財政金融委員会 第6号
- 発言数
- 88 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2001/03/29
会議録
○委員長(伊藤基隆君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 昨二十八日、円より子君及び白浜一良君が委員を辞任され、その補欠として久保亘君及び木庭健太郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(伊藤基隆君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 関税定率法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に外務省アジア大洋州局長槙田邦彦君、財務省関税局長寺澤辰麿君、農林水産省総合食料局長西藤久三君、農林水産省生産局長小林芳雄君、林野庁長官中須勇雄君及び経済産業省貿易経済協力局長奥村裕一君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(伊藤基隆君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(伊藤基隆君) 関税定率法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○峰崎直樹君 民主党・新緑風会の峰崎でございます。 何度も引き続いて質問させていただきますが、きょうは、法案に入る前に、これは事前に通告をしておりませんでしたが、宮澤財務大臣、総理大臣経験者として伺っておきたいことがございます。 と申しますのは、昨日でしょうかあるいは一昨日でしょうか、森総理大臣がノルウェーの国王の答礼宴を、レセプションを急遽一時間前に欠席をされ、そしてその足でまたおすし屋さんに行かれていたと、こういうお話が昨今にぎわしているわけでありますが、この問題について、宮澤財務大臣は総理大臣経験者としてどのようにお考えになっていますでしょうか。
○国務大臣(宮澤喜一君) たまたま私は委員会なんかで隣にずっと座っておりまして気がついておりましたが、相当腰の状態が悪くて、私もお気の毒に思っておりましたものですから、そうであれば本来最初から欠席を通知しておかれるべきだったと思うんです。そして、そういう状況でありますから、したがってそのように後行動をされればあらぬ誤解を受けなかったのではないかと思います。
○峰崎直樹君 私の友人がワシントンからの便りを送ってくださいまして、ポトマック川の河畔の桜祭り、もう先週の日曜日に終わったそうですが、そこにブッシュ大統領とローラ夫人が、やはり日本に対する友好なんでしょうか、まだ寒いワシントンだそうですけれども駆けつけてくださった。そういう意味で考えると、外交という問題は本当にこういうことの一つ一つが大変大きな影響があるのではないかなというふうに思います。 と同時に、ワシントンというお話が出ましたので、もう一つ宮澤財務大臣にお聞きしますが、新聞などを拝見いたしますと、今度G7の会合がワシントンで四月の終わりに当然これはあるわけですね。そこには私は出席しないというようなことを述べられたやに聞いています。これは一部には、次のポスト森がどうなるのか私どもわかりませんが、そういう意味で財務大臣は次はもうやめるんじゃないかと。私もおやめになったらいかがですかということを再三にわたって言っていた以上、いよいよついにおやめになるのかなというふうに思ったんですが、その点、財務大臣、誤解を与えているんでしょうか。それとも本当にそう思っていらっしゃるんですか。ちょっとお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(宮澤喜一君) 峰崎委員の御忠告に従ったわけでもないんでして、出がけに聞かれましたので、いやそれはまだ先のことでというようなことをちょっと言いましたが、そういうとられ方をしたかもしれません。 この会議は非常に大事な会議でございますので、軽視してはならないものでございます。
○峰崎直樹君 私は多分行かないだろうなどということはおっしゃってはいないわけですね。もう一回。
○国務大臣(宮澤喜一君) 別に特にそういうことを言おうとしたわけではございません。
○峰崎直樹君 ある意味では、これから審議をしていくときに、レームダックの総理大臣、そしてレームダックの財務大臣のもとで、いろんなまだ法案がたくさん残っているとすれば、これは本当に議論するべきかどうかというようなことまで当然出てくるわけでありますので、ぜひ在任中、引き続き頑張っていただければなというふうに思います。 そこで、ちょっと法案に絡めて先に二、三質問したいわけでありますが、実は昨今、農産物の三品目をめぐるいわゆるセーフガードの問題がございます。 いろんな新聞情報で私どもはきょうになってわかることがあって、その背景を聞きたいということが出るわけですが、産経新聞に、「農産三品目セーフガード 財務相が発動容認」と、こう書いてあるわけですね。これは本当に事実なのかどうなのか。 それと、きょうは農水省から副大臣、あるいは通産省から副大臣お見えになっていますが、このいわゆる農産物三品目に対するセーフガード、これについてはそれぞれどういうふうにお考えになっているのか。 宮澤財務大臣には、その発動容認ということについては、そのとおりであったのかどうなのか、この点、まず確認をしたいと思います。
○国務大臣(宮澤喜一君) なるべく手短にいたしますが、このセーフガードというものは、我が国が国際社会に復帰いたしました一九六〇年代、私は若いころで、よくジュネーブに参りましたけれども、日本に向けられた一つの先進国の道具であったばかりでなく、ドイツを除くヨーロッパの多くの国は対日輸入制限品目というものを三十とか六十とか設けまして、これはもう全くガットの規則違反でありますが、そういう条件で日本をガットに入れたと。ですから、その後何十年、我が国の外交はそれを減らすための屈辱的な努力をしたことは御記憶のとおりで、私はそういうことを自分の経験として思います。 なるべく日本としては後進国に対して自分が味わったような苦労はさせたくないという思いでやってまいったと思います。それが、今まで日本がセーフガードを発動せずに、繊維なんかでもとにかく自主規制とかいろんなことをしてやってきた基本の理由でありましたが、ここに来まして、しかし、日本のような国が周辺から野菜を輸入するといったような状況。その中で、しかし国内にも生産がある。ですから、こういう問題が起こってくるのはやむを得ないかもしれないが、しかし過去のそういう自分たちの苦労も若い役人諸君は知らないでしょうから、一遍知っておけよという気持ちが私には基本的にございます。 しかし、それだけ申しまして、今の問題は農水大臣がいろいろにお考えでいらっしゃろうと思っていますし、いずれ御相談があるかもしれないと私も思っていますが、普通ですと、こういう場合には消費者からの抵抗が非常に強くあるわけでございます。繊維なんかですと私はやっぱりあり得るだろうと思いますが、この野菜の問題は、農薬の話があったり遺伝子の話があったり、どうも国内の消費者が、日本のものの方が安全だ、それに、高いといってもせいぜい野菜だからというようなことがどうも現実にはあるようでございますから、そういうことも考える必要があるのかなと。 しかし、いずれにしても、この発動にはそれなりの規則もあることでございますので、農林大臣からお話があったときにお話も伺いたい、できるならばこういう話は輸出国と輸入国との間で話をして決めていくことの方が望ましい、そんな感想を持っております。
○副大臣(田中直紀君) 御指名がございましたので、農林水産省の立場としてお答えを申し上げます。 今、財務大臣から大局的な、そしてまた歴史的なお話がございましたが、農林水産省、御存じのとおり、ネギ、生シイタケ、畳表の三品目につきましては、三月二十三日に実態調査の概要が公表されたところでございます。 農林水産省といたしましては、暫定措置の発動の要件がいろいろございますけれども、ことしに入って、さらなる価格あるいは需給動向、そしてまた経営動向等を勘案いたしまして、三月二十六日には我々、副大臣・政務官会議、あるいは二十七日には谷津農林水産大臣が入りまして農林水産省の立場を明確にしたところでございまして、この三品目については暫定措置の発動が必要であるという判断のもとに、財務省そしてまた経済産業省の両省に協議に入っていくということで決定をいたしまして、両省の御理解も得たいと思っております。速やかに結論が得られるように努力をいたしたいというのが現在の立場でございます。四月の二十七日までの間、利害関係者等からの意見表明の機会を設けておるというのは委員も御承知のことだと思います。 若干つけ加えさせていただきますと、ネギも五年間で大変輸入が二十五倍にもふえてきておるということでありますが、この二月にやはり平均に比べても三倍の輸入がされておるということでございますので、そういう面では大変緊急性が高いのではないか。生シイタケあるいは畳表につきましても、四割あるいは六割の輸入の市場になってきておるということで、大変そういう面では緊急性が高いと思っております。
○副大臣(松田岩夫君) お答え申し上げます。 もう財務大臣、農水副大臣の答弁で尽きておるかと思うのでございますが、現在調査中の今の三品目につきましては、WTOセーフガード協定に定められた要件に照らしまして、十分内外ともに説明できるものかどうか、現在まさに三省の事務方で精力的に検討いたしておるところでございます。 けさも農水副大臣から私自身も御要請を受けました。本日、経済産業省としても、大臣ともども事務方から十分お話を承って、極力速やかに結論が得られるよう努力してまいりたいと、そんなふうに思っております。
○峰崎直樹君 通産副大臣にちょっとお伺いしますが、これは捕らえてみれば我が子なりというふうになりませんか。 つまり、商社が、農業技術を日本人が教えて、そして日本人に合う品種の改良をして、そしてそれを日本に送ってくる、それが非常に安い。あるいはタオルだとか繊維製品もそうです。確かにこの緊急セーフガードの条項があるのはあるんですが、そうすると、日本の経済のある意味では供給者、日本にももちろん供給者はいるけれども、実は日本の商社とかあるいは日本のユニクロだとかそういったところが海外にどんどん進出していって、それが日本に入ってきていると。 そうすると、これはだめですよと言ったら、いやいやそうは言ってもやっていらっしゃるのはあなたの国の資本ですよ、あるいは技術も借りているんですよとこういうふうになってきたら、我々は通商国家として、平和的通商国家というのは私は日本が生きていくときの大きな要素だと思うんですが、そのことに対して、通産省はちょっと待ってくれと、いろいろ農家の立場はわかるけれども、中国との間でこれからさまざまな摩擦が起きる可能性がありますよね、WTOにまだ正式には加盟していないはずですから。そういう意味で通産省はどんなふうな見解を持っていらっしゃるのか、その点を聞きたいと思うんです。
○副大臣(松田岩夫君) 経済産業省でございますけれども。私自身も間違えるのでございます。ごめんなさい、余分なことを申しまして。 峰崎委員のおっしゃるお話もよくわかりますし、要すればこのセーフガードと申しますのは、別に悪いことをやったから何か取り締まろうとかそういうものではございません。アンチダンピングみたいなものは、これ不公正な取引ですから取り締まる、こういうわけでございますが、セーフガードそのものは、それぞれの国の産業、これも大事でございますし、とりわけ日本にとりましては、今おっしゃったように、もう内外ともに資本もあるいは技術も移動してグローバルな経済の中で生かさせていただいている国でございます。したがいまして、当然、日本国民あるいは日本国企業あるいは外国の企業、もうそういったものを乗り越えて外と内との利害調整もしていかなきゃなりません。そういう利害調整の一つのやり方として、まさにWTO、長いガット以来の歴史の中で積み重ねてきた経験でこのセーフガードという制度ができておるわけでございまして、それぞれの利害、そういったものを十分に勘案して粛々とやっていくべき事柄であると存じております。 そういう意味で、今回の野菜、ネギを初めといたしますこの三品目につきましても、そういう立場で今本当に大変な調査でございます。初めてのことでございますし、農水省におかれても本当に大変な、もう寝ずの御努力をなさって資料を集め、何というんでしょうか、書類そのものももう部屋に山積みという、そういう状況で今精査しておられます。そういうものを受けて冷静に、もう御案内のとおり、ガットの規則でも決められておりますし、また我々もガイドラインを、国内の規則も持っておりますしということで、判断いたす事柄である、事柄はそういうことであるというふうに理解いたしております。
○峰崎直樹君 財務大臣にちょっとお聞きしますが、新聞の記者会見の記事などもちょっととらせていただいたんですが、こういう表現でおっしゃったかどうかわからないんですが、刀を抜かないと迫力がない、現実的には、農水省が求めていくなら主管官庁に任せてもいい、こういう発言をやっぱりなさっておられるんですか、つまり容認をするということで。
○国務大臣(宮澤喜一君) そこはちょっと難しいところでございまして、長くなるといけませんが、本来、セーフガードを本格的に適用するのには御承知のように一つの条件があるわけでございます。それに対して、その緊急性があるから緊急に適用するということは、本来の適用よりはもっと条件が実は辛いわけでございまして、ほうっておけばこれはもとにならないといったような状況でしか緊急の適用はできないというのが、規則を読めば読むほどそういうふうになります。ですから、いよいよその規則面で言うと事は難しくなる。 しかし、自主規制を、今までそういう名前でなさったかどうかは知りませんが、やっておられた農林当局としては、日本が本当に決心をするというのでない限りはなかなか自主規制の交渉はうまくいかないんだと、こういう御説明を聞かせていただいているので、そういう意味では刀を云々という話になるという話は私はいたしました。いたしましたが、さあしかしそれは一層に実は発動条件は難しいということにまたなるんだがなということを同時に申したわけです。
○峰崎直樹君 じゃ農水省、田中副大臣にお聞きしますが、要するに農産物、ネギとかシイタケとか畳表とか、そういうことは中国を中心にしながらもちろん入ってきているとわかっているんですが、東南アジアですか、そこにいわゆる注文して、あるいは作付をさせたり技術指導をしたりしているのは、背景に日本資本があるんじゃないですか。そのあたりはどういうふうに調査されているんですか。
○副大臣(田中直紀君) 開発輸入の問題のお問いだと思いますが、セーフガード自身は、日本企業による技術指導、あるいはその他の援助による開発輸入であろうとも、中国産として一応セーフガード上は扱っておるということは申し添えさせていただきますが、日本の方に輸入されるのは、山東省の方に大変日本の関係の会社が進出しておるということは把握をいたしておるところでありますが、非常に企業が小規模なものですから、どの程度日本のその種が提供されておるかとか、あるいは生産技術をどの程度協力しておるか、こういうようなものにつきましては、それぞれ今詳細については全部把握をしているわけではございません。緊急に実態把握に努めておるというのが事実でありますが、委員が御指摘のとおりの形態が、日本がそういう面では向こうに委託しておるというものも見受けられるということは事実でございます。
○峰崎直樹君 ということは、捕らえてみれば我が子なりと言ったのは、そういう形でどんどん入ってくる背景に、実は資本や技術やそういったものが日本から出てきているとすれば、そういう意味での構造をわかった上での対応をしないと、なかなかこれは本当の意味での解決にならないんじゃないかということを私は申し上げたわけであります。 まだまだたくさん聞きたいことがありますが、昨今の一番大きい問題の金融問題あるいは財政問題にちょっと、あと二十分しかございませんので、移らさせていただきたいというふうに思います。 農水省、通産省、結構でございます。ありがとうございました。 そこでまず、金融庁の副大臣が答弁をなさいました例の地方債のBIS規制の話。八八年ですか、そのときに地方債について、この間の答弁を聞いていると、要するにBISの約束事では、実は最初は日本を懲らしめようと思って、いわゆる地方債のリスクウエートを一〇%と、こういうふうに各国から言われてそうなったんだと。ところが、九四年でしたか五年でしたか、そのときに今度はゼロ%にしたいと各国にお願いに行ったら、いや今度はいいよと、こういうふうにおっしゃったというんですが、どうもBIS規制の地方債におけるリスクウエートは、これは各国の金融当局が自分の裁量で決めてよろしい、ゼロなり一〇なり、こういうことになっているというふうに伺っているんですが、それは、そういうことで前回の答弁とは違うんではないかと思うんですが、いかがでございましょうか。
○副大臣(村井仁君) 一番最初に、私、峰崎委員の御質問に対してお答えいたしましたときに、BIS規制そのものは関係国間の了解でございます、合意でございますけれども、地方債につきまして、ゼロ、一〇、二〇、そのときはたしか私五〇までは申しませんでしたが、その四段階の区分が地方債の区分についてはある、それのどれを適用するかはそれぞれの国の任意であるということをまず申し上げたつもりでございます。 ただ、そのときに峰崎委員から重ねて、当初一〇だったのをゼロにしたのではないかという御質問がございまして、私は、その時点でわかりませんでしたので、改めて調べてお答えすると、このように申し上げました。 調査しました結果わかりましたことは、確かにそういう自由度は原則的に持っておりますけれども、一九八八年、その当時にBIS規制が合意されました時点では、日本の銀行というのは海外においてかなりオーバープレゼンスといいましょうか、そういうものがある意味では懸念された状況にあって、それで地方債のリスクウエートをゼロにするというような選択をしますと、それにつきまして相当抵抗感があるということで、実際私も国際交渉というのを多少やったことがありますからよくわかるんですけれども、相手の了承を得るというような具体的な話じゃありませんが、いろいろさわっておりながら、結果的にどうもこれは一〇にせざるを得ないなという判断が当時ありまして、一九八八年の時点では一〇というところでセットがされた。もちろんそれだけで物事が決まるわけじゃございませんで、他のいろんな要素のやりとりがございました上で、地方債のみ着目して言えば、不本意ながら、その当時、地方の財政につきましてそれほど不安がなかったわけでありますから、本来、いわゆるソブリンデットとしてのゼロ%というのが日本の当時の立場としては当然ということでありましたでしょうが、あえて一〇という選択をした。 しかし、日本としては、他の国がみんなゼロであるということもあって、できればゼロにしたいという願望を持ち続け、そして九四年に至ってそのあたりのところが、日本の銀行のオーバープレゼンスというような当初あった問題がなくなったために合意が得られて、それで告示の改正を行いましてゼロ%にした、こういう経緯だったということをつづめて二回目の御質問のときに申し上げた、そういう経緯でございます。
○峰崎直樹君 経過はそうだったかもしれません。問題は、これを一〇%にしたりゼロにしたりする権限があるのは、それはBISの中で了承をもらわなければいけないんですか、それとも日本の国内金融機関ができるんですか。そこの基準を聞いているんですよね、権限を。
○副大臣(村井仁君) 権限的には各国監督当局の判断ということだと思います。それでよろしゅうございますか、とりあえず。
○峰崎直樹君 ということは、国際的にはいろいろやりとりがあるだろうと思うけれども、権限的には今でいえば金融庁にあるということですね。 そうすると、新しいBIS規制が今度出てまいりますよね。それもやはり、ソブリンがあるけれども、たしかあれはBB格とかA格とか、格付によって全部変わってまいりますね。そうすると、国債が今、大分低落をしてきているわけですけれども、そうするとこれからの規制はもう自由裁量はきかなくなってくる。つまり、金融庁が国債のいわゆるリスクウエートをゼロでいい、地方債はゼロでいいというんじゃなくて、これからは、市場のマーケットで徐々にBIS規制というものは改革をされている、それを受け入れるというふうにこれから考えてよろしゅうございますか。
○副大臣(村井仁君) 新しいBIS規制につきまして、現在交渉の過程にございますので、どういう決着になりますか、私どももまだつまびらかにいたしておりませんけれども、いささか私自身の見解を申し上げさせていただきますと、もちろん、何といいましょうか、国際的に認知された、国際的に合意されたルールに従いまして、できるだけ透明に自分の監督している金融機関の状態というものが外にあらわれるようにしていかなければいけないということは間違いないことだと思っておりますので、そういう意味では、今提起されておりますのは、いわゆる格付というものをそれぞれに考慮しまして、その上でそれにふさわしい、それに対応するリスクウエートをかけていくという手法がとられる方向に今動いております。
○峰崎直樹君 いずれその問題についてまた議論したいと思います。 そこで、今焦眉の問題になってきているなと、私もそう思っているのは、実は銀行が保有している株式、原則的に私たち民主党としてもこれは持つべきでないんではないか、こういうふうに思っているんです。つまり、リスクに、景気がよくなったらティア2に入れられるけれども、それまでどんどん与信が拡大していくけれども、そうでなくなったら逆に収縮しちゃうという、大変不都合だというふうに思っておりますので、そう思っています。 その意味で、株式買い上げ機構の問題が昨今いろいろ出ておりまして、これは金融大臣にお話しする前に、財務大臣が、そのときに、ある意味では機構が買い取った株式が株価下落で売却損が出た場合は政府保証をつけることに前向きな態度を示したと、こういうことでほぼ大体定着的に受けとめられていると思うんですが、そういうふうに受けとめてよろしゅうございますか。
○国務大臣(宮澤喜一君) 前にも申し上げませんでしたか、このときは三党からの案が出てまいりまして、それについてどうするかという初めての会議でありましたので、言ってみれば三党の考えを政府としても聞いてみようというような場であったわけであります。 その中にそういうところがございまして、「民間ファンドによる株式買上機構の創設」、これは何だろうという議論をしておりまして、説明を受けておりまして、たまたま柳澤大臣が、例えば金融機関の立場として、もしこういうところへ金でも出すとすればそれは引き当てをしておかなければ非常に危ないと金融機関は当然考えるだろうと、そういったような一種の例としてのお話があって、私は、これからどうこの三党の対策というものが進展していくかわからないが、いろんな意味で税との関係が出てくるということは考え得るので、あるいは財政との関係が出てくることは考え得るので、話がちゃんとおさまって筋が立ってくれば、こういう非常に大事なときであるから、財政としてもその役割をできることがあれば果たすにやぶさかでないということを私は申しました。 もちろんそのときに、むやみに何でも何でも株持っていらっしゃい、落ちたら政府がどうかしてあげますといったような話でなかったのはもちろんでございますし、私もどういうケースがあるかわからないし、どういうものにこれから転換していくかわからないが、財政なり税制は、これは無関係です、お役に立ちませんといったようなことは別に、一種のタブーだというふうにはお考えにならずにいろいろ検討していただいたらどうでしょうかと、こういう意味のことを申しました。
○峰崎直樹君 もう一つ、今度は金融担当大臣にお聞きしたいんですが、株式持ち合い構造解消策の一つとして上場投資信託、ETFとかというんですかね、私も余りよく知らないんですが、その導入を、むしろこれよりもこっちの方がいいよと、こうおっしゃっておられるので、そういうお気持ちがあるかどうかということですね。前にもしかすると浜田先生が質問のところで何かおっしゃっていたような気もするんですが、その点、もしあれば。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 与党三党の緊急経済対策の中に「民間ファンドによる株式買上機構の創設」ということで、今まさに先生が御指摘になられたように、金融機関がこのように大量の株を持っていることが、金融の再生というか、金融機関の本来果たすべき役割というような観点からも問題がありはしないかということはかねての問題であったわけでございますが、今回、その解決策として「民間ファンドによる株式買上機構の創設」というこの欄の中に、買い上げ機構の問題と並んで、「また、株式の持合い解消の手法として活用し得る上場投資信託(ETF)の導入を促進する。」と、こういうくだりがあったわけでございます。表題としては民間ファンドによる買い上げ機構ということでございますけれども、その中にありましたものですから、それは両方とも検討すべき課題として掲げられているという受けとめ方がなされて、私、そういう受けとめ方をいたしたわけでございます。 そこで、いろいろな比較ができるわけでございますけれども、私が若干申し上げたのは、この買い上げ機構という構想も一時的なものとしてはわかるわけだけれども、また他面、それは結局最終投資家のところに帰着はしていないということを考えると、ETFというような形態で最終投資家の手に帰着させた方が本当の意味では安定性があると。やっぱりそういうある塊というものが市場の傍らにあって、みんな目につくということになるわけでございまして、そういうことになると、完全に機関投資家なり個人投資家なりの手に最終的にゆだねられることになるETFの方が本来の意味かもしれませんと、こういうような趣旨で申し上げたということでございます。
○峰崎直樹君 ETFには、じゃどんな問題があるのかなと。実際、上場投信というような形でこれが下がっていって余り売れなかったとか、そういう問題がまた出てくるのかなという気がする。やっぱり最後はROEの向上をどうするかというところに帰着しちゃうんじゃないかなというふうに思うんですが、我々民主党としても、そういう銀行が持っていることの問題を解決するためのいろんな手段を考えていきたいなと思っていますので、参考にさせていただきたいと思っています。 そこで、もう時間がありませんので、金融というよりも財務大臣に、この間ずっと財政が発散していくことを、つまり財政構造改革というのは何もばっさばっさと切っていくだけじゃなくて、現在発散をしていく構造をとめていくという、非常にお金をかけないで、しかも重要な改革というのがあるんではないかということを申し上げました。 その中で一つ欠けているのは、特定財源と言われているもの、これたしか八つぐらいあったでしょうか、特定財源制度。ある意味ではこういう大変財政が厳しい時代でございますから、道路特定財源というのが一番典型的だと思いますが、そういう特定財源制度をやはりもう廃止していくというようなお考えというのはございませんか。
○国務大臣(宮澤喜一君) 今たまたま道路のことをおっしゃいましたが、大変長いいきさつがございました。あるいは、話は違うにしても、特殊法人というものも長いいきさつを、大体やはり国会におけるいろんな御主張の結果生まれてきたものがもとをただせば多いように思いますけれども、そうでないものもございますが、道路特定財源というものは、一言で申しますと財源とその目的との間にかなり相関性が高いということで今日まで来ておるわけですし、実はそれ以上のものが道路関連には投下されておる、それだけではなくてプラスをしておるというようなことがあって、そういう意味では今日まで存在しておると。ただ、長い間の経緯の中では、少し財源がたまったので一遍貸してくれとかいうようなことがいろいろいろいろございまして、大変に議論の多い特定財源でございます。 基本的に申しますと、しかし将来財政を総合的にきれいにしていこうということからいえば、抽象的にはやはり特殊法人も特定財源もいわば聖域なく一遍考え直すということは、素直に申しますと私はそうあるべき立場にあろうと、政治的にはいろいろ難しい問題がございますけれども、理屈の上ではそういうことであろうと思います。
○峰崎直樹君 私もびっくりしたんですが、一般国道とかあるいは県道、市道、市町村道、道路にはたくさんあるわけですが、それらを合計したよりも農道の方が総延長数が長いというデータを見たとき、確かに農業というのは日本にとって重要なあれではあるけれども、そんなに日本の農道の方が、しかも舗装率、結構高まっていますが、どうしてそんなことが起きているんだろうなということを、北海道で私いろんな田舎町を走るときに農道を使って走ると結構早く行けるというようなことがあるんですが、そういう意味でいうと、そこにおける効率性、本当に役に立つんだろうかと。農道が開通したところは全部挙家離村なり廃村になってしまうというようなところがどんどんふえているわけです。そうすると、やはり公共事業として、いや、使われるから道路をつくる、道路をつくるからまたそこを走るという悪循環も、悪循環と言ったら変な言い方かもしれませんけれども、そういう側面も私は出てきていると思っているんですね。そこは本当に見直していかないと大変だなと。 その意味で、前回も建設国債のお話を申し上げさせていただいたんですが、先日、北海道大学の法学部の先生方がちょっと飲んでいらっしゃる場に行ったことがありまして、何かといいますと、センター・オブ・エクセレンス、要するに何億かのお金がセンター・オブ・エクセレンスに指定されたので来たと。法学部の先生方が、それをどう使うかといったときに、こんなお金もらったらどうしようもないねと。 要するに、何年かで何億なんですけれども、どうやって使ったらいいか困るなと言って、実はそれを受け入れることを我々反対した方がいいんじゃないのか。なぜ反対したらいいかというと、こんなお金が入ってくると、一橋大学でもかつて入ったそうですけれども、要するに諸外国から著名な人を呼んできてシンポジウムを開いたりするぐらいしかもう使い道がない、それでも一年間に一千万使えばいい方だなと。それぐらい実はお金の価値というのは、いわゆる文科系の方々にとってみれば大変大きいんですよね。 そういう意味で、お金というものは、コンクリートや鉄板やそういうものを通じて公共事業にどんどんつぎ込まれているけれども、しかし必要とされているところに行けばもっと少ない金で有効に使われる金がたくさんある。しかも、そういうところで苦しんでおられる人はたくさんいて、私はその大学の先生方は健全だなと思ったんです。 つまり、そういう国家のお金を、自分たちがモラルハザードを起こさないようにするためには、時にはこれは返上した方がいいぐらい議論が飛び交っているのを見て、やはり日本の国立大学の先生方の意識はまだまだ健全だなと思って安心はしたんですけれども、しかし我々財政というものを、国家の財政を預かっている立場からすれば、本当に今のお金が有効に使われているのかな、効果あるところに使われているのかなということの見直しを、ぜひこの財政構造改革というときには入れていただきたいということを要望して、答弁は要りませんので、私の質問を終わりたいと思います。
○委員長(伊藤基隆君) この際、峰崎直樹君に申し上げておきますが、田中、松田両副大臣について、質問が終わったゆえをもって退席して結構とあなたがおっしゃいましたが、本来これは、委員長に言って、委員長から言うようにしていただきたい。 殊さら委員長の権威を強調しているのではなくて、ルールというのは混乱したときに生きてくるもので、ふだんからきちんとやっておく必要があると思いますので、よろしくお願いします。
○峰崎直樹君 各委員会、じゃ共通してひとつ。私も、予算委員会などで委員長に了承を求めないでどうぞとかいろいろ言っていましたので、ぜひまたひとつよろしくお願いします。 わかりました。
○委員長(伊藤基隆君) 私は全部委員長に言っています。
○池田幹幸君 日本共産党の池田幹幸です。 今回の関税定率法の一部改正につきましては、合理的なものも含まれてはいるんですけれども、農産物の事実上の完全輸入自由化といいますか、そういったことを前提でしたものが幾つか含まれているという点で非常に重大だと思っております。私も、冒頭、峰崎委員が取り上げたセーフガードについて一言伺っておきたいと思うんです。 先ほどの論議を伺っていますと、財務大臣のところにはまだ、農林水産大臣からの協議の申し入れといいますか、暫定措置発動についての話がまだ行っていないように伺ったんですけれども、記者会見では農林水産大臣は、一昨日、既に農林水産省としてはこの三品目について暫定措置の発動が必要との判断に至った、二省に申し入れるということを言っておりますので、届いているんじゃないかなというふうに思います。 そこで、先ほど伺ったのはもう一つすっきりとわからないんですけれども、三省で行った調査が、調査の判断ですけれども、農林水産省としては暫定措置をすぐに発動する必要があるんだと判断されたと。ぜひ財務省、財務大臣としても、一緒に調査なさったわけですから、その調査結果を判断なさって暫定措置の発動に積極的に賛同なさるべきじゃないかと思うんですが、いかがでしょう。 先ほどの話の中で、ガット以来のセーフガードについての思い入れについては伺いましたけれども、現時点で非常に緊急の必要性に迫られていると私は思うんです。そういう点で、積極的な農林水産省の判断に賛同するという立場をとるべきじゃないかと思うんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(宮澤喜一君) もう本体論は申し上げませんが、セーフガードをジャスティファイするためには、正当化するためにはいろんな条件がございますが、工業製品ですとそれは比較的易しい、調査もそう複雑でないんですが、農業製品の場合には殊に、例えばネギとかいったようなものでございますとかピーマンだとか、大変に調査そのものが難しいということもございまして、ですから出た数字が、これは大したことではないとか大したことであるとかいう判定も、工業製品について言うほど簡単ではない。被害があったとかないとかいうこともそうでございます。 そういうこともございますし、消費者がどう考えるか。あるいはこれが例になってその他の、農ばかりでなく工業製品にまでセーフガードというものが、国民はこれを見て知るわけでございますから、発展していくだろうかどうだろうか。あるいは、どのような報復を受けるだろうかといったようなこと、いろいろ実はございますものですから、それも考えながら農水大臣の御意見を承りたい、こう思っております。
○池田幹幸君 ともかく、ガットの時代からそうですけれども、WTOでもきちんとした要件を満たせば、その国の政府がきちんと判断をすればセーフガードの措置をとれるんだということになっているわけですから、今のこの三品目には私限らないと思うんですけれども、特にこの三品目は非常に深刻な事態に至っていることはもう間違いないんで、その点では、慎重に慎重にと言っているうちに被害は広がりますから、緊急の判断をなさるべきだろうということを申し上げておきたいと思います。 あとは、税関業務のことについて伺いたいと思います。 九九年の警察白書では、いわゆる国境を越える犯罪の問題、その中に人、物、金、情報の流れが拡大しているということが挙がっておるんですけれども、それに対応した取り締まり体制等の再検討を促しております。 物の移動につきましては、国際郵便物数、これちょっと私見てみたんですけれども、これが非常な勢いでふえております。郵便物の小包等の貨物です。それがふえております。その中で、輸入禁制品の銃とか社会悪物品、こういったものも国内に流入しているということが指摘されているんですが、関税局の「白い粉・黒い武器」というレポートがあります。このレポートを見ましても、税関では物、これは貨物や国際郵便物を指しておりますが、の移動の増大に対して、取り締まり体制の整備とか、監視カメラシステムなど取り締まり機器の増強、密輸入関連情報の収集・分析の強化とか、さまざまな水際作戦を展開しているんだというふうに説明されております。やっぱりそのとおりやっておられるんだろうと思うんですけれども、しかしなかなか国民がそれでもって安心できる実態にはないと思います。 国際郵便物についてちょっと取り上げたいんですけれども、外国郵便物に対する水際作戦の重大性というのは、特に私は重大になっていると思うんです。というのは、余りにも急激な勢いで国際郵便物がふえております。一方で、大麻とか覚せい剤などの社会悪物品が、国内で摘発された後になって、国際郵便によって輸入されていた、そういう事実が発覚する、こういったことが起こっております。こういったことはやっぱり通関業務の信頼性という点を危うくするもんだというふうに思うんですけれども、そういった事件が引き起こされております。 そこで、関税局長に伺いたいんですが、警察等の摘発によって国際郵便物により密輸されていたということが後になって判明した、そういったことが判明した社会悪物品、これについてなんですが、追跡調査はしておられますか。しておられるとしたら、そういった物品の件数、量、そういったものはどうなっておるでしょうか。私は、直感的で申しわけないんですが、税関での摘発件数よりも多いんじゃないかというふうに思うんですが、いかがでしょう。
○政府参考人(寺澤辰麿君) お答え申し上げます。 郵便局内に設置されております外郵出張所で通関をしたものの中で、その後警察等の摘発を受けて通関したかどうかという確認の数字を我々持ち合わせておりません。個別の具体的なケースではあると思いますが、全体の数字についてつかんでおりません。
○池田幹幸君 これは大事なことだと思うんです。それは確かに税関から見れば、自分のところから、目の前を通過されていっちゃった、取り逃したということについて、それを追跡調査するというのは、なかなかそれはメンツからいっても大変なことでしょうけれども、しかし実際、この社会悪物品が国際郵便物を通じて入ってきているということは事実なんですね。 これ最近の新聞報道からちょっと拾ってみたんですけれども、昨年十一月には、インドネシアからの国際郵便小包で国内の郵便局どめで送って密輸した事件が摘発されました。結局その犯人が自白しているんですけれども、昨年の四月から九月の間に同じ手口で二十数回密輸を繰り返したと。二十五回としても、二十四回は外郵出張所の目の前を通っていっちゃったということなんですね。まだ幾つかあるんですけれども、余りたくさんやっていてもあれですからやめますが、主に麻薬が多いですね、大麻とか。 それで、そういうことについては、何でやられたのか、こんな件数がどんな手口でやられたのかということを知るためにも、追跡調査というのをぜひやられたらどうですか。
○政府参考人(寺澤辰麿君) 現場におきまして、国際郵便物を利用した社会悪物品をどういうふうに検査をし、工夫をしていくかということについては、業務の中でいろいろな工夫を行っております。 具体的には、これまでの犯則事例等に基づきまして、差し出しをした国、それから内容物等に着目をいたしました不審な郵便物の絞り込みを行うということ、またベルトコンベヤーによります効率的な要検査郵便物の呈示を確保する、またエックス線検査装置、麻薬探知犬の増配備をするといったことに取り組んでいるところでございます。 今後とも、国際郵便物を利用いたしました社会悪物品の水際取り締まりの充実に努めまして、先生御指摘の過去にあった事例等の分析も十分加味をいたしまして、社会悪物品の流入阻止に万全を期してまいりたいと思います。
○池田幹幸君 要するに、分析するのは当たり前ですよ。どれぐらいやられているのかという追跡調査なさったらどうですかと私は伺っているんです。
○政府参考人(寺澤辰麿君) 御指摘の個別の事件については、輸入の既に行われたものを含めて調査の上、追跡調査をやって、必要であれば告発等の処分も実施したいと思いますが、と申しますのは、国際郵便物というのは小口で非常に小さなものが特徴でございます。最近、EMSといいますか、国際スピード郵便を使いました一キロを超えるようなかなり大口のものもふえておりますが、そういうものについて追跡することは必要だと思いますけれども、非常に小さなものについて全部をやるということが現場でどれぐらいできるか、ちょっと私、今ここで即答しかねるところでございます。
○池田幹幸君 漏れちゃったというやつについて、何件ぐらいあるのかというふうなことぐらいはやれば、やっぱり今の体制がまずいなと、もう少し強化しなければいけないなということになると思うんですよ。ただ一件か二件そういうことが発見された、それについてどんな手口だったか分析すると。当たり前のことですよ。そうじゃなしにもっと量的に、件数が多いとすれば体制の問題として考え直さなければいけないじゃないか、当然そういうことになると思うんです。現実にそうだと私は思っているんですね。だからこのことを提案しているんです。 さらに、これは社会悪物品だけじゃなしに、危険物といいますか、そういったものも国際郵便で入ってきていると。過去にそういう事件がありましたですね。 昨年の九月には、日本橋郵便局で今おっしゃった国際スピード郵便の何か液漏れ事件が起きました。それで四十数名の職員の方が目の痛み等の症状で病院に運ばれたということなんですけれども、これそのものはいわゆる中国からの薬品だったんですが、この薬品は、万国郵便条約の施行規則八百六条、それに該当する薬品なんですね。だから、包装にしてもいろいろ細かく決められておって、特に付票というのを張りつけなければいかぬと。色まで規定されているんですね。淡緑色の票符ですか、淡緑色の票符を張りつけるということになっておったんですが、これはそういったルールは守られておったんでしょうか。
○政府参考人(寺澤辰麿君) 御指摘のように、郵便物には税関付票という、いわゆるグリーンカードと言っておりますが、これを貼付してこの記載事項を審査する方法をとっておりますが、先生御指摘の日本橋郵便局におきます異臭事故について付票があったかどうかは、ちょっと私今確認しておりません。
○池田幹幸君 グリーンカードとは違うんです。 これは万国郵便条約の施行規則に出ているんですけれどもね、ちょっとそこから見えないと思いますが、ちゃんと形が決まった票をこういう薬品のときには張らなければいかぬというふうになっておるんですが、これ張っていなかったんですよ。私、ついでに税関の職員の方々に聞いたんですが、こんなの見たことないという人ばかりでした。つまり、中国だけじゃなしにほかの国の方も守っていないんですね。 そういうことがわかったんですが、これは大変なことです。中国からのこの薬品については、郵政省の方で国際郵便による輸入禁止措置をとられたわけです。それはそれで結構なんですけれども、それで事が済むかというと、そう簡単じゃないんです。 というのは、こういった化学薬品等危険を伴う物品の国際郵便扱いというのがあります。それによりますと、これは差し出し国において規制を行うことが国際ルールになっているんです。つまり発送する側の国が責任を持ってやるということになっているんですね。そうすると、輸入禁止をしたって、これは安全性は十分担保できないんじゃないですか、相手国から送ってくるわけですから。そう思うんですが、いかがでしょう。
○政府参考人(寺澤辰麿君) 昨年九月十一日に日本橋郵便局において起こりました異臭事故につきましては、この瓶の中身は医薬品の原料、3クロロプロピオン酸クロライドということでございまして、当時、消防法上の危険物には該当はいたしますが、毒物及び劇物取締法には該当しないということで、郵政省のお話では国際郵便による引き受けの制限を受けないということだというふうに伺っております。 なお、本年一月一日に施行されました国際郵便規則及び告示によりまして、その改正によりまして、国際民間航空機関が危険品として定義いたしました航空運送に一定の制限を加えている物品、これにつきまして引き受けることができない物品に加えることになりました。したがいまして、昨年九月十一日の異臭事故を起こした薬品につきましても、本年一月一日以降は国際郵便物としては引き受けができなくなったというふうに聞いております。
○池田幹幸君 そうです。郵政省の方はそういう措置をとったんですよね。そのとおりなんです。 そこで私伺いたいのは、要するに今回のように誤った記載、あるいは書いていない、ルールに従ってちゃんと票を張っていないとか、それもあるんですけれども、さらには悪意で中身を隠して送ってこようとしたものとか、そういうふうなものが十分に考えられるわけです。実際起きているわけですね。そうすると、こちら側での、つまり日本側での対応を強化するということがどうしても必要になってくるわけですね。水際での検査体制の強化です。これは郵政省の仕事じゃなしに財務省の仕事ですよね。これはどうなっているんでしょう。この事件を教訓にして何らかの対応策をとられましたか。
○政府参考人(寺澤辰麿君) お答えいたします。 私どもも、この事故につきましては、職員の安全確保の点から重く受けとめて、次のような対応をとったところでございます。 まず、外郵出張所におきましては、職員の安全を図るために、統括官等によります検査所の巡回を強化する、また検査に当たってはマスク、手袋等の着用を励行する等の措置をとりました。これは税関の中の措置でございます。 さらに、郵政当局に対しましては、郵便局側でも外装の観察を強化していただきたい、それから二番目に、薬品等の包装を厳重に行うとともに、国際郵便物として引き受けられない危険物の郵送禁止を徹底するように輸出国に要請をしていただきたいということを申し入れたところであります。郵政当局におかれましても、本異臭事故については非常に重大に考えておられまして、輸出国に事故の概要を伝え、薬品等の包装の徹底及び危険物の郵送禁止についての要請を行っていただいたと承知しております。先ほど申しました、さらに本年一月からの告示等を改正して、国際郵便物として引き受けられない危険物の範囲を拡大されております。 税関といたしましては、今後とも郵政当局とともに職員の安全確保のために努力をしていきたいと考えております。
○池田幹幸君 まことに頼りない感じがするんですよね。 今言いましたように、危険物品にしても社会悪物品にしても、物すごい勢いで数がふえてきているわけです。それを相手国に頼る形で、それは国際ルールからいえばそうですよ、変なものを送っちゃいけないことになっているのに送る方が悪いといえば悪いんだけれども、それは税関としては、日本国民の安全あるいは職員の安全を守るためにはこちら側でやっぱり対応を立てないといけないですね。 ところが今、残念なことに、その点では非常に危うい状態、むしろ悪くなっていきつつあるというふうに思うんです。というのは、努力しないと言っているんじゃないですよ。さっきおっしゃったEMSというんですか、国際スピード郵便ですか、これが物すごい勢いでふえているんですよね。普通の郵便物、いわゆる国際郵便貨物ですか、それも非常にふえているんですよね。これを見ると、十年間で約一・四倍ふえています。その一・四倍というのも、基礎の数字が八千四百六十七万からですから、一億二千七十六万という形で、絶対数にすれば物すごいふえ方をしております。また、EMSという国際スピード郵便の急増はこれよりもっとすごいんですね。九〇年から二〇〇〇年の十年間で検査呈示個数四・九倍、物すごいふえ方です。これは事実ですよね、いただいた数字ですからそのとおりだと思うんです。 もちろん税関は、こういうふうな業務だけじゃなしに、一番中心は課税することですから、その仕事が非常に大事なんですよね。課税通知書の発給ももちろん当然のことながら物すごい勢いでふえています。だから、仕事量が物すごくふえているんですよ。ところが残念なことに、職員、ふえてはいるけれども、ふえ方はとても微々たるもので、この荷物のふえ方には到底追いつかないというのが現状なんですね。 これは非常に大事なところで、私、この質問をするに当たって、今週月曜日に東京外郵出張所を見せていただきました。そこでやっぱり感じました。話を伺うと、三十人で一万三千個、これを午前中に仕分けするということなんです。仕分けというのは、税関職員の方々が、これはもうそのまま配達に回してよろしいよ、課税しませんと、これは課税します、これはあけて検査をしましょうという大体三つに分ける。 ところが、その作業のやり方たるや、物すごくうずたかく積まれた荷物をまず真ん中に運んできて置いて、それをいろいろ仕分けしてそれぞれのケースに入れる、こういう作業なんですが、さっき一キロ以上の物品がふえているというふうにおっしゃったけれども、それどころじゃないんですね。制度改正で、郵便物が今まで二十キロだったのが三十キロまで認められたんですよ。実際、重たい荷物はあるんです。そういうのも税関の方が運んで一々判断するわけでしょう。これは大変な重労働であるだけじゃなしに、物すごい神経を使う仕事なんですね。 私もついうっかりして、後で税関の方に話を聞いたときに、どっちみち検査をするのは持って感触を確かめたりするんだからと言ったら、そんなことじゃない、持って物を運ぶのと、この荷物の書いてある中身が正しいかどうかというふうな形で持って検査するのとは意味が違うんだと言われて、ああなるほどなと思ったんですけれども、肉体的な労働に加わって精神的な労働は本当に大変なものになっているんですね。そこへもってきて、どんどん数がふえるばかりということになっておる。午前中にこれだけ片づけて、午後は課税業務ということになるわけですよ。 これを毎日やっておられるわけですけれども、これを助ける設備がまたまことにお粗末なんですね。課税業務の方はパソコンがあります。これでもって仕事はどんどん早くなっている。それはそうだろうと思うんですが、じゃ検査の方はどうかというと、今言いましたように荷物を一つずつ手作業で運んでいるんですよ。あと設備として私が取り上げるのは、エックス線の装置と、これは設備と言えるかどうかわかりませんが、荷物を運ぶ車、台車というんですか、これぐらいですよ。こんな経済大国日本の、それも表玄関東京の外郵がこんな状態にあるんですね。これはもっときちんとすればちゃんとしたことができるなというふうに思うんです。 例えばエックス線の検査機にしても、一万三千個検査するのに二台しかないんです。午前中にもし全部やるとすれば、六千五百ぐらい一台でやらなきゃこれは不可能です。だからやっていません。少なくともエックス線検査ぐらいはすべてのものを通してやれば、起こる事故も少ないだろうと思うんですけれども、それはやっていないですね。やれないです、実際。人は少ないし、設備が少ないわけですから、やろうにもやれない、やる意思はあってもやれない、これが実情だと思うんですね。 これは、関税局長よりも財務大臣は当然こういった実情も御存じだと思うんですけれども、いかがお考えでしょう。
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいままたかなり詳細に現場のことをお話しいただきまして、啓発を受けました。 以前から税関職員の非常な激務、変わっております仕事の環境については御指摘がございました。おっしゃいますように、貨物の量にいたしましても、あるいは旅客の人数にいたしましても、甚だしい業務量の増大の上に、覚せい剤、麻薬、銃砲等々のことがございます。しかも極めてその密輸の方法が巧妙になってくるというようなことでございますので、我が国全体の安全にとりましても極めて深刻な問題だと思っております。 おっしゃいますように、かなりある部分はいわゆる機械化、装備を高めることによって解消する、これはぜひ予算で怠りなくやってまいらなければならないと思いますが、定員の問題にも及ぶことでありまして、従来から御指摘いただいておりますが、所管大臣といたしましても十分努力をいたさなければならないと思っております。
○池田幹幸君 重ねてその点について、私自身が調べてきたことですので訴えておきたいと思うんですけれども、本当に職員の方は一生懸命やっておられます。それはもう本当に間違いないんですけれども、しかしそれだけに、荷物がふえ、神経も使うということになりますと、これはだれだってずっと緊張状態を続けるというのは不可能ですよね。必ずやっぱりどこかでぽかが出るわけで、それは責められない。 とすると、それをカバーするのは、やっぱり人をふやすことと、それから可能な限り設備を備えるということだと思うんです。その上で、私はさらに仕事をふやせなどと提案するわけですけれども、これはやはりせめてエックス線検査ぐらいは全量検査するということが大事だと思うんです。今は税関の職員の方の勘で、勘と言ったら悪いな、経験と知識と勘によって三つにまず仕分けするわけです。仕分けした中でエックス線に入れるやつというのが出てくるわけですけれども、やっぱりこれじゃ漏れが出ると思うんです。何といっても人が中心ですけれども、人をふやし、かつ設備も備えるということで、定員のところはなかなか今大臣がおっしゃったように難しい問題があるでしょうけれども、せめて設備ぐらいは難しくないだろうということと、それから余りにも狭いんです。 荷物がふえたから狭いんでしょうけれども、私たちは調査に行かせていただいて、割と片づいていると思ったんですが、それでも台車の間をこうやって通るような状況ですよ。後で伺ったら、それは物すごくきれいに片づけたんだそうです、わざわざ私たちが伺うので。それはやっていただいたのはありがたいけれども、やっぱりそんな状態を放置してはいかぬだろうと思うんです。 さらに伺うと、それはまだ半分であって、韓国と中国のやつはまた三階に別にあったんだというんですね。そこは見せていただけなかったわけですけれども、やっぱり困難な状況を何も隠すことはない、こういう状況にあるんだということをはっきりさせて改善するということの方が大事だということを申し上げたいと思うんです。
○政府参考人(寺澤辰麿君) 先生に御視察いただきました東京外郵出張所は、実は全国の外郵の出張所の中では古いものでございまして、設備の近代化ができていないものでございます。郵政当局は今、全国の国際郵便局を再編するということで逐次再編をしておりまして、新しいところにつきましては、ベルトコンベヤーを設置し、かつエックス線装置も十分流れの中に入りまして全量検査ができるような体制をとっているところもございます。 いずれにいたしましても、郵政省の施設でございますので、郵政当局にそういう施設を整備していただくように我々からもお願いをし、できるだけそういった取り締まりが効率的にできるように我々も努めてまいりたいと考えております。
○池田幹幸君 これで終わりますが、一番古い設備だということですけれども、荷物は大体全国の四割近くが集結しているところですから、きちんとやっていただきたいと。社会悪物品も恐らくそういったところから漏れている可能性があるわけですから、きちんとやっていただきたいというふうに思います。 終わります。
○大渕絹子君 少し質問が重なる部分がございますけれども、お許しをいただきたいというふうに思います。 WTOというと、思い出しますのが日本の米問題です。九四年に最低輸入義務という形で部分輸入自由化が始まりまして、九九年四月からは関税化、いわゆる輸入自由化に踏み切りました。それで、ここ五年なんですけれども、毎年一〇%以上の米価の値下がりが続いています。三割を超える減反も強いられて、米農家の衰退はもう本当に著しいものがございます。米だけにとどまらずに、農産物の自由化は生鮮食品にも及び、日本農業に深刻なダメージを与えています。WTOの新ラウンドにおける農産物の取り扱いを本当に根本的に変更するという以外には日本農業を守ることはできないのじゃないかというふうに思っておりまして、主張をしておきたいと思います。 さて、中国などから輸入されるネギ、生シイタケ、畳表などに対して、農水省はセーフガードの暫定出動へ踏み切りたいということで財務省、経済産業省に働きかけをしておりますけれども、セーフガード暫定発動を本気に考えており、そしてその後、一般セーフガード発動にまで持ち込みたいと思っておられるのか、農水省にお聞きをいたします。
○政府参考人(西藤久三君) お答えいたします。 先生御指摘のネギ、生シイタケ及び畳表の三品目につきましては、昨年十二月二十二日から政府調査を実施しておりまして、去る三月二十三日に政府調査の概要を公表させていただいております。 農林水産省としましては、この実態調査の結果を踏まえ、また、本年に入ってから、価格・需給動向なり経営動向等も勘案いたしまして、三月二十七日にこの三品目につきまして暫定措置の発動が必要という判断に至ったところでございます。この判断に立ちまして、現在、関係省庁と発動について協議を行っているという状況にございます。
○大渕絹子君 一般セーフガード発動まで何とか持ち込みたいと思っていられますか。
○政府参考人(西藤久三君) ただいま申し上げましたのは、一般セーフガードの中で、先生御案内のとおり、調査結果が終了する前にあっても暫定的に適用する暫定措置というのは御案内のとおり認められておりまして、私どもその暫定措置、暫定措置の後、通常措置の発動ということの前提で議論をしている状況でございます。
○大渕絹子君 経済産業省に聞きますけれども、九七年、タオル業界がセーフガード発動を要求されたことがございます。暫定発動を求めてきたことがありますけれども、そのときそれを回避することができたのはどういうことだったんでしょうか。
○政府参考人(奥村裕一君) お答え申し上げます。 私ども、繊維のセーフガードにつきましては、先生御案内のとおり、このセーフガードの措置に基づきましてこれまでも調査開始に入ったことがございます。九七年といいますか、前回のときには中国との交渉の中で中国側がある程度自主的な措置を講じるということになったというふうに記憶しておりまして、それに基づきまして調査開始はいたしましたが発動には至らなかったという経緯でございます。
○大渕絹子君 重ねてお伺いしますけれども、その後、そのタオル業界の業者の皆さん方はどういう行動をとられましたでしょうか。
○政府参考人(奥村裕一君) 私の記憶では、当時はポプリン・ブロードだというふうに記憶しておりまして、タオル業界につきましては、御案内のとおり、ことしの二月二十六日に日本タオル工業組合連合会が私ども経済産業省に対しまして繊維のセーフガードの発令要請を行われたところでございます。
○大渕絹子君 多くのタオル業者が生産地を中国に求めて進出をしていったのじゃありませんか。
○政府参考人(奥村裕一君) タオル業界の方の中には先生御指摘のとおり中国に進出された企業もあるというふうに承っております。
○大渕絹子君 自分の国では太刀打ちができないという状況の中で、中国に新しい生産地を求めてそこに行った日本の人たち、今、日僑と言うんだそうですね。その日僑の人たちが非常に安いコストで中国で生産をして、それが日本に入ってきているという状況があるということなんですね。 農産物もそれと同じことがあるわけでございますけれども、じゃ農水省に聞きますけれども、このセーフガード発動した後、例えばそのシイタケとかネギとか畳表とかという農業の生産現場の立て直しをして競争力を強めていくことができる状況にあるのかどうか、ちょっとお答えをしていただきたいと思います。
○政府参考人(小林芳雄君) 三品目のうち、ネギと畳表につきましてまず御説明申し上げます。 先生御承知のように、一昨年の食料・農業・農村基本法を受けまして、野菜を初めとした各農産物につきまして、昨年の基本計画に即して今後体質強化を図っていこうという形で施策を進めております。 特にネギのような今こういった輸入の影響を受けた作物につきましては、一層そういう産地の体質強化といいますか、そういうことに努めていく必要があろうと思っておりまして、そういう意味で、一つは、生産、流通、消費といういろいろな側面がございますけれども、生産面では、品質の向上でありますとか生産コストの低減、これは従来からやっておりますが、こういった取り組みをさらに強化していかなきゃいけませんし、また流通段階でも、これから国際的な環境などを考えますと、そういうコストの削減ということも今まで以上に具体的な対策を講じなければいけないと思っております。 さらに、結局は、消費者であれ実需者の皆さんであれ、そういったユーザーの皆さんに国産野菜をいかにうまく使ってもらうかということがポイントでございまして、そういった意味でも従来から産地と実需者との連携の強化というようなことをやっておりますが、これをさらに産地側も含めてそういった取り組みといいますか、実効あることを進めていきたいというようなことをいわば総合的にやっていきたい。あわせまして、消費者の皆さんに対しましては、適正な原産地表示ということを徹底していきたいというふうに考えております。 また、イグサにつきましても、特に品質の向上で新しい品種の導入をしそれを普及するとか、また産地のブランド化といいますか、そういった形で国産品の特徴、あるいは市場に対するアピールというものを強めていきたいという形で、さまざまな対策をこれから講じていきたいというふうに考えておるところでございます。
○政府参考人(中須勇雄君) 生シイタケについてお答え申し上げます。 今回のセーフガード発動に当たっての事前の調査の中で生産者の意向調査をいたしました。その結果によりますと、今後とも生シイタケの生産を維持したい、あるいは価格が上がるならば拡大をしたいと、こう答えられた方が約七割いるという状況でございます。 したがいまして、私ども、今後とも御指摘のように競争力を強化するという観点から、特に生産面におきましては作業の機械化、植菌を自動的に行う、こういうことを促進するとともに、品質とか生産性の高い種苗を開発する、それに適合した栽培技術の普及を図る、こういったことが課題でございますし、流通面につきましては、特に予冷施設の整備とか、あるいは共同選別による品質の向上を含めた流通の改善に取り組む、そしてまた原産地表示の的確な実施ということを普及していく、こういったことがこれからの課題になると、こういうふうに考えております。
○大渕絹子君 課題が克服できるかどうかというのは、本当に衰退をしていて後継者がもういなくなっているという現状がある中でなかなか難しいのかなというふうに思っていますけれども、頑張っていただかなければなりません。 農水省は、このほかにも、セーフガード発動以前に植物検疫を強化して違反者を徹底的に摘発をして輸入禁止措置などをしていきたい、そしてさらにセーフガード暫定措置で関税を引き上げ、二百日後には一般セーフガードの発動に持ち込みたいという御意向ですが、これに対して経済産業省や財務省の考え方は農水省と一緒でございましょうか。
○政府参考人(奥村裕一君) お答え申し上げます。 私ども経済産業省といたしましては、WTOのセーフガードの規定に基づきまして、今先生御指摘の三品目につきまして、その要件に照らしまして発動できるか否かというのを、現在、私ども、農水省それから財務省、この三省の間で鋭意検討させていただいているところでございます。その検討結果によりまして、私どもとしては発動するか否かということにしてまいりたいと。いずれにしろ、速やかに結論が得られるように努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○国務大臣(宮澤喜一君) 最後の御質問は、今後こういうセーフガードに関する態度を政府はどういうふうにするつもりかという一般的な御質問であったわけでございまして、当面の問題は、農水大臣もいろいろ御心配で、処理をしていかなければならないと思っていますけれども、セーフガード一般という話になりますと、これはもとより農産物に限ったわけではございません。工業製品一般に当然のことながら広がっていく可能性を考えなければなりません。 戦後のいろいろ推移につきましてはガット三十五条等々申し上げましたが、先ほどどなたか御質問にありましたように、自由貿易の国としての日本という、これは一つの大事な国の政策であることは恐らく国民の間にコンセンサスがあると思っております。 そういう立場から申しますと、これらの措置はもとよりWTOで許されておるとは申しますものの、かなり厳しい条件のもとに許されておるわけであって、我が国の実情がすぐにその厳しい条件に合致するかどうかということは、本来、WTOからいえば相当厳密に判断しなければならないことであると。基本的には私は、我が国はWTOの有力なメンバーとして考えなければならないことだと思います。 それから次に、ただいまの問題は消費者側の問題というものは実際上ありませんし、先ほど大渕委員の言われましたお米の問題も実はそうでございましょうが、タオルになりますと例えば少し事情が違ってまいりましょうし、工業製品一般になりますと非常に事情は違ってくることを考えなければなりません。 したがいまして、生産者を助けなければならないということは政府にとって大事な仕事でありますが、同時に、消費者がその結果として大変な不利益をこうむらないということも考えておかなければなりません。それから、我が国が自由貿易の国として、殊に東南アジアあるいは周辺の国々をいろんな意味で工業化を助けてきているということも我が国の政策としては決してないがしろにできない問題であると思います。 したがいまして、セーフガードを発動するかしないかということ、一般論といたしましては、やはり我が国はWTOの志向するところが世界の自由貿易の発展のために大切であるということ、それから発展途上国をやっぱり助けていくということが極めて大事であるということ、それらのことを総合的に考えながら、大変に慎重に考えていかなければならない問題だというふうに思っております。
○大渕絹子君 けさの読売新聞なんですけれども、宮澤財務大臣は、昨日の経済産業省、農水省とのこの件に関するお話し合いをなされた後、記者会見なさったんでしょうか、主務官庁の農水省が中国側からの自主規制を引き出すことを目指すならば任せてもいいと、落ちつく先はそこかなと、こうおっしゃったというんですね。 そうしますと、財務大臣の今考えておられることと、農水省が一般セーフガードまで持ち込んでいこうとする姿勢と少し違いがあるのかなというふうに思っておりまして、日本の立場というのは今大臣もおっしゃるように極めて難しいというふうに思うんですね。消費者の利益あるいは生産者の利益というようなことから、農産物の場合は特に御指摘のように大変難しい困難な問題が山積をしていると思います。 きょうは外務省にも来ていただいたんですけれども、外務省にお尋ねをしておきたいと思います。 今はこうしたセーフガードの問題が取りざたをされていますけれども、中国側に対して外務省の持っている切符といいますか交渉条件で、こうしたことを自主規制とか、あるいは日本の生産農家がこれ以上打撃を受けないような手だてが何かあるのではないか。松岡副大臣が行って、農水省側の交渉では自主規制が引き出せないという状況にある。今引き続きやっておるのでまだ継続的なところがあるんでしょうけれども、外務省としても、それに対して何か側面から、後方からでも結構ですが、援助することはできないのかと思いましてお聞きをしたいと思います。
○政府参考人(槙田邦彦君) 委員御指摘のように、松岡副大臣が中国との間で、言うなれば中国側による自主規制といったようなことができないかという御提案をしておられまして、これにつきましてはまだ中国側は検討中であるということで、少し時間がかかるようでございます。 私どもといたしましては、当然のことながら、我が国の農民の方々が抱えておられるこの件に関する問題の深刻さというものは伺っておりますし、そういう問題をうまく解決するべく、外務省としても努力をすべきであると思っております。 その際に、先ほど宮澤財務大臣からお話のありましたようなさまざまな切り口の問題点がございますので、事は簡単では必ずしもないと思いますけれども、それは私どもとしましては、松岡副大臣のなさったような御提案につきましては、まさに精力的に中国外交部あるいは対外経済協力部等との間において、このような御提案が実を結ぶことができるのかできないのか、結ぶことができるように働きかけを行ってきておりますし、またこれからも引き続き行っていく、そういうつもりでおるわけでございます。
○委員長(伊藤基隆君) 時間でございますので、気をつけてください。
○大渕絹子君 三十三分までといただいております。 もう最後になります。 大臣、セーフガードを発動しますと、報復措置というのがWTOでは許されますよね。そうしますと、中国側からの報復措置として、日本が中国に輸出をしているものについて厳しい規制がかけられるというようなことも起こってまいりますので、ここは本当に大臣がお考えのように軟着陸をさせた方が日本の利益にとっては全体としてはいいのかなというお考えもあるかとも思うのですね。 そこらも勘案をしながらぜひ慎重に、しかも農家にはよりよい手当てができますように、保護政策というのは余り私は好きではないのですけれども、農業者にとっては手厚い保護政策なども必要だというふうに思っておりまして、さまざまな手当てをしながらこの難局を乗り切っていただきたいと思います。
○国務大臣(宮澤喜一君) WTOの規則では報復は許されておりますが、その報復の量というのは、こちらがとった措置によって向こうに生じた損害と同量と申しますか、一定の制限を設けておるわけでございますが、中国が今のところWTOに加盟しておりませんので、そういう規定に拘束される法律的には理由がないということになります。いかなる報復措置も可能であるというふうに一応は考えておかなければなりません。 といったようなこともございまして、先ほどのお話のように、将来このセーフガードの問題をどうするかというようなことについて、中国がWTOに入りましたならばいろいろなことが規則的に行われるという期待はしつつ、しかし世界全体の貿易が報復の連続になるといったようなこともかつてあったわけでございますので、その点も一生懸命考えなければならないことであります。
○大渕絹子君 最後にちょっとだけ反論させてください。 報復措置、WTOに入っていなくてもとるんですよね。韓国に対して携帯電話の輸出を禁止するというような報復措置をちゃんととっていますので、それは国としてはとれるんですよね。 済みません、終わります。
○国務大臣(宮澤喜一君) ちょっと失礼いたしました。 WTOそのものは報復は今認めていないそうですが、中国がWTOに加盟しておりませんので、今おっしゃったような事態が起こっておると伺いました。 失礼いたしました。
○委員長(伊藤基隆君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○大門実紀史君 私は、日本共産党を代表して、関税定率法等改正案に反対の討論を行います。 反対の理由は、第一に、ウルグアイ・ラウンド合意に基づき関税化された米、麦類等における暫定税率の適用期限の一年延長についてであります。日本の農業は、米などに対する関税化によって重大な影響を受けています。農産物の例外なき関税化自体に問題があり、今回の適用期限延長には反対です。 第二の理由は、石油関係関税の還付制度の延長措置が、石油精製業者に対し引き続き年間四十億円を還付する専ら大企業優遇となる制度であり、適用期限の延長に反対であります。 なお、本改正には、沖縄への免税制度の改善措置など評価できる改正やHS条約の改正など合理的な理由による改正もありますが、以上述べたように、ウルグアイ・ラウンド合意を前提とする米などの農産物の関税化を継続するなど、原則的に賛成できない改正案が含まれており、全体として反対いたします。 以上、反対の理由を述べ、私の討論を終わります。
○委員長(伊藤基隆君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 関税定率法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(伊藤基隆君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、勝木君から発言を求められておりますので、これを許します。勝木健司君。
○勝木健司君 私は、ただいま可決されました関税定率法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 関税定率法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。 一 関税率の改正に当たっては、我が国の貿易をめぐる諸情勢を踏まえ、国民経済的な視点から国内産業、特に農林水産業及び中小企業に及ぼす影響を十分に配慮しつつ、調和ある対外経済関係の強化及び国民生活の安定・向上に寄与するよう努めること。 なお、関税の執行に当たっては、より一層適正・公平な課税の確保に努めること。 一 輸入の増加により国内産業に重大な損害を与える等の事実がある場合に発動されるセーフガード問題については、WTOセーフガード協定等に従った的確な事実認定に基づき、適切かつ速やかに対処すること。 一 急速な高度情報化の進展により、経済取引の国際化及び電子商取引等の拡大が進む状況にかんがみ、税関の執行体制の整備及び事務の一層の情報化・機械化の促進に特段の努力を払うこと。 一 最近における国際化の進展等に伴い税関業務が増大し、複雑化する中で、その適正かつ迅速な処理の重要性に加え、麻薬・覚せい剤を始め、銃砲、知的財産権侵害物品、ワシントン条約該当物品等の水際における取締りの強化に対する国際的・社会的要請が高まっていることにかんがみ、税関業務の特殊性を考慮し、税関職員の定員確保はもとより、その処遇改善及び機構、職場環境の充実等に特段の努力を払うこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(伊藤基隆君) ただいま勝木君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(伊藤基隆君) 全会一致と認めます。よって、勝木君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、宮澤財務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。宮澤財務大臣。
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨に沿って配意いたしてまいります。
○委員長(伊藤基隆君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(伊藤基隆君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時四十分散会