予算委員会 第13号
- 発言数
- 206 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2001/03/26
会議録
○委員長(岡野裕君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 理事の補欠選任についてお諮りをいたします。 委員の異動に伴い現在理事一名が欠員となっております。その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡野裕君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に照屋寛徳君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(岡野裕君) この際、報告いたします。 本委員会は、平成十三年度総予算三案につきまして、内閣委員会外十一委員会にその審査を委嘱しておりましたが、各委員長からそれぞれ審査概要について報告書が提出をされました。お手元に配付申し上げてあります。 つきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡野裕君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(岡野裕君) 平成十三年度一般会計予算、平成十三年度特別会計予算及び平成十三年度政府関係機関予算並びに千葉景子君外二名提出の平成十三年度一般会計予算及び平成十三年度特別会計予算に対する修正案、これを一括して議題といたします。 前回に引き続き、締めくくり質疑を行います。まず、峰崎直樹君、どうぞ。
○峰崎直樹君 金曜日に続いて月曜日というと、間が二日あくというのはどうも余りあんばいよくないなと思っているんですが、この二日間の間にも大変大きな出来事がありました。 最初に、私は実は生まれが広島県の呉でございまして、十八までおりました。それが震度五に近い大変な地震だということで大変心配している。また余震も続いているということなので、まず最初にその状況。私どもも、亡くなられた方が二人とかあるいはまだ依然として重体とか、行方不明の方とか、本当に心からお見舞い申し上げたいと思っております。 まず、そのあたりをよろしくお願いいたします。
○国務大臣(伊吹文明君) 御報告を申し上げます。 三月二十四日の十五時二十八分に安芸灘を震源とするマグニチュード六・四の地震が発生をいたしまして、広島県の河内、大崎、熊野町で震度六弱が観測をされました。 先生からもおっしゃいましたが、私からも、広島、愛媛両県で二名の方がお亡くなりになりましたので、その御遺族に対し心から哀悼の意をあらわしますとともに、被害に遭われた方にお見舞いを申し上げたいと思います。 まず、被害でございますが、今回の地震では、先生お話しのように死者は二名、負傷者は百七十六名、それから住居の全壊は十三棟、半壊が四十四棟、一部損壊が五千棟を超えております。それから公共建物が二十棟、文教施設が四百カ所余りに被害が生じておりますと同時に、特に呉がひどかったわけですが、水道の断水が約四万八千戸、当初には生じました。 政府といたしましては、当日十六日に内閣官房に、総理大臣臨時代理である官房長官も御出席の上、関係省庁の局長級の職員から成る緊急参集チーム会議を開催いたしました。同時に、ロシアを御訪問中でありました総理にも御連絡をとり、総理から、被害の実態の把握に全力を挙げ、万全の対策をとるようにという強い御指示をいただいております。 官房長官から、広島、愛媛両県の知事と電話で連絡をとりまして、現地の実情も把握をいたしました。また、内閣府では災害対策関係省庁連絡会議を開催いたしまして、各省庁が縦割りで持っております情報を共有するようにいたしますとともに、現地の連絡のために三名の職員を広島に派遣いたしました。 現地からの情報では、その後それ以上の被害が拡大するということはございませんでしたので、午後七時をもって内閣官房の対策室を閉じまして、以後は、先ほど来お話がありました余震等による事後被害、それから情報の収集、それから今後の復旧対策を中心に内閣府に仕事の中心を移しております。 昨日でございますが、坂井内閣府副大臣を広島県に派遣いたしまして、現地で知事それから広島市長、呉市等との話し合いをさせていただきました。また、地元の要望を承ってきております。同時に、今村国土交通大臣政務官が、道路交通網等の被害がございますので同行していただきました。 電気、ガス、水道、道路等にも被害が発生をいたしまして、新幹線も御承知のとおりとまったという状況でございます。呉市内の円滑な水道、水が途絶えておりましたので、水道の供給のために自衛隊が大変な協力をいたしまして水は十分供給できたと。その後、関係省庁、地元市町村の御努力により、三月二十六日現在では、一部の水道、道路を除き復旧はおおむね完了したということでございます。 今後、災害の復旧のために、地元市町村のお話を伺いながら内閣一体となって取り組みたいと思っております。 以上、御報告いたします。
○峰崎直樹君 官房長官は、何か首相臨時代理なのですが、そのときどこにおられてどうなさったんですか。もし、よかったら。
○国務大臣(福田康夫君) 私は、当日、青山周辺の床屋におりまして散髪をいたしておりました。 報を聞きまして最終処理をすぐやりまして、官邸に直ちに駆けつけました。
○峰崎直樹君 何か、トラ刈りになったんじゃないかという話で。私も小さいころバリカンで刈られてトラ刈りになったのを記憶しておりますが。 国土交通大臣、実は地震の後、北海道で例の奥尻に大変な地震がありましたね。あの後、豊浜トンネルというのが落盤いたしました。我々、よくそのとき言ったんですが、大きな地震が起きると揺られて地盤が非常に緩んでいる可能性があるので、そういう意味で一斉点検などもされたらいかがかなと思っておりますが、そういった点、何か考えありますか。
○国務大臣(扇千景君) おっしゃるとおりでございまして、今、危機管理担当の伊吹大臣から御報告がございましたように、私は気象庁から一番先に連絡をいただいておりまして、すぐに会議中でございましたけれども指示をいたしまして、今村政務官が現地に行き、そして車が込んでいるということでヘリコプターで全部上空からしましたので、今後、地元からの報告により、逐次それらのことに対処していきたいと思っております。
○峰崎直樹君 すぐロシアから帰ってこられた森総理にお話を聞きたいところなんですが、実は、官房長官、十時四十五分までしかおられないということなので、ちょっと先に資料請求といいますか、実は三月十九日付の日経ビジネスに、「自民党本部に眠る特別会計の財務諸表」ということで、道路整備特別会計ほか、三十八を数える国の特別会計の財務諸表、これが各省庁に特別会計を持っておられるところで連結のいわゆる財務諸表を請求されて、牧野隆守さんがこの委員長のときにはこれは公表しますということだったようですが、今は野中広務さんがかわられて、どうもまだ出てこないようなんですが、同じ資料を私どもに、各省庁から出されたわけですから、ぜひ出していただくように指示をしていただけませんか、官房長官。
○国務大臣(福田康夫君) 御指摘の自民党の行政改革推進本部から昨年の十月六日に、特別会計等財務書類の作成ガイドライン、こういうようなものを提示した上で、各省庁に対し当該ガイドラインに基づきました財務諸表の作成の依頼がございました。各省庁において作業を行っているところというふうに承知いたしております。 自民党からの依頼に基づきましてこれまで作業をしたものについて行政改革推進本部、自民党ですけれども、ここにおいて今やりとりをしている、さらに検討を加えておる、こういうようなことを今現在伺っておりまして、現時点で政府として公表できるような状況になっていない、こういうことでございます。 それじゃ、この先それがまとまったらどうかということですけれども、これ、まとまりぐあいと、それからそのときの状況でもって判断をさせていただきたい、こう思っております。
○峰崎直樹君 原データはもう出されているわけでしょう。三十八の特別会計、各省庁から。ですから、その原データの、分析されているのはいいんですよ、要するに生のデータとして連結で出されているようですから、そのデータを出してくださいということを言っているんです。もう一回。
○国務大臣(福田康夫君) 現在のデータでそのままで出せというようなことでございますけれども、それで出せるものかどうか、これはまたちょっと聞いてみなきゃわかりませんけれども、いずれにしましても、出すということになれば当委員会においてお諮りをいただきたい、こう思っております。
○峰崎直樹君 もう省庁から政党には出されたわけでしょう。であれば、当然これ出てくるのが当たり前なんだと思いますが。 申し上げましょう。委員長にお願いいたします。 その今申し上げた資料を当委員会に出していただくようお願いいたします。
○委員長(岡野裕君) ただいま峰崎君要求に係る資料につきましては、その取り扱いを当理事会で協議をすることといたします。 続いて、峰崎直樹君。
○峰崎直樹君 それでは、ロシアに行ってこられまして、まず最初にどんな成果があったんでしょうか。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 御答弁を申し上げます前に、今御議論ございましたように、二十四日の午後発生いたしました地震によりまして広島、愛媛両県におきまして亡くなられた方、その御遺族に対しまして心から哀悼の意を表したいと思います。また、被害に遭われた方々にも心からお見舞いを申し上げます。 政府といたしましては、先ほど伊吹担当大臣から詳細御報告を申し上げましたように、今後とも関係自治体と連携をとりつつ対応に万全を尽くしてまいりたい、このように考えております。 私とプーチン大統領は、昨年四月に初めて会談をいたしまして以来、この一年間で六回ばかりお目にかかったことになります。深い信頼関係を築き上げて率直な意見を交換してまいりました。二十五日のイルクーツクでの日ロ首脳会談では、こうした信頼関係に基づきまして、日ロ間の戦略的、地政学的な提携、幅広い経済協力、そして平和条約の締結という三つの課題を同時に進行させるため、プーチン大統領との間で率直かつ建設的なお話し合いをさせていただきました。 そのうち、平和条約締結問題につきましては、クラスノヤルスク合意に基づきまして二〇〇〇年末までに平和条約を締結すべく両国が全力を尽くした成果を総括いたしまして、今後の交渉の新たな出発点を設定すべく忌憚のない意見交換を行った結果、イルクーツク声明を発表いたしました。 具体的には、私はプーチン大統領との間で、五六年の日ソ共同宣言を交渉の出発点とし、その上で九三年の東京宣言、これに基づきまして四島の帰属の問題を解決することによって平和条約を締結すべきことを再確認いたしました。そして、これまでの交渉の姿を一応明確な形で総括をいたしたわけでございます。そして、あり得べき最も早い時点で平和条約締結へ向けた前進の具体的方向性を決定するということで一致を見た次第であります。 この困難な問題の解決の具体的な道筋は残念ながらまだ見えておりませんけれども、プーチン大統領は日本との関係の発展のために平和条約を締結するよう今後とも最大限の努力を惜しまないという強い意欲を示しておられました。私といたしましては、これまでに日ロ間で培われました信頼関係に基づいて、一日も早く平和条約を締結すべくさらに全力を尽くしてまいりたいと、このように考えております。
○峰崎直樹君 今クラスノヤルスクの成果というふうに言われました。クラスノヤルスクの合意、橋本担当大臣がおられますけれども、どんな成果があったんですか。あるいは川奈会談で提案されたことだとか、あるいはその前の東京宣言だとか、そういったものはまるっきり、まあ文言上は出てまいりますが、要するに一九五六年、四十五年前にさかのぼっただけになったんじゃないでしょうか。どうですか。
○内閣総理大臣(森喜朗君) やはりこれまでの両国政府の積み上げた話し合い、今、峰崎委員が御指摘された点でございますが、一歩一歩私どもやっぱり前進をしていると思いますし、特に今回の場合は、五六年宣言というのをこれまでずっと歴代書記長、大統領は必ずしも認めておられない面もあったわけでございます。このことを、前回のプーチン大統領のお話の中でこれをお認めになるといいましょうか、そういう大きな変化があったわけでございますが、今回それを文書でしっかりと交わしたということだけでも大変私は大きな前進であったと。 ここからスタートしようということでございますから、少なくとも五六年宣言に、合意に基づかれたものは、まずはそこは両国、特にロシア政府もそのことについては合意をしたということになれば、大きな一つのやはり出発点になるんではないかというふうに考えます。
○峰崎直樹君 それじゃ外務大臣にお聞きしますが、この一九五六年以来の歴史の中で今回のイルクーツク声明というのはどんな評価なんだろうかと。 そして、ちょっと私事前に質問通告しておりませんでしたけれども、担当大臣でおられる橋本大臣にも、川奈だとかあるいはクラスノヤルスクの合意のときの責任者でございますから、率直に今回のイルクーツク声明をどのように考えておられるのか、評価しておられるのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(河野洋平君) 一九五六年の日ソの共同宣言以来、御承知のとおりかなり紆余曲折がその経過にはございました。そうした紆余曲折がございましたこの日ロ関係につきまして、今回のイルクーツク宣言によりましてきちっと五六年を文書の上で明確にいたしまして、今、総理が御答弁になりましたように、今後のスタートとして、四島の帰属の問題を解決するスタートがきちっと整ったというふうに考えております。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私ども、まだ帰国をされて総理からのお話を伺っているわけではございません。ですから、報道等で知る限りにおいての範囲でお答えすることをお許しいただきたいと思います。 私は、五六年の日ソ共同宣言を交渉の出発点とし、その上で九三年の東京宣言に基づいて四島の帰属の問題を解決することにより平和条約を締結すべきことを再確認された、その意味では交渉の姿を明確な形で総括をされた。そして、あり得べき最も早い時点で平和条約締結に向けた前進の具体的な方向性を決定することで一致をされたというその内容は、私は、これまでに日ロ間で培われました信頼関係というものに基づいて、できるだけ早く、一日も早く平和条約を締結すべく全力を尽くすべきという意思の確認ができたもの、そのように感じております。
○峰崎直樹君 クラスノヤルスクの合意だとかそういったところで、二〇〇〇年までに努力をしましょう、そういう過去の経過があったわけですね。そういった点に対するものがほとんどなくて、四十五年前の一九五六年の日ソ共同宣言だけがその文言上明らかになった。 しかし、その中身も、私も、まだ正式の文書を見ているかわかりませんが、このいわゆる四十五年前の日ソ共同宣言ですか、その第九項、この中にある、当時はソ連ですね、「両国間に正常な外交関係が回復された後、平和条約の締結に関する交渉を継続することに同意する。」と。その際に、松本・グロムイコ往復書簡とかいろいろ出てくるわけですね。 その際、どうもソ連側の理解と我々の理解、どうなっているんだろうねと。今回もプーチン大統領は、この第九項の理解について専門家同士で話し合うと、こういう話になっていましたですね。これはどういう専門家同士が、どういうクラスの人がどういう中身を話されるのか、その点、我が党の四島返還というこれまでの方針とどういう関係になっているのか、ちょっと明らかにしていただけますか。
○内閣総理大臣(森喜朗君) これまでの紆余曲折というそういう形で表現していいかどうかわかりませんが、両国のそれぞれの解釈の変遷はやっぱりあったと思います。 ですが、最近私がお目にかかって以来のことだけでもちょっと申し上げましても、例えば昨年の九月、正式に大統領がお見えになりました。そのとき、この五六年のことを認めるよということはいわゆる口頭でお話がございました。これを私どもとしては外に合意点として発表していいかということを申し上げましたら、文書にするのは少し待ってほしいということでございました。しかし、記者会見で私が述べることについては結構ですということでございましたから、いわゆる五六年のその宣言については、ロシアの大統領としては一応お認めになられたということだと思う。 それが、今回の会談においては、これは両国政府の合意点としてきちっと明記しましょうということになったということは、確かにそれは四十五年前ということになりますけれども、しかし、ロシアの政府としては大変大きな私はやっぱり変化をされたものだというふうに思います。 私も、きのう、るる一時間五十分、実はお話を申し上げまして、いろんなお話を伺いましたが、やはりこの間、NHKでメッセージをされましたものですね、私は、日本に対する大変温かいメッセージと。特に、あなたは勇気ある私は発言をされたということを申し上げましたが、その勇気ある発言というのは、プーチン大統領がむしろ自国の、ロシアの国民に向けて、五六年宣言というのはあるんだよ、そしてこれは国会で批准しているんだよと。したがって、国民は義務を負っていかなきゃいけないんだよということを、むしろ私は、ロシアの国民に向けて大統領はおっしゃったというような感じを、テレビを拝見しながら、そのことを感じたんです。 きのう、そのことを私が申し上げたら、そのとおりなんだと。ですから、このことについては、ロシアの国民もやっぱりここをきちっと理解をして、そこから進んでいかなければならぬことだと、こう思うので、今回はこのことをしっかり合意として文書として交わしましょうと、こうおっしゃっていただきました。 そういった意味で、確かに一つ一つ着実にそのことを積み上げながら、さらに今御指摘ございましたように、四島とどう関係あるのかということですが、いわゆる九三年の合意というのは、四島で一括、そしてそのことについての帰属を決めるんですよという我が日本の考え方に対して、ロシアもそれは合意をしているわけでありますから、ですから、まず五六年というものを認め、さらに九三年の合意というものをも一応基本的にはいわゆる了承しているということになっていけば大きな一つのやっぱり前進で、これからさらにそこからまた積み上げていくという、これはなかなか時間のかかることかもしれませんし、なかなか早急な形にはならぬと思いますが、さらに誠心誠意お話を進めていくことになるのではないかというふうに思います。
○峰崎直樹君 どうも、五六年の宣言の第九項について専門家同士で話し合いましょうと。このいわゆる国後、択捉の問題は別にしても、歯舞、色丹の二島のところの返還の問題だけに焦点を絞られたために、四島の問題というのは事実上このいわゆる声明からは余り読み取れてこないんじゃないか。むしろ専門家会議の中に陥れるというか、引きずり込まれたというか、そこの中で実はもう領土問題はこの二島だと、こういう話になってしまったんじゃないかと思うんですが、河野大臣あるいは総理大臣、どのようにそこを考えていらっしゃいますか。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 歯舞、色丹についてはどういう形でこれから日本に返還ができるか、そしてロシア政府もロシアの国民もそのことについてやはりいろいろ心配している。心配事はたくさんあるわけですね。現に地域に住んでいらっしゃる方のこともありますね、経済性の問題もあります、国民世論の問題もあります。幾つも理由をおっしゃっておられました。そのことは、ひとつやっぱり専門的にこれからどういう形でそれが返還できるかという、そういう議論をしたらどうかということを私は投げかけておきました。 同時に、あとの国後、択捉についての話し合いをどういうふうに進めていくか、これもまだこれからの問題点ですから、これを同時に、これはまさに私は車の両輪ではないだろうかと。ですから、この車の両輪を、どっちを外しても車は進まないのであって、車の両輪とした考え方で話し合っていきましょうよということをきのう私は再三申し上げてきたわけでございますので、今、峰崎議員がおっしゃいますように、二島だけですべてそれで解決するんだとか、日本政府はそれでいいんだという、そんな考え方は全く持っておりません。あくまでも国後、択捉というものについての帰属の問題、返還の問題についてはさらに引き続き交渉していこうということを昨日も合意をいたしております。
○峰崎直樹君 四島の問題について、四島返還の問題についても引き続き議論するということは文書で確認されましたか。もう一度。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 確認いたしております。
○峰崎直樹君 それじゃ、実務的なことをちょっと、先ほど聞いてお答えになっていないところなんですが、専門家同士が第九項について解釈をめぐってまだ一致していないから、これは専門家同士でやると。これはどういう専門家同士ですかというのを聞いていないんですが、その点について。
○国務大臣(河野洋平君) 念のため申し上げますと、イルクーツク声明におきましては、五六年の確認と、その次のパラグラフに、その上で一九九三年の東京宣言に基づき云々と、声明の中にはそこは入っておりますことをまず申し上げたいと思います。 さらに、これから先、専門家、そしてあらゆるレベルでさらに議論を深めていくということを言っておられるわけでございますが、これらにつきましては、もちろん外務大臣レベルもありましょうし、外務省の審議官レベルもあろうかと思いますし、先ほど総理から御答弁がございましたように、歯舞、色丹の住民の問題ということになれば、さらにその他の問題についても考えなければならぬところも出てくるかと思っております。
○峰崎直樹君 要するに中身はまだはっきりしてないということですね。これからなんだろうと。 そうすると、私、どうしても今回出向かれて何が成果があったのかなといったら、もう両国で批准したこの五六年宣言を改めて文書で確認したところに、もとに戻っちゃっただけなんじゃないかというふうに思えてならないわけです。これ以上きょう、私もデータを持っていませんし、また資料も持っていませんから、引き続きこの点また外交問題について我が党と議論していきたいというふうに思っております。 さてそこで、余りこの種の話をするのはよろしくないんですが、ただ、この予算委員会の最後を締めるに当たって、総理大臣、随分機密費の問題とか出てまいりました。私はどうしても、例の戸塚カントリー倶楽部のゴルフ会員権の問題なんですね。どうも名義を貸してもらって自分はしていたという、この贈与税の世界に入ってくると、いわゆるこれはもう本当に相続税との絡みで贈与税というのが随分乱用されている経過があるんですよ。そういった点で、一体この点について改めてどのように考えておられるのか、その点をお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(森喜朗君) この委員会でもお答えを申し上げましたし、衆議院でも申し上げてまいりましたが、昭和六十年のことでございますから、そのころ、私も少し健康管理をしなきゃならぬのでゴルフをしたいなと思っておりますが、なかなかこの近辺でそう簡単にすぐ行ってできるものじゃないことは峰崎議員もよくおわかりだと思います。 そういう中で、我々の親しいグループで、自分の会社に二つあるからその一つを使っていいですよということでございましたから、それは大変光栄だと思って、ありがたいことだと思って受けました。ただし、これは、当時は大変高い会員権でございましたから、私のものにしてはいけないし、またそういう疑いがあってもいけませんので、クラブに行ったときには会員扱いをしてやらせていただきますけれども、権利そのものはどうぞあなたのものなんですから、しかしまた何か誤解もあってもいけませんねということでお約束の文書まで交わして、そしてそのことについては、私の方は、いわゆる税理士に税務上問題はないかと言ったらそれは結構ですということでございましたし、それまでも毎年毎年の申告あるいはまた国会におきますいわゆる資産公開、そういう面でも御相談申し上げて、一切問題はないでしょうということで、その都度確認をしてまいりました。 一方、友人の方も会社の資産としてきちっと届けてございますから、これはどんなことがあったって私の財産では全くないわけでありますから、その点については何ら問題はないというふうに私は解釈いたしておりました。 ただ、それから十六年もたった話でございますから、実際には余り使ってもいなかったのでお返ししておけばよかったのかもしれませんけれども、そこは使っていないものですからうっかりしていたということもあります。したがって、今回のことで大変皆様にも御批判がありましたので、直ちに友人との間にお話を申し上げてお返しをするような手続をいたしたところでございます。
○峰崎直樹君 ある税理士がこの問題について、社長さんが勝手に会社の資産を他人に貸したんだから社長への認定賞与の問題があるんじゃないか、あるいは現在もその会社はゴルフ会員権の資産を計上しているはずだ、森首相に貸し与えたことでその資産に計上した金額のうち施設利用権相当額と売却時に発生するキャピタルゲイン相当額を放棄している格好になっているから、資産計上している額からそれらを差し引かなければならない、そして差し引いた金額が社長への賞与として認定されてもおかしくないんじゃないか、こういう意見があるんです。国税庁、この点どのように、一般論で結構ですからお答えください。
○政府参考人(大武健一郎君) お答えさせていただきます。 一般論で申し上げますと、まずゴルフ会員権について贈与であるかどうかという点からお話をさせていただきますと、他人の名義で不動産あるいは株式等の資産を取得された場合には、または名義変更がなされた場合には、これらの行為は原則としてその名義人に対する贈与として取り扱っておりまして、贈与者が法人の場合にはその名義人が所得税の一時所得の課税対象となると。ただ、そうはいいましても、資産の取得の経緯とかあるいはその後の管理状況などから実質的に贈与の事実がないということが確認できる場合には一時所得の課税は行われない、こういうことになっております。 それからさらに、一般論としてこれも申し上げなきゃならないんですが、法人の所有する資産を借り受けたことによって経済的利益が生じているというふうに認められるときには、その借り受けた者が所有者から受ける経済的利益については原則として雑所得として所得税の課税対象となり得る、こういうことになります。ただこれも、借り受けた者の費用等の負担状況などを勘案いたしまして経済的利益が生じていないと認められる場合には課税対象とはならない、こういうことになります。 それから最後に、峰崎先生がお話しになられました、法人から経営者の方に対しての認定賞与ではないか。この問題につきましても一般論で申し上げますと、法人が個人会員権あるいは法人会員権を買った経緯、そしてそれがどのような利用形態になされているかということによるのかと思います。それが一般的に業務として使用されている場合にはそれは当然のことながら経費としてなりますし、あるいはそれが個人しか利用されないということになると認定賞与ということもあるのかと存じます。
○峰崎直樹君 この問題はこれ以上論議をすることは避けたいと思いますが、いずれにせよ重たい話だというふうに思います。 さて、それでは不良債権問題に移ります。 アメリカに行ってこられて、実は大変約束をしてこられました。昨日九時から十時四十分までの日曜特集ですか、私も大変興味深く見させていただきました。そのため、三人の方にはもしかするとそのとき発言された中身について関連して質問することがあるかもしれませんので了承願いたいと思います。 柳澤大臣にお尋ねいたします。 先日、経済財政諮問会議、三月十四日に出席をされております。そのときにメモが出ておりますね。メモでしかございません、これは私もホームページから開きましたけれども、この不良債権の議論の中で日銀総裁との間で議論になったことがありますでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 議論ということになるのかどうかちょっと私も確信が言葉遣いについて持てませんけれども、日本銀行総裁から要注意債権についての引き当ての問題ということの御発言がございました。これは、以前に私は新聞報道でも日本銀行総裁がそういうことをおっしゃっているということを知っておりまして、それを繰り返し聞かされたように受けとめました。 そこで、私は、要注意債権の引き当てについても、これは我々は一定のルール、定められたルールによってやっているわけで、それ以上に何か格別の手当てが必要だというような感じのお話をしていただくというのは、ほかの人ならばともかくとして、総裁からそういうお話を聞かされるということについてはちょっと私、合点がまいりませんといった趣旨の発言をさせていただきました。
○峰崎直樹君 要するに、引き当てが十分に行われていないんではないかと思います。きのうも実は聞いて、竹中平蔵さんが、金融庁がちゃんとモニターしなきゃだめだよとおっしゃったときに、かなりきつい調子でおっしゃられましたですね。竹中先生ともあろう方が、金融庁の検査が非常に不十分だとかいって、そんなことはありませんと。その点は間違いありませんか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 先生つとに御案内のように、正常先、要注意先、要管理先、破綻懸念先ということになっていまして、要注意なぞの問題は個別引き当てではございません。そういうようなことで、それについて一般的な貸し引き、貸倒引当金を一定のルールに基づいて積んでいるということでありまして、それらのことはもう十分承知をされていることであろうと、こう思っておりまして、それを何か裁量的にもうちょっと分厚く積めとかなんとかというような御発言だとしたら、それは全然おかしいんではないかということを私はあえて申させていただいた次第であります。
○峰崎直樹君 改めて聞きますけれども、そういう意味では、九九年の三月に資本注入した際も、まさに柳澤初代大臣が注入されたわけですが、それで引き当ても含めて十分になされている、間違いないと、そのことを再度確認したいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) まさに当時の資本注入の前提となる不良債権の処理というのは、当時はだれもかれもが厳格な資産の査定に基づく十分な引き当てということでやっていこうではないか、こういうことでございまして、私はそのポストに就任したときに、引き当てについては公認会計士協会の業務指針で足りるんだということでありましたけれども、あえて私、指示というか、そういうことをさせていただきまして、要管理一五%、それから破綻懸念先七〇%ということをめどにするようにということを強く指示してそのことを実行したのであります。
○峰崎直樹君 後でまたお話ししたいと思いますが、景気と不良債権の関係について、きのうちょっとお伺いしていて少しニュアンスが違うかなと思って、麻生大臣にちょっとお聞きします。 麻生大臣は、不良債権問題は解決しなきゃいけないけれども、景気との対応を絶えず考えなきゃいけない、デフレ対策も十分やっておかなきゃいけないと。そうすると、景気対策として何をなさろうとされているのか、そういった点について、もしあのときの発言で、私どもにちょっとわかりやすくお話ししていただければと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) ゆうべのことだから質問通告がないんだと思いますが、そうらしいですね。朝にでも言っていただければ助かったんですけれども。 基本的には、不良債権がすべて解決したら景気はよくなるというほど景気というものは単純なものだとは思っておりません、皆さん方もそう思っておられるんだと思いますが。そういった意味では、不良債権を解決するということは、企業にとりましても金融側にとりましても大事なところで、これはきのう柳澤大臣が話しておられたとおりだと思いますので、あえて補足する必要はないと思いましてそれは省かせていただきます。 基本的に、そういったものが解決すると、企業は、今までですと、今三月期は多分極めていい決算が出てくると予想されますけれども、その決算がよくなると、普通ですと、よく言われるダム理論に基づいて賃金とか雇用とかいうものに行くのが通常なんですが、今の場合は、残念ながら企業においてのバランスシートがよくない、簡単に言えば過剰債務になっておるということになっておりますので、今までのと違って、借入金が五十あったものをもっと減らそうということでどんどんどんどん借入金の返済に充てられますものですから、基本的には銀行にはもっと金が入ってくる、返済が超になっていますので。そういったことになりますので、返済超になっておる、傍ら預金はどんどんふえる。そうすると、当たり前の話ですけれども、企業は貸出先がなくなるということになってきておりますので、そういった意味では縮こまってくる形になりますので、経済成長がマイナスになりかねない。そのためにはある程度、この経済成長をある程度一定にしておくというためにはいろいろな努力が必要なんだと、私どもは基本的にそう思っております。 これがマイナスになりますと借入金の返済をするめどが立たなくなりますので、さらにデフレを加速させることにもなりかねぬということで、そこらのところのせめて一%程度のものには維持しておかないと、マイナスにだけはさせたくない、それが個人にも、借入金の返済等々にも非常に影響が出るところだと思っております。
○峰崎直樹君 今おっしゃったマイナスにしたくない、一%ぐらいにしたいというのは、物価の話ですか、それとも名目のGDPですか、実質のGDPですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 昔は名目の方が高かったんですけれども、最近は実質の方が高くなって名目の方が低くなっておるというので、基本的には名目で行きたいところですけれども、今、実質でマイナスにはしたくないと思っております。
○峰崎直樹君 では、具体的に。 そのとき、よく補正予算の議論がなされるんですが、そのデフレ対策といいますか、そういった不良債権が起きたらデフレが起きるねと。それに対して具体的にはどんなことを経済企画庁長官は考えておられたんですか。(発言する者あり)ごめんなさい。麻生経済財政諮問会議担当大臣ですね、申しわけない。
○国務大臣(麻生太郎君) 今の段階で私どもとしては、この平成十三年度の予算をもちまして今申し上げているような維持できるレベルまで行きたいと思っておりますので、今の段階で補正を考えているわけでは全くありません。
○峰崎直樹君 要するに、現下の一番最大の経済対策として何が求められているんでしょうねということに尽きるんだろうと思うんですね。 総理、これももちろん質問通告していませんが、きのう出られたお三方、共通して私は、不良債権問題を早急に解決しなきゃだめだと。これがもう要するに最大の問題であって、過去十年間百兆以上のお金を財政対策として公共事業を中心にしながら景気対策としてやったけれども、ほとんど効果がなかったんでしょう。その意味では、ここで大きく、過去の経済政策の間違い、そしてこの不良債権問題をこれまで放置していた責任、このことがやはり総理、一番の大きい問題じゃないかとお思いになりませんか。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 私は、ここでも申し上げてまいりましたけれども、バブルがはじかれたといいましょうか崩壊をして、そして三つの過剰が出てきた。これが健全な形でこの過剰が一つ一つ解決をしていけばいいんでしょうけれども、やっぱり経済は生き物だと思います。予期せざることがいろいろ起きています。例えば現時点でも、回復基調にありましたけれども、やっぱりアメリカ経済というのがあります。あるいは株価などの変化もございます。ですから、予期せざることはやっぱりある。そういう中で、できるだけ均衡を保ちながら、そして多くの国民の皆さんにできる限り御迷惑をかけないようにということがやっぱり政府としてとってきた、これは小渕政権以来の私は大事なポイントだと思うんです。 ここはぜひやっぱり評価もしていただきたいのは、約二年分ぐらいのGDPとして、資産としては損しているわけですね、それだけ。しかし、逆に言えば、国民生活というか国民所得は減っていないんです。たしか私の知っている数字でも、バブルの一番いいときから見ても今は一三、四%伸びているんです。 つまり、国民生活には御不便をかけないように、それから国民の皆さんの所得というものは減らないようにできる限りの措置をしてきた。そのことがやっぱり財政出動ということになったんだというふうに思いますから、そういう意味では、公共事業すべていけないとか、従来のそういうやり方に必ず反省がなければいけないということに私は当たらないというふうに思うんです。
○峰崎直樹君 その財政問題についてはまた時間があったらします。 また、もう一回戻りたいというふうに思います。つまり、私の判断、私どもの判断は、やはり不良債権問題をずっと放置してきたことが今日の日本経済のこういう状況をもたらしているんじゃないか。あるいは財政でも、構造改革をやってこなかったからこういう問題をもたらしているんじゃないのか。そこで、やはり大きく変わらなきゃいけないというふうに私たちは思うわけですし、そのためには過去の政策をとってこられた方の責任を問わなきゃいけないと思うわけです。 今ちょっと資料を配っていただいております。資料が配られるまでちょっと。 〔資料配付〕
○峰崎直樹君 金融再生大臣のところに資料、渡りましたか。渡っていませんか。大至急、金融再生大臣のところに渡してください。 お手元に「選択」という雑誌の九九年二月号の「全銀行「正味自己資本比率」一覧」というのが出されました。かつてこれは衆議院でも議論をされたやに聞いています。この数値について、金融庁としては、あるいは金融再生担当大臣としては、これは金融再生委員会としては関知しない数字だということなのかどうか、もう一遍明らかにしてください。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 先生いみじくも御指摘のとおり、衆議院の大蔵委員会、平成十一年二月十七日でこの文書が、資料が問題になりまして、当時の日野金融監督庁長官は「私自身がこの雑誌を見て初めてこういった数字にもお目にかかりました。」、あるいは「私自身、この雑誌で初めて見る資料なものですから、金融監督庁として何らかのこれに対してのコメントのしようがないわけです」等の発言をしておりまして、私もこの発言を変える必要を感じておりません。
○峰崎直樹君 もう一つの今、「引受条件について」という資料、平成十年十二月八日でございます。この十三ページをあけてください。この十三ページに「金融機関別信用スプレッド等」と書いてありまして、この正味自己資本比率をずっと上から見ていただいて、あわせて「選択」の八十一ページに載っている第一勧銀以下の一番最後の数字を見ていただいて、全く同じ数字なんですね。 この「引受条件について」という資料は、これは金融庁が作成をされたものではございませんか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私もこの資料を今にわかにここで拝見いたしまして、さあ金融再生委員会の場にこれが提出されたものかどうか、これはなかなかにわかに判断できません。正直言ってできませんが、私の記憶では、こうした資料を席上配付あるいは拝見をしたという記憶はございません。
○峰崎直樹君 この「引受条件について」、この資料は、私は、金融再生委員会がつくられた資料で、その九八年に一斉検査をやられた、そのデータだというふうに言われております。確かめようがないわけですからあれですが、これで例えば十ページを見てください。 引き受け条件の業界リスクの扱い、「引受条件の「水準」は、金融界・政界等から低位とするよう要請が表明されている一方、法律上引受を行った優先株等の処分が著しく困難でないこととされている。 資本注入により、「業界リスク」が解消すると想定。」。 次の十一ページ、「政策調整」。「判別モデルに基づく結果から「業界リスク」相当分を控除しても、なお政策的に妥当と考えられる引受金利・配当水準まで理論値を低下させることは不可能。」と。そこでどうするかということで、「政策オプションとして、」と、こう書いてありますが、「具体的には「経営健全化計画」で要求されている諸項目を、検査の現場感覚を基にした調整の観点や行政上の重要性の視点からウェイト付けし、スコアリング評価。」。次のページにスコアリング、載っております。 それから、十二ページには、「政策調整による引受条件水準の引下げ」ということで、これはある信託銀行の例をとって、「L」というのはこれはロンドンの取引ですね。リボーです、LIBOR。それに百ベースポイントをつけると、こう書いてあるんです。隠してその後ろについている。 こういうことをやるのは当時、金融再生委員会以外は考えられないんじゃないですか、大臣。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私、今、先生にこれを提示を受けましてさらさらと見たわけでございますが、私も一ページからしてこれはなかなか説得力のある議論をしているなという感じがしました。しましたけれども、これ自体が先生が言うように金融再生委員会の公式の席上の資料であるかどうか、これはにわかに確認しろ、一点の疑問もないようにここで答えろと言われても無理ですけれども、しかし基本的にこういうものが俎上に上って、これ自体が討議の対象になったという記憶はありません。
○峰崎直樹君 実は当時、民主党とそれから与党・自民党を中心としたところと、再生法は別でございます、金融早期健全化法については互いに大きく見解が食い違って、柳澤大臣のもとで九九年三月に七兆四千五百億の資本注入をしたわけです。その資本注入が余りにも少な過ぎたんじゃないのか、こういう意見があるわけです。 つまり、厳格な資産査定をして、そしてそれに応じてきちんと処理するものは処理する、そういうことが十分なされなかったから、今日、アメリカからも不良債権大変じゃないか、ドイツの財務大臣は、日本はもう死に体だ、そういうような指摘を受けるようになったのは、そういうあなたが金融再生委員長のときの資本注入のある意味では中途半端さにあったんじゃないですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) この資本注入は、一斉金融検査、これは金融監督庁検査部だけでは手が足りないということで、先生御案内のように日本銀行の考査局とシンクロナイズドして執行したわけですけれども、それに基づいて執行されたわけでございます。 その結果は、先ほど言ったように、資産の査定はそういうように一斉検査で行われた、それから引き当てについては、先ほど言ったように公認会計士の実務指針をある意味でオーバーライドするような形で大変な引き当てを行った。そして、それに基づいて資本注入を行って、でき上がりは一二%くらいの、八%が国際基準のところを自己資本比率一二%程度に及ぶようなそういう資本注入を行った。これ以上資本注入を行って、では自己資本比率を何%にすれば十分であったと言われるのでしょうか。私は、一二%の国際的な一流の銀行のレベルに自己資本比率が達したということで、これは一応その時点での目的は達したと、このように考えた次第であります。
○峰崎直樹君 それでは具体的に聞きます。 そごうはどういう分類債権に位置づけられていたんでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 長銀における対そごう債権の十年三月期決算では、実は長銀はこれを正常先というふうに扱っていたわけであります。そして、十年十月の検査、これが一斉検査の一環でございますけれども、それは、平成九年二月にそごうは新四カ年計画を策定しているというような事態を踏まえまして、これはやっぱり不適切であるということで要注意に格上げ、格上げというか、そういうふうな検査での修正をさせた、こういうことでございます。
○峰崎直樹君 結果的にはそごうは破綻をしてしまったわけですね。 さらに、私、これもう三月十五日の財政金融委員会でも、検査のマニュアルから見ても、本来これはいわゆる破綻懸念先だけれども要注意先にしていいよと、それは再建計画がきちんとしていればいいじゃないか、みんなが助けようということが入っていればいいじゃないかというようなことの、非常に甘くなっていく要素がここにありますねということを指摘しましたですね。 ですから、そういう意味で資本注入の前提条件となる検査については、先ほどの一斉検査です、それに対する引き当てが本当にきちんとした分類債権ができて、それに対してきちんとした公的資金の投入ができて、その後のいわゆる債権を放棄していくとか、あるいは直接償却をしていくとか、そういう形での展開がされていれば、恐らく今日私たちが直面しているように、アメリカから不良債権問題どうだなんていうふうに言われていなかったんじゃないですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) まず、そごうの問題で申し上げますと、先ほど申しました十年十月の検査におきまして要注意にいたしました。その後、実はもう一度そごうの平成十一年二月期に決算が行われておりまして、それにつきましては前期に引き続き黒字経常利益十七億円が計上されておりますし、また返済も新四カ年計画に基づきまして計画どおり四十九億円の返済が行われていたというのがそごうの決算状況でございました。 これらを受けまして、平成十一年二月には、先ほどの平成十年十月の要注意の検査結果及び今申したようなそごうの決算の状況を見まして、平成十一年二月、資産判定時に要注意Aというふうにいたしたわけでございます。というように、客観的な状況に基づいて、それに対して基準を当てはめて検査の結果を結論づける、判断する、これは当然の手続が進んでいるということでございます。 今日、アメリカが云々とかというようなことで不良債権問題が大きな問題になっていると申しますけれども、これはつい最近にも日米欧の金融担当者会議がワシントンですか、あったようでございますが、そこでも議長役の方が申されたように、今日の日本の不良債権問題というのは金融機関の健全性あるいは金融システムの安定性というものに問題があるわけではないんだと。 要するに、前からここでもたびたび申し上げておりますように、不良債権の処理の方法、これをもっとオフバランス化というようなことで処理するという新しい処理の仕方ということをもっと重点的に行おうじゃないかということを私がことしの一月からそういう問題提起をさせていただいて、それが何だか知らないけれども、知らないと言っては恐縮ですけれども、非常に大きなところの大きな場所まで行って、私自身、記者会見でも戸惑いを感じていますと。 私は──失礼しました。それじゃもう終わりますけれども、そういうことで、要するに私は、金融機関の不良債権がオンバランスであるということが日本経済の足を引っ張ったんでは申しわけない、そういう意味でそういうことを申し上げたという程度の話として始めたわけでございます。
○峰崎直樹君 答弁は、私も質問を簡潔にしているつもりなんですが、答弁も実は四倍、五倍になっているということなんで、よろしくお願いしたい。 そこで、これは亡くなられた梶山静六さんが、Ⅳ分類は何%、一〇〇%、Ⅲ分類が七〇、そしてⅡ分類は二〇ぐらいでやっているよと、実はこれデータだというふうに言われているんです。あるいは、もしかしたらⅡ分類は一五かもしれません。 そういう意味では、ある意味では相当厳しく、きのうのモニタリングですよ、まさにモニタリング。金融庁が金融機関に対してこれはもう厳しくいかなければ、そこがずるずるになっていったらその先がまたずるずるになっていくんですよ。そこを実は柳澤大臣は蛮勇を振るわれて、私は九九年の三月にやるべきだったと思うんですが、それが甘かったという認識は今でもないわけですね。もう一回答えてください。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 先生が今言ったように私やらせていただいたんです。 つまり、今、先生がおっしゃったように、Ⅱ分類は一五%、Ⅲ分類は七〇%、その引き当てを私あえて指導して、これは一般の会計基準とは違うじゃないかというような反論もあったけれども、いや、資本注入に当たってはそういう引き当てでやってもらわなきゃ困るんだと、こういうことでやらせていただいたということでございます。
○峰崎直樹君 ここに、金融庁の検査課からこのときの資料を送ってくれということで送っていただきました。しかし、このⅡ分類のいわゆる償却の引き当て率というのは一体どのぐらいになっているんだということを、これ数字が載っているんですが、今おっしゃったように一五%になっていませんよ。これ、Ⅱ分類でいえば、もう一%そこそこになっているんじゃないでしょうか。ほとんど今おっしゃったことの数字と合わないんです、これ送っていただきましたけれども。これ、どうなっているんでしょうかね。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、(「簡略にね」と呼ぶ者あり)簡潔に申し上げますが、これは実は先の債務者区分によりますと、要注意先というものを我々の方では要注意先の中に単なる要管理先というものを分けましてやっておるということでございます。
○峰崎直樹君 しかし、いずれにせよ本当にこのときの調査できちんと入れれば六十兆円ぐらい入れなきゃだめだったんじゃないかという説もあるんです。そのことはここで幾ら水かけ論をやってもだめですが。 しかし、もう一つ聞きます。今度は債権放棄の問題ですが、直接償却と言われている中に債権放棄というものは入ってくるわけですね。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 物の本の定義によりますと、直接償却というのは法的整理に基づいて金融機関の側が受け身の形でみずからの債権をライトオフすることということになっておりまして、そういう書物による定義では直接償却の中には債権放棄は入っておりません。 ただ、きのうのNHKのあの定義によりますと、私のオフバランス化というものをすべて入れて、これを直接償却というふうに表、表というか、そういうものをつくっておりましたので、それはそれでNHKさんの定義ならそれに従って話を進めましょうということで、私、発言も続けた次第であります。
○峰崎直樹君 この間ずっと、直接償却と間接償却の話をしたときに、法的な処理、それからいわゆる債権放棄、そういうこともあるんだということをおっしゃったんじゃないんですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私は、かなり注意をしましてオフバランス化という言葉のもとで今、先生が御指摘したような幾つかの方法に言及をしたということでございます。
○峰崎直樹君 もう何度も、要するにそういう形で直接償却、オフバランスも構いません、その中に私的整理というものが入ってくるということをおっしゃっているんじゃないですか。そして、そのいわゆる経営者責任とか、そういったときの責任問題というのは一体どうなるのかというものが今問われているんじゃないんですか。その点はどうですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、実は再生委員会当時に、資本注入行における債権放棄ということについてどう考えるかという考え方を明らかにいたしております。私ちょっともうページを繰っている暇がないのでこうして私の記憶に基づいて答弁をいたしますけれども、一つは経済合理性です。二つ目は経営者の責任を明確化すること等、経営責任の明確化です。三つ目は債権放棄の対象となるその企業の社会的な立場、そういうことが三つ示されております。その中に株主の責任というものは入れておりません。それは、これは入れると株主の、例えば減資などについてはこれは特別決議が要って動きがとれなくなるだろうというような配慮から、以上の、最初に言った三つに限定しておりますけれども、考え方としては我々には株主責任の問題も念頭にあったということでございます。
○峰崎直樹君 残念ながら、もう時間も来ております。 私は、柳澤大臣が本当に蛮勇を振るって今もやられようとしておるんだろうと思いますが、なぜ九九年、二年前にできなかったのかということについて今申し上げたとおりであります。そして、その責任というのは私は重いと思っております。 そして、私は最後に、森総理とこれは財務大臣にお聞きしたいと思います。 あの小渕政権の後を受けて、そして一両年の間に景気を回復させたい、何でもありで、一回の表から大魔神を投入しましたですね。その大魔神を投入して結果的には百何十兆という大変な借金をつくったけれども、不良債権問題に足をとられて今日一向に景気が上がってきていない。この責任というのは私は、金融問題と財政問題、柳澤大臣とそして宮澤大臣の責任は極めて重いというふうに言わざるを得ないと思うんです。 その点、森総理及び財務大臣の答弁を聞いて、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(宮澤喜一君) あの当時から実は、例えばグリーンスパンなんかは、あなた方は引き当てをしている、これでいいんだろうけれども、アメリカの目から見ると、できるだけバランスシートから落としてほしいと、そういう話は実際しておりました。 しかし、我々としては、柳澤さんの言われるとおり間違ったことはやっていないという思いであったし、実際、債務者の立場というものもああいう不況になるとございますから、何でもかんでも全部バランスから落としてしまえというようなわけにはいかないところが金融行政としてあったろうと。大きな借金をつくりましたことは、それは確かに責任を感じておりますけれども、その問題は実はあのときからあった両国の考え方の違いだろうと思います。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 先ほども申し上げましたように、経済、これは生きておりますからいろんなことが起きてくることもございますが、しかし、そのことによって全体として日本の景気は回復の基調にある。そのことのための努力をしてきていることは決して私は間違ってはいないというふうに思っております。
○峰崎直樹君 終わります。
○委員長(岡野裕君) 以上で峰崎直樹君及びその関連質疑はすべて終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岡野裕君) 次に、弘友和夫君の質疑を行います。弘友和夫君。
○弘友和夫君 公明党の弘友和夫でございます。 質問に先立ちまして、先ほども御報告をいただきましたけれども、一昨日に中国・四国地方で起きました安芸灘地震で、現在も余震が続いておりますけれども、亡くなられた方の御冥福をお祈りするとともに、被災者の皆様の安泰、私ども公明党も対策本部を設置して今対応させていただいておりますけれども、ぜひ政府におかれましても被災地の速やかな復旧を要望しておきたいと思います。 いよいよ、待ちに待ったといいますか、平成十三年度予算の審議もきょうはこのように締めくくり総括で、午後から採決の見込みだと、こういうことでございますけれども、私どもは、現在の経済の状況を考えるときに、もう一日も早くこの平成十三年度総予算を通さなければいけないと、こういう思いで、今まで森総理初め大臣、閣僚の皆様、そして我々与党も、耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍んで、質問時間も短くしながらやってまいりました。きょうも時間がちょっと過ぎておりますので、本来でありましたら森総理にも本当にしっかりとお考えも述べていただきたいと、こういう思いもありますけれども、三倍計算の中でぜひお願いしたいと、このように思います。 そういう中で、総理は、この国会日程の非常にタイトな中に、先日は米国のブッシュ大統領、そして昨日、ロシアのプーチン大統領とも、私どもは大変有意義な首脳会談を重ねられたと、このように思っております。 ところが、不思議なことに、総理がアメリカの大統領、ロシアの大統領と会談されても、国会において、その報告を余り聞く必要がないとか、何で行くんだとか、こういう論議があるというのはまさしく私は民主主義を否定する、立場は違っても、やっぱり一国の総理が重要な首脳会議をやっているわけですから、それに対して本会議で報告を聞く必要がないなんというのはまさしく自己否定につながると、このように思っております。 また、新聞報道でも、米国に行かれて大変大きな荷物を背負わされたと、こういうような新聞報道もあります。不良債権の処理だとか財政構造の改革なんというのは、もうもともと大きな荷物だったわけでしょう。それを、今、宮澤大臣が御答弁のように、雇用の問題だとか中小企業の問題、そういういろいろな問題があるから、やっぱり経済再生ということで一生懸命、小渕内閣以来やってきました。今いろんな数字を見て、今手を、まあ今までも手をつけてきたけれども、今から本格的にまたやれるんだと、こういう状態だと思うんですよ。それを何か突然大きな荷物をしょわされたと。この間、宮澤大臣、言われておりました、何も不良債権の処理なんというのはブッシュ大統領が発見したわけじゃないというような御答弁もされておりまして、まさしく私はそのとおりだと思うんですよね。 そういう意味で、まあ時間が大分過ぎてまいりましたけれども、訪米報告ですね、日米首脳会談の意義、どういう意義、やっぱり日米、四〇%を占める経済の、こういう首脳が会談された、大変な意義があったと。また、私はあのとき以来流れが少し変わってきつつあるなという感じを実感として持っておるんですけれども、それと、クリントン政権の時代と比べてブッシュさんになられてスタンス的にどういうふうに違いがあるのかとかということについて、まずお尋ねしたいと思います。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 今回の日米首脳会談を通じまして、ブッシュ大統領との間で今後の日米関係のあり方の基本的な方向性について忌憚のない話し合いを行いました。 今、委員からいろいろお話をいただきましたように、私の個人のことをいろいろ取り上げて、今行く意味がないとか、いろんなことも言われましたけれども、私個人がブッシュ大統領個人とお会いするのではなくて、アメリカ大統領と日本の総理大臣とが会見をすることでありまして、そういう意味で、どういう状況であっても、あるいはどういう政治的な場面であったとしても、私はそれはそれなりに大変意義のあることだと思っております。 特に、アメリカ大統領として御就任をされましてから、まず近隣のメキシコあるいはまたカナダのそれぞれの首脳と会われて、その後はヨーロッパ、そしてまたアジアの首脳と会うということは、従来の大統領がすべてそういう順番でお会いになっておられるわけでありますから、むしろアメリカから私どもにお話があった時点はちょうど予算が衆議院で大変重要な審議の段階でございましたので、若干おくれてしまいました。そのことがまたマスコミでおもしろおかしく取り上げてきておりますが、そういうこと自体、私はアメリカに対して大変やっぱり失礼なことだというように私自身は思いました。 そういう意味で、今回、日米同盟関係をさらに強化して、二国間の当面の問題への対処につき緊密な対応を行って協力していこうということで意見の一致を見ました。具体的には、当面の大きな課題でございます日米両国の経済運営、これが中心でございまして、また、えひめ丸の衝突事故もございまして、日米安保あるいは朝鮮半島情勢、さらには国連改革という、そういう大きなグローバルの問題もございまして、そういう幅広いテーマについて率直な意見交換を行ったわけでございます。 クリントン政権と比べてスタンスはどう違うかというのは、なかなか即座に申し上げることはできないと思いますが、会談の中では、ブッシュ大統領は、日米関係は極めて重要な関係であって、友人でありかつパートナーであり、日本のような強固な同盟国との間で協力して政策を進めていくために重要なことは謙虚な形で緊密な協議をすることが大事だと、このように述べておられましたのが非常にやっぱり印象的でございましたし、私どもとしても、これからはそういう摩擦、対決ということではなくて、お互いに協調、協力をして、そして今、委員から御指摘がありましたように、世界の経済に対して日米両国が大きなやはり責任を持って、両国が世界の平和や繁栄のために役割を果たしていくということが大事だというふうに感じました。
○弘友和夫君 協調、協力していこうということで、日本もいろいろやりますよ、そしてアメリカ、ブッシュ大統領もあらゆる政策を、米国が再び成長するためにあらゆる政策をとっていきたいと、こういうふうに言われておりますけれども、アメリカが実施しようとしているあらゆる政策というのは、例えば減税だとか金融だとか、そういうことに言及されて、どういう具体的な政策をとられようというお話があったのか。それともう一つは、経済・貿易問題を話し合う官民の協議機関、これを設置しよう、こういうふうになったということが報じられましたけれども、あわせてお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 首脳会談におきましては、ブッシュ大統領は、米国経済が再び成長するためにあらゆる政策をとっていきたい、こういうふうに述べておられまして、現在の困難な状況から抜け出すためには財政、金融、貿易政策を活用していきたい、こういうふうに述べておられました。また、会談の冒頭にもブッシュ大統領は、米国経済を成長させねばならない、そういう意味で減税、自由貿易、規制緩和を進めているということなども述べられておりました。 いずれにせよ、ブッシュ大統領からは、今回の日米共同声明で明記されましたとおり、米国における持続可能な成長を支えるために適切な政策をとることの重要性の再確認をやられているというふうに私どもは受けとめております。 それから、官民経済協議機関をどういうふうに考えておるのかという御指摘でございます。 先ほどもお話ございましたように、両国で合わせまして世界経済の約四〇%を占める、そういう日米両国間には常に緊密な意見交換と協力していく課題が多くあるという、そういう認識のもとに、私とブッシュ大統領との間で、政府以外の日米の関係者の幅広い意見も取り入れつつ両国間の対話を強化するために協力していくことについて意見が一致をしたわけでございます。新たな方策として今後探求していくことといたしておりますが、現時点ではまだその具体的な人選であるとかどういう形のものにするかということは考えておりませんが、アメリカ政府もぜひそのことは大変意義のあることだということでございますので、そうしたことをこれから検討してまいりたいと考えております。
○弘友和夫君 それで、帰りにハワイにも寄られて、これも御報告はあっておりましたけれども、えひめ丸の問題、非常に今、行方不明者の家族というのは、いまだに大変心配、悲嘆に暮れておるというような状態だし、船体の引き揚げ等、また補償の問題とかいろいろございますけれども、それについてどのようなやりとりがあったのか、お尋ねしたいと思います。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 本会議でも御報告申し上げましたけれども、大統領からも率直な遺憾の意を表されておられました。私どもとしては、これまでの迅速な対応については敬意を表しておきました。そして、御家族の皆さんのお気持ちに立つことが我々政府として最も大事な視点であるということを申し上げまして、えひめ丸の引き揚げの問題あるいは補償等に関して、日米首脳会談におきましては、引き続き原因究明、そして引き揚げ及び補償等について御努力いただきたいということを強く述べておきました。大統領からは、できることはすべて行う、御家族のためにも努力したいと、こういう回答を得ております。
○弘友和夫君 ここで、随行された麻生大臣、総理みずからその成果はなかなか言いにくい部分もあると思います。麻生大臣は率直に物を言われますので、随行されて、私は、この会談をやって非常に流れが先ほど申しましたように変わってきつつあるんじゃないかという感じを受けているんですけれども、どういう雰囲気で、今まで答弁されていなかったようなことでも結構でございますけれども、率直な感想をお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 一番よかったのは、ブッシュというアメリカのトップと、森喜朗という日本のトップの波長が最初からえらく合ったことだと思ったのが一番でした。 ウマが合う合わないというのは、顔を見て第一印象でばっと大体合わないなというのはあるんですが、それがもうぴったし合っているという感じだったので、僕は正直申し上げて、ブッシュ大統領と森総理とは前から知っておられるのかなと思っておったら、いや、初めてという話だったので、これは自分だけの個人的な印象もしくは偏見かと思って、フォーリーという駐日アメリカ大使が同席をしておられましたので、同様の質問を、夜一緒になりましたので重ねて聞いてみた。いや、この種の会談に立ち会ったことがあるけれども、これはちょっと普通ではないぐらい最初から波長が合ったんで驚いた、サプライズ、驚いた、非常にいいことなんではないかと言われたのが非常に印象的でした。 成果としては、日銀の政策決定のせいもあろうし、また森総理の表明もあったと思いますが、少なくとも日本の株につきましては、株式市場は翌日から九百円上げて、次の日三百円下がって、また三百三十円上がっております。きょうも上がっております。そういった意味では、アメリカの株と日本の株式市場が一緒に下がるということなく完全に離れたというところは、成果としては非常に大きかったんだと。私どもは、その点がはっきりしておりまして、日本の株を買っておりますと、かなり外人からの買いが入っていることも確かなように見受けられますので、そういったところは成果として言えるところだと思っております。
○弘友和夫君 次に、日ロ、きのうの会談についてお伺いしたいんですが、後で時間がありましたらお伺いしたいと思いますけれども、一点先にお伺いしたいのは、イルクーツクで総理はお父様のお墓参りをされたということで、非常に何か感慨深いものがあると思います。差し支えなければ、どういうことを祈られ、どういう感慨を受けたのか、差し支えなければで結構でございますけれども。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 時間的制限がございますから余り長いお話できませんが、私は向こうでも申し上げているんですが、たまたま私の父親のことだから親子にとられて私情が入っているように思われますが、私はそうは思っていない。 日本海側の一小さな町の町長さんが、多くの県民や市民の皆さんと、あの極東のイルクーツクを中心にした人たちとの交流をずっと四十年やっておられた。そして、まだ日ソ時代でございましたから、ソ連との関係が厳しくならないように、自分がもし死んだら、みんながまた引き続き交流を続けていってくれるといいなと言って、向こうの市長さんに自分の骨をよかったら埋めてもらっていいよということを言われたと。それで、私の父が死にましたときに、その市長さんたちがお骨を欲しいと言って、もう既に日本と同じような墓までつくってあると言って写真を持ってこられた。それで、私はお骨を持って伺ったわけです。 結果的に、そのことがプーチン大統領からいろいろお話をされているうちに大変興味を示されたんだと思うんです。そして、イルクーツクで今度会おうかねというお話になったということは、やはりそういう一日本の、一人の民間人、またその地域の、石川県の人たちが四十年、毎年毎年、それこそ何十人の人がその家庭に泊まったり、行ったり、みんな一つの町と親戚づき合いになっている。そういうことに大統領は大変関心を示されたんだと思うんです。私はよかったなと思っているんです。結果としては、自分の父親だけれども、政治家の立場からいえば、一民間人がよくそこまでやられたなというふうに、私はそう思いました。ですから、大統領がイルクーツクで私に会おうということは、イルクーツクではかなりの私は前進的ないろんなお話をやはりしなければならぬという、そういう思いでお見えになったと思います。 外国の問題でございますのですべてのことを申し上げられませんけれども、きのう二人だけで一時間五十分も話し合えたということも、そうした大統領の日本に対するお気持ちのあらわれ、それはまたそういう民間外交の大きな一つの所産であったのかなというふうに思って、大変私はありがたいことだと思っております。
○弘友和夫君 次に、外務省の機密費、いわゆる報償費流用事件、この松尾事件というのはそうした首脳外交の裏でこういうことが行われたという、大変にもう遺憾なことですけれども、この国会での論議だとか、また国民の皆様の素朴な疑問というのはいまだに解消されていない。 その松尾前室長という一人の人間が多額の血税を何で流用して六年間も見つからなかったのか、発見できなかったのかとか、一体そのチェック体制はどうなっているんだとか、税金というのはそんなにいいかげんに使われているんだろうかとか、またこの報償費は何にでも使える、余ったらワインを大量に買ったりとかなんとかいう話もいろいろありましたけれども、本当にここら辺がまだまだ明確にといいますか、今後の報償費のあり方等についてもまだはっきりしない部分がある。 不用額でも、この間我が党の大森議員が指摘しておりましたけれども、去年は外務省本省分不用額二十一円だとか、五円だとか、これだったらゼロにしていた方がはっきりするんでしょうけれども、何で五円なのかというような。在外公館分も例えば六百九十六円というところがあるんです。百八十八在外公館があって六百九十六円残すというのは非常に難しいと思うんですよ。為替レートの問題とかいろいろあって、これは芸術的な使い方をされているんじゃないかと思うんですけれども、そういうことも含めて、この際、はっきり納得のいくようなことにしていかないといけないと。 このように思いまして、まず、今まで報償費というのは目的を明確にしていなかった、使い方、使い道、これは明らかにできないと、こういうふうなことを言われていたんですけれども、私は、少なくとも何を目的に報償費を使うんだとか、それは明らかにすべきじゃないか、そして報償費の執行の基本的な考え方、これをきっちりと決めるべきじゃないかと思いますけれども、外務大臣、お願いします。
○国務大臣(河野洋平君) 報償費につきましてこれまでもしばしば御説明を申し上げてまいりましたけれども、弘友議員の締めくくり総括に当たっての御指摘でございますから、一度整理をして申し上げたいと思います。 日本を取り巻きます国際情勢というものは年一年と変化を遂げておりまして、その中で国益を守る、あるいは国の安全と繁栄を確保しながら世界各地で働く邦人の安全というものにも配慮をしていかなければならない。つまり、国際社会の微妙な動きまできちっと知っておくことがますます重要になってきていると思うのでございます。 そうした中で、外務省報償費は、第一に、不断の努力によってつくられた信頼関係に裏打ちされた人脈を基礎とした的確な情報の収集のために必要だ、第二に、外国との交渉や日本にとっての外交関係を円滑かつ有利に展開するために、そして第三に、国際会議での議論を我が国にとって有利に導くために会議の場などでのさまざまな関係者に対して働きかけを行うために、こうした報償費というものは重要なものだということをぜひ御理解いただきたいと思うのです。 このような目的に要は正しく合致した使い方がなされなければならないというふうに思いまして、外務省報償費がその時々の状況に応じて最もふさわしいと認められる方法によって機動的に使用される必要があるという点に御理解をいただいて、この報償費の重要性、そしてその性格を理解していただきたいと思うのです。 引き続き、今お話がございましたので、決裁の方法等について申し上げたいと思いますが、外務省報償費につきましては、これまで外務省におきましては官房長の決裁で支出をしてきたわけでございます。しかし、今回のこうした厳しい御批判、御指摘等を受けまして、今後は、官房長までの決裁ではなくて、外交政策の総合調整を行う総合外交政策局長、いわゆる総政局長が省内の決裁のプロセスにも参加をいたしまして、報償費使用に当たっての外交政策上の配慮を一層担保していくという意味から総政局長の決裁も必要ということにいたしたいと思います。 またさらに、毎年、年度初めに外務大臣みずからが報償費使用の基本的考え方、つまり今重要な情報あるいは特別にどの問題について外務省として気を配らなければならないかというような基本的な考え方を示す必要がある。と同時に、先ほど申し上げました報償費の性格ゆえにその使途の公開に対して制約を加えていることを考えれば、外務省報償費の使用に関して厳格な規制がなければならないのは当然でございまして、そのためにみずからなし得る改革努力はやり遂げていかなければならないと思います。 したがって、その一環として、今申し上げました本省における決裁の方法の改善と同時に、今言及がございました在外公館におきます査察の制度についても見直したいと考えております。 具体的に申し上げれば、現在は外務省の査察使により行われている各在外公館への査察の頻度をふやすこと、外部有識者の活用を検討すること、さらには抜き打ち査察の導入といったことも考えていきたい、こういうふうに考えております。
○弘友和夫君 今、目的を三つ明確に言われました。そして、執行の体制も、まず大臣が基本的考え方を決めて、それによって執行する、そして査察も今まで五、六年置きに予告してやっていたのを抜き打ち査察も入れて、そしてまた身内だけじゃなくて民間の方も入れて査察もやりましょうと、こういう回答でございました。 そこで、今、省内で荒木委員会等もやっております。いろいろ調査等体制やっております。それと同時に、外務省の機能改革会議、これは有識者によってやっておりますね。これがやはりいろいろな提言が出されて、聞くところによりますと四月ぐらいに出るんじゃないかと、この提言が。 私は、こういうものを含めて、この提言を受けて本当に一つのやはりけじめとしてきっちりとしたそういう、例えば宮澤大臣が、前、ODAがいろいろ問題になったときにODA四原則だとかというのを、平和のために使うんだとかいろいろあります。 だから、この報償費について、目的は今言われたことでもいいと思うんですけれども、目的はこういうものに使いますよ、少なくともこういうものには使いませんよだとか、しかし、そういう執行体制はこうですよ、チェック体制はこうですよ、こういう考え方をまとめて、やはり一つのこの十三年度以降の報償費の使い方、今回修正案が出されてお三人の方座っておられますけれども、私は、今いろいろまだ明らかになっていないのに、予算が通ってしまうので、四十億だとか七十億だとかとりあえずこれを減額したらどうかという修正案なんというのは、これはまことにおかしいと思うんですよ。共産党さんでもこれはおかしい、おかしいとは言わなかったけれども、一緒にならなかったわけでしょう。いいかげんに四十億やるんだとか、それじゃいいかげんにつけたのと一緒じゃないですか、これは、いいかげんに減らせるという。 だから、きっちりと出た段階で明確に出すべきだと、このように思いますけれども、そこら辺についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(河野洋平君) 御指摘がありましたように、機能改革会議の提言を四月末までにいただくということになっております。それらを踏まえまして五月半ばには私、きちっとした考え方を提出したいというふうに考えております。
○弘友和夫君 きちっとしたというのは、先ほどもODA四原則に触れましたけれども、もう少しそういうことをきっちりとまとめて、政府の見解なりなんなり、メモか何かそういうのを出してそこら辺をやられると、こういうことでよろしいんですか。
○国務大臣(河野洋平君) 報償費それ自体につきましては、これは外務省だけというわけにまいりません。官房その他にもございますので、横の御相談も、考え方の調整もなければならぬと思いますが、少なくとも、私が申し上げましたのは、外務省として国民の皆様からお預かりした貴重な税金を支出をし、そしてまたその精算をするということに当たりましては、厳正な支出、そして厳正な精算ができるというような方法はきちっと提出をしたいというふうに考えております。
○弘友和夫君 今、官房のお話がありまして、官房長官いらっしゃらなかったんできょうは質問しませんでしたけれども、内閣官房の報償費についてもそうしたきっちりとした考えをやはり打ち出すべきだ、このように思っております。 それと同時に、時間になりましたけれども、最後に、きっちりしたものを五月半ばに出されるということでございますので、私は期待いたしまして、質問を終わりたいと思います。 以上です。
○委員長(岡野裕君) 以上で弘友和夫君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岡野裕君) 次に、松岡滿壽男君の質疑を行います。松岡滿壽男君。
○松岡滿壽男君 昨日の千葉の知事選挙で、長野県、栃木県に続いて無党派の推す、七日までこの委員会に出席していた同僚の堂本暁子さんが当選をされました。 この結果を総理はどのように受けとめておられるのか、まず伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 私、けさ一時に帰ったばかりでございまして、朝、ノルウェー国王の御来日の記念、歓迎行事などありまして、実は新聞をよく見ている間がなかったんです。 ただ、国政の選挙とやはり知事選挙というのはおのずと有権者のまた選ぶべきいろんな条件、基準というのは違うんだろうと思います。事実、それぞれの政党が推薦しております候補者につきましても、皆、無所属として党籍を名乗っておられません。そういう意味では、幅広くいろんな多くの方々からやはり支持を得られるということが知事さんとしてはとても大事なことなんだろうと思います。 しかし、政党は政党としてやはり支持をされていないということについては、少なくとも私どもの政党としては、やはりこれはどういう要因があったか十分に反省をしなければならぬということは言うまでもないことだと思っております。
○松岡滿壽男君 現在の政治に対して国民の大多数がもう不満に思っている。既存政党に対するノーと同時に、一種の権力闘争ですか、そういうものに対して本当にやるべきことをやってくれていないという思いが出ているんだろうというふうに思います。 きょうはその議論をする暇はないんですけれども、今度の予算でも、参議院の予算が四百四十億円計上されています。昨年この予算委員会の席で前小渕総理と、たまたまいわゆる異常国会で、定数削減の問題でいろんな問題がありまして、衆議院の異常を参議院がコピーした、参議院は要らぬのじゃないかという議論が随分出まして、それをめぐって意見の交換をいたしたんですけれども、こういう二院制の中での参議院のあり方について、総理のお考えを伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 昨年の通常国会におきましては、衆議院の定数削減法案の処理をめぐりまして、当初多くの野党の議員の方々が欠席をされたものと承知をいたしております。国会は本来、国が進むべき方向や政策について議論をし、国民の期待にこたえていくことが最大の責務であります。みずからの主張が通らなかったからといって正規のルールに従って手続を進めていた法案の審議に参画しないというのは非常に遺憾なことであったと考えております。当時、大多数の野党議員の皆さんが欠席される中、本会議に出席されまして言論の府たる国会の本旨を尊重された松岡議員には、改めて敬意を表したいと思う次第でございます。 他方、御指摘の今回のKSDをめぐる事件につきましては、国民の政治への信頼を損なうものでありまして、私としても、たびたび申し上げておりますが、深刻に受けとめておりまして、特に党に所属をしておりました参議院の方がお二人逮捕されております。公党としての責任も非常に重いものがあるというふうに思っております。およそ国会議員たるもの、みずからを厳しく律して政治に携わるべきことは当然であると、改めてそのように考えた次第でございます。
○松岡滿壽男君 当院から逮捕者が二人出たという異常な事態、いわゆる超異常事態だと思いますね。その後選挙をやる皆さん方、大変お気の毒だと思うんですけれども、要するに参議院のあり方を考えたら、選挙制度の問題と役割分担をどうするかということが非常に私は大事なことだと思うんです。 この前、衆議院の選挙制度が小選挙区になって政党化が進んだというお話がありましたが、私は、やっぱり参議院の将来を考えたら、選挙制度を基本的に考えなきゃならぬのじゃないか。あるいは党議拘束をなくすとか、参議院は本来無所属であるべきだ。かつて緑風会がありましたね、賛成討論と反対討論を同時にやっているわけですから。そういうことをやらぬ限り参議院無用論がまた出てくると思うんです。 この選挙制度と役割分担についてどのようにお考えか、伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 恐らく、ここにいらっしゃいます与野党を通じて議員の皆さんは、個人として衆議院のあり方、参議院のあり方がどうあるべきか、皆さんお考えがあると思います。 しかし、いよいよこれを議論するということになると、やっぱり政党というおもしがかかってまいります。ですから私は、私もこれで国会議員三十三年になりますが、随分衆議院についても参議院の制度についてもいろいろ考えてみました。しかし、なかなかうまく進まない。それはやっぱり、現実の政治を動かし、現実に国政に参加しておりますから、現実の問題にどう対応するかということがどうしても先に走ってしまうんだと思います。 あの小選挙区制をしいたあのときの議論でも、私は随分皆さんとも取り交わしたことがありますが、選挙制度を本当に思い切って変える、特に衆議院と参議院と全く違った機能にするということにするとするならば、私はやっぱり何年かの一つの目標設定をして、そして、私は党には言っていたんです、西暦二〇〇一年からこういうスタートにしようというと個人個人の思いというものは消えてしまうだろうと。何かそういうような思い切ったことをしないと、この制度を変えるというのはとても難しいことだなということを、自分なりのこれまでの経験からもそんな感じがいたしますが、本当に思い切った、参議院のすばらしい機能というものを考えたら、これから例えば次と次、二回後の選挙でやってみましょうとか、あるいは、いや次の三年後やってみましょうとか、そういうふうにきちっと目標設定をして、すべて党派を超えて参議院の本来あるべき姿というものの構想を練ってみられることも一つの考え方ではないかなというふうに思います。
○松岡滿壽男君 私は、衆議院は政党化をどんどん進めるべきと思いますね。だけれども、参議院は、限りなく個人といいますか、良識の府としてのあり方を追求すべきと思うんです。 そうすると、やはり参議院のあり方は、選挙制度では地域代表とか職能代表に限定して、今回比例から問題が出ているわけですから、比例については考え直すということが一つ大事だろうと思います。 それから、今度は政策評価制度が導入されます。それと同時に、官僚のチェックをどうするかという問題ですね。これは役割としては参議院に限定すべきだというふうに思うんです。そうすると、河野謙三さんが三十年前に言われた、参議院から、だから官僚をチェックする機構にしてしまえば、大臣や政務次官とかを出さないと、一切。そういう評価制度をきちっとやると。行政評価制度ですね、これに限定すべきだというふうに思っておるんですけれども、この点についてのお考えを伺いまして、質問を終わりたいと思います。
○内閣総理大臣(森喜朗君) それぞれのいろいろ思いもございますし、松岡議員のお気持ちもよくわかりますが、今まさに予算案を参議院の皆さんによって御審議いただいております、その大事なときでございますのに、参議院の皆様に対して御無礼なことを申し上げるということは控えなきゃならぬと思っております。
○松岡滿壽男君 終わります。
○委員長(岡野裕君) 以上で松岡滿壽男君の質疑は終了いたしました。 午後二時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時四十六分休憩 ─────・───── 午後二時二分開会
○委員長(岡野裕君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、平成十三年度総予算三案及び千葉景子君外二名提出の両修正案を一括して議題とし、質疑を行います。小池晃君。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 日米首脳会談についてお聞きをしたいと思います。 まず総理、あなたはアメリカへ行かれてえひめ丸の衝突事件について、ブッシュ大統領にアメリカの迅速で誠意ある対応を感謝していると述べたと報道されております。一体何に感謝したんでしょうか。再発防止の保証でも約束してもらったんでしょうか。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 午前中にも御答弁申し上げたんですが、迅速な対応に敬意を表すると申し上げたので、後にも先にも感謝を申し上げたということは一遍もございません。何か新聞の間違いじゃないですか。最近よく新聞が間違えるんです。
○小池晃君 あなたはアメリカに行って遺憾の意を表明したというふうに報道されている。遺憾の意を表明して、そして相手も受けとめたんだというふうに本会議でも言われてきたと思うんですが、それではアメリカは民間人を乗せたデモンストレーションってこれ中止したんでしょうか、あるいは緊急浮上訓練、もうやらないというふうになっているんでしょうか。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 今回のようなこうした事故が再び繰り返されないためには、まずは事故原因を究明することがこれは極めて大事だというふうに我々も考えます。 十九日に行われました日米首脳会談におきましても、私から、原因究明それから引き揚げ及び補償について米側の努力を強く申し入れいたしました。これに対しましてブッシュ大統領から、できることはすべて行う、御家族のためにも努力したいと、こういう御発言がございました。 今御指摘の民間人の乗船に関してでございますが、二月二十三日、ラムズフェルド国防長官は、あらゆる軍事機器の操作を民間人に許可することを停止するモラトリアムを既に発出している、またファーゴ太平洋艦隊司令官は、審問委員会の結果が出るまでは緊急浮上のデモンストレーションを制限する旨、このように述べているようでございます。 いずれにいたしましても、政府としましては米側に対し、今後とも事故の再発防止を含め艦船の航行安全に万全を期すように求めていく考えでございます。
○小池晃君 民間人は操舵桿は握らなくなったかもしれないけれども、事故後も搭乗しているんです。緊急浮上訓練だってこれはやめちゃいないんです。混雑した海域で訓練をやることだってこれは続いているんです。日本近海でも同じことをやっているんです。何にも変わっていないじゃないですか。 このままでは同じような事件が起こる可能性、私、これは起こっても不思議はないと思う。日本の首相としてアメリカまで行ってブッシュ大統領に会ったのであれば、原因究明はもちろん、刑事責任の追及はもちろんです。十分な賠償を求める、これは当然であります。しかし、それだけではなくて、再発防止のために民間人はもう乗せるなとか、あるいはもう緊急浮上訓練をやめろと、こういうぐらいを言って実行を迫るのが最低限やるべきことじゃないですか。どうですか。
○内閣総理大臣(森喜朗君) それはアメリカが考えることでございまして、日本の政府はそこまで相手の国に対して申し入れる、そういう、私どもとしては必要はないと思います。
○小池晃君 とんでもない発言だと私は思う。日本の国民の命を守るのが日本の首相の最大の仕事なはずであります。それがアメリカの事情で左右されるようでは、あなたは一体どこの国の首相かということを言われても仕方がないじゃないですか。 あなたは、えひめ丸の問題では、最低限アメリカに対して言うべきことすら言わなかった。しかし、一方で経済問題では、言うべきでないことまでいろんなことをいっぱい約束してきたようであります。続いて、経済問題についてお聞きをしたい。 不良債権の迅速な処理、すなわちオフバランス化の問題でありますけれども、これはどのように進めるのか、ちょっと御説明を願いたいと思うんです。
○国務大臣(柳澤伯夫君) オフバランス化が必要だと。一つは、金融機関の収益力をもっと強めなきゃいけない。もう一つは、金融機関が収益力が弱い、あるいは不良債権を抱えていることによってリスクに対してどうしても過度に慎重になりがちだ、そのことが日本経済全体の再活性化の障害になっていはしまいか、もしそうであるとすればこれも除去しなければならない、こういう考え方でオフバランス化を進めるということを考えているわけでございます。 その今、先生のおっしゃるどう進めるかということでございますけれども、これはかねがね申し上げているように、一つは売却ということもありましょうし、それから法的処理が進んだ場合に、受け身ではございますけれども、直接償却をしなければならないということもありましょうし、それからまたしっかりした再建計画に基づく債権放棄ということもあり得ましょうし、また部分償却というようなことによってこれは進めるというたぐいの話ではないわけですけれども、そういうこともオフバランス化というものの中には入ると、こういうことをかねがね説明させていただいているところであります。
○小池晃君 要するに、いろいろとあるけれども、せんじ詰めていくと大きく言って二つだと。不良債務を抱えた企業に対して、これはつぶして資金の一部を回収するか、あるいは債権放棄をして残った部分を立て直すか、せんじ詰めれば大きく言ってこういう二つの方法でこのオフバランス化を進めていくというふうに理解してよろしいでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 売却という場合に、それがどういう結果を貸出先企業に与えるかということはちょっとここで一概にお話しできるたぐいのものではないと思います。 そうしまして、その後のそれでは再建計画に基づく債権放棄、これは先生がおっしゃったバイアブルな部分は生かして、収益力の見込みの立たないところは整理をする、こういうようなことだろうと、このように思います。あとは、何と申しますか、法的な整理が行われた場合に金融機関が受け身でこれに対応していく、こういうことであろうかと思います。
○小池晃君 一方で法的な整理、それから債権放棄と、債権放棄が大変問題になっているわけでありますけれども、総理にお伺いしたいんですが、これは今までも債権放棄というのはやられてきているわけです。より一層大規模に進める、今のようなやり方で進めようということであれば、これは債務免除される企業には一層のリストラが迫られるということは間違いないと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 再建計画の中では当然そういうことが行われ、そして企業が全体として再建される、こういうことが期待されるということでございます。
○小池晃君 麻生大臣もNHKのインタビューで、これは単独インタビューですね、こうおっしゃっています。この種のものを進めれば間違いなく失業率が一時期上がるということも十分覚悟してやらなくてはならないと。 そういうことだと思うんですね。直接償却を行えば、これはリストラとか倒産が進んで失業者がふえていくんだ、こういう事態となるんだということで理解してよろしいんですね。
○国務大臣(麻生太郎君) 直接償却に限らずこの種の経済を立て直すときにおいては、いわゆる企業が競争をやっておりますので、その中で淘汰されていく企業が出てくるのは当然でありまして、そこの中においては必然的に非自発的失業者がふえてくるということはある程度覚悟せねばいかぬ。そのためには、セーフティーネット等々、失業手当等々を真剣に考えねばいかぬ問題だと思っております。
○小池晃君 企業が競争すればなんという超一般的な話をしているんじゃないんです。今進めている、最終処理を進めていくということをやれば、これはやはり失業率がふえる、リストラがふえる、倒産がふえる、これは当然考えられるじゃないですかと聞いているんです。お答えください。
○国務大臣(麻生太郎君) 私どもは、中央集権的共産主義による、何というんですか、いわゆる共産主義に基づく中央統制経済をやっているわけではありませんので、自由主義経済をやっておりますので、その経済の中においては企業間において競争が起きるのは当然であります。日本経済を立て直していくためには競争が必然的に起こってくるのは当然なんであって、その中においては、いろんな意味で規制が緩和されていったりする中で、規制によって保護されていた企業等々がある程度淘汰されていくことになり得ることは十分に考えられることだと思っております。
○小池晃君 そんな一般論じゃないんです。あなたはNHKのインタビューで、この種のもの、だからアメリカで約束してきたことでしょう、最終処理を進めると、こうすれば失業率が上がると言っているじゃないですかと。私、むちゃなことを聞いているんじゃないんです。物の道理としてそういうふうになっていくでしょうというふうに単純に聞いているんですから、答えてくださいよ。
○国務大臣(麻生太郎君) そのとおり答えているんだと思いますが。
○小池晃君 こういうやり方をすれば、それはリストラも進むし、倒産も進むし、失業者もふえるんだと。直接償却、最終処理という方法が雇用不安を高める危険があるということは、これははっきりしたと思うんですね。 一方で債権処理の問題です、債権放棄の問題。 不良債権の直接償却の中心となってくるのが債権放棄であります。そのためにどのように公的資金が投入されるか、あるいは減税などの公的な支援がどのように行われるか。私、きょう、パネルにしてここに持ってまいりました。(資料を示す) 一番大きいのは、銀行に投入された公的資金、資本注入された銀行が債権放棄をする、つまり銀行につぎ込まれた国民の税金がゼネコン、流通、不動産という問題企業の救済に使われる、これが最大の問題であります。さらに、直接償却が大規模に進んでいけば、銀行の自己資本比率が下がって、さらなる公的資本の注入ということにもなりかねないわけであります。 一方、債務免除された企業はどうか。今、検討されているのは、産業再生法による減税融資、これは無理やり産業再生法を適用しようとしている、それから債務免除で得た利益に対しては免税だと。一方、債権放棄をした銀行には無税償却をしてやろうという話であります。その上、株式買い上げ機構、ここでは、買い上げた株の売却益は、これは売却時に損失が出ればそれは公的資金で面倒を見てやるんだという話があります。それから、株式譲渡益に対する減税も検討されている。 ありとあらゆる手段で、穴があいたら税金で埋める、それから取るべき税金はまけてやるというやり方で債務免除、債権放棄を進めようとしている。こんなやり方に、総理、国民の納得が得られるというふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 先生、やっぱり少し先に進み過ぎているんではないかと、このように思います。 公的資金を入れた銀行について新たな公的資金が、ここはまあ、はてなと書いてはあります。先生のも書いてあります。書いてはありますけれども、これは私のかねてからの答弁で、この三月三十一日に健全化法は終了しまして、あとは協同組合立の金融機関のみということになりますし、それから、他方の減税の面につきましても、まだ債権放棄に対してストレートに無税償却というようなことがないと、それを一体どうこれから考えるだろうかというようなことでございます。それから、株式買い上げ機構に至っては、これはまだ何ともかんとも、まだ形も何もできていないものでございまして、早々と減税というようなことをお決めいただいているわけですが、ちょっと先を急ぎ過ぎた御議論かと思います。
○小池晃君 まず、公的資金を新たに注入することはないというふうにおっしゃいましたけれども、これは今、不良債権処理で例えば大和銀行、あさひ銀行、赤字決算となっている。公的資金返済のための剰余金取り崩して、これ、普通株の配当ができなくなるほどの大きな取り崩しをやっているんですよ。これを見れば、公的資金、これがどんどん注入されていく、そしてさらに銀行の自己資本比率がどんどん下がっていく、そして地価が下がる、株価が下がる、時価会計が始まる。来年度の九月決算で絶対に公的資金投入しないんだと断言できるんですか、あなた。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 先生、今いろいろなものを、ちょっと早口で私も記憶にとどめられなかったんですが、ありとあらゆる悪い現象を挙げられたような気がいたしますけれども、私も各銀行にとって厳しいことは率直に認めるところであります。しかし、それを何とかやり切らない限り、金融機関の活性化、日本経済の活性化というものもないというふうに考えておりまして、そういう考え方のもとで呼びかけをさせていただいておるということでございます。 なお、公的資金の問題というのは、先生つとにもう御理解のとおり、これは個別の金融機関の救済のために入れたわけではありません。これは、あくまでも金融機関が構成するところの日本の金融システム全体が危機に、危殆に瀕しているんではないか、こういう考え方のもとで公的資金をそのシステムを構成する金融機関に入れたということでございます。 したがって、個別の金融機関の問題が起こったときに、それがシステムの危機に結びつくのかどうか、システムの危機に結びつけばこれは金融危機対応という形の新たな制度が発動されるということにはなるんですけれども、個別の金融機関がそうしたことに直面したときに公的な資金を注入するというようなことがあってよろしいんでしょうか、むしろ、逆に私は共産党の先生にお聞きしたいと、こう思います。私どもはそういう考え方はとるべきではないんではないかと、こういうふうに考えているということであります。
○小池晃君 我々公的資金投入に一貫して反対していることは御存じのはずであります。今の答弁に私は納得できないんですけれども、お答えになっていない。 今の状況が進んでいくと一斉に直接償却、最終処理がどんと進んでいく。そうなれば銀行の自己資本が新たに毀損していくじゃないですか。そういう状況が起こったときに、金融システム危機という名目がついていますけれども、そういう名目をつけて公的資金を投入する可能性がこれから幾ら株が下がっても、幾ら地価が下がっても絶対に今後公的資金投入しないと断言できるんですか、できないでしょう。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 幾ら株が下がっても、幾ら地価が下がってもというような前提で何か物を言うというようなことは、少なくともこういう場では国民にいたずらな不安を与えるような話になって全く適切さを欠いていると私は思います。このことについて私はコメントする立場にありません。
○小池晃君 あなたが公的資金の再注入はないというふうに断言するから、私は絶対にないと言えるんですかというふうに聞いているんです。これからそういう可能性だって否定できないでしょう、それだけの大胆な不良債権の最終処理を進めていこうという御決意を持っているんじゃないんですか、そういうだけの覚悟をしておっしゃっているんじゃないですかと私は聞いているんです。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 不良債権のオフバランス化を進めるという場合に、それぞれの金融機関に与える影響というのは私は違うと思います。それから、そもそもその原資となるものについて動員できる、用意できる資金というようなものも、程度もこれまた金融機関によって区々であろう、このように思います。そういう中で、今、先生がおっしゃったように、必ず自己資本を毀損しますというような前提でこれまたお考えになられるのはちょっと先走った議論ではないか、このように考えます。 個別にそういうようなことが仮に出た場合にどうするかでございますが、ほかの銀行は悠々とやっている、個別にそういうものが起こった、個別の金融機関を公的資金の注入でもって救済するのかというように問題を立てられたとしたら、共産党の考え方であれば特にもう答えは明瞭ではないでしょうか。
○小池晃君 今の答弁は忘れないでおきたいというふうに思います。 ところで、九七年、九八年、公的資金投入後、資本注入行はどれだけの債権放棄をやってまいりましたでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 債権放棄についての金額というのは、実は東証の開示規則によりまして大きなところについては開示の義務が課せられているということでございます。 今、先生お尋ねになられる前に、実は事務当局の方に資料要求がありまして、私どもの方も鋭意この計算をし始めたわけですが、先生が当初おっしゃられたのは十二年四月以降ということで十二年度のことでございましたので、これについては六千六百八十二億八千九百万円という数字を計算できました。しかし、それ以前のものまでと急遽また追加で言われましたので、この点については現在私の手元に計算結果が届いておりません。大変恐縮です。
○小池晃君 再度の資本注入はないと言いながらこんなことも調べていないんだと。これ、最低限のことじゃないですか。公的資本を注入した銀行がどれだけ債権放棄するか、こんなことも金融庁は把握していない。こんなことでは再度の資本注入がないなんと言っても、ますます私、怪しいものだというふうに言わざるを得ないんです。 例えば新聞報道では、九九年三月期一兆六千億円、二〇〇〇年三月期に一兆四千億円の債権放棄をしているんです。債権放棄の総額というのはゼネコンだけで二兆円に上るんです。これだけ巨額な債権放棄をやってきて、一体日本の景気というのはよくなったのか。私、こうしたやり方が景気の回復にはつながらないということはもはや実証されているんではないかというふうに思うんです。 さらに、今度のやり方で中小企業がどうなるか。不良債権の直接償却で中小企業は切り捨てられる危険性が大変高いわけであります。それなのに、中小企業金融安定化特別保証を四月一日で打ち切るんだと。こんなことをしたら景気がますます冷え込んでしまうんじゃないですか。
○国務大臣(平沼赳夫君) 特別保証制度というのは、異常な貸し渋りという状況が起きまして、そこで政府系金融機関、信用保証協会におきまして、当初は御承知のように二十兆円、これの特別保証制度を行ってきましたけれども、さらに一年延長をして十兆円ふやさなきゃならないということで、三十兆の枠でやってまいりました。 これは委員御承知のように、異例、特例の措置だったと思っています。そして、三月十六日現在でこれを集計してみますと百六十四万件利用がございまして、保証の総額も二十七兆五千億と、そういうことで非常に効果があったものと思っております。 しかし、繰り返しになりますけれども、これはそういう異常な貸し渋りに対する異例、特例の措置でございましたので、さきの臨時国会におきまして、私どもはことしの四月から新たな一般保証制度というものを拡大いたしまして、そして中小企業の皆様方に幅広く利用していただく、そういう形に切りかえさせていただきました。ですから、特別保証制度というのは異例、特例の措置でございますので、延長する、そういう気持ちはございません。
○小池晃君 新たな制度で拡大したといっても総枠七兆円ですよ、三十兆円の特別保証に対して。今までの特別保証は、ネガティブリストで貸し渋りに遭っていれば簡単に借りることができる非常に借りやすい制度だった。私、一人、一件当たりの限度額をふやしても、これでは借りられなければ意味がないじゃないかというふうに言わざるを得ないんです。 不良債権のオフバランス化、これを進めていけばバランスシートから切り離されるというのは、これは中小企業だと。一方でこういうやり方をしながら、中小企業を支援する仕組みは三十兆の枠組みを七兆円まで引き下げる、こんなやり方をしていたらもともとの実体経済はよくならない、景気回復しない、不良債権が次から次へと生まれていくだけじゃないですか。こういう悪循環を今きっぱりと私たちは断ち切る必要があるというふうに考えています。その点で、じゃ本当の景気対策というのは一体何が必要なのかという問題であります。 私、こういうやり方で中小企業の足を引っ張る、そして失業者をどんどんふやすようなやり方では決して景気は回復しない。経済対策の実は軸足を銀行支援から国民の暮らしを温める、直接応援することに切りかえるべきだというふうに思うんです。 その最も鮮明な、鮮烈なメッセージとなるのが消費税の減税じゃないでしょうか。総務省の家計調査では、消費支出が八年連続減少、とりわけ食料費がこの十年間で八九%です。衣服費は六四%、文字どおり食うものと着るものを切り詰めて生活をしているというのが実態だと思う。それも、消費税増税の影響が出た九八年以降落ち込みが最も激しいんです。消費税というのは物を買うたびにかかる税、物を買うたびにペナルティーがかかる。一方、消費税の減税というのは物事を買えば買うほど、買うごとに減税効果が出てくる。緊急の景気対策というのであれば、私はこの消費税を三%に戻す、ここを真剣に検討すべきではないかというふうに思うんですが、総理、いかがですか。
○国務大臣(宮澤喜一君) しょっちゅう申し上げておりますとおり、なかなかそこだけをやるわけには私はいかないんだと思います。
○小池晃君 消費を温めるという一番鮮明なわかりやすい強烈なメッセージになるじゃないか、景気対策であればそれをやるのが一番効果的ではないかと私は申し上げているんですけれども、いかがですか。
○国務大臣(宮澤喜一君) それはゼロにすればもっといいというような話でして、なかなかそこだけをやるわけにはいきませんです。
○小池晃君 三月十三日の日経で、バンク・オブ・アメリカのチーフエコノミストのレビーさん、何と言っているかというと、日本の財政政策はどうあるべきかという質問に対して、「減税による景気刺激策で長期の経済成長をもたらすようにすべきだ。具体的には消費税率の引き下げだろう」とおっしゃっている。二日後の同じく日経、アメリカのコロンビア大学のパトリック教授、「消費回復のため、消費税率の引き下げを検討してもおかしくない。」、こう言っているんです。 どうせ総理、アメリカに行ってくるんだったら、こういう意見を聞いてくるべきじゃないですか。消費税率を引き下げる、これは、(発言する者あり)聞いてくださいよ、日本政府が本気で景気回復に取り組む、日本政府がGDPの六割を占める家計消費を温める政策に根本的に切りかえたんだというメッセージを私は日本じゅうにも世界じゅうにも伝える、そういう意味があるんじゃないかと思うんです。 私が言っているのは、景気対策として、国民に対するメッセージとして、そして世界に対するメッセージとして最も効果的なのが消費税の減税、これを検討するんだということになるんじゃないかと申し上げている。総理の見解をお聞きしたい。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 税制を担当しておられます財務大臣が先ほど申し上げたとおりでございます。 アメリカの方は、先ほどアメリカはけしからぬとおっしゃって、今度はアメリカはとてもいいというのはどうも余り納得できませんね。
○小池晃君 まじめに答えていただきたい。私は税制の問題で言っているんじゃない。総理に、景気対策として消費税の減税を正面から検討すべきでないかと言っているんで、そのことに対してお答え願いたい。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 先ほど財務大臣がお答えしたとおりでございますと申し上げております。
○小池晃君 全体として、本当に景気対策と言いながら個人消費を温めることをしない、こういう姿勢がはっきりした。こんな予算では景気は決してよくならないし、私は不良債権の山がまた築かれることになるだけだと。消費税の減税に踏み出すべきだ、社会保障の負担増をやめるべきだ、そしてリストラを抑えて雇用危機を打開する、こういう道に踏み出すべきだというふうに思います。 そういう方向で国政の根本的な転換を図っていく決意を表明して、私の質問を終わります。
○委員長(岡野裕君) 以上で小池晃君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岡野裕君) 次に、照屋寛徳君の質疑を行います。照屋寛徳君。
○照屋寛徳君 社会民主党・護憲連合の照屋寛徳です。 総理、日米首脳会談さらには日ロの首脳会談、大変御苦労さまでございました。 私は最初に、アメリカのブッシュ新政権誕生後初の日米首脳会談となったわけでありますが、この日米首脳会談で安全保障問題についてはどのような話し合いが行われたのか、まず総理から御説明いただきたいと思います。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 先ほど午前中にも御答弁申し上げましたが、日米首脳会談におきましては、今後の日米関係のあり方の基本的な方向性について、まず忌憚のないお話し合いをさせていただきまして、日米両国の経済運営や、また、えひめ丸事件もございました。そうしたことも含めまして、二国間の当面の問題への対処につき、緊密な対話、協力を行いつつ、日米同盟関係を一層強化していくということで意見が一致いたしました。 今お尋ねの、安全保障についてどのような話をしたかという御指摘でございますが、私とブッシュ大統領は日米同盟関係及びこれに基づく米国のプレゼンスの重要性について意見をともにいたしまして、一九九六年の日米安全保障共同宣言等に基づく取り組みを引き続き実施することの必要性を再確認いたしました。 具体的には、日米安保協力の拡大深化のため、当面、新たな日米防衛協力のための指針の実効性確保、装備、技術協力の充実、情報面での協力の推進、弾道ミサイル防衛技術に係る共同研究等の施策を促進していくということを確認いたしました。また私から、有事法制について法制化を視野に入れて検討を開始していく、そのようなことも申し上げたわけです。さらに、今回の会談では、日米同盟関係の安定を促進し、新たな諸課題に対応するため何が最良の方法かを定義する上で、戦略対話というのが重要な一歩になることで意見の一致を見た次第であります。
○照屋寛徳君 私は、冷戦体制が崩壊をして、これからの新しい時代における安全保障、主権国家、独立国家としての我が国のあるべき安全保障というのは、軍隊や軍事力に頼らないようなそういう多国間の協調的な安全保障、これを目指すべきではないか、こういうふうに思っているわけですね。日米という二国間が共通の敵に向かって軍事同盟を強化していく、こういうふうな安全保障であってはならないというふうに思っております。 それで、総理の方から、有事法制の検討を開始した、こういう説明をブッシュ大統領になされたと、こういうことでありますが、私は、今、日米同盟含めて、日米関係含めて、今後どのように運営をしていこうかという政府の安全保障、それから日米同盟のあり方に対する基本的な戦略というか将来像を描けていないんじゃないか、こういうふうに思うんですが、日米首脳会談を受けて、その点については総理はどういうふうにお思いでしょうか。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 照屋議員のお話もよく私は理解できます。 これは、世界が全体的にこうした軍事情勢というものが肯定的な平和の方向に行けるということはだれもが望んでいることだろうと思います。しかし、現実問題としてやっぱりアジア太平洋にはまだいろんなことも予測できるわけでございますし、そういう面では、まだアメリカのプレゼンスというのは大変大きな、このアジア地域におけるまたある意味での平和を維持していくための私はやっぱり存在として多くの国々も認めているところであるし、我が国の国民もまたそのことを認めているところだと、こう思っております。 そういう意味で、日米協調をして、そしてできるだけこれからの世界全体が今、照屋議員のおっしゃるように平和な方向に、そして話し合って世界が繁栄をしていける、そういう方向に行けるということは、それはだれもが望んでいることだと思いますが、現実の問題としてはまだまだアジア太平洋にはこうした緊張感も残っているというふうに私どもは考えております。
○照屋寛徳君 それでは、普天間代替施設の十五年使用期限の設定の問題についてお伺いをいたします。 この点については、ブッシュ大統領から極めて困難な問題だというふうな趣旨のお話があったとマスコミは報じております。 そこで、直接、首脳会談をなされた総理の方から、この十五年使用期限の設定という問題について、総理はどのようなお話をし、そしてブッシュ大統領からは具体的にどういう表現でこの十五年使用期限の設定問題について、何というんでしょうか、返事があったのか、そこら辺を具体的に明らかにしていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 日米首脳会談におきまして、普天間飛行場の移設・返還問題につきまして、私から、普天間飛行場移設に向け引き続き協力をお願いしたい、地元の首長の皆様からの使用期限の要請があったことについては引き続き取り上げる考えでありまして、今後、国際情勢の変化に対応して、普天間飛行場代替施設を含め、在沖縄米軍の兵力構成などの軍事体制につき貴国政府と協議したい、このように私から述べました。 ブッシュ大統領からいろいろのお話はございましたけれども、今総理からありましたいわゆる使用期限の問題は困難な問題である、この問題は国際情勢に照らして考えていかなければならない、この地域での米のプレゼンスは重要である、普天間飛行場の移設については引き続き日米間で協議していきたい、このような応答があったわけでございます。 政府としましては、本問題につきましては今後とも、平成十一年末の閣議決定に基づき適切に対処してまいる考え方でございまして、あわせて国際情勢が肯定的に変化していくように努力してまいる、そのような考え方でございます。
○照屋寛徳君 そうすると、総理の方からは、稲嶺知事や岸本名護市長が強く政府に求めております十五年使用期限を設定するということについて、十五年というその期限、これを日本政府としても、我が国としてもアメリカに対してそれを要求するんだ、求めるんだと、こういう具体的な期限設定の話はブッシュ大統領にやられたのでしょうか。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 地元首長、市長、知事さんから、今お話がございましたように、使用期限の要請があったことにつきましては、十五年というふうに私から明白に申し上げております。
○照屋寛徳君 総理が明白に十五年とブッシュ大統領に申し上げたことに対して、ブッシュ大統領は十五年の使用期限を設定することは困難だと、こういうふうな返事だったのでしょうか。そこら辺より具体的に、ブッシュ大統領が語った言葉を含めて御説明をいただければありがたいと思います。
○内閣総理大臣(森喜朗君) やりとりいたしました資料、今ちょっと持ち合わせておりませんが、私が申し上げた沖縄の基地、つまり日本におきます基地のことにつきましては、ブッシュ大統領からできる限り話し合って協力をしていきたいという旨の、総体的にはそういうお話でございましたけれども、今、総理からあった期限つきでと、こう言われると、いわゆる基地運用等についてもまたいろいろと、我々としてもそれはそのとおりだ、納得しましたというふうにはお答えできかねるという、そういうような表現だったような記憶をいたしております。
○照屋寛徳君 どうも何かよくわからない、何というんでしょうかね、ブッシュさんの返事のようですけれども。 要するに、総理はどういうふうに受けとめられたんでしょうか。やっぱり普天間代替施設について十五年間だけというこの使用期限を設定することについてはアメリカは否定的だなと、こういうふうに受けとめられたんでしょうか。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 基地というものに対して、そういう意味で、一般的なようなニュアンスにも私は受け取れました。普天間というようなことはおっしゃらなかったような気がいたしますが、基地全体について、今、日本の総理が言うように、期限をここまでにしてくれということについては我々としてはなじまない議論だというような、そういう意見だったと思います。 私の方は明白に、ここは十五年でということを申し上げました。
○照屋寛徳君 そういうブッシュさんとのやりとりを受けて、総理、これから、名護市長は特に代替施設の基本計画策定と同時決着じゃないとだめなんだと、それから、この問題については稲嶺知事もかなり首脳会談の結果に落胆をしておられるというふうに報道されております。私は、多くの県民がそうだろうと思うんですね。 それで、総理と外務大臣に、この首脳会談の結果を受けて、代替施設の使用期限を十五年に限定するということについて、どういうふうに政府はこれからやろうとするのか、そのことをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(河野洋平君) これまでもしばしば日米間でこの問題について我々取り上げてまいりましたときに、先方からも基地の問題やあるいはこの使用期限の問題等については、国際情勢についてよく検討をしてみなければ、これだけで決めるわけにはいかない問題ではないかと。国際情勢に対する認識といいますか分析といいますか、そういうものがきちっとしなければ、その先に期限をつけるとかあるいは兵力の削減でありますとか、そういう話は難しいということはしばしば先方は言ってきておりました。
○照屋寛徳君 この問題については、私は再三予算委員会等で質疑をやらせていただいておりますが、もとより私は、十五年の使用期限が設定されるから過密な膨大な基地がある沖縄にさらに新しい基地をつくってもいいんだと、こういう考え方でないことは明らかにしておきたいというふうに思います。 それで、時間がありませんので、総理が外交日程をこなしている間に、沖縄で幹部自衛官による女子中学生への暴行事件がございました。過日、この委員会で防衛庁長官のお考えはお聞きしましたが、総理はどういうふうに思っておられますか、この事件について。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 極めて残念なことでありますし、あってはならないことだというふうに考えております。
○照屋寛徳君 さて、今度の予算委員会でKSD疑惑に絡むさまざまな議論が行われました。既に小山、村上両参議院議員が逮捕、起訴されております。 その中で、何といってもKSDが自民党に、自民党の党費の立てかえですね、これが六十三万人分、総額十五億六千万円に上ると言われておりますが、このことについては総理も調査をするんだと、こういうふうにこれまで言ってきたわけでありますが、これまでの調査の結果をぜひ明らかにしていただきたい。 また、この問題は村上さんの起訴をもって私は幕引きにしちゃいけないと思うんですね。自民党に対する献金疑惑あるいは架空党員疑惑というのは、これはやっぱり政治の責任でただしていかなければならない、こういうふうに考えておりまして、最大の利益供与を受けたと思われる自民党の総裁としても、総理としても責任は重大だろうと思いますので、この党費立てかえ問題についての今日の調査結果をまず明らかにしていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 御指摘ございましたように、我が党の所属の議員の方でございましたので、逮捕、起訴されましたことはまことに遺憾でありまして、党総裁として責任も重く受けとめております。 今御質問ございましたが、自民党といたしましても、今調査すべき点は調査し、真相究明に全面的にも協力するとともに、こうした真相究明を待つことなく、今回の事件を教訓として自民党の仕組みについても今見直すべきものは思い切って見直しているところでございます。先般、党大会におきまして政治倫理審査会を設置をいたしまして、これを立ち上げるべく今の党則改正を行い、準備もいたしているところでございます。 こうした取り組みを通じまして今回のような事件が再び起こらないように政治の信頼回復に全力を尽くすことで私みずからの責任を果たしてまいりたい、こう考えております。
○照屋寛徳君 修正案提出者にも質疑を通告してございましたが、時間がありませんので、お許しをいただきたいと思います。済みません。 これで終わります。
○委員長(岡野裕君) 以上で照屋寛徳君の質疑は終了いたしました。 ─────────────
○委員長(岡野裕君) 次に、戸田邦司君の質疑を行います。戸田邦司君。
○戸田邦司君 最初に、今のKSDの絡みですが、せっかくですのでお伺いしておきたいと思いますが、いわゆる実体のないもみ殻党員と、こう呼ばれていたかと思いますが、この党費、これ総理は、KSDに返却する、要求があればあるいは額がわかれば返却すると、こうおっしゃっておられたと思いますが、返却するおつもりでおられるかどうか、まずお伺いしておきたいと思います。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 自由民主党といたしましても道義的な観点から適切な対処が必要であると、このように認識をいたしておりますので、現在、党として調査を行っておりますが、なかなか難しいところがあるんです。お一人お一人に伺うということも名簿上の把握にも難しい点もございます。 必ずしも、立てかえたというのは一時的な立てかえなのか、本当に今御指摘があったように、私はもみ殻という言葉はよくないと申し上げてきたんですけれども、そういうふうに勝手にどなたかがまとめたものであるかということが、なかなかこうよく最終的な把握ができかねているという点もぜひ理解をいただきたいと思うんです。 豊明支部を通じて登録された党員すべてについてその入党意思の確認をすることは限界もございますが、今、党事務局において個々の党員に対する電話調査を行うなどの実態の把握を急いでいると、このような報告でございます。
○戸田邦司君 私、一人一人に当たっていったらこれはとてもじゃないがもう結論が出ないと思っております。ですから、その出したもとのところを、KSD豊明支部ですか、そういったところで幾ら出したか、それを調べれば返却可能ではないかと思いまして、何とかして返却しないで済ませるようにと、こうしているとしか思えないんですが、いかがですか。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 全くそういう御指摘ではございません。
○戸田邦司君 時間もないんで次に参りますが、例の官房、それから外務機密費に関してですが、今までのところ減額には一切応じない、こう言っておられます。 私は、政府側が一部減額して国民に済まないという意を表するのかと思っていましたが、そうではない、こういうことでありまして、そうだとすれば、やみからやみに葬られるということが国民は許せないと、こう思っているに違いないんで、一定の期限が過ぎたときに必ず公表します、こういうことにしてはいかがかとこの間、官房長官にお伺いしましたら、それもノーだと、こういうことでありますが、官房長官、そのお気持ちはお変わりないということですか。
○国務大臣(福田康夫君) 基本的にはそのようなことでございます。 よろしいですか。
○戸田邦司君 まあ、そういうことでありますれば、これは立法府の仕事ではないかと思いますので、そういう対応を考えなければならない、こう思っております。 次に参りますが、最近の経済のいろんなインデックスを見ても予算の中身を見ても、私はこの十三年度予算というのは国民負担はふえていくし支出は減らしてある。例えば、一般歳出で七%減とかそういったことになっていて、これはもうデフレ予算以外の何物でもないと、こう思っております。 宮澤大臣は、今の現状から考えても来年度の予算の目標達成が可能であると考えておられますか、どうでしょうか。
○国務大臣(宮澤喜一君) 先般の月例経済報告で政府は現状を、定義はともかくとして二年度続いて消費者物価が下落した状況、俗に言うデフレと言われる状況とは言いませんでしたが、それとして政府は認識しているということでございます。 でございますから、殊に個人消費が復活しないという問題がございますけれども、経済成長といたしましては平成十二年度一・二でございますが、私は、これは恐らく問題なく達成できる、こう考えております。
○戸田邦司君 補正は全然考えておられない、そういうことでしょうか。
○国務大臣(宮澤喜一君) 平成十三年度における補正というものはただいま考えておりません。
○戸田邦司君 予算成立後一カ月で補正予算を出したことがあるんです。そういうこともありますが、これ以上は申し上げません。 緊急経済対策について一言お伺いしますが、この緊急経済対策の性格というのは、私は来年度予算ではだめですよと与党が言ったんじゃないかと思っております。言うなれば、与党が現内閣に予算に関する限りの不信任案を突きつけたと、そう思っております。 総理大臣、そういうことで、私は、日本の将来のことを考えますと、総理が総辞職して解党をする、これが一番の日本に対する対策ではないかと思いますが、それをお伺いして質問を終わりたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(宮澤喜一君) せんだって与党三党からの提案がございまして、政府としては、その中でさしずめ急ぎますもの、当面の株式等々の問題、それから不良債務処理の問題、場合によりまして都市の再開発等々につきまして、できれば四月の第一週の終わりまでには大体の政府の考え方を定めたいということで党といろいろな連絡をただいましているところでございます。それは、ちなみに補正予算等々には関連をいたしません。
○戸田邦司君 終わります。 どうもありがとうございました。
○委員長(岡野裕君) 以上で戸田邦司君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岡野裕君) 次に、佐藤道夫君の質疑を行います。佐藤道夫君。
○佐藤道夫君 予算委員会のフィナーレにふさわしい問題を取り上げまして、総理大臣の所見を伺えればと、こう思います。 政治倫理の確立についてであります。 政治は最高の道徳と、こう言ったのはギリシャの哲学者アリストテレスでありますが、どうもこの国の、特に自民党の議員の方々がちょっと認識が違うのではないかと、こういう感じもしておるわけで、よく言われることですけれども、政治家に倫理は要らない、その評価は仕事で決まるんだということをおっしゃっている方々がおりまして、その最たるものが金丸元副総裁で、スズムシじゃあるまいし、倫理倫理で飯が食えるかということをおっしゃいました。それから、秦野章という法務大臣は、政治家に倫理を求めるのは八百屋で魚を求めるがごとしと。皆そうだそうだと、こういうことを言いましたし、今一番尊敬されている長老の中曽根議員も同じようなことを言っております。 一体何だろうか、これはと。このことにつきまして実は率直に森総理の御見解をいただければと、諸先輩の言葉を踏まえまして、これを評価するのか、いや、とんでもないとおっしゃるのか、結論だけでも結構ですから。
○内閣総理大臣(森喜朗君) これまでも申し上げておりますが、私は、政治倫理の確立はまさに議会政治の根幹である、このように考えております。主権者たる国民の代表である国会議員が国家国民のことを第一に考えて、政治家の良心と責任を持って政治活動を行うことにより初めて国民の信頼を得られるものと考えております。
○佐藤道夫君 これぐらいのことはちょっと御自分の言葉で語っていただければという気もいたしますが、いずれにいたしましても、自民党の政権下で二、三年おきに決まってと言っていいぐらい大規模な議員をめぐる汚職事件が起きている。現在のKSDがそうでありますけれども、最近の例を取り上げても、ロッキード、リクルート、ゼネコンあるいは共和製糖、そして中尾建設大臣の事件、今回のKSDと、こうつながってきているわけでありまして、倫理委員会を立ち上げるのも結構でありますけれども、いささか遅過ぎるんではないかと。 もっともっと昔から、一体何でこんなことが起きるんだと、一体原因はどこにあるんだと当然議論されておりますと思いますので、その結果をお教え願えればと思います。なぜ起きるのかという。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 残念ながら、今回のKSDに関連した事件も含めまして、これまでも政治家と金をめぐる事件が絶無とならない、政治不信を招くような不祥事が起きておりますことは私としても大変遺憾でありまして、極めて深刻に受けとめております。 なぜなのかということになれば、先ほどお答えを申し上げた、また佐藤議員が御指摘ございました、常に政治家としての倫理観、そのことを大切に、第一義に考えていくということが欠けているということになるのかもしれません。
○佐藤道夫君 私、はっきり申し上げますけれども、このまま推移するとまた二、三年後に同じような事件が起きまして、これはこれまた率直に申し上げますとほとんどが自民党の議員の方々をめぐる事件なんですね、遺憾ながら。そういたしますと、自民党の方でもこれは本当に真剣に受けとめて、若手議員の実は、この人たちを集めて、一体何だろうかと、君たちの意見も率直に述べてくれ、対策を考えてくれと。それを我々同士、一つの約束事としてこれから守っていこうと。いずれにしても、こういう疑獄事件はもう二度と絶対起こさないということを天地神明に誓って、また起きたら、おれは、そのときの総裁はすぐやめるというぐらいのことを天地に宣明していただければと、こう思うんですけれども、いかがでしょうか。 やっぱり二、三年たつと同じことですよ。そして、政治というのは仕方がない、何しろ金がかかるからなあと、みんなやっているからとは言いませんけれども、捕まった者が運が悪いんじゃないかと、何かそんなつぶやきも漏れ承っておるわけでありまして、本当にこのKSD事件を最後の最後にするような信念を持って魂を込めた御発言を願えればと思います。
○内閣総理大臣(森喜朗君) 御指摘をいただきましたことを大事に受けとめまして、我が党としてもこれから謙虚に反省をしながら新しい党の方向を求めていきたいと、こう考えております。
○佐藤道夫君 じゃ、終わります。
○委員長(岡野裕君) 以上で佐藤道夫君の質疑は終了いたしました。 これにて締めくくり質疑は終了いたしました。 以上をもちまして、平成十三年度総予算三案及び千葉景子君外二名提出の両修正案に対する質疑は終局したものと認めます。 ─────────────
○委員長(岡野裕君) それでは、これより平成十三年度総予算三案並びに千葉景子君外二名提出の両修正案に対する討論に入ります。 討論の通告がございますので、これを許します。なお、発言者は賛否を明らかにしてお述べ願います。内藤正光君。
○内藤正光君 私は、民主党・新緑風会を代表し、政府提出の平成十三年度一般会計予算案外二案に反対、また民主党・新緑風会、社会民主党・護憲連合及び自由党提出の修正案に賛成する立場から討論を行います。 森内閣の発足から一年近くが経過しようとしております。この間、我が国の政治はもとより、国民生活に直結する経済や財政は一段と混迷の度を深めています。森総理は就任以来、神の国発言など数々の暴言や失言などを繰り返し、その都度言葉だけの釈明でお茶を濁し、その救いがたい軽さは、一国のリーダーとしての総理の地位を筆舌に尽くしがたいほどおとしめてまいりました。 さらに年明けには、えひめ丸事故の第一報を受けたにもかかわらず、そのままゴルフを続け、国民世論の厳しい批判に対しては反省の弁もそこそこに、あれは事故であって危機管理の問題ではないなどと強弁するなど、一国の指導者としてあるまじき言動を繰り返すばかりでした。 また、外務省元職員の逮捕にまで発展した報償費流用事件は、数億円にも上る税金が元職員らの飲食費やマンション購入費、さらには競走馬の購入代金にまで流用されたと言われていることに、国民はあいた口がふさがらないのであります。 そもそも、何にでも使うことができ、しかも領収書も不要という予算が何十億円も計上されていること自体、国民の目には異常です。たとえ行政の円滑な遂行のための報償費といえども、おのずとその使い方には制約があり、飲食費やせんべつ、ましてや与党の選挙対策費として使われることなど断じて許されるものではありません。 一方、我々野党三会派が提出した修正案は、国民の強い要望にこたえ、内閣所管及び外務省所管の報償費を減額しようとするもので、大いに賛意を表するものであります。国民から負託を受けた国会の責務として、修正の実現を強く訴えます。 最近の景気悪化と底の見えない株安は、こうした森内閣の無為無策と政治の空白に対する国民の失望感を何よりも端的に物語っています。十三年度予算についても、今すぐやるべき改革はすべて先送りされ、将来展望ゼロの旧態依然とした予算のばらまきに終始し、到底認めることなどできません。 以下、本予算案に反対する主な理由を具体的に申し述べます。 反対の第一の理由は、我が国の財政赤字に拍車をかけ、財政再建に逆行した内容となっている点であります。 政府は、本予算において国債発行額を前年度より減額したと説明しています。しかし、これは前年度に計上された金融安定化のための預金保険機構の交付国債償還財源四・五兆円の計上が不要になったためであり、この特殊要因を除けば十三年度の国債発行額は〇・七%の増加、金額にして二千億円程度増加しており、借金依存の構造から脱却するめどは全く立ってはおりません。 反対の第二の理由は、本予算が旧来型の公共事業を偏重し、構造改革への取り組みを完全に放棄している点であります。 本予算における公共事業関係費の事業費別シェアを見ると、政府の思い切った見直しを行ったとの説明とは裏腹に、そのシェアの変動は最大でもわずか〇・四%にとどまり、省庁再編に伴って当然あるべき大幅な歳出削減もほとんど実行されてはおりません。 しかも、本四公団を初め、財政法第二十八条に基づく資料に示されただけでも、十二兆四千億円もの累積欠損金を抱える特殊法人に対して相も変わらず巨額な補助金を支出することになっています。これは非効率な公共事業を温存、拡大し、財政赤字をさらに悪化させるだけの無定見、無節操な予算と言わざるを得ません。 反対の第三の理由は、予算のばらまきを助長する公共事業等予備費三千億円が計上されている点であります。 憲法第八十七条及び財政法第二十四条は、予備費の目的を「予見し難い予算の不足に充てるため、」と規定しています。しかし、平成十一年度、十二年度公共事業等予備費の支出内容たるや、整備新幹線や高規格幹線道路など「予見し難い予算の不足」とは到底認められないものへの支出が目立ちます。この予備費なるものが与党による単なる予算の分捕りに使われ、財政紊乱を招いていることは火を見るよりも明らかであります。 最後に一言申し上げます。 森総理は、自民党五役との会談や党大会において事実上の辞意表明を行っておきながら、外に向かっては、あれは辞意表明ではないと強弁するのは完全な二枚舌であり、これほど国会と国民を愚弄した話はありません。 森内閣はもはや死に体同然であり、これ以上の政治空白は政治不信をますます増幅し、景気を一段と後退させ、我が国の国益を損なう以外の何物でもありません。直ちに総辞職し、改めて民意を問うことこそ憲政の常道であることを強く主張し、私の討論を終えます。(拍手)
○委員長(岡野裕君) 次に、弘友和夫君。
○弘友和夫君 私は、自由民主党・保守党及び公明党を代表して、ただいま議題となりました政府提出の平成十三年度予算三案に対して賛成、民主党・新緑風会ほか二会派提出の修正案に反対する立場から討論を行うものであります。 我が国は、さまざまな分野で制度疲労を起こしており、我々は中央省庁再編を初めとする諸制度の抜本改革を果敢に取り組んでまいりました。 経済面においても、金融システム安定化の整備や種々の経済政策を実施し、緩やかながら景気回復の動きを続けてまいりました。 しかしながら、昨年以降は米国経済の減速が鮮明になり、我が国経済を取り巻く環境は厳しさを増しており、決して予断を許さない状況であります。まさに自律的回復ができるかどうかの剣が峰の状況にあります。 そこで、今、政治が最優先で取り組むべき喫緊の課題は、切れ目のない経済運営を行い、景気回復に全身全霊を傾けるとともに、財政や経済の構造改革を断行することであります。 かかる観点において編成された平成十三年度予算は、現下の経済情勢を踏まえ、景気に十分配慮し、新たな発展基盤の構築に資する施策への重点化を図るなど、適切な内容となっており、大いに賛意を表するものであります。 以下、賛成の主な理由を申し上げます。 賛成の第一の理由は、本予算が景気の自律的回復を後押しするとともに、二十一世紀の新たな発展基盤の構築に資するための重点配分を行っている点であります。 累次の経済対策が功を奏し、景気は一昨年来緩やかな回復を続けてまいりましたが、世界経済の減速や株式市場の動揺を受け、我が国経済は今自律的回復に向けたまさに正念場を迎えております。 本予算では、景気回復を確固たるものにするため、政策的経費である一般歳出を前年度より一・二%ふやし、過去最大規模を確保し、税制面でも住宅減税の継続を初め、景気に対する格段の措置が講じられております。 また、日本新生特別枠七千億円を活用し、十二年度補正予算に引き続いてIT革命の推進、環境問題、高齢化、都市基盤整備など、国民生活に直結した四分野への重点配分を講じており、国民の安心や社会経済の安定を支える予算となっております。 賛成の第二の理由は、本予算が限られた財源の中で財政の効率化と質的改善を図っていることであります。 公共事業につきましては、連立与党による事業中止勧告を踏まえ、個々の事業の徹底した洗い出しを行い、本予算では過去最大の二百七十二もの事業を中止することになりました。この結果、将来にわたる事業費削減効果は約二兆六千億円にも上ると見込まれております。中身に関しましても、情報通信格差の是正を大幅に増額する一方、都市幹線鉄道、工業用水を減額するなど、時代の変化に応じためり張りのある配分を実現いたしました。 また、地方財政につきましても、目の届きにくい交付税特別会計の借り入れを減らす一方、特別地方債の導入などにより、国と地方を通ずる財政のさらなる透明化に努めております。 賛成の第三の理由は、急速に進行する少子高齢化に対応した施策が盛り込まれていることであります。 少子化の進展は、労働力人口の減少や国民負担の増加など、二十一世紀の我が国の根幹を揺るがしかねない問題であり、この事態を克服するには長期的な展望に立った不断の取り組みが必要であります。そのため、本予算では、子育て支援の柱の一つとなる児童手当について支給対象が拡充され、さらに新エンゼルプランに基づく子育て支援サービスの充実拡大を図るなど、まさに国民の強いニーズにこたえた予算となっているのであります。 以上、本予算に賛成する主な理由を申し述べました。 なお、民主党・新緑風会外二会派提出の報償費を減額する修正案は、現在の内外の政治情勢等に照らして、国益を損なう無責任な提案であり、現実的とは言いがたく、反対するものであります。 政府におかれましては、来る平成十三年度においても予算を迅速かつ着実に執行されることはもちろんのこと、国民の政治、行政に対する信頼を取り戻すため、緊張感のある政権運営を肝に銘じるとともに、報償費流用事件の真相究明と再発防止に全力を挙げて取り組まねばならないことを要望いたしまして、私の賛成討論を終わります。(拍手)
○委員長(岡野裕君) 次に、大沢辰美君。
○大沢辰美君 私は、日本共産党を代表して、二〇〇一年度予算三案に対する反対の討論及び修正案に対する賛成討論を行います。 まず初めに、汚れた政治を正すための疑惑解明についてです。 幽霊党員と自民党党費立てかえという事件の核心部分が大きく明らかになったKSD汚職で、自民党総裁としての総理の責任ある調査がいまだに報告されていません。また、内閣官房報償費の流用問題では、その使途がいわゆる国会対策費や議員と官僚へのせんべつ、また飲み食いに使われていることが、外務省報償費の上納問題とあわせて、我が党の質問や元官房長官経験者らの生々しい証言によって浮き彫りになりました。しかし、自公保森内閣は、古川官房副長官の筆跡鑑定も本委員会への出席も拒否し続け、あくまで真相解明にふたをしようとしていることは絶対に容認できません。 予算案に反対する第一の理由は、今国民が緊急切実に求めている深刻な不況打開に全くこたえていないばかりか、逆行さえしていることです。 本予算案を審議している真っ最中に、失業率四・九%という過去最悪の数字が発表されました。十三カ月連続して一万人を超える労働者が企業倒産によって職を失っていることも明らかになっています。 個人消費が落ち込んでは景気は絶対に回復しません。これは森内閣の閣僚も否定できない事実です。しかし、政府の対策はどうなっているのか。政府予算案は、昨年からの年金賃金スライドの停止、一月からの老人医療費一割定率負担、十月以降の高齢者の介護保険料全額負担、また雇用保険の改悪などで、二〇〇一年度の負担増とまた給付カットは約三兆円に上ります。まさに国民の購買力を直接切り下げる露骨きわまる個人消費削減政策です。 また、本委員会の質問で明らかになったように、リストラ等による失業の増大と可処分所得の減少、そして消費支出の低下の因果関係が明白に数字にあらわれています。ところが政府がやっていることは、リストラをする企業に税金をまけてやるというもので、雇用・失業対策とは全く逆の政策が強行されています。その上、森総理がアメリカに約束した不良債権の早期処理に至っては、銀行・ゼネコン救済にまたもや公的資金をつぎ込み、中小企業の倒産と失業を増大させようとしているのであります。 さらに、雇用労働者の八割が働いている中小企業に対する政府の予算措置はどうなっているか。中小企業は最大の就労部門です。雇用対策を言うならば、中小企業への直接的な支援が不可欠です。ところが予算案では、中小企業対策費は一般歳出四十八兆円のうちわずか〇・四%、千九百四十八億円にしかすぎません。こんな予算では実のある中小企業対策ができるはずがありません。 景気対策のかぎである個人消費を拡大するためにも、消費税を三%に戻せという声が広がっています。そのときに、国の財政を預かる財務大臣が消費税引き上げは不可避と発言し、景気に冷水をかける愚行を行ったことも、森内閣の政治姿勢そのものをあらわしています。 第二の反対理由は、大規模な公共事業予算を三年連続で組むなど、政府予算は浪費を拡大し、財政危機を一層深刻化するものとなっていることであります。 小渕内閣以来二年半にわたり、政府は景気対策最優先と称して、ゼネコン向けの公共事業のばらまきや七十兆円の公的資金による銀行支援などなど、大企業を応援する経済政策を一貫して続けてきています。しかし、その結果は今日の深刻な不況の到来であり、国と地方の借金が二〇〇一年度末には六百六十六兆円にも達して、財務大臣をして日本の財政は破綻状態と言わしめるありさまです。 また、アメリカの原潜によるえひめ丸衝突・沈没事故で、ブッシュ米大統領との会談で森総理がとった態度は、私は、日本国民の怒りを代弁して交渉するという立場とは相入れないものであります。 最後に、戦争法に基づく自衛隊の海外出動を支えるための大型補給艦の新設など、本予算案に計上された巨額の軍事予算は、ASEAN諸国や朝鮮半島など、アジアで進む平和の流れに逆行するものです。まさに失政への自覚を全く持たない森内閣の政治を象徴する予算であります。 なお、民主、社民、自由の三党から出されている修正案については賛成であります。 あわせて、機密費疑惑の全容解明の上に立って、不法な流用を許している仕組みの是正と予算削減を行うことこそ優先課題であることを指摘し、そのために日本共産党も引き続き全力を尽くすことを表明し、討論を終わります。(拍手)
○委員長(岡野裕君) 次いで、照屋寛徳君。
○照屋寛徳君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、政府提出の平成十三年度予算三案に反対し、社会民主党・護憲連合、民主党・新緑風会及び自由党提出の修正案に賛成する立場から討論を行うものであります。 政府原案に反対する第一の理由は、政府予算案が国民の期待する方向とは余りにも大きくかけ離れているからであります。 政府予算案は、旧来の省庁枠予算そのままであり、省庁再編によるメリットが全く生かされておりません。国民が省庁再編に求めたのは、縦割り行政の弊害を改めてむだな予算を削減し、雇用、福祉、環境、教育など国民が真に必要としている分野の施策を充実していくことでありまして、政府原案はこの国民の期待を裏切るものであります。 第二の理由は、多額の公債発行に依存し、財政悪化が進んでいる点であります。 平成十三年度の国債発行額は二十八兆三千百八十億円、公債依存度は三四・三%に達しております。二〇〇一年度末には、国と地方を合わせた長期債務残高は六百六十六兆円にも膨れ上がります。このような中で、政府予算案では三千億円もの公共事業等予備費が計上されているのであります。七月の参議院選挙を与党に有利にしようとする意図が余りにも露骨であり、このような予算計上が続けられる限り、現在の政府・与党による財政健全化は全く不可能だと申し上げたいのであります。 第三の理由は、社会保障関係費は本年度予算より増額されているものの、内容は全く不十分であり、しかも二十一世紀の社会保障のあり方をどうしていくのか、方向性が全く明らかになっていないということであります。 社会民主党は、両性が両立できる社会や少子高齢化社会における社会保障のあり方を展望し、育児・介護休業制度の抜本拡充による家族的責任と仕事の両立支援策の確立、看護休暇制度の創設、無年金障害者への救済措置、出産費用の公的保障、デイサービスやショートステイを中心とする介護保険制度の基盤拡充など、国民生活に直結する対策を主張しておりますが、こうした施策こそが二十一世紀にふさわしい福祉プランであります。 政府予算案による児童手当の拡充は、児童手当の抜本的な見直しには踏み込まず、単に所得要件を緩和しただけであります。そこには、少子化対策にどう取り組んでいくのか、理念のかけらもありません。しかも、一九九四年の年金改正時に国会の意志として国民に約束した基礎年金の国庫負担の引き上げは今回も見送られております。 さらに、政府原案では雇用失業対策も不十分であります。雇用の悪化を食いとめるためには、職業訓練期間中の失業保険を拡充するとともに、介護サービス分野における大胆な人材育成支援など、抜本的な雇用対策を実施すべきであります。 中小零細企業への対策も不十分であり、長引く景気低迷の中で倒産の瀬戸際に追い込まれている多くの中小零細企業の実情を踏まえたものだとは到底思えません。 第四の理由は、防衛関係費が前年度に引き続き増額となっていることであります。 朝鮮半島における南北和解の進展など、北東アジアの状況の変化を踏まえるなら、防衛費はもっと大胆に削減できるはずであります。近隣諸国の軍事力と比較して日本の防衛力を云々するというような固定観念にとらわれた古い発想ではなく、日本が率先してアジアの緊張緩和をつくり出していくという未来志向の発想へと転換を図るべきであります。 第五の理由は、政府予算案では環境対策も期待できないということであります。 特に、脱原発を推進し、自然エネルギーに重点を移していくというエネルギー政策転換の発想が全く欠落しております。さらに、環境対策の中で急がなければならない自動車排気ガス対策の経費は、環境省の予算で十億円にすぎません。これで一体どのような対策が可能なのでしょうか。政府の予算案では、排出ガスによる地球温暖化や大気汚染による健康被害などの防止には全く役に立ちません。 最後に、報償費流用事件について申し上げます。 このたびの報償費流用事件では、いわゆる機密費とも言われる報償費の一部が外務省職員の私的な支出のために横領されていた事実が明らかとなり、その金額は数億円に上ると見られております。その上、いわゆる機密費の上納問題、目的外使用など、財政法に違反し、不法不当な支出疑惑が深まっております。我々野党三会派が提出した修正案は、かかる疑惑にまみれた報償費を血税を納める国民が納得できるよう大幅に減額し、過大計上を見直そうとするもので、まさに主権者たる国民の意思に沿ったものであります。 以上、平成十三年度予算三案に反対し、社会民主党・護憲連合、民主党・新緑風会及び自由党提出の修正案に賛成する意思を改めて表明して、私の討論を終わります。(拍手)
○委員長(岡野裕君) 以上で討論通告者の発言はすべて終了いたしました。討論は終局したものと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 まず、千葉景子君外二名提出の両修正案を一括して採決いたします。 両修正案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(岡野裕君) 少数と認めます。よって、千葉景子君外二名提出の両修正案は否決されました。 それでは次に、平成十三年度一般会計予算、平成十三年度特別会計予算、平成十三年度政府関係機関予算、以上三案を一括して採決いたします。 三案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(岡野裕君) 多数と認めます。よって、平成十三年度総予算三案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。(拍手) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡野裕君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会をいたします。 午後三時二十七分散会