総務委員会 第7号
- 発言数
- 77 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2001/11/13
会議録
○御法川委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより趣旨の説明を聴取いたします。片山総務大臣。 ————————————— 地方交付税法等の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○片山国務大臣 ただいま議題となりました地方交付税法等の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。 今回の補正予算により平成十三年度分の地方交付税が千五百六十四億六千百十五万八千円減少することとなりますが、地方財政の状況等にかんがみ、当初予算に計上された地方交付税の総額を確保する必要があります。このため、平成十三年度分の地方交付税の総額の特例として、三百九十一億円を一般会計から交付税特別会計に繰り入れて、地方交付税の総額に加算するとともに、交付税特別会計借入金を千百七十三億六千百十五万八千円増額し、この額については、平成十四年度及び平成十九年度から平成二十八年度までの各年度において償還することとし、あわせて、当該借入金のうち三百九十一億三千五十七万九千円については、その償還金に相当する額を、平成十九年度から平成二十八年度までの各年度分の地方交付税の総額に加算することとし、当該加算額を一般会計から交付税特別会計に繰り入れることとしております。 以上が、地方交付税法等の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。
○御法川委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○御法川委員長 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として総務省自治財政局長香山充弘君、総務省自治税務局長石井隆一君、財務省大臣官房審議官木村幸俊君、財務省主計局次長牧野治郎君及び厚生労働省老健局長堤修三君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○御法川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○御法川委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中沢健次君。 〔委員長退席、渡海委員長代理着席〕
○中沢委員 御苦労さんでございます。 民主党の中沢といいます。北海道は夕張の出身であります。なぜ言うかというと、後ほどの質問にいろいろ関係がありますから、自己紹介をいたします。私自身は、昨年の十二月まで、当時の地方行政委員会に籍を置いておりました。一月、省庁再編になりまして、図らずも現在内閣委員会の筆頭理事をやっておりまして、この委員会に質問として立ちますのはおよそ一年ぶりであります。緊張で足が震えております。 さて、四十分の、時間がありませんので、私なりにできるだけ形容詞を省略して単刀直入に、大臣並びに副大臣、場合によっては担当の局長に質問をさせていただきたいと思うんです。 まず最初に、大臣、大臣とは私は初顔合わせでありまして、私は体格はいいんですけれども、余り柔道も剣道もやりませんので、お手やわらかにお願いをしたいと思います。私は、民主党の北海道の代表をやっておりまして、小泉内閣誕生、そして参議院選挙、私も立場上、随分参議院の車に乗ったり街頭で演説をしてまいりました。まず最初に大臣の、この問題は非常に重要でありますから、改めて明確な考えを聞いておきたいと思います。 当時は、地方交付税、聖域なく改革、一兆円の減額先にありき的な議論が、かなり、当時の総理大臣あるいは財務大臣や何人かのそういう関係者が、選挙のことも意識をされていたと思いますが、発言をされておりました。私は、これは地方の切り捨てだ、とてもじゃないけれども片田舎の北海道夕張出身の政治家としてはこういうことは断じて許されない、こういうことを演説で言ってきました。今でも思いは同じです。 その後、衆参のいろいろな委員会で片山大臣が、私が本当に賛同するような、非常に、さすがに旧自治省の出身だけあって、酸いも甘いもよく知っているし、専門的な立場でこの問題については正確に発言をされ、お答えをいただいている、党の立場は違いますけれども、率直に言って、私としては感服をしています。 恐らく、その当時の考え方と片山大臣の考え方、全く変わりないと思いますが、ついこの間も私のところに道内の首長、しょっちゅう、遊びに来るわけではありませんが、東京でも、あるいは地元の事務所にもお見えになります。いや、中沢先生、私が言うんじゃなくて相手の方が言うんですが、中沢先生、例の一兆円の減額、一体これから先どうなるんですかと。あるいは、交付税の配分が北海道は、後ほど具体的にやりとりしたいと思いますが、予想以上に大幅に減っている、これじゃ、もうとてもじゃないけれども自治体の財政運営は全くバッターアウトだ、これは何とかしてください、先生は野党だけれども。私はかつて空知の中選挙区でやりまして、現在比例区に回っていますが、小選挙区は私と同じ民主党の代議士で、したがって、自民党の代議士は地元にいないんです。そういう関係もありまして、私自身、長いことそういうことをやっているものですから、そんな話をされます。 そこで、駄弁はこれ以上弄しませんが、この地方交付税の減額問題について、一兆円減額なんというのは、とてもじゃないけれども理論的にも全く正当性を欠いている、現実的でもない、こういう思いを私は強くしているのでありますが、この時期でありますから、大臣に改めて、大臣のこの問題についてのしっかりした見解をまず冒頭聞いておきたいと思います。 〔渡海委員長代理退席、委員長着席〕
○片山国務大臣 今、委員からいろいろお話がございましたが、この委員会でも何度も御説明申し上げ、参議院の総務委員会、予算委員会でも申し上げましたが、基本的に私の考えは変わっておりません。 一兆円減額というのが出ましたのは、委員御承知のように、ちょっと報道が不正確なんですね。塩川さんは、来年度も三十兆円の国債枠を守るとすれば、どうも財務省の見通しだと三十三兆円出さないと予算を組めないようになっているので、三兆円切り込まないといかぬ、そこで、国が二兆円ぐらい切り込むから、一兆円、地方の歳出も切り込んでもらえませんかというところの発想が誤って伝えられたわけです。 あの新聞報道、テレビ報道がなされました後に、私は閣議で確認いたしました。地方交付税というのは頭から切るとか一兆円切るとか、そういう性格のものでない、これは地方財政計画を毎年度策定する上で地方の財源不足額を全部補てんする仕組みですから、一々積み上げてやるのは面倒だから、もう相当昔から法定五税の一定率を自動的に特別会計に入れて、しかし、それでも足りませんからいろいろな手当てをして、それをもって配るんだ、こういうものなので、頭から云々ということは制度としてあり得ない。そのことは、総理も財務大臣もほかの関係の皆さんも、十分理解してくれていると思います。 しかし、問題は、これから国の歳出を切り込んでいくということになりますと、委員御承知のように、連動して地方の歳出が減りますから、その場合、締めてみて財源不足額が去年より少なければ、交付税の額が減るということはあり得ます。しかし、それによって地方団体の財政運営に支障を来すようなことは、我々は全く考えておりません。それは、それぞれの団体が健全な財政運営ができるように地方交付税は確保いたしたい、こういうふうに思っております。
○中沢委員 私の期待するとおりのお答えをいただきました。 もともと塩川さんも、十一年前だと思いますが、当時の自治大臣をされていました。あの当時、大蔵大臣と自治大臣、最近は大蔵大臣はこの委員会に全く来ないようでありますが、両大臣を目前にして、与野党でも随分議論をした。あの方は地方行政のベテランでありますから、そんな勘違いの発言はされていないと思いますが、そうでない方は、あの当時、新聞報道が誤報かどうかは別にして、結構そういう話が横行したと思います。今、大臣のお答えを聞いて、恐らく、私もそうでありますが、関係の自治体もまず一安心、片山さんが総務大臣をやる限りまずは大丈夫だな、こういう印象を持ったと思います。頑張っていただきたいと思います。 さて、そこで法案に関連をするのでありますが、今、大臣のお答えがありましたように、国の歳出についていろいろ見直しをする、連動して地方の歳出についても見直しをする、そうすると、自然体で交付税そのものも結果的に減るということも当然想定されます。 今回の予算関連の交付税の法案でいきますと、例えば三千八百億円が国税五税の税収減になる、したがって、それに関係するさまざまな法案が今提案されているのでありますが、それはそれとして、問題は、平成十四年度、一体どういう地方財政計画ということで最終的にまとめ上げるか。まだ作業の途中経過でありますから、余り詳細にわたってはなかなかお答えしづらいかもしれませんが、まず香山財政局長に、来年度の地方財政計画の骨格、税収の話は恐らく後ほど石井さんがお答えになると思いますが、全体の財政計画の規模、そして地方交付税が十三年度とやや連動して、同じような構造で結果的に実額減額になって赤字地方債補てん、こういう一つの仕組みということになっていくのかどうなのか、アウトラインで結構でありますから、お答えを財政局長にお願いいたします。
○香山政府参考人 お答え申し上げます。 平成十四年度の地方財政計画の内容についてのお尋ねでございますが、さきに大臣がお答え申し上げましたように、地方財政計画は国の歳出予算と密接に連動いたします。国の方の具体的な予算内容が明らかでないため現時点では確たることを申し上げられませんけれども、地方財政の健全化に向けまして、既定経費の見直し等歳出の抑制に努める必要があろうというふうに考えております。 例えば公共事業関係につきましては、国の方で概算要求で一〇%減とするという方向が打ち出されておりますので、地方単独事業につきましても、これと同一の基調でいかざるを得ないというふうに思っております。 いずれにいたしましても、私ども、国から地方に対する負担の転嫁が起こったりしないように、また地方が実施すべき仕事に支障が生じないように財源を確保する、その基本によりまして対処する予定でございますが、歳出規模全体としては、今年度を下回ることは避けられないんじゃなかろうかというふうに考えておる次第でございます。
○中沢委員 今のお答えに関連をして、釈迦に説法ですから多くは申し上げませんが、例の交付税特会の見直しをやる、そして国、地方がそれぞれ責任の範疇で、折半ルールということを原則にして交付税特会の処理をやる、これは平成十三年度からスタートをしたんです。 この間、総務省から改めて新しい数字を聞きました。地方の責任は二十八兆五千億ある、二十八・五兆あると。これは、相当長期にわたって、それぞれ計画を立てて返済をする、責任を持って返済をする。そうなると、十三年度の地方交付税においてもその影響が出たと私は思います。もっと言うと、それと同じように来年の地方財政計画にも、その問題について、今お答えになった公共事業をカットだとかあるいは地方単独事業のカット、そういう要素と別にして、この辺の交付税特会の処理ということでいうと相当な影響が出るのではないか。 アバウトで結構でありますから、その辺の金額がどのぐらいになって、それがどういう具体的な形で交付税にはね返ってくるのか、少しく明確にしていただきたいなと思います。
○香山政府参考人 地方財政計画の規模あるいはお尋ねのポイントになります地方財源不足の状況というのは、今の時点では確たることを申し上げられないことは御理解いただきたいと存じます。 いずれにいたしましても、交付税特別会計で借り入れをいたしたものは、一応、五年据え置き十年償還というような形で、ルール分につきましても明年度以降返していくという計画を立てざるを得ません。その前提のもとで歳入をはじきました上で地方財源不足を計算いたしまして、その上で、さらに不足する十四年度分の財源につきましては、先ほど御指摘がありましたように、一つは国の特例加算、一つは地方の臨時財政対策債、このような形で補てんをいたしまして、個々の地方団体の財政運営には支障が生じないように対処していきたいと考えておる次第でございます。
○中沢委員 それでは、今度は石井さんの方に、税収の関係を少しく聞きたいと思うんです。 先ほど言いましたように、今度の法案の中では、国税五税の減収が三千八百億、精算の増を含めてやりくりをやってという法案になっています。今ほど香山さんの方から、来年度の経済見通しも含めてまだ明確でないと。確かにそうだと思うんですね。しかし、私は内閣委員会におりますから、毎月の月例報告なんかは関係者から聞いています。竹中大臣とも、最近はちょっと会っていませんが、いろいろな意見交換もしています。 最近の新聞報道あるいは関係のいろいろな報道を見ますと、総じて言えば、来年度も残念ながら経済見通しはよくない。そうすると、具体的に、地方財政計画との関連で、国税五税も一体どういう見通しになるのか、あるいは地方税がどういう見通しになるのか。確かに、ベースとなる経済見通しがまだはっきりしないということなんでしょうが、それは専門家でありますからおよその見当をつけて、これからこのぐらいの幅でそういうことについては見通しとしては持っていると、きょう少しそういう数字も含めて出しておいていただいた方が、後々の、例えば地方財政計画の本格的な議論をする来年の通常国会、あるいは今度の予算の補正の内容が一体これでいいのかどうかということにも若干関係がありますから、税収の見通し、今のところどのように判断をされているか、お答えをお願いいたします。
○石井政府参考人 お答え申し上げます。 十四年度の地方税収の見通しですけれども、これは今後の経済動向のいかんですとか、税制改正そのものもこれから議論するという段階でございますので、現時点で確たることは申し上げがたいんですけれども、ただ、十四年度の地方税の見通しでいいますと、今、割にはっきりしている要素としては、例えば定額預金の大量満期分の減少というような問題がございます。これで個人住民税の利子割なんかは約六千億ぐらいの減収になるのではないかというふうに見ております。それから、今先生がおっしゃいましたような十三年度の企業収益の悪化によりまして、これは国税の法人税も減ると思いますけれども、法人住民税なり法人事業税の減少ということが当然考えられます。また、十三年中の個人所得の減少によりまして、来年度個人住民税の減少という要素も出てまいります。それから、最近地価の下落傾向が続いておりますので、固定資産税についてもやはり減収の要素があるといったようなことがございますので、十三年度の地方財政計画に比べまして十四年度の地方税収はやはり減少する可能性が、現時点で考えますと高いのではないかと考えております。 いずれにしましても、今後、今年度のこの税収動向をさらに見きわめ、それから政府として来年の経済見通しをどうするか、あるいは、今おっしゃいました国税そのものも、これは財務省で今いろいろと検討していると思いますが、この辺の見通しも参考にしながら慎重に見積もってまいりたいと考えております。
○中沢委員 現状においては、そういうお答えはされるんじゃないかと思うのです。これは今の時点ですからやむを得ないと思いますが、特に、地方税でいえば担当の責任のある部署でありますから、余り間違いがないように、しっかりした税収の見通しを立てて努力をしていただきたい、このことを申し上げておきます。 さて、話題をかえまして、十三年度の普通交付税の配分決定が既にされています。実は、先ほど言いましたように、その十三年度の普通交付税から交付税特会の処理という要素も含めてやっていただきました。当時は私は地行におりましたから、その議論については、過不足はありますけれども参加をしてまいりました。 当時の私の印象としては、今でいえばやや楽観的過ぎたなという感じを率直に持っていますが、確かに、交付税特会の処理はやります、十三年度から具体的な影響が出ます、しかし、全体として、不足分でいうと赤字地方債を特別に発行して、単年度でいうと収支のバランスはとります、こういう話でした。ですから、今でも僕らは野党ですが、野党の立場としてはいろいろありましたけれども、赤字地方債というのはある意味でタコ足みたいなもので一般財源を先に食っちゃうので、問題はあるけれども、やむを得ないかなと。もちろん、法案には野党ですから賛成はしませんでした。 さて、七月の参議院選挙をやっているさなか、もう各地から僕に対していろいろな照会があるんですよ。実は、先生からそういう話を聞いて余り心配しなかったけれども、普通交付税の配分の内示があった、大変ですと。いや、今選挙をやっているから、とにかく選挙が終わってからにしてくれということで、その後いろいろ話を聞いてみました。 その問題について、特に大臣は岡山の出身、副大臣は徳島の出身、私は、さっき言いましたように、北海道でも特に、いろいろな財政指数では、ベストテンに入るのならまだいいんですが、私の出身の夕張というのは、炭鉱で、知ってのような状態で、もうずっと急速に人も減って、財政力も大変な状態で、どんな指数でもワーストテンに必ず入るんですよ。これは自慢話でも何でもありません。そういうことからいうと、北海道は、炭鉱があった地帯、急速に過疎の進んでいる地帯が、ほかの府県から見るとやはり相当深刻な問題があると思います。 そこで、前書きはそのぐらいにして、具体的に聞きたいのです。 確かに、トータルではそうだと思うのですよ。北海道も、二百十二の市町村のうち、実際に普通交付税が減額されたのが平均で五・三%、赤字地方債を補てんすることによって、これが実にマイナス〇・三%、ほぼ収支とんとんです。恐らく全国的に、そういうトータルでいえば収支とんとんといいましょうか。ところが、個別の自治体レベルでいうと、僕の出身の夕張なんというのは、赤字地方債が補てんされても単年度で実額一〇%を超えるマイナスなんです。北海道でこういうところが二つあります。三%、〇・三%を十倍超える三%を超えるところも結構あるんですよ。つまり、全国的に、全道平均がそういう一つの収支とんとんの状態であっても、個別の自治体でいうと、若干ふえたところもあるけれども、急速に減ったところがある。これは、やはり個別の自治体としては大問題ですね。 僕は首長の経験は一切ありませんが、若いころ夕張の市役所の職員でしたから、今の夕張の市長というのは僕の先輩で、顔を見たら、中沢君、私の場合は君ですから、とにかく何とかしてくれないかと。僕もそれは何とかしてあげたいけれども、全国的な普通交付税の制度の問題だから、それはやはりこういう委員会で正式に取り上げてそういう窮状を訴えて、やはり片山大臣だとか副大臣だとか担当の局長の琴線に触れて何とかしてもらうということで頑張ってみましょうということにしているんですよ。 どんな場合でも、こういういろいろな制度の見直しをやって極端に影響の出たところは、俗に言う激変緩和というのはもう当たり前といえば当たり前ですね、この世界の中じゃ。行政もそうだと思います。どんな激変緩和をやるかということは、僕は個人的に持っていますよ、こういうこと、こういうことをやってほしいと思っていますが、これはやはりプロの皆さんにお任せをしたい。 私は、大臣、副大臣に特に政治家としてお願いをしたい、要請をしたいのは、やはり個別の自治体の立場に立ってみると、単年度で一〇%も交付税が減るということは、ほとんど交付税の依存率の高いところばかりですから、単年度収支は全くめどが立たず、結果的に、不本意ながら赤字団体指定を受けざるを得ない。これはやはり何とか避けなければいけないのではないか。そういう意味で、激変緩和ということが必要ではないか。 もっと言うと、これが十四年度以降も場合によっては続くんじゃないか、これは単年度に限らないということがありますから、僕は声を大にして、とにかく、くどいようだけれども、野党ですけれども、地元に帰ったらもう野党も与党もないんですから、与党の国会議員がいないからなおさらです。ぜひそういう自治体の声をしっかり聞いていただいて、副大臣がお答えのようですが、副大臣も政治家ですから、ぜひひとつ私の心情をしっかり受けとめて、具体的な答弁よりも、激変緩和はやります、こういう前向きの答弁をぜひ期待したいと思います。
○遠藤(和)副大臣 激変緩和は今までもやっておりますが、これからもやります。 特に、地方交付税の算定に用います基準財政需要額というのを決めるわけですけれども、この算定に当たりまして、その数値が大きく減少する、こういう場合には地方団体の財政運営に与える影響が大きいわけですから、そのときはきちっと激変緩和措置を講じる、このようにしております。 それはいろいろな形で、いろいろな種類の激変緩和措置を講じているのですが、特に人口が非常に急激に少なくなった、例えば夕張は、有名な炭鉱で大変栄えた時代があったわけですけれども、恐らく人口がかなりのスピードで減少されているのじゃないかと思いますけれども、そういう地域については、人口急減補正というのを適用いたしまして、基準財政需要額が急減しないように、この影響を緩和する措置をとってきておりますし、これからもとってまいりたい、このように考えているところでございます。
○中沢委員 今、遠藤副大臣の方から非常に頼もしい、心強いお答えをいただきました。ぜひひとつ、内容はいろいろあると思いますが、自治体の実態をよく把握されまして、名前は総務省に変わりましたけれども、やはり地方の味方だと思うのですよ、皆さん方も。私どもも、与野党立場はありますけれども、やはり地方の味方。ですから、地方を大切にする、こういうことでぜひ激変緩和、お願いをしたいと思うのです。 そこで、香山さんは若いとき北海道に勤務をされているし、かなり北海道の状況についてもよく承知をされています。ですから、今の激変緩和という副大臣のお答えをしっかり受けとめてやっていただきたいのですが、一つだけ、今、いみじくも夕張、産炭地というお話がありました。最盛期は人口が十二万、今は一万五千を切っているのです。全国一スピードが速く人口が減る。いろいろな理由があります、時間がありませんから多くを申し上げません。 実は、国の石炭政策というのは戦後スタートをして、来年の三月で残念ながら日本の石炭政策はなくなるのですよ。それに連動して、総務省所管の産炭地に対するさまざまな、例えば付随的に人口がぐっと減るから産炭地の補正だとか、これもやはりいろいろ影響が出るのですね。香山さん、産炭地補正、もしあれでしたらお答えされなくて結構ですが、そういう問題もある。来年の三月で日本の石炭政策が終わるけれども、財政状況が非常に深刻なそういう自治体に対する産炭地補正ということも念頭に入れて、それもひとつ担当の局長としてしっかり念頭に入れてやっていただきたいと思うのです。お答えいただくのでしたらお答えいただいて、よろしくお願いします。
○香山政府参考人 産炭地につきましては、法律が切れるという節目の年に当たっておりまして、これまで講じておりました産炭地補正の取り扱いというのが問題になるわけでございますけれども、先ほど御答弁いただきました副大臣、それから片山大臣とよく御相談し、先生の御趣旨を体した対応ができるかどうか、今後検討させていただきたいと考えております。
○中沢委員 この問題は、もう歴代の当時の大臣あるいは関係の局長に随分配慮もいただいています、率直に言って。しかし、それでもなかなか自立できないという財政的な構造があるものですから、そういうことも含めて、よろしくお願いをいたします。 さて、最後の質問に入っていきたいと思いますが、今回の法案あるいは十四年度以降の地方財政計画あるいは税収の見通しを大ざっぱに聞きました。私は、やはりもうここまで、確かに国の財政も大変だけれども、地方の財政も大変だ、出口はなかなか見えない、こういう認識は持っています。持っていますが、まず第一に、大臣にちょっとお答えをいただきたいと思うのです。 地方分権推進委員会が去年の六月、これで廃止しようかと。当時、私は地行におりましたから、与党の皆さんとも、西田先生を中心にいろいろ相談させていただいて、とりあえず一年間延長しよう、ことしに持ち越しました。ことしは、結果的に、御承知のように、これが名前も変わって若干性格も変わって、向こう三年間、地方分権推進改革会議、こういう名称である意味で再スタートをされたのです。私は、やはりこれは非常に評価したいと思いますよ。(発言する者あり)推進会議ですね。ぜひ、やはり三年間じっくり関係者の議論を集約して、結論を出してもらいたい。 その場合に、例の片山プランというのを読ませていただきました。これはなかなか内容としては多岐にわたっていますけれども、私はやはり、ほかの委員会でもあるいはお答えをしているともちろん思うのですけれども、基本的に国の役割と地方の役割、事務事業の見直しということだと思います。見直しをして、それに見合った税財源の再配分をやるべきだ、私も同感です。 その場合に、当面の目標として、事務事業でいうと、国と地方は俗に言うところの三分の二対三分の一、これはせめて二分の一と二分の一の税財源の均等配分にしたい、これが片山プランの一つの骨格だと私は思うのです。私も当面はそれでまず頑張ってほしい。当面頑張ってほしいというのは、相手のある話で、今までもそういう議論も随分やってきましたけれども、当時の大蔵省あるいは政府税調、与党税調、ことごとく障壁がありまして、これは全くうまくいっていないのです。 ですから、そう手のひらを返すようにうまくいくとは思いませんが、ぜひ大臣、せっかく片山プランというふうにも言われているプランですから、もう三年の間、間違いなく二分の一、二分の一の税財源の再配分をしっかりした目標に据えて、その実現に向かって大臣の持っている政治力を集中的に発揮していただきたい。これについてはどうお考えでしょうか。
○片山国務大臣 今、中沢委員お話しのように、地方分権推進委員会をことしの七月から地方分権改革推進会議と名前を変えまして、やることは大体同じようなことを我々は考えておりまして、それは、今回は、やはり今お話しのように、税源移譲を含む国と地方の税財源の配分の見直し、これを一番大きなテーマでやっていただこう、こういうふうに思っております。 そこで、例の骨太方針、経済財政諮問会議のあの骨太方針を決めるときに、税源移譲を私はぜひ書いてほしい、財務省はそれは困ると、相当な綱引きをやりまして、最終的には税源移譲を書かせたのですよ。明記しました。 ただ、御承知のように、今の景気の状況、財政の状況ですから、本年度が大体国税が五十兆、地方税が三十五兆です。中沢委員が言われるように、今は六対四です。それを五対五にするためには七兆五千億の移譲なんですよ。しかし、それが現実的な議論になるかどうか、今の状況では。ただ、私は、粘り強く議論して、地方分権改革推進会議にも頑張ってもらって、とにかく突破口をあけたい、こういうふうに思っております。 とにかく、仕事とお金がつり合っていないから、無責任になったり、一種のモラルハザードまではいきませんけれども、そういうことになるので、やはり仕事をするところが自前の金を持つというのが自治の一番基本ではなかろうか、私はこう考えておりますので、お励ましもありましたので、今後頑張ってまいりたいと思います。
○中沢委員 今のお答えを私としてはしっかり受けとめて、私どもも、それぞれ地方にもいろいろな関係者がおりますから、いい意味でいうと応援団で、しっかり志を一つにして頑張っていかなければいけないな、このように考えています。 私に与えられました時間が四十分で、今、五分というペーパーが回ってきました。きょうは、大分前向きな、具体的なお答えをいただきましたから、まだ予定の質問がありますけれども、この際、割愛をしてサービスをいたします。大変ありがとうございました。
○御法川委員長 次に、黄川田徹君。
○黄川田委員 自由党の黄川田徹であります。通告に従い、順次質問いたします。 さて、都市の経済は地方に依存して成り立っていると言っても過言ではないと私は思っております。例えば、東京都で消費される電力の九四%は都外から供給されており、都民が使う水も七〇%は都外の水源から供給されております。また、経済活動の結果として排出される産業廃棄物も、七五%は都外で処分されていると聞いております。 小泉内閣の目指す構造改革の基本方針を示す骨太方針が公表されました六月、日経新聞は、構造改革の柱の一つである交付税制度の見直しについて、都道府県知事にアンケート調査を行いました。それによりますと、回答した知事の半数近い二十二人は、地方税を強化することを条件に、交付税の何らかの見直しが必要であるとしております。そしてまた、小規模自治体の知事の多くは、交付税を手厚く配分する現在の仕組みを維持するよう求めてもおります。 その後、国からは、特殊法人改革問題も含めて、そしてまた交付税改革につきましても、構造改革に係る前向きな話は聞こえてこなくなったような気がしております。しかし、地方からは、九月に、地方六団体で構成される地方自治確立対策協議会が地方税財源確保に関する緊急決議を発表するなど、活発な意見が多数表明されております。 私も、先週の証券税制に関する地方税法の改正の質疑に際しまして、この機会をとらえ地方へ税率配分をシフトするきっかけにすべきであると主張いたしましたけれども、片山大臣は、地方の割合をわずか〇・五%ふやすのにも財務省と大変な議論をされた、こう述べられたところであります。マクロな改革基本路線を検討することは最重要課題であります。そしてまた、ミクロな実現可能性の高い部分を並行して着実に推し進めることも、これまた必要であると私は考えております。 そこで最初に、以上の観点から、改革工程表に掲げる、地方への税財源移譲に係る具体的な検討がどこまで実態として進むか疑問を感じざるを得ないところがあります。総務大臣の所信をお伺いいたします。
○片山国務大臣 先ほども御答弁させていただきましたが、税源移譲というのは骨太方針にも改革工程表にも入っていますね。それで、改革工程表の中では、本年の十月以降措置するところに入っていると思います。それではいつまでか、それがないのですよ。これは、今もお話を申し上げましたが、こういう景気の状況、国、地方を通ずる財政の状況ですから、それでは来年度からとかいうことには、私はなかなか難しいと。しかし、先ほども申し上げましたが、地方分権改革推進会議もできたことですし、骨太方針に書いたのですから、書いた以上、これはやっていく。 ただ、今のこの一連の改革で、集中調整期間というのが二年ぐらいどうしても必要だ、場合によっては低成長になる、こういうことを言っていますね。だから、やはりそこをくぐり抜けた後の議論ではなかろうかと私は思っておりまして、なお経済財政諮問会議の中でいろいろ議論させていただきたいと思っております。
○黄川田委員 大臣の取り組みのお話をお伺いいたしました。いずれ、国と地方の税財源については、さらに全省庁にわたって横断的に見直しを求めておきたいと思っております。 さて、この法案を見てみますと、国税の減額補正に伴う影響を回避し、地方公共団体の行財政運営に支障を与えない工夫はなされておりますけれども、危惧する点もございます。それは、交付税特別会計の借入金が増加することであります。 これにつきましては先ほど中沢委員からも質問がありましたけれども、私からも改めて、今回の補てん措置により、交付税特会の借入金残高は、国負担分、そしてまた地方負担分、さらには総額どの程度となるのでしょうか。また、この特会借入金はいずれ返済されなければならない、いわば交付税の先食いでありますので、ここ、経済情勢が厳しい中でありますので、それを今後どう返済していくのか、総務省にお尋ねをいたしたいと思います。
○香山政府参考人 お答え申し上げます。 今回、新たに千百七十四億円、交付税特別会計の借入金をふやすことにいたしました。これによりまして、借入金の残高は四十二兆六千億円というふうに相なります。そのうち、地方負担分は二十八兆五千億程度に上ります。この借入金につきましては、法律の定める年次計画によりまして、地方負担についていいますと、平成三十八年度までに償還をしていくことといたしております。 もちろん、この計画どおり進めるというのは容易なことではありませんけれども、この償還を織り込んだ上での各年度の財源不足というのは、また新たな補てん措置を講ずることによりまして、各地方団体の財政運営には支障が生じないように対処していくつもりでございますが、このような借金依存体質からはできるだけ早く脱却する必要がございますので、まず何よりも経済の活性化を図ることによりまして地方財源の確保に努める一方で、歳出の抑制に努めまして、収支のギャップを縮小していくことが必要であろうと考えております。 そのような前提の上で、各年度の地方団体の財政運営には支障が生じないように、今後とも対処していきたいと考えておる次第でございます。
○黄川田委員 過去の好況期、いわゆるバブル期でありますか、そのときでさえも上乗せ償還は大変であったと耳にしております。いずれ、国と地方の特会の財政関係をわかりやすくして、そして対応していただきたいと思います。 次に、交付税の事業費補正の見直しについてお伺いいたします。 骨太方針では「地方財政にかかる制度の抜本改革」において、「事業の採否を検討する場合、地方が自らの財源を充てるのであれば、その事業に要する費用と効果を比べて事業を採択することになる。しかし、現在は、特定の事業の地方負担を交付税で措置する仕組みと補助金の組合せによって、事業費の大半がまかなえることも多い。そのため、地方の実質的負担が少ない事業にインセンティブを与え、地方が自分で効果的な事業を選択し、効率的に行っていこうという意欲を損なっている面がある。こうした地方の負担意識を薄める仕組みを縮小し、自らの選択と財源で効果的に施策を推進する方向に見直していくべきである。」と記されております。 このことは具体的には、地方交付税における事業費補正の見直しを求めているものであります。確かに、公共事業は基本的に必要なものでありますけれども、中には残念ながらむだという指摘を受けざるを得ないものも見受けられるところもあります。国にとっても地方にとっても必要なものは行うが、そうでないものはやめる、この観点が重要であります。 さて、この骨太方針を受け、片山大臣は八月、平成十四年度に向けての政策推進プランにおいて地方交付税の改革の具体的な項目として事業費補正の縮小等を明示するとともに、十一月二日の経済財政諮問会議において具体的な改革の方向を示されました。 そこで、今回の公共事業に係る事業費補正の見直しについて、その基本的な考え方と具体的内容はどのようなものでしょうか、また、財政的に余り恵まれていない県や市町村の交付税に多大な影響を与えることにならないか、あわせてお尋ねいたしたいと思います。
○香山政府参考人 お答え申し上げます。 公共事業の地方負担につきましては、一部は事業費に比例する形で、また一部は人口とか河川延長とかいったものの外形的な基準に比例する形で交付税措置を行っておりますが、今回の見直しは、ただいまの御質問にもありましたような公共事業の弊害と申しますか、地方負担を全部交付税で見るというのでは事業選別が厳しくなされないのではなかろうか、こういう指摘を受けまして、この事業費補正、事業費に比例する部分と、標準的に配分する部分とのウエートを変えようという考え方で行っているものでございます。 現在まだ検討中でございますけれども、通常の公共事業について申し上げますと、事業費補正による算入率が大体六〇から七〇%ぐらいに上っておりまして、これを現在の半分程度に引き下げたいというふうに考えております。ただ、一方で、港湾だとかダムだとか、外形的な基準だけで把握し切れないような事業もございますので、そういったものにつきましては、その引き下げ率を緩和いたしまして、三分の二ぐらいにいたしたいというふうに考えております。 この事業費補正方式で引き下げた分につきましては、これは当然のように、ウエートを変えるだけでございますから、人口だとか河川延長とか、そういった標準的な方法で入れる方法のウエートを高めるということでございます。そういうことでございますので、公共事業に対する全体としての交付税措置の総額あるいは地方交付税総額には影響を及ぼすものではございません。 また、現在の事業費補正方式は、地方債をまず発行いたしましてその元利償還費を算入するという形をとっております。そういうことになりますと、大体二十年間ぐらいに薄まきになりますから、その薄まきになった部分の事業費に比例する部分が多少引き下げになっても額としてはそれほど極端な額にはなりませんし、一方で、河川延長だとか人口だとか面積だとか、こういった標準的な形で配る金額がふえるものがありますから、個々の団体、事業の多寡によってもちろん影響はございますけれども、個別に見ますとそれほど大きな額にはならないものというふうに私ども考えております。
○黄川田委員 さまざまお話しいただきましたけれども、この事業費補正については、国の公共事業予算のあり方、これもかなり問題であるということをここで指摘しておきたいと思っております。 加えて、地方単独事業、なかんずく地域総合整備事業債について次に伺いたいと思います。 この地総債は、その汎用的な性格から、これまで地域の活性化や公共施設の整備に果たしてきた役割は大きいと私は思うのでありますけれども、今回の見直し案では廃止される方針と聞いております。 そこで、今回なぜ地総債を廃止する方針としたのか、また、それにかわる措置を何か考えておるのか、あわせてお伺いいたしたいと思います。
○遠藤(和)副大臣 地総債、いわゆる地域総合整備事業債でございますけれども、この事業は、各地方が、国庫補助金に依存するのではなくて、地方単独事業によりまして地域が主体的あるいは自主的に事業を行う、あるいは個性的で魅力のある地域づくりを行うというために設けられたものでございまして、今お話がありましたように、全国的に大きな成果を上げてきたと思っております。 しかし、その一方におきまして、事業費補正方式でございますから、地方債の元利償還金を後年度に交付税措置をするという仕組みになっておりますから、安易な事業実施を誘発しているのではないか、あるいは、対象となる事業が大変広いものでございますから、特に箱物等に整備が集中しておりまして、広範な調整が行われずにどこの地域にも同じようなものができてしまう、そういうふうなむだがどうしても見られるものもあるというふうな御指摘がございまして、この際、来年度から廃止をする、このようにしたものでございます。 今後は、いわゆる重点七分野とか目的を非常に限定して、必要なものに限って必要な財政措置をとる、そういう方向で今検討をしているところでございます。
○黄川田委員 副大臣からるるお話しいただきましたけれども、各地方公共団体の中にあっては、まだこの地総債を当て込んだ事業計画を立てているところが少なくないかもしれません。ですから、来年度から一切やめるということに対して、特段の配慮といいますか、影響が少なくなるような形の仕組みをぜひともしていただきたいと思います。
○遠藤(和)副大臣 既に事業を手がけている、あるいは継続をしている、そういうものについては、過渡的に従来と同じような財政措置を講ずることを考えております。具体的に、例えば十三年度中に基本設計が完了して工事に着手できる、そういうような事業については認める、こういうふうになろうかと思っております。
○黄川田委員 今般の質疑は三十分と思って多数通告しておりまして、まず最初に厚生労働の方にも質問いたしておりましたが、金曜日に一般質疑があるということでありますので、そのときに質問させていただきます。よろしくお願いいたします。 残り五分になりますので、では、最後の質問にさせていただきたいと思います。 最近、ペイオフ解禁をにらんで、資金運用を債券にシフトしている地方自治体がふえております。この春先から地方自治体は地方銀行や第二地方銀行から預金をおろしまして、債券投資を急速にふやしており、この動きは小規模な市町村にまで拡大していると聞いております。安全性は高いが利回りが低くなり過ぎた国債を毛嫌いし、政府保証債と地方債に地方自治体の資金が雪崩を打って流入しております。債券の流動性を考慮すれば、債券の利回りは国債、政府保証債、地方債の順に高いのが常識でありますけれども、最近の地方債の人気を反映し、それらの利回り差は極限にまで縮小してきております。 そこで、このペイオフ特需がはげてしまう来春以降は、地方債に対する市場の評価が厳しくなり、国債と比較して借入金利が今以上に高くなるのではないかと心配されるところでもあります。したがって、今後自治体の努力と工夫がより一層求められると思いますけれども、総務省の基本的考えと、自治体、特に小規模市町村への指導方針はどうなっているでしょうか。
○香山政府参考人 来春のペイオフ解禁に向けてということでございましょうか、地方団体の資金運用先として地方債そのものが増加しているとかいうような傾向にあるのは御指摘のとおりでございます。一方で、市場の民間資金につきましては今資金需要が余りないということで、今度は地方債資金を調達する方でいいますと、これも比較的容易な状況にあるというのは事実でございます。 来春以降の動向につきましては現時点ではっきりしたことを申し上げることはできないわけでありますが、ペイオフ解禁後、さらにはその先をにらみまして、今後とも地方債資金の調達方法の多様化等についても努めていく必要があるというふうに私ども考えております。 現在、民間の有識者等に集まっていただきまして我々はいろいろな研究会をやっておりますけれども、その中で、地方団体の資金調達能力は非常に差がありますから、一定の公的資金を確保していく、これが基本でありますけれども、同時に、各発行団体において、地方債の額の大型化といいますか、額を大きくするあるいはその流通性を高めることによって市場公募化を進める、そういうような形で、地方団体の地方債資金調達が容易になるような手法を多様的に組み立てていく必要があるというふうに考えております。その前提といたしましては、地方債の人気ということがどうしても重要になりますから、地方団体の財政状況といったものにつきましても市場に対して適切な情報提供を行っていく、そのような形で、将来に向かって安定的に地方債資金が確保できるように努めてまいりたいと考えておる次第でございます。
○黄川田委員 きょうは時間内で終わりたいと思います。ありがとうございました。
○御法川委員長 次に、春名直章君。
○春名委員 日本共産党の春名直章です。 地方交付税は、地方の財源不足を補てんする機能を果たして、その責任は国にあることを交付税法で明記をしております。 今度の法案は、地方に半分その責任を転嫁するということになっておりますし、固有財源である地方交付税の来年度の使い道をあらかじめ決めてしまう、額は大きくないかもしれないけれども、そういう性格のものであります。その点で認められるものではありません。 そのことは置いておいて、きょうは地方交付税削減問題について質問をしたいと思います。 今日の地方財政の破綻の要因の重大な一つは、本来、地方の固有財源で、ひものつかない一般財源という性格を持っている地方交付税を国の政策誘導の手段として利用してきたという面が、私は大きいと思っております。景気対策としての地方単独事業の積み増しに対しての後年度における交付税措置などは、その典型だと思います。ところが、また同じ過ちを繰り返そうとしているように思えてなりません。きょうは、地方交付税の段階補正の見直しに絞ってお聞きをしたいと思います。 大臣、段階補正なんですが、九八年度から見直しをやってきましたよね。一応今年度でこれは終了ということになっていますが、さらにまた、見直しをするということが出されております。これは、見直しを始める理由は何でしょうか。端的にお答えください。
○片山国務大臣 今、春名委員、交付税を政策誘導の手段にするのはおかしいということなんですが、交付税は、税収が多いところ、少ないところの財源の調整をする機能はもちろん大きな機能ですけれども、それ以外に、地方団体としてここまでのサービスは地域のいかんにかかわらず国民に与えるべきだという、これはシビルミニマムというのかナショナルミニマムというのか、このミニマムという言葉は、私は個人的に余り好きじゃないんだけれども、一定の水準確保のための財源を保障するんですよ。それを政策誘導というのなら、一種の政策誘導ですよね。それから、景気対策のために公共事業を受け入れてもらう、あるいは単独事業をやってもらうときに、財政力に比べて余り過大な事業になると、それはなかなか受け入れられないから、進められないから、交付税で事業費補正を見たのです。 それから、段階補正は、もう春名委員の方がお詳しいかもしれませんが、これはもう割り増しですよね。小規模に対するコスト高の補てんをしてやる、割り増しをやる。そこで、常にこれがいいのかどうかというのを見直さなければいけません、本来の一律じゃなくて、割り増ししているんだから。それを見直していくということで、常に実態調査をしながらこの是正を図ってきたので、今回も、特に経済財政諮問会議を中心に、ちょっと小規模優遇に過ぎるのではないかという意見があるものですから、実態を自治財政局の方に調べてもらって、ある程度説明ができる範囲については合理化しよう、健全化しよう、こういうことであります。
○春名委員 小規模自治体に対して手厚過ぎるという認識が、総務大臣もおありなんですか。
○片山国務大臣 私は、実態を必ずしも正確にわかっていないからもう一つですけれども、いろいろな状況から見て、実態をしっかり調べて、ちょっとそれが、過大ということもないと思いますけれども、実際の状況から見て差があるのなら、それは直した方がいいんではないかというのが私の認識です。
○春名委員 段階補正だけじゃなくて、補正にはたくさんの種類があるんですよね。その点で、今の見直しの方向でいけば、十万人以下の地方団体の割り増しが下がっていって、地方交付税の額が減っていくということにならざるを得ませんね。ほかの補正の係数、補正は全部見直した上で、やはりこれは絶対やらなきゃいけない、こういう認識になっているんですか。なぜ段階補正なんでしょうかというのが私、よくわからないんですよ。
○片山国務大臣 また専門家がいなくなったのかもしれませんが、専門家の方がいいと思いますが、補正は常に見直さなきゃいけません。 しかし、今、経済財政諮問会議でもその他のマスコミでも、一番問題にされているのが段階補正と事業費補正なんですよ。だから、それについては、それだけ皆さんから御指摘があるということは、やはり実態の乖離があるのかなと我々は思っているわけであります。人口別の一般財源をとりますと、御承知のように、人口が少ない方が多かったりするんですよね。そこのところはどうかなというのを、我々も問題意識としては持っている。 ただ、今度、段階補正を見直しますけれども、それはひっくり返るような、びっくりするようなことはできませんよ。実態に合わせるということでございますので、過敏にそこはお受け取りにならないでいただきたいと思います。
○春名委員 過敏でも何でもなくて、自治体は戦々恐々としていますね、もう御存じのとおりです。 それで、なぜ急に、私に言わせたら急にこういう段階補正の見直しということが声高に叫ばれるようになったのか。率直にお聞きしますけれども、気を悪くなさらないで。要するに、市町村合併の推進には、あめも必要だけれども、むちも必要だ、こういうことではないんですか。
○片山国務大臣 私は、むちと認識していないんですよ。しょっちゅうあちこちで聞かれるんです。地方六団体の会議その他いろいろな講演会、むちですか、むちですかと。私は、むちでないと言っているんですよ。ただ、今までの段階補正が過度に優遇だという受け取られ方をされると、皆さんも大変ですよ、過度の部分があるとすれば、それは実態と比べてみて過度は直した方がいいんじゃないでしょうか、その方が段階補正も長続きしますよと私は申し上げているんです。むちなんて意識していません。
○春名委員 過度に優遇しているというふうに言っているのは、ごく一部の意見だと私は思いますね。 例えば、九月二十九日、三十日に日本世論調査会が、公共事業、交付税に関する世論調査をやって、調査結果というのを新聞に全部出していますよ。二百五十地点で一人一人の有権者に満遍なくやって、二千人ぐらいの回答があって、公共事業を減らすべきだという声は七二%、かなり大きいんです。しかし、交付税の配分について、これまでどおりでよいというのが三八・三、地方への配分を今よりふやすべきだというのは三一・一、合わせて七〇%なんですね。地方に対する地方交付税というのは、七〇%が、今のままか、あるいはふやした方がいいと。しかも、都市への配分をふやすというのが二〇%、地方への配分を今よりふやすというのは三一%。国民的な世論調査でもこういう結果が出ているんですよ。ですから、優遇しているというふうに言われるのは、本当に私はだれの意見かというふうに思ってしまうんです。 しかも、地方自治体は本当に苦労していて、効率的な運営をしていないじゃないかというようなことを言われるかもしれないけれども、そういう努力の上に立ってどの自治体でも今運営しているわけであって、そこがどうしても私はよくわからないんです。 それで、総務大臣、一点ちょっと聞きますけれども、八月三十日の経済財政諮問会議では、こういう御発言をされているわけです。塩川財務大臣が、町村合併については相当なインセンティブを与えてやらせてほしい、そうでないと、幾ら言っても地方分権は進まないという発言をされた。これに対して片山大臣は、あめをということだが、本当はむち的なものも要る、あめはもう与えている、各省のあめもつけ加えてあめだらけになっている、本当はむち的なものも必要だと思うというふうに、八月三十日、片山大臣自身、発言されているんですね。 段階補正はむち的なものではないというふうに今おっしゃっているわけですが、大臣が言っておられるこのむち的なものも必要というのは、一体どういうことなんだろうか。私は、段階補正というのは、あなたがそういうふうにとらえていないかもしれないけれども、地方自治体は完全にそうとらえざるを得ない状況があると僕は思うんですね。これはどういう発言の意図なんですか。
○片山国務大臣 それは、今、合併支援本部というのが内閣にあるんですよ。私が本部長で、各府省の副大臣全員が本部員です。そこで、皆さんは、合併の必要性というのは大変あると、みんな一致した認識なんですね。合併が本当に必要なら進めなきゃだめじゃないですかと、今の総務省の、あるいは総務大臣のやり方はあめだけじゃないですか、むちがないと進みませんよという認識があるんですよ。 私も、今までの昭和の大合併を、これは別に役員じゃございませんでしたから、見ておりました。後でいろいろ聞きましたけれども、やはり、それは進めるには、そういう点の必要性があることは私も認識しています。塩川大臣は、大合併論者ですね。だから、進めろ、進めろと、こうおっしゃるんで、今の、あめだけではなかなか進まないんではないかということは議論になっているんです。 本当に進めるんなら、私は、あめだけじゃなくて、むちも要ると思いますけれども、むちはやらないと私は言っているんです、今まで公にも。だから、そういうことをその場で発言したので、合併のためにむちをやるつもりはありません。粘り強く啓蒙し、説得していく、こういう姿勢であります。
○春名委員 それは現場の首長さんなんかの認識と全然違いますね。このまま頑張って、頑張って、頑張っても、段階補正を減らされて、交付税は毎年毎年削減されて、住民に行き渡るサービスができなくなって一体どうするのか、兵糧攻めだ、そういう声になっているんですよ。そこからどうしたらいいのか今悩んでいるわけでしょう。兵糧攻めだとみんな言っていますよ。むちそのものなんですよ、下にとってみれば、小さい自治体は。特に小さい自治体がそうでしょう。小さい自治体ほど、段階補正の見直しによって大きな影響を受けるわけですから、このままいって本当に大丈夫か、合併せざるを得ないという方向にもう誘導されていっている。 それは議論すれば、皆さん、自治体のところに行ってお話しすれば、高知県なんていうのは小さい自治体ばかりですからね、そういう認識になっているということはちゃんと自覚して、この問題について、大臣は、今お話があったように、むち的なものはしないという、非常に大事だと私は思うんだけれども、しかし、この段階補正の見直し、今まで三年間、四年間やってきて、これからまたやっていく、もっと強烈にやっていくという話が出てきているときに、むちも必要だという御発言を八月三十日にされている。これは段階補正の見直しということとリンクしているなと思うのは当たり前じゃないですか。そういう認識を持たないとだめだと私は思うんですが、どうですか。
○片山国務大臣 いや、だから、何でも物を進めるにはあめとむちというのはありますよと。ただ、合併にもそうだと思うけれども、むちはやらないと言っているんですよ。 それで、委員にどういう市町村長がどう言われたか知らないけれども、現状を変えたくないということではだめなんですよ。やはり常に我々は現状を見直して、現実に即して変えていかないといけない。とにかく、今ぬくぬくしているからいささかも変えたくないというのは困るんですよ。 我々は、聖域なき構造改革を今からやるわけですから、市町村行政についても、地方交付税についても、実態と遊離して、仮にその補正が過度であるとすれば、それは実態に合わせて見直していく方がずっと正しいし、そういうことは、自分だけよければいいということではいけませんよ、全体がよくならなければいかぬので。我々は、そういう立場で地方交付税の見直しをやります。
○春名委員 自治体は努力していますね、そことのところを見てもらいたい。そして、段階補正の見直しということが上からばんと出されてくれば、そのことがどういう影響を与えるかをよく自覚していただきたいということを私は申し上げているわけです。 大体、こういうむち論が出てきた経過は、さっきお話が出たけれども、経済財政諮問会議に、五月十八日に牛尾委員と本間委員が資料を出して、「自立し得る自治体」という項目がありまして、そのための二つの提案が出てくるんですよ。その二つの提案の中の一つが、年限を切った市町村の再編と、もう一つが、段階補正の縮小。段階補正は、廃止に向けて、来年から縮小していってはどうか、廃止をしたい、来年からは縮小していってはどうかという提案を五月十八日にされる。 そのときの会議の中の議論で、本間委員は、「市町村は合併に消極的だが、その原因には、財政状況が悪くなれば完全補填する地方交付税制度がある。合併に向けてのインセンティブ付与を十分に考えていく必要があり、段階補正をどのように考えるかということになる。」このような発言がいろいろされている。これを受けて、骨太方針に、「段階補正が、合理化や効率化への意欲を弱めることがないよう、その見直しを図るべきである。」ということがうたわれる。こういう経過になっているわけですね。 これはいろいろな資料を見ればもうはっきりしているわけで、逆に言えば、今の段階補正が自治体の自立化を妨げている、もっと言えば、合併推進のネックになっているというのが、小泉内閣の基本方針や認識だというふうに私は受けとめましたが、総務大臣も、やはりこれは同じ認識なんですか。
○片山国務大臣 だから、経済財政諮問会議で民間側の委員がそういうことを出されたから、私は反対したんですよ、年限を切った合併なんかできるわけがない、この合併は自主的な合併だと。 我々は、地方交付税を減らしたいなんて一切思っていませんよ。地方交付税と地方税を足した、地方に対する一般財源の確保に全力を挙げているんです。地方交付税を減らしたくなんか、いささかもありません。ただ、その地方交付税を公平に、正当に配分いたしたい、こう思っているだけであります。
○春名委員 いや、それだったら、私はもう一回もとに戻ってお聞きしますけれども、段階補正というのは大分年限がたっているので、今は小さい自治体に対して手厚過ぎるということが議論になって、その方向で見直すということで削減されるという方向なんだが、どういうことをもってして手厚過ぎるというふうに大臣自身は認識しているのか、これをちゃんと聞いておきたいと思います。
○片山国務大臣 それこそ専門家にお聞きいただいた方があれですけれども、実態と離れているんじゃないかとの指摘があるから今、実態調査をしているんですよ。実態と離れている部分があればそれは直したい、こういうことでございまして、離れた部分があるとすればそこは手厚い、こういうことであります。
○春名委員 例えば、私は高知県ですけれども、人口規模が小さい自治体が多いわけですね。実態と離れて、減らさなければならないなんという実態がどこにあるのか、僕はとても不思議でしようがないんですが、例えば、十二年度の国勢調査で人口四千人未満だった二十二町村への普通交付税が、段階補正見直し前と比較して約三億一千二百万円削減されたんですね。 この削減に対して、小さい自治体ほど非常に大きな影響を受けていまして、ごっくん馬路村なんというのをつくって、なかなか元気な村で、頑張っている馬路村という村があるんですが、千五百人ぐらいの小さな自治体です、そこの村長さんは例えばこういう発言をしている。中山間地域は少ない人口で大きな面積も管理している、その経費が減らされていくと、結果的には環境破壊にもつながると思うし、とても納得しがたい、これらの声が随分あるわけなんですね。 それから、もう大臣はよく御存じのとおり、全国町村会がパンフレットを出しています。「二十一世紀の日本にとって、農山村が、なぜ大切なのか」というパンフレットを出していますよね。なぜこのパンフレットを出したか。 その冒頭、「はじめに」の部分にこう書いてありますよ。農山村の地域の人々が、今、改革に伴う動きの中に大きな困惑を感じ、その行方に危機感を強めているものがあります、例えば、「どんなに小規模で財政効率が悪くとも地方交付税で財源保障がなされている限り、町村が自主的に合併を進めるはずがない」といった議論です、それが、地方交付税を大幅に縮小すべきだ、地方交付税の段階補正をやめるべきだというような「改革」論と結びつけられると、農山村地域の人々は、「これからどうなるのか」という不安や「結局、農山村は切り捨てられていくのではないか」という疑念がわいてまいりますということを冒頭の「はじめに」に述べて、そういう問題意識から、農山村が果たしている役割の大きさや、これからどういうふうな努力をするのかということを、政策提言で、パンフレットでまとめているものですね。お読みになったとおりであります。 このことを考えますと、本当に、今やってきていること、また来年度からやろうとしているこのことが自治体にとってどういう問題を投げかけて影響を与えているのかということを、自治を預かる総務大臣としては真正面から受けとめる必要があると私は思うんですね。 市町村合併を推進していくということの、まあ、結果的になるかどうかわかりませんが、誘導的なことになっていく、段階補正の見直しというのは。そういうやり方は、冒頭に私が言いましたように、やらない方がいい、やめるべきだということを強く思っているわけなんです。私のこの考え、大臣、どうでしょう。
○片山国務大臣 市町村が市町村としてあるのは、住民のために仕事ができにゃいかぬのですよ。小さければいい、小さい方が楽でいいですよ、全部、しかもそれは交付税か何かで補てんしてもらえれば、そういう自治は成り立たないんですよ。自立する自治でなきゃいかぬので、市町村としては適正規模があるんですよ。適正な規模と能力を与えるということも必要なので、そこの兼ね合いなんですよ。 あなたの議論を聞いていると、高知県かどこか知りませんけれども、小さけりゃいいと、五人、十人で市町村をつくった方がずっと楽ですよ、みんな議員になればいい。そういうことではだめなんですよ、ちょっと極端なことを言いましたが。我々は、そういう自治をこれから推進しようと思っておりません。
○御法川委員長 春名君、時間が参りましたから、短くやってください。
○春名委員 今いみじくも、適正な規模が必要なんだ、そういう立場から御発言されているので、そこが根底にあるなと私は思うんですよ。小さければいいなんて言っていません。住民自治ですから、それぞれの自治体の大きさもいろいろあるでしょう、しかし、数が大きければいい、人口が多ければいいんだということにはならない、そこのところが大きな問題だろうということを改めて私は認識いたしました。そのことを申し上げまして、私の質問にしたいと思います。
○御法川委員長 次に、重野安正君。
○重野委員 私は、社会民主党を代表しまして、議題となっております地方交付税法等の一部を改正する法律案に関し、特に地方財政対策のあり方を中心に何点かお尋ねをいたします。 まず財務省にお聞きしますが、二〇〇〇年度剰余金総額は二千三百八十一億円、その中心となる税収増はトータル八千百七十四億円で、中でも法人税収は九千三百十二億円の増と承知をしておりますが、まずこの点を確認したいと思います。 また、昨年度補正予算で、法人税で八千六百九十億円増額修正をしていることから、法人税の増収額は年度当初見込み額の一八%増、こういうことになっております。税収見通しについて、いささか問題があるのではないかという認識を持つわけですが、いかがでしょう。
○木村政府参考人 お答え申し上げます。 ただいま先生の方から御指摘があった数字につきましては、基本的にそのとおりだと思っております。 それで、法人税につきまして、特に十二年度の場合、当初予算に比べまして一八%も増加しているのではないかという問題でございます。先生よく御承知のとおり、当初予算の税収につきましては、その予算編成時までに判明しておりました課税実績、例えば十二年度の当初予算でございますと、十一年度の課税実績や政府の経済見通しに係る諸指標等を基礎といたしまして、個別税目ごとの積み上げにより見積もりを行う。全体としまして、十二年度決算につきましては、四十八兆六千五百九十億円、うち法人税が九兆九千四百七十億円と見込んだところでございます。 その後、今のお話にございましたが、補正予算時におきまして、その時点におきます課税実績、それから経済状況等を踏まえまして見直しを行いまして、十二年度の場合、企業収益が改善しておること等から、当初予算に対しまして、一兆二千三百六十億円、法人税、今御指摘がありましたように、八千六百九十億円の増額補正を行ったところでございます。 それで、決算でございますが、特にこれは、法人税が、企業収益が見込み以上に好調であったこと等によりまして、ただいま御指摘があったように、補正後予算額を大きく上回ったということで、全体といたしまして八千百七十五億円、決算額が補正後予算を上回ったところでございます。 税収見積もりにつきましては、従来から私ども、いろいろ努力はしているところでございます。 いずれにいたしましても、その時点で最も適切と考えられる見積もりを行うべく努力を続けているところでございますけれども、一方で、経済も日々動いております。結果といたしまして予算額に対しまして増減が生ずることは避けがたいという面があることも、御理解を賜りたいと思っております。
○重野委員 そういう説明も理解できないわけではありません。しかし、予算に基づいてこの国の一年のありようというものが決定されていくわけですから、この乖離はより小さい方がいい、的確な捕捉がなされなければならぬという点については否定できないと思う。その点は今後ともひとつ努力していただきたい。 次に、来年度以降の地方交付税のあり方について、事業費補正あるいは段階補正の見直し、また留保財源率の見直し等、交付税総額の抑制がとかく論議の俎上に上げられています。 今最も留意しなければならない点について、私は思うんですが、まず地方財政の歳出義務を伴う中央の補助事業の抑制を抜きにして地方財政の歳出抑制は厳しい、であるから交付税総額の抑制もなかなかできないと考えるんですが、総務大臣並びに財務省、この点についてはどのように受けとめておられますか。
○片山国務大臣 恐らく来年度の予算編成、財政運営も国債を三十兆の枠でやるということになると、相当抑制基調でないとだめだと思いますね。そのためには国の方の歳出をかなり切り込もうということで、例えば公共事業を一割だとかODAを一割だとか今いろいろやっておりますけれども、最終的な仕上げがどういうことになるのか。 それによって、重野委員御承知のように、地方の歳出は七割が国の影響下、コントロール下ですから、もう連動してそれは補助事業を中心に変わってくると私は思います。その結果が地方財政計画を仕上げるときにどういうことになってくるのかなという感じでございますけれども、それは国の歳出の確定を待って我々も考えたい。 一般単独事業につきましては、本年度も十七兆五千億組みましたけれども、決算との乖離が相当あるんですよ。だから、私は、規模是正の意味もあって、やはり一割ぐらいこれは圧縮する必要があるのではなかろうか、こういうふうに思っております。
○牧野政府参考人 お答えいたします。 十四年度の予算編成に当たりましては、あらゆる歳出を見直してその抑制を図るというのが基本でございます。その中で、地方財政につきましても、国と地方がお互いに協力しながら徹底して行財政改革に取り組みまして、そうして国、地方それぞれの歳出全般を見直して、地方歳出も抑制し、財源不足を圧縮していくということが重要だと考えております。 特に、今お話がございました国庫補助金につきましては、平成十四年度の予算編成におきましては、例えば、奨励的な国庫補助金について従来以上の厳しい抑制を図るといった取り組みを始めたことを初めといたしまして、施策、事業などを見直しまして、整理合理化を積極的に推進してまいりたいと考えております。 こうしたことを通じまして、予算編成過程、それから地方財政計画の策定を通じまして、地方歳出につきましても見直しを進めてまいりたい、かように考えております。
○重野委員 今年度地方税収は、本年九月末段階の都道府県の調定額を見る限りでは、おおむね地方財政計画ベースに近いものとなっています。地方税の落ち込みは大体国税の一年おくれ、こういうふうに承知をしておりますが、来年度、地方税収はそうなると極めて厳しいものになるのではないかというふうに考えます。となれば、中央の補助事業を抑制しても、必ずしも地方財政の財源不足は減らない、場合によっては本年度当初の不足額を上回ることもないとは言えないと認識します。 そこで伺いますが、補正予算に伴う地方交付税の減一千五百六十五億円の四分の一に当たる三百九十一億円、これを、臨時財政対策債の増発ではなく交付税特会の借り入れによって措置をし、来年度一括償還、このようにしております。今指摘をしましたように、来年度地方税収の状況を考えますとき、この一括償還、来年度、財源不足額に算入されてしかるべきではないのかという私の思いがありますが、片山大臣、いかがでございますか、これについて。
○片山国務大臣 ことし、国税に三角を立てる、マイナスにする、減額補正する、こういうことに伴いまして、当然、地方交付税の減額になったわけですね。それをどう補てんするかということなんですが、本来ならば、今言われた三百九十一億ですか、それは赤字地方債の発行を地方団体にやってもらわなきゃいかぬ、こういうことになりますが、この時期に赤字地方債を出してもらうのはいかがかなと思いまして、その分だけ交付税特会での借り入れにいたしたわけであります。したがって、これは地方が本来、赤字地方債で受け持つべき分なんですよ。国の方の一般会計の加算は、三百九十一億もらうわけですから。 今回それを特会の借り入れでしのいでおきまして、来年度それも含めて赤字地方債の中に入れよう、こういうふうに思っておりますが、これは重野委員御承知のように、この赤字地方債は、元利償還は完全に交付税で補てんされるものでございます。これはことしからルールを変えまして、今までは全部特会でやってわけのわからぬようなところがありましたから、今回は、国はちゃんとキャッシュを半分入れてもらう、そのかわり半分は地方が赤字地方債で自分で調達する、こういうことにした関連で、年度途中の減額でございますから、こういう措置をとらせていただいたわけであります。これによって来年度の地方財政が困るとか、特別の地方団体がどうだということは、私はないと考えております。 詳細にもしあれなら、財政局長から答弁させます。
○香山政府参考人 大臣のお答えで足りておるのでございますけれども、この御指摘の三百九十一億は、年度当初におきますと臨時財政対策債だ、そういう性格でございましたので、一応今年度は急場しのぎということで特別会計借り入れにいたしましたけれども、本来が赤字地方債に相当する部分でありますので、明年度に一括して償還するという形をとらせていただいたわけであります。 その意味で、平成十四年度の地方財政収支を見た場合にはその分だけ財源不足は膨らみまして、私ども、当然財源不足の方にカウントいたします。ただ、十三年度のルールにおきまして国、地方で折半するという部分でいいますと、折半の地方負担分になっておったものでございますから、明年度、それではこの部分はどういうふうに処理するかというと、十四年度ルールにおいて折半ルールを使うということではなくて、地方負担の方に分類するという形で、赤字地方債に振りかえるという形でこの部分は補てんをさせていただく。 いずれにしても、大臣からお答えがありましたように、明年度の地方財政計画にきちんと計上して収支不足にカウントした上で、補てん措置はそのような形で講じさせていただくということでございます。
○重野委員 ちょっとまた聞きますけれども、現行の地方財政財源不足額の補てん対策、二つあると思うんですね。一つは、恒久的減税に伴う地方財政への影響補てん、それからもう一つは、通常ベースによる不足額の補てん。今回のこの三百九十一億円の扱いは、今私が二つ申し上げましたどちらにも入らない。そこのところを説明してください。
○香山政府参考人 お答え申し上げます。 三百九十一億につきましては、率直に申し上げますと、結論から申し上げますと、十三年度の補てんルールという形で処理をさせていただく。 十三年度の当初の時点で税収が今回の補正水準というふうに見込まれておったならば、この部分は赤字地方債になっておったわけです。ところが、年度中途で赤字地方債を発行するという形をとりますと、個々の地方団体に既に配分を終えております交付税を減額するというような事態が生じますから、これはできないということで、当座は特別会計の借入金でしのぐことにいたしたわけであります。 そういうことで、十三年度のルールを適用してこの部分は本来、赤字地方債になるべきものでありましたから、ことしだけ特別会計借入金でつなぎますけれども、明年度の財源不足で見る部分だけは、この部分については既に十三年度ルールにおいて地方負担と決まっておった部分でありますから、この部分は、明年度の方では十四年度における折半ルールの対象とはしないで、十三年度のルールを適用済みの財源不足ということで、地方の赤字地方債で補てんする部分に分類をさせていただく。そういう意味で、ことしの当初の負担ルールを適用した処理をさせていただくことになるというものでございます。
○重野委員 なかなか難解な説明で。くどいようですが、違った観点からお聞きします。 そうしますと、この扱いについては、現行の四分の一ルールが来年度からは二分の一ルールに移行する、そうなった場合、地方負担分としての交付税特別会計借り入れはなくなって、不足額全体の半分は臨時財政対策債で補てんされる、そういうことになるわけですか。 現時点で来年度の不足額を予測することは非常に難しい。ですが、本年度の経済成長はマイナス、来年度もマイナスが見込まれようとしているもとで、この不足額の半分を臨時財政対策債で自治体みずから埋めるということになったら、自治体にとっては大変なことになるんじゃないかな、私はそういう懸念を持つわけです。そういう中でさらにこの三百九十一億円が上乗せされるのでは、やはり地方は大変だ、こういうふうに私は思うんです。自治体の来年度の財政運営というのは、制度の変更に加えてこの部分も背負うということになった場合、大変厳しいな、こういう認識を持つんですが、そこについてどういうふうに考えていますか。
○片山国務大臣 なかなか説明が下手なものですから、わかりにくいんですけれども。 ことしの国税が、当初見込んだより一兆一千億減額したんですよね。だから、その低い減額でいったらその補てんは、平成十三年度ルールでは、半分は国、地方の特会借り入れでしょう。残りの半分を、だから四分の一ですね、四分の一は国がキャッシュを工面して入れる、四分の一は地方が赤字地方債を出す、こういうことなんですね。だから、一兆一千億にもし税収が落ちておれば不足額はふえるんですから、同じルールでやったわけなんですよ。ただ、年度途中だから赤字地方債を出してもらうのはやめまして、特別会計が立てかえるんです、借り入れて立てかえて。それを来年度は不足額に乗せて返すんですよ。本来は地方が持つものですから、これは来年度、地方の不足額で地方の持ち分として上に乗せるより、委員、仕方がないんですよ。 我々は損するようなことはしません、財務省に。我々は考えてやっていますから、それはしません。それは地方が損するようなことはしておりませんので。ただ、立てかえを特会がやって、財源不足のための赤字地方債を年度途中には出してもらわない、こういうことをしましたので。 ちょっと時間がなくなりましたので、また詳しい説明に行かせます、図でもかいて。ちょっとわかりにくいんです。どうも済みません。
○重野委員 時間がありませんが、大臣、四つあるんです、こう半分になって。このほかに、この下に……(片山国務大臣「そうそう」と呼ぶ)そうでしょう。そうなったら、全然違うじゃないですか。
○片山国務大臣 いやいや、違わない。それは、本年度のやつが来年度の財源不足額に三百九十一億だけ乗るんです。それだけなんです。立てかえておくんです、特会の借り入れで。だから損はありません。我々の持ち分が伸びるだけですから。本年度のやつが来年度になるんです。再度詳しい説明をいたしますので、ひとつ御理解を。
○重野委員 それでは、時間が来ましたので、以上で終わります。ありがとうございました。
○御法川委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○御法川委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 地方交付税法等の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○御法川委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○御法川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○御法川委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後七時一分散会