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151回国会参議院2001/05/29

外交防衛委員会 第11号

発言数
292
登壇者
23
会派数
7
開催日
2001/05/29

会議録

服部三男雄自由民主党・保守党

○委員長(服部三男雄君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

服部三男雄自由民主党・保守党

○委員長(服部三男雄君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に益田洋介君を指名いたします。     ─────────────

服部三男雄自由民主党・保守党

○委員長(服部三男雄君) この際、植竹外務副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。植竹外務副大臣。

植竹繁雄自由民主党外務副大臣

○副大臣(植竹繁雄君) このたび外務副大臣に就任いたしました植竹繁雄でございます。  服部委員長を初め委員各位に謹んでごあいさつを申し上げます。よろしくお願いいたします。  先般、私は国連LDC会議、IEA閣僚理事会、OECD閣僚理事会に出席し、開発問題やエネルギー問題、国際経済問題など、さまざまな問題について議論してまいりました。二十一世紀を迎えて国際社会はこうした数々の課題に直面しておりますが、そのような中で、日本国民の期待と願望を実現できるよう最大限の努力をしてまいります。  政治改革の面では、外務省の改革は最重要課題の一つであります。田中外務大臣のもと、外交に関する信頼を回復するため力を尽くしてまいる所存であります。  委員長を初め本委員会の皆様の御指導と御協力をいただきますようよろしくお願い申し上げ、就任のごあいさつといたします。よろしくお願いいたします。     ─────────────

服部三男雄自由民主党・保守党

○委員長(服部三男雄君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に外務大臣官房長飯村豊君、外務省アジア大洋州局長槙田邦彦君、外務省経済協力局長西田恒夫君、防衛庁防衛参事官中村薫君、防衛庁防衛参事官青山謹也君、防衛庁防衛局長首藤新悟君、防衛庁人事教育局長柳澤協二君、内閣法制局第一部長阪田雅裕君、財務省主計局次長津田廣喜君、財務省国際局長溝口善兵衛君、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長今田寛睦君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

服部三男雄自由民主党・保守党

○委員長(服部三男雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

服部三男雄自由民主党・保守党

○委員長(服部三男雄君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。  外交の基本方針及び国の防衛の基本方針について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

鈴木正孝自由民主党・保守党

○鈴木正孝君 自民党の鈴木正孝でございます。  本日は、先日行われました田中外務大臣、そして中谷防衛庁長官の所信表明を受けまして、それに関連する質疑を初めて当委員会で行うという、そういうことでございます。  両大臣、本当に御就任おめでとうございました。国民の大変大きな期待を担って、これから一生懸命日本の外交、安全保障問題含めまして幅広くぜひ御活躍をお願いしたい、このように思っております。  初めに田中外務大臣に御質問をお願いしたい、こう思っておりますが、いろいろと御質問を投げさせていただいたんですが、最初に、ちょっとこのペーパーにはないんですが、一つの外交姿勢といいましょうか御心境をお伺いしたいというふうに思っております。  田中外務大臣、それこそ小泉内閣のまさに中核的な、言ってみますと小泉・田中内閣ではないかと、こう思われるような思いを私自身非常に強くしております。内閣ができ上がって約一カ月が経過をしているわけでございますので、この間の国民の目あるいは目線、あるいは全国の女性の方々のそういう目から見てまいりますと、この内閣が担っている大きな国民的な閉塞感の打破、突破、こういう風穴をあける、こういうことについて非常な勇気と情熱を関係の全閣僚の皆さんに持っていただくことが非常に大事だというように思っております。そういう中で、特に当外交防衛委員会、所管しているわけでございますので、外務大臣の思いというのは非常に大きいんだろうというふうに私も思っております。  そういう中で、反面、これは非常に厳しい、言いにくい事柄かもしれませんけれども、外務大臣、いささか外務省に対してわがままではないか、あるいは事務当局に対して少々強権的な言動が多いんではないか、あるいはマスコミによってはいささか外交関係の取り扱いが少し乱暴ではないか、そういうような、少々資質的なことを含めて懸念する声がないわけではございません。私も大変遺憾に思いながら、また心配もしないわけではないわけでございますが、そういう中で、一カ月がたっていささか肩の力も抜けて平常心を恐らく回復されておられるんだろうというふうに私も思います。  そういう中で、現在、一カ月たっていろいろと経験を踏まれて、中国にもこの間行かれました。そういうことを踏まえて、現在の心境をまずお伺いしたいと思います。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) ありがとうございます。鈴木委員から大変いい発言の場を与えていただいたと思いまして、感謝を申し上げます。  外務大臣職というのは、過去の歴史の中においても、それからもちろん将来にわたってもそうだと思いますけれども、国際社会の一員として暮らしていく日本の国民の皆様、それから目には見えませんけれども、同時にこの地球上に暮らしている方たちの安全と平和と幸せのためにどれだけ、目の前だけにあることだけではなくて見えること以外のことに対する配慮とか想像力、それを長期的なスパンでとらえて、その最終的な長期的な目的に達するためにどれだけ短期的スパンで正しく方向づけをできるか、決断ができるかということがこの外務大臣職の難しさであろうというふうに思っております。  私のような未経験、経験の浅い、議員歴の浅い者がこうした重責を担わせていただくことは本当に押しつぶされそうな思いでございます。ましてや、総裁選挙後ずっと列車に、とまらない列車と申していますが、とまらない新幹線に乗っているような思いが日に日に強くなってきておりますが、しかし皆様の温かい御指導をいただいておりますので、やはり原点というものは忘れずに何とか来ていられることを感謝申し上げたい。  基本は、私はやはり冷静で客観的で、そして透明性を持ちながら、国民の皆様に御理解を全部はいただけないかもしれません。というのは、相手のあることですから、何でもかんでも全部言えることではありませんし、また同時に、いろいろな思惑絡みでメディアや議員やら一般の方からいろいろな揣摩憶測あるいは思い込みのような情報が乱れ飛びます。それらに一々対応していると振り回されて洗濯機の中でぐるぐる回るような状態になりますので、それに耐えながら大局的な判断と決断を間違えないでやっていくということに尽きるだろうというふうに思います。  ですから、客観的、冷静で、透明性を持ちながら、ただ座視しているのではありません。今のこの社会で国際会議に出て特に思うこと、国内も全国を回って思いますことは、いかにベストタイミングで決断をして実行をして責任をとるかということ。それだけ極めて真剣でクリアでなけりゃいけない。しかも、それをクリアカットでわかりやすく世界じゅうに、日本はもちろんです、世界じゅうに情報を発信する能力、これが問われているので、これが私にとっては大変重圧でもありますが、同時に、国会議員として極めてチャレンジングであるというふうに思っております。  二点目、私の資質の問題ですが、これは後ほど、時間がたってから、政治家の仕事というのはそういうものだと思いますけれども、業績といいますか、マイナスも含めて評価が下ると自然に評価がされるものであって、就任したからどうであるとか、一カ月たったからどうかとか、一年たったからどうだとかというものではないと。もう少し長い目で落ち着いて第三者の評価というものを定着させるように、そのときに評価されるように最善を尽くしたいと思います。  あと、事務方とのもめごと云々とおもしろおかしく言われていますが、私は、外務省の中で幹部も幹部以外の方も個人的にこれだけ知り合いの多い役所は珍しいと思っております。私の仲よしのお友達の御主人が何人もおられます。それから息子の友達が若い役人でおられたり、それから親のころの知り合いだった局長や次官だった方の息子さんだとか、その方のお嬢さんをお嫁さんにもらっている方とか、主人が外務政務次官のときの方が偉くなっておられたり、とにかくまあ十人中六、七人は知り合いで個人的によく知っております。  したがって、であるから言いやすくて、先方も懐深く忍、忍と我慢をなさっているんでしょうけれども、中にはいろいろ外務省の中の組織上の問題とか、やっぱり立場も、グループとか、見解の相違もあるんでしょう、長い中では。  それでもっていろいろ思惑絡みでいろんなことが発信されておりますが、それも含めて懐を深くしてやっていきたい、かように思っております。どうぞ委員長以下皆様よろしく御指導いただきたいと思います。

鈴木正孝自由民主党・保守党

○鈴木正孝君 今お話をお伺いしまして、大変ある意味では安心もし、また大臣の情熱、行動力、こういうものに対して大いに国民の皆さんが期待をしているわけでございまして、そういう中で、冷静、透明性を持って、また客観的に、殊にスピーディーにまた判断をしていくという、そういうお話でございますから、ぜひ国民的な利益あるいは国益を図るために十二分に大所高所から判断をしていただきまして、御活躍をぜひお願いしたい、このように思います。  私も、今、県民あるいは国民の皆様からいろんな今日的な外務省に絡んでいろいろと話を聞くわけでございますが、その中でやはり例の機密費の問題、報償費ですね、これは外務省だけではなくて内閣官房の経費にかかわるお話ということでもございます。五月三十一日ですか、改革案を含めて大臣のところでまた御議論をされるというような、そういうようなことなのかもしれませんが、いずれにいたしましても、この国民の税金の使い方、そういうことでございますから、先般もいろんな機会、国会答弁などで外務省の報償費に関しては削減なり節約なり何やらをされるということをお伺いしております。  私も先般、二月の当委員会での質疑の過程でもいろんなことをお話しいたしましたけれども、そういう経費につきまして、今国民の皆さんが、そういう言葉だけではなくて具体的にどういうタイミングでどういう形でそれを実行されるのか。税金がたとえ一円たりともむだに使われない、外交関係の確立のために有意義に使われることについては国民の皆さんは決して不満に思っていないと思うんです。しかしながら、何かわけのわからない形で使われるという、そういうことについては、金銭の額の多さ少なさということとは関係なしに、非常に不快に、または不信感を持って見ておられると思うんですね。  そういう中で、六月二十九日が当国会の最終、今のところの予定は会期切れということになるわけでございますが、そういうことを踏まえて考えてみますと、この国会中にそういう削減なり節約ということを言われておる、何らか政府としてあるいは国会との関係においてこの問題を明確に処置をする必要があるのではないか、こういう思いがあるんです。  それで、節約とか削減といいますと、通常は会計法規に従って執行残という形で年度末に不用として計上して国庫に返納するという、そういうやり方もあるでしょうし、あるいは補正予算を組んでわかりやすくカットをする、削減をする、そういうやり方もあると思いますが、今そういう状況が政治的にはなかなか組めないということだろうと思いますので、何かそれにかわる保証なり担保といいましょうか、国民が納得できるそういう意味での担保、それを閣議決定なりあるいは国会との関係で、過去にいろんな例があるんですよ。  ですから、そういうものを参考にしながら、この会期中に具体的な措置をとって、国民の皆さんが納得できる措置をとっていただくということが、どうも国民の皆さんからいろいろと話を聞いてみますと、そういうことが政治の場で政治家としてやはり必要ではないかということを非常に痛切に感じているんです、私自身。  恐らく大臣も同じ思いではないのかなという気がいたしますので、その辺について御決意といいましょうか、内閣の重要閣僚、しかも外務省が絡んでの話ですので、どういう対応がとれるか、具体的な中身は事務的ないろんなことがございますからそれはそれでいいんですが、姿勢として、国民に向けての姿勢として大臣自身どのようにお考えになっているか、その辺をぜひお伺いしたいと思います。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 私は、一般の日本の国民の皆様の納税者意識というものが大変ここ数年高まってきている、これは大変よいことだというふうに感じております。それは逆に言うと、受益と負担との関係で、負担もするけれども受益も必要だしと、今までのすべて益だけではなくて、負担についての意識、単に権利意識だけではなくて、納得のいくような形で負担することのその心構えが国民の皆様の一人一人にしっかりと芽生えていることだと、その証左だと思っております。  そういう中で、今回の外務省のあの機密費の問題が出まして、これがあの松尾事件というのがあったために大変象徴的になってきているというふうに感じています。そうして、この内閣発足と同時に、小泉総理はもうとにかく報償費の削減、選挙中からキャンペーンでおっしゃっていました。そのことが一つ。  それから、具体的には、もう御案内のとおりですけれども、改革案が委員会を中心にして近々出てくるようになっております。それも事務方が初め前内閣のときはまとめるということで来たんですが、私が着任した日に、事務方がやりますと言われたので私はぴっときて、それはだめですと、私が見せてもらって政治が介入して見ますよということを申しました。その意味は、ただでき上がってしまってのみ込まされるのでは解決にならないといけないので、自分でしっかり目を通して自分でコミットしたいという意味でした。  それから、今、副大臣がいらっしゃいますけれども、副大臣を中心として政務官の皆様がいろいろとまた別の角度から、一般の若手の外務省員の方の中から、よくしてほしい、もっとエネルギーのあるよい仕事のできる外務省にしてほしいんだという声がたくさんほうはいとして上がってきておりまして、これこそが改革のキーであるし、将来の日本の外交をどうやってよくしていくかということのキーはそこにすべてあると思います。したがって、そういうところの声をくみ上げていってくださっていますので、ただ単に否定することだけではなくて、もっとポジティブにこのことを奇貨としてどのように改革していくか、刷新するかということに結びつけたい、これが基本にございます。  それからあとは、細かいことは余り申しませんが、じゃ現実にどうやっているかといっても、ただ座って待っているだけでは、何度ももう着任以来事務方に指示して、これを見せてください、あれをということを申しましてもなかなか上がってきません。きのう衆議院の方でも答弁いたしましたんですけれども、ペーパーがやっと、中国へ行ったのは二十四日の出発でしたから二十三日までの段階で三回、四枚のペーパーを機密費関係で入手いたしました。これは衆議院におくれて申しわけございませんが、きょう委員会の手順でこうなりましたけれども、それは概略でしかございません。  こういうことを言うのは、先ほどおっしゃったように、私が強権発動をして何でもかんでも懐に手を突っ込んでひっかき回すと思われたら相手も困るわけでしょうし、長い経緯もあります。ただ、要は事実が何であるかということをしっかり掌握すること、それで政治の責任で軟着陸、軟着陸という意味はよい方向に持っていくこと。なぜかといいますと、機密費はぎっちぎちに締め上げるものではなくて緩みが必要だと思うんです。外交交渉の中で国益というもの、それから世界に貢献するためには緩みがないとならないと思います。そうしたこともしっかりとわかった上でやるんですよと。  ただ、むだな項目、目であり項でありますが、それらが何でもかんでも長い間機密費という中にほうり込まれて一つにくくられて縛っていたということについては、それはもっと機密費から外さなけりゃいけないとか、あるいはダブって余っていたものを、例えば建設関係だったら道路工事で年度末に使うとか、あるいは外務省がお酒を飲むとかいろいろ揣摩憶測で言われていますけれども、本当に必要でないときはそれは返納をするということもあると思います。  先ほど委員がおっしゃったように、補正を組むということも考えておりますけれども、なかなかこれは技術的にちょっと困難かもしれません。したがって、どうやってそれを詰めていくかについて今現在検討しております。  そのペーパーのほかに、私はやりたくないなと本当は思っておりましたけれども、事務方をもっと信頼して、一カ月たちましたからずっと待っておりましたけれども、これ以上なかなからちが明かないということがわかってきましたので、時間で、国会との関係でずるずるずるずる引っ張っていれば多分臭い物にはふたできるなということをどうも感じている風があるので、それをやるとどうもまた田中眞紀子が強権発動と、週刊誌を喜ばせようかと思ったんですが、きのうのお昼、六人で会計課にぱっと参りまして、機密書類の入っているところ、会計課で全部見ました。二階、それから地下にも倉庫にもございました。みんな震え上がっておりましたが、何も震え上がることはないわけでして、私は一国民でございますし、外務大臣を拝命いたしております。  したがって、何でも暴き立てようとかそういうことではなくて、どういうところにどのような状態で管理されているか、私と、それからたまたまきのうは植竹副大臣がおられましたし、それから私の方の事務的な者と、それから秘書官と、それから警護の方二人と、たまたまお昼の御飯の時間でしたので、皆様が散らないうちにと思ったものですから、ばっと行きましょうといって直接参りまして、会計課長以下おられまして、よく見せていただき、手にとってみんなでよく拝見しました。  これはまたこういうことも踏まえながら、いろいろな英知を集めながら、時期を見て確実に、完璧はないかと思いますけれども、先ほど申しましたように、大方の方がなるほどねと納得していただけるような方向に持っていく努力をいたします。

鈴木正孝自由民主党・保守党

○鈴木正孝君 大変御苦労いただいているわけでございますけれども、とにかく後ろを切って、六月、今国会のうちにぜひきちっとしたことをお約束いただきたい、こういうふうに思います。ぜひお願いをしたいと思います。  それからもう一つ、おととい五月二十七日は、昔流に言えば旧海軍記念日というようなことでもございました。  多くのさきの大戦にかかわった方々あるいは戦死をされた方々の御遺族など、靖国の問題が一つあるわけでございますが、こういう時期、小泉総理もいろんな発言を、公式参拝というようなことも言われ、あるいは新聞等で伝えられると、田中大臣もいろんな思いを持っておられるのかなというようなことも一つあるわけでございます。その辺、多くの国民の方は靖国の公式参拝云々ということについていろんな思いを持っておられると思うんですが、その辺、田中外務大臣、政治家としてどのようにお考えになっているか、簡単に一言お願いをしたいと思います。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 簡単に一言で申し上げれば、このような問題を毎年毎年繰り返すことがないような知恵を出し合うと。もう政党とかを超えて、どういうことが国民の皆様とともに納得していただけるかということの知恵を本気で出すこと、政党間でヒステリックに言ったりすることではなくて、総理が、今回は本当に亡くなった方の冥福を祈りに行きたい、お祈りするという気持ちだというその原点にどれだけ近づけるかということだというふうに思います。  ただ、もちろん合祀の問題があるということはわきまえた上で申し上げています。

鈴木正孝自由民主党・保守党

○鈴木正孝君 次に、中谷防衛庁長官は、御就任を私も長い間の友人の一人として本当にうれしく思っております。まさに小泉内閣の田中外務大臣同様、若手の非常にフレッシュな印象を国民の多くの皆さんに与えて、大変好感を持たれて期待もされている、そういう状況かなというふうに思っております。  そういう中で、防衛庁・自衛隊の役割が非常に国内的にも国際的にも高く大きく、また責任が重くなっているように私も思い、この中で、防衛庁が本当に真剣に役割を果たしていく過程で一つ避けて通れない問題ではないかと思う省の問題があると思うんです。  この問題についてはかねてから随分いろいろと、自民党の中であるいは政党間でいろんな議論もされておりますけれども、私はなるべく早く大きな議論もしていただいて、これはまあ国会の問題、政治側の問題というような形で、議論をどちらかというとそちらの方に任せているところもあるのではないか、こういうふうに思っておりますが、ぜひ防衛庁自身ももうちょっと、何というんですか、国民の皆さんに幅広く訴えかけるというような工夫と努力も並行してしていただいた方がいいのかなという思いも一つございます。    〔委員長退席、理事佐藤昭郎君着席〕  省、防衛省というような形がいいのか。私は、昭和三十年の初めに国防の基本方針という形で、それに基づいていろんな整備がなされてきているわけですから、恐らく防衛省という形よりも国防省という形の方が、内外にきっちりと責任を明確にしながら姿勢を明確にするという意味でそれの方がいいのではないか、こういうふうに思っておりますが、その辺、大臣にひとつ今の心境と決意の弁をぜひお聞かせいただきたいと思います。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 防衛庁・自衛隊が発足して五十年近くになるわけですけれども、この間、先輩方の非常に真摯な国会での御議論、また自衛官の地道で着実な努力によりまして、国民の皆様方にとって親しまれる、また認知される国のかけがえのない財産になったというふうに思っております。特に、阪神大震災とかPKO活動等におきましても、諸外国から感謝をされ、そして尊敬もされるような、また国民の皆さんに喜んでもらえるような存在になったというふうに思っておりまして、国政におきまして防衛並びに自衛隊の地位、役割というものも増大をいたしていると思います。  ところが、庁のまま置いておかれておりまして、これ英語で言いますとエージェンシーというような、附属機関というような組織でありますが、やはり安全保障、防衛というのは国にとって一番大事なつかさでありまして、この際、そういうことを国で位置づけるということは重要なことだと思っております。  また、事務手続にいたしましても、例えば不審船がやってきて、自衛隊の海上警備行動をお願いするときも、防衛庁長官の名前で閣議請求ができません。また、海外で邦人救出のために急遽自衛隊機を派遣する場合におきましても、閣議決定の請議が防衛庁長官の名前でできないということは、機敏に対応することもできないあかしではないかと思います。  また、私の所管しております事務次官とか統幕議長とか陸幕長とか、そういう人事面におきましても私から防衛庁長官名で閣議請求ができない、また予算の請求、執行も財務大臣にできないという事務的な弊害もございますので、やはり、より安心して安定できる防衛体制を構築する意味でも、一日も早く省への昇格をしていただきたいとお願いをいたしておりまして、国会での御議論、諸先生方のお考えにつきまして、御協力いただきますようにお願いする次第でございます。

鈴木正孝自由民主党・保守党

○鈴木正孝君 今、両大臣の今の心境なり決意なりお伺いをして、本当に二十一世紀に入って日本の社会、国際的にも大変大きな意味合いを持つ、そういう状況になっているわけでございますので、ぜひ安全で安心のできる、豊かな、そしてまた活力に満ちあふれた社会をつくっていただくように、非常に重要閣僚でございますので、ぜひお二人とも頑張っていただきたい、このように思っております。  時間が参りましたので、この辺で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

月原茂皓自由民主党・保守党

○月原茂皓君 保守党の月原です。  外務大臣、防衛庁長官、就任おめでとうございます。心からお喜び申し上げます。  まず外務大臣にお尋ねいたしますが、外務大臣、いろいろな思いを持って志願兵として外務省に乗り込むというか、仕事を始められたわけですが、もう一月たったと今おっしゃっておりました。今、話にもありました松尾事件というようなものの尾を引いて外務省の改革という問題が言われているわけです。この間、前大臣の相談を受けて、有識者の懇談会というか外務省改革会議があって、その提言もなされておりますが、その提言を見ても、松尾事件のような事件の再発防止との関連における外務省機能の改革という視点、観点で作業を行ったため、本提言に触れていない問題がまだまだあると、こういうふうにこの提言自身も述べておるわけですね。  今、外務大臣がおっしゃったエネルギーのある外務省にせんといかぬ、外務大臣自身がこの委員会でお話しになったとき、いろいろな問題に対処するために即応力を持たんといかぬと。まさにそのとおりだと思うんですね。そういう意味で、外務大臣が今いろいろ経験され、冷静に考えられた結果、こういう方向の改革をひとつしてみたいなという、その個々具体的な話はなかなかこれから先と思いますが、抽象的なことで、心構えでいいんですが、そういう点を述べていただきたいと思います。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 月原委員から志願兵とおっしゃっていただきまして、私、志願兵じゃございませんので、政治家としてのキャリアが浅い人間がどれだけお役に立てるか、日々大変緊張いたしております。  外務省改革は、いろいろな方の英知をやっぱり集めなきゃいけないと思いますが、私が一番感じていることは、たくさんの方たちが過去においていろんな思いで努力をしたりして積み上げられてきた結果が現在の姿である。それがすべて収れんした形のものが今出てきている。いい面もたくさんあるけれども、悪い面もまたたくさん出てきている。いろいろな思惑やらいろんな意図が絡み合った中で、それが今まで余り、外交というのはちょっと特殊であるということになっていて、特殊であってはいけないと私ははっきり言って思っているんです。  それが結論なんですけれども、やっぱり世間の見る目も外務省内部の方たちも、キャリアであろうとなかろうと、一般職員の方も、何かやっぱりここは特殊なところであるんだというような意識が結構あったんじゃないでしょうか、過去も。現在もそういうふうなことから意識改革が意外とできないでいると思います。  ほかの省庁との兼ね合いを見ていても、何かえらく変に秘密主義であったり変に特権的であったり、そんなことはないんですが、そういう印象を与える面が極めて自己改革を難しくしているかなという思いがあります。  これ以上、具体的に申し上げましょうか、しない方がよろしいですか。

月原茂皓自由民主党・保守党

○月原茂皓君 今おっしゃった点、この提言の中にも一番冒頭に、おごりがあるんではないかというようなことも外務省の反省すべき点として出ておりますが、大臣の言われた感覚、私は国民もそういう考えを持っておると思うんですね。ですから、もう一歩深めて、大臣が具体的にもうちょっと、どういう点を、できるかできぬかこれはわからぬですよ、しかもそれが正しいかどうかというのはまた歴史が評価するわけでしょうが、大臣が一カ月たって考えられたことを、そのことを述べていただきたいと思います。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 基本は、自分は公僕である、我々国会議員も同じなんですが、スタンスは、国民の皆様の税金をもらって邦家のために働いているんだという原点、この意識を一番忘れがちなのが外交官ではないかなということを思います。もちろん裁判官とかほかの方もそうかもしれませんけれども、国会議員もそうですが、やっぱり税金を俸給として我々はいただいている人間なんだという謙虚さといいますか、それを失いがち。  なぜかといいますと、在外公館に出ることがある。これは、最近はほかの役所からも、防衛庁でありましても通産省からも皆さん出て働いてくださっているわけですけれども、民間と違って、両陛下の写真をやっぱり背景にして、公邸なんかに参りましても、菊の御紋章があるところで働くようになりますと、何か自分が特殊な立場に立ったように人間というのは思い違いをしがちなんではないでしょうか。それが極端に出る方とそうでない方もおられるということです。  それからもう一つは、大蔵省なんかにももちろんあるんですが、キャリア、ノンキャリア、公務員の採用の仕方とか、そういうこともあると思うんですが、能力よりも階級のようなものが極めて色濃く鮮烈に出ています。  それはもう私が十五、六のときに、父が若い郵政大臣になったときに外国にくっついていったり日本に来られた方を接待して、そういう機会に外務省の方とお会いしたときにも、子供心に、えらく変わった、ほかの郵政省の方たちよりも変わった人たちが外務省というのには来るんだなと感じたのはまさしくそれだと思うんですね。それは嗅覚として私自身も十五、六歳のときから感じてきていることでして、今もそれが連綿として続いています。  ですから、やっぱり公務員のありよう、前もそういう議論がこういう場所以外でもございましたけれども、その人の資質や能力、そういうものを最大限、これは民間に学ぶべきところが大きいと思うんですけれども、官の側にいるとなかなかそれがし得ないというか、できるのにやらない。それが階級社会をつくっていて、外務省では大変著しい。もちろん同じことがほかの省庁も同じようにあるんですけれども、極めてそれは、海外に出ることがあるために、しかも御夫婦で出ることが多いために、家族を巻き込んでいるがゆえに、そういう特権性みたいなものがあって、それが非常に屈折した感情を生んでしまって、濶達な能力の活用につながらないというところに問題がある。これが外務省改革。ですから、今すぐ、きょう言ってあした、ようかんを切るようにぽんぽんぽんとはいかないです。  ですけれども、みんなが、だれが外務大臣であれ、将来外務省に入る方も、それから引退なさった方たちも、愛情を持って外務省を見るんであれば、そういう御指導を常にみんながして心がけることに尽きると思います。

月原茂皓自由民主党・保守党

○月原茂皓君 大臣、この間テレビを見ておったら、田中総理大臣についていかれておった若いころの、今もお若いんでしょうけれども、その姿を見たわけですが、そのころから外務省のいろいろな問題について肌で感じられておる。公務員全体についても言われておることですが、国民の税金を使っておるんだという原点を忘れたらいけないということ、おっしゃるとおりだと思うんです。  尽きるところ、先ほど鈴木議員のところでも答弁されておった、エネルギーのある外務省にするんだ、そして若い人たちもこうやってもらいたいんだと。組織の中で意見を言うと、あいつだけちょっと格好いいことを言うておるやないかというふうに仲間から見られることでそのままの体制が続いておる、気持ちはそう思っておってもと、そういうことがとかくあるんですね。そういう意味では、今のような感覚を持って大臣が若い人たちというか、中に外務省を思う人、ほとんどが思う人たちでしょうが、そういう人たちのエネルギーを吸収して一つの方向に持っていけるようにしていただきたい。  そういうことをベースに、今、大臣のお考えでは、改革に取り組んでいきたいと。きょう、あしたというわけではないが、歴史をちゃんと見たときに、田中外務大臣のときに外務省が一つの転機になってそういう方向に進んでいったなというふうに思えるようにしたいという希望、その熱意、そういうことを強く感じました。ぜひそうしていただきたい、こういうふうに思います。  次に、これはちょっと次元が大臣のことからいったら低いかもしれませんが、私が非常に大きな問題として最近取り上げている問題で防衛駐在官という問題があるんです。これは後で防衛庁長官にもお伺いするつもりでありますが、先ほど私が言いました提言の中にも、在外公館の重要な機能を担っている各省からの出向者などの職員の処遇についてもこれから残された課題だというふうにありますね。  これは河野大臣のときにも私はお伺いしたわけですが、そのときのことについて要約すると、これは防衛駐在官というものに外務省がどういうふうな役割を期待しておるんだと。御承知のように、私も防衛庁で二十年近く勤めておった関係から、そしてこういう問題について非常に関心を持っておったからあれですが、要するに、ほかの省庁と違って防衛関係というのは特殊な分野なんですね。しかもそれが、日本の国の場合まだそこまでいかないかもしれませんが、各国においては非常に大きな政治に対する影響力を持って、そして世界的にもそういう要素が非常にあるわけです。  ところが、これが閉鎖的なというか、ユニフォームはユニフォームとしてつき合うと。例えば、外国によっては、大国によっては制服でなければ国防省に入れないとか、あるいはその人の紹介がなければ国防省には入れませんというようなところまであるわけですね。  そういう意味では、我が国が冷戦後、冷戦時代は米国に外交も非常に頼るところもあったと思うんですが、今、田中大臣も痛切に感じておると思いますが、本当に海図なき航海というか、日本の独自の判断で行動していかなきゃ、協調することはするわけですが、今までのようなべったりな判断を、情報をもらってそのとおりいくような時代ではないわけですね。そういう中にあって、防衛関係、安全保障関係の分野の情報というのは非常に重要な地位を占めてきておるわけですね。  ところが、警察予備隊発足後、そのころは警察予備隊ですから、まさに警察官の延長だと。俸給表まで警察官の俸給表にちょっと色をつけたぐらいの、向こうは超勤があるけれども、二十四時間勤務だからと、こういうようなことで発足したわけですね。警察の方もたくさん入ってきたわけですよ、一般の巡査部長とかそういう階級の方々も。そういうことから俸給表ができて、それがなかなか今、鈴木議員が防衛省、国防省の話もしましたですけれども、その地位というものが、さわらないことが一番いいんだという放てきされた形で進んできただけに、非常に俸給表のランクなんかからいくとちょっと低いレベルになっておるんですね。  そういうことから、駐在武官なんかも、先ほども資格の問題で大臣はそういうものを撤廃せぬといかぬと言われたけれども、仮に今の資格で考えたら、大体第Ⅰ種公務員の、外務省なんかもⅠ種試験で採用するようになったわけですが、そういうランクの人だったら三十の初めぐらいで一等書記官になるわけですよ、外務省へ行って。そして、三十の終わりにはもう早い人は参事官になっておる。  ところが、自衛隊の方は、防衛庁の方はそういう俸給体系の問題もあるとともに、御承知のように、外国に出す以上はちゃんとした仕事ができる能力をつけぬといかぬというようなことから、防衛庁長官も防衛大学校御卒業ですが、卒業した後いろいろな、小隊長を経験さすとか、専門の訓練をする、幕僚もさす、中には大隊長の経験までさすと。そういうようなことをして、ちゃんとして向こうと渡り合えるだけの実力をつけた人間を出す。そうなってくると、余り若いときには出せないんですね。そこで大体四十前後という、若手で出してもそういうことになる。ところが、今言った俸給表の影響もあって、この人たちが一等書記官というようなことで位置づけられてくるというんですね。  だから、そういうことで、私は十分外国、相手の国防省なりそういうところとコンタクトして仕事ができるような背景が必要であるとともに、もう一つ私はここに、外務大臣も御承知だと思いますが、職員録というのがあるんですよ。  これを見ると、防衛駐在官というのは大体勤続年数二十年以上ぐらいの人がやっと参事官の待遇になっておるわけですね。参事官となると、中において外部と接触する場合のいろんな権限を与えられていく。ところが、ほとんどがこれは一等書記官ですよ。米国は将補で参事官が一人おられますけれども、あとのところへいくと、ロシアとか中国は皆一等書記官ですよ、これ。日本に来ている外国の駐在官の人は、大体皆参事官待遇、階級を持ちながら参事官以上の階級を持っておるんです、駐在武官というのは。そういうところの差が出ておるわけですね。  だから、私は、そういう意味で外務省も防衛庁もこれは真剣に今取り上げられておると思いますけれども、最初に申し上げたと思いますが、五三年から五五年にかけて防衛庁と外務省が相談して、警察予備隊の発足のころから比べたらこれじゃだめだなということで改善をされたわけですけれども、しかしそれは今申し上げたように冷戦時代であると。そして、防衛庁もここまでちゃんとした、国で地位を与えられてきた。そういうことからいって、もう一回真剣にその処遇というものを考えていただきたい。  できれば防衛庁長官、私があえてここで申し上げたのは、もう一回問題を提起したのは、田中大臣と中谷大臣、お互いにこの新しい内閣の目玉商品であると、ちょっと言葉があれですけれども。それだけにちゃんとした、高邁なことも大事ですけれども、一つ一つのものを着実にやったということを、今まで物すごい長い間懸案だったんですよ。だから、お二人でよく協議していただいて、外務省の方も入れ、駐在武官の経験者の方も入れて、どうしたらいいんだということを解決していただきたいなということであえてちょっと長々と経緯まで含めて申し述べたわけであります。  そのことについて、外務大臣と防衛庁長官にそれぞれひとつ、私が述べたこと、それから既に経験されたことも含めて、この問題についてどう取り組まれていかれるかお話を伺いたい、こう思います。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 月原委員は、この駐在官についてお発言なさったときにちょっと細かいことだとおっしゃいましたが、私は細かいと思っておりません。    〔理事佐藤昭郎君退席、委員長着席〕  私は、政治家として現場第一主義ということをこの八年間ずっと言い続けておりまして、あらゆるところで現場に携わっている人たちの声、痛み、喜び、それを知らずして、上からすべて俯瞰図的だけで見て差配をしていると間違いが起こるということを感じておりましたし、痛みというもの、特にそれには極めて敏感な反応ができるようでないとならないと思っています。  そういうことを含めまして、今俸給も一番安いということもおっしゃいましたし、ということは、すなわち待遇面でも年齢のこともおっしゃいましたけれども、それは防衛庁でお仕事をなさった月原委員御本人がまさしく現場をよく踏まえておられて、その経験から発出されたメッセージだと思いますので、こうしたことこそ大変重要で、そのことが意識改革になり、そして私も、国家の安全保障というのはどこの国も一番プライオリティーを持ってやっているんですよ。それは極めて大事なことです。  私も、その現場という意識から、たまたまそれが中谷防衛庁長官であったんですが、防衛関係はずっと見せていただいています。地方に講演に行きましても、一番直近は、湯布院に大分県知事に呼ばれて行きましたときに、あそこの日出生台にも行きましたし、私の地元の上越ももちろん行っています。それから、キティーホークの着艦のタッチ・アンド・ゴーも中谷先生の御指導でやりました。もう自分は当分心臓のテストをしなくていいかと思うほど大変でございましたけれども、トム・クルーズの映画以上に大変なものだと思いました。  それから潜水艦も、動いていませんけれども横須賀で乗せていただきましたし、できるだけ現場の声、何が必要か。沖縄でも南西航空団のところへ行きまして、アラート部隊が領空侵犯されるところにどれだけの時間でもって出陣していっているか、何を一番防衛庁長官に言いたいか、その声を聞いて私は当時の防衛庁長官にお伝えしました。  したがって、外務省としてやることを申し上げます。それは、外務省がよろい戸を閉めて関連のところから声が上がってくるのを待っているということではならないんです。これは外務省は気づいていないんじゃないでしょうか。気づいていてもふたを閉めているんじゃないでしょうか。むしろ、今の問題もそうですし、それからほかの役所との関係もそうですが、今すぐ電話をかけてくれと言ってかけたんですけれども、例えば文部省関係のところでも、外務省がつくっている外郭団体が動かないではないかと。  そういうことをみんなやっています、やっていますと言うので、私はもうじかにばんと電話をかけました、さっき、この委員会始まる前に。そして、声を上げてくださいと言ったら、いやまだこれからと言っていますから、これからじゃない、今週じゅうに中間報告、次は来週、次は再来週と期限を切りました。それを大臣が言えばやってくれます。言わないからやらないんです。それだけのことなんです。  ですから、外務省を待たずに、各省庁から声を上げていただきたい。それを受けて、できることはやります。できないことは、なぜできないか、どうすればできるようになるか、それについて情報を開示しながら申し上げるのが私の立場だと思っておりますので、中谷先生と、ぜひ現場の声を聞かせていただいて、本件についても前向きとかいうことではなくて、テイクアクションでやらせていただきます。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) この件につきまして、月原先生の方からの御要望、大変防衛庁としてもありがたいものだというふうに思っております。  現在、海外の駐在武官は、年齢的には四十歳から四十五歳ぐらいの、大体任官して二十年ぐらいの人が行っておりまして、私もよく知っている人が多いんですけれども、非常に同期の中でも語学にしても人間性にしても、また部隊の勤務にしても優秀な人を派遣しておりまして、本当に身を粉にして自分の生活を犠牲にして、奥さんも、子供さんもちょうど学校の時期でも転校させて、本当に身を粉にして働いておりまして、外務省でいう第Ⅰ種の職員並みの、外交・安全保障は自分たちの仕事であるという意識を持って、本当に一生懸命やっております。  ところが、仕事をしていく上において非常に屈辱感を感じる面がございますが、これは相手のパートナーが軍人ということで、階級組織なんですね。階級というのは、軍人というのは非常に名誉を重んじて、いかに自分のプライオリティーがあるか、いかに自分が位置づけられているかということで使命感を持ってやっていますけれども、例えば自分のパートナーをお呼びした会合の席上で席順があるんです。  それで、外務省の序列でいきますと、一等書記官というともう末席も末席、下手をすればその会議に座らせられないぐらいのランクで、向こうが安全保障の話をしても、いつものパートナーがいないじゃないかと。公使とか大使とお話しするのも結構なんですけれども、やはりそういう重要な会議にすら座らせられない、後ろに座っているというような位置づけは問題でもありますし、また、おつき合いの中でディナーパーティーとか家に呼ばれることもありますけれども、やはり居住がしっかりしていないともう恥ずかしくて、向こうから招待されたのに今度は相手を招待できないと。  そういう意味では、処遇にしても給与にしても本当に考えていただかなければ任務が達成できないような地位にありますので、今後ぜひ皆様方の御協力のもとに、外務省の方とも相談をさせていただいて、しっかりとした仕事ができるように努めてまいりたいというふうに思います。

月原茂皓自由民主党・保守党

○月原茂皓君 今、両大臣のお話を聞いて、私も強くそのことを進めていただけるんだなと思いました。これは、単なる役所の縄張りとかそういうことじゃなくて、国家にとって非常に大事な問題だけに、ひとつ力を入れてさらに推進していただきたい、こういうふうに思います。  時間が限られておりますので、この問題はお願いして、次に、防衛庁長官にお尋ねいたしますが、CX、PXの研究開発というのが今度新しい中期防の中に入った。そして、十三年度予算で予算が認められて設計関係も進めるようになってきた。これは思えばC1以来の大型の開発機で、久しぶりのことなんですね。日本の航空機産業にとっても、技術を維持し、私もこの前YS11をつくられるころのテレビを見ましたけれども、あの技術者は本当に涙ぐましい努力をして、日本に飛行機を飛ばさぬといかぬな、日の丸のと。こういうことだったんですが、防衛基盤というものも継続してそういう能力を持たしておくことがやはり国の防衛の基本だと、私はそういうふうに思うんです。  そんなところから質問させていただくんですが、これは長官でなくてどなたでも結構なんですが、開発スケジュールと総額はどういうふうに考えられておるのか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) いわゆるPX、CXにつきましては、平成十三年度から同時着手同時開発を行うことといたしておりまして、それぞれ平成二十二年度、二十三年度にP3C、C1が除籍をする見込みでありまして、それまでに開発を終了させるというふうに、約十年間の期間をかけて開発を実施していく予定でございます。  経費につきましては、約三千四百億円程度、そのほかにもPX搭載の候補となるエンジン研究試作経費として約百八十億円が見積もられているところでございます。

月原茂皓自由民主党・保守党

○月原茂皓君 今、大臣、エンジンというお話を聞いて、私は、かつて研究開発を担当したこと、仕事をしたことがあるだけに、やっと日本も一人前のエンジンが、小型のエンジンはあるんですが、航空機のエンジンまでつくれるところまで来たのかなと、こういうふうに喜んでいるわけであります。  そこで、次に、時間が少ないのでちょっとはしょっていきますが、よく戦車をつくるときに千社とか言いますね。千の会社が関連するんだと。私は、今、経済がいろいろ疲弊しておるとかそういうところで、防衛産業というものも中小企業が非常にたくさん、中小企業というか多くの企業が関連する、そしてそれが技術的にレベルアップする非常にいいチャンスだと、こういうふうに思うわけですが、関連の中小企業の数は、中小企業というか関連企業は、それはC1とかP3Cそれぞれと比較してどのくらいのことを予想されているか。これは予想の話ですから、先の話ですが、どうぞ。

青山謹也防衛庁防衛参事官

○政府参考人(青山謹也君) 先生御案内のとおり、PX及びCXの企業につきましては、去る五月二十五日に技術開発を担当する企業に関します調査を実施する旨の告示を行っております。  現段階では、開発に関連する企業の数につきましては、そういうことで確たることはお答えすることは難しいというふうに考えておりますけれども、一般論としてあえて申し上げますと、C1では約二千百社、それからP3Cでは二千六百社、これは下請の下請、通常二次下請と呼んでおりますけれども、そこまで含めた形でございますけれども、C1で二千百、P3Cで二千六百社であったことからしますと、今回の開発におきましても相当多数の企業が参加するんじゃないかというふうに考えております。

月原茂皓自由民主党・保守党

○月原茂皓君 やはりこれだけ多くの企業ですね。だからその担当者としては、やはり日本の防衛産業の基盤であるとともに、中小企業の基盤を強くする、よく防衛産業波及効果、技術的波及効果というふうなことを言われておりますが、やはりこれも大きいだけに、そういう高度な判断に立って処理していただきたい、こういうふうに思うわけであります。  それで、最後に防衛庁長官にお尋ねいたしますが、十三年度の設計の準備、十三年度予算で両方の機種として込めてついているわけですが、どういうふうな準備状況であるのか、そして考えられる協力、国内の協力はオールジャパンであるか、ちょっと俗な言葉になりますが、そういう点、どういうふうに考えられておるのか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 本年度の状況でありますが、今月の二十五日にこの開発を担当する企業に関する調査を実施する旨の告示を行いまして、当該希望企業及び協力参加企業につきまして、その開発能力の状況を調査するとともに、その企業に対して、技術的提案を求めることにしたものであります。  これからは、五月三十日までに調査に係る意思の確認を行いまして、調査開始をしてから六十日以内をめどにこれらの企業から必要な資料の提出を受け、防衛庁においてこれらをもとに所要の検討を行うこととしているために、数、体制について参加企業の状況についてはお答えすることは困難でございますが、いずれにしても、少なくとも担当希望企業としては国内企業を前提としているところでございます。  防衛庁としては、速やかに所要の検討を行いまして、本開発にとりまして最良の企業体制を決定すべく努力してまいりたいと思っております。少なくとも主担当希望企業として国内企業を前提としている、主担当希望企業としてということでございます。

月原茂皓自由民主党・保守党

○月原茂皓君 私があえてPとCのこの問題についてお尋ねしたのは、やはり日本の国はこれをちゃんとできる力があるのかというふうに思っている諸外国もあるわけですね。そして、日本としては、ちゃんとした手順を踏んで、これだけの力を持っておるんだということを国会の場で防衛庁長官から発言する意義が非常に大きいと、私はこう思いまして、あえて防衛の本質論から離れて、それからは少し遠いものかもしれませんが、お聞きしたわけであります。  これで私の質問を終わらせていただきますが、今、田中外務大臣、中谷防衛庁長官、私の質問に対して情熱を持って答えていただき、また、ちゃんとそれを処理するだけの意欲を示されたことを心から感謝して、また、今後の活躍を期待して、私の質問を終わります。ありがとうございました。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 おはようございます。民主党・新緑風会の海野であります。  両大臣に御質問させていただく機会を得ましたことを大変うれしく思っておりますが、まず、外務大臣に御質問をさせていただきます。非常に多岐にわたる質問をさせていただきますから、私も効率よくお話をさせていただきますが、ぜひ簡潔な御答弁をお伺いしたいなと思っております。  田中大臣、改革を断行する、ベストタイミングで決断していくんだという先ほど御発言がありました。改革の断行については、外務省の改革を行われるということに大変我々はエールを送るわけなんですが、対内的な問題と対外的な問題を大臣は当然、省のトップですからやられるわけです。  対内的な問題としては、外務省の改革なんですね。機能改革会議でも提言がされております。非常に税金の使い方とかそういうことについて、これは我々が納得しかねるようなところが、国民的視点に立つとそういうのが多かったのかなというような提言内容があるわけなんですが、外務省の内部でも改革案が出されるという話なんですが、この提言の内容を当然大臣はもうお読みになっていらっしゃるんですよね。  その提言の内容に沿って大臣は大臣なりに、先ほど言いましたベストタイミングで決断して実行されていくということですから、それなりの改革の大臣なりのビジョンがあるでしょうし、あるいはそれなりの歴史を御理解いただいているでしょうし、それなりの情報の量も質もわかっていただいての御発言だと思いますが、この提言内容、一体どういうような形で今評価していらっしゃいますか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) まだファイナルではございませんし、それからそれだけを見ているわけではございませんで、先ほど言いましたように、杉浦副大臣とかいろいろな方たちから、若い方たちや現場の声を、何といいますか形の決まった中から出てくるもののほかに、生きている単体としての組織の中の人々の声も吸い上げていますから、それらを混合してよいものを抽出していく、ベストは絶対世の中なかなかあり得ませんけれども、今の時点ででき得るベストを目指して努力をしていきたいというふうに思っています。  それは、今、税金の問題が機密費関係で一番言われていますが、その視点が一つ。もう一つは、組織として、これはまだ掌握し切っていません。というのは、国会ですとか外国とか結構、宮中行事とかもうえらく忙しくて時間がかかるものですから、省内を歩き回って、しょっちゅう行きますよと言っているのになかなか実現できないんですが、そういうことはかわりに副大臣や政務官がやってくださって感謝しています。そういう中で、組織の中で毎日生活している方たちの省内の声というのもありますし、それから外国からも知り合いの大使やら若い方たちから手紙をいただきます。おめでとうと言いながら、外国から見ていると、外務省の今一番困っているのはこれですよという提言もあります。電話をわざわざかけてきたり、メールの方もいます。  ですから、それらを勘案しながら、ただ、税金の面はもちろん大事ですけれども、そこだけではなくて、むしろ本当に生かすために組織をどのように、変えるのか変えないのかも含めて検討しなければと思っています。そのためにはやっぱりいろんな視点、多くの方の声を聞くということが肝要だというふうに思います。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 今、大臣は税金の面と、それと組織の面と二つある、これはファイナルじゃないからまだまだという話もありましたが、いろんなところからいろんな、これが外務省の実態、問題ですよという話もあるという話でした。  大臣は伏魔殿というお話をされているわけなんですが、そういう方々からの助言あるいは情報というのは、まさにその伏魔殿というところに行き着くわけなんですか。また、それがもし大臣がそういうふうに感じられたとするとしたら、改革というのは大変至難なわざではないかなと思いますが、この提言の内容を踏まえながら、一つでも二つでもやっていらっしゃるということはよくわかるんですが、ぜひ頑張っていただきたいなと。  ただ、伏魔殿発言というのはいかがなものかなという思いもありますし、実態がそうだというのを再認識していらっしゃるのか、その辺の御見解をお聞かせいただきたいわけです。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 今もずっとその印象を持ち続けております。それは、外務省の方たち、今いる方だけではなくて、関連のある政治家ですとか、あるいは財界の方もおられるでしょうし、メディアは大きいですね。極めてメディアの方たちが思惑で書いたり映像を流したりというのを感じますし、メディアも決して一般の国民の皆様が思うほど厳正中立なものではないということ。それから議員もいろんな思いもあるでしょうし、そういうことに振り回されて迷惑をしている外交官もおられるし、積極的にコミットしている方もあらゆる層でおられるということですから、全くあのときの印象は変わっていません。  ただ、それをどのように整理してそうでなくしていくか。それはひとりぼっちではできませんから、外務省内の応援団、メディアからも忠告もいただきますし、それから一般の方からも政治家の方からも、あらゆる方からいろんな声をいただけることが一番うれしい。  ただ、一番役に立つだろう、今すぐ役立つであろう特効薬は、今省内にいる方たちが実名、匿名でしょっちゅう連絡をくださいます。手紙、ファクス、実名もいます。それは本当によくしたいんだと思います。今現在自分が苦しんでいたり喜んでいるから、ここのところはいいところなんですから、これは切り込まないでくださいとか、そういう声を聞くことが大事じゃないかと思います。それだけではありません、もちろんあらゆるものを。ですから大勢で吸引して、分析して、客観的にアナライズして表に出すということです。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 外務省は伏魔殿だという印象は今でも変わっていないと、しかしながら、一朝一夕では直らないけれども、それを印象ではないような方向へ、そういう印象を持たれないような方向へ持っていくということを大臣はおっしゃっているわけなんです。  これもそういうことの一面なんですかね。機密費の流用の問題で、外務省の幹部の追加処分に言及されましたよね、大臣は。二十二日の参議院予算委員会で、十六人が自主返納したのは八百九十万円だった、これでふたをすることは許せないと答弁をされています。追加処分の方針であるということを表明されました。しかしながら、報道官はこれは不要だと言っていますね。  この点について、その認識が変わっていないとしたら、その認識どおりであるがゆえに、そういうゆえに、こういうところから直していくということでの表明なのか。なお追加処分されるのか。あるいは国家公務員法上で同じ問題での処分はされないというような法的な問題もあります。その辺についての大臣の御見解をお伺いします。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 今、海野委員がおっしゃったことですけれども、その前に、伏魔殿とかいう聞き苦しい言葉ですが、これはその印象を受けたのではなくて、実態がそうでなくなること、それを目指すということを申し上げます。  それから、もう一つの報道官が言った処分等ですけれども、あれは私が中国に旅立つときか、いなくなっているときに、たまたまそういう質問が出たそうで、そして悪意ではなくて、ああいうことを聞かれたから答えたのであると、それがたまたま報道されたと、そういうことの弁解が秘書官を通じて、機内でしたか到着してからでしたか聞きまして、ああ、またやっているなという感じがしたんですけれども。  要するに、報道官の仕事とは何であるかということを考えれば、外務省で起こっていること、外務省に関すること、それから大臣の、今関心がたまたま集まっているでしょうから、日常的なことを客観的にファクターを言うのが報道官の仕事であるというふうに私はずっと理解してきております。  ですが、いろいろなことが起こるから報道官もメディアに押されてしまって苦しいんだと思うんですけれども、やっぱりある程度線を越えてしまったことを御自分が法律用語まで使いながら言い、しかもその後、弁護士さんでいらっしゃる杉浦副大臣にそれを聞いてもらって、ほら副大臣もああいうことを言っているんだからこれ以上追加処分はないと言った。  その後、今度は、今の何事件でしたか、捕まって逮捕されている方も、二億だったやつが四億七千万だと、三回目の詐欺罪で逮捕されたと、そういうことになってしまったわけですけれども、そのことと、それから十六人の、河野大臣以下が自分たちが減給処分をしたのは、話が、マターが別だということを一生懸命報道官がおっしゃっているんですが、そのことを私もわかっているんですね。  わかっているのに留守中にそういうことを一生懸命また言うこと自体がメディア迎合みたいでもあるし、外務省の弁解みたいですし、それは報道官という人がやる職を越えているのではないかというふうに思います。そういうことを誘導する人、またしゃべる人、それをまたそういうふうに誘導させる人、いろんな中でごちゃごちゃいるようでして、それらがトータルでまだまだ伏魔殿じゃわいというふうに思っています。  ですから、御質問の本論に戻りますけれども、再度やるのかということですけれども、それはいろいろな方法があるわけでして、減給すればいいとかそんなことじゃなくて、いろんな知恵があるわけですよ。それは何かはまだ言っていないわけでして、それは時期を見てやるということです。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 結論としては処分をされるということで理解してよろしいんですね。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) それはもう内閣と緊密に相談をしながら進めます。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 それでは、この上納の問題なんですが、これはあるとかないとか大臣も二転三転しております。この提言にも上納の問題というのは一言も触れられていないんですね。当然触れられない問題なんでしょうが、性質なんでしょうが。  いろいろ、十四日の衆議院の予算委員会では、関心を持っており、できるだけ早期に調査すると答弁されている。翌十五日には、衆議院の予算委員会では、事務方が上納はないと言っている。十八日の衆議院外務委員会では、事務方も過去の首相や官房長官もないと結論に達している以上、ないと言わねばならない、そういう答弁を大臣されております。  これは、十八日の答弁が論理的に筋が通っていないというのは大臣多分おわかりになって答弁しているんじゃないかなと思うんですが、ないと言い切れないと思うんですね、私は。というのは、大臣がそう思っていらっしゃらないから、事務方とか過去の総理大臣がそう言っているからというような、要するに形容詞というかまくら言葉を持ってきて、だからないでしょうという答弁をされているんじゃないんでしょうか。上納という問題をどうお考えになっていますか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 私もこの職を拝命する前は衆議院の予算委員でおりまして、このやりとりを前大臣、内閣がやっておられるのを見ておりまして、一体これは何ぞやと思って、漠としたものはなかなかつかみづらいものだなと思って見ておりました。ですけれども、この職につきましたらば、そのことによって入ってくる情報とか、先ほども申しましたように、機密費のファイルがあるところにじかにきのう行ったわけですけれども、そういうことも権限でできるわけですから、一議員ではできないことができます。  したがって、過去の総理経験者でありますとか官房長官とか、自分で聞いて、事務方というのは別に秘書官とかそういうレベルで言っているわけではありませんで、そうしましたら、あらゆる方が異口同音に上納はなかったと、ないとおっしゃったわけですから、ですから発言が変わったわけでも何でもなくて、確認をしていない段階と、した段階で全員がないとおっしゃっているんだからないんだろうということで、私が総理大臣であったわけでも官房長官であった経験もないわけですから。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 確認をされた段階でないとわかったからないというような答弁をされたということであって、答弁に矛盾はないということなんですが、やはり今度の提言の中にも、国民の信頼の回復あるいは理解の増進という言葉が当然提言の中に出てきます。その問題、やはり一番今外務省に、本当は外務省はもっともっといろんないい仕事をやっているにもかかわらず、そういう問題で今外務省に対する間違った理解、あるいは外務省おかしいんじゃないかというような国民の理解があると思うんですよね。  だから、ないというんだったらないなりのやっぱり証拠というんですか、そういう証明をきちっとなされるのが、私は田中大臣の今までの政治姿勢からしてもそれはもう当然あってしかるべきだと思うんですが、再度その辺について、ないんだったらないという証明をきちっとされるということを含めて御答弁いただきます。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 逆に言えば、あるという証拠がゼロだということです。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 あるという証拠がゼロということも、きちっと国民に証明というか、説明される責任が外務大臣にはあると思いますが、その機会はいつじゃお持ちになりますか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 今もいたしておりますし、今後もそうなると思います。  むしろやるべきことは、過去の上納がどうであったかということ以上に、一番の問題は、私が一番やらなけりゃいけないことは、これから機密費というものをどのようにするかということを前広に透明性を高めて私たちの責任においてやるということだと思います。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 先ほど鈴木委員への答弁には透明性ということをよくおっしゃっていましたから、ぜひその点についてはこれからの説明責任、国民に対して、これだけの不信感を持っていますから、非常に透明性を持って冷静にその部分は公開していっていただきたい。そのことは大いに期待しておりますから、よろしくお願いします。  もう一つは、たまたまきのうの新聞に、大名行列はもうやめようよというような新聞が載っておりました。まさにこれが、何か日本から行くと、総理とかあるいは大臣に随行する方々が大変多くてそれが数十名に及んで、むしろ国際会議の風物詩になっていると。同じような服装で同じようなネクタイをして同じ発言をしているんじゃないか、余りにも多いんじゃないかと、そんな風物詩になっているんだなんというような、こんな書き方もされているんですけれども、これには、お目付役であるいは家庭教師的な役目をしなくちゃいけないんだとか、あるいはみんなで行くことによって責任が分散できるんだとか、責任の集中を排除するんだというような話があるわけなんですが、大臣、こういうような論調があるわけなんです。  大臣自身、今度は非常に少なくASEMは行かれたということなんですが、この大名行列はもうおやめになるということでよろしいんでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 私は科学技術庁のときにも途中からやめました。一回目行ってぎゃふんとびっくりしたものですから、次のIAEAの集会やら総会やらそのほかのときに、とにかくトップだけ来てください、あとは、在外公館、外務省に出向している方たちがいるわけですから、その方たちに十二分に機能してもらえば済むのであると言ってそのようにいたしました。  今回もそれが頭にありましたので、冒頭から言って外務省はよくそれをしてくださいました。今までの外務大臣の外国に行く出張というと、何日間であれ、大体平均、前回は三十人だったそうですか、今回は二泊三日でありますし、もうまさしく外務省は中国大使館があるわけですから、その人たちが情報収集をして通訳もやっていれば本国からなんか連れていく必要は全然ないわけで、何のために仕事、在外公館をやっているんだという思いが私は常々世界じゅう見ていて、個人的に旅行して接触するたびにあれあれと思うことがありますので、今回は二十一人に絞り込んで、もっと絞り込めましたね。通訳の前で自信がないというふうに本省が言ったのでだめでしたけれども、あれだったら大使が通訳した方がよっぽどいいじゃないか、あんなに上手なのにと思ったぐらいですけれども、なぜかそのヒエラルキーの中で偉いさんは見ているだけでして、不思議だなと思いました。  それから、ホテルの費用も何かテレビでは間違って一泊三十何万円と言ったので私はえっと思いましたけれども、私が泊まったホテルは行ってびっくりしたので、その場で入っていってやめたと言って、ここのホテルの別の小さい部屋にしてくれと言ったら、もうみんなパニックになりまして、ああまたトラブルメーカーだと週刊誌に出る、これまたわがまま言っていると出るぞと思ったのでいっとき黙っていようかなと思ったんですが、それにしてもおっかなくてあんなところへいられないと思うような、あれ何というのか私よくわからぬのですが、日本によくある大使館、大使の公邸でよくあるタイプです。  すなわちビルの中に二階屋があるんです。何というんでしょうか、入ったららせん階段があって、二階もあるし一階もあるし何十も部屋があって、それで警護官の人にここでみんなで寝るのと言ったらば、違います、ここは大臣お一人でと。私が上から落っこちたり死んでいてもだれも気がつかないじゃないと。かぎは私が持っていましたから、嫌だ、あなたが入ってきたらおっかないからやめてくださいと言ったんですが、とてもじゃないけれどもいられなくて、ベッドも中国式で大きくて五人で寝ようという感じで、一家五人で寝れば終わる感じで、やめました。  それで、もうじゃ会議やっているよりもほかのホテルへ行かないかと言ったら、全員がこのホテルでとっていると、その御一行様が。したがってこれからなんかとてもできないと。到着したのが十二時ごろです、会議が終わって夜中ですから。これは困ったと思って、とにかく頼んでくれと言って、私は値段を下げてほかの小さな部屋へ行きました。  小さいといっても三つも部屋があったので、私は恐ろしいから、一部屋、ベッドと洗面所とおふろとお手洗いのついたところだけ、そこだけかぎを閉めていましたので、本当は三分の一の料金で済んだと思います。最初、外務省がやったのは、今までやっていたよりかも安かったんだそうです。中に階段がついているところが二十八万八千円の部屋だったそうです、一泊。信じられません。私が言ったのは、九万円もしたそうですが、私、その中の三分の一しか使っていませんから三分の一の料金でよかったじゃないかと言ったんですが、そういうことを今まで累々と、そういうものなのかと、総理大臣や大臣というのはそういうところへ泊まるものなのかという感覚でおられた方たちの顔を思い浮かべながら、何だこれはと思っておりました。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 今、大臣のお話をお伺いしていると、その部分からも機密費というのは大分削減ができるということになりますね。そのことは先ほどのお話、もう一度確認をさせていただきますが、すぐにでも手をつけて削減ということはできるということになりますが、そういう理解をしてよろしいですね。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) できるだけその時期をやっぱり見ないと、トータルなものですから、一人ではできませんから、あらゆる意見を収れんしていたしたいと思っております。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 先ほど、外務省の中に大臣がトップとして座っていらっしゃる、対内的な問題も全部コミットメントしていかなくちゃいけない、対外的には国益を図るために顔としてされていくわけですね。  そういういろんな問題、先ほどもパニックになってしまうとか、いろんな問題があってなかなか時間がとれなくてというお話があったんですが、対内的な問題というのはもうある意味では副大臣にお任せして、日本の顔として国益に関することにとにかく専心されるというふうに機能分担をされたらどうなんでしょうか。その点については、大臣、どうですか。余りにもお忙し過ぎるんじゃないかと思うんです。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) それも可能だと思います。  きのう、たまたまオーストラリアのダウナーという外務大臣がお見えくださって、一時間近くこういうことについて話をいたしました。それから、ASEMの北京の会議のときも本当に間近でいろんな国の外務大臣と話していて、外務大臣職というのは極めて多忙である、健康を害さずにいる方がおかしい、時間との競争である、何にプライオリティーをやるべきかということの中で、結局は分散もする、手分けをする。であるけれども、何が一番優先順位か、今必要かということの優先順位をつけてやるべきである、それは自分が必要なときは自分が飛んでいくと、私はそういうことでしょうと言ったらそうだと言いました。きのうのダウナーさんもそう言っていました。  時差があり、移動に時間がかかり、そしてどこの国も官僚化という言葉を英語で使っておられるんですが、要するにペーパーがふえてくるんですね。サミットのことも、イタリアのディーニという外務大臣、この次出られるかどうかわかりませんが、政変があったんですが、もうペーパーばかりだと、到着と同時に結論を出すことを心配していると。唐家センさんも議長としてそれを言っていました。会議が始まらないのに、まず私とバイで会ってくださったときに、一対一のときに即言われたのが、もう議長と結論をどうするか、そればかりだと。  だから、そうなるとどこで何をするかという問題も出てきまして、やっぱりもっと単純化して、必要なときには、どれも大事なんですけれども、その時点で大事なことは自分でやる、それ以外はできるだけ手分けして皆で協力してチームを組むということに尽きます。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 それでは、対外的な問題で質問させていただきますが、特にアジア諸国との外交に対する姿勢についてお伺いしたいと思います。  北朝鮮に米の支援をしました。人道的支援だということで、大変な巨額な経費を要して送ったわけなんですが、この辺の北朝鮮に対する米支援の、これはある意味では外交カードだと思います。一種の外交カードとして使ったと思います、外務省は。この辺のカードの切れ味がよかったのか、その効果のほどとか、それの実態、我々が目的としたような形でその支援が人道的に使われているのかどうか、その点についてフォローはされておりますか。  それで、北朝鮮籍の船がそれをほとんど運んでいったわけなんですけれども、そのこともやはりこの米支援の中に約束として含まれていたのかどうか。そのことも含めて、この米支援を決定後、これは農政族から非常に強い要請があって国産米を送ったわけなんですが、その辺、その効果のほど、フォローはどういうふうにされているのか、その後これが交渉にどういうような状況に、いい影響を与えると大臣としてお考えになっていらっしゃるのか、ちょっとお伺いします。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 北朝鮮への支援は、海野委員も既に御存じのとおり五十万トンを決定して、現在は十九万トンが既に出してあるという状態でございます。これについてはいろいろな議論が各党内でも世間でもあったということは事実でございますけれども、こういう決断をずっとしてきているわけですけれども、結論だけを言いますと、これを長いプロセスの中で見てやっぱり生きたものであったという形にする、国交のない国でありますけれども、あれだけ苦しい生活をしている方が多いという情報がもたらされている中、この支援が結果として生きたものであるというようにならなければならないと思っています。  そのためには、人道的支援と言っていますけれども、これが本当に北朝鮮の一般の方々のところに行ったのだろうか、そういうチェックができない、そういうもどかしさがあって、私もそういう思いをしたことがありますけれども、実際は配付の状態のモニタリングをする世界食糧計画、WFPというのがありまして、そこが常によくその状態のモニタリングをして、結果を私どもも受け取っておりますので、ですから、そういうような心配はないというふうに思わざるを得ませんし、またそうであろうというふうに思っております。  ですから、繰り返しますが、長い目で見てこれが生きた形になって、そしてお互いの両国民の幸せにつながるようにしたいというふうに考えます。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 それでは、今、大臣御答弁をされたわけなんですが、前には、大臣御自身が米支援というのはいかがなものかというような発言をされておりましたよね、以前は。ということは、米支援に対して賛成というような御意見を持っていらっしゃらなかったと思うんですが……

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) そんなことはないです。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 そんなことはないですか。  私どもが聞いている限りでは、米支援に対しては昨年の段階では反対しておられるような発言を聞いておりますが、現在はそういう状態でないということを御答弁から私は推察するわけなんですけれども、その辺、何か昨年からことしにかけて変わっていらっしゃるのか、それが何なのか。あるいはもともとそういう発言をしたことがないということなのか。よろしくお願いします。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) これはまた時系列的な問題がしっかり整理されていないので、また気が変わったとかというようなことを言われるといけないし、一人の議員の発言をずっとミサイルのように追っかけて報道したり、あるいはフォローしている議員さんがおられるとは思わないので、突発的にあちこちを拾ってほら違っているほら違っているというような継ぎはぎでされるといけませんので、今後のためにもはっきり申し上げたいと思いますが、米の支援はしなくて全然いいなんと言ったことは一度もございません、私の口からは。ただ、拉致問題がありますし、それからミサイル等の安全の問題等もありますから、この北との問題については極めて難しい問題があるということです。  ところが、むしろ私は、国が十万トンぐらいからやるかとか、五十万トンにしようとか農林委員会で議論があって、私もその議論をずっと聞いておりました。  ところが、北朝鮮が最初はイタリアと国交を、たしか私の記憶が間違っていなければ国交を回復しましたね、最初に。先生御存じでいらっしゃいますよね。その後次々と、特にオーストラリア、たまたまきのうダウナー・オーストラリア外相と会ったのでそのことを話して、たまたま触れたんですが、オーストラリアとも、次々と今はもう十一カ国ぐらいと国交を樹立しているのではないかと思うんですが、あのときに私はこれは大変なことになると。  日本が一番手を差し伸べられるのは米支援なわけですから、そのときに同じ教条主義を言っていたりするのではなくて、一番できるカードとして、あのほかの国と国交を樹立する前に早い段階で日本が拉致事件等を解決するには百万トンでも、日本は在庫があるわけですから、ばっとカードを切る。タイミングの問題なんです。これをやった方がいいんじゃないですか、政治的にということは某テレビ局で発言いたしました、生出演で。それが政治だと私は思います。こう言ったのに、こう言ったから、延々と三十年も五十年もああ言ったああ言ったああ言ったと言っているんだったら政治家は必要ないし、外交も必要ないんです。  それが冒頭申し上げた、聞いておられたかどうかはわかりませんけれども、やっぱりじっと見ていて、タイミングを見て、ここだというときにはばんとカードを切るんですよ。それがなかったために米の援助問題もまだ何か日本もいいかげんなままでいるのかなと思っておりますが、いろんな国と国交を樹立なさっていて、きのう豪州のダウナー外務大臣とこの話をしたら、そうだと、食糧援助、食糧が一番困っているんだということをおっしゃっていましたので、北が、ああ、やっぱりあのタイミングだったんだなと。拉致の問題等も考えるとちょっとほぞをかんでおりますけれども、何分にも一人で物事は決められませんから。  そういうことが経過でございます。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 大臣がおっしゃったように、百万トンと、人道援助で本当に困っていらっしゃる方々に食糧が行くという状況になれば、百万トンという数字はあってしかるべきだなと私もその当時思っておりました。そういった意味では、大臣と全く同じ考えなんですが、じゃ、昨年の段階で反対していたということはなかったということですね、変わっていないということですね。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) ないです。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 わかりました。それで結構です。  先ほど、フォローを今どうやってやっているかということで、モニタリングで聞いているから大丈夫だろうという話なんですが、これも新聞報道でしか私どもはわからないわけなんですけれども、ドイツのノーベルト・フォラーツェンという博士が北朝鮮で医療活動をやっていたんです。そういう活動中に国外退去されたわけなんですが、彼が本当に食糧が援助されるべき対象の人たちに行っていないというようなことを実態として述べていらっしゃる。それが軍の食事の改善につながって、国境警備が非常に強化されたというような報告をされているわけなんです。  そういうようなドイツ人の医者の報告、そしてモニタリング、両方を勘案して我々は効果があるように本当に必要なところへ食糧を支援していかなくちゃいけないと思うんですが、この点については、そういう情報との関連で、先ほどモニタリングをやっているからいいんじゃないかと思うんですが、もうちょっと突っ込んだフォローの仕方があるんじゃないかと思うんですが、その点、どうなんでしょう。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) その前にほんの一言。  私は米を援助してはいけないと言ったことがないということの誤解を解きたいと思うんですが、横田めぐみさんとか、そのほか蓮池さんとか、新潟県の私の実家のそばのところで、その方たちがこの被害者になっておられまして、そういう方たちがしょっちゅう会館にも来られたり、一緒に、一緒にというか連絡、テレビに映ったこともあります。したがって、彼らは子供が帰ってこないのであれば、あの方たちは、御家族は、一粒たりともお米の援助はしちゃならぬということをしょっちゅう私の脇でもおっしゃっていたところが映像に映ったこともあります。  したがって、一緒にいるから、私の口から出ていなくても、ああ、一緒にいるのだから田中眞紀子も米は一粒も食べてもだめなんだなと思い込んだ方たちがいるだろうと思います。そのことが誤解を生んでいると思いますので、そこを訂正させ、訂正というか、そこの誤解を解くために申し上げておきます。  それから、今のドイツの医師のことですけれども、この方の発言については報道では聞いておりますけれども、それが日本の米援助のことを具体的に触れているんでしょうか。そこは私はわかりません。ですけれども、今、委員がおっしゃるように、生きた援助でなければ意味がないというところは共通認識でございまして、モニタリング以外の方法が、今のWFP以外で何かいい方法を海野委員が御存じでいらっしゃればぜひ教えていただけませんでしょうか。思いは同じでございます。何かございますか。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 その辺については、外務省の大臣がいろいろ指揮してやられる仕事ですから、ぜひ詳細な検討をしていただきたいなと思います。  次に、米支援はある意味では北朝鮮にとっては一つの既得権益になっているんじゃないかなという思いがあるんですね。そうなってはならない、そうであってはならないと我々は思っているわけなんですが、北朝鮮との交渉をどうしてやっていくかということなんですが、この間、金正男と思われる人物が不法入国しようとしたことがありました。  これは、私これも報道で聞いている話なものですから、また誤解があるんだったら、そういう理解を私どもはしていますから、大臣の方できちっと答弁していただきたいんですが、人定と入国目的を明らかにするように指示をした、しかしこれらの点が明らかになる前に強制退去という手続をとったということなんですが、大臣としてはそういう手続を踏んでこの金正男と称する人間を強制退去したわけなんですか。あるいは、人定をしなくて入国目的も調査しなくて、金正男という人間を特定しなくて、わからないと言っていますから特定されていないと思うんですが、それで強制退去したとしたら、その辺、最初に指示したことと現実と変わってきているんですが、その辺はどういうような理由で変わったんでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 二つ指摘させていただきますが、今、委員の御発言の中に金正男と称するという御発言がありました。速記を起こせばわかると思いますが、本人はそう称していないんだと思います。特定できなかったんです。  そして、もう一つは、これは法務省マターなんです。入管の問題でございます。事が起こったのは五月一日だそうですが、たしか、記憶が間違っていなければ。私は五月二日の日に事務方から聞きましたので、これはあくまでも法務省マターとして処理をされて、ただ、その中間におきまして、外国との問題らしゅうございましたから外務省へもちろん連絡が上がってきまして、そして、警察等と緊密に連絡をとりながらああいう結論となりました。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 法務省マターだからということなんですが、金正男かどうかということをきちっと把握することとか、あるいはその入国の目的が何だったというような指示もされなかったということなんですね。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 人定と入国目的が何であったか、そのことは私から指示をいたしました。それは法務省から伺ってみてくださいということは五月二日の段階で指示いたしました。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 マスコミであれだけ報道されましたから、それとやはり、中国が引き受けたということは、国民的な理解からすれば金正男に間違いないだろうということを国民はみんな知ったわけなんですね。金正男じゃないと幾ら言っても、そういう手続をした日本の対応、そして中国が引き受けた、じゃ、中国が北朝鮮との関係の中で置かれている状況を考えたとき、どうしても彼は金正男だろうなということに国民は理解せざるを得ないわけなんです。  彼の地位からして近いうちに北朝鮮の幹部として日本との交渉に当たる可能性があるわけです。そのとき、やっぱりそうだったのかということになるんじゃないかと思うんですが、その点についてこちら側は、外務省としてはどういうような国民に対する説明をそのときなされるんですか、これはある意味では将来の話なんですが。あるいは、金正男自体が将来北朝鮮の交渉相手としてなることはないだろう、あるいはそれなりの地位につくことはないだろうというようなお考えがあって、特定せずにわからないままで通した方が国益につながると、そういうような御判断をなさったんでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 仮定の問題の上にまた仮定が屋上屋で重なったようなことにはお答えを残念ながらできません。  ですが、あえて申し上げるとすれば、交渉相手とかそういうことはわかりませんが、日本の法律をお読みになればおわかりになると思うんですけれども、その中で、成田に入ってきたところが、シンガポールから来たそうですが、本人が希望すればそこに戻るか、あるいは、パスポートはあれは南米のドミニカかなんかだったらしいんですが、そこに行くのか、あるいは、本人の希望するところに出国させるということが、今回のケースはシンガポールかドミニカか本人の希望するところというチョイスが法律にしっかり書かれていて、本人の希望が中国であったのでそこへ送ったというだけのことでありまして、何度も申しますが、この方が自分が金正男であるということは一度も言っていないんです。  ですから、人定が、違う名前かどうか知りませんけれども、そういう特定ができないということが実態ですので、事実ですから、事実に基づいて法務省が処理をなさったということが実態でございます。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 法律的に確かに大臣がおっしゃっているとおりでありまして、本人がそういう希望をしたということですから、中国へ行ったということですから、それはそういうふうに理解をしておきます。  この問題が長引けば日朝正常化交渉に非常に問題が、悪影響が及ぶんではないかというような政治的判断もされたというようなことだろうと思いますが、この問題自体が日朝正常化交渉に影響が出るんでしょうか、出ないんでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) それも先ほどと同じことでして、仮定のことになおさらお話がますますしづらいというかできないところに飛んでいっているというふうに議論が行っているなという感じがいたしまして、その人物を特定できなかったわけですから、まずその第一段階が違っていますので、第二、第三についてはお答えのしようがありません。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 それじゃ、北朝鮮に対する最後の質問をさせていただきますが、これはアメリカン・エンタープライズ研究所のチャック・ダウンズという方が、北朝鮮外交というのはこんなふうに言っているんです。   北朝鮮は危機的状態を作り出しては、相手を交渉の場に引きずり込み、必ず利益を得てきた。相手が譲歩すればするほど図に乗って要求してくる。また、北朝鮮の見せる友好的で協力的な態度には必ずウラがある。時に北朝鮮は握手をして相手に感謝の念を抱かせたり、あるいは脅して席を蹴って、相手を不安に陥れたりする。これは冷徹な計算されつくした交渉術であり、彼らはこの外交術を駆使する。その交渉術は、五十年間まったく変わっていない こういうような分析を述べられております。  拉致問題あるいは不審船あるいは麻薬の問題、我々にとってはもう看過できない問題があるわけなんです。これは人道的な問題でもありますし人権の問題でもありますし、まさにテロを含んでいますから国際的な非常に重要な問題である。国際的にも普遍的な問題である。としたら、世界と一緒になって北朝鮮にどう関与していくかというのはこれは外務省が最低とらなくちゃならない作業だと思うんですが、今後の日朝国交正常化交渉についての大臣の御決意、あるいはこういう方法でこういう考え方でやっていくんだということの概要をお話しいただきたいと思います。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 答えは今、海野委員御本人がおっしゃった言葉の中にすべてあったと思います。繰り返させていただくとすれば、国際社会全体がやっぱり働きかけて、善意で働きかけて一緒に生活ができるように、交際ができるようにすること、そのためには具体的には日米韓があらゆる意味で今現在も機能しているわけですから、そういう関係の中でもって窓口を開いて、一日も速やかに国際社会に入ってこられるようにすること、そういうことがテロであるとか不審船の問題とか誘拐の問題等も解決することだと思います。  そしてまた、現実にASEMの会議がついこの間あったわけですが、その場でも早速、もう国際会議ですからその場でもってどのようにして我々が働きかけていこうかという話が現実にもう動いている、それほど世界は一緒になって行動しているということを実感いたしました。そのことも御報告いたします。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 通告を大臣にさせていただいたのがまだちょっとあったんですが、時間の関係でまた後日質問させていただくということで、中谷防衛庁長官に質問をさせていただきます。  防衛政策、基本には防衛思想があるわけなんですが、やはり直近の紛争というか戦争を経験した、その経験にのっとって防衛政策をやるというのはこれある意味では国家としてやむを得ない状態かなと思うと、日本が直接的に防衛ということを、国防というのを意識して戦争に直面したのは五十数年前になるわけなんですね。となると、その体験からしか、日本の国防というか安全保障と防衛政策というのはその延長線上でしか、予算についても政策についても設備についても実施されてこなかったんじゃないかと思うんですが、今環境が変わっていると思うんです。大きく変わっていると思うんですよね。  その点について、日本の防衛思想、防衛政策が自分たちの体験だけに縛られてきちゃったのか、それともその都度その都度こういうようなターニングポイントがあって、変わってきて現在に至っているのか、防衛庁長官の御所見をお伺いしたいと思います。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 日本の戦後の防衛体制というのは昭和二十五年の警察予備隊からスタートしておりますけれども、二度ともう戦争の侵略行為はしない、平和を旨としていろいろと制約が課せられております。  その制約の一つとしては、防衛計画の大綱ということで節度ある防衛、基盤防衛力を整備するという見地で成り立っておりまして、現在もその基本方針のもとに防衛計画の大綱があり、五カ年計画、中期防が策定されておりまして、基本的には戦後の防衛政策というのはそういう思想に基づいて成り立っております。  他方、ドッグイヤーと申しますけれども、情報通信の発展が著しいということで、世界じゅうのITの進歩に合わせて防衛政策を見直していかなければなりませんけれども、近々の中期防におきましては、このIT、情報関連につきましては政策等取り組んでおりまして、高度なネットワークシステムをつくったり、指揮通信を情報通信の進歩に統合したり、またサイバーテロといった情報セキュリティーのシステム、こういうものも五カ年で整備しようという計画も立てておりますので、時代には適切に対応しているというふうに思います。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 具体的にいろいろな議論をさせていただく第一段階としてお話をさせていただくわけなんですが、例えばいろんな装備があります。例えばの話ですけれども、戦車がそれこそ千両近く今国内にあるかと思うんですね。これは今長官がおっしゃったような状況の中で、我々の安全保障の環境の中でこれはどうしても必要なものなのでしょうか。それにまたは張りつく要員というのは絶対的に必要な要員なんでしょうか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 私は必要だと思っております。私は、戦車においても国の最後の守りの一線なんですね。当然航空機、海からやってきますけれども、それが第一線、第二線であって、最後の第三線のライン、ラグビーで言うならフルバックですね、ここを打ち破られたらもう得点されてしまうという最後の一線であって、これがしっかりしておくことが第一線からの防衛につながっていく。いわゆる敵に侵略させる意図をなくしてしまうという意味では、最後の一線でこういった装備を持つということは不可欠なものであるというふうに思います。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 最近のヨーロッパにおける紛争なんか、中東紛争とかヨーロッパの紛争、それはないように思うんですけれども、また後ほど議論したいと思います。  この情報戦の時代、あるいはIT革命が戦争の思想を変えているという中で、この間EP3が中国によって解体されて分析されているというような、当然それはもうあの付近というのは情報戦の本当に真っただ中というようなところですから、中国がそれを行うのは当然のことだと思うんですけれども、日本もEP3持っていますよね。解体して分析されたらこれは機能しなくなるんじゃないかと思うんですが、その点についてどういうようなお考えを持っていらっしゃいますか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 米軍のEP3につきましては、非常に最新の高度な情報通信機材が搭載された最新鋭というふうに聞いておりますが、我が国もEP3を保持しておりますけれども、我が国のこういう情報通信機材におきましては独自の開発でありまして、米国とは電子戦のデータ収集装置が異なっておりまして、米国が捕獲されたという点において我が国のシステムまた情報収集に与える影響というものはないというふうに聞いております。

服部三男雄自由民主党・保守党

○委員長(服部三男雄君) 時間ですから。

海野徹民主党・新緑風会

○海野徹君 中谷長官にまだまだ聞きたいことがありまして、冷戦終えん後の問題と、それと情報戦時代の問題について、これからの安全保障がどうあるべきなのか、日米安全保障がどうあるべきなのかということも議論させていただきたいと思いますが、時間が来ましたからこれで終了させていただきます。  ありがとうございました。

服部三男雄自由民主党・保守党

○委員長(服部三男雄君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十分休憩      ─────・─────    午後一時開会

服部三男雄自由民主党・保守党

○委員長(服部三男雄君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。  この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、吉田之久君が委員を辞任され、その補欠として櫻井充君が選任されました。     ─────────────

服部三男雄自由民主党・保守党

○委員長(服部三男雄君) 休憩前に引き続き、外交、防衛等に関する調査を議題とし、外交の基本方針及び国の防衛の基本方針について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井充です。  私も、外務省改革というものをぜひ田中大臣に進めていただきたい、応援団の一人だと思っております。  きょうは幾つかの案件について質問をさせていただきますけれども、私たちが調べている中でなかなか十分に資料が入らないがゆえに実情がわかっていないというものもございまして、その辺のことについてぜひ田中大臣に調べていただきたい。そして、できれば我々の調べているものが実際は違っているのかどうか、その辺のところを御報告いただければなというふうに思っております。  まず最初に、質問に入る前になんですけれども、五月二十五日に外務省の在外公館課長さんが四十六歳の若さで亡くなっております。まず、心から御冥福をお祈りいたしたいと思います。  この方は、基本的には機密費詐欺事件など、在外公館の経理、人事、査察のあり方に関しての改革案の取りまとめに当たっていた方だというふうにお伺いしているんですけれども、この方は四月の下旬に体調を崩して五月に亡くなったということなんですが、これは過労死とかそういうことで亡くなったということではないんでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 外務省は五千人近い職員がおりまして、私も着任して一カ月ですので全部の方の情報は、詳細はわかっておりませんし、病状につきましては個人のプライバシーもございますので、今直接お答えすることは残念ながらできません。ただ、御冥福はお祈りいたしております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 もともと内科の医者でございまして、やはり健康管理ということが非常に大事なことなんだろうと思います。そういう意味で、やはりそういう役職につかれる際に健康管理というものをきちんとされなければいけないんじゃないかというふうに思います。  それから、それと相まって、この方が非常に重要なポスト、要するに改革案の取りまとめを行っていらっしゃったようなんですが、倒れてから約一カ月間このポストというのは一体どういうふうになっていたのでございましょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 詳細はちょっと事務方から、官房長からお答えをいたさせますが、よろしいでしょうか。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 はい。

飯村豊外務大臣官房長

○政府参考人(飯村豊君) 田中前在外公館課長でございますけれども、三月の半ばに──大変に失礼いたしました、高橋在外公館課長でございますけれども、三月半ばに着任いたしまして、四月上旬に検査を始めて、その後治療に入っております。まことに残念ながら先週逝去されたわけでございますけれども、先ほど委員御質問のありました改革案の取りまとめ、これは、外務省の官房におきましては会計課長それから総務課長が中心になりまして事務方では作業を進めておりまして、在外公館課長は直接は関与しておりません。  他方、在外公館課長がこのように早く逝去するとは思っておりませんでしたので、後任は発令せずに応援でサポートをしていた、そういった状況でございました。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 あわせて人事のことについてちょっとお伺いしたいんですけれども、今回、田中大臣が凍結されております。そして、私が知っている範囲では査察大使の方がたしか三名、これは新聞報道なんですけれども、三名の方が今度査察大使になられるというような報道もあったわけですが、きのう外務省の方にその資料をと申しましたところ、査察大使の人事については決定されていないというお話もございました。  その査察大使も含めまして、小寺ロシア課長ですか、この方々の人事というのは現在どういうふうになっているのか、その点について教えていただきたいと思います。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 現在は査察大使は一名だというふうに承知いたしておりまして、そして今後は、先生がおっしゃろうとしておられる査察の必要性ということも勘案いたしまして、増員する方向で検討をいたしております。  それから、おっしゃった課長のことにつきましては、現在、ロシア課長として仕事に精励をしてくださっております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 それで、外務省で田中大臣が人事に関して凍結したことに対して異議を唱えていらっしゃった方がいらしたような気が私はいたしているんですけれども、改めて法制局の方にお伺いしたいのは、外務省の人事権というのは一体だれにあるのかということ、まずその点について御説明願いたいと思います。

阪田雅裕内閣法制局第一部長

○政府参考人(阪田雅裕君) お尋ねの点でありますけれども、一つは、特命全権大使それから特命全権公使等、特別職の外務公務員の任免につきましては、外務公務員法八条一項及び第二項の規定によりまして、外務大臣の申し出により内閣が行うということとされております。このうち、特命全権大使、特命全権公使については、御承知のようにさらに天皇がこれを認証されるということになっております。  他方、特命全権大使、特命全権公使等でない普通の外務省の職員、これは外務公務員法では外務職員というふうに呼んでおりますけれども、この外務職員につきましては一般職の国家公務員でありますから、国家公務員法第五十五条等の規定によりまして、その任命権は原則として外務大臣に属しているということであろうかと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 そうしますと、基本的にはその任免権というのは外務大臣にあるんだろうと思いますけれども、実際の人事というのは一体どういう過程で決定されているんでしょうか。そして、実際、本当に大臣に任免権というのはあるんでしょうか、今の外務省の中に。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) これも正確を期するために事務方が答弁をいたします。

服部三男雄自由民主党・保守党

○委員長(服部三男雄君) 櫻井委員に尋ねますが、事務方でいいんですか。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 はい。

飯村豊外務大臣官房長

○政府参考人(飯村豊君) これは、ただいま内閣法制局の方がお答え申し上げたとおりでございますけれども、ランクによって違いまして、例えば特命全権大使等は外務大臣の申し出によりまして内閣の任免ということでございます。  それから、若い方々は、例えば、非常にランクによって違いますけれども、人事課長が実際の人事のプランを立てまして、最終的には場合によっては次官、場合によっては大臣に御決裁をお願いして決定しているということでございますけれども、いずれにしても、外務省の職員の最終的な任命権者は外務大臣というふうに了解しております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 大臣にお願いなんですけれども、やはり外務省を改革する上において人事というのは非常に大事なことになると思いますし、今法制局からも話がありましたとおり、これは大臣がすべてその権限を持っていらっしゃるわけですから、ぜひ頑張って省内改革ということを進めていただきたいと思います。  そして、その上でもう一つなんですが、査察大使に関してですけれども、私は以前この委員会で査察大使の問題点を随分取り上げました。というのは、実際、査察大使という方が査察に行ったとしても、例えばどういうことかといいますと、緊急用の電話がないから電話機をつけたらいいんじゃないかとか、ここは邦人の方が多く見えるから人員が足りないので一人ぐらいふやしたらいいんじゃないかとか、その程度のことしか、査察大使の方が行ったからといって改善されているわけではありません。その査察室料というのが大体年間二千七百万かかっているわけでして、果たしてこういう査察大使というものを強化して外務省の改革になり得るのか。私の感覚でいいますと、いわば新潟県警のような形で。  そしてもう一つは、この査察大使というのは二人の事務方を連れていくそうなんです。いわば助さん格さんを連れて世界を漫遊しているようなものなんですけれども、こういう人を果たして強化するためにふやさなきゃいけないのかどうか、ぜひ外務大臣の御所見をお伺いさせていただきたいと思います。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) まず、二つお答えしたいと思いますが、一つは、今、櫻井先生がおっしゃったような実態であるかどうか私も着任早々でよくわかりませんから、よく実態を検証いたしまして、そして、それが機能するように、助さん格さんを連れていったらその方がよりよくなるように、そうでなければ必要ないわけですから、その動かし方に、地域にもよるでしょうし、そういうことを適宜よく判断ができるように、よく情報も得て指導もしてまいります。  それから、人事の問題ですが、先ほど官房長が申しましたけれども、この中に答えがあったので、私もはっと、やっぱりそうだったと思いましたけれども、今回の凍結に当たりましても、私も、法制局はもちろんですが、事務次官にもよく聞きまして、ワンマン体制でやったというふうなことを流されて、そうでなくても揣摩憶測でマスコミから相当私も人権侵害されて、それがまたさらに委員会等で言われて、その弁解ばかりに終始するがゆえに本来の外交ができずにおりましたので、こうしたことをなくすためにも、今こういう発言がありましたね、若い人は人事課長、そこから次官に行って大臣。その大臣については、私はほかの大臣をやりましたときにも、ただ紙が来るだけですから、事務方にお任せしていて、人事なんかに口は出したくないと、基本的にはそう思っております。  ですけれども、この人事課長が若い人を動かすというところが、これがみそなんですね。よくぞ言ってくださいました。このことによって人事課長と会計課長、総務課長、企業でもそうじゃないんですか、お金と人事を握っている人が実態をどこかとくっついて動かしたら大変なことになるんですよ。恣意的にやるあれがあるんじゃないんでしょうか、ファクターが。私はずっとそこにねらいをつけていることを申し上げたいんです。  ですから、大臣がお飾りであろうがなかろうが、実際に五千人もいる機関、しかも在外公館もあるという特殊性がございますから、それを全部知悉して掌握することは不可能です。何を言いたいかというと、ワンマンにはなり得ないんです、だれも、無理ですよ。ですから、若いそういうポストの人たちが動かす可能性がある、恣意的にとは申しませんが、恣意的にできる素地が十二分にあるということを天下にしっかり公言しなきゃならない。過去も、そして現在もです。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 きょうこのお話を前段でさせていただいたのは、やはり僕はマスコミの関係者はちょっと誤解しているところがあると思う。ですから、最初に申しましたけれども、応援団のつもりできょうはやらせていただいておりますので。  それで、そこの中でもう一つ、査察大使をめぐってなんですが、これはあくまで新聞記事でございますのでこの事実確認だけ行いたいと思いますけれども、平成五年の在オーストラリア大使館で公金不正流用疑惑があって、そのときに査察大使が行きまして、その査察大使に対して口どめ工作を行っていたということが新聞報道にございました。  つまり、査察大使が表にしている問題というのは、先ほど申しましたような電話の件とか余り大した問題ではないわけですけれども、今度はこういう本当に重要なことも指摘しているような方がいらっしゃるような場合においても、実は組織ぐるみでの隠ぺい工作が行われているんじゃないかというような疑いが持たれているわけですけれども、まず、この件に関して、大臣、御存じだったでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 具体的に今どこのケースとおっしゃいましたか。冒頭ちょっと……

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 平成五年のオーストラリアです。ノンキャリアの方が車を私用のために、日本車の支払いのために公金を流用したなどの疑いがあると。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) これについては、前の副大臣でいらした荒木先生が調査をしていらして、まさしくそれを今こちらにおられる杉浦副大臣が引き継いで精査をしていらっしゃる途中でございます。  それをぜひ早目にということを私は数日前に言いまして、先ほどレポートをいただきましたのですが、ちょっとまだ全部は見終わっておりませんが。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 では、きちんとした精査した結果を後日御報告いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  それから、大臣は、外務大臣に就任された際に、この外務省にはどす黒い利権が渦巻いているというような発言、そのような趣旨の発言をされたかと思いますけれども、それは具体的に何か考えがあってそういう発言をされているんでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) これにつきましても、これは午前中も申し上げましたことの復唱を簡略に申し上げたいと思いますが、要するに、外務省という役所の特殊性といいますか、特殊であってはならないはずなんですが、それが非常に色濃く出ている。  それは何かというと、外務官僚、あるいはその中のキャリアとかノンキャリアとかそういうふうなことだけではなくて、そこに出入りしたり携わっている方、出入りをしている政治家であり、あるいは民間の企業の方であり、特にマスメディアであり、そういう方たちがいろんな形でつながっていまして、そういう中で先ほど言ったような人事あるいはお金の問題といいますか、そういうようなものを担当する会計課とか人事課とか、そういうものが非常にうまく、うまくというのはいい意味じゃないですよ、巧妙にリンケージしているということがなかなか見えない。そういうものがちらっちらっとかいま見えてくるんだけれども、ばっとみんなでカバーアップしちゃおうとする。言ってみれば、大臣なんというのはいっときの旅人ぐらいに思っておられるのかどうか知りませんけれども、そうあってはならないんですけれども、一人ではできません。  したがって、何党とか何会派ではなくて、やっぱり私たちは、国民の代表で選ばれて国民の皆様からいろいろ負託を受けてきているわけでございますから、そういう目線でみんなでアドバイスもいただいて、本当の意味で、私個人の応援ではなくて、こういうことをやろうとすることに協力をしていただきたい、かように思っております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 今の大臣の御答弁の中で私は非常に重要だと思いましたのは、ちょっと通告しておりませんけれども、大臣というのは、その省庁のトップとして活動されるのか、もしくは、国民から負託を受けた国会議員なりもしくは民間の方もいらっしゃいますけれども、国民側の代表としてその省庁の長として立たれて活動されるのかという点で、その立場によっては随分大きく異なってくるのではないかというふうに思っております。  確認の意味でなんですが、田中大臣としては、どのような立場で活動されたいと思っていらっしゃるんでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 櫻井委員が本当に私が言いたくてしようがなかったことをよく聞いてくださり、よくぞ聞いてくださったという思いがします。  それは、有権者の皆様から負託されて国会議員になって、要するに三権分立との関係もあるんですが、議員になる。そうすると、一般の市井の人間として、国民として見ていたときと違った情報も入ってくるし、人の見る目も違ってくる。自分の緊張感もあります。それがまた国務大臣等になりますと、同じようなことがもっと大きな形で起こります、変化として。広中先生も経験なさったからよくおわかりになると思うんですけれども、それが非常にあって、しかも今の時代、情報がたくさんありますし、動きが非常に速いんですね。それはもうIT関係のことをごらんになってもわかる、情報通信の問題もありますし、あらゆる意味で速いですよ。航空機も進んでいます。  したがって、そういう中で、しかも人事が決まってから少し落ちついて勉強をする、分析する、自分で問題意識を持って、上からといいますか、自分から情報発信できるような状態じゃないんです。ばたばたっと決まって、そしてすぐ記者会見と言われても、昔は役所からつくってもらったのを読み上げる方が多かったわけです、官邸での記者会見で。  そうでなくても、ふだんから、じゃ我々議員はオールラウンドプレーヤーとして勉強してきているかということになると、こういう委員会にしても、私自身を見ても、一つの委員会ばかりに入っていたらいけないわけで、むしろ国会改革としてみんなが義務でもってあらゆる委員会に入っていけばオールラウンドプレーヤーになれるんですが、なかなかそうならない。それでまた派閥のしがらみ等があったりしますと、そのところがいつも派閥が押さえているとか何かが、衆参でも事情も違うと思いますけれども、そういういろいろなしがらみみたいなものがある中で……

服部三男雄自由民主党・保守党

○委員長(服部三男雄君) 外務大臣、発言中ですが、質問に対する答弁は簡潔に願います。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) ですから、そういう派閥とかいろいろなしがらみ等があった中でオールラウンドプレーヤーになれずにいるというのが実態ですから、その中でぽんと自分の専門でないところに振られたりしますと、やっぱり役人の言ったのを読むようになってしまう、そうすると肉声が出なくなる、国民の皆様から負託されたものが出なくなる。原点は国民の皆様の負託だと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 ありがとうございます。  やはりその意気で頑張っていただきたいというふうに思います。  それで、我々、市民の目線で見たときに、ODAのあり方、特にきょうまず一例を示させていただきますけれども、ケニアのソンドゥ・ミリウ水力発電事業について、これがどう見てもこのまま援助を続けなきゃいけないのかどうか非常に疑問がございます。  まず、財務省の方にお伺いしたいんですが、ケニアの財政状況が非常に悪化している中で、この先こういうODAの事業を続けなければいけないのかどうか、その点について財務省としての考え方をお伺いさせていただきたいと思います。

溝口善兵衛財務省国際局長

○政府参考人(溝口善兵衛君) この案件につきましては、現在、財務省ほか外務省等関係省庁が、ケニアの経済社会状況を総合的に勘案しつつ、慎重に検討している状況でございます。  ケニアの財政状況につきましては、干ばつの影響などもありまして若干悪化しているとは承知しておりますけれども、現在、総合的に対応を検討しているところでございます。  それから、それぞれの国の財政状況と申しますのは、その国の経済状況あるいは世界経済の状況等々いろんな要素に、要因に影響されるわけでございますから、こういうものをよく見て検討すべきものだと考えております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 つまり、ケニアの場合には、延滞債務、二〇〇〇年十一月のパリ・クラブでリスケジュール、要するに債務繰り延べが決まったばかりだというような状況ですから、果たしてその国に、もちろん必要なものであれば援助していくべきところもあるのだろうとは思いますけれども、もう一点、このプロジェクト自体が果たしてケニアの国民の方々にとっていい案件なのかどうかということを検討しなければいけないんだろうと思います。  まず一つは、これが環境案件ということに指定されているわけですが、水力発電所をつくるということが果たしてその環境案件に当たるのかどうか、その点についての外務省の見解をお伺いさせていただきたいと思います。

西田恒夫外務省経済協力局長

○政府参考人(西田恒夫君) お答えいたします。  環境案件に当たるかどうかについての御質問でございますが、政府が環境案件を取り進めるに当たりましては、環境の定義はやや広目にとらせていただいているのは先生御案内のとおりだと思います。水力発電所を含めまして、例えば水力の場合には大気汚染等が出てこないとか、いろんな形でもって基本的に環境に対してはよりよい、フレンドリーなものだという理解をしておりますので、もちろん具体的な、ケース・バイ・ケースでございますが、場合によっては環境案件という取り上げ方をこれまでもいたしているところでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 外務省のまず認識をお伺いしたいんですが、この案件が今事業を行っているその地域に対して現時点でどの程度影響を及ぼしているというふうにお考えでしょうか。つまり、正のというよりも負の影響というのはどの程度おありだというふうに認識されていますか。

西田恒夫外務省経済協力局長

○政府参考人(西田恒夫君) お答えいたします。  この案件は、御案内のように、ケニア政府から大変に高いプライオリティーでもって要請がありまして、これまで、第一期におきましては、その意義を認めまして円借の対象として実施をしてきたところは御案内のとおりでございます。他方、一部のNGOの方々を初めとしまして、住民の移転問題あるいは広い意味での環境問題について問題があるのではないかという問題提起がなされていることは十分承知をいたしております。  私たちとしましては、ケニア側に対しまして、このような問題点を十分にクリアするようにということを重ねて申し上げておりますし、またケニア側におきましても、対話集会等を行うなどしかるべき手当てをしているものというふうに理解をいたしております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 しかし、この計画自体そのものがかなり難しいというか、無謀だったというふうに思うものがございます。  ちょっと、きょう資料をお渡しすればよかったのかもしれませんけれども、その川の水量、月ごとの流量を考えると、乾季やそれから雨が少ない時期、一月、二月、三月、それから十月、十一月、十二月というのは水力発電に必要な水量よりもかなり下回るというようなことが実はもう最初からわかっているわけです。ですから、そのために、実はこの流域で農業やそれから漁業を行っている方々にまず多大なる影響が出るのではないかというふうにも言われております。  それから、取水地の下流にオディノの滝がございますけれども、これはその地域の方々にとってとても神聖な場所でして、この滝も、こういう事業を行うことによって、もしかすると流量が減ってしまって滝がなくなってしまうかもしれないというふうにも言われておりますし、それからもう一点ですが、その滝つぼで魚が繁殖しているというようなこともあるわけですけれども、ここも枯渇まではいかないけれども水量がかなり減ってしまうなど、地元の方々に対していろんな影響が出てくるのではないだろうかというふうに言われておるわけでございます。  まだこれだけじゃなくて、今の工事をやっている最中にも実はいろんな問題があります。今回ぜひ知っていただきたいんですが、タンクで道路に水をまいているんですけれども、これは実は汚水、汚水といいますか、し尿をくんで、そのタンクがまた同じように水をくんでその辺にばらまいているんです。つまり、どういうことになるかというと、とてもじゃないけれども衛生環境がよくなるとかそういう状況にはないのにもかかわらず、調査をしてみると、環境がよくなる、衛生環境がよくなるというような調査結果になっているわけです。  外務省として、本当にどの辺まできちんと調査されて、この案件が継続で、しかもケニアにとって、ケニアの方々にとっていいと判断されているんでしょうか。

服部三男雄自由民主党・保守党

○委員長(服部三男雄君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

服部三男雄自由民主党・保守党

○委員長(服部三男雄君) 速記を起こして。

西田恒夫外務省経済協力局長

○政府参考人(西田恒夫君) お答えいたします。  ただいまの水の量に関しての御質問でございますが、私たちの調査を通じましても、先生御指摘のとおり、当然その地域の特性からしまして雨季と乾季で大変に水量には差が出てまいります。年平均流量が大体毎秒四十一立方メートルというふうに見込まれておりますけれども、このような、雨季におきましては大変に豊富なものになりますし、乾季においては、年によって差がありますが、かなり少なくなるということは御指摘のとおりでございます。  したがいまして、今回の計画をつくるに当たりましては、いずれにしましても、導水路にソンドゥ川の水が引かれた後も、生態系への影響を緩和するために必要な河川流量を確保するという大前提のもとで計画が立てられているというふうに考えております。  それから、先ほど、地域住民等々に対する負の影響がたくさん出ているのにもかかわらずさらに進めるのか、今、現地においてはどういう対応になっているのかという御質問でございましたが、先ほど申し上げました対話集会を通じまして技術委員会というものが、事業の実施者、地域住民、NGO、有識者から構成されるものがただいま設置されておりまして、それにはそれぞれ分科会もございまして、毎月、さらには年に四回のペースで委員会が行われております。ここで環境あるいは住民移転の問題を含めましてありとあらゆる問題について議論ができるという仕組みができておりますので、そこでしかるべき対応ができることを希望している次第でございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 大臣、ぜひもう少し知っていただきたいことがありますので。  アクセス道路をつくって、この周辺のほこり被害によって、子供のぜんそく、肺病、それから女性が片目の視力を失う、家畜が視力を失うなど深刻な事態がまず明らかになっている。それから、工事の汚水が地域住民の農地に流れ込み、土壌汚染が進んでいる。それから、家畜が畑にたまっている工事の汚水を飲んでおり、その影響が心配。まだこれは影響が出ていないようです。それから、トンネル工事の始まった昨年十月ごろから、年間を通じてかれることはなかった地域の小川や泉がすっかりかれてしまった。このため、飲料水や家畜に飲ませる水、畑の水も遠方までくみに行かなければならなくなったとか、それから大量の砂を採取したために土壌の荒廃が進んで農地に適さなくなったとか、それから水系伝染病やマラリア等の増発のおそれが指摘されるにもかかわらず、保健施設の充実などそれに対する適切な措置がとられていないだの、現地で調査されているNGOの方からこういう報告も受けております。それは、先ほど市民の目線でという話を私はいたしましたけれども、市民の方々が見るとこういう案件でございます。    〔委員長退席、理事鈴木正孝君着席〕  ですから、ぜひ大臣は、先ほどのお話ですと市民の目線でということでしたので、もう一度この案件を見直していただきたいのと、それからもう一点、ちょっと不思議なことがあるんですが、このプロジェクトもフェーズⅡに入っておりまして、プロジェクトの借款の仕組みというのがありますけれども、その借款の仕組みで言いますと、このフェーズⅡというのは一体どこまで進んでいるのか、それについて教えていただきたいと思います。

西田恒夫外務省経済協力局長

○政府参考人(西田恒夫君) お答えいたします。  先ほどNGOについて御言及がございましたけれども、ただいま申し上げました委員会にはNGOの代表の方も入っておられます。当然のことながら、NGOとしていろいろ御意見がある場合には、この場を通じて御意見が反映され、委員会としての結論を出されていくものというふうに承知をいたしております。  それから、フェーズⅡはどうなっているのかという御指摘でございますが、これは御案内のとおり、現在まだ正式な、いわゆる円借に対する政府の立場を決めます対応についてはなされておりませんので、慎重に検討という段階にとどまっております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 しかし、これは恐らく閣議決定がされて交換公文署名が行われて借款の契約が締結される、そしてその後入札ということになるんだろうと思いますが、もう工事の入札は終わっているんですよね。つまりは、非常におかしいと思いますのは、こういう閣議決定が済まなければ入札ができないはずなのに、なぜもう入札が終わっているんですか、この案件は。

西田恒夫外務省経済協力局長

○政府参考人(西田恒夫君) お答えをいたします。  御指摘のとおり、正式の入札はそのような日本政府としましての正式な決定が行われてからということでございます。したがいまして、今御指摘の第二フェーズに関します入札に関しましては、あくまでもケニア側がケニア側の責任において一定の見通しのもとに行ったものというふうに理解しておりますので、そのこと自体が直ちに違法とかそういう話には当たらないと思っております。  しかし、日本政府としましては、日本政府としての正式な決定をした後、改めて、例えばJBIC等の調達ガイドライン等に則しましてこれを検討して、それが正式なものにふさわしいかどうかについて検討するということになると思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 私、ここにちょっと公電を入手しておりますけれども、その公電によりますと、ある方がケニアに行かれたときに、円借款としては前向きに検討したいんだ、私が帰国次第、関係省庁に連絡、指示を行って、本件プロジェクトへの円借款供与の迅速な検討を進めることを約束しましょうかというような趣旨のことを述べられているわけです。それがこういう形で公電で送られてきておりまして、これは平成十一年度、八月にもうこういう外電というんですか公電というんでしょうか、これが送られてきております。  つまり、この時点で、実はこれはもう前向きに検討するから、方向性を決めているから、では入札まで済ませてくださいと。ですから、手続論としては非常におかしくて、こういう約束があったのかどうかということをぜひ外務大臣にお調べいただきたいことと、つまりは、こういう横やりをある政治家が行っていくということが、私は何かどす黒い利権という中に一つ案件としてあるのではないかというふうに思っております。  大臣、この件に関してきちんと調べていただけますでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) ぜひ調べさせていただきます。  これは四年前の政権下で発足したことだと思いますが、基本的にはODAというのはやっぱり私たち国民の税金ですし、よかれと思っていい方向に世界に貢献していくということが本来の眼目、目的でございますから、その途中でやはり何か、今この問題を聞いていますと、大体途中で水の問題で、環境との関連でいろいろ問題化してきていると。  そうであっても、またそのまま、もしも委員が発言なさったように引き続き問題をはらみながら進行するのであれば、それをもう一度、国とそれからケニアの、この場合はケニアですが、相手の国とよく相談をしながら再検討するということを、ほかのODAのありようも含めまして検討するということも必要であろうと思います。    〔理事鈴木正孝君退席、委員長着席〕  御示唆に富んだ指摘、どうもありがとうございました。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 ありがとうございます。  ODAの中でもう一つは、ここのケニアの電力公社の方々が不正を働いているというような話もございます。これは恐らくここの国に限ったことではないのだろうと思います、フィリピンでもいろいろ問題がございましたから。しかし、そうしてくると、円借款の場合に必ずその国が日本に払わなければいけないということになりますから、そのお金はだれが払うのかというと、その国の国民の皆さんの税金で今度は支払われるということです。  ですから、そのことも考えたときには、その国の国民の方にとって非常にいいものであるというものと、それからもう一つ条件とすれば、やはりこういう中で、向こうは主には官僚の方のようですけれども、不正を働くようなことがないのかどうかということもあわせてきちんとチェックしていただきたいというふうに思っております。  それからもう一つ、ぜひ大臣に、これはまたお願いで大変申しわけございませんけれども、私は河野外務大臣の際に諸謝金というものについて質問をいたしまして、それについてきちんと調べますという答弁はいただいておりますが、これは資料がございますのでちょっと大臣見ていただきたいと思いますが、外務省の諸謝金という予算の推移でございます。  昭和六十三年度は所管合計が四十一億だったものが平成十二年度には百三十一億と約三倍にふえております。このころの外務省の予算は一体どうだったのかというと、大体一・二倍程度にしかふえていないものが、この諸謝金というものだけが三倍ぐらいになっているということでございます。外務省の方の答弁ですと、在外公館での警備等の問題があるんだという話でしたけれども、実際本当に在外公館だけがふえているのかといいますと、そうではなくて、本省の方もふえているという現状でございます。  我々は、一つおかしいと思っているのは、この諸謝金というのが、主に国際交流サービス協会というところにここの諸謝金からは二十億、それからほかのものを合わせると約三十億のお金がその国際交流サービス協会という外務省の外郭団体に丸投げされております。そして、国際交流サービス協会というのは、旅券を発行する資格がないにもかかわらず、そこに旅券の発行もお願いしてありまして、結果的には、今度はそこは丸投げして国際サービス・エージェンシー、そこの会社にまた委託するようなシステムになってきております。  一部、私が調べている範囲では、その国際交流サービス協会で不正請求が行われていて、キックバックされているようなことがあるのではないかというふうな指摘がございまして、その件について河野外務大臣に予算委員会で調べていただきたいと、そうしたら調べますということだったんですけれども、どこまで調査されているのか、その点について教えていただきたいと思います。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) これは河野大臣からお返事があったんでしょうか。  私が今掌握している範囲で申し上げます。トータルで申し上げますが、委員長、ちょっと長いことしゃべりませんけれども、ポイントは大変重要でございますので、お時間をちょっとだけいただきたいと思います。

服部三男雄自由民主党・保守党

○委員長(服部三男雄君) はい、どうぞ。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) ODAの話にしましても、このケニアの件だけではありません。外郭団体に対する丸投げ、これも私は気づいております。内部からそういう話が来ます。これらにもっとアラートになってください、ここで大臣、頑張れ頑張れという声が来ているんです。よく櫻井委員はこれを掌握なさっていると思いました。  それから、諸謝金につきましても、これはよく機能するためにあるものですね。本当にしているかいないか、これは私はトータルで考えなきゃいけないから、ちょっとずつ、一つ一つモグラたたきをするよりも、やっぱり定期的にこういうものは見直しをするというようなシステムをつくったらいかがでしょうか。これは皆様が委員会の中でぜひ考えていただきたいと思うんですが、そうしないと、やっぱり長くやっていれば人心もうんできますし、同じシステムが時代に適応しなくなる。この政治改革、リフォーム自体が言われているのもそうなんですが、やはり同じ人、同じシステム、同じやり方はだめなんですよ。ですから、それをやるようなシステムを全議員挙げて考えるということだと思います。  そして、国際交流サービス、これは前大臣が途中でおやめになったということで、キックバックの問題等もあるのではないかという質問が通告の中でございましたので、けさ私が早目に、この委員会が始まる間際、十分ほど前にじかに官房の総務課に自分で電話をかけました、そこから。それで、どうなっているかと言ったら、今は御説明のできる状態ではないと言ったので、河野前大臣にはしたのかと申し上げました。そうしたら何かもごもご言っていましたので、とにかく今週中にひとつ上げてこいということを言いました。上げてくださいと申しました。  ですから、言わなければ、やっぱり政治家、大臣は旅人よぐらいに末端まで思っているんでしょうけれども、みんながみんなそうではないと。国会議員みんながそんなことを思っているわけじゃないんだということを、やっぱり末端の五千人の、これは外務省だけじゃないと思いますよ、みんながやっぱりアラートになるということが国をよくし、政治に対する信頼を回復することだろうというふうに思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 最後にですけれども、諸謝金がこれだけ使われて、例えば北方四島の問題が解決するとか、それから北朝鮮の拉致疑惑の問題が解決するとか、何らかの進歩が、前進があれば、我々にとって目に見える進歩があればそれはそれでいいと思うんですけれども、残念ながらそういう進歩が見えてこないという点。それから、外務官僚の若手の方々の中には、やはり我々はきちんとやっているのにそういう白い目で見られたくないと思っていらっしゃる方もいっぱいいるわけでして、ぜひ田中大臣に頑張っていただいて、その辺のうみを吐き出していただきたいのと、それから今申し上げました査察大使の人事の案件。  それから、この諸謝金の国際交流サービス協会を使っております国会議員は二人しか私が調べている範囲ではいないようなんですけれども、このケニアの案件に出てくる政治家は同一人物でございます。そういう意味において、どす黒い利権というのがそういう中にもたらされているのかなという感じがいたしております。ぜひその辺のところもきちんとした形で調査いただきたい。  つまりは、国民の皆さんから預かっている税金をこういう形で使っているわけですから、それがこの国のためにきちんとした形で使われるように、田中外務大臣、ぜひ改革をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 伏魔殿という言葉は使いたくなかったんですけれども、やはりその一端にスポットが当たったのかなという思いがいたしました。ぜひ先生方、皆様の御協力を挙げてお願いいたします。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 終わります。

益田洋介公明党

○益田洋介君 まず最初に防衛庁に伺いたいんですが、防衛庁を応援する立場の者としては非常に残念な事件がまた起きてしまいました。それは、海上自衛官の覚せい剤の隠ぺい事件、横須賀の通信隊の二等海尉というのが、部下であった三等海曹の小池被告が所有していたあるいは使用していた覚せい剤、それから注射器を発見していながら、それを隠ぺいしたと。さらに驚くべきことは、この逮捕された、書類送検された二等海尉の上司が隊司令に報告をしたところ、自分で処分しろと、こういうふうな命令であったと。この小池被告は、二十五日に下関の地裁で第一回の公判が行われた際の罪状認否でほぼ全面的に検察の冒頭陳述を認めたということでございます。  これら一連の組織ぐるみとも言える事件について、中間報告といった形で防衛庁に報告を求めます。

柳澤協二防衛庁人事教育局長

○政府参考人(柳澤協二君) 申し上げます。  この事件は、海上自衛隊の下関基地隊の海士長が覚せい剤の使用ということで下関市内で逮捕されたところから始まっておるわけでございますが、この三十歳の士長でございますが、四月二十日に懲役一年六カ月、執行猶予三年の判決が下されております。なお、防衛庁として、三月十三日にこれを懲戒免職としております。  この者の自供といいましょうか、この者から覚せい剤を購入したということで、今先生御指摘の横須賀通信隊の三等海曹、婦人自衛官でございますが、これが同じく逮捕されまして、五月二十三日に第一回公判が済んだところでございます。これにつきましても五月二十一日に懲戒免職処分としております。  なお、さらに先生お触れになりました当時の小池被告の上司に当たります横須賀通信隊の川尻二等海尉、これは小池被告の属する分隊の分隊長でございました。これが小池被告が所持していた覚せい剤をみずからの判断で、上司の了解を得て、これを破棄したわけでございますけれども、その破棄処分するまでの間の保管につきまして、覚せい剤取締法違反の所持の容疑で書類送検されているところでございます。  海上自衛隊としては、こうした事案でございますので大変重大に受けとめまして、その隊員が所属しておりました横須賀の地方総監部と佐世保の地方総監部にそれぞれ事故調査委員会を設置して事案の解明を開始したわけでございます。さらに、お触れになりました横須賀通信隊における覚せい剤の不法処分あるいはそれに絡む報告要領ないし隠ぺいといったことについても、海上幕僚監部を中心に調査を行いまして、その部分について先般、防衛庁長官にも御報告をしたところでございます。  それによりますと、先生もお触れになりましたのでごく手短に申し上げますが、事の発端は昨年の十月二十日に横須賀通信隊の小池三曹が意識不明で職場で倒れたわけでございます。その際に、横須賀病院に入院をさせましたわけですが、彼女の個人的な荷物を病院に運ぶためにロッカーのかぎを探しておったところ、そこで彼女の持ち物の中から注射器とそれから無色透明な顆粒状の物体というものを発見いたしました。当時、発見した班長は、すぐそこの部隊におりました副長に報告をしたわけでありますが、副長は、これは自分は見なかったことにするというようなことで、当面もとに戻すように指示したわけであります。  発見した班長は、翌日、先ほどの川尻でございますが、分隊長にこれを報告いたしました。分隊長としては、これは非常に覚せい剤の疑いが強いという認識は持っていたわけでありますが、本人が三日後に退院をしてまいりまして、そこで隊司令のところで本人から事情を聞きました。ところが、本人は友人から譲り受けたビタミン剤であるというようなことを申しておりまして、川尻としては、非常にこれは覚せい剤であるという認識はあったわけでありますが、本人に対して二度とこのようなことをするなということを言い含め、そしてその上司である副長、通信隊司令の了解のもとに、これを自分の自宅に持ち帰って破棄したという事案でございます。  もとよりこういう事案については、当然、上部機関であります横須賀地方総監部、さらには海幕を経由して防衛庁長官の方にも報告をすべき事案でございます。そうしたことを怠って事案の発覚をおくらせたということ、これは結果的に部隊の中での隠ぺいと言われても、評価されても仕方のない事案であるというふうに私どもも認識いたしまして、先般これらの行政上の取り扱いの関係でも停職等の処分をしたところでございます。

益田洋介公明党

○益田洋介君 長官、これは函館の地検が十七日、同じようなやはり覚せい剤の吸引の容疑で自衛隊の三等陸曹を函館地裁に起訴している。繰り返しこういう問題が起きてくるんですよね。私は、国民は自衛官とかそれから警察に関しては、国民の生命だとか財産を守るという立場の人たちなので、こういったモラルについては非常に期待をしているわけでございますから、言ってみれば国民を裏切る行為を繰り返しているわけですよ、防衛庁は。どういうふうにお考えですか。

萩山教嚴自由民主党防衛庁副長官

○副長官(萩山教嚴君) 益田先生の申されたとおりでありまして、もう全く防衛庁といたしましては二言がありません。  この点について長官からも私に御指示がございまして、これは国を守りあるいは国民の生命、財産を守る崇高な任務を帯びている自衛官がこんなていたらくなことでは一体日本がどうなるのかなという思いがいたしました。  私が特にいたしましたのも、これは少し余談になりますけれども、私は大蔵政務次官をやったときから今日まで、家内の名前で麻薬探知犬をもう九頭寄贈いたしました。そして、水際作戦で麻薬の撲滅運動をやっている最中に私は防衛庁副長官として任命されたわけでありますが、こういう事案が飛んでまいったときに、これは何をやっているんだと。第一線で、しかも自衛官としての誇りと国家国民のため、生命、財産を守るという崇高な任務を帯びている者がこういうことをしていいのかという気持ちになりました。  私は、長官の命がございましたので幹部を集めて、皆さん、セクション、セクションにいる責任者は、昔から言うじゃありませんか、子供は親の背中を見て育つんだと。立派に生活している親御さんの子供さんは素直に育っているじゃないかと。だから、自衛隊もまさにこれだと。班長から統幕議長に至るまで徹底してこの趣旨を守り、皆さんがそれぞれのセクションの長に対して信頼ある行動をとれるような教育をしなさいと言って、私は皆さんに申しつけたところであります。  この件については、益田先生、まことに申しわけない、ざんきにたえない思いであります。お許しを願いたいと思います。  以上であります。

益田洋介公明党

○益田洋介君 本当に残念なことだと思います。ましてや今、防衛庁をエージェンシーからミニストリーに格上げをしようじゃないかという声があっちこっちから起こっている最中に、こんなことをしていたらだれも支持しませんよ、できなくなりますよ。  長官、いかがですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 国を守る自衛官は、国民に対して安全と安心を与える存在でなければなりませんが、人一倍我が身を律する立場にございます。このような事件が起きまして、国民の信頼を失うことが起こりました点につきまして、この委員会の場をおかりしまして心よりおわびを申し上げたいというふうに思います。  なお、今後につきましては、先般、各幕僚長に厳しく指示をいたしまして、この事件の解明と再発防止を徹底したところでございます。今後二度とこのような不祥事が起こりませんように、全力を尽くして一層隊員の服務指導に当たる所存でございます。  今後とも御指導よろしくお願い申し上げます。

益田洋介公明党

○益田洋介君 次に、田中外務大臣に伺いたいと思います。  二十日のニューヨーク・タイムズで、アメリカ政府が、ことし十一月に取りまとめの目標が設定されています生物兵器の禁止条約の検証議定書、これは新政権においては拒否するという意向であると、こういう報道をしているわけでございます。非常にこの問題とあるいは京都議定書、地球温暖化防止の議定書についてもそこから逸脱しようとしている。アメリカの現政権の国益中心主義というのが非常に目立っている現状でございます。  この点について、外務大臣、どのようにお考えになるのかということと、さらには、総理が訪米する前に訪米されたいと。きょう、与党の三幹事長が訪米したわけでございますが、この日程の調整というのはできるんですか。できない場合に、アメリカに、生物兵器禁止条約の検証議定書を拒否するといったようなこうした動きについてアメリカの国務長官と話し合う予定がおありでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) この生物兵器の禁止条約批准の問題ですけれども、これはアメリカも具体的にはまだ立場を決めていなくて、交渉中といいますか検討中であるということを事務方を通じて聞いております。今の段階では情報が十二分でございませんので、コメントはできないということを申し上げざるを得ません。  二点目、私の訪米につきましては、私はかねてから、この重責を担うようになりましてから、日米同盟というものが基本であるということはずっと私の政治家としての信念でございました。途中から違ったことが随分報道されたんですけれども、私はずっとその機会を考えておりましたが、総理が行かれますので、その前の段階に行かせていただいてよろしいだろうか、意思疎通を図りたいということをこの週末に官邸にASEMの御報告をしながら参上したときに直接伺いましたらば、ぜひそうしてもらえればその方がありがたいという話をいただきましたので、その場で官邸で、ぶら下がりでしたけれども、メディアが来られましたので、その旨報告をいたしました。  日程等は、パウエル長官はあちらこちらから相当希望が多くて時間がなかなかとれないらしゅうございますが、事務的に折衝を今スタートしてもらっているところでございます。

益田洋介公明党

○益田洋介君 ぜひそのようにして精力的に対米外交を進めていただきたいと思います。  その際に、長官にお会いになりましたらば、核実験の全面禁止条約、CTBTの批准についてもアメリカは今及び腰であると。四十四カ国、アメリカもまぜた国が批准しないとこれは発効できないわけですね。この点についても、非常に重要な問題だと思いますので、ぜひ準備をなさってお話し合いを願いたいと思います。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 今、益田先生から御指摘のありました京都議定書、CTBT並びに生物兵器の禁止条約の件、しっかり頭に入れまして、チャンスが来ましたときには即応できるように御意見を伺うようにいたします。

益田洋介公明党

○益田洋介君 ありがとうございます。  それから、二十六日にホノルルで日米韓の高官会議が行われました。この内容について、若干の報告をいただけますでしょうか。

槙田邦彦外務省アジア大洋州局長

○政府参考人(槙田邦彦君) 今、委員御指摘の日米韓三国の政府の関係者から成りますところの日米韓三国調整グループ、この会合がホノルルにおきまして二十六日に行われたわけでございます。  それで、この会議の内容につきましては、アメリカが北朝鮮に対する政策を新政権の、すなわちブッシュ政権の発足とともにレビューをしてきておりまして、その結果がどういうものになるのかということに非常に大きな関心を持ち、我が国もまた韓国もそれについてのアメリカ側の説明を基本的には聞きに行くと、こういう会合であったというふうに言ってよろしいかと思うのでございます。  ただ、このアメリカによるレビューのプロセスというものは実はまだ終わっておりませんで、そういうものが最終的なものになる前に我が国それから韓国からいろんな意見も聞きたいと、こういうことでございますので、いわばこのホノルルでの会合をも踏まえた結果、これからレビューの結果が最終的なものになっていく、そういう状況にあるというふうに言ってよろしいかと思います。  したがいまして、このアメリカのレビューの結果についてどういうものになるかということを私今つまびらかにすることができないという状況にあることは御理解いただきたいと思うんですけれども、ただ、三つほど申し上げたいと思います。  一つは、韓国は金大中大統領のもとで北朝鮮に対するいわゆる包容政策あるいは太陽政策をとってきておりますけれども、これに対して、日米韓の三国でこれに強い支持を表明したということが第一点。それからもう一つは、この三カ国が緊密な協議及び調整を継続するということ、これについての約束もございます。それから三つ目は、合意された枠組みというもの、これを今後も継続するということを再確認したと。以上の三つの点が今回の会合で確認された重要な点かと存じます。

益田洋介公明党

○益田洋介君 外務大臣、これは九四年の米朝の核合意の継続も決めたということなんですが、とにかくアメリカのケリー国務次官補の終了後の記者会見では、国際原子力機関、これは重要な要素である、ブッシュ政権としては北朝鮮の核疑惑に対する査察を徹底する方針だと、かなり強硬な言い方をしているようでございますが、北朝鮮については軽水炉を提供するというようなこともありまして、やはりある程度日本人の拉致疑惑についても相当ここで突っ込んだ外交をしていただかなきゃいけない。放置されたままだ。  外務大臣、北朝鮮と日本人の拉致疑惑について話し合う予定はございますか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 具体的な三国間での交渉について、今、槙田局長からお話を申し上げたとおりでございまして、ブッシュ政権において行われている対北朝鮮政策の見直しについてのとりあえずの幾つかの要素について説明があったわけですけれども、合意された枠組みについては、三カ国の代表団がこれを継続するとのコミットを再確認し、北朝鮮が三カ国とともに合意された枠組みを成功裏に履行していくために必要とされる措置をとるよう呼びかけることで一致したということでございます。  それから、KEDOの問題につきましては、私も科学技術庁長官をやっているときから関心事でございまして、これについてももう少し正確な情報と最近の一番直近の情報を入手して判断をしていかなければならないというふうに思っています。  それから、拉致疑惑の問題、これは非常にデリケートな問題であって、本件は我が国国民の生命にかかわる極めて重要な問題でありますので、国交正常化交渉等、日朝間の対話の中で今後とも解決に向けて、もう繰り返し言われることで申しわけないんですけれども、やはり粘り強く、決してあきらめず、誠意を持って取り組んでいきたい、かように考えております。

益田洋介公明党

○益田洋介君 私の受けている印象は、この拉致疑惑の問題については米朝の話し合いに日本はゆだねてしまってきている、そんな印象を持っているんですよ。もっとやはり当事国として日本自身が朝鮮との交渉に臨むべきじゃないんでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) この問題につきましては、やっぱり日米韓の関係がありまして、韓国は北に対して、同民族であり地政学上も近い、日本は異民族であって地政学上は近い、そしてアメリカは地政学上も民族的にも違うわけです。そういう中にあって、一番北朝鮮に正直に働きかけられるのは、今太陽政策をとっている韓国だと思うんですね。ですから韓国、あるいは中国というチョイスもあるかもしれませんけれども、常にこのことを念頭に置きながら解決に向けて日朝交渉をやっていかなければいけないというふうに思っています。

益田洋介公明党

○益田洋介君 次に、米中関係でございますが、四月に軍用機の接触事故がありました。それ以降、アメリカのハリス社という会社がアメリカと中国においてアンケートをとりました。アメリカで中国の脅威を強く感じるという答えが三三%で、ある程度脅威を感じるというのと合わせると八五%のアメリカ人が中国に対して脅威を抱いている。これは、九八年の五月に同じ会社、ハリス社が調査した結果の七七%を大幅に上回っている。  もしアメリカに行かれたら、やはり日本は米中関係の仲立ち役として外交を進める必要があるんじゃないかと私は思いますが、この点は外務大臣いかがでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) まさしく米中だけではなくて、やっぱりASEANも含めて、プラス韓国、中国、日本ということですけれども、日本はやはり国際的な関係からいっても、アジアのそういう国々の声をよく吸引して代弁できて、アメリカとの関係も上手につなげるような役割を果たせるように実務的にならなければいけないというふうに私が思っていることです。  したがって、今、益田委員がおっしゃったとおりでございますけれども、確かに米中の関係について言いますと、この間の軍用機の接触事故のこともありますし、それから非常に中国が目覚ましい勢いで経済が成長しているということとか、そういうことがあるものですから、何か非常に一種の脅威を中国に対してアメリカ人が感じているということが今委員がおっしゃったような数字の拡大につながっているというふうに思うんですけれども、そうはいっても、社会制度やいろんなものも違っていますので、そういう中でお互いが誤解のないようにといいますか、そごを生じないように日本は役割を果たすべきことがあるというふうにしっかりと認識をいたしております。

益田洋介公明党

○益田洋介君 次に、在オーストラリア大使館の一等書記官でありました会計担当の人物が平成五年の在オーストラリア大使館に対する査察で約二百万円程度の国産車、私用のために公金を流用したという疑いがあるとして査察官の報告書が本省に提出されたと。しかし、この問題はどういうわけか伏せられていた。ことしの三月になってから機密費の流用事件に絡んでこの問題が発覚した。この一等書記官は処分されていない。この点はどういうふうにお考えですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) これも着任後ぽろぽろ出てくることでもって、私ももうびっくりしておりますけれども、これについては荒木委員会、前荒木副大臣を中心として調査が進んでいたそうで、それをこちらにおられます杉浦副大臣が引き継いでおられて、また同じく精査をしてくださっているわけですが、まだ現段階では答えが全部出切っていないというふうに理解してよろしいわけですね。──そういう状態であります。  そして、これはやっぱり査察制度とも関係してくる、査察制度が十二分に機能していなかったということのあかしであるというふうに認識をしております。したがって、それがファンクショナルになるように持っていくのが義務だろうと思っています。

益田洋介公明党

○益田洋介君 この問題はいつ解決するんですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) これも今、現在ニュージーランドの一等書記官であるというふうに承知しておりますので、一たんフリーズ、凍結になっておりますので、その中でもって、内閣全体、許可をとらなきゃいけない人事もありますし、そうでない人事もありますから、そういう中でもってやってまいります。

益田洋介公明党

○益田洋介君 この本省に提出された平成五年の報告書、これをごらんになりましたか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) ちょっとこれは杉浦副大臣の方が詳しいので、よろしいでしょうか。

杉浦正健自由民主党外務副大臣

○副大臣(杉浦正健君) 私は、大臣の御指示によりまして荒木委員会の調査結果、これは国会にも報告されておりますけれども、その後のレビューをやらせていただいております。  先生御存じのとおり、荒木先生、非常によくお調べになっております。荒木先生からも詳しくお伺いいたしましたし、調書も詳細におとりになっておられます。単独でもきちっとお調べになられまして、きちっとした記録も残されております。また、当時の査察報告書、これは原本も拝見いたしまして私も読ませていただきました。  現時点では、荒木先生の御報告、国会に御報告されたこと以上の事実は出ておりません。おりませんが、大臣の御下命に従いまして調査いたしておるところでございます。

益田洋介公明党

○益田洋介君 なるべく早く、会期末までに解決しておかないと、また国民の不信を買うようなことになりかねませんので、ぜひとも鋭意調査をしていただきたい、そして結論を国民に発表していただきたい、そのようにお願いしておきます。  それから、外務大臣、総理が総裁選の当時によく、憲法を改正して、第九条、そして集団的自衛権が行使できるようにしたいということをおっしゃっていた。所信表明の前後になりましたらば、しかしそれはずっとトーンダウンしまして、現行憲法の範囲内で何ができるかを解釈したいと、解釈論に変わってきたわけでございます。  この問題について、集団的自衛権の行使については外務大臣、どのようなお考えでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) もう申し上げるまでもありませんけれども、集団的自衛権は、国際法上は有しているということになっておりますけれども、私どもは憲法の兼ね合いがあって、実際には行使ができないということになっておりますが、今委員おっしゃったのは、もう少し解釈論に小泉総理が踏み込むと、解釈という言葉をおっしゃったというふうに聞こえましたけれども、解釈まで行く前の段階でもう少し前広に検討をしようではないかというようなおっしゃりぶりではないかというふうに思います。これは選挙戦中も、総理になられてからも一貫いたしております。

益田洋介公明党

○益田洋介君 国連憲章で認められている集団的自衛権、日本は有している、しかし九条があるために行使できない。国際法は、これは国内法よりも優先するわけですよね、解釈が違った場合。この点については外務大臣、どのようにお考えですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 国際法が国内法に優先するということになると、集団的自衛権の行使は認められるのではないかということになるわけですね。  国際法と国内法の優劣の問題は関係がないというふうに思いますが。何ゆえに国際法が優先するとおっしゃるのでしょうか。

益田洋介公明党

○益田洋介君 これは国内法で、要するに結局もう世界が通商また平和条約、安全保障問題、共通した立場でこれから進めていかなきゃいけない。国内法が優先したら、勝手に法律つくった国が協調できないことになるわけです。したがって、慣例的には国際法が国内法に優先する、これは世界的な通念です。そういう意味で申し上げた。

服部三男雄自由民主党・保守党

○委員長(服部三男雄君) 益田委員、それは質問ですか、意見ですか。質問。

益田洋介公明党

○益田洋介君 はい。

服部三男雄自由民主党・保守党

○委員長(服部三男雄君) それでは外務大臣、答弁してください。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) ですから、この小泉内閣で、総理も私も全く同じ意見、スタンスでございますけれども、要するに世の中の変化も踏まえて幅広い議論、そういうことが行われることが大事ではないかということで、解釈を変えようということではなくて、十二分に研究して検討しましょうということでございます。

益田洋介公明党

○益田洋介君 もう一つ、外務大臣。  総裁選のときに随分外務大臣も応援で頑張られていたようですけれども、当時の小泉総裁候補が言われていたことで心配だったのは、靖国神社への公式参拝のこと、これも大分トーンダウンされまして、個人の資格で参拝したいんだ、要するに先祖に対して哀悼の意を表するということなんだ、そういった言い方に変わってきております。この点は、大臣はどういうふうにお考えですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 先祖ではなくて、亡くなった方に対して祈りをささげたいということを再三再四繰り返していらっしゃって、戦争というものを正当化するとかそういうお立場ではないということは繰り返しおっしゃっておられます。  そういうことは、一人一人の議員の立場というものがありますけれども、私は参りません。前回も、国務大臣のときにも参っておりません。

益田洋介公明党

○益田洋介君 わかりました。  次に、韓国の問題ですが、教科書問題です。  八日の日に韓国の韓昇洙外交通商大臣が日本の寺田駐韓大使を呼んで、計三十五カ所訂正するように、特に中学の歴史教科書ですけれども、そういう正式な要求があった。これがそういうふうに要求のとおりにならないのであれば、日本側が受け入れないのであれば相応の対抗措置をとる、こういった発言をされています。さらに韓国は、日本のこの教科書というのは加虐史観である、日本によって被害を受けた国を冒涜することだと、大変強い口調で言われているわけでございます。  この教科書問題、外務大臣どのようにお考えですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 私自身の考え方は、今回の北京で、先週ですけれども、韓長官にお目にかかったとき、あるいは就任直後に在京大使、在駐大使がお見えになったときも繰り返し申し上げているとおりなんですが、一つは歴史認識というものは村山談話、あそこにすべてもう集約されているということです。それから、いろんな歴史認識を持っている方がいろんな世代の中にはおられるかもしれませんけれども、政府が考えている歴史認識と、業者が、今回は八つが検定にパスしたわけですけれども、八種類が、それが一致するというように解されてはならないということ、これは先方に常時お伝えしております。  そして、もうこれは外務省マター、外交というよりも文部科学省ですから、そこで御指摘いただいた三十五カ所についてもよく検討を今しておられるということでありまして、要はこういうことがのどに刺さったくぎとしていつまでもないように、できるだけもっと幅広く世代間で、みんなでいい両国関係を構築できるようによい知恵を絞っていかなければならないということでございます。

益田洋介公明党

○益田洋介君 きのうわかったことですが、六月四日に、この問題になっています扶桑社の歴史教科書が来月八日に市販されることになっている。ここは一番指摘が多かった教科書でございまして、採択手続の段階で市販されるような教科書というのは初めてだということですが、この点についてはいかがお考えでしょう。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) これはコメントできません、国務大臣としては。

益田洋介公明党

○益田洋介君 検定はそれは文部科学省の問題でしょうけれども、外交上の問題ですよ、外務大臣。要するに、史観の問題ですよ。国を代表する外務大臣としてきちっとした考え方を持っていただきたい。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) これは、その六月八日に市販されるということは、私はたった今初耳で聞きましたので、その事実は間違いありませんか確認しておりません。

益田洋介公明党

○益田洋介君 じゃ、確認の上、次回、お考えを聞かせていただきたいと思います。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 今確認していただけるんでしょうか。

益田洋介公明党

○益田洋介君 どうぞ。どうぞおやりになってください。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 逆です。委員が六月八日ということはどうやって確認なさったんですか。私どもはわかっておりませんが。

服部三男雄自由民主党・保守党

○委員長(服部三男雄君) 外務大臣に注意いたしますが、質疑は答弁をしていただければいいんで、あなたが質問者に対して質問することは当委員会ではできませんから、そちらの方で確認なさるならば外務当局で確認した上で、次回に答弁してください。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) わかりました。

益田洋介公明党

○益田洋介君 それから、もう一件、教科書問題ですが、非常にこれ話題になっていていつも指摘されることですが、従軍慰安婦についての記載がない教科書が扶桑社を初め五社あるわけです。全くない。この点についてはどういうふうにお考えですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 個々の教科書についてのコメントは、国務大臣としてはお答えを差し控えさせていただきたいというふうに思います。

益田洋介公明党

○益田洋介君 質問の意味は、日本の中学の歴史教科書に従軍慰安婦の記載がないということについてどう思いますか。個々の問題は尋ねていない。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 人によって考えようがあると思いますので、中学生ということを今おっしゃったわけですけれども、中学生でも今それは個人差があって、いろいろとマチュアな人もいるし、そうでない方もおられるし、わかりかねますが、この問題が多数の女性の名誉とか尊厳を傷つけてきている問題であるということは深く認識をいたしておりますが、中学の段階でどうでしょうか、ちょっと今即答いたしかねますけれども。

益田洋介公明党

○益田洋介君 義務教育の最後の段階ですし、相当思考とか精神面でも成長している段階ですよ。中学の三年生の歴史教科書。だから、私はこれ全然記載がないという方がむしろ不自然じゃないか、そういうふうに個人的には考えているんです。その点はいかがお考えかと聞いているんです。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) これは個人個人の考え方というものもあると思いますし、中学生さんの上級生に対する認識もそれぞれ個人で違いますので、あえて今は申し上げかねます。

益田洋介公明党

○益田洋介君 ASEMに行かれましたときに、中国の唐家セン外務大臣とやはり個別の会談を持たれたということでございますが、この教科書問題はそのときに出ましたか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) この間のASEMの北京での会合でございますけれども、歴史教科書問題は台湾及び靖国問題と同じようにテーマとして出ました。

益田洋介公明党

○益田洋介君 細かいことは伺いませんが、外交上の問題だというふうにお答えになると思いますけれども、どういった意見交換だったんですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 教科書につきましては、私の方は、一九九五年の村山談話にあるとおりであるということを申し上げましたし、それから我が国の検定制度の問題、これはもうもちろん先方はよく御存じでいらっしゃいましたけれども、それから歴史認識とか歴史観というものは政府の考え方とはそのまま一致しているというふうに解されるべきものではないということを申し上げました。  そして、中国側は中国側として、報道されていることをおっしゃいました。具体的には、この教科書の問題は、日本が過去の侵略の歴史に向き合えるかどうか、またどのような歴史観で若い世代を教育するのかという問題であるという旨の発言がございました。

益田洋介公明党

○益田洋介君 歴史教科書の問題はこの程度にいたします。  先ほど槙田局長から報告がありました二十六日に行われた日米韓の高官会議、その中で太陽政策を支持するんだと、日米両国は、そういうふうな話し合いを持たれたということでございます。  この金大中大統領の太陽政策については、外務大臣、どのようにお考えですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 北との対話の道を開くためにも大変いいことであるというふうに認識しております。

益田洋介公明党

○益田洋介君 これもアメリカに行かれたときにぜひ話題に挙げて話し合っていただきたいんですが、ブッシュ大統領の北朝鮮に対する核疑惑の査察に対する強い姿勢と太陽政策というのは、これは二律背反するわけですね。この辺のギャップをどのように埋めていかれるおつもりですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) これもまた、じかにお目にかかってお話を聞かないことには、報道されていることだけがすべてであるかどうかわかりませんので、そこはまた考えなければいけませんけれども、ことしの三月の日米首脳会談、日韓首脳会談においても日米韓の連携の重要性というものが確認されておりまして、アメリカから韓国の包容政策の支持というものも表明はされておりますので、お目にかかってじかに話を聞くと、またそのニュアンスも違うかと思いますが、確認はいたします。

益田洋介公明党

○益田洋介君 ありがとうございました。  それでは、なるべく早く日程が調整されますことを希望しまして、質問を終わります。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 日本共産党の小泉親司でございます。  田中外務大臣と中谷防衛庁長官の所信表明に対する質問をさせていただきます。  まず第一に取り上げたい問題は、靖国神社への公式参拝の問題であります。先ほども同僚委員から質問がありましたが、日中外相会談で中国政府は、小泉総理が繰り返し靖国神社への事実上の公式参拝を表明したことについて、外務省のホームページに出ておることだけを言いますと、ホームページによりますと、仮に総理の身分で公式に参拝することになれば、日中関係全体に重大な影響をもたらすであろう、国際協調の精神により、それまで日本側が行ってきた約束を守ってほしいというふうに述べたというふうに外務省のホームページに出されております。  田中外務大臣は、こういう中国側の主張、この点についてはお認めになるんですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) こういう発言があったということは、目の前におりましたので聞いておりまして、具体的には、雪に霜を加えるという中国にことわざがあるそうでございまして、そういうことわざを引用して発言なさいました。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 ということは、こういう主張はお認めにならない。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) これは中国の外交部長としてのお立場の発言であるというふうに理解しております。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 私、大変不思議なのは、外務大臣は外務省のホームページでも言われているんですが、小泉総理が行かれるのは亡くなった方の御冥福をお祈りするためなんだと。ところが、自分は科学技術庁長官のときにも行かなかったし、国務大臣としては行かないんだ、こういうことを表明されておる。そういうことになりますと、あなたは、それでは戦没者の御冥福をお祈りするというそういう単純なお気持ち、私たちもこの点については別にそれを批判するつもりはございませんが、そういう気持ちであれば、なぜあなたは国務大臣としては行かれないんですか。なぜあなたは科学技術庁長官としては行かなかったんですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 私は子供のころから、これまた長くしゃべらないように早口でしゃべりますけれども、委員長の御許可があれば。近くに住んでおりまして、靖国神社の、子供のころからあの境内で戦後遊び回っておりまして、能舞台があったり、後ろの方にお池があって、小屋があったり、遊び回っておりまして、そして、みたま祭とか、子供のときから家族で行っておりましたし、今も通勤途上でございますので行きも帰りもあそこを通ります。そして、気分転換には本当に、緑もありますし、散歩をしたり、それから千鳥ケ淵の戦没者の慰霊祭、あそこはさざれ石、国歌のあれもありますし、そこに行くこともございます。それから、家族の習慣として、ずっとお正月は、初もうでは、日にちはばらばらですけれども、靖国神社に一番近いものですから行っております。  もちろん合祀されているいないということもわかっておりますが、そういう細かいことを、子供のころはまだ合祀されていなかった、時系列的に違うと思うんですが、そういう何かなれ親しんだところなんですね。それは理屈じゃなくて、もう小さいときから近かったということがありまして、国務大臣としては、私は別に改めて行かなくても、行く必要性を感じていないということを申し上げております。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 いや、私がお聞きしているのは、そのお話は予算委員会のテレビで十分に聞かせていただきました。私がお聞きしているのは、中国外務大臣に対して、唐家センは外交部長であります、正確には。外務大臣に対して、外務大臣は、国務大臣としては行かないんだと、こうおっしゃっているわけで、それは国務大臣としてどういう理由で行かないのか。小泉総理は戦没者を純粋に追悼するために行かれるんだと言っておきながら、自分は行かないんだということは、そこに非常に重要な矛盾が私はあると思うんですが、外務大臣はそこはどういうふうにお考えになるか。もう一度ちょっと、お子様のときの気持ちは結構でございますから、国務大臣としてどうなのかというところを。私、非常に重要だというふうに思うんですが。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 国務大臣になりましてからも、四月の三十日でしたか、公務があって出かけまして、帰りに、もう国務大臣になっておりましたけれども、二十六日に拝命いたしましたので、靖国神社に参りました。ですけれども、小泉総理が言われるように、八月に打ちそろって行く、何人行かれるかよく存じませんけれども、あるいは逆に言うと、小泉総理が日ごろどのぐらい靖国神社に行っていらっしゃる方なのかそうじゃないのか私は存じませんけれども、私は参りません、総理は行かれるということでございます。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 私は、中曽根元首相が八五年八月に首相として初めて公式参拝をされた、そのときの理由というのはどういう理由だったかということを調べてみますと、中曽根総理は戦没者の追悼ということをまず第一に言われた。二つ目には、我が国と世界平和の決意を新たにすることであると。二つの理由を中曽根総理は挙げられたんです。それで参拝した。ところが、八六年には、内外の批判を浴びまして、中曽根総理は公式参拝いたしませんでした。  それで、八六年の八月にいわゆる官房長官談話というのが発表されているんです。それは外務大臣もよくわかっておられることだと思いますが、そこで言っているのは、いわゆる公式参拝は、  過去における我が国の行為により多大の苦痛と損害を蒙つた近隣諸国の国民の間に、そのような我が国の行為に責任を有するA級戦犯に対して礼拝したのではないかとの批判を生み、ひいては、我が国が様々な機会に表明してきた過般の戦争への反省とその上に立つた平和友好への決意に対する誤解と不信さえ生まれるおそれがある。それは、諸国民との友好増進を念願する我が国の国益にも、そしてまた、戦没者の究極の願いにも副う所以ではない。 という官房長官談話が出ているわけです。この点についてのお立場は外務大臣は今も変わっておられないんですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) それぞれの内閣の総理大臣及び官房長官のお立場、お考えがあると思いますので、コメントもいたしません。意見も申し述べません。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 これは内閣がかわった云々の話じゃなくて、いわゆる公式参拝論としてこれまで自民党政府がとってきた態度なんです。  私たちは、靖国神社は戦前戦中においていわゆる侵略戦争の精神的な支柱になってきたんだと。さらに、七八年からはA級戦犯が御承知のように合祀されたという理由から、この靖国に対して公式参拝するというのはいわゆる侵略戦争に対して反省するという立場が明確じゃない、そういうことを私たちは言ってきたわけです。  その点について、この自民党政府の八六年八月の見解というのは、その点もくみすると同時に、いわゆる内外の中国外交との関係で、ないしはアジア諸国との関係で、いわゆる平和のためにはこういうふうな公式参拝はまずいんだという見解が明確に表明されているわけで、それは過去の問題だから内閣によって全然違うんだというのは、私は大変重大な問題だというふうに思いますが、その点どうですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 小泉先生は、小泉純一郎先生じゃなくて小泉親司先生は日本共産党員でいらっしゃいますので、私は自由民主党員でございますので、見解の相違はあって不思議はないわけでございますが、村山談話、一九九五年ですか、あれが要するに歴史認識そのものであるということでございます。詳しく読んでほしいということなら読みますけれども、もう御存じだと思いますので割愛いたします。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 私は、間違いなく自民党の小泉純一郎ではなくて共産党の小泉親司でありますが、私が言っているのは、共産党の見解じゃなくて、あなた方の先輩の自民党の中曽根内閣が発表した官房長官談話を私は読んでいるんですよ、よろしいですか。そこには、我が国国益の上に立っても、さらには戦没者の究極の願いの上に立っても公式参拝というのはまずいんだと。これは共産党の立場じゃないんです。あなた方の先輩の自民党政府の立場なんですよ。それをお認めにならないんですかと私は聞いているわけです。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) ですから、その時々、つかさの御判断というのはあると思いますけれども、これを読み上げましょうか、平成七年八月十五日の……

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 結構です、後でやりますから。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) そうですか。よろしかったらお送り申し上げます。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 私は、この点では、どうも田中外務大臣も、外務大臣としてこの問題についてはやはり十分に過去の経緯をいろいろ踏まえて対応しないと、外務省のホームページも言っているように、日中関係に大変重大な多大な影響を与えるんじゃないかということを私、ひとつきちんと主張させていただきたいというふうに思います。  そこで、私はお聞きしたいんですが、村山談話村山談話というふうにおっしゃるけれども、あなた御自身はかつての中国に対する侵略、韓国併合などの朝鮮半島に対する植民地支配、こういう問題についてはお認めになるんですね。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 済みません、後半聞き取れないで失礼しました。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 中国への侵略ということと、それからいわゆる韓国併合などの植民地支配ということに対して、あなたはそれをお認めになるんですねということをお聞きしたんです。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 「わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。」ということでございます。村山談話にあるとおりです。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 それではここで中谷防衛庁長官にお尋ねしますが、中谷防衛庁長官は、九六年八月の「月刊自由民主」の中で細川総理大臣の発言をとらえまして、「細川さんは総理に就任した途端に、かつての戦争は侵略戦争であったと発言しました。これは歴史をよく知らない人の言葉で、さすがに本人もそれ以降は言わなくなりました」と、こう発言された。これは自民党女性リーダーの育成研修会の講演であります。  今、首をかしげられたから、「月刊自由民主」をよく読んでいない、共産党の私が読んでいて自由民主党の方が読んでいないというのは不思議な話でありますけれども、あなた自身はそういうふうに発言されているんですよ。ということは、歴史をよく知っているあなたは、過去の戦争は侵略戦争ではないというふうにお考えなんですね。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 太平洋戦争の認識につきましては一九九五年の村山談話を基本に考えております。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 ですから、私が言っているのは、あなたの発言は九六年八月の「月刊自由民主」に載っておるんです。あなたがそう言うんじゃないかと思って「自由民主」を持ってきましたので、もしあれでしたら委員長の御許可を得てお渡ししますが、時間がありませんから。そのことはよく御存じだと思いますが、九五年の村山談話、それ以降にもあなたは、細川総理はかつての戦争は侵略戦争だと言った、それは歴史をよく知らないんだと、こうおっしゃっているわけですよ。ということは、歴史を知っている方が言われるとこれは侵略戦争ではないということをあなたはおっしゃっているわけで、この点については、それではこういう発言は撤回されるんですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) その後よく勉強をしまして、現在は、我が国が過去の一時期に植民地支配と侵略により多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えたという事実を謙虚に受けとめまして、これから深い反省とおわびの気持ちに立って世界平和と繁栄のために全力を尽くすという気持ちでございます。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 細川さんは総理に就任した途端にかつては侵略戦争であったと言っておられますけれども、逆にいけば、あなたは防衛庁長官に就任した途端にそれは侵略であったと言うのは、私は大変不思議なことだというふうに思います。  私たちは、九五年の村山談話で中国への侵略を明確に侵略と認め、朝鮮への植民地支配も明確にした。ところが、中にはこれに対して侵略戦争と認めない方がおられる。だから中国政府も大変懸念を表明している。ですから、先ほども同僚委員からも議論があったように、靖国公式参拝の問題でもそれから教科書の問題でも、一体侵略戦争を日本政府はきちんと反省しているのか、そのことのあかしを求めているわけですよ、この靖国問題や教科書問題というのは。  単に教科書がどうだとか靖国公式参拝をするかどうかというのは、大変重要な問題ですが、中国やアジア諸国としては、実際に日本があの戦争を侵略戦争としてきちんと反省し、謝罪し、それを実際の行動として示しているのかどうなのかということに大変な懸念を表明しているわけで、この点については私は田中外務大臣にもう一度質問させていただきます。  そういう立場で、つまりこれまでの自民党内閣の立場で小泉総理に対してしっかりと、この間の日中外相会談、それから先ほど申し上げました中曽根内閣の官房長官談話にあるようなそういう趣旨で小泉総理に対してしっかりと、靖国の公式参拝というのはうまくない、当然アジアの外交、国際協調を目指す上でも大変問題だというふうに進言すべきだと私は思いますが、外務大臣、この点について最後にいかがでございますか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) もう大先輩であります内閣総理大臣たる小泉純一郎先生はこのことすべてを知悉しておられると思いますので、私ごときが改めて進言などしなくても、十二分におわかりになった上での行動でいらっしゃる、御判断していらっしゃるというふうに思います。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 では次に、外交機密費の問題についても少しお尋ねさせていただきます。  私、この機密費の事件は、日本国民の日本外交に対する信頼を大変失墜させた事件だというふうに思います。外務大臣、大分お疲れのようですが、その点では外務大臣も一致しておられるんだというふうに思いますが、やはり外交機密費の問題については真相の全容を解明することが私大変大事だというふうに考えております。その点では外務大臣も先ほどから聞いておりますと同じようなお気持ちだというふうに思います。  そこで、外務大臣は、今度の問題についての追加処分を言われた。参議院の予算委員会でも我が党の筆坂委員の質問に対して十六名、八百九十万の減給でふたをすることは許せない、こういうふうに述べられました。  実は外務省の問題は、当委員会でもこの問題は繰り返し議論されてきているわけで、一月二十五日に外務省がこの問題について発表したわけですね、この松尾事件について報告書を出した。その報告書では、多くの国民がこの報告書について思ったのは、松尾何がしという元室長が六年間にわたって四十六回の総理外遊を取り仕切っていた。しかも、外務省の報告書によりますと、官邸に行って何千万という現金を自分でもらった。その現金をもらって自分の口座に入れて、そういうことを四十六回にわたって繰り返していた。  先ほど外務大臣も言われましたが、松尾某氏は今、四億七千万の詐欺罪で追起訴されている、三回目の逮捕をされている。そういうふうなことが外務大臣の言われる国民の目線でという言葉で言われると、実際に何でこんな四十六回にわたって──よろしいですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 大丈夫です。聞いています。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 四十六回にわたって現金のやりとりが行われていて、しかも、官邸の中でそういう現金のやりとりが行われていて、外務省の多くの高官たちがそんなことを果たして知らなかったんだろうかと多くの国民がみんな思っているわけですよ。  私たちがそのことを追及したときにも河野外務大臣が繰り返し言っていたのは、何と言っていたかというと、いわゆる上司の監督責任が問われたんだ、上司は知らなかったけれども、それは監督不行き届きだったんだ、だから処分をしたんだというわけですね。ということは、外務大臣が追加の処分をするとおっしゃっておるのは、これが単に外務省の監督責任にとどまらないで、いわゆる組織ぐるみの、いわば外務省の上層部はこういう問題を知っていた、こういうふうに理解してよろしいんですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) この機密費の問題は、再処分ということがまた同じように金銭的な面で処分をされるというふうに思われているかどうかわかりませんが、とにかく処分といいますか、ほかのこと、このままでは済まない、十六人、幾らでしたか、八百何十万、これでは済まないんですよ、八百九十万ですか、こんなことで済むんじゃないんですよということを言っているわけでございまして、外務省の報道課長か何かはそれに反発していろいろと何か言っているようでございますが、それは全然別問題といたしまして、あれで終わるわけがないんですね。  それから、問題は、要するに外務省の体質、一人だけが起訴されて、詐欺罪で今回、おとといで四回目の逮捕になったというふうに承知していますけれども、それですべて終わりということではないということ、そういう認識を私が持っているということを申し上げなければなりません。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 正直に申し上げて、ちょっと外務大臣、混乱しておられるんじゃないかと思うんですね。  つまり、私がお聞きしているのは、外務大臣が追加処分をすると言われている、よろしいですか、ということは、これまで当委員会でも繰り返し河野外務大臣が言っている、これまでの十六名、八百九十万円のいわゆる処分の理由は、これらがいずれも松尾元室長がそうした事件を行っていたということを組織的に発見できなかった、チェックができなかったという責任があるというふうに考えまして処分したんです。これは河野外務大臣が言っていることですから。  ということは、あなたが追加処分をすると言われていることは、単にチェック体制が甘かったというばかりではなくて、これは上層部も知っていた、これは多くの新聞で、マスコミだ云々かんぬんと言いますが、多くの新聞がさまざまなところで、もう外務省の上層部も知っていたと、この事件は。実際に、先ほども言いましたように、六年間にわたって四十六回の外遊をやって外務省の高官が次々とそこに行って、そんな知らなかったことがある、このことこそが国民の目線からしたら不思議なんじゃないですか。そこを解明しないと、結局、いわゆる追加処分といったってそれはやはり口だけに終わってしまうんじゃないかと私は思うので、なぜ追加処分をされるんですかとお聞きしているんです。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 上層部が知っていたからどうのとか、そういうことは私知っていたかどうかわかりません、本人じゃありませんし。それから、河野大臣の処分の、私はむしろこの基準が、俸給の削減がどういう基準でこの額でとどまったのかということもわかりませんし、河野大臣がなさった後に、またもって四回目の逮捕になって二億が四億にはね上がって、四億七千万でしたかね、にはね上がったりしているのだから、こんなことでばかにえらく手際よくほいほいと出てきたもんだわいと、あのときは私も予算委員として見ていましたので、それはわかりませんが、上の人との関係、今、先生の御質問の趣旨はわかりますが、そこまでは私はわかりません、現実問題として。    〔委員長退席、理事佐藤昭郎君着席〕  ただ、このことで一番気をつけなければというか一番大事なポイントは、やっぱりああいう個人の責任にしておく、あるいはできるような、そういうチェックのメカニズム、チェックがきかないような体制であったということ、これをとにかく一番正さなきゃいけないんじゃないでしょうか。仮に知っていた上層部がいたにしても、不作為みたいな感じでもってやることができたような、そういう当時の機能だと思うんです。要するに、指揮命令系統が極めて不明確であったと、要人外国訪問支援室ですか、それの組織上の問題があったんじゃないかというふうに思います。  それで、意思決定の手続なんかも非常に不備でありまして、松尾某なる人が外務省の言ってみれば顔みたいになっていたと。それをほかの幹部が全然知らなかったのか知っていたのか、これもまた全然証明できない。そういう極めてあいまいなわかりづらいシステムであったということは、これは正さなきゃならないですよね。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 いや、私が言っているのは、外務大臣が追加の処分をするとおっしゃっているんだから、追加の処分という意味は、現在処分されたものの理由がさらにない限り追加処分というのはできないでしょう。よろしいですか。  河野外務大臣が言っていたのは、今、外務大臣が言われたようなチェックができなかったという責任があるというふうに考えて処分したわけですよ。ですから、私は当然、この事件が組織ぐるみでなかったのか、それとも外務省の上層部は知っていて見逃していたのか、そういう事実が新たに明確にならない限り追加処分はできないでしょうと。ですから、私が言っているのは、それがだめだと言っているんじゃなくて、当然のこととして果たして上層部は知っていたのかどうなのかということを大臣は調査されたんですか。そういうことなんです、私が言っているのは。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) それもすべて込みで現在調査をいたしております。そして、いろいろな方から情報も聞いています。調べています。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 それはいわゆる内閣官房費、松尾事件にかかわる問題ですね。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 今、進行中ですのでコメントはできません。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 いや、それはおかしいと思うんですよ。  実は、私、予算委員会の外務大臣の答弁を聞いていて、非常に整理されていないと。つまり、今度の事件というのは大きく言うと三つあるんですよ。一つは、いわゆる松尾事件という内閣官房費、いわゆる内閣報償費に係る問題、これが一つなんです。それと、ちょっと細かく言いますと、後で議論しますが、それの上納という問題をめぐる問題。それから三つ目に、いわゆる外務省の報償費。これは大使館の問題を含めた問題です。    〔理事佐藤昭郎君退席、委員長着席〕  外務大臣がよく言っている、報償費について私はやりますやりますとおっしゃっているのは、いわゆる外務省の報償費のことをおっしゃっているわけですよ。改革をやっているというのは、今、杉浦副大臣のもとでやっておられるというのは外務省の報償費に係る問題であって、松尾事件に係る、いわゆる内閣官房報償費に係る問題については、先ほど言いましたような、この処分というのは外務省の報償費じゃないんですよ。内閣官房機密費、内閣官房報償費に係る処分なんですよ。だから、それの新しい事実がない限りこれはないわけで、その内閣官房機密費の問題について、もっと上層部が果たして知っていたのかどうなのか、これを組織的に隠ぺいしたんじゃないかという国民の疑問があるわけで、そこを私は解明するということがやはり大変大事なんじゃないかなということを言っておるわけです。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) おっしゃっているポイントは十二分に理解した上で申し上げます。  私は、国民の目線に立って解明をしていきたい、どこに問題点があるかということをしっかりと調べたいと思っておりまして、これが組織ぐるみの犯罪であるとかそうでないかということとは一線を画するものであります。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 じゃ、もう一つ、上納の問題についてもお聞きします。  先ほど外務大臣は、上納の問題につきまして証拠がないとおっしゃった。この官房機密費の問題はこれまでいろいろな形で取りざたされてきた問題なんですが、実は松尾事件によって初めてこういうものがいわゆる国民の目の前にぐっとあらわれたわけですよ、具体的な形で。よろしいですか。これまでは、領収書もない、現金でやり取りされている。ですから、国民の目にその機密費が一体どういう中身を持っていたものであるかということはほとんどと言っていいほどあらわれていないんです。  ですから、外務大臣が言われるように、証拠がないというよりは証拠をなくしたシステムなんです、これはもともと。いいですか。だから、私たちはこの問題についてさまざまな調査をしまして証拠を提示したわけです。つまり、内閣のせんに残っております問題について、私たちきちんとこれまでも筆跡鑑定までやりまして、これが上納の事実という問題があるじゃないかと。  さらには、塩川財務大臣が、きのうは錯覚だと言われて、大分言われておりましたけれども、サンデープロジェクトでは、総理が外遊で海外出張に行くから、その費用は外交折衝のやつ、外交費用が多いですからねと、その費用は負担しろと、外務省のある枠内から持ってこいよと、こういうふうに国民に対してテレビで言った。今度は、きのうの予算委員会で錯覚だとおっしゃっている。  もしこの上納問題について外務大臣が真摯に調査をするというのであれば、当然この塩川さんの発言だとか、さらに私たちが提示している大変少ない証拠資料の中から調査したそうした上納の事実がある、そういう内閣の文書に対して、あなた自身がしっかりと調査するということが必要なんじゃないですか、どうですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 日本共産党さんのお立場もお気持ちも御努力もわかりますが、私はこの内閣官房の報償費についてはコメントする立場にございませんし、午前中も申し上げたように、上納というものはないと総理大臣経験者や官房長官経験者、外務大臣経験者からも伺っておりますので、あるという証拠もありませんので、これはないというふうに理解をいたしております。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 ですから、私説明しましたように、あるという資料を提示しているのに、その資料をどうするかというのは、外務大臣になったからこれからできるとおっしゃっているんだから、それは外務大臣として十分私は調査することが可能だと思うんですよ。  この問題というのは、外務大臣も繰り返し言われているように、実際に松尾元室長の事件というのは、現実に内閣官房機密費という問題が競馬馬に化けてしまったりマンションに化けてしまったりする、それがしかも全然国民がわからないというところでその金のやりとりが行われている、ここに重大な問題があるわけですね。  ですから、当然のこととして、外務省機密費の問題も大変大事ですし、外務大臣が今担当されていること、今やっておられることからすれば、これをきちんと真相を究明するということは私は大変大事だというふうに思います。  そればかりじゃなくて、主に総理外遊という外交に携わる部門の内閣官房機密費がそれに関係して出ているということですから、これに対してきちんと解明しないと、やはり本当にこの機密費問題をきちんと解明することにはならないんじゃないかというふうなことを私は申し上げておきたいというふうに思います。  時間がないので、次に私、あと日米地位協定の改定問題と集団的自衛権の問題についてお聞きをさせていただきます。  日米地位協定改定の問題でありますけれども、今、改定を求める世論が非常に広がっておりまして、沖縄県では日米地位協定改定についてもう既に政府に対して意見書を出されている。この日米地位協定の問題というのは、私たちは米軍基地を全面的に撤去するという立場でありますけれども、たとえその基地の存在を認めたとしても、日米地位協定が、刑事裁判権の問題をめぐってもそれからPCB汚染や環境問題をめぐっても大変問題が山積しているというふうに思います。そのために沖縄県当局や米軍基地を抱える十四の都道府県でつくる渉外知事会は地位協定の改定を要求しているわけですが、これまで外務省はいわゆる地位協定の改定には極めて否定的な見解を出されてきている。  田中外務大臣は外相の就任会見で、場合によっては見直すべきだと、こういうことを言われているんですが、このことは、いわゆる運用改善ではなくて改定を前提として対処するというお考えなんですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) これは、日米同盟関係をいかに安定的に発展させていくかという視点からすべて物事は検討していかなけりゃいけないというふうに考えておりますけれども、要は、この地位協定問題に関して言いますならば、個々の起こる問題にやっぱり機敏に対応する即応性といいますか、そういうものが必要であるということを感じております。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 この問題については、例えば米韓の間では、米韓地位協定の改定問題というのは、韓国政府が国としてアメリカに対してこの改定を要求しましてその改定が実現したわけですね。内容は、いろんな批判は今はあるというふうに聞いておりますけれども、国として地位協定の改定を要求したというのでは、韓国は今、日本に先んじてこの改定に取り組んで実現されておる。  さらに、私、外務大臣も知っておられるかと思いますが、自民党の中にもこの地位協定の改定を前提とした議員連盟もできているやに聞いております。  実際、先ほど外務大臣がよく、ここの切り札が大事だ、一番ベストなところできちんとベストなことを言った方がいい、ここぞというときにきちんと主張した方がいいという趣旨のことをおっしゃっているわけで、その点では、今やはり基地問題を解決していく上でも、アメリカ政府に対して、こういう日米地位協定の改定という問題についてこれからそういうことを前提にしてさまざまな対米交渉をする、そういうことを踏み出すということはお考えにならないですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) ひき逃げとか放火とかいろいろな事件がありまして、沖縄の県民の皆様の要望というものはよく伺っております。したがって、運用の改善というものが基本方針としてありますけれども、でも私はやっぱり即応力といいますか、念仏だけ言っているのではなくて、やはりどうしてもここはというところは、改定できるところは、そのときしなけりゃいけないという必然性が出たときにはやるという姿勢でございます。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 私はやっぱりこの日米地位協定の問題というのは、これまで沖縄県の問題では、先ほども沖縄北方特別委員会で大臣の所信も聞かせていただきましたけれども、やはり沖縄の抱える基地問題の解決というのは、今、日米地位協定を改定して、きちんとやはり県民の立場に立ってこの基地問題を解決しないとなかなか解決しないというところにもう非常に追い込まれているというふうに思うんですよ。  だから、その意味でも沖縄県の要求というのは大変やむにやまれぬ要求で、それだけに、やはり国がこの問題について、きちんと沖縄県の要望や、これは沖縄県ばかりじゃなくて十四の米軍基地を抱える都道府県の渉外知事会も要求しているわけですから、この点で、こういう沖縄県、都道府県のそういう要望を踏まえて、きちんとアメリカに対して要求するという姿勢がやはり大事じゃないかなということを私は要求させていただきます。  それから、少し私、基地問題についてお聞きしたいんですが、あなたは日米ガイドライン委員会でいろいろ質問されておりまして、いろいろと私も読ませていただきました。  そこで、東京の横田米軍基地の問題について、石原都知事が提唱されているいわゆる横田米軍基地の返還、その共同使用の問題について、多くの国民は、ここで私は違うんだと言っておられるんですが、横田基地の問題を理由の一つにして石原都知事に投票したというふうに述べられている。  横田基地の問題というのは、一国の首都に半世紀以上もアメリカ軍の基地が居座り続けていると。この前もこの問題を本会議でも私たちは議論しましたけれども、実際にやはり広大な実戦上の基地が首都に存在する。私もアメリカの各地ですとかヨーロッパを見てきていますけれども、実際にやはりこれだけの広大な、広大なというと、面積的にはよく私が言うのは東京ドームの百五十七倍の広さを持った米軍基地なんですが、こういう米軍基地が首都に横たわっているということに対して、非常にやはり多くの国民やそれから石原都知事自体も問題視するのは私は当然だというふうに思うんです。  この点について、私たちは石原都政については是々非々で臨んでいますので、横田基地の返還という問題については、都知事が主張されていることについては当然のことであって、こういう横田の米軍基地とさらには空域問題については、アメリカに対して返還を求めるよう私は交渉する必要があるというふうに思いますが、そういう用意は外務大臣はいかがお考えでございますか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) これは、要するに基地自体の問題とそれから空域といいますか、その二つに分けて考えられるというふうに思いますが、石原知事の公約は公約でございますけれども、安全保障上の必要性ということがやっぱりあってそもそもこの基地が存在しているわけですけれども、民間と軍用の航空交通管制というものの体系の協調ですとか整合性というものが少し時代おくれなのかもしれません、私、実態をよく自分で見たわけではありませんからわかりませんが。  でありますから、そうであれば、諸般の状況や要素を十二分に勘案して、いろいろな御意見を聞きながら、実態をよくわきまえて、実際の状態を踏まえて検討していく、対処していくということが必要ではないでしょうか。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 確かに言われるように、横田の問題というのは、基地そのものの問題とそれから横田空域という、横田空域というのは大臣も御承知だと思うので、簡単に言えば、新潟から静岡までにわたる大変広大な空域なわけですね。これについては、やはり多くの国民が、何でこんな空域が必要なのか、特に多くの民間旅客機がさまざまな地域に、全国に飛んでいくときにこの横田空域を回避しなくちゃいけないという問題があるので、この返還を求める世論というのは非常に高いわけですね。その点についてはどう考えておられるんですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) それは米国側と民間航空の分科会で現在討論をしている最中であると承知しておりますが。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 いや、大臣の御見解をお聞きしているんで、航空分科委員会でやっているんだというのはよく知っております。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) やはり先ほど申し上げたことに尽きると思うんですけれども、やっぱり民間と軍用の航空交通管制の体系というものがうまくファンクショナルに整合性を持って機能しているかどうかというふうなこと、機能しなきゃならないわけですから、ですからそういう視点でもって、いろいろな状況や要素というものをやっぱり勘案しながら対処していくということです。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 最後に、えひめ丸の問題についてお尋ねいたします。  この問題については、私たちは当委員会でも取り上げましたが、私自身も日本共産党の調査団の一員としましてハワイに行ってまいりました。この問題については当委員会でも私はその調査結果に基づきまして河野外務大臣に質問いたしましたけれども、大変ふくそうした海域でこの事故が起きたと。しかも、その事故の大きな原因は、民間人十二人を乗船させて、いわばジェットコースターのような緊急浮上訓練という、先ほど外務大臣は潜水艦に乗られたとおっしゃったけれども、そういう単に乗ったんじゃなくて、いわゆる一気に下降して一気に浮上するという、そういう大変無謀な、いわば多くの家族の会の方はジェットコースターの訓練だというふうに言われている大変危険な浮上訓練、無謀な訓練が行われた。  私は、こういう問題についてきちっとアメリカ政府が反省すべきだということを一つは要求してまいりました。それと同時に、果たして、グリーンビルが本当にえひめ丸の乗組員の皆さん、高校生の皆さんをしっかりと救助したのかという問題についても、これは日米の政府間でも大変問題になった問題であります。  私は、一九八一年の日昇丸の追突事件のときの例を出しまして、このときは外務大臣はまだ議員じゃなかったかと思いますが、このときはジョージ・ワシントン号というものが当て逃げした。そのときはちょうど鈴木善幸内閣で、その鈴木善幸内閣のときは伊東外務大臣だったんです。伊東外務大臣が三十日以内に政府報告書を出すべきだということを要求しまして、その政府報告書が、ちょうど事件があったのが四月九日で、えひめ丸は二月九日なんですが、四月九日のときに、五月七日の日米首脳会談の前にそういう報告書が発表された。  今回は、何か外務省によると、ホームページで入手したと、海軍の審問委員会の報告を入手したということなんだけれども、この海軍審問委員会の報告というのが非常に不十分で、実際にはグリーンビルは適切な救助をしたとか、民間人が乗っているということに対して、これに対しては何ら事故の原因には関係しなかったとか、さらには事故が起きたところは大して船がいなかったんだ、それは潜水艦が三隻しか確認できなかったからそれでもって明確だろうとか、大変やはり私はこの報告書は不十分な報告だというふうに考えております。  その意味で、外務大臣はこういう報告書は読まれているのかどうなのか、それに対してどのような感想や見解をお持ちなのか、まずお聞きしたいというふうに思います。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 前の内閣のことでもありますし、ちょっと私はその報告書は読んでおりませんが、口頭ではたくさんこのことについての話は聞いております。  そして、トータルで申し上げてよろしいですか。それともまた何かお話しなさいますか。──じゃ、申し上げさせてください。委員長、よろしいでしょうか。

服部三男雄自由民主党・保守党

○委員長(服部三男雄君) どうぞ。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 余り長くは困ります。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) はい。  要は、これは私は大変痛ましい事故で、アメリカが本当に気をつけてくれていたら絶対起こらないで済んだことなのにと。自分の家族がこれに巻き込まれたらどんな思いだろうかと。今はもうとにかく引き揚げということを早くしてあげなくちゃということがずっと心にあります。もちろん、補償問題、裁判、いろいろありまして、それは全部必要なんです。ですけれども、まず引き揚げてほしいと。それがもう心の叫びではないかと思うんです。  それに関連して思うことは、やっぱり再発防止なんですね、再発防止。それから、アメリカ側がどれだけ責任を感じて、補償その他のことはもちろんです、やっていますけれども、さらに再発を絶対しないように何ができるかということを日本は極めて関心を持ち続けていかなければならないと思います。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 私も再発防止は非常に重要だというふうに思います。そのためには真相をよく究明する。これが何で起きてしまったのか、ここが明確にならないと、当然、外務大臣の言われるような再発防止にならないわけですから、そこが私は不十分だから、それはきちんと外務大臣がお読みになって、日本語も出ておりますから、ホームページには。外務大臣は英語ができるけれども、読んでいただいて、その上で私は質問させていただきます。  それで、最後に一つだけ、厚生省見えていますか。  厚生省に質問させていただきたいのは、外務大臣もよくお聞きになっていただきたいんですが、この事故が起きましていわゆるPTSDという問題が、この事故以降大変心的なストレスを持っている高校生が今宇和島にたくさんおられるんです。実際に行方不明の方々は大変不幸な出来事なんだけれども、無事に帰還された方々の中にも今このPTSDという問題が非常に深刻な問題になっていまして、しかもこの宇和島の方では、いろいろ私が調査しましたところ、ここにはそういう専門のお医者さんがいないわけですね、四国の愛媛県のところには、防衛庁長官は高知県であられますけれども。ですから、そういうPTSDの治療という問題を本当に専門医の方が真剣にやっていただきたいという希望が被害者の方、家族の方に非常に強いわけですね。  ところが、その体制がないものですから、大変そこがおくれている問題があるので、ぜひそれを国として、外務大臣としてもきちんとこういう問題について、この問題については、国と国との問題というのが外交上の問題も非常にありますし、それをめぐっての補償問題も当然あるんですが、それは今後の問題としましても、やはり国としてきちんと対策を私はとっていただきたい。最後に外務大臣と厚生省から答弁をいただいて、質問を終わります。

今田寛睦厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(今田寛睦君) えひめ丸の事故に関しまして、御指摘のPTSDが大変深刻な問題として浮かび上がっているということは承知をいたしております。現在、愛媛県の精神保健福祉センター、それから宇和島保健所が中心となっていろいろ取り組みをしていらっしゃると、このように聞いております。  これに対しまして、御指摘のように、必ずしも適切な指導ができる方が身近にいらっしゃらないというような御意見もございました。それに関しましては、私どもPTSDに関連いたします研究班を構成しておりますが、その一員の方を御紹介するとか、あるいはそれにかかわります研究報告書をお送りするなどということでそれなりの対応をとってきたつもりでありますが、さらに愛媛県の方からいろいろ御要望があれば必要な対応はとっていきたいと考えております。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 私は宇和島には行ったことがございます。闘牛場もありますし、知り合いもいますし、海もきれいなところですし、そういうところで起こったことは本当に身近に感じていますが、今の厚生省の話を聞いて、そのPTSDの重要さ、これは宇和島だけではなくて、やっぱり日本じゅうでぜひ厚生労働省がそういう人材の育成も含めてネットワークの充実を図っていただきたいというふうに感じています。ありがとうございました。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 終わります。

田英夫社会民主党・護憲連合

○田英夫君 若いお二人の大臣が誕生したことは大変うれしいことでありますが、同時に複雑な心境でもあります。田中外務大臣は、この委員会の前身である外務委員会に私はずっとおりまして、議員になって三十年になりますが、その大部分をこの外交防衛委員会、前身の外務委員会から続けてやっておりますから、この間秘書に数えてもらいましたら、田中さんは私が議論をさせていただいた二十人目の外務大臣。最初が愛知揆一さんでした。この二十人の中には大変印象に残る大臣もおられます。また、何をなさったかなと思う方も率直におられましたが、一番印象に残るのはやはり大平外務大臣だと思っています。  日中国交正常化交渉を田中さんの父上と一緒にやられた大平さんから聞いた話ですが、北京で周恩来総理と話をされて帰ってきて宿舎に戻った途端に田中さんが、大平君、ちょっと来てくれと言われて部屋に入っていったら、大平君、飛びおりるかと物すごい大きな声で言われたと。つまり、清水の舞台から飛びおりようという、そこで決断をされたんだということですね。その話を大平さんから聞かされて、私は二人で大平さんと話したときですが、これが外交だなと思いましたね。  後で田中外務大臣に、一カ月で改めて外交というのはどういうふうに思っておられるかお聞きしたいと思うんですが、その前に、お二人の大臣にとって共通の問題で今非常に私どもにとって関心の深い集団的自衛権の問題について議論をしたいと思います。  最初に、政府の憲法とのかかわりに対する解釈は確立していると思いますが、改めて法制局長官に集団的自衛権と憲法とのかかわりについて政府見解を伺いたいと思います。

津野修内閣法制局長官

○政府特別補佐人(津野修君) それでは、お尋ねの集団的自衛権に関する憲法解釈、政府が従来から言っております解釈について御説明いたしますと、国際法上、国家は集団的自衛権、すなわち自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力をもって阻止することが正当化されるという地位を有しているものとされており、我が国が国際法上この集団的自衛権を有していることは主権国家である以上当然であります。  しかしながら、政府は従来から一貫して、憲法第九条のもとにおいて許容されております自衛権の行使は我が国を防衛するため必要最小限度の範囲内にとどまるべきものであり、他国に加えられた武力攻撃を実力をもって阻止することをその内容とする集団的自衛権の行使は、これを超えるものとして憲法上許されないという立場に立っているところでございます。

田英夫社会民主党・護憲連合

○田英夫君 これがもう御存じのとおり歴代の政府の公式な見解でありますけれども、そういう中で小泉総理が総裁選の中でもあるいは現在も、表現がいろいろ変わっているところが私どもにとっては心配なんですけれども、研究するならいいじゃないかというようなことも言っておられます。また、自民党の中でこの集団的自衛権についていろいろ御意見が出ている。例えば亀井静香前自民党政調会長は、アメリカ本土やアメリカ軍の基地が攻撃された場合も集団的自衛権を行使すべきだということを言っておられたというふうに報道されております。  さまざまな見解がありますけれども、こういう中で防衛庁長官あるいは外務大臣は関係閣僚としてどうお考えになっているか、まず防衛庁長官から伺いたいと思います。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 私も国会議員になって十年になりますが、このガイドラインとPKOの議論に参加させていただきました。  長官としましても、やはりこの国会で議論をされたということは大変貴重な事実でございまして、前提が従来の法解釈に基づいて法案ができておりまして、やはりこの憲法九条におきましても五十年の積み重ねがございますので、その運用と解釈の変更につきましては十分慎重でなければならないというふうに思っております。  しかし、PKOも四度経験いたしまして、現場の実情等を見ますと、他国との協力の関係とか隊員の任務遂行上本当にこれで大丈夫かといいますと、その点につきましては今後検討の余地はあると思いますし、また周辺事態等におきましても、我が国の安全に影響のある事態に際して、ともに行動してくれている他国の協力が、何か事故があったり不測の事態があった場合にそのまま知らぬ顔をして過ごすのかという点につきましては不備な点があると思いますが、現行の法を厳格に運用しますとその点におきましてはまだ十分でない点があるということであります。  私の気持ちとしましては、それらの問題を解決するにおきましては、憲法を改正して、きちんとした国民の議論においてやるべきだというふうに思っております。

田英夫社会民主党・護憲連合

○田英夫君 今、防衛庁長官が言われたように、真っ正面から憲法を改正してやろうというふうに言われるのならば、それはそれでまた議論の焦点が絞られますから対象ははっきりするんですけれども、研究をすればいいじゃないかという小泉総理の言い方は大変私どもにとっては心配なんですね。  私どもは、もう御存じのとおり、憲法を守ろうという立場を堅持しておりますから、したがって、今法制局長官が言われたような政府見解というものを守り抜いていただきたいと思っているわけです。しかし、一番もっと危険なのは、解釈改憲というんでしょうか、憲法を改正しないで、現在の憲法のままで解釈上集団的自衛権はできるじゃないかというような、さっき亀井さんの論を言いましたけれども、これは一番危険なことだと思っております。  そういう意味からして、先ほど、実は国内法と国際法、つまり集団的自衛権は国際法じゃないか、これは国内法に優先するじゃないかという議論がありましたけれども、これはいささか違うと思いますね。つまり、集団的自衛権というものを規定しているのは国連憲章五十一条ですよ。確かに国際法です。しかし、日本国憲法というのは国の基本法ですから、これが優先する、憲法九条が優先すると。憲法九条がある以上は、日本はそれを守るという以上は集団的自衛権を行使することはできないと、こういう関係じゃないかと思いますが、いかがですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 自衛隊の行動の基準は、日本国憲法を遵守しというのがすべての基本でございますので、忠実に日本国憲法を守っていきたいというふうに思います。

田英夫社会民主党・護憲連合

○田英夫君 そういう意味で、これは、防衛庁長官とは日米ガイドラインのときにお互いに与党で随分議論に参加をさせていただきました。大変勉強になりましたけれども、この問題は実は焦点を絞っていかないといけないと思うんです。例えばPKOにしても、あるいは一般的に国際協力ということでしばしば耳にするのは、議論で出てくるのは、日本はもっと積極的に国際協力をするべきじゃないかということで、軍事的な国際協力という点にまで広げるべきだ、PKFまで広げるべきだというような議論も出てきていますね。しかし、憲法を守る以上はそれはできないんじゃないかと我々は言っているわけです。  そこで、そこがあいまいだからしばしばそういう議論になってしまうので、実はこの五月に発表いたしましたけれども、私ども社民党が不戦国家宣言をすべきだということを言ったのはこのことなんです。日本は戦争をしない国だ、武力行使をしない国だということを憲法のとおり、日本国憲法という形で知られているだけでは不足だから国際的に認知させるべきじゃないかと、こういう考え方です。実は、私は体調を壊して昨年来病院に入ったり出たりしておりましたが、病院のベッドの中で考えたんですよ。一番ヒントになったのはモンゴルの非核国家宣言ですよ。  モンゴルは中国とロシアの間に挟まれて、小さな国でどうやってその中で安全を確保するかという苦悩の中で、昨年モンゴルへ行ったときにその話を聞いたんですけれども、一九九二年に大統領が非核国家ということを宣言した。核を持ちませんよ、つくりませんよ、そのかわり外国もここには核を持ち込まないでくださいという内容の非核国家宣言をして、いろいろ国際的に根回しをして、六年後の一九九八年に国連総会でそれを認知させた、非核国家の地位というものを国連総会によって与えられたと。  このことを考えているうちに、それならば日本は不戦国家宣言を政府が発して、政府がするにはその根底として国民の代表である衆参両院がそれぞれ決議をする、それを受けて政府が不戦国家宣言をして、これを国連総会で認知してもらうという手続をとれば憲法第九条は国際的に認知されるじゃないか、そうなれば軍事的な協力をしないのはもう当然ということになるではないかという考え方なんです。  今初めてお話ししましたから、いきなりのあれでお答えになれるかどうかわかりませんが、防衛庁長官、いかがですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) ただいまの非核につきましては、我が国も非核三原則を宣言いたしまして非核政策を実行いたしておりますので、その点におきましても戦後の政治が果たした役割というものは非常に大きいものでありまして、今後ともこれは国是としてやっていかなければなりません。  ただ、不戦国家と申しますと、とり方によっては戦争をしないということでよろしいんですけれども、じゃ戦わないんだということにもとれまして、そういう意味におきまして、国際法で決まったことについてそれを犯す者がありましたら、やはり国際正義というか秩序を回復するためにはある程度の制裁行動、実力行動が必要でございまして、そういう意味で、やはり国際正義というものはその根幹にあるものではないかなというふうに思っております。  加えまして、軍事イコール悪だという思想におきましても、私は、時としては軍事もそういう国際法を守ったり国際正義を守る上においては必要なこともあると。軍事の平和利用というふうに申しますが、これだけ情報、そして交通が発達した現代においても、世界じゅうで二千六百万人の難民がおりますし、八億人の飢餓、栄養に苦しむ困った人もいますが、これらはやはり紛争とか混乱とか部族の対立とか、そういう政治的な要因で罪のない国民が国外に追放されて困っております。  やはり世界秩序、平和を回復するために、国連が中心となってPKOとかそれぞれの各国も努力をいたしておりまして、やはり何とかそういう、飢餓とか難民をなくすためにいかなる方法をとるかということで各国それぞれ懸命の努力をいたしておりますので、全く武力のない世界というのは理想でございますが、それよりも、一人でも多くの人が幸せになれるということのために時として軍事の力も必要ではないかというふうに考えています。

田英夫社会民主党・護憲連合

○田英夫君 これは防衛庁長官のお立場としての言葉でしょうけれども、私は、恐らく国会議員の中でただ一人、あの戦争のときに特攻隊員であって生き残っている一人だと思います。そういう体験からして、大勢の友達が、つまり戦友が死んでいきました。その死んでいった人たちのいわば無念の思いの結晶がこの憲法九条だと私は思っていますから。  靖国神社の問題も、また別の機会に私の考えを述べたいと思います。小泉さんに直接話せる機会があったらそういう議論もしてみたいと思いますが、私はあの戦友たちの魂は靖国神社にだけいるわけじゃない、靖国神社にいる人もいるかもしらぬ、いない人もいますよ。いや、私は多くの戦友はいないと思っています。私は、そういう意味で、もちろんキリスト教徒も仏教徒もいますから、あれは神道の神社ですから、そういう意味でも、あそこにお参りすればすべて戦争の犠牲者の霊にお参りしたことにはならぬのですよ。特殊な宗教法人です。そのことを冷静に考えていただきたいという、これはまた別の機会に申し上げます。  最後に一言、外務大臣に伺いたいのは、集団的自衛権について、アメリカ政府からこの問題についての要請、日本は集団的自衛権が行使できるようにすべきだという要請が来ておりますか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) お疲れのところ申しわけございません。もう少しで終わりますので。  主体的に考えるべきものであろうというふうに考えておりまして、この問題についてアメリカ政府から今何らかの要請ということはございませんが、一言、私も思いがあって、手短に一言だけ田先生に、ぜひ大先輩に申し上げさせていただきたいと思います。  それは、私は田英夫先生という方は、子供のころとは申しませんが、テレビで拝見しておりました。政治家になられてすばらしい功績もお残しになりましたし、御苦労もなさっていらっしゃるんだということも何となく感じてもおりましたし、今そしてこの委員会で二十人目の外務大臣として私ごとき者をたくさんの諸先輩の末に加えていただいて、もうこれ以上余りしょっちゅうくるくるかわらない方がよろしいというふうに思っておりますが、いずれにしても、二十人目としてこうして御指導いただけることを大変個人的に、また外務大臣として極めて光栄だと思っております。ありがとうございます。  それで、今のお尋ねの答えでございますが、もう一つ言いますと、この集団的自衛権はいろいろな考え方があって、問題は憲法九条、憲法九条に対して今おっしゃったような御意見があるということもわかりますし、亀井先生みたいなああいう方もおられるし、もっと違う方もおられるということは十二分にわかっております。  要するに、この憲法の問題は、憲法を変えてしまおうという考えの方、解釈論でやろうと思う人、そして解釈しながらそちらに近づけようとする先ほどおっしゃったような方がありますが、小泉総理はなかなか、何といいますか、これは言うとまた議事録に残りますからやめた方がいいのでしょうけれども、その研究をするという言い方をおっしゃっているわけで、先ほど法制局長官おられましたね、お聞きになりましたけれども、要するに五十年間、法制局のこの呪縛に縛られていたわけで、逆に言うと法制局も政治の呪縛の中にあったという見方もできるのではないでしょうか。研だけで二十五年、究でもって二十五年と、えらく時間がかかっているわけですが、そこでやっと一歩踏み込んだのかどうかわかりませんが検討をする。  そのテーマの理由は、私はいつも総理がおっしゃっているのをこのように解しております。すなわち、国連等を中心として、これからよく議論を各党とやっていかなきゃいけない。各党というよりも有権者、国民の皆様のためですから、その生命、財産のために政治をやっているわけですから、そういうスタンスで聞いていただきたいのですが、国連等を中心とする国際的な活動や努力のために従来以上に我が国が、世界の第二位の経済力を持ち、そしてあらゆる面でも貢献できるファクターを持っている日本が寄与する、できるような余地はないものか。そういう意味で、どう考えてもいい意味で、それはピースという意味でもう少し踏み込めないものだろうか、そういう研究をいたしたいという意味だというふうに思っております。  共産党さんもここは御理解いただいているようで、ありがとうございます。

田英夫社会民主党・護憲連合

○田英夫君 本当に、この問題は引き続き議論を続けさせていただきたいと思います。  終わります。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) ありがとうございます。

佐藤道夫二院クラブ・自由連合

○佐藤道夫君 外務大臣もいささかお疲れかもしれませんけれども、何しろラストバッターの登場で、ラストバッターというのはどこのチームでも最も打棒の振るわない者のいる打席でありまするから、どうぞくつろいで、ゆったりとした気持ちでお答えいただければと、こう思います。  そこで、最初に、先ほど外務大臣とそれから同僚の海野議員との質疑の中で上納金制度の問題が出まして、何か外務大臣の答弁があちこちの委員会でちょっと食い違っているのではないか、こういう指摘に対しまして外務大臣は、確認をせずにお答え申し上げましたけれども、その後、総理あるいはまた官房長官に確認いたしましたら、さような制度はないということなのできちっと御答弁を各委員会でしております、いささかも問題はございませんと、こういうたぐい、趣旨のお答えでありました。  私、これを聞いておりましておやおやと思ったのは、当然こういう言葉は御承知でございましょうけれども、「綸言汗の如し」という言葉でありまして、王者たる者の、地位の限りなく重い者の言葉は、一回口から出たらもとに戻らない、汗のようなものだと。ですから、そういう地位の高い人は本当に慎重にも慎重に考えて言葉を発する、ちょっと確認せずに答えたものですから、いささかどうかというようなことは王者たる者にふさわしくないと。女王陛下ですから、同じことでございましょうけれども、やはり言葉というものは、こういう公式の場での発言ですから国民に与える影響が非常に強い。一体どっちがどうなんだと、みんなその都度迷ってしまうということもありますので、くれぐれも慎重に考えてお答えいただければありがたいと思います。  そこで、私も内閣官房調整費の不正使用の問題についてお尋ねしたいと思います。  これについては、今、松尾元室長なる者が司直の手にかかって裁判に付されておる。彼は、何と五億近くの金も不正に引き出して、何に使ったかようわからぬけれども、そういう事件を起こしておる。国民サイドから見まして、これがまた彼の一人だけの犯行かと。先ほど小泉議員の方からも指摘されておりましたけれども、一体何だろうかと。何年にもわたってああいうことを一人にやらせておいた外務省の組織自体が一体どうなっているんだ、やっぱりこれは組織ぐるみではないのかといろんな指摘がなされております。  たしか外務大臣も就任早々、事犯の全貌をできるだけ解明して、そしてもし必要ならば一つの新しい処分も考えたいというふうな発言もしておって、それがまた先ほどいろんな質疑を浴びておりましたけれども、私も全く同感なんで、こういう事犯の再発防止というのは、やっぱり全体を洗い出して、そして原因が何だということを追及して、関係者の、関係する者あらばその責任を追及する、これが何よりの再発防止ということにもなるわけであります。  そこで、なぜこの松尾なる者が六年間にもわたってこういうことをやり遂げることができたのか、不思議といえばまことに不思議であると。その間、決裁はない、何もない、一切彼の独断でやっていた、こういうふうな外務省のこれまでの説明でありまして、私は本当に理解できない。役所というのは、すべて判こ判こ判こ、また判こ。私、役所におりましたからよく知っておりますけれども、もうむだと思うぐらいいろんな書類をつくって、そしてそれを大勢の人が回覧して決裁印というやつを押していく、これは当たり前のことなんですね。ところが、松尾の場合はどういうわけか、この内閣官房調整費というのを自分が内閣に行って一人で受け取ってきて、それを自分が単独で保管する、最後には自分名義の預金口座にも入れた、そして自分が引き出して使っている。こんなことは民間会社でもあり得ないことなんですよ。  民間会社だって、ちゃんと会社の金を保管する会計課長、それを使う営業課長、これが同一人物なんということは絶対あり得ないことです、民間会社でも。役所なら殊のほかこれは厳格そのものでありまして、機密費だからというようなことではない、機密費であればあるほどこれは厳格にやっていく、当たり前のことなんです。これを外部にはもちろん出しませんけれども、内部の者がしょっちゅうそれを監査して、大丈夫か大丈夫かということで目を光らしておる、そういうことで不正を防止している。ところが、この外務省の内閣官房調整費の不正使用の問題、そんな配慮がいささかもなされていない。  実は、四月三日の当委員会で、私、ある文書を読み上げて、当時の河野外務大臣に調査方をお願いした。これは当然ごらんになっていると思いますけれども、念のためもう一度読み上げてみまするけれども、外務省の機能改革会議というのを立ち上げまして、不正を防止しようということで、二月二十一日に第一回の会合が開かれて、川島外務事務次官なる者が状況報告をしている。  その中の一節なんですけれども、松尾元室長就任以前は、「経理の話はそれぞれの地域局がきちんと処理していた。すなわち、上司の決裁を得て見積りを官邸に提出し、また、現金の授受も複数名で当たり、チェック体制が働いていた。」、これは当たり前のことなんです。もっとも彼は得意然としてこんなことを言っていますけれども、どこの役所もこれぐらいのことはきちっとやっているわけですから。  その後が問題でして、「しかし、松尾元室長の代になってシステムが変わり、松尾元室長一人が見積り作成、現地における支払い、事後精算の処理を行うようになった。また、当初より、官邸関係者については一括払いが行われていたが、その後、外務省同行者についても松尾元室長が一括払いをするケースが多くなり、松尾元室長は徐々にシステムを変更していった。更に、松尾元室長は、自分の口座に公金を入れてクレジット・カードで決済の相当部分を行うようになった。」、こういうことが書いてありまして、このことを川島次官は読み上げたんだろうと思います。  そうしてここまで来まして、じゃ、なぜその完璧なシステムをこういうふうなラフなやつに変えたんだ、一体これはだれが変えたんだと、だれでもそういう疑問を持つんですよ。その理由をどこにあったんだと。その理由が一切書いていない。これを報告して、その何とか会議で質疑応答が行われたんですけれども、元検事総長とかそういうお歴々がいっぱいいるのにもかかわらず、だれ一人この疑問について質問をしていない、何でそういうふうに変わったんでしょうかと。だれだってそう思うでしょう、何かしかるべき理由があって変えたんですかと。  こんなことは松尾元室長ぐらいの身分の者じゃ一切手をつけられませんからね。おれが来た以上、今度は全部おれが一人でやるわと言い出したら、おまえ気でも違ったかと、こう言われることになるわけであって、やっぱり位の高い者が、松尾君は大変な手腕家だ、今まで五人なら五人でやっていたけれども、これからはこいつ一人にやらせるからみんないいかと、こういうことを言って、しかし、それだって会計担当の者は決して了承しませんよ。偉い方よ、会計というのはそんな一人でやるものじゃないんです、みんなが目を光らせて不正を防止するんです、そういうふうになっているんですよ、あなた認識不足ですよと、公務員ならば必ずそういう進言をするはずです。ところが、そういうことは一切書いていない。どういう理由でこれがこういうことになったのか。  そこで、四月三日にこの問題を取り上げて、河野外務大臣に、これはやっぱり同じようなくだりを読み上げまして、そもそも大体知っていたでしょうと言ったら、彼は、知っているか知らないかはっきりしないと。じゃ、いずれにしろこの問題、どうしてこういうふうにシステムが変わったのか、早急に調べて当委員会に報告してくれと。わかりました、早急に重く厳しく受けとめて報告いたしますと、こういう返事でありました。  当然、外務大臣がおかわりになったので、国会にそういう返事をする約束をしたということは、次期外務大臣に対して引き継ぎがあったと思われますけれども、いかがでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 残念ながらございません。

佐藤道夫二院クラブ・自由連合

○佐藤道夫君 感想をお聞きします。おかしいと思いませんか、こんな重大なことについて引き継ぎがないなんて。引き継ぎなんて、そんな形式的なものじゃないでしょう。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) そう思います。

佐藤道夫二院クラブ・自由連合

○佐藤道夫君 それでは、事務方から、前の河野大臣というのは少々おかしくなって引き継がなかったのかもしらぬけれども、事務方としてはこれはほっておけません、国会に報告することになっております、かくかくしかじかでございますという報告も上がってきたでしょう。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) これらの経緯についてぜひ知りたいと、私の最大の関心事でございましたので、ほかにももちろん政策の問題などありますが、そういうことは十二分に事務方、特に事務次官はよくわかっていると思いますけれども、そういうふうなことはありません。

佐藤道夫二院クラブ・自由連合

○佐藤道夫君 これまた、こんな大事なことについて事務次官から、実はさきの外務大臣のときにこういう問題がありまして、国会で取り上げられて近々報告をするということになっておりまして、その真剣に調査した結果はこうでございます、これをぜひ国会に報告してくださいませと。これはどこの省庁だってそうやるんです、そういうことは。当たり前といえば当たり前過ぎることなんですけれども、おかしいと思いませんか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) おかしいという前提でおっしゃっていらっしゃるのはよくわかりますけれども、ほかの政策的なことのレクチャーはさわりだけはだあっと簡略にやっておられますけれども、このことについては私が、ですから紙を、きょう午前中も申しましたけれども、三回にわたって四枚、そしてその後も機密費の方のことについてとにかく早く上げてくれと。具体的にその中身を、中身をと言っても、とにかく、前は私はしっぽを出さないという言い方をしたんですが、切り込むとまたメディアやみんなからいろいろ言われますから、勝手にやっているのかと言われますので待ちましたけれども、一カ月を経過いたしましたので複数で私も見に行ったわけでして、都合の悪いことはやっぱり上げてこないという執行部なんだというふうに思います。

佐藤道夫二院クラブ・自由連合

○佐藤道夫君 政策の問題よりもこれがよほど大事だと私は思うんですよ、基本ですから、役所運営の。それをほっておいて幾ら高次元な政策の議論をしてみても、そんなものは役所と言えないと、こう言ってもいいぐらいでありまして、一番大事なことをほうり投げている。  それで、このことはいつ知りましたか。このペーパーのことはいつ知りましたか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 予算委員を私はこの事件のときしておりまして、議員たちから予算委員の後も、それから外務大臣を拝命したころもちらちらと聞いておりましたが、具体的な仕事のデリバリーとか、日々私はとまらない列車に乗っているというような状態の中ですので、正確に面と向かってこういうものがありますというような報告ですとか相談というものは正式にはございません。

佐藤道夫二院クラブ・自由連合

○佐藤道夫君 今、このペーパーの私が読み上げた箇所についていつ知ったかと、正確に言えばそういう質問なんですけれども。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 外務大臣を拝命してからちらちらと、これは外務省関係者ではありませんね、伺っています。河野大臣、前大臣ではもちろんありません。川島次官でもありません。大体伺っていますけれども、だれからということでは、きちっとした話であるという形ではございません。

佐藤道夫二院クラブ・自由連合

○佐藤道夫君 昨日夕刻、質問通告をいたしまして、私のところにレクチャーを求めに来た事務官に対しては、これを読み上げて質問をするからということを通告してありますので、すぐ事務方からこのペーパーが上がっていって、この箇所を読み上げて、これについてこういう質問をするそうですよと、そういう報告は当然のこととして大臣に上がっておるわけでしょう。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) けさ、けさ方というのは未明かもしれませんけれども、大体委員会がありますときには、ほかの役所はわかりませんけれども、類似しているのか、推測はいたしますが、一回目は、きのうは夜九時、督促して十時ごろ、各先生方の質問が九時ごろに上がったといって、なのになぜ早くもらえないんですかと言ったら、みんなでかかっていると。この答弁書や、先生方から吸い上げた質問の分析といいますか、そういうことも私はシステムを変えてくれということを川島さん以下局長数名を呼んで、これは中国へ行く前でしたか、帰ってきてすぐでしたか、たしか行く前に、こういうやり方はよろしくないからと言ってやり方を、大臣室の机を見て、こういう形で私の声を、今までやったものをもとにして、発言をもとにしてこういう拾い方をしてほしいと。もっと短くできて、そして常に同じことが言えて、そして質問者の意図、今、佐藤先生がおっしゃったような意図がしっかりと盛り込めるような、伝わるような形に機能的なものにしてほしいということを申しました。  そのときに、なるほどねと言っておられましたけれども、それはいい方法で一度やってみますかねと言ったんですが、きのうも来なくて、十時ごろが一回目だそうで、それを受け取りました。その次は十二時か一時であってもそれはもうほぼ見られません。それで朝起きたら次が入っていたと。四時か五時か、何時投函かわかりません。  したがって、直接、おっしゃったことについて、私はそういう順番でおっしゃるというふうなことについて今の段階まで聞いておりません。

佐藤道夫二院クラブ・自由連合

○佐藤道夫君 私が問題にしているのは、松尾以前、平成五年以前はきちっとした決裁体制をしいて、お金の授受も複数の人間が行って、不正が行われないようなシステムでやっておったと。ところが、平成五年の十月ですか、松尾が来てから松尾一人がやるようになったと。この川島報告なるものは、松尾が何かいかにも勝手に自分でやったようなことを言っておりますけれども、こんなことは絶対信用できないわけです。このペーパーをつくるについてだって、川島次官なる者は必ず、一体どうしてこんな大切なことについてこんな簡単に組織を変えたんだと、一人で金を預からせればだれだって悪いことをしたくなるだろうと。川島なんという人は一番先にやるのか、いやいや、それは冗談ですけれども。  いずれにしても、考えられないことをやったわけですから、だれだって疑問に思うでしょう。一体だれの指示でこんなふうに不正が行われるような、極めて簡略化したようなやり方にしたんだと。一人にこういうことをやらせる、考えられないことだと、だれだってそう聞くでしょう。それが全然聞かれていないし、私が河野前大臣に聞いたときも、彼も余りはっきりしないような、さあ、そういうことですが、しかし至急に調べますということは言っておったんですけれども。彼がこう下命した以上は、その結果はもう調査が終わって新しい大臣のもとに、かくかくしかじかで、だれそれの指示で松尾を信頼してこういうふうに変更したのでありますとか、そういう報告が上がっていると思いますけれども、いかがなんでしょうか、それは。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 私が着任する前のときに、前大臣のときにどこまで解明されていたのか、どこまでそういうふうな、極めてわかりやすい本質的な佐藤委員の質問に対してどういうアンサーがあったのか、私はむしろ議事録等をいただきたいというふうに感じますが。

佐藤道夫二院クラブ・自由連合

○佐藤道夫君 過去形ではなくて未来形という形で、これから研究すると、こういう意味でございますか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) いえいえ、こういうことを佐藤委員は問題意識として河野前外務大臣にも投げていらしたわけですね。そのときの河野大臣の答弁ぶりと、それを答弁後にどのように実践なさったかというふうなプロットについてこの委員会で再度質問をなさって、河野前大臣からお答えなりお返事があったのでしょうか。私はメンバーじゃなかったものですから、よくわからないんですが、そういうことについての議事録等があるんであれば、これはまたルール上委員長からおしかりを受けるかもしれませんけれども、ぜひその議事録などをいただきたいと思いますが。

佐藤道夫二院クラブ・自由連合

○佐藤道夫君 どうも歯がゆい感じでいっぱいでありまして、そういうことをきちっと説明するのが事務方の仕事なんですよね。こういう席で大臣が委員長に質問してみても、委員長だって答えるすべもないわけでありましてね。  ですから、そういう質問は、大臣のもとには資料は上がっていないんですね。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) ですから、本件に関することをつまびらかにしてほしいということを言っておりますけれども、私も最終的には、ちょっと話は違いますが、きのうのお昼になって、もう一カ月以上たったから、私が会計課のファイルのあるところに行くような段階になる。すなわち、それは何かといったらば、待っていても上がってこない、幾ら言っても上がってこない、説明に来ない。ほかの話がどんどん入ってくる。顔を見て常に言っています。  ですから、こういう重要な、急に木と竹を接ぐようなわけにいかないわけですから、こうしたことは前内閣、前外務大臣から引き継がれなきゃいけない。事務方がこれをフェアネスを持って、透明性を持って、佐藤先生がおっしゃったのはそういう意味だと思いますけれども、そういう形で引き継がれなきゃいけないものがこちらから言っても出てきていないということで、ですからそういう意味で、委員の皆様やら、議員の皆様やら応援をしていただきたいと思うんです。  五千人の中でもって一人の大臣がいて、あの過密なスケジュール、ばっと回されながら、これだこれだこれだと幾ら言ったって、相手は大勢でくるくるくるくるかわっているわけですから、回転がどんどん速くなっているんです、向こうは。

服部三男雄自由民主党・保守党

○委員長(服部三男雄君) 佐藤道夫君、時間ですから。

佐藤道夫二院クラブ・自由連合

○佐藤道夫君 最後に、念押しとして。  家庭内の状況をあれこれ言われても、家庭外にいる者は何とも言いかねるんですよ。やはりそれは家庭に戻って、奥さんである川島なる者を呼んで、きょうこういう質問を佐藤議員から受けた、すぐこれについての回答を書いて持っていらっしゃいと、そういう命令を発してください。そして、もう一回議論したいと思います。  大臣だって、どうしてそんなふうな完璧なシステムがこういういいかげんなことに変わったのか知りたいと思うでしょう。だれの命令でどんな目的でこれを変えたのか。いろんなことを言われていますけれども、やっぱりここから今回の外務省不祥事の出発点があるわけですから、どうか、大変失礼ですけれども、大臣の問題ですから、私の問題じゃなくて、きちっと国会に報告していただくようにお願いしておきましょう。  以上です。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) この国会放送もすべて川島次官以下全員外務省の方はアラートになって見ているはずでございますから、ぜひ、私が何も言わずとも、これから何分か後に役所に戻りましたら、すぐに出てくることを期待いたしておりまして、それを御報告できるようにカメラに向かって申します。ありがとうございました。

服部三男雄自由民主党・保守党

○委員長(服部三男雄君) 田中外務大臣、ここは委員会のあれですから、質問者から次回の委員会で報告を求められたら、必ず次回の本委員会で報告してください。  所信に対する質疑はこの程度にとどめます。     ─────────────

服部三男雄自由民主党・保守党

○委員長(服部三男雄君) 次に、防衛庁設置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。中谷防衛庁長官。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) ただいま議題となりました防衛庁設置法等の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。  この法律案は、防衛庁設置法、自衛隊法、防衛庁の職員の給与等に関する法律及び自衛隊員倫理法の一部改正を内容としております。  自衛官であった者以外の者から採用され、予備自衛官として必要な知識及び技能を修得するための教育訓練を修了した場合に予備自衛官となる予備自衛官補の制度を導入し、及び予備自衛官を災害招集命令により招集することができることとするとともに、自衛官以外の隊員について任期を定めた採用及び任期を定めて採用された隊員の給与の特例に関する事項を定め、あわせて、自衛官の定数及び即応予備自衛官の員数を改める等の必要があります。  以上がこの法律案の提案理由であります。  次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。  第一に、防衛計画の大綱で定められた新たな体制への移行の一環として、陸上自衛隊の合理化、効率化、コンパクト化を推進するため、第一師団を災害対応やゲリラ・特殊部隊による攻撃への対処等を念頭に置き、都市部での対処能力を強化した師団に改編すること等に伴い、自衛官の定数及び即応予備自衛官の員数を改めるものであります。  第二に、国民に広く自衛隊に接する機会を設け、防衛基盤の育成・拡大を図るとの視点に立って、将来にわたり、予備自衛官の勢力を安定的に確保し、さらに、IT革命や自衛隊の役割の多様化等を受け、民間のすぐれた専門技能を有効に活用し得るよう、元自衛官に加え元自衛官以外の者を予備自衛官に任用するため、元自衛官以外の者を予備自衛官補に採用し、予備自衛官として必要な知識及び技能を修得するための教育訓練を修了した場合に予備自衛官となる予備自衛官補の制度を導入し、予備自衛官補が教育訓練招集に応じた場合に教育訓練招集手当を支給すること等を行うものであります。  第三に、国民の自衛隊に対する災害派遣への期待の高まり等を踏まえ、災害対処能力の向上を図るため、予備自衛官に対して災害招集命令を発することにより、予備自衛官が自衛官となって災害派遣活動に従事することができることとするものであります。  第四に、自衛官以外の隊員について、専門的な知識・経験またはすぐれた識見を有する者の採用の一層の円滑化を図るため、任期を定めた採用をすることができることとし、任期付隊員のうち高度の専門的知識・経験またはすぐれた識見を有する者の給与の特例を定めるとともに、当該給与の特例が適用される任期付隊員に係る自衛隊員倫理法の規定の整備を行うものであります。  以上が防衛庁設置法等の一部を改正する法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。

服部三男雄自由民主党・保守党

○委員長(服部三男雄君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時散会

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