内閣委員会 第14号
- 発言数
- 226 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2001/06/05
会議録
○委員長(江本孟紀君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、弘友和夫君及び池田幹幸君が委員を辞任され、その補欠として白浜一良君及び市田忠義君が選任されました。 ─────────────
○委員長(江本孟紀君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(江本孟紀君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に宮崎秀樹君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(江本孟紀君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 道路交通法の一部を改正する法律案及び自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律案の両案の審査のため、本日の委員会に政府参考人として、警察庁長官田中節夫君、同交通局長坂東自朗君、法務大臣官房審議官河村博君、国土交通省道路局長大石久和君、同自動車交通局長高橋朋敬君及び環境省環境管理局長松本省藏君の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(江本孟紀君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(江本孟紀君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 道路交通法の一部を改正する法律案の審査のため、来る七日の委員会に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(江本孟紀君) 御異議ないと認めます。 なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(江本孟紀君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(江本孟紀君) 道路交通法の一部を改正する法律案及び自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律案の両案を一括して議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○宮崎秀樹君 おはようございます。自由民主党の宮崎秀樹でございます。 きょうは、私は主に道交法の一部改正案について御質問したいと思っております。 モータリゼーションと申しましょうか、文明が進むと、その陰の部分、我々もよほどそれに目を向けていないと人類の将来はどうなるであろうかというようなことで危惧を持っておるわけでありますが、私は、国会議員をやっておりますけれども、従来は外科の医者でありますから、数年来、交通事故の患者さん、また交通事故で亡くなった方の死体検案とか、さまざまな現場を見ております。 そういう現場でいろんなところに遭遇しますと、本当にこれはいろんなところにやはり欠陥があってこんなような事態が起きているというようなことで、これは総合的に見て、単なる警察庁だけの問題じゃなくて、そういうことが起きたときに、やはり救急処置どうするんだと。これは、かつての自治省、消防ですから今の総務省、それからまた厚生省の関係も、これは今、厚生労働省ですけれども、関係してくるし、また車自体の問題をとりましても、車両の欠陥とか整備不良、それから排ガスの問題、大気汚染の問題、そういうようなものとか、それから騒音、こういうことで大変一般の市民が迷惑を受けている。そうしますと、これは国土交通省だとか環境省だとか、さまざまなところで共管する部分が出てまいります。 そこで、大臣、こういうことを総合的にやはり考えていかなきゃならないと思うんですが、大臣の所感と、それから各関係省庁の今後どういうふうに取り組んでいかれるのか、そういうお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(村井仁君) ただいま宮崎委員御指摘のとおり、暴走族等車両の騒音、周囲に大変な迷惑を与える、その抑止は非常に重大な課題だと私どもも認識しているわけでございますが、車両の不法改造でございますとかあるいは整備不良等の問題も少なくございません。 それからまた、そのほか大変広範な省庁がかかわって対応しなければならない問題であることは私どもも認識しておりまして、ことしの二月五日でございますが、暴走族対策関係省庁担当課長等会議というものを催しまして、そこで申し合わせをいたしております。ちなみに、内閣府、警察庁、法務省、それから総務省、文部科学省、経済産業省、国土交通省、環境省、さらには最高裁判所からもオブザーバーで出席してもらっておるわけでございます。 いずれにいたしましても、そういうところで各省庁力を合わせまして暴走族対策の強化につきまして努力をしてまいっているところでございまして、私どもとしましては、それを踏まえましてこの種運転に対する取り締まりを徹底してまいりたい、こんなふうに考えております。
○政府参考人(高橋朋敬君) 国土交通省の関係を御説明させていただきます。 自動車の整備不良ですとか不正改造、これは交通事故の増大だとか排出ガスあるいは騒音等による環境悪化を引き起こすことになりますので、重大な社会問題と認識しております。 このため、国土交通省といたしましては、自動車の安全や環境に関する基準を定めまして、自動車検査場における検査や街頭における検査におきまして基準不適合車の排除を図っているところでございます。 また、その対策の一環といたしまして、国土交通省が中心となりまして、警察庁、環境省等の御協力をいただきまして、また自動車関係の三十一団体の参加をいただきまして、六月を重点月間とする不正改造車排除運動を全国で実施することにいたしております。 また、排出ガスにつきましては、ディーゼル黒煙クリーン・キャンペーン、これを六月と十月に重点期間といたしまして実施することにいたしております。 また、警察庁と連携いたしまして、年末年始におけるいわゆる初日の出暴走、この取り締まりにも参画しております。 さらに、今、村井大臣から御紹介ございましたけれども、この二月に警察庁、環境省等の関係省庁と不正改造車の排除を含めた暴走族対策の強化を申し合わせたところでございます。 今後とも、関係省庁と密接に連携をとりつつ、対策の強化に取り組んでいきたいと思っております。
○政府参考人(松本省藏君) 自動車の排気ガスによります大気汚染あるいは騒音の問題、これは大変重要な問題でございます。 環境省といたしましては、排気ガスについては大気汚染防止法、それから、騒音につきましては騒音規制法に基づきまして許容限度というのを設定いたしております。要するに規制の基準値でございますが、これを設定いたしまして、それを受けた形で国土交通省におきまして道路運送車両法によって具体的な規制を担保する、こういう役割分担、連携をとっているということでございます。 また、先ほど来お話のございました警察庁が取りまとめておられます暴走族対策関係省庁担当課長等会議、これにも環境省として参加をさせていただきまして、関係省庁と連携していわゆる暴走族の爆音対策などの推進に参画をさせていただいているということでございます。 いずれにいたしましても、今後とも、環境省としては、関係省庁と連携をいたしまして適切に役割を分担しながら対策に取り組んでいきたいと考えております。
○宮崎秀樹君 皆さん連携してやっていただく、大変重要なことだと思っております。 ただ、問題は、車検を受けたときですね。これは陸運局の関係ですが、タイヤは新しいタイヤにつけかえて持っていきますね。受けて、持って帰ってくると丸坊主のタイヤに変えて、そして交差点の中でスリップさせてぐるぐる回ると、こういう事例もあるようでございます。 暴走族対策でございますが、懸命に努力しているのは認めます。ただ、暴走族が、私も出会ったことがあるんですが、集団で走ってきますと、その後からパトカーがただ黙ってついていくだけですね。ついていって何をしようというわけじゃないんですね。ただついて回っているだけ。これは大名行列みたいなもので、そんな実態もあるようですから、一般の市民が目撃していると、これは一体何だということになるわけであります。 ですから、六月に集中してやるということも結構ですが、これは常在の対応で、一年じゅう六月のつもりでやってもらわないと困るわけであります。 共同危険行為というものがまさに目に余るわけであります。しかも、言うなれば、あれは一種の凶器ですから、包丁を持ってそこら辺で暴れまくっているといったら、これは警察が出動して取り押さえるわけですが、暴走族も私はまさにそれをやっていると同じだと思うんですね。それをただ周りで見ているというのはいかがなものか。 これは、やはり徹底してやってもらわないと私は困るんじゃないかと思うんですが、この辺について、どのようにこれから考え、また対応していくか、どんなふうに積極的に動いていくのか、それを含めて御見解を承りたいと思います。
○国務大臣(村井仁君) 全くもう同感でございまして、私の承知していますところでも、ただいま御指摘のその共同危険行為と呼ばれるようなスタイルのほかに、ルーレット型で首都高なんかでやっています違法競争型とか、類型としてはこの共同危険型、違法競争型、二つのパターンが暴走族の中にあるようでございますが、非常に凶悪化、粗暴化している向きもございまして、私どもとしましては、あらゆる法令を駆使しましてその取り締まりを徹底する、そしてその行為を抑止していくということが必要だとは認識しております。 場合によっては機動隊を動員するというようなことも暴走族取り締まりに際しましてやっているところでございまして、さらには、県境を越えてやるようなケースもございますから、都道府県警が境を越えて緊密な連携をとる、当然のことでございまして、今度のお願いを申し上げております道交法の改正案に共同危険行為の禁止違反の罰則引き上げを盛り込んでいるあたりも大変私どもは効果があるのではないかと思っております。 ただ、一つの実態を申し上げますと、暴走族、年間一万人くらいはいろいろなプレッシャーあるいは取り締まり等によりまして離脱をいたしますが、一方で、一万人ぐらいまた新しいのが入ってくるというような状況でございまして、結局のところ、関係行政機関さらには学校、地域社会と緊密な連携をとりながら、社会全体として暴走族の排除、そして加入はよろしくないという認識を広げていくということで効果を上げていくしかないのではないか、そんなふうに考えているところでございまして、ただいま委員御指摘の点、私どもも十分意を体しまして頑張ってまいりたいと思います。
○宮崎秀樹君 ちょっと具体的なことを、私、通告していないんですが、お聞きしたいんです。 暴走族を取り押さえると、車両が盗難車であれば当然これはもう論外ですから没収ですけれども、持ち主であると何かみんな返すんだそうですね。それはどうなんですか。凶器を返すというのはいかがなものかと思うんですが、それは具体的にはどうなっているんでしょうか、ちょっとそれを。
○政府参考人(坂東自朗君) 暴走族というように、彼らはやはり車を使って道交法違反等の犯罪行為を行うということでございますから、そういった犯罪に関連したブツであるということで、押収等を警察としてもできるだけ可能な限りやりたいというふうに考えております。 そしてまた、そういった押収した車両につきまして、その後どういった形の刑事手続あるいは処理が行われていくのかということでございますけれども、法律の規定におきましては、没収あるいは少年の場合は没取と呼んでいますけれども、そういったような規定がございますので、我々、取り締まりに当たる者といたしましては、そういった規定を適用して車を取り上げるというんでしょうか、そういったような措置を裁判の方でとっていただけるような形で、できるだけ立証をしっかりしていくとかいろんな捜査努力をして頑張っていきたいというように、このように考えております。
○宮崎秀樹君 ですから、そこら辺があいまいで、ぴしっと私は、没収すると、押さえてそれはもう全部廃棄するなりなんなりするくらいのことまでやらないと、また返ってくるとやっているようでありますから、そこら辺のところは十分考えていただきたいというふうに思うわけであります。 次に移ります。 今回の法律改正で障害者に係る免許の欠格事項の見直しが行われております。 この中で、これははっきりしていいんですが、かつては、精神病者でないとか麻薬中毒ではないというような診断書を我々は書かされて面食らったんです。麻薬中毒というのもなかなかわかりづらい。両手を見せろとか言って、血管に注射を何本も打つとかたくなっていますから、これはおかしいぞというようなことぐらいしか見分けがつかない。特に、精神病者というのは、これはずっと長いこと一緒にいないとわからないわけでありますから、その診断書はなかなか書けませんよというので、まあ今はないようでありますが、そういうこと等でこの欠格事項の見直しというのは当を得ていると思うんです。 ただ、公安委員会が、政令で定める病気にかかっている者の把握が私はできるかどうか甚だ難しいんじゃないかと。これからどういう病気を政令で定めるかということは医学の専門家とお話し合いの上でやると思うんですが、しかし、そういう政令で定めた病気、またその状態がどこでそれを知り得るかということ、それから、万が一これらの人が事故を起こしたときの責任はどこでだれがとるのかという問題が出てくると思うんですが、それについてわかりやすく御説明していただきたいと思います。
○政府参考人(坂東自朗君) 今回の改正案におきましては、幻覚の症状を伴う精神病、あるいは発作により意識障害または運動障害をもたらす病気にかかっている者などにつきまして、政令で定める基準に従いまして免許の拒否とか取り消し等の処分を行うことができるようにしているところでございます。 そこで、このような病気にかかっているかどうか等についてどのように把握するのかというお尋ねでございますけれども、さまざまな病状がある中で、申請者の態度あるいは表情、言葉等の外見的な側面で判断するということになりますけれども、それを確実に判断するということはかなり困難なことではないか、このように考えております。 このために、諸外国におきましては、過去に発作等があったかどうかや病状が悪化したかどうか等につきまして免許の申請書あるいは更新申請書に記載することを求めるような制度とか、あるいは、一定期間ごとに状態を確認することが必要な病気にかかっている場合等には定期的に適性検査を行うような制度、こういったような制度が導入されているということでございますので、こういったことも踏まえまして、我が国におきましてもこのような制度の導入について検討してまいりたいというふうに考えております。 それからまた、今回の改正案におきましては、現に免許を取得している者に加えまして、新たに運転免許試験に合格した者が一定の病気にかかっていると疑う理由がある場合におきましても臨時に適性検査を行うことができることとするほか、このような臨時の適性検査を受けない者に対しましては、免許の取り消しあるいは免許の停止の処分を行うことができることとするようにしております。 今後、より一層この臨時の適性検査を適宜適切に実施して、運転に支障がある者の発見に努めたいというふうに考えております。 なお、免許の拒否事由等に該当することを見逃して免許を与えるというようなことは、これはあってはならないことでございますので、こういった事態が生じないように鋭意努力をしてまいりたい、このように考えております。
○宮崎秀樹君 大筋ではそういうことなんでしょうけれども、これはしかし不可抗力ということも実は出てくると思うんですね。本来なら日本にきちっとした制度があって、例えばかかりつけ医制度とか、そういうものがあれば、ずっとその人を一生見ているドクターがいれば、その人の意見が聴取できるというような制度であれば、これはもう完全把握できるわけですけれども、かかりつけ医を持っていない人もおりますし、国民の中では、だから、なかなかこれは、免許を与えるときにその状態で、適性検査をやればわかるとはいいながら、網の目をくぐるのは幾らも出てくると思うんです。 それともう一つは、適性検査を受けて、そして臨時適性検査の通知を出すというんですが、その臨時適性検査の通知を出す基準というか、そこら辺も非常に難しいと思うんです。適性検査は通っているんだよと、しかしその中でおかしな人をどうやってチェックするんだというようなことも出てくる可能性があります。 ですから、その辺を含めて、例えば病気を持っている人、糖尿病とかそれから循環器疾患、また高血圧症。高血圧脳症なんというと一瞬に意識がなくなる。それから、糖尿病で、特に低血糖になると昏睡状態になってしまう。 糖尿病というのは、糖が高くなって昏睡する人というのはほとんどないくらいで、インシュリンを打っていて逆に低血糖になっちゃうんです。低血糖になると本当に意識が完全になくなります。そういう人にはブドウ糖を打つんです、逆に糖を。そうすると、打っているうちに目が覚めてきて意識がはっきりしてきます。そういう人は、しかし外見じゃ何もわからないですよ、これ。 ですから、自主申告制度というやつを、ペナルティーをつけて、もしそういう状況を知りながら申告しなかったというのはやはりペナルティーをつけないと、なかなか自主申告でお任せというのは実際難しいし、また糖尿病なんかでも、本人が知らない人もいます。こんなひどいのに、君、よく平気な顔をしてやってくるなと。それはいつおかしくなってもいい状態。それは、糖尿病になると腎臓の障害を起こしますから、腎臓の障害を起こすと、そのデータを見るとびっくりするようなのがおります、これはいつおかしくなっても、意識がなくなってもいいよという。これは腎臓性の障害ですけれども。 だから、そういう人が間々ありますので、ここら辺はよほどチェックする必要があるんですが、こういう人がトラックでも運転して途中でおかしくなったらこれはもう大事故で、それに巻き込まれる人が大勢出てくると思うんです。この辺を含めてひとつ対応をきちっとやってもらいたいと思うんですが、これに関してどういうふうに対応されるか、何かございましたら教えてください。
○政府参考人(坂東自朗君) 先ほども御答弁申し上げましたように、運転免許に合格した者が一定の病気にかかっているという疑いがある場合とか、あるいは運転免許を取得している者がそういった一定の病気にかかっているというふうに疑いがある場合におきましては、その臨時適性検査というものを行うというようにすることでございますけれども、どういった場面で臨時適性検査を行うかどうかということを判断するのかということでございますが、具体的ないろんな場面があろうかと思いますけれども、一つは、例えば事故や違反を起こした場合に、その事故の状況等から見てその当事者が一定の病気にかかっているとの疑いがあるというように判断したようなときとか、あるいは、免許の申請の際に拒否事由等に該当するような一定の病気にかかっているという疑いがあるというように判断した場合におきましては、今申しましたような臨時適性検査というものを受けていただくようにということで、検査の日時とか場所というものを通知して臨時適性検査を行っていただくということになろうかと思います。 そこで、なかなかそういうものを判断するのは難しいんじゃないかというようなお尋ねでございますけれども、これも先ほど御説明いたしましたように、諸外国におきましては、過去に発作等があったかどうかあるいは病気が悪化したかどうか等について、本人から免許の申請書あるいは更新申請書に記載することを求めるような制度というものがあるというようなこともございますので、そういったことも参考にしながら、我が国においてこのような制度を導入することについても検討してまいりたいということでございます。 それからまた、委員御指摘のように、糖尿病等で実際にその発作で意識喪失を起こして重大事故につながったというふうな事案もございますので、今回の改正におきましては、発作により意識障害または運動障害をもたらす病気にかかっている場合におきましては政令で定める基準に従って免許の拒否とか取り消し等の処分を行うことができるようにしているということでございまして、この発作により意識障害または運動障害をもたらす病気というものの中には、委員御指摘のように、やはり糖尿病により発作障害を起こすというようなものも含まれるのではないかというふうに考えているところでございますけれども、もとより、病気に、糖尿病にかかっているということだけをもって一律に拒否等の処分を行うということではございません。
○宮崎秀樹君 事故を起こしてからでは遅いので、その次善の策としてきちっと自主申告制度というものを位置づけるということが私は大切だと思います。外から把握するなんということは至難のわざですから、そこはきちっと歯どめをかける必要があるかと思っております。 それから、「加齢に伴つて生ずる身体の機能の低下が自動車の運転に影響を及ぼすおそれがあるときは」という文言が今度入っております、及ぼすと自分が思ったら自動車に標識をつけろと。ただ、加齢というのは非常に漠然としていまして、かつての労働省なんかの高齢者といったら五十五歳以上と、こういうのがあるんですね。また老人クラブは六十歳以上とか、六十五歳以上になると市町村が医療の対象にして老人と。国は七十歳以上を老人医療の対象と。 加齢というのは非常に漠然としておりまして、また個体差もありますから、六十でレントゲンを撮ったら八十ぐらいの人もおりますし、八十でレントゲンを撮ったら六十ぐらいの人もおりますから、これは一概に言えないんですが、これは自主判断で、もうおれは物騒だぞということを個人に任せるのか、客観的に何かそういうことで判断するのか、その辺はどういうふうになっておるんでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) 道路交通法七十一条の五の二項の「加齢に伴つて生ずる身体の機能の低下が自動車の運転に影響を及ぼすおそれがあるとき」というものの解釈についてのお尋ねでございますけれども、これは、運転者が高齢のため身体の機能が低下し自動車の運転に影響を及ぼすおそれのある状態を意味しているものというふうに考えられますので、自分で判断するのか、あるいは客観的に判断するのかということのお尋ねとすれば、やはり客観的な状態であると。それをやはり高齢者の方々はよく自覚していただく必要があるだろうということでございます。
○宮崎秀樹君 客観的に、じゃだれが、おまえ年寄りだ、おまえ機能が衰えているぞということを言うんですか。
○政府参考人(坂東自朗君) 法律上はそういったような解釈が妥当だろうということでございまして、今申しましたような形で、そういったことをやはり高齢者の方々がよく自覚していただくということでございまして、例えば運転免許更新時の高齢者講習等を活用するなどいたしまして、高齢者自身が身体機能の状況について認識していただくことが好ましいというふうに考えております。 なお、この高齢者標識の表示につきましては努力義務にとどめているところでございますので、仮に身体機能の低下について正しく認識せずに標識を表示しなかったとしても、罰則とかあるいは行政処分の点数の対象とされているものではございません。
○宮崎秀樹君 そうすると、注意喚起というようなことが趣旨だと思うんですが、これも、できればそういう適性検査をするなり、やはりそういう一定の何かを設けておいた方が安全ではないかというふうに思うわけですが、これも検討していただければ結構だと思います。 時間が来ましたので、最後に。こういうことは、大臣、行政だけでやろうと思ってもなかなかできませんね。これはやはり国民の協力がなきゃできないんです。特に、地域ぐるみの協力というのが必要だと思うんです。 そういう意味で、自治体の協力ももちろん必要だし、またいろいろなところで、町内会とかいろんな会があるんですが、学校のPTAだとか、そういう教育機関の協力も必要でしょう。また、保育園、幼稚園の子供たちからそういうことを学ばせるということも必要だと思うんですが、そういう意味で、大臣、これらの取り組みについて、最後に御所感を伺って私の質問を終わります。
○国務大臣(村井仁君) 宮崎委員仰せのとおり、交通安全を図るというのは、まさに地域密着型と申しましょうか、地域の交通事情に完全にリンクする話でございます。また一方、警察というのも大変地域に密着した行政機関の一つの典型的なものでございまして、さような意味で、地域の御協力がなければ十全な機能を発揮できない、これは私も深く認識しているところでございまして、さような意味で、今委員御指摘のように、地域の皆様の、まさに町内会でございますとかあるいはPTAでございますとか学校でございますとか、さまざまの地域の方々との協力を大切にいたしまして、地域のニーズに合った交通安全対策に適切に対応してまいりたい、そんなふうに考えるところでございます。
○宮崎秀樹君 ありがとうございました。終わります。
○森田次夫君 自由民主党の森田次夫でございます。 関連質問をさせていただきますが、宮崎委員の方からは主に道交法につきましての質問でございましたので、私の方からは運転代行業法に絞りまして御質問をさせていただきたい、こんなふうに思っておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。 そこで、自動車の運転代行業は、昭和五十年代ごろから、公共輸送機関が十分発達していない、そういうような地方都市中心に発達してきた、こういうふうに聞いておるわけでございます。四半世紀近く、まさに、はざま産業と申しますか、そういった形で自由営業で運転代行業が今日に至っているわけでございますけれども、四半世紀半近くたった今になって規制することにしたのは、どういうことでこれを規制することにしたのかどうなのかということ。それから、法案を提出するに至りました背景、こういったことについてもお伺いをいたしたいと思います。
○政府参考人(坂東自朗君) 自動車運転代行業は、酔ったお客にかわって自動車を運転する営業でございまして、委員御指摘のように昭和五十年代ごろから地方都市を中心に発達してきておりまして、飲酒運転の防止に一定の役割を果たしてきたところでございます。 しかしながら一方では、交通死亡事故の発生率が高い、あるいは運転者に対する最高速度違反等の下命容認とか白タク行為とか料金の不正収受とか、あるいは損害賠償保険の未加入とか、さらには暴力団関係者による被害等、こういった問題点も指摘されているところでございます。 そこで、このような自動車運転代行業の実情にかんがみまして、その運転代行業の業務の適正な運営を確保して、そのことによりまして、道路の交通と利用者の保護を図ることを目的といたしましてこの法案を今国会に提出した次第でございます。
○森田次夫君 確かに、この事業というものは飲酒運転あるいは過労運転、こうしたことに一定の役割を果たしてきたと私どもは認識しているわけでございますけれども、しかしながら一方では、今局長が言ったようなこともある、こういうことでございます。 そこで、タクシーに比べまして自動車の事故率はどのくらいなのか、その辺をちょっとお尋ね申し上げたいと思います。 また、確かに夜間の酔っぱらいのお客さんを相手にすることが多い、こういうような事業の特徴があるわけでございます。そのために、今お話しございました暴力団による関与等もあり、また白タクだとかそういうような違反行為等も行われておるとのお話でございます。 そこで、できるだけコストをかけないというようなこと等もあろうかと思います。そうした中で、事業者数、全国で大体どのくらいあるのか。それから従業員数はどのくらいなのか。そして、アルバイトが非常に多いんじゃないかというようなことも聞いておりますけれども、従業員に対するアルバイトの割合、その辺もどのくらいあるのか、そんなことについてひとつ教えていただきたいと思います。
○政府参考人(坂東自朗君) まず、交通死亡事故の発生状況についてでございますけれども、過去五年間の自動車運転代行業に係る一億走行キロ当たりの交通死亡事故件数というものは、タクシー事業者と比べますと二倍から五倍の高い数字で推移しているところでございます。 次は、自動車運転代行業の実態についてでございますけれども、私どもが昨年、平成十二年五月末時点で把握している数字でございますけれども、事業者数は二千七百十五業者、それから従業員の数は約四万人に上っておりまして、この従業員のうちアルバイトの占める割合は七割弱となっております。
○森田次夫君 七割がアルバイトというのは非常に多いんだろうというふうに思います。 そこで、道路交通法の一部を改正する法律により、代行自動車の運転者に第二種免許の取得が義務づけられておりますけれども、現在は若葉マークでも代行ができるということであろうかというふうに思います。人命を預かる商売であり、またあらゆる車種の車を運転するので、法律の一定の規制を行うことは私は当然だろうというふうに思います。むしろ遅過ぎたんではないか、こんなふうにも感じておるわけでございます。そして、これによりましてどのような効果を期待しておられるのかどうなのか。 また、交通の安全を図る観点から第二種免許の取得を義務づけるということであれば、随伴車の運転手に対しましても二種免許を義務づけるべきではないか、こんな意見もあるわけでございますけれども、その辺につきましても御意見をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(坂東自朗君) 委員御指摘のように、今回の道路交通法の改正によりまして、自動車運転代行業者がお客を乗せて運転する場合におきましては第二種免許というのを義務づけたというところでございまして、当然ながら、第二種免許というものは高度な運転能力、知識というものを持っているという者に与えられる免許でございますから、そういった意味では顧客の安全も含めた交通安全万般に効果があるものではないかというように考えております。 そこで、顧客の車を顧客を乗せて運転する運転者以外の随伴車両の運転者についても第二種免許を義務づけたらいかがかというお尋ねでございますけれども、これは、随伴車両というものはお客を乗せていないといったようなところもございますので、先ほど言ったような意味からの第二種免許までも義務づける必要はないものというように判断したところでございます。
○森田次夫君 随伴車にはお客さんは確かに乗せていないわけでございますけれども。 そこで、本法とは直接関係ないかもわかりませんけれども、関連がございますのでお尋ねするわけでございますけれども、例えば、保育園だとか幼稚園、あるいは福祉バス等、こういったような送り迎え、これの運転手につきましては二種免許というものは義務づけていないだろうというふうに思いますが、これこそ大勢の人を乗せるわけでございますので、こういった場合には二種免許が必要だ、義務づけるべきじゃないかと、こんなことも考えるわけでございますけれども、いかがでございましょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) これまで第二種免許を必要としていなかった事業等における自動車の運転に対しまして新たに第二種免許を義務づけるかどうかということにつきましては、その事業などに係る事故実態とかあるいは運行形態等から見まして、運転者に高度な運転能力が要求されるべきであると認められるといった事情があるかどうかを検討する必要があるというように考えているところでございまして、御質問の事業等につきましては事故多発傾向を示すデータがないことなどを踏まえますと、現時点では第二種免許を新たに義務づける必要はないものと考えているところでございます。
○森田次夫君 代行業は零細業者が多いと思うわけでございますけれども、二種免許の取得あるいは損害賠償保険への加入などを義務づけられたら倒産してしまうと、法制化に当たっては一部の業者から反対もしていると、こういったことも聞いておるわけでございますけれども、法案の内容に、業界を初めとする関係者の意見、これがどの程度反映されておるのか、その辺についてお尋ねをいたします。
○政府参考人(坂東自朗君) 今回のこの法案の法制化につきましてはここ数年来の業界の懸案事項でもございまして、この法案の立案に当たりましては、社団法人全国運転代行協会を通じるなどいたしまして、業界の意見をさまざまな形で聞いてきたところでございます。 また、ことし一月に法律試案のパブリックコメントというものを行い、関係者から広く意見を募集したところでございまして、その内容につきましても各種のいろんな意見が出されておりますけれども、そういった意見等を踏まえながら今回の法律案の提出に至ったものでございます。
○森田次夫君 自動車運転代行業の業務の適正化を図るのに当たりまして、業界の自助努力といったものを積極的に活用していくことが必要であるのではないか、こんなふうに考えるわけでございます。 そこで、業界の公益法人として社団法人全国運転代行協会がございますが、残念ながら加入の割合が低い、こんなことも聞いておるわけでございますけれども、全事業者に占める割合、こういったものについてどのくらい現在加入されておられるのかどうなのか。また、業界の健全育成のためには、同協会を初めとする業界団体を今後どのように活用して、そして指導していこうと考えておられるのか、その点についてお尋ねをいたします。
○政府参考人(坂東自朗君) 先ほど申しました社団法人全国運転代行協会は、自動車運転代行業の適正な運用を確保するため、各種の公益事業を行うことを目的といたしまして平成八年三月に設立された業界唯一の公益法人でございますけれども、その組織率でございますが、平成十二年五月末現在、会員数は四百五十一人ということでございますので、組織率といたしましては約一七%にとどまっているということでございます。 私ども行政当局といたしましては、これまでもこの協会等を通じて業界の指導監督に努めてきたところでございますけれども、業界の健全育成に向けましてこの協会を通じた指導等はこれまで以上に重要になってくるものというように考えておりますので、今後は、この法案の趣旨にのっとりまして、自動車運転代行業の業務の適正化のための活動を自主的かつ積極的にこの協会等が行っていくように行政側としても支援をしてまいる所存でございます。
○森田次夫君 一七%、四百五十一ですか、非常に少ないわけでございますので、積極的に指導していっていただきたいなというふうに思うわけでございます。 そこで、本法において自動車の代行業者に安全運転管理者を選任させることにしておりますけれども、ハイヤーですとかタクシー業者には道路運送法で運行の安全確保を図るため運行管理者を置くことを定めておるわけでございます。これは資格試験が要るわけでございますけれども、安全運転管理者には運行管理者ほどの責任は課していないようでございますけれども、その役割についてお尋ねをいたします。 また、安全運転管理者を営業所ごとに置くこととしておりますが、あわせてこの辺についてのお伺いをいたしたいと思います。
○政府参考人(坂東自朗君) 安全運転管理者につきましては、この自動車運転代行業の特性といたしまして、交通死亡事故の発生率が高い、あるいは業者が運転者に対して道路交通違反の運転を指示するなどの問題点が指摘されている、あるいは、お客様の車をお客様にかわって運転するわけでございますから、その運転する車というものは種類、性能、操作方法等が多岐にわたるといったようなこともございますので、こういった問題点等を、この安全運転管理者というものを選任させるとすれば交通安全に寄与するような方向で運転者等を指導していけるんではないかというふうに考えているところでございます。 それからまた、安全運転管理者は営業所ごとに置くということにしておりますけれども、今申しましたような形で運転代行業に絡むいろんな交通安全上の問題点がございますので、営業所ごとに置くとすれば運転者に対する日々のあるいは日常の指導監督というのが行われやすくなるということでございますので、営業所ごとに必要な安全運転管理者を置くということにした次第でございます。
○森田次夫君 代行業法の二条で運転代行業者の定義を定めております。そこで、次のいずれにも該当するもの、こうなっているわけでございますけれども、その一つが主として夜間において酔客にかわって運転するものであること、それから二番目に顧客を乗車させるものであること、そして三番目が常態として営業の用に供する自動車が随伴するものであること、要件は以上の三つであるわけでございます。 そこでお伺いするわけでございますけれども、利用者は乗らずに車だけを自宅に届ける、こういうふうな場合にはこの二番目の顧客を乗車させるものということには当たらないだろうというふうに思うんですけれども、本法による規制の対象になるのかどうなのか、その辺についてお伺いをいたします。
○政府参考人(坂東自朗君) 自動車運転代行業者の定義は委員御指摘のとおりに三つでございますけれども、代行業者は委員御指摘のような三つのいずれにも該当するものを言うということにされておりますので、委員御指摘のような形でお客を乗せないような場合はいわゆる陸送業というものに当たりますので、この代行業法案の中で言う代行業者には当たらないということになります。
○森田次夫君 対象外ということでございますけれども、今まではそういったことも行われておったんじゃないかなというふうに思います。 そこで、この三番目でございますけれども、常態として随伴車をつけなければならないことになっておるわけでございますけれども、常態でございますのでこの反対は変態ということになろうかと思うんですが、いわゆる例外、こういったものも認めるのかどうなのか。 ちょっと具体的なことでございますけれども、例えば、お客さんが新宿でお酒を飲んでいる、そして自宅が荻窪駅だと、営業所が三鷹だと、こういうようなことを考えたときに、お客さんから三鷹の営業所の方に連絡が行きますよ。そして、そのときに、随伴車で行けば青梅街道を通るから一時間近く新宿までかかるんじゃないかなというふうに思うわけですね。ところが、中央線で行けば新宿まで二十分かそこいらで行ってしまうわけですよね。そして、そのときに一人でいいわけですよ。二人は必要ないわけで、一人、車の代行運転をする人だけが行けばいい。そして、新宿から荻窪まで車を届けると。そして、自宅に送ったらば自分はまた中央線で荻窪から三鷹まで、営業所に帰ればいいと。こういうようなことにすれば、コスト的には電車賃だけですから非常に安く済むだろうし、また、申し上げましたとおり、随伴車は必要ないわけでございます。代行運転は一人でいいわけでございます。 こういった例というのは、これは地方から発達したものですから非常に少ないかもわかりませんけれども、地方でも全くないということではないだろうというふうに思うわけでございますけれども、こういったことについてはやはり対象外になるのかどうなのか、ちょっとお尋ねをいたします。
○政府参考人(坂東自朗君) 委員お尋ねのようなものにつきましては、この代行業法は、その定義からして、常態として営業の用に供する自動車が随伴するものでありということになっておりますので、一般的には本案による規制の対象とはならないということでございます。 これは、現時点におきましては、こういった御指摘のような業務につきましては、交通の安全と利用者の保護を図る観点からの規制を必要とする問題点等が認められないということでございますので、この法案の代行業者としての対象とはしていないということでございます。
○森田次夫君 はい、わかりました。 それでは、国土交通省にお伺いをさせていただきたいと思います。 利用者の立場からも、また業界が社会から認知というか安心感ですね、をされるためにも、自動車運転代行保険への加入は極めて重大な要件であろうと、こんなふうに思うわけでございます。 しかしながら、損害保険会社側で保険契約の引き受けに積極的ではない、こういうことも聞いておるわけでございます。保険契約の義務づけに当たりまして、損害保険会社においても適正な事業者とは保険契約が締結できるような指導をしていくことが必要であろうかと、こんなふうに考えるわけでございますけれども、お尋ねをいたします。
○政府参考人(高橋朋敬君) お答えいたします。 損害保険会社におきましては、これまで自動車運転代行業につきましては、事故率が高いとか、あるいは二種免許を有していないアルバイトが多く業務に従事しているといったような理由から、自動車運転代行保険の引き受けには必ずしも積極的ではなかったというようなことも承っております。 本法の制定に当たりまして、今後、運転代行業につきましては認定制度が創設されるわけでございます。それから、二種免許の義務づけなどがなされるわけでございます。自動車運転代行業の業務の適正化が図られることになりますので、損保会社におきましても自動車運転代行保険を従来よりも引き受けやすい環境ができてくると考えております。 したがいまして、国土交通省といたしましても、今回の法律の趣旨等につきまして損保会社に十分説明、周知いたしまして、自動車運転代行業が保険に加入しやすくなるような環境整備を図ってまいりたいと考えております。
○森田次夫君 次に、料金についてお尋ねをいたしますが、この代行業については、料金に関するトラブルが多いということも聞いておるわけでございますが、これが発生を防止するためには、料金を営業所に掲示させるというようなこともあるわけでございますけれども、行政としても、あらかじめ何らかの形でその内容は把握しておく必要があるんじゃないか、こんなふうに考えるわけでございますけれども、実態の把握の方法としてどのようなことを考えておられるのかどうなのか。また、事業者に対してどのような措置を課す必要があると考えておられるのかどうか、お聞かせください。
○政府参考人(高橋朋敬君) 運転代行業は、主として夜間の繁華街におきまして酔客を相手に行われるということでございますので、料金を明示していないことによるトラブルが発生するおそれが高いということで、自動車運転代行業につきましては、営業の開始前に料金を定めて営業所において掲示をし、実際に業務を行う際には、掲示した料金について利用者に説明した上でその説明に基づいて料金を収受させるというふうにいたしておるところでございます。 その料金に対するいわゆる監督なんでございますが、いわゆる公共交通機関とは事情が違いますので、高いか安いかについてまで行政が関与するということは適当ではないかと思いますが、料金の透明性をもってその利用者保護の措置にしようと考えておるわけでございます。 そこで、料金に関する利用者からの苦情等に対しての対応でございますが、各事業者の設定している料金につきましては、事業者から報告徴収権に基づきましてその報告を求めまして、料金の実態を的確に把握して、必要な対応をしてまいりたいと、こう思っております。
○森田次夫君 それで、自動車の代行業のような不特定多数の利用者を対象とするサービスにつきましては、約款の整備を行っていくことが基本であると考えるわけでございますけれども、代行業者については約款の作成率は低い、こういうことも聞いておるわけでございます。 このような現状の中で、代行業の約款についてどのような措置を講じる必要があると考えておるのか、お聞かせを願います。
○政府参考人(高橋朋敬君) 自動車運転代行業は、主として夜間の繁華街で酔客を対象にして行われる業でございますので、事故等が発生した際に事業者が負うべき責任をあらかじめ明らかにしておくことによりまして当事者間のトラブルの発生を防止する必要があるというふうに思うわけでございます。そういう意味で、約款の必要性は大変大事だと思っております。 このため、今回の法案では、事業者は、責任の所在等につきましてあらかじめ規定いたしました約款を定めまして、営業の開始前に約款を国土交通大臣に届け出をしていただきまして、さらに営業所でこれを掲示すると。また、実際に業務を行う際には、約款の概要について説明をしなければならないということにいたしております。このような措置によりまして、トラブルの発生を未然に防止することにいたしております。 さらに、事業者が利用者にとって不当に不利な約款などを定めた場合、約款の内容が一定の基準に該当していないということになりまして、国土交通大臣が是正のための指示をすることができるというふうになっております。このような措置で利用者の保護を確保していきたいと思っております。
○森田次夫君 時間でございますので、最後に大臣にお尋ねをさせていただきたいと思います。 本法の制定に向けまして、村井大臣としてどのような御所見を持っておられるのか、ひとつお伺いをさせていただいて、質問の方を終わりたいと思います。ひとつお聞かせください。
○国務大臣(村井仁君) この自動車運転代行業でございますけれども、私の地元も大変マイカーがふえておりまして、生活の完全に一部になっている、一方で、飲酒運転を避けるということから、この運転代行業、かなり盛んな地域でございますので、それが冒頭、交通局長から申し上げましたように、暴力団等が絡むとか、あるいはその条件等が整備されていないために顧客との間にトラブルを生ずるとか、あるいは安全運転に、実際にやっております業者の実態を見ますと、雇われている人間はアルバイトが多いというような実態もございまして、事故が少なからずある、そういうような実態を考えますと、やはりここは何か対応をしていくということが必要な時期に来たのではなかろうか、そんなような認識を深く持っているところでございます。 ただいま森田委員、るるいろいろ御質疑ございましたが、非常に重要な点につきまして御下問をちょうだいいたしました。私どもといたしましては、現在提案している法律案、ある程度そういう問題にお答えできるような対応になっているかと、こんなふうに考えておりますので、これを法制化し、そしてまた、ただいま国土交通省等からいろいろお答えもいただきましたけれども、他の機関ともよく連携をとりまして、この業が十分にその機能を発揮するように、また交通安全という観点から支障のないように、また顧客の保護に欠けるところのないようにきちんとした対応をしていきたい、こんなふうに思っているところでございます。 ありがとうございます。
○森田次夫君 終わります。
○簗瀬進君 民主党・新緑風会の簗瀬進でございます。 冒頭に大臣にお願いをしたいんですけれども、通告がないものについても大臣の御所見を求めることが突然あるかもしれませんので、どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。 実は、けさ慌てて質問通告に加えさせていただいた一件がございます。昨日の午後五時十分ということでございましょうか、埼玉県警の上原孝夫警部補が殉職なさいました。右胸を刺されて亡くなられたということで、犯人は逮捕されたわけでございますけれども、大変痛ましい思いを持っております。 さらに、私の地元の宇都宮でございますが、四月十一日には、大久保巡査部長がやはり犯罪の捜査の過程で銃弾を浴びましてお亡くなりになりました。先日も追悼の催しがあったわけでございます。残念ながら国会の日程の都合で私は参列することできず、秘書をかわりに参列をさせたわけでございます。 このように大変最近の刑事事件が非常に凶悪化をしております。そして、相当銃刀類もふえているのではないのかなと。本当に発砲事件がだんだんアメリカのような、簡単に犯罪の過程で発砲されるというふうな状況も出てきております。また、本当に普通の人が包丁を使ったり、例えばゴルフのクラブを使ったりというふうな身近にあるものを凶器にして突然の凶行に及ぶ、こういうふうな事態も出てまいりまして、一線の警察官の皆さんの捜査の過程における身体の安全ということも大変懸念をされるような状況になってまいりました。まさに命を的に市民の生活を守るという、そういう使命がさらに強く求められ、またそれに対するしっかりとした対応も必要とされるようになってきていると思います。 実は、この上原さんの殉職それから大久保さんの殉職、この両方に共通している点は、上原さんにあってはどうも防刃服をつけていなかったのではないのか、こういうふうな報道が、けさ、されておりました。また、大久保巡査部長も防弾チョッキをつけてはいなかった、こういうふうな事態でございます。 恐らく一線の捜査に当たる皆さんは、とにかく自分の体を守るよりも、まずは市民の生命、安全を守るのが先だということで真っ先にそこに駆けつけるというふうな、そういう使命感が大変高まる過程でこのようなことも起こるのかなと想像するわけであります。そういう状況ではありますけれども、やはり生命は地球よりも重い、これは警察の皆さんにあっても同じだと思いますし、そのための対応、体制というようなものもしっかりととっていく必要があるのではないのかなと。 そういうことでお尋ねをしたいのは、まず防弾チョッキとか防刃というふうなこういうものについての着用のあり方について、どのような御指導をなさっているのかというのが一つ。それからもう一つ、この防弾チョッキ、防刃等の設備といいますか、そういう用意も十分に整っているとは思うのでありますけれども、その辺の体制がしっかりと整っていたのかどうかということをお尋ねしたい。 まず、警察庁長官、お見えになっておりますので長官に、そしてその次に大臣に、取り組みの考え方をお示しいただければと思います。
○政府参考人(田中節夫君) 今、委員御指摘のように、昨日、埼玉県下で痛ましい殉職事案が発生したわけでございます。殉職事案につきましては、これは御家族の悲しみはもとよりでございますけれども、組織にとっても大変大きな損失でございますので、私どももかねてから殉職あるいは受傷事故の防止につきましては懸命の努力を重ねてきたところでございます。 お話しのように、社会情勢あるいは犯罪情勢が非常に変化している中で、第一線の現場の職員が取り扱ういろんな事象の中にもより一層の厳しさを増す、あるいは凶悪なものがふえてきているということはもう御指摘のとおりでございまして、昨日の事案もいわゆる家庭内暴力と申しますか、その仲裁というような形で現場に赴いた警察官が文化包丁で刺された、こういう事案でございます。そういうことで大変に我々を取り巻く、特に現場の第一線の警察官がそれこそ命がけでやらなければいけないというような事案が非常にふえてきているということは御指摘のとおりでございます。 こういうような事案に対処するために、耐刃防護衣とかあるいは防弾衣はどうなっているのかという御質問でございますが、残念ながらこの前の御指摘の宇都宮中央署の事案につきましては、防弾チョッキはつけておりませんでした。また、昨日の埼玉県警の警察官につきましても、いわゆる耐刃防護衣というのを着装しておりませんでした。 では、その数とかそういうものは十分なのかどうかということでございますけれども、耐刃防護衣あるいは防弾衣さらには刺股または警じょうというような受傷事故防止資機材の活用を図ってきたところでございますけれども、第一線におきましてこれをうまく活用できていないという状況がございます。なぜ、そのような状況になったかということにつきましては、これは逐一つぶさに検討していかなければいけないというふうに思っております。 さらにまた、現在の耐刃防護衣とかあるいは防弾チョッキが機能的に、あるいは数的に十分なのかどうかというような御指摘もございました。宇都宮の件につきましては、現在の防弾チョッキではなかなかカバーし切れない、そういう部分で受傷した、こういうことでございますので、そうだとすれば現在の防弾チョッキでいいのかどうかというようなことも含めて検討していかなければいけないというふうに考えているところでございます。 いずれにいたしましても、殉職事故というのは絶対あってはならない事故でございますし、この防止につきましては組織を挙げていろんな資機材の活用でありますか、あるいは訓練とかというものにつきまして、都道府県警察をさらに指導し殉職事故の防止に努めてまいりたいと、かように考えているところでございます。
○国務大臣(村井仁君) 簗瀬委員から大変御同情あるお言葉をちょうだいいたしまして恐縮いたしております。 事案の内容につきましてはただいま長官からお答えしたところでおおよそ尽きておりますが、私も、昨日の事案処理に当たって身の危険を顧みず勇敢に行動した上原警部補の行動に本当に心から敬意を表し、そしてまた御本人、御家族の御無念を思いますと本当に胸詰まる思いがするわけでございます。 ただ、この事案などの場合、一つの典型でございますけれども、男女のもつれみたいな話を仲裁に参りますのに防刃衣をつけていくというところまで対応するべきであったかどうかというところは、これはまたちょっとそこまでのことはなかったんじゃないか。別に非難するわけじゃございませんが、報道で防刃衣をつけていなかったということが特に報道されているあたりのところはちょっと残念だなという、そこのところを言われるのはちょっと残念だなという気はいたします。 ただ、いずれにいたしましても、全体にいろいろ事案が凶悪化していることは一つの事実でございますから、ただいま長官申しましたとおり、いろいろな形で、私どもなりにこのような犠牲がなくなるように、装備等につきましてきちんとした対応を図るように、その性能、員数等につきましても点検をきちんとしてまいりたい。また、これは当然ある程度コストのかかることでございますから、御理解をちょうだいいたしまして、しかるべく対応をしてまいるべき問題だと思っております。 今後ともよろしく御協力のほどをお願い申し上げたいと存じます。
○簗瀬進君 今の関連で、二点ほど御質問させていただきたいと思うんですけれども、一つは、長官も大臣も夫婦のそういういさかいの仲介に行く過程だから大丈夫だったのかなというそういう部分が一つあったと、こういうふうな御答弁があったわけでございますけれども、例えばアメリカの例なんかを見てみますと、家庭内暴力の中で、特にアメリカは銃社会でありますので、夫婦げんかの中で、これは男でも女でも銃器を振り回しながら相手を威嚇すると。言うならば、本当の意味での殺意があってするわけじゃなくて、ある意味で示威行為としてそれを使うんだけれども、それがたまたま暴発をした、あるいはおどすつもりで振りかざした包丁が、激高する余り、本当の意味で現実の傷害といいますか殺傷の道具として使われてしまうというそういうはずみの部分もどうもあるような感じでございますので、ある意味では、そういうことを考えてみますと、捜査に取り組む基本的な指導の仕方ももう少し変えていく必要があるのかなという感じも今の御答弁から推察されるわけでありますけれども、いかがでございましょうか。
○国務大臣(村井仁君) 私も全くある意味ではそういう問題意識を持っておりまして、本当に図らざる危険が潜んでいるというような難しい状況も出てきております。そういう意味では、私どもも現在の指導体制でいいか、あるいは装備でいいか、そういった点もよく検討してまいらなければいけない、委員御指摘のとおりだと思っております。
○簗瀬進君 それから、警察庁長官の御答弁の中で刺股という言葉が出てきたのが私は興味を引かれました。私もテレビでは結構時代物が好きで、父親と一緒によく東映の時代劇なんかへ行ってまいりまして、江戸時代の大捕り物をよく見させていただきました。 考えてみますと、あれは大変合理的な犯罪に対する対応だったのかなと。意外に人命の最終的なものまで奪うまでにはいきません。しかし、大立ち回りを演じている無頼の徒に、例えば大八車で周りを囲み、あるいは縄をかけ、あるいは刺股で押さえていく、これは非常に有効な対応であって、現代にでもよみがえらせていいような新しいアイデアがあそこにあるような感じもするんですね。 そういう考えの中で刺股という言葉が出ましたので、どうでしょうか、今後、新しいそういう取り締まりの対応の中で、日本古来ずっと伝わってきた、人命を尊重しながら犯罪を防圧していくというそういうノウハウが案外あるのではないのかなと。そういう考え方や、あるいは道具を再編して新しい対応というようなものを編み出されたらいかがかなどということも考えるのでありますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(田中節夫君) 今、委員御指摘のように、第一線の警察が取り扱う事象というのはいろいろ変化をしてきております。したがいまして、これに応じまして、私どものいろんな資機材につきましても工夫を重ねていかなければいけないと思っておりますし、そのような中で、先ほど御答弁申し上げましたように、刺股というのは距離感を置きながら相手を制圧するということができるということで、ある面では有効な道具だというふうに理解しております。そのほかにこれからいろんなものをいろんな事象に対応いたしまして工夫を重ねてまいりたいと。その中で、いろんな従来用いられてきた、今委員お話しのように、日本古来といいますか、そういうものもやっぱり参考にしながら工夫を重ねていかなければいけないと、かように考えております。
○簗瀬進君 次の質問に移らせていただきたいと思うんですけれども、昨日の毎日新聞の一面でこのように車庫証明で上乗せ徴収というかなり大きな見出しの記事が載っておりました。委員のお手元にはこの毎日新聞の、推測の部分、推計の部分もあるんですけれども、上乗せ徴収の状況ということについて七県の推計がされている、これを拡大して配付をさせていただいております。 そこで、ちょっとお尋ねをしたいわけであります。いわゆる車庫証明という手続は、自動車の保管場所の確保等に関する法律ということになっておりまして、普通車等の車を持っている方は車庫の確保を義務づけられる、そしてその証明が車庫証明の手続であって、これはこの証明手続を原則は警察がやるようになっている、こういうふうな状況でございます。ただ、御案内のとおりの車社会でございますし、これから質問する道交法の重要性というようなものはさらに出てくるわけでありますが、そういう大きな車を持っている人たちの車庫証明を全部警察が対応するということは、これは困難であるということは私どもも十分理解をいたしているわけであります。 そういう中で、今回、図らずも新聞が取り上げたのは、この車庫証明手続をいろいろなところに委託をして行っているというそういう実態がありまして、それがこの問題の出発点になっているというところでございます。 そこで、ちょっとお尋ねをしたいのは、全国における車庫証明の調査委託がどのような実態になっているのか、全国的なところをお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(坂東自朗君) 車庫証明が必要な法律上の制度等につきましては委員御指摘のとおりでございます。 車庫証明の証明書の申請者から車庫証明をいただきたいという申請を受けた場合におきましては、当然ながら、警察署におきましては、その申請に係る場所が政令で定める保管場所の要件、すなわち使用の本拠の位置から二キロメートル以内にあることとか、あるいは申請に係る自動車の全体を収容することができることなどを満たしている適正なものであるか否かについて、原則として現地調査を行いつつ審査するということになっております。 この現地調査業務でございますけれども、これは警察業務の効率化を図る観点から、大部分の都府県におきましては一定の団体に対して委託されているところでございます。 そこで、その委託先についてでございますけれども、交通安全協会が二十六道府県、自家用自動車協会が十六県、その他の団体が二県でございまして、四都府県におきましては警察職員によりすべての現地調査を行っているものと、このように承知しております。
○簗瀬進君 警察職員が直接対応している四都府県というのはどこですか。
○政府参考人(坂東自朗君) お答えいたします。 警視庁、神奈川県警、滋賀県警、そして大阪府警でございます。
○簗瀬進君 私の理解では、大きなところこそ委託をしているのかなと思ったんですけれども、大都会で対応できているというふうな状況なんでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) 基本的には、先ほど申しましたように、保管場所証明の申請件数というのは非常に多いといったようなこともございますので、先ほど申しましたような形で業務をするところもございますし、あるいはまた、今申しましたように、みずから警察職員により現地調査を行っている四都府県におきましても、正規の職員というんじゃなくて、再雇用職員等の職員によって現地調査をやっているというような実態がございます。
○簗瀬進君 そこで、お手元に簡単にこの記事の部分を抜き出してあるんですけれども、青森、福井、兵庫、山口、福岡、長崎、熊本と、七つの県において協会で上乗せ徴収をしている、こういうふうな報道でございます。 ただ、協会費として徴収をしているというふうなことなので、例えば車庫証明手数料が実際は条例で決まっているこの金額なんだけれども、それを秘匿した上で、これだけかかるからというふうに言って取っている場合は本当に上乗せだと思うんですよ。ただ、これは協会費として取っているので、その辺の事実関係がちょっと漠然としているなという印象を私は持っているんですけれども、実際にこのような上乗せ徴収というものがされていると警察の方としては把握をなさっているんでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) 先ほど御答弁いたしましたように、車庫証明を申請する場合におきましては、保管場所証明の手数料というものを、これは条例で決めておりますので、当然ながらその額を申請者からいただくということになりますが、それ以外に、委員御指摘のように、ディーラー等が保管場所証明の申請書面の提出代行の申し込みを自家用自動車協会に対して行うなどの場合におきましては、協会費とか提出代行手数料とか、あるいは賛助金とかといったようなものを、先ほど言いましたように、条例で定めた手数料とは別に支払う慣行が一部に存在しているものというように承知しております。
○簗瀬進君 ということで、新聞報道のこの七県というのは、自家用自動車協会というものの協会費として徴収をしているのが上乗せ徴収であると、こういうふうな指摘でございます。 そこで、この自家用自動車協会に直接間接に御指導いただいている国土交通省の方から、この自家用自動車協会の実態というのは何をやっているところなのかなと。例えばこの新聞によりますと、兵庫県は払込人数が十四万人で、上乗せ単価が二千円から七千百円、そして総額四億二千万円ぐらいが上乗せをして徴収をされていると。これはかなりの金額なんですね。ただ、これが先ほども指摘をしましたけれども協会費ということでありまして、この上乗せ分が直ちに車庫証明手数料についての金額というふうにはされてはいないようなんですけれども、とにかくその辺の事情を含めて、自家用自動車協会がどのような活動実態を持っていらっしゃるのか、それから収入と現実の支出がどんなことにされているのか等の実態がもし把握をできているのならば御説明を賜りたいと思います。
○政府参考人(高橋朋敬君) 自家用自動車協会でございますけれども、いわゆる青ナンバーの車とそれから白ナンバーの車というのがございますけれども、青ナンバーの事業用の車につきましては、トラック協会とかいろいろな事業者団体がございまして、そこを通じていろいろな安全面の指導監督するというような組織として活用させていただいているわけでありますが、自家用車につきましては、このような自家用自動車協会のような場を通じまして、例えば我が国土交通省関係でいきますと、ある程度の車を持っておられる方々に対しては整備の面でいろいろと御指導をするような場面がありますし、それからこれは警察と一緒になってやるわけでありますけれども、交通安全の問題について取り組む主体として活躍していただいているといったようなことになろうかと思います。 それで、今回の新聞記事に関連しましてちょっと私どもも調べたんですが、各県ごとにある協会の支部がやっていることにつきまして報道になったようでございますが、これは任意団体になろうかと思います。 そこで、この支部の業務の一部としてその車庫証明の代行というのをやっておられると。それに伴う費用等を徴収するために、協会費という名目でお取りになるのか、あるいははっきり車庫証明代行手数料とおっしゃっているところもありますし、いろいろな形で費用をいただいているということになろうかと思います。その中に、これはまだ実態が十分把握できているわけではありませんけれども、自家用自動車協会のそういった公益的な活動に対する協力をいただくために、協会費あるいは賛助会費といったようなことで任意でお願いしている分もその中にはあるのではないかと思っているところでございます。
○簗瀬進君 いわゆる証明手数料については条例で定めがされてはおるわけでありますけれども、一連のこの車庫証明手続を考えますと、いろんな費用がかかるわけですよね、証明手数料だけではなくて。最終的にはいわゆる官公署に納めるべき手数料があるわけでありますけれども、その前提として調査委託費用がある。あるいは車庫証明の手続をする際の行政関係のいろんな書式を出す等の書式作成料、あるいは行政書士にそれを代行していただくんだったらその行政書士さんに対する支払い等の、そういうもろもろのお金がかかってくる。 まとめると、調査費とそれから証明手続関係の費用と最後の証明手数料と、この三つぐらいがかかってくるので、直ちに協会費の金額からいわゆる条例で定める手数料を引いたその部分が上乗せをされているということにはストレートにはならないのかなという感じも持っておるんですけれども、いずれにしても、そのようなもろもろの費用を協会費というふうなことでまとめて取っちゃっている。 そして、取られている方の人にとってみれば、何にこのお金が使われるのかということがどうもきちんと説明をされずに払われてしまっているというところが問題なのではないのかなと、私自身はそのように感じるんですけれども、その点について、やっぱり払うべきお金の使途をきちんとして、そしてそれを納めるんだよというそういう指導が必要なんではないのかなと。漠然と協会費として取っちゃって、後でいろいろな疑念が投げかけられてくるというふうなことではまずいと思うんですね。 この点についての御指導の方針をちょっと聞かせていただきたいと思います。
○政府参考人(高橋朋敬君) 警察に支払う条例で定められた車庫証明の手数料とは別に、手続の代行にかかる費用について請求するということについて、それ自体はおかしいという必要はないんだろうと思いますが、ただ、いろいろと費用をいただいているときにどういう名目でいただいているのか、それをきちんとその経費を区別して利用者に説明するということが必要なのではないかと思います。 報道で指摘されたようなケースにつきまして、ユーザーに対しまして費用の内容の説明が十分でなかったのかもしれないというふうにも思いますので、いま一度事実関係を確認いたしまして、そういう不適切なことがもしあるならば、これは警察とも御相談いたしますけれども、ユーザーに対してきちっと説明していくということについて指導してまいりたいというふうに思っております。
○簗瀬進君 新聞では、この徴収についてはいわゆる違法性があるのではないのか等の指摘をされている部分もあるんですけれども、この件についての御所見はどうですか。
○政府参考人(高橋朋敬君) 違法性があるかどうかについてはもう少し調べてみなきゃわかりませんけれども、昨日、この報道にございました七つの県の協会の方に事情を聞きましたところ、今申し上げましたような代行手数料でありますとか、協会の職員が動くわけですのでそのための人件費だとか、そういったようなことだとか、一部、協会の活動に対する協力をお願いするという分も入っているとかいう説明でございましたので、そこら辺がきちっと説明されていれば違法とまで言うような事柄ではないのではないかと今は思っておるんですが、いずれにいたしましても、少し事実関係については調べてみたいと思いますし、不適切なところがあれば指導してまいりたいというふうに思っております。
○簗瀬進君 先ほどのお話に戻りますけれども、十六についてはこの自家用自動車協会、だけれども、あとの二十六県においては安全協会ということでございますけれども、安全協会について、この車庫証明等についての費用の徴収方については、今問題になっているようなちょっとわかりづらい部分があったりすると困ると思うんですよね。この点はどうでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) 先ほど御答弁させていただきましたように、この現地調査事務を交通安全協会に二十六道府県が委託しているわけでございますが、その中において、今、自家用自動車協会にあったような会費等を徴収しているような事例はあるのかどうかというお尋ねでございますけれども、ごく一部の県におきましては交通安全協会の会費を徴収する慣行が存在しているというように聞いております。
○簗瀬進君 さらに細かく調査、御指導はしていただかなければならないと思います。 いずれにしても、このように警察が調査委託の協会が上乗せ徴収等の報道がされるだけで、やっぱり警察の信頼というようなものが私は揺らぐと思うんです。やはり、庶民の感覚からいってみると、警察関係の車庫証明だからというふうな一番もとの部分が警察に絡んでいるという形になれば、それだけで一つのお墨つきを得たような感じになりまして、意外に、幾らというふうに言われると、その中身についても細かく精査せずに払ってしまう、こういうふうなことが私は案外行われるんじゃないのかなと。 そういう意味では、委託というふうなことであっても、委託をする場合も委託しっ放しということじゃなくて、委託の趣旨が、ちゃんと適正に委託先がやってくれているかどうかということのチェックは、日々これは怠ってはならないんだと思うんです。 そういうことで、大臣等の指導についての考え方を聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(村井仁君) この件、自家用自動車協会にもせよあるいは安全協会にもせよ、現実にはディーラーが車庫証明などの手続を進める場合が多いわけでございまして、その場合に、現実の保管場所証明の手数料、これを超える部分というのがどういう性格のものかというのは、現実に自動車を保有した人が必ずしも認識できないような形態で金銭の授受が行われているということが背景にあるんじゃないかと思います。 私は、いずれにいたしましても、どういう性格でそのお金が今御指摘のように上乗せして払われているか、もう少し透明性を持たせる、あるいは本来任意に、例えば協会に入るというのは、これは基本的に任意の世界でしょうから、現実に必要な経費でございましたらそれは上乗せして代行手数料として払われてもいいんでしょうけれども、しかし、協会に入るというのは、これは多分任意の世界なんだろうと思うんですね。そのあたりのところが明確になるようにすることは大切なことだと思うんです。 そういう意味で、私どもとしましては、これはいずれにしましても、まず基本的な保管場所証明の手数料というのは、これは条例で決まっていることでございますから、それとの関連をいずれにしましてもきちんと透明にするように、各都道府県警察を通じまして、しかるべき指導を関連のこういう委託を受けている協会に対しましてさせてまいりたい。 いずれにしましても、このような報道をきっかけにこのあたりを透明にしてまいる、これが大切ではないか、こんなふうに考えている次第でございます。
○簗瀬進君 これは、自家用自動車協会とともにいわゆる安全協会にも絡む話であると思いますので、同じような考え方でしっかりとした御指導をぜひともお願いしたいと思います。 それでは、このたびの道交法改正等についての質問に移らせていただきたいと思います。 まず、個々的な改正案の質問に入る前に、私は県会議員のときから、例えばいわゆる交通の総合的なコントロールにコンピューターを活用したソフトをしっかりと開発したらどうだというふうなことを提言させていただいておりました。その気持ちは今も変わらないわけでありまして、道路をどのようにするのかという大きな問題は一応ありますけれども、既存の道路を前提にしても、例えばそこに交通の信号機がある、その信号機が、そのエリアの中での交通の時々刻々と動く流量とか渋滞状況というようなものが場所によっては非常に変わるわけですよね。平日の車の流れと土日の車の流れは全然違う。 そういう非常に時間帯によっても、また曜日によっても変わる、生きているこの交通の状況を非常に的確に管制していくため、コントロールをして非常に流れをよくしていくという、円滑な交通システムをつくるための総合的なソフトといいますか、信号機等の管制も含めて、これを開発していく必要があるのではないのかなとずっと言い続けてきております。 随分IT革命ということが言われているわけでありますけれども、実際、警察の所管をしている信号機の運用の中で、このITを活用した形で、都市の交通の現実の流量に応じた、先ほど時々刻々と申し上げましたけれども、非常にビビッドに変わる交通の状況に対応した信号管制というようなものが総合的に行われているのかどうか、これについてはちょっとやっぱり疑問を持っております。 一生懸命、努力の跡は見えているようなんですけれども、どうもまだまだ、動かしてはいるんだけれども、例えば点滅の時間にしても、時間帯では変わっているようなんだけれども曜日で変えられているんだろうか、あるいはその日の交通の状況によって変えられているんだろうかというと、どうもそうじゃなくて、意外にまだまだ固定的なんですね。車がすうすう通っているようなときにも赤、青、黄色が非常にきちっとなっていたり、こういうときはもうちょっと点滅にした方がいいんじゃないのかなと思いながらも信号機は案外かたい、そういう印象を持っているんですけれども、そういう、何といいますか、総合的な都市交通をコントロールする信号機の機動的な運用、統合的な運用ということについて、現状がどの程度にあるのかということについての御説明をちょっといただければと思います。
○政府参考人(坂東自朗君) 政府間におきましても、道路交通の場におきますIT技術の活用というんでしょうか、そういった形でITS事業というものを推進しているところでございまして、私ども警察庁におきましてのITSの警察版をUTMSというような形で呼んで、道路交通管理に生かそうということで研究開発、あるいは一部のものは実用化されているところでございますが、この交通信号制御につきましても、できるだけそういったコンピューター技術等を生かそうということで運用開発をしているところでございまして、現在、全国百七十カ所に設置いたしました交通管制センターにおきましては、路側に設置した車両感知器等から渋滞状況を初めとする各種の情報というものを収集いたしまして、その情報を分析することによりまして信号の表示時間等を決定した上で集中制御方式で信号制御を実施しているところでございまして、平成十一年度末現在で全信号機の約三分の一というものがこういった形の集中制御をされているところでございます。 なお、現在の集中制御式の信号制御では約五分から十五分前の交通状況をもとに制御を行っているところでございますが、今後は交通状況をよりリアルに反映するような高度な信号制御を実現するために研究開発に努力をしてまいる所存でございます。
○簗瀬進君 ちょっと細かい質問になりますけれども、信号の制御ということなんですけれども、それはもうまさに十五分から三十分前の交通状況によってそのエリア全体の信号機が変わっていくというふうな形のかなり精密なものなんですか。
○政府参考人(坂東自朗君) 先ほど申しましたように、全国にございます信号機のうち約三分の一というものが管制センターの集中制御のコントロール下にあるということでございますので、管制センターには五分から十五分前の交通状況というものが入ってきますので、入ってきた情報のうちの五分から十五分前の情報というものをもとにして、じゃここの信号は、あるいは面的にはどういう形で信号制御をしていったら一番合理的かというか、安全でかつ円滑に交通を流せるかということを機械的に判断して、そしてその集中制御下にある信号機というものの現示調整をしているというものでございます。
○簗瀬進君 どうも全国ということでお話をされてしまうので、全国でそれをやるというのは相当な作業だろうなと当然思ってしまうわけですよ。 例えば、東京の中で丸の内とかあるいは渋谷とか新宿とか、そういうエリアごとにやっていかないと私は意味がないと思うんですけれども、そういう細かい単位の中での地域的な制御になっているんでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) 御説明がやや舌足らずなところがあったかもわかりませんけれども、そういった集中制御を行う管制センターというものは全国に百七十カ所ある、そしてその百七十カ所に集中制御という形でぶら下がっている信号機が全国信号機のうちの三分の一あるということでございますので、要は、管制センターがある一定のエリアごとに決めまして、その中での信号を制御しているということでございますから、一つの管制センターが全国の信号のうちの三分の一をコントロールしているということではございませんで、やはり非常に集中制御をする必要があるだろうと思われるところから制御を進めてきているところでございますので、一定の面ごとにというような形で御理解をしていただければと思います。
○簗瀬進君 随分進んできたなという感じはするわけでありますけれども、そうすると、大体全国の三分の一ある信号機には全部それぞれの管制センターからいろんな指示が具体的に出て、全部それによって動くというふうな形になっているというような理解でよろしいんですね。
○政府参考人(坂東自朗君) そういった御趣旨で御理解いただければと思います。繰り返しになりますけれども、三分の一というのはばらばらじゃなくて、ある一定の固まりの面のところの信号機が一つの管制センターによって集中制御されているというところでございます。
○簗瀬進君 まさに、私は、そういう意味でITというようなものをさらに活用していく、いいソフトをどんどん開発していけばいいとは思っているんですけれども、ただ、この世界はまさに日進月歩、分進秒歩というふうに言われておるわけであります。 そこで、例えば今度の道交法でも特定交通情報提供事業というようなものが新たに位置づけられまして、届け出制になるということでございます。恐らく、ここにある特定交通情報提供事業の中身を見てみると、例えば今非常に普及しつつあるナビゲーション等も含めまして相当新しいビジネスチャンスがこの中からも生まれてくるのかなという感じもいたしますし、いろいろな民間の取り組みがさらに活発にここに行われてくるだろうと思うんです。そういう意味で、民間が競争の中でいろいろな新しいソフト等をどんどん組み上げてくるというふうなことが予想されますと、私は、先ほど御説明のあった信号の総合的なコントロールと、それにこの特定交通情報提供事業者等が開発を民間でしてくるいろんなノウハウというようなものを積極的に活用し、あるいは結びつけながら、さらに都市内交通というようなものについての円滑化を図っていくということが十分可能になるのではないのかなというふうに想像できるわけです。 ところが、どうも今度の道交法のその部分を見てみますと、意外に消極的な、消極的といいますか、連携して彼らの開発したノウハウを積極的に使ってやろうというふうな観点がちょっと見えないなという感じがするんです。これは、新しく届け出制というようなものをつくってこの交通情報提供事業というようなものに位置づけようというようなことはわかるんですけれども、さらに積極的なノウハウの共有化あるいは活用ということを図っていった方がいいのではないのかな、私はこのように考えるわけでありますけれども、大臣、どうでしょうか。前向きな御答弁をいただければいいなと思うんですけれども。
○国務大臣(村井仁君) 問題意識は全くそのとおりでございまして、そういう交通関連の情報の提供業務を届け出ということにいたしましたのも、できるだけ自由にして大いに伸び伸びその辺やってもらおうと、こういう趣旨から私は出ているものだと思っております。要するに、最小限のことだけ法定化してまいると。いずれにいたしましても、民間のそのような蓄積されたノウハウなりなんなり大いに活用していく、生かしていく、これは非常に重要なことだと思っておりますので、連携は強化してまいりたいと思っております。 例えば、個々の車がいわゆるカーナビを積んでいるということは、当然のことながらカーナビの効果としましてすいている道路へ向かおうというようなインセンティブを持つわけでございまして、結果的に交通渋滞の緩和に役立つという効果もあることは私どもは十分認識しております。
○簗瀬進君 そこで、今は都市内交通の話を聞かせていただいたんですけれども、都市の外に車を運転してまいりますと、どうも行き先等を表示する案内標識が意外に県ごとに立っている場所が、きちんとわかりやすく立っているところと、非常に何か、そこに住んでいる人はわかるのかもしれないけれども、ほかから行くと全然わからないようなそういう表示の仕方とか、立っている場所の選定とか、ということで、知らないうちに行ってみたら先が見えなくなってどん詰まりになってしまったなんということが結構あるんですね。 ということは、私は、これからそういう意味では交通の円滑というふうなことも考えてみますと、この案内表示の設置方針、数とか位置とか、どこに行ったらいいのかという行き先表示の表示の仕方も非常にばらばらなんですね。例えば、東京から東北縦貫に入っていくときなんかも、路線変更を間違えると本当にとんでもないところに連れていかれてしまいまして、私は昔、新宿に行くつもりで羽田に行ってしまったことがあるなんという、これは首都高の中の経験だったんですけれども。 そういうことも考えますと、これは警察というよりも国土交通省の方なんだろうと思うんですが、案内表示のデザインとか設置方針等を含めまして、これはもうちょっとわかりやすく統一的な方針を出した方がいいのではないのかな、そのための点検をもう一回やったらいいのではないのかなというふうに感じるんですけれども、いかがでございましょうか。
○政府参考人(大石久和君) 案内標識はそれぞれの道路管理者が総理府令、旧建設省令であります道路標識、区画線及び道路標示に関する命令に基づき設置、管理を行っておるものでございます。 案内標識の設置に当たりましては、通行に必要な情報をわかりやすく提供するということが重要であると考えてございまして、この命令が出まして以降、昭和三十五年でございますが、それ以降、改正を加えてまいっております。近年で申しますと、平成七年には案内標識に国道番号を追加するでありますとか、あるいは昨今、バリアフリーのための施設が道路施設として、例えばエレベーター等がついてございますが、こういったものへ歩行者を案内するための標識の新設を平成十二年に行うなど、その都度必要な改正を加え、わかりやすい標識の整備に努力いたしておるところでございます。 今、先生御指摘がございましたように、この標識は多くの方々に御理解いただけるということが第一でございますので、平成九年から全国的に交通安全総点検という事業の中で点検を加えておりまして、平成十二年度までに高齢者、身体障害者を含む道路利用者七万五千人に参加をしていただきまして道路交通環境の具体的な点検を行ってまいりました。平成十二年度末までに道路標識に関しまして約二千三百件の御意見をいただいておりまして、そのうち約一千三百件、五五%につきまして改善を実施したところでございます。 さらに、よりわかりやすい標識の整備を行うということで、道路利用者である国民の皆様方の道路標識に関する御意見を伺う標識ボックス、これは警察等にも御協力いただいておりますが、これを平成元年より設置いたしまして、はがきやインターネット等を通じまして寄せられました御意見に基づきまして改善を進めております。平成十年につきましては改善意見約一千二百件が寄せられておりますが、このうち八百件、六五%につきましては改善を実施したところでございます。 このように、道路パトロール等、日常の道路管理におきましても標識の視認性の確認などを行っておりますが、今後とも道路利用者の御意見も踏まえた改善を図り、一層わかりやすい案内標識が整備されるよう努力してまいりたいと考えております。
○簗瀬進君 さて、先ほど宮崎議員からも御質問がありましたけれども、今回の道交法の改正案の中で交通バリアフリーといいますか、その観点が非常に強く出てきているということは私は大いに評価をしたいと思うんですけれども、特に八十八条で、従前の道交法にありました「精神病者、知的障害者、てんかん病者、目が見えない者、耳が聞こえない者又は口がきけない者」と、こういうことを列挙してあって、それには免許を与えないと、こういうふうな、ある意味で非常にこの人たちに対する、言うならば活動の自由を奪うことに対する、何といいますか、ためらいが全く感じられないようなそういう法律であったわけでありますけれども、それを今回削除したということは評価をしたいなと思っております。 ただ、その一方で、先ほどの宮崎議員の御質問と重なる部分がありますけれども、その上で今度はそれを、言うならば免許の拒否事由というふうなものの中で適性検査等を受ける、そういう体制にして、一般対応から個別対応というようなことに変えたわけですよね。 問題は、先ほど言った、障害者の皆さんにとっても社会的な活動の自由をもっともっとバックアップしていこうと、そういう動きをこの運用の中で消してはならないと、そんな心配をちょっと持つわけでありまして、例えば「幻覚の症状を伴う精神病であつて政令で定めるもの」ということなんですけれども、この「政令で定めるもの」がどんなものなのかということも一応御質問させていただきたいと思います。 それとともに、幻覚の症状というようなものが仮にあったとしても、その状態にある場合と、幻覚が出ている場合と幻覚が消える場合と、それは病気の態様によってさまざまなものがあるだろうと思うんです。その運用の際にそのようなものが、しっかりとした検査体制ができていないためにかなり大ざっぱに適用されるというふうな形になれば、結果として改正の意味も全くなくなってしまうわけでございます。 ということで、この新しい九十条の一号のイ、「政令で定める」、あるいはロ、「政令で定める」等についての御説明等もいただいた上で、検査等の運用の仕方等について御説明いただければと思います。
○政府参考人(坂東自朗君) 議員御指摘のように、今回の改正案では欠格事由の中から、病気系といいましょうか、あるいは身体系、それから中毒系といったようなものが、欠格事由ということで受験資格もないといった形であったわけでございますけれども、そういったものは欠格事由から外したということでございます。 ただ、当然ながら、すべて免許試験で合否の判断というか、免許を与えていいかどうかの判断をすることはできないということもございますので、一定の者につきましては拒否事由対象者とするということにしたわけでございまして、委員御指摘の九十条の第一項の一号のイの「幻覚の症状を伴う精神病であつて政令で定めるもの」、どういうものかということでございますけれども、これは現在のところ精神分裂病というものを政令で定めるということで検討しているところであります。 ただ、九十条の一項の柱書きに、そういう場合におきましても公安委員会は政令で定める基準に従って拒否するかどうかということを判断するということになっております。この場合におきましては、先ほどからも御答弁させていただいておりますように、臨時の適性検査というものを受けてもらえるようなことにしていますので、そこで公安委員会が判断する場合におきましては、専門医の御判断もちょうだいしながら、最終的に拒否すべき対象なのか、あるいは拒否すべき対象でないのかということを決めるということになります。 そういった意味では、この政令で定める基準もそういった公安委員会が判断できるような内容の基準にしたいというふうに考えているところでございます。
○簗瀬進君 ちなみに、ロの方はどうでございましょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) ロの方でございますか。
○簗瀬進君 はい。
○政府参考人(坂東自朗君) これは、「発作により意識障害又は運動障害をもたらす病気であつて政令で定めるもの」ということでございますので、現在のところ、この「政令で定めるもの」といたしましては、てんかんなどを政令で定めたいというように考えております。
○簗瀬進君 先日も、こういうてんかん等についての今回の法改正について大変関心を持っていらっしゃる皆さんのお話を聞かせていただきましたけれども、例えばてんかんを持っている方であっても、突発的にそれが発作として出てくるのではなくて、大体予兆がある、それは自分自身でわかると。だから、そのときは当然自分も自分の身を守らなければならないし、まして人に対して迷惑を与えてはならないということが自分でわかるから、そのときは控えるんだよと、こういうふうなお話も聞かせていただいたことがあるんです。 という形になりますと、例えば政令で定めるところにてんかんというふうな形のことになりますと、てんかんを持っている方は、もうこれは免許が取れないよということになってしまうんでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) 先ほど御答弁いたしましたように、第九十条の一項一号のロで言う政令ではその病気を定めるということにしてあります。そしてさらに、そういった政令で定められた病気に対しまして免許を拒否するかどうかというもののその基準をこの第九十条の一項の柱書きで政令で定める、判断するかどうか基準を政令で定めるということになっていますので、てんかんの方でも一律に免許を拒否されるということではなくて、例えば私どもの方で承知している限りでは、睡眠時だけにしかてんかんの発作症状が出ないというような方もいらっしゃるということでございますので、そういった方はこの政令の基準に従いまして免許を拒否しない、すなわち与えることもあるというような形でやっていきたい。つまり、一律に病名として診断されたから免許を拒否されるものではないというふうに御理解いただきたいと思います。
○簗瀬進君 まさに、ハンセン氏病のあの大いなる誤解と偏見に対して私たちに痛烈な批判をいただいたわけであります。だから、例えば同じてんかん病であっても、あるいは精神分裂病とされたとしても、それによる大変な世間が誤解をしている部分もあって、例えば突然発作が出てくるんだというふうな、そういうふうに誤解をされていて、という中で一般的に欠格だというふうなことにされてきたとしたら、やっぱりそれは大変大きな我々が反省しなければならない考え方だと思うんです。 でありますから、せっかくこのような法改正がなされたのでありまして、それぞれの人がいろいろな状況を持っていると思うんです。だから、それぞれに対応した非常に細かな配慮が行き届いた、そういう法の運用をしていかなければならない、このように考えるわけでありまして、そういう意味で、大臣にさまざまな配慮を、障害者の皆さんがさらに社会に参加できるような体制を積極的につくっていく、それが前提であって、できるだけ配慮をしていくんだという、そういう方向での法の運用といいますか、そういう指導をしていく必要が大いにあるのではないのかな、このように思っておるんですが、その辺についてのお考え方を聞かせていただければと思います。
○国務大臣(村井仁君) まさに、委員御指摘のとおりでありまして、従来の書き方でございますと、欠格事項に当たりますともう初めからだめと、こういうことであります。 しかしながら、今度は政令で定める事項に該当いたしましても、別途、これは九十条一項柱書きのところにございますように、改めてまた政令で定める基準に従ってそれに該当するか否かをチェックするということでありますから、本当に運転免許を受けて、そして運転したら困るという、そういう部分だけ御遠慮願うというところに絞り込もうという意図に出るものでありまして、その御趣旨を十分体するような形で政令案も十分に検討をさせていただきたい。 いずれにいたしましても、現実問題として社会的に支障なく運転ができる方々が不当に排除されるようなことがないような対応に努力をしたいと存じます。
○簗瀬進君 同じように、今回、身体障害者の通行の保護を図るための規定というようなものが十四条あるいは七十一条等に出てまいりまして、ここも私は大いに評価をしたい、このように考えるわけでありますけれども、十四条、今まで「高齢の歩行者」というところにとどまっていたものの中で、「身体の障害のある歩行者その他の歩行者で」と、こういうふうな形になっているわけであります。 ちょっと細かな解釈の問題で、これも通告もないんですけれども、例えば、「その他の歩行者」というようなものはどんなものをお考えになっているのかなという、その解釈をちょっと聞かせていただければと思います。
○政府参考人(坂東自朗君) 例えば、けがをして松葉づえをついているとか、あるいは赤ん坊を抱いている御婦人の方とか、そういったような者をここでは想定しているところであります。
○簗瀬進君 赤ん坊を抱いているということなんですか。赤ん坊がおなかにいる方はどうなんでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) どちらかといえば、やはり周辺の方が手助けをしなきゃいけないであろうと思われる方をここでは想定していますので、妊婦というか、赤ちゃんをおなかに抱いているというか、御妊婦の方というふうな形で御理解いただきたいと思います。
○簗瀬進君 そこをこだわる必要は余りないんじゃないのかなという感じがするんですけれども、広くとらえられた方がいいんじゃないのかなという感じがするんですが、それだけちょっと別よというふうにおっしゃられる根拠というのは何なんでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) いわゆる交通安全運動というものは、当然ながら先ほど来、大臣の方からも御答弁させていただいていますように、やはり行政側が、あるいは関係機関、団体だけが行っていくものじゃない、交通の場に参加する国民一人一人が交通安全に寄与していく必要があるだろうと。だから、そこでやはり横断歩道等で通行に支障のあるような方がいる場合において、手助けが必要であろうといったような場合におきましては手助けをしましょうというような規定である。そして、そういった任意的な規定ということからも罰則等はつけておりませんので、そういう意味では「その他の歩行者」というものはかなり幅広く読んでもいいのではないかというふうに考えております。
○簗瀬進君 別の議員さんから後でまた追い打ちがかかるかもしれませんけれども、私は、これは大変前向きのいい改正なんだから、もっともっと広く柔軟にとらえた方がいいのではないのかなと思いますので、それは御要望として申し上げさせていただきます。 それから、今回、悪質、危険な運転行為に対する懲役刑の長期上限の引き上げとか、あるいは罰則が大変重くなりました。例えば、高いものになりますと五十万円以下の罰金ということになってまいりまして、飲酒運転は今まで十万円以下の罰金であったものが、これからは五十万円以下の罰金ということになる、これはかなり重い罰則の強化であると思います。これは一面、大変厳しい警告を市民に与えるということになると思いますけれども、五十万円というのも意外に高い金額だと思います。 というふうなことで、運用が一体どういうふうな形になるのかな等の心配をする人もいるかもしれないので、厳しくやるのかあるいは柔軟にやるのか、いろんな考え方があるだろうと思いますが、その辺についての御見解を聞かせていただければと思います。
○政府参考人(河村博君) お答えいたします。 この問題、検察当局におきましては今回の道路交通法改正の趣旨を踏まえまして、それぞれの事案に応じて適切に対応していくことになろうかと考えております。
○簗瀬進君 適切にということにいろいろな意味があると思います。私ども民主党も、悪質な運転によって大変悲惨な事故が起こって、そしてその結果として多くの方が亡くなったりという例がございました。それに対して危険運転者に対する処罰をもっと強化すべきである等の法案も出しておるところであります。でありますから、厳しい対応をするときは厳しく、また事情によっては、またいろんな事情があると思います。その辺の御判断もぜひ含めてきちんと運用をしていただければと、このように思う次第であります。 先ほど、またこれも宮崎議員から御質問があったところでありますけれども、最近のいわゆる暴走行為ということについては、もちろん交通秩序も大変乱されます。また、私の自宅なども大きな道路の意外に近くにありまして、大体夜中十一時前後にばあっと走られますと相当の大音響が周りに来るんですね。これに対してどういうふうに取り締まりをするのかというようなことに対しての住民の関心というようなものも非常に高いところがあります。 そこで、まずお聞かせいただきたいんですけれども、暴走行為ということに対して適用される刑罰としてはどんなものが考えられるのかということについて、ちょっと基本的な質問ではありますけれども、これもちょっと通告にはなくて恐縮なんですが、基本的な質問でございますので、質問させていただきたいと思います。
○政府参考人(坂東自朗君) いわゆる暴走行為というお尋ねだと思いますので、やはり典型的なのは今回の法案でも罰則を引き上げたいというふうに考えて御提出しております共同危険行為といったようなものが典型的な類型ではないかというふうに考えております。
○簗瀬進君 その他もろもろの道交法上の問題もあるだろうと思うんですけれども、大体それ実際に適用される場合は併科刑的に扱われるんですか、併科されるんですか、いろんな道交法の何条かが絡んでいるような場合には。
○政府参考人(坂東自朗君) それぞれ、共同危険行為に代表されますように、暴走行為を取り締まるための規定というものも道交法なりあるいはほかの法律でも設けているところでございますので、そういった暴走族というものの対策を進めていくためにもあらゆる法令というものを活用しながらその対策に取り組んでいるところでございますので、そういった法律の適用される条項によってどういった観念的競合になるのかとか、あるいは併合罪になるのかといったようなことが判断されていくというふうに考えております。
○簗瀬進君 私は、併合罪ないし観念的競合には当然なってくるだろうなとは思うんです。そこで、やっぱり一番もとになっている犯罪に対する評価がある程度控え目になさっているとやっぱり取り締まりに対する力も出てこないのではないのかなという感じがするんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) 大臣等からも御答弁させていただいておりますように、やはり暴走族というものは国民に対して大変な迷惑をかけている、あるいは交通の場で危険を生じさせている、あるいは交通の場以外でも一般人に対していろんな凶悪な行為を行っているということでございますから、あらゆる法令を適用して私どもとしてはこの取り締まりに当たりたいということでございまして、その場合におきましても、やはりできるだけ強制的に捜査できるものにつきましては強制捜査で臨みたいというふうに考えているところでございます。
○簗瀬進君 先ほども捜査の対応等について、むしろ追いかけ回しているだけなんじゃないかというふうな御指摘も宮崎委員の方からあったところなんですけれども、例えばちゃんと道路と道路を遮断して取り締まるとかというふうなことはやっぱり難しいんでしょうかね。いろいろな工夫は現場でなさっているというふうなものも私は聞いているんですけれども、さらにそれを、確かにいわゆる過剰捜査というような形で、その中でいろいろな事故が起きたりというようなことへの御心配もあるだろうと思うんです。その懸念も十分私どもわかるんですが、それをやっぱり踏まえた上での知恵を絞った取り締まりの仕方というのはあるんじゃないのかなという感じはするんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) 取り締まり現場におきましてはもちろんそういった意味での違法行為が敢行されている場合におきましては違法行為というものを検挙する、できれば現場で押さえて検挙するということが必要であろうと思いますけれども、しかし現場というものはやはり生きた交通の場でございますから、取り締まりをする場合において他の一般の交通に対して安全な形で対応できるのかどうか、あるいは暴走族そのものに対しても一応暴走族に、暴走族の安全を確保した上で、安全というか交通の安全を確保した上でそういったような措置がとれるのかどうか、あるいは我々警察官におきましても事象防止というのを考えなきゃいけませんので、そういったことも考えながらできるだけ可能な暴走族対策というものを講じていきたいというふうに考えているところでございます。
○簗瀬進君 質問時間も迫ってまいりまして、実は運転代行関係の質問も用意をしておったところなんですが、それは次回に回させていただくことにさせていただきまして、用意をなさった皆さんに対しては申しわけございませんでしたが、次回にこれは別の議員からの質問をさせていただきたいと思います。 最後に、大臣に、今質問を続けさせていただきましたいわゆる都市部の暴走行為はまず第一番目に交通秩序を乱すことは間違いございませんし、またその近隣住民に対して相当な安眠を妨害しているわけであります。 ということで、私はやっぱり都市の静ひつを乱すというふうな犯罪があるんだったらまさにそれを適用してもらいたいなと思うんですけれども、そういう意味では大変大きな市民生活に対するいろいろな災いをもたらしているわけでございまして、これに対する取り組みというようなものをしっかりとやっていただくということが、ある意味では警察への信頼を回復する、市民の理解を得る最も有効な方法なのではないのかなと思います。 そういう観点でのお取り組みの決意を聞かせていただきまして、私の質問を終えたいと思います。
○国務大臣(村井仁君) 御指摘のように、いわゆる暴走族の行動でございますけれども、都市の深夜における静ひつな生活を乱す大変に迷惑な行動でありまして、私は平穏な市民生活に対する挑戦でさえあると、こう感じております。 ただ、これに対応いたしますのは単に警察のみの行動でできるわけではない。例えば、車の改造でございますとか、こういうものをどういうふうに抑えていくか、あるいは青少年がこういうところに入らないような形で学校教育等でも御協力をいただかなきゃならないでしょうし、地域でもいろいろなまた対応をしていただく必要もある。非常に広い行政的な対応、あるいは社会挙げての対応も必要だと思っておりまして、そういう意味で、ことしの二月でございますか、関係各省庁の課長クラスで協議をいたしておる、決定もいたしておるというような実績もございます。 関係各省庁とも協力をいたしまして、私どものできる対応を精いっぱいしてまいる決意でございますので、今後ともよろしく御指導いただきたいと存じます。
○委員長(江本孟紀君) 午後一時二十分まで休憩いたします。 午後零時二十分休憩 ─────・───── 午後一時二十一分開会
○委員長(江本孟紀君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、道路交通法の一部を改正する法律案及び自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大森礼子君 公明党の大森礼子です。 まず最初に、道路交通法改正案の方から質問させていただきます。 まず冒頭に、国家公安委員長にお尋ねするのですけれども、運転免許証の更新制度についてなんですけれども、全国七千五百万人を超えるすべての運転免許保有者、これを対象とするものでありまして、その制度のあり方というものは、交通安全の確保と国民の利便に大きな影響を与えることになると思います。 そこで、今回の運転免許証の有効期間の延長、それから更新手続の簡素化についてどのような基本理念のもとに今回の改正をまとめられたのか、まず冒頭に、国家公安委員長の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(村井仁君) このたび御審議をちょうだいしております改正案でございますが、私どもといたしましては、規制緩和の大きな流れが一方にある中で、交通安全を損なわないその範囲内でどれだけ手続的に国民の御負担というものを減らしていくことができるだろうか、そういうことを今一生懸命検討いたしまして、現在御提案申し上げておりますような案をお出ししたわけでございまして、あわせまして、いわゆる社会的弱者と呼ばれる方々に対する欠格条項などにつきましても、私どもとして可能な調整をいたした、そういうところが私はポイントあるいは理念ということではないかと思っております。
○大森礼子君 そうしますと、今、弱者の欠格条項、これは規制緩和の考えに基づいて、より緩和する方向で不必要に制限しない趣旨でと、このように理解してよろしいわけですね。
○国務大臣(村井仁君) 基本的には、要するに今まで初めから玄関払いと申しましょうか、特定の条項に該当したらだめという話にいたしましたものを、より実質的な、実質審査といいましょうか、そういうような感覚のものに改めた、こんなふうに考えております。
○大森礼子君 それから、午前中の質疑を聞いておりまして、民主党の簗瀬委員の質問のところで十四条五項が出ましたね。現行法ですと、「高齢の歩行者で」とあったものが、改正案によりますと、「高齢の歩行者、」、加えて、「身体の障害のある歩行者その他の歩行者」と、これが加わったわけなんです。 これ自体はきっといいことなんですけれども、素朴な疑問でして、これまで何でこの条文がなかったのかなという気がするのですが、特に今回、これを入れなくてはいけないような特別な事情があったのかどうか。そこら辺は、局長さんの方でいかがでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) 御案内のように、最近はバリアフリーといいましょうか、あるいはノーマライゼーションということで、いろんな身体に障害をお持ちの方も健常者と一緒に社会生活が営めるような環境というものをつくっていこうというふうな大きな流れがございますので、道路交通の場におきましても、そういった基本的な思想に基づきまして、高齢者に加えて、身体障害のある歩行者といったようなものを今回加えたということでございます。
○大森礼子君 バリアフリーということは大事なことでありまして、公明党なんかもずっとバリアフリー社会ということを主張してまいりました。それはそれで評価できるんですけれども、素朴な疑問として、何でこれまで入っていなかったのかなと思ったものですからお尋ねいたしました。いずれにしましても、本来だれでもこれはきっとこの規定がなくてもみんなが配慮しなくてはいけないことなんだろうと思います。 そこで、局長、もう一点お尋ねするんですけれども、これは道路を横断しようとするとき、先ほど午前中の御答弁によりますと、例えば横断歩道なんかで手を引いてあげるとかなんとか、そういうことを例示として挙げておられましたけれども、例えばこれは、何ですか、法律でこう規定してありますと「道路を横断し、」ですけれども、別に横断歩道がある場所とは限りません、もちろん横断禁止であれば別なんですけれども。そういうときにここの「警察官等その他その場所に居合わせた者は、誘導、合図その他適当な措置をとることにより、当該歩行者が安全に道路を横断することができるように努めなければならない。」、これは、要するに渡りたいというその方との関係での行為なんでしょうか。例えば、車が来たときにはちょっと待ってくださいよといって車の方にとまっていただくとか、こんなこともしてもよろしいのかどうか、いかがでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) 一つは、道路横断に限らないのではないかというようなお尋ねでもあったかと思いますけれども、やはり交通事故実態等を見ますと横断歩道関連の事故というのは非常に多いということもございますから、まずはやはりこういったところでこういった規範というものを設けるべきではないかということで、横断中の者というふうなところに身体障害のある歩行者というものも対象として加えたということでございます。 それで、どういった手法でそういった身体に障害のある方々が安全に渡れるようにするのかというお尋ねでございますけれども、先ほど言いましたように、委員御指摘のように歩行者そのものを手を引いて誘導するとかということもこれはありましょうし、あるいは信号のない交差点等におきましては自動車が横断歩道を渡ろうとしているようなケースがあるかもわかりませんので、そういった場合におきましてもできるだけそういう方が、歩行者が渡っているんだからということで、自動車について合図をするということもこれもあるものというふうに考えております。
○大森礼子君 これは細かい質問のようかもしれませんが、急に思いついた質問でもあるんですけれども、ここのところをきちんとしておきませんと、なぜこのような条文があるかということで、例えば横断歩道でないところで、今局長がおっしゃったような場所で、ちょっと車の方に待ってくださいよとかなんとかしてそういうトラブルがあったときに、どちらが正当視されるかという、こういう場合に一つの判断基準になるのかなと思いましてお尋ねした次第でございます。 それから、次に九十二条の二、免許証の有効期間の変更についてなのですけれども、現行法では年齢七十歳未満の優良運転者は免許証の有効期間五年でした。改正案では、優良運転者のみならず、七十歳未満の一般運転者も五年としております。これは免許証の更新を受ける者の負担の軽減になるとともに、優良運転者ですから安全運転を続ければ五年間有効ということで、安全運転へのモラル向上にもつながると思います。 ただ、ここで一般運転者というのが今回初めて出てきました。一般運転者、優良運転者、それから違反運転者等とあるわけですね。それで、優良運転者それから違反運転者等とはどういうことを言うのかなんですが、これについてはその備考のところですか、ここで用語の意義ということで、「一般運転者」、「違反運転者等」というのがございます。それで、「違反運転者等」の、ここなんですけれども、私は昔、条文を読む仕事をしておりましたけれども、非常にわかりにくいんですね。簡単にこれを御説明いただけませんでしょうか。「違反運転者等」ということでございます。 それから、「政令で定める基準に該当するもの」はどこら辺にかかるのか等について、ちょっとこの条文を御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(坂東自朗君) 委員御指摘のように、今回の改正案では優良運転者等の区分を設けております。 この設けた趣旨でございますけれども、運転者の違反あるいは事故の状況等に応じてまとまりというものを設けまして、免許証の有効期間あるいは安全教育の内容といったようなものに差異を設けようとする趣旨からこのような三つの区分といいましょうか、まとまりというものを設けたものでございます。 そこで、優良運転者でございますけれども、優良運転者は、現行と同様に、五年以上継続して免許を受けている者であって道路交通法令の遵守の状況が優良な者として政令で定める基準に適合するものと、このようにしておりまして、この政令で定める基準といたしましては、五年間無違反である者を定めることとしております。これは現行と同じでございます。 それから次に、違反運転者等についてでございますけれども、これは一つは初心運転者、それからもう一つが、五年以上継続して免許を受けている者であって道路交通法令の遵守の状況が不良な者として政令で定める基準に該当するものがこれに当たるものでございます。この政令で定める基準といたしましては、過去五年間に重大な違反行為をした者、あるいは軽微な違反行為を二回以上した者などを定めることとしております。 そこで、最後に、一般運転者でございますけれども、これは今申しましたような優良運転者または違反運転者等以外の者ということにしておりまして、具体的には、五年以上継続して免許を受けている者でありまして、過去五年間に軽微な違反を一回のみした者が該当することになるということでございます。
○大森礼子君 わかりました。 私、ほとんど車に乗らないんです。実は、優良運転者でありまして、というのは、仕事柄、事故を起こしちゃいけないというので全然乗らなかったら、運転は下手なのに優良運転者になっちゃったと、こういうぐあいであるので、これでいいのかなと思うんですが。しかし、免許の有効期間が延びて非常に助かっております。今度から皆さんそうなるわけで、これはとてもいいことだと思います。 そこで、百一条の二の二によりますと、優良運転者は住所地以外の場所でも更新の申請ができるようになっております。これは新設なんですけれども、この新設理由というのはどういうことでしょうか。簡単にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(坂東自朗君) 先ほども言いましたように、私ども交通安全を願う者といたしましては、やはり運転免許を取った方々が安全運転に心がけていただくということは非常に重要だと思っておりますので、そういう安全運転に心がけている方々にメリットといいましょうか、そういったものも設ける必要があるだろうということから、優良運転者につきましては、優良運転者以外の方は御案内のように住所地の公安委員会でしか免許更新の申請ができないということ、免許更新ができないということになっておりますけれども、優良運転者につきましては住所地以外の公安委員会、すなわち全国のどこの県公安委員会ででも更新の申請ができるようにしたいといった趣旨から設けたものでございます。
○大森礼子君 要するに、優良運転者になるとこういう特典がありますよ、この特典を目指して皆さん、安全運転頑張りましょうという、こういう動機づけを促すための制度と考えてよろしいのでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) 前回の優良運転者制度を設けたときも、これはいわゆるメリット制というような形で通称言われておりましたけれども、この趣旨は、やはり優良運転者については、それ以外の者は有効期間というものは三年だけれども、優良運転者、五年間無違反の者は五年間にいたしますという、メリット制という趣旨から設けたものでございまして、今回の改正案におきましてもそういった基本的な思想といいましょうか、を踏襲しているということでございます。
○大森礼子君 ちょっとお尋ねするんですが、この条文によりますと、法文上、要するに住所地以外でもいいと。そして公安委員会、それが「経由地公安委員会」という規定ぶりになっておりますね。これは、言ってみればどこの警察署でも対応できますよと、こう理解してよろしいわけですね。
○政府参考人(坂東自朗君) どこの公安委員会でも更新の申請手続ができるということでございまして、実際の現場において、それでは自分が更新したい公安委員会のどこの窓口で更新するかということにつきましては、それは今後、各県の公安委員会が例えば警察署で受け付けられるようにするのかどうかということを最終的に決めていくということになろうかと思いますけれども、いずれの公安委員会におきましても、専ら免許関係の事務を取り扱っている施設、すなわち免許センターとかあるいは免許試験場とか呼んでおりますけれども、そういうところにはやはり受け付けの窓口を必ず置くということになろうかと思います。あとは、だから各署に設けるかどうかということにつきましては、今申しましたような形でそれぞれの公安委員会が判断されるものになろうというように考えております。
○大森礼子君 はい、わかりました。使い勝手のいいようにしていただきたいと思います。 次に、百一条の四、それから百八条の二の一項十二号あたりで、高齢者講習についてお尋ねするんですけれども、これまで七十五歳以上の高齢者に対する講習を七十歳以上に引き下げるという改正であります。加齢に伴って生ずるその者の身体の機能の低下が自動車等の運転に影響を及ぼす可能性があることを理解させるための講習ということであります。御本人に納得していただくということだと思うんです。 それで、七十歳以上七十五歳未満の方にはチャレンジテストと呼ばれるシステムが用意されていると聞いているんですが、この具体的イメージというものはどのようなものなのか。それから、やっぱり経費がかかるのかどうか、そのあたりはいかがでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) 高齢者講習の趣旨は、委員御指摘のように、高齢者に身体的機能の低下を自覚していただいて今後の安全運転のために参考にしていただくという趣旨でございますけれども、他方、やはり七十歳以上の高齢者の身体的機能の低下には個人差というものもかなりあるのではないかと思います。 自分はまだ衰えていないという考えをお持ちの高齢者の方もいらっしゃるということでございますので、今回、チャレンジテストといいましょうか、あるいは腕試しテストといいましょうか、こういった制度を導入することとしたものでございまして、このチャレンジテストのイメージといたしましては、特定の事象に対応する反応レベル等を測定いたしまして、身体的機能の低下が見られるかどうかを判定するといったようなものを考えているところでございます。そして、このテストに合格した方につきましては、先ほど申しましたような高齢者講習のうちで簡易な高齢者講習を受講すればいいというようにしたいというように考えております。 そこで、このチャレンジテストの手数料についてのお尋ねでございますけれども、これは各都道府県が必要に応じて徴収することとなるということでございまして、チャレンジテストの内容についての細部の検討を現在行っているところでございますから、その内容いかんによって手数料も変わってこようと思いますので、現時点で手数料が幾らになるかということは明確にはお答えできない状況でございます。
○大森礼子君 例えば高齢者講習、この受講料は、東京都の場合、六千三百円というふうに伺っております。 私が経費のことをなぜ問題にするかといいますと、今の御説明ですと、チャレンジテストを受けますと、それに合格したならば簡易な講習で結構ですと。それで、例えば東京都の場合、この二つが合わさった費用というものが六千三百円以上だったら受けるのをやめようかなと人間の心理として思うわけですね。チャレンジテストを受けて不合格だったら高齢者講習になるわけですよね。それで六千三百円要るわけですよね。そうしたら、本当に年齢によってどこか身体の機能が低下して人様に御迷惑をかけちゃいけないと思う方でしたら、自分の能力がいかほどかチャレンジテストを受けよう、人様に迷惑をかけちゃいけない、事故を起こしちゃいけないと思うんですけれども、そういう考えがない人であれば、一回で済むんだったら高齢者講習だけでいいじゃないかという感じでチャレンジテストをパスするんじゃないかと思うんです。趣旨は理解いただけますでしょうか。 チャレンジテストでこれをしっかり自覚していただこうというのであるならば、チャレンジテストに合格したら簡易講習ですね、この方がやっぱり経費が少ないというものがないと、そちらをやってみようという動機づけにならないと思うんです。 こういった意味で、経費というものについても十分御検討いただきたいなというのが私の希望なんですけれども、こういう考え方についていかがお考えでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) チャレンジテストという、テストと言っていますけれども、要は講習でございます。講習でございますので、このチャレンジテストは、受けるか受けないかということについては高齢者の方々の最終的には自由な御判断ということになろうかと思います。 それで、チャレンジテストを受けて、そして合格すれば簡易な高齢者講習を受けるということでございますけれども、先ほど申しましたように、チャレンジテストの内容をどうするかということは細部を詰めている。それから、それに合格した者のいわゆる簡易な高齢者講習、それもどういう講習にするかということにつきまして、内容について今現在検討しているところでございますから、そういったチャレンジテストなり、あるいは簡易な高齢者講習の内容いかんによってはそれぞれの手数料が変わってくるということでございます。 両方受けられて、チャレンジテストと簡易な高齢者講習を受けられて、合計の額が現在の六千三百円よりも高いのか低いのかということでございますけれども、これは多分そういった簡易な高齢者講習といったような性格からして、今のところ、先ほど申しましたように、はっきりどうなるかわかりませんけれども、六千三百円よりは少し安くなるのではないかというように考えているところでございます。
○大森礼子君 安くなるのではないかということではなくて、安くしないとこっちの方を挑戦してみませんでしょう、人間は、ということを言いたいわけです。だから、ここまで今回の趣旨をアピールするのであるならば、そこまできめ細かく検討をしていただきたいということなんですね。 それから、高齢者講習受講料でも六千三百円という、これは高くないのかという、こういう考え方だってあると思うんです。東京都の場合、更新手数料は二千二百円なんです。高齢者講習受講料が六千三百円なんですね。それで、チャレンジテストを受けてもそれに失敗した場合にはまたこっちになる人。こういうことを考えますと、やはり高齢者の方の場合には年金しか収入のない方もいらっしゃると思いますので、本来はこの高齢者講習受講料というものの金額も本当は重い負担にならないかということも考えなくてはいけないんだと思います。 高齢者の方に余り運転させまいと思えば、更新手数料を高齢者に限ってめちゃくちゃ高く取ればみんな運転を断念するという、こういう政策的な判断のやり方もあるかもしれませんが、もしそうでないのだとするならば、こういう高齢者の方の収入等をお考えいただいて十分配慮していただきたい、希望として申し上げておきます。 それから、次の質問ですが、悪質・危険運転者対策についてなんですけれども、罰則の強化がされております。 それで、悪質行為等に対する懲役刑などの上限引き上げは妥当だと思いますけれども、ただそうしましても、罰則を強化しただけで違反行為が抑制されるか、なくなるかとは一概に言えないと。要するに、摘発をしないと罰則の適用もないわけでありまして、罰則の強化とともに取り締まりの強化、法令の厳格な適用が必要となってくると思います。 ここのところの、罰則強化に伴ってどのように警察としては対応していくか、国家公安委員長に今後の取り組みの御決意といいますか、簡単で結構ですから、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(村井仁君) 大変危険な運転、悪質な運転をするようなケースというのが大変ございますので、これにつきましては当委員会でもいろいろ御懸念が各委員から示されております。 私どもも、罰則の強化のみならず、取り締まりを厳重にいたしましたり、場合によっては、例えば機動隊を使うというような相当思い切ったこともやりまして、こういうものを抑止するような努力をしていきたいと思っておりますけれども、これも、先ほど申し上げたことでございますけれども、警察だけ頑張りましてもなかなか思うようにいかない面もございまして、関係各省ともよく協力しながらやってまいりたいと思っております。よろしくどうぞお願い申し上げます。
○大森礼子君 確かに、共同危険行為とか、捜査の方も、処罰しようとしても証拠収集とか非常に難しい問題があると。それから、相手方にけがをさせますと、また警察の責任とかあって、向こうがそういう違反行為をすればそれを追いかけるのは当然だと思うんですけれども、やはり事故が起きますと人命にかかわりますので、非常に難しい問題がたくさんあるなというふうに思っております。 それで、取り締まりなんですけれども、よく警察が取り締まりとか検問をしておりますと、運転手同士が、特にトラックとかは無線を備えていますので、みんながわっと教え合って、結局それが余り目的を達しないということも多々あるように思うんですけれども、これについては何か警察の方として対策をお考えなのか。もし、考えているけれども、それがばれちゃうと困るんだというのでしたら結構ですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) 御指摘のような方法により悪質な違反者が取り締まりを免れることのないように、できれば迂回可能な路線も含めて、自分の署だけじゃなくて隣の署とも、あるいは隣の県警とも連携しながら、迂回可能な路線も含めて実施場所あるいは路線、時間帯等について必要な調整を行った上で取り締まりを推進するように、各都道府県警察あるいは管区警察局といったようなものを指導してまいりたいというふうに考えております。
○大森礼子君 それから次に、きょう午前中、簗瀬委員のところでも出たんですけれども、暴走行為についてどう対処していくかということなんです。 ここでは暴走行為というとやっぱり共同危険行為だけが浮かんでくるのかという気もするんですが、いつでしたかテレビで何か見たんですけれども、住宅街でいつも深夜になると暴走族がわっと押してくると。それで、非常に警察が、神奈川県だったでしょうか、摘発するので、例えば見物に来ているとまっている車を駐停車違反で摘発していくとか、こういうことをいろいろやっておりました。ですから、多分、共同危険行為そのものでなくても、駐停車違反とか見物に来ている人、それからもちろん運転している人のスピード違反とかもあるでしょうし、あるいは大きな交差点、信号無視もあるでしょうし、あるいは一停無視ということもあるでしょうし、もしかしたら追い越し禁止線も、こういうそれぞれの違反行為というものを地道に摘発していくということが必要なのかなと思うんです。 そこで、結構手間がかかるようなんですけれども、彼らが一番恐れているのは何かといいますと、ある意味では警察なんか怖くないぐらいに思っているんです、暴走族をやる若い人は。一番彼らが恐れているのは免許を取り上げられることなんです。おわかりになりますか。彼らが一番怖いのは大好きな運転ができなくなることが一番怖いわけでありまして、免許停止とか免許取り消し、これが一番彼らにとって怖いわけですから、こういう違反行為の積み重ねによって、変なことをすると免許を取り上げられる、運転できなくなるという、これが一番効果的なことかなと、こんな気もいたします。 これは質問ではないのですが、そしてもしかしたら、あるいは暴走行為みたいなものを定義づけができるのであるならば、この中で起きた違反行為については点数を高くするとか、あるいは停止期間を長くするとか、こういったことも将来的に検討する必要があるのではないかなと思いましたので、一言申し上げておきます。 それから、もう時間的に最後になりますけれども、免許の拒否事由についてです。 九十条一項ですね。免許を与えず、免許を保留することができる旨の規定なわけですけれども、午前中、「幻覚の症状を伴う精神病」、これについての質問がありました。これについては全国精神障害者家族会連合会から、精神病というのは対象が幅広く概念があいまいな言葉である、こういうことを法文に使うのは不適当だと、こういう要望書が出されております。むしろ、この連合会の方は、重度の幻覚症状を伴う病気にかかっている者という表現にすべきだという、こういう要望も出ているわけでございます、用語が適当かどうかということもありますけれども。 ちょっと時間の関係で次に行くんですが、冒頭に国家公安委員長にお伺いしましたら、要するにこれに該当するかどうかも、初めから門前払いではなくて実質を考慮するんだとお答えになりました。 そうした場合、素朴に疑問になりますのが、向こうは、いや欲しい、こちらは与えられない、こういう争いになった場合、処理の仕方、認定の仕方が非常に難しいのではないか。というのは、非常に車というのは大事な生活手段でありますから、こういう場面はどのように解決されるのか、これは局長で結構ですから、最後にお尋ねいたします。
○政府参考人(坂東自朗君) 今回の改正案におきましては、免許の拒否やその保留を行う場合におきましては、弁明あるいは有利な証拠の提出の機会というものを認めることにしておりますし、あるいはまた免許の取り消し処分を行う場合におきましては、都道府県公安委員会が聴聞を行うなど、手続的な保障を行うこととしておりまして、このような事前手続の結果というものを参考にしながら処分を行うということになろうかと思います。
○大森礼子君 はい、わかりました。 まず第一点に、全国精神障害者家族会連合会の方から精神病という言葉は定義が困難ですから使用しないでくださいと、こういうような御要望があったということも十分考慮していただきたいと思います。それから、その認定についても極めて慎重にしていただきたい、実質的認定ですね、このように申し上げて、きょうの質問を終わります。 以上です。
○大沢辰美君 日本共産党の大沢辰美でございます。 最初に、交通安全の基本計画についてお尋ねしたいと思います。 昨年の交通事故による負傷者は、御存じのように十年連続の増加を来しています。戦後最悪を記録した前年よりも九・八%も増加しているんですね。百十五万人に達しているというこの数字ですけれども、これは政令市である広島市、ここは百十二万人の人口ですけれども、を超える負傷者が出ているわけですね。だから、毎年政令市の人口に匹敵する人たちが交通事故によって負傷しているという実態が生まれているわけですね。 だから、私は、負傷者だけ見ると八九年の交通事故非常事態宣言を上回っている件数だと思うんですが、事故件数でも過去最悪を更新している今日において、新たな交通安全基本計画を策定されたわけですけれども、このような事態をどのように認識されているのか、まずお尋ねしたいと思います。
○大臣政務官(阪上善秀君) 大沢先生と同じ兵庫県でございまして、答弁をさせていただきます。 平成十二年の交通事故の件数は九十三万一千九百三十四件、負傷者数は百十五万五千六百九十七人となり、ともに過去最悪を記録いたしております。 御指摘のように、多数の方が犠牲になっている交通事故の現状は極めて深刻な状況であると認識をしておるところでございます。
○大沢辰美君 認識をしていますということですけれども、それだけでは交通事故は解決しないわけですから。昨年の交通事故の被害者の状況を見てみますと、負傷者数は、八九年に政府が交通事故非常事態宣言を出した時点の負傷者八十一万四千八百三十二人の四割増にもなっているわけですけれども、この非常事態を上回る現状を本当に、今認識をしているとおっしゃいましたけれども、私はその認識をして対応する必要があるということを指摘したいと思うんです。 中央交通安全対策会議が三月十六日に策定した交通安全基本計画を見せていただきました。 これは、二〇〇五年度までに、事故発生時から二十四時間以内に亡くなる人を、交通安全対策基本法が施行されて以降最低だった八千四百六十六人、これは一九七九年の数字なんですけれども、それ以下にすることを目標に掲げています。 そのことはそれでいいんですけれども、しかし、負傷者、事故件数に関しては明確な目標がありません、出ていません。負傷者、事故件数自体を減らすための長期目標と、それを実現するための計画が必要と考えますが、政務官、大臣、どちらかお願いいたします。
○大臣政務官(阪上善秀君) お答えをいたします。 第七次交通安全基本計画におきましては、死傷者数について初めて具体的な目標が設定されたところであります。交通事故による死傷者数を限りなくゼロに近づけ、国民を交通事故の脅威から守ることが究極の目標でありますが、当面、自動車保有台数当たりの死傷者数を可能な限り減少させることを目指していきたいと思っております。 次に、政府といたしましては、交通事故による死傷者数についての目標に加えて、死傷者数についての目標の達成を目指し、諸対策を実施いたしてまいりたいと考えておるところでございます。
○大沢辰美君 大臣にもう一度お尋ねしたいんですけれども、それでは政府の姿勢としては非常に私はあいまいだと思うんですよ。やはり段階的にどう事故件数、負傷者を減らしていくかということも含めて、自動車台数に合わせてやはり事故件数がふえて、負傷者がふえて、死亡者もふえているという今の現状になっているわけですから。事故件数が増加して負傷者が増加する中で、後遺障害を一生負い続けなければならない人たちもふえております。これも特に一級から三級ですね、こういう人たち、重度の後遺障害は、自賠責の支払い件数で見ましたら、この十年間で二倍になっているわけですね。ですから、あいまいな目標を掲げて済む事態ではないというところに今来ているということなんです。 ですから、前の運輸省の諮問機関の運輸技術審議会の答申、「安全と環境に配慮した今後の自動車交通政策のあり方について」でも、低減目標は、死者数のみならず、事故件数、負傷者数、保有台数、または走行距離当たりの事故件数などを指標とすることが考えられるが、国民にわかりやすいものであること、かつ、施策の進捗状況を常に容易に評価できるものであることが必要であるとしております。 ですから私は、負傷者についてもどれだけ減らしていくのか、段階的な目標の設定が必要ではないかと思いますが、その具体的な施策を思い切ってとるべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(村井仁君) 交通事故の現状というのは本当に、今、大沢委員御指摘のように大変憂慮すべき状況でございますが、何と申しましてもいろんな要素が絡み合って起きている事象でございますので、関係各省、いろいろな形で協力をしながら、それの減少を図るために精いっぱいの努力をし、そしてまた、起きましたことに対しましてはいろいろな形での救済手段もとっていくということではないかと思っております。 私ども警察の立場からいたしますと、いずれにいたしましても、きちんと取り締まりをやりまして、例えば速度をきちんと守ってもらう、あるいは交通ルールを守ってもらうというようなことをしっかりやっていかなければいけない。あるいは設備施設等につきまして、私どもの知見で、私どもが知るところで、こういうところを直せば交通事故が減るのではないかというような経験則から出てくるものもございましょうから、そういうものはまた国土交通省等、関係各省にお願いをし、情報交換もいたしまして、政府全体として交通事故の減少を図るためにできるだけの努力をしてまいるということだろうと思っております。 そこで、ちょっと数値目標を出すとかいうようなところは、なかなかこれは実際問題として技術的には難しいところではないかと思っております。
○大沢辰美君 いろんな要素が重なって事故が発生するからこそやはり警察庁が中心になって、本当に国土交通省、それぞれの関係機関と協力し合って総合的に、死亡者をなくしていくことはもう一番大きく掲げていますけれども、負傷者の問題を、難しいとおっしゃいましたけれども、安全計画を立てたわけですから、やはりそこに年次計画を立てて、段階的な負傷者を減らす対策を講じると同時に、やはり私は数値目標も可能なのではないかと思います。そのことをやらない限り、私は死亡者も減らないということをもう一度要請をしておきたいと思います。その点については。
○政府参考人(坂東自朗君) 先ほど来内閣府の方からも御答弁しておりますように、政府におきましては第七次交通安全基本計画というものを立てまして、その中で、死者数につきましては具体的な数値目標を掲げ、それから死傷者数につきましても台数当たりの死傷者数というものの率をできるだけ減少させようという目標を掲げているところでございますから、我々警察といたしましても、平成十七年の政府目標値に向けて、毎年毎年着実にこれが達成できるような各種施策というものを打ってまいりたい、このように考えております。
○大沢辰美君 その点については着実にやっていただくということを要請いたしまして、次の質問をさせていただきたいと思います。 特に歩行者を巻き込む交通事故についてお尋ねしたいと思うんです。歩行者が犠牲になる事故について警察庁にお聞きしたいと思うんです。交通安全白書十二年版を見ますと、先進各国の交通事故について比較表がございますが、ここで日本と他の先進国との交通事故状況に明確な違いが出ていますね。 日本の場合は、交通事故の被害の中で、歩いていたり自転車に乗っていたりしていて亡くなる人の数が多うございます。歩行中、自転車で事故に遭い亡くなる人と、自動車で亡くなる人を比べた場合、歩行中、自転車の人はアメリカでは一八%に抑えられているんですね。ドイツで三四%、スウェーデンで三六%、イタリアで三〇%、オランダで五一%、イギリスは五七%。しかし、日本は一〇〇%なんですね。同数なんです。先進国でこんな国は日本だけだと数字で出されています。 高齢者、子供、交通弱者が犠牲になっている事態に、私は本当にメスを入れる必要があると思うんです。車と歩行者、車同士が一番接触する場所はやはり交差点だと思います。だから、事故の発生割合が高く、対策は以前から求められてきてやられているけれども、事故発生件数に占める割合が過去十年間どうなっているか、その数字をまず示していただきたいと思いますが、教えてくださいますか。
○政府参考人(坂東自朗君) お答えいたします。 全交通事故件数に占める交差点と交差点付近の交通事故件数の割合でございますけれども、過去十年間では、交差点関係が五〇%前後、そして交差点付近が九%前後で推移しているところでございます。
○大沢辰美君 やはり数字が示していますけれども、十年前はどうですか、十年前と現在との数字の比較は。パーセンテージで結構です。
○政府参考人(坂東自朗君) 今詳細な資料を持ち合わせておりませんけれども、それ以前におきましても大体同じ傾向であったのではないかと考えております。
○大沢辰美君 これも数字が調査表で出ているわけですけれども、数字が示されているのは、十年前で全体の事故の発生率、交差点、交差点付近で割合は大体四十数%なんですね。現在、これは九九年度の数字が四五%という、だから交差点の事故の割合は減っていない、むしろふえてきているというのが実態だと思いますね。 ですから、信号を守って青で横断歩道を渡っているにもかかわらず、右折左折の車に巻き込まれて歩行者や自転車が犠牲になるという事態が今も続いているということなんです。だから、異常な事態だと思うんですね。 だから、このような交差点での歩行者が犠牲になる事故は、やはり今も言われたように交差点、信号運用の私は構造的な問題があると思うんです。ですから、自動車と歩行者を分離することでこの事故は防ぐことができるのではないかと。だから、信号の運用で歩行者が渡っているときは車をとめる、分離信号の対策を強めることがその対策の大きな一つではないかと思いますが、その点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) 委員御指摘の歩行者と車両の通行を時間的に分離するという歩車分離運用の信号というものは、交通の円滑という観点に配意をしつつ適切に運用すれば、横断歩行者の安全確保のための有力な手段の一つと考えているところでございます。 こうした考え方のもとに、委員御指摘のような分離式信号機の導入とか、あるいはスクランブル交差点の導入ということにつきましては、各都道府県公安委員会におきまして、交通状況とかあるいは地域住民、関係行政機関等の御意見とか要望とか、そういったものを総合的に勘案した上で、その適否について判断して設置するかどうかということを決めているものというように承知しているところでございます。
○大沢辰美君 今、そういう分離信号というのは交通事故をなくする手段の一つとして有効であるということをおっしゃったわけですけれども、この点について、都道府県で判断をしてやられているということですが、全国的な実態をおつかみになっていらっしゃいますか。その点、教えていただけませんか。
○政府参考人(坂東自朗君) 先ほどスクランブル交差点と申しましたけれども、これも要は歩車分離というんでしょうか、そういうものにカウントすることができると思いますので、まずそのスクランブル運用の数でございますけれども、全国では約千カ所余りを把握しています。それから、それ以外の歩車分離運用の信号機でございますけれども、全国で約五百弱というものを把握しております。
○大沢辰美君 その結果、これはここ数年間、非常に対策として強化されてきた内容だと思うんですが、交通事故の防止にどのような効果が出ているか、わかりましたら。
○政府参考人(坂東自朗君) そういった歩車分離信号を設置することによってどのような効果が生じているかというお尋ねでございますが、残念ながら詳細データは持ち合わせておりませんけれども、車とそれから歩行者というものが時間的に分離されるということでございますので、やはり歩行者の安全対策には大きく寄与しているものというふうに考えております。
○大沢辰美君 信号を守って歩いている子供や高齢者に車が突っ込んでくる。左右を見てよく確認して渡りましょうと、こう教えられている子供たちが犠牲になっているわけですから、歩行速度が遅い子供や高齢者がこんな無防備で危険な状態にあるということは、私はやはり本当に解決しなければならない問題だと思うんです。 ですから、運転手の皆さんは、歩行者を見落とす運転者がいなければいいということになるわけですけれども、やはり人間はミスを犯す場合もあるわけですから、人と車の交差構造を本当に根本的に見直さなければならないと思うんですね。 ですから、何回も申しますが、交通弱者の命を守れない、私は人命を最優先する立場から、右折左折の車両往来の激しい箇所、特に子供たちが通学道路として使っている場所とか、そういうところは各県に、ちゃんとつかんでいると思いますが、今、個数が全国で約千五百カ所と言われておりますが、信号が現在全国で十七万余りですか、ですから本当にまだわずかしか設置されていないわけですけれども、やはりこういうのが効果があるという点を認識されて、これから本当にこの問題を、地域によって、場所によって違うけれども、ふやしていくことが交通事故を防止する大きな対策の一つであると考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) 先ほど来委員から御指摘のように、やはり交差点あるいは交差点周辺での事故発生率というものは依然として高いということでございますから、その交差点での信号機の運用も含めまして、あるいは交差点の通行違反なんかの取り締まりの強化も含めまして、交差点関連での交通事故の減少というものにつきましては警察としても最大限の努力をしてまいりたい、このように考えております。
○大沢辰美君 最大限の努力ということですが、私は分離信号の問題を本当に解決の基本姿勢にしていただきたいというお願いをしたいと思うんです。 これも一つの例でございますけれども、御存じのように、子供を左折巻き込み事故で亡くし歩行者事故防止の運動を続けている長谷さんという方は、東京都の八王子の方ですけれども、小学校五年生の長男を左折のトラックに巻き込まれて亡くされた事故がございますが、「「交通事故」のウソ」という本の中で、行政はドライバーの不注意によって毎年一定の率で子供や老人の命が消えていくことを承知しながら、まず車を流すことを優先にして人と車の交差を強いてきたというように表現しています。ですから長谷さんは、歩行者が犠牲になるこの種の事故は構造死と言っても過言ではないということを指摘しています。 私は、交通行政が容認するこの構造死をこのまま見逃すわけにはいかないと思うんですが、本当に、今努力をするということを言っておられますけれども、事故をふやさない、そしてなくしていくという皆さんの計画があるわけだけれども、こういう対策を本当に各地で、私は分離信号というのが非常に有効だということを、千葉県のモデルケースでもあらわれておりますから、その点の推進ですか、基本姿勢を本当に貫いていただいて、全国の信号の点検の中で、分離信号をどれだけふやせば事故をなくしていけるかという、そういう実態調査と対策を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) 繰り返しになるかもわかりませんけれども、やはり歩車分離運用というものは、交通の安全という観点に配慮しながら適切に運用すれば歩行者の事故防止のためにも有力な手法の一つであるというように考えておるところでございますので、後は具体的な、各交差点ごとに交通状況とかいろんなものを総合的に勘案しながら歩車分離をつける方がいいというように判断されるならば、それぞれの公安委員会におきまして歩車分離信号というものを設置していくのではないかと、そのように考えているところでございます。
○大沢辰美君 もう一度念を押したいんですけれども、ではないか、公安委員会がやるのではないかと。そうじゃなくて、各都道府県に、その調査、実態を把握して、ここは分離信号をつけたらいいなというところがやはり出てくると思うんです。そういう対策を推進していただきたい。だから、今全部やりなさいと言っているわけじゃないんです。実態調査をして、その上に立って対策を講じることが、この交差点付近の事故を私は軽減する大きな解決の方法の一つだと。 その点について、本当に実態調査をして、その上で対策を考えていただく考えをまず示していただきたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(坂東自朗君) 委員御指摘のような千葉県警の場合におきましても、やはりそこの交差点においてどういった信号制御をすれば車の円滑というものを確保しながらかつ歩行者の安全というもの、横断歩行者の安全を確保できるかということを、総合的な要素を勘案しながら、その交差点においては歩車分離信号を設置した方がいいだろうというように判断して千葉県公安委員会においては設置したものというように考えておりますので、今後とも私どもは、都道府県警察の信号運用管理という場面におきましても、千葉県警においてはこういった観点からこのような要素を勘案しながらこのように判断して分離信号を設置した、といったような事例といったものを各都道府県警察の方に紹介してまいりたいというふうに考えております。
○大沢辰美君 千葉県もそうですし、モデルケースをつくって頑張っていらっしゃるし、埼玉県の方も、本当にこの分離信号の効果を評価している報道がございました。ですから、私はすべての県を把握しておりませんから二つの例しか挙げられませんけれども、やはり警察庁として、もう実際にやられているところの効果もわかっていらっしゃるわけですから、全国的に、皆さんの権限でできるわけですから、何度も繰り返しますけれども、実態調査をそれぞれにやって指示を出して、そしてその中で必要なところ、振り分けてやることを推進するというその積極的な姿勢をお聞きしたいんですよ。
○政府参考人(坂東自朗君) 私ども交通警察の最大のやはり目標というものは交通安全でございますし、そして、かつまた、先ほど来御答弁申し上げていますように、交通事故の中ではやはり交差点での事故というものが非常に高い率を占めているということでございますから、各都道府県公安委員会、各都道府県警察におきましては、その交差点での事故、なかんずく歩行者事故というものをいかに減少すべきかということは日々真剣に検討しているところであるというように確信しているところでございますので、そういった意味から、もろもろの交通諸条件、あるいは周辺住民の御意見等を聞きながら、歩車分離信号がいいというように判断されるならばそういった形で交通制御というものを行っていっているものというように考えておりますので、委員御指摘のようにいろんなところでそういった歩車分離信号をやっていますから、そういった意味での、どういった判断で歩車分離をつけたのか、あるいはその結果どういうような効果があったのかということは私ども警察庁としては十分に承知できる立場にありますから、そういった効果とかあるいは判断要素とかいったものを各都道府県には積極的に流すというか、そういうような状況というものを紹介するという対策は今後ともより積極的に進めてまいりたいというふうに考えております。
○大沢辰美君 強く、都道府県任せでなくて、本当に責任ある交通事故防止対策、特に交差点の中での信号問題についても含めまして、分離信号というのがすばらしい効果を上げているということが私たちも調査の中でわかりました。皆さんの、取り締まりじゃなくて指導ですね、各都道府県に対する強化をお願いいたしまして、次の質問に入らせていただきます。 法案そのものの改正は、今回、危険な運転、そして悪質な運転に対する罰則を強化するものでございますから、特に飲酒運転による痛ましい死亡事故の発生から、罰則引き上げで悪質、危険な運転を少しでも減らしたいという共通の願いを反映したものでありますから、私は当然の改正であると思っております。 同時に、今回、過労運転の罰則も引き上げられました。代表的なものは居眠り運転ですけれども、事業用貨物自動車の場合、重大な事故に直結する過労運転が今は常態化している。この要因は、私は荷主の責任にメスを入れないと根本的な解決にならないと思うんです。 全国百三十社余りありますトラック業者が加盟しています日本路線トラック連盟というのがございますね。この連盟が昨年の九月と十一月とことしの二月の三回にわたって、日経産業新聞の一ページを使って、「日本の物流を支えるトラックに、適正な運賃・料金を」という意見広告が掲載されていました。同連盟の江口さんという常務理事は、異例なことだと、このように前置きした上で、これ以上運賃で無理をすれば安全上の弊害が出る、だからこの広告を出したというせっぱ詰まった業界の実態を訴えておられています。 当時の縄野運輸省自動車交通局長もインタビューに答えておりますけれども、荷主は荷物に保険を掛けており、輸送中の安全には関心が薄いため、運賃だけが競争の焦点になりやすい、荷主が過積載や過労運転などを勧めることもある、低運賃の競争が安全を損なうおそれがある実態は行政としても無視できない、こういうように指摘をされていますね、当時。 過労運転に対する私は荷主の責任は明確だと思うんです。安全軽視した荷主の実態をどのように把握されているか、まずお尋ねします。
○政府参考人(高橋朋敬君) 私ども、輸送の安全にかかわることにつきまして、過積載という問題とそれから過労運転と、こういう二つのポイントで対策をとってきているわけでございます。 貨物運送事業法に基づきまして事業者には随時監察を行いまして、違反が判明した場合には処分をさせていただく、また最近におきましては悪質な事故を起こした事業者に重点的な監査を行うといったような方法で対応してきておるところでございます。 過積載の方につきましては少し処分件数が減ってきているという状況がございますが、過労運転の問題につきましては、少し年々数の増減がございましてなかなか傾向的なものを見出すことはできないんですが、ある一定の水準はどうも保っているというようなこともございます。 したがいまして、過労運転防止対策につきましても、厚生労働省と相互通報しながら、特に悪質な事犯について重点的な監査をしながら対策をしてきてまいっているというのが状況でございます。
○大沢辰美君 労働者の適正な労働時間や条件の問題、安全な運行管理は、これまで事業者の責任とされてきました。 しかし、労働者の実態の中には、荷主から着時間を指定される、休憩時間はとらずに走る、トイレにも立ち寄らない。じゃ、どうするのかと聞いたら、し瓶を持ち込んで走るんだそうですね。車の少ない深夜に一般道を走るという方もありました。これは経費節減で高速料金を浮かそうというわけだそうですけれども、労働者にとって過酷なばかりか、私はやはり交通安全の確保からいっても問題があると思うんです。これは荷主が過労運転を勧めるという結果起きている実態と私は思うんです。 国土交通省は、事業所に対する監査を行う中で、この間、今言われたように過積載は減ってまいりました、確かに。取り締まり、きちっと監査している結果だと思います。だけれども、過労運転防止違反は若干ふえているということを今指摘されましたが、この過労運転防止違反が減少しないのはなぜなんでしょうか。
○政府参考人(高橋朋敬君) 過労運転の数字につきましては、若干年によって増減がありまして、なかなか傾向的なところがつかみにくい点があるとは思っております。 先生、御質問の中で荷主との関係を指摘されておられます。トラック運送事業者は、荷主に対しては確かに弱い立場にあることは事実でございます。私どもは、事業者に対して違反をした場合に処分をしていくだけではなくて、荷主に対して過積載あるいは過労運転防止について理解と協力を求めていくということも大事だと思って取り組んできております。 平成九年からなんですが、トラック運送事業者に対して行政処分を行う際に、この運行に関係しました荷主に対しましても協力要請書とか、場合によっては警告書といったことを発しまして、強く理解と協力を求めているところでございます。 それから、荷主全体に対しても理解を求めたいと思っておりまして、昨年の二月には荷主九十七団体に対して協力要請をいたしておりますが、さらに本年五月にも新たに、これは警察庁さんと一緒にやらせていただきましたけれども、これは荷主団体とかあるいは関係省庁、荷主を所管する省庁でありますが、に対しまして文書による要請を行いまして、その周知徹底を図っているところでございます。 あわせまして、地方でございますけれども、各県ごとにございます適正化事業実施機関、トラックに関する適正化事業でございますけれども、実施機関が実施いたします荷主懇談会がございまして、この場を通じまして、過積載などの防止違反について荷主にも責任が及ぶんだということをパンフレット等を使って周知あるいは啓蒙するといったような活動を行ってきているところでございます。 今後とも、関係省庁や団体と連絡をとりながら、広報活動、啓発活動などに努めてまいりたいと思っております。
○大沢辰美君 繰り返し荷主に対して協力を要請していらっしゃると。立派なパンフレットも出ております。「重大事故を誘発する過労運転や過積載運行等の違反に関しては、運転者、使用者(トラック運送事業者)だけでなく、荷主の責任も追及されるなど、当該トラック輸送に関係した全ての人に責任が及びます。」という、こういうすばらしいものを警察庁と国土交通省も出しています。 私は、そこで具体的な問題についてちょっと聞きたいんですけれども、石油業界では今二十四時間の出荷体制をとっております。そのために荷主がファクスで直接運転手に指示している例があると聞いています。本来なら、荷主が運送業者に指示の内容を伝えられて、運送事業者から運転手に指示が与えられることで業務を開始されることになるわけですけれども、この仕組みによって、一定規模以上の運送事業者に置かなければならない義務がある運行管理者がきちっと管理することで安全運行が担保されると思うんです。だけれども、現在、一部の元請を除いて荷主に対してはそのような規制はないわけで、荷主が直接労働者に指揮し乗務割りをするのでは、私は、運行管理者を置くという安全運行のための仕組みを全く空洞化させてしまうことになると思うんです。 ですから、国土交通省はこのような実態を把握しているのか、しているから何回も協力を要請しているのか。荷主や元請事業者にもそのことの協力体制、運行管理の責任を私は負わせるべきだと思うんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(高橋朋敬君) 今、先生初めに御指摘されました石油元売の関係でございますが、ここも私ども細かいところまでは承知をしておりませんけれども、元売から運送業者に配送依頼があるわけでございますが、どの配送先にどういう品物をいつごろ届けてくれというような配送依頼があるわけでありますが、それを受けて、運送事業者は自分の運転手さんに対して点呼を行って、どういう安全な経路でもって行くということを指示することになるわけであります。 したがいまして、実運送の責任、運行管理の責任も実運送者が負っているはずでございますが、もしそこの点に、元売の方が実運送の労働条件にかかわることまでかかわっているとすると、それは法の期待していないところでございますから、そこら辺は問題ではないかなと思います。そのケースが今そうであるかどうかは私はわかりませんけれども、もしそうであればそういった問題があろうかとは思います。 そこで、先生今、元請と下請の関係についてというお話がございましたけれども、元請といった場合、私ども、貨物運送取扱事業のことをいっております。それと、下請というのは実運送をするトラック屋さんということになります。取扱事業というのは、言うなればこれは実運送を利用する立場でございます。実際のその運行管理というのはまさに実運送を行う下請側のトラック事業者が実施するわけでございます。 ただ、先生お話しございましたように、実際の事業活動におきましてその元請、下請の関係、この中で、実際の運行管理の状態がどのようになっているかということについては、私どもも関心、問題意識を持っておりまして、現在、トラック運送事業者の元請、下請における運行の実態をつかむための調査を進めているところでございます。この調査結果を踏まえまして、より適切な運行管理のあり方について検討してまいりたい、こう今思っているところでございます。
○大沢辰美君 ぜひ実態の調査をやっていただいて、繰り返しですけれども、調査の後にはその対策を立てていくという方向づけをしていただきたいと思うんです。 昨日も、きょうの新聞に載っていましたが、東北自動車道でトラックと乗用車、バスなど三台が関係する事故が起きています。二人の方が亡くなられて、二十数人ですか三十人近くの方がけがをされているという報道がありました。本当にこの問題については対策が急がれると思うんですね。 見通しについて、これから調査をして対策を立てるんですが、どういうふうな見通しをつけるのかということになるんですが、この調査に当たって私は、運転労働者、実際に走っている人たちの、その人たちの生の声もぜひ聞いていただきたいということもお願いしておきたいと思うんです。 この調査の中で気をつけていただきたいのは、だれが指示しているのかなどいろいろな問題があるけれども、荷主に対して弱い立場の運送事業者は、たとえ荷主から、運転手が過労運転、改善基準に違反するような運行を指示されたとしても断れないという実態がありますから、こういう問題があることも知っていただいて、そういう関係を踏まえた実態把握に努めていただいて、正確な調査をして方針を出していただきたい、対策を出していただきたい、このようにお願いをして、私の方の質問を終わりたいと思います。
○照屋寛徳君 社会民主党の照屋寛徳でございます。 私の方からも一、二点質問をやりたいというふうに思っております。 きょうは、主として道交法の一部を改正する法律案に絞って質問をいたします。運転代行業の業務の適正化に関する法律については、後日の委員会の審議の際に質問をやらせていただきたいというふうに思っております。 私は、鉄軌道のない沖縄県に住んでおります。沖縄県は、鉄軌道がないということもありまして、まさに車社会そのものであります。その上に、二十七年間というアメリカの軍事支配がありましたから、また本土とは違う戦後の車社会を経験してきた数少ない県であります、社会であります。復帰後も、左ハンドル右側運行というんでしょうか、それが行われておりましたし、右ハンドルによる左側運行に変わってそう長い歴史があるわけじゃありません。 私は、道交法の改正を考えていく場合に、トータルで私たちが車社会にどう向き合って生きていくかということを、それを基本的に考えていかないと、激増する交通事故、それによる被害の増大に的確に対応することは難しいんではないかなというふうに思っておるわけであります。 少子高齢化社会が進展をして、そして車社会がいよいよ進んでいくという中にあって、一方では子供だとか高齢者だとか、いわゆる交通弱者に対する総合的な対策、法的な規制を含めて考えなければいけませんし、同時にまた、新しい世紀のキーワードである環境という視点からいたしますと、車社会が地球環境へ与えている負荷についても私たちは真剣に考えていかなければならない、こういう時代ではなかろうかと思うわけです。 そうすると、道交法改正によって取り締まりの強化だとかあるいは罰則の引き上げ、強化ということもそれも大事な取り組みかもしれませんけれども、同時に、やはり今私が申し上げましたトータルな車社会にどう臨んでいくのか、そういうことを根本的に考える必要があるなというふうに思っておるわけであります。 そもそも、予期しないスピードで車社会が到来をしているわけでありますから、車と人間のエネルギーの差異ということについても着目をしないと、私は有効な対策というか、取り締まり規制というのは非常に難しいというふうに思っております。そもそも、人間と車のエネルギーで比べれば、かつて馬力を単位に、あいつは馬力があるとかないとかいうふうに言っておった。その馬力どころの話じゃないですからね。人間の何千倍というエネルギーを車というのは持っているわけでありますから、そこら辺も十分加味しておく必要があるのではないかなというふうに思っております。 もう一つは、率直、私も三十年、在野法曹、弁護士の仕事をやっている中で、いわば交通違反者というか、交通事故に絡む業務上過失致死傷罪によって裁きの身に置かれた人の弁護をする立場にもありました。一方でまた、交通事故の被害者の民事の損害賠償の事件を担当するという経験もあるわけですが、そういう点では加害者も被害者も深刻なんですね、民事なんかでもそうですし。だから、そこら辺は取り締まり、そしてひき逃げ、飲酒運転、無免許運転あるいは共同危険行為に対する罰則の引き上げと同時に、今度はまた交通事故による被害者の対策も十分に尽くしていかなければならない、こういう課題をしょっておるのではないかなというふうに私は思っております。 そもそも、最近、車そのものというのは、私どもが小さいときに考えておった富の象徴なんだろうかということを車社会にある沖縄では私はつとに思うわけです。我が家の家族三名で車が三台もあるわけです。これは便利で富の象徴かなと思ったら、いや今は違うんじゃないか、鉄軌道もない、総合的な交通体系の整備がない沖縄のような社会では、むしろ車を持っていることが富の象徴ではなくして貧乏の象徴じゃないかみたいに私は実際思っているわけです。 そんなこんなを考えますと、例えば先ほどから話題になっております暴走族の問題にしても、それは危険な暴走行為が許されていいはずはありません。ないですけれども、若い人たちがなぜああいう暴走行為に走るのか。そして同時に、改造車などに見られるように、一種、若者たちが改造車を乗り回すことがファッションみたいな感覚になってしまっているという、こういう社会現象に対しても、警察としてあるいはまた道路行政の立場から国土交通省として、私は根本的な対策をこれから考えていく必要があるのではないか、こういうふうに思っていることをまず申し上げます。 最初に、他人名義の運転免許証を不正取得した件数、これは過去何件ぐらいあるのか、またその理由と解明されている事案があればお教えいただきたいと思います。 〔委員長退席、理事簗瀬進君着席〕
○政府参考人(坂東自朗君) 他人名義の免許証を不正に取得した件数についてのお尋ねでございますが、これまで私ども警察庁に報告のあったものは、平成十一年以降ことしの五月末までで二十件ということになっております。そして、この不正取得の主な理由でございますけれども、運転免許を取り消されたためといったようなものとか、あるいは金銭を借用するときに身分を偽るためといったようなものなどが理由として報告されているところでございます。
○照屋寛徳君 資料によりますと、無免許運転をした者による交通事故というのは減少傾向にあるんだと、こういう資料を見たんですが、さりとて無免許運転が極めて危険な行為であり、重大な道路秩序違反行為であることは間違いないわけであります。 ところで、この運転免許証の、免許証そのものの偽造事件というんでしょうか、それで認知、立件された件数というのはどれぐらいあるんでしょうか、お教えください。
○政府参考人(坂東自朗君) 全国の運転免許証偽造事件の認知、検挙件数でございますけれども、各都道府県警察からは次のようなデータが報告されております。 平成十年中でございますけれども、これが三十六件三十名、平成十一年中は五十二件四十二名、平成十二年中は五十三件六十五名といったような数字が報告されております。
○照屋寛徳君 この偽造事件の背景というか、主な理由みたいなものは分析できておるんでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) 要は運転免許の偽造ということでございますので、運転できないような状態、つまり取り消されたとかいったような場合においての運転をするときに利用するとか、あるいは先ほど申しましたように不正取得の場合におきましても、運転免許証というものがある意味では身分証明書的な機能を持っているという社会的実態がございますので、そういった意味での金銭の借用とかいったときにあるいは使われているかもわかりませんけれども、ちょっと詳細その理由につきましては承知していないところでございます。
○照屋寛徳君 今回の法改正案の作成に当たってパブリックコメントを実施したりしたようでございますが、全国交通事故遺族の会からの要望書というのが資料にございまして、平成十二年十二月十一日付でございますが、この交通事故遺族の会からの要望書というのは法改正ではどのように生かされたんでしょうか、お教えください。
○国務大臣(村井仁君) 私ども、今回の改正に当たりまして、全国交通事故遺族の会を初め、さまざまな団体からいろいろお話を伺ったわけでございますけれども、とりわけて今委員御指摘の昨年十二月の遺族の会からの御要望につきましては、ちょっと引用させていただきますと、安全や命にかかわる問題はむしろ規制強化すべき事項であって、安易な改正を行ってはならない、こういうような御指摘もございまして、規制緩和を求める全体の流れの中で、交通安全という問題につきまして非常に注意してこの問題を扱うようにという御要望をちょうだいしたと私ども受けとめております。 冒頭、私申し上げましたように、先ほどほかの委員の方の御質問でもお答え申し上げましたが、今度の道交法の改正、一般的に言えば優良運転者に対しましては免許を五年間認めるとか、あるいはどこでも免許を取れるとか、いろいろ緩和はしておりますけれども、しかしそれはあくまで交通安全というものを前提にしての上でそういう改正を行う、そういう配慮をする一つの歯どめになった、そういう意味では大変意味のある御提言だったと思っております。
○照屋寛徳君 今、大臣がお答えいただきました運転免許証の有効期間の延長問題、これについてもパブリックコメントによると、一方では試案よりもさらに延長すべきではないかというような意見もかなりあるように見受けられるんですが、そのことについてはどういうふうにお思いなんでしょうか、お教えください。
○政府参考人(坂東自朗君) 委員御指摘のように、昨年末から本年一月にかけて実施したパブリックコメントの中におきましては、運転免許証の有効期間の延長に関しましては試案に賛成する意見が四四%と、これが一番多うございました。それから、試案のように延長すべきではないとする意見、つまり試案は延長するという案でございますけれども、延長すべきではないといったような意見が三二%という形で二番目に多かったということでございます。そして、委員御指摘のように、試案より延長すべきという意見は全体の四分の一にすぎなかった、そのように認識しているところでございます。
○照屋寛徳君 この運転免許証の有効期間の延長と絡んで、資料を読んでおりますと、運転免許の更新の前後で事故が五・八%減少しているというふうな記載があって、私も驚きました。一体これはどういうことなんだろうか、どういうことが原因でそのように更新の前後で事故が減少しているのかということと、この有効期間の延長問題というのはどのように警察では考えておられるんでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) 更新制度の意義といいましょうか、それはやはりある一定年ごとに本人確認ということをするとともに、安全教育を行う機会でもある。それから、さらには適性検査等を行いまして、運転適性があるかどうかということをチェックする機会であるということでございますから、そういった意味で更新というものは交通安全というものを踏まえた上での一つの制度であるということでございますので、こういった更新というものを受けていただいた方は更新前に比べると六%減少という結果が出ているものではないか、このように考えているところでございます。
○照屋寛徳君 おっしゃるように、加齢による運転能力の低下の問題とか、なかなか免許証を保持している御本人は知らない間に適応能力が低下しているということはあるでしょうね。そのための手だても今度の法改正では考えておるようでございますので、その限りにおいてはよかったのかなというふうに思っております。 それから、パブリックコメントで第二種免許の範囲についても、資料によりますとさらに拡大すべきとの意見がかなりあるようでありますが、このことは警察としてはどういうふうに対応されたんでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) 今回、第二種免許制度につきましても、別に出しております運転代行業法、その代行車を運転する者に対しては二種免許を義務づけたということでございますけれども、そういった際のパブリックコメントをかけたときに、やはりそれ以外にももっと拡大すべきといったような意見というものが委員御指摘のような形で提出されたことも事実でございますが、第二種免許を義務づけてはどうかということを判断する上におきましては、そういった事業等の事故実態がどういう形にあるかとか、あるいは運行形態がどういった形にあるかといったようなものを総合的に判断して二種免を義務づけるべきかどうかということを決めるべきだと、このように考えておりますので、現在のところ運転代行業の代行車を運転する者以外については第二種免許を義務づける必要がないものというように判断したというところでございます。 〔理事簗瀬進君退席、委員長着席〕
○照屋寛徳君 それではその免許の更新に絡んで、免許証の現在の更新事務、それから更新費用、それから更新に際しての講習等に改善すべきものはないのか、一体このまま現行の状態でいいのかどうなのか。平成十二年末で免許の保持者の数が約七千四百六十九万人ということでありますから、毎年毎年該当する免許の更新者もかなりの数に上っておるのではないかと思いますが、警察は現在の運転免許の更新事務やあるいは講習等についてはどのように考えておられるのか、お聞かせください。
○政府参考人(坂東自朗君) 更新につきましては、これまで行ってきております免許証の即日交付とかあるいは優良運転者への警察署などでの交付、さらには日曜窓口の開設、こういったものに加えまして、本年からは、直接撮影機及びファイリングシステムの整備された窓口での申請にその添付する写真というものを省略できるようにすることといたしました。それからまた、今回の改正案でも優良運転者につきましては他の都道府県公安委員会の窓口で申請できるようにしたところでございます。 今後は必要な機器の体制の整備を進めることなどによりまして、写真を不要とする窓口を拡大するなどの負担軽減にも努めてまいりたいと思います。 それからまた、更新時講習でございますけれども、今回の改正案で、優良、それから一般、そして違反者等の区分に応じて行うこととされたことを受けまして、それぞれの対象に即した内容とする講習を行うこととしておりますけれども、違反者等につきましては、経験が少ない者とそれから違反歴がある者とでは受講者の関心の置き方等に違いがあることから、対象別に行うこととすることなどによりましてより実効性が上がる更新時講習となるように努めてまいりたいというように考えております。
○照屋寛徳君 今の答弁と関連をしまして、ちょっと今思い起こしたんですが、ある資料を読んでおりましたら、この更新の際に免許証に貼付をする顔写真を撮りますよね。あの顔写真データというのは、何か警察は蓄積をしておられるんですか。
○政府参考人(坂東自朗君) 免許更新時に写真を添付してもらうということにしておりましたが、これはやはり免許証を紛失したりして再交付申請に来るケースというのはかなりの数がございますので、そのときに同一性を確認するといったような必要があることから、免許申請時に写真を添付していただいて、そして私どもとしては免許台帳としてそれを管理している。つまり、再交付申請等に来たときに、本当に本人なのかどうかということを確認するために、そういった写真というものを私どものところで管理しているということでございます。
○照屋寛徳君 そうすると、紛失をして再交付申請をする際に、本人であるかどうかという同一性を識別する事項というのはほかにもありますよね、住所だとか生年月日だとか。そうすると、そういう運転免許証の記載事項が、顔写真を含めて、全部データとして蓄積をされておる、こういうことですか。特別に顔写真だけデータとして蓄積をしておる、こういうことなんでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) 当然ながら、運転免許取得者の同一性を確認するためには、委員御指摘のような形で、本籍とか生年月日とかというものもございますから、そういったものも私どもの方としては保管、管理しているというものでございます。
○照屋寛徳君 そのことについてはまた後日の委員会で少し詳しく聞きたいなというふうに思っております。 それで、交通安全協会、この協会への警察からの天下りというんでしょうか、あるいは定年後そこへ入るとか、いろんな形態があるんでしょうけれども、その実態はどういうふうになっておるんでしょうか。
○国務大臣(村井仁君) 全日本交通安全協会とそれから都道府県ごとの交通安全協会とございますけれども、これは御案内のとおり、交通安全に関する広報啓発でございますとかあるいは交通安全教育等各種の交通安全活動を推進しておりまして、我が国における交通安全活動の中核をなす団体だと私ども認識しております。 その中の財団法人全日本交通安全協会につきましては、常勤の役員として警察庁OBが四人勤務しておりまして、それから職員としては警察OBが七人勤務している、こういう状況でございます。それから、都道府県ごとに設けられておる交通安全協会につきましては、平成十二年三月末の時点での数字しかちょっと持ち合わせがございませんが、役員として警察OB約二百人、それから職員として警察OBが約四千人勤務している、こういう状況でございます。 これはいずれも、現役時代に得ました知見を活用いたしまして、運営方針の策定でございますとかあるいは交通安全教育の講師をやりましたり、あるいは街頭活動に従事して交通安全協会の運営に貢献している、こういう実態であると承知しております。
○照屋寛徳君 それから次に、恐らくわき見運転だとかあるいは漫然運転とか、その他安全運転義務違反などの不注意があって死亡事故などの重大事故につながるというケースが多いんだろうと思います、交通死亡事故の原因からしますと。 逆に、わき見運転や漫然運転あるいは安全運転義務違反の不注意があっても重大事故に結びつかないような対策というのは、警察庁ではどういうふうにとっておられるのか。また、道路行政との関係で、特に道路の構造に関する対策、車両対策に関するもの、その二点についてはそれぞれ国土交通省の担当者からも御答弁をいただきたいなと思っております。
○政府参考人(坂東自朗君) わき見運転あるいは漫然運転を防止するための対策ということでございますが、これはやはり一に運転者の安全マインドというものを高めていくというようなことにあろうかと思いますので、そういった意味での更新時講習とか、あるいは各種の交通安全教育の機会を通じましてそういった安全マインドの高揚というものに努力しているところでございます。 それから、わき見運転というものに明確に該当するかどうかは別にして、御案内のように、さきの道路交通法の改正におきまして、カーナビ等を注視することとかあるいは携帯電話というものを運転中に使用するというようなことを禁止したような法改正というものも実施し施行したところでございます。
○政府参考人(大石久和君) 万が一事故が起こった場合に重大事故につながらない道路管理者としての対策ということになりますと、車両が路外に逸脱した場合に当事者ないしは同乗者が大きな被害に遭わないと。そのためには、例えば高速道路へ出てしまうだとか、あるいは鉄道の軌道上に出てしまうだとか、あるいは対向車が多い路線に出てしまうといったようなことを避ける必要がございます。そういうようなところには、車両用のガードレールを強固に設置することによって、当事者や同乗者がそのような大事故につながる危険を防止するということがございます。 さらには、そういう事故を起こした車両が第三者に大きな人的被害を与えるというようなケースもございます。そうなりますと、歩行者が通っておられるようなところにそういう車が乗り上げないような対策のために、これも防護さく等を設置するといったようなことを行うことといたしております。 また、道路構造や沿道状況によりましては、ドライバー自身がスピードをついつい出し過ぎる、あるいはスピードが下がってしまうといったようなことによって、追突その他の事故が起こりやすいようなケースもございます。そういった場所につきましては、今我々が把握いたしておりますものも全国で約三千二百カ所ほど事故多発地点として把握いたしておりますが、こういった箇所におきましては、公安委員会と協力して緊急に事故多発地点対策を実施するといったようなことによりまして、道路交通の環境整備をやるという事業を進めさせていただいております。 さらに、昨今のIT技術の活用でございますが、交通死亡事故の原因を見てみますると、発見のおくれ、あるいは判断の誤り、操作の誤りに起因するものが約八割といったようなデータがございまして、これを最先端のIT技術を活用いたしまして、道路側と車側でいろんな情報交換をさせるということで、運転者がまだ認知しないような危険物等の状況をドライバーに伝えることによって未然に防止するといったような技術が進んでまいりました。走行支援システムと申しておりますが、この研究開発を進めておりまして、平成十五年には第二東名・名神等が供用する時期が参りますが、こういった路線では先駆的な導入を図りたいと考えてございます。 いずれにいたしましても、事故が重大事故につながらないよう関係機関と連携し、種々の施策を講じてまいりたいと考えております。
○政府参考人(高橋朋敬君) 私ども自動車交通局の立場から御説明申し上げます。 交通事故の未然防止を図るという観点から、私どもは、車両そのものの構造に関して予防安全という観点、それから被害軽減という観点から対策を講じてきております。 そもそも重大な事故を起こさないようにするための予防安全対策ということにつきましては、これまで高速の走行時におけるブレーキの性能、この要件を策定しましてブレーキのききをよくするということ、それから大型車による左折時の歩行者の巻き込みが大変多いものですから、これに対して三点式ミラーを用いた運転視界基準の整備などを行ってきております。最近では、高速道路における大型トラックの追突事故防止という観点から、スピードリミッターというものの装備を義務づける方向で今検討を進めております。 一方、事故となった場合ですが、死亡事故などの重大な事故とならないようにするための被害軽減対策ですが、衝突時の乗員の被害を軽減するという観点から、乗用車、小型トラックに対しまして前面衝突基準あるいは側面衝突基準を策定いたしまして、自動車の衝突安全性能の向上を図ってきております。 また今後、自動車が歩行者と衝突した場合、はねてボンネットなどに頭が乗っかるようなことがあるんですが、そのときに少しソフトな構造になって重大な脳の被害にならないようにすることはできないかといったような基準を検討するということを考えております。 さらに、最先端のエレクトロニクス技術を活用した安全対策という意味では、私ども、先進安全自動車というものの開発を進めております。またあわせまして、先ほど道路局長の方から御説明がございましたけれども、道路と一緒になって、道路と車両とでより安全なITを使ったようなシステムというものの導入をすべく開発を進めております。 今後は、既にこれまで開発されたようなシステムもございまして、例えば居眠り警報システムとか、あるいは車線を逸脱しますとそれの防止を支援するというシステムもございまして、こういったものの普及をできるものからまず図っていきたいと思っておりまして、このようなことによって安全運転を支援する、こういったことに一層努めてまいりたい、こう思っております。
○照屋寛徳君 どうもありがとうございました。 私の質問ではもうありませんから、国土交通省の方は。 それでは、警察庁にお伺いいたしますが、今度の法改正で運転免許証の記載事項の一部を電磁的記録でもよいこととする、こういうことになるようでありますが、この法改正の意義と、もしきょうおわかりであれば、世界的にIC免許証の導入状況というのはどうなっているのか、あわせてお教えいただければありがたいなと思っています。
○政府参考人(坂東自朗君) 今回の免許証の記載事項の一部を電磁的記録でもいいとする法改正の意義でございますけれども、免許証の情報が電磁的な方法により記録されるとするならば、運転免許証の偽造を防ぐことができるようになるほか、関連機器の整備によりまして、反則切符の作成の際の時間の短縮といったような効果も得ることができるというふうに考えております。 運転免許行政を適切に行う上では、先ほど来委員も御質問がございましたように、運転免許証の偽変造防止対策というものは重要な課題の一つでございますから、運転免許証を電磁的記録で行ってもいいとするようないわゆるICカード化というものは極めて有効な手段である、そのように認識しているところでございます。 そして、こういった運転免許証のIC化といいましょうか、電磁的記録の方法にするという国際的な動きでございますけれども、現在、国際標準化機構、いわゆるISOによって運転免許証の国際標準化が検討されているところでございまして、その中では、免許を受けた者を特定する情報、つまり氏名とか生年月日等でございますが、そういった運転免許を受けた者を特定する情報あるいは免許の内容を特定する情報、すなわち免許の種類とか条件とかそういったものでございますが、そういった免許の内容を特定する事項などを機械的方法によって記録することがISOの中で検討され、予定されているところでございますから、我が国におきましても免許証のIC化を図るということはこういった国際的な動きにも対応することが可能になるものと、このように考えているところでございます。
○照屋寛徳君 そうすると、今回の法改正によって電磁的記録が可能となるのはあくまでも現在の運転免許証の記載事項のみであって、それ以外の情報に拡大されることはない、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○政府参考人(坂東自朗君) 現在、免許証に記載している、あるいは表示しているものの一部を、電磁化する場合においてはそのうちの一部を電磁化するということを法律ではっきり明記しておりますので、それ以外のものをIC化するということは考えていないということでございます。
○照屋寛徳君 その一部というのは、具体的にはどういうものを電磁的記録にするんですか。
○政府参考人(坂東自朗君) 現在のところ考えているものは、免許証を見ていただくとおわかりになると思いますが、発行した公安委員会の委員会名と、それから公印を押しておりますけれども、この公印についてはIC化しない。つまり、現在の券面に残してIC化の中には入れないというようなことを今現在考えているところでございまして、それ以外はIC情報化しようというふうに考えているところでございます。
○照屋寛徳君 わかりました。 最後に、私ども沖縄に住んでおりますと、在日米軍人・軍属やその家族による交通事故が多発しているわけです。あるいはそれによる業務上過失致死傷の事件なども起こっておるわけでありますが、これらのものの運転免許の我が国における資格の取得要件あるいは更新手続などはどういうふうになされておるんでしょうか、お教えください。
○政府参考人(坂東自朗君) お尋ねの、在日アメリカ合衆国軍隊の構成員や軍属、さらにはその家族の方々が我が国の運転免許を受けようとする場合の受験資格とかあるいは必要な手続につきましては、一般人すなわち日本人の運転免許取得の場合と基本的には同じでございます。
○照屋寛徳君 基本的に同じというのは、同じような資格要件、手続で取得をしている、こういうことですか。
○政府参考人(坂東自朗君) お尋ねの、米軍の方々が日本の免許証を取ろうとする場合におきましては、日本人と同じような資格要件あるいは手続であるということでございます。
○照屋寛徳君 日本人と同じような免許じゃなくして、彼らが持っている免許で我が国の国内で車を運転することは可能なわけですね。それはまたどういう手続で可能になるのか、そういったことがあったら教えてください。
○政府参考人(坂東自朗君) そういったアメリカ合衆国の軍人の方々等に関しましては、御案内のように、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定というものがございまして、この協定の中で、合衆国が発行した運転許可証というもので日本において運転できるということになっておりますので、そういった米軍の関係者の方々はこの運転許可証によって日本で運転しているものというように承知しております。
○照屋寛徳君 終わります。
○椎名素夫君 けさ以来、この道交法の改正についてはいろいろな角度から御質問が同僚委員からありまして、もう余りつけ加えるような質問はないんですが、最近、アメリカあたりで複雑系の研究をやろうというのが始まりまして、これが全くおもしろいと思うんですが、一緒になってやるのは原子物理学どころかもっと下の素粒子の物理学者から始まって、それからいろいろ物性論、金属の構造の研究をやったり、あるいは生物学、分子生物学とかそういう人たち、それから驚くことに経済学、社会学、天文学、考古学、こういう大変に優秀な人たちが集まって研究所をつくっているんです、数年前からなんですが。 どういうことかというと、近代、特に現代になってから学問がそれぞれの分野に穴ごもりしてしまって、それぞれでは大変な専門家だけれども、全体を見るといつでも間違うと。経済学なんというのはその典型みたいなもので、彼らの言うとおりやっていたらアメリカの経済はこんなになっちゃったというような自覚もあって、複雑系という考え方で、大体世の中は大変複雑なんで、相関連したものとして扱わないととんでもないことになるという話を聞いて大変興味を持っているんです。 この道路交通法のお話を聞いていて思うんですけれども、日本の社会、もうそれこそ複雑系そのものだと思うんですが、そのうちの一部分の話を切り取ってやっている。その中でいろんな現象が起こっている。これに対して対策はどうするかというような話ですな、これは。だけれども、それは道路交通法あるいは公安委員会、警察庁の範囲の中だけでは答えが全然出ないような要素ばかりのような気がするわけです。 そう考えると、前の道路交通法も、それから今度、幾分規制緩和というようなことでおやりになって、その中でさまざまなことを考えておられる。まあこんなものかという気はするんですね。 だけれども、もう少し大づかみに考えてみると、少なくとも江戸時代には交通、こういう問題は全然なかったわけでありまして、これは自動車がなかったから。さあっと走れるような道路もなくて、皆かごか歩くかせいぜい馬でしょう。川があると渡れないから渡しで渡ったというような話。わずか百五十年ぐらい前そんなことをやっていたのが、今こんなことになってしまっている。 それで、この問題というのは結局、七千五百万人ですか、これだけ免許証を持っている人がいて、それに見合ったような自動車があって、それに見合ったような、あるいはどっちが先か知りませんが道路ができて、それで走り回って危ないからあちこち信号をつけたりというようなことをやって、さあどうしようという話なんですが、見ていると、高齢化ということもあってどんどんここに入ってくる免許証保持者というのは、参入は毎年毎年相当ふえますね。この中から退出するのは余り、それだけないわけです。 私は今、七十歳に去年なったんですが、驚くなかれ、二種の免許を持っているんです。昭和三十年に取りましたら、何だか知らないけれども大型二種というのになってしまいまして、しかもゴールドなんですよ。おととし更新したら、何か無条件に五年くれまして、そうするとあと三年あるんですが、まだ大丈夫だと思っているんですけれども、あと三年のうちにどうなるか、本当のところわからないですね。資格だけはある。自動車もありますから時には動かすかというと、何が起こるかこれはわからないというような、極めて非優良運転手候補みたいなやつがこうやって資格を持っているというようなことは現にやっぱり起こっているんですね。 それから、先ほどから暴走族の問題が出たりしましたけれども、こういう人たちがやっぱりどんどん参入してきているというようなことで、考えてみると、せめてつり合うようにするためには参入と退出というのはバランスした方がいいんじゃないかというような、この道交法の改正法案に逆行するようなことかもしれませんけれども、そういうことを少し考えた方がいいんじゃないかという気がするんですね。 これは、この範囲内ではだめなことですけれども、とにかく日本人たる者は免許証が取れる年齢になったら免許証を持ってなきゃ恥ずかしいという気分を一人一人がみんな持っていて、だから当然のごとく免許証を取りに来る。割に楽に昔よりなっているから大体取れちゃう。一回そこで取れてしまうと、私のように二種免許なんというすごい、代行業だってやれるようなものになっていって、これも五年ちゃんとくれるというような話になっていると、どんどんたまり込んでいくんじゃないかと思うんですね。 妙な人がなるべく入ってくるのをディスカレッジするということと、それから退出者には報いてやるというようなことを少し考えないと、これは幾らいろんな信号をつけたりとかガードレールとか、何とかかんとかいってもこれはとまらないんじゃないかと思うんです。これはもうおおよそ人間の意識の問題であり、しかしそこあたりをもう一度考え直さないと、それこそ環境に対する負荷であるとかあるいは大変にむだなお金をたくさん使うようになると。交通体系の問題ですから、要するに移動の問題である。移動をするのにどうしても自動車というのはなきゃいかぬ、そして、一人一人が持つべきだと、こう思い込んでしまったところにこういうことになっているわけで、ほかの手段も、今あるもの、ないものを含めてもっと総合的に考えるというようなアプローチが、この法律の範囲内じゃありませんけれども、どうしてもそろそろ必要になってきたんじゃないかという気がいたします。 例えば、自発的に免許証を返したら少し特典をやるとか、ほかの乗り物に乗ったらただで乗せてやるよとかですね、あるいはお金を払ってもいい。費用はかかるかもしれないけれども、全体として節約になるかもしれませんね。そういうようなことをお考えになったらどうかと。 もうスペシフィックなお話は皆さんから十分にこの法律についてはなさって、そして私もこの背景から考えるとこんなものだと思いますので、特に細かい質問はもうやめますが、そこらあたりのお話を、お考えを伺えればと思います。 例えば暴走族の話なんかも、これはもう、ある期間たったらまた取らせてやるよというようなことなしに、そういうことをやると一生だめだよというような、完全にディスカレッジしてしまう。免許証を取り上げるだけじゃなしに、免許証を取り上げても無免許でやったりするんですから、自動車ないしオートバイはもう一切買えないようにするとかね。かわりに、駅に放置してある自転車がたくさんありますから、自転車三台やるよというような話とかですね。何か少し入るのをとめて出るのを奨励するというようなことで、私も何かいい御褒美があれば喜んで二種の免許を返上するつもりでおりますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(坂東自朗君) 委員御指摘のように、免許保有者数の、いわゆるフローじゃなくてストック数でございますけれども、やはり毎年毎年増加してきているところでございまして、昨年、平成十二年の数字では約七千五百万人弱の方が免許を持っているということでございます。これはだから、当然ながら、免許をお持ちの方で、もうこれから免許を持たないという、いわゆる先生のお言葉をかりますと退出する方、免許の世界から退出する方よりも新たに免許を取られる方が多いということで、こういった形でストックとしての免許保有者数がふえているというところでございます。 そこで、一つはやはり入りを抑えるべきじゃないかというお話でございますけれども、暴走族とか悪質な違反を犯した者につきましては免許を取り消して、そして再度受けられるような、受けられるまでの期間といいましょうかね、欠格期間というものを、三年であったものを、ちょっと年数はど忘れいたしましたけれども五年に延長したというところもございます。しかし、しからば、じゃ、その間に無免許運転するじゃないかということでございますけれども、今回の改正におきまして、無免許運転違反の罰則というものの強化も図ろうとしているところでございます。 それからもう一つは、免許を持っている方に対しても何らかの対策がとれないのかということでございますけれども、これもさきの道交法の改正におきまして、御本人からの申請によるいわゆる返納制度というようなものの制度をつくったところでございますが、今回の今、国会にお渡ししている道交法の改正案の中におきましては、自主的に免許を返納したいんだけれども、免許証というものは先ほど来出ていますように事実上身分証明書的な機能を果たしていると。だから、自分はもう免許運転はする気持ちはないんだけれども、やはり免許証という身分証明書、事実上の身分証明書が欲しいという方が非常に多いということもございますので、今回の法改正では、免許の取り消し申請をした者、つまり自主的に返納したいと言った方に対しましては、運転経歴証明書と言っていますけれども、いわゆるそういう過去に運転免許を持っていましたよという証明書、事実上、多分、だからこれは身分証明書的な機能も果たすと思いますけれども、そういった制度というものも導入したいということで、今回の改正案の中に盛り込んでいるところでございます。
○国務大臣(村井仁君) いつも椎名先生のお話、大変感銘深く聞かせていただくわけでございますが、私どもももちろん、この道交法一つで現在のさまざまな問題に答えが出るとは毛頭思っておりません。るるこれまでもお答え申し上げてまいりましたように、いろいろな問題につきまして各省各庁の協力を得なきゃなりませんし、また社会全体としてどう考えていくかという大きな問題の一部を私どもは取り上げているにすぎないという感じは、私も御答弁申し上げておりましてしみじみ痛感をしていたところでございます。 一つ非常に難しい問題は、やっぱり車社会というものが余りにもある意味では現代社会というものを規定しかえてしまったといいますか、変えてしまったというような感じがございまして、例えば私の選挙区なんかでございましたら、もう車がなければどうしても生きていけないというような環境の中で年寄りが一人で暮らすというような状況になってくる。そうしますと、相当年をとりましてかなりおぼつかない状況になりましてもなおハンドルを握るというようなケースがどうしてもまた避けられない。さりとてバスその他の公共交通機関もなかなかない、一体どうしたらいいんだろうかと、非常に難しい課題が我々に突きつけられているのではないか。都会ではやっぱり公共交通機関がございますから、それなりに答えがある。これはもう、まじめに考えますと本当に頭の痛くなる一つの大きな問題だと思っております。 それから、先ほど来の御審議の中でも出てまいりました、いわゆる暴走族等の現象でございますけれども、これなんかも、本来でしたらどこかへ行くために車に乗るというのが普通の使い方でございましょうけれども、車に乗る、そのこと自体が、あるいは車に乗って何らかの快感を覚えるということが、それ自体が目的であるというような現象になってきてしまっている。これもやはり車社会というもののもたらした一つの社会現象なんだろうと思います。 そういう問題で、また非常に残念な事柄が起きましたときにそれをどういうふうに考えていくのか。私ども、やっぱりある意味では一種の現代の病理として取り組んでいかなきゃならない課題なんだろうと思いますが、これもなかなか解が見つからない。彼らの心理というものを私どもがどれほど的確に理解できるだろうか、とらえることができるだろうか。単に抑圧しても、必ずしもそれを有効に抑する、何といいましょうか、対処していくことができるとは限らない、非常に難しい問題だと思うわけでございまして、今冒頭に椎名先生が複雑系という言葉をお使いになりましたけれども、いろいろな現象が私ども既往の知識、知見ではなかなか解決しにくい、裁きにくい、非常に難しい時代になっているんだということを改めて今度の法案審議を通じましても私自身痛感させていただいているところでございます。
○椎名素夫君 もうありませんけれども、要するに私の選挙区でも同じことなんです。もう車がなきゃどうにもならない、そういうふうに日本をつくっちまったんですね、我々が。だから、そこのところをすぐは、来年、再来年にやれるわけじゃないけれども、やっぱり頭に置きながらやっていかないと、しようがないしようがないと言っていると、ますます傾向が助長されるということはみんなで考えましょうということで、終わります。
○委員長(江本孟紀君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時三十分散会