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151回国会参議院2001/04/03

厚生労働委員会 第6号

発言数
153
登壇者
19
会派数
7
開催日
2001/04/03

会議録

中島眞人自由民主党・保守党

○委員長(中島眞人君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  去る三月三十日、仲道俊哉君、今井澄君及び小山峰男君が委員を辞任され、その補欠として田浦直君、朝日俊弘君及び松崎俊久君がそれぞれ選任されました。  また、昨四月二日、長谷川清君が委員を辞任され、その補欠として今井澄君が選任されました。     ─────────────

中島眞人自由民主党・保守党

○委員長(中島眞人君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に文部科学大臣官房審議官田中壮一郎君、文化庁長官官房審議官林幸秀君、厚生労働省医政局長伊藤雅治君、厚生労働省労働基準局長日比徹君、厚生労働省職業能力開発局長酒井英幸君、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長岩田喜美枝君、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長今田寛睦君、厚生労働省老健局長堤修三君、厚生労働省保険局長大塚義治君及び厚生労働省政策統括官石本宏昭君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中島眞人自由民主党・保守党

○委員長(中島眞人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

中島眞人自由民主党・保守党

○委員長(中島眞人君) 次に、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題といたします。  これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

武見敬三自由民主党・保守党

○武見敬三君 それでは、早速質疑に入らせていただきます。  去る三月三十日に社会保障改革大綱というものが出されました。こうした内容を見ておりますと、私は、昨今、日本の経済の再建、またさらに国のあり方を議論するときに、二つの大きな流れが出てきたように思います。  一つは、やはりイギリスのサッチャリズムでありまして、それは我が国の財政赤字の深刻化、さらには金融システムの中に内包された不信感、そしてさらに我が国の経済構造転換のために必要とされるさまざまな規制改革、こういったものはもはや我が国においてはじり貧状態であって、すべて一遍にこれをドラスチックに実現しなければならない、そのためには社会保障も決して聖域ではなく、その予算を大きく縮減し、かつまた規制改革の対象としようと、こういう動きであります。これを私はサッチャリズムだろうというふうに呼んでおります。  しかし、他方、もう一つの大きな考え方、流れというのは、まさにイギリスのサッチャリズムの中でも結果として出てまいりました貧富の格差の拡大、それからさらに、真に社会保障のサービスを必要とする社会的な弱者に対するさまざまなこうしたサービスの質、量ともに含めた形での内容の縮小、低迷、こういったことが引き起こす社会問題、こういったものを踏まえて、我が国の経済を再建するに際しても、社会保障に対してはやはり一定の配慮をした上で国の経済の再構築をすべきだと、こういう二つの大きな流れにその考え方が収れんしていくという状況に日本が立ち入ってきたと、このように考えるわけであります。  そこで、坂口厚生労働大臣にお聞きしたいわけでありますけれども、こうしたときに、大臣はどのようにお考えになるか。そして、特にこの場合、規制改革という分野というものが社会保障、なかんずく医療の分野にどのように配慮されてくるのか。私自身は、医療という内容の公共性及び持続性といった極めて特殊な分野の特徴というものを踏まえ、かつその対象が社会的弱者であるということを踏まえたときに、安易な規制改革の対象とすることはこれは慎むべきであるというのが私の考え方であります。  その際、例えば三月三十日に閣議決定されました規制改革推進三カ年計画というのを見てみましても、例えば民間企業による病院経営について、「設置主体等に関する多様な意見を踏まえた上で病院の経営形態の在り方についての問題点や課題を整理・検討する。」というような表現が入ってきておりますけれども、これを厚生労働大臣はどのように解釈されているのか。そして、こういった企業の病院経営というものは認めるべきというふうな考え方を果たして厚生労働大臣はお持ちなのかどうか、この点についてまずお聞きしたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 武見先生の最初からかなり大きなお話がございましたが、先般、社会保障改革大綱をまとめましたけれども、この中での意見も、正直申しましてそれぞれいろいろの意見でございました。結論を見まして、よくぞまとまったと思うんですが、いろいろの意見がございまして、先生が二つの大きな流れを挙げられましたけれども、その二つの流れの中にうまく集約できるかどうかはわかりませんが、さまざまな意見がありましたことは事実でございます。  私は、自由主義社会でございますから、やはり規制緩和もある程度は進めていかなければならないわけでございますし、そこは当然であるというふうに思っておりますが、しかし一方におきまして連帯の思想というものも大事である。この連帯の思想を抜きにして単なる自由ということだけになってしまいますと、貧富の差というものは非常に大きくなる可能性がございますし、そして社会問題も大きく出てくる可能性もあるというふうに私個人は認識をいたしているところでございます。  したがいまして、そうした自由と連帯を両にらみでいく中に日本は生きていく以外にないだろうというふうに思っておりますが、そうした中で医療の問題というのはとりわけ大きな問題であり、最も重要な問題の一つでございます。この医療問題は、いわゆる統制経済の中にあるわけでございますから、自由経済の中でこの部分だけは統制的な色彩の非常に強い部分でございますから、一般のものと同じようにこれを扱っていくというのは甚だ無理があるというふうに認識をいたしております。  したがいまして、医療でありますとかあるいはまた介護の問題でありますとか、そうしたことに対しまして、いわゆる収益性だけを持ち込んでくるという行き方は、これはやはり方向が違うのではないかというふうに思っている次第でございます。

武見敬三自由民主党・保守党

○武見敬三君 それは、まさに企業の収益性を追求する特質からして、こうした医療の分野で活動する主体として認めることはできないと、そういうふうに受けとめてよろしいですね。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 企業活動すべてを排除するというところまで私は申しておりませんが、しかし医療の本体のところに、いわゆる企業の物の考え方で医療なるものを進められては非常に困る、そこは企業の物の考え方と医療の置かれておる立場とは違うということを申し上げておるわけでございます。

武見敬三自由民主党・保守党

○武見敬三君 それでは、社会保障改革大綱の中身についてですけれども、「改革の理念」の(六)のところに「社会保障の給付について、その範囲や水準がセーフティネットとしての役割にふさわしいものでなければならない。」と書いてあるんですね。  私は、大学で文献講読、英語の教師もしておりまして、そういう経験から横文字の使い方というのは大変に気になります。  通常このセーフティーネットというのは、例えばいろいろ国際会議に行って人間の安全保障の議論なんかをします。そうすると、そういうときには人間が生きていく上での最低限必要とされる社会的なサービスというものを支援するネットワークをセーフティーネットというふうに私ども呼んで、国際会議で通常使っているわけであります。  そうすると、我が国に当てはめますと、それは例えばの話、生活保護世帯に対する医療給付というのがそのセーフティーネットの対象としてまさに適切な対象になってくるわけです。そうすると、じゃそこまで我が国は社会保障というものを縮小するということになっちゃうんですかというふうに、これをもし英語に訳してそのまま外国の日本の社会保障に関する研究家が読みますと、思っちゃうんです。これはえらいことだなと思いますよ。  横文字の使い方というのは極めて慎重でなければいけません。しかも、社会保障の大綱の中で給付の範囲と水準という最も国民が関心の高い問題点について解説をするときに、かくも誤った形でこのセーフティーネットというボキャブラリー、英語の単語を使うというのは一体どういうことか。  私は、少なくとも一定の英語の知識がある者として、これはとてもじゃない、理解する範囲の度を越えておるのでありますが、この点について、いかに大臣はお考えになりますか。

石本宏昭厚生労働省政策統括官

○政府参考人(石本宏昭君) ワードの、言葉でございまして、事務的に先に答えさせていただきます。  この大綱におきましては、「はじめに」において「社会保障は、国民が一人一人の能力を十分に発揮し、自立して尊厳を持って生きることができるよう支援するセーフティネットである。」というふうに冒頭書いてございます。先生御指摘の点は、二ページに「改革の理念」の中で「社会保障の給付について、その範囲や水準がセーフティネットとしての役割にふさわしいものでなければならない。」というふうに書いてございます。  これらはいずれも、社会保障の役割が、個人がさまざまな困難に直面した場合に、自助努力を補い支える安全装置としてその役割を果たしていくということで必要な給付は確実に保障していくという意味で、この前書きに書いてございますのと理念とは同じワードとして相互に矛盾しないと思っております。  また、セーフティーネットという言葉を用いましたのは、冒頭にございます「自立して尊厳を持って生きることができるよう支援するセーフティネット」という意味でございまして、必要最低限の生存保障を意味するいわゆるナショナルミニマムとは異なるものであるというふうに考えております。

武見敬三自由民主党・保守党

○武見敬三君 それは極めて国際社会では通用しない独善的なセーフティーネットという言葉の使い方でございまして、もしそういう御趣旨で英語というのをどうしてもお使いになりたいということであれば、これはサポーティングネットという用語をお使いになることが適切であって、セーフティーネットという言葉をお使いになると、これはむしろ大変大きな誤解と混乱を国内及び国際社会で持つということになります。  社会保障の分野を二十一世紀の社会でどう位置づけるかという議論は、これは国際的に大変大きな関心のある問題であって、当然こういう重要な国策の基本に関する文書は英訳されます。そのときに、横文字を書いてあるからそのまま、じゃ英語で横文字に使いましょうというふうに訳されちゃったら大変なことになりますよ。こういうことをやはり実際に安易に横文字を使ってやるということ自体、私は、日本という国は本当に国語としても自立しているのかどうかということをこれは疑わざるを得ない。  それで、ぜひこういう言葉一つ一つについても決して誤解を生むようなことがないように、特に厚生省は横文字を使うのがお好きでありますけれども、これを今後やはり大臣、相当きちんと誤解なきようやっていただかないと、私どもとしては非常に困難な問題に直面するということを懸念しますので、このことを改めて申し上げておきたいと思います。  それから次に、給付と日本経済との関係でありますけれども、とかくこの大綱の中では「国民の「安心」」という表現を使っている割には、その内容というのはもう社会保障費用の抑制とか縮減とか、むしろ国民の将来の不安感をあおるようなものが大変に多くて、どうも使っている「安心」という言葉と実際の論理の内容というのは相反する方向にあるんじゃないかというふうに思わざるを得ないところもあります。  例えば医療一つとってみても、それを産業として見ますと、産業連関表を用いた試算からも、生産波及効果とか雇用吸収効果とか税収とか、その経済的な波及効果はかなり高いということはもう既に経済学的にも立証されてきているんですよ。  例えば国民医療費。平成十年度二十九兆八千億円、これは平成十一年度三十兆八千億円になると見込まれているわけですね。この増加分約一兆円が仮にゼロ、すなわち前年度と同様の額に抑制されたというふうに考えますと、国内総生産、GDPは実質価額で一・二兆円減少するというふうに計算されております。これは短期計量経済モデルを使った計算でこういうふうになって出てくるわけであります。そういたしますと、対前年度のGDPの成長率は実質一・四%でありましたけれども、これが〇・二三八ポイント下がってしまって一・一六二%まで縮小しちゃうんですよ。  そうしますと、医療費をやみくもに抑制するというようなことが逆に日本経済に対する産業としての医療の貢献というものを縮小させてしまうという、そういう側面も出てくるということを私は懸念するわけでありますけれども、この点についての大臣のお考えを伺わせていただきたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 今御指摘になりましたお考え、そこは厚生省の考え方もかなり近いというふうに思います。  いろいろ議論になりましたときに、社会保障全体についてでもいいんですが、その中で、今、先生は医療の問題をお挙げになりましたが、医療なら医療の問題につきまして、そこに財政的に見ればかなりな財源が必要であることはこれはもうもちろんでございます。それを、非常に金のかかる分野、金を食い込む分野というふうにただ見るのではなくて、社会保障、とりわけ医療なら医療の分野を見たら、その分野は経済成長に対してかなり貢献をするし、そしてまた雇用に対しても非常に大きな貢献をしていると。一方においてはこれは非常に財政的には負担になるかもしれないけれども、片方では経済成長に貢献もするし、そして雇用のための貢献もしている。両にらみでここは見ていかないと、一方的な見方をしていては困りますよという言い方を我々はその中でしているわけでございまして、そこは先生のお考えにかなり近いのではないかというふうに思います。

武見敬三自由民主党・保守党

○武見敬三君 それでは、高齢者の負担についてもお話を伺いたいと思うんですけれども、高齢化が進んで多くの国民が老後の生活にやはりかなり不安を持ってこられている状況というのは、これは決して見過ごすことができない、そういう課題であります。  平成十二年度の医療保険及び介護保険財政において保険料の被保険者負担と一部負担を合わせたものを家計負担というふうにした場合に、六十五歳以上の高齢者の家計負担額は約三兆四千億円に上ると推計されております。この額は、すべての年齢階層の医療保険及び介護保険財政における家計負担額約十五兆五千億円の何と二二%程度に相当するんですよ。このことは、平成十二年度、六十五歳以上の人口の全人口に占める割合というのは約一七%ですから、そうするとその人口割り当てから見ても、より以上の大きな負担をこうした高齢者の方々というのは既に家計負担という見方で見るとしているんです。しかも、全体的に家計負担というのは日本の中で近年著しく高まってきて大きな負担としてのしかかってきているというのが、これは家計負担という見方から見ると非常にはっきり見えてくるわけですよ。  こういうような数値を見ても、高齢者というのは相当に私は応分な負担をしてきていると思う。それにもかかわらず、さらにこうしたお年寄りに負担を求めるというような安易な考え方というものを果たして本当にしていいものであろうか。私は、その適切さという点に関しては疑問を感ずるものでありますけれども、大臣の御見解を求めます。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) このところは高齢者全体に負担を求めるという意味ではありません。今御指摘になりましたように、高齢者の皆さん方にもそれぞれの既に御負担をいただいている面もあるわけでございますが、しかしトータルで見ました場合に、高齢者は弱者だという考え方のもとに、税制にいたしましてもそうでございますが、高齢者をトータルで優遇していっているという面があるわけでございます。  高齢者でございますからもちろん優遇をしなければならない人たちが多いわけでございますが、しかし高齢者の中にも非常に高額所得者もおみえになるし、高額の資産家もおみえになる、その皆さん方も同じにする必要はないではないかと。高額所得のある方や高額の資産、資産がありましても所得になるかどうかはわかりませんけれども、特に高額の所得のある皆さん方はやはり応分の御負担をしていただいてもいいのではないかという意見がありますことは、これは私は当然のことだというふうに思っております。  お若い皆さん方、三十歳代あるいは四十歳代の皆さん方の御負担と、そして六十歳代あるいは七十四、五歳までの皆さん方の負担割合を見てみますと、かえってお若い皆さん方の御負担の方が大きかったりするわけでありますから、六十歳代後半から七十歳代前半の皆さん方の年間所得と、そして三十歳代なら三十歳代の方の所得とそれほど大きな違いがあるわけではない。そうしたところを見ますと、高齢者の中でもやはり負担をしていただく人もあるではないかというのは、私はそのとおりではないかと思っております。

武見敬三自由民主党・保守党

○武見敬三君 それでは、医療の給付方式についての話に移らせていただきたいと思うんですけれども、今、我が国では医療保険というのはいわゆる現物給付という方式をとっております。これは、一部負担のみでさまざまな医療というものを享受できる現物給付制度というものを通じて、国民はかなりのこうした医療保険制度の中における安心感というものが私は確保されているというふうに思っているわけであります。  しかし、どうも最近、こうした現物給付という考え方に対して疑問を提示するような向きが政府部内でも出てきているような話を仄聞するわけでありますけれども、医療保険における現物給付というこの原則というものをしっかりと堅持していくことが必要と考えますけれども、この点、大臣のお考えを伺わせていただきたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) この現物給付制につきましては、国民は全国のどの医療機関におきましても一部負担金を支払うだけで医療サービスを受けることが可能になっております。今後とも、医療サービスを確実に保障する観点から、現物給付制を維持していくことが適当であるというふうに考えております。

武見敬三自由民主党・保守党

○武見敬三君 そこで、今度は医療保険制度についての議論に移らせていただきたいと思うんですけれども、これは昨年も実は臨時国会のときに、当時国民福祉委員会で私は質問させていただきましたけれども、これは例えば組合健保の問題等なんです。  平成十一年度段階で健康保険法に示す保険料率の標準一千分の八十五に対して、六割近い保険者がそれ以下の保険料率で運営されているんです。また、一千分の七十五以下の保険者も一割近くあるというのが実情です。こういうような実態から見ると、組合健保の財務状況を安定化させるためにも、すべての組合健保の保険者に対して保険料率を標準の一千分の八十五にまで持っていくように指導を行って財政の安定化を図るということも一つの考え方として私は当然出てくるんだろうと思います。  それから、このように保険者間で保険料率に差が大きいということは、全体で赤字だ赤字だというふうに宣伝をしておきながらも、個々の保険者の財務状況には格差があるということを示しているわけですから、そういうことであれば、約一千八百あると言われる組合健保の保険者全体で健全な運営を図るためにも、組合間の強力な財政調整という形でこの制度の安定化をとりあえず確保するというのも一つの考え方ではないかと思います。  この点についてのお考えを伺いたいと思います。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) ただいま御指摘ございましたように、健保組合などにつきましては、保険料率につきましても財務の状況につきましても相当のばらつきがあることは、これは事実でございます。  ただ、一方、健保組合につきましては、本来自主的な結成をしていただき自主的に運営をしていただく、全体として医療保険制度の相当部分を担っていただくということで設立されたわけでございまして、基本的にはその自立的な運営というところに重要な要素があるわけでございます。  したがいまして、一律に、例えば八五パーミル、八・五%の保険料率ということを強制するといいましょうか決めてしまうということになりますと、その本来の設立の目的、趣旨にかなりの影響が出てまいりまして、そうした手法はなかなかとりがたいと思っておるわけでございます。  と同時に、二つ目の御指摘ございましたように、それならば財政調整という発想があっていいのではないかという御指摘でございます。  これは一つの考え方であろうと思いますけれども、一つには、現在も、決して巨額ではございませんけれども、健康保険組合間の一種の財政調整、共同事業というようなことが、規模にいたしまして平成十年度で七百億強という規模ではございますが、そうした調整も行われております。そしてまた、老人保健制度それ自体も別の観点から見ますと、あるいは退職者医療制度もそうでございますけれども、一種の財政調整の機能を持っているわけでございます。  今日、これらの拠出金が、例えば健保組合、これも平均でございますけれども四割に達するということになりますと、その間での財政調整機能というのを発揮されているという面もあるわけでございまして、こうした状況の中でさらに強力な財政調整というのはなかなか難しい、当事者間でもちろん理解を得ることが難しいという面もございますけれども、一つの考え方としても、強力な財政調整というのをとるべきかどうか、これは相当慎重に考える必要がございまして、当面、私どもとしては、なかなか難しい問題だろうというふうに考えております。

武見敬三自由民主党・保守党

○武見敬三君 これから高齢者を対象とした医療保険制度改革というようなことをやっていく際に、改めて、例えばこうした組合健保等の老人拠出金のあり方についても議論をするということになった場合に、その健全化ということを図る際に、老人拠出金の負担が少なくなれば当然にみずからのそうした財政調整を強化する形で安定化の方策をとらざるを得ない、またそうすべきだというふうに私は考えます。またそれはそのときに改めて議論していきたいと思います。  また、企業会計の原則にのっとって、医療保険財源全体を見てみますと、被用者保険、国民健康保険、支払基金、国保連合会、それぞれ平成九年度から平成十年度の損益計算書を連結してみたんです。次のようなことがわかりました。  保険料収入や公的補助、施設収入などの収入を見てみますと、平成九年度の二十八兆百五十億円から十年度は二十八兆五千四百二十五億円と、五千二百七十五億円の増収になっているんです。しかし、支出を見てみますと、医療機関への診療報酬支払い分が二十三兆九千二十二億円から二十四兆七百九十二億円と一千七百七十億円の増加で、その他の支出を含めても支出は二千三百八億円増にとどまっている。差額は何と二千九百六十七億円あって、そのほとんどである二千六百十七億円というのは経常利益増として、平成九年度の経常利益マイナス九百七十二億円から十年度の経常利益プラス一千六百四十五億円で経常利益増を図るわけですけれども、まさにそれにはね返ってきているわけです。これは一般的には医療費が伸びて保険者は大変だ大変だという論調がマスコミなんかで報道されているわけですけれども、データからは、決してそういうふうな考え方だけでは実情は客観的に評価されないということが見えてくる。  こういうことを見ると、私は、甚だやはり保険者の財務状況に関する基本的なルール、そして国民に納得のいくような情報の開示というものがしっかりと行われていない、これはまさに主管たる厚生省が今までそれをしっかりやってこなかったということのあかしだと思いますよ。組合健保にしたって、今までのところ、一年間でどれだけのお金が入ってきてどれだけのお金が出ていったかという経常収支中心の情報開示じゃないですか。  こういうのを、やはりそれぞれ、財務状況ということであれば当然に不動産、建物や土地もある、国債もある、中には株も持っている、国からの補助金もある、積立金もある。そういうものを時価評価し、単式簿記ではなくて複式簿記として貸借対照表等も含めた形で一般収支として財務状況を公開し、その現状というものを国民の前にはっきりと示し、そういう状況認識をみんなが共通に持つことによって、じゃどのように医療保険制度全体をしっかりと国民の納得のいく形で持続可能な形で再構築していくかという議論がそこで初めて始まるんですよ。その前提が私はできていないと思う。  したがって、特に組合健保について今後どのような改善をする意向であるのか、この点、最後にお聞きしておきたいと思います。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) 最近、ある研究者が医療保険全体の一種の連結決算をしてみようという試みをされたのは、ごく最近でございますが私も承知をいたしまして、その研究自体、大変興味ある研究だと思っております。  ただ一点、具体的に申し上げますと、平成九年度、十年度は御案内のように医療保険財政がなかなか厳しい折の中で思い切った改革が行われた年でもございますので、その数値を見ます場合に、そうした背景もあわせて考えなければならないというふうな印象を持ったところでございます。  全体としての御指摘につきましては、医療保険財政を明らかにするデータをきちんと示すような仕組み、これを考えるべきだという御指摘だろうと思います。おっしゃいますように、医療保険制度のあり方を議論する場合に、その前提となります現状をきちんと把握する、極力国民あるいは被保険者にわかりやすいような形で開示をするということは極めて重要なことだろうと思っております。  具体的に申しますと、企業会計の処理の仕方に連なっていくわけでございますけれども、私どもといたしましても、例えば健保組合の財務の処理の方法をどうすべきか。基本的には医療保険制度でございますので保険料で医療費を賄うというキャッシュフローがベースということについてはその本質はなかなか変わらないわけでございますけれども、よりわかりやすいような情報開示の方法、こういった点につきましては、関係団体、関係者とも十分意見交換をしながら検討を進めてまいるつもりでございますし、また既に一部事務的にはその協議を始めているところでございます。

今井澄民主党・新緑風会

○今井澄君 おはようございます。民主党・新緑風会の今井澄でございます。  本日は、社会保障改革とそれから一年を経過しました介護保険制度、この問題を中心に質疑をさせていただきます。  最初に、ただいま武見委員の大変示唆に富む内容のある質疑を聞かせていただいたんですが、何点か私もこれをお聞きして感じたことがあるんですが、まず一点、用語の問題なんですけれども、私はちょっと英語が弱いものですから、武見先生が別の場所で御提起されたのをニュースでたまたま拝見しまして、はっと思ったんですが、きょう重ねてお聞きしまして、やはり今国際化の時代、非常に国際的にこういう議論をする時代になっていますね。しかも、日本は社会保障イニシアチブ、橋本龍太郎さんが総理のときにそういうことも提起して、国際的な社会保障の分野での一種のリーダーとしてもやろうとしているわけですから、やっぱり国際的に通用する用語を使わなきゃならない。  もし、先ほどの御答弁にあるように、ナショナルミニマムという意味じゃないんだということでセーフティーネットを使っているんだとすれば、そして武見先生の言われるように、国際的にはセーフティーネットというといよいよの本当の最後のぎりぎり、ナショナルミニマムのことを意味するんだとしたら、早速厚生省でよく調査をして用語の使い方を変えた方がいいと思うんです。  私ども民主党も実はセーフティーネットというのを広い意味で使っているんですけれども、私も時々不思議に思っていたのは、サーカスのときに張る網というのは、あれはいよいよのときの本当に命を救うためにやるんですよね。決して演技をうまくするためのもの、よりよい演技のためじゃない。何となく違和感を持っていたのはそうかなと、きょうはっと感じたんです。  そういう意味で、セーフティーネットという言葉は国際的にそういう意味であったとすればやっぱり別の言葉にするということで、ぜひこれは真摯に受けとめて、厚生省は日本を代表して外国に対してもいろんなことをやるわけですから、これはお取り組みをお願いしたいと思います。  それからもう一つ、健康保険財政についてなんですけれども、確かに武見先生の言われるとおり、これをキャッシュフローだけで見ている単純な小遣い帳みたいなものじゃだめだということは事実だと思うんですね。  思い出してみますと、一九九七年、このとき私は野党でしたけれども、野党でありながら、あのときに、政管健保がもう積立金もなくなって底をつくんだ、だから抜本改革は二年後までには必ずやりますからとりあえずこの法律を通してくださいということについて、ころっとだまされた。政治家としてだらしないと言えばだらしないんですけれども、当面、目の前にある財布が空になるから、抜本改革やりますからとりあえず何とかしてくださいと言われると、やっぱりその気になっちゃうんですよね。それは国民の代表を欺くものであって、これは非常にまずいんです。今、同じ手法で来年の抜本改革なるインチキ抜本改革がされそうなので、改めてその点も武見先生の御質疑に便乗してお願いをしておきたいと思います。  さて、私も、先週三十日に政府・与党の社会保障改革協議会で決められた社会保障改革大綱、このことを中心にまず質疑をさせていただきたいと思います。  この三十日に大綱が出ました。それの数日前からマスコミでは、こういう内容の大綱が出るんだということで大綱の中身まですっぱ抜かれまして、要旨が報道されていたわけですが、大方の見方というのは、全く新しい中身がない、あるいは具体的な方向性が明らかでないということ、特に、昨年十月、例の総理の諮問機関の有識者会議で出されたそれを一歩も超えるものではない、あれから何をやっていたんだというふうな批評が大方だったと思います。  それで、改めてこれは大臣にお聞きしたいんですが、この大綱というのは何のためにつくったのか。有識者会議よりさらに踏み込んでやはりつくるべきものだったと思うんですけれども、何のためにつくって、何でこの時期に公表したのかをお尋ねしたいんです。  と申しますのは、この政府・与党の社会保障改革協議会というのは、たしか一月の末に第一回の会合が開かれていると思います。そのときの会議の様子をメモしたもの、一体どなたがつくったのかわかりませんが、私もある方からこんなものが出ていますよとちらっと見せていただいたんです。  そこにどういうことが書いてあったかといいますと、森総理が言われたのは、社会保障構造の在り方について考える有識者会議の報告書を受け、今回、この協議会を立ち上げたんだと、その一方で、夏には政治的な重要問題もあり、参議院選挙もありということですね、国民につらいことばかり言えない、そういうことで大綱ということになったという御説明を総理がされているらしいですね。  青木自民党参議院幹事長さんはそれに対して、七月に参議院選挙を控えている、そんなに考え過ぎるのはいけないが選挙に勝たなければよい政策もやりようがない、出されている大綱が選挙にマイナスになってはいけないと、こういう発言をされて、宮澤財務大臣が引き取られて、選挙もあるので大体こういうことで合意できるのであればそれを大綱にまとめるということではないかと。選挙を迎え何もなしではもたないと。大綱をつくり、その後で具体的推進方策を検討というスケジュールで進めるべきだと。こんなやりとりがあったという文書を私もこの目で拝見させていただきました。残念ながらここへいただいて持ってくることはできなかったんですけれども、さる新聞にもこういう中身はほぼ報道されておりますので、多分そういうやりとりがあったんだろうと思います。  そこで改めて、この大綱は何のために、そして何でこの時期に公表されたのか、あわせて今後どうしていくのか、何かワーキンググループをつくるということなんですが、この構成とかスケジュールについてもお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 今お話をいただきましたとおり、いわゆる有識者会議というのが、昨年十二月でございましたか、結論を出していただきました。それで、その出ました結論を受けて、やはり政府・与党の中でそれをどのように位置づけていくかということを一遍議論しなければならないということになってまいりました。それは当然のことだというふうに思うわけです。  それで、もう少し本当は突っ込んでと申しますか、もう少し一歩そこから進めた形のところまで議論をすべきであったというふうに思いますけれども、なかなかそこまでは話が進みませんでした。進まないというよりも、皆さんがいろいろの御意見をお持ちになっている、そのいろいろの御意見をお持ちになっておりますそこをまとめていきますためには、この大綱のところでとどめて、そしてこの有識者会議で皆さん方が御指摘になりましたようなことを定着させると申しますか、それを政治の場に定着させる、あるいはまた若干なりともその考え方をもう少し整合性を持たせるといったことでここにおさめられた。そして、より具体的な年金でありますとか医療でありますとか介護の問題につきましては、もう少し専門とする皆さん方の間で議論を重ねて、そしてより具体化をしていった方がいいのではないかということになったわけでありまして、そういう方向に今進んでいるわけでございます。  今お読みになりましたようなそういう議論は、あの中ではそういう議論はなかったというふうに、私の知る限りはございませんでしたし、とにかくいつまでもだらだらやっておりましてもこれはもうまとまらないことでございますから、一応三月いっぱいで決着をつける、そしてそこから先は専門家にゆだねようという結論になったわけでございます。

今井澄民主党・新緑風会

○今井澄君 先ほど武見先生もサッチャーイズムの話をされました。確かに日本は今、いわゆる市場原理に任せるということで、競争社会にしていくのか、規制緩和を徹底して進めていくのかどうか、あるいはそういう中で出てくる貧富の格差ということがもう既に示されているわけですから、そういうものを重視してやっていくのか、そういうところにあるわけです。しかし、そういう中で、これまでの社会保障のシステムあるいは具体的な給付の内容、そういうものは高度成長に支えられてやってきたために、またこれほど急速に少子高齢化が進むということが予想されない中でやってきたために、必ずしもサッチャーイズム的な方向をとるのではないにしてもスリム化を進める必要があるんだと思うんですね、ある程度。国民に苦いというか厳しいこともやっていかざるを得ないということは、これは共通の認識なんじゃないだろうかなと思いますね。  ところが、選挙を前にしますとやっぱりこういう厳しいことは言わない。例えば、先ごろ通りました年金の額を物価が下がったけれども下げないというのを二年も、二回も続けてやってきているんですけれども、私は全くナンセンスだと思うんですね、率直に言って。我が党の中でも賛否、私は反対だと最後まで言うんですけれども、まあまあ、そういったものでないでしょうということで我が党も賛成しましたけれども、やっぱり国民の皆さんに正直であるためには、たとえ百円でも五十円でも下がるものは下がる、上がるものは上がるという一つのルールに従ってやっていくんだと。そのことが長期の安定と公平のもとになるということをやっぱり知っていただく必要があると思うんですね。選挙というのはある意味で一番いいチャンスですから、そういうときにやったらいいと思うんです。  ところが、先ほどのようなこと、私は事実こういうことが言われたんだと信じておりますけれども、一方、じゃ民主党はどうかというと、やっぱり中でいろいろあるんですね。私どもも基礎年金は税方式にすべきだ、それは消費税でやるべきだと、ほぼこういうことで一致しているんですよ。そうすると、自動的に計算すれば消費税は何%上げなきゃならないというのが出てくるわけですね。私はことしの一月までネクスト・キャビネットの厚生労働大臣をやっているときに、そういうことで詰めていって、消費税は少なく見積もっても二ないし三%上げて、基礎年金は税方式でみんながもらえるようにすべきじゃないかということをさるところでリークしたら新聞に出まして、早速党内で怒られるわけです。  それはなぜかというと、やっぱりこれは与党に責任があると私は思うんです。野党がそういうことを出すと、与党が言ってもいないのに野党だけが言うとたたかれるだけなんですよ、悪用されるだけなんですよ、消費税ということで。だから、結局私どもも出し切れなくなっちゃうんですね。やっぱりそこは与党が大胆にやっていくということで、我々もそういうものを大胆に出して選挙で争うことができるというふうに思います。  だけど、また選挙というものはいろいろな要素がありますので、私、前も年金の審議をここでやったときに、参議院の当時国民福祉委員会で提案したんですけれども、二院制における参議院の役割を発揮すべく、例えばもう超党派で年金の問題をやるのはこの委員会でやる、あるいは小委員会をつくってやるということを提案したことがあるんですけれども、こういう党派利害が絡まって、両方ともある程度同じようなことを言いたいんだけれども、それが言えないという問題をむしろ参議院のこの委員会あたりが中心になってやっていくという、政府・与党の改革協議会ですら先ほど申し上げたように苦い薬はちょっとやめておいて、甘いことですり抜けようねなんということになっちゃうんでは困るわけですから、やるべきだと思うんです。  たまたま昨年暮れ、私は年金の問題を中心にストックホルムへ行って向こうの国会議員の皆さんとお話ししたんですが、やっぱりスウェーデンのあの大胆な年金改革、政治に左右されない、あるいは将来の財政にも余り左右されない拠出建ての年金改革は、当時与党だった保守党の社会大臣が座長になって、各党の議員でワーキンググループをつくって、そこで徹底的に詰めて、それで各党の合意をとって発表したんですね。それで、なるほどな、政治主導というのはこういうところにあると。しかも、こういう国民的な課題というのは党派利害を超えて国民の利益、利害の問題としてやるものだなということをつくづく感じましたし、そのとき、その当時のことにかかわっておられた議員の皆さん方三人ほどのお話を伺って、各党派の議員の皆さんに伺って、本当にその人たちの苦労と自信、そしてやっぱりお仕事をしたというその感慨を本当に肌で感じました。  私も政治家である以上そういう仕事をやってみたいというふうに思いますので、できれば本音で、そして急ぐわけですから、選挙のたびに何か嫌なことは隠して先送りをして、こんなことをやっている限りは本当に抜本改革もできないし、おくれおくれになってしまうということが大変問題だと思いますので、ちょっと理想論にすぎないかもしれませんが、問題提起をさせていただきます。  さてそこで、この大綱なんですけれども、この大綱の記述については幾つか気になるところがありますので、ちょっと個別にお話を伺いたいと思います。  まず、この構成は四部構成になっていて、三番目に「改革の基本的考え方」というところで、まず(一)、医療の問題が出てきますが、その四番目に老人医療についてこう書いてあるんですね。「健康管理や生活指導等を重視した高齢者の心身の特性にふさわしい医療を確立していく。」、それはそれで間違いではないんでしょうけれども、「また、できる限り本人の意思を尊重し、尊厳をもって安らかに最期を迎えられるよう、終末期医療の在り方を検討する。」と。老人医療についてこれしか書いていないというのは、私はちょっと恐ろしいことだと思うんですよ。  お年寄りはしょせん死に行くものなんだ、だから余り一生懸命医療をやらないで、できるだけ生活の質を重視することは大事ですよ、生活の質を無視した医療、例えばよくスパゲッティ症候群と言われる、病院に担ぎ込まれると、もうありとあらゆるところに管を突っ込んで一分一秒でも命を長引かせようとする医療が果たして本当に本人のため家族のためかというと、疑問とせざるを得ません。  そういうのを排除していこう、本人の意思を尊重するというのはいいんですけれども、お年寄りだって肺炎になったら、二十歳の人、五十の人が肺炎になっておるのと同じように治療すべきだと思うんですよね。やっぱりできることはやるのが当然だろうと思うんですが、どうもここに終末期医療のことが出てくる。何かお年寄りというのは、若者とは違って、もう余り医療はやらないで最期を迎えてもらうのがいいのじゃないかというふうな雰囲気が最近非常に強くなってきたのじゃないだろうか。  私はそこで老人の独立方式、保険についても危惧するんですね。お年寄りだけを切り離して、その人たちに対してはお年寄り以外の人と違った医療の標準、基準を当てはめるというのは問題じゃないかと。  私は、昨年二回ほどヨーロッパの医療を見に行きました。ベルリン、ストックホルム、パリ、ロンドン、そしてまた各国の関係者だけではなくOECDの健康政策の関係者たちとも議論をしました。そこで、私、かねがねヨーロッパではお年寄りが医療からある程度遠ざけられているんではないだろうかという危惧を実は持っていたものですから、幾つか伺ってみたら、ある程度やっぱりそういう傾向がなきにしもあらずということを感じました。  例えばイギリスでは、六十五歳を過ぎて腎不全になったら透析はほとんどやってもらえない。聞いてみたら、別にそういうルールがあるわけでもない、だけれども事実はおっしゃるとおりですということをはっきり向こうの責任ある方が言っておられました。  スウェーデンでも、プライエムと言われるところにおける医療が十分ではないと。スウェーデンでも医者の数や看護婦の数が減っちゃって困っているということで、看護婦さんは主にポーランドから来てもらって、もう少しお年寄りに対する医療、看護を厚くしようと今考えているところだというふうに言われました。  以前にデンマークに行ったときも、病院で退院と言われて引き取らないと、それ以降の入院費は市町村が払わなきゃならないんですね。病院は県でやっています。それで、市町村では施設をつくってそこにお年寄りを引き取るわけですね、県立病院から退院を通告されると。それはデイサービスセンターとか老人ホーム、そういうものとの複合施設で実に立派な施設で、そこで行われている老人の介護というのは本当にすばらしいものです。スウェーデンもそうです。日本がまさにそれを模範にしてやってきているんだと思います。  ただ、そこでちょっと不思議な光景をそのとき見て、いまだにひっかかっているのは、老人用のベッドがあるんですね。そこに酸素の配管もあります。そして、人工呼吸のためのバッグなんかも置いてあるんですよね。なるほど、そうすると場合によっては酸素を吸入したり人工呼吸を時にはしなきゃならない患者も県立病院を退院させられて、市町村のこういう総合福祉センターのようなところに引き取らなきゃならないのかなということを感じました。  お読みになった方もいるかもしれませんが、東洋経済という雑誌で、寝たきりが何で日本には多くてヨーロッパに少ないかというと、ヨーロッパでは寝たきりになるほど重症な後遺症を持った患者がいないんだ、死ぬ者は死んじゃうんだというちょっと乱暴な議論でして、これは前からあるんですよ、実はこういう議論が。私はそういうことは基本的にない、ないけれどもそういう傾向は必ずしも否定できないなと、実は前から思っております。  日本に何で寝たきりが多いかというのは、重症患者を助けちゃうから寝たきりになる、これは事の本質を見誤る論理だと思うんです。日本では寝たきりをつくっているわけですからね。寝たきりが日本にいるというのは、別に老人に徹底した医療をやっているからだというのが原因ではないと私は自信を持って言えますけれども、しかし確かに老人に対する医療がどうかということになると、私は、日本がいいか悪いかは別として、ヨーロッパあるいはアメリカではお年寄りは医療のサービスが十分でないなということをつくづく感じております。  そういう点からしますと、まさにこの三の(一)の4、ここしか老人医療の中身はないんですよ、内容についての記述が。ということは、お年寄りはもう終末期である、死に至るものであるということで、できるだけ医療から遠ざけよう、そのことをもって老人医療費の節減を図ろうとする、そういうちょっと恐ろしい短絡的な傾向を感ずるわけであります。  それよりも、例えばこの前の中央公論の三月号に出ていた人の、非常にあれはおもしろい論文だったと思うんですけれども、お年寄りは腎臓も肝臓も機能が弱るから元気な人と同じように朝昼晩と薬を飲む必要はないんだよ、一日一回飲めば三分の一で済むはずだと。ところが、そういうことが、老年医学会ができて四十年もたつのに、老人科専門の医者は何をやっているんだ、そういう老人の投薬マニュアルもできていないじゃないか、そういうことをやることの方が先だと。私も八十八で亡くなる父をずっと見ていて思ったんですけれども、一日一回薬を飲むだけで一応心臓発作は抑えられているんですね。多分そういうことはあるんでしょう。  だから、若者や元気な壮年期と同じようにお年寄りにも一日三回薬を飲ましたり、せっせと検査をやったり、その正常値も元気な人の正常値と同じ正常値で異常かどうかをはかっている。例えば、その論文によれば血糖値なんてむしろ高い方がいいんだと、お年寄りは元気がなくなってきているんだから血糖値なんかむしろ高いぐらいの方が活力が出るんだということが、本当かどうか、血圧だってそうですよね、これは。  これは坂口厚生大臣が専門家なので、できたら教えていただきたいんですけれども、まさに老人医療のむだをなくすというのは、本当に老人の特性に合った薬の飲み方や血糖値のコントロールの仕方、それを変えていけばむだな医療費というのはもっとなくなる。そのことも記述されていないと、一方的に終末期医療だけのことを記述されたら、何かそら恐ろしい感じがするんですよね。老人を捨てる医療にする気かということなんですが、その辺どうなんでしょうか、大臣。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) この社会保障の大綱を決めましたメンバーは、先生のような博識ある人たちばかりじゃございませんで、非常に大枠を論じる方々ばかりでございます。したがいまして、大枠を論じるわけでございますからこういう大綱になったわけでございますが、高齢者の問題につきましては、ここの記述が少ないから非常に軽んじているというわけでは決してございません。少なくとも厚生省は高齢者医療というものを一生懸命考えておりますし、ここから若干なりとも手を引こうなどというようなことは毛頭考えておりません。これからも一生懸命にやりたいというふうに思っております。  ただ、高齢者医療に余りにもお金がかかり過ぎるという、またこれも事実なものでございますから、お若い皆さん方よりも高齢者の皆さん方を次から次へと必要以上の例えば検査をするとか、あるいは必要以上の薬を出すとか、御指摘になりましたが、そうしたことがあればそこはやはり修正をしていかないといけないのではないかというふうに思っている次第でございます。  そうしたことを考えているわけでございますが、高齢者医療を見ました場合に、今のところ年々歳々、この十年ぐらい、あるいは十五年ぐらい前からかもわかりませんが、過去にさかのぼってみますと、今までは人口が若干ふえてきました。人口増とそれから高齢化の増と両方含めまして、大体これが前年の二%ぐらいの医療費の増加に結びついてまいりました。最近は人口増の方はなくなってまいりましたが、その分、今度は高齢化の増が大きくなってまいりまして、やっぱり二%ぐらいが続いております。あと二十年ぐらいはこの二%増というのは人口動態の変化としてやむを得ない増加が続くんだろう、今のままで行くとすればですよ、という気がいたします。ただし、現在までのその使い方もいいのかどうかということも考え直していかなければならないわけでございますから、そうした見直しはひとつ十分にやっていく。  ただ、お年寄りに対する医療そのものの質は落とさない、しかしその内容その他については十分な見直しを行っていくということがなければならない。今御指摘のようなことにつきましても、それは私もお聞きをしてそのとおりだと思います。若い者の検査結果と高齢者の検査結果を、若い者を基準にしましてそれで皆高齢者も全部を推しはかろうというのは、それはやっぱり無理なんだろうと。腎機能にしましても肝機能にしましても、それはやっぱりある程度落ちてくるんだろう。それを、若い人の値よりも下がっているから悪いんだというふうにして薬を出すのはどうか、私もそこは御指摘のとおりだと思います。その辺のところもやはりこれから整理をしていかなければならない、医学界にこれは整理をしていただかなければならない問題だというふうに私も思います。

今井澄民主党・新緑風会

○今井澄君 そういう方向で、ぜひ厚生省も積極的にそういうマニュアルづくり、本当は行政がマニュアルづくりをやるんじゃなくて本当は学界やお医者さんの仲間の中でやらなきゃならないんですが、どうも医者の世界、医療の世界、特に学者の世界というのが縦割りなんですね。医局講座制というのがあって、大体同じ病気の手術の仕方も医局によって違ったり、使う道具まで違ったり、マニュアル、治療法が違っていたりですね。今のこの科学の世の中に、何で大学が違えば、医局が違えば治療法が違うのか、本当に信じられないようなそういう古い封建的なものが残っている。  私もかつて三十何年前、大学医局講座制を壊そうと思ってやったわけですが、ついに壊し切れずにいまだにこういう古いまま残っている。まことにもう無念でしようがないんです。最近、大臣も医局講座制の弊害、大分言っていただいているのでありがたいと思うんですけれども、言ってみれば、日本の医学がおくれている根本はこの大学の医局講座制、縦割りに人事支配から治療法から何から、こういうところにあるんじゃないかとつくづく思えてしようがないんです。  例えば、お年寄りに対する薬も、動脈硬化だとか脳の血液の循環を改善するお薬、一生懸命薬屋さんが開発する。そうすると、老人医学の専門家は一生懸命それに協力して、効能があるのどうのこうのということを権威づける。その結果、使ってみたら効かなかっただけじゃなくて副作用があったということで発売中止になったお薬が随分あるわけで、効かなかったというだけで十年間で一兆円ぐらいむだに使われているということが言われているんですね。  だから、老人医学者もそんなことをやめて、もっと本当に実際にお年寄りの薬はどのぐらい成人に比べて減らせばいいのか。子供の場合はもう体重で出ているわけですよね。例えば七歳だと十四歳の大体半分にするんですか、年齢で言うと。あと、もっと正確には、体重で大人の使用量の何分の一ということが表ができて、私どもも小児科専門でなくても見たりしてやっていますけれども。大ざっぱに言って、年齢が七歳だったら十四歳の半分とかというのがあるんですけれども、お年寄りだったら、例えば九十歳だったら六十歳の半分だとか、そういうあれというのは全然ないんですよね。これ自身がおかしなことだというふうに思います。  さて、次はそれに引き続いて、五番目にこういう記述があります。「医療保険の守備範囲や診療報酬体系、薬価制度、医療提供体制の見直しを図る。」と。この中で気になるのは、医療保険の守備範囲の見直しを図るというふうに読めるんですね。医療保険の守備範囲の見直しということは、これまで例えば食事代というのを保険給付から外してきました、部分的に。それから、特定療養費制度というのをつくって高度先進医療、一部のものを保険給付の対象から外してきた。要するに、これは混合診療を目指すということなんでしょうか。それをお尋ねいたします。

桝屋敬悟公明党厚生労働副大臣

○副大臣(桝屋敬悟君) 尊敬する今井先生の御高説を先ほどからずっと伺っておりまして、感慨ひとしおのものがあるわけであります。  先生、最初に、先ほどの大臣へのお尋ねで四番目のお話がありました。私も手を挙げて申し上げようと思ったんですが、先生のお話を伺えば伺うほどこの大綱の前文、「高齢者の心身の特性にふさわしい医療を確立していく。」ということは、まさに先生がおっしゃった内容だろうと。先生の御指摘は、やはり後段部分に暗い表現がある、これを少し考えろという、こういう御指摘かもしれませんが、本当に先生の御主張の内容そのものではないかなと、こう思って聞かせていただいたところでありますが、今、その次の五番目の話でありまして、医療保険の守備範囲のお尋ねをいただきました。  この大綱の中で守備範囲についても議論があったわけでありますが、守備範囲といいますと、先生からも今お話がありました給付範囲をどうするか、こういう問題、さらには給付率をどうするかという問題も私はあるだろうと思っております。幅広い論点で議論をしなきゃならぬと思っておりますが、先生の方から今前者の給付範囲をめぐってのお話で、混合診療なのかと、こういうお尋ねでございました。  この混合診療についての議論があることは私どもも承知をしているところでありますけれども、医療の本質的な部分に関して、患者からの費用徴収を自由化することについては、医療の標準化あるいは医療に係る情報提供等の環境整備が行われているかなどに関して十分な国民的な議論が必要であるというふうに思っております。  先端的な医療技術あるいは特別な療養環境などについては、先生からも今お話がありました特定療養費制度という制度が既にあるわけでありまして、一部負担金とは別に費用を徴収できる制度があるわけでありますから、当面、現在の特定療養費制度を活用して患者ニーズの多様化等の変化に対応していきたい、厚生労働省としてはそのように考えているところでございまして、そうした表現でございます。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) ちょっと一つだけつけ加えさせていただきたいと思います。  この守備範囲のところは、確かに両方の実は意見がありまして、この中で議論になりました一つに長野県の話が出ました。長野県は老人医療費が一番低くて一番長生きでしたか、福岡県はその逆でしたか、何かそんなお話が出たわけでございます。それで、いわゆる守備範囲と申しますか、保険は、今使っているのはもう少し予防的なことにやったらこういうことになるんではないかというような意見も一方では出たわけでございます。  ですから、この守備範囲には両方の考え方があったということでございますが、しかし専門家の集まりじゃございませんから、そこはゆだねてということでその場は進んでいきましたけれども、そういうことがあったということだけ御報告を申し上げておきます。

今井澄民主党・新緑風会

○今井澄君 安易に混合診療というふうになることは非常に基本的人権の問題で、みんながひとしくどれだけどの範囲の医療を受けられるかということにかかわる人権の問題ですので、混合診療の問題は財政的なことだけで安易にやられるべきではないだろうと思うんですね。その辺ぜひお願いしたいと思います。  それから、その「改革の基本的考え方」のところの医療の最後ですけれども、大体この間言われてきているのは、老人医療費の伸びが非常に相変わらず高いと。しかも、老人医療費の中には社会的入院とか、さっきのむだなお薬とかむだな検査とかいうように非常にむだな医療部分が多いだろうと。そうすると、この伸びを何とかしようということについては共通だと思うんですが、それについてよく言われるのが、経済成長の伸びをはるかに上回っているので、経済成長の伸びの範囲内に抑えるということが盛んに言われているんですね、特に財政当局から言われている。  ところが、ここの表現を見ますと、「増加する老人医療費が、経済の動向と大きく乖離しないようその伸びを抑制するための枠組みを構築する。」となっているんですね。経済成長率の範囲内にとは書いていないわけですよ。そうすると、ここではどういう議論があったのか。そして、これは必ずしも伸びの範囲内ということを意味しないのか、ある程度は経済成長の伸び率よりも上回ることを認めている表現なのか、その点をちょっとお聞きしたいと思います。  というのは、先ほど武見先生と坂口大臣とのやりとりの中にもありましたように、医療やそれからその他社会保障関係もこれは一種の、特に介護なんかもこれは経済活動であって日本の経済を担っているものですね。そうすると、経済というか産業というか、その分野によって伸びていくものは経済成長率を上回って当然伸びていくわけですし、衰退するものはそれを下回っていくわけですから、これから健康関連産業などがある一定のシェアまで伸びていくものだとすれば、これは当然上回ってもいいわけですよね。  ついでに言えば、アメリカなんかも、既にアメリカのGDPの一四%を超えているかなり大きなシェアを医療が持っているわけですし、クリントン政権で最初にヒラリーが国民皆保険をつくろうと思って医療保険改革をやったときに、それがなぜできなかったのかというと、国民皆保険になることによって経済活動にたががはめられることを嫌った医療関連経済界の抵抗があったからできなかったというのはもう今や周知の事実になっているわけですので、その辺を考えると、この辺はどういう議論があって、どういうことを意味するのか、ちょっとお願いしたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) ここはいろいろ議論が実はございました。  ここにありますように「経済の動向と大きく乖離しないようその伸びを抑制する」というこの表現は、前の有識者の会議の中の表現にも実はあるわけでございます。それでここに原案として示されたということもございます。  しかし、我々の側から見れば、経済成長というのはそのときそのときの状況によりまして、これは日本の国だけではなしに海外の状況によっても変化もするものでございますから、それに合わせて、例えば高齢者の医療というのは、高齢化率が伸びていくわけでありますから、それに合わせて医療の伸びの範囲を上下させろといってもそれは無理な話ではありませんかと、むしろ人口動態に合わせた経済運営をやってもらいたいぐらいだというような議論が一方でありまして、この表現をどうするかということでかなり行きつ戻りつの議論があったわけでございます。  今、鋭く御指摘をいただきましたとおり、だからいささかわかりにくい表現になりましたのは、両方の意見がありましたので多少、足して二で割ったところの表現になったわけでございまして、一方的ではなかった、両方の意見があったというふうに御理解をいただきたいと思います。

今井澄民主党・新緑風会

○今井澄君 とにかく経済成長の範囲内に医療費の伸びを抑えなければ医療保険が破綻する、あるいは国家財政に響くという、これは正しい考え方ではないと思います。それだったら、国家の財政運営なんて簡単なものなんですよね、ある意味では。機械的にコンピューターにやらせれば済むわけであって、やっぱり人間がやる、あるいは政治が行うことはまさにそういうことだと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  あと一点だけ、次の「社会保障の財源の在り方」のところでちょっと気になる表現があるんですが、2のところに、公費負担がいずれにしてもふえるので、その財源は行革などで不要なものを見直してやっていく。その後に、「その際、税制については、社会共通の費用を広く分かち合うという視点から、二十一世紀の経済社会にふさわしい税体系の在り方について検討する必要がある。」と。それは、二十一世紀にふさわしい税体系のあり方の検討は当たり前のことなんですが、その前段ですが、「その際、税制については、社会共通の費用を広く分かち合うという視点から、」という表現が気になるんです。  それは、要するに税というものは社会共通の費用を賄うために使うべきものであって、例えば個別の医療だとか介護だとかそういうものについては余り税は使うべきでないと。特に消費税を基礎年金財源にするとかいう税の目的税化は好ましくないというふうなニュアンスが含まれているように思えてならないんですが、そういう議論はあったんでしょうか。

桝屋敬悟公明党厚生労働副大臣

○副大臣(桝屋敬悟君) 今の大綱の社会保障財源のあり方、ここも大変な、なかなか難しい、委員御指摘のとおり議論が一番大きい、難しい議論があったところでございますが、この大綱の五番目については、1では最初に、今、委員御指摘されたその前の項目で、「今後とも、効率化を図った上でもなお急激な高齢化に伴い増加する社会保障費用については、利用者負担、保険料負担と公費負担の適切な組合せにより、必要な財源を確保する。」と、いわゆるベストミックスという話を一つ出して、それを受ける形で、じゃその社会保障公費負担の財源をどこで得るのか、こういう議論でございます。  税制については、今、委員からお尋ねの社会共通の費用を広く分かち合うという、これはどういうことかというお尋ねでありますが、これはこのとおり私ども読んでいるわけでありまして、まさにこうした社会共通の費用を広く分かち合うという観点で税制をこれから議論をしなければならぬという宿題をいただいたものだというふうに思っているところであります。予断は持っておりません。

今井澄民主党・新緑風会

○今井澄君 幾つか気になるところがあるわけでありますけれども、この中身はこういうこととして、結局ワーキングチームを設けるそのメンバーはもう決まっているのかどうか、決まっていればどういうメンバーか。それから、スケジュールですけれども、結局参議院選挙の後になって何か出していくという予定でしょうか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 今まだ決まっておりません。今、官房長官のところで人選をしてもらっているところでございます。決まりましたらすぐ作業に入るであろうというふうに思っております。  いずれにいたしましても、来年の国会に医療制度の改正案なりなんなりを出そうということになりますと、やはり秋ごろには骨格を煮詰めるということにならないと法案がなかなかできないと思います。ですから、そんなに時間があるわけではありません。したがって、選挙が終わってからとかなんとかというようなことではなくて、かかわりなくやはり進めるべきものは進めていくということになるのだろうというふうに思います。

今井澄民主党・新緑風会

○今井澄君 ところで、この大綱に関係して、ちょっと先ほどの経済成長との関係なんですが、三月十四日に経済財政諮問会議の第五回会合が開かれたと思います。    〔委員長退席、理事亀谷博昭君着席〕  これは、今後日本の予算をつくっていく非常に大事な会議だと思いますが、厚生労働大臣はその正規のメンバーというのではないそうでまことに残念なんですけれども、当然正規のメンバーでいいんじゃないかと思うんです。  たまたまその第五回には臨時議員として招かれて発言もされたそうです。その会議は、メンバーとして奥田日経連会長ですか、それと阪大の本間教授ですか、メモを出されたわけですが、そのメモのことについてはきょうはちょっと時間の関係もあるので取り上げませんが。  坂口大臣はここに出られて、いわゆる国庫負担だとか公費負担だとかあるいは経済成長との関係でいわゆる国民負担率ということで上限を決めて、社会保障の給付あるいはそれへの公費負担等を抑えていくということは正しい方向じゃないということを発言されたということを聞いて、大変うれしくなったんですが、というのは、私もずっと参議院議員に当選させていただいて以来、あれは第二臨調でしたか、国民負担率五〇%上限論というのが出されて以来、私はやっぱり国民負担率で上を決めて社会保障等を制限していくのは正しくないということでずっと何回も議論をさせていただきました。きょう欠席しておりますが、同僚の朝日議員とも一緒になってそれをやってきましたので、大変うれしいわけなんです。  坂口大臣は、この経済財政諮問会議でいわゆる国民負担率のことについてどういうふうな御趣旨の発言をされたのか、お聞かせいただければありがたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) このときに発言をいたしましたのは、国民負担率を唯一絶対の指標と考えその抑制のために社会保障の水準を引き下げるべきであるとの主張については、一つ、給付の内容を見ずに負担面のみを見て論じるのは一面的である、二番目として必要な給付が行われない場合、私的負担が増大するとともに社会保障への信頼を損ねることがある、三番目として国民負担率が高い国が必ずしも経済成長率が低いわけではないといった指摘をこのとき、指摘と申しますか意見を述べさせていただきました。

今井澄民主党・新緑風会

○今井澄君 私も全く同じ考えでありまして、それがどんどんふえていいということは絶対ありませんけれども、しかし相対的なものですので、大臣もこれから厳しい財政状況の中、財政至上主義と闘っていただきたいと思いますので、ぜひその考えの線でお願いをしたいと思います。  さて、そこで医療の方に行きたいんですが、時間の関係もありますので、あらかじめお願いしました質問を一部省略しながら行きたいと思います。  先ほど大臣は、ワーキングチームを設けてやるということの中で来年の法案ということも言われたんですが、恐らくこれは医療保険に関してだと思うんですが、確かにこの大綱の中にも、最後に「平成十四年度には」云々ということで明確に書いてあるんですね。  これはスケジュール的には本当に可能なのかどうか、どういうふうにして、来年の多分通常国会に法案を提出するんだろうと思いますが、その辺について、これは局長さんの方でしょうか、何か具体的に本当に可能なのかどうか、私は不可能じゃないかと思っているんですけれども、お答えいただけますか。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) 今日に至る一連の医療保険制度あるいは医療制度をめぐる議論の経過、それからかねて御説明も申し上げておりますけれども、急速な高齢化の進展などに伴う老人医療費を中心とした医療費の増大による医療保険財政の非常に緊迫した状況、こういう背景を考えますと、平成十四年度の通常国会に医療保険制度を中心とする改正法案を提出するという前提は私どもとしては崩せないわけでございますし、日々、大臣からもその旨の御指示を受けているところでございます。  事務方といたしましては、省内に次官をヘッドといたしますプロジェクトチームのような検討の場を設けまして議論を進めておりますし、また先ほど来お話が出ております政府・与党における検討の状況なども踏まえて今後さらに作業を進めますけれども、いずれにいたしましてもなかなか大変厳しいスケジュール、厳しい内容でございますけれども、平成十四年度に関連法案を提出するという決意のもとに作業を進めているところでございます。

今井澄民主党・新緑風会

○今井澄君 事務当局の方で次官をヘッドとして進めてきておられるようで、これは厚生労働省高齢者医療制度等改革推進本部というんでしょうか、パンフレットともう一つ分厚いやつをいただきました。それで、きょうは、資料としてこのパンフレットの中から三十四ページ、三十五ページ、三十六ページと三ページ分だけ、これはもう皆さん御承知のことだからあえて配らなくてもいいと思ったんですが、ちょっと配らせていただきました。  そこで、実は、昨年の臨時国会のときに、津島厚生大臣と高齢者医療制度四案の中のどれがいいかということでやりとりをさせていただいたんですが、同じようなことをちょっと坂口大臣にもお願いしたいんです。  実は、そのとき私が提出しました資料は、独立方式、突き抜け方式、それから年齢リスク構造調整方式、一本化方式の図だけ四つ並べまして、もう一つ現行の老人保健制度を最下欄に並べまして、老人保健制度というのは、結局のところ独立制度というのはこれと同じじゃないかということで、まずそれを否定するところから前大臣との議論をさせていただいたんです。  今度、厚生省の事務当局がまとめましたこれを見ますと、私は厚生省はこすいねと言ったんですが、一の独立方式のところに図が二つあるんですよね。左側は日本医師会が出した七十五歳以上公費九〇%の独立方式です。日医の案あるいは日医の案をもとに一昨年の八月に審議会の方でまとめたときの図には、一般の方のところの財源調整というのは入ってなかったんです。当然、財源調整はやらなきゃならないでしょうから、これを入れるのまではずるいとは言いませんけれども、あらかじめこの案をかなり、そのほかの案の方では格別新しい作図だとか説明はないんですけれども、この第一案、独立方式のところだけにいろんな一昨年の八月の審議会の報告書の図にはなかったものがやたら入っているものですから気になるんですが、日医案をもとに財政調整というのが入っている。  それだけではなく、右半分に何か余分なものが、去年の八月には全くなかったものが入っているんですね。説明を見ますと、これは一九九七年のいわゆる与党協の中で出されたものだと。与党協の案の中にはこういう図はありませんでした。あれは一切図がなくて、文字の説明だけでしたね。それを図にするとこういうことになるようだというので、一案の中にあえてこういう図を持ち込んできたところに厚生省の意図、意図というかあるいは厚生省がつかんでいる現在の議論の方向の流れが見てとれるような気がいたします。  それは、例えば健保連あたりがかなり妥協してきたこととか、日経連が突き抜け方式を廃棄して、これは経団連との組織統合問題という特殊な事情が一方であるにしても、独立方式で経団連と今すり合わせているというお話ですし、大臣、副大臣御出身の公明党さんにおいても、昨年の秋、ほぼ日医案に近いような形で独立方式を何か決定されたということになりますと、もう大体行き先は見えてきたのかなと。  何で行き先がそこに来るのかなというと、これは何となくわかるわけでありまして、なかなか抜本改革は難しいと。そうすると、みんなで手を打って、三方一両損といいますか三方一両得といいますか、要するに公費負担をふやすというところでみんな一致して、当面の自分たちの自前の持ち出しが減ればいいというところに落ちつくのかなと、げすの勘ぐりかもしれませんが。そうだとすると、これは全く抜本改革ではなくて、公費負担を何とかふやすことで当面、健保組合も国保もみんな支出を減らせればそれで御の字だということになるんだったら、これは何のために議論しているのかわからなくなると思うんですね。  そこで、坂口大臣にお尋ねしたいんですが、党としてお決めになったことはお決めになったこととして、ちょっと理屈から考えまして、今の老人保健制度は確かに退職するとみんな国保に移るわけですね。ですから、老人医療の被保険者のほとんどは国保の被保険者という形はとっているわけですが、実態は七十歳以上を切り離して独立の被保険者集団をつくっているようなものですよね。そこには保険者の機能がほとんど働いていない。その財布を見ている人、老人医療の中身を監視している人がいない。せいぜい審査会で見ている程度しかないということで、結局番人のいない穴のあいた財布にみんなここへお金入れてくださいよと、健保連からもどこからもみんなからお金をもらって、そしてそれが老人医療費使い放題。こういうのが独立方式の一番の欠点じゃないかと、まさに今の老人保健制度とそこは同じじゃないかというふうに思うんですが、どうでしょうか、一番とるべきでない方法です。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 具体的なことを言います前に、私並びに厚生省が現在この方針を採用したいという予断を持って進めているわけでは全くございません。そこはひとつ信頼をしていただきたいと思うわけでございまして、現在のところ全く白紙でございます。  同じように、例えば独立保険方式で医師会がお出しになっておりますし、それから経団連、もお出しになっております。偶然にもこれは両方とも独立方式でございます。連合の方は突き抜け方式をお出しになっているということでございます。  医師会の方と経団連の方が同じように老人のところだけ独立をした医療保険をつくるという方式をお出しになっているんですが、しかし中身を見ますと、これは私、試算をしてみましたけれども、中身は全然違います。医師会がお出しになっておりますものの内容を吟味いたしますと、かなり企業の負担がふえる形になります。しかし、経団連がお出しになったものは個人の負担が非常にふえる形になります。同じような独立方式ではございますけれども、中身はかなり違うなというふうに思っている次第でございます。そうしたこともございますから、どれがいいかというようなことをなかなか決めるような状況に、現在まだそこまで議論は煮詰まっていないのが状況でございます。連合が御主張になっております突き抜け方式も一つの有力な案であることには間違いないというふうに思いますが、これはこれでまたデメリットの部分もあると。  そうした面をどういうふうにこれからしていくかという、まさしくこれからその煮詰めをしていかなければならないんだろうというふうに思いますが、しかし議論は出尽くしていると思うんですね。ここに出ております以外の、そんな名案というのはなかなかないんだろうと。ここに出ておりますやり方のどれかを選ぶか、あるいはどれかとどれかを組み合わせるか、そうしたことで行く以外に方法はないのではないかというふうに私個人は今思っている次第でございます。    〔理事亀谷博昭君退席、委員長着席〕

今井澄民主党・新緑風会

○今井澄君 ちょっと介護保険の方も質疑をしたいのではしょらせていただきますが、私どもは、かねがね主張しておりますように、三番の年齢リスク構造調整方式、できれば所得リスク構造もできればいいんですが、それは無理として、そういう突き抜け型で財政調整をやる、こういうのを主張しているわけで、独立方式というのは好ましくないと思っているんですね。  世界を見渡しても、アメリカのように皆保険でない国はメディケアというのがありますが、ほかにはないと思うんですが、いかがでしょうか、皆保険あるいは皆保険に近い形の制度をとっている国である年齢で区切って独立したこういう制度をやっている国というのはどこかありますでしょうか。

桝屋敬悟公明党厚生労働副大臣

○副大臣(桝屋敬悟君) 今、委員から皆保険の制度を前提にお尋ねがございました。そうしますと、国民皆保険または皆保険に近い形をとっている国で高齢者だけをまとめて独自の被保険者集団としている国については、アメリカの事例がありましたが、今までのところ我々も承知をしていないところでございます。

今井澄民主党・新緑風会

○今井澄君 実は、先ほど老人の医療の問題、私ももっと老人はQOL、生活の質を大事にして、治療ばっかり考えるべきじゃないと思うんですが、それにしても老人が見捨てられる、十分な医療を与えられないという可能性、危険性が今出てきているんですよね。出てきている。そういう点からも、年齢で区切ってしまう制度というのはそれに拍車をかけるという意味で私は世界に例のないような独立制度を日本では導入すべきでないということを主張して、介護の方に移っていきたいと思っております。  さて、介護保険施行からちょうど一年が経過しました、二年目に入りましたが。この一年を振り返って、厚生省としてはこの介護保険制度についてどういうふうな総括をしているんでしょうか。例えば、基本的にはうまくいっているのか、いや、もうこれはやめた方がいいのかとか、そういう大きな意味の総括を含めて何か所感があったらお述べいただきたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 一年をようやく迎えさせていただくわけでございますが、大変大きなこれは改革と申しますか、制度の創設であったというふうに思います。最近これだけ大きな制度の創設というのはありませんでした。そうした意味で非常に心配もしていたわけでございますが、心配をしておりましたけれども、比較的と申しますか、大きな枠組みで見させていただきますと、順調に推移をさせていただいているというふうに考えているわけでございます。  ただ、具体的な面にまいりますと、それは各都道府県や市町村に参りましてもいろいろの御意見がありますことを承知いたしておりますし、また御利用いただいております高齢者の皆さん方にお会いをいたしましてもいろいろの御意見がありますことも承知いたしておりますが、制度そのものを全体として見ましたときには、大枠順調に推移をさせていただいていると思っているところでございます。

今井澄民主党・新緑風会

○今井澄君 事務当局としては何かありませんか。

桝屋敬悟公明党厚生労働副大臣

○副大臣(桝屋敬悟君) では、私の方からもう少し具体的に御報告をさせていただきたいと思います。  今、大臣からおおむね順調に推移をしておると一年の総括のお話がございました。具体的に、特に制度が始まる前と比較をいたしますと、私ども厚生労働省直近の調査結果では、制度施行前の平成十一年度におきます主要な在宅サービスの全国的な月平均のサービス利用回数等を見ますと、平成十二年十一月の利用回数と比較しますと、訪問介護、ホームへルパーでありますが、全国で合計約三百五十万回から約五百四十万回へとふえておりまして、約五二%の増でございます。それから、通所介護は合計約二百五十万回から約三百四十万回へと三六%の増を見ております。サービス増加ということを我々も期待しておったわけでありまして、そこは一定の成果だろうというふうに思っております。  それから、介護サービスについての利用者の満足度、これもいろいろ議論されておりますが、例えば全国老人クラブ連合会の調査では八割ぐらいの方がおおむね満足というふうにお答えになっておりますし、幾つかの自治体で調査を行った結果でも、七割から九割の方が満足あるいはほぼ満足というふうに回答されている。あるいは苦情が言いやすくなった、あるいは介護負担が軽くなり家庭内の雰囲気が明るくなったなどの声も聞かれております。  しかしながら、逆に問題も出ておりまして、これはもう委員多分御承知のとおりだろうと思いますが、昨年四月の施行後、現場の方から特にショートステイについてはさまざまな御意見をいただいております。それからもう一点は、ケアマネジャーの方々、ここにすべて今しわ寄せが行っておるといいますか、大変に苦労されておられるようであります。あるいは痴呆性高齢者の要介護認定の判定の問題、こうしたことについて指摘をされる声が結構ございます。  いずれにいたしましても、生まれたばかりの制度でありますので、国民の間で定着をしていただきますように引き続きその努力を続けてまいりたい、特に大臣も今申し上げましたように市町村の御意見もいただきながらこれからも取り組んでいきたい、このように思っております。

今井澄民主党・新緑風会

○今井澄君 私も実はこの介護保険制度創設にかかわってきた立場ですから色眼鏡で見ているのかもしれませんが、先ほど坂口大臣が言われましたように、二十世紀最後の最大の改革、本当に世の中の仕組みそのものにかかわるような大きな改革だった、制度導入だったと思います。  そういう点では、この一年間、やめてしまえというような声は本当に利用者の中からはほとんどないわけです。あるいは、当初嫌だ嫌だと言っていた市町村の中からもやめてしまえという声がほとんどないという意味で、やはりこの大改革、大制度の導入というのは基本的に私もうまくいっているんだと思います。特にこれが今、分権の時代と言われているわけですし、また住民参加の時代と言われている、そういう中で、介護の問題だけにとどまらない非常に大きな衝撃を全国に及ぼしているということで、非常にこれは意義のある制度なんじゃないかと思うんです。  これの地域格差が出てきているわけですね。これを問題というふうに指摘する人もいます。国の責任で全国一定の水準でどこでもだれでもいつでもという形ですべきだという意見の人もいますが、逆に地域格差が出てきたということの中にこの制度の持っている二十一世紀的な特徴もあると思いますし、頑張っているところほど住民の、利用者の文句も多いけれども、満足度も高いとか利用度も高いとか、そういう地域ごとのデータなんかもあるんじゃないかというふうに思います。  とはいっても、ある意味で、マスコミなんかの論評によれば最初から問題視していたことは一年たっても解決しないというか、一年たって、最初から問題視されてきたことはどこが問題なのか、どうすればいいのかということがかなりはっきり出てきているんだろうと思います。  今、副大臣の方から幾つか挙げられましたけれども、その問題の中でもとにかくできるだけ早く手をつけて解決していかなければならない、改良していかなければならない問題と、一応見直しの時期というのがあるわけですね。一つは、三年ごとに介護報酬を見直すわけです。それから、制度そのものは五年後ですね。だから、そういうときに合わせて見直すものとあると思うんですけれども、少し問題点をもう一度整理して列挙していただけますでしょうか。

堤修三厚生労働省老健局長

○政府参考人(堤修三君) 今お話しございましたように、介護保険の関係でまず三年ごとというスケジュールがございます。これは、市町村の介護保険の保険料を決めるサイクルが三年ごと、三年間固定をして三年後に見直す、その前提としての介護保険の事業計画の見直しも市町村で三年クールで行うということになっておりまして、明文の規定はございませんけれども、それに合わせて介護報酬も三年ごとに見直すというのが暗黙の前提になっているということでございます。  介護報酬、保険料等に関しまして言いますと、例えばケアマネジャー等の問題がいろいろ世の中で指摘されているわけでございます。  もう一つは、法律の附則に五年後の見直しという規定がございまして、これは法律マターにかかわるようなこと、制度全般に関してということでございますので、これは制度の実施状況を見ながらこれからいろんな問題を議論していくわけでございますけれども、この五年後の見直しというのはまだ具体的にこれを中心にやろうというところまでは行っておりません。

今井澄民主党・新緑風会

○今井澄君 今、三年後の見直し、要するに介護報酬にかかわるようなものについてケアマネジャーの問題、これはここ数日というか一週間ぐらいの新聞、どこのマスコミでもこの問題が大きく取り上げられていますのであえて言うまでもないだろうと思うんですが、はっきり言って、ケアマネジャーは個人でも独立開業できる、あるいは仲間で独立開業できる、そういうものでないとやはり質が担保できないんだろうと思うんですね。私もそういう方向に思います。  そのことを言われましたが、点数についてはそのほかも言われているんじゃないでしょうか。例えば、訪問介護は、最初一時間以内を四百二十円ということで一昨年夏の段階で出ましたね。かなりいいお値段が出たなと思ったわけですが、その後、今度は家事援助が千五百三十円というふうに出て、後から出たのはその混合型でしたね。家事援助がいかにも低過ぎるということについて、これはどうするかという議論になっていますね。今それが二つに分かれていると思うんですけれども、やっぱり家事援助をもっと上げないとホームヘルパーの質も上がらないし待遇も保障できない、民間事業者の参入といってもうまく進まないという意見と、事業者には主に身体介護の方をやってもらって、家事援助の方は地域のNPOとか、そういうむしろ非営利のところにやってもらうというすみ分けができてきているんじゃないかという議論とあると思うんですけれども、その辺はどうお考えかということです。  あと、点数に関して、やっぱりグループホームの重要性が、要介護認定にもかかわる痴呆の問題とあわせて、これはどうしても一律にはいかないんですね、痴呆の問題は、身体障害や何かと。そうすると、このグループホームが成り立つためにはグループホームの点数も何とかしなきゃならないんじゃないか。  点数に関しては、ケアマネジャーだけじゃなくてやっぱり大きく三つあると思うんですね。これは私は、三年後の改定を待つというのが原則ですけれども、緊急的にやらなきゃならないことも場合によってはあると思うんです。大臣、やっぱりお金にかかわることは三年どうしても待たなきゃならないか、それとも、もしどうしても必要だったら前倒しもあるか、その辺についてちょっとお聞きしたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 制度の問題でございますから、それは制度の区切り区切りというところで一応やるのが一番望ましいというふうに思うんですが、やはり毎日毎日やっていただかなきゃならぬのですから、そのことによってこの制度が何か行き詰まるというようなことになってくれば、三年とか五年とかということを待たずにやらなきゃならないことだってそれは起こり得るだろうと私は思うんです。  余り言い過ぎますとしかられますから、このぐらいにしておきます。

今井澄民主党・新緑風会

○今井澄君 それから、今の三年、五年以前に、期限の区切りなくできるだけ早くやるべきことがあると思うんですが、その一番は何といっても要介護認定だと思うんです、特に痴呆の問題を含めて。それについての厚生省の取り組み、そして、その認定について、これは一〇〇%完全な認定なんというのは百年待ってもちょっと無理だろうと思うんですが、改良に改良を重ねなきゃならないのですが、今の改良版が出るのはいつごろになりますか。どういう取り組みをやっているかも。

堤修三厚生労働省老健局長

○政府参考人(堤修三君) 要介護認定でございますけれども、よく世の中で指摘されておりますのは、コンピューターを用いた一次判定がございます。これが痴呆性のお年寄りの場合には低く出るんではないかというふうな御指摘がございますので、そういう一次判定の問題について、今、専門的、技術的な検討を行うための検討会を設置いたしております。  特に痴呆の問題の場合には見守りというのが大変重要なケアの一つでございますけれども、それが十分計測できていないんではないかというふうな御指摘もございまして、見守りなどの介護行為にも配慮をいたしまして、現在高齢者介護の実態調査を行っております。いろんな施設で、いわゆるタイムスタディーというやつでございますけれども、これを行っておりまして、この調査結果を踏まえてこの検討会で検討していただきたいと思っております。  現に要介護認定が行われて、それぞれのお年寄りの認定が行われているわけでありますので、現在の制度とうまく接合するという格好をとらなければ大変現場が混乱をするということでもありますので、こういう新しいソフトの見直しができましても、各市町村で何回かテストランをやっていただいて、十分円滑な移行ができるように進めていかなければいけないというふうに考えております。

今井澄民主党・新緑風会

○今井澄君 いつまでにという御回答がなかったんですが、とにかくこれはできるだけ急いで、そのテストランを含めて具体的な姿が一日も早く見えるようにお願いしたいと思います。  それから、低所得者対策ですけれども、確かにこれは市町村が保険者ですからいろいろな減免の方法もあると思うんですが、それもやり出すといろいろ問題も出てくることは私もよく理解できます。  そこで、今、リバースモーゲージとかいろいろなことが議論されていますけれども、これが制度化されるのにちょっと時間がかかる。それで、提案なんですけれども、貸付制度、本人の申告でどうしても金がないから貸してくれと、保険料を払う分あるいは一割の自己負担、それを貸し付けて、結局、本人が今清算しますというときに清算してもらうなり、最終的には本人が亡くなったときの遺産相続の段階で清算をしてもらう。そのときにどうしても遺産も何もなくて貸し付けたままで貸し倒れになったら、それは国がその債務を保証するというふうな貸付制度でもできれば、本当に低所得というか資産もない、それがゆえに利用できないという人の壁はすぐ除けると思うので、貸付制度でも早急に検討していただけないかと思うけれども、どうでしょうか。

桝屋敬悟公明党厚生労働副大臣

○副大臣(桝屋敬悟君) 低所得者対策についてのお尋ねでございます。  これももう委員御承知のとおりでありますから多くは言いませんが、今、委員から新しい御提案もいただきました。一つは融資制度、貸付制度ということで、私ども厚生労働省が持っております制度は生活福祉資金等の制度がありますが、そうした中で果たして、介護保険導入のときにそうした介護費用についても対象とするという制度は一応仕組んでいるわけでありますが、実際にその現場でどうかということもよく検証しなきゃいけません。  それから、今、委員からお話がありましたリバースモーゲージ、実はこれは今、政府の中で、副大臣会議で特段に早めよう、大急ぎで検討しようではないかというような議論もありまして、そうした議論もしっかり横目で見ながら厚生労働省としても委員の御指摘も受けて研究をしていきたいと思っております。

今井澄民主党・新緑風会

○今井澄君 済みません。時間がなくなります。最後一問。  全体として実は介護保険制度は施設から在宅へという、こういう理念を持って始めたんですが、実はこの一年を見てみると、むしろ施設に預けちゃった方が楽だ、お金も楽だということで在宅から施設へという傾向が出てきてしまった。これが実は私は一番心配しているんですよ。これに対してどういうふうなことをお考えでしょうか。

桝屋敬悟公明党厚生労働副大臣

○副大臣(桝屋敬悟君) もう仰せのとおりでありまして、介護保険が始まりました基本的な理念というのはやはり在宅介護重視ということでありますから、委員の御指摘は極めて大事なお話だろうと思っております。  ただ、在宅サービスも確かにふえているという実態があるわけです、片方では。特に都市部において、今まではどうしても特別養護老人ホーム等は低所得者の人しか入れないという措置の時代の難しさがあった、そこが解消されたということもありまして、かなり都市部において入所希望者がふえているということも一方ではあるように思っております。  いずれにしても、今後、制度が定着をし、サービスの利用になれていくことによりまして在宅サービスがさらに活用されるように我々も努力していきたいと思っております。

今井澄民主党・新緑風会

○今井澄君 どのマスコミを見ても在宅から施設へ、逆の流れと書いてあるんですが、きょうの日本農業新聞を見ますと、「在宅利用、施設の倍に」と書いてあるんですよ。そして、「農家はもっと利用して」、「「嫁任せ」変化の兆し」と。  確かに、自己負担があるから利用ができないという壁よりは、実はもっと社会的な、あるいはこういう目というか、他人を家へ上げないとか、そういうものの方が大きいような気が私はしているんですよね。だから、やっぱりそういう点の啓蒙とか介護の社会化、そして在宅サービスの内容をもっと充実すればうまくいくかなという感じもしますので、よろしくお願いします。  どうもありがとうございました。

山本保公明党

○山本保君 よろしくお願いします。  ただ、その前に、きょうは最初から武見委員、また今井委員と非常に内容のある議論が続いていたと思っております。委員会というのは基本的に委員間同士で話し合うべきものじゃないかという気が前からしておりますので、ちょっと私、用意はしていなかったんですが、感想めいたことを最初に、私も少し議論がありますのでお話ししたいと思います。  最初に、社会保障改革大綱については、私は一点は評価しておるところがあるんです。それは、今までこういう問題を出しますと、すぐに費用負担の問題の方に重点が行きまして、今井先生もさっきおっしゃっていたような議論、まさにそれを消費税にするのかどうか、そうすると経済成長率の見込みはどうだとか、こういう話が大半になってしまうという流れがあったのではないか。もちろん社会構造改革ですからそうであってはならないわけで、まさにサービス供給体系について議論をすべきであるというふうに私も党内でもまた国会でも言ってきたつもりなのでございますが、そういう点でいえば、今回、重点がまさにサービス供給の構造についての見通しを中心に書かれているのではないかなという点で、私は一点評価したいと思っておるんです。  ただ、実はその内容については、与党におりながらですが、あれは政府の方ですから少し言わせていただければ、私は前から言っておりますように、もう少しサービス供給の内容について、特に財源論が問題になるわけですから、そこの費用についてもう少し踏み込むというか切り込んでほしいというふうに思っておるわけです。  介護についてはまた後でちょっと申し上げますが、まさに介護は、今井先生の議論と絡めますと、私は前から申し上げていますように、今までの推計自体が公務員体系をもとにした計算であって、実際に民間型になったときにはあんなにお金はかかるはずがないということを何回も申し上げておるわけであります。最近の統計調査なども、私は私の言っていることが立証されていると思っておるわけであります。といいましても、大新聞などは逆の読み方をしておるわけで、まだサービスが足らないからだとか、利用者が少ないのは将来のためにまだ不安があるからだと。私はそういう面もないとは言いませんけれども、しかしそれはもともと何十万円要るんだというその推計値自体に、全く現実のサービス単価をもとにした推計ではないわけですから、過去のまさに措置費体系をそのままスライドさせた金額なんですから、合わないのは当たり前なんだと私は思っておるわけであります。  それとか、先ほどの年金についても、この前、坂口大臣と名古屋で個人的にお会いしたときに大臣からおもしろいお話を聞きまして、これは大臣個人のお話なんでしょうか、八十五プランというようなことを言われまして、八十五歳のお年寄りのうちの八五%が元気になるような社会をつくりたいんだというようなことをおっしゃられた。それは大変いいことだと思うんです。  そうしますと、そういう言うならば行政目標、国家目標というものをまず明確に持った上で、それならば医療費にしても年金支給にしても構造が変わるわけですね。まず目標設定をやはり、これは危険であり、またそれが間違えば責任をとらなければなりませんけれども、しかし国民に夢を与えるためには、もっと明るい未来像というものをまずきちんと数値をつけて目標設定すれば、医療費にしても年金にしても当然その必要費用の推計というのは変わってくるではないか、これをもとにした上でその財源はどうするんだという議論に持っていくべきだと私は思っておりますので、大臣、副大臣、以前そういうお話を私はこの参議院の委員会では皆様と一緒にやってきましたから、ちょっと御紹介をしたいと思うんです。  それからもう一つ、介護保険について、ちょっと細かい話なんですが、私も今井委員と全く同感でございまして、特にケアマネジャーについては、これは私も野党のときに、ケアマネジャーというのは基本的に独立で営業ができるようにきちんと収入を図るべきだということを当時厚生省にもこの委員会で申し上げたと思っております。また、それに加えて、特にマネジャーの方からお伺いしますと、まさに前の入所措置と同じような弊害、つまり余り元気でなくてたくさんサービスを使う方を、固定客をたくさんとっておるマネジャーが言うならばお金がたくさん入って、一生懸命いい努力をしてどんどん元気になられたり、そうすれば収入が減ってしまうというようなことが起こっておるようでございます。ですから、こういうことについてはやはり大至急、老健局長もおられますけれども、ぜひ直していただくというか、そういう必要があるのではないかと思っております。  それからまた、先ほどの貸付制度、私などは遺産で全部、清算制度というか、私の昨年末書いた政策提言にもそういう旨を書きまして、もうお持ちしたと思いますけれども、これはたしか最近住宅などについてはもう既に始まっておるようでありますし、この制度はぜひやっていただきたいなということをきょうの最初の質問の前に、申しわけありませんが、今までの議論をこれ以上発展させるためにちょっとお時間をいただきました。  それでは、通告しておりました質問をさせていただきますが、三月二十八日に我が党が「子育て支援21の提案」という、二十一項目をまとめまして発表し、同日、坂口大臣に、私どもの沢理事初め伺いまして、それを具体化するように申し入れをしております。これについて、きょうは全部はもちろんできませんので、何点かお聞きしたいと思っております。  最初に、この中の最も難問であるということはもう当然承知しておりますけれども、六歳までの乳幼児の診療の無料化という点について、私どもからもぜひ実現していただきたいというふうに言っておるわけでございます。  時間がちょっとなくなりましたので、最初局長にお伺いするつもりでしたが省かせていただきまして、丁寧な資料をいただきました。その辺を見ますと、簡単に言えばほとんどの県で何らかの形で入院とかまた外来についての費用を地方自治体が負担をしているということであると。少し詳しく見てみますと、ただ四歳未満、三歳までのお子さんについては、県、市、いろいろ違いますけれども、大体七割程度の水準であって、このレベルでもし公費云々というようなことをやってもほとんど意味がないんじゃないかということで、私どもとしては、ぜひ六歳までここで拡大しなければ、国が子育てについて一生懸命やっているという姿勢を示すことにもならないだろうというような気がしておるわけでございます。  まず、大臣、最初に、大変な課題だとは思いますけれども、これについてどのようなお考えをお持ちでございましょうか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 前回にもこの委員会で御質問をいただきました。この乳幼児の医療費というのは大変難しい課題でございまして、先ほどもお触れになりましたとおり、昨年四月の時点でございますけれども、すべての市町村で何らかの形で乳幼児医療費の助成を実施しているわけでございます。ですから、もうここのところは都道府県なり市町村にお願いをして、国は国としてやらなければならないことを受け持ったらいいではないかという意見もあることも事実でございます。私は、若干ここは、正直申しまして今までよりも踏み込んでいるわけでございます。先日もここでお答えを申し上げましたが、ここは少子化対策のトータルの中で何を優先するかという問題だというふうに考えているわけでございます。その中でやはり結論を出していくべきだというふうに思っております。  今までの厚生大臣がどういうふうにお答えになっておりますか精査したわけでは決してございませんが、若干私はこれは踏み込んでいるんではないかというふうに自分では思っているわけでございますが、しかしこれ以上のことを申し上げているわけではございませんで、いろいろの少子化対策の中での優先順位、したがいまして都道府県でありますとか市町村が一生懸命おやりをいただいているんだから、そこはもう地方の自治体にお願いをして、そして国は国としてやるべきことがありますから、こちらをやらせてもらいますという選択の仕方も私はあると思うんです。しかし、また一方において、都道府県や市町村がこれだけ熱心におやりになっていますから、それは優先順位が非常に高いことだから国としてもやろうじゃないですかという選択も私はあるというふうに思っております。  ここのところをどうするかということを、これは今後もう少しここは議論をしていく、そして少子化対策の話でございますからそんなに長い間議論をしているわけにはいきませんから、早く結論を出した方がいいというふうに思っている一人でございます。  先日もここまでお答えをして、これ以上は申しませんでした。きょうは若干その解説をしただけの話でございまして、それ以上のことを申し上げるところまでは行きませんけれども、私は原則的にそう思っております。事務局の皆さんに書いてもらったのは、そんなことは全然書いてないわけでございますけれども、若干私は自分の意見を今言っているわけでございます。そうしたことではないだろうかというふうに思います。  確かに、人によりましては医療費というものを非常に強調される方がございますし、人によりましてはそのことよりも保育所の充実の方がより大事だということをおっしゃる方もございますし、それぞれ御主張になる方によってその差があることも私は事実だというふうに思います。  これもやらなければならない、あれもやらなければならない、やらなければならないことばかりでございますが、財政的にも厳しい中でございますから、その中でやはりやっていきます優先順位というのは当然につけなければならない問題だというふうに思いますし、そうした中でこの問題も検討をしていただくことができればというふうに思っている次第でございます。

山本保公明党

○山本保君 せっかく大臣が御自分の考えをお話しになりましたので、もう少し私からも自分の意見も加えながらお聞きしたいのでございます。  よくこういう、医療費を保険制度として見ている以上、これを例えば無料のような形にすれば弊害がありますよと、それはいわゆるモラルハザードのようなことが起こるんじゃないかという議論がまずある。しかし私は、お年寄りは確かに十年ほど前、まさにこの介護制度ができるまでは、よく落語なんかで、病気だからきょうは病院に来ていないなんという話があったように、そういうことがあったかもしれない。これはお年寄りをばかにしている意味ではありません。ただ、現在はちゃんとそういう生活の場というのが充実されてきたから減ったと思います。  しかし、考えてみますと、子供の場合、そのように用もないのに病院へ行くとか、安くなったから行くというようなことはそんなにないんじゃないかということ。それから、費用がふえるでしょうといいますが、今まさに現実には子供の数は減っているわけでありまして、お年寄りはどんどんふえていきますけれども子供はどんどん減っているわけですから、これに対してかかる費用がふえるという計算も成り立たない。  また、もう一つ言えば、子供のときにまさに重篤な病気などを脱することができれば、これは一生を通じてその効果というものは大変大きいわけでありますから、お年寄りの医療も、もちろん先ほどの議論も大事なんだけれども、いわゆる経済効果として考えれば、子供の側でここできちんとした医療を受けるということができれば、そのことの効果というのもこれは高いんじゃないか。  こういうようなことを一度数値を入れてきちんと検討して国民に、まさに判断をするのは国民ですから、先ほどの順位というものについてどういう順位なのかということを出されるべきではないかなという気がしておりますけれども、大臣、いかがでございますか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) それも一つの御意見だというふうに思います。いろいろの御意見があるというふうに思いますし、意見をまとめますときには何らかのデータに基づいてやはりやらなければいけませんから、そうしたやり方も一つの方法ではあるというふうに私も思います。

山本保公明党

○山本保君 それからもう一つ、きょうはお話の中になかったんですが、多分出るだろうと思って、先ほど少し触れられた、つまり国としてはやるべきところをやっているんだというお話で、これはいわゆる難病ですとか未熟児ですとか、それからいわゆる障害児への育成医療などについて出しているんですよというこれまで御返答だったと思うんですね。  ところが、これも聞いてみましたら、国が私も全額出しているのかななんて勝手に思い込んでおりましたら、実は、この合計額は大体百三十八億だそうですが、これも国と地方で半々出しているということであって、これではこれまで御返事にあった、国としてはまず限られた医療費の中でよりお金がかかり大変である難病の方などを中心にお金を出すことを優先順位にしているという理由にはちょっと弱いんじゃないかなという気がするんですけれども、桝屋副大臣、どうですか、この辺。余り大臣ばかりではちょっと申しわけないので、どうお考えですか。

桝屋敬悟公明党厚生労働副大臣

○副大臣(桝屋敬悟君) 今、委員からのお話がありました乳幼児の医療費については、国は今まで児童の育成医療であるとか、そうした今までの公費負担の制度でやってきた。ところが、それは地方も負担をさせているではないか、大したことはないというような御指摘ではありますが、いわゆる公費負担の制度として国が仕掛けてやってきたということは私は国の一つの考え方であった、それは今も変わらないというふうに思うわけであります。  なお、それに加えて、全国三千二百二十六ですか、この市町村で行われている今のさまざまな形の乳幼児の医療費の助成をじゃ国がということになった場合に、大臣、今、選択肢という、少子化対策の中でというお話がありましたけれども、これは全国三千二百で行われている制度が本当に少子化対策という位置づけで行われているのか、これはさまざまに検証してみる必要もあるだろうと思いますし、そこは整理するのがなかなかに難しい話ではないかと思っております。  多少事務的に過ぎますが、そのような感じを持たせていただきました。

山本保公明党

○山本保君 それでは、次の問題に移りますが、提案の第二十一番というところに、これとも関連するんですが、小児科の医療体制を整備すべきではないかと。これも実際現場でやはり小児科の方がどうも減っておりまして、実際夜中に子供がおかしくなったといってもどこへ連れていっていいのか大変だというお話も聞いておるんです。この辺について、特に取り組みについてどのように行われているのか。  また、当然お医者さんも夜出ていくとなればお金もかかるでしょうし、この辺についての単価などについても、また各圏内でどの程度そういう、すべての小児科のお医者さんが夜中にあいてなくちゃいけないということをもちろん申し上げているわけではありませんので、こういう体制をどういうふうに整備されているのかについて、まず実態をお話しいただきたいと思います。

伊藤雅治厚生労働省医政局長

○政府参考人(伊藤雅治君) 小児救急医療のことについてお尋ねでございますが、厚生労働省といたしましては、小児の救急医療体制の充実を図るため、二次医療圏、全国で三百六十の地区がございますが、この二次医療圏単位で小児科医による対応が可能な救急病院を当番により確保することを目的とした小児救急医療支援事業を平成十一年度に創設したわけでございます。  そこで、この現状でございますが、平成十一年度におきましては実施できた地区が二十二地区、平成十二年度におきましては五十一地区でございまして、極めてこの事業の進捗状況がはかばかしくないというような状況にございます。  したがいまして、平成十三年度予算におきましては、この事業の進まない状況をいろいろ分析したわけでございますが、小児科の医師が高齢化をしているでございますとか、ビル診といいますか、夜間、住居と診療所が別々になっている診療所がふえているというふうなことがございまして、そういうことから地域全体で病院と小児科の開業医が協力して体制をつくっていかなきゃいけないという観点から、十三年度予算におきましては、一方でこの事業の補助単価を二万六百十円から二万六千九百七十円、約三割引き上げると同時に、この小児救急医療体制を地域において話し合い、調整の場を設置するということで、そのための予算も新たに計上したところでございます。  したがいまして、残念ながら現状におきましてはこの新エンゼルプランに掲げられた目標値に到達することは平成十三年度においては困難でございますが、今後さらにこの事業の内容等を精査いたしまして、改善すべきところがあれば改善を図っていきたいと考えている状況でございます。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) 小児の救急関連で単価というお話でございましたが、診療報酬の点について御報告を申し上げます。  先般の診療報酬改定、平成十二年の四月から実施をされておりますけれども、この際にも小児の救急、夜間の受け入れ体制の整備という点が一つの重要なテーマになりまして、御案内かと存じますけれども、かなり大幅な改善が図られております。例えば、入院につきましては乳幼児救急医療管理加算というようなものが創設をされましたし、外来につきましては初診、再診の大幅な引き上げを行いました。また、救急搬送時に自動車に医師が乳児の場合に同乗するというような場合に乳幼児加算ということを新設した、こういった内容の改善を図ったところでございます。  今後、診療報酬のあり方につきましては、中医協、中央社会保険医療協議会で御議論があるわけでございますが、そこでの御議論を踏まえて対応してまいりたいと考えております。

山本保公明党

○山本保君 これは大臣にお聞きしたいんです。  診療報酬については、これは当然議論があるにしましてもきちんと順次改善がされているというふうにお答えがあったと思うんですが、どうも全体の医療圏といいますか医療体制という面で、三百六十のうちで五十一しかまだ実施されていないというようなことでは、さっき私が申し上げたような実感というのはやはり皆さん持っているんじゃないかなという気がするのでございます。ぜひこの辺について、充実に対して、大臣の決意を伺いたいわけでございます。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 小児医療体制はやはり若いお父さんやお母さん方にとりましても非常に関心の高い問題でございまして、どうしてもここは確立をしないといけないというふうに思っております。  ただ、今、局長さん方から話がありましたとおり、それぞれの地域、非常に医師が高齢化をしておりましたりあるいは不足をしておりましたり、そうした問題もあるわけでございますが、それぞれの地域で事情は異なるというふうに思いますが、開業しておみえになる先生方にだけお願いをしているのではやはりいけない。その地域の病院、とりわけ公的な病院がやはりかなり協力をしないといけないのではないかというふうに思います。公的な病院と私的な病院と、あるいは開業しておみえになります先生方と、ここは三位一体になって協力をして、この地域の小児医療というものを守っていただかないとこれは守っていけないのではないかというふうに思います。その辺のところ、やはり公的な病院の皆さん方にもぜひひとつここは積極的な参加をお願いしたいということを言わなければならないんだろうというふうに思っているところでございます。  そのことによって、地域地域でやはりチームを組んでいただいて、そしてそれぞれの地域で安心をしていただけるような体制をつくり上げていくということでなければ、今までややもいたしますと国公立のところがなかなか参加をしていただけないということもあったものでございますから、それであってはならないというふうに思っている次第でございます。

山本保公明党

○山本保君 それで、きょうは時間がなかなか厳しいのでちょっと早口になりますが、今の小児医療に関連しまして、きょうは文部科学省にも来ていただいておるんです。  といいますのは、先日、三月十九日ですか、私、あるお母さん方の代表の方と一緒に愛知県教育委員会に請願といいますか、お願いをしました。それは、いわゆる養護学校で、特に病弱の養護だと思うんですが、ここでは医療行為ができないと。ちょっと読んでみますと、食べたり呼吸する機能が弱いためにチューブで栄養をとったり、たんを機械で吸引する必要のある子供たちがいる。この医療的ケアについては親の付き添いなしにはということで、お母さんに来てください、こういうようなことをしていて、母親の方の生活が本当にもうほとんどできなくなってきているという例がある。  また、きょうは時間がないので一緒にもう一つ。施設整備についても、実は体温調整が行えない子供がいる。もちろん体の調子とかまたは飲む薬の状態によってもそういうことがあるそうでございます。ところが、クーラー、エアコンがないものですから、夏には保護者はクーラーボックス持参で付き添って体をふいている、こういうような例を聞いておるのでございます。  これはまさに大臣が先ほどお答えになった、私なども考えますに、文部省が、先にちょっともう時間がないので結論のところだけを言いますと、研究事業をされている。ところが、それは全国まだ十県だけだ。しかも、私読みますと、どうもその中には、学校の先生が、養護教諭の方にいわゆる医療ケアをするようなことを中心に研究されている。私はそれも大事だと思いますけれども、しかしそれより先に、全部の学校、全部で五十九ほどあるんでしょうか、何千人の子供さんがいるんですから、病児については。それについてはすべて命にかかわるような問題なわけです。どうしてもっと地域の医療機関また保健機関と協力をされないのか、どうも不思議でしようがないんです。  ですから、ここはひとつ文部科学省と厚生省と両方ちょっとここでお答えをいただいて、何か進展をしていただきたいと思っているわけでございます。

田中壮一郎文部科学大臣官房審議官

○政府参考人(田中壮一郎君) 養護学校と医師等医療従事機関との連携体制についてのお尋ねでございますけれども、御指摘のように、近年、障害の重度、重複化に伴いまして、医療機関と併設あるいは隣接していないような養護学校におきましても、日常的に医療的ケアを必要とする児童生徒が増加しておりまして、医療や福祉関係機関との連携した対応が課題になっておるところでございます。  今御指摘いただきましたように、しかしながら学校において医師法等によりまして無資格者による医療行為は禁じられておるところでございますので、まさにどのような体制下でどのような手続を踏むことによってどこまで医療行為を行うことが法律上許されるのかといったことと同時に、今御指摘いただきましたように、医療・福祉関係機関と連携した医療のバックアップ体制はどうあるべきかということにつきまして、厚生労働省や医師会、看護協会等の関係団体との協議を行いつつ慎重に検討を進めてきておるところでございまして、まさに今の段階では平成十年から十県に委嘱してそのあり方について調査を行っておるところでございまして、この研究成果を含めまして、学校と医療機関や福祉機関等との連携のもとに障害のある児童生徒に対する指導の充実に努めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。  以上でございます。

伊藤雅治厚生労働省医政局長

○政府参考人(伊藤雅治君) 厚生労働省といたしましては、平成十年度から文部科学省において取り組んでおられます特殊教育における福祉、医療との連携に関する実践研究のときに、厚生労働省から各都道府県に対しまして、厚生労働省所管の部局の協力はもとより、管下の医師会、看護協会、児童相談所等の関係機関に対しても必要な協力を依頼するようお願いしたところでございます。  今後とも、厚生労働省といたしましては、障害のある児童生徒に対する支援体制の整備のために、教育現場におきまして医療・福祉分野との連携が図られるよう文部科学省と十分な連携を図ってまいりたいと考えております。

山本保公明党

○山本保君 お昼の時間だから、一問だけお許しいただきます。  今のお話なんですけれども、ぜひその重点をいわゆる養護教諭の方の権限という問題だけではなくて、地域の連携体制について、特に厚生省は、日本医師会ですとかまた各県の衛生部局などに具体的にそういうことを、もう少しきちんと具体的な例を出して、どのような体制があるということを出していただきたいと思います。どうもお聞きしてそうではないような気がしております。  それから、文部省には、ちょっとこれは違うかもしれませんが、一つだけ。バリアフリーに対する予算は三分の一になっているので、どうも国の補助がエアコンなどについては三分の一しか出ないんじゃないかと。しかし、実際に養護学校のいろんな教育機材については二分の一出ますのに、おかしいと思うんですね。この辺もう少し検討していただきたいと思うことを申し上げ、最後に大臣、一問だけ。申しわけありません。  党として二十一提案をさせていただいたのですが、全体で結構でございますけれども、どのような姿勢で取り組んでいただけるか、お答えをお願いしまして、私の質問を終わらせていただきます。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 内容を見せていただきましたが、既にある程度進んでいるものもございますし、それから先ほど御指摘をいただきましたような、まだ全然進んでいないような問題もございますし、内容もさまざまでございます。  しかし、全体として少子化対策として熱心にお取り組みいただいております姿勢は十分に察することができますので、我々としましても、その内容を十分に吟味させていただいて、そして一歩一歩ひとつ前進をしたいというふうに思っている次第でございます。

山本保公明党

○山本保君 ありがとうございました。  終わります。

中島眞人自由民主党・保守党

○委員長(中島眞人君) 午前の質疑はこの程度とし、午後二時三十分まで休憩いたします。    午後零時二十七分休憩      ─────・─────    午後二時三十一分開会

中島眞人自由民主党・保守党

○委員長(中島眞人君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 日本共産党の小池晃です。  きょうは病院薬剤師の問題についてまず伺いたいというふうに思います。  医療が高度化してきているのに伴って薬剤の種類というのが飛躍的にふえている。薬剤の種類がふえるだけではなくて、投与方法なんかもいろいろあるわけですね。点滴で静脈内に投与するものもあれば、鼻からチューブを入れて胃の中に投与するものもあれば、静脈じゃなくて動脈に直接入れるものもある。非常に専門的な知識が求められるわけであります。それからさらに、インフォームド・コンセントの重要性も言われておりまして、患者さんに対する薬剤の情報提供、服薬指導、これも大変大切になってきている。院内感染を予防するための抗生物質の使用管理も薬剤師さんのかなり重要な仕事だと。薬剤のリスクコントロールも重要である。日本病院薬剤師会などは副作用の重篤化を防ぐためのプレアボイドというような取り組みも進めているそうであります。  大臣にお聞きをしたいんですけれども、こうした医療全体の発展の中で、専門家として薬の問題を担う病院薬剤師の重要性が高まってきているのではないかというふうに考えるわけですが、大臣は病院薬剤師の役割についてどのように考えておられますでしょうか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 今御指摘をいただきましたとおり、病院薬剤師の必要性というのは、これは確かに高まってきているというふうに思います。  一方、今までのいわゆる調剤業務というのは、機械化されましたり、いろいろなことがございまして、多少減少したというようなことも言われておりますが、しかし今御指摘になりましたように病棟におきます問題等は新しく出てきているわけでありまして、先般も仙台におきます准看護士の問題が問題になりましたけれども、やはり病棟におけるいわゆる輸液の調合というんでしょうか、そうしたことについてもこれをだれが一体行うのかという問題があることは事実でございます。それは、本来ならば薬剤師さんにお願いするのがよろしいんでしょうけれども、そこまでなかなかいかないので、そこに専門の看護婦さんでどうかというような話が出ましたり、いろいろな話が出ていることも事実でございます。  病院全体の人的配置の問題もあるというふうには思いますが、トータルで見ました場合に、薬剤師さんのお仕事というのは、いわゆる過去における調剤だけをおやりいただいている時代に比較をいたしますと、これは多様化をしてきているというふうに思っております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 薬剤師の病棟での役割というのは過去に比べて複雑化、多様化し高まってきているんだと。  そこで、九八年に病院薬剤師の配置基準が緩和をされました。一般病院の薬剤師の配置基準は、それまでは調剤数八十につき一人だったわけでありますけれども、入院患者七十人に対し一人の配置に緩和されております。これによって、実態はどうかというと、約二割の病院でそれまで薬剤師が標欠、いわゆる定員割れしていた病院が定員を満たすようになってきている。逆のケースは極めて少ないと。  これはまさに規制緩和だと思うんですけれども、この配置基準は三年後を目途に見直すということになっておりまして、ことしの年末がその時期に当たります。検討状況について御説明をいただきたいと思います。

伊藤雅治厚生労働省医政局長

○政府参考人(伊藤雅治君) 薬剤師の配置基準の見直しにつきましては、去る三月十二日に病院における薬剤師の人員配置基準に関する検討会第一回会合を開催したところでございます。この件につきましては、平成十年に定めました暫定的な薬剤師の配置基準を三年後をめどに見直すという、それを受けて検討会を発足させたわけでございます。  この検討会におきましては、主に外来における薬剤師の人員配置基準の考え方、それから二番目といたしまして入院におきます薬剤師の人員配置基準の考え方、三点目といたしまして施行後三年間とされている経過措置の取り扱いにつきまして検討をしていただくことになっております。  そして、検討に当たりましては、病院薬剤師の業務内容、それから病院薬剤師の配置状況、それから薬剤師の需給状況、医薬分業の進展等につきまして考慮することとされておりまして、本年十二月を目途に病院薬剤師の配置基準見直しに向けて検討を重ねてまいりたいと考えております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 一人の薬剤師がきちんと責任を持てるのは一人当たり三十人ぐらいの患者数が限界ではないかという声もあります。事実、関係団体も、一般病院の薬剤師の配置基準、これは診療報酬上の手当てを行うことも含めて入院患者三十人当たり一人、これは現行の特定機能病院の基準でありますけれども、これを一般病院にも適用すべきだという意見が出ているわけですね。私もこの意見に全く同感でありまして、やはりこの三十人に一人という基準にすべきではないかと思うんですが、局長、いかがでしょうか。

伊藤雅治厚生労働省医政局長

○政府参考人(伊藤雅治君) 特定機能病院並みに一般病院を引き上げるべきではないかという今御意見でございますが、その点につきましては病院の機能に応じて薬剤師の配置基準を考えていく必要があると思います。  特定機能病院につきましては、御案内のように、高度の医療の提供、それから高度の医療技術の開発及び評価並びに高度の医療に関する研修を実施する病院として、これにふさわしい構造設備と陣容を備えるということになっているものでございまして、そのような観点から現在の入院患者三十人に一人が決められているわけでございます。したがいまして、一般の医療機関に比べてその役割を考慮して決めているわけでございます。  したがいまして、一般病床の薬剤師の配置基準を特定機能病院並みにするということは考えておりませんけれども、現在検討いただいております病院における薬剤師の人員配置基準に関する検討会議の場におきます専門家の御議論を踏まえて、一般病床における適正な基準の設定というものを行っていきたいと考えております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 どこまで引き上げるかはいろんな意見があると思います。ただ、大臣も言われたように、役割が高まっているということであるならば、やはりここは厚生省がイニシアチブを発揮して関係者の合意に努めて一歩でも前進させる、そういう取り組みを進めるべきだと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) イニシアチブを発揮していますから検討会を持っているわけでありまして、この検討会で御議論をいただいた結論を尊重したいと私も思っております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 それから、看護婦の配置基準の問題も取り上げたいと思うんですが、これはさきの医療法の審議のときに私も取り上げまして、診療報酬上の問題であります。今二対一が最高基準であるわけですけれども、これでは不十分ではないかと。例外もあります。例外的に診療報酬上設けられているものもありますけれども、基本的な診療報酬上の仕組みとしては二対一だと。日本看護協会は、夜間においても患者十人程度に対して看護婦一人以上が勤務する、そういう体制をとるためには入院患者一・五人に対して看護職員一人の配置が必要だという提言をしております。別にすべてそうしろというわけではなくて、やはり重症、非常に複雑な病状、そういう患者さんを抱えている病棟ではそういう基準の設定もあっていいと。  ぜひ医療の高度化に合わせて一・五対一看護、これは次期診療報酬改定の課題ということでありますけれども、必ず実現すべきでないかと思うんですが、いかがでしょうか。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) ただいま委員からもお話ございましたように、一般病棟におきましては二対一看護まで、それから例外とおっしゃいました終末期ケアにつきましては一・五対一、こういった看護体制について評価をしておるところでございます。  これまでも看護体制に対する評価につきましては中央社会保険医療協議会での御議論を踏まえてその都度論議をいただき、適切な措置を講じてきているわけでございまして、今後とも中医協での御議論を踏まえて対応してまいりたいと考えております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 中医協で御議論といっても、中医協に看護婦さんの代表がいないわけでありますから、これはふやせという声を出すのはやっぱり厚生省の仕事だと私は思うんです。ぜひ次期は必ず実現する取り組みを進めていただきたい。あなた方が主張しなければ私はこれは実現しない課題だというふうに思っていますので、やっていただきたいと思います。  さらに、医療事故の問題についてお聞きしたいんですが、現行法において医療事故に係る報告義務を規定したそういう条文というのは存在するんでしょうか。

伊藤雅治厚生労働省医政局長

○政府参考人(伊藤雅治君) 御指摘のような医療事故の報告義務を規定した法律は現在存在しておりません。

小池晃日本共産党

○小池晃君 医師法の第二十一条の規定というのは、これは医療事故に係る報告を想定したものということではないということなんですね。

伊藤雅治厚生労働省医政局長

○政府参考人(伊藤雅治君) 医師法二十一条の規定は、死体または死産児については、殺人、傷害致死、死体損壊、堕胎等の犯罪の痕跡をとどめている場合があるので、司法警察上の便宜のためにそれらの異状を発見した場合の届け出義務を医師に課しているというふうに考えられます。したがいまして、この医師法二十一条の規定は医療事故そのものを想定した規定ではないものと承知しております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 私、医療事故については、原因究明と再発防止の取り組みというのが極めて重要だと思います。  そこでお聞きしたいんですけれども、厚生省の今年度の医療事故防止のための予算と厚生労働省の中の医療事故防止に係るスタッフの数、これを教えていただきたい。

伊藤雅治厚生労働省医政局長

○政府参考人(伊藤雅治君) まず予算でございますが、平成十三年度予算におきましては、より総合的な医療安全対策の取り組みを進めるために約四億六千万円を計上しております。  具体的には、医療機関からのインシデント事例の収集、またその分析や改善方策を検討するための医療安全対策検討会議の設置、さらに病院の職員に対する医療の安全確保のための研修の実施、それから医療事故防止のための調査研究等でございます。  そしてまた、今年度より厚生労働省に医療安全推進室を設置いたしまして、同室に新たに専任のスタッフを配置するなど人員の面におきましても充実を図っておりまして、この結果、医療安全対策に関するスタッフの数は、専任で五名、併任十六名の計二十一名となっておりまして、厚生労働省といたしましては今後とも医療安全対策がより実効性のあるものとなるよう努めてまいりたいと考えております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 アメリカの医療リサーチ・クオリティー庁というのがあるんですけれども、医療事故、医療の安全性などを、あるいは患者の声にどうこたえるかというようなことを仕事としている。ここの予算は対前年比三二・五%増で二億六千九百九十九万ドル、スタッフは二百九十四名だというんですね。けた違いなわけであります。  やはりこの問題の深刻さに比べて日本の対策というのはまだまだ不十分だというふうに私は言わざるを得ないと思うんですが、先ほど届け出義務がないんだという問題ありましたけれども、やはり医療事故の問題というのは刑事的な責任追及、これがもちろん必要なケースもありますけれども、それだけでは事件の再発防止ということについては隠ぺいしてしまうような傾向になりかねないということで、やはり事故の原因究明、再発防止を進めるという取り組みが必要なんじゃないだろうかと。  アメリカなんかでも患者の安全センターの設置がやられているようでありますし、それからイギリスでも苦情申し立てができる公的機関があると。日本でも、例えば海の事故の場合は海難審判庁があります。それから、航空機事故は航空事故調査委員会があります。もちろん事故の性格というのはこれは医療事故とは大分違うとは思うんですが、全く同様のものにはならないと思うんですけれども、やはり事故の原因究明と再発防止ということを、その指針を医療現場に示すということも含めて事件、事故の検証のための第三者機関、これが今求められているんじゃないかと思うんですが、大臣、この点について御見解を伺いたいというふうに思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 先ほど局長の方からも答弁がありましたが、医療安全対策検討会議というのを設置して、近日中にこれを立ち上げるということになっておりますし、また患者安全推進年というふうにことしを位置づけて、患者の安全を守るための医療関係者の共同行動、ペーシェント・セーフティー・アクションと名づけまして先日も第一回の会合を持ってもらったところでございます。失礼しました。ことしは初めてでございます、今までも二回やっておりましたので、しばらくやっておりませんでしたが、三回目になりました。そういう位置づけをして、もう一度再出発をしてもらったということでございます。  やはり医療従事者の皆さん方全体にここはお入りをいただいて、そしてそこには医療従事者だけではなくて、いわゆる製薬会社の皆さんでありますとか医療機器の製造業をおやりになっている皆さん方もお入りをいただき、幅広い皆さん方のひとつ御協力をいただいて、そしてこの医療ミスを直していくためにどういうふうにしていったらいいかという御論議をしていただきたいというふうに思っているところでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 さらに、残る時間、介護保険の問題をお伺いしたいんですけれども、現時点での在宅、施設、それぞれの利用者の数について示していただきたい。

堤修三厚生労働省老健局長

○政府参考人(堤修三君) 全国の市町村保険者から介護保険事業状況報告というものをとっておりまして、直近の十月サービス分、これが十二月報告になるわけでございますが、この数値では、一部の市町村がまだ報告がないというところもございますけれども、在宅サービスの受給者数が約百三十万人、施設サービスの受給者数が約六十万人というふうになっております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 これは大変驚くべき数字だと思います。  私は昨年八月九日にこの問題を取り上げて、これは九九年の介護保険施行前の概算要求のときの厚生省の推計というのは在宅が二百万人だったわけですね。ところが、昨年三月末での推計は百五十万人だったと。これは五十万人も少ないじゃないかというふうに私が指摘をしたら、当時の大塚局長は、その後三十万人追加申請しているからそう大きな差があるとは認識していないとおっしゃった。  ところが、厳密な数字が今出てきたら百三十万人だと。五十万人どころか、介護保険施行一年前の二百万人に比べると七十万人も少なかったということになりはしないか。当時の津島厚生大臣は、私が質問したら、百九十八万をどんどん上回っていくことを期待しておりますし、上回ると思いますと、そうおっしゃったんですね。これは私、予測が外れたことは明らかじゃないかと思うんですが、在宅サービスの利用数はこれは予測を下回っていると。このことはお認めいただけますね。

堤修三厚生労働省老健局長

○政府参考人(堤修三君) 今の先生の御指摘の平成十二年度概算要求の数字、御指摘の数字でございます。全国で百九十八万人。二百万とおっしゃったのは、百九十八万人という数字で見込んだということでございますが、これは実は介護保険事業計画の策定過程で市町村が算出した見込み数を全国集計したもので、全国の在宅の要支援、要介護者数でございます。要介護認定、要支援認定を受けた方でございまして、受けたからといって全員がサービスを受けるわけではございませんので、実際にサービスを利用しない方もこの百九十八万人には含まれているわけでございます。そこで、実際にサービスを利用しているのはどの程度かということで、実績は今回百三十万ということでございました。  実は、昨年の六月末に利用者数の推計をいたしまして、百五十万というふうな推計もしたのでございますけれども、これは十二年三月末のケアプラン作成状況から機械的に計算をしてみますと百五十万と、こういうふうな推計もしたわけでございます。ただ、これはあくまでも機械的な計算でございまして、今回の百三十万人と、こういう実績の数字と比較してどうこうというような数字の性格のものではないというふうに思っております。  実際に在宅サービスの利用状況につきましては、平成十一年度と平成十二年十一月というこの一年間、制度の施行前、施行後で比べてみましても、ホームヘルプが約五二%、デイサービスが約三六%ということでございますので、サービスの利用の増加が着実にあらわれてきているというふうに考えております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 いろいろおっしゃったんだけれども、九九年の概算の数字は要支援、要介護者だと。だとすると、当時の老健局長は、要介護、要支援者の八割強が利用するというふうに答弁されたんですね。ということは、二百万人と見込んだのは要介護、要支援者だったとして、そうすると八割だと百六十万人です。それに比べたって百三十万人なんだから、いろいろとおっしゃっても、機械的であっても機械的でなくても、当時考えていたその予想を下回っているということは、これはだれがどう見ても私はもう事実としてはお認めいただけることなのではないかというふうに思うんですが、いかがですか。

堤修三厚生労働省老健局長

○政府参考人(堤修三君) 今御指摘の八割ぐらいの方が使われるということでございますが、これがまさに機械的な計算でございまして、十二年三月末の、それまでサービスを使っておられた方にできるだけ途切れないように使っていただくということで、暫定ケアプランをつくっていただくといったこともお願いをしながら、ケアプランの作成依頼をどれぐらいの方々がやっておられるかということで全国的に調べてみますと八割強ということで、その数字を掛けてみたわけでございます。  ただ、それは、今申し上げましたように、従来措置制度のもとでサービスを受けている方がサービスが途切れることがないようにということで、市町村を督励してケアプラン作成依頼を出していただいたその結果でございますから、単なるそういう前提での数字を機械的に計算したにすぎないということでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 私は、理由を聞いているんじゃなくて、予想した数字というのは、幾ら機械的であっても予想したという事実はあるわけですから、二百万人が在宅で認定をされるんだと、そのうち約八割強が利用するんだということは厚生省の予想であったわけですから、事実として、現実を見ればその予想を下回っているだろうと。理由はいろいろと今おっしゃったような理由があったとしても、事実として、当初厚生省が介護保険を始めるときに予想した数字より下回っているでしょうと、このぐらいのことは認めてくださいよ。

堤修三厚生労働省老健局長

○政府参考人(堤修三君) 概算要求なりあるいは制度スタート後の状況から、いろんな推計なり機械的な見通しを立てます。しかし、それを実際に初めて制度が動いてみた結果と比べて多い少ないということ、それの対象になるような、そういう性格のものではないということを言っているわけでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 対象であるかないかというのは、それは事実の問題を私は聞いているんですから、これぐらいは認めてもらわないと、ちょっとここから先、議論進めませんよ。ちょっとだめですよ。ちょっと委員長とめてください。

中島眞人自由民主党・保守党

○委員長(中島眞人君) 速記とめてください。    〔速記中止〕

中島眞人自由民主党・保守党

○委員長(中島眞人君) 始めてください。

堤修三厚生労働省老健局長

○政府参考人(堤修三君) あくまでも機械的な計算をしてみて、その時点でということでございます。単純に数字だけを比べてみますと、それはおっしゃるように百五十万と百三十万ということでございます。ただ、それが伸び悩んでいるとかそういうことの判断はできないだろうと。ただ、数字を比べろとおっしゃいますと、百五十万、百三十万というふうな数字になるということは、そのとおりでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 そう言っていただければ結構なんです。  これは、大体トレンドで見ても、四、五、六と伸びているんですけれども、八月を過ぎてから在宅のサービスの利用者というのは非常に伸び悩んでいると思うんですね。  問題は原因であります。私は、これの最大の理由はやはり一割の利用料負担ではないかと。朝日新聞の調査でも、自治体の担当者の六二%が一割の利用料負担を気にして利用が抑制されたと書いているんです。大体どのマスコミの調査を見てもそうであります。それに加えて十月から高齢者の保険料徴収が始まったと。これが重なって、今この当初厚生省が想定していた利用につながっていない、利用が抑制されているという実態があるんじゃないかと思うんですが、いかがですか。

堤修三厚生労働省老健局長

○政府参考人(堤修三君) 在宅サービスの受給者数でございますけれども、四月以降、各月コンスタントに伸びてきております。給付の金額ベースで見ましても、各月、大の月、小の月ありますから、この日数を平均的な日数で補整をしてみますと毎月十億から三十億というふうに確実に給付は伸びているわけでございます。  先ほど朝日新聞等の例で六二%の数字をおっしゃったわけでありますが、あの数字自体、いろいろよく確認をしてみますと、市町村の担当者に利用者負担が原因でサービスの利用を控えているというのがいらっしゃるかどうかと。たくさんいらっしゃるか、わずかしかいないかということも含めて、そういう方がいらっしゃるという市町村の数ですね、利用者の数じゃなくて市町村の数ということでアンケートをとられた、やや誤解を招きやすい数字でございます。  私ども、幾つかの市町村のアンケート調査等々の結果を見てみますとそれぞれ数%と、利用者の方の数%が利用者負担が原因でサービスの利用を控えているという方がいらっしゃる、その程度でございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 一体何を調べているのかというふうに私は思うんです。  こういう声もありますよ。日銀の調査、生活意識に関するアンケート、介護保険の導入で老後の不安が減ったという人は一八・八%です。むしろ不安が増したという人が二二・三%、前からずっと不安だったという人が五一・九%なんです。もう一つ紹介します。介護保険ができたので貯金を減らそうと思っていると、こう答えた人はわずか一・二%であります。それに対して、介護保険ができたので貯金をふやそうと思っていると言った人は一六・一%なんですね。こうした背景には介護保険の利用料負担に対する不安、保険料負担に対する不安というのがやはりあるんだと。やっぱりそこをしっかり見なくちゃいけないと思うんですけれども、大臣、いかがですか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 介護制度にとどまらず、社会保障制度というのは、それは保険料の問題もございますが、制度全体として安定、そして制度全体として信頼できるかどうか、安心できるかどうかということでありまして、制度の掛金があるから不安になるというわけではないと思うんです。  介護保険があったときとなかったときとを比較いたしますと、それは介護保険の保険料は確かにこの介護保険ができましてから余分に支払わなければならなくなったことは事実だというふうに思います。しかし、この介護保険の制度ができたということ、この制度による安心感というものは非常に私は増したというふうに思っております。したがって、保険料の問題だけでこれを片づけられては困るわけでありまして、やはり制度そのものがどうかということを私はごらんいただきたいと思うわけでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 私は、やはりその今の実態をリアルに見れば、介護保険というのは介護の社会化を進めるんだと言ったけれども、実際は利用料負担を苦にして家族介護に戻っているような実例も出てきている。すべてがそうだとは言わないけれども、そういう実例も出ている。それから、施設介護に逆戻りしているという実態もある。そういう中で、本当に介護保険制度を二十一世紀も発展させるという立場に立つのであれば、やはりそういう問題点には目を向けて、改善すべきところは改善すべきではないかと、そういう立場で私は申し上げている。  例えば、ホームヘルプサービスの利用料軽減、これは自治体のところではかなりのところでやはり軽減するんだと、新規の利用者にも軽減するんだ、あるいは医療系サービスにも拡大するんだという取り組みをやっている。我が党の赤旗の調査では、全国で五百七十一自治体で利用料軽減が始まっている。それから奈良県では、四十七市町村中四十二で実施に踏み切った。約九割であります。例えば東京の武蔵野市、ここは訪問介護、通所介護、通所リハビリを三%にしているんです。そうするとどうかというと、在宅サービスの支給限度額に対する利用率、これは東京全体は四九・五%なんですけれども、武蔵野市は六六・三%なんですね。  やはり私は、この利用料の軽減というのは、介護保険を本当に利用拡大する、身体介護の部分を拡大する、ぎりぎりでないと在宅で見られないような人を何とか施設介護じゃなくて在宅で見ていくということを本気にやる上では、やはり利用料の軽減というのは真剣に検討すべき課題ではないかというふうに考えるんですが、大臣、そういう点で、すべてをなくせと言っているわけじゃないんですよ。  やはり私は、この介護保険制度を本当に改善するためにはこの点についての見直しが必要ではないかと、そういう立場で申し上げているんですけれども、いかがでしょうか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 中に非常に低所得の方があって、そして年金でも月一万以下という方も中にはございます。そして、ほかに余り多くの収入がないというようなこともある、そういう方もあるということを聞いておりますから、そうした皆さん方に対しましてはやはり考えなきゃならないというふうに思いますけれども、押しなべてこの保険料を全部下げていけばいいと。それは低ければ低いほどいいには違いありませんけれども、全部下げていきましたら、この制度というものが成り立っていかないということも理解をしていただかなければならない。  この制度を成り立たせていく、その成り立たせていくということを中心に考えながら、本当に低所得に悩む人たちに対しましては手を差し伸べるということでよろしいのではないかというふうに思います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 だから、私はそういうことを申し上げているので、すべてをなくせと言っているわけじゃないんですよ。  例えば、今の政府の対策だって、訪問介護だって、今まで利用してきた人だけでしょう。そうじゃなくて、低所得者には新規の利用者にも拡大した方がいいんじゃないか。医療・保健サービスだって拡大した方がいいんじゃないかと。  そういう点での検討も進めるというふうに受け取ってよろしいんですね。

桝屋敬悟公明党厚生労働副大臣

○副大臣(桝屋敬悟君) 今、大臣の方からは保険料の話もありました。それから委員の方からは、利用料の問題についてるる御指摘があったわけであります。  ただ、介護保険がここまで今進んできて、この利用者負担が在宅サービスが伸びない最大の原因だというふうに果たして整理できるかどうか。先ほど局長の方からも、一部そういう声も確かにあったというのは私どももつかんでおりますけれども、決してそれは大きい数字ではなかったという現状。  それからさらには、利用料については、もう委員も重々御承知のとおり、在宅サービスについては社会福祉法人等について相当の軽減策を今現場にお願いをしているところでありまして、これも委員の御党でも御調査をいただいているようでありますが、相当進んでいるということであります。そのような中で、介護保険の在宅サービスは全体としては量が伸びているわけでありますから、いま少しそういう動向を見きわめながら、低所得者の負担軽減ということについてもあわせて検討しなきゃならぬ課題だと、このように思っております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 それと保険料の問題です。特にこれは十月から満額徴収で二倍になる。大臣は委員会でも、ことしは十月から倍額になってくるわけですから、そのときにそうした問題をもう一遍検討しなければならない、あるいは皆さん方がそれにたえ得るかどうかということが大きな問題となるというふうにおっしゃいました。  これはやはり、今の消費不況の中で、十月から保険料が倍額になる、このままどんと突っ走っていいのかという点では何らかの検討をする必要性があるというふうに思っていらっしゃると受け取ってよろしいんでしょうか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 昨年、半額にいたしましたときに、随分皆さん方からおしかりを受けました。今度はそれをもとへ戻すわけでございますから、今度はおしかりを受けないだろうというふうに思っているわけでございます。  私が先日申しましたのは、やはり今の倍額にいたしましたときに、中にたえられない人があるだろうということを申し上げたわけで、この倍額にすることによって、いわゆる正規の額にすることによって全部の人がたえられなくなるということを私は申し上げているわけでは決してございません。中にはたえられなくなる人もありますから、その人たちに対してどうするかという問題は起こるだろうということを申し上げたわけでございます。そういうことでございますので、ひとつ御理解をいただきたいと思います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 ということは、要するに、押しなべてということじゃないですけれども、十月からの正規の徴収になるに当たっては、これは低所得者の保険料については一定の見直しをするという方向で検討したいというふうに受け取ってよろしいんですか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) そこは、見直しのところまで私は申し上げているわけではございません。保険制度という制度でやります以上、この制度は保険料を支払っていただくという制度の中で考えていかなければならないわけでありますから、その制度の中で考えられることは何かということだろうと思うんです。低所得の人がありますから、その人たちはもう保険料は一銭も払わなくてもいいんだというわけにはいかないだろう。やはり保険料は保険料としてお支払いをいただく。  しかし、そこでは猶予をしなければならない人があれば、それは猶予をするということを市町村もお考えいただいているわけでありますから、そうした都道府県なり市町村とタイアップをしながら低所得の問題は考えていくということでよろしいのではないかというふうに思います。

中島眞人自由民主党・保守党

○委員長(中島眞人君) 時間が来ていますから。

小池晃日本共産党

○小池晃君 一言だけ。  ケアマネジャーに対するケアプランの作成費の引き上げの問題、午前中も作成費の引き上げの問題が出ました。三年後を待たずにやるべきであるという御主張もありました。私は、この問題も昨年八月にこれは早急に引き上げるべきだというふうに申し上げました。ぜひこれは介護報酬の見直しの時期を待たずに、制度のかなめであるケアマネの努力に報いる取り組みを進めていただきたいということを要望して、質問を終わります。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 私は、前回の審議におきまして時間の関係で取り上げられなかった論点について再度確認してまいりたいと思います。  時間短縮の一つの大きな柱であります計画年休制度の採用によりまして、取得率が相変わらず五〇%のところで低迷をしております。この取得率をどのようにしてアップするのか、計画年休制度の採用によって効果がどのように発生すると考えておられるのか、お尋ねします。

日比徹厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(日比徹君) 計画年休制度でございますが、まさにこれは計画的に物事を処理するというシステムでございますので、年休の取得促進に資するものと考えられるわけでございます。  平成十一年度の調査によりますと、計画的付与制度がある企業とない企業を比べてみますと、計画的付与制度がある企業におきます年休の取得率がやはり高くなっているというデータがございます。また、平成十二年の企業に対する調査で見ますと、企業から見て年休の取得促進に効果があった活動といたしまして計画年休制度を挙げた企業割合というのが、他の事項を挙げたところに比べますと最も高くなっておりまして、企業の目から見ても年休の取得に大きな効果があると考えているという調査結果がございます。  このようなことから、計画年休というものがやはり効果的であろうと思われますので、今後、計画年休の普及といいますか利用に向けて諸活動を進めてまいりたいと思っております。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 長期休暇制度を実現するためのステップとして私も重要であろうと思います。またさらに、病気休暇や看護休暇が日本においてはない。そして、そうしたものをとる場合に考課の査定がされるということがやはり有給休暇をとめている一つの原因であろうというふうに考えられるわけで、さらなるそうした休暇制度の創設というのが重要であるということを申し上げたいと思います。  さて、休日労働については、いわばその規制は野放しに近い状況になっておりますが、実労働時間の削減のためには休日労働の削減も必要不可欠であろうというふうに考えます。この点についてはどのように考えておられるのでしょうか。手当も三五%以上というふうになっておりますけれども、ほとんどは三五%どまりの支給率と言われておりますが、いかがでしょうか。

日比徹厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(日比徹君) 休日労働の割り増しの点につきましては、今、委員御指摘のとおり三五%となっておりますが、三五%を上回っているものというのはそう多くないと承知しております。  なお、平成十二年の調査で回数の点を申し上げますと、一カ月の所定休日労働の回数でございますが、調査対象事業場で平均的に働いている人の場合で月に一・八日、それから各調査対象事業場で最も多く休日労働をしている者の全体の平均で二・四日となっておりまして、やはりここら辺の回数のことが御議論あろうかと思います。  そこで、休日労働につきましては現在専門家会議を開催させていただいておりまして、ガイドラインの検討を行っていただいております。今後におきましては、専門家会議及び労働政策審議会におきます議論を踏まえさせていただいた上でガイドラインを作成してまいりたいと考えております。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 できるだけ早くそうした結論を出していただきたいと思います。  さて、この四月一日から、一週四十四時間という特例措置適用事業というものがまだ残っているわけですが、この適用事業所はどのくらいあるでしょうか。そして、この特例措置適用事業所に働く労働者は何人ぐらいいるのでしょうか。  また、ここに雇用されている労働者が、他の労働者が一週四十時間であるにもかかわらず一週四十四時間の労働時間というのは法のもとの平等に反するというふうに考えられまして、一日も早く一週四十時間というものを実現すべきであると考えますが、これらの見通しとそしてその施策等、お尋ねをいたします。

日比徹厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(日比徹君) 特例措置の対象事業場数と労働者数でございますが、平成八年度の事業所センサスによりますと、事業所数では約二百三万事業所でございます。それから、労働者数でございますが、これは常用雇用労働者というベースでとらえておりまして、短時間の雇用であるかアルバイトであるか等は問わない形での集計でございますが、約六百二十五万人ということになっております。  それから、特例措置につきましては、御案内のとおり、今月からそれまでの週四十六時間というものが週四十四時間に短縮されたところでございまして、当面は週四十四時間制の遵守の徹底に努めてまいりたいと考えております。なお、特例措置につきましては、中央労働基準審議会におきまして何度も議論を積み重ねられてきたところでございまして、現状ではなおも必要ということであろうと考えております。  また、特例措置であっても、労働時間の短縮ということはもちろん大切なことでございますので、諸施策いろいろございますので、できるだけ努めて労働時間の実質的な短縮に向けて施策を活用してまいりたいと考えております。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 アイム・ジャパンの関係についてお尋ねしたいと思います。  私が外国人研修・技能実習制度に関する質問主意書というものを平成十二年十一月三十日に出させていただきまして、一月十六日に答弁書をいただいております。  それによりますと、技能実習生の時間外及び休日の労働に係る労使協定の届け出を行っていないとして指導した事案が、平成十一年度の調査だと思うんですが六百六十七件、時間外、休日または深夜業の割り増し賃金が適切に支払われていないとして指導した事案が六件というふうにあります。そして、個別に監督指導を実施した結果、八事業場において労働基準法第三十七条違反が認められたということでありますが、その具体的な内容はどのようなものでしたでしょうか。さらにその際、ほかにどのような違反があったのか、そしてそれに対する労働省の対応についてお尋ねいたします。

日比徹厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(日比徹君) ただいま御指摘の監督指導の結果でございますが、割り増し賃金の三十七条違反の点は、御指摘のように八事業場でございました。  その違反の具体的内容でございますが、割り増し賃金の計算を行わずに一時間当たりの、これは割り増し分ではなくて根こそぎの賃金でございますが、賃金を一律に五百円あるいは六百円などとしていたものが三事業場ございます。また同様に、割り増し賃金の計算を行わず一時間当たりの賃金を前年の最低賃金額としていたもの、これが一事業場ございました。さらに、二割五分を下回る率で計算していたもの、これが二事業場でございます。それから、百円未満の額を切り捨てていたもの、これが二事業場ございました。  また、個別監督指導を実施しました百六十の事業場で、他の違反状況でございますが、労働条件を書面により明示していなかったところが十七事業場、それから賃金控除協定なしで賃金の一部を控除していたところが三十三事業場、時間外労働協定なしで時間外労働を行わせていたところが二十四事業場などの違反状況がございました。  これらの事業場につきましては、その後、法違反の是正をさせまして、その確認をいたしたところでございます。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 社会民主党国会議員団で長野県松本市にありますアイム・ジャパン長野支社に二月二十六日に調査に入りました。  そのとき、研修生・技能実習生を受け入れる企業に示す受け入れ条件が大変問題発生の大きな原因になっているということが判明いたしました。技能実習生が本国で知らされている内容が日本の労働法に違反するということがあってはならないし、研修生ないしは技能実習生に対してはインドネシア語と日本語の契約書の内容がそごすることも許されないというふうに思いました。  しかし、アイム・ジャパン長野支社では、東京本社が一括して企業に説明したり、そしてモデルフォーマットのそうした契約文書はすべて本社が内容や文書を管理して直接渡す、お金も長野支社では扱っていなくて全部本社でやっているというようなことを言っていましたが、本社はこのような対応はどのようにしているのか。アイム・ジャパンが果たして入管法や労働法規等の法令違反がないように適正な対応をしているかどうかということについて、厚生労働省はこれまでどのように監督し指導されてきたのか、その具体的内容を明らかにしていただきたいと思います。

酒井英幸厚生労働省職業能力開発局長

○政府参考人(酒井英幸君) アイム・ジャパンにつきましては、昨年の段階では、いろいろ先生にも御心配をいただいたパスポートの問題であるとか、あるいは研修手当の問題であるとかということについての指導を行ってこれを是正させたところでございますけれども、ただいまの雇用契約につきましては、立入検査をいたしましたものを踏まえまして、実はことし二月二十三日に改善勧告をいたしております。  先生が今御指摘になりましたように、ひな形として研修・技能実習に関する費用あるいは待遇、雇用契約のモデル的な様式等につきまして、当方でもいろいろ吟味をいたしまして、問題ありということでいろいろ指導を加えたところでございます。  具体的には、一つは賃金支給時に実際に実習生に支給する額を一つのひな形として示していた、本来、当事者で考えるべきところをひな形を示していた、あるいは昇給、賞与等の支給は必要でないかのようなことを書いておった、これもひな形に入れていた、こういうこと等を是正するようにということで、これにつきましては是正をアイム・ジャパンの方でもしているところでございます。  それから、二月の下旬におきまして、受け入れ企業において研修生に対して時間外の研修というものを行わせているのではないかということも御指摘をいただいたことを踏まえまして、文書で二月二十八日にこのようなことは直ちに中止するようにというようなことで指導をしたところでございます。  今後とも、アイム・ジャパンについては、私ども、十分指導をし、研修がぜひ適切に進むように気をつけてまいりたいというふうに思っているところでございます。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 お金は一切アイム・ジャパンの本社から直接支払われているようなことを言って、各受け入れ企業は全部東京本社にお金を上げて、そして東京本社から直接労働者にお金を払っているというようなことをアイム・ジャパンは言っていたんですが、そのようなことはあったのでしょうか。そして、その中で、住宅費とか住民税とかさまざまな不明な金額が差し引かれているということを私どもはいろんなメモで確認をしているんですが、その点についてはお調べいただいておりますか。

酒井英幸厚生労働省職業能力開発局長

○政府参考人(酒井英幸君) アイム・ジャパンは、先生御案内のように、受け入れ企業が初年度にお一人研修で受け入れられ、その方が二年目実習生になられ、三年目も実習生としておられる、それで二年目からまた新たな研修生を受け入れられると、いろいろ繰り返しがあることにかんがみまして、三年間いらっしゃる場合の経費を、研修をやっておられた時点に着目した経費あるいは技能実習を受けておられる時期での経費ということでお金を一時に三年分、この人のお金をいただくということで、財政負担も大きいものですから、分散していただきながら全国的にそれを集めまして、直接アイム・ジャパンから例えば研修費、研修手当についてはお出しをしていると。  それから、滞在される場合の保険でございますけれども、そんなものをやる場合も、全体的にお金をお集めして保険をしていくといった必要性がある、共益的、福利的な面では全体的にいただいてそれを制度に充てていくということが適切であるということで、そういう経費は全体的にやっておるわけでございますが、例えば住宅をお貸しするとか、これは住宅は提供してあげてくださいというようなこと、光熱費もなしでやってあげてくださいと、これは個々の受け入れ事業主の方でやっておられることでございます。いろんな今の二つあわせてのお話が進められているということでございます。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 本来、労働の実態というのは個別の労働契約というものが基本になるようで、共益的な、福利的なものがあるにせよ、何かそこのところで非常に不明瞭なものがあって、本人に対してそういう情報とか文書がしっかり出ていないという苦情がございますので、その点については十分にこれからお調べをお願いしたいというふうに思います。  それから、松本の労働基準監督署へ行きまして、そうした研修生の時間外労働その他不平不満というものについてどういう認識をしているかと聞きましたら、個別的な申告がないので私どもは知らないというような御返事でございましたので、やはり私は、各労働基準監督署について、その研修生や技能実習生問題のいわゆる実情を正確に把握するように、そして必要十分な対応をしていただきまして全国的な実態調査を早急に実施していただきたいと、そういうふうに調査に入るたびに思いますので、その点御検討をいただきたいというふうに思います。  時間が参りましたので、終わらせていただきます。

西川きよし二院クラブ・自由連合

○西川きよし君 よろしくお願いいたします。  本日、私の方からは、母子家庭、父子家庭、この対策についてぜひお伺いしておきたいと思います。  まず、先日、一九九八年の実態調査の結果を発表されました。今日の母子家庭、父子家庭の状況について、まず政府参考人の方からよろしくお願いいたします。

岩田喜美枝厚生労働省雇用均等・児童家庭局長

○政府参考人(岩田喜美枝君) 平成十年度の全国母子世帯等調査の結果によりますと、母子世帯は九十五万五千世帯、父子世帯は十六万三千世帯と推計されております。また、就業状況についてでございますが、母子世帯の中で就業している母親は八五%、父子世帯の場合は八九%の父親が就業しているという状況でございます。  また、世帯の年間収入の平均額でございますが、母子世帯については二百二十九万円、父子世帯の場合は四百二十二万円となっております。

西川きよし二院クラブ・自由連合

○西川きよし君 ありがとうございました。  母子家庭、父子家庭、いずれもその世帯数は前回の調査に比べまして多くなっているわけですけれども、その中でも約十六万三千四百世帯という父子家庭に対する支援についての厚生労働省のお考えをぜひ本日お伺いしたいと思います。  今回の調査結果を拝見いたしますと、父子家庭のお父さんの中で事業主であったり常用雇用者である場合が約十三万世帯、その大半を占めているわけですけれども、一方では、さまざまな事情で働いていない、また働けないお父さんもいらっしゃるわけです。働いている方でも臨時であったりパートであったりというケースがあるわけですけれども、約二万三千世帯そういう方々がいらっしゃいます。  全世帯から見ますと割合は小さいかもわかりませんけれども、しかし逆に、そういった方々に、そうだからこそ行政の支援というものが必要ではないかなというふうに思うわけです。確かにこれまで母子・父子家庭対策の経緯を見ましても、ヘルパーの派遣でありますとか相談事業等々その拡充が図られてこられました。これも十分私自身も理解はいたしておりますけれども、しかし父子家庭のお父さん方の声をお聞きしますと、最近、西川さん、きよしさん、つらいなというお声をたくさん聞きます。サービスが十分に行き渡っているんだろうかという疑問もそういうお声の中にあって心配をいたすわけですけれども、今日の父子家庭対策の現状について、まず大臣の方からもぜひ御答弁をいただきたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 私も、西川議員にこの質問をしていただくということで、父子家庭の人数というのを初めて知ったわけでございます。母子家庭の方の人数はいつも見るわけでございますけれども、父子家庭がこれだけの人数になっているというのはちょっと私も考えにくかったわけでございますが、十六万人からの方がおみえになるということで、少し驚いた次第でございます。  父子家庭となって間がない世帯などに対しましては介護人を派遣するというようなことを現在のところ行っているようでございますし、また残業で遅くなってなかなかお父さんがお帰りにならないといったようなときに小さなお子さんが一人で待っているというのは大変なことだろうというふうに思いますので、児童福祉施設などにおいて子供を養育する子育て支援短期利用事業というのをつくって、そしてそこを利用していただいているというようなことも今あるようでございます。  それから、保育所の優先入所というようなこともやっているようでございますが、やっぱり父子家庭でお父さんのお仕事もさまざまでございましょうし、そこに当てはまるような形ですべて対策がうまくいっているかどうかというのは私も若干心配でございます。しかし、対策としては、こうした優先度を先にした対策を立てましたり、今申し上げましたような対策を立てて皆さん方に少しでもおこたえをしたいということでやっている。  しかし、こういう制度をやりましても、なかなか御利用いただけないケースもあると。もう少しこういうことをやっておりますよというPRもしなければいけないんだと思うんですが、せっかくつくりましてもなかなか御利用いただけない場合もあるといったようなことで、これからこうした問題をどうしていくかといったことを私たちも、そうしてせっかくつくりましても利用していただけなければどうにもならないわけでありますから、もう少しPR等にも努めていきたいと思っております。

西川きよし二院クラブ・自由連合

○西川きよし君 ありがとうございました。  私も母子家庭の大会などは時々顔を出させていただくんですが、なかなか父子家庭の方はそういう大会などはございません。今日これだけ経済状況あるいは雇用状況が厳しいわけですし、今、大臣の方からも御答弁がありまして、小さい子供が待っていると大変だというお話も出ましたが、本当に、子供を育て仕事もし、男性が家事もという、それはもう大変だと思います、なれないことで。  いろんなケースがこういう方々ございますけれども、それにいたしましても大変だと思いますし、女性にとっても男性にとっても本当にこれは大変なことには変わりはないんですけれども、そうした状況にあるお父さんからの声、実は本日、お手紙をいただいておりまして、たくさんお便りをいただくんですが、あえて岡山県とだけ申し上げておきたいと思います。ぜひ大臣にもお聞きいただきたいと思います。  私の父と母は七十歳を越え年金暮らしです。そして、私の年齢は四十一歳で、今度高校進学、中学入学、小学校三年になる男の子を持つ、父子家庭です。この前市役所の福祉課へ行って聞いたのですが、母子手当てはあるのに、父子手当ては、ありません。一昔なら、納得がいきますが今現在では、納得がいきません。なぜなら、男、女の仕事は平等になっているし、女性の給料もよくなっていると思います。それにどちらかといえば、父親より母親のほうが子育ては、一枚も二枚も上だと思います。なのに父子家庭は、手当て、その他メリットが何もないのでしょうか?この不景気な世の中で、これから先、父子家庭は増えると思います。そのためにもよろしくお願いします。 というお便りを、これは本当に生の声をいただいたんですけれども、もう一度大臣に感想をお聞かせ願えればと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 最初に局長の方から紹介をしてもらいましたように、母子世帯それから父子世帯あるわけですが、平均収入からいきますと母子世帯は二百二十九万円と非常に少ない。父子世帯も多くはありませんが、しかし四百二十二万円と、母子世帯のことを思いますと父子世帯の方が収入という面では恵まれているということもございます。この辺のところをどう考えるかということだろうというふうに思うんですね。  それで、今お読みいただきましたそのお手紙の方なども大変御苦労をしていただいているんだろうというふうに思いますが、介護人の派遣事業でありますとか子育ての支援短期利用事業を行っておることは先ほど御紹介をいたしましたが、本当に利用していただきやすいそうした事業というものをやはりつくってさしあげることの方が先ではないかという気もするわけでございます。  一層充実を図りまして、第一線の窓口におきましても必要なときに利用できるような施設の周知を図っていきたいというふうに思いますが、これはお金も大変な面もあるだろうと思うんですね。お母さんの場合には、先ほどおっしゃいましたように、いろいろありましても子育てのことはよくわかっておりますから。しかし、お父さんの場合に、月の収入はありましてもなかなかそこがうまくいきませんから、より多くの支出があるということは考えられるわけでありますから、その辺のところを一体どう考えるのかということだろうというふうに思います。  そこは、父子手当というのを出すことがいいのか、それとも先ほどのお話にありますようにもう少し派遣業のようなところを充実をして本当に利用していただきやすいような形にすることの方がいいのか、そこはもう少しこれは検討を要することではないかというふうに思いますが、局長の方からもうちょっと、その辺ありましたらつけ足してくれますか。

西川きよし二院クラブ・自由連合

○西川きよし君 細やかにありがとうございます。  今、お金の面、いろんな細やかな面から御答弁いただいたんですけれども、それでは政府参考人の方に、大臣に続いて僕の方からお伺いしたいと思います。  児童扶養手当は母子家庭だけということですけれども、父子家庭はこの対象外となっているわけですけれども、この部分を御説明願いたいと思います。

岩田喜美枝厚生労働省雇用均等・児童家庭局長

○政府参考人(岩田喜美枝君) それでは、児童扶養手当の沿革からごく簡単に御説明させていただきたいと思います。  実は、昭和三十四年に、死別の母子世帯を対象としまして無拠出の母子福祉年金というものが創設されました。そういたしますと、死別の母子世帯はそれで救済されるわけですが、生別の母子世帯についても同様の支援策をすべきではないかという議論が当時起こりまして、そういう議論を踏まえまして、その直後の昭和三十六年でございましたけれども、児童扶養手当制度が最初に導入されたというのが発端でございました。その後、幾度か改正が行われましたけれども、基本的には母子家庭を対象とする手当として発達して今日に至っているということでございます。  そしてまた、最近の母子家庭と父子家庭の実態を見てみますと、母子世帯になったその時点での母親の就業率は六三・五%でございまして、三割以上の方は働いておられない。一方、父子世帯になるその直前の状態では父親は九五・九%ですから、ほとんどの方が働いておられるという違いが現在もございます。また、母子世帯と父子世帯の平均年収の話は先ほども大臣の方からも御説明があったところでございます。  また、生活の上で何が一番困っているかというアンケート調査をいたしますと、母子世帯ではやはり家計の面が一番心配であるというふうにお答えになっている方が三七・九%と最も多く、一方、父子世帯では、家計の心配というよりはむしろ育児、家事が心配であるというふうにお答えになっている方が三四・一%ということで最も多いといったような実態が平成十年度の全国母子世帯等調査結果から明らかになっております。  このように、母子家庭については一般的に経済的な困難が大きいということに対しまして、父子家庭については妻との死別とか離別を契機として父親の稼得能力がその時点で急激に減退するということは一般的には余り考えられない、所得水準は妻との離死別にかかわりなく引き続き所得はあるであろうというふうに想像されるということ、そしてまた母子家庭と比較して大変なのはむしろ家事とか育児の面、それと仕事の両立という面では母子家庭以上に大変ではないかというふうに思われるということ、そういうようなことから、父子家庭に対しましては、大臣の答弁にもございましたように、子育て支援のためのヘルパーの派遣など、そちらの分野の支援を中心にこれまでは施策の展開を図ってまいっております。

西川きよし二院クラブ・自由連合

○西川きよし君 ちょうど時間が参りましたのでこれで終わらせていただきますが、大臣にも本当に情のある御答弁をいただきまして、また局長、ありがとうございました。もう一問残っておりましたのですが、時間が参りましたので終わらせていただきますが、またこれも検討していただくということで、よろしくお願いいたします。  ありがとうございました。

黒岩秩子さきがけ環境会議

○黒岩秩子君 さきがけ環境会議の黒岩と申します。  きょうは、障害者の問題に関して御質問したいと思います。  実は私、三十歳になって、保母になって初めて知的障害者という方と出会いました。出会うことによってさまざまなカルチャーショックを受けましたけれども、中でも一番大きなショックは、常識的なできるかできないかとか、あるいは物覚えがいいか悪いかとか、そういう価値基準ではかろうとしたらば価値がないと言わざるを得ない、そういう方たちだったものですから、これはそちらに問題があるのではなくて私自身の物差しの方に問題があるのではないかと考えて、よくよく考えた結果、私の中で出た結論は、人をはかる物差しなんかないんじゃないかということでした。  すべての命には同じ重さの価値があって、違うのは一人一人の個性なのではないか、知的障害も一つの個性なのではないかという考えにたどり着いたときに、このような私の人生観を百八十度転換させてくれた知的障害の人たちを養護学校だとかあるいはその施設だとか分けて収容するということは、地域の中でそういう方たちと接する機会が全くなくなってしまっていた私自身も含めて、こんなにもったいないことはないと思い始めまして、どんな障害を持っている方たちも地域の中で普通に暮らせるように、そしてその方たちからたくさんのことが学べるようにということで、さまざまな地域活動を展開してまいりました。そこの中で知り合ってきたさまざまの障害者の皆さんからもういろんな問題を提起されてきまして、きょうはその中で二点だけ御質問したいと思っております。  実は、障害というふうに一言で言っても、その障害にはさまざまの種類とかあるいは程度とかの違いがあります。その種類に分けて支援対策を練っているのが現状だと思いますが、それは種類に分けることによって支援がやりやすくなるというプラスの面もあるので現状としてはやむを得ないかもしれませんが、種類別に分けることによってマイナスもある、そのことについてちょっと申しておきたいと思います。  一つは重複障害。つまり目が見えなくて知的障害である、あるいは歩けなくて言葉もしゃべれない、そういう重複障害の場合には大変面倒くさいことになりまして、例えば新潟県の場合でしたら、知的障害でかつ目が見えない人が入れる施設は全くなく、遠く福井県まで行っているというそういう親子があります。それからまた、これは厚生労働省の問題ではないんですけれども、文部科学省の問題としましては、入る学校が知的障害の養護学校、身体障害の養護学校と分かれているために重複障害の子供たちが入れる学校がないという現状もあります。  そういうことで、その重複障害の場合などについてはまたいずれゆっくり御質問させていただこうと思いますけれども、きょう取り上げていきたいと思っておりますのは自閉症と呼ばれる子供たちのことです。実はこの自閉症というものの定義、これをまず伺わせていただきたいと思います。政府参考人の方から定義をよろしくお願いいたします。

今田寛睦厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(今田寛睦君) 自閉症の定義についてお尋ねでございますが、自閉症につきましては、WHOが定めました国際疾病分類によりまして、大体三歳以前にあらわれます、後ほど申し上げます三つの特徴的な症状を示す発達の障害と、このように定義をされております。  その三つの特徴的症状でありますが、まず一つは、視線が合わないあるいは感情の共有などができないなどで対人関係を十分発展させることができないという相互の社会的関係の質的な障害、これが第一であります。それからもう一つは、話し言葉がほとんどなかったり、あるいは言葉が出てきてもそのままオウム返しをするなど、会話のやりとりができないというコミュニケーションの障害。三番目に、関心が狭くて形にこだわること、特殊なものに愛着を示すこと、あるいは同じ動作を繰り返すことなど活動や興味が著しく制限されていること、この三つの症状をもって自閉症というふうに定義づけております。  私どもも、このような理解のもとに自閉症対策を行っているところであります。

黒岩秩子さきがけ環境会議

○黒岩秩子君 ありがとうございました。  そのような自閉症の子供たちに対して、実は役所としては知的障害の中にくくり入れてさまざまな支援策を行っていると伺っております。事実、自閉症の七〇%から八〇%は知的障害を併発しているということなのですけれども、その残りの二〇%、三〇%、つまり知的障害は持たない自閉症の子供たちの症状は、今定義されたところからいきますと、大変手がかかる、いわゆる介護保険の言葉で言えば介護度が高い子供たちで、実は自閉症の子供を持つお母さんたちは、私たちってごめんなさいと言う機械みたいよ、人に会えばごめんなさいを言っているのと言っています。  それで、実は新潟県の中で親子心中がありまして、それがきっかけになって親の会ができたという経過があります。本当はそういう方たちが地域の中で迷惑をかけ合いながら普通に暮らせるということが理想だとは思うんですけれども、とりあえずのところ、親子心中を防ごうとしたら、やはり親と子を分離して施設に収容してしまわなきゃいけないという現状があるわけなんです。  実はその施設について、知的障害の施設として施設がつくられてしまった場合、手のかかる度合いが大変違うために、新潟県の場合でしたら、その手がかかる部分を親たちが補充しているわけなんです。そうしますと、今度その親たちが物すごく大変で、病気になったりというような形になってしまっているものですから、知的障害とは違う自閉症特有の手がかかるという問題を考えたときに、どのような改善策を考えておられるのか、大臣にお伺いします。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 詳しいことはちょっと後で局長の方からつけ加えてもらいたいというふうに思いますが、自閉症のお子さんというのは知的障害者とは私も違うと思うんです。知的障害の部分もあるかもしれませんけれども、しかし知的障害でない部分の方が多いお子さんがたくさんお見えになる。  今、お話にありましたように、双方ともに障害をお持ちの方もございますし、いたしますが、これは知的障害者として、いわゆる厚生省の中で書類を分類する上で知的障害者のところに分類をするというのは、分類はそれでいいかもしれませんけれども、現実問題として知的障害の皆さん方と御一緒の施設に入れるとかそうしたことは非常に難しいことなんだろう、知的障害者の皆さん方にも御迷惑なことにもなるんだろうという気がいたします。  私も自閉症のお子さんのお入りになっております施設にお邪魔をしたことがございますけれども、先ほど御指摘になりましたように、普通では考えられないような状況が幾つもございまして、やはり自閉症の皆さんには自閉症の皆さんとしての対策というものが本当に必要なことだけは間違いないというふうに私も思っているところでございます。  これは、具体的にどうしていくかということはあるんだろうというふうに思いますが、現在、局の方でどういうふうにしているかということにつきましては、ちょっと局長の方からつけ加えさせていただきたいと思います。

今田寛睦厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(今田寛睦君) 環境の変化に柔軟に対応することが大変困難な方々が多いということから、その処遇においていろいろと困難を来していらっしゃるという現実を御指摘いただきました。  御指摘のように、今、知的障害児あるいは知的障害者の施設において現実的には処遇を行っておりますけれども、その場合には、常時注意とか指導をしなければならないような問題行動のある方につきましては措置費の加算という形でひとつ対応させていただいております。しかしながら、知的障害が見られないような自閉症の方々に対して、これまでの知的障害者の施策の枠で必ずしも十分に対応できていない面があるのではないかという点につきましても私ども承知をいたしている次第であります。  現在、我が国には自閉症児の施設が七カ所ございます。医療型もありますし、それから福祉型もございます。それから、知的障害者の施設で自閉症者を主に処遇している施設が四十三カ所ございます。私どもも、現実にそれに取り組んでいただいているこういった施設の皆さん方のお力もかりながら、これまで培ってまいりました調査研究も踏まえて、今後どのような施策あるいは対応が必要かといった点について検討をしていきたい、このように思います。

黒岩秩子さきがけ環境会議

○黒岩秩子君 よろしくそのようにお取り組みをお願いいたします。  次に、時間がなくなってしまったんですけれども、点字図書館の利用資格についてお伺いしたいと思います。  実は、点字図書館の中には点字とテープ、それからビデオというのがあるわけですけれども、実はその点字図書館の役割というところでは、身体障害者福祉法三十四条において「専ら視聴覚障害者が利用する」というふうに定められているために、ほかの障害を持っている方たちが利用できないというマイナス点があります。テープによってしか情報を得られない筋無力症とかあるいは多発性硬化症のような、手が使えないために本が読めない、そういう方たちにテープの貸し出しを点字図書館で行っていただけないだろうかということについてお伺いしたいと思います。

今田寛睦厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(今田寛睦君) 点字図書館が保有いたします録音テープ、いわゆる録音図書でありますけれども、著作権法第三十七条第三項の規定に基づきまして、今御指摘の専ら視覚障害者向けの貸し出し用に公表された著作物を録音したものである、このようになっておりまして、これらを視覚障害者以外の者に利用させるということにつきましては、現時点では困難ではないかと思われます。  ただ、障害のある人などが障害のない人と同じように社会生活を送る、社会参加活動をするというノーマライゼーションの理念から考えまして、障害者の情報バリアフリーも重要な課題でありまして、御指摘の点は関係省庁とも協力をしながら、読書が困難な方々に対してどのようなことができるか研究してまいりたい、かように思っております。

黒岩秩子さきがけ環境会議

○黒岩秩子君 ありがとうございます。どうぞそのように御努力をお願いいたします。

中島眞人自由民主党・保守党

○委員長(中島眞人君) 本日の調査はこの程度にとどめます。     ─────────────

中島眞人自由民主党・保守党

○委員長(中島眞人君) 次に、障害者等に係る欠格事由の適正化等を図るための医師法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。坂口厚生労働大臣。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) ただいま議題となりました障害者等に係る欠格事由の適正化等を図るための医師法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  平成十一年八月に政府の障害者施策推進本部において決定された障害者に係る欠格条項の見直しに当たっての具体的対処方針等を踏まえ、障害者の社会経済活動への参加の促進等を図るため、国民の健康及び安全に関する資格制度等において定められている障害者等に係る欠格事由の適正化を図ること等を目的として、この法律案を提出することとした次第です。  以下、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。  第一に、障害者について欠格事由の適正化等を行うことであります。  医師等の資格制度、薬局開設等の許認可要件等において資格等を与えないこと等とされる欠格事由のうち、障害を特定しているものについて、障害を特定しないこととし、業務を行う能力に応じて資格等を与えることができることとするとともに、調理師等の資格や医師国家試験の受験資格等については、障害者に係る欠格事由を廃止することとしております。また、資格等を与えないこととする場合の意見聴取のための手続を設けることとしております。  第二に、法律上規定する意義が薄れている素行が著しく不良である者及び伝染性の疾病にかかっている者に係る欠格事由を廃止することであります。  第三に、医療関係資格の中で現在守秘義務規定が設けられていない保健婦、看護婦、准看護婦及び歯科技工士について守秘義務規定を整備することであります。  このほか、罰則の規定を整備することとしております。  最後に、この法律の施行期日は、公布の日から起算して一月を超えない範囲内において政令で定める日としております。  以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。  何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。よろしくお願いいたします。

中島眞人自由民主党・保守党

○委員長(中島眞人君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時三分散会

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