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151回国会参議院2001/05/22

予算委員会 第15号

発言数
414
登壇者
32
会派数
8
開催日
2001/05/22

会議録

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  理事の補欠選任について諮ります。  委員の異動に伴い現在理事一名が欠員となっております。その補欠選任を行います。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じます。御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 御異議ない、かように認めます。  それでは、理事に弘友和夫君を指名いたします。     ─────────────

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りします。  予算の執行状況に関する調査のため、本日の委員会に住宅金融公庫総裁望月薫雄君を参考人として出席を求めたいと存じます。御異議はありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 御異議なし、かように認め、そのように決定いたします。     ─────────────

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 予算の執行状況に関する調査を議題とし、昨日に引き続き、質疑を行います。  真鍋賢二君の関連質疑を許します。入澤肇君。

入澤肇自由民主党・保守党

○入澤肇君 おはようございます。  まず、初めて小泉総理に質問いたしますので、おくればせながら、おめでとうございます。  私は、衆議院の議論も十分に読んできましたので、重複のないように、きょうは小泉総理が掲げる構造改革について具体的にお話をお聞きしたいと思います。  非常に小泉内閣に対する国民の期待が高い。これは、閉塞的な状況を何とか打破してくれるんじゃないかな、月光仮面のような役割を果たしてくれるんじゃないかなというような気持ちが国民の間にあるんじゃないかと思うのであります。  きのうの質問、答弁を聞いていまして、徐々に私の考え方は具体的になっているというふうなことを申されましたけれども、まだ全体を聞いていまして構造改革の中身がきちんと頭に落ちない、不明確であるというふうな感じがしているわけであります。  私は議員になってから、役人のときに最もコンサーバティブな農林水産省に長くおりましたので、どうしても構造改革が必要だということで、必死になって改革、改革を唱えていろんな法律制度をつくってきたわけであります。議員になりましてから、百回に及ぶ質問の機会に、具体的に構造改革につきまして提案を申し上げてまいりました。幾つかは非常に大きな成果を上げて、実行されたものもございます。  やはり、この時代において、戦後五十年、安定した政権が続きまして、今、連立政権になっていますけれども、どの国においても、世界史を見ますと、五十年安定した政権が続きますと、やはりそのときに改革を求める、新しい政権を求める国民運動が起きるというのは一つの歴史の通則のような気がいたします。そういう意味で、小泉内閣が構造改革を全面的に掲げたということは非常に意義があるし、また歴史的な意味合いも十分に踏まえたことではないかと思っているわけであります。  そこで、小泉内閣のキーワードは二つあるんじゃないかと思います。一つは聖域なき構造改革、もう一つは新世紀維新であります。  ところが、この聖域なき構造改革、この意味がよくわからない。総理は聖域というのをどういうふうに考えておられるか。聖域というのは、総理の頭の中にある、我が国のある意味では神聖不可侵、アンタッチャブル、そういうふうなことに踏み込んでいくんだよという、その神聖な聖域の部分ですね、これについてどのようにお考えになっているかについてまずお聞きしたいと思います。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 聖域なき構造改革、いわゆるタブーに挑戦するというふうにとってもいいと思いますが、具体的に言いますと、今まで総理大臣が憲法改正と言うことだけで大批判が起こりましたね。私は、首相公選という憲法改正をしないとでき得ない制度改革、これを総理大臣として初めて取り上げました。  もう一つ、民間でできることは民間にゆだねると言いながら、なぜ郵政三事業だけが国営じゃなきゃいけないのか。これは国会でタブーでした。どの政党も言えなかった。これもはっきり言いましたね。  この二点だけとってみても、聖域なき改革に積極的だ、意欲的だということがおわかりいただけるのではないかと思います。

入澤肇自由民主党・保守党

○入澤肇君 その郵政三事業につきましても、今の憲法の問題についても、なかなか国論が統一されない、議会内の意見が統一されない。非常に抵抗は強いけれども、私は聖域だと思っていません。それは、具体的な手順を踏んで議論を尽くせばいずれは解決する問題であると思うんです。  きょうの新聞を見てみますと、道路財源の見直し、これが聖域に挑戦だというふうに書いてあります。しかし、公共事業を抑制する、あるいは公共事業全体を削減するということになりますと、道路財源だけ突出すればほかの公共事業は必然的に比例して削減せざるを得ない。そうすれば、国土交通省だって財務省だって合理的に考えて道路財源の使い方を見直さなくちゃいけない。これは別に常識的な話でございまして、道路財源の見直しが聖域だなんというふうに位置づけること自身が私はおかしいと思っているんですが、これについては国土交通大臣、どう考えられますか。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 私は、小泉内閣で聖域なきという、しかも先生が今おっしゃいました二十一世紀維新、今まで考えていたことでも、いけないと思ったところはすべて生まれ変わる、それが私は二十一世紀だと思うんですね、世紀が変わったんですから。  そういう意味では、私たちは道路特定財源、今までも拡大解釈して使っておりました。けれども、私は、国土交通省が縦割りだと言われておりますけれども、その縦割りをなくす証拠、それの第一歩がこの特定財源をどう使うかによって縦割りがなくなったという印象も私はあかしとして一つなるんではないかと。国土交通省の内部では、きちんと今月中に答えを出すようにということも各局に申し渡してございますので、そうなると思います。

入澤肇自由民主党・保守党

○入澤肇君 道路財源の見直しが自民党内の勢力の一つの争いごとに使われているような報道がなされていますけれども、私はそんなことはないと思うんです。これは合理的に、常識的に考えれば、当然のことながらある程度の見直しが必要になってくるのであって、こういうことが聖域だと言ったら言葉の遊びですね。私は、もっと本当に真剣にありとあらゆる部分について挑戦すると。今、総理がおっしゃった、官主導の国家のシステムを民主導の国家のシステムにするんだというふうなことが一番大事なことじゃないかと思うわけであります。  もう一つ、新世紀維新。新世紀維新というのは、私なりに解釈すれば、古き秩序を改めて新しき秩序をつくるということ、すなわち意思決定のシステムを変えて、同時に施策実行のシステムを大幅に変えるというふうに理解しているんですが、そのような理解でよろしゅうございますか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今は大きな時代の転換期だということは多くの人が認めるところであります。その転換期といいますと、歴史的に明治維新、第二次世界大戦後に匹敵する大きな時代の変革期にあるということも多くの人が言っていることであります。そういうことから、新世紀維新、新しい時代の変化に対応するような体制をとっていこうと。  特にこの十数年、不景気になると、減税をし国債を発行して公共事業をふやしてきた。それでもなかなか景気回復しない。金融政策、財政政策、目いっぱい打ってきたと言ってもいい。金利はゼロに近い。財政政策、していないどころじゃない、もうこれ以上借金しようがないぐらい借金しちゃっている。にもかかわらず、金融政策、財政政策が有効に機能しない。やはり、今までの行き方では通用しないんじゃないかということから、新世紀維新というぐらいの改革に取り組まなければ新しい時代に対応できないかということから、私はその言葉を使っているわけであります。

入澤肇自由民主党・保守党

○入澤肇君 私も全く同感であります。  過去を振り返ってみますと、明治維新のときも、そのときの支配階級、支配体制を壊して、下級武士たちを中心に新しい国家、国づくりをやった。それから、昭和の改革のときにも、そのときの支配階層に一応リタイアしてもらいまして、若い力で国をつくった。  そして今、新しく五十数年をして新世紀維新をやらなくちゃいかぬというふうな状況になってきているときに、私はやっぱり体制の一新、人心の一新も含めて具体的なスケジュールが組まれてしかるべきじゃないかと思うのであります。  そこで、構造改革、聖域なき構造改革ということを言っているんですけれども、具体的に総理は、ここ一、二年でやれるもの、それから一、二年は議論する、その後実行に移すもの、そういうタイムスケジュールですね、どんなテーマがすぐ着手できるものか。それから、首相公選なんというのは、私は憲法論もありますから、それからこれは国の形そのものを変える大きな話でございますから、これは相当長期にわたると思うんですね。  どのようにタイムスケジュールを考えているか、具体的な改革の項目を挙げて御説明願いたいと思います。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 改革の視点として、目先だけよければいいというのはもう通じないと思います。中長期的に今よりもよくなる、その視点から今何をすればいいかということが必要だと思います。  そういう点から、余り目先だけにとらわれて、あとはどうでもいいという考え方を厳に戒めなければならない。そういう点から中長期的視点が大事だと。そこから、現在をどうしようかということから考えれば、最初に言いました新世紀維新並びに中長期的な考え方から今どうするか。  当面の予算編成を考えますと、今まで、現状維持でいいはずはない。国債発行も三十兆円以下に抑制しようという目標を立てる、かといって増税はしないというんならば、必然的に予算の配分構造を改めていかなきゃならない。今まで当然だと言われていた道路特定財源も、これも見直していこうということから、必然的に予算の配分構造を変えざるを得ませんね。これも現実的に具体的な改革として動き出している。  さらに、これからは男も女も、家事も育児も仕事も一緒にやっていこう、二十一世紀にふさわしい男女共同参画時代を男も女も協力することによって実のあるものにしていかなきゃならない。そのために、仕事も家事も育児も両立するためには何が必要かと。一番今働いている女性が要望することは、保育所の待機児童ゼロ作戦、あるいはいろいろな地域において学童保育、これは整備を拡充していく、これが一番強い要望だ。所信表明で具体的にこの問題に対して、男女共同参画時代を実のあるものにしようとはっきりと実施時期と目標を明示してやるという。  さらに、これからは自然と共生していかなきゃならない。ごみの問題、これは人類の知恵で地球環境保全と、人間が自然と一緒に生活していく、自然を大事にするという考え方から、ごみをいかに再生資源として有効に活用しようか。そのためには科学技術の研究開発投資も必要だろうという観点から、私はかなり具体的に踏み込んで所信表明をして、今後の予算編成に生かしていきたい。  さらには、経済改革といたしましては、これから景気回復、経済再生を考える上において、不良債権の最終処理を二、三年で手がけていかなきゃならない。後ろ向きの金の使い方よりも、新たな産業の前向きの仕事に対して資源を使っていこうじゃないかということから、不良債権の最終処理を目指して、この二、三年で何とかけりをつけて、新しい産業に向かう意欲を持ってもらおうという形で経済の構造改革にも踏み出した。  私は、総理大臣として一つの方向を明示するということが必要だと思いまして、かなりはっきりした目標を立てて、あと全閣僚、全省庁の協力によってこれを少しずつ、一歩ずつ具体化していきたいと思っております。

入澤肇自由民主党・保守党

○入澤肇君 どうも今、自然との共生、それから男女共同参画社会の形成、これは一つの大きな目標でいいと思うんですね。しかし、それと構造改革とどうつながるかということについて非常によくわからない面があるわけであります。  私は、こういう大きな目標を掲げたときに、各省それぞれ抱えている仕事が現在の物差しから見て国民のニーズから合わない部分が相当あるんじゃないかと。例えば、公共事業なら公共事業、都市再生の問題なら都市再生の問題、農政もそうだし、教育もそうだ、司法もそうだ。それぞれについて具体的な目標を明確化して、そして基本的な方針を指示して、さらにそれにふさわしい人事をやって実施体制を仕組むというふうなことが必要じゃないかと思うんです。  今、総理、各省にお願いするというふうな答弁ございましたけれども、各閣僚にそれでは具体的なテーマを、ひとつこれをやってくれというふうな指示をなさったかどうか、いかがでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 自然との共生も男女共同参画も構造改革ではないというようなお話でしたけれども、これは経済開発優先から、自然を大事にしながら自然と共生するというのは、大きな社会の私は構造改革だと思います。仕事と育児と家事を両立させていこう、男女共同参画の時代を実のあるものにしようというのは暮らしの構造改革とでも言っていいほど、これからの時代に大きな私は構造改革だと思っています。そういう視点がないのは極めて残念であります。  しかも、各部局に具体的に明示して、みんな協力すると言っているんだ、閣僚が。こんなはっきりした目標、具体的な目標はないんじゃないですか。

入澤肇自由民主党・保守党

○入澤肇君 男女共同参画や自然との共生は構造改革じゃないと言っていないんです、私は。これは目標でしょうと言っているんです。その目標に向かってどういうふうな実施方針を示して、どのような体制を組んでやるかということを聞いているんです。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 既に具体的計画を実施してあります。男女共同参画時代においては、保育所待機児童ゼロ作戦。これ以上はっきりした目標はありますか。学童保育、すべての地域に整備するというんです。これ以上具体的な目標はあるんでしょうか。それに厚生労働省全部協力すると言っているんです。自然との共生、低公害車一つとっても、公用車はすべて低公害車を使用する、切りかえる。これ以上具体的な目標はありますか。

入澤肇自由民主党・保守党

○入澤肇君 今おっしゃったのは、何も仰々しく構造改革なんということじゃなくて、もう今、私どもも共生調査会や国民福祉委員会等で、あるいは少子化問題の与党のプロジェクトチームでも既に十分議論したことであって、今まで十分やっているわけですね。不十分だったところが問題なんです。しかし、それを構造改革と言うんじゃなくて、それは延長線でやってもらいましょうと。もっと大きな、例えば仕組みを変えるようなことがあっていいんじゃないでしょうかと言っているんです、私は。  それでは、さらに具体的にお聞きしましょう。  私は、今、総理がおっしゃっているようなことをスムーズに進めるために、その改革の前提作業として幾つか国家的な規模でやらなきゃならないことがあると思っているんです。これは構造改革の前にぜひやらなくちゃいけない大きなテーマがあると思うんです。  一つは、法律の整理合理化であります。  これは、一昨日のハンセン氏病の判決の中でも、政府または議会の、立法府の怠慢ということが言われましたけれども、実は小渕内閣のときに、私は法律の整理合理化を全般的にやったらどうかということを提案して申し上げました。  それは、議員になりましてから、与党の各部会におきまして、余りにも法律事項のないもの、あるいは補助金の対象とするためにのみ事業名を追加するための改正を行う、あるいは地域振興立法、何十年やっても効果が上がらない、それをただ単に延長するだけの法律等々たくさんありましたので、いっそのこと佐藤内閣が昭和四十二年から四十七年に五年間にかけて何回かにわたって法律の一律削減、各省一割一律削減、こんなことをやったんですけれども、そのときの整理合理化の基準は、もう目標を達成したもの、行政目的を達成したものは廃止しようじゃないか、あるいは法律事項のないものは、法律がたくさんあるということは国民の目線から見てこれは煩わしいので少なくしようじゃないか、同じような目的と内容の法律がたくさん並立していますけれども、これは整理統合しようじゃないかというふうなことで、整理統合の原則を示しまして、実際、法律を削減したんです。  私は、このハンセン氏病の判決をいい機会としまして、ぜひ小泉総理の力強いリーダーシップで、我が国の法律そのもの、今千七百五十二本あるんです、千七百五十二本。これは眠っているものもあるんです。まだ太政官布告なんというものが適用される分野もあるんですよ。  そういうふうなことも含めて、新世紀維新にふさわしい法律体系、法律の整理統合をやったらいかがかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 御意見の趣旨、賛成であります。

入澤肇自由民主党・保守党

○入澤肇君 大変ありがとうございます。  ぜひ各閣僚に指示して、これは今やり出せば次の通常国会には間に合うわけでありますから、これができれば小泉内閣の先ほども答弁されております構造改革もスムーズに軌道に乗るということを私は確信しておりますので、ぜひ指示していただきたい。  同時に、その法律の、新世紀維新にふさわしいように法律をもう少しわかりやすく書く運動を起こしたらどうかと。国会議員の皆様方、私どもも、法律どんどん来ますけれども詳細に読んでいる暇がない、あるいは読んでもわからない、難しくてわからない。  そこで、法律案要綱ぐらいは易しく書いてくれと法制局に指示しているんです。計算式なんかでも加減乗除を文章であらわす、そんなことはもうやめて計算式にしなさいと。それから、図案をどんどん、図式をどんどん法律の中に入れなさいというふうなことも指示してもらいたい。特に、法律案要綱、これは解説的にわかりやすくする工夫があってしかるべきだと思うんですけれども、これはあれですかね、総理大臣にお聞きするのもどうでしょうか、官房長官、いかがでしょうか。

福田康夫自由民主党内閣官房長官・男女共同参画担当大臣

○国務大臣(福田康夫君) よろしいんじゃないかと思います。

入澤肇自由民主党・保守党

○入澤肇君 大変ありがとうございます。  官房長官がそう言われたんですから、これは内閣法制局によく指示して、ぜひ法律をわかりやすく、一般の国民が読めるような法律に変えることも新世紀維新の一つのテーマとして私はやっていただきたいと思うのであります。  次に、どうも、森内閣のときに同じことをやっています、政策もかなり進んだんですね。しかし、支持率は低かった。小泉内閣になって圧倒的、九割という恐ろしい支持率。これは、どうもその背景に国民の目線、国民の要求とそれから官僚システム、行政当局の受けとめ方の間に本当にギャップがあるんじゃないかということを私は痛感しているんです。  一、二例申し上げます。  このギャップを一番痛感しますのは、法律審査をやっていまして、法律の罰則体系、これが非常におかしい。  例えば、クローン人間禁止法ができましたね。これは、私はあのときに、余りにも法律の目的と罰則の体系がずれているのでこんなのは認められないと言ったんです。クローン人間をつくった人に対して当時五百万円の罰金、それから五年の懲役。科技庁の職員が来まして、これ何とかならないかと言ったら、法務省の横並びのバランスでどうしてもなりませんと。それで、一応国会に提案された。しかし、廃案になりまして、次の国会では、余りにも強く言ったものですから罰金は一千万、それから懲役は十年に上がってきた。これが一つの例です。  それから、この間、議員立法でマンション管理適正化法というのができた。これは、閣法だったらあれは確実に憲法違反の法律じゃないかと思っているんですけれども。平穏無事に不動産の、マンションの管理業を行っていた人が大臣の登録を受けなければ業はできない。それで、登録を受けないで業をやった人には懲役を科するという法律なんです。ほかにこのような例はありますかといったら、例えば旅行業法などは懲役なんかありません。しかし、幾つかそういうふうな罰則で懲役をかけるような例があるというので横並びで懲役がかかるということで、一議員では非力ですから直すわけにはいかぬ。  今度も間もなく与党でフロン規制法が出ます。フロンは地球温暖化のために極めて重要な物質なので、これを回収し破壊しなくちゃいけない。その罰則は極めて横並びで低い、量刑も低いレベルで一応今まとまりつつある。これも法務省が言っているからと、こう言われます。首相自身、衆議院の予算委員会の議事録を読んでいますと、金融関係の経済違反について罰則が甘いんじゃないかというふうな御答弁をされたというふうに見ていますけれども。  どうですか。この罰則、法律の罰則体系、これは国家のシステムの基本にあるものでございますから、これを基本的に直す、見直すということを法務大臣は指示されませんか。

森山眞弓自由民主党法務大臣

○国務大臣(森山眞弓君) おっしゃいますように、社会経済事情が大きく変化いたしますと、それを踏まえて刑罰体系を見直すということは当然のことでございます。  現在、法務省におきましても、そのような観点から、現行の刑罰制度及びその運用状況全般につきまして調査分析を行うとともに、外国との比較研究などを行っているところでございまして、その結果を踏まえて必要な見直しを行っていくという予定でございます。

入澤肇自由民主党・保守党

○入澤肇君 今の答弁は何もやらないという答弁なんですよ。  法務省は、大体、法律改正に時間がかかり過ぎる。だから、緊急経済対策の関係でもどんどん議員立法でやらなきゃいけないということになっているわけですね。余りにも現在の状況に合わない、社会経済の実態に合わないような罰則体系を横並びで、下の方の参事官クラスが決めたことをそのまま大臣に上げて、だれも見ないというふうなことをやっているから世の中おかしくなるんであって、新しい秩序をつくるのであれば、この罰則体系の見直しというのはぜひ必要だと私は思います。  それから三つ目の項目は、どうしてもこれは小泉内閣、小泉総理が構造改革を実行したいというときに、その受け手となる行政当局、公務員の活力の活性化というのが必要になってくる。公務員倫理規程法が出て非常に逼塞しているといいます。朝令暮改はよくないけれども、法律の細部の運用の見直しは私は当然やるべきだと思っているんです。ただし、この間つくったばかりで今すぐ直すなんてことになりますと、これは役人だけそういうふうなことがあっていいかなといろんな批判もあると思いますので、慎重に対応しなくちゃいけませんけれども。  そういうことのほかに、実は公務員の身分制度、これが極めて硬直的で、中で不満がうっせきしている。戦後、みんなが希望に燃えて国づくりをやっていたときはいいんですけれども、安定した社会になりまして、役人における身分がそのまま生涯の身分を規定しているんですね。役人はやめたときのポストで死ぬまで同じように処遇される。全部出身の省庁の人事当局が握っているんです。例外もありますけれども、全部握っている。この逼塞感、閉塞感というのは物すごいものがある。  同時に、現役の諸君の中でも、技官と事務官の処遇のアンバランスというのは、これはもう長年言われているけれども、全然是正されないまま来ていまして、今や爆発寸前なんです。  例えば平成十四年度の採用Ⅰ種。Ⅰ種、Ⅱ種、Ⅲ種の区別がいいかというのはまた一つ問題がありますけれども、Ⅰ種についてだけ申しますと、六百五人のⅠ種、要するに上級職の幹部候補生が採用されている。その中で技官と称するいろんな理工学部系の職種の皆さん方は五五%、三百三十五人。事務官は、法経学部、それから文学部ですね、卒業の文系の人たちの採用人数は二百七十人で四五%。  ところが、これが級別定数という人事院のピラミッド型の定員管理の仕組みがございまして、審議官クラス、これは会社でいえば取締役ですよ、これになるときには、事務官は、四五%の事務官が百八十六人、八一%が事務官が占める。技官は、技官の審議官のクラス、一九%。さらに、その上の局長級になりますと、事務官は八七%、技官は一三%。次官級になりますと、事務官が九七%で技官は三%。これは同じに入りまして、給与も退職金も年金の金額にも大幅に違いがある。技官と事務官では余りにも差がひど過ぎる。これはなぜそうなっているかというと、今のピラミッド型の級別定数の考え方を改める以外にない。  昔、田中角栄元総理が台形組織論というものをつくったらどうかと。そして、同じに入って、同じ能力があるんだったら、何も法学部を出たから偉いんじゃなくて、法学部を出たって、理工、農学部を出たって、同じように給料を上げて、そして局長になると。局長というポストが必要だったら局長の手当を出せばいい、審議官の手当を出せばいい、しかし基礎的な給与は同時に上げていくというふうなことを言っておられたように聞きました。  私も、この台形組織論をピラミッド型の級別定数の仕組みに変えてやるということがまず多くの、国家公務員の多くの部分を占めている技官の諸君の活力を引き出して、そして新しく新世紀維新をやろうとする構造改革を一生懸命になってやろうじゃないかという気持ちを引き起こすもとじゃないかと思うんですが、総理、いかがでしょうか。

石原伸晃自由民主党行政改革担当・規制改革担当大臣

○国務大臣(石原伸晃君) 行政改革を担当しておりまして、個別の問題でございますので、私の方からお答えさせていただきたいと思います。  入澤委員が冒頭、非常にコンサーバティブな役所の出身ということを言われまして、しかも入澤委員は御経歴の中で構造改善局、その中にきっと多くの技官の方との接点があられ、今のようなお話をされたんだと思いまして、非常に説得力があるなと。  公務員制度改革、今、六月の末を目途にグランドデザインを考えている最中でございますけれども、やはりこの中にいた人間が言うだけ、本当に説得力、もう私もなるほどなと思って聞かせていただきましたので、入澤委員のお考えのとおり、公務員制度改革では、技官の方の数の方が文官よりも、事務一般職よりも、経済・法学部出身者の方よりも多いということもはっきりしているわけでございますので、その方々がやりがいを持って働いていただけるシステムに改めていきたいと、こんなふうに考えております。

入澤肇自由民主党・保守党

○入澤肇君 同時に、女性の採用枠、女性の昇格枠、これも非常に能力がある人たちが多いんですから、差別することなく、格段の改革をやってもらいたい。これはさっき総理が男女共同参画で具体的に指示しているんだということですから、人事院の報告が出ましたけれども、あれにとらわれることなく、大胆に女性の登用を図るという視点から今の級別定数のスキームを直さなければいけないので、ぜひやっていただきたいと私は思います。  それから、Ⅱ種、Ⅲ種の皆さん方も、能力のある人はⅠ種、Ⅱ種の扱いをするというふうなこともあわせてやらなくちゃいけない。そうやって公務員制度全体を活性化することが、総理の言っている改革を実現するために必要な、不可欠な手段であると私は思います。  次に、私なりの具体的な改革に向けての考え方を申し上げて、総理の所見、関係大臣の所見をお聞きしたいと思います。  まず、公共事業の見直し。公共事業の見直しは、道路財源の見直し、特定財源の見直しということでまあ一応今進められつつありますけれども、長い間、予算編成のときに総理の枠、生活何とか枠だとかいろんな枠をつくって、建設、農林、運輸三省の公共事業のシェアを変えて、新しい時代にふさわしい公共事業の仕組みをつくろうじゃないかと努力してきたけれども、なかなかそれが実行できなかった。当初予算で何とか枠を一千億だとか二千億だとか、この間七千億ですか、総理枠をつくって調整して、そして結果は一・四%ぐらいのシェアの調整。ところが、補正予算が出るとまたもとへ戻っちゃう。こういうふうな枠をつくった調整はなかなか難しいんじゃないかと思っているんです。  これを是正するためには、一つは、十六本もある長期計画を一たんやめるというふうなことが必要じゃないか。これは自自公の与党の連立政権のときの公約にもなっている。一向にこの長期計画の見直しということを、廃止を含めた見直しに踏み込んでいないんです。これが一つ。  もう一つは、思い切ったシェアの調整をやる場合に大事なことは、これは三月七日の予算委員会でも森総理に御質問申し上げたんですけれども、私は、戦後日本の経済が成長したときに新傾斜生産方式というのをつくりました。石炭産業に重点的に投資をして、そしてその生産した石炭を鉄鋼会社に割り当てて全体の経済を成長軌道に乗せたということがありました。今の時点にやるべきことは、国家的なプロジェクトあるいは地方の重要なプロジェクト、なかんずく都市の再開発、そういうふうなことに重点的に公共事業を振り向ける。  私は三つ提案した。都市の再開発。それから、地域産業連関を踏まえて北海道、青森、東北みんな、東京、神奈川とはリーディング産業が違いますから、有効需要創出効果が高い低いの、リーディング産業が違いますから、リーディング産業を中心に有効需要創出効果を図って、そして景気を全体として浮揚させる。さらに、各省が持っているプロジェクト、三つか五つ重点的に特記して、それに対して集中的に予算をつけて、そして短期間でやる。そういうふうな特別な傾斜配分方式を採用したらどうかと。それも五年とか十年でやれるように経済再生緊急特別措置法みたいな法律体系にしてやったらどうかということを提案したのでございますけれども、まず長期計画見直しと緊急経済対策のために傾斜配分方式みたいな考え方をとれないかということにつきまして、総理と国土交通大臣の考え方を聞きたいと思います。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 入澤さんの提案は私も実は賛成しておるもので、お答えさせていただきたいと思っております。  今度、私、十四年度の予算にはおっしゃるようなシェアの問題だとかシーリングの問題というものはこれはもう根本的に見直していくべきだと思うておりまして、そこを自由にしなければ必要なところにうんと金をつけて削るべきものは削るというその作業ができないと思うておりますので、それをやっていきたいと思っております。  そのための一つとして、おっしゃるように、いろんな事業をやってまいりましたけれども、余りにも懐妊期間が長過ぎるように思うのでございまして、その懐妊期間の長短というものも一応検討してみて、そこに重点配分するということ。同時に、そうであるとするならば、むしろ懐妊期間が長いがために効用が失われておるというようなものもあると思います。そういうようなものは積極的に見直してもらいたいと、こう思っております。  それから、土地の再開発の問題でございますが、これは予算も大事でございますけれども、土地に関する、特に都市内におきます土地に関する規制というものが物すごいかかっておりまして、用途制限等があって、それがために使い切れないものがあります。その一番最大なものは新産・工特というようなものがいまだに残っておって、これで制限を受けておりますし、都市計画路線というものもずっと、もう四十年、五十年前に引かれたものが、それが制約になってできないという。  そういう制度も全部見直して、一括して政府としてそういう対策をとっていって、その上で予算の有効な配分をしたい、このことを私は考えておるところであります。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 今、入澤先生がおっしゃいました公共工事というものに対する世の中の批判、またマスコミ等々で言われますむだ遣い、ばらまき、談合、丸投げ、あらゆることが私は多々あったと思います。けれども、二十世紀はハードの世紀で先進国に追いつけ追い越せで物をつくりましたけれども、私は二十一世紀はソフトにしようと。これからは環境もバリアフリーも考えながらつくった物を大事にしながら二十一世紀型の、二十世紀はハード、二十一世紀はソフトを加えた公共工事にするべきだと思っておりますけれども、根本的に公共工事で今まで我々にどんなことが詰まっているのか、どこがいけないのかということを私はみんなが認識をして、そしてよくなっていかなければならないと思っております。  例えば、今、都市再生とおっしゃいましたけれども、東京都二十三区内、お通りになったときに道路に標識があります。リミット三十キロしか車は走れませんと書いてありますけれども、東京都内は平均時速十六・七キロでございます。これで少なくとも私たちは三十時間損をしているんですね。そしてまた、それを金額に直しますと、これは目標が三十キロと書いてあるんですから、三十キロ走れるようにしただけで東京都内だけで四兆九千億円というお金が出てくるとか、そういう現実。  しかも、年度内予算で、その年に予算を使ってしまわないと次に行けないとか。そういう国民の、年度内になると何で道路工事ばっかりしているんだとか。そういう公共工事に予算を使うということの、これを見直しをしていかなければならないと、私はそう思っていますので、私はぜひ、今、財務大臣がおっしゃいました、土地の話をなさいましたけれども、私は、今の日本の住宅、都市政策の中で、容積率緩和、高さ制限を撤廃するという話ですけれども、まず道路をつくらなければそれはできないんですね。少なくとも私は、そういう意味で、日本の今の閉塞状態で、国際的に何が欠けているのかということを私は考えていかなければ打開策は出てこないと。  ですから、私は、二十一世紀の国土づくりのグランドデザインを、たまたま総理がおつくりになりました都市再生本部というものと国土交通省と一体になってこれをつくっていくということを私はして、今の問題を少しずつでも解決して、公共工事は真に喜ばれる、国民のためになる公共工事をしていくために努力していきたいと思っております。

入澤肇自由民主党・保守党

○入澤肇君 今、都市再生の問題で扇大臣からも答弁がありましたので若干触れさせてもらいますと、今度、都市再生本部できましたね。あれをつくるときに内閣はかなり抵抗したんです。  私は、田中内閣ができましたときに、農林省を代表して田中総理の強力な指導のもと国土総合開発対策室に行った。そのときには、内閣総理大臣が既に事務方のキャップ、衆議院の粟屋先生に指示していまして、その日から徹夜で法案の作成作業が始まった。具体的な指示が総理から強力にあった。そのために六カ月間でかなりの成果を上げた。  今度の都市再生本部に、事務局をなくして、大臣だけが集まって再生本部をつくっていいのかと繰り返し言ったんです。ようやく事務局ができた。それであるならば、総理あるいは国土交通大臣はどのような指示を具体的に事務局にやっているのか、それについてわかりやすくお話し願いたい。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 都市再生本部、私は、国際都市という国際と看板をつけるのには条件があります。国際空港があること、国際港湾があること、そして税関がついていること、そして十分以内にそれらから主要道路に入り、そして一時間以内に主要都市に行けることという、国際都市というものの条件が幾つかございます、今言っただけではなく。その条件を満たしているか満たしていないか。しかも、二十一世紀は情報化時代ですから、都市のビルには全部情報網をすぐ差し込めるような光ファイバーが設置できているかと。あらゆることが国際都市という看板を上げた以上は必要になってまいります。欧米先進国はそれらの条件を満たしているところが九十数%、日本は四四%でございます。  ですから、私は、二十一世紀に国際という看板をつけ得る条件が、何が足りないかということを私はぜひしていかなければ、日本じゅうから国際都市という看板が消えると思いますので、それを整備し、どれから手をつけるか、今すぐできることは何かをこの都市再生本部で示していきたいと思っています。

入澤肇自由民主党・保守党

○入澤肇君 都市再生本部では、首都圏、大阪等大都市のまず都市の活性化、再開発が、これがまた極めて重要な課題であるということでいろんな検討が進むと思うんですけれども、地方都市に行きますと、またこれ大変なんです。道路をつくる予定があって各市町村が用地を買った、だけれども道路がなかなか一年間に百メーターいくかいかないかだと。地方の中核都市あるいは中堅都市の市街地の開発、都市の活性化、これもバランスをとってやらなければ私はいけないと思う。東京や大阪だけに予算をつぎ込むとなりますと、これは問題がある。地方の中核都市を中心に農村の再開発も当然必要になってくる。そのバランスをとってくれと。  問題は、ばらまきじゃなくて、重点的に、効果的にやるということが必要だと思うんですけれども、それについてのお考えはどうでしょうか。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 私も就任当時から、すべてスピードアップすることによってコストダウンができる、集中的にするべきだと思います。何を集中的にするかということを、それを聞くために私は全国を二月から四月までかかって歩きました。  全国歩いた中で、例えば北海道の例を挙げますと、北海道はいまだに高速道路らしきものがないと、少ししかありません。そうしたら、聞いたら、北海道はほとんど雪で普通の道路も通行どめになると、それではもったいないと。だから、私、北海道こそあのすばらしい雄大な自然を大事にするためには、地下で高速道路をつくってあげたら雪が降ったって何だってとまらないじゃないですか、それこそが私は地方に合ったものであると。まして、北海道の中でああいうコンクリートの橋げたをつくって景観を壊すようなことがあってはならないと。そういうこともやっぱり地方に行って初めて、年間二百億、雪かきの費用を使っているのであれば、三倍かかってもいいじゃないですか、年数かかっても目標はそうしましょうと、そういうことが私は全国歩いてみて初めてわかることでございまして、例えば私は、地下鉄の半蔵門線で国会に来れます。(発言する者多し)

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 御静粛に願います。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) けれども、半蔵門線も少なくとも収用委員会で三年間これは凍結されたんですね、三越前まで。ですけれども、その三年間凍結されただけで二百十億円の損失をしたわけです。そのように、すべてのものをするにも基本は土地収用法というものにひっかかってくるわけです、道路をつくるのに。  ですから、私は今国会で、二十一世紀のあらゆることに関しては、土地収用法というものの見直しは二十一世紀型にするべきであるということをぜひ皆さんの御協力を賜りたいと思います。

入澤肇自由民主党・保守党

○入澤肇君 時間の関係上、都市の問題に触れましたので、バランスをとる意味で、農政改革について私の所見を述べて、農林大臣の御意見をお伺いしたいと思います。  ウルグアイ・ラウンド対策で六兆百億円のお金が認められた。これは、いろんな公共事業の各省のシェアがあるものですから当初予算で計上できなくて、毎年補正予算で計上したんです。私はとったときに責任局長でありました。この六年間で日本の主要食糧供給基地の基盤整備はほとんど終えて、欧米並みの営農設計ができるようにしよう、そして六年を経過して新しい関税化交渉が始まるときには、農政の軸足を基盤整備から経営対策に移そうというふうなことで国会でも答弁したし、そのように実施要領も書いてやってきた。  この六年間で基盤整備に費やした国費、事業費は約二十兆円。整備新幹線の整備に要する金が全体で七兆円ですよね。約二十兆円、六年間で農村に投資している。ところが、その結果をこの間見ましたら、水田の整備率は五四%、畑の整備率は五〇%以下、まだ営々として基盤整備をやらなくちゃいけない。なぜこんなことが起きているのか。これじゃ、何かあるとセーフガードを発動して、そして輸入ストップするような政策に依存せざるを得ない。むしろ、一兆円使ってもいいから経営安定対策に使うというふうな農政の大胆な軸の変換が必要なんです。そういうことについて、大臣、どうお考えになりますか。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) お説まことにごもっともだと思います。  農林水産業の構造改革は、まず農業においては自給率四五%、この十年間に。そのためには、担い手をどう考えるかと。これは専業農家でありますとか法人化でありますとか、四五%の食糧自給の担い手、これは恐らく八割以上が専業農家とか法人化だとか、そういった人たちになると思うんです。ここに重点的に、集中的に投資をしなければいけない、かように考えております。  ただ、農山漁村の新しい可能性を切り開くと、総理はこういうことを所信表明で述べておられます。都市再生の論議の中で欠けているのは、都市だけですべて自己完結的に解決はできません。私は、都市と農山漁村というのは共生、対流の関係にあるべきだと、こう思っているんですね。交通手段も発達してまいりましたから、航空運賃が半分にでもなれば、いつでもどこでもだれでもが同じような条件下で生活できると。我々は自然界の一員ですから、自然生態系の中に戻りたいという願望があるはずなんです。それを実現するのが農山漁村の新しい私は存在価値だと、こう思いまして、先生いろいろ御指摘ありましたけれども、循環型社会の構築、食糧自給率の向上ということに向けて大胆な構造改革をやります。  標語だけで何もないじゃないかというようなことがありますけれども、それは、今就任したばかりでありまして、私は、年来の構想を持っておりますし、先生からもいろいろと御指導いただいておりますので、必ずや御期待にこたえたいと、こう思っておりますので、御協力をお願いしたいと思います。

入澤肇自由民主党・保守党

○入澤肇君 ぜひ都市とのバランスにおいて農村の再開発をやっていただきたい。  特に、よく知られていないのは、都市計画法の最終的な担保手段は農地法なんですよね。農地転用なんです。これは農地法を廃止したらだめなんです。株式会社に農地を持たせることの議論の中でいつも問題になるのは、農地法を廃止したら農地転用の規制はこれは日本の国家法の体系の中じゃできないというのが法制局の見解なんです。そこが非常にネックになっている。  ですから、都市計画をきちんとやるためには農地制度の適切な運用も必要なので、これも今回、前回も農地法の改正できなかったけれども、農地には耕作する義務を課さなくちゃいけない。遊休地、耕作放棄地もうんとふえているでしょう。これをやったら農村は活性化すると思いますので、ぜひ検討していただきたい。  最後に、時間が来ましたので、地球温暖化対策についてひとつ御提案申し上げたい。  私、福田元首相がOBサミット、最後の主宰をされましたときに、ちょうどお体を壊されまして、代理を務めさせられました。オーストラリアのフレーザー首相とか、あるいは黄華外相夫人だとか、国連からも幹部が来まして、大規模なディスカッションを人口、食糧、環境問題でやりました。最後に各人が一つずつ提案をして、そしてそれを採択文書にまとめようじゃないかというふうな話がございまして、私はこういうことを申し上げました。地球上の人間が毎年一人一本ずつ植林をする運動をぜひ各国政府に提案してくれと。  環境問題というのは、今、川口大臣が非常に苦労されておりますけれども、要するに総論は賛成なんだけれども各論になるとみんな腰が引けちゃう。そこで、何よりも行動することが必要だと。行動するために、地球上の人間、日本も植樹祭だけやるんじゃなくて、全国民が毎年一本ずつ植林しよう、それも国際緑化、都市緑化も含めて、山に植えるだけじゃなくて国際緑化、都市緑化も含めて植林をする運動をぜひ起こしていただきたい。これを各国政府に呼びかけてもらいたい。そうやりまして、地球の温暖化にきちんと対応することをやっていただきたいと思うんですが、これは総理、いかがですか、福田赳夫先生のまな弟子だったんですから。

川口順子環境大臣

○国務大臣(川口順子君) 委員おっしゃられました国際的な緑化の運動というのは非常に重要なことで、ぜひ進めるべき問題だと思っております。おっしゃるように、地球の温暖化防止ということにもなりますし、ただいま砂漠化の問題が非常に発展途上国では大きな問題になっておりまして、お隣の中国を初め、大変にその問題の解決にも役立つと思います。  京都議定書の中でクリーン開発メカニズムというものがございまして、これは森林源を外国でふやすということをした場合に、それが温暖化に資するという形でクレジットになるということでございますけれども、これの活用も極力自由にできるような形で京都議定書の運用ルールの交渉もいたしたいと考えております。  ありがとうございました。

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 時間が参りました。

入澤肇自由民主党・保守党

○入澤肇君 わかりました。ぜひ、千万人といえども我行かんの気持ちで、革命的改革、新世紀維新に取り組んでいただきたいということを最後に申し上げまして、質問を終わります。  ありがとうございました。

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 以上で真鍋賢二君及びその関連質疑はこれを終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 次に、渡辺孝男君の質疑に入ります。渡辺孝男君。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。予算執行状況に関連しまして、小泉総理、そして関係諸大臣に質問をさせていただきます。  まず、小泉内閣、国民の支持率が八〇%以上と大変な支持率で、すばらしいことだと思います。国民がどのような改革を求めているのか。総理自身お考えになりまして、国民がどういう改革を求めているのか、重要なものから何点か御所見を承れればと思います。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) いろいろ人によって優先順位が違うと思いますが、大ざっぱに考えますと、何とか景気の低迷を打開してくれという、景気を早く回復してほしいという希望というのが一番多いのではないか、そういうことから構造改革が必要であると。  かつては、景気が先で構造改革は後というふうなとり方をしている人もおりましたけれども、やはり目先のことばかりにとらわれてはいかぬ、中長期的な視点から持続可能な経済再生策を考えなきゃいかぬということで、最近では構造改革と景気回復は矛盾しないという見方にだんだん収れんしてきているのではないかと思います。  そして、改革の目標は何かといえば、これは、生きがいを持って暮らすことができる社会。これには、構造改革に伴ってある面においては痛みが出るかもしれない。例えば離職者、好まざる状況において職を失うこともあり得るかもしれない。そういう人に対して新たな職業につけるような施策、失業した人に対する対策、いわゆる雇用対策というもの、そういうことによって、改革によって痛みを伴う人たちがそれにくじけないで、新しい目標に向かって意欲を持って取り組んでいける対策、これはもう、雇用対策とか、あるいは将来自分の老後はどうなるんだろうかという社会保障の問題、高齢少子化時代をにらんで、これから単に高齢者は給付を受ける立場ばかりではないと、高齢者とか女性が社会にどうやって参加できる環境を整えていくことができるのか、もろもろの対策が必要だと思います。  そういう面をひっくるめて、聖域なき構造改革。いろいろな改革に取り組んで、今までうまく機能してきた機構や制度、これを見直して新しい体制に対応できるような制度、機構の改革が必要であるということから、構造改革なくして経済再生なし、景気回復なしという目標を立てまして、今もろもろの施策に取り組んでいるところでございます。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 ありがとうございました。  内閣府としても、国民が政治にどういうものを期待しているのか調査をされていると思います。この点に関して、直近の調査データをお伺いしたいと思います。総理の方ですね。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 内閣府が実施した社会意識に関する世論調査において、政府に対する要望という項目がございますが、その中で高い順に取り上げてみますと、まず景気対策、そして医療・年金等の社会保障構造改革、次に雇用・労働問題、そして高齢社会に対する対策、これらに極めて高い関心を国民が持っているなということが読み取れると思います。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 ありがとうございます。  国民はやはり景気対策を第一に挙げておりまして、次に社会保障制度の改革、そして雇用関係の対策を求めていると。総理も先ほど、景気回復には構造改革がなければならないんだというお話をされました。そういう意味でやはり景気回復と結びつくんではないかなと、そのように思います。  それでは次に、景気対策の具体的な取り組みについてお伺いをしたいと思います。  先ほど言いましたけれども、国民が求めているのは景気対策が最重要課題だということでありまして、三党が連立するときに合意をしましたけれども、その第一項目には、政府決定の緊急経済対策の早期実現を図るため、今通常国会中に所要の予算措置並びに法整備を行い、景気対策に万全を期すとあったわけであります。公明党もこの点を強く主張しました。  この景気対策の具体的な取り組みについて、総理にお伺いしたいと思います。

竹中平蔵経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 緊急経済対策は、既に議論されたこともありますけれども、構造改革を進めていく上での非常に重要な政策としてこの内閣では位置づけているわけです。  今度の緊急経済対策の中身は、したがって単に需要を追加するというのではなくて、不良債権の処理を進めるということ、それと証券市場等々の改革を行う、先ほども議論になりました都市再生本部を設けて都市の再生を図ること、それにつきましては法案の準備を今進めているものもありますし、都市再生本部を立ち上げたというのもその一つだと思います。その意味では、法案の準備、それと都市再生本部の立ち上げ、不良債権の処理に向けての一層の行政の推進という形で、早く速やかにこれを実行に移すということに今努めているところです。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 景気と直接結びつきますけれども、一番国民の心配な点というのはやはり雇用の問題、これが一番今は大きな問題となっております。特に完全失業率が高どまりをしている、そしてまた雇用のミスマッチがあるということで、今回の自民党、公明党、保守党、この三党の政権合意の中でも第二項目に、政府の産業構造転換・雇用対策本部を改組・強化し、そして新規雇用の創出、それから能力開発支援等により雇用対策に万全を期すと、そのように第二項目に挙げたわけでございます。  公明党の方も、この二年間で百万人の雇用を創出しようということで、現在その提案をさせていただいております。例えば、情報技術関係で三十四万人、そして医療・介護、そういう福祉の分野で約二十四万人、そして二十一世紀型の産業と言われております環境分野で約九万人、そしてまたバリアフリーの町づくり、大変重要でございますけれども、この分野でやはり二十二万人、そして文化・観光分野で十四万人、そのほか、総理も保育、待機児童をゼロにするんだということをおっしゃっておりますけれども、そういう子育てあるいは教育分野で十万人の雇用を創出しようということであります。  そういう提案をさせていただいておりますけれども、総理として新たな雇用の創出、どのように取り組むのか、この点お伺いしたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 不良債権の問題等がこれから進んでまいりますと、その規模やあるいはスピードによりましても随分違ってまいりますが、これからその処理が進んでくるということになりますと、雇用問題というのが大きな問題になってくることは当然でございます。  そこで、今までも雇用問題というのは随分いろいろな点でやられてきたわけでございますが、さらに今までの政策に上乗せをしてやっていかないといけないというふうに思っています。  一つは、今までもミスマッチの解消でありますとか、とりわけ三次産業への取り組みでありますとか、そうした問題につきましては一生懸命に構造改革にそれこそ取り組んできたところでございますが、あわせて、それだけではいけないのでやっぱりそれにプラスしてやらなきゃいけないというので、また新しい構想を今練っているところでございます。  公明党の方でも二百万ということでお決めいただいているようでございますが、この雇用対策本部の方も五年間で五百万ということでございますと、年間百万ぐらいずつ新しい雇用をつくり出していく対策を立てていかなければならない。  私の方の、例えば厚生労働省の範囲内で申しますと、ゴールドプランでありますとかあるいはエンゼルプランでありますとか、そうしたもの全体を含めましてやはり年間四、五十万の雇用を創出していかないといけないということになっておりますが、これをもう少しプラスアルファする道はないかというので、積極的にそこにプラスアルファできるような道も考えながら、いわゆる構造改革を進めながら、そこに新しい雇用もまた生み出す方法を考えてやっていくといったようなことも今進めているところでございます。  各省庁にもそういうことをお願い申し上げまして、トータルでそれを進めていかなければならないというふうに思っているところでございます。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 今、坂口厚生労働大臣の方から、政府の方も経済財政諮問会議ですか、五月十一日、サービス部門で五年間で五百万人の新たな雇用を創出する、そういうお話がありました。これはすばらしいことだなと。何とかこの目標で、サービス産業で五百万人の新たな雇用が創出されればこんなにうれしいことはない。我が党も二年間で百万人を確保しようということでありますけれども、それとダブっている面もありますので、政府としてしっかり新しい雇用の創出に頑張っていただきたい、そのように思います。  次に、農林水産関係で質問をさせていただきたいと思います。  総理は、所信表明の中で農林水産関係で二行述べられておりまして、農林水産業というのは、やはり私たちの生命を支える食糧を生産していただいている生命産業とも言えるようなものでありまして、最近は環境を守る、国土を保全する、そういう分野で多面的機能というのが大変重要になっております。そういう意味では二行しかおっしゃられなかったというのはちょっと残念な思いもしますが、その中で総理は農林水産業の構造改革、そういう点についてもまたおっしゃっておられましたので、その点についてもう少し詳しくお伺いしたいと思います。  農林水産業の構造改革、何をどのように改革していくのか、そしてまたそれによって食糧の自給率がどう向上していくのか、そしてまた循環型社会の実現にそれがどのように貢献していくのか、その点についてお伺いしたいと思います。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 総理の所信表明、二行というふうにお話がありましたけれども、この二行の中身にもうすべてが込められている、かように思います。  農林水産大臣としては行数にこだわりません。その奥は、はるかかなたまでずっと続いているというわけでございまして、農林水産業の構造改革ということについて、まず農業について申し上げますならば、やはり日本の食糧の自給率を基本法に基づいていずれ五〇%まで持っていきたい、基本計画でこの十年間に四五%にしようと。  そのためには、生産面、消費面、さまざまな対策を考えていかなきゃなりませんが、とりわけ四五%自給率に貢献する担い手をどうするか。これはやはり意欲や能力のある農業を集中的に、重点的に育てるということだろうと思うんです。  しかし、それじゃそれ以外の人たちはどうなるのだということでありますが、先ほども申し上げましたように、農山漁村の新たなる可能性を切り開くという意味において、農業には、老夫婦が一生懸命農作業をして子供や孫たちにお米や野菜を送ってやろうという、そういう人もいて結構だと思いますし、サラリーマンがリタイアしてから農村に帰って農業をやりたい、しかし畑も田んぼもない、どうしたらいいだろうと。そういう人たちを支援するサポーターになるそういう組織、法人があってもいいと。それから、家族一緒にピクニックやハイキングに行くと同じような気持ちで、夏休みや休みに出かけていって土いじりをする、花をつくる、そういう生きがいとか福祉とか、そういうタイプの農業も当然大事なんです。さらには、環境保全型農業、少々コストが高くても消費者の皆さん方が環境を重視したその中でつくられる農作物というものは高くても結構ですよと。そういういろんなパターンがある、こう思うんです。  私は、少し欲張りかもしれませんが、一億二千万、全国民の皆さん方に農山漁村を見直してもらう、都市と農村が対流すると。最近の人はわからないかもしれませんけれども、おふろは冷たい水が沸かすと下に行って温かい水が上へ上がっていくんですね。対流して、最後は均質の大体同じような温かさになっていく。そういうことを想定しておりまして、林業について言えば、先ほど来お話ありますように、地球温暖化の防止とかCO2、二酸化炭素の吸収源あるいは貯蔵庫という一面もあります。しかし、そういう非常に大事な多種多様な高度な要請があっても、林産業が採算割れになりまして非常に停滞してしまったと。  そこで、多面的な機能の持続的な発揮を図ることを目的にした新しい基本法ということを今目指して国会で審議をお願いしているわけでございまして、ぜひ成立に御協力願いたいと思いますが、水産業についても、今までは他産業並みの生活水準、所得水準がねらいでしたが、やはり水産物の安定供給、水産業の健全な発展、そういうふうなことを目的にして今基本法が出されているわけでございます。  ですから、農林水産業の構造改革というのは非常に多岐にわたっておりますけれども、総理が日本を変えようというその言葉を私流に解釈すれば、日本の大切なところに戻ろうということも変えようということだと思いまして、農山漁村の見直しということも私は非常に大事な課題だと、こう思っておりまして、二行ではありますけれども中身は非常に深いという、そういう私は使命を受けて努力したいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 今、農山漁村とそれから都市の対流というお話がありまして、対流していくうちに交流ができて均質化するんだというお話でありましたけれども、今農業者の一番の問題は、やはり米価の低迷あるいは輸入野菜によって価格の低迷がありまして、所得が本当に低くなっている。これでは農業を持続できないという、そういう大変な悩みを持っているわけです。  本当は早くそういう意味では対流して都市部と均質化したというようになればいいとは思うんですけれども、農家のそういう農業所得が低下している、これに対してどのように改善を図っていく方針なのか、武部農林水産大臣にお伺いしたいと思います。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 一つは、やはり足腰の強い自立できる農家を育てることだろうと、かように思います。専業農家とか規模の拡大とか効率のいい農業経営というものを目指していく、あるいはそういう経営体をつくっていく、そういう形で自立できる農業をまず想定しなきゃならないと思います。  もう一つは、やはり中山間地域のように、棚田なども日本文化の象徴ですから、こういったものを守っていかなければなりません。この多面的な機能を有する農業というものについては、これはやっぱり直接支払い制度というものがあってしかるべきだと思います。  もう一つは、私は金肥や農薬を少なくする農業ということは非常に大事だと思います。ですから、輪作の中に緑肥を入れるというようなこと、これに所得補償といいますか、これはフランスやドイツ型のデカップリングというふうに思いますが、中山間地域はオーストリア型だと、こう言われておりますけれども、今後やはりドイツやフランス型の環境を重視した、環境を守り、そして土づくりを重視するという、そういう循環型の農業、そのためには私は税金を使ってもいいのではないか、こういうふうに考えております。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 総理の方は、所信表明の中で、農山漁村の新たなる可能性を切り開いていくというようなお話でありましたので、今、武部農林水産大臣も、所得の関係も頑張っていこうというようなお話ありましたので、しっかりやっていただきたい、そのように思います。  次、社会保障制度について質問させていただきます。  国民の求めていた第二番目の、政府に求めていた第二番目が社会保障制度の構造改革でありまして、総理の所信表明でも、先ほどもおっしゃいました、痛み、給付と負担とバランスとらなきゃいけない、負担は軽く、給付は厚くというわけにもいかないというようなお話もありました。それで、総理の方は、国民に対してこの社会保障制度の構造改革の道筋を明快に語りかけ、そして理解と協力を得ながら改革を進める、そのようにおっしゃったわけであります。この点について、総理にお伺いしたいと思います。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) より詳細な点については坂口厚生労働大臣がお話しすると思いますが、全体的な考え方として、今までのように給付は厚く、負担は軽くというわけにはいきませんというあの所信表明の背景は、これからあと十年ぐらいたちますと六十五歳以上の人口がどっとふえていきます。しかしながら、最近の趨勢を見ますと、赤ちゃんの生まれる数が、いわば昭和二十二、三年ぐらいに比べると半分以下になっています。  昭和二十二年、三年、四年のころは一年間で大体二百七十万人ぐらいの赤ちゃんが生まれていた。ところが、最近百二十万人を切りましたね。あと十年たちますと、そういういわゆる団塊の世代と言われた方々が六十五歳を迎える。これは年金にしても医療にしても介護にしても、どちらかといえば給付を受ける、サービスを受ける立場であります。この方たちがどっとふえてくる。逆に、かつては日本は子だくさんと言われた時代にお年寄りは少なくて若い人が多かった。逆転するんですね。半分以下。若い、いわゆるそういう負担を引き受ける年代ががくんと半分以下に減ってくるということを考えれば、十年先だからと安閑としていられない。今までのように、給付は厚く、負担は軽くというわけにはいきませんというのはそこを言っているんです。  この年金にしても医療にしてもあるいは介護にしても、これからの社会保障制度を支える柱であります。今からこれが全部個人でやれなんてとても無理であります。お互いが、ある面では税金を投入しなきゃいかぬ。  そして同時に、負担に見合う給付という形で年金なんというのは保険料を納めていただいておる。医療もそうであります。病気にならない人も保険料を負担してもらわないと、病気になった人は軽い負担では済まない。お互いがそれぞれ立場を考えながら、この社会保障制度というのは損か得かよりも支え合うという協調と連帯の観念で、これからはどの程度の負担が必要か、どの程度の給付を要求しているのか。これだけの給付を要求するんだったらこれだけの負担はお願いしますよということをそれぞれの場で説明していかなきゃならないのではないか。  今、日本は社会保障の水準におきましてもサミット先進国に遜色のない水準になってまいりました。しかも、欧米諸国、特にヨーロッパでは消費税は二けた以上です。日本は幸いにしてまだ消費税は五%という低い水準であります。その消費税五%の水準で二五%のデンマーク、スウェーデンの水準をしてくれというのが国民の要望だと思うのであります。これはなかなか難しい。そこら辺を、給付の裏には負担があるんですよと。日本だって欧米、ヨーロッパみたいに消費税二〇%にすればいいといったら給付はもっと厚くできますよ。ところが、消費税は五%のままに給付はスウェーデン、デンマーク並みにしてくれという国民の要望にどうやってこたえるかというのに今政府は苦労している。  そこはよく説明して、給付の裏には負担がある、この給付と負担の均衡をどうやって図っていくかというのが年金、医療、介護の問題だと思います。そこを粘り強く御理解いただいて、お互い支え合っていけるような持続可能な社会保障制度を構築していくのが我々に課せられた仕事だと思います。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 坂口厚生労働大臣、補うことはありませんか。いいですか。  じゃ、社会保障制度改革で一番問題になるのは高齢者の医療制度だと思います。高齢者医療制度について、坂口厚生労働大臣、どのように改革を進めていくのか、お伺いしたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 医療制度につきましてはもう待ったなしでございまして、ことしの秋ごろまでにその骨格をまとめなければならないというふうに思っております。  とりわけ、その中で重点的に行わなければなりませんのは、やはり高齢者医療をどうするかということであるというふうに思いますが、しかし高齢者医療だけを今後どうするかということだけではなくて、やはり全体的に見直しもしなければならないというふうに思っております。したがいまして、その中には渡辺先生が御指摘になっておりますような少子化対策というものもやはり検討をしていかなければならないだろうというふうに思っております。しかし、トータルでそういうことでございます。  しかし、今も総理からお話がありましたとおり、非常にこの厳しい財政の中でどうするかということでございますから、その厳しさの中でどう分かち合うかという精神の中でこれを考えていかなければならない問題でございますので、その点を私たちもしっかりとわきまえながら、また各関係の皆さん方にもよく御理解をしていただいて、そしてまとめていきたいと思っているところでございます。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 医療費三十兆円になってきたと。それから、二〇二五年には八十一兆円ほどになるというような推計もあります。  しかし、私考えるに、医療サービスの質を低下をさせないで医療費を抑制するというのは、一番いい方法、理想的な方法としてはやはり予防対策をきちんとしていく、そちらに力を注ぐということだと思います。その点に関して総理の御所見をお伺いしたいと思います。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 幾らお金をかけてお医者さん、病院を整備したり薬を開発しても、個人個人が暴飲暴食をしたり不規則な生活を送っていたりしたら治りっこないんですよ。お医者さんよりも薬よりも一番大事なのは、いかに予防して、ふだんから食生活に気をつけてもらう、休養、睡眠に気をつけてもらう、適度な運動をしてもらう。私はこれはもう健康三原則だと言っているんです。食生活、休養、運動、こういうことの方が薬やお医者さんよりもはるかに重要だと。それでもだめになったらお医者さんをお願いしなさい、薬を飲みなさいと。  最近はともかく暴飲暴食をしても何やっても医者がいるからいい、薬があるからいいといって、もう薬を飲み過ぎてかえって副作用でまた薬を飲む人が多い。こういう状況を直してもらわなきゃいけないんで、予防、もう予防が最大関心事だということを国民が思ってもらえば、もっと医療費は減って、健康な人になって元気で長生きできる、こういう社会になるようによろしく御協力をお願いいたします。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 そのとおりだと思うんですね。やはり予防の方に我々も力を入れなきゃいけない。  そういうことで、これに関連してちょっとおもしろいデータが最近出ております。国保中央会の方のデータでございますけれども、パネルでやりますけれども、(資料を示す)温泉を活用した保健事業を行っていくと高齢者医療というのが非常に少なくなっていくということでありまして、長野県の例を挙げますと、例えば三年間で医療費が、温泉を活用した保健事業を積極的に推進している市町村ということで、代表例で長野県の北御牧村ですか、ありますけれども、一七・四%も低くなってきたということでありまして、温泉の活用で非常にそういう保健事業、予防の対策ができていくということであります。  この点に関しまして、坂口厚生労働大臣のこのデータに関しまして御所見をいただければと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) ここに出ております数字が温泉だけでこれだけ下がったのかどうか、私もわかりにくい点がございますけれども、温泉も大いに関係していることだけは間違いないというふうに思います。  いずれにいたしましても、温泉療法というのは日本古来からある療法でございますし、そして健康に非常にいいということも事実でございますが、こうした予防に温泉を利用しようという運動は最近あちこちで行われていることでございますし、より科学的に温泉を利用し、そしてより健康な体をつくる、あるいは精神的にもリフレッシュをするといったようなシステムというものが非常に大事になってきたというふうに思っております。これは雇用にも結びつくことでございますから、大変大事なことではないかというふうに思います。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 どういうふうに結びつくかということでありましたけれども、国保中央会の方ではいろいろ研究をしておりまして、老人が引きこもりにならない。温泉に行きますと、やはりいろんな人と交流をしてくる。病院がサロンになってくるのが問題になっておりますけれども、そういう病院のサロン化ではなくて、温泉地がサロンの役割をして、それにまた医療機関が連携をしていきますといろんなデータもわかりますので、これで下がってくる、保健事業と連携していくことが大事だという、そういう所見でありますので、こういうことを進めていただければなというふうに思うわけであります。  坂口厚生労働大臣、もう一度お聞きしたいんですけれども、こういう温泉保養あるいは温泉療法、そういうものを医療あるいは介護保険あるいは保健事業に積極的に取り入れていく、あるいは研究を進めていく、こういうことで医療費が安くなっていけばありがたいということでありますけれども、そういう研究を進めていただく方向でやっていただけましょうか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) ドイツなどにもクア療法がございまして、日本の温泉療法とは一緒ではございませんけれども、もう少し科学的でございますが、そうしたことももう百年来やられているわけでございます。大変な力を発揮していることも事実でございます。日本もそうしたことをよく勉強しながらやっていかなきゃならないというふうに思います。  何かドイツなんか一ドル使って三ドル節約とかなんとかいうようなスローガンを掲げまして、予防に一ドル使って医療費を三ドル節約するというようなことをやっておりますので、日本でも可能ではないかと思います。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 そのほかに、社会保障制度と関係してくるんですけれども、少子化が進むと社会保障制度も予定の高齢者を担っていけないということになりますので、少子化対策というのは非常に大事だと思っております。  その中で、乳幼児の医療費助成制度についてお伺いしたいと思うんですけれども、パネルありますか。(資料を示す)  乳幼児の医療費の助成制度、今、地方自治体の方でやっておりますので、地方自治体の格差がどんどん進んできて非常に問題になっている。本年度中に秋田、山形、福島、あと東京までは就学前児童まで入院も外来も助成するということになっておりますけれども、ほかの府県でありますと二歳までしかできていない、このように地域格差が広がっているわけであります。  これをやはり国として、こんなに格差があってはいけない、国としてきちんと乳幼児の医療費助成制度をやるべきだ、そのように思うんですけれども、小泉総理、いかがでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、地方として何を優先的に考えるかという問題も含んでいると思います。介護保険制度もそうなんですね。あえて地域ごとに、市町村ごとに格差が出てもいいという前提でこの介護保険制度を導入しました。  そういう点から考えますと、これから首長の選挙なんかにおいても、ほかの市と比べられますから、市なり議会なりの対応というものは、その地域がどう考えるかと。全部一律に同じだということではなくても、ある程度地域にばらつきがあってもやむを得ない点もこれから出てくるのではないかと思います。  そういう点の中から、乳幼児の問題については、国としては障害者の方とか難病の方とか、そういう方に対しては特別の助成措置を講じておりますが、国としてそういう乳幼児に助成措置が行われることに、むしろ地方が先行して独自の考えで助成措置を講じているということだと思います。  詳細な点については厚生労働大臣に譲りたいと思います。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 もし国としてやる場合にどれくらい実際、予算がかかるのか、その点をやはり把握しておかないと、やれるやれないという問題に行かないと思うんで、例えば乳幼児助成制度を就学前までやる場合に、外来のみやった場合はどうなのか、入院費用のみやった場合はどうなのか、そして、入院と外来両方やった場合はどうなのか。そしてまた、これも重要なんですけれども、三人以上子供さんがいられる家庭だけはそうしたらどうか、その場合の予算というのはどれぐらいになるのか、それを坂口厚生労働大臣にお伺いしたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) これは、一遍そういう前提で計算をしてほしいというお話でございましたから、あらあら計算をさせていただきました。これはこういうふうにやるということを決めたわけではございませんので、数字だけですからちょっとお聞きをいただきたいと思います。  外来費用のみ無料化する場合には一千五十億円、それから入院費用のみ無料化しますときには二百三十億円、それから入院、外来両方無料化しますときには千二百八十億円、そして、先ほど最後に言われました三人以上の小児を有する家庭において入院、外来両方を無料にする場合には四百億円、粗っぽい数字でございますけれども、大体このぐらいになるだろうという計算でございます。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 そういう推計が出ておりますので、少子化対策に税金を使うのか、あるいは別なものに使うのか、これは取捨選択になると思うんですが、私は地域間格差が広がっているのは問題だと、やはり国レベルでやるべきだろうと、そのように訴えさせていただきたいと思います。  次に、アレルギー疾患に関してですけれども、最近、アレルギー疾患対策を求める声が強くなっております。それと関連しまして、化学物質過敏症とか、シックハウス、シックスクールというのが問題になってきております。  これに対する対策につきまして、坂口厚生労働大臣、川口環境大臣、遠山文部科学大臣にお伺いしたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 御指摘をいただきましたアレルギー疾患対策でございますが、平成十二年十月には国立相模原病院の臨床研究センターを開設いたしまして、本年度に免疫・アレルギー等の研究事業費を倍増したということがございます。  それから、本年から、遺伝子組みかえ食品及びアレルギー物質を含みます食品に関する表示を義務化いたしますなど、対策の強化に取り組んでいるところでございます。また、本年三月に国際シンポジウムを開催いたしております。  それから、今後とも、アレルギー疾患に対します総合的な対策の充実に努めなければならないというふうに思っております。このアレルギーも多岐にわたっておりますので、それらをどういうふうにまとめていくかということもございますし、その中で、特に典型的なものについてどう進めるかということもあるというふうに思っておりますので、それらの研究と、それから予防、治療、そうした総合的な観点に立って見ていきたいと思っております。

川口順子環境大臣

○国務大臣(川口順子君) ダイオキシンですとか環境ホルモンなどの国民の安全と安心の感覚に非常に影響を与えるもの、非常に不安を与えるようなものにつきましては、環境保全の観点から取り組むべき重要な課題というふうに私ども考えております。  それで、ダイオキシンのようにある程度環境への影響というのが明らかになっているものにつきましては、排出規制を行う等の取り組みを行っております。それから、環境ホルモンのようにまだ知見の蓄積が十分でないものにつきましては、国際的にも連携し、国内的にも各省と連携をいたしまして、ただいま知見の拡充に努めているところでございます。

遠山敦子文部科学大臣

○国務大臣(遠山敦子君) 御質問のうちのシックスクールの問題についてお答えをしたいと思います。  我が省では、シックスクール、これは大変子供の健康にとってよろしくございませんので、対策に力を注いでおります。  一つは、昨年、まだ厚生省であったころに、室内の濃度指針値とか測定方法等が示されましたので、その内容を各都道府県教育委員会に周知を図っております。そのもとに二つの対策を立てておりまして、一つは、学校施設の整備に際しまして、建材の採用あるいは換気設備というものについて十分に配慮するようにということで注意を促しております。それからもう一つは、過敏症の子供がおりますね。この過敏症の子供につきましては十分に配慮をして、もし十分に対応できないときは転校を認めるような、そういうふうなことまで今考えております。  それから、今、実態調査をやっておりまして、ハードの面、それからそういう過敏症の子供たちの実態をよく把握して、さらにこの問題に対しては十分対応してまいりたいと思います。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 私もシックスクールの家族の人にお会いしまして、大変な悩みでありまして、学校に行けない、先生が来ても過敏症になってしまう、先生が来ることで家で過敏症になってしまう。大変な問題ですのでしっかり取り組んでいただきたい、そのように思います。  最後に、行政改革関連で質問をさせていただきたいと思います。  石原行革担当大臣にお伺いしたいと思うんですけれども、まずケーエスデー中小企業経営者福祉事業団を教訓としまして、公益法人の運営の適正化を図るため、国の所管する公益法人の総点検、見直しの指針であります「行政委託型公益法人等改革の視点と課題」が発表されているわけであります。この要点について、簡単に国民に対して御説明いただければと思います。  そしてまた、石原大臣、今後この公益法人の改革につきましてどのような方針でやられるのか、その点もお伺いしたいと思います。

石原伸晃自由民主党行政改革担当・規制改革担当大臣

○国務大臣(石原伸晃君) 渡辺委員にお答え申し上げます。  公益法人改革に当たりまして、渡辺委員を初め、また衆議院では埼玉の若松先生等が御中心になりまして、大変この問題に重点的に取り組んでくださっているということに大変心強く感じております。  と申しますのも、事件が発生するまでなかなか公益法人の方には光が当たりませんで、国民の皆さん方も公益法人って何なんですか、業務委託型公益法人って何なんですかというようなことが大方の印象ではなかったかと思うんです。  私も、大臣に就任する前でございますけれども、先生方が取り組んでいるということを記事で見まして、いわゆる虎ノ門かいわいを歩いてみましたら、何とか財団とか何とか法人とか、本当に聞いたこともないような法人がたくさんありました。  今、私の方の事務局、行革推進事務局が、こういう所管している官庁に鋭意資料を出してくれと。理事がいてだれがいてどのぐらいの仕事をしているのでということも、実はなかなかこれまで正直言って資料提供をも拒むというのが現状だったそうでございます。  私は、ですからやはりこういう業務委託型公益法人というものは、国にかわっていわゆる検査、検定をやっていたり、あるいは何とか検定というのでお墨つきを与えていたりするわけですけれども、こういうものにしっかりとメスを入れていかなければなりませんし、さらにやはり補助金が入っているわけですから、また補助金がただトンネルでそこから違うところに流れているようなこともあるわけですから、こういうものはやっぱり正していかなければならない。  特に、小泉改革断行内閣は聖域なき改革ということでございますので、ぜひこの問題については、私どもも一過性の問題ではなく、何といいましても数が多うございますので、業務委託型だけでも千法人、そのほかのものまで合わせますと二万六千ぐらいあるわけでございますので、末永くこの問題をやっていかなければならない。  ただ、限られた期間の中でやっていかなければならないわけですけれども、私は、検査、検定、国の機関にかわってやっているものでも、必要ないものはやっぱり原則廃止だと。どうしても必要だといっても、そこの一つだけに任せておくのじゃなくて、今はNPO法人もありますし、民間企業でもそういう能力があるところには開放して競争させて、競争すると大体民間とかNPO法人が予断は許しませんけれども競争に勝つと思われますので、そうしましたらその公益法人の仕事がなくなるわけですから、そういう形で整理縮小されていくのが望ましいと。  それと、やはりこれは意識の改革の問題だと思うんですけれども、もうお墨つきというのはやめた方がいいんじゃないか、お墨つきはやっぱりやめにする。これは、国民の皆さん方がどうしてもこの権威が欲しいと言われるとなかなかそういう改革はできないと思うんですけれども、このお墨つきは原則廃止させていただきたい。  補助金についても、補助金がなければやっていけないような公益法人、こういうものはちょっと考えてもらう、必要最小限なものに整理縮小していくというのが一つの方向だと思います。  それと、ちょっと長くなって恐縮ですけれども、調べましたら、公益法人全体の方では、民法ですけれども、明治二十九年に法律ができて三十一年に施行されて以来、公益法人の全体の抜本改革というのがなされていないということでございますので、これはぜひ直していく、必要なものだけにしていくと。原則はそうですけれども、民法の公益法人ですから民間が設立するというのが建前ですけれども、要らないものはなくなっていくという方が望ましいんじゃないかと考えております。  また、先ほど末永くと言って誤解をされては恐縮なんですけれども、数が多いからかなり時間がかかるという意味でございますけれども、夏、梅雨が明けたころぐらいにはその見直しの基本的な方針みたいなものをお示しして、年度内には政府としての実施計画を取りまとめていきたいと考えております。  以上でございます。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 今、与党三党の方でも、公益法人の運営適正化法案、そういうものを検討して出していこう、これを成立させていこうということでありますけれども、こういう法律をつくってどんどん改革を実行していこう、そういうことでありますけれども、この点に関しまして総理の御所見を伺いたいと思います。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 行政改革の視点から、公益法人についても今、石原大臣が申されたように改革していかなきゃならないのは当然だと思います。行政改革大綱に基づきまして、今、渡辺議員が提案されましたような法案に対しても積極的に連携しながら取り組んでいく必要があると思います。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 もう一つ、行政改革で大事なのが特殊法人改革だと思います。  特殊法人等に対しましては、平成十三年度の予算ベースでも、約七兆五千八百億円の補助金やまた約二十四兆四千百億円の財政投融資が予定されているということでありまして、こういう大きな予算を持っているわけでありまして、これの改革をしていくことが非常に大事ではないか。特に、国民の目から見ますと、天下りが起きている、あるいは不適切な運営等が行われているんじゃないか、そういう不信もありますので、これはやはり、こういう景気低迷の折ですと余計に庶民はどうなっているんだという話になりますので、この改革はどんどん進めていきたいと思うんですが、時間の関係上、石原行革担当大臣と総理の御所見をお聞きしたいと思います。

石原伸晃自由民主党行政改革担当・規制改革担当大臣

○国務大臣(石原伸晃君) 渡辺委員にお答え申し上げます。  基本は、要らないものは廃止すると。それで、民営化できるものは民営化して、それでもどうしても政策的に必要なものは独立行政法人化等、組織の形態を見直すと。現在、行革推進事務局の方で事業内容の徹底的な見直しを行っておりますので、それをまとめて、それに見合った組織に変えていくというのが基本だと思います。  やはり、十八の事業類型、例えば公共事業とか政策金融とか分けておりますので、それに見合って、論点、一つ、一番大切なところは、必要か必要じゃないか、採算性がとれているのかとれないのか、費用対効果はどうなっているんだと。もう民間の感覚に合ったものに変えていくということがこの改革のポイントではないかと考えております。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今まで行政改革といいますと、特殊法人の改革、統廃合、民営化が出ておりました。私は、かねがね主張してきたとおり、特殊法人改革は、財投制度の改革、郵貯並びに郵政三事業の改革、これは一体なんだということを何回も言ってきたわけであります。  この特殊法人の事業資金はどこから出ているのかと。郵貯のお金であり、年金のお金じゃないか、簡保のお金ではないかと。これが有効に使われているのかというのが私の郵政三事業民営化論の基本的考え方であります。これは一体で考えなきゃならない。ようやく本丸に手を入れて反対が起きなくなったこの機運を活用して、根本的な一体的な総合的な行政改革に乗り出していきたいと思います。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 もう一つ、総理にちょっと一つだけお伺いしたいんですけれども、特殊法人等の改革のためにはその基本法というのが大事だと思うんです。その基本法を早く成立させてきちんと改革をしていく、この点に関してもお伺いしたいと思います。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今、議員立法で提出されています基本法、趣旨、考え方、基本的に賛成でありますので、できたら早期成立を図っていただきたいと、お願いしたいと思います。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 ありがとうございます。

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 渡辺孝男君の関連質疑に入ります。福本潤一君。

福本潤一公明党

○福本潤一君 公明党、福本潤一でございます。  今回、小泉総理、大変高い支持率で、あらゆるものを聖域なく改革していくということで国民の支持を受けているんだと思います。私も、日本社会を考えたときに、八年前、学者の時代に、愛媛大学助教授をやっておりました時代に日本文化を問い直そうというエッセー、連載させていただいたことがありますけれども、小泉総理、大変な人気の中で、若干幼児期のことをお伺いさせていただこうと思うんですけれども、子供のころはジュンちゃんと呼ばれておられましたか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、子供のころはみんなちゃんづけじゃないですか、ジュンちゃん。今でもジュンちゃんと言う人はたくさんいますね。大人から呼ばれますよ。

福本潤一公明党

○福本潤一君 ありがとうございます。  実は、私も幼少のころから福本のジュンちゃんと言われながら本日までさまざまな生活をしてきたわけでございますけれども、新しい改革を二十一世紀スタートに当たって断固やっていただける、こういう姿勢、私も共通しておりますので、きょうはジュンちゃん同士の質問ということでよろしくお願いしたいと思います。  総理の所信表明を聞いていますと、特に環境問題のところは公明党の総理が生まれたのかなと思うような、エゴゼロ社会、さらに循環型社会、私も先ごろ総理に循環型社会のことを申し入れしたり、昨年の循環型社会基本法を新しく制定するとき、当初議員立法でスタートしましたけれども、そのときも循環型社会というものに対する考え方を申し入れしたこともございます。  それで、公明党、与党へ入るときに、エゴゼロ社会、また、むだゼロ社会、ごみゼロ社会という三つの基本政策を立てた上でスタートさせていただいた。そのときに、エゴゼロ、あっせん利得処罰法という通りにくい法律も通らせていただいて、二十一世紀を、政治家像を変えようという思いで通させていただきましたし、むだゼロ社会という中では公共土木事業の見直し、昨日の総理の道路特定財源の見直しというのも一つの新しい動きでございますし、改革の流れになっておると思います。  ごみゼロ社会というのは、循環型社会というふうに私も言わせていただいておりますけれども、総理の思われる循環型社会、そういうイメージをもう少し所信以上に語っていただければと思います。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 昨日も自然との共生という議論の中でお話ししましたけれども、人間だけがみずからつくり出したものによって被害を受けている状況が多いんですね、最近は。いわゆる公害です。動植物の世界においては、一つの死が新たな生命をはぐくむ糧になっている。いわゆるごみがないんです。きれいに循環されている。たとえ一時的にごみと思われるような死骸でも、時間がたてば土に返っていく、あるいは何かの生命の糧になっている。  そういうことを考えてみますと、人間社会だけが自分たちのつくり出したものでかえって動植物を傷つける。人間自身がそれによって害を受けている。人間がつくり出した害は人間によって取り除かなければいけない。最近では科学技術が、かつては捨てられたものまでうまく再生資源として利用されるような技術も発達してきた。  そういうことから、私は、むしろ人間が自然界の動植物を見習って、むだのない、廃棄物のない、地球環境保全のための社会を築く必要があるのじゃないか。そういう観点から、ごみゼロ作戦といいますか、廃棄物のない、廃棄物をうまく次の資源に利用できるような科学技術開発、そして新しい地球環境保全のための知恵を我々見つけていかなきゃならないなという観点から、ごみゼロ社会の提言を所信表明に盛り込んだ次第であります。

福本潤一公明党

○福本潤一君 そういう意味では、ごみゼロに向かっての循環型社会構築、私もこれ大変大きな構造改革になると思います。循環型社会とあえてスタート、九九年の十二月に議員立法で発表させていただいたときに、ドイツ型に、循環経済・廃棄物法というのがあります。それ、手本にはしましたけれども、経済に特化しないで社会全般、教育、文化、政治、経済にまで及ぶような形で社会を循環型に変えていくという思いが私もございましたので、そういう中で、先日も、総理の方へ私申し入れ、浜四津代表代行とともに行かせていただきましたけれども、そのとき、大都市でエコタウン構想十カ年戦略というものをする必要があると。  今、ごみのない社会と言われましたけれども、私、九八年にダイオキシン対策本部長という、ダイオキシンがごみから、焼却から発生しているという大変な事態が起こっているというときに、本気になって取り組ませていただいたとき、各地視察に行きました。埼玉の所沢も行きましたし、龍ケ崎の裁判ざたになっている焼却場も行きました。能勢町も行きました。さらに豊島にも行って、現実はそんな甘いものではないと、大都市のごみがかなり各地へ行っているということがございましたので、このごみ問題をどういうふうにごみゼロにしていくかという問題、またこの大都市のエコタウン構想をどういうふうに受けとめていただいたか、この点を最初にお伺いします。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私も厚生大臣当時、ダイオキシン問題が発生しまして、埼玉県等現地視察いたしました。廃棄物焼却する過程であの異様な煙、付近の方々の苦悩、いろいろ伺いまして、まさにこれは人間社会が、自分が自分を傷つけているなという点を痛感したわけであります。  そういう点から、この廃棄物の発生をいかに抑制するか、そして廃棄物を今度は貴重な資源として再生利用できる技術の開発はないものだろうか。さらには、これはもう不法投棄の問題でありますね。廃棄物処理業者がとんでもないところに捨ててしまって、これがもう山積みになって、これもまた大きな被害を及ぼしている。こういう問題についての対策がまだ十分でない。  そういうことから、今各地域においてエコタウン構想、すべてこれを一つの都市でうまく循環させてリサイクルしようということで取り組んでいることは、いわばごみゼロ作戦の先駆的役割を果たしていただいているのではないかと思います。  こういう点、今、議員の御趣旨を踏まえて、こういう運動が全国的に広がって真のこの循環型社会、ごみゼロ社会に持っていく機運を大事にしていきたいなと思っております。

福本潤一公明党

○福本潤一君 という意味では、循環型社会というのは、別にリサイクルを中心にした社会という以上に、まずごみを減らす、その上で何度も使うものは再利用する、その上でリサイクルし、さらに出たごみは安全無害化した上で、ダイオキシンなど発生しない上で処理をし、またエネルギーとして必要なときに使うという社会になっていくんだと思います。  そういう形での処理ができているところですと、夢の島が公園また緑地に生まれ変わっていったということもございます。さらに、今東京湾の廃棄物の埋立処理場をどういうふうにするか、さらに大阪湾のフェニックス埋立地をどういうふうに使うか。まあ三番瀬というところ、藤前干潟もそうですけれども、廃棄処理場をつくらないで干潟を再生するというような形で、もう環境を重視した形で使われるようになりましたので、これ豊島の不法投棄現場もいかに再生するかという問題を考えてみますと、公共土木事業、今まで何やかや環境破壊につながっているというところを、環境を再生するような公共土木事業をやっていくということも考えていただければと思います。  その点、どういうふうにお考えでしょうか。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 今、先生からエコタウンの話が出まして、私は大事なことだと思ってまいりまして、先週も週末に見てまいりまして、ある場所を見てまいりましたけれども、エコタウンを、ある大きさの中で真ん中が道路になっていまして、車が通行できません、そのエリアは。そして共同溝で、電柱も一本もなくて、その中央の地下の共同溝の上には子供の遊び場があります。そして、日本ではまだこれ許可が正式におりておりませんけれども、台所の主婦が使うものをディスポーザーを使いまして、そのディスポーザーを通って出たものは自然にごみ処理ができるというような制度ももう設置してございました。  ですから、そういう意味では私たち主婦、私も主婦の一人でございますので、私たちの家庭の中から、また日々使うところから多々、今、先生は御存じかどうかわかりませんけれども、世帯じみたことで恐縮ですけれども、油でも、今は中和して油は固めてそしてそれを袋に入れて捨てられるというようなものもるるできておりまして、私たちは生活の一つ一つからそういうものを、二十一世紀型、ごみを出さない、そして再利用すると、そういうことでは重要なことでございますし、家屋あるいは建築物の廃棄物というものにならないように選別するのも大きな発見ができておりますので、リサイクルもそういう意味で建造物の廃棄物を出さないようにしようという、それをリサイクルしようということもできておりますので、日進月歩だと思いますけれども、一歩でも早く日本型のそういうものを開発していき、利用していきたいと思っております。

福本潤一公明党

○福本潤一君 そういう意味では、答弁の中にありました、もうそういう廃棄物処理場また焼却場だけじゃなくて日本全国にわたってという話ありました。  総理、これ、大都市圏だけじゃなくて政令指定都市とまたさらには地方中核都市、こういうところもエコタウン構想を広げていくという、そういうことを要望したいと思いますが、どうでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、大都市、中核都市問わず全国的に広げたいというのがごみゼロ作戦の趣旨でありますので、一緒に協力してやっていきたいと思います。

福本潤一公明党

○福本潤一君 熱意が今の答弁にあらわれていたと思いますので、よろしくお願いいたします。  その中で京都議定書の問題、若干触れさせていただけると思いますけれども、今回アメリカへ行かれた環境大臣、その後の経緯というのはどういう状態になっておるのでしょうか。

川口順子環境大臣

○国務大臣(川口順子君) 四月の下旬に、私はニューヨークで気候変動枠組み条約の関係の非公式の閣僚会議がございましたのでそこに出席をしてまいりまして、その後、ワシントンに寄りましてアメリカ政府の高官と意見の交換をし、国会の決議についてもきちんとお話を申し上げましたし、アメリカが不支持撤回の後行っている閣僚レベルでの温暖化問題に対する方針の議論を早く終えて、来るCOP6再開会合において京都議定書についての運用ルールの合意のために積極的にかかわるべきであるということを申し上げてまいりました。  日本に戻りました後も時々アメリカの高官とは電話で話をいたしておりますし、また先般、環境省の風間副大臣がOECDの環境大臣会合に出席をいたしました折にも、その点について関係国も含め議論をさせていただいております。

福本潤一公明党

○福本潤一君 この件、やはり日本国が世界の、京都議定書も含めてリーダーシップをとる必要があると思いますけれども、外交の面からも、田中外務大臣、大事な問題だと思いますが、どういうふうに取り組もうとされておられるのか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 昨日、きょうと議論を伺っておりましても、先生方が党派を超えてごみ問題、環境問題に大変お詳しくていらして、非常にアラートな状態でいらっしゃるということを大変うれしく思っております。  京都の議定書の問題でございますけれども、我が国が、国会でのそういう議論を拝見していましても、環境問題を非常に重視しているということの証左だろうというふうに思います。御案内のとおり、七月にはCOP6が再開されますので、その成功に向けまして、我が外務省総力を挙げて頑張る所存でおります。

福本潤一公明党

○福本潤一君 これ、外交の安全保障の一つにもなるというふうに私は思いますので、取り組んでいただければと思います。  と同時に、今環境問題をさせていただきましたけれども、教育問題で、総理、総理の所信の中に若干教育に関しては短いんではないかという話は時々お伺いしています。私も、国立大学の中で政治家になる前教壇に立っておりましたけれども、そういう中で人材こそが資源だというふうに思います。その人材、今、日本の教育界の中でもさまざまな問題が出ていると。例えば、いじめ、不登校、少年犯罪、最近の青少年の現状、どういうふうに今後二十一世紀に入って対応していかれるか、ここの点、所信を聞かせていただければと思います。

遠山敦子文部科学大臣

○国務大臣(遠山敦子君) 人材こそ日本の未来を明るくしてくれると思います。  その意味で、今教育改革を真剣に進めようということで努力をしているところでございますが、いろいろお話ししたいと思いますけれども、でも、一つはやはり学校自体が国民の信頼を回復する必要がある、そのために、学校がよくなる、教育が変わるということを目標として一連の計画を進めるというのが一つでございます。  それから、先生が御指摘ございましたけれども、今の青少年が見せます心の問題、いじめでありますとか不登校でありますとか、あるいは学級崩壊、そのような事態が各地で見られるということはまことに残念でございまして、そういったことについては心の教育ということを真剣に取り組んでまいりたい。教育内容において心の教育をいたしますのと同時に、スクールカウンセラーなどの配置によって教育相談体制を充実し、かつ家庭教育との連携を図っていく等々のさまざまな方策を総合的に援用いたしまして、この問題、それから本当の力のある子供たちを育てるということのために力いっぱい取り組んでまいりたいと思います。

福本潤一公明党

○福本潤一君 そういう取り組み。また、いじめの問題で中国地方の青少年がアンケート調査を地元でとって、見てみますと、いじめの原因、いじめる側が悪いという人が六割、いじめられる側も悪い人が四割というふうな書き方がされているわけですね。アンケートをとるとそうですけれども、これはもういじめる側が一〇〇%悪いという発想でこれを考えないと、いつまでたってもいじめというのはなくならないなという実感がございますので、文部省、そこの点を踏まえた上で、いじめる側が一〇〇%悪いと、これを決めた上で解決していただければと思います。  さらに、国立大学の中で独立行政法人化問題というのが起こっています。現場の教員、大変心配されていることがございますので、この点、どういうふうな形で進めていかれるか、お伺いします。

遠山敦子文部科学大臣

○国務大臣(遠山敦子君) 先生もかつて籍を置かれました国立大学、これは日本における理工系分野などの人材の育成あるいは高度な学術研究の推進、研究者の育成等におきまして大変大きな役割を担っております。しかし、これからは、日本の教育研究が世界的に高い水準を目指すためには、これまでどおりではなくて、従来以上に競争的な環境の中で個性豊かな大学づくりを進める必要があります。  そのために、政府といたしましては今、独立行政法人化の具体的な調査検討を進めておりまして、本年秋までに中間報告、年度内には最終報告をまとめる予定でございまして、できるだけ早い段階での法人化を目指してまいりたいと考えております。

福本潤一公明党

○福本潤一君 法人化を目指すということでございますけれども、と同時に、国立大学の先生方は国家公務員としてのいろいろな制約も受けた上での教育をしていくということで、教育の低レベル化も含めて心配されております。というところで、ほかの独立行政法人とはまた違う大学教育機関であるというもの。また、私も、やめて選挙に出なければいけないというときに、国立大学に辞表を提出して選挙戦に臨みましたけれども、そういうところは私立大学とちょっと違うところでございますので、そういうような制約に関するものも独立行政法人になったら公務員としてまた違う状況、適切な対応もしていただければと思います。  と同時に、衆議院で公務員関係でもう一つ、教育の問題で、文化芸術政策の振興とありました。積極的に総理は取り組まれると。と同時に、教育振興、文化芸術のみならず教育の振興とはどういうことを考えておられるか、御質問します。

遠山敦子文部科学大臣

○国務大臣(遠山敦子君) 芸術文化を含めまして教育の振興というのは私も一国の基盤を形成する分野だと思います。それは人材の育成なり研究の振興であり、また芸術文化の振興ということで、私はこの部分が、非常に地味ではございますけれども、実は経済中心ということでいろいろ経済関係のことが論議されておりますけれども、基盤において一国がどれだけそういう教育でありますとか人づくりあるいは芸術文化ということに意を用いるかというところでその国の成熟度がはかられるのではないかと考えておりまして、その角度から私としてはこの分野についての充実を図ってまいりたいと思います。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 教育改革こそ教育振興になるんじゃないかと私は思いますが。

福本潤一公明党

○福本潤一君 文化振興以外の教育改革、中身もまたじっくり聞かせていただく機会をつくりたいと思います。  引き続き、えひめ丸の衝突の件がございました。  私も関空に迎えに行って、一緒に帰りましたけれども、この補償問題、今後どういう状況になっていくか。これは外務大臣にお伺いできれば。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 福本先生にお答えを申し上げます。  あれは余りにも本当に悲しい出来事でございまして、あれが自分の家族であったらどうであろうかということをずっと考え続けてきております。  補償問題でございますけれども、行方不明者は現在九名、それから助かった人二十六人、それぞれの皆様が、米国側が引き続きこの問題に非常に誠実に取り組むように私どもお願いしていることは言うまでもございません。御家族の関係者の多くは、既に弁護士さんを選定なさいまして補償の手続を進めているというふうに聞いております。そして、引き続き政府といたしましても、なし得るあらゆる支援を全面的にしてバックアップしてまいります。

福本潤一公明党

○福本潤一君 アメリカ側からの対応と同じように、政府もこの問題に鋭意取り組んでいただければと思います。  と同時に、高校生と一緒にずっと長時間私も話をしましたけれども、精神的ダメージというのは非常に大きいものがございます。急にタイタニック状態になって、その後、もう後は何が何かわからないという状態でございますので、こういう心のケアをどういうふうにされていくか、これは文部省にお伺いしたいと思います。

遠山敦子文部科学大臣

○国務大臣(遠山敦子君) 不幸な事故に遭遇された高校生の心情を考えますと、まことに心の痛むところでございます。なかなか立ち上がれないという現状もよくわかります。  この問題に対しましては、愛媛県におきましても、事故後これまで臨床心理士の高校への派遣、あるいは教師による家庭訪問の実施など、いろいろやってくれております。新年度になってからも、生徒や家族に対してPTSD、これは外傷後ストレス障害でございますが、これに関する研修会あるいは心のケアに関する相談等を行っておりますが、やはり個々の高校生に対する十全なケアということが大事ではなかろうかということで、むしろ睡眠がとれていない生徒たちには、教師と相談しながら無理に登校する必要はないというようなことを話して安心させたり、あるいは週一回の家庭訪問を行ったり、生徒の状況に応じた対応について保健所あるいは病院とも連携をとりながら指導方法を考えております。  いずれにしましても、この問題につきましては、高校側、県側とも連携をとりながら私どもとしても十分にバックアップしてまいりたいと思います。

福本潤一公明党

○福本潤一君 と同時に、今回、九州熊本で大変な判決がございました。ハンセン病の判決でございますけれども、これは患者から、私どもさまざまな活動、ハンセン病問題の最終解決を進める国会議員懇談会、江田さんが会長で私も副会長をさせていただいておりますけれども、申し入れがあります。私も官房長官の方へ、ぜひとも患者さんとお会いした上で控訴しないという方向性を考えていただきたいと申し入れました。  小泉総理、お会いして、若干、そういう具体的な話を聞いた上での対応を考えていただけないでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この判決は我々も重く受けとめなきゃならないし、患者さんあるいはまた元患者の皆さん方に対してどういうことができるか、苦痛は長年の間にわたって大変なものだったと思います。そういう点と、今、患者さん方の要望、これに対しまして政府としてもどういう対処をするか、検討中でございます。  今のお話のように、時期も含めまして検討したいと思っております。

福本潤一公明党

○福本潤一君 新聞報道によると、もう二十五日には控訴決断ということでございます。  この元患者全体への窮状を考える必要があるから、控訴はするけれども和解というこの方針でいくということですと、患者さん、あの判決を聞いてもう生き返った気がして、本名を名乗っていない人も出てきた、さらには東京にも四十名、また次のときは百数十名来られておるということで、この要望をしておきたいと思いますが、再度どうでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 時期を含めて検討させていただきたいと思います。

福本潤一公明党

○福本潤一君 検討をしていただきたいと思います。  さらにもう一件、介護の問題で、今現場でさまざまな介護の問題が起こっております。介護の問題の中で、お年寄りがお一人で生活しているときに、いろいろな形での対策を国で対応されていると思いますけれども、どういう対策方があるのか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 今御質問をいただきましたのは、介護を受ける、いわゆる一から五までの介護の認定の中に入り切らない人たちに対して何があるのかという御質問でしょうか。

福本潤一公明党

○福本潤一君 はい、そうです。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) その皆さん方に対しましては、もう少し全国的にやはり御支援を申し上げなければならないというふうに思っています。  言ってみれば、その皆さんはこれからいわゆる介護を必要とする方向へ向かっていく予備軍みたいな方々でございまして、この皆さん方に健康な状況でおっていただけるかどうかということが、将来の介護を必要とする人たちを減らしていく大変大事な問題だというふうに思っております。  そうした意味で、ことしの十三年度予算におきましても約五百億円を組んでおりまして、この中で、国が五百億ですから全体で一千億になりますが、そうした事業を組んで、そしてリハビリをしていただきますとか、あるいは皆さん方にお集まりをいただいて、そしていろいろと懇談をしていただきますとか、そうした場所を提供し、そしてリハビリを提供するといったようなことを今やらせていただいているところでございます。  いわゆる寝たきりあるいはそれに近いような状況になられる方の少なくとも七割、中には八割もあるいは九割もという方もございますけれども、少なくとも七割ぐらいは、それ以前にいろいろのことをしてさしあげればそれは寝たきりにならなくても済む方々でございますから、こういう、もう介護が今必要だというふうに言われない、その一歩手前の皆さん方に対しまして手を差し伸べるということが大変大事だというふうに思っておりまして、これからもこの点を十分注目をして予算化も考えていきたいと思っております。

福本潤一公明党

○福本潤一君 具体的な事業の中身、いろいろあると思います。その中でも、寝たきりでおられて、また独居老人、老老介護、こういう方で死後いつまでもわからないということも起こっていますので、緊急通報システムに関する状況について国の補助をどのようにされているか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 中身は、先ほど御指摘でございますが、多種多様でございまして、これはずっとたくさんありますので、なかなかここで全部申し上げることはできません。本当にたくさんの中身でございますから、それはちょっとここできょう申し上げることはできませんので、後でまたお届けをさせていただきたいというふうに思います。  そうした中で、重立ったものをどうしていくかといったようなことにつきましては、これからまた私たちも詰めをしていきたいというふうに思っています。

福本潤一公明党

○福本潤一君 じゃ、もう一つの案件を私、聞かせていただきます。  IT化社会という、先ほど渡辺委員のときに三十四万人の新しい雇用というのができると言いました。二年間に三十四万人の雇用、具体的な中身はどういう職種になるのか、お伺いします。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 先ほど渡辺議員のときにお答えを申し上げましたのは、これは現在、厚生省が進めておりますところのエンゼルプランでございますとかあるいはゴールドプランでございますとか、そうした中で新しく出てまいります人を合計いたしまして、年間約九万人でございますから、四年間で四、九、三十六万人ですね、三十六万人ということを申し上げたわけでございます。  これだけでは少し足らないと思いますので、新しくこれにプラスして何があるかという、新しい分野からの雇用というものを考えていかなければならないというので、これにプラスどうできるかというのを今検討しているところでございます。これは厚生労働省の分野の中での仕事でございまして、こうしたことを他の省庁にも幾つもお願いしているということでございます。

福本潤一公明党

○福本潤一君 具体性を持って取り組んでいただければと思います。  と同時に、IT化社会といいますと光と影、また影の部分でハイテク犯罪、前回こういうことがございました、メル友殺人二名というようなことも具体的に起こったりしておりますので、このハイテク犯罪に対して法整備をどのようにやっておられるか、お伺いします。

森山眞弓自由民主党法務大臣

○国務大臣(森山眞弓君) 世界的なコンピューターのネットワーク化、それから我が国のIT革命の進展その他によりまして、おっしゃいますように新しいそのような事態に対する法整備が必要であるというふうに思います。  法務省におきましては、昨年末以来、経済活動にかかわる基本法整備のためにプロジェクトチームをつくっておりますが、この四月からこの組織を経済関係民刑基本法整備推進本部といたしまして、ハイテク犯罪に対する罰則の整備とかコンピューターネットワークに関する捜査手続の整備などについて検討しているところでございます。  このような問題は国境を越えたものでございますし、国際的な動きにも注目していかなければいけないと思います。聞くところによりますと、欧州評議会ではこのような関連に関する条約の準備も今行われているそうでございますが、そのようなものも参考にしながら、また協力してやっていきたいというふうに考えております。

福本潤一公明党

○福本潤一君 コンピューターネットワーク、情報ネットワーク関係、かなり参入者が多いようでございまして、具体的にどういうハイテク犯罪が発生しているか、事例を含めてお伺いします。

田中節夫警察庁長官

○政府参考人(田中節夫君) ハイテク犯罪の検挙の状況でございますけれども、平成十一年の三百五十七件から平成十二年には五百五十九件と増加傾向にございます。中でも、わいせつ物頒布、詐欺、名誉毀損等を主な内容とするネットワーク利用犯罪は四百八十四件と平成十一年の二百四十七件に比べほぼ倍増しております。また、平成十二年二月に施行されました不正アクセス禁止法違反で三十一件を検挙しております。  さらに、ハイテク犯罪等に関しまして都道府県警察に相談が寄せられておりますが、平成十一年には二千九百六十五件でございましたが、平成十二年には一万一千百三十五件と約四倍近くにまで急増している状況にございます。

福本潤一公明党

○福本潤一君 犯罪も急増している、さまざまな名誉毀損に当たるような状況も起こっているということでございます。  マスコミとはまた違うコンピューターネットワークの犯罪でございますが、この全般に対してどういうふうに取り組まれるか、村井仁大臣にお伺いします。

村井仁自由民主党国家公安委員会委員長・防災担当大臣

○国務大臣(村井仁君) いわゆるハイテク犯罪と申しましても、主としてコンピューターネットワークの犯罪でございますが、これにつきましては、実は私ども警察のシステムというのには警察庁情報通信局長をトップにいたします大変規模の大きい技術者集団がございます。これは主として、当然のことでございますが、警察通信を維持管理するというのが主たる職能でございますが、当然のことながら時代の趨勢に沿いまして、技術の研さんに励み、相当高い水準の技術を持っているというのがまずございます。  そういうところを背景にいたしまして、まず捜査面でございますけれども、都道府県警察におきまして専門の体制としてハイテク犯罪対策プロジェクトチームというものを設置いたしましたり、それから、専門家がたくさんいると申しましても、やっぱり日進月歩の世界でございますから、民間で十分な専門知識をお持ちの方々、技術をお持ちの方々を中途採用するというような思い切った措置もとって対応をしておりまして、さらには装備資材等も充実をさせている、そういうことでございます。  それから、各管区警察局に技術対策課というものをつくりまして、都道府県警察の捜査を支援するような体制もとっております。  それから、予防面でございますけれども、これは非常に大事でございまして、例えばウイルスにつきましての情報などを適切に提供するというようなことも配慮いたしておりまして積極的な広報啓発をやっておるところでございまして、例えば電子メールですとか専用電話なんかで御相談をいただければかなりいろんな情報をお出しできる、そういう体制になっております。  そういう意味で、情報セキュリティーアドバイザーというものを各警察に設置するというような対応もしておりまして、そういう意味で、警察がまさにこういう情報ネットワークの時代にいわゆるIT犯罪につきまして対応できる存在なのだということを国民の皆さんにぜひ御理解いただきまして、御活用いただければありがたいと思っております。

福本潤一公明党

○福本潤一君 IT犯罪に活動できるとは言いながら、これ、新しいそういう、パソコン通信時代にやっていたような人が入るのとまた違って、もう全然、余りわからなかった時代の方がいっぱい入ってこられますし、今後の対応策、特に銀行取引等もできるようになりますともっと金銭の動きが絡む話になってきますので、対応策、万全にお願いしたいと思います。  それと、現実に起こりました、私も三月二十四日に地元福山で地震を体験しました芸予地震、この地震に関しても、ちょっと防災の意味で聞かせていただきますけれども、今、呉市の擁壁が崩壊して、具体的に特例措置がとれるということになりましたけれども、これは急傾斜地崩壊対策事業の特例措置を講じるということで、これ正式に決定されているのかどうか、これをお伺いします。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 今、福本先生の御質問の芸予地震でございますけれども、特に呉市の地形というのは急傾斜地が多うございまして、私もいろいろ聞きましたら、自然のがけは崩れたところは直せるけれども、人工的に一度がけを押さえたものは対象にならないというまことに不思議な法律の適用がございましたので、今、先生がおっしゃいましたように、財政当局と話し合いまして、急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律、その運用の中で、特に災害の関連、緊急急傾斜地の崩壊対策事業、これで特例措置を講じまして、人工の擁壁等でも崩壊の対策を事業の対象とする方針というのを決めまして、四月の二十四日、閣僚懇談会で報告いたしまして、決定をし、記者会見もさせていただきましたので、すべての擁壁の、今後、家屋あるいは公共事業等々公共施設にも被害が及ばないように対応したところでございます。

福本潤一公明党

○福本潤一君 対応、順調のようでございます。  と同時に、松山の中で小学校が全部移転しなければいけない状態が発生しております。これ、卒業式はもとの、本来の小学校でということでございました。ぜひともこの対応策、早目に、早急に手を打っていただきたいということが要望で来ておりますが、どうでしょうか。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 今、先生がおっしゃいました学校の内装の問題なんですけれども、これ、三月、四月、三回職員や建築構造物の専門家を派遣いたしました。ただ、内装の材料が種々ございまして……

福本潤一公明党

○福本潤一君 内装の前の、小学校。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) ああ、小学校ですか。小学校もそうなんです。音楽ホール、体育館、全部そうなんです。一緒に検査しました。けれども、なかなか使っている材料が全部違うものですから、そういう意味で、現段階で、今週中この結果を報告されることになっておりますので、今週中に出た結果によりまして、設計上の不備あるいは施工上の問題など原因はさまざまございますので、調査結果がまとまり次第、この被害の原因に関係した必要な対策をとっていきたいと思っております。今週中、報告が参ります。

遠山敦子文部科学大臣

○国務大臣(遠山敦子君) 具体的に小学校の問題でございましたのでその件についてお話しいたしますと、現在、復旧のための実施設計を行っておりまして、設計が済み次第工事に着工し、三月中旬には復旧が完了すると聞いておりますので、卒業式はもとの学校でやっていただきたいと思っております。

福本潤一公明党

○福本潤一君 と同時に、地震の規模が大きかったわけですけれども、案外これに対する対応策、これからもまだまだやっていかなきゃならないことがあると思いますのは、これから地震で崩壊した現場等々も含めて、梅雨の時期に入りますので、梅雨に入っていったときにはこれ具体的に二次災害の可能性まであり得るということでございますので、防災担当大臣、この梅雨時期に入るその前に、土壌も液状化したりいろいろなことで大変な被害に遭っている、具体的にどういう対策をとられるか、これをお伺いします。

村井仁自由民主党国家公安委員会委員長・防災担当大臣

○国務大臣(村井仁君) 私も防災担当を命ぜられましてから、できるだけ現場を踏ませていただくというのが大事だと思いまして、とりあえずはまず有珠山を見せていただきました。残念ながら、まだちょっと時間がとれませんで芸予の関係であの地域、お伺いしておりませんけれども、いろいろお話をお伺いしておりますと、一番問題はやはり呉周辺でございまして、今でも百十一世帯、二百三十人の方々が連続雨量二十ミリを超えるということになりますと避難命令の対象になる、そんなような状況だと聞いております。  先ほど扇大臣からお答えがございましたような擁壁の修復等、きちんとやっていただくというのをできるだけ早急にしていただくというのがまず当面の第一のやり方だと思っておりますが、さらには、私どもやっぱりこの経験にかんがみまして、私は呉は昔行ったことがございますが、確かに元海軍の軍港でございまして、非常に狭いところに住宅がたくさん立て込んでいる、そういうところでございます。そういうところで、日本全体を見ますとかなり無理をして住宅を建てているというようなところがたくさんあるのではないか。そういう意味では、広く私は、これからの町づくり一般でございますけれども、災害に強い町づくりというのもあわせて考えていかなきゃいけないのではないか。  私、実は平成七年でございますが、私のまさに選挙区で梅雨前線災害でひどい目に遭ったことがございまして、もう委員の御指摘の点は本当に痛いほどわかりますので、関係各省にお願いを申し上げまして、できるだけ早急に対応を進めていただくようにしたいと存じます。

福本潤一公明党

○福本潤一君 こういう地震、最近、阪神大震災以後さまざまなところで起こっています。生命にかかわることでございますし、国民の生命、財産を守る政治家としての対応、大変重要なことだと思います。  予知というのが案外、東海沖地震も含めて、できそうでできていないということもございます。最近、大気イオン濃度で地震を、岡山理科大学がプロジェクトでできたというのを、イオン発生でやったということがありますので、そういうような対策も含めて、総理に防災対策、お願いしたいと思います。

尾身幸次自由民主党沖縄及び北方対策担当大臣・科学技術政策担当大臣

○国務大臣(尾身幸次君) そういう防災問題につきましても、科学技術政策、研究開発を進めまして、十分に対応してまいりたいと思います。

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 以上で渡辺孝男君及びその関連質疑は終了いたしました。(拍手)  場内理事会協議によりまして、午前中はこれにて終わることといたします。午後一時再開でございます。    午前十一時三十四分休憩      ─────・─────    午後一時開会

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) ただいまから予算委員会を再開いたします。  予算の執行状況に関する調査を議題とし、休憩前に引き続き、質疑を行います。まず、筆坂秀世君。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 まず最初に、ハンセン病判決について総理に伺いたいと思います。  先般、熊本地裁がハンセン病問題について、元患者側の全面勝訴の判決を言い渡しました。ハンセン病患者に対する強制収容、強制労働、断種、中絶、懲罰監禁等々、文字どおり筆舌に尽くしがたい人権じゅうりんは九十年の長きに及びました。やっと太陽が当たった、やっと本名に返れる、やっとふるさとに帰れるというのが元患者の方々の痛切な声であります。余りにも遅きに失したとはいえ、今こそその償いと責任を明らかにするときであり、私は断じて控訴すべきではない。  きょう、ここにも後で原告の皆さんが傍聴に来られるそうですけれども、総理の見解をまず伺いたいと思います。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この判決は重く受けとめなければならないと思っております。  今後のことにつきまして、関係省庁と協議の上、政府としても適切な対応をしていきたいと思います。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 報道によりますと、国は一たん控訴した上で和解の協議に入る、こういうことも検討されているというふうに言われています。しかし、一たん控訴するというのは、この熊本地裁判決を確定判決ではなくしてしまう、こういうことになる。そして、国の責任はない、人権侵害はなかったという立場に国が立つということになるわけであります。元患者からはこういう報道に対して、我々の死を待つのかという叫びの声も上がっています。  私は、人間の血が通っているなら、なぜ控訴を断念できないのか、今やるべきはこの方々の人権回復、ここに全力を挙げるべきだと思います。私はそのためにも総理が元患者の皆さん、原告の皆さんに直接お会いになって、そしてその心情をぜひお聞きになるべきだ、こう思いますけれども、いかがでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) その点につきまして、時期も含めまして検討したいと思います。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 私は、こういうときにこそ政府が、総理が大いにリーダーシップを発揮してそういう決断を直ちにやられてこそ、国民の期待にこたえることになるというふうに思います。  そして、もしここで控訴をするということになれば、これはあなた方はこれまで重ねてきた罪をさらに重ねるということにならざるを得ない。私、このことを指摘して、次の問題に移りたいと思います。  次に、機密費問題についてであります。  総理は、自民党を変えるということを言われて自民党総裁に選ばれ、首相になられました。私、自民党を変えると言う以上、これまでの自民党の金権体質、この一掃というのは避けて通ることができない課題、こういうふうに思います。  まず、塩川財務大臣にお伺いします。  一月二十八日、テレビ朝日のインタビューで宇野内閣時代の官房長官だったそのときの実体験として、機密費を野党対策に使っていることは事実です、現ナマでやるのと、一席の代をこちらが負担するとか、あるいは金庫には常時四、五千万円入っていた等々と生々しく語られました。  ところが、これ国会で追及されると、忘れた、記憶がないというふうに言われました。しかし、その後、みずからこのビデオをごらんになったようです。ですから、少なくともそこで塩川さんがしゃべられたことは、これは確認をされたわけですね。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 先日の衆議院の予算委員会で急に聞かれましたので、いつのテレビかなということで、私は忘れたと申し上げた。インタビューを受けたことは思い出しております。そして、テレビも、ビデオでございますか、拝見いたしました。まあ、思ってみると何であんなこと言うたのかなという気持ちでいっぱいでございまして、私は、実は発言のことが、あの当時のことを正確に思い出せないのであります。  しかし、ことしに入って、外務省の機密費事件に関して内閣の報償費のインタビューが、雑誌等からいろいろな取材を受けておりました。私は、何か週刊誌にいろんなことが書いてあったのが、何かさも自分が経験したようなことのつもりで錯覚に陥ってしまって、ああいうことを言ってしまったのかなと思うて、今は深く反省しておるようなところでございます。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 私、恐らくそういう答弁をされるだろうと思っていたんです。何でかというのは、官房長官が以前三月にそういうふうにお答えになっているんです。しかし、私、もう三月で官房長官はそのときには塩川さんに確認したと。どうも新聞や雑誌で読んだことを自分で経験したことと間違ってしゃべったようだというふうにこの委員会で答えられています。だったら、何でこの前、五月十五日ですか、まだ一週間前ですよ、同じ答えをなさらなかったのか。  私、しかしその弁明は通用しない。だって、あなたがおっしゃっていることは、野党対策に使っていることは事実です、現ナマでやるのと、一席の代をこちらが負担するとか、これはだれがしゃべっています、こんなこと。どこに書いていますか。金庫には常時四、五千万入っていた、領収書はどうやってやったのか、だれが金庫に入れるか。そんなものは新聞や雑誌を見て語れることじゃないです。  しかも、あなたは、ここだけじゃないですよ、読売新聞にも産経新聞にもインタビューに答えている。一度だって人から聞いた話だと、雑誌で読んだ話だと言ったことなんか一度もないじゃないですか。全部自分の体験としてしゃべっているじゃないですか。だめです、そんな答弁じゃ。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) そういうことをいろいろ言ったことは、私は実際はどれだけのことを言ったのかということは本当に思い出せないのであります。しかし、いろんな週刊誌とかああいうのを読みまして、こんなことあるんだなということの記憶は多少はございましたことを発言したことだと。  でございますから、私、まあ実際に経験したことはそんなに、短い時期でございますから、いろんなことは経験しておりません。けれども、ずっと以前の、私が当選いたしました当時なんかは与野党の話し合いとかいろいろの協議の場がございましたし、そういうことも聞いておりましたので、そういうことは私自身もやったことはございませんけれども、そういうことがあったのかなということを思い出して言っておったようなことであります。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 それは全く通用しないです、あなたがしゃべっておられることを見れば。  もう一つ大事なことをしゃべっておられるんですよ。総理が外遊で海外出張で行ったら、その費用は外交折衝のやつ、外交費用が多いですからね、その費用を負担しろと。それは官邸の報償費ではございませんから、外務省のある枠内から持ってこいよと。こんなこと言えますか、新聞で読んで。持ってこいよなんて言えますか。これはあなたがしゃべっていること、これはビデオで確認されたでしょう。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 持ってこいよということは私は言っていないと思うんですけれども……

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 ビデオではそう言っていますよ。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) そういうふうにとらえたのかもわかりませんが、それは誤りでございました。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 誤りでございましたということは記憶にあるということですよ、あなた。記憶になかったら、忘れていたら、誤りかどうかもわからないでしょう。それは余りにも御都合のいい答弁ですよ。まあ、いいでしょう。  それで、あなた、テレビ朝日だけじゃないんですよ。例えば、二月七日付の産経新聞インタビューで、金庫には暗証番号があること、月に一億円ぐらい出すこと、予備費から流用できること、予備費というものもあると。こんなことだれも知らないですよ。  さらに、二月二十三日、テレビ朝日のインタビューから一カ月後、本来、官邸で出す費用を外務省で出すことはあると答えている。あなた、全然知らないと今おっしゃったけれども、ちゃんとここでもいわゆる上納があったということを答えているじゃありませんか。  さらに、四月二十六日、財務大臣に就任されたときの記者会見、あなたは、外務省機密費を首相官邸の外交要件として使ったことがあるかもしれない、一カ月前ですよ、まだ。四月二十六日も言っているんです。  一月、二月二回、四月、ずっと答えているじゃありませんか。何が記憶がない、何が忘れたですか。それは忘れたんじゃないんですよ、隠しているだけじゃありませんか。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 筆坂さんはずっとその記録があると言っていろいろおっしゃいますけれども、私も先ほど言っていましたように、それはいろんな推測等が入って言ったのかもしれません。私はその点について正確な記憶は実はないわけでございます。  もしそういうことでいろいろ御迷惑をかけておったということになれば、この席をかりまして反省し、訂正させていただきたいと思っております。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 本当に反省するなら、国会議員のせんべつや国会対策に使った、こんな血税の使い方はないということを反省すべきであって、そのことを正直に語ったことを反省する必要はないんです。いろいろ総合しますと、塩川財務大臣のこれまでインタビューで答えられてきたこと、これは全部正しいんですよ。  私どもの志位委員長が衆議院の予算委員会で、内閣用せんに書かれた「報償費について」という文書を明らかにしました。これが古川貞二郎現内閣官房副長官、当時、内閣首席参事官の筆によるものだということは、私自身この場で筆跡鑑定書も示して明らかにいたしました。これはその筆跡鑑定書です、そのとき出した。(資料を示す)  この「報償費について」と題する文書は、例えば「報償費の額」という項目があって、「官房長官が取り扱う報償費は、予算上、内閣官房と外務省に計上されており、形式的には外務省計上分を内閣官房に交付する形をとっている。」とはっきりとこの「報償費について」と題する文書には書いています。さらに、塩川さんが新聞でインタビューでおっしゃった予備費についてもこれはちゃんと書いてあります、「官房長官予備費」と。官房長官予備費というのは何かというと、通常のときよりもこの年には五億円予算がふやしてある、これが官房長官予備費だという説明までこの文書には書いてある。この文書を見た人しか予備費なんて私、わからないと思うんですよ。  この文書がいつつくられたかといえば、竹下内閣から宇野内閣にかわるとき、つまりこれは竹下内閣から宇野内閣の官房長官である塩川さんに引き継ぎのための文書なんですよ。しかも、この文書は、あなたは二月二十三日付読売新聞のインタビューで、私たちはこれが古川さんが書いたものだと筆跡鑑定も示して証明しました。その古川さんについてこう言っているんです。古川さんには出費の仕方を聞いた、そうすると、それはいつも出している、これは初めてだなどと教えてくれたと。  古川さんが書いて、そして塩川さんがこの文書を見ているんじゃないですか。そして、官房機密費の使い方、みんな古川さんに教えてもらった、読売新聞の二月二十三日付ですよ、これではっきりお答えになっていますよ。

福田康夫自由民主党内閣官房長官・男女共同参画担当大臣

○国務大臣(福田康夫君) 内閣官房に係る文書というふうにおっしゃられるので私が答弁をさせていただきますけれども、そもそもその文書の存在そのものがどういったものなのか、我々は何度も調べまして、そしてそういう書類は存在しないということを申し上げているわけでございます。  そういうことですから、今、財務大臣にお尋ねのことは、これは妥当でない、お尋ねするべきでないというように思っております。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 妥当でないのはあなたの答弁の方だよ。  もう前から同じことを言っているんです。ここでもやったんです。出所がどこであろうと関係ないです。出所がどこであろうと真実の文書は真実だし、にせものはにせものなんですよ。そんなものは、出所なんて関係ない。(発言する者あり)

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 質疑者質疑中であります。御静粛に願います。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 そして、私は、この文書と古川氏直筆の文書、同一人が書いた文書だと筆跡鑑定まで出したんです。あなたがそこまで言うんだったら、古川さんが今官邸にいるんだから、幾らだって筆跡あるんだから、我々が出したこの二つの文書と、そして古川さんに出てきていただいて、その三つを鑑定すれば白黒はっきりするじゃありませんか。それをやるんですか。

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 筆坂君に委員長から一言お話を申し上げます。  かねて国会で古川副長官の出席方の要求がございました。加えて、古川副長官の筆跡に基づく書類の提出の要求がございました。これは理事会協議のことといたしておりますが、まだ結論が出ておりません。よろしく御認識いただきます。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 私は、今、委員長おっしゃったそれに加えて、この問題、古川さんが出てくれば白黒はっきりするわけですから、古川さんに、前回も私、ここでやったときに出席求めたけれども拒否された。ですから、私、証人喚問を要求したいと思います。

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 古川貞二郎君の証人喚問につきましては、別途予算委員会理事会に諮ることといたします。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 官房長官が出てこられたのでちょっと話が横道にそれましたが、塩川さんそうおっしゃっているんですよ、古川さんに出費の仕方聞いたと。そして、それはいつも出している、あるいは初めてだというふうに古川さんが教えてくれたと。これ、当時担当者ですよ。  ですから、塩川さんがこれまでテレビ朝日で言われたこと、産経新聞、読売新聞でお答えになったこと、そして私たちが示したこの文書、これ見事に話は符合しているんですよ。これ以上聞いても塩川さんお答えにならないでしょうから、私、質問を変えたいと思うんですが。  次に、田中外務大臣にお伺いしたいと思うんですが、大臣は衆議院の外務委員会で、上納はないと申し上げるしかない、過去にも時の政権がしっかりと精査した結果、上納はなかったというふうに答弁をされています。  今ないと言うならまだわかるんですが、過去にまでさかのぼって、過去の政権もなかったというふうに断言された。一体過去の政権の分までどうやって精査されたのか、そしてどうやって上納はないということを確認されたのか、お伺いしたいと思います。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 筆坂委員にお答え申し上げます。  官房長官、それから事務方の外務省に確認をいたしました。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 どういうお答えだったんですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 一切ないということでございました。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 それは、やっている人にあなたやったかと聞いたって、やっていませんと言うのは当たり前の話なんですよ。外務省がそんなにしっかり精査する力を持っているのかと。  外務官僚が億単位の金を横領したと。私は、ここでもやったんですけれども、あれが到底彼の個人的犯罪とは思えませんでした。なぜなら、例えば一億三千万円定期預金していたんです。その出所は何かといえば、首相が外国に行かれたときの旅費の差額だそうです。何で旅費の差額が定期預金になるんだと。しかも、外務省の内部調査で調査報告出ました。大臣もごらんになったと思います。  ちゃんと一億三千万円定期預金があることをつかんでいるのに、この定期預金の分は横領だとも何とも認定していない。これは身内でかばい合っているとしか思えない。そういう調査しか外務省はやっていなかったんですよ。だからこそ大臣もこの外務省の改革必要だと、あんな処分で済むわけがないというふうにおっしゃったわけでしょう。つまり、外務省の調査ってそんなものだということじゃありませんか。  だったら私は、ありませんと言ったからありませんと言うんじゃなしに、特別の査察体制つくったって、やっぱり真相をきちっと解明しなきゃこの問題は結局うやむやになる、こういうことになるんじゃありませんか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 政界の大先輩でございまして、当選十一回、七十九歳、御年もうじき八十歳におなりになると思うんですが、大先輩が自信を持ってあのようにおっしゃっておりますし、前内閣から引き継いでおられる官房長官があのようにおっしゃっていますので、私は上納についてはないと思いますが、機密費につきましてはこれで済ませるつもりはございません。  それについてお尋ねがありましたら、逐一御報告をいたします。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 上納問題というのはこの機密費問題の中心問題なんですよ。これは財政法違反です。外務省に計上されている予算が内閣官房に上納されて、そして内閣官房でせんべつや国会対策費に使われていたというわけでしょう。これぐらい国会をだました、そして全く目的外に使ったり税金の流用をやっている、こういう問題はないんですよ。  ですから、この問題について何も調査せずに、しかも七十九歳の先輩と言われたけれども、塩川さんは記憶がないとおっしゃっているんですから、塩川さんはないなんてはっきり言えないんですよ。何で記憶がない人にはっきり言えるんですか。言えるわけない、そんなことは。だから、それはむちゃくちゃな理屈なんです。  私、じゃ田中大臣にもう一つ聞きますが、大臣は、週刊現代の二月二十四日付で、村山内閣時代にオーストリアに行くとき百万円持って来られた、そして返したら、官房長官自身が受け取ってもらわないと困ると言いに来た等々と語っておられます。そういう記事があります。これは事実ですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) だれが。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 週刊現代で。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) ちょっと聞き漏らしましたが、週刊現代でどなたがその発言したとおっしゃいましたか。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 田中大臣自身が。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) もう一回、済みません、繰り返していただけますか。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 お見せしましょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 申しわけございません。(筆坂秀世君資料を示す)これは事実でございます。受け取っておりません。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 百万円を持ってきたけれどもお断りしたと。お断りしたら、受け取ってもらわないとと言って官房長官が来られたけれども、それは受け取らなかったと。この経過すべてが事実ですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 当時の官房長官であったかその方の秘書官であったか、細かいことは覚えておりませんけれども、そういうことがございましたけれども、私は一切受け取っておりません。  それの出所が上納金であるかどうかそれは知りません、どこからか。そこまでは存じません。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 あなたはこの週刊現代で、機密費について村山内閣時代の官房長官が八億円前後というふうに公表していましたけれども、あのときも百万円持ってきた、こういうふうに語っているんです。つまり、機密費から出たというあなた自身は認識だったわけです、少なくとも。それは証拠はないですよ。でも、あなた自身はそうだろうと思ったんでしょう。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) そうは思っておりませんし、私、その週刊誌に取材には応じていないのです。どこかで何かを寄せ集めて週刊誌が書かれるわけで、そういうものをすべてもとにしてこういう場で質問なさるのは正当性を欠くというふうに思います。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 いや、事実なら事実、間違いは間違いと言えばいい。それだけで済む話です。  ともかく、百万円持ってきた、そして大臣はお断りになったということはこれははっきりしました。  私、奇怪なのは、小泉内閣は改革の看板を掲げておられるわけでしょう。ところが、その小泉内閣の閣僚になると、途端に記憶がなくなったり、これだってどういう経過か知りません、私は。しかし、これだけ書いてあったら、私は大臣もいろんなところでいろんなことをおしゃべりになったんだろうと思います。それが途端に、これも機密費かどうかわからない、あいまいになってくる。これでは、どうして今までの自民党政治を変えることができるのかと。  私は、改革の看板を掲げている小泉内閣の閣僚になったら、これまでしゃべってこなかったこともしゃべるんだと、そして正直にこういう問題を明らかにするんだと。だって、機密費問題を抜本的に見直す、減額だってするというふうにおっしゃっているわけですから、総理は所信表明演説で。中身を真相究明しなきゃ、減額するといったって、何を幾ら減額したらそれが妥当なのかなんて答えは出てこないんですよ。ですから、私は、これは総理が本当にもっと正直に語るべきだというようにおっしゃるべきじゃありませんか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) いろいろな批判にこたえて、今あるべき姿をどうしたらいいか検討して、そして不必要なものは減額していこうということで、今一つの改革案を示そうとしているわけですから、これで私は、今まで言っていたような批判を踏まえてあるべき、機密費にしても国民に納得できるような形でやっていきたいと、そう思っております。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 私は、小泉内閣が本当に自民党政治を変えるとおっしゃるなら、我々が出した報償費について、これは筆跡鑑定書も、官房長官にも前の森総理にも全文お渡ししました。ですから、こういうことをきちっとやって、そしてやってこそ、なるほど政治が変わった、内閣がかわったら政治が変わったということになるんです。そういうものをいまだに出所不明の文書だと、筆跡鑑定も無視すると、そして何もなかったんだというのでは、従来型の自民党政治と何も変わらない、こういうことになると思います。このことを指摘して、次のテーマに移りたいと思います。  次に、集団的自衛権問題について伺いたいと思います。  まず、外務大臣にお伺いしたいと思いますけれども、国連憲章第五十一条は自衛の権利についてどういうふうに述べているでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 国連憲章ですね。これについて、アーティクル五十一についてお答えする前に、機密費につきましては先ほど総括なさっただけでは私も気が済みませんので、一言お答えさせていただいてよろしいでしょうか。委員長、よろしいですか。

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 筆坂君、よろしいですか。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 どうぞ。

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 田中大臣、どうぞ。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 上納とは別問題といたしまして、私も一国民として、五十五億七千万もある機密費の使途についてかなりしつこく外務省の幹部に話をしておりまして、例えば私も前の内閣のときの予算委員会のメンバーでございましたけれども、そのときに十六人の方に対する、外務省の幹部に対する減給と自主返納の一覧表が配られました、先生も多分入手なさっていると思いますが。それがとにかくばかに手際よく出てきましたので、外務省から、えらく簡単にやって片づけちゃうものだなという不信感を持ちましたので、大臣になって即、これは全部で幾らなのかと。当時の大臣以下、官房長とか総務課長とかあるわけですけれども、それが何とトータルで、なかなか出さなかったんですけれども、これに踏み込むにつきまして、八百九十万円です、たったの、十六名で。これでふたをするということは私は許されないと思っています。  そして、松尾という人の詐欺犯としても二億数千万円、今は、三回逮捕だけでも。であるのに、幹部が全部でもって約九百万円弱ですべてにけりをつけるというわけには私はいかないと思っていますので、資料をとにかく見せなさいと、機密費に関して。きのうもそれをやりました。一対一だとなかなかしっぽを出しませんから、次官が、したがって私も複数の局長に来てもらっている前でそれを見せてほしいということを言っております。なぜならば、小泉総理が内閣で最初からおっしゃっているのは、減額をするとおっしゃっておられます。  それから、これを改革するために鋭意、特別調査委員会も御案内のとおりつくっておりまして、それに副大臣たちもコミットをなさっているわけですけれども、今月中に調査委員会の報告が出るんですけれども、それでふたでいいと私は思っておりませんので、具体的には、例えば機密費にする必要がない項あるいは目も機密費として入っているのであればそれをしっかり精査しなければならないと。それから、年度によってはお金が余っている可能性もあるわけじゃないですか、そういうものについてはどのように処理するのか、大蔵省に返納するのかとか、そういうことを私は具体的に箇条書きで本人に渡してあります。  そうしたら、膨大なものであるから、大変なものでと言うから、あなた、膨大だと、じゃどのぐらいの冊数ですかと言ったらば、それはわからないと。見なくてどうして膨大とわかるんですかと言ったら、本当、変ですねと、こういうことを次官が言っておりますし、じゃ私が行って見ますと言ったらば、いや、お時間がないでしょうと。筆坂先生に答弁しなきゃいけないものですからですね。  そういう事態でありますので、これについては私なりに一生懸命させていただくということを御報告申し上げて、国連憲章五十一条についてお答え申し上げます。  これはもう御存じでおっしゃっているわけですけれども、読み上げますと、「この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。」ということが書いてございます。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 外務省で私も、じゃ一言だけ言っておきます。  外務省で大いに調査をされる、何せ横領されていたって何の支障もなくて、だれも気がつかなかったわけですからね、だからこれはもう当然のことです。同時に、やっぱり上納問題というのは、さっきの大臣の答弁では、これは到底納得できないということもあわせて申し上げておきます。  それで、総理にお伺いしたいんですけれども、国連憲章五十一条は、集団的自衛権にしろ個別的自衛権にしろ、どこからか武力攻撃があった、そういうときに限定した上で、それに反撃する権利ということで規定をしています。つまり、自衛権を行使するというのは、武力攻撃に対して反撃するわけですから、これは武力行使ということにもなるわけです。  総理にお伺いしますけれども、個別的自衛権、そして集団的自衛権、それぞれどういうふうに御理解されているでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 集団的自衛権というのは、自国と密接に関係ある他国が武力攻撃を受けたとき、自国が攻撃されていないにもかかわらず、その侵害を実力で阻止するという、そういう行為を集団的自衛権と言う。  個別的自衛権は、自国に危害、侵害が行われたときに、実力といいますか、武力をもってその侵害行為を排除する、これを個別的自衛権と私は理解しております。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 総理がおっしゃったとおりだと思うんですね。  つまり、個別的自衛権というのは、自国がどこからか武力攻撃を受ける、その際にそれを反撃するというのが、これが個別的自衛権です。集団的自衛権とは、自国とは関係ない他国、別の国がどこからか攻撃を受ける、そのときにこの国をいわば助けに行く、そして一緒に戦う、これが集団的自衛権です。つまり、集団的自衛権というのは自国防衛ということとは関係がない、こういう概念だということであります。  そこで、外務大臣に伺いたいと思うんですが、集団的自衛権の行使ということでこれまで軍事行動を起こした国に旧ソ連あるいはアメリカがあります。  旧ソ連が自国の軍事行動を国連憲章第五十一条による集団的自衛権の行使、こういうことで説明した例というのはどういうものがあるでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 一九六八年のチェコスロバキア及び一九七九年、アフガニスタンでの軍事行動だと思います。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 同様に、アメリカについてはどうでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) いわゆるベトナム戦争でございます。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 つまり、これまで集団的自衛権が行使された例というのは、例えば旧ソ連でいえばアフガニスタンだとかチェコ侵略、そしてアメリカでいえばベトナム戦争。つまり、旧ソ連そしてアメリカという超軍事大国がいずれも国際的に非難されるようなそういう軍事行動を起こす、そのときのいわば口実に使ったのが、この集団的自衛権の行使ということであったわけです。  例えば、加盟国に武力攻撃が発生したときに集団的自衛権を行使するということを明記している条約にNATO、北大西洋条約機構がありますけれども、NATOが結成されて半世紀以上になりますが、NATOが集団的自衛権の行使をしたことはあるでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) NATOの事例は承知しておりません。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 NATO以外でも、例えばリオ条約と呼ばれる全米相互援助条約というのがあります。ここも集団的自衛権条項を持っています。ここは発動したことがあるでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) いわゆるリオ条約ですが、これも承知しておりません。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 つまり、日本は憲法九条がある、だから集団的自衛権の行使はできない、これは世界でも何か特異な国なんだというふうな議論もあります。しかし、実際には、これまで集団的自衛権の行使、国連憲章五十一条に基づく集団的自衛権の行使、このことを公然と主張して、そして軍事行動を起こした例というのは旧ソ連とそしてアメリカ、ここしかないわけです。  そして、例えばベトナム戦争でもアメリカが集団的自衛権行使を持ち出したのは、実際にベトナム戦争を始めるときじゃないんです。国際的な非難が強まる中で、後知恵として、いやいや、我々は南ベトナムと軍事同盟を結んでいる、南ベトナムが北ベトナムから侵略を受けた、それを助けるために集団的自衛権を行使したんだというふうに、これは後知恵でつくったものなんです。  アフガニスタンやあるいはチェコは、自民党の皆さんもよく御存じでしょう。例えば、反政府組織がある、そこが武器を集めている、そして政府に逆らっている、だからこれを抑えるために集団的自衛権を行使してというのでソ連はアフガン侵略をやったわけです。  つまり、集団的自衛権の行使というのは、自衛権という名前はついているけれども、その実態というのは軍事干渉、軍事介入、その口実に使われてきたというのが集団的自衛権問題の歴史だということであります。  ですから、私は、総理が憲法の枠内で集団的自衛権の問題も検討するということをおっしゃっていますけれども、しかし憲法の枠内での集団的自衛権の行使なんということは検討しようがないんですよ、海外での武力行使なんですから、自国防衛とは関係ないんですから。ですから、私は、そういう検討というのはこれはまさに憲法九条と真っ正面から対決せざるを得なくなってくるんです、どうやったって。どうやったって憲法九条と集団的自衛権の行使が両立するなどということは、これはあり得ないことなんです。  しかも、日本が協力しようというアメリカというのは、例えばパナマ侵略、リビア爆撃、グレナダ侵略、全部これは国連総会で、これは国連憲章違反の行為、国際法違反の行為、こういう決議をされてきた。こういう行為を実際にやってきたのがこれはアメリカですよ。もし、そのアメリカと一緒に集団的自衛権の行使ということになれば、日本は国際法違反の仲間入りをすることになる。これはそういうことになるんですよ、当たり前じゃないですか。ベトナム戦争だってそうでしょうが。アフガンだってそうでしょうが。そういうことになるんですよ。  総理はそういうことを御存じでしょうか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 総理への質問に対して、集団的自衛権で答えさせていただきます。  委員がおっしゃるような集団的自衛権という意味は、確かに軍事行動に参加するという意味がありますけれども、私は国会論戦で、憲法問題、防衛問題、参加させていただいていましたけれども、確かに他国まで出ていってする行為も集団的自衛権でありますけれども、PKO法案の議論のときもガイドライン法案の議論のときも、あれは集団的自衛権の一部であるというような観点で、そういう国際平和活動も集団的自衛権に抵触する、我が国周辺事態においても集団的自衛権に抵触するという理由で、これは日本は遠慮したところでございます。  しかし、人道的に考えると、家の前で池で子供がおぼれていたときに、各国の国がみんな助けに行くときに日本が行けないというのは、これは集団的自衛権の範囲ではないと思いますし、例えば御近所で火事があったときに……(発言する者あり)

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 答弁中であります。お静かに願います。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 日本に燃え移るかどうかですね。それは日本に燃え移るかわからないときに、第三国がそれに消火活動をしているときに我が国が何もしなくてもいいのかと。いわゆるこれは集団的自衛権とは別の範囲の行動でありまして、一概に集団的自衛権で一つの物事をもう言えないようなそういう時代になってきておりますので、大いにこれは検討しなければならない事項だというふうに思います。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 そんな陳腐なことしか言えないんだから。家の前で池に子供がおぼれている、相手はアメリカじゃないですか。侵略ばっかりやってきた国でしょうが。アメリカが外国から攻撃を受けたのは一体いつですか。真珠湾攻撃ぐらいしかないじゃないですか、そんなものは。何が小さい子供が落ちたと。一番大国じゃありませんか。一番大人の国で、大きな国じゃありませんか。そんな例え話でこの問題をやるなんてとんでもない話だ。  しかも、あなたはちゃんとサポートを認めたでしょう。海外での軍事行動だということを認めたじゃありませんか。そんなものが何で憲法九条と相入れるんですか。そんなばかなことはあり得ぬ。もういいです。何言っているんですか。大体、総理に直接聞いているのに。だから、そんなアメリカの、超軍事大国ですよ。どこがここを攻めるんですか。そのために日本が憲法九条まで変えて行くべし、進む、とんでもない。  我々は、そんなアメリカの無法な戦争の加担者になるために大事な憲法九条を変える、そんなことは絶対許されない、このことを指摘しておきたいと思います。  次に……(「見苦しい」と呼ぶ者あり)何が見苦しいだ。そっちの方がずっと見苦しいじゃないか。  不良債権処理問題について伺いたいと思うんです。  総理は、構造改革の大きな柱として不良債権の早期最終処理、これを掲げておられます。不良債権の早期最終処理、オフバランス化というのは、要するに融資を打ち切る、回収する、多少の損は覚悟でも回収する、そしてオフバランス化するということであります。当然、失業、倒産のこれは増加は避けられないと思うんですけれども、当然そのことは御認識でしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 民間企業である限り、どの会社も倒産の危機は想定しないと健全な経営にはならない。新しい時代に生き残れるのか生き残れないのか、今必死で各企業は時代に適応するように頑張っている。そういう中で倒産する企業も出てくるかもしれない。それにつれて失業する方も出てくるかもしれない。そういう人に対して次の職業につけるように、あるいは新しい雇用が創出できるようにしかるべき対策を講ずるのがこれからの政府の責任ではないかと思いまして、産業構造改革・雇用対策本部を設置しまして改革に立ち向かっていける体制をつくりたいと思っております。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 今も総理も倒産、失業も生まれるだろうと。  大体どれぐらい出るという予測、推計をされているんでしょうか。

竹中平蔵経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 私たちは資本主義市場経済の中におります、社会主義や共産主義の中にいるわけではなくて。その市場での動向を実は予測するというのはかなり難しいことです。特に、枠組みが変わるときの予測というのは、今の経済学の知識をもってしてもそんなに簡単にはできません。しかし、全く予測できないかというと、そういうことでもないと私は思っています。  幾つかの数字が出ておりますけれども、幾つかの民間から出されている百万を超えるというような数字に関しては、私は明らかに大き過ぎるというふうに思っています。  今までもいわゆるオフバランス化というのは行われてきました。そのオフバランス化によってどのくらい失業がふえてきたかということは、単純に計算してみますと、恐らく一兆円のオフバランス化で数千人から一万人ぐらいというふうな数字が常識的な数字ではないかと思います。  今後、オフバランス化がどのぐらい進むかということでありますけれども、予定されている十数兆円のオフバランス化が進むということになりますと、その過程で数万人から数十万人の人が職を新たにかえなければいけないということが生じるというふうに思われます。しかし、それは先ほど総理の話にもありましたように、それは決して結果的に長期にわたって失業がふえるということではなくて、それによって新しい職の移動、雇用の流動化が起きて経済全体の豊かさが高まるというプロセスではないかというふうに思います。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 新規雇用だとかあるいは失業対策だとか、これは当然必要です。じゃ、そこでどのぐらいカバーできるという計算なんですか、そうすると。

竹中平蔵経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) アメリカでは、例えばこれはIT等々も一つの構造改革の中身でありましたけれども、IT、例えば事務を合理化することによって失業者がふえました。しかし、結果的にその失業者のちょうど二倍ぐらいの新しい雇用が生まれていた。結果的にアメリカの経済は今大変潤っているというのは御承知のとおりだと思います。当然のことながら、離職者が出るとしても、それを上回るような新規雇用をつくる、それが構造改革の非常に大きなねらいであるというふうに考えています。  経済財政諮問会議の雇用拡大の専門調査会では、少なくともサービス部門、我々の生活に直結したサービス部門だけでもうまく経済構造改革を進めて、さらに民間の活力をうまく引き出せば五百万人の雇用を生み出す余地があるというふうに実は計算されているわけで、結果的には離職者を大きく上回るような雇用をその構造改革の中でぜひ生み出していきたいというふうに思います。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 今の専門調査会、五百万の新たな雇用、うまくいけばというふうにおっしゃった。これ五年後ですよね、この専門調査会の調査は。五年後、失業率はどのぐらいを予測していますか。

竹中平蔵経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 御承知のように、今マクロモデル等々を活用することによって、時期的にはことしの年末にかけてだと思いますけれども、中期的な日本経済の姿を明らかにしたいというふうに思っています。したがって、失業率がどのぐらいかというふうなことに関しては、今すぐ数字を挙げることは大変難しいのでありますけれども、大まかな予測として言いますと、多分今から五年後、六年後には、正確に言うと七年後ぐらいの可能性もありますけれども、日本全体の人口が減少し始めるわけですね。それより数年前に労働力人口が大幅に減り始めますから、むしろ私はそのころになると日本は失業に悩む国ではなくて、人手不足に悩む国になっているというふうに思います。  問題はその過渡期をどのようにつなぐかということで、これに関してはやはり今までにない新たな人材育成とか雇用促進、いわゆる積極的な労働市場政策をとっていきたいというふうに思います。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 あなたはでたらめだね。この専門調査会の緊急報告を見れば、五百三十万人、サービス産業でふえるというふうに言っていますよ。同時に、失業率もちゃんと書いていますよ。「失業率は四%以下の水準に引き下げられるものと想定している。」と書いてあるじゃないですか。五年後ですよ。  この五百三十万も、一体何でこの五百三十万が出てきたのか、これ読んでもよくわからないですよ。多分こうだろうと、恐らくこうなるだろうという随分気楽な五百三十万です。しかし、それだって失業率は四%以下と想定しているじゃありませんか。何でそれを正直に言わないんですか。

竹中平蔵経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 学者として、でたらめと言われましたので、ぜひ申し上げたいんですが、それは……

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 書いてあるじゃないの。これはあなたが言ったものじゃないですか。(発言する者あり)

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) お静かに願います。

竹中平蔵経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) それは読み方がでたらめなんだと私は思います。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 とんでもない。

竹中平蔵経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) これは、それをよく読んでください。これは……

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 何が読み方がでたらめだ。ちゃんと書いてあるじゃないか、ここに。

竹中平蔵経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 違います。そうじゃないです。よく読んでください。  それは、潜在的な労働需要がどこにあるかという可能性を示しているわけです。その他の要因というのを、世の中には、繰り返します。私たちは共産主義の中に住んでいるのではありませんですから、さまざまな要因を経済の大きな変数の中で考えていかなければいけないわけです。その他の要因を一定にすればそういう数字が出てくるということをその中で想定しているわけで、それをよく読んでいただきましたら、そういう仮定のもとに計算された数字であるということはきちっと書かれている。  しかも、それは専門調査会の一人の専門委員が中心になった、専門家のメモとして書かれていますので、そこは繰り返し言いますけれども、私たちが今持っている経済予測の手法の中で、できることとできないことがあって、できる範囲での限定的な一つの見込みであるという、そういうことをぜひ御理解いただきたいと思います。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 何を言っているんですか。ここにちゃんと書いてありますよ。緊急報告、専門調査会の。「五年後にサービス部門を中心に五百万人の雇用を創出し、その結果、女性や高齢者を含め就業者は増加し、失業率は四%以下の水準に引き下げられるものと想定している。」と書いてあるじゃないですか。  何でその四%以下ということを言わないんですか。あなた、人が不足すると言ったんですよ。こっちの報告書じゃ四%以下。四%以下なんということはちっとも少なくないですよね。  例えば、三%というふうに計算すれば、労働省の職業安定局が計算した労働力人口の将来推計、これを見ますと、五年後は、二〇〇五年で六千八百七十万人ですよ。これは四%以下と書いてあるから仮に三%と仮定しますと、二百六万人の失業者ということになるんです。  ところが、あなた方の、これはとらぬタヌキの皮算用のような五百三十万だけれども、仮に本当に五百三十万ふえたとしても、二百六万人まだ失業者が出るということは、今後五年間に新たに四百十六万人の失業者が出るということなんです。だから、二百十六万の失業者になって、三%になるということなんです。  あなた方は、構造改革といえば、ITといえばもう何でも雇用はふえると。アメリカ経済と日本経済と違うんですから、アメリカで二倍ふえたから日本で二倍と、そんな保証がどこにあるんですか。  だから、そこのところが実にあいまいなんですよ。どうやって雇用を確保するか、セーフティーネットをどうするか。だから、日経連の奥田会長だって、このままじゃ大変だというので提言だって出されているぐらいでしょう。  私、これから大量の倒産、失業が生まれる可能性があると。そのときにこんな気楽な見通しを出して、そして失業者の方はなかなか言わない。雇用増の方だけは言われなくたって五百三十万、こういうものを出す。私、こんなやり方はまずいと。  総理が冒頭に、私はもちろん何でもかんでも助けろと言うんじゃないんです。しかし、この大不況のもとで、例えば私、先日、東京の大田区に行ってきましたよ。あそこは金属、機械で非常に有名なところです。例えば、IT産業の部品なんかも随分つくっています。日本の先端産業を支えている物づくりの基盤なんです。しかし、やっぱりこの不況で大変な状況にあるんですね。ですから、いわば分類でいえば不良債権になっているようなところもあるわけです。しかし、そういうところを本当につぶしちゃっていいのか、日本経済の将来を考えて。  ここはよく考えてもらいたい、こう思うんですけれども、もう時間が参りましたので、総理に最後にお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) いつの時代でも、新しい時代に適応するような対応をとることが必要だと思います。  今の不況時代におきましても、リストラを行った企業が、そのリストラで失業された方々がうまく別の会社に勤めることができている企業も見られます。そして、そのリストラによって新しい時代に対応できるような新産業、新技術を開発して、意欲を持って利益を出している企業も出ております。  暗いところばかり見ないで、新しい時代に新しい産業に立ち向かっていけるような対策を講ずるのが大事ではないかと思います。

筆坂秀世日本共産党

○筆坂秀世君 終わります。

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 以上で筆坂秀世君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 次に、照屋寛徳君の質疑を行います。照屋寛徳君。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 社会民主党・護憲連合の照屋寛徳です。  私は、冒頭、ハンセン病国賠訴訟熊本判決について、総理並びに法務大臣、厚生労働大臣にどのように判決を受けとめられたか、お伺いいたします。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この判決を重く受けとめまして、今まで大変苦しい思いをされてきた患者の皆さんあるいはまた元患者の皆さんに今後どういう施策ができるか、できるだけの対応をしなきゃならぬと思っております。今までの施策に対する反省等も踏まえまして、この判決を重く受けとめていきたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 今回のこの判決、お聞きをしまして、やはり厚生労働省としてこれまで多くの元患者の皆さん方、あるいは現在の患者の皆さんもお見えであるかもしれませんけれども、その皆さんに多大な御苦痛をおかけしてきた、そのことに対して我々はやはり深い反省をし、そして皆さん方にどうすればお報いすることができるのか、真剣に考えていかなければならないというふうに思っております。  先般も元患者の皆さん方にお会いをさせていただきまして、いろいろのお話をお聞かせいただきました。本当に涙のこぼれる思いでそのお話を聞かせていただいたところでございます。  皆さん方にこれから全力を挙げておこたえをしていかなければならないと思っている次第でございます。

森山眞弓自由民主党法務大臣

○国務大臣(森山眞弓君) 仰せのとおり、大変重い厳しい判決であったというふうに受けとめております。  私も、判決の後、患者の代表の方々とお目にかかりまして、直接その苦しかった体験のお話をいろいろと聞かせていただきまして、本当に胸のつぶれるような思いで伺いました。今までのさまざまなことについて、政府の対策が間違っていた、あるいは十分ではなかったということについて反省をしなければいけませんし、どのようにしたらいいのかということを厚生労働大臣とも御相談をし、また総理の御判断もいただいて慎重に考えていかなければならないと思っております。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 総理、厚生労働大臣も原告団、元患者の皆さんと直接お会いになりました。法務大臣も会ったようでございます。総理はどうしてお会いにならないんですか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 会わないとは言っておりません。検討していると言っているわけであります。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 控訴期限は間もなくやってくるんですね。いつお会いになるんですか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 時期も含めて今検討している最中であります。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 私は非常に情けない思いであります。四十年、五十年強制隔離をされて、人間としての尊厳を奪われてきたこの元患者、原告の皆さんに真っ先に総理は会うべきじゃありませんか。  私は、巷間、マスコミで控訴して和解なんて言われている。とんでもない。司法の判断に率直に私は従うべきで、尊重すべきだと思います。控訴すべきじゃないと思います。その点について、法務大臣にお伺いいたします。

森山眞弓自由民主党法務大臣

○国務大臣(森山眞弓君) 先ほども申し上げましたように、厚生労働大臣のお仕事の中で具体的にどのようなことをすることができるか、また全体としてどうするべきかということを総理にも御判断いただきまして、法務大臣としても慎重に検討していきたい。まだ検討中でございます。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 総理、熊本地裁の判決文はお読みになりましたか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 全部は読んでおりませんが、どういうものかは聞いております。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 法務大臣、どうでしょうか、判決文をお読みになりましたか、全文。

森山眞弓自由民主党法務大臣

○国務大臣(森山眞弓君) 判決文全部は読んでおりませんが、おおよそのところは承知しております。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 私は、ここに判決文を持ってまいりました。裁判所が出した縮刷版でありますが、五百数十ページに及ぶ、せめて、これだけ重たい、しかも国会の立法不作為も問われている、らい予防法は違憲であった、隔離政策は違法であった、この判決文ですね。  控訴するかどうか検討している法務大臣が私は全文を読んでいないというのは情けない。この判決文のどこを重く受けとめられたんですか、総理。判決文の何を重く受けとめられたんでしょうか。

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 法務大臣、いかがですか。

森山眞弓自由民主党法務大臣

○国務大臣(森山眞弓君) 今までの長い間にわたる政府の対策が間違っていた、つまり人権が甚だしくじゅうりんされていたということを言われ、また国会の立法の不作為ということまで言及されました点が特に重大ではないかというふうに思います。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 私は、控訴して和解なんというのは、今この委員会にもたくさんの原告団の皆さんが傍聴にお見えでございますが、金は払うが責任はとらない、こういうことじゃハンセン病の元患者の皆さん方の人権回復はできない、こういうふうに思います。  したがって、控訴を断念すべきである、こういうことを強く申し上げて、法務省の官房審議官にお伺いしますが、控訴するかどうかについて国会の意思を問うたことがございますか。

都築弘法務大臣官房訟務総括審議官

○政府参考人(都築弘君) 意見照会の事実関係でございますが、私の方から両議院事務総長あてに意見照会を行いました。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 衆参両院以外にはどこに意見照会をやりましたか。

都築弘法務大臣官房訟務総括審議官

○政府参考人(都築弘君) 責任行政庁と指定されております厚生労働省でございます。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 厚生労働大臣、この法務省からの控訴についての要否を求められたことに対してはどういう回答をなされましたか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 確かに一枚のその紙をちょうだいいたしましたが、まだお返事を差し上げておりません。よく御相談を申し上げた上でないとお返事を差し上げることはできません。そうした意味で、現在、協議をしているところでございます。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 それでは、参議院はこの法務省からの控訴の要否についてどういう態度をとっておるんでしょうか。

堀川久士参議院事務総長

○事務総長(堀川久士君) 熊本ハンセン病訴訟の上訴の要否につきましては、五月十八日の議院運営委員会理事会において協議の結果、回答を留保するとの決定がなされております。  以上でございます。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 私は、私含めて国会の立法不作為が厳しく判決で指弾された、それに対して衆参両院の意思を求められて、その回答を留保している段階で、控訴するかどうかの決断が、総理、できるんでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 関係省庁と協議の上、適切な対応をしたいということで今検討中でございます。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 総理、私は、この熊本判決については、総理はまず国会議員として、かつての厚生大臣として、そして現在の総理としての責任が問われているんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) そういう点も含めて今関係省庁と協議の上、慎重に検討し、適切な対応をしていきたいと思っているわけであります。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 法務大臣にお伺いいたします。  国会の立法不作為が厳しく司法によって指弾され、それに対する国会の態度が決まらないときに控訴の要否が決められるんでしょうか。

森山眞弓自由民主党法務大臣

○国務大臣(森山眞弓君) そのような条件のもとではなかなか難しいと思いますが、まだもう少し時間がございますので、各方面の意見をさらに調整いたしまして、適切に対応していかなければならないと思っております。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 法務大臣、そうすると、衆参両院の国会の意思を確認した後に控訴の要否を内閣として決めると、こういうことですね。

森山眞弓自由民主党法務大臣

○国務大臣(森山眞弓君) 両院の御意思は非常に重要なものではございますけれども、もしそれが最終的に決まらない、あるいは保留されたままで終わるということになれば、またそれはそれとして一つの条件であろうかと思います。そのこともあわせ考えて、最終的な結論に行きたいと思います。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 私は、法の根本理念は正義であり人道であると思います。  もしこの熊本地裁の判決に国が控訴をするようなことがあれば、これはもう大変な問題です。法務官僚にコントロールされたとしか思えない。そして、ハンセン病の元患者の皆さん、原告の皆さんの過去も、これからの未来も奪うことになるんです。強く私は、控訴を断念することを、そしてその要否を決める前に小泉総理が原告団の皆さんに直接お会いをして、その心情を聞いていただくことを強く求めたいと思います。  それでは次に、私の住んでいる沖縄県は、去る十五日、復帰満二十九周年を迎えました。小泉総理は、復帰二十九周年の沖縄の現実についてどのような認識を持っておられますか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) たしか昭和四十七年に本土復帰が果たされたと思いますが、ちょうどその年に私も衆議院議員に初めて当選して、強く印象に残っております。  もう三十年近く経過いたしますが、依然として米軍基地を抱えて大きな苦悩とともにいろいろ復興策を模索しておられる。その努力に敬意を表すとともに、今後とも振興策を政府としても真剣に考えていかなきゃならないと思います。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 復帰して二十九年、いまだに〇・六%の国土面積の沖縄に在日米軍の七五%が集中をしております。この基地沖縄の実態について、総理並びに外務大臣にどのように考えておられるかお伺いいたします。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 本土に比べて多大な米軍基地を抱えて、これをいかに縮小、削減していくか、これは政府としても、課せられた重い課題であり、真剣に取り組んでいかなきゃならぬと思っております。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 私も三十年前の、約三十年前のあの復帰のときの状況をテレビ、そして政治家の家族として見ておりまして、本当にあれからこんなに月日がたってしまったのかという思いがいたしますけれども、沖縄県には折あるごとに足を運んでおりまして、皆様の負担が大変大きいということ、わかっております。そして、SACOがありますようにいろいろな問題があって、皆様がいろいろと不満も持っていらっしゃる。  そういう中で、どのようにして調整をしながらよい状態に持っていくかということに全身全霊を傾けて、いろいろな方の御意見も伺いながら、よい方向に少しでも進めていくように努力いたします。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 総理、ことしになって基地の島沖縄では米兵犯罪が続発をいたしております。女子中学生が襲われるという本当に痛ましい事件すら起こっている。放火事件も起こっている。この続発する米兵犯罪について、総理並びに外務大臣、どのようにお考えでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私の地元も横須賀市であります。米海軍基地を抱えております。その犯罪についてはいつも私も頭を悩ませている一人であります。横須賀市の住民もそういう犯罪が起こるたびに非常な憤慨の念を持って私にも訴えに参ります。恐らく沖縄もさらにいろんな問題で苦悩を抱えていると思います。  この問題に対しては、日本政府としてもしっかりと米軍に対して、米国政府に対して改善措置をとってもらうよう求めていかなきゃならないと思っております。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) ことしに入りまして特に頻繁にいろいろな犯罪等が発生していまして、私もこれは大変な問題だと思いますけれども、他方、本当にまじめに職務に従事しておられる軍人軍属もおられるわけでございますけれども、事が発生しましたときは、これはもう米側に強く申し出なければなりませんし、今後もそういたしますし、また、昨年の十月に設置されましたワーキングチームを通じまして、事故を防止するために何ができるか、最善の努力をいたします。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 外務大臣、事件、事故が起こるたびに米軍当局や外務省から遺憾の意が表明をされる、その繰り返しだ。そういう中で、本当に人間らしく生きていきたい、こういうことが踏みにじられているんですね。もうちょっと踏み込んだ対策というのはないんでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 先ほど委員がおっしゃいましたように、在日米軍の七五%が一極集中しているということに問題はあると思います、ルーツのうちの幾つかは、大きなものがあると思いますので、やはりそういう現状、一極集中しないように、多大な御負担を沖縄県だけにおかけしないように、例えば、今回も普天間飛行場の移設・返還ということも含めまして、SACOの最終報告を着実に実施するために努力をいたしておりまして、沖縄県の皆様に負担をおかけしないようにいろいろと知恵を絞っておるところでございます。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 ちょっと視点を変えたいと思います。  総理、ここに沖縄戦の実相に触れる写真を何枚か持ってまいりました。(資料を示す)これが日本軍から追われて、ごうの中に避難した住民を掃討している米兵の写真であります。  総理は沖縄戦の実相についてはどういうふうに思っておられるのでしょうか、お伺いします。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 戦争中のいろいろな出来事、実際のフィルムで見たり書物で読んだり、その悲惨な状況というのは、今でも読んだり聞いたりしますと、戦争というのはむごいものだなと、二度と起こしてはいけないという気持ちを改めて思い起こさせてくれるわけでありますが、特に沖縄というのは日本において本土決戦をした唯一のところであります。それだけに悲惨な苦労、体験をされておられる。こういうことに対しても、常に我々は忘れてはいけないと思っております。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 鉄の暴風と言われ、ありったけの地獄を集めたような戦争だと言われる沖縄戦、あれで、あの戦で二十万余のとうとい命が犠牲になりました。  ところで、総理、ここに持ってまいりましたが、平和の礎の写真であります。(資料を示す)沖縄県が終戦五十周年でつくった礎でありますが、これには十五年戦争を含めて、去る大戦で犠牲になった敵味方を問わず刻銘をしております、二十三万七千九百六十九人。  私は、総理が靖国神社に参拝をされるというのであれば、むしろその前にこの平和の礎に参拝をすべきじゃありませんか。広島、長崎を訪れるべきじゃありませんか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 六月二十三日にたしか慰霊祭が行われると聞いております。既に私は、その日に行きたいから日程を調整してくれという指示を出しております。その際にはそこも訪れて参拝をしたいと思っております。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 総理が全沖縄戦没者の慰霊祭に参加されるということは、私は心から歓迎をしたいと思います。  そして、沖縄戦の実相の中で、軍人よりもそうでない民間人の犠牲が大きかった、このことについては総理はどのように認識をしておられますか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それだけに悲惨な状況であると思っております。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 私は、憲法が、政府の行為によって再びあの戦争の惨禍を繰り返してはならない、こういう決意のもとに憲法が誕生した。そして、沖縄はアメリカの軍事支配下のもとで二十七年余、憲法が適用されない、そういう時期がありました。いまだに私たちは基地の重圧で苦しんでおります。この国の安全保障、これの犠牲をひたすら強いられているわけであります。  憲法の理念と基地沖縄については、総理はどういうふうにお思いでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私の地元横須賀市も大きな米海軍基地を抱えていまして、常に基地がなければいいなと多くの市民が思っているのも私は痛切に感じております。  しかし、日本の平和と安全を確保するために、今、日米安全保障条約を締結して、米軍に基地を提供しております。その中で沖縄は大変過大な責任を負っておられる。平和と安全のためにといっても、その努力、苦悩というのはよその市に比べれば格段大きなものがあると思っています。そういうものに対して日本政府としてどういう対応をできるか、真剣にこれからも考え、できるだけの振興策をとっていかなきゃならないと思っております。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 振興策も大事でしょうけれども、県民が求めているのは振興策だけじゃないんですね。例えば海兵隊の削減、これはもう県議会全会一致であります。連合沖縄が提起して、せんだって百六十九万人の署名も全国から集まりました。  総理はこの海兵隊削減を求める県民世論についてどのように思っていらっしゃるか。また、そのことは外務大臣にもお伺いいたします。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、沖縄県民の願いであると同時に、本土にいる我々のまた願いではないかと思っております。できるだけ米軍基地を縮小してもらいたい、これは日本国民共通の願いだと思っております。その声を真剣に受けとめて、今後とも米国政府に対しても努力方を要請しなきゃならないと思っております。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 私どもは、日本国民全員が大きなジレンマの中にいるという認識を持っております。それは、日本の平和と安全をどのようにしてしっかり守るかということと、それから先ほど来先生が言っていらっしゃるように、沖縄に一極集中している、その中でやはりこの海兵隊の削減の問題というのはかなりテーマに上がってきているものでございますけれども、冷静に見た場合、国際情勢というものは結構変化もしてきておりますから、もちろん我々はもっといい方向に、世界じゅうが平和に行くように、平和な関係をいろいろな国と築けるような方向になるように我々が努力をする、平和社会の構築ということが外交の基本目標でありますけれども、さはさりながら、やはりいろいろな不安定、不確実な要因もあるわけでございますから、したがって、この地位協定の改正というのもありますし、それから普天間の移設とか返還もございます。  ですから、できるだけきめ細かく対応していって、沖縄の負担を少しでも軽くするという方向性を見出していきたいというふうに存じます。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 総理、普天間基地の代替施設、私は県内に新たに基地をつくることに反対の立場であります。この代替施設、今いろいろ政府で検討しているようでありますが、どれぐらいのお金がかかるというふうに総理は理解していらっしゃいますか。

尾身幸次自由民主党沖縄及び北方対策担当大臣・科学技術政策担当大臣

○国務大臣(尾身幸次君) 先ほど来お話にございますように、沖縄にあります基地の存在が日本のみならずアジアの平和と安定に寄与しているということがございます。他方、先ほど来のお話にございますように、全体の七五%の在日米軍基地が沖縄にある、それによって多大の負担を沖縄県民の皆様にかけている、そういう状況でございまして、私どもはSACOの最終合意に従いまして普天間飛行場の移設を進めるべく、現在いろんな各方面と相談をしております。  現在、その中で代替施設協議会におきまして、どういう形でその移設の内容が決まるかということについて地元の皆様の御意見も伺いながら原案を詰めているわけでございまして、どのくらいの数字になるか、どのくらいの金額になるかということは、現在ここで申し上げるわけにいきませんが、内容が固まった段階で、それぞれの案につきましてどのくらいかかるかという試算もなされているわけでございまして、それを踏まえて結論を出してまいりたいというふうに考えております。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 尾身大臣、それはないんじゃないですか。代替施設協議会で工法による経費の試算が出ておるでしょう。それを答えてください。

尾身幸次自由民主党沖縄及び北方対策担当大臣・科学技術政策担当大臣

○国務大臣(尾身幸次君) これは防衛施設庁の方で専門家の意見を聞きながら試算をしております。私が聞いている範囲でございますが、大体、はっきりした記憶はございませんが、少ない計画で二千億円ぐらい、多い計画で五千億円ぐらいというふうに聞いております。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 総理、大変厳しい国家財政の中で、新たに五千億ともあるいは一説では八千億円、一兆円とも言われる新たな基地建設、どう思われますか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 移設が必要であるという、また返還の伴う施設でありますけれども、これに対してどう取り組むか。真剣に取り組んでいかなきゃいかぬし、必要ならば必要な措置、お金は投入していかなきゃならぬと思っております。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 尾身大臣にお伺いいたしますが、大臣は就任時のインタビューで沖縄基地の安定的な存続、あるいはまた普天間基地は沖縄の方から移転したいと言い出したなどと発言をしておりますが、真意はどうなんでしょうか。

尾身幸次自由民主党沖縄及び北方対策担当大臣・科学技術政策担当大臣

○国務大臣(尾身幸次君) 先ほど申し上げましたとおり、沖縄の在日米軍基地は日本のみならずアジアの安定と平和に寄与している、しかしながら同時に七五%の基地が沖縄に存在している、そのために沖縄県民の皆様に多大な御負担をおかけしているということを認識しております。  これに対しまして、この普天間飛行場の移設も含めまして、SACOの最終合意に基づきまして米軍施設・区域の整理、統合、縮小を実施していく、そのことに今鋭意努力をしている次第でございます。  他方、私はこの職につきましてから、昭和二十年の大田実中将の電報というのを読ませていただいております。「一木一草焦土ト化セン 糧食六月一杯ヲ支フルノミナリト謂フ 沖縄県民斯ク戦ヘリ 県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ」という有名な文章であります。私は、それを踏まえて、これからもこの沖縄の発展、そして未来に希望の持てる沖縄をつくり上げるために全力で職責を果たしていきたいと思っている次第でございます。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 次に、十五年使用期限問題について総理並びに外務大臣、尾身大臣にお伺いをいたします。  私は、この稲嶺知事が言っている十五年使用期限問題というのは、もう完全に破綻をしたと思っています。アメリカもそれには応じられないということはもう明白であります。総理は、あるいは外務大臣は、尾身大臣は、この十五年使用期限問題というのはどのように受けとめて、どうアメリカと協議をして決着をつけるのか、お伺いをいたします。

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) まず、田中外務大臣でよろしいでしょうか。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 総理から。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 沖縄県知事、名護市長からの要望というものをやっぱり真剣に受けとめて、これは米国政府にもこの問題というものを真剣に今後も取り上げてもらうように粘り強く交渉していく必要があると思っております。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 先ほど来申し上げておりますように、普天間基地の移設と返還及びその使用期限の問題につきましては、平成十一年末の閣議決定がございますけれども、それに従って適切に対処していく、そのための外交努力を積み重ねるということでございます。  それから、先ほどの地位協定で誤解があるといけませんけれども、地位協定自体を改正ではなくて、その運用面をまず改善していこうということでございますので、誤解のないようにお願いいたします。(発言する者あり)変えていません。

尾身幸次自由民主党沖縄及び北方対策担当大臣・科学技術政策担当大臣

○国務大臣(尾身幸次君) 使用期限の問題は国際情勢等もありまして難しい問題であると考えておりますが、稲嶺知事及び岸本名護市長から要請がなされていたことを重く受けとめまして、これを米国政府とのハイレベルの協議で取り上げてきているところでございます。  今後とも、国際情勢の変化に対応いたしまして、米側と協議していく考えでございます。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 外務大臣、日米地位協定の改正問題についてはどういう態度で臨まれますか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 先ほども申し上げましたけれども、平成十一年末の閣議決定、これにありますとおり、まず運用の改善により個々の問題に機敏に対応する、そのことが重要であると考えますし、それが十分効果的でない場合には、ここが大事なんですけれども、地位協定の改定をも視野に入ってくると考えております。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 外務大臣は、沖縄県が政府に求めている地位協定の改正要求十一項目、内容を承知しておられますか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 十一項目でしょうか、約十というふうに承知していますが、個別の議論には、大変細かいことでございますので、残り六分しかございませんのでちょっと入り込まない方がよろしいかというふうに思いますが。

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 時間は照屋君の時間でありまして、御承知のとおり、参議院は片道であります。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 どうぞ答えてください。

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 田中外務大臣、どうぞ。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 概要はしっかりと聞いております。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 どういう内容の改正要求が出ておるでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 申し上げます。  第二条関係、第三条関係、米軍による環境保全措置、第四条関係、第五条関係、第十五条関係、十七条関係、十八条関係、二十五条関係等でございます。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 県民世論、県議会、沖縄県は、運用の改善じゃなくして、今、大臣がおっしゃった、項目をおっしゃいましたけれども、抜本的な改正を求めている。それについてはどうでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 衆知を集めまして勉強いたします。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 今から勉強するんじゃ、私はちょっと情けない思いがしますね。この問題については、勉強大いに結構ですが、もう長年にわたって県民が求めてきたことなんです。  では、先を急ぎますけれども、ランド研究所の報告について大臣の所感をお伺いいたします。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) このランド研究所は、御存じのとおり民間のシンクタンクでございますので、政府としてはコメントをいたしません。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 では、扇大臣にお伺いいたしますが、那覇空港新ターミナルビルの国内線の手荷物検査業務は何という会社が請け負っているんでしょうか。

尾身幸次自由民主党沖縄及び北方対策担当大臣・科学技術政策担当大臣

○国務大臣(尾身幸次君) 存じ上げません。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 いや、あなたに聞いているんです。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) 私にお聞きになったと思ったので、名字違いだと思いますね。  那覇の空港の国内線ターミナルビルにおいて手荷物検査の業務を実施しております会社はジェイ・エス・エス、代表者は鶴谷敏明代表取締役と承知しております。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 このジェイ・エス・エス社と亀井静香前自民党政調会長とはどういう関係でしょうか。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) せっかくのお尋ねなんですけれども、どういう関係かというのは全然私は具体的には存じておりません。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 これね、亀井さんが運輸大臣のときに国会で議論されている。自分で立ち上げたと言っている。深いかかわりを持った会社なんです。私は、沖縄の企業がやっていたのを、そういう大物政治家が関連する会社が仕事を取り上げちゃいかぬと思う。  それで、総理にお伺いしますが、先ほどから振興策の話をしておりましたが、沖縄の振興策というのはどうあるべきだというふうに総理はお考えでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 地元が希望するような振興策を打っていくべきだと思います。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 現状は地元が潤うような振興策になっているでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) なっていくように、問題点があれば協議しながら進めていくべきだと思います。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 私は、沖縄振興策であるさまざまな事業をどういうわけかヤマトの大きなゼネコンが請け負う、地元の業者には仕事が回ってこない、あげく政治家がそれを利用する、そういうことであっちゃいかぬと思います。だから私は、沖縄振興策のためにさまざまやる事業は沖縄の企業を優先してやるべきだと思いますが、最後に総理の御決意をお伺いいたします。

尾身幸次自由民主党沖縄及び北方対策担当大臣・科学技術政策担当大臣

○国務大臣(尾身幸次君) 公共工事の地元への発注機会の増大につきましては、これは沖縄地域経済にとりまして大変大事なことだというふうに考えております。  私ども内閣府の沖縄総合事務局といたしましては、工事内容に応じまして分離・分割発注をするとかあるいは混合入札をするとかいう方式を活用いたしまして、可能な限り地元業者の受注機会が確保されるよう努めているところでございます。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 関連質問を清水委員にお許しいただきたいと思います。

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 関連質疑を許します。清水澄子君。

清水澄子社会民主党・護憲連合

○清水澄子君 総理は所信表明で、改革を進めるに当たって、政治や行政にかかわる一人一人が国民の批判を厳粛に受けとめて、国民との信頼関係の再構築を図るべきだとおっしゃっています。  現在、地方自治体では、地域住民全体に大きくかかわるような問題については住民投票によって賛否を問う例がふえているわけですが、総理はこの住民投票についてはどのようなお考えをお持ちでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 住民の意見を反映する一つの方法かなと思っております。

清水澄子社会民主党・護憲連合

○清水澄子君 ところで、経済産業大臣、新潟の刈羽村ではこのプルサーマル計画の賛否を問う住民投票が五月二十七日に行われるわけですけれども、その告示に先立って十四日に、まだ真っ暗な午前四時半ごろ、刈羽村の全世帯に一斉に産業大臣の平沼さんの自筆署名入りの大きなビラを投げ込まれましたですね。これがそうですね。(資料を示す)こういうことをいつもおやりになっているそうですけれども、これが配られました。  大臣、このビラはだれがいつどのようにまかれたのか、そしてこの印刷・配布費用など幾らをどの予算で使われたのか、お答えください。

平沼赳夫自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(平沼赳夫君) お答えをさせていただきます。  国の基幹的なエネルギー政策であるプルサーマル、それに関しましてやはり住民の皆様方に理解をしていただこう、そしてその安全性、そのことについても言及をさせていただこう、こういう思いで、経済産業省がエネルギー広報において実績のございます財団法人日本立地センターに製作を委託させていただきました。そして、印刷をするとともに、同センターの職員並びに東京都及び新潟県所在の投函業者によりまして、五月十四日月曜日、夜中とおっしゃいましたけれども、早朝四時半に刈羽村全戸に配布をさせていただいたところでございます。  また、お尋ねのこのビラを作成するに当たりましては、電源開発促進対策特別会計、ここからメッセージの作成、配布のための費用、これを出させていただきまして、総額約三百三十二万円でございまして、今申し上げました予算項目といたしましては、電源開発促進対策特別会計の核燃料サイクル関係推進調整等委託費で行いました。  以上でございます。

清水澄子社会民主党・護憲連合

○清水澄子君 先ほど総理も、やはり沖縄の振興策でも地方が、地元が希望するようなもの、それから住民の声を大切にするということをおっしゃいました。私はそのことは非常に重要だと思います。こういうふうに今、住民投票が行われようとしているときに、国の金と権力を使った行為、これは単なる説明ではないと思います。これは住民への圧力以外の何物でもないと考えます。  そこで、大事なことは、これは村長が新たに条例を公布したわけですね。そして、この住民投票がどういう結果になるかは、これは別です。ですから、それが住民の意思であるわけですから、こういうことに対して国がこういう行為を行うこと、特に品田村長は、投票は村の安定と民主主義のために行うのだ、だから事業の当事者である東京電力にも介入しないでほしいという念を押しているわけです。それを、東京電力という私企業にかわって国がこういう介入をするということについて、大臣は何らこれは問題がないとお考えでしょうか。

平沼赳夫自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(平沼赳夫君) 刈羽村の方々に国の二十一世紀を踏まえた基幹的なエネルギー政策について説明をさせていただくことは政策当局として必要なことだと思っておりまして、御指摘のように、国家権力をかさに着て、そしてそれを押しつけるというようなこととは私どもは思っておりません。

清水澄子社会民主党・護憲連合

○清水澄子君 これは押しつけていることと同じでございます。そんなむだなことしないで結構なんですね。住民が自分の意思で決めると思います。  では、大臣、住民が望んでいないことまでも公費を使っておやりなんですから、村議会でMOX燃料の検査データを公開してほしいということを決議しておりますが、これは、当然それは公開されると思いますが、約束できますか。

平沼赳夫自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(平沼赳夫君) 村議会のその決議は私どもも承知いたしておりますけれども、MOX燃料に関しましては、委員御承知のように、非常に英国の企業においてデータの改ざん等、不祥なことがございました。その反省の上に立ちまして、この受け入れ体制というものも、電力会社、そして最終的には国がきちんとそこを担保する、こういう体制ができたわけでございまして、相手の企業というのは私企業でございますから、やはり私企業としての秘密を守る、そういう観点もございますので、私どもとしてはそのデータを公表するということは今その段階にない、このように思っております。

清水澄子社会民主党・護憲連合

○清水澄子君 では、田中外務大臣、あなたも自筆署名によるこのビラを配っておられますね。あなたは、外務省の中で官僚制度の弊害と闘っていると世論に訴えられたり、主婦の目線から政治をやると言っておられますけれども、このようなビラをまくこと自体が、人心を私は誘導して村の自治を侵すのだと、やっぱり干渉になると思いますが、いかがですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) お答えいたします。  私は、主婦でもございますが、同時に国会議員をやっております。  そして、この刈羽村というところは、御存じでいらっしゃいましょうか、私の実家から車で十五分、二十分で、まさしく墳墓の地そのものでございまして、実家も刈羽郡、これカリワと読むんですが、刈羽郡西山町というところで両親やら私の兄やらのお墓が全部そこにございます。それが一つと、そういうところでもって住民投票がされることについて、安全性とかどういうことだろうかという問い合わせがかなり親戚やら知り合いから多いということが一つです。  もう一点、私は村山内閣の科学技術庁長官をさせていただきまして、先ほど江田先生もおられましたし、それから有馬先生もその御専門でいらっしゃいますけれども、核燃料サイクルの必要性というものはずっと推進してきております。日本のエネルギーの三割強は原子力で賄わざるを得ないということでございますので、核燃料サイクルの重要性についてもこれはかねてずっと言ってきております。私の信念でもございますので、別に住民の方のことを誘導しようとか干渉しようとか、そんな気持ちはさらさらありませんが、求められましたので、私がこのような署名もいたしました。  ただ、偶然、何か夫婦の名前が天下に出てきまして、ちょっと恥ずかしいと思ったり、いろいろしておりますが、以上でございます。

清水澄子社会民主党・護憲連合

○清水澄子君 それはふだんなさるのはいいですが、住民投票前になさることはやはり明らかに干渉でございます。  私は総理にお伺いします。  このビラにはやはりプルサーマルの実施は日本と地域の未来のために必要だと断定をしておるわけです。私は、これは核燃料はリサイクルできるという神話、それから原子力は無限のエネルギー源だという神話に基づいていると思うんですね。  総理は聖域なき構造改革と言われておりますが、二十一世紀のエネルギーは原発だけではないと、私はそういう時代がもう今来ていると思うわけですね。ですから、そういう固定観念をこの際改革すべきではないか。そういう意味でも、今水素を利用した、家庭でも車でも使える無公害の燃料電池の技術開発が非常に急速に進んで、これはもう実用可能性のところまで来ている。  ですから、二十一世紀のエネルギーは変わっていくと思いますし、それを変わらせていく。自然エネルギーとあわせて、こういう燃料電池やマイクロガスタービンを含めたこういう新しい、そして環境リスクのない、そういうエネルギーを日本こそ私は率先して技術開発、研究者を援助し、国がそれを援助していく、そういうことこそ私は産業構造改革の本当に大きな構造改革になると思いますが、小泉大臣、どのようにお考えでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) エネルギー供給政策というものを多様化するのは大事だと思います。自然エネルギー、太陽光発電なり風力発電なり、水力発電なり火力発電なり、いろいろありますが、原子力発電も今は三割を占めていますし、その重要性というものも今は否定できない。  いろいろ多様化を図る意味においても、いろんなクリーンエネルギーを開発することが重要でありますけれども、引き続き当面、原子力エネルギーを確保するのも国民の電力供給、エネルギー供給という観点から見れば大変重要なことであると思っております。

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 以上で照屋寛徳君及びその関連質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 次に、松岡滿壽男君の質疑を行います。松岡滿壽男君。

松岡滿壽男無所属の会

○松岡滿壽男君 無所属の会の松岡滿壽男です。  短い時間ですので、総理のお好きな改革というキーワードに基づいて素朴な質問を幾つかさせていただきたい。率直にお答えをいただきたいと思います。  今回の総裁選挙ですけれども、私、総理の戦い方、勝ち方を見て、我が郷里の長州の吉田松陰先生の草莽崛起という言葉を思い出しておったんです。在官、在禄の武士に頼らずに、在野の志士の力をかりて、我が身とこの草莽だけで時代を変えていこうという戦い方、それが最後に高杉晋作の奇兵隊というもので実現されているわけですよ。  今度の総裁選での勝因、これをどのように総理は振り返っておられるか、お答えをいただきたいと思います。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 長州出身の松岡議員から吉田松陰、高杉晋作の偉人の名前が出ましたが、私も吉田松陰、高杉晋作、敬愛し尊敬する人物の一人であります。  そのような偉人に比較するべくもございませんが、今回の自民党総裁選におきましては、大方の予想を覆して私が総裁・総理に就任することができたということは、これはやっぱり有権者一人一人が、何とかこの国を変えたい、自民党を変えたい、そしてもっと自信と希望の持てる国にしたい、そういう期待を私に寄せてくれたのではないか。それを自民党員が受けとめ、国会議員が受けとめてくれて私を選任してくれたのではないかと思っております。その期待、支持にどうやってこたえるか、毎日緊張しながら、職責を果たすべく全力を尽くしているところでございます。

松岡滿壽男無所属の会

○松岡滿壽男君 国会議員だけでの戦いでしたらとても無理だったと思うんですけれども、大衆に訴えられたということが大きな勝因ですね。そして、国民の方々が何を期待したか。自民党変わってほしい、そしてやはり過去のいろんな、失われた十年という言葉がありますけれども、先送りしてきたこと、悪徳商人や悪代官、これを懲らしめてほしいという期待も実はあったというふうに思うんです。その期待にやはり総理はこたえられなきゃいけない。しかも、テレビを通して、一自民党の内部の総裁選でありながら、国民的なやはり戦いに展開したという部分ですね。だから、まさに国民の支持を受けて総理になられた。  しかし、片や古い自民党がまだ残っている。最終的にどちらの立場に立って改革を進められようと思っておられますか。    〔委員長退席、理事須藤良太郎君着席〕

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 自民党であれ、どの政党であれ、国民の支持を得なきゃ生き残ることはできないと思います。そういう意味において、私は自由民主党は国民が動かしているんだと、この政治を動かしているのは国民であるという意識を常に胸に秘めて政治改革を進めていきたいと思います。

松岡滿壽男無所属の会

○松岡滿壽男君 今回の小泉内閣を見ますると、私も昔、八年前ですけれども、細川内閣一緒にやった立場でありますけれども、大変な高人気でありましたが、やはり国民福祉税それからスキャンダルであっという間に失墜をしたわけですね。山高ければ谷深しという言葉がありますけれども、厳しい状況というのがやはり周囲を取り巻いていると思うんです。しかし、国民の期待は物すごくある。今やスターになっておられます。スーパースターになっている、小泉さん。スーパースターです。  ですから、今回も、きのうもちょっと民主党の峰崎さんの質問が、批判している人たち、それに対して中傷誹謗が出てきている。その中身を見ると、やはり匿名の方も多い。非常に、山猿だとか死ねとか、そういう言葉もあるわけですね。それに対して、批判する人がたまに批判されるのはいいのではないかというお答えがありましたが、これはどうも小泉さんらしくないお答えだというふうに思うんです。これは我々聞く立場とそちらに座っておられる答えられる立場というのはやっぱり立場が違うと思うんですね。  これはやはりお互いが十分に議論できる場でなきゃいかぬと思うんですが、この問題についてはどのように、昨日のお答えに対して、私は不十分じゃないかと思うんですけれども、いかがお考えでしょう。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 政治家は常に批判の対象になりますね。まして、大臣になればいつもこういう議論で批判の矢面に立たなきゃならない。ですから、たまたま今私に対して高い支持率を国民が寄せてくれる、いつ低くなるかわかりません。しかし、低いときにはまたより一層強い批判が来るでしょう。与野党問わず、今我々を批判している野党の皆さんも、たまに匿名の批判があったぐらいでひるまず、恐れず、日ごろの主張を展開した方がいいんじゃないかと私は思っております。

松岡滿壽男無所属の会

○松岡滿壽男君 イチローや高倉健のようなスーパースター、しかしながら、やはり政治家のスーパースターは国家と国民の安全と豊かさを命がけで守るという大変な重要な立場ですね。それを自覚されておられれば、きのうのようにお話はないんだろうと実は思っておってお伺いしたわけですけれども、例えば国会中継でも、テレビ視聴率が田中さんそれから辻元さんのはずっと上がっちゃって、岡田さんはなかなかいい質問しておったんだけれどもずっと下がっている。こういう状況については、やはりお茶の間と政治が非常に近くなったということは私は大変歓迎いたしておりますけれども、やはりこれから考えなきゃいかぬ問題であるというふうに私は思っております。  この超人気をばねにどういう改革をされるかという議論がずっとあったわけですけれども、財政再建とかいろいろありますね。当面、例えば特殊法人の改革とか、できるやつからやる。しかし、きのうの発言に対して、道路特定財源の問題とかあるいは派閥の問題、早速反発が出てきている。これをどうやって乗り越えられますか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) もとより、改革には反発や反対、抵抗、つきものであります。それを恐れては改革できないんでありまして、当然、今までできなかったことをやるわけですから、反発覚悟です。それを乗り越えていくのが小泉内閣の責任でもないか、役割でないか。そして、改革に向かって一つ一つ実績を積み上げていきたいと思っております。

松岡滿壽男無所属の会

○松岡滿壽男君 「恐れず、ひるまず、とらわれず」、いい言葉だと思います。ただ、ひるまず、とらわれずはあなた自身の決意だと私は思うんですが、恐れずですね、この痛みというものは具体的に何なのか、それから恐れずの主語は何なんでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 恐れず、ひるまずの対象ですか。

松岡滿壽男無所属の会

○松岡滿壽男君 主語。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 抵抗勢力に私は、小泉内閣は恐れず、ひるまず、とらわれず、小泉の内閣としてそういう反発、抵抗勢力に立ち向かっていくということを決意をあらわしたのが、恐れず、ひるまず、とらわれず、断行していくということであります。

松岡滿壽男無所属の会

○松岡滿壽男君 私は、痛みを恐れずというのは、国民に痛みに耐えてくれという呼びかけかと実は思っておったんですけれども、そうじゃないわけですね。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) もとより改革には痛みが伴います。いかに痛みを分かち合って、きょうの痛みに耐えてあすをよくしていこうという米百俵の精神を常に胸に秘めて、雄々しく改革に立ち向かっていきたいと思います。

松岡滿壽男無所属の会

○松岡滿壽男君 最近の小泉さんや皆さん方、民主党の皆さん方の意見、それを私の周囲の人たちが聞いておって、松岡さん、あなたが言っていることと全然変わらないんじゃないのという話になっているんですね。確かに、政党同士の垣根が崩れてきている。いいものは実行していくというのはいいことですけれども、政党そのものが非常にわからなくなってきている。  例えば、お菓子が売れないからしにせの、和菓子を売っていたけれどもこれは包装をかえようかと。いや、包装じゃだめだから主人かえようと。若いだんなに小泉さんを迎えて、そうしたら、いや、おれは洋菓子つくるよという話をした。それで、まだ洋菓子はできていないけれども、和菓子つくっていた連中は、私はあんこしかできませんよと、自民党さんの古い方々が言われたときに、それじゃ洋菓子をつくっちゃったらこれは今までのしにせじゃなくなるのか、いわゆる自民党じゃなくなるのか。この政党についてのお考えを聞かせてください。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 普通、民主主義国といいますと、時の政権が批判を浴びると選挙をやると野党が勝つんですよね。勝たないまでも、批判していた野党は時の与党を破って第一党になるのが普通のいわゆる先進民主主義国の姿だと思うんです。  ところが、日本に限っていつも、与党の自民党はこてんぱんに野党から批判される、マスコミからも批判される、しかし選挙をやってみるといつも第一党、ほとんど。これが不思議な状況なんですね。  だから、今回も普通、森政権の後に批判していた野党が政権をとってもおかしくないんですが、世論調査を見ると、自民党はだめだけれども、それじゃといって野党が自民党よりも支持率が高いかというとそうでもない。ここがよその先進民主主義国と比べて日本的な独特の現象なのかわかりません。ちょっと違いますね。  いわば、自民党が与党も野党も包含しているような政党みたいに国民はとっているんじゃないか。特に最近は、自民党単独政権が終わって、社会党と連立政権を組んだこともございました。そして、今、野党第一党の民主党においても元自民党議員と元社会党議員が混在しているという、自民党と似たところがある。そういう中で、違いは何かというと、与党と野党だけの違いじゃないかという見方もできるぐらいなかなか違いがわかりにくい。  そういう中での政権運営ですから、私は、これからどういう形で政党が生々発展していくのかわかりませんけれども、また与党、野党がどう変わっていくのかわかりませんが、小泉内閣としては今公明党と自由党と連立政権を組んでいます。この信頼関係は大事にしますが……(「保守党」と呼ぶ者あり)公明党と保守党と連立政権を組んでおります。この信頼関係を大事にしながら、もしも小泉内閣に協力してくれる政党とかいたらば、これも喜んで一緒に提携してなすべき改革をしていきたいな、門戸を広く広げて、できるだけ小泉内閣の方針に賛同してくれる方々と協力してするべき改革を断行していきたいなと思っております。

松岡滿壽男無所属の会

○松岡滿壽男君 グローバリゼーション、またアメリカの影響が非常に強い日本ですから、早く二大政党になるのかなと思っておったらなかなかならない。本来、政党は、今、総理おっしゃったように、理念と政策を共有する者が集まるのが筋ですね。きのうたまたま中曽根さんが、憲法改正、集団的自衛権行使、教育基本法改正、財政構造改革、これで再編したらどうだということを言っておられましたが、政界再編、これについてはどのようにお考えですか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、政策ですぱっと割り切れないと思いますね。もし憲法改正をしたいというんだったら、与野党別なく圧倒的多数がそういう状況になったときじゃなきゃできないのではないかと思っています。  ですから、今の政策を見ても、Aの政策には協力するがBの政策には反対する、Cの政策にはまた協力する。繰り返しですね、各政党の中で、議員同士で、与野党で。一つの政策で協力してもまた別の政策で反対する、別の政策で反対してもまた別の政策で協力するのが、繰り返しです。だから、一つの政策ですぱっとずっと長く対立できるのか協力できるのか、はっきり断定できないところが政党の難しさではないか。そこをやっぱり日本国民もよく見ているのじゃないか。  一つの政策で二大政党へ持っていこうというと、その政策の役割が終わるとまた別の政策課題が出てくるわけですから、そのときには対立しても協力するかもしれない、協力していてもまた対立するかもしれないのが、離合集散を伴っているわけですから、私は一つの政策ですぱっと政界再編ができるかどうか非常に疑問に思っております。

松岡滿壽男無所属の会

○松岡滿壽男君 私は、政権交代がうまくいかないということが日本の緊張感のなさといいましょうか、これがうまくいけばやはり外交機密費の問題とかKSDの問題とか、これはなくなるわけですよね、本当は。だけれども、この議論はこれぐらいにしておきましょう。  参議院改革ですが、歴代の小渕さん、森さんともこの場で話をいたしました。  せんだっての憲法記念日にいろんな議論があって、参議院はこのままのコピーでは要らぬのじゃないかという議論がまたしてもございました。私は、やっぱり参議院の選挙制度とかそれからあるべき論、それから役割分担、こういうものをもうちょっときちっとしなきゃいかぬところに来ているんじゃないかと思います。前回の二人の逮捕も、この良識の府の参議院の逮捕なんですよね。まことに残念です。  だから、現状ではいけない。この改革について、参議院改革についての総理の御意見を伺いたいと思います。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) いろいろ選挙制度改革もしてまいりましたが、なかなか衆議院と参議院の独自性、特殊性、特色が出てこないという批判は国民の中にもあると思います。  この二院制をどう有効に生かしていくかというのは国会議員の責任でありますから、今、私がここで、あるべき参議院改革というのは、かえって総理大臣であるだけに、果たしてはっきりとした、あるべき改革姿を持っていない現時点では適当ではないのではないか。国会議員自身がどうお互いの特色を生かして議会活動を活発にしていくかというのは、むしろ皆さん方で真剣に考えていただきたいと思います。

松岡滿壽男無所属の会

○松岡滿壽男君 今の政治、行政全般にわたる日本の混迷の背景に、それぞれの責任者がやっぱり責任をとらないという、責任感の欠落というものが一つ大きくあると思うんです。  今回、改革を訴えられて、全体的な支援をいただいておられる小泉さんに国民は大きな改革を期待していると思うんです。吉田松陰先生が、「かくすればかくなるものと知りながらやむにやまれぬ大和魂」という言葉を述べておられますけれども、どうか国民の期待を裏切らずに頑張っていただきたい。  ありがとうございました。

須藤良太郎自由民主党・保守党

○理事(須藤良太郎君) 以上で松岡滿壽男君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

須藤良太郎自由民主党・保守党

○理事(須藤良太郎君) 次に、戸田邦司君の質疑を行います。戸田邦司君。    〔理事須藤良太郎君退席、委員長着席〕

戸田邦司自由党

○戸田邦司君 自由党の戸田邦司でございます。  もちろん小泉総理とこういう形でお話をするのは初めてでありまして、私も古典音楽なら人後に落ちない、こう思っておりまして、そういう話でもしながらと言いたいところですが、きょうはそうはまいりません。  まず第一に、今回の自民党の総裁選、これは国会開会中に一カ月、前後一カ月ですよね、ロスした。これは私は、国民の一人としても国会議員としても非常に腹立たしい思いがしました。  それで、国民に対してはおもしろかったからいいじゃないかと、こうおっしゃられるかもしれませんが、私は、自民党総裁がやはり国会でそのことを陳謝すべきではなかったかと思っております。いかがですか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 国会開会中に党首選挙、自民党にとっては総裁選挙ですけれども、やったということについて、それは閉会中がいいか開会中がいいかといえば、私は閉会中の方が望ましいと思います。しかし、総理大臣というのはいつ退陣するかわからない。退陣すれば、政党として党首を決める、これはやむを得ない、また当然のことではないかなと思っています。  問題は、できるだけ空白期間を薄めて行政に遅滞なきよう進めていくのがまた政治の役割ではないか。また、政治家としても、この総裁選挙、党首選挙を生かして国民から信頼される政治を打ち立てていくことが政党政治家としての責任ではないかなと思っております。

戸田邦司自由党

○戸田邦司君 私は、それは自民党の理屈であって国民には通用しないと思う。大事な国会の開会中に国会を一カ月停止させた、そういうことですから、認識が基本的に間違っていないか、そう思います。いかがですか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) でも、国会開会中によく解散を要求するのは野党じゃないですか。そういう場合はどうするんですか。

戸田邦司自由党

○戸田邦司君 全然それは問題が違う問題です。国会開会中に解散することはよくありますよね、それはもう内閣を不信任してやることですから。ですが、今回は自民党だけの都合でやったわけです。そういうことですから、私は全然違う話じゃないかと思っています。よろしいですか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 森政権の当時は、自民党が総裁選挙を行っていても、できるだけ審議しましょうと呼びかけていたんですよ。ところが、応じなかったのは野党の皆さんですから、そのことについて国会はどう判断されるのか。  また、自民党を倒したい、倒したいとしょっちゅう言っておられますが、選挙はいつでもあるわけですから、そのときに国民に訴えて支持を集めて自民党を倒せばいいと。それがやっぱり政権交代のあるべき姿ではないでしょうか。

戸田邦司自由党

○戸田邦司君 全然次元の違う話をしておられますね。これに時間をとるつもりはありません。  総理が言っておられる改革の旗印、これについて、私もそう思いますが、皆さんの指摘も中身がはっきりしないと。ですから、国民に痛みをといったって、どういう痛みが来るのかわからない、こう言っているわけですね。  それで、問題は中身の話ですが、一方で、総理は自民党を壊しても改革をすると、こう言っておられる。その一方で、自民党は民主主義だから総意に基づいて話を進めると、こう言っている。それじゃ改革なんかできないと思います。いかがですか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 自民党というのは、割合国民の世論を真剣に受けとめてくれる議員が多いと思います。だからこそ、当初私の総裁はあり得ないだろうと思ったところ、だんだん選挙をやっている最中に、国民が小泉に期待しているんだなと、それを党員が受けとめてくれた、その党員を国会議員が受けとめて、予想外の出来事といいますか、私を総裁に就任させた。  政策でも、私は今まででき得なかったことが小泉内閣でできると思いますよ。きのうもはっきり申し上げました。中期的な政策目標としては行財政改革がありますが、当面の問題として、今までとても反対が多くてできなかった道路特定財源の見直しもしますと明言しました。いまだに党内は反発が起こっています。しかし、結果を見ていてください。必ず見直しに多数は賛成しますから。  それが今までできなかったことを当面やるという姿を見せることになりますから、これは一つ一つ反発、抵抗を恐れずやっていく。また、自民党の多数も、少数の反発に恐れず、大方の多数議員はこの特定財源見直しに賛成してくれると私は確信しております。

戸田邦司自由党

○戸田邦司君 私は、その辺は骨細な改革ではないかと思っています。骨太な話をするのだったら、もっともっとほかにたくさん問題がありますね。この問題はこの辺で、先へ進めたいと思いますが、時間がありませんからね。  もう一つ、外交問題。  それで、先日、アーミテージ氏が日本にやってきましたね、大変重要なメッセージを持ってきた。これからの日本の防衛の根本にかかわるような話もあった。そこで、外務大臣が会わなかったというのはもうこれ以上申し上げませんが、外交上の非礼というのは外交断絶にだって発展することだってある。そういう重要なことだと私は認識しております。  そこで、記者会見で、下から上がっていないから答えられないと、こう言って、新聞記者に、いや、あれは誤りでしたと、こう言っておられるようですが、国会での誤った発言ですから、私は国会で修正していただきたいと思いますが、外務大臣いかがですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) あれは、アーミテージさんについてのあの質問者は岡田議員さんだったでしょうか。

戸田邦司自由党

○戸田邦司君 そうです。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 通告ですよね。アーミテージさんとの関係について、その発言について質問をしたいという通告でした。  それで、ところが、アーミテージが日本に来られたのは、次官補ですか、いらっしゃったのは八日だと思います。そうして、その後で報告を、どんな話があったか外務省から聞いてほしい、外務省は十六、七人が三時間も会っているわけですから、そのことを問われていると私はもう思い込んでおりまして、それで、その前の段階で、例えば核兵器の削減の問題ですとかあるいは弾道ミサイルの問題とか、それらは簡単なレクチャーは当然もう着任と同時に受けておりましたけれども、質問がそうではなかったんです、ペーパーがですね。したがって、それを早く役所から聞きたいと思ったんですが、結果として役所から聞いたのは十四日の午後の四時過ぎか何かだったと思います。  ですから、その辺そごを生じたのであって、国会で違うことを言って、それで記者会見をやって謝ったとか、そういうことではないんです。時間的なずれがあったということと、そこのところの修正をしたということなんです。おわかりいただけますでしょうか。

戸田邦司自由党

○戸田邦司君 わかりません。  要するに、私は、国会、委員会での発言をそういうような形で修正されたと思っております。  そこで、あのアーミテージ氏に対する非礼について、アメリカに陳謝するとか説明するためにさる有名な外交評論家をアメリカに派遣したという話がありますね。これは総理が頼んだのか、外務大臣が頼んだのか、あるいは事務方が頼んだのかわかりませんが、これは事実でありましょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、今のお話、初めて聞きましたね。私は、そんなだれかを特使で派遣して済まなかったとかなんとか、もうだれにも一言も言った覚えはありません。  現に、アーミテージさんは帰国されて、すばらしい日本とそれぞれの方と、いい会談を持ててよかったと言っているじゃないですか。何にも非難していませんよ。私とも会談して、極めて友好的な雰囲気で会談を行いました。これでぜひブッシュ大統領にも会っていただきたいと、私も会いたいという極めて友好的な雰囲気で会談を持って、帰国後も日本に対して不満など一言も漏らしておりません。極めてよかったとアーミテージさん自身が言っているんですから、そのことを私は信じていただきたいと思います。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 今、初耳でございますけれども、さる外交、外交何とおっしゃいましたか、評論家ですか。どなたのことですか。私は、今初めて、初耳でございます。どうぞ名前をおっしゃってください。

戸田邦司自由党

○戸田邦司君 本人のために名前は差し控えさせていただきたいと思います。  昨日の委員会でも問題になりました唐家セン外相との電話会談の話です。  内容は話せないと、こう言っておられました。これはやりとりだから話せないと、こう言っておりますが、しかし、田中外務大臣が、私はどういう話をしましたということは問われれば話してもいいんじゃないですか。ここは国会ですからね、私はこう言ったと。どうですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 電話会談は、昨日も申しましたけれども、表敬で時間は短かったんですが、その中で私が申しましたことは、基本にあることは、中台の問題もありますけれども、日中共同声明を踏まえて慎重に対応していきたいという趣旨のことを申し上げたんです。それがもうベースでございます。

戸田邦司自由党

○戸田邦司君 李登輝氏へのビザ発給についてもお話があったということはいかがですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 外交というものは、先方のお立場というものがございますので、中身を逐一申し上げるわけにはまいりません。

戸田邦司自由党

○戸田邦司君 私は、どういう話をしたか、こちら側が。向こうがどう言ったかを聞いておりません。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 先方のお立場というものもございますので、外交というのは双方の関係がございますので、申しわけございませんけれども、申し上げるわけにまいりません。

戸田邦司自由党

○戸田邦司君 それでは、いろいろな新聞に発表されておりますね。ここにもありますが、前内閣が政権末期に国民の十分な合意を得ないまま決めた、そういうようなことを述べたと、こう言っている。これはうそですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 電話会談でそのようなことは申しておりません。

戸田邦司自由党

○戸田邦司君 これ以上申し上げませんが、それでは李登輝氏からもう一度ビザの申請があったらどう対応されますか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) それは、たびたび小泉総理もおっしゃっているとおり、その時々のさまざまな要因を勘案して、情報を収集し、適切な判断をいたします。

戸田邦司自由党

○戸田邦司君 そうおっしゃられるなら、そこまでにしておきたいと思います。  そこで、総理が、地方にできることは地方でと、こう言っておられますね。私、公共事業関係の補助金、これに中央が箇所づけをして、それで一々細かいところまで指示して、値段もちゃんと決めて、もちろん予算ですから決まりますが、そういうようなことをやっていますが、これはやめるべきじゃないかと。一括して交付金で地方に渡してやっていく。使い方は地方が決める。いかがですか。

片山虎之助自由民主党・保守党総務大臣

○国務大臣(片山虎之助君) 戸田委員のような御指摘がありまして、十二年度から統合補助金というのをつくったんです、主として公共事業に。七千二百億ぐらい、全く国が箇所づけをせずに地方が自分の裁量でできるようにしました。本年度はそれを七千二、三百億にしました。だから、だんだんこれは拡充していきます。  それから、地方分権は、地方分権推進委員会の任期が七月二日で切れますから、その後、新たな権威ある中立の審議機関をつくりまして、さらなる地方分権の徹底と地方税財源問題について議論を始めていただくように総理の了解も得ております。そういう意味では地方分権をさらに進めてまいります。

戸田邦司自由党

○戸田邦司君 これが結局、政官業の癒着の温床になっているということですから、私は、部分的にやるなんというんじゃなくて、一括してもう進めるべきじゃないかと思いますよ。  ちなみに地方の陳情費、これ総計すると二兆円になるそうですね。それほどのことですから、総理も覚悟を決めてやってほしい。これをやられたら、私、総理の言う、改革をやりますということを信じますよ。  時間もだんだんなくなってきましたが、総理は、年金、基礎年金とか高齢者医療とか介護、これについて、「将来にわたり持続可能な、安心できる制度」、こう言っておられますが、具体的にはどういうことを考えておられますか。これ、具体的でないと国民は安心できないんですよ。お願いします。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 具体的にといいましても、年金というのは個人個人の収入によって違ってくるわけですよね。恐らく税方式とか保険方式とか消費税の問題が絡んでくるんだと思いますが、これは、給付を受ける側と保険料を負担する側がそれぞれ不満のないようにお互い支え合うという観念で協調できるような改革をしていかなきゃならないなと、そういう中で具体的に取り組んでいかなきゃならない課題だと思っております。

戸田邦司自由党

○戸田邦司君 全然具体的じゃありませんでした。  これで、時間がありませんから質問を終わります。

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 以上で戸田邦司君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 次に、石井一二君の質疑を行います。石井一二君。

石井一二二院クラブ・自由連合

○石井一二君 総理、早いもので、総理になられましてからはや二十七日が経過せんといたしております。一緒に郵政民営化を勉強した仲間でございますが、ひとつよろしく頑張ってやっていただきたいと思います。今や御心境は天馬空を行くがごときお気持ちもあろうかと思いますが、終わりのないストーリーはないという言葉もございますので、ひとつ御成功をお祈りしております。  さて、総理は御就任直後に電話にてブッシュ大統領とお話をされたと聞きますが、どのような内容をお話しされたんでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 戦後の平和と発展の基礎は日米友好関係があったからこそだと、これからも日米友好関係を強めていきたいと。同時に、日米関係の重要性は単に日本とアメリカだけの関係じゃないと、アジアにとっても世界にとっても国際社会にとっても大きな影響をもたらす、お互い協力しながらしっかり提携関係を深めていきたいと。さらに、サミットでお会いできると思いますが、その前にできれば個別にお会いしたいというような話をいたしました。

石井一二二院クラブ・自由連合

○石井一二君 お話の何割ぐらいを英語でおやりになりましたか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 通訳を介して間違いないようにしっかりとやりました。

石井一二二院クラブ・自由連合

○石井一二君 私は半分ぐらい英語でおやりになったのかなと思いましたが、わかりました。  その次に、田中大臣にお伺いをしたいと思いますが、アーミテージさんの件についてはいろいろございましたが、御答弁も二転三転された気配もありますが、最終的に、外務省の官僚とアーミテージさんの会談の中身については後ほど外務省の方から報告を受けたということで理解いたしておりますが、その中身をちょっとお教えいただけませんでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 二転三転も勝手にしたわけではなくて、結果としてそうなりましたことを大変内心じくじたるものがありますが、最終的に五月十四日の午後四時過ぎだったと思いますけれども、やっとまとめてくれたものを手に入れましたので御報告申し上げます。  それにつきますと、五月一日のブッシュ大統領の演説のポイントにつき紹介があり、それに対して日本側よりミサイル防衛に関する基本的な立場を説明したという報告を受けました。そのほか、逐一申し上げましょうか。それはよろしいですか。

石井一二二院クラブ・自由連合

○石井一二君 どうぞ、お時間御懸念なくやってください。参議院は片道ですので、お時間は何ぼとっていただいても結構ですから、相撲は四時十六分から始まりますので。  ちなみに、今お言葉の中で米ミサイル構想というお話が出ましたが、それに対する御所見があればちょっとお伺いしたいんですが、私はこう思うというような私見で結構でございます。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) この今の問題以外にも、当然、弾道ミサイルの拡散の問題とかそのほかございますので、申し上げますと、弾道ミサイルの拡散がもたらす脅威につきましては、米国と認識を私もともにしております。それから、ミサイルの防衛計画、今申し上げたことですけれども、これをアメリカが検討していることは私も理解をいたします。それから、ブッシュ大統領が表明している核兵器の一層の削減、これは大変大事なことだと思って私も歓迎いたしますし、最後にはBMD、いわゆるバリスティック・ミサイル・ディフェンスですけれども、これに関する日米共同の研究、これも開発ではありませんで、研究は引き続き推進していきたい。  以上でございます。

石井一二二院クラブ・自由連合

○石井一二君 米本土ミサイル防衛構想に対する総理の御所見があればちょっとお伺いしたいんですが。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、米本土のみならず、地域のミサイル問題についても共同で研究していこうというようなことでアメリカは進めているようであります。日本としても、共同研究をしていくことに対して、今理解を深め一緒に研究していこうということで進めております。

石井一二二院クラブ・自由連合

○石井一二君 ここに私は朝日新聞の五月十日の社説を持っておりますが、「はっきりNOと言え」ということで、「宇宙から超高速で飛んでくるけし粒のようなミサイル弾頭をミサイルで撃ち落とすなど神業に等しい。」云々と、時間がありませんから読みませんが。また、かつて自由民主党副総裁の後藤田正晴さんが、朝日新聞の九八年九月二十六日、「偵察衛星、本当に必要か 米情報検証する態勢を」と、こういうぐあいに言われておりますが、私はこれは大変な金食い虫だというように感じております。  日本もそうですが、アメリカも大統領選挙が終わった直後である。政治献金の中身を見れば、軍需産業がいかに大きな役割を果たしているか。その見返りに彼らは何をせにゃいけないかと。私は、こういった意味で、実在する危機というものは何かということをよく考えて、国家財政窮迫の折から、私は毅然とした態度で国民的な論議を積み上げて決断を、方向づけをしていただきたい、そのように思うわけであります。  さて、小泉総理、かつて新しい内閣ができると、参勤交代のようにすぐにアメリカへ行って日米首脳会談が設定されておりました。あなたは日米首脳会談を先ほどできるだけ早い時期にやりたいんだということを言われましたが、いつごろをお考えになっておるんでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 現在、国会の状況も考えながら、できるだけサミット前にはお会いしたいなと思っておりまして、日程の調整中でございます。

石井一二二院クラブ・自由連合

○石井一二君 サミット前と言われましたが、お差し支えなければ何月何日ごろとか、もうちょっと具体的にお願いできませんか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それを今検討しているわけでありまして、日にちは確定しているわけじゃ……

石井一二二院クラブ・自由連合

○石井一二君 何月かわかりませんか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) いや、何月も、サミットが七月の二十日前後ですから、その前ということで今検討しております。

石井一二二院クラブ・自由連合

○石井一二君 そうすると、総理は参議院の選挙の応援をやめてそちらへ行かれると、そういうような感じだなと受け取りましたが。  そこで、内容ですが、そういった中で総理は何を訴えようとされているんですか、日本の国益として。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) まず大事なことは、今後も日米関係を強力に緊密なものにしていきたい、そしてお互いどういう分野で今後協力できるかというものも日米会談が決まった時点でよく準備をして会談に臨みたいと思います。まず一番大事なことは、日本はアメリカとの友好関係を一番重視している、これははっきり伝えたいと思います。

石井一二二院クラブ・自由連合

○石井一二君 緊密とか友好とか言われますが、親しい友達とか緊密にある者同士というのは、何でもかでもおっしゃるとおり、それに盲従してついていくんじゃなしに、やっぱり言うべきことは言うて、相手の意見も聞いて、そういう中でさらに緊密度が私は深まると思うんです。そういった意味で、私はある程度こういう主張をすべきだということを申し上げたいと思いますので、参考にしていただきたいと思います。  例えば、なぜ国連の分担金をあんなに滞納するんだ、世界の一番最強国であればそういうことは率先して払ってくださいということを言ってもいいんじゃないですか。  また、京都の議定書に対してなぜ離脱をしていこうとするんだ、開催国として顔丸つぶれじゃないかということぐらい言ってもいいんじゃないですか。  それから、ついブッシュ政権ができた途端にイラクを空爆すると。これと国連憲章の関係をあんたどう理解しているんだということを言ってもいいんじゃないですか。  特許では、アメリカだけが先発明主義みたいなけったいなことをやるために世界じゅうの企業が迷惑をしている。先願主義というのは世界の常識なんです。それをさらに訴訟社会が追い打ちをかけていろんな問題が起きておる。そういうことに対しても、よき友として私は毅然として物申していただきたい。  貿易赤字を垂れ流しておいて、アジアの国は全部黒字ですけれども、一方的な攻撃がありますけれども、資本収支とバランスして論じた場合にお互いさまじゃないかと、こういうことも私は言っていただきたいと思いますし、北朝鮮の米支援の話が出ておりますが、かつてアメリカは十万トンの米支援をしましたけれども、九七年一月十日の産経新聞に載っているように、アメリカが支援しても、後、物々交換で鉱物で、バーターで物をもらっているんですよ。日本や韓国はただでとられておると。おまえ、兄貴分だったらそれは何だ、こそくなことをやるなと、これぐらいのことを私は、あなたは変人で通っているんだから、言うて当たり前やと思うんです。  それから、石原東京都知事が国際会議で言われましたけれども、ISOに代表されます国際標準いうものがほとんどアメリカの支配下に落ちつつあると。こういったことが、アメリカの経済がぐんと伸びて、ほっといても金がばこばこ入ってくるような状態になっておると。こういう面でももう少し日本の立場というものを代弁してもらいたいと思いますし、一九九九年、米上院のCTBT、包括的核実験禁止条約の否決、こういったことに対しても異議を唱えてもらいたいと私は思います。  さらに、死刑とかクジラに対して、かの国の態度はどうだということを日本の立場として私は言う価値があると思います。  いろいろ言いおると私は片道で時間がございませんので、ひとつそういう面で、小泉内閣は今までと違ってぼんぼん物を言ってくると、ただ仲よく今後一緒にやろうということでいいかと思いますが、私の言ったことに対して文句でも何でも所見があればひとつ承りたいと思います。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 友好関係を結ぶためには言うべきことも言わなきゃならぬと思っております。貴重な御意見として参考にさせていただきたいと思います。

石井一二二院クラブ・自由連合

○石井一二君 私は、住宅金融公庫の総裁、お越しいただいていると思いますが、住宅金融公庫のこれまでの実績を踏まえてちょっと現状について御説明をいただきたいし、独立行政法人化の話も出ておりますが、将来のビジョンも御披瀝を願いたいと思います。

望月薫雄住宅金融公庫総裁

○参考人(望月薫雄君) 現状と一言で言われるとちょっと戸惑うんですけれども、はっきり言いまして、私ども住宅金融公庫は国民の皆さんに長期、固定、低利の金融をさせていただいてまいりました。おかげさまでこれまでに千八百万戸余りの融資をさせていただきましたが、これは戦後建設する住宅のおおむね三割に当たる大変大きなものでございます。  また、最近の住宅着工動向を見ましても、おおむね四割くらいが住宅金融公庫を御利用いただいておると、こんなこともありますし、その間において私どもは常に重視してまいりましたのは、質の向上ということについてもいささかなりとも寄与してまいったと、こんなふうに思っておる次第でございます。  そういいながらも一方で、言うならば特殊法人改革の議論が待ったなしでございますし、この問題意識は十二分に持っているつもりでございます。  また同時に、一言言わせていただきますと、最近では住宅金融を、お貸ししたというんでしょうか、お使いいただいた方々に返済で困窮なさる方が残念ながらふえている傾向にあります。これは挙げて経済動向の反映と、こう思っておりますが、こういった方々に対して我々は本当にきめの細かい相談、返済相談あるいは必要な条件変更と、こういうこともやらせていただいているところでございまして、ともどもひっくるめまして、私ども公庫の機能というものは、手前勝手と言われるかもしれませんが、国民生活の中に定着して、信頼をいただきながら今日を迎えていると、こんなように思っている次第でございます。  今後に向けてもその辺は十二分に踏まえていかなきゃならぬと、こういうふうに思っている次第でございます。

石井一二二院クラブ・自由連合

○石井一二君 まあ国民的信頼があるかないか知りませんが、私はこれは詐欺的な一つの犯罪をおたくが犯しているんじゃないかと思いますのは、ゆとりローンというのを言い出しまして、平成五年、六年に、最初の五年間は安いけれども後からどんと支払いがふえるというのを売り出したんですが、経済は内閣がしっかりしているから多分どんどんよくなりますよというようなことを言って、七十一万の方が、金を借りたけれども返せなくて多重債務に陥っている方も非常に多いわけであります。私はこういった中で、結局ゆとりローンをやめようということになっちゃったんですけれども、こういった方を救済するために私は、特別な何らかの財政処置をしてもいいんじゃないか。  また同時に、財投の金の一番の借り手がこの住宅金融公庫です。それで、財投のもとは郵貯ですから、もし郵貯民営化やろうと小泉さんが思われるのであれば、この住宅金融公庫をつぶしたら私はいいと思うんです。と申しますのは、長期で固定の低利というのが彼らのうたい文句だったんですけれども、今、グッドローンという会社がそういうことをやり出しました。この会社から別に私は何か頼まれているんじゃないですよ。  そういう意味で、存在意義について考え直す必要があるということと、ゆとりローンの被害者について内閣として何らかのことを考えていくべきではなかろうかと思いますので、もし総理、御所見があれば最後に一言お聞きして終えたいと思います。総理の方がいいけれども。

扇千景自由民主党・保守党国土交通大臣

○国務大臣(扇千景君) じゃ、後で総理にお願いして、こっちの方から。  住宅ローンの皆さん、本当に今、総裁がお話しになりましたように、戦後今日までの果たしてきた役割は多かったと思いますし、しかも住宅ローンを申し込むときには、金融公庫で借りますと、職業とか、おまえは会社の課長か係長かと、そんなことまで全部書かなくていいということで、大変多くの皆さん方に御利用いただきました。  ただ、今おっしゃいましたように、返済不可能になっている方が大勢いらっしゃいますので、住宅ローン返済相談窓口というのをつくりまして、多くの皆さん方にそこに御相談に来ていただき、返済も十年間先延ばしするということも政策の中にとっておりますので、まだまだ御相談窓口で御意見がありましたら、それに対応できるように対処していきたいと思っております。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 役所に聞くと、住宅金融公庫でも特殊法人でも何でも必要性ばかり言うんですよ、よくやっていると。しかし、住宅金融公庫も特殊法人の改革の対象です。民間でできることは民間に任せるべきだということを考えると、これはもう当然統廃合、民営化の対象なんです。それをやりたいために私は今まで財投改革、郵政民営化を言っているんです。全部つながっているんです。  これはもうやらなくてもいいんじゃないか、今までの役割は終わったんじゃないかという部分もたくさんあります。そういう面において、石原担当大臣を初め、行財政改革、特殊法人改革、これも対象の一つだという認識の上に、総裁も担当大臣も覚悟して改革に取り組んでいただきたいと思っております。

岡野裕自由民主党・保守党

○委員長(岡野裕君) 以上で石井一二君の質疑は終了いたしました。  これにて質疑通告者の発言はすべて終わりました。  本日はこれにて散会をいたします。    午後三時四十二分散会

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