財政金融委員会 第15号
- 発言数
- 249 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2001/06/19
会議録
○委員長(伊藤基隆君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る十四日、菅川健二君が委員を辞任され、その補欠として櫻井充君が選任されました。 また、去る十五日、このたび新たに当選されました金石清禅君が本委員会の委員に選任されました。 また、昨十八日、大門実紀史君及び木庭健太郎君が委員を辞任され、その補欠として緒方靖夫君及び加藤修一君が選任されました。 ─────────────
○委員長(伊藤基隆君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 短期社債等の振替に関する法律案、株券等の保管及び振替に関する法律の一部を改正する法律案、租税特別措置法の一部を改正する法律案及び金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案の四案の審査のため、本日の委員会に金融庁総務企画局長乾文男君、金融庁証券取引等監視委員会事務局長五味廣文君及び財務省主税局長尾原榮夫君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(伊藤基隆君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(伊藤基隆君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 短期社債等の振替に関する法律案、株券等の保管及び振替に関する法律の一部を改正する法律案、租税特別措置法の一部を改正する法律案及び金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案の四案の審査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行総裁速水優君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(伊藤基隆君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(伊藤基隆君) 短期社債等の振替に関する法律案、株券等の保管及び振替に関する法律の一部を改正する法律案、租税特別措置法の一部を改正する法律案及び金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案の四案を一括して議題とし、前回に引き続き、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山下英利君 おはようございます。自由民主党の山下でございます。 本日は、議題となっております緊急経済対策に関連します法案につきまして御質問をさせていただきます。 証券市場の構造改革という流れの中にあって、証券市場の活性化、そして投資家の証券市場に対する呼び込みというものに対する御努力、大変敬意を表している次第でございますが、個人投資家による証券市場の活性化、この問題につきましてまず最初に御質問をさせていただきます。 今回議題となっておりますコマーシャルペーパーのペーパーレス化という問題に際しまして、まずこのコマーシャルペーパー、日本におけるコマーシャルペーパーのマーケットにおける投資家というものがどういう投資家であるのか、これをお聞かせください。
○政府参考人(乾文男君) CP市場における参加者でございますけれども、我が国の現行のCPは約束手形と位置づけられておりまして、その商品性を見ますと、金額一億円以上、それから償還期限一年未満のものに限られているわけでございまして、現在のCP市場につきましては、このようにCPが短期かつ大口という商品性を有するものであること、またCPを運用することにより利益を上げるためには多額のCPを保有いたしまして取引を行う必要があることから、市場参加者の大部分というのは金融機関等の機関投資家でございまして、こうしたCP市場の性格上、個人投資家が直接市場に参加するということは想定されていないものと考えているわけでございます。
○山下英利君 言ってみれば、大口取引で短期で回していくというためのコマーシャルペーパーのマーケット性ということだと思うんですが、個人投資家が実際に参加できる仕組みではないということから考えて、今後このコマーシャルペーパーを、個人投資家が参加できるという仕組みを視野に入れての制度改正を考えていらっしゃるかどうか。 そしてまた、今、世界のグローバルトレーディングがどんどん進む中で、コマーシャルペーパーのマーケットだけではないと思うんですけれども、やはり欧米のマーケットとの比較において、市場慣行、これに平仄を合わせていかなければいけない。今回のペーパーレス化というのはまさにそのための大きな一歩だと、私はそう思っておるわけでございますけれども、個人投資家を市場に呼び込むという点についてはいかがでございますか。
○政府参考人(乾文男君) 個人投資家を直接金融市場に呼び込むということは非常に重要な政策であるというふうに考えているわけでございます。 ただ、CPという市場につきましては、これは先ほどもお答え申し上げましたように、企業が大口かつ短期の資金調達を行う、それに対する今度は運用を行うという観点で非常に機動的に行う必要があるということから、個人投資家がこのCPの分野で参加をするということはなかなか難しゅうございますし、諸外国におきましてもCPという商品はそのようなものとして観念されていると考えているわけでございます。 ただ、先生御指摘のありましたように、個人投資家を直接金融市場に呼び込むという施策といたしましては、今回審議をお願いしております法案の中でも、例えば長期保有株式に係る少額譲渡益非課税制度の創設や、また、これは議員立法で御審議されていると承知しております商法の方でございますけれども、株式の投資単位当たりの純資産額の引き下げでございますとか、また別途制度整備を行っております現物出資型の上場投資信託、いわゆるETFというものでございますけれども、そうしたもの等々、個人投資家を直接金融市場に誘導するためのいろいろな施策を着実に実施しているところでございます。 金融当局といたしましては、今後とも、個人投資家を含めまして、幅広い投資家の参加による厚みのある証券市場の形成を通じまして、直接金融の発展を促すことが重要と考えており、引き続きそうしたインフラ整備に努力してまいりたいと考えているところでございます。
○山下英利君 わかりました。 そうしますと、コマーシャルペーパーというのは、大口の機関投資家による短期の運用ということに集中した市場の活性化に焦点を当てているということだと思います。 次の質問でございますけれども、投資家サイドということではなくて、今度は発行体サイド、調達の方ということで御質問をさせていただきます。 いわゆるコマーシャルペーパー、短期の金融市場、これは直接ファイナンスという観点から立ちますと、今の市場規模が大企業の大口の調達中心であるというふうに思うわけでございますけれども、最近聞きますと、いわゆる信用協会の保証つきのコマーシャルペーパーであるとか、あるいはアセットバックCPのような中小向けの資金調達という面でも門戸が開かれつつあると。 中小企業にとっての直接ファイナンス、いわゆる短期金融市場への道を広げるという条件整備に対する御当局の方針、これはいかがでございましょうか。
○政府参考人(乾文男君) コマーシャルペーパーの今度は調達サイドから見たわけでございますけれども、先ほど申しましたように、商品性といたしまして、一億円以上、それから償還期間一年未満のものということになっているわけでございますけれども、その発行体を大企業に限定するということになっているわけではございません。 今法案審議をお願いしておりますけれども、ここでこれを短期社債という位置づけに改正することをお願いしておりますけれども、短期社債になりましても、その発行体が大企業に限られるということでは法律上はないということでございます。 企業の資金調達におきまして、ごく短期のものはこうしたCPでございますとか、もう少し長くなってまいりますと通常の社債でございますとか、そうした市場からの調達、さらには株式を証券取引所あるいは店頭等で発行することにより企業がその資金を調達していくという道が開かれているわけでございますけれども、そうした企業のニーズ、それから資金需要の長さあるいは条件等に応じましてさまざまな手法が用意されているわけでございますけれども、そうした中におきまして、中小企業につきましても信用保証協会等が、信用補完ということがございますので、そうしたものを活用して、これは直接金融に限りませんで間接金融、いわゆる借り入れの面でございますけれども、そうした資金調達が円滑に行われる各般の施策が講じられているものと承知しているわけでございます。
○山下英利君 わかりました。金融システムの再構築という中においては、直接ファイナンスに対する道を広げるということも大きなポイントであろうと私も思っておる次第です。 続きまして、今回議案になっております長期保有株式に係る少額譲渡益の非課税についてお伺いを申し上げます。 今、率直に申し上げますと、株価が大変下落している。その中にあって、現時点では含み損を抱えている個人投資家が非常に多い状況であるというふうに思うわけでありますけれども、今回の改正の点につきまして、いわゆる損切り、譲渡損失に対する税制面での対応というのが緊急の市場活性化というものには必要ではないか、そのように思うわけでありますけれども、御当局のお考えをお聞かせください。
○政府参考人(尾原榮夫君) ただいま株式譲渡損失の繰越控除の点についてのお尋ねがございました。 申告分離課税一本化のもとで、この問題でございますが、譲渡益と譲渡損をすべて申告して相殺した上で、その結果、最終的な損失についてどう取り扱うかというのがこの問題の本質であろうというふうに考えております。したがいまして、今、源泉分離課税が残っておりますので、そのような制度が残ったままでは、この制度を入れた場合、現行制度の問題点を拡大するだけではないかという問題があるだろうと考えております。 したがいまして、申告分離一本化後の税制はどうあるべきかという中でこの問題も検討していきたいと考えているわけでございまして、政府税制調査会におきましては、まさにこの一本化後の譲渡益課税のあり方について幅広い観点から検討するための小委員会が設置されて、既に検討が行われております。また、与党三党におかれましても、一本化後の株式譲渡益課税のあり方について引き続き協議し早急に結論を得るというふうになってございますので、今の先生の御指摘にあった問題を含めまして、今後、ただいまの政府税制調査会、与党の御議論を踏まえましてしっかりと検討してまいりたい、こう考えております。
○山下英利君 今の税制面というところにおきましては、税の公平性、その問題から考えると、譲渡益の課税に対しても総合課税というものの考え方がやはりこれから議論になってくるのではないかなと私も思っている次第でございます。やはり、税の公平性を考える意味では、個人一人一人が自分で申告して税に対する問題意識を高める、その意味からも総合課税というところが非常に考えられるべきポイントではないかなと私も思っている次第でございます。引き続きそのような観点で御検討を賜りたい、そのように思っております。よろしくお願い申し上げます。 続きまして、こういう形で不動産の証券化等流動化に向けての御努力がされているわけでございますけれども、証券税制、今回こういった形で特例措置等審議をさせていただいているわけですけれども、証券税制とともに土地税制の両面から税制に対する対応、これを進めていくということが緊急の市場活性に資すると私は思っておるわけですけれども、土地税制に対する今後の対応の御方針、それからお考え方、これをお聞かせください。
○副大臣(若林正俊君) お尋ねでございます土地税制につきましては、バブル経済期に土地の公共性などを基本理念として土地基本法の制定をいたしました。その土地基本法を踏まえまして、地価税の創設、譲渡益課税の見直しなどの措置が講じられたところであります。 その後、地価や土地取引の動向といった土地をめぐる状況や厳しい経済情勢にかんがみまして、地価税の凍結や譲渡益に係る税負担の軽減等、累次の緩和措置が実施されてきたところでございます。 さらに、平成十三年度税制改正におきましては、最近の経済情勢や土地取引の状況等を踏まえ、これまで講じられてきた個人の長期土地譲渡益課税の税率軽減措置や、法人の土地譲渡益追加課税制度の適用停止措置の適用期限の延長をいたしております。不動産の流動化を一層促進するという観点から、登録免許税について特定目的会社等による不動産の取得に係る軽減措置の創設等もいたしたところでございます。 今般、与党三党において取りまとめられた緊急経済対策に係る税制上の措置について、都市再生、土地流動化の促進に関連する施策、制度を総合的に推進する中で、「これに対応する流通税など関連税制に係る有効な措置について、引き続き協議の上早急に結論を得る。」とされているところでございまして、政府としては、今般設置された都市再生本部等における論議を十分踏まえ、年度改正に向けて引き続き検討してまいりたい、このように考えております。
○山下英利君 ありがとうございます。 土地税制につきましては、今まさに金融機関の不良債権の処理問題においても、担保になっている土地、これの流動化というところが非常に大きな問題であろうと、そのように思っております。不良債権額の最終確定、これにつきましても、土地が流動化することによって金融機関の債権額も確定できるというふうに思います。ぜひ流動化を促進するための税制面での御支援をお願いしたい、そのように思っております。 また、個人の資産、土地資産、不動産についての流動化を促進させて、そして証券市場を活性化するということも一つはあるのではないかなと私は思っております。 したがいまして、最初に質問させていただきましたいわゆるコマーシャルペーパー等証券市場、グローバル化、グローバルトレーディングに合わせた仕組みをつくっていくこと、そして参加者をより広く間口を広げること、これが今の証券市場活性化に大変私は効果があるんだろうと、そう思っております。 今回、コマーシャルペーパーにつきましてはそういう形で、従来の手形というものから短期の国債という考え方に変更したと。調達の方からいえば、従来は手形を金融機関で割り引く、それが短期のファイナンスであるという形でしたけれども、手形をコマーシャルペーパーという形に乗りかえていく、いわゆるアセットバック、発行体の直接ファイナンスへの道をさらに広げていくということが一つあるのではないかなと、そのように思っております。 そしてまた、短期国債という考え方に伴いまして、短期市場、短期のマーケット、それから中長期の債権のマーケット、これがリンクすることによりまして短期と中長期のあわせ持った調達の柔軟性、これが可能になってくるという形も考えられます。まだ日本ではそういったところでの制度面がこれからということだと思いますけれども、アメリカで言われるローアーフローター、いわゆる長期の債権を短期のコマーシャルペーパーのマーケットで売って調達をする、そのような発行体から見た場合の調達の柔軟性、そういうところも視野に置いたマーケットの整備、これをお願いしたいと思っております。 私の質問時間は限られておりますので、これで私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井充です。 まず最初に財務大臣にお伺いさせていただきたいと思うんですが、これは通告なしで大変申しわけないんですが、きのう、亀井前政調会長とODAの予算を一〇%カットしたいというお話がございましたが、これは実現の方向で考えていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) あのコメントは私が発表したものではございませんで、亀井さんが発言されたことでございまして、話の内容は大体あのような趣旨でございました。 話の中道を申しますと、話し合いをしておりましたときに、私は何としても十四年度の国債発行は三十兆円に抑えたいということを言いました。それに対しまして亀井さん、江藤さんは、それは内閣の方針でもあるから頑張ってくれ、我々もできるだけの応援をすると、こういうことでございました。 個々の問題はいろいろございましたが、難しいぞということで、例えば、私も政調会長のときにODAを大幅に切ろうと思うたんだけれどもなかなかできなかったと、こういう話がございました。次いで、私に、あなたもしっかり頑張って、見直すところは見直してくれ、そうだな、私は三〇%と言っておったけれども、ちょっと無理かもわからぬが、まあできるだけやってくれ、一〇%ぐらいならできるやろと。そうだ、そのぐらいやらにゃいかぬと私が言ったら、そうだなと、こういうことでございまして、何も算術があったものじゃございませんけれども、何かの目標をやっぱり立てなければいけないと思うて、かねてから私もそう思うておるものを、それが会話の中に出てきたということでございまして、それを亀井さんが、ぶら下がりの記者というんですか、たくさんおりましたので、その席で言ったのではないかと、こう思うております。
○櫻井充君 小泉内閣になって、基本的には政策決定過程をオープンにしましょうという話をされているのかと思いますけれども、夜、料亭なんでしょうか、そういうところに行ってそういう話をされているというのは、従来のやり方と余りかわりばえしないんじゃないだろうか、もう少しきちんとした形のところで議論されるのが本筋ではないかというふうに思うんですが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) それはもちろんそうでございまして、いずれ私の方からきちっと概算要求の基準等を示すときにその話はいたします。しかし、先ほど言いましたように、意見交換の中で出てきたものを率直に亀井さんがお話しされたということでございました。
○櫻井充君 そこの中で国債を三十兆円以下に抑えたいんだと、これは本当に大事なことなんだろうと思うんです。 以前に宮澤財務大臣とそのことについて意見交換した際に、これは去年の十一月二十七日の当委員会でございますけれども、財政再建を行っていく上において、これは宮澤財務大臣の答弁でございますけれども、「本当に隠れ借金とかなんとかいうものを全部洗い出してその処理をするというのが財政再建の終局の姿だと思いますが、そのときにはぞろぞろあちこちから出てくるだろうということは、もう既に生じておるものについては想像ができるわけであって、それをどうするかということは長くない先の問題でございます。」というふうに答弁されております。 この「隠れ借金」とは一体何で、そしてもう一つは、「そのときにはぞろぞろあちこちから出てくるだろう」と、この「ぞろぞろあちこち」というのは何を指していらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 宮澤先生の発言を私は聞いておりませんのでとやかく申すわけにもまいりませんが、隠れ借金というのはそんなに現在の状況では私自身は意識しておりませんし、そんなにぞろぞろというほどあるのかなと思ったりいたします。 しかし、おっしゃっている趣旨はこういうことではないかと思うんです。いろいろ計画をしておったけれども、その計画が資金がないがためにとんざしておって、それを何とかやりたいと思って無理をしておるところがあるとするならば、その分が要するに負債のような感じでおっしゃっているんではないかなと思ったりいたしまして、隠れ借金というのは、その実態を私自身はまだ十分認識しておりませんので答弁申し上げることはできないと思っております。
○櫻井充君 実はきのうこれは通告してあるんですよ、宮澤前財務大臣にきちんと聞いていただけるように。これは、財務省の方はきちんと聞いてきてくださっていないんでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) それじゃ、私がちょっとお答えいたしますけれども、宮澤さんのおっしゃったのはどの部分を指しておっしゃっているかわかりませんけれども、特殊法人等にそういうのがあるという表現じゃなかったかと思うたりしますが、そうですか、その点お聞きいたしたいと思いますが。
○櫻井充君 本四架橋公団のところから話になっているので、恐らく宮澤さんはそこを指していらっしゃるんだろうと思う。そして、そこでやっぱり大事な点は、そのときにはぞろぞろあちこちから出てくると。つまりは、特殊法人というのはほとんどが赤字であって、そこのところを全部オープンにしなければ、ここにもありますけれども、財政再建の終局の姿にはならないとおっしゃっているんだろうと思うんですね。これは財務省の基本的な認識なんだろうと私は考えておりますけれども、財務大臣がかわられて、こういう認識を持っていらっしゃらないのかどうか。 では、改めて塩川財務大臣にお伺いさせていただきたいんですが。
○副大臣(若林正俊君) 今、大臣が申し上げましたように、御指摘の点は本四公団の財務内容と関連して宮澤前大臣がいろいろとお話をされたことかと思います。その意味で、本四公団に限定せずに、特殊法人自身につきましてもっとディスクロージャーを徹底して国民に対する説明責任を果たさなきゃならぬと、こういう認識でございます。 そういう意味で、例えば独立行政法人における国民負担に帰するコストを明らかにする意味で、行政サービス実施コスト計算書が作成されるなどの努力をしております。また、企業会計の分野におきましても、時価会計の導入などの新たな動きが見られているところでありまして、こういう状況を踏まえまして、宮澤前大臣は、特殊法人に係る財務状況等の一般的なディスクロージャーの充実、必要性を述べたものと承知しているところでございます。 この点に関しましては、行政改革大綱におきまして、国民に対して国の財政事情をわかりやすく開示し、財政に係る透明性、一覧性の向上を図ることが必要である、そして説明責任を確保する、そういう観点から特殊法人などの会計処理の見直しを行うことといたしております。 現在、財政制度等審議会におきまして、特殊法人などが民間企業として活動を行っていると仮定した場合の財務諸表を、退職給与会計、時価評価会計、連結重視、キャッシュフローの重視といった、最近の企業会計原則に従って作成することとしておりまして、わかりやすい形で国民負担に帰すべきコストを開示する手法について検討を進めております。 本日の財政制度等審議会におきまして、行政コスト計算書の作成指針を取りまとめて、それに基づきまして、九月末までには企業会計原則に従った具体的な開示が各特殊法人等において行われる、こういうふうにさせていきたい、こう考えております。 こうした取り組みによりまして、例えば公庫などの民間金融機関と同様のベースでの経営を行っております機関につきましては、貸倒引当金、各特殊法人等の保有資産の時価評価等のデータが明らかになってまいりますし、国民の負担となるであろうコスト情報がよりわかりやすい形で表示されることになっていくと、このように考えておりまして、今まで大変見えにくい状況でありました特殊法人等の会計につきまして、今申し上げましたような努力を通じて国民の前に明らかにしていく責任を果たしたいと考えております。
○櫻井充君 これは財務省に言うことではないのかもしれませんけれども、例えば私たちは今、民主党の中で、道路関係の特殊法人のワーキングチームをつくって検討を重ねております。 そこの中で、例えば首都高でも阪神でも道路公団でもどこでもいいですが、その資産の中に何を入れているかというと、全部建設コストを入れているわけですよ、資産の部の中に。本来であれば減価償却とか除却とかされなければいけないものが一切なくて、どんどん工事費用だけが積み重ねられていくという非常におかしな会計がされているということと、将来に向けての見通し、例えばアクアラインなんかはかなりの赤字なわけですけれども、将来の分析を交通量が大体三倍ぐらいになるんだというふうに見込んでデータを出してきたりとかしているわけです。つまり、彼らが出してきているそのデータだけをうのみにすると、全く実情と違ってきているということが我々が調べているだけでもわかってまいりました。 そういう意味で、特殊法人から出されたものが果たしてどれだけ正しい数字になってきているのかということをどなたがチェックされることになるんですか、こういう場合は。これは財務省がきちんとチェックするということなんでしょうか、それとも各省庁がきちんとチェックした上で財務省に上がってくるということになるんですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) それは主務官庁となっております。主務官庁から予算要求が財務省に対して提出される、こういうふうになっております。
○櫻井充君 今のは予算ではなくて特殊法人の財務状況についてですけれども、そうすると、これも主務官庁がきちんとチェックをした上で財務省に上がってくるということでよろしゅうございますか。
○副大臣(若林正俊君) 補足して申し上げたいと思いますけれども、御承知のように、現在、行政改革推進事務局におきまして、特殊法人等の事務事業をゼロベースから見直すという作業が精力的に行われているところでございます。 このような作業に対しまして、財務省としてもこれに協力し、総理の所信にもありますように、特殊法人等に対する財政支出の大幅な削減に向けて努力をする、その前提としてはやっぱり実態をしっかりと把握するということにある、財務省としてもそのように認識をしているところでございます。
○櫻井充君 それでは、今、若林副大臣から政府系の金融機関の話が出ましたけれども、今、中小企業金融をやっていて、これは本来であれば平沼経済産業大臣に聞くべきことなのかもしれませんが、共管という意味で柳澤大臣にあえてお伺いさせていただきたいのは、政府系の金融機関が、例えば中小企業金融公庫とか商工中金が貸し出す際に、政府の信用保証をつけて貸し出しているわけです。 政府系の金融機関の役割とは一体何なのでしょうか。本来であれば、長期間低利で貸し出しますとか、そのために利子補給なども行っているわけであって、その政府系の金融機関が今度は同じ政府がやっている信用保証をとってこい、そうでなければ貸し出せないという現状があるというのは私は非常におかしな話だと思うんですけれども、この点について柳澤大臣はどうお考えでございましょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 先般の御議論で私にもいろいろ金融円滑化のために政府関係金融機関の金融に対して一定の権限が存するというような御指摘もあったわけでございますが、本件は大変実際的なことでもございますので、実際に直接政府関係金融機関を監督しております部局を有するところの財務省の方から答弁をさせていただくようにお願い申し上げます。
○副大臣(若林正俊君) 政府系金融機関が、民間金融で対応することが難しい部分について、政府の機関として、責任において貸し付けをするというために設けられた。そういう趣旨からしますと、委員御指摘のように、それがさらに保証を要求するということは本来的なあり方としては私はいかがなものかというふうに思うんですよ。 しかし、大量に、かつ中小企業金融などのように少額といいますか、大量に処理をするというような必要の中で、個別の案件について十分な審査をしていくと時間がかかる、こういうようなことで、保証機関の審査の判断というようなものもかませることによってこれを大量に迅速に処理する必要がある場合も私はあるんじゃないか、原則的にそういう小口の中小企業金融などについてはやむを得ないことか、こう思っているところでございます。
○櫻井充君 そうすると、政府系の金融機関は要らなくなるんじゃないでしょうか。つまり、政策金融としてこういう機関が本来あるわけですよね。そこに対して同じく政府の信用保証をとってくるという、その政府の信用保証制度というのもまた政策的に行われているわけですよね。つまりは、そういうことであって審査が十分できないんだ、そういうことがあるから政府の信用保証をとってこいということであれば、民間にお任せすれば全部済むことではないですか。 そういう意味において、こういう政府系の金融機関というのは果たして必要とお考えなのかどうか。どなたにお伺いすればいいんでしょうか。僕は金融というのはやはり一元化しなければいけないと思っておりますので、そこは各省庁に任せると、もう一つ、その次に農協系のことを聞きたいと思いますが、本来であれば一元化すべきではないのかと思いますが、その点についてどうお考えでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私自身も中小金融公庫で随分と借り入れした経験がございますが、そのときには保証をとっておりません。ですから、やはり金融機関が、公的金融機関、中小公庫あるいは国民公庫、国民公庫は余り保証を要求しませんですね、中小公庫が多いのではないか、それと商工中金だろうと思ったりしますけれども。その場合は、急ぐときなんかは保証をとってこられたら早くやりますよというようなことがあると思うことと、それから若干担保の調査がひま入るようなときに保証をとっていらっしゃいというようなことがあるんじゃないか。私は中小企業金融公庫で五、六回借りておりますけれども、保証を請求されたことはございませんで、直接貸しでございました。 金融機関の代理貸しでやっておりますのは、代理貸しの金融機関が結局保証をしておるからスムーズに貸し出しをしておるということと兼ね合いまして、どうもそんなことではないかなと思いますが、念のために私の方からも一度、保証を要求しておるがどういうときのことなんだということは担当者に対しまして私の方から直接照会して、その認識をとっておきます。
○櫻井充君 ありがとうございます。 そこの中で、今大臣はいみじくも、担保の査定がどうだとか、それから、よくわからないからとりあえず信用保証をとってこいという話ですけれども、本来バンカーというのは、この企業がどういうことをやるから、だからこれだと利益が上がりそうなので融資をしようかということを考えるのであって、担保が幾らあるから貸し出しましょうという話とは僕は全然違うんじゃないかと思うんですよ。日本の金融システムがうまく稼働していかないというのは、まさしくそこにあるんじゃないでしょうか。 そしてもう一つは、これだけの不良債権を抱えた原因というのは一体何なのかといえば、担保主義であって、全部担保で貸した、その担保であった土地の価格がこれだけ下落したとか、そういうことによって今の不良債権を招いている。これが一番大きな原因であって、政府系の金融機関が今度もまた担保をとって貸し出すということになれば私はちょっと筋が違うような気がいたしますが、その点いかがですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 櫻井さんのようなきれいな心で経営している人ばかりだったら、それは私ははっきりすると思うんですけれども。 やはり借りたいと思う人は、営業をやっている人が何も悪意じゃございませんね、悪意じゃございませんで、見通しが違うということもあるだろうし、あるいはまた実際やっておる実態が若干説明不足で理解されないようなこともあると思いますが、そうした場合、金融機関としてはやっぱり他人さんのお金を集めて、預金を扱っておるんでございますから、安全を期するためには返済の確実な方法をとろうということ。 特に、日本では不動産というものが何かしら神聖化されておるような財産でございますので、それを担保にすれば確実であろうというので従来不動産を担保にして金融が発達しておる、その点がヨーロッパなんかと大分違うところだと思うんです。ヨーロッパはモーゲージでやっておりますけれども、こっちは信用の中心を不動産でやっておる。そこの相違はあると思いますけれども、しかしやっぱり貸し出しの責任者としては、担保を徴求して債権の確保をしておきたいというのはこれは私は当然の責務だろう、責任だろうと思っておりますが。
○櫻井充君 これは認識の差なのかもしれません。これまではそういうやり方でよかったかもしれないけれども、今後はやはり変えていかなきゃいけないんじゃないかと思っております。 そしてもう一つは、情報の非対称性というんでしょうか、これは永遠のテーマなんだと思うんですよ、いつまでたっても。ですから、それを埋めることができなくて、仕方がないから担保をとるとか、それから個人保証をとらざるを得ないのが当たり前ということ自体が僕は大きな間違いじゃないかと思っています。 それで、今回、もし不良債権の直接償却を行うことになればどういうことが起こってくるかといえば、御存じのとおり、中小企業の何十万社になるのかわかりませんけれども、かなりの企業が破綻するであろうと言われています。アメリカの商工会議所の方々と話をしたときには、つぶれるべき企業はつぶれたっていいんだとおっしゃいます。しかし、アメリカと日本との大きな違いというのは、アメリカは個人保証なんかほとんどとっていないはずです。もう一つは、向こうは民事再生法になるのかちょっとわかりませんが、更生手続が非常に簡単でして、また再度挑戦できる社会なわけですよ。 ところが、日本の場合に、もし破綻した場合にどうなるかというと、一家路頭に迷うか、もしくは自殺することになってしまうようなことがあって、ですから今までの商慣行というのか融資行為というんでしょうか、そういうふうなものはもう少し変えていくべきであろうと思いますし、従来、私はそういう方向に御答弁をいただいてきたような気がいたします。済みません、これ以上話をしていても平行線なのかもしれないので。 あともう一つ、農協系の金融機関について柳澤大臣にお伺いしたいんですけれども、今、農協系の金融機関が、農林中金ですか、農林中金が一二%程度しか農家の方に貸し出していない。しかも、一二%といっても本当に農業のために貸し出しているのは何%あるのかわからない。例えばアパートを建てるとか、そういう場合にも融資しているわけであって、そうだとすると、もうここは農林水産省が主に検査をするということではなくて、金融庁一元化で私はいいと思うんですけれども、その点についてどうお考えでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 農林中央金庫につきましては、今言ったような金融プロパーというか、金融独自の色彩が濃いということはそのとおりでございますけれども、やはり農林中央金庫も系統金融の一環であることは間違いないわけでございまして、そういう両面から共管というような形になっているかと思います。私どもの検査も、農林中央金庫に限ってこれを取り扱う、対象にしているというふうに認識をしております。 今の櫻井委員の御質問は、すべて金融庁の対象金融機関ということにしたらどうかということでございますが、その点については、先ほど言ったように、系統金融の一環というようなことで、すべて我々の方が見させていただければ事が解決するというものでもないと、こういうふうな位置づけになっているかと存じます。
○櫻井充君 しかし、政府系の金融機関の役割の中に必ず書いてあるのは、民間企業でできないこと、民間の補完であるということが書いてあるわけでして、そうすると、民間の金融機関を監督するのが一体どこなのか。それは金融庁であるとすれば、いつも言うことですけれども、金融全体ということを考えれば、金融庁が一元化して監督することが一番いいことなんだろうと私は思うんですよ。 ですから、毎回毎回大臣に、僕はこれは実はお願いでして、組織をやはり変えていくべきじゃないかというふうに思っていますので、ぜひ御検討願いたい。そして、例えば信金、信組にしても、検査は都道府県が行っていたかと思いましたけれども、それも金融庁に一元化ということになっています。それが時代の流れではないのかなというふうに思いますので、ぜひ御検討願いたいというふうに思います。 それからもう一つ、私は宮城県の出身で、宮城県の浅野知事初め市町村の方々が非常に心配されていらっしゃるんですが、道路特定財源それから地方交付税の減額について財務大臣にお伺いしたいんです。 確かに道路特定財源、目的税というのは予算を硬直化させますから、一般財源化する必要性は僕はあるとは思っています。しかしながら、地方にいる人間にとって道路もまた必要なものでして、皆さんが心配されているのは、予算が大幅にカットされてしまうんじゃないだろうか、そして道路整備がかなりおくれてしまうんじゃないだろうか、そしてもう一つは、交付税が減額される、そうでなくても地方は赤字で悩んでいるわけですけれども、さらなる赤字を生んでしまうんじゃないかと。 そういう意味で、我々は、民主党の考え方としては、基本的にはもう少しきちんとした形で地方に全体的に財源を移譲してしまって、もちろん目的税を外して構わないとは思いますけれども、十分な財源措置を行うことによって、セットで行えばこういう意見というものは出てこないんだろうと思うんですけれども、その点についての財務省のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) いろんな面で申し上げたいことはございますけれども、私たちは、道路特定財源を一般財源化したいというのは、いずれはそうしたいということでございまして、来年からやるというわけではございません。来年はとりあえず道路特定財源の中で面整備上に使えるような、道路と関連した面整備上に使えるところには大幅に拡張して利用させてもらいたいということを言っております。そして、十五年以降になりましたら、その状態を見て、道路特定財源のあり方を根本的に変えていくことを考えたいと。 しかしながら、道路財源というものは、一般財源にしろ何であろうが、やはり必要なものは確保していかなきゃならぬことは当然でございまして、道路特定財源が変質したから道路財源のはもうやめようと、そんなわけにはいかないのでございますから、やはり道路の整備というのは必要でございます。 そこで、おっしゃるように、もう地方に任せたらどうだろうとおっしゃること、これは私も十分わかります。県道とかあるいは府県道、主要地方道というものはそれで任せて十分やっていけるだろうとは思います。しかし、道路というものは一気通貫でそれぞれの道路と結ばれておらなければ道路としての効用は少ないことでございます。ところで、現在見ました場合に、市町村にその道路を任すということになりましたら、市町村道路と市町村道路の結体というものをどこが責任持って調整するのかということが非常に重大な問題、やはり県が中心にならざるを得ないのではないかと思ったりいたします。 そうすると、私たちが念願しておりますことは、地方自治体がそれ相当の行政能力を担当いたしまして、道路を任せても十分にその道路の総合的な調整をやっていくだけの行政能力と、それからそういった技術的な力を持っておると、そういう地方自治体に早くしてもらって、その上で自治体に道路行政を任せていったらそれは理想的にいくんではないかと思うておりますが、その段階にはまだ至っておらないときでございますので、一応、国が総合的に計画をし、それを府県におろして、府県が中心になって現在道路整備計画をつくっておるというのが実態であろうと思っております。
○櫻井充君 若干御答弁違っている、違っているというか、私の意図と違っているところがあるんですけれども、小泉内閣で花火は打ち上がってまいります。何かをしようということはわかるんですけれども、その先どういう社会になるのかというのが全く見えてこないんですよ。今の構造改革というのが、創造的構造改革なのか、破壊だけで終わってしまう構造改革なのか、そこが見えてこないんですよ。 つまりは、道路特定財源を一般財源化する、それから地方交付税を減らす、それだけ話を聞いた場合には地方の方々は一体どう考えるかということなんだと思う。そのかわりこういうお金が地方にはこういう形で移っていきますよ、皆さんの予算は減らないんですよ、そういうメッセージがきちんと保たれれば、それは皆さん納得されるんだと思う。使い方は、後は皆さんが決めればいいということになれば、それは納得されると思うんですよ。 しかしながら、今の話をお伺いしていますと、権限はあくまでも国、道路なら道路のイニシアチブは国が持っていると。地方交付税は減額するかもしれない、そして道路の特定財源は外すということになれば、田舎で道路を必要としている自治体の方々からそれは困るんじゃないかという話が出てくるのは私は至極当然のことなんだろうと思うんです。 私たちが申し上げているのは、要するに、今、国と地方との仕事の内容から見たときに、いつも言われていることですけれども、国が四で地方が六だと。財源はその逆になっているということなんですから、もし一般財源化もするということになるのであれば、そのお金だけではなくて、もっと地方に財源を移譲すべきではないか。つまり、自治事務と同じような形で、六対四になるような形でお渡しして、後は県を中心に、その県で道路が必要であれば道路をつくればいいだろうし、病院が必要であれば病院をつくるように、もっと財源を大きく移譲して、そうでなければ本当の地方分権が進んでいかないわけですから。そのようなものがセットでなければ地方から反対の声が上がるのは私は当然のことなんじゃないかと思うんですが、財務大臣の御認識をお伺いさせていただきたい。
○国務大臣(塩川正十郎君) 何か非常に道路財源と地方交付税に突出した議論が出ておりまして、私は、私たちと若干認識が違うと思うておりますことは、かねてから申しておりますように、とにかく国債の発行を来年は三十兆円におさめたい、そのためには予想されるであろうところの国債増額三兆三千億円相当額を何とか削減したい、そのためには国も地方も財政支出をある程度抑えたい、そのことを私は言っておるんです。 そのためには何が必要なのかといったら、国も地方自治体も少しは経費を節約してくれということを私は言っておるんです。その節約の中に、国は一般歳出財源並びに人員等の整理等を通じまして努力いたしますし、また地方は地方なりに経費の節減を、そして今、地方は総額で約九十兆円の予算規模を持っておりますが、その一%相当としたら九千億円。だから、一兆円相当は節約してくれぬだろうかと言っておるんです。その節約が直ちに交付税もぶった切りしてしまうんだというようなことでございますけれども、そこへ行くまでに地方で節約できるものはあるではないかということを考えてくれと。その上で、やっぱり国との協力体制をとってもらわにゃいかぬ。 したがって、地方の財源といたしまして、必要ないわば固有事務を行うとか、あるいは最近いたしました受託事務等は、それが遂行できるようなことは十分にやっていかなきゃならぬと私は思っておりますから、地方の方々にそういうことの心配がないようにはいたします。 けれども、それじゃ地方に節約を願った後どうなるんだ、そして道路はどうなるんだという具体的なことは、一々道路についての説明を今できるような資料もございませんし、そこまでの用意はございません。 したがって、これから制定いたしますところの、経済財政諮問会議において結論として出してまいります、骨太の方針と銘を打っておりますけれども、いわばこれからの基本計画、その中にその方針をうたっていきたい。その方針に従って、一、二年かけて国と地方との関係もきちっとやっていきたい。現に地方分権推進委員会でも結論の出ないものは多々あるわけでございます。 つまり、一番根本は、私もそう申しておりますように、地方自治体が自分の自治を本当に守り得る、遂行し得る行政能力と、それとそれだけのいわば住民の合意があるのかどうかということ、ここの根本をきちっとしなければ国と地方との関係を最善たるものとして役割分担を決めるわけになかなかいかないだろうと思うておりますので、双方ともに努力しなきゃならぬ問題だと思っております。
○櫻井充君 節約しなければいけないという点については、これはまさしくそのとおりだと思います。 再度これはお願いでございますが、財源をもう少し地方に渡していただきたい。地方の方々はきちんと仕事ができると私は思っておりますので、そのことだけお願いしておきたいと思います。 それでは、次に塩崎衆議院議員の方にお伺いさせていただきたいんですけれども、今回、いわば金融再生法の改正というんでしょうか、これは買い取りスキームを三年延長するということになっておりますけれども、果たして三年で金融システムが安定するとお考えなのかどうか、まずその点について教えていただきたいと思います。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 櫻井議員からのお尋ねでございますけれども、今回、緊急経済対策が四月六日に決定を見たわけでありますが、その際に、特に破綻懸念先についてのオフバランス化というのが明示をされて、二年、三年ということで、新規のものは三年ということでオフバランス化をしようじゃないか、こういうことで対外的にも公約的になっているわけでございます。 その後のさまざまな答弁等でもだんだんと決意のほどが総理や柳澤大臣からも示されてまいりましたけれども、二、三年のうちに最終処理を行うという決意でこの不良債権問題に臨まなきゃいけないということであって、今回のこのRCCの買い取りの延長というのは、数ある政策の中の一つとして延長しようということであって、実は緊急経済対策の中にも、例えば信託業務を考えるとかそういうようなことも今後やっていこうということで、さまざまな手だてをフル動員して三年以内に片づけないといけないということであって、二、三年のうちに片づかなければこれはまた過去の失われた十年の延長みたいなことになってしまうので、むしろ三年以内に必ずやるという覚悟を持ってやらなければいけないというふうに私も考えております。
○櫻井充君 今、塩崎議員がおっしゃった最後のところに関しては全く同じ認識なんです。 ただ、今回、不良債権の直接償却をやるのは大手行だということになっていますよね、基本的には。そうすると、その影響が恐らく中小の金融機関にも及んでくるであろうし、それから企業にも及んでくることは間違いないことなんだろうと思っております。 そうすると、確かに大手の金融機関は二、三年で処理できるかもしれません。しかし、その後また起こってくるんではないか。そのことまでも全部含めた上で、中小の金融機関も含めた上で三年以内に、もちろんそれができれば理想だと思いますけれども、これは塩崎議員の見通しとして、つまりは三年で中小まできちんとした形で不良債権の処理が一応一段落ついて金融システムが安定した状態になるとお考えなのかどうか、その点についてもう一度お伺いさせていただきたいと思います。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 私は何も立場がある人間ではございませんが、私の個人的な意見ということでお尋ねでございますからあえて答えたいと思いますが、今、櫻井議員がおっしゃったように、今回大手行の十二・七兆について二年以内にオフバランス化をしようということになれば、当然協調融資をしている中小金融機関も同じような処理をしていかなきゃいけないという意味で、かなり前を向いて今までよりは進むだろうと思っております。 ただ、私自身は、個人的にはまだまだ、例えばそごうのときのように、銀行によっては正常債権にしていたり要注意先ぐらいになっていたのが突然民事再生法になったりするというようなこともこれあり、そういう意味では、むしろ銀行の問題もさることながら、要注意先債権先と呼ばれているところをどうやって再生していくのかという、企業、産業再生の問題としてもとらえなければ不良債権問題というのは、ただ銀行の不良債権をくしゅくしゅつっついてみても解決をしない問題だろうと思っております。 そういう意味で、実は金融サイドだけではなくて、会社分割とかいろんな手だてを準備しつつありますけれども、あらゆる手を使って金融再生と産業再生両方を、それも私は緊急経済対策では十分ではないと思っておりまして、要注意先債権先の再生というものについての手だてというものももう少し用意していいんではないのかなというふうに思っておりますし、不良債権問題に限ってみれば、このRCCが持っていてまだそのまま回収だけやっているところについて、もっと経済政策的に意味合いのあることもたくさんあるんではないか、それから、これから新たにやってもらえることもあるんではないかということを考えながら、柳澤大臣とも御相談の上でこれから徹底的にこの問題を解決しよう、そして、そうしなければ、先ほど申し上げたように、あく抜きができないままで日本経済が元気になれないのでは世界における役割も果たせない、こういうことだろうと思っております。
○櫻井充君 今、塩崎議員から企業の再生という話がございました。 宮城県では徳陽シティが破綻しまして、今、整理回収機構の方に大分債権が行っているんですけれども、これは金融庁にお伺いした方がいいのかもしれませんが、何というのでしょうか、任意売買、任意競売、任意取引というんですか、その中で、地元企業が優先的にそういう物件を、もし手を挙げる企業があれば、ぜひ買えるようなシステムをつくっていただけないかなと思っています。 というのは、もちろん、外資が入ってくることが決して悪いとは言いませんし、ほかの県の企業の方が入ってくることが悪いとは言いません。しかし、地域が活性化しない限り私は日本の経済の再生というのはあり得ないと思っております。そういう意味で、地元をどうしていくのかということから考えてくると、地元企業が手を挙げた場合にはぜひその地元企業が買い取りできるような、それはある程度の値段的な交渉の部分ももちろんありますけれども、ほぼ同額程度であったとすればそういうスキームもあっていいんじゃないか、そういうことがあると、また企業が再生できて、なおかつ地域が活性化されていくんじゃないかと思いますが、大臣の御認識、御見解をお伺いさせていただきたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) RCCに譲渡されている資産の処分の場合でございますけれども、現在のところは、資産の処分、最近ちょっと処分というか、例えば証券化というようなことについても一つ結実を、現実化しているというようなこともありますが、基本的にはRCCの成り立ちを引きずっていまして、回収というようなことを主たる任務としてきたというようなことも色濃く残っているように存じます。スタッフの構成等もそれ向きにできているというような感じになっているかと思います。 そういう中で、最近になりまして譲渡あるいは証券化というようなことが出てきておりますけれども、私の認識では、どちらかというとそれはまだ例外にとどまっているように認識をしております。しかし、これから、今、塩崎議員がおっしゃったように、最終処理というようなものを進めるということになりますと、もう少しRCCの力をかりようというようなことにもなろうかと思うんですけれども、そうした際に、RCCの側もその資産を持った場合にそれをどのような形でRCCの本来の換価と申しますか、そういうふうなことにしていくかというときに、譲渡というのは一つの大きな手段になってこようとも思うわけです。 その際、今、櫻井委員が御指摘になられたような地元の企業への譲渡ということを優先的に考えられないかということでございますが、RCCの任務というのは基本的には国民負担の最少ということに立っているわけですけれども、それに加えて、今委員もおっしゃったように、ほぼ同額だったらというようなことがあれば、総合判断ということは当然あってしかるべきだというふうに思いますので、それをどのようにルール化できるかというようなところまでは到底まだ私どもも行っていないわけですけれども、先生のおっしゃられることを踏まえて、今後運用の方針等について検討をしていかなきゃならない課題かなと、このように考えております。
○櫻井充君 ぜひ御検討いただきたいと思います。 それではもう一つ、今、金融審議会の方で生命保険について検討されているというふうにお伺いしております。 まず、これは通告なしで大変申しわけないんですが、ひとつ大臣の御認識をお伺いさせていただきたいのは、これは御答弁できないかもしれませんけれども、前に、金融機関の際に、すべてをこれから救済するわけではない、つぶれるべき金融機関が出てきた場合には、それはそれで仕方がないことなんだという御答弁をいただきました。生命保険会社に関しては同じ認識なんでございましょうか、それとも、今ある生命保険会社はすべて残していかなければいけないという立場なのか、その点について教えていただければと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今あるとか言われますと非常にこれは具体の話になってまいりますので、そういう前提になっていることを全部取っ払って、これは誤解のないようにしていただきたいんでございますけれども、一般論として申し上げますと、私は、ある種保険会社の場合には、銀行でいえばペイオフのような形が、若干の公的資金の、若干ではない、相当大きいですが、公的資金の援助のもとでその整理のための資金も入っておりますけれども、基本的には債務者というか、保険契約者にもある程度の負担をいただく形での整理というものが、更生特例法のもとで法制的にも整備されているということになっておりますので、そういうようなことからしたら、今先生が言われたようなことも十分可能性としてあり得るという前提で物を考えていって差し支えない、このように考えています。
○櫻井充君 今、金融審議会の方では予定利率の引き下げについて検討されているというふうにお伺いさせていただいております。たしか生保業界は予定利率の引き下げの必要はないというふうに、昨年度あたりでしたか、そういう話があったかと思いますけれども、現在は生保業界の方から予定利率を引き下げてほしいという要望はあるんでしょうか。
○政府参考人(乾文男君) 生保の問題でございますけれども、現在金融審におきまして、保険会社の経営をめぐる問題に適切に対処するために、財務面、業務面での対応に加えまして、ディスクロージャーやガバナンスの改善等総合的な取り組みが必要との認識のもとで、生命保険をめぐる総合的な検討を行っているところでございまして、四月二十五日に中間的な整理がされたところでございます。契約条件の変更ということも中間的な整理の中でも触れられているわけでございます。 今お尋ねの生保業界がこの問題についてどう考えているかということでございますが、私ども、生命保険業界が外に発表されたものによりまして承知しておりますところを申し上げますと、最近では六月四日に生命保険会社各社の決算発表が行われたわけでございますが、その際の記者会見におきまして、各社からは、個社としては既保険契約の予定利率については引き下げは考えていない旨の発言があったものと承知しております。また、その際幾つかの会社からは、制度を設けることについては、一般論として、破綻する前に予定利率の引き下げを可能とする制度についてはあってもよいという御意見とか、あるいはさまざまな角度から検討する必要がある旨の御発言があったと報道等で承知をしております。
○櫻井充君 しかし、生保業界からそういう声がない中で、じゃなぜそういう必要性があるのか。それからもう一つは、逆ざやが生じているのかどうか。それから、利差益、費差益、死差益ですか、このようなものが公開されないうちに果たしてそういう予定利率の引き下げなどが議論されていいのか、この点についていかがでございましょうか。
○政府参考人(乾文男君) 要望がない中でそういうことを検討していいのかという点につきましては、現在そういう点も含めまして金融審議会で検討を行っているわけでございますが、金融審議会は、先ほど来申し上げましたように、この問題のみならず生命保険をめぐる総合的な検討を行っていると。その中で、この問題につきましても、昨年来と申しますか、いろいろなことが議論の俎上に上っておりますことから、金融審議会の第二部会あるいはその下のワーキンググループにおきまして、既保険契約についての契約条件の変更を可能にすることのいわば是非について御議論をいただいているということでございます。 御参考までに、四月二十五日の中間的な取りまとめの中を御紹介いたしますと、いろいろな御意見が出ておりまして、例えば、過年度について契約者に高い利回りを保証した長期の生命保険契約についていわゆる逆ざやが発生しており、運用環境が改善されない限りこの問題の解消には相当程度の時間を要するから、やはり保険契約の条件を変更可能とする制度を整備すべきとの御意見もございます。 また逆に、条件変更の道を開くことは契約者の保険業に対する信頼が失われること、経営状況の悪化した会社には更生特例法等による早期の破綻処理を行うことにより同様の対応が可能と考えられること、経営責任の追及があいまいになるおそれがあること、制度を導入しても、解約の増加等により実際にはワークしづらいと考えられること等から、否定的な見解も出ているわけでございます。 また、これに対しまして、経営責任の明確化や十分なディスクロージャーなどを通じて、契約者の理解を得ながら、破綻処理に至る前に契約条件の変更を行うことは保険会社の自助努力の道の一つとして否定されるべきではないとの指摘もあったところでございます。 その他、多数の意見が出ておりますけれども、まさに現在そういう観点から金融審議会におきまして御議論をいただいているところでございます。 それから、先ほどの逆ざやの問題につきまして、生命保険業界が公表しております逆ざや、いわゆる公表逆ざやというものは一定の定義によるものでございますが、それを別にいたしまして、いわゆる費差損益でございますとか、死差損益、利差損益といういわゆる三利源の問題につきましても、金融審議会におきまして、今先生が御指摘になりましたと同様の観点から、もしも契約者に予定利率の引き下げということでの負担を求めていくならばそういう損益というものを明らかにすべきじゃないかという御意見も出ておりまして、そういう点につきましても審議が行われているところでございます。
○櫻井充君 しかし、利差益に関してですけれども、現在の利差益というのが本当の利差益をあらわしているのかどうかはわからないという指摘もあるのではないでしょうか。つまり、公表逆ざやというのは極めて架空の数字だと。なぜならば、基準配当利回りから算出されているということであって、実際それだけの実績があるかどうかは疑問だという意見もあるかと思いますが、その点についていかがですか。
○政府参考人(乾文男君) 昨年度まで生命保険会社が公表しておりましたいわゆる公表逆ざや額というのは、利差損が生じている保険契約で、費差、死差配当額を充当してもなお差損額が発生している各契約の当該差損額の合計額という定義になっているわけでございまして、今先生御指摘になりましたような、ややわかりにくいという御指摘もあったわけでございまして、そうしたことから、先般発表されました十二年度の決算におきましては、多くの保険会社におきましてそうした点についてのわかりやすくする工夫もされているというふうに承知をしております。 この問題を端的に国民の方に御説明するには、公表逆ざやというそういうアプローチもございますけれども、それでは利差損益が幾らなのかということを見ることが必要かと思いますが、十一年度の数字で恐縮でございますけれども、それで見ますと、利差損益はマイナスの一兆四千億円、一兆四千億円の赤ということになっております。ただ、費差損益、死差損益を加えましたいわゆる三利源の合計では、ネットで二兆二千六百億円程度の黒になっているという状況がございます。
○櫻井充君 今、要するに全部の企業が同じ会計を行っていない、つまり同じ計算を行っていないというようなお話だったんじゃないでしょうか。そこが非常に大きな問題でして、本当の全体の中できちんとした皆同じ計算方法で出してこなければ、一部の企業は、粉飾するためにとはあえて申しませんけれども、例えば予定利率を下げるためにはこういう条件にならなければいけないということになればいろんな計算方法を用いてくるんじゃないかと思うんですけれども、その点についていかがですか。
○政府参考人(乾文男君) 保険会社の経理を勝手な方法でやっているという意味ではございませんで、公表逆ざやという数字を発表するときに、これは会社が自主的に発表しているものでございますから、いろいろな考え方が現時点ではあるのかなということで、先ほど来の御指摘のように、わかりやすくするという努力の中で、現時点では全部が統一されていないという問題はあるわけでございますが、利差損という概念でありましたならば違いというものは出てこないわけでございまして、それ全体のマクロの数字は先ほど申し上げたような数字ということでございます。
○櫻井充君 ここに議事録がございます、実は。その議事録の中である方がこう言っているわけですよ。公表逆ざやの額は極めて架空の数字だと。基準配当利回りから算出されているものであり、本当にそれだけの実績があるかどうかは疑問であると。そして、途中略しますけれども、本当の逆ざやを明らかにする必要があると思うとあるオブザーバーの方は言っていらっしゃるわけですよ。どうですか。
○政府参考人(乾文男君) 金融審議会の議論の中で今おっしゃったような趣旨の意見というのも出ているということでございまして、私先ほどお答えいたしましたけれども、もしも予定利率を変更することによって契約者に負担を求めるのであれば、それに先立って経営責任の明確化や十分なディスクロージャーなどを通じて契約者の理解を得ることが不可欠であるという御意見が強く出されているということでございます。
○櫻井充君 要するに、財産権の侵害に当たるかどうかという議論をこれからしなければいけない問題だろうと思うんです。 そういう意味で、会社の経営というものをきちんとした形であらわしてもらわなければ契約者の方々が納得するとは私はとても思えないわけです。しかも、その死差益、費差益に関しては、これは企業秘密だといってまだいまだに公開していただけない。そして、ましてや利差益も、計算方法がいろいろであって、ここにあるように本当の数字かどうかもわからないと。こういう状況の中で、果たして予定利率を引き下げるという議論ができるのかどうか。私は契約者の一人として、これではとてもじゃないけれどもやっていけないんじゃないだろうかという感じがいたしております。 それと、ちょっと時間がないので、割と驚くべき議論がされている中で、私は以前この委員会である学者の方がつくられたソルベンシーマージン比率で二〇〇を切っている企業があるんじゃないかという話をしたときに、柳澤大臣からちょっと言葉を慎むようにと注意を受けたことがございますが、この中で、米国式のソルベンシーマージン比率できちんと計算されているんですよ、皆さんも実は。そしてこの中で、三社は二〇〇を切っている、しかもアメリカ式でいえば二五〇だということになると、四社はそういう危険水域にあるような旨も議論されていて、こういう議論があるからこそ予定利率を引き下げなければいけないという話になっているんだろうと思うんです。 若干話はずれるかもしれませんけれども、私は医者のときに、がんの患者さんに対してきちんと告知した方が医者と患者さんの関係というのは非常によかったわけです。それを中途半端に告知したりしなかったりした場合にどうなるかというと、患者さんも不安になりますし、それから家族の方もどういう態度をとっていいかわからないということがあるわけです。 むしろ、こういう議論をされるんだとすれば、やはりきちんとした形でオープンにされて、それで議論するべきことではないかと思いますが、その点についていかがですか。
○政府参考人(乾文男君) 生保に限りませずに、ディスクロージャーをきちっと行うということは、これは基本的な課題であるというふうに考えているわけでございます。 それで、生命保険につきましても、先生既に御案内のように、昨年来、生保会社の破綻が相次いだこともございまして、ソルベンシーマージン基準の見直しを金融庁として行いましたほか、生保会社の基本的な収益の状況を適切に示す指標として基礎利益という概念を創設しまして、本年三月決算から各社よりディスクローズさせまして、できる限りそうした共通の指標で比較可能性というものを明らかにし、契約者の方が御自分で判断できるような条件を整えているところでございまして、今後とも適切なディスクロージャーがなされるように対応してまいりたいと思っております。現在審議中の金融審におきましても、そうした御意見が強く出されているところでございます。
○櫻井充君 済みません、今のディスクロージャーの話ですけれども、それが実はディスクローズされていないのではないかという指摘もありますけれども、いかがでしょうか。きちんとそれはディスクロージャーされているんですか。
○政府参考人(乾文男君) 先ほどお答えいたしましたように、ディスクロージャーを進めるという観点から、昨年、保険業法の改正で公的資金の投入の可能性を認めていただく審議のときにも、保険会社が持っております資産につきまして、いわゆる銀行のSEC基準と同様の厳しい開示基準を導入いたしましたし、またソルベンシーマージン基準につきまして、先ほど申し上げましたような強化を図りました。また、基礎利益というものの公表を事実上義務づけまして、ことしの六月に発表されました決算におきましては、それらによりましてディスクロージャーが行われているところと考えております。
○櫻井充君 ディスクロージャー、ディスクロージャーとお話がございますが、ここの中で、もう一つこういう意見もあったわけです。予定利率を引き下げる必要がないと言っているわけじゃなくて、必要はあると思うけれども、破綻を破綻でないように見せかけていることを問題視しているというふうにおっしゃっている方もいらっしゃいますし、これはACCJの方ですけれども、世界から見たときに、破綻時以外に契約条件の変更を行うことについて違和感を感じる、外国の投資家から見ても日本市場に対する不信感につながるのではないか、こういう意見もあるわけです。 つまりは、金融庁としてディスクロージャー、ディスクロージャーとおっしゃいますけれども、肝心なところがきちんと出されていないんじゃないかという気がいたしますが、いかがですか。
○政府参考人(乾文男君) ディスクロージャーにつきましては先ほど来お答えしているとおりでございまして、ちょっと重複は避けたいと思いますが、破綻と契約の予定条件の変更との関係でございますけれども、これも昨年改正をお認めいただきました保険業法等の中で将来収支分析というものを行うようになりまして、将来のある程度までの収支分析を出して、それが一定の条件になった場合には更生特例法の申し出をすること、主務官庁にそういうことをインフォームすることを義務づけるということになりまして、いわば経営が将来少し危なくなるという見通しのときに早目早目に対応することが可能な制度をお認めいただいたわけでございますけれども、金融審議会の場におきましては、更生手続法がそのように改正された現在のもとでは、更生手続法によって進める方がより公平な処理というものができるのではないかという御意見も強くあるところでございまして、先ほど申し上げましたように、さまざまな御意見を踏まえて、現在御審議をお願いしているところでございます。 それで、先ほど来国民の理解ということがございましたけれども、現在金融審議会におきましてその審議を行っていただいておりまして、今月中に取りまとめをお願いしたいというふうに思っておりますが、とりわけ既保険契約の条件変更の問題につきましては、国民保険契約者にとって深くかかわりのあるものでございますので、その内容について国民保険契約者の理解を得られることが重要であると考えております。 したがいまして、今後この問題の検討を進めていくに当たりましては、何らかの形で広く一般から意見を求めるなど、国民の皆様からの意見が十分配慮されるように努めていく必要があると現時点で考えております。
○櫻井充君 済みません、もう時間になりました。 最後にもう一つだけお伺いしたいのは、この議事録はいつ公開されるんですか。金融審議会の議事録というのはいつ公開されるんですか。
○政府参考人(乾文男君) 金融審議会にいろいろなレベルがございまして、金融審議会、それからその下に金融分科会、それから第二部会とございますが、その下にありますワーキンググループというものは部会での審議に供するためのいわばたたき台的なディスカッションを行っているところでございまして、このワーキングでの議論は公表を前提としないで議論を行っていただいているわけでございます。 今後、金融審の第二部会に上がってまいりましてそこでの議論が行われるわけでございますが、生保の問題につきましても何度か金融審の第二部会で議論が行われておりますけれども、第二部会自体は原則として公開ということになっているわけでございます。 ただ、意見の取りまとめを行う直前の段階は、これは事柄の性格上非公表とすることとされておりますけれども、基本的には金融審議会、金融分科会、それからその下の部会というものの議事はことしの一月以降公開としているところでございます。
○櫻井充君 済みません、最後にお願いですけれども、私は議事録を読ませていただきましたけれども、非常にいい内容なんだと思うんです、いろんな意見が出ていて。こういう議論を重ねているというところをむしろ国民の方に見せるべきじゃないか、ワーキンググループでの話し合いについて。そういうことがあってこそ初めてどういう状況にあるんだということを皆さんが知るわけであって、これを陰でやって、陰でやってという言葉は悪いかもしれないけれども、いきなり予定の利率だけを引き下げるというようなことになったときになかなか理解は得られないんだろうと思います。小泉内閣になって、政策決定過程に関してはきちんとした形で情報公開されるというのであれば、ぜひこの議事録も公開していただくことを要望いたしまして、私の質問を終わります。
○久保亘君 竹中大臣、速水総裁、忙しい中を御苦労さまです。 最初に竹中さんにお尋ねいたしますが、去る六月十五日、日銀の政策委員会・金融政策決定会合が開かれましたが、今までこの種の会合には審議官が出られて、大臣が直接御出席になるということはほとんどなかったのでございますが、このたび竹中大臣がこの会合に御出席になりました思いはどこにございましたか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 私、大臣に就任させていただいた最初の記者会見から、日銀の政策決定会合にはぜひ出させていただきたいということをずっと申し上げてきました。新日銀法においては経済財政政策担当大臣またはその指名する職員がその会合に出席することができるということになっているわけでありまして、現実問題として、今の前身の経済企画庁長官のポストでも尾身長官や堺屋長官は御出席になっていらっしゃいました。その意味では、これはやっぱり政府の政策決定のシステムとして、政府と独立した日本銀行が政策についての議論、意見交換をするという場で、大変私は重要だというふうに思っております。 したがって、私自身は実は、この間だけではなくて、日程が許せば毎回出させていただきたいというふうに思っておりまして、先月はたまたま海外出張と重なって出ることができなかったのでありますが、今回したがって出させていただいた。来月以降も日程が許せば出させていただいて、申し上げましたように、新日銀法の趣旨にのっとって、政府と独立した日銀との間での意見交換を行って整合的な政策決定に資するような、そういう形に持っていければというふうに思っております。
○久保亘君 六月十五日の会合は九時一分に始まって十二時十一分に終わっております。あなたが御出席になりましたのは、半分過ぎるころ、十時二十五分ごろに御出席になっておりますね。 今おっしゃいましたようなことからしますと、最初から御出席になるのがよいのではないかなと思いますが、その席で報道されているような御発言をなさいましたか。それは、この時期は政策総動員体制が重要である、日銀に期待するところは大きいという意味の御発言をなさいましたか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 前半の御指摘のありました出席時間の問題でありますが、たしかその日は閣議がありまして、その後の記者会見をやって、それで日銀に飛んでいった、それで出席時間が御指摘のような時間、正確には覚えておりませんが、後半の時間になったというふうに記憶しています。 初めての出席でありましたので、具体的な政策決定ということではなくて、ごあいさつも兼ねまして、私自身としては、現状認識としては、経済が非常に厳しい状況になってきていて、かつ財政の手が縛られている状況の中で、一般論として金融政策に対する期待は大きいということ、そういったことも含めて、これは財政金融、財政の中でもいろんな形が私はあると思いますが、政策を可能な限り総動員して事態に当たらなければいけない、そういう認識を持っているという話をさせていただきました。
○久保亘君 私が申しましたことを直接肯定されたわけではありませんけれども、御出席になって意見交換する中で日銀に期待するところは大きいと、もし今日の日本経済をめぐってのそのような御発言であるとすれば、日銀に大きく期待されたものは何でしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 日本銀行は既に三月十九日にさらなる量の拡大を含む新しい政策をとるということをスタンスとして決めていらっしゃいます。私自身は、日本銀行がさらにそういう積極的な政策をとる体制になっているということを非常に積極的に評価させていただいておりまして、それについて、それの事態を見ながら、柔軟な、機動的な実行を行っていくということであろうかと思っておりますので、そういった意味で今の政策の枠組みの中で機動的かつ柔軟な実行を期待するということを申し上げたつもりです。
○久保亘君 速水総裁にお尋ねいたしますが、政府の担当の大臣が政策委員会にわざわざ出席されて、そして御発言になるというのは、政府と日銀の関係からいっても非常に重いことであります。そのときの大臣の発言をどのように受けとめられましたか。そして、もし日銀が追加的金融緩和措置をおとりになるとすれば、具体的にはどのようなことが考えられるのですか。
○参考人(速水優君) 今、竹中大臣が御答弁になりましたように、新しい日銀法十九条に、政策決定会合には財務大臣と経済財政政策担当大臣が出席する、それができないときには代理に出ていただくということになっております。そういう意味で、大臣に御出席いただくことは私どもとしては大歓迎でございます。 今、竹中大臣も説明されましたように、二日目の後半の部分だけしか大臣御自身はおられなかったわけですけれども、先々月来二日に分けて、今回の場合は十四日の午後と十五日の午前ということで、最初の日には執行部から状況判断その他を説明し、二日目にはそれをお聞きいただいた委員方の判断や議論が行われまして、最後に政策をどうするかということについて各委員からの御提言なり御意見の表明がございまして、それを私が議長としてまとめて議案にかけるということになっております。 今、竹中大臣がおっしゃいました、後半においでになったということは、各委員の意見を聞かれたと。その上で、私も意見を申しましたし、最後に経済財政政策担当大臣と、財務大臣のかわりに来られた総括審議官でしたか、はっきり覚えていませんが、からの御意見を聞く、これはいつものしきたりでございまして、特に今回は竹中大臣みずから初めて御出席になりまして、構造改革を含めた新内閣の方針や経済情勢についての認識等を直接御説明いただきましたことは大変有意義であったと受けとめております。 ただ、政府からの意見表明の内容を含めまして、金融政策決定会合における議論の内容につきましては、会議の約一カ月の後に議事要旨を公表することになっております。その公表が行われますまで、どういう議論が行われ、だれがはもちろん、どういう意見が出たかということにつきましては一切公にしないことになっておりますので、どういう議論がなされ、どういう意見が吐かれたかということにつきましては今ここでは差し控えさせていただきたいと思います。
○久保亘君 それはどういう法律によってそういうことになっておりますか。私は、一カ月間の期間を置いて公式に議事録ないしは議事要旨を公表されることは、いろいろ時間的に手続も要りましょうからわかりますよ。しかし、国会で求められたら報告することは、これは日銀総裁としての義務じゃありませんか。
○参考人(速水優君) 決定がどういうふうな決定になったかということは発表いたします。それは現状維持ということで全員一致でそうなったわけでございまして、政策決定のときには大臣方には御退席いただくわけでございますけれども、その結果についてはその日に発表いたしております。
○久保亘君 それなら私の方からお聞きしますが、確かに現状を維持するということを全員一致で決めたということになっております。しかし、その後段に長い文章がついておりますね。資金需要が大きくなって非常に不安定になった場合には、新たな措置を現状維持という決定にこだわらずやりますということが書いてありますね。それは具体的にどういうことかと聞いておるんです。
○参考人(速水優君) 三月十九日の日に政策の変更をいたしまして、そのときに決定いたしました決定事項について、今回は現状維持でいくということを決めたわけでございます。 この三月十九日の決定につきましては、もう御承知かと思いますけれども、金融市場の調節に当たって、主たる操作目標をこれまでの無担保コールレートのオーバーナイト物から日本銀行当座預金残高に変更する、この結果、無担保コールレート、オーバーナイト物の変動は、日本銀行による潤沢な資金供給と補完貸付制度による金利上限のもとで市場にゆだねられることになるということを発表いたしましたと同時に、実施期間のめどとして、消費者物価指数が安定的に前年比ゼロ以上になるまでこの政策は続けていくということと、当座預金の市場金利の一段の低下、当面の日本銀行の当座預金残高を五兆円程度に増額するということで、この結果、無担保コールレートはこれまでの誘導目標である〇・一五%からさらに大きく低下して、通常はゼロ%近辺で推移するものと予想されるということでございまして、具体的にどういう状況か、そのときの判断によるものでございまして、金融市場の混乱などが起こるというようなことが考えられると思いますけれども、それ以外のときには、今申し上げたような、決めた政策のもとで金融市場局が責任を持って日々の資金需給を調節しておるわけでございます。
○久保亘君 どうもお聞きしていることと丁寧にお答えいただいていることとうまくかみ合わないので、少し私の方には不満な気持ちが残りますけれども。 それじゃ、竹中さんに聞きましょう。日銀は二十八日に金融政策決定会合をまたお開きになるんです。そのときに、現状維持という十五日の決定よりもさらに金融緩和に役立つ追加的措置をやってもらいたいという気持ちが竹中さんの方にはおありですか、どうですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) それは今後の状況、さらにはその決定会合での議論を踏まえて考えさせていただくべきことだと思います。
○久保亘君 優等生の答弁かどうか知りませんが、ここで言質を残さないためにはそういう言い方しかできないと思います。しかし、それなら私は聞きたいことがあります。 今の日本経済の状況を、これから二、三年は低成長を我慢しろとおっしゃっているのはあなたじゃありませんか。あえてゼロ成長に近い〇・五%と報道されているような見通しを甘受しろ、甘んじて受けろということを、だれが受けるのか知りませんが、そういうことをおっしゃっているあなたが、今日の日本経済に対応する手段として何か考えられるかということに対して、今後の状況を見てと、そんな話はないでしょう。
○国務大臣(竹中平蔵君) 新聞に書かれた〇・五という数字は私は承知しておりませんが、基本的にはこの二、三年は集中期間として低成長にならざるを得ないというふうに考えています。それは、しかし我慢ではなくて、そうならざるを得ないというふうに考えているわけで、ない物ねだりをしてはいけないのではないだろうかという見解を述べているだけであります。
○久保亘君 甘受するという日本語は我慢するということに通じませんかね。私はそう思いますがね。 それなら、私もこの間、あなたのテレビの御発言を真剣に聞いておりました。そのとき、司会者が今度の経済財政諮問会議の基本方針の最終案には見通しを〇・五%として明示されるんですかという意味のことを聞きましたら、全然違いますとお答えになりましたですね。〇・五は全然違うとおっしゃったんだから、それならばあなたが見ておられる成長の見通しは幾らになるんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) あれは、タウンミーティングの途中でたしかテレビ朝日の番組がある意味で入ってきまして、それで非常に短いやりとりであったというふうに記憶していますが、私が全然違うというふうに言ったのは、〇・五というような具体的な数字を書くのかということに関して、それは全然違うという、書き方の問題を申し上げたつもりです。 私自身がどの程度の経済成長を認識しているのかという点については、これは非常に重い問題だと思います。そうそう軽々には言えない。今、経済財政諮問会議でこういった一つのシナリオを明確にするためにマクロモデルを使った試算をやっておりますけれども、これはもう何度も予算委員会等々で申し上げましたけれども、その作業はまだしばらくかかります。経済財政諮問会議の骨太の方針に合わせて、これはどういう形になるかわかりませんが、私なりの一つのガイドラインというか、シナリオについての一つの見方みたいなものは示すつもりでありますので、今の議員のお答えといたしては、その中で何らかの見方を示させていただきたいと思っています。
○久保亘君 〇〇年度は、最終的に成長率は政府見通しの一・二を下回って〇・九ぐらいという見方がございます。また、今年度は最終的には、民間のシンクタンクの調査結果を見ましても軒並みマイナス成長ということになっておりまして、一・七%の見通しは既に崩壊したと新聞は伝えております。そういう中で、政府はなぜか言わない。 これは財務大臣にお聞きいたしますが、あなたの方は、具体的な成長見通しを諮問会議の基本方針に明示すればそれに拘束されることになるからだめだと言って反対をなさっているということが言われておりますが、それは間違いありませんか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 今の段階で何%にするということは、なかなか私たち責任ある立場にある者は言えないと思います。久保さんもちょうど大蔵大臣をやっておられたときに、経済成長の問題についてはなかなか言明しなかったことを私は覚えておりますが、そのようになかなかできないものだと思っております。 けれども、私は、アローアンスとしてこの程度のことはということは、やはりいつの時点かに明示しなければ予算の編成もできませんしいたしますから、そのときはこの程度のことはということは私たちも考えてみたいと思うておりますけれども、今の段階で何%ということはちょっと申し上げにくいと思います。
○久保亘君 私のときには潜在成長率を辛うじて維持しておった時代でありまして、今とは違うんです。 それで、私は、国民の側に立ちますと、今のように情報が大量に同時に全日本に伝わる、日本というよりは世界に伝わるという時代に、政府だけが見通しも発表し得ないという状態の中では経済的な不安というのはますます大きくなるばかりだと思っております。 じゃ、成長見通しを明らかにできないと言うなら、不良債権の処理や構造改革によって起こってくる離職者や失業者の数というのは、これは諮問会議としては明らかにできますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほども申し上げましたように、かなり自信を持ったはっきりとした数字を出すためには厳密な計量的な分析が要ります。私自身このポストについてまだ二カ月でありますし、それ以前から諮問会議では若干の準備を進めておりますけれども、マクロモデルによる分析はあと数カ月はかかるというふうに認識しております。ただ、今議員おっしゃったように、そういうめどを示すことは、私はやはり一つの政府の重要な役割であろうというふうに考えています。 特に、離職者のお話がありましたけれども、離職者については国会でもたびたび御質問がありました。民間で一部ラフな数字が出ています。それに対する私なりのラフな数字というのは、これまた幾つかの委員会で答えさせていただいておりますけれども、民間の、民間も実は幅がありますので、私の申し上げた数字も大体この幅の中に入っているんですが、一部誇張されている大きな数字ほどではないだろうということは申し上げたとおりであります。経済財政諮問会議では今そのための勉強会というか研究会をやっておりますので、厳密なモデルによる試算のその前の段階の何らかの見方については、遠からず何らかの数字を議論させていただけるのではないかと思います。 議員、もう一つありました見通し云々の話でありますけれども、これは私はルールの問題であろうかと思います。予算編成に合わせて政府経済見通しというのを示します。例えばアメリカでは、その後、定期的に年央改定というのをやって、その中でチェックしていく。年央改定がいいのか、必要に応じてそういうふうな改定のシステムをつくるのがいいのか、これはシステムの問題でありますので、私自身はそういうシステムそのものをつくるということを検討したいということを以前から申し上げているつもりでありますので、新しい年央改定等々も視野に入れたシステムをつくっていきたい。 同時に、私たちでよく議論しますのは、アメリカの例なんか非常に参考になりますけれども、政府も見通しを出しますけれども議会も見通しを出す、そういうふうな多重的な議論を建設的に進めるようにぜひしていきたい。これは希望として申し上げたいと思います。
○久保亘君 この百五十一通常国会が始まりましたのはことしの一月三十一日であります。その数日前、時の首相森さんはダボスの世界経済フォーラムに出席をされ演説をされました。その演説は、日本経済における構造改革は順調に進んでおって、間もなく日本はかつてのように世界経済の先端に立って貢献できるであろうということを言われて、そして経済成長率は、本年度じゅうということですから、一月の話ですから前年度のことになると思いますが、本年度じゅうに潜在成長率に近いところまで行く見通しが立っている、こういう演説をされているのであります。 竹中さんは当時、学者としていろいろと政府の経済財政運営に関しては御助言もなさっておったのかと思うのでありますが、このときの森演説については御存じでありましたか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 私は政府に対する助言というような立場にはもちろんありません。勉強会等々でいろんな先生方と御議論を自由にさせていただいておりました。 今のダボス会議のスピーチの件でありますが、私自身はダボス会議に出ておりましたので、その総理の発言をお伺いしております。 私の記憶では、たしか森スピーチは、二、三年で世界の最先端、フロンティアで活躍できるようなところに行けるめどが立ったと、そういうような趣旨のお話をされたと思います。 今年度の成長に関しては、ちょっと後でまた数字を確認いたしますが、今年度で潜在成長力に近いというのは、潜在成長力を二%ぐらいと想定して、政府経済見通しは一・七でありますから、それに近いという、そういう政府経済見通しの話をなされたのだと思います。これが幾つかの事情で大変困難な状況になっているというふうに私も認識しておりますが、森総理のスピーチを知っていたかということに関しましては、私はダボスでまさに一番前で聞いておりました。
○久保亘君 もう一つお聞きしますが、二月の初めに国会において森首相の施政方針に対する両院の代表質問がございました。そのとき、宮澤前財務大臣が長い答弁に立たれまして、財政再建と景気回復と二つの道を歩むことはできない、今我々はそういう意味では景気回復のために全力を傾注すべきである、その手段としては四つのことが考えられる、一つは公共事業を中心とした、何という言葉を使ってありましたか、財政支援でしたか出動でしたか、それから減税、金融、雇用ということを挙げられました。また森さんは、同じ本会議答弁の中で、三つの過剰を今解消しつつある、そういうことが頭にあってダボス演説もやったんだと、こう言っておられる。三つの過剰というのは、過剰設備、過剰雇用、過剰債務だそうです。 こういう考え方に立って、とにかく景気刺激型の財政出動を中心にして、財政再建はその後のことよという考え方で前内閣まで来たことは疑う余地はありません。これは時の首相や財政担当責任者の公式な発言によって明らかなところであります。 そうすると、これらの考え方というものは、今の小泉内閣においてはこれを根本から変えて、構造改革を前面に立てていくものである、したがって概算要求の基準にしても従来とは全く発想の違うものになる、それを裏打ちするために経済財政諮問会議は基本方針を今月中に決める、そしてそのことは日米首脳会談によって国際的な公約ともなる、こういうことで進んでいると考えてよろしゅうございますか。財務大臣、どうぞ。
○国務大臣(塩川正十郎君) 久保さんのおっしゃることに私たちは間違いがあるとか、あるいは訂正をお願いしたいということはございませんで、おっしゃるとおりでございますけれども、しかし、趣旨をこちらの方に引き取ってみますと、若干のニュアンスの違いがあると思うんです。 それは、森総理のとき、あるいはその前の小渕内閣のときもそうでございましたが、とにかく景気回復を図らなきゃいかぬということで、一九九八年のときに大きい景気の落ち込みがございました。あの落ち込みをとにかく回復しなけりゃいかぬということで、小渕内閣並びに森内閣のときに懸命の努力をしまして下支えをしてきたことは事実でございまして、それがために大型の補正予算も組んでまいった次第であります。 しかしまた、小泉内閣になってよく考えてみますと、歴代内閣がやってこられた景気対策というものは下支えにはなったけれども、これからの新しい時代に向かっての転換を期するきっかけに何かをしなければならぬだろう、こういう問題がテーマとして取り上げられた。でございますから、景気の回復を図りながら同時に転換を図って、新しい時代に備えるための措置というものは構造改革をすること以外にない、こういうことで考え方をまとめたのでございまして、それが構造改革なくして景気回復なしという小泉総理の発言になったと、こう理解していただきたい。 したがいまして、今までは右肩上がりのそれ行けどんどんとやってまいりました。この上に立っての経済の下支え、それはそれなりの効果はあったけれども、これから新しい時代に向かうためには構造転換もあわせて同時に進行していかなきゃならぬのだという考えに立ちまして、同時進行といいましょうか、一体のものである、景気回復と構造改革は一体のものとして進めていく、こういう考えになっております。でございますから、今、久保さんがおっしゃいました考え方は、おっしゃるのももっともの経過でございますから、私はそれはそのとおりだと思うんですけれども、小泉内閣の方針としては同時進行でやっていきたいと、こういうふうに予定しておるということでございます。 したがって、それでは構造改革をした後どのようなことを想定しておるのかというのが、今、竹中大臣を中心としてまとめております経済財政諮問会議において基本方針としての骨太方針を出してもらうということでございまして、それを受けまして私たちは、要するに政府としては、財務省を中心といたしました実施設計図をかかなきゃいかぬ。竹中さんのところでやっていますのは、要するにデザインと基本設計でがちっとしたものをやっておいてもらわぬと実施設計をかけませんので、そこはきちっと骨太の方針を出してもらって、私たちはそれを受けて直ちに実施設計をいたします。 その際に、構造改革をやりながら景気対策をやるということは非常に難しいテーマではございますけれども、それをやり抜くためには、一つは今までの、過去におきますところの予算の分捕り、つまりシェア、シェアにこだわらないようにしてくれ、またシーリングにもこだわらないようにしてくれ、自由な立場から概算要求の発想を立ててほしいと、こういうことを申しております。 それじゃ、何を基準にするのかということでございますけれども、私たちがよく言っておりますように、国債発行を三十兆円に抑えなきゃならぬのだ、この事情は久保先生だったらもう十分知っておられるんですから、全部政府の中にも浸透しておりますから、それを基準にするならば、自分らの役所としてはこの程度の概算要求でそれぞれの事業を見直していこうということを自主的な判断でとにかく出してくれと、こういうことを言っておるところであります。
○久保亘君 せっかくお見えになっておりますから、日銀総裁は、一番近いところで見て、日本経済の現状をどういうふうにとらえておられますか。
○参考人(速水優君) 前に述べましたように、去年の七、八月ごろからゼロ金利の解除ができるような状態になって私どもも解除したわけですが、それで十—十二月は御承知のようにGDPはプラスになっておるわけです。ところが、昨年の暮れ、ことしの初めからアメリカの経済が急速に悪化していくということが起こったわけで、IT産業というのがやはりそういうスピードを速めていくということを私どもも教えられたわけですけれども、従来の古い産業と違ってその効果が全世界に瞬く間に浸透していった。したがって、この一—三月の日本は輸出の減少から生産もマイナスになり、今や設備投資もやや伸びがとまっていくんじゃないかという感じがしているのが現状でございます。 金融の方を申しますと、一月、二月、三月と金融を緩めていきまして、三月には従来の金利で調整することをやめて量で調整しようと。特に日本銀行の準備預金は四兆円ぐらい積んでもらっているわけですが、それにさらに一兆円加えて、五兆円の当座預金を毎日保っていくようにして、その分資金を出していく。買いオペを中心にして資金が出ていっているわけでございます。したがいまして、今、市場は言ってみればじゃぶじゃぶというふうにお考えいただいて結構でございます。 この前、民主党の峰崎先生にも申し上げたんですけれども、私ども日本銀行が出しております資金は、マネタリーベースという、うちから出る金は過去五年の平均で七・九%毎年ふえているんです。それが銀行の段階でマネーサプライになりますと、銀行の預金、CDになりますと三・三%、さらにそれが貸し出しになりますと五年間の一年平均がマイナス〇・四というふうに、私どもの方で出している金がこの数字を見る限り企業に入ってないんです。これを幾ら私どもがこの調子で出していっても、企業に流れていくわけにはいきません。それで私どもは三月の政策変更をいたしますときにステートメントを出しまして、今度は思い切った金融の緩和をするけれども、これは構造改革によって経済自体が動いていかない限りその効果は出ませんよということを申したわけです。 と申しますのは、GDPで見ましても過去五年は御承知のように名目で毎年平均して〇・六%、実質GDPでも一・三%、CPI、物価はほとんど動いていない〇・一%の上昇ということでございますので、経済はほとんど動いていないんです、国債はふえていますけれども。そういう状況の中で、今ここで資金をさらに出してみても、構造改革で、民間主導で企業が動き始めない限り経済というのは伸びていかない。 よく経済学者などの言う言葉にリクイディティートラップ、流動性のわなといったような言葉がございます。これは私もよく知りませんけれども、毎年幾らリクイディティー、植物に水をかけていっても、さっきの毎年七・九%といったようなことでかけていっても木が大きくなっていかないんですね。木の置かれている状況というのがそういうものを育てていくような状況になっていないということがあるわけで、基本体力が育っていかない、トラップの中ではそういうことになってしまっておるわけです。 そこへもってきて、新政権がこうやって構造改革をまず第一に掲げて、構造改革なくして景気はよくならないということをはっきりおっしゃって、それに向かっていろいろ具体案がようやく動き始めている状況でございます。そういうことを見ながら、私どもは、経済が本当に動き始めて資金が必要になってくるときにはいつでも資金の追加的な供給をするつもりでおります。 経済が育つ前にも、こういった政策は、当面雇用のマイナス効果が出てきたり、あるいは企業の破綻が起こったりといったようなことが起こるかもしれません。それから、海外で、今のアメリカの経済がもう少し時間をかけないとよくなっていかないということであれば、輸出は今までと同じようにさらに下がっていくかもしれません。そういった事態が起こってくるならば、そのときに私どもはその情勢を判断して新しい追加的な措置も考えることができると思っておりますけれども、今の現状ではそういう状況にはないというふうに思っております。構造改革が動き始めて初めて次の手が考えられるんだということを私どもは今考えております。 以上でございます。
○久保亘君 竹中さん、速水総裁、ありがとうございました。どうぞお立ちになって結構です。
○委員長(伊藤基隆君) どうぞ御退席なさって結構です。
○久保亘君 柳澤金融担当大臣にお尋ねいたしますが、ムーディーズの銀行の格付について、東京三菱の財務に関する格付をDプラスからランクを下げるということで検討するということを発表したという記事がございました。これに対して、大臣の不快感表明ということがつけ加えられておりましたが、どういうふうに受けとめられたのでしょうか。 それからまた、今後不良債権の処理に関して、たかが民間のムーディーズじゃないかといいましても、これが金融機関の健全性や安全性などについて非常に有効な影響力を持っているということを考えれば、やはり慎重に受けとめなければならぬと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今、久保委員の方から御指摘になられましたように、世界数ある格付機関の中でも最右翼の一つであるところの御指摘の社が、余り個別の銀行の名前をいろいろ申し上げるのはいかがかと思うんですが、確かに東京三菱について財務格付というものを格下げする方向で検討に入るという発表がありました。ただ、私ちょっと記憶が違っているのかもしれませんけれども、これに対して私が直ちに何か不快感というか、そういうふうな反応を出したというのはちょっと、今、ただいま記憶にないんでございますけれども。 私は、この格付というものにはそれなりの意味がある。これは、マーケットメカニズムでいろいろ金融機関の資金の調達が行われ、また事業会社についてもそうした資金の調達が行われるときに、情報、先ほどちょっと櫻井委員もお使いになられましたけれども、情報というものの非対称性を補うという意味で、こうした専門の機関が投資家に対して専門の立場からの情報提供の一環として格付という形をとってサービスをしているというのにはそれなりの意味があると、かねて私はそのように申し上げているわけでございます。 しかし、このムーディーズによる東京三菱の格下げの方向での検討について私の感じはどうか、コメントをしてみろと言われれば、私としてそうした民民の間のいろんな動きについてコメントをするのは、やっぱりそういう立場にもないし、また差し控えなきゃならないことであるというふうに考えております。 しかし、一般論として申し上げれば、私は早く日本の金融機関が、Dは東京三菱で、ほかの資本注入を受けた、公的資金の注入を受けた日本の主要大手はみんなそれよりも下のランクをされているわけでございますが、こうした状況というものを、今私が申しかけました不良債権の最終処理というようなものを的確に行って、もっと収益力の高い、そしてその収益力の積み重ねの結果として本当の意味の自分の資本というものが徐々に上昇していく、そういう状況を早く実現しなければならないということをより一層感じるそういう出来事である、このように申し上げたいと思います。
○久保亘君 次は、緊急経済対策という名前のもとに株式の譲渡益課税を非課税とするということでありますが、今度のこの法律改正によってどれぐらいの減税効果になるのか、そしてその減税を受ける層は大体どういう所得の層というのが把握されておりますか。
○政府参考人(尾原榮夫君) まず、今回お願いしております少額譲渡益非課税制度による減収額でございますが、平年度で九百十億円、初年度で四百四十億円と見込んでいるところでございます。 この試算の前提でございますが、株式の相場の動向によっていろいろ変わってまいります。そこで、個人株式数、株式譲渡益、株式譲渡による利益率について、それぞれ一定の仮定を置いて計算をしたものでございます。 それで、今回の百万円といいますのは、今、個人投資家の方の株式の保有や取引の状況、あるいは税制全体でどのような控除の水準にあるかということで、譲渡益についての控除でございますので、相当程度の水準と考えております。したがいまして、現行の源泉分離課税選択制度のもとで一般の個人投資家の市場参加の促進につきまして相当の効果が出てくるのではないかと考えております。 どのような階層かというお話がございました。この百万円、いろんな設例があろうかと思いますが、例えば時価一千万円程度の取引で利益率が一〇%という場合に年間百万円になるわけでございます。この場合の源泉分離課税を選択した場合の税額は十万五千円になるわけでございますが、その程度のところまでカバーできる水準ということを申し上げさせていただきたいと思っております。
○久保亘君 柳澤大臣にお聞きしますが、市場に大衆が金融資産を持って参加して株式市場が活性化するということは、今政府が提案されているような減税の効果として出てくるのか。まだ実際のところは金融資産を株式市場に持ち込むことについては非常に不安や、目にする、耳に聞くトラブルが多過ぎる。だから、あそこは危ないところだという気持ちが抜けない以上は株式市場の活性化というのは私はなかなか難しいと思うんです。 百万円の控除ということで、そのことによって市場に目を向ける層というのがどれぐらいあるのかというのは非常に考えにくいんですが、大臣はどう思われますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 戦後、財閥解体のときにできるだけ個人株主というものを多くしようということで、昭和二十六年ごろでございますか、かなり個人株主の株式保有割合というのは高かったわけですが、その後は久保委員も御承知のとおり、最初は昭和四十六年ごろの資本の自由化ということで、企業の経営者というのは安定株主が欲しいということで法人に株を持ってもらうというようなことを随分やりました。 さらにまた、バブル期にエクイティーファイナンスということで、株式の時価発行というものが企業経営者にとって大変うまみのあることだということで、それにはできるだけ時価が高い方がいいということで、市場に流通するいわゆる玉を少なく持っていく、需給関係をタイトに持っていくというような動きの中で、これまたそうした法人筋に株を持ってもらうというようなことが随分奨励されたというようなことも聞くわけでございますが、そうした中で一貫して、いっときは非常に個人が株式を持った時代があったんですが、ずっと戦後いろんなきっかけで個人の株式保有というものの割合が低下をしてきたわけでございます。 しかし、ここに来まして、例えば今論議を呼んでおる金融機関の株式保有の状況というのが非常に価格変動のリスクに対して問題のあるような状況になっているというようなこともあって、やっぱり市場を厚みのあるものにするには、結局、本当の意味の最終の投資家であるところの個人投資家に株式を保有してもらうのが一番いい、こういうことはもうほとんどコンセンサスだと思うんですが、したがってそれを今進めようとしております。 今度の少額譲渡益の非課税がどうだ、こういって言われますと、今主税局長が答えたような減税効果で推しはかられるような効果ということでございますが、私どもとしてはさらにこれを一歩も二歩も進めて、本当に個人の株式というものがちゃんと長期的に持たれる。何かのときに、娘をお嫁に出すときとか、あるいは子供を学校へ上げるときに保有した株式を放出する。その長期譲渡所得というものの課税というものを、ここしばらくの間は一貫して追求していきたいというふうに考えておる次第でございます。 それとともに、いろいろ環境整備、例えば証券会社の行儀が悪いじゃないかとかということ、あるいは発行会社ももっと株主を本当に重視したような財務政策というか配当政策なんかもとれよというようなことも相またないとこの動きというのは本当のものにならない。その意味では、委員の御指摘、多分そういうところにあると思いますが、私も全く同意見でございます。 ただ、今回のことはどうかといえば、やっぱりこれは、どんな政策税制もそうなんですが、この政策税制についてのセールスマンが要るわけでございます。今度こういうふうに税制が変わりましたからひとつどうですかという、例えば住宅の減税についてもそうです。大工さんとかあるいは工務店さんとか、そういう仲介の人たちが税制のセールスをしてくれるということがあって、じっと国会の論議だけ見ていろいろ反応してくれる個人というのはなかなか想定しにくいんですが、セールスマンを通じてこの減税の効果もそれなりに私は上がっていく、その他のことについては私ども心していろいろ環境の整備を図ってまいりたい、こんなふうに思っているわけでございます。
○久保亘君 時間が来ましたので、最後に財務大臣に一つお尋ねしたいのは、私の記憶に間違いがなければ財務大臣は自治大臣の御経験がおありだと思いますが、地方交付税交付金というのは制度上は国税、国が集めたお金だと思います。しかし、性格的にはもともと地方の税財源ではないのか。そういう立場を忘れて、税財源を仕事に見合って地方と国との配分をやり直す、そのときに地方交付税で渡した分は取り返すという考え方は、私は、そもそも地方交付税交付金の性格からいって国が勝手にそういうことをやるべきではない、こう思うんです。 自立できる税財源を地方に移譲するということと地方交付税を扱うということは全然別次元のことではないかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) この論争はもう長年続いておりまして、私も自治大臣として答弁に何遍も立ったことがございます。 そこで、今回の経済財政諮問会議におきますところの、国と地方との見直しについての根本問題が出てまいりますので、そこで議論をいたしました結果、このようにまとめました。つまり、地方分権を進める、それに並行して地方に財源を移譲するが、その移譲は新しく国と地方との財源配分の中で移譲を行っていく、こういうふうに書きまして、双方とも了解したということでございます。そのことは、表現は非常に複雑になっておりますけれども、国が地方に移譲することは差し支えないんだけれども、しかしながら、国の持っておる財源を、そこを引き抜いて地方に移すというだけのことではない、移すけれども、全体の税の配分を通じた上で決定するということで同意したということでございます。 そこで、それじゃ地方交付税はどこに帰属するものかというのは、これは随分と法律学者が検討いたしましたが、結論は出ませんでした。結局、政府内において定着しておる今の考え方は、確かに先ほど久保先生も言うように、これは国が徴収して国の税金で取ったけれども、集めたけれども、しかし行使する権利は地方自治体のものであるぞと、こういう認識のもとに立って我々は了解しておるということであります。
○久保亘君 終わります。
○委員長(伊藤基隆君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時三十分まで休憩いたします。 午後零時二十九分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(伊藤基隆君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、加藤修一君が委員を辞任され、その補欠として木庭健太郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(伊藤基隆君) 短期社債等の振替に関する法律案、株券等の保管及び振替に関する法律の一部を改正する法律案、租税特別措置法の一部を改正する法律案及び金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案の四案を一括して議題とし、休憩前に引き続き、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○浜田卓二郎君 法案に関しましては前回の委員会で質問をさせていただきましたから、今回は、時間も二十分しかございませんし、いわゆる基本方針の素案を中心にして財務大臣に一、二お伺いをさせていただきたいと思います。 午前中の質疑でもこのテーマは取り上げられたわけでありますが、確認的になりますけれども、このいわゆる骨太の方針というのは、これは閣議決定をされる。閣議決定をされたこの基本方針と、具体的な予算編成あるいは税制改正等、財務大臣の所管される行政との関係についてもう一度確認的に質問をさせていただきます。
○国務大臣(塩川正十郎君) 経済財政諮問会議というものは、本来の使命は、その年度ごとに行いますところの予算編成等について、日本経済全体の立場に立って予算編成の指針となるものを総理大臣が設定し、それを政府の方針として予算編成を組む、こういう手続に実はなっておりますし、位置づけもそういうふうになっておるのでありますけれども、今回の経済諮問会議につきましては、小泉政権発足のときでもございますので、この会議で小泉政権全体としてのいわばこれからの取り組んでいく将来図というものを鮮明にあらわそう、こういうふうなことを当初に考えました。そして、そのためには、経済諮問会議に、骨太の方針とそれからそれを実施する方針というものと二つの段階に分けて、まずその骨太の方針というものを六月中に出してもらって、これを小泉政権の全体イメージでございますということに位置づける、それを持ってアメリカとの会談というものに臨む、こういうことでございました。そして、その後、秋になりましてから、いわゆるマクロの政策というものを、マクロのガイドラインでございますが、これを決定しよう、こういう段取りになっております。 けれども、先ほど申しましたように、経済財政諮問会議というものは毎年の予算編成に対する中心となる指針を示すものでもありますから、ですから今回の骨太の中に、平成十四年度に向けての予算の指針となるものだけは盛り込んでほしいということを私の方から要請いたしました。 そして、その結果といたしまして、経済諮問会議から出てくる骨太の中には、前文がございます。それから第一章、第二章と各論がございます。例えば、これから志向すべき経済構造の改革、つまり、民間でやれるものは民間でやりなさいとかいうような、要するに総理が言っております経済構造の変革でございますね。それから社会保障制度、あるいは教育制度、あるいは国と地方の関係というようなことがずっと書いてありまして、第六章になりましてから国の財政の基本方針というものを書きまして、第七章になりまして来年度予算編成に関する基本方針、こういう段取りになっております。 したがいまして、私たちは、第六章のこれからの財政の基本方針というものと、それから第七章の来年度予算編成に対する指針というもの、これを受けて、財務省において十四年度の予算の編成を具体的なものとして指示していくということであります。そして、将来、中長期的にわたりましては、第六章に書いてある国の財政政策に対する考え方を実直に実現していく、こういう考えであります。
○浜田卓二郎君 竹中大臣のこれに関する御発言と比較していきますと、聞いている方はいささかニュアンスが違うような気がしちゃうんですね。つまり、前回でしたか、この質疑の中で竹中大臣が使っていた言葉は、大統領教書というのは、これはどこかで言った話のようですけれども、もう一つは壮大な実験とかいうような言葉も使っておられましたね。 つまり、内閣府というのが各省のいわば上にあるというか、コントロールタワーみたいな位置づけに行政組織上位置づけられておって、塩川大臣の言葉をかりれば、総理のリーダーシップを発揮する場合のいわばスタッフの親玉が竹中さんなんだというお答えも聞いた記憶があるわけですけれども、どうもこの小泉内閣で考えておられることというのは、大統領教書というのは比喩で使ったんですというお話でありましたけれども、この内閣ではこうやります、これを閣議決定して、いわばトップダウンでそれを実施するのが各省庁である、各大臣であると、そういういわば総理のリーダーシップ、そして意思決定のある意味ではトップダウン、そして壮大な実験というふうにつながるように私には聞こえるわけですね。 塩川大臣の言葉をかりますと、基本設計と実施設計ですという話がありました。これは、私も公共事業の予算をやったことがありますけれども、最初に基本設計の段階があって、それを具体的に事業をやるときに実施計画なり実施設計というふうに細分化していくということでありますから、だから骨太の方針というのが決まって、その大枠の中で各年度の予算編成なり税制改正なりというのが、どうも私は、この経済諮問会議でつくりつつある素案の基本的な発想があるんじゃないかと。それを言ってみれば、塩川大臣の御答弁は、何となく、大したことはないんだというように言い直されているように聞こえるんですね。 例えば道路特定財源の話でも、一般財源化が結局今のお答えはそう簡単にできる話じゃありませんと。これは何年かたって実現していく話ですというふうにだんだん変わっていくように受け取れるんですけれども、この点も含めてもう一度御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) 先ほど私ももう説明いたしましたように、骨太の方針というのは、要するに、小泉内閣がイメージするところの政権としてのこれから取り組むべき政策全体を、そして日本の国情をどういうふうに持っていこうかという、そういうイメージを明記したものであるということでございまして、したがって、今回はこの諮問会議に骨太の方針とあえて出しましたのは、そういうことから来ておる。 でございますから、本来はこの経済諮問会議というのは、この法によって裏づけされておりますように、予算編成方針等を諮問して出す、総理大臣が提示するということになっておるわけでございますが、それだけじゃなくて、小泉政権全体のものを出して、その中の、とりあえず財政はこうしますということを第六章、第七章に書いておると、私、説明いたしましたですね。これは御理解していただいたと思いますが。その第六章の中に、これからの財政の方針として、特定財源というものについて特別の見直しをするということが六章に書いてあるんです。そしてまた、歳出の見直しをしていくとかいうことが六章に書いてございまして、第七章のところでは、本年度の国債の発行額はこれだけに抑えるとかいうような、十四年度はこうするということが書いてあると、こういう仕組みでございます。
○浜田卓二郎君 いや、その仕組みはそれでよろしいわけですけれども、これが壮大な実験というような言葉に値するようなものなのか、そうお考えなのかどうかですね。 つまり、国民の高い支持率というのは、小泉さんが何でもやりますやりますと明言されるでしょう。今までの総理はもっと慎重だったから明言しなかったですね。明言するところに人気の秘密があると。そして、それをこの骨太に書くのが財政諮問会議の基本方針だというふうに受けとめられるわけでありまして、それが出発点にあって、予算編成なり税制改正なりあるいは各種の行政なりが行われていく。それをとらえて、これは新しいやり方なんですということが、先ほど来繰り返しております竹中大臣の答弁に聞こえるわけでありますけれども、そういうふうには理解をしていらっしゃらないということですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 壮大な実験という意味はどういう意味でおっしゃったかわかりませんけれども、とりあえず、今までタブーとされておったような規制あるいは習慣というものを、これをやはり見直して、現代的な、いわば社会的、政治的なニーズに合ったものに変えていこうという、規制緩和というか、それを通じたりあるいはいろんなことをやって、要するにそれを一言で言ったら構造改善と、こう言っておるわけでございますが、それを通じて新しい日本の経済の活力を生み出そうということでございますから、その意味において大胆な構造改革に取り組むということを、これを表現しているんだろうと思いますが。
○浜田卓二郎君 じゃ、その話はここまでにいたします。 具体論で一つ。この前、峰崎委員も指摘をされたんですけれども、ほかのところがかなり踏み込んで具体的に、特定財源とか公共事業費の問題とか具体的に書いてあるんですけれども、税制については、これは読んでみたら、教科書で税のあり方を一般的に説明しているという範囲を出ていないですね。何かここになると随分意欲が低下したものだなというのが正直な感想なんですよ。 他方、きのうあたりの新聞の見出しを見ますと、税源を地方にもっと譲与するのを具体的に書くとかなんとか書いてあるわけですけれども、税の方をどういうふうに持っていくのか。それを何にも明らかにしないで地方だけに税源を分け与えますなんて言ったら、中央は税金全然足らぬわけですから、一体どうするんだねと。まさに絵にかいたもちじゃないかというふうに思っちゃうんですよ。 例えば、私は、少し前はまだ税の基本方針みたいなものが議論されていたような気がするんです。あの消費税の導入のときも大議論がありましたし、あの後しばらくの間は、直接税中心でなくてこれから間接税のウエートを高めていきますと、そういう話がいろいろあって、私どもの理解では、少なくとも私の理解では、これからは所得税等の直接税についてはできるだけ必要最小限度のものにとどめて、そして消費税をもっと拡大していこうという雰囲気がありましたし、議論もありましたし、途中で失敗しても、そういう試みもあった。だから、仮に地方に税源を譲与するとすれば、私どもすぐ考えられるのは、消費税率を少しでも上げて、それでその一部を、地方に渡す分をもっとふやすとか、そういう具体的な手法が私どもは頭に浮かぶんですけれどもね。 どうも骨太骨太とおっしゃるけれども、税制に関する記述を見たら、これはもう税の教科書の一番最初の書き出しぐらいしか書いていないわけで、これが骨太の、これから小泉さんがやる改革の大方針ですとおっしゃるにしては、国税当局というか、国庫を所管するところの責任というのが私は欠如しているような気がしてならない。 生意気なことを申し上げて恐縮ですが、その点についてお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) 浜田さんがおっしゃるように、政府がこれから志向していこうという将来に対する政策的な、歳出を中心とした政策的なイメージは、これでかなり大胆に私は構造転換を含めて書いてあると思います。税制については確かに不足しております。 それはなぜか。ここ一、二年の間、税制は現状維持のままでいくという前提に立っておるんです。でございますから、私がしょっちゅう言っておりますように、一、二年は増税はしないと。税の調整は必要でございましょうけれども増税はしない、そして専ら歳出削減によって財政の構造を健全化するんだということ、これは再三私は申し上げておると思います。 ですから、ここ一、二年は増税しないことがやはりことしの骨太の方針の中に出てこなかった。といって、この骨太の方針というものは、小泉政権全体としての私はイメージであるということを申しております、先ほど。でございますから、そうであるとするならば、税制についてはもっと詳しく書いたらいいじゃないかとおっしゃるのは、そのとおりだと思います。
○浜田卓二郎君 小泉内閣というのは、そうすると、税はいじらぬという話ですか。私はそれは無責任だと思うんですよ。それは小泉内閣だけではありません、宮澤大蔵大臣にもこの席で申し上げた記憶があるんですけれども、どうも税の議論はみんな逃げていますよ。だけれども、税にさわらないで財政の構造改革なんかできっこないんですね。それから、地方の財源充実なんて、中央に税がないのにどうやって譲与するんですか。 だから私は、骨太であり、そして改革を標榜する以上は、責任としてやっぱりこの歳入の問題はきちんと論ずるべきであって、というのは、もうこれ御答弁結構でございます……
○国務大臣(塩川正十郎君) いや、ちょっと待ってください。それはやっぱり非常に大変な誤解だと私は思います。 といいますのは、先ほど言っていますように、税は一、二年は増税しないで、税の中の調整は多少はやるけれども増税しないで財政の構造の仕組みを変えていきたい、そうして、二、三年後において経済の状況を見ながら税制の改革に取り組むと、私、再三言っています。ですから、税なんて無視していいんですかというのは、それはとんでもない話なんです。
○浜田卓二郎君 しかし、大臣、あえて申し上げるわけですが、これは一、二年でやることしか書いていないわけじゃないですよ。
○国務大臣(塩川正十郎君) 委員長。
○浜田卓二郎君 ちょっと待ってください。社会福祉も含めてですね……
○国務大臣(塩川正十郎君) ちょっと待ってください。先ほど言っていますように、小泉政権が発足するに際して小泉政権としてのイメージを出したんです。出したんですよ。ですから、このイメージに対して、その中で財政に関する項目を第六章、そして十四年度、来年度予算編成に関しては第七章と、きちっと書くと何遍も言っているじゃないですか。
○浜田卓二郎君 いや、それを理解しないで申し上げているわけじゃありませんで、ただ、要するに骨太に、これから数年かけて日本の構造改革を進めていこう、その場合に、今増税をしろと私も申し上げているわけじゃありません、むしろ財政は、私の方は、景気に対して刺激的にとるべきである、それを申し上げてきたわけで、まあその議論は今ここではいたしません。ですから、これから仕上げをして閣議決定をされるわけですから、あえてこの段階で、中長期的に見てこれからの日本をどうしていくか、それを意欲的に書いて、そしてそれを一つの骨太の方針にして予算編成もやり税制改正もやっていこうというふうに受けとめるのであれば、理解していいのであれば、そういう議論の仕方もあるというふうに申し上げておるわけです。 それで、時間がありません。三問通告させていただきましたが、もう一点申し上げます。 道路特定財源なんですけれども、最初に小泉さんがおやりになろうとして明確に打ち出されたのが道路特定財源ですよ。だから、これはもうみんな国民の耳に残っています。それをいつやるんだ、どういうやり方をするんだということで、私、前にここでも一つ申し上げました。つまり、道路特定財源を一般財源化しないで、形だけ道路周辺の事業に膨らましますというんでは、それは羊頭狗肉になりますよということを申し上げてきているわけです。 もう一つあえて申し上げれば、例えば空港整備特別会計というのがあります。これには一般財源というのは二〇%ちょっとしか入っていないんですよ。あとは料金でやっているわけです。だから、なかなか整備に資金的な余裕がないというか、だから空港発着料も世界一高いし利用料も高い、そして整備がなかなか進まない、そういう例もあるわけですね、これはいろいろ判断があると思いますけれども。例えば、道路特定財源を一般財源化するということをきっかけにして、もっと空港整備というのを私は一般財源で必要なものはやってもいい。ハブ空港を本当に至急つくるのであれば、二〇%の税金で、あとは利用料じゃなくたっていいわけですよ。 それを含めて、公共事業費の配分の見直しまで手をつけなければ、道路特定財源を見直しますという勢いのいい言葉に拍手した国民の期待は裏切られますよということをあえて申し上げているわけでありまして、一言お答えいただいて、これで質問を終わります。
○国務大臣(塩川正十郎君) 税に関するサジェスチョンと私は受けとめました。それで、骨太のところには確かに行数にして十行ぐらいしか書いてないんです。骨太の方針の中には税は少し軽く扱っていると私が申したとおり。 ですから、これは機会を見てといいましょうか、二、三年後においては税の改正を抜本的にやり直さなきゃならぬと、これは加藤政府税調の答申にも明記されております。それを受けていずれは税のまあまあ基本法的なものを出すであろうそのときに、きちっと税に対する国民との、政府との関係というものを明記するであろうと、私はそう思うております。だから、そのときまで待っていただきたいと。 それで、第二番目の問題として特定財源の問題の考え方でございますけれども、これも私が申しておりますように、十四年度は道路財源等について改正はできにくい。それはなぜか。それの裏づけとして道路整備五カ年計画というのがつくられておるのでございますから、これが完成するまでの間は財源の裏づけを崩してしまうわけにまいりません。 けれども、現在の道路財源の中で余裕を持って操作のでき得る分がある、それを大幅にやってもらいたい。それは何か。おっしゃるように、自動車重量税なんかは相当一般財源化しておりますので、これは私は可能だと思っております。十四年度はそういうところを中心にし、また、一部の高速道路関係の予算のつけ方等も検討されるところがあるだろうと思います。 そして、十四年度はとにかく道路特定財源についてできるだけ幅広く利用するということを考えて、十五年以降、つまり道路整備五カ年計画が消えました後の、新しい道路計画をするであろうと思いますけれども、そのときには財源問題は別に考えて、そして現在の特定財源になっておるものを一般財源化できないだろうかと、だろうかということなんです。 その方向に向かっていきたい。それにはまず第一に納税者の了解を得なきゃなりませんからね。だから、そういうところがあるから、私たちの方針としては一般財源化するという方針を持っております。この方針をどうして実現するかということは来年度中に考えて、十五年度以降においてそれを実施に移していきたいと、こういう考えであります。
○池田幹幸君 日本共産党の池田幹幸でございます。 法案関連と、それから財政再建にかかわる消費税の問題、この二点についてきょうは質問したいと思います。 まず、今御到着なさったばかりなんですが、竹中大臣に伺いたいと思います。 財政は、宮澤前財務大臣が言っておられましたように、まさに破局的状態にある。景気も、月例経済報告では悪化しているという表現をしたように、非常に深刻な状況にあります。 小泉内閣は、構造改革なくして景気回復なしと言っておられて、このほど骨太方針というものを出されました。この骨太方針、今、浜田委員が論議なさったやつなんですけれども、そうしますと、この四法案は緊急経済対策関連法案というふうに銘打って出されたわけですけれども、この骨太の大方針を進める上で当然不可欠なものだと。つまり、構造改革と景気対策の双方をにらんで、その接点にある重要かつ緊急性、これを持ったものということになるだろうと思うんですね。 そこで伺いたいんですが、竹中大臣、この四法案、どこにその緊急性、重要性があるんでしょう。
○国務大臣(竹中平蔵君) 緊急経済対策は、現状の厳しさを認識した上で、不良債権の処理を第一義に考えて、不良債権の処理に伴って、しかしその場合は、特に地価の動向等々、都市の問題等々も解決していかなければいけない。同時にこれは、資本市場の整備といいますか、そういうものの強化というものがワンパッケージになっていかなければいけないということで、その一つのパッケージになっているわけですね。 その緊急性云々でありますけれども、まさにある意味で政府とマーケットの競争のようなところが今の市場経済の中にはあるのだと思います。その意味で、経済が昨年の後半あたりから弱体化しているということを認識して、緊急に今申し上げたワンパッケージとしての政策を実施する必要があると、このように考えているというふうに御理解いただきたいと思います。
○池田幹幸君 この法案に関する限り、金融と証券のワンパッケージというところはなかなか考えにくいなと思うんですね、この法案そのものだけで見ますと。この法案は証券に関することが四法案ともそうなっておりますからね。 説明では、証券市場を活性化するんだ、これは緊急の課題だというふうに説明はなされておるんですけれども、しかし今の深刻な状況の中で果たしてそれが重要かつ緊急の課題なのか、最優先課題なのかというと、私はそうじゃないだろうと。これはやはり財政再建、そして特に今の景気回復、この両方を両立させていく上での重要な接点、私たちは消費税の問題が重大だと考えておるわけですが、これについては後で竹中大臣に伺っていきたいと思います。 先にまず、法案関係でちょっと伺っておきたいんですけれども、提出されました証券の保管振替法案とか租税特別措置法案、これは、今言いましたように、市場の活性化を目指すと言っているんですけれども、その活性化の前提として、市場の公正性それから透明性が確保されていなけりゃならぬと。先ほど午前中の論議で柳澤大臣もちょっと触れられたんですけれども、まさに機構、仕組みに信頼が寄せられなけりゃならぬわけですね。そこのことで異論のある方はほとんどいないと思うんです。 そこで、現行の保管振替法が制定されるときの論議を見てみますと、公正性、透明性の確保について論議がなされて、有価証券の流通の円滑化を図るには、営利を目的とする株式会社ではなく公益法人にすべきだということになって現行法が制定されました。 そこで伺いたいんですけれども、この公益性確保とか信頼の確保といった目的の問題と、今度改めて株式会社化する問題と、その関連についてはいかにお考えなんでしょうか。柳澤大臣に伺います。
○政府参考人(乾文男君) ただいま御指摘になりました保管振替機関の問題でございますけれども、昭和五十九年の制定当時に、保管振替機関が行う業務が一般投資家の権利関係に直接影響を及ぼしますことから、当該業務の有する公益性、信頼性の確保を特に重視しまして公益法人形態としたことは事実でございます。 しかしながら、その後のこの業務の運用を見ますと、まず、寄附行為に定められました目的のための業務を行うというこの公益法人の性格から、最近のように新規業務についてのニーズが出てまいりまして、新しい業務展開、新しい需要に迅速に対応することが困難ということが指摘されておるわけでございます。また、国際的に遜色のない証券決済機関の実現のためには膨大ないわゆるシステム投資が必要となるわけでございますけれども、そのための資金調達が公益法人形態ではなかなかできないということでございます。あと、競争可能性に乏しく、経営の一層の効率化を図りにくいというふうな問題点が指摘されたことから、今回の法改正では、サービスの質を高めるために株式会社形態にしたものでございます。 ただ、その場合に、その業務の公益性にかんがみまして、株式会社形態にはいたしますけれども、必要な規制及び監督を講じることによりまして、業務の適正かつ確実で安定的な遂行を確保することとしているところでございます。
○池田幹幸君 政府参考人の方にお聞きするときには指名しますので、ぜひそういう形でお答えいただきたいと思うんですね。 今の話も長いんです。要するに一番最後のところだけお答えになればいいんですよ。そうでしょう。私は、株式会社化の問題とまさに信頼性確保の問題との関連やいかにと伺ったんですから、要するに、信頼性の問題については、これは依然として問題はあるけれども、株式会社化で迅速云々かんぬんの役割が出てきたんだ、これだけの話でしょう、言いたいことは。 そこで、私が申し上げたいのは、信頼性の確保の問題、これはもう大前提なんで、少なくとも今、機構云々とか税制をいじってどうのこうのするという状況にあるんじゃないだろうと思うんです。私、証券取引市場問題でこの二年間何回かこれを取り上げてきました。さまざまな議論を行ってきたわけですけれども、要するに証券市場が余り国民から信頼されていない、このことも論議しました。どこに原因があるんだと。最も大きな原因は、先ほど柳澤大臣もおっしゃったように、証券業界の行儀が悪いと。その辺の姿勢に問題があるということだったわけですね。回転売買などで手数料稼ぎのようなことをやっているとか、そういう指摘もありました。先日も証券取引等監視委員会が勧告したEB債、これなんかは証券会社が投資家を食い物にして続けているわけですね。こういったこと、これはどうしてもなくさせていかにゃいかぬわけですけれども、そういった点では、政府の監視監督部門の役割というのは非常に大事になってきていると思うんです。 このことについては、六月十六日の朝日新聞が社説でなかなかいいことを言っていました。「汚れた流れを絶て」と書いてこう言っているんですね。紹介しますと、「証券取引という海では、しばしばふたつの潮流がぶつかり合う。証券市場が国民の財産であることを自覚し、そこを汚すまいとする流れ。そして、手段を選ばず、利益を得ようという流れ」、ぶつかり合っている。今、また後者の方がずっと力を得てきているというんですね、手段を選ばない方が。結局、「自由化と自己責任の世界とはいえ、その前提となる公正さを保証し、不正を許さない監視の仕組みが不十分なのだ。それを改善しないまま、税制などをいじっても、投資家は集まってこないだろう。」と。まさに今度の法案に対する痛烈な批判がここにあるだろうというふうに私は思います。 ということで、結局、柳澤大臣、こっちの方が最優先課題じゃないかと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 証券市場をどうして活発なものにし、資金の調達面においても、また投資先としても国民経済の中でもうちょっと大きな比重を占めるようにしていきたいということでございますが、その際にどこにどう手当てをするのが最優先課題かと。その中で公正性、透明性というのは何よりも大事じゃないかということは、私も、それはインフラというんでしょうか、基盤と申しましょうか、そういう意味では先生と同じ意見でございますが、しかしこれは、時間的な優先順位でいろいろ考えるというよりも、そういうことではなくて、時間的にいえば同時にやる、若干の前後関係があっても、それはそれでそう大した問題では私はないんじゃないか。ただし、考え方として、先ほど言った透明性、公正性というのは欠くべからざる条件だというふうに思います。 それはしかし、何か制度があればとかということじゃなくて、営々たる努力の蓄積、これは市場参加者もそうですし、監督もそうだと、こういう努力の蓄積がもたらすものだろうと、このように思います。
○池田幹幸君 同時でなくても少しおくれてもとおっしゃっているんですが、まさにこの基盤、インフラの方がおくれにおくれている。私は二年間この問題を取り上げてやってきているわけですからね。何度も取り上げました、大証の問題ですよ、大阪証券取引所。全容解明を求める関係者の声を結局無視して、何にも解決されていないんですよ。結局、理事長、副理事長の辞職などでおしまいと、問題にふたをしてしまったように私は思っています。 私は、少なくとも金融庁に対しては、これは最低限のものだから資料を出せという要求をしたんだが、結局出なかった。これは出なかった理由が振るっているんですよ。大阪証券取引所が出してもらっちゃ困る、公表してもらっちゃ困ると言うから、公表できませんというんですね。そういうものなのか、監視監督部門の仕事というのは。これは金融庁にはディスクロージャーさせていく権限があるわけですね。なぜその権限を行使しないんだと。金融庁として必要な公表を大阪証券取引所に対してやらせるという、そういったことがなければならないんじゃないか。何でさせなかったんだということについて、いま一度伺いたいんですけれども、何度もここで論議しましたけれども、柳澤大臣、もう一回お願いします。何で公表させなかったのか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 先生おっしゃるように、何回もここで議論をさせていただいているわけですけれども、結局、大証にしてもそうなんですが、証券取引所というものが自主規制機関だということなんですね、自主規制機関だと。そこで、自浄というか、そういうことも期待をしているわけでございまして、そういう意味で私どもは、大証の自主性というか、そういうものを尊重してかからないと、それはもう自主規制機関としての立場も何もなくなってしまうというふうに思うわけでありまして、監督当局としては、別に監督権を放棄しているわけではありませんけれども、ぎりぎりいっぱいのところ、やっぱり自主規制機関としての立場を考えて対処していくということでなきゃならぬというのが私どもの立場だというふうに認識しています。
○池田幹幸君 そうなんですよ、自主規制機関なんですよ。自主規制機関としてその役割を果たしているのかというのが一番の問題ですよ。 自主規制機関として定款を定めています。定款に何と定めているか。定款八条からですけれども、遵守義務として、取引参加者の処分、資料等の提出義務及び職員による参加者への検査等の規定を持ち、取引参加者に対して義務を課し、処分、検査の権限を持つ、こうなっているんです。それだけの権限を持っているんです。 そういう権限を持っているところ、そして証券会社だけじゃなしに上場企業に対しても一定の検査、処分できる権限を持っておる、そういう公共的な機関が子会社をつくってとんでもない取引をしたというのが今度の問題でしょう。個別の取引じゃないんですね、個々の証券会社の。証券会社も一証券会社が絡んでいます、光世証券という。絡んでいますが、一証券会社がやったんじゃなしに取引所がやったんですよ。これは個別問題でも何でもないから、自主規制機関としてやらなけりゃいけなかったことをやらないばかりか、やっちゃならないことをやった。 これは、自主規制機関に任せておいて自主規制できますか。監視監督部門が出かけなきゃいかぬじゃないですか。何度も私はそれを指摘した。しかし、結局何にも対応をとらなかったんじゃないのか。何かやられましたか。何にもやらなかったんじゃないですか、結局。ただ、報告書を求めたと。それはやりましたよ。その後を私は指摘したんです。これだけのことをやっているんだ、だから調査すべきだとお話しした。 さらに申し上げれば、この間の衆議院の財務金融委員会で私どもの吉井議員が質問しました。柳澤大臣は吉井議員の質問に対して、金融庁として、金融担当大臣として法令上できることがあれば検討するとおっしゃった。それについて、その検討結果はどうなんでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) いえ、一般論を申しているわけでありまして、これはもうこの場でも、先生にも確認的な言葉を重ねて申し上げた記憶がございますけれども、私どもとしては、まず第一にこの大証の自浄力というか、そういうものを期待して調査をさせ、そして関連会社の設立の経緯等については確かに問題があったということ等を根拠に、組織としての自浄能力を発揮したそういう処分が行われたということを承知しているわけでございます。 その上に、取引等についてどうであったこうであったということについては、私どもとしては、これは法令違反等の有無についての検査の問題ということになるけれども、その問題については個別の取引あるいは個別の証券会社の問題でありますので、ここで一々論ずるというわけにはまいらないんだということをたびたび申している次第でございます。
○池田幹幸君 何度も申し上げているのはこっちがそうなんですけれども、個別の証券会社の取引、これを監視する自主規制を持っている、取引所は。その取引所自身が会社をつくってとんでもない取引をした、仮装売買をやった、こういうことなんですよ、光世証券と取引所がつくったロイトファクスという会社と。そのことは何度も申し上げましたよね。 そのことについてなんですが、金融庁は証券取引等監視委員会にそれを連絡したと。監視委員会がそれはやってくれるでしょう、それを信頼していますということなんです。信頼されるのは結構。しかし、金融庁としてやるべき仕事はそれだけか、そうじゃないでしょう。 第一、具体的な事実を私指摘しました。そうしますと、金融庁はもう監視委員会に任せているんだからとおっしゃるけれども、そうじゃない。証券取引法百九十四条の六、ここで内閣総理大臣の金融庁長官への権限の委任ということが出ておりますが、それを読みますと、「金融庁長官は、」「規定により委任された権限のうち、次に掲げるものを証券取引等監視委員会に委任する。」、こうなっています。委任するんですが、「ただし、」とあるんです。「ただし、報告又は資料の提出を命ずる権限は、金融庁長官が自ら行うことを妨げない。」とあるんです。 大体、さっき言われた調査報告書の中に、私が指摘した光世証券とロイトファクスの取引のことは出ていないんですよ。なぜ出ていないか。光世証券の社長が今、大阪証券取引所の社長になっているんじゃないですか。だから隠されているんですよ、この問題については。 だから、この問題について、ちゃんとした売買約定書もあるんだから取り寄せて調べることができる、報告を求めることができる、資料提出を求めることができるんですよ、金融庁は。なぜやらないんですか。このことを私は何度も指摘してきた。どうですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 先生が取り上げられる問題というのは、個別問題なんですよ。今まさに先生おっしゃったように、ロイトファクスと光世証券の取引だ、こうおっしゃっているわけです。それについて私どもは、それをじゃ調査をします、検査をしますというようなことをここで申し上げて、個別の行政の問題について申し上げるということは従来から差し控えさせていただいてきているんだということをずっと申し上げている次第でございます。
○池田幹幸君 この問題は単なる個別の取引じゃないとさっき申し上げたのは、大阪証券取引所が関連会社をつくってやった。それで、報告書を求めたでしょう、報告書を提出するように。自主調査をやった。ところが、この問題は調査報告書の中に入っていないですよ、これだけは。当たり前なんですよ。光世証券とロイトファクス、ここの登場人物たちはどう処分されたかというと、理事長、副理事長は処分された。ロイトファクスもつぶされた、会社は。責任とらされていますよ。ところが、光世証券、何の処分もない。その社長が今度は大阪証券取引所の社長になっている。こういうのを個別の取引だと考えること自身がおかしいじゃないですか。 まさに市場の信頼性の問題ですよ。そういう問題として受けとめないところが金融庁おかしいんじゃないかと私は思いますよ。個別の取引とあくまで言い張るんですか、これを。そんな小さな問題じゃないでしょう。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、個別の会社の名前を双方とも挙げていらっしゃるわけで、それはやっぱりどこまで行っても個別の問題であるというふうに言わざるを得ないと思います。
○池田幹幸君 それじゃさらに、そういうことをやっておったんじゃ信頼性確保できませんよということをもう一つ私申し上げたいと思うんですが、今度、この二十九日に大阪証券取引所の株主総会があるんですが、それを前にして、大阪証券の巽社長、前の光世証券の社長ですけれども、この方はある証券会社の経営者を取締役にしようということをもう決めて、大体それが公表されております。 どんな会社かといいますと、高木証券という会社なんですが、高木証券についてはどういう会社なのかということを、もう余り時間がないからこれについて本当に短く、高木証券がどういう問題を起こした会社か、どういう会社かということについて若干説明してもらえますか。
○政府参考人(五味廣文君) 高木証券につきましては、私どもの検査の結果といたしまして、平成八年二月六日及び平成十三年二月十九日に、それぞれその役職員の不公正な取引行為につきまして、役職員に対する適切なる措置、すなわち行政処分の勧告を行っております。 平成八年二月六日の勧告は、取引一任勘定取引契約の締結を高木証券の支店の営業部次長が行ったというものであります。 それから、平成十三年二月につきましては、同じく取引一任勘定取引契約の締結、これが本店営業部課長代理及び東京支店営業部課長代理について認められました。また、有価証券の売買に関しまして虚偽の表示をする行為、これが東京支店の機関投資家部次長に認められまして、いずれもこれらの行為者に対する処分勧告を行ったところでございます。
○池田幹幸君 不正行為をやって、累犯ですよ。そういう会社の社長を今度また取締役にということなんですね。これはもう大阪の方の業界ではあきれ返っていますよ。一つのことをきちんと処理しないから次々とこうやって起きてくるんじゃありませんか。 こういうことで本当に、市場の信頼を確保する、そういう方向に向かうというふうに柳澤大臣はお思いですか。
○政府参考人(乾文男君) 証券取引所の役員の問題でございますけれども、これは金融庁長官に対する届け出事項となっておりますけれども、現時点では私どもには届け出が出ておりませんので、具体の問題についてのお答えは差し控えたいと思いますが、一般論で申し上げますと、証券取引所の役員が証取法を初めとする法令を遵守していることは、公共性の高い証券取引所の役員として当然のことであると考えておりまして、もし証券取引所から役員の変更につきまして届け出がありました場合には、証取法上の欠格事由に該当していないかどうか等を厳正にチェックしてまいりたいと思います。
○池田幹幸君 それは当然厳正にやるんですけれども、今もうこういうことで新聞にも出ているんですから、あなた方だって知っているんでしょう。 私は大臣に伺っているんですよ。政治的にこういうことをどう判断なさるんですか。一つのことをきちんきちんとやらないから、いい気になって次々こういいかげんなことをやるんじゃないですか。こういう市場が本当に信頼されるんですか。信頼を確保するというのはこういうことをやることですかと伺っているんだ、私は。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは一般論で申し上げますけれども、株式会社形態になったとしても、特別な公益的な見地から規制が課せられているわけでございますので、その規制に照らして、私どもは個別の判断については適切にしていくということでございます。
○池田幹幸君 この問題、これ以上やっても進まないんで、要望しておきますけれども。 大体腹の中ではわかっておられると思うんですよ、何やらないかぬかということについて。権限もあるわけですから、きちんとしたことをやられるように求めたいと思います。 それじゃ、次、財政再建問題と消費税の問題について伺います。 竹中経済財政政策担当大臣に伺いますけれども、昨年十二月に「みんなの経済学」という本を出されました。それの中で消費税の問題、財政再建の問題について触れておられるわけですが、そこでは大体概要こんなことを言っておられますね。二〇〇七年には財政再建のめどをつけておきたい、財政再建にはおよそ五年は必要だ、二〇〇三年あたりから着手しなければならない。その後、私は、二〇〇三年から二〇〇七年までの間に消費税を段階的に引き上げて、最低でも一四%にしなければならないと考えていますと、こういうふうに書いておられます。 この本を出して五カ月後に大臣になられたわけですが、立場が大分変わったわけでしょうが、その考え方ですが、それには変わりございませんか。
○国務大臣(竹中平蔵君) ほかの委員会等々でも幾つかの類似の質問をいただいているのでありますけれども、まず最初にぜひ申し上げておきたいのは、一般書といいますか啓蒙書を書くときのスタンス、表現の仕方と、政策の担当者になった場合の仕方というのは、当然これは全く違うということはぜひ御理解をいただきたいと思います。 考え方が違うかということでありますが、一般に啓蒙するために何を言いたいかということでありますけれども、その点は基本的には変わっておりません。 啓蒙という目的から言いたかったことは二点であります。それをそのくだりの中で言いたかったことは、これはやはりそんなに長くほうっておけないということが第一点です。二〇〇七という一つのめどをわかりやすく一般の読者に示したのは、二〇〇八年から日本の人口が減り始めるということと、我々、大体責任持って見れるのは十年ぐらい以内でありましょうから、それを考えると、二〇〇七か八か九かわかりませんけれども、そのぐらいにやはりちゃんと格好つけておかないと困ることではないだろうかという一つのめどを、いつまでもほうっておけないというメッセージを送りたかった。メッセージの一はその点であります。 第二のメッセージは、財政再建がどのぐらい大変かということをわかっていただくということであります。その中で出ている数字は、実は小渕内閣で議論をさせていただきました経済戦略会議での中の議論を物すごく丸めて、前提条件を全部外して、わかりやすく、こんなイメージだよというふうな形で紹介させていただいたものです。しかし、前提条件は当時と全く大きく変わっておりますし、その数字そのものがそんな大きな意味を持っているということではなくて、しかしかなり大変な作業だよということを申し上げたかった。この二点のメッセージにおいては今も変わっておりません。
○池田幹幸君 そうですか。大臣になる前に言ったことと大臣になってから言ったことを大きく変えてもいいというお考えのようですがね。表現の問題だと言っておられますけれども、表現の問題じゃないですよ、これは。単なる啓蒙の問題とか表現の問題かじゃないですよ。そういうふうな問題としてとらえられては困るんです。 第一、消費税を増税しようという考え方は、これは変わっていないということです。これは言われました。そうでしょう。
○国務大臣(竹中平蔵君) 違います。
○池田幹幸君 いや、違わないんですよ。ちょっと待ってください。その説明の仕方として、この本の中にも前提条件を幾つか書いていますよ。 公共投資は今までどおりやりますと、社会保障も従来どおりだとしますと、そうだとすると消費税をこれだけ上げないかぬと、こう書いているんですよ、あなたは。そうでしょう。 だから、一四%という数字は変わるかもしらぬと今おっしゃったけれども、消費税を上げなければいけないという主張は変わっていないんでしょう。
○国務大臣(竹中平蔵君) そのもとになっております議論は別の本で紹介しております。その本の名前についても別の機会に御紹介をしておりますけれども、「「経済戦略会議」の一八〇日」ですか、「経世済民」という本でありますけれども、その中にはきっちりと書いております。消費税を上げなければいけないなどということは全くその中では主張しておりません。それはよく読んでいただければわかります。次のような設定で、どれだけ大変かということを紹介しているんです。 もしも今と同じような世界的に高い公共投資を続けたい、かつ、社会保障にも大きな予算を使っていますけれども、これをGDP比で全く一定にしたいのであるならば、ないそでは振れないですから、どこかで税収を上げるしかないわけですよね。それを無理やり消費税でやればこうなりますよという、このぐらい大変ですよということを書いているわけです。 その一方で、もしも消費税を今の五%にしたいのであるならば、そういう選択もありますと書いてあるんです。しかしそのときは、税収がそのような形であるならば、今度は歳出を減らすしかないわけであります。これ以外に方法はないわけでありますから、その場合にはどのぐらい歳出を減らさなければいけないかという試算も書いてあります。しかし、どっちにしても大変だから、その中で合意を国民的な議論で決めましょうと、はっきりと書いております。
○池田幹幸君 いろいろ読んでいない本についても触れられたわけですが、私、一つ指摘しておきたいんですが、五月二十三日、衆議院の内閣委員会で、我が党の松本善明委員の質問に対して、同じこの質問ですよ。これに対してあなたは、これは戦略会議のときに議論された数字をそのまま紹介したものだと、今と同じようなお答えなさった。戦略会議というのは九九年ですか、だから随分前ですね、九九年の二月ですから、報告が出たのが、たしか。あなたが本を書かれたのは去年の十二月だ。それはともかくとして、昔の数字をそのまま使って紹介したんだと言っておられる。経済戦略会議の解説した本にはそういうふうにちゃんと書かれていると、前提条件も書いてそう説明してあるんだと、今と同じことを言われた。 ただ、私、昨日、あなたがこういう答弁をしているから、経済戦略会議の解説した本とは何ですかと尋ねた。なかなか返事が来なかった。朝聞いたら夕方返事が来た。そして、今おっしゃった「経世済民」、こういう本ですと。いや、それは勘違いでしょうと、それは竹中さんの著書でしょうと。私が聞いたのは、答弁では経済戦略会議の解説した本にその数字まで書いてあるというから、間違いでしょうと。いや、やっぱりこうですと、大臣に問い合わせたところ、これですと言った。じゃ、この本何だ。まさにあなたがおっしゃっている、あなたの著書ですよ。しかも、経済戦略会議の解説だから、会議がやったものだと私は解釈したんだけれども、戦略会議についての説明というふうにあなたは考えているんだとしても、この本の紹介はおかしいじゃないかと私は思うんです。 はしがきに何と書いてあるか。「はじめに」というところへあなた自身が書いている。「いうまでもなく本書は、経済戦略会議の公式見解とは異なるものだ。あくまで私個人の「経済戦略会議体験記」であり、「経済政策論」である。」。あなた自身の経済政策論なんだよ。経済戦略会議の解説でも何でもないじゃないですか。ましていわんや、答弁で言ったのは、経済戦略会議の解説した本にこう書いてある。こんな答弁ありますか、あなた。私は、あなたの答弁のおかげで一日じゅう振り回されたんだ。ここに書いてあるから、何の数字だろうと。私、見たことがないから。大体、おかしいじゃないですか、あなたの言っているのは。
○国務大臣(竹中平蔵君) 経済戦略会議についての解説でありますから、そのとおりではないんでしょうか。経済戦略会議というのは、最終的な報告というのはあります。しかし、経済戦略会議というのは最終的な報告だけではないんです。その過程にいろんな議論が行われているんです。その中でどういう議論が行われていたか、私はそのプロセスが大事だと思っておりますので、その経済戦略会議についての解説を私の私的な体験記としてまとめたんです。それ以上のものでも以下のものでもないと思います。
○池田幹幸君 こんなくだらぬことの論議を私にやらせてほしくないんだけれども。 あなたの答弁は、経済戦略会議の解説した本にはそういうふうにちゃんと書かれている、数字まで書かれていると言うんだよ。そんな本はないんでしょう。それとも、あなた自身が、自分が経済戦略会議だと思い上がっているんですか。そうじゃないでしょう。あなたはそう言っているんだよ。戦略会議について解説した本でも何でもない。もし戦略会議について解説した本であるとしても、あなたのこれはおかしいですよ、あなた自身の説なんだから。そして、経済戦略会議の報告、これにちゃんと数字があるんですか、消費税についての。報告にありますか。議論の過程ではあったかもしらぬけれども、ないでしょう、正式のやつには。
○国務大臣(竹中平蔵君) 経済戦略会議の議論についての解説です。
○池田幹幸君 そんな言いかえ、今ごろ言いかえたってだめだ。国会の論議というのをあなたは冒涜する気ですか。自分が言い間違えたのだったらちゃんとそのとき訂正しなさいよ。訂正されていないんです、これは。国会の論議というのを余りにもいいかげんにあなたは考え過ぎているよ。今どきになってここでそんなこと一体何ですか。議論についての解説ですか。解説じゃない、あなたの説だって言っているじゃないか、この本には、あなたが私にわざわざ「経世済民」だというふうに言ってくれた本には。私の説だと言っているじゃないか。そんないいかげんな答弁されたら前へ進めないじゃないですか。次々これから変えられたんじゃ、ここで答弁した、次、衆議院に行って変えられたんじゃ論議にならないよ。そうでしょう。自分が言い間違ったのならちゃんと謝りなさいよ、まず。
○国務大臣(竹中平蔵君) そのときの議論も、経済戦略会議の議論についての解説という意味で申し上げたのでありますが、経済戦略会議の解説というのは確かに、御指摘を受けましたとおり別の解釈も確かに可能だと思われます。その点について言葉足らずであったことを申しわけないと思います。
○池田幹幸君 言葉足らずじゃないんですね。あなたは経済戦略会議についてのと言ったと言うけれども、そうは言っていないんですよ、事実、委員会で。そういうふうな言いわけを次々したんじゃ、謝ってもらっても、本当に謝ってもらったのかなという気がしますよ、そんな余計な条件をつけられると。素直に言い間違えましたと、これからこんなことやりません、きちんと答弁しますと、こう言わないとおかしいじゃないの。 こんなところで突っかかると私は思いもよらなかったけれども、時間を食ってしまったわけですけれども、大分調子が狂ってしまいました。 それで、今度は数字の方に入っていくわけですけれども、今何か試算の条件が変わったからとおっしゃいましたね。戦略会議で出した報告のころからするとそれは変わっているけれども、あなたが本を書いたのは昨年十二月ですから、それはちょっと違うんじゃないかと。 しかも、あなたの本にはこう書いてあるんですね。今さっき紹介した二〇〇三年から二〇〇七年の話ですけれども、これは戦略会議のことは全然関係はありませんね。戦略会議は一九九九年から向こう十年間の話について三つのパターンについて想定したというふうにありますけれども、二〇〇三年から二〇〇七年というのは、これは完全にあなたの説でしょう。戦略会議の中であなたがそれを主張なさったか知りません、それは。議論の過程の中であったかもしらぬけれども、少なくともそれは国民のあずかり知らぬところですね。あなたがこの本に書かれた、二〇〇三年から二〇〇七年までに財政再建のめどを立てなきゃいかぬからということで消費税は一四%というふうにここに書いているわけです。 では、条件の変化というのは何ですか。条件の変化、昨年十二月以降の。
○国務大臣(竹中平蔵君) 二点ぜひ申し上げたいと思います。それは、繰り返し言いますけれども、解説書でありますから、その時点で利用可能なものを、去年から見ると少々古いものでありますけれども、メッセージを伝えるために、そのメッセージというのは先ほどの二点でありますけれども、それを用いて解説しているという、その趣旨をぜひまず御理解いただきたいと思います。 その上で、しかしそれでも、時間は短いけれども変わっていることはやっぱり幾つかあるのだと思います。それは、経済成長率をどのように考えるかということはやはり変わっていると思います。特に、実質成長率だけではなくて名目成長率、財政再建の議論で重要なのはやはり名目成長率であります。というのは、国の負債に対する名目のGDPの比率がどうなるかということは最終的に重要だと思いますので、そうしますと、実質成長率だけではなくて、物価上昇率の見方が非常に大きく変わっているというのが非常に大きな点だと思います。 さらには、IT革命、これは経済戦略会議の議論の時点では、IT革命の効果というのは実はそれほど明示的には認識されておりません。しかし、IT革命がかなり中長期的に潜在成長力を高めるということが明らかになってきた段階で、これは名目というよりは実質成長率の方に大きな影響を与えるということになるんだと思います。それが第二点です。 第三点目としてもう一つあると思いますのは、小泉政権では非常に思い切った構造改革、その中で政府機関の民営化等々が今後議論されていくというふうに思いますが、こういった民営化というのは少なくとも、このやり方にもよりますけれども、中期的に考えれば政府の債務の初期値を減らすという非常に大きな役割を果たす可能性があると思います。 つまり、こういうのはどのぐらいの財政赤字から出発するかによってその後の試算は大きく変わってきますので、これが正式に視野に入っていくことになれば、財政再建の筋道というのもかなり違ってくる可能性があります。今申し上げた三点は、少なくともかなり大きく違ってくる問題だと思います。
○池田幹幸君 三点言われました。それで、成長率についていえば、少なくともあなたが本を書かれたこの十二月の時点というのは、今政府ももうあきらめたけれども、二〇〇〇年度一・二%成長ということを言っていましたね。そういう時期でしょう。そんなに大きく今実際の成長率の判断が変わったと私は思えません。それはいい。これからの成長率の推定についても、それは推定した上でなければできない、特に名目成長率は大事だ。そのとおりでしょう。 そこで、そうだとすると、成長率があなたは変わったとおっしゃったのは、より潜在成長率よりも高い成長率が期待されるということでなしに、もっと低くなるおそれがあるという意味でしょう、当然、変わったというのは。そうじゃないんですか。これからもっとぐんぐんと三%、四%高くなるというふうな想定だというんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 経済成長力をどのように見るかというのは今後の大きな議論の課題だと思っておりますけれども、当面は、二、三年は非常に低い経済成長に甘んじなければいけないというふうに考えていますけれども、構造改革を思い切ってやって、それによってさまざまな活力を引き出せればむしろ潜在成長力は中長期的には上がるというふうに思っています。アメリカの例等々を見てもそういうことが実現しているわけで、まさに構造改革というのは中長期的に見た潜在成長力を高めるということに大きな目標が置かれるべきだと思います。
○池田幹幸君 私が言っているのは、あなたが本を書いた時点と今変わったとおっしゃったから、その成長率が変わった、見方も変わったとおっしゃったから、どう変わったのかというと、あの時点よりもよくなるというふうに考え方が変わったんですか。昨年十二月の時点あるいは盛んにあなたが主張される戦略会議の時点、そのころはもっと高い成長率を考えていたんですよ。そうでしょう。二〇〇二年、三年になるとぐっと伸びるというふうに想定しておった。ところがそれが行かないから、成長率が変わったということは、これからもっと下がるだろうと想定せざるを得なくなったということなんじゃないんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) まず、どの時点で比べるかということでありますけれども、去年のその本を書いた時点というのはちょっと勘弁していただきたい。それは、つまり前の時点でリファーしておりますので、その時点と比べて成長率が高まったか低まったかというのは、これはちょっと判断はやっぱり微妙だと思います。 その当時から既に潜在成長力はそんなに高いというふうには思われていませんでした。むしろ、その後出てきた要因としては、過渡期を除けば、中長期的に見ればIT革命というのが活用できるということがわかった。本格的に構造改革を行って成長力を高めるその要因も出てきた。さらに、しかしグローバルな競争の中で経済が厳しくなっているということも出てきますから、プラスマイナス相半ばして、これはどうなるかというのはもう少し厳密な議論をしてみないとわからないと思っています。
○池田幹幸君 いろいろ言われるけれども、一四%という数字、そのことは後で論じますけれども、あなたの言うように条件が変わったことを考えると、三番目の条件はこれから言いますから、三番目の条件を除くと、むしろ成長率が鈍り、結局消費税をさらにもっと引き上げなければならないといった主張になるんじゃないかなと私は思います。 それで、三番目のことに行きましょう。三番目については、民営化とおっしゃったけれども、言ってみれば政府部門を切り売りするということですね。そういうことですね。衆議院でもそうおっしゃっている。 そこで、これはちょっと出発点が変わってくるということでいえば、それはそういう主張も成り立つんでしょうけれども、ちょっと別の問題だろうと私は思うんです。しかし、それをおっしゃった以上ちょっと聞いておかなきゃいかぬので伺いますが、そういう政府部門も切り売りして公債残高を一気に減らす、そういったような売却益を期待できる部門はどんなところがあるんですか、どんなところをあなたは考えていらっしゃるんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これはまさに石原伸晃大臣のところでそれを検討するための委員会を今一生懸命やっておられるわけで、それの報告を聞いてぜひ検討してみたいと思っています。
○池田幹幸君 無責任だ、あなたの言っていることは。だって、出発点が変わるぐらいのことを言っているんでしょう。一つ二つ頭になくて何でこんなことが言えるんですか。全くあなた、夢想みたいなことをしておって、確かに残高が減れば出発点が低くなる、当たり前です、そんなことは。具体的にあなたは政府部門を切り売りするとおっしゃったんだから、それだけの売却益を得なければそうならないんですよ。それだけの効果の上がるようなところはどんなところがあるんだと私は聞いている。じゃ、事例を挙げてくださいよ。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今の段階でそんな例を挙げられるわけないと私は思います。 これは非常にさまざまな検討をしなければいけない。しかし、全くないというふうに思われますでしょうか。全くないというふうに思っている国民は、私はいないと思います。全くないわけはないんです。しかし、どれだけできるのか、その場合にどういう問題が生じるかということを検討するために、今、石原大臣はやっておられるわけですから、それを当然待つということになるんじゃないでしょうか。
○池田幹幸君 子供の議論をしているんじゃないんですよ。財政再建をどう考えていくかということを論議しているときに、あなたは大臣なんだよ、その大臣が、政府部門を切り売りしたら、もう出発点が、要するに債務残高が大きく減ると、財政再建に著しい貢献があるぐらいの効果があるということをおっしゃったんです、あなたは。だから私は聞いているんじゃないですか。それを、全くないんでしょうか、あるんでしょうかと、そんな子供の論議じゃないんだよ。もしあなたが本当に頭の中で思っていないんだったら、そんな具体的に言うべきじゃないですよ、これだけの効果があると。債務残高、公債残高をこれだけ減らせる、大幅に減らせるだけの効果があるなんて言えないんでしょう、どこがどれだけ出てくるかわからないんだったら。無責任過ぎますよ、あなたのおっしゃっていることは。そうでしょう。笑っている場合ですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 何か議論のベースが随分とずれているような感じがいたします。私は、政府の今の機関というのは、ゼロベースで見直すということを今の内閣は考えているわけですから、その意味で言うと、すべての政府の機関についてその可能性はあるということであります。その可能性を慎重に検討しようと言っているわけで、それを夢想だと言われるのは、私は何か非常に言葉が通じていない感じがいたします。
○池田幹幸君 議論がずれるのは、こっちが聞いたことに答えていないからですよ。そうでしょう。あなた、議論しにここへ来ているんですか。議論しに来ているんじゃないでしょう、答弁しに来ているんでしょうが。あなた自身がおっしゃったことについて私は質問しているんだから。おかしいよ。 言った以上は、具体的にどうなんだと聞いている。具体的に言えない。具体的に言えないにしても、これだけ効果があるというふうな言い方をした限りにおいては、そんな何もないなんということは言えないはずなんですよ。そういう点では、何というか、言葉でころころごまかしていくような感じじゃ困るんですね。ともかく私、何かきょうは調子が狂っちゃって、具体的な数字のところへ入れないで困るんですが、もう一点入ります。 それで、一四%のことについて。 あなたは、消費税一四%についても、これは高い数字じゃないと、諸外国と比べればと。ヨーロッパ諸国と比べればそんな高い数字じゃないんだと、こうおっしゃっていますね。これは標準税率と比べているわけですから、日本は今五%。諸外国は一七、八から二五というところもありますね。それだけ比べれば確かに今も低い、一四%といってもまだそれより低い。そういう意味ではそうです。そういう意味ではそうですが、しかし、標準税率じゃなしに、実際の税収に占める、国の税収に占める消費税の比率、これを比べると五%でもそんなに低いと言えないんじゃないですか。今の日本はですね、そうでしょう。まして一四%なんかいったらもうその三倍ですからね。諸外国をはるかに超えるんじゃないですか。そういう認識をあなたはお持ちですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 繰り返し言いますが、それはまあ一般の方々に対する認識を喚起するための言い方でありますから、それを厳密に、税制の構造から考えて歳入がどれだけかとか、さらにはその実効負担がどれだけか、そういう議論はもちろん行っておりません。高いか低いかというのは、数字の上だけで客観的に高いか低いかというと、ヨーロッパの平均値よりは低いということは事実なわけでありまして、そういうような解説を、まさに解説をわかりやすくさせていただいたものであります。
○池田幹幸君 それじゃ、ちょっと認識していただきたいと思うんですね。 財務省、伺いますけれども、日本の消費税、それからヨーロッパの付加価値税、イギリス、フランス、イタリア、ドイツ、この四カ国ぐらいについて今の国税収入に占める消費税の比率はどうなっていますか。
○政府参考人(尾原榮夫君) ただいまお尋ねの四カ国についての国税に占める付加価値税の収入でございますが、一九九八年の計数で申し上げますと、イギリスが二三%、ドイツが三五%、フランスが三三%、イタリアが二四%、こういうふうになっております。 なお、税収全体の分母の話について申し上げますと、どの程度歳出を税収が賄っているかというところとも関連してくるのであろうと思っております。単なる税収を分母にとった比較でございます。
○池田幹幸君 私が国会図書館の方で調べていただいた数字と、同じ九八年なんだけれども少し数字が違うんですが、そんなに大きく違うということでもないけれども、かなり違いますね。イギリスは二三とおっしゃった。約二二なんですね。まあそんなに違わないかな。ドイツは三一・二だが、さっき三五とおっしゃったですね。 それで、日本は言われなかったんだけれども、日本は大体一九・七ですね。五%の消費税標準税率で、国税に占める税収は一九・七%あるんですよ。そうすると、イギリスは二二か二三ですね。それからイタリアは二四とおっしゃったですね。大体これと余り違わないじゃないですか。標準税率で言えば、イギリスが一七・五%で、イタリアは二〇%なんですね。何でこんなに違うかということは、これはもうおわかりだと思うんですけれども、イギリスにしてもイタリアにしてもゼロ税率とか軽減税率があるわけですよ、当然のことながら。それでもってこれだけ違いが出ている。 言いたいことは、日本は五%で、そういうものはないですからね。今、もう既に国の収入に占める消費税、付加価値税の比率は遜色ないところまで行っているんです。これ以上消費税率をどんどん上げていくということは、非常にいびつな税の構造になっていく、こういうことを意味する、そういうふうに思いませんか。
○政府参考人(尾原榮夫君) ちょっと、数字の話がございましたが、先生、先ほどのは地方税も入れたところでの割合の数字かと思います、イギリスが二二%といいますのは。先ほど私が申し上げました平成十三年度予算ベースで国税収入に占める消費税のウエート四%分でございますが、一九%、こういうふうになっているわけでございます。 ただ、これをもってその税収の地位をはかるのはいささか私適切ではないと考えております。と申しますのは、その分母になる税収全体が歳出を賄えるような状況になっているか、そのようなところが国によってそれぞれ違うものでございますから、これをもって高い低いを論ずるのはいかがであろうか、こういうふうに考えておるわけでございます。 なお、御議論の一つの資料として、いわゆる国民負担率なりそのような考え方の統計もあろうかというふうに考えます。
○池田幹幸君 私は何も国の収入に占めるなんて言っていませんよ。国税に占めると言っているんですから、税金に占める話なんですよ。余計な話しなくていいですよ。混乱するじゃないですか。 日本は物すごい借金しているから当たり前だよ、借金どんどんすれば分母は大きくなるんですよ。そうでしょう。あなた、今何を論議しているかということを考えて物を言ってくださいよね。つまり、税収に占める消費税の比率というのは非常に日本の場合はもう既に大きいんですよ。(「税金が少ないんだよ」と呼ぶ者あり)増税しろと言うんですか。 それで、結局、一四%ということになりますと、一四%がそうでないとおっしゃるから、それは若干下がったにしても、五%から引き上げようということはもう間違いないんだから、二、三年後には消費税の増税を検討するというふうに財務大臣もおっしゃったわけだから、そういう点では変わりないわけで、こんなことをやったら全く国民生活を破壊していくということにならざるを得ないと思うんです。 しかも、もう一つ、もう時間ないから指摘だけするにとどまるかもわかりませんが、消費税を財政再建の財源にするというこのお考え、これは私、正しくないと思うんです。いろいろ議論あります、いろいろ議論ありますが、特につい最近も神野直彦東大教授が朝日新聞に投稿して言っておられますよ。「財政再建のために、国債償還の財源として、消費税を増税すれば、貧者への負担は増加するが、貧者への公共サービスは増加しない。それどころか国債保有者は富者なので、貧者の負担で富者がますます富む。」と、こういう指摘もしておられます。そのほか、八田達夫教授なども、消費税を財政再建の財源にするのは間違いだという主張もいろいろやっておられます。 そういったことを考え、私は、消費税の増税、これは物すごく逆進性が高いですから、消費税というのは。こんな逆進性の高い税制を中心的な税制にするというのは、これは本当に低所得者いじめ以外の何物でもない。こういった方向での財政再建、つまり消費税を財政再建の中心的な財源としてやるという財政再建、こういった考え方は捨てるべきだと思うんです。これは財務大臣に伺いたいと思うんです。いかがでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 消費税だけによって財政再建をしようという、私たちはそんな単純な考えは持っておりません。 そもそも財政再建というのはどういうことをイメージしておられるのかわかりませんけれども、池田さんのおっしゃっているのは財政の健全化という意味に通じることだと思っておりますが、私たちが財政の健全化の一つのめどとしておりますのは、プライマリーバランスがとれるということが財政の健全化の一歩だと思っております。そうして、そこからさらに進んで、累積してきておるところの国債の残高六百六十六兆円というものを漸減していくことをもって、これによって財政の構造の改善ということに取り組んでいきたい、こう思っております。 そうであるとするならば、プライマリーバランスのとれることを財政の健全化ということであるとするならば、これはやはり何としても税収全体をいわば図るための経済の活性化といいましょうか、GDPの伸長というものがなければ到底果たせるものじゃございませんので、でございますから、景気対策に本格的に取り組む、それには構造改善を同時にやっていかなきゃ進まないことだということをかねてから申し上げていることでございまして、構造改革なくして景気回復なし、景気回復なくして財政の健全化なしという一連の思想につながっているものと考えていただいて結構だと思います。
○池田幹幸君 その論議は、前回、塩川財務大臣の御答弁でもういただいているのですが、財政再建、歳出の問題についてはきょうは触れませんでした。歳出削減というのは一番大事なことで、それはそれであるんですけれども、歳入の問題で今論議してきたわけです。 私は、逆進性の高い消費税をそういった増収のあてにするべきじゃないと。特に消費税は税率を上げる以外には大幅な増収は期待できませんよね。直接税であれば、景気が回復すれば同じ税率であっても増収が期待できます。そういった考え方を中心にしなければいかぬだろうと思うんです。 大体、政府がやってきたことをそういう点で言えば、私、逆だったと思います。九七年については、法人税を引き下げたし、それから高額所得者の税金を引き下げましたよね。財政再建を図っていくやり方としては、これは逆だと思うんです。アメリカなんかでも、ちゃんと高額所得者に増税して収入をふやすというやり方をとったわけでしょう。本当に景気回復とともに増収を期待してやっていくんだとするならば、そういった方向をとらなければならないというふうに私は考えます。 特に、景気回復なくして財政再建なし、財政再建なくして景気回復なしとおっしゃった。景気回復なくして財政再建なしの方でいえば、私は、今個人消費がこれだけ落ち込んでいるんですから、何度も言いますけれども、消費税増税、二、三年後には増税するなんということはやめて、直ちに消費税減税して景気回復を図るという方向をとることこそ本当に正しい道だと思うんです。これは、消費税を中心にしないということは、財政構造改革、財政再建の上からも、さっき申し上げました意味で私は大事だと思っているんです。 そういうことを主張して、ちょうど時間になりましたので、きょうはこれで終わらせていただきます。
○大渕絹子君 法案について質疑をしていきますので、淡々とお答えをいただきたいというふうに思います。 米国でも二〇〇四年にはすべての証券を翌日決済したいというような方向を目指していますけれども、我が国でもインターネットを利用した株の売買や企業間の電子商取引など、IT革命が金融証券市場や商品市場の決済制度改正を迫っている状況にあるというふうに思います。決済リスクを回避するためには取引と同時決済が理想といわれますけれども、現在、株や社債の決済は取引成立の三日後、コマーシャルペーパーは二日後になっています。 金融機関の破綻などによる投資家のリスクもふえておると聞いておりますけれども、社債や株式のペーパーレス化もずっと求められていて、議論も続けてきたというふうに思うわけですけれども、今回この法案ではCPに限ってペーパーレス化をしてきているという、この理由についてまずお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(乾文男君) 今回、御指摘の中で、CPについてペーパーレス化を推進することとしたわけでございますけれども、社債、国債等につきましては、その譲渡その他の権利の移転が通常証券会社や金融機関を通じて行われますことから、社債、国債等を振替制度の対象といたしますためには、いわゆる多層構造の振替制度を構築することが必要不可欠でございます。ただ、多層構造の振替制度につきましては、口座振替による権利移転についての券面の交付による場合と同等の流通の確保を図ることから生じる法技術的な問題点が存在いたしますために、今後これらの問題につきまして十分に検討して、速やかに成案を得てまいりたいと思っております。 他方、コマーシャルペーパーにつきましては、その商品性から主として大口の投資家を中心に流通が行われることが想定されておりますことから、多層問題の解決に至ります前でも、いわゆる単層構造としても構築することができるわけでございまして、コマーシャルペーパーにつきましては、従来から金融界そして産業界から、ペーパーレス化の早期実現が各方面から強く要望されてまいりましたので、いわばできるものから早急に対応するということで今回CPのペーパーレス化の法案をお願いしているところでございます。
○大渕絹子君 社債の決済の方法なども昨年の六月に社債等登録法から証券保管振替法に変えたばかりでございますよね。この社債のペーパーレス化を進めていくという議論であれば、その当時もう少しコマーシャルペーパーと連動した形の体制づくりというようなことがあってもいいように思うわけでございます。もちろん、株式は証券保管振替法の中で振替ということで、振替決済が違うというようなことで、まだまだいろんな法案との調整あるいは国債の決済の仕方との調整等々が議論のさなかに、一部商社あるいは財界の圧力でコマーシャルペーパーを先行するということで緊急上程されてきたという過程だろうと思いますけれども、日本の証券決済システムそのものを大枠の中でどう変えるかという議論の中で出てきてほしかったなというふうに思います。 では、法案の中身について入らせていただきますけれども、第二条で契約により社債の総額が引き受けられるものということをうたってありますけれども、これに該当するものというのはどういうものでございますか。
○政府参考人(乾文男君) いわゆる社債の総額引き受けということが短期社債の要件になってございますけれども、これは、一回の発行によりまして発行される社債の合計額を一つの契約によりまして一人または複数の者が取得することを意味するわけでございます。 これはどういうことかと申しますと、もしも総額引き受けでございませんと、引き受ける方がたくさんいらっしゃいますと、その社債の発行条件等の情報をきちっと明示させまして、それによって公衆の保護を図る観点から、社債申込証等の作成の手続が商法上必要になるわけでございます。他方、社債が総額引き受けされます場合には、これはいわば相対で必要な情報がすべて引き受け側に伝わりますことから、商法上社債申込証の作成等が必要とされていないところでございます。 今回、短期社債の機動的な発行等を確保する観点から、総額引き受けである場合にはこの社債申込証の作成が必要とされないことから、これを短期社債の要件とされたものと承知をしております。
○大渕絹子君 長く話していただきましたけれども、よくわかりません。いわゆる専門的知識を有する大口の投資家ということでしょう。そういうふうに答えてくださいよね。 短期社債というのは、一億円以上の額面で一年未満、利息も元本償還日にする、あるいは無担保、発行に際しては取締役決済、社債原簿、社債権者集会などが不要ということで短期社債というふうに位置づけられていますけれども、この短期社債の償還差益とか譲渡益課税、法人税、印紙税の扱い、消費税等はどうなるのでしょうか。現行のコマーシャルペーパーの課税関係との比較で答えていただきたいと思います。
○政府参考人(乾文男君) 今回の短期社債とペーパーレスCPの税制上の扱いにつきましては、新制度の施行が来年四月一日とされておりますこと、それから税制上の取り扱いの前提となります短期社債等の流通の仕組みにつきましてその詳細が確定しておりませんことを踏まえまして、平成十四年度、ことしの年末の税制改正におきまして措置をお願いしたいと思っております。 金融庁といたしましては、CPのペーパーレス化を目的として、約束手形でございます現行のCPと同様の商品性を有するものといたしまして、短期社債の制度の創設をお願いしたことを踏まえまして、現行のCPに対するのと同様の税制上の取り扱いをされるよう税務当局に対しまして要望してまいりたいと思っております。
○大渕絹子君 第三条には振替機関を株式会社とすると書いてありますけれども、その株式会社とした理由、そして、今この法案を施行するに当たり、該当する機関として考えておられるようなところがあるのかどうか、全国で何社ぐらい必要だと思っておられるのか答えてください。
○政府参考人(乾文男君) 振替機関を株式会社といたしました理由は、振替機関が証券市場を取り巻く諸情勢の変化や利用者のニーズの多様化に的確に対応しまして、効率的かつ魅力的なサービスを提供していくことを可能といたしますために、第一に、資金調達の方法の多様化による弾力的かつ機動的な運営が可能であること、第二に、競争可能性の確保やコーポレートガバナンス機能の活用によりまして利用者のニーズへの的確な対応が期待できるというメリットを有する株式会社とすることが適当と考えたものでございます。 それで、振替機関といたしまして現在具体的に想定している機関はございませんけれども、今般の法整備によりまして、意欲のある民間の株式会社が振替機関となって、我が国の証券決済システムの効率化、ひいては我が国証券市場の国際競争力の向上に資することを期待しているものでございます。
○大渕絹子君 想定したところがないということですので、民間のところからもやりたいというようなことで手を挙げているところもあるやに聞きますけれども、そうしたところが進出をしてくるのの妨げにならないようにしていただきたいなというふうに思います。 第九条では兼業の制限ということをうたっていますけれども、例えば銀行とかほかの証券会社でしょうか、そういうところがこの振替機関に手を挙げた場合でも制限をされるということになりますよね。この振替の業務に限ってやるということが決められているということですね、九条は。
○政府参考人(乾文男君) 振替機関につきましては、この法律及び株券等の保管及び振替に関する法律に基づく保管振替業のほか、振替業に関連する業務で振替業を適正かつ確実に営むにつきまして支障を生ずるおそれがないと認められる業務として、主務大臣の承認を受けた業務を営むことができるものとしております。 これは、振替機関が振替業とあわせてその関連業務を行うことは、振替機関の管理の及ばない外生的なリスク等の観点から、問題がないものであれば、むしろ利用者のニーズを踏まえた証券決済システム全体の利便性を向上することが期待されるためでございます。 具体的な業務につきましては、承認申請を踏まえて個別に判断してまいりたいと思いますが、例えば短期社債の譲渡人と譲り受け人間の決済の照合でございますとか、加入者の業務処理上必要となるコンピュータープログラムの開発等のシステム関連サービスの提供などが考えられるのではないかと思っております。
○大渕絹子君 そこで兼業の制限をしておきながら十条では振替業の一部委託が許されるという状況になっていますけれども、この関連を説明してください。
○政府参考人(乾文男君) 振替機関は主務大臣の承認を受けまして一部外部委託できることとしておりますけれども、これは振替業を営むに当たりまして派生的に生じますさまざまな事務につきまして、外部委託、いわゆるアウトソーシングを行うことの方が事務の効率化に資する場合があり得ますことから、主務大臣の監督を通じてその公共性が確保される限りにおきまして、主務大臣の承認を条件に外部委託を認めることとしたものでございます。
○大渕絹子君 今度は株券等の保管及び振替に関する法律の方に移らせていただきますが、保管振替機構を公益法人、今まで公益法人でしたよね、その公益法人から株式会社にするメリットを教えてください。
○政府参考人(乾文男君) いわゆる保管振替機関の方でございますけれども、証券市場を取り巻く諸情勢の変化や利用者のニーズの多様化に対応し、効率的かつ魅力的なサービスを提供してまいりますためには相当なシステム投資、コンピューター関係の投資が必要となるわけでございますけれども、公益法人では資金調達が事実上借り入れしかできませんで、そういう面での限界があるわけでございます。 株式会社になりますと、資金調達の方法が多様化いたしまして機動的な運営も可能になりますし、また、競争可能性の確保やコーポレートガバナンス機能の活用によりまして、利用者のニーズに的確に対応した業務運営の効率化が期待できるというメリットがありますことから、保管振替機関の組織形態として株式会社形態という改正をお願いしているものでございます。
○大渕絹子君 現在の財団法人証券保管振替機構というのは、銀行とか金融、証券会社など二百九十社ほどが参加をしてつくられている公益法人ですよね。これらの非常に巨大な振替機構で独占をしてきたこの振替業というものを株式会社化することで市場に競争力を持たせると言っていますけれども、実際には強力な独占企業が株式会社として誕生するだけで、ほかからの参加というのは非常に難しいんではないかというふうに考えられますけれども、ここはどんなふうにお考えですか。
○政府参考人(乾文男君) 実際にどの程度の保管振替機関が出現するかにつきまして予測を申し上げることは困難でございますけれども、株式会社形態には先ほど申し上げたようなメリットがあるわけでございます。 それで、仮に一つしかできない状態がある期間続きまして、それがもしも独占ということになりまして非効率な業務運営を続けておりましたならば、これは株式会社化のメリット、競争可能性ということが生かされまして、常に競争相手が出現し得るという意味でやはり株式会社形態の方がいいのではないかと考えた次第でございます。
○大渕絹子君 考えたことと実際に運営される面というのはかなり違ってくるのではないかという懸念が大変大きくあるわけでございます。 それでは、株式会社化される保管振替機関は、発行株式はどのくらいの額になるのか、あるいはその売買の仕方はどうするのか。その株式会社に参加をする取締役社長以下役員などはどこからどういう形で参入をしてくるのか。現在ある公益法人の保管振替機構との連立になるのか、同時進行になるのか、そこらはどういうふうに想定をされるんですか。
○政府参考人(乾文男君) まず、保管振替機関の株式あるいは資本の量でございますけれども、今般の法律案におきましては、保管振替機関に対しまして商法特例法上の外部監査が義務づけられるようにし、経営の透明性の向上を図ります観点から、この保管振替機関の最低資本金の額を五億円を下回らない金額で政令で定める金額といたしております。 それから、保管振替機関の株式の取り扱いにつきましては法律事項としておりませんけれども、市場関係者におきましては、出資者は当該保管振替機関の利用者を基本とする、また保管振替機関の株式の譲渡につきましては保管振替機関の取締役会の承認を要することとするといった議論が行われていると承知をしております。 次に、この株式会社の取締役でございますけれども、これは商法の規定によりまして、株主総会の決議により選任されることになりますし、代表取締役はこうして選任されました取締役の中から取締役会の決議により選任されることになると考えているわけでございます。 それから、現在ある公益法人としての保管振替機構と、それから新しい株式会社につきましては、一部並立する時期がございまして、その間に一部営業譲渡するということも考えられるわけでございます。
○大渕絹子君 この法案の中に移行できるような経過措置が盛り込まれていますよね。そうでしょう。それなのに、あなた、五億円以上だとか商法の規定によって取締役が決まるとかって、そんなこと聞いているわけじゃないんですよ。今、現状の振替機構からどういう形で移管していくのか、例えば資本金は三十億円ぐらいになるのか、今の役員がそのまま移行していくのかということを聞いているわけなんです。
○政府参考人(乾文男君) 新しい株式会社の保管振替機関の役員がどうなるかというのは、先ほどお答えいたしました商法の手続によって決まってまいるということでございます。
○大渕絹子君 この法案の附則で、経過措置として現行の公益法人から株式会社に移管ができるような法仕組みになっていますので、そこは現行の振替機構が株式会社化されていくんだなというのは読み取れるわけでございますけれども、じゃそこから生み出される利益の配分方法ですけれども、今まで現行では、収支計算書やバランスシート等も見せていただいていますけれども、利益は上がっているんですけれども、計上利益というような形で法人税とかの対象にはならないわけですよね。そうすると、こういう上がった利益についてはどのような配分の仕方がされていたんでしょうか。
○政府参考人(乾文男君) 新たにできます保管振替機関につきましては、これは株式会社でございますので、利益処分は株主総会の決議により決定されることになるものと考えられます。 なお、市場関係者間におきましては、株式会社となる保管振替機関の利益処分のあり方に関しましては、株主への配当を行わず、超過収入につきましては利用者に還元する方式や金利相当分等の一定の配当を行い、その後の剰余金について利用者に還元する方式等が検討されていると承知をしております。
○大渕絹子君 コマーシャルペーパーや株式と関連して、国債の扱い方につきましても振替決済が大変望まれておるところでございますけれども、今現在は日銀がその振替決済を担当しておりまして、九五%が振替決済になっているというふうに聞いています。 財務省は、国債の振替決済について今後どうあるべきだと考えておられますでしょうか。大臣、ここはお答えいただけますでしょうか。
○副大臣(若林正俊君) 国債の取り扱いでございますが、今委員が御質問になられましたとおりの現状になっております。 今回の措置はCPのみを対象とした振替制度を構築するということになっているわけでありますが、国債につきましてもその振替決済制度のペーパーレス化を実現することは、国債の取引の安全性の向上、流通市場の整備などにも資することになると考えられるわけでございますので、その早期の実現に向けて、法技術的な問題等についてただいま関係省庁とともに検討を進めているところでございまして、所要の立法措置を講じてまいりたい、こう考えております。
○大渕絹子君 おおむねいつごろまでにそれをやり抜く決意でございますか。
○副大臣(若林正俊君) 実務的にはこの秋ごろにはその問題点の詰めはできるんじゃないかと思っておりますけれども、国会がいつ開催されますか、秋過ぎのということで、次期通常国会に提出できますように準備を進めてまいりたいと思います。
○大渕絹子君 財務省は、振替決済も日銀からつくられる有価証券なんかの決済と同じところに一元化をしていきたいというような意向はあるのでしょうか。
○副大臣(若林正俊君) 当面は日銀のところで一元的に決済できるというような形のものを想定しておりますけれども、これからの決済の扱いの部分についてはなお検討中でございます。当面は日銀の一元的な決済の中で処理ができるようなことを考えております。
○大渕絹子君 諸外国では恐らく国債とか株式とか皆一元的な決済方法を進めておりまして、非常に早くに、リスクが少なく、即日あるいは翌日決済ができるような方向をとるべく勧告、これはG30勧告というんでしょうか、私はこういう問題に余り詳しくなくてあれなんですけれども、G30勧告とかISSAの改訂勧告などを日本も受けていますね。 これを見ますと、日本は勧告の2、「市場直接参加者と機関投資家など市場の間接参加者の間の売買照会」というところですけれども、ここは株式も国債も社債も全部バッテンがついていたり、勧告9の「統一証券(取引)メッセージ、統一証券コードの採用」というところも全部バッテンがついております。 ここらは早急に改善をしなければならないという勧告を受けているというふうに思いますけれども、これらの勧告を受けての今後の対応というのが急がれるのではないかと思いますが、ここは柳澤金融担当大臣でしょうか、ぜひお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 証券決済制度におきますISSA、これはG30の勧告を修正したものなのでございますけれども、それらの達成状況を見ますと、今委員が御指摘になられたようなところが見受けられるわけでございます。 世界はこの証券決済制度というものにおいて、かなり競争的な状況に今立っているかと思うわけでございます。いつぞや申し上げましたように、ちょっと保守的なフランスが先端を切っているとか、ちょっと我々の予想と違うような状況が展開されているような面もありますけれども、いずれにせよこのあたりのことについては各国ともに非常に真剣な努力をしていると、こういうことでございます。 今回、我々はCPだけのものについて出させていただきましたので、各委員、なぜこんな中途半端なものを持ってくるんだ、もっとちゃんと完成して持ってくればよろしかったんじゃないかというようなこともあろうかと思うんですけれども、率直に言って物すごい努力をしたわけですけれども、先ほど来どなたか触れておりましたように、多層構造において券面があるものと同じような法的な効果を取引において与えていくということを法文で処理するというのが極めて難しい、こういうことがありまして、一生懸命努力をしてくれたわけですけれども、とりあえず単層構造のCPについてできたものですから、それをこれからの法制の基盤としたいので、とりあえずというのは恐縮ですが、少しでも早く前進したいという思いからこのような法案を提出させていただいたわけであります。 しかし、現在もなお法制当局等と、あるいは法務当局等と熱心な検討をしておりますので、今、若林財務副大臣の答弁にありましたように、我々はできるだけ早くこれを完成した形で法案として提出いたしたい、このように考えております。それが提出された暁には、今度こそすべての有価証券あるいは証券についての決済法制がそこででき上がるということになりまして、何よりもTプラス1への移行の競争でも日本がそこで劣ることのないように、そういう事態が実現できるということを考えておる次第でございます。 いずれにしても、大変いろいろ競争がありまして、先ほど来、公正、透明ということも必要であるし、またいろんな事務的なリスクが少ないということが市場が発展するために最も必要な条件ということでございますので、さらにまたそうした面で、変な表現かもしれませんけれども、頑張らせていただきたい、このように申し上げたいと思います。 ありがとうございました。
○大渕絹子君 ありがとうございました。 四法案をずっと検討させていただきまして、これが本当に緊急の経済対策なのかな、小泉さんがあれほど国民的な人気を受けながらつくってきて、そして国会で緊急に上程をしなきゃならない中身なのかなという思いをしながら、残念な気持ちでいっぱいです。ちまたではもっともっと、あふれている失業者対策、あるいは中小企業の倒産の問題、今RCCのことが延長されましたけれども、そこでもしオフバランス化というようなことになってくれば、大臣もさっき答弁していましたけれども、さらに失業者がふえるという状況というのは出てくると思いますけれども、そこに対する手当てとか、そういうものが緊急に出てきているものと国民は期待をしています。 私は国会報告を今各地でやっていて、きょうも声をからしていますけれども、そういう中でこの法案の中身を説明したときに、みんなが唖然とした顔をして、ええ、これが緊急なのということを言っていて、まさにお金のある方たちへの優遇制度であって、庶民、生活で苦しんでいる人たちに対する緊急な手当てではないということを本当に残念に思っております。 以上申し上げまして、質問を終わります。 ─────────────
○委員長(伊藤基隆君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、緒方靖夫君が委員を辞任され、その補欠として富樫練三君が選任されました。 ─────────────
○金石清禅君 私の前任者は非常に有名なんですが、私はたまたま縁がありまして、先週十三日に初めての登院をいたしました金石でございます。 政党の比例代表ではございましたけれども、残念ながら私が所属しておりました政党は今はございませんので、現在、無所属という立場から質問をさせていただきます。しかし、この時宜を得た四法案に対しまして、最後の質問者になれる、こういった機会をお与えくださいました先輩議員に対して心からの敬意を表したいと思います。 私は民間で育った人間でございますので、経済のいわゆる後退というか、こういった事態についての政府の見解あるいは日銀の短観、こういったことは非常に大きな影響が及びます。きょうは担当大臣じゃないからということでお答えじゃなく、長老の塩川大臣もおられますので、担当を超えてでも三大臣、経済担当相でございますので、ぜひお答えをいただきたいと思います。 一つ冒頭にお伺いしたいのは、毎月ある月例経済報告でございますけれども、多少言葉は変わるんですが、ちょっとパーセンテージが落ちたり景気が低迷いたしますと、必ず、さらに弱含んでいるとか悪化しつつあるとか、微妙な言葉で現在の世相を言うんですが、これは、民間がとらえますと、株価が平均株価で三百円も四百円も下がる、上がるといった現象が起きるんです。こういう言葉の魔術師みたいな方々が経済報告をつくるということじゃなく、先ほど柳澤金融相からも出ておりましたけれども、言ってみれば本当の意味でムーディーズのような格付した、もっと国民にわかりやすい表現でこういった経済報告ができないものかということをまずお伺いいたしたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私も今回の月例報告を聞きまして、実に心配しておる一人でございます。 金石さんおっしゃるように、毎月毎月、一カ月ごとにこういう報告を出して、シリアスな言葉を使って報告されるということにつきまして、国民の皆さん方も非常に神経をお使いになるだろうと思います。私は、願わくば日銀短観を中心とした、それに対して政府は政府なりの四半期ごとぐらいの経済見通しでいいんではないかなと思うたりもするのでございますけれども、丁寧に状況を報告するという意味において月割りにしておるんだろうと思うております。 ついては、格付をしたらとおっしゃいますけれども、何を基準に格付するかということは非常に難しいことだと思っております。ですから、いわば抽象的な表現であるかもわかりませんけれども、経済の趨勢というものをいろんな指標をつかまえて総論的に申し上げるという現在の月例報告が今いわば経済の実態を一番正確に示しておることだと思っておりますが、これを真摯に受けとめて解釈をし、自己流に経済の判断をするということは、これは非常に私は一般の人は難しいことだろうと。専門家はこれでよくわかると思うのでございますが、難しいことだと思っておりまして、私たちも当事者の、いわば現在の経済諮問会議のメンバーの、作成した者から説明を聞かぬとちょっとわからへんような状態でございますので、もう少し易しく書いてもらいたいという念願を持っております。
○金石清禅君 ありがとうございます。 私は学生時代、亡くなった小渕恵三総理と同級生でございまして、親しい関係にございました。以後、森さんそして今の小泉さんと総理がかわられました。三方とも、まず景気回復ということを念頭に置いて、このことをやればその後は必ず財政再建はできるんだという意味のことを絶えずおっしゃっていたんですが、現在は言葉の魔術師かあるいは人気のなせるわざかわかりませんけれども、言ってみますと財政再建なくして景気回復はないという、一言で言ってどれだけの言葉が違ったんでしょうか。何がこういった言葉で国民の期待を寄せられているんでしょうか。 さらに、森さんのときは本当に株価も低迷して、極めて危機的状況にございました。しかし、今の小泉内閣ができましてからは極めて元気よく株価も上がりました。しかし、ここのところ低迷し出して、森さんの時代と余り変わらない状況に陥っています。こういった景気の流れというものが、今回の緊急再建方式のこの法案が通ることによって少しでも前進することを期待してなりません。 私は、財政再建という問題も非常に大事でございますが、景気とか民間の活力とか、そういったものができ上がらない限り、なかなかこういった上向きの世態、あるいは、先ほど日銀の総裁がおっしゃっておられましたけれども、一番直近の景気の状況は、いわゆる民間の需要がなくては上がらないんだということを、これは橋本内閣のときから同じことをおっしゃっているんですね。こんなことで本当に景気浮揚の日銀の政策というのはなるんだろうかという考えがございます。そのことについても所信を伺いたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) 金石さんに先ほどの御発言の中でちょっと私の方から物を申し上げておきたいと思っておりますことは、今おっしゃいました財政構造の改善なくして景気回復とおっしゃいましたが、私たちが言っておりますのは経済の構造改善、経済全体の構造改善なくして景気回復なしということでございますので、そこはひとつ分けて考えていただきたい。 それはなぜかといいまして、現在までずっとやってまいりました、政府がとってまいりました景気対策というのは、要するに右肩上がりの中の諸制度並びに商習慣、そういうしきたりの中で景気対策、景気の下支えをやってきたわけです。下支えをやってきたにすぎないと思っております。それはそれなりの効果があって経済が破滅的な状態にならずして今日までやってきたと思います。 しかし、これからさらに新しい発展をしようとするならば、今まで来た右肩上がりの諸制度を変えて、新しいデジタル社会、あるいは電子通信機械のそういう経済構造に変えていかなければ新しい発展はないんではないか。そこに構造改善というものをやろうということでありまして、それが今、小泉総理の言っております構造改革なくして新しい経済の発展はないということを言っておるようなことでございます。この点はひとつ御理解していただきたいと思っております。
○金石清禅君 ありがとうございます。 私も小泉総理については大きな期待を寄せておる一人でございますので、今できることは何でもやるというのが小泉さんの一番いいところだと私は信じておりますので、ぜひ三大臣もお力をこの機会に発揮されることを願ってやみません。 今回、せっかくの機会でございますので、景気の浮揚ということで本当に考えますと、かつて塩川大臣も官房長官をなさったことがございますけれども、その当時から、官邸に入った人及び総理大臣以下大臣になった人は株はやらない方がいいということで、いろいろ不正な事件が起きました後でございましたし、大臣経験者も現職でおやめになったときもありましたので、いろいろ心配されての上でございました。 その間の中で、政治家もすべて株をやらないということが正義のような形でなされておりますけれども、今、百万までは控除するから一般投資の再起を願おうということの政策の陰には、国のリーダーになる人がそういった定見も持たないで、大臣のときだけは株はやらないというような、そういう間違った考え方は私はおかしいんじゃないかと思いますが、柳澤大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 実は、この点については、私どもの仲間の政治家、国会議員の中にもこんなのおかしいという意見もあるわけでございます。 ただ、そうは言い条、今、金石委員がお触れになられた、大臣職にある者は、インサイダー取引と申しますか、インサイド情報というものにやっぱり接することが可能性として多いわけでございます。そういう意味で、李下に冠を正さずという意味で、この間、株式の取引をしないという私ども申し合わせというか、総理指示でございましたでしたか、そういうものがあるわけでございますが、この点は私は一つのけじめとして十分納得できるものだと思います。 政治家一般がそうだというようなことで、先ほど来いろいろ市場のことも御批判をいただいたわけですけれども、何かあれをやると賭場というか、かけごとをしているというような、そういうことで見られる、ある意味でそういう価値観をつくってしまっているじゃないかと。 この点については、鶏が先か卵が先かという議論かと思いますが、私ども、本当に透明、公正な市場を早く実現して、みんな政治家でも堂々と株式取引ができるようになりたいものだと、こう念願しているものでございます。
○金石清禅君 ありがとうございます。 もう十二年ほど前になるでしょうか、いわゆる証券取引審査委員会ですか、SECという形を民間でやるか当時の大蔵省の中でやるかということでいろいろ議論の上、今の財務省の一角にそういったところが出ているんですけれども、本当の意味で、最近もインサイダー取引とか、あるいはまた、いろいろ株が上がってもうかった利益だけを得るんじゃなく、下がってもうかる人たちも非常に多いということで、アメリカでもヘッジファンドということが非常に危うくなっております。ところが、日本の戦略ファンドというのが極めて大きな利益を上げているというのも報道されております。 こういったことについてのSECの評価といいますか、そのことについてはいかがお考えでございましょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 一般論として申し上げるんですけれども、日本人というのは、非常に農耕民族のあれを受けているのかどうか、とにかく右肩上がりのときにしか利益の機会はないものだというようなことをどうも思いがちなんですけれども、先物などを組み込んでくる、さらに難しいいろんなデリバティブスを組み込んできた場合には、値段が上下することが利益のチャンスなんだと。その方向は右肩上がりである必要はなくて、右肩下がりでもちっとも構わないんだというようなことがあるようでございますが、私自身があるようでございますなんと言っていたんではいけないのかもしれませんけれども、そういうようなことがあるようで、余り右肩上がりだけを考えるのは、一つそれを乗り越えなきゃならないことだという説もございます。 ただし、我々は、経済の発展というのは、また生活の向上というのは右肩上がりの、グラフでかけばそういう状況でございますので、やっぱりその素朴な感じというのも大事にしていきたいというふうに考えておるわけでございます。 そういう中で、昨今、正直申しまして、インデックス債とかEB債とかというような、ある意味でデリバティブスという位置づけもいただく商品らしいんですけれども、そういったものを設定して無理やりにコーディネーターというか、そういうものを仕組んだ方々が利益を我が物にするためにそういう一種マニピュレーションをしているんではないか、こういうことが疑わしい状況が見られるということもございます。 現にせんだって、私ども、なかなか難しい判断でございましたけれども、市場監視委員会の方から、これは先ほど委員が御指摘になられたものが今私どもの一つの部門として機能をしているわけでございますけれども、そこからの勧告を受けまして私ども所要の処分をさせていただきましたけれども、そういうようなことがございました。 私が申し上げたいのは、いろいろなことが、いろいろな取引、いろいろな思惑のある人たちの考え方が全部そこに投入されて、一番客観的な値決めがされるというのがマーケットの本質だということでございますので、私ども、どれがいい、どれが悪いということは全く言うつもりはありませんけれども、しかしマニピュレーションというか、相場操縦だけは絶対許してはいけない、こういうような考え方を持っておりまして、これからも監視委員会によく頑張ってもらって、そういったことについてもし法令違反等のことがあれば厳正に対処したい、このように考えております。
○金石清禅君 続きまして、きょうは主税局長がお見えということなので、株価につきまして、配当の二重課税ですね。それからもう一つは、今回、この四月から申告制度にするということを言っておりまして、各証券会社もすべてそれを徹底しておりましたんですけれども、二年延長になりましたですね。 これが、今まで何回も討議されたとは思いますけれども、二年にして、その中で株価を調整しようと思うとどうしても株価が弱含みになっていくということになりますので、これも先ほど法案の延長、改革の中に十六年というのがありましたけれども、今株価も低迷していますし、ほかのものも低迷していますけれども、二年間でするとまた下がるんですね。 そういう税に対する、いろいろ仕組みはあろうかと思いますけれども、もう少しどんとサービスするとか、配当も会社が払えばもらった人からはもらわなくてもいいというような感じにするとか、そういった有効策というのは、特に大きな減税と言わなくても私は相当価値があるんじゃないかと思うんですが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(尾原榮夫君) 今回、今先生お話がございましたように、申告分離の一本化の延長を二年間延期することにしてございます。 申告分離一本化後の税制がどうなるのかと。今先生がおっしゃられたような問題もあろうかと思いますので、できるだけ早く一本化後の姿というのを検討していかなければならない、こう思っているわけでございます。そういう意味で、政府税制調査会におきましてもう既に検討を始めている、この年末にも御議論いただけるようなことで進めていただきたい、こう考えているわけでございます。 それから、二重課税のお話がございました。これ、法人税で一回税金負担を負い、所得税でさらに負うのは二重課税ではないかというようなことで、シャウプ税制以来、長らく議論してきたところでございます。 我が国の税制でございますが、御承知のように、配当税額控除ということで部分調整をやる仕組みになっております。これは財政学といいましょうか、租税法では長らく法人税と所得税の問題で、法人税とは何かから議論されてきたわけでございますが、昨今の状況を考えさせていただきますと、全体が法人税と所得税をフラット化するという流れで参りまして、我が国の税制もそういうふうな改正を行ってまいりました。そういう意味で、現在、その二重課税の問題というのは余りほかの国とも深刻な問題とは認識されていないようでございます。 また、アメリカでは、法人税、所得税、一切調整をしないという国でございますし、またドイツでは、法人税率を下げたわけですけれども、逆に調整は強化するというような改正を行ったりしておりまして、そういう意味で二重課税の問題、これも今回の政府税調の中での一つの検討になろうかと思いますけれども、そういう位置づけで昔とは相当変わってきているということも御理解いただきたいと思っております。
○金石清禅君 ありがとうございました。 今、景気の低迷するもう一つのファクターに、これはレジャーということでどうしても特殊化される場合が多いんですが、ゴルフ業界の低迷ということが大きく取り上げられていると思うんです。 不良債権の額よりも、預託金とか、あるいはゴルフ場の失った財産、これを不良債権と言っているんですが、大臣のところではそうはとらないでしょうけれども、預託金の問題というのは、経済に与える影響は極めて深刻であり、ゴルフの会員権が、高いときにはそれは十倍にも二十倍にもなったでしょうけれども、今は原価の十分の一というのが大体普通の相場です。 私は、浪人しておりましたときに日本最大の大手のゴルフ場の再建に携わりまして和議を調えたことがありますけれども、和議を調えてもだめ、そしてまた今大手がばたばた破産状態になって、行く行くは銀行もお金を出しませんし、さらには外資が本当にハイエナのように来てしまうんです。そうすると、日本の大手のゴルフ場はほとんどが外資系が入っていく。しかし、外資だからいけないというような狭い根性はございませんけれども、日本の国土とかそういったものの大方がそういった人たちにみんな持っていかれて、それが、ここに定着したゴルフ場でやるならいいけれども、切り売りしたり、いろいろ別な意味で債権を、銀行にこれは借りているわけです。 そういったものがみんなだめになってしまうんですけれども、このゴルフ場の会員権の売買につきましても、税の上では昨年末まで売ったものはいわゆる据置控除制度があるんです。これが三年間延長したんですね。この辺もほかのものと違うんですが、ゴルフ場の据置措置というものを講じますとまたゴルフ場の会員権が落ちるんです。 そういう意味では、私は、日本の経済の構図を相当ゆがめるものだし、今不良債権の総額は、まさに大臣がとらえている数字よりも預託金の数字の方がずっと大きいんですね。それが、例えば法人の会員権であれば、いわゆる損切りをしたり、現在の中で処理をしているんですね、銀行だと。そういった意味で、不良債権が進んでいるとも言えるかもしれませんけれども、大きな財産であるんです。 ゴルフ場の管轄は経済産業省と承知しておりますけれども、そちらの見解もやや消極的でございますので、こういった見解も、特に柳澤担当相におかれましては、こういった世の中の本当の意味での基幹を握る会員権というのも非常に大事な要素だということをぜひお知りおきいただければと思います。 時間がありますので、最後に、今ゴルフ場も含めた第三セクターというものが非常に危機に瀕しております。それもまた外資がやってきたり、日本の金融機関は全くそれに興味を示さない。こういうことで、第三セクターは各県にいろいろございますけれども、そういったところがやはり、いわゆる地方公務員とかいろんな方が行っておりますけれども、本当の経営でない方々が行っている場合が非常に多いんですね。 そういう意味では、本当の意味で人材もまた、例えば今の世の中でリストラが進んだといって株が上がる時代なんですね。だから、これは私はいわゆる知的資本と言ってもいい人材を不良債権化しているんじゃないかという考え方を持っておりますが、最後にそのことをぜひお答えいただいて、これからの国を育てるのはやっぱり人材でございますから、その人材を確保しなければ、先ほど質問されていた、これからの会社の主なる社長とかその以下の人たちも、不適切な人が行ったんじゃ絶対うまくいきませんので、やっぱり人材の確保こそ私は国を育てる、あるいは不良債権を処理していく上での大事な要点だと考えるんですが、御見識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) ゴルフ場の問題、それから第三セクター、多くは、何と申しますか、リゾート絡みの第三セクターが多いかと思うのでございますけれども、そういう意味では両方同じような問題でございます。 金融機関にとりましては、これらが盛んに開発、建設された時代に金融機関がこれに融資をしたというケースがございまして、そういうところでは、今、金石委員が御指摘になられたような、業況の不振の中でそれが不良債権化しているというようなものも存在していることは私ども認識をしておるところでございます。 ただ、これらのものについて、ゴルフ場はともかくとして、第三セクターであるからいろいろと、例えば債権の検査等に当たって特別な配慮をしているかということでございますが、まずそういうことは全くございません。通常の民間債権と同じようにその債権の状況に応じて区分をし、また引き当てもしているということでございまして、ちょっと誤解があるんですが、若干、公的なものだから特別な配慮をしているんじゃないかというようなことが言われることがあるんですけれども、それはそういうことではございません。ちなみに、破綻金融機関の資産判定のときには、これは少し配慮するということを一つ原則にしたこともあったかとも思いますけれども、いずれにせよ、現在の不良債権の査定及び引き当て等については一切、第三セクターであるというような、地方公共団体の出資に係るものであるというような点に配慮して何かあんばいするというようなことは全くございません。 そこで、問題はこれをどうやって処理するかということでございますが、今先生がおっしゃったように、これはキャッシュフローはあるわけです。曲がりなりにもキャッシュフローはあります。ですから、実際は簿価を下げて償却の負担や何かを非常に縮減してしまえば事業としても回っていくというようなこともあり得るわけでございます。 しかし、それにしても、そういうことを回していくためには、今委員が御指摘のような経営能力のある人材というものが必要であることは申すまでもないわけでございます。そういうことの中で、人材の養成、こんなことは言いたくないんですが、日産のゴーンさんが非常に際立った手際を我々に見せつけたわけですけれども、ああいう方というのは日本にいないとも言い切れないと思いますので、人材を登用することによって、私ども、一たん不振に陥ったところの再生を図っていくということ、これにとっても非常に大事なことだというふうに、そこは強く認識しておるところでございます。先生の御意見と同じように考えておるところでございます。ありがとうございます。
○金石清禅君 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(伊藤基隆君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、鴻池祥肇君が委員を辞任され、その補欠として海老原義彦君が選任されました。 ─────────────
○委員長(伊藤基隆君) 他に御発言もないようですから、短期社債等の振替に関する法律案、株券等の保管及び振替に関する法律の一部を改正する法律案、租税特別措置法の一部を改正する法律案及び金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案の四案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより四案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○池田幹幸君 私は、日本共産党を代表して、ただいま提案されている四法案に対して、それぞれ反対の討論を行います。 まず、租税特別措置法改正案は、株式譲渡益に対する申告分離課税において、年間百万円の非課税制度を創設するというものであります。これは、第一に、他の所得に対する課税とのバランスから見て破格の優遇であり、課税の公平を損なうことになります。第二に、個人投資家の株式市場への参加を促すという理由が挙げられていますが、それは税制をゆがめてまで達成しなければならない課題とは言えません。 次に、短期社債振替法及び株券保管振替法改正案についてであります。 有価証券の決済システムは、我が国金融システムの一環として一定の公共性が求められています。そのために現行の保管振替機構も公益法人の組織形態となっているのであり、これを営利目的の株式会社とすることには賛成できません。さらに、CPは印紙税の課税対象でありますが、ペーパーレス化によって印紙税の課税が不可能となってしまいます。代替的な課税措置も講じないで一方的に大企業減税を行うことになり、問題であります。 最後に、金融機能再生法改正案は、整理回収機構による健全銀行からの不良債権の買い取り業務について、三年間期限を延長しようとするものであります。これは政府の不良債権の早期、最終処理の受け皿として利用しようとするものであります。この制度により、銀行は、みずからは健全であっても、借り手中小企業を容易に整理回収機構に回すことができ、その結果、多くの中小企業が破綻に追いやられることになることは明らかであります。 以上の理由によって、四法案に対して反対の態度をとるものであります。
○委員長(伊藤基隆君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより順次採決に入ります。 まず、短期社債等の振替に関する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(伊藤基隆君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、株券等の保管及び振替に関する法律の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(伊藤基隆君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、勝木君から発言を求められておりますので、これを許します。勝木健司君。
○勝木健司君 私は、ただいま可決されました短期社債等の振替に関する法律案及び株券等の保管及び振替に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党、社会民主党・護憲連合及び各派に属しない議員金石清禅君、笹野貞子君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 短期社債等の振替に関する法律案及び株券等の保管及び振替に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。 一 我が国証券市場の安全性及び効率性の向上を図り、国際競争力を強化する観点から、包括的な証券決済法制の整備等に向け、なお一層の検討を進めること。 一 主務大臣による振替機関及び保管振替機関の指定に当たっては、利用者の利便性等を最大限高める観点から、新規参入による競争可能性の確保に十分配意すること。 一 振替機関及び保管振替機関の業務運営等において、株式会社形態の利点が最大限生かされるよう、監督当局の関与は必要最小限にとどめること。また、両機関に対する行政当局からの退職職員の再就職の要請を厳に慎むなど、公務員制度改革の趣旨を十分に踏まえること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(伊藤基隆君) ただいま勝木君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(伊藤基隆君) 多数と認めます。よって、勝木君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、柳澤金融担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。柳澤金融担当大臣。
○国務大臣(柳澤伯夫君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨を踏まえまして配意してまいりたいと存じます。
○委員長(伊藤基隆君) 次に、租税特別措置法の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(伊藤基隆君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(伊藤基隆君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、勝木君から発言を求められておりますので、これを許します。勝木健司君。
○勝木健司君 私は、ただいま可決されました金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党、社会民主党・護憲連合及び各派に属しない議員金石清禅君、笹野貞子君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。 一 今般の整理回収機構による健全銀行の不良債権の買取業務の延長は、不良債権の最終処理策の一環であることを強く認識し、今後の整理回収機構の役割及び業務の在り方について、検討を行うこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(伊藤基隆君) ただいま勝木君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(伊藤基隆君) 多数と認めます。よって、勝木君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、柳澤金融担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。柳澤金融担当大臣。
○国務大臣(柳澤伯夫君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨を踏まえまして配意してまいりたいと存じます。
○委員長(伊藤基隆君) なお、四案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(伊藤基隆君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(伊藤基隆君) 次に、特定融資枠契約に関する法律の一部を改正する法律案について、発議者衆議院議員塩崎恭久君から趣旨説明を聴取いたします。塩崎恭久君。
○衆議院議員(塩崎恭久君) ただいま議題となりました特定融資枠契約に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 金融機関等が一定期間にわたって一定の融資枠を設定・維持し、その枠内で顧客の請求に基づいて融資を実行することを約する融資枠契約につきましては、特定融資枠契約に関する法律の施行以来、利用件数が確実に増加しているほか、利用企業のすそ野も拡大してまいりました。この法律の適用対象となる融資枠契約、すなわち特定融資枠契約の借り主は、現在、商法特例法第二条に規定する、いわゆる大会社に限定されておりますが、特定融資枠契約に係る制度のあり方については、法律施行後二年を目途として検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるべきものとされております。この規定に基づき、利用者のニーズを踏まえつつ、借り主の保護の必要性、法的安定性等も勘案して、特定融資枠契約の借り主の範囲を拡大するためこの法律案を提出した次第であります。 次に、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。 第一に、特定融資枠契約の借り主について、一、資本の額が三億円を超える株式会社、二、証券取引法の規定による監査証明を受けなければならない株式会社、三、特定債権等に係る事業の規制に関する法律第二条第五項に規定する特定債権等譲り受け業者、四、資産の流動化に関する法律第二条第三項に規定する特定目的会社、五、投資信託及び投資法人に関する法律第二条第二十項に規定する登録投資法人、六、一連の行為として、社債券の発行等の方法により得られる金銭をもって資産を取得し、当該資産の管理及び処分により得られる金銭をもってその債務の履行等を専ら行うことを目的とする株式会社または有限会社を加えることとしております。 第二に、特定融資枠契約に係る制度のあり方については、この法律の施行後二年を目途として検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるべきものとしております。 以上がこの法律案の提案理由及び内容の概要であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願いいたします。
○委員長(伊藤基隆君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時五分散会