内閣委員会 第2号
- 発言数
- 224 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2001/11/21
会議録
○大畠委員長 これより会議を開きます。 内閣の重要政策に関する件、栄典及び公式制度に関する件、男女共同参画社会の形成の促進に関する件、国民生活の安定及び向上に関する件及び警察に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 各件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官村田保史君、内閣官房内閣審議官伊藤哲雄君、人事官小澤治文君、人事院事務総局人材局長藤原恒夫君、内閣府男女共同参画局長坂東眞理子君、警察庁警備局長漆間巌君、外務省大臣官房長小町恭士君、外務省大臣官房審議官黒木雅文君、財務省大臣官房審議官木村幸俊君及び食糧庁次長中川坦君の出席を求め、説明を聴取し、また、会計検査院事務総長官房審議官千坂正志君及び会計検査院事務総局第一局長石野秀世君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大畠委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○大畠委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。枝野幸男君。
○枝野委員 おはようございます。民主党の枝野でございます。 この九月から、民主党のネクストキャビネットで警察、防災を中心に内閣委員会所管のところを担当しろということになりまして、初めて内閣委員会で質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 四人の大臣においでをいただいておりますが、それぞれ、順次お伺いをさせていただきたいと思いますが、まず最初に官房長官にお尋ねをさせていただきたいと思います。 我々、新聞報道を通じてでございますので正確な表現ぶりはわかりませんが、小泉総理が、内閣提出法案の与党審査の廃止という表現なんでしょうか、それとも与党と政府との二重権力構造というものを解消したいということなんでしょうか、いずれにしろ、こういった趣旨の発言をされたということで新聞報道をされております。 民主党は、既に九八年の十二月に、政権運営委員会という党内の組織をつくりまして、さまざまな政治のリーダーシップを発揮させるためのシステム変更について議論をし、まとめておりまして、その中でも、政府と与党というものがばらばらにならないように一体化をさせるべきだ、与党の主な幹部は政府の中にきちんと入って法律的な責任と政治的な責任とを一体化させなければならないなどということを既に提言をさせていただいています。 考えてみれば、政府の幹部ではなくて、政権党の幹部が非常に強い政治的影響力を持つ国というと、少なくとも私の知る限りでは、かつてのソビエトの共産党であるとか、中国の共産党であるとか、北朝鮮の労働党であるとかという国のようなところしか頭にはなかなか浮かんできません。日本もそういうことだとすると、ちょっとやはりおかしい。そこを整理しようという小泉総理の意図は、報道から見る限り歓迎すべきものだというふうに思いますが、総理からどういった指示が出ているのか、官房長官からお答えをいただきたいと思います。
○福田国務大臣 正直申しまして報道によって私も知ったんでありまして、その程度のことでもって大変申しわけないんでありますが、報道に出ておりましたのは、総理が、そういうような総理のリーダーシップを発揮するということのためによい方法はないか、こういうことを党の幹部の一人に尋ねられた、こういうことで、それを受けて、それでは少し勉強してみましょう、こういうような程度の話だったというふうに私は理解いたしております。 議院内閣制でございますので、内閣と与党が一体化して連携を密にして、そして政策決定をし、その実現を図っていく、これはもう当然のことでございます。ですから、国会でもって御審議をいただくときに、与党が反対をするとかいうようなことがあってはいけませんから、やはり事前に十分な意思疎通を図るということは当然のことだというふうに思っております。 このあり方について、国民会議でもそういう提言があったというように聞いておりますし、また御党もいろいろお考えになっているということも承知をいたしておりますけれども、いずれにしても、総理のリーダーシップということももう大変大事なことでございますので、議院内閣制の中で総理のリーダーシップをいかに発揮し得るかという方策をいろいろ考えるということは、これは悪いことではないというように私は思っております。 しかし、議院内閣制という制度の中で行うことでありますから、そういうことを前提にして今後ともそういう検討を続けていくということは、私は大変よろしいことだというふうに考えております。
○枝野委員 大変お上手な御答弁というか、前向きなのかそれとも慎重なのかちょっとよくわからなかったんですけれども、もう一点だけお尋ねさせていただきます。 例えば、民主党も、与党の皆さんにしてみれば何がネクストだと言われるかもしれませんが、ネクストキャビネットをつくっております。そこでは、幹事長が副総理、そして政調会長が官房長官、私が政調会長代理で官房副長官的な仕事と内閣府という政府全体に横断的な部分とを見させていただいているという形で、党の従来の意思政策決定システムの責任のあるポジションの者が、我々が政権をとらせていただいた暁にはきちんと政権のど真ん中に座ろうということで、政府と与党との一体性というものがずれないようにというようなことを考えております。 私が知る限りは、例えば、議院内閣制で非常に伝統のある、我が国も参考にすべきであると思われるイギリスなどでも、やはり与党の幹部というものは閣内にきちんとキャビネットのいすを持って、日本で言えば国対委員長のようなポジションに当たるんでしょうか、そういった人たちも閣議などに加わったりするというふうに聞いております。 少なくともそういったプロセスといいますか手続というものを早急に整備するということは、だれが法的な責任を持って物を決めているのかということをはっきりさせる上で必要なことではないかというふうに思うんですが、これは官房長官の御意見としていかがでしょうか。
○福田国務大臣 私も特別深くこのことを研究したわけではありません。しかし、いろいろな形というのはあってもいいんだろうと思います。そして、そのことについて法的な措置が必要なのかどうかということ、これもケース・バイ・ケースというように考えております。ですから、その時々の総理の判断によって例えば党の政策責任者が閣内に入るとかいうようなことがあっても、これはおかしくないんじゃないかなと思っております。
○枝野委員 他党の内側のことにどこまで口を差していいのかわかりませんが、報道等を通じて知る限りでは、総理の御意向、総理の考え方というものは、なかなか与党の中で手続を踏むのに御苦労されているケースが少なからず見受けられるというふうに思っています。 それは、今高い支持率を国民は小泉総理に与えている。したがって、小泉総理の考え方でかなり強くリーダーシップを発揮してほしいということの期待のあらわれであるというふうに思っておりますので、その限りでは私は、党は違いますが、小泉総理のリーダーシップで物事が国会に出てきて、国会の場でいろいろな形で議論をさせていただくということが国民の期待に合致をすることだというふうに思っております。 ぜひ、官房長官、まさに総理を支える女房役でありますので、もちろん、制度改革の話は一カ月や二カ月でできる話じゃないとは思いますけれども、まず内閣は、与党に対して責任を負っているんじゃなくて、国会に対して責任を負っているのでありますし、国会を通じて国民に対して責任を負っているのでありますから、与党よりも国会の方が大事であり、国会よりも国民の方が大事である。当然のことだと思いますので、ぜひそういった方向で進めていただきたいということを申し上げておきたいと思います。 続いて、九月十一日の米国同時多発テロを受けましての国内でのテロ対策といいますか、もうちょっと幅広に危機管理といいますか、そういった問題についてお尋ねをしていきたいというふうに思っています。 言うまでもありませんが、我が国の政府の、あるいは我々国会で働く者も含めて一番の責任は、日本の国民の、あるいは日本の領土、領海の中にある者の生命財産を守るということがまずは第一の責任であって、国際協調、国際支援ということは、それと比較をすることはなかなか難しいかもしれませんが、何よりもまず最優先は、国民の生命財産、領土、領海における国民、生命財産の保全であるということを考えますと、この九月十一日のアメリカでの同時多発テロを受けて、国際的な支援協力活動についての法的な整備というものは緊急に行われましたが、同じぐらいの、あるいはもしかするとそれ以上の重要度をもって、国内で同じようなことが起こらないということを確保するために、あるいはそう国民の皆さんが信じていただける、信頼していただけるという体制をつくることが大事なことではないかと思っています。 そうした観点から、まず、こういったテロなどに関しましては、事前の情報収集というものが大変重要であるというふうに思います。例えばアメリカのCIAだのFBIだの、いろいろな情報機関の話がありますが、日本にも内閣情報調査室がある。 ただ、現実的には、我々の党も、九月十一日以降、さまざまな部門からいろいろとヒアリングをさせていただいて改めて勉強し直しましたけれども、国際的なテロ情報などについて、その情報を収集してくるという具体的な機能を実際に持っているのは、大使館というルートを通じての外務省であったり、あるいは警察庁の外事関係の部局であったり、あるいは、ここはなかなか我々のところに具体的な話は入ってきませんが、いわゆる、いわゆるといってもこの言葉を使っていいのかどうか、まあ、自衛隊、駐留武官的な立場のところ、お互いの軍事の専門家同士の情報収集であったりというようなところが基本的には情報収集の当事者であって、内閣といいますか内閣官房というのか、あるいは総理大臣直属という言い方がいいのか、そういう部局のところに、つまり縦割りの省庁以外のところで、特に国際的なテロ情報などについて直接情報収集をする機能というか、それだけの人員というか、そういったものがなかなか備わってはないのじゃないか、こんなふうに理解をしておりますが、この認識についてどう思うか。そして、そういったところが必要ではないだろうか。これは多分所管としては官房長官になると思うのですが、いかがでしょうか。
○福田国務大臣 テロのような事件が起こりますと、そういう情報の重要性というのは再認識されるのであります。また、その情報を瞬時に入手しなければいけない、そういう意味において大変時間というものが重要視される、そういうことなのでありますけれども、しかし、テロというのは一体どこで起こるかわからない、こういうこともございますので、一刻も気を抜くことができない、そういう分野の仕事だというように思っております。 我が国で、そしてまた政府の中枢である内閣官房でどのような体制をとっているか、こういうようなことでありますけれども、特にテロについて申し上げれば、内閣情報官、こういう職がございまして、そのもとに、治安、防衛、外交などの情報を担当する機関がございますけれども、そういう各部署の幹部、局長クラスの上級幹部が定期及び随時に参集して情報を共有し、そしてまた対応するという措置をとっておるところでございます。 また、緊急なときのことは、これは内閣に情報集約センターというものがございます。これは、内閣情報調査室、内閣調査室がございまして、その中に情報集約センターというものがあるわけでございますけれども、これはもう御案内のとおり、二十四時間の体制を組んで内外の情報をそこですべて集約し、分析し、そしてその結果を情報官に上げる、その必要性に応じて内閣官房でもって役割分担して情報に対する対応措置をとる、こういうことをしているわけでございます。 今まで、いろいろな事件、事故等がございました。そういうことを通してその都度いろいろと研究し、今かなりの体制をとっているのではないかと私は思っております。 また、情報も、国内のことはいろいろな情報がございますけれども、海外の情報につきましても、それぞれの専門分野の情報の専門家が各地区で、また国内において海外の情報源と接触をして、そして常に情報に遺漏のなきよう、こういうことで努めておるところでございます。
○枝野委員 では、まず、その情報の官邸への集約というところから逆に入っていこうと思います。 現実に各役所に情報が入ってくる、縦割りの省庁に、例えば警察庁に入ってくる、外務省に入ってくるという話が、きちんと必要な情報が過不足なく、例えば情報の種類によっては情報集約センターに、あるいはそれが機密性の高い情報であれば多分官房長官なり情報官なりのところに直接ということなのでしょうけれども、上がってこなければいけない。それぞれの役所の中でとまってしまっていて、例えば警察庁なら警察庁、外務省なら外務省の中でいろいろごちゃごちゃ相談をしている間に事態が前へ進んでしまうということがあっては困るということになると思います。 これは、私自身がいろいろヒアリングをしたところで、このこと自体について責任を追及云々することはしませんということを申し上げたので、そういうことは申し上げません。そのことはそういった意味では取り上げませんが、例えば、今回の九月十一日のテロの前に、これは警察にでしょうか、米国の方から、アメリカに対するテロのリスクが高まっている、日本にも米軍基地があるので何とかしろという言い方なんでしょうか、どういう言い方なんですか、そういう情報が入った。ところが、それが官邸の方に、情報集約センターの方に届いたのが二十四時間以上たってから。それより前に報道機関の方で、こういう情報が入ったという方が先に実は流れていたということが現実にあった。これはヒアリング等でもお認めになっておられます。 こういうことがあってはいけない。今回、たまたま事件が起こったのはニューヨークでありましたけれども、米国施設に対するテロということであれば、当然、対象の可能性としては、日本の国内にも米軍基地を初めとして米国関連施設がたくさんあるわけですから、たまたま今回はその情報が半日、一日おくれたとしても直接の実害はなかったわけでありますが、今後、こういったことを起こさないためにはどうしたらいいのかということは問われるわけであります。 私は、役所の皆さんというのは非常にまじめで優秀だというふうに基本的には思っておりまして、責任の所在というか、あるいはルールというものがしっかりとしていれば、そのルールに従って責任者は責任ある判断をする。ルールあるいは責任の所在がはっきりしませんと、何となくもやもやっとした形で物がぼけてしまう。 例えば、今、事実上、官邸に対するさまざまな情報の集約の基点というか窓口というのはそれぞれの所管する役所の局長級であるというような話を党内のヒアリングで役所の方などからも承っております。もしそうだとすれば、きちんとルールとして、法律とまでは言いませんが、例えば政令なりで、こういう情報についてはこの局長が責任者である、したがってこの局長が、これは官邸に届けるべき情報なのか、それとも省内で処理をすればいい情報なのかということの判断の責任者なんだ、万が一その判断に誤りがあったときはこの人が責任をとるんだというルールを明確にしてあげることによって、それぞれの役所の中でも仕事がしやすくなるでしょうし、万が一にも官邸に情報がおくれるというような間違いを犯さないで済むためのシステムなんじゃないか、こんなふうに思っているのです。これは全体の制度の問題ですが、官房長官、いかがでしょうか。
○福田国務大臣 最初に九月六日でしたかの例を挙げられました。これは、実は警察の方にある筋から連絡がございまして、この種の連絡はしょっちゅうあるわけなんですけれども、イスラム過激派のヒズボラ、これはイスラエルの方なんですね。イスラエルのPLOの関係でございますけれども、そのグループが日本及び韓国の米軍施設を襲撃するかもしれぬ、そういうような情報であったわけであります。 今申しましたとおり、時々こういうような情報があります。その情報は一回一回、その都度中身をよく吟味しないと、情報に踊らされてしまうということもあるわけでございまして、以前にもビンラディンという名前でもって情報があったことがあるんです、その数カ月前でございますけれども。しかし、このときは、ごく一般の情報である、たまたま何かの記念日とかそういったようなものに該当するということでもって、しかし情報としては来ていると。情報が来たからといって、じゃ、どういうことをするかというのは、その情報の質、内容等によって判断して決めるわけでございます。 今回、九月六日のことについては、私は正直申しまして、これが今回の九月十一日のテロと関係あるかどうかまでわかりません。恐らく、この情報をもたらした筋もわかっていなかったんだろうと思います。ですからああいう事故が起こったということになるんだろうと思いますけれども、そのときに、これは情報のソースの信憑性とかいうようなことを考えて、しかし警察としては、これは必要な措置はとらなきゃいけないということでもって各都道府県に厳重警戒という指令を出している。所要の措置はとっているわけであります。 情報は来なかったんじゃないかとおっしゃいますけれども、そのすぐか、ちょっと私よく覚えていないんですけれども、私ども、それほど時間がたっていないときにその情報は聞いております。しかし、そういうふうな措置をとったということによって、これはその情報に対しては十分な措置だろうというふうに考えたわけでございます。 質の問題なんですよ。私どもは、真夜中、例えば午前三時、四時に電話でもってたたき起こされる、そしてその内容を聞くと、ハイジャックがあった、日本に飛んでくる、こんなふうなこともございました。中には官邸にすぐ飛んでいくという人もいるのでありますけれども、しかし三十分後にはそれはにせ情報だった、このようなこともあるんです。これはもうしょっちゅうあるわけでございまして、情報の正確度そして内容、これはもう本当に雑多でございまして、私どもは、そういうことで、より正確な情報、そして的確な判断をしなければいけないというその訓練を日常していかなきゃいけないんじゃないか、こんなふうに思っているところでございます。 それからもう一つ、仕組みとして、もしくは法律でもってこの情報が上がるようにしたらどうか、こういうふうなことでございますけれども、テロ対策ということであれば、もちろんテロに関して閣議決定もしております。平成十年にしておりますけれども、そういうこともございますし、必要な道筋はつけているというように思っております。法律で決めなくても、そういう閣議決定というようなことでやっております。また、その閣議決定に基づいて、日常いろいろとどういう対応をしたらいいかということも考えながらやっておるわけでございますので、私は、そういう意味において、改めて法律でどうこうという問題ではないんじゃないかな。問題なのは、先ほど申しましたように、情報の質を高めるというか、質の高い情報を得る努力をする、こんなふうなことでないかと思います。
○枝野委員 私は、先ほど申しましたとおり、九月六日の件そのものが問題であるといってここで追及をしようとするつもりはありません。その結論自体についてはいろいろな判断があり得るんだと思います。 ただ、問題なのは、つまり、この九月六日の件についてさまざまヒアリングをさせていただいたりもしましたけれども、だれの責任でどう、つまり官邸に上げるのが緊急ではなくてもいい、つまり何時間、半日とかあいても構わないという判断をしたのかということが、少なくとも我々の知る限りでははっきりしなかった。少なくとも我々に対してはっきり説明するまでに時間がかかった。少なくとも我々事前には、こういったことについてだれが責任を持って判断をしているのかということについて見えないということがあるわけです。それは仕組みとしてもっとはっきりさせた方がいいんじゃないですか。 役所の中の情報については、局長なら局長が今官房長官もおっしゃったようなさまざまな判断をして、これは警察内部でやればいいんだと、責任を持って判断していただく方がはっきりわかっていればいいんです、その方の判断で決めたと。あるいは、これは官邸に届けると。あるいは、官邸の中でも情報官なりが、これは官房長官をたたき起こしてでも伝えなきゃいかぬとか、これはあしたの朝になってからでも構わないとか、そういうことを判断する。こういうどの段階でだれがどういう責任者なのかということを、事前にも、そして国民にもオープンな形で明確にしておく必要があるんじゃないか、そこが今のところまだ不明確ではないかということの問題点を指摘したいんです。
○福田国務大臣 そういう情報については、内閣情報官、ここですべて集約すべきものと思っております。また、テロとかそういうことであれば、危機管理監という者がおります。ですから、そこと連携をする、直ちに連携するという必要もあるかもしれません。いずれにしましても、内閣としては、内閣官房に置かれております情報官、この者が対応するということになっております。 しかし、事と次第では、例えば各省の局長が一次情報をつかんでそれを直ちに情報官を通さずに総理に上げる、これだってないわけじゃないんですね。その緊急度によるわけなんですよ、緊急度に。だけれども、通常の状態においては情報官であるというふうに考えてよろしいかと思います。
○枝野委員 内閣の中で情報官というのはよくわかっているんです。 問題は、各役所に一次情報が入ってくる。それは別に警察には限らない。外務省に入ってくることもあるだろうし、あるいは、五月の北朝鮮の主席の息子と思われる人物の、これはお認めにならないんでしょうけれども、話などのようなことだと、もしかすると入管かもしれない、法務省かもしれない。それは、どこからどういう情報が入ってくるかというのは、あらゆる想定があり得るわけですから、わからない。 そういったときに、各役所、それぞれの役所が、例えば今回のこともありますから、例えば警察庁は情報収集、情報伝達のことについてなれてもくるだろうし、いいかもしれないけれども、なれていないところに情報は突然来るかもしれない。そういうときにだれの責任でその官邸の情報官のところに情報を伝えるのかということについて、それは内側からも外側からもはっきり見えるようにしておいた方がベターじゃないですか。その担当者、責任者の判断で、これは緊急だから直接総理をたたき起こそうということもあるかもしれないですけれども、それは応用動作の中で構いませんが、まずは役所の中から、残念ながら縦割りという原理原則がある中で、官邸という全体集約の総括責任のところに届かないと困る。届かないことが万が一にもないようにということでは、各役所のそれぞれの部局の中でこの人が責任者なんだということを明示すべきじゃないかと思うんですが、もう一回だけお願いいたします。
○福田国務大臣 やはり情報の質の問題もありますので、情報を一番最初に入手した人がその上長に上げる。一番最初に情報を入手した人もその段階で判断をすることもあるんですね。しかし、やはりそのセクションにおける上長、責任者にまず上げるということは大事だと思いますね。要するに、ダブルチェックするということだと思います。そういうことで、確度が高い、質の高い、または重大性が大きいということになれば、だんだんと上に上がってくるということもあるわけです。それはその道の専門家でありますから、そういう判断というのは私はおのずからできることだろうというように思います。 すべての情報を上げますと、それはまた犬が人にかみついたというような話まで上がってくるかもしれぬということもあろうかと思いますし、それはそのセクションの専門性ということにかんがみて判断をすべきではなかろうかと思っております。
○枝野委員 私の説明がわかりにくいのか、私は、まさにその情報の重要度というものをちゃんとどこかでスクリーニングしなきゃならない、それは各役所の中でしなきゃならないということについて、責任者を決めておいた方がいいんじゃないかということも含めて、この人が責任者だからこの人が全部官邸に上げろということじゃなくて、各役所で、この人に相談すれば、例えば現場の人たちがとにかくこの局長のところまで相談に上がるような流れに乗せれば、ここで判断してくれる、スクリーニングしてくれると。ここでの判断で、これはもう役所限りで大丈夫だ、これは官邸に上げようという、そのキーになるところを決めておいた方がいいんじゃないかという問題意識なので、今後とも御検討ください。 時間の関係もあるので警察の方にちょっと進みたいと思うんですけれども、まず一般論としてお尋ねをいたします。 自衛隊法の改正のところで、警察だけじゃなくて自衛隊にももっといろいろやらせた方がいいんじゃないかというような議論もありました。そうした議論を受けて、例えば、自衛隊法の改正はでき上がりましたけれども、今後もっと自衛隊を使うべきじゃないかという議論も残っているのは間違いないと思います。 国家公安委員長として、国内の治安維持について警察でどれぐらいできるのか、あるいはやるべきなのか、その辺のお考えをお聞かせください。
○村井国務大臣 先般の自衛隊法の改正に関連いたしましていろいろ御議論があったところでございますけれども、私は、今のお尋ねに対しましては、基本的には、この間できましたパッケージといいましょうか結論というのは一つの政策判断であって、あれでよろしかったんじゃないだろうかと思っておりまして、あくまで国内治安の維持というのは第一義的に警察力をもって行う、そして、それでどうしようもないような事態の場合には、自衛隊の治安出動というスキームが現在あってそれで対応できるということではないか、こんなふうに考えております。
○枝野委員 私も、あのテロ特での議論ではいろいろな御議論を申し上げましたが、あの仕組みのつくり方だったらおかしいんじゃないかということを申し上げただけで、結論として、原則としては国内治安というのは警察が責任を持ってやっていただくということが筋だというふうに思っておりますが、だとすれば、実際に今、警察がきちんと国民の生命財産を守り切れますということについて、まさに国民の皆さんの信頼をかち取らなければいけないというふうに思っています。 そして、とにかく治安維持のために行わなければならないこと、想定されること、無限にありますので、すべてを取り上げることはできないと思いますが、一つには、これを具体的に言ったらいいのかどうかわかりませんが、国民の皆さんの中には、例えば原子力施設に対するテロの不安とかいうことは現実に語られております。例えば何か非常に強力なテロがなされたとしても、機動隊なり、最終的には場合によってはSATを含めて警察で対応できるということだというふうに思うんですが、まずそのことについてはよろしいでしょうか。
○村井国務大臣 私どもは、警察力で、今私どもが得ている限りの情報に基づきます危険、これに対しましては十分対応できる、このように考えております。
○枝野委員 そこで、例えば機動隊がある、例えばSATがある。原発などのあるようなところというのは、基本的には余り人口の密集していないところですので、村の駐在さんとかが一番近くにいるケースとしてはあれなんでしょう。それだけでは本当に、もし万が一にもかなりの武装したテロなどが起こったときには支え切れない。つまり、時間を稼いでおいて、きちんと武装した警察の機動隊なりSATなりがその間に駆けつけるということを想定しているという中で、例えば、SATは全国に八つだったでしょうか、しかありません。例えば機動隊も、今はあの九月十一日を受けて機動隊がそれぞれ原子力施設などに常時配備をしているようでありますが、原則としては、常に原発のそばに機動隊をぐっと配備させておくわけにもいかないでしょう。機動隊の基地というのは、例えばですよ、例えば原子力施設と遠いところにあったりする。 問題は、万が一何かあったときに、こうした機動隊なりSATなりがこういうところにどれぐらいの時間でどう行けるのかということが一つ問われるんだと思います。常にどこにでも瞬間的に反応しろといったら、日本じゅうに警察官を立てておかなきゃならないわけですから、それは現実的じゃありませんから、基地から最長でも何分で例えば何かあったところに行けるのかということが問われるわけであります。 原子力施設ということは国民の皆さんの不安の一つにあるわけですから、例えばSATの基地から最も遠い原子力施設にSATはどれぐらいの時間があれば行けるのか。それが、例えば十五分とか三十分とかという単位なのか。この辺は、逆に言うと手のうちを相手にさらすことにもなりかねない話ですから、御回答は難しいとは思うんですが、逆に言えば、それぐらいのところで着けますよということであれば、かなり我々はある面では安心できる。あとはSATの皆さんのトレーニングをどうするのかという問題になるんだと思うんですが、この辺のところはどういうふうに理解をしたらいいんでしょうか。
○村井国務大臣 枝野委員、このあたりの微妙な事情というのはよく御理解いただいた上で御質問いただいておりますので、私からもできるだけお答えを申し上げたいところでございますけれども、まず第一に、各都道府県警に銃器対策部隊というのを持っております。これは当然その県の中でございますから、リーズナブルな時間内に到達ができる、このように御理解をまずいただきたい。 それで対応できない場合、SATを動かすということになるわけでございますけれども、SATがどのくらいで到達できるかということにつきましては、やはり、まさに手のうちを明かすことになりますので、これはちょっと数字は御容赦いただきたいと存じますけれども、私どもいろいろシミュレーションをやってみておりますけれども、そこそこリーズナブルな時間のうちに到達できるという確信は持っております。 これは、逆に申しますと、自衛隊が動いた場合にどうだというのに比較いたしましたら、恐らく、私どもといいましょうか、警察の方が早い、別に自衛隊が動くよりも遅いわけではない、これも言えるだろうと思います。
○枝野委員 こういった話というのは、最終的には国民も政府を信用するしかないわけでございますので、そういった視点からも二点だけ。 一つは、今の話は夜間でも大丈夫ですね。つまり、ヘリコプターというのは、昼は飛びやすいけれども、夜は飛びにくかったりするという話があります。それからもう一点は、ヘリポートのないところに対して何か起こったときも大丈夫で、つまりホバリングして下におりていくというようなことが可能なのかということにつながってくると思うのですが、この二点も含めて今の御回答でよろしいでしょうか。
○村井国務大臣 私ども警察、あるいは私、たまたま防災を担当しております関係で消防等々も若干承知しておりますけれども、一部でやっております夜間のヘリコプターから綱に伝わって下におりる、ホバリングしながらおりるという訓練でございますけれども、こういったのは、常識的に、ヘリコプターを保有しておりますような実力集団でございましたら全部やっております。 それから、夜間投光して、光を投じて適切に行動する場所をはっきりさせるというような、こういった訓練も、これは当然にやっていると御理解をいただいてよろしいかと存じます。
○枝野委員 本当に、これは手のうちを全部オープンにできない話ですから、我々も国民も今の村井大臣の御発言を信頼するしかありませんので、逆に言えば、何か起こったときに違っていたら、村井大臣どうなるんですかと。大臣でそのとき座り続けているかどうかは別問題として、それは責任があるんだという御覚悟でやっていただきたいし、ぜひ実地を、お忙しい中で努力されていると思いますが、ぜひ現場を大臣みずからできるだけ見るようにして、実際に下から上がってくる報告と現場が一体であるのかということを含めて、きちんと責任を持って対応していただきたいと思います。 ちょっと時間がなくなってきて、あとの質問もあるので幾つかの論点をまとめてお尋ねしますので、答えにくいかもしれませんが、今のSATも都道府県警の所属です。それから、機動隊もすべて基本的には都道府県警の所属です。これは、日本の警察システムが戦後、戦前の反省を踏まえて、最初は市町村警察から始まったようですが、規模の合理性として都道府県に分権をしてやっていくということの経緯の中で出てきたことだと思いますので、そのことを原則として変えるべきではないと私も思います。 ただしかし、例えばSATは、警視庁のSATだからといって東京都のことをやっているわけじゃなくて、この近県のことを含めて全部やっているというシステムですし、大きなことがあったときには、全国のSATがあるいは場合によっては連携して物事を進めていったりもするんでしょう。機動隊にもそういうところがあり得ると思います。 あるいは、非常に卑近な話ですけれども、SPの皆さんというのも、これは警視庁の職員の皆さんであるというふうに聞いておりますが、何で東京都だけ、たまたま首都だからたくさん警護の対象になる人がいるけれども、これは国としてガードしなきゃならない人をガードしているんではないのかという話があったりいたします。 そういう意味では、もちろん、分権化をしたことの趣旨を変えてはいけないと思いますので、僕は都道府県警察という原則を動かすべきではないと思いますが、例えばSATのようなある一定の特別な組織については、あるいは機動隊の一部について、特に海外のテロなどに備えた組織、あるいは、今は蛇頭とかいろいろなことを言われていますが、海外の暴力団などに対する対応組織などというのは、もう都道府県の境どころか国境を越えているわけですから、そういうところの一部は、警察庁なり、あるいは警察庁と場合によっては別組織でもいいかもしれませんが、実際に皇宮警察という、都道府県警とは別の、警視庁や都道府県警と横並びの組織が日本の警察にはあるわけですから、そういうようなことを考えてもいいんじゃないだろうかという問題提起を僕は一つ申し上げたい。 そして、それと同時に、ちょっと論点が一緒になって申しわけないんですが、今海上保安庁という、事実上、日本は島国ですから、国境警備隊があるわけですが、これが国土交通省なんですね、なぜか経緯として。これは要するに、国家警察をつくらないということの五十数年前の原則のところで警察には置かないで国土交通省にしたのかな、当時の運輸省にしたのかなというような推測をしているんですけれども、よく考えたら、やはりちょっと変じゃないか。我が国の治安を守る上で水際でいろいろなものを阻止するというのは物すごく大事なことですから、警察庁そのものと一体になるかどうかは別として、少なくとも村井国務大臣の国家公安委員会のもとに海上保安庁を含めていろいろなシステムをきちんと考えるということがあっていいんじゃないだろうか。 さらにこれは、さらに私自身も悩みがあるんですが、入国管理局というのがあって、これは水際で阻止するのに物すごく大事な機関なんですが、これは法務省にあります。私は、法務委員でもありますし、弁護士でもありますので、法務省に入管があるという意味もわかるんですけれども、ここの部分が警察というか国家公安委員会というか、治安維持の部局のところともうちょっと連携性があってもいいし、場合によっては、本当に法務省の局でいいのかどうかということを考えてもいいんじゃないか。 こういうふうに警察システム全体を、原則は、繰り返しますが、動かすべきではないと思うんですが、国が直接、全体を見てやる部分というのを幾つかつくってもいいんじゃないか。ただ、そのときには、私は実は、やはり権力集中はいけませんから、海上は海上保安庁だとか、例えばテロ対策はテロ対策チームだとかということで、一緒ではなくてできるだけ分けた方がいいと思うんですが、そういうことを含めて警察あるいは公安にかかわる全体組織を見直すというような問題意識を持っているんですが、公安委員長の御見解をお尋ねしたいと思います。
○村井国務大臣 委員も十分御認識の上での御意見でございますけれども、我が国の警察制度、基本的に都道府県警というものをベースにいたしましてやっている。警察の業務というものは、国家的な性格のものと地方的な性格のものと両方あるということで、あわせあるわけでございますが、どちらかと申しますと、現在の警察制度というものは、執行的な性格を有するものにつきましては、これはもう都道府県にゆだねるということを基本にして構成されているわけでございます。 ただ一方で、警察法自体、国家的な要請にも応じられるように、一定の範囲内で警察庁長官の指揮監督を受けることなどを規定しておりまして、国の重大な利益を著しく害するおそれのあるハイジャック事案でございますとか人質立てこもりですとかいうような重大なテロ事案につきましては、国がみずから警察運営の責めに任ずるものとして、その事案処理について都道府県警に対して国が直接指揮監督できるというような仕組みは一応あるわけでございます。 ただ、さらに警察の危機管理能力を向上させるという意味で、委員の御提案、これは私は非常に傾聴すべき点が含まれているというふうに感じる次第でございまして、なお考えてみたいと思います。 今、海上保安庁のことについてお触れになりましたが、実は、先般の中央省庁改革に際しまして、中間答申の段階までは、国家公安委員会のもとで、従来の警察業務のほかに、海上保安に関する機能もあわせゆだねたらどうだという御議論があったと承知しております。しかしながら、その後さらにいろいろ研究をされました結果、海上保安庁の業務の中に、実は、警察的な業務のほか、海上汚染防止でありますとか灯台業務でありますとか水路測量でありますとかいうような、ある種非警察的といいましょうか、法令違反取り締まり以外の業務が非常に多く含まれている。そういうことを考えますと、海上保安庁をいきなり国家公安委員会の下へ入れるのはいかがなものかということになりまして、結果的にはこういう形になったということであります。 入国管理の問題につきましてもいろいろ御議論があったところでありますが、私は、結論的に、いわゆる中央省庁の再編そのものがこの一月の六日に行われて発足したばかりでございますから、今の段階ではこの体制で運用をしていくということがやはり適切であって、要は、今委員仰せのように、相互の情報の交流をきちんとすること、あるいは、いずれにしましても連携を密にすること、そして、とりわけて国家的なレベルの問題につきまして緊密な連携を保っていく努力を重ねていく、ソフトの部分で十分な対応をし、そのような意識を関係者が持ち続けるというのが大切じゃないかと思っております。 その意味で、御参考まででございますが、現在の日本の治安を非常に悪くしています問題の一つに、国際的な組織犯罪の問題がございます。これにつきまして、官房長官を本部長といたしまして、私が副本部長になりまして、関係省庁の副大臣で構成する国際組織犯罪対策推進本部というものを先般設置いたしまして、ここでいろいろ関係の議論を重ねているところでございまして、テロとは直接関係はございませんけれども、現在の状況に対しまして、今、御趣旨のようなことでいろいろ努力をしていることも御理解いただければありがたいと存じます。
○枝野委員 私が提起した問題も、これは簡単に結論すべきでないと思いますし、党内的にも、問題提起しましたらいろいろな御議論があって、それはもうそのとおりで、実際に警察が変な意味で強くなり過ぎても問題はあるわけですから、慎重な検討は要る話ですし、その間も治安維持は大事ですから、今のような努力をしていただくということは大事だと思いますが、ぜひいろいろな機会にいろいろシミュレーション、検討してみていただいたらいいんじゃないだろうかということを申し上げておきます。 それから、時間がなくなったので一方的に申し上げますが、こうした警察の機能についての強化がこのテロ対策で求められておりますし、私も党内で警察の担当になりましたので、地元の県警などをいろいろ、現場を可能な限り見させていただこうと思ってお願いをさせていただいている中で、やはり警察官の方が、少なくとも現場の警察官の方が足りない、交番のお巡りさんが足りない、実際に刑事事件を捜査する警察官の方の数が圧倒的に足りないというのは、知れば知るほど実感をいたします。これは大変不幸なことだと思いますし、これからますますこの点が問題になっていくというふうに思います。 したがって、警察には一定の機能強化と人員増ということは私は認めるべきだと思っておるんですが、しかし、がということがつきます。というのは、御承知のとおり、警察には不祥事が大変相次いでおります。そして、昨年、不祥事を受けて、さまざまな国会での議論あるいは政府内部での議論があって対応策をしたはずなんですが、まだ時間が足りないから効果は上がっていませんよ、これからですよという御答弁、大体想像できますが、残念ながらまだ不祥事は、減るどころか、どんどん出てきているという実態があります。 時間がなくなって申しわけありません。村井大臣、この点を十分に理解されていると思いますが、ぜひきちんとさせていただかないと、こちらでふやします、強化しますという話は、間違いなく、今の不祥事の中では、そうはいったってこの不祥事が相次いでいる中ではとてもだめだよねと。私もそう思います。そこのところはぜひ二重の意味でしっかりしていただきたいと思うので、では一言だけ。
○村井国務大臣 大変御理解をいただいておりまして、感謝いたしております。 私、ぜひ御理解いただきたいと思いますのは、警察刷新会議などでいろいろな御意見をいただきまして、警察不祥事案に対しまして実は一つ非常にきちんとやっておりますことは、身内のことだからといってかばい立てをしないということでございまして、端的に申しまして、すべての不祥事案をすべて各県の公安委員会に上げるということをやらせております。 このことは国家公安委員会としても非常に気をつけている点でございまして、私は、不祥事案というものが減っているとかふえているとかということ以前に、このようにすべて表に出す、こういう体制をとったことで警察の今の意気込みを御理解いただければありがたいと存じます。
○枝野委員 確かに、とにかく隠さないで出すということが一番大事なことで、それを徹底していただきたいし、さらに、難しいと思いますが、いろいろなことを考えて、国民の皆さんの信頼を回復するための努力を次々と打ち出していっていただきたいと申し上げます。 時間がなくなってきてあれなんですが、石原行革担当大臣に行革の件を伺います。 日曜日に総理が、道路公団について、四公団一括民営化、税金投入はやめますという、大変勇気ある、だけれどももっともな、当然の発言をされました。石原大臣としても、当然この総理のタウンミーティングでの御発言に従って行動をされるものと理解をしておりますし、いろいろなところでさまざまな抵抗があると思いますが、当然、総理がタウンミーティングという一種公的な場所で発言されたことですから、いかなる抵抗があろうとも総理を支えてこれを貫いていただけるというふうに信じたいと思いますが、よろしいでしょうか。
○石原国務大臣 枝野委員御指摘の点は、道路公団への出資金を総理大臣が、日曜日のタウンミーティングで、来年度からゼロにするという発言を指されてのものと存じますが、私も内閣を構成する一員といたしまして、総理のこの発言を重く重く受けとめて、その方向で現在鋭意検討させていただいております。
○枝野委員 これは御答弁は結構ですが、内閣府をつくった意味というのは、要するに、並びの省庁の調整ではなかなか大変だ、全部総理が調整するのは大変だ、横断的な内閣府をつくって、各省庁いろいろな利害があるけれども、いろいろな立場はあるけれども、内閣府に大臣を置いて、そこがきちんと調整をして、各役所がいろいろな役所の都合のことを言ってきてもそこできちんと整理して、総理のリーダーシップで物を決めていくんだというのが少なくとも政治的な意味だ、法的にはともかくとしてと、私は行革の流れの中で理解していますので、ぜひ個別の省庁大臣が何を言おうと頑張っていただきたいということを申し上げた上で、一点。 石原大臣がこの第三者機関についていろいろとおっしゃっています。法律でつくるべきじゃないかとかいろいろなことをおっしゃっています。私は形式も大事だと思うのですけれども、一番大事なことは、だれがこの第三者機関のメンバーの人選をするのか。私は、当然総理ないしは石原大臣がこの第三者機関の人選の責任者になるべきだと思いますが、それでどうでしょうか。
○石原国務大臣 前段のお話も若干させていただきたいのです。すぐ済みますので、ちょっと聞いていただきたいんですが、私は、特命大臣としての規制改革担当大臣と無任所大臣としての行政改革担当大臣を現在任命されております。そして、規制改革大臣は内閣府設置法に基づく所掌事務と権限を与えられているんですが、実は行革大臣というのは、事務方の調整を担当するよう命じられている、いわゆる職務命令の大臣となっております。この点はひとつ御理解をいただきたいということ。 第三者機関については、一般論で申しますと、第三者機関を置く場合に、法律に基づくもの、政令に基づくもの、あるいは私的なものと考えられますけれども、仮に法律となった場合は、今委員の御指摘のとおり、そういう距離のあるところに置くというのが筋だと思っております。
○枝野委員 行革大臣にもう一点だけ。 公務員制度改革が議論をされていますが、どうも今の流れですと、天下りの承認の権限を人事院から各省大臣に移そうとしているという話があります。私は、一面ではわかるんです。各省大臣の自分の省庁内における人事権というものをもうちょっと強化しよう、裁量権を強化しようという物の考え方はわからないではありません。でも、いわゆる天下り問題というのは、まさに役所の縦割り、それが穴蔵のようになってしまって役所のつながりの中で変なところに行っているんじゃないか、実態はともかく、国民のそういう不信です。 その天下りの承認権限を各省大臣に人事院から奪って与えるという方向の今の提起でもしこのままいくんだとすれば、明らかに国民の求めている行革の方向性とは逆行だ。むしろ今は各省の垣根を取っ払って、私は、昔与党だった時代から一貫して、一括人事、一括採用と言っていますけれども、そういうものが整備された上であるならばまだあるかもしれませんが、今のように採用から何から基本的には役所縦割りでやっていて、最後のやめた後の天下りまで役所の大臣の裁量でできるという話だとすると、この縦割りをぶっ壊していこうという行革の流れとは逆行すると思うので、この点はぜひ、行革大臣、しっかりとした認識とリーダーシップを発揮していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○石原国務大臣 重複は避けたいと思うのですが、もう既に枝野委員が、今回の公務員制度改革のポイントについて、各府省に責任ある人事管理体制を設立するためのことであると御理解いただいております。 そんな中で、いわゆる天下りの承認について人事院が行うべきであるというのが委員の御指摘だと思いますが、もちろん、大臣が承認する上で、委員御指摘のように、お手盛りになっては絶対私はいけないと思います。ですから、この承認基準は法令で明確に定める、あるいは運用基準を公に明らかにする。さらには、天下った方が仮に、押しつけ型ではありませんけれども、再就職の地位、職務内容、再就職先の企業との契約関係等について公表する。あるいは、今委員御指摘のとおり、人事院、私どもは、承認基準について第三者機関の関与というものについても検討していかなければいけないと考えておりまして、今鋭意最終案に向けて調整をしているところでございます。
○枝野委員 まさに今、行政改革、例えば特殊法人改革も含めて、国民の皆さんは天下りというものに対する物すごい不信感があるわけです。ここのところについて不信感を持つような改革をもしするのだとすれば、画竜点睛を欠くだけじゃなくて、全体に対する不信感につながりかねないというふうに思います。今のおっしゃる話は、その限りでは筋が通っているのですが、果たして国民から理解されるのか、果たして実態がそれで動くのかということを含めて、ぜひ御検討いただきたいと思います。 最後、竹中大臣に、時間をできれば三十分ぐらい残してやりたかったんですが、経済の認識について、基本的なことから私はやりたいと思っていまして、竹中大臣はなぜ景気が悪いと思っているのか、端的にお答えいただきたいと思います。
○竹中国務大臣 時間のないところで非常に大きな問題の提起をいただいたと思います。 なぜ不況なのか。かいつまんで言うと、不況というのをもし需要の低迷というふうに考えるのであるならば、複合不況という言葉がありましたが、私は、不況というのは常に複合的な要因だと思います。これは、したがって短期、長期があります。 短期的な要因としては、予想を上回るような世界的なIT不況というものが目の前にある、これが非常に大きな要因でしょう。さらには、アメリカの同時多発テロに触発されて、やはり需要そのものを抑圧するような圧力が働いている。先般、今年度の成長率見直し、マイナス〇・九という数字を出させていただきましたけれども、短期的なものに関しては、今申し上げた要因はやはり大きいのだと思います。 しかし、長期的な要因も無視できずあります。では、長期的な要因は何であるか。どうして私たちはお金を使わないのか。一番大きな理由は、まさに私がいつも申し上げているサプライサイドにあるのだと思います。自分は生涯にわたってどれだけ所得を稼げるのか。期待成長率、期待所得、これがやはり低い。したがって、これを高めるためには、規制改革等に象徴されるような構造改革が必要になるのだと思います。 それに関連しますけれども、もう一つ無視できないのは、日本の幾つかの制度が持続可能ではないのではないだろうか、サステーナブルではないのではないだろうかという不安がやはり需要を減退させていると思います。その不安の代表的なものを挙げるとすれば、それはやはり財政赤字の問題である。財政赤字を放置すれば将来の税負担がふえるのではないだろうか。もう一つは、やはり年金制度等々の自分のセーフティーネットに絡む制度のサステーナビリティーの問題がある。 そういったことの複合要因であり、これはどれも重要な要因であるというふうに考えています。
○枝野委員 時間がないので急いでやります。 今の認識は私もほぼ一致をするのですが、だとすればということで一つ。 つまり、将来不安というのが我々の言い方ではある。一つは、年金とか医療とかあるいは増税とかという不安をいかに小さくするかが今問われているのだと思います。そうだとすると、三十兆円というこの枠は、十分ではないにしても、きちんと守らないとますます景気が悪くなるのではないか。それから、医療改革の話のところで、全体の将来ビジョンを示さずに国民の負担増という話だけが切り離して先行されるという今までのやり方をしていったら、これまた消費を冷え込ませるのではないか。年金についても、将来のビジョンを示した、安定してできますという姿を示さずに、単に例えば給付水準を下げるとか負担がふえるとかという話だけだったら、やはり消費を冷え込ませるのではないか。この三つのところについては、残念ながら具体的な大きなビジョンというのはなかなか見えてこないというのが現実なのではないか。それが今景気を冷え込ませている最大の原因ではないか。もちろん、短期の要素は別として、中長期で冷え込ませているとしたらそこにあるんじゃないか。 むしろ竹中大臣は、経済、財政全体を見ているわけですから、この社会保障改革などのところについて、国民が安心して消費ができるための社会保障改革というものについて、あるいは借金をふやさないという部分について、もっとリーダーシップを発揮していただきたいというのが一点です。 それからもう一点。この十年余りの不況の原因としては、やはり供給過剰という問題には手をつけざるを得ないのではないでしょうか。 例えば、この間マイカルが倒産をしたら、マイカル以外の流通関係の株の時価総額は上がっているのですね、マイカルの分がゼロになっても。つまり、ああこれで過当競争が少し減りますねということになったら、実際には株価が、そごうも、どうやら報道を見る限りでは、民事再生法の処理でいろいろとリストラをやったら黒字が出てくるようだというような話も出てきます。つまり、過剰な供給力を抱えているから企業に利益が上がらない、利益が上がらないから税収は上がってこないし、あるいは給料も上がらない、こういう悪循環の中に入っているんじゃないか。この供給過剰にきちっと手を入れないと、なかなか景気が回復しないじゃないか。 この二点、時間がないところで申しわけないですが、御見解を伺います。
○竹中国務大臣 二点とおっしゃいましたが、三点あったかと思います。 まず、三十兆を守るべきではないか。これはもう、将来不安との関連で、財政規律をきちっとするということは言うまでもないことだと思います。 一点留意すべき問題は、しかし、目の前の需要がスパイラル的に悪化するということに対しては、やはり政府は責任を負っているということなのだと思います。リーダーシップを発揮しろということでありまして、一生懸命頑張りたいと思います。 ただ、医療、社会保険、社会保障制度等々に関しては、骨太の方針の中で、その制度の持続性を回復するためにさまざまな措置を講ずるという重要な方向性を示させていただいて、医療制度改革にしても、その一環として、十分であるかはともかくにせよ、やはり国民に透明な議論をしていただくために、十二月ではなくて九月に厚生省から案を出していただいて、今まさにその議論をしていくということでありますので、その意味ではかなりの進歩があるというふうに認識をしております。 供給過剰の問題、これは大きな問題でありますけれども、しかし、供給が過剰かどうかを一体政府が認定できるのかという問題があろうかと思います。 例えば、いいかどうかわかりませんけれども、スーパーがたくさんあり過ぎる、スーパーが過剰だと。ではこのビルをつぶすのか。いや、スーパーじゃなくて、市場で淘汰されたものが、そのビルが別の用途に供されれば、これはこれで資源の有効な活用になって経済の付加価値を高めるわけでありますから、ここはやはり市場の力で淘汰されるべきものは淘汰される、そういった環境をつくることが私たちの政策当局の役割だというふうに思っております。
○枝野委員 時間になるようで、済みません、私、どちらかというと一点突破型の質問ばかりやっていて、幾つかの論点をやるのはなかなかなれてなくて時間の調整を間違えたんですが、最後の点についてだけ。 御指摘はそのとおりだと思うんですが、その供給過剰を、逆に過剰状況で守るための政策を政府は打っているんじゃないのかということを指摘しておきたいと思います。 つまり、本来はマーケットから淘汰されるべき企業を政府が何らかの支援をして、それは銀行を通じてであったり、公共事業のばらまきであったり、さまざまな形で淘汰されないようにしてあげているのではないか。そのことが結局、いつになっても供給過剰状況を解消させずに、結果的に回復をおくらせている。同じ金を使うんだったら、マーケットから退場した人たちのセカンドチャンスをどう与えるのかというところにむしろ集中投資をした方がいいのではないか。このことだけ申し上げて、きょうはこの辺で終わらせていただきたいと思います。どうもありがとうございます。
○大畠委員長 次に、石毛えい子さん。
○石毛委員 民主党の石毛えい子でございます。 本日は、内閣府を統括するお立場、そして総理を支える立場でいらっしゃる官房長官に、狂牛病問題に関係して、内閣としての責任のとり方、対処のあり方について質問をいたします。 九月十日に千葉県白井市でいわゆる狂牛病の第一号が発生して以来、対応は、周知のように、農林水産省、厚生労働省によってなされてきております。この二カ月余りの間、情報開示の方法ですとか、あるいは検査体制に伴う熟練の問題ですとか、さまざまな点で混乱が続いていますけれども、それらはわきに置きましても、私は、二つの点で非常に重要な問題があるというふうに考えるところです。 まず第一は、ヨーロッパで狂牛病汚染が猛威を振るった九六年に日本も肉骨粉の輸入を禁止していますが、給与については通知によって使用しないようにというような中身であって、全面的な禁止に踏み切ってはいなかった。もし九六年に全面的な禁止に踏み切っていれば、狂牛病の潜伏期間は二年から長くて八年というふうに言われておりますから、二〇〇一年のことし発生するということには至らない、防げたかもしれない、こういうことが一点浮かび上がってまいります。 それから二つ目に、これも連合審査等々で議論されたことだと思いますけれども、ことしにEU科学運営委員会から、日本の狂牛病汚染度はレベル3、これは汚染度の高い方からいって二番目であって、危険度が高いという意味があるわけですけれども、もしこのEUの科学運営委員会からのいわば指摘をきちっと受けとめていたらば、もっと早く、発生に至る探索システムを整備するとか、あるいは検査体制を整備するとか、情報の開示の仕方についても一貫性を持たせるようにするとかということができたのではないか。 非常に重要な点、この二つの点は、いまだにきちっと省庁からの対応がなされていないというふうに私は受けとめております。この二つの点を見るだけでも行政の不作為と言わざるを得ないというふうに考えるわけですけれども、これらによって消費者は大変な不安の中に陥れられている。量販店の売上高は高いときでは三割から八割ぐらい落ちてしまったということもありますし、若干回復したとはいえ、まだ大変な不安状況にあるということ。 それから、来年度の予算編成の中で、例えばでございますけれども、農家経営対策として約五百億円に近い予算額が計上されたりもしております。全部で千五百億円を超える予算規模が計上されておりますけれども、その中の農家経営対策五百億円をとってみれば、もしきちっと対応がなされていればこういう予算は計上しなくて済んだという意味では、財政支出のある意味では不必要な出費を招来している、そういう事態も起こってきているわけでございます。 さらにもう一点つけ加えさせていただきますと、二十日付の新聞報道で、既に日本国内でも九一年に国内の研究者が狂牛病について警告をする講演をしている、その翌日に農水省の方から、狂牛病に関する話題は今後触れないでほしい、そういうふうに研究者にくぎを刺しているというようなことが報道されております。真偽のほどはこれから調べるというふうに言われておりますけれども、もしこれが真実だとすると、まさに不作為ではなく作為であったと言わざるを得ない。こういう事態も、これは起こっているのが九一年ですから、十年前のことなわけです。 そうしますと、確かに農水省、厚生省、昨今では環境省や経済産業省も連携しながらさまざまに対応を打っているわけですけれども、私は、やはり行政に不作為があったと言わざるを得ない、そのために国民の食の安全に対する信頼感が崩壊している、そういう危機的な状況にあると認識をしております。 食の安全に関しましては、狂牛病の問題だけではなく、遺伝子組み換え食品の問題ですとか、O157の問題ですとか、雪印乳業の中毒事件が続くとか、もう本当にここ二、三年の間に立て続けに非常に大きな出来事、事件が続いていて、そしてこの狂牛病という問題になっているわけです。 ですから、政府として、国民の食の安全に対する信頼を崩壊させているというその責任は非常に大きいというふうに私は認識しておりますけれども、官房長官は、こうした国民の食の安全に対する信頼の崩壊と言ってもいいような状況に対してどのような認識をお持ちでいらっしゃるか、あるいは政府の責任をどんなふうに考えていらっしゃるかということをまず最初にお伺いしたいと思います。
○福田国務大臣 狂牛病問題につきまして我が国でこのような事態が起こっているということにつきましては、これは国民が行政に対して極めて大きな不信を持ったことだろう、こう考えまして、まことに遺憾に思っております。 御指摘のとおり、ヨーロッパで起こった狂牛病、過去にさかのぼって、日本の行政がしっかり対応していたらば、こういうようなこともあったかと思います。このことにつきましては、総理は、狂牛病は海外において既に発生し、問題点も明らかになっていたにもかかわらず、これまで対応措置がとられていなかったことは遺憾である、こういう表明を、この事件が発生した後、閣僚懇談会で申し述べて、この問題についての重大性を指摘しておるところでございまして、政府として大変大きな衝撃を受けているところでございます。 翻って考えますと、我が国は狂牛病とは無縁だ、また、必要なことはやっているといったような行政の過信がもしかしたらあったのかもしれぬというようなことも考えられますし、また、今回の事件が起こった後も、行政部署間の意思疎通が図られず、混乱を生じ、それが消費者の不信をさらに増大させたといったようなことがあったのではないかと思っております。 こういう事態を踏まえまして、厚生労働省と農林水産省でもって連携をして、そして、国民に対して安全な牛肉を供給するため、十月十八日以降は屠畜場ですべての牛に検査を行う、全数検査を行うということにより、狂牛病に感染していない牛肉だけが屠畜場から出回る体制を確立し、補正予算においても必要な措置を講じた、これはもう委員の御指摘のとおりでございます。また、先般、これも農林水産大臣及び厚生労働大臣の私的諮問機関として、BSE問題に関する調査検討委員会を設置して、過去の起こったことを検証し、そしてまたこれからのあるべき姿を探るというような調査検討を行うという組織もつくったわけで、ここで原因究明等も含めて行うということになっております。 いずれにしましても、食品の安全性、そしてまた品質に対する消費者の関心が高まっておる中でもって、食品の安全性確保ということは非常に重要な国民的な課題である、国民的と申しますか、政府の課題であると考えております。今後とも、国民の立場に立ってしっかりと対応できるような万全の措置を政府全体として講じていきたいと思っております。
○石毛委員 確かに、十九日には厚生労働大臣、農水大臣の私的諮問機関としてBSE問題に関する調査検討委員会がスタートして、ここでも、縦割り行政のまずさ、さまざまな問題点が指摘されて、そして、これから、今後の政策として、あるいは行政制度としてのあり方についての方向性が求められていくことにもなるのだと思いますけれども、この間、九月十日にいわゆる第一号の狂牛病が発生してから二カ月余りの間、いろいろな対応のまずさが見られたわけですし、ましてやテレビの、これは恐らく閣議でも話題になったのではないかと思いますけれども、武部農相のいわば不穏当とも言えるような、狂牛病熱かというようなことでまぜ返しているような場面がニュースの番組などで放映されたりというようなことも含めまして、大変国民の不信感が増幅されているという側面が否めない。 それから、当時の畜産局長はそのまま事務次官に昇進しているというような事態もございます。官房長官も御存じのことだと思いますけれども、ドイツでは、ことしの一月、狂牛病への対処に誤りがあったとして農相とそれから保健省の大臣が辞任して、新たに消費者サイドに力点を置いた大臣が就任する、こうした変更をすることによって責任の所在を明確にして新しい意思表示を示したと言えるんだというふうに私は思うわけです。 この点については質問通告しておりませんけれども、大臣、行政官の責任の示し方などということにつきまして御所見を伺わせていただければと思いますが、いかがでしょうか。
○福田国務大臣 責任の問題、責任のとり方の問題ということになろうかと思いますけれども、先ほども私申しましたこの調査検討委員会、ここでもって、過去のこと、そしてまたそのあるべき体制というものを検討する、それも時間をかけないでやる、こういうようなことでございますので、まずは、一番大事な責任というものは、安全を確保するための方策を考える、この体制をつくるということだろうと思います。 そこで、この検討委員会の作業もございますけれども、あわせて、組織として安全対策に全力で取り組むということ、そしてその確立を一日も早くとるということ、これが大事であると思いますので、このことに全力を挙げるということは当面の大事なことではなかろうかというように考えております。
○石毛委員 まずは安全の確保をどうしていくかという、そこのところに力点を置くというふうに申されましたけれども、このBSE問題に関する調査検討委員会が早急に結論を出すとは申せ、これは、農林水産それから厚生労働の両大臣の私的諮問機関に位置づけられている、こういう位置づけになっております。 狂牛病の問題の広がり、例えば環境省とか経済産業省とか、それから直接内閣府に関連することでいえば、内閣府は国民生活の安全を所掌しているわけでございますし、それから、消費生活及び市民活動に関する施策を中心とした、繰り返しになりますけれども、国民生活の安定及び向上に当たる、こういう内閣府としての任務もございます。内閣府としての任務、また内閣官房をつかさどる官房長官のお立場として、内閣一体としてこの狂牛病問題に対する対策機関を内閣府の中に、例えば関係閣僚会議ですとか対策本部を内閣府の中に、あるいは内閣官房の中に置いていくべきだというふうに私は考えるわけでございますけれども、こうしたことに関しまして、判断基準とか、あるいは所管をどうするかということの分別の基準だとか考え方だとか、そういうことについてはいかがでしょうか。お尋ねします。
○福田国務大臣 政府としてどういうような対応をしているかということであります。もちろん、農水省それから厚生労働省、これが中心となってやらなければいけないことでありますけれども、この狂牛病につきましては、ほかの省庁もいろいろ関係しております。文部科学省、総務省、環境省、そしてまた経済産業省、また財政面の財務省ということでありますので、この関係省庁がBSE関係省庁副大臣プロジェクトチームというものを設置しておりまして、もちろん農林水産省が中心となりますけれども、政府一体となって対応を図っている、こういうことでございます。こういう中でもって、このプロジェクトチームの検討の中で廃棄物対策や食肉の流通業者対策などにも取り組んでおる、こういうことでございます。 そういうことでございますので、政府としても、関係省庁一丸となってこの対応に全力を挙げてまいりたいと思っているところです。
○石毛委員 私は、今の省庁、官房長官が指摘された省庁全部とは申しませんけれども、日本の省庁の業務といいますか任務の所掌といいますのは、主に供給サイドに中心を置いている場合が多い、いわゆる業法をつかさどることが省庁の主要な任務として大きなウエートを占めている場合が多い、そういう事態があるというふうに思っているわけです。 例えば厚生労働省でいえば、今回のことに関して言えば、牛肉エキスに関して、生産者、メーカーを所掌しながら消費者に対する安全も考えるという、いわば規制と、それから認可と申しましょうか、そうした両面を担っていて、しばしばどちらの面を優先するかということが非常に問題になる場合が多いというふうに言わざるを得ないんだと思います。 ちょっと時間が長くなってしまいますけれども、そうしたことの一例を申し上げれば、今回のBSE問題に関して言えば、例えば、九六年、肉骨粉の輸入は禁止したものの、使用については通達で済ませて、実際問題、後で検査してみたら使用していたという事態が浮かび上がってきたというのは、これは消費者に対する配慮といいますか、認識について欠けるところがあったからそういう措置をとったというふうに私は理解するわけです。 また、牛エキスの使用品目、食品に関しましても何万品目というふうに使われておりますけれども、その中で、OIE基準ですか、それにのっとって生産されたという回答は非常に少なくて、きちっと回答してきたところが市民運動の中では大変信頼されているメーカーであったというような、ある種、どこかが抜け落ちているといいますか、逆転しているといいますか、これもメーカー側に対していわば力点を置いた調査であり、本当にOIE基準が生産者の方々のところにきちっと届いていたのかどうかということさえ改めて再調査に入っているというような、こういう事態が厚生労働省の対応にもあるわけです。 官房長官も御存じのことだとは存じますけれども、EUでも、それからイギリスでもフランスでも、この狂牛病問題を起点といたしまして、食品の衛生、安全行政に対する省庁の再編がなされているというふうに理解をしております。EUでは食品安全庁を設置しておりまして、トレーサビリティーがきちっとできるようなそういう体制を築き始めておりますし、イギリスの場合も食品基準庁、フランスの場合も食品安全庁というふうに新しい体制がつくられたというふうに資料などから私は情報を得ているところでございます。 先ほどの官房長官の御答弁に加えまして、もう一度、内閣府として、この農水と厚生労働省の結論が出たらばどういうような対応の仕方をとることが考え得るのかということ、消費者行政を所管する内閣府としての立場をも踏まえていただきながら、食の安全を確保する、そういう新しい専門の行政システムを築いていくということにどのようにお考えになるかということを御答弁いただければと思います。
○福田国務大臣 この問題は、特に食品行政ですから、農水省だというだけではないんでありますけれども、この狂牛病については、検査は厚生労働省ということはあったとしても、安全な牛肉を提供する、そういう責任を負っている農水省、やはりこれが全責任を負うべきもの、全責任と言えば大げさかもしれぬけれども、最終責任は農水省にある問題だというように考えております。ですから、農水省を中心として、牛肉だけに限るわけでありません、食品全般について安全性について十分な配慮を行っていく、また必要な施策をとっていかなければいかぬ、これは当然のことでございます。 そういう食品の安全性ということを考えた上でこれからどうするかということになりますと、これは私もまた一つ課題として考えさせていただかなければいけないものかもしれません。ただいまこの対応をしっかりやるということが大事なんだろうと思います。並行して研究をさせていただきたいと思います。
○石毛委員 安全性についてきちっと対応してきたはずの行政のもとで次々に食の安全に対する信頼感を揺るがすという事件が起こり続けてきているわけですから、それは、例えば官僚のいわば業務の仕方の緩みの問題等というようなことでは済まされない、きっとシステム的な理由もあるのだというふうに考えます。 担当省庁として安全にきちっと配慮していく、対応していくということは当然のことでございますけれども、並行して、やはりカウンターパートとしまして別のチェック組織をつくっていくということも大変重要な論点だというふうに思いますので、内閣府の責任としてこの件について検討していただければというふうに要請をさせていただきたいと思います。 次でございます。 今度はがらっと話題が変わりますけれども、男女共同参画会議を所管する官房長官に、少し突然の質問のように聞こえるかもしれませんけれども、今、いろいろな意味で、いろいろな場面で、最低所得保障をどのように考えていくかということが重要な問題になってきていると思います。 時間がありませんから幾つか一緒に申し上げていることになっていますけれども、そうしたことの一環といたしまして、一環というのは私の理解なんですけれども、来年度の予算編成に関連しまして、離婚増による児童扶養手当の増大を財政難のもとで何とか考えなければいけないので児童扶養手当を抑えるというような、そういう報道がなされてきているところでございます。 必ずしも、離婚増と児童扶養手当の増大とそれから財政難を解決する方策の重要な施策の一つという、この三つを比例的に並べていくという話題でもないとは思いますけれども、しかしながら、今の女性の経済的自立の非常な厳しさから考えれば、離婚することによって児童扶養手当を受給する方が出てくるのは、これは紛れもない事実だと思います。逆に、このことをひっくり返して読んでいきますと、児童扶養手当を抑制することによって離婚を抑制することにもなりかねない、こういう事態が起こるということも危惧されるわけでございます。 ですから、言いかえれば、政策のありようというのが、この場合は女性ですけれども、女性の自立に大きな作用を及ぼすというふうにも言えるかと思いますけれども、官房長官は、現代の社会で離婚がふえている、こういう事態に対しまして、どのような御所見といいますか、御所感というふうに申し上げた方がよろしいかと思いますけれども、お持ちでしょうか、伺いたいと思います。
○福田国務大臣 離婚がふえていますね。私も改めて統計を見て、どんどんふえているので実はびっくりしているんです。しかし、婚姻というのはあくまでも個人の自由選択にゆだねるべきものでございますし、また離婚の増大につきましても、世の中がどんどん変わっていくので、そういう中で価値観も変わってきているんだな、こういうふうに思います。また、社会的な背景が変わってきている、そういうようなこともありまして、いろいろな要素が絡み合っていることで、このことを一概にいいとか悪いとかいうような、そういうことではないのだろうというように思っております。しかし、この増大しているのにはびっくりしております。
○石毛委員 この際ですから、官房長官にぜひ情報としてお伝えをさせていただきたいと思いますけれども、私も、どういう理由で離婚の申し立てがされているんだろうかということで、司法統計を眺めてみました。司法統計で九八年の妻の側からの離婚申し立ての理由ですけれども、幾つか当然理由は重複しているわけですが、「暴力をふるう」三〇・七%、「異性関係」二七・九%、「生活費を渡さない」二三・〇%、「精神的虐待」二〇・七%等々という理由が挙げられております。決して、結婚するのも離婚するのも非常に自由になったので、いわば好きこのんで結婚もできる、離婚もできるというように簡単に言える状況ではなくて、やむにやまれないといいますか、やむを得ずの状況の中で離婚に至っているという社会状況は、ぜひとも国民の認識として共有すべき内容だというふうに私は考えるわけです。 女性の精神的な解放やあるいは経済的、社会的自立のために、男女平等、共同参画の観点から児童扶養手当を含む社会保障システムが大変重要であるということ、そのことを、直接の所管はこの場合は厚生労働省になるわけですけれども、男女共同参画会議を所管する官房長官として十分に注目をし続けていただきますようにという要請をさせていただきます。 時間が参ってしまいましたので、簡単にお答えいただけたらありがたいのですが、さきの通常国会で選択的夫婦別姓について法務大臣ほかたくさんの御答弁をいただきまして、もうこの臨時国会では政府法案が提出されて審議がされて、選択的夫婦別姓は実現するかと私は思っていたわけですし、多くの議員、とりわけ女性議員はそういう期待と思いを抱いていた方が多いと思いますけれども、今、この選択的夫婦別姓を含む民法一部改正につきまして、どんな状況にあって、これからどんな見通しになっていくかということを簡単に御答弁いただければと思います。
○福田国務大臣 先般の世論調査の結果が出たことにより、私は、かなりこの問題に対する意識というのは国民の間で変わってきているのではなかろうか、こう思っております。 政府としては、できるだけ早期に本制度を導入することを目指して具体的な検討を進めていく必要はあると考えております。しかし、この臨時国会でというのは、私は、ちょっと早いかな、こういうふうには思っておったので、次の通常国会目指して何とか頑張っていかなければいけないと思っております。 現在、法務省を中心に関係方面の理解を得るための作業を進めております。 また、この問題は、政治が取り扱うべき重要課題であるというように考えますので、政党そして国会において十分な審議がなされることを期待いたしております。
○石毛委員 ぜひとも次の通常国会では成立に至りますように、御努力をお願いしたいと思います。 最後の質問になりますけれども、ODAにおけるジェンダーへの取り組みについてお伺いしたいと思います。 OECD・DAC、開発援助委員会が、一九九九年の対日援助審査報告書で、「ジェンダーに関する政策や方針を主流化させようとするのに必要な指導力が日本政府の本部では欠けている」というような指摘をしております。日本では、ジェンダーに関する政策、方針を主流化させるそうした指導力が不足をしている、繰り返しになりますが、そういう指摘がなされているわけでございます。 翻りまして、男女共同参画基本法は、第七条、第十九条で国際的協調について定めておりますし、基本計画では十一の重点目標を定めて、その第十一章は「地球社会の「平等・開発・平和」への貢献」というふうになっています。さらに、「具体的施策」として、「OECD/DACが策定した「ジェンダー平等/WID指針」を踏まえ、WID/ジェンダーの観点から社会全体の持続可能な経済・社会開発を目指していく。」というふうに指摘をしております。基本計画を拝見しましても、教育の項ですとかさまざまな項目が挙げられて、この点についての指摘がなされております。 しかしながら、一方で、今申し上げましたようにOECD・DACからの指摘も受けておりますし、それから、実際にODAをつかさどる外務省の中に、ジェンダーへの取り組みを総合的に統括する部署がございません。それから、海外技術、途上国への技術協力を実施するJICAの環境・女性課というそのセクションも変わるというような話が一部に出て、結局は現状どおりというふうにとどまったようでございますけれども、これに携わる職員は非常に乏しいという状況で、せっかく基本計画でジェンダー観点からの国際貢献を規定しているにもかかわらず、実際の推進状況というのはやはりまだまだ弱いのではないかというふうに考えざるを得ないところでございますけれども、この点に関しまして所見を伺いたいと思います。 〔委員長退席、中沢委員長代理着席〕
○福田国務大臣 今御指摘のJICAの環境・女性課の開発課題調整課、これは名称は現行名称を引き続き維持しております。 それで、今御指摘の点につきましてはもうおっしゃったとおりで、決して手を抜くのではなくて、むしろ男女共同参画社会基本法の中で基本理念の一つとして国際的協調というものを掲げておるわけでございまして、施策の基本的方向策の柱の一つとして「地球社会の「平等・開発・平和」への貢献」を掲げておるわけでございます。こういう観点から、今後もジェンダーの視点に配慮した国際協力は強化していきたいと考えております。 また、国連婦人の地位委員会のアジア地域の委員国として、開発途上国の女性支援の推進にも協力しております。また、平成七年に第四回世界女性会議において「途上国の女性支援(WID)イニシアティブ」を発表するなど、ジェンダーの視点からの国際協力もやっておるところでございます。
○石毛委員 いろいろと御答弁をお伺いいたしましたけれども、少し場面は変わりますけれども、私も、ことしの八月の末から九月の初め、南アフリカで開催されました反人種主義・差別撤廃世界会議、国連の世界会議に参加をいたしました。 外務省人権人道課の職員の方との折衝では、担当する職員の方によって温度差があるというふうに申し上げるのもいかがかということもあるかもしれませんけれども、実際にそうだというふうに思います。熱心な職員がいてくださるのは大変ありがたいことですけれども、不熱心なといいますか、余り関心を示さない職員がいらっしゃるのは、これは困ることですので、システムとしてきちっとしていただくということが大変重要なのではないかと思います。 そういう意味では、内閣府から外務省に、なかなか機構のことに関して発言するというのも難しい側面もあるのかもしれませんけれども、外務省の中にもきちっと、例えば国際ジェンダー推進部というような、そういうシステムをつくっていただくことが私は大事なことだと思いますし、何よりも、これは要望でございますけれども、内閣府のもとに、例えばでございますけれども、ODAジェンダー連絡・協議会というような、これは仮称です、名称はいろいろあると思いますけれども、とにかく、基本計画を実際に施策化していく、そのリーダーシップをとられる男女共同参画局とされましてこうした推進機構をつくって、そして関連各省庁にその部局を求めていただいて、政府一体となって国際的な関係のもとでのジェンダー観点からの協調、協力を推進していただければ、日本の国際的な中でのポジションというのも、いわば尊重される国になるかどうかというような議論もございますけれども、少なくとも友好関係において大変いい評価をいただけることになるんだと思いますので、ぜひともそうした機構を実現していただけますように要望を申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。 〔中沢委員長代理退席、委員長着席〕
○大畠委員長 次に、山花郁夫君。
○山花委員 民主党の山花郁夫でございます。 きょうは、公務員制度改革などに関連をして御質問を申し上げたいと思います。 昨年の十二月一日に行政改革大綱というものが閣議決定されまして、本年三月二十七日に公務員制度の大枠、あるいは六月二十九日に公務員制度改革の基本設計などが発表されまして、公務員の制度改革というものが議論されております。 この中で、かねてより公務員の労働基本権については議論があるわけでございますけれども、石原大臣にお伺いしたいと思いますが、六月二十九日に発表された基本設計のところの最後の方です。「労働基本権の制約の在り方との関係」という項目がございまして、「この基本設計に基づき、給与制度を始めとする勤務条件に関する制度改革の具体化に向けた更に詳細な検討を進めていく中で、引き続き労働基本権の制約の在り方との関係を十分検討する。」という項目が入っておりますけれども、ただ、書きぶりとしては、やや漠とした印象は否めません。 今、どういった形でこの基本権が議論されているのか。一部報道によりますと、認めるとか認めないとか漏れ伝わってくるところもあるわけでございますけれども、その点について、今どういった方向性、こうなっているという話には当然ならないと思いますので、方向性について御説明いただければと思います。
○石原国務大臣 山花委員、ただいま、「改革に向けた今後の取組み」、10の2の「労働基本権の制約の在り方との関係」について、当方のまとめました文章を御紹介いただきましたが、その中に書かれておりますように、給与制度を初めとする勤務条件に関する制度について具体的な検討を今進めている最中でございます。この検討の中に労働基本権の問題がありまして、これもあわせて党内あるいは政府内で議論をしているところでございまして、結論的に申しますと、現時点ではまだ結論に至っておりません。
○山花委員 もともと、ILOの八十七号条約等の問題もございますし、恐らく、政府としての見解ということになれば、裁判所においても合憲判決が出ているところでありますから、現状のままでも特段問題はないということなのかもしれませんけれども、ただ、本来あるものが制約されていて、その代償として人事院勧告等があるという中でのものでございますので、できれば認める方向で議論いただきたいということを申し上げますとともに、この公務員制度の大枠などが出てきた際には、お聞きするところによりますと、どうも職員団体の方では、事前に余り協議がなかったような話も聞いておりますが、公務員制度改革の中で、まさに職員の身分であるとかそういったことにもかかわることでございますので、しっかりと交渉とか協議などを行っていただきたいと思うんです。 この点、現在どのくらい行われているのかであるとか、あるいは今後もぜひとも緊密にやっていただきたいんですけれども、その点について御所見をいただければと思います。
○石原国務大臣 ただいま山花委員が御指摘の大枠が発表されましたときは私は担当大臣ではございませんで、前任の橋本龍太郎大臣が所管されておりましたので、その当時のいきさつについては存じませんけれども、公務員制度改革に関連して、職員団体の方々との交渉ということは、やはり今回の公務員制度改革に当たっては、国民的視点を踏まえ検討を進めていく必要がございますし、また関係者の、もちろんその中には職域団体の方は当事者でございますので入るわけですけれども、意見を幅広く聞いていくことが必要であると私は考えております。 これまでも、私としては誠実に行ってきたと考えております。私になりまして七回ほど職域団体の方とお会いさせていただいておりますし、また、当事務局が一月六日に設置されてから、連合系の方々とは二十五回お話をさせていただいております。 いずれにいたしましても、公務員制度改革の大綱の策定に向けまして、今後も、私も事務局も誠実に対応させていただきたい、こんなふうに考えております。
○山花委員 ぜひそこの点をよろしくお願い申し上げたいと思います。細かい話などについては、恐らく後日、我が党の委員からも詳細な御議論があろうかと思います。 公務員制度改革の大枠あるいは基本設計の中で、公務員試験などのこと、試験そのものについての話も出てくるわけでありますけれども、外務省はいらっしゃっていますか。——そうしたら、ちょっと人事院さんにお伺いをしたいと思います。 ことしの国家1種の採用試験に関してですけれども、官庁訪問の受け付けが一次発表が行われた後だったようであります。これはどこの役所もそうだったようであります。例年なんですけれども、例年は、多肢選択式試験、択一試験ですね、これが終わった翌日からすぐに官庁訪問が受け付けられて、択一試験の一週間後ぐらいに役所の方で内々定などというようなものを出したりという慣行がございました。私、議員になる前までは資格試験の予備校の方で勤務をいたしておりまして、受験生と直接接していて、国家1種だとか当時の外務1種の試験を担当していたものですから、大変これは妙な制度だなと思っておりました。 つまり、本来、その後に記述式、いわゆる論文試験があって、その後、人事院面接などがあって最終的な合格ということになるにもかかわらず、実態は、択一試験の翌日ぐらいから官庁訪問というのが始まって、すぐに、受かったら採るからみたいな約束が、本当はルール違反なのかもしれないですけれども、そういうものがなされていたというのが実態だったわけです。 ことしに関してなんですけれども、本来であれば人事院面接が終わった後でということなんでしょうけれども、そこまでではないんですが、択一試験の終わった、発表の後から官庁訪問の受け付けがあったということのようです。 ややうがった見方をしますと、ことしから外務1種、外交官試験が国1に統合されましたから、もしかしたら外務省の方が今まで官庁訪問ということをやっていなかったからなれていないのかしらというような印象を持たないでもないのです。 以前から、こういった慣行があると、例えば地方出身の学生さんですと、東京でそうやって東京出身の学生が一生懸命官庁を訪問していると、地方の人もそれはいかぬということでこっちに来ているということになると、結局宿泊が必要になったりであるとか、そういう経済的な負担があったりだとか、ここのところ人事院などもホームページでそういった情報を公開していますから、情報についてはある程度地方の学生さんも知っているんですけれども、かつて私が勤務していたころなんかは、余りそういう情報を持っていない学生がいて、地方の学生さんなんかが、実は試験に受かったんだけれどもこれからどうすればいいのでしょうと電話をかけてきてくれて、いやいや、ちょっとすぐこっちへ来ていろいろ回らないとまずいですよなんというようなことの経験もあったわけです。 ちょっと話が長くなりましたけれども、ことしから一次試験の発表後に官庁訪問の受け付けが始まったということについては、これはどういう事情でこうなったのでしょうか。また、その趣旨などについてお伺いしたいと思います。
○藤原政府参考人 公務員の採用に当たりましては、機会均等を含みます公正性の確保が要請されるところでございます。 1種試験の官庁訪問は、各省におきます採用活動の一環として行われているものでありますが、先生、今お話ありましたように、地方在住受験者の地理的、経済的な条件に配慮しまして、受験者間の訪問機会の平等化を図るために、各省庁の人事担当課長会議におきまして開始時期等について申し合わせがなされているところでございます。 官庁訪問の時期につきましては、今お話がございましたように、第一次試験合格発表日から行うこととはしてきておりましたけれども、本年度につきましては、これをさらに徹底するために、第一次試験日から第一次試験合格発表日までの間では業務説明会等は行わないこと、そうしたところでございます。
○山花委員 先ほど、うがった見方かもしれないということを申し上げましたけれども、例えばほかの役所がなれたからまたもとに戻っちゃうということがあっては、これはいけないと思いますので、ぜひ今後とも続けていただきたいと思います。 ただ、国家1種の方はそうなっていたようなんですけれども、国家2種の方がどうもそうではないケースがことしも見受けられました。これはちょっと問題なのではないかと思います。 今、不公平感等の御指摘がありましたけれども、それは別に1種だから2種だからという話ではないですよね。ことし、多くの役所の方で合同説明会の後から受け付けということになっていたようですけれども、ちょっと具体的に申し上げますと、特許庁とか東京税関、農水省、経済産業省は七月二日から既に受け付けていたようであります。七月一日が択一試験ですから、翌日からやっていたということですね。関東地方整備局が七月十四日、金融庁は七月十六日から、厚生労働省が七月二十六日からやっていた模様です。 これは、学生にとっても不公平感があると思いますし、役所間でも何か不公正な感じがあるんです。この点、少なくとも来年以降是正していただきたいと思うんですが、何か御指導等、人事院の方からいただけるものでしょうか。
○藤原政府参考人 2種試験の受験者の官庁訪問につきましては、行政区分のところは地域試験ということになっておりますので、先ほど申し上げましたような1種試験のような官庁の申し合わせは行われていないところでございます。 ただ、学生の方たちに、官庁業務説明会に参加して各省の業務内容等の情報を得た上で官庁訪問を行うという方が負担も少なく効率的に行うことができますので、人事院の方では、官庁業務合同説明会が終わりましてから官庁訪問を行うよう受験者には呼びかけているところでございます。 先生御指摘ございましたように、官庁訪問につきまして御指摘のようなことがございまして受験者に不安が生じているというようなことがございますれば、そのようなことのないように、各省に対して適切な対応を要請していきたいと考えております。
○山花委員 ぜひともよろしくお願いを申し上げたいと思います。 ちょっと外務省の方にお伺いをいたします。 先ほどもちょっと申し上げたのですけれども、本年から外務1種試験というのがなくなって、国1の試験に統合されたわけです。従来であればそれこそ官庁訪問などもやっていなかったと思うんですが、これがことしから必要になったという事情があるわけですけれども、特にこの点について混乱はなかったのでしょうか。
○小町政府参考人 お答えいたします。 ただいま委員御指摘の点でございますけれども、平成九年十二月の行革会議の最終報告を受けまして、我が省は平成十三年度より外務公務員採用1種試験を廃止いたしまして、国家公務員採用1種試験から1種職員を採用することとなりました。 当省におきましては、ことしの夏でございますけれども、試験制度変更後の1種職員の採用に遺漏なきを期するため、ほかの省庁における官庁訪問等の採用活動の実施方法も参考にさせていただきながら準備をいたしました。その結果、おかげさまで、ことし夏の採用活動では特に大きな混乱もなく官庁訪問及び内定者の選考を行うことができたというふうに考えております。 結果として、当省といたしましては、試験制度変更の目的どおり、幅広く多様な層の中から人材を確保することができたというふうに考えております。
○山花委員 従来行われておりました、昨年まで行われておりました試験科目からしますと、専門の分野ですと憲法、国際法、経済理論が主要な科目だったわけですから、これは国1の職種に置きかえますと法律職とか経済職の知識が必要で、特に仕事の中身からいうと国際法が必要なのかなというような印象を持っておりました。 そして、かつて試験制度が変更になる際に、外務省の方がプレゼンテーションに来られまして、できるだけ国際法で受けていただくとありがたいですねであるとか、積極的にTOEFLなどを受けて、官庁訪問の際などについてもアピールしていただければいいですねなんというような話をされていたものですから、そのときの私の意識としても、ほとんど法律職から採用するつもりなのかしらというような印象を持っておりましたし、また、1種の受験生の方もそういった印象を持った学生が多かったように記憶しているんですが、本年度実施をいたしまして、合格者というか、内定者はどういった職種、法律職、経済職、行政職ですか、区分から採用されていますでしょうか。
○小町政府参考人 ただいま御質問の点でございますけれども、本年度につきましては二十名の当省採用内定者を決定いたしましたけれども、その中の内訳といたしましては、行政一名、法律十三名、経済六名、以上でございます。
○山花委員 法律十三、経済六、行政一ということですので、法律職からだけということではないようですし、また行政職からも採用があったということは非常にいいことだと思うんですが、ただ、二十人のうち一人ですから、ちょっと少ないかな、そんなような印象を持っております。 ただ、本来の趣旨からすれば余りばらつきがない方がいいのかなと思いますので、職種、どの区分から受けたかということで有利、不利がないように運営をしていただきたいと思いますけれども、お願いいたします。
○小町政府参考人 ただいまの点でございますけれども、外務省といたしましては、国家公務員採用1種試験の既存の事務系の試験区分、すなわち、行政、法律、経済から1種職員を採用することとしておりまして、特定の試験区分でなければ採用されないということではございませんので、今の御指摘の点を踏まえながら、従来の、今私が申し上げました特定の試験区分でなければ採用しないということではないということを御理解いただきたいと思います。
○山花委員 今も外務省の方でも、行政職からの合格者は二十人のうち一人だというお話がございましたけれども、かねてより、これまたちょっと人事院の方にお答えいただきたいんですけれども、国家1種の試験で行政職の合格者が極めて低いという印象を持っております。法律職とか経済職に比べますと、何か極端に申込者数に比して合格者数あるいは採用数が低いように思うんですが、実態はどのようになっていますでしょうか。
○藤原政府参考人 行政区分の実態でございますけれども、平成十三年度の場合を例にとりますと、申込者数が九千四百四十四人でございます。合格者数が五十二人、採用を現在のところ内定しておる方が十二名ということでございます。
○山花委員 1種試験の区分の実施結果はホームページなどでも公開をされておりまして、例えば法律職だと八千六百人程度受験されて合格者数が三百十、経済ですと二千五百五十三で百五十九人が合格、行政職ですと九千四百人強受けて合格者数が五十二で、しかも内定が今現在十二ということですけれども、例年大体十五人前後ですよね。昨年ですと、一万人以上受けてやはり十五人ぐらいという、極端に低いんですよ。大体例年同じぐらい、そんなに極端なパーセンテージの違いというのがなくて、ですから、一万人ぐらい受けて十四、五人採用されるというのが大体例年の傾向なんですけれども、余りにも低過ぎると思うんです。 ただ、思うというだけではなくて、ちょっとこれは実際の学生の間でも問題がございます。といいますのも、受験生の側で、どうせ行政職なんというのは受けても採用してくれない試験だから受けるだけむだだ、宝くじに当たるようなものだというような、これは実際に彼らがそう思っております。ただ、それでも現に採用されている方はいますから、予備校なんかでは採用あった子なんかを呼んでプレゼンテーションをやってもらうんですが、そういう実際採用あった人からすれば、いや、行政職でも受かりますよというプレゼンテーションになるんですけれども、ただ、数字を見てしまいますと大変受かりづらいと思いますし、またホームページなどでもこうやって公開されていますから、かえってそれが何か萎縮的な効果をもたらしてしまうような面もあるように思います。 こういった意味で、受かったけれども採用がないとかいう試験になってしまうと、ちょっと信頼を失ってしまうのではないかという懸念があるんですけれども、その意味で、公務員制度改革の基本設計の十一ページのところに書いてあることはちょっと気になります。四番、「多様な人材の確保」の(1)というところの中に、「筆記試験段階での合格者数を大幅に増加させ、各府省が、合格者の中から採用面接を行って総合的な人物評価に基づき採用者を決定することとする。」とありますから、恐らく現在よりも合格者をもっとふやした中から選ぶという形を想定しているんでしょうけれども、今申し上げましたように、余り、受かったけれども採用されないというような試験にしてしまうと、受ける側からすると非常にリスクが高いわけです。 ましてや、公務員試験が行われる時期と民間の採用活動が行われる時期とかなりダブってくる時期がありますから、また、最近は就職協定なども払われてかなり早い時期に就職活動が行われているようですが、公務員試験のための勉強をしなきゃいけないということになると、そっちも犠牲にして受けて、結局採用なかったということになったころにはもう会社なども採用が終わっているような時期になってしまっているはずでありまして、そうすると一年間浪人を覚悟でやらなければいけないというリスクの高いものになってしまうとなると、良質なという言葉はちょっとよくないのかもしれないですけれども、本当にいい人材が採れなくなってしまうんではないかなというような懸念がございます。その大幅に増加ということでいいますと、純粋に、私が以前そういう学生さんと接していて、そういうことになったらかわいそうだという気持ちがあるのが一つ。 あとは、やはり情実採用がふえるのではないかというおそれを持っております。つまり、余り間口を広げた中で選べるということになると口ききがしやすくなりますよね。口ききをしようと思ってもそもそも受からなかったら話になりませんよということで、最初から絞ってあれば別にいいんですけれども、非常に幅が広くなってしまうとそういう情実の任用のおそれがあるということが一つ。 また、かねてより東大出身の採用の偏重を是正しましょうというような議論があったと思うんですけれども、現在でも、合格者数に占める東大出身の比率と採用に占める東大出身の比率でいうと、かつてよりは少し落ちてきていますが、採用の比率でいうと一〇ポイントぐらい上がる傾向が見られます。筆記試験での合格者数を大幅に増加させてしまうと、東大だけじゃなくていわゆるブランド大学みたいなところ、やはり結局、採用のところになるとそういうところから採用されて、その分圧縮されてしまうようなところが出てくるのではないかというふうに私は思うんですけれども、このあたり、人事院の方は何か問題意識は持っていらっしゃるんでしょうか。
○小澤政府参考人 今、国家公務員採用試験の合格者数ということですが、現在は、各府省別の採用予定数、これを基礎にしまして、あとそれから採用辞退者あるいは採用側の各府省の選択の幅、これをどのぐらいとるかというようなことを総合的に勘案いたしまして、合格したけれども採用されないというような人ができるだけ発生しないように決めておるわけであります。 それで、採用試験の合格者数を大幅に増加したらどうなるかということなんですが、ただいま先生が御指摘になりましたとおり、当然ながら、合格しても採用されないリスクというのが非常に大きくなるだろう。民間の場合には割と早く内定が確定するということで民間に人材が流れるおそれがある。したがって、公務で必要とする人材を確保する、そういうことに支障が生ずるおそれがあるだろう。 それからあと、現在でも指摘されているわけですが、合格者数をふやしたことによって採用者の一部大学への偏りが拡大するのではないか。その結果、合格しても採用されないというような大量の地方在住者あるいは私立大学出身者、こういうのが相当ふえるであろうということが予想される。さらに、採用側の裁量の幅が拡大するということになりますから、情実任用、いわゆる縁故採用、こういう可能性が高くなってくるのではないかというふうに予想しております。 こういう問題がありますので、採用試験の公開平等、それから成績主義というような観点から、慎重な検討を要する必要があるのではないかというふうに考えております。
○山花委員 そうなんだと思うのですよ。多様な人材の確保という観点から、あるいはその後に民間からの人材の確保という議論も出てくるようですけれども、これは聞きおいていただければ結構なんですが、現行のシステムだと、一回合格して役所に入ったらそのままピラミッドの中に入っていくようなイメージがあるのです。ここのところ、民間人を任期つきで採用したりとかそういう制度が入ってきました。そういう形も結構なんですけれども、私なんかは、東京都がやっているように、最初から経験者採用試験というのがあって、民間の経験がある人の枠というのがあって、民間を経験した人が役所にも入ってくるというようなシステムなんかを検討されればいいのではないのかなとかねてより思っているわけでありますが、ただ、それは何かの機会に考えていただければと思います。 また、試験制度そのものについてなんですが、試験の中身についても検討するということが書かれておりますが、ちょっとここで申し上げたいことがあるのです。試験内容についてなんですが、試験科目を少し整理されたらいかがだろうかという思いがございます。 といいますのも、先ほど来御指摘をさせていただいておりますが、行政職区分での国1の採用が大変少なくて、国家1種で採用されたいという子は、本来だったら、政治学部にいたりすれば大体自分の学校の勉強をしていれば試験勉強にもなるのに、あえて法律の勉強を受けて法律職で受験したり、経済の勉強をして経済職で受けたりという実態があって、ともかく、2種でもいいから国の仕事がしたい、そういった学生は非常に受けづらいという実態がございます。と申しますのも、国2の試験というのはほとんど行政職の科目とダブっておりますから、何年か前から試験の制度が科目選択になって少し選択の余地は広がりましたが、それにしても余計な負担がかかるということになるわけです。 国家2種の試験と地方上級の試験を併願する学生というのが大変多くいらっしゃいまして、動機を聞くと、試験の難易度が近いからであるとか科目がダブるからであるとかいう動機がやはり結構大きい。もちろん、地域としてこの辺の地域で仕事がしたいという動機もありますけれども、難易度だとか科目がダブるからというのは、何か功利的な動機の子が多いような気がいたします。 本来であれば、国の仕事がしたいので、1種がだめなら2種でもというぐらいの動機の方がむしろ健全だと思うのですけれども、ただ、先ほど申し上げましたように、国1と国2の併願ということになるとまた別の負担ができたりとか、そういったことがありますので、試験科目、もう少し受けやすいような形で、例えば、国1の試験科目にあるようなものを、経済職、法律職型のものをもう少し国2の方に入れるとか、逆でもいいのですけれども、国2の試験科目の方に国1を入れるとか、そういう形の方がいいのではないかと思いますけれども、この辺はいかがでしょうか。
○小澤政府参考人 現在、行政を取り巻く環境というのは非常に変化しております。さらに、平成十六年四月にも法科大学院設置の動きがあるというようなことで、採用試験につきましては抜本的な見直しが必要であるというふうに考えております。 見直しに当たりましては、これからの行政官に必要な能力あるいは資質というものを明らかにした上で、公務を志望する者が大学で学んだことを基礎に無理なく受験できるというような試験科目の構成という視点も必要になってくるのではないかというふうに考えております。したがいまして、先生御指摘の御意見も参考にいたしまして今後検討してまいりたいというふうに考えております。
○山花委員 ぜひよろしくお願いしたいと思います。 例えば、国1の法律職の勉強をしていた学生さんなんというのは、もしだめだったらということで併願を考えるとすると、地方上級の法律職型の試験があるところだとか、神奈川とかもあったのかな、何か一部そういう採用があるところだとか、そういう形でしか併願が難しいというような中身になってしまっていますので、やはり仕事の志望動機に合うような形で併願ができるということの方が私は望ましいと思います。今のようなあり方というのは、例えば国2がだめだったから地方公務員になったとか、そういうような子も実際にいるわけで、余り健全じゃないような気がいたしますので、そこのところはぜひ御検討いただきたいと思います。 ところで、今、法科大学院の話がございましたけれども、石原大臣、通告していたものの最後のものに議論を移っていきたいと思うのですけれども。済みません、時間の関係で。 今、公務員制度改革ということがいろいろ議論されているわけですけれども、今後、法科大学院というのが司法制度改革の中で議論をされております。質問の趣旨を端的に申し上げますと、公務員改革の話と司法制度改革の議論とでちょっとつながりを持たせるところが必要なのではないかというふうに思っております。例えばの話、司法制度改革の中で、今議論の中では、年間三千人、法曹人口を供給しようという議論があるわけであります。 年間三千人ということですから、かつてのように五百人ぐらいしか受からなかった、法曹人口が年間五百人程度だった、それがだんだんふえてきて、今千人ぐらいになっていますけれども、極めて多くの人が法曹資格を持つような時代がやってくるわけです。そういたしますと、ちょっと妙な話かもしれませんけれども、少なくとも、大学卒業時の法律的な学力という意味で言うと、国家1種の法律職を受けた人の方が上じゃないかというような可能性も出てくると思います。 また、これはかねてより私も申し上げていることなんですけれども、公務員の試験に受かって何年かいたような人が法曹になる道があってもいいのではないか。つまり、何年か実務経験があれば、直ちに弁護士実務ができる、裁判実務ができるということにはもちろんならないでしょうから研修が必要でしょうけれども、ただ、役所の試験を受けて、入って何年か実務の経験があるという人と、法科大学院がどう構想されるかは別ですけれども、現行ので言うと、司法試験に受かったばかりの人と、法的な知識の面でそんなに違いがあるだろうかという思いもあるので、法曹資格を与えるというのも一つの方策ではなかろうかと考えます。そうすれば、ちょっと派生論点になりますけれども、法曹資格を持って外に出たということであれば、妙な天下りなども少なくなるのではないか、民間で自助努力でやっていただくというようなこともあってもいいのではないかと思います。 ただ、それとは別個の観点なんですけれども、これは行政改革プロパーの議論でさせていただきますと、そうやって年間三千人、法曹人口が供給されるということになると、企業なんかの法務関係の普通の会社員なんかでも法曹資格を持っている人が結構出てくるというようなことが想定されるのです。そうなってくると、例えば役所なんかでも、一定割合ぐらい法曹資格を持っている人がいた方がいいのかなというような印象も持っているんです。こういった議論もあってもいいのではないかと思うんですが、そういった意味で、公務員の制度改革の議論と司法制度改革の議論のところとどっかブリッジが必要なんじゃないかなと思うんですけれども、この辺、御所見はいかがでしょうか。
○石原国務大臣 ただいまの議論を聞かせていただいていろいろな考えがあるなと感じたんですが、公務員制度改革と司法制度改革は、直接的にはリンクはしていないですけれども、委員御指摘のようなケースも可能性としてはこれから十分起こってくる。といいますのも、委員御指摘のように、既に千名程度になっている法曹人口が三千人になって、その方々が全部司直の側だけで職業を全うされるかというと、私も、そうじゃないんじゃないかというところは一緒であります。 大学を卒業して、学生さんが法科大学院を選ぶか、それとも、やはり1種試験を受けて国家公務員、あるいは2種を受けて国家公務員を選ぶかといったような状況もきっと生じるでありましょうし、また、法科大学院を修了して企業に入って、でももう一回国家公務員をやってみよう、民間よりも官だといって国家公務員を選ぶようなことも考えられる。そういういろいろなバリエーションがこれから考えられてまいりますし、これは、官民交流を推進しようと言っているそのまた一歩外で、官法間交流を推進しようという意味では意味のあることではないかと思っておりますが、いずれにしても、平成十六年ですか、十六年の学生さんの開始ということですから、これは二年か三年ということですから、実態的には、今は十三年ですから、あと五、六年先の話です。 そういうことと、今回、国家公務員の採用制度、試験の見直しもさせていただいております。今、人事院の方の話も聞かせていただいておりまして、いろいろな哲学があるなと。基本設計の中では、試験を少しでも絞っていくのがいいのか、あるいは広げて、その中から人物本位で各省が面接で選ぶのか。そのとき、当然、公開の原則とか平等の原則というのは守られなければなりませんけれども、いろいろな考えがここの分野でもある。いろいろな考えのミックスの中で新しいものができてくるんじゃないかというような感想を持ちました。
○山花委員 時間が参りましたので、終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○大畠委員長 次に、細野豪志君。
○細野委員 民主党の細野豪志でございます。きょうは、主に村井大臣及び福田官房長官にお話を伺いたいというふうに思います。 一点目。これも再三出ていることなんですけれども、自衛隊法の改正の部分につきまして、もう一度村井大臣の見解をぜひお伺いしたいというふうに思います。 あの法律を単純に読みますと、重要施設の警護に関しては自衛隊が警護出動という新しい概念ができた、その重要施設は在日米軍及び自衛隊の施設であるということでございます。国内の警護は、これはもう今までもこれからも警察がやるんだということを一貫して村井大臣はおっしゃっているわけですが、どう考えてもこれは新しくできた例外ではないかというふうに感じられるんですが、これは例外なのか例外でないのか、その辺の解釈を村井大臣はどのようにされているかをまずお伺いできますでしょうか。
○村井国務大臣 現在といいますか、改正前の自衛隊法の解説を私がいたしますのはいささか適当でないかもしれませんが、あくまで警察を担当しているという立場、警察を管理している国家公安委員会の委員長という立場から、できるだけさわりのない形で御答弁させていただきたいと存じます。 改正前の自衛隊法の体系でございますと、一般の治安の維持というのはすべて警察が担う、そして警察力をもって対応できないという事態になりました場合には、治安出動というのがございまして、その場合、自衛隊が警察と、警察の補完と申しましょうか、そういう形で治安の維持に当たる、こういう構成でございました。 しかしながら、テロ等々のいろいろな事態にかんがみまして、自衛隊もやはり武装した実力集団でございますから、みずからの施設である自衛隊の基地、それから自衛隊とともに日本の防衛に当たっている米軍の基地、施設等につきましては、これは自衛隊が守るというスキームをつくってもいいのではなかろうか、かようなことで今般の自衛隊法の改正が行われた、こんなふうに私は理解しているところでございまして、あくまで、その他の重要警護対象というのは、治安出動という事態に至らない限りは警察において警護するべきものである、このように認識をしております。
○細野委員 この問題がたびたび出てきて、私も言及しました背景には、やはり国民に対して本音と建前を使い分けているんじゃないかという部分があると私は思っているんです。 といいますのは、基本的に国内のテロ対策は、警察が完全にできるのであれば、それは自衛隊施設であろうが米軍施設であろうが警察で守っていただいて、ただ、ここで新しくできた警護出動というのは、それが必ずしもままならない、この二つの施設に限っては自衛隊が守るということは、本音の部分では、テロに対してやはり自衛隊の方がいいんじゃないかという解釈が国家としてなされたのではないかという点にあると私は思っているんです。これは私の解釈です。 村井大臣にお伺いをしたいのは、この点に関してもうくどくは聞きたくないんですが、八十一条の二にある、自衛隊の警護出動が認められる特別な必要があると認める場合というのは、これは警察側としてはどういうことを想定されているというふうに考えてよろしいんでしょうか。
○村井国務大臣 先ほども申し上げましたように、自衛隊法の解釈の問題につきまして余り私が申し上げるのはいかがかと思いますが、私の認識では、テロ等が起こる可能性というようなことではないかと理解しております。 もう一度申し上げますけれども、私どもはやはり、実力集団である、武装集団である自衛隊が、自分の施設を守る、そして同時に、自衛隊とともに日本の防衛に当たる米軍の基地を守る、このくらいまでのところはやってもいいんじゃないかという割り切りだけでございまして、それ以上の意味はございません。 私どもとしましては、一般の治安の維持というのは十分に警察でできる、それが超えるような事態であれば、それは治安出動というものが自衛隊法にきちんと定めてございまして、もしその他の重要警護対象たるべき施設まで警備しなければ、警察では守れないという事態になりましたら、これは治安出動を出せばいいんです。それだけの話だと思っております。
○細野委員 先ほど伺いました自衛隊法の八十一条の二というのは、これは警護出動の要件なわけですね。それにテロ等を想定されているとすると、同様のテロが例えば原子力施設にあった場合どうなんだという、これは明らかに私は論理が矛盾した話であると、今の大臣のお答えを聞いても考えます。ただ、もう通ってしまった法律ですし、実際に私も警察の方に頑張って国内の警護をしていただきたいと思っておりますので、もう少し前向きな視点でお伺いしたいことがございます。 といいますのは、では、仮にこの警護出動が発動された場合、中での警護出動、外での警護出動というのを分けて委員会等では議論もされてはいるようですが、区域内を守るために外に自衛隊が出てくるケースも当然この法律は想定しているわけですね。その場合は警察というのは、これはもう警護をやめるのか、もしくは、ともに並行して守っていくのか、その辺の関係をどのようにお考えなのか、指揮権はどちらにあるのかというあたりについてお答えください。
○村井国務大臣 自衛隊に警護出動が命ぜられた場合でございましても、出動した自衛隊の活動というのは、あくまで自衛隊の施設の区域内それから米軍の施設の区域内ということに限定されているということでございます。 ただ、実際問題としまして、例えばでございますけれども、怪しい者といいましょうか、暴徒と申しましょうか、テロリストといいましょうか、そういう者がいて、これが仮に施設内で見つかりまして、それが施設の外へ逃げ出した。それを追いかけていって、門のところでとまって、手をつかねていればいいという話になるわけではないんで、例えばそういう場合に、警護のためやむを得ない必要がある場合には、必要な限度においてその施設の外部においても権限を行使することができるということを書きましたのは、そういう意味でございます。追いかけていくことはできる、追いかけてその施設の外へたまたま出ることはできる、その程度の意味でございまして、あくまで原理原則という意味では、施設の中は自衛隊がやる、外は警察がやる、こういう区別をきちんとしている。そういう意味では、一般的に治安の維持は警察がやるというところは筋がきちんと通っているということであります。
○細野委員 若干ちょっと私の考えていたことと違いますので、もう一度確認をさせていただきたいんです。 先ほど大臣は、特別な必要があると認められる場合というのはテロの危険性がある場合だというお話がございました。例えば、重大なテロが起こる可能性を政府がつかまれた場合に、しかもそれが特定の米軍施設であるというような情報が入った場合に、特定の例えば米軍施設においてテロの可能性があるという情報が入った場合に、まさにこの警護出動の要件に合致するようなケースが出てくると思うんですが、そうしますと、この場合も、自衛隊が守るのはあくまで施設の中であるということでよろしいんでしょうか。
○村井国務大臣 基本的にはそのとおりでございます。あくまで中でございます。
○細野委員 この点についてこれ以上議論はいたしませんけれども、私、この警護出動というのは、中と外という概念を、きちっと役割分担ができたとしてもそうですし、仮に、先ほど村井大臣がおっしゃったように、テロが起こって、中からまた外に漏れ出してきたようなケースも含めて考えますと、自衛隊と警察の警護出動における役割分担の明確化というのは非常に重要だというふうに考えます。 当然、もうこの法律が通ったわけですので、この点の連絡調整なり、それなりの指揮権の問題などについて調整が必要になると私認識しますし、そのシミュレーションなりやり方というのを検討されているというふうに思うんですが、そこはいかがでしょうか。
○村井国務大臣 これはもう一般的に申し上げさせていただきたいと思いますが、例えば治安出動につきましても、これは警察と自衛隊とがともに治安の維持に当たるという状況でございますから、この場合にどういうことをするんだという具体的な協定というものが、これは平成十二年でございますが、それ以前からもあったわけでございますけれども、それをさらに丁寧に書き込みました協定というものが既にできております。 そういうような意味で、仮に警護出動ということになりました場合には、具体的にどういうふうに警察と自衛隊の間で協力をするのかということにつきましては、私も何らかの対応は必要だろうと考えておりまして、事務方にそれの詰めにつきましてさらに検討を進めるよう指示をしているところでございますが、これも漸次いろいろな形で調整が行われつつあるものと承知しております。現段階でまだ完了はしておりません。
○細野委員 治安出動も全く同じことが警察と自衛隊の調整という意味においては言えると思います。ですから、そこもぜひやっていただきたい。 ただ、警護出動の場合は、特に警護という治安維持の方の、事件が起こる前のことを想定した出動でございますので、特に警護出動の方に関しては警察庁の方のイニシアチブが私は非常に重要なんではないかというふうに思いますものですから、そこの取り組みをぜひ、事務方含めて大臣の指導のもとに行っていただきたいというふうに思います。 続いて、若干ちょっと論点を変えまして、重要施設の警備について少し質問をさせていただきたいと思います。 幾つか同僚の枝野議員の方からもなされておりますので、ダブらない範囲で御質問させていただきたいんですが、現段階で原子力発電所に関する施設というのが全国に三十二施設あるという話を警察庁の方から伺いました。それぞれ固定警備もしくは流動警備をやっておられるという話を伺っております。 現段階で、警察庁として、それぞれの施設にどれぐらいの機動隊員が配備をされていて、実際に、流動警備なり固定警備なりで結構なんですが、どういう形で警備をされているかということに関しては、基本的には把握していると考えてよろしいでしょうか。
○村井国務大臣 警備の状況というようなものは私は余り申し上げるべきことではないと思っておりますが、ごく大ざっぱな形で申し上げさせていただくということで御容赦いただきたいと思います。 今、十六道府県におきます三十四の原子力施設につきまして警戒を強化いたしまして、テロ等の不法事案の未然防止のために万全を期しているということでございまして、各都道府県の機動隊あるいは管区機動隊等々を運用いたしまして対応をさせていただいている。そういう意味で、私は、現在の私どもが得ています情報等々からしますと、現在の警備体制で原子力発電所の安全性というものはテロ対策という意味では十分に確保できている、このように思っているところでございます。
○細野委員 もう少し詳しい話を警備局長の方に伺いたいと思いますので、いらしていますでしょうか。恐れ入ります。 実際に十分だというのは非常に漠とした話でして、私が今伺いたいのは、どこの施設に何人いるんですかという数字を伺いたいんではなくて、その数字なり体制、対応、要するに形態というのを警察庁として把握をされていますかということを伺いたかったんです。これは警備局長にちょっと。(村井国務大臣「委員長」と呼ぶ)では、短くお願いします。
○村井国務大臣 当然のことでございますが、それは全部掌握しております。
○細野委員 その前提で話をさせていただきたいんですが、もう一つ私が気になりますのが、先ほど大臣の御答弁を聞いていますと、それぞれの施設は警察庁が責任を持って警備をさせていただいていますという証言をされました。そこのニュアンスに、私、これは何度かヒアリングさせていただいたんですけれども、基本的に最終的な警備は都道府県警がやるものであって、それは警察庁としてはどこまで指揮できるものなのか、お願いするものなのか、そこに対するきちっとした責任が果たして明確になっているのかどうかというところに若干私は不安を持ちました。 これは警備局長に伺いたいんですけれども、警察法上、それぞれの原子力施設なり、まあ米軍施設でも結構なんですが、そういう重要施設をこういう体制で守りなさいという指揮は、これは警察庁の権限としてあるんでしょうか。もしくは、あくまで調整役というのにすぎないんでしょうか。
○漆間政府参考人 基本的には、どの施設をどのくらいの人数で守れということを警察庁側から指揮するということはできません。これは、調整によって対応している。特に、管区機動隊を派遣するとか、ほかのところの県から別のところへ持っていくという場合にも、これは公安委員会から要請が出るわけですから、その関係についても警察庁が調整役として機能しているということであります。 ただ、これが重大なテロが起こるとかそういうような特別な事態になれば、これは直接国家公安委員会の指揮ができるという規定になっておりますから、そういう場合は別であります。そういう事態でなければ、基本的に警察庁は調整役であります。
○細野委員 済みません、最後のところがいま一つよくわからなかったんですが、指揮する権限は警察庁が持っているわけですね。
○漆間政府参考人 重大なテロとか全体的に大変大きな事象になるというような場合については、これは特別、国家公安委員会としての任務の中に入っておりますので、したがって、この場合には直接指揮をするということができる警察法上の立て方になっております。そういう事態が起こらない場合には、基本的には警察庁は調整役、こういう形になります。
○細野委員 私も警察法を読んで、しかも警察庁からの話も伺ったんですけれども、私は、この警察法をきちっと読めば、重大なテロが起こる前、通常時、すなわち今もテロの危険性があるという前提に立てば、この時期においても警察には指揮監督権があるというふうに考えています。 十六条二項に指揮監督権が書いてあって、しかもその業務内容について二十四条に書いてあるという解釈を私はしておったんですが、そこは各都道府県警の責任であって、平時ですよ、警察庁の最終的な責任ではない、そういう警備局長の御判断でこれは本当によろしいんでしょうか。そこは公安委員長いかがでしょうか。 といいますのは、実は私は一つ衝撃的な経験というのがございます。つい先日、ある都道府県警のナンバーツーの方に話を伺う機会がございまして、おたくの県には原子力施設があるので、きちっと機動隊で守ってくださいよという立ち話をいたしました。そのときに、ところでおたくの県には機動隊員が何人いらっしゃるんですかと聞いたところ、数十人だとおっしゃった。これは、数十人といっても下の方から上の方からすると数倍の差がありますので、大体どれぐらいか、これは人員の配備の話ですのでぜひ教えてくださいということを申し上げたら、もごもごと、よくわからないとおっしゃった。その後私の方から、原子力施設を守るためには、いざとなったら例えば銃器対策部隊のようなものの活用も当然必要となると思うんですが、それはどれぐらいあるんでしょうかと聞きましたところ、その方は、名誉のために名前は申しませんが、銃器対策部隊って何ですかとおっしゃいました。 仮に、原子力施設の警備をそれぞれの都道府県の警察に任せておって、あくまで警察庁が調整をしているにすぎないということになると、それぞれの都道府県がきちっとやっていればそれは問題はないのかもしれないですけれども、事今のような事態になったときに、かなり私はでこぼこがあるんじゃないかという懸念を実は持っています。 そこをきちっと警察庁としてやる権限を持ってやってくださっているんですねということを確認したいということなんです。要するに指揮権ですね、これがあるのかないのか、ここだけはちょっとしっかりお答えをいただきたいんですが、いかがでしょうか。
○村井国務大臣 国家公安委員会の任務と所掌事務といたしまして、警察法の五条の二項四号でございますけれども、ここで「国の公安に係るものについての警察運営に関すること。」というのがありますことは委員御案内のとおりでございまして、「民心に不安を生ずべき大規模な災害に係る事案」「地方の静穏を害するおそれのある騒乱に係る事案」「国際関係に重大な影響を与え、その他国の重大な利益を著しく害するおそれのある航空機の強取、人質による強要その他これらに準ずる犯罪に係る事案」というようなのがございます。これらにつきまして、国家公安委員会として、警察を管理し、そして都道府県警察に対しましてそれなりに指揮監督を行うという形で対応ができるものだと思っております。
○細野委員 テロ対策は私はその事案に属すると思いますし、今その権限を警察庁がきちっと行使すべきだと思いますが、それについて、今の読んでいただいた部分に関して、テロに対する警護は入るとお考えなんでしょうか、入らないというふうにお考えなんでしょうか。
○漆間政府参考人 先ほど大臣の方から御答弁いたしましたように、警察法の五条の二項第四号のハの「国際関係に重大な影響を与え、その他国の重大な利益を著しく害するおそれのある航空機の強取、人質による強要その他これらに準ずる犯罪に係る事案」、これをどう読むかでありまして、現時点でそういう状態になっているというふうに見れば、当然、国家公安委員会は警察庁を管理しますから、警察法の十六条によって警察庁長官は都道府県警察を指揮監督することができる、こうなります。 ただ、そこの時点に今至っているかどうかということについては、私の判断では、まだ基本的にこれは警察庁が直接指揮監督する事態には至っていないというふうに感じております。したがって、基本的には、都道府県レベルでそれぞれどのような体制でやるのか、これを警察庁が掌握した上、全体的にバランスがとれているかどうか、これについて我々として調整をしているというところであります。
○細野委員 法律論をこれ以上やっても前向きな話になりませんので、正直言いますと、若干私の持っている感覚と違います。枝野議員の議論にもありましたけれども、日本は警察権力に関しては戦後地方分権をしてきた。それは基本的に今の警察のあり方として我々も当然認めております。ただ、今回のようにテロに対応する、しかも原子力施設という極めて国家の管理のもとに処していかなければならない施設に関して、テロの対策自体が警察庁の指揮権にないとすれば、これは国民にとって大変不安な事態だと私思います。 ですから、そこをぜひ認識を変えていただいて、国家として、現段階で不十分かどうかというのは、私すべての情報は持ち合わせませんけれども、私が持っている感覚では不十分なところがあるんじゃないかという危惧を持っているものですから、法律の解釈云々を超えて、ぜひ公安委員長にはその陣頭指揮をとっていただきたいというふうなことだけ申し上げておきます。 もう一つ、私の方からこの点に関してお伺いをしたいのが、原子力施設の中と外の警備の問題でございます。 警察庁の方にも何度か伺ったんですが、原子力施設の中は、これは基本的にはそれぞれの会社が守る。しかも、その会社を指導している関連省庁というのが当然あるんですけれども、それがまた施設によって違う。「もんじゅ」のような実験的な施設に関しては文部科学省がやっています。いわゆる原発、原子力発電所に関しては、これは経済産業省がやっています。それぞれの省庁に来ていただいて、どんな警護をやっているんですかと聞きました。正直言いまして、それぞれ説明がばらばらで、どこがどう動いているのかわからなかったという思いが私にはございます。 ぜひお願いをしたいのが、外も中も含めて一貫してやはり警察の警護の対象としていただきたい。法的に当然私有地になりますので、そこにいつでもどかどか入っていいということではないんですが、きちっと中と外、例えば警察段階の、一番外の警護の段階を仮に突破された場合に、中でどういう形で時間を稼ぐのか、どういう形で守っていくのか。しかも、その中で警察がどこから、例えば銃器対策部隊なりSATなりを呼んできて協力体制を組んでいくのか。中の施設のあり方も含めてこれをぜひやっていただきたいということ。これはお願いなんですが、現状も含めて、国家公安委員長、御見解いかがでしょうか。
○村井国務大臣 今委員御指摘のように、中は基本的に事業者が、それから外は警察、現段階で外周は警察がというような形でやっている。中には、警察が敷地内のパトロールもやっているというようなケースもある、こう承知しております。 いずれにいたしましても、警察にとりまして、やはり原子力関連施設につきまして今委員御指摘のようないろいろな御懸念があるということはよく理解しておりますので、仮に原子力関連施設を含む重要施設に対しまして攻撃等がありました場合に、一体、施設管理者等の間でどんな連絡体制、通報体制をとるのかとか、それから警察官や機動隊等の招集、部隊配置だとか交通規制だとかどうやるのか、こういったことはもうみんな警備計画という形できっちりした計画を持っておりまして、相当体制はできているつもりでございます。 そういう前提で、現在、基本的に外周についての警備を重点化して、先ほど申し上げたような三十四施設につきまして警備を加重してやっている、こういう状況であります。 ただ、今ここで直ちにテロが起こるというような状況ではない。再三いろいろな機会にも私申し上げておりますけれども、テロ対策というのは、まずは長い耳を持っていろいろな情報を集めまして、その情報に基づいて対応するというのが第一のことでございまして、そういう面での力を注いでおりますけれども、先ほど警備局長からも申しましたが、それがもう今にも現前するというような状態だとは私どもまだ認識していないということを改めて申し上げておきたいと存じます。
○細野委員 情報を収集してテロを未然に防ぐというのは、これは政府として最大限努力していただかなきゃならないところであるのはもちろんです。ただ、今の村井大臣のお話を聞いておりまして、いざというときの備えが万全であるのかどうかと、正直、ちょっと私は不安になりました。ぜひそこは、これとは分けてやっていただきたい。これは突然やってくる可能性もあるわけですし、何が起こるかわからないのが、サリンの事件にしても、今回の同時多発テロにしても、もうここ数年の世界の常識だと私は考えておりますものですから。 原子力の警護、ここの部分に関しては、特に一番私が懸念しておりますのは、確かにいろいろなマニュアルがあるのは知っておるんですが、テロに対する一貫したマニュアルというのは存在をしないということも伺っております。したがいまして、しっかりシミュレーションをして、それぞれ省庁縦割りというのをとりあえず置いて、警察庁がそこは責任を持ってやるんだという意気込みを持っていただきますように、最後にこれは私からの要望とさせていただきたいと思います。 済みません、時間がなくなってまいりましたので、官房長官に非常にたくさん聞きたいことがあったんですが、今から御質問をさせていただきたいと思います。 私、今、党内で、国内のテロ対策に対しましてのいろいろな施策というのをまとめている最中でございます。そういうときに必ず出てきますのが、テロ対策というのは、情報面においても警備面においても、徹底すればするほど国民の自由を束縛する、もしくは国民の不安をあおるというような側面がございます。私自身は、自由も不安も、とにかく当然、安全というものが基礎にあって初めて成り立つものであって、やはりテロ対策に関しては、きちっとある程度のところまでは訓練もして、しかもお金もかけていく、物々しい部分があるかもしれないけれども、そこについては毅然とした態度が非常に政府に求められるというふうに思うんですが、この二つのバランスの問題に関して、福田官房長官、今の時点でどういうふうなお考えを持っておられるかということをお伺いできますでしょうか。
○福田国務大臣 おっしゃるとおり、絶対の安全を図ろうとするとやはり個人の自由を束縛するようなそういう事態になる、これはもうしようがないんですね。 ですから、早い話が、ハイジャックを防止しようとすると、飛行機に搭乗するときに乗客に迷惑をかけるというか不便をかける、不愉快な思いをさせる、そういうことはあるわけでございます。もしほかの乗り物にということになると、すべての乗り物についてそういうことをしなければいけないということになるわけでございまして、そこは、これは安全だという社会的な約束のもとに、今、その必要最小限の措置をしている。しかし、テロが行われるかもしれぬとか、また、客観情勢からそういうおそれがあるというようなときには、それなりに警備を強化するというようなことをして対処をしているということでございます。 そのバランスの問題なんでありますけれども、やはり我々、日常生活、快適そしてまた迅速性とかいうこと、これはもう極めて大事なものでございます。そういう意味におきましては、今回のように、その快適性それから迅速性を損なうような、そういう犯罪を起こしたこのテロというのは非常に罪が重いというようにも考えております。
○細野委員 日本国民は、従来であれば、いろいろ、憲法問題なんかも含めてそうなんですが、余り危機管理に関して議論すること自体を避けてきた傾向があったというふうに思っております。ただ、時代は、ここに及んで、テロの危険性もあるということをやはり徐々に認識してきていると思っておりまして、訓練の部分もそうですし、警備の部分もそうなんですけれども、そこの部分はやはり政府から積極的に情報も発信していただいて、その必要性を国民に訴えかけるという、これは大きな話になるんですが、そのことはぜひ政府として取り組んでいただきたいというふうに思います。 時間もなくなってまいりましたので、枝野NC大臣とかぶらない範囲で、私が今一つ問題意識として持っております情報の面について、もう少しお伺いをしたいと思います。 六日から七日にかけて、警察庁に、米国関連施設へのテロの危険性があるんだという情報が入ったという話、これは非常に重要な例だというふうに私は思っておりまして、メモにも残してちょっと記録をとっているんですが、警察庁にこの情報が入ってきたのが九月の六日、そして情報が内閣情報官及び危機管理監にもたらされたのが翌日七日の午後九時ごろというふうに伺っております。 きょう来ていただいております、内調の次官でいらっしゃいます伊藤審議官にお伺いをしたいんですが、警察の情報のタイムラグの問題、これについて情報調査室としてはどういうふうにお考えになっているのか。これは、今から掘り返してそれの責任を追及しようという話じゃなくて、これから前向きに情報をきちっと集めていくという観点において非常に重要だと思うものですから、内閣情報調査室としての見解をお伺いしたいと思います。
○伊藤政府参考人 お答えいたします。 御指摘のとおり、七日にかけて警察庁に入った情報が内閣情報調査室に伝えられたのは七日の夜でございます。その通報を受けまして、内閣情報調査室としては、直ちに秘書官を経由して総理、官房長官等官邸中枢に報告いたしました。さらに、内閣危機管理監等の関係幹部にも速報したところでございます。 ただいまの、入手から連絡するまで若干のおくれがあったということについての見解でございますが、もちろん、情報の迅速な報告、連絡の重要性については、私ども、常日ごろから十分認識してきております。そして、今回のテロ事件の発生を契機にいたしまして、改めて、迅速な対応について政府部内で徹底を図ったところでございます。 今後とも、情報伝達に遺漏がないよう気を引き締めてまいりたいと考えている次第でございます。
○細野委員 言外に遅かったということを伊藤審議官はおっしゃったんだというふうに私は解釈して、そこについては、私、これは後ほど官房長官にも聞きたいと思っているんですが、どういう情報を内閣に上げるべきなのかというところに関して、やはりもう少しきちっとしたルールがこれから必要なんじゃないか、その上に立って内調としての情報収集をしていただきたいなというふうに思います。 一点だけ、もう一度伊藤審議官にお伺いしたいのが、内調に上がってくるルートというのが、当然、情報ネットワークというものの中にあるんだと思うんですが、それに加えて、先ほど官房長官からもお話がありました秘書官ルートというのもある。加えて、副長官も何らかのそういうスタッフをお持ちである。いろいろなところにいろいろな情報が上がってくるわけですよね。ただ、すべて、最終的に内調にきちっと一番早く上がってこないと、要するに情報の整理というのができないと思うんですが、この複数のルートと、内調が最終的に情報を集約するという、この二つの矛盾をどうやって解決されるのか、その点についてお伺いをしたいと思います。
○伊藤政府参考人 お答えいたします。 大規模テロ等に関する情報の総理、官房長官等官邸中枢への報告につきましては、閣議決定で、内閣情報調査室を経由して行うという取り決めがございます。ただし、この報告ルートに加えまして、情報を入手した関係省庁が官邸中枢に対してそれぞれのルートで報告することも、その閣議決定上許容されているところでございます。 御指摘のように、この閣議決定に反しまして、内閣における情報を集約する役割を担う内閣情報調査室に必要な情報が伝達されないことになりますと、政府の円滑な対応に支障が生じるおそれがございます。そういう事態を防ぐために、日ごろから、治安、防衛、外交等の情報を担当する政府機関の局長クラスの幹部が、内閣情報官のもとに定期的あるいは随時に参集いたしまして、情報の交換と評価、分析、これを機動的に行ってきているところでございます。 今後とも、こういう措置を通じて内閣情報調査室への報告の徹底を図ってまいりたいと存じている次第です。
○細野委員 要するに、秘書官ルートなり副長官ルートで情報は上げてもいいけれども、内調にも同時に流しなさいね、そういうことでよろしいんですね。この原則をやはり徹底しないと、要するに、内閣の官房の中でも情報が錯綜してしまうんじゃないかという懸念が私はあるんではないか。しかも、今回の六日、七日の件は、他省庁からの情報も含めてそういう混乱を来した極めて悪い例ではないかというふうに感じているものですから、その努力をしていただきたいと思います。 済みません。時間がございませんので、官房長官に聞きたいので、申しわけないです。 私は、今回、内調の方に話を伺い、そして内調に情報を集約されている方にいろいろ話を伺っている中で、これは個人的な発言ではあるんですけれども、幾つかショックな話がございました。 内閣情報調査室というのは情報に関してプロではないので、上げてもしようがないんだ、うちの省庁でやった方が対応としては早いんだというような話、さらにもう一つショックなのは、内閣情報調査室なんかに情報を上げると、そこに政治家がいるから情報が漏れてしまうというようなことを言っている。それは他省庁の大臣のを例に挙げていられましたけれども、政治家一般を信頼しないようなそういう発言をされる情報部門の方にも出会いました。これは大変不幸なことだなというふうに私は思っています。 やはり、私は二つの問題点があると思っていまして、一つは、そもそも、内調の情報機能として専門家と言えるのかどうか。出向者の集団で、審議官は外務省から来られていて、情報官は警察庁から来られている、警察庁の方が多いわけですけれども、そういう中でやはり信頼がされていない部分がある。 これはひとつ私の提案なんですが、例えば専門性を持った方を、今サイバーテロであるとかNBCテロであるとかいうさまざまなテロの危険性があるわけですから、期限つきの任用、採用を情報部門に関してもしていくことがやはり内調の専門性を高めることにつながるんではないかという提案が一つ。 もう一つは、これは官房長官にぜひイニシアチブをとっていただきたいんですけれども、ぜひ情報は、大変ささいなものは別にして、基本的に生の状態で内調に上げるということを徹底していただきたいということなんです。ささいなものは除いてですよ。 といいますのは、内調の設立に大きくかかわりました石原信雄元官房副長官にも話を聞いたんですけれども、あくまで情報というのを省庁に持たせないために、生の情報を上げるためにこれはつくった施設なんだ、それが、六日、七日にこういう事件が起こった、大変これは残念だというようなこともおっしゃっていたものですから、内調に上げる情報の種類として、線を引くのは非常に難しいと思うんですが、できるだけ生の情報を上げるというところでやはり徹底をしていただくのが一番いいんではないかと思うんです。 この二つの提案に対して見解だけお伺いして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○福田国務大臣 いろいろ御提言を、また真剣に考えていただいてしていただきまして、ありがとうございます。いろいろ研究すべきところはたくさんあると思いますので、それは実態に即した研究をさせていただきたいと思います。 ただ、情報というのは全く生き物と同じようなものだと私は思っているんですよ。ですから、同じ情報を得たとしても、それを、扱い方、扱う人によって随分また質が変わってくるということもございますし、また、情報源が、同じ情報でも一体だれが言ったのかということによってもその情報の確度とかいったようなことがありますので、こういうことがありますということを言っただけじゃ済まないですね。情報源が何ですかと私は常に聞きますよ。どこから来た情報ですかということは必ず聞きます。 しかし、言えないときがあるんですね、それは。情報ソースを秘匿しなければいけないということもありますし、また、そういうことが口外されて人命に影響するということもあるわけでございますので、とても難しいんです。私は、まさに生き物だなというふうに思って情報を日々扱っておりますけれども、そういう難しさも御理解いただきたいと思っております。
○大畠委員長 午後零時四十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時三分休憩 ————◇————— 午後零時四十二分開議
○大畠委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。工藤堅太郎君。
○工藤委員 自由党の工藤堅太郎でございます。 一般質疑の時間をちょうだいしましたので、幾つかの点について所管大臣に質問させていただきます。 今、国民の間で、中央省庁の役人に対する不信感、これは、特に外務省の不祥事が連続して起きて、機密費の問題でありますとか在外公館の問題でありますとか、あるいは予算を水増し請求をして、それをホテル等にプールをしておいて自分たちの飲み食いなどに使うといったような、そういうものが発覚をしてもどうも役人は責任をきちっととらないような、そういう状況じゃないだろうかというのが一番大きなこの不信感につながっているんだろう、私はこのように思うわけであります。 例えば水増し請求なんというのは、これは税金を横領したような格好のものですよ。普通であればもう大抵首ですよ。それをいわゆる減給とか戒告とか注意とか、トカゲのしっぽ切りではないですが、わずかの、一般の国民であればもっともっと大変な、懲戒免職みたいなそういうものもきちっとした責任をとらないというのが一番大きい原因だろうというように私は思っているんです。 外務省のようなことがあちこちで過去にもあったわけでありますけれども、同じような責任のとり方だった。ですから、田中眞紀子外務大臣、私から見ても首をかしげたくなるような言動、あいた口がふさがらないといったような、そういうような言動をしておっても、就任当初から見ればほとんどの国民がそれをわかってきていると思う、外務大臣として適格かどうか、きちっとやっていないのじゃないかといったような、国民の多くの方々はそう思っておっても一定の高い支持率があるというのは、田中眞紀子さんでなければ外務省の改革がきちっとできないのじゃないか。歴代の外務大臣は外務省の役人と一緒になって隠そう隠そうとするんじゃないか。田中眞紀子外務大臣のようにばんばんそれを出すような、そういうのを国民は望んでいる。外務大臣としてどうかと思っても、そういうような外務省の改革は田中外務大臣じゃなきゃできないだろう、それが高い支持を与えているんだろう、そのように思うわけであります。 不祥事が起きた、発覚した、例えば水増し請求なんかのそれが発覚した、発覚したものを、その金を返せばいいとか、それにちょっと色をつけたような、例えばさっき申し上げた減給とか訓戒とか注意程度で済ます、そういうことで果たしていいと思っているのかどうか。いわゆる内閣のかなめであります官房長官にその辺のお考えをまずお聞きをしてみたいと思います。
○福田国務大臣 最近の外務省による一連の不祥事は、外務省に対する国民の信頼を失墜させるものであり、遺憾に思っております。 当面の最大の課題は、外務省の改革、すなわち旧来の制度やシステムの改革、見直し及び省員の徹底した意識改革を通じた組織の立て直しにあると思います。このような不祥事を繰り返さないために、省員が一丸となって外務省の自浄能力を示し、また一日も早く外務省に対する国民の皆様の信頼を回復すべく全力で努力をしていくことが重要であると考えております。 小泉内閣としても、このような認識のもとに、外務省改革の方向を後押ししていく方針であります。
○工藤委員 官房長官、今お答えをいただきましたけれども、外務省から官房長がおいでになっておるわけですけれども、これについて外務省側の御見解も伺っておきたいと思います。
○小町政府参考人 お答え申し上げます。 ただいま先生御指摘の一連の不祥事の件でございますけれども、これに関しましては、外務省員、極めて重大に受けとめておりまして、我々としても、その結果、大変国民の皆様の前で信頼を失墜したというふうに痛感しております。 我々としては、このような不祥事の再発を防止するという観点から鋭意努力をしておりまして、園部元最高裁判事を外務省参与にお迎えして監察制度を今立ち上げておりまして、本年中にも試験的な監察を実施するなど、いろいろな改革の方向に向かって着実に具体的措置を実施しているところでございますので、そのような過程を通じて、今まで起こったようなことが起こらないよう、かつ、もちろん、いろいろな不祥事につきましては原因を究明し、関係者を厳正に処分するといったようなことで、ぜひとも信頼を回復していきたいというふうに思っております。
○工藤委員 今、国民の信頼を回復するような措置をとるというお話でありますので、やはりこれが最も大事だと思いますので、そのようにしていただきたい、このように思います。 次に、今大変な景気の後退、中小企業のとどまるところを知らないような倒産がふえておりますし、失業率も過去に例がないほど高くなっておりますし、株価の低迷とか、小泉内閣ができて半年余りたつわけですけれども、竹中大臣、御就任して同じなわけでありますが、何かよくなったといったような、そういうのが全然見えない、悪くなったものばかりだというふうな、そういう状況に思うわけなのですね。 それで、小泉総理も、二、三年痛みに耐えてもらわなければ構造改革なんてできるものではないといったような、しょっちゅうそういう話をされているわけでありますけれども、私は、小泉総理が言われるような構造改革、聖域なき構造改革というようなことでおっしゃっているわけでありますが、これはもう今のスピードよりももっと速く、痛い、かゆいと言っていないでびしびしやるべきだ、そういうような気持ちでおります。それで、特殊法人、これはもう全廃をするという方向でやっていかなければならぬだろう。 構造改革というのはシステムを変えるということであります。そのシステムに、規制によって今までずっと守られてきたような、そういうような古い、それが合わなくなってきているようなのが、システムを変えることによって衰退していく、そういうのが最も痛みということにつながっていくのだろうと思いますけれども、これは一時的なことだと私は思うので、いわゆる規制が撤廃されて新しい雇用とか新しい何かが生まれれば、金とか人がそっちの方に移っていくということになって、中長期的には改革していかなければ日本の将来がないというふうなことだと思いますので、そういう意味でも構造改革は一日も早くなし遂げなければならない、そのように思っております。 ただ、総理が言われるような、我慢すれば二、三年でそういう安定した、発展に向けた経済国家がきちっとできるのかといえば、私は、今のままだと、二、三年どころか五、六年もなかなか難しいのではないか、もっともっと落ち込むのではないか、そういう気がするのですよ。 それで、今、二、三年痛みと言っていますけれども、十年も痛みに耐えて、それで地方の中小零細企業なんというのは、もうあすにもおかしくなる、きょうにもおかしくなっているところがたくさんあるのです。倒産しているようなのがたくさんあるのですね。ですから、そういうのを見るにつけ、あすにもそれこそ景気が上向くような、何かそういうものを手を打たなければ大変なことになる、私はこのように思っております。例えば少々の補正予算を組んで雇用対策とか中小企業対策といったところで、例えば、二十万人雇用が達成された、しかし、景気がさらに悪くなって、倒産とかリストラがふえて百万人も失業者が出たといったような、そういうことにもなりかねないものですから、それを私は心配するわけなのです。 そこで、一つの提言なのでありますけれども、例えば土地譲渡益の税率を、今二六%、一週間、十日ぐらい前の新聞に、自民党で二〇%にといったような検討をしているということが出ておりましたけれども、私はこれを、二年間の時限立法といったようなことで三%以内にする、三%程度。そうすることによってこの二年間は土地が相当動くというふうに、では、しからばどのぐらいの金額で動くかと言われても、それはまだ計算ができないのですけれども、相当動くだろう、二年間というふうなことでやれば。 もっとも、では二年間の後はどうするのだというふうな話になったら、例えばそのときの経済情勢を見て、あと一年ぐらい延ばした方がいいわなというときはあと一年と。それでも毎年、一年、一年と十年も延ばすわけにはいかないわけですから、せいぜい延ばすのも一回か二回ということで、その間が、こんな話は事前にする話ではないのですが、いずれにしても、そういうふうにして時限立法で三%以内にするということになれば必ず土地が大きく動く。まず、千四百兆という高齢者を中心にした金融資産があるというふうに言われているわけでありますので、そういうのも含めて、私は、金が動くといいますか、そういうようなものをやっていったらいいのではないか。 もう一つ申し上げれば、例えば消費税五%であります。 自由党では、これを福祉目的税にということで主張しておりますけれども、それとは違うのでありますが、この消費税も、五%を、これも時限立法で例えば二年間なら二年間凍結するといったようなこと。こうなればもちろん借金がふえますよ。国債発行もふえます。しかし、それをすることによって経済が活性化して税収も入ってくるといったようなことになれば、これはまたその分全部賄う、賄えないという議論も出てくるわけですけれども、前向きの、経済を活性化させるような、そういう施策であれば私は借金もやむを得ないことではないか、そういう気持ちでいるわけです。 こういうものを、まだまだたくさんあるわけです。例えば株式でも、長期に保有している株式譲渡の場合は譲渡益の税金をゼロにするのだとか、これはもう時限立法ではないですよ、恒久的なことでやる。そうすると、株式に対する分母も随分大きくなってくるとか、株式に対してもまだまだたくさんあるわけですけれども、そういうものを組み合わせてあれもこれもとできるだけのことをやってやらないと、どんどんと落ち込んでいく、そういうようなことになりはしないかというように私は思うものですから、これは一つの提言として、ぜひともその辺を、これは財務省の関係ということもあるわけなのですが、まず竹中大臣に私の考えを申し述べて、もっともっといい考えがある、こっちの方がいいというのだったら、それも出してもらえば結構ですし、その辺ひとつお答えをいただきたいと思います。
○竹中国務大臣 工藤委員からは具体的に二つの点の御指摘並びに提言があったかと思います。 第一点は、やはり日本の経済の現状を相当厳しくとらえている。それに関して言うならば、もっともっと意欲的に構造改革を進める必要があるのではないかという、前段のお話だったと思います。後段は、その具体策として税制の活用というものが考えられるのではないかということで、特に具体的に二つの御提言があったというふうに認識しております。 前段に関しては、これはもう、もともと日本の経済の基盤が非常に弱くなっている、サプライサイドが弱くなっているところに、経済の競争力が弱くなっているところに、世界的なIT不況、それと同時多発テロの問題による非常に冷たい外的なショックがやってきて日本の経済が非常に厳しい局面を迎えているという認識を私も持っております。 それに対しては、もちろん、外からの厳しい風を独自で遮断するというのは、これはなかなか難しいところがありますので、だからこそ、こういう時期にこそ、日本の経済の地力を高めるための構造改革を加速する必要があるというふうに認識しております。これまで骨太の方針で決めたことを改革工程表で五百三十の政策項目をリストアップして、政策を着々といつまでに進めるということをやっております。さらにそれに加えて、今経済財政諮問会議で、それを補強するためにやるべき政策の議論を始めたところでございます。 さて、その意味では、構造改革を加速させたいという強い意思を我々も持っております。その中で、では税制のようなものをいかに活用できるかということなのだと思います。 例えば、土地の譲渡益の話がありました。消費税の話がありました。税というのは大変経済政策としては重要な手段であるわけでありますけれども、そもそも、総需要を高めるための政策なのか、それとも資産デフレに対応するための政策なのか、それぞれに役割が違っているのだと思います。 これは両方大事であります。総需要をどのようにしていくか、スパイラル的に悪化しないようにどのようにしていったらいいかという、それはそれで大変重要なテーマであります。その中で税制というのも一つの手段かもしれません。さらには、デフレをとめるということも重要な政策目標であって、そのためにはどういう手段があるかということ、金融政策等々も絡めた。 実は、その意味で、今週と来週の間に経済財政諮問会議を集中的に開きまして、今御指摘のような問題意識を踏まえた集中審議をすることになっておりますので、さまざまな政策手段を考慮に入れながら議論をぜひ深めていきたい、御議論はぜひ参考にさせていただきたいというふうに思っております。
○木村政府参考人 お答え申し上げます。 私どもといたしましては、現在、国債発行枠を三十兆円以下に抑制するという方針で平成十四年度予算編成作業を進めているところでございますが、その中で、税制につきまして、今、御承知のとおり、十四年度税収の見込みというのが、郵貯の集中満期に係る当然減とか、お話ありました景気動向等から、非常に厳しい状況にございます。そういった状況のもとで、基本的には、税制改正全体といたしまして減収にしないとの方針で臨む必要があると考えているところでございます。 また、近年の厳しい経済状況を背景にいたしまして、例えば、十一年度のときに六兆円を上回る恒久的減税というのが実施されております。これは現在でも恒久的でございますので続いているわけでございますが、そういった形で景気に最大限配慮した措置を講じてきている。また、逆に、これがありまして、現在我が国の租税負担率というのは、二二・六%といった形で、主要先進国の中で最も低い数字になっている。そういった点にも御留意を賜りたいと考えているところでございます。 ただいま先生の方から御提案のありました、三つ案がございましたけれども、これは時間の関係で詳しい説明は差し控えさせていただきたいと思いますけれども、ただ、税制から見る限り、いずれも問題が極めて大きいというふうに考えているところでございます。
○工藤委員 今、竹中大臣からも、それから財務省の方からも御答弁をいただきました。 外国からのIT産業の今の不況、それから同時テロの問題等々で今不景気に拍車がかかっているといったような話もありましたけれども、私は、そういうのが全然なくても、我が国は本当にそれこそとんでもないような、余り変わりがないような大変な不況の中にあったのだろうと思う。 もちろん、政策として間違った、反対の政策をやったりすれば当然だめなわけです。例えば、一つの例を簡単に申し上げれば、橋本内閣のときなんですが、消費税を三%から五%にするとか、それから特別減税二兆円を廃止するとか、それから保険料を上げるとかということがありました。それは、いわゆる経済の実態を見誤ったということになると私は思うのですね。 あのときに我々は、特別減税二兆円は据え置いて、そのほかに十八兆円もの大型減税をしなければ日本の経済は再生できないということを主張したのですよ。ところが、そんな大きな金がどこにあるのだ、十八兆円も、気が狂ったのじゃないかといったような、当時の政府・自民党の方からそんな話がございました。 しかし、それで上げた途端に、要するに、火事でも、ぼやのうちに水をかければ少しの水で消えるわけですけれども、油をぶっかけて大火にしてしまった。ですから、小渕内閣が二年間で八十兆円もつぎ込んでも何にも浮上しなかったといったようなこと。 ですから、反対のことをやればもちろん話にならないわけですが、やるときにきちっとやっておかないと、今私は本当に大変なことになりはしないかという気持ちが強いものですから、何としても御検討いただいて、これじゃなくてもいいのですよ。こういうたぐいのものでもやらない限り、日本の千四百兆という金、こういうものがなかなか動かないだろうというふうに思うものですから、そういう点を総合的に考えて政府としてやっていただきたいものだ、そうでなきゃ本当に大変なことになるというのを申し上げておきたいと思いますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。 次に、今明るい話なんというのは全然ないといったような状況になってきているわけですが、特に今回、狂牛病等々で風評被害も大きいわけでして、畜産農家なんかは本当に、ダブルパンチどころじゃない、ノックアウトのような状況になってきている。それから、農業全体を見てもそういうような状況になってきているわけでして、これに対して私は、明るい材料といいますか、農業に対してやる気を持たせるような、そういうような方向性に持っていってもらえないだろうか、持っていくべきじゃないだろうか。 例えば、米も今減反をしております。これをできるだけ、米を好きな分だけつくらせる。これは、新しく田んぼを開墾してそしてつくるというのじゃなくて、現在あるところでつくるという意味ですけれども、つくりたい分つくって、それを政府で全量を買い上げる。そうすれば、当然余ります。余ったものをできるだけ備蓄に回す。それでも余る。備蓄というのは三年間の備蓄とか五年間くらいが適当だろうかというのは議論の余地がありますけれども、その分をあとはODAに回す、そういうような政策をとったらどうか。 そうすると、農家もまず、明るいというか、後継者もずっと居つくようになるわけですし、将来、食糧としての安全保障の問題からいっても、食糧は日本へどこからも売らないというようなことがあったとしてもやっていける。そういうような状態をつくっていくためにも、できるだけODAの範囲でそれをやった方がいいというふうに私は考えるのです。 それで、アメリカからも米が入ってきているわけですけれども、わずかなわけですが、そういうのも、例えば日本じゅうの港からODAでアフリカとかあっちの方に日本の船で持っていって援助物資としてやるようにすればいいだろうというように思うのですが、そういうようなことを考えられないものかといったようなことで、これもまた提言なんです。 これは、竹中大臣の顔を見て話をしてもどうしようもないが、食糧庁、外務省からはどなたが来て——ではそちらの方からお答えをいただきたいと思います。
○黒木政府参考人 お答えいたします。 ODAに関してでございますけれども、政府といたしましては、従来から、二国間の食糧援助や国際機関を通じた食糧援助におきまして、WTO協定等の国際的ルールを遵守しつつ、被援助国のニーズを踏まえて、ミニマムアクセス米を含む政府保有米を活用してきております。 具体的に申しますと、最近の例では、平成十一年度の食糧援助におきまして十八万トンの政府米を活用しておりまして、そのうち約十七万トンがミニマムアクセス米でございます。かつ、同年度、北朝鮮に行いました食糧支援におきましても十万トンの政府米を活用しております。そのうち約九万トンがMA米ということになっております。また、平成十二年度の食糧援助におきましても十八万トンの政府米を活用しておりまして、そのうちすべてMA米になっております。また、同年の北朝鮮向けの食糧支援におきましては五十万トンの政府米を活用しましたが、これはすべて国産米ということになっております。 したがいまして、従来より、ミニマムアクセス米を含みました政府保有米を援助におきましても活用しておりますけれども、今後とも、WTO協定等の国際的ルールを遵守し、被援助国のニーズを踏まえて、関係省庁と連携しつつ、検討してまいりたいと思っております。
○工藤委員 今までもそういうふうに活用しているということでありますけれども、その活用が、例えば減反をしない程度にどんどんつくらせてそれを全部活用する、そういうような状態にしないと、活用といったって、ミニマムアクセスの分とか三十万とか五十万トンとかといったような程度の話ではもうどうしようもないわけですから。何か聞けば、毎日毎日、一日に二万人も餓死している、そういうふうな状況のときなんでありますから、たくさんつくって、そして農家も助かる、後継者も出てくる、そういうふうな状態にさせるためには、もっともっとODAにどんどん米を向けるというようなことが大切じゃないかと思うわけでありますが、せっかく食糧庁からもお見えになっておりますので、御答弁をお願いします。
○中川政府参考人 生産調整をやめて米の生産をもっとふやしたらどうかという御質問でございますが、米につきましては、先生も御承知のように、構造的に生産力が需要を大きく上回るという状況にあるわけでございまして、現下の課題は、米の需給とそれから価格の安定をいかに図っていくかというふうなことが大事な問題になっております。その際に、生産調整がやはりこういった目的を達成する上で一番重要かつ効果的な方法であるというふうに私ども考えております。このため、生産調整の着実な推進に向けて、今、関係者の方々一体となって取り組んでいただいているところでございます。 生産調整を廃止いたしまして、その生産された米を全量政府が買い入れ、備蓄をし、さらに余ったところで援助に回すという御提案でございますけれども、需要に応じた生産の推進、それから適切な価格形成の実現といったもの、私ども、我が国の稲作農業の構造調整を図っていくという大きな目的からいたしますと問題があるというふうに考えておりますし、また、何よりも、こういったことをいたしますと、多額の費用を要するという点でいろいろ問題が多いかというふうに考えているところでございます。
○工藤委員 いや、この生産調整、今農水省、あなたの方で考えている、そういうのとは僕が言っているのは全然違うわけですよ。たくさんつくって、それで世界的に食糧がもうだぶついて余っているというんならともかく、例えばODAの範囲内で、そっちの方に回せないというんだったらともかく、まだ足りなくて餓死して困っているというような、そういうところに援助をするわけですから。日本でどんどんつくって、そしてそっちの方に米で回す、とれないところに回すわけですから。餓死をしている、そういうようなところとかに回すということは、別に、生産調整、今までの農水省のやり方が、そんなことをやっているから日本の農業が衰退していくということになるわけですから。 いい悪いは別にして、例えばCOP6でアメリカが京都議定書、あれを破棄したとか、自分の国の産業を守るためにはやむを得ないといったような、恥も外聞もないようなああいうやり方をするような時代ですよ。日本の農業、今までのようなやり方でやってきたら必ず衰退して後継者もいなくなる、もう本当に田畑は荒れ放題だ、そういうようなことになるんで、そうなれば国の将来のためにも結構なことではない。 だから、そのためにも、活性化させるためにはそういう手を何か打たないと、僕がきょうお話し申し上げているのは一連の似たようなことを申し上げているつもりなんですけれども、そういうことをやらないとなかなか日本の農業が確立できないと思うものですから、いずれ、答弁してほしいと言っても、似たようなことしか言えないでしょうから聞きませんけれども、そういうのをもっともっと真剣に検討していただきたい、このことをお願い申し上げておきたいと思います。 だんだん時間もなくなってきておりまして、危機管理の問題で若干お聞かせいただきたいと思うんでありますが、きょう、早朝から危機管理、テロ対策の問題なんかでいろいろ質問がございました。それをお聞きして、なるほど、いろいろ厳しい法律の中でいろいろ工夫しながらやっておられるな、そういうふうには感じました。ただ、福田官房長官いみじくもおっしゃったように、例えばテロ対策でも、余りにも厳しくすると、人間が生きていく上に、例えば飛行機に乗るときにも本当に不快な思いをするとか、いろいろなそういうようなことがあって、そのバランスの問題だというようなことをさっきちらっとおっしゃいました。 確かに、今まではそういうようなことでやってこられたんだろうと思います。例えばスパイ天国だとか、何とかかんとかと言われながらも、日本は住みいい、余りがつがつした、そんなようなことがないというふうなことで、今まではそれでよかったのかもしれない。しかし、同時テロがああいうふうな形で起きて、世の中が変わったな、そういうような印象を日本の国民も総じて持ったんだろう。ですから、そういうようなことから考えて、例えば飛行機に乗るのも、少々厳しくてもいい、今までの三倍、五倍時間をかけてもいいから、きちっと、いわゆるそこの水際でとめるような、事故のないような、そういう状況にしてほしい、国民総じてそういうふうな考えになったんだろう、また、世界じゅうが何かそういうような状況になっているな、そういう思いをしておるものです。 ですから、いわゆるテロに対する新法でもってきちっとしたものをつくって、例えば、アメリカにも法律が、FBIとかCIAとか、いろいろなそういうところの参考になるようなものがあるわけでして、今まで日本は、そういうのがあったかどうかはわかりませんけれども、工夫しながら一生懸命頑張ってこられた、国民感情を余り傷つけないようにしながら頑張ってこられたというのはわかりますけれども、この際、きちっとしたものを検討する時期に来ているんじゃないか、私はこのように思うものですから、官房長官と、また国家公安委員長、お二人にそれぞれのお立場からお答えをいただければと思います。
○村井国務大臣 それでは、私からちょっと、国家公安委員長としての立場から申し上げさせていただきたいと存じます。 私どもの基本的な認識でございますけれども、今度のアメリカで起きました同時多発テロ、これは、私どもが住んでおります自由で民主的な社会のさまざまな価値、例えば人権でございますとか自由でございますとか民主主義でございますとか、そういうものをいわば悪用いたしまして、そしてこの自由で民主的な社会そのものを根底から破壊しようとするというものでありまして、言いかえれば、我々の社会は常にその種のテロの危険性を内在している、管理社会でないがゆえにそういう危険を持っている。これは私、一つ基本的な認識でございます。 その上で、テロ対策に関する法制のあり方でございますが、こういう観点から、今後の事態の推移、これを踏まえつつ、いろいろ関係省庁等とも幅広く研究はしてまいる必要があるとは認識しておりますが、現在警察に与えられている権限、これが十分であるかどうか、それから主要先進国の法制との比較、こういったこともまた研究していかなきゃいけない。 外国の例を見ますと、ちょっと細かしい話になって恐縮でございますが、例えば、外国人がホテル等の宿泊施設に宿泊いたしますときには旅券によって身元を確認するというようなことが、これはルール化されているというケースがございます。それから、捜査の手続におきましても、例えば司法取引でございますとかあるいは潜入捜査、潜って捜査をするというような行為が法的に認められている、こういうような例もございます。今回のテロを受けまして、新たなテロ対策法を研究している、法定しよう、新しい法律をつくろう、こんな動きもあると仄聞しております。 そんなことでございますが、しかし、今委員も御指摘になられましたように、これはどうしても、テロ対策をさらにやるということになりますと、一方で国民の権利、自由をまた制限するというようなことにもなりますので、各界各層の御意見もよく伺いながら、とりわけて国会でまたいろいろと御意見を拝聴しながら研究していかなきゃならない、そういう課題ではないか。にわかに新法の必要性を直ちに申し上げる段階ではない、そんなふうに思う次第でございます。
○福田国務大臣 いろいろ法整備など手がけてやってまいっております。例えば、テロ対策特別措置法、これはこの間、国会でもって成立をさせていただきました。テロ関連三法案でございます。また、爆弾テロ防止条約の締結のための生物兵器または毒素兵器の発散に係る罪の新設などの刑罰の強化、これは関係国内法令を整備する法案でございますけれども、同じく今国会に提出して成立をさせていただいております。さらに、テロ資金供与防止条約などテロ組織への資金の流れを断つ対策を強化するため、関係国内法令を整備する法案の準備を、次期通常国会へ提出をめどに鋭意推進いたしておるところでございます。 新法というお話がございましたけれども、その新法というのは基本的な基本法というような感じなんでしょうか、もしくはいろいろな法令を全部総合したような形になるんでしょうか。いずれにしましても、こういうような現行法制度のもとにおいてこれまで行われてきたさまざまなテロ対策の推進状況を踏まえながら、また、必要な法整備等の対策を引き続き推進していく中で考えさせていただきたいと思います。
○工藤委員 わかりました。 時間が参りましたので、終わります。
○大畠委員長 次に、北川れん子さん。
○北川委員 社民党の北川れん子です。きょうは、九月二十七日に記者発表されました報償費、俗称機密費を含んだものの執行についてという報告書に基づいてお伺いをしていきたいと思っています。 十月二十四日の決算委員会におきまして、金子会計検査院長は、「報償費以外の面についての検査については現在検査中でありまして、種々の不適切な事態を我々把握しております。」と述べられています。また、石野会計検査院当局者は、「上納ということにつきましては、今回検査をした範囲ではそういう事実を確認していない」というふうに述べられているわけなんですけれども、この報告書を作成されるに当たりまして上納という問題について調査をされたのか、イエスかノーかでお答えください。
○石野会計検査院当局者 お答えいたします。 今回の事態を受けまして、内閣官房及び外務本省に対しまして数回にわたり実地検査を行い、またそれを補う形での調査も行いまして、個々の支払いにつきまして必要な書類を見、あるいは担当者から説明を受けるということで徹底した検査を実施したところでございます。 今お話しの上納ということでございますが、当然そのことも念頭に置きまして検査を実施したわけでございます。 ただ、その検査の過程で、個々の支払いの相手先というものにつきましては機密に属するというふうなことで、すべて明らかにされていないという状況もございます。そういった状況もあります中で、先般も申し上げましたが、検査した中でそういった事実は見受けられていないということを申し上げたところでございます。
○北川委員 結果を聞いたわけではなくて、調査されたかどうかということだったので、今の御答弁ではイエスと言われたというふうに受けとめて、次に行きます。 そうしますと、石野参考人はその折に、上納問題については検査を行い、その結果が報告書に記載されていると、きょうと同じように答えられているわけですが、今回の報告書のどのページ、どの部分にそれが具体的に織り込まれているのか、御答弁ください。
○石野会計検査院当局者 どういう検査をしたかということは今申し上げたとおりでございます。その検査の結果ということにつきましてはその報告書に書いたとおりでございまして、報償費として適切でないものというものについては指摘をしたところもございます。 しかしながら、それ以外のところにつきましては、今の上納部分も含めまして、指摘をしたという事項については書いてございますけれども、そこに至らないものということにつきましては、検査の報告の中で述べたということ以外には、私の方から申し上げる段階ではないというか、検査の状況は今申し上げたようなところでございます。
○北川委員 どこかにはちりばめてあるけれどもということだろうと思うんですが、私、これを何度か読ませていただいて、多分、報告書の中の本文の九ページから十一ページ、そこにうまく挟まっているんだろうというふうに思います。 それで、ちょっと具体的にお伺いしたいんですが、今回の報告書をつくられるのに会計検査院のどなたが説明をお受けになったのか、そして内閣官房のだれが説明をしたのか、お答えいただけますか。
○石野会計検査院当局者 先ほど申し上げたように、会計実地検査を実施してございます。その中で、出張官が、今お話しのこの報告書の九ページから十ページにおきまする内閣官房報償費の流れというものについての説明を受けております。 そういう形で、だれがというお話でございますが、出張した者ということでございます。具体的には、担当課は検査院の中の一局の財務検査課というところでございますので、そこの担当者がこれを聞いたということでございます。
○北川委員 今、一つ答えが抜けたわけですが、それは財務検査課長の斉藤課長以下数人ということでお伺いしております。 内閣官房のだれが説明をされたんですか。
○石野会計検査院当局者 失礼いたしました。 内閣官房の方の事務を取り扱っておるということでございまして、官房の事務当局者ということでございます。
○北川委員 多分それは内閣総務官の内田総務官だというふうにお伺いしたんですが、彼だけではなくて、そのほかに事務補助者も幾人かいたというふうにお伺いしております。 この事務補助者及び内田さんは、この九ページの図の事務補助者という点線の欄がございますが、その欄に当たる方だというふうに理解してよろしいでしょうか。
○石野会計検査院当局者 ここで書いてありますのは、そういう意味で、内閣官房の報償費を取り扱う取扱責任者の取り扱いに係る事務補助者ということで、お話しのとおりでいいと思います。
○北川委員 そうしましたら、十ページに内閣官房長官自身に交付された報償費の管理について記述があるわけですが、ここの部分というものに関しては、政府参考人にお伺いしたいんですが、官房長官からも説明を受けられたのですか。それは、現福田官房長官及び松尾氏在任の折の当該野中、青木両官房長官というふうに想定していただいてお答えをいただきたいと思います。
○石野会計検査院当局者 この検査に当たりましては、内閣官房の報償費を取り扱っております事務当局からの説明を受けて検査を実施したという状況でございます。
○北川委員 ということは、福田官房長官及び青木、野中両官房長官には聞かなかったというお答えだろうと思うんですが、そうしますと、福田官房長官にお伺いいたしますが、九月二十七日の報告書に至るまでに、会計検査院から福田官房長官は聞き取りをされた御経験はおありになりますか、なりませんか。
○福田国務大臣 会計検査に際しては、事務方を通じて内閣官房報償費の執行状況等について説明をしたところでございます。
○北川委員 というお答えは、記者会見のときに発表された、官房長官には聞き取りがなかった、それは、当該官房長官——福田官房長官は当該ではなかったわけですよね、松尾さんの在任の折には。当該官房長官にも聞かなかったということなんですか。 では、次にお伺いしたいわけですが、この報告書をよく読みますと、書いてあるんですけれども、図の1の2というのがあります。そこは領収書がない。そして、今回すべてのことが特に機密性の高い部門から宿泊差額というものが出されていた、そのことに長い間会計検査院は資料の提供がなかったので気づかなかったので見落としていたというのが結論であったと思うんです。この領収書がなかったという事実を踏まえた上で政府参考人の方にお伺いしたいんですが、官房長官に聞き取りをする必要はそれであるがゆえに必要であったというふうに思われたときはなかったのでしょうか。
○石野会計検査院当局者 先ほど申し上げましたとおり事務方からそのお話を聞いたということでございまして、それが一番スムーズに検査が遂行できるということで対応したものでございまして、その中で十分話を聞いておるということでございます。
○北川委員 十ページでは、事務補助者はいないというふうに答えていらっしゃるんですね、事務補助者がいない。そして、私が先ほどお伺いしました内田さん及び事務補助者というのは、点線のところの事務の補助であるということを明確に言われたわけですから、事務補助者もいなくて領収書もなければ、当該官房長官に聞く以外は物事はわからないんじゃないですか。
○石野会計検査院当局者 その執行状況につきましては、事務方を通じてその執行の内容ということを聞き取り検査をしたということでございます。
○北川委員 でも、皆様方の報告書の中に、事務補助はいないと。御自身たちが調べられてそういうふうに書いて、なぜ会計検査院が長い間気づかなかったかといえば、それは資料が提示をされなくて、そういう機密性の高いところから宿泊差額が出ているものという報告がなかったからと言われているわけです。 では、その事務補助者の具体的なお名前を教えていただけますか。内田さんですか。
○石野会計検査院当局者 今回の松尾の事態につきましては、その報告書にも書きましたとおり、事務補助がなされておったという実態がございます。しかしながら、整理といたしましては、そういう事務補助のない、官房長官みずから取り扱う部分の支払いであるという整理がなされていたがために検査院に対してのそういう説明というものがなかったということは、その経緯の中で述べているところでございます。 お話しのみずから取り扱う部分についての検査の状況ということでございますが、それは、先ほど申し上げましたように事務方ということでございまして、そのトップはお話しのとおり内閣官房の総務官ということになろうかと思いますが、事務当局からその執行状況を聴取して検査に当たったということでございます。
○北川委員 ということは、内閣官房長官がみずから領収書を管理しているものについて事務方はいた、その事務方は内田さんであったということをお認めになったというふうにこちらは理解してよろしいでしょうか。
○石野会計検査院当局者 総務官も含めまして事務当局としてのお話を承っておるということでございます。
○北川委員 図の1の2の部分は、直接支払われる一般行政経費ということで領収書なしの部分を今お伺いしていると改めて申し上げたいんですが、それに対する今の御答弁ですか。
○石野会計検査院当局者 お話しの1の2の部分につきましては、ここにも記載していますとおり、長官がみずから取り扱われるという部分で、その高度の政策的判断ということで使われるものだということで承知しております。したがいまして、中には領収書のとりがたいものもあるだろうというふうなことでございますが、ここにつきましても、先ほど来の繰り返しでございますが、事務当局からのその使用状況についての説明を受けるということで対処したものでございます。
○北川委員 では、官房長官にお伺いしたいんですが、政府参考人が今るるお話しになったわけですが、内閣総務官内田さんと官房長官の関係というものは今政府参考人が言ったような関係で処理をされていたというふうに官房長官は理解されて現金の遂行というものをされてきましたか。機密性の特に高い部門のお金についてです。(福田国務大臣「どういうふうな関係」と呼ぶ) ですから、私が理解した範囲によりますと、今の政府参考人のおっしゃったことは、点線の部分の事務補助も内田内閣総務官がやっていらっしゃったけれども、領収書のない部分も内田内閣総務官がやっていらっしゃった、ですから、その方から聞き取りをしたから福田官房長官から聞かなくてもいいんだという御答弁に私はお伺いしたんですが、そうでしたか。
○福田国務大臣 私もこの報告書、出たときに見ましたけれども、ちょっと時間がたってよく覚えていません。内容はどういうふうに書いているか、今の御指摘の点について、点々と言われてもちょっとどういうことだったのかすぐ思い出せないので、これは必要があればまた後で答えたいと思います。 内田総務官との関係とかいうふうにおっしゃいましたけれども、この報償費は、すべてではありませんけれども、しかし内閣官房長官の判断によってその支出を行う、こういうことになっておりますので、そういう関係だというように御理解いただきたいと思います。
○北川委員 だから、基本的には、あるときには、内閣官房長官しか知らないことだ、だから会計検査院も気づかなかったというふうにおっしゃりながら、この報告書をつくるときには、内田内閣総務官は知っている、だから彼から聞き取りをした、ここに矛盾があるというふうには思われませんか。官房長官にお伺いしているのです。
○石野会計検査院当局者 済みません、検査の中身ということですので私の方からお答えさせていただきたいと思うのですが、今回の検査に当たりまして、やはりこの1の2の部分というのが当面の問題になっておるということで、特に詳しくといいますか、調査するということで、今回のその事務方を通じて調べたということでございます。 それで、先ほど、本件の部分がここの1の2にあったということは、つまり、本来事務補助としてなされるべきものと1の2の部分というものとはいわばはっきりしていなかったということも本件の発生の一つの背景にあろうかということでございますので、そういった意味で、事務補助の範囲ですとかやり方というものを明確にするようにということで、処置要求の中では要求しているところでございます。
○北川委員 すごく不明確な御答弁だと思うのですが、では、もっと具体的にお伺いします。 松尾室長というのは、この図の中でどこから現金というものを受領して、この報告書に基づいてきのう質問すると言いましたので、今持っていらっしゃると思うのですが、どこですか。1の1ですか、1の2ですか、2ですか、3ですか。このどこの部分から松尾室長は現金をもらい、差額の精算に充てていたわけですか。
○石野会計検査院当局者 恐れ入ります。今ごらんの九ページの図でいきますとちょっと誤解を生ずるかとも思いますが、1の2という形で整理されておったということでございますが、実態的には、2といいますか3といいますか、十四ページのところで具体的な交付手順というものが書いてございますように、官房長官の承認のもとに、首席内閣参事官を通じまして付室事務官から松尾支援室長に交付されておったという実態は、検査の中で明らかにしたところでございます。
○北川委員 今答弁をはぐらかされたと思うのですけれども、それはやはりおかしいのですよ。 1の1、1の2、2と3ですか、そのうちのどこからかしか松尾さんは引き出せなかった、そのことを聞いたのに、十四ページの細かいお金の行き交いのところの図とすりかえてお答えになったので、すごく不明確であり、私が思っているのは、1の2、ここから松尾さんが取り出したがゆえに三年有余に及んで横領の額を増すことが可能であった、ここの部分がまさに上納であったというふうに指摘をするに至る結果に、至るというか、そういうふうに読まざるを得ないふうに報告をされたと思うわけですけれども、何かお答えいただけないようなので、もう少し具体的に聞きます。 三番の首相外国訪問経費というのが大体八千九百万円ぐらいだったと言われています。そして、全体が十五億一千八百万円だったと言われています。そして、二番の情報収集経費というのは二億一千六百万円です。 では、十五億一千八百万円からその三億五百万円を引くと十二億一千三百万円というのが残るわけですが、そのお金は、交付される一般行政経費及び、これは領収書なしの部分ですが、直接支払われる一般行政経費に大体どのような予算分配でなされていたのでしょうか。お答えいただけますか。
○石野会計検査院当局者 今お話しのは一般行政経費の中の使い方、内訳というお話かと思いますが、これにつきましては、やはり個々具体的な報償費の執行状況ということにかかわってまいりますので、私の方からはちょっとお答えを差し控えさせていただきたいと思います。
○北川委員 それはなぜ答えていただけないのかがわかりません。 というのは、十二億一千三百万円というお金がどういうふうに大体分配されていたかというのは、領収書なしの部分が皆さんが見られなかったところだとしても、交付される一般行政経費は幾らであったということがわかれば引き算でわかることなので、では、領収書なしのところを聞かないとしまして、交付される一般行政経費は大体幾らでしたか。
○石野会計検査院当局者 恐れ入ります。ちょっと違った答えをしたら申しわけございませんが、一般行政経費が幾らだったのかというのは、今お話しの十二億一千何百万何がしという数字でございます。 その内訳というお話でございますが、これは官房長官がみずから取り扱う部分というところがやはり含まれておりますので、そこを明らかにしろ、こういうお話だと思いますので、それは私の方からはちょっとできかねるということを御理解いただきたいと思います。
○北川委員 というふうに会計検査院の方でおっしゃっているので、福田官房長官にお伺いしますが、大体これはどういうような分配構造になっていたのでしょうか。
○福田国務大臣 その十二億というのはどの部分だかよくわからないのですけれども、要するに、報償費の内容については、これは公開できないものがあるということでもって、従来そういう取り扱いをしてきたところでございます。
○北川委員 公開できない、機密費だからということでこの間ずっと来ました。 でも、会計検査院のホームページを見ますと、「広報室によくある質問」という項目がございまして、そこできっちり述べられているわけですね。想定問答を御自身たちで立てていらっしゃるわけです。「一応、皆さんに見慣れた機密費という語を使うことにします。」問いが、「いわゆる「機密費」については、会計検査院は検査権限があるのですか。」という問いに対して、一番最後の締めくくりのところだけ言いますと、「戦前のような検査の対象外となる経費はありません。」次の設問は、「「機密費」については、領収書を取らなくてよいと会計検査院が認めているのですか。」いや、日常そういうことはおかしいでしょう、だから、会計検査院では領収書のかわりになる説明や領収書のかわりになる関係書類を見ています。領収書に等しいものを見ている、ホームページにはこう書いてある。 なのに、委員会での答弁の中では、機密性が高いから、報償費だから、俗称機密費だからというところがすべてに行き着くところだというふうにして、官房長官は、八月二十八日、百九十九万円を返納されたというふうに報道されているわけですが、松尾さんがいらっしゃらなくなった後は水増し請求もなかった、次の室長からはそういう痕跡がなかったということも聞いております。そして、ホームページには、市民、納税者に向けてはこういうアピールをしていらっしゃる。 委員会での説明との違いというものを感じられませんか、福田官房長官。
○福田国務大臣 再三申し上げているとおり、報償費の使途について申し上げることはできない。しかし、報償費というところでくくっていると思います。
○北川委員 大日本国憲法下の機密費というもののシステムというのは日本国憲法下になってはなくなったんだということを会計検査院もみずから報道されているわけなので、そこのところを踏まえた上で、今回の報告書がまだまだ不十分であるというふうに私はみなすわけですが、官房長官はそうはお思いになりませんか。
○福田国務大臣 従来いろいろ説明してまいりましたけれども、しかし、その内容について説明できないところがあるということも申し上げてまいりました。会計検査院の検査の実施に当たりましては、適宜報告も受けております。私も、執行状況等について適切に説明するように指示もいたしております。内閣官房としては、会計検査院の検査に対して可能な限りの資料を提出し、かつ真摯に説明も行ってまいりました。
○北川委員 そうしましたら、金子会計検査院長が、九月二十七日、この報告書を記者会見で発表されました。そのときの記者からの質問に対して、平成十二年度については上納があったという事実を確認できなかったというふうに答えていらっしゃるんですね。 政府参考人は、この金子会計検査院長の発言というものを知っていらっしゃいますでしょうか。
○石野会計検査院当局者 国会の場等でもそういうふうな御質問がございまして、院長の方からも、今回の事態を受けて鋭意検査を実施した、その結果について、現在の確認の中で、お話しのような事態は、上納というような事態は見受けられていないということを申し上げたということは承知しております。
○北川委員 それで、事実を確認した範囲の中では上納はなかったというふうにうまく報告書でまとめられたわけです。先ほど福田官房長官は、特に言えない部分があるんだということをおっしゃっているわけです。この二つが合わさらないことには本当のことは見えてこない。これは割と小さい子でもわかるというふうに思うんですが、この事実の確認できた範囲、要するに、領収書があった部分の確認だけでは上納の事実が認められなかったんだというふうに私たちは理解してよろしいんでしょうか。
○石野会計検査院当局者 報償費につきましては、その経費の性格上、領収証書のとりがたい場合があるということもございますので、その場合には、その支払いに至った状況というものを十分聴取しまして適切な執行なのかどうかということを確認するということで検査をしてきておるところでございまして、その結果につきましては、今回徹底して検査をしたところでございますので、その報告に載せ得るところということにつきましてはすべてそこに報告したところでございます。
○北川委員 ということは、逆に言えば、今回の上納問題、私は、松尾さんがされたことというのは、いわゆるそういうブラックボックスというものに気づいた人というのはなるべくしてなるというか、やらない人ももちろんいると思うんですが、ブラックボックスを知ったがゆえに、そこが、松尾さんがやったことで、世間は、そのことがもう一たんは解決したから、せいせいさばさばとして、粛々と行いますということをこの報告書で述べられたつもりだろうと思うんですが、この報告書自体が不十分であったと言わざるを得ない。なぜならば、確認できなかった部分に上納がなかったという根拠がないわけですね。確認できた範囲の中でしか上納は見られなかったと。 では、確認できなかった部分があると言われているわけですから、そこの中に上納というシステムが外務省、内閣官房、もしくは外務省以外の省庁にも内閣官房機能に上納というシステムを持ち込んでいたかどうかということさえもわからないわけです。だれかが何かをして、悪事という部分の中から探りを入れないとわからないものというのは、今もしかしてどこかの省庁がやっていても多くの納税者にはわからないというふうになるんです。皆さんが松尾さんの問題をすべての報告書にたたき込められているわけですが、上納問題の方がもっと、より犯罪性が高い。それは納税者に対しての不実であるというふうに私は思うわけですが、ここに関してなぜもっと鋭くメスを入れようという意気込みを国民に対して示されないんでしょうか。
○福田国務大臣 委員は、何か上納があってというようなこと、それを前提にしてすべて物語をつくり上げているような、そんなお話をされているようでありますけれども、これは私は、国会答弁でも再三申しておりますように、上納というものはないということで、その前提で話をしていただきたいと思います。
○北川委員 それは、当事者の立場からそう言われても、当事者でない、追及している側の私たちからは、あるという前提がこの報告書からも見られるということで今ずっと質疑をさせていただいているんですから。(福田国務大臣「ないという前提で」と呼ぶ)私は、あるという前提ですよ。 ですから、済みません、帰られる前に、私は今の質問を政府参考人の方にお伺いしたかったので、よろしくお願いします。
○石野会計検査院当局者 繰り返しになるかと思いますが、今回の事態を受けまして徹底して検査したところでございます。決して検査を緩めたということではございません。その中で明らかになった部分、ならなかった部分というのはございますが、内閣官房報償費におきましても、やはりそういった報償費の管理状況というものは十分把握できる状況というのが必要ではないかということで、その執行体制の整備ということについては、していただきたいということで処置要求をしたところでございます。
○北川委員 やはり、私は会計検査院は内閣機能に対してすごくかばっていらっしゃるという感じがするわけですね。会計検査院の独立性の部分で、今回、本当に鋭く追及をしなければいけなかったのは上納問題ではないですか。でないと、予算の積み上げなり予算のシーリングなり、予算というものに関しての根拠がなくなるわけですから。松尾さんがやったことというのは、ブラックボックスというものをつくる、そういう前提が持ち込まれた上で行われたことだというふうにみなしたら、ブラックボックスをつくることをしていった方が悪いのではないですか。なぜならば、これが税金であるからというふうに申し伝えておきたいと思うんですが、その辺になぜもっと切り込むことをされようとしないんですか。
○石野会計検査院当局者 先ほど来申しておりますとおり、決して手を緩めているわけではございません。ただ、報償費の性格上すべてが明らかにならないという部分があるというのは、これはまさに報償費の持つ性格のゆえんだと思います。 その中で明らかにできるものはすべて明らかにするということで、その執行状況について説明を受け、検査をしたということでございまして、その中で必要な事項につきましては、今言いましたように、その執行体制の整備とかいうことについては十分これから求めていきたいと思いますし、その中で適正な執行がなされているかどうかということは、従来にも増してきちんと検査をしていきたいというふうに思っております。
○北川委員 上納のことについては、私は明確な御答弁ではなかったというふうに思うんですが、そうしましたら、すべて機密性が高くて公開できない部分がある、そういう前提に立ったとしましても、もし納税者との合意ができ得るならば、解決策としてはあると思うんですね。 それは、例えば十年か、もしくは十五年の後かにはすべてを明らかにする、そういうシステムを持ち込みをされるということが前提で理解の幅を国民と折り合いをつけていく、納税者と折り合いをつけていく、そして政府の予算根拠の中にブラックボックスをつくらないということに切りかえていくことはできるのではないですか。それは可能だと思うんです。 会計検査院は、今回の報告書の最後にまとめられた具体的措置以外に何か具体的な御提案というものをお持ちなのでしょうか。そしてまた、今私が述べた十年か十五年後にはすべてを明らかにする、そして歴史を振り返る、そういう機会が必要だと思いますが、それに関しての御所見をお伺いしたいと思います。
○福田国務大臣 いつか公開できるのではないか、こういう御質問でございます。そういうことができるものは、できればいいと思いますけれども、案件によりまして相手との関係もあり、そしてまた場合によってはこの案件が人命とか極めて大事なこともあるわけでございまして、そういうことを考えますと、一律に十年、二十年というふうなことでもって公開するということにはなじまない性格のものだというふうに考えております。
○北川委員 政府参考人、どうもありがとうございました。 福田官房長官の今の決意というものは、絶対に、終生、永年、百年たっても明らかにしないということを明言されたというふうに受け取っていいということですか。
○福田国務大臣 将来どういう世の中になるかわかりませんからね。ですから、一〇〇%とは申しませんけれども、私が今いるこの政治環境の中でやはりそういう機密性が必要だというものがあるということは、これは私は確信を持って申し上げることはできます。
○北川委員 それは、一つには政権交代をするしかないよということを御提案になったのかもわかりませんけれども、私はそんなことはないと思いますよ。 そして、ましてや上納ということが十年前にも、これはもうほかの政党の皆さんが国会の中で審議に及んでいらっしゃったということも多くの国民は理解しています。くすぶっている問題なんですね。そして、官房長官みずからが領収書を切っていいようなお金があるということに対しても、二十五年前から問題を指摘していた。それは私金ではないか、そういうシステムを持ち込むことはいけないのではないかということをもう二十五年前から訴えていた国会議員への答弁というのも読ませていただきました。くすぶっている問題なんですね。それを福田官房長官は今のお答えでくすぶりを消さないというふうに言われたように思うんですが、そうではありませんか。
○福田国務大臣 それは、別にくすぶっているとか、そういったような性質のものではないと私は思いますよ。むしろ、くすぶらそうと思っているんじゃないですか。 私どもは、そういうことがないように、この報償費の執行に当たりましては厳正に注意をしながら、これが内政、外交にわたり有効活用されるものである、こういうような考え方を持って執行しているわけでございますから、それを信じていただきたいと思っております。
○北川委員 それは目をつぶって信じなさいということだろうと思うんですね。そういう時代ではもうなくなりました。 そして、外務省の方での二重帳簿、裏帳簿の問題に対して田中外務大臣は、二億ばかりのものがそういうふうに使われていたということで謝罪をされるというふうにも至っているわけですから、それは現内閣がただしていこうという姿勢を持ち込まれない限り会計検査院が切り込めない。これはどういう関係にあるんでしょうか。独立性が会計検査院にあると思いますか。
○福田国務大臣 立派にあると思います。
○北川委員 では、上納問題について、彼らも報告書の中では一部苦渋の表現をしているわけです。(福田国務大臣「苦渋の表現を……」と呼ぶ)ええ、していましたよ。 それは、金子院長が十月二十四日の決算委員会での冒頭に述べました、ただいま検査中でありまして、種々の不適切な事態を我々は把握しておりますと言っていらっしゃるのです。ですから、まだ皆様方の分野ということに関しては検査をしている段階だという御認識をお持ちになっていらっしゃいますでしょうか。
○福田国務大臣 十二年度ということであれば、十分に説明がなされて、会計検査院は納得をされておられるというように思っております。
○北川委員 会計検査院にお伺いしますが、そうですか。十二年度の分に関しては納得をされているわけですか。
○千坂政府参考人 お答えいたします。 今回、十二年度を中心といたしまして内閣官房の報償費の執行について徹底した検査を実施したところでございます。そういたしまして、検査の結果につきましては検査報告で記載したとおりでございます。 なお、今後の検査でございますが、本院が今回改善を要求した内容が内閣官房において確実に実施されまして報償費の執行が適正なものになっているか、引き続き厳正に検査していきたいというふうに考えております。
○北川委員 では、終わりということで、今の御答弁というのは何を言われたのかよくわかりませんでした。会計検査院の独立性というものを国民は期待しているということを申し伝えて、終わりたいと思います。ありがとうございました。
○大畠委員長 以上で北川さんの質問を終わります。 続いて、松本善明君。
○松本(善)委員 まず、竹中経済財政担当大臣からお聞きしたいと思います。 小泉構造改革の現状をどう見るかという問題なんですが、これは、経済の面では、骨太方針とかいろいろな説明で、大まかに言うと、効率の悪い分野を壊して人と金と物を効率のよい分野に移すというのが大筋の説明だったと思うんですね。だから、効率の悪い中小企業は不良債権の早期処理でつぶすということになったし、それから効率のよい分野というのはITということが挙げられていたけれども、ITはIT不況ということになった。 そういう点でいえば、この構造改革そのものがもう破綻をしたと考えなければならない状態になっているように私は思います。竹中大臣はどう思いますか。
○竹中国務大臣 効率の悪い部門から効率のよい部門に資源を移すというのは、改めて構造改革と言わずとも、経済社会の発展のためのいわば常套の手段であって、あえて経済の効率のよい部門から悪い部門に移すなどという政策は、これは多分あり得ないのだと思うんです。 その意味でいいますと、今ちょっと委員の御指摘にありましたけれども、中小企業の中に効率のよい企業が実はたくさんあると思います。大企業の中に効率の悪い大企業がたくさんあると思います。現実には、不良債権を抱えている非常に多くの目立つ企業というのは特定部門の特定大企業でありまして、本当の意味でそういうところの効率を上げるために何ができるか。その意味では、不良債権の重荷から取り除くということも必要だと思うわけです。 ITについても、ITがすべて効率がよいわけではないと思います。その効率の悪いIT企業が今淘汰をされているんだと思います。現実に、IT部門という特定の部門がまたあるわけでもなく、今、物づくりがIT化している、サービス業がIT化している、私たちの個人の生活がIT化しているということでありますから、IT不況だから構造改革が挫折とか、そういうたぐいの性格のものではないというふうに思っております。ITはあくまでも経済の効率を高めるための一つの手段でありますし、効率の悪いところからよいところに資源を移動する、ないしはインセンティブを与えて効率の悪いところでも効率をよくしていただくような環境をつくることがやはり構造改革として重要だと思います。
○松本(善)委員 いや、骨太方針で最初に言っているんですよ。効率性の低い部門から効率性や社会的ニーズの高い成長部門へ人や資本を移動することにより、経済成長を生み出すと。こういう文章は幾らでもありますよ。これは今否定したってだめだと思うんですよね。 私、やはり大きく見ますと、竹中さん自身も、この内閣ができたころにはまるで本当に内閣を代表するようでしたけれども、最近では、改革の死守に援軍なしとか、連立政党の党首からのたうち回っているとか、ちょっと気の毒なことで言うまいと思ったけれども、やはり強弁されると、あなたの立場自身が小泉構造改革が破綻している一つの証明だと私は思うんです。 もうちょっと経済的な点で申しますと、十四日に竹中大臣が発表されました十一月の月例報告が私は何よりもの証明だと思うんですよ。景気の現状を、一段と悪化していると三カ月ぶりに基調判断を下方修正したでしょう。個人消費も、六カ月連続マイナスで、二〇〇〇年五月からのおおむね横ばいとの判断を、個人消費は弱含んでいると変更した。雇用情勢も、完全失業率は五・三%、戦後最悪となって、前月までは依然として厳しいとしていたのを、厳しさを増しているとした。あなた方自身がそれを認めているんじゃないですか。これは破綻ということじゃないんですか。
○竹中国務大臣 今委員、十一月の月例の内容を御紹介いただきましたけれども、経済の実態が悪い、しかも残念ながら一段と悪くなっているということは、これはもう否定のしがたい事実であろうかと思います。しかし、これをもって構造改革が破綻しているというふうに直結するかというと、これはやはりそうではなくて、日本の経済が今のように悪くなっている理由は、けさほどからも議論をさせていただきましたけれども、非常に短期的な外的なショックが強まっている、負のショックが強まっているという要因と、そもそも日本の経済が非効率な部門を温存してきたためにグローバルな競争社会の中で著しく競争力を弱体化させているという、その両面があるというふうに思います。それが一気に出てきて経済は今大変厳しくなっている。したがって、私たちとしましては、であるからこそ、やはり日本の経済の基盤をしっかりして、この厳しいグローバルな競争社会の中でやっていけるような体質に戻さなければいけない。したがって、構造改革が破綻しているのではなくて、むしろ、構造改革がおくれたことによって、それに加えて一時的なテロ等々の外的なショックがあって日本経済が今非常に厳しい状況に追い込まれている、そのように判断するわけであります。 改革なくして成長なしという総理の言葉は、その意味では私は大変的確に物事の本質をとらえているというふうに考えておりますし、こういう状況であるからこそ、やはりしっかりと中長期的な視点を踏まえた日本の経済の足腰を強くすること、したがって、構造改革をやはり進めなければいけないというふうに考えております。
○松本(善)委員 そういうことを言われるので、またもっと言わざるを得ないんですけれどもね。 政府は、今私が申しましたような状況を背景にして、二〇〇一年度経済成長見通しを当初の一・七%からマイナス〇・九%に下方修正をしたでしょう。当初の見通しと比べますと経済規模が二十兆円ぐらい小さくなるというふうに言われています。これは、小泉内閣の国債発行限度額三十兆円と比較できるぐらいの規模ですよ。大変なことですよ、これは。今までどおりで何でもないんだというようなことを言える数字じゃ絶対ないですよ。 ところが、あなたも改革なくして景気回復なしというようなことを言ったけれども、小泉さんも、相変わらず構造改革なくして景気回復なしと呪文のように唱えている。小泉内閣はみんな呪文のようにそれを答えられている。九日の参議院の本会議では、小泉総理は、改革なくして景気回復をしたら改革の必要がなくなってしまうと。私どもからすれば珍答弁だと思います。そういう答弁をされた。あなたも、これは十五日の参議院の予算委員会です。サッチャー、レーガンの改革を例にして、はっきりと成果があらわれるまでは十年くらいかかる、そのくらいの忍耐が必要かもしれないと。これは、国民に十年我慢をしろと言っている。 竹中さんはいろいろ弁解されるでしょうけれども、私は官房長官に聞きたいんですよ。竹中さんは十年我慢しなければいかぬと言うんですよ。小泉内閣は国民に十年我慢を強いるんですか。それが小泉内閣の方針ですか。
○福田国務大臣 十年我慢しろとかそんなことを言ったのかどうか私知りませんけれども、十年かかるというぐらいなことは言うかもしれませんね、こういう改革が完成するまで。だけれども、その間耐え忍んでなんて、そんなことを言われるはずがないですよね。(松本(善)委員「言っているんですよ」と呼ぶ)言っているんですか。だったら、本人に聞いてください。
○竹中国務大臣 私は、アメリカやイギリスの例を出して、やはり先進各国はそのぐらいの年限をかけて非常に強い決意を持って改革をしたという話をいたしました。十年間我慢しろというようなことは、私は一言も言っておりません。そういう発言のときに私は多分、その場かどうかわかりませんがつけ加えていると思うんですが、そのぐらいの覚悟を持ってやらなければいけない、やはり経済のシステムを変えるということはそのぐらい大変な仕事であると。しかし、政治的には、十年待てとかそんなことを言うつもりはありません。きょうもちょっと別のところで同じことを言ってきたのでありますけれども、したがって、二年ないし三年の集中調整期間を経た時点でその改革の成果が目に見えるようなそういう運営を行いたい、そういうふうに私は必ず申し上げているつもりであります。
○松本(善)委員 サッチャー、レーガンの十年を引くんだから、心は十年ですよ。幾ら弁解したって、それはそういうことにとらざるを得ない。 それで、この問題ばかり聞いても始まりませんから別の角度から聞きますが、あなたが十二月四日の閣議に提出する予定だという経済財政白書の最終案には、一案として二〇〇五年から消費税率を八%に引き上げる試算を示したという報道がありますが、事実ですか。
○竹中国務大臣 今私はまだ別の仕事に追われておりまして、その経済財政の白書、経済財政白書という名前自身もまだ決まっておりませんし、それについてまだ正式の報告を受けておりません。
○松本(善)委員 そういう報道があるので、それが誤報なのかどうなのかわかりませんが、全くの誤報ということがあるのかどうかと私は疑います。 あなた自身は消費税増税論者ですけれども、どうお考えですか。今の財政の逼迫の中で、どういうふうに考えていますか。
○竹中国務大臣 小泉総理の所信表明演説の中では、財政に対しては責任を持たなければいけない、責任を持つに当たっては二段階でこれを考える。まずは、三十兆という具体的な目標を示して財政の流れを変える、野方図な拡大を阻止するということが第一段階。第二段階においては、やはりプライマリーバランスを回復させないことには財政の健全化は図れませんから、プライマリーバランスの回復を図る。しかし、プライマリーバランスの回復を図るための議論そのものが今のような経済的な状況ではとてもできない。一体プライマリーバランスの議論にどのような形で持っていけるかということは、これはだれにもわからないわけで、今後の重要な課題であります。そういった議論を明示的に、国民的に行っていただくという目的も含めて中期の経済財政計画を、今までこういうものはつくっておりませんでしたけれども、初めて作成するというふうに骨太の方針に掲げております。 したがって、今の時点でどのような形でプライマリーバランスを回復できるのかというのは、自信を持って私自身、どのようにしたらいいというふうに申し上げられる材料はございません。この中期の経済財政計画の議論を通して、さらにはそれ以降の議論を踏まえてこの議論を深めていかなければいけないという段階だと思っています。
○松本(善)委員 私の聞いたことにはお答えにならなかったので、これは、経済財政白書と言われているものの中身を見てからにいたしましょう。 もう一つ、私が思いますのは、もし消費税の引き上げなどといったら、これはとんでもない景気の悪化策だと思います、先ほどもそういう指摘がありましたけれども。二次補正を提出するということになった。これは盛んに議論が今されておりますが、これは一次補正の甘さを認めたことだ。これもやはり破綻の一つの証明だと思うんですが、構造改革なくして景気回復なし、これは景気対策はやらないということの宣言みたいなものです。これはもう撤回ですか。
○竹中国務大臣 何をもって景気対策と呼ぶかというのは、これはちょっといろいろな定義があるかもしれません。これまた総理が繰り返し国会答弁等々でお答えになっておられますように、景気が悪くなったから即それを政府に頼って何とかしてくれ、そういうことからは卒業しなければいけない、しかし、経済がスパイラル的に悪化するような場合にはその需要の管理に責任を負うというのがやはり政府の仕事である、その場合には柔軟かつ大胆に行う。これは総理が繰り返し主張しておられていることだし、やはり経済の運営の基本的な考え方だろうと私は思います。 したがって、問題は、今の現状がどのような状況にあるか。これは、言うまでもなく刻々と変わっております。補正予算を編成しなさいという指示をされたのが九月の上旬でありました。その後、九月十一日に例の同時多発テロが起こり、その時点でもまだ世界の動向はわからなかったわけでありますが、それから一カ月後にアメリカのアフガンの攻撃が始まって世界に対する非常に大きなマイナスのインパクトが見えてきた。そういう状況を踏まえて一体何をやるべきなのか。補正予算を先週通していただいた段階で、ゼロベースでもう一度議論してみようではないかというのが今の現状だと思います。 民主主義社会でありますから、二次補正が必要である、必要でない、これは当然いろいろな考え方があると思っております。したがって、この二週間の間に、経済財政諮問会議で五回集中的な審議を行って、ゼロベースで、政府が行うべき政策は何なのか、先ほど申し上げた、総理が繰り返し言っておられる原則に基づいて判断をしようという段階であります。
○松本(善)委員 世論も、それから与党内でも、景気対策をやれという大合唱じゃないですか。それを、二次補正をやるということは、それはもう全く破綻ですよ。言うならば、不況を促進しつつ景気対策を論ずるようなものだと私は思います。 私どもは、個人消費を暖めること、家計を応援する政治に転換する以外には妙手はないと思いますが、ここでこれ以上の議論をしてもなかなかかみ合いませんので、特殊法人改革問題に移ろうと思います。これも、大不況の中で、例えば住宅政策とか教育政策、この分野で国民に痛みを押しつける、不況を促進するようなものになっている。この点について石原大臣に主としてお聞きをしたいと思います。 この特殊法人問題については、国民の視点に立って、むだなものは思い切ってメスを入れる、国民にとって必要な事業は拡充するという方向でやるんだというのが私たちの立場だということは本委員会でも明らかにして、前に質問したことがあると思います。 小泉首相は、住宅金融公庫の廃止を明言され、それから都市基盤整備公団、前の住宅公団ですね、これの廃止も言われていますが、これは私は住宅政策の放棄だと思う。この問題と日本育英会の問題などについて質問しようと思うんですよ。 まず住宅問題ですが、これは非常に深刻であります。公団住宅の強制立ち退きを強いられて一家心中をしたということもございます、石原大臣御存じかどうか知りませんけれども。それから、老夫婦がやはり公団住宅を追い出されて四年間車の中で暮らした、そしてついに東京の夢の島で餓死をした、こういう悲惨な事件もあります。それから、住宅金融公庫で六カ月以上の延滞件数というのは、九五年末に一万四千件台だったのが、九九年の末には二万八千件台にふえております。家賃の滞納やローンの返済が困難になっている方がふえている。 こういう状況下で住宅金融公庫だとか公団住宅の事業の縮小、廃止、民営化を強行すれば、今私が言いましたような悲惨な犠牲者がふえることになるんじゃないですか。石原大臣は、この点ではどう思っていますか。
○石原国務大臣 ただいま松本委員が御指摘されました方々のような事件があったというような話は私は新聞等の報道で存じておりますが、その方々が、住宅金融公庫が廃止されるから、都市基盤整備公団が廃止されるからそのような事態になったものとは、因果関係はないのではないかと思いますことが第一点でございます。 さらに、総理が申しております住宅金融公庫の廃止につきまして、総理の御意見を幾分開陳させていただきますと、住宅ローン市場という市場の中にありまして、公的な金融機関であります住宅金融公庫の持つ融資残高が七十六兆円、民間住宅ローン市場の四割にならんとする、まさに民業圧迫である、そして民間金融機関が、長期固定、このようなローンの中に進出をしてきている、そういうことに着目をされましてこのような発言をされたのでありまして、社会的にお困りの方に対しましては生活保護の範囲で十分に手当てがなされているものと承知をしているところでございます。
○松本(善)委員 それは、まだ住宅金融公庫を廃止していないから、それが原因だなんていうことにはいっていない。ただ、追い出された人がそうなっているんですよ。そうしたら、そのことを考えて、住宅金融公庫を廃止したらどうなるか、それから都市整備公団を廃止して追い出される人がふえたらどうなるかということを考えなければならぬのは当たり前じゃないですか。私は今の御答弁は、石原大臣はそういうことをお考えになっていないということで受けとめました。 それから、民業圧迫だというんですけれども、これは、あなたは雑誌でもそういうことを言っておられたことがございます。これは、「現代」の八月号かな、「私の特殊法人改革「試案」」という対談をしていらっしゃるのを覚えておられると思いますけれども、今と同じようなことを、「政府系金融機関が国全体の三二・五%もの貸し出しを行っている。」「民間金融機関が商売をやっていけるわけがありません。」と。 これは、端的に言うと、民業を圧迫している日本育英会だとか住宅金融公庫をなくして銀行にもうけを保証しようという。じゃ、その犠牲になるのはだれだ。学びたいが学費を出せないという子供たち、住宅でいえば、災害被災者であり、お年寄りや障害者、苦労してローンを払っている庶民なんですよ。だから、大臣のやろうとしていることは、民間金融機関を大切にするが一般の国民は犠牲にしてもいいということになりますよ。違いますか。
○石原国務大臣 松本委員も御承知の上で御質問をされていることだと存じますが、総与信大体八百兆円弱ある日本の中で公的金融機関が占める割合というものが二百兆円にならんとする、これはどう考えましても社会主義的な政策と言わざるを得ない。 今回私どもは、本来であります市場主義経済をより活性化していくために、民業を圧迫している政府系金融機関について見直しを行っていかなければならないのではないかという行政改革の観点に立ちまして議論をさせていただいているところでございまして、国民の皆さん方がお金を借りられないように、あるいは金融機関をもうけさせるためにという御見解はいささか異を唱えさせていただきたいと存じます。
○松本(善)委員 私も今の大臣の見解には大変おかしなものを感ずるんですよ。 今までやってきたことは自民党政府が中心になってやってきたんですよ。自民党政府は社会主義的政策をやってきたんですか。今までやってきたことはすべて自民党が中心で戦後やってきたことですよ。それを反省もしないで、いや、これは社会主義的政策だと。とんでもない。異なことを承ると言っていいぐらいなものですよ。 これは、そういう経済論議だけじゃないんです。やはり住宅は人間が生きていくための最も基本的な福祉基盤なんですよ。社会資源なんだ。公共住宅の公的保有は、将来日本が一層高齢社会に進んでいく時代に非常に重要です。災害などでの緊急避難への対応、高齢者、障害者、低所得者に対する福祉政策は公団であるからこそできるんですよ。これは民間の団地ではできませんよ。考えていますか、石原さん。また、融資でも、銀行ではできませんよ。これはもうけ本位の仕事ではできないことなんですよ。だから言っているわけだ。 それで、こうなると内閣がどう考えているかということです。私は官房長官に聞こうかと思うんです。 居住の権利といいますのは、九六年のトルコでの国際人間居住会議で、住居は基本的人権の基礎であることを確認し、居住の権利宣言として採択をされまして、そして日本政府も同意をしています。 日本も批准をしている国際人権規約では、五年置きに人権としての居住の権利などにいかに取り組んだかを報告することになっている。ことしの八月二十一日、ジュネーブで行われました日本政府の報告に対する審査の委員会での最終意見によりますと、日本政府は多くの規約の条項と一致をする内容を日本国憲法で表明しているにもかかわらず、国内法において満足し得る効力を与えていない点を非常に懸念していると、大変厳しい懸念を表明しております。例えば、阪神・淡路大震災の後、被災者が辺地に住まわせられる、孤独死をしたということを見過ごしたなどの具体例も挙げられています。阪神・淡路ですね。それから、この問題については、こうした重大な居住権侵害をどのように考えているか、こういうことまで指摘をされている。 今回の住宅公団や住宅金融公庫の民営化方針というのは、こうした国際機関からの指摘にも逆行するんじゃありませんか。 官房長官、この国際的な水準と、今石原大臣が言われておる、これは民業圧迫だから全部金融機関に任せていこう、住宅公庫も廃止をし、それからいわゆる住宅公団、都市整備公団も廃止をしていくということになると、住宅政策の放棄じゃないですか。
○石原国務大臣 都市基盤整備公団、この公団の前身は住都公団であるということはもう既に委員が御指摘でございますが、この公団が設立されたときは、やはり民間が十分な賃貸住宅を供与できなかった、また都道府県、市町村も廉価な住宅を供与することができないということで、国策として始まったわけでございます。 しかし、現在、都道府県が、市区町村が自前の公共住宅を供給するようなことができるようになった状態、さらに、民間とこの都市基盤整備公団が供給しております住宅の平均家賃との間の差額が一万円を切っているようなこの段階で、この国営、パブリックカンパニーであります都市基盤整備公団がさらなる賃貸住宅をつくっていくということは時代の要請と大きくかけ離れているのではないかと考えているところでございます。
○松本(善)委員 官房長官に聞きますが、新たにつくっていくとかなんとかということは、これはまた別問題なんですよ。これは建設が赤字だとかそれから賃貸は黒字だとかいろいろな問題がありますが、そういう細かいことを聞くんじゃなくて、やはり国際的にこういうことが指摘をされている。住宅公庫の問題は石原さん触れられませんでしたけれども、これは業界でも大変な問題になっているし、それから居住者が不安を感じています。私は、大きな筋として、やはり居住者の権利を保障するという政策はとるべきである、それを小泉内閣はやらないということなのかということを聞いている。
○福田国務大臣 私は、今度こういういろいろな改革をしますけれども、その結果が国民に対してマイナスになるようなことであってはいけないと思っております。 そうでなくて、今現在いろいろな問題が指摘されています。特に、政府の行政組織の中において特殊法人というものが本当に国民にとってふさわしいものなのかどうか、そしてまた、今のような財政赤字とかそういうものを抱えている、そういう中で今のままでよろしいかどうか、そういったようないろいろな面における検討の結果、その改革を進めていこう、こういうことなんで、今海外からの指摘云々というお話ございましたけれども、それはそれで受けとめる、その意見は受けとめるということがあったとしても、日本独自の政策としても、少しでも国民の住生活、住だけ今話をしておられるから住生活と申しますけれども、住生活の質を上げていくということは、これは当然のことだと思います。全般を見てよくなるようにというのが今回の改革の中心課題であるというように考えていただきたいと思います。
○松本(善)委員 住宅金融公庫を廃止したり都市基盤整備公団を廃止する、この賃貸住宅を追い出していく、民間に移していくというようなことをやったら、これはもう絶対向上しません。それはもうはっきりしている。それはもういろいろな人たちが指摘しています。これは閣内でも十分議論をさるべきだというふうに思います。 続いて、教育のことを聞きます。 官房長官、小泉首相はことし五月の所信表明演説で米百俵の精神を強調している。しかし、長岡藩の藩校の指導者、小林虎三郎の逸話というのは教育最優先の思想なんですね。私たちはもちろん知っていましたけれども、だんだん、これは忍耐の精神を説くようになっている。国民に痛みを強いる話にすりかえてきている。 やはり日本は特別の資源もないものですから、教育こそ大切にしなければならない、国民こそ大切にしなければならない。奨学金で学校へ行って社会で大活躍をしたような方が、全部で六百万ですってね。日本の現在は奨学金制度なしには考えられませんよ。米百俵の精神というのは教育最優先の思想と違いますか。
○福田国務大臣 米百俵は教育重視、おっしゃるとおりでございますけれども、私、その精神は大変大事だと思います。今の状況に満足しないでより大きな満足を得るために今頑張っていこう、こういう趣旨で考えればよろしいのではないか。そういう意味においては、今の小泉構造改革路線というものはその精神に合致しているというように思っています。
○松本(善)委員 最初に竹中さんとやったわけですが、その先が全然見えないじゃないかということを言っているんですが、まあ奨学金制度の問題、もうちょっとやりましょう。 小泉大不況のもとで、これも大変な状態です。八月に自殺について警察庁が調査を発表していますが、昨年一年間で三万人を超えているんですよ。これが三年続いています。交通事故の死亡者が約一万三千人で、交通事故で死ぬ人の約二・五倍ですよ、自殺が。この原因が不況にあることは明白です。 病気や災害や自殺で親を亡くした子供を支えるあしなが育英会というのを御存じと思いますけれども、このホームページの見出しにはこう書かれている。これは石原大臣に聞こうと思います。 自死遺児という、これは新語ですね。自殺者がどんどんふえているから自死遺児という言葉ができている。自死遺児の高校奨学生、三年前の七倍になっている。親の自殺の原因はどうか。仕事、経済生活上の問題が四六・五%です。本文には、自死遺児採用数は九八年の二十一人から二〇〇一年度の途中で既に百十二人になっている、働き盛りの中高年の自殺がふえていることを掲載しています。 この中に、あしなが学生募金事務局長の大学四年生の人が「不況 自死遺児の出ない社会に」と題して一文を載せています。その冒頭を紹介しますと、 「構造改革」の「痛み」によって、大倒産・大失業時代の到来が予想されている。それに伴い、自殺者の急増も懸念される。市場原理を貫けば日本経済が再生すると主張する人々の耳には、「痛み」に直撃される弱者の悲痛な叫びが聞こえているのか。 と訴えている。 石原大臣、この声が聞こえますか。
○石原国務大臣 委員御指摘のとおり、日本では年間三万人の方が自殺をされているという事実は承知しております。 また、この自殺につきましては、地域的な特性あるいは民族的な特性あるいは経済的な事情、さまざまな要因があると思いますが、オーストラリアあるいは北欧でも、人口に対する自殺者の数が日本と同等に高いという事実も承知しております。
○松本(善)委員 日本で急増しているということなんですよ。これは、将来に対する希望が持てないんですよ。それは、急にリストラで解雇だと言われたら、一体どうやって希望が持てますか。それで自殺をする人が中高年に多いのですよ。私は、石原さんの答弁を聞いていると、これは政治じゃないと思うわ。今の日本の現状について憂えるような気持ちはさらさら聞こえない。それでは本当に困るんじゃないですか。 二〇〇二年度の概算要求を見ますと、育英会の学費貸与額の無利子枠を大幅に削る一方で、有利子枠をふやす方針だ。学費を二、三倍に上げ、それとセットで貸与有利子奨学金も拡充するという考え方が貫かれている。この行革方針の有利子奨学金の国民金融公庫への移管、研究職免除の廃止、高校奨学金の地方移管、育英会の統合・廃止、これは奨学金制度をますます弱体化するものではありませんか。これは日本の将来にかかわる問題ですよ。石原大臣、どう考えていますか。
○石原国務大臣 委員御指摘の日本育英会の奨学金につきましては、伝統もございまして、実は、私の父もこの育英会の奨学金を受けて学校を卒業することができたという話を聞いております。そんな中で、父の方からも育英会はどうするんだというような話を聞かれたわけでございますが、私ども、八月十日の事業見直しの意見として、育英会事業の政策的な必要性は十分に認めております。 そんな中で、無利子資金対象者の法律の趣旨に絞った絞り込み、どういうことかと申しますと、これももう既に委員御承知のことだと思いますが、日本育英会法第一条を読ませていただきますと、すぐれた学生、生徒であって経済的理由により修学に困難がある者に対し、学資の貸与等を行うことにより、国家、社会に有為なすぐれた人材の育成に資するとともに、教育の機会均等の実現に寄与することという崇高な目的を掲げておりますが、この育英会無利子資金対象者の数が減ってきましたので、この学力の部分をどんどん下げてきている。 しかし、やはり一条にありますように、すぐれた学生、生徒であるというふうに本則に戻っていただきたいというのが私どもの考え方でございますし、委員御指摘の有利子資金につきましても、この管理、回収業務を全面的に民間委託をしていただいて、また、これは有利子業務でございますので、政策金融機関の統合の中でお考え願いたいと申しているのでございます。 また、組織の見直しにおきましても、私どもはしっかりと明示させていただいております。育英奨学事業の拡充の方針に留意しつつ検討する、こういうふうに申させていただいております。 また、なぜこのように検討して整理合理化していかなければならないかの一つの理由といたしましては、例えば、この有利子資金、一兆四千億円程度あるわけですけれども、延滞債権の占める割合が一割にならんとしている。回収も必ずしも十分とは言いがたい。この一割という金額は一千四百億円でございます。この一千四百億円も国民の皆様方の大切な大切な血税である。 今後、育英会事業を行っていく上で最も適切な実施方法というもの、組織形態につきまして、今鋭意検討させていただいております。
○松本(善)委員 育英奨学事業の拡充の方針に留意しつつというようなことを行革推進事務局は言っているということは承知していますけれども、実際はそうではないのですよ。だから、それはもう実際の問題に反映している。来年入学試験を受ける人たちが奨学金が受けられるかどうかわからぬ、奨学金の予算が削減されるということでどこを志望するか困っているというのですよ。あなたが幾ら説明したって、現実はどんどん動いている。そういうことは、私は、当面の景気を悪くするだけじゃなくて、日本の将来にとって非常に重大な問題だと思います。 これも官房長官に最後に聞きましょう。 教育の権利は、国連人権規約の十三条にございます、御存じと思いますが。ここには、教育を権利保障の最優先課題として、あらゆる段階の教育の無償制の漸進的導入と適切な給与制奨学金の確立を明記しているのです。人権規約十三条ですね。それで、日本は、教育の無償制の漸進的導入、これについてはエルサルバドルと二カ国だけが保留をしています。これは大変私は恥ずかしいことだと思いますけれども、そういう状況です。 日本はもちろんこの十三条を批准しているわけですけれども、この教育最優先というのは世界的な潮流で、ユネスコの勧告、毎年のようにたくさん出ておりますけれども、やはり教育最優先ですよ。それで、各国とも教育をうんと大切にして、そして新世紀は知の世紀だということが言われるぐらいですよ。そのときに、日本は何ですか。奨学金制度、石原さんは変わらないんだと。変わらないんだったら変えなけりゃいいじゃないですか、政策は。民間に行けば、絶対に銀行がもうかるかどうかという判断でこの奨学金の問題はやられますから、それは間違いなく教育が低下をしていきます。そういうことをやるのですか。 官房長官に聞きますが、大きな筋として、こういう今の特殊法人改革は単なる特殊法人改革じゃないのです。やはり、日本の教育政策についての放棄ですよ。どう考えられるか。
○福田国務大臣 特殊法人改革の中でおっしゃるような教育の低下が起こるようなことが万一起これば、これは非常に大きな問題で、そのようなことがあってはいけないと思っております。
○松本(善)委員 あってはいけないと思うならば、私は、閣内で断固反対してもらわないと、それは今のままでいけばそうなりますよ。現実の問題が起こっている。それはきょうは時間がありませんからこれ以上はできませんけれども、しかし、現実が証明していくと思います。 以上で質問を終わります。
○大畠委員長 次回は、来る二十八日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後二時四十七分散会