国民生活・経済に関する調査会 第3号
- 発言数
- 147 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2001/02/23
会議録
○会長(久保亘君) ただいまから国民生活・経済に関する調査会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 昨二十二日、竹村泰子君が委員を辞任され、その補欠として小川敏夫君が選任されました。 ─────────────
○会長(久保亘君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国民生活・経済に関する調査のため、本日の調査会に内閣府政策統括官江崎芳雄君、内閣府男女共同参画局長坂東眞理子君、文部科学省生涯学習政策局長近藤信司君、文部科学省初等中等教育局長矢野重典君、文部科学省高等教育局長工藤智規君、厚生労働省職業安定局長澤田陽太郎君、厚生労働省職業能力開発局長酒井英幸君、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長岩田喜美枝君及び国土交通省住宅局長三沢真君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○会長(久保亘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○会長(久保亘君) 国民生活・経済に関する調査を議題とし、少子化への対応と生涯能力発揮社会の形成に関する件のうち、当調査会の提言の実施状況及び平成十三年度少子化対策関連予算等について政府から説明を聴取し、その後、質疑を行うことといたします。 まず、内閣府より説明を聴取いたします。坂井内閣府副大臣。着席のままで結構です。
○副大臣(坂井隆憲君) 内閣府副大臣の坂井でございます。よろしくお願いいたします。 我が国では少子化が進行しております。その要因の一つとして、経済社会の変化の中で女性の就業率が高まりつつあるにもかかわらず、仕事と家庭の両立が依然として困難であることが挙げられております。個人が望む結婚や出産を妨げている要因を取り除き、女性も男性も家庭生活における活動と仕事やその他の活動とを両立させ、安心して子育てができる男女共同参画社会を築くことが緊急の政策課題であります。 男女共同参画社会基本法におきましても、その基本理念の一つとして「家庭生活における活動と他の活動の両立」を掲げるとともに、基本法を受けて昨年十二月に策定された男女共同参画基本計画におきましても「男女の職業生活と家庭・地域生活の両立の支援」を重点目標の一つに掲げているところであります。 また、先般の中央省庁再編に伴い、内閣の重要政策に関する内閣の事務を助けること等を任務として設置された内閣府に、新たに重要政策に関する会議の一つとして男女共同参画会議が置かれるとともに、従来の男女共同参画室が男女共同参画局に格上げされて設置されるなど、推進体制が一段と強化されました。 このうち、男女共同参画会議につきましては、一月二十三日に第一回会議が開催され、男女共同参画社会の実現に向けたさまざまな課題についての審議を開始しております。 また、森総理大臣の御指示を受け、男女共同参画会議のもとに、仕事と子育ての両立支援策に関する専門調査会を設置し、この問題に関する検討を開始したところであります。 一方、男女共同参画局におきましては、男女共同参画会議の事務局としての機能を担いつつ、男女共同参画社会の形成の促進に関する事項についての企画立案、総合調整を行うとともに、基本法及び基本計画にのっとり、男女の固定的な役割分担意識の是正のため、広報啓発活動を行うなど、男女共同参画社会の実現に向けた取り組みを積極的に推進しているところです。 男女共同参画社会の実現に向けて施策を推進していくことが、少子化への対応の観点からも重要であります。今後、強化された推進体制のもと、施策のさらなる充実を図ってまいる所存ですので、御協力をお願いいたします。 〔会長退席、理事内藤正光君着席〕
○理事(内藤正光君) 次に、厚生労働省より説明を聴取いたします。増田厚生労働副大臣。
○副大臣(増田敏男君) 厚生労働副大臣の増田敏男でございます。 お手元にございます厚生労働省説明資料に基づきまして御説明をいたします。 近年の急速な少子化の進行は、将来の我が国の社会経済に大きな影響を与えることが懸念されており、少子化への対応を推進することが喫緊の課題となっております。このため、厚生労働省といたしましても、平成十一年末に策定されました少子化対策推進基本方針や新エンゼルプラン等に基づき、総合的な少子化対策を推進しているところであります。本日は、こうした取り組みについて御説明を申し上げます。 なお、内容が多岐にわたり、かつ時間的な制約もありますことから、昨年五月の本調査会からの御提言以降、具体的に取り組みが進んでいる事項を中心に説明させていただきます。 まず、提言されました事項の実施状況から申し上げます。 「1 出産・育児に関する経済的負担の軽減」については、一ページから二ページ中段まででございます。 「乳幼児医療の負担の軽減」。 乳幼児医療については、資料にもありますとおり、御提言の実現は容易ではありませんが、難病の子供、未熟児、障害児といった手厚い援護が必要な児童の疾病については、従来より医療費の公費負担を実施しております。また、妊産婦及び乳幼児の健康診査については、全国会議において都道府県を通じて質の確保に努めております。 二ページに参りまして、「出産育児一時金の改善」についてであります。 出産育児一時金の支給時期につきましては、分娩後、一定の事務手続に要する時間が必要でありますが、こうした状況を改善するため、平成十三年度から、一時金が支給されるまでの間、政管健保等の保健福祉事業の一環として、出産費を無利子で貸し付ける事業を創設することとしております。 「不妊治療への医療保険適用の拡大」についてであります。 不妊治療の医療保険適用については、二ページにあるとおりですが、三ページにありますとおり、不妊治療の精神的な負担や情報不足等を解消するため、専門医等が相談、情報提供を行う不妊専門相談センター事業を新エンゼルプランに基づき平成十六年度までに全都道府県に拡大することとしております。さらに、生殖補助医療のあり方については、厚生科学研究審議会の部会の下に設けられた専門委員会において昨年十二月に報告書が取りまとめられ、現在、国民の皆様からの御意見をいただいているところであります。 「児童手当の在り方」につきましては、昨年六月より、支給対象年齢を三歳未満から義務教育就学前までに拡大したところでありますが、平成十三年度については、所得制限を緩和し、支給率を約七二%から八五%に拡大することとしております。 続いて、2の「保育所等の整備」についてであります。 保育サービスについては核家族やライフスタイルの多様化等に伴うさまざまなニーズに適切に対応し、多様な保育サービスを提供できるよう、新エンゼルプランに基づき整備を促進しているところであります。平成十三年度は、需要の多い低年齢児、ゼロ歳から二歳の二万人分の受け入れ拡大を図り、平成十六年度までに六十八万人分の受け入れを確保いたします。また、昨年、保育所の設置主体制限を撤廃するなど規制緩和を進めており、これらによって待機児童の早期解消に努めてまいります。 四ページをごらんください。 「延長保育等多様な保育サービスの整備」についてであります。 近年、保育所の通常の開所時間以外の保育サービスに対するニーズが増大していますことから、延長保育、休日保育等の多様な保育サービスを充実するとともに、育児疲れ等に対応するため、一時保育など専業主婦を含めた子育て支援を推進しております。 「育児に関する情報提供」についてであります。 育児に関する情報提供については、母子健康手帳の交付やさまざまな保健指導を行うとともに、保育所情報、子育て支援情報などを提供するi―子育てネットの運用を開始したところであります。 さらに、昼間保護者のいない家庭の小学校低学年の児童のため、新エンゼルプランに基づき、放課後児童クラブを平成十六年度までに一万一千五百カ所整備することとしております。また、平成十三年度は、新たに、過疎地等における小規模クラブや障害児の受け入れに対する補助を実施することとしております。 五ページに参りまして、3の「育児と仕事の両立」についてであります。 「育児休業取得環境の改善」。 近年、少子高齢化や核家族化が進行する中で、男女労働者が仕事と家庭を容易に両立させ、生涯を通じて充実した職業生活を送ることができるようにすることが課題となっております。 〔理事内藤正光君退席、会長着席〕 こうした観点から、働きながら子供を産み育てやすい雇用環境を整備するため、時間外労働の免除請求権の創設等を内容とした育児・介護休業法の改正法案を今国会に提出したところであります。この法案においては、育児休業をとりやすく、また円滑に職場復帰ができる環境を整備するため、育児休業の取得などを理由とする不利益な取り扱いの禁止を盛り込んでおります。また、勤務時間の短縮等の措置を講じなければならない事業主の義務の対象となる子の年齢を一歳未満から三歳未満に引き上げることにしております。 「育児休業給付の改善」についてであります。 育児休業給付の給付率については、本年一月より従来の二五%から四〇%に引き上げており、さらに一層の活用促進を図るため、周知、広報を実施しているところであります。 「労働時間の短縮」、「多様な働き方の環境整備」についてであります。 子育てのための時間確保の推進など、子育てしながら働き続けることができる環境を整備するため、週四十時間労働制の遵守の徹底などによる労働時間の短縮、フレックスタイム制度など弾力的な労働時間制度の普及促進、在宅ワーカー等に対する情報提供、相談体制の整備などを進めております。 また、六ページから七ページの上までさまざまな施策がございますが、ファミリーフレンドリー企業の普及促進など、男女が共同して育児や家事に参加することができる就業環境の形成、パートタイム労働者や派遣労働者の適正な待遇や雇用条件の確保を進めますとともに、今国会に提出した雇用対策法等の改正法案におきまして、事業主は、労働者の募集、採用について、その年齢にかかわりなく均等な機会を与えるように努めなければならない旨の規定を盛り込んでおります。 七ページの二つ目の欄の4でございます。 「子どもの看護休暇」につきましては、子供の急な負傷や疾病の際に休暇を取得しやすくするため、先ほど申しました育児・介護休業法の改正法案におきまして、事業主は、小学校就学前の子の看護のための休暇制度を導入するよう努めなければならないこととしております。 5の「男女の共同参画社会の形成」につきましては、昨年十二月に策定された男女共同参画基本計画に基づき、総合的、計画的に幅広い分野にわたる施策を実施することとしております。 七ページ中段の欄から八ページにあります「6 外国人労働者問題の検討」につきましては、今後の少子高齢化に伴い労働力人口の減少が見込まれますが、高齢者、女性等の労働力率を高めることにより、労働力人口の減少を最小限に抑えることが可能であると考えており、労働力の供給制約への対応としての外国人労働者の受け入れについては、我が国の労働市場等広範な分野に及ぼす影響にかんがみ、慎重に検討すべきであると考えております。 続きまして九ページ以降、「平成十三年度少子化対策関連予算等」について要点のみ御説明申し上げます。 まず、保育サービスの充実につきましては、先ほども御説明いたしましたとおり、新エンゼルプランに基づき、低年齢児の受け入れについては五十九・八万人から六十一・八万人へと拡大、延長保育については八千カ所から九千カ所、休日保育については百カ所から二百カ所へ整備を推進し、必要なときに利用できる多様な保育サービスの充実に努めてまいります。 また、育児不安の解消など、地域における子育て支援が強く求められる中で、育児不安に悩む保護者への相談や子育てサークルの育成を行う地域子育てセンターの整備促進、育児疲れの解消や緊急時の保育などのための一時保育の推進を図ることとしております。 十ページをごらんください。 仕事と家庭の両立支援対策でありますが、まず本年一月より育児休業給付の給付率の改善を実施しております。また、育児休業をとりやすく、育児休業後、円滑に職場復帰して、その経験、能力を生かして働けるよう、育児休業代替要員の確保や、円滑な職場復帰のためのプログラムの実施の支援を行っております。 ファミリー・サポート・センター事業につきましては、省庁再編に伴う連携事業といたしまして総合的に展開するとしております。具体的には、対象者を従来の雇用労働者だけでなく自営業者や家庭の主婦にも拡大し、保育所との連携強化や大都市部での重点的な設置を図るとともに、従来の八十二カ所から、本部百八十二カ所、支部四百五十五カ所を設置することとしております。 このほか、フレーフレー・テレフォン事業、事業所内託児施設助成金などの事業主への助成、労働時間の短縮、フレックスタイム制、在宅就業、労働者派遣事業などの多様な就業形態への支援を行うこととしております。 十一ページに参りまして、出産等により退職した者への再就職支援や、仕事と家庭の両立に関する意識啓発、ファミリーフレンドリー企業の普及を図ることとしております。 また、母子保健医療体制の整備につきましては、安心して妊娠、出産、育児ができる環境を整備するため、周産期医療ネットワークや不妊専門相談センターの整備、働く女性の母性健康管理対策を進めるとともに、休日、夜間に対応できる小児救急医療体制の整備を進めてまいります。 十二ページをごらんください。 平成十三年度から、出産育児一時金が支払われるまでの出産費貸付制度を創設するとともに、成育医療の先導的役割を担う国立成育医療センターを開設いたします。 このほか、子育て家庭への支援としては、病気回復期にある乳幼児等の一時預かりや母子家庭等への支援を推進することとしております。 十三ページに参りまして、放課後児童健全育成事業の充実、児童館の整備促進を行うとともに、児童手当について平成十三年度から所得制限を緩和することとしております。 また、近年多様化する女性のライフスタイルに対応した子育て支援策を検討するための調査研究を十三年度に実施いたします。 児童虐待防止対策の推進でありますが、近年児童相談所における児童虐待に関する相談件数が大幅に増加しており、平成十一年度は約一万一千件と平成二年度の十倍以上となっております。このため、昨年十一月より施行されました児童虐待防止法を適切に運用するとともに、平成十三年度予算案におきましても児童虐待防止対策を総合的に推進することとしております。 まず、児童虐待の早期発見、早期対応といたしましては、市町村ネットワークや児童家庭支援センターの拡充、心理相談員や保育士の配置による定期健康診査時の相談体制の充実を推進することとしております。 十四ページに参りまして、児童福祉司の養成、児童相談所に設置されている一時保護所の充実を行うとともに、虐待に関する情報提供、専門相談、職員の研修等を行う虐待・思春期問題情報研修センターを設置することとしております。 さらに、児童の適切な保護のため、児童養護施設等への職員配置の充実や整備促進を進めるとともに、児童相談所において地域の精神科医の協力を得て保護者へのカウンセリングの充実を図ることとしております。 なお、十五ページには新エンゼルプランの目標値に関する資料を添付しておりますので御参照ください。 最後に、一層少子高齢化が進行する中で、仕事と育児の両立支援や地域における子育て支援を充実することにより、我が国の将来を担う子供たちが健やかに成長でき、活力ある社会を維持していくことは極めて重要な課題であると認識しております。 厚生労働省といたしましては、省庁再編により新たに発足した雇用均等・児童家庭局を中心として、今後より総合的な少子化対策を推進し、社会全体で子育てを支援していく体制の整備に努めてまいりたいと考えております。 以上で厚生労働省の説明を終わります。 ありがとうございました。
○会長(久保亘君) 次に、文部科学省より説明を聴取いたします。池坊文部科学大臣政務官。
○大臣政務官(池坊保子君) 文部科学大臣政務官の池坊保子でございます。 まず、文部科学省における少子化問題への基本的な取り組みについて御説明いたします。 少子化の進行は、子供同士の切磋琢磨する機会の減少や、親の過保護、過度な干渉を招きやすくするなど、子供たちの教育面への影響も大きく、教育行政においても少子化対策が重要な課題であると考えております。 文部科学省においては、昨年四月の中央教育審議会報告「少子化と教育について」を尊重しつつ、一昨年十二月に決定された政府の少子化対策推進基本方針及び新エンゼルプランに基づいて六つの観点から推進しております。一、安心して子育てができる環境整備を実現すること。二、子育てや家庭の大切さについて若い世代の理解を深めること。三、働きながら、学びながら子育てができる環境を整備すること。四、教育費負担の軽減を図ること。五、地域で子育て支援をする環境を整備すること。六、子育て後のキャリア開発等を支援することでございます。 次に、国民生活・経済に関する調査会中間報告提言の実施状況について御説明いたします。 資料の一ページの1の「出産・育児に係る経済的負担の軽減」に関してお話しいたします。 私学助成につきましては、平成十三年度予算案で総額四千六十五億円を計上しており、このうち、私立大学等の経常費補助につきましては、対前年度七十二億円の増となっております。また、育英奨学金事業につきましては、平成十三年度予算案で対前年度三十六億円増の一千二百五十億円を計上しており、貸与人員合計で対前年度六万二千人増の七十五万三千人、事業費合計で対前年度五百八十一億円増の四千七百三十二億円と大幅な充実を図っております。 次に、二ページの「2.保育所等の整備」についてお話しいたします。 幼稚園教育のあり方についての実践的調査研究につきましては、幼稚園における子育て支援活動を積極的に推進するため、教育の専門家による子育て相談、カウンセラーによる子育てカウンセリング、未就園児の親子登園、子育て情報の提供、預かり保育等について総合的な調査研究を行うこととしております。 また、満三歳児入園についての調査研究については、遊び相手や集団生活を求めて、低年齢から短時間の集団保育を求める保護者の要望が高まっておりますため、満三歳児入園に伴うさまざまな展開の仕方について調査研究を行うこととしております。 また、私学助成における幼稚園の子育て支援活動の推進につきましては、私立幼稚園が地域の幼児教育のセンターとしての役割を積極的に果たしていけるよう、平成十三年度予算案では対前年度一・五倍の二億七千万円の補助を行う予定となっております。 私学助成における預かり保育推進事業につきましては、預かり保育に対するニーズの増大にこたえていけるよう、平成十三年度予算案においては、十二億四千八百万円と予算額を倍増して補助を行う予定となっております。 次に、三ページの「保育所等の整備」の「育児に関する情報提供」についてお話しいたします。 「子育て学習の全国展開」につきましては、平成十三年度予算案で新たに三億二千万円を計上し、就学時健診や母子保健活動等の機会を活用した子育て講座を全国的に開設しますとともに、思春期の子供の問題行動に悩む親向けの学習機会を提供することとしております。 「家庭教育手帳等の作成・配布」につきましては、親が家庭の大切さを自覚し、自信を持って取り組んでいくよりどころとなるよう、平成十一年度から家庭教育手帳を母子保健の機会を通じて乳幼児を持つ親に順次配布するとともに、家庭教育ノートを小中学校等を通じて小中学生を持つ親に配布しております。 「子どもや親のための二十四時間電話相談に関する調査研究」につきましては、子供や親の悩みや不安などに関する相談に、電話等により二十四時間いつでも対応できる相談体制を整備するための予算を計上しております。 また、「家庭の教育力再生のための調査研究」につきましては、しつけなど家庭での教育の実態や家族、子育てに関する意識の変化についての調査研究等を新たに行うとともに、その成果などを踏まえ、家庭教育のあり方を考え直すためのシンポジウムを開催することとしております。 このほか、「障害のある子どものための教育相談体系化推進事業」として、平成十三年度より、新たに全都道府県を対象として教育、医療、福祉等の合同相談会の開催や、巡回相談員の派遣など、障害のある子供の保護者等に対し、一人一人のニーズにこたえた教育相談を行うための体制整備を行うこととしております。 次に、四ページの「保育所等の整備」の「放課後児童健全育成事業等の拡充」についてでございます。 「子育て支援ネットワークの充実」につきましては、子育てやしつけに関する悩みや不安を持つ親に対して、子育て経験者などが気軽に相談に乗ったり、きめ細やかなアドバイス等を行う子育てサポーターを配置するなど、地域における子育て支援のネットワークづくりを進めるとともに、父親の家庭教育への参加を推進するため、企業等と協力して行い、企業等に出向して行います家庭教育出前講座の開設等を行っております。 また、「子どもゆめ基金の創設等」につきましては、平成十三年度予算案で新たに百二十億円を計上し、独立行政法人国立オリンピック記念青少年総合センターに、民間団体が実施する主として地域レベルでの子供の自然体験活動、読書活動等への支援を行う子どもゆめ基金を創設することとしております。 「子どもセンターの全国展開」につきましては、親や子供たちにさまざまな体験活動や家庭教育支援に関する情報提供を行う子どもセンターの全国的な整備を行っており、平成十三年度予算案では十三億二千六百万円を計上し、全国で約千カ所程度設置することを予定しております。 「青少年の「社会性」を育むための体験活動総合推進事業」につきましては、平成十三年度に新たに一億四千八百万円を計上いたしまして、地域の子供たちが年間七日間程度の奉仕活動に取り組むモデル事業や、不登校等で屋内に引きこもりがちな青少年等が自然体験活動等の体験活動に取り組むモデル事業を行うこととしております。 「余裕教室等を活用した「地域ふれあい交流事業」の推進」につきましては、平成十三年度に新たに三億円を計上して、各都道府県七カ所において学校の余裕教室等を地域ふれあい交流センターとして位置づけ、センターを拠点とした子供や高齢者を含めた地域の人々の触れ合い活動や異世代間交流等を通じて地域の人々の連携強化を図ることとしております。 最後に、「男女共同参画社会の形成」についてでございます。 平成十三年四月に独立行政法人化する予定の国立女性教育会館におきましては、引き続き女性教育関係者に対する研修、女性教育に関する専門的な調査研究等を行っていくつもりでございます。 また、ゼロ歳からのジェンダー教育推進事業につきましては、幼児期から個性を大切にし、かつ互いに尊重し合い、男女の固定的役割分担意識にとらわれない男女共同参画の視点に立った教育を家庭及び地域で推進するための親を対象とした学習プログラム等の開発や、地域で取り組むモデル的な事業を実施することとしております。 国民生活・経済に関する調査会の御提言にかかわる主な施策はさきのとおりではございますが、このほか文部科学省では別様の「「少子化対策推進基本方針」に係る文部科学省関係予算の概要」の三ページにございますように、「「生きる力」を育てる学校教育等の推進」や「柔軟な学校教育制度への改革」等々のさまざまな施策を推進しているところでございます。 また、最後になりましたが、昨年十二月の教育改革国民会議の提言を踏まえ、二十一世紀教育新生プランとして、家庭、学校、地域の連携を図り、社会全体で子供を育てていく環境づくりを通じて少子化への対応を図ってまいりたいと考えております。 以上が文部科学省からの説明でございます。
○会長(久保亘君) 次に、国土交通省より説明を聴取いたします。高橋国土交通副大臣。
○副大臣(高橋一郎君) 国土交通省におきます少子化対策の取り組みについて御説明を申し上げます。 国土交通省資料一ページをごらんください。これは少子化対策推進基本方針のうち国土交通省関係施策部分の抜粋です。 国土交通省といたしましても、子育て世帯がゆとりを持って安心して暮らせるために、子育てのための時間の確保、子育ての場となる住宅の整備や町づくり等の推進は、子育てに夢を持てる社会を構築するための重要な課題であると認識しております。このため、子供や家庭を取り巻く生活環境全般について、良質な住宅や居住環境の整備、親子での外出をしやすくする歩行環境や公共交通機関等のバリアフリー化の推進などの施策を積極的に推進しておりまして、二十一世紀の本格的な少子高齢社会にふさわしいゆとりある生活環境の実現を目指しております。 次に、資料二ページからの平成十三年度の関連予算案の資料により御説明をさせていただきます。 資料二ページをごらんください。 (1)の「良質な住宅の整備」のうち①の「広くゆとりある住宅の供給の促進」でございます。 我が国の住宅ストックにおける一人当たり床面積は三十三平米となっておりまして、イギリス及びドイツの三十八平米、フランスの三十七平米など欧州に比べるといまだ低い水準にとどまっております。特に賃貸住宅においては、我が国のストックの半数が一戸当たり床面積で四十平米未満であり、狭小な規模のものが多く、居住水準の向上が立ちおくれております。このため、住宅における一人当たり床面積を欧州並みの水準に引き上げるとともに、居住環境の抜本的な改善に取り組んでいるところでございます。 少子化対策といたしましても、子育てしやすい居住環境を実現するため、良質なファミリー向け賃貸住宅の供給を促進するなど子育て世帯向けの広くゆとりある住宅の確保を支援する施策を実施しております。 具体的な施策としては、賃貸住宅について特定優良賃貸住宅制度を設けております。これは、民間の土地所有者等が建設する居住環境の良好な賃貸住宅につきまして建設費の補助、家賃対策補助を行い、入居者の家賃負担の軽減を行うものでございます。平成十三年度は三万戸の供給を予定しております。 このほか、公団賃貸住宅一万二千五百戸、住宅金融公庫五十五万戸の予算を通じました良質なファミリー向け住宅の供給を行います。 また、十三年度には、子育て期にある多子世帯等がゆとりある住宅に住めるように、既存の公社等の住宅について二戸の住宅を一戸に改造するなど住宅の規模を拡大して供給する多子世帯向け賃貸住宅制度を創設することといたしております。 さらに、公営住宅等の入居選考時におきましては、十八歳未満の子供が三人以上いる多子世帯に対して優先入居により優遇を行います。 また、持ち家対策といたしましては、住宅金融公庫融資を通じまして広くゆとりある住宅取得、建設のための支援を行います。特に、三大都市圏におきましては、子育て世帯等が初めてマンションを取得する際の低い金利が適用される割り増し融資額について、三百万円を五百万円に増額しております。 次に②として、「職住近接で子育てしやすい都心居住の推進と住宅と併せた子育て支援施設の一体的整備」でございます。 近年、働く女性の増加により、子供を持つ夫婦が仕事と子育てを両立させ、家族団らんなどのゆとりを生み出すためには、職住近接の実現は切実な問題となっております。このような状況を踏まえ、職住近接に資する都心地域における住宅供給を行うとともに、住宅の供給とあわせて、保育所等の子育て支援施設の一体的整備等を推進するものでございます。 具体的には、都心あるいは都心周辺の工場跡地等を活用いたしまして、住宅の供給と公共施設整備とを一体的、総合的に行う住宅市街地整備総合支援事業を約百五十地区において実施するのを初め、都心内の利便性の高い市街地の高度利用により住宅供給を行う市街地再開発事業等の事業を活用いたします。 また、昨年五月の本調査会の提言にありました保育所等の整備につきまして、公共賃貸住宅の整備や市街地再開発事業等を進める際、あわせて保育所などを一体的に整備していけるよう補助の割り増し等を行っております。 以上が住宅に関連する施策でございます。 次に資料三ページに移ります。 (2)としまして、「子ども連れでも安心して外出等ができる生活環境の整備」でございます。 安心して子供連れで外出でき、また子供が楽しく安全に遊び生活できますように、公園や水辺空間などの身近な遊び場等の整備、親子の交通安全を確保する生活環境の整備、妊婦、子供連れに利用しやすい公共交通機関の整備を推進しております。 まず①の「身近な遊び場等の整備」につきましては、利用しやすい海岸整備、観光地のバリアフリー化の推進、都市公園の整備を進め、子供や妊婦の方々等、だれもが利用しやすい環境整備を実施してまいります。 また、水辺の交流拠点として、NPO、ボランティア団体とも連携して、河川の自然などを生かした取り組みを推進し、子供や家族などの交流、自然体験、環境教育の場としての水辺環境や野外活動拠点整備を実施いたします。 ②の「親子の交通安全を確保する生活環境の整備」でございますが、子供連れの方、ベビーカーを利用する方、妊婦の方等を含め、すべての方に安全で快適な歩行空間のバリアフリー化を積極的に進めます。 そのために、都市部の駅周辺等において、交通バリアフリー法に基づき、公共交通機関等のバリアフリー化と連携し、幅の広い歩道の整備、既設歩道の段差、傾斜、勾配の改善等により、バリアフリーの歩行空間の整備を計画的に全国で展開いたします。 バリアフリーの歩行空間ネットワークの整備につきましては、来年度は約二千地区において実施、さらに平成十四年度までには約三千二百地区で整備を推進することを目標といたしております。 この事業とともに、住居系地区等において通過交通の進入を抑え、暮らしの安全を確保するため、車のスピードを抑える歩車共存道路等を面的に整備するコミュニティ・ゾーン形成事業の推進、児童の視点に立ちました通学路点検などを推進し、子供にとっても安全な道路に改善する安全な通学路の整備の推進を図ることといたしております。 さらに③の「妊婦、子供連れに利用しやすい公共交通機関の整備」ですが、ここでは昨年十一月に施行された交通バリアフリー法に基づき、公共交通機関のバリアフリー化を推進いたします。 具体的には、鉄道駅におけるエレベーター、エスカレーター等のバリアフリー施設の整備、低床式路面電車(LRT)、ノンステップバスの導入等を推進いたします。その他、鉄道の乗り継ぎ利便の向上や輸送力増強、オフピーク通勤の推進等による鉄道の混雑緩和対策を講じることといたしているところでございます。 以上、国土交通省の取り組みを御紹介させていただきました。 ありがとうございました。
○会長(久保亘君) 以上で政府からの説明聴取は終わりました。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○日出英輔君 自由民主党の日出でございます。 きょうは副大臣、政務官御苦労さまでございます。 この調査会では、三年目になりますが、少子化の問題と、それから少子化の中での生涯能力発揮社会の形成というテーマを三年にわたって勉強しているわけでございまして、私もこの調査会に出席をさせていただきまして、大いに勉強させていただいているわけであります。実は、昨年も政府への質問ということで質問させていただいたわけでありますが、私は、ちょっとこの少子化の問題に少しテーマを絞って申し上げますが、やや不満といいますか、非常に問題が多岐にわたるだけに何を焦点にしてこの議論をするのかということについていささかの疑問がございます。 この少子化の問題につきましては、いろんな関連の資料を見させていただきますと、平成十一年に少子化対策推進関係閣僚会議というのが政府で少子化対策推進基本方針というのをおつくりになっておられる。その十年前から関係省庁の連絡会議ができて、十年たってこの基本方針をつくったこと自体は私も画期的なことだと思っておりますが、これは副大臣なり政務官ごらんになりましてお感じになるのではないかと思うのでありますが、やや総花的な感じがしないではないわけでございます。 私の独自の考え方というと恐縮でございますが、やはりこれだけ出生率が下がってきて、今一・三四でございますか、百年で人口半減、千年足らずで一億二千六百万人の方がほんの数万人になってしまうという、こういう話でありますし、これがまた病気や戦争ではなくて、やはり社会的な女性なり男性の生き方の問題あるいは価値観に基づくという話になりますとなかなか特効薬もない。そういうことでありますから、それだけに非常に大きな問題があるのではないかというふうに思っているわけであります。 私は、この少子化の基本方針を見せていただきますと、非常に総花的で、少子化を克服していくという感が少し薄いのではないかという若干不満を実は持っておるわけでございます。この中で、例えば仕事と子育ての両立に係る負担感や子育ての負担感を緩和、除去するであるとか、あるいは安心して子育てができるようなさまざまな環境整備を進めるといったようなことは結構なことでありますが、単なる少子化対策でありますれば、各省の施策は現下の情勢にかんがみこういうことをいたしますと言えば比較的済む話だと思いますが、少子化とやはり言うためにはもう少し克服していくという、こういった意欲が感じられるような気がいたします。 ちょっと前置きが長くなって恐縮でございますが、この調査会でいろんな参考人の方々が来られまして大変貴重な御意見をいただくわけでございますが、その中で必ず出てまいりますのが、結婚や出産は当事者の選択によるものであって、国や行政が介入すべきでないといったこと、言葉をかえれば人口政策的な強制手段みたいなものはだめだと、こういうふうに言っているんだろうと思いますが、この話が冒頭ありますと、何か社会世相に対するいろんなコメントはなさるわけでありますが、基本的に少子化を克服していくという、そういうような気持ちなりなんなりが出ていないような気が、私は、ちょっとないものねだりかもしれませんが、そういう気が実はいたしておるわけであります。 そこで、ちょっと最初に厚生労働省の雇用均等・児童家庭局長に伺いますが、この基本方針の中でやや具体的に、私の言葉で言えば少子化克服というふうに申し上げたいところでありますが、後でエンゼルプラン等でも具体的な目標が出てくると思いますけれども、出てまいりますのが、「仕事と子育ての両立のための雇用環境の整備」でありますとか、あるいは「安心して子どもを産み、ゆとりをもって健やかに育てるための家庭や地域の環境づくり」でありますとか、あるいは「利用者の多様な需要に対応した保育サービスの整備」といったこの三項目は、私はやや具体的な感がするわけであります。こういった施策は、エンゼルプランでもそういうことだと思いますが、国のみでは当然できないわけでありまして、地方公共団体とタイアップをしていかなきゃいけない、あるいは計画的にやっていかなきゃいけない。 十二年度の予算をちょっと調べてこなかったんですが、少子化対策臨時特例交付金というのがあるようでございますね、十一年度で二千億円という。こういったことをお使いになってやるわけでございましょうが、中央、地方を通じます連係プレーといいますか計画といいますか、計画的な推進、今の基本方針でいいますと2、3、4をちょっと読み上げさせていただいたわけでありますが、こういったことについて、そういった計画的なものがあるのかどうか、先に伺いたいというふうに思っております。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 雇用均等・児童家庭局長の岩田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。 ただいま御質問がございました国と地方公共団体との連携、それを進めるための具体的な計画はどうなっているかということでございますけれども、今、先生が御指摘なさいました基本方針の三項目を見ますと、保育ですとか母子保健ですとか、事業の大半は地方自治体が担っているというものでございます。したがいまして、御指摘のとおり、国と地方公共団体が十分に連携をとりながら進めていくことが必要であるというふうに思っております。 二つのことを申し上げたいというふうに思いますが、まず最初は、国でも基本方針、そして基本方針に基づく新エンゼルプランという具体的な数値目標を掲げたプランを持っておりますけれども、地方にも同様に、計画を立案していただきまして計画的に実施していただきたいということで、地方版エンゼルプランといいましょうか、そういうものの策定、実施をお願いいたしております。すべての都道府県ではできておりますけれども、市町村レベルになりますと、既に持っているところもあれば今検討中のところもあるといったような状況でございますが、まずそれぞれの地方公共団体が団体ごとの計画を持っていただくということが重要ではないかというふうに思います。 もう一つは、地方公共団体がそれぞれの地域で地域の実情に応じて取り組みがしやすいように、私ども国の施策、特に予算措置などを講じますときには、地域の実情に応じた弾力的なものになるよう補助金制度の改善をいたしましたり、保育所についての規制緩和をいたしましたり、自治体が取り組みを進めやすいようにということで心がけてまいっているところでございます。
○日出英輔君 質問通告はしておりませんでしたけれども、中央省庁の再編に伴いまして政策評価というのをやることになっております。今の2、3、4なんかの項目についての政策評価というのはもう既につくっているんでしょうか、それともこれからつくるんでしょうか。もしあれでしたら簡単にちょっとお答えください。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 政策評価につきましては、この三項目に限られませんで、政策全般について来年度からすべての省庁でそれに取り組むということで、厚生労働省においても今その準備をしているというふうに認識いたしております。 特に、具体的な分野ごとにはまた特別な評価システムも検討されているというふうに思いますが、今のお話での関連で申し上げますと、例えば政策評価というよりも、利用者側から見た評価という観点の問題でございますが、保育所の使いやすさということを第三者が評価するというような評価システムについても今検討中でございます。
○日出英輔君 政策評価まで伺いましたのは、少子化対策につきまして、定量的な目標というのがエンゼルプランでは出てまいりますが、一般に、例えば基本方針の世界でも、定量的あるいは定性的な目標というのは必ずしも明確になっていない。私は、冒頭申し上げましたように、やはり少子化の克服といいますか、出生率の回復あるいは出生率の向上といったことを目指すんだということがどこかに書いてあるかと思って、目を皿のようにこの基本方針を見てみたのですが、残念ながらどこにも書いてないわけであります。 一方で中高一貫でありますとか児童虐待でありますとか、少子化という一般的なそういう社会的な現象が進む中での議論というのもあるとは思いますが、私は、今国の政治が一番大事なのはやはり少子化の克服といいますか、出生率をどういうふうな形で回復していくのか、あるいは向上させていくのかといった問題がまず一番急がれるのではないだろうかという気がいたします。なかなかに難しい問題だと思いますが、いや難しいから、周りからやっていこうとか、ふわっとしたところからやっていこうというわけにはなかなかまいらないというふうに思います。 実は、増田副大臣にも地方自治の御経験大変たくさんあるというふうに存じ上げておりまして伺いたかったんですが、ちょっと申しわけありませんが、別なときの問題で伺わせていただきまして、坂井副大臣に伺いたいのでございますが、この基本方針の中に、一番最後に「少子化対策推進関係閣僚会議において、本基本方針に沿った施策のフォローアップを行う」という記述がございます。 これは十一年の十二月につくったものでありますからまだ二年目といいましょうか、一年たっているぐらいということで、すぐフォローアップというのはどうかという感じもしないではございませんが、一たんこういった基本方針ができたからあとは関係各省がこの中のものを実施だけ進めていけばいいということにはなかなかまいらないんじゃないかという気がします。それは、先ほど申し上げましたように、出生率の回復なり出生率の向上ということを目指すという点がなかなか一つ心棒が入っていないというところがあるからでございます。 きのう、ちょっと質問通告がおくれまして大変申しわけなく思ったのでありますが、こういった少子化の対策について内閣全体として取り組みますときには、中央省庁再編の後でも当然今度は内閣府がなさるんだろうというふうに私は思いますし、また内閣の強化が今度の再編の大目玉でありますから、内閣府だと思いますが、こういったフォローアップをいずれかになさいますときには、ぜひともやはり人口置きかえ水準というんでしょうか、これを目指してというのはちょっと極端に過ぎるにしても、出生率の向上あるいは出生率の回復というのを目指した政策と、やっぱりそれを間接的に支えるあるいは基盤をつくる、そういった政策と少し意識的に分けた上でフォローアップをしていただきたいというのは、私はそういう気持ちで実はおるわけであります。 財界等も非常にこの問題に関心があるように見えて、実際、調査会へ来て、あれは日経連の方でしたでしょうか、伺いますと、やや私は非常に不満でありまして、何か政府の施策に期待するというような気分がちょっと多かったような気がいたします。こういった問題で、特に女性なり若い男性の価値観に関係するところでありますから、法律で出生率回復なり向上するためにいろんな話を強制するというわけにもちろんまいりませんが、やはり財界といいますか、経団連だとかあるいは日経連とかあるいは連合とか、こういったところがもう少し本腰を入れてやっていただかないといけないというふうに思います。 そういう意味で、坂井副大臣には大変恐縮でございますが、ちょっと漠とした話で恐縮ですが、フォローアップをするときにはと言うのもちょっとなんでありますけれども、ぜひとも内閣のこれは構造的には大変大事な問題だと思います。そういう意味で、この少子化対策推進関係閣僚会議が、どこでこれをお世話しているかなどという問題がはっきりしないなと言われないように、ぜひともこれについて取り組みを強化していただきたいということでございます。 そこで、坂井副大臣の御見解といいますか、取り組みの決意を伺いたいというふうに思います。
○副大臣(坂井隆憲君) ただいま日出先生からいろんな貴重なお話を伺いました。 ただ、日出先生の御質問、お話の中にもありましたように、結婚、出産、こういう問題は、やっぱりいろいろ意見があるかもしれませんが、あくまでも個人の自由な選択にゆだねられるべきものじゃないかと思っています。 私ごとで恐縮ですが、きのうも私、娘が二十四歳になって、早く結婚しないかと言ったんですが、まだ三、四年は嫌だ、ほかにやりたいことがあると。特にやりたいことがあるわけじゃない、まだ見つかっていないみたいなんですが、そういうふうに言う。昔と違うから、やっぱりなかなか写真一枚で結婚しろと言うわけにもいかないし、そういうことを考えると、結婚とか出産というのは個人のあくまで自由な選択なものですから、そういう意味では、国として少子化対策、どういうものをやるかといった場合には、仕事と子育ての両立、あるいは子育てそのものの負担感を緩和、除去する、そういう対策の総合的な実施というものがやっぱり必要じゃないかと思っています。 このため、今言われたようないろんな目標、出生率の目標をどうするかとか、そういう目標はなかなか別につくるというのは難しいんじゃないかと思っていますし、ただ内閣府には今度、男女共同参画局、従来、男女共同参画室でしたけれども、これを局に格上げしましたし、これは省庁再編の中では画期的なことであります。それからまた、内閣府の重要会議の一つとしてこの男女共同参画会議が位置づけられていますが、その下に仕事と子育ての両立支援の専門部会をつくって、これも精力的に今議論しているところであります。 そういう意味では、国として、政府としてできるもの、それは、結婚や出産をしたい、しかし一方で自分のいろんな仕事もしたい、そういういろんなしたいと思うことがたくさんあるときにその負担感を除去してあげる、そういう環境づくりをすることが政府の役割ですから、この男女共同参画会議、あるいは仕事と子育ての両立支援の中でいろいろ取り上げられた問題、またさらに昨年の少子化対策閣僚会議の中で決まりました少子化対策推進基本方針、こういうものの具体的な推進を図っていくことがまず政府の基本的な姿勢じゃないかと思っています。 私も、一方で経済財政担当の麻生大臣のもとで予算編成方針とかそういうものにも携わっていくわけでありますから、こういう男女共同参画会議、あるいは仕事と子育て、こういう問題についても、いろんな意味で予算編成方針の中で取り組むものがあれば取り組んでいきたいと思っております。 ただ一方で、さっき言いましたように、個人の自由な選択ということですから、ただいま先生が御指摘されたように、国民的な意識の啓発といいますか、そういうものも非常に重要じゃないかと思っております。 ちょうど数年前に作家の林真理子さんが出産されました。子供が非常に欲しかったけれども、なかなかできなかった、しかし欲しかった。何で欲しかったかというと、自分の書いたものが五十年、百年残るという保証はない。しかし、だから何か残すというものを、それはやっぱり子供だと思って欲しかったと書いていました。 やっぱり人間は創造する喜びというものがありますから、途中いろいろきつくても、例えば何で山に登るかというのは、山に登るのは大変だけれども、登った後の爽快さ、うれしさがある。そういうふうにして創造する喜びというものがありますから、子育てもそうだと思います、そのための負担感をなくしていくような施策を、環境を国としてつくっていき、そしてまた国民的な意識の啓発をしていくということが本当に必要だと思っています。 そのため、総理の主宰のもとで、もう御案内のとおりでありますが、経済界、労働界、福祉、医療、教育など各界関係者の参加により、少子化への対応を推進する国民会議というものを昨年六月に設置されたところでありまして、現在、参加団体がそれぞれの立場で少子化への取り組みを進めているところであります。 先ほど厚生労働省の岩田局長からもお話がありましたが、地方自治体の問題も含めて、やっぱりそれぞれ関係するところが一致してそういう意識啓蒙にも努めて、そしてまた国としてできることは私自身も一生懸命またやっていきたいと思っているところであります。 よろしくお願いします。
○日出英輔君 ありがとうございました。坂井副大臣の御奮闘を御期待申し上げます。 私は、強制的に出生率の回復なり向上を図れというのは、これは当然無理なことでありますが、誘導する手法として、やはり直接的に誘導できる手法と環境整備的な議論とあるんじゃないかという気持ちをどうも持っておるものですから、今のようなお尋ねをしたわけであります。 特に、時間がありませんのでちょっときょうは御質問できませんが、地域で子育てを支援していく体制づくりといったようなこと、これは大変大事なんではないかと。こういった核家族化の中で若い男女が安心して子供を産み育てていく体制というのは個の世界では難しいという気持ちがありますので、私は地域で育てていくという体制づくりなんというのは大事じゃないかというふうに思っております。 次に、きょうの厚生労働副大臣のお話にもございましたが、この調査会の提言の実施状況の中で外国人労働者の話が出ましたので、ちょっと一言だけ時間も余りありませんが、伺いたいと思っております。 先般、新聞を見ましたら、IT戦略で五年間で三万人でございましょうか、外国人の技術者、学者、技術者の方でしょうか、こういった方を迎えるというような新聞記事を読んだわけでありますが、何かちょっといいとこ取りだなという感じがしないでもないわけであります。 そこで、職業安定局長でございましょうか、ちょっと伺いたいのは、外国人労働者の受け入れの現状なり、あるいは保険とかいろんな労働法令とかあると思うんですが、こういうのは既に、御家族などを含んでおいでになるわけでありますが、体制ができているのかどうか、恐縮ですが簡潔にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(澤田陽太郎君) 先生御指摘の本件につきましての政府の基本方針は、例えば平成十一年八月に閣議決定いたしました第九次の雇用対策基本計画等で明らかにしておりまして、そこでは、日本の経済社会の活性化等を図る観点から、専門的、技術的分野の外国人労働者の受け入れをより積極的に推進するということにしております。そういうことで、専門的、技術的分野で就労する外国人労働者の数は平成十一年末現在で約十三万人と近年一貫してふえております。 そして、そうした方々に対する社会・労働保険等々の問題でございますが、適法に就労している外国人労働者につきましては、労災保険、雇用保険はもとより、健康保険、厚生年金保険につきましても日本国民と同様の基準が適用されているところでございます。
○日出英輔君 既にある程度体制はできているんだというお話を私も伺ったのでありますが、一方できょうの増田副大臣のお話の中で、これから高齢者や女性等の労働力率を高めていくような施策をやっていけば、二〇一〇年ぐらいまでの間であれば労働力不足の問題は生じないというような記述も先ほどお話しいただいたところでございます。 副大臣、ちょっとお伺いしたいのでございますが、今の第九次雇用対策基本計画なんかでも書いてありますが、専門的、技術的分野の外国人というのと、それから単なる、何といいますか、いわゆる単純労働者といった形で二つに大別をしておられますね。それで、そういうことで議論をしているのでありますが、私はこの外国人の方の受け入れの話は、労働力不足の問題だけじゃなくて、我が国が非常に閉鎖的な感じを持っている中で、きちんとした労使の関係も何か生まれてこない、開放的な労使関係が生まれてこないというところで、こういった日本の経済社会に対する刺激ということもありまして、単純に差し引きでの労働力計算ではない意味で外国人労働者の受け入れ体制を強化した方がいいんじゃないかという主張の一人なんでありますが、この専門的、技術的分野の外国人のその分野のところを狭く感じますと、日本も必要ですけれども、ほかの外国もみんな必要ですね。 そういう意味では、何か、先ほどいいとこ取りと申し上げたように、もう少し私は、この在留資格の話と同じなのかどうかわかりませんが、もうちょっと広く、やはり単純労働者をすぐに入れろとまでは私も申し上げませんが、広く受け入れて、先ほど御説明のございましたような労働力不足がどうかの問題からだけの議論ではなくて、もう少し日本経済全体に対するプラスの刺激といったあたりも含めてこの問題について検討していただきたいというのが私の気持ちでございますが、副大臣の御見解を伺いたいと思っております。
○副大臣(増田敏男君) 初めに、私見を離れて、私の見解でなくて省としての取り組みを申し上げます。 それは、平成十一年八月に閣議決定がされまして、先生御案内のとおり、大臣が集まって決定をいたしました。その中で、外国人をどういうふうにしようということが十一年八月に行われているわけです。その閣議決定の中の基本が、専門的、技術的分野の外国人の労働者の受け入れは積極的にやろうと、こういうふうになっているわけです。 それからもう一つ、今度はお尋ねに入っていくわけですが、同じ外国人労働者であっても、一般的に単純労働者と言われるようなそういう職業の分野に対してはどうなんだ、その辺、区別しないでもっと真剣に取り組んだらどうだ、広く考えたらどうだ、こういうようなお尋ねだったと思うんですが、その関係は、その閣議決定以来、何しろ慎重に全体を見回しながら問題が起きない方向で頑張っていこうというふうなのが大まかな方向であります。 そこで、これから私の意見をちょっと申し上げるんですが、大体二〇〇五年から二〇一〇年、この間で労働省が計算した数字によると百二十万人くらい今のままいけば労働人口が足りなくなります。そこで、それを今厚生労働省が一生懸命、労働省から引き継いで厚生労働省になって取り組んでいる施策、これが順調に展開されていけば百二十万でなくて二十万ぐらいの不足だろう、あるいは二十数万ぐらいの不足だろう、こういうような数字も実はあります。 したがって、それらを踏まえながら、こう言うとなんなんですが、この国の経済構造の定まり方、今の職業の形のままでないと思いますので、それらを踏まえながら、先生のおっしゃった柔軟な発想等も勘案しながら私は取り組むべきだ、こういう考えを自分としては持っております。 以上です。
○日出英輔君 時間が参りましたので、御質問は以上でございます。大変ありがとうございました。 私は、やっぱりアジアの中心として自負している日本で、アジアの方を幅広く受け入れて、いろんなマイナスの問題もございますけれども、やはり日本経済社会が刺激のある開放的な姿になっていくというための問題としてこの問題を取り上げたいというふうに思っておりまして、この第九次雇用対策基本計画、おおむね十年後を見通してということでありますから、平成十一年からしますと、この十年間、この方針で塩漬けされるということについては少し賛成しかねるというそういう気持ちも持っております。これは私の気持ちでございます。 きょうは大変いい御意見、またお答えをいただきまして、ありがとうございました。 終わります。
○中原爽君 自由民主党の中原でございます。 まず、厚生労働省にお尋ねをしたいと思います。 少子化問題についてでありますけれども、本調査会は、昨年度来、この問題についていろいろ参考人をお呼びいたしまして御意見を伺ってまいりました。そのときに、人口問題研究所の塩野谷祐一所長の御意見を伺っておりました中で、私、質問をさせていただいたんですが、男女共同参画社会が完成された場合に合計特殊出生率はどのようになるのかという質問をいたしましたところ、塩野谷先生は、シミュレーションをした結果、男女共同参画社会が達成されると合計特殊出生率は一・七八まで回復すると、こういうお答えをいただきまして、大変意を強くしたところであります。 しかし、現状、いろいろの御説明でありますと、現在の総人口一億二千六百万人を維持するためにはこの合計特殊出生率二・〇八を維持しなければいけないと、こういうことも言われております。しかし、考え方としまして、この二十一世紀の日本の社会がどのような社会構造、構成になるのかということと、この一億二千六百万の総人口を本当に維持しなければいけないのかということ、そういう考え方と、あるいは社会構造そのものを男女共同参画社会という方向に位置づけていく、その中で自然に出生率も上がっていくというふうに考えるのか、考え方の方向によりまして二極に分かれるような感じもいたします。 しかし、問題は、やはり子供が生まれてくれないといけないわけでございまして、ただいま御説明をいただきました厚生労働省の資料の中の二ページでありますけれども、子供が生まれる以前の問題といたしまして不妊治療についての御説明を二ページからいただいたところであります。いろいろな問題で、御夫婦の中、どうしても子供が欲しいんだけれども、不妊の状態が続いているということであります。次の三ページになりまして、この不妊の治療の問題につきまして、不妊専門相談センターの事業を十三年度においては三十カ所までふやす、それを予算案に盛り込んだところである、これは今後新エンゼルプランに基づき平成十六年度までに全都道府県に拡大すると、こういうことの御説明をいただきました。 このことについて、大変各論的で申しわけないんですが、出生率を回復するという意味においては、やはりこの不妊にかかわる治療というものも、この対策も大変重要な位置づけに恐らくなるのであろうと思うんです。生まれてきた子供たちを大切に育てるということももちろん大事でありますけれども、やはり出生、出産ということについて検討していくということも基本的な考え方であろうと思います。 したがいまして、この不妊専門相談センター事業等を含めて、これが後ほどの十一ページでございましょうか、二十四カ所を三十カ所にふやすというような計画でございますけれども、この具体的な今後の考え方についていかがでございましょうか。どうも各論的で申しわけございませんけれども、御説明を、局長で結構でございますが、御答弁をいただければと思います。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 先生御心配のとおり、今結婚なさっている夫婦の十組に一組が不妊で悩んでおられるというふうに聞いております。そういうことで、不妊に悩んでいる御夫婦が、男女ともですが、気軽に相談できて、治療方法についていろいろアドバイスをいただけるようなそういう相談窓口を全国に整備したいというふうに思っておりまして、現在ございます二十四カ所を十三年度には三十カ所に拡大したいというふうに思っておりますけれども、計画期間中には全都道府県にそういう相談センターの核になるようなところをつくってまいりたいというふうに思っております。
○中原爽君 ありがとうございました。 この予算組みについて、八千八百万の予算でございましたでしょうか、この関係についてはどういうふうに今後考えていったらいいかということをちょっとお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 十三年度予算では、三十カ所の設置経費といたしまして、国が二分の一を補助し、都道府県が残りの二分の一を負担するという構成でございますが、三十カ所として八千八百万円程度の要求をさせていただいております。 先ほど申し上げましたように、十六年度、これが新エンゼルプランの最終年度でございますが、十六年度には四十七都道府県にすべて一カ所ずつ設置をしたいというふうに思っておりまして、計画的にその設置箇所の拡大に伴って予算規模も拡大して要求してまいりたいというふうに思っております。
○中原爽君 わかりました。ありがとうございます。 それでは、時間の関係で、文部科学省にお尋ねをしたいと思います。 これも各論的にお尋ねしますので申しわけございませんけれども、御説明をいただきました資料の最初の一ページに育英奨学金事業の充実ということで、この関係の貸与人数の増員、月額の増額等について数字的に御説明をいただきました。 しかし、我が国の急速な少子化に伴いまして、国民一人一人の意識ということと、それと我が国が全体的に高学歴化していくという状況の中で、やはり高等教育段階における学費負担、これが家庭にとって大きな経済的な負担になる。しかし、少子の、少ないお子様のことについては、やはり十分な教育をしたい、したがって高等教育まで教育を続けるという、そういう状況になっていると思うんです。したがって、こういう意味で高等教育にかかる経済的負担ということがますます増大していくだろうというふうに思います。 御説明にありますように、義務教育段階におけるいろいろな育英の問題については十分承知をしているところでありますけれども、高等教育にかかわりますこの奨学育英の基金、人数をふやす、それから奨学金月額の増額も大変いいわけでありますけれども、結構でありますけれども、現在の社会情勢の中からいいますと、民間でやっております育英奨学の団体、こういう団体が大変経営困難に陥っているという状況もございまして、こういったところを、今後高等教育に入っていく十八歳前後のこういう人たちの経済的自立といいますか、外国のようにいろいろなところから奨学金をいただけるというような制度、こういったことの整備、条件整備を文部科学省としては今後どういうふうにお考えになるか、概略で結構でございますが、御意見を伺いたいと思います。
○副大臣(河村建夫君) 中原委員御指摘のように、子供を持つ親といいますか、これから子供を持とうとする方々へアンケート等で問いますと、将来の不安の中に、やっぱり子供を育てるあるいは教育する上での経済的な負担といいますか教育費、これに対する不安というものが非常に大きなウエートを占めておることは承知をいたしております。 そこで、奨学金をふやしていってできるだけ親の経済的負担を軽くしていくという方向をこれまでもとってきたところでございますが、そのことがひいては少子化の歯どめになると、こう考えておるわけでございます。 特に、今委員御指摘のように、十八歳以上については奨学金で大学等に行き、そしてみずから奨学金を返していくことによって自立をしていくということが必要であろうと、こういう見地もあるわけでございまして、ぜひこれからも奨学金はふやしていきたいと、こう思っておるわけでございます。 奨学金には無利子奨学金、それと有利子と二つあるわけでございまして、いわゆる育英を奨学する、奨励する、こういう形の無利子のものと、それから、できるだけ多くの学生を支援するという観点から、有利子の枠というものもふやしておるわけでございます。現在、七十五万三千人の学生がこの恩恵にあずかっておるわけでございますが、無利子が四十二万二千、それから有利子が三十三万一千ということでございます。 平成十三年度の予算におきましても、無利子の奨学金も七千人ふやしておりますし、また、有利子につきましては五万五千人ふやすということでございます。 ちなみに、平成十年度のころのいわゆる有利子の貸与人員は十万人であったものが、平成十三年度では三十三万ということで、相当思い切ってふやしておるわけでございます。しかも、借りやすくなるようにということで、学力基準であるとか家計の基準、そういうものを緩和して、原則として、希望する学生には奨学金をお貸ししましょう、そのかわりみずからの力でお返しくださいと、こういう方向で今進めておるわけでございます。 今、低利子の中でございますので、この有利子といえども三%以内ということになっておるわけでございます。また、育英財団、いろんな財団もあるわけでございますが、低利子ということでございますからなかなか経営も大変だと伺っておるわけでございますが、財投も形は変わってまいりますが、そういう資金をしっかり確保して、これからも奨学金の充実にさらに努めてまいりたいと、このように考えております。
○中原爽君 ありがとうございました。 引き続きまして、現在の少子化に伴い核家族化という現象が起こっておりますが、いずれにしても、教育ということの一番の出発点というのは、家庭教育から始まるわけであります。 しかし、この核家族の中で子育てに対するいろいろな問題が起こっております。子供に対する虐待の問題、こういったところが今大きな社会問題になっているわけでありますけれども、文部科学省としては、この資料にもございますけれども、三ページに、家庭教育手帳であるとか家庭教育ノートであるとか、こういったことについていろいろ対策を考えておられるわけでありますけれども、就学以前の家庭の状況と、それから就学時以降の学級崩壊と呼ばれるような状況との関連について、どういうふうに考えたらいいのかということであります。 就学以前の家庭での教育という問題、これはもちろん支援をしていただいているわけでありますけれども、しかし、その支援の中でやはり就学の時点で学級崩壊が起こるというような現象、このことについて文部科学省としてどういうふうにお考えになっているか伺いたいと思います。
○副大臣(河村建夫君) 現在の教育現場の学級崩壊等々、いろんな現象があるわけでございまして、そのことを憂えながらもこの緊急な対策が必要だと考えて、あの手この手考えながら、また、総理の私的諮問機関であります教育改革国民会議にもいろんな提案がございます。そうしたものを受けとめてこの対策を練っていかなきゃいかぬと思っておりますが、やはり幼児期といいますか就学前のきちっとしたしつけ、アメリカの学者なんかが言いますと、人生で生きていく上に必要なことはほとんど幼稚園の砂場で学んだと、こういう本も出ているような状況でございます。 そういうふうに言われておるわけでございまして、その時点でのしつけを初めとする教育をきちっとやっていく。特に、文部科学省としては、その幼児教育を引き受けるのは幼稚園でございます。就学前の幼稚園での子育て機能をしっかり充実していく。そして、同時に幼稚園が子育ての上での支援センターになり得るように、例えば幼稚園に行かない親御さんたちについても一緒にやっていくということが必要であろうと、こう思っておりますし、と同時に、幼稚園の子育て支援活動の中には、保育所も別の厚生労働省の管轄であるわけでございますが、幼稚園側としても預かり保育というようなものも充実しながら対応していくということでございます。 特に、この問題、今、中原委員御指摘の問題、非常に大事な問題でありまして、文部科学省、文部省当時でございますが、事務次官のもとへ幼児教育に関する調査研究協力者会合というものを持ちましていろいろ議論をいただき、御報告をいただいております。その中で、今申し上げたように、幼稚園というものがそうした子育てを支援するセンターとしての役割を果たすためには、同時にその親も、子と一緒に育っていかなきゃいかぬだろうと。特に今回のしつけの問題等になりましては、親の教育も必要だという指摘もあるわけでございます。 そういう意味で、幼稚園等がそういう機能を果たしながら、現在の教育現場で起きておりますそういういじめであるとか、そういうようなことを幼児期の段階で予防できるようなしつけができるような幼児教育といいますか、そういうものをもっと強めていかなきゃいかぬだろうと、こういう認識でおるところでございます。
○中原爽君 ありがとうございました。 それでは、国土交通省にお尋ねをしたいと思います。 これも各論的にお尋ねをしたいと思うんですが、御説明をいただきました資料の一ページで、「(1)良質な住宅の整備」というところがございまして、ここに「良質なファミリー向け賃貸住宅の供給を促進するなど」と、そういう御説明がございまして、さらに二ページ目には、上の方でありますけれども、「特定優良賃貸住宅の供給の促進」と、こう書かれております。 それで、特定優良賃貸住宅制度を活用するということでありますが、少し前に上智大学の教授の方が本を出されまして、その本の中に、昔はいい貸し家がたくさんあったと、賃貸住宅がですね。昔というのは昭和の初めのころをおっしゃっておられたと思うんですが。ですから、そういう優良な賃貸住宅がたくさんあれば、何も無理をして自分の住宅を買う必要はないのではないか、家族がふえれば次の賃貸住宅へ移るというようなことをもう一度考え直してはいかがというような御意見を書いておられました。 そういう意味で、やはりこの優良な賃貸住宅ということについて、「良質なファミリー向け住宅の供給」と書かれてございますけれども、このファミリー向けの優良な中身ということについて、国土交通省としてどのようにお考えなのか、概略だけで結構でございますけれども、お話をいただきたいと思います。
○政府参考人(三沢真君) 国土交通省の住宅局長の三沢でございます。 今お話しございましたように、これから子育てのしやすい居住環境の実現という観点からは、やはりゆとりある質のいい住宅というのは大変大事でございます。その中でも、今御質問の賃貸住宅、これにつきましては、いわゆるファミリー向けの、広さもそれなりにあって家賃もほどほどの家賃で入れる、そういうファミリー向けの賃貸住宅の供給が不足しているというのがやはり実態でございます。 そこで私どもは、一つは公的な主体が直接供給するという形で、これは公団の賃貸住宅がございます。これにつきましては、既存の、既に供給されましたストックとしては七十四万戸程度ございますが、さらに来年度予算の中で一万二千五百戸程度計画しております。そういった一つは、公団の既存のストックも含めて、それをまた適宜適切にきちんとメンテナンスし、あるいは改良しながら、お住まいになる方のニーズに合わせて供給していくということが非常に大事かと思っております。 それからもう一つは、特定優良賃貸住宅でございますが、これはそういう公団とか公社のような公的主体ではなくて、民間の事業主体がそういう良質なファミリー向けの賃貸住宅を供給するということについて、国の方で建設費の補助であるとか、あるいは一定の家賃と入居者の負担の基準額との差額について補助する、これは国と公共団体で補助するということでございますが、そういう仕組みがございます。 これは、できるだけ民活型でそういう優良なファミリー向けの賃貸住宅の供給を促進するという趣旨からの制度でございまして、来年度の予算戸数で言いますと三万戸を予定しておりますけれども、これにつきましても引き続き力を入れて事業を進めていきたいというふうに考えております。
○中原爽君 ありがとうございました。時間が来ましたので、終わります。
○会長(久保亘君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。 午前十一時三十五分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○会長(久保亘君) ただいまから国民生活・経済に関する調査会を再開いたします。 この際、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国民生活・経済に関する調査のため、本日の調査会に厚生労働省年金局長辻哲夫君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○会長(久保亘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○会長(久保亘君) 休憩前に引き続き、国民生活・経済に関する調査を議題とし、少子化への対応と生涯能力発揮社会の形成に関する件のうち、当調査会の提言の実施状況及び平成十三年度少子化対策関連予算等について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○内藤正光君 民主党・新緑風会の内藤正光でございます。四十分ほど質問させていただきます。よろしくお願いします。 まず、私は、育児と仕事の両立支援について御質問させていただきたいと思うんですが、先日、本調査会でセイコーエプソンの人事部長の中條さんをお招きいたしましていろいろと御質疑をさせていただきました。 セイコーエプソンといえば、御存じのようにファミリーフレンドリー企業として両立支援に向けた企業努力が高く評価されている企業でございますが、そんな中條さんが行政に望むことはということで何点かおっしゃっていたわけでございます。その一点目は、社会保険の適用に際していわゆる四分の三ルールというものを拡大してもらえないか、そして二つ目といたしましては、法定福利費を勤務時間比例にしてもらえないかと、せめて勤務時間比例にしてもらえないかという言い方を、おっしゃっていたわけです。 これはどういうことかということでさらに説明をいただいたわけなんですが、イギリスなどでは二人を半日ずつ採用して一日埋めるとこれは結局一人分の経費で済むところを、何か日本は一・七人分になってしまうというようなことをおっしゃっていたわけなんですが、これらの二点を解消すれば、なるほど柔軟な就労形態が可能になる、ワークシェアリングが可能になるということで少子化の歯どめにも一役買うのかなという、そんな思いがしているわけなんですが、こういった中條人事部長の要望に対する厚生労働省としてのお考えをお尋ねさせていただきます。
○政府参考人(辻哲夫君) 座ったままで失礼いたします。 このいわゆる四分の三ルール、この通常の就労者のおおむね四分の三以上勤務していらっしゃるということが、年金の場合、厚生年金の適用の基準になっております。その点についての御指摘と存じますが、これを拡大することにつきましては、基本的には常用的な雇用者はなるべく厚生年金の被保険者とするという考え方で検討していってまいりたいと思いますが、一つには、厚生年金を適用いたしますと労使折半で保険料負担が生じます。通常、この適用ない場合には三号被保険者ということで負担がないことが普通でございますので、パート労働者御本人の負担、そして企業、事業主の負担、この両方がふえることについて合意が得られるかと。 あるいは、労働時間、賃金額、雇用期間等、まさしくこれから多様化するという中で、新しい考え方で常用雇用者の範囲をどのように考え、どのように基準をつくるかといったところ、論点があるわけでございますが、昨年七月から、女性のライフスタイルの変化等に対応した年金の在り方に関する検討会ということで、パート労働者の適用のあり方につきましても、この女性と年金という観点から非常に大きな論点の一つになっております。したがいまして、この検討会での御議論もいただきながら、この問題につきましても今後どのように考えるのか、検討を進めさせていただきたいと思います。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 内藤先生の御指摘の二点目についてでございますが、実はちょっとよく理解ができないこともございますので機会を見てセイコーエプソンとお話をしてみたいというふうに思いますが、私の理解では、我が国の場合には、社会保険料そして労働保険料、いずれも賃金の一定率を徴収するということになっております。したがいまして、フルタイマー一人の仕事をパートタイマー二人で分かち合ったときに、それが法定福利費のコスト高になるということにはなっていないという理解でございます。 むしろ、パートタイマー二人に分けると、場合によってはその人たちが社会保険の適用外になりますと法定福利費の企業負担は減るということはあると思いますが、逆にふえるというのがどういう事情でおっしゃっているのか、ぜひ会社の方と連絡をとってみまして、どういう問題意識でおられるのか勉強させていただきたいと思います。
○内藤正光君 最初の四分の三ルールの拡大のところで確認をさせていただきたいんですが、これは拡大する方向で今いろいろ取り組んでいるというふうに理解してよろしいわけですね。
○政府参考人(辻哲夫君) 今申しましたように、現実には、負担について合意が得られるか、新しい基準がどのようにできるかという課題がございますので、現時点で拡大の方向という方針がまだ決められているわけではございません。ただ、この問題については検討が必要であるということで、これから御議論いただきたいということでございます。
○内藤正光君 どうもありがとうございました。またこの問題はもっといろいろ確認をさせていただきたいと思います。 では、続きまして、新エンゼルプランの特に小児救急医療支援事業の推進という項目について御質問させていただきたいと思います。説明では、このあたり詳細な説明がなかったように思うわけなんですが、私は、事命に関することは、ほかのどのことよりも大切ではないかと思って確認をさせていただきたいんです。 今月十八日の朝日新聞の記事が私の手元にあるんですが、この新聞記事によりますと、厚生労働省の小児救急医療支援、「地域計画達成を断念」というふうな記事が出ております。 そこで、まず、この小児救急医療支援事業というのは具体的にはどういうものか、その当初計画とはどういうものだったのか、御説明していただけますでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 本調査会に初めて参加をさせていただきます厚生労働副大臣の桝屋敬悟でございます。何とぞよろしくお願いを申し上げます。 さて、内藤先生から御指摘をいただきました小児救急医療支援事業の件でございます。 本事業に関心を持っていただきまして心から感謝申し上げたいと思っておりますが、先生も大変この事業に関心と期待を寄せていただいているんだなと、このように理解をさせていただきます。 少子高齢社会が進展をする中で国民が安心して子育てができる環境を整備することは極めて重要な課題だという認識でこの事業をスタートしたものでございます。十一年度から始めまして、小児科医によりまして、診療体制を整えた病院をつくる、当番制で休日、夜間の診療を行う、こんな事業でございます。基本的には二次医療圏単位で仕込むものでございます。 今、先生から新聞の記事の御紹介もあったわけでありますけれども、本事業の各都道府県における取り組み状況でございますが、平成十一年度につきましては八都県、二十二地区という実績になっております。平成十二年度には十八都道府県の五十一地区ということで増加しているわけでありますけれども、新エンゼルプランに掲げた目標値は御案内のとおり平成十三年度に三百六十地区という、こういう目標を掲げていたわけでありまして、目標から少し乖離があるということで先ほどの新聞の記事になるわけであります。この目標を達成するということはなかなか困難な状況になっているわけであります。 このため、厚生労働省といたしましても、地域における特段の取り組みをお願いするということにしておりまして、小児救急医療支援事業の一層の推進に努めてまいりたい、小児救急医療の確保を何とか図っていきたい、このように考えているところでございます。
○内藤正光君 当初目標から実績は随分乖離しているなというのが正直なところですが、さらに、この記事によりますと、緊急時の小児医療体制が貧弱であったがために、悲しいことに命を落とされた子供の記事が二件ほど載っているんですが、こういった事例は毎年どのぐらい報告されているんでしょうか、把握されているんでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) いわゆるたらい回しとか手おくれとか、そうした現状を先生御指摘だろうと思うんですが、資料が古くなってちょっと恐縮なんですけれども、平成八年度、これは厚生科学研究で調査、全国的な調査ではありません、厚生科学研究として取り組んだ事業の中で、小児救急医療のあり方に関する研究班で研究をさせていただきました。 子供を持つ保護者を対象として実施をした調査におきまして、子供が急病になった経験を持っておられる保護者の中で、医師の不在等によって診療を受けられなかった、こういう経験を持つ者がどのぐらいいらっしゃるのかという調査もしたわけでありますが、約二割ぐらいの方がそういう御経験をお持ちになっていると。個別事例の詳細についてまでは把握していないわけでありますけれども、そんな数字も出ております。 あるいはまた、同研究班の報告によりますれば、これらの保護者のうち、現在の救急医療体制に不安あるいはやや不安と答えた方の割合、これが六〇%というふうになっているところであります。 小児救急医療体制の充実を求めるニーズは非常に高いというふうに私どもも認識をさせていただいているわけであります。このような国民のニーズに十分にこたえられるよう、引き続き小児救急医療体制の充実に向けて努力をしてまいりたい、このように考えているところでございます。
○内藤正光君 この体制確立に向けての努力は十分されているということは私自身も承知はしてはいるんですが、まず、なぜ進まないのかというのを原因を分析しないことには進展はあり得ないんだろうと思います。 そこで、なぜ、一生懸命努力をされているにもかかわらず小児救急医療支援事業の計画が順調に進んでいかないのはどうしてなのか、その原因はどこにあるとお考えなのか、御説明していただけますでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) まさに内藤先生御指摘のとおりでありまして、せっかく立てた目標でありますから、何としても進めたいという思いを持っているわけであります。そうした思いからいたしますときに、どこに原因があるのかと。これは、現在の地域医療の中で小児の体制、さまざまな問題が多分あるんだろうと、複雑な要素が絡み合っているのかなと。これほど私どもも各地方に事業の推進についてお願いをして、なかなか難しいということでありますから、さまざまな問題点があるだろうというふうに思っております。 厚生労働省では、小児救急医療支援事業が全国的により一層推進されますように、とりあえず平成十三年度につきましては補助単価の増額を図っていきたい、補助単価が低いという声もあったものですから。これを一点。 それから二点目に、地域において小児救急医療の確保によりまして、一層、この事業を進めていただきますように、小児科医を含めた医療関係者、これは消防機関も含めて行政等の地域の関係者が小児救急医療の確保、あるいは調整、検討等、調整のための検討を行っていただくような、そうした経費もこの十三年度の予算の中に計上させていただいた次第であります。 今後とも先生の御指摘も踏まえて、やはりなぜふえないかということ、この問題点も把握する必要がありますので、各都道府県における取り組みの強化とともに、そうしたことも研究をしながら本事業が円滑に推進されますよう努めていきたい、このように考えておるところであります。
○内藤正光君 ところで、少子化が今進んでいるわけなんですが、少子化を見越して小児科医を希望する方そのものが減っているという事実はございますでしょうか。
○副大臣(河村建夫君) 医学部の学生に係ることだろうと思いますので、文部科学省の方からお答えさせていただきますが、ちょっと資料がごく最近ではございませんが、小児科医数というのがございまして、平成六年は一万三千三百四十六人、これは医学部から出ていって、入っていった人たちを全部そろえて、実際に医者をしておられる方々でございます。これは全体の六%。それから平成八年度は一万三千七百八十一人で六%。それから平成十年度が一万三千九百八十九人で五・九%。こうなっておりますので、これは医学部の定員の中の小児科数も変わっておるわけじゃございませんので、特に小児科医がどんどん減っているという現状ではないと、こう思いますが、今のような御指摘もございますので、もうちょっと現時点の実態も調査をして、もしそういうような傾向があるとするならば、また、先ほどの小児救急医療支援体制にこれが非常に大きな障害になっているということであれば、厚生労働省側とも検討させていただかなきゃいけない課題であろうと、このように認識をいたしております。
○内藤正光君 調査を進めていっていただきたいと思いますが、先ほど、副大臣、補助金の単価を上げられたということなんですが、確かに、現在、一地域一日当たり二万六百十円の補助金であるところを六千円ほどアップしたと。二万六千六百十円にアップするということなんですが、この程度の補助金アップでどれぐらいの効果があるというふうに期待してよろしいでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 補助金の単価の問題、これは今先生御指摘の挙げられました数字は、まさに人件費相当分だろうと思っているんですが、これはほかの救急医療との横並びということもあってこうした単価設定になっているんだろうと思うんですが、問題は実は今までが低かったという、これは小児科医の先生方の評価ということにもつながるのかもしれませんが、そこをまず通常の救急医の体制と同レベルにさせていただいたということでございまして、これでいかほどの成果があるかという御指摘でございますが、まずは同じ土俵に乗っけまして、先ほど申し上げた事前の連絡調整というものをしっかりやりながら、この事業が少しでも前に進むようにぜひ取り組みをお願いしたいと思っているところであります。 それからもう一点、先ほど小児科医が減っているという御指摘もあったんですが、我々厚生労働省サイドの統計でも、現在のところ、小児科医、ドクターそのものの数が減っているわけではない。最大の特徴は、やはり医業経営の中で病院における小児科を標榜するその科目が減っているということがあるわけでありまして、こうしたことも踏まえながら今後とも検討を進めていきたい、このように思っているところであります。
○内藤正光君 いざ我が子に何かあったらしっかりとした体制で見てもらう、これは本当に少子化対策の基本中の基本でございますので、ぜひ全力を挙げて原因究明をし、そしてしっかりとした体制づくりに向けて努力をしていただきたいと思います。お願いを申し上げさせていただきます。 続きまして、今度は新エンゼルプランのうちのファミリー・サポート・センターの整備という項目について質問をさせていただきたいんですが、ファミリー・サポート・センター、一言で言うならば、ある地域で子供を預けたい人と預かる人とが会員になって互いに支え合うシステムということで、このセンターの整備については当初目標よりもかなり早目に進んでおりまして、何か三年ほど前倒しで当初目標を達成できるというふうに伺っております。特にこのセンターというシステム、センターは都市部で好評だというふうにも聞いていますが、目標達成後、それで満足するのか、さらにまた拡充すべく頑張って取り組んでいかれるのか、具体的なお話をお聞かせいただけますでしょうか。
○副大臣(増田敏男君) お答えを申し上げますが、ファミリー・サポート・センター事業については、大変御理解いただきながら御協力もいただいているようで、ありがとうございます。 地域の子育て支援機能の強化に向けて、平成十三年度から対象者を従来の雇用労働者だけではなくて自営業者や家庭の主婦にも拡大して、保育所との連携強化等を図るとともに、設置箇所数について御指摘のように八十二カ所から百八十二カ所へと大幅に拡大することになりました。それは結構だったと、ついてはその後はどうするんだというのがお尋ねだったと思います。 そこで厚生労働省といたしましては、平成十四年度以降については、事業の実施状況を踏まえながら、地域にニーズがありますから、地域のニーズも十分に勘案して、その上で適切に対処してまいりたいというのが今の姿勢であります。 また、よろしくお願いします。
○内藤正光君 それで、今後どうするかという話にも絡んでくるとは思うんですが、平成十三年度予算を見てみますと、十八億円の予算に加えて今回日本新生特別枠の十八億円が加わって、合計三十六億円になっているわけなんです。しかし、この日本新生特別枠というのは、来年、平成十四年は期待できないわけですね。 となると、単純計算すればその半分になってしまうということも考えられるわけなんですが、この辺は、この予算が仮に減ったとして、十分今後もファミリー・サポート・センターの維持存続が可能なのかどうか、ましてや拡大していくことが可能なのかどうか。あるいはまた、いや、やっぱりちゃんと質を保つために予算はこれは重点的にもっと入れていくんだ、確保するんだというふうにお考えなのか。お聞かせいただけますでしょうか。
○副大臣(増田敏男君) 恐らく発想は先生と同じだと思います。私も拡大していきたいと思いますが、何しろ地域の実態、どういうふうに定着していくのかな、これが一つ。それから、予算があれば需要に合ってなお広く広がっていくのかというような問題等もあり、自治体の意向等もあります。 そこで、平成十四年度というふうにさっき申し上げたんですが、今の段階ではいろいろの、ちょっと私には荷が重いんですが、国の動き、国全体の予算、それから福祉全体に対する議論、こういうことがことし、来年に集中するだろうというのも私自身の頭の中にはあります。したがって、それらを踏まえて、こう言うと変ですが、何しろ実態を見てその上で対応していきたいというのが私の、政治をやる者の立場からの答弁です。 先生も御理解していただけると思いますが、以上です。
○内藤正光君 私にも今小さな子供が二人おりまして、子育てに本当に髪振り乱している妻の姿を見ますと、本当に子育てというのは大変だなと。そして、やっぱり一番大事なのは妻一人に任せきりにしないことだと。当然、私としてもやっぱりできる限り関与していくと。しかしまた、そういった地域でお互いに助け合うシステムというのは私は大切なんだなというのは身にしみて感じておりますので、ぜひこの辺のファミリー・サポート・センター、決して質が落ちることがなきよう全力で取り組んでいただきたいと思います。お願いします。
○副大臣(増田敏男君) 御趣旨のほどはわかりました。私もそのつもりで活躍をしていきたいと思います。
○内藤正光君 お願いします。 続きまして、奨学金制度について文部科学省にお尋ねをさせていただきたいと思うんですが、少子化の原因、幾つかあろうかと思います。やはりしかし、そんな中でも大きな原因の一つに教育費の高さがあろうかと思います。そんな現実に対していろいろな支援をされているわけなんですが、奨学金制度をどんどん拡充していくというのもその対策の一つではないかなと思っております。 冒頭御説明されたように、できる限り多くの学生に奨学金を、もうできるならば希望する人すべてに奨学金を貸与しよう、私はこの取り組みは大変高く評価をしているところでありますし、そしてまた、あくまで貸与ということで、やっぱり大人になって働きながら返す、これも社会人として当然といえば当然ではございますが、しかし一方で、支給額について考えてみますと、国立大学学生で無利子貸与はたしか月四万七千円だというふうに承知しているんですが、果たしてそれで十分なんだろうかという疑問もありますし、そしてまた、これはあくまで貸与であって返さなきゃいけないということもまた事実です。 そうかと思えば、卒業して国立研究所だとか国立大学に就職したら返還する義務がないと。しかし、どれだけ優秀であっても民間に就職すれば返す義務があるわけです。私は、これは考えてみれば昔の名残ではないのかなと。優秀な人はすべて国に集まればいい、そしてそれ以外の人が何か民間に行くんだという、何かその辺、官尊民卑というんですか、そういった昔の発想を引きずっているのかなという気がしてならないわけでございます。ですから私は、そういった意味もありまして、奨学金のあり方というのをいま一度見直していくべきだろうと。 例えばその一つとしては、貸与額、これは四万七千円で私は決して、例えば地方から来た人が四万七千円で生活できるかというと、私のときでも、十数年前でしたが、全然十分ではありませんでした。私はその貸与額を大幅に見直していかなきゃいけないだろうと思いますし、またあくまで貸与ということなんですが、国立研究所に就職したかどうかということにかかわりなく、成績優秀者には減免措置だとかあるいは返還を免除する、そんなような思い切ったちょっと奨学金制度の見直しがあるべきだろうと私は思うんですが、逆に、成績優秀者はそういう減免措置があるとなれば、今はなかなか大学生は勉強しないといっていますが、これはひとつ、一生懸命勉強する一つの動機づけにもなろうかと思いますが、そういったことも含めて奨学金制度の見直しをどのようにお考えになられているのか、お考えをお聞かせください。
○副大臣(河村建夫君) 奨学金をもらって、そして卒業していって就職をして、そして返していただく、そのお金がまた再び奨学生のために使われる、こういう仕組みに今なっているわけですね。それから今、内藤委員がおっしゃったように、その返済に学業成績とか、あるいは学業成績等学業に対する姿勢を反映させていくというお話。その面から見れば、私は学生の学習意欲を高めるという観点から一つの意義のある御提言だと、このように思うのでありますが、今現時点の財政事情等からして、それがどの程度できるか。これは検討すべき課題であろうというふうに感じておりまして、今、即奨学金制度をそのような形で見直すということは考えていないのでありますが、一つの御提案としてそれをやるとしたらどういうふうな形でできるのかということは検討をしてみる必要があろうと思います。 御指摘のように、いわゆる育英会がやっている育英事業というのは、すぐれた学生、それから生徒であって経済的理由により修学困難な方にということでスタートしたわけですね。むしろ、これが教育機会均等につながっているという大きな役割をこれまで果たしてきたわけでありますが、一方では、今、委員も御指摘されたように、希望した、希望している学生には一律すべての人に奨学金をと、こういうこと、その方向に今向けて拡大をしているわけです。これは有利子でお願いをしたいということでやっておりまして、この奨学金制度は平成十年度は十万人ぐらいだったのであります、事業規模六百五十億ぐらいだったのでありますが、ことしの予算でいきますと、もう三十三万一千人とふえております。事業費も四倍ぐらいにふえておる、二千四百億を超えておりますから。そういうことで、確かに拡大はされております。 それから、今御指摘のあった国立大学の問題であります。これもやっぱり育英奨学金、優秀な学生にしっかりやっていただきたい、こういうチャンスがありますということで考えてきた一つの制度でありますが、これをもっと拡大しろということにつながっていく課題だろうと思いますので、当初申し上げましたように検討課題ではあると思いますが、今の財政事情の中で有利子あるいは無利子にしても、借りた金は返してください、これが十八歳の自立社会の成立につながっていくんですという教育的観点からも、今のところ奨学金制度というのは、拡大はいたします、拡大はいたしますが、原則として返済をしていただくという方向で今取り組んでおるところであります。
○内藤正光君 ちょっと一つ絞ってお尋ねしますと、すべていきなり改革するというのは難しいかもしれませんが、ただ現状として、国立大学、国立研究所就職者は一律もう無条件に返還義務免除というのをとりあえずやめて、その分を、その資金を例えば成績優秀者に対する、何というんですか、対策費に使うとかそういう考え方が、柔軟な考え方があってもいいんじゃないかなと思うんですが、いかがでしょうか。
○副大臣(河村建夫君) 御指摘は、一つのこれからの育英奨学金全体のあり方の中で検討しなきゃいけない問題だと思います。 一時、優秀な教員を集めなきゃいけないということで、教員については奨学金を免除するという制度があったわけです。これはしかし、今日の経済事情等々からして、それから教員に対して特別な待遇をやろうという方向で一つの方針を変えまして、その特別免除制度は廃止をしたという経緯もございます。 そういうことでありますから、奨学金全体のあり方の中で今の御指摘については検討すべきものであろうと、このように御提案を受けとめさせていただきたいと思います。
○内藤正光君 この問題に限らず、日本という国の問題点の一つに、何年もあるいは何十年も前につくった制度としてその時点ではそれなりの意味があったんだろうと思います。しかし、何十年たった今もそれを当然のことのごとく受けとめて抜本的な見直しを加えようとしない。私は、これは、この奨学金の制度の問題以外多くのところに見られる、散見される問題だろうと思います。 ですから、確かに、何年、何十年も前はそういう意味があったとしても、今はもう時代が変わっているんだと。いろいろ、優秀な人は、国だけじゃなくて民間にもいろいろなところに行って、民間で働いていても、これは国にいろいろな意味で貢献しているわけですから、私は、国立研究所あるいは国立大学に就職した人だけが国に何か貢献しているとか、そういうような発想は私はもう考えられないんじゃないかなと思いますので、ぜひそういった意味で抜本的な見直しに取り組んでいただければと思います。 ちょっと時間は余らせておりますが、以上です。
○山本保君 公明党の山本保です。 私に十分しか時間がありませんので、たくさんお聞きしたいんですけれども、全部無理かもしれません。よろしく、できるだけ要領よく私も聞きますので、要領よくお答えいただきたいと思っております。 最初に、少子化問題についてちょっと大きな話といいますか、きょうも午前中お話がありました。子育て支援などについてお金を出したりする、それがなかなか出生率の向上につながらないではないかと。もう今まで何度もなされている一つの批判でありますし、また、であるがゆえにそういうところへ予算を立てること自体ばらまきであるというような、そういう政治的なまた批判も行われていると思います。 私、昨年のこの調査会でもその辺について少し私見を述べさせていただき、決して、国が子育てについてお金を出すことは、子供をふやすことが目的として行う行政施策であってはならないと。もしそれが許されるのであれば、国の都合で子供の数を左右することができるということになります。そうなりますと、国の都合で子供を産むなということも許されることになってくる、大変恐ろしい国になるわけでありまして、こういうことではいけない。では何なのか。それはまさに、働きながら子育てをしているお父さん、お母さんの養育環境、育成環境というものを整えていくんだと、そうすれば、そのもう一つ後の段階というか、もう一つ次の今度は変数値として子供の数もふえてくるであろう、こういうことをもう少しきちんと理論的に整理すべきではないですかということを申し上げました。 きょうは、それについて少し自分なりに、お父さん、お母さんが子育てに満足しているかどうかというようなことについては経済学的な指標というのはなかなか難しいと思います。きょう、実は午前中のお話にも、たしか男女共同参画という観点から出ていましたように、日本の女性の就労構造というのがよく言われるM字型ということになっている、一般的な、特に先進国型の台形型というような形になっていないと。私はここに一つ注目をして、これについてもう少し数値を明確にして、今、就労と子育ての両立支援をするということについてどれくらいの効果があるのかと。 これについては、もっと言えば国の将来像、例えばよく言われる、今、前々回の調査会で清家先生ですか、が数字を具体的に挙げられていますが、例えば現在と比べてあと二十年ぐらいの間には若者世代というのが大ざっぱに言えば大体八%ぐらい減少するであろうと、こう言われている。ですから、四対一で支えているのが三対一になるんだと、こういう論拠になるわけですね。 しかし、女性就労というものを、例えばこれは雇用政策研究会、これは旧労働省の研究会でしょうか、この研究推計値などを見ますと、例えば男性が大体七七%ぐらい平均すると就労している。それに比べて日本の女性はもうほぼ五〇%であると、こうございます。これは七七と五〇ですが、この合計値を一〇〇として、例えば女性が男性と同じように就労したとして計算をしてみますと大体一二一%、つまり二一%の就労者がふえるという計算になります。そうしますと、先ほど申し上げたように、四対一が三対一になるというのでいえば、これは厳密な計算ではないんですが、分母を同じとして考えますと、大体八%の労働力人口が減るであろうというものに対して、女性が台形型で、先回も話に出たようなスウェーデンなどのような形でほとんど男性と同じ労働形態をとる、就労形態をとると、こうしますと二一%の増であると。 私、この辺のところをもう少しきちんとお示しをして、私どもが進めている子育て支援策というのは、子供をふやして、二十年後、三十年後にその効果が上がるということよりは、この二十年間、三十年間が実は大事なんですね。私どものような団塊の世代が問題なんでして、これが通り過ぎればまずほとんど問題はなくなる。となれば、子育て支援を、子供を産むことを目的にして三十年後、二十年後の政策を打つよりは、重点をはっきりと現在の女性の就労構造変化に持っていき、これを大至急ヨーロッパ型にする、このことによって日本の経済構造の中で社会保障の負担構造が変わるんだと、こういうことをもう少しきちんとわかりやすく出すべきではないかと思っているんですが、さて副大臣、その辺について、あらかじめお話はしておいたつもりなんですが、御感想なりお考えをお願いしたいんですが。
○副大臣(増田敏男君) お尋ねですから、幾らか私見が入ると思いますが、それは最後の方にしたいと思います。 とりあえず、御説明に対する資料を整えてありますから要領よく話しますが、女性の労働力率を年齢階層別に見ると、お話にもございましたが、平成十二年には、二十から二十四歳層が七二・七、四十五から四十九歳層が七一・七、こういうふうに実はなっております。そして、出産・育児期に当たる三十から三十四歳層、先ほどのお話のとおり五七・一%と、こういうふうにボトムという形になっています。 そこで、これをアップしたら先ほどのお話のように労働力が、女性の潜在労働力がちゃんと表へ出てくるじゃないか、それを計画的に政策的にきちんと見えるようにしたらどうだというような今御質疑とお話を伺ったんですが、厚生労働省としては、雇用の場にまず男女の均等確保対策を進めると、まず進める。そして、男女がともに育児について家族の一員としての役割を果たしながら働き続けることができるよう仕事と育児の両立支援策に積極的に取り組んでいこう、こういうことであります。もちろん、それらの政策を推進しながらM字型カーブのボトムアップが進む、こういうような考え方を持っています。 先生が時間気になさっているようですから簡単に私見だけ申し上げて結んじゃいますが、現在、先生のお話のように、女性労働者の五割弱の人が労働に実は意欲を持って出てきてくれています。したがって、それなりの条件が整って、こういう時代ですから、意欲を持ってどんどん出てくる人はある、私はこういう見方ですから、そういう施策を進めていきたい、そうすればおっしゃるように伸びていくだろう、こういう見方を実は持っています。 時間がかかっちゃうからここで結んじゃうんですが、一生懸命取り組んでいきます。よろしくどうぞ。
○山本保君 ありがとうございます。 それで、ちょっと細かいことについてお聞きします。先ほどもお話が出ましたファミリー・サポート・センター事業でございます。 大変結構なことだと思っているんですが、私の県内の西春町というところから、この間具体的に担当者からお願いといいますか質問がありまして、非常によろしいんですけれども、これまで人口五万人以上の町でないとこれは使えませんよということで動かしてきたと。これに対して、やはり実際そういう周辺の町の方が保育施設などもまだ進んでおりませんとか、いろんな構造変化がありまして、もっと小さなところでもやりたいんだと、こういうお話があるということ。 それから、これはもう制度としてはあるそうですけれども、どうも一般的には、いわゆる就学前の子供さんだけを対象とするんだという形で、それより大きな子供さんについては見ていないんじゃないかというお話もあるようなんですけれども、この辺もう少し弾力的に今後運用していただきたいと思うんですが、いかがでしょう。
○政府参考人(岩田喜美枝君) ファミリー・サポート・センターについては、補助金の基準といたしまして、先生おっしゃるように、確かに今人口が五万人以上の市町村であるということを要件といたしております。しかしながら、今先生がおっしゃいましたように、それよりも小さい規模の市でも、こういった子育てについての互助の仕組みをつくりたいという自治体も多いというふうに伺っております。 したがいまして、例えば近隣の幾つかの市町村が共同で実施するということもあろうかというふうに思いますし、また人口が五万人に満たない小さな自治体であっても、その地理的な条件ですとか女性の就業の状況ですとかを勘案しますと、地域互助制度としてやっていくだけの地域のニーズがしっかりあるというふうに見込まれるような場合については、この補助事業を弾力的に適用してまいりたいというふうに思っております。 そして、このファミリー・サポート・センター事業は、典型的によく使われておりますのは、保育園の送り迎えですとか、あるいは残業などがある場合に保育所が終わった後、園児をそこで預かるといったようなことが多いわけですが、まさに先生おっしゃいましたように、小学校に上がった後も子育ての体制をどうするかというのは大変重要なことでございますので、小学校が終わった後の放課後の対応にもぜひこのサポート・センターを使っていただくように、私どももそういう使い方もあるんだということをPRしてまいりたいと思います。
○山本保君 前回のこの調査会で、ベビーシッターへの補助制度が使われていないというお話があったんですね。それで、まさに労働省の施策であった就労家庭だけの援助が、厚生労働省ということになって一般家庭にまで広がったと。大変いいことだと思っておりますのに、ベビーシッター事業に関してはどうもそういう動きがないようなんですが、これについてはいかがでございましょう。もう少しこれを変えていただきたいと思うんですけれども。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 今の御指摘については、ぜひ勉強してみたいというふうに思います。 これまで家庭の主婦が使っていただけるようになっていなかったのは、多分財源の事情もあったんではないかと思います。これはこども未来財団に委託をしております事業でございますが、先生御案内のような児童手当特別勘定ということで、事業主負担の保険料だけで賄っている事業でございますので、働く女性、共働きの世帯を念頭に置いた事業であったかというふうに思いますが、家庭の主婦にも利用していただけるようなものにできるかどうか、将来の課題としてぜひ勉強してみたいと思います。 ただ、例外的に今やっておりますのは双子、双子は大変育児負担が多いようでございますが、双子がいる家庭については、お父様かお母様かどちらかが雇用労働者である場合については、一年に一回リフレッシュするためにこのサービスを使いたいといったような場合にはこのサービスが利用できるというような仕組みに、昨年の十月からこれはいたしております。
○山本保君 次に、生涯学習の観点について文部科学省の方にお聞きしたいんですが、先ほどお話しあったこととも絡むんですけれども、私は、現在文部省は、例えば青年期までにやっぱり学業というのは終わって、その後、必要に応じてもう一回教育をさせようとか、また大学院などに一年とか二年とか早く進学させようという施策にどうも重点を置いておられるんですね。 私は、前からも申し上げているんですけれども、それもいいかもしれませんが、経済構造が変わった中で日本がもっとやる気の出る国になるためには、まさにペーパー学力というようなものの学歴主義、これを打ち破って、人生の中で何度も自分の能力を発揮する、まさにこれがこの調査会の今のテーマなんですけれども、こういうものにしていくべきだと思っているわけなんです。 そうしますと、まず副大臣にお聞きしますけれども、国公立の高等学校、大学、大学院などがほとんど土曜日、日曜日はあいていないと思います。これを大至急あけて、特に中小企業で働いている方などを優先して入れる、そのための入試制度も変える、こういう必要があると私は思っているんですが、御所見をお願いします。
○副大臣(河村建夫君) 御指摘のように、中小企業で働く社会人の皆さんがさらに生涯学習の観点からも勉強したい、そのために夜間、休日に国公立、あるいは高校も含めて大学等で授業をもっとできるようにしたらどうかということでございます。 通信制、夜間制、昼夜開講制、それから都市部でのサテライト教室と、だんだんそういう傾向が高まってきておりまして、土日開講などもされておる、そういうことで機会がふえておることは間違いないわけでございます。 今、平成十一年度の調査では、学部レベルで二十七、それから大学院レベルで三十八の国立大学で土曜日または日曜日の開講実施をしているということでございますが、まだこれは決して十分ではございません。国立大学等では、やっぱり中小企業で働く方々のためにもまた地域社会にもっと開かれた存在として、当該の地域社会のニーズに対応できるように社会人の受け入れということをもっと進めていく、奨励をしていかなきゃいかぬ、こう考えております。 ただ、最近はインターネット等も非常に進んでまいりまして、在宅で勉強できるようになりました。いわゆる遠隔教育というものも進んでまいりまして、大学でも単位の半分をインターネットで認めようと。あるいは好きな時間といいますか、あいた時間に勉強できるパートタイム学習、こういうものをもっと進めてもらいたいという要望もいただいております。 そういうことも含めて全体的に社会人がもっと勉強しやすい、学習しやすい機会をつくっていく、これは必要なことだと、こういうふうに考えております。
○山本保君 奨学金について二つほどまとめてお聞きします。 先ほどもお話があったんですが、私は奨学金制度というのはまず法律ですね、育英会法、これの第一条に、先ほど大臣もちょっと触れられましたが、「優れた学生及び生徒」、こういうのがあって、そして、その後に「国家及び社会に有為な人材の育成に資するとともに」というのがあって、その後に「機会均等」が出てくるんですけれども、私はこの考え方はもう古いんだと思うんですね。まさに国家のために何かいい職業、仕事というのがあって、それを優先しようと。それはまさに学校の試験の成績がよかった人だと。こんな考え方は全くおかしいと思っているんですよ。ですから私は、現実が変わってきていることは認めますが、まずこの育英会法を改正すべきではないか、こう思うんですけれども。 そしてもう一つ、それと関連して、専門学校に行っている方に育英会の奨学金が出るようになっておるようですが、どうも聞いてみましたら非常に成績要件が厳しくて、高校、大学、大学院は先ほど説明あったように事実上なくなって必要な方に出しておるのに、専門学校は違うような気がするんですけれども、この辺は改正すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(河村建夫君) 山本委員御指摘のように、確かに日本育英会の法律は今一条、御説明のとおりでございます。 私も、確かにあれは昭和十八年にできたものでありますから、現実に合わなくなっている面もある、その指摘は私自身もしてきたところでございますが、実態は確かにもう内容的にも変容を来しておりまして、第一義的にはそういう考え方がございます。 しかし、さらに社会のニーズに応じて勉強意欲のある者、そういうことで一部学力基準等も緩和をして、成績なんかも平均以上にするとか、それから特定の分野において優秀だと認められる者であるとか、あるいは勉学意欲が高いというようなことで、その適用範囲を非常に広げて大幅に緩和をして奨学金の貸与を受けられるようにして、そして先ほどの議論にもございましたが、希望する学生にはほとんどの方に奨学金を貸与できるようにしようという方向で枠も広げて、大体今それが適用されつつあるという現状でございますので、実態と確かに「目的」の第一条はそういうことでスタートしたこの奨学金制度でございますけれども、それを運用の段階で今広げているという状況でございますが、今御指摘もございましたから、現状をどのような形で変えていくか、奨学金制度全体の見直しの中で考えていくテーマだと、このように受けとめさせていただきたいと思います。
○山本保君 それから、専門。
○政府参考人(工藤智規君) 専門学校の貸与基準、ちょっと成績要件が厳しいんじゃないかというお話でございましたが、育英会の奨学事業、無利子貸与と有利子貸与があるわけでございますが、平成十一年度から有利子奨学金、抜本的に拡充させていただいた中で、大学、短大、それから専門学校も含めて学力基準、家計基準とも大幅に緩和してございます。ですから、専門学校についてだけ格別厳しいわけじゃございませんで、平均以上の成績があって勉学意欲があれば有利子の奨学金は差し上げることができるということでございます。
○山本保君 時間がないのであれなんですが、平均ということは、つまり五点法でいけば三点以上、こういうことが実際専門学校へ行っている人にそれで厳しくないという認識なのかどうかということを私はお聞きしたんですよ。しかし、もう時間がないのでそのことだけ御指摘しておきます。それは決して緩和されてはいないんじゃないかということです。 最後に一つだけ。 今の奨学金制度と非常に似ているんですけれども、旧労働省の教育訓練給付制度というのがある。これが五年間働いた方にお金を今度は差し上げるわけですけれども、この制度というのは大変いい制度だと私は思っているんですが、二点お聞きしたいんですが、一つは、これは中学を卒業して働いていたり、高校中退の方にはどうも使いにくい制度になっているようです。何か優秀な方にもう少し教養をつけたり職業選択していただくということばかり見ているんじゃないだろうか。日本の中小企業で頑張っている大変力のある人材を高校や大学へ行かせようというふうには動いていないんじゃないかという、ちょっと厳しい言い方をしますが、一点。 第二点は、もうそろそろこういう構造が変わってきたんですから、文部省の今の奨学金制度とも一度絡めて統一的な制度というものを描いてみるときではないかという提案なのでございます。
○政府参考人(酒井英幸君) 教育訓練給付につきましては、今先生がおっしゃいましたように大変に活用がされていまして、今の自発的に職業能力を開発していくという、これは今国会にも法改正でお願いをしていることではございますけれども、そういう時代にも非常に沿うものということで御活用いただいているところでございますが、やはり職業に関する教育訓練ということで、労働者が主体的に能力開発に取り組むということをサポートする制度でございますものですから、奨学金とはそのねらいといいますか役割が異なってくる面があるということかと思います。 御指摘の職業高校の生徒さんの問題であるとかいうことにつきましては、教育内容に社会人となるための一般的な科目、そういうものが非常に多く含まれているといったことで、全体的にこれを教育訓練給付の指定講座にはなかなかしがたいものではないか。 先生が大変にまた御案内ではございますけれども、大学院あるいは大学の特定の講座につきまして指定講座にするといったような近年指定の対象を広げたことはございますけれども、これもやはり今の産業構造の変化に対応すればより高度な職業能力が現場の方では求められる、それに対応できるようなことにしていくという意味で、いわば職業能力開発というような側面に、これは釈迦に説法でございますけれども、そんなようなことでございますものですから、やはり今のところは、奨学金と教育訓練給付の果たしている役割の違いということもございますけれども、この指定の対象には一般的なそういうところの人たちは対象にはなかなかしがたい。 もちろん、私どもとしては、ただいま申し上げましたような過去、指定範囲を広げたといったようなことがあるように、今後ともこの内容をいろいろそういう時代の変化も念頭に置きながら考えて、こういう雇用あるいは就職、再就職の促進ということに結びつけていきたいというふうに思っているところでございます。
○山本保君 ありがとうございました。終わります。
○畑野君枝君 日本共産党の畑野君枝でございます。 少子化の問題を考えていく上で、男女共同参画あるいは家庭と仕事の両立という問題について調査を進めてきたところでございます。私は四点、ベビーホテルの問題、保育所待機児童の解消の問題、学童保育、そして児童虐待防止法施行後の対応について伺いたいと思います。 まず一つ目に、ベビーホテルでの事件の問題についてでございます。 昨年の六月、皆様も御記憶にあるかと思いますが、マスコミで報道されましたスマイルマム大和ルームでの経営者による虐待での児童死亡、二人のお子さんが亡くなった、あるいは虐待を受けた児童が複数いたということが明るみになった事件でございます。私もその後、七月に現地にも伺っていろいろお話を聞きました。 こういうことを本当に起こさないためにどのように進めていくのか、この点についてまず最初に伺います。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 先生が今御指摘になられました神奈川県大和市のベビーホテルの事件はもう大変痛ましい事件で、私ども厚生労働省としても深刻な事態であるというふうに受けとめました。 その後、二つのことを今やっておりますが、一つは、保護者の皆さんによい保育施設というのはどういう保育施設かということを選んでいただくときの注意といいましょうか、そういうものを専門家の助言もいただきまして、よりよい保育施設を選ぶための十カ条ということで非常に理解しやすいものに取りまとめまして、その選ぶときの基準についてそれを今公表しております。 そしてもう一つは、各都道府県が認可外保育施設を監督指導できるわけですけれども、その監督指導の具体的な方法などについての指針をつくりたいというふうに思っておりまして、これも専門家の助言をいただいて厚生労働省の案ができておりまして、これを今パブリックコメントに付して御意見をいただいております。その御意見も踏まえて最終的なものを取りまとめ、十三年度から監督指導指針で各都道府県にしっかり監督指導していただきたいというふうに思っております。 さらに、十三年度の予算案について幾つか盛り込んでおりますが、一つはベビーホテルなどを利用している保護者に認可保育所の体験をしていただく。ベビーホテルというのは料金が割安であるケースが多くて、その魅力でベビーホテルを安易に使うというようなこともなきにしもあらずでございますので、そういう保護者の方にきちっとした保育所の体験をしていただいて、良質な保育サービスというのがどういうものかというのを体験していただくような事業も創設したいというふうに思っております。 それから、保育従事者の研修でございますが、認可保育所だけではなくて、ベビーホテルの保育者など認可外の保育施設の保育従事者にも研修を受けていただくようなそういう対策をいたしているところでございます。 いずれにいたしましても、大事なことは良質なサービスを安定的に供給するということだと思いますので、保育サービスのやはり基本は認可保育所であるというふうに思います。 したがいまして、待機児童の問題が早急に解決できるように、低年齢児の受け入れ枠を拡大するなど、具体的な施策は新エンゼルプランに盛り込んでいるところでございますけれども、それをしっかりやっていくということが当面、大変大事なことではないかと思っております。
○畑野君枝君 おっしゃったように、保育所の待機児がいるということが背景にあると思うんです。そのためには、本当に新エンゼルプランを前倒しすることも含めて、きちっと建設していくということが大事になっていると思うんですが、その点ではいかがでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 待機児童を早急に解消するという目的もございまして、平成十一年度に少子化対策臨時特例交付金を各自治体に交付いたしまして、各自治体がいろいろ創意工夫でこの予算を使って保育児童の解消などにも取り組んでいただいております。 この特例交付金を交付いたしますときに、各自治体から待機の状況ですとか、そして待機の解消計画などについてまとめていただきました。その待機解消計画どおり、あるいはそれを前倒しして待機の問題を早急に解決できますように、十三年度の当初に待機児童の多い市や区を直接私ども厚生労働省がお呼びしまして、状況を聞かせていただいて、しっかり取り組んでいただきたいというふうに思っているところでございます。
○畑野君枝君 マスコミなどでも待機率が高いということで、川崎市、仙台市、横浜市、大阪市、神戸市などを含めて載ったりするわけですけれども、自治体も悲鳴を上げていると。そういう点では、国と自治体が力を合わせてこの解決を本当に抜本的に進めるということが大事だと思うんです。 時間がございませんので、三点目に、学童保育の問題について移ります。 保育園を卒園した後に来るのが学童保育の問題ということで、これも大変ニーズが高まっている状況だと思います。その点では、これまでも二十人以下でもきちっと国の補助をつけてほしい、あるいは障害児についても対応を進めてほしいという要望がありました。特に私は、「生活の場」というふうに児童福祉法で言っている、これを本当に質としても充実させていくということが大事だと思うんです。その点で、どのように進めていくおつもりか伺います。
○政府参考人(岩田喜美枝君) この放課後児童対策につきましては、先生御案内のように、平成九年に初めて児童福祉法の中で盛り込んだ制度でございまして、その後、それが一つのきっかけになりまして普及の勢いがついているのは大変うれしいことであるというふうに思っております。 緊急保育対策等五カ年計画、これは新エンゼルプランの前の計画でございますが、そのときから相当の勢いで伸びております。新しい新エンゼルプランにおきましては、この実施箇所数を計画的にふやしたいということで、平成十六年度までに全国で一万一千五百カ所までふやそうという、そういう数値目標を掲げて努力をいたしているところでございます。 十三年度予算については、この新エンゼルプランではまた新たに五百カ所の増設を図るという予算的な措置をいたしておりますし、具体的に先生がおっしゃった二点についてですが、児童の数が少ないような地域についても、過疎地などにおきましては十人子供がまとまれば国庫の助成の対象にしていくということを十三年度からやりたいというふうに思いますし、やはり障害児を受けていただくということについては、受け入れる児童クラブの負担もございますから、そこは手厚く補助金額を加算するといったようなことも十三年度からやってまいりたいと思っております。
○畑野君枝君 最後に四点目に、児童虐待防止法が施行されまして、児童相談所あるいは児童養護施設などにも伺いましたけれども、非常に対応が一層大変になっているということでございます。その点では、職員配置あるいは一時保護所など基準を含めて、非常勤でなく常勤で、人数もまた施設もという要望があるわけです。 児童養護施設につきましても、子供さんが大きくなっていまして、今までの最低基準ではなかなか小さいのではないかということもありまして、そういう点、どのように進めていらっしゃいますか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 児童虐待の問題は大変深刻な状況でございまして、一つは相談件数が大変増加をしているということ、それから一つ一つの事案を解決しようとしますと、やはり子供が心身ともに傷ついておりますから、それをどういうふうにケアをして、場合によっては親の方にもカウンセリングをして、またもとの親子関係に戻せるかという大変手間とそして高い専門性が要求される仕事であるというふうに思っております。 そういうことで、関係する行政機関や施設の整備でございますが、ハード面、施設面の整備も行っておりますけれども、あわせてソフト面の整備も大変重要であるというふうに思っておりまして、例えば児童相談所でございますが、児童相談所の児童福祉司の定員でございますが、これは地方財政措置における標準団体、人口百七十万人程度の標準団体でございますけれども、従来これが十六名でございましたけれども、それを今年度一名増員いたしまして十七名にさせていただき、またさらに十三年度の地方交付税法の改正法案におきましては、やはり厚生労働省として非常に重要な施策だということでさらに二名の増員をお願いし、今十九名ということで改正法案に盛り込まれているところでございます。 また、児童養護施設については、虐待を受けた子供に、通常の業務のローテーションから外して一対一の人間関係をつくる中でケアができるように個別に対応できる職員について措置いたしましたり、また心理的な療法ができるような専門職を置くなどの対応もしてまいりたいというふうに思っております。
○畑野君枝君 時間が参りましたので、終わります。
○西山登紀子君 日本共産党の西山登紀子でございます。 きょうは、乳幼児医療の助成制度について質問をさせていただきます。 当委員会は、平成十二年、二〇〇〇年の五月にこういう中間報告というものを出しまして、その中で少子化問題についての提言を行っております。この提言の中で、提言というのは、少子化問題についてとりわけ重要で早急に対応を要するものを挙げまして、政府並びに関係各機関にその実現に向けての努力を要請したものでございます。私は、とりわけ政府の努力責任というのは非常に重要だというふうに思っておりますが、その観点から御質問をいたします。 まず、全国の市町村、自治体の最新の乳幼児医療の助成制度の実施状況ですね、これを御報告いただきまして、あわせて前年度に比べて対象年齢の施策で前進、拡充をしている府県の数、自治体の数、お答えください。
○政府参考人(岩田喜美枝君) お答えしたいと思います。 平成十二年四月一日現在、四十七都道府県すべて、そして三千二百五十二すべての市区町村で何らかの形で乳幼児の医療費の助成が行われております。この自治体負担の総額について、都道府県の医療費助成の事業費から推計いたしますと、約千二百億円程度の自治体の負担の総額になるような事業規模ではないかというふうに推計をいたしております。 また、平成十一年四月一日から十二年四月一日までの一年間に例えば対象となる児童の年齢の引き上げなどを図った自治体は、都道府県レベルでは十道県、そして市区町村レベルでは千六十八市区町村であったというふうに理解しております。
○西山登紀子君 時間が大変短いですから、今、最新の実施状況について私はもう少し詳しく御報告いただきたかったわけですけれども、もういいです。 私も、九二年、国会に参りましてから、ずっとこの乳幼児医療の助成問題を取り上げてまいりましたが、最近のこの拡充、各自治体が拡充するというのは非常に目覚ましいものがございます。 通院でいえば、例えば三歳未満以上をやっている市町村の数というのはもう九二・二四%で、前年度の八九・〇%から本当に九割以上に上がってきているわけですね。さらに、就学前までカバーをしている自治体はどれぐらいかといいますと、平成十一年度の百三十に比べて平成十二年は三百二十一という形で二・四六倍にはね上がっているわけですね。 入院でいいますと、就学前までをカバーしている自治体は、平成十一年は四百六十三で平成十二年は七百八十六ですから一・六九倍にふえて、四分の一の自治体が既に就学前までの入院の乳幼児医療の助成をカバーするというふうにまでなっている。この私は全国の自治体が前進、拡充を図っているという方向、非常に大事だと思うわけです。 問題は、先ほどもう質問する前にお答えいただきましたけれども、財源なんですね。各自治体がこの助成制度をやっているのにどれだけ、国がやっていないわけですから独自の負担をしなければなりません。それで、自治体の負担はどのくらいかということで御質問をしたかったわけですけれども、先ほどお答えいただきましたが、もう一度お答えいただけますか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 都道府県が負担しております事業費から推計いたしまして、市区町村の負担分も合わせて約一千二百億円程度というふうに平成十二年度については推計をいたしております。
○西山登紀子君 それ、総事業費ですよね。
○政府参考人(岩田喜美枝君) はい。
○西山登紀子君 いよいよ国の助成制度が切実に求められるということでありまして、各自治体からもそういう国の助成をやってほしいという要望は届いていると思います。 一体幾らぐらいでこの助成が可能になるのか、この試算をしていらっしゃいますか、どうですか。していらっしゃったら御報告をしてください。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 例えばですけれども、一歳未満の医療費でございますが、一歳未満の医療費で自己負担額が三百四十億円になっておりますので、もし仮にその二分の一を国庫で負担をするということでございましたら百七十億円という計算がございます。 また、例えば三歳未満の医療費について同じように推計いたしますと、今自己負担額が千二十億円でございますので、その二分の一を仮に国庫で負担するということになりますと五百十億円というように推計をいたしております。
○西山登紀子君 試算をして研究、検討をしていらっしゃるということだと思うんですけれども、これは例えば六歳未満までせめてやってほしいというお声もあるんですけれども、六歳未満の医療費の助成を国が仮に実施するとすれば、どれぐらいかかりますか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 六歳未満の医療費の自己負担額が二千四十億円というふうに見込まれますので、仮にその二分の一を国庫で負担するということになりますと千二十億円という推計になります。
○西山登紀子君 これは政府としてここの国会に公式に発表されました初めての数字じゃないかと思うんですけれども、どうでしょうか、試算の数字としては。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 大変申しわけございませんけれども、過去どういう御審議があって、これが初めてかどうかということについては、私自身ちょっと今確認いたしておりません。
○西山登紀子君 少なくとも、私の経験からいいますと、政府としてこういうふうに試算をして、乳幼児医療の助成制度を例えば一歳までやれば半分で百七十億、三歳までやれば五百十億、六歳未満までやれば千二十億という具体的な額まで出してお答えいただいたのは、私は初めてじゃないかと思うんですね。 私は、それは当然だと思います。この調査会がこれほど熱心に審議をし、そして提言の中に「出産・育児にかかる経済的負担の軽減」の第一項目に、「乳幼児医療の負担軽減」というものを挙げ、その理由も「妊娠・出産を安心して迎え、出産した子どもが健やかに成長することができる環境を整備することが極めて重要である。」として、国による医療費の負担、医療保険の自己負担割合の軽減の措置を検討すべきであるという、こういう提言を去年の五月にやっているわけですから、厚生省が試算をして国会に報告されるというのは、これはもうその第一歩としては初歩的ですけれども、必要なことじゃないかと思うんですね。その額、私は非常に重視したいと思います。これだけの額があれば国の助成制度はできるんだよということでございます。 ちなみに、各自治体が取り組んでいる中で、これは少し御紹介したいと思うんですけれども、岐阜県の笠松町というところがございます。この町は中学生まで医療費の無料を行っておりますが、九五年までは出生数が百七十から八十前後だったけれども、現在は二百五十から六十前後にふえている、乳幼児医療費制度の成果であろうと努力しているところであると。しかし、やはりせめて、町長さんは六歳まで国が助成してくれたら助かるんだがというようなことをおっしゃっているわけです。 今後とも、こういう私たちの提言に沿いまして、実現できるようにぜひ努力を続けていただきたいと思います。 質問を終わります。
○日下部禧代子君 社会民主党の日下部禧代子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 まず、高齢社会対策基本法の実施体制及び実施状況についてお伺いいたします。 この法律は、本調査会の提案によりまして平成七年十一月に成立し、十二月から施行された議員立法でございます。省庁再編以前は、総理大臣を会長とする高齢社会対策会議が総理府に置かれまして、その庶務は総務庁の高齢社会対策室が対応していたわけでございますが、そこでお聞きしたいのは、まず第一点、省庁再編に伴ってどのような法改正が行われたかというのが第一点でございます。 第二点目は、省庁再編に伴って対策会議とその庶務を担当する部署はどのようになったのか、担当の職員は何名になったのかというこの二点について、内閣府からお伺いいたします。
○政府参考人(江崎芳雄君) お答えいたします。 高齢社会対策会議でございますけれども、そのベースになっております高齢社会対策基本法、これはただいま委員からも御発言がございましたように、平成七年に参議院国民生活に関する調査会の御提案によりまして制定されたものでございます。この理念に沿いまして高齢社会対策を総合的に推進するということで、基本法におきまして総理大臣を会長とする高齢社会対策会議を設置するということでございまして、従来は総務庁におきまして会議の庶務を処理するということでございました。 この一月六日以降、省庁再編がございまして、内閣総理大臣の指導性を強化するという観点から内閣府が設けられたわけでございますけれども、高齢社会対策の総合的な推進に遺漏なきように高齢社会対策会議を内閣府に設置をするということになったところでございます。これに伴いまして、会議の庶務につきましても内閣総理大臣及び内閣官房長官の直接の指揮のもとで処理をするということになったところでございます。 より具体的に申し上げますと、内閣府の中に政策統括官総合企画調整担当、私でございますが、私のもとに参事官を置きまして一連の業務を行っておるということでございます。予算上の定員は七名ということでございます。 もう一点、高齢社会対策基本法の改正ということでございますが、関係省庁が全閣僚をメンバーにしてございますが、省庁名等変わってございますので、これに伴いまして所要の改正を行っておるということでございます。 それから、開催状況でございますけれども……
○日下部禧代子君 そこまで質問していませんよ。 はい、わかりました。七名に一応今、担当の職員はなられたということですね。はい、わかりました。 それから、今からお聞きするのが、対策会議はどのくらい開催されているのかということを今からお聞きしますから、質問はよく聞いておいてください。
○政府参考人(江崎芳雄君) どうも失礼いたしました。 開催状況でございますが、基本法が施行されましたのが平成七年の十二月でございます。それから現在まで七回会議を開催をしてございます。要綱を決める際、それから、基本法におきまして白書を策定するということになっておりますが、そういうそれぞれの業務に応じて現在まで七回開催しておるということでございます。
○日下部禧代子君 今お答えいただきましたが、再編以前は職員といいましょうか、高齢社会対策室というのがございまして、そこで十五名の担当職員が配置されていたというふうに私記憶しておりますけれども、それが七人になったということは、これはどのような理由からでございましょうか。
○政府参考人(江崎芳雄君) 委員御指摘のように、定員上は減ってございます。これは、全体の省庁再編に伴いまして各組織スリム化を図れというもとで、その一環として定員上は減っておるということでございます。ただ、片や体制といたしましては、従来は、御指摘のございましたように、総務庁の長官官房の高齢社会対策室長、いわば課長クラスでございますが、がヘッドとなってやっておりましたが、一月六日以降の新体制におきましては内閣府政策統括官、局長クラスでございます、がヘッドとなってやるということでございます。 そういうことで、いろいろ省庁再編に伴いまして環境は厳しいわけでございますけれども、私ども全力を尽くして業務に当たってまいりたいと、かように考えてございます。
○日下部禧代子君 高齢社会の対策というのはこれからがまさに大変なときを迎えるわけで、重要なもうこれ政治課題に、今まで以上にその重要性というのは増してくるというふうに思うんですね。 この法律の目的というのは、各省庁にまたがっている高齢社会における対策というのを縦割りの弊害をなくすということが目的の一つで、大きな目的の一つでございました。そうなってまいりますと、この政策の重要性と同時に、それからまた縦割りをなくすというのは今度の省庁再編の目的の一つでもありますね。そういう観点からも、やはり私は、それぞれ確かに有能な方々が七人そろってくださったというふうに私は信じておりますけれども、やはりその人数が減るということというのは、そのお一人お一人が幾ら優秀であってもやはりその処理の範囲というのもこれは限られてくるのではないかというふうに思いますので、本当にこの重要な課題に対応できるのかどうか、支障を来さないというふうなことが明言おできになるでしょうか。
○政府参考人(江崎芳雄君) 御指摘のように、定員上は減っておるということでございますが、もう一つ政策統括官という新しい体制になってございます。統括官の下には参事官がおりまして、いわゆる普通の局でございますと、局の下に課があると。それぞれの所掌は政令で極めて厳格に決められておるわけでございますけれども、それに比べまして大変弾力性のある組織になってございます。参事官のもとでのそれぞれのスタッフも、それぞれの業務に応じて弾力的に使い得るという組織になってございますので、私どもも高齢社会対策、これからますます重要性を増すというのはまさに委員と認識は同じでございます。そういう組織の特性も使いながら、全力で当たってまいりたいと思いますので、御理解のほどをお願い申し上げます。
○日下部禧代子君 高齢社会対策会議の次回はいつごろというふうにもう設定はされておりますか。
○政府参考人(江崎芳雄君) まだはっきりと日程を決めておるわけではございませんが、現在、高齢社会対策いわゆる白書の準備をしてございます。それをもう少し作業を進めまして、五月ないし六月にその白書の、何といいますか、素案をお諮りするという形で開ければということで作業を進めてございます。
○日下部禧代子君 本調査会というのは参議院の独自性というものを象徴するというような意味で設置されております。その調査会の初めての記念すべき法律でもあるわけですね。これからの高齢社会を見据えた形での法律という点でもこれは重要な法律だというふうに私は思います。 したがいまして、ぜひその法案の意義というものをきちっと見直していただきまして、その内容に伴った活用をしていただきたいということを切に望んでおきます。 ありがとうございました。 次に、幼稚園と保育所のあり方についての御質問に移りたいと存じます。 今現在、御承知のように、少子化の進行あるいは共働きの家庭がふえていくあるいは過疎化がもう進んでいくということでございまして、幼稚園あるいは保育所のあり方については、従来の発想ではない、新しいニーズに合った新たな対応というものが望まれているわけでございます。 それを受けまして、平成八年の十二月二十日において地方分権推進委員会第一次勧告におきましても、「少子化時代の到来の中で、子どもや家庭の多様なニーズに的確に応えるため、地域の実情に応じ、幼稚園・保育所の連携強化及びこれらに係る施設の総合化を図る方向で、幼稚園・保育所の施設の共用化等、弾力的な運用を確立」というような提言がなされております。 さらに、一九九八年の三月ですか、旧厚生省、旧文部省で幼稚園と保育所の施設の共用だとか運営の一体化、あるいは職員の兼務が可能となる指針をお出しになっていらっしゃいますね。 それからまた、二〇〇〇年の三月では、幼稚園と保育所の設置主体の相互乗り入れ、そこまでもう既に今実現しているのでございますが、現在、施設の共用化、連携というのはどの程度進んでいるのか、その数字、ございましたらその現状をお知らせいただきたいと存じます。 これ、どちらにお答えいただけますか。
○副大臣(増田敏男君) お答えをいたします。 幼稚園と保育所の共用化については、厚生労働省と文部科学省とが共同いたしまして、お話がありましたように、平成十年三月に共用化の指針を作成しております。そして、昨年十月現在で合築が三十八、併設が二十六、同一敷地内が九十七、合計で百六十一カ所の実績となっています。 幼稚園と保育所については、幼稚園が三歳から就学前までの幼児教育を行う学校教育施設である一方で、保育所は零歳から就学前までの子供に対して御案内のとおり保護者にかわって養護を行っております。あわせて教育を提供する児童福祉施設でもあるわけでありますが、両者は機能を異にするものであるけれども、臨時教育審議会や地方分権推進委員会などでさまざまな場において議論がされてまいりまして、それぞれの制度の中で整備充実を図る、両施設の連携強化を図るなどについて提言のあったところでございまして、お話のとおりであります。 一応、私の方で、厚生労働省のはここまでお答えいたします。
○日下部禧代子君 今、厚生労働省の方から副大臣お答えいただきました。 私、ここに神戸新聞ニュースという、これインターネットからとったものでございますけれども、兵庫県におけるいわゆる幼保一元化、連携ではなく幼保一元化の現状、兵庫県における状況が出ております。これは「公立で進む幼保一元化」というふうに記されておりまして、兵庫県の養父郡大屋町、それから多可郡八千代町の例が出ておりますが、そこのニュースの中にこういうことがございます。県の、兵庫県ですね、児童課は、いわゆる「厚生省が幼保一元を打ち出していないため、県として積極的に進めているわけではないが、」という文章が県児童課の言葉として出ているわけでございます。 それからまた、これは全国児童福祉主管課長会議、これは昨年、つまり平成十二年の三月九日の厚生省児童家庭局で、保育課長、当時、今も保育課長でいらっしゃいますか、清水さんの御発言がございまして、「私どもと文部省との間で、より正確に言えば、私と幼稚園課長の小松課長との間で検討会を設けておりますけれども、それは連携のための検討会でございまして、幼保一元化ということは私ども文部省側も念頭に全くないわけでございます。」というふうにお言葉が出ているわけでございます。 現実には、今お答えいただきましたように、そして私が神戸新聞ニュースから引用いたしましたように、いわゆる幼保一元化と言ってもいい状況が現在起きているわけですね。そういう中で、今、私が引用いたしましたようなお言葉が、幼保一元化ということではないんだというお言葉がございますね。 だから、そういう今の現状とそしてお考えとの間の乖離といいましょうか、その点につきまして、厚生労働省及び文部科学省両省にお考えをお聞きしたいと思います。あくまで連携なのか、一元化ということはここの言葉のように全く考えていないのか。
○副大臣(増田敏男君) 先ほどお答えいたしましたのは、施設の関係と教育の内容の関係、これは一緒になってやっていきましょうと。一元化というと一本ということなんですが、そこまではまだ行っていないで現在は、こう言うと変ですが、施設は合築できるなり共用できるなり、教育の内容は一緒の方向で行けるようにということで現在歩んでいるというのが今の実態です。
○日下部禧代子君 実態はわかっておりますので、その先を聞いているんです。
○副大臣(増田敏男君) 先にこちらの答弁の方、いいですか。 では、続いて申し上げますが、一元化の方までまだ行っておりません。一元化というと全部一元化で一緒になっていくわけですが、そこまではまだ行っていません。
○副大臣(河村建夫君) 幼保一元化の課題はかねてから言われてきたことでございます。 それで、実態はその方向へ私は近づきつつあると思いますね。その必要性があるものでありますから、幼稚園の方と保育所の方とが今話し合いをしながらやってきておるわけでございますが、今、増田副大臣が言われたように、それじゃ今完全に一体化の現状かと言われると、そこにまだ結論は行っておりません。 しかし、その方向を目指して私は動くと思っておりますが、全く念頭にないということは課長サイドの考え方ではそうでしょうが、これは私見になるかもしれませんが、我々レベル、政治家レベルで考えたときには、これは地方分権推進の方からいっても、施設費として膨大な予算を持っている保育所のあり方、それから幼稚園は全体の八割が私学だと、私学助成の形でいっている、この格差をどうするんだというようなこともございます。 それから、保育所は、いわゆる保母、今、最近、保育士と言うことにしておりますが、保育士になったのでありますが、保育士が受けてきたいわゆる保育士の免許を取るまでの課程と、それから幼稚園教諭がとってきた教育における課程と、これもまた違いますので、それを合わせていくということはかなりやっぱり時間を要する問題、そのことも含めて共同研修をやりながらやっておるわけでございまして、幼稚園が次第に預かり保育もやります、こういうふうになってきました。それから、保育所側も教育の視点を現実に持っておりますから、だから実際やっていることは共通点がたくさん出てきた。しかし、最初のよって立つ成り立ちは両方違う任務を担ってまいりましたから、それがどこまで近づけられるかというところまで今来ておる、こう思いまして、今、完全に一元化になっておるという現状ではありませんが、それが進められる、その今のまさに兵庫県でおやりになろうとしていることは、県が中に入って施設費をもらう、幼稚園私学助成も来る、そうした中でうまく一体化ができるという方向であれば、私はそれは大いに進めていただくことは結構なことではないか、このように思います。
○日下部禧代子君 私が御意見を承りたかったのは、やはり現実はもうこういう形になっているんだけれども、方向としてあくまでも一元化という方向はもう考えられないことであって、あくまでも連携でいくというのか、あるいはその先に一元化になるという視野を持って言っていらっしゃる、こういう連携という今現状なのかというようなことの御意見を承りたかったのであります。だから、現状はもう連携であるということは私よく承知しております。だから、その先がどうなるように進めていこうとなさっているのかなという、ちょっと少し踏み込んだ御意見を承りたかったというわけでございます。 幼稚園では園児が少なくなっている。一方、保育所というのはもう入所できない子供たちが、先ほどの御議論もございましたけれども、増加する一方なのですね。そこのところで、これは幼保一元化というのはもうかなり以前からあった議論でございます。今、状況が非常に以前よりは違ってきております。今申し上げたような幼稚園の状況と保育所の状況というのは考えられないほど変わってきているんですね。 その中で、やはり、一方は所管がかつての厚生、今度は厚生労働省ですね、そして一方が文部科学省というふうにいわゆる縦割り行政でありますね。ですから、この際、やはりもう省庁再編もあったことでございますから、両省の縦割りということには、メンツにこだわらないで、もっと柔軟な対応、あるいはもっと大きな視野から子供と子供を育てる家庭の支援という、そういうことで連携を進めてくださるのは非常にうれしいことでございますが、それを一つの一元化とするにはやはりどうしてもまだまだ時期尚早というふうにお考えでいらっしゃるのか、今度は厚生労働省の方にお伺いします。
○副大臣(増田敏男君) 端的にお答えするんですが、おっしゃる意味はよくわかります。しかし、設立の目的と役割がそれぞれありまして、それが実際に運営をされて国内でずっと今日まで参りました。 そこで、保育所の方が待機児童数が多いので、いろいろ施設をつくっても多い、だからこの際一元化したらどうだ、幼稚園は減ってくるじゃないかというような御意見等も今お伺いいたしましたが、私の方が感度が鈍いのかどうか、もうちょっと時間がかかるな、今のまま調整していく以外目下はない、これ以上言うのはまだ早い、一生懸命頑張れというのが私の理解だと。だから、方向はどうだと聞いたら、同じ方向のような気がいたしております。同じ方向、考え方は。ただ、時間が先生の方が早いんですね。どうもそのように受けとめました。
○日下部禧代子君 私の方がというよりも、厚生労働省と文部科学省といったら、どちらかというと文部科学省の方が少し進んでいると考えていいのかなという感触もございましたけれども、これはもう少し時間をかけて両省にもっと詰めていきたいと思いますが、これは最後の質問でございますが、それじゃいわゆる連携協力体制というのは現状どうなっていますか。そして、あわせて今年度の連携協力体制における具体策というのをお答えいただきまして、私の質問を終わります。
○副大臣(河村建夫君) 具体的には先ほど増田副大臣も御指摘になった面がございますが、施設の共用化をさらに進めていく、それから教育内容、保育内容、この整合性、共通点をしっかり確保して、研修会をどんどん進めながらその調整をやっていく。それから、そのために幼稚園教諭と保育士の合同研修をやる。そして子育て支援事業の連携を実施する。特に幼稚園側としては、幼稚園が子育て支援センターとしての役割を果たすようにしっかりやってもらいたいということで予算措置等を進めてきたわけでございまして、これからますます両省の連携を緊密にしていきたい、このように考えております。
○副大臣(増田敏男君) 端的にお答えいたしますが、課長サイドで、いつというんじゃなくて、活発にやっています。そこで近いうちに、活発といったって毎日やっているわけじゃないですよ、一カ月に一回とか三カ月に一回とかというんじゃなくてやっています。 それから、こう言うとなんなんですが、幼稚園の教育要領との整合性に留意をしながら保育所保育指針の改定を近いうちにやっていこうと。幼稚園の教育要領というのがあるんですね、それと整合性がちゃんとできるように保育所の保育指針、この改定を私の方では近いうちに心がけて取り組もうと、こういうふうになっています。これが今です。
○日下部禧代子君 時間が参りましたので、これで終わらせていただきます。
○松岡滿壽男君 無所属の会の松岡です。御苦労さまでございます。 もう既に先行議員の方からいろんな角度での質疑もあったわけですけれども、まずファミリー・サポートの件ですね。内藤さん、山本さんも触れられましたが、確認だけさせてください。私も五万以下の市長を昔やったんですが、国の施策としてはある程度やむを得ないのかもわからぬけれども、メニューがせっかくいいのが出てきても五万以上じゃないといかぬとか、十万以上でないと注文する資格がないということで随分つらい思いをしたこともあるんですが、やはり必要な施策を必要な箇所にきちっとやっていくということが非常に大切だと思うんですね。 ファミリー・サポート、非常に評判もいいし、しかしながら、先ほど山本委員の質疑に対して五万というあれにはこだわらずに柔軟に対処したいということでございましたが、そういうふうに理解してよろしいんでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) ファミリー・サポート・センターについて、利用者から評判がいいというふうにおっしゃっていただきまして、大変ありがとうございます。 また、十三年度からは、これは厚生省、労働省が統合したことの一つのメリットかというふうに思いますが、共働き世帯だけではなくて自営業主ですとか家庭の主婦も利用できるような、そういうファミリー・サポート・センターにしてまいりたいというふうに思っております。 そして、この設置基準が、人口五万人という基準が高過ぎるというお声も先生おっしゃるように時々聞いておりますので、人口五万人という一応の基準を設けましたのは、一つの仕組みを回していくだけの、運営していくだけのニーズがこのくらいの規模は要るだろうということで設定したわけでございますけれども、地域によっては人口は五万人に満たないけれどもそのニーズが非常に高いというところもあろうかというふうに思いますし、また、近隣の市区町村で合同でやっていくというやり方もあるでしょうから、この五万人基準についてはそのあたりも見ながら弾力的に運用してまいりたいと思います。
○松岡滿壽男君 ぜひそのような姿勢でお願いしたいと思います。 質疑通告をしていなかったんですけれども、おととい育児連の田尻さんですか、お話がありまして、横浜の方で男子が育児休業を申請したら欠勤扱いされていると、だから裁判を起こそうと思ったんだけれども、そういう不利益扱いを禁止するという法律改正が近いうちあるようだから見送っているんですというような話でしたけれども、そういう事実関係と、それから、厚生労働省としてはそういうものに対してどのように対処されるおつもりなのか、ここでわかればそれでお答えいただきたいと思いますが、わからなければまた後ほどでもいいです。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 今、先生御指摘の、特別の個々具体的な事例についてどういうことであるか早速調べてみたいというふうに思いますが、一般論でいきますと、育児休業法は、育児休業の請求ができますのは男女でございますし、今残念ながら父親の取得というのは全体の育児休業取得者の中で二・四%という非常に小さな率で、むしろもっともっと父親に取得していただきたいというふうに思っております。 また、育児休業を取得したことに伴いまして解雇をしてはならないというのは現行の育児休業法の中にございますけれども、解雇以外のさまざまな不利益な取り扱いをしてはいけないという新しいまたルールを今国会に提案させていただいた育児・介護休業法の中に盛り込んでおりますので、そういうことも念頭に置いて、この事案については事情をよく聞いてみたいというふうに思います。
○松岡滿壽男君 そのときに、結局、夫婦で勤務しているとダブルインカムになるんだけれども、一・五倍ぐらいで十分だと、報酬ですね、という意味の思い切った発言も実はあったんです。 それで、以前、清家参考人が、日本の賃金はいろんな面で皆さんの努力の結果、ある面で上がり過ぎている、時間給で二千二百円、特に日本の場合は家族給も含めた形で、アメリカやドイツの場合は千七百円から千九百円だというようなお話も実はあったわけです。 それから、一昨日のセイコーエプソンの人事部長さんのお話では、そういうことを踏まえてかどうかわかりませんが、いずれにしても海外に転換していかざるを得ない、賃金の問題、国際競争力の関係で。そういう中で家族手当を廃止するように今、組合と話し合いをしているというような意見陳述がありました。 このような厳しい状況の中でそういう動きが国内の企業でもあるのかどうなのか、そういう問題について厚生労働省としてはどのような認識をしておられるのか、御意見述べられることであればここで伺いますが、ぜひお願いいたします。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 家族手当というのは、賃金制度といいましょうか、賃金体系の問題でございますので、基本的には企業の自由といいましょうか、企業の労使が話し合って決めていかれるものであるというふうに思いますので、政府としてこういうふうにしちゃいけないというようなことを言うべき立場にはないと思います。 しかしながら、家族手当が一つ困った側面を持っているということがございます。それは、家族手当を支給する条件が、妻が無業であるとかあるいは妻の年収が一定水準以下であるということを条件にして家族手当を支給する企業が多うございます。そうしますと、それはどういう効果を持つかといいますと、例えば妻がパートタイマーで就業しているときに一定の年収を超えないように調整をするという、いわば女性が労働力としてしっかり働くということについてマイナスの効果もあるというような、そういう側面については家族手当のあり方について私どもも問題があるように思っております。 そういう問題提起を労使にしてまいりたい。実際、個々の事業所でどうするかというのは個々の事業所の労使がお決めになることであるというふうに思いますが、そういう問題もあるということは提起をしてまいりたいというふうに思っております。
○松岡滿壽男君 河村副大臣、青少年の社会性を高めるための体験活動推進事業、これはことしの大きな一つのポイントだと思いますし、世間も注目しているんですけれども、具体的にどのようなことを考えておられるのか。 例えば、今、既にガールスカウト運動とかボーイスカウトとか、それから先生も関係しておられる緑の少年団とか、あるいは学校の中でも伝統的な学校茶道とかございますよね。そういう伝統的なものを守り育てる、そしてきちっとした訓練、規律を守っていく、しつけをしていくという面ではもう少し、そういう既存の団体がいろいろあるわけですから、そういったところに対する積極的な対応を心がけたらいかがかと思うんですが、どのような御意見をお持ちですか。
○副大臣(河村建夫君) 松岡委員、先生御指摘のとおりで、私はまだ、この奉仕活動的なものを全体でやっていこうという方向、これは法律改正もやるということで今国会に提案をするのでありますが、その実際の中身についてはこれからまださらに検討しなきゃなりませんが、本来、社会奉仕体験的なものというのはやっぱりみずから進んでやるのが本来のものだ、こういう御指摘もありますから、できるだけ私は選択肢が多い方が、自分がこれをやろうという方がいいんだろうと思うんですね。 そういうことで、今おっしゃったボーイスカウト、ガールスカウト、あるいは神戸のトライやる・ウイークなんかで、商店街に入ってレジを打ってきましたとか、あるいはそば屋に行ってそばを打ってきましたとか、いろんな奉仕体験活動があると思います。 ボーイスカウト、ガールスカウトはこれまでも既に実績を十分持っておられますから、これなんかも私は一つの大きな対象の団体の中に入っていくだろうと思っておりまして、今列挙してこれこれというふうにまだ決めてはおりませんが、当然ボーイスカウト、ガールスカウトといった活動が入ってくると、このように考えております。
○松岡滿壽男君 以前、この調査会で三歳児神話の問題を取り上げたことがあるんですよ。広島大学の原田学長あたりは、絶対三歳までが大事だということを話されたんですね。ところが、岩男壽美子さんは、いや、それは三歳児神話というのは女性にあれを押しつけるものだというような形の発言がありました。 今回この三歳児神話にも触れられておられるんですけれども、ヨーロッパなんかの場合は、例えばさっき保育、幼保の一元化の話もありましたが、これも三十年ぐらい前、私、市長時代に実はあったんですよ。しかし、あのときは子供がどっとふえてくるときで、減ったときに議論しようという話でしたから、まさに今そういうタイミングになっているだろうと思うんです。 ヨーロッパの場合は、保育はもちろんゼロ歳児保育とかその部分も大事だけれども、やっぱり数が少なくなっていくんだから教育が大事だと。だから、二歳ぐらいから幼児教育を始めていると。それもしかもこれは国が見ているという実態があるんですけれども、そういう問題についてのお考えはいかがでございましょうか。
○副大臣(河村建夫君) 三歳児神話について、そのどっち側がいいかということについて私も結論を持ち得ないんですが、私の体験からいうと、私は四人おるんですが、ゼロ歳児から保育園に預けたのと三歳児から行ったのと、いろいろ比較してみると、早く預けた方が自立は早いような気もいたします。だから、後のケアがどうかということだろうと、こう思っておりまして、全部が全部しっかりうちでやれば全部みんなよくなると一概にも言えないなとも思っているのであります。 ただ、これから実際に教育という考え方、特に先ほど幼保一元化の中で一つの溝は、保育士といいますか、そっち側の考え方はいわゆる保育の考え方、教諭の方はやっぱり教育だ、教育はうちがやるんだと、こういうその辺の一つの大きな開きがまだあるんです。そこで、幼稚園側としては早く教育をやるべきであろうという考え方に立っておると思うんです。 私は、教育というのは、そこの中にはしつけとか生きていく上で大事なことを幼児のときにやっぱりきちっきちっと教え込んでいく。教育といったって、小さいときから早く公文式をやれとかそういうあれじゃなくて、人間教育といいますか、そういう全体的な教育は当然入ってくるものだと思います。 それは保育所側も考えて、実際私の子供も保育所へ預けておりますが、そういう教育的な、これは保育という考え方でしょうが、実際はそういうものが入っておるというふうに思っておりますので、今、松岡先生の言われる教育というのは、いわゆる学習的な教育ということになると、そんなに早くやる必要があるかどうかということじゃないかと思うんですが。
○松岡滿壽男君 さっき日下部さんが高齢社会基本法の話をされましたが、参議院で立法化したわけです。この少子化対策もやっぱり参議院でやるべきだといろいろ議論しておったんですが、おととし議員立法で出てきまして、廃案になりました。それで、おとといの田尻参考人の話でも、国の意思がはっきり出ないと企業はやっぱり言うことを聞かないんだというような意見もありました。 だから、この基本法は私はやっぱり大事だと思うんですが、同時に議連もかなり、おとといですか、私も一緒に初めて出まして、やはり議連も頑張っているし、参議院もそういう点では議連の中山会長と、それから久保調査会会長がよくお話しいただきたいと私も思っておるんですが、この基本法はやはり私は必要だと思うんですが、各省庁、この問題についての御見解を伺って、私は終わりたいというふうに思います。
○副大臣(河村建夫君) なぜ私はこれが廃案になったか、残念に思っております。文部科学省としての部分もたくさんございます。そういう意味で、保育サービスの問題とか、地域子育て支援とか、ゆとりある教育の推進、またさらに経済的負担を軽減しろとか、教育の啓発、そういうようなことが入っておりますから、私はこれはぜひ進めていただきたい、こういうふうに考えております。
○副大臣(増田敏男君) それでは、私の方からの見解をお答え申し上げます。 第百四十六回の臨時国会に提出された少子化社会対策基本法案のことだと思いますが、超党派の少子化対策議員連盟の先生方、もう本当に大勢の方がおいでになるんですが、今、河村副大臣が言われましたように、廃案という形で今日に来ております。そこで何よりも近年の少子化の急速な進行に危機感を抱かれての熱心な御論議の結果が法案という形になっております。したがって、関係議員の方々にまず敬意を表します。 それから、法案の内容については今後も御議論されると思いますけれども、私どもの立場としては最大限関心を持って見守りたい、議連さんで出していますから見守りたい、このように考えております。 いずれにしても、国を挙げて、また国民各層の理解と協力を得ながら少子化対策を進めることは大変重要で意義のあることだと、こういう考え方でございますので、どうぞよろしくお願いいたします。 以上です。
○副大臣(高橋一郎君) 国土交通省の立場で御意見申し上げます。 現在の我が国にとりまして、急速な少子化の進展に歯どめをかけるために、次代の社会を担う子供を安心して産み育てることができる環境を整備していくことが喫緊の課題でございます。このために、少子化社会対策基本法を制定していただくことにつきましては、総合的な少子化社会対策を展開していく上で必要であると思っております。 私個人といたしましては、今もお話に出ましたが、前期の国会で、平成十一年の十二月十日ですか、議員立法で付託を国会にされましたが、平成十二年六月の衆議院解散で廃案になってしまった。これは私にとっても残念だと思っております。 国土交通省といたしましても、従来より少子化社会対策の一環として、生活環境の分野において良質な住宅の供給等の諸施策を講じてまいったところでございますけれども、今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えている次第です。
○政府参考人(坂東眞理子君) 国民が夢を持って子育てができる環境をつくることは大変重要なことだと思っておりますが、現在、内閣府におきましては男女共同参画会議のもとに仕事と子育ての両立支援策に関する専門調査会を置きまして、多様なライフサイクルに対応した子育て支援策の充実に向けての検討を行っているところでございます。 その結果、議員御指摘のように少子化対策にも資する施策が推進されればと思っております。
○戸田邦司君 時間も大分過ぎてまいりましたので、私、二、三、けさほどからの議論とは若干違った切り口でお伺いしたいと思います。 まず第一に、少子化社会が大変だ大変だということは常日ごろから言われてきておりまして、これは国民みんなが認識しているところだろうと思います。 ただ、どういうふうに大変なのか、どういうふうに困るのかという点については、国が余り国民一人一人がわかるようには説明していないように思いますが、その点についてはいかがでしょうか。
○副大臣(増田敏男君) それなりのPRをしているというふうに思っているんですが、私自身も肝心なところが届いていないだろうと、だからPRの方法を変えてもう少し研究したPRをしていかなかったら先生と同じ意見になっちゃうのかな、こういう理解を私自身も持っていますので、もう少し私も研究してみたいと思います。 答弁になったかどうかわかりませんけれども、心配をしています。 以上です。
○戸田邦司君 突然の質問で申しわけなかったんですが、私、その点が今まで十分皆さんに認識されていないと、こう思っております。 ですから、少子化が進んで何が困るか、若い人たちの間でも、そんなことは自分たちは何も困らないんだと、一般の人は何も困らないと。それから、今の社会ですと将来は老後を子供に見てもらうなんというつもりないから、だから何も困らないじゃないかと、そういうような風潮さえあるんじゃないかと思っておりますから、そういう点はやはりこれは立法府の責任でもあり、またより行政府の責任でもあるかと思いますが、その点の国民へのPRをきちっとしていかないとこの問題に対する解決の糸口というのは出てこないんじゃないかと、こう思っておりますので、よろしくお願いします。 そこで、けさほどからの議論をずっと聞いておりまして、子育て支援、子供を産んで育てていく、その場合に、なるべく皆さんが楽にといいますか育てやすいような環境をつくっていく、こういうようなことについてずっと議論が続いてきたと思いますが、要は若い人たちの間で子供を持つか持たないか、そういうような認識、意識の問題が基本的なところにあるかと思います。 一般的には豊かになると少子化が進むと、こう言われてきておりまして、現にスウェーデンあたりではそういうような傾向になってきている。ヨーロッパの大体の国ではそういう傾向があるかと思っておりますが、実は、私一九七〇年代にノルウェーという国に三年半ほど住んでいたんです。あの国は非常に豊かな生活を送っていると思いますよ、質素であるけれども豊かな生活。 それで、ノルウェーは人口がふえているんです、徐々にですが。それで、なぜふえているかというのはなかなか難しいことなんですが、しかし、家庭内における意識といいますか、これは社会全体の意識と言った方がいいかもしれませんが、その辺の意識がかなり日本と違っていまして、つまり、子供を持って育てるかどうかの最終的な決定というのはやっぱり女性にあると思いますが、女性が子供を産んで育てる決心をするかどうか、その場合に家庭内で夫がどれぐらいそれに参画していくかどうか、これが非常に大きな問題になると思います。 我々日本の男性が集まって酒を飲んでいると、ノルウェーの男性はかわいそうだと、うちに帰ると奥さんにこき使われている、献身的に働いていると、本当にかわいそうだなというようなばかな話をしておりましたが、実はそれはばかな話ではなくて、彼らに聞くと、だってそういう社会なんだよ、何がおかしいんだと、こういうようなことを言うぐらいですから、男性の家庭内における役割、これはもう可能な限りの家事をこなしていく。大体の家庭は夫婦で働いていますからそういうようなことになるかと思いますが、それにしましても非常に献身的に家庭内で家事をこなしているということは言えるかと思います。 よく、日本の男性ですね、職場で仲間と連れ立って酒飲みに行くなんということはありますが、そういうことは一切ない。ですから、そういうつき合いをするんであれば、各家庭に呼んでそういうことを、そういう交流をしていくというような方向になると思いますし、それから週末に男性だけがゴルフに行っちゃうなんということはあり得ないですね。必ず何かするときは家族で動いている。 そういうようなことから考えますと、これからの社会で、一方で何といいますかね、父権の復活なんて言う人もいるんですが、私は、これからの若い世代、特に若い世代の間ではそういうような意識の改革がない限りはその少子社会というのは避けられない、そういうふうに見ておりますが、増田副大臣、ひとつ御感想をお伺いしたいと思います。
○副大臣(増田敏男君) 大変難しい御質問をいただきましたが、それこそ私見になってしまいますが、私は私の判断で、私たちが経験をしたこの五十数年、要するに強いて言えば終戦後ですね、もうこの時代は一つの区切りだと。私は軍籍を持っていますから、戦前、少年兵に一年半ほど行ってきました。帰ってきたのが十五歳です。それからずっと今日まで生きてきました。それをずっと振り返ってみて、今日までのような時代はもう私たちの日本には来ないだろう。 どういうことかというと、価値観においてもいろいろ働く場所においても、それから教育の、今の教育、社会の環境、昔私たちが受けた教育、そういうことを全部比較して、今、こう言うと変ですが、軍籍を持っているという人は七十歳以上です。以下の人はどちらかといえば新しい時代の教育ですから、その前の教育を知っているという人は大体そこから上なわけです。 そう考えると、これからどういう時代になるだろう、しかも世界が一体化になりました。そういうことをこう考えながら、私は志してこの道へ入ったんですが、こう言うと変ですが、私は家内が若いんですよ。だから、私は家事の、そうですね、今でも三分の一ぐらいはこなします。自分の物は出してもらったことはありません。全部自分で着て、自分で掃除してやっていきます。そういう仕組みなんですね。 というのは、結婚してから何としても子供が欲しいというので、神様仏様お医者様、いいと言われることは日本じゅうかけて歩きました。しかし、残念ながら私たちの時代には今のような時代ではありませんから、じゃ、子供をつくるとかどうだとかこうだとかという近代的な医学の恩恵には浴せませんでした。そうこうするうちに、流産の結果が悪かったので家内に言ったんですが、養子をもらえと言うから、いや、二人の人生だから二人で行こうと言って人生ずっと生きてきて、その行こうと言ってからが二十年ちょうどあるわけですが、今はそういう会話ができるようになりました。 そこで、個人的な話で申しわけないんですが、どうだと聞かれたら、結論的には、今までの継続の意識でなくて、働く場所も変わります、うちのあり方も変わります、親子の関係も変わります、よい悪いじゃないんで、嫌でも変わりますと。そういう前提で私は、ここ数年の間にこの国の経済からくるめて全部一回洗い直した方がいいなと、こう思います。 先生の御期待の方向に行かなかったと思いますが、申しわけありません。
○戸田邦司君 ちょうど子供を持って育てていく世代のこれからの認識というのは、これはもう確かに大きく変わっていくだろうと思います。子供を持って育てるということが非常に創造的なそういう仕事であるということを認識できるような社会をつくっていくということがまず第一に大事なことではないかと思っております。 そこでもう一つですが、日本の家庭で、家庭内の団らんとかそういうようなことが非常に少ないんじゃないかという思いがしておりますね。残業が多い、あるいは先ほどのように仲間内で飲みに行くとかいうようなこともあるかもしらない。しかし、いずれにしましても、うちに帰ってきちっと食事をして、それで家族全部で顔を合わせてお話をするというようなことがなかなか少なくなってきていると。その一つは、やはり日本でまだまだ労働時間が長い、残業もあるというようなことではないかと思います。ヨーロッパですと、夏休みに例えば労使の慣行で二週間以上継続して休暇を与えるというようなことまであるわけですから。 そういうようなことで、まだまだ労働時間、残業が長いというようなこともこれは少子化に相当な影響を与えていはしないかと。また、教育上これは非常に重要な問題だと思いますので、その点についての御見解をお伺いして、終わりにしたいと思います。
○副大臣(増田敏男君) 先ほどのに一言漏れているので追加をさせてもらいます。 この年に至って宝は何だといったら、名でも富でもありません、私は、子供だな、これが私たち夫婦の結論です。これも参考です。 それから、ただいまの関係なんですが、こう言うと恐縮なんですが、働きながら子供を産み育てやすい環境をどうしても、特に雇用環境を整備するために、今般、子育てを行う労働者が一年百五十時間を超える時間外労働の免除を請求することができる、先生の言うように二週間と一遍にいきませんから今回のことを申し上げているんですが、時間外労働の免除を請求することができる制度の創設など、そういうことを内容とする、また育児・介護休業法の改正法案を今国会に提出をいたしまして御審議をいただいて、先ほど来の御議論の幾らかでも期待に沿えるだろう。 それからまた、休暇については昨年七月の、長期休暇制度と家庭生活の在り方に関する国民会議というのがあります。その提言に基づきまして、労使の協力のもとで二週間程度の長期休暇をとれるよう普及啓発に取り組んでいるところでございます。 いずれにしても、御指摘のような問題については、職場優先の企業風土が根強く残っている中で、働き方に関する労使の意識が大きな要因となっていることですから、これを是正するためにも意識の啓発事業から始めなければなかなかそうはいかぬだろう。あわせて、育児・介護休業法の改正法案にもそういうことを含めて盛り込んであるところであります。労働者が仕事と家庭を容易に両立することができるよう、環境整備に引き続いて厚生労働省は努力を続けます。 同時にまた、先生は専門で造詣が深いのを存じていますから、知恵があったらどんどん届けてください。 ありがとうございました。答弁とさせていただきます。
○戸田邦司君 ちょっと一言だけつけ加えさせていただきますが、ヨーロッパサイドで考えますと、通常、オーバータイムというのは事前に通告しないとやってもらえない。それから、オーバータイムを拒否する権利を持っていますね。私は嫌ですと言われるとそれまでなんです。そういったこともありますし、それから、一方で我が国の場合、いまだに過労死なんという問題がある。ですから、そういうことに関してはまだまだ改めなければならないところがあるかと思いますので、ひとつ増田副大臣にもよろしくお願いします。 ありがとうございました。
○会長(久保亘君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時十五分散会