経済産業委員会 第15号
- 発言数
- 86 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2001/06/19
会議録
○委員長(加藤紀文君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十五日、高橋紀世子君、吉岡吉典君及び鎌田要人君が委員を辞任され、その補欠として水野誠一君、山下芳生君及び松田岩夫君が選任されました。 また、昨日、魚住汎英君及び山下芳生君が委員を辞任され、その補欠として矢野哲朗君及び橋本敦君が選任されました。 ─────────────
○委員長(加藤紀文君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加藤紀文君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に山下善彦君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(加藤紀文君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 商工会法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に金融庁総務企画局参事官浦西友義君及び中小企業庁長官中村利雄君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加藤紀文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(加藤紀文君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 商工会法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に預金保険機構理事花野昭男君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加藤紀文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(加藤紀文君) 商工会法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○加納時男君 おはようございます。自由民主党の加納時男でございます。 商工会法につきまして、質問をさせていただきたいと思います。 初めに、商工会と商工会議所でございます。どちらも商工会法、商工会議所法という法律に基づいた法人でございますけれども、いずれも読んでみますと、一定の地域における商工業の改善と発展を期するものということになっております。同じような目的ですけれども、なぜ二つの団体があるのでしょうか。
○副大臣(松田岩夫君) 歴史的に見ますと、都市部の商工業者の自主的組織として商工会議所制度が設けられまして、その後、町村部における商工業者の自主的組織として商工会が設けられたわけでありますが、現在の商工会と商工会議所を比べてみますと、まず第一点は、組織運営面の差異といたしまして、商工会の会員は各一個の選挙権を有するのに対しまして、商工会議所の会員は会費一口につき一個の選挙権を有するといった点がございまして、組織運営面において両者は異なるものとなっております。 また、事業面についてみますと、経営改善普及事業の割合が全予算支出の約三分の二を占めます、これは商工会がそうなっておるわけでございますが、中小企業向け事業に重点を置いておるのに対しまして、商工会議所における経営改善普及事業は全支出の二〇%程度でございまして、歴史的背景、規模から自主事業を多く実施しております。原産地証明等国際的な業務なども行っておりまして、会議所の方がより総合的な事業を実施しておられるという現状になっております。 さらに、規模を見ますと、九割以上の商工会が会員数一千人未満、八割以上の商工会が経営指導員数三人未満であるのに対しまして、会員数一千人未満の商工会議所は二割未満、経営指導員数三人未満の商工会議所は五%弱でありまして、両者の事業実施体制は大きく異なっております。
○加納時男君 今の副大臣の御説明で、組織運営面、それから事業展開面並びに規模の面で違うということが御説明ありました。 法律を読んでいますと、もう一つ違いがあるかなと思うのは、商工会の方は主として町村における商工業を対象としているのに対して、商工会議所の方は主として市を対象としているというところが違うのかなと思います。さらにまた、法律を読んでいきますと、それぞれの受け持ち区域が、商工会の場合には、町村が原則になっているけれども、例外として市もある。一方、今度は商工会議所の方は、原則として市単位であるけれども、町村も入るよと。非常に弾力性があるんですね。 こういうふうに弾力的になっているのはなぜでしょうか。
○副大臣(松田岩夫君) さきにも述べましたように、歴史的な経緯から、法律上原則として商工会議所の地区は市の区域、商工会の地区は町村の区域とされたものであります。しかしながら、商工業の状況によりまして必要なときは、例えば商工会の地区である町村が市になった後も、商工会として存続することを希望する場合には商工会が市の区域を地区とすることを認めておりますし、また商工会議所の地区であります市と隣接する町村の区域に商工会がない場合には、商工会議所が町村の区域をも地区とすることなども認めておるわけでございます。
○加納時男君 そこはわかりました。 そこで、商工会及び商工会議所における小規模事業者の支援に関する法律という法律がございます。これを読んでいきますと、どちらの組織も二十人以下の商工業を支援し得るということになっておりまして、経営指導を初めとする商工業支援という小規模企業の支援というのがうたわれているわけでございますが、同じような機能ですよね、いわば二十人以下のものに対する支援ということですから。両方の組織がそれぞれやるわけでございますけれども、こういったものの有機的連携ということは考えられないんでしょうか。
○副大臣(松田岩夫君) 歴史的な経緯で、都市部で商工会議所、町村部で商工会と、それぞれ自主的に設立され、地域の総合経済団体として現在もそれぞれの実態に合った自主事業を実施しておられるわけでございます。そういう意味で、二つの組織が制度として現在認められておるわけでございます。 両者の機能を活用することによりまして、初めて全国のほぼすべての市町村をあまねく支援対象区域とすることとなるわけでございます。全国の小規模事業者をあまねく政策支援の対象とするためには、商工会及び商工会議所ともにその実施機関とすることが必要でございますので、そういう体制になっておるわけでございますが、今委員御指摘のように、両者の機関がそれぞれ必要に応じお互いに連携し合ってそれぞれの事業を効果的に全うしていっていただく、そういう体制で現在それぞれの会議所、商工会、活動していただいているわけであります。
○加納時男君 歴史的経緯というのが再三出てくるわけで、私も歴史的経緯はそれは歴史ですから否定するわけにいかないんで、事実としてそれぞれにそれぞれの生い立ちがあったというのはよくわかるところであります。ただ、今副大臣おっしゃったように、あまねく小規模の事業者に対する経営支援をやっていこうというのは私は大事なことだろうと思っています。 ところで、その小規模企業に対する経営指導でありますけれども、これは例えばマル経というのがございますが、小企業等経営改善資金融資、例の無担保無保証の非常に使い勝手のいい融資でございますが、このマル経融資をやるときの条件にもなっていると思います。 ところで、今、商工会は全国で二千八百ぐらいあると伺っておりますけれども、この組織基盤が脆弱ではないだろうか。それから、経営指導というのは今申し上げたマル経融資の条件ともなっている非常に重要なものなんですけれども、先ほどもちょっとお話が出ておりますけれども、指導員が私、薄いんじゃないかと思いますね。先ほどもお話があったように、数、調べてみると経営指導員が一名しかいないというものが三割もある。二名しかいないというのは六割ある。要するに、言葉をかえればさっきおっしゃったように九割の商工会が三名未満といいますか、二名以下と言えば正確かと思いますけれども、二名以下であるという、非常に弱いわけであります。 経営指導の充実を図っていくために、例えば商工会同士の、小規模な商工会の合併であるとか、あるいは商工会議所の統合とかいうことをやりながら経営指導の充実を図っていくことが、まさに今言われましたあまねく小規模企業に対する経営指導の充実になるのではないかと思いますけれども、所見はいかがでしょうか。
○副大臣(松田岩夫君) 委員御指摘のとおり、率直に申しまして商工会の事業実施体制は脆弱でございます。創業支援とかあるいは経営革新支援、情報化支援等の幅広い事業者ニーズにこたえることが正直困難になってきておるといっていいと存じます。 そうした意味から、今回お願いしております法改正は、商工会同士が事業実施体制強化のために自主的に合併する際に、より円滑にその合併が実施できますようにしたものでございまして、これによって、委員御指摘のとおり合併が進められ、経営指導体制が充実していくことにつながっていくことを期待しておるわけでございます。 それからもう一点、今、商工会と商工会議所の統合につきましても御質問があったかと存じますが、先ほどちょっと御答弁申し上げましたように、両者の事業の実態あるいは組織運営上のルールが異なるなどの理由から、当面この両者の統合のニーズというのは現時点では特段認められませんけれども、しかし委員御指摘のとおり今後の問題としては大いに考え得ることかなと、現在のところは特段の要望がございませんでしたので、今回の法改正ではいわゆる商工会と商工会議所の統合ということについては規定の整備をいたしておりませんけれども、今後のニーズといった意味では真剣に検討すべき課題の一つかなと考えております。
○加納時男君 はい、わかりました。 今のお話で、商工会同士の合併は期待される、それから商工会と商工会議所の統合のニーズはそれほどはないんじゃないかということですけれども、実態を見てみますと、最近、商工会議所に商工会が吸収されたというケースも実はあるわけです。そんなに高いニーズではないということはわかりますけれども、そういうものも萌芽かなんかわかりませんけれども出てきているのかなと思います。 ちょっとテクニカルなことを一つだけ伺いたいんですが、商工会の合併を期待と今おっしゃったので、それに関連して、合併をする場合に民事上、それから税務上のコストがかかるという説明があったと思うんですけれども、どういうことでしょうか。
○政府参考人(中村利雄君) お答え申し上げます。 現行の商工会法には合併に関する規定が設けられておりません。このため、複数の商工会が統合し組織を拡大するためには、商工会を一たん解散し、清算の手続を経ることを要しておるわけでございます。このような手続のもとでは解散した商工会の権利義務が包括的に承継されません。個々の財産、債権債務関係ごとに存続する商工会または新たに設立する商工会への移転手続が必要となるわけでございます。また、解散しました商工会の存続する商工会または新たに設立する商工会への財産の譲渡が通常の取引とみなされまして、法人税、事業税、住民税、不動産取得税等について課税がなされることになるわけでございます。 このような手続のもとでの民事上、税法上の負担を軽減するために、今般、商工会の合併に関しまして所要の規定の整備を行うこととしたわけでございます。
○加納時男君 現行の問題はわかりましたし、民事上並びに税務上の問題を解決する、その障壁を解決するためにも今回の法改正があるということは非常によく理解できました。 最後に、大臣に伺いたいと思いますが、きょうの質疑で再三出てまいりましたように、商工会と商工会議所はそれぞれの生い立ちといいますか、歴史的経緯があって、それぞれの目的を持って、共通だけれども異なる役割と、何か地球環境問題みたいですけれども、ある意味では共通だけれども場合によっては異なる役割を果たしている、これはよくわかりました。 今後の商工会のあり方、特に経営基盤が非常に脆弱といいますか、組織基盤並びに指導基盤、指導員の人材といいますか、これが非常に一人とか二人では弱いと思うんですけれども、こういった面の強化をしていくということ、それから中小企業の経営改善というのを一体どう考えるのか、経営改善というのはまさに独立自尊、自分のことは自分でやるのが基本であります。それに対して、経営改善を自主的に民間がやっていくのはいいと思うんですけれども、国の行政として中小企業の経営改善にどうかかわっていくのか、民間がやっていくのをサポートしていくのか、大臣のお考えを伺って、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 平成十一年の中小企業基本法の改正によりまして、中小企業政策の理念が、大企業との格差是正から多様で活力ある中小企業者への支援、これへ転換されました。商工会につきましても、このような政策理念に基づきまして、経済社会環境の変化を踏まえつつ、意欲のある中小企業、とりわけ小規模企業者の多様なニーズに的確にこたえられるように経営改善普及事業の充実を図ることが肝要であると考えております。 今回の法改正も、商工会合併を円滑化するための環境を整備することによりまして、商工会の自主的取り組みを最大限に尊重しつつ、小規模企業者に対するきめ細やかな事業の実施のための体制強化に資するものと考えております。 さらに、先生先ほど来御指摘の点も踏まえまして、今後のニーズもよく我々は踏まえまして、商工会と商工会議所のあり方も含めて検討していかなければならない、このように思っております。
○加納時男君 ありがとうございました。 中小企業者の自主性を尊重することが第一、そしてまたその仲間が支援をしていくのを第二、そして国がそれをサポートするということでぜひともお考えいただきたいと思います。 ありがとうございました。 終わります。
○足立良平君 民主党・新緑風会の足立でございます。 大臣、きょうは商工会法の質疑でございますけれども、ちょっときょうの朝のニュースを見ておりますと、この委員会でも既に議論をいたしたわけでありますけれども、農産物三品目に関するセーフガードに関して中国が報復関税をかけるとか報復措置をとるというニュースが流れているわけでありまして、ちょっと今までの経過、中国との関係あるいはまたこれから大臣としてどういう考え方でこの問題に対処しようとされているのかということについて、この法案とはちょっと関係ありませんけれども、今までの経過について考え方をひとつ述べていただきたい、このように思います。 私は、あえて申し上げるなら、この問題というのは大変微妙な問題でありますし、両国関係の国民感情にもかかわってくる、大変これは対処の仕方によれば極めて拡大していくという関係も私はあるのではないかというふうに思いますし、率直に申し上げて、中国に対して日本はODAの対象国でもありますし、いろんな意味で経済援助なり、援助といいますか支援をずっとやってきた今日までの経過からすると、一体どういうことなのかという面での感情的な問題というものも率直に言ってあるわけでありますが、しかしこの種の問題は私はやっぱり極めて冷静に問題を処理していく必要があるのではないかというふうに考えておりますので、そういう観点でこれからの対応の基本的な考え方をまず、はっきりまだしていないかもしれませんけれども、ひとつ示していただきたい。 それともう一点お聞きをしておきたいと思いますのは、日本は中国のWTO加盟支持という態度をいち早く今日まで出してきております。今回の報復措置というのは、WTOの中では禁じられているといいますか、これは一応肯定されていない対応であるというふうに私は思っておりますから、したがってそういう点で中国がこういうふうな態度をとったときに、日本として今日までとっていたこの加盟に対する支持というものについて変更する考え方があるかどうか含めまして、ちょっとお聞きをいたしたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 中国側が、今先生御指摘のように、日本製の自動車、それから携帯電話と車載電話、さらにエアコンについて特別関税を課す、このことを決定したというそういう新華社の報道が昨晩遅くございました。しかし、今の段階でまだ正式に政府間でそういう話があったということはまだ正式な形ではないわけでございまして、本日早朝から外交ルートを通じて確認作業を急いでいるところでございます。したがって、真偽を確かめてから私どもとしては対応しなければならないと思っております。 確かに、日本というのは、世界自由貿易体制の恩恵を一番受けている国である、こういうことでございまして、やはりそういういわゆる貿易に関しましては自由ということを大前提に行動するということは私は必要だと思っておりますけれども、今回、野菜三品目に対してとった我が国の措置というのは、あくまでも先生御承知のようにWTO上のルールにのっとって、また国内規制にのっとって、そして壊滅的な被害を与えると、こういう判断が立ったものですから、過去の統計の中で一定数量は従来どおり受け入れる、しかしその数量を超えた場合には高関税を課すということで、いわゆる暫定的な措置をいたしているわけでございます。 今回の問題がそれに対する報復ということは今の段階ではまだ正式に把握しておりませんので、私どもとしては、今それが果たして報復かどうかということの判断はしておりませんけれども、両国間はいずれにしても重要な関係でございます。この野菜三品目に関しましても、この暫定の措置を発動した後も、両国間には農林水産省と相手側との正式なルートの中で累次において話し合いも行われておりまして、そういう中で、私どもはやはり両国の大切な関係をおもんぱかって冷静に進めていかなければならない問題だと思っています。 それから、御指摘のとおり、中国のWTO加盟に関しましては、私どもはいち早くその支持を表明いたしました。そして、早期に中国がWTOに加盟するように随分世界にも働きかけてきております。そして、今回のもしこれが報復措置だとしましたら、これはWTO上認められない、そういうことでございまして、私どもは、もしそういう事実が確認されましたら、中国側に対しても、WTOの関連協定を踏まえつつ、問題の解決に資する建設的な対応を強く求めていかなければならないと思っています。 私、この前、APECの会合で上海に行かしていただきました。そのときに、私のちょうどカウンターパートであります石広生という貿易担当大臣ともいろいろ話し合いをいたしました。そのとき、中国側の担当大臣も、この問題は両国で非常に、大きな問題ではないと、したがってやはりこれが大きくならないうちに話し合いで解決をしようよと、こういうお話もありました。そういう中で、私どもはいろんなチャンネルがございますので、そういう中を通じて、この両国関係大切でございますし、私どもは冷静に、そして言うべきことは言いながらきちっと対処をしていかなければいけないと、このように思っております。
○足立良平君 一点だけ、大臣にもう一度ちょっとお聞きしておきたいと思いますのは、きょうのあるマスコミによりますと、今大臣もお話しありましたけれども、中国の貿易相ですか、石さんとの話の中、むしろ大臣との話がこういうふうな報復をさせたのではないかというふうな、推測ですか、うがった見方の記事もあるわけでありますが、その点については、大臣、どういうふうに考えたらいいんでしょうか。
○国務大臣(平沼赳夫君) ちょっと私はその記事は読んでおりませんけれども、あくまでもこの石広生貿易担当大臣とは、石さんが来日するたびにバイ会談をしましたり、あるいはまたいろんな国際会議の中でも会いまして、大変友好的な関係がございます。 そういう中で、石大臣の方から、これは両国間にとって非常にそう全体から見れば大きな問題じゃないから、やはり穏便に大きくならないように話し合いで解決をしていこうと、こういうお話もございましたし、私は、その記事は、私と石さんがバイ会談で話したのじゃなくて、ちょうど昼食前の立ち話の中で話した話でございますので、それが端緒になってこの新華社通信のことになっているとは私は考えておりません。
○足立良平君 今この問題、大臣も冷静に、しかも国益を中心に考えていきたいというふうに御答弁になりましたので、私も全く同じ考え方でありますから、そういう視点でさらに努力を願いたいと思います。 それでは、商工会法の関係について質疑をいたしたいと思いますが、先ほども議論がございますように、この商工会法の前提は、今後の中小企業あるいはまたその前提のこれからの日本経済を一体どういうふうに見るかということとも大変に関係の深い問題だというふうに思いますので、そういう観点で前段、我が国の経済状況等々について少し大臣の考え方をお聞きしておきたいと思います。 端的にお聞きいたしたいと思いますが、大臣、株価がこのところずっと下がっている、もうこの一年間下がっているし、この一週間あるいは十日くらい、一時小泉ブームでぽこんと上がりましたけれども、これは先行指標でありましょう、多分、株価というのは、ぐっと下がり続けている。そして、この株価の動向と我が国の経済の今の状況というのを大臣としてどういうふうにお考えになっておりますか、お聞きいたしたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 景気の現況につきましては、先日の月例経済報告の中でも初めて「悪化」と、こういう表現が出ました。輸出、生産が引き続き減少する中で一進一退の動きを続けてきた個人消費、これは言うまでもなくGDPの六〇%を占めているわけですけれども、これに弱い動きも見えてきました、また設備投資も前期比で減少に転じる、さらに昨年度はよかった企業の収益性にも陰りが見えてきた、こういうことで悪化しつつある、こういうことは月例経済報告の認識のとおりだと私思っております。 そしてまた、もう一つ懸念材料としては、在庫の増加と、それから非常に堅調であった設備投資というのが弱含んでいる、こういう兆しが見えてきたことも懸念材料だと思っておりまして、今株のお話をなさいましたけれども、こういった経済全体の動きの中で、やはり足元の景気の現状に加えまして、我が国経済の将来に対する不透明感、そういうもので株価が下落傾向にあるのではないかと思っています。 現在、小泉内閣では、構造改革の向こうに経済の本来の発展があるとの基本認識のもとで、国民の皆様方の大いなる支持を得させていただいて新たな経済社会を築く過程にございまして、その過程における適切な経済運営を通じて日本経済に対する強い信頼が回復をされなければならない、そのために努力をしなければならないと思っています。 今株価が下がっている傾向ですけれども、十時二十二分現在では、これはどうなるかわかりませんけれども、今は百九十四円戻しておりまして一万二千八百九十二円、TOPIXもプラス一三・八九ポイント、こういうことでございますけれども、いずれにしても厳しい経済状況の中で我々としては万全の対策を講じていかなければならない、このように思っております。
○足立良平君 今幾らですか、十時二十二分で少し上がっているということのようでありますが、小泉総理もたしか、ちょっとマスコミ報道を見ていますと、この十二、三日ごろだったでしょうか、株価については一喜一憂せずというふうにおっしゃっている。一喜一憂せずと言いましても、余り喜びは全然ないわけでして、憂いばかりが続いているのが今の私は状況ではないかというふうに実は思います。 これは、私、十五日の大臣の記者会見の概要をちょっと拝見いたしておりますと、今日の経済状況というのは大臣自身も厳しいということは今おっしゃったとおりでありますけれども、十三年度の予算の適切な執行、それから不良債権を含め、取りまとめた緊急経済対策、これを迅速、着実に実施していく、それから平沼プランを、これまた新市場、雇用創出に向けてこれをやっていく。それからもう一つは、特に金融の緩和、とりわけ銀行までは、金融機関まではある程度資金は流れているんだろうけれども、そこからがちょっと動いていない、だから一応資金が潤沢に回るよう、そういう政策をとっていただきたいという考え方を十五日の記者会見でおっしゃっているわけであります。 私は、ちょっとこれは考え方として、十三年度の予算の適切な執行とおっしゃるけれども、十三年度の予算というのは森内閣でつくられて、そしてしかもこれは経済刺激的な予算といいますよりも中立予算としてこの予算というものはつくられているわけでありまして、今日の経済状況云々という点からすると、この執行で景気がよくなってくる、回復に向かって刺激をしていくということには少しなりがたい面があるのではないか。あるいは、この前の委員会でも私は申し上げたけれども、不良債権の処理というのは極めてデフレ的要因を一方では持っているというふうに思います。 したがって、そういう面からすると、緊急経済対策云々とおっしゃっているけれども、四月に自民党が言っていた緊急経済対策というものの主要なやつは全部おくれて先送り、そして不良債権処理ということだけはばっと表に出てきて、極めてデフレ的マインドというものが大変強くなってきている。そしてまた、金融の問題が、早急に日銀は政策をとってほしいというふうにおっしゃっているけれども、それほど大きなマネーサプライの推進というのは、今日の経済あるいは今おっしゃったように設備投資が鈍化をしてきている、あるいは個人消費がこれまた低迷をしている等々の要因を解消していく措置にはちょっと私はほど遠いのではないか、こんな感じを実は持つのであります。 そういう面からすると、これからの経済の運営というのは、先ほどちょっと大臣がおっしゃっておりますけれども、これは一体どういうふうに、そういう面から具体的にお考えをもうちょっと突っ込んでお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 私は、十五日の記者会見で申し上げたのは、今の厳しい月例経済報告にありますように悪化しつつあるこの国の経済、ここにやはり歯どめをかけるということは、今先生御指摘で、平成十三年度の予算というのは森内閣でつくった中立型のやつだからそう大きな効果はないという御指摘でございましたけれども、やはり総額で八十兆を超えるそういう予算が確実に執行されることによって国の隅々までその効果が行き渡る、こういう効果がありますから、これを確実にやることは一つ重要な私はファクターだ、こういうことで申し上げました。 それからもう一つは、やはり緊急経済対策、こういう中でこれは今御指摘のとおり四つの柱があるわけですけれども、一つの金融サイドの不良債権の処理と産業サイドの不良債務の処理、これを第一義にやっていく、こういう形で今おっしゃったようにそれを進めることによってデフレ懸念が強まるのではないか、こういう御指摘でありますが、そのために、やはり九〇年代からアメリカが非常に好調になったという背景の中には、八〇年代の低迷の中でSアンドLを含めて非常に厳しい金融危機というものを果敢に処理しながら、同時に情報通信、ITを中心として新規産業を起こし、そしていわゆるたくさんのベンチャーがそこに輩出されて、そこにまた厳しい中で失業した失業者を吸収していった、こういう一つの背景がございます。 ですから、不良債権、不良債務を処理するに当たってはそのための仕掛けをしなきゃいけないということが、私のいわゆる十五項目の平沼プランと、こう言っていただいておりますけれども、そのこともあわせてやっていかなきゃいけない。また、それから今、経済財政諮問会議の中で、国民の皆様方に明確にわかっていただくようにいろいろな角度から骨太の基本方針、こういうものも打ち出しているところでございまして、そういう一つの基本方針をもとにして強力に展開していきますと私は効果が上がる、そういう思いで申させていただきました。 もう一つは、マネーサプライの件を言わせていただいたわけですけれども、マネーサプライは日銀の専管事項でありますが、確かに昨年の八月に日銀はゼロ金利政策をやめた、それがやはりある意味では景気の鈍化につながったというような背景もあります。そこで、この三月十九日に実質上ゼロ金利にいたしまして、そしてマネーサプライもふやしました。しかし、現実の問題として、銀行にまではマネーサプライで資金は行っておりますけれども、その下のいわゆる運転資金等を非常に希求している中小企業にはそれが行き渡っていない。 ですから、そういう意味で、私どもは、マネーサプライをしても今の状況では設備投資をするところがないではないかという御指摘ですけれども、やはりそういった運転資金を含め設備を更新したいというようなそういう意欲を持っている中小企業もいるわけですから、私は、日銀の専権事項であるけれども、銀行から下への資金を潤沢にするようなマネーサプライ、それをふやすべきだと、こういう形で記者会見をいたしました。 確かに、先生御懸念のように、デフレ傾向の中で今の日本経済は非常に痛みを伴う構造改革をやっていかなければならないわけでありますけれども、それを少しでも痛みを少なくするためには、経済産業省としましては中小企業、これは企業の大宗を中小企業が占めているわけでありますから、そこに対するセーフティーネットというものもしっかりと構築をしながら私どもは対策を講じていかなければいけない、こんな認識を持っております。
○足立良平君 今大臣からいろんな詳しく説明していただきました。少し私の認識とはやっぱり違いがございます。 不良債権の処理、直接処理というのは、これは我が国のこれからの経済を健全なものにしていくためには少々の痛みがあってもやっていかなきゃならないというふうに私も思っています。あるいはまた、構造改善、規制緩和というのも、これまたこれをやると相当デフレ要因がある、短期的に見ると。けれども、これもやらないと我が国のこれからの経済というものはグローバルの中では対応していけないだろうというふうに思います。ですから、そういう面では、これからやっていくということについては認識は一致なんです。ただ、今のこの状況をどうするかということが私は現在の経済の状況認識等含めて少し大臣の認識と違うような感じはいたします。 例えて言いますと、あるマスコミ報道等によりますと、平成十三年度、いわゆる金融機関の株式の売却額が約三兆七千億円くらいだろうというふうに報じられているわけです。昨年に比べると約六千億くらい株式の売却というのが行われようといたしているわけであります。これは最終的にどうなるかわかりません。これは考え方としては、いわゆる金融庁がことしの九月に予定している時価評価制度、これに向かって持ち合い株の解消ということで今そういう面で進めようとしているわけであります。 その点を考えてみますと、銀行の保有株式、今、金融庁の考え方は自己資本範囲内の規制というものをやろうといたしていますから、例えばこれは二〇〇四年に実施をいたすとしますと、大体現在銀行が持っている株式、時価のなにでいたしますと約十一兆円くらいのさらに株を放出しなきゃならないだろうというふうに想定がされる。そうすると、これは相当株価に対しても私は大変な影響をこれから与えてくることとつながってくる。 一方で、いわゆる不良債権の直接償却ということになると、今までの債権の担保はほとんど土地で取得しているでしょう、銀行、金融機関は。これを一気に放出をしますと、これまた地価が今以上にさらに暴落をしていく可能性もある。新規の不良債権というものは、さらにこれは発生をする可能性を十分に持っている。 したがって、そういう面から考えてみると、今日の経済状況の中で、そういう面ではよほど慎重に、経済の状況とあわせて、そして構造改革というものを果敢にどういうふうにやっていくかということの、本当に針の穴を通すようなそういうものが必要なのではないかというふうに私は実は思っています。そういう点での、余り時間がありませんからこれ以上申しませんけれども、これからの対応というのは大変注意深くしていく必要があるのではないかというふうに私はあえて申し上げておきたいと思います。 それで、その上で大臣にちょっとお聞きをしておきたいと思います。先ほど大臣が御答弁の中で、最後にセーフティーネットを十分に云々というふうにおっしゃいました。昨年十二月の法改正で中小企業に対するセーフティーネットは十分と、それでは大臣はお考えになっておりますか。その点、いかがですか。
○国務大臣(平沼赳夫君) 私どもといたしましては、やはり日本の経済の基盤を支えてくださっている中小企業、これに対してはきめ細かくいろいろな対策を講じていかなければならないということで対策を講じているわけであります。 そして、平成十年のときの異常な貸し渋りに対しては、異例、特例の措置として御承知のように特別保証制度というのを設けまして、これはもう先生御指摘のように非常に大きな効果が上がりました。そういう中で、一応貸し渋りというものも、調査をしてみますと、企業マインドの中で貸し渋りというものが非常に緩和をされた、こういうこともデータ的に出てまいりました。ですから、異例、特例の措置としてこの三月末日で打ち切ったわけでございます。 今御指摘の新たな体制といたしまして、いわゆる一般保証制度で枠を拡大して、それに対処をする。それから、これからいろいろな形で債権処理等をしていくときに、連鎖的にその被害を受ける中小企業に対しましては、そういう場合のセーフティーネットとしては八千万円のあれを倍の一億六千万円にするとか、さまざまなそういうセーフティーネットを講じさせていただいたところでございます。 最近の中小企業をめぐる金融環境については、いまだ厳しい状況からは脱却したとは言い切れないと認識しておりまして、今御指摘のように、昨年末に講じました諸施策の活用を含む信用保証制度や政府系中小企業金融による適切な対応を通じまして、今の厳しい中小企業の現状に対して、我々としては状況を注視しつつ円滑な資金供給に引き続き努めていかなきゃいけない、こんなふうに思っておりまして、私どもとしては、この前十二月にやったことで決して十二分だとは思っておりませんけれども、我々としてはさらにきめ細かく資金供給を含めて考えていかなければならない、このように思っています。
○足立良平君 大臣、この中小企業のセーフティーネットというのを、私ももう一度改めて昨年の十二月の内容をずっとなにしました。今五千万から八千万にふやしたと言いますが、実際的には全体の中小企業にそれほど影響があるわけじゃない、ずばり申し上げて。今までの実績としても、日本の中小企業が約五百七万社、見方によれば六百万とか言いますけれども、五百万強ある中小企業で約四百件くらいだろうと思いますね、適用が。したがって、そういう全体の中小企業云々に対しては、それはそんなにセーフティーネットにはなっていない、私はそう思います。 本来的に、中小企業のセーフティーネットというのは経済環境の著しい変化に対応した緊急避難措置かどうかということが一つです、視点として。それから二つ目には、リスクにかかわる保険的システムの整備が行われているかどうかということ。そして三つ目に、倒産の法制の整備というものは実際的にどうなっているのかというふうな視点でこのセーフティーネットというものを私は見ていくべきだろうと思っています。 ところが、実際的に一つの例を挙げてみるなら、先ほど大臣もおっしゃったように、貸し渋りというのはまだ完全になくなっているわけではありません。そして、あれを三月の末で廃止したことによって、倒産というものは中小企業で今ずっと続いてきている、起きているということが一つ。あるいはまた、小規模企業の共済制度、これも加入件数が、平成元年二十九万件だったものが、今はもう八万件にがたんと減ってしまっている。倒産防止共済制度も、これは任意加入ですけれども、これは平成四年に七万件あったのが、平成十一年には一・九万人、約二万件弱にこれも下がってしまっている。極端に言ったら、商工会の会員数も、これは百十五万件から百八万件というようにどんどん下がってきている。 というふうに考えてみますと、このセーフティーネットという、だから、先ほど質問させてもらったように、昨年の十二月の法改正で十分だったんでしょうかというふうに私が申し上げたのは、そういう面でセーフティーネットそのものは強化されるというよりも、むしろ逆に弱体化してきている。そして、そういう中で、今いろんなデフレ要因がある、いろんな構造改革というものを一気に推し進めようとしたら、私はその一番影響を受けるのは中小企業ではないかというふうにちょっと考えるんです。ですから、その点、簡単でいいですから、大臣のお考え方をちょっと教えていただけますか。
○国務大臣(平沼赳夫君) 確かに、五千万円超のいわゆるセーフティーネットの利用者というのは、先生御指摘のように全国では四百五十四業者で、保証総額は二百七十一億でございます。これは、五月末現在で東京、大阪、愛知、福岡の信用保証協会のサンプル調査をさせていただきました。そういう中で、確かに御指摘のとおり十分にまだ行き渡っていない、こういうことがございます。 したがいまして、私どもとしましては、政府系金融機関に対しては、融資をする場合に、今までは土地というものの担保を、至上主義という形がありましたけれども、やはりこれからは中小企業に対しては、その業態の状況ですとか、あるいはその事業の将来性ですとか、あるいは経営者の手腕ですとか、そういったところに着目をして積極的に対処をしていくべきだと。 それからまた、もう一つは、この不良債権を処理するに当たって、経済産業省としても、あくまでも民と民が主体でやる話でありますけれども、例えば産業再生法、こういうものをいわゆる省令と告示の改正によりまして、そしてこの産業再生法の中で不良債権の処理が円滑化するようなそういうお手助けも我々としてはメニューとして用意をさせていただいて、そして懇切丁寧にそういう厳しい状況になったときには資金面のことも含めて産業再生法の中でやらせていただく。 あるいは、DIPファイナンスという制度がありますけれども、これももう委員御承知だと思いますが、新しいそういうファイナンスの中で、例えば今まで本業をやっていたんですけれども、バブルのときに不動産投資をして、そしてそこが非常に経営を圧迫している、こういうことであれば、その本業というものに着目をして、その不良部門というものに対しては長期的にそれを見る、そういう形で本業を伸ばし、そして最終的にはその企業は立ち直る、こういうためにやっぱりDIPファイナンスなんというのを活用して、中小企業に対する一種のセーフティーネットですけれども、我々としてはやらせていただかなきゃいけない。 確かに、御指摘のように、今厳しい状況にあることは事実でございますけれども、我々としてはそういう問題意識を持ってさらにきめ細かに対応を進めていきたいと、このように思っております。
○足立良平君 そういう面できめ細かな対応というものをひとつお願いしておきたいと思います。 質問通告をいたしていましたけれども、ちょっと時間もどんどんなくなりかけていますから、少し飛ばさせていただきます。 それで、今までこの不良債権の処理に伴いましてどういう影響を与えるのかと。例えば、雇用面とかいろんな面を含めて、それぞれ各研究機関あるいはまた経済産業省もいろんな点、計算をされているようであります。それで、その点でこれは副大臣にお聞きをしておきたいと思います。 これは六月十三日のあるマスコミで、不良債権の処理の促進で中小への影響を限定的というふうな見出しで、経済産業省としては、失業が大体十五万、十六万くらいから二十一万五千くらいの影響だろうというふうな数字が出ております。これはどうかわかりません。それから、竹中財政担当相が国会で数万から数十万人と。数万から数十万人といったら、幅が広過ぎてどのくらいかちょっと正直言ってわかりません。それから、ニッセイ基礎研究所が百三十万、第一生命が百十一万、それからドイツ証券が五十一万から百二万とかですね、不良債権の処理に伴って与える影響、特に失業の問題、もう相当幅があって、一体これは何だという感じになる。 したがって、これから不良債権の処理をきめ細かくやっていこうとするなら、こういう不良債権の処理額が幾らかということをまずはっきりしなきゃならないなと思います。単に十一兆七千億だけが対象かどうかという問題も私はあると思います、地銀含めたですね。ですから、そういう面を含めて、経済産業省としてこれから大体本当のところどのくらいの影響があるかということをどういうふうにお考えになっているでしょうか。
○副大臣(古屋圭司君) お答えをさせていただきたいと思います。 今御指摘をいただきました新聞報道の件でございますけれども、私どもも承知をいたしております。いろいろな報道機関がいろいろな推計をいたしておりまして、確かに相当な幅があるというのは事実であります。ただ、今委員御指摘のように、経済産業省としてそういった推計をしているかといった御質問でございますけれども、経済産業省としてそういった推計を行ったという事実はございません。 ただ、もう御承知のとおり、不良債権のオフバランス化を進めていきますといろんな形で影響が出てくるということはもう予測をされるわけでありますけれども、これを定量的に予測するというのは非常に困難があると思います。だからこそ、先ほど来大臣が答弁をさせていただいているように、いかにしてセーフティーネット対策を充実していくか、これが大切であるわけでございます。 また、雇用の影響ということでありますけれども、過去の倒産の実績から見ますと、負債総額一兆円に対して大体一万人ぐらいの従業員が影響を受けるだろうと。ただ、企業が倒産しますと、そこに勤めている従業員の皆様が全員失業するわけではございませんので、いろいろ移しかえていったりとかそういう対応をしていきますので、こういった面からもちょっと定量的に申し上げるということはなかなか困難だと思います。 ただ、民間シンクタンクが、今委員の方からも御指摘がございましたように、百万人とか百数十万人という数字を挙げているところもあるようでございますけれども、これはさすがにちょっと過大な推定ではないかなと、このように思っているわけでございます。
○足立良平君 これは、確かに定量的に推測するというのか、これを計算するというのは大変難しいのではないかというふうに正直に私も思います。 ただ、これからの経済政策なり、あるいはまた不良債権処理というのは不良債権処理が目的ではない。これからの日本経済を健全なものにしていくというのが目的であって、それは手段なんだ、不良債権の処理というのは。あるいはまた健全な経済構造をつくるということは、これもある意味で言ったら手段。むしろこれは国民が安心をして生活していける、そういう基盤というものをつくるということが本来の目的だと私は思います。 ですから、えてしてこのごろは手段が目的化しているところに一番の問題点がいろんな点であると私は思っておるんですが、そういう面からすると、私は定量的には難しかったとしても、やはりこれは大変な影響を受けるそういうものに対して、私は今までの、いや、大体一兆円やれば一万人くらいの云々という、そういうだけでは私はちょっと、そんな簡単なものではないと私は思います。少なくとも今までペーパーカンパニーのなにも相当入っているわけですからね、あの倒産の中には。ですから、そういう面では今までの数字の基礎に置いた物の考え方だけで物を考えたのでは、私は大変間違いを犯してしまう。そして、それは取り返しのつかない状態、デフレスパイラルの状態になりかねないというふうに、私は実はそういう感じを持っていますから、その点ひとつよろしくお願いをいたしたいと思います。 それで、本題に入っていきたいと思います。 商工会の問題でありますが、先ほど加納委員もちょっと指摘されておりましたけれども、商工会議所同士の合併というのは、これはちょっと中小企業庁と関係ないんだけれども、これは副大臣、どうでしょうか、考えられますか。
○副大臣(松田岩夫君) 商工会議所同士の合併ということについての御質問でございますが、その前提として、政府といたしましてはそもそも市町村合併あるいは広域行政というものをもっと積極的に進めていくことが極めて大事だという考え方に立っておりますことは御案内のとおりであります。 そういう中で、商工会議所につきましても経済の広域化あるいは事業の効率化、市町村合併等の動きの中で関係者の要望等も踏まえて、合併規定を設けることの必要性について検討をしていかなきゃならぬ問題だというふうに考えております。 ただ、現段階においては、今国会、法案を準備してということにはなっておりませんけれども、将来の課題としてはいろいろ検討していくべきものがあるというふうに考えております。
○足立良平君 これはもう早急に一回考えて検討していただきたいというふうに思います。 それでは、もう一点、商工会から商工会議所に円滑に組織改編をするということはこれからも検討の課題に入るでしょうか。
○副大臣(松田岩夫君) 先ほどの答弁の中で、商工会と商工会議所の違い、歴史的な面あるいは事業運営面あるいは組織運営面での違いといったことを御答弁申し上げましたが、両者に差異があるわけでございまして、それぞれの特徴を生かしてそれぞれの地域のために頑張っていただくということは今までどおりだとは存じますが、今の商工会と商工会議所あるいは商工会から商工会議所への組織改編といったようなことにつきましても、今後のニーズを踏まえましてやはり考えていくべき課題かなと考えております。
○足立良平君 今後のニーズによって考えていくべき課題というふうに今御答弁ありました。実際的に、これはちょっと、この正式の委員会で、議事録もとられている中で、言いがたいものがあるだろうと思いますね。言うに言われぬ人事の問題を含めたどろどろしたものがこの種の合併というときにはやっぱり働いてくるものであります。組織が分かれるときには求心力というのは働きますけれども、政党同士でも、ひっつきましたら求心力というのはなかなか働きにくいものがあるという面もあるわけでして、そういう面で、ニーズという点からすると、例えば当該のいろんな役員も含めて、それがニーズとして形で出てくるかどうかという問題がある。 ですから、私は、これからの経済産業省の、先ほど来議論が加納先生のところでありましたけれども、中小企業政策をどういうふうに進めていくのか。それは同じような中小企業が、たまたま商工会議所というのは中小企業だけの加盟でないというふうなところとか、歴史的な経緯とか、あるいはまた投票権か何かがどうであるとかというようなことはあるんでしょうけれども、ちょっと横に置いて。これからの中小企業政策を一体本当にどうしていくのか、中小企業の立場に立ってこれはどうしなければならないのかという視点からすると、私は、産業政策上、この問題をこのままほっておいていいのかなという感じは正直言ってするんです。ですから、その点から私はもう一度、ニーズというだけではなしに、それを一つは検討していただきたいということを要望しておきたいと思います。あえてこれはもう答弁を求めません。 それで、私は、もう一点だけ、これは大臣にお聞きをしておきたいと思うんです。 というのは、この商工会、商工会議所というのは、やはり経済産業省、局でいえば中小企業庁の、中小企業のいろんな施策をやっていく、これはある面でいったら実施部隊的なものになっている、現実的にですね。というふうに思いますと、私は商工会と商工会議所の加入率というもの、会員ですね、これが実は大変低い、問題点があるのではないかというふうに、実はそういう視点で私は思うんです。 例えば、平均的に言うと商工会は六〇%強ですから、これは一応考え方としては、商工会は商工業をやっている人の二分の一以上が加盟しないとだめだということになっているから、それは六十何%に多分なっているでしょう。商工会議所の場合には三〇%くらいじゃなかったでしょうか、平均すると。端数はちょっと別として、そのぐらいだったと思います。 ひどいところになりますと、大阪市は加入率が一五・二%。大阪商工会議所のいわゆる中小企業の加入率は一五・二%。実に八五%ぐらいの中小企業者は大阪商工会議所に入っていない、入れない。あそこは商工会議所しかない。そして、神戸の商工会議所というのは二一・五%です。これは平成十三年六月四日付ですね、神戸の商工会議所は。 そうすると、先ほど来話がありますように、この商工会なり商工会議所というのは、中小企業政策を実際的に進めていく一つの役割を担っている。ところが、大阪の八五%の中小企業の皆さん方は、その中小企業政策のらち外に置かれるなにが大変強い。神戸は現実に約七九%だから、八〇%くらいの中小企業がこれはもう外されている。こんな状態で中小企業政策というものをそれぞれの商工会議所なり商工会を通じてやっているということ自身が私はおかしいではないか、そのままずっと今日まで、今までの歴史的経過がどうであったとしてもというふうに私は思うんです。 ですから、そういう面を考えてみると、私はこの加入率というのは、任意団体だからそれはもう関知しませんよというのは表向きの話、けれども現実問題として私はちょっとそうはいかないのではないのかなという感じを受けるんですけれども、大臣、どうしたものでしょうね。
○国務大臣(平沼赳夫君) 確かに加入率の問題で、大阪だとか神戸、こういった大都市の加入率が非常に低いという御指摘がありました。 商工会、商工会議所が実施する小規模事業支援というのはすべての小規模事業者に対する支援でございまして、会員、非会員で支援内容に差があってはならない、このように私は思っております。ですから、その率を高める、そういう努力は一方でしていかなければなりませんし、中小企業庁も所管としてはそういう方向に私は持っていかなければならない、そのように思っています。 しかし、ただ主要商工会議所の例えばマル経推薦件数というのを見ますと、非会員にも相当数推薦をしておりまして、ある意味ではその支援というのは適切に行われている、こういうことも言えると思います。しかし、これだけで事足れりと、こういうことではございませんので、御指摘のようにそういう低いところに関しては我々は努力をしながら、やはり幅広く対応できるそういう対策を私どもも講じていかなければならない、このように思っています。
○足立良平君 時間がそろそろ参っていますので、一点だけ申し上げたいと思いますのは、ひとつこれは大臣に考え方を二点お聞きしておきたいと思います。 一点は、いろんな面で中小企業のニーズというのは今大きく変化してきているというふうに私は思いますので、そういう面で商工会を初めとして各種の中小企業の支援組織がこのニーズに的確に、しかも迅速に対応できるように国が不断に見直しをしていくと。先ほど副大臣からは、いろんな面で検討していきたいというふうに答弁をいただきましたけれども、そういう面でいろんな複雑な組織が今入りまじっておりますので、ある意味においては一本化や機能の分担など、そういう面でそういう方策も探りながら見直しをひとつ的確にやっていただきたいというふうに思うのが一点。 それから二つ目に、この法改正の趣旨というもの、あるいはまた内容の関係者への周知についてでございます。 これは、実際的には実務的な点があると思いますけれども、法改正の趣旨を考えれば、国も積極的にこの趣旨の徹底等については関与すべきではないかというふうに私は思っているわけでありまして、そういう点で、特にこれは要望を含めて大臣の考え方をお聞きして、終わりたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 実は、さきの衆議院の経済産業委員会におきまして附帯決議にも示されておりますように、地域の中小企業者にとって最も使いやすい体制を整備することが重要との観点から、中小企業支援組織のあり方について今委員御指摘のとおり不断の見直しを行うことは重要である、私どももこれは重く受けとめさせていただいて、そのようにしなければならないと思っています。 当省といたしましては、例えば都道府県等中小企業支援センターあるいは地域中小企業支援センターと商工会、商工会議所の密接な連携を推進する等、今後とも中小企業支援組織のあり方の見直しに努めてまいりたいと思っておりますし、その趣旨の徹底は当然のことでございますから、我々はその趣旨の徹底に努力をしてまいりたい、このように思っております。
○足立良平君 終わります。 ─────────────
○委員長(加藤紀文君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、風間昶君が委員を辞任され、その補欠として浜四津敏子君が選任されました。 ─────────────
○海野義孝君 公明党の海野でございます。 限られたわずかの時間ですので、簡潔に質問いたし、簡潔な御答弁をよろしくお願いいたします。 四点ほどお願いいたします。 まず第一点は、中村長官にお聞きしたいと思いますけれども、いろいろなデータを拝見しておりますと、商工会のバランスシートあるいは損益計算というようなものでいきますれば、六〇%が収入の中では補助金。これは国、県の補助金が四八%、そして市町村で約一六%、大ざっぱに言って約六五%。そして、残りの三五%強が会費、手数料等である、こういうことになっているわけでございます。 商工会というのは中小企業政策の実施主体としての役割を担っていらっしゃるということがありまして、補助金の割合が多いということはそれだけ財政的な厳しい面もあろうかと思いますが、しかしながら、総理も言っていらっしゃるようにプライマリーバランスというような観点からいいますと、いわゆる受益と負担というような関係からしますれば、そういった収入の構造に対して支出の構造といった面ではどうであろうかと。例えば、四割弱の会費等を徴収しているわけで、それに見合うだけのいわゆる会員に対する便益を与えているかどうかといった点でございます。 というのは、聞くところによりますれば、先ほど議員の指摘にもありましたけれども、年々会員が減っているということでございまして、確かに組合などでもそうですけれども、だんだん組合費とかあるいはこういった会員の会費を払わない、払いたくない、つまりそれだけの便益というものがないと満足できない、サービスが不満足である、こういったことが言われているわけでございまして、そういった点を含めて、一体その辺のバランスというのはどうかといった点をまずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(中村利雄君) まず、収入面の構成でございますけれども、先生御指摘のとおり、国及び都道府県、市町村からの補助金が六二%を占めております。自主財源はしたがいまして三八%ということでございます。他方、商工会の支出構成を見てみますと、小規模事業者支援政策として実施されております経営改善普及事業に係る支出が六七%程度ということでございます。自主事業に係る支出が三三%ということでございます。したがいまして、おおむね収入に占める補助金、自主財源の割合に一致しておりまして、受益と負担のバランスはおおむね保たれているのではないかと認識いたしております。 さらに、商工会におきましては、自主事業等活動のPRを通じまして、平成七年から十二年にかけて会費収入を五・五%伸ばしております。今後とも自主財源の充実に努めて、会員のためのサービスの充実に努めてまいりたいと思っております。
○海野義孝君 もう一点、中小企業庁長官にお聞きしたいと思います。 四月に中小企業庁では中小企業IT化推進計画を御発表になりました。その中に、それを拝見しますと、しばしば商工会という文言が出てくるわけでございまして、中小企業のIT化のために商工会が一定の役割を果たすことが必要との認識に立っていると思います。そうした中で、商工会に求められる課題としまして、ITの導入段階に応じた研修あるいは経営アドバイスということが挙げられております。 具体策の一つとしましては、中小企業IT化推進計画におきましては、商工会、商工会議所等が本年度に約二十万を対象としたIT研修を実施するとありますけれども、国から商工会に対して具体的にはどのような支援がなされているのか、また今年度の実施計画は具体的にどのようなものになっているかについてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(中村利雄君) 中小企業庁におきましては、中小企業IT推進計画というものを策定いたしまして中小企業のIT化推進を図っているわけでございます。 このために、経済産業省全体としまして、平成十二年度補正予算、十二・六億円でございますけれども、これによりまして商工会、商工会議所及び中央会にパソコン等を整備いたしましてIT研修の実施を支援いたしました。三団体で合計五百二十三カ所、計五万七千人が受講いたしております。引き続き平成十三年度も、商工会、商工会議所及び中央会がこれらパソコン等を活用しまして、約二十万人を対象としたIT研修を実施する予定でございます。そのうち、商工会は二百二十六カ所、約八万四千人を対象として研修を行う予定でございます。 さらに、商工会が経営問題等に対処するための研修セミナーというものを実施いたしております。これも、平成十三年度はITを中心としたものとするということにいたしておりまして、これによりましてさらに七万七千人を対象としたIT研修セミナーを開催する予定でございます。
○海野義孝君 先ほど中村長官は、収支構造につきまして、商工会、六割強のいわゆる便益を供与しているという点につきまして大変、満足とはいきませんけれども努力しているというようなお話がございましたけれども、平沼大臣に次にこの点に関して。 私は、負担と便益の問題でありますけれども、やっぱり質の問題ということが問われると思いまして、その点についてお聞きしたいと思います。先ほど足立委員からもその点についての核心をついた話が、質問がありましたけれども、さらに掘り下げた点を私はお聞きしたいと思います。 商工会には経営指導員というのがいるわけでございますけれども、大変重要な立場にありますが、一商工会当たり平均一・八人というような大変お寒い状況にありますが、そこで一つは、指導員個人のスキルアップの方策ということを考えるべきであると。例えば、中小企業診断士資格等の資格取得を促進するとか中小企業大学校等を活用した研修の強化であるとか、指導員の評価システムを導入して競争原理を導入するとか、まず指導員個人についてはそういった点でスキルアップを図るべきだろうと。もう一つは指導体制の改善という点でございまして、一つは、複数の商工会において指導員が業種別あるいは事業別に役割分担をするというような広域共同指導体制の確立といった点、それからもう一点は、民間の専門家の活用といったような点における指導体制の改善。こういう指導員個人とそれから全体としての指導体制の改善と、こういった点が私は求められるのではないかと思います。 この点を含めまして大臣にお聞きしたいのは、例えば、ITに関するアドバイスができる人材として、中小企業のIT活用による経営の向上、改善について的確なアドバイスを行うITコーディネーターあるいは中小企業におけるIT訓練の実施を促進するITインストラクターを育成することとしている、このようになっているわけでございますけれども、今後の中小企業のIT化への対応を考えますと、経営指導員が中小企業の経営者に対してITのアドバイスをできるようになることが重要と考えられると思いますけれども、以上含めまして、大臣の御所見をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 海野先生御指摘のとおり、中小企業のIT化推進にはIT化へのアドバイザー育成が重要と考えております。とりわけ、個々の中小企業の状況をよく把握した上でITに関する的確なアドバイスを行い得る人材が求められております。このため、中小企業の立場に立って経営指導を実施している経営指導員がITに関するアドバイスも行えるような能力を身につけることが重要であると私どもも認識をしております。 このため、中小企業総合事業団が全国九カ所に設置する中小企業大学校におきまして、経営指導員を対象に中小企業のIT化へのアドバイスを行えるような知識を身につけるための研修を行っているところであります。また、都道府県商工会連合会、商工会議所においても経営指導員を対象とした研修会にIT関連の研修を取り入れているところでございまして、先生御指摘のとおり、非常に経営指導員の数は少ないわけでございますけれども、その経営指導員がスキルアップをすることによってやはりITを隅々にまで推進する、そのために私どもとしても全力を傾注してこういった施策を講じていかなければならない、そのように思っているところでございます。
○海野義孝君 今ちょっと御答弁の中で、私が前段で申し上げた点について、指導員個人のスキルアップの方策としての、中小企業大学校については御答弁がありましたけれども、中小企業診断士等のそういった高度なやはり判断のできる指導員を養成するという問題あるいは競争原理の導入によっての指導員の評価システムといったことが具体的に行われているか、これからどのようにされるかといった問題。それから、広域的なそういう共同指導体制の確立と。少ない商工会、一商工会では少ないけれども、複数の広域化することによってそこで合併効果以上のものが出ると、具体的なテーマについては。そういうような点でこの点についてのお考えをお聞きしたいと思います。 それから、あわせて、最後の質問と兼ねますけれども、先般も御質問しましたけれども、産学の連携という問題につきまして、全国各地に今二十カ所のTLOが創設されて、企業と大学とを結びつける役割、これが大変今推進中でありますけれども、中小企業から見ますれば、やはり大学というのはちょっと一段と高い位置にありまして敷居が高いと。なかなか、有効的な連携に結びつくという点では、具体例があるかどうかわかりませんけれども、甚だ心もとないわけでございまして、そこで大学と中小企業の間で商工会が果たす役割というのは何かといった点について、あわせてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 前段、先生御指摘の商工会同士だとかそういう形の広域の連携、そういった形でお互いに相乗効果を出して能力を向上していく、そしてそこから効果が出ていくということは非常に重要なことでございまして、私どもとしては当然そこは力を入れてやっていかなきゃいけない、このように思っています。 また、TLO、技術移転機関、大学等が行う技術開発に対しまして、中小企業の技術ニーズ等を反映させる上で商工会が産学連携に参画をしまして、TLO、大学等と中小企業との橋渡しを自主的に実施することは、円滑な施策実施の一環としても重要なことだと認識をしております。 例えば、例を一つ申し上げますと、長野県の商工会では信州大学の研究者と中小企業の経営者との交流会を通じまして産学の協力による技術開発の橋渡しを行い、また京都府の商工会では経営指導員が京都大学からの技術指導に協力をしまして中小企業を支援する等、現在でも各地の商工会が大学との連携を密にしながら事業を展開しております。 また、国といたしましても、こうした商工会の役割にかんがみまして、都道府県とともにエキスパートの派遣や交流事業に対して所要の支援を行わさせていただいています。非常に重要なことだと思っておりまして、敷居が高くならないように連絡を密にしてやっていきたいと、このように思っております。
○海野義孝君 終わります。
○西山登紀子君 日本共産党の西山登紀子でございます。 私も商工会法のこの改正法案ということで少し勉強をさせていただきましたが、一九六〇年に商工会法が制定をされまして、そのとき、商工会というのは認可法人で、町村部を中心に商工業の発達と社会福祉の増進を目的として事業活動をしている地域の経済団体であるというふうに規定がされていると思うんですけれども、以来四十年がたってまいりました。 大臣にお伺いいたしますけれども、この商工会の果たしてきた役割について、大臣はどのように認識をしておられるでしょうか。
○国務大臣(平沼赳夫君) 西山先生御指摘のとおり、商工会は四十年余にわたりまして地域の総合的な経済団体として商工業の改善発達と社会福祉の増進に寄与するとともに、経営改善普及事業の担い手として、特に小規模事業者の経営の改善発達を支援する事業を実施して、関係者の努力によりまして私どもは多大の成果を上げてきたと考えております。 最近の我が国中小企業の状況は、小売商業、開廃業率、経営者の高齢化などあらゆる面において構造変化に直面しております。こうした中、小規模企業においても従来の税務相談等を中心とした支援内容に加えまして、創業・経営革新支援や情報化支援等の充実が求められているところだと思っております。 しかしながら、商工会の小規模事業実施体制を見ますと、約九割の商工会におきまして、小規模事業者支援に当たる経営指導員が三人未満である等、多様化、高度化する事業者のニーズに対応することが非常に困難な状況にございます。したがって、今まで非常に大きな実績を先ほど申し上げたように上げてきたわけでございますけれども、今般の法改正は、商工会の合併を円滑化することによりまして、商工会の事業実施体制を強化して、そしてさらにその効果を上げていきたいと、このように思っているところでございます。
○西山登紀子君 「商工会」という雑誌を見せていただきますと、その中で、商工会の変革に向けて十八のアクションプランを提言しているということで、昨年の七月号にずっと載せられています。 それを見てみますと、やはり商工会御自身がいろいろと自己分析をされているわけですね。商工会法以来四十年たったけれども、実績を高く評価する声がある半面、一方で時代の変遷の中で経済社会環境の変化に対応できず旧態依然とした指導内容や運営体制などに対する批判の声も強くなっていると。いま一度組織設立の原点に立ち返り、会員や行政、地域住民からの求めに応じた新しい時代にふさわしい変革を遂げていくことができなければ、それは組織自体の存続にもかかわる問題であるというふうに述べていらっしゃって、特に、新たな政策体系においては地域の中小企業に身近な支援拠点として地域中小企業支援センターが位置づけられているというようなことを述べられて、商工会等も競争原理の中でみずからの存在意義を確立していかなければ中小企業政策の実施主体としての役割を失うこととなると、このようにかなりシビアな自己分析をされていらっしゃる。 今回、この法案の改正の提案理由の中で、「合併による規模の拡大を通じて、商工会の事業の効率的かつ効果的な実施を図る」というふうにされているんですけれども、それはこうした商工会自身の問題意識を踏まえたものだと理解をしてよろしいのでしょうか。
○政府参考人(中村利雄君) お答え申し上げます。 先生御指摘のように、平成十二年四月に商工会におきましては「商工会等変革への提言 十八のアクションプラン」というものをみずからまとめておりまして、その中で大変な危機意識を披露しているわけでございます。十八のアクションプランの中の地域中小企業の支援体制の強化のための十のアクションプランというのがございまして、その中の七番目に広域化、合併の促進を掲げております。 したがいまして、商工会の広域化、合併によって事業実施体制を強化する方向性がそこに示されているわけでございまして、今回の法改正はかかる方向性に沿ったものでございまして、商工会がより円滑に合併を進めるための制度整備を行ったものでございます。
○西山登紀子君 次に、商工会の活動の基盤とも言える財政についてお伺いしたいんですが、先ほど来もいろいろ出ておりましたけれども、その収入の構造はどうなっているのでしょうか。
○政府参考人(中村利雄君) 商工会の収入構成のうち、国及び都道府県、市町村からの補助金は六二%を占めております。もう少し具体的に申し上げますと、国及び都道府県からの補助金が四八%、市町村からの補助金が一六%でございます。 自主財源は三八%程度でございますが、そのうち会費収入が一一%、手数料収入が九%という内訳となっております。
○西山登紀子君 さらにお伺いいたしますけれども、平成四年まで国が経営指導員については二分の一の補助をつけていたわけですけれども、平成五年から順次一般会計になっていったと思うんですけれども、平成七年には一〇〇%にそれがなっております。いわゆる県の裁量によってその政策が、補助金が出せるかどうかという県のさじかげん次第ということになってきたわけですけれども、その後の平成四年以降の推移はどうでしょうか。商工会のそれぞれの単位でこの補助金は目的に沿って生かされているのでしょうか。後退してはいないのでしょうか。その点をお伺いいたします。
○政府参考人(中村利雄君) 商工会、商工会議所の経営指導員等の人件費につきましては、平成五年からそれまでの国庫補助二分の一としておりましたものを都道府県の一般財源によって措置することといたしました。 この結果、二年間の経過措置の後、平成七年には完全に一般財源化に移行したわけでございます。したがいまして、経営指導員に対する人件費の計上につきましては、都道府県の裁量にゆだねられたことになったわけでございます。 経済産業省としましては、引き続き従来の経営指導員への補助が確保される必要があるということで都道府県に要請をしますとともに、その後も都道府県に十分な交付税措置がなされるよう努めているところでございます。 一般財源化以降、中小企業庁では経営指導員の人数等につきまして毎年調査を実施いたしまして状況の把握に努めているところでございますが、当該調査によりますと、一般財源化の前後を通じまして経営指導員はおおむね八千五百人台で推移しておりまして、懸念されました一般財源化による経営改善普及事業への影響はなかったものと考えております。
○西山登紀子君 私は、今回の商工会法の改正の中で最も大事なのは、みずからの商工会が自主的な判断に基づいて行われるかどうかということが非常に大事な点だというふうに思っているわけです。 今も収入の構造、いろいろ国からの補助の問題をお聞きいたしましたけれども、この商工会の御自身の分析の中でも、かねてより財政基盤の確立、自己財源の強化というのは言われていたんだけれども、収入に占める自己財源比率というのはこの五年間大きくは拡大はされていないという、そういう自己分析をされています。まだまだ、自己財源の強化をうたってきたけれども、予算面で自治体行政に大きく依存をしているということは事実であるわけです。 そこで、現在、全国で進められている市町村の合併というのは、総務省の合併補助金が前年度比は十八・八倍に大幅に拡大されるなど、上からの合併誘導が行われてきているということでございます。都道府県から補助金を受けていろんな施策を実施している、一生懸命努力をしてきたということなんですけれども、この市町村の合併が進みますとやっぱり商工会の合併というのも上からの合併にいろいろと左右されるということは否めないと思います。 そこで、お伺いしたいと思うんですけれども、今回の改正というのは、あくまでも商工会の合併の可否というのが地域の会員の自主的な判断によって行われるべきものであって、会員の意に反して一方的に強引に進められるべきものではないというふうに考えていいか、そう理解をしてよろしいかどうか、きちっとこれは大臣の御答弁を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 委員御指摘のとおり、商工会の合併はあくまでも商工会の自主的判断により行われるものと考えております。 今回の法改正は、商工会の合併を強制するものではございませんで、自主的に合併を選択した商工会がより円滑に手続を進められるよう、手続規定の整備など、環境整備を行おうとするものでございます。
○西山登紀子君 しっかりと聞いておきたいと思います。 それで、商工会を通じていろいろな活動をされておられるわけですけれども、心配なのは商工会の現在の会員数について、先ほど来会員数が減っているという話がありました。総会員の数が九〇年は百十四万九千五百十八人だったんですけれども、平成十二年、二〇〇〇年には百八万四千九百七十六人、実に六万五千人ほど減少をしているわけです。ちなみに、一九八八年には百七十七万六千八百九十六人、それが商工業者の数の最高ですが、百十四万七千三百七十三人、商工会の会員数はそういうことです。 私は、ちょっとこれを見ていまして、商工業者の数がピークになったのは六十三年なんですが、そのときの組織率は六三・八ということでむしろ低いんですね。追いついていないということだと思います。 今現在どうなっているかというと、会員は百八万四千九百七十六人でございまして、商工業者の数は百六十六万八千六百三人ということでずっと減ってきている。その中で実は組織率も減っているという、こういう関係でございます。 この背景にあるもの、原因ですね、それは一体何とお考えでしょうか。
○政府参考人(中村利雄君) 商工会の組織率につきましては、近年のピークが平成四年でございまして、六五・一%でございました。その後、平成十二年には六四・〇%ということで、若干低下しているわけでございます。 私ども、原因といたしまして、事業者の商工会へのニーズが情報化支援、経営革新支援等変化、多様化し、また地域経済圏が広域化する中で現在の商工会の事業実施体制及び事業内容では十分な対応ができていない面がある、それが組織率の低下につながっていると考えている次第でございます。
○西山登紀子君 商工会自身の活動のありようということももちろん否定はできないと思いますけれども、私はもっと全体の背景として、例えば五年前に一万八千を数えていた全国の商店街が今では一万店ぐらいになっている、ずっと減っている。つまり、大型店がうんと自由化によって進出してまいりまして、もう本当に小規模なそういう企業が大きな影響を受け、廃業に追い込まれていっているという。最近では消費税の増税などによって経営が成り立たない、そういうことも大きな原因です。不況によって本当に廃業に追い込まれていっている中小業者、零細業者がふえているということもその背景にあって、その窮状に対する商工会の支援活動がうんとそれに見合った窮状を救えるような手厚いものになっているのかどうか、そこが組織率にも影響しているのかもしれません。 そこで、私は、さらに問題なのは、政府の出している予算はどうなのかということをちょっと見てみたわけです。 実は、小規模事業経営支援事業費補助金、名前は非常に長いんですが、それは九六年に二百八億出ていたのが、ことし一年には百六十二億円に減っております。さらに、小規模事業対策推進事業費補助金というのが九六年には十一・九億出ていたのが、ことしは六・八億しか出ておりません。非常に商工会の活動に直接的に影響を持っているこれらの予算というのが、二つ合わせても九六年に二百十九・九億円が百六十八・八億円と、七六・七%に目減りをしているわけですね。 そのほかにも、商工会の活動にかなり関係が多いということで資料をいただきました。中心市街地等商店街・商業集積活性化事業費補助金、それと中心市街地等商店街・商業集積活性化施設整備費補助金、名前は非常によく似ているんですけれども、そういう二つの補助金をさらにプラスして四つの事業をトータルいたしましても九六年に三百三十九・九億円がことし二百五十一・八億円ということで、実にやっぱり七四%に減っているということです。 この小規模の企業者に対する予算がこんなにも減っているということ。これは日本の事業者の中で中小企業が九九・七%を占める、その中で小規模事業者は実に八七・九%を占めると。大企業というのはわずか〇・三%です、企業数一万三千ちょっとですが、大企業は。日本経済の本当に中心を果たしているこの小規模事業者に対する予算が実は減っているということ、これがやっぱり大きな問題ではないでしょうか。
○副大臣(古屋圭司君) 御指摘のように、小規模企業のための対策予算のうち、商工会であるとか商工会議所が実施する経営改善普及事業に対する補助金のみを見ますと、人件費の一般財源化等もありまして減少傾向にあるのは事実であります。しかし、平成十二年度から小規模事業者を主たる支援対象として支援をいたします地域中小企業支援センター関係予算が確保されるなど、小規模事業者に対しまして適切な支援を行っているところでございます。 当省といたしましても、中小企業基本法第八条にも規定されているとおり、小規模事業者への配慮も依然として重要であるというふうに認識をいたしておりまして、引き続き小規模事業者対策には万全を期していきたい、このように思っております。
○西山登紀子君 ほかにもいろんなメニューを出しているんだと、こういうふうなお話なんですけれども、政府全体の中小企業予算は、私も何回も言っておりますけれども、全体の〇・四%、わずか千九百四十八億円だと。よく私たちは東京の墨田区を例に出すんですけれども、墨田区は予算の二%です、中小企業対策費にどんと使っているわけですね。せめて国はそのぐらいのことはやって当然じゃないかというふうに思っているわけです。 ですから、小規模の事業者に対する対策も、合併云々ということもそれは必要でしょうけれども、やっぱり原点になっております予算をふやしていくということでの対応を強めていただきたいというふうに申し上げて、次の質問に移りたいと思います。 今、不良債権の早期処理をめぐりまして非常に大問題になっているわけですけれども、実は京都は去年の一月から二つの信用金庫の破綻が起こりまして、ここの委員会でも私これで四回目の質問になるんですけれども、二〇〇〇年の四月四日、十一月二十七日、ことしの三月二十二日という形で四度目の質問になります。 事態は本当に深刻な状態になっております。そして、さらに今私が質問して思いますのは、京都の二信金のような事例が、今度の政府が大いに音頭取りをやってやるやると言っている不良債権の早期処理をやった場合には、京都で今起こっていることが全国で起きるという非常に強い懸念を持っています。 そこでお聞きしたいんですけれども、RCC、送りという言葉はやめますが、RCCに移譲になった、その後約六カ月がたっているんですけれども、どんな状況、到達になっているか、御報告をしていただきたいと思います。
○参考人(花野昭男君) お答えを申し上げます。 整理回収機構、RCCにおきましては、昨年の十二月十八日に京都みやこ、それから南京都の二つの信用金庫から資産の譲り受けを受けました。以来、総勢四十名体制でこの引き継いだ債務者ファイルの読み込みを行うとともに、債務者との面談あるいは電話等での接触によりまして債務者の実態把握に精力的に取り組んでいるところでございます。 これまでの間、二つの信用金庫から譲り受けました債務者の約九割、これが京都支店の管轄になるわけですが、この京都支店におきまして約七割の債務者の方々と面談あるいは電話等による接触が行われております。また、要注意先とされた債務者につきましては、八五%弱の接触をしているところでございます。 いずれにいたしましても、整理回収機構といたしましては、債務者との面談、話し合い等を通じまして債権の回収を行っていくことを基本としております。現時点におきまして未接触の債務者の方々につきましては、改めて担当窓口御案内とお借り入れ金の御返済についてという案内をするなど、債務者との接触を行うよう努力しているところでございます。 以上でございます。
○西山登紀子君 先ほど要注意先とおっしゃいましたけれども、数を言っていただけませんか。
○参考人(花野昭男君) 債務者の方が七百名強で、接触をした先が六百名弱でございます。
○西山登紀子君 今御注目いただきたいのは、要注意先という人たちがRCCに送られているということ、移譲されているという、これは私が今までずっと質問に取り上げてきましたけれども、この要注意先というものまでが、このいわゆるどうしようもない不良債権だということでRCCに移譲されていると、ここが非常に問題だということをずっと言ってまいりました。これは、実に率にいたしますと全体の、三千三百四十件RCCに移譲されているんですけれども、約二一%、二割に当たるのが行ってしまっていると。 これは非常に問題だということなんですが、その中で、さらにきょう問題にいたしたいと思っておりますのは、やっぱり心配したことが起こってまいりまして、例えばSさんという方なんですけれども、この方が平成元年にみやこ信金から嵯峨野天竜寺の家を買ったということで四千八百二十万円の住宅ローンを提携してきちっと返していたわけですよね。残金が九百八十五万円まで減っていたそのときに、ちょうどみやこ信金が破綻をいたしまして、そして去年の九月三十日に期限が来てしまったと。それで契約更新をしようという話を持っていったんだけれども、そのときにみやこの方はどっちになるか、中央信用金庫になるかRCCになるかわからないのでどっちかに決まってから返済するようにというふうに説明をしてそのままになっていた。それから何回も連絡とってお金も用意して待っていたんだけれども、いろいろ今混乱しているから待ってほしいというようなことで、結局ことしの一月に入ってRCC側の担当者と返済について話し合うことができたと。ところが、話し合ったんだけれども、その中でもう期限のこの利益が喪失しているんだということで、遅滞、延滞金がくっついてきたということでびっくりされたわけですね。八十七万二千七百三十六円、こんな多額のお金が、あなたはその返済金を滞っていたんだということで一緒に払いなさいという話になっていると。こういうことは全くみやこ信金の破綻が原因であって、返す意思もきちっとあったのにそういう経過の中でトラブってこういう事態になっているのに、あなたが悪いんだからあなたが延滞金払いなさいなんて今言われていると。 こういうトラブルというのは、前から私も指摘していたところなんですけれども、この方だけではないんですね。やっぱりこの延滞金の問題が出ておりまして、みやこ信金と南信金が去年の五月、七月ごろに返済金の一部を持っていったんだけれども、それはもう今受け取れないんでRCCと話をしてくださいという形でごちゃごちゃになっていたと。結局その方は二千万円の残金があって二百九十二万円の延滞金の請求を受けているということでございます。 これは借りていた側の責任では一切ございませんで、こういうことはやっぱり破綻と移譲に伴うトラブルだということで、決して借りていた側の責任は一切ないということなんですから、私はかねて言っておりますように、これは延滞金をかける期間からそういう期間を除外しておく、こういうルールがやっぱり必要なんじゃないかなと思うんですけれども、まずはこの京都のSさんの事例ですね、こういうことについてはどのように対処されますか。
○参考人(花野昭男君) お答えを申し上げます。 個別の事案でございますので、RCCが全体として個々の債務者全体にどういう対応をしているかということでお答えをさせていただきます。 今おっしゃいましたように、昨年の一月十四日に二つの信金が破綻いたしまして整理回収機構が十二月十八日に譲り受けを行いました。この間十一カ月たっておるわけでございます。したがいまして、この間債務者に延滞が発生したというケースがございます。延滞となった事由等、債務者の個別の事情等につきまして整理回収機構として、今言いましたように個別事情を十分勘案の上、個別に適切に対応を行っていきたいということでございます。なお、京都支店における対応のほかに相談室を設けまして、個別債務者からの申し出等に対しましてもきめの細かい対応に心がけているところでございます。
○西山登紀子君 RCCの方で丁寧に今までも対応を、私たちの言い分も幾分聞き入れていただいているということは私も承知しているわけですけれども、やっぱり心配していたこういう事情が起こっておりますので、そのことについてもよく相談に乗って、決して借りた人の責任ではございませんので、きちっと対応していただきたいというふうに思います。 それから、金融庁にお伺いしたいと思うんですけれども、過去一年をかけて移譲についてはいろいろと金融監督庁も入ってやってきたはずなのにこういう問題が今起こっているということでは、私も破綻した二つの銀行に行きましたけれども、もうそれこそ引っ越し騒ぎで、九月ぐらいから段ボールに債券をばっと詰め込んじゃっているわけです。だから、正常なそういう業務なんというのはできっこないわけです。そういう中でおくれているのに、借り手の責任だみたいなことで多額の延滞金が要求されるというのは、どう考えてもこれは許せないと思うんです。ですから、やっぱり一定のきちっとしたルール化が必要じゃないかと思うんですけれども、その点いかがですか。
○政府参考人(浦西友義君) お答え申し上げます。 破綻処理機関の営業の移転等の手続についてでございますが、本件の場合につきましては、中小企業金融に関する京都連絡会議等、事前に関係者間の意思疎通ということを努めてまいっておりまして、事業譲渡の円滑な遂行ということに心がけてきたわけでございますが、現実問題としていろんな問題も起きているということでございますので、一層きめ細かい対応、事務の円滑な遂行に努力するよう指導してまいりたいと思います。
○西山登紀子君 最後に一言、大臣にお願いですが、京都のこういう事態ですけれども、昨年一月に二つの信用金庫が破綻いたしまして、二信金をメーンバンクとしていた企業は倒産をしております。その倒産の数は、ことし二月までで百四件に上るわけです。RCCに送られた分は四%ということなんですが、去年、京都全体の倒産数は五百三十六件、戦後最高、最悪なんです。そのうち、二信金の破綻によって倒産したのが百四件、約五分の一。いわばそういう強引な、二つの信金の破綻によって不良債権扱いされた方も含めて、RCCに移譲されるというふうなこともあってこういう倒産が起こっている。これを、今政府がやろうとしている不良債権の早期再処理ということで試算をした学者の方がいらっしゃるんですが、山家さんという方なんですが、実に京都の倒産は二千二百社に上るだろうというふうに、不良債権の率を四・六%というふうに試算をいたしまして計算をすると二千二百社が倒産するということなんです。 二つの信金の破綻でも京都の経済は本当に大変な状態になっている。この上、こういうふうな早期処理が政府の音頭取りによって強引に行われるということになれば、京都だけではなくて全国的に大変な事態になるということを申し上げまして、大臣に、このようなことを起こさせないのが経済産業大臣としての責任じゃないかということで、御答弁をいただいて終わりたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 不良債権をオフバランス化いたしていきますと関連中小企業が直接または間接的な影響を受ける懸念は十分ございますし、このような認識のもとで、間接的な影響としては、オフバランス化の対象となる企業と取引等の関係にある中小企業が連鎖倒産の危険など経営の安定に不測の支障が生じないように、金融面でのセーフティーネット対策も今後とも適切にやっていかなければならないと思っています。 今、京都の二信金の例で具体的な数字をお示しになられましたけれども、こういう非常に厳しい中でこれを進めていくということは非常に厳しい局面も想定されますので、経済産業省といたしましては、やはりしっかりとしたセーフティーネットを構築するなり、きめ細かい対応をして、そしてでき得る限りそういう気の毒な状況に企業で一生懸命経営されている方々がならないように、私どもとしては万全の措置を講じていかなければならない、このように思っております。
○委員長(加藤紀文君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 商工会法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(加藤紀文君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 足立良平君から発言を求められておりますので、これを許します。足立良平君。
○足立良平君 私は、ただいま可決されました商工会法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党、社会民主党・護憲連合、無所属の会及び自由党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 商工会法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一 本改正による合併手続の活用が商工会の事業効率化、広域化に資するものとなるよう、改正の趣旨と内容を地方自治体、商工会等の関係者に対し十分周知するとともに、合併について各商工会が自主的かつ適切な判断を行い得るよう、情報提供等に協力すること。 二 改正中小企業基本法等に基づく新しい中小企業政策及びIT革命、グローバリゼーションの進展等を契機に多様化、高度化している中小事業者のニーズに商工会が的確かつ迅速に対応できるよう、今後も必要な環境整備に努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(加藤紀文君) ただいま足立君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(加藤紀文君) 全会一致と認めます。よって、足立君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、平沼経済産業大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。平沼経済産業大臣。
○国務大臣(平沼赳夫君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、本法律案の実施に努めてまいりたいと思います。
○委員長(加藤紀文君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加藤紀文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時五十九分散会