環境委員会 第13号
- 発言数
- 235 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2001/06/05
会議録
○委員長(吉川春子君) ただいまから環境委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る一日、千葉景子さん、森本晃司さん、森田次夫さん及び久野恒一さんが委員を辞任され、その補欠として岡崎トミ子さん、加藤修一さん、片山虎之助さん及び真鍋賢二さんが選任されました。 また、昨日、橋本聖子さん及び真鍋賢二さんが委員を辞任され、その補欠として世耕弘成さん及び阿南一成さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(吉川春子君) 理事の辞任についてお諮りいたします。 福山哲郎さんから、文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申し出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(吉川春子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 この際、理事の補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(吉川春子君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に岡崎トミ子さんを指名いたします。 ─────────────
○委員長(吉川春子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法案及び環境事業団法の一部を改正する法律案、以上両案の審査のため、本日の委員会に防衛施設庁長官伊藤康成さん、文部科学大臣官房審議官田中壮一郎さん、文部科学大臣官房文教施設部長小田島章さん、厚生労働省社会・援護局長真野章さん、経済産業省製造産業局長岡本巖さん、経済産業省製造産業局次長小平信因さん、経済産業省商務情報政策局長太田信一郎さん、環境大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長岡澤和好さん、環境省総合環境政策局長中川雅治さん、環境省総合環境政策局環境保健部長岩尾總一郎さん及び環境省環境管理局水環境部長石原一郎さんを政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(吉川春子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(吉川春子君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法案及び環境事業団法の一部を改正する法律案、以上両案の審査のため、本日の委員会に環境事業団理事長田中健次さんを参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(吉川春子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 また、来る七日午前九時三十分に独立行政法人国立環境研究所循環型社会形成推進・廃棄物研究センター長酒井伸一さん、愛媛大学名誉教授立川涼さん、東京農工大学教授細見正明さん及び独立行政法人国立環境研究所統括研究官森田昌敏さん、以上四名を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(吉川春子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(吉川春子君) ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法案及び環境事業団法の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。 両案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○沓掛哲男君 自由民主党の沓掛哲男でございます。 私、昨年の十二月から五カ月間、環境省に在籍させていただき、川口大臣初め皆様方から、またこの委員の皆様方から多くのことを教えていただきました。そのうち二つのことを申し上げ、さらにその推進に大臣の決意を伺いたいというふうに思います。 環境行政を進展し、美しい水、緑、大気があふれる地球環境や地域環境をつくっていく上において、環境省だけでは人員の面からも、それからまた予算の面からもなかなか十分ではないと思います。それを踏まえて、やはり何といっても国民の理解と協力が、さらに関係省庁の理解と協調がぜひ必要だというふうに思います。何といっても、日本全体で各関係事業所があるわけですし、それらによってたくさんの仕事やまた行政がなされているわけで、その中で環境のことを常に考えていただける、そうすることが日本全体の環境行政の推進に非常に大きな役割を果たすというふうに思います。 私、そういう点において、川口大臣の発想のもと、そしてそれを実現されておる官邸に、総理大臣を座長とし、環境大臣を事務局長として全閣僚が参加し、十人の有識者の方が集まってやっておられる「環の国」づくりというのは本当にすばらしいことだと思います。ぜひそれを通じて各省庁がこの環境問題に積極的に自分らの行政を通じてもやっていただけるようにしたいと思います。 二番目は、何といっても国民の理解と協力が基本でございます。今までの行政あるいは政治を見てみると、中央で考え、そしてそれを地方にやってもらう、そういう形だったと思います。地方の方々は地方からわざわざ東京へ出てきて、そして一生懸命陳情をする、そしてなかなか認めてもらえない、そういう形だったと思います。地方の人々は、自分らの意見を直接地元で聞いてほしい、地元の現場を見てほしい、そういう強い意向があったと思います。 そういうものを踏まえて、川口大臣の発想のもとにタウンミーティングというのが全国都道府県で順番に行われております。石川県でも四月十四日に行っていただきまして、大変好評でした。そういう面で、環境に対する国民の理解は私は物すごく進みつつあるというふうに思います。単に環境だけでなくて、日本全体の行政も、やっぱり現場へ行って現場で直接大臣以下が国民の声を聞いて、そしてそれを東京へ持って帰って政策実現に反映していく、そういうことが非常に大事だと思います。 そういう点で、今回、小泉内閣においても、小泉さんの所信表明において、各省庁が全国都道府県に出て、そして直接その声を聞けと、またそれを行政に反映していく、政治に反映していくということですが、何といってもほかの省庁は初めてであり、環境省においては既に川口大臣以下、関係局長さん、皆さん現場へ出て実績も積んでおられるわけですから、このタウンミーティングについて、さらに今後とも川口大臣の指導のもとに、また単に環境省だけではなくて、全省庁の模範というか、リーダーシップをぜひとっていただきたいと思いますので、最初にそのことについて、タウンミーティングのこれからの実行についての大臣のお考え、決意等をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 沓掛委員とは昨年の十二月から密接にいろいろなお話し合いをしながら一緒に仕事をさせていただきまして、ありがとうございました。 おっしゃった各省庁との連携の重要性、それから地元の国民の一人一人の方、あるいはNGOの方、あるいは産業界の方々との連携というのは、これからの環境行政を考えていく上で、あるいは実行していく上で非常に重要なことだと私も思っております。 タウンミーティングは、その中で、環境はそれぞれの主体が実際に行動するということが重要でございまして、それらの方々のフィードバックが重要だという発想で私が提案をさせていただいたものでございまして、環境省では既に四回行いまして、六月は九日に福岡で、それから七月は北海道でというふうに考えております。小泉内閣が発足いたしまして、タウンミーティングということを所信表明演説でおっしゃって、私としては、環境省が進めてきた今までの政策が適切なものであったということを小泉総理に裏書きをしていただいたのではないかと思っております。 それで、タウンミーティングでございますけれども、沓掛委員がおっしゃいましたように、現場主義といいますか、地元に出ていって、それぞれの地域に出ていきまして地域の方の意見を直接聞くということは、私どもにとっても非常に勉強になりますし、また私どもが考えていることをそれぞれの地域の方に理解していただくということで大変に意味のあるものだというふうに思っております。 それから、さらに七月には、政策をNGOの方々に提言していただいて、それを私も直接伺って環境省の政策に反映していくというプログラムを考えておりまして、それにもぜひ出席をしたいというふうに思っております。 また、タウンミーティングの際には、地域の産業界の方あるいは地域のNGOの方々ともそれぞれお話をさせていただく機会を持たせていただいておりまして、これも、先ほど申し上げた地域の方々の意見を伺い、また私どもが考えていることをわかっていただくという意味で非常に意味があると思っております。 ということでございますので、これらの試みを引き続き続けていきたいというふうに思っております。今後とも、ここからいただくさまざまな示唆を政策に反映していくことができればというふうに私としては思っております。
○沓掛哲男君 次に、環境事業団の理事長に質問したいというふうに思います。 今回、全国各地にあるPCB廃棄物を環境事業団を活用して国としてみずから処理を進めていこうとしているわけでございます。この大事業をなし遂げるには事業団にやっぱりそれだけの体力というものがぜひ必要だというふうに思います。私も各企業を回っておりますが、このPCB問題というのは思っている以上に大変だなという実感がございます。この大事業をなす上において、やっぱり環境事業団の体力、民間で体力というと経営力そして技術力、資本力を言うわけですが、当然、事業団でございますので、これにパブリックインタレストを加味してやっていただかなければならないと思います。 その中で、実は、平成十一年度の環境事業団の決算を見てみますと、ちょっと気にかかるところがありますので、そのことについて理事長にお尋ねしたいと思います。 それは、延滞債権として約二百十二億が計上されておりますし、また貸し出し条件緩和債権として約八百五十三億円が報告されております。延滞債権については、もうこれは最終的には貸倒引当金の予算手当てにより法的手続を得て償却するしかないというふうに思いますが、その予備軍と目される貸し出し条件緩和債権が八百五十三億と相当の額になっておりますが、このものをどのように認識され、事業団としてこれからこの問題の解決にどのように取り組んでいかれるのかをお尋ねしたいと思います。
○参考人(田中健次君) 私ども環境事業団の事業の相手方でございますけれども、経営基盤が脆弱で経済動向の影響を受けやすい中小企業あるいはそれ以下の零細企業が多いわけでございまして、長引く景気の低迷等のもとに、ただいまお話のございました貸し出し条件緩和債権の大部分は、こうした中小あるいは零細な債務者の経営の再建または支援を図るということを目的として元本の返済を猶予したものでございます。貸し出し条件緩和債権のうちで元本返済を猶予したものにつきましては、早期に債務者の経営状況あるいは財務状況などを把握いたしまして、債務者ごとに正常化の指導あるいは償還猶予額の圧縮を強力に実施いたしております。 そういうことで、今後とも、さらに徹底してこれらを実施いたしますとともに、必要に応じまして再建計画案作成の指導等を行いまして元本の返済猶予債権の縮減に努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○沓掛哲男君 ぜひ理事長が筆頭になって率先して今申されたようなことの実現を図っていただきたいと思います。何しろ、借金をいっぱい抱えていたのでは次のものに進めないわけですから、その辺よろしくお願いしたいと思います。 さて、次も理事長に御質問したいんですが、現在政府・与党において特殊法人改革の検討がなされておりますが、改革には痛みを伴うのは当然のことであります。小泉総理の所信表明の中でも、特殊法人等についてゼロベースから見直し、国からの財政支出の大胆な削減を目指すとされております。環境事業団理事長として、現在議論されている特殊法人改革についてどのように認識されておられるのか、また特殊法人改革は最後にはそこに働く職員の意識改革が必要と考えますが、どのように職員の意識改革を図っていくお考えか、お尋ねいたします。
○参考人(田中健次君) 特殊法人の改革は、二十一世紀の新たな時代にふさわしい行政組織や制度への転換を目指す観点から、内外の社会経済情勢の変化を踏まえまして行われるものでございまして、私ども環境事業団といたしましても取り組んでいかなければならない重要な課題であるというふうに認識をいたしております。 環境事業団は国の環境政策の実施機関でございまして、特殊法人改革の中で環境政策の新たな取り組みにこたえていくためには、これまで以上に職員の意識改革を図る必要があるというふうに考えております。このため、私ども役員が先頭に立ちまして積極的かつ責任のある事業運営を行いまして、職員を指導していくということとともに、機会あるごとに個々の職員に対しまして国の機関としての使命感の一層の自覚と努力を促してまいりましたが、今後とも職員の資質の向上等を図りながら組織の活性化に取り組んでまいりたいと考えております。
○沓掛哲男君 産業公害を克服するところから始まり、環境対策全般を担う我が国唯一の事業団としてこれまで実績を積み重ねてきた、その設立の趣旨に立ち返って、理事長みずからが陣頭指揮をとって末端の職員にまで意識改革を浸透させていただきたいというふうに思います。 私いろいろな事業団を過去において見て、いろいろな事故、事件を起こしたところの事業団というのは、理事長がやはり東京の理事長室に座っていて、余り現場へ行っていない。したがって、理事長が現場へ行かないと、その現場はどうしても士気が緩む。そして、人任せ人任せ、最後には管理を業者にお任せしている。そういうところがやっぱり事故が起きやすいし、結果的に見ると、いつもそういうところが事故が起きております。そういうことのないよう、PCBを取り扱うということは大変困難な事業ですから、理事長、しばしば現場をよく訪ねて、職員の士気向上にお努めいただくことを心からお願い申し上げます。 そこで、次に環境省にお伺いしたいんですけれども、今回PCB関係の業務を環境事業団に追加することになったわけですが、それとスクラップアンドという関係で、国立・国定公園複合施設の建設譲渡事業を廃止することとなっております。これはやむを得ないことだと思いますが、事業団のそのほかの建設譲渡事業には、大気汚染による公害を防止するための大気汚染対策緑地やあるいは廃棄物処分場跡地の有効利用を図る地球温暖化対策緑地などの緑地を整備するものがあります。建設譲渡事業自体にいろいろと批判もあるところですが、今、都市の再生、自然と共生ということを総理もおっしゃっておりますし、環境の創造、失われた自然環境の再生、修復ということを川口大臣も所信で述べておられますが、こうした観点から見て、この環境事業団の緑地整備関係の業務についてどのようにお考えか、大臣の所見をいただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 環境事業団は、今委員がおっしゃられましたように、大気汚染等の公害を防止することを目的とした住宅地と工場、事業場等の間の緑地の整備、あるいは廃棄物処分場の跡地などでの住民の憩いの場となる緑地の整備を行っております。 先日の私の所信でも述べさせていただきましたけれども、二十一世紀「環の国」づくり会議における議論を踏まえまして、従来型の公共事業から自然を生かしてよりよい環境の創造につながるような公共事業を目指していくということとともに、失われた自然環境の再生、修復のための事業を関係府省と連携をして推進していくことが重要だと考えております。都市におきましてもこのような事業の推進が必要だと思っております。環境事業団の緑地整備事業の中には、都市でのよりよい環境の創造ですとか自然環境の再生、修復の推進の点から有効な事業のメニューとなり得るものがあると考えております。 いずれにいたしましても、環境事業団の各種事業については、昨年十二月に閣議決定されました行政改革大綱に基づきまして、引き続き事業の合理化や組織の合理化等の見直しは行っていきたいと考えております。
○沓掛哲男君 では、風間副大臣にお尋ねしたいんですが、環境省の立場から、特殊法人改革の中における環境事業団に対して、いろいろ問題もあると思いますが、これからどのように環境省として取り組んでいかれるのか、一言お伺いしたいと思います。
○副大臣(風間昶君) 一言で言うのはなかなか難しいですが、いずれにしましても、第百五十一回国会における小泉総理大臣の所信表明演説でも、聖域なき構造改革というふうにおっしゃっていますし、改革断行内閣ということを組織しましたというふうにおっしゃっていますし、そういう意味で、特殊法人などについてもゼロベースから見直して国からの財政支出の大幅な縮減ということを表明されておりますから、その方針にのっとって、なおかつ、昨年の十二月に出されました行政改革大綱にも示されておりますように、特殊法人の改革について事業、組織の見直し、あるいは給与、退職金の改革、あるいは財投の改革等々四項目が述べられておりますし、その考え方にのっとって時代のニーズに応じて対応していく環境事業団であらねばならないというふうに思っているところでございまして、きちっと私どもも、環境事業団がこれまでの実績のノウハウをさらに国民のために寄与され、なおかつしっかりとした事業展開ができるようにしていかなければならないというふうに思っておるところであります。
○沓掛哲男君 よろしくお願いいたします。 今回は、PCB廃棄物の処理のための規制法と、その受け皿となる環境事業団についての法改正がセットになっているわけですが、その処理につきましてはこれまでも国会の場でたびたび取り上げられてまいりました、昭和四十三年のカネミ油症からいろいろ問題になっているわけですから。しかし、その進捗ははかばかしくなく、政府の取り組みとしては必ずしも十分ではなかったのではないでしょうか。 今までやってこられた旧通産省あるいは環境庁、厚生省はどのように取り組んでこられたのか、なぜ処理が進まなかったのか、これをまずきちっと国民に説明する必要があると思いますが、ひとつ経済産業省及び環境省の方から説明を願います。
○政府参考人(岡本巖君) お答え申し上げます。 旧通産省においては、大きく三つの方法でこの問題に取り組んでまいりました。 一つは、PCB製造業者等が昭和四十八年にPCB協会を設立して、そこで無害化処理を目指してまずは保有機器等の実態把握ということをやったわけでございますが、私ども、自家用電気工作物設置者に対する協力要請を初めとしてこの協会の事業への応援をするということ、あるいは手引をつくるというようなことを含めて一連の支援をやりました。 二つ目に、協会が当時建設を目指しました高温焼却処理施設につきまして、安全性の面ではほぼ確立されていたものですから、ぜひこの施設の立地を実現したいということで、私どもも地元の首長さん等への働きかけを含めて側面から応援をした次第でございますが、先生御案内のように、地元の住民の方々の不安がなかなかぬぐえないということで、この施設の建設については最終的に同意が得られなかった次第でございます。 そういった事情もありましたものですから、三つ目に、平成四年以降、当時の厚生省と連携をいたしながら、焼却以外のいわゆる化学的な方法によるPCBの無害化処理をするための技術というものを確立し、その評価をするということで一連の作業を進めてまいりました。その結果、平成十年に高温焼却に加えまして化学的な処理技術というものが廃掃法の施行令改正によって認められるに至った次第でございます。 以上が私ども旧通産省において取り組んだ中身の主要なものでございますが、当時において精いっぱいやらせていただきましたけれども、必ずしも十分な成果を上げることができなかったという点を反省いたしながら、私ども引き続きこれからも環境省を初め各省と連携を密にとりながら積極的に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○政府参考人(岡澤和好君) PCB廃棄物は産業廃棄物でございまして、排出者責任によって処理されるべきという観点から、ただいま経済産業省の方からお話がありましたような産業界での努力というものを見守ってきたわけでございます。また、それをサポートするために、ただいまもお話がありましたように、平成五年度から当時の通産、環境、厚生の三省庁で連携をして化学処理の技術について開発して、これを廃棄物処理法の処理技術として位置づけたわけでございます。 しかしながら、このような取り組みにもかかわらず処理体制の整備には至らなかったわけでございまして、その一方で長期保管の継続を余儀なくされる、紛失による環境汚染の懸念が拡大するというふうな状況がございましたので、今般の二法案により国が処理体制の確保の役割を担うこととして、環境事業団を活用した拠点的な処理施設の整備を推進することとしたものでございます。
○沓掛哲男君 いろいろ大変御苦労をなさってこられたことはよくわかりますが、本当に三十数年たっているわけで、これから速やかにそういう解決を図っていただきたいと思うんです。 さて、このPCB廃棄物の中で一番厄介というか緊急に処理しなければならないのが高圧トランス・コンデンサーだということだと思います。それは、一台当たりPCBの量も大変多いし、また紛失、不明の懸念も大きいからでありますが、その保有している企業が約十三万五千事業所で、三十六万台あると言われております。 私、この中でも、大企業が保有している、自社処理をする、そういうものはそれなりにきちっとやっていけると思います。ただ、そういうところでもどういう技術でやったらいいんですかということを盛んに言っておられますから、そういう技術上の指導というのはぜひ必要だと思います。しかし、大変難しいのは、この三十六万台のうち、実は中小事業者、十三万事業所があって、平均二台ですから約二十六万台持っている、この中小企業者の保有している高圧トランス・コンデンサーをどう処理していくかというのが私はPCB処理がうまくいくかいかないかのキーポイントだというふうに思います。 これから中小企業に対するいろんな施策、支援策、助成を必要とは考えますが、これからこの問題、中小企業の保有する高圧トランス・コンデンサーの処理についてどのように取り組んでいくのかを廃棄物・リサイクル対策部長にお願いします。
○政府参考人(岡澤和好君) PCB廃棄物の大部分を占めます高圧トランス・コンデンサーのうち、中小企業保有分は大体六割ぐらいではないかというふうに推定しております。 PCB廃棄物の処理に当たっては、国民に安心していただきながらその理解を得られる形で処理することが必要であるわけでございますが、特にその負担能力の小さい中小企業者に対しては、この処理が円滑に進むように処理費用の負担を軽減することが必要ではないかと考えております。このために、環境事業団に対する施設整備費補助を通じまして、中小企業者の処理の原価を圧縮することとともに、PCB廃棄物処理基金を環境事業団に設けまして中小企業者の処理費への助成措置を講じることとしております。 これらの措置によりまして、中小企業者の負担につきましては、高温焼却処理をした場合と同程度、大体二十万円程度になるように負担の軽減を図るようにしたいと考えております。
○沓掛哲男君 ぜひ積極的に支援等を通じてその実現を図っていただきたい。中小企業の人たちは大変困惑いたしておるし、どうしていいのかわからないという状況ですので、よろしくお願いしたいと思います。 さて次に、今回の法案は国が前面に出てPCB廃棄物の処理を促進していこうとするものであります。遅きに失したのではないかという気がしないわけでもありませんが、先ほど来御答弁いただいておりますように、全力を挙げてこれに取り組んでいただけるということで、ぜひ一日も早い実現を願うものでございますが、これの全体が終了するのがいつなのか、そういう処理期限について今予測するのはなかなか難しい問題だとは思いますけれども、やはり一応のめどとして、国としてこの期間ですべてを解決するんだという決意なり抱負なり、そういうようなものをぜひいただきたいと思いますが、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(岡澤和好君) この法律案におきましては、PCB廃棄物を保管する事業者は、排出事業者責任の原則のもとに、処理体制の整備状況等を勘案して政令で定める期間内にPCB廃棄物をみずから処分し、または処分を他人に委託しなければならないということとされているわけでございます。この期間内処分の義務づけは事業者に実現できないような過重な負担を課すものでないことが必要でありますので、期間の設定に当たりましては、PCB廃棄物の処理体制の整備状況等を勘案して合理的な期間とすることとしております。 現在のところ、この考え方でございますが、この政令で定める期間としては法施行の日から十五年、すなわち平成二十七年度末ごろまでの期間とすることが適当ではないかというふうに考えております。これは、PCB廃棄物の処理施設の整備におおむね五年程度を要すること、それからその後十カ年程度で処理を完了したいということを考えているわけでございます。 したがいまして、これは努力目標ということでございますけれども、今後十五年程度の間に施設を整備し、PCB廃棄物の処理を完了させるということを目標に頑張りたいと思っております。
○沓掛哲男君 十五年というとなかなか長い期間だと思いますが、しかし、今おっしゃられたように、施設の整備その他から考えるとそういう期間が必要なのかと思いますが、それ以内にでも一日も早く完成するようにお願いしたいと思います。 そこで、最後に大臣にお尋ねしたいんですが、PCB廃棄物は確かに高度経済成長における負の遺産でございました。そういう処理をこれから積極的に始めていこうという今法律ができ、これからそういうふうに国を挙げて対応するわけでございますが、ひとつPCB廃棄物の根絶に向けた大臣の強い御決意をいただいて、終わりたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) PCB廃棄物の早急な処理を進めまして、一刻も早い根絶を目指して最大限の努力をいたします。
○沓掛哲男君 どうもありがとうございました。
○岡崎トミ子君 岡崎トミ子です。よろしくお願いいたします。 十五年を目標にしてこのPCBをなくそうということでございますけれども、私は多分それはもう国会にはいないだろうなという気がするんですね。十五年後には市民に戻ってでもこれはきちんとチェックをしなきゃいけないなという思いなんですけれども、まず毒性について押さえておかなければいけないなというふうに思っております。 PCBは、残留性の有機汚染物質で、有害化学物質の代表的な化学物質であるということですね。そして、難分解性で生体内に蓄積しやすく、大気や海洋経由で長距離を移動する、地球全体を汚染する可能性がある環境汚染物質だということです。そして、このPCBの安定性や脂肪への溶解性はいつまでも環境中に残留する、または親溶性のために水中のプランクトンなどの微生物に取り込まれて食物連鎖によって体内濃縮されていくということですね。 生体内では分解しにくい、脂肪組織に蓄積しやすい、さらに皮膚障害、内臓障害それからホルモン異常、それだけではなくて、人体への影響としては、塩素ざ瘡と呼ばれるにきびのような吹き出物が出る、また色素沈着と呼ばれる皮膚が、粘膜が変化していく、手足のしびれ、黄疸、月経異常などのホルモン異常というのも挙げられております。 そしてさらに、この有機塩素化合物は脂肪分にも溶けやすいために母乳中に多く含まれ、その母乳を介した次の世代の子供への影響というのが懸念されております。母親の体脂肪中に含まれるおよそ半分のPCBが母乳として排出されるということは、子供に、胎児に移行する、半分は移行してしまうということが考えられるわけですが、まず川口環境大臣に食物連鎖ということについての御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 私も、一人の生活者でございましてこの問題については非常な関心を持ってきております。この問題が存在をしていること、それから必ずしもきちんと解明ができていないというようなふうに認識をしております。
○岡崎トミ子君 さらにもっと言わなければならないんです。 この北極のイヌイットの人たちの支援を続けておられるC・W・ニコルさんの報告でも、北極の淡水アザラシの体内からPCBが検出された、ホッキョクグマの体脂肪に高濃度のPCBが検出されたことは広く知られておりますけれども、海洋汚染の、この食物連鎖の及ばない北極の湖に生きる生物にPCBが蓄積されているということですね。ですから、PCB汚染が地球規模で想像もできない深刻さで行き渡っているということがよくわかります。 さらに、これは一九九六年ですけれども、アメリカのコルボーン博士の「奪われし未来」という本の中にも、五大湖の魚を食べた母親から生まれた子供たちに明らかに知能低下が見られたという報告がなされております。つまり、胎児の脳機能という脳の発達がPCBとかダイオキシンに阻害される、そして知能低下やADHD、注意欠陥多動障害、これを起こす原因となっているというふうになっていまして、最近、とりわけアメリカの子供たちに非常に多いというふうに言われておりますが、日本でも学級崩壊ということが伝えられておりまして、こういった子供たちの現象、小学校で起きております。 授業中に、子供たちが何らかのきっかけにして叫ぶ、そして歩き始める、落ちつかない、こういうようなことで学級では授業ができない、学級が崩れてしまうということが立て続けに起きているわけで、日本の子供たちに対しても、やはり環境省としてはこの法律を審議するに当たって、こうした脳の病的な症状も引き起こすものではないのかなという、そういう意味で因果関係の検証を行っていってほしいという思いがあるんです。 つまり、環境ホルモンの安全基準とか、あるいは妊婦が胎児を守るために必要なことは何かという、そういう方向のところまで持っていきませんと、これが日本の国内だけで解決できない問題だということがこの中でも記されているというふうに思いますけれども、そういうこの法律以外のそこまでも考えなければいけないという御認識については、環境大臣、いかがですか。
○国務大臣(川口順子君) 広く環境ホルモンにつきまして、国際的にも連携をして取り組んで、どういった問題があるかということについては、方法論も含めましてただいま取り組みが行われております。また、環境省においてもミレニアムプロジェクトでその実施評価を行っているところでございます。
○岡崎トミ子君 続きまして、これは厚生省が九八年に行って昨年七月に公表しましたPCB廃棄物の保管状況なんですけれども、保管されているものです。どこにあるかわかっているものだけですね。 これは、まず高圧トランス・コンデンサー三十九万台、これは使用中のものを含めます。廃感圧複写紙六百四十四トン、廃PCB等十二万六千トン、低圧トランス・コンデンサー三十九万台、安定器二百四十万個、ウエス百十七トン、汚泥等一万五百トン、PCBに汚染された油を用いた柱上トランス四百万台、これは公表されているものだけです。このほかに、使用中のもの、届け出てないもの、なくなっているもの、紛失というふうに言われておりますけれども、捨てたものも少なくないだろうと思います。わかっていて捨てたもの、いや知らないで捨ててしまったもの、そういうものもあると思いますし、環境中に漏れているもの、これわかっていない部分だというふうに思います。これまでの国内の使用量は五万四千一トン。この最後の一トンというところまで出しているんですね。 人間がつくったものですからここまでこの量ははっきりしているわけなんですけれども、私は最後の一トンまでやってもらいたいという気持ちはありますが、そこまで言わなくても、問題は、どれだけどこにあって、そしてそれをきちんと無害化するのか、そこまできちんと責任を持つのか、この問題意識を持っていなきゃいけないというふうに、この審議をするに当たってそのように思っておりまして、それが日本はどうだったか。三十年間何にもしなかったとまでは言わなくとも、少なくともそのまま保管し続けたということですから、大臣には、三十年間進まなかったPCB行政の総括を問わなければいけないと思います。反省に立って進めていく姿勢をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 今、委員が三十年間の取り組みのことをおっしゃられましたけれども、約三十年間の関係事業者を含めた取り組みの中では残念ながら問題の解決には至らなかったわけでございますけれども、これは廃棄物処理法におきます排出事業者の責任原則だけではPCBの廃棄物の処理施設の立地が極めて困難であるということでございまして、その認識のもとに、この問題につきましては国も一定の責任を持ってPCB廃棄物の処理にめどをつけていくことが必要だというふうに認識をいたしております。 したがいまして、処理体制の整備には現在まで至っていなく、保管が継続する状態になっているこの状況を打開するために、今般の二法案によりまして、国が処理体制の確保の役割を担うということにいたしまして、環境事業団を活用して拠点的な処理施設の整備を推進するというふうにしたいと考えております。
○岡崎トミ子君 現状を具体的に知りたいと思いますが、現在、環境中に残っているPCBの現状についてはどのように把握されておりますでしょうか。
○政府参考人(岩尾總一郎君) 平成十一年度に私ども、全国で二十地点で魚ですとか貝ですとか鳥などの調査を実施しております。その中で、PCBは各生物から検出されておりますが、全体的な傾向といたしまして、昭和六十年以前よりは低下しております。最近はおおむね横ばい状態だというような結果を得ております。
○岡崎トミ子君 ある程度減って横ばいの状況になっているということなんですけれども、PCBは七四年に製造、使用が禁止され、事業者に保管が義務づけられたわけですけれども、現在に至るまで環境中から消えていないと。これはなぜだというふうにお考えですか。
○大臣政務官(西野あきら君) 岡崎先生、この問題、三十年超、この間、結果としてこれが処理できておらないということは、一政治家としても、文字どおり環境の中の負の遺産だというふうに痛感をし、認識をいたしておるところでございます。 御案内のとおり、カネミ油症事件が発覚をしまして以来社会問題化して、処理の具体的な確実な体制というものが確立できておらない段階で製造中止をさせ、かつまた回収をいたしたわけであります。その後、お話がありましたとおり、高熱によります焼却処理ということも考えられたんですが、御案内のとおり、地域住民の同意といいますか理解を得ることができなくて、そして、先生からもお話がありましたとおり、いわばやっとといいますか、平成十年になりまして、化学分解をする方法が確定をいたしたところでございます。 したがって、お示しのように、トランス、コンデンサーを初めとする多くのそういうPCBを含んだ物体が現実に存在をしておるということ、そういう状況の中から今回、大臣もお答えをいたしましたとおり、この二法に基づいて、それぞれの関係事業主あるいは地方公共団体も含めて理解を得て、しばしまだ期間はかかるようでございますけれども、全力でこれの処理に当たっていきたい、このように思っております。
○岡崎トミ子君 確かに、先ほど大臣に反省の点に立ってやっていただかなければいけないということを申し上げて、けじめの問題ではないわけなんですね。つまり、ただいまのお話にもありましたように、理解が得られてなかった、排出者の責任だけでも難しいという話があって、それを踏まえていくということであればどのように理解を得るのかということ、この点は大変大事だと。そのために何をしなければいけないのかというのは大事で、その点同感なんですけれども、本当にそれをきちんと担保していかなきゃいけないなというふうに思うんです。 現在使用されております機器の中のPCBはどの程度あるのか。先ほどちょっと紛失ということについて申し上げましたけれども、毎年倒産で紛失しているというのが続いていて、千台近いトランスがなくなっている、それから数千トン相当のPCBが消えているということなんですけれども、こういうことに関して、現状の認識、どの程度正確な把握であるかどうかお伺いしたいと思います。
○政府参考人(岡澤和好君) PCB製品の使用状況あるいは廃棄状況につきましては、使用禁止時点で通産省の外郭団体、絶縁物処理協会で台帳の整備をしたわけでございますが、その後、平成四年と平成十年に当時の厚生省が実態調査、そのフォローを行っております。 平成四年から平成十年のデータで見ますと、その間に約五千台が紛失または不明になっておりまして、一年当たりで平均いたしますと大体一千台弱が紛失したことになっております。一台当たりのPCB含有量が数十キログラムということが普通でございますので、PCB量にして大体年間数十トン単位で不明になっている、このうちの一部が環境中に放出されているというふうに考えられます。 この調査は、当時の通産省の協力も得ながら、厚生省から都道府県、保健所設置市等に依頼をいたしまして、事業者に対するアンケート調査等から保管・使用状況の調査結果、また厚生省みずからが実施した調査結果を加えて取りまとめを行ったものでございます。しかしこれは、この調査は任意のアンケート調査をベースとしてそれを積み上げたものでございますので、数字の精度ということから見ますと、必ずしもこの数字の度が高いというふうには言えないわけでございます。 しかし、この法案が成立すれば、事業者によりますPCB廃棄物の保管、処分の状況の届け出を義務化することになっておりますので、その段階ではより正確な数字の把握が可能になるものというふうに考えております。
○岡崎トミ子君 私が仙台市に伺ったところ、これは平成十三年度のPCB含有トランス、コンデンサーについての調査結果なんですけれども、電気絶縁協会の台帳からどれだけあるのか、持っているのかというところを探して、仙台市の場合に確認した例なんですが、平成四年、平成十年、そして平成十三年にフォローアップ調査ということで、使用中のもの、保管中のもの、そして市外へ移動したもの、紛失というような点について調べてあるんですけれども、この表を見ますと、本当に自治体は一生懸命やっているんだけれどもきちんと把握できる仕組みにはなっていなかったんだなというふうに思うんですね。平成四年には千百九十九個あったものが、平成十三年の一番近いところ、五月二十一日現在、フォローアップ調査では、紛失のところがゼロだったものが突然に三百十一個というふうに紛失、不明がふえておりまして、数も、これは千百七十九個ということで合計の数が合わない。 きちんとできる仕組みになっていないので、現状はこういうことなのかなというふうに思ったんですけれども、紛失そして漏れているもの、そういうPCBはおおむねこれくらいという、今は正確には言えないけれどもというお話だったんですけれども。こうした紛失とか、なくなってどこへ行ったかということについて事実がよくわからないというものについて放置されてきた責任、改めて、やっぱり保管が義務づけられても深刻な量のPCBが、大臣、あるんだと。そして毎年紛失しているということがもうはっきりしていまして、この法律さえできれば届け出制が義務づけられるから大丈夫なんだと言うんですけれども、それがなかなか、私は今までのこの状況を見ると、これまで紛失してしまったPCBに対する対応ですね、本当にだれの責任で大体行っていくのかということについてずっとやっていかなければならない問題だなというふうに思うんですけれども、改めてこの段階での環境大臣の御認識、さらに問いたいと思うんですけれども。──岡澤さんが大臣のかわりなんですか。大丈夫ですか。何か目と目を見合っているようですけれども。 では、まず最初に岡澤さんで。
○政府参考人(岡澤和好君) PCBの新たな使用が禁止されましてからもう三十年たちます。その間だんだんPCBに対する意識というものも薄れてきて、本来きっちり保管しなきゃならないんですが、事業者の中にPCBを保管しているという自覚が薄れてしまっているということが大きな原因だと思います。 今回法律を整備しましたら、もう一回改めてPCBの有害性あるいは保管の必要性についての周知を図りたいと思いますし、また、これから先については、きっちり都道府県、保健所を通じまして指導して、そういうケアレスな紛失等が起きないようにしたいと思います。また、既に起きてしまった紛失につきましても可能な限りフォローして、これについては行き先を確認したいというふうに考えていまして、今調査中でございます。
○岡崎トミ子君 この法案が成立すれば正確に把握できるということなんですけれども、正確な把握を担保するというとき、環境大臣や都道府県の知事によって報告の徴収、立入検査などが行われるということでよろしいでしょうか。 これは本当にすごく大事なことで、この面についてまずちょっと確認をします。
○政府参考人(岡澤和好君) PCB特措法の第十七条に報告徴収、第十八条に立入検査等についての規定がございます。これでは、環境省または都道府県の職員が法律の施行に必要な限度において立入検査、報告徴収を行うことができるというふうに規定されているわけでして、具体的には、人の健康及び生活環境の被害を生ずることを防止するために、保管または処分の状況を把握するためにこうした措置をとることとなっております。このうち、環境省につきましては、都道府県の区域を越えた広域的な被害を防止する観点から、非常に重大な事態が差し迫り至急を要する場合等に行われることになっております。 立入検査に当たりましては、環境大臣それから都道府県が十分に緊密な連携を図りまして、この法律の施行に遺漏のないように十分やってまいりたいと思います。
○岡崎トミ子君 その場合、虚偽の報告として三十万円以下の罰金ということなんですが、それっきりですか。もう少し拡大して考えられることがあったら教えてください。
○政府参考人(岡澤和好君) この特別措置法では、PCB廃棄物の紛失が判明した場合には、まず届け出義務違反ということになると思いますので、この場合、六カ月以下の懲役または五十万円以下の罰金というふうになっております。また、紛失したその理由として、PCB廃棄物を譲渡する、人に渡してしまったというふうなことがあると、これは法律上の譲渡禁止違反になります。この場合あるいは無許可業者に対して処理を委託してしまった場合というようなことは、廃棄物処理法に基づく委託基準違反になります。この委託基準違反の場合には、三年以下の懲役または三百万円以下の罰金、またはこれを併科するというふうになっておりますので、こうしたものも適用可能かと思います。さらに、不法に投棄してしまったということが判明した場合には、これは不法投棄事案に該当いたしますので、五年以下の懲役もしくは一千万円以下の罰金に処し、またはこれを併科するというふうになっておりますので、ケースによってさまざまだと思いますけれども、その紛失の仕方によっては、届け出義務違反だけでなく、廃棄物処理法の違反として摘発したいと思います。
○岡崎トミ子君 仕組みはそこまでのところ伺ったんですが、ちょっと戻りますけれども、立入検査のとき、この法律の中では、例えばもとそこに工場があった、そうするとそこの土壌が汚染されているだろうということ、今何もなくても。そういう場合に、その土壌のサンプルをとれるというようなことについてはないんですが、廃棄物のサンプルですとか土壌のサンプルですとか、これ持ってきてよろしいようになっていますでしょうか。確認をしたいと思います。
○政府参考人(岡澤和好君) PCB廃棄物を適切に保管しなければならないという規定がございますので、その保管の状況について検討するために必要に応じてそうしたサンプリングは可能だと思います。
○岡崎トミ子君 運用としてすごく大事だというふうに思うんです。 今回の法案で対象とならないもの、使用中のもの、行方がわからなくなっているものについても、PCBに対処する考え方、これをお伺いしたいと思うんですが、それはなぜかといいますと、東京都大田区で工場跡地からPCBを流したと見られるダイオキシン、高濃度の汚染が見つかりましたけれども、ほかにもこういうような例があるのではないかというふうに思うんですね。PCBを大量に使用した工場、その工場近辺、重点的に調査をすべきだと思いますけれども、いかがですか。
○大臣政務官(西野あきら君) このPCB等を含む有害物質といいますか、土壌の実態調査ということにつきましては、今日までも環境庁、かつては環境庁、今は省ですが、環境庁が都道府県を通じてその調査を行っておったところでありますが、その段階では、昨年の三月までで全国で三十二件調査がされまして、そしてその中で、その濃度のPCBの含有量が非常に多いと指摘をされた、いわゆる土壌環境基準というのがありますから、その基準をオーバーしたのが七件発見をされたということであります。 したがって、これらの問題は、要はどの場所にどの地域にそしてだれがどういう形で、土壌の調査というのは全国一律に実施するわけにもいかない。ただ、工場跡地とかそういうものについて調査をしなきゃならぬわけでありますけれども、この方法については、実は昨年の十二月ごろからこの土壌の環境保全をどうするかということについて学識経験者等で検討をしていただいておるところでございまして、調査のあり方あるいは処理対策のあり方、こういうものについての現在まだ検討を行っておると、こういうところでございまして、できるだけ早くこれの結果が出ますように、制度化も念頭に置いて取り組んでいく必要があるというふうに思っております。
○岡崎トミ子君 甘いお答えだなというふうに思うんですけれども、東京都では、だらだらと工事を進めて、ふたをあけたら有害物質が拡散していたでは困ると。それから、当時の事情を知る者が少ない、事実関係の把握は困難だと。推定の段階で、調査の結果で因果関係が確定すれば、処理費用の負担に責任を持つことにしていると具体的に挙げているわけなんですね。 つまり、少量でもこれは大変な毒性のあるものだと、しかも影響は広範囲にわたるんだというのが特徴だとすれば、本当にそれは検討ではなくきちんとするというふうに、この法律を決めるときに、そういうお答えを政治家としてしていただかなければいけないかなというふうに思うんです。環境モニタリングをしっかりやって、その調査もしっかりやる。ここにあったということであれば、それは当然やらなきゃならないんじゃないでしょうか、いかがでしょうか。
○大臣政務官(西野あきら君) 今申し上げましたとおり、先生も御指摘され、私自身もこの三十年来の問題でいまだにこういう状況であるということは、二十一世紀の環境日本とはなかなか必ずしも言いがたい問題があるという反省を持っておるわけでありますけれども、ただ現実にその方法等々が非常に難題な問題があります。 ですから、今御質問いただいて、直ちにいついつまでにこういう形でという明快なお答えができないことを私自身もじくじたる思いがあるわけでございますが、できるだけ環境省として一日も早い対応方ができるように取り組んでいきたい、このように思いますのでよろしくお願いします。
○岡崎トミ子君 昨年十月に、八王子市内の小学校で蛍光灯が破裂してPCBが子供に降りかかったという事故が発生しました。学校でPCBが含まれた蛍光灯が使用されている問題に注目が集まって、当時の文部省でも取り組んでいるということです。しかし、昨年の十一月二十八日に対策について閣議了解が出されてからも学校における事故が続いております。少なくとも学校については今年度末までにとはいわずに、直ちに交換を完了させるべきだというふうに思うんです。 結局、対処マニュアルというものがあったけれども周知徹底されていなかった、実態が明らかになったわけなんですけれども、責任ある対応を求めたいと思います。文部省。
○政府参考人(田中壮一郎君) お答えします。 公立学校におきますPCB照明器具の使用状況についてのお尋ねでございますけれども、御指摘のように八王子等の小学校での事故を踏まえまして、平成十二年十月二十六日付で都道府県教育委員会に対しまして点検それから早期の交換、適正な保管、事故後の処理等についての徹底を図るよう依頼いたしますとともに、その実態調査を文部省においても行ったところでございまして、平成十三年二月の段階ではPCB使用器具が約四十六万台ございましたが、そのうち約四七%に当たります二十一万台は平成十二年度中に交換を完了したところでございます。 また、御指摘いただきましたように、平成十二年十一月の閣議了解に基づきまして、残るPCB使用の器具につきましても平成十三年度末までにその交換を終えるように要請いたしますとともに、平成十三年度予算におきまして新たな補助制度を設けたところでございまして、平成十四年度に改築や廃校等の予定がございますごく一部の学校を除きまして、すべての学校で平成十三年度中に交換を完了する予定となっておるところでございます。 以上でございます。
○岡崎トミ子君 確かにそういうような取り組みがなされたというふうに思うんですけれども、それが本当にこれからも生かされるのかどうなのか。結局、今年度中というのは来年の三月までということで、ちょっと期間があり過ぎるなと、早急に取り組んでいただきたいなという思いなんです。 というのは、やはりこの十五年間で、一九八〇年以降三十一件、そしてその中でも子供たちが気分が悪くなるというようなことの報告がありますし、それから業界団体として日本照明器具工業会がちゃんと学校に警告をしているんです。その早期交換を呼びかけた、警告をしたにもかかわらず、こういう小学校でも次々に事故が起こった。 そして練馬区ですよね。この練馬区の問題では、使用されていないというふうに報告されていたPCBが実は使用されていたことが後でわかったということなものですから、結局深刻さは現場に伝わっていなかったんですね。通達を出したとか警告を業界の方も出したというふうに言っても、今度こそ本当にしっかりやるということでいえば、三月までの間にもし事故が起きたらという思いがあるものですから、もう早急にということと、あとの残りの台数をしっかり示していただいて、さらにこの法律がスタートするこの時点から改めて文部省としてはどんな取り組みをされるのか、されないのかも含めて伺いたいと思います。
○政府参考人(田中壮一郎君) ただいま申し上げましたように、平成十三年度中に残りの大半のPCB使用照明器具につきましては交換する予定といたしておりますが、学校におきましては、子供が学校に参りません長期休業期間中に交換を行うことが多いところとなっておりますので、ぜひ夏休みあるいは冬休み中にきちんと交換ができるように私どもとしても指導してまいりたいというふうに考えておりますし、また交換が終わった時点でその状況並びにその保管の状況等についても実態把握に努めたいと考えておるところでございます。 以上でございます。
○岡崎トミ子君 よろしくお願いをいたします。 それでは、条文について順次伺っていきたいと思いますが、この法案の「目的」のところに、PCB廃棄物の保管、処分等について、必要な規制等を行うことと、PCB廃棄物の処理のための必要な体制を速やかに整備することで国民の健康の保護及び生活環境の保全を図ることを目的としてなっております。 健康と生活環境を守るためには、PCB廃棄物の適正な保管と適正で迅速な処理、これでいいかなと。つまり、PCB使用の早期全廃と既に起こっている汚染の除去に向けた取り組みというものは欠かせないだろうというふうに思うんですが、環境省はどのように考えているでしょうか。大臣、お願いします。
○国務大臣(川口順子君) 今回の特別措置法案は、PCB廃棄物の保管、処分等について必要な規制を行うとともに、処理のための必要な体制を速やかに整備することによりまして、確実かつ適正な処理を推進してPCBによる環境汚染を防止するというものでございます。 一方で、PCBの製造それから使用等につきましては、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律、いわゆる化審法により規制されておりまして、新たにPCBを使用する製品が製造されるということはないということでございます。 それから、これまで製造された製品につきましては、ここ数年でおおむね耐用期間が超過をする、したがって廃棄物として保管をされるということになりますので、今回の特別措置法案では廃棄物となったものの紛失を防止して適正処理を推進するということが何よりも重要だというふうに考えているわけでございます。したがいまして、PCBを使用する製品で安全に使用されているものにつきましては、直ちに使用の禁止をするといった規制まで行うことは必ずしも妥当ではないと考えております。 それから、PCBを使用する製品の使用段階での安全規制につきまして法律上の手当てはされておりませんけれども、PCB使用電気機器の取り扱いにつきましては、従来から経済産業省におきまして各事業者への指導が行われてきているというふうに承知をいたしております。
○岡崎トミ子君 縦割りで、確かに保管と処理が環境省で使用中のものは経済産業省ということで、使用の方はそちらがメーン、両所管大臣のところでやるということになっているわけなんですけれども、私たちはそれが終わるまで待つということではなくて、早期に全廃していきたいと強く願っているものですから質問させていただきました。 今の中での生活環境とは何かということなんです。この目的のところには、人類の健康の保護と内外の自然環境の保全の必要性、先ほども全くPCBを使っていないところでもその影響を受けているということがございます。それからいうと、環境基本法の中には「国民の健康」ということ以外に「人類の福祉に貢献」ということがきちんと法律として目的に書かれているという現実もありますし、環境省設置法の中にも「地球環境保全」ということがきちんと書かれてあるということも考えますと、この法律の中にもそうした観点が必要ではないかなと。 そしてPOPs条約、これもぜひ日本の場合には締約を結んでほしいということですね。そういうことも踏まえて、日本の国内のことだけではないという視点で目的を書くべきではなかったかなと思いますけれども、いかがですか。
○国務大臣(川口順子君) それを今回の法律に書いてございませんのは、法律の性格が違うからというふうに申し上げるのがいいかと思います。 環境基本法あるいは循環基本法というのはそういった基本法という法律でございますけれども、これにおいてはその基本的な理念を定める、したがいまして環境基本法では環境行政全般にわたる基本的な理念を定めるという考え方でつくられているわけでございます。 それに対して今回の特別措置法というのは、廃棄物処理法の特別法ということでございます。したがいまして、その目的におっしゃるようなより広い基本的な理念を盛り込むことは適切ではないというふうに考えております。
○岡崎トミ子君 本当に生態系に大変な広範囲で影響を与える、間接的な人体への影響も考えられるということで、ぜひとも目的に入れてほしかったと、私自身はそのように今でも思っております。 続きまして、廃棄物の定義なんですけれども、「環境に影響を及ぼすおそれの少ないものとして政令で定めるものを除く。」というふうにされておりますけれども、これは何をどのような根拠、基準で除くのか、またこの根拠と基準は公表されるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(岡澤和好君) ここで除外するものとして考えておりますのは、PCB廃棄物を適正に処理した後の廃棄物であって、PCBの濃度等が一定基準以下になったものについて除外したいというふうに考えております。 この基準としては、現在、廃棄物処理法の中でPCBは特別管理産業廃棄物というふうに指定されているわけでございまして、この特別産業廃棄物であるPCBの有害特性をなくすための基準というものが設けられております。 例えば、油の場合ですと〇・五ミリグラム・パー・リットル以下という基準でございますけれども、そうした廃棄物処理法の卒業基準と同程度のものを環境省令において定めることとしております。
○岡崎トミ子君 このPCBは、ダイオキシンの一種なんですけれども環境ホルモン作用が疑われておりますコプラナPCBが含まれておりますが、それにもかかわらず〇・五ppmという卒業基準ですか、これが示されておりますけれども、次の世代の健康、自然環境への影響はこの場合にはこの〇・五ppmということで配慮されるのかどうか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(岡澤和好君) 先生御指摘のように、PCBの中にはコプラナPCBが含まれてると、これはダイオキシン類の一つの形態になっているわけですけれども、ダイオキシンについてはダイオキシン特別措置法によりまして出口規制がさまざまなされておるわけですので、個別のダイオキシン規制についてはそのダイオキシン特別措置法によって規制されるというふうに考えております。
○岡崎トミ子君 確かに、ダイオキシンの場合にはTDIで四ピコグラムですか、それから見るとこの〇・五ppmというのは比較できない数字かもしれませんけれども、これをいろいろ研究している人たちの間では、これでいいのかどうなのか、妥当かどうなのかということについてもっと研究してみないとわからないと、そういうようなことも言っておりますので、ぜひこの基準をもう少しきちんとするために、今後とも市民の信頼を得る、それからこうした活動をしていらっしゃる皆様、NGOの参画なども議論をしていらっしゃるようですので、そうした上で基準を決め直すべきだという考えを私は持っております。今後ともこの基準でいいかどうかについて、妥当かどうかということについて意見を申し上げていきたいというふうに思いますけれども、よろしいでしょうか。
○政府参考人(岡澤和好君) PCBそのものにつきましては、実は我が国の場合、先ほど申し上げた〇・五ppmという出口基準になっているんですが、欧米ではもっと高い五〇ppmとか、そういう数字の規制がございます。それはPCBそのものに着目した基準でございまして、PCBの中のコプラナPCBというのは製品によって濃度にばらつきもございますので、コプラナPCBを想定してPCBの基準をすべて見直すというのはなかなか技術的に難しいんじゃないかと思います。 そこは、ダイオキシン特別措置法の中でダイオキシン類に関してはそれぞれ排出の基準が定められますので、全体としてダイオキシンの排出基準をクリアしているかどうかということで、ダイオキシンの安全性については確認、確保できるものというふうに考えております。
○岡崎トミ子君 私たちの意識としては、低いハードルでPCBを処理したということだけでいいのではなくて、本当に健康と環境を守るということが十分に基準にならなくてはならないというふうに思いますし、納得される基準でなくてはならないと考えるからお伺いをしたわけでございます。 次に、事業者に関して、PCB廃棄物をみずからの責任において確実かつ適正に処理しなければならないとされている一方で、PCBの製造者そしてPCBの使用製品の製造者には、PCB廃棄物の処理が円滑に推進されるよう国及び公共団体が実施する施策に協力しなければならないと。何か二重にも三重にもなっているわかりにくい条文だと私は思っているんですけれども、この場合、拡大生産者責任の考え方がとられていないというのはなぜでしょうか。製造者に求められる協力の中身ということについても具体的にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) PCBを生産しておりました当時は、PCBが有害なものであるということではございませんで、これは化学的に安定ないい物質であるということで製造が行われていたわけでございます。それで、カネミ油症事件を契機に製造が中止されたということでございまして、それまでは有害物質ということにはなっていなかったということです。 それから、三十年間、長い間経過をしていることから、現段階でPCBの製造者及びPCBが使用されている製品の製造者に対して三十年前にさかのぼった形で責任を問う、それによって拡大生産者責任というふうな形で法的な義務を課すということは困難であるというふうに考えております。 したがいまして、これらの製造者に対しましては、直接的に法的な責任を求めることにはなりませんけれども、結果として難分解性の性状を有して、かつ人の健康及び生活環境に関する被害を生ずるおそれのあるPCBを製造しあるいはこれを使用した製品を製造したということを踏まえまして、一定の社会的な責任を果たしていただくということが必要であるというふうに考えまして、PCB処理基金への出捐等の一定の協力を求めさせていただくこととしております。
○岡崎トミ子君 これまでも廃掃法などの考え方でいうと、排出者責任ということ、一見これはわかりやすいわけですよね、排出者の責任としてそれを義務づける、だけれども生産者に対しては協力しなければならないというふうになっていて、本当は、それを生み出す、製品をつくり出す者が本当は製品のあり方についてコントロールできる立場にあるわけですから、拡大生産者責任という考え方がなければ本当にこれをとめるということはできないのではないか。非常にわかりにくいんですよね。やっぱり協力しなければならないという段階ではちょっと弱いのではないかなというふうに思うんです。 具体的に、何に対してどの程度この出捐を期待しているのか。第十五条の「協力の要請」ということについてもお伺いしたいと思います。
○政府参考人(岡澤和好君) 現在の段階ではPCBの製造業者、これは日本の場合二社しかございませんけれども、それとPCB使用製品事業者をこの対象というふうに考えております。
○岡崎トミ子君 今は、額については。
○政府参考人(岡澤和好君) まだ、これは法律が通ってから正式な要請をするということでございますので、正式な要請はしておりませんけれども、今、経団連を通じて内々サウンドしているところでは、何がしかの協力は得られるのではないかという程度の感触でございます。
○岡崎トミ子君 その際、その基金について拡大生産者責任の考え方にのっとって相応の負担を生産者に求めるべきだというふうに考えますが、その点はいかがですか。
○政府参考人(岡澤和好君) 拡大生産者責任といいますのは主として、例えば廃棄物の場合ですけれども、一般廃棄物、家庭から出てくる廃棄物について、排出者責任といいますと一般家庭が排出者になってしまいますんですが、そういう人たちに処理責任をかぶせることが適当ではないし、また市町村に処理を行わせることも難しいというときに、生産者である企業に一定の責任をかぶせていこうという考え方でございます。容器包装リサイクル法とか家電リサイクル法では、家庭から出る廃棄物ではありますけれども、製造者、製造メーカーの方にその処理、リサイクルの責任を一定程度かぶせているということになるわけです。このPCBにつきまして、これは産業廃棄物ですので、拡大生産者責任が全く適用されないということを言うわけではありませんけれども、基本的にはやっぱり使用、排出者の責任というのがもっと強く出てくるものだと思います。 この際、この場合、PCBの製造者あるいはPCB機器の使用者というのは、当時においてPCBの有害性というものがわかっていなかったわけですので法的責任は問われないわけでして、社会的責任ということで一定の負担をしていただくことが適切ではないかというふうに考えているわけでございますけれども、そこのところにいきなり排出者が、排出者というのは使用者でもあるわけで、その使用者は一定程度この機器の使用について営業上の利益を受けているわけでもございますので、そうした排出者を一義的に考えていくことが適切ではないかということで、生産者等につきましてはこれは協力の範囲というふうにとどめているわけでございます。
○岡崎トミ子君 基金の規模がどのぐらいかわからないし、メーカーの出すお金が少なくてはちょっと私たちも想像がつかない、わからないんですが、でも環境省は財界に協力を要請して拒否されたというふうに聞いているわけですよね。 どういう協力の要請を行ったのか、その内容、それから協力要請を行った理由はどういうものだったんですか。
○国務大臣(川口順子君) 先ほど申しましたように、社会的な責任を果たしていただくという観点で、産業界につきましては、PCB製造業者それからPCB使用製品の製造業者を中心にいたしましてPCB処理基金に対する出捐を経団連を通じてお願いを申し上げているということでございます。 先ほど岡澤部長が申しましたように、現在のところ最終的な結論にはまだ至っておりませんけれども、何らかの御協力をいただけるのではないかという感触を持っております。引き続き、PCB処理基金に対して出捐をしていただきますように産業界に対しては協力を要請していきたいと考えております。
○岡崎トミ子君 もう結論までおっしゃってしまったんですけれども、その要請を行ったときにどういう形の回答があったんですか。それをどういうふうに環境省は受けとめられましたか。
○政府参考人(岡澤和好君) これはいろんなタイミングでいろんな言い方をしていますので、ちょっと系統立ててお話しするのが難しいんですが、私どもとしては、中小事業者の処理コストを低減させるための基金に対して、かなり実質的にその基金の造成の中の一定の割合を持てるような形で協力していただけないかということで当初は申し上げた経緯もございますけれども、法的責任との関係でどの程度の範囲をだれに求めるかというのがなかなかこちら側としても正確に整理できないということがございまして、議論の過程、意見交換の過程で、ある程度の協力なら受けられるのではないか、いただけるのではないかというふうな感触を得ているということでございます。 その段階で金額的に幾ら出してくれとかだれを対象にして出捐をお願いするというようなことは具体的には申し上げてございません。
○岡崎トミ子君 それでは、経済産業省ですが、経済団体の態度についてどのようにお考えでしょうか。
○大臣政務官(大村秀章君) 経済産業省の方からお答えをさせていただきます。 産業界は、これまでもう既に御答弁ありましたように、電気絶縁物処理協会が中心となってPCB廃棄物の処理の促進に取り組んでまいりました。しかしながら、残念ながら地元の理解を得ることができず、処理施設の設置を実現できなかった経緯があるわけでございます。 こうしたことから、経済産業省といたしましては、今般、PCB廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法の制定を通じまして、PCB廃棄物の処理施設が整備をされまして、この処理が進むということを強く期待しているところでございます。 また、今回の法案におきましては、今後のPCB廃棄物の確実かつ適正な処理を円滑に推進するために、先ほどから環境大臣からも御答弁ありましたように、PCB製造者等は国及び地方公共団体が実施する施策に協力しなければならないということ、それから環境大臣はPCB製造者等に対して資金の出捐その他必要な協力を求めるよう努めることということが規定をされているところでございます。 経済産業省といたしましては、このような規定の趣旨を踏まえまして、PCB廃棄物の確実かつ適正な処理を推進するために、環境省や都道府県等が講じる措置に協力をしてまいる考えでございます。
○岡崎トミ子君 その経済団体の個別企業の協力については反対しないという見解を表明しているということなんですけれども、具体的にはどのぐらいの協力を見込んでいるというか、ありますか。全くないですか。
○大臣政務官(大村秀章君) 先ほどから環境省の方からも御答弁ありましたように、これは法律が成立をしてその後、これもこれまでの経過のある話でございますので、環境省の側、そしてまた経団連を窓口にしていろいろこれから御協議が進んでいくと思いますので、その協議を、我々としてもこれまでの経過を踏まえて、環境省の方の関係、十分協力をしていきたいということでございまして、具体的な話というのはこれからということではなかろうかと思っております。
○岡崎トミ子君 次に、環境大臣が策定、公表することになっている基本計画、それから都道府県や政令市で定めます、策定、公表することになっている処理計画、これは実効性あるものでなければならないと思いますが、この基本計画と処理計画の中身というのはどのようなものになるか。つまり、策定手続ですね、いつまでにだれが策定するのか、その策定過程は公表されるのか、非公開なのか、これについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(岡澤和好君) 国で策定いたします基本計画につきましては、今後、多少情報収集をしていかなきゃならない部分もございますけれども、PCB廃棄物の発生量の見通し、それから保管量、処分量の見通し、それから処理施設の整備等につきまして記載することを一応念頭に置いております。時期的には、できるだけこれは早い方がいいと思いますけれども、今年度中を目途に策定する予定にしております。 都道府県の処理計画につきましては、国の基本計画に即しまして都道府県の区域から出てまいりますPCB廃棄物の発生量、保管量、処分量の見込み、処理体制の整備等につきましてこれを策定することになりますが、時期については、国の基本計画が策定された以降、速やかに策定されることを期待しております。 それからまた、国の基本計画の策定に際しましてはパブリックコメント等、公表手続をとってまいりたいと考えております。
○岡崎トミ子君 パブリックコメントを受けるというのは、策定段階で全部中身は公表されていくというふうに思ってよろしいですか。全公表でよろしいですか。
○政府参考人(岡澤和好君) 計画を策定する段階で審議会と委員会の審議も経るつもりですし、それについては公開になりますし、また案につきましては通常の手続をとってパブリックコメントを求めたいと思います。
○岡崎トミ子君 リスクコミュニケーションの重要性、たびたび指摘をしているところなんですけれども、化学物質の管理を行うための基本的な計画の策定過程の公開、幅広い市民の参画ということが広い意味でのリスクコミュニケーションだというふうに思うんです。あるいはそれに準じた効果を持つものだというふうに思うんです。 諸外国の例をいろいろと見てみましたけれども、参考にしなければならない例としてオーストラリアの例があるんですけれども、ここはNGOが参加して計画の策定が行われているわけなんです。こうしたNGOを初めとした幅広い市民の参画、環境政策の展開上の必須条件だというふうに思っているんですが、オーストラリアの例では、処理計画策定のすべての段階に連邦政府、専門家委員会、地域行政、産業界、環境保護団体、労働団体が参加しまして、連邦PCB管理計画というのが策定されて、それは九六年に施行されているんですけれども、その中身として、廃棄物、その製品、濃度、量、所在地の相対的なリスクによる分類、それから廃止年限を区切って処理を推進していること、十キログラム以上のPCB保有状況を公表すること、処理の実施、操業について事前に住民の関与を定めて、操業後も情報公開が行われる体制を保障することということで、住民の理解、これがこの法律で進んでいくんだということが徹底されるという意味も含めて、住民の参加、NGOの参加というのが大事だというふうに思うんですけれども、ただいまのことに関してはどのように、これは大臣にお伺いした方がよろしいかと思います。
○国務大臣(川口順子君) 環境行政を進めていく上で、環境コミュニケーションといいますか、国民の方々とのコミュニケーションというのは非常に大事なことだというふうに思っております。 国の基本計画の策定時におきましては、環境省といたしましては、パブリックコメント等で、これにはもちろんNGOの方も御参加をしていただくということでございますから、幅広い御意見を皆様からいただきたいというふうに思っております。 それから、都道府県におきます処理計画ですけれども、これについての国民の参加をどうするかということは、都道府県が御判断をなさることではございますが、国の公表手続に準じて行っていただけるものと私どもとしては考えております。
○岡崎トミ子君 ありがとうございます。 続きまして、これは十三条の関係なんですけれども、この十三条のところで使用、保管、処理という全体の流れを把握する仕組みとすべきだというふうに私は思いますが、この法案には全体的なアプローチが欠けているというふうに思います。 環境大臣が業所管大臣に対して処理についてPCBを含む製品を使っている業者が都道府県に協力することを要請できるというふうにされておりますが、これによって使用の実態の把握が十分できるというふうにはまだ言えない。まして、保管、処理の届け出による情報とあるいは有機的に機能するということは保障できないだろうというふうに思うんですね。つまり、使用、保管、処理を一体としてとらえる全体的なアプローチの必要性についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(岡澤和好君) 御指摘のように、使用、保管、処理というのは一連の流れでございまして、これをうまく連携をとって情報を把握して適切な処理を進めなきゃならないというふうに考えております。 PCB特措法では都道府県知事への届け出の義務がありますので、都道府県知事はPCB使用機器の保管、処分の状況を把握することができるというふうになっております。 また、PCB特措法では、今御指摘のありましたように、都道府県等がPCB使用機器を使用している事業者の協力を得ることができるよう環境大臣から事業所管大臣に対する要請規定を設けているわけでございまして、この規定を活用することによりまして、都道府県が使用状況等を把握する際の事業者の協力が求められるというふうに考えております。 これらによりまして、都道府県は使用中の機器も含めましたPCB廃棄物の発生量を見込んだ上で的確にこれを計画的に処理するということを行うことが可能だと思っておりますので、そうしたことを通じまして都道府県、少なくとも都道府県におきましてはPCB廃棄物に関して、ただいま御指摘のように、使用、保管、処理の状況というものを一元的に把握することが可能になるものと考えております。
○岡崎トミ子君 昨日、環境省の方においでいただいたときにもマニフェストと言って笑われたんですけれども、それはもう廃掃法のそういう考え方で、これは全くそれとは全然仕組みが違うというふうに言われてしまったんですけれども、使用というのはどこに何個あるのかということであり、それから保管、処理というふうにいうのはまた別なデータセットになっておりますから、本当はその後、使用しているものがどこにどういうふうに保管されて、そしてそれが処理されたという、これが一体的にデータが把握できるという形にはこれは絶対なっていませんよね、これ別々ですよね。有機的にこれが結び合わせて一体となっている、そういう意味で、私は流れを知るという意味でマニフェストと言って、それは違うというふうに言われたんですが、そういう考え方なんですが、そういうふうにはこの法律はなっていないと思いますけれども、いかがですか。
○政府参考人(岡澤和好君) 廃棄物、PCB廃棄物の保管と処理については、これは事業者から毎年届け出が出されなければならないことになっておりますので、これはきっちり把握できると思います。 それで、使用中については、直接届け出をしなきゃならない義務づけがあるわけではございませんので、これは事業者の協力を求めて使用状況について把握するということでございます。これは、経済産業省とも連携協力をいたしまして、事実上のそうした使用、これは使用中のPCBというのはいずれ廃棄物になるわけでございますので、廃棄物となる見通しを定める際に必要なことでございますので、その範囲内において事業者の協力を求められるようにもなっておる、そういう意味でなっているわけでございますので、そこのところはできるだけ遺漏がないように努めてまいりたいと思います。
○岡崎トミ子君 ぜひとも使用しているもの、どう保管されて処理されるのかという一体的なことが、この法文ではどうも何段階にも分かれて、協力とかそういう形になっているので、一体的にみんながわかるような形にしていただきたいというふうに思うんです。 先ほどお伺いしようと思ってちょっと飛ばしてしまったんですけれども、保管とか処分の状況の届け出が義務づけられて、届け出を受けた都道府県の知事はその内容を公表するというふうにされているわけなんですけれども、その届けられた内容すべてを公表して、生データ、多分台帳の段階だというふうに思いましたけれども、インターネットで公開すれば活用の可能性も広がるというふうに考えますけれども、それはいかがでしょうか。
○政府参考人(岡澤和好君) 届け出の内容といたしましては、事業者の氏名、名称、事業場の所在地、PCB廃棄物の種類、量、それから保管または処分の状況等を環境省令で定めたいというふうに考えております。 また、各事業者が毎年度これを届け出なきゃならないことになるわけですけれども、提出届け出書あるいはその添付書類につきましては、これはインターネットに全部載せるとなると何十万件ということになりますので、非常に膨大ですので、それは縦覧をしたいという人があれば見られるというふうな形で都道府県に公表させたいと思います。
○岡崎トミ子君 衆議院の環境委員会での質疑の際のちょっとフォローなんですが、大臣は民主党の奥田建議員の、廃棄物処理の中で周辺住民の理解を得る、同意を得るというときには、環境影響調査、モニタリングあるいはこういった施設の運営状況の監視体制といったものが大変重要かと思うが、大臣の監視あるいは監督体制のイメージといったものを聞かせていただきたいと、こういう質問に対しまして、大臣は、PCB廃棄物を処理する施設についてはすべて都道府県知事による申請書等の告示縦覧、関係住民や専門的知識を持っている人たちの意見聴取の手続を経るということで、法律が成立したら政令の改正も考えたいと思っているというふうに答弁されておりますけれども、この十分な環境影響評価、処理場周辺のPCB濃度の測定を含めたモニタリングの実施、結果のわかりやすい公開ということについてもう一度、だめ押しのようなんですが、大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) PCB廃棄物を処理する施設の設置に関しまして、地域の住民の方に情報公開をしていくということは大変重要なことだと考えております。 平成九年に廃棄物処理法が改正をされまして、その際、幾つかのことが導入をされました。事業者による生活環境影響調査の実施、それから都道府県知事による申請書等の告示縦覧、三番目に都道府県知事による関係住民及び市町村長の意見聴取、四番目に都道府県知事による専門的知識を有する者の意見聴取といったことでございます。そのような周辺住民の意見や、それから専門家の意見、生活環境影響調査の結果などが都道府県知事の設置許可に当たって反映されるという手続が導入されたということでございます。 PCB廃棄物を焼却する施設につきましては、既にこれらの手続を経ることが必要となっております。今後、焼却施設以外のPCB廃棄物を処理する施設につきまして、住民の意見が適切に反映されますように、これらの先ほど申し上げた手続の対象となるように政令の改正を含めまして必要な手直しを行っていきたいと考えております。 それから、PCB廃棄物の処理の実施に当たりましては、維持管理に関する事項を記録させて、地域の住民等によりこれが閲覧できるようにしたいというふうに考えておりまして、これによりまして処理に当たってのモニタリングに関する情報の開示がなされるものと考えております。環境省といたしましては、環境事業団に対して、より積極的な情報開示が行われるように指導をしていきたいと考えております。
○岡崎トミ子君 市民が生データを得るというふうなことは、例えば市民がPCBマップなんというものをつくろうと思った場合にそれがいろいろ利用できる、常に公開されているということがやはり安心にもつながるし、みんなの注意を喚起することにもつながろうというふうに思います。よろしくお願いいたします。 次に、環境事業団関係でお伺いしたいんですが、環境事業団でPCB処理をなぜ行うのかというのは当然だれもが考えるわけなんですけれども、そのことに関連しますけれども、どうしてこれが国で行われなければならないのかということですね。それから、民間企業で自社所有のもの以外のPCB処理を行うことを希望している企業はないんでしょうか。それから、自社所有のPCB処理をそれぞれの技術で取り組んでいる企業が少なくないのは、そこにビジネスチャンスがあるからだというふうに見ているんですけれども、民間に行わせること、あるいはPFIの活動などを一義的に考えてはいかがかと思いますけれども、この点についてお伺いします。
○副大臣(風間昶君) 御存じのように、PFIは本来公的部門が行う公共施設の施設整備、維持管理運営を行うということでございまして、民間の資金を使うという点では画期的な活用方法であるというふうに認識しております。 衆議院の委員会でも議論になりましたけれども、国や地方公共団体が直接実施するよりも効率的あるいは効果的にきちっとした公共サービスを提供できる事業について特にこのPFIを活用していくということは大事だというふうに私どもも認識しております。 御承知のように、先ほどの議論もそうですけれども、本来事業者がたくさんいて、このPCBの処理をきちっとやっていただきたいというのが、そういう意味で全国的な処理施設の体制をきちっと整備していくことが大事だということはもう当然のことでありますけれども、残念ながら、この民間事業者がやるということになってから三十年間近くできてこなかった。これは地元の住民の御理解あるいは同意が得られていないという実態もあったわけであります。 一方、そのことに困った地方公共団体も一生懸命やろうとしているけれども、しかし県をまたがる広域的な処理ができてこなかったというのもこれ実態でございますから、当然国としてきちっと責任を持ってやらなきゃならないというふうに考えるわけです。 そうすると、環境省の中で新たなPCB処理の施設と人をやれるかというまた議論になってまいりますので、これまた行政改革の流れも考えていかなきゃならない問題ですから、そういう意味で、ノウハウを持った環境事業団がきちっとやっていただいて、そしてそこをベースにして全国数カ所にPCBの処理施設整備をきちっとやっていくという仕組み、スキームを考えたわけでございます。 いずれにしましても、先ほどの先生のこのPFIの利用についての御意見でございますけれども、要するに今回のPCBの処理事業というのは、私どもの国で初めて実施するものでありますから、社会的に定着している公共事業をより効果的に行おうとするこのPFI事業を真っ先に突っ込むというか活用するということについてはややなじみが薄いのかなというふうに思っております。 あとまた、第三セクターによるPCBの事業の実施ということの御意見もこれあろうかと思いますけれども、地方公共団体の区域内のものに限定されるということになることから、国としてはやっぱり複数の都道府県にまたがる広域的な処理を行っていくそれぞれ全国何カ所かの拠点整備、施設整備ということがPCBの処理に不可欠だというふうに思っておりますので、二点、三点にわたって答弁させていただきましたけれども、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
○岡崎トミ子君 いや、もうPFIの活用というのはなじみがないというのではなくて、もう自治体などでは随分活用しておりますので、それがどのぐらいになるとこれが可能になるんでしょう。つまり、なじみがないというか、それをまずそういうふうに民間にもお願いをしてみると、積極的にやろうとするという場合にはぜひ活用の方向を見出していただきたいなというふうに思うんですけれども。
○副大臣(風間昶君) なじまないというふうに話をさせていただいたのは、今回初のPCBの大々的な処理の問題でございますので、初めからPFI事業を活用していくということについてはなかなかなじめないなと、こういうことでございまして、PFI活用を将来的に考えていかなきゃならない、この環境行政においてもというふうには思っておりますので、否定しているものではございません。
○岡崎トミ子君 ありがとうございます。 それでは、次に本当はこれを伺おうと思ったんですが、沓掛議員の方から既に多額な猶予債権についてお伺いしたようでしたので、よくわかりました。本当にこうした債権を抱えながら生き残りの道をもし環境事業団がかけるとすれば大変な相当な努力と覚悟が必要ではないかなというふうに思います。最後は国が面倒を見るのだというようなことではやっぱり困るわけですから、甘い体質も指摘されております、ですからぜひともそういう意味で、お金じゃなくソフト面でのノウハウですか、そういうようなものもきっちり持って、そして全国で手を挙げてなかなかできない部分についての広域的な仕事、それをしっかりとやっていかなければいけないのかなと。 一方には、これは本当に事業団の事業はどうしても国でなければできない事業に限るべきだというふうに言っていて、もうなくしてもいいんじゃないかという議論は自民党の中にもあるというふうに聞いておりますので、そうした覚悟を一言聞かせていただきたいと思います、環境事業団理事長。
○参考人(田中健次君) ただいまお話が出ておりますように、このPCBの処理の事業、いろいろ過去の経過もございまして、国でしかやれないということで私ども環境事業団が国策事業として取り組むわけでございます。私どもの過去の経験、ノウハウ等も買われたわけでございまして、私どもは全力を挙げてこの処理事業に取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○岡崎トミ子君 よろしくお願いします。 最後の質問ですが、三月二十七日に、私、環境委員会で質問いたしましたことに関してお伺いしたいと思います。 POPs条約の対象物質でありますDDT、アルドリン、これは有機塩素系剤のBHCなどとともに農水省が埋設処分を指示しておりますけれども、この質問のときに、三トン未満の埋設地については情報の把握がされずに大変心配だ、だれがどこに埋設したのかさっぱりわからない、それをさかのぼって調査する計画を伺ったら、前向きに、農薬の埋設状況については的確な把握に努めていきたいと。そして環境省からも、環境への汚染拡大の防止という観点から重要な問題であると認識している、農林水産省ともよく連携をとって対応していきたいというふうな御答弁をいただいております。 埋設箇所と埋設量と埋設方法を明らかにして対策を示すという意思を明らかにしたものと受けとめておりますけれども、今後はどのように取り組むのか、お伺いしたいと思います。
○大臣政務官(岩永峯一君) 農水省でございます。 先生のお話にありますように、本年五月のPOPs条約、ストックホルム条約できちっと処理すべき物質だと、こういうような条約が採択をされました。 農水省もきょうあすじゅうに、できたらきょうじゅうに各県に調査をしてくれという依頼をいたします。そして七月末、これは三十年前のものの埋設の実態把握でございますので、やっぱりきちっと慎重に対応したい、このように思っておりますので、七月末に全部上がってくるように各県にお願いをしていきたい、このように思っております。三トン以上の大きなものじゃなしに、当時、鉄筋でプールをつくって埋めた、それ以外に埋めたところもありますので、十分そこらあたりを踏まえてきちっとした調査をしていきたい。 それから、御承知のとおり、これについては十三、十四、十五の三年間で三億二千万の予算で今具体的な分解処理技術の開発事業をやっております。メカノケミカル法だとか溶融固化法だとか超臨界水酸化法だとかいろいろな方法があると思うんですが、この部分に対してどういう技術でやるのがいいのかというようなことで十五年までにその処理方法を決めて、そして安全かつ早急に処理技術をもっての対応をしていきたい、このような決意でおりますので、よろしく御了解いただきたいと思います。
○岡崎トミ子君 調査は画期的だというふうに思います。これは第一歩だというふうに思っておりまして、ただいまの御決意を伺いましたけれども、地域の汚染状況を広範囲にこれをしっかり把握するというこの一つと、もう一つは完全に掘り返してそして無害化するという、この二つ、これをぜひともきちんとやっていただくようにお願いをして、質問を終わりたいと思います。よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○委員長(吉川春子君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時四十分まで休憩いたします。 午前十一時五十五分休憩 ─────・───── 午後一時四十分開会
○委員長(吉川春子君) ただいまから環境委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、世耕弘成さんが委員を辞任され、その補欠として橋本聖子さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(吉川春子君) 休憩前に引き続き、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法案及び環境事業団法の一部を改正する法律案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○福本潤一君 公明党、福本潤一でございます。 今回、PCB特別措置法、新しく法案が提出されていることに関する質問をさせていただきます。 PCBといいますと、長年、大変な環境また生命に悪影響を与えるということで、昭和四十七年には既に製造禁止というふうになっております。私も、昨年の七月二十六日には、厚生大臣にこれを処理する創設基金もつくったらどうかと申し入れしたり、昨年の十一月二十二日には、予算委員会で当時の大島大臣に、学校等で破裂が製造後起こっているということで全部取りかえる形で持っていったらどうかというふうに申し入れ、質疑させていただきました。そうしましたら、二十四日にはきちっと対応して、全小学校、中学校、取りかえるというふうになりましたし、さらに二十八日には閣議了解でこの対策、規制法をつくるようになったということでございますので、今回の法律、極めて感慨深いものがあります。 そういう中で、現在、学校関係で蛍光灯、調査結果は九十万台PCB入りの蛍光灯があるということでございます、安定器含めて。この九十万台のうちの処理状況また保管状況等を最初にお伺いさせていただければと思います。
○政府参考人(田中壮一郎君) 文部科学省でございます。 学校施設におきますPCB使用照明器具の撤去につきましては、御指摘いただきましたとおり、平成十二年十一月の閣議了解に基づきまして、設置者等に対しまして、使用実態について早急な調査の実施を依頼いたしますとともに、平成十三年度末までにその交換を終えることなど、緊急の安全対策を講じるよう要請したところでございます。 平成十二年十二月段階では、御指摘のように、国公私立学校全体といたしましてPCB使用器具が約九十万台ございました。このうち公立学校につきましては、平成十三年二月の段階で約四十六万台となっておりまして、このうち約四七%に当たります二十一万台が平成十二年度中に交換を完了したところでございます。 また、残りの学校につきましては、平成十三年度に先生方の御支援によりまして新たな補助制度を設けていただいたところでございますが、平成十四年度に改築あるいは廃校等の予定がございますごく一部の学校を除きまして、全体の九九%の学校が平成十三年度中に交換を完了する予定となっておるところでございます。 また、国立学校につきましては、平成十二年十一月一日の時点におきまして約二十一万台が使用されておったところでございますけれども、平成十二年度中に九万台、四三%の交換が完了あるいはその工事中となっておりまして、残る十二万台につきましても、平成十三年度末までにすべての交換を終えることといたしているところでございます。 私立学校につきましても、平成十三年度末までにその交換を終えるなどの対策を講じるよう周知いたしますとともに、平成十三年度予算におきまして、PCB照明器具の交換につきまして助成措置を講じさせていただきまして、その促進を図っているところでございます。 また、既に取り外されましたPCB使用安定器の保管につきましては、平成十二年十一月の閣議了解を踏まえまして、厳重な保管を行うよう指導を行っておるところでございまして、今後ともその徹底を図ってまいりたいと考えておるところでございます。 以上でございます。
○福本潤一君 平成十三年度中にきちっと対応、処理するようにということ、現場で対応が進んでいるということでございます。 と同時に、私も現場、小学校、中学校また高校も何カ所か見に行ってまいりました。岡山の高校また広島の小学校等も現場を見に行ってきましたら、保管をとりあえずしている。廃棄物処理法に基づいて保管はしておく義務がありますからしておるわけですけれども、その保管の責任者、そういう方々も、にわかづくりの責任者もおられたりして、かぎをかけて厳重に保管しているという保管場所も見せてもらいました。 こういう各学校で取りかえたPCB入りの安定器、これを保管したとはいえ、そのままやっておいてどうなるのかなというのが私どもの心配なところでございますし、保管を例えば責任者は定めておるとはいえ、だれもが出入りするような一つの倉庫の中というような形ですね。これを自治体等々で県下一つの保管されて、そのまま処理されていないものをまた長期間置いておくということになりますと、従前のように、事務所の片隅に置いてあったのがいつの間にか保管されていたのがなくなって、地下鉄工事とかいろいろ河川工事をしたらPCBがどこからの廃棄物かわからぬまま出てきたというようなことがないようにするためにも、保管場所も一カ所にまとめるようなことも考えないといけないんじゃないかと思いますが、その点どうでしょうか。
○政府参考人(田中壮一郎君) 取り外されたPCBの使用安定器の保管の実態につきまして、文部省として現時点におきましてその詳細を調査はいたしておりませんけれども、御指摘のように、多くの学校においては当該学校において保管しているというふうに認識をしておるところでございます。 このことに関しましては、各都道府県教育委員会、市町村教育委員会に対しまして市長部局と十分連携をとって、その保管方法等について検討してくださるようにお願いをしておるところでございます。 私どもといたしましては、平成十三年度中にこのPCBの使用照明器具の交換をしていただいたその状況の把握とあわせまして、その保管の実態につきましても今後調査してみたいというふうに考えておるところでございます。 以上でございます。
○福本潤一君 こういう形の対応、アフターフォローと申しますか、現場での実態も踏まえた上での処理も対応もしていただければと思います。 と同時に、これ具体的に新聞記事にもなったんですけれども、広島県の大竹市で大竹小学校のPCB入り安定器の蛍光灯が破裂して事故が起こった。起こった後、先生方は余り深刻に考えずに、小学校から病院等々にも対応、診断さすというようなこともないまま、五日間たってかぶれ等々が出てきたようでございますけれども、こういうときに、例えば口の近くについてなめたというようなことがありますと、環境ホルモン、またPCBも今コプラナPCBはもうダイオキシン類の中に入っておるわけですから、そういう意味ではダイオキシン類規制法にもかかわるような事態も起こりかねないということがございます。 この具体的な対応をするときに、マニュアルは出しているというふうに聞きますけれども、マニュアルを出した上で、そのマニュアルどおり指示していなかった現場というのが起こっていますので、そういうマニュアルの現実に適応、対応、現場でどうなっているかというような問題に関しても適切な処理をしていただきたいと思います。 この大竹小学校のケースはどういうふうにとらえられておられますか。
○政府参考人(田中壮一郎君) 去る五月九日に大竹小学校におきましてPCB使用照明器具の破損事故が発生したところでございまして、その事後処理等に徹底を欠いておったことは我々として極めて遺憾に感じておるところでございます。この事故を受けまして、広島県教育委員会におきましては、県内の市町村教育委員会に対しまして、このような事故が二度と生じないように、PCB使用照明器具の一日も早い取りかえ並びに万一事故が発生したときの処置等につきまして再度通知を発し、その周知徹底を図っているというふうに聞いておるところでございまして、文部科学省といたしましても、この事故が発生した場合の処置につきましても周知徹底を図ってまいったところでございますけれども、このようなことが今後二度とないようにさらなる周知の徹底を図ってまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○福本潤一君 やはりマニュアルを出して現場には全部投げているということを私も承知しておりますけれども、と同時に、そういう事態が起こったときの対応を適切にやるようにということも、きちっと対応を文部科学省としてはしていただきたいというふうに思います。 こういう現実に製造はもう禁止になったと。ただ、禁止になったPCB、今地球上で急には消滅しないという物質でございますので、もうダイオキシン以上に自然消滅しない物質ということで、地球上の水の循環とか大気の循環を調べる学者は、このPCBの量がどこにどの程度あるかと、以後製造中止になった分、これをもとに各地をPCBの量を調べまして、例えば北極にどれだけあるからこういう循環をしているというような検討にまで使われている物質になっております。愛媛の河野さんという冒険家が北極でお亡くなりになりましたけれども、あの人も北極で生活をするときは氷を持って帰って、さらに食べた食べ物から持って帰って、愛媛大学の農学部でそのPCBの量を調査するというような形でも使われている物質でございますので、このPCBに対する対策、自然消滅しないだけに対応をきちっとしなければいけないと思います。 環境省、PCB製造禁止は一九七二年に起こったとして、それからもう三十年もたっていると。その三十年たっている中で、具体的に保管は、保管も若干ずさんだったとはいえ保管義務があったと。処理が進まなかったという最大の理由は何だとお考えか、お伺いしたいと思います。
○副大臣(風間昶君) 今、委員がおっしゃいましたように、カネミ油症事件がきっかけになりまして社会問題化いたしまして、製造業者は当然製造中止、そして回収の指示を行い、なおかつ製造業者でつくっております電気絶縁物処理協会によって処理施設をきちっと設立しよう、設置しようということで努力が行われておりましたけれども、問題は、処理方法が高温処理ということでございまして、そういう意味で安全性について当該地域の住民の皆様方の合意や御理解が得られなかったということが私どもにとってみれば最大の原因だというふうに考えておるところでございます。 したがいまして、平成五年から三省庁で合同で、この処理を国がきちっとやるべきだということを踏まえて、科学的な分解処理方法の導入を図り、なおかつ平成十年度からそういう形でやり始めて、今回きちっと排出者責任、排出事業者責任を明確化して国がきちっと処理体制を図っていきたいということで、なおかつその蓄積のノウハウを持っております環境事業団に、全国の処理拠点の中心拠点として、全国に数カ所さらに処理施設の整備をしていきたいということで、今回の二法案を提出させていただいた次第でございます。どうぞ御理解をよろしくお願い申し上げます。
○福本潤一君 今、排出者責任ということも環境省の方から返答の中にありました。と同時に、製造中止になって三十年もたった段階でございますので、これが実現できなかったという現実がございます。これは製造業者の関係、これを監督する経済産業省の責任というものも非常に重いと思います。 経済産業省は、処理体制構築、取り組みはしていたんでしょうけれども、これが達成できなかった、またその責任についてどういうふうにお考えか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(小平信因君) PCB使用機器の無害化処理につきましては、産業界におきましてもPCB及びPCB使用製品の製造事業者等により設立をされました電気絶縁物処理協会、いわゆるPCB協会によりまして処理体制の構築に向けて努力をしてきたわけでございますけれども、特にPCB利用の過半を占めます高圧トランス・コンデンサーにつきまして、協会はPCB使用機器の保有状況の調査把握、PCB廃棄物の適正処理技術の調査研究、高温焼却処理によるPCB廃棄物処理施設の建設に向けた候補地との調整というような取り組みを精力的に進めたわけでございます。 これらのうち、協会がPCBの無害化処理を推進するために建設に努力いたしました高温焼却処理施設につきましては、安全性はほぼ確立をされていたわけでございますけれども、焼却処理に伴って発生いたします排ガスに対しまして地元住民が不安感をぬぐえなかったということが地元住民の最終的な同意が得られなかった最大の理由であるというふうに考えております。このようなPCB製造事業者等の産業界による自主的な取り組みは、それぞれの時点におきましては可能な限りの対応を行ってきたものであるというふうに考えております。 他方、経済産業省といたしましては、協会によりますPCB使用機器の保有状況調査への事業者の協力要請、PCB使用機器の適切な取り扱いの手引書の作成、配付、高温焼却処理施設の建設に向けました調整への関与など、PCB協会の事業を全面的に支援してまいりました。 さらに、高温焼却処理施設の建設にめどがつかないという状況を踏まえまして、平成四年以降、当時の厚生省、環境庁と連携いたしまして、焼却以外の科学的方法によってPCBを無害化する技術の評価を行ったところでございます。この結果、平成十年には、従来の高温焼却処理に加えまして幾つかの科学的な無害化処理技術が廃棄物処理法上も認められるようになったところでございます。このように、経済産業省といたしましても、PCB製造事業者等の事業者ベースでの取り組みを支援しながら、できるだけの努力をしてきたところでございます。 このように、三十年間にわたりまして努力を産業界、経済産業省ともしたところでございますけれども、結果といたしまして高温焼却処理施設の立地に対します地元住民の方々の同意を得られなかったということで、我が国におきますPCBの処理が進まなかったということは大変残念に思っているところでございます。 私ども経済産業省といたしましては、今後とも環境省と連携しながら新たな技術開発等によりましてPCBの無害化処理を推進する動きを積極的に支援していきたいというふうに考えているところでございます。
○福本潤一君 環境省も経済産業省も、高温処理、無害化処理を進めようと思ったときに、地元住民の理解が得られなかったということも一つの大きなできなかった理由に挙げられているようでございます。 二〇〇〇年に循環型社会形成推進基本法が通りまして、その中で拡大生産者責任という内容のある条文もあるわけでございまして、拡大生産者責任というふうになると、また産業界の、こういうPCBをつくられて、以後は生産していないとはいえども、以後現実に製品として出回っているものに対しても廃棄まで責任を持っていくという姿勢が二〇〇〇年以後問われるような状態になっていくんだと思います。 そういう意味では、地元住民の理解が得られなかったということになりますと、今後、無害化処理をする工場、そういう形でつくろうとして今後進められていくだろうと思いますけれども、今後はじゃ地元住民の理解を得られるのかという気持ちにも私もなってまいりますが、環境省、この無害化処理工場を今後計画されているだろうと思いますが、その計画されている状況と、同時に地元住民の理解、今回は得られる、そういう変化が生まれているという認識を含めてお伺いしたいと思います。
○副大臣(風間昶君) これはなかなか難しい問題で、総論としては一刻も早い処理は必要だということを国民の多くの皆さん方は御理解をしていただけるんですが、いざ自分のところにその施設が来ると、あるいはそれがつくられるという話になると、これまた別問題で、どうも御自身の住んでいらっしゃる方々の生活と照らし合わせての判断がまた働くものですから、非常に私どもも頭、悩ましい問題でございます。 しかし、そうはいっても、きちっとやはり、害が明らかであり、なおかつ絶対消失しないという特性からしますと、どうしても処理施設をきちっと関係自治体のまた住民の皆様方の御理解を得て、かなりの部分情報公開をしながら環境事業団を活用してつくっていかなければならないというふうに思っておりまして、保証が得られるのかという、理解が得られるのかということでありますけれども、得られるように最大限努力していきたいというふうに思っておりまして、応援団になっていただきたいことを心からお願いする次第でございます。
○福本潤一君 今回、PCBの処理法の法案が通過いたしますと、またきちっとした形での対応を、現実に国政の中で対応する必要が出てくるわけでございまして、エコタウン構想、各地である、例えば北九州にこの処理工場をつくろうと今動きがある。そういう中では、新しい循環型社会法が通り、またPCB規制法が通った段階ではまた進められることができるようになるのかな、また住民も理解するように対応して熱心にやっていけるものかと思いながらも、三十年間も現実には進まなかったということの責任も踏まえた上で、今後エコタウンなんかを進めていただければと思います。 先日、五月二十二日に総理にエコタウン構想のお話をしていたら、三大都市圏のみならず、政令指定都市のみならず、地方都市圏のみならず全国すべてで循環型エコタウン構想を進めるんだというふうに言っておられましたので、そういう中、新しいPCB規制法ができた段階で積極的に鋭意取り組んでいただければと思います。 もう一つ、重要な質問なんでございますが、今回、法律の条文の中に、処理期間、これからPCBを処理していく、処理期間は政令で定めるという文言がございまして、国際的にもPOPsの条約が採択されたということもございますし、これから国際的に日本として取り組んでいくんだ、積極的にPCB規制法ができた上でも対応していくんだということででも、法律の公布後直ちに政令を定めて対応していく。さらに、政令で定めるとなりますと、条文に数字が入ってきていませんので、処理期間を具体的にいつにするのか、これが重要なテーマになってくると思いますので、具体的な処理期限を私の方ではお伺いさせていただければと思います。
○国務大臣(川口順子君) 処理期限につきましては、政府としていつまでに処理を終える考えなのかを明確にした上で処理体制の構築に取り組んでいくべきであると考えておりまして、法律の成立後直ちに政令を定めることとしたいと考えております。 この政令で定める処理期限は、その前提となる処理施設の整備状況などを含め、PCB問題及び本法律を取り巻く事情に変更が生じた場合には必要な措置を講ずるものでありますが、現在のところ、法施行の日から十五年、すなわち平成二十七年度末ごろまでの期間とするのが妥当であると考えております。これはPCB廃棄物の処理施設をおおむね五年程度を努力目標に整備を進め、PCB廃棄物の処理をおおむね十年程度を目標に完了させることを想定していることによります。 今後、法附則第二条に基づきます法律の施行の状況の検討のほか、処理施設整備の状況を臨機に勘案してまいりますが、十五年後にはPCB廃棄物の処理をおおむね完了できるよう最大限の努力をしてまいる所存でございます。
○福本潤一君 三十年処理が進まなかった、今回法律ができる、法律ができた段階で十五年ということでございます。なぜ十五年もかかるのかなと。もう速やかにこれ、三十年できなかったものをまた最終的に処理し切るまでに十五年、四十五年という状況になるんだなというふうに今聞いて若干驚いたところですけれども、なぜ十五年もかかるんですかね。今、五年、十年、十五年のそれぞれの目標を言われていたようですけれども、もっと早くできないのか。ここをきちっと今後の、環境省になって大きな法律、PCB規制法が通るわけでございますので、ぜひとも、なぜ十五年なのか、もっと短くできないのか。 五年、十年、十五年の目標を再度確認させていただければと思います。
○政府参考人(岡澤和好君) ただいま十五年と申し上げましたのは、施設の整備期間五年間プラス処理期間十年ということで十五年と申し上げたわけでございますけれども、処理施設の整備につきましては、全国数カ所、五、六カ所程度の施設を整備することを目標にしておりますけれども、現時点では、北九州市で受け入れを前提に調査を進めていいということを言っていただいている以外、施設の設置のめどがまだ立っておりません。 今後、鋭意努力いたしまして、各ブロックごとに必要な施設の整備を図ってまいりたいと思いますけれども、これは五年間を目標にして私どもとしては努力をしたいというふうに考えていますが、地元の状況等によりまして期間がおくれることもございます。いずれにしても、できるだけ早くやりたいと思いますが、そうしたことも考えますと、五年というのは必ずしも余裕のある時間設定というわけでもございません。 したがいまして、その後、五年で整備した後に、これは計画的にということでございますので、十年ぐらいかけて、各都道府県ごとに所有していますPCBにつきまして年次計画を策定していただきまして、それに基づきましてきっちりと処理をさせていただきたい、こういうふうに考えております。
○福本潤一君 五年の目標が環境整備、また十年で処理施設を完備して十五年で最終的に処理完了ということだそうでございますけれども、これ十五年というのはやはり長いなという感じは私の方は受けます。 と申しますのは、ダイオキシン、九八年の十二月に規制法を発表して、さらにその法律ができた以後は、ダイオキシン類の中にPCBの一部はコプラナPCBは入れると。データを見てみますと、それ以前のダイオキシンの値のデータプラスコプラナPCBというのになると、場所によりますけれども、ダイオキシン類として考えたら倍ぐらいの値になるという状況でございますし、そういう中、ベトナム等々でもダイオキシンの値というのは当初散布された値からかなり低下していっている。PCBの方がもっと分解しにくいのかな、自然の中ではという状況がありますし、ダイオキシンに対する対策のときに、PCBも一緒に処理をする処理の仕方、さまざまな方法、高温処理のみならずいろいろな方法がありますけれども、例えば愛媛大学の橘先生のダイオキシンを分解するキノコというのがよく出ますわね。これはPCBも分解できるキノコということで、日常的にはダイオキシンを食べるキノコという木材腐朽菌という菌でやったりしておりますし、今各地でのダイオキシン問題のときも、これをただ物理的な処理のみならず、鹿児島の川辺町や何かでドイツのベルジングが来てやっておる処理方法や何かは、化学的に塩素を脱塩する。PCBも酸素が二つ多いか少ないかだけの化学式でございますし、似たような形でやるときに、化学的な方法、さらには生物、微生物学的な方法、さまざま考えられるわけでして、いろいろな費用の計算もあるでしょうけれども、ほかの処理方法も考えて対応もできる。 特に、ダイオキシン規制法で土壌、大気、水質のそれぞれの環境基準が決まったときに、土壌の基準というのは大変甘いんではないかという話も現場に出ていまして、今一〇〇〇ピコグラムという土壌基準が出ていますね。 一〇〇〇ピコグラムの土壌基準が出ているときに、先日、東京の大田区で出てきた環境基準の五百七十倍という値は、その甘い基準のさらに五百七十倍という途方もない値が出た。大阪の能勢町で大変なダイオキシンの値が出たときに、この値はイタリアのセベソと同じぐらい、イタリアのセベソでは住民が二十年間避難したというような状況と同じ値だと言いましたけれども、今回、わかりにくいですけれども、大田区の出たデータは、五百七十倍といっても能勢町をさらに超えておる値が出ておるわけですから、そういう意味では大変な値が出ている。そういう中、ダイオキシン類の対策でも対応しなければいけない。特に土壌というのは熱処理したら大変でございますけれども、熱処理したらもとのものはもう生き返らないわけでして、農薬、化学肥料で、焼却炉からダイオキシンが出る前には、農薬、化学肥料のかつて2・3・5Tという農薬からもかなりのダイオキシンが蓄積されていると。土壌の改善のところに関しては、豊島に関しても、あそこは最終的に隣の島で溶融炉で処理するということになりましたけれども、土壌処理という観点で考えるとむしろこういう熱処理以上に微生物の処理やなんかもいいんじゃないかという話が出ています。 ですから、十五年かかって高熱処理するだけの対策で考えるんじゃなくて、もっと対応策を多様な方法にわたって考えていただいたらどうか。もちろん物理的な方法でも熱処理以外にも、超臨界水というような処理で進んでいる焼却場も実験段階からいよいよ実用段階に行こうとしている。そういう多様なニーズを組み合わせてもっと早く対応できないものか。ここの点を一言、対応方含めて、年数のものも含めてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(岡澤和好君) 処理技術の中には高熱分解、高温焼却処理と化学処理とがございます。高温焼却処理につきましては、従来、高温焼却処理によりまして施設を設置するということで準備をしていたところ、なかなか住民の御理解が得られなかったということでございまして、先ほど副大臣の方から申し上げましたように、化学処理を基準の中に追加したわけでございます。今回、環境事業団が中心になって行います処理では化学処理を中心に考えたいというふうに考えております。 処理のスピードという点から申しますと、つまり大量処理という観点から申しますと、高温焼却処理の方がそれは向いているんですけれども、高温焼却処理の場合にはどうしてもガスの中に燃え残りが出るとか、何か運転の不調があった場合に周辺の環境を汚染するのではないかというような不安がどうしても払拭できないということがございますので、各プロセスごとに工程管理ができるような化学処理の方が住民の方々に安心感を持っていただくという上では望ましい方法だと思います。 そうした処理の方法の制約もありまして十年間ということで考えさせていただいているわけです。特に、また処理を実際に行う場合も、ある程度広域的に行いますけれども、処理施設の近傍から、例えば地元の市町村とか地元の府県とかいうところを中心に行って、だんだん広域的に広げていくという考え方もございますので、いきなり例えば数年、五年とか七年とかという短い期間を設定して全体をするというのはなかなか難しいということがございますので、その辺は御理解いただきたいと思います。
○福本潤一君 最大限で十五年という形で対応するというお答えでございました。ある意味では、最大限ということは、十五年たったときには完全にもう延期もなく確実に十五年という十五年だというふうに私も思わさせていただきますけれども、今お答えの中で、物理的な方法と化学的と言われた化学的方法、この二つがよく言われるんですけれども、生物学的な処理、微生物等々も使った処理というのは、新聞情報、また私も同僚の元学者で仲間でありました橘先生を初め、農学部の先生方でかなり取り組んでおられる方はいっぱいおられるわけですね。そういう中で、お答えの中で、土壌に関してはむしろ微生物等でやった方が、農薬、化学肥料に関するものが土壌に蓄積されておるというデータもあるわけですから、むしろいいんじゃないかというふうに私は思うんですね。だから、木材腐朽菌だけじゃなくて光合成菌やなんかでも分解できている。だから、ベトナム等で自然に分解しているのはそういうような菌によっても分解していたんだろうと思います、ダイオキシンに関して。 ですから、なぜ微生物学的な処理等々は検討しないのか。水質と大気と土壌という意味では一番土壌の中での、豊島の問題、五十万トンの自動車廃棄物中心にあったあの問題を含めて、土壌関係はむしろ微生物学的な方法を取り入れたらいいんじゃないかというふうに私は思うんですが、その点、もう一度念押しでお伺いします。
○政府参考人(岡澤和好君) 先ほどちょっと申し忘れましたが、微生物を使った処理方法についても検証して基準に入れております。ただ、今回環境事業団を中心にして処理いたしますPCB廃棄物は、高圧トランス・コンデンサーを中心に行いますので濃いPCBでございまして、どちらかというと微生物が得意でない分野のPCBでございますので、今回の環境事業団が行う処理に当たっては化学処理が適切かなと思っています。 ただ、御指摘のように、土壌の場合にはこれまた土壌の特性がございますので、生物処理あるいはほかの処理も適用できるものというふうに考えております。
○福本潤一君 そういう意味では、高圧トランス・コンデンサーということで対象として物理的、化学的方法という言われ方をしたんだなということは理解はできます。 と同時に、今後さまざまな形でPCBのみならず違う化学物質、POPsの条約が採択されたということは、もうPCB以外の化学物質も条約の対象になっておりまして、そういったものに対しても同様の措置が必要になってくるんだと思います。PCBとかダイオキシンという言葉でさまざまな有害化学物質ということで対応しておりますけれども、これは環境ホルモンのもう日本の政府ですら認めておるナンバーワン、ナンバーツーのような物質でございますし、ほかにもいろいろな物質が外国では熱心に取り組まれていますが、日本でも六十数種類でしたか、認知された環境ホルモンもあるわけでございますので、そういった物質に対しても対応していかなければいけないというふうに思います。 そうしますと、PCB以外の対策、このPOPsの条約で対象となっている他の物質に対してはどういうふうに対応していかれるのか、これもお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) POPs条約は、つい先日、五月二十二日にストックホルムで開かれました会議で採択をされました。この条約は、PCBを含みます十二種類の化学物質につきまして、製造・輸入規制、排出削減、廃化学品の適正処理の推進などを義務づけておりまして、これらの化学物質による地球規模の環境汚染を防止する上で重要な条約だと認識をいたしております。 今後は、我が国といたしまして条約の要請を確保できますように、関係各省と連携をいたしまして、既存の法的及び行政的な仕組みの活用はもとより、国内体制の整備につきまして早急に検討を進めてまいりたいと存じます。
○福本潤一君 一つのPCBの規制法が大きなきっかけになって、ほかの十二種類の有害化学物質に対しても条約どおりきちっとした対応を進めていただければと思います。 同時に、今後、PCBとかダイオキシン類、有害化学物質、環境ホルモンとしても大変な悪さをする、神経機能を侵すとか、また生殖機能を侵す、また免疫機能を侵すということで、日常的に未来世代に対しても大きなマイナスの影響を与える物質というものに対する取り組み、いよいよ本格的に始まってきている段階でございます。 土壌にかつて残っておったダイオキシン、またさらに塩化ビニールの加工工場等々で割と危険性を認知していないまま焼却して高濃度のダイオキシンが出てきたような土壌の問題。こういった問題は、高知市の中でビニール加工工場の跡地を買って、周りの人たちは当時は大変な思いをしていたところ、県が公営住宅をつくろうということで土地を買い入れた。買い入れた後調査したら、高濃度のダイオキシンのデータが出た。公営住宅をつくろうにも、つくる段階に行くまでに大変な時間がかかってきたというようなことも具体的に起こっています。ですから、こういう有害化学物質の汚染土壌、未来に対するこういう負の遺産にどう対応していくか、ここに関しましても決意を含めてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 最近、企業が工場跡地を再開発する、あるいは事業者によって自主的な汚染調査をするというようなことがございまして、土地の土壌の汚染が判明しているケースがふえてきております。 環境省といたしましては、このような状況を踏まえまして、土壌環境保全対策のために必要な制度のあり方の検討に着手をいたしました。昨年の十二月から学識経験者の方から成る検討会におきまして、土壌汚染による環境リスクのとらえ方、調査、処理のあり方等について検討を行っております。現在のところ、五回会合を開かせていただいておりますけれども、さまざまな難しいクリアをしなければいけない問題がございます。ただ、できるだけ早く検討を進めまして、その結果をもとに制度化を念頭に入れた取り組みを進めてまいりたいと考えております。 それから、ダイオキシン類による汚染土壌の問題につきましては、ダイオキシン類対策特別措置法に基づきまして、汚染土壌の処理対策が円滑に進められるように努めてまいります。
○福本潤一君 さまざまなこういう化学物質、もう地球上、新しい化学物質も含めて五万個もあって、それもきちっと五万種類が環境ホルモン作用がどの程度あるのかというのはまだ調査は進行中のようでございますので、そういった有害な化学物質、我々の子供たち孫たちの世代に悪影響が及ばないような対策をきちっととっていただければと思います。 今回、もう一つの法律、環境事業団法の一部改正法案が出てきております。今回の環境事業団、一つの新しい直轄事業を行わせられるようにするということも出てきておりますし、新しい内閣で特殊法人に対する改革、こういう問題に関しましても、今後環境事業団もその一つでございますし、そういう特殊法人の改革に対して、内閣また環境大臣としてどういうふうに取り組まれようとしているか、この意気込みを聞いておきたいと思います。
○副大臣(風間昶君) 午前中の御審議におきましても答弁させていただきましたが、小泉総理大臣が所信表明演説でも述べられております聖域なき構造改革、そして改革断行内閣を組織しますということで、特殊法人についてはゼロベースから見直すというふうにされているところでございまして、そのスケジュールにつきましては昨年十二月の行政改革大綱に示されておりまして、特殊法人の組織、人員の見直し、それから財政問題、退職金等々を含めた四つの項目に沿って議論、検討がされております。 そういう意味で、環境事業団におきましても、小泉総理の所信で示された考え方にのっとって、時代のニーズに合わせて必要な見直しを行っていくべきであると思いますし、また当然事業団としてもその対応で臨むつもりというふうに思っておるところでございます。
○福本潤一君 そういう中で、環境事業団が一つの新しい直轄事業、一つのPCBの処理も含めて対応していくようになるということでございます。 そうしますと、PCBの整備を進めていくというときに、環境事業団にそういった専門知識がある技術者がどの程度おられるかどうかのことも含めてさまざまな問題、新しく対応する問題が出てくるだろうと思います。 例えば、処理工場まで現実に保管しているところから安全に輸送して対応するとか、そういうような問題もございますでしょうし、環境事業団として新しい、今まで処理の実績があるわけではございませんし、そういった問題に取り組むに当たりまして、PCB直轄処理業務、またPCB建設譲渡事業という事業、こういったものを処理する能力、技術を身につけていかなければいけないと思います。 PCB処理に実績のない事業団の職員の教育訓練も必要なことだと思いますが、これは環境事業団の理事長さん来ておられるんですよね、この点、特に今後責任の重い問題を担うということになりますので、どういうふうにしていかれるか、この点をお伺いしたいと思います。
○参考人(田中健次君) ただいまお話ございましたように、私ども事業団といたしましては、これまで長年、産業廃棄物処理施設の建設譲渡事業あるいは融資事業を行ってまいりまして、産廃の全体に関しましてはいろいろ先端的な技術やノウハウを蓄積してまいりました。 しかし、先生が今おっしゃいましたPCBに限ってのことを申し上げますと、昨年度、平成十二年度にPCB廃棄物に関する適正処理支援事業、これはミレニアムプロジェクトでございましたが、この事業ができまして、私ども環境事業団が民間におきます新しい処理技術等の助成事業を既に昨年度から実施をいたしております。これらの事業を通じまして、PCBの廃棄物の処理に関する知見を集積しつつございます。 さらに、PCB処理事業に関することでございますが、もしこの法律が通りますと、私どもとしても、PCB処理の特殊性ということで、学識経験者から成る検討委員会等もつくりまして、そうした各種の調査検討を進めていく過程でPCBの処理に関する一層の知見の集積を図っていきたいというふうに思っております。 私ども環境事業団、技術者集団でございまして、六十人の技術者の集団がございます。特に、化学あるいは衛生工学等の専門技術者もございます。そうしたことで、国内では自社処理をした例しかございませんが、そうした例も参考にし、また海外では処理が進んでおりますので、海外の処理事例等も参考として、職員の能力向上に引き続き努めるということでこの問題に対処してまいりたいというふうに考えております。
○福本潤一君 重要な責務を新たに担われる、そういう中で教育訓練も徹底して対応していただければと思います。 ところで、今回、PCBの廃棄物の処理の基金、これも一度私も申し入れ、かつての厚生大臣に申し入れしたことがありますけれども、具体的にだれがどの程度の費用を拠出した上での基金になるのか、これ、見通しを含めてお伺いしたいと思います。
○副大臣(風間昶君) お尋ねのPCB廃棄物処理基金は、国とそれから都道府県の補助金で造成すると。なおかつ処理が、費用負担能力が小さい中小企業にかかってくるトランス、コンデンサーの処理については、実質的に軽減するための助成を行うということといたしておりまして、平成十二年度の予算で、国が二十億、予定が二十億、都道府県二十億という予算措置をさせていただいておりまして、それにさらに、先ほど議論にありましたPCB製造事業者あるいは製品事業者の方々の社会的責任を担っていただくような形で出捐をしていただくと。これ、どのぐらいになるかわかりませんが、いずれにしてもこれは経済界を通して要請をしているところでございます。 そういう仕組みで、平成十四年度以降も同様の方針で見積もってまいりたいというふうに思っておるところでございます。
○福本潤一君 そういう形の基金を新たに運用していかれるということで、経済産業省も一つの製造者でございますし、製造者を監督する官庁でございますので、産業界としてもきちんとこういう形の基金に拠出するように協力すべきじゃないかというような指導もあってもいいんじゃないかというふうに思いますが、どういうふうにお考えでしょうか。
○政府参考人(小平信因君) ただいま御審議をいただいております特別措置法案におきましては、今後のPCB廃棄物の確実かつ適正な処理を円滑に推進するために、PCB製造者等は国及び地方公共団体が実施する施策に協力しなければならないこと、環境大臣はPCB製造者等に対して資金の出捐その他必要な協力を求めるよう努めることということが規定されております。 経済産業省といたしましては、このような規定の趣旨を踏まえまして、産業界から基金への拠出につきましては、必要となる金額や時期、今後行われますそうした検討に基づきまして産業界から必要な協力がなされるよう、環境省とも協力して対処してまいりたいというふうに考えております。
○福本潤一君 環境大臣の決意を聞こうと思っておりましたけれども、もう経済産業省の方から具体的に協力するということでございますし、ひとつ環境省、新しい時代に経済産業省と連携しながらする場面もあると思います。大いにPCBに対する対策に取り組んでいただければと思います。よろしく申し上げます。 以上で終わります。
○副大臣(風間昶君) 先ほどの私の答弁で誤りがございましたので、おわび申し上げます。 十二年度はゼロでございまして、十三年度から二十億でございます。
○福本潤一君 これからですか。了解でございます。
○岩佐恵美君 午前から午後の質疑が続いているわけですけれども、多少ダブるところがあるかもしれませんが、それはそれで、一応私の質問の流れもありますので、御容赦をいただきたいと思います。 ポリ塩化ビフェニル、PCBは、トランスやコンデンサーの絶縁油、熱媒体や潤滑油、ノンカーボン紙、可塑剤、塗料、接着剤などに国内で五万四千トンも使われてきました。一九六八年のカネミ油症事件で多くの人に被害を与え生産が中止されましたが、PCBを含む電気機器は引き続き使用され、使用済みPCBは処理対策が確立されないまま三十年近く大量に保管をされてきました。その間にかなりの量が行方不明となって、環境や生物、人体を汚染しています。 PCBはどんな性質を持っているのか、改めて御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(岡澤和好君) PCBは常温では無色透明な液体でございまして、その物理的特性といたしましては沸点が高いというようなことがございます。また、化学的な性質として、水に溶けない、熱により分解しにくい、酸、アルカリに安定している、金属をほとんど腐食しないなど化学的に安定していること、絶縁性がよいことなどが挙げられるというふうに承知しております。
○岩佐恵美君 PCBは環境中で非常に幅広く検出をされています。環境中でなかなか分解しない、長距離を移動する、ですから北極や南極まで、汚染が地球全体に広がっているということです。 地球規模での汚染状況について、大臣、どう把握しておられるでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) PCBは残留性の有機汚染物質でございまして、その特徴といたしまして、環境中で残留性が高い、生物に濃縮しやすい、あるいは長距離を移動して極地に蓄積しやすいといった性格を持っております。したがいまして、例えばホッキョクグマの脂肪から検出されるといったようなことがございまして、地球規模の環境汚染を起こしているというふうに認識をいたしております。 先般、国際的にPOPsの製造、使用の禁止あるいは排出の削減を行うというPOPs条約が採択をされたところでございまして、我が国といたしましてもPOPs条約を早期に採択いたしまして、PCBを初めといたしますPOPsによる地球環境汚染の防止に貢献をしてまいりたいと存じます。
○岩佐恵美君 PCBは脂肪に溶けやすいため、食物連鎖を通じて生物に濃縮が進み、広く生態系を汚染することが心配されています。特に、海生哺乳類への蓄積が高く、北極や南極のアザラシ、鯨などが高濃度に汚染されていると言われます。汚染源は地上にあるのに、人やコウモリ、犬のPCB濃度は高くても一ppm程度であるのと比較して、イルカや鯨など外洋性の動物の体内への蓄積濃度は高く、シャチでは五〇〇ppmという高濃度であることなどが報告されています。 野生生物への蓄積状況についてどう把握しておられるでしょうか。
○政府参考人(岩尾總一郎君) 環境省では、昭和五十三年から化学物質環境安全性総点検調査の一環として生物中のPCB濃度を調査しております。 平成十一年度の例では、全国二十地点で魚類、貝類、鳥類について調査を実施しております。その結果、魚類においては七十検体中四十検体からPCBが検出され、その検出範囲は湿重量一グラム当たり〇・〇一から〇・七八マイクログラム、貝類においては三十検体中十三検体から検出され、その検出範囲は同じく〇・〇一から〇・〇五二マイクログラム、鳥類においては十検体中七検体から検出され、その検出範囲は同じく〇・〇一から〇・〇五二マイクログラムでありました。 全体的に見ると、生物中のPCB濃度は昭和六十年以前と比較して低下しております。また、最近では、年度による若干の変動はあるものの、おおむね横ばい状態にあると認識しております。
○岩佐恵美君 魚をえさとするウミネコはかなり濃度が高い、ほとんど減っていない。スズキは東京湾でも大阪湾でも瀬戸内海でも最近高くなっている、そういう状況にあります。 近年、海の哺乳類の大量死が相次いでおります。一九八八年、北海、バルト海で一万八千頭のゼニガタアザラシが変死をしました。これは私も大変大きなショックを受けたことを覚えています。九〇年に地中海で七千頭のスジイルカが死亡しました。九七年には、カスピ海で一千頭以上のアザラシが死亡する、そういう事件があります。 七〇年代以降、こうした大量死が十件報告されているということですけれども、何が原因と考えておられるでしょうか、副大臣。
○副大臣(風間昶君) 先生御指摘になった北極海あるいはカスピ海でのアザラシやイルカの死亡の報告は、私もきのうペーパーを見ましてわかりました。北海、バルト海、それから地中海でもこの十三、四年のさまざまなデータで報告されておりまして、原因については日本水産学会のペーパーではありますけれども、ジステンパーウイルスによる感染が死因とされているが、汚染物質の蓄積により免疫力が低下したことが引き金になったとも考えられるというふうに報告があるのを見ました。 問題は、ですから、体内からPCBなどの蓄積性の高い化合物、物質が高い濃度で検出されて、だからそれによる免疫機能の低下ということで死期が早まったあるいは死亡したということを指摘する論文が結構多いわけでありますから、このことの検証をどういう形で進めなきゃならないかなというふうに思っています。結果においては高い蓄積があったということだけれども、直ちにダイレクトコーズという、直接死因かどうかということについては、もう少し私たちはさまざまな科学的なデータを引き寄せてみなきゃならないかなというふうに思っております。 したがいまして、因果関係について、原因は何だというふうに言われると、特定できませんと答えざるを得ません。
○岩佐恵美君 一九八八年の事件が報道されたときに、アザラシの目が腐ってなくなっていたり、あるいは体が本当に腐っていたりとかというので、物すごい被害で衝撃を受けたわけですけれども、こういう生物の大量死というのはそれまではなかったわけですね。まさに近年立て続けにこうした大量死が発生をしているということですから、従来なかったことから何らかの異変が起こっているというとらえ方が一般的ではないかと思うんです。 今、副大臣も言われたように、アザラシやイルカの免疫機能が落ちて、ウイルスへの抵抗性が弱まったんじゃないか、それで感染症が一気に広がって大量死に至ったと推測をされているわけですけれども、その引き金となった免疫機能の低下というのは、過去数十年間に使用された大量の、PCBだけではありません、PCBを初めとするいわゆるPOPsなどの蓄積性の高い化学物質が環境中に放出をされ、そしてそれが食物連鎖によって海の哺乳類に蓄積されたのではないか、そう疑われているわけです。 アザラシの肉を結構召し上がるカナダ、ケベックのイヌイットの方々の母乳のPCB濃度が高い、これはこの法案審査を通じても随分指摘をされているわけですけれども、この方々の子供の感染症による死亡の増加、あるいは免疫異常の増加が報告をされています。 PCBについて、国際的にも人や野生生物の汚染と影響が改めて大きな問題になっているわけで、今そういうことでPOPs条約が採択をされているわけですけれども、そういうPCBは急性毒性、皮膚毒性、神経科学的毒性、それから催腫瘍性、生殖・発生毒性、変異原性などが知られているわけですけれども、改めて人への健康影響についてどうお考えでしょうか。副大臣、お願いします。
○副大臣(風間昶君) PCBの人への影響については、あの例のカネミ油症事件の報告から、今先生お話をいただいたまざまな毒性があることはもう知られておりまして、最初にお話のあった急性毒性についても、皮膚の発疹や色素沈着、いわゆるしみ状のものがあちこちに発生してくるというのが代表的な症状でありますけれども、ちょっと医科学的に言いますと、急性毒性と慢性毒性というジャンル分けと、もう一つは臓器別の、今先生おっしゃった皮膚あるいは肝臓、催奇形性、いわゆるがんを含めた、それから生殖系と、二つの立て分けでありますから、ごっちゃにしちゃうとちょっとこちらもわかりづらくなるので。いずれにしましても、急性毒性については代表的な症状として皮膚症状が挙げられているということでございまして、慢性毒性については十分な知見がまだ得られておらないというのが実情のようでございます。 それから、臓器別といいましょうか、臓器別の毒性につきましては、スポット的に報告はされているんですけれども、それが普遍的に再現性を持ったものであるかどうかということについて現時点では明らかになっておりませんが、これは人間を使うわけにいきませんので、動物、また動物虐待と今度絡んできますからなかなか難しい問題で悩ましい問題かなというふうに思います。 しかし、科学的にはきちっと毒性についての、特に発がん性については研究していく必要があるだろうなというふうに思っておりまして、カネミ油症事件、起こってはいけないことが起こって、また起こってしまったら困るわけですから、そのデータがやっぱり唯一の基盤となって、もう少し世界的な、今先生お話のあったイヌイットの皆さん方の例も含めて知見を集積して、きちっとした形で出していきたいと思っています。
○岩佐恵美君 PCBなどについては、今、副大臣言われましたけれども、同じようなことを愛媛大学の立川涼名誉教授や田辺信介教授の皆さんは、野生生物、中でも長寿命の哺乳動物や鳥類は人への毒性影響を予知する指標となる、野生生物の異変と化学物質との因果関係を調べ、その成果を人への影響を未然に防ぐ早期警戒システムとして活用することを提案したい、そう述べておられます。 PCB対策は、安全処理と同時に生態系の保全、生物多様性の確保、そういう観点をはっきりさせて私は取り組むことが大切だというふうに思います。それがPOPs条約の趣旨のはずでもあると思います。今回の法律はその視点がありません。技術的対応のみの法体系になっているわけです。 そういう点で、POPsについて、人や野生生物の汚染の実態調査及び体内蓄積による環境影響調査について法律上位置づけて、そして本格的に取り組むべきだと思いますけれども、その点、大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) PCBを含みますPOPsにつきまして、我が国では、人の健康等に対する有害性評価に基づきまして、化審法、ダイオキシン類対策特別措置法等により、製造や排出の規制等の対策を講じてきているところでございます。また、これらの物質の環境汚染の実態等につきましても継続的に調査を実施してきております。 それから、POPsによる地球規模の環境汚染の防止を強化するために、POPs条約がことしの五月二十二日にストックホルムで採択されました。この条約は、PCBを含む十二種類の化学物質につきまして、製造・輸入規制、排出削減、それから廃化学品の適正処理などを推進しようということでございます。 今後は、我が国といたしまして、この条約の要請を確保できるように、関係省庁と連携をいたしまして、既存の法的また行政的な仕組みの活用はもとより、国内体制の整備につきまして早急に検討を進めてまいりたいと存じます。
○岩佐恵美君 PCBによる河川や海水の汚染、これは九〇年代に入ってから、むしろ低緯度のアジアやオセアニアで高い、発展途上国で汚染が進行していると言われます。これらの国々は、PCBはほとんど先進国からの輸入であり、PCBを五千トン以上輸出している日本の責任も大きいと思います。国際的な協力のもとで、特にアジアでは日本が中心になって必要な資金、技術援助、これを行って、生産・使用統計の収集だとか整理、公開を進めていくべきだというふうに思いますが、その点、いかがでしょうか。
○副大臣(風間昶君) 大臣が手を挙げられましたけれども、私が答えてよろしいですか。──大臣の方がいいですか。
○国務大臣(川口順子君) 実は風間副大臣の方が私よりもこの道のプロでいらっしゃいまして、よくお答えになれると思いますけれども、それでは私から申し上げます。 PCBの汚染は、先進国だけではございませんで、オセアニアやアジアの開発途上国においても共通な問題となっているわけでございます。日本のこの分野における経験を周辺諸国に移転するということは、したがいまして有意義であるというふうに考えます。 PCB廃棄物を含む有害廃棄物対策につきまして、従来から、開発途上国を対象にいたしましたセミナーの開催、開発途上国からの研修員の受け入れ等を通じまして、日本の有害廃棄物対策につきましての制度ですとか技術移転等を進めてきたところでございます。 環境省といたしましては、引き続き有害廃棄物対策につきまして技術協力の推進を進めていきたいと思いますし、それからPCB廃棄物についての処理技術の援助や資金援助の要請がなされました場合には、JICA等の関係機関とも調整をしまして、開発途上国におけるPCB対策のあり方につきまして真剣に検討をしてまいりたいと存じます。
○岩佐恵美君 先ほど岡崎委員から問題提起がありましたけれども、PCBの摂取許容量、これは体重一キロ当たり一日五マイクログラムで、ダイオキシンのTDIが四ピコグラムに引き下げられたときに、PCBの摂取許容量は見直されませんでした。ですから、PCBはダイオキシン換算で五十倍も緩い、そういうことになっているわけです。 これは衆議院の、私は参考人質疑を読ませていただいて大変問題だなと思ったのは、中途半端にPCBが加熱をされて酸素の中に放置されると、ダイオキシンの一種であるポリ塩化ジベンゾフランに酸化されて毒性がむしろ強まるという性格があると。それから、先ほどから言われているカネミ油症事件ですが、「実はPCBが、熱媒体として使われている間に変質し、ジベンゾフランというダイオキシンの仲間に変わっていって、それが超毒性を発揮したということもその後にわかりました。」、こういう陳述が、記述がございます。 それで、やはり私は、PCBについてはきちんとそれはそれとして毒性を評価して、そして基準を定める、これは当たり前のことだと思うんですね、そのことをやるべきだと思いますけれども、いかがですか。
○副大臣(風間昶君) 御指摘は単なるPCBではなくてコプラナPCBのことについての毒性評価に関するお尋ねかなとも思いますが……
○岩佐恵美君 ジベンゾフラン。
○副大臣(風間昶君) ジベンゾフランですね。 まず一つは、コプラナPCBについてはダイオキシン類特別対策法できちっとダイオキシンの耐容一日摂取量として、今先生おっしゃいましたように、体重一キログラム・四ピコというふうに定めておりまして、今回の法律との絡みでいきますと、PCB中のコプラナPCBの毒性に注目した規制が既にダイオキシン類特別対策措置法について行われているというふうなものを踏まえていますから、既存の法と今回の法と相まってPCBを安全にきちっと処理するというふうに考えておるわけであります。 ここまではそう思いますが、今先生おっしゃったように、すべての何か一つの物質に統一換算して毒性評価をきちっと対照的にというか対比をしながらしていく必要があると思います。私もそう思います。 したがいまして、科学的知見を、お一人の御研究家のとうとい研究成果がかなり普遍的なものだというふうな状況が判断できるような科学的知見が得られるまでは、やっぱりそう簡単にああそうですかとぽっといくわけにはいかないかなというふうに思いますから、ちゃんとした広範かつ再現性のある科学的知見が得られれば、私どもとしては見直していくことにはやぶさかではないというふうに思っています。
○岩佐恵美君 私は、PCBが社会的に大きな問題になったときにちょうど消費者運動に携わっていました。そのときに魚介類の暫定基準ということを決めたわけですけれども、それは人間の健康を中心にという面もあったと思いますけれども、実際に魚が食べられなくなっては困るということで遠海魚と近海魚に分けて暫定基準をかなり緩目に決めていったということで、非常に国民の間からは不信感が起こった、沸き上がったわけです。 ですから、私は、そのときの記憶があるものですから、やっぱり実態に合わせて基準を決めていくのではなくて、科学的にきちっと知見を積み上げてやっていくべきものはやっていかなきゃいけないんだ、そこのところは真摯に受けとめて取り組んでいただきたい。それが国の責任であるでしょうし、それから私たち国会でそういう皆さんの不安を真正面から受けて、じゃどうしようかということを議論していく、そういう責任があるというふうに思っているんです。 ですから、先ほども議論になりましたけれども、私も改めてその問題を提起したいということで提起をさせていただいているんです。積極的にその問題について考えていくということで取り組んでいただきたいと思いますが、いかがですか。
○副大臣(風間昶君) 今後とも、新しい科学的知見を踏まえまして、必要があれば適宜見直していく所存でございます。
○岩佐恵美君 ちょっと具体的な問題について伺いたいと思います。 神奈川県保険医協会公害対策部が行いました横須賀米軍基地前の海の魚類調査で、ハゼやフグの背骨の異常が報告をされました。異常ハゼを分析したところ、内蔵のPCBが五・四ppmで、規制基準三ppmを大幅に超えていました。その他、鉛が一・六ppm、砒素も〇・九ppmと高く、カドミウムや水銀も検出されています。九八年から調査をして、最初の年はほとんど異常ハゼということがなかったんだそうですが、九九年の調査ではレントゲン検査で三割のハゼに背骨の異常が発見され、昨年十月の調査では六割に急増したということです。 原因が問題になっているんですけれども、米軍横須賀基地では九九年十二月から、十二号バースの拡張のため汚染封じ込め工事が行われております。その点について、防衛施設庁は九八年に十二号バースの環境調査をしていますが、どんな調査結果が出ているでしょうか。
○政府参考人(伊藤康成君) 平成九年の八月から平成十年の十月までの間でございますが、十二号バースにつきまして調査を行いました。全体を三十二区画に分けまして、三十二地点の土壌環境等につきまして調査をいたしたところでございます。 この結果でございますが、溶出量としましては、重金属では鉛が十九地点、六価クロムが一地点、砒素が二十八地点、総水銀が十四地点、それからセレンが五地点の五項目、それから有機塩酸系化合物等では1・1・2トリクロロエタンが三地点、1・3ジクロロプロペン一地点、ベンゼン三地点の以上三項目でございますが、計八項目につきまして土壌の環境基準を超える値が検出されたところでございます。また、含有量といたしましては、鉛が十一地点、総水銀が十地点、二項目につきまして環境庁、当時は環境庁でございますが、指針の参考値を超える値が検出されております。 また、地下水につきましては、三十五地点の調査をしておりますが、二十三項目の分析を行ったところ、重金属ではカドミウム一地点、それから鉛が八地点、砒素が七地点、総水銀が三地点の四項目、また有機塩酸系化合物ではベンゼン二地点がそれぞれ地下水環境基準を超える値ということで検出されております。 これを受けまして、平成十一年の三月に先ほど御指摘の封じ込めのための対策工事を契約して、現在その工事を継続しているところでございます。
○岩佐恵美君 かなり土も水も汚染をされているというところなんですが、実は二〇〇〇年五月に十二号バースの護岸が崩れる、そういう事故がありました。 調査した保険医協会がなぜこの九八年の調査からこういうふうに異常が見つかったかということについて調べていくと、ハゼが幼魚である時期にその護岸が崩壊している、そしてそこで海水が汚染をされたんじゃないか。ちょうどその二〇〇〇年十月の調査の時点で、ハゼが幼魚のときに影響を受けてそれが育っていったということで影響を受けたんじゃないだろうか。こういう閉鎖水域における汚染の問題、これを市民団体が何とかしてほしいという提起をしても、県、防衛施設庁、環境省と縦に分かれていて窓口がはっきりしない、敏速な対応が行われないということでみんな大変困っているわけですね。 ぜひ環境省が窓口になって、米軍基地周辺あるいは前面海域の水質、底質などについての調査をして汚染除去などの抜本的な対策を講ずるべきだと思いますが、その点いかがでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 横須賀市の臨海公園の前の海域で神奈川県の保険医協会が行った魚類の調査で脊柱側わん等の異常が見られたという報告があったということは承知をいたしております。 この件について、先ほど、県と防衛施設庁と環境省との三つの関係者がいるので、その三つの窓口を環境省でと委員おっしゃられたように伺わせていただきましたけれども、これはそれぞれ連携いたしまして処理をさせていただきたいと思います。 なお、環境省における窓口は水環境部が行うことといたしたいと思います。
○岩佐恵美君 実は、この臨海公園というのは、私は横須賀育ちなものですから、毎日のように犬の散歩をしていたところなんですね。軍港ではあるんですけれども、多くの市民が憩える場所でもあるんです。 私はとても好きな場所なんですけれども、そこの臨海公園の魚に大変今異常が見られているわけですけれども、多くの市民がそこで釣りをしています。この間も小学校の同窓会があって帰りに臨海公園まで歩いていってみたら、本当に子供たちが一生懸命釣りをしているんですね。実は、その保険医協会が調べた魚も市民が釣った魚を調べているわけです。そして、こういう異常が見つかっているわけなので、私は放置できない問題だというふうに思います。 大至急調査をして、市民が被害を受けないように、そうした不安を持たないように必要な手だてをとるべきだと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) この地域におきます水質の状況につきましては、崩落がございました平成十二年五月に防衛施設庁が調査を行っておりまして、その結果では、私どもが承知しておりますのでは、鉛について一時的に水質環境基準を超える検出があったものの一週間後には改善をされた。それから、カドミウム、総水銀、砒素につきましては検出されなかったか、または環境基準未満であったということでございました。 それから、今回の地元団体、おっしゃった神奈川県保険医協会によります調査では、異常のあったハゼからPCB、水銀等が検出はされていますけれども、旧厚生省の定めました魚介類の暫定的規制値があるPCBと水銀の調査結果の数値は規制値以下であったというふうに聞いております。 したがいまして、これらの今申し上げたデータを見る限りは、この水域の魚介類の安全性については特段の問題が生じるものではないというふうに考えております。
○岩佐恵美君 ただそういうことだけで、異常ハゼが六割も見つかっているというふうになると、やっぱり不安はあるわけですから、安全なんです、大丈夫なんですということだけで市民が納得するというふうに私は思いませんので、大至急何らかの必要な手だてというのはとっていかなきゃいけないんじゃないかなと思いますけれども、そこはお考えにはならないということですか。
○国務大臣(川口順子君) 現在のところ、先ほど申し上げましたように考えております。 今後、引き続き必要がございました場合には、関係者と連携をいたしまして対応していきたいと考えます。
○岩佐恵美君 次に、大田の工場跡地の土壌汚染について伺います。 長期にわたる事業者任せの保管ということでPCBの紛失が広がって、国民生活の身近なところでもPCB汚染が進んでいます。先ほどからお話がありますように、大田区の大森では工場敷地の土壌から環境基準の五百七十倍、五十七万ピコグラムという本当に驚くべき高濃度のPCBが検出をされて大きな衝撃を与えているわけです。 汚染の状況についてちょっと簡単に御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(石原一郎君) 御指摘のありました件につきましては、大田区が平成十二年六月に実施した調査により、大田区大森の下水道工事現場付近の土壌からダイオキシン類が検出されました。それを受けまして、さらに東京都が学識経験者から成る、これは都の市街地土壌汚染対策検討会でございますけれども、その検討会にも諮った上で、汚染状況の把握のための詳細調査を実施してきたものでございます。その詳細調査の結果につきまして、先ほど委員の方からお話がありましたように、最高で五十七万ピコグラムのダイオキシンが検出されたということでございます。 東京都では、この詳細調査の結果に基づきまして、本年の四月に先ほどの対策検討会に報告いたしまして、今後の対策について委員会での審議を行ったというふうに聞いております。東京都としましては、この検討会の審議も踏まえまして、ダイオキシン類対策特別措置法に基づく措置も視野に入れ、汚染範囲の最終的な確定あるいは対策の検討等を行っているというふうに聞いております。
○岩佐恵美君 現場は中小工場や住宅が密集しているところです。現地調査に行きましたけれども、その中で大変ショックを受けたのは、一番高濃度の汚染が確認された場所に水道管が通っていたことなんですね。カネミ油症事件というのは、御存じのようにパイプのピンホールから漏れたPCBが食用油を汚染したものなんですが、水道管が腐食すれば水道水にPCBが混入するおそれがあるということもありますので、本当にこれは大変なことだというふうに思いました。 私は、汚染の土を除去する、あるいは水道管について今一番汚染がひどいところを通っているわけですから、住民の方々も非常に不安に思っているので、そういう場合には、水道管を汚染がないところに移動させるとか、とにかく住民の不安にこたえてきちっと対策をとるべきだというふうに思いますけれども、その点、副大臣いかがでしょうか。
○副大臣(風間昶君) 東京都のダイオキシン類の土壌汚染は、基本的には排出者、汚染原因者の対策をきちっとやるというのが原則で、だから東京都はそういう意味でサンプリング調査などをやっていらっしゃるわけですね。それについて環境省としても技術的助言をしているわけでございます。 例えば、範囲を確定するための箇所のピンポイントの調査について詳しいことをきちっと実施していってくださいよとか、あるいはサンプル箇所の選定についてはこうですよとか、あるいはそこの原因となっている土地の履歴をきちっと調べるのにはこうこうですよとか、あるいは土地、土壌だけじゃなくて今お話のあった地下水を含む水道管も調査をすることとかといったような技術的助言をした上で東京都は進めているというふうに承知しております。 したがいまして、対策がきちっと円滑に進めていけるように環境省としても取り組んでいかなければならないというふうに思っておりまして、お聞きしましたら、東京都では今回の汚染土壌の除去の対策実施に当たって、公害防止事業費事業者負担法というのがあるんですね、もう一回言いますから聞いてください、公害防止事業費事業者負担法という法律に基づいた費用負担計画の策定も検討しているというふうに聞いておりまして、適切にやっていただきたいなというふうに思っています。
○岩佐恵美君 先ほど、環境省として九九年度土壌汚染調査を行って三十二件中七件で環境基準に適合していないところがあったということですが、こうした土壌汚染というのは恐らくほかにもたくさんあると推測をされるわけです。調査対象の化学物質濃度が環境基準を超えていた事例の圧倒的多数が、工場とか事業場の敷地あるいはその跡地です。 大田区の場合は、水道工事の残土に環境基準の十六倍のダイオキシンが検出されたためにボーリング調査をして、地下〇・四メーターから一・八メーターのところで高濃度汚染が確認されました。たまたま高濃度汚染が見つかったから調査をするということになったわけですけれども、そうではなくて、この大田区のように工場が集中しているところについては、事業場の協力を得て自治体が計画的、総合的な汚染調査を行うということが私は必要なのではないかというふうに思います。 そういう観点から、自治体にそうした旨を伝える、あるいはこういうふうにやってくださいというふうな実施の手だてなどについてもよく話をするということが必要だと思いますけれども、その点いかがでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) おっしゃられましたように、土壌汚染の対策を進めるためにも、汚染された土地がどこにあるか、どれぐらい汚染されているかといったことについての把握をすることが大事だというふうに存じます。 この汚染地の把握のあり方につきましては、今後、今後といいますか幅広く検討をしていきたいと考えておりまして、その際には地方自治体や事業者等の役割も含めて検討をしていく必要があると考えております。
○岩佐恵美君 大田の事例を聞いてみると、たまたま下水道工事の残土の受け入れを東京港埠頭公社が拒否をした、そういうことから問題が発覚したんですね。埠頭公社に聞いてみますと、油にまみれていて異臭がしたので受け入れを断ったということです。そして、検査を行ってみたらPCB汚染が明らかになったと。そうでなければPCBに汚染されていてもわからないということでした。 海洋汚染防止法に基づく総理府令で、PCBが入っている土は海面埋め立てが禁止されているんですが、一万立米未満の場合は検査を必要としない。事実上野放しになっています。残土は廃棄物処理法の適用も受けていません。つまり、知らずに埋め立てあるいは再利用される、そういうことが懸念をされるわけです。 工場跡地などの残土については必ず検査をするということを義務づけていくべきだというふうに思いますけれども、その点どうでしょうか。 あわせて、こうした隠れた土壌汚染を早く解決しないと建てかえ工事などで汚染が拡大する危険が大きいんです。早急に総合的な調査を実施する、そして対応が急がれるものから計画的に無害化処理をしていく、そういう必要があると思います。そのために土壌浄化法を早期に制定すべきだと思いますが、あわせて大臣、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 環境省におきましては、土壌環境保全対策のために必要な制度のあり方を検討することを昨年から始めておりまして、昨年十二月に学識経験者等から成る検討会を開きまして、土壌汚染による環境リスクのとらえ方、調査、処理対策のあり方等について検討を行っております。さまざまな難しい課題がございますが、できるだけ早く検討を進めまして、その結果をもとに制度化を念頭に入れた取り組みを進めてまいりたいと考えております。
○岩佐恵美君 次に、学校等の問題について伺いたいと思います。 先ほどからのやりとりで、小中学校とそれから高校、大学合わせて約九十万台の蛍光灯が使用されているということが明らかになったわけですけれども、文部科学省は八王子の事故の後になって全国調査を行っているわけですね。政府は十二月の閣議了解できちっとやっていくということを言っているわけですけれども、八王子市を見てみると三十四校四千五百四台の蛍光灯の取りかえに九千五百万円かかったということです。一台当たり約二万円かかっています。九十万台処理するには百八十億円かかります。財政措置はどうなっているのでしょうか。
○政府参考人(小田島章君) 財政措置に対するお尋ねだと思いました。お答えをいたします。 具体的には公立学校につきましては大規模改造事業という事業がございまして、その取りかえに対して補助を行っております。これらの対策等により平成十二年度中に約四七%の取りかえが完了したところであります。残りにつきましても平成十三年度末までにはおおむね対策が完了する予定でございます。 また、国立学校につきましても平成十二年度中に約四三%の取りかえが完了し、もしくは工事を行っているところであります。これも平成十三年度末までには対策を完了したいと思っております。 今後とも、諸会議等を通じまして学校の設置者に対しては早期の交換の徹底を図り、また厳重な保管を含め安全対策に万全を期してまいる所存でございます。 以上でございます。
○岩佐恵美君 財政措置は。
○政府参考人(小田島章君) 財政措置ですか。 公立学校につきましては補助制度がございまして、既設の建物を改修するときにあわせて蛍光灯のPCB入りの安定器などの取りかえについても国庫補助の制度がございます。
○岩佐恵美君 PCBの器具交換は三分の一補助、従来二千万円以上の事業が対象だったけれども今年度から四百万円以上に拡大する、こういうことですね。 それから、病院や福祉施設などの使用実態、交換状況、これはどうなっているでしょうか。特に私が関心があるのは民間の保育園等でどうなっているのか、どんな対策を進めているのかということなんです。厚生労働省、お願いいたします。
○政府参考人(真野章君) 病院や社会福祉施設におきますPCB使用安定器につきましては、使用、保管実態の把握と交換等の安全対策につきまして、各都道府県に周知をいたしておりまして、現在その使用、保管実態等につきまして調査を行っております。 福祉施設におきましては、PCB使用安定器の交換などに要する経費につきましては福祉施設におきます運営費の中で各所修繕費というのが計上されておりますし、また五百万円を超えるような大規模な修繕に対しましては社会福祉施設整備費補助金におきまして国庫補助の対象といたしております。調査結果を踏まえまして交換等が円滑に行われるように指導してまいりたいと思っております。
○岩佐恵美君 交換したPCB入りの安定器などの管理も大変です。八王子市では教育施設分だけでドラム缶四十本、その他市立の保育園、児童館、福祉会館、下水道処理施設などの分が六本、それだけのために倉庫を確保してかぎをかけて保管をしているわけですが、民間の保育園などでは完全な隔離、保管、管理は大変だと思います、困難だと思います。その場合、メーカーに言ったら引き取ってもらえるというような対策が必要だというふうに思いますけれども、副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(風間昶君) これはまた難題の質問ですね。 メーカーが全部引き取れと、これは大変なコストがかかりますよね。特に三十年間ずっとメーカーは何もやってこなかったかということでもないわけでありまして、そういう意味では、さかのぼってメーカーに責任をとってもらうという一端として引き取ってもらえということについては、なかなか私は義務的にやってもらうにしても何にしても難しい問題があるなと。だからこそ環境事業団がきちっとその保管を含めて処理に持っていくまでの間やっていっていただきたい、こういう意味合いにおいて法案を出させていただいた、こういうことでございます。
○岩佐恵美君 もう時間が参りましたので、きょうはこれで終わりたいと思いますけれども、私はその問題について、もっとメーカー責任というか製造者責任というのをどうするかというのは突っ込んで考えていくべきだというふうに思います。その点については次回の議論にまた譲らせていただきたいと思います。 それで、経済産業省にはきょうおいでをいただいているんですけれども、ちょっとそこまでたどり着かなかったもので、次のときにまたやらせていただきたいと思います。 終わります。
○中村敦夫君 PCBのさまざまな問題についてこれまでたくさんの質問が出ました。そこで私は、ちょっと別の角度からの質問をしたいと思います。 今回のPCBを全面的に処理するという法案にはおおむね賛成の立場なんですけれども、一つだけやっぱり懸念されることがあるんです。それをどうやって実際に実施していくのかという方法の問題なんですね。環境事業団が処理に当たるわけですから、どうしても地域住民の合意というものが大きな問題になる。それをとにかく法律があるから強行するというような形になっては、これは大変まずいと思っております。 といいますのは、今までの廃棄物処理場建設などの現場では、しばしば住民参加がないという形で建設や処理が強行されてきたというケースが少なくないんです。これはたくさんの陳情を受けて事情を調べてみると、やっぱり初めに建設ありきだという姿勢が行政の側にあって、住民たちというものの存在をとにかく何かを推し進めるための障害物だというふうな見方をしている、こういう姿勢に原因があるんじゃないかなと私は思うんです。こういう物事の考え方というのは非常にもう時代おくれであるというふうに私は考えております。 こういう形とは逆に、長野県で、廃棄物処理場の建設に当たって、住民が主体なんだというふうな考え方で新しい住民の合意形成システムを試みているわけです。これは自治体の環境行政の新しいタイプの実験であるというふうに私は大変興味を持っておるんです。 環境省としては、長野県の設置した「安曇野の住民とともに考える豊科町廃棄物処理施設検討委員会」というのがあるんですけれども、この存在について何らかの情報を得ているかどうか、環境大臣にお伺いしたい。
○国務大臣(川口順子君) 長野県におきまして、公共関与の廃棄物処理施設を豊科町に整備するために、平成八年度から住民に対する説明会等を行ってきたというふうに聞いております。 長野県では、それまでの取り組みを踏まえまして、施設の立地選定の議論だけではなくて、豊科町を含む中心地区における廃棄物処理施設の整備のあり方について情報公開と、おっしゃった住民参加のもとに検討を行うために新たに検討委員会をつくったというふうに聞いております。
○中村敦夫君 長野県の委員会の新しいところは、まず知事自身が委員長を選ぶということから始まるんですね。それで、委員長が委員会の大体半分弱の学識者委員というものを選ぶという形になります。そして、残りの半分ちょっと以上の委員というのは、地域から公募して、学識者委員たちが選考委員会というのをつくって選定を行うという、こういうシステムで委員会がつくられました。この際には、非常に傾向が偏らないようにするために多様な利害関係者をバランスよく選出するというふうなことに気をつけているということなんです。 こういう形に比べますと、従来の政府の審議会というものなんかを見ますと、委員会のメンバーを事務方である役所が一方的に選ぶという場合が圧倒的に多いわけです。長野県のこの委員会のような形になりますと、できる限り役所の関与が限定されるようになっている。住民の合意をとりながら、いろいろ問題が起きた後でぶつかり合って敵対するという非常な労苦を避けるためにも、非常に新しい形の民主的なシステムではないかなというふうに思うんです。 このように、事業者である役所の関与が限定された委員選定のあり方ということに関して環境省としてはどういう感想をお持ちか、お聞きしたいんですが、副大臣。
○副大臣(風間昶君) 今、中村議員がおっしゃったように、知事が委員長を委嘱して、そして委員長が学識経験者、委員会の半分ぐらいの方々を選定して、あと半分は地域住民の皆さん方がなっていく、こういうことですよね。非常に新たなあり方だというふうに思いますし、公共関与による、例えば環境省サイドでいえば、処理施設をつくっていくというふうに、長野県が地元住民の方々と調和しながら設定というか採用しているこのやり方については、一つの手法だというふうに受けとめております。 ただ、今、中村議員おっしゃったように、国の審議会のあり方、それを直ちに導入できるかどうかということになると、これはなかなかまた難しい問題があるなというふうに、違和感を感じました。違和感というか、一つの手法ではあるものの、すべて国の審議会にそれが導入できるかどうかということについては非常にいろんな課題、ハードルがあるのかなということを感じました。
○中村敦夫君 そのお答えの続きだと、そのハードルというのは実際は何であるのか。私はただ慣例だけじゃないのかなと。 国土交通省なんかのアセスとか、いろいろ問題が起きるわけですよ、余りにも一方的に進めていくからというので。各地でそれが起きているということであれば、私は見ていて、後の問題でかえって大変になってしまうわけですね。そんな苦労や、あるいは行政と住民の対決とかそういうことが起こるのであれば、最初から政府レベルでもこういうことはやってみればできないことではないんじゃないかなというふうに思うんですけれども、ハードルというのは何ですか。私はただ慣例を守るということ以外にないんじゃないかなと思うんですけれども。
○副大臣(風間昶君) ですから、地域の問題としてそういう委員会を立ち上げていく上での手法としては非常にいいかもしれないけれども、国全体として、地理的あるいは文化的、それから人口の多い少ないということがあるこの状況の中で、日本全体としてそういう一つの事柄に対しての審議会をつくっていく上でなじめるかどうかということの意味でのハードルと、こういうことでございまして、そういう意味で使わせていただきました。
○中村敦夫君 今、委員の決め方について、それが自治体でできるんだから国のレベルでもできるだろうというお話で質問しましたけれども。 もう一つ、長野県の委員会というのは、会議運営を補佐する事務局、この問題も新しい形で実験しているわけです。つまり、行政からの独立性を確保するために県じゃなくてコンサルタントが担当して、その選定を委員会が行うというようにしようじゃないかと協議中なんです。県及び廃棄物処理事業団は委員会への情報提供役という位置づけをされているわけです。 このように、事業者である県と事務局とを分離させて、事務局の独立性を確保して予断を持たないようにしようとする委員会の姿勢について、環境省はどう思いますか。
○副大臣(風間昶君) これもまた、非常に独立性を確保させていく事務局ということのやり方は一つのやはり手法だと思います。立地が難しい場合においては一つのやり方だと思いますけれども、それが廃棄物処理施設設置にどういう形で機能していくか、それは予断を交えずやらなきゃならない仕事の中身だと思いますけれども、そういう意味では、今いただいた一つの提起についての所感といえば、感じといえば、今後の推移を見守っていくことが今大事なのかなというふうに私は思います。
○中村敦夫君 ただ、これまでPCBを処理するに際して一番大きな問題は住民の反対だったわけです。なかなかできなかった。ですからこれは、処理をするという法律以上に実態の方が実は難しいんです。 これから環境事業団が実際に現場でやっていくときに、今までの国土交通省がやったような、あるいは農水省がやったような形を同じようにやっていくと同じようなトラブルが起きるというふうに私は思うんですけれども、いかがでしょうか。 それは、例えば、また補助金つけなきゃオーケーじゃないとか原発みたいな話になってしまうような、そういう状況を防ぐということをやっぱり想定して、要するに先のことを考えて進めていかないと、そこに関して何にもなしに、ただ法律が決まったから何とかいっちゃおうということになれば同じようなことになるんじゃないかなと私は思うんです。
○副大臣(風間昶君) 先に法律ありきじゃなくて、環境事業団が行っていく事業においてもきちっと地域住民の方々の意向、また希望、これを最大限やはり聞いていくということが最小限というか最初にやらなきゃならないことだというふうに思います。そこで合意が得られるかどうかということがまた次のステップになってくると思いますから、そういう意味で、中村議員御心配の部分、私どもは理解が得られるような合意形成に向けて汗をかいていかなきゃならない、そして同時に、その一つ一つの行程において情報公開がきちっとなされていくような形でまた住民の皆さん方に理解を得ていかなきゃならないというふうに思っております。
○中村敦夫君 住民の理解を得るという言葉は、つまり、これこれこうだから理解しろという形では絶対に得られないんです。最初から住民が参加するという形をとることで初めて本当の理解と合意が形成されるんだと思うんです。そして、そういうふうな形で合意が形成されたときは住民も責任を持つという形が生まれますね。私は、そういうふうにしないと、こうした非常に難しい公共的な問題の実現というのは、今後も年じゅう対立の構図をとらざるを得ないんじゃないかなと。環境省は新しい省なんですから、他省に見習わず、非常に独自の新しいスタイルというものを試みた方がいいのではないかなと思います。 そこで、もう一つは、情報公開の問題を今、副大臣は言われましたけれども、長野県の委員会では、単に公開というだけじゃなくて、傍聴席に入り切れない人のためにビデオで録画したり地域のケーブルテレビなどでそういう状況を放送していくということなんですね。 このように、廃棄物処理場の設置に当たって、多くの地域住民に対して形式的な公開ではなくて実質的に公開しようとする委員会運営のあり方について、環境省は何か今までと違ったやり方をしようとしているのかどうかということについてお聞きしたい。
○副大臣(風間昶君) 今までと違ったやり方をしているのかということでありますけれども、少なくとも平成九年の廃棄物処理法の改正においては、事業者による生活環境影響調査をきちっとさせていただきますよと。そして都道府県知事によってそのことの申請書がこういう形で出されていますよというふうに御案内し縦覧する。そして都道府県知事のもとで地域の住民の皆様方から御意見を聞く、いわゆるヒアリング、そしてまた専門家の意見も聞くということについては今までもやってきましたし、これからもまたやっていかなきゃならないというふうに思っていますから、設置許可をする段階でもそれをやり、そして設置が決まって建てていく段階でもそれをやり、維持管理の段階でもそれをやるということをきちっと地域の皆様方に閲覧をしてもらうというふうにしたいと思っていまして、今、中村議員のおっしゃった長野県におけるそういうケーブルテレビとかビジュアルなものも情報公開の一つの手法として今後の推移を見守っていかなきゃならないと思っています。
○中村敦夫君 情報公開というのは、形式的にこれをやったから情報公開したんだということではなくて、実際に住民が何も知らなければしたことにならないわけなんです。ですから、そういう形でなく、何とかわかってもらおうというので一歩やっぱり踏み込んだ、そして多様な情報公開の仕方というのを環境省は他省に構わず広げていただきたいということを要請します。 そして、環境大臣にお伺いしますが、長野県の委員会では地域の廃棄物処理計画の段階から議論するということになっているわけです。これは明らかに中央環境審議会で議論されている戦略的環境アセスメントの先取りであるというふうに私は考えるんですが、とにかく実態はどうなっているのかということを環境省は長野県の設置したこの委員会の動きにずっと注目していって、知事だとか関係者からヒアリングをやった方がいいんじゃないかというふうに私は思いますが、そうするおつもりはあるかどうか、見解をお聞きしたいんです。
○国務大臣(川口順子君) 先ほど来、中村委員のお話を伺っておりまして、この長野県の取り組みというのは一つの試行といたしまして大変に興味深いケースだと私も思っております。 大事なことは、これがうまく機能していい結果が出るということでございまして、特に住民に参加していただいて物事を進めていくということですから、住民の中には反対の方、賛成の方、一つのプロジェクトについていろいろいらっしゃるわけでございまして、その地域あるいはそのプロジェクトの性格によってどういうやり方がいいのかというのは、幾つかケースを積み重ねてやっていく必要があるんだろうというふうに思います。そういう意味では、このプロジェクトというのは私も注目をいたしておりますし、ある段階が来たところで、ある程度成果が見えてきた段階で、その状況については勉強をいたしてみたいと思っております。 それから、戦略的環境アセスメントの関係ですけれども、これは昨年の十二月に閣議決定をされました新環境基本計画で位置づけられているところでございます。環境省でも戦略アセスメントについては報告書をつくっておりまして、これから例えば地方公共団体等で実施をできるだけしていっていただきたいというふうに考えているわけでございまして、そういった意味で、これは戦略的環境アセスメントの発想を踏まえた取り組みにもなり得るかと思いますので、興味を持って見ていきたいと思っております。
○中村敦夫君 好奇心を失ってしまった役所というのはもうこれは廃棄物みたいなものですから、新しい試みがあれば、それを拒否するのではなくて積極的に、取り入れる取り入れないはいろいろな経過の問題ですから、やっぱり情報を収集するなり、みずから乗り込んで実態を見るなりという姿勢をぜひ持っていただきたいと強く要請します。 時間が余りましたけれども、終わります。
○清水澄子君 私は、最初ちょっと新石垣空港の建設と自然環境保全について伺いたいと思います。 大臣は沖縄県の石垣島のサンゴ礁をごらんになったことはありますか。
○国務大臣(川口順子君) 実物を見たことは残念ながらございません。写真では見ております。
○清水澄子君 一九八九年に沖縄県が空港の白保海上案を提案しました。そのときに、この白保のサンゴを守れという国際的な世論と国内の世論が非常に大きく盛り上がってきまして、やはりこの環境委員会というところで議論したことがあるんですけれども、そのときに私は初めて現地を見たわけです。 私もサンゴというのはあんなすごいものと、当時のサンゴというのはちょうどお花畑みたいでしょう。(資料を示す)こんなにきれいなサンゴ、お花畑みたいなんですね。こういうすごくきれいな、私ももうびっくりしました。そして、これが確かに神様からいただいた宝だという言葉、本当にそれを実感したわけです。 そのときも、国際自然保護連合の総会で、この当時の空港予定地は、空港ができたら白保サンゴ礁の生態系を全部破壊してしまうだろう、サンゴというのは陸と海との総合的な生態系である、そしてしかも生物学的多様性に回復不可能な損失を与えてしまう、だからこれは絶対にここに空港をつくることは再検討すべきだという勧告が出されて、私なんかも恥ずかしいことにそのとき初めて沖縄の石垣島のサンゴというのがどれほど国際的な自然保護としては重要な遺産であるかというのを知ったわけです。 そして、そういう中で、当時は県が三回目の変更計画をして、ようやく新空港の建設地は白保地区から離れたわけです。初めて三回目の変更で離れたわけですが、その後ずっとおさまっていたのかと思いましたが、昨年の四月、また沖縄県は四回目の変更計画、今度はカラ岳陸上案というのが今出されていますけれども、これは白保の地区とはちょっと離れてはいますけれども、白保生態系というのは白保の地区だけのことを言うわけじゃなくて、生態系ですからずっと沿岸の地区にサンゴ礁というのは群生しているわけです。しかも、この新空港の着工は二〇〇四年という報道がなされているわけですけれども、これらについて本当に環境の視点でどれだけ、アセスはもちろんなんですけれども、当時も全くみんなの声が起きなかったらそのまま着工してしまったと思うんですけれども、非常に環境という視点がやっぱり弱いんですよね。それで、私はここでぜひ環境省にはしっかり環境のチェックをしていただきたいと思うわけです。 なぜそれを私たちが問題にしているかというのは、白保のサンゴ礁生態系というのはやはり北半球で最大の規模で最古と言われるアオサンゴの大群落があります。そして、非常に科学的に貴重な多くの自然相というユニークなサンゴ礁環境があの地域には広がっているわけです。ですから、世界の遺産と指定されているぐらい非常に貴重なものであるわけです。 これは、実は今度の問題のときにも、前は海の方に出ていたけれども今度は陸の上ですよとおっしゃる方がいるんですけれども、陸の上といっても、今度も滑走路は沿岸と十二メートルしか離れていない。それはもう生態系というのは海の上とあれがただ別であればいいということじゃなくて、つながっているんですね、海と陸と。ですから、やはりいろんな地下水の水脈やそういうものが全部海に流れていく、工事でそれが切断されていく、地下水が分断されていく、そして赤土もそこに流出するんですけれども、そういうものがやはり非常にサンゴ礁の生態系を破壊していくということで、非常に研究者、科学者たちもこれを問題にしております。 また、そうした今度の計画の背後には、今度は陸上部分には種の保存法で国内希少野生動物種に指定されているカンムリワシ、これは国の特別天然記念物ですよね、それや、環境省のレッドデータリストで絶滅危惧種になっているⅠA類のクロツラヘラサギがありますし、それから絶滅危惧種のⅠB類のカグラコウモリとかヤエヤマコキクガシラコウモリ、リュウキュウユビナガコウモリとか、それからトキの一種であるニポニア・ニポンなど、鳥獣保護法で保護繁殖を特に図る必要がある鳥獣に指定されているものがこの地域に多く生存をしております。 ですから、このようなサンゴでも世界的に高い評価を受けているサンゴとか、希少な生物がそこに存在しているという、そういうところでの空港開発という問題ですね。それについてやはり、普通の生物も共存しないといけないですけれども、特に希少生物は一般的な生物よりもさらに特別な私は環境配慮を必要とするんじゃないか。 それですから、そういう保護策をやはり環境省は事業者に求めていく必要があると思うわけですけれども、こういう非常に大切な、また非常に貴重な資源、そして生物が生存しているこの地域のこういう自然をどうやって、生物をどのように保護していくかという意味で、大臣はこれをどのようにお考えになるでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 新石垣空港の用地の選定につきましては、先ほど清水委員がお述べになったような経緯があって、さまざまな調整、検討が地元で行われた結果、現在のカラ岳陸上案が選定をされて、さらに具体的な検討が今行われているというふうに理解をいたしております。 したがいまして、委員もおっしゃられましたけれども、環境保全上の問題というのは非常に重要であるというふうに考えております。この空港の建設に当たっては、貴重な自然の資源、自然環境の保全が十分に配慮されますように、環境影響評価法を適切に実施いたし厳正に審査していきたいと考えます。
○清水澄子君 ぜひ十分注意をしていただきたいと思います。 特に、そういう希少生物などへの重大な影響が回避できないということが明らかになった場合は、やはりその計画の見直しとか、またそれこそ白紙撤回を求めていくというようなことも考えていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 事業を実施するかどうかということにつきましては、事業者が環境影響評価調査の結果を踏まえて検討を総合的に行って判断をするものだというふうに思います。環境省といたしましては、その過程で技術的なアドバイス等をできるだけやっていきたいというふうに考えております、この場合の事業者というのは沖縄県でございますが。それから、先ほど申しましたように、アセス法に関しましては厳正に審査をしていきたいというふうに思います。
○清水澄子君 ぜひ本当にしっかりひとつ力を入れていただきたいと思います。 次に、PCBの処理の問題なんですけれども、これも皆さんずっと質問されておりましたけれども、やはり設置手続と住民参加の問題というのが一番問題になるんじゃないかと思います。それはやはりPCB処理の安全性に対する住民の不信と不安が原因だと思いますけれども、今回の処理施設の設置と処理をめぐっても、住民とのリスクコミュニケーションの推進による安全性に対する信頼性というのが非常に大切なのではないかと思います。 そこで、これまでも長い間PCBの処理問題について電気絶縁協会等が処理施設を何回か試みたと。よく三十九戦三十九敗ということが言われているわけですけれども、三十九回試みたけれども三十九回とも負けたという、負けたというのは実行できなかったという、その経緯というのはどういうことであったのか、それと住民の反対意見の中心的な部分は何だったのか、お答えください。
○政府参考人(岡澤和好君) 俗に言う三十九戦三十九敗というのは、三十九カ所の立地を選定したけれどもいずれも立地できなかったということでございますけれども、理由は立地先の自治体と住民の方々の理解が得られなかった、安全性に対する理解が得られなかったということでございます。 その原因をもう少し分析してみますと、二つあります。 一つは、高温焼却技術というものを使って、これは世界的に利用されている技術ですけれども、これを使って立地しようとしたこと。しかし、これは煙が出てまいります。煙の中に燃え残ったPCBとか、運転が不調な場合に環境中にPCBが排出されてしまうのではないかという懸念がどうしても残ったということ。 それからもう一つは、民間事業者中心でこの施設を立地しようとしましたので、民間事業者のリスク管理が徹底しないのではないかというふうな懸念があったことでございます。
○清水澄子君 それにもう一つあるんじゃないでしょうか。事故が起こった場合の体制といいますか、それから特にどういう補償問題が検討されているかというふうな、こういう問題もやはり住民の合意が得られない、何か事故が起きたときどうなるのかなというのが何ら体制がわからない、そして補償という問題もないわけですから、そういう点はどのようにお考えになりますか。
○政府参考人(岡澤和好君) 今、包括的にリスク管理というふうな言い方をしてしまったわけですけれども、その中には運転上のリスクを軽減するような運転上の配慮と、事故が起きたときの事故対策、それから補償の問題、すべて含めて住民側がいろんな懸念を持って、そのことに対してうまく明確に対応できなかった、説明できなかったということがその理由だと思っております。
○清水澄子君 じゃ大臣、今度はどのように住民の理解を求めていくお考えでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 今、岡澤部長から御説明をいたしましたように、住民の方の理解が得られなかったというのが非常に大きな問題であったわけでございます。したがいまして、今回は高温焼却処理の方法ではなくて、化学的な処理方法による施設整備を図るということを考えております。 それについていかに住民の方々の信頼を得るかということでございますけれども、化学的な処理方法の導入をするに当たりましては、当時の環境庁、通産省それから厚生省が学識経験者を交えた委員会をそれぞれ立ち上げまして、すべての技術について異なった側面から検討を行いました。 環境庁は処理の原理、安全性等の技術評価を行いまして、通産省は実証面での技術評価、それから厚生省は基準化を見据えた技術的な評価検討をそれぞれの委員会でやったということでございまして、これは通常の廃棄物処理技術に比べるとはるかに念入りの安全性の評価であったわけでございます。 それからさらに、このようにして導入されました化学的な処理の方法につきまして、今度は環境事業団におきまして、地元の意向を踏まえまして、学識経験者による技術の選定や施設の安全性の評価を行わせる方針でおります。 それからさらに、環境事業団における施設の設置に当たりましては、周辺の住民の処理の安全性についての信頼をいただけるように、環境事業団に十分に情報公開を行わせるということでございます。 このようなことによりまして、不可欠な住民の方々の信頼を確保したいと考えております。
○清水澄子君 しかし、廃棄物処理法でこの化学的処理法については公示縦覧手続とか市町村長の意見とか、利害関係人の意見聴取を不要としている。そういうことはやりませんと言っている理由は一体何なんでしょうか。そして、衆議院の質問の中で、それは政令を変えますと答弁をされているんですけれども、何で最初から変えなかったんでしょうか。そういう姿勢がやっぱり非常に住民に不安を与えるんじゃないかと思いますが、なぜこれは廃棄物処理法でいろんな意見聴取もすべて不要というふうになっていったのか、お答えください。
○政府参考人(岡澤和好君) この規定につきましては平成九年の法律改正によって盛り込んだわけでございますけれども、そのときに、代表的な実際に地域の住民と紛争を起こしているような施設というものを対象にして、それをそういうことがないようにということで考えたものですから、当時、焼却施設をめぐる紛争というものが多々あって、実際にはPCBは化学処理というのはなかった、なかったといいますか動いていなかったものですから、その段階では焼却施設しか政令で指定しておりませんでした。 しかし、今こうした状況になってきて、化学処理の施設が建設される、されるかもしれない、されたいと思っているわけですけれども、そうした状況になってまいりましたので、当然、PCBの化学処理施設もそうした対象に加えていくべきだというふうに考えたわけでございます。
○清水澄子君 それでは、今まで行方不明のものはもう本当に行方不明で、環境の中に排出されていてもちょっとつかみどころがないわけですけれども、保管されているという面も、やはりこの保管の中でPCBに他の有害物質もまじっているという場合があるんじゃないかと思うんです。だから、保管されているPCBの分析とか処理に当たってどのくらいこの実態をつかまれているのか。つまり、保管されているPCBについて有害な副産物が排出されていないという、そういうことをもっと厳格につかんでいく、確認していく必要があるんじゃないかと思いますけれども、その点についての十分な研究、把握、調査というのはなさっているんでしょうか。
○政府参考人(岡澤和好君) PCBの使用の用途と申しますと、トランスとかコンデンサーというのが主要な用途になりますけれども、これは密閉された容器の中にPCB、これは一〇〇%の純度の高いものから油で希釈されたものまでございますけれども、そうしたものが封じ込められているわけでございまして、中の溶液が外に漏れていなければ周辺のPCB汚染はないだろうというふうに判断できると思います。 実際に、今までもPCBの汚染等で問題になりましたのは、PCBの容器から油がしみ出してくるとか、あるいはひび割れがあってそこから出てくるとか、そういう事態でございますので、容器の管理を十分に行うことによってPCBが周辺に漏れ出すというようなことは監視できるというふうに考えております。また、そういう状況になれば、その周辺の土とか床とか、そういうものがどこまで汚染されているかというふうなことを調べて、それの除去のための適切な対応をとるということになると思います。
○清水澄子君 非常に何か、コンデンサーとか、そういうところにきちっと入っていて、きちんと管理されている部分の説明ばかりのようなんですけれども、やはりPCBは取り扱い中に大気中に出るとか、それから保管していてもその間に大気中に出ていくとかということを科学者の皆さんたちはおっしゃっています。 ですから、今私どもが議論しているPCB、保管されているのは完全に的確に保管されていますという答弁があるんですけれども、本当にそうなんだろうか。だって、わからない部分が多いんじゃないんでしょうか。さっき、厚生省が調査したときも、七割の企業は返事が戻ってこなかったという報告があったんですね。それは実態がやっぱりつかまれていないんじゃないかと思いますし、それからPCBの機器を持っている事業者とか、それが建物を解体する場合は、ビルの建設廃棄物と一緒に廃棄してしまう可能性というのはすごく大きいということも指摘されているわけです。でも、それはなかなかつかむというのは難しいと思います、捨てられてしまったものというのは。だけれども、一体実態がどうなのかということについてはやはりもう少し調査する必要があるんじゃないでしょうか。この点はどのように認識していらっしゃいますか。
○政府参考人(岡澤和好君) 御指摘のように、PCBの適正処理の前提としてPCBの廃棄物がどのように管理されているかということについて的確に把握しておくことは必要なことだと思います。私どもも、今までも全くそういう努力をしてこなかったわけではないんですが、結局、平成四年、十年に厚生省が実施しました調査でも、事業者の協力を得てということで、こちら側に権限があって徴収するということではなくて、事業者側の御協力によって調査できたというふうな段階です。 それは、廃棄物処理法では保管等の基準は設けておりますけれども、だれが持っているかというのは、これはもともとPCB協会ができたときに、台帳を整備してそこに登録された業者が持っていたPCBがその後廃棄物になるということですので、どこかの段階で廃棄物になったものについて、どこかの段階で調査してそれが判明するというふうなことをやってきたわけでして、そういう意味では、今度のPCB特別措置法によって、保管、処理の状況について届け出の義務が事業者に課されますし、また国、都道府県知事は立入検査等もできるようになりますので、必要に応じてそうした立入検査等の権限も行使して十分な把握に努めてまいりますし、またその把握ができるような状況になるものと考えております。
○清水澄子君 そういうことを含めて、やはり住民自身もなかなかどこにあるのかというのはわからないし、単なる何か不安というのだけがあるわけですから、相当これは情報公開をしていくということで住民のある程度の信頼を得ないと、これは実行が難しいと思います。そういう中で、この処理施設の設置に当たっては、さっきお話しいただきましたけれども、住民とのリスクコミュニケーションが必要だと思いますが、どのように大臣、指導されていきますか、この点で、具体的に。
○国務大臣(川口順子君) リスクコミュニケーションあるいは環境についてより広くコミュニケーションを持っていくということは非常に重要でございます。このことを環境事業団にも周知徹底をいたしまして、環境事業団にはそのために努力をしてもらう、私どももできるだけそれを、どういう状況でそれが進んでいるかということを見守っていきたいと考えております。
○清水澄子君 北九州市は今、処理施設の設置について検討会というのを設置されているようなんですけれども、これ以外の処理施設の設置計画というのは、まだ四、五カ所何か考えておられると伺っていますけれども、その他の地域というのはどうなさるんですか。やっぱりこの北九州市のように検討会などを持ってちゃんと議論ができる、それから住民がこれに参加できるんですか。そういう意味で、この後の方のその他の地域、これは何カ所ぐらいですか。この処理施設、どのくらい考えていらして、どのようにやっていらっしゃるんですか。
○政府参考人(岡澤和好君) 今の段階では、大体ブロックごとぐらいに施設を建設しようというふうに考えています。その場合には、全国で五、六カ所程度になるのではないかと思います。今、北九州市以外のところは水面下での話し合いはしているところもございますが、まだどこというようなことも申し上げる状況ではございません。 今、先生の御指摘がありましたように、北九州市では、まだ受け入れを正式に決めたわけではございませんけれども、その可能性を前提にして検討会を設けておりまして、学識経験者による検討会ですけれども、その検討の経緯等につきましては情報公開でオープンにしております。 こうした受け入れの地元での検討会なり意見をまとめるための枠組みというのは、当然ほかの地区で施設を設置する場合でもやっていくことにはなると思います。ただ、先ほどの中村先生のお話ではありませんけれども、実際だれが、どういう形で検討会が設置されるのか、メンバーをどうするのか、どういう形で運営するのかということについては、基本的には地元の市町村がお決めになることだというふうに考えております。
○清水澄子君 さっきから何回もお伺いするんですけれども、やはり本当に住民の合意を得る手続というのは、非常に丁寧にやらないとこれは難しいと思います。法律だけではちょっと非常に難しいと思いますね。ですから、法律では見えない手続といいますか、やはり事故の場合の対応とか、それから施設の後処理、それから例えば土壌汚染なども含めてどのように話し合っていくのか、そして住民のそれらの合意を得た上で処理施設を実施していくということが必要だと思いますけれども、こういう具体的なことは、大臣、何かお考えになっていらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(岡澤和好君) 当然、地元の自治体あるいは住民の方々の御了解をとるということが施設建設の前提だと思います。 その中に当然考えなきゃいけないのは、施設の処理技術の問題だとか、それから輸送ルートの問題とか、それから現在、処理の結果その周辺が汚染されるんではないかと懸念がありますから、現状をちゃんと把握しておいて、しかるべきモニタリングをやって汚染がないということを確認していくというような手続だとか、そうした一連の全体のシステムとして安全性を管理するというふうなことをきめ細かく対応していかなきゃならないと思います。 それは、メニューとしてはそういうことですが、じゃ具体的にどういうふうにやるかというのは、個々の地域ごとにいろんな事情がありますので、それは地域の要望、あるいは地元の住民の方々の要望というものを踏まえて、今みたいな話を検討して十分な安全性が確保できるようにしていきたいというふうに考えております。
○清水澄子君 終わります。
○委員長(吉川春子君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(吉川春子君) 理事の辞任についてお諮りいたします。 岡崎トミ子さんから、文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申し出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(吉川春子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 この際、理事の補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(吉川春子君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に福山哲郎さんを指名いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時十四分散会