農林水産委員会 第4号
- 発言数
- 12 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2001/03/15
会議録
○委員長(太田豊秋君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る二月二十七日、佐藤雄平君が委員を辞任され、その補欠として和田洋子さんが選任されました。 また、去る二月二十八日、渕上貞雄君が委員を辞任され、その補欠として谷本巍君が選任されました。 また、去る十三日、小川敏夫君が委員を辞任され、その補欠として小川勝也君が選任されました。 また、本日、和田洋子さんが委員を辞任され、その補欠として菅川健二君が選任されました。 ─────────────
○委員長(太田豊秋君) 農林水産に関する調査を議題といたします。 平成十三年度の農林水産行政の基本施策について農林水産大臣から所信を聴取いたします。谷津農林水産大臣。
○国務大臣(谷津義男君) 所信を表明する前に、一言ごあいさつを申し上げます。 農林水産大臣の谷津義男でございます。 委員長初め委員の諸先生におかれましては、日ごろから農林水産行政の推進に格段の御理解と御支援をいただき、この機会に厚く御礼を申し上げます。 松岡、田中両副大臣、金田、国井両大臣政務官ともども、力を尽くして農林水産行政の推進に全力を挙げてまいる考えでございます。 委員長初め委員各位の御支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 それでは、農林水産委員会の開催に当たりまして、私の所信の一端を申し上げます。 我が国農林水産業と農山漁村は、食料の安定供給はもとより、国土や自然環境の保全、良好な景観の形成、文化の伝承等の多面的な機能を有しております。とりわけ、健康で充実した生活の基礎となる食料について、新鮮で安全なものを安定的に供給することは国の基本的な責務であります。 こうした役割を担う農林水産業と農山漁村について、生産と消費との共生という考えのもとに、その健全な発展を図ることは、将来にわたり国民が安心して暮らせる豊かな社会を築いていく上で不可欠であると確信しております。 このため、二十一世紀における我が国農林水産業及び農山漁村が、希望にあふれ、活力に満ちたものとなるよう、各般の施策を積極的に展開してまいります。 まず、食料・農業・農村基本法に基づく新たな農政の推進であります。 同法は、二十一世紀における農政の基本指針として制定されたものであり、その基本理念を具体化するため、昨年三月には食料・農業・農村基本計画が策定されたところであります。この基本法及び基本計画に即し、新たな時代の食料・農業・農村政策を着実に推進してまいる考えであります。 平成十三年度におきましては、以下に述べる施策を着実に推進していく考えであります。 第一に、食料の安定供給の確保に関する施策であります。 食料・農業・農村基本計画に掲げられた食料自給率の目標の達成を図るためには、生産者、食品産業の事業者、消費者等の関係者が一体となって取り組んでいくことが不可欠であります。 こうした取り組みを促進するため、食生活指針の普及、定着を図り、食生活のあり方を見直す国民的な運動を展開するとともに、麦、大豆等の需要に応じた生産の拡大を図るための生産対策や水田の汎用化、畑地かんがいなどを積極的に推進してまいります。 また、国民の主食である米につきましては、十二年産米の作柄等を踏まえて昨年九月に取りまとめた平成十二年緊急総合米対策に基づき、生産調整の緊急拡大に対する支援等の措置を実施してまいります。 近年、食料の安全性や品質について消費者の関心が高まってきておりますが、こうした状況を踏まえ、生産から消費に至る各段階において、HACCP手法の導入等により食品の安全性や品質の確保を図るとともに、消費者の合理的な選択に資するよう、遺伝子組みかえ食品を含め食品の表示、規格に関する施策の充実強化を図ってまいります。また、動物検疫及び植物検疫につきましても、これを適切かつ適正に実施してまいります。 食料の安定供給に重要な役割を果たしている食品産業につきましては、その事業基盤の強化、農業との連携を推進するとともに、食品廃棄物のリサイクルによる環境への負荷の低減等を図るための施策を推進してまいります。また、食品流通の合理化を図るため、卸売市場の機能及び体制の改善、強化を図るとともに、ITの活用等により、集出荷・流通システムの高度化等を推進してまいります。 さらに、世界の食料需給の安定に資するため、国際協力の推進に努めてまいります。 なお、最近、野菜等の農林水産物の輸入が増加し、地方議会や農業団体から野菜等に関するセーフガードの発動を求める声が高まっておりますが、こうした状況を踏まえ、実態の把握に努めた結果、現在、ネギ、生シイタケ及び畳表の三品目について、セーフガードに係る政府としての調査を進めているところであり、できるだけ速やかに結論を得たいと考えております。また、これらの品目以外につきましても、輸入動向や国内農林水産業への影響等の把握に努め、必要に応じ、政府調査の開始について検討を行ってまいります。 第二に、農業の持続的な発展に関する施策であります。 基本法が目指す望ましい農業構造の確立を図るため、意欲ある農業者が創意工夫を生かした経営を展開できるよう、総合的な経営対策を講じてまいります。その一環として、意欲ある担い手に対し、経営実態に応じたきめ細かな資金の融通を行うこととしており、このため、農林漁業金融公庫資金制度を含め、所要の見直しを行うこととしております。 さらに、農業経営を担う人材の育成確保に努めるとともに、女性や高齢者がその能力を十分に発揮し、誇りと生きがいを持って生産活動等に参加できるような環境の整備に取り組みます。 また、農業者年金制度につきましては、農業者の信頼を得ることを基本としつつ、基本法の理念や政策の展開方向に即した抜本的改革を行うこととしております。 さらに、果樹について、需給調整機能の強化を前提とした果樹経営安定対策を創設するとともに、加工原料乳について、需給変動等による価格低落に備えるため、加工原料乳生産者経営安定対策を創設するなど、価格・経営安定対策の見直しを着実に進めてまいります。 なお、育成すべき農業経営に対し、今後、諸施策をより一層重点的、集中的に講じていく観点から、関連施策全体の見直し、再編を進めるとともに、その一環として、経営を全体としてとらえ、その安定を図る観点から、価格の変動に伴う農業収入または所得の変動を緩和する仕組み等につきましても、品目別の価格政策の見直しや経営安定対策の実施の状況、農業災害補償制度との関係等を勘案しつつ、その確立に向けて検討を進めてまいります。 また、国内農業生産に必要な農地の確保、農地の区画の拡大やかんがい排水施設の整備等の農業生産基盤の整備につきましても、引き続き着実に推進してまいります。 なお、土地改良制度につきましては、環境との調和に配慮することを事業実施に当たっての原則に位置づけるとともに、地域の意向をより的確に踏まえるための手続を導入するほか、土地改良施設が適切に維持保全されるような手続とするなど、所要の見直しを行うこととしております。 生産性や品質の向上等を図る上で重要な役割を果たす技術開発につきましては、地域特性に応じた高品質の麦、大豆等の育成、普及など、水田を中心とする土地利用型農業の確立に向けた技術開発を総合的に実施するとともに、イネゲノム研究を初め、バイオテクノロジー等の革新的技術の開発を積極的に推進してまいります。 また、農業に本来備わる自然循環機能の維持増進を図るため、環境と調和のとれた農業生産を推進するとともに、家畜排せつ物、稲わら等のリサイクルを促進してまいります。 農協系統の事業、組織につきましては、地域農業の振興に重点を置く農協への再構築、農家が安心して貯金できる信用事業体制の構築等を図ることが必要であり、農協系統の改革を支援する観点から関係法制度の見直しを行うこととしております。 第三に、農村の振興に関する施策であります。 農業者を含む地域住民の生活の場である農村が活力と魅力に満ちたものとなるよう、農業その他の産業の振興を図るとともに、関係府省と連携を図りつつ、農村地域の情報化、高齢者の福祉の向上など、地域の多様なニーズに対応した総合的な施策を講じてまいります。 中山間地域等につきましては、地域の特徴を生かした新規作物の導入や特産物の生産、販売を通じ農業の振興等を図るとともに、生活環境の整備による定住の促進等を図ってまいります。また、耕作放棄の発生を防止し多面的機能を確保するために昨年創設しました中山間地域等直接支払いについて、その着実な推進に努めてまいります。 さらに、農業・農村体験活動を支援するとともに、都市住民に安らぎの場を提供する市民農園の整備を推進すること等により、都市と農村の交流を一層促進してまいります。 次に、森林、林業、木材産業に関する施策について申し上げます。 森林は、我が国の国土の七割を占め、木材の供給のみならず、国土の保全、水資源の涵養、地球温暖化の防止、自然環境の保全など多様な機能を有しており、特に近年、国民からの要請は公益的な機能を中心に一層の高まりを見せております。しかしながら、林業の採算性の悪化等により森林の適切な管理が行われなくなっていることから、森林の多様な機能の発揮に支障が生ずることが危惧されております。 このため、これまでの政策を抜本的に見直すこととし、昨年十二月には、林政審議会等における議論も踏まえて林政改革大綱を取りまとめ、林政の基本的な考え方を、木材生産を主体としたものから、森林の多様な機能の持続的発揮を図るものに転換することとしたところであります。今後、この大綱に沿って、本国会に林業基本法の改正法案等を提出するとともに、国民の理解と協力を得ながら着実に施策の具体化を図ってまいる考えであります。 また、気候変動枠組み条約第六回締約国会議において、森林等の吸収源の取り扱いが重要な課題として取り上げられ、地球温暖化防止に果たす森林の役割が再認識されたところであります。今後の国際協議においても、森林の重要性が理解されるように努めてまいる考えであります。 次に、水産施策について申し上げます。 我が国水産業については、本格的な二百海里時代を迎えるとともに、資源状況の悪化や担い手の減少、高齢化が進展するなど内外の情勢が大きく変化しております。こうした中で、水産物の安定供給を初め、豊かな国民生活の実現にとって不可欠な役割を果たす我が国水産業について、その健全な発展を確保していくためには政策の抜本的な見直しが必要となっており、一昨年十二月に、今後の水産政策の指針として水産基本政策大綱を取りまとめたところであります。この大綱に沿って、本国会に、新たな政策の理念と基本的な施策の方向を示す水産基本法案及びその関連法案を提出することとしており、国民全体の十分な合意を得ながら、順次改革が具体化されるよう全力を尽くす考えであります。 国際漁業問題につきましては、一昨年の韓国との間での新しい漁業協定の発効に続き、昨年六月には中国との間でもようやく新しい協定が発効し、海洋法時代にふさわしい資源管理体制の基盤が確立されたものと考えております。また、国際的な資源管理を要するマグロ漁業や捕鯨の問題につきましても、引き続き関係国との協議を行ってまいります。 次に、有明海のノリの不作について申し上げます。 有明海沿岸は、全国のノリの生産の約四割を占める生産地でありますが、今期は例年にない不作となっているところであります。 私も一月二十九日に現地に赴き、関係者の声を直にお聞かせいただいたところでありますが、余りの被害の大きさに心を痛めております。今回、被害に遭われた関係者の皆様には改めて心よりお見舞いを申し上げます。 今回の被害の深刻な実態にかんがみ、被害を受けたノリ養殖業者の方々に対し、無利子融資、貸付限度額の引き上げ等の緊急支援策を講ずることとしたところであります。 また、ノリの不作の原因につきましては、現時点では明らかではありませんが、予断を持たずに、まず緊急調査を実施するとともに、十三年度からは有明海の海域環境やノリの不作原因の究明を目的とする総合的な調査を実施し、遅くとも九月末を目途にできるだけ早く中間取りまとめを行うこととし、これらの結果を踏まえ、関係者の皆様が将来に明るい展望を持てるよう、有明海の漁場環境の改善に万全を尽くす考えであります。 次に、WTO交渉への取り組みについて申し上げます。 農業分野につきましては、昨年十二月、多様な農業の共存という基本哲学のもと、農業の多面的機能や食料安全保障の確保等を追求する観点から、我が国の対応方針をWTO農業交渉日本提案として取りまとめたところであります。今後、提案内容の実現に向け、EU、韓国など我が国と立場の近い国々との連携を強化しつつ、特に途上国を中心に積極的な働きかけを行い、我が国の主張に対する国際的な理解が促進されるよう、関係府省と一体となって取り組んでまいります。 また、消費者等からの関心の高まりに対応し、国民的合意のもとで交渉を行うという観点から、引き続き農業交渉に関する積極的な情報提供を行っていく考えであります。 さらに、さまざまな国の異なる関心にこたえるため、農業以外の分野も含めた新ラウンドを早期に立ち上げ、農業交渉をその一環として位置づけることが不可欠であるとの認識のもと、関係府省と連携し、国際会議等の場でこの新ラウンドの早期立ち上げを主張してまいります。 林野・水産分野につきましては、引き続き、地球環境の保全、資源の持続的な利用といった観点を踏まえ、適切に対処していく考えであります。 以上のような農林水産施策を展開するため、平成十三年度の農林水産予算の編成に際しましては、十分に意を用いたところであります。 また、施策の展開に必要な法制の整備につきましては、今後、御審議をよろしくお願いいたします。 以上、所信の一端を申し上げました。 農林水産行政は国民生活に密着したものであります。常に現場の声に耳を傾け、また、生産の側面だけではなく消費の側面にも十分目を配りながら、生産に携わる方々が将来に向け希望を持って歩んでいけるよう、また国民が安心と豊かさを享受できるよう、全力を尽くしてまいる考えであります。 委員各位におかれましては、農林水産行政の推進のため、今後とも一層の御支援、御協力を賜りますよう、切にお願い申し上げます。 ありがとうございました。(拍手)
○委員長(太田豊秋君) 以上で所信の聴取は終わりました。 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。 この際、農林水産副大臣及び農林水産大臣政務官から発言を求められておりますので、これを許します。松岡農林水産副大臣。
○副大臣(松岡利勝君) 農林水産副大臣の松岡利勝でございます。 谷津大臣を補佐いたしまして、田中副大臣、金田、国井両大臣政務官ともども、力を尽くして農林水産行政の推進に全力を挙げてまいる考えであります。 委員長初め委員の皆様方の御指導、御鞭撻、さらに加えまして御支援のほどを賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。(拍手)
○委員長(太田豊秋君) 田中農林水産副大臣。
○副大臣(田中直紀君) 農林水産副大臣を拝命いたしました田中直紀でございます。 農林水産行政の遂行に当たりましては、谷津大臣のもと、松岡副大臣、金田、国井両政務官と力を合わせて全力で尽くしてまいります。 太田委員長初め委員各位の皆様方の御協力、御支援を心からお願い申し上げます。(拍手)
○委員長(太田豊秋君) 金田農林水産大臣政務官。
○大臣政務官(金田英行君) 農林水産大臣政務官の金田英行でございます。 谷津大臣のもと、松岡、田中副大臣、そして国井政務官ともども、山積する農林水産の諸課題の解決に向けて一生懸命頑張ってまいりたいと思います。 太田委員長初め委員の先生方の御指導、御鞭撻のほどをよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○委員長(太田豊秋君) 国井農林水産大臣政務官。
○大臣政務官(国井正幸君) 農林水産大臣政務官を拝命いたしております国井正幸でございます。 谷津大臣のもと、松岡、田中両副大臣、そして金田大臣政務官と力を合わせて、当面する農林水産行政の課題解決に精いっぱい頑張っていきたい、このように思っております。 委員長初め委員各位の皆様方の御支援と御指導を心からお願い申し上げます。ありがとうございました。(拍手)
○委員長(太田豊秋君) 本日はこれにて散会いたします。 午後一時二十分散会