厚生労働委員会 第3号
- 発言数
- 283 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2001/03/22
会議録
○委員長(中島眞人君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 去る十九日、予算委員会から、本日一日間、平成十三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、厚生労働省所管について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 ─────────────
○委員長(中島眞人君) まず、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長楢崎憲安君、公正取引委員会事務総局審査局長上杉秋則君、厚生労働省医政局長伊藤雅治君、厚生労働省労働基準局長日比徹君、厚生労働省職業安定局長澤田陽太郎君、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長今田寛睦君、厚生労働省老健局長堤修三君、厚生労働省保険局長大塚義治君及び国土交通大臣官房審議官松野仁君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中島眞人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(中島眞人君) 予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○木俣佳丈君 おはようございます。民主党・新緑風会の木俣佳丈でございます。 きょうは予算から委託を受けて審議をさせていただくわけでございますが、冒頭、代替医療について、いわゆる括弧つきかもしれませんけれども、例えば鍼灸そして柔整またはアロマテラピー、こういったものについて伺いたいと思います。 と申しますのは、国民医療費というのが毎年一兆円という規模で膨らんでおり、約三十兆ということで今計算されておると思うのでございますが、これを少子高齢化の速度等を勘案しながら、何とか保ちながら、コストが上がるのはやむを得ないかもしれないけれども、どう抑制をしていくのか、これが非常に大事だと思うのでございますが、今挙げましたようないわゆる代替医療につきましては、大臣、御所見、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 御指摘をいただきましたように、医療費は大体一兆円規模で毎年増加を続けておりますが、その中でいわゆる人口にかかわりますもの、今までの人口増あるいは高齢化、そうしたものによりますところの増加率というのが大体年々歳々二%ぐらいずつふえてまいりました、この十年ぐらいさかのぼって見ますと。最近は人口増の方は抑えられてまいりましたけれども、しかし今度は高齢化率がだんだん高くなってまいりましたので、やっぱり合計いたしますと二%ぐらいになります。今後も恐らく二%ぐらい、これは人口の変化あるいは高齢化率の変化によりましてふえていくものというふうに試算をしているところでございます。 しかし、それだけではなくて、その他の部門におきます増加もありますから、これから先はその他の部門をできるだけ抑制できるようにしていかなければならないだろうというふうに思っておりますが、今御指摘になりましたいわゆる純然たる医療と言われておりますものの周辺分野の部分につきましても、国民の医療費と申しますか、健康確保に対する出費というのはかなりな分野に及んでいるであろうというふうに予測をいたしております。それは、中には健康保険を使用できるものもございますが、健康保険を使用できないものもある。双方含まれておりますので、それを一律になかなか論じることは難しいというふうに思いますけれども、それらを総合してみますと、やはりこの三十兆という枠の外にも健康に関するさまざまな費用というものが使われているのではないかというふうに思っている次第でございます。
○木俣佳丈君 私の質問はこういうことでございまして、例えば、私は一回腰を痛めました。大きな病院へ行きまして、レントゲンを撮る、そしてまた触診をしながら、引っ張ったり伸ばしたり注射を打ったり、いろいろしたんですね。一年間非常に苦しんだ覚えがございます。 ところが、ある静岡のマッサージの先生がおりまして、この方に診てもらったところ、診てもらったというより手でさわっていただいたところ、ああ、これは三回来れば治るよと、こう言われたんです。これはすごいものだなと私は思ったんですね。事実、一時間程度の治療を三回やったらぴたっとそれ以来何の故障もなく今まで来ているというのを私は体験しておりまして、こういった代替医療というものが、例えば、はり、きゅう、マッサージ、それから柔整、そしてまたその他、厚生省の方々はお認めになっていないアロマテラピーとか、こういったものをどう取り込んでいくかということが私は大事だと思うんですが、大臣、再度この重要性についてお伺いしたいんですが。
○国務大臣(坂口力君) 三回来たら治ると言われてぴたっと三回で治ったというのは、大分暗示にも先生はかかったんじゃないかと思いますが、それはしかし暗示だけではなくて、その効果もあったんだろうということを私もそれは認めることは認めたいと思います。 しかし、その周辺のところは非常に複雑になっておりまして、いわゆる経験を積み重ねることによって行うところが多いわけでございまして、特に学校でありますとかそういう専門学校のようなところに行かずに、ただ三月とか半年とかというような弟子入りをして、訓練もただ見よう見まねで受けるということだけでおやりになっている人もかなりあるわけでございます。これらの点を正式に認めるということはなかなか認めがたいところでございますし、しかしそれが全然役に立たないかといえばそうではなくて、先生のように見事に役に立ったところもあるわけでございますから、そこは一概に言いがたいところでございますけれども、やはり専門的な技術として認めていくということになれば、それなりにやはり学校なり、それを職種としても認めて、正確にきちっと訓練をしていくということにしないと、今のような状況の中でそれらをすべて認めていくということはなかなか難しいことではないかというふうに思います。
○木俣佳丈君 確かに今の状況の中で、代替医療というもの自体が玉石混交というのか、例えば今マッサージの分野一つ挙げても、その効用というのか効能というかについてはまだ一定の確立されたものがないというお答えだったと思うのでございます。確かに私も、その病院へ行きながらほかのマッサージの方に見てもらって治らなかったんです。こういう経験を持っておりますので、確かにそういうこともあるとは思います。 さて、質問したいのは、そういう中で国家資格が例えば鍼灸、柔整についてはあると。そして、それに対して国費として療養費というんでしょうか、いわゆる治療代について療養費というのをあてがう仕組みがあると。その中で、鍼灸に対しては毎年大体六十億前後、しかし柔整については二千七百億という極めて大きな差があるわけでございまして、この差はなぜこれだけ大きな差が出てしまうのかなと。 確かに柔整というのは、諸外国でいう外科に当たるものもございますので、確かに諸外国では外科なんだと。日本では外科がおくれておるからこの部分で補完するんだと、こういう言い方もあると思うんですが、ならば鍼灸についてなぜこれだけ少額の予算をあてがうのかなと。この点についてお答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 後で局長の方から具体的な数字等につきましては答弁をしてもらいたいと思いますが、今、先生が挙げられましたものの中で鍼灸、マッサージ、あるいはいわゆる柔道整復師の皆さん方というのは、これは制度として認められているわけでありますし、それなりの効果というものもあることが認められているわけでありますから、それらを私は否定しているわけではありません。マッサージはマッサージとしての効用がありますこともこれはもう十分わかっていることでありますから、それらを私は否定しているわけではございません。 しかし、それ以外にもまだ正式に認められていない分野があるわけでございます。それらはなかなか判別、どこに入れるのかというのはなかなか難しい面もございますし、それらのところにつきましては経験を積み重ねておやりになっているところが多いし、その辺のところを、だからといってそれを全部認めていくわけにはなかなかいかないのではないかということを申し上げたわけでございます。 あとはちょっと数字は局長の方から。
○政府参考人(大塚義治君) ただいまお示しの金額は、恐らく公的な保険、健康保険などでございますけれども、による給付の額をお示しだったと思います。 公的な保険制度の対象になるかどうかにつきましては、先ほど大臣から御答弁申し上げましたとおり、その治療効果なり、療術あるいは技術の定義、あるいはそれに関する医学的評価が確立されているかどうかということで医療保険の対象になるかどうかというのが目安になるということになるわけでございますが、ただいまの柔道整復あるいは鍼灸、マッサージに関連して申し上げますと、いずれも医師の同意のもとに施術される場合にこれを保険給付の対象となるという整理になっておりまして、例えば柔道整復で申し上げますと、骨折でありますとか捻挫を対象に中心的な施術が行われますし、一方、あんま、鍼灸のようなケースにつきましては、他の代替的な治療でなかなか有効な効果が見られない場合に医師の判断、同意のもとに行われる、こういう仕組みになっております。 そういう実態から結果的にお示しのような数字になっておるということでございまして、一定の制限なり特別の助成なりということではございませんで、利用者と施術者そして医師の相互の関係で委員お示しのような数字になっている、こういうことだろうと考えております。
○木俣佳丈君 いえいえ、そういうことを言っているのではなくて、今、大臣お答えになったように、柔整にしても鍼灸にしても国家資格がある。ですから効用については認められている。マッサージも一定限度の効用については認めている、これはいいと。 しかし、その予算額が、要はあてがう療養費、これは厚生省用語では償還払いの療養費と言うんですか、これが要は六十億と二千七百億と大きく差が出るわけですよ。だから、この点については、局長、どういうふうな見解をお持ちでしょうか。
○政府参考人(大塚義治君) 先生、予算額というふうにお話しでございましたが、これはいわば保険給付として給付をされました実績でございます。したがいまして、あらかじめこういう枠で幾らと、こう決めておるわけではございませんで、先ほど申し上げましたことの繰り返しになりますけれども、患者さんと医師と、それから施術をする柔道整復なり鍼灸なり、その関係で実績としてお示しのような数字になっている、こういうことはあらかじめ枠があるわけではございません。
○木俣佳丈君 わかりました。 ただ、要するに対象疾患、要するに給付される病状が非常に狭いということで、結局鍼灸の効果は認めていながらもなかなか使い勝手が悪いんではないかと、こういうことを申したいわけなんですが、いかがですか。
○政府参考人(大塚義治君) これは先ほど申し上げましたいわば保険給付の対象とする範囲の基本的な考え方に関する御指摘だろうと思います。 やはり今日確立された医学的な評価の面から考えまして、どの範囲を公的な保険給付の対象とするかどうかという議論に係るわけでございまして、柔道整復にいたしましても鍼灸にいたしましても、現状における医学的な知見から申しますと、医師の同意のもとに一定の範囲で保険給付の対象にするのが適当というのが今日の考え方でございます。そういう整理になっているということでございます。
○木俣佳丈君 先ほどから申しますように、やはり保険給付の範囲ではあるけれども、しかし、いわゆる西洋医学というか、そういう病院でできないところをどうやって代替していくかというのが費用の削減につながると思いますので、一層の検討を図っていただきたいと思うんですが、大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(坂口力君) これから健康の問題が非常に重要になりますし、高齢者がふえてくるということもありますから、さらにそうした骨格あるいはまた筋肉あるいは関節等々に対する問題というのはふえてくるんではないかというふうに思います。 そうした中で、今までありますそうした医療及び医療周辺の領域というのは、やはり一度整理をして検討しなければならないときが近づいているのかもしれない、私もそんな気持ちがしないではありません。現状のような状況で、これからそのままにしておいていいのかどうかということはやはり一遍検討しなきゃならないときがあるんだろうというふうに思っております。 そうした意味で、先生の御主張も十分に拝聴しながらこれからやっていきたいと思います。
○木俣佳丈君 続いて、アロマテラピーについて、香りの診療というかについて伺いますが、これについては今のところ、大臣、御所見、この効用等については政府としてどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(伊藤雅治君) アロマテラピーでございますが、私ども厚生労働省といたしまして、平成九年度の厚生科学研究費補助金により行った研究がございます。この研究によりますと、結論から申し上げますと、一定の香りのある環境での休憩が作業能率の低下の抑制に有効であったというような報告がなされております。 これは、健康な大学生四十六人を四つのグループに分けまして、一日作業をしないグループ、作業をするが休息時に香りのない部屋で過ごすグループ、作業をして休息時にジャスミンの香りの部屋で過ごすグループ、作業をして休息時にラベンダーの香りの部屋で過ごすグループ、この四群を比較していろいろ医学的な検討を加えた結果、ラベンダーの環境下で過ごしたグループについて作業能率の低下に対する抑制効果があったという報告でございます。 しかしながら、まだ非常にこのような文献が少ないわけでございまして、さらに今後、医学の治療目的ということになりますと、まだその効果はほとんどわかっていないというのが現状でございます。したがいまして、アロマテラピーの我が国におきます医学的効果については、まだまだ根拠が整っていないのではないかという判断でございます。
○木俣佳丈君 我が党の議員が出した主意書にも全く同じ答えが書いてございましたけれども、諸外国、特にイギリスあたりでは、アロマテラピーの効果というのを大と見ているという報告書がございますが、これは確かでございますか。
○政府参考人(伊藤雅治君) 御指摘のイギリスのやり方につきましては研究をさせていただきたいと思います。
○木俣佳丈君 いえ、研究していると思うんですが。特に、いわゆる代替医療、先ほどの鍼灸とかそういうのも含めたものだと思うんですが、私が持っている文献では、アロマテラピーだけではございませんが、代替医療全般にイギリス人の五人に一人が一年間に一回は受けているということでございまして、特にその第二位にアロマテラピーというのが挙げられているということであります。 一定期間見た上でその効果、効用、効能というものをというお答えだったと思うんですが、一定期間というのは今大体どのぐらいをお考えでいらっしゃいますか。
○政府参考人(伊藤雅治君) 確かにアロマテラピーにつきましては、先ほど申し上げました疲労に対する作業能率の低下に対する抑制効果というようなことがあるんですが、これを医学的な、つまり病気の治療に使うということになりますと、それぞれの病気によりまして期間は必ずしも一定じゃないわけでございますが、それをきちんと二つのグループに分けましてその効果を検証していくということになりますと、特に生活習慣病などに関しましてはかなり長い期間の観察というか研究が必要になってくるというふうにも考えられまして、どれくらいの期間の観察が必要かということについては一律に申し上げることはできないのではないかと思います。
○木俣佳丈君 大臣にちょっと伺いたいのですが、最近処方が認められたバイアグラという薬がございますが、これはかなり早くこの効能について認めたと私は思うんですね。何か特別な背景があるのかなと。もちろんこれは保険からはおりないということではありますが、これはもちろん代替医療ということではございませんけれども、例えば縮めていけばかなり縮まるのではないのかなと。 かなりの方々、例えばイギリスの五人に一人が一年にアロマテラピー等々をやって、効能を期待して、しかも非常にターミナルケアのところでも鎮静化するという、期待以上のものが、精神的なもの以上のものがあって実施をされているのに、なぜ日本はいつもいつも後手後手になってしまうのかなと思うんですが、大臣、どうでしょうか。バイアグラの例ではないんですが、早めて、大臣が大臣でいらっしゃる間にぜひ結論を出していただくというわけにいかないですか。
○国務大臣(坂口力君) 今述べられましたアロマテラピーとバイアグラとは大分違うと思いますが、アロマテラピーの方は局長から述べましたようにいろいろな研究もしているということでありますから、これが本当に医療に対する効果が十分あるということになれば、例えば今まで薬を飲んでいた、しかし薬を飲むよりもこの方が効果がある、全部の人がなくてもある一部の人には効果があるというようなことが出るとか、そういうことになりましたら、それは私は非常に前進するんではないかというふうに思いますけれども、やはりこれだけでその効果が不十分、ほかのことの補助作用として補助的にこれを用いるという程度のことでありましたら、なかなか医療保険の適用というところまでは行きにくいのではないか。 ほかの分野もいろいろ最近ございまして、こういう部分を保険適用にならないかというような部分もたくさんあるわけでございますが、やはりこういう全体の医療の事情でもございますし、医療費を節減していかなけりゃならないという状況の中でもございますので、せっかくの先生のお申し出ではございますけれども、いかににおいでも、それだけで効果を見て保険適用にできるかというのは私は若干疑問でございますけれども、私は十分な知識がない上で疑問だということを述べて大変申しわけないのですが、先ほどの局長の答弁以上にはなかなか出にくいと思います。
○木俣佳丈君 いつ内閣がかわってしまうのかわからないわけでございますので大臣もお答えしにくいかもしれませんけれども、やはり政府の継続性というか、これは国家の継続性という意味からも、引き継ぎ事項の中にきちっと取り入れていただきたいと思うんですが、再度、短くお答えいただきたいのですが。
○国務大臣(坂口力君) それはそういう御主張があったことは伝えていきたいと思います。
○木俣佳丈君 ありがとうございました。 続いて、介護保険の話に移りたいと思っております。 昨日も大臣には、介護保険が始まって一年ということでいろいろな問題が生じておるのではないか、またそもそもの制度設計というものが果たしてこれでよかったんだろうか、このようなお話をさせていただいたわけでございます。 そういう中で我々まず考えてみたいのは、よく言われる介護保険が始まりますと介護のいわゆるサービス事業というものがかなりふえてくるだろう、景気に対しても、もっと言うと失業に対してもかなりプラスになるんだということで実施されたと思うんですが、これは実際、厚生労働省として、大臣、介護保険は失業に対して役に立っているんでしょうか。そういったいわゆるエビデンスというか証拠というのは何かございますですか。
○国務大臣(坂口力君) 介護や医療の分野がこれからどれだけ雇用に役立つかということは非常に大きな注目を集めているところでもございます。 御指摘の介護の方はスタートいたしましてからやがて一年を迎えるわけでございますが、まだ一年たたないものでございますから、一年たったときの値というのは正式に出ていないわけでございますが、いろいろの今までに出ております数字をやりくりいたしまして、そしてできるだけお答えをさせていただこうというので数字を事務局の方でも出してもらったわけでございます。 そういたしますと、特別養護老人ホームで約九千人分この一年間でふえている、それから老人保健施設で約八千四百人分。ただし、この中には、例えば看護婦さんなどで他のところで今まで働いておみえになってこの分野にかわられたという方もおみえになりますでしょうし、ヘルパーさんの中にもほかのところでお勤めになっていてかわられた方もあるというふうに思いますから、これを全部これだけふえたというふうに言えるのか、しかしかわられた人はかわられた前の分があくわけでありますから、これでこれだけふえたというふうに言えるのか、ちょっとそこのところはなかなか難しいんですが、一応このぐらいは現在のところ雇用がふえているというふうに我々は今見ているところでございます。 一年経過をいたしました段階のところでもう少しはっきりした数字を出したいというふうに思っております。
○木俣佳丈君 やはり私が思うのは、介護保険というのは一つの時代の転換点、歴史の転換点だと思うんですね。やはりこれがどれだけ経済効果があるのか、いろんな試算がありました。例えば、ゴールドプランでは大体毎年八万人ぐらいずつ新規雇用がふえると、このように言い切った資料を持っておるわけですが、恐らく今の状況だと新規雇用八万人という目標には到底及ばないだろうと。例えば、最大手のコムスンなんていうのもありました。半分を閉鎖せざるを得ない、こういう状況に追い込まれたところもあるわけですね。 こういった意味でも、失業にこの介護保険というもの、または介護事業というものがどうもうまくかんでいないというか、うまくいっていないように思うんですが、いかがでしょうか。このコムスンの例を挙げてちょっとお答えいただければと思うんですが。
○副大臣(桝屋敬悟君) 今のお尋ねでございます。先ほど大臣も答弁いたしましたように、介護保険が始まりましてどれぐらい雇用に影響を与えたかということでありますが、今、委員の方からコムスンのお話もありました。 介護保険が始まりまして、報道等によりますと事業所を閉鎖したというようなニュースも流れたわけで、そんな御指摘もされているのかなと、こう思っているわけでありますが、ただコムスンだけが事例ではありませんで、私どもの認識としては、あのように大規模で全国展開をされる、これはやはり市場の見込みといいますか、介護保険というのは、委員も御案内のとおり、市町村の現場において介護保険事業計画をつくりながら計画的にサービス提供を進めていくと、こういうものでありますから、なかなかあのように全国的な展開をするというのはやはり営業上のリスクもあるのではないかと私は個人的には思っているわけでありますが、しかしやはり従来から地域に密着をして、そして利用者との信頼関係を築いてきた事業者というのは非常に仕事がふえている、事業が進んでいるということもあるわけであります。 現に四月から、これも随分議論をされておりますが、訪問介護、ホームヘルパーにつきましては四月に約九千二百カ所の指定状況でありましたが、これが十一月には一万三千カ所になる、四五%ぐらいふえているわけでありまして、コムスンの例は端的な例ではありますけれども、実はそれ以外に着実に事業を展開している、仕事がふえているという実情もあると。そうした部分におきましては、私は確かに、今、大臣から数字を御報告させていただきましたけれども、雇用について着実な力になっているのではないかと、このようにも思っているところであります。
○国務大臣(坂口力君) ちょっと補足をさせていただけませんか。 先ほど、ちょっと特別養護老人ホームや老人保健施設だけ申しましてその他のことを言い忘れましたのでもう少し申し上げますと、ホームヘルパーにつきましては、平成十二年十一月の訪問介護サービスの利用回数が対前年比で五二%増というふうになっておりまして、これに基づきます一定の前提のもとで雇用者数を換算いたしますと、年間で三万五千人分になります。 それから、ケアマネジャーの方も合格者が十六万人弱おみえでございますが、その中で既に五万人以上の方が介護事業で活動をしておみえになります。その後も約四万人が新たに合格されていることもありますので、さらに一、二万人の方が追加されたものというふうに思っています。 だから、これらを入れますとかなりの数に上ってきているというふうに思います。
○木俣佳丈君 今挙げられた例えばホームヘルパーの方々に聞きますと、月収数万円というような方々がかなり、ほとんどの方、九〇%ぐらいでしょうかがやはりパートであるというようなことを私も伺いました。月収数万円でもこの方々は当然失業には入らないということなんですが、それでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(堤修三君) 失業に当たるかどうかということで、失業者の定義でございますけれども、実は私ども厚生労働省というよりも総務省の労働力調査の統計調査の中の定義として決められておりますので、私どもでお答えする立場ではないのでございますけれども、この総務省の調査の定義では、一つが仕事がなくて調査期間中である各月末一週間に少しも仕事をしなかったこと、それから二つ目の条件が仕事があればすぐつくことができること、三つ目が調査期間中に仕事を探す活動や事業を始める準備をしていた、この三つの条件を満たすものが完全失業者という定義に当てはまるというふうに聞いておりまして、このパートタイマーの方もこの条件に当てはまれば失業者ということでありましょうけれども、具体的にヘルパーであるパートタイマーの方がどの程度これに当てはまるかというのは私どもとしては正確につかみ切れておりません。総務省の具体的な判断になろうかと思います。
○木俣佳丈君 私が申したいのは制度設計の話でございまして、介護保険、いわゆる介護サービスをする場合に二種類あるというふうに私も学んでおります。一つは巡回型、いろんな家を訪問していくような形、それともう一つは滞在型というのが家政婦のような形ということなんでしょうか、ずっと一日例えば日当八千円とか九千円でそこに滞在していくという形だと思うんですが、恐らくこのサービスのありようというのはデンマークの形を、つまり巡回型の形を取り入れたと伺っておりますが、それでよろしゅうございますでしょうか、大臣。
○政府参考人(堤修三君) 介護保険制度以前から巡回型のサービスもモデル事業として実施をしてきた、積み重ねてきた経緯がございますけれども、そのときに別にデンマークを特に意識したということではございません。
○木俣佳丈君 デンマークを意識したわけではなくて、どこを意識したんですか。
○政府参考人(堤修三君) 実際にいろいろ市町村等の現場の方からやはり二十四時間対応の巡回型が必要じゃないか、それをやってみたい、そういうふうな声もございましたので、平成九年ごろでございましょうか、そのころに巡回型のホームヘルプサービスというものを従来制度のもとでモデル事業としてやった経緯がございます。
○木俣佳丈君 そうすると、滞在型ではなぜだめなんでしょうか。
○政府参考人(堤修三君) 今、先生おっしゃいました滞在型というのは、住み込みみたいな格好になるわけでございますけれども、基本的にはその中でどういうサービスをされるのか。従来の家政婦さんということになりますと、身体介護的なものから御本人の家事援助から、あるいは御家族の分まで含めていろんなサービスをその家庭の中でおやりになっているかということがよく明確に区別できないわけでございます。 そういう意味で、貴重な保険料を使うわけでございますので、きちんとそれが明確になるというものが必要だろうということで、従来のような家政婦さんが住み込んですべて何でもかんでも見るというのはこの介護保険のサービスとしてはちょっとなじみにくいのかなということで、従来のような意味での住み込み型というのは現在行っていないということでございます。
○木俣佳丈君 局長さんと現場の担当者の話が食い違うものですからちょっと質問にならないんですが、このデンマークの介護サービス形態をいろいろな意味で参考にしたんだということで私もきのう承ったものですから、今の局長の答えと大分違うなと。要するに、市町村から上がってきた答えをもとに制度設計されたということなんですが、まあそれはいいです、後でまた伺います。 私が申し上げたいのは、例えばかなり重度の高い介護度三というもので、国の保険も含めて許容額、要は限度額というのは二十六万七千五百円になっております。もちろん負担額というのはこの一〇%ということなんですが。例えば、これ、一日に一時間を二回、つまり二時間ヘルパーの方を呼んだとしますと四千二十円掛ける二、八千四十円。三十日としますと、三十掛けますと二十四万一千二百円となりまして、ほぼ介護度三の限度額に近いような計算になるということなんですね。 そうしますと、私が申したいのは、例えば家政婦さん、今平均で一日八千円とか九千円とかいうことだと思うんですね。それを三十日だと、例えば八千円だとすれば八、三、二十四、九千円だったら九、三、二十七万円ということで、もちろんこれは自己負担というのは全くレベルが違いますが、これは介護してもらう側からすれば家政婦の方に来てもらった方がトータルコストですね、社会のトータルコスト、要はいわゆるその全体の社会的構成、こういうもので考えたときにはその方がいいんじゃないかと思うんですが、どうでしょうか、局長。
○副大臣(桝屋敬悟君) 先ほどから委員の御議論を聞いておりまして、なるほどと思うところもあるわけでありますけれども、委員が先ほどデンマーク型とかいろいろ我が国の現在の介護保険の訪問介護のありようについて言及をされておられますが、これも私の個人的な見解も入るんですが、私はやはり介護保険が始まるまでに、我が国のいわゆる家庭奉仕員と言われた時代から、そしてホームヘルパーという流れになり、そしてゴールドプランから介護保険という流れの中で、訪問をしてホームヘルプサービスを行うサービスのありようも、特に公的保険として、公的な介護保険として仕込むという中で、やはり公的な部分で最低限どういう形が一番いいのかということを我が国の在宅サービスの現状の中で議論され、出てきたものが私は今の介護保険における訪問介護のあり方ではないかと、こう思っているところであります。 そこで、委員がおっしゃるように、一日二回三十日毎日行くよりも同じ人がずっとべったりいた方が、家政婦さんという形でサービスを受けた方が受ける方はいいではないかと、こういうある意味では普通の方が聞くとなるほどと思うことでありますけれども、しかし、公的な介護保険として用意をしておりますサービスというものは何も訪問介護だけではなくて、特にデイサービスやショートステイやさまざまなサービスをパッケージ化しまして、ケアマネジャーのもとでケアプランを立てて利用していただく、その形を想定しているわけでありまして、訪問介護だけで議論できるかということがありますし、そもそもやはり介護保険が用意しております訪問介護というのは、そのサービスに当たっていただく方はやはりきちっとした養成研修を受けていただいて、それなりの資質をお持ちの方にサービスをしていただくということが基本ではないかというふうに思っているところであります。 なお、住み込みヘルパーのような形態というお話がありましたけれども、ケアプランに基づいて同一の利用者宅で毎日複数回の訪問介護のサービスを提供する場合、事実上そこに滞在するような、そこにいた方がいいというケースも例外としては私は介護保険の中でもあるのかなと、こう思っておりますが、一般的にはやはりそうではないんではないかと、こう思っております。
○木俣佳丈君 確かにいろいろなものとの組み合わせというものがあると思うんですけれども、この介護保険を導入したときに、昨日も質問しましたけれども、やはり在宅介護というものが一番の柱になるんだということでありましたと記憶しております。予算的に見ましても、全体で四兆三千億のうちの結局在宅介護費用というのは一兆四千億。だから、多分三分の一ぐらいの見当だったと記憶しておりますけれども、これがいかにも結局手薄ではないかということも含めて、ちょっとこれは見直しをしなければならないんではないかと私は思います。 それから、今若干触れられたというのか、いわゆる措置というものから契約に介護保険で移っていく、そういう中で、いわゆる介護の社会化ということではないかと思うんですね。つまり、家族の中で、これは亀井何とかという方が発言された美風という御発言がございましたが、とんでもない話でございまして、ある意味で美風なんですが、美風だから、じゃ十万円でええんかというような私は思いがするんですね。家族介護というものから何とか女性の方々を少しでも解放すると言ったらいいのか、少しは気持ちを和らげながらよい生活をしていただくということで恐らく介護保険というのは導入されるわけなんですが、これは家族介護というのは日本だけのことでございますか、ちょっとお答えいただければと思います。
○政府参考人(堤修三君) 家族の介護は日本だけかということにつきましていろんな報告がございますけれども、例えば、今、先生御指摘になられましたドイツの場合でございますけれども、一般的には、嫁あるいは娘さんと同居するという家族形態が一般的ではないということでございますので、実はドイツの場合には家族が介護している場合にも保険から給付が出るわけでございますけれども、日本の場合には女性の役割の固定化につながるというふうな、特に女性の方々からの非常に消極的な、否定的な御意見があったわけでございますけれども、ドイツの場合には、そういう娘さんやお嫁さんと同居するという形態が一般的ではないということなものですから、そういう女性の役割固定といったような批判は生じなかったというふうに聞いております。
○木俣佳丈君 今、非常に大きなポイントだったと思うんです。例えば、私が聞く範囲、見る範囲で言うとドイツでは七割ぐらい家族の介護であると。これにお金が支払われるということで、社会化というのをどういうふうに考えるかということなんですね。 私が一つ考えられるのはアンペイドワーク、つまり、いわゆる日本流に言うとただで働くということを要はワークにしていると。アンペイドワークをワークにしていくというのが例えばドイツの社会化というような概念の一つではないかなと思うんです。もちろん、それは社会全体で御高齢の方々を何とか守っていくという社会化、それをだから家族の中だけに内在化させないという意味もあると思うんですが、一つの考え方はアンペイドワークをワークにしていく。 日本はどうかというと、どうも私の近辺を見ていて、介護のことを論じるときに、要は嫁が、嫁がと言っちゃいけないのかな、要は家族の者が介護を拒否するというのがどうも社会化というふうにとられているような感じがするんです。決して、私は家族が介護しなければならないというふうには思わないんです。だけれども、今現状、介護保険のマキシマム、限度額を考えたときに、四割ぐらいしか実は使われていないよという統計が厚生省の統計でございます。 ということは、社会化という一点に限った場合にどうしても外向きに、余り訪問介護の方が頻繁に来るというのもなんだし、それから施設に預けるのもなんだし、だからそこそこ家の中で、ただになっちゃうけれども、当たり前かもしれませんね、愛情を持ってただでやるというのは当たり前かもしれませんが、家の中に内在化してしまうという、社会化とは実は相反するような現状がある。 しかも、いわゆる床ずれの率なんかを見た場合にも、私も記憶する範囲でございますけれども、介護学会の会長さんが言ったのでこれは本当だと思うんですが、やはり家族が見た場合の方が床ずれの率が数倍になってしまう。特に老老介護で、例えばおじいさん、おばあさん、連れ合いで見た場合には三割ぐらいだけれども、どうしても下の世代の方が上の世代の方を見た場合にはそれが倍になってしまうという統計があるそうですね。 ですから、こういったことがちっとも今の介護保険で直らないんではないかというふうに思うんですが、大臣、いかがでございましょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 大臣も、今、委員の御指摘に頭を抱えておられますので、その前に私の方からお話を申し上げたいと思うんですが。 家族介護についての議論でございますが、これは委員の党も介護保険が始まる前後に随分議論をしていただいたテーマではないかなと、こう思っているところでありますが、しかし、介護保険が始まりますときに、仕込むときに、やはり我が国の介護の実態といいますか、特に委員から老老介護というお話もありましたけれども、介護疲れといいますか、相当お悩みになっているケースがあるという実態もあったわけでありまして、やはり介護保険によって介護の社会化といいますか、今そういうお言葉をお使いになりましたけれども、介護の社会化を図るということはやはりこの介護保険の大きな目的の一つではなかったかと、このように思っております。 そういう意味で、家族介護をどう評価するかというのは随分議論があったところでありまして、私も個人的な見解を言って随分おしかりを受けたこともあるわけでありますけれども、しかし結果的に、現在の介護保険制度はこれから見直しをするといたしましても、現在の介護保険制度はやはり家族介護を支援するという形のものになっているのではないかと、こう思っているわけであります。 したがいまして、去年の四月から始まりました介護保険、さまざまなサービスがあるわけでありまして、これをいかに、家族介護をする場合においても否定しているわけではありませんから、うまく使っていただくというようなことで、家族介護を支援する制度として一日も早く定着をしていただきたいなと、こういうふうに思っているところでございます。
○木俣佳丈君 いずれにいたしましても、措置から契約という中で大変やはり御高齢の方々が、もちろん始まって一年ということでございますが、いろいろ悩んでいらっしゃると思うので、この設計も含めて、木と竹をつなぐような、ドイツの保険方式とデンマークのサービスみたいなものをつなぐようなやり方は早晩崩壊してしまうんではないか、このように思います。 もう一つ質問でございます。 昨日、予算委員会でもさせていただきましたが、有料老人ホームの問題でございます。介護一時金というということで、有料老人ホームは平均すると五百万円、これが延べ二万人とかなって一千億になる。これが返ってこない。こういう問題でございます。 介護保険が入ったわけでございますから、当然ながら、介護保険が入ったときに返していくというのが当然でございますけれども、しかしいろいろ返還率を厚生省が出し、それをもとに有料老人ホーム側が算定して返還率を調整していったというようなことでありまして、昨日も公取の委員長に申しましたように、これはまさに官が主導した談合ではないかということを言ったわけでございます。 昨年の四月以来、私はこの報告をしてから何度も実は、ホーム側の方もやる気を出して、二割以上水増しして返したところ、倍額にして返したところ、いろいろ出てきました。調整は全部終わったと去年の四月の時点で厚生省の方から報告があったのにもかかわらず、こういう事態が起きたわけでございます。 特に、私、問題にしたいと思っておりますのは、地方公共団体住宅供給公社のケアつき高齢者住宅の介護一時金の未払いということでありまして、特に東京の「明日見らいふ南大沢」、そして神奈川の四つの「ヴィンテージ・ヴィラ」のグループなんですね。ここについて大変不可思議なことがあるということは昨日も申し上げたわけでございます。 と申しますのは、南大沢に昨年七月に行ってから返還金が、六百万円預かっていたものを百二十万円しか返さないと言っていたのが、大体倍額に今返還されておると。しかも、まだ七人が未合意である、こういう状況がございます。 そしてまた、神奈川においては、この四つのケアつき住宅が別々の年限、つまり平成二年から平成十年まで八年間にわたって別々の年限に竣工しておるわけでありますけれども、介護費の四百五十万のうち百二十八万ということで、統一して四ホームでは返ってきている、こういう現状があるんですね。なぜ、これは年限が違っても返還額が同じかと昨日も問いを出したんですが、明確なお答えはありませんでした。 私は、住宅供給公社法第四十条に、今でいうと国土交通省、かつての建設省の監督責任というものがあるということで述べておるのでございますが、これだけの現状、そしてまた何というんでしょうか、エビデンス、証拠がありながら、これは官製の談合だと決めない理由は何だろうか。そしてまた、こういった者たちに、公共団体に、住宅供給公社側にクレームを出さない国土交通省というのは何だろうかと私は思うんですが、副大臣、お答えいただけますでしょうか。政務官。
○政府参考人(松野仁君) 東京都住宅供給公社と神奈川県住宅供給公社、これについて取り扱いが異なるというお話をされておりますが、東京都の場合は、将来のかかる費用等を算定いたしまして、それぞれ入居者のこれまでの入っていた入所の経過年数といいますか、そういったものを考慮しながら一時金の返還についてそれぞれ差をつけたということでございます。これは話し合いを踏まえてそういったことを実施しております。 それから、神奈川県の住宅供給公社につきましては、公社とサービスの利用者による当事者間の話し合い、これも話し合いによって、介護保険の対象とならない幅広いサービス、あるいは介護保険の対象以上の手厚いサービスを入居時期にかかわらず同じ水準で今後も終身にわたって提供することを前提として、個人の状況にかかわらず、今後の長期的な視点から返還額を同一のものとして定めるという話し合いの結果、そうなったというふうに理解しております。
○木俣佳丈君 あれ、きょうは国土交通省の政務官の方ですか、政務官。副大臣はきょうはいないのかな。──いないですか。いや、ちょっと政務官にも決意をしてほしいんですが。 今、横出し、要するにぜいたく介護と言われる、介護保険が重複しない部分についてのお答えがありましたね。ところが、私、東京の明日見らいふに行ったんですよ。介護床がどのぐらいありますかというと、三つしかないというんですね。これでどうして、例えばそういったぜいたく介護と言われるようなゴージャスな介護が受けられるのかなと。要は普通の介護の三倍ぐらいだというのが厚生省の出した重複率ということなんですね。 しかも、ちょっとこれは別の話になりますけれども、東京都の住宅供給公社の決算書を取り寄せました。これは平成十二年三月三十一日現在、恐らくもうすぐ十三年の三月決算というものが、BSが出ると思うんですが、この中に非常に不可思議な項目があります、一つだけじゃないんですが。介護引当金として二十億とあるんですね。これ、住宅供給公社が何をもって介護引当金としてあるのか。これ、もうでたらめだと思うんですよ。 さっきから言いますように、例えば明日見らいふでぜいたく介護と言われる、ぜいたく介護というか、要するにより豊かな介護があるというんですが、今、介護棟を建設していますとか、こういうことを言っているわけなんです。ですから、サービスがないのにもかかわらず、要はちょっと住んだだけで、全く介護を受けないのに六百万円が、例えば今平均だとどうでしょうか、二百万円ぐらいになったのかな、それでも。三分の一に目減りして、あとの残りの四百万は結局介護者側に奪われてしまう。若干返還率が上がったからいいじゃないかというこういう答えもありましたけれども、それはこういうことじゃないですか、泥棒が全部とって、二割返したから泥棒じゃないよと、こういう話と一緒だと思うんですよ。 ですから、これは断固、扇大臣もはっきり言ってもらえなかったんですが、やはり国土交通省としても、これから高齢化住宅の法案ありましたね、衆議院の方では通過したと言われておりますが、やはりああいったものをやるに当たってもきちっとした対応をこれはしなきゃだめだと思いませんか、どうですか。
○大臣政務官(今村雅弘君) このお話は本来的にはこれは知事さんの監督責任ということになっております。しかし、二義的に国土交通大臣もという位置づけもございますので、そういう観点から存じ上げている限りでお答えしたいと思います。 介護引当金二十億円が計上されているということでございますが、これは介護保険が実施される前の平成十一年度の決算ということでございます。したがって、この時点では介護一時金のうち、をいただきまして、お預かりしまして、そして、既にそのために行いました厚い介護の費用、それを引いたものを引当金ということで計上しているということでございます。 とりあえず以上でございます。
○委員長(中島眞人君) 時間が参りました。
○木俣佳丈君 時間が来ましたので申し上げますと、もちろんそれは介護保険が導入される前とはいえ、二十億のものが要するに調整後も残っているというのは非常におかしいんですよ。調整は二月に行われているわけですから、残っていることはおかしいんです。 それから、監督責任がないと言いましたが、供給公社法で第四十条に国土交通大臣の監督責任ということがしっかり書いてあります。ですから、これは監督していただかなければいけない。 それからあと、最後になりますけれども、こういう「輝」という毎年出されている冊子があります、有料老人ホームの冊子です。毎年実は十二月に発売されておるんですけれども、ことしは実は、昨年いろいろ公取から勧告があった経緯もあっておくれて三月に発売だそうです。ところが、この中にかなり間違いがございますので、これは後でまた担当者に申し上げますが、ちょっと発売をおくらさないとこれは大問題になりますのでね。これは契約については、契約書を交わすものについてしっかりした明記がないんです。措置から契約ということで契約書が一番大事なのにもかかわらず、契約書は必ずしも交わさなくてよいようなそういう表記がございます。 ですから、これはしっかり厚生労働大臣、見届けていただかないと大問題になることをつけ加えて、質問を終わります。
○井上美代君 日本共産党の井上美代でございます。 私はまず最初に、障害者の問題について質問をいたします。 〔委員長退席、理事亀谷博昭君着席〕 二十一世紀の最初の年に入っておりますけれども、二十世紀は特にその最後の四半世紀は、国際的にも障害者の人権保障、ノーマライゼーションが大きく進んだと思います。障害者への包括的な差別禁止法がアメリカに始まり、そして世界に広がりつつあるというこういう状況であると思います。日本においても一層の前進が求められております。 昨年、社会福祉事業法の改正がありました。そして社会福祉法というのが成立をいたしましたけれども、障害者福祉のあり方を大きく変える重大な問題があるというふうに考えております。利用者の自己負担がどうなるのか。支援費と呼ばれる助成金がどうなるのか、障害者とその家族、関係者というのは今もう大変な不安を感じております。ことしの夏にも大要が出るということが言われておりますけれども、一日も早くはっきりさせてほしいというふうに思います。 障害者の皆さん方が大きな関心を持っている問題をきょう質問したいわけなんですけれども、福祉サービスを利用する際の利用負担の問題なんです。私は、今回は扶養義務者の負担と、こういうふうになっているんですけれども、その問題を取り上げたいというふうに思っているわけです。これは障害者の自立の問題とも本当に密接にかかわっている問題です。日本の障害者福祉では、障害者本人の利用者負担だけではなくて、障害者の家族、そしてまた両親、兄弟、配偶者といった人たちに負担をさせているという現実があります。このことが障害者の自立にとっても大いに問題があるということがあるわけなんです。 障害者に対する福祉はさまざまあります。更生施設だとかそれから授産施設だとか、本当にたくさんの種類があります。そして、特に最近ホームヘルパーの問題があります。こういったさまざまな福祉サービスの中で利用者負担金が障害者本人の所得だけで決められているもの、私が質問したいのは、つまり親や兄弟、配偶者といった家族の負担となっていないものというのは何があるかということをまずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(今田寛睦君) 委員御指摘の利用者負担のあり方でありますが、障害者の保健福祉サービスに係ります利用者負担については、基本的には本人またはその扶養義務者の所得を考慮して設定してきているところであります。 御指摘の利用者負担が本人の所得だけで決められているものは何かという御質問でありますが、これにつきましては、身体障害者のガイドヘルプサービスがございます。すなわち身体障害者ホームヘルプサービスのうちで、外出時の移動の介護を行うガイドヘルパーにつきましては、障害者本人の社会参加を促進するといった観点から本人の所得税額等に応じて負担をいただくと、このようになっております。
○井上美代君 今、一つだけが本人負担だということで、あとのほとんどがもう本人以外の負担があるということなんです。障害者、特に二十歳になり、成人した障害者の方々はこのことを大変つらいと思っておられます。家族にいつまでも自分が迷惑をかけたくない、気兼ねなく自立した生活を送りたい、こういう思いが特に障害者の中で非常に強いわけです。 私は、ここに三十二歳の方のお手紙を持っております。 「私は、母の介護がなければ生活できない重度障害者です。しかし、その母も体調を崩し、食事も入浴も困難になりました。今、週三回ヘルパーさんに来ていただき、やっと生活できている状況です。本当はヘルパーさんにもっと来ていただきたいのですが、父宛の利用料の請求書をみると、これ以上は頼めません。こんな肩身の狭い思いをいつまでしなければならないのか、とても辛いです。」と、こういうふうに言っておられるんですね。 政府、厚生労働省は、真剣に障害者の自立を目指すということであれば、やはり少なくとも成人した障害者に対しては、福祉サービスの利用者負担は本人の所得認定、これに基づいて改めていかなければいけないんじゃないだろうかというふうに考えております。扶養義務者、家族に負担させることはやめるべきだというふうに私は思っております。 今後、少なくともそういう方向に向くべきだと思っておりますけれども、大臣はどのような見解を持っておられるのか、大臣にお聞きしたいと思います。
○副大臣(桝屋敬悟君) きょうは委員の方から障害者の保健福祉サービスを使う場合の利用者負担のお話でございますが、今お話がございましたように、二つお話があったと思います。 一つは、二十歳以上の障害者についてはもう扶養義務者等の収入は考慮しなくていいではないかという、こういうお話があったと思いますが、今、部長の方からもお答えをしましたとおり、障害者が保健福祉サービスを利用する際の利用者負担については、本人とそして本人と同一生計にある一定の扶養義務者を含めて判断をすることが制度上適当であるということになっているわけであります。 委員の御指摘もございますけれども、障害者サービスは公費により賄われているということから考えますときに、仮に同一生計にある者が障害者本人に係る費用負担を免れるとすれば、配偶者等に多額の収入がある場合などにおいて公平性の観点からも問題があるだろうと、こういうふうにされているところであります。 それで、今お手紙の御紹介もありました。ホームヘルパーについてはというお話があったわけでありますが、ホームヘルプサービスにつきましては、障害者の属する世帯の生計維持の中軸となる生計中心者に費用を負担していただくということになっているわけであります。 なお、委員からも御指摘がありましたけれども、二十歳以上の障害者について、施設サービスにおいては親の負担を求めていない、ホームヘルプサービスにおいては親の負担を求めているという現状もあるではないかということが委員の方から御指摘があるかもしれませんが、委員の御指摘もさることながら、実際に平成十五年から始まります支援費、この制度の中でも、特に利用者負担のあり方については、扶養義務者を算定の基礎に加えることの是非を含め、その基本的なあり方を検討すると、こうなっているわけでありまして、障害者関係三審議会合同企画分科会の意見具申も踏まえて今後検討してまいりたいと、このように思っているところであります。
○井上美代君 今、三つの審議会の答申を踏まえて検討したいというふうに言われたんですけれども、それは具体的にはどのように進めていかれますか。私はぜひ検討に早く入ってほしいと思うんですね。そしてもう一つは、審議会になるのかですけれども、そこに障害者団体の意見を確実に反映してほしいというふうに思っているのですけれども、大臣、いかがでしょうか。 〔理事亀谷博昭君退席、委員長着席〕
○国務大臣(坂口力君) 今局長やそれから副大臣からお答えをしたとおりでございますが、今、先生から御指摘がございましたように、平成十一年度の障害者関係三審議会合同企画分科会の意見具申というのがあるわけでございまして、平成十五年度からの利用制度への移行に向けて具体的な検討を進めていくことになっております。 もう十三年でございますから、十五年からこの利用制度へ移行するということになりますと、ことし、ことしということは十三年ないし十四年でどうしてもやらなければならないわけでございますので、早急に進めなければならないというふうに思いますし、その検討に当たりましては障害者団体等の関係者の御意見も十分に聞いてまいりたいと思います。
○井上美代君 私は十四年を待つことはできないと思うんですね。もう本当に障害者は切実に願っておりますので、自立したいと言っております。 私は、先ほどもちょっと出たんですけれども、扶養義務の問題でもう一つお聞きしたいんですけれども、障害者施設の入所者の負担について、二十歳未満の場合には負担を求める扶養義務者の範囲に親が入っているんです。だけど、二十歳以上になりますと、おおむね扶養義務者の中から親は除かれているということがあります。これは、実は十数年前に障害者の自立の観点から親は除かれたという経緯がありますけれども、私はこれは非常に重要な点だというふうに思っております。 ところで、先ほどのホームヘルプサービスの問題ですけれども、身体障害者、知的障害者、この二十歳以上の障害者の父母も負担すべき対象となっているという、そういうふうな現状があります。これは明らかに、施設に入るのにはきちんと父母を除いておりまして、しかしながらホームヘルプサービスについては除いていないという、具体的には障害者の属する世帯の生計中心者の所得税額などに応じて負担すると、こういうふうになっているんですね。 私は、同一世帯の生計中心者に親が該当してしまうという問題、これはやっぱりすぐにでも見直していかなければいけないというふうに思っているのですけれども、大臣、いかがでございましょうか。大臣に、大臣にお願いしているんですが。
○副大臣(桝屋敬悟君) 先ほどのつながりがありますから、私の方からもう一回御説明をさせていただきたいと思うんですが、確かに今、委員御指摘のとおり、これは多分昭和六十三年の改正でそうなったのではないかと思うんですが、身体障害者更生施設あるいは授産施設、さらには療護施設入所者の方の特に扶養義務者の負担の場合の範囲の問題でありますが、二十歳を過ぎると……
○井上美代君 済みません、答弁は短くお願いしたいと思います、短く。
○副大臣(桝屋敬悟君) そうですか。いや、大事な問題でありまして、委員の御指摘のとおり、二十歳を超えると親を外すというこういう御指摘でありまして、これがホームヘルプサービスと違いがあるではないかと、こういうことでありまして、直ちにこれを是正するようにというこういう御指摘でありますが、しかし在宅サービスのホームヘルプサービスの利用の仕方というのはさまざまにあるわけでありまして、今、介護保険も動き出したばかりでありまして、そうした障害者の在宅生活の実態というものを十分踏まえながら、先ほどの御意見のように、障害者の方々の御意見も伺いながら、今後、三審議会の意見具申を踏まえて議論していきたいと、このように思っております。
○井上美代君 それじゃ、私は次に乳幼児医療の助成制度の問題について質問いたします。 少子化問題への対応として乳幼児医療の助成制度の問題があるわけなんですけれども、私が役員をしております新日本婦人の会は一九六八年からこの運動を開始しました。そして、一九七四年に請願を採択させております。既に三十三年になるわけなんですけれども、私どもの調査では、一九七二年当時の実施市町村は五百十九でありました。今年度は三千二百五十二というふうに、もう自治体すべてで何らかの無料化制度を実施しております。 資料を今配っていただいていると思いますが、資料を見ていただきますと、その前進の部分も見えてくるというふうに思います。対象年齢が引き上がっているというのもあります。また、岐阜の笠松町では十五歳まで無料というのがあります。九九年には京都の園部町が高校生以下無料というように広がっていっております。東京でも医療費無料化の対象年齢を五歳から就学前までに拡充するというような、本当に母親たちのやむにやまれぬ要望に自治体が動き、広がってきたというものがあります。 大臣、若い世帯ですか、これがやはり所得の低い子育て世代ですけれども、医療費の助成を各自治体が進めていることに対して、相当やっぱり自治体も努力をしているわけなんですけれども、それで若い世帯は非常に助かっているわけなんですね。 これについてどのように考え、そしてまた評価をされるのかということを大臣にお聞きしたいのですが、よろしくお願いします。
○国務大臣(坂口力君) 乳幼児医療につきまして各自治体、先生の御指摘でございますと三千二百五十二、ほとんどの自治体において何らかの形で行われているということでございます。これは各自治体が地域住民の健康管理、とりわけこの少子化時代におけるお子さん方の健康のことを考えて優先的にこの問題を取り上げておみえになるということに対しまして、私は敬意を表したいと思います。 どの部分をより優先するかというのは、その市町村に、あるいはまた都道府県によりましてその考え方は違うというふうに思いますけれども、こうして全体を見てみますと、少子化対策としての、中には未就学児、あるいはもっと年齢の高いのもございますけれども、こうしたお子さんに対するさまざまな施策を講じておみえになることは大変いいことだというふうに思います。
○井上美代君 いいことであるということを評価していただいて自治体も喜ばれると思いますし、私たちも随分長くやってまいりましたけれども、本当にもっといいものにしていかなきゃいけないというふうに思っております。 私、いろんな政府の文書なども読ませていただいているんですけれども、九八年、例えば首相の諮問機関である少子化への対応を考える有識者会議、ここでも、乳幼児医療費を六歳まで段階的無料化というのをここでは指摘してあるんですね。そして、そのほか、私、自民党と公明党の皆さん方もつくられた少子化議連の少子化社会対策基本法案、これも見せていただいたんですけれども、やはり法案の中に書き込まれているわけですね。 そのほか、昨年の五月でしたけれども、参議院の国民生活・経済に関する調査会の報告でも、この提言の部分のトップで、「出産・育児にかかる経済的負担の軽減」というところがありまして、そこで冒頭で指摘をされているわけなんです。やはり、「医療費の自己負担分を公費で助成する措置が地方公共団体により実施されているところであるが、」「定着度、自治体間での取扱いの相違がもたらす負担の不平等、財源の枠組み等を考慮して、国による負担あるいは医療保険の自己負担割合の軽減等の措置を検討すべきである。」と、ここは検討を言っております。 そのほか、日本の医師会は二〇〇〇年の概算要求で、十五歳までの医療費の無料化を国に要望をしております。 このように、いろいろ提言なり要望なりが出ているんですけれども、大臣は、国段階でこの乳幼児医療無料化についての検討をなかなか行えないという答弁をされているんですけれども、その理由が何なのかということをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 各方面から小児医療に対する医療費無料化についての声がありますことはよく存じております。 これからの少子化対策を考えていきますときに、少子化対策でやらなければならないことをその優先順位をつけなければならないこと、そうしたことがたくさんあるんだろうというふうに思っておりますし、これはもうそう先送りのできない問題であることも事実であるというふうに思います。そうしたことの中で私はこの医療費の問題も考えていくべきであって、この問題だけをまず先に取り上げるというのではなくて、少子化対策全体の中で何を優先すべきかということを考え、そしてその中で検討されるべき一つの項目ではないかというふうに私は位置づけているところでございます。 そうした中で、皆さん方がそれは何をさておいてもこれが一番最優先課題だということになれば、それはさらにこの問題は前進するのではないかというふうに思う次第でございます。
○井上美代君 先送りできない課題であるというのは、もう本当に私も同感です。そうだというふうに思います。ぜひ先送りしないで、優先順位も私はトップだというふうに思っています、これは。いろいろ問題はありますけれども、課題はありますけれども、トップだと思います。だから、ぜひ頑張ってほしいというふうに思います。 私は、二月の初めに岐阜県の笠松町に調査に入ったんです。資料、皆さん方のお手元にお配りしておりますけれども、九四年、それまで二歳未満を対象としていた医療費の無料化制度を小学校の入学前にしたんですね。さらに九六年には小学校の卒業までにして、そして九八年には中学校の卒業までに引き上げていった。町は名古屋から三十分ぐらいのところなんですけれども、人口が二万人余りのところですね。 それで、出生数を表にしたのをお配りしておりますけれども、それを見ていただきますと変化があるんですね。特に私は出生数を聞いて、非常にふえている、これに一つは驚いたんですけれどもね。私たちがこれだけ悩んでいるのに、この町では子供が生まれているんですね。 全人口に占める割合のところでマイナスがあったりするのは、これは河川敷の立ち退きなどもありますから、その影響もあるんですけれども、ふえております。そしてずっと数字を、そこを見るとわかりますけれども、平成八年には二百を突破して、十年には二百四十人、十一年には二百五十九人と、こういうふうになっております。 総人口に占める割合というのも、十四歳までの児童の率は平成九年、上昇に転じているんですね。そして二〇〇〇年には一四・三%というふうになっていて、もう二〇〇〇年度では、出生数が二月で二百五十七と前年を超える勢いというところから見ても、私は、医療費無料が子供を産み育てるということに大きな力があるんだと、命を育てる力があるんだというふうに思うんですね。 笠松町でも若い世代が、住むんだったら笠松町というので、県境のアパートを売り出すと、もうどんどん笠松町側から埋まっていくというようになっているというふうに聞きまして、やはりこの乳幼児の助成制度というのが大きな力になっているということで、私は、ここにもう既に典型が出ているというふうに思います。 ぜひこういう例を国としても検討してほしいのですけれども、大臣、いかがでございましょうか。
○副大臣(増田敏男君) お答えを申し上げます。 井上先生には調査をなさったそうで、御苦労さまであり、調査結果はありがたくちょうだいをいたしました。 そこで、お尋ねの関係なんですが、御指摘の事例は私自身見ておりませんので、省としては資料があるようですが、不勉強で恐縮です。今改めてお伺いをいたしながらお話を承ったんですが、近年の少子化の原因とその背景に対応し、仕事と子育ての両立や子育てそのものの負担感の緩和を図る、もちろんすばらしいことだと思っております。そして、安心して子供を産み、健やかに育てることができるような環境整備を進めることが総合的な少子化対策として重要である。先生と認識が同じようだと思いますが、そのような理解に立っております。 厚生労働省としては、仕事と子育ての両立のための雇用環境の整備、保育サービスの充実、あるいは母子保健医療体制の整備など、少子化対策推進基本方針や新エンゼルプランなどを踏まえまして総合的な支援策を実施をしているところであり、今後ともこれらの施策を着実に実施していきたい、そして総合的な少子化対策の推進に努めてまいりたい、まずこのように考えております。
○井上美代君 医療費を優先させていくということでありますけれども、私ももうぜひそれを優先させてほしいというふうに思います。 今自治体でやられているんですけれども、もういろいろ問題があるわけなんですね、所得制限があるとか。特に私は、償還払いと、いわゆるペナルティーと言われる調整措置ですけれども、この問題はやはり国の制度化がなければ乗り越えられない問題じゃないかなと思っているわけなんです。だから、そういう点でもやはり国の制度化として最優先としてこれをやっていただきたいというふうに思っております。 特に大臣が所属しておられる党もいろいろ頑張ってやっておられるんですけれども、この医療費の無料化についてはもう既に国会で百二十六回も審議が重ねられているんですね。一番初めに要求したのは一九七二年なんです。予算委員会で我が党の谷口善太郎議員がこれをやっております。その後、公明党の議員が取り上げておられるんです。大臣の所属しておられる党では、参議院選のときの公約があるんですけれども、粘り強い取り組みによって全国各地で乳幼児医療の無料化が進んでいますが、この制度を国の制度として創設し、対象年齢を小学校入学前の未就学児までに引き上げますと、こういうふうに公約をされているんですね。私は、国民への公約というのは非常に大きな重みを持っているのではないかというふうに思っているわけなんです。 だから、そういう点でも、先ほど、急ぎ検討をし、そしてこの問題を、順位を最優先順位に私はしてもらって、先送りしないでやってほしいというふうに思っているんですけれども、大臣いかがでございましょうか。
○国務大臣(坂口力君) 私よりも私の党の公約をよくお読みをいただいて恐縮をいたしておりますが、先ほど申しましたように、少子化対策を行うということが高齢化対策にとりまして一番大事なことでございますし、やはりここは避けて通れない課題であることは事実でございます。 したがいまして、その少子化対策の中の一環としてこの乳幼児医療の問題も検討をするのが妥当な行き方ではないかということを先ほど御答弁をさせていただいたわけでございまして、私はそのように考えております。今それ以上のことをなかなか申し上げられませんが、そういうふうに考えておるところでございます。
○委員長(中島眞人君) 時間です。
○井上美代君 はい。 時間がもう来たようなんですけれども、私はやはり公明党の国民への約束ということがあると思いますし、ちなみにこの乳幼児医療のことは、言ってみれば、その中では児童手当のことよりも先に書いてあるんですよね。だから、そういう意味でも私は乳幼児医療を一日も早くやっていただきたいというふうに思いますので、先ほどからのお約束を私はしっかり受けましたので、ぜひやっていただきたいと、再度、大臣の決意をお聞きしまして、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 先ほど答弁をさせていただいたとおりでございます。
○大脇雅子君 KSD等公益法人の厳正な監督指導についてお尋ねをいたします。 まず、厚生労働省関係の公益法人に対する補助金の考え方、その基本原則についてお伺いしたいと思います。大臣にお願いいたします。
○国務大臣(坂口力君) 現在、厚生労働省関係の公益法人は千二百七十六ございます。 公益法人に対する補助金についてお尋ねがございましたが、国民生活の保障・向上と雇用の安定など厚生労働省の任務を遂行する上で必要な事業であって、その公益法人が事業を実施するための十分な専門的知識や組織、人材などの業務遂行体制を有しており、国や地方公共団体等が実施する場合に比べて、より効率的、効果的に事業を実施することができると考える場合に補助が行われている、こういうことでございまして、補助金は今申し述べましたようなときに出している、そういう次第でございます。
○大脇雅子君 そういたしますと、今期、平成十三年度の予算編成の公益法人に対する補助金の総枠、配分の方法ないしは基準など、増減内容についての考え方など、どのようにされたのでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 公益法人に対する十三年度の動向でございますが、先ほど大臣もお話をいたしましたように、公益法人等に対します補助金につきましては、毎年度、既存の施策や事業そのものを見直すことを含めまして、その整理合理化を推進しているところでございます。 お尋ねの平成十三年度予算案における厚生労働省所管の公益法人に対する補助金の総額は四百四十七億円でございます。対前年度比七十三億円の減となっているところでございます。その内訳といたしまして、一般会計では百二十九億円、これは五億円の増でございます。特別会計では三百十八億円で、七十八億円の減となっているものでございます。 内容といたしましては、例えばの話でありますが、港湾労働安定協会、財団法人でありますが、港湾労働安定協会が行う港湾労働者派遣事業に対する補助でありますとか、あるいは財団法人労災保険情報センターが行います労災診療援護貸付事業に対する補助、こうしたものを減額しているものであります。 なお、財団法人国際技能振興財団が行いますものつくり大学の施設整備に対する補助も減額の中に入っておるわけでございます。
○大脇雅子君 公益法人に対する補助金の見直しというのは今後どのようになりましょうか。何か御見解ございますか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 補助金の見直しでありますが、まず、先ほど大臣も全体で千二百七十六の公益法人というふうに申し上げたわけであります。今回のKSD一連の事件を踏まえまして、公益法人そのものに対する指導監督をまずきちっとしていきたいということでありまして、先ほど大臣が申し上げました補助金につきましては、厚生労働省の任務を遂行する上で本当に必要な事業かどうか、あるいは専門的知識あるいは組織、人材などの業務遂行体制を本当に有しているのかどうかなどなど、そうした内容について十分指導監督体制を強化しながら、そうしたものを踏まえながら、補助金のあり方についても今後とも検討していきたいと思っております。
○大脇雅子君 前回の質問に取り上げました株式会社中小企業総合研究所に対するKSDの関与につきまして、ちょっと再度確認をさせていただきたいと思います。 先回の質問に対しては、KSDがこの研究所に委託をいたしまして、毎月五百二十六万円を出す、そして四回のレポートがなされたが、研究所への業務委託の必要性が余り認められないと判断して、もとの契約関係もあるのでということであろうと思いますが、この三月末日をもって契約を解除したというふうに報告されておりましたが、その打ち切りの理由についてもう少し詳しくお述べいただきたい。不適正はあったのか、あるいはレポートを検討した結果どのように判断されたのか、KSDの関係者からどのように聞かれているのかについてお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(日比徹君) 契約を解除するに至った事情でございますが、私ども聞いておりますのは、まず、提出されたレポート等については現在KSDでは見当たらないということでございまして、それは捜査当局に押収されているせいか、あるいは紛失してしまったのか、そこも含めまして現在見当たらないという返事をもらっております。 そこで、当時の状況になりますが、先ほど議員からもお話しございましたように、業務委託の必要性が余り認められないと判断したという以上に事情は聞いておりません。
○大脇雅子君 先回も申しましたように、この研究所の委託費というのは非常に膨大であり、そのレポートとの相互関係というか、適正か不適正かということも非常に重要だと思いますので、捜査当局が押収しているかといえばその押収目録を見ればわかりますので一度お調べいただきたい。そして、私もそのレポートについてぜひ見せていただきたいというふうに先回申し上げましたが、ちょっとその所在を明らかにしていただきたいということであります。その後、またこの問題についてお尋ねをしたいというふうに思います。 KSD疑惑に関連して、指導体制を強化して厳正な指導監督をするということでございますが、具体的にはどのように従来と異なった監督体制をとられているのでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) KSDの問題を反省いたしまして、そうしてやはり公益法人を多く抱えております以上、その検査体制というものを確立しなければならないというふうに考えた次第でございます。 公益法人につきましては、KSDに対する指導が十分徹底していなかったことを深く反省しまして、今回のような不祥事案が再び起こることのないよう、厚生労働省として所管するすべての公益法人に対する指導監督の徹底に努めることとしたところでございます。 特にその中で、公益法人の検査につきましては、検査要領を全面的に見直しまして、詳細なチェックリストを活用しまして、少なくとも三年に一回の立入検査を行うこととしたところでございます。 一つは、統一的かつ効果的な指導監督を推進するための省内の連絡会議の設置が一つでございます。 それからもう一つは、専任の公益法人担当職員の配置と専門性を高めるための担当者研修の実施。これは中央のものもございますし、それから各都道府県で監督指導しなければならないものもございますので、地方も含めてのこれは研修の実施でございます。 それから、検査に際しまして、必要に応じて公認会計士の協力を得る。旧労働省の場合にも、労働省としての今までの任務につきましては、労働省が所管する任務につきましては専門でございますから十分に見てきたわけでございますが、例えば経理の問題でございますとかそうしたことになりますと必ずしも十分な知識が、知識がなかったと言うと職員にしかられますけれども、十分でなかった面もあったといったようなことを反省いたしまして、公認会計士の協力を得る、必要に応じて公認会計士、外部の皆さんの力もかりてやるということにしたところでございます。 以上が大略、主な点でございます。
○大脇雅子君 そうしますと、検査マニュアル等整備されていくと思うんですが、どういうところにチェックの重点を置かれるということでございましょうか。
○国務大臣(坂口力君) これから、多くを抱えております、千を超えます公益法人のどこを重点的にしていくかということにつきましては、これは全部上がってまいります書類を、やっぱりチェックポイントというのがあるんだろうというふうに思います。そこを定めまして、そして、ここはやはり見なければならないというところを定めてやっていくということ、あるいはまた、いろいろの風評が立ったりというようなところがございましたら、そこらを、その辺のところは優先的にやることもしなければならないだろうというふうに思いますが、そうした場合、やはりチェックポイントを明確にして、そしてその優先順位をつけていくということにしなければならない。しかし、全部は大体三年で一遍はやるということにしないといけないというふうに思っております。
○大脇雅子君 そうしますと、マニュアルができましてどんなところがチェックポイントかということについてもまたお尋ねをしたいと思います。 最後に、不況による企業倒産、リストラ等によって、それまでの職だけではなくて生活が崩壊する例も非常に多い。 このところホームレスが非常に多く見られるわけですが、今回、ホームレスの自立支援事業の拡充の予算措置というものがなされておりまして、いわゆるシェルターの設置についてもされるというようなことですが、具体的にはどのような施策として考えておられるのか、お尋ねしたいと思います。
○副大臣(桝屋敬悟君) ホームレス対策についてのお尋ねでございます。先ほど委員の方からホームレス自立支援事業についてもお尋ねがございました。本年度、十二年度からスタートしたものでございますが、十三年度予算においてはこの箇所をさらに五カ所増設をしたいというふうに考えているところであります。 また、お尋ねのシェルターでございますが、緊急一時宿泊施設といいましょうか、シェルターでありますけれども、平成十三年度予算案に新規事業として計上したものでございまして、二千人分の整備ができるように計上しているものでございます。ホームレスに対します緊急一時的な対応として、夜間の宿所提供、あるいは健康診断及び生活相談などを行うという予定でございます。シェルターの具体的な設置場所あるいは規模などにつきましては、今後、関係地方公共団体と十分協議をして進めてまいりたい、このように考えております。
○大脇雅子君 二千人分というふうに言われましたが、現在どの程度で、何%ぐらいの充足を考えておられるのでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) シェルターそのものは十三年度からでありますが、今、委員のお尋ねは、ホームレスの自立支援センターのことをお伺いになったのかなと思っております。 現在、全国で六カ所、七カ所ぐらい運営をされておりますが、いずれも平成十二年の十一月ぐらいから運営を開始したものでございます。利用定員につきましては、全部ちょっと合計をしなきゃなりませんので、また後ほど御報告したいと思いますが、大体定員に対する現員は、多いところではほとんど一〇〇%に近い状況になっておりますし、若干余裕があるところもありますが、また後ほど御報告をさせていただきたいと思います。
○大脇雅子君 終わります。
○西川きよし君 よろしくお願いいたします。 私の方からは、来年度の予算案の中で新たに計上されました高次脳機能障害者対策についてお伺いをしたいと思うわけですけれども、一昨年の三月でございますが、委員会で質問をさせていただきました。 そして、この障害を持つ方の御家族から、きょうもたくさん持ってまいりましたんですけれども、定期的にもお便りをいただいたりします。その方の場合は、交通事故の後遺症によりまして障害を持ったわけですけれども、記憶力がなく、やる気が起こらず子供のようになってしまった、しかしその一方で、隠れてお酒を飲んだり、たばこは一日何箱も吸い手がつけられなくなったという、大変なことでございますけれども、そういった状況の中で、病院や看護婦さんは手厚く本当に親身になって力になってくださいます、しかし行政の方々は何もしてくださらないんですというお便りをいただきました。 このような訴えですけれども、改めて本日、この高次脳機能障害者に対する認識をまず坂口大臣の方からお伺いできたらと思います。
○国務大臣(坂口力君) 先生が今までにも御質問をいただいておりますこともよく存じ上げております。そうした御質問等を受けまして、ことし初めて高次脳機能障害の皆さん方に対する、額は非常にまだ少ないわけでございますけれども、予算化をすることができたわけでございまして、これからまたこの分野をさらに拡充をしていかなければならないというふうに思っております。 今お話しいただきましたとおり、交通事故等で障害をお受けになりました場合に、その程度によりまして、また障害を受けました脳の場所によりまして非常に症状もまちまちでございます。完全な記憶障害でございますとか、あるいはまた寝たきりの状況になられたような皆さん方はそれはそれでまた大変な御苦労があるわけでございますが、そういう形ではなく、一見見たところは障害があるのかないのかわからないような皆さん方で、しかしどうも異常行動をするとか、あるいはまた記憶が十分でないとか、さまざまな障害が出る方がございまして、こうした手足は自由に動くし、そして一見何らそういう障害がないように見えるけれども障害があるという皆さん方に今まで手を差し伸べるところがなかったということでございまして、ここに着目をしていただいたことは大変大きかったというふうに思います。 我々も、このところを何とかひとつ手を差し伸べて、そして、皆さん方とともにこの人たちがさらに自立ができるような道を探ろうではないかということで、本年初めて予算化をさせていただいたところでございます。まず、ことしはいろいろの調査等をさせていただきまして、どういう状況に全国であるのか、そして、その人たちの実態は一体どうなのかといったようなところを探りながらこれからの対策を立てていきたいと考えているところでございます。
○西川きよし君 御丁寧な御答弁をいただいてありがとうございます。 大臣の答弁にもございましたけれども、本当にわからないからこそ家族の方々が大変お悩みでございますし、心配ということでたくさんお便りもいただいているんですけれども、当時御質問をさせていただきまして、その御答弁の中には、障害を持つ方々から、必ずしも必要なニーズが把握できにくい、その結果として、必ずしも適切な施設の選択が行われないとか、あるいはニーズに対して的確な相談、指導、援助が受けられないといった場合があるというふうに御答弁をいただきました。 また、当時、厚生科学研究におきまして、高次脳機能障害の実態、それからそのニーズに基づく保健福祉のあり方につきましての研究を行っているというお答えをいただきました。その成果、結果、政府参考人の方にお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(今田寛睦君) 御指摘の高次脳機能障害に関します研究は、厚生科学研究の中で平成八年から取り組んでおります。この中で、まず高次脳機能障害の方々につきましては、その人数でありますとかあるいは原因疾患、症状、それから保健・医療・福祉サービスの利用状況などのいわば実態に関する調査によって一定の状況の把握を行ってきたところであります。 それから、さらに先ほど御紹介ありましたように、非常に症状が多様であるということから、既存の今私どもが持っております概念でいくと痴呆に近くなるわけでございますが、痴呆の診断基準を用いた場合、つまり既存の基準を用いた場合にどのような判断とどのようなサービスが可能かといった点について調査研究を行いました。 実は、これらの結果によりまして、既存の痴呆の診断基準を活用することには限界があるということ、あるいはその結果必要となるサービスの提供についても、それらの的確な対応が必ずしもうまくいっていないという状況などもこの研究によってわかったわけでありまして、来年度予算化を予定しておりますモデル事業の実施に向けまして、いわば基礎的な資料が得られたものというふうに私ども思っております。
○西川きよし君 来年度の予算の中で、こうした方々、新たに創設されましたことを、長く苦しんでこられた方は本当に喜んでおられると思います。その期待も大だと思うわけですけれども、この新しい事業の創設の趣旨をぜひ大臣からお答えいただけたらと思います。
○国務大臣(坂口力君) 来年度予算案の中で実施が予定されております高次脳機能障害支援モデル事業でございますが、これは高次脳機能障害における記憶障害、物を覚える記憶障害、それから判断ですね、物事を判断する判断・遂行能力障害、それから認知、認める認知障害などの症状は、出現の仕方や程度が多様であること、それから複合的に症状があらわれること、外見からはわかりにくいことなどの特徴があります。先ほど申し上げたとおりです。 その結果、これらのことを、局長の答弁にもありましたとおり、評価基準をどうするか。これを評価しますときに、これがどの程度の人かという評価する基準が今ないものですから、評価基準が今未確立でありますので、必ずしも的確なサービスが十分提供されていない状況に現在あります。ですから、この評価基準を確立するということが一つの大きな役割と申しますか、行うべき一つの柱でございます。 それからもう一つは、高次脳機能障害特有のニーズに対応した支援プログラムのあり方。それじゃ、それに対して支援をするのは一体どういう支援の方法があるのかといったところのプログラムのあり方を検討する、この二本が今回の研究と申しますか、今回の予算の中の大きな柱でございます。
○西川きよし君 ありがとうございました。 そこで、政府参考人の方にお伺いしたいんですけれども、このモデル事業の内容を拝見をさせていただきますと、標準的な評価基準と支援プログラムを確立することになっておるわけですけれども、それを今度は具体的に御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(今田寛睦君) 今、大臣が申しましたように、二つの大きな柱を目指してこのモデル事業を実施するわけでありますが、その場合に、もう一つの切り口といたしまして、どのフィールドを使うかという点がございます。 一つは、国立身体障害者リハビリテーションセンターを位置づけております。これは全国のさまざまな情報を集約していこうという考え方からであります。と同時に、それぞれの地域にも一定のモデル事業として実施する県を定めて実施しようと。その地方と国のリハビリテーションセンターとが一致団結して、先ほどの二つの柱をどのように組み立てていくかという点について集約をすることといたしております。 具体的に申し上げますと、国立身体障害者リハビリテーションセンター、所沢に今あるわけですけれども、これにつきましてはもちろん医療機関でもありますし、リハビリ機関でもありますので、当然高次脳機能障害の方々の診断をし、治療もしていただくわけです。と同時に、そこで作業療法士や理学療法士なども十分にそろっております。そういった専門職員の方々によって機能回復訓練それから社会適応訓練という具体的なサービスを実施するという一つの柱がございます。 と同時に、そういうサービスをした結果としてどういう結果が出たのかといった点を地方でやっていただく拠点的な施設と突き合わせて、総合的に二つの柱についてどうあるべきかということを検討する、いわば中枢としての役割をこの所沢に置こうという考え方であります。 一方で、都道府県には七カ所程度のモデル病院を指定していただくことになりますけれども、それぞれの指定いたします病院でも、当然その施設を御利用になる高次脳機能障害の方々の治療や診断を行っていただく、当然社会復帰のためのアプローチもしていただく、しかも福祉施設を現に近所に持っているはずでありますから、そういったところとの連絡調整、こういったものをちゃんとやっていただくということで、具体的にどのようなサービスをしていくのがいいのかということをそこで開発していただく。そのデータをまさに国に改めてお持ち込みいただいて、そして一緒に、最初から申し上げております二つの柱についてあるべき姿というものを構築していこう、このような形でモデル事業を運営させたい、このように考えている次第であります。
○西川きよし君 ありがとうございました。 当委員会はもとよりですけれども、衆参合わせて議員の皆さん方が、少しでも本当に皆さん方がいい方向へ進むように頑張っていきたいと思います。 次に、高次脳機能障害を持つ方々の職場復帰についてぜひお伺いをしておきたい。この支援についてぜひお伺いをしておきたいと思います。 この職場復帰については、一昨年、当時の御答弁の中では、平成十一年度から新たにこうした方々の職場復帰の支援プログラムを実施するということでございました。これまでの間に、具体的にどのような取り組みが行われてきたのか、またその成果、今後の取り組み方、方針についての御答弁を政府参考人の方にいただいて、終わりたいと思います。
○政府参考人(澤田陽太郎君) 一昨年、先生の御質問にお答えしたとおり、平成十一年度から日本障害者雇用促進協会という団体におきまして、高次脳機能障害を有する者の職場復帰支援プログラムというものを実施しております。 これは、対象者や対象者の方が職場復帰する事業所等々に対します個別の相談、援助等を実施するものでありまして、具体的に申し上げますと、現在のところ、平成十一年度四名の方、平成十二年度は八名の方、計十二名の方が対象になっておりまして、事業所等におきまして職場復帰のための段階的な指導等を行っております。この十二名のうち、本年三月、この年度末までに本プログラムを終了する見込みの者が十名おられます。その十名の方々のうち六名が既に復職をし、二名の方は現在仕事の内容の変更などの復職に向けた調整を行っているという状況にございます。 今後とも、引き続きまして本プログラムを使いまして職場復帰支援を行いながら、これまでの成果を踏まえまして、今、大臣あるいは関係部長からお話し申し上げましたように、高次脳機能障害を持つ方々に対する支援につきましては、いろいろなアプローチの仕方、局面はございますが、職場復帰に限って言いましても、職業リハビリテーション技法というものをさらに完成していかなければならないというふうなことがございまして、そうした技法の確立を図るとともに、各種助成金制度を使いまして高次脳機能障害の方々の職場復帰を進めていきたい、こう思っております。
○西川きよし君 御答弁いただいてどうもありがとうございました。終わります。
○委員長(中島眞人君) 以上をもちまして、平成十三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、厚生労働省所管についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中島眞人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 午後二時十分まで休憩いたします。 午後零時九分休憩 ─────・───── 午後二時三十二分開会
○委員長(中島眞人君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 まず、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、文部科学省高等教育局長工藤智規君、厚生労働省医政局長伊藤雅治君、厚生労働省健康局長篠崎英夫君、厚生労働省医薬局長宮島彰君、厚生労働省労働基準局長日比徹君、厚生労働省職業安定局長澤田陽太郎君、厚生労働省職業能力開発局長酒井英幸君、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長岩田喜美枝君、厚生労働省社会・援護局長真野章君、厚生労働省老健局長堤修三君、厚生労働省保険局長大塚義治君及び中小企業庁長官中村利雄君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中島眞人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(中島眞人君) 次に、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、厚生労働行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大島慶久君 自由民主党の大島慶久でございます。 通告に従いまして質問をさせていただきたいと存じますけれども、きょう大幅に委員会の状況が変わってまいりました。それで、せっかく打ち合わせも済み、きょう御答弁いただく予定になっております案件も、時間の関係上、私の持ち時間は四十分でございますけれども、三十分ぐらいに短縮せざるを得ない状況になりましたので、割愛する場面が出てまいります。お許しをいただきたいと思います。 それから、通告順でありますと大臣から総論的なお答えをいただく予定をして組み立てましたけれども、こちらの方も他の委員会に答弁者がとられるということでありますので、順序を変えます。 まず、労働安全衛生法に雇い入れ時の健康診断が義務づけられておりますが、色覚検査の項目が残っておるわけでございますが、これはなぜその項目が残っているのか。そして、色覚の検査法というのがあるわけでございますけれども、一体どういうものを使っておやりになっておられるのか、お答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(日比徹君) 御指摘のように雇い入れ時の健康診断の項目として色覚検査の項目が残っておりますが、現在もございますが、この点につきましては、労働者の安全の確保等に資するためということで、雇い入れ時の健康診断の際、色覚異常を健診項目として把握するということにいたしております。 なお、色覚検査の方法につきましては、御案内のとおりでございますが、仮性同色表あるいは色相配列検査、さらにはアノマロスコープ等、いろいろな方法がございますが、労働安全衛生法上その検査の方法については特段定めを置いておりませんで、検査を実施する医師の判断により、どの方法をとるかをお決めいただくということになっております。
○大島慶久君 次に、色覚検査については各検査方法によって精度も異なっておりますし、またすべての労働者に一律にその実施を義務づけることの是非についても今後見直す必要があるんじゃないかと、私はその辺を強く感じているわけでございます。このようなことを踏まえ、厚生労働省として雇い入れ時の健康診断における色覚検査のやり方について検討すべきではないか。色覚検査をそういった項目に入れていることがどうかということも含めて検討していただきたいと私は思うわけでありますけれども、厚生労働大臣の御見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 確かに御指摘をいただきますように、私の知っている人でも色覚異常がありますために、ある自分が進みたいと思っております職業につけなかった人がたくさんいます。そして、それは必ずしもそのことが本当にその職業にとって大きな欠陥になるんだろうかという疑問を私もかつて持ったことがございます。すべての労働者に一律にこれを実施する必要があるかどうかということにつきましては、これは検討に値する問題であると私もかねてから思っておりました一人でございます。 御指摘をいただきましたので、こうした点も踏まえまして早急に検討させていただきたいと存じます。
○大島慶久君 今、大臣から極めて前向きな御答弁をいただけたと私は承知をいたしましたけれども、今、大臣のお言葉にもございましたように、この色覚異常というのは、そういった遺伝子を持っている方たちにとっては我々健常者ではもう想像のつかないぐらいの、特に就職時あるいは結婚という場合、女性が因子を持った場合はほとんど遺伝をしていくわけでありますから、そういう観点から、今、雇用というものが社会問題になっているときに検査項目の中にこういったことが入っているということは、むしろ人権問題、社会的差別につながる大きな要素を持っているんじゃないかと、こんなことを危惧してきょうは質問をさせていただいたわけでございます。 どうぞ、その項目をどうするかということも含めまして、今、大臣に御答弁いただきましたように、これからも真剣に取り組んでいただいて、近い将来どうしても必要な場合は、それは雇用される方とする側がよくお互いに話し合って納得ずくでそれを判定するに値する検査方法で検査をされるべきことでありまして、すべて過去がそうであったからこれからもそうするんだというふうなことは、ぜひ私は改めていただきたい。 きょうのところはこの件に関しましてはこの程度で質問を終えたいと思いますが、どうぞ大臣、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 それでは、最初にしたかった質問でございますけれども、大臣にまず総論的にお答えをいただきたいと思います。 二十一世紀を迎え、我が国の社会保障制度は、これまでの歴史で経験したことのない大きな転換期を迎えております。人類がかつて経験したことのない、しかし世界に誇るべき長寿社会を迎える一方、経済成長の鈍化、現下の厳しい財政状況、家族形態の変化、雇用形態の変貌、国民のニーズの多様化など、目まぐるしい社会形態の変化のうねりの中でいかなる社会保障制度を築いていくかということが問われている、私はこう思うのであります。 この課題をいかに克服していくか。そして、今世紀の国民生活、そして我が国の将来を決すると言ってもいい社会保障制度の問題を、しっかりと大臣は先頭に立ってお取り組みをいただきたいと思うわけでございます。 このため、全力をもって、将来にわたって安定的な年金制度、国民が安心して生命と健康をゆだねることのできる医療制度、老後においても人間として誇りと喜びを持って暮らせる介護制度などを構築し、国民の安心を確かなものにすることが求められていると思うわけであります。 また、このような制度を構築していく過程で忘れてならないのは、社会保障制度がその受益と負担の主体である国民のために存在するということであります。いたずらに財政事情からのつじつま合わせに目を奪われることなく、国民の視点から国民の幸せのため粘り強く論議を重ねる必要があると思います。 社会保障制度は、時に既得権化したり、時にはモラルハザードを引き起こしたりする危険性をはらんでいることは否めませんが、二十一世紀の社会保障の展望を開くため、私たち政治家は、党派やあるいは利害の枠を超え、我が国の未来を切り開く決意を持って改革に取り組む責任を負っていると考えるわけであります。 さらに、重要なことは、社会保障の未来を形づくるために社会保障の原点に立ち返る、そういう必要があるということであります。社会保障は、人間の生涯で直面する疾病、老齢あるいは障害などの困難に陥った人を社会全体で支えていくセーフティーネットとして、また介護や育児のサービスを家庭から社会全体で担うための社会装置として機能しているものであります。まさに人と人とのつながりを形にしたものであります。このような社会保障の役割をしっかりと見据え、確固たる信念のもとに改革を断行することこそ、国民が社会保障を担う厚生労働大臣に強く期待しているものと考えるわけであります。 そこで、坂口大臣は、長きにわたり社会保障に携わってこられた経験をお持ちであります。改めて坂口大臣自身の社会保障に対する哲学あるいは基本理念をお聞かせいただくとともに、その哲学、基本理念に基づいて今後どのように社会保障制度に取り組まれるおつもりなのか、大臣の御決意を承りたいと存じます。
○国務大臣(坂口力君) 大変難しいテーマを提出していただきました。 人間が人間らしく生きていくためにお互いにいかに助け合うか、それをどういう制度にしていくかということが社会保障制度の基本であるというふうに思っておりますが、日本の国内におきましては、かなりこの考え方のもとに前進をしてきたというふうに思っております。しかし、日本の中の高齢化が急激に進んでまいりまして、今まで積み重ねてまいりました社会保障制度というものをもう一度見直さなければならない時期を迎えております。 過去のいろいろの職場あるいはまたいろいろの地域を背景にして社会保障制度は育ってきた経緯がございます。例えば、医療保険にいたしましても、これは企業の中におきます一つの制度として育ってまいりました健康保険、そしてまた地域を中心にして育ってまいりました国民健康保険、そうした違いがございますし、年金もまたしかりでございます。 最近、これに介護を加えまして幅広く社会保障制度は広がりを見せてまいりました。そうした中でもう一度、高齢化の問題もございますし、あるいはまたグローバリゼーションの問題もございますし、そうした中で社会保障というものをもう一遍基本から考え直さなければならないときを迎えているというふうに考えております。 この社会保障制度は、今申しましたように、年金は年金として、健康保険は健康保険として、そしてまたそれぞれの地域で、あるいはそれぞれの職場で今までのいろいろの歴史を背景にして成長してまいりましたので、ゆがみもございます。また重なりもございます。そしてまた谷間もございます。そうした面からもう一度トータルで見て、何が重なり何が谷間になっているのかも見きわめながら、もう一度その年金や医療や介護をトータルの中から考えていくということが大事な時代を迎えているのではないかと考えております一人でございます。 そうした立場でひとつ、この政府・与党の中にも社会保障を検討する会ができておりますし、そしてまた有識者会議の皆さん方の御意見もあるわけでございますから、そうした皆さん方の御意見を踏まえながら、また各党のそれぞれの御意見も踏まえながら、ひとつ新しいそうした体制を一日も早くつくり上げなければならないというふうに思います。 そして、こういう財政的にも厳しい時代でございますから、非常に満足のできるものであればそれにこしたことはございませんけれども、しかし財政的に十分な満足がたとえいかなかったとしても、システムとして皆さんに信頼をしていただけるものであるならば、それでひとつ我慢をしなければならないところもあるのではないかと考えているところでございます。そのような考え方のもとに、これから諸先輩の御意見をお伺いしながら前進をしていきたいと考えておる次第でございます。
○大島慶久君 大変御丁寧に御答弁いただきましてありがとうございました。 本来でありますと、今いろいろ私が申し上げました社会保障、大きな柱が四つございますし、それぞれお聞きをしたいところでございますけれども、きょうは先ほど申し上げましたようにちょっと時間がございませんので、先ほど述べた中の介護保険に関しましてでありますが、これは御答弁は結構でございますので、要望として申し上げておきたいと思います。 介護保険法が施行されてもうやがて一年になるわけでございます。先般もNHKが番組の中でこの一年の歩みを見ながらそれなりの角度からいろいろ御指摘をされておりました。せっかく私どもが二十一世紀の社会保障制度を確立するためによかれと思いました介護保険、これはもういいふうにいいふうに育てていかなければならないわけでございますが、残念ながらマスコミで報道されておりますのは、せっかくいいシステムがあってもそれを受けられる方たちが使いこなせないといいますか、なかなかうまく現場のコミュニケーションが図られていないために、ややもすれば不幸な事例を引かなければならない。 私の地元でも、ついせんだって、六十四歳の御婦人が介護疲れした夫に絞殺をされるというような事件がございました。これは大変残念なことであります。そういったことに対する理解がもっともっと行政を含めていろいろうまく連動していれば、そういうことのない、本当にその制度の中で十分そういった制度を活用しながらそういう不幸に見舞われないで済んだこともあるんじゃないかと、こんな気もいたすわけでございます。 民放は民放でいろんな角度から、あるいは新聞もいろんな角度で調査をしながら、その是々非々でいろいろ情報を提供いただいておりますが、どうぞ厚生労働省におかれましては、そういった民間団体よりも先駆けていろんな調査をされて、さらにすばらしい介護保険制度として定着できるように御努力をいただきたい。これは強く要望させていただきたいと思います。 それでは、次の問題に移らせていただきます。 歯科医師の資質向上に関連して、歯科医師の臨床研修の必修化についてお伺いしたいと思います。 良質な歯科医療の提供を確保していく上で、歯科医師の資質の向上は極めて重要な課題でございます。このような観点から、昨年、医療法の一部改正により歯科医師法が改正をされました。御案内のとおりでございます。平成十八年四月から臨床研修が必修化されることになったわけであります。このための体制整備についてどのように進めていかれるのか、平成十三年度の予算における取り組みも含めてお聞きをしたいと思います。
○政府参考人(伊藤雅治君) 昨年成立させていただきました歯科医師法の改正、御指摘のように十八年度からの実施でございます。このため、厚生労働省におきましては、研修内容の充実を図るため、大学病院、臨床研修施設等の関係者から成る検討会を設置しまして、施行までの間に、まず研修医が研修すべき事項、目標、二番目といたしましてそのための研修プログラムの作成、それから三番目といたしまして臨床研修施設の指定基準などについて具体的な検討を進めることとしております。 御案内のように、現在、歯科医師につきましては臨床研修の実施率が平成十年度で五八・七%と低いわけでございまして、これを段階的に引き上げていくということが当面の課題であろうかと思っております。したがいまして、この体制整備のために、平成十三年度予算案におきましては、まず歯科医師臨床研修費につきまして前年度の九億二千万から十億二千万、一一〇・七%の増額予算を確保したほか、歯科医師臨床研修指導医講習会でございますとか歯科医師臨床研修の推進検討会、そのほか歯科医師臨床研修施設の指導医についての診療情報提供の推進についての研修など、所要の予算をお願いしているところでございます。これらをもちまして研修化に向けた体制整備に努めてまいりたいと考えております。
○大島慶久君 いろいろと措置を講じていただきまして大変ありがたいと思っております。 そして、歯科医師の資質向上を図るもう一方の事柄として歯科医師の需給問題、これも大変重要な課題であろうと私は受けとめているわけでございますけれども、本委員会において、昨年の十一月、この問題に際しまして既に私は質問をさせていただいたところでございます。 歯科大学の入学定員の削減などいろいろな対策を講じていく必要があろうかと思うわけでございますけれども、そういった検討会の提言を受け、既に厚生労働省が文部科学省に対して要請を行っているとの大臣からの御答弁をその際いただいたわけでございますが、厚生労働省の要請を受けて、文部科学省といたしまして歯科大学入学定員削減についてどのように取り組んでいくおつもりなのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(工藤智規君) 平成十年の五月に旧厚生省の検討会の報告が取りまとめられまして、そこでは入学定員の削減と国家試験の見直しを行うことによりまして新規の新入歯科医師を一〇%程度削減すること、それとあわせて、既に実施を見ておりますが臨床研修の必修化、さらには高齢歯科医師の稼動停止を組み合わせることによりまして、将来の需給を適正なものにしていこうという内容でございました。旧厚生省からは平成十年の七月に私どもの方に大学の歯学部の入学定員の削減について協力方の御要請があったところでございます。 これまで、この時点までの間、国公私の各大学で入学定員の削減について随分御努力いただいておりまして、この時点では国立大学では二〇・九%、公立大学では二〇・八%、私立大学では一九・一%の削減を既に見たところでございます。厚生省の御要請を受けまして、私どもも国公私立大学の関係団体、さらには各国立大学等にも御検討をお願いしてございます。 ただ、各大学の入学定員というのは、国公私それぞれの大学の特色を生かしながら資質のすぐれた歯科医師の養成にそれなりに努力していただいているところでございまして、この二〇%削減に向けての相当な御努力にさらにということについて、なお検討するにいたしましても、御承知のように平成十一年、十二年の国家試験の合格率で不合格者数の増加ということもございますし、さらには高齢歯科医師の稼働停止の問題の解決の様子なども見守りたいということも含めて、必ずしも今すぐにということではない状況でございます。 そういう中で、国立大学につきましては、平成十一年度に東京医科歯科大学で十人、平成十二年度に新潟大学で五人を入学定員削減したところでございます。 さらには、私ども、大学院への進学を誘導してございまして、平成十一年、十二年で大学院入学定員を八十三人、十三年度の予算では二十六人という形で増員の予定をしてございまして、そういう意味で、そういう方面からも新規参入の抑制に期するように努めているところでございます。 いずれにしましても、今後とも厚生労働省でございますとか関係大学等と御相談しながら、適切かつ慎重な御相談をしながら、国公私全体で対応を考えてまいりたいと思ってございます。
○大島慶久君 お取り組みをいただいております御努力に対しては、大変よく私は理解できます。ありがとうございます。 歯科大学も歯学部を含めて国公立あるいは私学とさまざまでございますけれども、やはり厚生労働省のこういった歯科医師の資質の向上という観点から、これは医療の抜本改革にもつながっていくことでございますから、やはり文部科学省が国立大学を所管されております。できるだけ率先して御努力をさらにしていただくことが民間の歯科大学へのそういった問題にも私は解決の道を開いていくことになろうかと思っております。今後ともさらなる御検討、お取り組みをお願い申し上げたいと存じます。 それでは、きょう準備しました質問が全部お聞きできませんですけれども、最後の質問にいたします。 不景気、雇用不安等、現下の厳しい経済状況の中で、仕事や職場生活に関して強い不安や悩みあるいはストレスを感じる労働者がふえるなど、労働者の心の健康が大きな問題となっております。また、この心の健康問題が、労働者自身はもとよりのことでございますが、その家族あるいは企業、社会全体に与える影響は今日ますます大きくなっているわけであります。 労働者の心の健康の保持増進を図ることは、労働者とその家族の幸せを確保するとともに、我が国社会の健全な発展という観点からも非常に重要なことだと存じております。労働者のメンタルヘルスの問題に対して厚生労働省はどのように取り組むおつもりなのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) ストレス、とりわけ職場におきますストレスをどう解決していくかという問題につきましては、職場におきましては心身両面にわたる健康づくり、THPと呼んでおりますが、トータル・ヘルスプロモーション・プランというのがございまして、その推進を進めているところでございます。また、産業保健推進センター、あるいは地域におきましては地域産業保健センターというのがございますが、ここにおきます相談窓口を設置いたしまして、ここでもいろいろ、とりわけ中小企業の皆さん方のあるいは中小企業で働く皆さん方の問題等をお聞きしているところでございます。 労災病院におきます相談体制も整えておりますが、旧労働省自身といたしましてもそうしたことをやっておりますけれども、しかしそれだけで十分ではないと思います。やはりそれぞれの地域の医療機関あるいはまた健康を進める諸団体との連携といったものもこれからは大変大事になってくるであろうというふうに考えております。 昨年八月に策定いたしました事業場における労働者の心の健康づくりのための指針というのがございまして、事業者を初め関係者に対しましてその普及啓発を図るために来年度から啓発・広報事業あるいは教育研修事業、モデル事業場への指導を進めることになっておりますが、そうしたことを通じながら、心の問題をより広く、そしてより深くこれから広めていかなければならないというふうに思っております。 ストレスの問題というのは、人によりましてその刺激を糧としてより活発に前進をする人もおりますし、そのストレスによって後退をしてしまう人もあるわけでございますから、ストレスそのものを除くのが果たしていいのか、そういういろいろの問題に直面をしましたときにどうそれに対処をするかという、その辺のところについての話し合いと申しますか、個々人に対する指導というのがやっぱりこれから必要になってくるんだろうというふうに思います。そうしたことを十分にわきまえてこれからやりたいというふうに思っている次第でございます。
○大島慶久君 ストレスにも善玉と悪玉があるのかなと、大臣のお答えを聞きながら、なかなかユニークな御答弁をいただきまして、ありがとうございました。 それぞれ御答弁いただきまして、ありがとうございました。これで私の質問を終わります。
○鶴保庸介君 引き続きまして、保守党の鶴保庸介です。大島委員と同様、当初計画しておりましたよりも十分ほど時間を短縮して質問させていただきますので、テンポよくいきたいと思っております。 先日、当委員会でKSD関連の集中審議をしました。そのときに時間がなくて質問漏れしたものがございます。ただ、重要なテーマを含んでおりますので、あえて蒸し返すわけじゃありませんが、ちょっと質問しておきたいと思うんです。 逮捕されました古関さんが理事長をされておられたアイム・ジャパンという組織ですが、この組織からといいますか、その組織の関連で問題になっておったのは、やはり基本的にあったのが外国人の研修生、研修制度のことについてであります。 日本へ外国人研修生が入ってきてもそのままいろいろな事情があって不法滞在になってしまうケースが多くある。パーセンテージは低いのでありましょうけれども、多く見られるということです。このことを我が国は放置しておくわけにはいかないという問題認識がございます。その点について、まず、もういきなりですが、認識といいますか、これからの対処とか、こんなことも含めて、時間がありませんのでお話をいただければと思います。
○国務大臣(坂口力君) 先般も御指摘をいただいたと思いますが、アイム・ジャパンにつきまして、現地で研修生が借金をいたしましたり、あるいは研修生として権利を買って入国をしている実態があるのではないかというような御指摘を先生からはいただいているようでございます。 先般も一月にアイム・ジャパンの方にも立入検査をさせていただいて、そしてそういう状況につきましても調査をしているところでございますが、現在までのところ、アイム・ジャパンでもそういうケースは今まで承知をしていない、知らないということを言っているようでございますし、また研修生の失踪いたしております原因につきましては現在調査をするように命じておりまして、現在、具体的にどういうことでそういうことになったのかということの調査を今向こうでやっている真っ最中でございます。近く御報告を申し上げることができるのではないかというふうに思いますので、いましばらくお時間をいただけたらというふうに思います。 ただし、前段の、向こうで借金をしたりとかあるいは権利を買ったりというようなことについては全く承知をしていないというふうに言っておりますので、先生がそういう御指摘をされますのはいろいろのことを御調査いただいた上での話であろうというふうに思いますし、いたしますから、もう少し先生のそうした御意見も聞かせていただいて、実態がどうなのかということを今後さらに解明していきたいと思っているところでございます。
○鶴保庸介君 事実としてそういう状態があるんだということは、風聞として多分大臣御自身もお感じになっておられることだろうと思います。 借金をされて、大きな借金を抱えたまま日本へ来るものだから、その借金を返すがために日本の国内で働かなきゃいかぬというのがあると思うんです。それからまた、その借金を返すのに、日本へ来てから、日本人のグループというんでしょうか、その筋の方がいらっしゃるそうで、そういう方が、もっと稼ぎのいいところがあるから別のところへ来ないかというようなあっせんをしているというような話も、うわさでありますけれども出ておるやに聞いております。一々うわさを真に受けて行政が動くことはできないというのがもちろん公式の答弁でありましょうが、その辺も含めて、ぜひ御対処いただければというふうに思います。 それでは、ちょっと次の質問へ移らせていただきたいと思いますが、やはり昨今の状況、何といっても不景気が一番の問題になっております。その不景気を何とかせねばならぬということで、新しくいわゆるリストラ等々で職を失った方々、こういう方々に対して厚生労働省は一体どういう手だてが打てるんだろうということをもう一度我々は考え直すべきときが来ているんじゃないか。 先日もあったんです。会社をやめたんだけれども、やめさせられようとしているんですかね、自分がこの会社にリストラを受けるかもしれないということがわかっているから、そろそろ求職活動を始めようといろいろ情報を仕入れてみた。そうすると、別の会社から求人が近く出ることがわかった。求人が出ることがわかっているからハローワークへ毎日毎日行こうかと思うんだけれども、いかんせんハローワークの営業時間と自分が働いている仕事の時間とが合わない。毎日行けない。昼休みに目を盗んで行くんだけれども、とてもじゃないけれどもそれじゃタイミングよく求人が出てきたときに私はそこへ行くことができない事情があるんですというような話が私のところに来ました。 これは、こういうことが一つの特異なケースであればいいのでありますけれども、私はその話を聞いて、厚生労働省としてといいますか、現場の窓口のハローワークの問題なのかもしれませんが、努力をしていただかなければいかぬ部分ではないかなというふうな感じがいたしました。 そこで、そういうサービス等々、私、以前、当委員会において、この不景気の中でハローワークはもっともっと努力をしていただかなければならぬ、例えば営業といいますか、窓口をあけている時間を夕方の六時ではなくて八時、十時、十時までやれとは言いませんが、少なくとも現に今働いている方が次の職を探しに行くことのできるぐらいまでの時間はあけておくべきじゃないかという話をさせていただきました。そのときの答弁は、前向きに検討しますというようなお話でございましたが、その後どうなったかということも含めて、ハローワークがより求職者の立場に立ったサービスをこれから展開していくことができているかということをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(澤田陽太郎君) ハローワークの求職者の立場に立った機能強化の点でございますが、一つは、インターネットによって求人情報を提供するというサービスを現在始めておりますし、安定所にお見えになった方が自分でパソコン操作をして求人を検索するというシステムも端末四千台ほどを安定所に導入しております。また、先生御承知のように、求職者の態様によって特化したサービスを提供するということで、人材銀行とかパートバンク、両立支援ハローワーク等々も整備を図っているところであります。 それから、開庁時間の問題でございますが、現在、大都市圏に限った話ではございますが、重立った特に来庁者の多い駅周辺の安定所等におきまして、平日も例えば十九時、七時まで、土曜日も午前十時から夕方十七時ごろまで開くというようなサービスも始めております。 ただ、こうした点、まだまだ不十分でございますので、先生の御指摘を踏まえてさらなるサービスの向上に努力いたしたいと思います。
○鶴保庸介君 まず、幾つか意見といいますか感想を率直に申し上げて、やりますやりますでいつまでもやらなかったら、いつまでたってもこの不景気は直りません。早くしていただかないといけないということ。 それから、退庁時間の件に関して言えば、先ほど大都市に限ってという限定がついておりました。これはどうして大都市だけなんでしょうか。不景気でリストラされ失業にあえいでおられるのは各地方都市皆同じ状況であります。そしてまた、各都道府県の少なくとも県庁所在地、中心都市のハローワークといったものは、少なくとも真っ先にやらねばならぬのではなかろうかなというふうに思います。例えば私の地元の和歌山県。和歌山県から一々大阪へ出ていってハローワークを探すはずがありません。和歌山で職を探したいと思う方はやっぱり和歌山市内のハローワークへ行くわけでありまして、そういうことをぜひともわかっていただきたいというふうに思います。 インターネット等々の努力もされておられるというふうなお話は非常にありがたいことでありますし、もっともっと進めていっていただきたい。また、行政といいますか政治の側で協力することがあれば、ぜひいろんな手だてを使ってアピールしていただきたいというふうに思います。 そこで、そういうハローワークの公的な動きはよくわかりました。しかし、振り返ってみますと、平成十一年十二月の改正で実は民間の有料職業紹介所というものも認められるようになったはずであります。その後、報道等でも余りこれはクローズアップされることがないのでありますが、私が勉強不足なのかもしれませんけれども、こうした民間の職業紹介所が失業率の低下にどのように貢献をし、またもしそれが有用なものであるというのであれば、先ほど言いました公共のハローワークと連携をとって、ハローワークにできない部分を補い合うというような仕組みがとれないものか。その辺についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(澤田陽太郎君) 先般の職業安定法改正によりまして、規制緩和の観点から民間の職業紹介所の設置につきまして自由度を高めたわけですが、今ちょっと数字は持っておりませんが、その後、新たに業を起こす民間職業紹介所は順調にふえております。それが失業率の低下とか雇用情勢改善にどれくらい効果があったかという点は数量的には把握不可能でございますが、間違いなく民間としての機能を発揮して貢献いただいているものと思います。 現在私どもが考えておりますのは、労働市場の需給調整機能を高めるにはハローワークだけでは不十分でございますので、民間の職業紹介機関、情報提供機関がお持ちの求人情報とハローワークの求人情報をネットでつないで、そこを、これまたインターネットになりますけれどもだれでもインターネットからアクセスできる、官民をつないだ情報ネットワークをつくりまして、民間企業の営業上のいろいろ秘密もございますので、概略情報を共通化して官民ネットの方にアクセスすると。そこで一次的にスクリーニングした情報で自分はこれを見たいという者は、それぞれの業者あるいは安定所の持っているサブネットの方にリンクを張ってありますので、接続して詳しい情報を得るというような仕組みを現在構築しておりまして、ほぼ関係者の合意を得て、めどが立ちまして、今月末からそのネットに載る民間職業紹介事業者、情報提供事業者に対するいわばネットへの募集活動を始めるという段階に至っておりますので、これを一刻も早く立ち上げて有効に機能するように努力していきたいと、こう思っております。
○鶴保庸介君 わかりました。 時間がありませんので、次へ進ませていただきたいと思います。放課後児童健全育成事業に関してでございます。 当委員会で長らく議論があったことだというふうに聞いておりますが、ただ昨今の事情を考えますと、一体これはどういうふうな方向に進んでいくのであろうかということがぜひ私個人として、また国民の多くも聞いておくべきことではなかろうかという問題認識がありましたものですから、質問させていただきたいんです。大臣、もうこれは恐らく時間的に最後の質問になると思いますので、大臣の所見をお伺いしたい。 いわゆる男女共同参画型社会というものを進めていき、女性の社会進出をこれから認めていこうという要請があります。当然そこには女性が働きやすい仕組みをつくっていくという必要がある。そういう意味においては、国が何らかの形で子育て保育といいますか、学業に従事をしている小学生であっても、その働きやすい保育所みたいなものを何らかの形で支援していかなければいけないというような要請は当然あろうというふうに思うんです。 それじゃ、なぜ学校というものはあるのか、学校というのはもともと何のためにあるんだと。保育のためではないにしても、義務教育として小学校というものが厳然としてあるわけでありまして、また放課後にそういう児童を預かっていくということになりますと、現実にじゃどういう責任を持って国がどこまで関与できるのか、それからまた事故が起こったらどうなるのかとかいうような問題もあるし、それから今の財政状況を見たときにやはりそんなのは難しいんじゃないかと。これは二つの、二律背反する国の要請といいますか、状況があると思うんですね。 私は意見はありません。このことについて、厚生労働大臣としてでなく個人としてでも結構ですから、どういう方向が望ましいとお考えになっておられるか。これが最後の質問ですので、時間の許す限りお話をいただければと思います。
○国務大臣(坂口力君) この放課後の児童健全育成事業、いわゆる放課後児童クラブにつきましては、かなりな需要があるという言い方は失礼かもしれませんが、これだけ女性の皆さんが働かれる時代になってまいりまして、そして保育所はかなり全国的に整備をされつつございます。しかし、小学校に入られた場合に、小学校低学年の場合に、すぐそれじゃおうちに帰って一人生活ができるかといえば、これまた非常に不安な面もあるわけでございまして、この保育所の何か延長線上のような形で教育とそして放課後のこの人たちを一時お預かりするといったようなところがやはり必要であるということになってまいりまして、そして大体ことしの末には九千カ所ぐらい全国で放課後クラブができるであろうというふうに思います。来年度も五百カ所ぐらいの予算が組まれております。そして、現在の予定でございますと、平成十六年には一万一千五百カ所ぐらいにこれをふやしていくという計画になっているところでございます。 保育所とあわせて、やっぱりこの放課後クラブというのは整備をしていく必要があるのではないか、とりわけ小学校の低学年の皆さん方に対しましてはこれを整備していく必要があるのではないかというふうに考えているところでございます。なかなか十分に対応できないところもございますが、できるだけそうした御要望におこたえをできるように、国も、あるいはまた地方自治体にもひとつ御協力をいただいて今後も進めていきたいと考えているところでございます。
○鶴保庸介君 ありがとうございました。
○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井充です。 まず最初に、健康保険組合のかなりのところが赤字になってきていますけれども、それだけではなくて、民間病院もかなりの数の病院が赤字になってきております。現状どの程度赤字なのか、わかっていればその数字を教えていただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 先生が今御指摘になりました御趣旨を十分に私がとらえているかどうかちょっと不安でございますが、各健康保険の財政状態が悪化してきておりますことはもう御指摘のとおりでございます。 〔委員長退席、理事亀谷博昭君着席〕 そして、この健康保険の財政状況の悪化の原因にもいろいろございます。例えば、リストラ等がありまして、そしてその中にお入りになっております保険組合の中の人たちの人数が減ってきているということもあるでしょうし、その他の理由もあると思いますが、一番やはり大きいのは、何と申しましても、高齢者医療に拠出をしていただいている額が非常に大きいということではないかというふうに思います。
○櫻井充君 いや、そうじゃなくて……
○国務大臣(坂口力君) 違いますか。
○櫻井充君 はい。要するに、健康保険組合も赤字なんですけれども、病院自体も赤字なんですよ、今経営している病院自体がです。ですから、その病院自体がどの程度赤字なのか、まずその点について教えていただきたい。
○政府参考人(伊藤雅治君) 病院の経営状況について見ますと、一口で言いますと大変厳しい状況にあるという認識をしております。 平成九年度におきまして、医療法人立の一般病院のうちいわゆる赤字病院、これは医業費用が医業収益を上回る病院でございますが、この比率が、医療法人立の一般病院では約三〇%、また自治体病院については約八五%という数字になっております。
○櫻井充君 自治体病院は八五%という数字でしたけれども、果たしてこれは、こういう自治体病院というのは法人税等を納めていませんから、そういう意味からすると、恐らくこれ、民間経営でやると、会計でやってみると、多分ほとんどのところが赤字なんだろうと思うんです。 つまり、今の保険点数で果たしてこの先病院経営が成り立っていくのかどうか、その点について厚生労働省はどうお考えでしょうか。
○政府参考人(伊藤雅治君) 厚生労働省といたしましては、病院経営につきましては基本的にはその開設者などの責任において行われるものと認識しているわけでございますが、経営管理の改善のための支援策といたしまして、医療施設経営改善支援事業等を実施するとともに、社会福祉・医療事業団による経営安定化のための資金の融資などの支援を行ってきているところでございまして、今後とも医業経営の改善と安定化のためにいろいろな必要な支援を行っていきたいと考えているところでございます。
○櫻井充君 その中に保険点数の見直しとか、そういうことは考えていらっしゃらないんでしょうか。
○政府参考人(伊藤雅治君) 私ども医政局の立場といたしましては、病院の経営が安定的であるということが大前提でございますので、いろいろ病院の経営実態等、また特に自治体病院の経営のあり方などにつきまして保険局に要請をし、しかるべき対応を中医協等で御議論いただくことを要請しているところでございます。
○櫻井充君 しかし、今おっしゃった対応の仕方で本当に赤字が解消するとお思いですか。いかがでしょう。
○政府参考人(伊藤雅治君) 自治体病院につきましては、御案内のように、僻地医療でございますとか救急医療でございますとか、いろいろ地域の医療事情におきまして採算だけを前面に出して病院経営を行っていけないという事情もあるわけでございます。 ちなみに、現在、自治体病院について直近の数字を見てまいりますと、全国で現在九百三十八の自治体病院がございますが、内訳としては、都道府県立、指定都市立、市町村などあるわけでございますが、この九百三十八病院のうち三百三十病院が町村立病院でございまして、そのうちの約三分の二の二百十六病院が百床未満の非常に小さな病院でございます。したがいまして、こういう自治体立の病院につきまして地域における役割というものをどのように考えていくかということが基本的な課題であろうかと思っております。 したがいまして、もちろん自治体立病院の経営の効率化を図っていくという観点からいろいろな対応策を講じていくことが必要でございますが、一方、自治体立病院と申しますのは、地域の医療ニーズにいかに対応していくかという観点から、それぞれの地方自治体の議会の同意を得まして、その住民の意思を病院経営に反映させていくということが基本ではなかろうかと思っております。 そういうことから、地域住民の意思というものが非常に重要で根底にあるわけでございまして、私どもはそのような観点から、今回の改正医療法の施行通知におきまして、この二月二十二日に各都道府県知事あてに出したわけでございますが、その中で、果たすべき役割について自治体病院の経営において幅広く意見を聞いていろいろ今後の経営を考えていくようにという、そういうことも改めて通知をさせていただいたわけでございます。
○櫻井充君 今、経営の効率化というお話が出ましたけれども、具体的にどうすると効率的に経営できるとお考えですか。
○政府参考人(伊藤雅治君) これは地域の状況に応じましていろいろ一律には論じられないと思いますが、医療サービスの向上を図りながら効率化、経営基盤の強化を図っていくという観点からいいますと、先ほど申し上げましたような非常に小規模の町村立病院が隣町にもそれぞれあるというような地域におきましては、病院自体の統合でございますとか一部事務組合の活用等、広域的な経営なり広域的な連携を検討するなど、地域の実情に応じて経営の効率化というものを図っていく必要があるというふうに考えているところでございます。
○櫻井充君 つまりは、経営の効率化というのは統廃合していって、基本的には病院の数を減らすべきではないか、そういう考え方でございますか。
○政府参考人(伊藤雅治君) 一律に統廃合ということではなくて、それぞれの地域の状況に応じまして、どうしてもその地域から町村立病院がなくなるというような地域におきましては、それは仮に赤字になっても地方議会の意思、地方議会の同意を得てその病院を経営していくということも必要ではなかろうかと思っております。
○櫻井充君 しかし、現実は果たしてどうかと申しますと、私、宮城県ですが、宮城県の市町村にアンケートを出しまして、三十七の町から答えが返ってまいりましたけれども、医師が十分かというのだけで六七%の市町村がまだまだ医者が足りないと言っています。 例えば北上町という町なんかは救急車もございません、病院ももちろんありませんけれども。そうすると、何かがあったときにはほかの町の救急車が出動してくるというような、そんな状況ですよ、現場は。ですから、厚生省がマクロモデル的に医者の数は足りているとか病院数は十分だという話をよくされますけれども、地域地域によって全然違ってきているわけです。こういう問題をどうやって解決していこうというふうにお考えでしょうか。
○政府参考人(伊藤雅治君) 確かに医師数でございますとか病床数につきましては、全国をいわゆるマクロ的に見た場合に十分であるという御指摘はそのとおりかと思います。しかしながら、今御指摘されましたように、やはり地域によっては医師が非常に不足をしているとか、病床がまだ基準病床数に達していないというのもあるわけでございまして、特に医師数の偏在といいますか、地域的な需給の問題というのは非常に難しい問題でございます。 私どもは、医師数の地域的な配分といいますか、この偏在をどのような形で対応していくかというのは、基本的には医療法に基づきまして都道府県が医療計画上、地域の医師等医療従事者の確保に関する事項について医療計画の中で記載をし、そして各県がその計画に基づいてそれぞれの施策に取り組んでいただくというのが基本の考え方でございます。 そこで、今、宮城県の事例を御指摘になりましたが、例えば私がかつてお世話になっておりました青森県の例を申し上げますと、青森県の医療計画では、医師の絶対数の確保を図るという観点から、都道府県が医師修学資金の貸与制度の創設などを行いまして県内の医療関係従事者の確保対策を推進するとか、弘前大学医学部との連携によりまして医師の確保、充実を図るとか、それから青森県出身の医師や医学生を把握しまして、卒業後、県内の病院での研修なり県内医療機関への勤務を呼びかける、さらに自治医科大学の卒業生につきまして学生時代から非常にコンタクトを密にしていろいろと卒業後の進路について指導を行う。こういうことを例えば青森県では医療計画の中で記載をして実行しているわけでございまして、私どもとしては、各都道府県が医療計画の中で対応していただくというのを基本に考えているわけでございます。
○櫻井充君 しかし、そうでしょうか。私は青森県の五戸の町立病院に勤務に行ったことがございますけれども、五戸の町立病院なんかは医師の給与が物すごく高いんです。そうしないと医者が集まってきません。大体仙台市内の倍ぐらいの給与を出しています。そうじゃないと集まってこないんですよ。 そうなるとどうなるかというと、当然のことですけれども町の経営は大変になっていくわけであって、それは県ごとにやりなさいとおっしゃいますけれども、むしろこういう全国の医師数を均等化するといいますかそれぞれ割り当てていくというのは、これは全国規模でやっていくものじゃないですか。おのおのの県が努力しなさいと。幾ら地方分権の時代であったとしても、ある部分に偏在しているものを分散させていくというのは、これはまた中央の仕事じゃないかと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(伊藤雅治君) 委員御指摘の医師の配分を中央で行うような仕組みにつきましては、私どももそのことについては過去におきまして検討したことはございますが、我が国の現在の医療制度、つまり自由開業制を基本原則としている我が国の医療制度のもとでは極めて困難であるというのが私どもの現時点の考え方でございます。
○櫻井充君 現時点で困難だから地方に任せてしまったと、そういうことでしょうか。つまりは厚生労働省として手の打ちようがなくなったからあとは地方でやってくださいと、そういうことですか。 〔理事亀谷博昭君退席、委員長着席〕
○政府参考人(伊藤雅治君) なかなか、中央といいますか国が、医師の配分、医師の勤務先を国の行政権限に基づいて行うというようなことは不可能ではないかというふうに考えているわけでございます。
○櫻井充君 でも、どこかでやってくれないと本当に大変なわけです。 この間、仙台のちょっと北のところにあります多賀城という市の市長さんと話をしました。住民の方はやはり市立病院をつくってほしいということなんです。そこに三百床ぐらいの民間の病院があって、これを多賀城で買い取って市立病院にしてくださいませんかねという話をしたら、もう冗談じゃない、今の市の経営状況を考えたらとてもそういうことはやれないんだと。今度はそこの病院の方々は何と言っているかというと、一つの民間病院ではなかなか医者が集まってこなくて大変なんですよと。大体地域の院長とか事務長さんというのは一体何をやっているかというと、ほとんど医者の確保のために奔走されているわけです。 なぜこういうことが起こってくるかというと、私はやはり医局制度というのが問題なんじゃないかと思うんですよ。医局が関連病院を抱えていて、その医局に入らない限りはそこの地域の病院に行けないということになります。ですから、卒業した後に二十年ぐらい例えば東京なら東京で勤務して地元に戻りたいと思っても、その地元の大学の医局に戻らないとなかなか就職ができない、就職といいますかその関連病院に派遣してもらえない、そういうような実情もあるわけです。こういう点に関してどう思われますか。
○政府参考人(伊藤雅治君) 現状は確かに委員御指摘のとおりだと思います。しかしながら、今後、我が国におきます医師の卒業後の進路をどのようにして、何といいますか、もっと端的に申し上げますと、病院の開設者なり病院の院長先生が自分の考え方に基づいて医師の採用ができるようにするかというのは、これは考え方としては本来望ましい姿であるということは私どもも理解しているわけでございますが、現実問題として、我が国の医科大学と市中病院の関係からいいますと、一気にそれを、病院側の裁量によって医師を採用していくというのはなかなか難しい問題でございます。 長期的には、今、議員御指摘の方向に行くべきと考えておりますが、それでは具体的にどのような対応が可能か、なおかつ国としてそれにどういう行政施策が可能かということになりますと、正直なところ現在名案を持ち合わせていないわけでございまして、ぜひ委員からの適切な御提案をお願い申し上げたいと思います。
○櫻井充君 参考になるかどうかわかりませんが、徳州会なんかが比較的うまく医師を確保している現状を見てみますと、確かにここの地域は、例えば鹿児島なら鹿児島というか九州の出身者の方々にきちんと声をかけているようです。そして、そこの中で、来ませんか、こういう施設設備もきちんと整っている病院がありますと。そこをローテーションしてくれるのと、それから比較的給与が恵まれている、若い人たちなんかでありますと。やはり何かそういうインセンティブをかけてこないと人が集まってまいりません。 それからもう一つは、何年間かそこで働くと一年間自由に研究でもしていいよとか、そういうことをやるとか、もしくは宮城県内なら宮城県内の県北の方に何年間か行けば後は仙台市の方でできますよとか、そういうようなことをやっていかない限りなかなか人は集まってこないんだろうと思います。 そこでもう一つは、もちろんこれから私は県の方に要望しようとは思っているんですが、県自体にリクルートするような組織をつくりまして、県自体で医者を確保するようなシステム、それは先ほど県とおっしゃいましたけれども、県自体にそういうものをつくっていくべきじゃないか。つまり、岩手県なんかは県立病院が三十近くございます。県立中央病院があって、そして県の中に、医療局だったと思いますが、そこも人材確保に当たっておりまして、そして県立中央病院を中心としたネットワークをきちんと構築できている県もあるわけです。ですから、そういう各県なら県にきちんとした人材確保を行っていくようなことを国からある程度義務づけて、そして予算もつけた方がいいと思っていますけれども、そういうことを行っていって地域に人を集めていくような、そんなシステムもあればいいんじゃないだろうか、そんな感じがいたしております。 厚生省で救急の際にアクセスたしか三十分とか、そういう構想をお持ちであったと思います。少なくとも心筋梗塞の場合には秒単位を争っているわけですから、その構想をお出しになりながら、救急病院もない、ましてや救急病院だけではなくて救急で働ける医者もいないだけじゃなくて救急すら関係ない、医者の数自体が少ないというのは、厚生省はかけ声はかけるけれども実際にその施策はとれていない、そこに私は大きな問題があるんじゃないか、そんな感じがいたします。
○政府参考人(伊藤雅治君) なかなか県におきましても、特に東北地方の県におきましては非常に知事さんが頭を痛めている問題でございます。 そこで、今救急のお話がございましたが、私どもは、これは僻地医療の場合でございますが、平成十三年度から、第九次僻地保健医療計画におきましては、今まで僻地の病院、診療所等についての医師の派遣につきましては二次医療圏単位で僻地中核病院、僻地医療支援病院というものを策定していたわけでございますが、これはなかなか二次医療圏単位ではうまく機能しないということから、十三年度から始まります第九次計画におきましてはこれを全県を単位といたしまして僻地医療支援機構を創設いたしまして、これは例えば県立中央病院みたいなところを想定しているわけでございますが、そこに医師をプールいたしまして僻地の診療所、病院等に派遣をしていくという、こういう仕組みを十三年度からスタートさせていく予定でございます。 そのための予算ももうお願いしているわけでございますが、今御指摘の、特に救急医療等の対応におきましても、委員の御指摘を踏まえて今後検討させていただきたいと思います。
○櫻井充君 ぜひ検討していただきたいと思います。本当に地域の方が御苦労されているのと、自治体だけではなくて、今度は住民の方々が本当に苦労されています。過疎の町に行ってみると、何で若い人たちがいなくなるのかという話をしたときに、私は教育の問題だと最初思っていたんですよ。ところが、教育ではなくて、自分の子供を安心して地域に置いておけない、何かがあったときに、子供の体の具合が悪くなってもその子供の病気を診てくれる医者がいないからその地域にいられないんだという人たちもいるわけでして、ある意味での過疎対策として非常に重要なことなので、ぜひ厚生省としても御検討いただきたいと思います。 そして、もう一度最初のところに戻りますが、そういう意味で、病院がこのままいくとかなりのところが破綻してくるんじゃないだろうかと思っています。もし数字が今おわかりでしたら、昨年度なら昨年度、どの程度病院が破綻しているのか、もし数字があれば教えていただきたいと思います。
○政府参考人(伊藤雅治君) 病院の倒産件数につきましては、申しわけございません、今は持ち合わせておりませんので後ほど御報告させていただきます。
○櫻井充君 それと、私立の病院の先生方から言われるのは、国公立は税金が投入されているから経営が成り立つのであって、しかも税制の面で優遇されていて、私立の場合には決してそうではないわけです。 今の医療というのは、医療従事者側の苦労とそれから患者さんの忍耐によって成り立っているようなところがあると思います。これは本当ですよ。三時間も待たされたりとか、そして三分程度しか診れないような状況になっています。大体、医師定数がおかしくて、外来四十人に医者一人です。例えば四時間やったとしても一時間に十人しか診れないわけであって、一人六分です、名前を呼んで、そして服を脱いでもらってと。そういうようなことから考えたら、とてもやれるような状況ではありません。 しかしながら、今のところ、これから効率化を図っていかなきゃいけないとなれば、人件費をどうやって削減するかという問題しか出てこないわけですよ。ですから、民間の病院の方々はかなり苦労されているわけです。この民間の病院の方々、地域を支えているところもあるわけでして、今後この病院をどういうふうにしていこうとお考えなのか。 先ほどの私の施策ではなかなか難しいと思います。ただ、じゃ保険点数を上げればいいかというと、保険点数を上げると今度は今の医療保険のもうほとんど、七割、八割でしたか、赤字になってきていますから。そうすると、この問題を根本的に解決するためには一体どうしたらいいと厚生省はお考えですか。
○政府参考人(伊藤雅治君) 前国会でいろいろ御議論いただきましたこの医療法の改正の国会議論の中でも大きな問題点として御指摘をいただき、今後の課題となっている点が幾つかあるわけでございます。 一つは、全国的に見た場合、非常に病床が過剰であって、そして医師、看護婦の配置が非常に薄い。これを病院の機能別に再編成といいますか、急性期なり慢性期に分けて、そして病床数を減らしながら医師、看護婦の配置を厚くしていくという、そういう方向が基本的には将来の方向だと思いますが、じゃそれを具体的にどのようにしていくかということについては今後の検討課題になっているわけでございます。もう一つは今御指摘の病院の開設主体。公的な病院から私立の病院があるわけでございますが、この公私の役割分担というものを今後どのように考えていくのか。 これらの問題につきまして、今後の医療提供体制の見直しの中で引き続き検討課題として私どもとしては取り組んでいく必要があろうかと考えております。
○櫻井充君 正直なところ、そんな悠長なことを言っているときじゃないんじゃないですか。今後やっていきますということは多分何年も前から言っているのであって、本当に早く対策を出していただかないと破綻してくる病院がどんどん出てくるのではないか、そういう気がいたします。 今、公と民の役割という話になりまして、実は国立病院の規定の中に、民間ができることそれから地域医療に関しては基本的に国立病院はやらないんだ、政策医療をやりなさいと、私は医長研修のときにそれを言われました。ですが、その一方で経営を考えて運営しろということを言われたわけですけれども、二兎をとてもじゃないけれども追える状況にありません。つまりは、今、国立病院の役割という話がちらっと出ましたけれども、そのもとの、そもそもの国立病院の役割も終わりつつあるわけであって、今後、国立病院はどういうふうにあるべきだと今お考えですか。
○政府参考人(伊藤雅治君) 国立病院につきましては直接の所管ではございませんが、現在、国立病院としては政策医療に特化をし、そして経営の効率化を図るために独立行政法人に移行していく、そして地域における医療の提供体制の効率化を図るために国立病院・医療機関の再編成、統廃合を進めていくというのが現在の基本的な考え方でございます。
○櫻井充君 医療制度を決めていく中で、制度で縛ったらいいのか、医療従事者側が考えなきゃいけないのか、それとも患者さんの問題なのかということ、いろんな観点があるんだろうと思います。 そういう中で、じゃどうすればこれらを解決していけるのかということになるんだろうと思いますが、私はやはり病気と老化というのを区別しなきゃいけない時代になっているんじゃないかと思います。つまりは、何でもかんでも皆入院なんですよ。初老性のうつだといって、ちょっと食べられないといって来られますけれども、この初老性のうつだという状況が病気とこれから果たして呼んでいいのか、それとも老化の一歩ととらえていくのか。ぼけも同じだと思うんですが、体が十分動かなくなってくるのと同じように頭も十分動かなくなってくるわけであって、これを医療と認める、認めるというのは変な話ですが、そういうものをすべて医療機関でやっていくこと自体が大きな問題だと思うんです。 それは厚生省も多分認識としては同じじゃないかというふうに思うんですが、その点に関していかがでしょうか。
○政府参考人(伊藤雅治君) 平成九年からスタートいたしました医療制度の抜本的な見直しについて四つの柱があったわけでございますが、この高齢者医療制度のあり方については、現在平成十二年までという点について、さらに関係者間の合意を得る観点から平成十四年を目標にどのような制度にしていくかということを私ども厚生労働省内で詰めているわけでございますが、今御指摘のように、そもそも制度設計の前提としての高齢者に対する医療というものをどのように考えるのかというのが基本でございます。 したがいまして、医療がどこまでを対応し、そして介護制度がどこまでを対応するかということにつきましては、私どもとしては検討の視点として、医療の提供側からの視点だけではなく、やはりサービスを利用する側の視点に立ってその辺のところを十分意を用いて検討し、今後この十四年までに検討するといったことについて何らかの答えを出していくということが必要ではなかろうかと思っております。
○櫻井充君 ぜひ検討いただきたいと思います。 それで、医療でもない、それから介護保険の適用にもならない人たちがまだ病院に入院されているわけです。では、本来であるとその人たちはどういう施設に入れるかというと、今の日本の施設の中で無条件で入れるのは救護施設だけです。行ったことがおありかどうかわかりませんけれども、救護施設という非常に劣悪な条件の中に皆さん生活していらっしゃいます、これは仙台だけかもしれませんけれども。 しかし、無条件で、無条件でという言葉も変な話なんですけれども、今までの介護保険の適用にもならないような人たち、そしてもう一つは医療としても認められないような方々が、やはり生活できていくような場所が必要なんだろうと思うんです。 例えば、精神科を大分状況が落ちついたので退院することになった。退院することになったとしても職場もないと。そうすると、生活する場がなくなっているわけなんですよ。だから、そういう方々を一時的にでも一回仕事につけるように訓練するような、そういうような場もないとなかなか社会復帰ができないわけです。 私、先日、朝倉病院に行ってまいりましたけれども、朝倉病院の中で飯場で働いていた方がいらっしゃいました。四十代で脳梗塞になりまして、いろんな病院を転々とさせられました。そして、結果的には朝倉病院で引き取ってもらって、ここは天国だとおっしゃっている方もいらっしゃいます。あの問題があったああいう病院でもです。しかし、その方が生活できないわけですよ、外で。 ですから、今行き場がなくて、それこそ社会的な入院で、そのことはよく御存じかと思いますけれども、そういう人たちがリハビリなりなんなりをやってどこかで社会復帰ができていくようなきちんとした施設を私はつくっていかなきゃいけないんじゃないかと思うんです。どうでしょうか、その辺に関しては。
○政府参考人(伊藤雅治君) 現在の我が国の精神病院の病床数につきましても、これはいろいろの方面から、もっといわゆる精神科医療の対象となるベッドを減らしていいのではないかという御指摘を受けているのは事実でございます。 しかし、そのためにはこの社会復帰施設なり、また地域における受け皿づくりをあわせて整備していかなきゃいけないわけでございまして、そういう整備と並行して我が国の例えば現在の精神病院のベッド数というものをどこまで減らせるかというのが、これも先ほど申し上げましたが、前回の医療法審議におきます重要課題、今後に残された課題の一つであったというふうに考えております。
○櫻井充君 ぜひ御検討いただきたいと思います。 それで、ちょっと大臣に、通告していなくて大変申しわけないんですが、今の医療費全体、約三十兆円ですが、これは適切とお考えですか。それとももう少し抑制していかなきゃいけない、もしくはもう少し広げても構わないと。どちらの方向で厚生労働省は考えていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 今、局長との間の議論をずっと聞いておりまして、それで三十兆のお答えをする前に、やっぱり現在のこの制度の中で改革をしていかなければならない点が幾つかあると私も思いながら先生のお話も聞いていたわけでございます。 一つは、先生御指摘になりましたように、やはり大学の医局制度というのを変えなきゃならないことだけは紛れもない。自分はあの僻地に行ってやりたいというふうに言いましても、教授がだめだと言ったら行けないわけでありまして、そこでやっておりましても、もう来週には帰ってこいと言われれば帰っていかなきゃならないわけでございまして、一つはそういう現在の医局制度というものを改革しなければいけないんではないかというふうに思います。 もう一つは、やっぱり人の数は減らすわけにはいかない。これだけサービスが中心の業ですから、一対一、患者さんに接する人の数を減らすわけにはいかない。現在、全体の五二、三%が人件費というふうに言われておりますが、ここを減らすわけにはいかないだろうというふうに思うわけであります。 そういたしますと、ここは減らすことなしにどこを削減するかというのは、これは保険点数の一つの配分の問題にかかわってくるのではないかというふうに私は思っております。ですから、今後の全体のあり方を大枠で考えますときには、人は減らすことなく、ふやすことはあっても減らしてはならない。その中でどう医療費を増大させることなしにいくかといえば、やはり保険点数の配分の問題で、人件費には今までどおりつけながら、そして削るべきところを削っていく以外にないんだろうというふうに思います。 その削るべきところにつきましては、先ほど局長から話がありましたように、一つはやはり入院というのが、日本は入院日数が多過ぎるということだけは紛れもない事実でありまして、ここはもっともっとお互いに考えることができるところではないかというのが一つでございます。 そうしたことを前提にして、この三十兆円という医療費は、現在の日本の高齢化をずっと考えてまいりますと、この十年ぐらいをさかのぼってみましても年々歳々、人口増とそれから高齢者の増、この両方とで二%ぐらいずつずっとふえてきているわけでございます。物価上昇とそして人口変化によりまして四%というものがここにあったわけでありますから、その辺を考えますと、それ以上のところは抑制できるところはあるだろうというふうには思います。 三十兆円という額は諸外国と比較をいたしましても決して日本は多い額ではない。これは諸外国と比較いたしまして、諸外国は日本の医療はなぜこんなにうまくいっているのだと、大枠で見たときにそう言う人が多いわけで、それは財源を少なくしてその中でこの保険制度がなぜうまく回っているのかというところを言っているのだろうというふうに思うわけです。 ですから、この今の三十兆円というのは、これはもっと少なくて済むという意見もあるかもしれませんが、私はこれはやっぱりこのぐらいは必要ではないか、むしろその中身をどう変えていくかということがこれからの大きな課題ではないかと思っている次第であります。
○櫻井充君 ありがとうございます。私もこれ以上減らすわけにはいかないんじゃないかと、そう考えています。 そこで一つ提案なんですが、今まで薬、薬という話になってまいりましたが、もう一つ、私は薬効の見直しということをやっていかなきゃいけないんじゃないかと思っています。 気管支ぜんそくの治療をやっておりましたが、ピークフローといって客観的に呼吸の状態がはかれるような、今そういう機械がございます。家でそれが使えるわけです。しかし、今まで気管支ぜんそくに適用できるという薬の中でピークフローを改善するものというのは数種類しかございませんでした。それ以外のものも気管支ぜんそくの適用になっておりました。それは、今までいい薬がなかったからあえてそういう薬が認可になっていたわけですけれども、こういう薬をやはり減らしていかない限りにおいては医薬品の総額が変わらないし、それからもう一つ言えば、患者さんにとってもやはりメリットがないんじゃないかというふうに思っています。 薬効の見直しをやってくださいということを厚生省にお願いすると、その治験だけですごく大変なんですよというお話をされますけれども、薬効について見直していただけるのかどうか、その辺について答弁願いたいと思います。
○政府参考人(宮島彰君) 承認されました医薬品につきましては、承認後の医学、薬学の進歩や医療水準の向上に伴います新しい治療法やよりすぐれた医薬品の普及等によりまして、現時点の治験に基づきまして医療上の有用性を改めて見直す必要があるというふうに判断された場合には再評価を行うということになっております。昭和四十六年からこの再評価を行っておりまして、現在までに約二万六千品目ぐらいをその対象として再評価を行ってきておるところでございます。そのうち、有効性が認められない、あるいは申請者が自主的に整理したものを合わせますと大体二千二百品目くらいになっております。 そういう意味で、これまでもこういう再評価を着実にやってきているわけでございますけれども、今後とも、医薬品の有効性、安全性、品質についての学問水準の進展等に応じまして、今御指摘のような客観的手法による有効性の評価を行うなど、適切な再評価を着実に進めてまいりたいというふうに思っております。
○櫻井充君 ぜひやっていただきたいんです。 それで、高齢者の方が例えば病院に腰が痛いとか、そうやって来ると、もう四、五種類一遍に薬が出てくるわけです。痛みどめがあって、痛みどめがあるから、じゃ胃の薬をつけましょうか、そしてカルシウムが足らないからカルシウム製剤ですか、それでカルシウムの吸収をよくしていくために、活性化させるためにビタミン剤が必要ですよという格好で、もうあっという間になるわけです。そして昔は、ちょっとぼけを予防するために脳代謝賦活剤を飲みますか、脳血管改善剤を飲みますかといったら、もうこれであっという間に七種類、八種類になっちゃうわけです。 しかし、これを飲んでどれだけ改善したかという、そういうデータがないわけです、はっきり言っておきますと。骨粗鬆症なら骨粗鬆症で骨塩がどのぐらい低下するのを予防できたのかとか、そういうデータが全然ないままに薬が使われています。ですから、もう少しきちんとこの薬は本当に効くのか効かないのかということを見直していただかなければ、それからもう一点言っておきますと、いい医療は提供できなくなってしまいます。 日本では新薬の入ってくる率が非常に世界の国々から見ると遅いとまだ言われているわけであって、いい薬が入ってくれば治療期間は短くなってくるはずです。例えば、ぜんそくでいえば吸入ステロイド剤などを使ってあっという間にコントロールがつくということがあるわけですから、いかに効果的なものを有効に使っていくか、その点が非常に大事なんだと思います。その点で、ぜひ薬効の見直しを行っていただきたいと思います。 それから、医療費削減に関してなんですが、先日、神戸で開業されている先生から、入れ歯を入れたらぼけ症状がとれたとか、それから歩行できるようになったというビデオを見せていただきました。私、ざっと試算したところ、これだけで一兆円ぐらい違うんじゃないか、そう思えるぐらい非常にすばらしいビデオを見せていただきました。 きのう、たしかビデオをお貸ししたんじゃなかったかというふうに思いますが、ごらんになっていかがでございましょうか。
○政府参考人(伊藤雅治君) 櫻井先生からこのビデオを見ておくようにと昨日言われまして、これは歯科診療に従事している歯科医師が、リューマチなどの病気にかかった患者さんが歯科治療により入れ歯を入れたりマウスピースを装着することで歯のかみ合わせを回復することができると。その結果、上がらなかった手が上がるようになるとか、腰の状態がよくなり座ることができるようになるとか、立ち上がることができなかったのに立ち上がることができるようになるとか、歩行が以前より容易となる、顔の表情が明るくなる等、改善事例を紹介しているビデオでございます。このような研究について、私ども厚生労働省自身も、歯のかみ合わせと全身の健康状態という問題につきまして平成八年度から研究を行っているわけでございます。 これは、ちょっと長くなって恐縮でございますが、歯科の治療をすることによりましてそしゃく能力が改善され、そうしますと食事の機能が改善されて、その結果ADLが改善される、さらにはQOLが改善されるという、こういう考え方のもとに、歯の病気と、歯の治療によって全身の状態とどのような関係があるかということについて研究班をつくって研究しているわけでございます。 今まで口腔保健と肥満、糖尿の関係でございますとか、口腔保健と骨粗鬆症との関係、それから口腔保健と感染症、それから今申し上げました口腔保健と日常生活動作、さらにはアルツハイマーとの関連などにつきましていろいろ研究していただいております。これらの研究については、私どもとしては、口腔の機能が全身的な健康状態に与える影響というのはこれは我が国の保健衛生上極めて重要な課題ではないかというふうに考えておりまして、今後ともこれらの研究を続けていきたいと思っておりますし、その結果、これははっきりとした根拠がある結果であるということであれば、それを具体的な行政施策に反映させていくべきものと考えているわけでございます。
○櫻井充君 確かにその根拠があるというところは非常に重要でして、ちょっと今ここに数字がないんですが、彼の論文を見てみたときにたしか三十何例あって半分ぐらい有効だったという数字があった。後で論文をお持ちいたしますけれども、そういう数字がございました。ただ、彼一人でそういうことをやっていましたので、数年間かかってそのようなデータを集めております。もしその論文を読んでいただいてよしとなれば、数人でやっていただければ、一年かけてやれば簡単にできてくるものです。 そして、本当に今やらなければいけないのは、介護の必要な人や医療を受けなければいけない人をつくらないということの方が大前提なわけであって、予防するという点で非常に有効のように思えますのでぜひ御検討いただきたい、そのことをお願い申し上げておきます。そして、こういうことをやはり国家プロジェクトとしてやっていくべきではないかというふうに思います。 先週の土曜日に睡眠障害の講演がありまして、その講演会に行ってまいりましたけれども、そこの中で睡眠負債という、スリープデットと言っているんですけれども、睡眠負債という概念が提示されておりました。 どういうことなのかといいますと、要するに寝不足の方がお酒を飲んでいる状態よりも集中力が落ちるというようなことがある。寝不足の中にも私は二種類ぐらいあって、官僚の方々のように日ごろ御苦労されていて寝たいのになかなか睡眠時間がとれない方も本当にいらっしゃると思いますが、もう一つ、睡眠時無呼吸症候群といって、本人は寝ているつもりであったとしても寝ている間に途中で呼吸がとまってしまって、そのために十分な睡眠がとれないというようなことがあって睡眠負債に陥っている人もいるというようなことです。 そして今、アメリカでどういう調査をやっているかというと、トラックの運転手さんなんかの調査をやられていましたけれども、つまり交通事故の原因の中でかなり居眠り運転というか、注意不足のために交通事故が起こっているというような状況になっているんだそうなんです。 翻ってみると、日本で居眠り運転というのは余り聞きませんで、ほとんどがわき見運転になっているんだそうですけれども、厚生省として慢性の寝不足、睡眠負債と言っていますが、睡眠負債を抱えている人はどのぐらいいるとお考えでしょうか。
○政府参考人(篠崎英夫君) 厚生省では、平成八年度から、特定疾患対策研究事業によりまして先生今御指摘の睡眠時無呼吸症候群等の調査をいたしております。それによりますと、文献調査によりますれば、我が国の人口の、これは広く軽症な方も含めてという意味だと思いますが、一般住民の一、二%に達するのではないかという文献の調査がございます。 さらに重症例でございますが、その重症例としてOHS、これは肥満低換気症候群というので、今、先生御指摘の睡眠時無呼吸症候群の中のさらに重症なものだと思いますが、それは調査班で推計したところによりますと百八十例ぐらい推計されているというデータがございます。
○櫻井充君 恐らく相当数違っていると思います。もっともっと患者さんは多いかと思います。私、こういう患者さんも治療していましたけれども、そんなものじゃないと思います。それはなぜかというと、今検査がほとんどできないんです。保険点数が非常に低いんです。ですから検査ができないような状況になっています。 その前に、ちょっと話を戻しますが、アメリカは一九九二年に社会的な損失だという話になりまして全国調査を行っています。つまりは、先ほども申しましたとおり、交通事故に遭ったり交通事故を起こしたりとか、いろんなことがあるからです。九五年、ちょっと事故の名前は忘れましたが、ある船舶の事故があったのも結果的にはスリープデットによるものだということがわかっております。 今、日本では、うちの娘も去年実は交通事故に遭いまして、そのときに話をお伺いしてみると、その方は一週間のうちに二日間徹夜されていて、前の晩三時まで仕事をされていたんだそうですけれども、やはりこういうような状況では集中力が落ちるのも当然でして、おまけに睡眠薬と安定剤を飲んでおられましたから、ですからそういうことを考えてくると、これはやはり社会の問題として今後とらえていかなきゃいけないんじゃないだろうかと、私はそう思うんですよ。 そういう意味において、アメリカは九二年に国家プロジェクトとしてこういう問題に乗り出していきました。これだけの問題を抱えているものとして、厚生省として、ことしからやってくださいとは言えませんが、国家プロジェクトとして調査に乗り出していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(篠崎英夫君) 御指摘のように、睡眠時無呼吸症候群は場合によりましては交通事故の原因となるものもございまして、医学的にもあるいは社会的にも大変大きな影響を持つ疾患であるというふうに考えております。 先ほど申し上げましたが、特定疾患対策研究事業によりやっておりますので、引き続きその研究の中で先生の今御指摘のようなことも含めて研究をさせていただきたいと思っております。
○櫻井充君 先ほども申しましたけれども、臨床でこういうことを積極的にやっていきたいと思っても、なかなか保険点数が低くて検査ができないという状況があります。そして、その検査をしている病院は、ではどうやって検査しているのかというと、実は差額ベッド料金を取ったりして検査を行っています。しかし、本来ですと差額ベッドというのは、厚生省からこの間ガイドラインが出ましたとおり、患者さんの同意があって仕方がない場合に徴収するというようなものでして、その検査のためにそういう料金を取らなきゃいけないという保険点数のあり方が大きな問題じゃないだろうか。 それからもう一つは、ネーザルシープアップといって、こういう掃除機をひっくり返したようなものを鼻からこうやって陽圧をかけるとそういう治療ができます。今、日本ではこの機械が大体三十万円ぐらいかと思いますけれども、アメリカで買うと一万円程度で済んじゃうんです。ですから、そういう機械の値段というのも圧倒的に高いということでなかなか普及していかない。 くどいようですけれども、その検査のための保険点数が低いことと、それからその機材が高いということがなかなかこういう問題を解決しにくくしているんじゃないかと思いますが、その点について御検討いただけないでしょうか。
○政府参考人(篠崎英夫君) 今御指摘のまず検査の方でございますが、診療報酬上は、終夜睡眠ポリグラフィーのことを、今、先生御指摘だと思いますが、平成二年に千五百点で新設をいたしました。その後、数次にわたり引き上げを行っておりまして、平成十年より二千二百点ということになっております。 それから、今の後半でお話しになりました在宅持続陽圧呼吸療法というものについて、機器を用いてのものでございますが、これも平成十年に千三百点で在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料というのを新設いたしました。そして、平成十二年にはそれを指導管理料ともう一つ特定保険医療材料料と分けまして、それぞれ合計して千五百五十点に引き上げたところでございます。 睡眠時無呼吸症候群に係ります診療報酬上の評価につきましても、中医協の審議も踏まえて、今後とも適切に対応してまいりたいと考えております。
○櫻井充君 よろしくお願いします。 これは社会的な損失だけの問題じゃなくて、今、突然死の原因になっています。太って首の短い方がなりやすいわけですが、心臓も悪くなってきているという話もありますし、それから高血圧にもなる、それから不整脈を引き起こすなどほかの病気をまた併発することがありますので、ぜひこの問題にも取り組んでいただきたいと思います。 それからもう一つ、身体障害者の等級についてお伺いさせていただきたいんですが、呼吸器の患者さんたちは、私、診断書を書いていたんですが、三級という診断書を受けてもほとんど医療制度で優遇措置がございません。その三級の方々は今どうされているかというと、在宅酸素を使われておりまして、その在宅酸素のリース料から電気代から含めると、ほかの三級の方々よりはるかに高い医療費を負担されています。ここら辺のところを何とか見直していただけないかなと思っているんですけれども、いかがでございましょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 櫻井先生の先ほどからの議論をずっと聞いておりまして、本当に興味深く聞かせていただいております。私も太って首が短いものですから、一度先生の診断をいただこうかなと思っております。 今、呼吸器の機能障害、身体障害者の手帳の等級のお話をいただきました。先生御指摘のとおり、身体障害者の障害程度等級表につきましては、呼吸器の機能障害ですから内部障害になるわけでありますが、一級と三級、四級と。一つは、二級がないではないか、ここを検討したらどうか、特に二級ということはやはり重度の中でもほかのさまざまな支援措置と連動する部分もあるので検討をというお話かと思います。 現在の障害等級表が、今の内部障害のみならず、先生も御案内のとおり、心臓、腎臓、呼吸器等の内部障害、それから小腸等の障害もありますし、さらには肢体不自由や、全体の障害等級の中で整理をしているものでありまして、これは私も以前から関心を持っているところでありますが、専門的見地から等級が定められているということでありまして、内部障害については二級を設定することが必ずしも適切かどうか、私も悩むところであります。等級の中では二級の位置づけというのはなかなか困難ではないかと思っているところであります。 それから、補装具の話でありますが、在宅酸素療法をやられる場合のその装置を補装具として給付できないかと、こういうお話でもありますけれども、身体障害者福祉法に基づく補装具というのは、本来、体の失われた部位、あるいは障害のある部分を補うためのものでありまして、この在宅酸素療法装置、これがでは補装具に当たるのかというと、これも先生の御指摘ではありますが、なかなか困難ではないかなと、こう思っているところであります。 診療報酬上の措置、特に患者負担のお話もございましたけれども、以前から先生からも御指摘をいただいているところでありまして、平成十二年度の診療報酬の改定につきましては、在宅酸素療法、診療報酬上の措置を若干変えまして、実勢価格を踏まえて引き下げを行ったということでありまして、若干ではありますけれども自己負担は下がったと、こういう経緯もございます。
○櫻井充君 いや、機能は失われているわけですよ。機能が失われているから身体障害者になるんですよ。肺の機能を失う、肺胞孔が、いろんな原因があるわけですけれども、少なくともとにかく酸素と二酸化炭素の交換が十分できないようなことがあるから酸素をつけざるを得なくなっているわけですよ。それはおかしいじゃないですか、今の答弁。違いますか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 私も先生ほどドクターでもありませんし、専門家でもありませんけれども、いわゆる身体障害者の補装具というのは、もともとのスタートは肢体不自由の方の失われた部分を、例えば足の切断でありますとか、そうした部分を補うということで始まったのではないかと思っておりまして、特に内部障害の方について、先生御指摘のように、呼吸器の機能を失っているわけだからその部分、在宅酸素療法をする、それはまさに補装具そのものではないかと、こういう御指摘もあるのかと思いますけれども、身体障害者の補装具のスタートからいくと果たしてどうかなと。むしろ治療用材料というような位置づけの方が適切ではないのかなと思ったり、私もまだ専門家ではありませんが、悩みながら聞いております。
○櫻井充君 答弁される方がちゃんとはっきりしていただかないと、そこは困るんじゃないでしょうか。 それでは、例えば手術をして肺を失ったと、そういうような場合ならどうなるんですか。これは全体として内部障害だということではなくて、もうちゃんとこうやって切ってしまってなくなっていると。そういう格好だったら一体どう考えられるんですか。
○副大臣(桝屋敬悟君) さらに難しいお尋ねでありまして、私の頭も相当混乱をするわけでありますけれども、たまたま私が足の切断という話をいたしましたから先生は肺の切断というお話をされたわけでありますけれども。 何度も申しますけれども、本来、補装具とは体の失われた部分を補うと、こういうものでありますから、内部障害でそれを果たして整理できるかというと、まだ私も自信がございません。
○櫻井充君 ちょっとおかしいと思いますよ、これは。機能を失っているんですから、それは今の定義に当てはまると思いますよ。 もう一点言っておきましょう。要するに、薬を購入する際に、今まで薬価差益というのが問題になっていましたけれども、この在宅酸素の機械で機械差益を得ているんですよ、病院が実際。大体一人の患者さんにつき月一万円ぐらいでしょうか。これは国立病院でもやっていますからね。またこういうことを言うと問題になるんでしょうけれども、そこまでおっしゃるからあえて言わせていただきますけれども、もっと下げられますよ。もっと下げられる。私、実際経験しているんですから。これは入札したところもありまして、年間で六百万ぐらい違っているんですよ。ですから、そういうことから考えれば保険点数もっと下げられるはずなんです、保険点数といいますか。 そして、なぜこんなことを言っているかというと、くどいようですけれども、患者さんたちの負担は非常に大変なんですよ。やっぱり現場の人たちの声を聞いていただきたいと思います。苦しい思いをしていて、そういう在宅酸素をつけていればもうほとんど一般的な仕事はできないわけですから。そういう中で医療費削減、その人たちの医療費を軽減していくということ自体、私は非常に大事なことなんじゃないかと思います。 大臣、いかがですか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 実際に臨床の現場で仕事をされてこられた櫻井先生のお話でありますから、今の差益の話等については私も改めてそのお話を聞かせていただきましたから、重く受けとめていきたいと思っております。 いずれにしても、在宅酸素療法を受けながら生活をされておられる方々のそのサービスについて、医療保険制度でどこまでやるのか、あるいは身体障害者福祉法の補装具の世界でどこまでサービスを提供するのか、その辺はきょうの先生の御指摘もいただいて、もう一回私も頭を整理してみたいと思っておりますけれども、先ほどからの説明で補装具としてすぐ認められるということは、簡単に先生お答えができないところであります。 それから、診療報酬上の問題につきましては、なお先生の御指摘も踏まえて、実勢の価格に応じたやはり診療報酬の措置というものを行っていかなければいかぬというふうに感じておる次第でございます。
○櫻井充君 よろしくお願いします。 あと、前から随分、准看護婦制度のことについて言っているんですけれども、実際この法律、全く合っていないわけですよ、この間、途中でやめてしまいましたけれども。保健婦助産婦看護婦法の第六条のところに、准看護婦さんは看護婦さんの指示を受けてからその業をやれと。現場でどの程度やられていると思われますか、伊藤局長。
○政府参考人(伊藤雅治君) 准看護婦の業務の実態についてのお尋ねでございますが、この件につきましては、平成八年に准看護婦問題調査検討会が調査時点で就業している准看護婦千六百七十七名を対象に、准看護婦、準看護士も含めて、日常行っている療養上の世話及び診療の補助業務に関する医師等の指示について調査を行っているわけでございます。 その調査結果によりますと、回答のあった千四百十三名のうち、療養上の世話につきましては、おおむね医師、看護婦の指示があると答えた者につきましては三一・六%、准看護婦としての役割が定められているが四・二%、それから状況に応じておおむね各自で対応している、これは六三・一%でございました。また、診療の補助行為につきましては、おおむね医師、看護婦の指示があると答えた者が三九・八%、准看護婦としての役割が定められているが四・七%、状況に応じておおむね各自で対応しているが五五・一%という状況でございました。
○櫻井充君 つまり、この法律に従っていない人たちがかなりいらっしゃいます。私はもっと多いと思いますけれどもね、実際現場にいたときに。 こういうものをこのままにしておくのかどうかという議論だと思いますよ。つまりは、准看護婦さんをやめて一本化にしようじゃないかという話は前々から出ているわけです。もちろん、准看護婦さんを今、職から外しなさいということではなくて、こういう法律に反しているような実態で、もう一つ言えば、法律に反しているというよりも実態に合わない法律自体があることが問題なんだと思うんですよ。ですから、そういうことから考えてくると、何らかの施策はとらなきゃいけないんじゃないか、そう思っています。 そこで、くどいんですけれども、毎回言っているんですが、せめてその養成だけでも減らしていくなりなんなりしていかなきゃいけないんじゃないか。この間、地域でというお話がございました。ですから、その地域でそういう人たちが必要だというところであればそれはそのまま残せばいいと思いますけれども、それこそもうそろそろ全部三年制にしていった方がいいとか、そういうことをおっしゃっている人たちがいるのであればというよりも、むしろ積極的に三年制にしていくような格好に厚生省が指導していくべきじゃないのかと思っているんです。 そして、私は保険点数をもっと高くしてあげたらいいと思うんですよ、看護婦さんの質を向上させて。そういうことをやっていかないと、なかなか日本の医療の質は上がらないと思います。そうでなくても、世界から見たときに看護婦さんの数は足りないわけであって、人手が足りない現状から考えてくれば質を上げていかなきゃいけない、これは当然のことなんじゃないかと思います。 あともう一つ、あわせて、ちょっと済みません、これで最後にしますが、歯科衛生士さんが宮城県で、これもまたくどいんですけれども、三年制にして何のメリットもないというんです。ですが、厚生省はこの間、歯科衛生士さんも三年制にするべきだという答申を出されているはずなんです。そこの中で、やはり運営の補助金を出すとか、そういう形で私は何らかのインセンティブをかけていくべきだと思うんです。 伊藤さんがこの間お話しになったのは、こういう看護婦さんは数が足りなかったからなんだ、そのために補助金を出していたとおっしゃいました。これから数の問題ではなくて、私は質を向上させるために何らかの補助金をつけていく、出していく、そういうやり方に変えていかなきゃいけないんじゃないか、そういう転換が必要なんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) この前の議論も私も伺っておりました。それで、前回の議論の中で、准看護婦さんの養成学校に補助金が出ておる、この補助金の背景というのは、やはり需給問題というような議論があったわけであります。 ただ、単純に需給問題ということじゃなくて、前回の答弁を繰り返して申しわけないんですが、一つはやはり慢性的な看護職員の不足に着目をしてずっと準備をしてきたという、こういう流れがあると。しかも、平成四年には看護婦等の人材確保の促進に関する法律が制定をされた、こういう流れの中で、さらに看護職員の需給見通しという、こうした計画もできて看護職員の確保に努めてきた、こういう一連の流れの中で准看護婦さんの養成施設に対する運営費の補助ということも私は行われてきたのではないか、こう思っているわけであります。 そうした背景があるということを前回お話をしたわけで、今運営費の補助のお話がありましたけれども、歯科衛生士の運営費の補助というお話でございますが、歯科衛生士の場合は今のような准看護婦さんのような一連の背景ではないという整理をこの前申し上げたわけであります。しかし、今、委員から、そろそろそこは切りかえるべきではないか、こういうお話をいただいたわけであります。 委員からもお話がありました歯科衛生士の資質の向上に関する検討会の意見でもあるではないか、こういう御指摘もいただいたわけでありまして、こうした検討会の結果も十分踏まえながら私どもも取り組みを進めているわけでありますが、まずは修業年限を三年に延長する場合の施設整備に要する費用については、これは国庫補助というものを導入したわけでありまして、看護婦さんが運営費補助まであるから歯科衛生士さんも直ちにという背景にはまだないというふうに考えているところでございます。
○櫻井充君 この間のものつくり大学の件でもお話ししましたけれども、自分たちが必要だと思えばあっという間に省令を変えて予算つけるわけです。これ本当に必要だと考えていらっしゃるんであれば、私はこの転換を図ること自体簡単なことだと思いますよ。ぜひ、そこら辺のことについて御検討願いたいと思います。 本当は身体障害者福祉法の十五条についてお伺いしたかったんですが、時間になりましたのでやめさせていただきます。 ぜひ、坂口大臣、きちんとした形でそしゃくして嚥下していただいて、歯医者さんにも診断書を書けるようにしていただきたい。そのことを要望いたしまして、私の質問を終わります。
○山本保君 公明党の山本です。 きょうは短い時間ですけれども、要領よくお聞きしたいと思っておりますのでお願いいたします。大きく二問でございます。 最初の方は児童の虐待問題についてお聞きしたいんです。最近の現状とか細かいことにつきましては、まだ調査中とか捜査中というようなかわいそうな事例もありますのできょうは省かせていただきまして、昨年、議員立法で児童虐待防止法をつくり、十一月から施行されております。これを受けまして、政府としてもこの児童虐待について予算も相当増額をしたというふうに聞いておりますが、この辺を一つベースにしながら、特にその中で一番中核の機関であります児童相談所の対応についても、ミスというのはちょっと言い過ぎかもしれませんけれども、少し配慮が足らなかったというような例もあるようでございます。こういうことに対してどのような対応をされているのか。 そしてまた、私は以前から、特にこういう一番の専門機関といいますかキーパーソンであります児童福祉司さんという方が実は残念ながら専門性が定まっていない、それは、特に法律にもありますけれども、厚生大臣がその養成課程といいますか、そのことについて定めていないという大変大きな欠陥があるのではないかということを以前から申し上げているわけでありますが、この辺についても早急に改善をしていただきたいと思っておるわけでございます。最初にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 児童虐待の問題は、近年、大変深刻な問題が残念ながら多数起こっております。 昨年十一月の児童虐待防止法の施行を契機にいたしまして、各都道府県に置かれております児童相談所あるいは児童養護施設で虐待の防止、そして必要であれば保護、その後の心理的な面も含めたケア、そういう一連の仕事を関係行政機関の間で連携をつくっていただいて、推進していただくようにお願いしているわけでございます。 特に、近年、児童が死亡するなどという大変深刻な事件が何件か起こっておりますけれども、その都度私どもとしては関係の都道府県と連絡をとり合いまして、児童相談所などの関与の仕方が適当であったか、何が問題であったのか、将来に向けての教訓は何だったのかということをその都度検証いたしております。 そこでわかったことは、例えば、児童相談所も忙しいんだというふうに思いますけれども、事案を少し置いている間に事態が非常に深刻なことになってしまったということもございますので、他の事例に優先してまず児童虐待の問題を処理するようにということ、あるいは保護者、親との関係を気にする余り児童の安全という面で結果として大変残念なことになるということもございますので何よりも児童の安全確保を最優先するという対応でなければいけないということ、さらには、担当者一人で判断をしました結果、その判断が必ずしも最善のものでなかったということもケースによってございましたので、事案を受理した場合には組織挙げて検討会議を開いて、組織としての対処方針、そして関係行政機関との連携の体制を早くつくって処理をするといったようなこと、こういったことを最近の大変悲惨な事例から私どもも学んだわけでございまして、こういったことを各都道府県に、例えばつい先日開かれました全国各都道府県の児童福祉主管課長会議などでお話をさせていただいたところでございます。 そして、委員の方から児童福祉司の資質の向上についての御指摘がございましたけれども、まさにそのとおりでございまして、児童相談所における相談、保護の処理を適切にやるためにはまずこの児童福祉司を中心とした職員の専門性を高める必要が非常に重要であるというふうに思っておりまして、従来から研修をやってきておりますけれども、この研修をますます強化したいというふうに思っております。 またさらに、十三年度予算では虐待・思春期情報研修センターを新たに設置するというための予算を盛り込んでいただいておりまして、これをお認めいただいた場合には十三年度にこのセンターを設置し十四年度から事業を開始したいと思っておりますが、児童相談所などの第一線の専門職員に対して必要な情報を提供する、あるいはこういった第一線の専門職員の研修を行うといったようなこと、これを通じて資質の向上を図ってまいりたいというふうに思っております。 最後に、虐待防止法の制定の際に附則で児童福祉法が改正されておりまして、その中で児童相談所の児童福祉司の資格、そして児童相談所の所長の資格についても強化をする方向の改正がございましたので、その趣旨を体しまして、省令等の準備をこれから早急にやってまいりたいと思っております。
○山本保君 やっと動き出したなというのが実感でございます。ぜひ第一歩として充実させていただきたいと思います。 そこで、これは簡単にお答えいただきたいんですが、こういうような家庭の場合、特にいわゆるDVというんですか、女性がいろいろの暴力を受けているという例を私も相談を受けておりまして、どこへ相談に行ったらいいんだと、こういう話もあるわけでございます。 今回、いろんな形で充実されていると言われますけれども、こういうところにそういうお母さんなども相談を受けられるのかどうか、ちょっと確認をしたいんですが。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 配偶者からの暴力、夫からの妻への暴力というふうに理解してよろしゅうございますでしょうか。 その問題につきましては、実は売春防止法に基づきまして、売春防止対策の観点から各都道府県に婦人相談所、婦人保護施設が置かれておりますけれども、ここで被害者からの相談あるいは被害者を保護するということを従来からやっております。 近年、こういった婦人相談所あるいは婦人保護施設でドメスティック・バイオレンスと言われている夫の暴力から逃れてきた女性たちを保護し、その自立を支援するという仕事が事実上そのウエートを増しておりますので、こういった関係職員の研修を充実する、あるいは夫の暴力の危険から遠ざけるために他の都道府県に移送するとか、あるいは施設の夜間の警備体制を強化するといったような予算も十三年度予算に盛り込んでいただいているところでございます。 また、参議院の方におかれましては、議員立法で、特に共生社会に関する調査会で関係立法の検討もなされておると聞いておりますので、その状況も踏まえながら、さらに対策を充実していかなければならないというふうに思っております。
○山本保君 これはもっと簡単にお答えいただきたかったんですが、つまり今までの売春防止法というような概念でとらえておったのではこういう対策は進まないということでありまして、もっと家族全体に対する相談機能を強めていただきたいということで申し上げております。また次の機会にこの辺は御質問したいと思います。 大臣にお聞きしたかったんですが、ちょっと時間がございませんので次の問題に移りまして、介護の問題でございます。 それで、これは私、前に申し上げて、高齢者生活福祉センターというよく大臣もおっしゃる共助型の、今までの入所型施設でもない、また在宅で居宅で頑張るでもないという、そういう施設といいますか拠点の概念というものがありました。ところが、以前はこれは僻地しかつくっていけない、こういうふうでありましたので、私、強くお願いし、また主意書なども出しまして、現在では都市部でもつくってよろしいというふうになっておるはずなんですが、なかなか普及しておりません。 私も県内のいろいろな首長さんにお話ししても、今までこのことを知っている方がほとんどいなくて、実は二、三日前、初めて作手村という村へ行きましたら、そこで初めてセンターの立派なのを見、また村長さんがそれを強調しておられて、私は涙が出るぐらいうれしかったという、今までで初めてでございます、こういうのが実際ありましたのは。 私は、これはただ単に施設の代替であると、ただ人がいないからつくるというのではなくて、新しい概念でもっと進めるべきだと思いますが、そのPRについて、できればケアハウスなどと一緒にして、法律にもきちんとした概念規定を定めるべきではないかというふうに思いますけれども、この辺いかがでございましょうか。大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(坂口力君) さまざまなお年寄りに対する施設ができてまいりましたが、ケアハウスでありますとかあるいはまたグループケアでありますとか、いろいろな形が現在進められております。 今、山本先生が指摘されたのはいわゆるグループケアの問題でしょうか。
○山本保君 グループリビングですか、それも含めましてね。
○国務大臣(坂口力君) そういう形のものだというふうに思いますが、私もいろいろなところへ参りましたときにそうしたところを拝見しているわけでございますが、確かに最近、少ないのは少ないですけれども、各地域でふえてきていることは間違いがないというふうに思います。 ただ、経営が非常に苦しい。そういうグループでお年寄りに入っていただいてそこで生活をしていただきますと、かなり痴呆状態を初めといたしましてよくなられる方が多い。よくなりますといわゆる階級が改善されるものですから施設に対する経営はさらに苦しくなる。よくなると苦しくなるというようなこともあって、なかなか経営上苦しい。 どこか他に、老人保健施設でありますとかあるいは特養でありますとかそうしたものをどこかにお持ちになっていて、そしてそれに付随するように他の場所でこういう施設をおつくりになっているようなところはその連係プレーでいろいろのことができるわけでございますけれども、そうではなくて、これだけを単独でおやりいただくというのは個人ではなかなか経営的に難しいのではないかというお話を至るところで聞くわけでございます。 必要性というものは私は非常にあるんだろうと思うんですね。特別養護老人ホームに入るほどではない、しかし御家庭でお一人お一人を置いておくのは少し心配だというような方も多いわけでありまして、そうした方をどこかに、お互いが励まし合いながら生きていけるような場所というのが必要だというふうに思いますが、そういったことがやはり一つの業としてやっていけるようにしてあげないとここの問題は進んでいかないのではないかと、そんなふうに今思っております。
○山本保君 先般、私、県の商店街の連合会などのときにこんなお話をしましたら、大変興味を持たれまして、今まさに大規模店などに負けないように商店街が頑張る、人間的なサービスと、こういう中で、障害を持っている方でありますとかお年寄り、また保育園、こういうものをもっと商店街の中で進めたらどうでしょうかという御提案をしているわけでございますが、きょうは中小企業庁からもおいでいただいておると思います。この辺の考え方について、いかがでございましょうか。
○政府参考人(中村利雄君) 商店街につきましては、これまでも、身近な買い物の場の提供に加えまして、地域住民の交流の場の提供など地域コミュニティーの中核としての重要な役割を果たしてきたものと認識しているわけでございます。 また、商店街を活性化していくためには、やはり商店街により多くの方々が来ていただくことが必要でございまして、商店街の近辺に人が住むという観点が極めて重要であると考えております。 さらに、高齢化社会の到来のもとに、今後は商店街が高齢者の購買機会や交流の場を提供するというあたりも非常に重要になってくると考えておりまして、その観点からも商店街の近辺に高齢者が住むということが重要であるというふうに考えております。 こうした観点から、御指摘のような高齢者生活福祉センター等の高齢者生活施設が設置されるといいますことは基本的に望ましいことと私どもも考えている次第でございます。 また、同センターは老人デイサービスセンターとあわせて整備されるものと承知いたしておりますけれども、その際、空き店舗等を含め、商店街に所在する施設を活用することが可能であれば、それもまた望ましいことと考えております。
○山本保君 社会・援護局長にお聞きしたいんです。 今、大臣からもこういうのをつくる場合のいわゆる設置主体がもう少しきちんとしないといけないぞというお話があり、今、中小企業庁の方からもデイサービスなどと一緒に行っていくと。まさに来ていただくだけではだめで、これは定住型のものをつくるべきだと私は思っておるわけですが、こういうものを、こういうサービスを行うための社会福祉法人というのは、昨年の法改正、そして私ども大分ここはやらせていただいたんですけれども、一千万円でこういう施設経営の法人というのはできるんではないかと思うんですけれども、確認をしたいんですが、お願いいたします。
○政府参考人(真野章君) 先生御指摘の高齢者生活福祉センターでございますが、これは老人デイサービスセンターに居住部門をあわせて整備して行う事業ということでございまして、そういうことから、当該事業の場合には、その高齢者福祉センターに係る不動産のみを基本財産としていただくということで、このほかに今おっしゃられたような現金等を基本財産とする必要はない、要するに土地建物を基本財産としていただくということで法人ができるということでございます。
○山本保君 大体一千万円ぐらいでよろしいというふうに読んでおりますけれども、それでよろしいでしょうか。
○政府参考人(真野章君) 根っこになりますデイサービスセンターの規模ということになりますので、そのデイサービスセンターに係ります土地建物を基本財産として法人をつくっていただくということになろうかと思います。
○山本保君 どうもありがとうございました。 以上で終わります。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 歯科の問題をお伺いしたいと思います。 今、日本の歯科医の中では保険材料の金銀パラジウム合金の高騰が大問題になっています。厚労省としては逆ざやが昨年のいつごろから始まったと認識されていますか。
○政府参考人(大塚義治君) いわゆる実際の取引価格を調査しておりますのは少し前でございますので正確にはわからないのでございますけれども、金銀パラジウム合金の市場価格の急激な上昇が始まりました平成十二年、昨年の二月あたりからかなというふうに認識をいたしております。
○小池晃君 二月以降というのは、素材価格と公定価格の逆転だと。だから、実際の購入価格でいえばもっと以前から逆ざやが起こっていた可能性が高いわけであります。 奈良県保険医協会の試算では、昨年六月からの八カ月間で、この金パラによる逆ざやが一歯科医院当たり二十八万七千七百円に上るという計算もあります。かなりの負担なわけでありますけれども、厚労省としては金パラの逆ざやで歯科医院が相当の損失をこうむっているんだという認識をお持ちですか。
○政府参考人(大塚義治君) 金銀パラジウムの価格変動が激しいわけでございまして、それなりの制度的な手当ても講じられておるわけでございますけれども、実際の購入価格と保険償還価格との間に差ができる、こういう時期が生じるということは現にあるわけでございますし、それが一時期、歯科医療機関の負担になる、時期的な問題はございますけれども、そういう認識はございます。
○小池晃君 そういう一般的な言いわけをされると大変困るわけでありますけれども、要するに昨年二月からずっと素材価格と逆転しているわけで、一年以上続いているわけですよ。これはやはり大変な損失になっていることは間違いないと思うんです。 これは、現在の価格決定ルールでこういう損失が出ているということであれば見直すことは当然だと思うんですが、今回のように五〇%も上がっているという異常高騰時の緊急対応ルール、これは至急中医協に諮問すべきじゃないかと思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(大塚義治君) かねて金銀パラジウム合金を初めとした歯科用貴金属の短期的な国際価格変動がございます。 こうしたことにかんがみまして、先ほど触れました制度的な対応と申しますのは、平成十二年四月から新たな価格設定方式を導入したわけでございます。御案内のことだろうと思いますけれども、変動幅が一定幅を超えた場合には保険償還価格の見直しをするわけでございますが、六カ月ごとに行うわけでございます。上昇期には先ほどお話のございました逆ざやが生じますけれども、これは時期をずらしましていわば償還価格を補てんするような仕組みでもございますので、昨年十月に新しい仕組みに基づく改定を行いましたし、本年四月からも再度の価格改定を行うことといたしているところでございます。
○小池晃君 本年四月からも七百八十六円ということで、まだ逆ざやが続くわけですね。 大臣は予算委員会で、どのように変化したかをわきまえて公正な値段になるようにと御答弁されています。私は、こういう異常事態に対してはそれなりのルールというのがあってしかるべきじゃないか、いつでもそれに対応をするというのはなかなか難しいとしても、こういう異常高騰時には一定のルールというのをやはりつくるべきではないかというふうに考えるんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 前回もあるいはお答えをしたかもしれませんが、今まで二年ごとということでありましたのが半年で見直しをするということになったわけでありますし、その半年ごとの見直しの中で過去の状況を踏まえて見直しがされるわけでありますから、それは一つのルールだというふうに私は思います。 これは上がったり下がったりするわけでありますから、上昇のときにそれを見ればそれでもまだ足りないんじゃないかということになる可能性もありますが、今度は下がってきますときには下がっても六カ月はそれで行くわけでありますから、平均をいたしましたら大体そのぐらいなところで皆さん方に御理解をいただける案ではないかというふうに思います。
○小池晃君 とはいっても、ずっと実際には一年間以上はもう明らかに上がっているし、それ以前からも上がっていた可能性は高いわけですね。そういうときに、やはり緊急に高騰した場合には緊急対応ルールは私はあってしかるべきだというふうに思いますので、これはぜひ御検討していただきたい。 それからさらに、歯科のかかりつけ歯科医初診料の問題ですけれども、これについてお聞きしたいんですが、これは実際どの程度算定されているというふうに認識されていますか。
○政府参考人(大塚義治君) これも実際に算定している数字というのはつかみ切れないわけでございますけれども、昨年七月一日の時点でございますが、歯科医療機関総数六万五千余の中で、このかかりつけ歯科医初診料を受けるための届け出がございます、この届け出が四万三千五百三、ちょうど三分の二程度。その後の状況は現時点では承知をいたしておりません。
○小池晃君 私、昨年五月にこの問題を取り上げました。そのとき、当時の近藤保険局長は、ほとんどの歯科医がこれに該当するというふうにお答えされている。しかし、進んでいないのが実態だと思うんですね。 今のは届け出ですけれども、実際の算定ということでいうと、日本歯科医師会の昨年九月のアンケートでもこの初診料算定をしている医療機関は二七・三%しかない。なぜこのように算定率が低いとお考えでしょうか。
○政府参考人(大塚義治君) かかりつけ歯科医初診料というのが十二年四月から算定されることになったわけでございますけれども、いわば新しい仕組みでございますので、従来の初診料とはその扱いも異なります。したがいまして、治療現場までにその趣旨が浸透するには一定の時間が要るだろうというのが一つでございます。 また一方で、日本歯科医師会におきましては治療計画の説明書というものをつくることになっておりますので、その簡素なモデル記載様式を作成するといったような御努力もされておりまして、こうしたことと相まちまして今後算定がふえていく、またその後ふえているだろうというのが私どもの認識でもございますし、また期待でもございます。
○小池晃君 このアンケートは簡略化した後の結果ですから、簡略化したとしても実際にはふえていないというのが実態だと思うんです。 昨年、近藤保険局長は医科と歯科の初再診格差というのはなるべく近づけた方がいいというふうにおっしゃいました。だとすれば、それはそれとして、やはり初再診料は同点数化して、そして医科のようにインフォームド・コンセントのための費用というのはまた別個点数化する、例えば治療計画書の作成であるとかあるいは診療情報の提供であるとかは別個やはり点数化していくというのが私は筋ではないかと思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(大塚義治君) このかかりつけ歯科医初診料の導入の際には、もう御案内と存じますけれども、中医協でいろいろ御議論がございました。その上で、患者に対する継続的な歯科医学的管理を評価するという観点から、従来の初診料とは別個に新設されたわけでございます。 医科・歯科格差の問題につきましても、これは初再診料だけの問題というわけにはまいりませんで、歯科固有の技術評価なども含めました歯科診療報酬全体のあり方に関連する問題でございます。具体的な御議論は、今後、中央社会保険医療協議会、中医協で御議論がありますれば、その御議論を踏まえまして検討すべきものと、こんなふうに考えているところでございます。
○小池晃君 大臣、今の局長のはほとんど答えてないに等しいんです。 私が言っているのは、初再診料は初再診料として、やはり医科と歯科と格差があるのはやっぱりおかしいだろう、これは近づけるべきだと。医科のようにインフォームド・コンセントのための点数というのはそれはそれとして、また別個にやはり医科と同じようにしていくべきじゃないか、歯科だけこういうやり方をするのはちょっと筋が通らないんではないかと。実態として、中医協でいろんな意見があってなかなかできないということは実態論ではありますけれども、筋としてはそうあるべきでないかというふうに思うんですけれども、これはいかがですか。大臣ですよ。
○政府参考人(大塚義治君) 同じ趣旨のことを申し上げるわけでございますけれども、いわば診療報酬体系、それぞれの診療機能に応じて異なるわけでございますし、一つ一つの問題でアンバランスがあるというのはある程度やむを得ないことでございまして、私がただいま申し上げましたのは、そうした診療機能に応じてそれぞれの診療報酬全体の問題として議論すべきである、またそういう御議論が中医協で行われるだろうということを申し上げたわけでございまして、一つ一つの項目につきましては、さまざまな違いも生じてくるのはある程度やむを得ないことだということを申し上げたわけでございます。
○小池晃君 大臣。
○国務大臣(坂口力君) 私、このことは余り詳しく実は知りませんで、今初めてお聞きするわけでございます。 かかりつけ歯科医の初診料の算定という問題だろうというふうに思いますが、これは歯科は歯科としての一つの診療体系をつくっておみえになるわけで、医療の方は医療としての一つの体系をつくっておみえになるわけですから、歯科と医療とを横並びにしてすべていくというわけにはなかなかいかない面もある。 よく歯科の先生方から、この何年かの診療報酬の値上げについて、医療全体の値上がりに比べると歯科の方の値上がりが少ないではないかという御指摘はございます。私もそれはよく聞いております。ただ、その中の具体的な問題として、診療報酬のあり方というのはそれぞれ、やはり歯科は歯科としての診療報酬のつけ方というのがあって、それを横並びに全部するということはなかなか難しい面があるんではないかというふうに思います。
○小池晃君 すべて横並びにしろというふうには申し上げてないですよ。こういう考え方、体系の格差というのは筋が通らないではないかということを御検討いただきたいと思います。 引き続き国保の問題についてお聞きしたいんですけれども、不況の中で国保の保険料の問題、大変なわけです。中小零細企業は収入減、深刻であります。 そこで、昨年から介護保険料が上乗せされた上に、国保法の改悪で、保険証の返還を求めるものとするというふうになっています。埼玉県川口市の民主商工会の業者アンケートでは、生活問題で困っていること、六五%が国保料が高いということです。一生懸命払おうとしても払い切れない。そして、保険証を取り上げられれば命の危機に直結をするわけです。 そこでお聞きしたいんですけれども、個々の事情を考慮せずに一律に保険証を取り上げるようなことは、これは絶対すべきではないと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(大塚義治君) 今お話がございましたように、平成十二年の四月から法律の規定が変わりまして、原則的には、特別の事情があると認められる場合は別でございますけれども、そうでない場合に、保険料の滞納が一年を過ぎますと資格証明書を交付するということになったわけでございます。その特別な事情がある場合、政令で基本的な部分が定められておりますけれども、災害その他の事情がある場合でございますが、当然それは判断をされてその上で、いわば特別な事情がない場合には保険証をお返しいただいて資格証明書を交付する、こういう制度に変わったわけでございます。
○小池晃君 要するに、その特別な事情というのは、これはいろんな例が挙げられていて、最後に類する事由ということも含めて出されておりますけれども、これは要するに一律に対応するのではなくて、市町村の判断、市町村の裁量権でこの特別な事情の適用は行っていくべきものだということですね。イエスかノーかでお答えください。
○政府参考人(大塚義治君) 法律及び政令で定められた条件がございますので、その趣旨に沿って市町村において御判断をいただくということでございます。
○小池晃君 大臣にももう一回確認させていただきたいんですけれども、これは要するに、むやみに一律の基準でもう機械的に保険証を取り上げる、そういうことではないんだと、それぞれの被保険者の実情というのを自治体で十分しんしゃくをして、その上で運用していかなければならないということと理解してよろしいですね。
○国務大臣(坂口力君) これはもう局長が御答弁を申し上げたとおりだと思うんです。やはり法律のある話でございますから、その趣旨にのっとって、そして各市町村と申しますか、地方自治体が判断をするわけでございますから、地方自治体が自分たちの基準で判断をするというのでは全国ばらばらになってしまいますから、それは一つのやはり法律にのっとったという基準があって、その範囲の中での話でございますから、そこは御理解をいただきたいというふうに思います。
○小池晃君 それは法律にのっとった形ではあるけれども、それぞれの実情はしんしゃくして判断していくという権限が自治体に与えられているということだと私は理解をいたします。 次に、難病の問題についてお聞きをしたいんですけれども、パーキンソン病、潰瘍性大腸炎、全身性エリテマトーデスなどの四十五のいわゆる難病、特定疾患治療研究事業の対象者は四十三万五千六百七十八人。来年度からこの難病患者の認定適正化事業が始まります。コンピューターで難病患者の認定を行うわけですが、これで一体どれだけ難病認定患者が減るというふうに想定をされていますか。
○政府参考人(篠崎英夫君) 特定疾患治療研究事業のお尋ねでございますが、この認定制度につきましては、既に平成十一年度より本事業への申請に用いられる臨床調査個人票の様式を統一することにより適正化を行ってきたところでございますが、平成十三年度は、十一年度の実数とそれから予測の差異などを勘案いたしまして、同事業による減少率は対前年比でおおむね三%、人数といいますか、ダブりがございますので、受給者証交付件数といたしましては約一万件の減を予想しておるところでございます。
○小池晃君 もう介護保険で介護認定がコンピューターでされる。難病の診断までこのコンピューター認定が導入されると。 そもそも難病というのは診断が難しいから難病なのであって、だから難病なわけです。患者の病状というのはこれはもう日によって違う、データも違う、寛解状態になるときもある。そういう配慮というのは、これは私はコンピューターではできないんではないだろうかというふうに思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(篠崎英夫君) 御指摘のとおりだと思いまして、難病患者認定適正化事業は、先ほど申し上げましたように、十一年度より導入した臨床調査個人票を電子媒体化いたしましてその判定の基礎を統一化するものでございますが、この難病患者の認定は、コンピューターで今申し上げましたように判定をした後に、さらに従来どおり都道府県に置かれております特定疾患対策協議会の意見を聞いてこれを行うということにいたしております。
○小池晃君 要するに、きちんと一例一例個別の事情も考慮しながら専門家が認定するやり方はこれまでどおり続けるんだということですね。
○政府参考人(篠崎英夫君) 特定疾患治療研究事業と申しますのは、今申し上げましたように研究事業でございますので、その基礎となりますのは、診断がきちっと客観的に基準に満たしていなきゃならないわけでございまして、そのために今申し上げましたような適正化事業を導入したわけでございます。最終的には協議会の意見を聞いて最終的な決断をそちらでしていただくと、このようなことでございます。
○小池晃君 この認定患者の減が三%だと。これは実際、来年度は初年度なので新規申請の患者だけ適用にする、その次の年からは更新患者も対象になってくるので六%減だというふうにお聞きをしています。 そこでお聞きしたいんですけれども、来年度予算のいわゆる難病の特定疾患治療研究事業費は前年度と比べてどう変化していますでしょうか。
○政府参考人(篠崎英夫君) 十三年度の特定疾患治療研究事業費は、政府予算案に対前年度比約二十四億円の減少でございまして、約二百二億円を計上したところでございます。
○小池晃君 この特定疾患治療研究事業費、これは難病の医療費の自己負担の軽減のためのお金でありますけれども、これが前年度に比べて減るのは一体何年ぶりでしょうか。
○政府参考人(篠崎英夫君) 昭和四十七年度制度発足以来、同事業の予算額の減少としては初めてでございます。
○小池晃君 昭和四十七年に制度発足以来初めて、すなわち三十年ぶりにこの予算が減るわけです。 九七年の長野県の調査では、難病患者になったことで三五・三%の人が仕事をやめた、二八・八%の人が仕事内容に制限が加わった、そう答えている。これは難病によって経済的にも苦境に立たされている患者さんにとって、今まで研究費の形ではあるけれども医療費の助成というのはやっぱり大事な支えだったと思うんですね、私は。やはり最も弱い立場にある難病患者さんたちの支えになってきたその予算が三十年ぶりに減るんだと。 大臣にお聞きしたいんですけれども、きょうは難病の患者さんの団体の方も傍聴にお見えになっていますが、あなたが大臣になって初めて出された予算で、この費用が三十年ぶりに削減される。あなたはこのようなことをして胸が痛まないのかということを私はお聞きしたいんです。
○国務大臣(坂口力君) 難病として認定されるべき人まで認定対象から外れることになれば、それは問題だというふうに思いますが、そういうことにはならないというふうに思っております。 今回のこの減になりましたのは、先ほどから話がございますように、調査票の電子化によりますこととか、あるいはそんなことによって減額をしたのであって、これによって難病になられる方の対応が悪くなるということはありません。
○小池晃君 無理な言いわけだと思いますけれども、事実として明確にこれは予算が減るわけですから、それも三十年ぶりに。これは結果として、コンピューターの認定を導入して患者さんの数が減って、結果として三十年ぶりに難病対策費が減るということは、幾ら弁解しても事実は事実ですよ。難病患者さんが減っているわけじゃないんですから。大臣、それとも、難病患者が今、日本では減っているとでもおっしゃるんですか。そうではないわけですから、これは明らかにこの適正化事業によって認定患者が削られる、それによって予算が減る、これは明確な事実だと思います。 私は、この予算案、今審議をされているわけですけれども、この一点をとってみても今回の政府予算案はとても認めるわけにはいかないということをここでは申し上げておきたいと思います。 最後に、C型肝炎の問題をお聞きしたいんですけれども、ウェルファイド社、これがフィブリノゲン使用後の肝炎発症の症例を大幅に過少申告をしておりました。それから、フィブリンののりとしての使用では肝炎発症はないというふうに報告をしていたのに、そこから五十六例が発症したと。これは重大問題だと思うんですね。ミドリ十字は何でこんなことになったというふうに説明しているんでしょうか。
○政府参考人(宮島彰君) 今、先生御指摘の点につきましては、旧ミドリ十字からフィブリノゲン製剤の承認を継承いたしましたウェルファイドからの報告によりますれば、去る二月二十二日に第四回の肝炎対策の有識者会議が開かれたわけでありますけれども、その場でフィブリノゲン製剤の肝炎リスクについての問題提起があったということを踏まえまして、ウェルファイド社で、社内におきまして当該製剤と肝炎発症の実態を把握するため、過去に実施した当該製剤による肝炎症例の調査結果の再確認作業を行った結果、旧ミドリ十字時代の報告内容に誤りがあったことが判明したという報告を受けたところでございます。 厚生労働省といたしましては、こうした事態を大変重く見まして、三月十九日に薬事法に基づきます報告命令を発出いたしまして、一つはフィブリノゲン製剤による肝炎の発生状況、それから二つ目には旧ミドリ十字によるフィブリン糊としての使用についてのプロモーション活動の有無、三つ目にはこれまでの社内における情報の把握状況などにつきまして詳細な報告を求めているところでございます。 今後、この報告の内容を受けまして対応について検討してまいりたいというふうに思っております。
○小池晃君 なぜこんな過少申告になったのかについての追及が余りにも私は甘いと思うんですね。そんな報告で一体納得していいんだろうかと。徹底調査が必要だというふうに思います。 その点で、厚生労働省は、第Ⅷ、第Ⅸ因子の使用者についてはこれは公費負担での検査を考えているようですけれども、このフィブリノゲンの使用者についても感染の危険性というのは全く変わらないんですから、これも公費負担で検査をすべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) これは、今、局長が答弁しましたように、今調査に入っていますから具体的なことは何らかの形で出てくるだろうというふうに思っております。 そして、このフィブリノゲンをいわゆる血液製剤の一つとして使ったような人、これが過去にかなりな人数に及んでおります。この人たちは何か出血の要因があって使ったわけでありますから、輸血そのものとあわせて行った可能性もあります。そういたしますと、このC型肝炎がこの輸血によって起こったものなのか、それともフィブリノゲンによって起こったものなのか、判断の難しいものも中には出てくるであろうというふうに思っております。 そうしたことも踏まえながら、しかしこの人たちの状況というものを一刻も早く把握しなければならないわけでありまして、それに対してどういう方法があるかというようなことにつきまして、現在、有識者会議でも議論をしていただいているところでございまして、次の有識者会議におきましてもその辺の議論をしていただきたいというふうに思っているところでございます。
○小池晃君 これはぜひフィブリノゲンにも拡大すべきだと。 それから、今、大臣おっしゃいましたように、輸血で感染している可能性もあると。それはそうだと思うんですね。輸血についてもこれはC型肝炎の感染の危険性というのは同じわけです。大臣も衆議院の厚生労働委員会で、輸血をしたということは逆に患者さんの方ではわかるんだ、フィブリノゲンの方はわからないケースが多いけれども、患者さんの方は輸血をされたということは認識をされていると。だとすれば、少なくとも九二年以前に輸血をしたという心当たりのある人には、これは政府として検査を呼びかけて、そしてこれは公費負担をするというところまで一歩足を踏み出す、これがやはりこの問題での公的な責任をとる態度ではないのか。 血液の問題に深くかかわってこられた大臣に私はお聞きしたいと思うんですが、そういう道に私は第一歩を踏み出すべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 過去において輸血をされた皆さん方に対して、ひとつぜひこのC型肝炎、あるいは中にはB型肝炎の方もお見えになるかもしれませんけれども、肝炎に罹患しておみえになる可能性というものなきにしもあらずでございますから、この検査をぜひ近くでお受けをしていただきたいということを申し上げることは、これはやはり私はしなければならないことの一つというふうに思っております。 ただ、その費用を全額国で負担できるかどうかと。それは私は、かなりな人数に上りますし、そして過去の医療のことでございますし、いたしますから、それを全部するということを一概に決定するということもなかなか難しいんだろうと思う。というのは、この肝炎は輸血によっても起こりますが、ほかのことによっても起こっている可能性もあるわけでありまして、そうした意味でどこまでこれを国がやるかということはなかなかそこは難しいところだというふうに思いますけれども、とにかく皆さん方に一度検査をしてくださいという呼びかけは、ぜひこれはやらなきゃならないことだというふうに思っております。
○小池晃君 数が多いからこそ深刻なんです。数が少ないからその分はやるけれども数が多いのはやらないというのでは、これはやはり行政としての責任を私は果たしたことにならない。費用の問題をおっしゃるけれども、早期にキャリアを見つければ、そして早期に治療すれば、肝臓がんや肝硬変になるよりもずっと医療費が安く済むんです。 私はやはりこの問題、輸血も含めて公費で見るんだというところまでやっていくべきだと思うし、きょうお聞きしたいのは、そのためにも老人保健法に基づく基本健診で肝炎ウイルスの検査をすべきだ、それから保健所にも検査や相談の窓口を設置する、そういうことも考えるべきではないかというふうに思うんですが、それぞれお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(堤修三君) 老人保健法に基づきます基本健診でございますが、四十歳以上の地域住民を対象にして行っております。 B型肝炎及びC型肝炎のスクリーニングの機会としてこの老人保健法の基本健診の仕組みを活用することが適当かどうか、有識者会議の議論も踏まえて検討していきたいと思います。
○政府参考人(篠崎英夫君) 御指摘のように、B型肝炎及びC型肝炎ウイルスに感染しているかについて不安を持っておられる方からの相談や感染の早期発見のための検査への対応につきましては、大変重要な課題であるというふうに認識をいたしております。 そこで、先ほど御答弁がありましたように、有識者会議でもいろいろ議論されておりますが、相談からスクリーニング検査、さらには医療へという円滑な連携を確保するなどの視点も考慮していく必要があるというような御意見もございました。これらの御意見も踏まえまして、相談、指導などにおける保健所の果たす役割も含め、対応について検討してまいりたいと考えております。
○小池晃君 C型肝炎の感染者、二百万人以上というふうにも言われておりまして、大変な国民病です。私、厚生省がこの問題で一歩を踏み出したことはそれはそれとして評価をしたい、当然のことだと思っておりますけれども、やはりやるのであれば、この第Ⅷ因子、第Ⅸ因子、薬害エイズのときに調べていたからデータがあるからその分だけ数が少ないからやるというようなことではなくて、感染の危険性ということではほかの血液製剤も、そして輸血全体がやはり同じリスクをしょっているわけですから、その同じリスクをしょっている人たちに対してやはり同じような公的な責任を果たしていく、これが必要ではないかと思うし、そのことが結果としては医療費を効果的に使っていくことにも私はつながるんではないかというふうに思いますので、大臣にもう一度この問題でのさらに突っ込んだ検討をしていくという決意を伺いたいというふうに思います。
○国務大臣(坂口力君) 献血の血液を使われた人もありますし、それ以前の売血の血液を使われた人もございますし、過去におきましてのその医療の様態はさまざまであろうというふうに思います。そうした皆さん方に一律にひとつ検査を呼びかけるということは大変大事なことというふうに思っております。そして、各地域でそれに対してそうした皆さん方に呼びかける以上は、それに対する対応もやはり考えていかなければならないというふうに思っているところでございます。
○大脇雅子君 私は、雇用対策を中心にお尋ねをしたいと思います。 深刻な雇用状況に対する基本的な施策は積極的な雇用の創出ということが基本でございまして、厚生労働省が推進する失業なき労働移動も、雇用の創出がない場合は実効性が非常に乏しいとすら考えます。雇用創出のための具体的な取り組みと成果というものについてどのようにお考えでしょうか。 〔委員長退席、理事亀谷博昭君着席〕
○国務大臣(坂口力君) 御指摘のように、失業をなくすることも大事でございますが、しかし新しい雇用を創出することがやはりなければならないわけでございます。今まで失業なき労働移動ということを中心にしまして旧労働省が進めてまいりましたことも、これは私は大事なことでありますし、ここは基本的なことであるというふうに思いますから、これはこれで進めなければならないというふうに思っております。 しかし、今御指摘をいただきましたように、新しい雇用の創出ということもあわせてなければならないわけでございます。これは、特に日本の中におきましては、雇用の創出をどういう方面でどのようにしてつくり出していくかということが大事だというふうに思います。一つは、失業なき労働移動ということで、ミスマッチをなくしていくというようなことも初期のころは大事なことでございますが、あわせて新しいものをどうつくり出していくのか。 最近、介護でありますとか、あるいは環境でありますとか、そうしたところからかなりの雇用が創出されていることも事実でございますが、まだまだ私たちはここに知恵を働かさなければならないのではないかというふうに思っております。とりわけ、これだけグローバル化してまいりまして、そして第二次産業がグローバル化の中で非常に厳しい状況に置かれているわけでございますから、この第二次産業のところも大事ではございますが、グローバル化の影響を受けにくい第三次産業のところをさらにもう少し努力すれば、ここにより多くの雇用を創出することができるのではないか。 しかし、第三次産業は今まで、ややもいたしますと、労働環境が十分でないとか、そうしたこともございまして問題視する向きもございましたし、そして敬遠する向きもございました。そうしたことも考えながら、特に諸外国、欧米諸国におきましては日本よりもまだまだ第三次産業が多いわけでございますから、日本もかなりふえてはおりますけれども、まだまだこの分野では創出をすることができるのではないか、そのための対策をひとつ考えようということで今取り組みをしているところでございます。 また、そのほかの分野におきましても、ぜひひとつ新しい雇用創出を図ろうというので、先日も日経連の奥田会長やあるいはまた連合の鷲尾会長にもお集まりをいただきましていろいろのお知恵を拝借したところでございまして、それをさらに今後具体化していきたいと考えているところでございます。
○大脇雅子君 先般、政府の方から緩やかなデフレに移ったという主張がございました。私は、決算委員会で三年前からデフレスパイラルの危険性はないのかというふうにお尋ねをいたしておりましたら、宮澤大蔵大臣は、二%を目途に専ら景気の回復に努めているので、雇用政策もそのところで考えるべきだというような御返事でありました。 しかし、今、私は、経済活動が非常にシュリンクをして、それが雇用の縮小につながっていくデフレの進行というものに非常に大きな危機意識を持っておりまして、雇用の創出の目標自体が非常に低いにもかかわらず、その実現性は、今具体的な数値をお挙げになりませんでしたが、成長分野でも介護の分野でも五〇%を超えないような目的達成率、そうした目標設定が低過ぎるということに加えて、そのような危機の対策というものが果たしてとられているのかどうかということであります。 失業率はほとんど高どまりで、下がっていないということでございますから、この点についての大臣の御判断、御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) これはこの委員会でございましたかあるいは予算委員会でございましたか忘れましたけれども、私、一度申し上げたことがございます。それは、いわゆる失業率は四%後半の高どまりが昨年後半ずっと続いてまいりました。しかし、有効求人倍率の方は昨年の一月から十二月までずっとなだらかではありますけれども改善されてまいりました。 その差はどこから生まれてくるのかを見ますと、確かに失業率は高どまりしておりますが、有効求人倍率、そして新規の求人倍率もずっと増加をしてきたわけでございます。そこで新しく職を求められる人も非常に多かったわけでございますが、この失業率の中身を見ますと、自発的、非自発的のほかにその他という項目がございまして、そして新しく労働市場に参入してくる人たちというのがかなりあることがわかってまいりました。しかも、昨年の後半からことしの一月にかけまして、その人数はかなりふえてきているわけでございます。 ですから、新しい職につかれる人が生まれてきます反面、その後からまた新しく職を求めて労働市場に参入してくる人たちがいる。そうして有効求人倍率としては存在するんだけれども、新規の求人としては存在するんだけれども、その人たちはある部分はそこで職を求めることができるんだけれども、予備軍が次から次へと押し寄せてくるものですから失業率は減らない、こういう事態が起こっているというのが私の分析でございます。そういうことをどうこれから乗り越えていくかというのがこれからの課題であるというふうに思っております。
○大脇雅子君 求人倍率がふえ、求人数もふえ、そしてある程度雇用の市場は活性化しているにもかかわらず、予備軍がふえ、失業率は高どまりだということは、雇用の市場全体が経済活動のデフレに伴って私は縮小しつつある傾向にあるのではないかという危惧があるわけです。ですから、そこの点をやはり危機意識でつかまえて、もう少し大胆な雇用の創出というのが必要ではないかというふうに考えるわけであります。 例えば、ヨーロッパでは雇用の創出策としてワークシェアリングということが行われております。これは労働時間の時間短縮にもつながっておりますが、失業率が高どまりしている日本の深刻な不況のもとでは雇用の創出ができない場合は、雇用の不安を解消するためにワークシェアリングを推進する意義というのは非常に大きい、むしろ今必要ではないかというふうに考えますが、このワークシェアリングに対して厚生労働省はどのようにイニシアチブを発揮するつもりか、お尋ねをいたしたいと思います。
○副大臣(増田敏男君) お答えをいたします。 ワークシェアリングは、限られた雇用機会をより多くの働きたいという人に分けるというような意味、これが一般的な定義であります。したがって、その意味からのお話かと思うんですが、雇用の維持・創出という観点からは、労使から問題提起がなされまして社会的関心が現在高まっております。 現時点においては、労使間に、就労時間が減少しても賃金の低下が伴わないという考え方と、それから就労時間の減少分賃金の減少が伴うという考え方、大きな隔たりがあります。また、ワークシェアリング導入の前提としては時間当たり賃金の明確化が必要となりますが、我が国においては生活手当、勤務手当を含めた月給制が定着をしていることにも留意が必要であると思います。さらに、ワークシェアリングにより雇用を創出することについては、景気変動に対して所定外労働時間の調整で対応するという我が国の雇用慣行にはなかなかなじみにくい面があるというのが現況であります。 しかし、当面は労使を初めとして十分な議論を行い、社会的コンセンサスを形成していくことがまず重要であろう、このようにとらえております。よろしく御理解願いたいと思います。
○大脇雅子君 労使の、ワークシェアリングを行った場合の賃金を初めとする労働条件の待遇等の問題で意見が対立しているということでございますが、やはりこの不況の中で失業率を解消するための大きな私はかぎではないかと。そして、労使との懇談会を設置するとか、ワーキンググループ等を厚生労働省内で設置する等の構想は今のところないのでしょうか。労使自治に任せるということなのでしょうか。
○副大臣(増田敏男君) それぞれの、例えば連合でありますとかあるいは日経連でありますとか、あるいはそういったそれぞれの団体でいろいろの議論が始まっております。したがって、その議論の推移を、もう少し煮詰まり方を見てという考え方で現在いるというのが私の理解であります。しっかり見詰めてまいりたいと思います。
○大脇雅子君 そうした雇用環境を整備するためにも、あるいは失業なき労働移動という重要な施策を遂行するためにも、労働者の労働条件が変わることによって劣悪化するということでは雇用保障にはならないというふうに思います。そのためには、同一価値あるいは同一労働に対しては同じ処遇をするということを基本原則にした均等処遇の原則の確立が我が国では緊急の重要課題だと考えます。 この意味で、パート労働に関するILO百七十五号条約を早急に批准するという対策はないのか、あるいはパート労働者保護を進める等そうした均等処遇の原則の具体化ということに取りかかるおつもりはないのか、お尋ねをします。
○国務大臣(坂口力君) ILOの百七十五号条約採択のお話でございますが、これは我が国政府として本条約の趣旨はおおむね理解できる、しかし国内法制との整合性の観点からは当面の批准は無理であることなどを総合的に勘案した結果、過去において棄権をしたという経緯がございます。現時点におきましてもこの状況は現在変わっていないというふうに私は認識をいたしております。 しかしながら、パートタイム労働者と通常の労働者の処遇の均衡につきましては重要な課題でありますから、これはきちんと整理をし、進めていかなければならないというふうに考えております。パートタイム労働法の第五条の趣旨を具体化するためにも、この処遇の均衡をどう図るかについて、公労使三者構成によるパートタイム労働に係る雇用管理研究会というのを設けておりますが、これにおいて報告書を取りまとめていただいたところでございます。 今後とも、こうした報告を踏まえまして、この問題についての労使の一層の理解を深めていくとともに、パートタイム労働者の処遇改善に向けた事業主への指導、支援を進めまして、パートタイム労働法の趣旨の一層の徹底を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。 パート労働の問題は、非常にパートの人たちがふえてきておりますだけに非常に深刻な問題になってきたというふうに思います。ただ、日本全体の経済の状況を見ましたときに、過去におきまして欧米の、特に労働関係の人たちと申しますか、その専門家の人たちは、アメリカ型の状況にするのか、それともヨーロッパ型、ドイツやフランス型にするのかということを盛んに言ったときがございます。 それはどういうことかといえば、アメリカは賃金を若干低くしながら仕事の幅を広げた、そして仕事を確保しながら失業率を下げた。ヨーロッパの方は、いわゆる仕事の幅は広げずに、付加価値の高い仕事をやりながら、しかし一方において失業率の増加を容認したと申しますか、それをやむなしというふうにしたと。この両方、どちらにするのかということを盛んに言ったわけでございまして、数年前でございますが、その当時、日本としては、その両方とも困る、我々は賃金も下げないし雇用率も上げない、第三の道を歩むと、こう言ってきたわけでございます。 〔理事亀谷博昭君退席、委員長着席〕 現状を見ますと、アメリカ型とヨーロッパ型の何となく中間点に日本が向かいつつあるような私は気がしてならないわけでありまして、その一つのあらわれとしてパートタイムがふえてきているという気がいたします。この状況を乗り越えるためには、さらに一層英知を絞らなければならないというふうに思っております。
○大脇雅子君 この均等処遇の原則についてはさらに、私なりの改善のための立法論も用意しておりますので、一度また大臣とお話をさせていただきたいということを思っております。 ちょっと時間が詰んでまいりましたが、文部科学省の方から来ていただいておりますので、ものつくり大学についてお尋ねをいたします。 ものつくり大学の設立経過の中でKSDが深くかかわっていたということですが、今KSDとの関係はどのようになっておりますか。設立計画書の中で予算の組み立ての財政の概要はどのようなものでありますか。そして、その大学が設立される土地は、地域農業を展開する上で水利のために必要不可欠な土地であったという指摘もありますが、文部省はどのように把握しておられますか。 この三点についてお尋ねいたしまして、私の質問を終わります。
○政府参考人(工藤智規君) ものつくり大学の設立に当たりましては、私ども、大学の設立の準備をするための設立準備財団の設立のときからいろいろ御相談を受けてございますけれども、その設置財源といたしまして、私ども、大学の設置申請が平成十一年の九月三十日にあったわけでございますけれども、その時点での御相談は百十六億円の設置財源でございました。内訳は、国つまり旧労働省から五十八億円、埼玉県から二十九億円、行田市から十七億円、さらにはKSDを含む民間資金が十二億円ということでございます。 いずれも、私ども、大学をつくる場合には、工学系、文系いろいろございますけれども、この大学の場合、工学系の標準的なぎりぎりの設置経費というのは百五億円余りでございますので、その標準をオーバーしているということでございまして、私ども、別に資金源がどこであるかというよりは、適切な手続によって適切なお金が確保されていればということで、関係の審議会で厳正公正な審査の結果認可がなされたものでございます。 それから、設置場所についてのお尋ねでございますけれども、申請に当たりましてはその設置場所は行田市となっていたところでございます。大学用地全体は十一万五千平米ぐらいでございまして、そのうち行田市からの寄附とそれから民間所有者から購入したものがございますけれども、農地転用の許可を要する必要がある部分が約九万五千平米でございました。これにつきましては、大学の設立準備財団におきまして所定の手続を行って、農林水産大臣から許可を受けていると承知しているところでございます。
○大脇雅子君 時間がなくなりましたので、次の質問をちょっと次回に回させていただきます。 どうもありがとうございました。
○西川きよし君 長時間御苦労さまでございます。また、大臣はきょうはかけ持ちで大変でございます。御苦労さまでございます、私で最後でございますので。 私は、本日はホームレス対策について御質問をしたいと思います。 景気の低迷、雇用情勢の悪化あるいは産業構造の変化や高齢化の進展、こうしたさまざまな影響を受けまして野宿生活をされている方々が増加しております。 国におかれましてもそうですけれども、平成十一年五月二十六日のホームレス問題連絡会の取りまとめの趣旨を踏んまえて今日までの対応を図ってきているところでありますけれども、まずはホームレス問題の現状を大臣はどういうふうに御認識されておられるのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 私は田舎の出身なものでございますから、最初、ホームレスというものがどういうことなのかということをなかなかよく理解もできなかったわけでございますが、最近、さまざまな調査等もございますし、また多くの人からのいろいろの報告も受けまして、そうしてこれはやはり捨てておくことのできない大変な問題が生じつつあるという認識を持っております。 全体でこの人数がトータルでどれだけになっているのか、一応二万人以上というふうに言われておりますが、あるいはもっとこの人数は多いのかもしれません。 そして、平成十一年の五月に、政府におきましても、先ほども御指摘がありましたように「ホームレス問題に対する当面の対応策」というのを取りまとめているわけでございます。関係省庁それぞれお互いに手を携えながらと申しますか、お互いに連携しながらそれに対応しているというのが現状ではないかというふうに思います。 ホームレスの皆さんというのは、それぞれホームレスという状況になられた原因というのがさまざまでございますし、その置かれておる立場というのもいろいろだというふうに私は思っております。居住の場所を提供したいというふうに大阪などで言われておりまして、そして事実それも用意をされておいでになるわけでございますが、そこにお入りをいただける方もあれば、しかしなかなかお入りをいただけない方もある。やはり、それぞれの理由があってそういうことになるんだろうというふうに思っておりまして、ここはやはりお一人お一人丁寧に対応を考えないと、全員同じで一律に考えて対策を立てるということはなかなか難しいのではないかというのが私の現在の認識でございます。
○西川きよし君 ありがとうございました。 実態調査によりますと、この数年の間に東京、大阪、名古屋、先日はまた東京ではホームレス白書というのも出されたわけですけれども、その中で発表されました大阪市の、私は大阪の出身でありますが、調査報告書について見せていただきました。 一九九八年八月現在で大阪市のホームレスは八千六百六十人と全国で最多、平均年齢が五十五・八歳、大半が熟年といいますか熟年世代を中心とした中高齢者となっておるわけです。生活状況といたしましては、八〇%の方々が収入を得るために何らかの仕事をされているわけですけれども、九割がアルミ缶や段ボールなどの廃品回収でありまして、月収は大体月三万円ぐらいということでございます。大変厳しい生活でありますけれども、こうした方々の生活の実態につきまして、今度は政府参考人の方にお伺いします。
○政府参考人(真野章君) いわゆるホームレスの問題は、最近の社会経済の問題、それからそれぞれの方々の個人の問題が複雑に絡み合った問題ではないかというふうに考えております。 今、大臣から個別のそれぞれのきめ細かな対応が必要だというお話をいただいたところでございますが、今、先生御指摘のように、仕事の問題、家族の問題、住居の問題に加えまして、病気やけがといったさまざまな問題を抱えておられまして、その生活実態は委員御指摘のとおり大変深刻な状況にあるというふうに認識をいたしております。
○西川きよし君 こうした方々がホームレス生活を余儀なくされるまでには、今御答弁にもありましたけれども、目を通させていただきますと、本当にいろんなことがございます。仕事の問題、家族の問題、住宅の問題、それぞれの方々によってさまざまな要因があるんだろうと思うわけですけれども、そうした方々を今度はサポートする場合にどういったことが本当に我々必要であるかということを考えなければいけません。それぞれ個々の状況によって随分とそのあり方も違ってくるものだと思います。 そういう意味では、そうした方々に対する相談事業というものが大変重要なポイントを占めると思うわけですけれども、例えば大阪では街頭によります相談事業が行われております。だれでもが相談に行ける行きやすい環境の整備をする。また、相談に応じる側といたしましても、福祉事務所や自立支援センター、民間団体との連携あるいは必要な職員の確保・養成等々、その体制づくりの整備が必要であると思うわけですけれども、そのためにはどのような機関がどのような役割と責任を担うのか、また国として具体的にどのような方策をおとりになるお考えであるのか、相談体制整備について厚生労働省のお考えをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(真野章君) ホームレスに対します相談体制の確立、これは先生御指摘の平成十一年の五月に取りまとめをいたしました「ホームレス問題に対する当面の対応策」におきましてもその重要な柱の一つとされております。 厚生労働省といたしましては、これを踏まえまして、福祉事務所における相談体制の強化ということで、専任相談員の配置でございますとか、保健所などと連携をとりまして、今御指摘いただきました街頭相談の実施というようなことにつきましても支援を行っております。 今後とも、相談事業の重要性にかんがみまして、地方公共団体とも十分連携をとりたいと思っておりますし、また御指摘がございました社会福祉法人や民間ボランティア団体との協力、これも必要だというふうに考えておりますので、そういう面でも努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○西川きよし君 よろしくお願いを申し上げます。 一日でも早くこの野宿の生活から一般の社会生活に戻っていただくために、やはりまずは住まいの確保、そして次に仕事の確保についてやっぱりサポートが必要であると思います。いろいろとお話をお聞きしますと、就職先を探すにしても野宿の状況ではほとんどが雇ってくれないということ、当然のことだと思うわけですけれども、一方、住まいを確保するには敷金等々、関西の方では敷金と申します、東京で言う礼金等と、それ相当の資金を必要とするわけですが、仕事につかなければその資金を捻出することは当然これはできないわけです。 そういう意味におきましても、自立までのステップとして、ケースによって生活保護の適用も必要でしょうし、現在整備が進められているこの自立支援センターのような中間施設の整備についてもさらに充実をしていく必要があると思います。これも本当にお願いしておきたいと思います。 そこで、その生活保護の適用について政府のお考えをお聞かせいただきたいと思うわけですが、今月二日の全国係長会議において改めて厚生労働省のお考えをお示しになったということでございますが、その内容についてぜひ御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(真野章君) 御指摘いただきましたように、先日開催をいたしました係長会議におきまして、いわゆるホームレスに対します生活保護の適用についての考え方をお示しいたしております。 その内容でございますが、まず基本といたしまして、生活保護制度は真に生活に困窮する方々に対して必要な保護を行う制度でございまして、ホームレスに対する保護の要件は一般世帯と同様であり、単に居住地がないことや稼働能力があることのみをもって保護の要件に欠けるということはないこと。それから、実際の保護の方法といたしましては、要保護者の生活状況などの十分な把握や自立に向けての指導、援助が必要であるということから、基本的には保護施設や医療機関などにおきまして保護を行い、自立した生活が営めるように支援をすることが適切であるということ。それから三番目といたしまして、各自治体におきまして積極的に保護施設の整備に取り組んでいただく必要があることや、直ちに保護施設の整備が困難な場合には臨時的に施設運営に支障がない程度に定員を超過して入所させることもやむを得ないというようなことを説明いたしておりまして、各自治体が地域の実情に応じて種々の取り組みを行うことも極めて重要であるという考え方をお示しいたしております。
○西川きよし君 この生活保護の適用については、新聞報道そしてまたあるいは委員会の中でもしばしば論議を呼んでいるわけですけれども、確かに制度の運用面については現実にたくさんの問題があると思います。現場の最前線でその対応に当たる自治体側としてもさまざまな問題を抱えながらの対応であると思うわけですが、やはり何といっても一番は財政面ではないかなというふうに思います。 この問題が第一にあるでしょうし、また忘れてはならないのは市民感情です。その背景の一つに、なぜ働かずに怠けている人に生活保護を出すのか。せんだってNHKの特集で随分細かくやっておりましたが、いろんな問題の提起がございました。こういった住民感情なども少なからず影響しているように思うわけです。例えば市民アンケートの調査を見てみますと、ホームレスに対するイメージといたしましては、不健康である、汚い、怠け者、自業自得というような非常に否定的な答えが多いわけですけれども、やはり偏見というようなものが非常に強くあります。 しかし、こうした問題の解決に向けましては、住民の理解と協力がこれは欠かせない問題だというふうに思います。まだまだ働きたいけれどもさまざまな事情で野宿生活を余儀なくされている、そうした実態を啓蒙、啓発することによりまして市民への理解と協力を求めるといった努力という、こういったことも大きな課題ではないかなというふうに我々も心がけていかなければならないと思います。 今後、ホームレス対策として生活保護の適用に当たりましての財政面等を国としてどのように自治体を支援していくお考えであるのか、続いて御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(真野章君) 先生御指摘をいただきました生活保護というのは、御案内のとおりその財源がすべて公費でございまして、そういう意味でもとりわけ国民の理解を得てその適用を行う、運用を行うということが必要であるというふうに考えております。 したがいまして、ホームレスの方々に対する対応につきましても、働く能力がある方につきましては自立支援センターへの入所などにより就労に向けた努力をしていただく一方で、病気その他の事情により働くことができない方につきましては、そうした個別の事情を勘案して生活保護の対象としているところでございまして、こういう考え方につきまして国民の理解を得るべく努力をしたいというふうに考えております。 なお、ホームレスの方々の実態につきましては、先ほど先生が御指摘されました大阪市のほか、御指摘がございましたように東京都でもホームレス白書と、いわばホームレスの方々の実態を自治体が把握しその結果を公表する、そういうことによりまして地域の方々の御理解を深める、そういうことの一助にもなるんではないかというふうに考えております。 厚生労働省といたしましては、このような地方自治体のそういうホームレスの方々の実態の把握とその公表によります市民、国民の理解への努力というものにつきまして必要な支援を行ってまいりたいというふうに思っております。
○西川きよし君 ありがとうございました。 時間の関係で一つ次を割愛させていただいて、七番目に参りたいと思います。 次に、この入所期間についてお伺いしたいと思うんですけれども、このセンターの入所期間ですけれども、最長でも六カ月ということでございます。この期間内におきまして就労による自立ができればそれはもう最高だと思うんですけれども、その役割も十分に果たすことになるんだろうかと危惧するわけですが、六カ月間で仕事を確保し、また住宅の確保をすることが果たして十分可能か、大変厳しいんではないかなというふうに思うんです。再びまた野宿の生活に戻るというようなことになっては大変ですし、仮に退所してもその後のフォローアップが必要であると思うんですが、これに関してはいかがでございましょう。
○政府参考人(真野章君) 先生御指摘のとおりでございまして、現在ホームレスの自立支援センターにおきましては、一定期間宿泊、その間、食事の提供、健康管理、生活相談・指導などを行いまして、公共職業安定所との連携によりましてできるだけ職業相談・あっせんを行いまして、就労による自立というものをできるだけ支援しようとしております。 現在、運用状況でございますが、開所間もない施設もございまして、退所者の就職率は東京で五割程度、大阪市で六割程度という状況になっております。 なお、六カ月で退所をしていただきますけれども、その際就労できなかった方々への対応というのが先生おっしゃられるとおりフォローアップが大事というふうに考えておりまして、その際には福祉事務所と連携しながら、社会福祉施設への入所や生活保護の適用など、いわば個別の対応を退所の際きちっとするというようにぜひ努力をしていただきたいという旨指導をいたしております。
○西川きよし君 まあ大阪が一番多いということでございまして心配をしているわけですけれども、全国的にもふえつつあるというようなことの御答弁も大臣の方からもございましたんですけれども、大阪はユニバーサルスタジオもでき、そしてまた二〇〇八年にはオリンピックもというようなお話もあります。オリンピックが二〇〇八年に来るかもわからないということですけれども、そういうときには皆さん方が、病気の方々、またこうしてホームレスの方々、本当にみんなが健康に戻り、仕事につき、住まいもでき、みんなが一緒に楽しめるというようなことになれば最高だと思うわけですけれども、大変難しい問題ではありますが、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 最後の問題にさせていただきます。 今後のホームレス対策につきましては、総合的に推進をしていくという観点からも特別立法の制定が必要ではないかと、こういうふうに思うわけですけれども、この特別立法、このような要望が関係自治体からも出ているわけですけれども、この点につきまして最後に大臣に御答弁をいただきまして、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) いろいろの角度からの御議論をいただきましてありがとうございました。 その最後の御質問でございますが、今それぞれの地域において、あるいはまた国や都道府県や市町村においてそれぞれこの対策が練られているところでございます。それで、今練られている真っ最中でございまして、どういう対策がそこで生まれるのかということがいま一つ私は見定める必要があるんだろうというふうに思います。 そして、その対策によりましては、現在までの法律の中でそれは処理ができる問題だということになる場合もございますし、今までの法律ではなかなか処理しにくい問題だということだってそれはあるだろう、先生御指摘のようなこともあるだろうと私は思いますが、今急速にこれだというふうに言えるような状況のところまでは至っていない、もうちょっとその前の段階ではないかというふうに思っておる次第でございまして、したがいましてどういう対策が生まれるのかということの見定め、これがまず先決だというふうに私は思います。 その暁において法的な問題を一体どうするのかという問題も多分生まれるだろうというふうに思います。今までの法律の組み合わせで処理ができることならばそれでいいし、それがなかなか難しいということになれば、また御指摘のようなことも検討しなければならないときも来るのかもしれない。したがいまして、もう少しこの対策をどう立てるかということを、ここを煮詰めることの方が先ではないかというふうに考えておりますので、その結論は今しばらくひとつお許しをいただきたいと存じます。
○西川きよし君 ありがとうございました。
○委員長(中島眞人君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(中島眞人君) 次に、戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案及び平成十三年度における国民年金法による年金の額等の改定の特例に関する法律案を議題といたします。 政府から順次趣旨説明を聴取いたします。坂口厚生労働大臣。
○国務大臣(坂口力君) ただいま議題となりました戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案及び平成十三年度における国民年金法による年金の額等の改定の特例に関する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 まず、戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案について申し上げます。 戦傷病者、戦没者遺族等に対しましては、その置かれた状況に配慮し、年金の支給を初め各種の援護措置を講じ、福祉の増進に努めてきたところであります。平成十三年度においても、年金等の支給額を引き上げるとともに、戦傷病者等の妻に対する特別給付金の支給範囲を拡大することとし、関係の法律を改正しようとするものであります。 以下、この法律案の概要について御説明申し上げます。 第一は、戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部改正であります。これは、遺族年金等の額を恩給の額の引き上げに準じて引き上げるものであります。 第二は、戦傷病者等の妻に対する特別給付金支給法の一部改正であります。これは、平成五年四月二日以後に戦傷病者等の妻となった者に対し、その特別な労苦に報いるため、特別給付金として額面十五万円、五年償還の国債を支給するものであります。また、平成五年四月一日から平成八年九月三十日までの間に夫たる戦傷病者等が平病死した場合に、その妻に特別給付金として額面五万円、五年償還の国債を支給することとしております。 次に、平成十三年度における国民年金法による年金の額等の改定の特例に関する法律案について申し上げます。 公的年金制度及び各種手当制度等につきましては、国民年金法等の定めるところにより、毎年の消費者物価指数の変動に応じた物価スライドを実施することとなっております。 平成十二年の年平均の全国消費者物価指数が平成十年に比べ一・〇%の下落となったことから、国民年金法等の規定に基づくと平成十三年度においてはこれに応じた減額改定を行うこととなりますが、現下の社会経済情勢にかんがみ、平成十三年度における特例措置として公的年金及び各種手当等の額を平成十二年度と同額に据え置くこととし、この法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。 平成十三年度において、特例として、国民年金、厚生年金、児童扶養手当等について物価スライドによる年金の額等の改定の措置を講じないこととしておりますほか、次期財政再計算までに、特例措置を講じたことによる財政影響を考慮して、給付額や物価スライド規定のあり方等について検討することとしております。 なお、この法律の施行期日は平成十三年四月一日としております。 以上が戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案及び平成十三年度における国民年金法による年金の額等の改定の特例に関する法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。 ありがとうございました。
○委員長(中島眞人君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 両案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後六時八分散会