内閣委員会 第3号
- 発言数
- 192 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2001/03/22
会議録
○委員長(江本孟紀君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 この際、御報告いたします。 去る十九日、予算委員会から、三月二十二日の一日間、平成十三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、皇室費、国会所管、会計検査院所管、人事院を除く内閣所管及び内閣府所管のうち内閣本府、国際平和協力本部、宮内庁、警察庁について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 ─────────────
○委員長(江本孟紀君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 本件審査のため、本日の委員会に政府参考人として、内閣府男女共同参画局長坂東眞理子君、警察庁長官官房長石川重明君、警察庁生活安全局長黒澤正和君及び警察庁刑事局長五十嵐忠行君の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(江本孟紀君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(江本孟紀君) この際、国会所管及び会計検査院所管の予算の説明を聴取いたします。 まず、国会所管のうち衆議院関係予算の説明を求めます。谷衆議院事務総長。
○衆議院事務総長(谷福丸君) 平成十三年度衆議院関係歳出予算について御説明申し上げます。 平成十三年度国会所管衆議院関係の歳出予算要求額は六百八十八億七千二百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと、四十五億七千九百万円余の減額となっております。 これは、主として議員定数二十名減に伴う議員関係経費及び総選挙関係経費のほか、前年度補正予算(第一号)に計上されました施設整備費の増額相当分が減少したことによるものであります。 次に、その概略を御説明申し上げますと、第一は、国会の運営に必要な経費でありまして、六百五十三億八千九百万円余を計上いたしております。 この経費は、議員関係の諸経費、職員の人件費並びに事務局及び法制局の事務を処理するために必要な経費であります。 その増加した主なものは、新たに新議員会館基本計画策定・調査費、衆議院名誉議員胸像設置経費を計上しているほか、立法情報システムの充実強化等の情報化推進関係経費、テレビ中継放送及びインターネット中継に要する運営等諸経費であります。 第二は、本院の施設整備に必要な経費といたしまして、三十四億七千五百万円余を計上いたしております。 この主なものは、議事堂本館及び分館の昇降機改修、憲政記念館展示室等改修及び本館等庁舎の諸整備等に要する経費でございます。 第三は、国会予備金に必要な経費といたしまして、前年度同額の七百万円を計上いたしております。 以上、簡単でありますが、衆議院関係歳出予算の概略を御説明申し上げました。 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○委員長(江本孟紀君) 次に、参議院関係予算の説明を求めます。堀川参議院事務総長。
○事務総長(堀川久士君) 平成十三年度参議院関係歳出予算について御説明申し上げます。 平成十三年度国会所管参議院関係の歳出予算要求額は四百四十億五千七百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと、十億九千五百万円余の減額となっております。 次に、その概略を御説明申し上げます。 第一は、国会の運営に必要な経費でありまして、四百十二億七千九百万円余を計上いたしております。 この経費は、議員関係の諸経費、職員の人件費並びに事務局及び法制局の所掌事務を処理するために必要な経費でありまして、前年度に比較し、十八億六千三百万円余の増額となっておりますが、これは主として、第十九回参議院通常選挙の実施に伴い見込まれる改選関係経費のほか、情報化推進関係経費の増額、新議員会館基本計画策定・調査費等の計上によるものであります。 第二は、参議院施設整備に必要な経費でありまして、二十七億七千二百万円余を計上いたしております。前年度に比較し、二十九億五千八百万円余の減額となっておりますが、これは主として、平成十二年度補正予算で二十七億七千七百万円余が補正計上されたことによるものであります。 平成十三年度の施設整備として、傍聴参観テレビ中継施設の設計・切り回し、本館その他庁舎の整備等に要する経費を計上いたしております。 第三は、国会予備金に必要な経費でありまして、前年度同額の五百万円を計上いたしております。 以上、平成十三年度参議院関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○委員長(江本孟紀君) 次に、国立国会図書館関係予算の説明を求めます。戸張国立国会図書館長。
○国立国会図書館長(戸張正雄君) 平成十三年度国立国会図書館関係の歳出予算について御説明申し上げます。 平成十三年度国立国会図書館関係の歳出予算要求額は三百七億七千四百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと、十七億七千四百万円余の減額となっております。 次に、その概要を御説明申し上げます。 第一は、管理運営に必要な経費であります。その総額は百七十九億八千三百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと、二十五億四百万円余の増額となっております。 これは主として、平成十四年度に開館を予定しております関西館の移転等開館準備経費及び同じく十四年度に全面開館を予定しております国際子ども図書館の開館準備等に要する経費、並びに電子図書館基盤システムの開発及び蔵書の電子化経費を計上したことによるものであります。 第二は、科学技術関係資料の収集整備に必要な経費でありまして、七億四千三百万円余を計上しております。これを前年度予算額と比較いたしますと、四千百万円余の増額となっております。 第三は、施設整備に必要な経費でありまして、百二十億四千六百万円余を計上しております。これを前年度予算額と比較いたしますと、四十三億二千百万円余の減額となっております。 これは主として、関西館の施設整備に必要な経費のうち、平成十三年度に計上することを予定していた経費につきまして、その一部を平成十二年度第一次補正予算に計上したために生じた減額であります。 以上、平成十三年度国立国会図書館関係の歳出予算について御説明申し上げました。 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○委員長(江本孟紀君) 次に、裁判官弾劾裁判所関係予算の説明を求めます。天野裁判官弾劾裁判所事務局長。
○裁判官弾劾裁判所参事(天野英太郎君) 平成十三年度裁判官弾劾裁判所関係歳出予算について御説明申し上げます。 平成十三年度国会所管裁判官弾劾裁判所関係の歳出予算要求額は一億二千三百九十四万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと、九百八万円余の増加となっております。 この要求額は、裁判官弾劾裁判所における裁判長の職務雑費、委員旅費及び事務局職員の給与に関する経費、その他の事務処理費並びに裁判官弾劾法に基づく裁判官の弾劾裁判に直接必要な旅費及び庁費であります。 以上、簡単でありますが、裁判官弾劾裁判所関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○委員長(江本孟紀君) 次に、裁判官訴追委員会関係予算の説明を求めます。片岡裁判官訴追委員会事務局長。
○裁判官訴追委員会参事(片岡博君) 平成十三年度裁判官訴追委員会関係歳出予算について御説明申し上げます。 平成十三年度国会所管裁判官訴追委員会関係の歳出予算要求額は一億四千二百六十八万円でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと、千四百一万円余の増加となっております。 この要求額は、裁判官訴追委員会における委員長の職務雑費及び事務局職員の給与に関する経費並びに訴追事案の審査に要する旅費その他の事務費であります。 以上、簡単でありますが、裁判官訴追委員会関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。 よろしく御審議のほどお願いいたします。
○委員長(江本孟紀君) 次に、会計検査院所管予算の説明を求めます。金子会計検査院長。
○会計検査院長(金子晃君) 平成十三年度会計検査院所管の歳出予算について御説明いたします。 会計検査院の平成十三年度予定経費要求額は百七十二億八百五十七万余円でありまして、これは日本国憲法第九十条及び会計検査院法の規定に基づく本院の検査業務及び一般事務処理を行うために必要な経費であります。 この要求額の内容について申し上げますと、人件費として百三十八億八千九百万円、旅費として八億五千四百万円、その他の経費として二十四億六千四百万円を計上いたしました。 これらには、会計検査機能を充実強化するため、行財政改革の動向に適切かつ機動的に対応した検査を遂行するための、検査要員の増強等、有効性検査、情報通信技術を活用した検査及び海外検査等の充実を図るための検査活動充実強化経費、検査能力向上のための研修及び検査活動に資する研究の充実を図るための研修・研究経費が含まれております。 以上、簡単ではありますが、本院の平成十三年度予定経費要求額の概要の御説明を終わります。 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○委員長(江本孟紀君) 以上で予算の説明聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大森礼子君 公明党の大森礼子です。早速質問に入らせていただきます。 まず、官房長官にお尋ねいたします。 今、参議院の共生社会に関する調査会の方で、いわゆる女性に対する暴力、DV問題、これについて何とか法的な枠組みをつくらなくてはということで、プロジェクトをつくりました。各党参加しております。男性の仲道議員も参加してくださって、男女一緒に考えて、そして法案というものをつくりまして、今各党の手続をしているところでございます。何としてもこの女性の世紀、最初の年である二〇〇一年にこの法案成立を目指したいと思っております。完璧な法律ではないかもしれないですけれども、まずドメスティック・バイオレンスは犯罪であるということを宣言するとともに、確認しなくてはいけないと、このように考えております。 そこで、まずこういう法制定そのものについて、官房長官の御所感といいますか、これを最初に伺いたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) ただいまお尋ねのございましたドメスティック・バイオレンスの問題でございますけれども、女性に対する暴力、これは女性の人権を著しく侵害する社会的問題であるということと同時に構造的な問題である、このように思っております。ですから、男女共同参画社会を形成していく上で必ず克服しなければいけないという、重要課題というように位置づけております。平成十二年の十二月に策定いたしました男女共同参画基本計画におきましても、女性に対するあらゆる暴力の根絶、これを重点目標の一つに掲げております。 政府は、この基本計画に基づきまして、社会的認識の徹底など、女性に対する暴力を根絶するための基盤整備を行うとともに、暴力の形態に応じた幅広い取り組みを総合的に推進していく、こういう考え方をいたしております。 また、現在、参議院の共生社会に関する調査会において配偶者間の暴力に関する新規の立法に向けての検討が行われているということも御指摘のとおり承知いたしております。 政府は、こういう動きも注視しながら、委員御指摘の男女共同参画会議の場などを十分活用しながら女性に対する暴力の根絶に向けて積極的に取り組んでまいりたいと、このように思っております。
○大森礼子君 この発端は女性に対する暴力、女性の人権ということでスタートいたしましたけれども、この法案のタイトルといいますか名前は配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律としておりまして、配偶者としております。中には、将来男性も被害者になるかもしれないということもあるのですけれども、やはり男女共同参画社会ということで男女ともにという、こういう考え方が入っております。そして、まだ法案が成立していない段階なのですけれども、いろいろ、どういう機能を果たすべきかと考えたときに、全体の総合調整機能というのが必要となりまして、その役割を担っていただくのは内閣府だと私たち考えて法案づくりをしております。 そこで、まだ法案が通っていない段階ですけれども、これが成立した場合、どのような具体的な取り組みを期待できるのか、法案成立前ですが、お聞かせいただければと思います。
○政府参考人(坂東眞理子君) お答えいたします。 政府といたしましては、この立法の動きを注視しながら、男女共同参画会議の場等で十分、今後どういう形で円滑な施行に向けて取り組むのか、あるいは一般の方たちの認識を深めるための広報啓発ですとか、あるいは各省庁間の連携の強化等についてできるだけ早く検討を開始していただきたいと思っております。
○大森礼子君 この法案につきましては、先ほど完璧ではないと思っていると申し上げましたけれども、まずスタートすることによりましてそうしたいろいろな実態が浮かび上がってくると思います。それをもとに三年後をめどに、より完璧な法律をつくりたいという、こういうのが私たちの意図であります。そのためにも、総合調整機能というのを担っていただく内閣府の重要、非常に大事になると思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。 次に官房長官の方に、情報収集衛星のことについてお尋ねいたします。 官房長官は、内閣の情報収集機能の強化ということで、平成十四年度を目途に情報収集衛星を導入すると先日の所信でも述べられたところであります。そして、平成十年十二月の閣議決定で、この衛星導入の主な目的として、「外交・防衛等の安全保障及び大規模災害等への対応等の危機管理のため」としておりまして、このため、十三年度予算では七百七十三億三千三百万円が計上されているわけなんですけれども、この点につきまして、これによっていかなる情報収集をするのか、少し具体的に御説明願いたい。また、現在の開発状況はどのようになっているかについても御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 委員御指摘のとおりでございまして、平成十四年度ということでもって、導入目標ですね、そういうことで予算もつけていただくというようなことでお願いをしているところでございます。 「外交・防衛等の安全保障及び大規模災害」、こういうことでございますけれども、より具体的にということになりますれば、例えば安全保障ということであれば、例えば平和目的という意味でいえば、PKOの派遣の際に派遣地域の状況、情報を入手するということにも使えるわけでございます。そのことから推察していただけるように、いろんなことがこの情報衛星によって情報も活用できる、こういうことになろうかと思います。 また、自然災害でございますれば、震災地の状況、震災地の場所、そういうものを特定することができるとかいうようなことができるというように思っておりますので、この効果は私は大変期待できる、期待が大きいものがあるのではないかというように思っております。 これ、ちょっと経過を、状況を申し上げますと、平成十一年度末からこの情報収集衛星の開発に着手をいたしました。具体的には、衛星システムについては種々の設計、試作などの作業を実施しているところでございます。また、情報を受ける地上システムについても、既に土地の確保の手続がほぼ終了し、打ち上げ前の訓練に間に合うように設備の設計や施設の建設なども現在進めているところでございます。 また、人員配置のこともあわせ申し上げますと、平成十三年度に発足予定の内閣衛星情報センターについては、同年度中に定員百六十四人を含め総人員二百九十二人の体制をしく、築くということになっております。その要員については、衛星管制など民間の技術を活用する必要があるという分野に関しましては主に民間から必要な人材を確保するということにしておりまして、また、画像情報の分析につきましては主に関係省庁からこの業務にふさわしい職員の出向、派遣を得ることになっておりまして、そのようなことで人材を確保したいと思っております。 さらに、これら要員に対しましては必要な教育訓練を行うことといたしておりまして、情報収集衛星の打ち上げ、その後の定常運用に支障が生じないように今後とも努力をしてまいりたいと、このように思っているところでございます。
○大森礼子君 平成十年十二月二十二日のこの閣議決定の方でも、「中央省庁等改革との整合性を図りつつ行政の簡素・効率化及び内閣の情報収集機能強化の観点から」とありまして、この時代の流れの中で必要なものを確保していくというのはかなり困難が伴うと思うのですけれども、やはり内閣の情報収集機能についてはこれまで幾度も問題となっておりましたので、国民に理解される、支持される、また透明性のあるセンターにしていただきたいと、このように思います。 それで、今、情報のことが関連して、情報収集はいいんだけれども今回のような機密費疑惑のようなものがあっては困るということになるわけでありまして、きょうは時間の関係ですから一点お尋ねするのですけれども、昨日予算委員会で外務大臣の方にはこの機密費問題について質問いたしました。まことにずさんな実態が浮かび上がってきたと思います。 それで、外務省の方は内部調査をすると言うのですが、例えばこれ、内閣官房の方ではどのような取り組みをされるのか、お尋ねいたします。
○国務大臣(福田康夫君) 調査も含めてですか。
○大森礼子君 調査も含めてです。
○国務大臣(福田康夫君) 事件が発生しまして、その大もとが内閣官房にある、内閣官房の報償費にあるということが判明いたしまして、したがいまして、それから私どもといたしましても調査をいたしました。外務省から提出された見積書、精算書、領収書などを点検しまして、また当時の担当者から話を聞くというようなこともいたしまして、支払い等精算事務について確認をするというようなことをいたしました。 そういうことでこの松尾元室長への支払いの実態把握を行ったのでありますけれども、しかし、その先になりますと、こういう例えば見積書、見積もりの基礎はすべて外務省側にあるんですね。そしてまた、その確認をするということになりますと海外のホテルに問い合わせるとか、その経費の発生するところに全部問い合わせしなきゃいけない、ということはできない。それからまた、実際問題からいって、捜査が始まっておりまして、そういう必要データも十分入手できないというようなことがありまして限界がございました。しかし、官邸内でわかることにつきましてはすべて調査をしたと、こういうように私どもは考えております。
○大森礼子君 調査をされたということなので、この問題については、きょうは時間がございませんので改めてそういう場がありましたら質問させていただこうと思います。 ただ、きのう予算委員会で質問しまして思ったことは、例えば報償費という必要な経費だと言われてお金を渡す、その後の精算といいますか、これは完璧にできないにしてもそこをやる必要があったのではないか。例えばそうして松尾氏がカードで決済している、カード明細とかで、そんなものを添付してきていたならばここまで拡大しなかったかもしれないし、あるいは不正がチェックできたのではないかと。この官邸側のチェックというものも大いに問題があったと、こういうように思っております。いずれにしても、こんなことがないように真剣に取り組んでいただきたい。 官房長官についての質問は以上ですので、記者会見の時間ありましたら、どうぞ退室されて結構です。 次に、警察庁の方にお尋ねいたします。 先ほどDV防止法について触れたのですけれども、いわゆるドメスティック・バイオレンス、こういう事案は、この被害はこれまで余り把握されておりませんでした。いろんなところから指摘されてきたんですけれども、要するに夫婦間の事案じゃないか、それから被害者の処罰意思がはっきりしないから警察もなかなか本気になれなかったという、こういう事情もあります。被害自体が潜在化していったこともあります。 それで、この種事案の解決につきましては、関係機関等の対応が実際にどのようになされるのかということが大きく問題になると。また、警察にしていただくことにつきましても、法制化されましたならばそこに法律上の明確な根拠が与えられるということになるわけです。 まだ法律が成立しておりませんので現状を前提としての質問となりますけれども、警察におけるこれまでのドメスティック・バイオレンス事案への対応状況、それから今後の取り組みについてお尋ねいたします。
○政府参考人(黒澤正和君) 警察庁におきましては、一昨年の十二月でございますが、女性・子どもを守る施策実施要綱、これを定めまして、各都道府県警察に対しまして、全警察職員一人一人に至るまでこのドメスティック・バイオレンス事案に対する取り組み、適切な取り組みというものを指示いたしておるところでございます。警察職員一人一人に至るまで被害者の意思を十分尊重しつつ最善の措置をとるよう努めるという基本的な考え方の徹底を図りますとともに、組織全体の意識改革、認知時の的確な措置の実施等について示達をいたしておるところでございます。また、各種会議の場におきましても同様の指示を行っているところでございます。 また、この種事案に対する対応につきましては、例えば事件として検挙をいたしたものを見てみますと近年大変ふえておりまして、刑罰法令に抵触する場合には、被害女性の意思を踏まえてでございますが、検挙その他の適切な措置を講ずる。抵触しない場合であっても事案に応じて、防犯指導、自治体の関係部局、弁護士等の他機関への紹介等の方法により適切な自衛対応策を教示いたしますとともに、必要があると認められる場合には相手方に指導、警告をするなどして被害女性の支援を行っておるところでございます。 また、法律案の関係でございますけれども、先生方の検討に関しまして、私ども把握しております実態でありますとか現在の取り組み状況の説明、あるいは警察行政の観点からの意見具申等を行っておるところでございまして、こういった法律が制定され施行されましたならば、より一層きめの細かなこの種事案に対する適切な対応を図ってまいりたいと考えておるところでございます。
○大森礼子君 ストーカー事案につきましても、実は警察の対応というのが非常に問題になりました。そのときに、ゆゆしきことですが、やはりきちっと法律をつくって警察官がきちんと活動できるような法律上の根拠が要るだろうと思いました。そして、ストーカー規制法ができたわけであります。 今度、最初に言いましたいわゆるDV法というのができましたら、また法的根拠を与えたことになるわけで、ぜひ一生懸命取り組んでいただきたいと思うんですけれども、ただ、これまでDV問題につきましては、要するに夫婦間の内輪もめじゃないかとか、処罰というのが後で処罰意思が変わったらとかということで、なかなか我々の仕事外というケースにしても、こういうものが皆さんあったと思うんですね。そういうところからこのドメスティック・バイオレンス、ストーカー事案でもそうですけれども、理解して適切な行動をとっていただくためには、警察職員の方、特に現場の方お一人お一人にそこのところを理解していただかなくてはいけない。なぜドメスティック・バイオレンスがこんなに問題になるのかもわかっていただかなくてはいけない。 そういう現場の警察官の教養というのでしょうか、教育というのでしょうか、こういうことについては具体的にどのような取り組みがされておりますでしょうか。
○政府参考人(黒澤正和君) ただいまも申し上げましたが、全警察職員一人一人に至るまで、そしてこういった事案に専従する者に対してはもちろんでございますが、適切な対応を徹底するために、もちろん専門的な知識は当然でございますけれども、被害者への対応のあり方等につきまして、学校での教育あるいは巡回による指導、研修会の実施、各種会議での指導、執務資料の配付等、さまざまな方法により教育訓練を行っておるところでございます。 また、被害者が明確に処罰意思を示さない、こういうような御指摘がございましたけれども、こういった観点から、女性警察官、女性職員を相談窓口に配置する、あるいは女性に対する暴力対策係、女性相談交番等の相談窓口も設けておるところでございます。 それから、被害者の方々が安心して事情聴取に応じられるように、照明、内装の改善等による個室を整備するなどいたしまして、被害者が相談、申告しやすい環境の整備に努めますとともに、事情聴取に当たりましては加害者と離れた場所において事情を聴取する、こういったことなど配慮をいたしておるところでございます。 今後とも適切に対応してまいりたいと存じます。
○大森礼子君 どういう役所に対しても、どういうふうに周知徹底していますかと聞くと、ちゃんと研修をやっておりますとかと言うんですが、問題はその中身でありまして、例えばいろんな教材を配付するとかこういうことがありましたけれども、できればどういう教材なのか、もし差し支えなければ中身を見せていただきたいものだなと思っております。 それから、こういうことをしなさいというのはいいのですが、きちっとやったかどうかのチェックもしていただきたいなと、このように思います。 それから、いろんな相談窓口体制ができているということ、これは大変評価いたします。警察の一連の不祥事が続きました。本当に警察の危機と言われたわけであります。そういう中で、私は本当に国民に信頼される、親しまれる警察になっていただきたいと訴えてまいりました。ストーカー規制法ができまして、実は、持ち上げて言うわけではないんですけれども、警察の取り組みがかなり評価されているという声を私は聞きます。それまでと対応が全然違ってきた、被害者の方も喜んでいると。これは弁護士さんの方からも伺います。そういう方に、悪いことをしたらどんどん批判、非難してください、でもいいことをしたというのでしたらきちっと評価してあげてくださいねというふうに私は申し上げているんです。 しかるに、一方で、このストーカー規制法について、法文の中身の解釈が徹底していない場合があるんですね。ある若い女性、地方議会の女性議員さんが相談を受けまして、ずっと無言電話が何回も何回も続いていると。警察に相談に行きましたら、いや、このストーカー規制法は恋愛感情によるものでないとこれはストーカーにならないんです、だからそれだったらストーカーになりません、そこがはっきりしないと、と。無言電話なんだからそんなもの出るわけはないのでありまして。そこで、相談がありましたので、いや、そうじゃありませんよと言って私が解説書に自分の解説を入れてファクスで送ったんです。それから警察庁の方に問い合わせしてくださいと。だから、そうしたんだと思います。そうしたら、すぐ現場の警察官の方もわかりましたということで、それからきちっと対応してくれて、いろいろ現場の付近も回ってくれてと言っております。 前半は感心しないことであって、気がつけばすぐ対応してくださったことはこれは評価すべきところなんですね。施行してまだ間がない、そんなに時間が経過していないところがあるのかもしれませんが、やはり条文の解釈とか、それをきちっと徹底していただきたいと、このようにも思います。 それから、ストーカーに該当するかどうかは、やっぱりグレーゾーンというのはあると思うんですね。しかし、被害を受けていると思う側は非常に深刻です。特に若い女性、ひとり暮らしですと不安です。そのときに、これが犯罪になるかどうかはなかなか行為者はわかりません。そのときに、多少グレーゾーンであっても、きちんとやっぱり相談のところでしていただけると若い女性はそういう不安がなくなるのかなと。それから、警察が自分たちを守ってくれるのだという、こういう信頼感もできると思います。 ドメスティック・バイオレンスについてのこの法律ができますと、さらにそういう相談も含めて警察の仕事はふえると思うんですけれども、ぜひ対応の方をよろしくお願いいたします。 それから、ドメスティック・バイオレンス事案につきましては、被害者の支援及び保護が大事になってきます。全部これは警察にやってくださいというわけにはいきません。そして、どういう保護がいいかということについては、警察とともに婦人相談所とかセンターとか、いろんな関係行政機関、民間シェルターの方とか、こういう方との協力が必要となってきますし、またそこのところをうまく警察の方にリードしていただけたらと思うのですけれども、ストーカー事案も含めまして、このあたりの関係機関と連携して被害者の保護を図っていくという、こういう体制についてはどのようになっておりますでしょうか。
○政府参考人(黒澤正和君) ただいま御指摘がございました関係機関との連携でございますけれども、これはストーカーにしろドメスティック・バイオレンスにいたしましても、被害者のニーズというのは大変複雑、多岐多様でございます。例えば生活上の支援や精神的ケアを初め、そういった多岐にわたっておりますので、警察においてすべて対応するということは困難でございます。他の関係行政機関等が対応する方が適切であるという場合もあろうかと思います。 かような観点から、私どもにおきましては、司法、行政、医療、報道機関等の被害者対策に関係する機関、団体が相互に連携していくことがこの問題の解決には不可欠と認識をいたしておるわけでございます。こうした考えに基づきまして、検察庁、知事部局、市の担当部、弁護士会、医師会、臨床心理士会、県や市の相談機関等によりまして、被害者支援連絡協議会がすべての都道府県で設立されておるわけでございます。 ストーカー事案や、夫から妻に対するドメスティック・バイオレンス事案における被害者対策につきましても、こういった連絡協議会を活用いたしまして、例えば女性被害者対策分科会などを設けることによりまして、知事部局等の女性問題担当部局、女性相談所、医療機関、さらには民間団体等との連携を強化いたしておるところでございます。
○大森礼子君 この連絡協議会、この中には必ず、例えばドメスティック・バイオレンスですと被害者の会のような市民団体であるとか、それから民間シェルターの方とか、現場をよく知っておられる方もぜひメンバーに入れていただきたい。それから、いろんなところで連絡協議会があると思いますが、そういう情報というので、これを一カ所に集めてまたお互い意見交換できるような場をつくっていただきたいと、このように思っております。 それから、ストーカー規制法ができるときに、ストーカー行為者として処罰の対象となる者は現配偶者あるいは元配偶者も含むのだということは既に委員会の審議で確認されております。ドメスティック・バイオレンス事案でも、ストーカー規制法に抵触する場合にはストーカー規制法に基づいた対応ができると思うのですけれども、このような事例というのがどのくらいあるのか、数字があればお尋ねいたします。
○政府参考人(黒澤正和君) ただいまの御質問でございますけれども、元夫婦間で行われているストーカー事案でありますとか、別居中の夫婦間で行われるストーカー事案につきましては、それがもちろんストーカー規制法に抵触するものであればストーカー規制法に基づく措置を的確に講じているところでございます。 これは法が施行されまして一月後の数字でございますが、警告と検挙措置合わせまして一カ月間で百八件ございますが、夫婦間、これは元夫婦、内縁関係を含めてでございますが、夫婦間で行われた事案は二十二件、約二〇%でございまして、ドメスティック・バイオレンス事案に対しましても要件が具備している場合にはストーカー規制法を適用いたしておるところでございます。 例えば、事例を二、三申し上げますと、これは検挙、警告をした事例ということで、被疑者は、暴力に耐えかねて別居し始めた妻に対して逆恨みをし、拒まれたにもかかわらず数日間にわたりまして合計二十数回にわたって、おまえ自身が悪いなどと連続して電話をかけた事案、あるいはたび重なる暴力が原因で家を飛び出しました妻に対しまして執拗に復縁を求め、別居中の妻の居住地付近で待ち伏せ、追随する行為を繰り返したなどなどの事例がございます。
○大森礼子君 ドメスティック・バイオレンス事案への対応につきまして、警察の取り組みはわかりました。 予算的な裏づけにつきましては、十三年度予算に計上されておりまして、ストーカー規制法の適用とか、それから被害者対策、自動通報装置とかいろんな非常に細かい取り組みがされていると思います。ちょっと時間の関係でこの内容についてはお尋ねを省略いたします。 最後に、国家公安委員長にお尋ねするんですけれども、弱い者を犯罪から守るという、こういう視点が大事になると思います。ストーカー規制法もそうですし、これから成立させようとするドメスティック・バイオレンス防止法もそうです。それから、かつて児童買春、児童ポルノ禁止法という、こういうこともございました。犯罪からまず弱い人たちを守るということで大きな流れができているわけですけれども、その中でやはり警察の役割というのは非常に大きくなっていく、そして信頼回復も必要となってくると思います。 こういう弱者を、弱い人々を犯罪から守ることについて、これからの、非常に大まかな質問になりますが、御決意とかありましたら、最後にお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(伊吹文明君) 先ほど来、先生、ドメスティック・バイオレンスやあるいはまたストーカー事案について御質問がございましたように、善良に生きている弱い人たちの立場を守るというのは法治国家の一番大きな私は使命だと思っております。 御質問のあった二つの事案は、御指摘がございましたように、やはりグレーゾーンというところが非常に多くて、それで率直に申しますと、グレーゾーンがあるだけに、被害者はもちろんなんですけれども、加害者の家族的な中へ入っていくとか、あるいは人権の問題だとか、こういうところでどちらかというと警察が及び腰で失敗をしたという事例がたくさんございました。 ストーカーについては法案をつくっていただいて、法律をつくっていただいて、昨年から施行ができております。今またドメスティック・バイオレンスについてもお話しのようなことがございますので、大きく言うと社会秩序というか公益を守っていくということと人権のバランスをどこに置くかというのはこれは政治の永遠のテーマであって、一方にウエートをかけ過ぎると社会的批判を受けるという心配をする余り、失敗をしないように、私は公安委員長になりましてから、国会でもいろいろな党のいろんなお考えがあると思うけれども、もし行き過ぎたという御批判があれば私が国会で責任を持って御説明をするから、弱い立場の人たちには十分な配慮をしてやってくれということを申しております。
○大森礼子君 じゃ、終わります。 以上です。
○森田次夫君 自由民主党の森田次夫でございます。 まず最初に、橋本行革大臣に特殊法人等の改革につきましてお尋ねをさせていただきたいと存じます。 橋本大臣はすべてこういったことにつきましては御存じのことでございますので、私はきょうは教えを請う、こういう立場で御質問をさせていただきたいと思いますけれども、どうかよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。 そこで、特殊法人の改革についてでございますけれども、本年の一月二十六日、総務省行政管理局から平成七年以降の閣議決定の実施状況のフォローアップ調査の結果が発表されたところでございますけれども、この調査結果を見てみますと、例えば、事業を一定期間後に見直す、いわゆるサンセット方式を事業全体に導入いたしました法人というのは、七十八法人あるわけでございますけれども、そのうち八法人と、必ずしも閣議決定の趣旨が徹底していないんじゃないか、こんなにも思うわけでございます。 先日、橋本大臣の所信表明でも触れられたように、政府は新たな特殊法人改革の取り組みを始めているところでございますけれども、このように既存の閣議決定さえ十分に守られていない状況をどう見ておられるか。また、このフォローアップ結果に対する大臣の御見解等をまずお聞かせいただければと、このように思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、議員が御指摘になりましたフォローアップ結果、これは、今もお話にありましたように、特殊法人等改革に関する平成七年以降の累次の閣議決定などの指摘事項につきまして、総務省が各特殊法人などの主管官庁からその実施状況などについてフォローアップの報告を受け、これを取りまとめて公表したものでございます。そして、フォローアップの対象になりましたさまざまな閣議決定の中には多種多様な個々の特殊法人などについて大変たくさんの指摘事項がございました。そして、その中からのものを一律に評価するというのは大変難しい部分がございますけれども、総じて言えば、多くの指摘事項については着実に実施をされている、そして一定の成果は上がっている、そのように思います。例えば、財務の公開でありますとか、役職員数の削減でありますとか、あるいは従来よく問題になりました役員給与の調整などに関する指摘事項、これは指摘のありました全法人またはほぼ全法人で実施が済んでおります。 こういう点では私は評価のできるものを持っていると思いますが、議員がお触れになりましたようなサンセット方式の導入でありますとか、あるいは人事交流の実施など、あるいは財投機関債の発行、こうした部分につきましては、措置を講じた法人の数が現段階では半数程度にとどまっている事項というものも見られるわけでありまして、各法人においてその業務などの特性でありますとか経済社会の動向への対応などの観点を本来踏まえながら実施に向けて検討は進められているようでありますので、今後可能なものから着実に実施されることを期待しております。
○森田次夫君 そもそも特殊法人の改革につきましては、臨調あるいは行革審の時代から指摘されてきた古くて新しい課題であろうかというふうに思うわけでございます。以来、行政改革が叫ばれるたびに俎上に上りますのは、数の上でこそ、四十二年の百十三法人をピークにいたしまして現在七十八法人と減っておるわけでございます。事業運営の非効率性、不要不急の業務の拡張など、残念ながら本質的な問題、まだ解決していないのではないかなと、こんなにも思うわけでございますけれども、今までの特殊法人改革の取り組みの問題点とか、今回の改革で特殊法人問題が本当に抜本的に解決されるのか、大変失礼な聞き方でございますけれども、大臣の決意のほどをお聞かせいただければと、こんなにも思うわけでございます。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 確かに、議員が御指摘をされましたように、過去私どもが特殊法人の改革と言うとき、むしろ特殊法人の統廃合という言葉をよく用いました。そして、ある意味では、数を減らすことをもって特殊法人における行政改革が進んでいるというとらえ方をしていた時代が随分長かったような気がします。そして、現在、七十八法人にまで縮減させてきた、そういう見方をするならばそれなりの改革の成果は上がったと思います。 しかしながら、特殊法人の問題点として挙げられておりますポイント、すなわち経営責任の不明確性でありますとかあるいは事業運営の非効率性、不透明性、あるいは組織とか業務が自己増殖をしてしまう、さらに経営の自律性の欠如といったことが指摘をされているわけでありますが、これだけではなく、これは我々自身の反省にも立つものでありますけれども、従来、この整理合理化におきまして、特殊法人などの子会社などを視野に入れた検討というものは必ずしも十分に行ってまいらなかった、これは私個人としても反省材料であります。そして、今般の特殊法人等改革におきましては、このような問題点などを念頭に置きながら抜本的な改革に取り組んでいきたいと考えておりますが、もう一つ、私は大事な要素があったように思います。 それは、例えば郵便貯金でありますとか年金保険料、国がお預かりをしたものを全部資金運用部に預託をさせた。そして、その資金運用部は、みずからお金を集める苦労をしないままにこれを特殊法人等の事業に対して使わせてきた。ここにも実は一つの問題があったように思います。 おかげさまで、今回、財投改革という立場からになるかもしれませんが、この預託制度は廃止をされ、それぞれの資金は市中で運用というものが義務づけられました。同時に、財投機関と特殊法人を位置づけますならば、これらの財投機関は自分でその財源を手当てしなければならない。そして、本来ならばそれぞれの財投機関が財投機関債を発行して対応すべき部分でありますけれども、今まだ過渡期でありますし、政府保証を付した財投債というものが発行される。結果として、事業は私は非常に精査をされたと思います。そして、会計手法の変化等々も含めまして、本年度の財投計画を見ますと前年に比べて一五%減という数字が出ておりまして、こうした視点も今まで欠けておったのかな、あるいはやろうとしましてもなかなか抵抗があってできなかったということかもしれません。 これからの特殊法人などの改革につきましては、昨年十二月に閣議決定をいたしました行政改革大綱、これにのっとりまして、すべての特殊法人などの事務事業につきまして、子会社なども視野に入れてゼロベースから見直す。あわせて、その組織形態についても抜本的な見直しをしようとしております。 また、大綱におきまして、十三年度中に特殊法人などの事業及び組織形態について講ずべき措置を定める特殊法人等整理合理化計画を策定して、この計画を実施するために、遅くとも平成十七年度末という年次を切りまして、必要な措置を講ずるということにされております。そして、現在これに従って各特殊法人などの見直し作業を進めているところでありまして、委員におかれましても御支援を賜ることを心から願っております。
○森田次夫君 財投機関債等につきましてはまた後ほども教えていただきたいと思うわけでございますけれども、ただいま大臣も触れておりましたけれども、昨年の十二月に閣議の決定で、行政改革大綱におきましては、特殊法人に対する補助金等を整理合理化する、こういうことが示されておるわけでございます。そして、この整理合理化は平成十三年度の予算編成から着手する、こういうことにもなっておるわけでございます。 確かに財務省の資料によりますと、平成十三年度の予算で一般会計と特別会計での合計の特殊法人への補助金等の額でございますけれども、平成十二年度が三兆五千二百五十四億円、それから三兆五千八十九億円へと〇・五%減っておるわけでございます。減りました最大の要因でございますけれども、これにつきましては、特別会計から日本道路公団に対する補助金が平成十二年度は一千八億円計上されておったわけでございますけれども、十三年度についてはゼロになっておるわけでございます。平成十三年度は、特別会計から道路公団への出資金という形で逆に十二年度よりも九百八十六億円増加しておりまして、道路公団が特別会計から受け取るお金というのはほとんど変わってないという、これ資料を見せていただいたんですけれども、そんな状況があるわけです。 その一方で、十三年度の予算で一般会計から特殊法人に対しまして出された補助金等は、十二年度と比べまして三・二%ふえておるわけでございます。十三年度の一般会計の対前年度比の伸び率は一・二%でございますので、特殊法人の補助金等の伸び率というのは大変大きいんじゃないかと、こんなにも思うわけでございます。 この数字から見ますと、平成十三年度予算において特殊法人に対する補助金等が本当に整理統合されたのか、国民の目から見ますとちょっとどうなのかなと、そういうような感を抱くのではないか、こんなに思うわけでございますけれども、大臣におかれましては、総理もやられ、そして大蔵大臣までもやられておるわけでございますので、こうした予算編成となった結果をどのようにとらえておられるのかな、こういうことにつきましてお聞かせをいただければと、こういうふうに思いますが。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、議員から御指摘がございましたように、今回の行政改革大綱の中には財政資金の効率的な運用ということも──運用ではありません、使用ですね、失礼しました。そうした観点も含めながら補助金などの整理合理化を進めるというものがございます。 ですから、この十三年度予算の中を特殊法人などへの予算措置として見てまいりますと、例えば中央省庁等改革を一つのいいチャンスととらえまして、科学技術研究開発分野での累次の基礎研究推進事業などの整理合理化を進めるといった改善が進められていることもまた事実です。 こうした取り組みの結果でありますけれども、平成十三年度予算全体を見ましたときに、特殊法人などに対する予算額は、一般会計及び特別会計の総額で七兆五千八百十八億円、前年度に比べまして二十三億円ふえておりますし、〇・〇三%の増ということになっております。しかし、個別に見ましたとき、幾つかの私はやはりポイントでこうした注意に従って予算編成は行われたと思いますし、その結果としてこの程度の伸びで総額がとまったのかなという思いもいたします。 多少時間をいただきまして例示をさせていただきますと、今申し上げましたような基礎研究推進事業という点からいきますと、科学技術振興事業団と日本学術振興会、この間には類似の事業がございました。そして、これを統合することによりまして六十九億円ほどの予算が減っておる。あるいはこれから先に向かってこれらの類似事業を段階的に移行、集約していくという方向も既に出ております。 あるいは関西国際空港株式会社の第二期工事の当面の事業量を見直した結果、約五十七億円の減が出ておる。 あるいは水資源公団におきましても、これはむしろ事業の終了ということもあると思いますけれども、二十一億円ぐらいの減が立っている。 そして、認可法人関係を見ますと、基盤技術研究促進センターを解散、整理していく。そして、むしろ今後の業務として、民間の技術開発支援業務はNEDO及びTAOにゆだねるといった将来につながるものも入っておりまして、私はそれなりに今回も努力はされていると思っております。 しかし、それで事足れりとするものではない、これから先も、経過を追いながらきちんと対応していかなければならないと、そのように思います。
○森田次夫君 同じく行政改革大綱におきまして、特殊法人に対する財政投融資のあり方も見直す旨が示されておるわけでございますが、これらにつきましては、平成十三年度予算における特殊法人対象の財政投融資計画は、平成十二年度の三十兆円から約二十四兆円と二割方削減されておりまして、改革は大きく進んでいると、そういうような印象も受けるわけでございます。 しかし、その一方で、大いに期待されて導入されました、先ほどもお話がございましたが、財投機関債により特殊法人が市場より調達する金額は一兆円ぐらいとお聞きをしておるわけでございます。自己資金等によります調達を合わせても、財投の対象である特殊法人の事業規模は一六%強落ち込んでいると、こういうことも聞いておるわけでございます。 財政投融資資金の流入が減って、しかも財投機関債での調達もそれほどふえないということになりますと、財投対象の特殊法人の資金のあり方自体が縮小あるいは先細り傾向にあると、こんな印象も持たざるを得ないわけでございます。そうした理解でよろしいのかどうなのか、その辺もお教えをいただきたいと思います。 また、財投機関が縮小、先細り傾向にあるとすれば、財投機関債自体に人気が集まらないんじゃないだろうかな、こんな懸念も生じるんではないだろうかと、そんなにも思うわけでございます。そうなりますと、財投改革の目的が達成されなくなるおそれもあるんではないかと、こんなにも思うわけでございますけれども、この点につきまして大臣どのようにお考えか、お教えいただければというふうに思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) これは、本来ですと私がお答えをすべきではない分野まで御質問の中に入っているのかなと思いますけれども、お許しをいただいて私見としての立場も加えさせていただいて答弁をさせていただきたいと存じます。 もともとこの預託というものを前提にしておりました郵貯あるいは年金資金の運用につきまして、私は一つの疑問を持っておりました。というのは、それだけの巨額な資金というものが市場と離れた場所で市場原理とかかわりなく運用されることの可否という点であります。 同時に、例えば金融機関にさまざまな問題が生じておりますときに、どうしても国という信用を裏打ちにして郵貯に資金がシフトする傾向というものも従来から一つの問題として提起をされておりました。 そうして、そういう中で、果たしてこのままの状況を続ける方がよいのかといえば、恐らく私は市場原理の中で市中においてこれらの資金を運用されることがむしろ金融の中でも大切なことではないだろうか、同時に、集めた人々が自分の責任を持って運用することによってその資金管理に対する責任というものもより明確になるのではないだろうか、そんな思いも持っておりました。 それだけに、今回の財投融資制度の改革というものが、全額預託制を廃止する、そして市中から本当に特殊法人等必要な金額というものは調達する、これは根本的な改革のいわば基盤をなすものと考えております。それだけに、財投改革後の特殊法人などの資金調達、まずその資金を財投機関債の発行によって自己調達するための努力、検討をするという方向を出しました。 それだけに、実は当初、私は非常にこれは心配しておりました。というのは、市中でその機関債が受け入れられる、そのためには特殊法人自身の経理内容その他、いわばそれを購入してくださる方々の判断材料になるものが正確に市中に公表されなければなりません。しかし、必ずしも従来の特殊法人の会計というものが、そうした意味では市中の要望を満たすものになっていたかどうかといえば、多少の疑問なしとしないわけであります。 それだけに、その市場の評価を受けることを通じて特殊法人などの運営効率化へのインセンティブが高まると思いながらも、どこまで出てくるかということについては大変不安を持っておりました。 そして、この金額あるいは機関数にはいろいろなお考えがあろうかと思いますけれども、私個人の感じから申しますなら、よく二十機関まで金額的には少ないものでありましても機関債を発行しようというところまで腰を定めてこれに取り組んでくれている、率直にそういう印象は持っております。 同時に、一兆円の大台を超えるかどうか、当初八千億も危ないんじゃないかなんて言われた時期がありまして、その意味では大変懸念をしておりました。最終的に関係者の御努力のおかげで一兆一千五十八億円の機関債の発行を予定するところまでまいりました。これがいわば第一歩でありまして、私はむしろこうした努力が財投機関として今日まで存在してまいりました特殊法人というもの、あるいは特殊法人等と言いかえても結構です、の足場を、だんだん減少していくふうに委員は言われましたけれども、私はそうではないと思います。彼らが国民に受け入れられない、必要とされない事業をしておりましたならそのとおりでありましょう。しかし、少なくとも特定の政策目的を持ち、今日まで努力を続けてきた、私はそれぞれの機関にはそれだけの自信は、自負はお持ちだと思います。 そうしますと、これから先、財投機関債による資金調達で資金を満たすことが困難だという特殊法人は現にあるわけですけれども、それは政策コスト分析などの適切な活用を図っていきながら、民業補完という本来の趣旨を徹底しながら、同時に償還確実性を精査する、こうした見直しを行った上で国の信用で発行される財投債によって調達されました資金を貸し付けるわけでありまして、ここでも実は業務の内容というものにはさまざまな角度からメスが入ります。 私は、その意味では機関債の発行によって財投機関が縮小していくということであるならば、彼らの仕事は本来無用だったことをしていたということになるのかもしれないと思います。同時に、そうではないという自負心を関係者はお持ちでありましょう。その場合には、でき得る限り財投機関債を発行でき得るだけの体制をおつくりをいただくとともに、採算性ということだけを考えた場合には必ずしもメリットにつながらないかもしれないが、国としてやはり必要だと認定する事業というものは、より厳格なチェックを受けるという前提のもとに、国の信用で発行される財投債によって調達された資金、この貸し付けを受けることによって事業を遂行していってもらうということになるであろう、それは必ずしも縮小というものを前提にするものではない、私はそう考えております。
○森田次夫君 機関債を発行する、こういうことになると、やはりその会計の透明性といいますか、そういったことも必要だという大臣のお話でございました。 そこで、その会計等につきましてもちょっとお尋ねをしたいわけでございますけれども、特殊法人等改革の抜本的見直しにつきましては、今月末までに論点を整理して、そして六月に中間取りまとめを行う旨が先日大臣の所信でも示されておるところでございます。その一方、行政改革大綱におきまして、特殊法人の会計処理の透明性の向上を図るべく財務諸表の作成のあり方について財政制度審議会において一年をめどとして検討することになっておるようでございます。 特殊法人の財務のあり方につきましては、わかりにくいというそういった批判もあるんじゃないかと。また、ふたをあけてみると巨額の損失が出てくるのではないかというような、そういった懸念もあるわけでございます。行革担当の側としまして、特殊法人の経営の実態だとか、それから財務の内容、どの程度把握をし、そして見直しを行っておられるのかな、こういったことについてもちょっとお尋ねをしたいと思います。 また、特殊法人の見直しの上で必要性、あるいは平成十四年度における財投機関債の発行に向けた特殊法人の透明性の向上の必要性も考え合わせまして、先ほどもちょっとお聞きをいたしましたけれども、特殊法人の会計制度の見直しはもっと急がねばならぬではないのかなと、こんなにも思うわけでございます。この点につきまして大臣の御所見をお聞かせいただければと、こういうふうに思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 行革大綱の中では、今議員が御指摘になられましたように、財政制度審議会において、透明性の向上、説明責任という観点から、特殊法人などが民間企業同様の活動を行っているという仮定をした場合、独立行政法人と同様の財務諸表を企業会計原則に従って作成することに関する検討を行い、一年程度を目途として結論を得るという文章になっております。 そして、まさに特殊法人などの会計処理につきましては、特殊法人などの財政状態及び経営成績というものを明らかにするために、企業会計原則に準拠した特殊法人等会計処理基準というものが定められてまいりました。 しかし、そうしたものの上に立ちましても、今御指摘のありましたような透明性の向上といった観点が挙げられているわけでありまして、今、財政制度等審議会におきまして公企業会計部会というものを設けておりまして、今申し上げましたような観点から、特殊法人などが民間企業と同様の活動を行っているという仮定を置きまして、その場合の独立行政法人と同じような財務諸表を企業会計原則に従って作成する、鋭意検討作業を行っております。 その進捗状況、既に本年の一月からワーキンググループを設置して審議を行っておりまして、本当に夏過ぎぐらいにはきちんとしたものが、基本的なものをお目にかけることができるように作業を進めていっていただきたいと関係者にお願いを申し上げております。 これができますことでより一層問題点が国民の目にさらされると存じますが、ただ一点、これに加えて申し上げたいことは、私は、特殊法人の業務というものが必ずしも採算のとれるものばかりではないということは申し上げておきたいと思います。 例えば、民間においてはリスクが非常に大きい、あるいは国が国の業務として行うにはふさわしくないけれども国益を考えた場合にそのリスクを負わなければならない投資の仕組み、こういったものも特殊法人の中には含まれております。当然ながら、回収性の上で、あるいは償還確実性の上で、完全に本来行われるべきとは想定できないものも特殊法人の業務の中にはあることはぜひ御理解をこの機会に賜りたいと思います。
○森田次夫君 大変詳しく、御丁寧に御説明いただきましてありがとうございました。 それでは次に、麻生大臣、お帰り早々で大変恐縮でございますけれども、早速でございますけれども、日米首脳会談についてお伺いをさせていただきたいと思います。 十九日に行われました森総理とブッシュ米大統領との首脳会談につきまして、大臣も御同行されておられますのでお伺いをさせていただきたいと、こういうことでございます。 今回の日米会談につきましては、私は、世界経済の先行きに対する不安が急速に高まる中、日米両国の責任が厳しく問い直される、そういった首脳会談であったと、このように考えるわけでございます。 ブッシュ大統領が日本経済の回復を心配していると指摘したのに対し、森総理は規制緩和、構造改革、情報技術革命を着実に進め本格的な景気回復を図ると、こう応じる一方で、アメリカ経済は減速傾向にあり、アジア、日本にも影響していると米側に景気対策への一層の取り組みを求めています。しかし、ブッシュ大統領は、日本は輸出で問題解決を図ろうとしているとの見方が米国内にもあると、こうも述べておりますし、また円安による対米輸出の拡大を牽制しておるところだろうというふうに思います。特に大統領は日本の不良債権問題を取り上げて、友人として我々の心配を伝えたい、可能な限り不良債権の処理に当たってもらいたいと、我が国の積極的な対応を強く促しておるというふうに思っております。 一部報道によりますと、森総理は不良債権問題や国、地方を合わせまして二〇〇一年度の末で六百六十兆円の長期債務等の財政再建などの構造改革について、半年ぐらいで結論を出したいと、こう応じたという記事がございます。また、日本側の政府関係者も、一月に始まった経済諮問会議が五月か六月に財政問題で基本的な方向を出すことを説明しただけだ、こういう認識だと言っておるわけでございます。また、その後の報道についてでございますけれども、閣内にあってさまざまな意見もある、こういうようなことも昨日の夕刊等で報道されておるわけでございます。 そこで、大臣にお伺いするわけでございますけれども、このブッシュ大統領の不良債権問題の処理に対しまして、我が国は半年ぐらいで結論を出したい、こういうような約束をされたのかどうか、それともそのような約束がなかったのか、ひとつおわかりでしたらお聞かせをいただければと、このように思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 昼のワーキングランチ、その前の首脳会談、いずれも同席をしておりましたけれども、通訳官は有馬という極めて有能な者がしておりましたので、今、私の聞いていた範囲でイン・シックスマンスなんという言葉はただ一回もなかったと記憶をしておりますので、少なくとも今の先生御指摘のように、不良債権といわゆる財政の六百六十兆とは別の話でありまして、不良債権は企業で抱えております不良債権の話、それから六百六十兆は国の抱えております公債の話ですので、これは問題が少し違っております。 私の記憶では、財政諮問会議を立ち上げて六月にという、六という数字であるのは六月に骨太の案をきちんと立ち上げたいという話があったというのが私の記憶でして、ウイズイン・シックスマンスとか六カ月以内にというような表現で話が出ておりませんし、事実、六百六十兆が六カ月で片づくはずはありませんから、それは何かどこか取り違えだと思っております。
○森田次夫君 済みません。ちょっと新聞等で見て、私が違っているのかもわかりません。 そこで、日米首脳会談の議題は経済問題に集中したと、こういうようなことも報道されているわけでございますけれども、森総理が不良債権問題の処理を急ぐ姿勢を示し、一方、ブッシュ大統領も減税などあらゆる措置をとって景気後退を阻止する意思を示されたと。日米両国が沈滞ぎみの景気浮揚のために協調することを確認したのは意味がある、こういうふうに評価をするわけでございますけれども、問題は、実際に両国が世界経済を下支えする役割を果たせるのかどうか、こういうことではないのかなと、こんなにも素人なりに考えるわけでございます。 そこで、我が国の経済の実態を考えたときに、我が国自身でもって世界経済を支えるといいますか、そういったような力というものが日本にはあるのかなどうなのかな、こんなこともちょっと教えをいただければというふうに思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 最近の資料じゃなくて恐縮ですが、一九九八年の資料で、アメリカの世界に抱えます経済、GDPでよく表現されるものを使わせていただければ、生産力は二九・二%、日本が円安やら何やらで少し数字が違っているかもしれませんが一三・四%ぐらい、足して四二・六ぐらいの、世界の経済力の約四割を持っているという実態ですから、やっぱりこれは影響力としては極めて大きいものがあると思っております。 その中で、両国が、この十年間ぐらいで見れば何となくアメリカの経済成長が、前半は大したことなかったんですが、九四年四月に一ドル八十円、瞬間風速七十九円九十五銭まで下げましたあれを境に、アメリカはこれまでの経済政策が花開いて、九五年以降この五年間、急激に経済成長をなし遂げた。私どもの日本の側とすれば、何となくアメリカの成長がいくものですから、これはアメリカにつられてこっちもいくかなというような期待があったんだと思いますけれども、実際、今回の問題は、一番はやっぱり各企業の、各個人においてもバランスシートが破綻しているんだと思うんです。 例えばどなたかがバブルのときに家を二千万で買った。キャッシュで払っていられればいいわけでしょうけれども、五百万はキャッシュ、残り千五百万をローンで組まれた。ところが値段が一挙にどんと下がりまして、今の家の価格というものが半分になったといたしますか、もっと下がっている部分もあるんでしょうが。そういたしますと、残り千五百万円のローンというものを、五百万払ってあるとはいえ残り千五百万はずっと返済しなくちゃいかぬわけですが、返済して得る資産というものは下がった分の資産ですから、簡単に言えば、各御家庭においてはバランスシート上は債務の方がふえるという結果になっております。これは当然のこととして企業も個人もそれを返済しなくちゃいかぬわけですから、そうすると、その間じゅうはどうしても少しいろんなものを節約する。それは結果的に消費を減退させるという状態がずっと続いております。 私は、これは基本的にいいことです。返さずにもっと使っちゃおうという方がもっと危ないのであって、そういった意味では、今のように各企業も各個人も皆自分の借入金の返済に集中しておられるというのはいいことなんですが、これが一億二千万全員で借入金の返済に狂奔される、一生懸命になられるということは、銀行にとりましては預かっております預貯金もしくはその他いろいろ入ってくるお金を貸し出す先がないわけですから、貸し出す先がないということは、ほっておけばそのまま大デフレーションになりますので、その意味ではこれは非常に問題。 御存じのように、GDPは下がってくるというのでそこをそこそこの、せめてゼロ以上、プラスにしておかないと、返済をされる側にとっては返済のめどが立ちませんので、そういった意味ではこのレベルに保つというのが最大の主要事でありまして、政府としてはそれを維持するために財政出動をやってきたということだと理解をいたしております。 結果として六百六十という話がよく出ますけれども、私ども、アメリカ側にも言いましたけれども、六百六十という量の話をアメリカ側は大変だ大変だと言うが、ぜひ質の話にも目を向けてもらいたい。日本の場合は、アメリカのスタンダード・アンド・プアーズとかいろいろな格付会社がいろいろなことを言っていますが、格付が下がったからといって日本の国債の金利が上がったかといえば、全然上がらないでむしろ下がった。今一・一八ぐらいだと思いますので、世界最低の金利ということはそれだけ力があるということを意味しておりまして、アメリカが多分四・六ぐらい行っていると思います。 かつてよくイタリアと比べられますが、イタリアは一九九七年は一三・七、一四%ぐらいの金利だったと思いますので、同じでも全然内容が違うのであって、私どもとしては、ぜひそういった点も理解をしてもらわないと、量だけの話をされるのは極めて一方的過ぎるという話は申し上げて、その点は理解を得たと思っております。
○森田次夫君 ありがとうございました。 まだまだお聞きをさせていただきたいと思ったんですが、ちょっと時間もございませんので、申しわけございません。 そこで、官房長官お見えでございますので、早速お聞かせをいただきたいと思うのでございますけれども、実は教科書のいろいろと今出ておる一連の問題、このことについてちょっとお尋ねをさせていただきたいと存じます。 新しい歴史教科書をつくる会が平成十四年版の中学の歴史教科書の検定を申請されたことに対しまして、近隣諸国、特に中国でございますけれども、いろいろと批判が出ておるのは御案内のとおりであるわけでございます。 そこで、まだ検定が合格か不合格かといった結果が出ていないにもかかわらず、教科書の内容が公になる、あるいは海外に流出する、こういうようなことはあってはならないことだろう、こういうふうに思いますし、極めて遺憾であるわけでございます。歴史教科書で過去に二度問題になったことがございますけれども、これらはすべて検定が合格後のことでございまして、今回は検討中にいわゆる白表紙本、そういった段階で内容が漏れたということで、このことにつきましては極めて重大だろうと、私はそういうような認識を持っておるわけでございます。 このことについて官房長官はどのような考えをお持ちかお伺いいたしますし、また、白表紙本の段階で内容を知り得るというのはごく限られた人しかおられないんじゃないだろうかな、こんなにも思うわけでございます。 そうしたことでもって、どこから漏れたのか、そういったことについて調査をされておられるのかどうなのか、また調査をしたのかどうなのか、そのことにつきましてもあわせてひとつお伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 御指摘のとおりでございまして、特定の申請図書、白表紙ですね、この内容が検定途中に公になるということは検定審査に予断を与えるおそれがあることから、文部科学省におきましても、これまでも白表紙を厳重に管理するとともに、申請者に対して白表紙の管理の徹底を要請してきておりました。ところが、検定途中の白表紙の内容が公になるということは、検定審査に予断を与える、極めて遺憾な事態であるというように思っております。 政府といたしましては、今回の事実を重く受けとめておりまして、現在文部科学省において、申請者に対し検定資料の管理体制も含め事実関係について調査をするよう求めるなど必要な措置を講じているところであるというように承知いたしております。
○森田次夫君 済みません、ちょっと聞き漏らしたんですけれども、調査はされておられるということですか。どこから漏れたのかということについての調査はされておられると、こういうことでございますか。
○国務大臣(福田康夫君) そのとおりでございまして、今、文部科学省において調査を進めているところでございます。
○森田次夫君 徹底的な調査を強く要望しておきます。 それと次に、御質問ですが、去る十六日の報道によりますと、中国の朱鎔基首相が北京で内外記者団と会見いたしまして、新しい教科書をつくる会のメンバーが執筆陣に加わった中学教科書の問題に関しまして、中日間だけでなく日本とすべてのアジア関係との問題だと位置づけまして、日本軍国主義者による侵略戦争の否定や歪曲は中国ほかアジアの人々の感情を害すると、こうも語ったように報道されております。さらに朱鎔基首相は、教科書の修正など問題処理に関しまして、日本政府は避けがたい責任を有すると、こうも言っておられるわけでございます。これまで報道されました検定意見に基づく修正につきまして、アジアの人民の反応を見ればこれらの修正は不十分だと、こういうふうにも言っておるわけでございます。 そこで、官房長官にお尋ねするわけでございますけれども、こうした朱鎔基首相の発言、これは我が国に対する内政干渉だとも受け取れるものであるのかな、こういうふうに思うわけでございますけれども、日本政府としてどのようなお考えをお持ちか、お伺いをいたします。 それとまた、これら一連の批判でございますけれども、日本政府の姿勢はいささかも緩むものではないと、こういうふうに考えるわけでございますけれども、これらについてもあわせてお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 歴史観についてはもうさまざまな議論がこれはあると思います。我が国政府の歴史に関する基本認識、これは平成七年の内閣総理大臣談話にあるとおりでございまして、中国、韓国など、近隣諸国との相互理解の促進と友好協力関係の発展に努めるということは非常に重要である、その観点からこれら諸国に対して我が国の教科書検定制度について適切に説明をする、こういう姿勢で臨んできているわけでございます。 今、委員御指摘の中国からいろいろと注文がつくというような状況でございますけれども、中国は、その過去の歴史にかんがみて、我が国の歴史教科書について関心や懸念を表明してきているものというように理解いたしております。 こうした関心や懸念の表明というものが内政干渉になるのかどうかと、こういうことでございますけれども、そういう議論もさまざまあることは承知しております。 いずれにしても、現在、検定作業は近隣諸国条項を含む検定基準などに従って厳正に行われているというように承知いたしております。 また、政府として一連の批判に揺らぐことなくと、こういう御指摘ございましたけれども、平成十四年度から使用される中学校歴史教科書につきましては、文部科学省において現在検定作業中でございます。今後、教科書、教科用図書検定調査審議会の審議を経て本年三月末をめどに検定を終了する、これは予定どおりでございます。文部科学省におきまして学習指導要領や検定基準に基づいて厳正に検定が実施されていると、このように私どもは承知いたしておるところでございます。
○森田次夫君 ぜひとも粛々とやっていただきたいと、このことをお願いをしておきます。 実は私は六十分の時間をいただいておるわけでございますけれども、ちょっと時間の配分がまずく、これから質問をさせていただきますと、またそこのところで時間がなびいたりなんかするというようなこともございますので、ちょっと早いんですけれども、これでもって質問の方は終わらせていただきたいと存じます。 どうもありがとうございました。
○簗瀬進君 質問の順番を若干変えさせていただきまして、外交初デビューを果たしました、大変新聞にもそのように紹介をされておりましたが、麻生大臣にまず質問をさせていただきたいと思います。 今、森田委員からの質問でもございましたが、このたびの日米首脳会談、本当に御苦労さまでございました。 私、質問通告の中で、半年たったら結論を得ると、そういう約束をしてきたのは一体何なのかということを質問をまずさせていただこうということで通告させていただいております。ということで、まずは、どんな約束を半年たったらするというふうに約束をしてきたのか。森田委員も聞いていますけれども、もう一回聞かせてください。
○国務大臣(麻生太郎君) 先ほど簗瀬先生、森田議員の御質問を聞いておられましたのであれですけれども、私の記憶ですけれども、ウイズイン・シックスマンスという言葉を使って約束をされたものはないと思います。いずれも、それが間違うとするような話を、僕ちょっとよく新聞あれなんですけれども、新聞にいろいろ出ているというお話ですけれども、本年一月に財政諮問会議というのができたので、ここにおいていろいろ骨太の話をやる、そういったものの中で経済構造改革や不良債権処理を進めて日本の経済というものをきちんとしていかねばならぬという話で、六月という話はあったというような話の表現は、六月をめどにといって、六月には予算編成のいわゆる概算の出る前までに、概算ができ上がるまでにというような話でその種の話があったと思いますけれども、不良債権は大事な問題だという話で、アメリカ側はその不良債権につきましては、御存じのように直接償却、間接償却と、今適当な言葉がないものでオフバランス化という言葉を日本ではよく使われていますけれども、この問題で、引当金によるものではなくて償却制というお話を向こうはよくしておられるのは御存じのとおりなんで、そういった話を背景にしながら、直接そんなことを言い合ったわけじゃないんですが、不良債権処理というのは大事なんではないのかという話で、あの記事を読むとえらくきついような言い方ですけれども、言い方は昔、橋本大臣が交渉されたミッキー・キャンターなんという何となく柄の悪いのがいましたけれども、こういうのとはおよそ違って、非常に友好な穏やかな表現だったのが非常に印象的だったので、私は、民主党のあの雰囲気があったものですから、そういうものを覚悟しておりましたら、その種の表現では全くなかったのが非常に印象的でした。
○簗瀬進君 後輩の私からこんな生意気なことを言っても恐縮でありますけれども、外交交渉は、口調はやわらかくても内容がきついという場合も当然あるだろうと思います。私は、そういう意味では今の麻生大臣の発言は大変重要な発言であると思います。 というのも、すべての新聞をチェックしたわけではございません、大臣も御帰国早々で日本の報道機関の報道のしようをチェックするいとまもなかったのかなと拝察いたしますけれども、例えばここに産経新聞の二十一日付の記事がございます。これは、「不良債権処理を公約 首相「半年で結論」」と。この見出しを読みますと、不良債権処理を公約して半年で何を結論を出すのかわかりませんけれども、半年で全部終えるということはこれは事実上不可能な話であろうと思うんだが、何かの結論を出すというふうな形での国際公約をしたと、こういうふうな理解になっております。 それからもう一つ、手元に読売新聞がございます。これは、「構造改革待ったなし 不良債権処理国際公約に」と、こういうことで有力二紙がいずれも不良債権処理の国際公約を森総理がなさってきたと、こういうふうに報道しているわけでありますけれども、この点は大臣としては否定なさるわけですね。
○国務大臣(麻生太郎君) 文章になると多分そういう表現になるので、字数を限られておられますからそういう表現になるんだと思いますが、少なくとも日本側としては不良債権とか、財政再建より不良債権の話が出たのは最初のうちに出ましたので、不良債権処理についてはかくかくしかじかで、今の日本の例の説明どおりの話をされて、その意味で、それが公約と言われれば日本はこういったことをやりますという従来どおりの話をされた、まず間違いないと思います。そういったような表現だったと思いますが、それが公約ですねなんというような感じの話では全くなかったと思います。
○簗瀬進君 当然それは外交交渉でありますから、我々の与野党のやりとりではありませんので、指を突きつけて公約でしょうなんというようなことはやらないわけです。やっぱりそういうやわらかい表現の中で話した言葉というようなものが非常に重要な意味を持つというのは、これは国際交渉の常識であると思います。 そういう意味で、もう一回聞かせていただきますけれども、不良債権処理について、アメリカ側に日本の首相としての約束はなかったということですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 少なくとも六カ月でやるなどという話はなかったと思います。しかし、不良債権問題については非常に重要だという指摘は向こうから前からあったとおりなので、不良債権の問題につきましては日本としてはこの問題については積極的に取り組むのは当然のことなんであって、それはそのとおり通常の言葉で語っておられます。だから、それは簗瀬先生の言われる公約だということになれば、それはそうかもしれませんけれども、日本としては当然やるべきことをやるということを申し上げているんだと思いますが。
○簗瀬進君 大臣の一言一言は非常にこれは日米の信頼関係に通ずる大変重要な御発言であるということは私が言うまでもないと思います。 そういう意味で、六カ月という言葉はどういう意味として首相はお述べになってきたんですか。
○国務大臣(麻生太郎君) ちょっと速記録がいるわけじゃないので、私どもの方も正確に全部覚えているわけではありませんが、ウイズイン・シックスマンスというような言葉があそこであったかなということに関しては、私の記憶ではありません。 それから、六月までに骨太のという話が財政諮問会議等々の話で出ましたので、六という数字で出たのは、ジューンの六は出たかもしれませんけれども六カ月、シックスマンスという言葉で出た記憶はありません。
○簗瀬進君 シックスマンス、六月という言葉を言えばこれはジューンですよね。イン・ジューンとなるはずであります。 しかし、シックスマンスという言葉は会談の中で、あるいはワーキングの中で出た言葉ですか、シックスマンスという言葉は。ジューンとシックスマンス。
○国務大臣(麻生太郎君) ジューンというのは、間違いなく経済財政諮問会議の結論を六月までに得てというお話の中でジューンという言葉が出たというのは私の記憶にありますけれども、イン・シックスマンスとかウイズイン・シックスマンスというような表現は日米首脳会談、ワーキングランチともに、その種の発言はなかったと記憶します。
○簗瀬進君 若干質問の角度を変えますが、日米共同で発表なさった共同声明の中で不良債権処理に触れている部分はございますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 不良債権という言葉が出てくるのは、「企業債務及び不良債権の問題に効果的に対処することを含め、日本経済の再生及び金融システムの強化のための構造改革及び規制改革を精力的に促進する決意を改めて述べた。」という一節だと思います。
○簗瀬進君 確かにその声明の中には六カ月、半年という言葉は入っていないんですね。確認させてください。
○国務大臣(麻生太郎君) 私もこの共同声明にまでちょっと立ち会ったわけではありませんので、こちらの方の、今ちょうだいした資料を読む中に関しては六カ月という言葉はこの共同声明の中には使われておりません。
○簗瀬進君 ワーキングランチの中に六カ月という言葉が入っていましたか。
○国務大臣(麻生太郎君) 経済のところの問題は私の方でほとんどしゃべりましたので、六カ月という言葉は使った記憶はありません。
○簗瀬進君 これも産経新聞と読売新聞の、いわゆるブッシュ米大統領と森さんの対話の模様が訳されたものが出ております。チェックをしていただきたいと思います。この中に間違いなく半年くらいで結論を出したいということを森さんが言っているんです。いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 財政諮問会議の中で六百六十六兆円の問題について、いわゆる財政の問題につきまして、いわゆるマクロモデルをつくってその問題に関して検討する、これは六カ月以内というのは、たしかこれも六月と言ったか、いや、これは六カ月と言ったような気がしますが、あのときに始まりまして八月ぐらいまでかかりますからと申し上げて、じゃ六カ月だなという話が出たので、この点は、マクロモデルができ上がるまでに六カ月という言葉が出たと思います。 しかし、先ほども申し上げましたように、財政の何とか、不良債権処理に六カ月だったら、六カ月でできるわけはありませんから、そういった話では基本的には六カ月以内という表現は私のところでは、六カ月という表現が有意に使われたとするならば、マクロモデルのでき上がるまでに、六カ月以内にマクロモデルをというお話があったというような記憶があります。そこのところは、首脳会談のときの後半の部分だったかどこかにちょっとその種の話があったような記憶がいたします。それはマクロモデルの話です。
○簗瀬進君 首脳会談でのやりとりというのは、声明とそれからその前後で行われた、当然二人のやりとりの中でどんな話が出たのか、それを総合的に判断をされる可能性は十分にあるわけであります。まさにそういう意味では、声明の中に六カ月以内というような言葉が入っていなくても、ワーキングランチ等の中でそれと誤解されるような言葉が入っていたとするならば、これは先方の受け取りとしては、声明はやっぱり一種の外交文書ですからそこまでは書かないけれども、ワーキングランチの中で半年以内にということを軽々に言っていたとするならば、それと抱き合わせで解釈されてしまう。それがアメリカ側としては約束として受け取る。こういうこともこれは当然あるわけですよ。 ということでありますから、声明はそれは公式文書で確認はできる話だけれども、問題は、ブッシュさんと森さんとの間での会談の中で森さんがどんなお話をなさったのかなんです。ということで、産経、読売とも森さんのその部分のちゃんと訳が出ているんですから、外務省はもっと正式なものを持っているはずですね。それを今ちょっと御報告してください。担当者。 それでは、きょうは通告から漏れておりますので、外務省の正確なそういう話がどういうものであったのか、後で別の委員会で追及させていただくことにいたしましても、産経と読売、この二つの中で共通をしているのがあるんですよ。まず、ウイズイン・シックスマンスという言葉はあっただろうと。半年くらいで結論を出したいというのが両方の新聞でもその末尾に載っているんですね、森さんの言葉として。問題は、確かに今、大臣がおっしゃられているように、財政諮問会議で検討に着手した、その後に半年くらいで結論を出したいというふうに言っているので、これがそのままだったら大臣のお話の答弁のとおりだろうと思う。 しかし問題は、その前にもう一つ森さんが言っているんですよ。森さんの言葉を正確に言うと、まず第一番目に、不良債権処理が最大のネックであるということを一番先に言った。そして、そのために緊急経済対策本部もこれに焦点を当てていて、財政再建については経済財政諮問会議で検討に着手したいと言って、一番最後の部分で半年くらいで結論を出したいというふうに言っているんです。もしこの新聞の訳が、恐らく正しいんでしょう、両方ともその点では共通をしていますから。 そうしますと、一番最初の出発点の、不良債権の処理が最大のネックであるというそういう説明の中で始まって、それがスタートであって、そして最後のまとめのところで、半年くらいで結論を出したいというふうに言っているんだったら、中間省略で、不良債権の処理と、それを冒頭に言って言葉が始まっているわけでありますから、だから中抜きで、最後の、半年くらいで結論を出したいという、これは訳の仕方とか言い方自体によって、半年くらいで結論を出すというふうなことに、これは不良債権処理についての、そういう半年くらいの結論だというふうに理解をされてもやむを得ないんじゃないのかなと思うんです。いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 不良債権の処理の話と、先ほども何回も申し上げているマクロモデルの処理とは、それはつながっているからどうのこうのというようなお話ですけれども、向こうは勝手に勘違いするのはそれは向こうの勝手の都合なんであって、後その種の話はもう一回詰めて、あれはどうだったこうだったとこれは外務省が詰めていくわけですから、その段階でそのような誤解というものはきちんと解けていくのであって、この種の話というのは、御存じのように日米繊維交渉のときに当時の佐藤総理大臣とニクソン大統領との間のいわゆる通訳の間違いね、間違いと言えないけれども、正確に前向きに検討しますということをそのまま訳したらイエスだと思ったという事件が起きまして、あれ以来なかなかこの種の通訳というのはみんな非常に大事にしてきているところでありますが。 今のようなお話で少なくとも誤解を向こうが生じるというような話があった場合は、少なくとも不良債権の問題が六カ月で片づくはずがありませんから、そういった意味では、今の私どもの申し上げたように、マクロ経済モデルをつくり上げるのに半年の時間を要するというところ以上の話はありませんでした。
○簗瀬進君 まさに今お言葉の中にも、向こうがそう理解したとするならという、そういう仮定のお話がございましたけれども、理解した可能性はあるわけですよね。だから新聞も国際公約であると、半年以内にと。ただし、半年以内がどこなのかはちょっとぼやかした形で書いているという、ある意味で双方の解釈のずれが出てくるようなそういう交渉であった、あるいはそういう話し合いであったということは、これは問題じゃないですか。 まさに外交交渉というのは一言一言にも神経が研ぎ澄まされる形で、例えば不良債権処理の問題で話が始まっておって、一番最後に、その言葉の終わりに、半年くらいで結論を出したいというふうに読まれれば、これは通訳の仕方によっては、当然不良債権の処理を半年くらいで結論を出したいというふうに中抜きで相手に伝わってしまうおそれだってあるんですよ。表現をする方としては、そういう誤解が生じないような細心の注意をしながら会談に臨むという、そういう体制が必要なのではないのかなと。 まず、そういう前提に立ってもう一回聞きたいのだけれども、このワーキングランチでの森さんのお話の中で、半年くらいで結論を出したいという確かにそういうことを言っている言葉がどうもあるらしいんですよね。これは間違いないでしょう。その言葉の中に、そういう一つの談話の中に、それはお隣にいたんでしょうから、だから不良債権処理という言葉が、一つの一連の言葉の中に森さんの言葉が入っていたのかどうか、もう一回記憶を新たにして、これは重要なお話でありますから。
○国務大臣(麻生太郎君) 何回も申し上げますけれども、ワーキングランチで経済問題は私の方でほとんど話をしましたので、少なくとも六百六十六兆の話とかその種の話はワーキングランチで出た記憶はありません。私がほとんどしゃべりましたので、その種の記憶はありません。森総理の方から出たということはないと思います。
○簗瀬進君 今の答弁わからないんだけれども、首相として書いてあるのは、ではしゃべっているのはこれは麻生さんの言葉なんですか。これは首相がしゃべっていないんですか。それを確認させてください。
○国務大臣(麻生太郎君) 何回も言うように、経済問題はほとんど私の方に振られましたので、私の方でしゃべったと思います。
○簗瀬進君 これは首相ではなくて麻生さんのお言葉だったということでよろしいんですね、このワーキングランチでの言葉。もう一回確認しますけれども。
○国務大臣(麻生太郎君) ワーキングランチの経済問題のところではほとんど私の方でしゃべったと記憶しますんですが、お断りしておきますけれども、私がその今六カ月以内と言ったということも違いますよ。そこは一緒になさらぬでくださいよ。私が言ったから総理が言ったからという話じゃなくて、六カ月以内に何とかするというような話が私の口から出たということは、これは私が言いましたので間違いなく記憶しておりますので、私はその種のことを言ったことはありません。
○簗瀬進君 これ以上追及させていただいても水かけ論に終わりますので、これはこの辺で終わりにさせていただきたいと思うんですけれども、私は思うのに、やはり例えば総理が言ったのか麻生さんが言ったのか何かはっきりとしない、それから言葉の中で六月だったのか六カ月以内にだったのかというようなことも何か非常にはっきりとしないと。そういうような首脳会談の中身であってよろしいのでしょうか。 まさに、それは受け取りようによれば国際公約というふうなことになるわけでありますから、私はそういう意味ではもっと細心の注意をしながらこのような首脳会談に臨んでいただきたいというふうに思うし、大変失礼な言い方かもしれませんけれども、こういうところにもう死に体であって、それで行かれたということの問題点がやっぱり如実に出てきたのかなと。答弁は求めません。これは私の感想ですから答弁は結構です、時間がもったいないので。
○国務大臣(麻生太郎君) 委員長。
○簗瀬進君 結構ですから、私は答弁を求めていません。──いやいや、答弁は、それは質問と答弁ですから、質問していないんだから私の時間を食わないでください、私の持ち時間なんだから。 では、次に質問に行きます。会計検査院に質問をさせていただきたいと思います。 会計検査院長さん、日本国憲法の会計検査院について定めた規定は、私が言うまでもなく九十条にあると思います。ここで、「国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。」、ここに「すべて」という文言が入っております。このすべてという憲法の文言は私は大変重要な意味を持った文言だと思いますけれども、通常このすべてということは、なぜすべてという言葉がこの憲法上に置かれたのか、沿革を含めて御見解を聞かせていただきたいと思います。
○会計検査院長(金子晃君) 委員御承知のところだろうと思いますけれども、大日本帝国憲法の規定で、第七十二条に「国家ノ歳出歳入ノ決算ハ会計検査院之ヲ検査確定シ政府ハ其ノ検査報告ト倶ニ之ヲ帝国議会ニ提出スヘシ」という規定が置かれておりました。この規定に基づきまして、旧会計検査院法、明治二十二年法律第十五号第二十三条において、政府の機密費に関する計算は会計検査院において検査を行う限りにあらずという規定が置かれている。このほか、陸海軍に関しまして会計検査院の権限は及ばないという規定もございました。戦後の日本国憲法においては、第九十条で、委員今御指摘のとおり、「国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。」という規定になっております。 したがいまして、会計検査院は国の収入支出はすべて検査の対象とするということになっているわけで、報償費を含め、会計検査院はすべての国の収入支出について検査を行っております。
○簗瀬進君 このすべてという言葉の意味は、まさに沿革的に言って旧会計検査院法において機密費というようなものを例外とすると、そういう規定が置かれておったわけですよね。そして、そういう意味でまた明治憲法の会計検査院の規定も御指摘のとおりあったわけでありますけれども、その会計検査院、明治憲法の規定の仕方が若干甘かったために旧会計検査院法によってなし崩しにされていくと。これを絶対に防止しようというのがこのすべてという言葉に込められている。言うならば、財政民主主義の基本的な原則としてきちんとこれを守ってほしいというのがこのすべてという意味だと私どもは理解すべきだと思うんです。 そういう大きな流れの中で見たときに、やっぱり今、この内閣官房の報償費という名の機密費もどきといいますか、それから外務省等の報償費等の機密費もどきがあって、非常にそこが問題になっているということでありまして、私はそういう意味では、まず会計検査院がこの憲法の原点に立ち戻ってきっちりと会計検査をする、こういう姿勢をもう一回やっぱり確立すべきなのではないのかなと思うわけであります。 そういうことでちょっと聞かせていただきたいんですが、報償費については計算証明規則というようなものがございます。委員のそれぞれのところに、お手元に渡っております計算証明規則の、これは会計検査院の有川博さんという会計検査院官房法規課長という方が平成四年初版として出された本の私は改訂版から引用をさせていただきました。この第十一条が問題になってくるわけであります。 通常は、会計検査院の検査はすべての支出行為についての帳票まで全部徴求をしてチェックするというのが原則でありますけれども、最終支出行為の帳票、例えば領収書等についてはそれが報償費の関係であるならばチェックされないと。その一番末端の部分ですよ。例えば官房長官からどういうお金がだれに行ったのかというところまではチェックできないというふうな、チェックできないというのは帳票を会計検査でチェックすることができないという形になっている。その例外を認めているのがこの十一条なんです。 この十一条をちょっと読んでみますと、「特別の事情がある場合には、会計検査院の指定により、又はその承認を経て、この規則の規定と異なる取扱をすることができる。」というのがこの十一条の規定なわけなんですけれども、説明を省きますが、その後、承認についての説明があるとおり、各省各庁の報償費についてはこの承認の対象に当たるんだと、こういうふうな解説がなされているわけです。 そこで、お聞きしたいんだけれども、この第十一条に言う「特別の事情」というようなものを会計検査院としてはどう判断なさるのか、それから内閣官房の報償費の支出についていつこのような承認をなさっているのか、またその承認をした文書の中身を明らかにしていただきたいと思います。
○会計検査院長(金子晃君) 十一条の取り扱いについてまず御説明させていただきたいと思いますけれども、報償費等の国の情報収集活動等に使用される経費であって、その経費の性質上、支払い相手先を明示して計算証明することが適当でないということで各省庁等から承認の申し出があったものについては、計算証明規則第十一条の規定に基づき、計算証明において役務提供者等の領収証書等については他の経費と異なる手元保管を認めておりますが、検査においては他の経費と異なるところはないということで、今委員おっしゃいましたけれども、検査という観点で見ましたところ、報償費と他の経費について検査の取り扱いを異にしているということはございません。 報償費の性格上、最終的な役務提供者の計算証明等については、これは手元保管ということを認めているだけでございまして、会計検査院、毎年の検査の中で現地に赴いたときには必ず提示を求め検査をしているということで、それを検査していないということはございません。 それから……
○簗瀬進君 特別の事情と、それから承認。
○会計検査院長(金子晃君) 特別の事情、今申し上げましたように、報償費等、多くの人の手を経ること、また多くの人の目に触れることが望ましくないというために特別な取り扱いをしていると、一つの例として報償費等、そういう理由によるわけでございます。現在、特別な取り扱いをしているというのは機密費を含む報償費についてだけでございます。そういうことで、これはそういう理由で認めているということになるわけです。 それからもう一点、いつ承認をしたかという点ですけれども、現行のものにつきましては、内閣官房については昭和四十六年三月三十一日に、外務省については昭和三十四年三月二十七日及び平成十年四月八日に本院に対しそれぞれ承認申請が行われております。 その内容はともに、取扱責任者に対する支出決議書及び取扱責任者の領収証書並びに支払い明細書を会計検査院に提出し、役務提供者等の請求書、領収証書等の書類については会計検査院から要求のあった際に提出するという内容のものでございます。 以上でございます。
○簗瀬進君 まずお聞きしたいのは、内閣については昭和四十六年に承認が、内閣のこれは官房長官ですかね、この承認の請求か何かがありまして、それを会計検査院が承認をしたと。それが昭和四十六年で、そのとき一回こっきりだったということですか。その後は全然何の承認も手続もなされず現在までずっと来られているということですか。
○会計検査院長(金子晃君) 先ほど、承認しているのは報償費だけだというふうに申し上げましたけれども、それは私の間違いで、それ以外のものにもあるということで訂正をさせていただきたいと思います。 それから、申請についてでございますけれども、当分の間ということで申請が出されておりまして、当分の間ということで認めて現在に至っているということでございます。
○簗瀬進君 外務省にしても昭和三十四年、平成十年と、外務省は二回あったようなんですけれども、平成十年に改めて外務省の方から承認願いがあったというのは何かの事情があったんですか。
○会計検査院長(金子晃君) 平成十年はODAの関係で新しい費目ができたということで、ODAについても認めてほしいということで承認を与えております。
○簗瀬進君 新しい費目ができたからというようなことなんですけれども、費目も当然ながら、報償費の例えば金額がだんだん膨れていく、そういう事情の変更が何度かあるわけですよね。それから、もちろん内閣がかわると、そうすると内閣のいろいろな姿勢も変わるわけですよ。 そうしたことは、私はある意味ではその折節きちんとやっぱり姿勢を明らかにするということを求める意味では、この十一条の特別の事情がある場合、昭和四十六年にもらってそのままずっと現在まで何年続いているんですか、この承認というようなものが。そういう会計検査院の姿勢だから、だんだんだんだんいい加減なことになっていくんじゃないんですか。
○会計検査院長(金子晃君) ただいま会計検査院の方では、国会の他の委員会でも私御答弁申し上げましたけれども、現在、十一条の見直しを行っております。この中で、これまでのいろいろな事情等も考慮した上で認めていきたいというふうに考えております。 それから、従来ずっと続いてきたということについてでございますけれども、報償費の性格に大きな変化があったということではなくて、報償費について十一条の承認を与えるということに大きな変更をもたらすような事情変更がなかったということでこれまで認めてきたというふうに私自身は理解をしております。 ただし、先ほども申し上げましたように、今回、報償費の問題が出てまいりましたので、報償費の問題について十一条の認可をするに当たって、報償費が適正に支出されるようなシステムを支出する側で構築してもらって、そしてそれが構築されたところで認可をしていきたいというふうに考えております。
○簗瀬進君 今の御答弁によりますと、支出する側というのはそれは内閣官房のことですね、当該の問題として。そうすると、内閣官房の側で報償費の取り扱い等について新たな施策が講じられるということを待って、それまでは今までの承認というようなものは一たん切れるというふうなお考えと理解させていただいていいのか。 ちょっと言い方が不正確ですけれども、改めてこの十一条の見直しをするとおっしゃったけれども、もう一回質問しますが、この見直しの方向性についてポイントをちょっと御答弁いただきたいということと、それから今後もう一度、先ほどの内閣官房側の支出体制のそういう再構築を目途にして承認を改めてとり直すというふうな、そういうふうに聞いてよろしいんでしょうか。
○会計検査院長(金子晃君) 内閣官房の報償費及び外務省の報償費につきましては、現在いろいろと議論があり、また会計検査院で事実関係を調査いたしております。さらに、事実関係の調査とともに、今回の不祥事が起きた原因、再発防止策等について検査を進めております。この結果に基づいて、どのような再発防止策をとることが必要であるかということが明らかにされた段階で新しい承認をしていきたいというふうに考えております。 なお、十一条で現在認められていますものについては、省庁再編に伴って相手方省庁の名称変更等がございましたので、この点については当然、名称変更等いたさなければいけないわけで、関係省庁から再度、現在承認の再提出をいたしてもらっております。それらを検討して承認をしていきたいというふうに考えております。新しい承認をするまでは従来どおりの形で取り扱っていくということになります。
○簗瀬進君 いずれにしても、この会計検査院規則の十一条については謙抑的な解釈運用に努めるべきだと思います。謙抑というのはちょっと難しい言葉ですけれども、謙遜と抑制ということなんですよ。やっぱり、憲法はこのようにすべてということをあえて入れているわけでありますから、だからそれに従ったような解釈運用を努めるべきであって、四十六年にこの承認をしたからその後は、一番のスタートの部分で報償費を簡易証明でいいよという形にしたままでずっと現在まで体制を続けると。一つ一つ、毎年毎年やっぱりチェックするとか、毎年はちょっと長過ぎると思えば、せめて内閣がかわったときに改めてこの承認をとり直すとか、そういうふうに私はやっぱり節目節目での厳格な運用というようなものにまずは努めるべきなんじゃないんでしょうか。それが現行法制の中でも認められていることだと思うんですね。そのようにしていただきたいなと思います。 それで、もう一つこの会計検査院関係で私が聞きたいのは、外務省に対する会計検査のあり方なんですよ。 三月九日付の毎日新聞の記事によりますと、こう書いてあるんですね。外務省の「機密費については「多くの人目に触れさせない」よう、検査院の外務検査課長一人しか書類の閲覧が許されていない。」と。こういう実態はあったんですか。
○説明員(石野秀世君) 検査の実施のことでございますので、私の方からお答えさせていただきます。 外務本省の実地検査につきましては、年二回、各五日間程度実施しております。ODAでありますとか拠出金、施設整備費、委託費、補助金など外務省の歳出全般を対象に検査を実施する中で、お話しの報償費についても検査してきたところでございます。 これらの実地検査におきましては、その時々の状況に応じまして勢力配分を行い、必要な人員を配置した上で説明を聴取するなどして検査してきたというところでございます。
○簗瀬進君 外務検査課長一人しか書類の閲覧が許されなかったという、こういう実態についてはどうなんですか。もう一回答えてください。 答弁が長くてわからないよ。
○説明員(石野秀世君) 先ほども申し上げましたように、その時々の状況に応じまして配置してきたということでございまして、そういうふうに一定の制限を設けて実施してきたことはございません。
○簗瀬進君 時々の状況に応じてという、こういうこともあったということですか。外務検査課長一人で見ていたという、そういう状況もあったということですか。
○説明員(石野秀世君) 状況に応じてはそういう場合があり得たかとも思いますが、それはそのときのその以外の検査対象の経費の状況というふうなものも勘案しまして人員配置を行って検査した結果であろうというふうに思います。
○簗瀬進君 答弁では、外務検査課長一人で見たという、そういうときもあり得たという御答弁のようですので、これからこういうふうな大きなお金が動くところにそういう外務検査課長一人で見ているなんという、そういう体制で今後もいいというふうには思えませんよね。今後どうしますか。
○説明員(石野秀世君) 今回、こういう事態が起きて、生じてございます。したがいまして、それなりの対応をとってきておりまして、先ほど申し上げていますように、そういうふうにある一定の人数と、あるいは物というものを決めて検査しているということではございませんで、その時々の状況に応じて対応するということで、今回の事態につきましてはそれなりの対応をして検査してきておるところでございます。
○簗瀬進君 今ちょっと手元にこういうのをつくってまいりました。(図表掲示) この前の予算委員会でもこれ示させていただいたんですけれども、先ほどの会計検査院長さんの手元保存というのは、この図で言いますと「領収書(X)」と書いている、この部分は手元保存でいいよということですよね。債主──いいです、いいです、質問は後ですから。それで、報償費であっても、請求書、例えば内閣官房長官が支出負担行為担当官、これは首席参事官に請求をする。それから、首席参事官から、支出決議ということで会計課長とそれから負担行為担当官である首席参事官のこの二人の名前が入った支出決議書が資金前渡官に行って、そこから小切手を振り出されると、こういうふうな流れになっているということについては、これは内閣官房から聞き取りをしてつくったんで、ほぼ、細かな表現の問題はあると思いますけれども、このとおりだと思うんです。 そこで聞きたいのは、支出決議書は、これは会計検査院のチェックをしたものはすべて五年間は会計検査院の中に保存をされているということは間違いないですね。
○説明員(石野秀世君) 今お話がありました書類でございますが、一般論といたしまして、会計検査院は、在庁して行う書面検査に必要なために本院に提出された書類がございまして、これにつきましては、今お話しのとおり五年間分を保管しております。
○簗瀬進君 また新聞記事の引用で恐縮なんですけれども、先ほどの毎日新聞の三月九日付の朝刊で、私はこれこの前の予算委員会でもやらせていただいたんですが、外務省会計課を審査しているときに一枚の支出決議書が出てきたと。まさにこの今御答弁になった支出決議書で、五年間は会計検査院に保存をされている、そういうものであります。その支出決議書に目をとどめたと。支出先を示す債主の欄に内閣官房長官とあると。こういうのが外務省の会計課から出てきたということです。 これはどういうことかといいますと、結果として、内閣官房長官が払ってくださいよと言ったものを外務省が支払ったと。まさにそういう意味では、今この機密費の最大の問題であるこの内閣官房の予算と外務省の予算が流用されているんではないのか、これがこの一枚の支出決議書によって明瞭に証明をされる、そういう大変重要な記事なわけですよ。そして、それは支出決議書でありますから、その支出決議書については五年間保管をされているということであるならば、当然松尾さんがいわゆる要人室長であったそのときの支出決議書も現時点では会計検査院にあるというふうに聞いてよろしいんでしょうか。
○説明員(石野秀世君) 今お示しの図は内閣官房報償費の図であろうかと思いますが、外務省の報償費の書類につきましても、先ほど申し上げましたように、他の費用と同様に五年間の保存、保管をしておるところでございます。
○簗瀬進君 というと、それをチェックすれば、この支出決議書の中に、債主が内閣官房長官であって、それを外務省が支出決議書に判を押している、こういうものがあるかどうかは確認できるということですね。
○説明員(石野秀世君) 具体的な支出状況のお話ということでございますので、外務省報償費につきましては外務省にお聞きを願いたいというふうに思います。
○簗瀬進君 外務省に聞く聞かないは別にしても、その物の支出決議書は今どこにあるんですか。
○説明員(石野秀世君) 今お話しの外務省の報償費ということでよろしいでございますでしょうか。
○簗瀬進君 そうです。
○説明員(石野秀世君) 外務省の報償費につきましても、先ほど申し上げましたように、本院に計算証明として提出されてきております書類は五年間分の保管をしておるということでございます。
○簗瀬進君 ということは、保管をしている。したがって、もとの外務省の方が了解が得られればそれについて、しかるべき例えば捜査機関だったら捜査機関がチェックをすることができるというふうなことですか。
○説明員(石野秀世君) 外務省の書類ということでございますので、私から答えるのはいかがかと思います。 さらに、捜査のことに関しましては、ちょっと私十分に承知しないところでございます。
○委員長(江本孟紀君) ちょっと速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(江本孟紀君) 速記を起こしてください。
○簗瀬進君 大変残り時間が少なくなってまいりましたので、いずれにしても会計検査院、内閣官房もそれから外務省も、この真相解明のためには十分協力をするというふうなお話でございますので、しっかりと今お手持ちの支出決議書、保管をいただきたい、このようにお願いを申し上げます。 もう時間もなくなってしまったので、官房長官にお尋ねをしたいと思います。 報償費という言葉自体が私は非常に誤解を呼ぶと思います。そういうふうに考えてみますと、これは報償費という制度自体を当然改めるべきだと、こういうふうに思います。私は、国家のためにも、確かに憲法上のいろんな要請はある、しかし憲法の要請を十分満たしながら、国としての機密、国民の安全を守るために必要な限度で機密にしなければならないものというのは、これは私自身はある面存在すると思うんです。ただ問題は、そういうのをいいかげんな制度でとっていくという形になるからこういうことになるわけでありまして、この報償費について、機密費というようなことできっちりとこれをもう一回規定し直す必要があるんではないのかなと思っておりますけれども、官房長官のお考え方をちょっと聞かせていただきたい。
○国務大臣(福田康夫君) 今この報償費をめぐってこういう不祥事が起こってしまったということでございまして、このことについては本当に遺憾に思いますし、またこれを管理する立場の者として責任も感じておるわけでございます。 しかし、委員の御意見として伺っておりましたけれども、報償費の趣旨は内政、外交を円滑に遂行するというようなことでございまして、これは私は、今の目的のために正当に使用されるということであれば大変有益であり、また必要なものであるというように思っております。 ですから、このことについて、使途が明らかにされないということにおいていろいろな疑惑を招く、そのようなことが実はあってはならないことだというように思っておりまして、この運用については極めて厳しく当たらなければいけない、こんなふうに思っております。 なお、外国においても、先進諸国においてもこういう制度がございます。委員御理解あるところでございますけれども、私は、この制度はそういう運用をする者の立場というもののまた責任の重さと申しますか、また厳正に使用するというその考え方ですね、そのことについて厳しく問いただしながら使用させていただくということであれば、これは大変有益であると、こう考えておりますので、御理解をいただきたい、このように思っております。
○簗瀬進君 私としてはやっぱり今の御答弁ではちょっと理解できない。 例えば、総理大臣等による国公賓の接遇や外遊の際のお土産とか、こういうものを使途不明にしておくということは私は必要ないんではないのかなと。むしろ、国民も、それはきちんと位置づけてくれれば、そして情報公開をして帳票もきっちりと会計検査院がチェックをしてくれれば、それは大いに認めてくれるんではないのかなと思うんですね。だから、そういう意味では、必要なら外遊、儀礼等の経費を別に計上する、こういうことで処理をすることが十分できるんではなかろうか。むしろ、それの方が国民にとっては大いに理解をされるところであると思うし、こういう不祥事も起こらないと思います。 また、総理大臣が外遊される際に、総理としてのいわゆるステータスに応じたそういう宿泊先に行かなければならない、当然随員もそこに泊まらなければならない、当然旅費も通常の旅費規程からかさむという形になるならば、これは当然国家公務員旅費法の増額調整ということでこれは対応できるはずなんです。 それから、巷間よく言われている各議員に対する外遊の際のせんべつやらあるいは国会対策費とか、物によっては選挙対策費なんというふうなそういう話も伝わってくるところでありますけれども、そういうようなものはこれはまさに報償費という言葉にすら当たらないと思う。内閣官房が出すお金ではないし、これは政党がやるべきことでありまして、それを内閣官房、与党だからといってその中で処理をしていくということは、もうこれは筋違いだから完全に禁止すべきですよ。違法ですよ。 というふうに考えてみると、今までの内閣官房報償費の中で本当に国民の安全や国家の重大な利害にかかわるような情報収集活動のための経費はこれはとる、これは残しておくと。名前は、私は機密費として明らかにすべきだと思う。それで、今指摘したその必要ならということで、外遊、儀礼等の経費を別計上、これが一つ。それから、国家公務員旅費法のこれは四十六条二項ということに当たると言われておりますけれども、その増額調整によって処理をする、これが二つ目。そして三つ目のいろいろと言われている議員関係のものについてはこれは全面禁止、こういうふうなことにすべきなんじゃないんでしょうか。 こういう四つの仕分けをする必要があると思っておりますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君) 委員御指摘のことについて私も同感するところはございます。ですから、そういうことについてこれからなお一層厳しい目で見ていかなければいけない、このように思っております。 今回この事件、不祥事が起こりましたのは、旅費の差額の問題と、今委員御指摘もございましたけれども、海外に総理が宿泊するというときに、その差額をなぜ旅費の方で計上しなかったのかと。この歴史的経緯がございまして、今は高いところに泊まっても当然という御理解は国民的にもいただいておりましたけれども、しばらく前はそういうことはぜいたくじゃないかと、こういうことを往々にして指摘を受けたわけです。だものですからこれを報償費で扱ったということではなかったのかなという、私はそういう理解をいたしておるのでありますけれども。 幸いにして、平成十二年度からは旅費法の改正によりましてそれはなくなったわけでございますので、今後はそういうことも起こらないし、また、それに合わせてほかの項目についてもできる限り公開できるような費目に分けるとかいう努力はしてまいりたい、このように思っております。
○簗瀬進君 先ほど冒頭に憲法の「すべて」ということに大変重い意味が込められていたはずだというふうな指摘をさせていただきました。私は、会計検査院のチェックについても例外をつくるべきではないと思います。 ただ、いろいろな政治情勢あるいは国際情勢の中で、機密費が、我々この日本という国に住む一人一人の人間の生命と安全を守る、そのために必要な場合もこれは当然あるでありましょう。これを否定することはできないと思います。しかし、やっぱりすべてチェックをするというふうなそういう憲法の重要な決意は我々も真摯に受けとめるべきであるし、そういう意味にあっては、今はチェックから漏れているけれども、帳票としていわゆる手元保管をしているものがあるわけですよ。その手元保管で、それはある意味では重要な歴史的な意味を持つものもあるかもしれません。そういうことに関しては、超長期の、十年でもやっぱりそれはかなり物議を醸すということもあるかもしれない。私は、二十年、三十年、それは国会の合意の中で。これぐらいの時間を置いて全部公開をするんだと、こういうふうなシステムというようなものはつくれないだろうか、こういうふうに思っておるんですけれども、官房長官について、さらにその機密費の今後の問題ということで、改正、やがて時間を置いて公開をしていく必要があるんではないのかなということを提案したいと思うんですが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(福田康夫君) 報償費の目的というのが内政、外交を円滑にと、こういうことであり、なおその使途についてはこれは公表できない、こういうことでございます。 このことが事後的、将来ですね、公表できないかどうかということでございますけれども、これが内政、外交の円滑な遂行に支障を来すおそれがあるというものがあれば、これはなかなか公開することは難しいんではないか、こんなふうに思っておりますので、そういう意味からいきましても、やはり使用に当たっては極めて厳正に当たらなければいけないということを重ねて申し上げたいと思います。
○簗瀬進君 もう残り時間がほとんど尽きておる状況でございます。本日は大変長時間、麻生大臣、それから笹川大臣、橋本大臣に自席にいていただきまして本当に恐縮をいたしております。たくさんの質問をさせていただきたかったんですけれども、ほかにいろいろと行ってしまいまして、心からおわびをさせていただき、私の質問を終わらせていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。
○委員長(江本孟紀君) 午後二時十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時四十分休憩 ─────・───── 午後二時十分開会
○委員長(江本孟紀君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。 この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、市田忠義君が委員を辞任され、その補欠として西山登紀子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(江本孟紀君) 休憩前に引き続き、平成十三年度総予算の委嘱審査を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大沢辰美君 日本共産党の大沢辰美でございます。 きょうは、NPO問題について質問をしたいと思います。 今、ボランティア活動等に多くの国民が参加しやすいように市民活動組織を育成して活性化する観点から、私たち野党共同で、特定非営利活動のための法人税等の一部を改正する法律案、そして地方税法の一部を改正する法律案を提出しています。そしてまた、共産党のみで、特定非営利活動促進法の一部改正案も提出させていただいているところです。 現在、予算関連法案として参議院で審議している政府提出のNPOの支援税制は、私はその内容に対して多くのNPO関係者から落胆と批判の声が上がっていることを指摘したいと思います。予算とその関連法案が今無修正で衆議院は通過しました。そして、参議院で既にきょう委嘱審査に他の委員会でも入っているわけですけれども、多くのNPO関係者は来年の税制改正に向けて運動をもう既に開始しているという実態があります。 麻生大臣は、三月十五日の内閣委員会での所信表明の中で、ボランティア活動を初めとしたNPO活動を促進することにより、国民が生活の豊かさを一層実感できる経済社会の実現に努めてまいりますという所信を述べられています。ところが、NPOの発展を支援するための税制改正で政府が一月十六日に閣議決定した内容は、NPO関係者の期待とは大きくかけ離れたものでした。なぜこのようなギャップが生まれてしまったのか、なぜかけ離れてしまったのか、麻生大臣がどのように受けとめられておられるか、閣議決定に向けての大臣の取り組みとあわせて答弁をまずいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 一月十六日閣議決定に伴った話で今いろいろ御指摘がありましたけれども、法人に対する公益法人並みの措置という、いわゆる法人税の軽減の話が一点ですね。もう一点は、法人寄附、いわゆる法人に寄附した個人並びに法人に対する所得控除、それから損金の算入というような、二つあったと思いますが、そちらの方は丸になっていると思いますね。 問題は、今御指摘のところは、法人に対する公益法人並みの措置というところだと思いますが、私どもの調べている範囲で、少なくとも税法上の収益事業による納税実績があるというNPOはほとんどありませんでした。ぜひそちらの方で調べられるといいと思いますが、ほとんどありませんでした。それが一点です。それから、課税所得が八百万円を超えて、いわゆる軽減税率が二二%かかるのは御存じかと思いますが、それの適用を受けた法人も皆無です。 そういった意味では、私どもは、法人税の軽減措置が仮にとられたとしても、それに対象となるというような法人はほとんどない、極めて限られたものしかないというのが実態でありますから、そういった意味では、私どもとしては、それが今回の法人税の減税の方に関しては今申し上げたようなところがその背景でありまして、こういったようなところで、今の状況としては、国税というものを仮にも減免をする、減ずるということになる以上は、少なくとも広く一般の利益を増進させるものであるというのが当然のことですから、そういった意味で、そういったものを満たす条件というのが、今のところ対象となるようなNPO法人は極めて限られておりますので、そういった意味では今、要望と違って、寄附の方だけが今回の閣議で決定されたという背景とこれに至るまでの経緯です。
○大沢辰美君 確かに今NPOの皆さんは育成、また発展の段階だと思うんですよね。ですから、まだこれからが大きな課題が残されていくのではないかと思いますけれども、私は、NPOの皆さんの要望や私たち野党の出している内容と、そして昨年の八月ですか、経済企画庁が出した十三年度の税制改正に関する企画庁意見、これはやっぱり今回法案で出されてきたものとも既に大きくかけ離れている点も指摘をしたいと思うんです。それから、結果的には、私は、NPOの税制優遇の内容を最小限にしようとしている内容がここの政府案として提案されたのではないかという指摘をしたいと思います。 NPO関係者の中で特に大きな問題になっているのが、認定のNPO法人になるための認定基準の問題なんですね。 もちろん、情報公開、これはどの提案にもあります。そして当然必要なものだと思います。それで、事業内容、活動実態、これも認定基準。これ自体も私は当然必要だと思います。だけれども、問題はその基準の内容だと思うんですね。 例えば、収入基準の中に、寄附金総額には一者につき年間三千円未満の寄附金等は含めないというのが入っているんですよね。これは、私、認定基準を満たす上で困難さを増すということだけにとどまらないと思うんです。ですから、たとえ一人一人は少なくても国民から広く支援を受けて活動基盤を強くしていくというのがNPOの理念だと思うんですね。ですから、この基準を見たNPO関係者は、貧者の一灯を否定するのかと言っておられました。 麻生大臣、こういう言葉をどのように受けとめられますか。
○国務大臣(麻生太郎君) まず、平均実績から申し上げると、一世帯当たりの寄附金というのの平均は三千百七十二円です。これが現実問題。したがいまして、ほとんどのところがカバーされているというところが一つです。それから、個人に関しまして言わせていただければ、三千円以上というのが約七〇%、法人におきましては九五%以上というものがいずれも三千円以上というのが実態という点だけはぜひまず最初に、この種の話をされるときに数字として頭に入れておいていただければと思っております。 したがいまして、今申し上げましたように、社会通念上、趣旨を踏まえまして寄附を行う場合、五千円以上という場合が多いのが通常でありまして、逆に、三千円未満のケースというのはほんのつき合い程度のケースが多いということが通常と言われておるというのが、今回、三千円というのをしまして、どこで切るかといえば、五千円なのか千円なのか三百円なのか、いろいろ問題が出たところでありまして、いわゆる統計平均が三千百七十二円という各世帯平均当たりを逆算いたしまして、それをもとに三千円としたというのが背景であります。
○大沢辰美君 実態を調べてと言われますけれども、本当に私は、五百円であっても千円であっても、一人一人のボランティア活動に参加する、市民活動に参加するという意思は変わらないと思うんです。金額の大小に変わらないと思うんです。ですから、本当に広く、少なくてもこの寄附金に該当するような私はこれからの改善を求めたいと思います。認定基準を満たすためのNPOが、この前関係委員会で一%か五〇%かという論議がありましたけれども、私は、やっぱり三千円基準はこれは大きくこの問題にかかわってくるのではないかと思いますので、その点も指摘をしておきたいと思います。 次に、私は、一月十六日の閣議決定に至る経過の中で最大のボタンのかけ違いがあることを一つ指摘したいと思うんです。 NPO支援税制の適用を受けられるかどうかの認定要件はできるだけ客観的な基準を導入すると。公共性の判断ですね。アメリカのパブリックサポートテストのような考え方を参考に、市民からの支持度合いを一つの指標とするということが一つ据えられています。このことは、市民団体の強い希望でもありましたし、私たち国会の各派とも大筋では共通した考え方であると思うんです。だからここまでは非常に結構なことだと、私は前進だったと思うんですよね。 ところが、日本版パブリックサポートテストの案をどこでつくるか、どこが最もふさわしいかという議論がないままに、市民団体が調査した内容では、大蔵省がわずか十日間ぐらいでつくり上げたものであるというふうに指摘しているんですよ。だから、そのまま閣議決定されてしまったと、いわばやっつけ大工と批判しています。だから、認定に当たって、行政当局の恣意的判断に左右されない客観的な基準の導入まで行きながら、肝心の客観的な基準なるものが、国の歳入を担当する主税局や徴税機関そのものである国税庁を抱える旧大蔵省が認定要件をつくってしまった。これでは、私は、形は日本版のパブリックサポートテストですけれども、魂は旧大蔵大臣じゃないかと、こう指摘せざるを得ません。 ですから、今後の基準改正に向けて、これは大きな課題として、麻生大臣、また内閣府はどのような立場で臨まれるか、その基本的な考え方をお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 国税庁やら税務署に対して偏見があるのはいろいろ、おたくに限らず、いろいろ言いたいことはいっぱいあるんだと思いますけれども、どこかで線を引かなくちゃいけないところだと思いますので。 今回は、今申し上げたような、御存じのような経緯になっておるので、行政の裁量権というのはかなり低くしておるという点に関しては今認めていただいたとおりなので、これは結構それなりに裁量権は随分縮小するところまでは行けたなと、私どもはそう思っているんですが、少なくともできるだけ多くの特定非営利活動法人が積極的にこの制度を活用していただけることを大いに期待しているものでして、事実おたくの兵庫県では百十八認証になっていますね、たしか今回は。 そういった意味では、随分といろいろしているんですが、いずれにしても、この支援税制を見直すか見直さないかにつきましては、今後この特定非営利活動法人というものが今からどういう実態でつながっていくのか、こういうのは、できたり消えたり、また新しくさらによくなったり、中が人がいなくなったら変わったり、いろいろするものなので、そういった意味では、特定非営利活動法人の活動実態を見ながら、今後またこの種の支援税制体制の変更等々については検討していかねばならぬということになってくれば、私どもとしてはそれは歓迎します。
○大沢辰美君 私は、やはり大蔵省がなぜという言葉を、変な言い方をされましたけれども、やはり主税局ですからね、税金をたくさん取るというふうには言いませんけれども、やはり徴収する方ですから、その点を指摘している。そこが基準をつくったのではないかという指摘をさせていただいておりますので、一言申し上げておきます。 次に、私は実態からちょっと指摘したいんですけれども、NPOの社会貢献活動の福祉分野の具体例から見てみたいと思うんですけれども、NPOの支援の主体、これは国民であり市民ですけれども、政治や行政の役割は、この国民や市民がみずから参加することを含めたNPOへの支援を促進する、やりやすくするための整備をすることが大事じゃないかと思うんですね、その重要な柱の一つがNPO支援税制の整備だと思うんです。 例えば、昨年から介護保険制度が導入されまして、それにNPOが参加をして、一つの例として通所デイサービス事業を行っている方があります。だけれども、この一年間、介護保険制度で参加してやってきたけれども、収益がなく、とても苦しかったと。これから収益が出るとして、そうしたら税金を払わないといけないと言われるけれども、介護保険が適用されない高齢者事業、サービス事業をやっているわけですよね。そうしたらやっぱりその収益は出ればサービスの方に回して仕事をしたいな、ボランティア活動をしたいなという思いの、NPO活動の介護保険にかかわっている人たちの思いなんですね。こういうふうに訴えていらっしゃいます。 ですから、NPOの活動をする、介護保険事業の活動分野の一部として営利企業と同じことをしているという物差しではかることは、私はやっぱり無理があるのではないかと思うんです。ですから、NPOが私は福祉で果たしている役割を評価していただきたい。どのように麻生大臣は受けとめられますか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、大沢先生、いろんなNPOを御存じだと思うので、いろいろあるんですよ、内容は。いいのもあればいいかげんなのもありまして、私ども調べてみたら、もう幾つも問題なところもあると。だから、はねられたのもあるわけですから。そういった意味では、NPOと名をかたっているだけのものがあってみたり、いろいろあったんです、これは実際問題。しかし、中で極めていいのもいっぱいありました。それはもうおっしゃるとおりなんであって、これは内容によっては物すごくいろいろありました、差が。そういった中で選ばれたものが、三千六百のものが少なくともこの認定の対象になったんだと思いますが。 先ほどの営利のことに関しては、今いろいろ御意見があって、仮に利益が出たらどうなるというお話はありましたけれども、その利益になるまで行った団体はなかったという点だけはぜひ御理解いただかないと、八百万円以上になっていわゆる課税を、軽減処置の、二二%の軽減処置の対処量を超えたほど利益の出たものはなかったということでありますので、それは御心配になるほど営利事業、稼いでいただくのが出てくればそれはそれなりでまた、一つのその段階でまた考えられるとは思いますが、少なくとも今の段階ではなかったということだけは御理解ください。
○大沢辰美君 いいかげんな市民活動もあったということは取り消していただきたいと思います。本当に苦労して、収益がなかったという結果だと言われますけれども、確かに今の例を挙げましたように、介護保険制度をやっていても収益が出るような、一生懸命やっても、人件費を四百円一時間やっても収益が出ない今の実態の中で苦労していらっしゃるということを知っていただきたい。 だから、これからやはり収益が出るような、介護保険制度に携わっている人たちはやるって頑張るかもしれない、そのときに税金を払うようなことが出てきたら大変だということも言われているわけですから、今調査をされたと言うけれども、やっぱりこういう福祉分野で頑張っている人たちの調査ももう一層していただいて、介護保険制度の中で大きく育てていくことも私は一層求められると思います。だから、営利企業では補えないその存在意義があると思いますので、その点をお願いしておきたいと思います。 次に、今回の閣議決定で全く欠落してしまったのがNPOへの法人課税、所得課税の優遇税制です。 例えばみなし寄附制度の創設、これは最もNPOにふさわしい支援税制の一つと言えます。優遇税制の内容はNPOであるがゆえのものだと思いますし、NPO法にある本来事業での収益を同じ本来事業である非収益事業に、今申し上げました、充当する場合にはみなし寄附として一定額を損金扱いできることを最も望んでいらっしゃいます。ですから、福祉分野で活動するNPOの事例を今申し上げましたけれども、多くのNPO団体が望んでいる制度であるということ。 例えば、NPOをサポートするNPOが出版事業で本を出して得た収益を非営利のNPO支援活動に充てるということも同じだと思います。保育所で保育をしていらっしゃる無認可の保母さんが頑張って頑張って、確かに保育料をいただいていますから収益が上がるんですが、全く上がらないと。だけれども、子育て支援センターをちゃんとやってくれているんですね。本当に私はびっくりしたんですけれども、全く無報酬で、二十四時間の子育て支援センターで電話をかけてくださいというような、二十四時間ですよ、頑張っていらっしゃるNPOの方もいらっしゃるわけです。 ですから、本当にNPO活動、特に福祉活動を支援する上で全面的な法人税の優遇税制が実現する前であっても、このみなし寄附制度によるNPOへの税制支援はNPOの発展のために大変大きな貢献をすると考えますが、大臣の認識、その実現に向けての内閣府としてどうして取り組んでいくかということを質問したいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) みなし寄附金というのは、御存じのように、法人の中の一収益事業部門の中から非収益事業部門に支出をいたしました金額を差し引くという損金勘定で、寄附金として損金勘定に算入しろというお話なんですが、今そのようなことで、一番最初の質問にも申し上げましたように、税制上の収益事業をやって実際納税実績がないというものの方がもうほとんどだったというのが実態なんです。したがって、軽減処置を、真に有効な処置と今なり得ない、納めているところはないわけですから、ほとんど数からいきますと。極めて限られたものしかないというので自治体が見送られたということを最初に申し上げたとおりです。 したがって、今回、今御指摘のようないろんな形で収益が生まれるようなものが出てきたという状況においてそういった要望が出てくるのにこたえるような数が出てくれば、その段階で改めて検討したいと思います。
○大沢辰美君 実態から出発していただきたいと思うんですが、今後、今まで頑張って頑張っても収益が出ないという実態の中で、これから本当にこういう税制優遇、支援税制ができた場合は、本当にその人たちもやりがいを持ってそれを大きく育てていく過程が生まれてくると思うんです。 今後の税制問題の一つとして、早くみなし寄附の制度の創設というのを今後の課題として検討していただきたいということをお願い申し上げまして、同じ西山議員から質問を続けさせていただきたいと思います。
○西山登紀子君 日本共産党の西山登紀子でございます。 きょう私は京都の迎賓館問題について質問をさせていただきます。 今年度の予算に第二迎賓館の本体工事を含みます費用として二十一億六千万円が計上されております。この京都御苑に迎賓館を建設する計画には、当初よりむだと環境破壊、市民追い出しの無謀な計画として反対運動が起こっております。ことしで七年がたちます。周辺の住民はもとより、京都を愛する人々の間に京都御苑を守れの声がますます広がっているわけです。 世界最大の借金を抱えながら、問題の多い公共事業との指摘があるにもかかわらず、ことし初めて本体工事費が計上されたということは、私は大変問題であり、許されないと思います。きょうは、こうした立場からこの二十一億円の削除と計画の見直しを求めて質問をいたします。 お許しをいただきまして配付させていただきましたのは、このパネルの縮小版でございます。(資料を示す)これが京都御苑です。多くの皆さんが来ていただいたことがあると思います。この京都御苑は、新宿御苑などとは違いまして、二十四時間これはフリーパスでございます、自由でございます。三大国民公園の一つでございます。 一月十六日の京都市都市計画審議会は、九四年十月二十六日の閣議了解なるものを可能にするために、国立公園に本来なら建設できない巨大施設を無理やり可能にするための用途地域の変更を決定したんですね。審議記録を読ませていただきました。国と京都府、京都市が迎賓館の名のもとに進めてきた無謀な計画の矛盾が吹き出しているという実感を私は持ちました。公告縦覧の意見書は五千六百通、賛成はゼロです。出席委員の三分の一が賛成せず、審議委員のうち学識経験者は反対三、賛成三、保留一という状況になりまして、マスコミも異例の審議会だというふうに報道したわけでございます。 大臣はこの審議会の状況をどのように受けとめておられるでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君) 京都迎賓館の建設にかかわる都市計画手続、これは都市計画決定権者でございます京都府、京都市において主体的に進められてきたものでございます。御指摘のこの迎賓館の敷地の都市計画の変更については、京都市都市計画審議会において所定の手続を経て決定されたことは、これは委員の御指摘のとおりでございます。二十六名中七名の反対意見があったというように承知いたしております。 内閣府といたしましては、今後とも京都府及び京都市と相談しながら建設計画を進めていきたいと、このように思っているところでございます。
○西山登紀子君 委員のお一人は、審議する上での材料不足を挙げて、いろいろ迷ったあげく反対をされたということが記録ににじみ出ております。この審議会の状態を見れば、私は到底計画の強行というのはできないというふうに考えます。 最大の問題は、なぜ第二迎賓館が必要なのかというこの素朴な疑問でございます。二つ目の迎賓館が必要な根拠、さらに京都迎賓館の利用をされる国賓級の年間の見込みですね、これを答えてください。
○国務大臣(福田康夫君) 京都の伝統に培われたもてなしを通じて我が国の歴史、文化を国公賓に理解していただくということを目的にして建設をされるということなんでありまして、私も実はこういう施設が京都に欲しいなとかねがね思っておりました。ですから、私自身は、この職にある前から、こういうものができるという話を聞いて大変喜んでいると、こういうことはございますけれどもね。 それはさておきまして、国公賓の利用見込み、これは現時点での実績にかんがみれば、年平均二十五件程度の外国賓客の京都への訪問実績がございますので、とりあえずそういうようなことではなかろうかと、こう思っております。 また、平成六年十月の閣議了解において、地方公共団体などが行う国際交流事業を含め、関西圏の活性化、国際化にも資する使用にも有効に活用するということといたしておりますので、国公賓等の接遇に支障のない範囲でその趣旨に沿った利活用も検討しておるところでございます。
○西山登紀子君 私は、根拠を説明していただきたいというふうに申し上げたわけですよね。それで、実績二十五件とおっしゃいましたけれども、もう少し詳しく見てみますと、赤坂迎賓館、国賓、公賓、賓客と、こういうふうに数を出してみますと、十件、九件、七件、六件、四件というふうに、二〇〇〇年度、平成十二年度はたったの四回で、ずっと減ってきているわけですよね。ですから、この京都迎賓館がこの利用をさらに上回ると、そういう見通しが持てるんでしょうか。
○大臣政務官(西川公也君) 今、利用回数を指摘されましたけれども、私どもは京都市あるいは京都府ともよく連携をとりまして、できる限り使えるようにやっていきたいと、こう考えております。
○西山登紀子君 赤坂迎賓館もずっと利用数が減っている。京都迎賓館の利用数がそれを上回るということは、これは考えられないわけですね。さらに、京都では十年間で国賓、公賓が来られたのが十一回でございます。宿泊はわずか六回でございます。年一回あるかないかでございます。しかも、京都には亡くなられましたダイアナ妃がお泊まりになった大宮御所もございます。ホテルも、立派な都ホテルというホテルもございます。宿泊に困ることはございません。 そこで、ちょっと時間がないので先に急ぎますが、赤坂迎賓館の利用対象と利用の決定はだれが行うんでしょうか。
○大臣政務官(西川公也君) 昭和四十九年七月九日、閣議了解に基づきまして「迎賓館の運営大綱について」が定められました。これに基づきまして、国賓、公賓及びこれに準ずる賓客のほか、国会、最高裁判所の賓客の接遇を行うことになっております。 なお、迎賓館を使用する場合は迎賓館使用手続規則、昭和四十九年十月三十一日内閣総理大臣決定でありますけれども、これに基づいて迎賓館長が使用の許可を行っております。
○西山登紀子君 もう少しはっきり言ってください。三権の長のどなたがいつからいつ来られるので迎賓館を使いたいというその決定はだれがするんですか。閣議で決定するんじゃないんですか。
○大臣政務官(西川公也君) 外国の元首もしくはこれに準ずる者、皇族または行政府の長もしくはこれに準ずる者が実務を主たる目的として訪日することを希望する場合には、これを公式実務訪問賓客として招聘することができるものとしまして、公式実務訪問賓客として接遇することにつきましては外務大臣が閣議了解を経て決定することになっております。
○西山登紀子君 閣議の了解、閣議の決定が要るんですよね、あの迎賓館を使うときには。京都迎賓館も同じですね。
○大臣政務官(西川公也君) 使用の方法としましては赤坂迎賓館に準ずると、こういうことでやりたいということになっておりますが、まだ細部については決定されておりません。
○西山登紀子君 外国の賓客をお受け入れするというのは大変重々しいことなんですよね、閣議決定が要るんですから。そこが私は一番の問題だと思います。 もともと京都御苑というのは、二十四時間ですね、新宿御苑なんかとは違って自由な使用です。年間数百万人の市民が使っているんです。朝は早くからのジョギングあるいは恋人の語らい、自由なんですよ。しかも、ここにはきちっと大宮御所があり、仙洞御所、とても立派な庭園だってあるんです。これは小堀遠州作と言われている仙洞御所ですね。それから、ここは紫宸殿ですね、年二回公開、皆さんお越しいただくわけですが、京都御所。京都の市民はこれ全体を京都御苑というふうに呼んでおります。 そこで、お聞きいたしますけれども、大臣、三権の長のお客様、閣議決定が必要なお客様が利用する迎賓館と、日常的にこうやって自由に市民が憩い合うこの京都御苑の中にこういう開放施設、両立できるとお思いでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君) 今、そういう施設ができて、その全体が利用しにくいと、こういうような感じの御発言だったというふうに……
○西山登紀子君 いや、京都迎賓館自身も何か違う理由に、二つの理由で使うとおっしゃったでしょう。
○国務大臣(福田康夫君) 国賓とか国公賓とか、閣議了解の必要な者という方もありますけれども、先ほど私ちょっと申し上げましたけれども、そうでない方も利用していただこうと、こういうふうに考えているわけですね。ですから、そこは完全に立入禁止とかいうようなことになるのかどうか、ちょっと私、今後のことについてわかりませんけれども、そんなに特別な場所をつくるというように考えなくてもいいんではないかと、こう思っております。
○西山登紀子君 それはとんでもない御答弁だと思いますよ。まず外国の側が私は拒否すると思います。そんないいかげんな迎賓館を使うわけにはいかないんですよ。赤坂迎賓館に行って、私も教えていただきました。歩いてもみましたけれども。先遣隊が来て安全かどうか、もう水の蛇口まで全部、ガスの入り口まで全部きちっと調べる。つまり、お使いになる間はその迎賓館は治外法権になるというようなことまで担当官からお伺いしたわけですね。そんなものと国際交流何だかんだと、そういうのが両方可能だというようなことをおっしゃっているのが、私は、国民や府民に対するまさに二枚舌的な説明であって、こういうあいまいな手口は許せないと思います。 最後に、環境破壊の問題についてお伺いいたします。(資料を示す) これ、森の妖精と言われているタシロランですね。ごらんになられた方、いらっしゃるでしょうが、これは準絶滅種のタシロランなんですけれども、これが実はこの京都御苑の中に群生をしております。これは御専門の京大元教授の河野先生が奇跡だとおっしゃったんです。こんな都市の真ん中にある公園にこんな森の妖精タシロランが、私も教えていただきました、群生しているというのは奇跡に近いと言うんですよ。 これを守るにはどうするかということなんですけれども、今回、審議会で大変心配なさっている方々の御質問に対して説明に当たった京都市が何と言っているかというと、影響が出れば国が適切な措置をとられるだろうと言っているんですね。しかも、許せないのは、タシロランの群生地域と建設地域は場所が離れていると言っているんですよ。私は行ってみました。教えてももらった。極めて近接しています。場所がどこか言ったら盗掘されちゃうので明らかにできないという問題があるんですよ。だけれども、これは本当に近接しています。こんなところにこんな巨大な建物を建てればこのタシロランがどうなるかということについてはもうおおよその方が心配されていることでございます。 国は適切な措置をとると京都市は審議会で説明しているんですよ。大臣、どんな適切な措置をとるんですか。
○国務大臣(福田康夫君) タシロランの前に一つ申し上げておきますけれども、それは赤坂迎賓館と全く同じものをつくるというんではないんですね。赤坂迎賓館は都市施設として都市計画決定はされていないと、こういうことでございます。京都のは、都市計画の基本理念として云々ということでもって、都市計画の範囲の中でもって、その都市計画の基本理念を実現するというそういう目的も持って決定されたということでございまして、国公賓、大事な方が来られたときに警備の都合でそのときに厳重なガードをするとかいうことはあろうかとは思いますけれども、そういうことでないときには、先ほど申しました一般の方の国際交流とかそういうものにも使えるという、そういう施設になっているということは御理解いただきたいと思います。 それから、タシロランですけれども、タシロランは、京都迎賓館建設予定地は生育地を回避していると。極めて近いと、こう申されたけれども、それは避けている、そして建設工事の直接的な影響が及ぶ可能性はほとんどないと見られると、こういう考え方をしているんです。しかし、タシロランの生態には未解明の部分もあるので、今後も発生環境や発生状況を継続的にモニタリングするとともに、生育状況に変化が生じた場合には、専門家とも相談しながらその原因を調査し対応を検討してまいると、こういうことになっております。
○委員長(江本孟紀君) 時間です。
○西山登紀子君 どうもありがとうございました。
○照屋寛徳君 社会民主党・護憲連合の照屋寛徳です。 最初に、警察庁と国家公安委員長にお尋ねをいたします。 数年前から、神奈川県警に始まり、新潟県警含めていわゆる警察の不祥事が多発をいたしました。多くの方々が警察に対する国民の信頼を回復しようと、こういうことで大変な努力を尽くされておることは私もよく承知をいたしております。私の地元の警察の皆さん、私の先輩あるいは後輩たち含めて一生懸命でありますし、恐らく全国でもそうだろうというふうに思います。 そこで、警察刷新会議の提言があり、同時にこれまで警察法の一部改正等行ってまいりましたけれども、どうも最近またぞろというか警察の不祥事が相次いでいるというふうに思うのであります。もう毎日のようにマスコミをにぎわしておりまして、これでもかこれでもかというふうな感じになっておりまして、警察刷新会議の提言あるいは警察法の改正というのは、本当にその精神、その思いは生かされたのかなというふうに思わざるを得ないわけであります。 そこで、警察庁にお伺いいたしますが、平成十一年、十二年で結構でございますが、警察官並びに警察職員の不祥事による懲戒処分の状況、どのようになっておるか、お教えいただきたいと思います。
○政府参考人(石川重明君) 委員御指摘の平成十二年の懲戒処分の状況でございますが、懲戒免職が五十八人、停職が七十四人、減給が百八十五人、戒告が二百八人でございまして、全国で計五百二十五人の者が懲戒処分を受けております。平成十一年と対比をいたしますと、平成十一年はこれらの総計が二百七十六人でございましたので、大幅に増加をしているという遺憾な状況にございます。 どういう事案があるかという内容でございますが、捜査とか留置業務等の業務が不適切であったという事案で七十五人、窃盗とか詐欺、これは万引き等も含めますとですが、そういうことで処分をされた者が六十六人、飲酒運転あるいは交通事故等の道路交通法違反ということで処分を受けた者が六十五人、職務放棄等の勤務規律違反等で四十一人が処分をされておる、こういう状況でございまして、このほか警察手帳とか公文書を紛失したといったようなものがございます。これらの事案にかかわりまして監督上の責任を負うた者もこの数字の中に含まれている、こういう状況でございます。
○照屋寛徳君 そうすると、平成十一年よりは十二年の方がふえている。マスコミ報道によると、昨年、平成十二年、これはもう過去十年ぐらいさかのぼっても一番多かったと、こういう報道もありましたが、それは事実なんでしょうか。
○政府参考人(石川重明君) 平成十二年は大変に処分者が多かったということは事実でございます。
○照屋寛徳君 そのことと関連をしてお伺いいたしますが、私は、神奈川県警の不祥事問題が大きな騒ぎにならない段階で私どもの会派で警察庁の方々をお呼びして勉強会をした折に、警察内部の不祥事があった場合に、国民の目から見てその取り扱いというか処分というのか、なるほどと思うようなことでなければ、警察は身内をかばっているんじゃないか、こういうことがあってはいかぬぞということを提言したことがございました。そして、当然、服務規律に基づく懲戒処分も適切にやらなければいけませんけれども、同時に、個別事案でこれはだれから見ても構成要件に該当する、そういう事案である場合には刑事訴追を含めてきちんとやるということが警察に対する国民の信頼を私は培うことになるぞということを言ったことがありましたが、残念ながら最初の段階でそういうところが足りなくて、元県警本部長までああいう事態になるということがあったわけですね。 そこで、懲戒事由が発生をした、しかしながら懲戒処分を行わないままに依願退職というんでしょうか、諭旨免職になっているようなケースもあるのか。その諭旨免職の扱いというのはどういうふうな基本方針でやっていらっしゃるんでしょうか。そのことだけちょっとお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(石川重明君) 昨年来、この点についても随分御指摘を受けたわけでございますが、私ども、平成十二年の六月十四日から諭旨免職処分ということについての運用を停止いたしました。そして、懲戒事由に該当するということが明らかになった者はそれに相当する懲戒処分をするということを行ってまいりました。このことが今回十二年が非常に多くなっているということの一つの要因ではあろうかと思います。つまり、懲戒処分後に依願退職をしたという者もふえてきている、こういう状況でございます。
○照屋寛徳君 さて、大臣にお伺いをいたしますけれども、昨年かなり不祥事がふえたと、こういうことですが、私はある面で、刷新会議の提言や法改正を国会がやったのに、またぞろ規律が緩んだのかなと、そういうふうにも思うわけですが、大臣は不祥事が増加をした原因についてはどういうふうにお思いになっていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(伊吹文明君) 昨年来、神奈川の件があり、そして新潟の件がございまして、国会にも大変な御迷惑をかけて警察法を改正していただき、国家公安委員会の監察権また管理権を強化するという運用をやってきたわけでございます。 それで、今参考人が申しましたように、一つは従来、組織の中で諭旨免職という形で隠してしまっていたものが、すべてその運用を停止いたしておりますから、表に出てきているということはあると思います。しかし同時に、率直に申しまして、全国に二十六万人警察官がおりますが、日本人全体が豊穣の中の精神の貧困のような状態になっているわけでして、同時にいろいろな犯罪の形態が多様化してきている。その中で警察官を、職務に忠実に、そして国民に対しては優しく、しかし同時に信頼される、国民の常識が警察の常識であってほしいということは私就任以来申し上げているんですが、そういう形で運用しているんですけれども、私も先生と同じように、こういう立場になりますと、毎朝起きまして社会面を一番に見るようになります。警察官のこのごろ確かに不祥事が出てきております。 これは二つあると思うんですね。一つは、警察官個人の服務あるいは個人の警察官としての職務に対する誇り、仕事ぶりというものが欠けているものと、私が非常に深刻に受けとめているのは、もう一つは、やはり組織的な失敗があるんじゃないかと。特に、例えば神奈川の問題、それから新潟の問題、そして今起こっている奈良の問題、こういう問題と、単発的に交通事故を起こしたとか覚せい剤を使っちゃっただとか、個人で女性にふらちな行為をしたとかという、ちょっとこれ、両方とも悪いんですけれども、私はやっぱり分けて考えないといけないと思うんですね。特に、組織的にやはり人事の運用、そして長い間同じポストには必ず中央で採用した人が行く。そして、下積みの人たちは下積みの人たちのある意味でのヒエラルキーをつくっている。そして、そういう人たちとお互いに悪く言うとなれ合っていかないと組織が動かないというような形はまずいぞと。 これは、きょう実は委員長のお許しを得て、午前中国家公安委員会がございまして、奈良の件についていろいろ国家公安委員からは御意見がございました。その際にも、個別の警察官の個人としてのと言うとおしかりは受けるかもわかりませんが、いろいろな不祥事を、懲戒事案として処理していくということだけではなくて、もう一度人事のあり方、組織のあり方ということを考えてやっていかないと、このことは大きな間違いをするよということを私は実は常に言っておるわけです。私も今の先生の厳しいお気持ちと同じ気持ちで、厳しく警察を管理運営しながら、しかし彼らが萎縮しないように、使命感を持って国民のために働けるように、そういう気持ちで今対応をいたしております。
○照屋寛徳君 私の周辺にも本当に長年こつこつと警察で頑張っておられる先輩方が大勢いらっしゃるんですね。やっぱり社会の中で物すごい信頼を得ているわけです。僕らが小さいときに、私も貧乏でしたから妹をおぶって学校へ行ったりしました。そのときに泣くと、ジュンサガチュウンドーと沖縄の方言で言うわけです。ジュンサというのは警察総体をあらわしているわけですが、そうすると泣きやむんですな、子供もね。私は、そういう意味での信頼をやっぱり回復するようなことを組織を挙げて取り組まないといかぬのじゃないかというふうに思います。 大臣のお話からも出ましたけれども、この奈良県警、これは一体どうなっているんだというふうに私は正直思いますね。この奈良県警と奈良佐川急便グループとの贈収賄事件の概要と、それから処分結果、現段階での、それをちょっとお教えください。
○政府参考人(石川重明君) 御質問の件につきましては、奈良佐川急便株式会社から、一つは奈良県警察本部の交通企画課長が平成三年の三月から十三年一月までの間、給与名目で約二千三百万円を収受しておったというもの、もう一つは同じく奈良県の警察本部の暴力団対策課の意見聴取官が平成十年の四月ごろから十三年の一月ごろまでの間、携帯電話料金約二十九万円を収受したというものでございまして、奈良県警察におきましては三月十五日に交通企画課長を懲戒免職、意見聴取官を停職六カ月の懲戒処分に付するとともに、両名につきまして収賄罪、交通企画課長につきましては時効にかからない約一千二百万円の収賄の事実でございますが、これで検察庁に送致をしたということになってございます。
○照屋寛徳君 これまた本当に私を含めて多くの国民からはとても信じられないという思いを強くしておるんじゃないかと思うんですね。警察が特定の、運送業者みたいなものでしょう、運送会社ですよね、強いて言えば。しかも、交通企画課長が長年にわたって毎月二十万円、マスコミ報道では百二十回、時効になっていない分だけでも約一千二百万円を超えているという収賄容疑でしょう。結局、かくも多額なわいろを受け取っておったということは、やっぱり奈良佐川急便関連グループ、関連会社に対して何らかの好意的な取り計らいを頼む、頼まれる、こういう関係だったと思うんですね。 今、送検をされたところでありますので、事案の細かい内容についてはこれ以上申し上げませんけれども、これについても、懲戒免職、停職六月ということでありますが、識者の間から甘いんじゃないかと、書類送検で済ませたことについても強い批判があるわけですね。これについては率直にどういうふうにお思いでしょうか。
○政府参考人(五十嵐忠行君) 刑事事件として取り上げるべきものがあれば、法と証拠に基づきまして厳正に対処しなければならないことは当然でありまして、本件につきましても関係者からの事情聴取や関係資料の収集分析等の必要な捜査が遂げられたものと承知しております。 その結果、今回の事案においては、運送業者から警視二名への金銭等の供与は明らかなものの、具体的な便宜供与が認められなかったことに加え、贈賄側の中心人物が病気の後遺症のため事情聴取ができていないなどの事情から、供与された金銭等のわいろ性を証拠上認定するに至らなかったため警視二名を逮捕しなかったとの報告を受けております。 ただ、本件は警察官が被疑者の事案であることから、犯罪の成否について厳正な判断を求めるため、検察庁に送致したものと承知しております。
○照屋寛徳君 マスコミ報道では、この送検された二名以外にも、奈良県警の幹部が奈良佐川急便関連会社から自動車の提供を受けたんじゃないか、あるいはまた温泉旅行で接待を受けたんじゃないかと、こういうこともかなり報道されているわけですね。そのことについてはどうなんでしょうか。現在捜査を継続しておられるのか、あるいは、いやいやそんなことはありませんよと現段階で断言されるのか、いかがでしょうか。
○政府参考人(石川重明君) 今御指摘のようないろいろな事実関係が報道等で私ども承知をしておるわけでございますけれども、奈良県警察におきましては、処分した警察官にかかわる事案以外にそうした事案についていろんな疑問点があるということで、相当数の警察職員から事情聴取を行うなどして丹念に調査を進めてきております。 その結果、今御指摘がございました幹部警察官が無償で高級自動車の供与を受けたんではないかとか、あるいは多くの警察官が割安の車検を受けたんではないかといったような点につきましては、調べた結果、通常の取引の範囲内であるというようなことだというような報告を受けているところでございまして、県警はその調査結果を公表したというふうに承知をいたしております。 ただ、同県警におきましては、なお調査を要する点がまだ残っているということはあるわけでございまして、さらにその点については調査を継続しているところでございまして、調査の結果、解明された事実関係については公表を予定しているというふうに聞いております。
○照屋寛徳君 その今おっしゃった、公表した限りの奈良県警の報告書というのは資料でいただけるんでしょうか。
○政府参考人(石川重明君) 公表関係について検討させていただきたいと思います。
○照屋寛徳君 その件で、その件でというのは奈良県警と奈良佐川急便グループとの関係ですが、もう一つ私がどうしても納得できなかったのは、何か県警が県警本部かどこかの、同じ県警内ですかな、とにかく交通部と刑事部でしたか、家宅捜索をしたと、そういう報道がありましたけれども、まずそれは事実なのか。なぜ、警察が警察の部署を家宅捜索するような必要があったのかな。何か任意捜査というか、捜査に協力が得られないということだったのか。普通考えて、警察が警察の部署を被疑事件に絡んで家宅捜索したなんというのは、私も三十年近く弁護士やっておりますけれども、聞いたこともありませんしね。これは一体何だというふうに思ったんですが、どういうことなんでしょうか。
○政府参考人(五十嵐忠行君) 捜索の関係でございますけれども、あらかじめ関係者から必要な資料の任意提出を受けていたところでございますけれども、警察官の絡んだ事件であるということで、さらに慎重を期するためにこれを実施したものであるというふうに報告を受けております。
○照屋寛徳君 はい、わかりました。 それじゃ、予算委員会でもお聞きをいたしましたけれども、その後かなりの日にちが経過をいたしておりますので、例の沖縄で発生をした米軍人の家族、少年による器物損壊やあるいは駐車車両への連続放火事件のその後の推移についてお伺いをいたします。 私が予算委員会で質問して後にも、余罪事件について再逮捕したんでしたかね、そういうふうな経過もありましたし、ただ、多くの県民が、週末地元に戻りますと、もう予算委員会でも申し上げましたけれども、これまで幾たびとなく少年犯罪もかなりそういう実態がありましたけれども、米兵の犯罪を含めて、せっかくその適正な捜査を遂げて、そして警察が令状の発付を受けて令状を執行しようと、こうしたらいつの間にか本国へ逃げておったと。言葉は悪いかもしれませんけれども、帰国というんだけれども、要するに逃げておったわけですわな。そうすると、県民からすると、ひどい目に遭わされて逃げ得かいなと、こういうことがいろんな凶悪犯罪でもこれもう何件もあったんですね。そうすると、多くの人が、照屋さん、今度も逃げ得じゃないかと。いやいや、警察は一生懸命何か所在を確認しておるらしいというふうにこっちが言っても、見えてこないわけですね。 だから、一体あの主犯の少年はその後どうなったのか、警察はどういう身柄を確保するために手だてを尽くしておられるのか、そこのあたりをちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(五十嵐忠行君) 沖縄県警察におきましては、本件が沖縄県民の安全と平穏な生活を脅かす重大な事件であると、こういう認識に立ちまして、捜査本部に準じた体制をとって捜査を進めているというところでございます。 沖縄県警察では、事件の全容解明のために米軍捜査機関や少年の両親に対しまして所在確認についての協力要請を行うとともに、少年の出頭を促すなど同人の身柄確保のための働きかけを継続して行っているところでありますが、その詳細については、少年の所在も含め、捜査中の事件に関することでありますので答弁を差し控えさせていただきますが、米軍捜査機関にいたしましても両親に対しましても非常に前向きに今取り組んでいるというふうに報告を受けております。
○照屋寛徳君 前向きはいいんですが、当然前向きに積極的にやらなくちゃいかぬと思いますが、予算委員会で聞いて後も、余罪も明確になって、共犯者というか片割れはそれでも再逮捕された。主犯はアメリカへ帰っちゃっている。いろいろその働きかけはわかるんですけれども、犯人は特定されているわけですよね。令状の発付も受けているわけでありますから、それは任意に戻ってきて出頭に応ずるということならいいんだけれども、これはもうかなり時間がたっているわけでしょう。それでなおかつ現実に出頭してこない、こういうわけでありますから、これは私は共犯者の捜査や立件、少年ですから一応は少年法に基づいて家裁送致するんでしょうけれども、やっぱり主犯格の供述がとれないというふうなことになりますとこれは捜査にも支障が生ずるんではないかというふうに思いますし、率直に言って私も多くの県民も、余りにも時間がたち過ぎると。 県警が頑張っているのは今のような答弁では何となくわかるんだけれども、この条約上の手続もあるわけでしょう、犯人引き渡しに関する日米間の司法共助の手続もね、どうしてそこまで踏み込まないのか。それは今みたいに待って待ってと言っている間にもういたずらに時が流れてしまうんじゃないかと、こういう懸念を持っているんですが、そのあたりはどうでしょうか。
○政府参考人(五十嵐忠行君) 繰り返しの答弁になって恐縮なんですが、ただいま申し上げましたように被疑者の身柄を確保するために関係方面への働きかけを現在継続している、積極的に行っているということでございます。その状況いかんによっては、先生お話ありましたように日米逃亡犯罪人引き渡し条約に基づく被疑者の引き渡しを求めることについても検討していきたい、このように考えておるわけであります。 今、任意に何とかこちらへ身柄を引き渡してもらおう、連れてきてもらおうということで鋭意沖縄県警で頑張っているということで御理解を賜りたいと思います。
○照屋寛徳君 これ以上やっても何か禅問答みたいになっちゃうおそれがあるんですが、ぜひここのところは、かつての私たちが二十七年間まさにアメリカの軍事支配下に置かれてやりたい放題というか、今でも米軍人軍属の犯罪によってひどい目に遭っているわけですよ。つい最近はまた自衛隊の幹部までああいう本当にもう恐ろしいような、言葉を失うような女子中学生の暴行事件なんというのも発生しているわけです。 そして、県民の脳裏にしみついているのは、いつも重要犯人がアメリカへ逃げてしまう、こういうことがあったということがもうしみついていますから、私はここは的確な手続をしっかり踏んで、そういう逃げ得を許さないというふうなことを強くお願いしておきたいというふうに思います。 そこで、来年度の警察官あるいは警察職員の増員とそのための予算措置についてお伺いいたします。
○政府参考人(石川重明君) 平成十三年度の地方警察官の増員でございますが、内容的に、交番の機能強化やストーカー対策といった国民の身近な要望にこたえるための体制の確立に必要な要員、あるいは少年事件対策、被害者対策等の複雑多様化する警察事象に立ち向かうための体制の確立に必要な要員というものにつきまして、合計で二千五百八十人の地方警察官の増員をお願いしているところでございまして、経費といたしましては、けん銃等の警察装備費、警察学校における教育経費等、合計約三億五千三百万円を平成十三年度の予算政府案に盛り込ませていただいて今御審議をいただいているというところでございます。 今申し上げました金額は国費のものでございますが、給与費あるいは被服費等につきましては各都道府県が支弁する経費として地方財政計画に盛り込まれるというふうに承知をいたしております。 それから平成十三年度の一般職員の増員ということに関しましては、今申し上げました地方財政計画の中に少年補導専門員、要員あるいは通訳要員といった合計六十四人の増員が盛り込まれるということになっておるわけでございまして、ただ、同時に二百六十八人の定員削減がございます。トータルでは二百四人の一般職員が減になると、こういうことでございます。
○照屋寛徳君 それでは、官房長官に報償費、官房機密費と関連をして何点か質問をいたしたいと思います。 時間がかなり押してまいりましたので一点だけになるのかなと思いますが、一つは、予算委員会でもお伺いいたしましたけれども、報償費、官房報償費、機密費が二年前の秋の沖縄県知事選挙で使われたんじゃないかと、こういうことがマスコミでもかなり報道されました。私もある自民党の幹部にお伺いをいたしましたら、その幹部も使われたことは間違いないというふうなことをおっしゃるわけですね。マスコミ報道でも、稲嶺選対の幹部の方あるいは自民党沖縄県連の幹部の方が、ずばりそのものじゃないけれどもそういう機密費の知事選挙への流用を認めるかのような証言をしておるわけであります。 その予算委員会での私の質問の後に、自由民主党本部の収支報告書で、沖縄県連に一億円、知事選のころ一億円寄附をした、これが自由民主党本部の収支報告で出ているわけです。ところが、自民党県連の方は一億七千万円もらったという収支報告を出している。七千五百万の食い違いというのも出てきたわけですね。これ私、当事者じゃありませんのでなぜそういう食い違いが生じたのか定かじゃありませんけれども、けさの新聞か何かによりますと、どちらかが収支報告書を訂正したんだという話もありますが、この松尾元室長の逮捕に絡んで内閣官房、それから外務省の報償費、機密費の問題がさまざま議論をされているわけでありますが、報償費、機密費の機密費たるゆえんというんでしょうか、直接的な事実関係、官房長官もおっしゃらないでしょうし、外務大臣もなかなか言えないというところはあるのかもしれません。私たちの側からすると、機密費、報償費というのは、これは国民の血税ですよということを強く認識してもらうことが一番大事であります。 そこで、知事選と機密費の関連ですが、予算委員会で官房長官、調べられるところは調べてみると、こういうふうな御答弁もありましたので、このことと関連をして、その後お調べになったことがあれば、その結果等含めてお教えいただければと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 前回予算委員会で、おっしゃられるような御質問がございまして、私もそれに対してできることはしてみたいと、こういうふうに申し上げました。 お答えですけれども、いろいろ私なりに調べてみました。しかし、そういう事実というか、不適切な使用をしていると、そういうところはどうやっても見つからなかったというのがこれは答えなんでございます。報償費のその使途については、なかなかこれその性格上申し上げることができない。その結果、明確なるお答えができないというところは私どもも大変つらいんですよ。つらいんですけれども、それが報償費の報償費たるゆえんであるということでございまして、またこの報償費は、内政、外交を円滑に進めるために使用される、こういうことでございますので、ひとつその辺の御理解はぜひいただきたい。 しかし、沖縄県知事選挙、これはそういうことはないということで私の方は承知をいたしております。
○照屋寛徳君 そうでしょうね、なかなか大臣からありましたとは言いにくいですものね。 いずれにいたしましても、私は、この報償費の問題、また締めくくり総括あたりでお聞きをしようと思いますが、きょうは時間がありませんので、これで終わりたいと思います。
○委員長(江本孟紀君) 以上をもちまして、平成十三年度総予算の本委員会における委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(江本孟紀君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時二十三分散会