質問されました。今非常に大事な問題であると思います。雇用のみならず、いろいろ大きく社会構造が変わろうとしているこのときでございます。私もここはぜひ大臣にしっかりとした対策をお願いしたいと思っているところでございます。 ところで、二〇〇一年度の補正予算の策定に当たりまして総合雇用対策として五千億円程度盛り込むという案が報道されております。それによりますと、失業手当の国庫負担として約九百五十億円を計上、あるいは失業者を雇い入れたITなどの成長分野の企業に支給する新規成長分野雇用創出特別奨励金に百九十億、あるいは失業者に公立学校の補助教員などの公共サービスに臨時就業してもらうための新緊急地域雇用特別交付金は少なくとも二千億円を確保と、このように、等々まだあるんですけれども、案が報道されておりました。 私どももリストラ対策に対しましては大変心を砕いてまいりましたし、また公明党としていろいろ提言もさせていただいておりました。三十兆円の枠もこれありということで財政の面でも非常に厳しいところでございますけれども、やはりこれは何としてもしっかりとしたセーフティーネットというのをつくっていただきたい。今泉先生もおっしゃったように、テロの問題、あるいは朝日先生がおっしゃった、狂牛病と言っちゃいけない、異常プリオン発生症ですか、こういう問題もありまして、大企業から中小零細企業に至るまで大きな打撃を受けているという現状でございますので、ぜひこのセーフティーネットをしっかりつくっていただきたいと思っております。これは国民が望んでいることでもあるというふうに思います。 この補正予算、もちろんまだ確定ではございませんけれども、多分できるところからということで一生懸命大臣が御努力していただいたんだと思いますけれども、そこらあたりの御決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 雇用の問題につきましては、先ほど今泉先生からもお話がございましたとおり、大変重大な局面を迎えているというふうに私も認識をいたしております。 ただ、その補正予算の中身につきましては、新聞情報はございますけれども、正式の数字を私たちまだもらっているわけじゃないものでございますから、今、何にどれだけついているのかということは、かたずをのんで見守っていると申しますか、そういうところでございまして、今お挙げいただいたその数字、そのまま来るものなのかどうかということを今まだはっきりとわかった段階ではございません。 ただしかし、私たちが主張してまいりましたのは、今回このテロ等がありましていろいろ難しい話が交差してまいりましたけれども、もしテロなかりせば今国会は雇用国会というふうに銘打って行われたことだけは紛れもない事実でございます。したがいまして、テロ等の問題はございますけれども、経済がこういう厳しい状況にあるし、そしてまたこれから先もその厳しさが続くことが予測されておるときでありますから、この問題に格段のひとつ財政的支援もあってしかるべきだ、こういう立場で主張してきたことは間違いのないところでございます。 その中で特に中心になっておりますのは、一つは地域によりあるいは年齢により、それから二次産業、三次産業といった間によりミスマッチが存在する、これをどう解消するかということについてさらに財政的な支援がなければならないということが一つでございます。 それからもう一つにつきましては、先ほど今泉先生にも申し上げましたとおり、地域的な格差というものが大きいものでございますから、ここは経済産業省と一体になりまして、そして地域別の雇用に対する御要望を聞きながら地域に見合った雇用創出をしていくというこのことも、これは避けて通れない大変大事なことだというふうに思っています。 それからもう一つは、いわゆる再就職支援に対します助成など民間の活用によります失業なき労働移動の支援、この労働移動の支援というもの、したがいまして、既に失業をしてしまった人ではなくてこれから近い将来職をかえなければならない立場にある人、その中にはみずからその職をかわろうとしている人もあるでしょうし、そしていわゆる企業の都合によってかわらなければならない人もあるでしょう、そうした人たちに対して労働移動がスムーズにいくような手当てというものもしていかなければならない。 そして、この皆さん方に対するいろいろの御相談に乗るためのキャリアカウンセラーの充実でございますとか、それから、雇用保険の期間、期限切れの方もあるわけでございますが、雇用保険をお受けになっている皆さん方にも、次の新しい技能、技術を身につけるという皆さん方に対しましては訓練延長給付を充実していくとかいったようなことは、これはぜひ基礎的なこととしてお願いをしなければならないこととして我々主張してきたところでございますので、そうしたことにつきましては今まで以上に盛り込まれるであろうと期待をいたしているところでございます。
○松あきら君 ありがとうございました。力強いお言葉をいただいたというふうに思います。 私はずっと文教の方をやっておりまして、ずっと私が叫び続けていたことが、実は高校の中退の、不登校の子供が今十三万人、いや実はそれ以上いると言われておりますけれども、この子供たちのための高校卒業認定試験というのを創設というのをずっと訴えていて、今、文教の中での話し合いはいろいろ行われているようでございますけれども、それというのも、例えば今フリーター、先ほど南野副大臣もおっしゃっておりましたけれども、若者の就業の形態が変わってきているということで、フリーターになる若者が多いんですけれども、この六割は数年で実は転身したい、きちんと正業につきたいとこう思って、また正業についているそうなんですね。これは都内で十八歳から二十九歳の男女二千人を対象に調査したところなんですけれども、やはりその中で、できましたらなるべく早くフリーターをやめて正社員になりたい、こう思っている人が多い、あるいは自営業をやりたいと思っている人が多いという、こういうことなんですね。ですから、私は、フリーター生活からの脱却を支援する行政などの対策の必要性、これも高いと思っております。 また、こういう若者たちが次のステップアップのために、高校も卒業していないけれども大検を受けなきゃならないのは大変だと、専門学校へ行くのも高校卒業の認定が要るなんということで、やはりこれはおかしいということで高校卒業認定試験の創設を求めているんですけれども、こういうことも絡めまして、こういった若者の支援もぜひお願いをしたいと思っております。 また、補正予算につきましては、予算委員会などでまた質疑をさせていただきたいというふうに思っているところでございます。 では次に、ファミリー・サポート・センターについてお伺いしたいと思います。 働く女性たちの仕事と育児の両立、これを支援する、サポートする、まさにファミリー・サポート・センターが全国各地に設立をされているわけでございます。このサポート・センターは労働省の一九九四年の新規事業で、働く女性の子育てを地域で支えようと。つまり、預かっていただきたいという人と預かってあげるという、こういう会員をあらかじめ登録しておくというシステムとなっているわけでございますけれども、国庫補助二分の一、県補助四分の一ということでございます。 平成十三年度で百八十二のサポート・センターができ上がったようでございますけれども、まず、このセンターの設立はどのようにしたらできるのでしょうか。手短に御説明をお願いいたします。
○政府参考人(岩田喜美枝君) ファミリー・サポート・センターの事業につきまして、一定の事業規模を確保するという観点から基本的な基準を設けております。例えば、人口が五万人以上であるということを原則といたしておりますし、また人口が五万人に満たない場合でありましても会員数が、ですから育児を手伝ってもらいたい人、あるいは育児を手伝うことができる人、そういう方が会員として登録をしていただいているわけでございますが、会員数が三百人以上確保できる見込みがあるというようなことを国庫補助の要件にいたしております。
○松あきら君 本当にこのファミリー・サポート・センターはとてもありがたいと大好評なんですけれども、例えば私の地元の箱根ですとか湯河原ですとか、この町はもちろん五万人に満たないんですね。五万人に満たないところ、町なんか多いんですけれども、ところが女性の就労が多いんです、観光地ですから。ほとんどの、例えば箱根町、あるいは湯河原、まだほかにもありますけれども、たくさんの女性が働いている。そこでこのファミリー・サポート・センターをぜひつくっていただきたいという要望があっても、こういうものもいただいたんですけれども、実はここにも今おっしゃっていただいた原則として人口五万以上の市町村というのが書いてありまして、お役所に聞くと、今おっしゃってくださったように、満たなくても中身を相談してと、こう言ってくださるんですけれども、実はこれが自治体におりていきますとこのとおりがもう原則になっちゃうんですね。ですから、国で幾ら、そうではありません、いろいろ御相談させていただいてとおっしゃっていることと実際は違うんです。そしてまた、会員が三百人以上と。 私はこれは非常にナンセンスであるというふうに思うわけです。やっぱり、預かってあげますよという人と、あるいは預かってほしいという人がある程度の人数が確保できましたら、五万人以上とかあるいは三百人以上いなきゃいけないというのは非常にナンセンスじゃないかと。こういう例えばこの人口五万人とか会員三百人という条件は政令でも省令でもないわけで、運用であるというふうにも伺っているんですけれども、それであれば私はこんなことを書く必要もないし、これは外すべきじゃないかなと。 まして、例えばアドバイザーがいらっしゃれば建物とか必要ないですよね。まあ言ったら、どこか大きいところを借りて、そこで大勢の人を雇ってというようなことが要らないわけですから。アドバイザーの方が例えば市町村の職員の方ということが多いというふうに伺ったんですけれども、これは全員が全員そうじゃないかもしれませんけれども、その方のお給料か、ないしはお給料も要らない状態かもしれないわけで、要するにそんなにたくさんお金を集めてという、利益が上がらなければいけないという状況ではないと思うわけでございます。 ですから、ぜひ、この今の五万人以上、三百人という文字を消して、市町村がある程度自由にこれを設立できるような状況にしていただきたいと思いますけれども、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 議員におかれましては、サポート・センターの役割を評価していただきまして、大変ありがとうございます。 小規模の事業を自治体が単独でおやりになるというのは、もちろん自由におやりいただいてよろしいわけでございますが、国庫で助成をする、平均的に千四百万円程度、年間の運営費の二分の一を助成するというのが平均的な補助金の姿でございますが、それを前提にいたしますと、やはり一定程度の規模以上のところを優先的に設置をしていきたいというふうに思っております。 先生おっしゃいますように、五万人というのが絶対的な基準ではございませんので、それぞれの地域の女性の就業の状況ですとか核家族化がどの程度進んでいるかといったような世帯の状況などを見まして、事業のニーズが確かにある、会員の確保も見込まれるといったような場合には小規模の自治体にも助成をしたいというふうに思いますし、また近隣の市町村で共同でやっていただくというのも一案かというふうに思っております。 いずれにいたしましても、都道府県を通じまして市町村の御要望をしっかり聞いて対応してまりいたいというふうに思います。
○松あきら君 ぜひお願いしたいと思います。 今、例えば箱根町ですとか湯河原とか申しましたけれども、全国各地にそういった観光地は多いわけでございまして、女性の就労というものも多いわけで、多分そういうところは五万人以上ということは見込めないと。ですから、私は、特にこういう書いてあるものに、例えば五万人以上の市町村、特別区を含むということを、例えばそれ以外でもいいというようなこともちゃんと書いていただくと。やっぱりそこまでしないとなかなか下まで行き渡らないという現状をしっかり見ていただいて、ぜひこれは要望のあるところにできるだけこれをつくっていただきたいというふうにお願いを申し上げます。 それでは、次に参ります。 次は、先ほどちょっと出ました教育訓練給付制度、このことについて御質問させていただきたいと思います。 先ほど大臣は、職をかえなければならない人がいる、つまり自分が職業をかわりたいあるいはかわろうと思うだけでなく企業等の都合で職業もかわらなければならない状況があるというふうなお話もなさっておられまして、これに対してもしっかりと対策をとってまいりたいというようなお言葉をいただいたというふうに思います。多少、総理の所信表明演説で雇用不安の払拭が述べられているところでございますけれども、先ほどからお話に出ております完全失業率、残念ながら五%の大台になってしまいまして、完全失業者数も三百三十万人というふうになったと言われております。非常に残念な数でございますけれども、これからのセーフティーネットを構築していくという、こういうためにも、求人と求職のまさにミスマッチ、これも大臣がおっしゃっていただきました、この対策をしなければならないというふうに思います。 そこで、教育訓練給付制度についてお尋ねをしたいと思います。 まず、この制度について御説明をお願いいたします。
○政府参考人(澤田陽太郎君) 教育訓練給付制度は雇用保険制度の中の一つでございまして、在職労働者の方が現に多く利用されており、在職中に主体的に能力開発に取り組むということを支援しているものであります。 これの利用できる方々でありますが、現に雇用保険の被保険者である方、または雇用保険の被保険者であった方で離職後一年以内の方と、こういう方々が被保険者期間通算して五年以上あるという場合に厚生労働大臣が指定します教育訓練講座を受け、これを無事修了した後で御本人が支払った費用の八割相当額、上限三十万でございますが、これを国が後から補てんする、支給するというものであります。
○松あきら君 多くのサラリーマンあるいは労働者の方が教育訓練を受けて次のステップアップを考える、この制度が役に立つというふうに私も思っているところでございますけれども、職業に必要な専門知識を勉強したければまず本人が資金を用意して講座を申し込みなさいと、ちゃんと通ったら三十万円を限度に、上限として八割の費用は国が面倒を見ましょうと、簡単に言えばこういうことだと思うんですね。 私は、実は出産育児一時金の前倒し支給を、これは頑張って今年度からこれを実施していただいたということがございますけれども、これも、それは違うんですけれども、違いますけれども似ているんです。なぜならば、出産育児一時金も出産した後でなければ今までは申請できなかったと。これが非常に若い人たちが負担になっていて、同じ下さるんなら、要するに予算はとってあるんですからね、もともと。ですから、新たな予算だって要らないと。後で払うものをそのとき差し引いて払ってくれるとか、あるいは差し引いて払ったらいい状況にしてくださるとか、あるいは前もって下さるとか、無利子で貸し付けるとか、そういう制度があるんじゃないかと、これ何年がかりかで交渉しまして、やっと本年度から実現を見たという、これうれしいことなんですけれども。 これも実は私、同じような思いがするんですね。例えば、もう職業を変わらなければならない、もう見えていると、それが。そして、どうしてもこれは次のために勉強して何とか次の雇用につなげたいという、こういうふうにわらをもすがるつもりでお勉強なさる方にとって、まず資金を自分で調達しなければならないというのは非常に今のこの状況で大変じゃないかな、より苦労をするんではないかなと、こういうふうに素人考えですけれども思うわけですね。 ですから、これも実は予算がとってあると思います、もともと。ですから、例えば入学料、最初に全額払えというところとあるいは何回かに分けてとかいろいろあるそうでございますけれども、いろんなやり方はあると思うんですけれども、あるいは本人が三十万円以上の差額分は払うと、しかしその差額分は国から払ってもらえる、最初に、そういうシステムとか、そういうことを私はぜひこれ考えていただけないかなと。やっぱり、こういう細かいことですけれども、こういうことをしていくことが非常に私は本当にいろいろ不安を抱えていらっしゃる方にとってありがたい政策じゃないかなというふうに思うわけでございますけれども、大臣、いかがでございましょうか。
○副大臣(南野知惠子君) ありがとうございます。 先生の本当にお優しいお心、十分に受けとめさせていただきたいというふうに思っているわけでございますが、今、当面考えられますことについては二つのポイントがございます。 一つは、被保険者の費用負担が発生しましたことを保険事故、事故というのは事故でございますね、として被保険者本人に給付するという保険制度の枠組みを逸脱してしまうという一つの問題点がございます。もう一つの問題点としましては、費用の八割負担の相当額を、サービスするという提供者にすぎない教育訓練施設、教育訓練施設というのはそれを負担するというところだけでございますので、そこに長期に立てかえをさせるということになるという一つの矛盾点があるのではないかと。この二つの問題点があり、今はちょっと先生のお話について、いや今からすぐしましょうということはちょっと申し上げられないのかなと。 でも、訓練給付につきましては、本年の一月より労働者への支給額の上限枠を二十万から三十万に引き上げたという事実がございますので、本人負担の実質的な軽減を図ったということは申し上げられるのかな。今後とも、より給付の実効性、結果がよくなりますようにということを含めながら、先生のお話も多としながら能力開発を積極的に支援してまいりたいというふうに思っております。
○松あきら君 もうお答えは大体わかっておりましたけれども、保険制度の逸脱ということで私も育児金のときも同じようなお答えだったな、最初は、というふうに思っておりまして、やはり、私もしつこいですから何回もやっていくうちに事が成るという今までの経験もございますので、これは第一段階にしておきたいなということを申し上げておきたいと思います。 次に、現在、重度障害児・障害者の在宅の自助生活の便宜を図ることを目的とした重度障害児・者日常生活用具給付等事業、重度身体障害者日常生活用具給付等事業というものが実施をされているところでございます。これらは、日常生活用具の給付というのが、在宅が中心になりがち、表にはなかなか出られない、出ることがなかなかできない障害児あるいは障害者の方にとって、日常生活の向上に非常な重要な役割を果たしているところでございます。また、最近は障害者、障害児の状況として障害の重度化あるいは重複化が指摘をされておりまして、一層この日常生活用具の充実というものがこの方たちからは求められているところでございます。 特に、情報通信分野における進展は、IT社会の推進に伴い給付内容の見直し及び拡大がこれはぜひ必要であるというふうに思っております。現在、全国の自治体におきましてIT講習会がいろんなところで実施をされておりますけれども、多くの自治体で障害者が対象になっていないという、こういう実は実態がございます。特に、視聴覚障害者の受講を実施している自治体は極めて少ないというのが現状であるというふうに思います。 また、現行制度におきまして、障害を持っている人のためにワードプロセッサー共同利用が実施されておりますけれども、ワープロというものは、御存じのようにほとんど製造がもう皆さん撤退している。もうつくっていないんですよ、ほとんど、メーカーが。ワープロを給付事業としていること自体、やはりこれ、使用者にとって実はすごく大きな障害になっているんですね。なぜならば、ワープロはだめだというんですね。共同利用として例えば視覚障害者用ワードプロセッサーが規定されているんですけれども、もう今ワープロの時代じゃないというのはどなたも常識であればわかる。大体、製造がほとんどされていないという状況で、これがパソコンであればインターネットにもつなげますし非常に便利であります。そして、障害を持っていらっしゃる方にとって外の世界とのいろいろな交信、情報を得るためにもこのインターネットというのは非常に大きな力になっているんですね。 ところが、ワープロはいいけれどもパソコンはだめよという、これはもう非常に私はこれこそ絶対断固おかしい、変えていただきたい、こういうふうに思いますけれども、大臣あるいは副大臣、どなたでも結構ですからよりよい御返事をお願いいたします。
○副大臣(桝屋敬悟君) この問題もこれからずっと取り組んでいただくことになるかもしれないということを最初に申し上げたいと思うんですが、委員御指摘のように、ITの時代においてやはり情報弱者対策ということは極めて大事だということは我々も理解しております。 ただ、お尋ねの日常生活用具については、障害者の障害があるがゆえの日常生活の不便さをある機器でカバーをしていこうと、こういうものでありまして、内容は、委員恐らく御存じだと思いますが、例えば下肢体幹障害者の便器であるとか入浴担架とか特殊寝台とか、視覚障害者の盲人用テープレコーダーとか、そうしたものを支給をして生活上の利便に資するということでやっているわけですね。
○松あきら君 知っています。
○副大臣(桝屋敬悟君) わかっていて御存じだと。 ワープロは、まさにワープロは、委員あれですよ、上肢障害者のワープロとそれから視覚障害者のワープロ、これはもうそんなものないとおっしゃいますけれども、現にありまして、上肢障害者はやっぱりワープロを使うのは大変だ、コミュニケーションをやるのにどうしても要るということで、カバーをするような特殊のキーボードとかそうしたものをつくってあるわけですし、それから視覚障害者については点字の機能が組み込まれたワープロというのがあるわけであります。 そして、なぜじゃパソコンが入っていないかというと、障害者の日常生活用具というのはすべての人に利用していただくようないわゆる汎用性を持ったものはこれは対象でないわけで、例えて言えばテレビは対象ではないわけでありまして、そういう意味で、その特殊性から、その特徴から品目には入っていないということでありますが、ただ委員がおっしゃったように、ITということは極めて大事でありますから、障害者の方々がパソコンを使っていただくために、周辺機器については、本体は別でありますけれども、周辺機器のソフト等の購入をする費用の一部を助成する制度は既に始めておりますし、それからパソコンをぜひ障害者の皆さんに一般的にお届けしたいという、そういうリサイクル事業なんかはもう始めているわけであります。 どうぞ性格を御理解いただきたいと思います。
○松あきら君 もちろん、そういうワープロがあることは私も知っておりますけれども、実は私の義兄が脳梗塞で倒れまして一級の障害者となりました、何年か前ですけれども。その兄も申しておりますけれども、パソコンがあれば、支給されればどれだけいいかと思っている人は兄だけではないと。たくさんの方が、障害を持っていらっしゃる方同士の話の中でもう時代が進んでいるということで、今伺ったお話、全部私、存じ上げていますけれども、副大臣がおっしゃったこと。もう時代の要請としてワープロではなくパソコンだということをぜひ私は、これは頭の片隅どころか真ん中ぐらいに置いておいていただきたいとお願いを申し上げます。 それでは次に、この前、介護タクシーをやりましたけれども、ちょっと時間が、ああとちょっと嫌なお顔をされているような、副大臣、余りにも急ぎ足、駆け足でやりまして、もう一回これはおさらいをしたいと思いますのでよろしくお願い申します。 実は、これは以前、私は予算委員会で質問させていただきまして、タクシー通院介助なぜ違法というところで、この前もやりましたとおりのことでございますけれども、このときに扇国土交通大臣が、しっかりこういうことをやらなければ二十一世紀の福祉じゃない、松さん頑張れとエールを送っていただいたわけでございます。そのときに桝屋副大臣からは、邪魔する気は決してない、現場の自治体が知恵を出してもらいたいと、こうおっしゃったわけでございます。 その後どういう状況か、桝屋副大臣、ぜひ御説明をお願いいたします。
○副大臣(桝屋敬悟君) 御指名でありますからお答えをいたします。 あの委員会のときには本当に松先生と扇両先生から大変、連合軍に攻められたわけでありますが、その後、いわゆる介護タクシーということで申し上げますと、本年四月に省令改正を行いまして、介護保険について、特定のサービス行為に偏ることなく総合的なサービス提供をぜひ行ってもらいたいという旨を明確にさせていただきました。 そしてその後、事業者を指揮監督する都道府県、あるいは保険者である市区町村において、介護サービスの適正な利用等を確保するための取り組みがただいま行われている状況だろうというふうに思っております。ただ、こうしたそれぞれの現場における状況については、今、全国的な実態調査を行おうということで準備をしているところでございます。 ただ、この前からお話がありますけれども、介護保険外のサービスである介護予防・生活支援事業、この前申し上げましたけれども、そうした外出支援サービス事業を見ますと、四月一日で千六百の市町村、千六百一でありますが、の市町村で実施をされているということでありまして、先般私が申し上げました、それぞれの市町村で知恵を出しながら取り組みがなされているなと、こういう実感を持っているところでございます。
○松あきら君 今、介護予防・生活支援事業実施要項というのがここにあるんですけれども、今も副大臣おっしゃっていただきました。これはとても好評だと思います。まとめて五百億の予算だというふうに伺ったんですけれども。 今、千六百の市町村でこのサービスを受けているというふうにおっしゃいましたけれども、この中で外出支援サービスというのがありまして、移送用車両というのがあるんですね。これは、リフトとかそういうものがついた特別な車で、利用者のお宅と在宅福祉サービスとか例えば医療、お医者様ですね、そういうところとの間を送迎する、言うなれば福祉車とでも言いましょうか、そういう非常にこれはいいことであると思うんです。 例えば、じゃ千六百の市町村でどれぐらいの福祉車というのを置いているんでしょうか。
○政府参考人(堤修三君) 介護予防・生活支援事業、今、先生おっしゃった移送用の車両、これを使って外出支援をするという事業でございます。 これ、市町村が直接所有してこの事業を行う場合もございますし、市町村が地域のNPOの法人とかあるいは社会福祉協議会とかあるいは民間事業者に委託をしてやるということがございますので、実際市町村がどれだけ具体的に何台保有しているかというのは、恐縮でございますが、私どもとして正確に把握をいたしておりません。
○松あきら君 これはとっても便利なんですけれども、実はなかなか、福祉車というか、これを置くところがないというんですね。ほかに使っちゃうんですよ、ほかにもいっぱいあれがありまして、なかなかここまでいかないと。ところが、今、足が欲しい、送ってもらえたらどんなにいいだろうかと。 そして、ちょっと私、ある方の、作家の方ですけれども、介護タクシー同乗記という、これちょっと読むと時間がなくなっちゃうので、本当は読み上げたかったんですけれども。つまり、クリーニング屋さんのおうちなんですね、それで御主人が障害を持たれて、いつも今まではこの御主人を奥様が介護しながら病院へ行かなければならないから全部店も閉めて、仕事も全部閉めて一日付き添っていかなきゃならないと。ところが、介護タクシーというのができて、まさに運転手さんが介護をしてくれて、ちゃんと病院のところまで連れていってくれて、そしてまた連れて帰ってきてくれると、こういうふうになって一人で病院に行けるようになって、お金もかからなくなって、これで当分生きていけると。 お店を休まなきゃならない、つまり仕事も週に三回休業しなきゃならない。透析に通っていらしたんですね、障害を持っている上になおかつこの方は。それですから、週に三回もお店を閉めて付き添って、これが非常に大変だったんだけれども、こういうふうになって、介護タクシーができて本当にうれしいという、例えばこれ一つの例なんですけれども、ことなんですね。 そして、今、そういう実は車の足というものが非常に皆さん欲していらっしゃるんですね。ところが、なかなか介護保険も、八割方が介護保険は満足しているというようなデータもあるようで、これはすばらしいとは思うんですけれども、しかしまた介護保険はまだまだ問題も多く抱えているわけでございまして、運転中は介護保険の対象外ということになっているんですね、介護タクシーにつきましても。私はここが大きなやっぱりネックじゃないかなと。 この介護タクシーも、いわゆる介護タクシーと、いわゆるという言葉をつけるそうなんですけれども、これ何でいわゆるというのをつけるのかどうか私もよくわからないんですけれども。実質的な、やはりこういうことを認めていかざるを得ない、私は、もう国民の願いであり、状況であるというふうに実は思っております。 そして、例えば、でもこの介護タクシーもほかの方が乗っちゃいけないという理不尽なことも決まっておりまして、たまたま病院でつえをついた御近所の方に会って帰らなきゃならない、じゃ近所だから一緒に乗っけていってあげましょうということもこれは禁止だということでございまして、いろいろな矛盾な点は多いんですけれども、私はぜひ、こういう実質、皆さんが心から望んでいることということをやはり広げていかないと、そして今の外出支援サービスもとってもいいんですけれども、実際は福祉車というのはなかなか本当は自治体でも置けないというような状況があるわけでございます。 ですから、私は、しつこいようでございますけれども、ぜひこの推進をいろんな角度から検討していただきたいということで、よろしく御答弁お願い申し上げます。
○副大臣(桝屋敬悟君) 先般、この委員会でも大臣は改めてもう一度勉強すると、このようにおっしゃっておられましたけれども、まさに今、委員から言われた部分だろうと思っております。各市町村で移送のサービスに対してのニーズが大きい、大変大きなニーズがあるということは我々も理解をいたしております。 今、委員からいわゆる介護タクシーと言われましたけれども、あえて私も申し上げれば、いわゆる福祉タクシー、以前からこういう移送サービスをしている実態というのはあったわけでありまして、いわゆる介護タクシーということで、まさに介護保険のメニューの中に仕込むのか仕込まれないのかという議論が、実はこれは悩ましい問題がもう一点あろうかと思いますが、委員の御指摘も十分我々も理解しておりまして、改めてもう一回認識をさせていただいて、介護保険の本体の部分、それから上乗せの部分、横出しの部分、それから介護予防・生活支援事業、介護保険の外のサービス、そうしたものを総合的にうまく利用していただいて、千六百という数字は私は大きい数字だというふうに思っております。多くの市町村で取り組んでいただいているというふうに思っておりますから、なお、大臣のお言葉ではありませんが、勉強を続けてまいりたいと思っております。
○松あきら君 もうあと数分に、三分ぐらいになってしまいました。 では、麻薬のことについてお伺いをしたいと思います。 私も今までいろいろな委員会でこの麻薬防止対策ということで質問させていただきましたけれども、なかなかこの麻薬問題が鎮静化したという話は聞きません。 午前中の質疑でもこの麻薬の問題が出ましたけれども、実はテロのことで問題になっておりますアフガニスタンなどから大量に今外貨を得るために麻薬を放出しているという、売っているという、それで麻薬の値段も実は下がってしまっているというんですね、たくさん出回っていまして。 そして、残念ながら青少年に深く浸透しているという状況がございます。そしてまた、男女約半々というんですね、中学生は。高校生になると少し男性が多くなるようでございますけれども、やはりこれは日本の将来を思ったときに何とかしなければいけない。 そこで、警察庁にお尋ねしますけれども、五年ほど前に富山県警で覚せい剤取締法違反で検挙した容疑者を捜査に支障が出るということで釈放したと、こういう報道がございましたけれども、警察庁の麻薬に対するこういう報道、びっくりいたしましたけれども、それをちょっと一分ぐらいで御答弁お願いします。
○政府参考人(黒澤正和君) 御指摘の事案でございますが、富山県警の八尾警察署が覚せい剤取締法違反容疑で被疑者を逮捕いたしましたのが平成七年五月十七日でございますが、翌日釈放したことがあるという事実につきましては富山県警から報告を受けております。現在、釈放の経緯等につきましては県警におきまして当時の関係者等から事情を聞くなど鋭意調査、捜査を行っていると承知をいたしております。 現在、調査、捜査中の事柄でありますのでその詳細についてはコメントを控えさせていただきますが、ただ一般論として申し上げれば、事実関係の解明の結果を待って適切に対処し、刑事事件として取り上げるものがあれば法と証拠に基づいて厳正に対処するものと承知をいたしております。
○松あきら君 いろいろ御質問したかったんですけれども、ちょっと時間がなくなってしまったので私は申し上げるだけにいたします、あと二分ありますから。 やはり、今の富山県警の問題、これ一九九五年ですか、前の問題ですけれども、やはり警察庁あるいは国が麻薬に対する考え方はどういうふうに思っているんだろうかと。あるいは、もちろん警察そのもの自体というものも問われていると思うんですけれども、やはり大事な問題であるというふうに思いますので、これはしっかりと捜査をした上で、また後日この問題を伺いたいというふうに思っていますけれども。 今、外国人のオーバーステイと麻薬取引の関係が非常に問題になっているわけでございます。法務省と警察庁、しっかりと対策をとってこれに対処していただきたいというふうに、残念ながらちょっと質問できない時間になりました。 それから、麻薬防止キャラバンカー、これは私が、平成十年十月一日、こちらの委員でもいらっしゃいます斎藤議長に英断いただきまして、参議院の中庭にこれを入れていただきました、大変だったんですけれども。 これが子供たちのために、これはプリクラなんかもありまして、麻薬というものがどんな恐ろしいものか、またかわいらしいいろんなものが出てきたりして、非常にわかりやすくなっているキャラバンカーなんですけれども、こういった防止のキャラバンカーも今非常にこれは全国で要望が多いんです。たった八台ですけれども、ぜひこれもふやしていただきたいと。 こういったことで、ぜひ麻薬に対しましては国を挙げて防止ということで対策をとっていただきたいと申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 まず最初に、小規模作業所の助成問題をお聞きしたいんですが、これまで法定外施設として国の助成は一カ所当たり年間百十万円、ことしから定員十人以上の小規模作業所、障害者の施設ですが、法定化されて年間千百万円の運営費補助と。ことしは百二十カ所予算がついておりますけれども、身体、知的、精神、それぞれの予算とそれからこれまでの補助決定状況についてお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(高原亮治君) 平成十三年度予算におきます小規模通所授産施設に対する補助対象箇所数と補助承認件数についてお答えいたします。 身体障害者小規模通所授産施設につきましては、補助対象箇所数四十五カ所に対して承認件数四十三カ所、知的障害者小規模通所授産施設につきましては、補助対象箇所数二十九カ所に対して承認件数百四カ所、精神障害者小規模通所授産施設については、補助箇所数四十六カ所に対して承認件数四十二カ所となっております。
○小池晃君 合わせて補助決定百八十九カ所、法定補助が決まっております。 来年度の概算要求では何カ所ふやすことになっているんでしょうか。全体の数で結構です。
○政府参考人(高原亮治君) 十三年度予算におきましては百二十カ所でございましたが、十四年度概算要求におきましては百二十カ所増の二百四十カ所としておるところでございます。
○小池晃君 百二十カ所ということなんですけれども、ことし百八十九カ所、かなり要望にこたえて補助をされていると。その数字から比べれば少ないわけであります。 これは非常にやっぱり現場の切実な要求が強いわけですよね。もう皆さん御存じだと思います。ですから、大臣にぜひこれはお答えいただきたいんですが、やっぱり要望には極力こたえるんだということでこれは対応していただく、私はこの百二十という数字自体ももっとふやすべきだと思うんですけれども、やはり現場の要求に極力こたえるんだという方向でやっていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) ちょっと違っておりましたら後で御指摘ください。 平成十三年度が百二十カ所でありましたものを、平成十四年度要求におきましては二百四十カ所、これは小規模通所授産施設の方でございますがいたしております。しかし、今、先生が御指摘の部分というのは小規模作業所のところでございますね、小規模作業所……
○小池晃君 小規模通所授産施設。
○国務大臣(坂口力君) わかりました。 この小規模通所授産施設が二百四十、この十四年度予算におきましては二倍といたしましたけれども、これではまだ十分ではありませんからもう少し頑張ってくださいという御意見ならば、できるだけ頑張ります。
○小池晃君 要するに、私が言いたかったのは百二十と予算がついて、ことし百八十九と頑張ったんですよ、だからことしも百二十という予算そのものももっと頑張ってふやすべきだし、実際はやっぱり現場の要求に極力こたえるべきだと、そのことをお伺いしたいんですけれども、一言でいいですから大臣に答えていただきたいと思うんです。
○国務大臣(坂口力君) もろもろの条件もございますけれども、できるだけ頑張ります。
○小池晃君 これは本来はもっとやっぱりふやすべきだと思うんです、私は。というのは、私ども去年今田障害保健福祉部長にお会いしたときに、五年間で千カ所つける方向で頑張るんだとおっしゃった。今これ毎年百二十カ所ということでは五年で六百カ所にしかならないんですね。やはりせめて五年間で一千カ所法定、運営費補助をつけるんだというペースに私は引き上げるべきではないかと思うんですが、これはいかがでしょうか。
○政府参考人(高原亮治君) 五年間で一千カ所というもくろみというふうなものはあったというふうに聞いておりますが、予算上の制約等ございます。予算上の数以上のものを昨年も努力して他のところからやりくりをした事情もございます。そういうふうな方向で拡充を図ってまいりたいと考えております。
○小池晃君 そもそも百二十カ所ずつつけていっても、今約六千カ所あるわけですからこれを全部やろうと思ったら五十年かかるわけです。ですから、私は五年で千カ所というもの自体ももっと引き上げるべきだと思うんですね。一カ所当たりの金額も、これは既存の障害者通所授産施設と比べて低いし、地方自治体の基準と比べても十五の県と政令市で下回っているのが実態だそうであります。対象と金額の引き上げ、これは緊急の課題だということで、私、強く要望したいというふうに思います。 さらに、法定化されていない無認可の小規模作業所、こっちの問題に、大臣、今度はそちらの問題になるんですけれども、この予算が年間一カ所当たり百十万円。ところが、来年度の概算要求では、前年度三十億六千万円から二十九億三千万円、四・三%削減されているんです。数でいうと、身体、知的、精神、それぞれ四十カ所ずつ計百二十カ所減らされるわけですね。 これまで無認可小規模作業所に対する助成、この予算を削減したことはあるんでしょうか。あるかないかだけお答えいただきたい。
○政府参考人(高原亮治君) 過去において、対前年度に比べ小規模作業所につきまして削減されたことはないというふうに認識しております。
○小池晃君 要するに、毎年毎年これは箇所数ふやしてきたと。それでも、その百十万円では少ないという声もあったし、現時点では六千カ所のうち二千七百八十五カ所、半分もついていないと。私は、こういう状況では予算を毎年毎年ふやすことこそ当然だと。それなのに初めて減らすと。これはどういうことかというふうに思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(高原亮治君) 厚生労働省といたしましては、小規模作業所の運営の安定化を図る観点から、小規模通所授産施設への移行の道を開き移行を促進していること、御案内のとおりでございます。このため、平成十四年度概算要求におきましては、実態を踏まえまして小規模通所授産施設の補助金について増額したというふうにただいまお答えしたところでございます。 小規模通所授産施設と小規模作業所は、規模の点で、御案内のとおり、小規模作業所のうちの比較的規模の大きいもの、そして経営の安定しているものについて、ある一定の基準を満たしたものについて移行を促進しているところでございます。これを合わせてみますと、小規模作業所、小規模通所授産施設合わせた予算で見ますと、平成十四年度概算要求におきまして前年度比一四・八%になっているということでございますので、よろしく御理解いただきたいと思います。
○小池晃君 いや、これはよろしく御理解できないんですよ。だって、一千百万円のところと百十万円のところがあるわけですから、一千百万円の補助箇所をふやしていけばトータルとしてふえると、そういう議論でしょう。 そうじゃなくて、私が言いたいのは、毎年百二十カ所法定箇所ふやしても、実際小規模作業所というのは毎年三百カ所ふえているわけですから、百二十カ所幾ら法定化された施設をふやしても、全く助成金を受け取れない小規模作業所の数というのはふえていくわけですね。ですから、私、もちろんその法定化する小規模通所授産施設、この数自体もふやしていく、これは当然やっていただきたい。それと同時に、やはりどんどんどんどんふえている無認可の小規模作業所に対する助成をせめて減らすということはないじゃないかと。そういうふうにすれば、これは全く補助金が一切受け取れない小規模作業所の数というのはふえていくわけですから、そういうことはやめていただきたいというふうに申し上げているんです。 ぜひこれは、大臣も所信のときに、障害者施策、ノーマライゼーションの理念に基づいて障害者プランの着実な推進を図ると。小規模作業所の果たしている役割は極めて大きいんだというのは、これは共通の認識になっていると思うんですね。ぜひ、こういう助成金の削減というのは障害者の自立、社会参加、そういう点からは逆行すると思いますので、補助金の削減はやめていただきたいということを私強く申し上げたいというふうに思います。 その上で、きょうはちょっと医療の問題を取り上げていきたいというふうに思うんですけれども、まず最初に国保のことであります。 国民健康保険の実態が大変なことになっている。昨年の保険料の滞納が、これは全国で三百七十万世帯と。非常に不景気のもとでリストラ、失業がふえているわけです。滞納、ことしのはまだ発表されていないんですけれども、恐らくさらにふえているだろう。滞納だけじゃなくて、やはり国保法が改定されて、一年以上の滞納者に資格証明書の発行が義務づけられました。これで資格証が今大量に発行されているという実態があります。 例えば京都。京都府は昨年六月で二千二百件だった、府でですね。ところが、ことしの三月で京都市だけで三千四百件。それから大阪府。大阪府は昨年二千七百件。これがことし四月時点で寝屋川と東大阪の二つの市だけで四千三百件。それから大分県は、県として昨年百七十件だった。今、大分市だけで二千件であります。 これは、厚生省が調べた数字まだ出ないんで実態、全国把握できていないんですけれども、私ども調べた範囲でも本当に激増しているという実態があるんじゃないか、このように激増しているという実態あるんじゃないかと思うんですが、いかがですか。把握されていますか、厚生省として。
○政府参考人(大塚義治君) 今お話のございました被保険者証、通常の被保険者証にかえまして資格証明書を出すということが昨年の四月から義務づけられたわけでございますけれども、一年間の滞納ということでございますから実質的には本年の四月から動き出している、こういう状況でございます。 御質問の点につきましては、毎年六月一日現在で資格証明書の交付状況あるいは滞納世帯の状況について各市町村の状況を都道府県を通じて調査をいたすこととしておりまして、間もなく取りまとまる予定でございます。増加はしておるようでございますが、激増といいましょうか、増加の傾向であることは間違いございませんが、大幅な増というような感じでも……
○小池晃君 資格証。
○政府参考人(大塚義治君) 資格証につきましても、大幅な増というような感じではございませんが、増加の傾向でございます。
○小池晃君 それは六月だからなんです。九月、十月に物すごいふえているんです、私ども調べたら。 なぜこんなふえているかというと、かなり現場では機械的、一律な資格証の発行というのがあるんですね。例えば、北九州市は半年滞納するとすべて資格証を送りつけているそうです。それから、愛媛県の松山市ですけれども、これは昨年六月に資格証明書は二百二十八、ことしの九月には二千二十四。滞納世帯の二割なんですね。市の担当者の方は、昨年までは母子家庭とか障害者家庭、これは滞納があっても一回でも納入されれば発行を留保していたと、資格証の発行を。ところが、今回、法を遵守して全部一律に資格証を発行したとおっしゃっているんです。こういう一律なやり方がやられている。 私、こういう事情にかかわらず一律に保険証を取り上げるようなことはこの法の趣旨にも反するのではないかというふうに考えるんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(大塚義治君) 国保制度の基本を支えるのが保険料でございますから、市町村におきましては個々の被保険者の実情を十分考慮しながらも、できるだけ納めていただくというのは当然の事務、また責務でもあるわけでございますが、おっしゃいますように、それぞれの家庭の事情もございます。また、法令上も一定の要件もございます。そうした要件に照らし機械的に処理するのはいかがか、これはおっしゃるとおりだろうと思います。個々の実情、それから法令の規定に照らしまして、よくよく事前に十分な納付相談なども行いまして適用するというのが妥当だろうと考えております。
○小池晃君 さらに、保険証がなくて資格証になった場合に窓口で全額払わなければいけない、これが深刻な事態を生んでいます。北九州市では、保険証がなくて病院にかかれなかった三十代の女性が亡くなっているという事態もあります。 資格証明書を発行する理由とか目的というのは一体どういうことになるんでしょうか。
○政府参考人(大塚義治君) ただいま申し上げました点と繰り返しになるかもしれませんが、一つには全体として申し上げれば的確な保険料の徴収、逆に申しますと保険料を納めていただくように被保険者に御協力をお願いするというのがベースでございますけれども、当然のことながらいろんな事情がございますから、できるだけ被保険者と接触をし、その実情も考慮しながら適切な運用をするという点に究極の、究極のと申しますか、制度の趣旨の基本はあると考えております。
○小池晃君 要するに、これはペナルティーといいますか罰則的なものということじゃなくて、きちっと来ていただいて事前に十分な相談をやる、個別の具体的な事情を考慮する、そのために発行しているんだというふうに理解してよろしいんですね。
○政府参考人(大塚義治君) 基本はそのとおりでございます。
○小池晃君 ところが、実態はどうかというと、札幌市で資格証の患者さんが心不全で意識もなく緊急入院した。ところが、自治体はどういう対応をしたかというと、保険料を全額払わないと保険証を交付しないと、こういう対応をしているんですね。 私は、この資格証明書を発行された人が重い病気で緊急入院したような場合、これはまさにいわゆる特別な事情だと思うんですよ、緊急な入院で家計にも大変な影響を与えるわけですから。ですから、こういう特別な事情の場合ということではやはり直ちに保険証を発行すべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(大塚義治君) その辺になりますと、まさに個々のケースによらざるを得ないと思いますけれども、特別な事情の場合には資格証を交付していた場合においても被保険者証を交付することができる規定がございます。その中に、例えば世帯主あるいはその世帯主と生計を一にする親族が病気あるいは負傷いたしまして保険料の納付に支障が生じているというような状況の場合には被保険者証を交付することができる規定もございます。 こうした規定を活用すべきだと思いますが、また逆に急病ですべてというのもこの制度の趣旨に反するわけでございまして、これは市町村の事務はなかなか容易でないでしょうけれども、やはりケース・バイ・ケースによって判断をせざるを得ないのだろうと考えております。
○小池晃君 私、一律に発行しろとは一言も言っていないんです。急病になってもいわゆる悪質滞納者ということだったら、それは窓口で払えるケースが多いと思うんです。急病になってもさらに窓口で払えないという人は、全額自己負担できないという人は、これはまさにやはり特別な事情の人が私は圧倒的に多いんだろうというふうに思うんですね。 ですから、一律に出すという意味ではなくて、やはりそういう急病で入った場合、特別な事情に該当すると。そういう場合はかなりせっぱ詰まっていることが多いわけですから、私、保険証を発行するという対応は、今お話しになりましたけれども、やはりそういう場合は直ちに発行するということがこの法の趣旨にのっとった運用ではないかと思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(大塚義治君) 例えば、それこそ先ほど来お話が出ていますように、事前納付相談などで保険料納入に誠意あるといいましょうか、その意欲と計画もある、その実績もあるというようなケースで急病になったと。それがゆえに当初の計画ないしは納入の状況がスムーズにいかなくなったというようなことになりますと、その被保険者証を交付するケースに当たり得るとは思います。 ただ、いかんせん、いろんな条件のもとでの判断でございましょうから、一つのケースとして申し上げれば十分可能性はあると思いますけれども、あとは個々の市町村で御判断をいただかざるを得ないと考えております。
○小池晃君 今まさに現場で実態として起こっているのは、この資格証の発行、短期保険証の発行。そういう中で、その収納率が、逆に大阪市なんかでは短期保険証を一万件以上発行して収納率下がっているわけですね。 収納率が下がると調整交付金が下げられる、そうすると国保財政が悪化してさらに保険料が値上げされる、そうすると払えない人がふえて収納率が低下する、まさに悪魔のサイクルのような状況になっているんだと。私、こういうペナルティー的なやり方はやめるべきだし、この調整交付金の引き下げというやり方もやめるべきだし、そもそもこの高過ぎる保険料を正すために国庫負担をふやすべきだ、払える保険料にする、このことこそ解決の道なんだということを申し上げたいというふうに思うんです。 その上で、医療制度の改革試案の問題をお聞きしたいんですけれども、健保本人三割負担に引き上げということが言われております。この負担増の実例をちょっと挙げてみたいんですが、例えば気管支ぜんそくで通院中の二十九歳の方、現行の負担、薬局での負担を含んで計算したんですけれども、二千百八十円から三千百九十円、千十円の増加であります。進行胃がんで通院中の五十八歳の方、二万二千五百八十円から三万三千二百四十円に一万六百六十円の増です。それから、大腸ポリープの切除で二日間入院した五十四歳の方、二万三千四百五十円から三万四千七百九十円、一万一千三百四十円負担増、それから、そけいヘルニアで手術した五十七歳の方、四万五千三十円から六万五千二百円、二万百七十円の増加、これは入院の場合は食事代も含む負担ですが、こういう負担増のケースが生じるということはお認めになりますね。
○政府参考人(大塚義治君) どのような具体例を前提に試算するかにもよるわけでございますけれども、自己負担の割合を今回私どものお示ししております試案では被用者保険本人を二割から三割に引き上げるということでございますから、全体に御負担がふえるということは事実でございます。 ただ、念のためでございますけれども、その一方で薬剤の一部負担制度、これは廃止をするわけでございますから、単純に二割から三割に引き上がるわけではございません。しかし、ケースによってはお示しのようなケースが生じ得るということについてはおっしゃるとおりかと思います。
○小池晃君 今のは薬局の負担も含めて計算した数値です。 九九年の患者調査で三十五歳から六十四歳までの患者数、これは九六年に比べると一二・五%減少しております。九七年に健保本人二割負担の引き上げがやられた。私はこの影響がこの患者減の主要な原因であるというふうに思うんですが、そのことはお認めいただけますね。
○政府参考人(大塚義治君) 今御引用になりました患者調査、これは三年ごとの調査でございますので、ちょうどその間の状況の変化もございます。ただ、一般的に申し上げますと、負担の仕組みが変わりますとそれによって何がしか患者の受療行動に変化が生じる、これは経験的に私どもも承知をしておることでございます。 したがいまして、その影響が皆無とは申しませんけれども、ただいまお示しになりました患者数の減は、実は全般的に申しますと昭和六十年以降その減少傾向が続いているわけでございまして、それの流れの中で、制度改正による影響も皆無ではございませんけれども、両方重ね合わさった数字かなという感じはいたします。すべてがあるいは主要な原因かどうかということについてはにわかには判断できないと考えております。
○小池晃君 一二%の減なんというのはないんですよ、かつて。せいぜい数%台ですよ。これはやっぱりどう考えたって、これは日本医事新報も患者負担の引き上げが主要な原因だと書いているんです。だれが見たって一番の原因はそれですよ。 大臣、二割負担にしたことで受診抑制がいわゆる現役世代にかかったということは周知の事実だと思うんです、これは証明済みだと。これを三割負担にすれば、やはり私はさらにこの事態は悪化することは目に見えていると思うんですね。こういう形で現役世代の労働者の負担増ということをすれば、私は必要な医療を抑制されるという事態だって生まれ得る、非常にそういう危険があるというふうに思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) 医療制度の改革につきましては、年末に向けてさらに議論を重ねているところでございますので、今限定的なことを申し上げることは差し控えさせていただきたいというふうに思いますが、二割から三割へのもし増加をされるとするならば、どういう影響があるかということでございます。 これは前提といたしまして、この医療保険制度というのは一元化の方向へ向かうのが私は一つの好ましい方向だという考え方を持っておりますが、そうした前に、その前提としてさまざまな条件というのは一元化をしていくことが望ましいというふうに思っております。 それで、もし仮に二割から三割にするということになれば、当然若干のその影響が出るだろうということは思いますけれども、しかしその方が医療にかからないということに直接結びつくのかどうか。といいますのは、ちょっとした病気でありますとどの患者さんも、私が過去に一度調べたことございますけれども、大体二・五カ所ぐらい病院におかかりになっている。すなわち、二カ所か三カ所病院を渡って渡り鳥をしておみえになるという現実がございます。そうしたことが、あるいは三カ所でありましたところが二カ所になるとか、二カ所でありましたところが一カ所になるとかといったようなことが影響することは、当然私は考えられるというふうに思っております。
○小池晃君 今これだけ景気悪いんですよ。三十五歳から六十四歳の人が暇だから病院に行くとか、そういうことはないですよ。やっぱり必要だから行っているんですよ、みんな。それは減るということはやはり大変な健康に対する重要な影響が出てくるということは、私はこれは厚生労働大臣として当然心配すべきことだと思う。何がしかの影響が出るというような認識では私は困ると。 もう一回後で大臣にはお伺いしますけれども、引き続きちょっと高齢者の問題も聞いた上で大臣にもう一回再度お尋ねしたいと思うので、高齢者の問題に次に行きたいと思います。 高齢者の負担増でいうと、高血圧、糖尿病で月二回通院中の方、実例ですけれども、現在の負担が定額で千六百円の方、この方が七十五歳以上だと一割負担で四千二十円、二・五倍です。七十四歳以下だと二割負担で八千五十円、五倍であります。また、上下の総義歯、総入れ歯ですね、これを入れる場合は、実例で現在三千二百円の方、七十五歳以上だとすると六千七百円、七十四歳以下で一万三千三百八十円、三千円台が一万円を超えるわけであります。 在宅治療だとどうか。慢性呼吸不全の九十歳の方、月二回の往診で今までの負担が千六百円、これが一割定率で一万二千三百二十円、七・七倍です。それから、胃がんの末期で自宅療養中の往診を受けている方、この方も今までの負担が三千二百円に対して四万二百円、上限に達してしまう。十二・六倍であります。 これも、こういうケースがあることはお認めになりますね。
○政府参考人(大塚義治君) どうも先ほどの御質問と類似でございますけれども、どういうケースをとるかということにもよると思います。もちろん、逆に今回の改正によりまして軽減される方もございます。そういうケースもございます。したがいまして、どういうケースによるかということでございますが、おっしゃるようなケースをとればそういうケースもあり得るということはおっしゃるとおりだと思います。 ただ、念のために申し上げて恐縮でございますけれども、例えば月額三千円というのが現在の外来の上限でございますけれども、これ以下の医療費が外来ですと全体の八六%でございます。五千円以下、負担でございますと五千円以下ということになりますと九五%でございます。したがいまして、お示しのようなケースもあり得るわけでございますが、全体を見ますとほとんどの場合には五千円以下あるいは三千円以下の御負担というのがデータによるケースでございます。
○小池晃君 上限に達している人はそれだけだといっても、一割でも非常に深刻な事態は生まれ得る。二割負担になればさらに負担がふえることは明らかなんです。上限を外しただけの影響じゃないわけです。 私、これ非常に矛盾が大きいと思うのは、高齢者の自己負担の問題ではもうつい一年も前に議論したばっかりなんです。そのときに、私は高齢者に定率負担を導入したらば大変なことになるというふうに言ったらば、当時の津島厚生大臣も森総理大臣も何と言ったか。負担額の上限を設けるなどいたしましてきめ細やかな配慮を行っておりますと答えたんです。一年もたっていないんです、それから。それなのに、この上限を撤廃して、さらに高齢者の負担を引き上げる。高齢者の場合は、先ほどの規格でいけばほとんどの方は負担増になることは間違いないです。若年者の場合は薬剤の一部負担との関係でいろいろあっても、高齢者の方はほとんど負担増になるのは間違いないんです。一年もたたない時期に、配慮はしているから大丈夫だと言っていたのを、上限を外して負担を引き上げる。 あれから一年もたたないのにもはや配慮は必要ないというふうにおっしゃるんですか。
○政府参考人(大塚義治君) 前回の健康保険法等の改正の際にいわゆる一割負担を導入したわけでございます。そのときにも御議論がございましたわけですけれども、昭和五十八年に老人保健制度を創設して以来十七年間続きましたいわゆる定額制を定率制に変えるということで、その円滑な施行を図るために、基本的には大きな負担の変化がないようにという配慮で三千円、五千円という上限をつけると。当時もそういう御答弁を申し上げたと思いますけれども、そういう趣旨でございました。 一方、今回御提案申し上げております試案では、今後の高齢化の進展、あるいは医療保険制度全体の持続可能性ということを考えますと、制度間あるいは世代間の負担と給付のあり方を全般的に見直すという観点で、低所得者等には十分な配慮を加えつつ応分の御負担をいただくという考え方で御提案をしているということでございます。
○小池晃君 あのときは高齢者に対して配慮して、今度は制度に対して配慮するということなんでしょうか。おかしな話だと思います。 私は、これは世界的に見てもこの公的医療保険における自己負担の比率が日本は高い。厚生省の調査でも、フランスは一一・七、ドイツは六%、イギリスは二・四、それに対して日本は一五・四%だ。これは九八年の数字ですから、ここに前回、今回の改悪の影響を加えれば、まさに世界的にも突出した自己負担比率になる。 大臣にお聞きしたいんですけれども、私、これは景気という点から見て、先ほどはそういう観点からお伺いしていませんけれども、今これだけ景気が冷え込んでいる中でこれだけの患者負担増をするとまさにその景気の悪化につながるのではないか、私はこの患者負担増というのは撤回すべきだと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) 先ほども申しましたとおり、年末に向けましてこの医療制度の改革の最終案を固めるわけでございます。今、厚生省試案なるものを示して、そして皆さん方にそれを中心に御議論をいただいているところでございます。したがいまして、その結論がどうなりますか、もう少し様子を見て、そして結論が出ましてからまたいろいろと御議論をいただきたいというふうに思っております。 今御指摘になりました経済との関係につきましても、十分私たちは念頭に置きながら、そして最終結論をしたいと思っているところでございます。
○小池晃君 これは、今の経済状況から見れば、こんなことをやるのはまさに愚策だということを私は申し上げたいと思います。 さらに、今、中医協で検討されている、試案でも出されました療養病床の入院期間が六カ月を超えた場合の特定療養費化の問題です。 これは富山県の保険医協会が十月に行った調査結果があるんですけれども、県内の七割の療養病床を有する病院から回答を得ている。これを見ると、大体六カ月を超える入院というのが六割超えるというんですね。医療経済研究機構の調査でもほぼ同様の結果が出ている。 現在の入院基本料の相当額というのは約四十万円、四十二万円だ。これ、もし特定療養費になって患者負担になるというふうになれば、六カ月以上の入院継続困難な患者というのは続出するだろう。現在の医療保険適用の療養病床は約二十五万床、その六割とすると十万人以上の入院継続に影響が出かねない。私、大変な事態になるんじゃないかと思うんですが、これ、いかがですか。
○政府参考人(大塚義治君) この問題はいわゆる長期入院あるいは社会的入院と言われるような、そういう言葉で議論されますような課題にどうこたえるかということの一つの提案であるわけでございますけれども、その基本には医療と介護の機能分担をもう少し明確化をしていかなきゃならないという基本がございますし、それとの関連で診療報酬あるいは特定療養費の活用ということを御提案しているわけでございますが、当然のことでございますけれども、入院医療の必要性が低いにもかかわらず、主として患者の方の御事情によって入院が長期にわたるというケースを念頭に置いているわけでございますから、例えば難病の患者の方、あるいは精神疾患で長期になられる方、こうした方々については当然今議論をしております仕組みの対象にはならない。当然その療養を続けられるということでございますし、特定療養費の活用といいますのも、もし給付の必要がないということになりますと給付外となるわけでございますが、そういう現実を踏まえますと、特定療養費制度がございますから、どこまでその特定療養費という形で給付をし、どこまで御負担をいただくかという議論になるわけでございます。 そうした全体的な仕組みの中で、冒頭申し上げましたようないわゆる社会的入院と言われるような、あるいは長期入院問題に適切に対応したいと、こういう提案でございます。
○小池晃君 かなり、十万人を超える入院継続ということに影響を与えるような大変な問題だということを否定されませんでした。これ、私、撤回すべきだと。受け皿もなしに、在宅医療の整備も進んでいない、介護保険の施設整備も進んでいない、こういう中でこんなことをやったら、もう本当に多くのお年寄りは、お年寄りだけじゃない、これは若い人も含めてだそうですから、長期入院が必要な患者さんが路頭に迷うことになりかねない、大変な混乱を生むやり方だというふうに思います。これは断固撤回すべきだということを求めたい。 その上で、医療費の伸び率管理制度の問題が出ているんですけれども、これは高齢者の伸びの数は見込むんだというのが大臣の御答弁でした。しかし、その上の部分というのは削減対象だとおっしゃった。これは厚労省の「医療制度改革の課題と視点」を見ても、何と言っているかというと、それ以外の四%、老人人口の伸びの四%の上の四%というのはこれは若人も同様に上昇しているんだと書いてあるんですね。これは要するに年々の医療技術の進歩とか環境の改善など、そういうものなんです。 その部分、お年寄りだけ伸び率抑制するということになれば、これはまさに老人と若年世代との差別医療を助長することになるんじゃないかと、大変なそういう事態を生むんじゃないかと思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) いや、そういう議論になりますと若人も全部同じ扱いにしろという意見になってくるわけであります。だから我々は、そうではなくて高齢者には配慮をしなければならないということを言っているわけです。
○小池晃君 私は、こういうやり方は本当に、今提案されている中身、例えば一年間の予算を決めるわけですね、それを超える、そうすると翌々年の診療報酬で一点単価を変えると。そうなれば現実にどういう問題が起こるかというと、お年寄りの一点単価は十円じゃなくて八円だというふうになれば、同じ注射をやるのも若人には百円でお年寄りには八十円、二割引きということになるわけですよ。こんなことをやれば本当に現場では老人患者が忌避される、そんなことだって起こりかねない。あるいはやっぱり保険外負担で徴収しようという病院が出てくる、こういうことだってあるだろう。本当に私、こういうやり方というのは老人医療の現場を荒廃させるやり方になるんじゃないかと思うんです。 そもそも私、今のやり方、医療費の伸びを経済の伸び率の範囲に抑えるそのものが私間違いだと思う。だって、景気が悪くたって医療の必要性というのは変わらないわけですよ。幾ら景気が悪くても医療というのは常に最善でなきゃいけないはずです。しかも今景気が悪化しているわけです。失業やリストラのあらしが吹いているわけです。今のような時期ほど生存権を保障するために社会保障制度の役割は増大しているわけです。財政的にもしっかり支えるということが大事なんじゃないですか。景気が低迷している今だからこそ、むしろ医療や社会保障をしっかり支えるんだ、それで景気の回復を図るんだ、私、これが日本国憲法の示している立場だというふうに思うんですよ。 だから、私、根本的に考え方が間違いだというふうに思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) 我々が今考えておりますのは、この少子高齢社会の中で現状だけではなくて将来も安定した医療制度がどう確立できるかということであります。したがいまして、現在はいいけれども、将来、私たちの子供や孫の時代になったら大変なことになるというのではいけません。我々は、将来も見ながら、将来も安定できる制度改革というものを目指していかなければならないというふうに思っています。したがいまして、負担の方も、それは三割よりも二割、二割よりも一割、少ない方がそれはいいかもしれませんけれども、しかしただ単に負担の割合だけで我々はこの制度を考えているわけではありません。将来安定してこの制度が成り立っていくかどうかというところに目を据えて今度の改革に取り組んでいるところであります。 したがって、例えば二割から三割にふえるといったことによってあるいは受診が抑制されるのではないかというお話もありますけれども、私はそんなにそのことによって受診が抑制されるとは思っておりません。必要なところにつきましては必要な制度をその中に導入をしていくという最終案を私たちはまとめたいというふうに思っているところでございます。
○小池晃君 もう時間ありませんので述べるだけにとどめますが、抑制されるということは明確だと思います。既にそれは実証されています。こんなことをやったらば、もう明らかに高齢者も若年者も受診抑制される。そもそも受診抑制が目的でやるわけでしょう、医療費を抑制するためにやるわけでしょう。まさに矛盾していますよ、言っていることが。 私、将来が大変心配だ心配だ、大変だとおっしゃるけれども、例えば六月十四日に国立社会保障・人口問題研究所で講演されたアメリカのミシガン大学のキャンベル教授、この方は何と言っているか。経済が悪くなるといろんな面で改革が必要だと言われるが、日本の医療保険制度は諸外国に比べて効率的だ、構造改革の対象とするのは間違いだと言っています。そもそも日本の対GDP比の総医療費はOECD加盟国でチェコと並んで二十位です。決して日本の医療費というのは非常に肥大化しているわけじゃない。私は、主要国の比較でも、経済力に比べて決して日本の医療費は高くない。今必要なのはやはり医療に対する国庫負担、しっかりそれを支えていくことだ、それこそ国民に対して日本の将来が、社会保障が安定していると、そのことを示すことが、私、政治の責任だ、今こそ示すべきメッセージだというふうに思います。 そのことを申し上げて、私の質問を終わります。
○大脇雅子君 私は、まずハンセン病関連でお尋ねをいたしたいと思います。 ハンセン病元患者への社会復帰政策、社会復帰の支援策というのは隔離政策に対する国家補償という法的責任を果たすための施策として考えられるべきだと思いますが、現在、退所者の給与金というのは十四万六千円ということになっております。そうした法的責任を果たすという視点に立てば、これは非常に不十分だと考えざるを得ないのですが、大臣の所見をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) ハンセン病元患者の皆さん方の中で社会復帰をしておみえになる皆さん方が多くおみえになりますことも承知をいたしております。 沖縄に参りましたときに、楓の会という名前でございましたか、社会復帰をされております皆さん方のお話もお伺いをしてきたところでございます。そのときに、その中で出ました御意見としましては、皆さん方が大変御苦労をしながら社会復帰をしておみえになるというお話をるる伺います中で、しかしこの楓の会にすら入ろうとしない、私たちは自分の力で生きていくからどうぞひとつ構わないでほしいという皆さん方もおみえになる、そうしたことのバランスをとるのが大変難しいという御趣旨のお話も伺ってまいりました。 今、先生御指摘のように、この皆さん方が社会復帰をしていただいて、そして御活躍をいただくためにどれだけの額をすればいいか。それは多ければ多いにこしたことはないというふうに私も思いますけれども、しかしそこにはおのずから限界というものがある、そこをどの辺のところで押さえていくかということだろうというふうに思います。 原告団の皆さん方からも二十八万円というお話が出ておりますが、これは国民生活基礎調査を根拠にしたものでございますが、この国民生活基礎調査は世帯当たりのものでございまして、そして一世帯は大体一・五七人でございましたか、そういう人数でございます。したがいまして、ここのところを一人割りにし、そしてまた、この額に対しましては税もかかっておりますが、その税というものをかからないようにするというようなことを配慮して、一体どの辺のところになるかといったようなところも我々は今計算をしているところでございます。 これから最終決定になるわけでございますけれども、今、先生が御指摘になりましたことも十分頭に入れながらひとつ私たちも最終結論をしたいと考えているところでございます。
○大脇雅子君 和解の後、真相究明のための検証会議というものをつくっていくということでございました。これは現在いまだ開かれていないと思いますけれども、この真相究明のための検証会議の目的というものは何を明らかにしていく会議であると認識されているのでしょうか、そしてまたどのようなプロセスでこれから開いていかれるのでしょうか、お尋ねします。
○国務大臣(坂口力君) 確かにこの検証会議、一度お集まりはいただいたようでございますが、それは第一回を始めるに当たってゼロ回という名前で一回だけ、一遍だけおやりをいただいたというふうにお聞きをしているところでございます。 このハンセン病問題に対します検証会議は、これまでのハンセン病患者に対する隔離政策が長期間にわたって続けられた原因、それによる人権侵害の実態について、医学的背景、社会的背景、ハンセン病療養所における処置、らい予防法など法令等の各方面にわたって公正中立な立場で科学的に検証を行い、今後の疾病対策に資することを目的として措置されたものでございます。 検証会議につきましては、委員の選定等に若干時間をとっておりますが、これまで正式に開催されていないことは事実でございますけれども、今後できるだけ早く開催できるように関係者との協議を進めてまいりたいと存じます。
○大脇雅子君 それでは、先回お尋ねをいたしました狂牛病に関しまして、ちょっと積み残した質問、三点ほどをお尋ねをいたしたいと思います。 英国では、牛海綿状脳症というのは羊から伝播したということが有力な説となっております。過去及び現在に至る日本での羊のスクレイピーの発生というものは、どのような現状として把握しておられるでしょうか。農水省の方にお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(小林芳雄君) 我が国におきますスクレイピーの発生状況でございます。 昭和五十九年に北海道の十勝種畜牧場におきまして、これはカナダから輸入された綿羊由来群で発生いたしました。それ以来、平成十三年、今年度までに三十一戸、五十八頭の発生が確認されております。
○大脇雅子君 そうしたスクレイピー発生時にはどのように対処されたのでしょうか。
○政府参考人(小林芳雄君) 私どもの対策といたしまして、羊のスクレイピーの防疫対策になりますけれども、昭和五十九年、初めての発生以来でございますけれども、発生時の通報、これは当然といたしまして、分娩時の胎盤あるいは血液汚染物の焼却と、こういった衛生措置が一つございます。 また、発生農場と疫学的に関連する農場、こちらには立入検査をいたしまして、その清浄性を確認する。それから、感染した家畜につきましては、実質的な殺処分、あるいは使用している施設の消毒、疫学的調査、こういったことを指導してきておるところでございます。 さらに、平成八年三月にはEUの方でスクレイピーと同様の異常プリオンによる疾病であります牛海綿状脳症の問題が出てきたことを踏まえまして、八年の四月にはこれらの疾病について的確な防疫措置をとりたいということで、家畜伝染病予防法に基づきます政令を定めております。これによりまして、患畜の届け出、移動制限、死体の焼却等の防疫措置の対象といたしました。 翌年四月には家畜伝染病予防法に規定する家畜伝染病として法律上追加したと、こういった対策の中で対応してきたところでございます。
○大脇雅子君 そうした発症のときに、特定危険部位の焼却ということは行われて、今回の牛海綿状脳症の場合もそうした措置というものがとられたと聞いているわけですけれども、現在そうした特定危険部位の焼却というものは各県で滞りなく進んでいるのでしょうか。そして、あわせて肉骨粉の焼却等についても、焼却についてのさまざまな問題点が指摘されておりますが、これはどのような現状にあるでしょうか。
○政府参考人(尾嵜新平君) 屠畜場では、今お話ございましたように、すべての牛につきまして特定危険部位を除去、焼却するということでお願いをしているわけでございます。現状、若干、スタートしました前の段階でございますが、三分の一程度のところが保管を屠畜場内あるいは外でされておると、それ以外は焼却はされておるという状況をつかんでおりますが、近々改めまして現状どうなのかというところを把握する予定にいたしております。
○大脇雅子君 環境省にお尋ねしたいんですが、こうした焼却をするときに、いわゆる焼却温度等が定められた基準というのがあると思うんですが、十分な機能をしているかどうかということについて、その遵守については何ほどか監督などしておられるでしょうか。
○政府参考人(岡澤和好君) 特定危険部位につきましては、と畜場法施行規則で焼却の義務づけがなされているわけですが、この施行規則の中では焼却温度等の具体的な条件は定められておりません。ただ、厚生労働省に確認したところでは、八百度以上で完全燃焼させるということで対応できるというふうに聞いているわけでございます。 一方で、廃棄物の焼却施設につきましては、廃棄物処理法に基づく焼却施設の技術上の基準、維持管理基準におきまして、廃棄物を燃焼するためには八百度以上で焼却しなさいと、こういう基準を設けているわけでございまして、この基準どおり適正に焼却されれば特定危険部位が問題なく焼却できるものというふうに考えています。 また、この燃焼温度につきましては、連続的に測定、記録して、その記録を三年間保存するというふうに定めておるところでございますので、後で見てもその燃焼条件が適切なものであったかどうかということが検証できるということになっております。
○大脇雅子君 焼却自体さまざまな問題の発生する危険性があるわけですから、十分監督が必要だという、そうしなければ処理をしたということにはならないのではないかと思います。 とりわけ、肉骨粉の焼却については、温度との関係でセメント事業者の活用が図られていると聞いておりますが、この場合、安全性は担保されているのでしょうか。
○政府参考人(岡澤和好君) 今お尋ねのように、肉骨粉につきましては、これをセメントの原料として利用しようということで、セメントの焼成炉の中に投入するような処理方法を考えているところでございます。 このセメントキルンというのは、非常に高温の焼却炉でございまして、千四百度以上の温度で焼成するということでございますので、肉骨粉をこのキルン、炉の中に投入することで十分プリオンの分解等が行われて、でき上がったセメントはもとより安全なものとして利用できるというふうに考えておるところでございます。
○大脇雅子君 初めての処理であろうかと思いますので、十分にその点は監督をしていっていただきたいと思います。 なお、今後の課題といたしまして、出荷の抑制等により関係業界が大きな打撃を受けておりまして、生産者や流通業者に対しては緊急融資やえさ代補助というものだけではなくて、所得補償を含む被害者救済というのが講じられるべきだと思いますが、その点についてはどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(小林芳雄君) 今、委員から御指摘ございましたように、これまで緊急的な対策といたしまして、牛の出荷繰り延べに対する助成でありますとか、それから生産者ないし関係事業者の皆さんに対します緊急融資等、こういった対策を講じてまいりました。 今般、これに加えまして、生産農家の経営安定対策といたしまして、今、肉用牛肥育農家に対します事業がございますが、そういったところだけでは対応できない、例えて言いますと、大幅な収益性の悪化ということに対しまして、それを機動的に補てんしていくといった、そういった事業でございますとか、それから子牛価格の低下に対応した事業とか、こういうものをまた措置したいというふうに考えておるところでございます。 また、関係事業者の皆さんを含めまして、枝肉価格が安定基準を下回った場合の調整保管、こういったことを今後進めたいということと、それからもう一つ、牛肉流通の円滑化という観点から、十月十七日以前に屠畜された牛に係りますこの対応の問題がございますけれども、これが滞留在庫という形になりますので、これをきちんと隔離していく、こういった対策などを考えているところでございます。 いずれにいたしましても、こういった対策を通じまして、生産者の方々や関連事業者の皆様に対します対応に私どもといたしまして万全を期してまいりたいと考えているところでございます。
○大脇雅子君 牛の骨粉についてはそれは焼却処分をしていくということであり、全頭検査もするということですが、豚や鶏の肉骨粉については、これを来月からつくって出荷してえさとして利用するということでさまざまな批判がございますが、この点についてはどのような手順でどういうところに風評被害を生まない、あるいは危険性のないシステムをつくっていかれるのでしょうか。
○政府参考人(小林芳雄君) 今の肉骨粉につきまして、私ども十月四日に、国内あるいは輸入に関しましてすべての肉骨粉の製造あるいは出荷、あるいは生産者段階での使用、これはやめていただくということでそういった要請をいたしました。 また、特に生産者段階のえさについての使用等につきましては法令に基づくそういった規制ということでやってきておりますが、これはいわばそういったすべての肉骨粉について安全性をチェックしながら確かめていこうということで、科学的には牛の肉骨粉の問題であって、鶏や豚は、その肉骨粉をいろいろな動物が食べたからといって問題が生じるわけではありませんけれども、例えて言いますれば牛の飼料とまざるのではないかということもございまして、一たんとめました。 その上で、今、幅広い関係事業者の皆様でありますとか、あるいは消費者の皆様を含めまして検討会というのを設けまして、そこで今我が国におきます肉骨粉の使用の状況、それからどういった形でこれを使っていけば安全なのかということでいろいろな御議論をいただいております。 そういった議論を踏まえまして、今のまさに鶏骨粉とか豚骨粉につきましてはそもそも安全であると。それを牛が食するようなことにならないように、どうやっていけばうまく使えるのかということを前提に議論いたしまして、例えて言いますれば、鶏の骨粉の場合にはいわば屠畜段階からずっと鶏の骨粉だけで使用されています。そういうものを例えば肥料として使う場合には、これは安全ではないかということもございまして、そういったものを中心に今検討いたしまして、そういうものから解除できるものは解除していくと。それも当然先ほどの検討会の御意見を含めながらやっていくと、そういった状況でございます。
○大脇雅子君 人々が一番不安に今感じているのは、もし人が新変異型ヤコブ病を発症した場合には政府としてどのような対応をされるのか、そのためにどんなシステムで今考えておられるのかということであろうかと思います。 大臣は所信的発言の中で、HIV感染事件等を踏まえて、医薬品・医療用具等の安全性確保に万全を期す旨表明されましたが、医原性ヤコブ病被害者救済のために議員立法として用意されております医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構法一部改正案等についてどのような見解を持たれているのでしょうか。そしてまた、ヤコブ病に関する裁判の和解等に対してどのような態度で臨まれるのかお尋ねをして、質問を終わります。
○国務大臣(坂口力君) 人でありますとか動物の細胞、それから組織に由来する医薬品でありますとかあるいは医療用具につきましては、これは感染症を伝播するおそれを完全には否定できないということでございますから、その安全性の確保が重要であるというふうに考えておりまして、本年四月よりこれらの製品に対する規制を強化したところでございます。 御指摘の野党四党におきますところの法律案につきましても拝見をしているところでございます。このような医薬品による健康被害を救済するとした場合の一つの御提案と受けとめております。 健康被害の頻度でありますとか規模がしかし予測ができるかどうか、それから健康被害の因果関係の認定が可能かどうか、あるいは二次感染等の問題をどう扱うか、それから関係者の合意が得られるかどうか、これらのことを検討しなければならないというふうに思っておりまして、我々も鋭意検討を続けているところでございます。間もなく我々の方の研究会もその結論を出さなければならないというふうに思っております。 また、このヒト乾燥硬膜によりますクロイツフェルト・ヤコブ病感染被害者との問題につきましては、今、地方裁判所から和解勧告をちょうだいいたしまして、我々もそれに対しましてその御趣旨をできるだけ尊重したいということでお話を伺っているところでございます。しかし、今のところまだ正式の和解条件というものが示されておりません。十一月半ばごろになるやにお伺いをいたしておりますが、それを拝見いたしまして、できる限りその御趣旨を尊重したいと考えているところでございます。 ─────────────
○委員長(阿部正俊君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、小池晃君が委員を辞任され、その補欠として吉岡吉典君が選任されました。 ─────────────
○森ゆうこ君 自由党の森ゆうこでございます。 少数政党というのは最後の方に質問が回ってまいりますので、用意した質問が先にお話しされた先生とダブる部分もありますのでちょっと予定を変えまして、最初に医療制度改革についてお尋ねして、そして狂牛病についてお尋ねしたいと思います。 午前中からの先輩の先生方、そして大臣の御答弁をお聞きしていまして、私自身、さまざまなボランティアグループの事務局等を通じて主体的に住民が地域づくりにかかわるというような活動をしてまいりまして、例えば午前中のお話にありましたような地域でのリハビリといいますか、機能回復訓練のお手伝いなどもさせていただいておりました。 そういう経験を通して感じますのは、行政が手を出せばすぐだれかがやってくれるんだということで、だんだんみずからやっていこうという意識がやっぱり薄れてくる。保護すれば保護するほど自分たちでやっていこうという意識が薄れていく。やってもらって当たり前ということで、この戦後の五十年間といいましょうか、私自身、もはや戦後ではないと言われた年の生まれですけれども、右肩上がりの非常にいい時代、しかも社会保障がだんだん充実してきたという時代に生きてきたわけですけれども、今の現状を考えますと、まだまだ日の当たらない部分、本当に救済しなければいけない人たちというのがいる一方で、余りにも行政が至れり尽くせり、何でもやり過ぎたのではないかな、そしてにっちもさっちもいかなくなって、構造改革ということでやらなければいけないのではないかというところに来ていると思います。 国民の自立した、そして自己責任に基づいた豊かな生活を保障するために何をすべきかということをいつも忘れないようにしなければと考えるところですけれども、医療改革について、財政的な面で、特に今回は改革試案というものがいろいろ出されているわけですけれども、そもそももう医療のあり方そのものを見直すべき時期ではないのかと私は思うんです。 例えば死というもの、人間に必ず訪れる死というものを医療の現場では医療の敗北であると。人間の死は医療の敗北であるというようなとらえ方で、何が何でも最後まで生かすんだというふうな考え方での医療のあり方というものもあると思うんですけれども、大臣は御専門家でもいらっしゃいますし、ぜひ根本的な医療のあり方ということについて、坂口厚生労働大臣の個人的な見解で結構でございます、御本人の見解をお聞きしたいと思います。お願いします。
○国務大臣(坂口力君) 貴重な御意見だと思います。そういう気持ちで拝聴させていただきました。 確かに、戦後の右肩上がりの中で、日本の医療制度一つを見ましても、かなり恵まれた形の医療制度ができ上がってきたことも事実でございます。 しかし今、一つは、この高齢化社会の中で将来を見ましたときに、その人口動態の中からどうあるべきかということを検討をしなければならない時期に参っておりますし、それから社会保障の立場から見ましても、本当に手を差し伸べなければならない人たちはどの人たちか、今、御指摘のとおり、そのことにももう一度思いをいたして、そして手を差し伸べる人と、そしてできるだけ御自分で努力をしていただく人と、その辺のところを少し立て分けて考えなければならない時期に来ておることも間違いないと私も思う次第でございます。そうしたことを十分念頭に置きながら、次の医療改革につきましては構成をしなければならないというふうに考えております。 大変貴重な意見をいただきまして、ありがとうございました。
○森ゆうこ君 根本的な医療のあり方ということで今お尋ねしたわけですけれども、特に終末期医療等、これは死生観を伴うものだと思うんですけれども、もしできましたら、簡単で結構でございますが、大臣の御所見をお願いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) この終末期医療につきましては、いろいろの御意見をちょうだいしているところでございますし、最近はホスピスというのができまして、そしてこの終末医療のあり方というものが真剣にそこで議論をされております。 とりわけ、がんの患者さんのように大変な痛みを伴いますような場合に、今までは痛みがありましても、それは御自身が辛抱をしてもらうものといったような意味で、その痛みに対してモルヒネ等を使いますと予後を悪くする、いわゆる生存期間を短くするといったようなことから、それを投与しないというような今までの行き方がございましたが、最近は、しかしそうではなくて、がんという病気から今後の状況がどうなるかという全体のことを考えながら痛みをとっていく、そして安らかにひとつ生を終わっていただくという、そういう方向への転換が行われていると承知をいたしております。 そういうふうにこの終末医療に対しましていろいろの角度から検討をしていこうという動きがございますし、それから生存中にその御本人がどうお考えになっているかということも生かしていこうという動きがございます。 中には、毎年毎年お正月になりましたら、もしことし自分が最終を迎えるようなことがあったらこのようにしてほしいという、まあ遺言状か何か知りませんけれども、とにかくそれを毎年書き直すというような運動を展開をしておみえになる方もあるわけでございまして、そしてそれに従って最終を迎えたい、自分がもしことしそういうことになればこういうことで最終を迎えたいということをお書きになる方がおみえになるというふうにお伺いをいたしておりますが、まあそうしたことも今後は十分に配慮されていく時代を迎えたのではないかと、私は、十分勉強しておるわけではございませんけれども、個人的にはそんなふうに思っている次第でございます。
○森ゆうこ君 ありがとうございました。 医療改革におきましては、財政面だけではなくて根本的な医療のあり方も含めて、またせっかくの御専門家でいらっしゃる大臣のそういう死生観等もぜひ入れられて検討をお願いしたいと思います。 次に、狂牛病の問題についてお聞きしたいと思います。 早く安全宣言をという御要望があることは存じております。しかし、今仮に安全宣言をしたとしても、それが国民に受け入れられるとは私は思いません。 この問題がなかなか終息しない、拡大されているということの原因を考えますと、本当にここへ来て、例えばきょうの日経新聞にも出ておりましたけれども、焼き肉チェーン店の売り上げが一二%以上ですか、このわずか半月ほどの間に落ちているとか、大変な被害が出ているわけですけれども、やっぱりこの一連の騒ぎの責任が明確になっていないということが問題なのではないかと思います。 やはり、問題が起きたときには責任の所在を明らかにして、そして事実関係をそこで明らかにして原因をこうであるとはっきり言えて、そしてその上でこのような対策をとりましたからもう安全ですということがなければ国民は信用しないと思います。 きょう、私、余り週刊誌の記事を引用したくはないんですけれども、週刊文春に出ておりました。九六年当時の厚生大臣、現首相でございます小泉純一郎元厚生大臣ということで、「狂牛病警告を黙殺した」というタイトルの記事がございますけれども、異動によって、結局、今の責任者とこの狂牛病に関するもともとの責任者、対策をとるべきタイミングにそのときの責任者であった人というのは違うわけですから、なかなかだれに責任を問うていいのかということで難しいところもあるのかもしれませんけれども、どんな問題でもやはりどこに責任があったのかということが明確にされなければならないと思うんですけれども、この件に関しまして大臣の御所見をお願いいたします。
○国務大臣(坂口力君) 平成八年、いわゆる一九九六年のお話が出たわけでございますが、この一九九六年に確かに厚生大臣でありましたのは現在の民主党の菅幹事長とそれから小泉総理であったことは歴史上紛れもない事実でございます。 しかし、その当時のことを振り返ってみますと、平成八年の三月に英国産の牛肉及び加工品等の輸入自粛を指導をしている。そして、四月に牛の臨床症状等の検査の対象にBSEを追加している。この二点が行われているわけでございますが、しかしこのとき既にこの平成八年におきましては英国産のものはそれ以前から牛肉は禁止になっておりました。これは口蹄疫その他の病気によりましてその以前から実はもう禁止になっていたわけでございますので、実質的には平成八年、輸入自粛ではございましたけれども、英国産の牛肉は入っていないというふうにお考えいただいてよろしいのではないかというふうに思います、加工品も含めまして。 そして、こういう段階を踏んで、このときに英国におきましてはいわゆる牛海綿状脳症とそして人への関連ということが非常に騒がれたときでありまして、しかしここのところは現在も純科学的に申しますと決着がついている話ではないというふうに思います。その牛海綿状脳症から人へ本当にうつるのかどうかというところについては多少疑問符を打ちながら、しかしその可能性は否定できないといったことで今日を迎えているのではないかというふうに私は思っておりますが、そうした時期でありましたことも事実でございまして、その当時の対処の仕方が果たして不十分であったかといえば、私はそうではなかったのではないか、これはこの当時はこの当時としての処置としてはこういう処置で十分ではなかったのかというふうに私は今考えている次第でございます。 それで、今日を迎えまして、厚生労働省といたしましても、海外からのものにつきましては寸分、たとえわずかでも漏らしてはいけない、海外から入ってくるものはこれを、狂牛病、狂牛病と言っちゃいけませんね、牛海綿状脳症に関係あるものが入ってきてはいけないという思いで来たわけでございますけれども、しかし、御指摘のように、国内において発生するというところを我々は十分に理解をしてこなかった、そこは我々も発生しましてから懸命に努力をしたということだけは紛れもない事実でございます。
○森ゆうこ君 学問的な決着がついていないので責任が生じないというふうに今の御答弁は受け取りましたけれども、先日、土曜日の朝でしたでしょうか、厚生労働大臣が出られていた番組で、たしか、もう本当に予防ということで考えると、たとえ学問的な決着がついていなくても対策を講じるべきであるというふうにお考えになっていらっしゃるということで、それは今現在、先ほども、午前中にもおっしゃいましたけれども、BSEから新型クロイツフェルト・ヤコブ病への感染の因果関係は学問的な決着を見ていないけれども可能性が否定できないので今一生懸命対策を講じているとお答えになると思いますが、そうではなくて、学問的な決着がついていなくても、もうイギリスでそのとき、九六年当時ですけれども、人への感染の可能性が否定できないというふうな見解が出ているわけですから、それであればそれに準じてもっと管理を、要するに危機管理をやられればよかった、それが行政の責任ではないかと私は思うんですけれども、そういうことで、その件についての御見解をお聞きしたかったんですが、その責任の究明というのが私は大切だと思いますし、そしてまだその感染ルートが解明していないという、これが非常に問題だと思います。 自由党としましても、農水省、そして厚生労働省に申し入れをして、その責任の追及、そして感染ルートの解明というところで党として申し入れるということですが、私としてはこの厚生労働委員会での集中審議、そしてできれば農水委員会との連合審査というのをやることが私は自分の国会議員としての責任だと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 もし、先ほどの因果関係のところで短く御答弁いただければ、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(坂口力君) 私が先ほど申し上げましたのは、結果が、科学的な結果が十分わかっていないからいいということを申し上げているわけでは決してございません。そういう状況でありましても、予防的な措置をすることが大事だということは、それはもう私の主張でございますので、そのとおりでございます。 ただ、このときに、私が申しますのは、実質的には英国からの肉はもう入っていないということを申し上げましたので、そういう趣旨でここは理解をいただけるのではないかというふうに私は思っている次第でございます。 ─────────────
○委員長(阿部正俊君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、大脇雅子君が委員を辞任され、その補欠として大田昌秀君が選任されました。 ─────────────
○西川きよし君 どうぞよろしくお願いいたします。 まず、私の方からは小児慢性特定疾患治療研究事業の今後のあり方についてお伺いをしていきたいと思います。 この事業は、皆さんもうよく御存じのことと思いますが、昭和四十九年に創設をされまして、もう四半世紀がたったというわけでございますけれども、私もこれまでに小児糖尿病でありますとか、成長ホルモン分泌不全による、以前は小人症というふうに言っておりましたが、今は低身長症というふうに呼ばれております。大変よいことだと思います。この低身長症の子供たち、あるいは親御さんの声をもとにたびたび当委員会で御質問をさせていただきました。そうした中で、現在、この事業の今後のあり方について検討会を設けて既に検討を始められているということもお伺いをいたしております。 この事業の現状と今置かれております状況についてお伺いしたいことと、そしてまずこの事業の目的の大きな柱の一つであります治療の研究、医療の確立そして普及、こういった点について、まず成果と現状における課題について御答弁をいただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 小児慢性特定疾患治療研究事業でございますが、先生おっしゃいましたように、その対象ですが、小児慢性疾患のうち、入院が長期にわたるなど医療費の負担も高額となりますし、またこれを放置いたしますと、心身ともに子供の健全な育成を図るというようなことから考えますと、いろいろ問題が生ずるといったような疾患を対象といたしまして、研究を推進し、その成果を使いながら治療方法の確立、改善やその普及を図るということ、そしてそれとあわせまして医療費の自己負担分を国と都道府県等で二分の一ずつ負担をするといったようなことをやってまいりました。平成十二年度の実績でございますが、約十万二千人の子供に対しまして九十六億円の国庫補助をいたしております。 この事業は、先生御指摘のように、昭和四十九年に創設されておりまして、その後、こういった病気に罹患いたしました子供の健全育成という観点から見ますと、そのお子さん、その家族の福祉を含めまして、一定の成果を上げてきたというふうに思っておりますが、事業創設後四半世紀とおっしゃいましたけれども、もう相当の年数がたち、この間医療技術の進歩もございました。また、患者の団体、患者の親御さんたちが疾病ごとにグループをつくっておられますけれども、そういったようなところからさまざまな要望も出されてきております。 そういうことで、それらを踏まえまして、慢性疾患を持った、特に重症な慢性疾患を持った子供たちに今後とも適切なサービスを安定して持続して提供できるように今後のあり方を検討していく必要があるというふうに思ったわけでございます。 そういうことで、本年の九月でございますが、専門家とそして患者の団体の代表の方から成ります研究会を設置いたしまして、そこで検討していただいているという状況でございます。
○西川きよし君 ありがとうございました。いつも本当に細やかに御丁寧に明快な御答弁をいただいて、本当に感謝をいたしております。 数年前より奨励補助金一割カットという政府の方針が出たわけですけれども、その中で、以前私は宮下創平さんという方が厚生大臣をやっておられましたそのときに質問をさせていただきましたが、いかがなものでしょう、一割カットの線でという御質問をさせていただいたんですが、子供の病気の治療のことですから一割という線は厚生省全体の補助金でこれを処理をすればいいと私は思いますと。厚生省を一つの家庭、家族というふうな考え方でもっておうちの中でやりくりをすればいいというふうな御答弁をいただきまして、本当にそのお約束をお守りいただいたことを今もって宮下元厚生大臣に感謝をしたいと思います。 そういう御答弁をいただいて、場内からも名答弁というような声も出たわけですけれども、ただいまお伺いしたいのは、財政面では、では一体どうなっているのかという点をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 先生の御質問は平成十年八月でございまして、その先生の御質問に対する大臣答弁も踏まえまして、厳しい財政事情の中ではございましたけれども、その後、毎年必要な予算の確保に最大限努めてきております。 今後とも、事業の重要性を考えますと、この事業を安定的に運営していきたいというふうに思っているわけでございますが、一方では財政状況は一層その厳しさを増しているというふうに認識いたしておりまして、その中でこの事業をどういうふうに安定的にやっていくかという難しい状況もございます。先ほど申し上げました検討会の御意見も伺いながら、財政問題も含めて検討していきたいというふうに思っております。
○西川きよし君 ありがとうございました。 そこで、今回の検討会ですけれども、例えば財政面から見て、まず幾らの金額のカットを念頭に置いての検討であるのか、そしてまた検討結果によっては予算の据え置きというのもあるのか、それともプラスアルファというようなのもあるのかという、このあたりもぜひ聞いておきたいなと思うんですけれども、大変細やかな質問で申しわけないんですけれども、よろしくお願いします。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 検討は九月から始めたばかりでございまして、現状においてどういう予算規模が将来的に必要になるのか見えてきているわけではございません。 平成十四年度の概算要求におきましては、原則今の制度を前提にいたしまして、関係者の合理化の努力を期待しながら、今年度の予算が九十八億円でございましたけれども、十四年度においては制度改正はスタートしないという前提で何とか九十五億予算要求をさせていただいております。
○西川きよし君 大変政治の難しいところですけれども、どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。 今回、この設置された検討会での検討項目の中には対象疾患、そして対象者の見直しがあるわけですけれども、この事業の対象になっている疾患が約五百ですね。約五百もあるわけですから、一体どのような点を基準に置かれるのかなというふうに我々は考えるわけですけれども、どのような見直しが必要であるのか、厚生労働省としてはどういった点を基準にというのも本日お伺いしておきたいと思います。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 対象とすべき疾患の範囲あるいは患者の範囲、これをどうするかということもまさにこの研究会でこれから検討していただきます。 その基準自体をどういうふうにつくるかということを検討していただくことになりますので、ここで具体的なお答えはまだできないわけでございますが、考慮したいというふうに思っておりますのは、医学的な治療状況が変化をしてきている、進歩してきているというその状況をどういうふうに踏まえるか、あるいは医療費、そして医療費にかかわりませずその関連した諸経費が患者、家族の負担となっておりますので、その負担の状況、現状がどうかといったような観点、そして疾病により、あるいはその重症度によりましてはその治療が患者であるお子さんの日々の生活あるいは家族全体の生活に及ぼす影響の度合いがいろいろございます、そういったような生活への影響、そういったようなものも考慮しながら、どういう疾患あるいはどういう人を対象にしていくかといったようなことを検討してまいりたいと思っております。
○西川きよし君 ありがとうございます。 今回の見直しで必要な福祉サービスの導入も検討されているというふうにお伺いしておるわけですけれども、例えば在宅福祉であるとか就学、就労、こういった面ですね。具体的にはどのようなサービスを想定されているのかということも、これはちょっと通告をしていないんですけれども自分で感じた部分でお伺いしておきたいと思うんですが、答えられる範囲で結構ですので、ぜひよろしくお願いいたします。
○政府参考人(岩田喜美枝君) これもまだこれからの検討でございますが、患者団体からの要望を見ますと、在宅で治療する、看病するという方も大勢いらっしゃるわけですから、在宅の治療、看護に対してサービス、支援が欲しいということもございます。 また、病院の中でのクオリティー・オブ・ライフ、QOLといいましょうか、病院の中でそれなりに快適な子供の生活ができるように、院内学級ですとかプレールームですとか、そういうものを整備してほしいというお声もございます。 また、高度な治療を受けるために、地元には適当な病院がないということで大都市の病院に入院をなさって、わざわざ家族が上京して寝泊まりをして治療に当たっておられる家族もございまして、そういう方たちの宿泊などのサービスを支援してほしいといったような、さまざまな声がございます。 この研究会では、患者団体の方が委員としてお入りいただいておりますが、それに加えて幾つかの患者団体、なるべく多くと思っておりますが、患者団体をお呼びして生の声もお聞きしたいというふうに思っておりまして、その中から優先度の高いものを皆さんで検討していただきたい、私どもも考えていきたいというふうに思っております。
○西川きよし君 どうぞよろしくお願いいたします。 大分前ですが、そういうテレビで特集の番組も拝見させていただきましたし、お父様やお母様、御家族の方にも我々も直接よくお話をお伺いするんですけれども、そこでやっぱり大きな課題であるというのは医療費ですね。 医療費の自己負担の導入についてでございますが、これまでの状況、そして今日の状況を考えますと、一定の自己負担もやむを得ないのではないかなという意見が患者さん、患者さんの家族の一部にもあるということもお伺いしております。 しかしながら、当然のことですけれども、そうした家族の負担というものは医療費だけにとどまらず、今御答弁の中にもありました大変な交通費だとか通院、そして食事療法、食費あるいは保険外の医療費等々の負担がたくさんございます。そうしたことで、受診の抑制でありますとか治療の中断ということにならないように十分な配慮をお願いしたいと思うんですけれども、十分な配慮の上での検討が必要であると思います。 この治療費の一部負担の問題についてはいかがお考えでしょうか。副大臣、お願いします。
○副大臣(南野知惠子君) もう先生は、いつも優しいお心で、特に少子社会の中では小児に向けて中心的にお考えをいただいていると思います。さらにまた、二十一世紀を背負う子供のことでございますので、その分については我々本当に真剣に取り組まなければいけないと思っております。 先生が今お話しになられましたこの事業は、治療が長期にわたっている、また医療費の負担も高額となってくる、さらにこれを放置することが児童の健全育成というものも阻害する、このような疾患につきましては研究の推進、それと医療費の自己負担の公費負担、そういったものについて、児童の健全育成に関して重要な制度であると認識しているところではございますが、自己負担の導入、先生が今一番心配しておられるそのことにつきましては、その他の医療についての自己負担があるものでございますから、それも踏まえながら、今後の検討課題の一つになるのではないかなというふうには思っております。でも、その際には患者の家族の方々、その御負担の問題点も十分に配慮しながら検討していくつもりでございますので、我々のやり方もよく注意して見ていただきたい、そのように思っております。
○西川きよし君 いつも本当に副大臣も幅広く、細やかに、また奥行きのあるというんですか、よく理解ができるというんでしょうか、別に持ち上げるわけでも何でもありませんけれども、本当に細やかに、日ごろ我々の部屋にでも時々顔を出していただいたり、なかなかフットワークもよろしいですし、本当によろしくお願いを申し上げたいと思います。 坂口大臣並びに南野副大臣、本当に頼りにしておりますので、よろしくお願いします。 それでは、時間が参りましたので、最後の質問とさせていただきます。坂口大臣、よろしくお願いいたします。 最後の質問といたしまして、この制度、つまりこの児童福祉法の位置づけですけれども、この点について厚生労働大臣のお考えをぜひ、この児童福祉法に位置づけるという、この点をよろしく御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(坂口力君) この小児慢性特定疾患治療研究事業といいますのは、これは私も大学病院におりましたときによく申請をさせてもらったことがございますが、しかしこれはややもいたしますと、そこの小児科なら小児科が何を中心に研究をしているかということによって地域格差がかなりございます。 例えば、白血病なら白血病を中心に研究をしておみえになるところでございますと、その申請をする人はどうしても白血病が多くなってしまう。あるいはまた、膠原病を研究をなすっているところでございますと、膠原病の患者さんを中心にこの事業に指定をしがちになってしまう。そういうことが私は今までからあったというふうに思っておりまして、しかし、ここに属する小児の方というのは、その地域地域さまざまな方がおみえになるわけでございますから、今までのところでは特定のところにやはり偏って、特定の方はそこから漏れていた人もあるのではないかと若干危惧をいたしておるところでございます。 そうしたことも踏まえまして、新しい法整備を行って、そしてその中で、そこに属する患者さんにつきましては、十分にそれぞれの地域で受け入れをできるという体制をつくらないといけないんだろうというふうに思っております。 さて、そういうふうになりますと、今までよりも患者さんがふえるのかどうか、これはわかりませんけれども、私は若干ふえるのではないかというふうに思います。 そうしましたときに、そうすると財源的なものも含めてどうするかという問題になってまいりますし、ここは患者さんの御家族の皆さん方の御意見も十分に拝聴しなければならないところだというふうに思っております。 委員が御心配をいただきますように、余りにも過度の負担になるようなことは、どうしてもこれは避けなければならないというふうに私も思いますけれども、その辺のところをお話し合いをさせていただきながら、無理のない形で決着をさせていただきたいと考えているところでございます。
○西川きよし君 ありがとうございました。 終わります。
○委員長(阿部正俊君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(阿部正俊君) 次に、予防接種法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。坂口厚生労働大臣。
○国務大臣(坂口力君) ただいま議題となりました予防接種法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 最近、高齢者の間においてインフルエンザの集団感染が発生し、その症状の重症化や死亡が社会問題化したこと等を踏まえまして、高齢者におけるインフルエンザの発病や重症化の防止に適切に対応できる予防接種制度の構築が求められております。 このため、今般、高齢者に対するインフルエンザを予防接種の対象疾病とし、あわせて、予防接種の対象疾病を類型化する等所要の措置を講ずることとし、この法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、現行の予防接種の対象疾病を一類疾病とし、インフルエンザを二類疾病とすることとしております。 第二に、現行の予防接種の対象者に課されている予防接種を受けるよう努める義務を、二類疾病に係る定期の予防接種の対象者については課さないものとしております。 第三に、一類疾病に係る予防接種による健康被害に対する給付は現行どおりとし、二類疾病に係る定期の予防接種による健康被害に対する給付は医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構法と同様の給付としております。 第四に、厚生労働大臣は、一類疾病及び二類疾病のうち、特に総合的に予防接種を推進する必要があるものについては、その指針を定めなければならないこととしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要でありますが、この法律案につきましては、衆議院において修正が行われたところであります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願いを申し上げる次第でございます。
○委員長(阿部正俊君) この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員吉田幸弘君から説明を聴取いたします。吉田幸弘君。
○衆議院議員(吉田幸弘君) 予防接種法の一部を改正する法律案に対する衆議院における修正部分につきまして、その内容を御説明申し上げます。 第一に、一類疾病及び二類疾病の定義を明確化し、その発生及び蔓延を予防することを目的として、予防接種法の定めるところにより予防接種を行う疾病を一類疾病、個人の発病またはその重症化を防止し、あわせてこれによりその蔓延の予防に資することを目的として、予防接種法の定めるところにより予防接種を行う疾病を二類疾病とすること。 第二に、当分の間、インフルエンザに係る定期の予防接種の対象者を高齢者であって政令で定めるものに限定し、これに伴い、予防接種による健康被害に対しては、障害児養育年金は給付されないものとすること。 第三に、政府は、この法律の施行後五年を目途として、高齢者に係るインフルエンザの流行の状況及び予防接種の接種率の状況、インフルエンザに係る予防接種の有効性に関する調査研究の結果、その他この法律による改正後の予防接種法の規定の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、インフルエンザに係る定期の予防接種のあり方等について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずる旨の規定を追加すること。 第四に、施行期日を公布の日に改めること。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。 以上であります。
○委員長(阿部正俊君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時五十九分散会