総務委員会 第15号
- 発言数
- 266 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2001/06/14
会議録
○委員長(溝手顕正君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る十二日、岡崎トミ子君が委員を辞任され、その補欠として菅川健二君が選任されました。 また、昨日、菅川健二君が委員を辞任され、その補欠として櫻井充君が選任されました。 ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 電気通信事業法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に総務省総合通信基盤局長金澤薫君、総務省郵政企画管理局長松井浩君、公正取引委員会事務総局経済取引局長鈴木孝之君及び財務省理財局次長白須光美君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 電気通信事業法等の一部を改正する法律案を議題とし、前回に引き続き、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井充です。 まず最初に、この法案の改正に当たって、これまで一体何が問題であったか、そしてどの辺のところを抜本的な見直しを行わなければいけないと考えていらっしゃるのか、その点についてまず御説明願いたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 電気通信制度につきましては、一九八五年のNTTの民営化と競争原理の導入以降も規制緩和や競争促進策を着実に実施してまいりました。この結果、九千五百を超える事業者が電気通信市場に参入いたしまして、その間の競争を通じまして、通信料金の大幅な低廉化やサービスの多様化、高度化が進展するなど、一定の成果を上げたものと私は考えております。 しかしながら、東西NTTが地域通信市場を事実上独占している、またダークファイバーとの接続に関する事案やDSLサービスの営業活動に関する事案などで地域通信網に係る事業者間の紛争の申し出がかなりふえてきておりますし、そういう意味から一層の公正なルールを充実する、こういうことが必要ではなかろうかということで今回の法改正に至ったわけでありまして、特にドミナント規制等公正な競争を促進するための環境整備を行っておりますし、また電気通信事業紛争処理委員会等もこれで設置することにいたしておるわけであります。 よろしくお願いします。
○櫻井充君 今、大臣から、要するにNTTグループがかなり独占している部分がある、その部分をどう解消していくのかというお話がございました。 ただ、国内で競争原理が働いて、そして我々が安く利用できるようになっていくというのは、これは非常にいいことだとは思いますけれども、ある意味で、これから国際社会の中で競争していく上において、そういうことを実現することによってむしろ国際間での競争力というものを失う、そういう可能性がないのかどうか、その辺についての総務省の御見解をお伺いさせていただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 櫻井委員の御懸念はもっともな点もあると思いますけれども、私どもは、競争促進と国際競争力の強化は必ずしも相矛盾するものではない、むしろ国際競争力の強化のためには競争を促進することによって経営体質を改善していく、そういう体力をつけていくことも必要ではなかろうか、こういうふうに思っておりまして、もちろんそのほどが大変重要だと考えておりますけれども、経営体質の強化によって、内外の競争でもまれることによってそういう体質、体力を強化して、それが同時に国際競争力の強化につながればと考えているわけであります。 今回の法改正におきましても、東西NTTの業務範囲の拡大やNTT持ち株の外資規制や新株発行認可制の緩和などを盛り込んでおりまして、東西のNTTさんにも相当経営の自由度を認める、こういうことでの改正も中に盛り込んでおりますので、よろしく御理解賜りたいと思います。
○櫻井充君 確かに、競争にもまれているうちに強くなるという、そのお考え方は一つあるかもしれませんけれども、しかしながら、ちょっと医者的な発想で大変申しわけございませんけれども、製薬会社一つ今見たときに、海外、欧米の製薬会社というのはどこに力を入れているかというと、新規の薬剤の開発に力を入れてきているわけです。ところが、今、日本の企業はそういう欧米の会社と競争するためにどうしてきているかというと、経費節減のためにもう今や新薬の開発を抑えていくような、そういう格好にして競争をしていこうというふうにしているわけです。 ですから、競争をしていくときの方法が間違っている場合にはむしろ競争力が低下していくということがあるんだろうと思うんです。つまりは、合理化も確かに必要だとは思いますけれども、その分、今度、例えばソフトならソフトというふうなものの開発とかをおろそかにするようなことになっていけば、国内での競争には勝てるかもしれないけれども、今度は海外との競争が果たしてやっていけるのかどうかという不安もあるんだと思います。 ですから、総務省がおっしゃるように競争をすれば体力がついてくるというのと果たして私は若干相矛盾する点もあるのではないかという気がいたしておりますけれども、その点に関してどうお考えでございましょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) それは委員の言われるとおり、私も先ほど、ほどと申し上げましたけれども、経営体質の強化はもちろんこれはやってもらわなければいけませんけれども、同時にそれによって過度のそういうことが進めば国際競争力を弱くする、こういう面もありますから、その辺のほどをどうやって今後両立させるような調整をやっていくか、こういうことだろうと思っておりまして、この法律の附則におきましても、国際競争力というものをかなり念頭に置かなきゃいかぬ、通信主権というものも念頭に置かなきゃいかぬ、しかし全体としての公正な競争は確保したいと欲張ったことを言っておりますので、二匹でございますけれども、この二匹はしっかりと捕まえたい、こういうふうに思っております。
○櫻井充君 本当にそういう形で二兔を追えればいいんだろうと思いますが、果たしてそこまでうまくいくのかどうか。 それと、もう一つ私が懸念している点は、こういう場でこういうことを言っていいのかどうかわかりませんが、ある部分アメリカの陰謀じゃないかという話もあります。つまりは、NTTを弱体化することによって海外の企業が参入しやすくなってくる。これで競争原理の中で国内の企業がまた育っていけばいいとは思いますけれども、むしろそういう中で海外の企業の参入が行われるようになっていくような、今これは電気通信事業だけではなくていろんな分野で見られてきているんだと思いますけれども、その辺のことに関して大臣、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 言われるとおり、そこのところが一番の私も重要なポイントだと考えておりまして、私は国内的にはやっぱりNTTさんが圧倒的に強うございますから、そこは少し力を緩めてもらって、ブレーキをかけるところはかけてもらって、NCC等そういう競争相手もある程度育ててもらうということが必要だと思いますけれども、国際的に見ると、やっぱりNTTのすぐれたところは残していかなきゃいかぬ、特に技術開発力。そういうことは考えておりまして、今後とも電気通信事業法を通していただきました後で、その運用につきましてはそういう点を十分配慮しながら進めてまいりたい、こういうふうに思っております。
○櫻井充君 ここでちょっと若干相矛盾する質問になっていくわけなんですけれども、そうなったときに、今度は国内での競争だということになってまいります。しかし、国内で競争できている部分に関しては確かに価格は安くなってきていると私は思っておりますけれども、一方でなかなか値下がりしていかない部分がございます。例えば、国内の電話とか、それから地域、市内電話料金とか、むしろこれは十年ぐらい前から比べればまた高くなっているというようなことがございます。 そしてもう一つは、まずこの点についてお伺いしたいんですが、取りつけ費用というのが現在七万二千八百円、ほかの国と見たときに、アメリカが取りつけ費用が約一万円ぐらい、イギリスも一万四千円ぐらいということで、日本が飛び抜けて高い現状にあるわけです。これが独占と関係しているとお考えなのかどうか、その辺についての御見解をお伺いさせていただきたいと思います。
○副大臣(小坂憲次君) 委員御指摘の加入者線、いわゆるラストワンマイルの部分、ここの独占があるために日本のそういった部分の料金が高くなっているんじゃないのか、こういう御質問かと思うわけでございまして、加入電話の基本料あるいは近距離専用線についての料金は、過去において値上げがなされているところでございまして、その後、値下げが行われずに据え置かれてきている状況にございます。例えば、加入者電話の基本料、三級局住宅用の場合ですと月額千五百五十円でありましたけれども、それが平成七年に千七百五十円に値上げされて以来、現在までそのままでございます。 こういった状況を見ますと、その要因の一つにいわゆるラストワンマイルの部分、加入者線部分の独占があって競争が十分行われていないことが挙げられておりまして、これはそのように認識をしたところでございます。 したがって、先ほど大臣がいろいろお話しした中でも、これから開放等の諸政策は進めていくけれども、国際競争力は配慮していくという中にも一部述べられておりますけれども、NTTの地域網は今後とも一層オープン化をしていくと。それから、線路敷設権の円滑化を図ったり、CATVやワイヤレスのフィックストアクセスという固定加入者線にかわるような形の新しい技術の導入を図る等、光ファイバー、そういったDSL等も国としては超低利融資等を導入して公的な支援を行う等、地域の通信市場の競争をこれからどんどん推進して、そしてその一層の推進によって料金の引き下げを促していきたい、このように考えておりまして、基本的には今御質問のような形で独占が一部起因しているというふうに考えられているところでございます。
○櫻井充君 そうしますと、取りつけ費用にしても今の国内の電話にしても、結果的には独占していることが影響していると。 今、その一部というお話がございましたけれども、そうするとほかに何か原因があるんでしょうか。
○副大臣(小坂憲次君) それは、競争状況というのは片方だけではなくて相手があっての話でございますので、相手の努力がどれだけあるかということも関係してくると。そういうような意味において、独占だけではないということを申し上げたかったわけでございます。
○櫻井充君 そうしますと、相手企業がそれなりの力をつければこの部分のところは解決してくる問題なんだという認識なのかと思います。 そうしますと、それなりに相手が競争力がついてくるのかどうかというところが今度はまた一方で問題になってくるんだと思いますけれども、今回の法案でこの点が解消されていくのかどうか、まず最初にその点をお伺いさせていただきたいと思います。
○副大臣(小坂憲次君) 今回、競争関係を促進するために、非対称規制というような形で加入者線の独占的な地位を占めている東西NTTに対しては、その加入者線の開放等の措置を講じさせていただきますが、一方において、また東西NTTがより幅広い業務が担当できるように業務拡大というものも行っていく、そして東西NTTが自主的に市場の競争促進のための計画を立てていただいて、それをまた進めていただく、このような形でこの競争環境を整備していきたい、このように考えているところでございます。
○櫻井充君 加入者線の開放というのは非常に重要なことなんだろうと思いますし、それからもう一つは地中に埋まっている管路というんでしょうか、その管路をどうやって利用していくのかというところもかなり大事なことなんじゃないか。つまりは、今まで張られていた線に関しては、ある部分私は仕方がないところなんだろうと思いますけれども、これから光ファイバーを敷設していく上においてどのような形をとると競争が促進されていくとお考えなのか、その点について御説明願いたいと思います。
○政府参考人(金澤薫君) 地域電気通信網においてなかなか競争が進展しない、つまり独占状態が持続しているということを解消するための方法として、一つは線路敷設権の問題がございます。管路、線路につきまして、電力会社、通信会社のものを借りまして容易に物理的にネットワークを張り得る環境をつくるということがまず一点重要でございます。そのためにガイドラインをつくるとともに、公有地上の工作物に線路、管路を張る場合におきましても容易にできますような仕組みを今回つくり上げたということがございます。 それからもう一つは、NTTのネットワークを開放するということが考えられます。これは、接続ルール、アンバンドル化と言っておりますが、さまざまな回線を一体としてではなくて幾つかに分けまして、借りやすい形で利用者が借り得る、電気通信事業者が借り得る、そういう仕組みをより一層進展させることによって競争を促進するということを考えているわけでございます。 それから、光ファイバーにつきましては、現在、き線点までは既に三六%来ておりますが、これをどういう形で今後広げていくのかということでございまして、利子補給、超低利融資でございますが、そのような仕組みによりまして光ファイバーの敷設、これをできるだけ促進していきたいというふうに考えている次第でございます。
○櫻井充君 その光ファイバーの件なんですけれども、要するに設備ベースでの競争というものも促進していこうというふうにお考えでしょうか。そして、今の電気事業者の中で、例えば線路を持っているところもあれば、それから電信柱を持っているところもあるわけですけれども、そういう施設を全然持っていないという企業もあるわけです。そういう意味においての今度は設備ベースの競争というものもこれまた大事な点になるのかと思いますけれども、どういう形でその設備ベースでの競争が促進されていくのか、その方向性についてお伺いさせていただきたい。
○政府参考人(金澤薫君) 先ほども申し上げましたが、まず、物理的にこのネットワークを引きながら電気通信分野に参入していくというためには、現在自分で線路を、電柱を立てるとか、それから管路を自分でつくるとかということをやっておりますと、これはほとんど不可能に近いということでございまして、先ほど申し上げましたような線路敷設権という枠組みの中で容易に他の電柱、管路を借りながら、みずからネットワークを引いていくという仕組みが一つ考えられるというふうに思っております。 それから、今回の法律改正の中で卸電気通信役務ということも考えましたが、これは電力会社それから地方自治体等々が光ファイバーを既に持っておりますので、それを簡易な形で電気通信事業者に貸し得る仕組み、これも考えているということでございます。 それから、各種支援措置も考えているということでございまして、みずからネットワークを張りながらこの分野に進出していくという仕組みについてはそれらの措置によって促進できるものというふうに考えております。
○櫻井充君 どうもその具体的なイメージが浮かんでこないんですけれども、それではもう一度、その設備ベースの点で、どうやって競争できるのかということについてちょっとお伺いしたいんですが、例えばNTTならNTTが持っている管路の中に光ファイバーを別な企業が敷設したいということになったと。今、管路の利用というかその料金が極めて高くて、自分たちで引いてもいいんだけれども、とてもペイできるような状況にないんだというような話になっております。それが実際本当のところなのかどうか、その辺に関してどうお考えでしょうか。
○政府参考人(金澤薫君) 今回のガイドラインを策定する過程でまず問題になりましたのは、他の電気通信事業者がまず光ファイバーを借りたいといったときに、なかなか貸してくれないという実態がございました。したがいまして、その光ファイバーの所有者がみずからその光ファイバーを利用するという計画、そういう計画がない限り、一定期間内での話でございますが、必ず貸さなければいけないというふうなまず仕組みをつくるということがございます。 それから、料金につきましても、管路それから電柱等々、現実にはそういうコストによって電気通信事業者が事業を行っているわけでございまして、それほど高いというふうには私ども考えておりません。
○櫻井充君 済みません、最後ちょっと聞こえなかったんですが。
○政府参考人(金澤薫君) 貸与の対価は当然コスト主義ということになりまして、電柱一本貸すためには、その電柱を立てるためにどのくらいの経費がかかったということを前提にして積算した上で合理的な料金を設定しております。したがいまして、私どもとしてはそれほど高い料金ではないというふうに考えております。
○櫻井充君 それでは、例えば、総務省としては高くないというふうに思われていても、現実のところ高過ぎて結果的にはそこでNTT以外の業者が敷設できないような際に、こういう場合は電気通信事業紛争処理委員会というところで調停してくださることになるんですか。
○政府参考人(金澤薫君) 先ほど申し上げましたが、管路、線路の所有、使用に関しましては電気通信事業法上の規定がございまして、協議認可、つまりまず当事者間で話し合うということについての認可を総務大臣が与えまして、その認可に基づいて協議が始められまして、両当事者間で話がつかない場合には裁定という形になっていきます。そういう中で拒否理由も明確になっていきますし、期間、それから透明性も向上されていくということでございます。 紛争処理委員会との関係でございますけれども、この裁定に当たりましては、当然、電気通信事業紛争処理委員会に諮問するという過程を経ることになりまして、その過程の中で電気通信事業紛争処理委員会としての見解を示していくということになります。
○櫻井充君 もう一つ、具体的な例をちょっとお伺いしたいんですが、例えば管路を使うときに、もう管路は実はいっぱいになっていてそこは使えませんというようなことを話の中で説明されることもあるそうなんです。ただしかし、業者側からすれば、それが実際本当なのかどうかということを調べるすべがございません。こういう場合には、今の電気通信事業紛争処理委員会ですか、こちらできちんと調べていただけるというようになるんでしょうか。
○政府参考人(金澤薫君) 先ほど申し上げましたような、両当事者間で話がつかないということになってまいりますと、協議認可というものをやりまして、最終的には総務大臣が裁定するという手続がございます。その裁定手続に至るまでに電気通信事業紛争処理委員会に諮問をして、さまざまな御意見を調整しながら妥当な結論に至るということでございます。
○櫻井充君 では、そこの委員会で処理してくださるという認識でいいのかと思います。 それで、もう一つ、例えばそういう競争をしていった中で、今ラストワンマイルがNTT東西で大体九九%を独占していると言われているわけですが、一体どのぐらいまでNTT東西にはお認めになろうとしているのか。どのぐらいのところまでいくと競争原理が働いたと言えるのかなというふうにお考えなのか、その点について御説明願いたいと思います。
○副大臣(小坂憲次君) これは、固定電話の場合は五割というのが一つの基準になりますので、この五割を切るような状況が出てくればこれは独占ではないというような状況になってくると考えております。
○櫻井充君 そうしますと、今の状態は独占だという認識で、総務省の認識としては今は独占状態にあるという認識でございますね。
○政府参考人(金澤薫君) 東西NTTは、地域電気通信分野におきましては、設備ベースでは実質九九%まで設備を保有しておりまして、これは完全に独占状態というふうに認識しております。
○櫻井充君 そうすると、公正取引委員会の方にお伺いしたいんですが、こういう状況というのは独禁法に触れないんでしょうか。
○政府参考人(鈴木孝之君) 一般的に申しまして、さまざまな市場の中には、たまたま競争者がいなくて独占的になっている市場もございますので、独占禁止法は市場におけるシェアが単に高いことだけで問題とするものではございません。 ただいま御指摘いただきましたように、独占禁止法には独占的状態に対する措置という規定もございますが、これもシェアが高いだけではなく、利益率が著しく高いなどの弊害が生じていることが必要ですので、NTT地域会社が現時点でこれに該当するものではございません。 しかし、高いシェアを維持するために競争事業者を排除するなどの競争制限的行為に出ます場合は、これは独占禁止法違反行為として問題になるものでございます。
○櫻井充君 先ほど、市内の電話や基本料金に関して、高いのは独占が随分関係しているんじゃないかという話がございました。その点から考えれば、利用者側からすれば安い利用料金で使えればいいわけであって、先ほどは独占の弊害だと、もちろんもう一つは競争力の問題だという話がございましたけれども。やはりどう考えてみても、これは独占禁止法に当てはまるんじゃないかと思いますが、再度いかがでございましょうか。
○政府参考人(鈴木孝之君) ただいま申しました独占的状態における弊害要件といたしまして、利益率が著しく高いなどの弊害と申し上げました。現状、例えばNTT東日本、西日本について見ますと、営業利益率とか経常利益率、これらがその通信業の中で異常に著しく高いという状況にはございません。
○櫻井充君 もう一つ、公正取引委員会というのが、今、総務省の管轄の中にあります。これ大臣が担当されることになるんでしょうけれども、今回の中で、総務大臣が管轄されているこの独占状態にあるかもしれない電気事業者の関係、それを総務省にある公正取引委員会が判定するというのは、何か中立性に欠けるのではないかと。つまり、本来であれば別なところに、別なところというのは全くそういう官庁、ある省の下にあるということではなくて、別なところになければきちんとした判定ができないんじゃないかと思いますが、その点についていかがでございましょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) それは、委員、そういうことはないんですよ。この公取委は私の所管というより所轄なんです。管轄に属しているんで、機能、役割は完全に独立して、公正取引法を中心に独立した体系で行っておりまして、業務、執行について私の方から何か注文するとかなんとかということは全くないんです。 ただ所轄が、総務省というのは、いわばほかの省庁に必ずしも属さないようなものもまとめてというようなそういう立場もあるものですから、例えば今の公正取引委員会だとか、公害紛争処理委員会だとか、日本学術会議だとか、それは皆私の所轄になっているんです。しかし、それぞれがもう独立してやっていただいておりまして、私は何らの容喙、口を挟むとかなんとかすることは全くありませんので、この件に関しても、今公取の局長はこれは独禁法違反でないと言われておりますから、私もその考えでございますけれども、仮にもしあることが独禁法に違反すればびしびしやっていただくのはもう当然でございまして、所管じゃありません、所轄ですから、その点ひとつ御理解賜りたいと思います。
○櫻井充君 そうすると、逆に言えば、これは独禁法に抵触しないということになれば、何も今の状態を維持すればいいような気もいたします。それがなぜ、その独禁法に触れないものに対して、この先五〇%ぐらいまですると競争原理が働くんだという話になってきますけれども、なぜそういうふうにお考えなのか。法に触れないものに対して、なぜそうすると行政側がそういう行政権限をもって法的手段でもってやっていかなければいけないのか、その点について御説明願いたいと思います。
○政府参考人(金澤薫君) これは、電気通信分野における構造的な特質、特殊性でございます。 電気通信分野は、現状、先ほど申し上げましたように地域電気通信網は東西NTTの独占状態になっているわけですが、この電気通信分野における競争を行いますためには、必ず東西NTTの回線と接続して業務を行うという特質を持っております。したがいまして、その接続にかかわる規制というものをきちんと整備する必要がございますし、接続にかかわるさまざまな行為の中で支配的な力を利用するというような行為も出てまいります。 それで、今回、その非対称規制を導入いたしましたのは、そのようなエッセンシャルファシリティーといいますか、ボトルネック設備を持っている者が行ってはいけない、そういう禁止行為の類型化ということを考えたわけでございます。
○櫻井充君 ちょっと別な観点からなんですけれども、先ほど五〇%ぐらいになると競争原理が働いたんだとお話しになりました。もし仮にこれが五〇%程度に、NTTの独占が五〇%になった際に、今度は、冒頭お伺いいたしましたけれども、NTTの国際競争力というんでしょうか、つまりは、今九九%独占しているからそれなりの収入があるわけであって、これが五〇%ぐらいになったときに、どの程度その収入が落ちるのか、つまり、そういうことが起こったことによって国際競争力は低下しないのかどうか、その点について、いかがでございましょうか。
○副大臣(小坂憲次君) 先ほど私が質問を取り違えたのかもしれませんが、五〇%というのは独占的な地位というものが判断される基準として申し上げたわけでございますが、今、委員がおっしゃったように五〇%ぐらいになったら競争原理が働いたというような意味でいうならば、競争原理が働いているかどうかというのは単にシェアで判断するものじゃございませんで、サービス面とかそれから相手方の努力とか、そういった全体的な、市場全体の状況を判断して競争原理が働いているかどうかというのは判断すべきものでございますので、五〇%という数字でそういうふうな回答を申し上げたつもりではないので、もしそういう意味で御理解であれば、御訂正をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(金澤薫君) 現在、五〇%という数字がどこにあらわれているかということでございますが、指定電気通信設備という制度がございまして、国が指定するわけでございますが、その設備がある一定地域における総回線数に占めるある事業者の回線比率、これが五〇%を超えた場合には指定電気通信設備という指定を行う、それについてさまざまな接続にかかわる規制を行うという、全体としてそういう仕組みになっているわけでございます。 したがいまして、ボトルネック設備とは何か、エッセンシャルファシリティーとは何かということを五〇%という数値であらわしているということでございます。
○櫻井充君 どうも具体的に本当に競争原理が働くようなシステムになってくるのかどうか、若干まだわからないところがあるんですが。 それともう一つ、監督業務というんでしょうか、世界では、例えばアメリカのFCCとか、それから英国のOFTELというんでしょうか、こういうところがきちんと監督しているわけですけれども、日本のこれからの監督業務というんでしょうか、そことどのように違ってきているのか。 特に、欧米の機関では、弁護士さんや公認会計士さんなどもそのメンバーの中に加わっているんだそうです。日本で、ちょっとお伺いしたところによると、弁護士さんや公認会計士さんなどはいない。つまり、海外ではなぜこういう人たちがいて、日本では監督するところにいらっしゃらないのか、そして、そういう人たちがいなくても全く問題はないとお考えなのか、その点について御説明願いたいと思います。
○政府参考人(金澤薫君) 諸外国の制度というのは、それぞれ固有の風土といいますか、そういうものを念頭に置きながら策定されておりますので、一概に比較するということがいいのかどうかという点はございますけれども、まず、米国、FCC、連邦通信委員会でございますが、これは、電気通信事業の政策立案、規制監督、紛争処理、全体を行っております。それから、周波数割り当て、無線局免許、ケーブルテレビの監督、マスメディアに対する規制等々を担っておりまして、職員数が約二千名ということでございます。 先ほどお尋ねございました弁護士や公認会計士でございますが、これらの方もいるようでございますけれども、正確な数値は把握しておりません。 それから、英国、OFTELでございますが、ここも電気通信事業の政策立案、規制監督、紛争処理、これを担っておりまして、職員数百八十三名という体制で行っております。弁護士や公認会計士もいるということを聞いております。約三割程度が法律家、エコノミスト、会計士、統計士等の専門家で構成されているということを聞いております。 それから、ドイツ、電気通信郵便規制庁でございますが、これは電気通信事業の政策立案、規制監督、紛争処理のほか、郵便市場の規制、周波数割り当て、無線局免許等を担っておりまして、職員数二千六百七十九名でございます。 フランス、ART、電気通信規制機関でございますが、これは電気通信事業の政策立案、規制監督、紛争処理というものを担っておりまして、職員数は百四十四名ということでございます。ただ、フランスに弁護士、会計士がいらっしゃるかどうかということについては、これは不明でございます。 一方、我が国でございますが、総合通信基盤局の中に電気通信事業部というのがございまして、電気通信事業全体の政策立案、規制監督、紛争処理を担っておりますが、職員数は七十六名ということで、弁護士、公認会計士はいないということでございます。 ただ、さまざまな施策を展開する上において、情報通信審議会に諮問するということもございまして、この情報通信審議会の中には当然弁護士の方々も、弁護士といいますか法律の専門家、大学の先生等でございますが、それから会計学に博識な大学の先生等々も含んで、専門的立場からさまざまな御提言をいただいているということでございます。
○櫻井充君 今ので、要するに監督システムですけれども、日本はやっぱり圧倒的に人数が少ないんですよね。これはこの分野に限ったわけではありませんで、例えば金融の分野でも同じですし、それから医療の分野でも全く同じです。 今、日本は規制緩和とか市場原理だという方向に向いているわけですけれども、しかし、いろんな面で、私、欧米のシステムを調べてみると、かなりきつい規制がかかっていて、ルールがはっきりしていて、監督もしている。ただし、ルールがあって、ルールを守りさえすればあとは何でもいいと。何でもいいというのはちょっと語弊がありますが、そこの中で競争しなさいと。日本の場合には土俵といいますか、そういうものがはっきり決められていなくて、半ば、その辺の野っ原でけんかしたら規制緩和なんだというような感じで、しかも、監督する人も十分いないという状況なんではないか。つまり、そういうことが公正な競争というものを阻害してきているような気がいたしております。 もう一つ、規制という観点からいうと、市場支配的な事業者にかかわる競争ルールというのは、欧米でももう何年か前から法定化されていたんではないかという指摘があるんですけれども、実際のところ、何年ぐらい前からこういう法制化がされていて、総務省ではこういう制度があるということをいつごろお知りになったのか、その点について御説明願いたいと思います。
○政府参考人(金澤薫君) まず米国でございますが、一九八〇年のFCCルールにおきまして、二十三の地域電話会社と長距離部門を有するAT&T等をドミナント事業者、MCI、スプリント等の長距離事業者をノンドミナント事業者とする非対称規制というものが導入されました。 また、一九九六年、米国通信法におきまして、既存地域電話会社及びベル系地域電話会社に対する接続に関する非対称規制や、反競争的行為防止のための非対称規制が導入されたということでございます。 一方、EUにおきましては、一九九七年の相互接続指令におきまして、固定電話、専用線、移動体通信の各分野において顕著な市場支配力、いわゆるSMPと言っておりますが、シグニフィカント・マーケット・パワーを有する事業者に対しまして特別の接続規制及び反競争的行為規制を課す非対称規制が規定されたということでございます。このEU指令を受けまして、EU加盟十五カ国四十一社に対し非対称規制が導入されているというふうに認識いたしております。 私どもも海外の規制の動向については日ごろからその調査、分析に心がけておりまして、諸外国が非対称規制を導入した時点で、詳細は別として、その事実はおおむね把握していたというふうに考えております。
○櫻井充君 そうしますと、欧米と比較したときに数年ぐらいルール化がおくれてきたんじゃないだろうかと思いますけれども、おくれたと言っていいのか、数年ぐらいだからそれはおくれたうちに入らないとおっしゃるのかもしれませんけれども、我々からすると若干遅かったんじゃないかという気がしますけれども、その点についての総務省の見解と、それから世界の国々と比較した際に今回の日本の法律でこの点が欧米とは違うという点がありましたら、済みません、ここは通告しておりませんが、御説明願えればと思います。
○政府参考人(金澤薫君) 我が国の電気通信分野におきましては、公正競争促進の観点から、接続に不可欠で独占的なボトルネック設備を設置している事業者に対し特別な接続ルールを課すという、いわゆる非対称規制でございますが、今回のようなドミナント事業者に対して一定の行為を禁止する規定を置くということもございますが、この接続についての規定というものも一種の非対称規制でございまして、これにつきましては、平成九年の事業法改正により既に一部導入しているということでございます。この点につきましては、したがって米国よりはかなりおくれておりますけれども、欧州とはほぼ同等の時期ということでございます。 今般の私どもが今やろうとしております法改正でございますが、これは電気通信分野が、NTTは従来公社だったわけです。それで、公社から全国をカバーする日本電信電話株式会社に移行いたしまして、それからさらに、現在それが四つに分かれまして、持ち株、NTT東西、NTTコミュニケーションズというふうに分かれている。そういう競争状態が過渡期的な状況にあるということを踏まえまして、競争市場をより積極的に創出していくために、これまで非対称規制の範囲を拡大して、地域固定通信分野に加えて移動体通信の分野を対象とした接続ルールを定め、市場支配的事業者につきましては、その反競争的行為を防止、除去するための規律を設け、市場支配的でない事業者については大幅に規制を緩和したということでございます。 欧米といいますか、特に欧州との差異でございますけれども、日本の場合はまず設備に着目して、指定電気通信設備という概念を導入いたしまして、全体の設備、回線数の占める比率が五〇%というふうな考え方を前提にしているわけでございますが、もう一つの考え方としては市場シェアというものを正面からとらえて規律していくという考え方もあるわけでございます。
○櫻井充君 あともう一つ、ちょっとユニバーサルサービスの提供についてお伺いさせていただきたいんですけれども、結果的にNTTに対するユニバーサルサービスの提供義務というのをいずれ外すことになるんでしょうか。その時期の中で、電気通信審議会の答申を読みますと、「地域通信市場において競争が一定程度進展したと認められた段階を稼働時期とすることが適当」という結論を得ているそうですけれども、競争が一定程度進展したというのはどのような状況を指すのか。もしくは、外す場合に今の答申のとおりでいいのかどうか。それから、答申のとおりでいいとすれば、この段階というのは、この時期というのは大体どのぐらいの時期になるのか、その点について御説明願いたいと思います。
○副大臣(小坂憲次君) まず、このユニバーサルサービスそのものでございますけれども、今般の改定におきましてユニバーサルサービスを維持するために基金を設けております。それからまた、この基金がどういう状況で発動されるかということを考えると、このユニバーサルサービスの状況というものの考え方というのはある程度明確になりますので、この点もちょっと御説明を申し上げておきたいと思いますが、その七十二条の七の第一号で、適格電気通信事業者、すなわちユニバーサルサービスを提供すべき事業者がこの基金を稼働させるのはどういうときなのかというと、これはすなわちユニバーサルサービスを提供する費用がそれから上がってくる収益を上回るような状況、すなわちそれでは賄い切れないような状況になったときと、こういうのが想定をされておるわけでございます。 そういう中で、今、委員が御質問になったのは、このユニバーサルサービスの義務が外れるのはいつかという御質問もございました。これは、ある程度の競争が促進された状況ということで、先ほど簡単に御説明申し上げましたが、すなわち市場において競争が進展しているかどうかという判断は、単に回線のシェア、すなわち加入者の総数のうちにある一定事業者、例えば東西NTTがどれだけの回線を提供しているかという数のシェアということもさることながら、基本的には市場における総合的な競争環境を見ながら判定をしていくべきものだと思っております。 したがって、サービスの提供がどのような形で行われているか、またNCCによるダークファイバーの利用だとか、あるいはDSL事業の推進だとか、そういったいろいろな分野においてのサービスがどの程度進展しているか、またNCCがどれだけ努力をして市場における参入を行っているか、これらの総合的な判断によりまして、市場における競争状況が現在とその時点においてどの程度変化をしているか、こういうことを判断して市場における競争環境の進展というものを判断してまいりたい、このように考えているところでございます。
○櫻井充君 やはりどうも、調べてみると、その独占とは一体どこなのかというと、恐らくラストワンマイルの問題が一番大きいところなんだろうと思います。そこの競争がもっと促進されていけばいいというのは、これは我々今利用者からすれば当然の立場です。 ただ、最初にも申しましたとおり、この部分を過度な競争によってNTTの国際競争力を低下させないような、そこの配分というのは非常に難しいところなんだろうとは思いますけれども、ぜひ、大臣、そのところも、私がこんなことを言うよりも大臣の方がよく御存じだと思いますけれども、ぜひ我々利用者にとって非常にいいように、そしてまた国際競争力がこのまま維持されるような、そういう電気事業者を育てていただきたいということを御要望申し上げまして、私の御質問を終わらせていただきます。
○内藤正光君 おはようございます。民主党・新緑風会の内藤正光でございます。 おととい火曜日の質疑に引き続きまして、本日も四十五分間にわたっていろいろな質問をさせていただきたいと思います。 大臣には最後の方で、今までの議論を踏まえて大所高所の、これからのあるべき情報通信政策についていろいろお聞かせいただきたいと思います。 その前に、まず答弁の確認をさせていただきたいと思います。五月三十一日の衆議院の総務委員会での副大臣の答弁についてでございます。我が民主党の委員の方から、こういうような趣旨の質問があったかと思います。自主的実施計画の内容及びその実施状況と業務範囲の拡大はリンクしないのか、こういった趣旨の質問に対して、副大臣は、東西NTTの業務範囲の拡大は業務の円滑な遂行及び電気通信事業の公正な競争の確保に支障を及ぼすことがない限り認可すると、そしてまた自主的な計画については業務範囲の拡大とリンクするものではない、そういった趣旨の御答弁をされたかと思いますが、間違いございませんか。
○副大臣(小坂憲次君) 委員御指摘のとおり、三十一日の答弁では、東西NTTの業務範囲の拡大と自主的な実施計画は法的には直接関連づけるものではないという趣旨の答弁をさせていただいております。
○内藤正光君 わかりました。 時間の関係もありますので、ちょっと順番が変わりますが、ボトルネック独占というものについての考え方について何点か質問をさせていただきたいと思います。 自主的実施計画づくりの中で、何点かNTTに対して期待するという項目が掲げられております。その一つに地域通信網の開放の徹底という項目がございまして、これをNTTに対して期待するというふうになっております。 ところが、総務省さんの今までの御尽力により、透明、公正な接続ルールづくりだとか接続会計の作成、公表の義務づけ、あるいはまた長期増分費用方式の導入等々、いろいろなことが総務省さんの御尽力によって実現をされているわけでございます。私は、ここまで来たら大分開放の徹底というのは進んできたのかなと思ってはいるんですが、このほかに何を具体的に期待されているのか、教えていただけますでしょうか。
○副大臣(小坂憲次君) 今、委員、一部御指摘にもなりましたが、NTTの自主的な実施計画として私どもが期待しているもの、東西NTTによる地域通信網の開放の徹底という意味は、公正競争の確保を図るために重要な要素でありますので、政府の規制緩和推進三カ年計画等においてこれを盛り込んでいるところでございまして、これはすなわち接続ルールの整備にはNTTやNCC等利害関係者の意見の調整等多くの時間を要すること、それから現行の指定電気通信設備は範囲が限定されておりまして、それ以外の設備についても技術の進展等に応じて他事業者から開放が求められることがある、すなわち今までなされてきたもの以外に、この指定電気通信設備として規定されたもの以外でもそういうものがあり得るということでございます。 具体的に申し上げますと、電気通信事業法上、東西NTTが自主的に接続約款を整備することができますので、接続ルールが整備されるまでの暫定的な措置として開放されること、例えば光ファイバー等の開放がこれに当たるかと思います。またもう一つは、現行の指定電気通信設備に含まれない設備の開放、これはちょっと難しいんですが、例でいえばLモードのゲートウエーのようなものでしょうか、いわゆるリモートアクセスサーバー、RASと呼ばれるようなああいった分野、こういったものの開放、これらは指定電気通信設備には含まれておりませんけれども、市場環境の競争を促進する観点から、この開放が進まないと競争環境が十分に整備されないということで、これは東西NTTが自主的に接続約款を整備することが期待をされているところでございます。
○内藤正光君 具体的な中身はわかりました。 ところで、おととい火曜日、私の後に岡崎さんが質問されたかと思いますが、不採算地域では競争は進展しない、その結果としてそのエリアではNTTの地域独占になってしまうという趣旨の指摘をされたかと思います。そういった指摘に対しまして、これまた副大臣は、そういった場合はたとえNTTが地域網を独占しているからといってけしからぬということには当たらないということをおっしゃったかと思います。 ところで、昨今、地域網の競争が必要だ必要だというふうに主張がなされているわけなんですが、こういったいわゆる不採算地域における、採算がとれそうにない地域における競争というものはどういうふうに考えたらいいのか、またどんなことをすれば競争が起こり得るのか、教えていただけますでしょうか。
○副大臣(小坂憲次君) 不採算地域における競争はどういうときに起きるのかという御質問なんですが、今般の法改正におけるいろいろな措置によりまして地域通信分野を含めた競争が促進されることは期待しているわけですけれども、委員が御指摘のように、過疎地域等における競争は現実的にはなかなか期待ができません。それをどうやって進めるのかと。公正な競争を促進するための措置が今回講じられて、それでも十分な競争の進展が見られない場合にはNTTのあり方の抜本的な見直しを行うという答弁との関連で御質問なさっているんだと思うんですが、競争の進展というのは不採算地域においてはどのようにしてというあれですと、まず一つは、地域のNTT東西のような独占的な設備を有している事業者以外の事業者が、やはりユニバーサルサービス的な観点で不採算地域においても独自の努力をしていただいて、そこに参入をしていっていただかないと競争というのは起こらないわけです。 要するに、不採算地域における競争というのは基本的に起こりにくいだろうという観点に立っておりますので、それをどうしたら進むかというのはなかなか難しい回答なんですが、それが起こりにくいから公的な支援も含めながら将来検討しなきゃいけない、こういう課題でございます。
○内藤正光君 何か大分意地悪な質問をしてしまって、大変恐縮でございます。ただ、これは大事なんです。この質問はある意味ですごく大事だと思うんです。 というのは、不採算地域はなかなか競争が起こらない、どんなことをやってもなかなか起こらない、それがあればユニバーサルサービス基金なんて要らないんですから。競争が起こらないところが日本にはたくさんあるから、今回ユニバーサルサービス基金なるものを導入しようということですから。そういった意味では、私は自分でこういった質問をしながら大変意地悪な質問をしてしまったかと思っているわけなんですが。 ところが、答申等では地域通信市場で十分な競争が促進されなかったら抜本的な見直しを行うということを、答申に限らずいろいろなところから主張されるわけです。でも、ここまで御主張されるならば、地域における競争促進とは一体どういうものなのか、その定義をしっかりしなきゃいけない。 例えば、よくNTTのシェアは地域網では九九だとか九八だとか言われますが、これはあくまで全国平均なんです。例えば東京はどうなのかとか、そういうふうにいろいろ考えていかなきゃいけない。だから、幾ら東京でどんどん競争が進んでいってシェアが変わっても、全国平均に直すと結局は九七%とか九八%になってしまう。だから、この全国平均を持ち出されて議論されても、はっきり言って意味がないものだろうと私は思います。 そこで、その地域競争の促進なるものの定義についてお伺いしたいんですが、例えばいわゆる不採算地域におけるシェアをどうカウントするのか、評価の対象外にするのか、そういったことも一つあります。そしてまた、ダークファイバー、これをNTTのものとするのか、競争他社のシェアとするのか。あるいはまた、いわゆる重畳回線と言われておりますが、NTTの回線を使いながらも他社が例えばDSLサービスをやっている場合、現在これは私の理解ではNTTのシェアというふうにカウントされておるかと思いますが、果たしてそれで妥当なのかどうか、それで競争の実態を正しく見ることができるかどうか、私は大きい疑問だと思います。 こういった観点から、そしてまた結果としてのシェアのみを評価の対象とするのか、こういったことを具体的に教えていただきたい。つまり競争進展の判断基準は何なのか、きょうできるだけこの答弁で具体的なお話をいただきたいわけなんです。そして、さらにまた綿密な判断基準をつくられるかと思いますが、それが出てくるのはいつなのか、そのスケジュールもあわせてお答えいただきたいと思います。
○副大臣(小坂憲次君) 委員御指摘のとおり、競争の進展を図るのをシェアだけで判断するのは不可能でありまして、単に一定の時点でのシェアの水準で判断せずに、NTT東西による地域通信網の開放の努力に対応したNCCの取り組み、すなわち、こちらでは努力しているんだけれどもそれを利用してくれなければ競争というのは進展しないわけですから、その利用に対する状況というものも総合的に判断をしなきゃいけない。そのための物差しは何かといえば、これから明確な一定の物差しをやはり示していかなきゃいけない。それは過日大臣も答弁させていただいているとおりでございます。 そういう意味で、地域の通信網の進展というのが都会では競争がすごく進展しているのに地方では進展していない。地方のシェアは九十数%だ、全然変わらないじゃないかと。一方、ダークファイバー等の利用が進んでいるのにこれをどうカウントするんだ、こういう御指摘はごもっともでございまして、ダークファイバーの利用に関しては、これはNTTの敷設したものであってもダークファイバーとして利用されていれば、これはNCCが利用している状況としてカウントする、あるいは重畳回線とおっしゃったラインシェアリングと言われている部分、DSL事業者が二分の一使っているのであればこれはやはり二分の一にカウントしなきゃいけないんだろうと思いますし、そういったものを今後十分に検討して、その基準、物差しというものを明確にしていきたい。 その時期はいつごろなのかということでございますが、これにつきましては、ユニバーサルサービスについての項目は法律施行一年後ということになっておりますので、そういう意味では、この六月に法律を成立させていただく。本日、皆さんの御努力によって御理解を得られれば一年後という時点で、この基準についての整備が明確になったその時点でユニバーサルサービスにかかっている費用等がNTT東西等から提供されれば、そういったものと比較しながらユニバーサルサービスのあり方というものもここで算定することができますので、そういった環境で、タイムスケジュールで今後進めていきたい、このように考えているところでございます。
○内藤正光君 ダークファイバーの件、あるいはまたいわゆる重畳回線の件はわかりましたが、例えば不採算地域をどうするのか、どう扱うのか、これに対して、まだ検討中かもしれませんが、一定の方向性をもしお持ちであればお答えいただきたいと思うんです。
○政府参考人(金澤薫君) 先ほど副大臣の方から、ユニバーサルサービス基金の費用算定の考え方とこれがリンクしてくるというふうな説明がございましたが、今回のユニバーサルサービス基金というのは、要するに競争中立的な視点ということから設けることといたしておりまして、つまり不採算地域を底上げする、そこで全体をならしながら、NTT全体の競争状況というものを念頭に置きながら一定の考え方を示していくということでございます。
○内藤正光君 ただ、それは私の質問の答えになっていないかと思うんですが、たとえ不採算地域の底上げをしたってシェアは変わらないわけです。ですから、私が質問しているのは、例えば本当に競争相手が入ってきそうにないようなエリア、どれだけNTTが市場開放に向けた努力をして入ってください入ってくださいと言っても入ってきそうにないようなエリアが日本にはたくさんあろうかと思います。そういったエリアはいつまでたっても一〇〇%、これを全国平均に使うと私はこれは客観的ではないと思います、その競争状況を判断する指標としては。 ですから、そういった競争にならないようなエリアをどう評価の対象にするのかあるいはしないのか、この辺について私はお尋ねしているんですが。
○政府参考人(金澤薫君) 確かに先生が今お話しになりましたような、不採算地域をどう全体の中でカウントしていくかという話は、当然私どもも検討の対象というふうに考えておりまして、ただ、具体的にそれをどのような形で検討するかということについては、今後、情報通信審議会等との関係もございますので、その辺と意思疎通を図りながら明確化していきたいというふうに考えております。
○内藤正光君 ただ、ここで大事なポイントが私は二点あろうかと思います。 一つは、たとえ不採算地域であっても、だからといってコストが高いままで、高どまりしたままでいいのかと。そうじゃない、そこはそこでコストを下げるような何らかの仕掛けが必要だと。しかし、それと競争が促進しているかどうかの判断にそういったエリアを使うかどうかは別物なんです。ですからそこはしっかりと分けて考えていただかなければ困るわけなんです。ちょっと御答弁いただきたいんですが。
○副大臣(小坂憲次君) 先ほど委員御指摘の、不採算地域における競争の促進ともまたリンクしてくる部分かもしれませんが、一つの考え方として、技術の進歩によって、今言われておりますように電力線を使った通信の方法というようなものも技術的に今検討されておりますが、これが実現しますと、不採算地域と言われても電力線は全部の地域に敷設されておりますので、これを通じての通信環境が整備されますとこれでボトルネック性というのは解消されてくるわけですね。ですので、そういった部分でのサービスとの進展もまた判断の基準に一つなってまいります。 ただ、今、委員が御指摘になった不採算地域の数字と、それから競争の激化している地域の数字を足して平準化して計算されたらいつまでたっても変わらないじゃないか、こういう御指摘に対しては、単にそういった数字のシェアだけで計算して競争状況を判断するのではないということが一つのお答えになっていると思うんですね。すなわち、開放が進んでいるのにそれに対してNCCがどのようなサービスを使ってくるかという状況、これは、利用可能な施設を十分に使っていなければそれはNCCの方の努力不足とも考えられるわけでございますので、そういった部分を全部あわせて物差しをつくっていきますということを申し上げたわけでございますので、その辺で御理解を賜りたいと思っております。
○内藤正光君 では、確認なんですが、不採算地域と競争が激化しているような地域、これを必ずしも同等に扱ってしまうと競争の進展度合いを知る上での指標としては適当でない、だから何らかの配慮を行うと、そういう理解でよろしいですね。
○政府参考人(金澤薫君) 先生のおっしゃるような点についても十分配意しながら、このカウントの仕方について検討していきたいということでございます。
○内藤正光君 あともう一つ、そういう数値的に出てくるようなところはいいんですが、例えばNTTの市場開放に向けた努力、あるいはまたNCCがどれだけ頑張ってそのエリアに入ろうとしているこの取り組み、これはどちらかというと定量的というよりも定性的なものになってしまう嫌いがございますが、そういったものも明確な判断基準をつくってお示しいただくということでよろしいんですね、この一年の間に。
○副大臣(小坂憲次君) 基本的にはできるだけ速やかにというのが基本でございますので、本年の六月施行されるということになれば、先ほど申し上げたように一年という、例えばユニバーサルサービスの方の部分は。ただ、競争環境の算定ということになりますともっと早く基準をつくらなきゃいけませんので、遅くとも本年中にはこれを明確にしておかなきゃいけない、半年ぐらいでこの計画を明確にしていきたいというふうに考えております。
○内藤正光君 できる限り裁量性が加わらない明確な基準をつくっていただきたいと思います。 では、続きましてドミナント規制についてお尋ねをしたいと思います。 今回の法改正によって東西NTTやドコモ等がドミナント認定されるわけなんですが、ドミナント認定されたからには、何年かあるいは何十年か後にはそのドミナントというのが解除されるだろうと思います、固定においても、また携帯においても。この解除に当たっての客観的な基準があればお示しいただきたいんですが。
○副大臣(小坂憲次君) まず、移動体通信分野の方から申し上げますと、移動体の端末設備の数が一定割合を超えていること、すなわち二五%を超えていること。また、市場シェア、収益シェアでございますが、これも一定割合、すなわち二五%を超えていること。また、市場シェアの推移その他の事情を勘案して他の事業者との適正な競争関係を確保する必要があること等の要件を満たす場合に市場支配的事業者とされるわけです。したがって、これらの要件に該当しなくなればいわゆるドミナント規制が解除されることになるということで、そのドミナント規制される部分の裏読みという形になるわけでございます。これが一つの基準でございます。 この判定に当たりましては、他事業者からの、市場支配力の乱用があるとか、そういった苦情があるとか、あるいは営業とか販売力、広告宣伝力、あるいはブランドの力とか技術力等を総合的に判断してこれを判定していくことが必要だろうと、こう考えております。 また、固定通信分野におきましては、加入者の回線数がいわゆる五〇%と言われている基準を超えて指定を受ければボトルネック設備となりますので、それを加入者線回線数の基準を下回る五〇%を切ることになれば解除される。すなわち、先ほど申し上げたようなFWAとか、新たに基準として加えましたケーブルテレビを使ったアクセスとか、それから電力線によるアクセスとか、こういったものが加入者線と同じような役割を果たしている場合に、それらを分母に持ってきて、そして計算した場合に分子部分の、例えばNTT東西であれば、その加入者線の数が五割を割ればドミナント規制が解除される、こういうことになるわけでございます。
○内藤正光君 加入者回線数が五割を切ればということなんですが、それはどういうことなんでしょうか。物理的に切るのか、あるいはまたNTTの回線を使って他事業者がサービス提供をしていた場合、これはどちらに加わるでしょうか。
○副大臣(小坂憲次君) 実質的にそれが他事業者によって利用されていれば、その分としてカウントさせていただきます。
○内藤正光君 いろいろドミナント規制が解除される基準を聞いてみますと、先ほど私が取り上げさせていただきました競争進展の判断基準と異なっているわけですね。大きく異なっていると。これはなぜ異なるんでしょうか。
○政府参考人(金澤薫君) 固定電気通信設備にかかわる指定電気通信設備の話について、もう少し敷衍させていただきたいと思いますが、都道府県ごとに一の事業者が設置する加入者線の数がすべての加入者回線の数の二分の一を超える場合に、その事業者の加入者線及びこれと一体として設置される設備を指定していると。 この二分の一を超えるというふうにしておりますのは、加入者回線の過半数を有していれば常に他事業者より多くの加入者回線を有していることから、交渉上優位な立場に立つと。それから、独占禁止法における独占的状態の基準も五〇%超という基準が採用されているということを念頭に置いたものでございます。 したがって、当面、その二分の一を超えるとする基準自体、これを見直す予定はないわけでございますけれども、地域市場におきまして、例えばCATV電話、それからフィックスト・ワイヤレス・アクセスのような新しいアクセス回線の構築も行われてきておりますし、また今後、電力搬送線等の実用化も期待されていると。こういった要素をすべての加入者回線の数、つまり分母の数に含めて二分の一超の計測を行っていくということでございまして、これによりまして、地域通信市場の実態を反映させていきたいというふうに考えております。 したがいまして、新しいアクセス方法、手段というものが今後多く期待されるわけでございますが、それによりまして徐々に設備としてのシェアは下がっていくということでございます。
○内藤正光君 ちょっとよく聞き取れなかった点があるんですが、すべての都道府県において二分の一を切るというふうにおっしゃいましたか。
○政府参考人(金澤薫君) この指定電気通信設備は県ごとにやっているというのが原則なんですが、それとは別に、その地域におけるすべての加入者回線に含めるということでございます。 〔委員長退席、理事岩城光英君着席〕
○内藤正光君 先ほど、私がドミナント規制の解除の基準と競争進展の判断基準がなぜ違うのかという質問をさせていただいて、それについては真っ正面からお答えいただいたようには思えないんですが、なぜ私がこういう質問をしたかといいますと、競争進展をさせなきゃいけない、これは目的なわけです。その目的のためにドミナント規制という手段を用いているわけです。目的と手段の関係にあるんだと思います、競争進展とドミナント規制。 ドミナント規制というのは、あくまで手段だろうと私は思います。であるならば、競争の進展が認められたならば、つまり、目的が達成されたならば、その手段であるところのドミナント規制というのは当然自動的に解除されてしかるべきじゃないんですか。目的が達成されながら手段がずっと残るというのは私はおかしいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(金澤薫君) 今御説明申し上げましたように、この指定電気通信設備の制度と申しますのは、当然設備に着目した規制でございまして、電気通信分野の競争の特性といいますか構造的な特質と申しますか、必ず地域電気通信網に接続することによって初めて競争状態が成立するという意味でございまして、そういう観点から、設備に着目した規制をし、それに関連して一定の接続ルールというものを検討しているということでございます。 それを前提として、その設備ベースで五〇%以上のシェアを占めていれば、独占的といいますか支配的事業者であるという推定を行いまして、今回のさまざまな行為規制を課しているということでございます。 それから、少し話は角度が違うわけでございますが、競争の進展という話は、NTTに自主的な実施計画の策定ということを求めたわけでございますが、その自主的な実施計画の策定によってどの程度競争が進展したのかというその仕組み、そこで初めて、先ほどから申し上げているような基準というものが働いてくるということでございます。したがいまして、設備ベースでの規制の基本的な考え方とNTTのあり方と申しますか、NTTをどういう形にしていくのかということを前提にした議論というものは、少し観点が違うということでございます。 〔理事岩城光英君退席、委員長着席〕
○副大臣(小坂憲次君) 今の局長の答弁に関連してなんですが、私が先ほど答弁申し上げた中で、私自身も若干混同している部分がありまして、誤解を与えたかもしれませんのでちょっともう一度説明させていただきたいんですが、ダークファイバーをNCCが利用している場合に、それはその競争の進展の中では、NCCが利用しているのでNCCの分としてカウントするということは競争の進展の考え方からあるわけなんですが、その後に御質問いただいたボトルネック性の部分で、二分の一というもののカウントのときに、NCCがダークファイバーを借りているような場合、それはどちらにカウントするかという御質問だったかと思うんですね。 そうであったとすると、この設備の基準という形で、指定設備のカウントの仕方でございますので、先ほど申し上げたように、FWAだとかDSLだとか電力線だとかというものは分母の方に入りますけれども、分子の方にはNCCが借りている分は、あくまでも設備としてはもとがNTT東西であればそれはNTT東西としてカウントするということで、先ほど答弁したものがもし逆にそれもNCCにカウントするというふうに誤解を与えているのであれば、訂正をひとつお願いしたいと思っております。
○内藤正光君 それにしても、ちょっと私、目的と手段というのがどうも何かうまくかみ合わないというか、私の頭の中で整理されないんですが、じゃ、なぜドミナント規制をやるんですか、そもそも。前々から同じ質問を繰り返させていただいているんですが、何のために、究極的には何を目標としてドミナント規制を今回導入するんですか。
○政府参考人(金澤薫君) 二つ考え方があろうかと思いますが、要するに、接続の分野における設備ベースを前提とした基本的考え方、それを踏まえて、そういう状況にある者は支配的事業者というふうな考え方として類推いたしまして、その事業者が市場支配的な力を乱用しないようなさまざまな不当な行為についての禁止行為を法律上明定したということでございます。
○内藤正光君 それをおっしゃるならば、例えばボトルネック性というのがあることは認めます、それはあるでしょう。そのボトルネックに由来するいろいろな問題を解消するために、解決するために総務省さんは郵政省時代から全力を挙げて、例えば明確な接続ルールの策定だとか長期増分費用方式の導入等々を進められてきたわけですよね、ボトルネック性を解消するために。 そういった観点から考えれば、ボトルネック設備を有しているがためにというただその点だけでもって判定の基準とするのは、私はいかがなものかと思うんです。やはり設備だけじゃなくて、設備はたまたまNTTが持っているかもしれないけれども、その利用権については皆平等だということになれば、私はもはやボトルネック性というのは解消されたものと判断してしかるべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
○副大臣(小坂憲次君) 委員のお考えも理解できるんですね、将来的に。 今現在は、設備もNTT東西がボトルネック性を有しておりますし、その開放も、今おっしゃったように、他の事業者が自由に何でも使えるような状況になっている、そういう状況では必ずしもまだないものですから、今このボトルネック性というものを基準にしてこういうドミナント規制というものを行っているわけでございますが、将来、それじゃこの切り方を、今おっしゃっているように、設備とその上に載っかってくるサービスと、どういうふうにしていくのかということについては、インターネットだとかIP電話の普及とか、いろんな状況の中でこれはまた判断をしていかなきゃいけない問題だと思いますので、これは今の考え方が未来永劫に続くということでは私もないと思っております。 そういう点では委員の御指摘も当たっていると思うのでございますが、現状においてどうかといえば、今回のこの法律の改正をお願いしているこの時点では、やはりそういったボトルネック性に着目をしてドミナント規制というものを導入していかなければ市場の競争は十分に行われないだろうと、こう考えてお願いをしておるところでございます。
○内藤正光君 古い話なんですが、第百四十国会、平成九年五月、当時の衆議院の逓信委員会におけるやりとりをちょっと私きょうの朝見つけました。そこで現在民主党の衆議院議員であります伊藤さんと当時の谷電気通信局長とのやりとりを見つけたわけなんです。伊藤さんが、指定電気通信設備の指定単位は何なのかと聞いたら、谷さんは、指定電気通信設備は都道府県単位ごとに指定するのが適当だと考えるということをおっしゃった。さらに伊藤さんが、都道府県単位ごとにシェア見合いで規制を外していくのかという質問に対して、そのとおりでございますと明確な答弁をされているんです。 こういったやりとりからは一切、設備を基準に規制をかける云々なんというのは見てとれないんです。あくまでシェアだとかそういったものを見て何かいろいろ対応するということしか理解できないんですが、この整合性はいかがなんでしょうか。
○政府参考人(金澤薫君) 私どもが今御説明申しておりますのは指定電気通信設備というものでございまして、指定電気通信設備というのは都道府県ごとに指定する。あくまでもその設備が五〇%を超えるときにはボトルネック設備だと。ボトルネック設備であるから初めて接続の義務がかかってくる、その接続の義務づけを前提といたしましてDSLを含め競争状態が進展しているということでございまして、ボトルネック設備というものが前提になって初めて競争が進展しているということでもあるわけです。 したがいまして、この指定電気通信設備を前提にした接続ルールというものがあって初めて競争が進展していると私どもは考えておりまして、この制度は現実にNTT東西が設備ベースでは九九%持っているわけですから、そういう状況については今のところ変わりはないということを申し上げているわけでございます。
○内藤正光君 最初の方に、不採算地域では本当に設備ベースの競争があるのかというのはなかなか期待しづらい、しかし電力の線を使ってもしかしたらそういう新しいサービスが始まるかもしれないとおっしゃったんですが、それもあくまで、かもしれないという予想の中での話なんです。しかし、このドミナント規制なるものはちゃんと設備的に回線の数が半分を割らなきゃいけない、半分を割らない限りはドミナント規制というものが解除されないと。 私は、このドミナント規制がかかっているかどうかというのはまさに、あるいはまたドミナント規制を解除するためにどういうふうにこれから活動していったらいいのかというのは、経営の方向性を決めるための重要なことなんだろうと思います。それを何か不明確な要素を持ち込んで、本当に設備的に半分を割るのかどうかというのは私は甚だ疑問に思うんですが、これはまさに経営の根幹にかかわってくることだと思うんですが、そんな不確定要素を残したままでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(金澤薫君) 五〇%という数値そのものは非常に明確なものだというふうに考えておりまして、その回線数の中にどういうものをカウントしていくかと。従来のメタリック回線だけではなくて、例えば電力線が出てきて、それが実態的に普及していけば、それを回線数としてカウントすればいいじゃないかということでございます。それはそれぞれの普及状況、実態に即して母集団の中に加えていくという、そういうことでございまして、決して不明確なことではないというふうに思っています。 このボトルネック設備との関連で申し上げますと、ボトルネック設備を保有している者が事業も行っているということもございまして、いわばハードとソフトが完全に分離された状況がもしあるとすれば、それはかなり明確な制度もつくることが可能になるかもしれません。現実はかなり、各レイヤーを一体的に行っている、そういう状況の中で考えていく必要があるということでございます。
○内藤正光君 局長はレイヤーのことを持ち出しましたが、そんなことをしなくても、徹底した回線の開放の義務づけを行って、そしてルールをつくって、それに違反したら厳格な処罰を下す、そういうことをすればボトルネック性は解消されるんです。NTTだろうがNCCだろうがだれでも自由に使えるようになるわけなんです。ですから、私は論理の飛躍があるんじゃないかと思います。 ただ、ちょっと時間の関係もありますので、次、最後の一つ前に米国におけるドミナント規制について簡単に質問させていただきたいんですが、質問をすべきところも時間の関係で私、説明をさせていただきますと、米国においては、国際あるいはまた州際通信の分野においてはどんな企業がドミナント規制をかけられているのかというと、アメリカの企業というのは一切かけられていないんです。かけられているのは一部の外資系の企業だけなんです。そして、あのアメリカのAT&Tも、確かにドミナント規制はかけられていましたが、一九九五年だったでしょうか、当時まだシェアが六〇%も握っていた状態であったにもかかわらず、ドミナント規制が解除されているんです。しかし、日本の企業あるいはまた外国の企業、それはあくまで、アメリカ国内のシェアではなくて、母国、自国でのシェア、例えば日本だったら五〇%以上握っている、だからアメリカで働く場合はもうドミナントだよと。たとえ子会社であろうがドミナント規制をかけられて、いろいろほかの企業とは違う扱いを受けていると。 これは日本だけじゃなくて、外国だって皆そうなんです。この事実をどういうふうに理解したらいいんでしょうか。当時シェア六〇%を握っていたにもかかわらず、あのAT&Tはドミナント規制を解除されているんです。私はこれは参入障壁以外の何物でもないと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(金澤薫君) 先生が御指摘になりましたような点はございます。 それで、私どもとしても、どうしてこのような規制をかけているのかということを米国に対して今申し上げているということでございますが、米側からははかばかしい返事が来なかったわけでございます。 しかしながら、米国のドミナント規制を受けている我が国の米国法人事業者、例えばNTTアメリカとかKDDIアメリカからは、米国に対して、これらの規制を見直し、廃止するような要求をすべきであると、私ども対米交渉するときには、いろんな事業者の方に、どういう要望がアメリカに対してありますかというのをある程度聞いているわけでございますけれども、そういう具体的な要望が出てきていないということもございます。先生のおっしゃるような点は確かにあるわけですが、やはりこれは事業者、政府一体となって要求していかなきゃいけませんので、私ども、そういう点も勘案しながら、十分検討してまいりたいというふうに思っております。
○内藤正光君 グローバリーに活躍する我が国の企業がアメリカにおいて差別的な取り扱い、不利益を受けることがないよう全力で取り組んでいっていただきたいと思います。 では、残された時間、あとわずかでございますが、最後に大臣にお尋ねをしたいと思います。 これまでの議論、あるいはまたこれからのトレンドであります通信と放送の融合だとか、あるいはまた回線のブロード化の進展、こういったもの、さらにまた言うならば、先ほども申し上げたように国際競争力、いろいろな、さまざまな観点を踏まえて、これからのあるべき情報通信分野における競争政策のあり方、そういったものを大所高所から語っていただければと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、委員が大変専門的でお詳しゅうございますので、副大臣や局長とのやりとりを聞かせていただいて、私も大変勉強になって、なるほどなと。今後の運用で十分にそれを尊重して、参考にさせていただきたい、こういうふうに思っております。 私も、競争促進はこれは大きな課題だと、こう思っております。ただ、その競争促進には公正なというのが前につくわけでありまして、例えば今の市場支配力のある事業者の認定や独占状況というのは、私はできるだけわかりやすく透明で国民に納得のいくものでなきゃいけないと思いますね。不採算の地域の話もありましたが、それはなかなか入ってこないと思いますよ、ユニバーサルサービスの基金なんかつくって援助するにしても。ただ、競争的状態の可能性があれば、それはもうそれでいいんだということにせにゃ私はだめだと思いますね。 それから、ボトルネック設備の、これは五〇%のシェアというのがはっきりしていますから。ただ、それは局長が言いましたように、カウント上、どういうものをとってどうするのかということも、今言いましたように、わかりやすく透明で国民から見てなるほどという、納得がいくというか常識的なというのか、私はぜひそういうことでやっていきたい、こういうふうに思っておりまして、あくまでも公正な競争を促進していく、しかし同時に国際競争力は維持するし通信主権は守っていくと。 難しい二つの方程式を解くような話になりますけれども、ぜひこの二匹のウサギを一生懸命追いかけたい、こういうふうに思っておりますので、引き続いて御指導賜りますようにお願いいたします。
○八田ひろ子君 日本共産党の八田ひろ子でございます。 電気通信事業法の改正について伺いたいと思うんです。 まず、今回の改正案には、目的の改正、公正な競争を促進することを法の目的に追加する、こういうふうにされております。この電気通信事業法の条項、最初を見ますと、前文が書いてありまして、「もつて電気通信の健全な発達及び国民の利便の確保を図り、公共の福祉を増進することを目的とする。」、こういうふうに書かれていますが、この目的を達成するために「公正な競争を促進する」という言葉が追加されたというふうに私は思っておりますが、そういう解釈でいいかどうか。 そうであれば、これまで、「国民の利便の確保を図り、公共の福祉を増進する」、こういう目的の中に「公正な競争を促進する」という言葉は不要というか不適切であると考えておられたのかどうか。大臣、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 私は、二十一世紀の我が国の経済社会は自由で公正で活力のある経済社会にせにゃいかぬと思います。そのためには、もう釈迦に説法ですけれども、官から民へ、中央から地方へ、総理が所信表明で言われましたように、民間でできることはできるだけ民間にやらせる、地方にできることは地方にやらせる、こういう規制緩和といいましょうか地方分権といいましょうか、そういう大きな流れが必要だと思います。そのためには、やっぱり活力ある自由で公正なということには公正な競争の促進というのが私は不可欠だと思うんです。 そういう意味で、今までの目的の規定でも読めますよ、委員が言われるように読めないことはないんだけれども、よりはっきりする、よりはっきりさせるということが一つと、そういう考えを常に念頭に持ちながら事を進めるという意味で公正な競争の促進というのを追加いたしたわけでありまして、これが同時に公共の福祉であり国民の利益の増進だと私は思っております。
○八田ひろ子君 この間、いろいろな新聞の私、ちょっときょう切り抜きも持ってきたんですけれども、デジタル加入者線の参入妨害の疑いで公正取引委員会がNTTを調査とか、マイラインで不公正営業、KDDIなど通信五社が総務大臣にNTT指導を要請とか、いろんな報道があります。 今までもそういうのは読み取れるんだけれどもきちんと書くんだとおっしゃったんですが、これまでの電気通信事業分野における競争というのは公正公平というのが余り不明確であったから明確に入れる、こういうことなんですか。
○国務大臣(片山虎之助君) それは今までもやってきたんですよ、公正公平に競争促進を。さらにそれを大きな力、流れとして推し進めよう、こういうことでございますから、路線としては今までの路線なんですよ。それを強く、早く、大きなものにするということであります。
○八田ひろ子君 路線は今までと同じだ、しかし法改正はすると。 そうすると、今までの不公平、不公正の是正の措置が、今までも私はとってこられたと思うんですけれども、法的に不備があるから必要な措置がとれなかったとか、そういう事例があるんでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 状況が変わってきているんですよね。状況が変わってきているんで、例えば、NTTさんのありようも、どんどん環境が変わってきますから、大変市場支配力を持って、現状のままだとそれはやっぱり競争を阻害する要因になりかねないから、例えば今のドミナント規制を入れさせてもらうとか、それからいろんな紛争が説得等を中心にいろいろ起きてくるんで、それを迅速的確に処理するためには紛争処理委員会をつくるとか、光ファイバー網でも、いろんなものを開放していくとか、地域通信網をもっとオープンにしていくとか、そういう必要が出てきたんですよ。 というのは、これだけ電気通信の需要が爆発的に拡大するなんてだれも思っていなかった。そうでしょう。携帯電話が六千七百万台を超えるなんという事態は、それは昔は思っていなかったんですよ、この何年かの急速なる需要の拡大と変化でから。だから、それに対応した競争環境をしっかり整えていくということは、私は必要だと思います。
○八田ひろ子君 そうすると、今回の改正でそういった事態がなくせると、そういうふうにお考えだという答弁でいいですか。
○国務大臣(片山虎之助君) それはなくす努力をするんですよ、この法律をてこに。
○八田ひろ子君 目的に公正な競争の促進というのは、さっき大臣がお答えになったように、より国民の利便の確保、これが公共の福祉の増進だと、そういうふうにお答えになったんですけれども、そこで伺いたいんです。 今、公正な競争ということで行われていることがいろいろありますが、一つは公正競争の確保と利用者の利便の向上のためにということでマイライン制度が導入をされております。しかし、この利用者の利便の向上、公共の福祉ということでいうと、その反対の動きもあるんではないかというので私は心配をするんです。 これは、厚生労働省の施策でもありますけれども、福祉電話、所得の大変低い高齢者の方とか障害者の方に電話設置の援助をするわけですね。 ここに東村山市の、六月一日に市議会があって、福祉部長がお答えになっているんですけれども、読みます。 マイラインについては、福祉電話制度には、あまり影響しないのではないか、と見ていましたが、今年度になって、マイラインの受付開始五月が間近かに迫って、利用者や電話会社から、「マイライン契約をしたいが、福祉電話はどう取り扱うのか」と言う問合わせが寄せられ、急遽取り扱い方針を検討しなければならないことになりました。行革の観点も含めた検討の結果、貸与電話については、名義人である市がNTTとマイライン契約した電話を貸与する形で、現行制度を続けることができますが、自己電話は、会社や利用内容を自由に選択契約できることになり利便性が高まりましたが、市で把握することが困難になり、また、特定の電話会社との契約を条件に助成することはできないため、制度の対象外とさせて頂かざるを得なくなったものです。 これは何をおっしゃっているかというと、結局、低所得者の老人と障害者の方、これの百九十三人ここでは該当するんですが、貸与電話の方には通話料六百円を打ち切る、それから自己電話の方には基本料金二千四十円と通話料六百円を全部打ち切ると、こういう大変冷たい仕打ちなんです。 東京の障害者団体の方に伺いますと、マイラインを口実にこういう福祉電話を切り捨てるということが全国に広がると深刻だと、こういうふうに心配をされています。私も東京二十三区だけでなく、東京都下ずっと調べてみましたが、全国も同じだと思いますが、多くの自治体でこの福祉電話、当然やっておいでになって、基本料金だけでなく通話料の補助というのもほとんど東京では行われています。 こういうようなマイライン制度が福祉電話の縮小、打ち切りの口実になるということは、どういうふうに大臣、かつての自治大臣の分野も管轄されるわけですけれども、また、この障害者団体の皆さんとか高齢者の皆さんの心配の声にどうお答えになるでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 事実の私は詳細を正確には存じ上げておりませんけれども、今、自治体の中では福祉電話という施策をとっていることは承知いたしております。身体障害者の方やひとり暮らしの老人の方に電話機を貸与したりあるいはいろんな、基本料金その他、料金の補助をする、そういうことの一つの例に東村山市もあるんだろうと思います。 マイラインというのは、御承知のように事業者を選択できるんですよね、その電話の消費者というか加入者の方が。そういうことで、恐らく東村山市としては、そういう特定の事業者を選択するものにということの理由があったと思いますけれども、それは委員、これは最終的には自治体個々の御判断だと思いますよ、自治体個々の御判断で。 だから、私どもの方は自治体のそれぞれの判断を尊重いたしたいと思いますけれども、財政的には今の地方財政計画で独自の福祉施策についてはそれ相応の財源措置をいたしておりますから、そういう中でその自治体がどういう福祉をどういうふうにやるか、電話を含めて、それはそれぞれの自治体で御判断願いたい、こういうふうに思っております。
○八田ひろ子君 福祉電話は、私、東京都下を調べまして、三鷹市だけはちょっと調査がわからないんですけれども、あと全部やっているんですね。これは、多分全国三千三百の自治体はみんなやっているというふうに思うんです。 本来、福祉電話というのは、御存じのように、電話が引けない方に引くための国の援助なものですから、ユニバーサルサービスの前提としてあるべきものだと私は思うんです。一一〇番通報も福祉の分野でいう緊急通報システムも家に電話がないと利用できないんですよ、それは御存じだと思うんですけれども。それをマイラインで選んでどこかの会社というのはなかなか難しいからやめようなんて言う。しかも、福祉の分野とか地方の政治、そういうところではフォローできないんですよ、こういう競争が入ってきたときに。だから、そういうことを全然やらなくて競争だ競争だと言うのが私はすごくおかしいと思うんですね。 こういう問題もありますし、もう一つ、今競争の中でユニバーサルサービスを支える基本の問題というんですか、物的施設、さっきもいろいろ光ファイバーの管渠とか何か言われたんですけれども、こういう保守管理がどうなっているかというのをちょっと調べてみたんです。 局長にちょっと伺いたいんですけれども、伝送路、何か洞道とか管路とかケーブルとかいろいろ分かれているそうなんですが、このケーブルをかけるいわゆる電話線、私たちが電話線と言っている表にある線がかかっている電柱というのはNTT東西でそれぞれ何本あるのか。コンクリートのものだとか、それから鋼管柱というんですか、とか木柱とか、何か種類があるそうですけれども、それぞれどうなっているかお示しをいただきたいと思います。これは数字だけでいいです。 それで、NTTではコンクリート電柱の倒壊だとかコンクリート片の落下などの事故件数も把握していると思いますけれども、これも数字でいいのでお示しください。
○政府参考人(金澤薫君) 伝送路の総延長距離はよろしゅうございますか。 電柱の数だけということでお答え申し上げたいと思いますが、NTT東西の報告によりますと、各社の木柱、コンクリート柱、鉄柱、それぞれ電柱の本数でございますが、平成十一年度末現在の数字を申し上げたいと思います。 NTT東の木柱の本数、これは五万本でございます。それからコンクリート柱等の本数、これは鉄柱とコンクリート柱を合わせた数字しか手元にございませんが、五百七十四万本でございます。それからNTT西の木柱の本数、これが十三万本でございます。それからコンクリート柱等の本数は六百十四万本でございます。 それから、倒壊した電柱等の本数等でございますけれども、NTT東については、倒壊した電柱等の本数に関しデータはとっておりません。したがいまして、今回判明していないということでございます。ただ、NTT西につきましては、自動車の追突等の人為的な事故、または台風、地震等の自然災害により欠損した電柱の本数でございますが、平成十一年度で四千五百三十本、平成十二年度の前期分で二千八十三本であると聞いております。
○八田ひろ子君 大変たくさんの電柱があるわけですけれども、今、局長は最後に、NTT西日本が平成十一年は四千五百三十本が折れたり倒れたりと。その前に何か台風と交通事故というふうに言われたんですが、台風や交通事故ばかりではないというふうに思うんです。 私、きょうちょっと新聞を持ってきたんですけれども、昨年六月三日に宝塚の金井町の路上で起こったコンクリート電柱の折れて倒れた事故です。 この報道によりますと、その日の午後十一時五十五分ごろ、県道尼崎宝塚線沿いのコンクリート電柱が根元から突然折れ、走行中だった男性会社員の乗用車のボンネットを直撃、男性と同乗していた会社の同僚二人が軽傷を負った、この事故で付近の約千四百戸が停電したということです。 ちょっと遠いから余り見えないかもしれませんが、これ拡大コピーですが、見えますか。(パネルを示す)大臣、見えますか。これは電柱がぽきっと折れちゃったということなんです。これを拡大コピーしたのですが、わかりますかしら。これは三角柱で、これが電柱で、これが鉄柱というんですか、電柱の中に入っている鉄筋で、この辺ちょっとさびていますけれども、この倒壊の原因は、局長、何だったんでしょうか。
○政府参考人(金澤薫君) 昨年、宝塚市で発生いたしました電柱倒壊事故について、その原因について申し上げますと、コンクリートのひび割れしていた部分から雨水等が入りまして電柱内の鉄筋が腐食し倒壊したというふうに聞いております。その結果、付近を走行中の乗用車の上に倒れまして、三名が負傷したというふうに聞いております。
○八田ひろ子君 さっき台風や交通事故と言われたんですけれども、そのほかにも、新聞などを見ますと、昨年九月十八日にはコンクリート片剥離落下による人身事故が発生していますし、九月二十三日には福岡で連続三本突然折れた、それから十月二日、兵庫でも突然折れて倒れたというふうに聞いていますけれども、総務省としては御存じですか。
○政府参考人(金澤薫君) 承知しておりません。
○八田ひろ子君 承知しておられないというのに先ほど倒壊の原因が台風や交通事故というふうにおっしゃるのは、ええっというふうに思うんです。大変だと思うんです。コンクリートの電柱の保守点検は一体どうなっているのかと。 私、コンクリートの電柱、町で見ると同じように見えるんですけれども、東京電力と関西電力にもそれぞれの保守点検の現状を聞いてみました。 東京電力では、二年に一巡できるペースですべての電柱とケーブルの見回りを行っている。樹木が倒れかかったりつる草が巻きついたりするのでそういう点検は欠かせないと。関西電力では、昨年までは東京電力と同じように二年に一巡、ことしから五年に一巡の点検を行っていると、こういうふうに聞いたんですけれども、NTT東西の場合はどのような点検や巡回が行われているのか。 それから、さっき木柱も数字をお示しいただいたんですけれども、木柱は全面撤去の方針と言われるんですけれども、こういうのは危険だからということでしょうけれども、撤去の計画はどうなっているのか、お示しください。
○政府参考人(金澤薫君) これはNTT東西からお聞きした話でございますが、電柱の保守点検につきましては、日常の電話開通工事、それから事故修理作業等に合わせて点検を行うということを申し述べておりました。それから、自然災害等による状況、そういうものを総合的に見て、必要に応じて実施しているということのようでございます。 それから、木柱の撤去でございますけれども、NTT東西は、安全作業推進の観点から平成六年度に、平成十二年度末までにすべての木柱をコンクリート柱に更改する方針を立てました。エリア単位で効果的に取りかえを進めてきているところというふうに聞いております。 なお、現在でも未更改の木柱が残存しているわけでございますが、先ほど申し上げましたように、木柱の残存本数は十一年度末で十八万本、平成六年度末には百八十一万本あったわけでございますが、それが九割程度はコンクリートに変わったということですが、なお残存しているものにつきましては、地権者の都合とか自治体からの景観保護の要望等によるものというふうに聞いております。
○八田ひろ子君 木柱も古くなったら危険ですし、コンクリートの電柱の場合、この新聞で、ちょっと遠いから見えないかも、コンクリート電柱の劣化、ひび割れというのでぽきんと根本から折れちゃったのも、ひび割れが近所の人に発見されてから一年四カ月後に突然折れたというのが現実にあって、今、NTT西日本ではこういうひび割れ、劣化が一万三千本あるんですよ。ところが、今年度末にはすべて撤去するとおっしゃっていますが、実際は木柱と同じで残っているんです。こういうのも危険を早く察知してやる保守点検というのが大事だと思うんですが、今お示しのように非常に心配です。 私、昔からそうなのかと思ってNTT社員の方に聞いてみたんです。そうしましたら、かつては給料日の翌日は全員で電柱の点検に回っていた、大体一年で一巡してきたんだと、こういうふうに言われました。そうやって語られる言葉には、仕事に対する愛着というか誇りが本当に伝わってきて熱いものを感じたんですけれども、公正な競争、効率化は無論必要なんですけれども、維持管理のための人手確保というのが本当に緊急に必要なんじゃないかなと私はこの話を聞いて思いました。 今でもこんなに心配で、これはきちんと安全にかかわることですからやっていただかないといけないんですけれども、今後さらにNTTグループは人減らし、合理化なるものが計画されて、これはせんだっての質問でも大臣とやったところなんですけれども、加入電話などはユニバーサルサービスとして全国あまねく提供を確保する、これは何度も繰り返しておられるんですけれども、加入電話の線路などの保守管理の経費というのは、都市部での利益部分を今までは郡部など不採算部門へ補てんをして成り立ってきたというふうに伺っていますが、採算がとれる部分での競争促進によって確かに大口需要者と言われる方は大きな利益を受けるんですが、そのことによって不採算地域の補てんに回っていた財源というのは全体として縮小した不採算地域の保守管理にきちんと回るのかと。 あるいは、会社によっては撤退とか、そういうことが起こってはならないと私は思うんです。アウトソーシングして別会社が各県ごとに担当するとか、そういう話も新聞などでは伺っておりますけれども、そういう重大事態というのを起こさせない、これからも保守点検がきちんとできるというふうに保証をしていただけるわけでしょうか。
○政府参考人(金澤薫君) 事務的な側面について御説明申し上げたいと思いますが、委員御指摘の、ユニバーサルサービスを初めとして第一種電気通信事業者が通信サービスを提供する際に使用される電気通信設備、これは、まず電気通信事業法で定められている技術基準を満たすよう設置し維持されなければならないというふうになっています。さらに、電柱、電線の設置については、人体や物件等に危害や損傷を与えないようにするため、有線電気通信法で定められた技術基準というものを課せられております。 総務省としては、今後も引き続き電気通信事業者に対しまして、ユニバーサルサービスの提供の確保等の観点から、電柱、電線の保守点検を十分に実施するよう、適切に指導してまいりたいというふうに思っております。
○八田ひろ子君 何か下向いて、そっけなくお読みになったんですが、私、何でこういうことをさっきから言っているかといいますと、本当に心配なんですよ、国民は。だって、突然ぽっきりとコンクリートの電柱がひっくり返ってきて、しかもボンネットに当たっちゃって、たまたま人が、あそこの例は人身事故があるんですけれどもね。 今まで私、地方行政委員会の中でも何度かほかの大臣ともお話ししましたが、地方の鉄道も、JRが民営化になった、それで地方の鉄道は赤字だからといってどんどんと撤退していってなくなっているじゃないですか。地方バスも赤字だといってどんどん撤退している。ユニバーサルサービスでそういうことはあり得ぬというふうにおっしゃるんだけれども、こういうことが電話回線にまで広がったり弱者が切り捨てになってくる。こういうのは私は問題だというふうに思うんです。保守管理だけじゃなくて、電話サービスそのものでも私は本当に心配なんですよ。 五月二十四日、総務大臣に私質問していて、NTTの窓口の縮小と、そこで働く労働者の削減問題について伺いました。六万人削減あるいは十万人とも言われている中身です。NTTの営業窓口の集約化で一一六番の応答率が下がっている、出られない。こういうのは衆議院の総務委員会でも我が党の春名議員が質問をして、そのとおりということですが、そのとき大臣は、サービス低下は問題だから、NTTによく事情を聞いて、それから対策を考えるとお答えになっているんですよね。住民サービスを後退させてはならないと何度もおっしゃっていますが、NTTに事情をお聞きいただけましたか。その結果の対応も含めてお答えください。
○国務大臣(片山虎之助君) NTTから話を間接的に聞きまして、特に営業窓口の統廃合につきましては、窓口が廃止される地域の利用者に対してはコンビニエンスストア等の料金収納の代替場所の拡大などを図ってサービスが低下しないようにやりたいと。 それから、一一六番の応答率の低下という話もございましたので、それはどうなっているのかと聞いたら、最近はインターネット向けサービスの注文、問い合わせが多いのと、それからマイラインに関する問い合わせが多いんで、率は下がっているけれども、問い合わせのあれは逆にふえていると言うんですね、件数は。だから、そういう意味では住民サービスが必ずしも低下したことにつながらないと、こういうふうなお話がございました。 インターネット利用受付やフリーダイヤルによる自動音声受付などの対策を今後も講じることによって、全般としてのサービスが低下しないように、むしろ向上するように努める、こういうふうに聞いておりますので、具体の個々のまたいろんなことがございましたら御通知賜れば、我々の方もNTTとよく相談して、住民サービスの低下を来さないということは基本的な考え方ですよ。リストラをやって住民サービスをずっと落とすのはだれだってできるんで、住民サービスを落とさずに経営の効率化、合理化を図るということでやっていただくように言っておりますので、今後ともそういう姿勢を続けたい、こう思います。
○八田ひろ子君 お聞きになったことは早速やっていただいて評価しますが、その中身が全然評価できませんね。 どうしてかといいますと、私も言いましたし、衆議院でも追及した例えば一一六番の話で言いますと、ちゃんと局長も、四割近くは応答できないと、現実にそれは局長が答えていらっしゃるんですよね。これは、一一六番って御存じのように苦情や要望を受け付ける総合窓口なんですよね。だからマイラインとか、今おっしゃったように新しい商品がふえたのでそれの問い合わせがふえるというのは当然なんですよ。だけれども、仕事がふえて電話が、どんどんと問い合わせが来るんだけれども、人も窓口もふやさないから四割近くの人は幾ら電話をしても通じないと。これは苦情受付なのに、ほかの一〇四番の番号案内とか一一三番の故障相談センターに、苦情窓口が全然つながらないがどうしているんだという苦情が入る。笑い事じゃなくて、こういうのが住民サービス低下じゃないですか、調べてくださいねってお願いしているのに、NTTに聞いたら、住民サービスはございませんでしたって。ちょっとそれは大臣としてはいかがなものかと思うんですよ。 一一六番だけじゃないんですよ。さっき言った保守点検でも、コンクリートのひび割れがあっても実際には回れないというのがあるんですよ。だから、広い意味での住民サービスもそうですけれども、実際に皆さんが困るというのがあるから、私はこれは窓口を少なくして人をどんどん減らしていくということだと思うものですから、大臣がそうじゃないとおっしゃるんだったら、そうじゃないようにもう一度お調べいただいて、また聞きますので、きちんと答えてください。 これは労働者の問題でもあるんですよね。だって、食事も食べられないだとか、窓口縮小のために遠いところに転勤になって家族が一緒に住めないとか、いろんな問題になっています。競争のための合理化だといって、保守点検も人手不足で、営業窓口は実際に四分の三も減らしたんですね、四分の一ぐらいになっているというのをお答えいただいていますけれども、こういうことがないようにということを強く申し上げたい。また聞きます。 それから、東西のNTTの業務範囲の拡大というのが法律の中にありますが、活用業務においてこれが利益を上げればいいです。しかし、いろんな今、新しい事態がありますので、重大事態に陥って本来業務に支障が生まれる、こういう心配はないんでしょうか。
○政府参考人(金澤薫君) 東西NTTの業務範囲の拡大のことでございますけれども、これを認可いたしますときの要件でございます。本来業務の円滑な遂行に支障を及ぼすおそれがないということを要件としております。新規業務への過大な投資により、本来業務である地域電気通信役務の遂行がおろそかにならないかどうかということを十分審査した上で認可することとしているわけでございます。 したがいまして、先生御指摘のような懸念は生じないのではないかというふうに私ども考えておりますけれども、会社法の趣旨、つまり、あまねく電話をNTTの責務としているというふうな会社法の趣旨を踏まえまして適切に制度を運用してまいりたいというふうに思っております。
○八田ひろ子君 会社法の趣旨をちゃんと守ってくれるだろうということを最後におっしゃいましたけれども、本来業務の円滑な遂行がちゃんとできるだろうという許可基準にしても、さっき言われた要件、結局、その活用業務の将来性だとか採算性があるかないかをどう判断するかにかかっていると思うんですよね。 そうすると、行政機関である総務省が市場におけるその事業の将来性や採算性というのを的確に判断できるんですか。局長はそう思っておいでになるんですか。
○政府参考人(金澤薫君) 今回の法改正によりまして東西NTTの業務範囲を拡大する趣旨でございますけれども、これは東西NTTの設備、職員等の経営資源の有効活用による経営効率化の促進、いわば現在の設備の、いわば活用業務という側面、それから消費者のニーズに対応したより多様なサービスの提供ということがNTTにできるような仕組みをとりたいというものでございまして、これによりまして東西NTTの経営自由度の向上を図ろうとするものでございます。 東西NTTの業務範囲の拡大につきましては、先ほども申し上げましたとおり、地域電気通信業務の円滑な遂行に支障を及ぼすおそれがないということを要件で書いてあるわけでございます。具体的な問題としては、当然NTTから申請が上がってまいります、その申請がこの要件から見て適切かどうかということを私どもが判断して最終的に認可するかどうかということを決定していくわけでございまして、その際に、NTTからどのような資料をとるかということもございますが、一方において認可手続の簡素化という問題もございます。そういう状況の中で、私どもとしては法の趣旨を適切に遂行したいというふうに考えております。
○八田ひろ子君 何か余り自信ありそうにお答えにならないんですけれども、局長が経済アナリストだとか総務省がコンサルタント会社のように、これはもうかるからオーケーとか、これはどうかなと、そんな判断を私、できるのかなというふうに思うんですよ。だから、先ほどあまねく国民のというふうにおっしゃいましたけれども、官は官の分野でこそ有効な働きができるので、私はこれは大変心配ですし、総務省も余り自信を持って言えないんだなということを思いました。 時間もあれですので、最後に。今後、東西NTTの業務範囲の拡大というのは、当然今の働いている方、それからこれからどんどんと人減らしをされるそうですので、もっと少ない人でおやりになるということで、私、一層の無理な合理化が進められるおそれがあると大変心配をしているんですよね。 最後に、ちょっと大臣に私は伺いたいんですけれども、私のところにこんなお手紙をいただきました。「職場は地方県庁所在地なのですが、今まさに職員どうしバトルロワイヤル状態です。先日管理者からぞっとする訓示がありました。「自殺者が増えているので気をつけてください」一体なにを気をつければいいんでしょうね。昨日までマルチメディアなんてうかれていたのに、いつのまにか泥舟に押し込められていたようです。国家・地方・郵政・電電、四つの合格の中から選んで就職したのにがっかり。」、これはまだ続くんですが、三十九歳のNTTの社員の方からのお手紙なんです。 競争、効率化というのをきょうはずっと大臣とも議論をしてきたんですけれども、国民へのサービス低下を招いてはいけませんし、ただ、私はサービス低下だと思って、大臣はまだ実態をおつかみじゃないので、これからつかんでまた答弁していただきますけれども、その上、今雇用不安を大きくする人員削減計画、残った人は過労死や自殺を心配しなくちゃいかぬ、上司まで、これは職場の会議で言われたんだと思いますけれども、こういう実態というのは異常ですし、こういうことがないような、競争とか効率化というのは必要だと思いますけれども、こういう混乱とかこういうものはやっぱり私はきちんとしなければいかぬと思いますが、大臣、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 私のところにも物すごく投書や何か来るんです。中を見ていますけれども、やっぱりちょっとオーバーな話や極端な話がかなりありますね。いろんなあれがあるので、ちょっと今、委員に来た投書も、どういう方がどういう状況で書いたか事情はわかりませんけれども。 我々は、何度も言いますように、NTTには一層の経営の合理化や効率化を推進して経営基盤を強化してもらいたい、それによって国民に安定的ないいサービスをやってほしい、こういうことでございますけれども、経営改善努力というのは、小泉総理じゃありませんが、痛みを伴うこともあるのでいろんな問題が出てくることも十分想定されますけれども、そういうことに対しては、NTTにしっかりと内部も外に対しても対応してもらいたい、こういうふうに考えております。何度も委員の御質問にお答えしましたけれども、国民に対するサービスはしっかり守っていくように、低下をさせないような努力をさらに要請いたしたい。今、いろんな経営改善を恐らく労使で話し合われる、こういうふうに思いますので、その結果も、我々はその状況を見守ってまいりたいとも思っております。
○八田ひろ子君 私は、今の大臣の大げさだというのは撤回してほしいですよ。だって、ここに書いてあります。職場で上司がそう言ったって書いてあるだけでしょう。御自分は国家公務員と地方公務員と郵政省と電電公社とを受けて、だけれども電電公社を、こういうふうにしたんだけれども、がっかりしたと。どこが大げさなんですか。私はこれは非常に不謹慎だと思いますよ。
○国務大臣(片山虎之助君) 私は委員に対する投書については何にも言っていませんよ。私のところにもたくさん来る、その中にはちょっとオーバーや極端な話もありますけれどもと言っただけで、委員の場合のあれは、状況は私はわかりませんのでと、その上での答弁と、こう申し上げました。
○八田ひろ子君 もう時間がないので議論できないんですけれども、私は一言言いたいのは、今回の電気通信事業法の公正な競争の促進というふうに目的改正がありますけれども、これは電気事業法にもガス事業法にも鉄道事業法にもないんですよね。何度も繰り返しますが、法では、「電気通信の健全な発達及び国民の利便の確保を図り、公共の福祉を増進することを目的とする。」、そう言いながら、一体何のための競争、効率化なのか、私、きょうの議論の中でも非常に疑問や怒りがわいてきます。 働く人たちの問題だって、それから社会的弱者を置き去りにされかねないという問題だって、あるいは直接的な危険の問題だって、もっときちんとやっていただかないとだめですし、こういう法改正は一体いいのかどうかというのは、私は非常に疑問を持っています。 時間ですので終わります。
○委員長(溝手顕正君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十分まで休憩いたします。 午後零時十一分休憩 ─────・───── 午後一時三十一分開会
○委員長(溝手顕正君) ただいまから総務委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、電気通信事業法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○宮本岳志君 日本共産党の宮本岳志です。 先ほど、午前中の八田議員の質問でも、本法案の趣旨が競争政策の導入であるということが議論されました。かつての国鉄、電電の民営化のときは、国営のものがとにかく民営化になればすべてよくなるかのような議論が随分されたものです。その結果は、午前中指摘もあったように、JRで言えばローカル線の廃止で国民の足が奪われようとしている。NTTでは、五月の二十九日に衆議院で我が党の春名議員が、サービス拠点、営業拠点の根こそぎの統廃合という問題を取り上げました。小坂副大臣はこのとき春名議員への答弁の中で、「国営の事業として推進しているときには国民の皆さんの要望にできる限りこたえる体制でどんどん拡充できたわけでございますが、今の時代なかなかそういうわけにはまいりません。」と答弁をしております。 そこで、小坂副大臣にお伺いするんですが、これは、民営化された場合にはサービスが低下してもやむを得ない、つまり民営化、今の時代は「そういうわけにはまいりません。」という「そういう」というのは、国民の要望にこたえるわけにいかない、こういうふうにおっしゃったとしか読めないのですが、そういうことですか、小坂副大臣。
○副大臣(小坂憲次君) 民営化された場合には、やはり経営者の判断というものがそこに働いてまいりますが、経営者は国民の利便というものを中心に考えていかなければ事業として繁栄してまいりませんので、そういった意味でサービスの低下が起こるということは基本的にはないわけでありますが、そういった意味では、国営と民営という部分にはそういった考え方の違いがあるだろうということを申し上げたつもりであります。
○宮本岳志君 そうしたら、この営業拠点の統廃合や窓口の減少というものはサービスの低下であるということはお認めになりますか、副大臣。
○副大臣(小坂憲次君) それは、技術の進歩とかネットワークの構造とか、そういうものも影響してまいります。 例えば、一〇四のサービスが、これは電話を通してでございますので、どこでこの回答がされようともちゃんとした回答が出ればいいわけですから、そういう意味で一〇四の事務所がその地域その地域になければいけないということでもございませんし、これも営業の部門の一つでございますのでそういった意味ではお答えしますが、あと窓口につきましても、インターネット等の進展、あるいは電話だけで、対面でなくてもできるような手続上の改正がなされていればそういうこともできるわけでございますので、一概にそういった形で判断をすることはできないかと思っております。
○宮本岳志君 では、少し議論いたしましょう。 平成九年六月に郵政審議会が出した郵便局ビジョン二〇一〇という最終答申がございます。これは、当時、郵政民営化が活発に議論されていたさなかにまとめられたものであります。この郵便局ビジョン二〇一〇の九十四ページ五というところには何と書いてあるか、本文だけ読んでいただけますか。
○政府参考人(松井浩君) 御指摘に基づきまして読ませていただきますが、九十四ページの五でありますが、 また、郵便局サービスが民間に委ねられた場合、経営目的の重点が「公共性」から「営利性・収益性」にシフトする結果、ユニバーサルサービスや社会的政策を実現するためのサービス、さらには郵便局ネットワーク等の開放を実現するインセンティブがなくなるものと思われる。 このことは、市場原理の徹底に伴い生じるサービスの地域間・個人間格差の拡大をユニバーサルサービス等により緩和したり、社会において郵便局ネットワーク等の資源を活用することが困難となり、国民の利益や社会全体の効率性の観点から問題であると考える。 特に、過疎化とともに高齢化が進展している地域社会では、情報・安心・交流の拠点となる郵便局が縮小・廃止されることは、重大な問題である、と言わざるを得ない。 以上が本文でございます。
○宮本岳志君 全く正しい指摘だと私は思います。 そして、それに続けて、その例証としてドイツやニュージーランドで郵便局事業の民営化によって郵便局が減少した例を紹介している。さらには、「NTTの支店(旧電報電話局)も、特殊会社化時の昭和六十年四月に千七百店あったが、平成八年四月では百十店まで整理されている。」と述べて、資料七十九にはそのNTT支店数の推移のグラフまでつけております。 これは、NTT支店数の減少、拠点の統合などが民営化によって引き起こされたものであり、それがつまりサービスの後退であるということを明白に旧郵政省自身が認めていたことを示すものだと思いますが、そうじゃないんですか、どうですか。
○政府参考人(金澤薫君) その時点からNTTは経営の効率化の観点から支店数の減少とか拠点の統廃合等を行ってきておりますが、コンビニエンスストア等多様な機関による料金収納の実施、それから一一六番による電話注文受付の促進、インターネットによる各商品の受付を図るなどの措置を講じ、サービスの後退につながらないよう努めているというふうに私ども承知しております。 なお、郵政事業と電気通信事業とはそのサービスの内容が異なりますし、事業形態も異なります。同列には論じられないものというふうに思料いたしております。
○宮本岳志君 つまり、郵政民営化に反対する議論をするときにはNTTの支店の減少はサービスの後退になる、しかしNTTのことについて論じるときには支店は幾ら減ってもサービスの後退にはならない、私はそういう論であるように思えて仕方がないんですけれども、そうじゃないんですか、いかがですか。
○副大臣(小坂憲次君) あくまでも、今、金澤局長が答弁申し上げたように、電気通信事業と郵政事業の業務形態が違います。その最たるものは、電気通信事業におきましては電話というものを通じて、どのような距離的な違いがあっても営業担当者との通話ができるということでございます。意思疎通ができるということでございまして、それがまた営業の上では非常に大きなウエートを占めておりますので、その他の部分であります料金の収納等につきましては、今申し上げたようなコンビニ等を使った代替方法が講じられている、そういうことで今の答弁に結びついているというふうに考えております。
○宮本岳志君 一一六がつながりにくくなった、そういう現実も八田議員の方から御指摘がありました。私は、小坂副大臣が言うような、必ずしもサービスの低下が避けがたいという認識ではないというような議論自身が、やっぱり低下があってもやむを得ないということを言外に認め始めていると言わざるを得ないんです。 政府は、電気通信の分野で競争が始まることが国民の利益になるんだ、こう言って電電を民営化いたしました。NTTが独占だから競争が不十分だと言って持ち株会社方式に再編をいたしました。さらに、昨年の通常国会では、接続料の算定に長期増分費用方式を導入いたしました。 私どもは、それらが結局国民にとってのユニバーサルサービスの切り捨てにつながるのだと反対をしてまいりました。その都度あなた方の答弁は、いえいえ民営にしても守ります、いえいえ分割しても守ります、いえいえ長期増分費用方式を入れても守ります、決して低下はさせないと、そういうふうに繰り返してきたわけですよ。しかし、とうとう今の時代なかなかそうはいきませんと副大臣が答弁するようになってきたわけです。 私は、副大臣、あなたは最新の知識には極めて博学でいらっしゃる。それは認めますよ。しかし、少し歴史を軽んじておられるんではないかと。きょうはひとつその歴史に立った議論をしたいと思います。 本改正案では、第七十三条の第四項と旧第五項の間に新たな第四項を設けることにしております。それはどのような条文ですか。
○政府参考人(金澤薫君) 四項を読ませていただきますが、「総務大臣は、第一項の認可の申請があつた場合において、必要があると認めるときは、その土地等の所有者(その土地等が行政財産等に定着する建物その他の工作物であるときは、当該行政財産等を管理する者その他の政令で定める者を含む。次項並びに第七十五条第一項及び第七十六条において同じ。)の意見を聴くものとする。」というふうになっております。 この趣旨でございますけれども、第一種電気通信事業者が電線等の線路設備を敷設する際に、土地等の所有者と協議を行う必要があるわけですが、当事者間の協議が円滑に進まない場合、この場合には第七十三条第一項の規定に基づきまして、総務大臣の認可を得て事業者は土地等の所有者に対して協議を求めることができるというふうになっております。 この場合、土地等の所有者は協議に応じることが法的に義務づけられることとなるわけですが、その結果土地等の使用についてその所有者は私権の制約を受けることとなります。このため、協議認可の適切性を一層確保する観点から今回新たに第七十三条第四項の規定を設けまして、協議認可の可否を判断する際でございますけれども、必要に応じて土地等の所有者の意見聴取を行う旨の規定を設けることとしたものでございます。 あわせて、公有地上の工作物の上の線路等につきましてもこの法律の適用があることを括弧書きにより明確化したということでございます。
○宮本岳志君 つまり、この第七十三条、そして七十七条までの規定ですけれども、今議論になっている土地収用法と類似の手続をこの電気通信事業法は盛っているんですよ。もちろん、あなた方が挿入しようという土地所有者の意見を聞くと、当然のことです。しかし、事業法の中にこのような土地収用法に準じた手続を定めた法律は、この電気通信事業法以外には余り見当たらないんです。 例えば、水道管を引く法的根拠となる水道法、電力線を引く根拠となる電気事業法、ガス管を引くときのガス事業法等にこれと同じ規定はございますか。
○政府参考人(金澤薫君) お尋ねの水道、電気、ガス等のいわゆる公益事業に関する法律でございますけれども、電気通信事業法第七十三条と同様の規定を持つものはございません。 ただし、電気通信事業法第七十三条の線路敷設に関しましては土地収用法の対象とならないのに対しまして、これらの公益事業はいずれも土地収用法の対象となる事業でございまして、同法に基づきまして他人の土地等を強制的に使用することができることとなっております。また、基準に適合すれば道路管理者は道路占用許可を必ず付与しなければならない、いわゆる義務許可と言われております公益事業特権を付与されております。 他の公益事業では認められていないにもかかわらず、電気通信事業については第七十三条の規定に基づく協議認可という規定が設けられておりますのは、電柱を立てるという場合を想定していただけるとよくわかると思うんですが、他人の土地等の使用について私権の制約が相対的に小さいということがございます。そのために、土地収用法で定める厳密な手続を経ないでも簡易な手続で他人の土地等の使用を認めまして、迅速な線路敷設を実現することが公益性にかなうという判断によるものでございます。
○宮本岳志君 ぜひ端的に答えてくださいね。 それで、なるほど土地収用法でその他はやるんですよ。一般法たる土地収用法でやる。しかし、この法律には特別に土地収用法類似の手続を定めてあるんです。 それで、この手続は結論としてどういうことになるかというと、電気通信事業者はその土地の使用について都道府県知事の裁定を申請することができると、その後、公告縦覧、意見書提出などの手続があって、結論は第七十七条に定められております。この手続の結論七十七条第一項、そして使用許可というかその使用が認可された場合の六項ですね、これひとつ読んでいただけますか。
○政府参考人(金澤薫君) 第七十七条第一項でございますが、「総務大臣は、前条の期間が経過した後、速やかに、裁定をしなければならない。」、六項でございますが、「第一項の規定による一時使用のため他人の土地等に立ち入る者は、第二項の許可を受けたことを証する書面を携帯し、関係人に提示しなければならない。」。
○宮本岳志君 今の六項ですか。
○政府参考人(金澤薫君) 失礼しました。 六項でございますが、「使用権を設定すべき旨を定める裁定があつたときは、その裁定において定められた使用開始の時期に、第一種電気通信事業者は、その土地等の使用権を取得するものとする。」ということでございます。 失礼しました。
○宮本岳志君 要するに、これは電気通信事業者がそこを使う客観的な妥当性があって一定の手続を踏めば、その土地の所有者の意思に反しても電柱を立てたり電線を張ったりすることが許されるということですね。そういう趣旨でいいですね。
○政府参考人(金澤薫君) 裁定を受けますと使用権を取得するということでございまして、お尋ねのとおりです。
○宮本岳志君 この規定がいつから始まったものかということを調べてみました。 民営化以前、電電公社時代の公衆電気通信法にも第六章、土地の使用として、第八十一条以下に同様の規定がございます。さらにさかのぼれば、明治二十三年制定電信線電話線建設条例というものに行き着きます。これはもちろん逓信省時代です。電信線電話線建設条例の第一条を読んでいただけますか。
○政府参考人(金澤薫君) 「逓信省ニ於テ公衆通信ノ用ニ供スル電信線電話線ヲ建設スル為民有ノ土地又ハ営造物ノ使用ヲ要スルトキハ所有者及其他ノ権利者之ヲ拒ムコトヲ得ス 官有ノ土地又ハ営造物ハ其所管庁ニ通知シテ之ヲ使用スルコトヲ得」ということでございます。 また、同条例第三条でございますが、条例といいましてもこれは法律でございますが、「逓信省ハ公衆通信ノ用ニ供スル電信線電話線ノ建設又ハ通信ニ障害アル瓦斯支管水道支管下水支管電灯線電力線及私設電信線電話線ヲ所有者又ハ其他ノ権利者ニ命シテ移転セシムルコトヲ得」と規定しております。
○宮本岳志君 一条だけ聞いたんですけれども、一条、三条にそういう定めがあると。一条、つまり逓信省が電話線を引くときは土地の所有者や権利者はこれを拒めないと明記されております。第三条は、電信電話線はガス管も電線も水道管でさえ押しのけて引いてよろしい、その後には植物などもやむを得なければ伐採してよろしい、こういう規定がございます。こうして引いてきた電話線であり、こうしてつくられたネットワークがまさに今日のNTTが持つ地域網の源流なんです。 実は、今の電気通信事業法七十七条の規定は一度も使われていないという説明でありました。少し不思議な気がしたんですけれども、なるほどこういう歴史を学べば納得できます。NTT東西の地域網というものはこういう強力な権限でこの逓信省時代からつくられてきた。民営化で本事業法ができる前にはほぼ完成されていたというふうに考えられると思うんです。これからボトルネックへの新規事業者の参入ということを促進するという議論もありますから、これからまた役に立つことがあるのかもわかりません。 そこで、原理原則問題を聞きたいんです。憲法には財産権の不可侵ということが書かれてあります。電気通信事業者にこのような他人の財産権に優越するような権利が認められている根拠はどのようなものですか。
○政府参考人(金澤薫君) 電気通信事業法第七十三条の規定による使用権の設定は、電気通信事業が公益性の高い事業であるということ、また線路敷設に必要とされる土地等が相対的に小規模であること、さらには土地等の所有者の財産権との調和を図る観点から、総務大臣が認可を行う際の要件、二つ定めております。一つは、第一種電気通信事業者が土地等を利用することが必要かつ適切である場合、二つ目でございますが、第一種電気通信事業者が土地等の利用を著しく妨げない限度で使用する場合という限定を設けておりますので、社会的に合理的な受忍限度の範囲内というふうに考えている次第でございます。 また、総務大臣が行います協議認可、協議をすることを総務大臣が認可するわけでございますが、これは一種の行政処分でございます。土地等の所有者が不服がある場合、行政不服審査法に基づきまして、総務大臣に対しまして当該行政処分の取り消しを求める申し立て、それから行政事件訴訟法に基づきまして裁判所に取り消し訴訟を提起するというふうな手段を講じることができます。
○宮本岳志君 まさに公益性、公共性と冒頭におっしゃったことがその根拠だと思うんですね。つまり、電話線をここに通したいというのは事業者のもうけだけのことではないんですよ、公共性を持つ事業をしているんだから、その妨げになるようなところに土地を持っている人は少し我慢してくださいよと。それはNTTやKDDIのための我慢ではなく国民みんなのための我慢なのだから、それは当然憲法には触れないという、こういうことだろうと思うんですね。つまり、電気通信事業者の公益性そしてその社会的責務は、単なる民間事業者の責務とはわけが違うということがこの歴史的経緯を見てもはっきりすると思います。 次に、電気通信事業法に新たに追加される条文として、三十九条の五、卸電気通信役務についての規定がございます。これについて、衆議院での議論の中で、地方自治体の保有する光ファイバーのいわゆるIRUという形態での心線貸しは含まれないということが明らかにされました。自治体が第一種電気通信事業者になるという比較的例外的なケースを除けば、追加される条文は主にNTTの保有する光ファイバーに対して適用されることになると考えますが、それでよろしいですか。
○政府参考人(金澤薫君) 卸電気通信役務制度を今回の法律改正によって導入いたしました。これは事業者が届け出という簡易な方法で他の事業者に対して役務提供が可能となるものでございます。従来は約款外役務という形で認可の対象になっておりました。それを今回は届け出で行えるようにするという趣旨でございます。 これはそういう制度でございまして、特に東西NTTに限ったわけではございませんし、電力系NCC等に限ったわけでもございません。既存の事業者のみならず、自治体や公益事業者等が従来からの長期の心線貸し、いわゆる先生御指摘ございましたIRUベースの提供に加えまして、みずから第一種電気通信事業者となりまして、この制度を活用いたしまして単なる心線貸しではなくて帯域貸しもできますし、短期の心線貸しもできるということとなります。
○宮本岳志君 NTTの保有する光ファイバーにも適用されることはもちろんですね。
○政府参考人(金澤薫君) おっしゃるとおりでございます。
○宮本岳志君 NTTは昨年十二月から自社の光ファイバー網の開放に踏み切りました。これはNTTに対する産業界の強い批判を受けてのことだと報道されております。そして、この法律でもそれを促進する内容が盛り込まれたということになります。 これについて、宮津社長は、メタルケーブルの加入者回線は公社から引き継いだものだが、光ファイバー網はNTTになってからの努力で敷設したものだ、だから光ファイバーについては別の競争ルールがあるべきだということを理由にして、自社の光ファイバーの開放に抵抗したと伝えられております。 我が党は、今の長期増分費用方式の接続ルールに反対です。また、光ファイバーを加入者回線と同じように開放しろということをここで言うつもりは単純にはありません。しかし同時に、光ファイバーは民営化後に敷いたから国民の財産ではなく自分たちのものだなどという議論は到底納得できるものではありません。 そこで、総合通信基盤局長に聞きたい。 NTTの保有資産で、ここまでは公社から引き継いだもの、ここからはNTTの企業努力がつくったものという客観的な境界が引けるんですか。
○政府参考人(金澤薫君) この点についてNTTにも確認してみたんですが、保有資産の取得年度についてNTTグループ各社の資産簿を調査するためには相当の時間を要するということでございまして、現時点におきましてここまでが公社から引き継いだ資産、あるいはここからがNTTの企業努力としてつくったものというグループ全体のデータはないというふうに聞いております。 ただ観念的に、それでは分けられないのかということでございますが、それは保有資産を年度によって分けていけばいいわけでございまして、観念的には分けることも可能ではないかというふうに思っております。
○宮本岳志君 そんなのは時間かけても引けるわけないんですよ。だって、民営化した後、もちろんNTTがインフラ整備の努力をしていることはわかっております。民営化後にやったインフラ整備もあるでしょう。しかし、それも宮津社長がどこからか自分が集めてきた人たちがやっているという話じゃないんですよ。公社時代から培われた技術力とスタッフによって、公社時代から築いてきた既存のインフラを使って、その上に立って整備をしているんですよ。 今日、競争政策が必要だというあなた方の見解はともかくとして、かつての積滞解消への努力に見られるように、国有事業だったからこそ全国津々浦々を網羅する電気通信ネットワークの構築がここまで進んできた、このことについてはお認めになりますか。
○政府参考人(金澤薫君) 御承知のように、我が国の電気通信ネットワークというのは第二次世界大戦で非常な荒廃状況に陥りました。その早期復旧を図るため、電電公社、電気通信省から電電公社というふうに変わっていったわけですが、この公的な機関によりまして諸外国にも例を見ない債券引き受け制度、利用者の方々に債券を引き受けていただくというふうな制度でございますが、などによりまして資金を確保することなど、さまざまな施策をもって取り組んだことによりまして、全国電話ネットワークが早期に整備されたことがございます。これは事実でございます。 しかしながら、アメリカのように最初から民営化のもとで整備された例もあるわけでございます。必ずしも全国ネットワーク整備のために国有事業が必須であるということではないというふうに考えております。
○宮本岳志君 アメリカの議論をしているんじゃないですよ。 日本のネットワークがそういうもとでつくられてきたということはお認めになりました。 NTTはそういう国民共有の財産を引き継いでいる企業としての特別の責任を負っております。もちろん、NTTのユニバーサルサービス義務もその一環ですけれども、これはあなた方が矮小化して言うように、電話の加入電話、公衆電話、緊急通報のみをやっていればそれでいいというようなことをNTT法の三条は言っているわけではないと思うんです。このことについては後でもう一度議論をしたい。 とにかく、やり方の是非はともかくとして、NTTという企業への行政のかかわり方は、国民の共有財産としてつくられてきたこの通信回線ネットワークをどう国民全体に役立てるのかという観点に基づくべきだと私は思いますが、これはあなた方お認めになりますか。
○政府参考人(金澤薫君) NTTは日本電信電話株式会社等に関する法律第三条におきまして、あまねく電話、研究開発などの責務を維持することが求められております。そういう意味で、公共的性格を有する存在であるというふうに考えております。この責務を達成するために今、努力していくということは当然のことというふうに認識いたしております。
○宮本岳志君 ぜひその一言は忘れないでいただきたいと思うんですね。 私は、冒頭、NTTの守るべきサービスについて小坂副大臣と議論をいたしました。こういう歴史に照らせば、電気通信事業者の社会的責務は単なる民間事業者の責務とはわけが違うんです。その公共性に対する責任をわきに置いて、民間なのだから国営のときのようにはできなくても仕方がないなどと軽々しく口にしてもらっては困る、それはこのNTTという企業の歴史も経緯も全く見ないものだということを指摘したいと思います。 そこで、外資規制の撤廃について幾つかお伺いしたい。NTT法第六条及び同第二項、第三項には外資規制の規定がございます。この条文の中の五分の一という外資の議決権割合の上限が三分の一に緩和されると。そこで聞きますけれども、この五分の一という割合はどのような根拠で決まったのか、それを今回三分の一とする根拠は何か、お答えいただけますか。
○政府参考人(金澤薫君) 現行制度におきましてNTTの外資比率を五分の一未満としているわけでございますけれども、平成四年度の外資規制緩和時におきまして、他の第一種電気通信事業者の外資比率を三分の一未満としていたことから、NTTの基幹的事業者としての役割の重要性にかんがみまして三分の一を下回る水準が望ましいということ、それから我が国の放送事業者や米国の無線局免許等の外資比率が五分の一未満であったことなどを総合的に判断した結果でございます。
○宮本岳志君 三分の一の根拠は何ですか。
○政府参考人(金澤薫君) 今回、三分の一未満まで外資規制の緩和を行うことといたしましたのは、商法におきまして三分の一以上の株式を保有すれば定款の変更、役員の解任等の特別決議を否決できることとされていること等を考慮いたしまして、国の安全の確保に支障のない範囲として三分の一未満としたものでございます。
○宮本岳志君 三分の一というのは、外資に定款の改定などが可能な特別決議の成立要件を満たさせない水準という説明であります。逆に言うと、特別決議以外の普通決議は阻止できなくなるということであります。普通決議の成立要件は過半数の過半数ですから二五%、現状の五分の一規制であれば阻止できるんですけれども、三分の一に緩和されればこれは阻止できなくなります。商法では普通決議事項として、取締役の選任、報酬の決定、計算書類の承認等々が挙げられております。これは極めて重要な事項です。 NTTコム、NTTドコモの対外戦略との関係で、持ち株会社の外国市場での資金調達もふえております。最近では、議決権割合はこの五分の一に近づいていて、新たな資金調達に不便なのでこれを緩和してくれとのNTTからの要望も出ていると聞いております。実情が五分の一に近づいたからという当事者からの要望で緩和に踏み切るなら、遠からず、さらにこの三分の一も超えそうだということで二分の一なりにすることになるのではないかと思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(金澤薫君) NTTの外資規制のあり方でございますけれども、外資比率の推移、それからNTTの海外事業戦略の動向等に加えまして、電気通信分野における国の安全の確保の観点から、外資規制にかわる有効な代替措置のあり方も含めまして慎重に検討する必要があるというふうに認識いたしております。したがいまして、現時点でこれ以上NTTに係る外資規制を緩和するという考えはございません。
○宮本岳志君 あなた方は、電気通信事業者の外資規制は撤廃するのが国際的な趨勢になっているようなことをおっしゃいます。欧米の趨勢を言うならば、議決権割合の規制はなくすかわりに、国内の事業者への外資の参入に当たって個別に是非を審査する制度を設けております。これはWTOの基本電気通信合意でも認められた規制手法なんです。 そこで、聞きますが、今回の法改正に外資の参入時の審査制度の創設が盛り込まれておりますか。
○政府参考人(金澤薫君) 御指摘のような外国人等がNTT株式を取得するに当たり総務大臣の審査を要するといったような制度は従来からNTT法には設けられておらず、今回の外資規制の緩和においても特段措置をいたしておりません。 NTT法における外資規制でございますけれども、外国人等の議決権割合がNTT法に定める上限を超えることとなる場合には、NTTは当該外国人等を株主名簿に記載してはならないというふうに規定しております。外国人等が法の上限以上にNTT株を取得した場合であっても、NTTが当該義務を履行することにより外資規制は担保し得るということでございます。 なお、NTTが条規の義務に違反した場合には五十万円以下の罰金に処することとされております。
○宮本岳志君 外国が個々の外資について審査制度を持っていることは、NTTコムがアメリカのベリオの買収を行ったときに、アメリカの政府がこれを認可したというのが議論になった、報道されたことからも皆さんよく御存じのことだと思います。 あなた方は、都合のいいときだけ欧米の趨勢を持ち出すけれども、やっていることはこのとおりで、まさにNTTの言いなりに外資への規制をどこまでも緩めていけば、通信主権の土台であるネットワークを丸ごと外資に売り渡すことになりかねない、このことを厳しく指摘しておきたいと思います。 そこで、十二月の電通審答申にあるように、我が国通信事業者が海外の有力事業者に伍して海外市場への展開や国際的提携等を円滑に行えるようにするために外資規制を緩和する、これはこういうことで緩和するということでよろしいですか。
○政府参考人(金澤薫君) 先ほどのアメリカのことについてちょっと補足させていただきたいと思いますが、パブリックコンビニエンス・アンド・ネセシティーといいますか、公共の便益と必要性があれば、連邦通信法二一四条によってアメリカは外資の参入をチェックできる仕組みになっておりますけれども、私どもとしてはこの制度はおかしいということでアメリカに対して強く申し入れております。 それから、なぜ外資規制を緩和したのかということでございますが、NTTの要請がございましたのは、エクイティーファイナンスをやる上において、現在の五分の一に外資保有比率が迫っておりますので緩和を希望するという要請があったものでございます。
○宮本岳志君 ドコモやコムが海外で外国の企業との競争に乗り出すために外資規制を外して資金調達を可能にすると。NTTの再編以降、グループ企業であるドコモやコムは巨額の投資を行ってまいりました。海外企業の買収、そして資本提携を展開してきました。それは単に事業の展開、つまりiモードをヨーロッパでやるとかいうそんな問題ではなくて、極めてリスキーな面を持つものもございます。つまり、もくろみどおり事業がうまくいけば大きな収益を得ることができるけれども、逆に失敗すれば大きな損失をこうむることになるということです。 最近、NTTコムが資本参加している外国企業が破産法適用を申請したということが報じられました。その概略とNTTグループの損失額はどうなっておりますか。
○政府参考人(金澤薫君) テリジェント社という会社でございます。NTTコミュニケーションズの一〇〇%出資子会社でございますNTTアメリカという会社がございますが、これが出資している企業でございます。全米で無線を利用したローカルアクセス通信サービスを提供している事業者でございます。 NTTから聴取いたしましたところ、今回の経営破綻の経緯について、設備投資等による負債、それから米国経済の低迷、これらによりまして急速に資金繰りが厳しくなりまして、五月二十一日の日に連邦破産裁判所に破産法第一一条の適用を申請したというふうに聞いております。NTTアメリカは、テリジェント社に出資していることから、同社二〇〇〇年決算におきまして、有価証券評価損として約八千八百万ドル、約百億円でございますが、これを営業外費用として計上したというふうに聞いております。 なお、NTT持ち株の連結決算への影響につきましては、NTTアメリカが連結対象子会社でございますので、平成十二年度決算におきまして約百億円という影響が出ている、そういうことでございます。
○宮本岳志君 百億円の影響が出ているんですね。 私は、この事業法の昨年の改正のときに、NTTが地域会社の赤字を口実に労働者の賃金を抑制する、労働者に人権侵害ともいうべきリストラを迫る一方で、このような海外への投資に乗り出すのはモラルハザードではないかと、こう指摘をいたしました。 そこで、ちょっと大臣に聞きたいんですけれども、この話を聞いていただいて、つまりNTTグループは自分で自分をクリームスキミングしたのではないかと私はいつも言うんです。もともと国民から受け継いだネットワークとそこから生み出された莫大な資本を、食われる側の東西地域会社と食う側のコムや持ち株会社に分割をして、またドコモも傘下に入れて、食う側のコムやドコモは結局、国民の財産の上に築き上げた資本を我が物として国際的な大ばくちに乗り出す、これがNTTグループのやっていることではないか。そして、そのしわ寄せは全部NTTに働く者とユニバーサルサービス、つまり国民に押しつけているのではないか。これではユニバーサルサービスも守れなくなるのではないかと思いますが、大臣、そういうふうになっていると思いませんか。
○国務大臣(片山虎之助君) このアメリカの通信企業絡みの話なんですが、こういうことになると思って投資したわけではないんですね。それは、経営基盤を強化して、海外に進出して、グループとして全部よくなろうと思ってやったことが、結果としては、アメリカの経済の低迷だとか、アメリカの会社自身のいろんなぐあいが悪くなったということなんで、それはなかなか、経営というのはそういうことがあるんですね。 だから、これを他山の石とせずに、ひとつこの教訓を今後の海外投資その他に生かしてもらいたい、こういうふうに思っておりますので、宮本委員が言われたことは、私は、直接のその関係はないので、国民の今までのある意味では資産をNTTが引き継いだという面は確かにあると思いますけれども、それが同時にユニバーサルサービスを維持する根拠にもなっておりますので、そのところは総合的にひとつ御考案賜りますようにお願いいたします。
○宮本岳志君 では、そのユニバーサルサービスが本当に守れるかを見てみたいと思います。 我々は、国民に対して保障されるべきユニバーサルサービスはきちんと堅持されるべきであり、今日の現状を踏まえるならばファンドを設けることも含めた対応を頭から否定はいたしません。しかし問題は、あなた方が本来のその担い手であるNTTの公共的側面の解体を進めることによって、こういうファンドを考えなければ成り立たないようにしてきたというところに問題があると思うんです。 ユニバーサルサービスの範囲は、加入電話、公衆電話と緊急通報、この三つを予定し、総務省令をつくるという政府の答弁がございました。あなた方が言っているユニバーサルサービスの範囲というのは、国民にナショナルミニマムとして最低限何が保障されなければならないかから考えたものではなくて、コスト負担者の都合で決まったものだと言わざるを得ない。金澤局長は衆議院での答弁で、ユニバーサルサービスに必要なコストはだれが負担するのかと、負担者である電気通信事業者の考え方も当然念頭に置きつつ判断する必要があると答弁をされましたね。 ちょっと待ってほしい。ユニバーサルサービスというものはそういうものなのかと。このサービスは、今新たに始まるサービスじゃないんですよ。つまり、国民共有の財産を受け継ぐ者の当然の責務であったはずです。そうではないですか。コスト負担者の考え方も聞かねばならぬと言うけれども、国民はどうしてくれるんですか。国民の声は聞いたんですか。
○政府参考人(金澤薫君) ユニバーサルサービスについてのお尋ねでございますけれども、日本電信電話株式会社等に関する法律第三条に基づきまして、「電話の役務のあまねく日本全国における適切、公平かつ安定的な提供の確保」というものがNTT東西に義務づけられております。私どもとしては、今現在NTT東西の責務となっているそういう役務、具体的には加入電話、公衆電話及び緊急通報というものをユニバーサルサービスとして今回取り扱おうというふうに考えているわけでございます。 ユニバーサルサービスのあり方につきましては、昨年、電通審にIT競争政策特別部会というものを置いておりますけれども、ここがパブリックコメントを求めました。これは、広く国民の皆様方の意見を聞いたということでございます。現在と同様、加入電話、公衆電話及び緊急通報の三つのサービスを対象とするのが適当であるという意見が大宗を占めました。こういうふうな国民の声も踏まえまして、今回、これらのサービスを引き続きユニバーサルサービスとして定めることとしたものでございます。 私が発言いたしましたのは、ユニバーサルサービスとして何をとらえるのか、どういう役務をとらえるのかという場合に、例えばインターネットはどうか、携帯電話はどうかというふうなさまざまな御意見がございました。それに対しまして、そのようなものをユニバーサルサービスとした場合には、当然、電気通信事業者に義務づけるということも入ってまいりますし、それを負担する人々の考え方もある、それがどういう普及状況になっているのかということも想定しなければいけないわけでございまして、そういうものを総体として考えながらユニバーサルサービスの今後のあり方を考えなければいけないということを申し上げたわけでございます。
○宮本岳志君 パブリックコメントではだめだと思うんですよ。電気通信事業者の数と国民の数というのはもう全然違うんですから。それは電気通信審議会にも事業者の代表は入っておられるでしょう。パブリックコメントでも電気通信事業者の意見はたくさん寄せられると思います。しかし、国民は、やはりアンケート等も含めて調査しなきゃどういうサービスを最低限やってもらいたいかというのはわからないわけですから、もちろんそれをどういうふうに設計するかという問題はあるでしょう、おっしゃるとおりあるでしょう、その制度設定は。しかし、ユニバーサルサービスの範囲を決めるのにやはり国民の声というものをきちっと聞かなきゃならないということを私は指摘したいわけです。 それで、そういうユニバーサルサービスがじゃ果たしてこのファンドで守られていくのかと。七十二条の九として、いわゆるユニバーサルサービス基金によって交付される金額の算定に関する規定が設けられる。この第三項に言う「総務省令で定める方法」とは、長期増分費用方式のことですね。
○政府参考人(金澤薫君) 御指摘のとおり、ユニバーサルサービスの提供に係る原価の算定でございますけれども、ユニバーサルサービスを提供する事業者の非効率性というものを排除しやすい長期増分費用方式というものを用いることを予定いたしております。
○宮本岳志君 衆議院の審議の中で金澤局長は、この長期増分費用方式は正確性を期する意味でむしろ望ましい判断だと、こう答弁されております。それならば、移動体通信事業者の接続料にこれを用いるべきだと思いますが、なぜ使わないんですか。
○政府参考人(金澤薫君) 移動体通信事業者各社の接続料につきましては、現在、実際にかかった費用に基づいて算定いたしますいわゆるヒストリカルコスト、実際費用方式というものによりまして算定する考え方がとられております。 長期増分費用方式の導入に関しましては、昨年十二月の電気通信審議会の中でも議論がございまして、答申が出たわけでございますが、現在、移動体通信事業者が設定している接続料でございますけれども、これは国際的に見ても他の欧米諸国に比し安いということ等から、現行の方式を改め長期増分費用方式を採用する必要性は必ずしも認められないというふうな答申が出されたところでございます。また、諸外国でも、移動体通信事業者に長期増分費用方式の適用を求めている例はございません。したがって、このような考え方に基づきまして、現時点では長期増分費用方式を採用していないということでございます。
○宮本岳志君 ヒストリカルでない、実際かかった費用でない計算式なんですから、実際かかった費用は取り戻せないということになるわけです。法律に「当該上回ると見込まれる額の費用の一部に充てるための交付金」と書かれている以上、赤字分の全部を補てんする趣旨でないことは明らかです。 そこで聞きたいんですが、このファンドが実際立ち上がった場合、交付金を受け取るのは主としてNTT東西会社が想定されます。しかし同時に、このファンドには東西NTT地域会社も負担金を納付するんじゃないですか。
○政府参考人(金澤薫君) 今回のユニバーサルサービス基金制度でございますけれども、NTT東西の通信設備に接続することによりまして受益する事業者、これに対して応分の費用負担を求めることといたしております。 この点、NTT東西は、ユニバーサルサービスを提供するための設備を設置、運営しているだけでなく、みずからの通信設備を用いて電気通信サービスを提供することにより収益を上げているという実態にございます。したがいまして、他の事業者と同様に受益者でもあるため、委員御指摘のとおりNTT東西も応分の費用負担を行うというふうに考えております。 ただ、交付金でもらう額と負担金で支払う額というものを一々やりとりするということは非常に非効率でございますので、実際は両者を相殺するといった手続がとられるものと考えております。
○宮本岳志君 小坂副大臣は、この負担金の額について、二十九日の衆議院総務委員会で、それぞれの会社の売上高等に比例して算出するという考え方を示しました。その売上高の中には、交付金の対象となるような高コスト地域での、先ほどお話にあった東西地域会社のサービスでの売り上げも含まれるということになりますね。
○政府参考人(金澤薫君) 各負担事業者の負担金の額でございますが、これは全体として必要なコストを各事業者の売上高等により案分するということを予定しているところでございます。特定の地域の売上高というものを負担比率の算定から除くということは予定していないということでございます。
○宮本岳志君 結局、ユニバーサルサービスファンドというのは、NTT自身の力では全国一律のサービスを担えなくなることを前提に導入しようというものです。 ところが、適格電気通信事業者だと認定されて当該地域で適切、公平かつ安定的なサービスの提供に幾ら努めても、それでは黒字にならない、補助金が出るのはサービスが赤字になっている場合だけ、しかも赤字額の一部しかもらえない。その上、このサービスの売り上げが総売り上げの一部になって負担金の増額になるとすれば、一応適格電気通信事業者として認定されたとしても、その地域でのサービスは不適切だとか不公平と断定されない範囲でなるべく低い水準に抑えたいというインセンティブになるではありませんか。これでは、ユニバーサルサービスファンドではなくて、ユニバーサルサービス抑制ファンドになってしまうのではないかと言わざるを得ません。こういう点をしっかりと私どもは指摘したいと思います。 時間がありませんので、紛争処理機関についても聞いておきたい。 この競争政策に伴って必然的に増加するトラブル、これを解決し、競争のルールをつくるために新たな機関の設置が盛り込まれております。この電気通信事業紛争処理委員会の事務局長及び事務局員の任命権はだれにあるんですか。
○政府参考人(金澤薫君) 国家公務員法の定めによりまして、電気通信事業紛争処理委員会の事務局長及び事務局員の任命権でございますけれども、総務大臣が任命するということになります。
○宮本岳志君 これについて、独立性に対する議論に対して、片山大臣は独立した事務局をつくるというんだけれども、実際この任命権は総務大臣が持っておられる。また、この法律で、第八十八条の十第三項として、「事務局長は、委員長の命を受けて、局務を掌理する。」となっております。 この紛争処理委員会が立ち上がる際に事務局員で旧郵政省の出身者はどれぐらいを占めるのか、設置後は事務局員の総務省の他の部局との人事交流は禁止されるのか、またこの法案が通ったら、この処理委員会の経費として今年度幾らの予算を予定しているか、まとめて簡潔にお願いします。
○政府参考人(金澤薫君) 電気通信事業紛争処理委員会の事務局員の任命でございますが、これは、本法律の成立後に人事を定めるということとしておりまして、総務大臣の考え方によることとなります。したがいまして、現時点で具体的なことが申し上げられる状況にはございません。 なお、委員会の事務局員は、電気通信事業者間の接続等をめぐる紛争に関しまして専門的知識や経験を有することが必要であるというふうに考えております。 それから、委員会設置後において、同様の理由により、委員会の事務局と総務省の他の部局との人事交流ということでございますが、これはルール整備、紛争処理等を一体としてやっていくと、電気通信の知識のある方も必要ということでございまして、一律に禁止さるべきものではないというふうに考えております。
○宮本岳志君 先日の電気通信役務利用放送法の審議のときに片山大臣は、私が周波数免許と放送の規律を同じ一人の大臣がやっているところがあるかと聞いたのに対して、ドイツもそうだ、EUを調べてほしい、一つの省でやっている例はEUにはいっぱいあると答弁をされました。後で、これは大臣の勘違いで、放送のことではなく本法案の電気通信事業紛争処理委員会のことだというふうに説明をされました。 では、本当に電気通信はそうなっているのかと役所に聞いたら、諸外国における電気通信分野の紛争処理機関という、こういう表を持ってまいりました。なるほど、規制機関が紛争処理を一体的に行うかという欄があって、EU十五カ国全部に丸がついております。しかし、これには実はごまかしがあるんです。今、問題になっているのは総務省という政策立案機関が規制監督機関と一体になっているということであって、これを分離せよという議論なんです。 総務省に聞きますけれども、政策立案と規制監督を一つの機関が担っている国はEUに一つでもあるか、またOECD二十九カ国中では何カ国か、お答えください。
○政府参考人(金澤薫君) 情報通信行政における組織のあり方でございますが、これは諸外国においても一様ではございません。 例えば米国FCC、これは連邦通信委員会でございますけれども、これは、大統領制のもと多数行政委員会というものが設置されております。そういうアメリカにおける行政組織のあり方から見て、適切な組織の一つとして、政策立案、規制実施、紛争処理に至る情報通信行政をFCCは一体的に推進しております。 また、EUにおきましては、域内の統合化を促進するという観点から基本的な政策立案は欧州委員会が行いまして、域内各国はその下でおおむね政策立案と規制監督を一体的に遂行し得るような仕組みとなっております。 なお、独立規制機関という言葉がよく使われますが、この独立というのは、レギュレーターがオペレーターから独立している、またオペレーターがレギュレーターから独立しているということを意味するものでございまして、欧州における独立規制機関というのは行政機関の政策立案機能と規制監督機能の分離を意味するというものではございません。 さらに、韓国や中国などでも独任制機関が情報通信行政を一体的に遂行しております。 EUにおいて委員会方式の規制機関を設置している国は、EU加盟国というのは十五カ国ございますけれども、その四カ国のみというふうに考えております。
○宮本岳志君 問いに答えてくださいよ。 規制監督機関と政策立案機関を同じものが兼ねている国はEUに一つでもあるか、OECD二十九カ国中何カ国になっているか、はっきり答えなさいよ。資料あるでしょう。
○政府参考人(金澤薫君) 御指摘の点でございますが、昨年五月にOECDのTISP、電気通信情報サービス政策グループというものが発表した報告書に言及がございます。 本報告書においては、ミニストリー、いわゆる省以外の組織を独立規制機関というふうに位置づけておりまして、先ほど申しました独立の意味合いというのはそういうオペレーターとレギュレーターの関係を指すものでございますが、独立規制機関を持つ国は二十九カ国中二十二カ国でございます。残り七カ国のうち二カ国、メキシコとチェコでございますが、これは政策立案機能の内部に規制機関が存在しております。それから、四カ国では一つの機関が、いわゆる日本、韓国、ポーランド、トルコでございますが、政策規制を担当しております。ニュージーランドでは独立規制機関が存在しないということでございます。
○宮本岳志君 何を言っているんですか。それについての資料があるじゃないですか、各国の規制監督機関と政策立案機関という。一目瞭然ですよ。日本、韓国、ポーランド、トルコ、この四カ国以外に右と左が一致しているところなんかないじゃないですか。独立規制機関になっているかどうかを聞いているんじゃないんですよ。政策立案と規制監督を同じ機関がやっているところはあるかと聞いているんですから、はっきり答えていただきたいと思うんですね。もう時間がないですからいいですよ、そんな答弁しか出ないんだったら。 時間が参りましたが、あなた方の言う公正な競争の促進なるものが何をもたらすか。それは結局、国民の共有財産としてつくられてきた電気通信ネットワークがいよいよその痕跡までも失われかけていると。歴史的経緯からの当然の要請である公共性や公益性、ユニバーサルサービスはとことんまで削り取られていく。 そして、もう一つのしわ寄せは、NTT地域会社六万人、MEやファシリティーズも含めれば十万人という労働者の人減らしと賃金切り下げということになるわけですよ。昨年のIT基本法の議論以来、あなた方はIT革命という言葉を連発し、経済波及効果何兆円、雇用創出効果何百万人と言ってきましたよ。しかし、実際にITの現場でやられようとしていることは全く逆さまの人減らしじゃないですか。しかも、総務省は、それをたしなめるどころか、もっとやれ、人減らしが足りなければ経営形態を見直すぞと、一層それに拍車をかける役割を果たしている。 このような法改正を我が党は絶対に認められないということを指摘して、私の質問を終わります。
○山本正和君 実は、質問を用意して通告をしたんですが、けさ来の質問をずっと聞いておりまして、若干準備した質問と違った形でいくかもしれませんが、御了解をいただきたいと思います。 いろいろと科学技術が発達していって、そして特にこの分野は大変な発展といいましょうか、場合によっては変貌と言ってもいいぐらい進んできている。それに政治や行政がどう追いつくかというふうな問題が背後にあるように思えてならないんですね。 〔委員長退席、理事海老原義彦君着席〕 先ほどからNTTの職員の皆さんの問題等も出ましたけれども、私も戦後ずっと教職員組合ですが労働運動もやってきたから思うんですけれども、昭和四十年代のNTTの職員というのは輝ける労働組合。大変強力で、しかも労働者の賃金水準、いわゆる公労協の中の一番トップの役割をしておった。大変なプライドを持った労働者の皆さんの組合だったんですね。 また、実は私も大変懇意にしてもらった、かつて参議院議長もされた長田先生とか、私どもと同じ仲間の大森君とか、これは全部郵政省。大森君は奥さんが、長田先生の、次官だったかな、いや局長の秘書官だったかな、をお嫁さんにもらったんですね。大変みんな誇りを持った郵政省の職員だった。 また、郵便局の局員も大変な誇りを持って生きておられた時代、そういう人たちとよく私は話をしていたものですから、きょうずっとNTTの今の置かれている状況を聞いて何となく寂しい思いがいたします。正直言って、人間が働く上で自分の仕事に誇りを持っているというのはすばらしいんですよね。しかし、不安である、これからどうなるのか、これぐらいつらいことはない。また、世の中にとってもプラスにならぬと私は思うんです。 そんなことで、きょうずっと聞いておりまして、また、実は初めてこういう質問をするものですから、質問を通告した後、きのうの晩いろんな資料を持って帰って家で読んでみた。つい引きずり込まれまして朝の三時まで読んじゃったんです、眠たくて仕方がないんですけれども。そんな中で、これは片山大臣も小坂副大臣も、私は衆議院の記録も読んだんですが、よく勉強しておられるな、偉いものだと。片山さんは特に六十代ですから、よくぞこれだけ勉強された、こんなことを思いながら見ておったんです。 そこで、私は冒頭に、これはやっぱりよく勉強されておられるので小坂副大臣の方にお聞きしておきたいんですけれども、光ファイバーとかあるいはDSLとかいろいろあります。これからそういう意味で我が国のこの種の、この種のと言ったら悪いですけれども、IT革命と言われておりますが、また森さんがIT戦略、こう言われている、それの展望。 今、ここでNTTの問題でいろいろ言っていますけれども、NTTも実は東日本なんか大変な勢いで研究しておられる。あるいは、NTTの研究者なんというのは世界に冠たるものを持っているんですね。そういう中で、我が国のこれからの将来展望、そんなに遠い将来じゃないですよ、ここ二、三年か五年ぐらいの間に私の感じでは光ファイバーがやっぱり中心になるような気もするんだけれども、必ずしもそうでもない。無線通信も必要ですから、発展している。そういう中で、一体これがどういうふうな方向へ行くのか。簡単に言いますと、光ファイバーの位置づけをどう考えておられるのか、この辺をひとつ小坂副大臣にまずお聞きしておきたいと思います。
○副大臣(小坂憲次君) 山本委員の御質問は、IT革命の核心に触れる質問だと思うんですね。我々政治家として日本の国をどういう方向にリードしていくのかという御質問ともつながっているわけでございます。 私の個人的な今日までの研究といいますか勉強も踏まえた上で答えろということかと思いますので、そんなもので若干感覚的なものも入るかもしれませんが、私は光ファイバーの整備は世界の流れの中ではかなり長期的なスピードで行くんだと思うんです、世界全体では。しかしながら、日本においては、光ファイバーはここ五年ぐらいの間にかなり家庭に近づいていく、かなりの部分で家庭に直接入る。ファイバー・ツー・ザ・ホームというものが政策的にも推進するものですから普及していくんだろうと思うんです。 お隣の韓国では、一つの家に電話線が二本入っておりますものですから、あいた方の電話線を使ってDSLサービスというものが爆発的に普及した。しかし、日本はそうではないということから、このDSLサービスは過渡的なものであって、やはり光ファイバーというものがブロードバンド時代と言われているような形で進んでいくんだと思うんです。 ただ、日本はそういう形で進みますが、必ずしも世界が全部そういうふうに進むとは限らない。この光ファイバーを中心としたブロードバンドの上に乗っかるサービス、アプリケーションと呼んだらいいんでしょうか、そのサービスが日本独自のものが出て、それで国民が本当にいいなと感じれば初めてこれが輸出面においても日本の大きな力になってくる、産業の大きな柱になってくると思うんです。ただ光ファイバーを引いただけでは、これは世界に対して日本が先鞭を切って情報通信分野で伸びていくということにはならないんだろうと。その辺で、光ファイバーの整備と相まって、アプリケーションの開発というものをしっかりやっていくこと、それから、世界の流れを常に見ながら、その中で日本独自の光ファイバーネットワークとどう調和させていくのかということを常にやはり見ていかなきゃいけないんだろう、このように考えております。 お答えになったかどうか、私の私的なものも含めてお答え申し上げました。
○山本正和君 けさの日経新聞で、「高速ネット淘汰の波」、「三井物産、ADSL事業断念」、「通信大手次々参入 ベンチャー苦戦」、「光ファイバー・CATV 主役争い三つどもえ」とか、こういうことがいろいろ載っているんですね。しかし、いずれにしても、日本の国が光ファイバーで取り組んできた技術、また現在ある条件、さまざまな基礎的な条件からいったら、これは世界で一番やりやすい条件がある。これは今、副大臣も言われたとおりですね。 そうすると、待てよと、光ファイバーが本当に十分に行った場合に国民生活はどうなるんだろうかということで、ちょっと私も見てみたんだけれども、物すごく、私もだんだん年をとってきたものだから思うんだけれども、例えば過疎地で住んでいる人たち、あるいは通院困難な高齢者、病院にですね、こういう人が自宅でいわゆる遠隔医療診断すらできると。これはしかし光ファイバーを使わなければ無理だろうと思うんですね。 そうすると、日本の国は島国だし、離島もたくさんある、山間僻地もある、そういう中で国民生活全体を本当に豊かにするためには何がいいかということを国策としてきちっと打ち出すべきだろうと私は思うんです。もちろん、今のLANのやつも入れにゃいかぬでしょうけれども、そういう国の基本政策というものをきちんと決めて、さあ行きましょうと、こう言って国民に訴えるのならばよくわかりますし、その中で、今のような途中ですから、例えば規制緩和の問題でもあるいは参入の問題でもやっていく、しかし将来への展望はこうですよときちっと示すのが、これは私は政治の役割だろうと、こう思うんです。 〔理事海老原義彦君退席、委員長着席〕 片山大臣がお住まいの岡山県は、なかなかすごいんですね。岡山情報ハイウェイ構想、それから岡山市地域情報水道構想とか、どんどんやっておるんですね。それで、自治体でもやっているし、東京でも世田谷あたりが、大変なこれもまさに世界のモデルになるかもしれない。そういうところがどんどん出てきているんですよ。 その中で、今の格好で、東西NTTと、いわゆるNTT四社と他の企業との間でやっていく上で、どうしてもここは直さなきゃいけないのでこういうところを直すんですという提案だと、こういうふうなことをはっきり国民の前に目に見えるようにして、そしてやっぱり宣伝をきちっとしてもらわぬと、国民がわからぬわけですから、なかなか。実際、正直言ってこの前のときからの質問を聞いておっても、専門用語が非常に多いし専門家の皆さんがたくさんおるものですから、役所とやりとりをしていると、速記録にしてもみんな国民はなかなか見にくい、わかりにくいですね。 そんなことも含めて、これはやっぱり大臣、特に発想がすばらしい人ですから、この問題については今後ひとつそういう構えで取り組んでいただきたい。 そこで、大臣に聞きたいのはユニバーサルサービスの話なんですけれども、単に現在ある固定電話の問題とか緊急通報とかいうふうな問題におけるユニバーサルサービスということじゃなしに、本来からいえばユニバーサルサービスというのは国民すべてにもう十分安心してくださいという意味での条件の整備と、そしてそのことを十分国民に知ってもらうということであると私は思うんですね。 そういう意味で、今ここで言っているユニバーサルサービスというものじゃなしに、これから将来はこういうことまでも含めて検討していきますよというふうなことについての大臣のお考えがあったら聞かせていただきたいと、こう思うんです。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、岡山県のやっています情報ハイウェイや、情報水道の方は岡山市がやっていますけれども、それを御紹介賜りまして大変ありがとうございました。 岡山の情報ハイウェイ構想というのは、県庁と八つあります総合出先機関を光ファイバーでつなぐ、それが第一段階で、その後は全市町村とつなぐ、そこから先は市町村でやってほしいと、こういうことですけれども、あと二年ぐらいかかって光ファイバー網が全部の市町村の間でできるんではなかろうかと、こう思っておりまして、岡山市は下水道なんかも使いまして市独自で光ファイバー網をやると。そして、情報水道というのは、水道と同じように蛇口をひねれば安いいい情報が豊富に得られると、そういうことから水道という言葉を使っておられまして、私もこういう関係の役割を担うことになりましたので、県も市も頑張ってもらって大変いいなと、こういうふうに思っているわけであります。 今、山本委員から、ユニバーサルサービスでとりあえずは三つだけれども、将来はどうだということを含めてというお話がありましたが、私もユニバーサルサービスというのは今の三つで固定化される必要は必ずしもないと思いますけれども、当面は、例えばインターネットでも学校の関係でも障害者やお年寄りの関係でも、もう少し国民の間で、それもユニバーサルサービスだという意識の成熟が要るんではなかろうかと。というのは、お金がかかるわけでございまして、お金は事業者がみんなで持ち合うわけでありますから、そういう意味で事業者の方も納得できる、受益を受ける国民の方もそこまではと、こういうことになった段階でいろんな方式を考えて広げていく必要があるのかもしれないと思いますが、まず山本委員、スタートですから、だれが見ても間違いない常識的な範囲でひとつ始めさせていただきたいと。 そのお金の分担の関係や、どういう形でそれじゃこれが進んでいくかというようなことももう少し見きわめる必要が私はあるんじゃなかろうかと、こう思っておりまして、今後の展開次第でまた我々も新しい発想を持っていく必要があるんではなかろうかと、こう思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○山本正和君 具体的にいろいろとお考えだろうと思うけれども、大臣という立場で言葉は出しにくくなると思うんだけれども、ひとつぜひ温めていろいろと提起していただきたいと、こういうふうに思います。 そこで、今お金の話が出たから、ちょっとまた財務省の方に質問するんですけれども、NTTが過去六回、株式を売却しておるんですね、政府保有株式を。これが八百万株を超えるのかな、何かちょっと数字ははっきり覚えていませんけれども。その売却した総額は要するに幾らになるんだろうか、もしその売却した株を現在仮に一株七十万としたら一体幾らになるのかと。ちょっとそこだけ財務省の方からお知らせ願いたいんですけれども。
○政府参考人(白須光美君) お答え申し上げます。 NTTの株式につきましては六次にわたって売り出しを行っておりまして、これはいろんなやり方がございます。最近は引き受け方式ということで、取引所の終わり値のマイナス三%か二%、そういう価格でディスカウントしたところで売却しておりますが、当初は入札などをやったこともございます。それら全体を合わせまして、投資家に売却いたしました株式、これを全部で申しますと十三兆五千八百七十一億円でございます。 ちなみに、この株式を、これは御指定でございますので、昨日の東証終わり値、これが六十九万一千円でございますので、これで計算し、かつ、実は平成七年に株式分割が行われておりますので、その辺を修正いたしましたところで単純に計算いたしますと、それでいきますと五兆八千四百五十九億円ということになります。これは、投資家に対する売却分を修正し換算した計数でございます。
○山本正和君 財務省、どうもありがとうございました。これで結構ですから、財務省の方。 今のような数字が出て、これは大臣、どうですか、現在の価格に直したら五兆八千億のお金のものを、今まで上手に売ってきたものだから十三兆五千八百億円というお金が国庫に入っているわけですね。そうすると、八兆からのお金が、現在は五兆八千億しかないものから八兆、現在の価格よりも多く国庫に入っているんですね。こういうことになるんですね。そうすると、この八兆五千億という金は一体だれが買ったのかと、それはもちろん企業で買った人もいますけれども、何と国民が、これはあらゆる企業の中でこれぐらい一般株主の多い会社はないんです。百五十万人買っているんです、百五十万人。個人株主百五十万人なんという大企業はないんです。この個人株主百五十万の人がみんな政府に献金したのと一緒ですよ。もし政府と同じように上手にやっておれば損していないわけだからね。だけれども、それはもう政府にみんな日本国民として国策に協力したといってあきらめてもいいと私は思うんです、場合によっては。 しかし、あきらめるにしても、このNTTの八兆が、今は何か情報社会、IT革命と言っておる中で何でアメリカやヨーロッパに負けるの、こうなってくるんだ。NTTという金、このNTTというものの財産は、先ほど宮本さんが言っておられたけれども、明治以来、日本人がずっとつくってきた大切な財産です。それを株式にした。そのお金をなぜ今IT革命のときに使えていなかったんだろうかと。せめてこれの三分の一、五兆でも今から、売却したときからずっとこういうIT革命に対して準備してどんどん金を入れて、研究は今NTT持ち株会社で世界トップ段階に立っているというんですけれども、そういうものが背後にあるんだから、やっていけば、何でアメリカや何かからくしゃくしゃ言われるんだと。 日本が明治維新以来ずっとやってきて、一流国になってきたときの背景には何があったか、通信なんです。これから始まって、ぱたぱたから始まって、電話にかわって、それで電話がアジアで一番普及した、世界で一番。そして、ヨーロッパには負けぬぐらい電話の普及がいった。もちろん電信もそうですよ、電信も電報も。そういう中で近代国家ができたんですよ。NTTがあれだけ豊かで、何で株式を売ったときに二十一世紀を展望してやれなかったんだろうか。これは私ども政治家の責任なんです、実際の話は。私どももかつて村山内閣のときは与党だったから、これは責任があるんです。政治家の責任なんです。 だから、金がないというような話だったけれども、使い方がまずかった。やっぱり少なくともこういうものに金をほうり込まなきゃいけないんです、本来からいったら。そんなことを思うんですが、どうですか。また新しく株を売却するとか言っておるけれども、そうするとまたつまらぬところへ金が行って、今の何か法律でいくと国は三分の一保有しなきゃいけない、売った場合には国債の償還に充てなきゃいけない、こうなっているんですけれども、実際は必ずしもそうなっていないんですよ、実際は。一般のところに行っておるようだけれども。 そういう、今後のNTT株を売却するについても、今お金がないという話が出たから私は言うんですよ。こんなもの、借金の返済を何でNTTがやらにゃいかぬと。それこそ田舎でひとり暮らしのおじいさん、おばあさんが苦しいといったところに対するきちんとした、まさにユニバーサルサービスに使いましょうと言えば私は金が出ると思う。こんなことを思うんですが、大臣、お考えどうですか。
○国務大臣(片山虎之助君) 政府保有のNTT株式のお話でございますけれども、これは御承知のように三分の一が政府保有を義務づけられておりまして、その三分の一を超える株式の売却については、御承知のように、国債整理基金特別会計法附則第十八条で国債整理基金にそれが帰属するんだ、国債の償還に充てるんだ、こういうことになっておるわけでありまして、したがいまして、法律を変えないとそういうことになるわけであります。 今度は、政府保有の株式を売却することにした場合にその売却益を何に充てるか、これはまたいろんな議論が実はございまして、我々の期待では、今、山本委員もいろいろお話しございましたけれども、例えば光ファイバー網の整備その他、ユニバーサルサービスもあるいはその対象に考え得る余地もあるのかもしれませんけれども、そういうことのために活用すべきという有力な意見もありますので、これは真剣に受けとめて、幅広い議論の中でそういう意見も私は生かしていく必要があるのではなかろうかと、こう思っております。 インターネットがおくれていると言いますけれども、このところ急速に伸びてまいりまして、例えば料金もアメリカと逆転するまでになったぐらいでありまして、モバイルの方は物すごいこれまた伸びで、ちょっと景気全体への影響も出てきたようですけれども、そういう意味で、このNTT株売却益については政府部内で関係のところと幅広い議論をしてまいりたい。 これからだんだんお金が窮屈になるような話もありますし、財務省は帰りましたけれども、財務省は財務省の方の立場がありますが、総務省は総務省として大いに議論してまいりたい、こういうふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○山本正和君 そこで、ちょっとまた話をもとに戻します。 今度の法律を改正したということの理由に、やっぱり外国からのいろんな議論等も含めて、そこでいわゆる非対称規制の整備あるいは卸電気通信役務制度ですか、ちょっと舌をかみそうになったけれども、こういうふうなことが入った。これは国際的な部分との関連はあるのかないのか、その辺のことについてはどうでしょうか。これは局長さんからでも結構です。
○副大臣(小坂憲次君) この非対称規制のあり方が国際的な規制の動向と整合性があるのかというお尋ねかと思います。 WTOの基本電気通信合意、これは平成十年の二月に発効したものでございますが、これにおきまして主要なサービス提供者による反競争的行為の防止や相互接続に関する規制の枠組みが規定をされておりまして、欧米諸国におきましても市場支配的事業者に関する規制制度の整備が進んでおりまして、これらの状況から見まして、我が国において市場支配力の乱用を効果的に抑制するための規律を新たに導入するというこの方式は、こうした国際的な規制の動向と整合性のとれた競争ルールの整備であると、このように考えております。
○山本正和君 そこで、今度またちょっと今のお話で、国際的なこともあるんだろうけれども、いわゆる大きなNTTグループというものがある、そこがあるために、参入しようとしてもいろいろ難しいというような要素からこれが入ったと、こういう話なんです。ところが、私はNTTが今まで国民生活に非常に大きな寄与をしてきたものの中に公衆電話があると思うんです。これぐらい便利なものはないんですよ、中にはちょっと犯罪に使われたりもしたことがあるかもしれぬけれども。ただ、公衆電話が何かどんどん減っている、こういうふうに聞くんだけれども、この公衆電話はどうなんでしょうか。十年前あるいは二十年前と比べて今どういう状況なんでしょうか、公衆電話の数は。
○副大臣(小坂憲次君) 詳しい数字等につきましては、局長の方からまた追加で答弁させていただきたいと思います。 委員御指摘のように、公衆電話というのは、電話を持たない外で連絡をとりたい場合に非常に有効でございますし、国民のインフラとして必要なユニバーサルサービスの一環を担っていると思っております。そういう意味で、最近、携帯電話が大変に普及してまいりましたので、公衆電話の必要性というのが若干軽減されている面はあります。 しかしながら、そういう携帯電話の通じない地域とか、それから離島等の地域においてやはりこういった公衆電話というのは整備をされなければならない、こう思っておりまして、そういった意味で、今後とも事業者の公衆電話の整備に対して、サービスの切り捨てにならないように私どもも注視をしてまいりたい、このように考えておるところでございます。
○山本正和君 数字の方を。
○政府参考人(金澤薫君) 若干細かくなりますけれども、昭和六十年でございますが、九十万九千五百七十台ございました。平成元年は八十二万八千九百七十七でございました。平成五年になりまして八十二万百三十一、それから平成十年、七十五万三千八百七十一、それから平成十二年でございますけれども、七十万七千二百三十三という数字になっております。
○山本正和君 どうもありがとうございました。 やっぱり減っているんですね、確実に。というのは、田舎から私のところへやってきたのが銀ぶらしたんですよ。そうしたら、昔は銀座はあちらこちら公衆電話がたくさんあったのに、ないと言うんですよ。それは、銀ぶらする若い人たちにとっては、これはみんな携帯電話を持っているからいいんだろうけれども、我々みたいな年寄りはやっぱり携帯電話よりもあの方が安全な気がしてそっちへ行くんですね。そうしたらなくてかなわぬと、本当かと言って、今度は三重県の方でも聞いたら三重県の方でも随分減っている。それから、JRの駅の公衆電話の数も減っているんですね。これは大変不便だ。 だから、やっぱり公衆電話を減らす必要ないんじゃないかと。それはあったらペイせぬのかもしれないが、それぐらいのことは考えてもらってもいいと私は思うので、この辺はNTTと一遍話し合いをぜひ総務省としてもしておいていただきたいと思います。それは理由があるだろうと思うんですよ、もちろん、減っているのはね。 そこで、その携帯電話なんですけれども、この携帯電話は今度のこの法案にはどうも直接触れないような感じがするんだけれども、私は、携帯電話そのものがこれだけふえてきているんだから、この問題も含めてこれからどんどん議論すべきじゃないかと。 そして、携帯電話から生まれる犯罪というか、この前もちょっと私お願いしたんだけれども、ある意味では携帯電話の持っている利便性とかいろいろありますよ、あるけれども、そうしたら携帯電話というのは何なんだろうと、こう思ったら、今度はもう大変なところに、インターネットと接続して海のかなたまで行ってしまうと、こういうふうになっていくと。 ところが、携帯電話というのは非常に簡単につくられているので、実は私はうちの若い秘書に、おい、英語で何と言うんだと、こう聞いたんですよ。そうしたら、ぶつぶつとこう言って、ちゃんと大学院を立派に出た頭のいい女性なんですよ、そうしたら、セルラーフォンだと。どういう意味だと言ったら、ええっと、こう言うわけなんですよ。それで、辞書引いてみろと言ったら、セルフォンとも書いてある。それはどういう意味だと言ったら、これは細胞なんです。セルというのは細胞なんだと。細胞の目のごとく、の中に低電圧のものがあって、そこで通信できるというところからセルフォンとなっておる。 となると、要するにその中にある携帯電話を使う人は全部そのうちにいろんな影響を与えるわけです。一番極端なやつが、電波を発信しますから、胸にペースメーカーを入れている人なんかに、そのようなことが出てくるわけでしょう。そうすると、この携帯電話の問題をやっぱり、これこそ法律でもってきちっとこれはやっていくべきじゃないだろうかと。確かに今度の法改正もわかりますけれども、携帯電話に関するやっぱり国民が安心できるような格好での条件整備はすべきなんじゃないかと、こういうふうに私は思うんですが、ちょっとこれは質問の中に通告ないけれども、どうでしょうか、その辺の御見解は。
○副大臣(小坂憲次君) 委員御指摘のように、電波が届く範囲が狭いんですね。それで、電話網に接続して使っていくという、そういう意味で細胞単位で拡大していく、そんな意味があってセルラーフォンとか日本ではモバイルと言ったりしております。移動電話ですね。 そんな呼び方しておりますが、やはり近くにペースメーカーをお持ちの方とかあるいは電磁波の影響がどのようになっているかとか、これは総務省におきましても旧郵政省時代から研究会を設けておりまして、電磁波の影響についてその基準を設けて、そしてペースメーカー等のいろんな製品に与える影響というものを実証的に検証しながらその基準の検証を常に行っております。また、動物実験等も踏まえながらこの基準の適切性について継続的に検証を行っているところでございまして、委員御指摘のようなそういった面での基準づくりというのもちゃんと実施をいたしております。 ただ、今回のこの電気通信事業法の中にそういったものの規定は入れておりませんが、別途省令等でそういうものを通達を出しながら、メーカー等にそういった基準を守っていただくように、また一般の皆さんには電磁波の与える影響というものを十分に広報をして、そしてそれがいたずらに不安を与えないように、またペースメーカー等に与える影響等についても、そこを的確な広報を図って、またそういう方々の不安を解消するようにさらに努めてまいりたい、このように考えておるところでございます。
○山本正和君 それで、特にこれはモラルの問題なのかもしれぬけれども、電車の中だとかあちらこちらでやっていると。近所迷惑とかいろいろありますけれども、放送する程度でやっておるんだけれども、あんなもの本当は電車に乗ったら携帯電話が使えぬようなことはできると私は思う、技術的に。そんなところも本当は研究していただきたいと思いますが、そういうことも含めてぜひ頑張って検討してほしいと思います。 そこで、最後に一つだけ。もう一遍先ほどのことを要望しまして質問を終わりたいと思うんですけれども、要するに個々の出てくることに対してどうしてもこれは直さなければいけないということで取り組まれる、法改正されるということについては大切なことですから、これはおやりいただかざるを得ないと思うんだけれども、その先の展望をぜひ持って、こういう展望の中での今度の改正はこうですという格好での一つあれを示していただきたい。今度の問題もですけれども、これが終わったらやっぱり国民にも今度の法律改正の趣旨はこうですというようなことをきちっと明示していただきたい、このことを要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。 ─────────────
○委員長(溝手顕正君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、鶴岡洋君が委員を辞任され、その補欠として森本晃司君が選任されました。 ─────────────
○松岡滿壽男君 今回の電気通信事業法の一部を改正する法律案の中で、四十八ページに固定電話と、今、山本先生もちょっと触れられましたけれども、移動電話の加入数の推移、とうとう昨年の暮れに移動電話が六千二百八十二万台ですか、固定電話を上回ったということであります。 それで、振り返ってみますと平成五年の九月十六日の細川内閣での経済対策閣僚会議におきまして、緊急経済対策として九十四項目の公的規制の緩和を行うということが決定されて、この中で目立ったのは地ビールの問題と、一つは携帯電話であったと思うんですね。いろいろ功罪ともにあるわけですけれども、ビール製造が四社しかなかったのが現在のところもう既に二百五十八工場、地ビールができて各地で地域の産業に大きく貢献している。 携帯電話については、二百十三万台から、この統計では六千二百八十二万台と書いてありますが、さっきも大臣は六千七百万台とおっしゃったんですが、六千七百八十七万台ですか、非常にこう飛躍的に伸びてきまして、これが日本経済に大きく貢献したというように思うんですが、この携帯電話のような新しい商品というものが今度出てくるんでしょうか、どうでしょうかね。その辺の、どういうものが考えられるか、まず伺ってみたいと思うんです。
○国務大臣(片山虎之助君) 先ほどの山本委員の御指摘にもありましたが、今我が国は携帯電話社会ですね。これは六千七百八十七万台ということで、今固定電話が六千二百万台ですからね、はるかにこれを上回っておりますし、大抵、町で見る若い人も、お年寄りの方もそうなんでしょうけれども、みんな携帯電話を持ってやっていますよね。歩きながら電話したり、立ちどまって電話したり、電車の中でやったり。携帯電話社会になるのならそれにふさわしいルールを、セキュリティーその他を含めて私はやっぱり考えていく必要があるんじゃなかろうかと思います。 松岡委員、携帯電話が第三世代になるともっと動画が見れたり、世界につながったり、規格の上から、それからデータがもっと豊富に入ってきたり、今もiモードがはやっていますけれども、これが第三世代で、第四世代になったらテレビになって電子決済ができて、JRの、場合によっては飛行機なんかでもこの携帯電話を持っていたら乗れるようになるという、本当にそういう意味ではどういうことになるのかなと、こういうふうに思いますけれども、同時に、そういうことになるとやっぱり、私はいつも言っているんですけれども、お互いのこの人間的な触れ合いや交流というものをどうやって確保していくか、そういうことがもう一つ大きな議論になるのじゃなかろうか、こういうふうに思います。 携帯電話はまだまだいろいろな形で私は発展して目玉たり得ると思いますし、インターネットの広範、多次元の活用ということもこれから大きな目玉になるのではなかろうか、こういうふうに思っておりまして、先ほどの山本委員の御指摘にもありましたが、法律や制度がそういう社会の変化に適応できるような仕組みを今から考えていく必要があるのではなかろうか、こういうふうに思っておりまして、目玉は目玉として伸びていただくのが経済の活性化にもつながりますし、社会生活やいろんな意識革命にもつながっていくと思います、新しい産業を生み出したり。そういうことをちゃんとフォローできるような仕組みや体制をこれから本気で考えていく必要があるのではなかろうか、こういうふうに思っておる次第でございます。
○松岡滿壽男君 そこで、ちょっと気になるんですけれども、七十八ページの「第一種電気通信市場の事業者別売上高の推移」を見ると、確かに全体で八兆五千億が十六兆三千億まで伸びているんですね。しかし、この中身を見ると、移動通信事業者が一兆三千億から七兆六千億に、要するに携帯電話の部分が伸びているだけなんですよね。 それで、きょう、お忙しい中、いわゆる小泉メールマガジンの編集長の安倍官房副長官にお越しいただいたわけですけれども、きょう創刊日ということで、こういうものが、今の子供たちは新聞とかそういう字は余り読まなくなったけれどもメールは見るんですよね。そうすると、結局メールマガジンとか、新聞社の方も、新聞もこういうものに変わっていくのかなという感じが実はするわけです。 けさほども私、テレビで安倍編集長のお話も拝見したし、メールもちょっと見させていただきまして、きょうの毎日新聞にも出ているわけです、七十万の登録ということですね。ただ、これについて世論操作に危惧もあるということでありますけれども。 過去、内閣でこういう形で取り組まれたのは小泉内閣が初めてですし、いろんな試行錯誤があると思うんですけれども、これによって、いろんな見方もあるわけですが、例えば七十万といったら物すごい数でしょう。これを百万まで、一応百万で切られるということなんでしょうかね。双方向になるとこれはどういう形で受けとめるのか、体制はどういう形で取り組まれようとしているのか。きょう創刊日でありますので、編集長のその辺のお考えをまず伺いたいと思います。
○内閣官房副長官(安倍晋三君) ただいま御指摘のように、小泉内閣といたしましては、所信表明で総理がお述べになったように、今後改革を断行していく中にあって国民との対話を大切にしていきたいということで、半年以内に四十七の都道府県でタウンミーティングも開催するわけでございますが、それと同時にこのメールマガジンを発行して国民の皆様に直接内閣としての考え方を伝えていきたいということで、一カ月間準備をいたしまして本日からスタートいたしたということでございます。 そしてそれと、この国民との対話ということと同時に、森政権当時からe—Japan戦略というのを立てまして、五年間で日本を世界最高水準のIT国家にしていきたいという目標の中で、やはりたくさんの皆様にインターネットに興味を持っていただく、インターネットがこんなに便利なものだなということを実感していただく意味でも大きく寄与するんではないかということで、この試みをスタートしたわけでございます。おかげさまで創刊号は約七十八万部発行いたしまして、その後さらに登録はふえておりまして、現在の、三時の段階で九十三万人の方に登録をしていただいておりますので、目標でございました百万人は超えるんではないか、こう思っております。 今までも、政府といたしましては「フォト」とか「時の動き」といった刊行物を発行しておりましたが、余り国民の皆様にはなじみがなかったのではないか、このように思うわけでございますが、こうした形でいろんなメディアで取り上げていただいたおかげで政府が出すものがたくさんの皆様に知っていただいたというのは大きな意味があったんだろう、こう思うわけでございますが、このメールマガジンの特徴の一つは双方向性があるということでございまして、読者の皆様には声を寄せていただくという欄がございます。読者の声のボックスがございまして、本日は既にメールマガジンに三千六百、そして官邸のホームページに約四百、合わせて四千ぐらいの声が寄せられておりまして、その中で大体四割ぐらいが、メールマガジン読みましたよ、頑張ってねという激励と、激励というかお祝いのメールでございまして、あと一割ぐらいが総理に対する激励で、また一割ぐらいが政策等に対する提言でございました。 私ども、すべてのメールに返事を出すということはできないわけでございますが、それぞれの御意見の中で既に政府として取り組んでいるもの等については大くくりをいたしまして、返事が出せるものは返事を出していきたい、こう考えておりますし、またいただいた御意見は今後、政策を遂行していく、また政策を立案していく上で参考にさせていただきたい、こう思っております。
○松岡滿壽男君 一日で四千も来ると、それをどのようにさばくかというのは、これはもう大変なことだと思うんですが、官房副長官、これに要するそのスタッフとか、そういう陣容はある程度確保しておられるわけですか。
○内閣官房副長官(安倍晋三君) 残念ながら、予算の関係もございまして特別な人員の確保はいたしていないわけでございますが、内閣広報官を中心に広報室がこれに当たっております。実際、外に依頼をしているものもございますし、また百万ぐらいのオーダーになりますと十分に体制を整えておかないとパンクをしてしまうという問題等々もございますので、そういう意味で準備に時間を要したわけでございますが、今後は、スタッフ等については場合によっては検討しなければいけない、こう思っております。 先ほど私が述べました国政への意見、要望は一割と申し上げましたが、四割でございました。訂正させていただきます。
○松岡滿壽男君 この毎日でのいわゆる識者の意見としては、一橋の加藤先生は、「高い支持率を背景に世論操作に利用される危険性は否定できないが、メルマガは双方向性だ。日本の「ネチズン(ネット市民の意味)」が政治的に成長する好機にするのが望ましい」と評価しています。片方で、桂東京情報大学教授が、「首相の私的部分が多いなら、ワイマール末期、ヒトラーの時代のゲッペルスと同じだ」と、首相、閣僚の個人PRに使うことには批判的だと。もう一人、服部立教大学教授は、「小泉氏の「一人の政治家」という面と、公職である「首相」という面が明確に区別されていないのが問題」と疑問を呈している。こういう意見がいろいろあります。 確かに、市や町や県でもやっているわけですよ。個人的なものを余り出しちゃうといかぬというので、それを薄めて出しちゃう、私も、市長時代。そうすると今度はおもしろくないわけですよね。その辺をどのように編集長としては考えて対応されようとしておられますか。
○内閣官房副長官(安倍晋三君) 先ほども申し上げましたように、既に政府としては「フォト」とか「時の動き」というものを出しておりまして、それは極めて政策中心な形で、総理のパーソナリティーについては余り、むしろそれは薄めていくという形にしておりました。その結果、余りたくさんの皆様に読んでいただいていないという実態がございました。 このメールマガジンを発行するに当たりまして三つの編集方針を立てまして、一つは、なるべくアップ・ツー・デートにする、週一回出していく、スピード感を大切にしていくということでございまして、もう一点は、短くしたい、大体読んで二ページぐらいの長さにしたいと。もう一点は、やはり親しみを持っていただくということでございまして、二段構えでございまして、ホームページそのものに詳細な、正確な政策を載せております。それはアクセスをしていただければ見ていただくことができるわけでございますが。 このメールマガジンは二ページでございますから、むしろ小泉総理の人となり等について興味を持っていただいて、その上でホームページに、さらにどういう政策をやっているんだろうかという興味を持っていただいてアクセスをしていただく、飛んでいただくという形にしていきたい、こう思っております。 ですから、また他方、当然政府が出すものでございますから、いわゆる個人の宣伝等に、または政党の宣伝等にならないように心がけていきたい、こう思っております。
○松岡滿壽男君 「あとがき」で、さすがに長州出身の副長官ですから吉田松陰先生の「志定まれば、気盛んなり。」と。晋太郎先生も志ということを非常に思っておられたわけですけれども。 私も、たまたまこの前予算委員会で小泉総理に、吉田松陰先生の草莽崛起と。まさにこの前の総裁選挙は、武士だけでやったらとても、要するに国会議員だけでやったらとても勝てなかったんじゃないのと。特に、今こういう大きな変動期には、松陰先生がおっしゃるように、やはり在位在禄の、在官の武士の力じゃなくて野にいる志士、一般の人たちのそういう変革への志をエネルギーとしてやらなければ時代は変わらぬのだと。それを引き継いだのが高杉晋作の奇兵隊という発想であったわけですが。 そういう角度で、例えば今度の大きな構造改革、時代の変革にどう立ち向かうかというときに、この前のお話ですと、国民の立場に立ってやるんだ、自民党の立場じゃないということを明確に言われたわけです。そうすると、やはりこういう形で多くの国民の支持を得ていくということは、それは一つ大事なことだと、十分に情報を開示して。 しかし、一つ問題があると私は思っていますのは、去年も小渕総理に、いろいろ審議会とか警察刷新会議とか、やたらそういう会をつくって、広く意見を聞かれるということは非常に大事だ、大事だけれども、議院内閣制じゃないんですか、国会で総理は選ばれるわけですから、市長や知事とは違うと。そういう点では、地方行政・警察委員会で、衆参両院でほとんど意見は出尽くしたわけですよ、あのときに。警察刷新会議が唯一違ったのは、増員の問題を出してきたわけですね、警察官の。こういうのはある面では国会を軽視する、いろんな問題があるにしても、という部分があると私は思うんです。 やはり市長とか知事の場合は一種の大統領制ですよ。しかし、今度はどちらかというと国会で総理を選ぶ前に国民が参加したという形をとっている。ある面ではマスコミも大きな誤解をして、自民党の総裁選挙なのに国民が参加した、一種の疑似首相公選制みたいな形になっているから、小泉総理や田中外務大臣に批判的な意見を国会で述べると、すぐメールが来たり電話が来たりするという事態にこれはなっている。しかし、それはそれで私は時代の変わり目で、松陰先生がおっしゃっているとおりで、いい方向だと私は思っています。だけれども、こういう識者のいろんな意見があるということを踏まえて、しっかりと編集長としてかじ取りを頑張っていただきたい。 お忙しい中お運びいただきまして、ありがとうございました。もう結構でございますから。一方的に言わせていただきましたが、何か御意見があれば承りますけれども。
○内閣官房副長官(安倍晋三君) 長州の大先輩の松岡先生のお言葉でございますから、重く受けとめていきたいと思います。ありがとうございました。
○松岡滿壽男君 この法案についての国内、国外の反応なんですが、多くの議員から既にいろんな角度での御発言がありましたけれども、国内からは、二年経過しても競争促進がなければNTTグループの完全資本分離を含め経営形態を抜本的に見直すということが、包括的な見直し規定を整備するにとどまっているという批判があるわけです。新電電側は非常に不満を持っておるわけです。また国外では、米国通商代表部の幹部から、日本の通信市場改革には不十分という見解が出ているわけです。NTTの外資の出資比率規制の撤廃等が盛り込めなかったことに懸念を表明しているわけです。また、新聞その他で拝見しますと、法案作成過程でNTTの自民党への働きかけによって同社への規制が骨抜きにされたという批判も出ているというふうに聞くわけですけれども、この問題についての大臣の所見をまず伺いたいというふうに思います。
○国務大臣(片山虎之助君) マスコミというのは正確な場合もありますけれども大変不正確な場合が多いんですね。これは、もともとは昨年十二月の電気通信審議会の第一次答申なんです。それと少し違うからということで骨抜きだとか後退だとかと言うんですが、これは、立法の過程では相当ここにおる小坂副大臣や金澤局長が苦労しまして、練りに練ってつくり上げたんです。 これは両論あるんです、不十分だと言うのとやり過ぎだと言うのと。私は、両方から悪く言われるのが一番正しいんだと、こう言っておりまして、最終的には、御承知のように与党自民党で大変な議論があったんです、両派、両方の考え方が。そこで、結局そこを調整してこういう形にまとめたわけでありましてね。 やっぱり外国の方がいろいろ言われているのは中を正確に、私のところにも外国の方が来られますけれども、話すと大体わかってくれるんです。ただ、マスコミの表題だけ見たり記事を読まれたりしたら、いや、これは後退ではないかとか骨抜きではないかと言われるんですけれども、私はこれはよくまとまっていると思いますし、これでインセンティブ型の競争政策をNTTさんには求めていますから、五月四日に文書を出して。それをちゃんとつくっていただいて、公表して実行してもらって、ちゃんとやらなければもう二年を待たずに、場合によっては、二年よりもっと先になるかもわかりません。それはそのときの状況やNTTグループさんの考えでございますけれども。ちゃんとした対応をとるということは再三再四国会でも申し上げておりますし、e—Japanのアクションプランの中にも、規制緩和三カ年計画の中にもはっきり書いておりますから。 ただ、法律をつくるときは、附則ですから余り、いろんな要素を入れて書いた方がいいのではないかということなんで、ちょっとあれはなかなかわかりにくい附則になっておりますけれども、あの中にちゃんと、場合によっては抜本的に見直しを求めることもあると、こういうこともあの中に含んでいるわけであります。そういうふうに御理解を賜れば大変ありがたい、こう思っております。
○松岡滿壽男君 グローバリゼーションといいましょうか、いわゆるグローバルスタンダード、アングロサクソンスタンダード、小渕さんはそういうことを言っておられましたけれども、そういうものを受け入れた時点から、日本の各産業界、やはり日本の中ではいささか大きくなり過ぎたかもわからぬけれども、世界を相手にするためにはちょっと小さいし弱いということで、業界の再編でみんな苦労しているわけですよね。その中で、経済的に今まで優位にいろんな形で伸びてきた日本が、近隣社会、アジアの中でも非常につらい厳しい状況を今現在迎えておるわけです。 その中で、やはり科学技術の面でかなりの能力があるわけですし、NTTさんの技術開発力、これはもう大変なものだというふうに思います。だから、外国から見たらちょっと目ざわりかもわからぬ。だから、何とかこれをうまく抑え込めないかという部分もあるだろうと、それは思います。 我が国として、結局、NTTを盛り立てて世界に対抗させる通信事業者にするというのが一つの国策なのか、やはりそうは言ったって、世界の中でおさまるところにおさまっていくんだという形になっていくのか、これはやはり総務省として、日本の国益とか将来の世界の中であるいはアジアの中での立場を考えたときにどういう方向に持っていった方がいいのかというふうに基本的に考えておられるのか、先ほど来、競争と効率とかいろいろ言っておられましたけれども、その辺は総務大臣としてはどのように考えておられますか。
○国務大臣(片山虎之助君) e—Japan戦略あるいはアクションプラン等の中にもありますけれども、二〇〇五年には日本を世界のIT最進国にしたい、最も進んだ国にしたいと。私は、世界で最も進んだIT国家になった場合に、NTTはその牽引車である、引っ張っていく車であるし、また日本を代表する基幹的な通信事業者だと。それはぜひ、NTTにも十分な御自覚の上、頑張ってもらいたい、こう思っておるんです。 日本は世界で一番のIT国家になる、その中の中核はNTTグループですよ。それは牽引車であり、同時に代表する通信事業者として頑張ってもらいたい、そういうことが通信主権や場合によっては国際競争力全体の我が国の維持につながる、こういうふうに思っております。ただ、自分だけよければいい、独走でいいというわけにはいきません。それはNCCさんの立場もわかって、大いに競争相手をこう引き上げることによって全体として強くなるんですよ。ぜひそこもNTTさんに十分お考えいただきたいと。 この二つのことを私はNTTグループには思っております。もう技術開発力は世界で一番ですよ。だから、この体制は残さなきゃいけません。持ち株会社ということに今属して研究部門は頑張っておりますので、これはぜひ引き続いて頑張ってもらいたい、こういうふうに思っております。
○松岡滿壽男君 電気通信政策の重要事項であるにもかかわらず、法案に明記せずに省令事項としているものがあるわけですね。やはり重要事項は法案に明記すべきというふうに思うんです。例えば、ユニバーサルサービスの定義として、国民生活に不可欠であるためあまねく日本全国における提供が確保されるべきものとして総務省令で定める電気通信役務を言うとしているわけですけれども、なぜ法律でこれを明記しないのか伺いたいと思います。 技術的事項については省令に落としてもそれは構わぬと私も思うんですけれども、根幹にかかわるものは法律で明記して必要なら法改正すると、手間を省くわけじゃないんでしょうけれども、それが国民から見て透明性のある考え方だというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(金澤薫君) ユニバーサルサービスの具体的範囲につきまして総務省令で定めることといたしております。この理由でございますが、まずユニバーサルサービスの定義規定的なものを置いております。国民生活に不可欠である、あまねく日本全国における提供が確保されるべき電気通信役務、そういう対象範囲の基準、それから各事業者への応分のコスト負担の義務づけ、そういうふうな基本的枠組みは法律上明確に規定されているわけでございます。そういう枠組みの中で、制度の趣旨に沿って、各サービスの普及率や利用動向、国民利用者のニーズ、財源負担のあり方等さまざまな観点から、国民利用者のコンセンサスを得ながら慎重に判断することとしているところでございます。つまり、ユニバーサルサービスの大枠は法律できちんと定めてございまして、その大枠にのっとって省令を定めていくという形になっております。 電気通信市場、御承知のように非常に変化の激しい分野でございます。したがいまして、国民利用者のニーズも刻々変わっておりますので、適時適切に見直していく、弾力的に運用することが必要というふうに考えております。 ただ、透明性の確保が必要という委員の御指摘はまさにそのとおりでございまして、総務省令の制定に際しましては、情報通信審議会に諮問いたしますし、それからパブリックコメントを広く求めまして、国民の意見も十分取り入れた上で決定していきたいというふうに思っております。
○松岡滿壽男君 ことし五月からマイラインが導入されたわけですけれども、この背景、どのような趣旨と経緯から導入が決定したのか、お伺いいたしたいと思います。
○政府参考人(金澤薫君) マイラインでございますけれども、電話サービスを利用する場合に、あらかじめ事業者を選択いたしまして登録しておきますと、当該事業者の事業者識別番号、普通四けたの番号でございますが、このダイヤリングを行わないでも通話ができる、そういう仕組みでございます。 マイライン導入の経緯でございますが、かねてからNCCはNTTよりも四けた余分にダイヤルしないと通話できないという不便な状況にございました。これが公正競争を阻害しているという問題の御指摘があったところでございます。次に、平成十一年のNTT再編成を機に、改めて公正競争の観点からNTT東西及びNTTコミュニケーションズと他事業者とでダイヤリングを同等に扱うよう制度の改善を求める声が強まってまいりました。平成十一年三月三十日に、これらの考え方を踏まえまして、規制緩和推進三カ年計画におきましてその導入が決定されたということでございます。
○松岡滿壽男君 マイライン登録をしない利用者が自然にNTTグループに登録したとみなされるということになっているわけですけれども、これは不公平じゃないかという意見もあるようですが、この点はいかがでしょうか。
○政府参考人(金澤薫君) 確かに、今回、御指摘のように、登録を行わなかった利用者の扱いといたしまして、県間市外通話につきましてはNTTコミュニケーションズに、市内、県内市外通話につきましてはNTT東西に登録が行われることとなっております。これがもしこのような仕組みをとらないとした場合どういうふうになるかということでございますが、未登録の国民が今までどおり事業者識別番号をダイヤルしないで発信した場合どうなるか。当然NTTにつながらないので社会的に大きな混乱を招く、それから再発呼が多数発生した場合にシステムダウンにつながるということでございます。このような公共的観点に基づきましてNTTに登録が結果として行われるような仕組みとなっているわけでございます。 既に制度が導入されております英国、それからフランスにおきましても、我が国と同様の取り扱いが行われているところでございます。 また、アメリカにおきましては既に登録された利用者の登録割合に応じて未登録の利用者を各事業者にこれを配分する、それで登録する、そういう扱いをアメリカにおいては行いました。これに対しまして猛烈な国民からの反発があったと。つまり、利用者個々の承諾も得ずに勝手に特定の事業者につなぐこととなるということでございまして、これは利用者の意思に反する契約を強いることになるのではないかというふうな問題、それから利用者に対して甚だしい不便さと混乱を引き起こすというそういう国民からの意見も出ました。 NTTに自動的に落ちていくというのは確かに問題があるような気もいたしますけれども、もしそうしない場合にそれじゃどういう方法があるのかということでございますが、アメリカのような制度をとってしまいますと、自分の意思いかんにかかわらず自分が利用する事業者が決められてしまうというふうな問題が発生いたします。 そういう状況に今あるわけでございますが、競争上の問題につきましては、今例えばある社に登録したといたしましても、その後、利用者は一定期間内は無料で登録を自由に変更できます。それから、当該期間経過後は手数料はかかります、八百円という手数料がかかりますけれども、これは八百円という手数料を払いながら登録変更は可能だということでございます。 そういうこともございまして、NTTに有利で不公正という指摘は当たらないのではないかというふうに考えております。
○松岡滿壽男君 次に、市内・市外電話のコストと料金体制について伺いたいんですけれども、十数年前からの変遷についてもお伺いをいたしたいというふうに思うんですが。
○政府参考人(金澤薫君) 東西NTTの市内電話の料金でございますけれども、これは過去二十五年にわたりまして三分十円ということでございました。これが、本年五月にマイライン制度を導入して、すぐに八・五円に引き下げられたということでございます。また、市外電話、県間市外につきましても、昭和六十年の民営化当時、例えば東京—大阪間で三分四百円でございました。その料金が今八十円まで引き下げられております。フュージョン・コミュニケーションズという会社も出てまいりましたが、これはIP技術を市外部分に利用しているわけでございますが、これは三分二十円というふうな極端な安い料金もできております。 コストにつきましては、かつては総括原価主義という考え方に基づきまして料金算定を行っていたわけでございまして、個別料金のコストまで明確に把握していたわけでございますが、昨年十月以降はプライスキャップ、つまり上限規制という形で、料金はすべて届け出制ということになっております。したがいまして、個別料金のコストは把握していないという状況にございます。
○松岡滿壽男君 汽車や自動車とは違うわけですから、距離によって値段が違うというのがどうも私どもはぴんとこない部分があるんですが。 最後に、市外局番と市町村の合併問題について大臣に伺いたいと思うんです。 きのうも、小泉さんと小沢さんのやりとりでしたか、合併の数、とりあえず千だと、片方、小沢さんが三百だという話をしていました。 全国の市外局番を調べてみると、五百の市外局番なんですね、ちょうど。これは合併を促進するときは、同じ圏域という意識を持たせるためにもこういうことは非常に大事な部分、一つの根拠だろうと私は思うんですけれども、大臣はどのようにこの問題をお考えでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 市町村合併の結果による将来市町村数はいかにということはよく国会でも御議論を賜りますし、松岡委員からも何度もそういうお話ございますが、我々は、昨年十二月の行革大綱に決めておりますように、当面は千を目途にと、与党合意の千を目途にと、こういうことでございまして、今三千二百二十四あって、千もなかなか大変でございまして、平成十七年の三月末が合併特例法の期限でございますから、それまでぜひそこにできるだけ近づけたいと、こう思っておりまして、その次に何百、三百と小沢党首は言っておられましたが、三百だとかあるいは五百というのはその次の私は目標になるんではなかろうかと。 電話の方の市外局番というのは、電話の方でいろんな効率性を考えての枠組みでございまして、合併の方は関係の市町村が合意をして意思決定をしてと、こういうことになりますから、必ずしも私はそこはお互いフィットしていないと思いますけれども、しかし合った方が便利なことはまた事実でございますので、恐らく将来の市町村合併、市町村像ということになると、まあそういうことも目安の一つにはなり得るのかなと、こういうふうに思っておりますので、今後、合併のパターンを今都道府県でつくっていただきまして、今度はさらに具体的にどこをどうやるかという支援地域を都道府県でつくってもらうんですよ。 そういうことの中で、松岡委員のお考えも中に入るようにひとつ我々も総合的に考えて指導いたしたいと、こういうふうに思っております。
○松岡滿壽男君 ありがとうございました。 終わります。
○高橋令則君 大分時間も経過していますし、二日間の審議で大分私も承知をしました。 それで、大きな問題だけ質問したいんですけれども、今の電気通信事業法の制定のときのいきさつをずっと調べたんですよ。それを見ていますと、もともといわゆる情報通信改革ということを頭にして、大きな行革の一環としておやりになったと。その一つは電電公社の民営化であり、もう一つはやっぱり競争の導入ですね。これが大きな趣旨だったように私は受け取っているんですけれどもね。その後の十五年あるいは十六年の今日に至るまでの経過をずっと見ていると、それがストレートに極めて理解できるような形で進んできたというふうには私はどうもそう見えないんです。 したがって、私はそういうふうに見えるし、そういう意味で、担当の部局によっては、悪いけれども私はちょっと反省もあるのかなと思いながら、こういうこれまでのいきさつ、これまでの評価というのは変ですけれども、それが一つ。それからもう一つは、この法案ができてもなおかつ法律成立当初のとき胚胎しているいろんな問題点、これは見ていると二つぐらいあるんですけれども、それがこの後にも引きずる可能性があるということを心配するんですけれども、これは大変副大臣は詳しく御存じのようですから、どうぞお願いします。
○副大臣(小坂憲次君) 高橋委員もずっとごらんになって、今感想をお述べになりました。 私どももすべて順調であったとは思っておりませんで、その間いろいろな状況に応じた対策をとってきたということでございまして、基本的には、一九八五年に電気通信事業法の施行がされまして、電気通信分野に市場原理を導入して、そして規制の緩和と競争促進を実施してきたところでございますが、この結果、市場を見ますと九千五百を超える電気通信事業者が市場に参入をしてきております。また、事業者間の競争を通じての通信料金の大幅な低廉化というのも現実のものになってまいりました。また、サービスも最近ではLモードというものも入って大変に多様化また高度化が進展をしまして、利用者利益の実現を図ってきているとは思っております。 このように競争が着実に進展してきたわけでございますが、地域通信市場の分野においては、地域通信網の構築が、多額の資金と長い期間、また別の委員からの御指摘もありましたけれども、いろいろな国の施策を通じて支援をして今日の形を形づくってきたわけでございまして、そういった意味で、東西NTTの事実上の独占状態はまだ続いているということになっております。このために、NTTの地域網の一層のオープン化を図っていくということで今回の法改正が必要になってきたということでございます。 それは、市場支配的な事業者の反競争的な行為を防止し、またそれを除去して、そういうふうな動きを加速化させるための非対称規制を導入するとともに、公益事業者の電柱、管路を使用した線路敷設をより円滑化して促進をしようというような施策を導入いたしまして、地域通信市場の競争促進を図るというふうにしたところでございます。 また、NTT改革につきましてもお述べになりましたが、これにつきましては一昨年に再編成を行ったところでございまして、今後ともNTTのグループ経営の改善や公正競争の確保を図る観点から、まず第一に地域通信網の開放をより一層徹底させることが必要だと。それから、NTTグループ内の相互間の競争をもっと実現しなけりゃいけないだろうと。また、東西NTTの経営効率化の推進を図っていかなければならない。こういったことを考えておりまして、これらを盛り込んだ自主的な計画を策定するように求めて、その改革の着実な実施を見守ってまいりたい、このように総括をしているところでございます。
○高橋令則君 ありがとうございました。 大臣、そういうふうな経過を見ながら、なおかつ今回、他の委員もおっしゃったんですけれども、第一条で「競争を促進する」という言葉がわざわざ入ってきているんですね。これはもともと、私から言わせると制定の当初から趣旨は入っているんじゃないかと思う。それをなおかつ今回出しているわけですね。これはやっぱり私は、マイナスとかプラスとかそういう意味ではなくて、それなりに大きな問題だろうなと。これは目的規定ですから、今後ずっと、何といいますか、憲法のようなことで、非常に重要な問題だと思うんですね。 そういう意味で、今後に残る基本的な規定ではないかというふうに思うんですけれども、その認識をひとつ大臣にお聞かせいただきたい。
○国務大臣(片山虎之助君) 昔はNTTは電電公社ですよね。三公社五現業といいまして、三公社の一つで、昭和六十年に、あれは中曽根さんのときですか、中曽根行革で三公社五現業を解体したわけですよね。そのとき国鉄がJRとなり、専売公社がたばこ産業、JTになり、これがNTTになったわけでありますが、国鉄そのものは御承知のように分割されましたね。そこで、NTTについてはずっと議論が続いて、平成九年に法律が通りまして、二年かけてこれを今の格好にする、グループ化したわけですね。持ち株会社をつくって、東西ができて、コミュニケーションズができて、ドコモはこっちにできてと、こういう形になったわけでありまして、それから今日に来ている。 そこで、今これについてもいろんな議論があるので、大きく言うと行革というのはやっぱり公の仕事を減らすということですね。公の仕事を民に移していく。官から民へ、中央から地方へといつも言われておりますけれども。そういうことの中でここまで発展してきて、今後やっぱりNTTグループさんの努力を見ながら、新しいどういう展開になるかと、これは我々も最大の関心を持って、場合によっては協力してそれの対応を考えていきたい、こういうふうに思っております。 そういう中で、やっぱり公正な競争ということは大変活力を持つ。何度も言いますように、自由で公正で活力ある経済社会というと競争というのが不可欠なんですよね。マーケットというのがあって、その適正な一定のルールの中で、環境の中で一生懸命競争していく。それをこの法律の中で正式に取り上げた。今までもあったんですよ、今までもあったんだけれども、今度は主役にしたと。そこで、目的規定も直しましてはっきり打ち出した、こういうことでございまして、ドミナント規制もそうですし、その他いろいろな地域通信網の開放もそうですし、あるいは紛争処理の迅速化もそうでございますから、そこで目的も直させていただいた、こういうふうに思っております。 さらに、妙な競争はいけません、過当競争だとか。いい競争は私はやっぱり活力を生む、しかもそれが自由になるわけでございますので、今後ともそういう意識で進めてまいりたい、こういうふうに思っておるわけであります。
○高橋令則君 わかりました。 今のは第一条ですね。その中に附則の第六条というのがあるんですね。 〔委員長退席、理事海老原義彦君着席〕 これがちょっと非常に、何というんですか、文言的には非常に長いし、見ているとよくわからない点もあるんですけれども、これが実質的にどのように活動というか発動していくのか、これをあえて規定した考え方をちょっと御説明いただきたい。
○国務大臣(片山虎之助君) これは大変議論があって決めた規定でございまして、電通審の答申は、NTTグループの努力を二年待て、二年でいい答えを出さないし事が進まなかったら経営形態を抜本的に見直せと、こういうことでございまして、そういうこともこの中には、高橋委員、含んでいるんですよ。含んでいるんですが、それだけではいかにも狭いではないかと。やっぱりこの委員会でも何度も御議論ありますように、国際競争力を維持していく、通信主権を守っていくという観点もなきゃいかぬ。しかも、通信と放送が融合してくるので、それについての配慮も要るではないか、欲張りでいろんなことをやるものをそれでは全部一条にまとめろというのがこの大変長い附則になったわけでございまして、その中にはいろんな思い、いろんな考えが入っておりますので、もともとはそういうことなんですよ。 NTTグループさんにインセンティブ尊重型、活用型の競争政策を自主的にやってもらうと。それがうまくいかないというのはおかしいんですが、それが効果を上げないようなら何年後かに見直してと、こういうことでございまして、そういうこともこの中に入れながら、ほかの要素も全部入れたと、こういうふうに御理解いただければ大変ありがたいと思っております。
○高橋令則君 わかりました。 これは、ある雑誌のアンケートをずっと見ているんですけれども、それを見ておりますと、これ日経の関係のあれで四千人が対象になっているんですけれども、それをずっと見ていますと、NTTグループは解体すべきかということが一つあるんですよ。それを見ていますと、これがすべきでないというのが一七・五%、解体すべきだというのが六五・五%というふうになっているんですね。それ以外にいろんな項目があります。例えば、ドコモなんかについては解体すべきだというのはそんなに多くはないとか、例えば総務省が随分一生懸命考えたドミナントについても四一%程度ということで、決して五〇%じゃないということで、いろんなあれを見たんですよ。これを見ると、国民の中あるいは識者の中にはいろいろ議論があるなと。 しかし、その中でやっぱりNTT独占だけでもどうかなということが傾向的には見えるなという認識を私は持っておるわけなんですね。そういう意味で、今後の変化によりますけれども、附則第二条の意義が出てくるのかなというふうに思っていますし、そのための総務省としての努力が必要ではないかなと私は思います。 〔理事海老原義彦君退席、委員長着席〕 最後、一点だけですけれども、まだ時間ありますけれども、極めて身近なことだけお聞きしたいんですけれども、ユニバーサルサービスですね。今考えられている、あれは省令になるんですかね。あれを見ていると、範囲は三つだけですね。これは鶴岡委員からも話がございましたので承知をしていますが、私は三つだけでいいのかなと、範囲が。アメリカとかほかの国のいろんなユニバーサルサービスを見ていますと、もっと広いんですね。これやっぱりそれなりに意味があるなと。そして、今、これは面倒かもしれませんけれども、例えばインターネットとかいろんな拡大していく部分もあるし、いろんな意味でやっぱり考えなきゃならぬではないかなと私は思うんですけれども、これは大臣いかがですか。
○国務大臣(片山虎之助君) 今回の制度におきましては、委員御指摘のとおりに、ユニバーサルサービスの対象としては加入電話、公衆電話、緊急通報の三つを一応予定いたしております。アメリカは、学校等の公的機関におけるインターネットアクセスなどもユニバーサルサービスに入れております。 そこで、どう考えるかということですけれども、結局、基金による支援を行うこととする場合に、応分の費用負担を各事業者に法的に義務づけることになりますから、何度も申し上げますけれども、私は、払う方も、国民の皆さんもまあこの程度はしようがないなというコンセンサスが要るんではなかろうかと。今の三つ以外についてはまだそこまで意識、合意が成熟していないんではなかろうかと。 だから、とりあえず三つで始めさせていただいて、国民の方も、払う事業者の方もなるべく合意ができるようなことになれば、私は拡大も検討していくべきではなかろうかと。そこまでは、例えば学校におけるインターネット等については別の形の公的支援でやることの方が現実的ではないかと。だから、今はそこまでです。したがって、アメリカではそこまで。あるいは、障害者の方やお年寄りの方の携帯電話なんという話もありますけれども、そこまで今行くにはまだちょっと時期が早いので、とりあえずは三つでスタートさせていただいて、状況を見ながらではなかろうかと。お金が絡まなければいいんですけれども、結局は、事業者が負担する、事業者が負担するということは国民が負担するという、こういうことでございますので、私はそういうふうに考えております。
○高橋令則君 よくわかります。わかりますが、例えばこういう問題については地方団体の興味もあるんですね。取り組んでいる県もありますし、市町村もあります。私はそれなりに評価します。だけれども、だんだんに厳しくなってきているんですね。いわゆる国がやるべき分と、それから地方がやるべき分と、そして民間がやるべき分といろいろきちんとしてくると思うんですね。そうならざるを得ない。 そのときに、例えばこのユニバーサルサービスのあり方についてはどうかなというと、これは福祉だから地方だと、あるいはこれは好きなんだからいいじゃないかというふうなことでこれまで自治省サイドで、私もお願いしたことがありますから、これは何とも言えませんけれども、それで今後やっていけるのかなと。もう一遍立て分けをきちんとしなければだめなんではないかと。少なくともこの問題については、このユニバーサルサービスという範囲でもう一遍検討してもらわないと、これは本当の意味の官から民へ、それから中央から何へというふうな問題と、大きな意味でやっぱり検討されるべきことだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、小泉内閣になりまして構造改革ということでいろんなことを議論を始めておりまして、六月中には経済財政諮問会議を中心に大きな方針を、骨太の方針をまとめよう、こういうことでございますけれども、その中の大きいテーマの一つが国と地方の関係なんです。国と地方の関係の見直しで、その関係で地方財政計画の話や交付税の話やその他の話、道路特定財源もありますけれども、そういうのが出てきておりまして、私はやっぱりこの機会に、二十一世紀ですから、国と地方の関係を抜本的に見直して、お互いの役割分担をしっかり位置づけた方がいいと思います。そういう中で、今、高橋委員言われるように、電信電話、特にユニバーサルサービスですね、電話中心の。これも国と地方がどういうふうに分担するのか、お金を含めて、そういうことの議論を始めたらいいと思います。 ただ、今この法律では、ユニバーサルサービスの基金制度をつくってユニバーサルサービスを確保していくという点ではこの法案でスタートさせていただく、大きい見直しはこれからも随時行っていく、こういうことになると思いますので、そういう大きな中で私はこの問題もその一環として考えるということは恐らくあるだろうな、こう思っております。
○高橋令則君 終わります。 ─────────────
○委員長(溝手顕正君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、岩井國臣君及び常田享詳君が委員を辞任され、その補欠として加納時男君及び山内俊夫君が選任されました。 ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 本案の修正について浅尾君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。浅尾慶一郎君。
○浅尾慶一郎君 私は、ただいま議題となっております電気通信事業法等の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、社会民主党・護憲連合、無所属の会及び自由党を代表いたしまして、修正の動議を提出いたします。その内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございます。 これより、その趣旨について御説明申し上げます。 我が国がIT社会形成において、欧米はもとより韓国、シンガポールなどアジアIT先進国におくれをとっている理由の一つは、効率的、機動的な情報通信政策を進める行政体制がつくられていなかった点にあると考えております。 IT革命を断行するためには、通信と放送の融合を制度面からも推し進めるとともに、通信分野における公正な競争政策を確立することが必要であることは論をまちません。 今般、政府案において、国家行政組織法第八条に基づき総務省内に電気通信事業紛争処理委員会の設置が盛り込まれましたことは、裁量型行政からルール型行政への移行を図る上で一歩前進と受けとめております。しかしながら、IT先進国を見ました場合、我が国においても将来的には、国際競争も含めた幅広い観点から、電気通信事業者間の競争を公正な立場で監視、裁定する機関として、同法第三条に基づく独立した強力な権限を持つ中立的な裁定機関、IT公正競争監視委員会の創設が不可欠だと考えております。本委員会における審議においても、その必要性が強く指摘されたところであります。 一方、政府においても、竹中IT担当大臣が日本版FCCの設置が必要との認識を示されており、こうした見直しも視野に入れた行政組織の検討に関する条項を追加することが、今後の情報通信分野における自由で公正な競争政策の確立に資するものと判断した次第であります。 したがいまして、お手元に配付させていただきましたように、附則第六条に次の条文を追加することを御提案いたします。 「政府は、電気通信事業の公正な競争を一層促進する等のため、情報通信の分野における規律に関する行政事務をより中立公正に行うための行政組織の在り方について総合的に検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。」。 何とぞ、委員各位の御賛同をいただき、成立が図られますようお願い申し上げ、趣旨説明を終わります。
○委員長(溝手顕正君) これより原案並びに修正案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○富樫練三君 私は、日本共産党を代表して、電気通信事業法等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。 反対の第一の理由は、この改正案が、適切、公正かつ安定的な電話サービスをすべての国民に提供するという東西NTT会社の責務をさらに後退させる内容だからであります。これまでもNTTは、営業窓口の閉鎖など、地域住民へのサービスを後退させてきました。今回の改正の後に、ユニバーサルサービスを実質的に保障するための設備の保守、あるいは故障の修理などの業務が子会社への外部下請化が進むことは明らかであります。その結果、通信の秘密や個人情報保護に対するNTTの責任をあいまいにするだけでなく、各子会社にコストダウンを求めることで、ネットワークそのものの維持に重大な支障が生まれるおそれがあるからであります。 第二の理由は、導入されるユニバーサルサービスファンド制度が、ユニバーサルサービスを維持発展させていく制度となっておらず、反対に、その維持すら困難にする欠陥を持っているからであります。法案は、世界的な基準よりユニバーサルサービスの範囲を狭く規定することを前提にした上に、ユニバーサルサービスファンド交付金の算定原価の計算方式として長期増分費用方式が予定され、その結果、サービス提供コストがこのファンドによる交付金によって十分に補てんされず、サービス範囲の拡大どころか縮小の方向が必至だからであります。 第三の理由は、紛争処理委員会が総務省に設置されることは、紛争処理機関の独立という大前提が保障されないことになります。しかも、NTT及びNCCが旧郵政省などの天下り人脈で覆われているという実態のもとでの紛争処理機関にはおのずと限界があるのは当然であります。 第四の理由は、NTT持ち株会社の外資の規制緩和によって、国民へのサービスの後退を招く危険が増大するからであります。海外投資の失敗が、国民生活に不可欠な情報通信手段である携帯電話やインターネットなどに支障を来すようなことは認めるわけにはいきません。 なお、提出されました修正案については、紛争処理に関する考え方については一定の理解をするものでありますが、このことによって本法案の根本的な欠陥が解決されることにはなりませんので、反対であります。 日本共産党は、インターネットや電話サービスなどの情報通信の発展により、適切で公正かつ安定的に国民の暮らしを豊かにするために、東西NTT会社の責務を一層重視し、発展させることが必要であることを重ねて指摘し、私の反対討論を終わります。
○委員長(溝手顕正君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 それでは、これより電気通信事業法等の一部を改正する法律案について採決に入ります。 まず、浅尾君提出の修正案の採決を行います。 本修正案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(溝手顕正君) 少数と認めます。よって、浅尾君提出の修正案は否決されました。 それでは、次に原案全部の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(溝手顕正君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 浅尾君から発言を求められておりますので、これを許します。浅尾慶一郎君。
○浅尾慶一郎君 私は、ただいま可決されました電気通信事業法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党、社会民主党・護憲連合、無所属の会、自由党、二院クラブ・自由連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 電気通信事業法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行に当たり、次の事項についてその実現に努めるべきである。 一、地域通信市場の競争が進展する中で、電気通信事業の公正な競争の一層の促進を図るため、非対称規制、特に、市場支配的な電気通信事業者に係る契約約款の認可等の適正な運用を図るとともに、その実施状況等を勘案し、その見直しを含め必要な検討を行うこと。 二、移動体・インターネットの急速な普及、地域通信市場での競争の進展等、市場構造の変化が進む中、電気通信事業者がその財務基盤を確立し、迅速かつ柔軟なサービス展開を行い、自主的に我が国のIT革命に貢献できるよう、その業務の在り方について検討を行うとともに、ベンチャー系電気通信事業者の育成と支援に努めること。 三、情報通信分野における独占禁止法違反事件に迅速・的確に対処すべく、独占禁止法の厳正な運用及び公正取引委員会の審査体制等の充実等に努めること。 四、光ファイバアクセス網の構築及びその開放を促進するため、公正競争の確保に配慮しつつ、より一層の規制改革の推進に努めること。 五、外資の本格参入等、通信市場のグローバル化が進展する中、我が国の電気通信事業者及び情報通信技術の国際競争力の強化の在り方や、国の安全及び通信主権の確保の在り方について速やかに検討を行うこと。 六、「規制改革推進三か年計画」(平成十三年三月)におけるNTTの「自主的な実施計画」の取扱いに当たっては、本法の立法趣旨、国会における審議を十分に踏まえ、NTT株主の権利保護等の観点からNTTの経営の自主性を損ねることのないよう十分に配慮すること。 七、基礎的電気通信役務(ユニバーサルサービス)を確保するための制度の運営に当たっては、開始時期、交付金の決定方法等について早急に明らかにするとともに、同役務を提供する電気通信事業者等の経営や利用者の料金への影響についての実態把握に努め、その在り方について検討を行うこと。 八、市場構造の変化や通信技術の進展に対応するため、通信と放送の融合等を踏まえ、通信と放送に係る許認可等を含む規制の在り方の見直しについて総合的に検討を行うこと。 九、近い将来においてユニバーサルサービスになることが見込まれ、急速に普及が進んでいる高速インターネットや移動電話サービス等について、早期に全国において公平かつ安定的なサービスの提供が図られるよう、必要となる公的支援の範囲の拡大と充実を図ること。 十、政府が保有するNTT株式の売却収入及び配当金の使途については、情報通信基盤高度化の実現に資するよう活用することとし、同株式保有義務についても、その可否を含め幅広い観点から検討を行うこと。 十一、連結納税制度の早期導入について、引き続きその実現のため能動的な努力を行うこと。 十二、今後、増加の可能性がある電気通信事業者間の接続等に係る紛争等の解決に当たっては、公正競争の促進、利用者利益の保護に配慮しつつ、迅速、公正な処理を図ること。 また、電気通信に係る規律等に関する事務を中立公正に行うため、電気通信事業紛争処理委員会について、その事務の執行状況、事務処理体制等を見つつ、公正競争確保の観点から、その在り方について総合的に検討し必要な措置を講ずること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(溝手顕正君) ただいま浅尾君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(溝手顕正君) 多数と認めます。よって、浅尾君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、片山総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。片山総務大臣。
○国務大臣(片山虎之助君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(溝手顕正君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 次に、地方税法の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。片山総務大臣。
○国務大臣(片山虎之助君) ただいま議題となりました地方税法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。 最近の経済社会情勢等を踏まえ、個人投資家の市場参加の促進等の観点から、個人住民税について長期所有上場株式等の譲渡所得につき特別控除を行う特例措置を講ずる必要があります。 以上がこの法律案を提案いたします理由であります。 次に、この法律案の要旨につきまして御説明申し上げます。 個人住民税につきまして、所得割の納税義務者が、平成十三年十月一日から平成十五年三月三十一日までの期間内に、所有期間が一年を超える上場株式等の譲渡をした場合においては、当該上場株式等に係る譲渡所得の金額から百万円を控除することとしております。 以上が地方税法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(溝手顕正君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 なお、本案に対する補足説明につきましては、理事会で協議いたしました結果、説明の聴取は行わず、本日の会議録の末尾に掲載することといたしました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時十七分散会