共生社会に関する調査会 第3号
- 発言数
- 83 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2001/02/19
会議録
○会長(石井道子君) ただいまから共生社会に関する調査会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十六日、郡司彰君が委員を辞任され、その補欠として小川敏夫君が選任されました。 ─────────────
○会長(石井道子君) 共生社会に関する調査のうち、「男女等共生社会の構築に向けて」を議題といたします。 本日は、女性の自立のための環境整備に関する件のうち、女性の経済・社会的自立支援について、財務省、厚生労働省から説明を聴取し、その後、質疑を行うことといたします。 まず、財務省より説明を聴取いたします。若林財務副大臣。
○副大臣(若林正俊君) 財務副大臣の若林正俊でございます。 本日は、女性の経済・社会的自立支援に関しまして、財務省の取り組みとして男女共同参画の視点に立った税制の見直しについて御説明させていただきたいと思います。 お手元に資料をお配りさせていただいております。 男女共同参画社会の実現は我が国社会のあり方を決定する重要な課題の一つであり、税制面におきましてもこのような動きを踏まえながら、就業や婚姻など個人のライフスタイルの選択に対する公平性、中立性を損なうことがないよう、絶えずそのあり方を検討していく必要があると考えております。男女共同参画の関連では、税制面において個人所得課税における課税単位と配偶者に係る控除について論議が行われておりますので、この二点につきまして申し上げたいと思います。 まず、課税単位の問題でありますが、納税者の世帯のうちで配偶者や扶養親族も所得を稼得する場合に、課税対象となる所得を個人ごとにとらえるのか、世帯単位でとらえるのかということが課税単位の問題であり、前者を指して個人単位課税、後者を世帯単位課税と称しております。資料は一ページ、そして二ページにございます。 我が国の個人所得課税は、所得を稼得する個人ごとにその所得に対して課税する仕組みをとっており、個人単位課税と整理されるものであります。これは、個人が一定の所得を稼得する場合、通常その所得はその個人に帰属することから、所得が帰属する個人ごとに税負担を求めるのが適当であるとの考え方に基づいております。 なお、三ページ目にございますが、OECD三十カ国中二十六カ国で個人単位課税がとられておりますように、世界的にも個人単位課税が主流となっております。 また、二分二乗課税方式などの世帯単位課税を採用した場合には、独身者世帯に比べて夫婦者世帯が有利になったり、共稼ぎ世帯に比べて片稼ぎ世帯が有利になるなどの問題も考えられます。個人単位課税は婚姻や配偶者の就業に対して相対的に中立であり、課税単位については引き続き個人単位とすることが適当であると考えております。 なお、四ページにございますが、個人単位、世帯単位にかかわらず、配偶者や扶養親族などに係る各種の控除が設けられております。 次に、配偶者に係る控除制度についての問題でございますが、ただいま申し上げましたように、我が国の場合、個人単位課税を採用しつつ配偶者控除や扶養控除が設けられております。これらは、所得がない、あるいは所得が少ない配偶者や親族を有する場合には、納税者自身の担税力が減殺されるという点に着目してこれをしんしゃくする趣旨で設けられておるものであります。 配偶者控除につきましては、かつて一人目の扶養親族として扶養控除が適用されておりましたが、夫婦は相互扶助の関係にあり、一方的に扶養している親族とは異なる事情があることなどにかんがみ、昭和三十六年度に扶養控除とは独立した控除として創設されたという経緯がございます。 配偶者特別控除は、昭和六十二年、六十三年の抜本的税制改革の際に創設された制度でありますが、これは五ページにございますが、納税者本人の所得の稼得に対する配偶者の貢献に配慮し税負担の調整を図る観点、パートで働く配偶者の所得が一定額を超える場合に配偶者控除が適用されなくなり、かえって世帯全体の税引き後手取り額が減少するといういわゆるパート問題への対応の観点などから創設されたものであり、税引き後手取り額の変化を緩和するため、配偶者の所得の大きさに応じて控除額を段階的に減少させる消失控除の仕組みをとっております。 六ページをごらんください。 この仕組みによりまして、パートをめぐる手取り逆転現象の問題は少なくとも税制上は解消されたものと考えております。 ただ、依然としてパート収入をめぐり、手取りの逆転現象等を理由とするパート等労働者の労働調整が指摘されていると承知しております。これにつきましては、一定の収入基準に達すると社会保険制度において被扶養者とされなくなったり、配偶者手当等が支給されなくなるということなども密接にかかわっていることに留意する必要があると考えております。七ページ、八ページにそのような事情が資料としてございます。 ところで、近年、配偶者に係る控除について、女性の社会進出、男女共同参画社会の進展などを踏まえ、就業に対する税の中立性の観点から、その性格、あり方の見直しが必要ではないかとの意見が高まっております。 例えば、昨年七月の政府税制調査会の中期答申におきましては、配偶者控除や扶養控除などの 基礎的な人的控除が世帯構成員の数などに応じて納税者の税負担能力(担税力)を調整するための仕組みであることを踏まえると、配偶者を有する納税者への配慮として配偶者控除と配偶者特別控除の二つの控除の適用を認めていることは、納税者本人や扶養親族に係る配慮と比較してかなり大きいものとなっています。 また、就業している配偶者であっても、所得が一定額以下であれば、自らは基礎控除の適用を受けて課税関係が生じない一方で、その者の配偶者である納税者本人は、その課税所得金額の計算上、配偶者控除等の適用を受けており、その意味でいわば二重の人的控除を享受する結果となっています。 という指摘がなされているところでございます。九ページにその世帯構成に応じた課税最低限の状況を図示いたしております。 一方で、配偶者控除等は現実に多数の世帯に適用されているという点や、我が国の個人所得課税の課税最低限を構成する主要な要素として定着している点にも留意すべきではないかといった指摘もございます。十ページに主要国の比較がございます。主要国を見ても、税制上、配偶者に関して何らかの配慮をする制度が設けられております。また、消失控除の仕組みによる税引き後の手取りの逆転現象への対応の必要性に留意する必要があると考えております。 今後のあり方としてですが、我が国の個人所得課税は、累次にわたる控除の拡充や税率構造の緩和によって税負担額は主要諸外国に比して最も低い水準となっており、特に中低所得者の税負担が小さいものとなっております。 個人所得課税につきましては、経済社会の構造変化などに応じて、基幹税としての役割、課税ベースとしての所得のとらえ方等にも留意しつつ抜本的に見直す必要があり、配偶者に係る控除のあり方につきましても、女性の社会進出、男女共同参画社会の進展などを踏まえ、税負担能力、いわゆる担税力の減殺を調整するといった所得控除の趣旨や他の基礎的な人的控除とのバランス、制度の簡明性などの観点から検討を加える必要があると考えております。 いずれにいたしましても、この見直しについてはさまざまな議論があってしかるべきでありまして、今後、国民的な議論によって検討さるべき課題であると考えております。 終わりに当たりまして、少子高齢化など社会経済情勢が急速に変化する中にあって、性別にとらわれることなく、その個性と能力を十分に発揮できる男女共同参画社会の実現は政府の最重要課題の一つであると認識しております。 財務省といたしましても、今後とも女性の経済・社会的自立支援に関しまして適切に対処してまいる所存でございます。
○会長(石井道子君) ありがとうございました。 次に、増田厚生労働副大臣。
○副大臣(増田敏男君) 厚生労働副大臣の増田敏男でございます。 私の方からは、女性の自立のための環境整備に関する件に関しまして、厚生労働省の取り組みの概要を御説明申し上げます。 1の雇用の分野における男女の均等な機会と待遇の確保への取り組みについてでありますが、全体で大きく三つの事項がございます。 まず、一ページをごらんいただきたいと思います。 女性が差別的な取り扱いを受けることなく、その能力を十分に発揮できる雇用環境を整備するとともに、働きながら安心して子供を産むことができる環境をつくることは大変重要な課題になっております。このため、2の枠にありますように、男女雇用機会均等法において、雇用の全ステージにおける女性に対する差別の禁止、男女労働者の間に事実上生じている格差を解消するためのいわゆるポジティブアクションを講ずる事業主への援助等が定められております。また、紛争が生じた場合の助言や調停、職場におけるセクシュアルハラスメントの防止、女性労働者の健康管理などが規定されています。 次に、二ページの3の対策をごらんいただきたいと思います。 均等法の規定等を踏まえ、具体的には二ページにありますように、男女雇用機会均等確保対策、女子学生の就職に関する均等確保対策、ポジティブアクションの促進、職場におけるセクシュアルハラスメント防止対策の推進、母性健康管理対策などであります。 一枚おめくりいただきたいと思います。 三ページをごらんいただきたいと思います。 4といたしまして、都道府県労働局雇用均等室における均等法に関する相談状況を取りまとめてございます。募集、採用に関するもの、次いでセクシュアルハラスメントに関するものが多くなっています。 次に、大きい二番の項目といたしまして、仕事と家庭の両立支援策への取り組みについて説明をいたします。 四ページをお開きいただきたいと思います。 まず、(1)就労環境の整備、再就職支援についてであります。 少子高齢化、核家族化等が進行する中で、厚生労働省におきましては職業生活と家庭生活の両立支援対策としてさまざまな施策を推進しているところでございます。 まず、1の育児休業、介護休業を取得しやすく職場復帰しやすい環境づくりの推進をごらんください。 育児休業制度、介護休業制度により、一歳に満たない子を養育する労働者または要介護状態にある家族を介護する労働者は、育児休業または介護休業を取得することができます。また、休業期間中は休業開始前賃金の四〇%に相当する額を支給しております。さらに、育児休業、介護休業を取得しやすくするために、職場復帰のためのプログラムや育児休業取得者の代替要員の確保について助成金を支給しております。 次に、2の育児や介護をしながら働き続けやすい環境の整備についてでございます。 育児・介護休業法においては、勤務時間の短縮等の措置が定められているほか、五ページにありますように、従業員の育児・介護サービス利用料を補助する事業主や事業所内託児施設を設置、整備する事業主に対し助成金を支給しております。さらに、急な残業など臨時的、一時的な保育・介護ニーズに対応するため、会員制で地域における相互援助活動を行うファミリー・サポート・センター事業につきましては、平成十三年より省庁統合のメリットを生かす形で抜本的に改編することとしております。 その他、フレーフレー・テレフォン事業、ファミリーフレンドリー企業の普及促進事業、育児・介護等のために退職した者に対する再就職支援等を行っております。 一枚めくっていただきたいと思います。 六ページをごらんください。 育児・介護休業法の改正案についてでございます。 この法律案は、本通常国会に提出させていただき御審議をお願いすることとしております。その主な内容は、六ページにありますように、育児休業や介護休業の申し出や取得を理由とする不利益な取り扱いを禁止することなどの六項目となっています。 次に、七ページをお開きください。 仕事と家庭の両立を図っていく上では、労働時間の短縮等により就業条件の整備を進めることが重要であります。このため、週四十時間労働制の遵守の徹底などによる労働時間の短縮、フレックスタイム制など、弾力的な労働時間制度の普及促進に努めております。 なお、年間の総実働時間がいまだ千八百時間に達していないことから、本年三月三十一日で廃止期限を迎える労働時間の短縮の促進に関する臨時措置法の廃止期限を五年間延長する法案を今国会に提出しているところでございます。 次に、八ページをごらんください。 仕事と家庭の両立支援策の(2)子育て支援策について御説明いたします。 平成十一年十二月に関係六大臣の合意により策定した新エンゼルプランに基づき、保育サービス等の充実を図っているところであります。プランの主な内容については九ページをごらんください。 保育関係では、需要の多い低年齢児、ゼロから二歳ですが、保育所受け入れ枠の拡大、延長保育など、多様な保育サービスの整備、放課後児童クラブの整備、専業主婦を含めた地域の子育て支援関係では、一時保育、地域子育て支援センターなど、子育て支援体制の整備などについて平成十六年度までの目標値を定め、平成十三年度予算案におきましても必要な予算額を確保しております。 一枚おめくりいただきたいと思います。 十ページをごらんください。 保育所利用児童数については左側のグラフの全体をごらんください。平成七年以降、特にゼロ歳児、一、二歳児の入所児童数が急増しております。 十一ページをごらんください。 保育所入所を希望していても希望の保育所にあきがなくて利用できない者、いわゆる保育所待機児童が、平成十二年四月現在、約三万三千人となっております。このような状況を踏まえ、厚生労働省といたしましては、新エンゼルプランを推進するとともに、十一ページにありますように、保育所定員の弾力化や設置主体制限の撤廃などを通して、待機児童を多く抱える地方公共団体がこの問題に柔軟に対応できるようにし、待機児童の解消に努めているところであります。なお、都市部を中心に待機児童の多い約五十の自治体から直接ヒアリングを実施することとしております。 十二ページをお開きください。 仕事と家庭の両立支援策の(3)介護支援策についてでございます。 昨年四月、介護を国民みんなで支え合う制度である介護保険制度が施行され、十カ月余りが経過いたしました。この間、サービス現場や市町村を初めとする関係者の方々の多大な御努力により、大きな混乱なく実施されているところでございます。また、資料にございますとおり、サービスの利用者数の増加やサービスの利用量、提供量の増加といった制度導入による効果もあらわれております。 一方で、施行後、現場の方々から改善すべき点の指摘が寄せられており、また十三ページにございますとおり、昨年九月末には与党三党において介護保険制度の定着に向けた改善方策もまとめられております。 厚生労働省としては、これらを踏まえ、ショートステイを利用しやすくするための支給限度額の一本化などの必要な改善措置を逐次講じているところでございます。 介護保険は生まれたばかりの制度で、国民の間に定着を図っていくことが肝要であり、今後とも市町村を初めとする現場からの御意見に十分耳を傾け、介護保険をよりよい制度へと育ててまいりたいと考えております。 次に、3の男女共同参画の視点に立った社会保障制度の見直しについてであります。 最後に、十四ページをお開きください。 大きい事項の三つ目、男女共同参画の視点に立った社会保障制度の見直しについて御説明いたします。 十五ページをごらんください。 昨年の社会保障構造の在り方について考える有識者会議の報告におきましては、社会保障制度について支え手をふやすという観点から、就労等個人の選択に中立的な制度の構築が求められているところでございます。特に、年金制度におきましては、平成十二年度年金制度改正に際しまして、女性のライフスタイルの変化等を踏まえた年金制度のあり方、具体的には個人単位化や主婦の年金のあり方等について議論されましたが、意見が分かれ、さらに議論を深めることが課題となっております。 このため、女性の年金のあり方について幅広く検討を行っていくこととし、昨年七月より検討会を開催しております。これまでの検討状況は資料十四ページのとおりでありますが、今後は関係者からのヒアリングや委員からのレポートも実施し、議論を深め、その動向にもよりますが、できれば本年末を目途に意見の取りまとめを行いたいと考えております。 簡単ではございますが、以上で御説明を終わります。 厚生労働省といたしましては、これらの施策を着実に推進していくことにより、女性がその能力を十分に発揮できる環境づくり、働きながら子供を産み育てやすい環境の整備等に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。
○会長(石井道子君) ありがとうございました。 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○仲道俊哉君 自由民主党の仲道であります。 省庁再編後の初めての質問でありますが、二十一世紀における女性の経済的、社会的自立支援という大事なテーマでもありますので、前向きな姿勢をぜひお聞かせいただきたいというふうに思います。 終身雇用制と年功序列型賃金体系が定着している我が国の雇用環境におきましては、長期にわたり継続して勤務しなければ組織において責任ある立場に立ちにくいわけです。女性の管理職の比率が低く、女性の総合職が安定しにくいのは、女性が出産と育児を控えているために長期間の継続的勤務という条件を満たしにくいからであります。 女性の自立や社会進出、組織における地位の向上を妨げる最大の要因は、女性の出産と育児に対する組織の理解のなさと保育施設の不十分さがあると思うのであります。もし出産のための休暇が十分に保障され、男女を問わず育児休暇が必要なだけとれ、幼い子供を持つ母親が安心して働けるように保育施設が質、量ともに充実し、出産や育児を理由に退職を余儀なくされた女性の再就職のためのシステムが確立されていれば、女性の社会進出と地位の向上は飛躍的に進むに違いないと思うのであります。 また一方、今説明もございましたが、税や社会保障制度は就労に対し中立でなければなりませんが、我が国の配偶者控除などの税制や第三号被保険者制度などの社会保障制度が女性の勤労意欲や就業意欲をそぎ、女性を家庭に閉じ込め、社会進出を阻む大きな要因となっております。 すなわち、所得税において専業主婦に対する配偶者控除と配偶者特別控除があるために、給与所得者の妻は無業になるか、仮に就労したとしてもパートタイマーとして収入調整する傾向が強く、また社会保険において給与所得者の妻の年収が百三十万未満である場合は保険料を負担することなく、夫も追加的保険料を支払うことなく基礎年金を受け取る第三号被保険者制度も、サラリーマンの妻をして就労調整させる大きな要因となっていると考えられます。これに、多くの企業における配偶者手当の支給要件や健康保険法上の被扶養者の要件が、国民年金法上の第三号被保険者の要件に連動していることがさらに拍車をかけていると私は思います。 今、女性の自立のための支援策として出産・育児期に対する支援、とりわけ保育施設の充実と専業主婦を優遇し過ぎる我が国の税制と社会保障制度の見直しが論議されておりますが、本日はこうした点を中心に質問をさせていただきたいというふうに思います。 まず、税制について財務省にお伺いをいたします。 平成七年の労働省の調査によれば、所得税における非課税限度額である百三万円以下を基準にして、非課税限度額を超えないように勤務時間等を調整するとして就労調整する女性パートタイマー労働者の割合が三八・六%であります。反対に、年収が非課税限度額を超えても関係なく働きますよと答えた人が二六・五%でありまして、就労調整をしている人が大幅に上回っているわけであります。また、税制上の配偶者控除や配偶者特別控除が受けられなくなるから、また、社会保険の被扶養配偶者から外れ自分で保険料を負担しなければならないから、会社の配偶者手当がもらえなくなるからなどという理由で就労調整する女性パートタイマーも少なくありません。 すなわち、我が国の配偶者控除などの税制や、給与所得者の妻の第三号被保険者などの専業主婦を優遇する社会保険制度が専業主婦とパートに従事する女性の就業意欲、勤労意欲をそぎ、女性の社会進出を阻む大きな要因となっていることは否定できないと思います。 税金を払えないような働き方を奨励し、若い女性の専業主婦化志向を高めるだけの税制との批判に対し、税制の主務官庁としての財務省として、こういう問題に対して、先ほども一部説明がございましたが、どういうふうに認識をしておるのか、御説明をお願いいたしたいというふうに思います。
○副大臣(若林正俊君) 配偶者控除あるいは特別控除の存在が女性がパートタイマーとしての立場を超えて就労することの妨げになっているのではないか、このような御指摘があったわけでございます。 具体的には、先ほどの御説明の資料にもございますが、年間百三万円を超えますと、そのことによりましてこれらの控除が受けられなくなるという問題があることは事実でありますが、しかし、この配偶者控除が適用されなくなる、そのことによりまして、従前、六十一年、六十二年より前は納税負担者自身の世帯単位で見た場合の所得が減るという、そういう問題を抱えておりました。いわゆるパート収入をめぐる税制面における手取りの逆転現象ということでございます。 この仕組みにつきましては、特別控除制度を設けることによりまして段階的に調整をする仕組みを設けました。その結果、いわゆる百三万円を超えても、そのことによりまして世帯単位で収入が、手取りが逆転するというその問題は解消したものと、このように考えております。 御指摘のパートの方が百三万円を超えますと課税の負担がふえるということから就労調整をしているという意識調査の結果は確かにあるわけでございますけれども、それはこの配偶者特別控除制度についての理解が十分浸透していない結果であろうかと思います。 百三万円を超えましても、配偶者特別控除を段階的に適用する仕組みになっておりますので、そのことによる課税上の負担増はないわけでございます。むしろ、資料の八ページにございますけれども、お話にもありました健康保険法上の被扶養者の取り扱い、あるいは国民年金法上の三号被保険者の取り扱い、あるいは扶養親族としての取り扱いなどのこと、それと各企業が独自にそれぞれの判断で設けております配偶者手当などがございまして、税そのものではございませんが、そのような仕組みがパートの皆さんが百三万円を超えて就労し所得を増加させるという、そういうことにちゅうちょをしているということがうかがえるわけでございます。 少なくとも、税制の面から見ますと、この配偶者控除あるいは特別控除によりまして就労意欲が阻害されるというような問題は解消されているものと、こう理解をいたしております。
○仲道俊哉君 今、実際のパート労働者が十分理解をしていないんだというようなことの御説明もあったわけでございますが、今私もお聞きをしましても、ちょっとまだ十分私自身が理解をするところまでいっていないんですが、この問題はまた今後この調査会でも十分論議をいたしたいというふうに思います。 先ほどの説明にもあったんですが、所得税の課税単位ですね、これが外国の場合にはそれぞれ個人単位であるとか夫婦単位であるとか、また選択制をとっているという先進国の、先ほどの二ページでしたか、説明があったわけですが、我が国が夫婦単位でなくて個人単位をとっておるという、そういうところも今後私たちが研究をする、所得税の課税単位のところを十分論議し、またもう少し詰める必要があるというふうに私は思っておるんですが、我が国で個人単位をとった理由、それとその長所と短所、どういうお考えでそういうふうにしたのか、説明をまずお願いいたしたいというふうに思います。
○副大臣(若林正俊君) 御指摘のように、我が国の所得税は個人単位課税を採用いたしております。これは、基本的に、個人が一定の所得を得る場合、通常その所得はその個人に帰属するというところから、所得が帰属する個人ごとに税負担を定めることが適当である、このような考えに基づくものでございます。 先ほども資料で御説明いたしましたが、OECDの三十カ国中二十六カ国で個人単位課税がとられているというように、世界的にも個人単位課税が主流となっております。また、イギリスや北欧の国でも従来の世帯単位課税から個人単位課税に移行するというような動きも出ているところでございます。 そこで、世帯単位で課税をする場合、夫婦所得を合算しますから、合算したままそこで課税をしますと累進税率の適用を受けて大変高い税率の適用を受けることになります。そこで、夫婦合算をした上で、これを二つに割りまして、それぞれの分割、二分した後の所得で適用税率を決めて、それぞれ税額を定めて、その後それを合算するという方式、いわゆる二分二乗課税方式、これらが世帯単位課税でとられるところでございます。 この場合には、独身世帯に比べて夫婦者世帯が有利になる、あるいは共稼ぎ世帯に比べて片稼ぎ世帯が有利になるといったような問題も考えられるわけでございます。その意味で、個人単位課税方式をとることが婚姻や配偶者の就業に対しては相対的に中立的であって、課税単位についてはやはり個人単位とすることが適当だと、こう考えているわけでございます。 そして、この個人単位課税をとりながら配偶者控除や扶養控除などの仕組みを設けておりますが、それはあくまで個人単位課税の中での控除の仕組みでございまして、これらの仕組みは、所得がないあるいは所得が少ない配偶者や扶養親族を有する場合に、納税者自身の担税力が減殺されるという点に着目して、これをしんしゃくするという観点から設けられたものでありまして、個人単位課税とするか世帯単位課税とするかにかかわらず、人的控除のあり方として、世帯構成などに関してどの程度の税制上の配慮が適当かという観点から議論さるべき事柄ではないか、こう考えているところでございます。
○仲道俊哉君 この百三万の問題については、実は昨年七月の政府税調の中間答申に、年間給与百三万円以下の妻は、みずから課税されないばかりでなく、その夫も配偶者控除の適用も受け、二重の人的控除を受けているという指摘があり、控除のあり方を検討する必要があると中間報告で言っておりますし、答申をしておるわけでありますので、この答申に対して財務省としてはどのような見解を持っておるのか、お聞かせをいただきたいというふうに思います。
○副大臣(若林正俊君) お話しのように、配偶者に係る控除について、女性の社会進出、男女共同参画社会の進展などを踏まえまして、就業に対する税の中立性の観点から、その性格、あり方の見直しが必要ではないかという意見が高まってきております。御指摘がございましたように、昨年七月の政府税制調査会の中期答申においてもそのような指摘がなされておるところであります。 その一方で、配偶者控除というのは現実に多数の世帯に適用されているという点だとか、あるいは個人所得課税の課税最低限を構成する主要な要素として定着している点にも留意すべきではないかといった意見が税調でも出ておりまして、主要国を見ても、税制上配偶者に対して何らかの配慮をする制度が設けられてきております。 しかし、個人所得課税については経済社会の構造変化などに応じて、基幹税としての役割、課税ベースとしての所得のとらえ方などにも留意しながら抜本的に見直す必要があります。 配偶者に係る控除のあり方についても、女性の社会進出、男女共同参画社会の進展などを踏まえて、担税力、税負担能力の減殺を調整するといった所得控除の趣旨や、他の基礎的な人的控除とのバランス、制度の簡明性などの観点から検討を加える必要があると考えております。 いずれにしても、その見直しにつきましてはさまざまな議論があってしかるべきだと思います。今後、国民的な議論によって検討さるべき課題と受けとめております。
○仲道俊哉君 配偶者控除なりすべての税制の抜本的なあり方ということについては、今後、政府税調等でまたいろいろと答申が出ると思うんですが、今私が述べておりますのは、男女共生社会の中における女性の社会進出という立場から税制はどうあるべきかということでの質問でございますので、この点はお含みいただきたいというふうに思います。 最後に、財務省の方に、これまで、今言いました配偶者控除とか配偶者特別控除という、専業主婦の就業意欲をそぎ、女性の社会進出を妨げる要因となっているということは指摘をしたわけですが、配偶者控除や配偶者特別控除を廃止せよという意見、またはそれに対するもろもろの意見があります。配偶者控除を廃止することは、今、副大臣が申されましたように実質的な増税となって、多くの者の既得権を奪って国民に新たな負担を課することになりますので、何らかの代替措置を講ずることが必要であると思いますし、廃止することには多くの国民の強い反発が予想されます。 そこで、一つの提案ですが、基礎控除額を大幅に引き上げることと引きかえに配偶者控除等を廃止する案が考えられないかどうか。廃止に対し財務省のお考えも今ありましたが、そういうことに対しましての財務省としてのお考えをお聞かせいただきたいというように思います。
○副大臣(若林正俊君) 先ほども申し上げましたけれども、所得税は基幹的な税としての役割を持っております。配偶者控除を減らし、あるいは廃止をして基礎控除でそれを埋めていくという御提案もございましたが、基幹税としての所得税の役割や課税ベースとしての所得のとらえ方、こんなことも考えながら抜本的改革が必要であるという、そういう税制調査会の考え方のもとで、配偶者に係る控除のあり方についても、女性の社会進出、男女共同参画社会の進展などを踏まえて、担税力の減殺を調整するといった所得控除の趣旨とか、他の基礎的な人的控除とのバランス、制度の簡明性などの観点から検討を加える必要があると私も考えております。 先ほども申し上げましたように、このような控除のあり方につきましては、抜本的な見直しの中でさまざまな議論があると思います。今後、そういう幅広い国民的な議論によって検討されていくべき課題だと考えております。
○仲道俊哉君 ありがとうございました。 次に、保育施設の充実について、厚生労働省の方にお伺いをいたしたいというふうに思います。 保育料を低い水準に抑えることは、幼児を持つ女性の自立を促進する上での絶対条件であると思います。もし保育料が余りに高額であれば、多くの女性は働いて保育料を払うよりもみずから育児することを選択するでありましょう。その結果、女性の社会進出は大いに妨げられるわけであります。 そこで、厚生労働省として、保育料を低額に抑えることについてどのような努力をしているのか、まずお尋ねをいたしたいというふうに思います。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 雇用均等・児童家庭局長の岩田と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。 ただいまの保育料についてのお尋ねでございますが、平成十年四月から児童福祉法が改正になっておりますが、その改正された法律の中で保育所のあり方について従来の方式を改めております。新しい方式は、近年、保育所利用が相当一般化したという現状に立ちまして、保育費用を基礎といたしまして、家計に与える影響なども考慮しながら、受けたサービスに応じて負担するという、そういう方式に改めております。 保育料は、具体的には所得階層と子供の年齢区分によって定められておりますけれども、平成十年度にこの改正された方式を踏まえまして、相対的に所得の高い者の負担を軽減する、その一方で所得の低い者の負担が急激に高くなることを抑えるということを基本にいたしまして、所得階層区分の簡素化を図るなどの方向で仕組みを改正いたしたところでございます。 その後、平成十一年、十二年度の保育料については、経済情勢なども踏まえまして据え置きにいたしました。十三年度の予算の中にも、基本的には前年度と同様とするということでお願いをいたしているところでございます。 また、保育所に兄弟姉妹など複数の子供が同時に通うというような御家庭もございますので、そういった御家庭の保育料負担を軽減するために、第二番目の子供については二分の一、そして三番目以降については十分の一の保育料でいいというような負担の軽減の措置も講じているところでございます。
○仲道俊哉君 ありがとうございました。 次に、規制緩和によって、平成十二年三月からは、これまで市町村と社会福祉法人に限定されておりましたところの保育施設の設置主体が、株式会社などの営利事業にも開放されたわけでございます。 そこで、児童虐待が大きな社会問題となっております昨今、保育の質はどのように担保されるのか。先ほど保育料のことを聞きましたが、問題は、そうしますと今度は保育の質ですね、これがどのように担保されるのか、そこのところについてお伺いをいたしたいというふうに思います。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 保育の質についてのお尋ねでございますが、規制緩和をいたしまして保育所の設置主体について社会福祉法人に限らなくてもいいということにいたしましたのは、待機児童がいましたり、また保育需要が大変多様なものになっておりますから、それに対応するための措置でございます。 しかしながら、先生御指摘のように、そのことによって保育の質が落ちるということでは困りますので、認可の最低基準、これについては設置主体のいかんを問いませんで、社会福祉法人であろうと株式会社であろうと同一の基準を適用して保育の質を保証したいというふうに思っているわけでございます。 その上で、民間主体が保育所を設置する場合には、その経済的な基盤がきちっとしているかどうかということで保育事業の継続性、安全性の確保を図っておりますし、また保育所運営のための運営費が配当や役員報酬などに回らないように、回った場合には補助金の一部を停止するなどで制裁的な措置も講じたいということを考えているところでございます。 そういうようなことで、規制緩和によりまして社会福祉法人以外の主体にもどんどん保育所を設置していただきたいというふうに思っておりますけれども、あわせて質の保証ということも十分心を配ってまいりたいと思います。
○仲道俊哉君 今、待機者の観点ということからの規制緩和ということですが、十分に質が担保されることが大事であろうと思いますし、ぜひそのことは厳重にやっていただきたいというふうに思います。 全国的に保育園不足は深刻でありますね。反対に幼稚園は、少子化と働く女性の増加で全国で百園近くが休廃業に実は追い込まれております。幼稚園の園児獲得の手段として、全国の三割以上の幼稚園が午後も子供を預かる預かり保育を行って、幼稚園の保育園化が進んでおると言われております。 幼稚園不足の解消策として大変都合のよい方法だとは思うんですが、本来教育機関であるべき幼稚園は設立目的が保育園とは違っていること、すなわち、保母ではなく幼稚園教諭が主体となる幼稚園には二歳以下の低年齢児を預かるノウハウがないことなどを理由に批判的な意見もないではありません。 デンマークやスウェーデンでは既に幼稚園と保育園は一本化されているというふうに聞くわけですが、厚生労働省として幼稚園と保育園の連携についてはどのように考えておるのか、お聞きをいたしたいというように思います。
○副大臣(増田敏男君) お答えをしていきますが、幼稚園と保育所については、幼稚園が三歳から就学前までの幼児教育を行う学校教育施設であります。先生のおっしゃるとおりですが、その一方で、保育所は零歳から就学前までの子供に対して保護者にかわって養護を行い、あわせて教育を提供する児童福祉施設であります。したがって両者は機能を異にすると、このように理解はしていますが、御心配の向きは私にも理解ができます。 これまでも両者のあり方については、臨時教育審議会や地方分権推進委員会など、さまざまな場におきまして議論をされ、それぞれの制度の中で整備充実を図ること、また両施設の連携強化を図ることなどについては提言のあったところでございます。 厚生労働省としては、これまで両施設の連携を強化し、各地域の実情に応じた設置、運営が可能となるよう、保育上支障のない限り施設設備を相互に共用できるよう文部科学省と共同しての指針の作成、あるいは教育の側面についても幼稚園教育要領との整合性に留意した保育所保育指針の改定、最低基準を満たす認可保育所をつくりやすくし、待機児童の解消等の課題に各地方公共団体が柔軟に対応できるよう保育所の設置主体制限を撤廃して、幼稚園を経営する学校法人等も設置できるようにするなどの取り組みを進めてきたところであります。 そこで、今後とも子供や家庭の多様なニーズに的確にこたえられるよう文部科学省と十分に連携をとってまいりたい、このように考えております。 以上です。
○仲道俊哉君 この問題は文部科学省等も随分論議をしておるようでございますが、縦割り行政の中で横断的な話し合いを十分して、要はやはり零歳から五歳までの同じ日本人がそれぞれ受けるわけですから、それから小学校に入る就学前の教育や保育になるわけでございますから、そこのところは話し合いを、今御答弁もございましたが、十分していただきたいというふうに思います。 保育園は働く女性のニーズを十分に満足させるものでなければならないというふうに思います。すなわち、必要があればいついかなる時間帯でも、またいかなる事由によっても預けることができれば、女性も男性も同じように十分に残業に従事することもできましょうし、組織における女性の地位は飛躍的に向上するに違いありません。 時間制限のない保育、預ける理由は問わない保育は保育の理想だと思うわけですが、厚生労働省として、利用時間と利用事由の融通性を求めるニーズに対してどのように対応しようとしているのか、そのお考えをお聞きいたしたいというように思います。
○副大臣(増田敏男君) お尋ねにお答えをしてまいります。 多様化する保育ニーズに対応するためには、必要なときに利用できる多様な保育サービスの整備や、在宅の乳幼児も含めた子育て支援の充実などを盛り込んだ新エンゼルプランを平成十一年度末に策定し、平成十二年度より実施してきているところであります。 先生のお話も、御理解の上の御発言でよく理解できましたが、次に具体的には、低年齢児の保育所受け入れ枠の拡大につきましては、平成十六年度までに十万人分ふやして六十八万人とする。それから、延長保育などの事業については、それぞれの地域において必要なサービスを確保することができるように、数字を申し上げますと、延長保育が一万カ所、休日保育が三百カ所、地域子育て支援センターが三千カ所、一時保育が三千カ所という、これは平成十六年度に向けた目標でありますが、目標を掲げて着実に頑張っていこうということでございます。 平成十三年度予算においても、新エンゼルプランの積極的な推進を図るために必要な予算を確保したところであります。今後とも利用者の多様なニーズに対応した保育サービスの整備に取り組んでまいりたい、このように考えておりますので、御支援もお願い申し上げます。 以上です。
○仲道俊哉君 予定をしておる問題が少し時間がなくなりましたので、年金制度について最後に一点お聞きいたしたいと思うんですが、専業主婦の年金制度ということですね、それについてです。 税や社会保険制度は就労に対して中立でなければなりませんが、みずから年金保険料を負担することなく基礎年金を受け取ることができるとする給与所得者の年収百三十万未満の妻に対する第三号被保険者制度は、配偶者控除同様、女性の就業意欲をそぎ、サラリーマンの妻を家庭に閉じ込め、女性の社会進出を阻む要因の一つとなっていると一部識者の意見があります。 こういう意見に対して、厚生労働省としてはどのようにお考えでしょうか。最後にこの質問で終わりたいと思います。
○副大臣(桝屋敬悟君) 厚生労働副大臣の桝屋敬悟でございます。年金関係でありますから、私の方からお答えを申し上げたいと思います。 今お話がございました百三十万円の話でありますが、先ほどから話が出ておりますように、パートタイム労働者の実態調査からは、税制あるいは社会保険で被扶養配偶者としての取り扱いを受ける収入の前後で就労調整があるというお話も出ているわけでありますが、調査をいたしますと、就労調整の理由として、非課税限度額、先ほどの百三万円の話、さらには今御指摘の社会保険の被扶養配偶者の限度額百三十万円のお話、さらには配偶者の会社からの配偶者手当等もあるというふうに言われておりまして、就労調整は社会保険の被扶養者の扱いのみで生じているのではないというふうに思っているんです。 しかしながら、御指摘がありましたように、昨年の社会保障構造の在り方を考える有識者会議の報告にもありますとおり、働く意欲を持つ者が働くことができる社会としていくことが社会保障の支え手をふやすという観点からも極めて重要なことでありまして、このような御指摘も踏まえまして、先ほどありました女性と年金検討会等も始めておりまして、こうした検討会においてしっかりと検討を進めていきたいと、このように考えております。
○仲道俊哉君 終わります。
○小宮山洋子君 民主党・新緑風会の小宮山洋子でございます。 私、お尋ねしたい点がたくさんございますので、最初にお願いですが、御答弁はなるべく簡潔明快にお願いをしたいということと、せっかく副大臣がおいでですので、余り書かれたものをお読みになるというよりはお話し合いをしたいなということをお願い申し上げて、まず税制の話から伺いたいと思います。 先ほどから個人単位の課税になっているというお話がございますけれども、やはり夫の税から配偶者控除、配偶者特別控除が引かれていくなど、性に中立とは決して言えないと思います。そして、先ほどから税調の中期答申のお話なども出ていましたけれども、税調に女性の委員が少し入るようになってこういう話題が表に出てきたのではないかと思います。 今、税調には女性委員が何人いるのでしょうか。そして、先ほどお話がございましたけれども、税調でそのような性に中立な制度にということがどのように議論をされているのか、もう少しお話をいただければと思います。
○政府参考人(木村幸俊君) 主税局担当の審議官の木村でございます。よろしくお願いいたします。 税調に今現在委員は三十名いらっしゃいます。その中で女性の委員でございますが、大田弘子委員、神津カンナ委員、今野由梨委員、竹内佐和子委員、吉永みち子委員、和田正江委員。ただ、これは昨年の七月の中期答申をまとめた委員でございまして、その後少し変わっておりますが、昨年まとめさせていただいた委員は以上のとおりでございます。全部で六名、三十名の中で六名の方であの中期答申を取りまとめたところです。 現在の委員につきましては、至急調べまして御報告いたします。
○小宮山洋子君 今のようなことについてもう少し中身をお答えいただけるでしょうか。副大臣の方からよろしければお願いします。
○政府参考人(木村幸俊君) 御質問は、中期答申をまとめるに当たりましてこういった女性、配偶者控除等の問題につきましてどういう議論があったかということだと思いますが、中期答申を取りまとめるに当たりまして、要するに我が国の構造変化、それはどういうものがあるだろうかという中で、一つ、まず女性の社会的進出というのがあるだろうということがありました。その中で個人所得課税の問題についてどういうふうに対応していったらいいかといった議論がなされたところでございまして、その中で、先ほど来副大臣の方から御説明申し上げておりますように、配偶者控除、配偶者特別控除のあり方、さらには課税単位の議論がなされたところでございます。 それにつきまして、先ほど来議論が出ておりましたけれども、例えば配偶者控除につきましては、基礎的な人的控除がその世帯構成員の数などに応じて納税者の税負担能力を調整するための仕組みであることを踏まえると、配偶者を有する納税者への配慮として配偶者控除と配偶者特別控除の二つの控除の適用を認めていることは、納税者本人や扶養親族に係る配慮と比較してかなり大きなものになっているとか、それから二重の人的控除を享受する結果になっているのではないかと、そういった議論がなされておりました。「したがって、女性の社会進出、男女共同参画社会の進展などを踏まえ、税負担能力(担税力)の減殺を調整するといった所得控除の趣旨や他の基礎的な人的控除とのバランス、制度の簡明性などの観点から、配偶者に係る控除のあり方について検討を加える必要があると考えます。なお、その際には、消失控除の仕組みによる税引後の手取りの逆転現象への対応の必要性にも留意しなければなりません。」という指摘がなされております。 それとあわせまして、先ほど副大臣からも話がありましたように、配偶者控除等は現実に多数の世帯に適用され定着していることなどからも、慎重な検討を要するのではないかとの意見もあった、そういった議論もなされたところでございます。
○小宮山洋子君 結構です。それぐらいで。 それで、副大臣に伺いたいのですけれども、その配偶者特別控除、私はこの配偶者特別控除というのは逆転現象をなくすということもございますけれども、そのときの国会答弁でも、内助の功に報いるという国会答弁がなされている。これは、男女共同参画社会が先ほど二十一世紀の最重要課題の一つとおっしゃいましたが、私たちは一つじゃなくて、基本法の前文に「最重要課題」と入れてあるのでお読みいただければと思いますけれども、一番大事な課題なんです。 その中で、内助の功に報いるなどと言っている配偶者特別控除は私は廃止をすべきだし、配偶者控除についても段階的になくしていく方法を考えるべきだと思いますが、副大臣はどのようにお考えでしょうか。書かれたものではなく、お答えいただきたいと思います。
○副大臣(若林正俊君) 個人単位の課税の制度をとっております我が国の場合に、どこでどういう形で控除制度を活用して調整していくかというのは大きな問題であります。 委員はもちろん御承知のとおり、家族制度と大変かかわり合いがあるわけですね。明治以来、日本の家族制度の中で、日本の明治旧民法下の家族制度のもとでは世帯一体という形で、強いて言えば合算の制度を適用してきたわけであります。戦後の新しい民法の中で、それぞれ男性も女性も家族制度の中で自立した主体としてとらえるべきであるということから、シャウプ勧告を受けて今の個人課税制度に移ってきたわけですね。 そういう流れの中で、それでは社会が、実際問題として、女性の就業機会あるいは女性の就業の条件といったようなものが十分満たされているかというと、なかなかそのような状況が整わない中でそのまま個別のみの税制でいきますと、結果的には、むしろ専業の主婦あるいは少額の所得しか得られない、そういう世帯については非常に過重な負担になるというようなことが現実にあると思うんですね。 そういう中で、基礎控除に加えて主婦といいますか、特別控除制度も含めまして控除の中で対応をした、そのことをいわば内助の功に報いるというふうに評価をするのか、現実にそこで雇用の機会、就業の機会あるいは育児との関係などから十分なフルタイマーでできない、そういう方の所得機会の現状からしますと、何らの手当てもしないでいるということは、かえって女性の立場というのは不利になるといったようなことが考慮されて控除制度というのが設けられていると理解しております。 しかし、社会の変化や、お話がありました男女共同参画社会の進展をにらみながら、控除制度自身のあり方については幅広く議論をし、税制全体の中で対応すべき事柄だと、税調でもそのように指摘されておりますし、私もそのように考えております。
○小宮山洋子君 内助の功に報いるというのは、その見方があるというのではなくて、できたときの国会で答弁をされている中身でございます。 それで、私も、全部ただなくせばいいということを考えているわけではありませんで、例えば今税調でも指摘されているように、二重な人的控除になっている、平等でないということに加えて、今控除が次々に加わって複雑な仕組みになってしまっているわけですね。ですから、控除の方はなるべく簡素化をして、そして必要な人には社会保障の給付をしていくという考え方もあるのではないか。 例えば、働けない人は、どういう人が働けないかといいますと、もちろん本人の意思にはよりますけれども、子供がいるとかあるいは高齢な家族がいるとか、その場合には、例えばこういう控除を廃止してその分を児童手当にするとか、いろいろな介護とか保育の基盤整備に使うとか、そういうような考え方もあるのではないかと思うんですが、方向性としてそんなようなことを考えることはどのようにお思いでしょうか。
○副大臣(若林正俊君) おっしゃられますように、扶養控除を含みます各種の控除制度、これが大変複雑になってきているという御指摘がございます。したがいまして、これらの情勢の変化などを見ながら、できるだけ簡明なものにしていくことが望ましいと考えております。その意味では、幅広く行われます検討の中で対処すべきものだと思いますけれども。 例えば児童について、児童手当で対応をするというような御主張もあるわけでございますけれども、基本的には控除の問題というのは納税者のその世帯の担税力といいますか、税の負担力との調整の中で生まれているものだと、それが基本でございます。種々の控除の中の調整で決められてきたものでございまして、手当というのはまさに子育てなら子育てという政策目的を達成するために直接財政支援をするという形のものですから、もちろんそのような措置がどのように講ぜられているかということを横でにらみながら検討は進めるべきだと思いますけれども、直ちに見合いで削れると、廃止してもいいというようなことにはならないと思っております。
○小宮山洋子君 その検討につきましては、先ほど、検討を加える必要があるので国民的な議論をとおっしゃいましたけれども、具体的に国民的議論をこれからどのようにお進めになるかということと、それから、財務省にはこれで最後の質問になりますが、男女共同参画基本計画、あるいは今度内閣府に男女共同参画会議、参画局などができましたけれども、今回は内閣府の中で総合調整などもできる、それからチェックもできる、機能強化がされているわけですが、そうしたことについて財務省としてはどのような御認識をお持ちか、あわせて伺いたいと思います。
○副大臣(若林正俊君) おっしゃいますように、内閣府の中で重要政策に関する会議の一つとして男女共同参画会議、男女共同参画局を設置して推進体制を強化しております。財務省は、当然、これらの内閣府におきます部局との連携を図りながら、趣旨に沿って対応をしたいと、一体になって対応していくべきだと考えております。
○小宮山洋子君 検討をどのように進めていかれるか、もしお考えがあれば少し具体的に伺いたいと思います。
○副大臣(若林正俊君) 当然、与党の中の税制のプロジェクトチームもございます、与党間の話し合いというものも参考にしながら、政府としては、政府税制調査会、来年度税制以降の問題として対処してまいります。
○小宮山洋子君 この質問を通告いたしましたときに財務省の担当の方から、基本計画とか参画会議、参画局の動きはどういう意味でお聞きになるのですか、担当局がないのでわかりませんということがございまして、それが問題なのですと私は申し上げました。今回のこの趣旨は、基本法に基づいてこういう形でとにかく男女がそれぞれ生き生きと生きる、能力を発揮して生きるためのことというのは、決して一部局、一つの省庁がやるということではなくて、全体にわたっているということで内閣府の今度の仕組みができているわけですから、担当局があるのないのという話ではないと思いますので、基本的な認識をお持ちいただいて、ぜひお約束いただいた検討を進めていただきたいとお願いをしたいと思います。 次に、働き方のことについて厚生労働省の方に伺いたいんですが、質問を通告いたしました順番とはちょっと違うと思いますが、税制と関係のあります年金のことをまず最初に伺いたいと思います。 年金につきましては、以前、私も国民福祉委員会にいたときに随分女性の年金のお話を当時の大臣などといたしましたけれど、そのときに、女性の年金を検討する検討会をつくるつくるとずっとお約束いただいて、そして確かにできて、もう既に何回か行われておりまして、私も聞かせていただいたりしておりますけれども、この検討、今年度内と先ほど伺ったと思いますけれど、どうも見ているところ、たくさんいろんな分野の方を集めてはいらっしゃるけれども、その二時間の中でかなりの部分を当時の厚生省の方が説明をされて、各地から来たいろんな分野の人たちはかなりフラストレーションがたまって帰っているということを委員からも聞いております。 このような形で、年度末に鳴り物入りでできた検討会が本当にきちんとした答えを出せるのか、ちょっと疑問に思っておりますけど、その運び方と、これからどういう形でその検討会が生かされていくのかをまず伺いたいと思います。
○政府参考人(辻哲夫君) 御指摘の昨年七月に設置されましたいわゆる女性と年金検討会についてでございますけれども、確かにこれまで三回、従来の審議会における審議の状況を紹介するといったところにとどまっておりまして、率直に申しまして、突っ込んだ議論にまだなっていないというふうに私どもも認識いたしております。 それで、今後の進め方でございますけれども、三月一日に次回開催をしていただきますけれども、進め方につきましても、むしろ委員御自身にレポートをしていただく、あるいは委員以外の有識者に大いに参画していただくといった形で、本当に国民の皆様に公開された形で相当突っ込んだ議論をより頻繁に行っていただきたいと思っております。そして、今年末という目途で努力をしてまいりたいと思います。
○小宮山洋子君 今年度ではなくて今年末、十二月ということでしょうか。──はい。 せっかく桝屋副大臣もおいでですので、年金の方、御専門だと思いますから、ぜひこの検討会を生かしていただきたいので、一言いただきたいと思います。
○副大臣(桝屋敬悟君) 突然のお尋ねでありますが、私も厚生労働を担当させていただくことになりまして、今お話の出ております女性のライフスタイルの変化等に対応した年金の在り方に関する検討会、大変大きな関心を持って今までも見ておりましたし、委員御指摘のとおり、これからが本当の議論だろうと思っております。今、局長もこれからだというふうに申し上げましたけれども、これからだというのは、まさに今の日本の国において女性の年金ということはかなり議論がぶつかるところもあるわけでありますから、これからそうした激しい議論が年末まで行われるのではないかと期待をして、私もしっかりと……。 委員も傍聴に来ていただいているということも伺っております。ぜひ関心を持っていただきたいと思います。
○小宮山洋子君 時間が少なくなりましたので、ちょっと絞って質問をしたいと思いますが、仕事と家庭の両立支援の取り組みにつきまして、先ほど御説明ありましたように、激変緩和措置としてとられていたものの延長という形で、今回、育児・介護休業の見直しの法案が出されておりますけれども、私は、ここはやはり育児・介護休業法の見直しにとどまらずに、もっと幅広に仕事と家庭の両立支援ということに取り組んでほしいというふうに思っております。 子供が少ないことに関しましても、少子化社会の何か対策をとるための基本法とかいうようなことも考えられたりいろいろしていますけれども、もう今、基本法をつくっているという段階ではなくて、個別法でしっかり対応をする、その中でも一番大切なのは、仕事と家庭が両立すれば持ちたい人が安心して自分らしく働きながら子供が持てる、そういう意味でもここはしっかりと魂を入れてつくりたい法律だというふうに思っております。今回提案されている法案の中には多少転勤のことも書いてありますが、ILOの百五十六号条約、家族的責任条約に盛り込まれていることをまだまだ日本はきちんと実現していない。こうした国際条約も、他国は条約を批准するということはそのための法改正もしてしっかり取り組むというのに、日本は何かおつき合い的に入るけれども、きちんと措置をとらない、非常に不思議な国だと言われているわけですよね。 そういう意味からしても、やはりここで家族を持った労働者が、そうでない労働者と差別、区別をされないという、この条約の精神にのっとったことをもっとしっかり入れていただきたいということですとか、あるいはパパクオータといったような男性の育児休業の促進とか、今ある法律を小手先で変えるというだけではなくて、確かに看護休暇が入ったりということは見るべき点もあるかもしれませんけれども、せっかくつくるわけですから、もうちょっと幅広く根本的なところから取り組んでほしいというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 今回、この通常国会に育児休業・介護休業法の改正案の提案をさせていただきたいというふうに思っておりますけれども、これは働く人たちの声、そして働く人を使う産業界の声、必ずしもすべて一致するわけではございませんので、そういう異なる立場の御意見を女性少年問題審議会というところで相当回数意見を重ねて、それで、両側に大変御不満は残っておりますけれども、何とか今時点ではここまでであればコンセンサスができそうだというところで私ども改正法案をまとめさせていただいたわけでございます。 先生、百五十六号条約のことをおっしゃいましたけれども、日本政府としては、平成七年ですから、育児休業法を改正して介護休業制度を導入したそのときをとらまえてだったかと思いますが、そのときに百五十六号条約を批准いたしました。 百五十六号条約自体は基本的な理念を掲げた条約でございまして、具体的な対策は関係の勧告に落ちております。今回、まさに先生おっしゃいましたような転勤についての配慮ですとか、子の看護のための休暇制度ですとか、そういうものは勧告に盛り込まれておりまして、私どももILOのその勧告を勉強して、何とか実現できるものは実現をしたいということで今回措置されたものでございます。 パパクオータのこともおっしゃいまして、女性少年問題審議会の昨年の十二月の最終建議の中でも、やはり男性の育児休業の取得が少ないといったことは問題にされておりまして、男性の休業取得が進むよう、職場の理解を高めるための意識啓発などもしっかりやっていく必要があるというような建議をいただいております。 私どももそういう観点に立って、今回の改正法案でも仕事と家庭の両立についての意識啓発、特に育児などについての固定的な役割分担意識の解消ですとか、職場優先のそういった風土を変えていくといったようなところ、そこもあわせてしっかりやっていきたいというふうに思っております。
○小宮山洋子君 これもできれば桝屋副大臣にちょっとお尋ねしたいんですけれども、例えばこのパパクオータにつきましても、ノルウェーでパパクオータを入れたところ、お父さんになる人の七割が今取得をしていると。日本の場合はやっとふえて二・何%かですよね、今まだ。こういうことがやっぱり、社会のために産めよふやせよではありませんけれども、持ちたい人が安心して持てるためには私はこういうところに力を入れるべきだと思うんですけれども、どのようにお考えでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 突然またお尋ねであります。 よほど私がパパクオータに理解がないように思われたんではないかと思うんですが、委員の御指摘も踏まえまして、私、パパクオータという言葉、正直申し上げて、委員の御質問があるということで聞かせていただきまして、育児休業制度をどうやってこれからこの少子化社会の中で広げていくのかということをずっと私も悩んでまいりましたけれども、委員の御指摘であります。せっかく厚生労働の立場を与えていただいたわけでありますから、しっかりと私も研究をしたいと思います。
○小宮山洋子君 突然で申しわけございませんが、理解がないと思ってではなくて、理解して促進していただけると思って期待をして質問申し上げておりますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。 それから、厚生省と労働省が一緒になったメリットというのは、私はやりようによっては非常にあるだろうと思っているんですが、例えば先ほどから会長も読みにくくて局長とおっしゃっていますが、雇用均等・児童家庭局、これは両方をただこうやって重箱のように合わせただけで、いかにまだそこが統合されていないかを象徴的にあらわしているんじゃないかというふうに思うんですね。 最初は仕方ないかもしれませんが、特に働く人への子育て支援などについては、両方が一緒になったメリットというのがすごくあると思うんですよ。ですから、今年度の予算は、こちらは厚生省、こちらは労働省という形で御説明も受けましたけれども、そのあたりをぜひ上手に使っていっていただきたいと思うのですが、そのあたりの御決意と、具体的にこのあたりはもう進んでいるというようなことがありましたら、伺わせていただきたいと思います。
○副大臣(増田敏男君) まず、決意の方を申し上げます。 おっしゃるとおりだと、このように理解をいたしておりまして、私も、余り名前が長いので覚えるのに大変でした。だから、恐らく委員の先生方にも大変だろうと。同時に、簡明にわかって一体として仕事ができるような姿に早く戻さなくちゃいかぬ。予算の編成から今日を考え、無理はないなと思っていますけれども、御趣旨を体して十分検討していきます。何しろ、これではいかぬと思っています。これが組織上の決意であります。取り組みの決意であります。 それでは、仕事の方の関係の話は具体的に局長の方から答弁をしていただきます。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 私も、二つの局が統合されまして新しい体制になって随分やりやすくなった面、あるいはやらないといけない面というのが出てきているというふうに思います。端的に申しまして、仕事をしながら子育てができるような環境をつくるといったようなところはその分野ではないかというふうに思います。 十三年度予算で具体的に実現しましたのは、ファミリー・サポート・センターの大幅な拡充でございまして、これも旧労働省、厚生省一体になりましたので、従来は働く女性しか利用できなかったものを主婦も利用できるようにいたしましたし、また保育所とファミリーセンターが具体的に連携がとれるような、そういう仕組みも導入することにいたしましたのが一つの具体的な統合の成果だというふうに思いますが、これからまたさらに統合のメリットを生かして政策の前進に努めてまいりたいと思います。
○小宮山洋子君 最後の質問になりますけれども、厚生労働省は、もちろん今回の男女共同参画基本計画あるいは内閣府の中に参画局ができて、参画会議ができて、今までよりは力を入れて、ホチキスでつなぐのではなくて、各省庁の総合調整ですとか監視、チェックなどもするようになったということは、各省庁の中でも十分認識のある省庁だと思いますけれども、ともすると、これは余り表では言いにくいことかもしれませんけれども、女性労働のところは労働省がこれまでやってきて、どうも男女共同参画というのは総理府の方で、何か裏で覚書があったのなかったのみたいな、そういう話まであったりしたわけですので、ぜひ今度は内閣府と、仲よくと言うと変ですけれども、知恵を出し合って、労働省は各省庁の中でも担当部局ありませんなどと言うところではないことはよくわかっていますので、率先していい形で、内閣府の今回の機能とせっかく厚生省、労働省が合わさったところと、ぜひやっていっていただきたいと思います。その決意はどちらか副大臣に伺いたいと思います。
○副大臣(増田敏男君) 先ほどのお答えに一つ落ちておりました。 合併をして、しやすいか、しやすくないかということが言葉の背景にあったというふうにとりますが、私は大変やりよいと。強いてこれで教育まで来れば、国内全部、国民生活一手ですからね、生まれてから亡くなった後までですから。という理解を持って、人によって決まるだろうから、これからみずから精進をして対応していきたい、こう思います。 そこで、お尋ねの関係なんですが、こう言うとなんなんですけれども、二〇二二年までに男女共同参画基本計画の関係が示されております。十一、項目がありますが、半分以上が厚生労働省の担当であります。したがって、先ほど来の内閣府との調整、関係等は、十分意を用いながら、優秀な局長を初めスタッフがそろっていますから、これは、こう言うと変ですが、女性政策に経験のある方々です。十分連携をとって御期待に沿うように頑張りたい、こう思います。 ありがとうございました。
○大森礼子君 公明党の大森礼子です。 きょうは、女性の自立のための環境整備ということがテーマであります。そして、雇用、仕事、それから社会保障制度、これを中心に厚生労働省の方から御意見を伺っているわけであります。 きょうは時間の関係で厚生労働省の方だけに質問させていただきます。 自立ということを考えますときに、やはり家庭内においても自立しておかなくてはいけない。女性が社会進出しようとするときに、その大前提となるのは、やはり一人の女性として、人間として、精神的にも肉体的にも不法な制約がないということが前提になると思います。 そこで、家庭内における自立ということで、今この調査会ではプロジェクトをつくりまして、いわゆるDV防止法、仮称ですけれども、いわゆるドメスティック・バイオレンス防止法という、これを党派を超えて法案作成作業に取り組んでいるところであります。これとの関係で少し厚生労働省の方に質問させていただきたいと思います。 実は、このドメスティック・バイオレンスの問題につきましては、この共生社会調査会で最初に扱ったテーマでございます。そして、いろんな参考人の方から御意見を聞き調査をしたときに、例えばシェルター一つとりましても、これにきちんと対応するところがなかったということに気がつきました。 これを一応やっているところは、公的なものとしては婦人相談所、この一時保護施設がシェルターのような役割をしている。そして、この婦人相談所でいわゆる家庭内暴力についてもいろんな相談がふえているという、こういう実態がわかりました。ところが、この婦人相談所というのは法的根拠が売春防止法でありまして、本来、売春をするおそれがある女子といいますか、これを対象とする施設でありました。それから、例えば平成十一年から母子生活支援施設、これは児童福祉法に根拠がある施設ですけれども、こちらの方でもドメスティック・バイオレンスの被害親子が入所するような、こういう事業が実施されておりますけれども、これとてもいわゆるDVプロパーの問題ではない。つまり、これまでDV問題については、その保護について十分な法的根拠がないということがわかったわけであります。 そこで、私どもプロジェクトの方では、まず、今実際に婦人相談所がこのドメスティック・バイオレンス問題についても非常に重要な役割を果たしているのであるから、むしろそこの部分に法的根拠を与えるべきではないかと。そして存分にそういう仕事をしてもらうべきではないかということで、今作成を急いでおります法案の中でも婦人相談所の位置づけというものをきちっとしようとしております。 そこで、お尋ねするのですけれども、これまでの婦人相談所が果たしてきましたドメスティック・バイオレンスとの関係ですけれども、役割にかんがみまして、今度ここの部分にきちっとした法的根拠が与えられるということについて厚生労働省としてはどのようにお考えか、まず最初に簡単に伺いたいと思います。
○副大臣(桝屋敬悟君) お尋ねの婦人相談所の一時保護施設、あるいは婦人保護施設、それからお話のありました母子生活支援施設についてでありますけれども、従来より、今お話がありましたように配偶者からの暴力によって被害を受けた女性の保護に重要な役割を果たしてきたという実績があります。 現在、今お話のありました件につきましては、本調査会におきまして、配偶者からの暴力の防止や被害者の保護のあり方全般について法的な措置に関する御議論がなされているというふうに思います。その中で、これらの施設の位置づけについても検討がなされているというふうに承知をいたしております。 厚生労働省といたしましては、調査会における議論を踏まえ、今後とも被害者の適切な保護を図る観点から、これらの施設における対応の充実に努めてまいりたいと、このように考えております。
○大森礼子君 我々調査いたしまして、婦人相談所の相談員の方も女性に対する暴力等についていろいろ相談も受けておられる。そして、きちっとした位置づけがないがために、いろんな何というんでしょうか、夫がどなり込んできたりとか、非常に危険にさらされているとか、こういう話を聞きました。民間シェルターの方も同じような御苦労をされているわけであります。正当な仕事に対してはきちっとした法的根拠を与えておいて、そしてその使命を果たしていただきたいと、私どもはこのように考えております。 今、桝屋副大臣の方から機能強化を図る旨のお答えをいただいたんですけれども、もう少し具体的に言いますと、我々は法案が成立することを信じておりまして今本当に一生懸命努力しております。しかし、法律が成立いたしましてもまだ施行までという期間がございます。その間は法律ができるまで待っておけばいいというものではないと思いますので、それまでの間もるる努力をしていただかなくてはいけない。 そこで、例えば婦人保護施設の場合の入所要件、これは子供同伴の場合に非常に制約があるということ。それから、婦人相談所の一時保護の期間も、今二週間とされているんでしょうか、これも現状には合わないのではないかということ。都道府県に一つですので、数が少ないということもございます。それから、休日、夜間の対応とかをきちっとしていただかないと、いつ暴力を振るわれるかわかりませんので、ほかの施設と違って休日、夜間の対応というものが必要となってくるのではないか。それから、母子生活支援施設におきまして他区域からの受け入れ等、これをさらに改善する必要がないかどうか。こういう点について厚生労働省の方はどのようにお考えか、お尋ねいたします。
○副大臣(桝屋敬悟君) 今、婦人保護施設の入所要件でありますとか、それからさまざまな機能のお話がありました。 先ほどから話しておりますように、婦人相談所あるいは婦人保護施設、さらには母子生活支援施設、DVに対しても適切な保護に努めてきたところであります。今お話のありましたさまざまな機能の強化につきましても、特に最近配偶者からの暴力による被害が深刻化していると、こういう実態もあるわけでありまして、その対応として婦人相談所の一時保護施設における入所者の状況に応じた保護期間の弾力的な運用と、あるいは婦人相談所における夜間、休日対応の予算措置などに努めてきたところであります。さらに、平成十三年度予算におきましては、婦人相談所の一時保護施設等における夜間警備の対応の充実、それから母子生活支援施設における被害者への心理的なケアの充実、さらには婦人保護施設や母子生活支援施設の被害者の広域的な保護の推進と、こうしたことを図ることといたしております。 今後とも、調査会での議論などを踏まえつつ、これらの施設における対応の充実に、法整備の前にもできることはしっかりと取り組んでいきたいと、このように考えております。
○大森礼子君 今のお答えの中で心理的ケアの充実というものもあったわけです。言葉で言うと簡単なんですけれども、本当にこの体制がとれるかどうか、とても大事なことだと思います。 例えば、我々が今作成を急いでおります、仮称ですけれども、ドメスティック・バイオレンス防止法とでもいいましょうか、この中には、例えばまず暴力被害に遭った方のシェルターもきちっと配置しなくてはいけないと、それから裁判所による保護命令の救済も必要であろう、こういうことを考えておりますけれども、やはり大事なことというのは、その被害者のまず心理的ケアであろうかと思います。ここのところができないと本当の、たとえ身体的な傷害というものがいえた後でも精神的な傷害というものは残るからであります。そしてまた、そういう暴力を振るう加害者に対する心理的ケアというものもいずれ必要になると、このように考えております。 ですから、これからいろんなこういう役割を、施設を考えるときに、これまではハード面といいますか、建物がきちっとあってそこに人員が何名配置されていると、これでよしとされてきた嫌いがありますけれども、これからはどういう人が、どういうプロフェッショナルといいますかスペシャリストが配置されて、そこで実質的にどのようなケアがなされるか、いわゆるソフト面というものが大事になってくるだろうと、私どもはこういうふうに考えております。 今の骨子案の段階では婦人相談所その他の施設に暴力相談支援センターという、こういうものを設置したいなと我々みんな考えているわけなんですけれども、それがどう機能するかということ、ただ看板を掲げるだけではだめなわけでありまして、ここにその目的が達成できるかどうかがかかっていると思います。 そこで、心理的ケアということで考えますと、例えば一昨年、児童買春・児童ポルノ禁止法、これも超党派の女性議員が中心となって議員立法で出しました。このときにも被害者である子供の心理的ケアをどうするかということが大きな問題となりました。それから、このドメスティック・バイオレンスというのは、ただ男が女を殴るというだけではなくて、今の社会状況を見ますと、例えば児童虐待、ドメスティック・バイオレンス、それからいずれ私は老人虐待ということも問題になるだろうと思っております。つまり、弱者への不法な攻撃ということで共通項がございます。また、お互いが関連している。ドメスティック・バイオレンスを考えるときには、実は児童虐待問題も同時に視野に入れなくてはいけないのではないかと思います。 よく暴力の連鎖という言い方がされるんですけれども、子供、児童虐待する理由としては、育児不安からのいらいらということもありますけれども、ドメスティック・バイオレンスの被害者である母親がそれをまた子供に向けてしまうということ、それから虐待された子供が成長してドメスティック・バイオレンスの加害者になるということも広く指摘されているところであります。こういう面からもカウンセリングの体制というのが必要となってきます。 そこで、ここら辺が具体的にどうされているかということを厚生労働省の取り組みとして見るいい例があるので、これから質問いたします。 昨年十一月から児童虐待防止法が施行されました。そして、この児童虐待防止法の中では、児童福祉司による親へのカウンセリングを強化するという、こういう規定がなされております。児童虐待防止法では、児童の適切な保護とともに、そういう暴力を振るってしまう、虐待をしてしまう親へのカウンセリング充実が非常に大事だと規定されているわけなんですね。そこで、やはりこの体制をどうとっていくかということが、この児童虐待防止法の取り組みがどのようにされているかということが、実は我々がこれから規定するドメスティック・バイオレンス防止法についてもうまく成功するかどうか一つのめどになるのかなと、このように思います。 そこで、例えば児童虐待防止法に見られる児童福祉司によるカウンセリング体制についてどのように取り組んでおられるか、お尋ねいたします。
○副大臣(桝屋敬悟君) DVから今のお話は児童虐待防止法までのお話でございます。児童虐待防止法と、それから児童相談所の機能でありますとか心理的なケアの体制づくり、こうした御指摘だろうと思います。 お話がありましたように、まさに児童虐待もそうでありますけれども、虐待を受けた人がまた次の世代に影響を与えるということもあるわけでありまして、児童虐待防止対策というものを少子化対策の重要な柱として推進していくことが必要であるというふうに考えているところであります。 お話がありました件につきましては、児童虐待防止法の施行ということも受けまして、平成十二年度には児童相談所の職員体制、これは地方財政措置で措置をしているものでありますけれども、標準団体当たりの児童福祉司が平成十一年度まで十六名であったわけですけれども、十二年度に一名増加したわけであります。十七名にいたしました。そして、これはもう本当に今まで数がふえなかったわけでありますけれども、坂口厚生労働大臣、虐待防止法の成立も受けまして、施行も受けまして、何としてもここは重点的にやりたいと強い思いを持っておりまして、十三年度、児童福祉司についてはさらに二名を増員いたしまして十九名ということで二年続いて増加をすると。児童相談所における虐待の相談件数が極めてふえておるという実態を受けまして、こうした措置もさせていただいたわけであります。さらに、児童相談所のOB等を児童虐待対応協力員といたしまして各児童相談所に一名配置する、あるいは児童虐待の通報や調査機関との連携等に対応しているところであります。 平成十三年度予算につきましては、地域の精神科医の協力による保護者へのカウンセリングの充実あるいは一時保護所への心理職員の配置など、児童相談所の体制の一層の充実を図ることとしております。今後とも、児童虐待の早期発見早期対応あるいは虐待を受けた児童の適切な保護など、総合的な児童虐待防止対策を推進してまいりたいと思っております。 以上でございます。
○大森礼子君 一つの具体例としてお尋ねしたわけですけれども、国の赤字がふえて、行財政改革といいますと何でもかんでも削減しようとする動きになるかもしれませんが、本来ならばこれまで充実しておくべきなのに光が当たらなかったという部分があると思います、婦人相談所も一つの例だと思うんですけれども。こういう人間に接する心理的ケアとか非常に大事な相談をするところには、やはりそういう心の傷とかをいやすのは人であろうと思いますので、こういう点には多く人員をふやしていただきたいと、このように思います。 そしてまた、もう時間がありませんけれども、ドメスティック・バイオレンス防止法、これにつきましても婦人相談所に非常に大きな役割を担っていただくことになると私は思っております。そこで、私どもが暴力相談支援センターとして予定しておりますところは、まだ仕上がっておりませんので途中経過ですけれども、例えば配偶者からの暴力に関する相談とか被害者と家族に対するカウンセリング、それから加害者の加害者プログラムというんでしょうか、そういうふうに暴力を振るってしまう加害者の側の心理的ケアとか改善プログラム、これも当然必要となってくると思うわけであります。 そして、こういうところについて、先ほども言いましたけれども、やはり専門的知識を持ったプロフェッショナルといいますか、こういう人を配置して研究を進めていただくとともに、婦人相談所につきましては、我々の願いとしては、これまでの婦人相談員の方の御苦労に報いたいと思いますし、またそういう方の知識とか経験を十分生かしたような形になるといいなと思っております。 まだ法律ができておりませんのでそれを前提にした質問をすることができませんけれども、この法律があろうがなかろうが、やはり婦人相談所等の役割というのが重大になっていくことは変わりありませんので、このDV対策につきましてひとつ、法律ができたらもちろんどんどん頑張るぞみたいな、そういうやはり決意のようなものを桝屋副大臣の方からお聞かせいただければうれしいと思います。
○副大臣(桝屋敬悟君) 本調査会で、今回の新しい法律の中で婦人相談所の機能というものについて新しい位置づけを今御検討いただいております。こうした本調査会の御意見等も十分踏まえながら、婦人相談所がしっかりと機能するように、先ほど委員御指摘のありました、機能面でというお話がありました、ハードではなくて機能でという。こうした御指摘を十分踏まえまして、しっかりと関係機関との連携を図りながら、まさにソフトの部分で機能するような、そんな努力をこれからもしてまいりたいと思っております。 以上でございます。
○大森礼子君 終わります。
○八田ひろ子君 日本共産党の八田ひろ子でございます。 きょうは女性の経済的、社会的自立というテーマでございまして、厚生労働省からいただきました資料にも最初に女子学生の就職の問題、女性が学校を卒業して就職をする入り口の問題が大事かというふうに私も思います。そこでは問題のある企業に対して指導を実施しているというふうに書かれておりますけれども、女子学生が、例えば企業名を挙げて相談をした場合にきちんとその相手の企業にも指導が行き届くのかどうか、まずお伺いしたいと思います。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 先生おっしゃるとおり、大変残念なことなんですが、女子学生の内定状況を見ますと、男子学生もよくないんですけれども、さらに女子学生は状況が悪いというのが昨年の十二月の時点でございました。内定の時期が男子学生よりも遅いという従来の傾向もございますから、この後、内定状況は若干改善するのではないかというふうに思いますけれども、男子学生と比べて内定率が低い状況でございます。 そして、都道府県労働局に雇用均等室がございますが、そこに女子学生からの相談も相当数来ているようでございまして、女子学生が具体的な企業の名前を挙げてどういう取り扱いを受けたかという御相談があれば、それは必ず雇用均等室がその企業と接触いたしまして、均等法に違反しているということであれば個別の是正指導をいたしているところでございます。
○八田ひろ子君 必ず御指導いただけるという答弁をいただきまして、今とりわけ若い方の就職難ということが大変社会的に大きな問題になっておりますし、その中でも女子学生の就職難。私のところにも毎議会のようにそういった学生の皆さんがおいでになりまして、非常に生きる力を否定されているようだとか、自分は社会に要らないものだと言われているようだとか、そういう訴えをされますので、ぜひ入り口で、とりわけ男女差別がないようなそういう指導をしっかりとしていただきたいというふうに思います。 前回のときに参考人からも言われたんですが、日本の就労体系、とりわけ女性のM字型就労というのが日本の女性の社会的、経済的自立ができにくいことをあらわしているというふうに言われていますが、そのM字型のへこんだところの後の再就職といいますとやっぱりパートしかない、不安定雇用しかないというのが問題ですので、パートのことをお伺いします。 今、女性労働者の五人に二人くらいがパートだというふうに言われておりまして、パートの平均時給というのは九九年で八百八十七円という数字をいただいております。単純計算しますと、今財務省からもお話があったんですけれども、家計の補助だけでなく、自立している方がパートで働くと、例えば千八百時間働いたとしても、八百八十七円の時給ですと百五十九万六千六百円ということですね。 私はきょう、アルバイトニュース、こういう雑誌がいろいろとありますね。(資料を示す)これを繰ってきますと、最賃すれすれ、あるいは最賃より低いというのもここに堂々と載っているんですよね。ですから、本当にパート、アルバイトの賃金、時給というのが最賃に近づいている、あるいは最賃より低いところがあるのは深刻だと。私は愛知県ですので最低賃金は六百七十七円です。これで見ますと、千八百時間働きますと百二十一万八千六百円なんですね。これではとても自立した生活はできません。 パートの賃金もこれに見られるように低いんですけれども、最低賃金そのものが低過ぎるんではないか、最賃が低いので引っ張られる、こういうふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) パートタイム労働者の賃金が低過ぎるのではないか、それが最低賃金との関係でどうかというお尋ねでございますが、全国の平均で見ますと必ずしもそうではございませんで、今全国の地域別最低賃金の平均は、これは各都道府県によって金額が違うんですけれども、全国の平均は時間当たり六百五十九円というのが最低賃金でございます。 限定された特別の事例については適用除外があるんですけれども、その適用除外に該当しないのに六百五十九円に抵触するような求人があるとすれば、それは最賃法違反ですから即是正されなければならないわけですが、一方、パートタイマーの全国の時給は今おっしゃいましたように八百八十七円でございますから、平均で見ますと六百五十九円と八百八十七円ですから、パートタイム労働者の賃金が最賃すれすれである、あるいは違反をしているような状況が一般的であるというふうには私どもは見ておりません。ただ、通常の労働者と比べて大変賃金に格差があるというのはそのとおりだというふうに思います。
○八田ひろ子君 例えばヨーロッパの最賃制度を見ますと、勤労者の平均賃金の六割、七割ということですね。それで日本は三割なんですよ。だから、パートの賃金改善のためにも、きょうは労働委員会と違いますのでこの問題はこれでおしまいにしますけれども、やっぱり最賃の底上げを図って、日本全国どこでも労基法で言われている「人たるに値する生活」ができる対価、こういったものにするナショナルミニマム、全国一律の最賃制度というのをきちんと確立すべきではないかと私は思います。 今、局長がおっしゃいました一般の労働者とパートとの格差ということですね。九三年に現行のパート法が施行されて七年たちましたが、適切な労働条件にどのように機能してきたかということが今問題になっています。今お答えになった一般労働者とパートとの賃金格差、これはパート法ができる前、八九年、またできた後どういうふうになっておりますか、直近の数字でお示しください。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 一般労働者とパートタイム労働者の時間当たりの賃金格差でございますが、一般労働者を一〇〇といたしましたパートタイム労働者の水準ですが、女性に限って申し上げますと、平成元年には七〇・九でございましたのが平成十一年には六七・三ということで、若干格差が拡大をいたしております。 この格差の拡大の要因としてはもろもろあろうかと思いますが、一つだけ例を挙げて申し上げますと、パートタイム労働者と比較いたしまして正社員の場合には勤続年数がこの間延びております。パートタイマーも延びておりますが、それに比べて正社員の場合には勤続年数がより延びております。また、勤続年数の延長ということが賃金に反映される度合いは、パートタイマーよりは正社員の方が大きいということもございます。そういうことで、この間のパートと一般の賃金格差の拡大の一つの要因はそういった勤続年数の伸長の点であろうかというふうに分析いたしております。
○八田ひろ子君 パート法ができてからも格差は開いている、その理由を今局長がお示しになったんですけれども、研究会報告ではパートも基幹的、恒常的業務になっており勤続年数も長期化されている、こういうふうに報告もされておりますし、旧労働省自身の調査でも職務上の責任が一般労働者と同じか重いパート労働者は四六・四%、類似の作業がよくある、時々ある、こういうパートは七七%ということで、この格差是正というのは、やっぱり差別をなくすためには本来なら縮まらなくてはいけない、それが開いていることは問題だと思いますし、女性パートと一般男子の労働者と比べますと四三%ですね、賃金が。こういうこともやっぱり女性が多いパートの仕事でまさに女性差別、間接差別だと、こういうふうに国連の女子差別撤廃委員会からも指摘をされているのはこういうことではないかなと思います。 では、一時金、ボーナス、こういうのはパート法ができる前とできた後、平均支給額がどのようになっているか、数字でお示しください。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 退職金、それから賞与についてはちょっと直近の数字しか手元にございませんので、大変恐縮でございます。 まず、退職金につきましては、通常の労働者は退職金制度があるという企業が九割弱で八十数%でございますが、一方、パートタイム労働者に退職金があるというふうに答えている事業所は一三・九%でございます。 また、賞与についてでございますが、賞与について正社員の場合には九割以上のところで賞与の支給、賞与の制度があるというふうになっておりますけれども、パートタイマーについては賞与が支払われる企業が五割強ということになっております。また、その金額でございますが、若干古くて恐縮ですが、平成七年の夏の賞与の調査によりますと、パートタイム労働者の場合には六万八千円程度ということになっております。
○八田ひろ子君 今お示しになったように、一時金も減っている。これは旧労働省の調査で八九年には七万七千百円、九九年が六万四千八百円ということで、パートの方、一番改善をしていることがこういったボーナスなども欲しいということで、パート法ができてから後退しているので残念なんですが。 それでは、このパート労働者の労働条件改善のための行政の体制というのを伺いたいんですけれども、パート法の所管の中心的な機関、労働者がそれぞれ相談なんかするのは都道府県の均等室だと思いますけれども、パートタイム労働の専門家、これは何人ぐらいいらっしゃるのかお示しください。
○政府参考人(岩田喜美枝君) パートタイム労働法の所管がどこかということについてでございますが、パートタイム労働法の内容、そして事業主が講ずべき雇用管理の改善について具体的に定めたパートタイム労働指針の内容をごらんいただきますと、それはどこかの機関が、どこかの組織が一元的に所掌するということではございませんで、項目の数からいきますと最も多いのは労働基準行政の中で、その次は職業安定行政の中で処理するということでございます。もちろん、雇用均等室でもパートタイム労働法全体の周知啓発活動をパートタイム労働旬間などで行う等の業務はやっておるところでございます。 さて、専門の職員の配置でございますけれども、これはパートタイム労働法の施行時に特に業務がふえるんではないかというふうに思われた東京と大阪に一名ずつ配置をしていただきましたけれども、それ以外のところは定員事情もございまして現有の職員でやっていくということで、その職員の研修は十分やっているつもりでございますが、パートタイム労働だけに専任をしているということではなく、雇用均等室の行政全般を受け持つ中でパートタイム労働の問題を担当する職員も必ず全雇用均等室に一人は置いているという状況でございます。
○八田ひろ子君 今るるお述べいただきましたが、結局パートタイム労働専門官というのは全国四十七都道府県のうち定員は二、しかし今欠員があるので実際には東京に一人、全国で一人しかいないというお答えでした。 こういう体制で本当にパート労働法がスタートしたときの趣旨が機能できるのかと心配をするんですが、昨年九月二十七日、参議院の本会議で我が党の質問に対して森総理が、パートの質問をしたんですが、今後とも、パート法に基づき、必要に応じて事業主に対し指導、勧告等を行うことなどを通じて、通常の労働者との均衡を考慮した処遇がなされるよう努めてまいりますとお答えになりました。今後とも努力をする。 今後ともというのは今までがあったということですので、パート法十条に基づく労働大臣の事業主に対する報告の徴収、助言、指導、勧告の実績を伺います。
○政府参考人(岩田喜美枝君) パートタイム労働法に基づきまして企業に対し助言、指導をやっているということは日常的に労働基準行政、職業安定行政、雇用均等行政の中で行われているというふうに思いますが、それは今ちょっと手元に業務統計としてまとまった形でございません。 先生が今おっしゃいましたパートタイム労働法第十条に基づく大臣の報告徴収、助言、指導、勧告については、大臣みずからがそういう形で手当てをしたということは現在までございません。 しかしながら、さっきも申し上げましたが、パートタイム労働関係の相談がパートタイマーから、あるいはパートタイムを使っておられる企業から多数それぞれの行政機関に寄せられておりまして、例えば雇用均等室に寄せられました相談は平成十一年度で二千八百十四件でございます。この相談を受けて、雇用均等室では事業主に対して必要な情報提供、指導等を行っておりまして、相当程度の問題は解決しているというふうに思っております。
○八田ひろ子君 実際には、先ほどお示しいただいたように賃金格差が広がっている。労働条件の根幹、賃金だけでないいろんな労働条件、これも後退している実態というのがありまして、それなのに助言、指導、勧告ゼロというのは、これはパート法ができても政府がやる気がないのか、体制をとっていないのか、怠慢なのかと言われても仕方がないのではないかと、私はもう本当に憤りを持つんですが。 パート労働者の実態調査、私幾つかの地方で聞き取りとそれから実態調査というのをさせていただいて、そこで切実な声をたくさん伺いました。これは公務労働者も民間の労働者もあったわけなんですけれども、ある方は、正社員と労働時間が一時間しか違わないのに給料が大差なのが悔しい、でも生きていかなくちゃいけないからやめられない。あるいは、仕事量は社員と同じ、時間もフルタイム、この方は九時から十七時、残業もかなりあり、だけどパートという身分のためにとおっしゃったんですが、賃金は違う、給料、賞与は何分の一か、余りにも給料袋をもらってばかばかしくて、もう怒るより驚いたというふうにおっしゃいましたけれども、こういう違法じゃないかという状況が各地で横行しているというお話を私は聞きました。 こういう状況を改善するためには、罰則つきで不当な差別を禁止するとか、基本原則として平等待遇を確立するとか、時間比例で賃金支給をする、こういうパート労働者を守る抜本的な改正というのが今必要ではないか、求められています。 現行法では、事業主がいかにパートを管理するか、これはつくるときにも言われていたんです。実際に九九年二月の女少審建議の中でも労働者側の委員からは均等待遇原則等についての法律改正の意見が出ていますけれども、こういった労働者側の意見、あるいは全国で私がちょっと聞いただけでもすごく出てくるこういう意見を取り入れるべきだというふうに思うんですけれども、どうなんでしょうか。
○副大臣(増田敏男君) 私も大変悩んでいる問題で、お尋ねをいただきましたのでお答えを申し上げます。 まず現況なんですが、パートタイムの労働者の方と通常の労働者の処遇の均衡について、何としても不合理だ、何とかならないかというのが御趣旨だったと思いますが、パートタイム労働法の第三条に規定されておりますこの趣旨を具体化するためには、処遇の均衡をどう図るかについて公労使三者構成によるパートタイム労働に係る雇用管理研究会におきまして報告書を取りまとめていただいたところであります。 お話が出ておりましたからそれらを踏まえての御発言だと思いますが、今後ともこうした報告書を踏まえながらこの問題についての労使の一層の理解を深めていくことが何としても先決でありますので、努力をしていきたいし、パートタイム労働者の処遇改善に向けた事業主への指導、支援を進め、パートタイム労働法の趣旨の一層の徹底を図ってまいりたいと思います。 そこで、抜本的な改正はないかというのが御趣旨のようでしたが、パートタイム労働者と通常の労働者の処遇の均衡を図るため、どうしても労使の理解を深めなけりゃなりません。現在のパートタイム労働法の趣旨をまず徹底していこう、これが現在の考え方であります。何しろまずこれが重要だ。そして同時に、公労使による話し合いを進めながら、世の中が大きく動いていますから、何としてもパート労働の方々には、格差が広くという局長の答弁がありましたけれども、そういうふうによい方向にありません。したがって、私たちはそれらを踏まえて努力を傾倒していこう、このように考えております。 ぜひ、時間がかかりますけれども、一生懸命頑張っていきますので、よろしく御理解を賜りたいと思います。
○八田ひろ子君 よい方向に行っていない、改善ができていないというふうにおっしゃいまして、しかしまず徹底をしていこう、これは先ほど挙げた会議の中では使用者側の意見なんです。労働者側は、実際にはパートという名のもとに賃金その他の労働条件が不当に低く抑えられている実態があるんだから、現行のパート法では実効性がないんだという切実な声が出ているわけです。 パート法を審議されるときに、その当時の大臣というのは、不十分な面が出てくれば十分法的に整備をしていかなければならないと。パート法の附則にも三年後の見直しがきちんと書かれているんです。ところが使用者側の意見だけとって、これは徹底がまず第一だと。徹底もむろんしていただかなければなりません。しかし、憲法が保障する健康で文化的な生活、そのために働く権利、こういうのをきちんと保障するためにも女性の、きょうのテーマであります経済的、社会的自立に資するような、そういうパート法に抜本的に改正していただく必要があるということを強く求めて、私の質問を終わります。
○清水澄子君 社民党の清水です。 女性の経済的、社会的自立のための環境整備についてというテーマで今質問したり議論しているわけですけれども、このことの基本的な考え方というのは、女性はだれかに依存して、そして扶養されて生きるという立場ではないという考え方に基づいて、女性も健康で働ける人はちゃんと働いて、みずからも税金を納める主体、そして健康保険やいろんな社会保険料も自分たちで負担できるということで社会に貢献するというんですか、何か社会の寄生虫みたいに全部扶養される立場ではないですよという、そういう認識のもとでこういう経済的自立性を持とうということで、こういう問題意識で議論をずっとしていますし、そのための社会政策がどうあるべきかということを女性たちはみんな共通に主張しているわけです。 そういう中で、先ほど厚生労働省から出された社会保障構造の在り方について考える有識者会議の考え方ですね。社会の諸制度は就労に中立的であることが望ましく、少なくとも就労することで不利な扱いとなる制度についてはその見直しが必要であると、これが基本だと思うんです。しかし、これは社会保障と税制にしか言っていないわけですが、この考えが、女性が経済的に自立をしていくときにいろんな制度が本当に中立的であるかどうか、この見直しが必要だと思うんですけれども、その場合に、環境整備といいますか、自立のための環境整備の最も基本になるのは、やはり経済的な自立というのは差別的でない賃金といいますか、個人の労働の対価というものが差別されていてはだめだということが、本当は経済的自立の私は大前提でないかなと思うわけです。 しかし、日本ではこのところだけが一番手がついていないといいますか、国際的にどの国でも一番最初に手をつけているのが、いわゆる同一価値労働、同一賃金というその原則をきちんと整理しつつ社会保障とか税制とかそちらの方に手をつけているわけですね。ですけれども、日本では女性に対して同一価値労働、同一賃金の政策が進まない。こういう中で日本の女性は、最も男女賃金格差がふえるばかりの国という、これも国際的には非常に大きな特徴として国連でもいつも問題視されているわけですね。 ですから私は、この辺をどのように個人単位の賃金システムにしていくのか、厚生労働省はどういう考え方で今後何をやろうとされているか、その点について、きょうは副大臣がおいでですから、ひとつぜひお答えいただきたいと思います。
○副大臣(増田敏男君) 大変時間が必要な広いお尋ねを背景にした答弁になっていくわけなんですが、要約して時間の関係でお答えを申し上げていきます。 男女の賃金格差を見る限り、女性の方々の月間現金給与総額というのが、平成十一年の調査によれば男性の約五割となっています。この格差は、職種や職務上の地位が男女で異なること、女性の勤続年数が男性に比べて短いことなどによるところが大きいと考えていますが、また女性については、一般労働者に比べて労働時間が短く、時間当たり賃金の低い、先ほど来の議論のパートタイム労働者の割合が高いことも一つの要因と考えています。 このために、男女間の就業分野の違いについては、募集、採用、配置、昇進における女性差別の禁止等、雇用の場における男女の実質的な均等の確保対策を進めてまいりたい、実はこのような考え方で歩んでいます。 また、先ほど来のパートタイム労働者の処遇改善については、パートタイム労働者と通常の労働者の処遇の均衡について規定したパートタイム労働法の第三条に基づき、何しろその趣旨を徹底していこうと。具体化するものとして、公労使三者構成による研究会において取りまとめた報告も踏まえて、労使の一層の理解を深めていくとともに、パートタイム労働者の処遇改善に向けた事業主への指導、支援を進めてまいりたい、これが基本の姿勢です。 御発言の中にもありましたが、暮らしのすべての基本が所得にあることですから、御意見は謹んで承って参考にしていきたい、同時に取り組んでいきたい、このように考えます。
○清水澄子君 パート労働の場合は、パート、いわゆる短時間で働く人とフルタイムで働く人との格差をどうなくすかという均等待遇、そういう政策が別に必要なんだと思いますけれども、それらはいろいろ皆さんたちが問題にしていますから、私は、日本の賃金体系はもともと男性の方に扶養手当とか家族手当がつくという、こういう世帯主単位の賃金体系になっているわけですね。特に日本の場合は、家族手当というのは一番妻が第一扶養者として子供に対する手当額よりも高いわけです。私は高いのが全部悪いということを言っているんじゃないんです。これは一つの歴史的な経過があったことは事実だと思うんです。しかし、家族手当というものの規定、内容というのは何かと言えば、これは病気とか家事とか、それから育児のために収入を得られない人のための手当だというふうに規定されている。いわゆる男は仕事、女は家庭という、それを前提にした時代の名残だと思います。 それらの内容は結局、今家族的な責任という分野は、これは社会政策でカバーしていく部分が非常に大きくなっていると思うんです。そして女性も、そういう扶養される立場ではなくて、働ける人、働きたい人はやはり自分できちんと働いて経済的なものを持つという、これが今の男女共同参画社会基本法の最も基本的な、女性に対してもそういう自覚を持つような、社会もそれを支援していくような時代ですから、やはり賃金体系の場合も社会政策にしていけるわけですね、ほとんど家族手当と言われている中身のものは。 女性は非常に社会進出をしているわけです。しかし、企業は世帯主であれば男子と同額に家族手当も払いましょうということになっているんですが、女性は世帯主であっても世帯主としての扱いをなかなか受けられない、一方でそういう矛盾もあるわけです。現時点で、だけれども、それは女性であっても世帯主であれば払いますよ、建前上はそうなっている企業が八四%あるんです。しかし、実際に払っているかというと二〇%ぐらいしか払っていない。ということになると、母子家庭の皆さんというのはとても大変なんですね、離婚したり。ですから、その人たちは現実に世帯主であってもなかなかそういう扱いを受けないという、今の日本の世帯単位主義賃金の形態というのはいろんな面で女性に非常に不利益になっています。 そういう意味で、一度労働省はひとつこの実態を、家族手当とかこういうものを女性が世帯主としてどのくらい申請されたり、それに企業が対応しているのかとか、そういうことについて余り統計がないです。もう非常に古いものしかないんです。まず実態を把握していただきたい。ぜひこのことを私は要望したいんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 今の先生の御質問をお伺いいたしておりまして、二つお話ししたいと思います。 一つは、企業の世帯主の支給要件が百三万とか百三十万とか、それは連動する必要性は制度的には全くないんですけれども、慣行としてそういう形になっている企業が多いようです。そのことが先ほど来議論になっておりますパートタイマーの就業調整に結びついているということもございますから、一つの大きな問題ではないかというふうに思っております。 そしてもう一つは、世帯主であるということを条件として企業が手当を支払う場合に、世帯主の認定の仕方、認定の条件が、男性が世帯主である場合と女性が世帯主である場合にもし違うということがあれば、これは男女同一労働、同一賃金を定めております労働基準法四条に違反するということになりますので、もしそういうケースがあれば、それは是正の指導をしなければいけないというふうに思っております。 先生の御意見に直接お答えしないといけないわけですが、そういった世帯主手当の実態をよく把握するようにということでございますので、事前にお伺いしておりませんでしたから持ち帰って、なるべく先生のお気持ちに沿うように、どういう形でできるか検討してみたいと思います。
○清水澄子君 次に、私はやはり差別的な賃金を是正することが第一の課題だと言ったのは、社会保障、年金にいたしましても賃金が基本ですから、厚生年金になりますと女性はどうしても安いというのは、結局、賃金で不公平があれば、一生涯その女性の受け取る年金額は差別的な金額になるわけです。 そしてそのこととあわせて、賃金が低ければ今度、掛金を掛ける経営者の方も安くて済むわけです。健康保険料であれ年金であれ、経営者はその分、半分は負担しなきゃいけないんですけれども、経営者も低くなるという、やはりいろんな意味でこれは社会的に非常に問題だと思います。特に年金では三号被保険者やら、離婚による不利益とかいろいろありますが、それはきょうちょっと私はやめておきます。 私は、厚生大臣に女性と年金検討会を直ちにつくるべきだと要求したのが今検討されているわけですが、これをただ検討会にゆだねているというだけじゃなくて、厚生労働省としては、女性の年金権をある程度公平に中立的にするためにはどのようにしたいのであるという決意をちょっとここでお伺いをしておきたいんです。副大臣、よろしくお願いします。
○副大臣(桝屋敬悟君) 先生、検討会に任せるだけではなくて厚生労働省としてもしっかり取り組んでもらいたいと、こういう決意を伺いたいということでありますが、正直申し上げて、女性の年金と、もちろん社会保障だけではありません、税制の問題も含めてきょうずっと議論が出ておりますが、大変難しい問題があるんだろうと思います。 今日まで数次の年金改革の中で個人単位でありますとかさまざまな議論をされてきたけれども、それをなかなか実現するに至らなかった背景があるわけでありまして、もちろん雇用慣行の実態でありますとかさまざまな背景があるんだろうと思います。恐らく先ほどの検討会でも、先生から御指摘をいただいてつくり上げた検討会でも今から本音の議論が始まるんだろうと思いますが、相当ぶつかるだろうと思うんです。その上で、有識者会議でもいただいたように、社会保障の支え手をふやすという観点からも私たちは極めて大事な議論だと思います。 中立な制度にするということで、私ども厚生労働省としても、検討会にお任せするだけではなくて、しっかりと議論、検討を続けていきたい。そして、検討会の議論を国民の皆さんが見ながらまた御意見を出していただけるように、さまざまな機会を通じて厚生労働省としての考え方もどんどん出していきたいというふうに思っているところであります。
○清水澄子君 財務省の副大臣にお伺いしたいんですけれども、もう時間がありませんので簡単に言います。 日本の所得税は個人単位課税を原則としているという表向き、事実そうなんでしょうけれども、しかしさまざまな人的控除が非常に世帯単位の要素を持っているわけです。ですから、片働き世帯、共働き世帯、単身世帯の間でバランスがとれなくなっております。 税制というのは公平、中立でなければならないということなんですけれども、その点でも、我が国の専業主婦にだけは配偶者控除と配偶者特別控除と二重の控除がある、それが七十六万円という控除で、働かない方が有利であるような内容になっているわけです。 ですから、就労に対して、または税制に対して、中立的、公平でないそういう税制のあり方をどう改めようと考えていらっしゃるか、ひとつお答えいただきたいと思います。
○副大臣(若林正俊君) まず、御承知のことだと思いますけれども、課税最低限を超える所得を得られる場合は男女差はなく、それぞれ個人単位の課税を行う、こういう仕組みで我が国の税制ができ上がっているわけでございます。所得がないかあるいは非常に少ない所得の場合に、自立してそれで生活できる基礎とは言えない、そういう状況の場合を念頭に入れながら世帯主、納税者に対して各種の控除制度を設けておりますが、その控除制度の中に配偶者控除あるいは配偶者特別控除という制度を設けております。 この制度は、基礎控除なども含めまして他の控除との全体のバランスを考慮しながら担税力の調整という観点で導入されているものではありますけれども、とりわけ配偶者特別控除については配偶者控除制度がある限り、それを超えたときに世帯として見て所得が減少する、そういう逆転現象を起こさないために漸減方式をとりながら、御承知のように、百三万円を超えても、配偶者控除がなくなって世帯単位として所得がむしろ逆転して減るというようなことがないような趣旨で設けたものなんです。 ですから、配偶者特別控除をやめますと、かつての状態と同じように逆転現象が生ずる。じゃ、配偶者控除そのものをどうするか、こういうことだと思うんですけれども、その配偶者控除があるから働かないとか、そのことによるインセンティブが直接あるような金額ではないように私は考えておりますが、しかし、その設けられている趣旨について、基礎控除とのバランスを考えながら、先ほど仲道委員がお話しになりましたが、配偶者控除の方を減額しながら例えば基礎控除を上げて全体のバランスをとったらどうかとか、そういう御提案もあると思うんです。 そういう問題も含めまして、この所得税というのが基幹的な税制であるということを念頭に置きながら、今のような女性の社会的な進出、男女共同参画社会の推進という観点で大いに議論をしていただいて、控除のバランスの見直しを含めまして抜本的に改正を検討しなきゃならない、こんなふうに考えております。
○会長(石井道子君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時三十分散会