国土交通委員会 第20号
- 発言数
- 123 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2001/06/22
会議録
○委員長(今泉昭君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨二十一日、泉信也君及び田村公平君が委員を辞任され、その補欠として金石清禅君及び加納時男君が選任されました。 また、本日、高嶋良充君、藤井俊男君、海老原義彦君、山下善彦君及び矢野哲朗君が委員を辞任され、その補欠として佐藤雄平君、北澤俊美君、佐々木知子君、鈴木政二君及び阿南一成君が選任されました。 ─────────────
○委員長(今泉昭君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 小型船舶の登録等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に経済産業大臣官房審議官広田博士君、国土交通省総合政策局長風岡典之君、国土交通省河川局長竹村公太郎君、国土交通省海事局長谷野龍一郎君、国土交通省港湾局長川島毅君、国土交通省航空局長深谷憲一君、環境大臣官房審議官松原文雄君及び環境省自然環境局長西尾哲茂君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(今泉昭君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(今泉昭君) 小型船舶の登録等に関する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山内俊夫君 おはようございます。 小型船舶法の一部改正ということでございます。これは私は待ちに待った法律、大変喜んでおるところでございます。といいますのは、私は大変海が好きで、小さな船を持ってもう十七、八年やらせていただいておりますけれども、瀬戸内海でございますので大変きれいな海が周りにございます。まだまだ日本人の生活、ライフスタイルというのはなかなか心豊かなものになっていないんですが、瀬戸内海のすばらしい景色の中で、この小型船舶というのは比較的、車と違って所有者の権利が十分確保されていない、登録もされていないというところで、今回の法律、大変有意義であると考えておるわけでございます。 ついては、今回の法律について効果あらしめるために、未登記船、そういったものに対する罰則規定とか、不法投棄、不法係留に対する罰則規定等はどうなっているのか、お知らせをいただけたらと思います。
○国務大臣(扇千景君) 山内先生から待ちに待ったと言われたので、出したときのタイミングが待ちに待ったと言われる法案はなかなかありませんので、大変ありがたいことだと思っております。今、未登録の船に関しての罰則規定等々、登録システムについてのお尋ねがございました。まず罰則規定に関してでございますけれども、一つは、登録を行わず小型船舶を航行させた場合には、本法案第三十六条において六カ月以下の懲役または三十万円以下の罰金に処します。二つ目には、また不法投棄に対しましては、例えば海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律第五十五条におきまして一千万円以下の罰金に処せられます。最後に、さらに不法係留に関しましては、例えば港湾法第六十一条において一年以下の懲役または五十万円以下の罰金にそれぞれ処せられるという規定を今回はいたしております。 また、登録システムについてですけれども、先生がおっしゃいましたように、登録事務を実施することになります小型船舶の検査機構は、IT技術等を用いたデータの記録あるいは管理を行うシステムの導入を予定しておりまして、これにより登録事項の更新または情報提供についての迅速な事務処理が可能となるなど、利用者のまさに利便性とその向上が図られるものと考えておりますので、その待ちに待った法案、ぜひ先生にも御理解いただいて、多くの愛好者に御宣伝いただければありがたいと存じます。
○山内俊夫君 ありがとうございました。大変意欲的なお答えをいただきました。 私は、小型船舶を登録するというのは、これは第一段階であると考えております。といいますのは、その向こうに何があるかといいますと、やはり持ち主をきっちりと現認できるシステムにしておいて、不法投棄、そういったものを防止するということが大切でありますし、特に最近はプレジャーボートはほとんどFRPでございます。これは昔は和船なんかは燃やして、焼却しておったんですけれども、最近、腐らないですから不法に捨ててしまうということもあります。 そして、不法に捨てられたものを今度処理するのは行政がやるんですね。結構費用が、これ一フィート当たりほぼ五千円ぐらい今かかると思います。ですから、三十フィートの船だったら十五万円ぐらいかかるというようなことも聞いておりますので、こういった不法投棄は、モラルをきっちりと守っていく、そんなに低下させないようにしていこうということでございます。これについては、質問を終わらせていただきます。 大変短い時間でございます。実は、きょう、家島の採石業者に関する質問をさせていただこうかと思いまして、時間が短いものですから、皆さんのお手元に資料を少しつくらさせていただいて、お配りさせていただいております。ごらんになっていただいて、質問をさせていただきたいと思っております。 兵庫県の家島の採石業者はもう既に二十年近くにわたって、土砂を一度海に落として、それからすくい上げて販売している、こういったやり方をやっているんです。これは大変私も海が大好きですから、こういうのを見ると無性に腹が立つわけでございまして、周辺海域が大変汚染されているという実態がございますので、これはまさに即刻こういうやり方については中止させるべきじゃないかと考えております。 まずそれで、公有水面の埋め立てについては、これは公有水面法に基づき都道府県知事の免許が必要であると聞いております。本事案では、土砂の投棄によって事実上公有水面が、写真をごらんになっていただいたらわかりますが、かなり埋め立てられておる。これは、国土交通省の御見解をいただけたらと思います。
○政府参考人(竹村公太郎君) 公有水面埋立法に関しましてのお答えをさせていただきます。 公有水面埋立法第二条によりまして、海面を埋め立てする場合、都道府県知事の免許が必要でございまして、今回の兵庫県知事の判断は、採石場から製品を積み出し、結果的に採石場の前面を海面に押し出してしまった、採石で押し出してしまったということでございまして、いわゆる仮置きという形式でございまして、この行為が土地の造成、取得をしてその上に何か別の目的をするという目的ではなくて、仮置きという判断でございまして、兵庫県知事の判断は公有水面埋立法の埋め立てには該当しないということで、今回の事案につきましては、公有水面埋め立てという行政において判断する事案ではないという判断でございます。
○山内俊夫君 公有水面埋立法の事案には、違反には当たらないというようなお答えをいただいたんですが、ではほかの角度でちょっとお聞きしたいんですが、環境省の方にもお聞きしたいと思います。 これは完全に水質汚濁防止法等々に私は抵触しているんじゃないかなと思っておるんですが、公共用水域の水質汚濁を防止するために、実は特定施設を、プラントを設置させて、そこでちゃんと水洗いをしなさいよという法律があると思うんですね。 まさに、これは海の水を利用して水洗いをしている。確認をさせていただくと、写真等でも、これはほぼ毎日やられておるということなんですね。二十年間ぐらいこれをやっておりますから、もう既に何千万立米、微粉末の土砂が大量に流れ出ているという事実もあるようでございますが、こうした行為については水質汚濁を防止するというような法律は適用されないのかどうか。まさかこれは適用されませんよということになれば、この水質汚濁防止法等々はちょっと法律的な改正をしなきゃいけないのかなと思うんですが、このあたりいかがでしょうか。
○政府参考人(松原文雄君) お答えをさせていただきます。 水質汚濁防止法でございますけれども、これは工場でございますとかあるいは事業場から川あるいは海といった公共用水域に排出される水につきまして、言うなればその排出されるパイプの排出口のところで水質を規制いたしまして公共用水域の水質の保全を図るという、こういう仕組みになっております。排水規制の対象となります施設でございますけれども、これは具体的にこれこれこういう施設ということで、悪い水を出しそうな施設が指定されておるわけでございまして、実は採石を洗浄いたしますような施設、こういったものにつきましても水質汚濁防止法上の特定施設ということになっておるわけでございます。 ただ、本件事案につきまして申し上げますと、採石を海域に投入いたしまして、それでそこから引き揚げていくというものでございまして、仮にこれが海で洗浄されるという効果があったということといたしましても、海そのものを工場あるいは事業場といった形で、特定施設という形でとらえることは困難というふうに考えております。 ただ一方、採石につきましては、別途採石法に基づきまして各都道府県知事が認可を行うという仕組みになっておりまして、採石を洗浄する際の洗浄施設を設置しないというような、こういった事案は知事の認可した採石計画上は恐らく想定されていないのではないかというふうに考えておりまして、現在、県の方の対応を私どもとして関心を持って見守っておるところでございます。 なお、通常の採石の形態、すなわち採石を洗浄する施設をきちっと設置いたしました場合には、それに対しまして水質汚濁防止法上の特定施設として所要の規制が行われる、こういう枠組みになっておるところでございます。
○山内俊夫君 環境省にもう一つお聞きしたいんですが、今のお答えの中で、海は確かにそういう施設じゃないと。でも、現実は施設として使われていますよね。 私も香川県ですから、県内業者がいっぱいいます。私も県議会のときに、県の指導が非常に厳しいので何とかならぬだろうかということで、大分中に入ってお聞きしたこともあります。でも、中を精査しておりますと、確かになりわいでもう三十年、四十年、五十年前からやっている。それはなりわいとしてわかるよと。けれども、開発した後もう使わない採石場はやはり少し土を戻し、また絶壁にしているところは階段状にして植栽をするという、これは新しい後からできた法律なんですけれども、やはりそれはやらなきゃいけないよということで随分指導もしてきました。少し恨まれたこともありますけれども、それはやはり我々の愛する国土ですからこれはやりましょうよと、私も随分指導もしてきたつもりです。 ところが、隣の県で、海を挟んだそれこそ隣の県でこんな、我々の言葉でおけんたいにやっているというのは、私は本当に情けない、涙がちょちょ切れるような感じがしてきまして、これは県が違ったからこっちの県は、兵庫県はやれるというんだったら、これは私、香川県の人たちとか愛媛の皆さんには、あなたたちちゃんと守りなさいよと言えなくなってしまうんですよね。 それで今回は、このことが新聞に載って以来、これは六月五日ですか、環境省だろうと思うんですが、山陽四国地区自然保護事務所、これが海域への土砂の投入を中止するよう勧告書を出しておりますが、その後、この業者、二十数業者いるというふうに聞いておりますけれども、その後の状況はどうなんでしょうか、お聞かせいただけますか。
○政府参考人(西尾哲茂君) 今、先生のお尋ね、自然公園法上の扱いのお尋ねだと思っております。 前提を申し上げますと、家島諸島の西島は瀬戸内海国立公園の特別地域でございます。それから、男鹿島及び西島の周辺海域は瀬戸内海国立公園の普通地域にそれぞれ指定されておるわけでございます。 この両島におきまして行われております土砂の海中投入に伴う陸地化行為、これはすぐれた自然の風景地を保護する自然公園法上、水面の埋め立てに該当するということで、本来事前に許可あるいは届け出が必要なものであると考えております。しかしながら、本件は許可申請も届け出も行われないということでございましたので、環境省におきまして、先生御指摘のようなことで、平成十三年六月五日付でこの行為を行っている業者に対しまして文書をもって中止勧告をしたところであります。現在は、業者は海中への投入は中止しているというふうに聞いております。 環境省におきましては、今週から関係機関とともに詳細なこの行為の内容の把握、それから採石業者からの事情聴取を実施しているところでございまして、今後これらの調査結果を踏まえまして、行為内容の詳細を把握した上、関係機関と連携いたしまして、国立公園の風致、風景の保護を図る観点から、採石業者に対し適切な措置を命ずる考えでございます。
○山内俊夫君 そうしたら、もうお一方にお聞きしたいんですが、経済産業省の方にお伺いします。 採石業者のこういった行為、これは確かに県知事、兵庫県知事の認可を得た採取計画に基づいてやっていると思うわけでございますが、これは採石法の採取計画の遵守義務違反じゃないかなと私は思うんですけれども、香川県あたりはかなりこのあたり厳しくて、再度許可を、三年ごとぐらいですか、願った場合にはおろしてくれない。ちゃんと採石法の法律を守らなければ許可しませんよといって随分業者はとめられている実態があるんです。そこの向かい側の小豆島の灘山なんかとめられております。そのとめられたやつが今度復活するのに、県にかなり計画書を出して、緑化計画、これはもう数十億かかるというが、それでもきっちりやりますよということでスタートしているんですけれども、このあたり、経済産業省の見解をちょっとお聞かせいただけたらと思うんです。
○政府参考人(広田博士君) 採石法に基づきまして採石業者が採石をする場合は、採石法第三十三条に基づきまして県知事の認可が必要になっております。また、採石法第三十三条の八によりまして、いわゆる遵守義務というものがかかっておりまして、県知事がなした認可に従って岩石の採取が行われているのかどうかということを判断して、この遵守義務違反に当たるかどうかという判断をいたしております。 現在、兵庫県におきまして知事が認可をした採取計画を当該業者が遵守しているのかどうか、違反に当たるのかどうか、これの調査をしているというふうに承知しております。この調査結果に従いまして、兵庫県知事は採石法上の厳正な対応をとるものというふうに考えております。
○山内俊夫君 もう余り時間がございませんので、これまでの各省庁の御意見をお聞かせいただいて、ちょっと感じることがあるんです。 これはまだ、農林漁業の関係もお聞きしたいんです。実は、海底に土砂がかなり堆積しているという、約二、三十センチ、ヘドロ状になっているという、これは写真も私は手に入れたんですけれども、ちょっと皆さんに回す時間がなかったものですからプリントできておりませんが、これは漁業関係もございます。警察がどのような対応をしているのかということも実はお聞きしたいんですが。 これは、ばらばらで各省庁がやられたんでは、本当に不法な業者の場合、勝手気ままにやられて、じゃどこで監視できるのと。いや、これは公有水面埋立法違反じゃないよ、こちらは瀬戸内海公園法違反じゃないよ、うちの管轄じゃないよと、たらい回しにしながら、結局業者はそれでコストは随分安く上がっております。 そして、私はこの島の業者の中で七、八社の業者はちゃんとしたプラントを設置していると聞いているんですね。全然せずに海上に投棄して、そこからバケットですくい上げる、そのまま船に積んで持っていく、こういうやり方は幾ら産業経済活動の公平公正といっても、これは余りにもひどいじゃないかと思うわけなんですね。まさかこういった業者、こういう不法に採取しながら販売しているんですから、これは今、関空とか神戸空港周辺にはいろんな工事が控えておりますけれども、こんなところから買っておれば、当然環境破壊に協力しているというふうに思われても仕方がない、環境保護団体から私は突っ込まれるおそれがあると思うんですね。そのあたりどういうような御見解か、お聞かせいただけたらと思うんですが。
○政府参考人(深谷憲一君) 今、先生御指摘の関空の事業あるいは神戸空港の事業の関係と採石業者とのお話がございましたけれども、関空二期工事、それから神戸空港に必要となる資材に関しましては、関空につきましては関西国際空港用地造成株式会社、神戸空港につきましては神戸市、これが直接採石業者などの選定を行っているわけでは必ずしもございませんで、工事を受注した企業体等が民間の契約ベースで調達を行う、これが実態でございます。 関空二期につきましても、その工事に必要となる土砂あるいは石材、こういった資材調達に当たりましては用地造成会社から企業体等に対しまして違法性のある業者は使わないようにと、こういう指示をしておりまして、採石業者が仮に法令を守っていないということが判明したような場合にはその業者を使用しないというふうなことになろうかと思いますし、他方で神戸空港につきましても、採石業者が法令を遵守していないということが判明したようなケースには、神戸市におかれましてもその業者を使用しないというふうな措置がとられるのではないかというふうに理解しております。
○山内俊夫君 最後に、もう時間が一分オーバーしておりますので、大臣、今までの議論をお聞きいただいて感想を述べていただけたらと思うんですが、よろしくお願いします。
○国務大臣(扇千景君) これは各自治体でそれぞれ監視されることであり、また環境省あるいはあらゆる省庁と関連しておりますので、私が一方的な感想を言うことは差し控えたいと思いますし、総合的に各地域の条例、そして地域の環境等々、すべて私は総合的な判断でよりこれは対処すべきものだろうと思っております。
○山内俊夫君 ありがとうございました。
○金石清禅君 私は、去る十三日に初めて登院を許されまして、本日八日目に当たります。それで、この伝統ある委員会で質問させていただけることに大変感動して、先輩議員に心から感謝申し上げたいと存じます。 まず、本件、いわゆるバブル信仰の時代に、民間、公共団体あるいは官庁含めてあらゆる段階が陸海空にわたってレジャー産業というものを振興してまいりました。その中で、今回、本法案が今このときになされる。こういった海洋国家においてこの法案が今後予期できる効果といいますか、これからこの時期に極めて重要な一部だと思いますけれども、世界の中でこういうボート置き場とかそういったものが極めて美しく栄えていることを我々も何度も見てまいりました。しかし、その中にあって、日本の実質的なボートの値段も大分高いのもございますけれども、またこういった風水害が多い地域でございますので、こういった法律がどのような形で影響されるか、まず大臣からお伺いさせていただければと存じます。
○国務大臣(扇千景君) 金石先生には、御当選おめでとうございます。また、八日目にしてあらゆる委員会で精力的に御質問していらっしゃることに本当に敬意を表したいと思いますし、また今、早速私どもが提案しております法案に対しての御質問をいただきましたけれども、まさに二十一世紀型のレジャー産業、その中で日本の中にも大変プレジャーボートをお持ちの方も多くなり、愛好者も大変ふえております。 その中で、この法案をつくった目的としましては、小型船舶の所有者の利便性の向上を図り、なおかつ小型船舶を利用した諸活動の健全な発達に寄与する、そのために私どもはこれを法案として提出させていただき、なおかつ期待される効果としては、先ほども山内先生にもお答えいたしましたけれども、まず登録制度を通じて所有者が明らかになる、これは大事なことだと思っておりますし、また放置艇を適切な係留所へ誘導する。係留場所が皆さんはっきりしていなくて、その辺にだれでもとめていいというのでは、今のプレジャーボート等と小型船舶の数からいえば、社会的に迷惑をこうむる人があるという現状を考えますと、どうしてもこれはきちんとした係留場所へ係留していただきたい。 また、水域管理者によります処分対象となるプレジャーボートがこれで明快になるということも、これからは大きく寄与するものだと思っておりますし、また海洋レジャーの振興とかあるいは発展を図る上におきましても、大きな課題になっております、先ほども御質問がございました放置対策というものもこれからは完全に取り締まっていけるのではないか。 また、プレジャーボートの分布傾向が把握されますので、マリーナ等、今、先生がおっしゃいました景観を外国のように美化するということにも、少なくとも係留とか保管施設の整備の立案計画のもとになる。そういう意味では、この数の把握、だれが所有者かということも今回の法案で大きく私は把握できるのではないか、そう思っております。 またさらに、所有者の公証の結果としては、プレジャーボートの使用、販売、あるいは中古艇の売買を安全に行うことができる。だれがどこにどうしたかということも、少なくともこれを明快にして、まず今盗難が大変ふえておりますので盗難防止の一助にもなる、これも私は大きな利点であろうと思います。また、プレジャーボートの所有者に対します品質の保証情報の提供とか、安全とか、環境関係の情報に私は今後周知徹底ができる大きな利点になるだろうと思います。 このように、この法案によりまして、今まで海洋レジャーの振興とか発展のために欠くことのできない基本の基礎、お互いに認識し合う、そして責任を持ち合うというそのことに、今回は制度を整備することによってすばらしいレジャー産業として、また皆さんが楽しむために、一方でそれを迷惑に思う人がなくなるというそういう社会的な意味にも大変大きく寄与すると思っております。
○金石清禅君 ありがとうございます。 放置船のお話も先ほど来出ておりますけれども、放置されたものというのは、これは例えば風水害によって流されたもの、あるいはまた停泊所が完備されないであるもの、いろいろございますが、これに対する、今後友好的な市民だけではないと思いますので、盗難船につきましてはどのような罰則といいますか、そういったコントロールがあるのでしょうか。
○政府参考人(谷野龍一郎君) 御説明させていただきます。 ちょっと先生の御質問の中身を正しく理解していないかもしれませんが、先ほどちょっとこの法律の施行と関連しまして、例えば不法投棄でありますとか不法係留あるいは未登録船を航行させた場合の罰則については先ほど大臣がお答えになったとおりでありまして、例えば不法投棄等に関して申し上げますと、海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律第五十五条において一千万円以下の罰金という大変きつい罰則がかかっております。こういった厳しい罰則規定を設けることによって、いわば不法投棄でありますとか不法係留というものを抑制していくということについて効果が出るんだと、こういうふうに理解をいたしております。
○金石清禅君 ありがとうございます。 こういった新しいレジャーを発展させていくということは極めて重要な部分だと思いますが、ややもいたしますと、レジャーということあるいはレジャーボートということで一部の人だけが楽しむ分野にとらえがちでございますので、私は広くレジャー産業というか、レジャーに絡むいろんな諸事業が経済興隆あるいは景気浮揚のためにも非常に大事な要素だと思いますし、あわせて海洋国家である日本の中にあって、沿岸をどのような形で整備、いわゆる美化していくかということにも大きくつながることでございますので、ぜひともこの問題については、回答は要りませんので、今後、国土交通省におかれましては、この問題を取り締まるというんじゃなく、やはり振興していくためにどう便宜を図っていくか。 さらには、これから地方公共団体、そういったところがこういった負担というものをどのようにしていくのかということについて、最後にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(谷野龍一郎君) 先生御指摘の、特に海域利用の健全な活性化の問題につきましては、国土交通省、ことしの一月六日に統合されまして新しく私ども海事局ということで誕生したわけでありますが、その海事局の一番大切な行政の柱として据えているつもりでございます。 海域利用の中で、特に先生御指摘の海洋レジャーを中心にした活性化、またあるいはそれをベースにしたビジョンづくりについては、やはり大変大きな行政課題でありまして、総合的な観点からさまざまな問題に対応できるビジョンづくりを構築していく必要があると、こう考えております。 そして、その場合にはやはりそれぞれの地方自治体の行政と相まってやっていく必要がありまして、例えばボート等の届け出についても、あるいはその利用の適正化についても、既に都道府県の中には条例や要綱である程度の施策を実行しておられるところもございます。そういった都道府県の施策ともよく整合性をとって、総合的、全体的なビジョンづくりに努めてまいりたい、こういうふうに考えております。
○金石清禅君 時間がだんだん迫りましたが、せっかくの機会ですので、この法案には直接関係ございませんけれども、話題の事項について一点お伺いいたしまして、終わりたいと思います。 まず、昨年、航空法が改正になりまして、いわゆる大手三社が運航していた中に新しくエア・ドゥとかあるいはスカイマークとかというのが参入しております。今後、こういったことについてどのような形で進展していくのか。あるいは発着枠等々わずかな中でコントロールしています。だから、これからそういったところを今後どのような形で交通省としては特にお考えなのか、局長からぜひお伺いできればと思います。 それから、最後に。最近羽田空港のいわゆる国際化ということが大きく大臣からの発意で、東京都庁においてもこれにぜひ参画しながら新しい空港づくりをしようというドラフトが上がっているかに聞いております。このことにつきましても、東南アジア各地にハブ空港と言われる大型な空港ができておりますけれども、滑走路を一本ふやして羽田が国際空港だと胸を張るには、余りにも小規模なことをするということはやはり私は考えてみなければいけないことだろうと思います。ですから、成田が本当に国際空港として完璧なものならばもっと大きく拡張しなければいけませんし、そのほかに対する施策をお持ちでございましたら、ぜひお示しいただければと存じます。
○政府参考人(深谷憲一君) お答え申し上げます。 まず、航空法の改正に伴います規制緩和の点でございますけれども、国内航空市場への新規航空会社の参入、これは御指摘のとおりスカイマークあるいはエア・ドゥ、こういった参入がございますが、これらの会社の参入によりまして新たな競争が引き起こされ市場が活性化された、利用者の利便の向上にも役立ったというふうに考えておりまして、こうした新規参入の促進、こういうことを我々としても図るために、羽田のような混雑空港につきましては発着枠の制約、これは現実にございますが、この現実によりまして新規参入が阻害されることのないよう、できる限り競争環境の整備を図っていく、こういうことが必要だろうということで、昨年の七月の発着枠の増加の際にも新規航空会社枠という形で優先的にこれを確保したというようなことをさせていただいたわけでございます。 さらには、空港におきますカウンターの問題でございますとか、あるいは旅客搭乗橋の使用の問題でございますとか、あるいはダイヤの問題でございますとかいろいろな問題がございますが、こういった点につきましても、空港ビル会社など関係者の協力を得ながら、新規の航空会社が既存の航空会社に比べて不当な状況にならないようないわゆる競争環境の整備、こういうことに努めるのが我々の役目かなというふうに認識しております。 それから、羽田の件についてお尋ねがございましたけれども、羽田空港の再拡張につきましていろいろ今検討をさせていただいております。私どもといたしましては、羽田空港の能力限界、こういうものが近い将来来る、二〇一五年ぐらいにはもうかなりの限界に来てしまう、こういうふうな認識のもとに、首都圏の空港容量というものを拡大する必要があるという認識のもとに、昨年の九月に航空局におきまして検討会をスタートさせて、羽田の再拡張あるいは新規の空港の場所の選定、こういった適地問題、こういったことをあわせて検討するべく現在鋭意検討を深めておるところでございまして、羽田の再拡張の方法論につきましても、その中におきまして具体化を図っていくという方向で、あわせて勉強させていただいているところでございます。
○金石清禅君 ありがとうございました。
○寺崎昭久君 昨日、本法案の提案趣旨として、今回この法律の登録の対象になる二十トン未満の小型船舶の保有台数が五十万隻を超える、あるいは放置艇、不法投棄が社会問題化しているという御説明を受けましたけれども、まず実態を伺っておきたいと思うんです。 例えば、現在処分を必要とする不法投棄船あるいは沈廃船というんでしょうか、これは何隻あるのか。そのために、国、地方自治体は年間どれぐらいの予算を使っているのか。その際、一隻当たりの処分の費用というのは幾らぐらいかかっているのか。また、仮に今処分を対象とする船を全部処理しようとすると、およそどれぐらいの費用がかかるのか。それから、海や河川に放置艇等があるわけでありますが、こういったものを移動させたり処理しようとすると当然費用が発生しますけれども、だれが負担しているのか。この辺についてまとめて伺います。政府参考人にお願いします。
○政府参考人(川島毅君) まず、放置艇の処分費用でございます。海上保安庁の報告によりますと、平成十二年に確認された廃船の隻数は、全国で約千七百隻でございます。また、船舶の廃棄処分にかかる費用につきましては、船舶の大きさや状態により料金が異なります。また、地域差も大きいわけでございまして一概に申し上げることはできませんが、通常の小型船舶を廃棄処分する場合には、数十万円から数百万円程度というふうに言われております。したがいまして、廃船をすべて処分するために必要な費用につきましては、単純に計算いたしますと数億円から数十億円程度と見込まれております。 また、次に費用の負担でございますが、港湾や河川に放置されている小型船舶の撤去、廃棄等の処分につきましては所有者の責任において行うことが原則になっております。しかしながら、所有者が不明の船舶につきましては、港湾区域においては港湾管理者が、河川区域におきましては河川管理者が、それぞれ法令または条例に基づきまして撤去等の処分を行っております。 また、船舶の撤去、廃棄等の処分にかかる費用につきましては船舶の所有者が負担することになっておりますが、所有者が不明の船舶につきましては水域の管理者、港湾管理者、河川管理者でございますが、が負担をしております。 なお、平成十三年度から、適正な規制措置を実施している港湾を対象としまして、港湾管理者が港湾の利用上支障となっている所有者不明の沈廃船を処理する事業を補助対象としまして、沈廃船の処分にかかわる港湾管理者の負担を軽減するとともに、放置艇解消に努力をしているところでございます。
○寺崎昭久君 副大臣にお尋ねしますけれども、不法投棄とか係留とか、それの原因になっていることの一つに係留するスペースがあるかどうかという問題があると思うんですが、現状において小型船舶用の係留スペースの需給関係がどうなっているのか、あるいは中長期的に見てどうなりそうなのか、伺います。
○副大臣(泉信也君) 少し古い記録になりますけれども、平成八年に関係省庁が協力して調べました結果で見ますと、水際線近傍、これは河川も海もそうですが、に所在が確認されている船というのが約二十一万隻。そのうちの約七〇%が放置艇だということでございます。 したがって、こうした放置艇問題を処理しますということは、第一にマリーナでありますとか簡易な係留場所をつくるということが最も基本的なことだというふうに認識しておりまして、これまでもマリーナの整備を国も助成をしながら進めてまいりました。さらに今では、簡便にというのは保管料ができるだけ安くという意味もありますが、簡便な静穏な水域をつくるという意味で、防波堤の陰などにボートパークというものを整備するなどして、いわゆる放置艇対策に努めておるところでございます。
○寺崎昭久君 政府参考人にお尋ねしますが、現状についてお尋ねします。 国等は、小型船舶等の係留・保管について所有者、管理者に、今も御説明のあったような管理義務のようなことを当然課しているんだと思いますけれども、例えば放置艇とかあるいは違反係留をしていた場合に、実際にはどんな罰則が適用されることになっているんでしょうか。実態についてお伺いしたいと思いますが。
○政府参考人(谷野龍一郎君) 御説明申し上げます。 不法投棄及び不法係留に対する罰則の問題でありますが、さまざまな法律の制度において適用があるかと思いますが、特に不法投棄、不法係留について代表的な制度であります一つは、海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律、これは不法投棄に対してでありますが、法律第五十五条において一千万円以下の罰金に処するということになっております。それから、不法係留の方につきましては、例えば港湾法でございますが、第六十一条において一年以下の懲役または十万円以下の罰金にそれぞれ処せられるという規定になってございます。
○寺崎昭久君 午前中の最後の質問にしたいと思いますが、国土交通大臣にお尋ねいたします。 今、不法投棄とか処分を必要とする船、あるいは費用というものを伺ったんですけれども、相当これはひどい状態だなと思います。例えば、一概には比べられないにしても、自動車の場合およそ七千二百万台ぐらい保有台数がありまして、毎年廃車されるのが四、五百万台と言われております。ただし、四、五百万台のうちの何台かは例えば輸出されるというようなことがありますから、全部つぶされているわけではありません。ただ、少なくとも車庫証明のようなものがあったりして、不法投棄というのはないではないですけれども、船のようにひどいというふうにはなっていないと思います。今も、この処分にどれぐらいの費用がかかるかというような御説明もちょうだいしたわけでありますけれども、社会問題化しているという認識があるのであれば、せっかくこの法改正をやるに当たって、総合的な対策を打ち出されてはいかがかという思いがしているわけであります。 これまでもいろいろ御努力されてきたと思いますので、余り稚拙な案を言うと恥ずかしいんですけれども、アイデアとして聞いていただきたいんですが、例えばマナーの向上にどう取り組むのか、それを指導するのかとか、係留スペースを確保するために国が何か助成するようなことができるのかどうか。あるいは本当は投棄したくなくてもなかなか手続が大変であるとか、処分場というのが不足しているというようなことも聞きます。これを充実するとか、あるいは不法投棄等が残念ながら絶えないとすれば、応益負担のようなことを考えて基金をプールして、それで船に乗る人に一部負担してもらうとか、国も負担するとか、罰則を強化するというようなことを総合的に考える必要があるんではないかなと思います。 なぜこんなことを申し上げるかというと、例えば家電にしても自動車も、今これはフロンガスなどをどう回収するかというような、費用負担をどの段階でだれがするんだというようなことをいろいろ議論しているわけでありますけれども、このプレジャーボートが五十万隻を超えるというようなことになりますと、やっぱりそんなことも少し検討しておく必要があるのかなと、費用負担についてですね。ぜひこの際、総合的な対策ということで打ち出していただいたらどうかと思いますが。
○国務大臣(扇千景君) 私は、今の寺崎先生の御意見を伺っていて、この際この法案を出しておかなければ大変なことになるというふうに改めて考えておりますし、また寺崎先生から、全国の車が七千二百万台、そして年間四、五百万台が廃棄といいますか取り消しといいますか、海外に行っているものもありますけれども、その現状から考えますと、プレジャーボートも私は小型船舶もその域に達する勢いであると言わざるを得ないと。 先ほど副大臣から申しましたけれども、今この近くで所在が確認されております二十万八千隻、そういうものの中で少なくとも十三万八千隻が放置艇であるということを考えますと、今おっしゃいましたように総合施策というものを考えていかなければならない。 また、先ほども金石先生からもありましたけれども、国民的なレクリエーションの一つとして今、大変高まりがあるというプレジャーボート等の海洋レジャーはますます私は今後広がっていくと思いますし、また日本の国のあり方からすれば、四方を海に囲まれているんですから最もこのレジャーが伸びていっても不思議ではないという環境にございますので、改めて私は今、先生が御提案になりました放置艇の問題、あるいは廃船処理の問題、あるいは航行の安全の問題等々、さまざまな社会問題が今後もふえてまいることと思いますので、先生が御指摘になりました総合的な、この法案が成立した後、この法案の適正な利用のために、環境問題等々を加味しながら総合的に図っていかなければならない、その考えでおります。 また、少なくとも私は、先ほど申しましたように、小型船舶の登録、この制度を創設するということによってかなり把握できると思います。責任の所在を明確化できるという意味では、私は一つとして係留・保管能力の向上及び係留・保管場所の確保、これは先生もおっしゃいました、その費用をどうするかということも含めまして、先ほど副大臣からも申しましたように、少なくともボートパークという一つの案もございます。また二つ目には、操縦士の資格制度の見直し、操縦する資格を持っている人たちのマナー、先生がおっしゃいましたけれども、マナーの指導というよりも、操縦士としての資格を持っている人がどれほど責任を感じるかということも私は大事なことだと思います。 また、航行の環境の改善及び航行安全の規制、これは乗っている人は飛ばしたいし、周りにいる人は迷惑だしという、まして夏に向かってこれらのプレジャーボート等々が海水浴場等々で航行するときに、他の一般の海を利用する海水浴場等々の人にどれほどの危険を及ぼすかという安全規制の問題、そしてまた今、先生は自動車の場合は少なくとも一年間に四、五百万台の中で海外に輸出されるものもあるとおっしゃいましたけれども、プレジャーボートをリサイクルすることが果たしてできるのかできないのか、これも私は今後大きな問題になってくるであろうと思います。 今の品質からいえば、とてもこれは後、再利用できないなんて言っておりますけれども、これとてもリサイクル法で新たに考えればその方法があるかもしれませんので、これら施策の推進に当たりまして、私たちは国土交通省内の関係部局の連携を強化する、また他省庁ともこれを話し合うということで、去る五月十五日に総合政策局次長を議長といたしまして、関係の課長を構成員としますプレジャーボート総合施策推進連絡会議、これを設置したところでございますので、今、先生がるるおっしゃいましたマナーの向上、あるいはスペースの助成ができないか、そして投棄の処分場がないのかと、あらゆる提案をいただきましたので、きょうの御審議等々も踏まえまして、総合的な施策の推進にこの連絡会議を場といたしまして検討させてまいりたいと思います。
○委員長(今泉昭君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。 午後零時五分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(今泉昭君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、小型船舶の登録等に関する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○寺崎昭久君 国土交通大臣にお尋ねいたします。それは小型船舶検査機構、JCIの問題でございます。 今回の法律によって小型船舶の登録制度、測度の事務をJCIが取り扱うことになるわけでありますけれども、このJCIというのは法律に基づいて今申し上げたような登録という必須事務、国の権限を創設するという大事な事務を独占的に扱う。したがって、営業活動も不要である。収益は間違いなく保証されている。万一にも倒産のおそれがない。説明によりますと民間法人化という名前がかぶされておりまして、経営については自主独立だと。いいことずくめというのか、そんな感じがいたします。 JCIの役員体制を見ますと、理事長以下、理事、監事入れて六名おりますけれども、全員が国土交通省の出身者で占められております。平成八年には公益法人の設立許可及び指導監督基準というのが閣議決定され、また運用指針についても決まっているわけでありますけれども、この基準によりますと、理事現在数に占める所管省庁出身者の割合は三分の一以下とされております。しかし、このJCIは、今申し上げたように六名全員が国土交通省出身者で占められております。多分、これは公益法人ではないということなのかもしれませんが、とにかく治外法権の租界である、こういう扱いであります。この指導基準が決められた後も理事が続々と天下っているわけでございます。 確かに公益法人という扱いではないにしろ、やっている仕事は国の委任事務みたいなものですね。それを独占的にやっているということになりますと、やはり節度というものがあるんではないでしょうか。法律の解釈だけで抵触するしないという問題ではないと思うわけであります。 こういった問題について、扇国土交通大臣の姿勢を示していただきたい。御見解を伺いたい。
○国務大臣(扇千景君) 今、JCIの公益法人の監督基準への適用関係について、また人員のあり方等々についてお話がございましたけれども、少なくとも私は、こういうことで一般の皆さんから見られて、完全なる民間だということがありながらも、こんないいことがあるんだったら、みんなしたいなとだれしもそう思いますね。 そういう意味では、私は公益法人の設立許可及び指導監督基準、御存じのとおり、これは民法の第三十四条、その規定に基づいて少なくとも設立された公益法人を対象としているものではありますけれども、この船舶安全法に基づいた特殊法人等として設立された、私も今JCIのメンバー表等々を見ておりますけれども、政府の出資金を返還する、いわゆる御存じのとおりの、民間法人化された後も国の代行機関といいますか、今、先生うまいことおっしゃいましたけれども、私は現在も特殊法人等の一つとしてこれは位置づけられているものと思っておりますけれども、少なくともJCIの職員は、小型の船舶の安全検査を国にかわって実施するという業務の性格上、それに必要な知識と経験を有する人材が必要であるということは先生も御認識のあるところであろうと思います。新卒者の採用等四十一名という私の手元に表があるんですけれども、先生もこれは御存じだろうと思いますけれども、それに加えて、造船あるいは船会社、旧国鉄等の民間企業出身者及び公務員の退職者、この表を見ますと、それによって構成されているのは今、先生が御指摘のとおりでございます。 また、役員につきましても、現在、このJCIの公正中立かつ適切な業務の運営の観点から見ますと、行政的な知見を豊富に有するというこの条件を、公務員の退職者が就任してその知識を活用するということに対しては、現在のところは、この同機関の設立後、もう二十有余年経過しているわけでございますから、そういう意味では経営も安泰し、今、先生がおっしゃったように、二度とつぶれることはないという言い方を先生なさいましたけれども、そのとおりだと思いますので、経営は安定しているというのは言うに及ばずでございますし、内部の人材もこれはもう育ってきていると思わざるを得ない、それだけの年数経過しているわけでございますから。 そういう意味では、今後は内部からの人材登用、これも私は積極的に進めるように指導していきたいと思いますし、先生の御指摘というものが、一般感覚としても常識的な御疑念があるのも私はいたし方がないと思っておりますので、今後は、同機構の事務とか事業あるいは運営管理等のあり方につきましても、登録制度の公布から一年以内ということに今後なっておりますので、施行までの間に、私は現在進められております行政改革の進捗状況等々、これと同じように検討を加えるべきであろうと思いますし、私は国土交通省の姿勢として、それらを先取りするという形で今後指導に当たっていきたいと思っております。
○寺崎昭久君 副大臣に伺います。 JCIの役員報酬の水準というのは妥当な水準と言えるのでしょうか。今言ったような背景があるわけでありますけれども、例えば理事長で、資料をちょうだいしましたら、二千三百五十万、理事が千八百二十四万ということで、理事長は少なくとも国会議員と同じ、それがいいか悪いか私は判断を言っているわけではないんですけれども、こういった水準についてどういう御感想を持っておられるか。それから、この給与を決めるに当たって国土交通省は何らかの関与をされているか。簡潔にお願いいたします。
○副大臣(泉信也君) 特殊法人の役員の給与については平成十年九月二十九日の閣議決定がございまして、これによりますと、一般職の職員の給与に関する法律の指定職俸給表の十一号俸相当額の範囲内というふうに一応決めてございます。今、先生御指摘のように、理事長が二千三百万余ということは、そうした枠の中にあるというふうに認識をいたしております。 また、国土交通大臣は、この役員報酬等につきましては認可を与えることになっておりますので、一応閣議決定の枠の中であるということで、妥当なものだというふうに理解をさせていただいておるところです。
○寺崎昭久君 この問題は今後の検討課題としてお願いするとして、ところで、この検査料について伺いたいと思います。 このJCIの収入源というのはほとんど検査料と伺っておりますけれども、どなたが決めておられるのか。それから、あわせてJCIの最近における収支バランスについてお伺いします。
○政府参考人(谷野龍一郎君) 御説明させていただきます。 JCIにおける検査手数料の決め方と最近の収支状況というお尋ねでございますが、まず手数料でございますが、船舶検査につきましては、国民に対しまして受検義務を課しております。したがって、JCIが検査を実施する場合の手数料につきましても、実費を勘案して国が法令で定めております。それから、JCIの最近の収支状況でありますが、平成十一年度において、経常収益が四十億二千万円、それから経常費用が三十七億二千万円となっております。 それから、JCIの事業計画及び予算につきましては、先ほど副大臣からお答えがありましたように国土交通大臣が認可を行っておりまして、認可の際にはJCIの経営の健全性というものを確認しております。さらに、手数料収入というのが業務の実施に必要な費用を超えるものではないこと、これを傍証する一つの判断材料として、その業務が実費弁償により行われていることが税務当局から確認をされておりまして、法人税が非課税になっているということでございます。
○寺崎昭久君 私もバランスシート、損益計算書を取り寄せて見ました。JCIの経営状況につきましては、今御紹介のありましたように、売り上げ、収入というんでしょうか、経常収入が四十億強。それで、経費の方を見てみますと、経常経費の七〇%が一般管理費、つまり人件費その他ということになっており、バランスシートの方の資本の欄を見てみますと大体合計で百億になっております。中身は、出資金というのもありますけれども、固定資産充当資本、これが六十五億円、施設準備金八億円ということで、大変内部留保の厚いところであるというように見えます。 それから、今、海事局長が、料金については法令で決めるとおっしゃっていますが、もうちょっと正確に言うとこれは省令でございます、で決めるということになりますので、先ほど言いましたように絶対つぶれないという保証を与えているような実態がわかると私は思います。 そこで、この保険料の決め方について、だれが妥当であるということを証明できるんだろうか、担保できるんだろうかというようなことも頭に入れなければいけないのではないでしょうか。ちなみに、同じような料金をちょうだいしている自動車の登録料その他で見ますと、これは政令なんですね。つまり、閣議決定をしているという扱いなんです。 これは国土交通副大臣に伺った方がいいのかもしれませんが、これは省令じゃなくて政令に上げる、今度は仕事の幅もふえるわけですから、それぐらいの扱いに直されたらどうでしょうか。御検討いただけませんか。
○副大臣(泉信也君) 先ほど先生、いわゆる固定資産充当資本が六十億余りあるというようなことから、大変財産規模が大きいのではないかというお話がございました。確かにこの数字だけ見ますとそういうことがうかがえるわけですが、全国の各地区に三十四カ所の検査場を整備していく、そうした事柄の必要性から形の上では六十億余りの資産を持つということになっておるわけでございまして、決して省令で定めることによって高い設定をしておるということではないと私は思っております。 しかし、もともとこの船舶安全法に書いてあります小型船舶検査機構というのは、言うならば民間法人といいましょうか、そうした形でできておるものでございますので、政令で決めるということについてはやや問題があるかなと。ただ、省令で決めさせていただくにしましても、多くの方々に、これはこれからはある意味では五トン未満も全部対象になりますから、できるだけ安い費用で取り扱わさせていただくというのは当然のことだと思います。このことについては、これからも私どもも十分注意してまいりたいと思います。
○寺崎昭久君 JCIが超優良企業である、なおかつ恐らく給与水準もそこそこであるということになりますと、唯一の収入源が検査だけに、やっぱりそれが妥当であるということを担保するということも大事なことだと思います。御検討いただきたいと思います。 ところで、今回の法律によりまして二十トン未満の小型船舶の登録根拠法が現在の船舶法からこの法律に移ることになります。そのことによっていろんな影響が出ます。 そこで、政府参考人にお尋ねするわけでありますが、いわゆる海事代理士というのがありますが、この海事代理士の方から、自分のところの仕事として今までは小型船舶の登録の事務手続があったけれども、これがなくなるのではないかというような問い合わせが私のところにもありました。余り知られていない法律ですけれども、昭和二十六年に出た法律であります。海事代理士というのは、他人の委託によって運輸省だとか法務省、都道府県、市町村の機関に対していろんな書類、そういったものをつくり届けることができる、事務手続ができるということになっているわけでありますが、今回の法律には海事代理士のなりわいとしてそういう業務ができるということを読みかえる、あるいは補足する規定が附則等でなされておりませんので、今の法律のままだと今まで自分のところの仕事だったのがやっちゃいけないということになるのではないかという心配があるわけであります。この辺はどういうふうに理解したらいいんですか。なくすんですか。
○政府参考人(谷野龍一郎君) 御説明申し上げます。 現在、船舶法でやっております五トン以上二十トンまでの都道府県でやっております登録制度につきましては、先生御指摘のとおり、海事代理士がその手続を行う、こういうことになっております。これは御承知かと思いますが、海事代理士法の中でいわゆる国とか地方公共団体に限ってそういうことになっておる、こう書いてございまして、小型船舶検査機構にゆだねた場合に制度的には少し無理があるかな、こういうことでございます。 そこで、この法律に基づく小型船舶の登録に係る手続につきましては、登録の対象となりますJCIの検査対象と基本的には船舶が一致しているものですから、現在、検査申請の手続と一括して行われることを我々想定しておりまして、この検査申請の手続が小型船舶のユーザー自身あるいはボート販売事業者、場合によっては行政書士を使っている場合もあると思いますけれども、こうした第三者による申請代行の方法によって行われておりまして、この方法が定着して円滑に推移していると理解しておりますので、今般の登録申請の手続の方法につきましても、ユーザーのコスト負担増回避や利便性の維持にも配慮して、検査の申請と同様の扱いにしたい、こう考えております。 ただ、新たな制度の導入でございますから、手続に関する積極的な広報、周知が必要でありますし、窓口でがたがたしては困りますので、具体的にはユーザー自身が手続するほか、場合によっては海事代理士等の専門家にゆだねることもすべてユーザーの自由な判断でできるように登録申請の方法を決めていきたい、こういうふうに考えております。そして、そのことをJCI等にもきちっと通達等によって指示をして、混乱してまいらないように努めていきたい、こう考えております。
○寺崎昭久君 再確認しますが、海事代理士を含めてだれでも申請できるようにするということ、それからそのことについては通達等で明らかにされるということでよろしいか。
○政府参考人(谷野龍一郎君) おっしゃるとおりでございます。
○寺崎昭久君 ぜひそういうことが明確にわかるようにお願いしたいと思っております。 と申しますのは、例えば自動車の登録に関して、行政書士と販売会社の登録代行というのが長年にわたる悶着の原因になっております。行政書士の方は報酬を得てそういうことができるのは自分たちの仕事であると言うし、販売会社の方はいや手数料はもらっていない、実費だけちょうだいしているんだということで、言い合いをしながらも何とかおさまっているわけでありますけれども、海事代理士と行政書士の間で同じような、なくてもいいトラブルが出ちゃいかぬなと思うものですから、念を入れさせていただいたような次第でございます。 それから、あと法律の解釈の問題について若干お尋ねいたします。副大臣、お願いします。今回の第四条の私有財産権の公証制度と第二十八条の質問権との関係についてお尋ねしたいわけであります。 本法第二十八条第一項には、国土交通大臣は船舶所有者に対する質問権を認めるという規定がございます。第三十七条第十二項には、二十八条第一項の規定による検査を拒み、または質問に対して陳述せず、もしくは虚偽の陳述をした者は三十万円以下の罰金に処する、こう書いてあるわけでありますけれども、ここに書いてある内容というのは、船舶所有者に公務執行妨害の意思がなくて専ら私法契約上の理由から黙秘した場合でも行政罰の対象になるのかどうか、これが第一点。二点目は、新規登録の前でも質問に答えなかったら罰せられるのか。それから三つ目は、自分で船をつくるということは譲渡証明書なんて初めからないわけです。それでなおかつ登録するとすれば、譲渡証明にかわる何かをつくらなくちゃいけないんですが、虚偽の申告をすることになりませんか、その場合にはどうするんですか。この三点について伺います。
○副大臣(泉信也君) この法律の施行に当たりましては、いわゆる必要な限度において国土交通大臣はその職員に対しまして、所有者等を対象に検査及び関係者への質問をすることができることになっておるわけでございます。具体的に申し上げますと、小型船舶の譲渡についてはその事実があったかどうかを立入検査、質問を行う必要がある場合、この法律における対象は譲渡の事実関係の有無を確認することでありまして、例えば譲渡価格が幾らであったかといったことは確認する必要はないというふうに考えております。 いずれにいたしましても、立入検査や質問の権限につきましては、乱用されることがないように抑制的に行使すべきものだと思っております。また、立入検査、質問はあくまでこの法律の施行に必要な限度において行うべきものであって、犯罪捜査とかその他の目的を持って行うことはあってはならないというふうに考えておるところでございます。
○政府参考人(谷野龍一郎君) 先生から最後に質問のございました譲渡証明書のない自家造船の登録が可能かという問題でありますが、みずから製造した小型船舶を登録しようとする場合は、確かに譲渡を伴いませんので譲渡証明書がありません。ただ、譲渡証明書がなくても、みずから製造した旨を証明する書面を添付させることで申請いただければ登録ができることとしたい、こう考えております。 なお、登録実施機関でございます小型船舶検査機構は、登録とあわせて御承知のように船舶の安全検査を行っておりますので、その中で自家造船の場合も含めて安全検査を行っております。したがって、自家造船できるものであるかどうか、それは安全検査の業務を通じてきちっと把握されるので、そういう形で行いたいと思っております。
○寺崎昭久君 民法第百七十八条には、動産に関する物権の譲渡はその動産の引き渡しがなければ第三者に対抗することができない、こう書いてあります。今回は登録することによって第三者に対抗することができる措置をとる、こういうことになっているわけでありますけれども、小型船舶共有者は小型船舶原簿に登録されないと自己の権利が保全されないというのは当たり前ですけれども、今回の法律施行後、いわゆる裸貸し、貸し渡しというんでしょうか、そういうような用船契約を結んだ場合に次のような疑問が生じるわけであります。 一つは、共有者間で船舶管理人に相当する職責者、小型船舶管理人と言っていいんでしょうか、を定め、共有者の一人が小型船舶管理者に選任された場合、他の共有者は公法上規定される船舶所有者の責任を回避することができるかどうかということが一つ。それから、これに関連して、例えば甲、乙の共有船について、甲が小型船舶管理人となり該当船舶を運航する場合に、船舶安全法に違反したとしたとき、甲は第二十六条を適用されるのかどうか。もう一つは、共有者以外の人を小型船舶管理人に選任することができるのかどうか、その場合は共有者は航海に関する公法上の責任は回避できるのかどうかということについて、政府参考人にお願いします。
○政府参考人(谷野龍一郎君) 御説明を申し上げます。 お尋ねは、小型船舶の共有者の責任の範囲と、それからもう一つはそれとの関連で、例えば船舶の安全等についての責任関係はどうなるのかということ、さらに共有者と船舶管理人の関係についてのお尋ねだと理解をいたしております。 まず、一番最初の共有者の責任範囲でございますが、これは判例によりまして、総トン数二十トン以上の船舶と同じように、小型船につきましても商法第四編の規定が適用されることになってございます。したがいまして、その共有者の責任と権限につきましては、共有の持ち分に応じてあるものと理解をいたしております。 それから、船舶の共有者あるいはその船舶の管理人が船舶安全法上の責任体系、つまり船舶の安全そのものについての責任体系をどう理解するかということにつきましては、もともと船舶自身の安全を確保することを目的にいたしておりますので、これは共有者の中のだれかであれ、あるいは実質的にその船を管理して使う人であれ、その船そのものを主体的に扱う者に船舶安全法上は責任を持たせるという仕組みで運用してございます。 それから、最後の共有者と船舶管理人の関係でございますが、大変不親切な答弁になって恐縮でございますが、私どもはちょっと責任を持ってお答えできる立場に実はございません。 ただ、商法第六百九十九条第一項を調べてみますと、船舶共有者は船舶管理人を選任する必要があるというふうに書いてございます。同条の第三項を見ますと、その場合、船舶管理人の選任については登記をしなければいけない、こうなっております。ただ、小型船舶の登録制度には登記がございませんので、この共有者と船舶管理人の関係について、私どもの省として有権解釈していくということは少し差し控えさせていただきたいと思います。
○寺崎昭久君 引き続きお尋ねしますが、一つは、譲渡担保権の設定ができるかどうかという問題でございます。 この法律の第二十六条では、登録船舶の質権設定を禁止しております。しかしながら、船をつくりたいというときには通常は譲渡担保権によって調達をするというのが通例だと思うんですが、こちらの方は設定してもいいのかどうかというのが一点。 それからもう一つは、第十八条に船体識別番号を付すということが書いてありますが、船の名前、船名については何も規定がございません。それから、第六条第二項、これは新規登録の規定でありますが、これにも船名を登録事項としていないわけでありますが、なぜそうしたのか。第十九条第一項の譲渡証明でも船名記載を必要としていないわけでありますが、その理由をお尋ねしたいのと、それから、この船名登録をやらないということは、例えば船舶特定の真正担保の面で混乱が生じないのか、これに対してどういうような措置をしていくのかについてお尋ねいたします。
○政府参考人(谷野龍一郎君) まず最初の譲渡担保の設定ができるのかどうかという点についてのお尋ねでございますが、小型船舶を譲渡する場合における譲渡担保につきましては、法令に明文の根拠があるものではなくて、契約に基づき設定できるものであるというふうに理解をいたしております。 ちょっと具体的に考えてみますと、ボートを対象にして債務者と債権者の関係を整理すればいいんだと思いますが、契約書上は債務者がいわば譲渡担保設定者になる、それから債権者が譲渡担保権者となると思います。この場合、譲渡証明書上は、これは添付することになっておりますが、債務者はいわゆる前の所有者としての譲渡人になるし、それから債権者は新しい所有者としての譲り受け人になるということになりますので、この制度の運用上はその譲渡担保は設定されていると理解してもいいんではないかと思っております。 それから、お尋ねの二番目の船名を登録事項としないということについてはなぜなのか、それからなぜそうしないことでいわば物確認をきちっとやることができるのか、どうしてそれができるのかと、こういうお尋ねだと思いますが、これにつきましては、まず小型船舶の大宗を占める総トン数五トン未満の船舶につきましては、現状では船名の船体表示というのが義務化されておりません。また、実際にもほとんどの場合表示されていないのが実態でございます。従来の総トン数五トン以上の船舶で採用していた船名登録及びその表示をしたがって採用しないことにしたわけであります。 いかにして確認するかという点でございますが、小型船舶の登録制度においては、個々の小型船舶を特定するために一隻一隻の小型船舶に異なる符号を付す製造事業者によるいわば打刻制度といいますか、船体識別番号の打刻というものを義務づけしたいと、こう考えております。したがって、新規登録を受けた後は船舶番号を船体に表示することとしておりますので、実際にその物を確認できると、こういうことになります。それから、同様に譲渡証明書につきましても船体識別番号を記載させて個々の船舶を特定することにいたしております。 ただ、先生御指摘のとおり、既に航行の用に供されています総トン数五トン以上の船舶については船名登録されてそれがいわば登録の制度に適用され、かつその表示をしていることになっておりますので、直ちにこの船名表示を要さないとすることについては個々の船舶の特定に支障を生じるおそれがございますので、新規登録を受けるまでの間は引き続き船名の船体表示を要することにしたいと、こう考えております。 最後に、五トン未満で現在使われている船の同一性確認につきましては、この五トン未満の船舶についての制度の適用が船舶検査のタイミングが来るのに合わせまして三年以内でやっていくと、こういうことにしておりますので、その登録までに国土交通大臣が指定した事業者による打刻を済ませて同一性を確保していきたいと、こう考えております。
○寺崎昭久君 終わります。
○続訓弘君 私は、本法案の審議に対して国土交通委員会の調査室が大変ないい資料をつくっていただきました。感謝を申し上げます。その資料に基づいて、若干の質問をさせていただきます。 小型船舶の保有隻数は約五十万隻、小型船舶操縦士の免許受有者数は約二百六十万に達するなど、我が国においてプレジャーボートを利用したマリンレジャー活動が活発になる一方、取引上のトラブルの発生や港湾、漁港、河川等の公共水域における放置艇が増加し、水域管理上の問題も起きており、早急な対応が必要と言われておりますが、今般、創設しようとする小型船舶の登録制度がなぜ必要なのか、特に放置艇の解消にどのように役立つのか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(扇千景君) 今、続先生がおっしゃいましたように、小型船舶、要するにプレジャーボートの急速な増加に伴いまして、先生が数字を挙げられましたけれども、約五十万隻を超えております。また、さらに今後もふえる傾向にあると言えると思いますので、小型船舶を使用した活動は国民生活に深く浸透してきている、そういうふうに考えざるを得ませんし、またその一方で小型船舶をめぐります、今大体十四万隻とも言われます放置艇、これは大きく公共の水面における不法投棄が大きな社会問題になっているのは先生も御存じのとおりでございますし、また今マスコミにも大変このことが取り上げられております。 また、放置艇の適正な保管場所への誘導あるいは不法投棄の未然防止というそういう意味からも、小型船舶の所有者を明確にして、そしてお互いがその制度を確認し合うというそういうことが強く求められていることは、今、先生が御心配いただいているとおりでございますので、少なくともこの小型船の十三万八千隻の放置艇、これはもう即解決して、この法案を通していただいて対策に乗り出さなければ、大変な社会問題になると思っております。 一方、小型船舶の売買の急速な拡大、大変に数がふえますとともに売買が盛んになっておりますけれども、多重売買等の売買トラブルというものが起こっておりますので、その防止あるいは信用販売の円滑化を促進する観点からも、この小型船舶の所有権を交渉するという制度が強く求められておりますので、このような状況を踏まえまして、今般、この法案の提案をすることにいたしたわけでございます。 放置艇の対策としましては、今、登録制度を通じて所有者が明らかになるというようなことで、所有者の自己責任のもとに少なくとも適切な係留場所へ誘導を促進できるということで大きな私は成果が上がるものと思っておりますし、また加えて、水域管理者によります適時適切な行政上の処分も容易にできるようになるということで、不法の係留対策にはこの法案が役立っていくであろうと、そう思って提案をさせていただきました。 またさらに、小型船舶の地域的な分布傾向が把握されます、登録によって。それによって、私、今後マリーナ等の係留あるいは保管施設の整備計画を立案するそれらの基礎に、この登録制度によって把握できるという利点があると思いますので、ぜひこの際、今のプレジャーボート等々の小型船舶のレジャーに対する一層の増加をかんがみまして、この法案の提案をさせていただいたわけでございます。
○続訓弘君 ただいまも御指摘ございましたように、約十四万隻と言われる放置艇の問題は、航行上の障害や岸壁の占拠など地方自治体や水域管理者にとって大きな問題となっております。 昨年の港湾法の改正等、放置艇対策の強化はこのような問題に対処するものでございますが、これに加えて登録制度を導入することになるとユーザーに対する規制が追加されることになり、さらなる規制強化となるのではないかと心配する向きもございます。これに対する見解はいかがでしょうか。
○副大臣(泉信也君) なぜ今回の法改正をお願いしておるかということにつきましては、今、大臣から御説明を申し上げたとおりでございまして、大変大きな社会的な課題を抱えておるこれからの、現在もそうですが、これからの海洋レジャーの発展を図るためには、どうしてもある程度小型船舶保有者の方々に社会的な役割を担っていただかなければならないと考えておるわけでございます。 先生おっしゃいますように、今回の法改正はある面では規制の強化になるということはそのとおりだと思っております。しかし、先ほど大臣がお答えいたしましたように幾つものメリットがある。そしてまた、これを実行するに当たりましては、船舶の検査等の手続がワンストップでできる、負担の軽減を図る、そうした意味も持ち合わせておりまして、できるだけ経済的負担を軽くさせていただく中で社会的な規制の一つとして利用者の方々に御理解をいただくように我々としても努力いたしてまいりますし、この法律の趣旨を御理解いただければと思っておるところでございます。
○続訓弘君 経済的に余暇を楽しむ余裕ができればプレジャーボートを利用したマリンレジャー活動が活発になると思います。当局はこれらの需要予測をどのように考えておられるのか伺います。
○政府参考人(谷野龍一郎君) 御説明させていただきます。 お尋ねの保有隻数の今後の推移でございます。平成十一年度末現在で、漁船を除く小型船舶の全国保有隻数というのは、これは今回登録制度を実施する機関として御活用いただく小型船舶検査機構の統計によりますと四十九万五千隻でございます。そのうち、モーターボート、ヨット及び水上オートバイなど、いわゆるプレジャーボートと呼ばれているものの隻数は四十六万隻でございます。 このプレジャーボートの保有隻数の経緯を少し見てみますと、五年ほど前までは年間約一万隻ずつ増加をいたしておりましたが、このところ約四千隻程度の増加にとどまっております。プレジャーボートは、先生御指摘のとおりでございますが、余暇活動に使うものでありますので、その売れ行きというのは景気の動向に左右される側面もございます。現在の我が国の景気動向の状況を見ますと、当面、隻数の急激な増加というのは望めないのではないか、こう考えております。
○続訓弘君 プレジャーボートの収容能力が不足している現状は、昭和六十三年当時から既に認識され、全国マリーナ等整備方針により係留施設の拡充を図る施策をとったにもかかわらず、平成八年度末で係留施設の整備はわずかに六万四千隻にとどまり、放置艇の問題は一向に解決されておりません。国土交通省はこの原因をどのように分析し、今後、係留施設の整備をどのように進められるのか、この点について伺います。
○政府参考人(川島毅君) 御指摘の全国マリーナ等整備方針でございますが、これは当時のクルーザー、ヨットなどの大型艇を中心としたプレジャーボートの増大、あるいは当時の経済社会の状況等を踏まえまして、二〇〇〇年におけるプレジャーボートの将来隻数を予測し、必要な施設の整備方針を示したものでございます。 しかしながら、その後のバブル経済の崩壊等、我が国の経済状況をめぐる大きな変化等によりまして、現在のプレジャーボート隻数は当時の予測値を下回っております。しかしながら、放置艇対策について、その受け皿を整備する係留・保管能力の向上を行うことが重要な課題であると認識しておりまして、今後、プレジャーボートパーク整備事業等によりまして、その受け皿の確保、整備に積極的に対応してまいりたいというふうに考えております。
○続訓弘君 登録制度の導入は、結果としてユーザーに対する負担の増大につながります。このような新たな規制の導入に当たっては、ユーザーの負担を最小限とするための配慮が必要であり、そのためにどのような対策を考えておられるのか伺います。
○政府参考人(谷野龍一郎君) 御説明させていただきます。 登録制度の対象となります小型船舶は、現行制度下において小型船舶検査機構が行っております安全検査を受ける対象の小型船舶とほぼ一致をいたしております。 したがいまして、登録制度の導入に当たりましては、同機構に登録事務を行わせることによって、安全検査と登録事務のワンストップサービスを実現するということで利用者利便が図られる、こう考えております。さらに、同機構の組織、体制でございますとか、あるいは小型船舶に関する専門知識を有効的に活用できますので、登録制度における手数料の抑制が受検者にとっては図られるのではないかと思っております。 具体的な手数料の額について現在検討中でありますけれども、法施行時に既に航行の用に供されています、つまり現存船につきましては、船の大きさを決める測度を要しませんので一律三千円台程度の登録手数料にしていきたいと、こう思っております。 また、新船の登録手数料につきましては、大きさを決める測度業務を含めて一緒にやることになりますので、この部分の手数料も含めまして、大きさによって異なりますが、大体八千円から二万円台程度ということになります。ちなみに、この新船の登録手数料は、現在五トンから二十トンまで都道府県で登録をしております登録手数料と比較しますと大体半分ぐらい、つまり、都道府県でやっておりますのが現在一律に四万三千円ということでございますので、大幅に減額できるのかなと、こう思っております。
○続訓弘君 登録の対象となる小型船舶は約五十万隻にも及び、これらの大部分はこれまで登録が行われていない総トン数五トン未満の小型船舶であります。これらの相当数の小型船舶の所有者に対して、登録制度の導入についてどのようにして周知徹底を図られるのか、当局の御見解を伺います。
○政府参考人(谷野龍一郎君) お答えさせていただきます。 先生御指摘の点は一番これから我々が取り組む上で大切な仕事だと思っております。法律の成立後一年以内に登録制度を実施に移すという予定をいたしておりまして、この実施までの期間に所有者に対する登録制度の周知を一生懸命行っていきたいと思います。 具体的には、法律成立後直ちに所有者のみならず製造事業者とか、あるいは整備事業者等を含む本登録制度の関係者に対しまして、マリンレジャー関係雑誌等の広報媒体とか、あるいは最近よく使われますインターネットを活用した幅広い周知活動を行って、制度全般に関する理解が得られるように努めてまいります。 さらに、所有者個人に対しましては、登録の対象となる小型船舶が、先ほど申し上げましたように、現在の安全検査の対象船舶と重なっていることを活用いたしまして、実施を予定しております小型船舶検査機構から所有者に対して、登録制度のより詳しい説明をダイレクトメール等を通じて直接的に行って、より一層の理解と制度の徹底を図っていきたいと思っております。
○続訓弘君 東京都では、平成十一年九月に廃船処理のトライアルを実施いたしました。中央防波堤内側の埋立地においてプレジャーボートなど合計二十六隻を対象に引き揚げから最終処分を行いましたが、このトライアルによれば、二十五フィートの自走可能な船については約二十四万円、沈廃船に至っては約二百九十一万円の費用がかかっております。 そこで、小型船舶のほとんどは繊維強化プラスチック製であり、これらの廃船処理については処理費用が高いことなどから、海洋投棄等の問題にもつながっております。所有者にとって負担が小さく、また利便性の高い廃船処理方法を確立することが急務と考えておりますが、これに対する当局の対応はどのように考えておられるのかを伺います。
○副大臣(泉信也君) 先生お話しのように、廃船の処理について、その費用が高いあるいは処理ルートが不明確であるというようなことから、このことがこの問題を一層混乱させておるということを私ども承知いたしております。したがって、今FRPの廃船等につきましては実際どういうふうに処理すべきかということを研究いたしておるところでございまして、平成十二年度予算で一億円余り、そして十三年度予算でも一億円余りというお金をいただきまして、粉砕してセメントの原材料に使えないかというようなことの研究をさせていただいております。 いずれにいたしましても、こういう後の処理の仕方が明確になりましたならば、それに基づきまして具体的な対応の方策を確立していきたいと。我々の考え方といたしましては、廃材を再利用するというリユースという考え方、それからできるだけその船体を長もちさせるという意味でリサイクルという、二つの面から今検討をさせていただいておるところでございます。
○続訓弘君 私は、この法律案に対して複数のユーザーに意見を求めました。それらの意見を集約すれば、おおよそ次の五点に集約されると思いました。 以下、申し上げます。第一点、今回の法律制定は規制の強化につながり、余暇を楽しむという世界の大勢から見ても時代に逆行するおそれなしとしない。第二番目、自分たちが知る限り、外国、特にアメリカではこのような規制はない。三番目、放置艇の解消という美名に隠れて、一部官僚の天下り先確保のための組織づくりであり、かつ手数料稼ぎのための何物でもない。四番目、国は時代の要請にこたえてマリンレジャーを発展させるべきで、そのためにはユーザーが願う係留施設の整備こそ急ぐべきである。五番目、もちろん今回の法律が一部ユーザー自身の責任放棄から発生しているとの自戒を感じつつも、あえて申し上げる。こういうのがユーザーの意見でございました。 私は、貴重な意見であるなと私自身も感じましたので、このことを踏まえながら当局として対処していただきたいことをお願い申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○大沢辰美君 日本共産党の大沢辰美でございます。 御存じのように、プレジャーボート、小型船舶の不法係留、この問題は本当に大変な社会問題となってまいりました。例えば、船舶の航行へ重大な影響を与えていますし、洪水とか高潮等における放置艇の流出で災害の発生が起こっているという事態、放置ばかりでなくて海に沈んだ船などもごみ問題として大変な問題になっています。 全国各地でこういう大きな社会問題となっているわけですが、今度の法改正は五トン未満の小型船舶についても所有者が判明できるように登録制度を義務づけるものであり、私たちは賛成であります。 不法係留対策に関して、今度の改正を含めてどのような規制が可能となるのか、簡潔で結構です、項目的に答えていただけますか。
○政府参考人(谷野龍一郎君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおりでございますが、まず、今回の制度により、一番の基本は最終的な責任者である所有者が明確になるという点であります。また、この所有者が明確になることによってどのような放置艇対策の抑止効果というものが出るのかと考えますと、大きくは二つぐらいあると思います。 一つは、昨年の通常国会までで港湾法、河川法、漁港法、海岸法等、放置艇についての簡易代執行制度ができ上がりましたが、その運用について、所有者を明確にすることで効果が上がると考えております。 それから第二点目は、最終的に所有者が使い切って抹消登録をするときに物を確認した上で抹消登録をさせるという仕組みをとっておりますので、したがって、そのまま不法投棄につながらないということで抑止効果がある。この二つが大きな点だと思います。
○大沢辰美君 結果的に、今度の改正と従来の規制のセットとして見た場合、今述べられたように、不法係留対策の解決の方向として一定の枠がかかってきたと思うんです。問題は、所有者を初め関係者がどう認識して受けとめるかという問題ですね。 そこで、大事になるのが、今述べたことをどう啓蒙、広報するかが問われていると思います。ですから、関係者に広報宣伝を徹底していただきたいと思うんですが、特にメーカー、販売会社に対しても、売却するときに所有者にも不法係留したらこういう規制になるんですよということを示す、そういう強力な指導が求められると思いますが、特にメーカー等にも指導していただきたいと思いますが、どうでしょうか。
○政府参考人(谷野龍一郎君) お答えさせていただきます。 大変重要な点を指摘していただきました。我々、この制度を知っていただくということに最大の力点を置きたいと思っておりまして、そのときに三つの視点からこれを徹底していきたいと思っております。 まず一つは、利用者、あるいはこれから利用される方々にその意識を向上させる観点から、この制度のねらい、制度の枠組み、そういったことをきちっと周知徹底していきたい。 それから第二点は、先生御指摘のメーカーとか販売店とか、いわゆる関係者の方々にきちっとこの制度の枠組みをお示しし、責任について十分に認識していただきたい。 それから第三点目は、地方自治体でありますとか、あるいは私どもの省にあります海上保安庁でありますとか、あるいはJCI等も含めまして、この制度を運用する主体にもきちっとこの制度のあり方をPRしていきたい。こんな観点から、先生の御指摘を踏まえて努力してまいりたいと思います。
○大沢辰美君 今度の法改正で登録になると。だけれども、既存の船は次の船舶検査まで大体長いもので約三年間猶予されることになるんじゃないかと思うんです。ですから、この法の規制は来年の四月からですから、何か四年間結局猶予を与えるようなことになるのではないかと私は心配しています。 ところが、不法係留数は十三万八千隻もあるわけですから、既存の船全体では四十五万五千隻、自宅に持ち帰っているオートバイなんかもありますから、それを除いても三十五万隻ありますね。 だから、私は、船舶検査時期を待つまでもなく、名前と住所のみの登録でありますから積極的に登録をさせて、そうでなければ、先ほど答弁されましたけれども、やはり長いもので四年間そのまま容認するんじゃなくて、このことについてはできるだけ早く登録させる方法を検討していただきたいと思いますが、そのことを急いでやる施策を講じていただけませんか。
○政府参考人(谷野龍一郎君) お答えさせていただきます。 先生のお問いかけの冒頭に大変恐縮でございますが、この制度そのものについては、先ほど来御議論があったとおり、大変な社会的要請の中で皆様の理解を得ながらようやく今たどり着いたというところでございます。したがいまして、いろんな側面でこの制度が円滑に進むように我々努力をしなければいけないと思っておりまして、そのうちの一つとして、やはり直接この制度を利用される利用者の方々に余り過度な負担をかけない形できちっと滑り出したい、こう思っております。 したがって、今の制度の枠組みとしては、既存の船については三年の猶予期間を設けておりますが、具体的には、実際の五十万隻はこの三年間におよそ三分の一強ずつ前倒しで検査に出てまいりますので、実際は三年間たったときにはすべて終わっているというわけで、一、二年の間に相当成果があると思っております。 それから、御指摘のもっと前倒しでということについては、関係者になるべくお話をし、そして関係者といいますか所有者自身も例えば盗難防止等の観点でメリットがあるわけですから、そういったメリットも訴えかけながら前倒しでやっていただけるように理解を求めていきたいと思います。
○大沢辰美君 せっかく法律ができたわけですから、やはりその対策を強化する意味でも毅然とした態度で臨んでいただきたいと思います。 この不法係留対策の一つなんですけれども、私は、先ほども申し上げましたように、毅然とした規制措置をとっていただきたいと思います。それと並んで、係留・保管施設整備、これが大事だと思うんですが、今、収容能力は五百六十七カ所、六万四千三隻ですか、そういうふうに聞いております。プレジャーボートの保有隻数は全国で四十五万五千隻数に上っています。だから、収容能力が六万四千で一四%しかないわけですから、この不法係留を解決するにはこの問題をどうするかが私はかぎになると思うんです。 そこで、施設整備には大体一隻当たり平均どれぐらいかかるんでしょうか。
○政府参考人(川島毅君) 一隻当たりの整備費用でございます。それは、整備される地点の自然条件あるいは規模、サービスレベル等により大きく異なっております。 一概に申し上げることは難しいわけでございますが、最近の事例としまして、平成十二年に供用を開始しました青森県の大湊マリーナでは、収容隻数一隻当たりの事業費は約八百五十万円となっております。これは防波堤を必要とした場合でございます。 一方、既存の静穏な水域を活用して簡易な係留・保管施設等を整備するボートパークにつきまして、平成十三年に供用開始をしました大分県の大分港大在地区ボートパークでございますが、ここでは収容隻数一隻当たりの事業費は約百六十万円となっております。
○大沢辰美君 本当にマリーナの場合は相当かかるということですね。ですから、八百五十万、一隻当たりかかるとなれば、私は、仮に不法係留十三万八千、これを収容するとして、単純に計算しても一兆一千六百三十億円ですか、整備費用が全体でかかるとなるわけですし、だけれども実際はもっと自宅に持ち帰っていらっしゃる方もありますから、相当数、三兆円ぐらいになるんじゃないかなという思いもするんですが、特にボートパークの場合は、今、大分県の例を挙げましたが、私の住んでいる兵庫県の、一隻当たり大体百三十万ということで聞いているんですけれども、そういうところでも大体二千二百億から、幅がありますから五千六百億円ぐらいかかるんじゃないかなと思うんです。 こういうふうに数字を見てみますと、自治体の負担がやはり大変膨大な数字にならざるを得ません。だけれども、整備したからといって利用料金でその整備費を回収することにならない、実態は。だから、もし回収するとしたら、莫大な利用料金になりますから預けられないということになりますから、やはり管理費が出るかどうかの程度じゃないかなと思うんです。 兵庫県の場合、七千隻ぐらい不法係留があるそうです。だから、担当課の人たちも場所の確保とその費用とで頭を今抱えているという悩みを申しておりましたが、実態は地方自治体はそういう事態ですので、本当にこの法ができて、そしてその整備をするに当たってはやっぱり国の力が相当期待されると思います。 それと、所有者不明で処分する費用にも多額な予算がかかっています。浮いている船と沈没している船と、それぞれ費用が違うようですが、大ざっぱでいいですから、幾らかかるんですか。
○政府参考人(川島毅君) 先生御指摘のとおり、その状況によって違いますが、幅としましては、通常の小型船舶を処分する場合には数十万円から数百万円程度というふうに言われております。
○大沢辰美君 本当に整備するにもかかる、そういう処分するにもかかると。だから、不法係留のためにいかにお金がかかるのかというのは、特に管理者である自治体の負担は巨額となっています。さらに、今後も膨大な資金を投入しなければなりません。もちろん、国の資金も多額になってくるわけですね。これらはすべて、その地域住民のもちろん税金であるし、国民の税金でもあります。 一方、メーカーや売る方は、どんどん生産して売るわけですから、大体、年間約一万件近く売却していると聞いています。だから、車でいったら車庫もないまま不法係留の実態も知っている、そしてごみとなって処分されていることもすべて承知して売っていると指摘せざるを得ません。 メーカー責任についてですが、国会で何度も議論されてきた経緯があります。昨年、二階運輸大臣がこう述べていますね。プレジャーボートをつくって売った人とそれを買った人、これがまず責任を持って処理すべきが筋だと述べた上で、所有者、船を製造しているところ、販売しているところの協力を得なければなりません。余り甘い態度ではなく、しっかりした対応をしていきたいと、大変明快に答弁しています。 また、この問題に直面して苦労していらっしゃる自治体の方たちも切実な声を上げていますね。首都圏の千葉県、埼玉県、東京都、神奈川県の各知事、そして横浜、川崎、千葉の市長の七都県市首脳会議の名で意見書が昨年九月に出されていますね。その中には、「地方公共団体が行う所有者不明の放置艇及び沈廃船の処分について、プレジャーボート関係業界団体が経費負担する制度を創設されたい。」と要求しています。これはもう当然当たり前のことだと思うんです。 自治体や住民だけが負担を強いられているやり方を根本的にかつ早急に見直す必要があります。そのためには、第一義的には所有者の責任を明確にしながら、メーカー、販売関係の責任も極めて重いと言わざるを得ません。とりわけ、処分費用を私はメーカーにも責任を持たせるべきである。あわせて、少なくとも問題解決に向けて至急、国土交通省、自治体、そしてメーカー等も含めた検討会をつくるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。大臣に、この点はお伺いしたいと思います。
○国務大臣(扇千景君) 今お話しのとおり、廃船処理及びその保管管理等々、あらゆることで問題になっているのは、今、大沢先生仰せのとおりでございますし、先ほどもお答えしましたように、放置艇、そしてまたこの船自体の構造、これが大変今プレジャーボート等々、強化プラスチックですね。そのために、回収した後の処理、これが容易ではないというのは先生御存じのとおりでございます。 そういう意味で、今後は少なくとも、メーカー等々というお話もございましたけれども、この廃船処理に関しましては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、これが今度適用されますので、そういう意味では本格的に所有者と地方自治体というものに対してこの法律の適用が行われるところでありますけれども、何よりも私はこの繊維強化プラスチック、いわゆるFRPと言われておりますけれども、この処理をどういうふうにしていったらいいか、どうしたら処理できるのかという、この研究開発というものも私はあわせてメーカーとともに私は進めていくべきであろうと思っていますので、この技術の確立となりますリサイクルシステムの事業化に際しまして、メーカー等と一緒になりまして協力を積極的に進めてまいりたいと思っておりますし、また、今、先生がおっしゃいましたように、改めてFRPを粉砕してセメント等に利用できないかという研究も確立していきたいと思いますし、また艇体とか構造材料、そういういろんな部材を再利用できる方法はないのか、これも改めてメーカー等々をまた指導もしてまいりたいと思いますし、地方自治体の協力も仰ぎたいと思っております。 また、今、先生がほかの施設の整備ということをおっしゃいましたけれども、少なくともマリーナにおける整備におきましてメーカーは参画しておりまして、参画の状況としては、メーカーが直営しておりますマリーナというのは十四カ所ございます。また、第三セクターのマリーナとしては、出資等を行っている個数というのは、先ほどもお答えしましたけれども、約三十カ所でございます。 そういう意味では、保管規模は現在は約一万一千隻、そして出資額は約三十三億円となっておりますけれども、まだまだ出資あるいは整備資金の借り入れに関しましては債務保証でありますとか、あるいは専門知識、人材の派遣等々、今後この施設とそして運営に積極的に参加しなければなりませんし、先ほど申しましたように、リサイクルができるかどうかという新たな研究開発にとりましても、少なくとも積極的に協力をしてまいりたいと思っております。
○大沢辰美君 もちろん、リサイクルの開発そして研究についてはメーカーに、業界に委託しているわけですけれども、私は本来ならばメーカーサイドがやっぱり率先して検討すべき課題でもあると思うんです、自分たちがつくったわけですから。 その問題はその問題としても、やはり問題解決に向けては至急に、今私は国土交通省、自治体、そしてメーカー等も含めた検討会を総合的に開いて、そして問題を早急に解決する方向を目指していただきたいということをお願いしたんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(谷野龍一郎君) お答え申し上げます。 先生御指摘のポイントでありますが、先ほど大臣がお答えいたしましたように、今一番困っているポイントは処理の技術を確立すること、それから廃材を出さないようにリデュースできる、例えば船をつくるときに最初から少しモジュール化しておきまして、悪くなった部分だけを捨ててその他のところは再利用する、そういう廃棄物の量を少なくするような技術、つまりこういった技術をきちっと確立することが今一番大切だと思っております。 この技術を確立するための検討の委員会の場として、先ほど副大臣がお答えしましたが、十二年度と十三年度、国で予算措置を講じておりますので、その予算措置の中でメーカーも含めて関係者の方々に集まっていただいて技術開発をしております。これができ上がった後に、この技術を活用してリサイクルシステムの制度を整備していき、その中でメーカーの負担もどのようなふうに考えていけばいいのか、きちっと考えてやってまいりたいと思っております。
○大沢辰美君 メーカーの責任を明らかにさせながら総合的な対策の拡充を求めて、一点だけ要望して終わりたいと思います。 私、先ほど都県市の自治体が要請している文書をちょっと紹介させていただきましたが、その中にも強制的な保険制度の創設を要望しておられます。この件については、私、昨日ですけれども、漁業をしている組合長さんにお聞きしましたら、漁船の事故の七割はこのプレジャーボートとの事故である、とても泣き寝入りをしている部分が多いんだということを指摘されておりました。 こういう点についても、やはり検討の大きな課題として早急に取り組んでいただきたいということも申し上げまして、終わります。
○渕上貞雄君 社民党の渕上です。 不法係留の実態についてお伺いいたします。小型船舶の登録等に関する法律案が可決されますと、二十トン未満のすべての小型船舶の登録が所有者に義務づけられ、不法係留船の解消とマリーナの利用促進効果が期待されます。 そこでお伺いしますが、現在あるマリーナの容量は約六万四千そうにすぎないと言われています。放置船は、騒音やごみの不法投棄問題を引き起こした上に、登録制度がないために放置船のうち年間約六百そうが盗難に遭い、約一万二千五百そうがブローカーの手によって不当転売されているといいますが、不法係留の実態についてどの程度掌握されているのか、お伺いいたします。
○政府参考人(川島毅君) 平成八年度に、港湾区域、河川区域及び漁港区域を対象としまして、当時の運輸省、建設省及び水産庁が共同で実施をしましたプレジャーボート全国実態調査によりますと、全国の水際線近傍で約二十万八千隻のプレジャーボートが確認され、このうち放置艇は約十三万八千隻でございました。また、この十三万八千隻でございますが、大まかに申し上げますと、港湾で四割、河川に三割、漁港に三割といったところでございます。
○渕上貞雄君 不法係留の各県の対策との関係についてお伺いいたしますが、不法係留につきまして各自治体は頭を悩ませていると先ほどもお話がございました。 自治体によっては、独自に条例で届け出制を導入したり強制撤去、競売、廃船処分といった規制を設けているところでありますが、新法によって自治体は具体的に不法係留者や廃船に対してどのような対策を講じるのか、また講じやすくなるのか、新法とこれらの規制との調整はどのようになるのでしょうか、お伺いいたします。
○政府参考人(谷野龍一郎君) 各自治体におけるプレジャーボートに関する条例等と新法との関係についてのお尋ねだと理解しております。 広島県、長崎県等を代表とする現在七つの地方自治体が、条例や要綱等によって港湾区域等特定の水域に限って総トン数五トン未満の小型船舶の届け出を求めております。これらの条例等の届け出率を見ますと、罰則がかかっておりませんので大体三〇%から七〇%程度の届け出率になっております。 今般の登録制度の創設に関しましては、これらの自治体、既に要綱等、条例等でやっております自治体を含めまして四十二の都道府県から、国等において一元的に登録を実施してほしい旨の強い要請がございました。 新法により導入される登録制度においては、我が国のすべての水面において航行の用に供する総トン数二十トン未満の小型船舶を対象に登録を義務づけるものでございますので、地方自治体の一部において行われていた届け出を登録制度として全国一律に制度化するという意味があると理解しております。 御指摘の条例との関係でございますが、現在、条例等により届け出制度を設けている地方自治体におきましては、その登録制度の導入によって小型船舶がまず確実に把握されることになったということ、それからそれぞれの自治体で実施をいたしておりますさまざまな、例えば不法係留対策でありますとかあるいは係留場所の整備計画の策定でありますとか、そういった行政施策をより効果的に展開することがこれにより可能になる、こういった効果があると思っております。
○渕上貞雄君 次に、放置船対策についてお伺いいたします。 法の第十二条で、滅失、沈没もしくは解撤された場合等においては抹消登録の申請を行わなければならないとされていますが、廃船、不法投棄はこの条項で対応できるのでしょうか。特に、今回の法案において二十トン未満の船舶も登録の対象となることから、当然、廃船の処理まで義務づけられたものと考えてよろしいかどうか、お伺いいたします。
○政府参考人(谷野龍一郎君) お尋ねは、まず十二条の担保能力の問題でございますが、本法案第十二条の抹消登録に関する規定の効果でございますが、抹消登録のやり方につきましては、抹消したいという当該船舶が滅失し、あるいは沈没し、あるいは解撤されたときなどというように、物理的な事実に基づく場合に限って行うこととしております。 したがって、抹消登録の申請には解撤等の事実を証明する書面の提出というものを求めることを予定いたしております。したがいまして、船舶を不法に投棄することをもって、例えば抹消登録をしてしまうということはできませんので、この規定により不法投棄を抑制することができると考えております。 それから、お尋ねの第二点目は、これまで随分議論に出てまいりました処理費用、撤去費用の負担の問題でありますが、これらについては、一つはまず処理をする技術を確立し、その技術の実用化の中で費用負担のあり方について考えていきたいと思っておりますし、それから今国土交通省全体で健全なボート利用のあり方について検討会を設け、検討を実施していることもありますので、そうした中ででもこの問題について同時に議論していきたい、こういうふうに考えております。
○渕上貞雄君 撤去費用の負担の問題についてもう少しお伺いいたしますけれども、先ほどのお話では、大体撤去費用は一そう二十四万から三百万程度かかるというふうに言われましたが、現在、全国で不法係留の撤去費用に公費は幾らぐらい使われているか。できればコストのかからない処分の方法を考えなければならないと認識いたしますが、その見解についていかがでしょうか。
○政府参考人(川島毅君) 問題なのは、所有者不明の放置艇の処分でございます。 現在のところ、その処分の費用につきましては、港湾におきましては港湾管理者が、河川については河川管理者が負担をしております。非常にこういう水域の管理者が苦労されておるという実態を踏まえまして、今年度から適正な規制処置を実施している港湾を対象にでございますが、港湾管理者が港湾の利用上支障となっている所有者不明の沈廃船を処理する事業、これを補助対象事業としたところでございます。沈廃船の処分にかかわる港湾管理者の負担を軽減するということで始めております。ちなみに国の補助率は三分の一でございます。
○渕上貞雄君 次に、PRについてお伺いいたしますが、高知県でも不法係留阻止をねらって、プレジャーボートの係留・保管の適正化に関する条例で届け出制を導入いたしましたが、届け出件数が実態に比べて大変思わしくないと聞いております。今回の法案に基づき、国も届け出制のPRをきちんとしなければ効果がないと考えますが、不法係留の実態のアピールも含め、どのように周知徹底、意識啓発を図るものなのか。また、マリーナやボート雑誌、販売業者などの関係者の理解と協力も必要と思いますが、どのように対応されるのか、お伺いいたします。
○政府参考人(谷野龍一郎君) 御説明させていただきます。 先生御指摘の制度の理解とPR、これは一番大切なことだと認識をいたしております。法律を成立させていただきましたならば、この一年以内に登録制度を実際に実施に移すこととなっております。この間に、所有者に対する登録制度の広報、さらには関係者に対する登録制度の広報あるいはこの制度を運用する地方自治体や、あるいは当方の海上保安庁等の国の機関に対してもきちっとこの趣旨とそれからこの制度の効果について広報してまいりたいと思います。 具体的には、成立後直ちに、所有者のみならず製造事業者や整備事業者等を含む本登録制度の関係者に対しまして、マリンレジャー関係雑誌等の広報媒体やインターネットを活用した幅広い広報活動を行って、登録制度全般に関する理解が得られるように努めます。また、所有者個人に対しましても小型船舶検査機構から、安全検査とダブることの利点を活用しまして、ダイレクトメールを送る等の直接的なやり方によって関係者の理解の促進に努めてまいりたい、こういうふうに考えております。
○渕上貞雄君 次に、小型船舶の利用税についてお伺いいたしますが、滋賀県のように法定外目的税として、プレジャーボートの利用者を課税対象とした小型船舶湖面利用税を検討しているところもございます。実現に向けたハードルは非常に高いと言われていますけれども、政府として、小型船舶に対する自治体の課税の動きについてどのようにお考えでしょうか。
○副大臣(泉信也君) 国土交通省としましても、滋賀県でそのようないわゆる課税を検討しておられるということは承知をいたしておりますが、正式に国土交通省に対しての御相談があっているわけではございません。今後、相談があった場合には、制度の目的や内容、そうしたことをよくお聞きいたしまして、環境整備に役立つものであれば我々もそれに対応してまいりたいと思っております。 ただ、今国土交通省としましては、小型船舶への課税について特に検討しておるということではございません。
○渕上貞雄君 質問する場所が、国土交通省じゃない、財務省にすべきことだろうと思いますが、そういうお話がありましたら、ひとつよろしくお願いします。 次に、ガソリン税についてお伺いをいたします。道路を走らないプレジャーボートやヨットやモーターボートなどガソリンを燃料として使う小型船舶が四十五万そうあるわけで、道路整備を目的とするガソリン税が課せられていますが、負担と受益を考えた場合に、マリーナや陸上保管の施設の整備をできるだけ早く進めるためにも、今話題になっております道路財源の一部を利用すべきではないか。ガソリンは使っておるわけですから、税金は払っておるわけですから。いかがでございましょうか。
○国務大臣(扇千景君) 渕上先生が、小型船舶等々四十五万そうがガソリン税を払っているではないかということで、道路特定財源でこの整備も図っていったらどうかという、これも一つの御見解であろうと思いますけれども、今、世上では道路公団も民営化しろということで、道路特定財源をどこまでどうするかということは、今まで道路だけに使っていると思われておりましたけれども、少なくとも国土交通省は、道路特定財源は広域的に活用しておりますし、今二十一世紀型と言われております駅のバリアフリー化にも、あるいは駅前の町づくりにも道路特定財源が使われているということが、宣伝が下手なので余り知られていないんだと思います。 マリーナの整備あるいは陸上の保管施設等々にも使ったらどうかということも大変新しい考え方であろうと思っておりますし、もしも許されるのであれば、こういうことにも利用できればいいと思いますけれども、受益者負担という原点に立ち返って考えれば、ボートが陸上を走るかどうか、道路を走るかどうかということも受益者負担の中で考えていかなければいけないので、プレジャーボートが道路を走るわけではありませんので、その辺の解釈が国民の理解を得られるかどうかというところも私は今後考えていって御論議いただくにこしたことはないだろうと思っておりますので、一つの御意見としては私は大変新しい御発想だなと思っておりまして、またそういう意味では、今後もプレジャーボートが、道路を走ると同じように海上を走ることにも使いなさいとか、あるいは海上施設にも係留施設にも使いなさいという新たな御意見で御賛同が得られるようになるのであれば、次の十四年度予算のときにもそういう御意見で御論議賜ればと思っております。
○渕上貞雄君 そのときは賛成をいたしますから、どうぞひとつ御検討の上御提案をいただきますようによろしくお願いをして、質問を終わります。
○田名部匡省君 いやいい質問されたなと思ってね。だってあれは道路を走るから税金を払っているんでしょう。道路を走らない船から道路財源に使う税を取るというのは、これはもう根本的にまたいい質問だと思うんです。これはぜひ実行すべきだと私は思うんです。 それから、きのう大臣、私は余りよく理解しないで重度障害の家庭介護の一日二千二百五十円の質問をしました。いや大したふえていますと言うからそうかなと思って、帰ってからやってみたら、三十日掛けると六万七千五百円なんですね。言われたのと全然変わっていない、三十一日だと逆に、と思って。別にこれはどうこう言うのではなくて、大臣ちょっと勘違いされた答弁をされたなと、こんなふうに思いますので申し上げておきたい、こう思います。 それから、きのう、自動車任意保険の質問をしたら、対人の部分だけ答えたんですね。ですから金額が物すごく安い。私は五十万とか六十万という話を聞いていますよと。いやそうではありませんと言う。それで帰ってきのう調べたんですよ。そうしたら、対人は無制限で、カローラで五万七千円、対物は十一万一千円ですね。それから、搭乗者が二万七千八百九十円、車両が二十一万四千円なんです、カローラで。そうすると、これで四十一万。それから、マークⅡだと五十二万二千円、シーマだと百一万、こんなに払っているんですよ、やっぱり。これだと十八歳、十九歳の方は入れませんねということを質問したら、えらい安い話をしていったから、そうかな、おれの聞き間違いかなときのう申し上げましたけれども、これはもう一遍、聞いたことに対する間違った答弁だと申し上げておきたい、こう思います。 そこで、法律をつくるというときはあらゆることを想定して作成すべきだと私は思うんです。どうして自動車というのが車庫証明、車庫をつくれとかあれだとかということを後からつくりましたけれども、事前に想定されるものは入れておったが、路上駐車が多くなって車庫をつくることになったと。 これだって、五十万隻を超えている。しかも十四万隻もの放置艇があると。これは最初から僕は想定されたことではないのかなと思うんですね。それが、さっきもいろんな委員の方からお話がありました。プレジャーボートといえば船遊びをする船ですよ、言ってみれば。この人たちのために関係のない多くの国民が税を負担してやるというこの考え方というものは、どうも私も理解できない。しかも、不法投棄の処理を今日まで放置してきた。 今ごろになってどうしてこんな気になったのかなと。それは多くなったからといえばそれまでですけれども、つくるときになぜここまで考えなかったかということを、まずお考えを聞いておきたいと思うんです。これは泉副大臣。
○副大臣(泉信也君) 海洋レジャーが叫ばれましたのはかなり前でございまして、全国的にも大規模海洋レクリエーション基地というようなものが構想として打ち上げられた時代がございました。そういうときに、爆発的に海洋レジャーが発展するのではないかということで対応策をそれぞれの役所で検討したことは事実でございます。ただ、思った以上に伸びなかったということもこれはまた事実でございまして、今日のような状況の中では、徐々にふえてきておる、しかも若い人たちがオールシーズンで海と親しむようになってきたというようなやはり状況の変化が最近は出てきたのではないかと思います。一方で、車の廃車の問題と同じような廃船処理の課題が各地に出てまいりました。そうしたことから今回の法案も出させていただいたわけです。 ごく一部の方の時代への対応と、それからかなりの数に上ってきたときの公の機関の対応の仕方というのは当然変わってこなきゃならないと思いますが、このプレジャーボートについては若干おくれたということは否めない事実だと思いますが、今であれば、車と同じような車庫証明に匹敵するような形から廃船の処理まで一貫した対応策ができる時期ではないかと思っておるところでございます。
○田名部匡省君 地域によって差があるんだろうと思うんですね、これは。やっぱり暖かい、いい方ではふえる、そうでない方は余りふえないという面があると思うんですけれども、例えば係留の適当な場所がなかったらこれはどうするんですか。
○副大臣(泉信也君) いわゆる京浜地区とか、あるいは先生おっしゃいましたような特定の場所ではそれなりに需要と供給が賄えていっておる。それは民間サイドが供給した係留施設等がございますので、そこで一応おさまっておると思いますが、いわゆるそうした場所が準備されていないところは、不法係留という形で河川や海浜に今日問題が顕在化してきておるのではないかと思っておるわけでございます。
○田名部匡省君 答えになっていないんですね。ないところはどうするんですかということを聞いているわけです。 そうすると、さっきも質問があったけれども、製造販売責任というものは一体今どうなっているんだろうと。例えば、係留場所がこれだけありますからこれだけは売って結構ですよと。ないものを売ればどこかへつなぐわけですから、そっちをどうするかということをきちっとしておかないと、係留場所を県でもどこでも整備して、ここがそうだと、これをオーバーしたら売っちゃいかぬよということでもないと、勝手に買っていったら好きなところにとめちゃう、こういうことになるんじゃないですかということを僕は思っているわけです。
○副大臣(泉信也君) 確かに、供給サイドをとめるということが必要な御意見だというふうには承ります。 しかし、すべてが海上へ保管しておるということではなくて、陸上保管をされておるようなボートもたくさんございまして、今、先生がおっしゃいますように、係留施設がどれだけの容量があるかということを前提に販売台数を制限するというようなことはなかなか実態上は難しいのではないか。むしろ我々としては、マリーナとかあるいは簡易な係留施設の供給サイドにもっと力を入れていくべきではないかというふうに考えておるところです。
○田名部匡省君 ですから、おかへ揚げますというところもあればいいわけですよ、車庫と同じように。ない者に売ったらこれはおかしなことになるし、これから放棄するといったってだれのものかというのはわかるわけですから。 ですから、そういう今まで、またこれからもそれはあるかもしれませんよ。買ったはいいけれども置くところがなくて、放置して、あげくにはどこかへぶん投げると。このお遊びの人たちのしりぬぐいを国民に税金で負担させていいんですかという発想からいくと、そこはやっぱり厳密にやらぬとだめだなと私は思うんですけれども、私の考えはおかしいんでしょうか。
○国務大臣(扇千景君) 田名部先生のお考え方は至極常識的であり、そこまで義務化するかということになれば今後の問題になろうと思いますけれども、それ以前に、今日、法案として出させていただいたのは、今既にある不法係留、これをまず解決しようということで、少なくとも今の段階では既に先ほどから言っておりますような数の不法係留がありあるいは不法投棄があるということには、すぐ着手しなければ次の時点に進めないということもありますので、本来、田名部先生がおっしゃっております売るときに既に保管場所を義務化するというのはごく通常の考え方であって、先生の御提案は正しいことだと思います。 けれども、それは次の段階へ私どもは今度入らせていただく前に、現状をどう打開していくかということでまずこの法案を出させていただきましたので、このプレジャーボートの販売の推移を見ながら、私どもは今後それも義務化できるかどうかは検討してまいりたいと思います。
○田名部匡省君 冒頭、法律というのはどういうことかというのを私は申し上げたと思うんですけれども、例えば、自動車は車庫証明がなければ買えないんです、置くところがなければ。同じことなんですよ。ですから、今はこれをやるんだけれども将来はと。いや、やるときにはきちっとした法律をおつくりになるべきだと。 ですから、冒頭申し上げたように、あらゆることを想定して法律というものはつくらぬと、後追い後追いばっかりしておっては、目先のことにばかりとらわれたら私は法律というのはおかしいと、こう思うから申し上げたんです。 次に、JCIとはどのような法人で、どうやって設立されて、民間法人化の経緯はどうなっているか、ちょっとお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(谷野龍一郎君) 御説明させていただきます。 小型船舶検査機構は、プレジャーボート等の小型船舶の海難事故、当時は特に小型漁船が多かったと思いますが、その増加等を背景にして、国にかわって安全検査を実施する機関として昭和四十九年に船舶安全法に基づき特殊法人等の枠組みの中で設立された認可法人でございます。その後、第二次臨時行政調査会答申を受けまして、昭和六十二年に、政府資金等に依存する体質から脱却して自立的経営を強化する観点から、いわゆる民間法人化という呼称のもとに法人改革が行われました。 この際、民間法人化ということについてのポイントは、国から出資をしないこと、つまり国の出資金を返還すること、それからこれにあわせて役員の選任が自主的に行われるようにすること、この二点だったと思っております。 一方、民間法人化改革後も同機構は国の代行機関として従前と同じように活動しておりまして、その設立は個別法でございます船舶安全法に基づいております。さらに、毎年の予算事業計画についての大臣認可など、国から一定の監督を受けております。したがって、こういうことから判断しますと、私どもとしては、基本的には特殊法人等としての枠組みに変更はないものだと認識をいたしております。 ちなみに、今般、登録制度の代行をこの小型船舶検査機構に行わしめようとする点につきましても、同機構の特殊法人等としての法人格によって立つものだと理解をいたしております。
○田名部匡省君 今の説明で大体わかりました。天下りと言われる公務員の退職者はここへ行っておるんですか。
○政府参考人(谷野龍一郎君) 御説明させていただきます。 公務員退職者の人数についてお尋ねがございました。役員と職員に分けてお答えを申し上げたいと思いますが、まず、役員六人につきましては、これは監事を含みますが、JCIの公正中立かつ適切な業務運営の観点から、行政的知見を豊富に有する者をつかせるということで、すべてが公務員退職者ということでございます。 それから、職員は二百二十三名おりますが、構成要員を見ますと、いわゆるプロパーと言われております新卒者に加えまして、造船所あるいは船会社あるいは旧国鉄、連絡船業務等についておられた方々でありますが、この人たちを中心にした民間企業出身者、それから公務員退職者、これは船舶検査官等の経験者でございますが、で構成されておりますが、それぞれ大体四分の一ずつぐらい、ちなみに公務員退職者の人数は五十人となっております。
○田名部匡省君 もう時間ですから終わりますけれども、自立経営とか国からの出資がないということを聞いて、他の特殊法人とちょっと違うなという感じは受けました。受けましたけれども、今後ともどうぞ、今問題になっているわけですから、その影響力が余りあっちこっちに行使できない、本当に民間の人たちが自分たちのためにやろうというようなことを期待して、終わります。
○国務大臣(扇千景君) 田名部先生から御指摘がございましたように、これも設立以来既に二十数年がたっておりますし、経営状況も安定しているという、こういうところでございますので、内部の人材も育ちつつありますので、今御指摘がありましたように、より内部の人材を今後登用し、いわゆる役人の天下り体質というものを今後転換していくように努力していきたいと思います。
○委員長(今泉昭君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 小型船舶の登録等に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(今泉昭君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(今泉昭君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(今泉昭君) 次に、土地収用法の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。扇国土交通大臣。
○国務大臣(扇千景君) ただいま議題となりました土地収用法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 現行土地収用法は、昭和四十二年以来抜本的な改正がなされておらず、その間に、住民の理解の促進、公共事業のより一層の円滑かつ効率的な実施が要請されてきております。さらには、循環型社会の形成の必要性等も生じてきており、現行土地収用法が必ずしも想定していなかった状況に直面いたしております。 この法律案は、以上のような状況にかんがみ、社会経済情勢の変化を踏まえた事業認定の透明性等の向上及び収用手続の合理化等を実現すべく、現行土地収用法を見直すものでございます。 次に、その要旨を御説明申し上げます。 第一に、起業者による利害関係人に対する事前説明会の開催の義務づけ、事業認定庁が事業の認定に関する処分を行うに際しての公聴会の開催及び第三者機関からの意見聴取並びに事業認定をした理由の公表を行うこととしております。 第二に、土地調書及び物件調書の作成手続の特例の創設、収用委員会の審理手続における主張の整理、代表当事者制度の創設並びに補償金払い渡し方法の合理化を行うとともに、収用委員会の委員を仲裁委員とする仲裁制度を創設することとしております。 第三に、収用適格事業として、新たに地方公共団体等が設置する廃棄物の再生施設及び廃棄物処理センターが設置する廃棄物処理施設を追加することとしております。 第四に、補償基準を法令で明確化するとともに、生活再建のための措置を充実することとしております。 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。 なお、この法律案は、衆議院において一部修正されておりますが、その概要は、事業認定庁は第三者機関の意見を尊重しなければならないものとすること、政府は利害関係者等の理解を得るための措置について総合的な見地から検討を加えるものとすることであります。 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨でございます。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決賜りますようお願い申し上げます。 ありがとう存じました。
○委員長(今泉昭君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後二時五十二分散会