財政金融委員会 第12号
- 発言数
- 175 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2001/05/29
会議録
○委員長(伊藤基隆君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨二十八日、大門実紀史君が委員を辞任され、その補欠として西山登紀子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(伊藤基隆君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国有財産法第十三条第一項の規定に基づき、国会の議決を求めるの件の審査のため、本日の委員会に内閣府大臣官房長江利川毅君、外務大臣官房長飯村豊君、中小企業庁長官中村利雄君、国土交通省都市・地域整備局長板倉英則君及び環境省自然環境局長西尾哲茂君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(伊藤基隆君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(伊藤基隆君) 国有財産法第十三条第一項の規定に基づき、国会の議決を求めるの件を議題といたします。 本件の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山下英利君 おはようございます。自由民主党の山下でございます。トップバッターとして御質問をさせていただきます。 まず、構造改革をこれから進めていくに当たって、私自身が一番思いをはせるところが国内の中小企業の問題でございます。国内の経済を支える九〇%が中小企業である。特に地方においては、経済状態がまさに厳しい状況の中で中小企業が大変今頑張っているというところにありまして、この中小企業の問題について一点御質問をさせていただきます。 銀行、金融機関の貸し渋りという問題があって、信用保証協会の特別融資制度、保証枠ということで設定されましたものがことしの三月末で期限を迎えております。本日は、この特別保証制度に関しまして、最終的な承諾の実績と、それから、代位弁済という形で不良債権化した債権に対しまして、代位弁済後の求償権の回収実績並びに今後の回収方針をお聞かせいただきたいと同時に、金融機関の不良債権の処理に伴ってこういった中小企業への今後の悪影響が大変懸念されるところでございますけれども、経済産業省として、信用面での中小企業へのバックアップということ、及び、こういった中小企業への貸し出しに対して、従来、金融機関はリスクを十分に把握しないで担保引き当てということに走ってしまったという話のある反面、実際にはそういった中小企業、零細企業が情報開示能力というものに対してこれから支援を続けていかなければこの環境は変わってこないのではないか、そのように思う次第です。 金融機関が十分事業内容を把握しないという反面、中小企業の側から情報開示に対する能力を育成してあげるということが今後の不良債権化を少しでもとめるということに対して大きな力を持っていくと思いますけれども、政府として、このバックアップに対する御方針、御見解、これをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(中村利雄君) 三点ほどお尋ねがございました。 まず、第一点の特別保証制度でございますが、本年三月末の保証申し込みをもって終了いたしました。最終的な承諾額はまだ確定しておりません。一部にまだ審査中のものがございます。したがいまして、五月二十五日現在の数字でございますが、百七十二万四千件、二十八兆九千四百億円の保証承諾をいたしまして、広く中小企業の方々に御利用いただいているわけでございます。私どもとしましては十分な成果を上げたというふうに判断しております。 保証承諾額に対しまして代位弁済に至りました額の割合は、四月末現在で二・三三%となっております。現時点ではまだ低い水準というふうに認識いたしておりますが、今後増加する見込みでございまして、今後の景気動向とあわせまして十分注意していく必要があると考えております。 また、本制度に係る回収につきましては、まだ始まったばかりの段階でございまして、通常、中小企業の場合は十年以上の長期間を要して回収していくということでございます。したがいまして、現時点の回収実績の数値をもとに評価することは必ずしも適当ではないというふうに考えておりますが、本制度に係る四月末時点の回収額は二百九十七億円、代位弁済額に対する比率は四・四二%でございます。 信用保証協会の求償権は無担保保証が中心でございまして、非常に累増しているわけでございます。今後の回収率向上のために信用保証協会におきましても新たに債権回収体制を強化いたしまして、債務者の状況を踏まえた適切な回収を行うために、回収業務に特化しました債権回収会社、サービサーでございますが、名前は保証協会債権回収というものでございますが、を設立いたしまして、四月十日からその業務を、回収を始めているところでございます。 昨年の臨時国会で中小企業信用保険法の改正の際にこのようなことができるような体制を整えていただきまして、その際、いろいろ附帯決議もございます。その附帯決議を踏まえまして、適切に回収に努めたいというふうに考えております。 第二点が、オフバランス化の促進に伴う中小企業への具体的な影響でございます。 不良債権の処理の手法とか対象になる企業によって影響度合いが異なるためなかなか定量的な把握が困難な面がありますが、直接または間接的に影響を受ける懸念を私ども有しておるわけでございます。このような認識のもとに、間接的な影響として、関連中小企業が連鎖倒産の危険など経営の安定に不測の支障を生じないよう、特別保証制度の期限到来も踏まえまして、昨年の法改正で拡充されました金融面でのセーフティーネット対策を今後とも適切に運用してまいりたいと考えております。 具体的な対策でございますが、第一には倒産企業に売り掛け債権等を有する中小企業の連鎖倒産防止対策でございます。 これにつきましては、第一に、政府系金融機関による運転資金の別枠かつ低利の融資がございます。 それから第二に、中小企業信用保険の別枠化、これは無担保保証の限度額を八千万に上げました。その効果としまして一億六千万まで無担保で保証されるわけでございますが、そのような特例措置を用意いたしております。 それから第三に、中小企業倒産防止共済に加入しています中小企業につきましての無担保無保証での貸し付け、このような措置がございます。 さらに、不良債権処理の対象となります企業の事業活動の制限により影響を受ける取引先中小企業、つまりリストラに遭って影響を受ける中小企業あるいは周辺地域の中小企業、これはそごうのケースを念頭に置いて要件を緩和したわけでございますが、これらの企業についても、中小企業信用保険法の別枠化、先ほどの八千万から一億六千万円の措置の対象としたわけでございます。 さらに、最近の経済環境の変化等によりまして売上高の減少等の影響を受ける中小企業に対しまして、政府系中小企業金融機関による運転資金の別枠での融資といった施策を行っているところでございまして、これらの措置を適切かつ弾力的に行うことによって、セーフティーネットを構築して十分な措置をしていきたいというふうに考えております。 加えまして、直接的な影響を受け、民事再生手続等の再建型倒産手続に入った企業に対します資金供給、いわゆるDIPファイナンスでございます。これにつきましても、政府系金融機関が取り組むことについてはモラルハザードを防止する等の適切な対応に留意しまして、こうした措置によりまして、企業の再建を可能とする環境整備を行うということを現在検討しているところでございます。 それから第三に、中小企業についての今後の金融のあり方でございます。 中小企業に関しましては、大企業に比べまして、デフォルト率、債務不履行率に関するデータ等の情報の蓄積がいまだ十分になされていないために、金融機関が信用リスクを適正に把握できずに、担保となる資産を十分に有しない中小企業は、必要な資金を容易に調達できない状況があるというふうに私ども認識いたしております。 中小企業に対する円滑な資金供給を図るためには、政府系、民間金融機関を問わず、債権保全の必要性を念頭に置きつつも、担保主義を前提とした融資手法を見直し、中小企業の事業内容に着目した融資を行うべきと考えております。 現在、経済産業省といたしましては、信用保証協会、政府系金融機関及び民間機関が有します取引先企業情報をもとに、中小企業の信用リスクに関するデータベース、CRDと申しておりますが、を構築するプロジェクトを推進いたしておりまして、四月から試行的な運用を開始したところでございます。 今後、データの拡充及びシステムの機能強化を通じまして、中小企業の信用力について信頼性の高い評価が行われ、中小企業の資金調達環境が改善されることをこれによって期待しているところでございます。
○山下英利君 ありがとうございました。 中小企業に対するセーフティーネット、これがこれから構造改革を進めていく上で極めて重要だというふうに認識をしておりますので、よろしくお願いを申し上げます。 第二点、構造改革を進める中で、やはりめり張りのきいた財政の運用が必要であろうと私は考えております。今回の国有財産法に関する議論の中におきましても、京都に迎賓館を整備するという形においては、長い日本の歴史や文化を有する近畿の地方にあって、これを紹介できる古都京都に国賓として海外からのお客様をお呼びするという点は、日本を理解していただく上で大変意義の深いものだと思います。そして、それはさらに外交という問題に非常に大きな意味を持つのではないかなと、そのように思っております。 そして、一方では、古都京都、奈良、古い歴史・文化を守るということに加えて、私は隣の滋賀県でございますけれども、近畿一円の水がめ、飲料水を持っている滋賀県という地方が水に対する環境の問題で積極的に取り組んでいる地域であるということもあわせてお話を申し上げて、環境の問題についても海外からの国賓に大きく日本をアピールして、日本の国際的なリーダーシップを高めていく、そのような思いもございます。 外交面における日本のリーダーシップの強化にもつながり、極めて意義が高いと私は考えておりますけれども、財務大臣の御意見をお聞かせいただきたいと思っております。
○国務大臣(塩川正十郎君) 迎賓館のことでございますけれども、あれは平成六年の閣議決定によりまして、お尋ねのように、日本の伝統文化を代表する京都、この京都を通じまして日本を正確に知っていただくように、国際会議場とあわせて活用する迎賓館を建設するということに相なったわけでございまして、その用地の確保につきまして、本日、提案させていただいております国有財産の移転の問題を御審議いただいておるわけでございまして、日本の伝統をフルに生かした立派な迎賓館をつくりたいと、こう思っております。 なお、琵琶湖のことについてお尋ねがございましたが、琵琶湖はまさに近畿圏一帯におきますところの大きい水資源として大きい役割を果たしてくれております。今、他地域におきましては、水不足等あるいは水の汚染等が問題になりましてお困りのところも多々ございますけれども、近畿圏は琵琶湖の総合開発が進みましたおかげで、滋賀はもちろんのこと、京都、大阪、兵庫に至るまで水の心配は解消されたように思って、琵琶湖に感謝しておるところでございますが、これからはこういう地域開発というものは、水資源とあわせて地域開発をやったわけでございますので、そういうようなものを積極的に進めていきたいと思っております。 二十年という長い歳月がかかりましたけれども、琵琶湖の総合開発ということはまさに画期的な地域開発のモデルとして参考になるものではないかと思って、私たちはこれを高く評価しておるようなことでございます。
○山下英利君 ありがとうございました。 時間も限られておりますので、私の質問はこれで終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○峰崎直樹君 ちょっと冒頭、財務大臣にお伺いします。 これは新聞報道しかわかりませんので、昨日、年金の国庫負担の引き上げ問題について、国会の内部では、前向きに検討するということで検討される、つまり国庫負担の引き上げですね。ところが、その後、議場外でこれを取り消されたという。これは事実でございましょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私は、委員会で言ったことが、何かちょっと前後がそごをいたしまして、三十兆円以内にはという話ではなくって、後で三十兆円以内でもそれをやるんですかと言ったから、いや、三十兆円の枠内におきましてはちょっと難しいということを申し上げたのでございまして、もう一度改めて申しますならば、基礎年金の半額負担につきまして、私はこれに積極的に取り組んでいきたいということを申しておりまして、できれば二〇〇二年にでも実現したいということを申したことは事実でございまして、その後、中塚さんの方から、枠を三十兆円に国債発行を限定するが、そういう中でもやられるんですかと言ったから、これはなかなか厳しいので、心得て十分な努力をいたしますと、こういう答弁をしたということでございます。
○峰崎直樹君 報道によりますと、夕方、記者会見で訂正をされたというふうに聞いているんですが、それは事実と違うんですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 記者会見におきまして私は十分に説明をいたしまして、了解してもらったということです。
○峰崎直樹君 この間、財務大臣の答弁は、忘れたとか記憶にないとか。そのときはまだ財務大臣はおもしろい答弁される方だなと私も思ったんですけれども、この種政策課題において答弁がこういう形でくるくる変わっていくということだと、とてもこれは財務大臣、大変失礼ですけれども、我々こうやって質疑をやることの意義、これは本当にあるんだろうかと、実はそういう意味で大変厳しい御指摘をせざるを得ないと思うんですよね。 その意味で、改めて、これからの国会の中における答弁のあり方をめぐって、私はやはり一言反省の言葉があっていいんではないかというふうに思うんですが、大先輩をつかまえて大変厳しい言い方ですが、その点いかがでございましょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 説明をちょっと簡単にし過ぎてしまったという、それは私は思っております。 ですが、先ほど言っていますように、一番最初に、基礎年金の半額負担はどうですかと言うので、積極的にやりますということをお答えいたしまして、それは二〇〇二年でできればやりたいんだと、こういうことを言ったんです。そこで一たん話が切れまして、それですぐに中塚さんから国債三十兆円に限定した中でもやるんですかという話がございまして、努力はいたしますけれども、非常に厳しい状況でありますのでなお努めてまいりますと、こういうことを申したことでございます。 その後、記者の方に、三十兆円になった場合はどうなるんですかということだけはっきりとしてくれという話がございましたので、三十兆円の枠内に決められてしまうとこれはなかなか難しいという答弁を私はしたんだという趣旨のことを説明した、こういういきさつであります。
○峰崎直樹君 その質問を受けられたとき、ある意味では一つの前提条件として三十兆円以下だと、来年度の編成方針は。そういう中で、いわゆる基礎年金の税方式、三分の一から二分の一と。たしか二兆円前後必要だと思うんですね。そうすると、その二兆円というのはそれに上乗せてくるわけですから、当然それは財務大臣として来年度の財政方針が大きく頭の中に入っていなきゃ私はおかしいと思うんです。そういう軽々しいというか、国会のこの議場の中で、私は、そういった点については、そういったことを計算の上で責任ある発言をしていただきたいということを冒頭お願いしておきたいと思います。 さて、きょうは和風迎賓館の問題ですから、これは内閣府に聞くんでしょうか。こんなときに和風迎賓館をというのも、話がないわけではありませんが、今後の維持費というのはどのぐらいかかるものなのか、あるいは維持はどこがやっていくのか、この点だけちょっと明らかにしておいていただきたい。
○副大臣(松下忠洋君) 京都迎賓館の管理運営費、経費等についての御質問でございますけれども、現段階ではまだ未定でございます。今後、国賓、公賓等の接遇の方法とか、食事とか警備とか生活習慣とかいろいろございますので、そういうシミュレーションをいろいろやってみて、具体的に検討して決めていきたいというふうに考えております。 それから、この京都迎賓館は国賓、公賓等の接遇を行う目的で国の施設として建設されますので、その管理運営は基本的に国が行うということになります。 いずれにしましても、この迎賓館の管理運営につきましては、閣議了解の趣旨を十分に踏まえていきたいと思っていますし、経費節減に努めてまいる、これは当然のことだと考えております。 以上でございます。
○峰崎直樹君 その閣議了解というのは具体的にどんなことですか。
○副大臣(松下忠洋君) 平成六年の十月にしたものでございますけれども、「迎賓施設の建設について」ということで、結構長いものですけれども、我が国が世界有数の経済力を有するに至ったということから、国際社会の中でその地位にふさわしい役割と責任を果たしていくためには、どうしても「より多様で緊密な外交・国際交流を展開し、歴史的・文化的側面も含めた幅広い対日理解を醸成していく必要がある。」ということで、この迎賓館についての建設を閣議で了解したということでございます。あと四つほどの項目がございますけれども、ここでは省略しておきます。 そういう趣旨でございます。
○峰崎直樹君 内閣府の質問はこれで終わります。 そこで、竹中経済大臣にきょうは来ていただきました。本来、私はこんなところでこういう発言をしちゃいけないんでしょうが、経済財政担当大臣というのは財政金融のところで、経済財政諮問会議を担当されている大臣は当然こちらの方へ来られて所信表明その他行われるものだというふうに思っておりましたら、どうも違っていたということで、こういう機会をまたぜひふやしていただきたいというふうに思います。 そこで、新聞紙上ではもう経済財政諮問会議の、宮澤大臣がつくられたんでしょうか、骨太の方針とかとおっしゃっているんですが、何が骨太なのかよくわかりませんが、通常、六項目の方針が出されると聞いておるんですが、ほぼ今日時点で、新聞でも時々出てくるんですけれども、どういう中身のものなのかということを竹中大臣、一度明らかにしていただけませんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) この間、週末のテレビを見ていましたら、ニュースで経済財政諮問会議がこういう方針でやることを決めたというのが出ました。今週になっても、たしか経済新聞の第一面で経済財政諮問会議がこういうものをやることを決めたと、いろんな新聞にそういうことが出ているんですけれども、そのたびに私はびっくりしております。 これは、どういう形でこんなものが出るのかなというのは大変興味があることでありますけれども、今まで経済財政諮問会議では、民間の議員の方々に非常にブレーンストーミング的に多様な議論をしていただいて、こういう議論が出ましたよということをその都度記者に発表してきています。民間の議員の方御自身が記者会見にも応じるという形になっている。いろんな意見があるわけですけれども、そういうところをつなぎ合わせていろんな記事が書かれているというふうに私は感じております。その意味では、あそこで書かれているようなそんな煮詰まった議論は、まだ経済財政諮問会議では残念だけれどもなされていないというのが実情だと思います。経済財政諮問会議は小泉内閣になってからまだ一回しか開かれておりませんので、その意味では、これから一カ月ぐらいが大変な作業になってくるというのが現状であります。 御質問の、今どういう段階の議論をしているんだということでありますが、これは、第一回目のところで私の問題意識として指摘をさせていただいたものに集約されているんですけれども、二つのパーツがあるんだというふうに思います。 一つは、小泉内閣が掲げる構造改革というのが一体どういうものであるのかというメッセージを明確に国民に送りたいというふうな部分、このメッセージの部分があると思います。同時に、経済財政諮問会議としては、予算の枠組みについて議論をして、総理主導、政治主導の予算編成に結びつけるという重要な役割がありますので、その予算の枠組みについての議論をしなければいけないというふうに考えています。 そうすると、必然的に出てくる姿は、まず第一に議論しなきゃいけないのは、新世紀維新が目指すものというのは一体どういうことかという理念の部分。それと具体的に、経済再生のシナリオとしてどのようになっていくだろうかという部分。これについては、構造改革の過程で失業の増大を懸念する先生方の御質問も委員会等で非常に厳しくいただいていますので、そういうことを踏まえた一つのシナリオを、これは繰り返しますが、マクロモデル等々が間に合いませんので、そんなに厳密ではないけれどもやっぱり示さなきゃいけない、これが二番目だと思います。 三番目が、構造改革の筋道といいますか、構造改革というのは、不良債権の処理から始まって、経済社会を活性化する部分。さらには同時に、しかし、競争の中で国民のセーフティーネットを整備する部分。それと同時に、役割分担、官と民、公と私の役割分担の見直しの部分。そういうところがあろうかと思いますので、その道筋を示す部分というのが出てくると思います。 最後に、平成十四年度予算のあり方、まさに枠組みについての一つの方向性を示す、そういう議論を行いたいということを前回の経済財政諮問会議で、これは繰り返しますが、小泉内閣になってから最初の諮問会議で、これも私の方針としてメモとしてお配りして、そこのもとで総理を含め御討議をいただいたという段階になっております。 私の理解では、その時点でこの組み立てそのものが間違っているというような御指摘はなかったと思っていますので、この方向に沿ってぜひ議論を深めて明確なメッセージを出していきたいというふうに思っています。
○峰崎直樹君 早とちりしている新聞記事なんでしょうか、日本経済新聞の日曜日の日には、「経済財政諮問会議の「新世紀維新のための経済財政政策 骨太の方針」案の要旨は次の通り。」ということで、基本的な考え方は略ですが、「本論・補論」のところで、「一、経済活性化と構造改革」、「二、社会資本整備=二十一世紀型の社会資本整備」、「三、社会保障制度=持続可能なシステム設計」、「四、国と地方の役割分担」、「五、政策決定プロセスの改革と経済財政の中期的見通し」、それから、「六、二〇〇二年度予算編成の基本方針」と。あと細かいことは省略。 こういうふうに、もうこれは相当中身ができ上がっているのかなと思ったんですけれども、これは間違いなんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほど申し上げましたように、いろんなブレーンストーミングの中での細かな資料というのは、これはもう随分たくさん出ています。それをつなぎ合わせて一つのシナリオをお書きになったのかなというふうに私は考えております。 そこに書いていることは結構いいことばかりで、間違いかなと言われたら、そういうことは議論すると思いますけれども、正確に私たちが今議論をしていることとは少し違っているというふうに思います。
○峰崎直樹君 そうすると、この書いてある中身についてはそれほど的を外れたものではない、少しずれているかもしれないということで、この中身について少しお聞きしてもよろしいということで理解していいですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 構造改革の中で、今お読みになったものは重要なものばかりだと思いますので、そういう問題意識を私も持っております。 ただ、それは非常に議論が深められている部分と深められていない部分がありますので、そんなに御納得いただけるものになるのかどうかわかりませんが、私も考えている問題ばかりでありますので、ぜひ議論をさせていただければうれしいと思います。
○峰崎直樹君 前の財務大臣、宮澤財務大臣は、これからの財政再建どうするんだという話をすると、必ず、六月には骨太な方針が出てきます、そして、そこではマクロモデルがあって、これは内閣府にある旧経済企画庁の研究所が今は精魂込めてつくっているから、それが出てくれば、国と地方の関係、あるいは社会保障財源と税の関係、いろいろおっしゃっていたんですよ。 そうすると、今お話を聞いていると、マクロモデルは間に合わないということなんですか。ちょっとおっしゃいましたけれども、それはそういうふうに理解してよろしいですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、私も既に別の機会にきちっと申し上げたと思いますし、それ以前も、事務方からいろんなところでの御報告が行っているというふうに聞いておりますけれども、マクロモデルは六月末には間に合いません。ただし、作業は進めておりますので、それに基づいて、まあどうでしょうか、秋から冬にかけてとか、そのぐらいにはそのマクロモデルを活用した数字は出せるようにしたいと思います。
○峰崎直樹君 前の財務大臣は、六月末にはできるから期待しておいてくれと、こういうことで、我々も本当にそれはできるんだろうと思っていたんですが、今のお話を聞くと秋から冬になるということで、何だか昔の元経済企画庁長官で、どなたとは申しませんが、景気はいつよくなるのかと言ったら、桜の花が咲くころだろうと。桜の花が咲いたら、いやまだもうちょっと先だ、もみじの咲くころじゃないかとか、いろいろお話を聞いていると次々と変わっていくんでびっくりしていますが。 そこで、きょうは余り多くの時間がありませんので、経済財政諮問会議のベースになるんでしょうか、経済戦略会議の答申がございますね。竹中さんもこの中に入ってつくられていると思います。竹中大臣、今マクロ経済見たときに、財政も今もう大変な財政構造改革をやらなきゃならない。金融の方ももうゼロ金利になっている。そうすると、もう一つ残されている、もう二つなんでしょうか、規制緩和も一つあると思うんですが、税制問題ですね。この問題について、大臣は非常にすぱっとお話をなさっておられるわけです。 それは何かといいますと、レーガン税制について非常に高く評価をされている。税のフラット化の問題とか最高税率の引き下げとかいろいろ出されておりますが、現時点でレーガン税制改革をどのように評価されているのか、改めてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先生よく御存じのように、レーガン税制というのは途中で変わっているんですね。就任されたときのドラスチックな変更と、八六年ごろを中心としてまたそれを見直していますので、どっちを評価するかというちょっと技術的な問題はあると思います。 ただ、総じて言えば、これはレーガンの税制だけではなくて、サッチャーもそうですし、少しおくれて日本も同じような税制をとったわけですけれども、フロンティアがどんどん広がっていく中で、頑張った者ができるだけ報われるように、つまり一言で言えば、インセンティブ重視型の税制というのが実は八〇年代以降世界的に私はとられてきたのだと思います。 アメリカの場合もイギリスの場合も、やはりその税制というのが経済の活性化、もちろんアメリカの経済をよくした要因はたくさんあるわけですけれども、その根底の部分で税制が果たした役割は、私はやっぱり非常に大きかったというふうに思います。 結局のところ、資本に対しても労働に対しても、もっと頑張れ、頑張ったらいいことがあるぞということを税制で保証することによって経済を活性化させたと。そういう効果は、やっぱり八〇年代以降の世界経済を見ると非常に大きかったのではないかと思います。
○峰崎直樹君 さて、そこなんですけれども、八一年の改正というのは、私も、結果的にそれは財政赤字を膨らませて、あるいは投資減税において非常にいびつなものになったと思っていますが、八六年改正を恐らく評価されているんだろうと思いますが、今おっしゃった中で私が非常に気になるのは、八一年、八六年のレーガンの税制改正はアメリカ社会の中に一体何をもたらしたのかというときに、経済の活力、そういう要素というのはもちろんあるんだろうと思うんですが、経済の生産性をそのことによって高めたのかというふうに言われると、どうも理屈の上では、税率を下げたから生産性を高めたとか活力が出たとか、そのことは余り言えないのではないかなと。むしろ、社会の中に非常に格差を拡大していく、そのことによってアメリカ社会の内部が、何といいますか、社会的な不安が高まっていったと。 そこが実は、クリントンが出て九三年に、その前にブッシュももちろんやりますけれども、実は五段階の、つまり八六年改正では二段階に所得税の税率は下がるわけですね。ところが、ブッシュのときに一回上がります、三一%をつくります。そして、九三年のOBRAのいわゆる税制改正で、三六%プラス付加税、三九・六%という非常に高い税をもたらすんですね。 九三年というのは、御存じのようにアメリカはまだ不況です。ということは、竹中大臣の、そういうインセンティブ税制が経済の活力をもたらしたのではないかということに対しては、八〇年代から九〇年代にかけてのそういう事実から照らし合わせてみると、私はなかなかそうは言えないのではないかなというふうに思っているんですが、改めて、アメリカにもおられたことでございますし、その点はどのように判断されているのかお聞きしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先生、非常にいろんな文献を踏まえた上での御質問だというふうに思います。 税が果たした役割というのを正確に理解するためには、インセンティブ型の税制を提供することによって、いわゆる資本や労働の投入、インプットをふやしたというのが大変重要だと思います。GDPとか経済の成果は私たちアウトプットではかるわけですけれども、アウトプットをふやすためにはインプットをふやさなければいけない。これが供給型の、供給重視の政策なわけですけれども、労働や資本のインプットをふやすためには税のインセンティブが必要であると。 今御質問されたのは、そのインプットの問題はさておいて、生産性はどうだったかという御指摘ですね。生産性と税が直接結びついているかどうかということに関しては、これはちょっと別の次元の問題だと思います。私は、生産性の上昇は明示的に非常に強くもたらされましたけれども、それに関しては、税の問題もさることながら、やはり規制緩和で競争圧力を高めた、競争政策を促進したということがより大きかったというふうに認識しています。 格差の問題というのは大変難しい問題だと思います。ただ、これも先生よく御承知のように、アメリカの経済が、これは九〇年代になってからようやくですけれども、格差も縮まり始めたわけですね。これは不況になってきますとまた違うんですけれども。その意味で私は、税制の判断というのは、どの税制がいいか悪いかということではなくて、やはりその経済が面しているフェーズフェーズ、ステージステージで、それにふさわしい税制というのは私は少し違ってくるんだというふうに思うんです。 その意味では、繰り返し言いますけれども、あの八〇年代の時点でインセンティブ型の税制をとったということは、私は評価されてよいのではないかと思います。こういった点は、アメリカの財政学の帝王と言われるマーチン・フェルドシュタインが編集してNBERから出している「アメリカン・エコノミー・イン・トランジション」ないしは「アメリカン・エコノミック・ポリシー・イン・ザ・ナインティーンエイティーズ」というのがありますけれども、その辺で私も勉強させていただきましたけれども、おおむねメーンストリームの研究者たちはそのような評価をしているんではないかと思います。
○峰崎直樹君 アメリカから、ちょっと今度は逆に日本に戻ります。 前回、九九年の税制改正で最高税率を、地方税も入れて六五%を五〇%まで下げました。高額所得者にとっては非常に大きな減税になりましたね。今、地方税を除きますと、たしか一三%ですから、三七%でしょう、最高税率は。アメリカよりももうむしろ下がってきているわけです。今、竹中さんたちが、この経済財政諮問会議の中にもフラット税制、税率をもっと簡素化していこうと、こういう話を出されているやに聞いているわけです。 私は、いわゆる課税ベースを広げながら税収中立でいくという、多分、税収中立だろうということも後でちょっとお聞きしたかったんですが、その税収中立ということについては私も賛成するんですが、いわゆるフラット税制へと展開をしていくということが本当に日本の経済、この二年間の間ですね、もう二〇〇一年ですから、この二年間の間に六五%から地方税入れて五〇%まで下がりました。法人税も下げました。そのことが日本経済には一体どういう結果をもたらしたのかということは、割ともう既に出てきているのかな、結果は。 これには不良債権問題とかいろんな要因があるから、なかなか簡単にはいかないというのはもちろんわかってはいるんですが、この税率のフラット化というものが経済のいわゆる活力というところにどのように結びついていくのかということについて、私は余り十分な説得力というものを持たないんではないかなというふうにちょっと思えてならないところがあるんですが、そういう点、特に日本の過去二年間の税制を非常に簡素化していったという、そういう内容についてはどんなふうにお考えになりますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 経済社会が成熟した市民社会に移行して、そうなってくると経済政策の手段というのは実はどんどん限られてくるわけですね。昔は行政指導でごちごちにやれた、今そんなことはできません。昔は補助金を出してインセンティブを与えた、それもできません。 実は、そういうことになってくると経済政策の手段というのは意外と少なくて、ビジョンを示すというのは私は重要なことだと思うんですが、税だ、タックスだというふうに、実は成熟すればするほどそうなってくるんだと思います。 今の二つ目の御質問に対して、その政策の評価をどのように行うかということに関しては、残念ながら日本ではなかなかまだできません。それは、先生が御指摘になったようないろんな複雑な要因があるということに加えて、税の効果が出るまでは意外と時間がかかるということで、そのデータの蓄積はやはりかなり待たなければいけないんだと思います。アメリカの税の評価もやはり十年単位で私はなされたんだと思います。 一つ心がけなきゃいけないのは、アメリカの場合、税こそが政策であるということに基づいて、これは一つ名前を挙げさせていただきますけれども、ナショナル・タックス・ジャーナルというこんな分厚い黄色の本が毎月出ているんですね。専門家の税と経済の分析が毎月出されていて、その中でまさに、非常に重要な政策手段である税制と経済の関係というのが分析されている。日本のこれはまさに知的な風土の貧弱さの中でまだそういうものがないということは大変な問題だと思っておりますので、これはこれで別途ぜひ充実させていきたい。 繰り返して言いますけれども、そういう風土も踏まえて、そういう評価というのがまだできていないというのは事実だと思います。したがって、あえてするとすれば、やはりアメリカやイギリスの経験がある程度日本にも当てはまっているはずだという類推をするしかない。それが現状だというふうに心得ます。 前半のお話の中で、税制の所得税のフラット化を今度の経済財政諮問会議の中で位置づけているのではないだろうかというふうな御指摘がありましたけれども、今のような状況下で、いわゆる所得税を短期的な当面の政策としてさらにフラット化しろという議論はそんなに強く出てこないのではないかなというふうに私は考えております。 ただし、いわゆるライフサイクルで見た税の平準化、つまりこれは相続税の問題がありますから、一生働いて相続税の問題まで含めたフラット化というのは、これは専門家の間では実は非常に議論が強いですが、これも実は所得税がどの程度フラットかということとの組み合わせの問題でありますから、そんなにはっきりとした民間議員の間で方向性として議論がなされているというふうには私は承知していませんし、そういう問題は、短期的な少なくとも政策のリコメンデーションとしては、今度の報告の中には私はそんなに強い形では出てこないのではないかなというふうに今の時点では思っています。
○峰崎直樹君 そうすると、やっぱり我々、こういう新聞の情報だけで見ちゃいけないのかなと思うんですが、竹中大臣は日本経済再生の戦略にもそういうフラット化のことは提起をされているし、この経済・財政運営方針といいますか、この六項目の中にもかなり入ってきておりますね。「税制のフラット化など歳入構造の抜本的見直し。」なんというのが入っていまして、多分これが入ってくるんだな、これはもう大変な内容を含んでいるなと思いながら見ていて、今のお話を聞いていると、まだ民間委員の人たちとそこら辺十分経済財政諮問会議でまとまっているというわけではないんだと、こういう理解なんですね。それはわかりました。 そこで、今せっかくお話しなさったわけですから、税の話が入っていますので、お金のかからないと言ったらうそになるんですが、これから二十一世紀に向けて、いろいろな税制のフラット化とかあるいは税の公平性とかいろんなことを考えるときに、どうしても必要な私はインフラがあると思うんですよ。それはいわゆる納税者番号制度だと思うんですね。 それで、新聞記事ばかり頼りにしちゃいけないんですが、その中に「社会保障統合勘定と社会保障番号の導入」と、こう書いてありまして、社会保障制度の方で番号へ入ると。税と社会保障は違うといえばもちろん違うんですが、私自身は、納税者番号というのはむしろ社会保障番号と言ってもいいぐらい、あるいは国民安心番号というふうに言ってもいいんじゃないかと思って、つまり税制というのは所得の、特に日本の所得税というのは社会保障給付のときの全部ベースになるんです。 竹中大臣、我々が大学へ入るとき、寮へ入るときに、私も申請したことがあるんです。そうしたら、あなたは所得が高過ぎると。私だって自分の父親の職業からしてそんな高い給料をもらっているわけではないと。結局、サラリーマンが全部源泉徴収で取られていますね。そうすると、持っていく源泉徴収票を見ると、当時、小さい車だけれども、カローラだったでしょうか、何かトヨタの小さな車に乗っている人間が寮に入っている人間だっているわけですね。何だ、あいつは車まで持っているじゃないかというふうに思いながら、非常に不公平感を感じたものなんです。 つまり、税制というのは、歳入における公平性と同時に、実は社会保障給付における公平性を何によって担保するかというときに大変大きな役割を果たしているわけですね。そこが不公平であると、こういうフラット化だとか歳入中立だとかいろんなことを考えられていても、土台が狂っているところに、いや歳入中立ということになると、これは困ったことになるわけです。 その意味で、これは財務大臣も後で、隣におられますので、その決意を、本来これは予算委員会で聞けばよかったんですが、ぜひこのいわゆる納税者番号制度をきちんと早期に入れますと、このことを一つ確約として経済財政諮問会議の中に入れてもらえないだろうかな、入れるべきじゃないかなというふうに思うんですが、この点、お二人の大臣に御意見を伺いたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) これは、経済財政諮問会議は竹中大臣のところで取りまとめしておられますので私が早計に申すべきじゃないと思うんですが、納税者番号につきましては、私たちも実はこれはIT化社会に移ってきておるのに伴って必要であるとは思っておりますが、しかし、何といいましょうか、役所間のそれぞれの分野というものがあって、自治省はCDをやっていますし、住民登録をやっておりますし、また年金の番号というのがあって、そういうようなものはやっぱりいずれ早く統一しなきゃならぬだろうと思っておりますが、そういうものとあわせて納税者番号というものの推進を図っていきたいと思っております。
○国務大臣(竹中平蔵君) きょうたまたま私たちの資産公開がありまして、何か丸裸にされて、こんなことまで知らせたくないなという一面と、やっぱり、私たちちゃんとやっていますよ、変なことしていませんよということをわかっていただきたいという面、両方なんだと思います。資産公開ではありませんけれども、こういう納税者背番号に類するものについては、国民はそういうミクストフィーリングを持ってきたんだと思います。 ただ、私は、やはりこれから本音で財政のことをしっかりと国民的問題として考えていかなければいけない。そのときには私は、納得できる税制、納得税制というのがやっぱりどうしてもその基本になると思う。その納得税制の基本は、御指摘のように、やはり私は、今、塩川大臣もおっしゃったような納税者背番号に通じるような一つの制度なんだと思うんですね。 同時に、これは、例えばですけれども、今までのように源泉徴収がいいのか、本当に納税意識を持つためには申告制度がいいのかというような非常にかねてからの問題もありますので、それも含めて納得できる税制を築こうというのは、経済財政諮問会議の報告の中ではかなりはっきりと議論させていただきたいと思っています。
○峰崎直樹君 納得できる税制のためにも、そういう公平性というものが担保できるインフラというのは私はやはり整備すべきだと。ところが、塩川大臣の今のお話を聞いていると、これは聖域なき改革をやろうという小泉さんの方針とはちょっと違うんじゃないかなと。あっちもありこっちもありいろいろ苦労していますわという話はわかるんですけれども、税の主管大臣として私はやはりやっていただきたいなというふうに思っております。 時間も余りありませんので、税のところでもう一つ、今度は地方財政のところ、地方税源のところをお聞きしたいと思うんですが、自治省からどなたか来ておられますか。──済みません。 そこで、まず財務大臣にお聞きします。 地方交付税というのは国税ですか、地方税ですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) この論争はもう長年にわたりまして論争されておる税金でございまして、一言で言いまして、国税ではあるけれども地方の財源としての権利のある財源である、私たちの認識はそのように思っております。徴収は国税でしておりますけれども、権利としてあるのは地方自治体に所属するものであると。
○峰崎直樹君 自治省、遠藤副大臣ですか、どう考えておられますか。
○副大臣(遠藤和良君) 私どもは固有の地方税であると。地方税を中心にやっているんですけれども、地方税というのは地域に偏在をいたしております、御承知のとおり。したがいまして、国税五税を取っていただきまして、そのうち法定できちっと地方に権利としていただいている税が地方交付税である、こういうふうに理解しております。
○峰崎直樹君 どうもよくはっきりしない。自治省は、これは固有の自分たちの税だと言うし、財務大臣は、それはどうもいろいろ論争がありますということをおっしゃっているんですけれども、ただこれは、地方交付税は法律ですよね。地方交付税法で定まっていますが、これは所管はどちらなんでしょうか。
○副大臣(遠藤和良君) この法律は当然総務省の所管でございます。
○峰崎直樹君 そこで、財務大臣にお聞きするんですが、来年度予算のときに国と地方を三兆円減らさなきゃいかぬ、国は二兆円で地方は一兆円だと。その一兆円の中身がだんだんわかってきて、地方交付税を削減したいとおっしゃっているんですね。財務大臣、事前に総務大臣とその点についての了解はちゃんととられているんですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私は、直接地方交付税を削減するとは言っておりません。私の言っておりますのは、シビルミニマムを見直してもらって、それに伴って基準財政需要額の算定を見直してほしい、それに伴って地方財政計画の中で交付税等をいろんな検討をして削減してもらいたい、こういうことを言っておるんです。
○峰崎直樹君 要するに、財務大臣がそういう中身についておっしゃっているわけですね。その中身は、所管は財務大臣の所管なんでしょうか、それとも自治大臣の所管なんでしょうか。これ、財務大臣にお聞きします。
○国務大臣(塩川正十郎君) もちろん、これは総務大臣と相談しなけりゃ決定できないことは当然であります。
○峰崎直樹君 じゃ、総務省としては、総務副大臣、例えば来年一兆円削減しなきゃいかぬというふうに国で決まったとした場合、どういう財源を考えておられるのか、もしいい案があればお伺いしたいんです。
○副大臣(遠藤和良君) 国も地方も一体的に歳出を削減する、こういう方向性での議論だと思いますけれども、地方の交付税を最初に削減ありきという議論は、私どもの考えるところではございません。 地方交付税は、今申し上げましたように、本来、地方が地方税として取るべきですけれども、なかなか偏在して取れない部分につきまして国税で取っていただきまして、その一定率を地方にいただいている、こういう調整交付金のような性格を持っている税でございます。したがいまして、これをどうするかと考えると、やはり基準財政需要額を議論するというのはなかなか難しい。これは例えば、それぞれ国の行政水準を法律で決めております、この国は。したがいまして、その法律を全部変えなければなかなか難しい話でございます。 私どもが考えるとすれば、地方財政計画というものを考えているわけですけれども、この地方財政計画の中にはそういう行政水準をキープする意味でのものもありますし、一方では地方単独事業として計画をしていくものも入っているわけでございますが、この地方単独事業につきましては、国の景気対策に対して地方も一定の連帯責任を持つ、一緒にやりましょうという意味でかなり思い切った投資をしてきている部分がございます。これについて地方がきちっとやっていただくために、そのことに対して起債を認める、そして起債を認めた後、交付税で措置をする、こういう部分がございます。ここの部分をどう議論するかということは可能ではないのかなと。 実際に、地方におきましては箱物の建造物がかなりたくさん出ておりますし、これについてもう少し考える。あるいは、起債に対してきちっと地方交付税で措置をするということで若干モラルハザードを起こしているのではないかという議論もあるようでございますから、そこの部分を中心にして議論いたしまして、全体的に地方財政計画自体を見直すということはできるのではないか。そして、結果として地方交付税の削減ということはある意味では達成できるのではないかと思っている次第でございます。
○峰崎直樹君 今おっしゃったところに非常に重要な点があるので後でまた詰めますが、その前に、同じ政府の機関の中に地方分権委員会がございますね。そこでは国の税源を移譲するという考え方が出されているわけですよ。そうすると、その際に当然のことながら、それは交付税ももちろん対象になるかもしらぬけれども、我々から見たら補助金ですよね、国庫支出金。補助金にもいろいろありますわ。だから、むしろ補助金を中央省庁がなかなか手放さない。 これはある意味では政策補助金が特に問題になっているわけですけれども、私は、やはりまず税源を地方に移して、これはたしか一対一にしたいということを総務大臣もおっしゃっていますから、そうすると、そのいわゆる税源移譲に伴ったものを、国から地方への移転財源を減らしていく。その移転財源を減らすときに、まず最初に国庫支出金を減らすのか、あるいは交付税を減らすべきなのか。交付税は法律に措置されているし、七割は法律に定まって、規則に定まって全部財源が決まっていますよね。だとすれば、一番削りやすいといったら語弊がある、削るべきなのは、私はむしろ国庫補助金の方ではないかなというふうに思えてならないのですね。 そこら辺、国の中のいろんな機関で議論をされているけれども、いわゆる分権型の議論をしている人と財政構造改革を議論している人と、ここら辺が余りすり合わせがうまくいっていないんじゃないのか、こういうふうに思えてならないのです。 そこで、これはどちらの大臣というよりも、竹中大臣にお願いをしたらいいのかもしれませんが、こういったところをある意味では経済財政諮問会議の場で十分詰めてもらわないと、どれを議論していいのか、さっぱり今、我々、議論しにくくなっているわけです。中には民主党が考えていることとほとんど同じことを提案しているものもありますし、非常にそうでないものもある。そこをぜひ六月の答申を出される前に整理をしていただきたいと思うんですが、これはどうでございましょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) まさに改革の重要な中身だと思いますので、その問題については私たちも高い関心、意識を持っています。ぜひ議論を進めたいと思います。 ただ、細部の非常に細かな制度設計に踏み込むことが私たちには必ずしもできるとは思いませんので、その方向についての議論をぜひ私たち財政諮問会議の重要な任務として遂行したいと思います。
○峰崎直樹君 そこで、今、総務副大臣は起債の問題をおっしゃったんですよね。この地方債の問題は後で柳澤大臣とちょっとまた少し議論をしたいと思っているんですが、この起債の面倒を見るというのは何か法的な根拠があるんですか。つまり、起債をいたしますね、地方自治体が。そのときに、交付税で後で面倒を見ますと、こうなっているわけです。この、交付税が面倒を見るというのは何らかの法的な交付税法上の根拠はあるんですか。
○副大臣(遠藤和良君) 今度の地方税法の中には法律に明記しております。
○峰崎直樹君 地方税法ですか。詳しくもしわかれば、何条何項にあるのか、ちょっと。
○副大臣(遠藤和良君) 法律に明文しているところもあれば、補正係数の中でカウントしている分もあるということでございまして、今回成立させていただきました地方交付税の中では、不足する交付税総額についてはきちっと後で、地方で債券を出していただくわけですけれども、それを交付税措置するということは明文化いたしております。
○峰崎直樹君 これは非常に重要なところなのでお尋ねしますが、国は、地方自治体が発行する債券について、それは交付税で補正係数を掛けているんでしょう、それを面倒を見ていますよと。それはどういうものが根拠なのかということを、こんな細かくまで私は要請していなかったから、今すぐわからなきゃ後でも構いませんが、それは法律でちゃんと手当てをしていますと、そういう理解でよろしいですか。確認します。
○副大臣(遠藤和良君) 交付税法、あるいはそれに基づく政令できちんとしております。──省令でございます、省令。
○峰崎直樹君 今こちらの方でおっしゃるように、予算上措置をしている、単年度、単年度でということなんでしょう。要するに、これから先十年、二十年、地方債ですから、発行年限によって面があるんでしょうけれども、それは要するに毎年の予算措置でもって予算措置をしていますと。しかし、それを将来にわたって法律でもって、この地方債の起債については交付税における補正係数でもって面倒見ますよと、そういう条文ありますか、あったら教えてください。
○副大臣(遠藤和良君) 確かに単年度で、その予算の枠の中で、その都度省令を決めましてやっておる次第でございます。
○峰崎直樹君 私は、これは自治省だけ責められない面があるというのは、国の景気政策に地方自治体を総動員してこの十年間、失われた十年やってきたわけですね。何でもありをしてきたわけですよ。だから、実はその間、地方交付税もどんどん伸びてくる。基準財政需要額の伸びというのは一般会計の伸びよりもはるかに高い伸びをしていますよね。ですから、そういう進めてきたことのある意味ではツケが今実はどんどん来ているんだろうと思いますよ。そういう意味で、やはりそのあたりのところを改革をしていかなきゃいけない。 きょうは、ここは財政金融委員会ですからこれ以上はあれしませんけれども、地方交付税というのは、もし地方の財源であるとした場合に、その改革の中身について、一体どのようにすればモラルハザードがなくなっていくのか、こういった点について、私はやはりもっと議論をしていかなきゃいかぬポイントだというふうに思っていますが、きょうは時間がありません、それを外させていただきたいと思います。 そこで、道路特定財源の一般財源化の問題についてお聞きします。 私、予算委員会で総理に対して二回にわたって質問しまして、道路特定財源については、これを一般財源化も含めて抜本的に改革するんですね、しかもそれは参議院選挙後ではなくて参議院選挙前ですねということを念を押しました。 財務大臣、そのことは間違いありませんよね、担当大臣として。
○国務大臣(塩川正十郎君) 参議院選挙の前にこれを見直すということを決定しているということは、私の方では聞いておりません。
○峰崎直樹君 そんなことはないでしょう。私は予算委員会のときに、一元化しなきゃだめだということを、内閣を編成するときに政調会長も入れなきゃだめだよということを冒頭言って、政調会長は内閣と違うことをおっしゃっているじゃないですか。それは例えば、参議院選挙前にはもう議論しないと言ったことを、いやいや、参議院選挙前に議論をして方針を出すんだと、改革を。これは議事録に載っていますよ。忘れたじゃ困りますよ。もう一遍確かめてください。
○国務大臣(塩川正十郎君) 検討するということは総理は言ったと思いますが、決定するとは言っていないと思いますが。
○峰崎直樹君 これはもう一回確かめてくださいよ、正確に。決定する、つまり改革を実践するということを約束されたわけですから、これはぜひ確かめていただいて、大臣、もう一回頭に入れていただきたいと思うんですよ。そうでなかったら、あそこの段階で、いやこれは検討するよと、検討するよだけだったら、これは役人答弁じゃありませんけれども、やらないということと同じになっちゃう可能性があるわけですから、それは後で、今井委員まで何て言ったかというと、ああ、もうすごいことだということをおっしゃったんです。すごいことだというのは、一般財源化を含めて参議院選挙前に方針を決めますということをおっしゃったんです。 次回また委員会あるでしょうから、今の答弁では私は納得できないし、一体全体どの発言を信用していいのかわからない状態だったら、これは本来なら審議できませんよ。もう一回そこのところ確かめていただきたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) 今、総理の発言を持っていないので、後で調べてお答えいたします。
○委員長(伊藤基隆君) 速記をとめます。 〔速記中止〕
○委員長(伊藤基隆君) 速記を起こしてください。 質疑を進めます。資料が届いた段階で財務大臣から発表していただくということにします。
○峰崎直樹君 それでは、道路特定財源の問題については後で来たときにお話しして、じゃ、ちょっとさっきの地方債の問題のところで、今度は金融担当大臣にお聞きします。 これは前の村井副大臣からずっとお答えいただいていたんですが、地方債のBIS規制におけるウエートが、かつて日本も一〇%だったんです。これが一〇%からゼロになったんですね。これは日付が正確になりました。 改めてもう一回、なぜ一〇%のリスクウエートだったものがゼロ%になったのか、その根拠を教えていただきたいんです。
○副大臣(村田吉隆君) 峰崎先生から私の前任の村井副大臣に三月ぐらいからずっと御質問がございまして、その答えを私も議事録で読んでいまして、そのとおりの答えでございまして、当初は、このBISと我々との交渉中は、地方債についてリスクウエートをゼロ%にしてくださいという交渉はしたそうでございますが、当時の日本の金融機関の海外におけるプレゼンスが非常に大きかったということもあって、そのゼロ%で交渉が決まるというような状況にはなかったと。 しかし、その後になりまして、再びゼロ%にするということを要求いたしまして、そのときはゼロ%が認められて、現在はその地方債についてのリスクウエートはゼロ%ということになったと。そういう経緯であるということを私も承知をしております。
○峰崎直樹君 このいわゆる地方債のリスクウエート問題というのは、やがて二〇〇四年の新しいBIS規制が入ってくると、これは相当厄介な問題になってくるんですね。 いわゆる縁故債、つまり格付をしないでとっていた自治体の債券というのは一〇〇%のリスクウエートになってくるわけですね。この問題については私は、やはり地方自治体もある意味では起債が自由になってくるわけですね。そうすると責任が伴ってくるわけです。そういう意味で、市場のルールみたいなものがこの地方財政に波及してきているわけなので、先ほどの、地方自治体の発行している地方債は国が面倒を見るという法律的な根拠があるかないかというのは極めて重要な問題になってくるわけですね。そういう意味で私は実は先ほど少しお聞きしたんです。 その意味で、ちょっと先に、議論する先にお聞きしたいんですが、これは資料請求を金融庁にしたらいいのかあるいは総務省にしたらいいのかわからないんですが、地方自治体が銀行が発行している劣後ローン、劣後債を持っている。多分、都道府県の中でも基金というのを持っていますよね、蓄えているお金。それを劣後債、劣後ローンなんかで持っていると言われているんですが、これは金融庁に資料請求しても金融庁自体は持っていらっしゃらないと、こういう話だったので、きょう総務副大臣がお見えになっています。銀行が発行する劣後ローン、劣後債を地方自治体はどのぐらい持っているのか、これをちょっと明らかにしていただきたいんですが、そういう資料はないのかあるのか、あるいはとろうとしていないのか、調べたことがないのか、そこら辺、まず、はっきりわかれば教えていただきたいと思います。 これ、金融庁に聞いていたので、もしかしたら総務省は答えていないかもしれません。金融庁からまず、あるかないかということを答えていただけますか。
○副大臣(村田吉隆君) 私どもの方の資料は、発行体が、銀行が発行すると。それで、通常は引受証券会社を経由して転々流通する場合もあるということで、そういう意味では、発行体たる金融機関はそういう資料は持っていない、こういうことでございます。 ローンの方につきましては、これについては実績がない、そういう地方公共団体が持っているという例はないと、そういう御報告を申し上げたいと思っております。
○峰崎直樹君 総務省はいかがですか。
○副大臣(遠藤和良君) 総務省にも資料はございませんし、地方自治体も恐らくそういう運用はしていないのではないか、こう理解しております。
○峰崎直樹君 私も市場関係者の人からちょっと聞いたので、それぞれ額はどの程度かわからないけれども、例えば都道府県が減債基金とかいろいろな基金を持っていますよね。そのいわゆる基金をどういう形で運用しているかというところの中に、こういう劣後ローン、劣後債を持っているというふうにもちょっと聞いているわけです。 ですから、一度調べていただけませんか。そして、都府県系あるいは市区町村系で結構でございますので、地方自治体が銀行が発行している劣後債、劣後ローンをどの程度持っているのか、これを明らかにしていただきたいし、その資料の請求をしたいと思いますので。
○副大臣(遠藤和良君) 法令にも、これは地方自治法の二百三十五条の四ですけれども、ここには、「普通地方公共団体の歳入歳出に属する現金は、政令の定めるところにより、最も確実かつ有利な方法によりこれを保管しなければならない。」と、こうございますから、この法律のとおり運用されていると思っております。
○峰崎直樹君 法律はわかりました。だから、運用する人間が財政課長なのか出納長なのかわかりませんが、そういう方々がきっとそれをいろんな格好で運用しているんだと思うんですよね。時には郵便貯金に預けて、これは厄介な話に、一千万円までのペイオフ対象にならないから郵便局に地方自治体の預け入れが集中するんじゃないかという心配を持っているわけですけれども、そのことはちょっと別にして、そこのところをどういう形でやっておるのか、これは総務省、ちょっと調べていただけませんか。 これは、地方自治体が銀行が発行している劣後債、劣後ローンをどのように持っているのかということについては、これはやはり資料の請求を行いたいと思いますが、いかがですか。
○副大臣(遠藤和良君) 現在、手元に資料はございませんけれども、運用の実態について一度調査してみたいと思います。
○峰崎直樹君 よろしくお願いします。
○委員長(伊藤基隆君) 峰崎君、今、財務省から。
○国務大臣(塩川正十郎君) 峰崎先生の先ほどのお尋ねになった議事録を調べましてとってまいりました。総理はこういうぐあいに言っております。党と議論をしていますが、参議院選挙前に見直すという方向をはっきり打ち出していきたいと思っています、こう言っています。
○峰崎直樹君 私の質問の後に、今井澄議員が同じように念を押しているんですね。そこも後で調べていただきたいと思うんですが、今のお話を聞いていて、参議院選挙前に方向を打ち出すんでしょう。方向というのは一般財源化を打ち出すんでしょう。私は一般財源化も含めてやるんですよということを言ったわけですから、その中身は入るんでしょう、当然。
○国務大臣(塩川正十郎君) 中身を見直していくという方向だと思います。
○峰崎直樹君 この間、うちの菅幹事長が、ゼロベースというのもいろいろあります、見直さないゼロベースもありますと。要するに我々が主張しているのは、一般財源化を含めて検討するんですねと、そういうお話をしたときに、そういう方向を参議院選挙前に結論を出すとおっしゃっているわけです。きょう何か与党の皆さん方とお話しなさるというんですから、そこは、国会における答弁と与党側と協議して違ったものが出てくるようだったら、これはもう何のために我々は国会で審議したかわからなくなるわけですよ。 私たちに答弁されたのは、一般財源化を含めた方向を参議院選挙前に出すと、こういう約束だったわけですから、その結論を守っていただかないと困ると思うんですが。
○国務大臣(塩川正十郎君) 言っておりますことは、方向をはっきりと打ち出すと言っておりますので、その打ち出すという解釈については、とりようによっては、決定したとおとりになることもあるだろうし、私たちの方では打ち出すということで認識しておるところです。
○峰崎直樹君 私の後に今井澄委員も関連質問で質問をしていまして確かめていますので、そこを改めてもう一回ちょっと調べていただけませんか。今それは持っていらっしゃいませんか。
○国務大臣(塩川正十郎君) この後質問されたんですね。
○峰崎直樹君 そうです。今井澄さんです。
○国務大臣(塩川正十郎君) そうですか。その後の答弁をもう一度検証するということですね。わかりました。
○峰崎直樹君 今出ませんか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 今取り寄せるそうでございますから、ちょっと時間の猶予をいただきたい。
○委員長(伊藤基隆君) 峰崎直樹君、質問時間が終わっています。
○峰崎直樹君 質問時間は十九分までということで、延びておるようですが、あと一分あるんですけれども。 本当はいわゆる道路特定財源以外にもその他に特定財源がございますですね。その特定財源もすべて一般財源化を含めて検討するという理解でよろしゅうございますか。
○国務大臣(塩川正十郎君) これは私が言った方のことだと思っております。総理はその他とは言っていないと思いますが、私はその他の特定財源についても見直しを検討するということは言いました。
○峰崎直樹君 一応それじゃ確認させていただきます。 議事録届きましたか。もし届いたら、ちょっと読んでいただきたい。──ああそうですか。 これは事実上時間もありませんので最後にしたいと思うんですが、きょうは経済財政諮問会議の担当、竹中大臣もお見えになっているんですが、新しく小泉内閣の改革を出されるときに、日本経済を今一番取り巻いている最大の問題というのは、私、不良債権問題を中心とした金融システムだと思っているんですよね。私は、そこのところにやっぱり改革の最大のポイントを置かないと、財政問題はもちろん我々も、考え方を基本的に三十兆円以下で絞っていきたいということについての方向はいいと思うんですが、公約もしているし、世界から見られている最大の問題というのは、日本経済大丈夫かな、金融システムがと。 先日、IMFが、私もちょっとニュースでしか見ておりませんが……
○委員長(伊藤基隆君) 時間が来ております。
○峰崎直樹君 それでは、その間、答弁が来るまで私は質問を放棄します。待っています。
○委員長(伊藤基隆君) 委員長としましては、質問時間が過ぎておりますので……
○峰崎直樹君 そんなことないですよ。ちょっと待ってください、委員長、そんなことないです。さっき十九分と来て、しかもなおかつ答弁が非常におくれているわけですから、私は一分まだあるから、その一分の間に質問をしようと思って今していたわけですよ。
○委員長(伊藤基隆君) 過ぎました。
○峰崎直樹君 いやいや、プロセスの中じゃないですか、それは。それだったら、私はその一分間を残して、今井さんの議事録が来るまで待ちましょう。
○委員長(伊藤基隆君) ちょっと速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(伊藤基隆君) 速記を起こします。 ただいまの予算委員会の答弁の件につきましては、経過がありますので、後刻、浜田君の質疑が終了後、財務大臣から御答弁をいただくということにいたしまして、質問者は一分留保しているということにいたします。
○浜田卓二郎君 前回のこの委員会で同じ質問を申し上げたんですけれども、きょうは竹中大臣に御出席をいただいておりますので、構造改革と現下の経済、そういうことに関連して若干の質疑をさせていただきたいと思います。 まず、景気が非常に微妙な段階にあると思いますけれども、大臣は、今の経済状況、それから今後の、短期的な面で結構ですけれども、展開についてどういう見方をしておられるか、伺いたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) お答え申し上げます。 前回の月例経済報告等々で御報告させていただいているんですけれども、やはり今の日本の景気は、ここのところ弱含んできたんですが、さらに弱含んでいるという状況になっています。 御承知のように、二〇〇一年度は一・七%の政府経済見通しが掲げられていますけれども、その後の大きな要因は、やはりアメリカの経済が調整過程に入っているということに起因していますけれども、その意味では、経済は当面少しアメリカに引きずられる形で、その前提はやはり日本の経済そのものが構造的に非常に弱い基盤にまだあるものですから、アメリカが少し弱くなった影響を予想以上に強く受けてさらに弱含んでいるという状況であって、これはアメリカの景気等々との関連で今後かなり注意深く見ていかなければいけない段階だと思っています。
○浜田卓二郎君 きょうは株価がどうなっているか私はちょっとまだ承知しておりませんが、小泉人気といいますか、小泉ショックで若干よくなりそうだったのが、このところ六日間ぐらい続落しておりますね。 それで、実は私の地元の国の金融機関の出先ですけれども、埼玉県下の中小企業の景況判断というのをかなり詳細な調査をしまして報告をしてくれたんですけれども、驚くほど三月期決算の後の次の決算に向けての見通しが悪くなっておるんですね。特に機械受注というのが、今まではかなりいいと言われてきた要因にもなっておったわけですが、それが全く暗転しておりまして、大幅な受注減見通しというふうになっているわけですね。それを中心にして、その出先の金融機関の責任者の私に対する御説明では、予想以上に中小企業を中心として景況感も悪化しているし心配であるという話でありました。 ですから私は、今の一般的な見通しを大臣おっしゃいましたけれども、当面、政府としてこの景気動向に対してどうしていくか、それを含めた、御懸念といいますか、それはお持ちなのかどうか、ちょっと伺いたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 昨日の夜のあるニュース番組で、この間からの国会質疑の私の答弁をかいつまんで紹介する形で、内閣は経済の見方に対しては非常に楽観的に過ぎるんじゃないかという御指摘があったようであります。これは全くそんなことはなくて、私たちは大変ある意味で健全な危機意識を持っております。健全なとあえてつくのは、決して悲観はしていないということであります。悲観はしていませんけれども、やはりかなり注意深く見守っていかなければいけない段階になっていると思います。 ただ、同時に、先生よく御承知のように、かといって今までのように安易に、今まで安易だったとは申しませんけれども、即政府が何か直接支出をふやして景気を無理やりに押し上げるという短期的な手段をなかなか行使できない状況になっているわけですので、まさにそうした中で歳出の組み替えを行うことによって、ないしは将来に対して明るい展望を示すことによって、今、さらに弱含んでいる状況を何とかもたせて中期的な新しい経済の発展につなげていけるか、別の機会にも申し上げましたけれども、大変狭い道、ナローパスの政策運営が求められている状況だというふうに認識しております。
○浜田卓二郎君 私は決してナローパスだとは思わないんですね。そうしようと思うからナローになるわけですから、つまり、今の経済状況というのを的確に把握されて、それに対してどういう政策が必要なのかというのは、これは弾力的に考えていく必要があると思うんですよ。 そこで、構造改革という言葉が大変もてはやされているわけです。私も構造改革論者ですよ。もうこの二十年ぐらい構造改革を論じてきた一人だと自負をしておりますけれども。それでは、今の内閣がおっしゃる構造改革、それと、景気あるいは中長期的に日本の経済の、当面の景気だけでなくて活性化というふうに、どういうふうに具体的につながっていくのか、そこのところの御説明を、詳しくはまだ無理なんでしょう、経済財政諮問会議で九月ごろの骨太の答申ということでは。私はしかしそれでは間に合わないと思うんですね。つまり、小泉さんが言われる構造改革断行内閣という意味は、構造改革を議論する内閣だとはだれも思っていないんですよ。議論する内閣だったらこんな人気は出てこないわけでありまして、議論ならもう腐るほどしてきた、これが私どもの認識なんですね。 ですから、今、経済を担当するあなたが、当面の経済状況、それから、これから中長期的に活性化していくプロセス、その中で構造改革をどう位置づけて具体的なメニューをどう出されるか、これは私は、これだけ人気を博して構造改革断行内閣としてスタートしたこの閣僚の責任だと、その期待を持って私はあなたが任命されていると思うものですからあえて伺うわけです。 もう少し具体的に構造改革と経済の関係についてお話をしていただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今の先生の御質問には非常に哲学的な部分と非常に現実的な部分が両方求められていると思いますので、大変難しい御質問だと思います。 ただ、言うまでもありませんけれども、小泉内閣に対する期待が高いのは、まさに御指摘のように、構造改革を議論するだけではなくて行動してくれるだろうという期待があるからでありますので、その点に対しては私自身の責任は非常に重いというふうに実感しています。 さて、構造改革の中身の議論でありますけれども、先ほどからの少し議論のやりとりの中で、骨太の方針の中に構造改革の青写真はメッセージとしてはぜひ示していきたいということは申し上げました。 ちょっと哲学的な部分で言いますと、構造改革というのは、やはり基本的には日本の経済社会というのは非常に大きなリソースを持っているという前提があるんだと思います。人的な資源というリソースがあって、同時に資産、特に貯蓄資金が民間の家計だけで千四百兆円、世界一の資産を持っている国であります。この資産が有効に活用されていないから、実は経済がいつまでたっても本来の力を発揮できないと。構造改革というのは、これはやや経済学者的なタームという御批判はあるかもしれませんが、こういったリソースが自由に有効に効率的に活用される、同時に、このリソースそのものがさらに将来に向かって力をつけていける、そういう社会を実現するというのが、やや一般論というか、哲学的に言うと私は構造改革であるというふうに思います。 じゃ、そのために何をしなければいけないか。一番この資産がある意味で非効率に塩漬けされている不良債権の部分、企業の悪いバランスシートの部分を、まずこれを調整しなければいけない。構造改革の中身の第一歩は不良債権の償却であり、企業のバランスシートの調整であるというふうに思います。柳澤大臣は席をお立ちになりましたけれども、そのための年次目標を決めて具体的な仕組みづくりを行っているというのが今の段階であります。 さらには、しかしこの不良債権の処理というのはいわば受け身の政策です。できてしまった不良債権は償却するしかないわけで、しかしさらに、先ほどから申し上げているように、私たちの資産を有効活用するためには実は前向きの構造改革があるだろうと。象徴的にはITのような新しいフロンティアの例を取り上げるのが、これだけではありませんです。しかし、非常にわかりやすいわけですけれども、そういうものに対して競争政策を活用することによって、民間の技術やエネルギー、資源が自由に投入されることによってさらに経済を活性化していこうと、そういう問題が次の段階で出てくるというふうに考えます。 その中身を議論していくと、まさに今度の経済財政諮問会議の中身で、今ブレーンストーミング的に議論していることが全部出てくると思いますので、ちょっと時間はないと思いますので省略させていただきますが、同時に、その過程でもう一つはやはり財政構造の改革というのが出てくるのだと思います。 この財政構造の改革というのは、財政というのは政策の手段でありますから、本来の目的ではないと思います。しかし、この財政の赤字の累増というのが国民に対して非常に大きな心理的な将来の不安になっているという意味で、これはやはり直視しなければいけない問題である、そういうパッケージ、申し上げたいのはこのパッケージが重要だということです。
○浜田卓二郎君 今おっしゃった不良債権処理、これは私ももうずっとやらなきゃいけないと思ってまいりましたし、柳澤大臣の就任は私は大歓迎だったんですよ。しかし、テンポはどうも二、三年はかかると。だから、不良債権が全部処理し切れるなんというのは、これは私はあり得ない話だと思うんですね。 ただ、問題は、それが二、三年になっちゃった。じゃ、二、三年間は要注意状況に金融システムが置かれるということをも意味するわけですよ。なぜ小泉内閣で二、三年なんだと、それがもう一つ私が感ずることなんですがね。 ただ、しかしいずれにせよ、不良債権処理を進めれば進めるほど当面はいわゆる倒産も含めたリストラが起きていくわけでありまして、これは当面の景気に対してはマイナスですよ。だから、今大臣がおっしゃった第一のメニューは、当面の景気に対してはマイナスなんですね。そこのところが大事なことなんですよ。だから、当面の経済に対しても構造改革がプラスになるような私はメニューというものがあるのかどうかと思っているんですね。 実は、私自身は、今大臣おっしゃったように、日本の経済の潜在的な能力というのは確信していますよ。これだけ蓄積もある。じゃ、なぜ消費に回らないのか、この一点だったわけですね、今まで。だから、宮澤財務大臣も前の堺屋大臣も、要するにどうしたら消費が喚起できるか、そこを一生懸命追い求めて、我慢に我慢を重ねて、ここでも何度も議論してきましたよ、もう限界だと思いながら公共事業費も積み増しをしてきたわけでしょう。 だから、この今の景気の悪さの原因は何か。それは構造的問題もあります。構造的問題が当面の消費に対する影響もあります。だけど、それを中長期の構造改革、しかも多くのものが景気に対してはマイナスです、それを重ねるだけで本当に克服していけるのか。我々、時々悪夢を見るわけですよ。橋本さんのとき間違えましたよね。あのときも構造改革だったでしょう。あるいは財政というのがついていたかもしれない。しかし構造改革だったですよ。そして、せっかく出かかってきた活気というのを、芽を摘んでしまって今日の長期的な低迷に持ち込んでしまった。だから、みんな関連しているわけですけれども。 でも、私は構造改革という言葉が走り過ぎているような気がする。それは、小泉さんがあれだけはっきりテレビの前でやりますやりますとおっしゃるから、人気があるのは当たり前です。でも、具体的な中身として出てきた特定財源あるいは交付税の見直し、これは私、前回の委員会で議論しましたけれども、参議院選前なんかにこんな根本的な改革が本当にできると思っているのか。私はできないと思いますよ、結論から言えば。特に、地方と中央の関係なんて、これはもう長年の宿痾みたいなものですから、これに本当にメスを入れるのならばもっと時間かかります。 私は、だから参議院選前に人気が沸騰しちゃう。私も与党の一員ですよ。党には入っておりませんけれども、会派を通じて与党グループですから、心配して言うわけですよ。だから、構造改革の言葉が走って、期待感が高まって、具体的に何が出てくるのか、これが一つの問題。 それからもう一つは、当面の景気が心配なんです。じゃ、マイナス成長でもいいと、そうおっしゃって大胆にやる道も一つでしょう。それにはやっぱり、そうおっしゃって国民の決意とかあるいは忍耐というのを求めていかなきゃいかぬわけでしょう。だから、いいとこどりはだめだと、それを申し上げたいんです。心配して言っているんですよ。これで参議院選後に何にも出てこなかった、景気は失速している、そうしたら本当に政治に対する不信感ばかりになりますよ。 そういうことで、時間ですから、最後に大臣の私が申し上げたことに対する感想だけ伺って、質問を終わります。
○委員長(伊藤基隆君) 時間の関係ありますので、注意していただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) ある意味で非常に熱いメッセージを送っていただきまして、本当にありがとうございます。 私も、この言葉が先走って空回りしてしまったら、その意味で日本の再生は本当にもう長期的にあり得ないというふうに思っておりまして、このチャンスこそやはり生かさなければいけない。そのためには、御指摘のような行き過ぎた議論というのをぜひ抑えながら、非常に現実的な議論をしていきたい、堅実な議論をしていきたいというふうに考えます。 一つだけ。まさに当面の需要項目が心配だという御指摘は大変わかります。これはもう塩川大臣もそのことをよくおっしゃるのでありますけれども、一つの経済財政諮問会議の考え方としてクラウディングインという考え方、クラウディングアウトの反対で、供給サイドをしっかりすることによって新たな需要を起こしてくるような供給サイドの改革。だから、やっぱり私はナローパスになると思うんですが、そこはぜひ先生の御指摘を踏まえて努力していきたいと思います。 ありがとうございます。
○委員長(伊藤基隆君) それでは、ここで、峰崎君の先ほどの質疑の経過の中で出ました予算委員会における質疑にかかわる質問を改めてやっていただきまして、財務大臣からの御答弁をいただきます。
○峰崎直樹君 改めて、今答弁来たようですので、読んでいただければと思いますが。
○国務大臣(塩川正十郎君) それでは、私から申し上げます。おくれまして申しわけございませんでしたが、今取り寄せましたので。 五月の二十一日、月曜日でございました。予算委員会で、峰崎先生の方でこういう質問なんですね。前段は省略いたしますが、党は、参議院選前に一切議論しない、内閣は、骨太の方針を決めると言っている。これはどういうことなんですか、総理と、こう言っておりまして、総理はそれに対しまして、党と議論していきますが、参議院選前に特定財源見直しという方向をはっきり打ち出していきます。 それに対しまして峰崎議員は、ということは、政調会長にもう一回これは議論するということですね。 総理大臣、当然そういうことになりますと。 そこで関連質問が今井さんからございまして、今井議員の方は、読みますと、こういうことなんです。 先ほど峰崎議員の質問に対して特定財源を見直すとはっきり言われた。私はそこまで言われたということはすごいことだと思いますよ。それができたら自民党的なものは壊れますよ。自民党的なものは壊れますよ。見直すというのは、見直した結果従来どおりということはないんでしょうね。変革は、変えるんでしょうねという質問。 これに対しまして総理は、昨年も見直し論が出ましたけれども、これは強烈な抵抗、反対が出てきて壊れました。ことしはそうはいきません。必ず見直します。 そこで今井議員は、変えるという大変な発言だし、私個人としては全面的に支持をしたいぐらいでありますが、ということになっております。 以上のとおりであります。
○委員長(伊藤基隆君) 以上で終わります。
○西山登紀子君 日本共産党の西山登紀子でございます。 私の選挙区は京都でございまして、本日提案されております国会決議案に関連いたしまして、京都ではこの七年間、京都御苑に迎賓館は要らないという粘り強い住民運動が起こっております。むだと環境破壊とそれから市民追い出しの迎賓館は要らないというものでございます。 そこで私は、きょうはその観点から質問をしていきたいと思います。 まず最初に大臣にお伺いいたしますが、そもそも国有財産法十三条第一項はなぜ規定をされたのかという問題です。 財政金融委員会の調査室がとてもいい資料をつくってくださっておりまして、私も勉強をさせていただきました。これは単なる手続法ではございませんね。「沿革」を見ますと、昭和二十三年にこういうふうに説明がされております。「公共福祉用財産(国において直接公共の用に供し、若しくは供するものと決定した公園若しくは広場又は公共のために保存する記念物若しくは国宝)」というものですけれども、それは「国民の福祉厚生等の見地から文化国家においては最も重要な施設であり、」、「それぞれ単なる行政」、それぞれというのは皇室の財産もありますから、「それぞれ単なる行政裁量によって自由に変更することは許されないものとし、増減ともすべて国会の議決を経るものとされていた。」という説明がございます。 大臣は、本法案の提案責任者として、当然この条文の規定の重要性は御理解をなさっていらっしゃるし、お認めになりますよね。
○国務大臣(塩川正十郎君) 御質問の趣旨をわきまえまして提案させていただいておるところです。
○西山登紀子君 京都御苑は、戦後のいわゆる民主化の流れの中で、国が公共の福祉厚生のために決定をいたしました国民公園の一つでございます。ほかに国民公園はあるかといいますと、皇居外苑、新宿御苑がございます。国民公園は全国に三つしかございません。それほどに歴史的にも重要性と特殊性を持っている公園でございます。 戦後間もない一九四七年十二月二十七日の閣議決定で、それまで皇室の財産であったものを国民公園に決定いたしまして、広く国民の共有財産になったわけですね。その目的を受けまして、さらに昭和二十四年四月二十日に旧皇室苑地整備運営計画に関する件というのがございまして、昭和二十二年十二月二十七日の閣議決定の趣旨を受けて審議会が開かれて、その結果を内閣総理大臣に報告している文書がございます。京都御苑などについてかなり詳しい規定がございます。こういうふうにしてほしいという中でかなり重要なことがございます。 それは、京都御苑などについては、「各苑地の特殊性を生かし、国民生活に適合した整備運営を行う」というのが前文にありまして、さらにはこういうのがございます。私、特に注目いたしましたのは、特性に照らして関連のない施設は設けないと。「特に営利を主目的とし、又は権利を伴う諸施設の設置は、これを認めない」、こういうのが第五項にございます。さらに、各三つの国民公園それぞれに詳しく規定がされておりまして、京都御苑は、一、国民庭園として公開すること、そして、差し当たって、照明とか水呑場だとか便所だとか、そういう施設は整備をする、価値ある箇所は史跡として指定すると、こういうふうなことが列挙されております。 大臣はこのことはもちろん御理解なさっていらっしゃると思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 京都御苑につきましては、国民庭園として公開すること、それから二番目、差し当たり次の諸施設を整備すること、それには苑路、庭園の中の道ですね、橋、下水道、照明、水呑場あるいは便所等を整備する、こういうふうになっております。 お尋ねのことと関連しまして、この御苑の中の一部を迎賓館として整備するということは、これは地元からの長い間の要望でもございましたし、また同時に、日本の文化を外国の方々に伝える一つの有力な施設としたいという趣旨がございまして、平成六年に決めた、そういうことです。
○西山登紀子君 質問だけに答えていただきたいと思います。まだそこまで聞いていないんですよね。 結局、旧皇室苑地整備運営計画に関する件というこの文書の中には、特に、国民公園の中には関連のない施設は設けちゃいけない、「特に営利を主目的とし、又は権利を伴う諸施設の設置は、これを認めない」と、こういうふうになっているわけでございます。 さらに質問を進めます。 公共の福祉に供する国民公園というのはいかなるものを指すのか。また、一般的にこの国民公園の中に建設可能な建物はどのようなものですか、環境省。
○政府参考人(西尾哲茂君) お答え申し上げます。 公共の福祉に供する国民公園というもののお尋ねでございます。 先生御指摘のように、国民公園につきましては、昭和二十四年の旧皇室苑地整備運営計画に関する報告を基礎といたしておりまして、この中で、できるだけ広く国民福祉に寄与するという見地から整備をしなさい、その基本的事項としては、先ほど御紹介のあった項目がございますけれども、由緒ある沿革を尊重して国民生活に適合した整備運営をやる、そのことによって国民公園として公開をするということがポイントではないかと思っております。 したがいまして、環境省といたしましては、その趣旨に沿いまして、御所参観などの歴史探訪でございますとか、散策や休息、運動施設や児童公園の利用、自然観察会等の自然との触れ合いなど、多くの国民や市民に親しまれる国民庭園としての整備運営に努めておりますので、これが福祉の趣旨に沿うものではないかと思っております。そういう見地から、国民公園内に建設をすべき建物ということでございます。 先ほどの基本計画に盛り込まれておりますもののほか、広く一般国民の利用に供するという国民公園の設置目的に照らしますれば、休憩所でございますとか展示施設、運動施設、それから公園の管理施設など、国民公園の保存、利用に関する施設、その他国民公園の趣旨、目的と関連する施設であるというふうに考えております。
○西山登紀子君 それでは、迎賓館のような施設は、一般的に国民公園に建設可能な建物に当たりますか。
○政府参考人(西尾哲茂君) 京都迎賓館につきましては、我が国の歴史・文化の象徴として国際的にも広く知られる京都に、海外からの賓客の接遇を中心とする外交、国際交流を行う国の施設として建設されるものと承知しております。 他方、国民公園の京都御苑は、先ほども申し上げました、旧皇室苑地を広く国民に開放しまして、歴史見学、散策、スポーツなど、さまざまな国民の憩いの場として提供するものでありますので、このように両者の目的、機能は全く別のものでございますので、国民公園を国民公園としたままそこに京都迎賓館を設置することはふさわしくないものと考えております。
○西山登紀子君 迎賓館というのは国民公園には建てられない建物であるということですよね。 つまり、この案件というのは平成六年十月二十五日の閣議了解に基づいて提出されているんですけれども、今明らかになりましたように、そもそも国民公園には建ててはいけない建物を建てましょうということを決めたのがこの閣議了解でございますから、この閣議了解自体がそもそも誤り、間違いでございます。 皆さんもうよく御存じだと思いますが、私、きょう、パネルをつくってまいりました。(図表掲示) これは案外知られていないんです、どこに建つのかということがですね。これ全体が京都御苑でございます。京都御所はここの部分、紫宸殿の部分だけですが、ここに大宮御所といって、これは今でも使われております。皇室の皆さんやダイアナ妃もここでお泊まりになった。仙洞御所というのがありまして、大臣にも見ていただきましょう、小堀遠州作の名庭がございます。全体が大きな国民公園。これは皆さん二十四時間フリーパスでございます。自由に往来ができますし、散策もできますし、自然の宝庫、豊かなところでございます。建つのはここですね。これだけ大きなスペースをとります。これが京都迎賓館というもので、ここに梨木神社があって、染井の水というのがあって、有名な名水がございます。こういうものでございます。 ですから、ここはそもそも建築基準法上も都市計画法上も迎賓館のような建物は建てられない地域でございます。ことしの一月までそういう状態がずっと続いておりました。 そもそも建てられないところに建てましょうという、こういう閣議了解を九四年の十月二十五日にやった。このことがまさに、この国有財産法が懸念をしておりました行政裁量による勝手な変更そのものではないかと思うわけですね。ですから、その後七年間、このしてはならない間違った政府決定の執行が、それぞれの各省を通じてとにかくやるんだということで強行されてきたために、それぞれのところであつれきと矛盾が起こってまいりました。その奇々怪々な問題点、取り上げてまいりたいと思います。 なぜこの閣議了解がそもそも行われたのでしょうか。これは当時のエコノミスト、九四年一月十一日に載っておりますけれども、これはだれの発案によるかということなんですが、亡くなられた元京都商工会議所会頭の塚本幸一さん、関西経済連合会副会長を務めていらっしゃいましたけれども、平安建都一二〇〇年記念協会副会長を務めていらっしゃったわけでございます。つまり、その象徴として京都に和風迎賓館を建設しましょうという提案をしているわけでございます。 目的はこういうふうに書いています。「伝統の技術にツヤを出しながら新産業を創造させるためのハードに取り組んでいます。」、「目玉事業として計画しているのは和風迎賓館です。」。いろいろ書いてありまして、「現実は簡単ではありません。数年前から必死になって運動してきましたが、今のところ、国家予算に六千万円の調査費がついているだけです。政府に陳情しても正式な担当官庁をつけてくれず、暫定的に総理府預かりとなっています。 政府の言い分は、京都だけを特別扱いにできないというものです。私たちとしては黙っておれません。」。ということでいろいろ運動をやられます。 そして、アエラにそのころのことが書かれておりますが、いろいろ運動をやってきた結果、自民党さんに陳情いたしまして、「九一年秋、自民党内に金丸信副総理(当時)を会長とする「和風迎賓館建設促進議員連盟」(議員百二十余人)が結成され、金丸氏の一声で迎賓館調査費がつき、走り出した。」と。当時の大蔵省の役人は、閑古鳥が鳴いている赤坂迎賓館があるのにということなんですが、金丸軍団に押し切られたというふうな記事も載っているわけでございます。 こういうふうな状況のように、今回の京都御苑に迎賓館を建てようという要求は、そもそも国の方から出た要求ではございません。そういう経過がございます。 時間がございませんので先に移りますけれども、こういう背景のもとに、やってはならない閣議了解が行われ、執行が行われていくわけですけれども、この第一の問題というのは、京都御苑の非常に開放的な国民公園の機能を廃止するという重大な問題ではないかと思います。 よく例に出されるんですが、国民公園の一つとして皇居外苑の武道館、科学技術館とよく比較されるわけですが、北の丸の武道館は都市施設として公共の福祉に供しているということで、財産の変更を伴う国会決議もしていませんね。どうですか。
○政府参考人(西尾哲茂君) 御指摘の武道館の件でございます。 北の丸の地区は、昭和三十八年の閣議決定によりまして、国民公園、皇居外苑の一部として整備することとされました。次いで、武道館及び科学技術館は、昭和三十九年の閣議了解によりまして、この北の丸地区に設けることとされたものであります。 このように、武道館等の施設は、広く国民に利用されるということで、国民公園に関連するものとして国民公園内に設けられております。したがいまして、公共用財産の減少ということにはつながっておりませんので、国有財産法十三条第一項の議決をお願いしていないものでございます。
○西山登紀子君 ですから、財産変更を伴う国会決議をしていないこういう武道館などは、国民が自由に出入りできる、開かれた施設だということで国会決議は不要だということだったわけですね。 それではお伺いしますけれども、今度の場合、なぜ国会決議を必要としているのでしょうか。
○政府参考人(西尾哲茂君) 先ほど申し上げましたように、京都迎賓館は、外交、国際交流を行うという国の施設でございまして、国のそういう事務事業を行います公用財産として管理することが適切だというふうに承知しております。そういう意味で、国民公園の公共用財産ということではなくて、公用財産として管理することが適切でございますので、その所管がえに必要な国有財産法上の国会議決をお願いいたしておるものでございます。
○西山登紀子君 先ほど、迎賓館というような建物は一般的に国民公園には建たないという御答弁がございましたが、やっぱりこの国会決議を必要として公共用地から公用地に変えるということは、迎賓館の性格上、非常に閉鎖的で権力性を伴っている。ですから、国民の一般の人が自由に使うような公共用のいわゆる公園用地としては適切でないのでこれを外しましょうと、はっきり言えばそういうことなんでしょう。
○政府参考人(西尾哲茂君) 迎賓館の行います国の事務事業の性質に照らして財産上の位置づけを変えるものでございます。
○西山登紀子君 まあそういうことははっきりしているんです。ところが、とにかくつくらなきゃいけないというその閣議了解なるものを強要していくために、いろんなつじつま合わせの脱法対策を京都府、京都市、それから国の方がやっております。 〔委員長退席、理事勝木健司君着席〕 閣議決定から七年の間にいろんな知恵を絞っているということが公開文書の中で最近明らかになってまいりました。 これは、京都市がことし、十三年二月十五日に市民に対して公開をした文書が出てまいりました。それまでは非公開ということになっていたんですけれども、情報公開でこういう文書が出てまいりました。 建設省、旧建設省ですね、建設省都市局都市計画課課長補佐と、いろいろ名前がずっと書いてあります。どんなことをやったのかとずっと書いてございます。平成十年七月十五日、一九九八年七月十五日でございますが、協議した内容、こういうふうなことが書かれてございます。これは、国の方がいろいろ京都市にアドバイスをしているんですけれども、例えばこういう文書があります。 都市計画公園に適合していると読むためには、その根拠に乏しく、判断のしようがないので、具体的説明を求められた場合、説得力に無理があり困難。都市計画法第五十三条の許可を知事(市長)の裁量で行うのは、慎むべきとの見解があり、また、国の施設を知事(市長)が許可を行うということを考えると筋が悪い。今回の都市施設として位置付ける案は、今までの案に比べると筋が良い。法制担当とは話をしておく。 ということで、建設省は、いわば建てられないところにいかにして建てるかという脱法対策の知恵を指南しているわけです、御指南役になっているわけです、国が、脱法行為の。 こういう事実をお認めになりますか。
○政府参考人(板倉英則君) 御指摘の件でございますが、平成九年から十年にかけまして、京都府及び京都市から、迎賓館の建設に当たりましての都市計画公園の区域の取り扱い、それから用途地域に関する取り扱い等につきまして相談を受けているわけでございまして、これは、都市計画法の解釈、運用について当時の建設省が答えたものでございます。 こういった地方公共団体からの照会に対しまして、都市計画法の解釈や運用のあり方について問い合わせとか相談があることは一般的にございまして、私ども国土交通省といたしましては、都市計画法のより適切な制度の運用が図られるよう必要な技術的な助言を行っているものでございます。
○西山登紀子君 もちろん、一般的にはいろいろと地方自治体とやりとりをするということはあると思うんですね。しかし、その仕事をするときに、一体だれのために仕事をするのかということではないでしょうか。国民公園に建ててはならないものを建てるための知恵を絞るのが建設省の仕事とは言えないでしょう。これは、誤りに誤りを重ねる以外の何物でもありません。国民の福祉や公共の福祉に本当に沿うような形で皆さんが仕事をなさったかというと、そうじゃないんです。 次に、一層その矛盾がはっきりしてまいりました。 そういう国の御指南によって、京都市は、つじつま合わせの都市計画審議会を開いたのがことしの一月十六日です。閣議了解は九四年のことですけれども、ことしの一月十六日に都市計画審議会を開いたわけでございます。これだけの議事録が公開されておりますので、私、それをずっと読んでみました。いろいろ知恵を出しているんです。でもそれは、やっぱり建ててはいけないところに建てようということですから、結局は自己矛盾に陥ってしまうわけでございます。 どういうふうにしたかといえば、いろいろ変更をやりまして、一回、二回、三回といろいろ用途地域の変更、建ててもいいようにして、またそこに規制をかけてというような面倒なことをやりまして、この京都迎賓館については、何と、教育文化施設だから建ててもいいというふうに審議会ではクリアしようじゃないかということになっているわけです。迎賓館は教育文化施設、つまり都市施設であるからここに建ててもいいよというふうにしたわけです。そのほかには建ててはいけませんよというような網もかけてあります。しかし、こんなおかしなことはないということで、出席委員の三分の一が賛成をしないという異常な都市計画審議会になったわけですね。 さらに、京都市がそういうふうに決めただけではなくて、私、三月二十二日の内閣委員会でこの問題を質問させていただきました。そこで福田官房長官はこういうふうにお答えになっています。 赤坂迎賓館と全く同じものをつくるというのではないんですね。赤坂迎賓館は都市施設として都市計画決定はされていない。京都のは、都市計画の基本理念として云々ということでもって、都市計画の範囲の中でもって、その都市計画の基本理念を実現するというそういう目的も持って決定されたということでございます。国公賓や大事な方が来られたときに警備の都合でそのときに厳重なガードをするとかいうことはあろうと思いますけれども、そういうことでないときには、一般の方の国際交流とかそういうものにも使えるという施設になっているということを御理解してくださいということで、京都市の決めたことを政府としてももちろんそういう方向でやるんだというふうに言い切ったわけでございます。 果たしてこれが迎賓館なんでしょうか。迎賓館というのは教育文化施設なんでしょうか。その点、どうでしょうか。
○政府参考人(板倉英則君) 京都迎賓館でございますが、これは会議施設として、先ほどからも御答弁がございますように、海外からの賓客の接遇を行うということが一つと、それから、あわせまして地方公共団体が行う国際交流事業にも活用し得るということで、そういった意味で重要な外交、国際交流機能を有している施設であるということでございます。 なおかつ、京都の伝統と歴史に培われた文化を国内外に発信する機能を有しておりまして、こういったこれらの機能を踏まえまして、都市計画決定権者である京都市が、京都の都市計画の基本理念を実現する上で必要なものとして、都市施設のうち教育文化施設として都市計画決定したものと認識しているわけでございます。
○西山登紀子君 この京都の都市計画審議会の議論の中でも、教育文化施設、つまり、その教育文化施設の中でも学校とか図書館とかのグルーピング、グループの中で読み込むんだと。迎賓館を読み込むんだ、これはまさにこじつけなんですが、そういうことを言って何とかここに建てられるようにしましょうというふうになっております。 迎賓館というのは、それこそ国権の三権の長のお客様をお迎えする非常に重々しい任務を持ったものでございまして、中身は治外法権になるというようなものでございます。 お伺いしますけれども、今、京都の迎賓館は学校や図書館と同じような教育文化施設なのであるということであれば、つまり一般の人も使えるものだということであれば、その土地は公共用地のままでいいんじゃありませんか。こんなふうに国会決議をする必要はないんじゃないでしょうか。その点、大臣どうですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 用途を迎賓館に使いたいと。おっしゃることは私もよくわかるんですけれども、しかし、迎賓館は国がやっぱり国際交流の上からいって必要なことと、それからまた、日本の伝統文化を正しく外国の貴賓に、来られた方に認識していただく一つの手段としても必要であるということ、あるいはまた地元の方々から熱心な要望等があったと、そういう複合的な条件が重なりまして平成六年に閣議決定したようなことでございます。 ついては、それを使用する土地の変更をしなければ国有財産法に違反するということで、こうして十三条に基づきまして国会の承認を求めるように提出したものでございますので、何とぞその間のいきさつ等を御勘案いただいて御検討いただきたい、こう思っております。
○西山登紀子君 今のでは説明になっていないんですよね。 〔理事勝木健司君退席、委員長着席〕 上の建物は教育文化施設としてもうクリアしていると京都市も福田官房長官もおっしゃっているんですけれども、しかし、その土地の部分は公用地にして、それこそ閉鎖的な一般の人が使えないようなそういうものにするんだと。私は、その上に建つものはそれこそ迎賓館ではなくて似て非なるものだというふうに思うわけですよ。そこに自己矛盾が出てくるわけですよ。教育文化施設であれば、土地は公共用地のままでいいんじゃないですか。国会決議なんかする必要ないじゃないですか。
○政府参考人(西尾哲茂君) 国民公園の側といたしまして、当該土地につきまして公用財産とすることが適切と判断いたしましたのは、今、都市計画法上の位置づけのお尋ねでございますが、いずれにいたしましても、この施設が外交及び国際交流に資する国の事務を行う施設でございますので、公用財産として位置づけることは適切というふうに判断されたためでございます。
○西山登紀子君 本当に今自己矛盾に陥っていると思いますね。迎賓館が教育文化施設で学校や図書館と同じだなんというのは、これは外交上も通用しないんじゃないでしょうか。こんな京都迎賓館は外国の方はお使いにならないんじゃないでしょうか、どうですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) そう断定的におっしゃるわけにもいかぬだろうと思いますが、やはりこれは文化施設としては意義あるものになると私は信じております。
○委員長(伊藤基隆君) 西山君、時間でございます。
○西山登紀子君 赤坂の迎賓館に大臣も行かれたと思いますけれども、それこそ厳重で、お泊まりになる国賓の皆さんというのは、一週間前に先発隊が来てガスも水も全部お調べになって、そして完全に安全だということでもってお使いになるわけです。こういうふうなあいまいな、それこそミックスしたような、あるいは本当にもう何だかよくわからないような、もちろんお客様もお使いである国際交流施設のようなものは、私はやっぱり迎賓館とは言えないと思います。 迎賓館とは言えないものを迎賓館としてつくる、しかも土地は今度は公用地に変えるんだと、こういう非常に自己矛盾に陥っていることが今行われようとしている奇々怪々なものでございまして、ましてやこんな借金大国がそんな迎賓館の建設に浮かれているようなときではないんじゃないかと思いますので、この法案の撤回を求めて、質問を終わらせていただきます。
○大渕絹子君 まず、風間環境副大臣にお尋ねをいたします。 国民公園として京都御苑の果たしてきた役割をどのように認識なさっておりますか。また、国民の利用状況について教えてください。
○副大臣(風間昶君) 御案内のように、京都御苑は、皇居の外苑、それから新宿御苑とともに戦後に広く開放されました旧皇室苑地の一つでありまして、特に、御所を参観するなどの歴史の探勝、それから散策や休息、運動施設や児童公園の利用、自然観察会などの自然との触れ合いということに利用されてきておりまして、京都市民からだけではなくて全国のさまざまな方々から利用されて、憩いの場としてもまた利用されているという認識でございます。 ちなみに、平均でございますけれども、御苑全体の一日に利用される方々は一万人というふうにデータが出ております。
○大渕絹子君 大変国民に愛されて利用されている国民公園であるというふうに思いますが、その公園に天然記念物のオオタカが飛来をしてきたり、あるいはタシロランの自生などが確認をされていると聞きますけれども、これらに対する対応はどのようになさっていらっしゃいますか。
○副大臣(風間昶君) 今御指摘のオオタカ、タシロランでございますけれども、いずれにしましても、平成六年十月の閣議了解におきまして、建設に当たっては周辺の環境及び景観との調和等に配慮するということとされて、それを受けまして平成六年から内閣府において環境調査が実施されまして、昨年の十一月に取りまとめられました。 その結果、オオタカにつきましては、えさをとっているというための飛来は確認されておりますけれども、巣をつくっているということの痕跡すらまだ見つかっておりませんことから、オオタカの営巣及び繁殖に対する現時点での特別な保全対策は必要がないというふうに思っておりますが、しかし問題が生じれば、実際に巣がつくられているということが確認されるような状況であれば、ぴしっとこれはやらなければならないというふうに思っております。 また、タシロランにつきましても、その生育地そのものについては今四百本前後というふうに言われておりますが、手が生育地そのものには加えられていないということ、それから建設予定地との間に緩衝帯という樹林帯をつくっておることから、工事の直接的な影響はないというふうに思っておるところでございます。 いずれにしましても、建設による影響は現時点ではないというふうにされていますけれども、これだけで終わるものではございませんで、きちっとモニタリング調査をしていく必要があるというふうに思っております。
○大渕絹子君 大変力強い御答弁をいただいたというふうに思いますけれども、もともと環境省が所管をする数少ない中の国民公園の一つでありますのを、その重要な真ん中の部分を公用財産としてこの議決によって変えられていくということは、私は、環境省にとってももっと議論があっていいし、環境省内部から反対が起こってきても当たり前、天然記念物が飛来をしたり、あるいはタシロランが自生をする地域として、今後も国民公園として手厚く管理、保護をしていくべき公園だというふうに思っておりまして、ぜひ環境省の役割というものをきちっと認識して頑張っていただきたいことをお願いを申しておきたいと思います。 次に、内閣府にお尋ねをいたしますけれども、平成十二年度の赤坂迎賓館の使用状況について、何回で、何日間の使用であったか述べてください。
○政府参考人(江利川毅君) 十二年度の国公賓の御利用は十回でございます。
○大渕絹子君 私のいただいた資料では、外国からのお客様が七回、使用日数は二十八日間、政府主催のレセプションが二回、これは二日間、使用されたのは一年間で三十日間、その管理運営費が平成十二年度の予算額として五億七千四十三万四千円、三十日で割ると一日当たり千九百万円の維持管理費がかかると、こういうのが今の赤坂迎賓館の実情でございます。 この五億七千四十三万四千円の中に、それでは外国のお客様の接待費用は入っているかというと、これは入っておりません。この接待費用は、外務省に聞きますけれども、ホテルに外注する接待費用は一年間で合計お幾らでしたか。
○政府参考人(飯村豊君) 平成十二年度におきましては、国公賓あるいは公式実務訪問の宿泊に要した経費は約一億一千六百万円でございます。
○大渕絹子君 さっき十回と言われたそのすべての金額というふうに解してよろしいですか。
○政府参考人(飯村豊君) 国公賓、それから公式実務訪問は八回ございまして、それですべてで一億一千六百万円でございます。
○大渕絹子君 それでは、外務省、引き続きまして、国賓が京都を訪ねられたときに、もし泊まるとすると、過去にはどういうことで対応なさっていたんでしょうか。
○政府参考人(飯村豊君) 国公賓等で京都に旅行された方々は、京都または大阪の市中ホテルにこれまでは宿泊しておられます。
○大渕絹子君 その市中ホテルの一泊の宿泊料はお幾らでございますか。
○政府参考人(飯村豊君) その点は、ちょっと突然の御質問で資料を持ち合わせておりませんので、追って提供させていただけたらと思います。
○大渕絹子君 こういうやりとりの中で、当然そのことが出てくるのは当たり前じゃありませんか。概算でもよろしいですから、言ってください。
○政府参考人(飯村豊君) まことに申しわけございませんけれども、私、手元に資料ございませんので正確な答弁ができませんので、差し控えさせていただきたいと思います。
○大渕絹子君 ホテルのスイートルーム、一番最上級のホテルを使っても、今言われたホテルに外注して接待をする、食事の提供等々なんですけれども、八回で一億一千六百万円と言われましたけれども、これと相当する金額で上がっていると私は思うんですね。そういう状況の中で京都に国賓をお迎えするための迎賓館をつくるということですけれども、例えば大宮御所を国賓が訪ねられた後、国賓としての任を解かれた後、大宮御所を利用なさっている回数というのはどのくらいありますか。
○政府参考人(飯村豊君) 私の承知している限りではないと思います。
○大渕絹子君 エリザベス女王が来られたときとかダイアナ妃が来られたときとかは皇室の財産である大宮御所を使われているということでございまして、国賓対応でお迎えをするときに皇室の財産である大宮御所を使うのがはばかられるから和風の迎賓館が必要だというのは、私はおかしいと思うんですよね。皇室の財産であっても、日本の象徴であられる天皇が持っておられる財産であるならば、外国からの国賓をお迎えしたときに大宮御所で接待をされたって何の不都合もないというふうに思っておりまして、どうしても必要があるときには大宮御所を使う、従来のように。そして、そうでないときは市中のホテルで対応するということであれば、このむだなもの、二百億円総工費がかかるわけですけれども、その上に赤坂迎賓館では五億七千万円もの管理運営費がかかるわけでございますから、当然、京都迎賓館ができればこれと同額の管理運営費が必要だというふうに思うんですね。私は、こんな財政難のときにこういうものを今つくる必要が本当にあるのか、緊急性があるのかどうかということをぜひ検討していただきたいというふうに思うのでございます。 内閣府副大臣に来ていただいておりますけれども、この京都迎賓館をつくる緊急な必要性というのはどこにあるんですか。
○副大臣(松下忠洋君) 長い間の積み重ねの中で議論がされてきたものと思っております。 我が国も、国際社会の一員として、世界の中でそれにふさわしい役割と責任を果たしていく必要があるというふうに考えておりますし、それに応じて多様な、そしてまた緊密な外交、国際交流を展開して、歴史的、文化的側面も含めた幅広い対日理解を醸成していく必要があるというふうに考えております。 また、これに加えて、外交、国際交流の展開に当たっては、西日本の中心地域であると同時に歴史的、文化的資産の集積も大きい関西圏でございますので、この地域特性を十分に生かしつつ、その一翼を担っていくことも期待されていると考えたわけでございます。 このために、我が国の歴史それから文化の象徴として国際的にも広く知られる京都に、海外からの賓客の接遇を中心とする外交、国際交流を行う国の施設として新たな迎賓施設を建設することが必要だというふうに考えたわけでございます。あわせて、地方公共団体等の国際交流事業にもこれは活用していこうという閣議了解もございますので、そういうことでやっていきたいというふうに考えているわけでございます。
○大渕絹子君 小泉総理大臣は、民にできることはできるだけ民に任すべきだということを言っております。ホテル対応で今までしてこれたものは、これから先もホテル対応でできると私は思っています。国際交流をやるにしても、国際交流館等々はつくられているところもございますし、ホテル対応でやられるところもございます。そういう小泉総理大臣の趣旨からしても、この迎賓館の建設というのは撤回をするべきだというふうに思うんですよね。 財務省に尋ねますけれども、平成六年、閣議了解なされたときの当時の財政状況と今の財政状況の比較をしていただきたいことが一点。 そして、閣議了解の中で、国際社会の中でその地位にふさわしい役割と責任を果たしていくために迎賓館をつくると言っていますけれども、国際社会の中で今の日本の信頼をかち得ていくためには、何よりも財政を健全化させて世界経済に貢献をするという役割を担わなければその地位を果たしていくことはできないというふうに思っておりまして、ここはもう、この迎賓館をつくるよりは、財政を健全化させるために不要なものはどんな小さな、二百億は私はとっても小さいものとは思いませんけれども、二百億円であろうとも、こういうものは一つ一つ削減をすることによって三兆円の歳出削減というのをやっていかない限り、塩川財務大臣がおっしゃる財政改革というのはできないというふうに思っているんですよ。 ですから、緊急性は今はない。だから、もう十年ぐらいして日本の財政が健全になったときに改めて俎上にのせてくるというようなことがあっていいと思いますけれども、今の現段階でこの迎賓館に着手をしていくというのは、私は撤回をすべき。そうでないと、小泉内閣が改革断行をして財政健全化を図るということにはつながっていかないというふうに思いまして、その象徴的な一つとして中止、一時凍結というのを打ち出すべきだと思いますけれども、いかがでございましょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 大渕先生のおっしゃることは、私も聞いておって、市民感覚として見たならばそういうことも私はわからぬこともないと思うんです。しかし、国としてのあり方の中で、そういう来賓を、国賓を受ける施設というものはいずれの国へ行きましても相当レベルで整備されてきております。我が国の方も、確かに東京に迎賓館がございますし、その他施設はございますけれども、日本の国の一番伝統的なシンボルとしての京都でこういうものがあってしかるべきだと思っておりますし、これは長年の要望でございまして、今その準備がやっと整うたというところでございます。 したがいまして、これが既定経費、要求しておる金額そのものでやるということではなくして、できるだけ圧縮して、縮減できるものにして節約してやっていきたい、そしてまた、予算の措置につきましても年次ベースに考えてやっていきたいと思っておりますので、ぜひひとつ御理解いただきたいと思います。
○大渕絹子君 さっきお聞きした閣議了解時の財政と今の財政についての比較について明快に答えてください。
○国務大臣(塩川正十郎君) 平成六年度の財政状況でございますけれども、公債発行額は十六兆五千億円出しております。そして、同年末におきます長期債務が三百六十八兆円。その後、経済が停滞する中で需要追加の策をとりました。その結果、平成十三年度における国債発行額は二十八兆三千億円、続いて同年末、この十三年度末の債務の残高は六百六十六兆円となる見込みとなっております。
○大渕絹子君 もう時間ですのでやめなければなりませんけれども、平成六年度当時、閣議了解したときの財政は今のような困難な状況になかったということで、その間の経過の中で非常に今は財政的に困難な時期を迎えているので、あえてこの迎賓館をつくる必要性、緊急性というのは私はないということを申し上げて、ぜひもう一度慎重に政府内で検討し直していただきたいことを申し上げまして、終わります。
○委員長(伊藤基隆君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○西山登紀子君 私は、日本共産党を代表して、国有財産法第十三条第一項の規定に基づき、国会の議決を求めるの件の反対討論を行います。 反対理由の第一は、京都迎賓館建設が典型的なむだな公共事業だからです。 東京・赤坂の迎賓館の利用状況は、過去十年間を見ると年平均でわずか十回足らず、京都への賓客は年一回あるかないかというのが現状であり、新たに迎賓館を建設するほどの需要はどこにもありません。この財政難に、新たに約二百億円をかけて新しい迎賓館を建設する必要性も緊急性も全くありません。 なお、国民公園の中に迎賓館など建設できないため、迎賓館を教育文化施設と強弁するに至っては言語道断です。国賓の迎賓施設と教育文化施設とは決して両立できるものではありません。 反対理由の第二は、京都御苑は、日本に三つしかない国民公園の一つであり、年間三百万人以上が利用する京都屈指の市民の憩いの場を奪うからです。 京都御苑は大都市に位置するにもかかわらず、絶滅危惧種のオオタカが飛来し、準絶滅種のタシロランが群生し、名水のわき出る、大都市の中にある公園としては世界でも有数の自然豊かな公園です。御苑の豊かな自然環境は、貴重な自然を残す公園として後世に残すべき文化遺産であり、環境を破壊する迎賓館の建設は認められるものではありません。 以上の観点から、国民の共有財産である京都御苑の一部を取り上げ、迎賓館を建設することに反対し、予算の執行中止、凍結、再検討を求めて、私の討論を終わります。
○委員長(伊藤基隆君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 国有財産法第十三条第一項の規定に基づき、国会の議決を求めるの件に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(伊藤基隆君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、勝木君から発言を求められておりますので、これを許します。勝木健司君。
○勝木健司君 私は、ただいま可決されました国有財産法第十三条第一項の規定に基づき、国会の議決を求めるの件に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党及び各派に属しない議員笹野貞子君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 国有財産法第十三条第一項の規定に基づき、国会の議決を求めるの件に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。 一 京都に建設される迎賓施設の管理運営については、迎賓施設が海外からの国賓及びこれに準ずる賓客の接遇を目的とする施設であることを十分踏まえつつ、維持・管理に要する費用を最小限にとどめる等効率的な使用に努めること。 一 地方公共団体等の行う国際交流事業等に迎賓施設を使用させるに当たっては、使用者の範囲、使用目的等の使用基準を適正に定めるとともに、その使用形態に応じて適切な負担を求めるよう配意すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(伊藤基隆君) ただいま勝木君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(伊藤基隆君) 多数と認めます。よって、勝木君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、塩川財務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。塩川財務大臣。
○国務大臣(塩川正十郎君) ただいま御決議ありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨に沿って十分配慮してまいりたいと存じます。
○委員長(伊藤基隆君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(伊藤基隆君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十三分散会