内閣委員会 第4号
- 発言数
- 79 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2001/03/27
会議録
○委員長(江本孟紀君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る二十三日、西山登紀子君が委員を辞任され、その補欠として市田忠義君が選任されました。 ─────────────
○委員長(江本孟紀君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に政府参考人として、内閣府政策統括官興直孝君、同男女共同参画局長坂東眞理子君、警察庁長官官房長石川重明君、同生活安全局長黒澤正和君、同刑事局長五十嵐忠行君、同交通局長坂東自朗君、法務省刑事局長古田佑紀君及び文部科学大臣官房審議官玉井日出夫君の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(江本孟紀君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(江本孟紀君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、去る十五日に聴取いたしました国務大臣の所信に対し、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大森礼子君 公明党の大森礼子です。早速質問に入ります。 まず、国家公安委員長にお尋ねいたします。 国家公安委員長は所信の方で犯罪情勢とその対策についてお述べになりましたので、まずこれについて伺います。 昨年の刑法犯の認知件数というのが戦後最悪となっておりまして、中でも凶悪犯、それから窃盗犯が増加しているということになっております。警察庁の平成十二年の犯罪情勢という資料を見ますと、昨年の刑法犯認知件数、前年よりも二十七万七千八百四十四件、率にして一二・四%増加して、二百四十四万三千四百七十件で過去最高を更新しております。それで、一方で刑法犯の検挙件数というのは前年比マイナス二一・一%で、非常に大幅な減少となっております。 まず最初の質問なのですが、戦後最悪となった犯罪件数の、中身はいろいろあると思うんですけれども、犯罪件数の増加の原因について国家公安委員長はどのようにお考えでしょうか。 また、あわせてお尋ねいたしますけれども、実は、昨年の地方行政・警察委員会の方でも私はこの問題について質問したことがありまして、そのときは平成十二年度上半期の犯罪情勢が前提なんですけれども、刑法犯認知件数が過去最悪となって、検挙率が過去最低となったことについて警察庁の方にお尋ねいたしましたら、当時の林刑事局長が、犯罪認知の増加に現有の捜査力が追いつかずに、やや手いっぱいになっている、それから、侵入盗とか自動車盗、これまで単なる窃盗犯として見ていたものが、いろんな来日外国人とか暴力団が関与して組織化して組織犯罪化していることから捜査が大変困難化していると、このようなことをお述べになったわけであります。 もしこれを踏まえるとするならば、こうした犯罪の形態の現状、捜査の現状を踏まえた対策がとられなければならないわけですが、これについて国家公安委員長はどのようにお考えか。犯罪件数の増加の原因と捜査の現状を踏まえた対策についてまずお尋ねいたします。
○国務大臣(伊吹文明君) 今、先生が御指摘のとおり、犯罪の刑法犯の認知件数はふえております。一方、検挙件数が落ちているというのは申しわけない現実でございますが、まず、犯罪件数の増加要因でございますけれども、これは国際化であるとか、いろいろな生活様式が変わってきたことに伴う新しい犯罪がふえてきたとか、いろいろなことがあると思いますけれども、同時に、政治家として考えておかねばならないことは、やはり社会のさまざまな要因が複合して犯罪の増加要因になっている中で、一番私は大切だと思うのは、日本人が本来持っていた地域社会やあるいは家族の中の連帯感とか、社会としての一体感、こういうものが豊かな中で少しずつ失われてきているという全般的な社会状況があると思います。これについては、教育改革や生涯教育の中でいろんなことを取り扱っていかねばならないと思っておりますが、しかし、治安を預かる警察としては、ともかく当面のことに対応しなければなりませんので、先ほど刑事局長の御答弁をお引きになったような要因だろうと思います。 それについて今般の予算でかなりの増員をしていただきました。しかしその前にやらねばならないことは、警察組織の中での人員の張りつけが古い時代のままになっているんではないかということを反省いたしまして、昨年来予算要求をするについて人員の大幅な再点検をいたしております。 捜査とそれから生活に密着をした地域の生活安全の方向に職員を思い切って再配置をいたしまして、それでなお足らざるところを実は今般の予算でお認めをいただいたということでございますので、四月一日からこの新しい体制のもとでできるだけ検挙件数が落ちないようにしたいと思いますが、まずやはり一番大切なことは、犯罪の発生件数が減ればこれは一番よろしいと思いますので、このことについてまた御質疑があればその中で私の考えを申し上げたいと思います。
○大森礼子君 犯罪増加の原因については一義的に言うことができないと思いますけれども、今、国家公安委員長がおっしゃったようなそういう社会的背景があるのだろうと私自身も思います。 ただ、犯罪がふえて、それにただ増員だけで対処しますと、世の中も犯罪者と警察官だけがふえるということになりますので、今おっしゃったような人員の再点検とか、効率性のある警察といいますか、これを築いていっていただきたい。 それから、組織犯罪ということになりますと、やはり現場の警察官のトレーニングのようなものも必要なのだろうと思います。 それから、これはもう個人的な見解なのですが、捜査、検挙そのものではありませんけれども、検挙した後のことも、要するに警察官の全体の仕事が多い一つの理由に、例えば検挙した事件につきまして、検察庁に送ります必要な捜査書類とかをつくりますが、公判に備えまして、、ここをもう少し簡素化するという、こういうことをしないと仕事量全体は減らないのかなとも思っております。 それから、犯罪のふえた中でまた新しい手口ということで、いわゆるピッキングということが大きく話題になっております。ピッキング用具を使った空き巣ねらい、金庫破り、事務所荒らしとか、これが都市部を中心に大幅に増加していると。平成十二年の主要五県、東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知で前年比プラス一四二・三%の発生率となっております。これまで、例えばライフスタイルといいますか、例えば夫婦でも共働きの場合ありますし、核家族ですから、大家族でおばあちゃん、おじいちゃんがお留守しているということもなくなりますしと、そういう中でかぎをかけていれば自分の生活領域は安全だろうと思っていたところが、このような新しい手口によって侵入されていると、非常に不安に思うわけなんです。 そこで、具体的にピッキングということを取り上げるわけですけれども、これについてどのような対策といいますか、お考えなのか、国民にとって非常に重要関心事ですので、お尋ねいたします。
○国務大臣(伊吹文明君) 基本的にはピッキングでそう簡単にあかないかぎをつけるということしか当面対応ができないと思うんですけれども、大部分のこの犯罪を犯す人たちは、率直に言って外国人、しかも不法滞在の外国人なんですね。 私は、実は就任以来警察の諸君に申し上げているのは、これは先生がこの前の委嘱審査のときにも御質問いただいたことにも関連するんですけれども、個人の人権というのは最大限私は守らねばならないと思いますが、それはあくまでやはり公益の範囲内であって、つまり加害者や犯罪を行う可能性のある人へ配慮する余り適切な対応が、例えばドメスティック・バイオレンスにしろストーカーにしろ、とれないということで、弱い立場の者の人権が守られないというのは一番困るんじゃないのかと。 だから、実は警察でも少し注意を喚起するビラ等に行き過ぎがありまして御批判を受けておりますので、そういうところを注意しながらやらねばならないと思いますが、そのあたりも、単に検挙するだけじゃなくて、検挙した後の、海外にもうお帰りいただくための手続、またそれを収容する場所が実は入管にないとか、いろんなことがございます。それを総合的に考えて、実は法務大臣も関係国へいらっしゃるようなことも伺っておりますので、できるだけ犯罪を抑えて、日常生活が安心して行えるようにしていきたいと思っております。
○大森礼子君 ピッキングというのは一つの手口でありますから、今は外国人不法滞在者がやっていたとしても、日本人にもいずれ広がっていくことだと思います。 それから、確かに不法滞在者による外国人事件がふえているということは私も承知しております。ただ、一方で、ですから、今大臣人権とおっしゃいましたけれども、要するに守るべき人権というようなことで、これは外国人で不法滞在していてもやっぱり守るべき人権がある場合がありますので、私が非常に不安に思いますのは、外国人のそういう犯罪が増加することで一律にみんなそういうのは危険人物なんだという、こういう認識をされますと、その陰に隠れて、守るべき外国人、仮に不法滞在者であったとしてもこの人権がないがしろにされると、そこを恐れておりまして、私は一律に外国人、外国人と言わないようにすべきだと常日ごろ思っております。 それから、確かに不法滞在者ですから捜査が非常に難しいだろうということもわかっておりますけれども、しかし日本を鎖国するわけにはいきませんので、そこは工夫してやっていただきたいと思います。 それから、また同じく国家公安委員長にお尋ねするのですけれども、サイバーテロ対策ということについてお尋ねしたいんです。 警察庁、二月二十三日に、日本の政府機関とか企業のホームページを一斉に攻撃しようと呼びかける中国語のホームページに応じて、このハッカーによって約七十九機関が被害に遭ったということが公表されました。それから、三月十五日現在で百四機関のホームページが被害を受けているようであります。この中でも、国立機関とか公立機関は被害が少なくて、この分野での対策は進んでいるのかなと思うのですけれども、これからのコンピューター社会を考えますと、やはりセキュリティーの面というのが大事になってくると思います。 それで、大臣は、サイバーテロに対してもさらなる情報収集活動や警戒警備措置を強化すると所信の中で述べられました。警察庁十三年度予算では、情報セキュリティー政策の推進、これ最重点課題としておりますけれども、どのような政策を行っていかれるのか、それからこのサイバーテロ事件について可能な範囲でお答えいただければと思います。
○国務大臣(伊吹文明君) 先生御指摘のとおりでございまして、昨年十二月に重要インフラへのサイバーテロ対策に対する特別行動計画というのを政府が発表いたしております。ことしになりまして、一月に情報セキュリティ対策推進会議をつくりまして、今後、官民連携して当たっていきたいと考えているわけですが。 御承知のように、中央省庁のホームページが改ざんされるということがあったり、その後、予告がございまして、日本のどちらかというとやや対応力が不十分である中小企業を中心に海外からホームページの改ざん等が行われました。これは、警察としてはもちろんいろいろな広報をしたり、最大限の防衛措置を講ずるようにお願いしたり、またトレースをして、現在、外国からなんですが、関係国等にも連絡をして犯人の捜査を続けているところだと伺っておりますが。 一番大きな問題は、これは先生もそういう観点から御質問いただいていると思うんですが、国家機能とかあるいは発電所、交通、その他日常生活の根幹にかかわる部分のIT網が乱されるということになりますと、これは国家としては率直に言って重大なテロ、国家権力に対する、国家秩序に対する重大なテロになりますので、私は危機管理をあわせて担当しておりますので、内閣官房の安全保障・危機管理室においても省庁間の連携のようなことを今検討、研究しているところでございます。詳細はちょっとここで控えさせていただきたいと思いますが。
○大森礼子君 わかりました。 この対策に取り組んでいただきたいと。何か新しいものができますと、必ずそれを使って悪用する者も出てくると、これは犯罪でも同じだと思います。特に、今大臣おっしゃったように、生活の根幹にかかわるような情報が乱されますと、すぐこれは国民生活に影響いたしますので、インテリジェントポリスとして一生懸命取り組んでいただきたいと思います。 それから次に、同じく交通安全政策について伺います。 ことしの二月ですか、警察庁が高速道路で全国一斉の抜き打ち検問を行ったと。その結果、検挙件数六百三十六件。違反内容、無免許八件、整備不良十六件、シートベルト非着用三百三件、酒気帯びを含む飲酒運転が六十二件、これと飲酒運転の中身がちょっと明確でないのですけれども、こういう結果が出ております。 高速道路を運転中にこのような違反事件がたくさんあったということについて正直驚きました。こういう結果につきまして国家公安委員長はどのような御所感を持ち、今後の対策、どのようにお考えなのか、簡単で結構ですのでお伺いいたします。
○国務大臣(伊吹文明君) 一歩間違えればこれは大事故になって、事故を起こしたり、飲酒をして事故を起こした人だけではなくて、その事故の相手方に大変な迷惑をかけることでございますので今後も取り締まりを私は強化していきたいと思いますが、先ほど先生から御注意がございましたように、私も守るべき人権はきちっと守らねばならないと思っております。 しかし、高速道路でこういう検問をするということになると、何ら違反をしておられない方々もたくさんとめねばなりません。そのことについていろいろ御批判があることは私も承知しておりますが、社会秩序を守るために、国会で各党いろんなお立場から御批判があれば私が政治家としてそのことは御説明申し上げ御了解を得るから、ぜひ公益を守るために社会秩序を守るためにやってもらいたいということを言って実施をしてもらったものであります。 それからもう一つは、厳罰でもってこれは必ずしも直るものではありませんけれども、現在、そのような観点からも道交法の改正を国会へお願いいたしておりますので、これも両々相まって、少しでも事態が改善するよう努力を警察にしてもらいたいと考えております。
○大森礼子君 同じく、これは警視庁ですか、駐車中の車に衝突するという人身事故がふえてきたという、これを受けまして違法駐車をした車のドライバーにも刑事責任を追及する方針であるとの、こういう報道に接しております。 例えば、その違法駐車、道路というのは安全を考えてつくっているわけですが、そこに違法駐車というのがありますと道路の障害物となりますので、ただちょっと置いただけでは済まされない場合も出てくると思うんです。ただ、違法駐車についても、刑事責任のドライバーですか、この中身が余り明らかでないのですけれども、こういう違法駐車に絡む事故の扱いをどのようにしていくのか、御見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(坂東自朗君) 駐車車両に衝突した交通事故、これは毎年約二千七百件前後で推移しているところでございまして、昨年は二千八百七十八件発生しているところでございます。このうち、昨年の死亡に至った事故は百三十九件というように発生しております。 こうした違法駐車に関係いたします交通事故の捜査に当たりましては、駐車車両の運転者に対しまして駐車違反の責任を問うということはこれはもとよりでございますけれども、捜査を行いまして駐車車両の運転者に責任があると認定できる場合におきましては業務上過失致死傷罪を適用しているところでございまして、例えば昨年におきましては、私ども警察庁で把握しているだけでも駐車車両運転者を業務上過失致死傷罪で十一件送致しているところでございます。 今後とも警察庁といたしましては、駐車した側の過失についても十分視野に入れながら緻密な捜査を行いまして、適正な刑事責任の追及というものを行うよう都道府県警察を指導してまいりたいと、このように考えております。
○大森礼子君 法務省の方に一点だけお尋ねしたいのですけれども、これまで交通事故となりますと、死亡事故でも業務上過失致死ということで過失犯の量刑でとらえられておりました。故意犯に比べて量刑も法定刑も軽くなるわけですけれども、二月二十八日に大阪地裁の判決ですが、大型トラックによる死亡事故に関しまして、地検の求刑を上回る懲役判決がありました。悪質な事案についてはもっとやっぱり求刑とか量刑とか、法定刑自体も絡んでくるんでしょう、これを重くすべきだという、こういう意見が多くなっているのではないかと思います。刑法は責任主義の原則をとっておりますから、過失犯と故意犯とは違うわけで、この領域は守らなくてはいけないのですが、やはり被害者、遺族の方からすると、過失であってもやはり殺されたという、こういう感情、心情というのは十分理解できるところであります。 法務省の方にこういう業過事件といいますか、この量刑について御見解を、どのようにこれからお考えになるのか伺いたいと思います。
○政府参考人(古田佑紀君) いわゆる道路交通に関する業務上過失致死傷につきましては、委員御案内のとおり、昭和四十三年に現在懲役刑を含む法定刑が引き上げられたわけでございます。その時点での改正の趣旨は、酒酔い運転でありますとか悪質な交通事故に対処するためということでございました。それ以来、その立法趣旨を踏まえて運用を行ってきたわけでございますが、今、委員御指摘のとおり、さまざまな交通事故に対する世の中の意識の変化、あるいは交通事故自体の様相が昭和四十三年当時とも変わっているというふうなところもあるわけでございまして、やはりこういうふうないろんな問題を踏まえた交通事故に対する新しい見方が必要であろうと考えているわけでございます。 そういうことから、これまでのいろんな量刑が一種の、大体この辺の目安というのは現実問題としてあったわけではございますけれども、やはり御指摘のように悪質な事故に対してはこれは厳正な科刑が必要であると、そういうふうな考えに立ちまして、会同等の機会を通じましてそういうことを当方からも検察庁に対して説明するとともに、検察庁の中におきましてもいろいろ検討しているというところでございます。 したがいまして、今後その悪質な交通事故に対してはその悪質さに見合った量刑、そしてまた御指摘の遺族の方々のお気持ち、こういうのも公判等で十分量刑に反映できるようにさまざまな角度から検察庁において適切な対応をしていくということになるものと考えております。
○大森礼子君 それでは、次に官房長官にお尋ねいたします。 男女共同参画社会ということについてお尋ねいたします。 大臣は、所信の中でも、「中央省庁等改革において、内閣府に、男女共同参画会議を置くとともに、その事務局機能を担う組織として男女共同参画局を設け、取り組み体制を格段に充実強化いたしました。」と、このようにおっしゃっております。「格段に充実強化」の中身をお伺いしようと思ったのですが、ちょっと時間の関係でいきなりテーマに入ります。またかと思われますが、選択的夫婦別姓の問題でございます。 それで、私は以前から、特にいろんな事情でそういうふうにしたいと言っておられる方がいるのであれば、選択的なんだから何も周りが反対することはないではないかという、これが私の一貫した立場であります。 これまで、選択的なのですが、夫婦別姓といいますと、すぐ婚姻制度、家族のあり方ですね、これと関連する重要な問題と。婚姻制度、それから家族のあり方と、特に家制度を壊すとかといった反対論もありますけれども、こういう形で考えられておりまして、森総理の答弁もこの域を出ていないと思うんですが、私はむしろ男女共同参画社会という、こういう観点からこの選択的夫婦別姓の是非も問われるべきではないかと思っております。 それで、今回の基本計画が出ましたけれども、ここのところは表現的には平成八年十二月の二〇〇〇年プランと比べまして余り、またさらに検討を進める、「引き続き検討」となって、進んでいないと。 ところが、平成十二年九月二十六日付の男女共同参画基本計画に当たっての基本的な考え方、以下基本的な考え方と言いますけれども、総理へ答申と表現された、この中ではかなり具体的に描かれている。基本計画と表現が違うのは、基本計画で一歩後退したのかと共生社会調査会で質問いたしましたら、いや全然それは後退しておりませんということなので、この基本的な考え方の記述をもとに質問させていただきたいと思います。 例えばこの中の「第2部 今後の施策の基本的方向と具体的な取組」、「1 男女共同参画を推進する社会システムの構築」、それから「(1)あらゆる社会システムへの男女共同参画の視点の反映」。この中で「具体的な取組」として書かれていることは、読みますと、「我が国の社会制度・慣行には、男女が置かれている立場の違いなどを反映し、あるいは、世帯に着目して個人を把握する考え方をとるため、結果的に男女に中立的に機能していないものが少なくない。このため、男女共同参画の視点に立って、これらが中立的に働くような方向で見直しを行う必要がある。」と。そして、「例えば、」として最初に引用されているものが、例示されているものが、「夫婦同氏制など家族に関する法制」、これが挙げられているわけであります。それからこの中では、「企業の配偶者手当等、」、ここまで来るわけですが、「個人のライフスタイルの選択に大きなかかわりを持つものについて、個人の選択に対する中立性の観点から総合的に検討を行い、世帯単位の考え方を持つものについては個人単位に改めるなど、必要に応じて制度の見直しを行うべきである。」と、こういう記述がございます。 では、「中立的に」とはどういうことかといいますと、例えば民法七百五十条ですか、夫または妻の氏を選ぶ、だからどちらでも選択できますよということで、形式的にはフィフティー・フィフティーの権利が与えられていると思います。 それから、女子差別撤廃条約十六条(g)というのがありまして、「夫及び妻の同一の個人的権利」。これは婚姻のところですが、「(姓及び職業を選択する権利を含む。)」という、こういう記述もございまして、それで、この条文の読み方も、夫と妻が同一な権利を持つ、姓に、決めるに当たりましても。では、同一な権利がぶつかったときにどう処理するかというと、お互いの姓を認めるしかない、これに行き着くんだろうと思うんですね。 それで、十一年の旧厚生省の人口動態統計、結婚に当たって九七%が妻の方が改姓していると。これはまさにこの中立性の観点からいきますとアンバランスで、このもとにあるのは我が国の社会制度、慣行によっているのではないかと。こういう点についてどうお考えでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君) いろいろうんちくを傾けていただきまして、余りたくさん言っていただきましたので私の頭の中はいささか混乱をいたしておりますけれども、そういう、男女同じ、全く私もそれはそのように思います。しかし、ここで、幸か不幸か結婚するという現実がございまして、そのときにどういうふうにするか、姓の問題について、姓名の姓ですね、の問題についてどうするかと。これは、日本の場合には、長い間、どちらかに統一すると、こういうふうなことになってきたわけでございまして、男の方が圧倒的に多いのもそういう慣行と申しますか、家族制度とか社会のあり方などに、まさに先ほどおっしゃられた婚姻制度とか家族のあり方、こういうことに由来するものでありまして、こういう社会が存在する限りは、やはり抵抗も当然あるだろうと思います。また、そういうことを好まないという、そういう方もいらっしゃるかもしれぬ。しかし、今問題になっております男女共同参画社会、この実現を図るためにどうしたらいいか、こういう社会また制度の中でどうしたらいいかと、こういうことになろうかと思います。 私もその辺は、社会のあり方というものがだんだん変わってきている、物の考え方も変わってきている、価値観も変わってきている、そういう状況があるのであれば、その状況というものはよく把握して、そしてそれに対応していかなければいけないという、これは行政もそうでしょうし、また政治もそういうことをしんしゃくしないわけにいかない、こういうことは当然あるかと思っております。 ですから、そういうことは世の中の動きなどを勘案しながら、また国際社会の動きも見ながらこれから考慮していかなきゃいかぬ問題である。そういう意味において、私はこれから、恐らく今年度中に実施されるだろうと思います例の調査、これは総理府の内閣広報室で実施する調査でございます。これは法務省からの指示によってなされるわけでございますけれども、この結果を私は大変関心を持って待っておる、こういうことでございます。
○大森礼子君 今おっしゃった調査ですけれども、これやっぱり実現するなら、先に実現することであるならば、私はもう時代の流れでそうなると思います。じゃ、二〇〇一年、女性の世紀の最初の年に実現すべきではないかと、このように私は思っております。 それで、この前予算委員会で法務大臣が世論調査とおっしゃいましたので、そうすると結果が出るのは秋ですから、じゃ、その結果で何%超えたらすぐやるのかというそういう問題でもありませんので、ちょっと今ペンディングにしていただけませんかというふうにお願いしているところであります。 私は予算委員会でも言いましたが、平成八年のこの世論調査で十分ではないかというふうに思えるわけなんですが、それはともかくとして、この基本的な考え方の中に例えば「少子・高齢化に応じた今後の取組」という項目がございます。「視点」のところで、「もとより結婚や出産は個人の自由な選択の問題であり、社会が個人に対し押しつけることがあってはならないが、個人が望む結婚や出産を妨げている要因を取り除くことは必要であり、それを通じて少子化の要因への対応を図るべきである。」、このような記述もございます。 それで、これがストレートにつながるわけでもありませんけれども、同氏強制ということになりまして、今、やはり旧姓を使いたいという女性がふえております、仕事を持つ女性。これ自体が同氏強制、これ自体が結婚への障害となっている、これを否定することはできません。結婚の障害になるということは出産への障害にもなっているということで、例えば、別姓をとりたい人が出産のために婚姻届けして、子供を産んだらペーパー離婚するとか、これなどはまことに憲法二十四条の趣旨に反しているのではないか。ただ、こういう選択もしなくてはいけないということなんですね。 この点についてはそういうこともあるだろうというふうにお思いかどうか、簡単で結構ですが、官房長官、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君) 現実に非常に不便に思っていらっしゃる方々が大勢いらっしゃる、これは私もよく存じております。そういう方々がどのぐらいいらっしゃるかということをやっぱり調査などで私も知りたいと、このように思っているんです。 平成八年の調査で十分と、こうおっしゃいますけれども、しかし、この数年で随分国民の意識が変わってきている、こんな感じがいたしますので、それはお認めになるだろうと思うんですけれども、そういうことでありますので、その調査はぜひ必要だと、このように思っております。
○大森礼子君 昭和六十二年の世論調査、別姓賛成が一三%、平成二年の調査、三〇%が賛成、平成六年はちょっと下がりますが、二七%が賛成、そして平成八年、三二・五%が賛成と。大体これは流れを反映しておりまして、このあたりは、世論調査はお金もかかるので、これぐらいは推測できるのではないかというふうに私は思っております。 それで、時間の関係でもうこれで質問を終わらなくてはいけないのですけれども、例えばこの基本的考え方の中で「家族や地域の変化に応じた今後の取組」という項目がございます。その「視点」の中で、「男女共同参画社会は個人を尊重する社会であって、もとより家族を否定するものではない。」、そのとおりと思います。「むしろ、これまでの家庭内における固定的な役割分担の慣行やそれを前提とした様々な社会制度の在り方が、結果的に若い男女の間で家族形成への魅力を損ねている面がある。」と。そこで、「男女共同参画社会は、これまでの制度・慣行にとらわれずに個人を尊重し、個人の尊重の上に家族が成り立つ社会を目指すものである。」、こういう記述がございます。 そして、平成八年の世論調査でも、二十代、三十代は男女を問わず圧倒的に別姓支持派の方が多いわけです、反対派に比べまして。こういうことも、こういう数字が出ているということも、この記述にあるように、結果的に若い男女の間で家族形成の魅力を損ねている面がある、こういう点についてもぜひお考えいただきたいと思います。 それから、別姓を求める動きの背後にあるというものは、例えば人が個人として生きる上で社会的に認知された、あるいは社会的な認知を望む氏名ですね、社会的活動のために使用する氏名、このことと、社会的に認知を望まないけれども一応法律上の氏名になっている氏名と、この二つをどういうふうに扱うかということでありまして、今の制度のもとですと、二つの氏名を使い分ける不便さ、手続の煩雑さというものがございます。それから、同一性を確認しなくてはいけない周りの人ですね、相手方の混乱もありますので、社会的に認知を望みあるいは認知された氏名と法律の氏名というのは一致するのが望ましいと私は考えております。 いずれにしましても、氏名によって同一性が、同一人物かどうか判断されるという、こういう氏名は役割を持っておりますが、改姓によりまして、九七%の女性が改姓している、社会的評価において男性より非常に不利益が生じていると、この点はぜひとも是正していただきたいと思います。 時間になりましたので、お答えは結構です。また改めて質問させていただきます。 以上です。
○小宮山洋子君 民主党・新緑風会の小宮山洋子でございます。 私は、四十分の持ち時間の中で、伊吹国家公安委員長、そして笹川大臣、福田官房長官に伺いたいと思っておりますので、私の方も簡潔に質問させていただきますので、簡潔明瞭にお答えをいただければということをまずお願い申し上げます。 まず初めに、警察関係のことについて幾つか伊吹国家公安委員長に伺いたいと思います。 近年の相次ぐ不祥事への対応といたしまして、昨年七月に警察刷新に関する緊急提言が出され、八月に警察改革要綱が出されまして、さきの国会で警察法の一部改正が行われたわけですけれども、ところが、ここ最近、またいろいろな警察官による不祥事が発生しております。 例えば、ここ一週間、十日ぐらいをとりましても、三月十七日には奈良県警で交通違反データのもみ消し不正の問題、そして二十日には神奈川県警の女性暴行事件、二十一日には警視庁での巡査部長の覚せい剤保持など、やはり連日のようにいろいろな不祥事が出ておりますけれども、これは、この警察法の一部改正でいろいろ取り組んでいらっしゃる中でどういうふうに考えていらっしゃるでしょうか。
○国務大臣(伊吹文明君) まず、御指摘をいただきましたように、昨年来、国会に大変御迷惑をかけて警察法の改正をしていただき、公安委員会の機能の強化等を図っていただきましたにもかかわらず、国民の皆さんに必ずしも御満足いただけるような結果が出ていないということについて、私からおわびを申し上げたいと思います。 さて、この不祥事について、国家公安委員会でもいろいろな意見がございました。 私は、これは内容を分けて見る必要があると思うんですが、何事にも長所と欠点というのがございまして、日本社会を維持してきた帰属意識とか帰属組織への義務感、そういうものが少しずつ崩壊してきているという社会的な流れがございます。 その中で、やはり警察官も人の子でございますので、教育をしたり訓練をしたり監察を強化いたしたりしておりますが、個人的な動機で不祥事を起こしているケースがございます。これは、我々としてより一層の教育その他人事管理を徹底しなければならないと思っておりますが、問題は、組織的に非常に構造的に根が深いんじゃないかと思われるものがあります。 例えば奈良県警の事件などは、率直に言って私はこういうことはちょっと常識外のことだと思うんですが、こういうことが長い間行われているということについて、この前も国家公安委員会でいろんなお話があって、まず、私が就任のときに申しましたように、国民の常識を警察の常識としてもらいたい、警察の常識が国民の常識になるようにやろうじゃないかと。これをやっぱりまず徹底をする。 それから、人事の面で、同じポストに必ず中央で採用した人をつけるということをやっておりますと、地方の警察においてヒエラルキーが二重構造になるわけですね。 実は、二年に一度ずつぐらいかわる中央の人たちが果たして地元の状況が把握できているのかと。逆に、地元の方々は自分たちの中で組織を動かしていけばいいんであって、中央から来る人たちはそのまままあ奉っておけばいいんじゃないかと。ちょうど旧日本軍の中で起こっていたことですね。士官学校を出てきた人たちは大変組織の中で奉られて立派なんだけれども、実務は実は下士官の人たちの中で行われていると。こういう人事面をよく考えよう、それから組織面を考えようと。監察ということだけで事後対応しておって、あるいは厳罰ということだけでこれは直るものではないんじゃないかと。 だから、組織のあり方と人事のあり方を少し変えようということを言っておりまして、法律を通していただいて、予算を通していただいたので、閣議できょう決定をいたしました。四月一日から監察機能や業務監察の機能を全国警察一斉に組織を改編しまして強化いたしております。 これございますので言いたいことはたくさんありますが、意を尽くしませんが、現状はそのように認識いたしております。
○小宮山洋子君 やはり国民の信頼を取り戻すためには、警察情報の原則公開、捜査情報、プライバシー、企業秘密などに関すること以外は公開されるべきではないかと思っています。そして、三十八都府県で警察の情報が情報公開の対象になっているんですけれども、その都道府県の警察には情報公開についてどのような指導をしていらっしゃるでしょうか。
○国務大臣(伊吹文明君) 基本的にはこれは法律で決めていただいた情報公開法の範囲の中で私はやるべきだと思っております。そして、公益を守るためには、その中で権利というものはある程度、すべての国民の知る権利というものも公益との範囲内でやはり考えていかねばならないということは当然でございますので、情報公開法の基本的線にのっとってどのように対応するかということは、各都道府県の公安委員会に申し上げてございます。 これは、先生もうよく御存じの上で御質問のことだと思いますが、我々は国家公安委員会という立場ですが、警察そのものも実は旧内務省時代の警察ではございませんので、都道府県の警察への管理指導権というのは一義的には都道府県の公安委員会に持っているという現状がございますので、公安委員会の方々には今申し上げた線できちっとお話はしてございます。
○小宮山洋子君 最近の不祥事のことでも注目を浴びるようになったものの中に今おっしゃった公安委員会があると思うんですけれども、公安委員会についても随分いろいろな意見が出されましたが、必ずしも十分な対応がまだ行われていないのではないかと思っています。警察の業務を管理して必要な監察、チェックすることが任務なわけですけれども、やはり自前の職員、事務所などが十分でなく独立性が保たれているとは言いがたいのではないかと思うんですが、そのあたりのことはどういう認識を持っていらして、どういうふうに取り組まれるおつもりでしょうか。
○国務大臣(伊吹文明君) 国家公安委員会につきましては、先ほど御答弁申し上げましたように、四月一日から国家公安委員会の会務を担当する部屋を別につくってございます。ここにかなりの人間を配置いたしまして、国家公安委員会の各委員に直属をして、これは管理運営という言葉の意味というのは非常に難しいと思いますが、警察の職員がつくってくれたもののお仕着せで動かなくてもいいような体制はできていると私は思うんですが、また私がそのようにこれから四月一日から運用していかねばならない政治家としての役割があると思うんですが。 都道府県の公安委員会は、先生が今おっしゃったように、これは常勤ではないんですね。そして、この方々も一生懸命やっていただいているわけですが、どちらかというと名誉職的に動かされてきた部分があるということは私否定いたしません。昨年来の不祥事があってから、この辺のことの反省の上に立って、先生が今御心配になっているようなことをできるだけ排除するように公安委員会同士で話し合っている。私は公安委員長になりまして、地方自治ということはございますけれども、各ブロックのトップの、各ブロックを代表する公安委員長さんに実は集まっていただいて、今先生がおっしゃっていたような趣旨でやっていただきたいと、地方公安委員会の方が警察に頼んで交通違反のもみ消しを頼むなんというようなことはまさにやってはならない最たるものなので、その辺のことも実は明るみに出たことがございましたので、実例を挙げて私が申し上げておりました。 四月一日から国家公安委員会も新しいスタッフをもって動き始めますので、御注意の線に沿って一生懸命やらせていただきたいと思っております。
○小宮山洋子君 国家公安委員会委員の人選に当たりましては国会で同意をするわけですけれども、その同意に当たって、常任委員会でできれば選ばれた方に面接といいましょうか質疑をする場が必要だというふうに民主党の方では常日ごろから申し上げていたんですが、今回も残念ながら行われませんでした。これからぜひ、国民に見える形で選んでいただきたいということも含めて、任命する、同意に当たっては常任委員会での面接質疑ができるようにしていただきたいと思うんですが、先ほどから前向きな御答弁をいただいているので、ぜひこれもお約束をいただけるといいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(伊吹文明君) これは、私が申し上げることはまことに僣越なことでございますし、国家公安委員会委員長は国務大臣をもって充てるということになっておりますが、各公安委員の先生方は、これは政党とは全く関係のない中立的な立場の方であるべきだと思います。したがって、国家公安委員会の責任は国家公安委員長が負っているわけですから、国会との対応は私が責任を持ってやらせていただくという意味で、国家公安委員長は国務大臣をもって充てるというのが警察法の趣旨だと思います。 ただ、任命に当たって、面接云々というお話については、私は一つの御提案だと思いますので、これは行政府におります私どもが云々することではなくて、立法府の中の御討議にまつべきことだと思います。
○小宮山洋子君 給与などは税金から当然払われているわけで、国民を代表して警察のチェックをされる方々なわけですから、そういう意味でも、やはり同意に当たってはぜひ委員会でそういう質疑ができるようにということを重ねて申し上げておきたいと思います。 そして、五人の委員の中で全員の方がほかの業務と兼職をしていらっしゃいますよね。それで、その方々に年間およそ二千六百万円の給与が払われているということがございます。この五人のうち、二千六百万円よりも年収の多いお一人の現職の社長さんが手当という形で受けていらっしゃる。それ以外の方は年間二千六百万円の報酬によって仕事をされているわけですけれども、その年収に見合った仕事をされているのかどうかという疑問があると思うんです。 そういう意味からしましても、適正な処遇なのかどうか判断するためにも、会議の持ち方を含めて、どのような仕事をしていらっしゃるのかをもっと公開するべきではないかと思うのですが、その処遇の問題、それから議事録、以前は公開されていなかったのが今は公開されていると伺っていますけれども、そのあたり、どういうふうにしてオープンにして仕事の内容の理解を求めていくかということを伺いたいというふうに思います。
○国務大臣(伊吹文明君) まず、国民の税金から払われているということは先生御指摘のとおりでございますが、だからといって所属の当該委員会でお一人お一人の面接をするということになりますと、同じような立場の政府の委員あるいは常設の委員はたくさんおられます。したがって、これは内閣委員会だけの問題ではなくて、税金で払われているからという論拠をおとりになるのであれば、これは議院運営委員会でやはり全体の問題として御討議をいただかねばなりませんので、ちょっと公安委員会ということだけでは私は答弁を差し控えさせていただきたいと思います。 それから、どのような仕事をしていらっしゃるかということについては、これは私のところに毎日国家公安委員の先生方のお仕事というか日程が参りますが、ほとんど毎日お顔を出されているというのが率直なところです。 一人の社長さんというお話がございましたが、この方はまだ御自分のお仕事がおありになる立場でございますので、ほぼ毎日というわけにはまいりませんが、各警察から個別の捜査その他については報告をすることはできませんけれども、一応全体の流れをお伺いし、国民各層の代表であるというお立場から、賛成、反対いろんな御意見が国家公安委員会では出ますけれども、これも警察の諸君に民間の常識が警察の常識であってほしいという意味での常識の注入をしていただいているんじゃないかと私は思っております。 それから、議事録の公開等については、先生御指摘のように今それが行われるようになりまして、インターネットのウインドーにもすべてこれは掲載してございます。 それから、国家公安委員会が持っております国家公安委員会として持っております書類の開示についても、情報公開法の趣旨にのっとってやろうではないかということで規則を決めたということであります。
○小宮山洋子君 ぜひ、国民から見ても、しっかりとしたチェック機能を果たしているという納得のいくような情報の公開ということをお願いしたいと思います。 次に、笹川科学技術担当大臣に伺いたいと思います。クローンの問題なんですが。 クローン技術の規制法が昨年十一月に成立いたしまして、ことし六月に施行されるわけです。私たち民主党は、ヒト受精胚のもとになります卵子の提供者である女性たちの意見も聞きながら、ヒト胚の作成及び利用の規制法案という違う形の法案をつくりましたが、残念ながら審議の中で修正と附帯決議に一部そういう考えを入れるだけに終わってしまいました。 本来、私は、こうした問題は諸外国がとっているように、生命倫理ですとか生殖医療の枠組みがまずあって、その中でクローン技術の規制が行われないとならないのではないかと考えているのですけれども、大臣のお考えをまず伺いたいと思います。
○国務大臣(笹川堯君) お答えいたします。 今、先生が言われたように、外枠を諸外国のようにつくったらどうだという話がありますが、実は一番大切なことはやっぱり国民の合意というものをなるたけ早く私はこしらえていかないと、法律というのは一つつくりますと当然その処分の問題あるいは処罰の問題というものが起きてきますので、先生が今御指摘になりましたように、昨年十一月にクローン技術規制法、これが成立したわけであります。当然本年六月からこれがきちっと施行されるわけでありますが、御案内のようにクローン個体等の産生については人の尊厳の保持、それから社会秩序の維持等に重大な影響を与える可能性があります。そういうことで規制の緊急性を有するということ、このことで規制に対し国民の明確なコンセンサスが一応クローン人間の産生ということについては私はいただけている、こういうふうに確信をいたしております。 また、今、ヒト受精胚につきましては、具体的にいかなる法的保護を与えるべきかについて、十分国民的合意はまだ得られていないというふうに私は思っておりますので、いずれにしても昨年十一月に成立したクローン技術規制法では、クローン技術を中心に法的規制をかけられております。 次に、ただしヒト受精胚の取り扱いについての検討についてはクローン技術規制法附則において規制されておりまして、政府としてもその必要性については認識はいたしております。 したがいまして、今後三年以内にこの見直しをするという見直し条項がございますので、総合科学技術会議におきましては幅広く議論をしていただいて、これから、国民の合意が形成できれば三年以内にそういう問題についても解決をしていきたいと、こういうふうに思っております。 さらに、生殖補助医療も含めた生命倫理に関する包括的な法的枠組みについては、生命倫理に関する個別事項の議論を積み重ねていきまして、今後の生命科学の発展が社会に与える影響をやっぱり十分に知る必要があるし、また検討をしていく必要があると、こういうふうに考えておりますので、包括的な枠組みにつきましてはなるべく早く社会的な合意が得られるように努力をしてまいりたいと、こういうふうに考えております。
○小宮山洋子君 昨年の秋には厚生省の方で生殖医療に関する専門家会議の答申も出ているわけでして、今おっしゃったように、これからその総合科学技術会議、中でも特に生命倫理専門調査会の役割がこの点について大変重要になると思われています。 その人選が注目されていたわけですが、名簿が三月二十二日発表されまして、女性を初めいろいろその生命倫理、生殖医療の方に重点を置いて考えている人たちからは、人文社会科学者ですとか一般の人の代表を、研究を優先すると考えられる自然科学者よりも多くすべきだという意見がかなり多く出ていたと思います。 第二回の総合科学技術会議の総会で、平沼経済産業大臣もこのような発言をされています。「生命倫理専門調査会では、人文社会科学、自然科学の英知を結集して、縦割りを排し、権威ある実体的な機関とすべき。委員の人選はポイントであり、研究推進の立場にない人をトップにするという思い切った発想や委員の半数以上を人文社会科学または民間人から出すこと等の配慮が必要。人選については本会議に報告をお願いしたい。また、事務局に外部人材を登用することも必要。」であるというふうにお答えになっているんですが、こういう視点から今回の人選はどのようになっているでしょうか。
○国務大臣(笹川堯君) お答えいたします。 今、委員からいろいろとお話がございました。私個人といたしましても、また担当大臣としても、縦割りを廃止するというのは当然我々の考えていることでございますし、また、幅広くいろんな人が入っていただくということが公平にもなりますし、また、調査会そのものも当然公開して、いろんな人が参加もできるしオブザーバーで聞いていただくこともできる。また、議事録も公開するということになっておりますので、私も一月六日から総合科学技術の担当ということで、部下の職員に対しましては、なるべく、生命倫理だけに限らず、総合科学技術会議の議員も含めて、いろんな専門部会がこれから立ち上がってきますが、女性の皆さんができたら私の希望としては半分ぐらい入るように努力してほしいということはもう冒頭にお願いしておりますが、なかなか諸般の事情がございまして、大臣の希望がすぐ通りませんが。 やはり最終的にはこれから御婦人が半分以上世の中を背負っていくわけですから、そういう意味では、今先生の言われたようにいろんな人に入っていただいて、例えば医学といっても大変幅が広うございますので、そういう意味ではなるたけ偏らないような人選をして、その人たちに議論を重ねていただきたい。私もそういうように希望して運営をしていきたいと思っています。
○小宮山洋子君 おっしゃったように、やはりヒト胚の提供者は女性でございますので、私も半数は女性がと思いますが、二十二人のうち六人女性の委員ということになっております。諸般の事情がどんな事情かわかりませんけれども、そこを越えて、ぜひ、また専門委員でなくてもヒアリングをするなどして女性の声を多く取り入れていただきたいと思います。 先ほど平沼大臣のを御紹介しましたのは、配分プラス一番大切なやはりトップ、この調査会の会長をどなたがなさるかというのが方向性にかなり大きな意味を持っていると思います。 今回は京大医学部の井村さんが会長になられたわけですが、この井村さんは神戸市に誘致されています再生医学センターの誘致の責任者を務められて、再生研究に国としてゴーサインを出してほしいということを主張していらっしゃる方です。諸外国を見ましても、倫理委員会の委員長はやはり人文社会科学系の方がなさっていることが倫理上多いのですが、今回のこの人選について私は異論がございますけれども、そのあたりの認識はいかがでしょうか。
○国務大臣(笹川堯君) お答えいたします。 今、先生の言われたことも一つの見識であろうと思いますが、私どもとしては、お名前を挙げていただいたと思いますが、井村議員につきましては国会の同意人事で総合科学技術会議の議員になっていただいて、私も初めてお目にかかりましたが、大変幅広く、そしてまた自分の考えを押しつける人でもございませんし、やはり多くの人の意見を十分に幅広く抽出していただいてやっていける人だと、そういうふうに私自身も信じておりますし、これからの運営につきましてはそうしていただかなきゃ困るわけですから、どうぞいましばらく、会長が、専門調査会の運営等につきまして、当然皆さんが参加できるわけですから、もし曲がったような会の運営だとか、あるいはまたそうじゃないということになりますれば、その時点でまたおしかりをいただければありがたいと思っています。
○小宮山洋子君 ぜひ注目をして見ていきたいと思っています。 もう一点、笹川大臣に伺いたいんですが、アメリカやイタリアなどの専門家チームが一、二年後にクローン人間をつくると言われております。そして、不妊に悩む十組のカップルが希望をしていまして、そのうちの一組は日本人と報じられています。これに対しまして、文部科学大臣など関係大臣と連携して対応をされて声明を出したりしていらっしゃると思いますが、どのような対応をとっていらっしゃるか、お尋ねします。
○国務大臣(笹川堯君) 御案内のように、イタリアで先般そういう会合をするということのインフォメーションがございましたので、直ちに私どもの竹安参事官を派遣いたしまして、会の模様につきましては逐一報告を受けました。御案内のように、新聞の見出しほどは内容については乏しかったという報告でございました。そのうち、日本人のことについては特にその場では触れられなかったと。 もし日本人がそういうことで参加をするという方がいらっしゃいますと、当然クローン規制法がございますので私自身も説得をしたい。ぜひそういうことはやめてほしいということを申し上げたいんですが、人の名前もわからないし住所もわからないし、それでは一応対応する方法がございませんが、これは特に内閣総理大臣からの指示によりまして文部科学大臣並びに私が対応いたしまして、日本の在外大使館あるいは学会、そういうところにつきまして、ぜひひとつ日本のこういう趣旨を理解していただいて世界の方が賛同していただけるとありがたいということで、たとえ我々のつくった法律がよくても理解されなきゃ仕方がないので、ぜひ情報発信をして協力をしていただければという形でありますので、また、世界各国でそういう人が、つくりたいとか参加したいという人がいれば、どこの地でも職員を派遣しまして細かい情報を収集したいと、こういうふうに思っておりますので、今までの対応とは若干違うということもひとつ御理解いただきたいと思います。
○小宮山洋子君 日本のクローン規制法では科学研究としてのヒトクローンづくりは禁止されておりますけれども、今回のように不妊治療として行われる場合、その患者の医療行為をとめる権限というのは持っていない、これが問題だと思いますが、その点はいかがでしょうか。
○国務大臣(笹川堯君) 御案内のように、人が生まれてくるのは神の配剤だと私は思っておりますが、たまたま私は五年で五人の子供を持ちましたから子供のいない人の気持ちというのは十分わかりませんが、やはり子供は欲しいとおっしゃる方の俗に言う不妊の治療というものまで現在では禁止ということになっておりませんし、あるいはまた科学ですから研究するということまではこれはとめるつもりもございませんが、いずれにしても、最終的な、昨年の法律でクローン人間だけは今はだめですよということを申し上げておりますので、不妊治療が即クローン人間まで行くということにはいかないと思うし、私は賛成できないと。 ということで、不妊治療については私は医学の範囲内で、それとやっぱり倫理観に基づいて、受ける患者さんも研究する人も、あるいはまた直接タッチする産婦人科の方々も、そういう意味では幅広く、今は日本あるいは世界、政治家であろうが役人であろうがお医者さんであろうが、すべてがやっぱり倫理観を持って私は対応していただきたい、こういう希望を持っております。
○小宮山洋子君 今も申し上げましたように、今の日本のクローン規制法では今回のようなケースはとめることが法律的にはできないわけです。そうした問題などを多々含んでおります。 アメリカでは、下院のエネルギー商業小委員会で二十八日にこの研究者から公聴会を行うと報じられておりますが、日本でもぜひ世界的なそういう、情報収集とおっしゃいましたが、日本へもそういう研究者を例えば呼んで話を聞くとか、そういうようなことも私は考えていいのではないかと思っております。 とにかく、最初に申し上げましたように、これはごく一部のクローンの技術の規制だけが部分的に行われているところに問題があると思いますので、この規制法の見直し、三年後ではなくて、先ほど大臣もおっしゃいましたように三年以内ですので、どれだけ早くても構わないわけです。ですから、ぜひやはり生殖医療の規制法、そしてヒトクローンの規制法の一本化が必要だと思いますので、そうした基本政策の総合調整を内閣府総合科学技術会議で一刻も早く行っていただきまして、もう少しきちんとした枠組みの法律に私はしていただきたいと思いますが、その御決意、取り組みを伺いたいと思います。
○国務大臣(笹川堯君) お答えいたします。 三年以内ということでありますので、幾ら早くてもいいじゃないか、私もそういうふうに思っておりますので、精力的にそのことは取り組んでまいります。 それから、今先生がおっしゃったように、今の法律では海外でやったら処罰の対象にならないじゃないか、おっしゃるとおりでして、大体法律というものは国内法、国内で犯した人を処分するというのが建前でありますが、殺人だとか強盗だとかあるいはまた紙幣の偽造だとか、こういう重大犯については海外犯でも処分ができますし、また先生も御存じのように買春防止法ですね、これは御婦人の皆様、私も協力しましたが、海外の犯罪も処罰できるわけですから、私、大臣としては、日本でこういう法律があって懲役十年、罰金一千万でもなおかつやるんだよという人が出たときどうするんだと言われれば、最終の手段でありますけれども、海外での行為も処罰をする法律を、つくりたくはないけれどもつくらなきゃならぬということになる可能性は私は十分あるだろう、こういうふうに思っておりますので、国民の倫理観をきちっと持っていただければそういう法律をつくらないで済む、そういうことを希望いたしております。
○小宮山洋子君 やはりこの問題はこれからの二十一世紀、非常に大きな問題だと思っております。決してこの規制法ができたから終わりではなくて、ここからもっと広く一般の人たちの議論を巻き起こしていく中で理解も求めて、よりよいものをつくっていただきたいということを要望しておきたいと思います。 そして、残り時間が少なくなりましたが、男女共同参画につきまして福田官房長官に伺いたいと思います。 先日の所信の中で、「男女共同参画社会、すなわち男女がともに協力し、豊かで活力ある社会を実現することは、最重要課題の一つであります。」というふうにお述べになっていますが、御存じのように男女共同参画社会基本法の前文には私たちの法案を取り入れた形で、男女共同参画社会の実現は二十一世紀の我が国の最重要課題というふうに言ってあります。最重要課題の一つではなくて最重要課題、これが一番重要だと申し上げているのですけれども、そのあたりの重要度の御認識をまず伺いたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 男女がお互いにその人権を尊重しつつ責任を分かち合い、性別にかかわりなくその個性と能力を発揮するということができます男女共同参画社会、これは豊かで活力ある社会を築く上で不可欠な課題である。これは、最近の議論の中で、特に少子高齢化時代とかそういったような議論の中でも取り上げられていることであって、定説化しているのではないかというように私は思っております。そういう意味で、政府におきましても最重要課題であるというそういう認識を持ちまして、昨年の十二月に基本法に基づいて男女共同参画基本計画を決定したわけでございます。 さらに、このたびの中央省庁等の改革におきまして、私を議長といたします男女共同参画会議、これは国務大臣が十三人、そしてまた民間の有識者十二人という、そういう構成でございますけれども、そういう会議をつくり、そして男女共同参画局が内閣府に設置されました。この男女共同参画局は、従来は総理府に男女共同参画室というのがございまして、これは定員十名だったんです。今度局になりまして、これは内閣府の局でございますけれども、総員、現体制三十八名、四十名近い体制で取り組む、こういうふうなことになっておりますので、そういう体制も十分強化をしたと、こういうことでございます。 さらに申し上げれば、男女共同参画担当大臣という私の立場でもってこれらの強化された機能を十分に発揮し、広範多岐にわたる関連施策の総合調整を強力に行って、基本法や基本計画にのっとり、政策方針決定過程への女性の参画の拡大や女性に対する暴力の根絶に向けた取り組みなどを進めることによって、男女共同参画社会の形成を進めてまいりたい、こういうことでございます。
○小宮山洋子君 その機能の拡充ということは女性たちの非常に期待が大きいわけですけれども、先日私、別の委員会で質問をいたしましたら、それは税制の関係を担当している省庁でございましたけれども、総合調整機能を持たれたということを知らない、担当局もないのでわからない、そういう答えをされる省庁がまだございます。ですから、そのあたりは、総合調整機能、ホッチキスではなくて総合調整ができるというところに意味がありますので、ぜひ内閣の中に徹底をしていただきたいというふうに思います。 そして、今おっしゃいました女性に対する暴力への取り組みというのが国際的にも非常に日本はおくれている中で、参議院の共生社会調査会が中心になりまして、今、配偶者からの暴力の防止法をつくっておりますが、これは新しい人権救済の枠組みの法律でございまして、これまでの縦割りの省庁から漏れてしまう部分がたくさんあります。それについては積極的に総合調整をなさる本当に今一番重要な課題だと思っていますので、共同参画会議並びに局、内閣府の総合調整を大いに期待したいと思いますので、そのあたりのお考えを、積極的に担うということをぜひお約束いただきたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 今おっしゃられたドメスティック・バイオレンスですか、これは大変重要な問題でございます。ぜひ克服しなければいけない社会的な問題であり、なおかつ構造的な問題であると、こういうふうに認識しております。 そして、この男女共同参画基本計画の中でも、この女性に対する暴力の根絶ということは、これは重点目標の一つに掲げております。そういう意味で、今の御指摘のとおり参議院でもって委員会をつくりまして、これはプロジェクトチームですか、つくっていただいて、鋭意検討していただいておる、委員もこのメンバーに加わっていらっしゃるということでございますけれども、大変ありがたいことであるというふうに思っております。 内閣府もこういうような立法化の動きも注視しつつ、積極的に広報啓発活動を推進するなど社会的認識の徹底に努めるとともに、委員御指摘の男女共同参画会議の場などを十分活用しながら、女性に対する暴力の根絶に向けて幅広い取り組みを総合的に推進してまいりたいと、こう思っております。 統計を、私も今まで知らなかったんですけれども、統計的に結構大きな数字がこの暴力事例であるということを知りまして、私も大変びっくりをいたしております。これはもう大変重要な問題と心得ております。
○小宮山洋子君 もう残り時間が少なくなりましたが、もう一つ男女共同参画会議の大きな役割として、今回、監視、影響調査という新しい役割が加わりました。これも非常に重要な機能だと思いますので、そこへの取り組みの御決意を伺いたいと思います。それで終わりますので、ぜひ、この男女共同参画といいますと、また女が何か自分たちのために言っているとまだ思っていらっしゃる方がありますが、これはそうではなくて、今どちらかというと元気のない男の方が、これから子供も高齢者も男の方の肩にだけ担わせたらますます過労死されてしまう。女性が元気になる以上に男性が元気になれる社会をつくろうということでございますので、そうした御認識も含めて皆様に徹底をしていただくこと、そしてその監視、影響調査への取り組みの御決意を一言伺って、私の質問を終わらせていただきます。
○国務大臣(福田康夫君) 監視、影響調査の実施、これは男女共同参画基本計画において、男女共同参画社会形成の促進に実効性のあるものとするようにということで、総合的にかつまた計画的に推進するために必要な方策として位置づけられていると、こういうものでございます。ですから、専門家の知見を利用しながら各省との緊密な連携のもとに実施していくものであると思っております。 具体的な実施方法につきましては、今後男女共同参画会議の場などで検討するということになっておりますけれども、私といたしましては、男女共同参画会議の議長として、この男女共同参画社会の形成の一層の促進のために監視、影響調査の機能を十分に発揮するように努めてまいりたいと、このように思っております。
○小宮山洋子君 ありがとうございました。
○簗瀬進君 それでは、小宮山さんの関連質問ということで質問をさせていただきます。 支出決議書が私は今回の機密費流用問題の一つのポイントを握る帳票であると思っておりますし、またそれが会計検査院に保管をされているということで、本当に内閣の予算と外務省の予算が財政法違反の流用がされている状況であったのかどうか、これを確認するためには支出決議書の中身をしっかりとチェックするということが私は基本だろうと思っております。 そういうことで、前回に引き続き、また補足ということにもなりますけれども、会計検査院の方がきょうは来ていただいておりますので質問をさせていただきたいんですが、松尾前室長在任期間中の内閣官房と外務省の報償費、それに関する支出決議書ですね、その支出決議書は現在会計検査院に保管をされている、過去五年分については保管をされていると、こういうふうな答弁を得ております。それを国会に提出するためにはどんな手続を踏む必要があるのか、御答弁いただきたいと思います。
○説明員(石野秀世君) 会計検査院は国等の機関から会計検査のために会計の関係書類を計算証明として提出を受けておりまして、これを今お話しのとおり保管しているところでございます。 今お話しの計算証明書類の提出ということでございますが、これは所管庁がそれぞれ判断して行うものというふうに思っておりまして、会計検査院から提出するというものではないということを御理解いただきたいと思います。
○簗瀬進君 今御答弁があったように、所管庁がこの提出の決定権を持っていると、こういうふうな御答弁だと思います。 そういうことで、これはかねて予算委員会でも明瞭な御答弁をいただいております。官房長官もあるいは外務大臣も、捜査あるいは真相解明のためには協力をする、こういうことを明言なさっておるわけであります。そういうことでは、私それを前提にして、官房長官ときょうは外務副大臣お見えになっていただいておるんですけれども、このお二人に質問をさせていただきたい。 今、会計検査院の御答弁にあったとおりに、所管庁が要求をすれば会計検査院はそれを所管庁に戻すんだよ、こういうふうな御答弁がございました。でありますから、私は直ちに会計検査院に、松尾室長在任期間中の報償費の支出決議書、それは会計検査院にあるわけでありますから、それを内閣官房に戻していただくように請求をしていただきたい。そしてその上で、私、三月十六日付の予算委員会でそれを国会に提出するように、予算委員会に提出をしていただきたい、こういうふうな要求をいたしております。でありますから、会計検査院から内閣官房に戻った支出決議書をこの予算委員会、あるいは予算委員会がだめなら決算委員会でも結構です。これに提出をしていただきたい。 同じように、外務省は会計検査院に、報償費関係の支出決議書、会計検査院にあります、これを返還するように要求する。そうすれば会計検査院は返してくれるそうですから、これ直ちに返還を要求していただきたい。そしてそれを国会に提出していただきたい、こういうふうにお願いをしたい。 そういう意味で、それができるかどうか、直ちに返還請求をするとお約束をしていただきたい。そしてそれを国会に提出していただきたい、こういうふうな要求をさせていただきたいと思うんですが、そのお二方から答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 内閣官房の報償費の支出決議書につきましては、その控えを内閣官房で保管しております。 内閣官房の報償費は、前にも申し上げました、内政、外交を円滑かつ効果的に遂行するため、取扱責任者である官房長官のその都度の判断で機動的かつ効果的に使用されているものであり、使途に関連することを明らかにすること自体が報償費の運用に重大な支障を生じると考えております。この支出決議書をお出しするということはその使途を明らかにするということに関連いたすもので、提出はできないということは御理解いただきたいと思います。
○副大臣(荒木清寛君) この外務省の報償費につきましても、情報収集及び諸外国との外交交渉ないし外交関係を有利に展開するために使用されていることから、具体的な使途等を公表することは行政の円滑な遂行に支障を生じると考えますので、公開すべき性格のものではないというふうに考えております。したがいまして、この御質疑の支出議決書につきましても、提出できないということを御理解いただきたいと存じます。
○簗瀬進君 再び会計検査院に聞きたいんですが、決算委員会で支出決議書をチェックすることはできるんでしょうか。
○説明員(石野秀世君) 一般的に申し上げまして、検査の過程で知り得たことといいますか、検査の過程のことにつきましては、これをそのまま公表するということは検査の円滑な実施に支障を来すと考えられますので、従来からお話をしてきておらないということでございます。御理解いただきたいと思います。
○簗瀬進君 そうしますと、支出決議書、五年間保管をしているということなんですが、保管をしている意味というのは何なんでしょうか。国会の決算委員会で、保管をしているその支出決議書をチェックすることができないんですか。おかしいじゃないですか。
○説明員(石野秀世君) 今お話しのその支出決議書等の計算証明書類は、会計検査院が検査のために提出を受けているというものでございまして、その検査の必要上保管ということもしておるわけでございます。したがいまして、その提出した省庁等におきまして何らかの必要が生じた場合、その申し出によりましてその当該文書をまた戻すというふうなことは現に行ってきておるところでございます。
○簗瀬進君 戻すということと見せるということとはまた違うんですよ。保管をしながら、決算委員会で見ることというのは、これはまた別な話でしょう。保管は認められているわけですから、保管をしたままで、決算のために十分にその決算の資料として必要な帳票であったわけでありますから、これを決算委員会がチェックできないというのはおかしいんじゃないですか。何のために保管しているんですか。
○説明員(石野秀世君) 先ほども申し上げましたように、お話しの計算証明の書類と申しますのは、会計検査院が検査を行うために提出を受けているというものでございます。したがいまして、これをそのままお出しするという性格のものではないということを御理解いただきたいと思います。
○簗瀬進君 水かけ論になりそうでありますので、この程度でこの質問は切り上げますけれども、支出決議書とそれから手元保管が認められている最終支出先からもらった領収書は、これは違うんですよね。これはもう官房長官、十分御承知だろうと思います。大もとになっている日銀小切手を出すための決議、それが支出決議書ですから。 その日銀小切手を現金化した上でそれを使って、それは秘密の情報収集もあるでしょう、その部分はチェックしないでいいですよ、それは機密ですから。しかし、その大もとになっている日銀小切手という、一番もとの、かなりまとまった多額のお金がそこで出るわけですから、それについての支出決議書をそれは機密だというふうなことで見せないというのは、これは全然理論的には当てはまりません。 機密というのは一番最後の最終支出じゃないですか。その最終支出先から得た領収書を見せないというのは、これは私どもも、それは国家的ないろいろな立場もあるから、国の、国民の生命あるいは財産にかかわっている重大な情報収集のための、そういうために使われたんだ、その先を明らかにすることはできないよ、それは結構ですよ。それは手元保管で結構です。その領収書を見せろというふうに言っているんじゃない。さらにそのもとになっているまとまったお金の支出決議書、これを見せないというのは、機密とはこれは違うと思いますよ。そこまでそんなブラックボックスを、国民の財政、予算でしっかりとチェックをされるというところからそんなブラックボックスをつくっているとは私は到底理解できないと思う。どうですか。
○国務大臣(福田康夫君) 機密費が、報償費がまとまってその決議書でもってという処理をされていたと、それの一つ一つについて言っているわけじゃないからと、こういう御趣旨だろうと思いますけれども、しかし、それは時期とか金額とかというものが、何かがあったというようなことに類推されるとか憶測されるとかいうようなことは、これはやはり避けるべきことだろうというふうに思います。 ですから、むしろそういうことを私どもとしては大変重視しておると。やはり報償費の性格からいってそういうことも申し上げられないということございます。
○簗瀬進君 これでこの質問を終わりにしますが、外務副大臣、毎日新聞の新聞の記事ではございますけれども、外務省の会計課で起こされた支出決議書が債主、すなわち支払いを、言うならば請求した人ですよね、それが官房長官という名前の、そういう支出決議書が外務省の会計課の中から出てきましたよというのが毎日新聞の記事なんですよ。 この支出決議書一枚で、まさに内閣の予算と外務省の予算がもう常態的に混同状況にあった、流用状況にあったということを明瞭に明らかにする支出決議書なんです。これは今も会計検査院に保管をされている、それがあるとすればですよ。それを会計検査院のお話で、外務省がこちらに戻してくれというふうに言えば戻しますというふうに彼らは言っている。外務省は捜査に協力をするというふうに言っているんです。外務大臣がそれを明言している。 当然それは返還を求めて、外務省のそういう事実がなかったということを明らかにする意味でも、その支出決議書を、国会じゃなくても、場合によっては捜査機関に任意提出したらよろしいじゃないですか。そういう決断には至らないんでしょうか。
○副大臣(荒木清寛君) これは、参議院の各委員会でも外務大臣が何回か申し上げておりますけれども、この外務省の報償費はあくまでも外務省の責任で支出をしているわけでありまして、いわゆるおっしゃるような上納ということはないわけでありまして、このことを私からも改めてここで申し上げます。 いずれにしましても、外交報償費にかかわる問題につきましては、この使途を公表すべきではないというふうに考えておりますので、支出決議書につきましても提出できないということでございます。
○簗瀬進君 いずれにしても、私は、こういう疑念を晴らすべきその決め手になるのは支出決議書なんですよ。それは現実に会計検査院に保管をされているんですよ。だから、それを明らかにすれば、今御答弁になったことが真実かどうかということははっきりとこれは証明することができるんです。そういう状況がありながら証明しない、しようとしないんです。まさに私は、それは間接的にこの予算流用、財政法違反の事実をお認めになっているとしか、そのように認めざるを得ないですね。これは私の意見です。 皆さんのいろんなお立場の御答弁もあるだろうと思うんですが、これで機密費についての私の質問は終わりにいたしますけれども、疑念を晴らす方法がちゃんとありながら、それをやろうとしない内閣官房、外務省の姿勢は私は全く理解ができないということを結論とさせていただきまして、この質問は終わりにさせていただきたいと思います。外務副大臣、結構でございます。どうもありがとうございました。 ということで、もう残されている時間、私は五十六分までということなので、次の質問に入らせていただきたいと思います。 麻生大臣にお尋ねをさせていただきたいと思います。 経済財政諮問会議ができました。これは言うならば、予算づくりが今まで官僚主導であったということを直していこうと。私は、そういう意味では大変前向きな前進であったと思います。ただ、巷間伝わってくるところ、どうも経済財政諮問会議も、昨年は財政首脳会議というようなものが別にありまして、それとの関係でどうなるんだとか、もう最初からなし崩しにされようとしているんじゃないのか、こういうふうな声がマスコミ等から出てきているわけであります。 そこで、お尋ねしたいのは、この経済財政諮問会議ができたことで今までの予算づくりのプロセスがどう変わるのか、簡単に私たちにわかるように御説明をしていただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、簗瀬議員の方から御疑問がありましたように、前の会議といろいろ重なったりしてなかなかと言われた。何となくスタートのところは、初めてのことをやりますのでいろいろなことがあったと思いますが、私はこの一月の二十何日かに急遽この担当になったときも、同じように、この財政諮問会議というのは本当にまじめにやられるんでしょうかというのを最初に森さんに伺って、それをなさるなら、ちょっとまじめに、ちょっとこれは真剣に考えにゃいかぬという考えがありましたので、それを最初に質問をさせていただいたところなぐらい、この財政諮問会議というのは大事だったと。これは橋本内閣でそもそもスタートしたものなんですけれども、これをつくろうという案が出ましたのは。今日までになっておりますが、過去五回会議をしております。 簗瀬議員御存じのように、従来ですと簡単には積み上げ方式で、関東地方建設局栃木支所でつくり上げてきたものを、関東地方建設局の河川部なら河川部に上げて、それが本省の河川課に上がって、河川局に上がって、官房を通して建設省から大蔵省主計局の建設担当の主査に上がって、主計官を通って、ずっとそういうプロセスで上がってまいって、七月の概算要求までが、大体そこらのところが予算が通りました四月以降ずっと流れが出てまいって、その後、主計と本省とのやりとりがあって、十二月に大体予算ができる。もうそのころになりましたときには、担当大臣とか総理大臣の発言するとか介入するのは、もうずっと積み上げてきていますので、もうさわれるところは全くないと。全くないということはないですね、極めて少ないという状況でずっと来ていたものですから、今までの中ではもうきちんと積み上げられていた分がありますものですから、前年度に比べていってきたんだと思いますが。 それは、それなりに作動してまいった一番大きな理由は、間違いなく経済が伸び、経済が成長しており、同時に税収も伸びていた時代はそれなりに対応ができたんだと思いますが、御存じのような状況になりましてからなかなかさようなわけにはいかないということで、この際、もう一回見直さにゃいかぬのではないかと。 大体、世の中というものは少し従来とは違った大きな変化もできてきているんだからということに立って、少なくとも今、国家経営という観点に立てば、税収は仮にここは減っても、この分をやれば支出が減るんだから、国全体としてのバランスとしてはこれでいいじゃないかという発想というのは今まではなかなか出てこない、各省にしても、主税局と主計局と立場が違いますので。 そういったことになっていたのを、何とかこれはした方がいいという発想からスタートして、少なくとも現在まで、民間の方々四人の意見などというものは、おかしいという意見が堂々と出てきておりますので、私どもは、この五、六月までにこういったものをきちんと吸い上げて、予算編成の大綱、方針としてはこれですということを決めさせていただいて、少なくともこの分は減らそうとかいう話を決めさせていただいて、随分弾も飛んでくるとは思いますが、きちんと仕上げて、その後、それを閣議決定させていただいて、これが大綱ですということに基づきまして、概算要求の段階で、今度は財務省の方から、いわゆる査定という立場におられますので、予算編成はこういう方針でやってくださいということが決まりましたので各省これでお願いしますという形でいかせたいと思っておりますが、初めてのことをやっておりますので、いろいろ、今までと話が違うじゃないかとか随分言われておりますのは事実ですが、私が入りますまでに想像していたよりはかなりきっちり事が転がり始めているなという感じが実感でありまして、もうちょっと先になったらきちんといろいろ公開していく部分もやっていきたいと思っておりますので、わかりやすく説明させていただきたいと思っております。
○簗瀬進君 私ども野党の立場として、特に自民党さんの経済政策を批判する場合に必ず常套的に使う言葉で、小出し、後出し、先送りと、こういうことを必ず言わせていただいておりますけれども、どうか小出し、後出し、先送りということのない大胆な予算づくりの出発点を、この初年度で実績として麻生大臣、ぜひとも残していただきたいと。 三番目に、現在の景気低迷の原因を挙げてほしいとかいろいろな質問も挙げておりましたけれども、問題点の所在はわかりながらすべてちまちまとやっていく、こういうふうなことですべてがおくれてしまっていくというのが私は日本の経済政策の最も大きな失敗の原因の一つだろうと思っております。 調べてみますと、IT革命というような言葉が最近は森さんを初めとしてはやりでありますけれども、高度情報化という言葉が行政の世界に一番最初に入ってきた国はどこかといえば、実は日本だったと。もう今から言ってみれば二十五年前の一九七五年の中央省庁の文章の中に高度情報化ということがもう既に入っている。もう二十五年前から実はIT化の兆しはあったにもかかわらず、二十五年たって今IT革命ということで大騒ぎをしているということがやっぱり今の日本のすべての現状に私はつながっていると。そういう意味で、絶対に先送りあるいはちょびちょびっとやると、ちょびちょびっとやると結果として何もやったことにもならないんですよね、そういうようなことのないように、ぜひともすばらしい初年度の実績を残していただきたいとお願いをします。 そういうことで、私は経済政策の今後というようなものを考えてみたときに、どうもIT革命を主軸に物を考えていらっしゃる今の経済政策の一つの流れというようなものに若干のというか、かなり大きな危惧感を持っております。それはIT政策のみでは不十分であるということであります。また、それと同時に、IT政策というようなものはある意味で水面にあらわれている部分であって、水面の見えないところで何を、特に例えばアメリカ等はやってきたのかということについての分析をしてみますと、大変どうも非常にちぐはぐなことを私たちはやってしまっているのではないのかなということを持つんです。 その一番のポイントは、私はいわゆるアメリカのプロパテント政策というようなものに対する見方が不十分であると思うんですね。私たち民主党は、知的財産権についての二十一世紀戦略というのをつくりまして、その中でアメリカのプロパテント政策というようなものを分析いたしましたら、一九八〇年代にもう実に多様な取り組みをやって、コンピューターというのはすなわち知的財産権に必ずつながってきますから、その知的財産権を戦略的に使えるようないろんなさまざまな仕組みを立て続けにとってきたというようなものがアメリカの政策なんです。私はこれを、IT、インテレクチュアルテクノロジーでありますけれども、IP、インテレクチュアルプロパティーと、こういうふうに言わせていただいておるんですけれども、IT政策とIP政策は車の両輪のごとくやらなければならないんだと。その点で、我が国の取り組みは非常に不十分なんではないのかなというふうに思っておるんですが、この点についての御認識、まずはIT担当大臣としての麻生さんにお尋ねをさせていただきたい。
○国務大臣(麻生太郎君) 先ほど言われましたように、この国に、何も戦後に限らず昔から、軍隊用語で言えば兵力の逐次戦闘加入というのは最も避けねばならぬ戦術なんですけれども、そういったようなのがずっと今でも残っておることも事実ですし、それから戦略がないというお話につきましても、この国は、明治この方、海外からのいろいろなことに関して対応策はありましたけれども、こちらから積極的に戦略を持って対応した、戦略を立ててやったという歴史は余りない。結果としては、その種の経験が乏しい国だと、そう思っております。 今のお話も、八〇年代、アメリカは近代工業化社会においては多分日本に完敗したという認識を多分七〇年代後半から持ったと思いますし、事実、一九八五年の十一月、二百四十円が百二十円に円が高騰、結果としては、一九九四年四月十九日、一ドル八十円まで下がっておりますので、昔三百六十円だった円が八十円ということは四・五分の一、日本でいえば三百六十円が千三百円になったという話ですから、それはアメリカとしては、やっぱり基本的にこてんぱんにいかれたという事実をもって、これ対応するにはということで多分、今の言われたインテレクチュアルプロパティーといいます、知的財産と訳すんだと思いますが、知的財産権を最初からきちんとためておいて、いきなり出してきたときにはもうほとんどのところが押さえられているというようなことになったんだと思っております。 それの象徴的なのは、バーチ・バイという人と、何とかドールという……
○簗瀬進君 バイ・ドール。
○国務大臣(麻生太郎君) バイ・ドール。何とかドールでしたね。バーチ・バイという人と何とかドールという人、バイ・ドール法という法律をつくりましたのが一九七〇年代だったと思いますけれども……
○簗瀬進君 八〇年。
○国務大臣(麻生太郎君) 八〇年か、このときにつくり上げて今日まで来たんだと思っておりますので、そういった意味では随分いろいろ向こうもやってきておるので、こちら側としては多分、法律でいきますと産業活力再生特別措置法というのを日本としてもつくって、この第三十条の中で、例えば今までですと国家が研究費として補助金を出して、それによって得た特許の帰属権は国がとるということになっておりましたけれども、このバイ・ドール法に倣って日本も同様に特許を考え出した人に帰属させるようにするなどというのは、おくればせながらスタートをさせていただいたりしておりますし、いろいろ規制があるためにこういったものはできないというので、日本では御存じのようにファクスというものがやたらめたらと世界のシェアのほとんど、今九七、八%日本のファクスになっていると思いますが、日本で何でこれだけファクスが普及したかといえば、これはもう何といっても大蔵省が領収書をファクスで認めたというのがやっぱり一番大きな理由だったと、私はそう思っております。 競争も非常に激しい業界でもあったこともあろうと思いますので、そういった意味では、規制があるとか、書式がないとインターネットを認めないとか、そういったような前提がもう全部書式じゃなきゃ認めないというので、今でもいろんなものが書面を前提としておりますもの等々が随分法律として、e—Japan計画というのがこの三月に、今閣議了解を得つつあるところですけれども、そういったものが出てくること等で、簗瀬先生の御指摘の点につきましてはまことにごもっともなところなんで、おくればせながらいろいろ対応を立てておりつつあり、特にそれは財政諮問会議とかIT戦略会議等々で、今結構いろんなところで真剣にその種の話が出てきておりまして、これはなかなか、キーボードを見ただけでこう何というか、手が動かなくなっちゃうという方の世代が多いところでやるわけですから、これはなかなか難しいところが正直な実態ではありますけれども、おくればせながら、お役所の中でも随分若い課長さんなんかでは、しゃべるのは苦手だけれどもそっちたたくのはうまいなんというのがいっぱい出てきておりますので、随分と時代が変わってきつつあるのに伴いまして、その人材も役所の中にも、また議員さんの中にも随分ふえてきておられるような感じがいたしますので、御心配の点はまことにごもっともなところだと思いますが、おくればせながら今いろんな対応を開始させつつある、一部既にスタートされておりますけれども、十分に検討してまいりたいと思っております。
○簗瀬進君 橋本大臣にもぜひともお聞かせいただきたいと思います。 行革担当大臣ということでもあるんですけれども、国務大臣としてのお立場もあると思いますので、広範な視点での御答弁をいただければと思うんですが、私の手元に「特許封鎖」という、岸さんというジャーナリストが中央公論で連載をしていたのをまとめた本があります。その後書きの部分に、この知的財産権の問題について自民党で橋本龍太郎元首相が一番明るい人なんだということで御紹介もされておるところでございます。 そういう観点から、私は二十一世紀の日本、知的想像力を活性化させていくということがもう最大にして最後の私は決め手なのではないのかなと。それを挙げてやっぱりやっていく取り組みというのが必要だと思います。 そういう意味では、おくればせながらと先ほど麻生大臣申されておりましたけれども、いろんな戦略会議的なものがこの内閣府の中に立て続けに出てきたということは、これは私は大変な前進だと思うんですが、やっぱりこれも焦点がいろいろとばらばらになってしまいますとまたもとのもくあみになる、そういう怖さもあるのではないのかなと。 私は、そういう意味では、自分の考えで恐縮でありますけれども、この知的想像力を高めるという、それをもういろんなすべての教育の現場から、産業の現場から、社会から上げていくということが非常に重要な意味を持っている。そんな大きな観点に立って、内閣府の中にぜひとも知財戦略会議、知的財産権という言葉がちょっとかた苦しい言葉なので、知的想像力を活性化するための基本的な戦略をつくるそういう会議をつくる。また、これは非常に広範ですから、特許権にしても著作権にしても、もう農水省も厚生省も、先ほどクローンの問題がありましたけれども、当然それはゲノムの問題も絡んでくる話でありますから、もう非常に広範です。そういうようなものをやっぱり束ねていく戦略会議と、そしてその立てた戦略を実施に移していくという、例えば知財庁といったものをつくったらどうだろうかみたいな、そういう提案もさせていただいております。 一府十二省庁がスタートしたばかりでさらに機構改革を質問するというのもちょっと恐縮な感じがするんですが、ぜひとも橋本大臣の大きなお考えを聞かせていただければと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) もう少し時間をいただけるときにこの論争はさせていただきたいと思いましたが、私としては非常に残念です。 というのは、問題意識は同じです。そしてその上で、私は、議員の御論議の中で欧米及び日本の特許制度の違いというところを触れていただけなかったのが大変残念です。同時に、著作権の保護についての制度の個別の違いも問題としてございます。 そして、随分前になりますけれども、例えばミノルタのオートフォーカスがアメリカの裁判所において和解に追い込まれましたときに、私はむしろ裁判という手続ではない、第三者機関による調停のメカニズムがつくれないかということに取り組んでみたこともございました。今、日本国内では一部そういう制度ができておりますけれども、残念ながら国際的にはできておりません。それはアメリカの先発明主義とヨーロッパ、日本の先願主義の違いが特許制度そのものの中で問題を起こしております。 そして、アメリカの特許戦略の中でやはり非常に有効に働きましたのがこの先発明主義でありました。そのために、どのような特許が申請されているのかわからないままに日本あるいはヨーロッパがおりますとき、アメリカはそれをある程度温め、ある瞬間に特許を付与する、そうした戦略を活用することもできたわけであります。 しかし、日本自身も考えなければならないことがございます。私は、総理をやめました後、特許庁の諸君の協力を得まして、金融技術をある程度特許として調べてみました。そして、アメリカにおいて非常に伸びておりますデリバティブにしましてもセキュリタイゼーションにしましても、その上で非常にリスクが大きくなりますから、リスク管理のシステムをつくるにいたしましても、これらは実は日本のかつての金融行政の中では、例えば銀行、生保、損保あるいは証券というそのすき間すき間につくられた特許だったということであります。このすき間の部分に私は日本の金融機関が特許を申請するというようなことを思いつかなかったのは、ある意味では規制行政のもたらす悲劇、そうした思いも持たされました。 同時に、もっと問題なのは、これはちょっと言葉が過ぎてお許しをいただきますけれども、例えば今議員から会議の設立のお話が出ましたが、会議は幾らつくることができましても、そのもとになる特許権あるいは著作権、これは会議では生まれてはきません。民間の方々がいかに創意工夫をされ、あるいは芸術的環境の中から新たなものを生み出され、それを著作権としてあるいは特許権として申請しそれを認めるか、それがベースであります。そして、私は、そういうことを考えたときの体制は既に内閣府の中にも十分にできているように思います。 そして、むしろ、新たな庁組織という話も出ましたけれども、私は現行の文化庁が著作権を、そして特許庁が特許権を抱えている体制、しかも特許そのものに直接かかわるのではないが、シーズを持っているのは実は別の世界というようなことを考えました場合に、むしろそのための組織を新たにつくるよりも、新しい内閣府の調整システムというものをフルに使いながら柔軟な組織で対応する方が将来に向けての武器にはなると考えております。 いずれにいたしましても、こういう議論、また別なときにぜひお願いいたします。
○簗瀬進君 私も、非常に今大変いい御指摘もいただきました。また別の機会を通して質問したいんですが、一点だけ笹川さんに。 やっぱりいいものを日本がつくったときに、それをすかさずアピールするという、そういう感覚が非常に重要だと思います。内閣の中で補佐官といいますかあるいは広報官、この科学技術関係についても、例えばこの前のニュートリノの問題にしても、いいものが発見あるいは発明、いいのが出たよ、これだけすごい意味を持っているんだぞということをアピールできるような、そういう仕組みをぜひともつくっていただきたいなと。 それについて前向きの御発言をいただければと思います。それを最後の質問にさせていただきます。
○国務大臣(笹川堯君) お答えします。 もう答弁する時間が制約されておりますので細かく申し上げませんが、今、橋本大臣が言われたように、これから我々は知的財産権というものを大切にするんですが、特許一つとってもアメリカと日本では先発明主義とか先願主義とかありますし、そういうものをきっちり、やっぱり外国と競争するためには外国と似たような規格に合わせていかないと私は戦っていけないと思うし、また先生が言われた、クリントンさんが、日本で発明した翌日、マサチューセッツ工科大学で演説したということでありますが、確かに日本の大使館は日本の新聞を細かく読みまして、どんどん情報を送っているわけですね。日本には情報はあるんだけれども送り方が大変下手だという御指摘はもっともだと思います。 そこで、私の方も、初めてこういう総合科学技術会議というものを立ち上げて、その中であらゆるこれから議論を専門調査委員の人にやっていただきますが、ただ自分だけもそもそやっていたんじゃだめなんで、どんどんやったことは聞いてもらう、発信基地にするということも言っているわけですから、そういう意味では、原子力安全も、今までは白書の中で書いただけで、もう専門の人のところに配るだけでだれも読まないんですから、これはもう学校だとかあるいは市町村会議員の人だとか県庁だとか、そういうところにどんどん送って、ふだんからやっぱり見ていただいて、原子力に対する不安が恐怖に変わっていくわけですから、そういうことのないようにやっぱりやっていかなきゃならぬということを考えておりますので、先生の書かれたものをよく読ませていただいておりますし、また知的財産権の戦略というものはもう当然大事でありますので、うちの方の科学技術システム改革専門調査会でこれを議論させていただきたいと思いますので、短い答弁で申しわけありませんが、以上、そういうことで御了解いただきたいと思います。
○簗瀬進君 どうもありがとうございました。
○委員長(江本孟紀君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午前十一時五十九分散会