災害対策特別委員会 第3号
- 発言数
- 216 件
- 登壇者
- 30 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2001/03/28
会議録
○委員長(白浜一良君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。 議事に先立ち、去る二十四日に発生いたしました平成十三年芸予地震により亡くなられた方々に対して、御冥福をお祈りし、謹んで黙祷をささげたいと存じます。 どうぞ御起立を願います。黙祷。 〔総員起立、黙祷〕
○委員長(白浜一良君) 黙祷を終わります。御着席ください。 ─────────────
○委員長(白浜一良君) 委員の異動について御報告いたします。 去る十六日、川橋幸子君が委員を辞任され、その補欠として齋藤勁君が選任されました。 また、昨二十七日、山下芳生君及び加藤修一君が委員を辞任され、その補欠として林紀子君及び福本潤一君が選任されました。 ─────────────
○委員長(白浜一良君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官岩橋修君、内閣府政策統括官吉井一弥君、金融庁総務企画局参事官田口義明君、総務省自治財政局長香山充弘君、総務省総合通信基盤局長金澤薫君、消防庁長官中川浩明君、文部科学省高等教育局長工藤智規君、文部科学省研究開発局長今村努君、厚生労働省健康局長篠崎英夫君、厚生労働省社会・援護局長真野章君、中小企業庁長官中村利雄君、国土交通大臣官房官庁営繕部長春田浩司君、国土交通省総合政策局長風岡典之君、国土交通省河川局長竹村公太郎君、国土交通省住宅局長三沢真君及び気象庁長官山本孝二君を、また、地震防災対策特別措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に内閣府政策統括官吉井一弥君、総務省行政評価局長塚本壽雄君、厚生労働省医政局長伊藤雅治君及び厚生労働省社会・援護局長真野章君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(白浜一良君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(白浜一良君) 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。 平成十三年芸予地震について、政府から報告を聴取いたします。伊吹防災担当大臣。
○国務大臣(伊吹文明君) ただいま委員長から御指示がございました平成十三年芸予地震について、お手元の資料に基づき御報告を申し上げます。 三月二十四日十五時二十八分ごろ、安芸灘を震源とするマグニチュード六・四の地震が発生し、広島県河内町、大崎町及び熊野町で震度六弱が観測されました。 まず、広島、愛媛両県の二名の亡くなられた方、御遺族に哀悼の意をあらわし、被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げます。 今回の地震による被害は、死者が二名、負傷者が二百十八名、住居の全壊が十二棟、半壊が四十八棟、一部損壊は八千棟を超え、公共建物百四十七棟、文教施設約八百カ所に被害が発生しております。水道断水は、ピーク時には約四万八千戸に上りました。 政府としては、当日十六時に官邸に対策室を設置し、また、総理大臣臨時代理たる内閣官房長官も出席の上、関係省庁の局長級職員から成る緊急参集チーム会議を開催いたしました。 森総理はロシアに訪問中でございましたが、連絡をとり、総理から、被害の実態の把握に全力を挙げ、対応に万全を期すようにとの御指示がありました。 官房長官と広島県、愛媛県両県知事との電話連絡により情報の把握を行いました。また、内閣府では、災害対策関係省庁連絡会議を開催し、政府の情報を共有するとともに、現地との連絡を強化するため、内閣府企画官等三名の政府職員を直ちに広島県に派遣いたしました。 現地からの情報等で被害が拡大していないことから、同日十九時をもって対策室を連絡室とし、二十六日十七時には官邸連絡室を閉鎖し、以降は内閣府で情報収集、復旧対策を中心に対応することといたしております。 翌三月二十五日、坂井内閣府副大臣等を広島県に派遣し、現地の被災状況を調査するとともに、広島県知事、広島市長、呉市長等から被災状況等の報告を受け、地元の要望を承ってまいりました。 なお、その際、被害の大部分をカバーいたしております国土交通省から今村国土交通省大臣政務官を同行させております。 電気、水道、ガス、道路等にも被害が発生し、新幹線等の鉄道も一時運休いたしました。また、呉市等への水の緊急供給は、自衛隊の災害派遣の協力により円滑に実施されました。三月二十七日現在、一部の道路等を除きおおむね応急復旧は完了いたしております。全体としては、日常生活は安定しているものと思われます。 さらに、二十九日に、この地震の被害調査のため、山崎内閣府大臣政務官を団長とし、関係各省庁職員から成る政府調査団を広島、愛媛の両県に派遣することを予定いたしております。 今後、二次災害の防止等警戒体制に万全を期すとともに、関係の県や市町村からの要望や災害の実態を踏まえ、復旧を速やかに進める必要があり、政府一体となり取り組んでまいりますので、委員長初め委員の先生方の御指導をよろしくお願い申し上げます。
○委員長(白浜一良君) 以上で政府からの報告の聴取は終わりました。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○鶴保庸介君 去る二十四日の芸予地震被災者の方々及び今も断水等で生活に辛苦を味わわされている方々に本当に心よりお見舞いを冒頭申し上げたいと思います。大臣、どうも御苦労さまでした。 今回の地震に関連をいたしまして、生々しい地震の直後の委員会ですから、地震を題材に、防災一般論に順次入っていきたいというふうに思っております。よろしくお願いいたします。 まず、大臣の所信表明にもございましたとおり、初代の防災担当大臣、新しく新省庁の再編があり、初代の防災担当大臣が置かれたわけであります。危機管理体制の強化という意味においては画期的なことであろうというふうに思いますが、まだ始まったばかりの省庁再編でございます。こういう緊急事態において、果たしてどの部署がどういう段取りで指揮系統をしていくのかということは国民皆関心のあるところであろうというふうに思います。 まず冒頭、今回の地震を例にとってで結構でございますが、どういう段取りでなさったのか。 また、一般論として、今回は総理が外遊中でございましたが、そういう場合に官房長官及び初代担当大臣がいろいろな担当分野をどういうふうに仕分けをしておられるのか、その辺についてお伺いをしておきたいと思います。
○政府参考人(岩橋修君) 現在、官邸の内閣情報集約センターにおきまして、二十四時間体制で各種の情報の集約と報告、通報を行っておりまして、必要な情報は総理、危機管理担当大臣、官房長官及び官房副長官等に速やかに報告されるというふうになっております。 内閣といたしまして、対応が必要となります緊急事態等が発生した場合には、第一報がただいま申し上げました内閣情報集約センターから総理などに連絡されました後に、内閣危機管理監などが中心となりまして情報の収集、整理を行った上で、総理、危機管理担当大臣、官房長官及び官房副長官の指示を仰ぐ仕組みとなっております。 総理が外遊される場合でありますけれども、これは内閣法第九条の規定によりまして、あらかじめ指定をされている国務大臣が臨時に総理の職務を行うこととなっております。 また、週末で危機管理担当大臣が地方出張中などで在京しない場合には、事前に官房長官または安倍官房副長官のいずれかに当番を依頼しておりまして、三人のうちの一人は必ず在京するようになっております。 それから、今回のことにつきましては、先ほど大臣から報告がありましたように、地震発生後約三十分で官房長官が危機管理センターに入られまして各種の対応をとったということでございます。
○鶴保庸介君 今回の対応は非常に早かったというふうにマスコミでも報道されておりますが、遅かったらたたかれ、また、早かったことは余り言われないことでございます。きちっと決めていただいて、ぜひ迅速な対応方よろしくお願いしたいと思います。 また、いろんな事件、事故が起こった場合に、これをどういう種類のものなのかと認識する時点で、やはり第一報を受けた事務方の危機意識といいますか、事の重大性の意識のようなものも非常に重要になってくるんだろうというふうに思うんです。担当大臣に対して、これは事故ですよ、あるいは大きな災害ですよと言うかによって受ける方にしてみれば印象は全然違うわけでありますから、その辺もぜひ事務方の方でも考えていただきたい。 ちなみに、事故というものと危機管理というのはどう違うか、今ここでお話しできますか。よろしくお願いします。
○政府参考人(岩橋修君) 内閣法第十五条には大規模な被害が生じるような場合を危機というふうに言っておりまして、それから大規模という定義でございますので、これはかなりグレーゾーンもあると思われます。 私どもとしましては、どこまでを危機か、どこまでを事故かという峻別は非常に難しいと思っておりますけれども、伊吹大臣のお言葉をかりますと、事故発生といいますか、危機の事態が発生した当初においては、そういう峻別をするのではなくて、関係の省庁あるいは関係の大臣等が協力をしながらやるんだというふうにおっしゃっておりますので、どこまでが危機かというのは、今申し上げましたように重大な被害があるかどうかというところでございます。
○鶴保庸介君 現実にはなかなか難しいと思いますが、それを仕分けすることだけで判断をしないで、まず正確な情報の収集方に努めていただきたいと思います。 ちなみに、今回、この地震において被害に遭われた方々、死者も出ておられるわけでありますけれども、地震でありますとか大きな災害がありますと決まって復旧あるいは被害に遭われた方々への支援体制方のことについての話が出てまいります。今回の地震においては、激甚災害指定、その他の支援体制の見通しについていかがでしょうか。お話をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(吉井一弥君) お答え申し上げます。 激甚災害の指定は、被害状況や、都道府県、市町村の財政状況、あるいは農業所得額等の客観的な基準によりまして判断されるところでございまして、例えば公共土木施設に関する激甚災害の、局地激甚災害というふうなことを例にとって申し上げますと、市町村が実施することとなります復旧事業費の査定額がその市町村の標準税収額の五割を超えるというふうな基準が設けられているところでございます。 現在、被害の概況を早急に取りまとめるよう地方公共団体にお願いしているところでございまして、広島県、愛媛県など被害を受けた地方公共団体におきまして早速調査が開始されていると承知しております。 今後、できるだけ速やかに被害状況の把握に努めまして、適切に対応してまいりたいと存じております。
○鶴保庸介君 それでは、いろんな法制度がありますよね。例えば被災者生活再建支援法等々、阪神大震災以降整備されてきたさまざまな仕組み等々がありますが、その辺についてはいかがですか、今その話を少し触れられましたけれども。
○政府参考人(吉井一弥君) 先生ただいま御指摘のとおり、阪神・淡路大震災以降、その貴重な体験から、緊急事態に対します内閣の情報収集集約機能の強化や、迅速に行政の総合力を発揮できる体制の整備を図ってきたところでございまして、具体的には、災害対策基本法の改正によります内閣総理大臣の権限の強化、内閣情報集約センターの設置によります二十四時間体制での情報収集、危機管理を専門に担当いたします内閣危機管理監の設置など、危機管理機能を強化してまいったところでございまして、また、今回の省庁再編に当たりましては、内閣府に防災部門を移行させて防災担当の特命大臣が置かれました。また、内閣官房との連携を一層強化しつつ、防災に関する施策の統一を図るための企画調整の権限を与えて、政府全体の防災機能を強化することとされております。 また、その他いろいろ被災者の生活支援のための法律もたくさんできておりまして、各個別の災害に応じまして、その被害の状況と、その各法律の趣旨、適用条件等を見ながら対応していきたいと思っております。
○鶴保庸介君 ぜひとも対応をよろしくお願いしたい。地震というのは必ずしも個人の責任で起こったものではありませんし、個人を救済するということにちゅうちょするようなことがあってはならないと思います。ぜひともお願いをいたしたいと思います。 また、どういう制度があるか、いろいろ制度がふくそうしていてなかなか難しい問題があると思うんです。各地方自治体にもその辺のヒアリングをしていただいて、いろいろな対応を、お互い意思統一をしながら、意思疎通を図りながらやっていっていただきたいなというふうに思います。 ただ、個人的にはいろいろな制度を知ろうと思ってもなかなか難しい。先ほども言いましたが、難しい。一番よく身近にあるのが、例えば自分が個人で掛けておられる保険、地震保険、火災保険といったようなものだろうというふうに思うんです。 今回は火災についての問題というのは余りなかったようでありますけれども、地震保険などは、特にこの当委員会で政府参考人といったような方々からも異口同音に、地震保険はちょっと外国と比べて高過ぎるんじゃないかというような指摘もあったように私は聞いております。 その委員会の中の話であれば、百平米の家を建てようとすると、平均千七百万円ほど必要だと、そして、これを地震保険から手に入れようとすると、火災保険に五万七千円、地震保険に七万三千円、合わせて十三万円以上の保険料を毎年掛ける必要がある。これは確かに一般庶民の額からすると、火災や地震なんて百年に一度起こるか起こらないかと、認識ではですよ、そんなふうな感覚でいらっしゃる方々が多いわけですから、毎年十三万円掛け続けるというのはなかなか一般庶民の感覚からすれば難しいし、重い負担になるんではないかというふうな感覚でおります。 この辺について、政府、いかが御認識をなさっておられるでしょうか。
○政府参考人(田口義明君) お答えいたします。 地震保険料率につきましては、過去に発生いたしました地震をもとに、地域ごとに想定される被害を求めました上で算定されております。この地震保険の料率のあり方につきましては、規制緩和推進三カ年計画におきまして、国民の自助努力を支援するとともに、地震保険の普及を促進する観点から、住宅の耐震性能を保険料率に一層反映させることについて検討するというふうにされているところでございますが、今般、損害保険料率算定会が地震保険料率の見直しを行いまして、さる三月一日に金融庁へ届け出を行ったところでございます。その見直しの内容は、平均で一六%の引き下げとなりますほか、住宅の耐震性能によりまして一〇%ないし三〇%の割引制度を設けるものというふうになっております。 金融庁といたしましては、現在この届け出内容を審査しているところでございまして、特段の問題がなければ届け出内容どおり実施される見込みでございます。 ちなみに、地震の危険度の高いとされます静岡県におきまして千七百万円の木造住宅を新築いたします場合について試算いたしますと、火災保険料は二万八千五百円程度、地震保険料は三万六千五百円で、合計六万五千円程度となります。 なお、この例につきまして今回の見直しが仮に適用されますと、地震保険料は約二五%低下いたしまして二万七千二百円というふうになります。
○鶴保庸介君 よくわかりました。ぜひまた努力をいただきたいと思います。 個人が被災した後、金銭的、経済的な支援をされるということは今言ったようなことなんだろうと思うんですが、今回の地震で、私は本当に個人的に思ったんです。予想された、地震というのは予想されるわけじゃありませんが、起こるかもしれないという意味では、対処しておけるべき点はいっぱいあろうかと思うんです。いわゆるライフラインと言われているガスでありますとか水道でありますとか電気、こういったものの修復等々については、細心の注意を払ってバックアップ体制をしくことは可能であろうというふうに思うんです。 そんな中で、私も実は阪神大震災の被災者の一人なんですが、電気でありますとか、ガスはややおくれましたけれども、電気の復旧などは結構早かった。これをつらつら考えてみますと、電気、ガスというのは民間で、水道は最後の最後まで結局つながらなかったんですね。住民の方にしてみれば、電気もさることながら、やっぱり水道、水、ライフラインの一つであります水というのは、給水でカバーはされているとはいえ、実際に断水されると非常な不便を強いられる。断水すること自体はしようがないのかもしれませんが、この地域においてこういう災害が起こったとき、断水が起こったときにはほかの県からこれだけ持っていく、こういう体制で給水をしていくでありますとか、そういう計画というのは当然あってしかるべきだし、もっと迅速な対応はできなかったのか、もっと潤沢に対応することができないのかというふうなことを常に思うんですね。 民間がやっている電気、ガスとまた事情が違うというふうなことなんであれば、なおのこと行政の側はもっともっとそういうシミュレーションをつくり、そのシミュレーションをもとにした行動計画のようなものをつくっておく必要があるんではないか。 そういう問題認識で、そういう給水活動に限らずで結構ですから、どういった計画を持っておられ、またその個別具体的な計画の中でどういうふうなシミュレーションをされておられるのか、お伺いをしておきたいと思います。
○政府参考人(篠崎英夫君) 先生御指摘のとおり、災害時の水の確保には事前の対策が大変重要であるというふうに認識をいたしております。 厚生労働省といたしましては、阪神・淡路大震災の教訓を生かしまして、平成九年一月に水道の耐震化計画策定指針というものをつくりました。水道事業者がそれぞれの状況に応じて計画的に対策を推進できるよう、都道府県や水道事業者に対してその周知を図っているところでございます。 対策の具体的な内容につきまして若干御説明させていただきますと、まず施設の構造、材質の耐震化がございます。それから、給水の複数系統化というようなものもございます。それから配水池容量、これは水道の蛇口の一番近いところの大きな水をためるところでございますが、その容量をふだんよりも多くしておくという意味でございますが、配水池容量の増強。それから近隣の水道事業との連絡管、これがだめになった場合には隣の水道事業の方から水を引っ張ってこれるようにする連絡管の整備などございます。それからまた、地下の貯留施設の整備等もございます。こういうことによりまして、緊急時の給水拠点の確保をするということでございます。 それから、給水車などの緊急時の給水に必要な機材の確保がございます。また、近隣の水道事業者との相互応援協定の締結というようなものがございまして、地域の実情に応じたさまざまな対策が講じられているところでございます。 最近の災害時ではこれらの対策が有効に機能して円滑な給水活動や復旧が行われているという認識をいたしておりまして、今般の地震のことでございますが、九市二十五町一村におきまして約四万八千戸が断水被害を受けたところでございますが、その後、地元水道事業体による懸命な復旧作業が進められまして、二十七日十七時までにすべての応急復旧作業が終了したという報告を受けております。
○鶴保庸介君 それを聞いて安心しました。 私の記憶では、阪神大震災のときはたしか二週間、一月近くになったかなと思うんですね。断水騒ぎがありまして、かなり不便だったような記憶があります。 給水に関する復旧が今回は迅速になさっておられるということですから、これに満足することなく、なお一層御努力をいただきたい。全国で何が起こるかわからないという思いで、気構えでやっていただきたいというふうに思います。 こういう話をしておりますと、じゃ今後どこでどんな地震が起きてくるんだということは当然興味があるわけであります。特に私のことを言って申しわけない。私どもの地元では、和歌山県でありますが、紀伊半島、瀬戸内海の中部から紀伊半島にかけてまた南海大地震が来るんじゃないか、その前兆じゃないかなんということを新聞報道にされております。 今後、この地震がどんなふうに研究され、それから今後の地震の予知について見通しなりがあればお話をいただきたいと思います。
○政府参考人(山本孝二君) 先生お尋ねの今後の南海地震の発生の可能性でございますが、南海トラフ沿いで発生する巨大地震はほぼ百年から百五十年間隔で繰り返し発生していることが歴史的にわかっております。 御指摘の紀伊半島から四国沖を震源域とする南海地震の最近の例でございますが、五十五年前の一九四六年、昭和二十一年に、その前は、さらに九十二年前でございますが、一八五四年、安政元年に発生しております。現在のところ、直ちに南海地震の発生に結びつくと考えられるような現象は観測されておりません。 なお、地震予知の現状でございますが、海溝で起こる巨大地震、マグニチュード八クラスの東海地震を除いては大変予知が困難とされておりまして、私ども、関係機関あるいは大学と協力いたしまして、現在、地震予知の研究、調査に取り組んでいるところでございます。
○鶴保庸介君 簡単に答えていただいてありがとうございます。 ただ、私、新聞を見ていて、起こった後に必ず出てくるんですね、私は予測していましたという人が。必ず出てくるんです。それでまた聞いてみれば、芸予地震ですか、広島を中心とするこの中部地域は五十年置きに起きていたというような報道もありました。 そんなことわかっているんだったらなぜ対処しないのかというような話がありますが、もう一度お伺いをしたいんですが、過去のそういう経緯も全部含めた上で、この地域は何年置きにありますよというようなことはありませんか。皆さん御存じないから、報道等で後になって知って、ああそうだったのかということが余りに多過ぎる。 こんなことは議論していてもしようがないのかもしれませんが、何年置きにあったという事実は事実として認識をしておいて、予測なり準備なりをしていく、心構えをしていくという意味では非常に重要なことだろうと思うんです。そんなことがあればぜひお話をいただきたいと思うんです。
○政府参考人(山本孝二君) 私ども気象庁を中心にいたしまして、巨大地震の発生間隔について、歴史地震の掘り返しを今行っているところでございます。今回の芸予地震については、大体五十年サイクルで起こるというのがその掘り返しの結果わかってございます。 先ほど申しましたように、南海地震については百年から百五十年、東海地震についても百年から百五十年、先般政府の地震調査委員会が発表しました宮城県沖については三十年間隔くらいということで、私ども、政府の地震調査委員会とも協力いたしまして、過去の地震についての姿をなるべく早く明らかにするよう現在努力中でございます。
○鶴保庸介君 努力をしていただいた後は必ず発表してください。できるだけ早い方がいいと思います。また、皆さん、うちの地域はどうなのかということを全国の方々が思っておられると思いますので、その辺のことをよろしくお願いします。 今回もやはり地震が起きた後の修復、復興についてボランティアの方々の活躍があるやに聞いております。防災ボランティアと言われる分野、分野というんですか、そういうグループも確立しているのかなということでありますけれども、さまざまな復興計画、政府がすべて、政府といいますか行政の側がすべて手の届かない場合もあろうかと思いますし、こうしたボランティアをどういうふうに活用し、また計画の中で把握をし位置づけをしておられるのか、最後にお伺いをして、質問を終わりたいと思います。
○政府参考人(吉井一弥君) お答え申し上げます。 先生ただいま御指摘のとおり、これも阪神・淡路大震災の一つの教訓でございますが、大規模な災害が発生した場合には行政機関のみで十分な対策を講ずるにはなかなか困難な面もございまして、柔軟かつ機動的なボランティアの役割が非常に大きいというふうに私どもも認識しております。 今回の芸予地震につきましても、早速、広島県、それから広島市、呉市等にボランティア本部が設置されまして、多くのボランティアの方々が積極的な活動を行っておるということを私どももお伺いしております。政府といたしましても、その活動状況につきましては逐次御連絡いただいたりしておりまして把握しているところでございますが、ボランティア活動の趣旨からいたしまして、その自主性を尊重することが大事だなというふうに思っております。 計画面ではどうかというふうなことでお尋ねでございましたが、防災基本計画におきましても、災害時におきましてボランティア活動が円滑に行われるよう活動環境の整備を図るものとするというふうなことが定められておりまして、これに基づきまして、私ども内閣府といたしましても、日ごろからボランティア団体との情報交換を進めますとともに、いろんな機会を通じましてボランティア団体間の連携協力を促進することのお手伝いをさせていただいたりというふうなことをやっているところでございます。 今後ともボランティア活動の環境整備に努めてまいりたいと思います。
○鶴保庸介君 ありがとうございました。
○木俣佳丈君 民主党・新緑風会の木俣佳丈でございます。 冒頭、我が党を代表いたしまして、先ほど黙祷をさせていただきましたけれども、改めて、今回起きました芸予地震におきまして、二名の方々に対して、そしてまた御遺族の方々に対して哀悼の意を表するとともに、被害に遭われた方々に心からのお見舞いを申し上げる次第でございます。 ところで、今、同僚議員の方からいろいろな方面にわたりまして質問がありましたが、特に瀬戸内海は離島がかなりございますが、こちらの断水の状況というのは今どのような状況でございましょうか。
○副大臣(高橋一郎君) 東海豪雨を踏まえました全国の洪水ハザードマップにつきましてお尋ねがございましたが……
○木俣佳丈君 違う違う、全然違いますよ。
○副大臣(高橋一郎君) 失礼。
○木俣佳丈君 そんな緊張感がないんじゃ困るな。離島です。離島の断水の状況を聞いたんです。
○委員長(白浜一良君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(白浜一良君) 速記を起こして。
○政府参考人(吉井一弥君) 大変失礼いたしました。 発災当時大変多くの断水があったわけでございますが、かなり断水につきましての対策も進んでおりまして、昨日、三月二十七日二十時現在でございますが、断水が続いておりますのは広島県の豊浜町一町とお伺いしております。それにつきましては応急の給水対策を行っておるところでございます。
○木俣佳丈君 これは先ほど大臣の方から説明があった地震についての極めて大まかな質問だと思うんですが、こういったことにやはりきちっと答えられないというのは、ちょっと危機管理、防災担当というのは内閣府で本当にいいのかなというような気さえ私はするわけでございます。 水道を、特にこれ事情を聴取いたしましたけれども、本州の方から海底導水管を使って離島に水を供給している、さらに島内をパイプを利用して水を供給している、その島内のパイプが至るところで破損しているということでございますが、場当たり的なというのか、一時しのぎの復旧ということは、恐らくもうライフラインすべて行われたということで理解しておりますが、全面復旧というか、もとどおりになるのはいつごろでしょうか、特に水道に関して。
○政府参考人(吉井一弥君) 今回の地震でも、先生ただいま御指摘のように、特に島嶼部等を中心に断水が大きかったわけでございますが、当地域は御案内のとおり一昨年も大きな豪雨災害で土砂崩れ等が多発いたしまして、このときにも大分水道施設が破損いたしました。このときの経験を生かして大分復旧方法等の対策も進んでいたようでございまして、被害の大きかった割にはかなりの復旧が早期に済んだというふうにお伺いしております。応急対策的なものと、あとはかなりそれぞれのところの対策も順調に進んでいるというふうにお伺いしております。
○木俣佳丈君 もう一度、どのぐらいで完全復旧が行われると考えていますか。
○政府参考人(吉井一弥君) 完全復旧ということの内容にもよると思いますが、とりあえずは現在各市民の方々の生活に支障がないように対策を講じて、さらに必要な工事を引き続いてやるというふうに承知しております。
○木俣佳丈君 いずれにいたしましても、本土の方というか、本州の方の復旧はもとより、やはり離島の方々の不便が一刻も早くなくなるように、これは副大臣にお聞きするべきでしょうか、決意のほどをよろしくお願いします。
○副大臣(坂井隆憲君) 水道関係の被害状況は、今、統括官からお話があったとおりでございます。 私もすぐ広島の方に視察に出かけました。そして、そこでいろいろお話を聞きまして、例えば自衛隊からも水の給水支援、それから国土交通省の方も給水タンクの支援をしたりして応急の水の確保などをやっていまして、非常に迅速に対応しているなという感じがしました。 ですから、そういう迅速に対応しながら、インフラのところの悪い面については早急にしていくというのは当然のことでございます。生活の支援をするためにまさに委員御指摘のようにこういう復旧というのは速やかにやるべきだと思っておりますし、今聞いているところでは、水道とかガス、こういうものは応急は復旧していると聞いておりますので、今後、こういう地震災害においても、委員御指摘のような水の問題とかこういうものについては迅速に、積極的に対応すべきだ、連携をとりながらやるべきだと思っています。
○木俣佳丈君 大臣お戻りでございます。きょうはいろいろな委員会で重なっていらっしゃるということで、走ってお戻りいただいて、まことにありがとうございました。 ただ、やはり災害というのは忘れたころにやってくる、そしてまた忘れているときにこそ準備を、どのように備えをするかというのがまさに防災担当相の役割ではないかと思うんです。 ちょっとこれは通告しておりません。通告しておりませんけれども、一つ伺いたいのが、例えば原潜がえひめ丸にぶつかって、まだいまだに行方不明者の方があった。このときに大臣はそれに対してどのようなお気持ちを思い、どのように対応されたのか、もう一度伺いたいんですけれども。
○国務大臣(伊吹文明君) ただいまの心境でございますか、それとも……
○木俣佳丈君 いや、その当時です。
○国務大臣(伊吹文明君) 事件が起こったときでございますか。
○木俣佳丈君 はい。
○国務大臣(伊吹文明君) 事件が起こりましたときは、内閣の情報集約センターに第一報が入ってまいりましてから十五分で私のところへ連絡が参りました。それを伺ったときに、アメリカの原子力潜水艦により、当時はまだ練習船という情報が入っておりませんでした、日本の船が接触をして、現在行方不明者がある見込みという情報でございました。 私がとっさにそのときに思いましたのは、アメリカの主権内で起こった事故であり、同時に米原子力潜水艦が関与した事故であるだけに、アメリカが防衛機密ということで囲い込むんじゃないかということが一番最初に私は思ったことでございます。 したがって、そのときすぐに私が申しましたことは、外務省のチャネルはもちろんであるけれども、アメリカの太平洋軍司令部と直接関係を持っているのは防衛庁であるから、防衛庁のルートを通じて、行方不明者がいるということは人命が危機にさらされているということでございますから、防衛機密その他いろいろな問題があっても人命救助第一でやってもらうように即座に連絡をしてくれということを申し上げて、それで、私が申し上げまして五分ぐらいだったと思いますが、折り返しまた担当者から連絡があって、総理に連絡がとれたところ、情報収集と人命救助を第一にやるようにという御指示を受けましたということを言いましたので、もちろんそれもあわせて、ともかく大至急連絡をとれということを言ったと。日本人の命がかかっているという意味ではそういう気持ちでございました。 それからもう一つは、瞬間的に、これはうまくやらないと、日本人の反米感情を刺激して、そしてアメリカが日本の安全保障の重大なパートナーであるだけに、外交、安全保障上のゆゆしい問題を惹起するなと。 瞬間的にどんな心境でというお尋ねでございましたら、この二つのことを私は思いました。
○木俣佳丈君 そのときは大臣は東京にいらっしゃったんでしょうか。
○国務大臣(伊吹文明君) 当時、安全危機管理というのを私と官房長官と安倍官房副長官と三人で当番をすることを取り決めておりまして、この日は安倍さんにお願いをして、私は、ちょうど母の三回忌が前の週に終わりまして、その後のごあいさつもせずにこちらへ戻ってきておりましたので、後始末に京都へ戻っていて電話を受けたということです。
○木俣佳丈君 いろいろお忙しいことがあったり義理を欠いてはならないことも私もあると思うのでございますが、やはり大臣となられて、特に防災特命相ということでございますので、自分であれば、たとえ父または母の死であったとしても、それを途中で抜け出すぐらいの思いで、まず帰って東京で情報収集に走ると自分では思うんですが、そのような御判断は全くなかったわけですか。
○国務大臣(伊吹文明君) それは先生、当時、私が戻りましたときはこの事故は起こっておりません。この事故は戻りましたときは起こっておりません。戻って、京都へ着いたときにその情報を受けたわけです。そして、その情報を受けて私は今のような指示をいたしました。 と同時に、まだそのときは内閣官房長官が東京に、これもまた安倍さんが当番でございましたから御不在でございました。それで、官房長官は今お戻りの途中だということを伺っておりましたので、逐次情報が入ってきております。私は私の事務所で連絡を受けて、そして官房長官が官邸に二時にお入りになれるということを確認して私は新幹線に乗ったわけです。 というのは、私は、新幹線に乗ってしまえば、トンネルがあります、そして電波のいろいろな通りがあります、したがって大臣である者の応答先がいないということになってはいけないので、すぐ戻ろうかという話もしました。しかし、同時に、官房長官が官邸にお入りになるまでは私が連絡がとれるところにいた方がいいだろうと。官房長官が二時に官邸にお入りになるということを確認して私は新幹線に乗ったということです。
○木俣佳丈君 いずれにしても、その事故後の、または事故前というのはおかしいので、事故後の対応というものを考えたときに、例えば、総理のゴルフというのはもう耳にたこができるぐらい言われておりますけれども、秘書官の指示がなかったから私は帰らなかったという、指示をする人はだれだろうかと。結局、秘書官だ、または役人なのかなという感じで私などは思ったわけでございまして、やはり特命相として、もちろん三人の輪番でそれを担当するんだということが果たして防災担当相として、防災の危機管理としてあり得るのだろうかと。アメリカにFEMAというのがございますけれども、こういったところには長官がおって、恐らく輪番でやっていないと思うんですね。大統領補佐官がやったり副大統領がやったり、そういうことはないと思うんです。 ですから、そういう意味で、やはり危機管理の体制自体がちょっとおかしいんではないかなと私は思うんですが、大臣、もう一度お答えいただけますか。
○国務大臣(伊吹文明君) 私たち国会議員として選ばれた者で政府の一員になった者は、政府としての立場と、そして国会議員としての立場と、それから私人としての立場と、三つの立場があると思います。 先生御指摘のように、私人としての立場は最低限削り取ってやらねばならない、これはもう当然のことだと思います。あと国会議員としての立場と、それから閣僚、副大臣、政務官としての立場と、この時間の割り振りをどうするかというのは、これは非常に難しい問題だと思います。 アメリカの場合は、御指摘のように、議院内閣制をとっておりませんので、FEMAの長官は閣僚ではないと思いますけれども、ちょっと私は事情がアメリカとは違うと思いますが、英国のように議院内閣制をとっているところで国会議員としての仕事と政府の一員としての仕事とということのバランスを考えて、少なくとも結果としてだれかがいなかったということによって内閣として国民に対して申しわけない結果が出ないようにしておくということだけは最低限私たちは申し合わせて動いたということでございます。
○木俣佳丈君 今の大臣の御答弁では不満でございます。 もちろん、FEMAの長官は行政のトップであって、別に選挙で選ばれた者ではないと、このようにお話があったかもしれませんけれども、私はワシントンにおりまして議員の動きを見ております。そうしましたら、責任と役割というのか責任と義務というのか、やはり与えられたものを貫徹しようという意思は非常に強いです。 ですから、こういった防災などのときに、もちろん、自分の地元もさることながら、自分が与えられた職務に対して全うしなければ、逆に言うと次の選挙は危ないよと、このような感じで動くのが当然だと思うんです。いや、別に国会議員、また選ばれることが大前提ではないんですね、今回の私の質問は。そういうことではなくて、やはり担当相というのをあえて内閣の中につくられたその意義が、それではなくてもあってもいいじゃないかというように私は思うんです。ですから、やはり体制としてこれを見直していただかなければならない。次の質問でも関連いたしますけれども、私は結論づけたいと思っております。 さて……
○国務大臣(伊吹文明君) 誤解があるといけませんが、選ばれるとか、次に選ばれるために実は国会議員の仕事ということを私は申し上げたわけではございません。国会議員として選ばれた限りは、例えば地元の、地元というかいろいろな人のところへ話しにいかなければいけないとか、あるいは公的な行事がほかにあった場合に国会議員としてどうするかという意味で申し上げたので、選挙のことを申し上げているんじゃございません。
○木俣佳丈君 いや、やめようと思いましたが、これちょっと泥沼の議論になってしまいますけれども、それでは大臣、公的な、要は私的なだからあいさつ回りと伺ったじゃないですか、先ほどは。
○国務大臣(伊吹文明君) 何をですか。
○木俣佳丈君 いや、お母様の何回忌で。だから、私的なあいさつ回りで行かれたのを公的と今言われたんだけれども、要はそれと原潜がぶつかったというものと、いや、要するにそれをとったときに、そちらをとられたわけだから、そう言われてしまうと私もこれ黙っていられないなという感じするんですよ。 だから、御答弁されるとどんどん深みにはまりますので、余りそんなことで時間使いたくないし、別にそれはそれで大臣の御判断だと思うんですが、ただ先ほどの、三人で輪番でやるんだよと。これは、やむを得ず例えば大臣が一時間、二時間で帰ってこられないような遠くにいたときは、例えばアメリカにいた、中国の奥地にいたなんというときはしようがないけれども、しかし、例えば京都であれば、ヘリコプターで帰ってくれば四十五分ぐらいで帰れると思うんですよ。だから、そういう体制をとってくださいよと。当然、だから輪番で責任を三分割なんということはちょっとおかしいじゃないですかと私は言っているんです。
○国務大臣(伊吹文明君) はい、わかりました。
○木俣佳丈君 まあいいです、だから。
○国務大臣(伊吹文明君) いや、ちょっと先生、それはね……
○木俣佳丈君 いや、ほかの質問……
○国務大臣(伊吹文明君) 先生のおっしゃっていることはよくわかります。私は、前回、母の後始末のために戻ったということについて今申し上げたわけではございません。一般論として、国会議員は三つの立場があるということを申し上げたわけです。 ヘリコプター等で戻るような手配もすべてできているんです。私の場合もそうなっております。しかし、残念ながら、ヘリコプターでは四十五分でここまで戻れないんですよ。
○木俣佳丈君 そうですか。
○国務大臣(伊吹文明君) ええ。一番早いヘリコプターの航続距離はそれだけないんです。一番早いのは新幹線なんですよ。これだけは御理解いただきたいんです。 ヘリコプターでやる場合は、ヘリコプターで最寄りの自衛隊基地へ行きまして、自衛隊の飛行機を飛ばして帰るんです。そういう準備はすべて済んでおります。しかし、残念ながら、これは京都の私の場合について言いますと約五時間半かかるんですよ。五時間半かかっちゃうんです。だから、この体制がどうかということは、確かに大きな問題なんです。それは先生の御指摘をまつまでもなく、これ、万一の場合どうしようかということを考えようよということを今言っているんです。申しわけありません、それは。私の意図はそういうことです。
○木俣佳丈君 別に大臣の不備を突こうということだけで私言っているわけではないのは御理解いただきたいと思うんです。 今、どんどん深みにはまるのであれなんですが、私もヘリコプターに乗ったことがあるんですよ。緊急着陸地点というのを要は管制官に連絡したときに、学校の校庭でもとまれるんです。それは御存じですか。とまれるんですよ。だから、別に自衛隊の基地まで行かなくても、自衛隊のヘリで行けます。 それから航続距離は、大臣、じゃ最長でどのぐらいですか、ヘリコプターで。京都から東京まで航続距離がない自衛隊のヘリですか。そんなヘリはあるかな、実際に。
○国務大臣(伊吹文明君) いや、五百キロ飛べますかね。
○木俣佳丈君 五百キロ飛べると私は思いますが、高速の大型ヘリであれば十分に五百キロは私は飛べると思います。 ですから、要は今言われたようなことを話そうよと言われているんじゃなくて、やっぱりもっとこうしろああしろと言うのが私は大臣のお仕事であるということで、自衛隊の基地まで来いとか言われて行かなきゃいけないし、結局新幹線の方が早いから、都合するとドア・ツー・ドアで五時間何分なんだよとここで言いわけされても、これ、だから災害、本当の厳しい災害のときには役に立たない大臣だということを表明されているということなんですよ。 ですから、再度チャンスをお与えしますので、失礼ながら、ですからこれは決意を、ここまで言われてしまっては私も引くことできませんので、やはりヘリコプターを使っても何にしても、例えば国内であれば一時間から一時間半の間に帰れるような体制をきちっとつくるというのを決意してください、ぜひ。
○国務大臣(伊吹文明君) よく御意見を承って、検討いたします。
○木俣佳丈君 さて、防災と申しますと、私が住んでおります、昨年、東海豪雨というのが九月十一日にございました。もう随分時間がたちますけれども、長い間、そしてまたいまだに被災地の方々の傷、そしてまたいまだに実は簡易住宅のようなところにいらっしゃる方もいるんです。ですから、私は本当に気が気でならないわけでございまして、防災と言ったときに、先ほどから申しますように、やはりタイミングである。時間をどれだけ短く緊急性を住民に伝えるとかといったことがこの日本というのは非常におくれている、安全天国のような国ではないかと私は思うんです。 この水害のときの状況、これは国土交通省でしょうか、新川という川ですね、これは一級河川ではございませんけれども、県の管轄する決壊した川でございますが、危険水位を超えたとき、計画水位を超えた時間、それから避難勧告が出た時間、それから決壊した時間、これを順番に御説明いただけますでしょうか。
○政府参考人(竹村公太郎君) 私、河川局がそのような内容について担当しておりますが、そのような細かいデータ、たまたま御質問になかったためにオフィスに置いてございます。きちんとすぐにでもお届けに上がりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
○木俣佳丈君 言ってありますよ。言ってありますよ、質問通告で。
○政府参考人(竹村公太郎君) 大変申しわけありません。非常に客観的な単純な事実でございますので、きちんとお調べしましてお届けしたいと考えてございます。
○木俣佳丈君 結局、危険水位を午後の六時、それから避難勧告が出たのがここから六時間後、そして決壊をしたのがそこから三時間半後の夜中の三時三十分というようなタイミングだったと思うんです。 このときに避難をどのように知らせるかということで、これは大臣に伺いたいんですが、河川のはんらんについて、防災計画の中で、毎年県も改定し、これを国土交通省が認証するというようなものらしいんですけれども、この中で何が問題であったのかというフォローアップは、担当大臣なのか、それとも国土交通省なのか副大臣なのか、どちらでも結構なんですが、何が問題であったのか、どこをどう改善していけばもう少し被害が少なかったのか、このあたりどのようにフォローアップされていらっしゃいますか。
○政府参考人(竹村公太郎君) フォローアップの事務的なことに関しましてお答えさせていただきます。 前回の東海豪雨の一番のポイントは、水で大きな被害を受けた方々が、自分たちが大変危険なところに住んでいる、つまり、大洪水のとき、水があふれたとき非常に水が押し寄せてくる危険なところだということを十分熟知していなかった、または認識していなかった、またはそういう情報がなかったということが一番のポイントかと考えられます。 今後、私ども、一言で言うとそこに尽きますので、行政サイドから情報を提供し、そして住民が知る努力をする、つまり知らせる努力と知る努力ということをこれからの大きな課題として都市型水害に対して対応していくのがこれからの方向かと考えてございます。
○木俣佳丈君 副大臣、じゃどうですか。副大臣。
○国務大臣(伊吹文明君) ちょっと済みません。私、途中で伺ったので、都市型水害の話をしていらっしゃったんですか、今のお話は。
○木俣佳丈君 東海豪雨です。
○委員長(白浜一良君) いいですか、大臣。
○国務大臣(伊吹文明君) ちょっと、前後の御質問の流れがちょっとわからなかったものだから。
○木俣佳丈君 いや、これ、でも通告しているんですよ、大臣、質問を。東海豪雨の話です。
○政府参考人(吉井一弥君) 東海豪雨が起きたその後の反省点とかフォローアップということでございますが、ただいま国土交通省からのお話もございましたが、豪雨災害対策につきましては、基本的には河川や下水道などのハードの整備が極めて重要だろうと思いますが、先生もただいま御指摘のとおり、住民に対する事前の周知でございますとか避難勧告等の伝達方法等の情報収集・伝達体制等の確立が非常に重要なことだと思っております。 私ども内閣府の方といたしましても、中央防災会議におきまして、これは東海豪雨の前年、広島の豪雨災害に際しましてからいろいろ検討しておったところでございますが、「豪雨災害対策のための情報提供の推進について」という提言が取りまとめられまして、それぞれの関係省庁で今実現を図っているところでございます。 内閣府といたしましても、災害発生時の情報システムとしての中央防災無線網の整備等を行っているところでございまして、今後とも、河川、下水道等のハードの整備のほかに、被害を局限化するための、最小限にするための情報提供等の対策を講じていく必要があると存じております。
○国務大臣(伊吹文明君) わかりました。済みません、失礼しました。御質問は伺っていたんですが、どのあたりまで進んでいたのかなということがちょっとわかりませんでしたので、失礼しました。 東海の水害の一般的なことではなくて、その中の都市型水害のことについての御質問だと思っておりますけれども、今、政策統括官が申しましたように、「地下空間における緊急的な浸水対策の実施について」ということ、それから「豪雨災害の防止・軽減に関する提言」ということを実は各省から伺って、これは防災局時代からやっているんでしょう、防災局時代から取りまとめております。 これは私もすべてを完全に読みこなしているわけではございませんけれども、内閣府に防災局が参りましたから、この提案についてさらに高い立場から重要な柱として我々が責任を持ってやっていくことだと思っております。
○木俣佳丈君 いやいや、要は東海豪雨のフォローアップをどう認識されておるかと。その中で何が一番問題であったかというのが私の問いなんですよ。 今、局長の方から、これは河川局長かな、話があったのは、住民の認識が薄かったということなんですが、これは本当ですか。もう一回答えてください。
○政府参考人(竹村公太郎君) 私ども、この東海豪雨の後、現地に入りましてさまざまな被災を受けた方々のインタビュー等を実施しております。 一つ事例でお話しさせていただきますと、名古屋市だけにおきましても、昭和四十年は宅地と農地が全く同じ九千ヘクタールぐらいでございました。名古屋市内だけでございます。四十年で同じ宅地と農地だったものが、実は現在では農地が一に対して宅地が六倍。農地が極めて減少し、その分宅地が急増しているということでございます。 ですから、昭和四十年代、雨が降って、その雨がいわゆる田畑で遊ぶ場所があったわけでございますが、その昔、田畑の遊んでいたところに実は都市住民が今住んでいるということでございまして、昭和四十年以降大きな洪水がなかったということで、新住民の方々で初めてこのような大きな水害に遭ったと言われる方々のアンケートは多数私ども入手してございます。 こういうところから、私ども、新しく入ってこられ住まわれている方々については、大変そこが昔は水が来る可能性のある土地だということを承知していなかったというお答えをしたわけでございます。(「そんなばかな話があるか、おかしいよ、そんなことあるか」「何のために行政があるの」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
○委員長(白浜一良君) ちょっと私語をやめてください。発言のある方は挙手して。大臣。
○国務大臣(伊吹文明君) 今の話を聞いておりまして、新しく来られた方はそのように思っておられたかもわかりませんが、そういう地形であれ、そういう危険であるということを、大変申しわけなかったことですが東海水害の教訓として、地域の方々にやはりきちっと事前にお教えする、またそういう広報をする。そして、この程度の降雨量であればこの程度のことが起こるよというようなことはやはり今回の大きな教訓として、私たちが地方自治体と連携をとりながらこの教訓を生かしていかねばならない、これは当然のことだと思います。
○木俣佳丈君 大臣から少しなだめるような御答弁がありましたけれども、しかし局長の、アンケートをとったら、ここへ水が来るとは思わなかったという、そんなばかなことはないですよ。 愛知県が防災計画で十年前からここは危険だというふうに指摘しているんだから、結局。それを履行しなかっただけですよ。そんな認識でいるからこういうことが起きるわけだと私は思うんです。すべての災害が起きて、それは国土交通省のせいだなんて、こんなばかな話はないですよ。そんなこと言いたくない。 しかし、フォローアップでいるのに、フォローアップをどう考えているかと言ったら住民の意識が薄かったなんという、そんなことをよくずけずけと国会の場で言えたもんだと。ちょっと副大臣、答弁してくださいよ。
○副大臣(高橋一郎君) 東海豪雨を受けた後の防災対策について申し上げますと、東海水害を受けて、学識経験者による都市型水害緊急検討委員会を設置いたしました。そして、平成十二年十一月九日に、都市地域における水災防止対策の強化を内容とする都市型水害対策に関する緊急提言、こういうことをいたしまして、特に河川と下水の連携強化等の提言がございました。 河川審議会でも平成十二年十二月十九日に今後の水災防止のあり方について答申し、洪水のハザードマップの拡充など、水災対策の充実強化について提言を受け、水防法の一部改正案を今国会に提出しているわけでございます。
○木俣佳丈君 私、きのうも厚生労働委員会で、ある英語のミーンズテストという、資産テストのことを言ったんです。厚生労働省がミーンズテストと言うんですよ。だけれども、ア・マン・オブ・ミーンズというと資産のある人、リッチな人という意味なんだけれども、ミーンというのは物すごくたくさんの意味があって、下卑た人、下品な人とか小さいとかいろいろあるんですよ。 私、ミーンズテストって何だかわからなかった。わからない言葉を使う。今のそのハザードも、もしわからなければ、ハザードマップではなくて危険地帯知らせ板とかというふうにしたらどうでしょうか。何で片仮名でわざわざつくるのか、僕は全然わからない。 いずれにしましても、今言われたそのハザードマップというのが非常に大事だというのは、今、日本だと片田さんというのが、群馬大学の方らしいんですが、防災関係は権威だそうですね。その方にも伺いました。それで、ハザードマップの作成というのが急務であるということをおっしゃっておりましたが、結局、被害対象市町村が七十三愛知でありまして、このうち実は予定をしていないところの方がずっと多いんです。つくると予定しているのは二十七しかない、結局。水防法等が制定されたんですけれども、結局そんな状況なんですね。だから、そのハザードマップ、つまり危険地帯はここですよ、だから避難するにはここへ避難しなさい、こういう誘導マップというのがやはり非常に大事だ。 こういうことと、先ほど役人の方からも、局長の方からもありましたが、やはり連絡の不徹底というのが非常に大きかった、そう言われておりまして、防災スピーカーですね、これがあったかなかったかで、実は隣り合わせた西枇杷島町というところと新川の名前をとった新川町、この二カ所で考えますと、西枇杷島町の方というのは、スピーカーがあって、非常にスムーズに機能して連絡が行ったということらしいんですよ。ところが新川町の方というのは、ほぼ半数が危険を意識しなかった、それから六割ぐらいの人が寝ていたというんですよね。 だから、これでは被害が高まるわけで、どうして国会の場でそういうことを、要はこういうことが悪かったんだ、これをこういうふうに改善すべきなんだ、そしてまた連絡については電話とか無線とか言ったけれども、一般国民に無線はありませんから、電話だってそういうときは壊れてしまいますから、スピーカーで知らせるんだとか、何でそういうことを言えないのかなと思うんですよ。 しかもこのハザードマップ、もう時間がございませんから申しますと、地震についてのハザードマップは内閣府の担当らしいんですよ。水害に対しては国土交通省の担当だと言うんですよ。だから、災害の特命相というのは一体何をこれからやるのかなと。そして、何か大臣の数が足りないからつけ足しでつけたんじゃないのかなということを思うぐらいに、やはりデマーケーションというか縦割りが全く残っているという感じがするんです。 ですから、私は大臣に先ほどからお願いしたいのは、地震を初めとして、大変災害が起きやすいと言われている国でございますから、ある意味での国土交通省予算なんでしょうけれども、そういった意味では公共工事が必要かもしれません。しかし、どんなにお金を使ったとしても、どんなにお金を使ったとしても、もう地震がどんと大きなのが来たら、どんなにコンクリートで固めて鉄筋をその中へ入れて鉄板を巻いても、だめなものはだめなんですよ。だから、ハザードマップとか、どうやったら逃げられるかとかというのを特命相がやはり自信と責任を持ってきちっと押さえていただく。やはり安心を与えるというのが重要だと思いますので、今言ったハザードマップの件も、水害はこちらだ、地震はこちらだなんてやっているんじゃなくて、災害全般にわたって、いや、自分がやるんだということにしていただきたい。 決意のほどを伺って、質問を終わります。
○国務大臣(伊吹文明君) 御指摘の点も含めて新体制が発足したわけですから、そういう方向を定着させていきたいと思います。
○木俣佳丈君 終わります。
○福本潤一君 公明党の福本潤一でございます。 まず最初に、今回の地震に対しまして、公明党を代表しまして、広島県、愛媛県両県で亡くなられた二名の方に、また御遺族に対して哀悼の意を表させていただきたいと思います。また、被害に遭われた方々にお見舞いさせていただきたいと思います。 最初に、今回の質問させていただこうと思うのは、初動体制、また災害対策本部の立ち上げ状況、芸予地震の一報を受けてどういう対応をされたのかというのをお伺いさせていただこうと思います。
○政府参考人(吉井一弥君) 今回の芸予地震におきます政府の初動体制いかんという御質問でございます。 地震発生後、直ちに官邸の対策室が設置されまして、総理大臣臨時代理でございました官房長官も出席の上、関係省庁の局長級の職員から成ります緊急参集チーム会議を開催いたしますとともに、官房長官から広島、愛媛両県の知事と電話で連絡いたしまして、情報の把握を行ったところでございます。 また、先ほど大臣の御報告にもございましたとおり、ロシア訪問中の総理にも御連絡をとりまして、総理から、被害の実態の把握に全力を挙げ、対応に万全を期すようにとの御指示を受けたところでございます。 一方、防衛庁、海上保安庁、警察、消防等におきまして、地震発生後直ちに航空機、ヘリコプター等による被害状況の調査を行うなど、各省庁におきまして被害状況の把握に努めました。 また、内閣府におきましては、直ちに対策室を設置いたしますとともに、災害対策関係の関係省庁連絡会議を開催いたしまして情報の収集、整理をいたしまして、現地との連絡を強化するため、内閣府の企画官等三名の職員を当日直ちに現地に派遣してございます。 また、伊吹大臣の御指示によりまして、坂井内閣府副大臣、内閣府の大臣官房審議官を翌日に広島県に派遣いたしまして現地の被災状況を調査したところでございまして、これには今村国土交通省大臣政務官も同行していただきました。 以上のような状況でございます。
○福本潤一君 今回の地震、私も現地で広島県福山市におるときに体験いたしましたけれども、即時に動き始めまして、中国四国地震の災害対策本部を立ち上げ、本部長をさせていただきましたけれども、えひめ丸のときにも、先ほどから総理の関係のお話がございますけれども、私も、岡山、倉敷にいたとき、以後、行事が山ほどありましたけれどもキャンセルさせていただいて、即座に愛媛県知事に面談して最新情報をお渡ししに行きましたけれども、今回、初動体制というのがやはり一番大きいと思うんです、こういう問題というのは。前回の学習効果があったのか、今回、対策本部立ち上げもスムーズでございましたし、初動体制、各大臣即座に動いたようでございます。 と同時に、地震というのは、もう日本全体が地震列島のような状態でございますし、かなり東海地震等の対策の予算しておるようでございますが、今回の芸予地震に限って、地震発生のメカニズム、例えばフィリピン海プレートにユーラシアプレートが潜り込む、南海トラフのところの潜り込みの反動とかいろいろあるようでございますが、どういうふうにとらえられておるのか、その点お伺いしたいと思います。
○政府参考人(山本孝二君) お答えいたします。 今回の地震のメカニズムでございますが、四国の南約百キロにございます南海トラフから沈み込むフィリピン海プレートの内部が南北方向に断裂して地震が発生したものと考えられております。この地震はプレート内部の地震でございまして、いわゆる活断層型のものとは異なったものでございます。
○福本潤一君 先ほどの鶴保委員に対するお答えの中でも、東海地震を除いて予知は困難だという御答弁をされていたのをお伺いさせていただきましたし、東海地震関係にはかなり多額の地震防災予知費用を入れておるわけでございますが、最近の地震を考えてみましても、阪神大震災、また鳥取西、さらには今回の地震は南海地震の前兆にもなりかねないんではないかということで、さまざまな形での学者の指摘というのは具体的にあるわけでございます。 私も、昭和四十五年ぐらいに、木村政昭さんという今琉球大学の教授になっておられる人から、プレートテクトニクス理論と火山、地震との関係を理論的にお話を聞かせていただいて、以後、伊豆大島の噴火、また三宅島の噴火等々に関しても、その当時からこれから起こることということで聞かせていただいていたことがあるわけで、予知というのは非常に厳しいとは思いますけれども、その学者のいろいろなさまざまな説の中で、どういう形で予知を具体的に反映させておるのか。 投下予算が膨大なだけに、東海沖中心に膨大な予算を投下しておるにもかかわらず、それのフィードバック、現実に対策、予知に生かされていない面があるんではないかということを感じますので、その点どういうふうに考えておられるか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(山本孝二君) お答えいたします。 阪神・淡路大震災の後でございますが、我が国におきましては、政府の地震調査委員会を中心にいたしまして、気象庁にすべての地震計のデータが、リアルタイムで関係機関のデータが集まることになってございます。 また、南海地震のプレート付近には防災科学技術研究所によりまして海底地震計も設置されておりまして、こういう意味で、我が国周辺のマグニチュード一クラスの地震活動については現在とらえ得る体制になってございます。 また、国土地理院を中心といたしますGPSのネットワークが千点程度我が国に展開されてございまして、このデータについても気象庁の方にいただいてございます。したがって、地震活動を引き起こす応力についての調査が現在進められているところでございます。 しかしながら、地震予知の現状については、先ほどお答えさせていただきましたように、海溝型の巨大地震でございます東海地震を除いては大変困難な状況でございまして、しかしそういう中で、国といたしまして、今、地震予知計画のもとで各省庁が連携して取り組んでいるところでございます。
○福本潤一君 また東海地震を除いて予知は困難というふうに言われたんですけれども、東海沖地震を除いてということは、東海沖地震は絶対大丈夫だということですか。
○政府参考人(山本孝二君) 私ども気象庁では、先ほど申し上げました関係機関の東海地域に展開してございますデータをすべて見てございます。少なくとも、東海地震の前兆が起きた場合にそれを見逃すようなことのないよう、日夜、二十四時間体制で努力しているところでございますが、地震予知そのものについてはまだ実証された経験がないわけでございますけれども、現在のネットワークの中で、地震を引き起こすと考えられる異常現象についての把握については見逃すことのないよう全力を尽くしていきたいというふうに考えてございます。
○福本潤一君 ある意味では、統計とかそういう過去のデータでいっても、統計データでプラスマイナス二年前後というような予知ができたとしても、具体的にそれが防災に役立つかというと、なかなか現実には難しいと思うんですね。 ですから、そういう意味では、今回私も地震を体験した上で、なおかつ、生まれて最大の地震を感じたという人はかなり中国、四国などに、ほとんどの人がそうなぐらい最大の地震を体験したようでございますし、今回、西日本が地震活性期に入っているんではないかというお話も出ておるようでございます。そうしますと、今後、南海地震も周期でいうと百年から百五十年の周期だというと、そう遠からず起こりかねないというようなこともございますので、非常に不安を感じておられると。 そういう意味で、案外、地震予知の切り口が、二年、三年ぐらいのオーダーで予測できる統計とか、ある意味では地震計設置だけではまた予知ができにくい状態で、そこに膨大な予算が投入されているんではないかという心配もありますので、今後、そういう予知、また防災に関する考え方についてのお考え方も、ひとつ新たな展開も含めてまとめていただければと思います。 今回の地震、余震も私二回感じまして、さらに東海道またこちらの山陽新幹線が不通になったり、かなり多くの人に影響を与えたようでございますけれども、余震の今後の終息状況をどういうふうに見ておられるか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(山本孝二君) 今回の芸予地震に伴う余震活動でございますが、本日の十二時、正午現在で二十六回観測されてございます。 余震活動は、このような芸予地震の規模の中で見ますと、全体的に活発ではありません。しかし、余震活動がございますので、今後しばらくは震度四程度の揺れとなる余震が発生する可能性はあるだろうということで、私ども気象庁では注意を呼びかけたいというふうに考えてございます。 なお、先ほど、四国沖に展開しました南海トラフの海底地震計の設置官署でございますが、海洋科学技術センターの誤りでございましたので、訂正させていただきます。
○福本潤一君 そういう意味では、今後、消防庁も含めて、災害時に緊急に近隣の自治体間の救援また支援体制の整備というものが、東海道また山陽新幹線という大変機動力のあるそういう輸送体制になれ親しんでいるあの区域にとっては特に大きいかなと思いますので、そういう整備体制をどういうふうに考えておられるか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(中川浩明君) 御指摘のように、大規模な災害が発生いたしました場合には、被災地の地方公共団体だけでの対応というのは大変困難な面がございます。したがいまして、広域的な応援体制の整備が何としても必要だというように考えております。 そのため、消防庁といたしましては、消防の応援協定の締結を促進するということが第一点。また、生活必需物資の提供や職員の派遣等を内容といたします広域防災応援協定の締結を促進しているところでございます。昨年の四月一日現在で、消防の応援協定につきましてはすべての消防本部において協定が締結されておりますし、また、広域防災応援協定につきましては、都道府県においてはすべての都道府県において、市町村におきましては二千二百五十五の市町村で既に協定の締結を見ているところでございます。 さらに、消防の分野について申し上げますと、全国の消防機関相互の広域消防応援制度でございます緊急消防援助隊を平成七年度に整備いたしまして、現在千七百八十五隊、約二万六千人を登録いたしておりまして、大規模災害発生時には迅速に被災地に出動させ、人命救助活動等を行うことといたしております。 今回の地震におきましても、その広域応援という趣旨から、航空部隊の出動を要請いたしておりまして、防災ヘリ、消防ヘリが合わせて十機、調査活動、実態把握活動等に出動したところでございます。また、地上部隊につきましても、中国ブロックの地上部隊の待機を命じておりましたが、結果的には出動をするまでには至らなかったところでございます。 このように、広域的な消防防災応援体制の充実に今後とも一層取り組んでまいりたいと考えております。
○福本潤一君 そういう意味では、今回、自衛隊も含め、また広域応援体制があった上で、電気、水道、ガス、ライフライン関係、現状ではもう復旧したというお話を聞きました。これも完全復旧に向けて頑張っていただきたいと思います。 と同時に、今後、被災された方々のところを回ってみますと、いろいろ現実には、一部家屋破壊とかというところでも、実態を見ますと、今回は液状化もあり、また表面の土層の下の方がかなり土台が崩れるというような形になるんだけれども上は真っ当な形の家をなしているというようなところも結構ございまして、これは一部破壊といいながら、いざ修理、対応するとしたら全部建て直さぬといけぬというようなところも結構あるなというのが私の感じた実感でございますので、災害救助法といったものの適用基準、また今回の適用の見通し、それをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(真野章君) 災害救助法でございますが、これは、昨年四月の地方分権一括法の施行に伴いまして、法定受託事務として都道府県知事が実施をするということになっております。国はその適用についての基準を定めておりまして、知事に対しまして必要に応じ技術的助言を行っております。 この災害救助法の適用基準でございますが、原則といたしましては、各市町村の人口規模に対します住宅の全半壊世帯数を用いております。しかし、この要件を満たさない場合でも、災害が離島など隔絶した地域に発生し、災害にかかった者について食品の給与等、救出に特殊の技術を必要とする場合、また当該市町村において多数の者が生命または身体に危害を受け、または受けるおそれが生じ、避難して継続的に救助を必要とされる場合などには柔軟な適用が可能となっております。 今回の芸予地震におきましては、現在までのところ、いずれの県も災害救助法の適用を行っておりませんけれども、今後とも地元各県との連携を図りながら適切な助言をしてまいりたいというふうに考えております。
○福本潤一君 柔軟な適用も可能ということでございますし、今回、そういう意味では、一部損壊といっても、実態としては全部建てかえせざるを得ないところ、また瀬戸内海は多島海でございまして、そういう島々のそういう形の家庭、そういう住居に関しましても、全半壊になっていなくても現実にはそれに近い状況がございます。 私も行ってみて、細かく見ますと、土木建築の専門家から見ると、かなり土台がいかれているがために、上の方は形は残っている、ただ、ひさしとかドアがあかないとか、そういうような形にはなっていますけれども、大変な状態が現実には一戸一戸の家庭では生まれているということもよく承知しておいていただければと思います。 鳥取西部の地震におきましては激甚災害法の指定を受けましたけれども、今後の芸予地震に関しましては、適用マターを含めてどういう見通しでおるか、ぜひともそういった形の対応も含めて検討していただければと思いますが、どうでしょうか。
○政府参考人(吉井一弥君) 激甚災害の指定についてのお尋ねでございますが、激甚災害は各公共団体の標準税収額あるいは農業所得額等と被災額等の比較で適用するものでございまして、例えば公共土木施設等の激甚災害でございますと、市町村の実施する事業費が市町村の標準税収額の五割以上というふうな基準があるところでございます。 なるべく早急に被害の規模を把握いたしまして、適切に対応してまいりたいと思いまして、各地元公共団体等には被害の調査等を迅速にするようお願いしているところでございまして、国としても適切に対応してまいりたいと思っております。
○福本潤一君 と同時に、今回、避難場所という観点から考えてみますと、体育館とか大きな公共施設が使われたりするわけですけれども、その体育館の中で天井、壁の落下でけが人も出ているという、呉でございましたけれども、官庁の施設の中での耐震性能について、例えば地震防災対策特別措置法が平成七年にできておりますけれども、こういったものの適用を含め財政的援助もかなり必要ではないかと思いますが、その点についてはどうでございましょうか。
○政府参考人(春田浩司君) 官庁施設における非構造部材の耐震性能について御質問ございました。 国土交通省では、さきの阪神・淡路大震災からの教訓を踏まえまして、官庁施設の総合耐震計画基準を平成八年十月に制定しております。これに基づきまして、官庁施設の耐震性能の確保には努めておるところでございます。 この基準におきましては、災害時に果たすべき施設の機能や用途に応じて、単に構造体だけではなく、非構造部材や建築設備につきましても耐震安全性の目標を定めておりまして、官庁施設の設計を行うこととしております。 特に、今回、先生から御指摘ございましたような天井や壁等の非構造部材につきまして、大地震時に落下によりまして人命に危害を及ぼす、そういったことを防止するために、構造体の変形に追従するとともに、大地震時の水平方向及び鉛直方向の地震力に対しまして脱落しないよう、必要な安全性を確保した耐震設計を行っているところでございます。 国土交通省といたしましては、今回、天井や壁などの落下による被害が生じたことから、その原因等を十分に把握した上で、今後も官庁施設の一層の耐震安全性の確保に努めてまいりたいというふうに思っております。
○政府参考人(吉井一弥君) 地震防災対策特別措置法の関係でございますが、先生御指摘のようなことから、地震防災緊急事業計画で、公立の小中学校、公立の建造物等について各県が計画を立てまして耐震改修等を行うようなことになっております。また、その中でも特に公立小中学校等につきましては、補助率のかさ上げが規定されているところでございます。
○福本潤一君 規定されているけれども、それはそれを適用する方向でいくという意味ですか、大臣。
○国務大臣(伊吹文明君) 激甚災等については、先生御承知のとおり、その被害の実態、それからその地方自治体の財政力、その他いろいろ勘案してやるわけでございますから、しかし、大体めどがついたら、いつも指定はおくれるわけですけれども、こういう形でいけそうだということはできるだけ早く当該自治体に御連絡をするということはしたいと思います。
○福本潤一君 今度は激甚災の方の前向きな答弁がありましたので、喜んで聞かせていただきますけれども、地震防災対策特別措置法もそういう意味では振興させていただくということだというふうに解させていただきます。 それと、住宅の被災がかなり多かったわけですけれども、住宅金融公庫についてどういうふうに対応していかれるか、これもお伺いします。
○政府参考人(三沢真君) 住宅金融公庫におきましては、災害の状況に応じまして、災害によりまして人がお住まいになっている家屋が滅失したりあるいは損傷した場合に、その家屋の所有者の方々に対しまして、家屋の建設あるいは補修等に必要な資金を貸し付ける、いわゆる災害復興住宅融資という制度がございます。 今回の地震につきまして、現在、公庫と地元公共団体との間で住宅の被害状況の確認等を行っているところでございます。これにつきまして、この災害復興住宅融資の適用基準に該当することが確認されれば、速やかな適用に向けて手続を進めたいというふうに考えております。
○福本潤一君 そういう意味では、特段の財政援助を含めて対応していく必要が現地を見るとあると思います。よろしくお願いします。 と同時に、携帯電話の時代で、私も即座にかけるとほとんど携帯電話がかからなかったということもございますし、愛媛県の北条市ではベランダの下敷きで女性がお亡くなりになられたということもございます。救急の電話が通じないということが長く続くわけですが、災害時の消防とか救急への連絡対応をどういうふうにやられているのか。 例えば、NTTや何かでも全部、だれもが携帯がほとんど不能になる状態が起こりますけれども、災害用伝言ダイヤルとか、何か特別の手当てみたいなものを災害時に対応した形でやらないと、今後連絡不能という状態が長く続くというおそれがありますので、その点の対応を含めてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(金澤薫君) 非常災害時におきましては、通常、ふくそうが発生することが非常に多いわけでございますけれども、電気通信事業者は、通信網への影響が拡大しないよう、通信規制によりトラフィック量を制限する措置をとるということとなっております。また、電気通信事業者は、ふくそう時における被災地住民の安否確認ができるよう、災害及びふくそうの状況に応じまして災害用伝言ダイヤルの運用を行っております。これは、全国で大体八百万の収容可能数がございます。さらに、ふくそうが長期化する場合には、臨時の回線を設置するということもございます。 今回の芸予地震におきましては、二十四日夜までに一応ふくそうは解消しておりますが、午後六時十八分から広島、愛媛及び山口県におきまして災害用伝言ダイヤルの運用を開始しているところでございます。 総務省といたしまして、電気通信サービスの状況につきましてはできるだけ迅速に情報収集いたしまして、電気通信事業者に対しまして必要な措置を要請してまいるというような形で適切に対処してまいりたいというふうに考えております。 それから、非常災害時における消防、救急等の重要通信につきましては、電気通信事業法の規定によりまして優先的に取り扱うということとなっております。 以上でございます。
○福本潤一君 そういう対応と同時に、中小企業災害復旧資金という長期低利の資金を供給すべきじゃないかと思いますけれども、政府系の金融機関の融資枠の確保についても配慮いただきたいと思いますが、その点お伺いしておきたいと思います。
○政府参考人(中村利雄君) 芸予地震により被害を受けられました中小企業者の方々に対しましては、政府系金融機関の各支店及び信用保証協会等に対しまして、特別の相談窓口を設置しまして親身に相談に応じるよう、今指示をしたところでございます。これまでに十一件の相談があったとの報告を受けております。 また、政府系金融機関から被災中小企業者に対しまして別枠で貸し付けを行う災害復旧貸し付けにつきまして、国民生活金融公庫及び商工組合中央金庫におきましては既に適用を開始いたしております。 さらに、政府系金融機関及び信用保証協会に対しまして、被災中小企業者に係る返済猶予等既往債務の条件変更等につきましても、個別の中小企業者の実情に応じまして十分配慮するように指示をいたしております。 今後とも、中小企業者の被災状況を十分把握いたしまして、適切に対応したいと考えております。
○福本潤一君 終わります。
○委員長(白浜一良君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時十五分まで休憩いたします。 午後零時三十一分休憩 ─────・───── 午後一時十五分開会
○委員長(白浜一良君) ただいまから災害対策特別委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、災害対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○林紀子君 日本共産党の林紀子でございます。 私も、三月二十四日に起こりました芸予地震について質問をいたします。 まず、亡くなられた方、また大きな被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げたいと思います。 広島県では、けさ配付されました資料によりますと、住宅被害は、全壊が四、半壊が二十一、一部損壊が七千百四十三となっておりますけれども、広島県の中でも特に被害が大きかった呉市では、がけ崩れというのが三百三十七カ所となっております。呉は坂の町で、被害が大きく、家は倒れていなくても床下の土が崩れてもうその家には住めない、こういうことで避難した方もいらっしゃるわけです。 今の災害救助法では、宅地は崩壊していても家は一部損壊程度しか見られません。これでどうして住めるのでしょうか。災害救助法の適用基準は、住家への被害が生じた場合だけではなく、生命、身体に危害が生じた場合、こういうものも含まれておりますね。
○政府参考人(真野章君) そのとおりでございます。
○林紀子君 そして、広島県は今回、特に離島へのライフライン、海底の給水パイプが破れてしまいまして七つの島々で断水になるということになっておりましたけれども、広島県の被害の実態から判断して、国に災害救助法の適用を求めたときは、国が却下をするなどということはないわけですね。
○政府参考人(真野章君) 先ほど来お答え申し上げていますように、災害救助法を適用するかどうか、これは都道府県知事の判断といいますか、都道府県知事が災害救助法の適用を行うということでございまして、当然のことながら、地元関係自治体において十分検討が行われているものというふうに思っております。
○林紀子君 次に、がけ崩れの問題についてお伺いしたいのですが、呉市ではがけ崩れの報告というのが日を追ってふえております。三月二十六日には二百七十四カ所、二十七日には三百十八カ所、そして最新の数字は先ほど申し上げました三百三十七カ所、こういうことになっているわけです。 呉市といいますのは、昨年の豪雨災害でもがけ崩れによって大変大きな被害がありました。山が海に迫っている地形なものですから、住民は山にへばりつくように家を建てなければならない、こういう条件があるわけです。急傾斜地の多さでは全国一、二を争うような町です。 私たち日本共産党は、この地震が起こりました直後に災害対策本部を設けまして、二十四日、二十五日に調査に入りましたが、崩れた個人宅地の擁壁や私道の復旧、これを個人任せにしておいては二次災害の危険というのが非常に大きいのではないか、私は呉市内を回りましてそのことを実感いたしました。 ここに写真を持ってきているんですが、ちょっと小さな写真なものですから、皆さんのところからはよくごらんになれないかもしれません。私が行ったところを写真に撮ってきたんですけれども、これは家の下のがけがすっぽりとなくなってしまっていて、そして一間分ぐらいが宙ぶらりんになっているわけです。ちょうどこの家の前に御主人がいたものですからお話を伺いましたが、自宅も心配だけれども、この崩れた土砂が下の上を直撃しているわけです。そして、その下の家を壊しているんですね。ですから、その下の家への補償、それをどうしたらいいかということでもう頭がいっぱいだということで、茫然としたような顔でたたずんでいらっしゃいました。 ですから、こういうような被害に遭った家というのは、擁壁は修理をしなければいけない、自宅の修理も必要だ、そしてその上に、自分の家の擁壁が崩れて直撃をしたその下の家の補償もしなくちゃいけない。こういうことを全部個人でやれということは本当に不可能なことなんじゃないかというふうに思うわけです。 阪神・淡路大震災のときには擁壁復旧の採択要件を緩和いたしましたね。今回も実情に応じてその要件緩和をするべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(竹村公太郎君) ただいまがけ崩れに対する災害関連の緊急事業の採択に関しましてのお問い合わせでございました。 確かに阪神・淡路のときには、そのまま放置しておきますと余震や次の雨によってさらに第三者に被害が及ぶ、または公共的な水道、ガス、電線等のライフラインに影響を与えるという公共性の強い被害が予想される場合が大変多うございましたので、阪神・淡路のときには災害関連の緊急事業の特例措置を設けさせていただきました。 今回の災害でございますが、私どもまだ全貌を把握したわけではございませんが、現在のがけ崩れは、従来の急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律という法律に基づいて私ども実施するようになると思いますが、この法律は基本的には自然がけを対象としておりまして、人為的につくったがけ、つまり土地の所有がはっきりしている方、または斜面の被害を受ける方がはっきりしている場合、そういう方々がみずから必要な措置を講ずるということが急傾斜地法にも書いてございまして、その人為的な斜面の災害は対応できないという状況になってございます。 私ども、自然がけで一定の条件を満たす急傾斜地の災害につきまして、これから県ともども対応してまいりたいと考えてございます。
○林紀子君 今、自然がけは直すけれども、公のものは直すけれども個人のところはだめだというお話ですけれども、今広島県で、最新のあれではありませんけれども、自然がけの崩れている場所というのは四カ所なんですね。ところが、個人の宅地の石垣が築いてあって崩れた、ここは先ほど来申し上げておりますように三百三十七カ所もあるわけなんですね。ですから、自然がけはもちろん直していただかなければいけませんけれども、この個人所有のここを直さないと本当に大変なことになるというふうに思うわけです。 今お答えにもありましたように、阪神・淡路大震災で特例措置をとったのは、私も平成七年建設省河川局砂防部長通達というのを見せていただきましたけれども、これによりますと、住宅宅地の擁壁が転倒、倒壊するなどの被害をこのまま放置すれば所有者以外の第三者に被害が及ぶおそれがある、まさに今の呉の擁壁の倒壊というのはこういう状況なんですね。それからまた、市域の発展に伴い、この阪神・淡路の場合は急速に山ろくから山地部分まで大規模な宅地開発が進んだ状況にある、呉は急速に山ろくから山地部分まで大規模な宅地開発が進むというよりも、もう百年の伝統がある、そういう意味では百年来の山の町、がけの町なんですね。そして、二次災害の防止と民生の安定を確保するために特例措置を設けて擁壁などの復旧を公的に行うこと、こういうふうにしたのではありませんか。 ですから、今回のがけ崩れといいますのは、阪神大震災のときに、砂防部長さんですね、通達を出した、まさにそっくりそのまま当てはまるというふうに思うわけですよね。ですから、これを見て見ぬふりをするというのは許されないと思いますけれども、このまま放置するんでしょうか。
○政府参考人(竹村公太郎君) ただいま委員は阪神のときの特例措置のお話をされましたが、「第三者に被害が及ぶおそれがあるとともに、不特定多数の者が利用し、特に災害時に避難のために不可欠な道路、公園、周辺住民の生活維持のために不可欠な水道、」と続いてございまして、かなり公共性が高いと私どもが判断したものについては阪神・淡路では実施いたしました。 ただし、平成十一年六月の広島豪雨、あそこでも大変大きな災害が発生しました。委員御指摘のがけ崩れは多数発生いたしましたが、やはり個人の私有財産、個人の責任でもってそこに住み、そこの土地を維持管理していくという思想は厳然としてこの法律にもございまして、対象とはしなかったわけでございます。 今回も、大変被災者に対してはお気の毒だと思いますが、私ども、この急傾斜地法に基づきまして、私有財産、個人の責任でやってもらうところはやっていただくというような法律の考え方は表明せざるを得ないなと考えてございます。
○林紀子君 今お気の毒だというお話がありましたが、本当にお気の毒で、行政はそのままお気の毒だと放置はできない問題じゃないかというふうに思うんですね。 さらに実態を見てまいりました、それから呉から聞き取りをいたしました状況を申し上げますと、自分の家の土台が崩れて下の家に土砂が流れ込んだというお話は今いたしましたけれども、今度は自分の家に上から土砂が流れ込んできた、しかも自分の住んでいる家の足元の土砂、擁壁が崩れて幼稚園の園舎を直撃した、こういうところがあるわけですね。 もう本当に自分の家も大変だし、ほかにもそういう意味では被害を与えているような状況、これを全部個人でしょって何とかするということはもうできない、このまま自分の家も捨てて夜逃げをしたい、そういう方が何人もいらっしゃるんです。それから、高齢者夫婦二人の世帯では、もう避難もままならないということで、もし今度また雨が降ってきて土砂崩れがあって自分たちもその土砂もろとも流されてしまうようなことがあったら、それでもいいじゃないか、一緒に死のう、こういうふうに話し合っているんだ、こういう家もあるわけなんですね。 先ほど一昨年の豪雨災害のお話がありまして、そのときも何の手だてもとらなかったということですけれども、今まだ崩れていなくても、二次災害ということであの一昨年の大雨のことを思ったら、本当にこれから雨が降ったらどうなるんだろう、恐ろしくてしようがない、こういうふうに言っているわけです。 民家の擁壁は個人で修理をしろ、そして急傾斜対策を行わずに個人任せにしてきた、それが今回崩れたということだと思うんですね。先ほども申し上げましたけれども、この地域は本当に山の斜面に沿って家を建てなければ住むところがないという町なんですね。百年前からそういう状況で、ここは人工がけがずっと築かれてきたところなんです。建っている家を押しつぶした、その補償に対しても融資しかないということなので、融資以上の手当てをすべきではないかと思います。 私有財産ということを先ほど来おっしゃいましたけれども、これでほうっておいて本当に国民の一人一人の安全、命が守れるのか、そこに立ってもう一度お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(竹村公太郎君) 同じ回答になって大変恐縮でございますけれども、我が国は災害大国でございまして、通年、全国で普通の年であっても年間一千件以上のがけ崩れが発生しております。その中で、この限られた規定のされた急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律に基づきまして公的な私どもの災害復旧ができるものは百件以下でございます。非常に多くの災害の中で国民が生活しているということの事実と、私どもが公的なそういう対策をやっていくということの線引きをしているということも御理解の上、ぜひこれからの私どものこの災害復旧に対する事業の御理解を賜りたいと考えてございます。
○林紀子君 それでは、大臣にお伺いしたいと思うんですけれども、今みたいな実態が本当にあるわけです。 確かに、私有財産ということはありますけれども、それは生活再建支援法の中でも大変いろいろ論議をされてそこまでたどり着いているわけですし、阪神大震災のときはこの擁壁、個人のがけにつきましても特例措置ということで何とか手を差し伸べるという、そういう手だてが行われたわけですからね。 今の御答弁ですけれども、やはり阪神・淡路大震災のときに行われた特例措置までは何とかやってほしい、そのことを本当に思うわけですが、災害担当の大臣としてはいかがでしょうか。
○国務大臣(伊吹文明君) これはもう先生はよく御存じでお話しになっておると思いますが、阪神・淡路大震災のときにやりましたことも、公共事業、つまり災害復旧対策としてやる場合は国民の税金もしくは将来の国民の税金を担保にした建設国債をその財源としているわけですから、そのすべてをやっているわけじゃなくて、それがさらに公共的に被害を甚大たらしめる場合のみに限定してやっているわけですね。これはしかし、法律というか、特別の大きな阪神・淡路大震災という激甚災について砂防部長の通達を出してやったと。 ですから、我が国の場合は基本的に自由主義国という前提に立っていますから、私有財産という前提に立っているわけですね。そして、その私有財産の被害の形態というのは、今おっしゃったような側面が崩れた場合もあれば、その他いろいろな形の被害が起こってまいります。地震によって起こる場合もあるし、風水害その他あらゆる場合に起こってくるわけですね。 確かに、今お話しのようなケースがたくさんあるということは私はよくわかりますが、国といっても一銭のお金もありませんから、それをすべて国民の税金で何とかする場合にはそれ相応の公共的位置づけが必要なんですね。 ですから、まず、これは激甚災に指定されますといろいろな、私立学校だとか何かのかさ上げもできますし、そういうことも含めて、地元の知事さんが災害救助法の発動をされたのかどうなのかということも一つ大きなポイントだと私は思いますよ。それから、これから地元の呉市の財政事情と被害の状況を見て、激甚災の申請等もあるでしょう。 そういうことをいろいろ考えながら、できるだけ個人の御負担にならないようにするということについては私は関係省庁に申しますが、私有財産制度の根源を揺るがすようなことをやるには立法が要ります。そして、その立法をする限りは、国民にもそれに対する負担をどういう形かで負っていくという決意を示していただかなければならないことですから、そういう総合的な判断の中で、できるだけお困りの方には現在の適用その他でいろいろのことができないかということは私から関係省庁に指示をさせていただきます。
○林紀子君 ぜひ、あらゆる知恵を集めてこれを救っていくということをしていただきたいと思います。 今のお話の中でやはり税金を使う、それは当然ですね。しかし、それは阪神大震災のときも生活再建支援法の論議の中でもあったと思いますけれども、まさに災害というのはいつ自分の身に降りかかってくるかわからない問題なんですね。だから、本当にそういうふうに災害に遭って苦しんで、もう夜逃げをしようか、命を絶とうかというふうにまで思っている人たちに対して自分たちの税金を使う、それはもしかしたらまた自分のところに使われる税金かもしれない。そのことを考えたら、国民は、災害に対してお金を使うということに対して、ほとんどの方がそれは当然だというふうに思われると思うんですね。 そこのところをぜひお考えいただきたいというふうに思うんです。
○国務大臣(伊吹文明君) 衆議院においても御党から同じようなお話がございました。ですから、税金を使って何か起こったときに対策をするか、あるいは平時においてお互いにそういうことが起こるからお金を出し合って積み立てておくか、例えば今の損害保険とか共済制度と同じようなことで積み立てておくか税金でやるかなんです。 税金でやる場合には、それは国民はうんとおっしゃっていただけるでしょう。しかし、そのための特別税を徴収するわけではありませんから、その財源はどこかから持ってこなくちゃいけないんです。どこから持ってくるかという議論になると、御党と今の連立与党との間にはいろいろな意見の違いが出てくるわけなんですね。 ですから、そもそも論はともかくとして、先生が今おっしゃったような実態を踏まえながら、できるだけお地元の皆さんのお気持ちに沿うように今の現行制度の中でとりあえず知恵を出させていただきたいと先ほど来申し上げているわけです。
○林紀子君 税金を使うのにどこに税金を使うべきかということについては、いろいろ意見はありますね。特に政治的にはありますけれども、しかし一番困っているところ、一番弱い者にお金を使うということは今の政府だって本当に一致できて、ちゃんと考えるべきところなんだと思うわけです。 そして、私は、鳥取西部地震のときにも、中国地方、広島に住んでおりますので、すぐ駆けつけましていろいろお話を聞きました。そのときに、ああ、私も本当にこういう姿勢というのをみずから貫かなければいけないなと思ったのは、鳥取県知事がどうしてあの小さな県で、まさに個人の財産、家が倒壊してしまって住めなくなったときに三百万円のお金を出すということを決めたのかといいましたら、鳥取県知事は、まさに被害に遭われた方たちのところ、本当に山奥、過疎の町まで足を運んで、その被害者がどんな思いで暮らしているのか、どういうことがあったらここに住み続けられるのか、そのことを本当に綿密につぶさに見てきたというんですね。それから、やっぱりここに住み続けるためにはこれだけのお金が必要で、それを県の、本当に小さな県ですけれども、それでも出さなくちゃいけないという決意をしたという話を聞いて、それが本当に政治家の姿だなというふうに思ったわけです。 ぜひ伊吹大臣も、災害担当大臣といたしまして、お忙しいのはわかりますけれども、本当にこういうふうに被害に遭われた方たちの生の声、今私はこういう被害に遭われた方たちの代弁といったらおこがましいんですけれども、見てきたままをお伝えいたしましたけれども、まずみずから足を運んで、本当にそういう方たちがどういう思いで生活をしていて、そしてどういうことになったら将来に希望を持ってもらえるのか。特に、高齢の方たちは融資などを受けてもそれは返すめどはないんだと言っているわけですから、ぜひそういうことも実行していただきたい。そのことを最後にお願いいたします。
○国務大臣(伊吹文明君) 先生がおっしゃったことは政治家の姿勢として非常に大切なことだと思います。同時に、連日、両院の各委員会で私は御答弁を申し上げ、またいろいろな委員会へ出席を要請されておりますので、副大臣と、それから先ほど来御報告を申しましたように、大臣政務官を現地に赴かせまして、今のお気持ちは必ず私どもの方へ受けとめて帰ってくると思いますので、よくその話は聞かせていただきたいと思います。 それから、鳥取のお話がございました。これは鳥取県が半分、それから関係市町村が半分お出しになっているんです。これができて、なぜ兵庫県ではこれができなかったかというと、余りにも規模が大き過ぎてできなかったわけですね。ですから、これを日本全体の制度として、地震が起こっていないときにもこういう制度をつくっておこうという動きが今議員レベルでもありますし、我々も検討しております。 しかし、この問題の最大の難点は、その制度をつくろうよといったときに負担を皆さん嫌がられるということなんですよ。ですから、何かをやるときには必ず負担が要るわけですから、私も熱意を持ってこれを今推進しておりますので、御党も、いいことをやるためには必ずその財源が要るんだという前提で御協力をいただきたいと思います。
○林紀子君 最後に、私たちは、その財源は税金からきちんと出すべきだ、この辺は平行線になるかもしれませんが、そう思って協力をしていきたいと思います。
○梶原敬義君 持ち時間が十五分ですから、御協力をお願いしたいと思います。 今回の芸予地震につきまして、私も九州の大分県の私の地元におって震度四を経験したんですけれども、この芸予地震について素朴な質問をしたいと思います。 先ほどちょっと答弁があったが、もう一度お答え願いたいんですが、芸予地震の発生のメカニズムですね。あわせて、阪神・淡路大震災はどうだったのか。それから、鳥取西方地震。それからもう一つ、さかのぼって一五九六年に私の地元では慶長豊後の大震災というのがあったんです、慶長豊後の大震災、一五九六年。これのメカニズムもあわせて教えていただきたい。
○政府参考人(山本孝二君) 今回の芸予地震のメカニズムでございますが、これは四国の南約百キロにございます南海トラフから沈み込むフィリピン海プレートが安芸灘付近で折り曲げられて、西、九州方向に引っ張られております。このため、プレート内部が南方方向に裂断して地震が発生したものでございます。 阪神・淡路並びに鳥取西部地震は、ともに内陸の浅い活断層が動いたものと考えております。 一五九六年の慶長豊後大地震でございますが、これは別府湾付近で発生し、地震の揺れと津波で周辺地域に大きな被害をもたらしました。この地震は、被害などから推定いたしますと、地殻内で発生した浅い地震ではないかというふうに考えております。 なお、地震調査委員会で取りまとめられました「日本の地震活動」という報告書の中では、別府湾内の活断層によって引き起こされた可能性が高いものと推定されております。 なお、今回の芸予地震は沈み込むフィリピン海プレート内部で起きた地震でございますので、慶長豊後の大地震との直接的な関連はないのではないかと気象庁では考えております。
○梶原敬義君 わかりました。 火山の影響での地震、例えば伊豆諸島。地震には活断層とプレートの潜り込み、それからもう一つは火山、この三つと考えていいんですね。
○政府参考人(山本孝二君) 地震の起きる原因については、先生御指摘のとおり、プレートが動いたもの、活断層が動いた場合、あるいは地下から内部物質が供給される、つまり火山活動等で地震は発生いたします。
○梶原敬義君 それでは、活断層について、私は昨年の十一月十五日に本特別委員会で質問をいたしましたが、全国に二千あると言われている活断層の調査が今なされておりますが、その今の調査の状況、そして平成十三年度における取り組み、これは文部科学省ですか、これをお尋ねします。
○政府参考人(今村努君) 御答弁申し上げます。 今御指摘のとおり、文部科学省が事務局をいたしております地震調査研究推進本部におきましては、活断層調査を地震調査研究の非常に大きな柱と位置づけておりまして、我が国の活断層のうち、特に影響が大きいと考えられるものを取りまとめまして、九十八の活断層帯にまとめて調査を進めております。 九十八の活断層帯のうち、平成十二年度までに八十八の活断層帯の調査に着手いたしたところでございまして、平成十三年度におきましては、新たに四活断層帯の調査に着手する予定になっております。 一方、その調査につきましては、調査データの整ったものにつきまして推進本部の地震調査委員会において評価を行っておりまして、これまで九十八活断層帯のうち、九つの活断層帯に関しましては評価を終了し、公表いたしているところでございます。 今後、推進本部は、この九十八の活断層帯の調査結果を順次評価することといたしておりまして、平成十六年度までに終了することを目標に、今後とも評価活動を加速することといたしております。平成十三年度におきましては、二十前後の活断層帯の評価結果を取りまとめて公表する予定といたしております。
○梶原敬義君 活断層の調査は平成十六年度までに終了するということで、これはやっぱり急いでもらいたいと思うんですよ。もう調査に入って、先ほど話がありましたように、阪神・淡路大震災の後、大きな地震が幾つも起きておりますから、これはぜひ急いでください。 それから、富士山の低周波による地震のことを新聞で何度か見かけましたが、これはどういう事実になっているのか。どうしてこういうことが今起きているのか。それから、伊豆諸島の噴火、こういうものとの関係があるのかないのか、あわせてお答えください。
○政府参考人(山本孝二君) お答えいたします。 富士山では、先生御指摘のとおり平成十二年十月に低周波地震が急増いたしました。これが十一月から十二月にかけて月約百回から二百回という数でございます。しかし、本年一月になってこの低周波地震の数は減少しつつあります。 低周波地震と申しますのは、普通の地震に比べまして数倍から十倍程度長い周期の地震波が観測される地震でございまして、一般的な原因はマグマや火山ガスが関与した場合に発生するのではないかと考えられております。火山帯では比較的多く観測されております。 今般の富士山の低周波地震でございますが、山頂の北東側深さ十五キロ程度と深いところで発生していること、また周辺にございます観測施設による地殻変動観測では特に変化は観測されていないことから、私ども、噴火予知連、気象庁は直ちに噴火等の活発な火山活動に結びつくものではないというふうに今考えております。 三宅島、あるいは神津・新島地震との関連でございますが、昨年来発生しておりますこの火山活動と富士山の火山活動に影響を与える可能性はないということは判定会の検討の結果出ております。 以上でございます。
○梶原敬義君 なかなか潜ったことのない者がいろいろ結論出しても、はいそうですかと、どうも直感的に言いにくいんですね。 前の芸予地震に返りますが、その前に、私は本委員会で鳥取、島根に調査に行きました。そのときに、前兆現象というのか、どこか震源地の近いところの池のコイがその前に物すごくたくさん集まって池の真ん中ではね回ったらしい。それで、地震が来る瞬間になったらもうどこかへ潜って静かになったという話とか、牧場の牛が地震の前に暴れ回ったという話とか、あるいは島根ではよくほえていた犬がほえなくなったとか、そういう話を現地の県庁の人たちから聞いたんですよね。 今度の芸予地震の前にそういう前兆みたいなものは政府は耳に入っていないのかどうか。
○政府参考人(山本孝二君) 大きな地震が発生する前に先生が御指摘の動物の行動が変化するとかという、いわゆるそれを宏観現象と呼ぶわけでございますが、こういうことの報告例というのはございます。しかしながら、現在の地震学の中においては、そういう宏観現象と地震の発生との関係については定かにはなっておりません。 今回、芸予地震において、現在私ども、地震観測に関する機動観測班を出して現地の地震の揺れぐあい等を調べてございますが、その中でも現時点では宏観現象に関する報告は受けておりません。
○梶原敬義君 大体、頭からそういうことはないと思っている者が受けていないと言うけれども、受けようとする、そういう話を聞こうとする態度が全くなくて、そんなものはとはねつけるような状況というのは、私は、あなたたちは理屈で言うけれども、地下に潜ったり、実際に見たことじゃない、上で想像している話ですからね。 大臣、鳥取や島根の地震の前にそういうことがあったという話は県庁の人もしているんです。今度の芸予地震もやっぱり耳を澄まして、我々も調査へ行くということになると思うんですが、そういうことも考えられる必要があるんじゃないかと思います。ちょっと。
○国務大臣(伊吹文明君) 先生がおっしゃるようなこともあると思います。 それから、先ほどの低周波の富士山の地震については、これは中央防災会議で内閣総理大臣の指示がございまして、これは非常に科学的に今いろんな学者の人たちに集まってもらって予知、検討しているわけですが、先ほど御報告したように、今度こちらにおります山崎政務官が広島、愛媛両県に参りますので、今、先生から御示唆があったようなことについても、何か気がついたことがあれば教えてくれるようによく申しておきたいと思います。
○政府参考人(山本孝二君) 気象庁といたしましては、宏観現象について全く無関心ではございませんで、例えば東海地域においては静岡県と気象庁の間で、宏観現象に関する情報が入ったときには直ちに気象庁へ通報するように静岡県に依頼してございます。 ただ、科学的な因果関係が定かではないけれども、そういう情報について耳をそばだてるというのは大変重要なことでございますので、私どもとしても、あらゆる情報について神経をとがらせているということだけは御報告させていただきます。
○梶原敬義君 終わります。
○岩本荘太君 無所属の会の岩本荘太でございます。最後でございますので、よろしくお願いいたしたいと思います。 私、きょうは半分要望みたいなものになると思いますけれども、私も地方レベルではございますけれども、災害対策等についていろいろと携わってきた者としての経験も踏まえて、また省庁再編後新しい体制になりまして、これは今まで以上に前向きにやられるんだろうと思いますので、その辺を踏まえて基本的なこと二点について質問といいますか要望といいますか、させていただきたいと思っております。 一つは、災害対策といいますか、復旧も含めて災害に対する対応というもののとらえ方、基本的な考え方なんですが、私が言うまでもなく、災害といいますか、そういうものは人が住んでいるから災害なんであって、人が住んでいなければ単なる自然現象であるわけでございます。ということは、要するに災害対策というのは一〇〇%人のためにやるというのが災害対策であろうと思っております。 したがって、人のためということは、そこに住んでいる人たちが、災害を受けたものは復旧して、それでさらに続けて安全で安心した気持ちを持って生活できるというようにしなければいけない。言うなれば、災害を受けた人と受けていない人というのは、災害のすごさというのは皆さんわかるわけでしょうけれども、切実にそれに対応したときの感覚的なものというのはまるで違う。災害を受けた人というのは大変なものがあると思うんですが、どうしても災害を受けていない人は時間がたつとどこかよそよそしくなると。 そういうことがあってはいけないというような視点で、よく考えますと、災害というのは周りの人が先手先手に対応していくというのが基本だろうと思います、そういう不安な気持ちにならないようにするには。そういう面で、いい例かどうかわかりませんが、えひめ丸の件についても、そういう日本人の気持ちというものを逆なでした感じがなきにしもあらずでいろいろな問題になっているというような受けとめ方を私はしているわけでございます。 したがって、同じことをやるにしても、時期によってそれが百点の評価をされるのか、あるいは場合によっては零点になっちゃう、そういうことをしっかり考えた対応をしていただきたい。いわゆる気持ちの問題。したがって、今度の芸予地震につきましても、本当に迅速かつ心の通った対策をとっていただきたいと、こう思っているわけでございます。 それともう一つ、私、これ経験といいますか、よく災害がありますと、じゃ今度どうするかと。災害対応のマニュアルなどをつくるときに、今の内閣府はどうかわかりませんが、マニュアルというのは小難しく分厚いものができちゃう。実際に対応するときにそれを一つ一つ読んでいたら間に合わないというようなあれがあるんですね。だから、そういう意味で、こういうことがあったらどうするんだと。例えば壁に張り出して書くぐらいの、そのぐらいの迅速にできるような対応というのがぜひ必要だなと。これがこれからの、いわゆる中央防災会議にしろ、災害に対するいろんな組織なりをつくっていかれる、執行していかれる基本になるんだろうと思うんです。 先ほど言いましたように、省庁再編後の新しい組織としてどういうふうに、私の今申し上げましたこういうふうにしていただきたいということに対する何か御感想でもございましたら、大臣、お願いします。
○国務大臣(伊吹文明君) 先生の今のお話というのは、一言で言ってしまえば、私たちが拳々服膺してそのとおりでございますと申し上げるに尽きると思うんです。この前何度か私お目にかかっているんですが、三宅島の村長さんにまたお目にかかりました。そのときに、今おっしゃっているのと同じことをおっしゃったんですね。最初はみんな国民は報道してくれるから目を向けてくれる、ところが、しばらくたつと報道は全然見向きもしないのに従って国民の関心は薄れてきて、だんだん不安になってくるということをおっしゃいました。今おっしゃったとおりだと思います。 それで、御答弁として申し上げれば、予知、それから起こった場合の情報の集中、そしてその情報をしかるべきところへ伝達をするということと、それから先ほど来御報告をしたとりあえずの応急措置、このとりあえずの応急措置について先生が今おっしゃっていることは非常に大切なポイントだと思います。先ほど来、共産党の先生からも御質問があったように、事後の災害復旧という三つのプロセスを経ていくんだと思うんですね。 ですから、今回も幸い阪神・淡路大震災の貴重な教訓がございましたので情報は非常に多様に迅速に入ってまいります。むしろ、こういうことを私が申し上げるのは適当かどうかと思いますが、その情報の中から大切な情報とそうじゃない情報を振り分ける方がむしろ大変だというほど入ってまいります。今回、広島県や愛媛県にむしろこちらからそれを伝達したということもあります。自衛隊、消防、大変早く対応してくれまして、すぐに呉の総監部から船を出して真水を送ったとか。 だから、先生がおっしゃっているように応急の措置、そして情報の伝達で心理的に安心してもらう。それから、何よりもやはりオーディオビジュアルの時代ですから、今御注意があったように、同じことをやっていても零点か百点かという評価はそのあたりにあると思いますので、拳々服膺してやらせていただきます。
○岩本荘太君 ありがとうございます。 今回の芸予地震の対応は、先ほど鶴保委員から非常に早かったというようなお話でございますので、それはそれなりに評価させていただこうと思うんですが、私は、これから災害はどういうふうに起こってくるかわかりませんので、大体こういう視点からいろいろと見させていただきたいなと思っているわけでございます。 それと、もう一つ言い忘れたんですけれども、災害は一つ一つ全部違うんですね。全部違うと、現場で対応する人も臨機応変にやらないといかぬ。そういうときに、中央と地方と、例えばこれをやったら本当に災害復旧費がもらえるのかというような心配が起こることがあるんです。 一つの例として、私、かつて県におったときに、ちょうど日本海側の県でしたから、ロシアのタンカーが重油をこぼしたやつが接岸してきたわけですけれども、前例のないような事件で、その対応などは何もないわけですね。そうしたときに、じゃどういうふうな取り組みをしようかと。周りの人からいろんないい意見を聞いても、例がないものですからなかなかできないというような、こんなこともありますので、これは御答弁は結構ですけれども、そういうふうなことも含めて災害対応をぜひやっていただきたい。 それともう一つ、これは防災の面からなんですけれども、今度の大臣の所信を見せていただきましても、「今般の省庁再編を機に、防災機能の強化のため、これまで国土庁にあった防災部門を内閣府に移すとともに、防災を担当する特命大臣を置き、各省庁の施策の統一を図るための企画及び立案並びに総合調整を行う」と、こう書いてあります。したがって、こうやっていただかなきゃいかぬですけれども、災害というのはどちらかというと国土交通省みたいな国土を扱うところとの関係の強いところですから、その辺で総合的な調整といいますか、本当に大丈夫かなという疑問を私は持たざるを得ないので、その辺に関係してちょっとお話をしたいんです。 例えば、前の災害の委員会などでも防災の面で質問させていただいたのは、一つは、私は公共事業を別に否定するわけじゃないんですけれども、いろんな公共事業があるわけですね、道路をつくったり住宅地をつくったり。そうしますと、あれは大体が地面にコンクリートを張っちゃうわけです。それから、山を切り崩すでしょうし、また谷をせきとめたりするでしょう。そうしますと、公共事業というのは物すごく国土を変えているんですね。国土そのものを物すごく変えている。 変えているとすれば、例えば洪水の出方にしても随分変わってきているんじゃないか。そういうものが日本の縦割り行政みたいなところで、例えば国土交通省にしても河川と道路と住宅と必ずしも連携できているのか。連携できて分析していれば、予想もしなかった鉄砲水なんということでなくて、当然予想ができるような分析ができるはずだと私は思って、そういうことで質問させていただいて、そういうことをやりますというような御答弁を前の建設省にいただいているんですけれども、これそう簡単にできる問題じゃないとは思いますけれども、こういう面のアプローチというのも防災の面からぜひ必要だと思うんですね。 もう一つの例を言わせてもらいますと、これも前のここの委員会で言わせていただいたんですけれども、去年の名古屋の新川で洪水があったわけですけれども、どうもあのときに、新川そのものの河川計画というのは、百年に一度までの洪水だったら守ると。それは大変結構なことですけれども、その工事というのはそう簡単にいくわけでないですから、現実は数年に一度の洪水でもあのような状態になっちゃう。 それは、すぐにできないというのはわかりますけれども、じゃ片方で住宅地になっているわけです。どんどん進出してきているわけですね。その住宅地に住む人たちはそういう状況を知っていたか。百年に一度の計画がありますということを場合によったら信じたんじゃないか、すぐに水が出てくることをわかっていなかったんじゃないか。 そういうものについてもしわかっていればできるだけ被害を食いとめられる、そういうソフトの面の総合的なことによって防災といいますか、災害をできるだけ少なくするという考え方も必要じゃないか。それを調整してくれるのが今度の内閣府の役割でもあるでしょうし、その辺のことをしっかりやっていただきたい、こう思うんですが、その辺についてもし何かございましたら。
○国務大臣(伊吹文明君) 先ほど民主党からも御質問があったことと関連すると思うんですが、私たちは防災という観点の切り口を持っておりますので、公共事業も、災害対策としての公共事業と例えば生活環境だとか何かの公共事業と両方各省庁が持っておりますので、災害の部分だけ取り出してというのはなかなか、率直に言って私どもは予算の配賦権まで持つということはなかなか難しいと思いますが、例えば地震は非常に多様な被害が及ぶわけですね。ところが、今御質問があった新川の例のように、水害というのは、被害の原因は基本的には河川局なんですね。そういう意味では、国土交通省がハザードマップを持っておるという御指摘が先ほどあったと思うんです。 都市計画等も含めて、先生がおっしゃったように、そのことによってどういう形で危険が生ずる、必要なことであるけれども、それをやった結果危険が生ずる、かつてここは洪水なんか出ないんだけれども洪水が出るような状態になったという御指摘もさっきありましたが、そういうものはやはり私たちがよく見て、そしてしかるべく自治体を通じて広報を市町村にしていく、そして地域住民の方にもわかっていただくということは非常に大切なことだと思いますので、きょうの御提言も含めて、もう一度私どもの方でその点確認をしたいと思っております。
○岩本荘太君 河川の例は余りよくないかもしれませんけれども、いわゆるコンクリートで国土を変えていく面ですね。これは、例えば国土交通省、いろんな局があるんでしょうけれども、今の行政の状況を見ていますと、どこが提言するのか、そういう問題意識をどこが取りまとめるかというのがなかなかわからないんですよね。建設省に質問しましたら官房長がお答えになりましたけれども、そういう問題意識を持っていただく、そういう提言をしていただく立場をぜひ持っていただきたい、こういうふうに思う次第でございます。 以上で、時間が参りましたので、やめさせていただきます。 どうもありがとうございました。
○委員長(白浜一良君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(白浜一良君) この際、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 地震防災対策特別措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に文部科学省初等中等教育局長矢野重典君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(白浜一良君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(白浜一良君) 地震防災対策特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 提出者衆議院災害対策特別委員長赤羽一嘉君から趣旨説明を聴取いたします。赤羽災害対策特別委員長。
○衆議院議員(赤羽一嘉君) ただいま議題となりました地震防災対策特別措置法の一部を改正する法律案の提案の趣旨及びその内容を御説明申し上げます。 六千四百有余名のとうとい犠牲を出し、未曾有の大災害をもたらした阪神・淡路大震災発生より六年の月日が経過をいたしました。あの大地震で御家族を亡くされ、自宅が崩壊し、職場を失うことにより人生の大転換を余儀なくされた被災者にとりまして、幾ら月日が経過をしても、決して消し去ることのできない大きな傷跡が残っております。あの悲劇を繰り返さぬよう、日本各地の防災体制を整えることによってその被害を最小限に食いとめたいとの思いから、地震防災対策特別措置法は、平成七年六月に衆議院災害対策特別委員会提出による法律として制定されたのであります。 本法は、地震による災害から国民の生命、身体及び財産を保護し、社会の秩序の維持と公共の福祉の確保に資することを目的としております。 そのために、各都道府県における地震防災緊急事業五カ年計画の作成及びこれに基づく事業に係る国の財政上の特別措置について定めるとともに、地震に関する調査研究の推進のための体制の整備等について定めております。 本法に基づいて各都道府県において地震防災緊急事業五カ年計画を定め、その推進に鋭意努めてきたところでありますが、昨今の厳しい財政事情等により現行の地震防災緊急事業の進捗率は低い状況にあります。 他方、地震防災緊急事業に係る国の財政上の特別措置につきましては、本年三月三十一日をもってその効力を実態上失うことになっております。 しかしながら、鳥取県西部地震及び先日の芸予地震等、現下の頻発する国内外の地震災害の発生状況をかんがみると、今後とも引き続き、国民の生命、身体及び財産を震災から守るため、本法による国の財政上の特別措置の適用期間を延長し、対象事業の充実強化を図る必要があります。 なお、全国知事会、全国都道府県議会議長会、全国市長会、全国市議会議長会、全国町村会、全国町村議会議長会の連名で、地震防災対策特別措置法に基づく国の負担または補助の特例措置の適用期間を延長することを趣旨とする要望書が出され、さらにはまた、第百五十回国会には、地方自治法による地方議会の意見書が四百八十八の地方議会から提出されております。 本案は、地震防災対策特別措置法に基づく地震防災緊急事業の実施状況にかんがみ、地震防災緊急事業に係る国の負担または補助の特例等の措置を平成十八年三月三十一日までとするとともに、その他所要の規定の整備を行おうとするものであります。 なお、この法律は、公布の日から施行することとしております。 以上がこの法律案の提案の趣旨及びその内容であります。 何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。 以上でございます。
○委員長(白浜一良君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○谷林正昭君 民主党・新緑風会の谷林正昭でございます。 この特措法が改正をされ、より実効ある、そういう思いを込めながら何点か質問をさせていただきたいと思います。 まず最初にお尋ねをさせていただきたいのは、この法律ができまして五年間たちました。それぞれの地域、それぞれの県で、それこそ防災に強い町づくりをその地域地域の特性を生かしながらやってきたというふうに思っておりますし、国の大きな圧力がかかって、これをやりなさい、あれをやりなさいというような、そういう枠組みの中でやってきたのとは違うんではないかと、私はそういうふうに思っておりますし、一方では地方分権という考え方の中で防災の町づくりが行われてきたというふうに思います。 そこで、お尋ねいたしますが、この法律に基づきまして、進捗状況が非常に低いという反省点が今の提案理由の中にございました。どうなっているか、実態をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(吉井一弥君) 全都道府県でつくりました五カ年計画につきまして、その進捗率を集計いたしますと、平成十二年度末で全体として七四%という進捗率でございます。
○谷林正昭君 全事業で七四%。それでは、特にこれだけは早めてほしい、あるいは早めるべきだ、あるいはもっと進めなさいという意味も込めていたとは思いますけれども、いわゆる補助率のかさ上げ適用事業、これはどうなっていますか。
○政府参考人(吉井一弥君) かさ上げ対象となりました事業は七事業ございますが、この事業につきまして平均いたしますと約五八%ということでございます。
○谷林正昭君 その辺が少し疑問に感じるところでございまして、全事業の平均が七四%、そして、これだけは早めた方がいいというように思われる事業が五八%、補助を少し多くつけますから早くやりなさいというものが五八%というふうに今聞きました。 そういったときに、この数字を見て、どのようにこの五年間にこの法律が運用され、適用され、そして活用されたかというふうに思いますと、提案理由の中にありますように、非常に地方の財政が苦しいからという理由もあろうかと思いますが、見解としてどういうふうにお考えでしょうか。
○政府参考人(吉井一弥君) 全体としての進捗率が七四%ということでございますが、これにとどまりました主な理由といたしましては、ただいま先生御指摘の地方自治体等の財政事情の悪化がまず挙げられると思います。さらにもう一つ、計画の中でかなり大きなウエートを占めておりますのが老朽住宅密集市街地における地震防災対策事業があるわけでございますが、これにつきましては用地買収等で地元と調整が難航いたしまして、かなりの県で進捗率がかなり悪くなっております。 また、かさ上げ対象となる事業につきましては、ただいま申しましたように五八%とさらに悪いわけでございますが、これにつきましては、まず一つ、かさ上げ対象の計画額のうち過半を占めますのが社会福祉施設、公立小中学校等の建築物の耐震改修でございますが、これにつきましては、計画に上げたものの、その後の耐震診断の結果、改修の必要性がない、あるいは建てかえ等によるべきだというふうなものがかなりあったと伺っております。 それと、社会福祉施設につきましては、公的な事業だけではなく社会福祉法人が実施する事業も入っているわけでございますが、これにつきましては実施の事業主体の財政事情等により後年度にずれ込んだものがあるというふうに承知しております。 また、かさ上げ対象事業に地方単独事業等がかなり大きなウエートを占めるものがございまして、これに関しましては地方自治体の財政事情の悪化がより強く影響したものではないかと思っております。
○谷林正昭君 いろいろ事情、理由はあるというふうに思いますが、先般、総務庁の方からいただきましたけれども、総務庁が平成八年十二月から平成九年三月までの四カ月間にこの震災対策に関する行政監察というのが入っております。勧告がそのあと十年一月に出されております。 そのときに、一点例に出させていただきますと、防災無線の関係が勧告をされております。ところが、その防災無線の内容につきまして、このかさ上げ事業の中に実は入っておるわけでございます。そういうことを考えたときには、私は、この地域地域の独自性というものを大切にしなきゃならぬと思いますけれども、防災に強い町づくりのためには、少なくともこれだけは早目にやりなさいよという、そういう連携も私は政府として必要ではないか、そういうふうに思いますので、指摘をさせていただきたいと思います。 次に行きますが、今度新しい計画をこれから集約されるというふうに思いますが、取りまとめた金額がほぼ十三兆七千億円というふうに出ておりますけれども、この次期計画策定に向けまして、関係団体、自治体とどういうふうに連携をとるのかというふうに思います。 私は、基本的には、先ほども何回も言っておりますように、上から締めつけるのではなくて、その地方地方の考え方や状況に合った独自の防災計画づくりが大切だということを前提にお話をさせていただきますけれども、まず、かさ上げ適用事業をどう進めていくのか、そういう連携をこの後とるのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
○大臣政務官(山崎力君) お答え申し上げます。 今回の地震防災緊急事業五カ年計画、これは本来、各都道府県が地域の防災計画を定めておるはずでございまして、それについて特に都道府県が緊急を要するというもの、あるいは地震防災施設について事業をやりたいというものを国の方で補助していきましょう、こういう考え方でございます。特にかさ上げについてはそういう考え方でございます。 ということで、こう言ってはなんでございますけれども、一応ここで切れる前提でございますので、これを延ばしたいということで、正式にはこの法律が通ってからの新しい計画でございますが、それはもう既に動いておりまして、現在、各都道府県においてその計画を作成中でございます。本法律の改正を受けまして具体的にそれが始まる、こういう形で着手していただく予定になっております。 それで、それがまとまり次第、今度は内閣総理大臣の同意を得る、こういうものでよろしいという同意を、内閣総理大臣が一応チェックをして、同意を得ていただいて、それから、その際に具体的内容、どういうものをやられるのか、あるいは本当に必要なものなのか、あるいは本当に実効性のあるものだろうかというようなところで都道府県側と連携を図って協議させていただいて、そして着実にこれを実行、完成させていきたいというふうに思っております。 そういった中で、私どもとしては、国側、関係省庁が一丸となってその辺のところは支援を図っていきたい、そういうふうに考えております。
○谷林正昭君 私は指導という言葉を使いたくないものですから、連携という言葉を使わせていただいておりますので、ぜひひとつよろしくお願いしたいというふうに思います。 そこで、一つ気がかりになったのは、過去五年間の中で進捗率を見ましたところ、まさかそういうことはないと思いますけれども、どうもこの特措法に便乗して地域の、不急不要とは言いませんけれども、生活関連の公共事業といいますか、防災からかけ離れた公共事業が行われて、それが防災のためだよというふうに申告を、まあそんなことはないと思いますけれども、便乗されているのではないかというふうな懸念がございますので、その辺の、ないならない、指摘したところは指摘した、こういうことを、実態を明らかにしていただきたいと思います。
○大臣政務官(山崎力君) 何をもって便乗と言うかというのは、非常にこれは難しゅうございます。しかも、こういった被害あるいは被害を予防するための対策でございますので、ただそういう御懸念もあろうかという気もいたしております。 そういった意味で、前の五カ年計画には含まれておりませんでしたが、今度の計画作成に当たって、長期的整備目標の設定をしていただくとか、あるいは各整備の整備状況の把握をまずやっていただくとか、あるいは整備の必要性、緊急性を明確化していただくということを昨年四月に都道府県に通知したところでございます。そういった中で連携、調整という形でこれからやっていけるものと思っております。 ただ、そこのところ、便乗ではないかどうかと改めて言われましても、国側としてこれが便乗だというふうにはなかなか言いにくいところもございますが、こういった形でなるべくそういった御懸念のないような形のこれからの事業にしていきたいというふうに考えております。
○谷林正昭君 私の考えは、災害に強い町づくりというのは五年後にやるよりも今やった方が国民の財産、生命の安全のためにはいいんです。計画を立てて、これは十年後に回そうとか七年後にやろうとかということは、それだけ危険が増すというふうに私は思います。 したがいまして、せっかく阪神・淡路大震災の教訓の中から特別措置法をつくったんですから、それをまた延長してくださいという要望や意見書も来たということも延長の理由の一つになっています。そういうことを考えたときに、より密接な連携をとりながら、早くやるべきものは早くやる、しっかりやるべきものはしっかりやるということをぜひお願いしたいというふうに思っております。 そこで、きょうは総務省の方から来ていただきました。私の手元に震災対策に関する行政監察の勧告、回答、その後の改善状況の対照表というのがございます。 総務省にお伺いいたします。 私、今十二年十月の報告書を持っておりますが、これが一番直近なのかどうか、もし直近だとしたら、今後この震災にかかわる行政監察をやる考えがあるのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(塚本壽雄君) ただいま委員御指摘のところでございますが、この監察につきましては平成十年一月に勧告をいたしまして、お手元のものはその後、その改善状況等について報告を求め、把握をすることによって実効性を確保する、そのプロセスの最新のものでございます。 そこで、今後どうするかということでございますけれども、総務省におきましての行政監察、これは省庁改革の中で政策評価制度が入りまして、行政評価・監視という呼び名になりますけれども、向こう三カ年間の計画をあらかじめ定めてその中で執行していく、こういうことにしているところでございます。ことしの一月に新たな三カ年の行政評価等プログラムと申すものを決めたところでございます。 これは平成十五年までを展望しておりますが、この中では、今申し上げましたように、勧告、改善状況の把握という一連の手順を昨年の十月に取り終わったばかりという状況でもございますので、今のところはこの三カ年計画に震災対策については盛り込んでおりません。いましばらく各府省におきます状況を見守らせていただきたい、こう考えている次第でございます。
○谷林正昭君 私は、この行政監察報告を、勧告とそして回答、その後の改善状況の対照表を見させていただきました。これは旧省庁の枠組みで勧告をされ、回答をされております。そういうことになってきますと、省庁再編が成りまして、もちろん大臣の目にはこれはもう入っているというふうに思いますが、これをしっかりと見ていただいて、統括をしていただいて、そしてそのチェックというものがこれから一つ大きな大臣の役割になっていくのではないかというふうに思いますので、これは通告はしてございませんが、この十二年十月に出されたものについて、大臣、何か所感があればお願いいたします。
○国務大臣(伊吹文明君) これはもう言うまでもなく新しい省庁、新省庁体制が発足する前の監察結果でございますのでそういうことになっていると思います。 この内容について、先ほど来先生のお話を伺っておりまして、大変言葉を選んで苦労して御質問になっているというのは私よくわかります。防災無線は必要だからやらせねばならない、しかし事業主体はあくまで地方自治体で、地方の自主性を尊重しなければならない。その辺のバランスをどうするかということですね。 あくまで事業主体は地方でございますから、地方がやってきた、便乗という言葉は適当じゃないと思いますが、地方が持ってきたものの中で緊急性が防災の観点から一番高いものにどう移していくかということ。これは、指導という言葉がお嫌いで、私も余り好きじゃないんですが、連携をしてやっていかないと仕方のないことだと思いますので、よく今の御意見も大切にしながらやらせていただきます。
○谷林正昭君 ありがとうございました。 ぜひ、強力なリーダーシップを一方で発揮していただきたいというふうに思います。 この勧告をされた内容、これを一方では五カ年計画に生かすように連携をとっていただきたいと思いますが、もう一言御決意をいただきたいと思いますが、政務官の方でひとつ。
○大臣政務官(山崎力君) 確かに、平成十年の一月、旧総務庁行政監察局から行政監察指導、いろいろなことが指摘されております。避難地七十三カ所中三十一カ所で液状化や輻射熱の危険性があるというようなこともある。調べてみればわかることなんですが、一番そういった地元の事情で明るいはずの自治体の作成したところにそういうものがあると。 そういうものに対して我々がどう対処すべきかということの、これは科学的な部分もございます、いろんな事情はあると思いますけれども、最終的にはそこを避難地として選ばれた方にまさかの際に悪い影響が出ると、こういうことは当然共通の認識になるわけでございますから、そういった点で五カ年計画をこれからつくっていただいて、それを私どもと調整という形で連携をとりながらやらせていただく中で、できるだけそういった点、そういった点でいけば、財政面を除けばそういう具体的なことについてのことは科学的に調整できると思いますので、その辺のところを心してこれからもやっていきたいと思っております。
○谷林正昭君 ぜひひとつよろしくお願いいたします。 勧告の内容を見ましたら、避難路の案内板さえないと、そういうものまで実は勧告をされております。一方では、この避難路の進捗率はどれだけかと見ましたら七六%にしかなっていない。こういう実態も指摘をさせていただきたいというふうに思います。 時間が余りございませんので最後の質問になろうかと思いますが、今ほど赤羽委員長の方から提案のありました内容の中に、地方公共団体からの要望書、適用延長の要望書が多数出ている、あるいは意見書が多数出ている、こういうふうに述べられました。 そういうことになってきますと、進捗率が非常に低い、そして、私は事業を先送りしているとは言いませんけれども、やはり早くやったらそれだけ安全率が高まるということでございますから、ぜひ、地方からの意見書や要望書が出ているということは、一方ではそれに対応してこの法律を五年間、もう一遍五年計画をやろうということになるわけでございまして、その計画策定時のチェックあるいは事業実施の促進、こういうものをやはり法律を通した責任者として、国会議員もそうでありますが、それを監視する、あるいは運用する政府として、今度は責任を持った指導というものが必要になろうかというふうに思います。 ただ、延ばしてくれということだけを聞いてやるのではなくて、延ばした以上はここまでやろうじゃないかというようなものが必要だというふうに私は思いますので、最後に大臣の御決意をお願いしたいというふうに思います。
○国務大臣(伊吹文明君) この法律は政府が出したものではございませんので、まさに本院及び衆議院でお決めになっているものでございます。 各地方公共団体からいろんな要望が来ていることも私存じております。同時に、かさ上げをしてくれと、今までかさ上げじゃないものをかさ上げしてくれというようなことも来ております。 いずれにしろ、先ほど来お話がございましたこの次の五カ年計画は、これは内閣総理大臣が承認しなければならないことになっております。 このため、昨年だったと思いますが、長期的な整備の目標、それから各施設がそれに対して現在までどのような整備になっているか、それから地震の防災上その事業が役に立つかどうかというような観点と、今、先生御指摘をいただいていた監察結果、こういうものを念頭に置きながら、内閣総理大臣が五カ年計画を新たに承認するときに決めていきたいと思っております。しかし、これはあくまで、先ほど来言葉を選んで先生もお話になっていますが、事業主体は地方自治体でございます。それだけに私たちが指導するということもなかなか難しゅうございますし、裏負担の問題もいろいろあるんでしょう。 どうぞ、各県からあるいは日本各地の代表として選ばれておられる国会議員の皆さんが御提案になっている法律でございますから、お地元の自治体等にも参考意見を申し上げていただいて、そして立派な災害に強い地方をつくっていく、それが災害に強い日本になるという観点で私どもも調整させていただきます。
○谷林正昭君 終わります。
○大沢辰美君 日本共産党の大沢辰美でございます。 私は、緊急計画の進行状況や地震防災対策の現状から見まして、五年間延長する今回の改正は当然であって、法案には賛成であります。 しかし、当初計画から五年が経過した現在、日本列島は活発な活動期に入ったと学会も警告しています。最近だけでも、昨年の鳥取県の西部地震、そして先日二十四日の中国・四国地方の地震と続いています。地震防災対策は待ったなしの課題となっています。 地震防災緊急事業の到達点については、法の目的にふさわしいものか検証することが必要になってきていると思います。その立場から質問したいと思いますが、今回の地震でも、呉市で私立の高校の体育館の壁が崩壊し、そして重傷者が出る事態になってしまいました。子供たちが普通、常時活動する体育館が凶器になるという事態になったんです。それは、この体育館が一九八一年以前の古い耐震基準で建てられたものであり、その後、耐震診断もされていないし、耐震補強もされていなかったことにあるんです。 今回の地震では、広島県の河内町、そして熊野町で公立学校でも体育館の壁や天井が崩落するという被害が出ています。耐震改修の妨げになっているのが、今もずっと問題になっています財政問題だと思うんです。公立学校の校舎の場合は地震防災対策特別措置法による特例措置があって、緊急性の高いところでは二分の一の国庫補助が得られます。しかし、体育館は国庫補助率は三分の一。 体育館と校舎、どちらも日常的に子供たちが活動する場所であり、これの補助率に区別をつける合理的な理由がないと私は思うんです。校舎と同等なところまで引き上げるべきだと思いますが、まず、その点についてお尋ねします。
○政府参考人(矢野重典君) 学校施設の耐震性の強化は御指摘のように大変重要な課題でございまして、これまでも校舎、体育館の補強事業につきましては国庫補助の対象としてきておりまして、補助に当たりましては優先的にその採択を行うなど、その推進に努めてまいっているところでございます。 特に校舎につきましては、児童生徒の学校生活における基本的な生活を行う場所でございまして、より安全の確保を図る必要があるとの観点から、地震防災対策特別措置法に基づく地震防災緊急事業五カ年計画に掲上されました非木造の校舎につきましては、先ほどお話がございましたように、補助率のかさ上げ措置が法律によって講ぜられているところでございます。 私どもといたしましては、今後とも、学校施設の防災機能の強化を推進しているそれぞれの市町村の事業計画に支障のないように努めてまいりたいと考えているところでございます。
○大沢辰美君 私は、そういう状況の中で、文部科学省はすべての学校、体育館の耐震性を把握しているのですか、その点についてどうですか。
○政府参考人(矢野重典君) 校舎それから体育館につきましての状況がどうであるかということは、基本的には設置者であるそれぞれの市町村の教育委員会において適切に把握されるべきものであるというふうに考えております。
○大沢辰美君 私は、子供たちが今回こういう事態に追い込まれたというのは本当に行政、もちろん地方自治体もそうですが、国の責任であると思うんです。それを自治体任せにしているということに大きな今回の事件となって発生したと思うんです。その点については、本当に国も責任を持ってやっていただきたい。 今回、公立と私立と両方の被害があったわけですが、私学の震災対策についてもお聞きしたいと思うんです。 現在、私学も、耐震診断そして耐震の補強に対する国庫の補助は三分の一です。都道府県が上乗せして補助している県もごくあります。でも、広島県は補助はありません。実質的には私立学校の耐震対策についても学校任せになっています。私学の施設は、阪神・淡路大震災の際も特に大きな損害をこうむって、旧耐震基準がつくられる前の七〇年以前に建てられた施設が三七%、また旧耐震基準で建てられたものが二六%、現在の基準で建設されたものはたった三七%にすぎなかったわけです。だから、これらを学校任せに放置していれば、これから呉で起こった被害がより大きな被害として招く可能性があると私は思うんです。私学だから、公立だからといって子供の命の重さに差はないと思うんですね。 私学についても補助率を引き上げて耐震対策をとるべきだと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(矢野重典君) 公立高等学校等の施設につきましては、耐震補強の整備を支援するために、国といたしまして、平成八年度からその経費の一部を補助してまいっているところでございます。 御指摘の補助率の引き上げでございますけれども、私立学校の校舎等の施設整備は、基本的には設置者である学校法人がみずからの責任と負担において実施することが基本でございます。また、私立高等学校等の所轄長は都道府県知事でございます。さらに、現下の国の厳しい財政事情なども踏まえますと、御指摘の補助率の引き上げは私ども困難なことであるというふうに考えておるところでございまして、この点、御理解をいただきたく存じます。
○大沢辰美君 そんなことは言われなくてもわかっています。だけれども、こういう状況に追い込まれている現在の学校の状況、現実を把握して特別な対策をとらなかったら、震災が全国各地で発生する中で、これから子供たちの命を本当に危険な状態にさらすわけですから、この原点を踏まえて特別な対応をとっていただきたいと思います。 そして、現在こういう形で被害をこうむった学校の復旧対策ですけれども、これについて一点お聞きしたいんですけれども、これも阪神・淡路大震災で指摘されながら、財政支援の面で特段措置をとらず実際上は学校任せにして放置してきた行政の責任があると私は思うんです。阪神・淡路大震災の際は私立の学校に対しても災害復旧のための補助金を出しているわけなんです。今回についても、私は、特別措置が阪神ではとられたと、今回は違うというんじゃなくて、復旧に対しても同じ私立の学校に対して財政的支援を行うべきだと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(矢野重典君) このたびの地震による災害が激甚災害、いわゆる本激として指定されました場合には、これは公立学校と同様に私立学校の校舎等の復旧に要する経費について補助することができることとなっているところでございます。また、被災施設の復旧に係ります経費につきましては、日本私立学校振興・共済事業団におきまして、一般の融資より優遇した条件で長期低利の融資を行っているところでございます。 ただ、御指摘の私立学校の校舎等の施設整備につきましては、先ほども申し上げましたが、基本的には設置者である学校法人みずからの責任と負担において実施することが基本であるわけでございます。こういうことを踏まえますと、激甚災害、本激以外の災害による施設の補修等に対して補助することは私ども難しいと考えているところでございます。
○大沢辰美君 激甚指定になるかどうか、可能性はまだわかりません。そういう中での復旧対策に対する現地での不安が大きい。そういう点では、融資の問題も出されましたけれども、融資でなく、やはり補助という形で私は特別な対策をとっていただきたいということをもう一度お願いしておきたいと思います。 そこで、大臣にお尋ねいたします。 河内町でも幸い負傷者は出なかったんです。でも、公立小学校の体育館の石こうボードの壁が落ちています。ここも建設されたのは一九七六年です。熊野第二小学校は、地震が起きる十分前まで小学生と家族約百人がいたんです。ことし卒業した六年生を招いた子供会のお別れ会が開かれていたそうです。後片づけをした人たちは、石こうボードや杭材が降ってきて、天井が約二百平方メートルを超える範囲で落下したそうですけれども、本当に怖かったと。 公立小学校の体育館は、日常的に子供たちの活動の場になるのと同時に、災害時には避難所に指定されるわけですね。もし避難所になったときに、被災者が寝ている上にこの内壁や天井が大規模に落下したらどうなるか、もう予想しただけでも怖いです。避難所が安全でなかったらどこを頼ればいいのか、そういう声ももちろん出ています。 防災担当大臣として、緊急に避難所に指定される公立小中学校の体育館の耐震性や耐震対策はこれでいいと思うのか。また、防災対策上、重要な役割を担っているにもかかわらず、小中学校の校舎は補助のかさ上げ対象になっているけれども、体育館は対象外ということになっています。法の欠陥だと言わざるを得ないと思います。 あわせて、大臣にお聞きしたいんですが、私学についても今繰り返し質問いたしましたけれども、補助についてはやはり三分の一です。震災対策はこれでは進みません。子供たちに私学も公立もないということ、その対策も含めて、避難所としての体育館の位置づけについて、担当大臣としてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(伊吹文明君) 災害が起こった場合にどこを避難所にするかというのは、先ほど来、民主党の御質問でも言葉を選んでおっしゃっていますが、これは地方分権、地方自治の中で、地方自治体がお決めになることです。それを国がどこにしろ、ここにしろということは、なかなか私は申し上げにくいことだと思います。 ただ、衆議院段階でも全く同じ質問が御党からいろいろございましたので、私は文部科学省の方に、少なくともこの今五年延長と言っていらっしゃる議員立法の趣旨からすると、あくまで申請をなさるのは地方自治体なんですよ。地方自治体が申請をして特例としてかさ上げをしてほしいと、こうおっしゃるわけですから、耐震性を要求する証明というものは申請者がしなければならないというのは、これは国のルールとして当然のことなんです。ただし、申請をしないものについて、今、先生がおっしゃったように申請をしないものについて危険なところがあるんじゃないのかと。そのことについては、設置者の責任だということだけを言わずに調べてみたらどうなんだということは、この前の御質問の後で私から指示をしておきました。
○大沢辰美君 私は、避難所をどこにするかは地方自治体が決める、それは身近で一番よくわかっていますからそうなるでしょう。 でも、この間の震災後の避難所を見てください。阪神・淡路大震災のときはもうほとんど大規模の体育館に集中せざるを得なかったわけです。有珠山を見てください。確かに、農業センターだとか公民館だとか、大いに使いました。でも、やっぱり大きな体育館が一番集まりやすくて使ったわけです。 ですから、体育館というのは地域の避難所として一番今は安全だと思って避難をしています。が、その体育館が地震でこういう事態になってしまったわけですから、やはり地域任せじゃなくて、自治体任せじゃなくて、私学任せじゃなくて、国として、文部科学省として、そういう点検もして、検査もして、耐震対策するためにはどうしたらいいのか。私は、集中したところで検討し、方向を出すのが大事だと思うんです。私は、そこを大臣として采配を振っていただきたいということをお願いしたわけです。
○国務大臣(伊吹文明君) 先生のおっしゃっていることはよくわかります。しかし、私たちは、少なくとも中央集権的な統制国家では日本はございませんので、どこに避難をしろとかどこにあれをしろということを私たちは言うわけにはいきません。体育館を使っていらっしゃらないところもあるだろうし、体育館を使っていらっしゃるところもあると思います。 したがって、私が先般、衆議院の質問の後でわざわざ文部科学省にそういうことを言いましたのは、先生がおっしゃったようなことをも含めて、現状がどうなっているのかを一度把握する努力をしなさいということを指示したということなんです。
○大沢辰美君 とんでもないことを大臣、統制国家などやりなさいと私はいつ言いました。今、震災が起きて、そしてこの間ずっと続いている中で、現状としてそういう状況が避難所という場所で体育館を利用せざるを得ない今の現状なんです。だから、今回こういう、発生した場合、やはり全国的な調査ももちろんやっていただきたいです。その調査の上の結果に立って優先順位もつくでしょう。そして、この五年間に早くやらないといけないがどうだというのをチェックもできると思うんです。そういう対策をやはり緊急に震災対策として、学校の補助率のかさ上げも含めて検討していただきたいことを念を押しまして、このことは強く申し上げて次に移りたいと思います。 私、ちょっと関連質問させていただきたいんですけれども、被災者の生活再建を助ける制度である災害援護資金の問題について一点お聞きしたいと思うんです。 阪神・淡路大震災のときに災害援護資金を借りた人たちが、昨年、据置期間が五年間ですけれども終了して、返済が開始されました。今、連帯保証人になった人たちが大変困難な事態になっています。借り受け人の破産をされた人たちは四百三十七人、所在不明の方は七百二十七人に上っています。償還が免除をされるのは、借り受け人が死亡したときまたは著しい障害を受けた場合だけです。今後、保証人が肩がわりしなければならない事態になっています。 私は多くの相談を受けた一、二例を紹介したいんですけれども、たくさんの方の相談の中で、一点、六十九歳の男性と六十四歳の夫婦、年金月十三万円の暮らしはしんどいと。保証人に迷惑をかけたくないから、今毎月五千円返還しているけれども、返済が終わるのは五十年後になるという悲しい訴えをされています。 もう一つ、阪神・淡路大震災で全壊した自宅跡にプレハブを建てようと思って二百五十万円借りたと。体を壊してしまったから仕事が続けられなくなって生活費に消えてしまった、今は生活保護を受けてやっと生きていると。保証人は親友にお願いした、でも生命保険の受取人を保証人にして承諾書を書いてもらったと。 こういう形で、本当に数多くの今の悲痛な被災者の声が寄せられていますが、この問題について、本当に生活が困窮している保証人からまで取り立てるという事態は回避すべきではないかと考えますが、今の時点、いかがでしょうか。
○委員長(白浜一良君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(白浜一良君) 速記を起こして。
○政府参考人(真野章君) 災害援護資金は市町村と借り受け人との間の契約に基づきます融資でございまして、その財源は公費を原資といたしておりまして、これはまず確実に御返済をいただくということを前提とした制度でございます。したがいまして、被災者または借り受け人または保証人の方々から御返済をいただくというのが大原則でございます。 ただ、借り受け人の方々にはさまざまな事情があることも踏まえまして、償還が円滑に行われますように、月払いによる償還や少額償還を可能としたり、やむを得ない事情がある場合には支払いを猶予するなど、被災者本人や連帯保証人がなるべく償還しやすくなるよう工夫をいたしております。 昨年の九月から償還が始まったということでございますので、私ども、今申し上げましたように、できるだけの工夫をいたしておりますので、その状況を見守りたいというふうに考えております。
○大沢辰美君 今、自治体の判断で返済猶予や返済の少額返済も可能だということで続けられています。でも、自治体から国への返済は必要になってくるわけですから、今自治体は返済期限が来れば、倒産や行方不明者なども含めて、返済ができなかった貸付金すべてを肩がわりしなければならないという自治体の非常に財政事情がございます。 例えば、西宮市の場合は、今、公債費率は二〇・八%で、災害関連の借金がとても大きいと。だから、返済延期や特別交付などで国の財政措置を求めておられます。また、三%の利率は余りにも高くて、被災者の生活を圧迫しているために利子補給をしている自治体もあります。 このような中で、自治体だけに負担させるのではなくて、ただでさえ復旧で疲労している自治体の負担が余りにも大きい、自治体が生活の困窮者からまで返済を迫らずに済むように、私は被災者の実態に即した対応がとれるように自治体からの返済についても国としての対応を検討すべきじゃないかと思うんですが、もう一度お尋ねします。
○政府参考人(真野章君) 今申し上げましたように、昨年の九月から償還が始まっておりますが、現在のところ、四十数%の償還ということになっております。そういう意味でも、今申し上げましたように、昨年の九月からの償還ということでございますので、私どもとしては、まずはその状況を見守りたいというふうに考えております。
○大沢辰美君 私は、こういう厳しい中で最終的な負担のあり方も含めて検討を急ぐべきじゃないかということを強く防災担当大臣にも、管轄が厚生労働省になりますけれども、そういう被災者の立場に立って全体的な、総合的な震災対策、その後の災害援護資金の問題に限ってでも検討を早急にやっていただきたいことを強く申し上げておきたいと思います。 さて、今関連質問をさせていただいたわけですけれども、今、校舎の問題、体育館の問題、そして五年間の到達進捗状況を見させていただいたら、やはり弱者、福祉施設、そして小学校も含めてですけれども、また障害者の施設も含めてですけれども、非常にその部分が特におくれているという現状がございます。だから、この点については、本当に五年間やられたと言うけれども、しっかりやられたのかどうかという指摘をせざるを得ません。 そこで最後に、私は、学校の問題も含めて、医療施設なんですけれども、この医療施設の場合も緊急五カ年計画の進捗率は六三・九%になってしまっているわけです。これでは本当に安心して地域の人たちの医療と命を守ることができないということが言えると思うんですね。 ですから、病院というのは、平時は地域医療を守っています。だけれども、災害発生時はそこに暮らす人たちの命を助ける役割を持っているわけですから、このおくれた医療施設、拠点病院その他の医療施設の大震災対策、その点について、私は、補助率のかさ上げをしない限り、枠を広げない限りその対策の目的は達成できないと思いますが、その医療施設の問題について、最後、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(伊藤雅治君) 医療機関の耐震化につきましては、平成八年度から医療機関、特に災害拠点病院でございますが、災害拠点病院の耐震化に対する助成を行ってきているところでございます。 昨年十二月現在、五百二十五の災害拠点病院のうち、昭和五十六年に改正された建築基準法の基準に適合する病院の割合は六八%でございます。そしてさらに、平成十二年度補正予算におきまして、地震防災対策特別措置法第二条に基づきまして都道府県知事が作成しました五カ年計画に定められた地震防災上緊急に整備すべき医療施設、これは現在百三十五施設でございますが、これらの施設に対しまして三分の一の国庫補助制度を創設したところでございます。 そこで、補助率を引き上げるべきではないかという御指摘でございますが、これら医療施設の整備事業につきましては一般的に三分の一という形になっておりまして、さらなる引き上げにつきましては、医療施設に対する国庫補助の体系との関連におきまして困難であるというふうに考えているところでございます。
○大沢辰美君 これも先ほどの子供たちの校舎、体育館の問題と同じように、医療施設というのも本当に地域での、拠点病院はもちろん、その他の病院も役割を果たしました。阪神・淡路大震災のときも、本当に昼夜を分かたず、水がなくても二十四時間人工透析をやりながら被災者の命を守ったと。だから、拠点病院すら六八%しかやられていない。その他の病院は、今九千四百ぐらい全国であるわけですけれども、これの調査もされていないということですから、やはり私は、調査があって初めてどこをやらないといけないか、どこを急がないといけないか、どれだけやらないといけないかというのがはっきりするわけですから、そういう対策、計画的な対策も含めて、ぜひ、地域医療はもちろん、震災時の防災、この特別措置法を大いに利用していただくわけですが、このかさ上げの問題で、今も言いましたように三分の一しかない、これはやはり二分の一にかさ上げすべきだということをもう一度強く申し上げて、終わらせていただきます。 以上です。
○梶原敬義君 この法案に関しましては賛成ですから余り言うことはないんですが、大臣、小説で「関東大震災」というのがあるんです。単行本で僕はこの前読みましたけれども、読んだことがありますか。
○国務大臣(伊吹文明君) いや、寡聞にして拝見いたしておりません。
○梶原敬義君 ぜひ一度担当大臣として、関東大震災のことを生々しく書いてありますから、岩波かどこかの単行本がありますから、ぜひ読んでいただきたいと思います。 地震防災緊急事業五カ年計画、十二年度時点の進捗状況というのをいただいて見ておるんですが、上はもう一〇〇%を超えておりまして、下はまだ三九%台のところがあります。こんなに大きく進捗率に差が出るというのは、この法律の趣旨からいくと私はおかしいんではないかと思いますが、理由と今後の取り組みについて大臣から伺いたいと思います。
○国務大臣(伊吹文明君) 五カ年計画を私も県別に見まして、確かに進捗率が違うようでございますが、先ほど来から御質問がございますように、地方分権、地方自治の建前から、あくまでこれは地方自治体の申請によっていろいろな事業に対しかさ上げあるいは補助金の交付が行われるという仕組みで動いているわけですし、したがってどこによって違うかということになれば、都道府県ごとの財政事情や計画内容が違うと。なぜ計画内容が違うかといえば、多分その都道府県ごとの人口だとか産業の集積の状況だとか都市基盤その他いろいろ居住条件が違ってきているということに私は理由があるんだろうと思うんです。 先ほど民主党の委員の方からも御質問がありましたように、指導ということは今の地方自治の建前から非常に難しいと思うんですが、できるだけ連携をとって、バランスをとりながら、必要なものを地方が取り上げていただく、必要なものに補助を考えていくという方向で、先生の今御指摘になっているような差が出ないように、この法案が本院を通りましたら私たちの仕事になるわけでございますから、気をつけてやらせていただきたいと思います。
○梶原敬義君 終わります。 ─────────────
○委員長(白浜一良君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、本岡昭次君が委員を辞任され、その補欠として輿石東君が選任されました。 ─────────────
○委員長(白浜一良君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 地震防災対策特別措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(白浜一良君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(白浜一良君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(白浜一良君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、福本潤一君が委員を辞任され、その補欠として加藤修一君が選任されました。 ─────────────
○委員長(白浜一良君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(白浜一良君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に加藤修一君を指名いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時七分散会