農林水産委員会 第3号
- 発言数
- 4 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2001/02/27
会議録
○委員長(太田豊秋君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十五日、菅川健二君及び木俣佳丈君が委員を辞任され、その補欠として和田洋子君及び羽田雄一郎君が選任されました。 また、昨二十六日、和田洋子君が委員を辞任され、その補欠として佐藤雄平君が選任されました。 また、本日、谷本巍君が委員を辞任され、その補欠として渕上貞雄君が選任されました。 ─────────────
○委員長(太田豊秋君) 農林水産に関する調査を議題といたします。 先般本委員会が行いました有明海ノリ被害等の実情調査のための委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。 なお、本日の報告を農林水産大臣にお伝えいただくために、田中農林水産副大臣には特に御出席をいただいております。 それでは、派遣委員から報告を願います。郡司彰君。
○郡司彰君 委員派遣の御報告を申し上げます。 去る二月十九日、佐賀、長崎両県におきまして、有明海ノリ被害等の実情を調査してまいりました。 派遣委員は、太田委員長、岸理事、三浦理事、谷林理事、岩永委員、風間委員、須藤委員、三重野委員、岩本委員、そして私、郡司の十名でございます。なお、陣内孝雄議員が現地参加されました。 有明海地域は全国ノリ生産の約四割を占め、その生産高はおおむね四百五十億円程度となっております。 ところが、今シーズンのノリ養殖の生産状況は、本年二月八日までの共販実績の累計で見ますと、二百三十億二千万円となっております。これは対前年同期と比べますと四一%の減収であり、かつてない不作となっております。 不作の原因は、珪藻プランクトンの大量発生による栄養塩不足に伴う色落ちとされております。色落ちは、ノリの黒い色調が黄褐色にあせる状態になることですが、珪藻の大量発生の原因については、現在、緊急調査が進められており、三月中に暫定的な取りまとめが行われる予定であります。 まず、水産庁による第一次調査として、一月二十三日から二月一日にかけて、有明海の漁場環境モニタリング調査が実施され、第二次調査として、二月二十三日に水産庁と関係四県による共同一斉調査、その前後に水産庁による漁場環境モニタリング調査が行われております。 ノリ養殖の漁期は十月から翌年の三月までであり、また、色落ちにより生産の見込めないノリ網の撤去が進んでおります。このため、できる限り早期に有明海のノリ被害の実情を把握するには、現地を視察する必要があるということで、派遣を行いました。 以下、調査の概要について御説明申し上げます。 まず、ノリ被害の状況であります。 佐賀県有明水産振興センターの案内により、佐賀県沖合にある芦刈漁協のノリ養殖漁場を船上から視察しました。ノリ網の状況を確認した地点は、佐賀県芦刈町の沖合の被害の激しいところと、沿岸部に近い比較的生育のよいところの二カ所であります。 沖合ほど色落ちの被害が大きいということでありました。被害の大きい地点のノリ網はほとんど撤去されており、現在残っているノリ網は比較的生産が見込めるものということでありましたが、ノリ網を引き上げてみると、色落ち、成長の悪さが確認できました。 下船後、同センターの標本室におきまして、有明海に生息するタイラギ等多様な魚介類の標本をもとに、その生息状況の変化等について説明を受けました。 次に、佐賀県庁におきまして、福岡、佐賀、長崎、熊本四県の県庁、県議会、漁業関係者及び共同緊急調査担当者とが一堂に会し、ノリ被害に関する状況報告と意見交換を行いました。 最初に、四県知事を代表して、井本佐賀県知事から、四県知事の連名による要望書が提出をされました。この要望書は、①ノリ等不作緊急対策の実施、②ノリ・貝類等不作原因究明のための総合的な漁場環境調査及び資源変動要因の解明並びに調査研究体制の強化、③水産資源回復のための「有明海再生計画」の早期策定及び総合的対策の実施の三点を内容としております。地元も力を尽くすので、国においても万全の対応をお願いする旨の要望がありました。 次に、四県の県議会を代表して、藤田福岡県議会議長から、ノリの生産状況の報告が行われました。現時点では五〇%以上の減収が予想され、特に福岡県では約七〇%の減収となっており、漁業経営が極めて苦しく、生活不安が生じているとのことでありました。また、地元も最大限努力するが力不足であり国の支援をお願いしたい、来漁期も漁業者が努力できる環境を整えてほしい旨の発言がありました。 次に、福岡県有明海漁連の荒牧会長から、漁業生産は厳しい情勢下にあり、あすが見えない、また、一日も早い有明海の再生をお願いしたい旨、 佐賀県有明海漁連の山崎会長から、四年前に九州農政局に有明海漁業に及ぼす影響についての調査を要請したが、その心配があらわれた、我々が求めているのは、昔の宝の海に戻すための環境調査である、また、本格的な原因究明調査の中間取りまとめが九月に予定されているが、来漁期に間に合うか心配している旨、 長崎県漁連の川端会長から、同県の有明海における漁獲量が約七千トンと四年前の四〇%減で死活問題となっている、調査海域を橘湾にも拡大してほしい、常時、調査情報を漁業者に伝達することをお願いしたい旨、 熊本県漁連の植村専務理事から、山、川、海の連携により自然豊かな漁村を目指すため、国、県において沿岸漁業資源の悪化原因の徹底的な調査、来漁期に向けてのノリ養殖の技術指導を願いたい旨の報告が行われました。 次に、福岡県から、四県を代表して、行政のノリ養殖事業者に対する支援対策状況の報告が行われ、国の緊急対策の活用や生活資金の融資等の取り組みが示されました。 次に、水産庁から、有明海ノリ不作対策緊急調査計画について報告が行われました。第一次緊急調査及び第二次緊急調査の内容と、この緊急調査の結果は、平成十三年四月以降の本格的調査の基礎データになるものである旨の説明がありました。 その後、意見交換に入りました。 特に、緊急調査の内容に関し、調査項目に底質を入れるべきであり、四月以降暖かくなると状況が変わるので調査の意味がなくなる等の意見が出されました。 なお、底質調査につきましては、この意見交換の後、水産庁と各県で協議し、第二次緊急調査の対象に加えることにしたということであります。 その他、有明海には多数の河川が流入しているので、それら河川の環境調査が必要である、ノリ不作が後継者に不安をもたらしており安心して漁業を営めるようにしてほしい、漁業信用基金協会の拡充の必要性、三井三池炭坑に係る海底陥没対策等の意見、要望が出されました。 次に、諫早湾干拓事業についてであります。 諫早湾干拓事業は、昭和六十一年に事業着手、平成九年四月に潮受け堤防を締め切り、十一年三月に潮受け堤防が完成しています。事業の完成は十八年度の予定であります。 九州農政局諫早湾干拓事務所から、潮受け堤防の役割、中央干拓地における工事の進捗状況と試験栽培の実施状況、入植者への農地の配分及び負担等について、概況説明を聴取しました。 その後、海上から潮受け堤防及び北部排水門を視察し、中央干拓地の整備状況を視察しました。 その後、諫早市の小野ふれあい会館におきまして、長崎県知事、県議会副議長、地元市町及び議会関係者と意見交換を行いました。 金子長崎県知事から、有明海の漁業環境の悪化について徹底的な原因究明を行い、有明海を再生してもらいたい、諫早湾干拓事業により高潮や大雨の被害を免れるようになったことを理解してほしい旨の発言がありました。 次に、大石長崎県議会副議長より、潮受け堤防排水門の開放について、地元住民は、背後地の排水不良が再発することを懸念し、湾内漁業者は、速い潮流の発生により漁場が荒廃するとして、反対している状況がある旨の発言がありました。 次に、田中森山町長より、潮受け堤防は、自然の猛威から住民の生命財産を守るために必要と考えているが、潮受け堤防排水門の開放の是非は予断を排除して調査を行ってほしい旨、 古賀小長井町長より、潮受け堤防北部排水門の正面で漁業を営んでいる四漁協の漁民は、早期の工事の完成による漁場の安定を望んでいる旨の意見が述べられました。 以上が調査の概要でありますが、四県から提出されました要望書につきましては、本日の会議録の末尾に掲載していただきますよう、委員長のお取り計らいをお願い申し上げます。 最後になりましたが、有明海のノリ被害を受けられたノリ養殖事業の方々に心からお見舞いを申し上げますとともに、ノリ被害の発生以来、応急対策や原因調査に取り組まれている関係各位に深く敬意を表します。また、当委員会の調査に当たりまして、繁忙の中、格別の御協力を賜りました現地の皆様方に厚く御礼を申し上げまして、報告を終わります。
○委員長(太田豊秋君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。 なお、ただいまの報告にありました現地からの要望書につきましては、本日の会議録の末尾に掲載することといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十二分散会