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151回国会参議院2001/06/20

沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第7号

発言数
97
登壇者
8
会派数
5
開催日
2001/06/20

会議録

笠井亮日本共産党

○委員長(笠井亮君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る五月三十日、亀井郁夫君が委員を辞任され、その補欠として末広まきこ君が選任されました。     ─────────────

笠井亮日本共産党

○委員長(笠井亮君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に内閣府政策統括官襲田正徳君、内閣府沖縄振興局長安達俊雄君及び環境省総合環境政策局長中川雅治君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

笠井亮日本共産党

○委員長(笠井亮君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

笠井亮日本共産党

○委員長(笠井亮君) 沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査のうち、沖縄及び北方問題に関しての施策に関する件を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

鎌田要人自由民主党・保守党

○鎌田要人君 まず最初に、日米外相会談を終えて帰国されました田中外務大臣、大変御苦労さまでございました。  この際、お帰り早々でございますが、ぜひ田中外務大臣のお口から、パウエル国務長官との間で沖縄の基地の問題につきまして意見交換をされたことの要旨をお述べいただきたいと存じます。  あわせまして、一部のマスコミで、米軍当局は在沖縄米海兵隊の訓練の一部をグアム島に移転することについて具体的に調査している旨の報道がございましたが、その点についても詳細をお伺いいたしたいと思います。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) おかげさまで、無事アメリカに行って、昨日の夕刻、帰ってまいりました。  御報告申し上げますが、今回、パウエル長官に先立ちまして、ライスさんですとか、その席には大統領、副大統領もおいでくださいましてちょっと話をする機会もございましたけれども、それからゼーリックUSTRの代表ともお話をし、そしてパウエル長官、そのときにはアーミテージさんや、そのほか今度新しく日本にいらっしゃいます大使も、それ以外もですが、複数が同席してくださいました。  今お尋ねの件でございますが、ポイントを絞り込んで、限られた時間内でございましたので、アメリカのミサイル防衛計画について、それから、いわゆる京都プロトコールでございますけれども、京都議定書の問題、それから、もちろん沖縄問題について時間、エネルギーを配分してお話をいたしました。  お尋ねの普天間の問題等につきましては、これは移設と返還、これについてとにかく取り上げるということで、今までの問題ではなくて、もっと具体的に、沖北の会はもちろんでございますが、こうした委員会等での地元の皆様、県民の皆様の声、それから日本全体の安全保障、日本とアメリカの関係が基軸であると。戦後ずっとそうですけれども、それが、今この沖縄問題を中心にしてある程度細かい問題もたくさん出てきています、細かくない問題ももちろんあるわけですが。そうした問題点をしっかりと、できることは少しでも前進をさせ、解決できるものはすることによってさらに日米の同盟関係を強固にするという趣旨で私は発言をするということを冒頭に申しました。あらゆる方との会合でそれを冒頭に申し上げております。  そして、その中で、海兵隊の訓練の一部移転、一部の訓練を移転してほかでやることですとか、それから今おっしゃった普天間の問題、これらについてもやはり県民の方の声、日本側の声を直接聞き届けていただきたいと。このことによって、基本的な日米同盟がさらに新しい時代に向けて、殊に日米安保を締結して五十年になりますので、さらによくするためにこうした具体的な問題について御意見を伺いたいと。さらに、伺うだけではなくて、これを事務的にこちらから発出しますので、それの受け手を、こちらがピッチャーであればキャッチャーを決めていただきたいと申し込みましたところ、そういうつもりは初めはなかったのかもしれませんが、話し合いの結果、こういう問題は重要であるので、パウエル長官のお言葉ですが、ラムズフェルド国防長官にこのことを自分はしっかり伝えるというお返事をいただきました。

鎌田要人自由民主党・保守党

○鎌田要人君 今、概要はお伺いいたしたのでございますが、その沖縄の問題について、特に米兵の日本人に対する暴行の問題がありますね。そういった問題等も含めまして、沖縄の人の気持ちというのは、私どもは沖縄県が唯一の日本の戦場になったということを一生忘れることはできない、子々孫々まで教えていかなきゃいかぬと思うのでございますが、そういう気持ちになって考えますと、アメリカの兵隊が沖縄にやってきて、それで沖縄の子女をやり込めるという、そういうことをいつまでも放置していいのかという気持ち、本当に腹立たしい気持ちがあります。  それと、大局的に考えまして、日本が軍備を持たない、自衛隊はありますけれども、そういうことで、命を捨てて祖国を守るという気持ちが年一年と若い人たちにない、そういう状態の中でアメリカに守ってもらっているというその狭間で、その気持ちを何としてもアメリカの人たちによく理解してもらって節度を持って日本を守ってもらうということ、その限度をどうしてわかってもらえないものかという気持ちが、私はことし八十になりますので、昔の日本の軍隊を考えましてかわいそうだなという気持ちも一方でありますので、その気持ちを特に訴えたいのでございます。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 私も鎌田委員と思いは全く同じでございまして、そういうことが自分の娘ですとか身近に起こった場合にどうかと、それを人の痛みとして放置するのではなくて、すべてのことを自分のことに引き寄せて考えてみれば、おのずと答えは出てくるというふうに思います。  在日米軍の兵力の七五%が沖縄に一極集中しているということは尋常ではありません。沖縄の負担を軽減するということ、そのためにどうすればよいかということでございます。  したがって、普天間の問題もございますし、海兵隊の訓練の移転もありますが、それ以上に一般の方々が直接被害に遭っておられる、まさしく今おっしゃったような事件、事故でありますとか騒音でありますとか環境の問題とか、そうしたことを沖縄だけではなくて、本土の方にも遊休地の問題等もございますから、そういう我々日本人がじかに国民ベースで感じている痛みや怒り、それに対する対応をしっかりアメリカもやっていただかないと基本である日米の基軸というものが狂ってしまうという旨の発言を事細かにいたしました。  殊に、ライスさんとお話をいたしましたときには、私は受益と負担という言葉を使いました。それは負担です。私たち国民一人一人がどのような負担を持つかということ、これは安全保障の問題、私が具体的に言いましたことを繰り返しますと、社会保障制度もそうです、税制の問題もそうです、どのような負担を国民がしなければいけないかということを若い世代もしっかりと認識しなければいけないという日本の事情があるという言い方をいたしました。少子高齢化の中で価値観が多様化しているということも申しました。その中で、日米安全保障の中で、問題として、どのような痛みがあるのか、どのことなら耐えられて、どの痛みには耐えられないのか、そういう物の言い方をいたしました。  その結果、最後のパウエル長官との話し合いの中で、よくわかった、そういうことについて自分はラムズフェルド長官におろして、まあ国防長官と国務大臣が細かいことを一つずつやっていると時間がなくなってしまいますので、こちらから担当者がボールを投げますと、それは防衛庁でありあるいは外務省でありますが、しっかりとキャッチをしてその実態を調べるという体制をしいてほしいというお願いをいたしましたらば、それを自分から必ずラムズフェルド長官に言うとおっしゃいました。  したがって、それをベースとしてこれから、あす防衛庁長官が行かれます、総理大臣も行かれます、尾身大臣も行かれます、そうした中で何らかの検討がなされるというふうに思っております。

鎌田要人自由民主党・保守党

○鎌田要人君 私に与えられた時間は三十分でございますので、この問題だけで三十分使うのはちょっと惜しい気持ちもいたしますので、次の問題に移らせていただきます。  沖縄の現状及び将来のあり方を考えますときに、当然に念頭に置くべきことはこのアメリカの軍との関係の問題でございます。その問題に関連しまして、米軍の施設・区域の整理、統合、縮小に向け、SACOの最終報告に盛り込まれました措置の着実な実施を図ることは重要であると考えますが、この点につきまして田中外務大臣のお考えを、重複するかもしれませんが、お伺いいたしたいと思います。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 返還跡地の利用問題でございますけれども、これは御指摘のとおり沖縄にとって大変重要な問題でございます。  内閣府が事務局となりまして今、跡地対策準備協議会というものを立ち上げておりまして、そこで検討しております。そして、外務省も引き続きそこに参画をし、協力をして有効な建設的な方向に導いていきたい、かように考えております。

鎌田要人自由民主党・保守党

○鎌田要人君 今申し上げておりましたのは私の予定しておりました質問の次の問題でございまして、跡地の問題は尾身さんにお伺いしようと思っておりましたが、その前の、現在アメリカが使っております基地、これの問題につきまして例のSACOの答申、それは私は非常に現実的であると思うので、それを大臣にお伺いしたいと思ったのでございますが、もう時間も限られておりますので、その点はもうよしにしましょう。  それで、振興計画の問題についてお伺いいたしますが、政府は復帰以後、十年単位で沖縄振興開発計画を立て着実に事業を実施し、その第三次計画も明年三月末日をもって終了するということで、引き続きまして第四次の十カ年計画が明年度からスタートすることとなっております。  そこで尾身大臣にお伺いしたいのでございますが、第三次振興計画を総括いたしましてどのような所見をお持ちか、それをまず率直にお伺いいたしたいと思います。  それとあわせまして、ポスト三次の振興計画のあり方、沖縄振興のための新法制定の問題、あるいは既存の産業振興のあり方、高率補助のあり方等、総じて今後の沖縄振興開発の方向について大胆、率直な大臣の御意見をお伺いいたしたいと思うのでございます。どうぞよろしくお願いいたします。

尾身幸次自由民主党沖縄及び北方対策担当大臣・科学技術政策担当大臣

○国務大臣(尾身幸次君) 今、鎌田委員のおっしゃるとおり、長年にわたり沖縄に在日米軍基地の七五%という大変大きな基地の存在があり、これはこれで日本の安全保障、そしてアジアの平和と安定に貢献をしたわけでございますが、沖縄県民が大変な負担をしてきているということも事実でございます。  そういう中におきまして、私ども三次にわたる沖縄振興計画を進め、計画を立て、これを実現してまいりました。総じて、いわゆるインフラの整備等々につきましては相当進んできたというふうに考えております。  ただ、しかし、現在ただいまでも沖縄県の県民所得は日本平均の七三%であるということ、それからまた失業率等につきましても、現在ただいま七・九%という、平均失業率の倍近い失業率があるということでございまして、さらに我々が沖縄振興のために力を尽くしていかなければならないというふうに考えております。  そういう中で、来年の四月からは四次計画といいますか、ポスト三次振興計画が始まるということでございまして、その内容の詰めにつきまして今、鋭意関係方面と協力、協議をしながら努力をしているところでございますが、将来に夢を持てるような展望を持った計画にしていきたい、そして、自立経済を目指したようなものにしていきたいというのが大方のコンセンサスでございまして、そういう基本的な考え方に基づきましてこれから関係方面と調整を進め、しっかりしたものをつくり上げてまいりたいと考えております。

鎌田要人自由民主党・保守党

○鎌田要人君 沖縄県の隣は鹿児島県でございます。私は鹿児島で知事を十二年間やっておりまして、その間に考えましたことは恐らく大臣が沖縄の振興開発で感じておられることと同じことじゃないかと思うんですが、鹿児島で私が考えておりましたことは、特に奄美の島、この島をどうして振興しようかと。  方策がないんですね。というのは、日本の国土の振興開発計画というのは、総論は大事だとおっしゃるんですが各論は何もないんですね。各論はせいぜい福岡までです。  でありますから、我々鹿児島県というのは、沖縄のことを話しておるときに鹿児島の話をして場違いですが、南北六百キロあるんです。六百キロある県というのは本当にないんです。海があるから奄美大島の南から出水の端まで六百キロあるんですが、その県にどういう振興開発計画をあてがっても物にならぬのです。  沖縄はなおひどいと思うんです。沖縄は日本の一番南方ですから、そういう意味では、南方の計画はいろいろあるんですが、それが実際地につかないんですね。それで、もう今、沖縄でこの観光開発ということが一つ地についているようですが、それに次いで今はやりの通信あるいは情報技術、こういった面で沖縄を再生しよう、沖縄を活性化しようというお考えがおありのようでございますが、この点について大臣の率直な御意見をお伺いいたして、沖縄の問題は以上で終わりたいと思います。

尾身幸次自由民主党沖縄及び北方対策担当大臣・科学技術政策担当大臣

○国務大臣(尾身幸次君) 鎌田委員が鹿児島県知事として特に奄美の経済振興等について大変御苦労されたお話を伺いましたが、沖縄につきましても、私どもそういう中でこの沖縄県をどうやって発展させていこうかと日夜考えているところでございます。  やはり、亜熱帯地域でございまして、豊かな海、きれいな水、緑などに恵まれているわけでございますから、私は、観光・リゾートという点につきましては県としては沖縄県は日本でナンバーワンのところであるというふうに考えておりまして、そういう意味では観光・リゾート産業というのは大きな目玉になる、既になっているわけでございますが、これをさらに発展させるということが大変大事だと考えております。  それと同時に、中国やアジアとも近い地理的な条件もあり、中国からアメリカに結ばれている光ファイバーは沖縄を通っているという点もございます。そういうような点もございまして、情報通信産業の一つの拠点に沖縄をしていきたいという考え方はかねがね私ども持っておりまして、いろんな方策でその手を打っているところでございまして、今でもコールセンターなどはかなり沖縄に、人口一%の沖縄に六%ぐらい集中しているという実績もございます。  そういうわけで、これからいろんな対策をしながら、二十一世紀に向かって情報通信産業が沖縄にしっかり根をおろして沖縄経済の一つの核を形成するような方向に行くことをぜひ実現していきたいというふうに考えております。

鎌田要人自由民主党・保守党

○鎌田要人君 時間がありませんので、今度は北方の問題について外務大臣の率直な御意見をお伺いいたしたいと思います。  田中外務大臣は就任の記者会見におきまして、田中角栄総理に同行して昭和四十八年、一九七三年十月にモスクワを訪れたことについて触れておられます。この田中訪ソは、昭和三十一年、一九五六年の鳩山総理以来初めてのことでございまして、前年の日中国交回復に続く画期的なことでございました。  そこで、本筋に入りますが、昭和四十八年の日ソ共同声明では「第二次大戦の時からの未解決の諸問題」という表現でしか表現されておりませんでした北方領土の問題について、歴代内閣、またそれを支えた外交当局の粘り強い交渉によって今日の対ロ交渉の基礎ができたということを田中外務大臣に確認をいたしたいと存じます。  すなわち、それは一九九三年の東京宣言第二項、択捉島、国後島、色丹島及び歯舞群島の帰属に関する問題を歴史的・法的事実に立脚し、両国の間で合意の上作成された諸文書及び法と正義の原則を基礎として解決することというのが東京宣言第二項でございますが、これにあると思いますが、いかがでございましょうか。イエス、ノーだけおっしゃっていただければ結構でございます。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) イエスでございます。

鎌田要人自由民主党・保守党

○鎌田要人君 二十世紀に起こったことは二十世紀中に解決するという考え方のもとで、エリツィン大統領と橋本総理との間で一九九七年十一月に、東京宣言に基づき二〇〇〇年までに平和条約を締結するよう全力を尽くすと申しましたクラスノヤルスク合意が成立したところでございますが、結局その実現を見ないまま二十一世紀に入ってしまいました。  新世紀に入った今、北方領土交渉を今後どのように進め、再構築するかという点で大変重要な時期にあると思いますが、田中大臣のこの点についての御決意を伺いまして、私の質問を終わりたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 北方領土交渉でございますけれども、この問題は鳩山総理が始められて以来、長い、そしていろいろな経緯があると思いますが、基本に流れているものは一つであると思います。それは、この四島は我が国固有の領土であるという認識です。そして、いかに速やかに平和的にこの四島を我が国に返還してもらい、返還を実現し、そしてその後に平和条約を締結していくかということに尽きるというふうに存じます。  その途中でいろいろな諸先輩が御苦労なさいましたし、そして未解決の諸問題があるということをしっかりと確認するまでにも大変でありましたし、その確認ができていても、その後もさらにいろいろな紆余曲折があったということは御案内のとおりでございまして、それはもうソ連邦が崩壊しロシアになって、体制も変わり、そして為政者もかわっている。日本の方も担当する内閣がかわっておりますので、いろいろとニュアンスの違い等はあるかもしれませんが、基本は先ほど申し上げたことに尽きるというふうに考えております。  したがって、何といたしましても、これはまあ細かいことは時間の範囲内で申し上げることはちょっと厳しいというふうに思いますけれども、要するに、今までのすべての御苦労、それから努力をしっかりと踏まえまして、先ほど申しましたように、四島を日本に速やかに帰属せしめる、そしてその後にロシアと平和友好条約を締結するということに、そのポイントに絞り込んであらゆる英知を傾けて可及的速やかに解決に当たりたい、かように考えております。

鎌田要人自由民主党・保守党

○鎌田要人君 私は、大臣の御決意を信じて疑いません。  そのときに申し上げたいのは、蛇足かもしれませんが、日本の領土でありましても、一遍外国の領土になってしまったものを日本の領土に返すのは大変な御苦労です。  でありますから、私は冒頭に申し上げようと思ったんですが、佐藤総理が糸を売って縄を買ったということを当時言われたものです。おわかりでございましょうか。糸を売って縄を買ったというのは、沖縄を取得するのに、繊維交渉というのがあったんですね。日米の繊維交渉で日本がアメリカに譲歩したんです。それで沖縄を買ったんです。それを当時の新聞記者は、佐藤さんは糸を売って縄を買ったということで言ったものです。私は、その当時こっぱ役人でございましたが、そういうことをきのうのことのように覚えております。  特にロシアという国は、昔、シベリア鉄道に乗って日本人と、当時はソ連ですね、ロシアの人と一緒になりますと、ロシアの人は、おまえのものはおれのもの、おれのものはおれのものと、そういう態度だというんですね。それは戦争前の有名な話です。  それぐらい外国との間の土地領有権の問題というのはやかましい問題なんです。ですから、佐藤さんが沖縄を平和裏に返したのは世界史の中でも珍しいことだったわけです。それに類することを、今度は田中外務大臣の手で北方領土を日本のものにするという大事なときでございますので、どうぞ御自重、御自愛をお祈り申し上げて、私の質問を終わります。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 最初に、尾身沖縄担当大臣に御質問させていただきます。  この六月ですか、沖縄を訪問なさいまして、そして稲嶺知事を初めさまざまな場所を御訪問になったと伺っておりますが、大臣は沖縄訪問に際して、責任の重さを痛感している、皆さんと一体となって新しい沖縄づくりに取り組みたい、期待に必ずこたえたいと語られたというふうに報道されております。  沖縄県民が期待している沖縄振興策のビジョンについてお伺いしたいわけでございますけれども、一国二制度というのを稲嶺知事などは要望されているようでございますけれども、この一国二制度の可能性に触れながらそのビジョンについてお述べいただきたいと思います。

尾身幸次自由民主党沖縄及び北方対策担当大臣・科学技術政策担当大臣

○国務大臣(尾身幸次君) 沖縄につきましては、先ほどもお話し申し上げましたが、いわゆるインフラはかなり整備されてきたというふうに考えておりますが、しかし、まだまだ所得水準あるいは失業率等の点において日本の平均に達していない状況にあるというふうに考えております。そういう中で、やはり沖縄県民の皆様に多大の負担をかけているという現状を踏まえ、また歴史的経緯等々から考えて、私どもとしては沖縄振興というものにもっとさらに力を注いでまいりたいというふうに考えております。  いわゆる観光・リゾート関係、それからIT関係に特に焦点を当てたような形で沖縄振興を実現していきたいと考えておりますが、例えば免税店制度の問題とか沖縄地域に立地する企業に対する税制上の優遇措置とか、そういう点をかなり私どもとしても力を入れてやっているわけでございまして、二制度という表現を使うことが適当かどうかは別といたしまして、私どもとしては、この沖縄の特殊事情にかんがみて、政策的な事業活動の優遇措置というものはしっかりとさらに強化をする方向で考えていきたい、それによって企業活動が活発化し、雇用が拡大し、経済が自立経済という形で発展をする方向をぜひ目指していきたいというふうに考えております。  ただ、その中でやはり沖縄県民の皆様に頑張っていただくということも大変大事であると思っておりますが、そういうことができるような体制をできるだけ制度的な面でもつくり上げていきたい、こういうふうに考えております。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 この前も、たしか予算の審議のときに、予算の配分につきまして、それぞれ項目を決めて各省庁が補助金という形で、しかも九〇%ぐらいの大きな補助金がつくわけですけれども、そういうような形ではなくて、むしろ一括、税源とともに補助金もひもをつけない形で、そして沖縄県が全体として自分たちが何をしたいのかということを選べるような、そのような仕組みに変えていかなければならないのではないかとこの前の御質問で申し上げたんですが、尾身大臣の前です、ぜひそのことも、税制も含めて御検討いただければと思います。  それから、キャンプ・シュワブにお立ち寄りになって、現地に立ってみると聞くのと見るのと本当に違うとおっしゃいましたが、私もキャンプ・シュワブのこれから埋め立てをされるであろうというところに行ってまいりました。  まず、大臣に御感想をお伺いいたします。

尾身幸次自由民主党沖縄及び北方対策担当大臣・科学技術政策担当大臣

○国務大臣(尾身幸次君) 私も、キャンプ・シュワブの方へ参りましたのは、いろんなことを判断する際にやはり現場を見ておりませんと判断の感覚がぴんとこない、鈍る可能性もあると思いまして、先日、本当に時間がなかったのでございますが、お伺いをさせていただきました。  これから地元の方々の御意見をしっかりと踏まえながら移転を進めてまいりたい、こういうことでございまして、いろんなお話し合いをさせていただく中で、現地の状況がわかっているということは大変判断をする上にやりやすくなる、こういう感じもいたすわけでございます。  前回は地元の方々と直接お話をしたいと申し入れたのでございますが、いろんな事情でかないませんでした。できるだけ早い機会に、私自身が直接皆様とのお話をさせていただき、御意見を伺ってまいりたい、こういうふうに考えております。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 私は、その非常に美しい海岸に立ちまして、そこに飛行場が、仮に埋め立てであろうとメガフロートであろうと、ともかくそこにそのようなものが存在することが即、環境破壊であって、それはサンゴ礁がどうのこうのという小さな問題ではないだろうと思いました。亜熱帯のあの沖縄で、まさに環境が売りである、そして観光によってこれから経済的にどんどん浮揚していこうという沖縄にとって、あのような場所に空港をつくること自体、そして、それが米軍と民間との共同使用というんでしょうか、そのような方向に行くといたしましても、私としては、そういうことを考えること自体が将来を見据えていないものだ、環境を破壊して何で観光があり得るのだろうか、そのような思いを深くしたわけでございますが、普天間の代替地として、あそこを埋め立てあるいはメガフロート以外に考えられないのか、陸地にないのだろうか、そのことをお伺いいたします。  その際に、私が思いますことは、石垣島における飛行場建設についてでございました。今から十年ぐらい前、非常に国会でも話題になったわけですけれども、埋め立てしかあり得ないということで、サンゴ礁のある海岸を埋め立てようという、そういう運動があって、陸上には代替地、飛行場をつくるような場所は絶対ないと言い切っていた地元でございますけれども、結局は地元の陸地の部分に飛行場ができたといういきさつがございます。  ですから、初めに埋め立てありきといったような発想はぜひやめていただいて、まず陸地の中に飛行場を、どうしてもつくらなければならないのであったらお考えいただきたいと思うんですが、御意見をお伺いいたします。

尾身幸次自由民主党沖縄及び北方対策担当大臣・科学技術政策担当大臣

○国務大臣(尾身幸次君) 代替施設の建設の場所につきましてはいろんなお考えがあろうかと思います。  ただ、平成十一年十一月二十二日に、キャンプ・シュワブ水域内の名護市辺野古沿岸域ということで、水域、つまり海上につくるということで私ども政府それから地元沖縄県が合意した決定がございまして、私どもとしては、その決定に従って今、具体的な工事の方法、具体的な場所等につきまして案を八案つくりまして地元の御意見も伺っているということでございます。  今、委員のおっしゃった環境問題などにつきましては、住民生活及び環境への影響をできるだけ少なくする方向で具体的な内容を詰めていこう、こういう考え方のもとに作業を進めているところでございます。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 普天間基地返還が決まった後、代替地を探すというときに、キャンプ・シュワブが決まり、そして沖合に展開するんだということが非常に速やかに決まってしまったような気がいたします。何か拙速であるような気がいたしますが、白紙撤回を含めてこれをお考え直しいただけないんでしょうか。埋め立てそのものが環境だけではなくて観光そのものに大きな影響を与えるものだと思っておりますので、ぜひお考えいただきたいと思います。

尾身幸次自由民主党沖縄及び北方対策担当大臣・科学技術政策担当大臣

○国務大臣(尾身幸次君) この点につきましては、私どもも先ほど申し上げましたような進め方で地元の皆様の御意見も踏まえて進めているわけでございまして、地元の名護市長を中心とする皆様も、名護市辺野古沿岸域、キャンプ・シュワブ水域内というふうなことで決まっておりまして、その方向で今、準備を進めているところでございまして、ぜひこの点について御理解をいただきたいと思います。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 特に、メガフロートとかになりますと一兆円ぐらいになるとか、非常にコストもかかるもので、しかも十五年の使用期限に限っているというようなことで、これは米軍側にとっても受け入れられないことでしょうし、私ども日本国民の税金を使っての空港建設でございますから、これはもう本当に慎重の上にも慎重にやっていただかなければならないと思います。陸上でつくる場合の方がずっとコストが少ないのではないか、そのように思う次第でございます。  では、続けまして外務大臣の方にお伺いしたいわけでございますが、御苦労さまでございました。本当にお疲れのところ、きのう帰っていらして、またきょうもずっと委員会をはしごしていらっしゃるようで、大変御苦労さまでございます。  それで、御自身の訪米というのは、非常に望んでもいらしたことだし、その成果も期待しておいでになったことだと思いますけれども、短い御滞在でありましたけれども、どのような御感想そして思いでお戻りになったか、まずお伺いいたします。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) おかげさまで無事戻ってまいりました。そして、皆様に御報告できるこういう機会をちょうだいできまして、大変にありがたいと思っております。  やはり、政策責任者、担当者の方とじかにお目にかかって意見の交換をするということ、私は自主とか自立的な外交ということを申しておりましたけれども、それは、過去の外交もそれぞれ諸先輩が、日本の側もそしてアメリカ側も、ほかの国もそうだと思いますけれども、自主性を持ちながらお話し合いをなさってこられたんでしょうけれども、やはりそれぞれのときに抱えているテーマですとか、それからそれぞれの方々の考え方とか発言のなさり方によってうまくかみ合わないということもあったと思いますが、私の場合は、今回あちらの政府ができてまだ五カ月目になったばかりでございますし、新しい担当者、長官でしたし、それからライスさんとか、そのほかUSTRのゼーリックさんにもお目にかかれたのでございますけれども、あと、その中でなお複数の方、皆、大勢おられたので、たまたまライスさんのときには大統領も副大統領も気楽に入ってこられて加わってくださったので、かなり幹部の方皆さんにお目にかかれて大変よかったと思っております。  総じて言えることは、やはり率直に意見を聞こうと。これからやっぱりあの政権も本格的にスタートなさると思います。殊にヨーロッパに行かれて、そして土曜日の夜帰っていらして、ほとんどの方たちが、そして日曜日に休みをとって月曜日の朝ですから、いろいろなヨーロッパの問題、それからプーチンさんとも会われていろいろなイシューについて、今まで選挙中にあるいは内閣をつくったばかりの立ち上げたときに感じていたこと、思っていたことと違っていたこともいろいろイシュー別にあったと思います。そうした状態で日本から、今、日本が抱えている問題、具体的にはミサイル防衛の問題ですとか沖縄の問題ですとか、そのほか話させていただいて、もちろん京都議定書の問題、これは大変世界じゅうが関心を持っていることですので、その三つのイシューについて特に力を入れて時間配分をしながらお話を伺いました。  こちらも率直に今の日本の状態を申し上げ、そして、アメリカもヨーロッパから帰られて、これからどうするのかということについて意見交換ができましたので、極めて率直で明快で、私が思い描いているいい意味でのアメリカ人の面が政治家から伝わってきた。私も素直な気持ちで前向きに受け入れていただけたということを感じまして、そういう意味では本当にありがたい会見であったというふうに感じております。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 新聞報道によりますと、もしそれを信じればのことでございますけれども、少なくとも今まで新聞に報道されていた田中大臣、そして田中大臣が我々国民に与えていたイメージ、つまり、これまでのように何でもアメリカの言うことを聞くのではなくて自分の言いたいことをはっきり言うというイメージ、それが今度、かすんだ自主外交といったような見出しで書かれております。  ブッシュ大統領を初めパウエルさんとか、ヨーロッパに行って非常にタフな外交というんでしょうか、ミサイル防衛あるいは京都議定書などについて多くの批判を受けて多分戻っていらしたんだろうと思うんです。そういう中で、むしろ田中大臣がいやしの役をなさったのではないかなというような受けとめられ方がされているようでございますけれども、果たしてどうなんでしょうか。例えば、ミサイル防衛について非常に理解をするというような、あるいは共感をするというような言いぶりをなさったとか伺っておりますけれども、いかがなんでしょうか。お伺いいたします。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) いやしになったというふうには、私はそんな簡単なことではなかったというふうに思っておりまして、それはどういうことかと申しますと、お料理であったら、これは材料をそろえてこれからアメリカ側がまさにつくらんとしていたと思うんですね。自分がこういうお料理をつくろうと思ったけれども、ヨーロッパあるいはプーチンと会ってみて、いろいろと自分の思ったようなお料理方法じゃ違うかもしれないというような思いを抱いて、まだ国内で、国会でも閣内でも議論をしない、朝のその状態で日本から材料やら調味料を加えることができたというふうに私は思っていまして、決してそれが全部いやしになんかなったのではないと思っております。  また個別にお聞きになってからお答えいたしましょうか。それとも今全部申し上げますか。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 どうぞ。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) よろしゅうございますか。  では、そのミサイルでございますけれども、ミサイルにつきましても、これは私もいろいろとずっと考えておりましたし、レクチャーも聞いておりましたが、また、個人的にアメリカ人の自分の知り合いもおりますし、政府関係者もいますし、欧州やらいろんな意見をそれこそメディアも通じまして個人的にも聞いてきております。  その中で私が申し上げたのは、アメリカの政府が一番言っていることは、ブッシュさんが言っていることは、基本にあることは、核の大量破壊兵器だとかミサイルとか、そういうものが今世界で四十一の国で存在をする、イラクも含めますけれども、そういう脅威が確実にある中において、核を拡散させない、そのために新しいミサイル防衛構想というものを自分がこれは理念として構想として概念としてつくっていかなければならないということに私は着目いたしまして、そういう過去のいわゆる冷戦構造が崩壊したのだからもう未来永劫にわたって地球上で戦争が起こらないという担保はされないわけですね。  すなわち、過去の歴史をひもといてみましても、残念ながら地球上のどこかでいつの世でもそうした戦争、小競り合いがあるということです。今後もあり得るということを考えまして、日本は核武装もしておりませんし、日本の憲法を踏まえていけば、やっぱり日米の基軸、日米の関係の同盟の強化というものが必要だと思います。  しかし、これ、私が申し上げたんですが、安保をつくって五十年たっています。その中でもって私たちは、いろいろな問題が発生してきていますので、それらについて平和的に解決もしなければならない。そういう思いがあることはもう冒頭に申し上げてあるんですが、ですから、ミサイル防衛につきましても、そういうふうな目的があるという計画については私たちは研究することには理解を示しますということを申し上げました。  それからもう一つは、これをやるに当たって日本を含む同盟国及びロシア、ロシアとはもうプーチンさんとお話しなさったわけですから、政府側もこれは思った以上に大変と思われたかもしれません。アメリカ側です。プラス中国ともいろいろな相談をしながら進めていくということを言っているわけでございますから、そこのところは私は評価をするといいますか、理解をするということを申し上げたわけです。  ただし、前回の委員会で広中委員もおっしゃいましたように、こういう研究というものは、することによって派生的に民生に役立つようなことが研究段階で出てくることもあるわけですから、そうなればそれは世界の人たちの宝になりますから、委員から伺ったことも具体的に、私はその言葉をそっくりかりながら、研究することは大変いいと思いますと。  それから、ヨーロッパと日本は違いますよということも言いました。なぜかというと、日本は我が国を取り巻く環境の中に不透明性、不確実性がありますので、したがって、こういう研究を私たちは理解をするという立場で、ヨーロッパと日本とが共同歩調ということではなくて、そこのところはやっぱり国によって違うということも申し上げてまいりました。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 その際、つまり日本が置かれている立場はヨーロッパと違うという、そういうお話し合いの中で、例えば中国とかあるいはそのほか特定の国の名前が挙がりましたか。お伺いします。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) いずれからも具体名は挙がっておりません。ただ、いわゆる朝鮮半島の安定とか、そういうふうな表現はいたしております。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 それから、私、テレビで会談を終えられた後のインタビューの放映がございましたのでたまたま見ていたんですけれども、御自分で記者会見を取り仕切られたということで、いろいろお話をなさいましたよね。記者会見をなさった。その中に、アメリカの報道官が、一緒にいたのか後から出てきたのかわかりませんけれども、その人が、ゼア・アー・メニー・シングス・ノット・メンションドとか、それからザッツ・ノット・ホワット・ヒー・セッドとかというような田中大臣の御発言を否定するような発言があって、これは大臣としては十分に立腹していいことではございませんか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) まさしくバウチャー報道官のことですね。私も帰ってきまして、それを見まして、おっと思いました。  ですが、会議は、ライスさんのときもパウエルさんも、そのほかもそうですけれども、常に複数の方たちがおられます。日本側も大勢ですし、アメリカ側も、殊にパウエルさんのときは、今度新しく日本にいらっしゃる大使、七月の三日ごろ着任なさるそうですが、その大使やアーミテージさんはもちろん、要人がずらっとおられましたから、ノートテーカーも通訳もいるわけです。その中であった発言ですのにバウチャーさんは、私はあの中に、朝から、私も家を出ますときに、あの会議にバウチャーさんという報道官がいたかいなかったかって聞いているんですが、みんなはたしかいなかったのではないかと言っております。  それから、私がお花がある前で、空港で飛行機に乗る前にホテルでやった会見をおっしゃっていると思います。  私が仕切ったとおっしゃっていますが、仕切ったわけじゃなくて、セットアップしてもらってあったんですけれども、役所も合意の上でございますが、それは間違いがないためにやった方がよかろうということで、外務省もきちっと確認を私としながら、発言メモをとってくださったものをもとにして発言したものなんですが、そのときもバウチャーさんはおられませんでしたが、この会談の内容につきましては、日米双方の記者のブリーフがあって、お互い限られた時間内で行っておりますから細かいニュアンスの違いはあるだろうというふうに思いまして、大方のところは相違はないだろう、先方は先方のお立場もあるだろうというふうに、極めて政治的発言になって恐縮でございますが、申し上げざるを得ないというふうに思っております。  ただし、そういう発言があったかないかということにつきましては、先方も複数おられますし、こちらもいるわけです。その中でアメリカ側の報道官としてあのような発言をなさったと言うにとどめざるを得ません。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 首脳が会談なんかして記者会見をするとき、大抵、共同記者会見で何を表に出すか何は出さないかというようなことの打ち合わせをするというふうに聞いているんですけれども、そういうことはなかったわけですね。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) きのうといいますか、私の意識では、ついさっきワシントンでやってきたという意識しか頭にないんですけれども、そういうことはいたしませんでした。  むしろ、それよりも、ふだんは、外務大臣が歴代行かれると、その後はもう役所の方に任せて大臣はなさらないということだったんですけれども、私の場合は、何か着任以来いろいろな報道があって、これは違う、役所がねじ曲げたのかマスコミがねじ曲げたのか、あなたは言った言わないばかり言われていましたので、私の政治家としての責任において記者会見をさせていただこうかと言いましたらば、初め役所の側というか、今までどおり飛行機の時間までの間にぶら下がりでやればいいじゃないですかということであったので、それでよろしいでしょうかということを霞クラブを中心として伺いましたら、みんなが、マスコミがむしろノーでありまして、むしろ田中眞紀子がいすに座って、そして早い時間に、会談直後に我々の質問に答えてほしいと、そういう要望が霞クラブからあったのでございます。  それを受けて、じゃとにかく飛行機の時間ぎりぎりまでどんなことがあっても、しっかり場所をセットアップして、そして私が質問にお答えしましょうということをいたしました。そして、その中身については、役所の方たちが大勢一緒に全部の会議に立ち会っていますから、複数が、その方たちときちっと確認をしたものをお伝えしたという事情でございます。  ですから、質問に対しては、アメリカとのすり合わせをやって、事前に、というふうなことはいたしてはおりませんでした。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 先ほどキャンプ・シュワブについてのやりとりをお聞きいただいたと思いますけれども、普天間の返還、そして海兵隊がその後どこに行くかということについて衆議院の外務委員会で田中大臣は、訪米前には、県外移設も含めて国外、特にフィリピンとかグアムとか、そういう名前をお出しになったと思います。その移設を含めてアメリカ側に相談してみるとおっしゃいましたけれども、その点については相談していただけましたでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 今、二つのことを混同なさっているかというふうに存じますけれども、グアムとかあるいはサイパンというのは私も出しましたが、それは、海兵隊、日本に約二万人おられる、沖縄に一万七千おられて、あと残りは岩国というふうに承知しておりますけれども、少なくともその沖縄の海兵隊につきまして、その訓練の一部を移転する、ローテーションを、一部の訓練をほかでする、そして、ほかの委員の方からも、私が着任以来、実際にグアムですとかフィリピンに行って了解等を取りつけてきている方がおられて、委員会等で何度も何度もそうした資料を出しながら説明をなさったので、こうしたプロポーザルをアメリカの責任者にしてもらいたいという意見もございましたので、それは話をいたしました。  ただ、それは私は、グアムとかサイパンは、グアムは特にアメリカの自治領でございますからアメリカの判断が可能だと思いますが、フィリピンは自治領でもございませんので、あえてフィリピンという名前は、国会ではいつも議論に出ていましたけれども、特別申し上げませんで、それ以外の国でも受け入れ可能なところがあれば検討していただきたいと申しました。  あとは、普天間につきましては、その移設の問題と、それからその他いつも国会で問題になっているテーマでございますけれども、それらについて具体的に話を申し上げました。  そして、私の言いぶりとしましては、この沖縄に一極集中していること、これは異常だと。七五%もの在日米軍が沖縄に集中しているという問題、殊にこの普天間の問題は大変重要であるので、このことは私はもうどんなことがあってもアメリカでメッセージを発出しなければと思っておりまして、頭を洗いながら、おふろに入っているときも普天間、普天間、お料理しながらも普天間、普天間。普天間、普天間、沖縄、普天間、普天間と言いましたらば、普天間、普天間とあちらもおっしゃって、皆さんが、初めはちょっと私の言いぶりで笑っておられましたけれども。  だから、これが大事なのであって、こうした問題、安保が発出してから五十年たって、そしてもう見直して新たにいい日米関係を、日米を基軸とした関係を構築するに当たっては、これらが象徴するような問題を解決できるように前向きな努力をしていかないとうまくいかないんですよと。  そういうことを解決していくような内閣、そうしたスタッフに対して国民の皆様は八〇%を超える支持を与えてくださっている。沖縄問題だけじゃもちろんありません。すべて古い方式を変えていく、そういう国民の皆様の政治を動かしたいという期待がこの小泉内閣に寄せられているのだから、こうした問題についてこちらがボールを投げます、したがって受け手を決めてくださいと私が申しましたらば、それでは、その問題についてはラムズフェルド国防長官によく私から話を引き継ぎますということを二、三回パウエルさんはおっしゃってくださいました。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 先ほど同僚委員の御質問へのお答えの中で、日米関係、日米同盟、受益と負担というような言葉を何度か使われたわけでございますけれども、負担につきましては、今、大臣がおっしゃったような沖縄県民の負担、それから思いやり予算、ホスト・ネーション・サポートというんですか、それもございますけれども、我々日本の国民が受けている受益というものについてはどのように考えていらっしゃいますでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) それは、長い間の中での負担はたくさんもちろんございます。今おっしゃったそのホスト・ネーション・サポートにつきましてもそうですけれども、あの米軍の駐留経費の七六%、二千七百五十億相当を日本は負担している、これは平成十二年度でございますけれども。こうしたことが大変よろしいなんて思っておりませんで、できるだけ負担の部分は少ない方がよろしいと思っております。  しかし、ただでこの平和が、この安定が、日本が、自衛隊が今のような状態でありながらアメリカのプレゼンスがなくして戦後ずっと享受できただろうかという問題なんです。  それは、私は、日本人全員が、私の言いぶりもそうだったんですが、あらゆる意味で日本人一人一人が自分の問題として、日本人が国際社会の人間として生きていくために、世界に貢献し日本人として自立していく上においてどのような受益と負担というものを持つべきか。それは、安全保障もありますし、それから社会保障制度もありましょうし、税負担の問題もあると思うんですが、こういうことについて日本人が、我々自身がしっかりと認識しなけりゃいけない問題であるということは、ライスさんにもパウエルさんにも我々の問題として話をしてございます。  したがって、少子高齢化の中で価値観も多様化しておりますけれども、より自立して、そして世界の中で日本がしっかりと世界にも協力できて尊敬される国民として立つためには、そうしたことの概念に対する思いを一人一人が持たなければいけないと思っているということを申しました。  そして、基本には憲法九条の問題があると思うけれども、憲法調査会というものが衆参両院で立ち上がっていて、そしてそこでもって大変濶達な議論が行われていますということも発言いたしました。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 私は双方がクールに受益と負担ということを考えることは大変大切なことだと思っておりますので、そのことについて決して反対することはございません。  では、アメリカがわざわざあんな遠くからやってきて沖縄にこだわって基地を持つことの受益という部分はどのように意識していらっしゃいますか。そしてまた、そういうことについてアメリカとお話しになったことはございますでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) ですから、そこで沖縄の話が出てきたわけでございますけれども、やはり我が国を取り巻く残念ながら不確実性とか不透明性というのがございます。それが今現在のこの二〇〇〇年の冷戦構造が崩壊したヨーロッパと違うところではないでしょうか。  したがって、そういうことに対して日本が今のままでの、戦後の憲法のままであって……

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 いや、アメリカにとっての受益です。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) アメリカにとってですか。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 アメリカが日本に基地を置くことのメリットです。受益です。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 日本人にとっての受益ですよね。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 いいえ、アメリカ人にとっての。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 私はむしろ受益は日本側に大変あるというふうに思っております。ただ、そのコストが本当に今は見直しをしなければならないところにきているのではないかということを私は伝えたわけです。  ですから、それは思いやり予算の問題もありますし、普天間の問題もありますし、それから訓練を一部移転する問題もありましょうし、それだけではなくて、もっと騒音ですとか、それからあとは事故、いろいろな問題がありますけれども、その事件ですとか遊休地ですとか環境問題とか、それは沖縄だけではなくて本土も、特に遊休地の問題、この委員会で何度も何度もプロポーズされておりますけれども、そういう問題についてもう一回アメリカ側も考えてもらうようなことがないだろうかというふうなことは提案いたしました。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 いや、何事も一方的に親切にするということはあり得ないのであって、我々も何かを提供する、そういう関係で成り立っているんじゃないかと思います。  ですから、思いやり予算以上に沖縄にわざわざ基地を置くことのメリットというものもアメリカの世界戦略上、何かがあるのではないかと。それをきっちり私たちも認識しなければならないし、アメリカの方もそれを非常に、ぼやかしておりますけれども、はっきりすることも少なくとも大臣レベルでは必要があると思いました。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 言葉が足りませんでしたけれども、私は同じ面からばかり話しておりましたが、それを裏から言いますと、この東アジアの平和と安定に貢献してくれているということ、そのことが私たち日本国民にとって利益になる、日米共通の利益であるということを申し上げたいと思います。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 終わります。どうもありがとうございました。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 日本共産党の小泉親司でございます。  これまで別の委員会で千島領土問題それから沖縄の基地問題については外務大臣と論戦してきましたので、訪米については改めて別の委員会でしっかりやらせていただきます。きょうは、沖縄の泡瀬干潟の問題につきまして尾身大臣に質問をさせていただきたいと思います。  沖縄の総合事務局は、沖縄県、沖縄市とともに中城湾の開発の一環として泡瀬干潟の埋立計画を今進めております。私たちは、県民の生活向上に役立つ開発という点では賛成でありますが、自然を破壊して進めるというのは好ましくない、自然環境と併存した形で進められるべきだというふうに考えております。  その点で、この埋立計画がどういう中身なのか、理事会のお許しを得てパネルをちょっと示させていただきますが、(資料を示す)今度の中城湾の開発、中城湾はもっと大きいんですけれども、主にここの開発、中城湾の新港地区の計画図を見ますと、この新港地区で約三百五十一万トンの貨物取扱量を含む港をつくる、その三百五十一万トンの貨物取扱量をつくるために、この黒いところが航路なんですが、この航路をしゅんせつする、そのしゅんせつした土砂を今度はこちらの泡瀬地区というところに持ってきて泡瀬地区の干潟を、約一千万立米という膨大なしゅんせつした土砂を使って自然の泡瀬干潟を埋めるという計画、こういう計画を今進めておられるわけです。  この計画について、今、沖縄県でも沖縄市民の方々も非常に懸念を表明されていて、沖縄大学のプロジェクトチームでも、六八%の市民が反対しているという調査結果も出ているし、さらには、日弁連が最近やりましたプロジェクトチームの調査報告書でも、この点について座長が懸念を表明されている。私、このような三百五十一万トンという膨大な取扱量を持つ港がなぜ必要なのか、その上で、四万トンの船が通るような航路しゅんせつがなぜ必要なのか、ここはやはり非常にまずは問題だと思うんです。  これまでの実績を見ますと、新港地区というのは、この五年間をとりましても平均百万トン前後の貨物取扱量しかないわけです。ところが、三百五十一万トンの貨物取扱量の新港地区をつくる。  この数字が、そもそも本当にそんなことができるものなのか、今、本当にこの不況の中で、現在が百万トン程度の取扱量なのに、なぜ三百五十一万トンの取扱量のものができて、そのために航路のしゅんせつ工事ということをやらなくちゃいけないのか、まずその点を大臣に具体的に質問させていただきたいと思います。

尾身幸次自由民主党沖縄及び北方対策担当大臣・科学技術政策担当大臣

○国務大臣(尾身幸次君) この中城湾開発につきましては、たしか前の知事の大田知事のときからの沖縄の要望で話が始まったというふうに聞いております。  この貨物量の問題につきましては、港湾管理者でございます沖縄県が、新港地区及び沖縄本島中部圏で生産、消費される貨物を対象として推計を行ったものでございます。  具体的には、企業からのヒアリング等によりまして、港湾を利用する業種、業態を想定し、金属加工、木材加工、化学品、食糧品等につきまして、それぞれの原料及び製品の入ってくる量、出ていく量を想定して積み上げ計算をしたものというふうに伺っております。それが三百五十万トンと想定されたというふうに承知をしております。  この計画全体は三期に分けて進められている整備計画でございますが、既に完成している一期の地区におきまして、この想定された計画量の貨物取扱量とほぼ同量の百十万トンの貨物が現在取り扱われているというふうに聞いております。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 ここでは現実に開発の第一期で既に百十万トン、実績はクリアしているわけです。それにプラス二百四十万トンがつくわけですから、それがなぜ必要なのか。  ここにバースをつくるわけですが、例えば特別自由貿易地域ができました。当委員会でもこの特別自由貿易地域については調査を行いました。ここでお話を聞いたときにも、ここはそもそも九十社をこれまで予定していたというふうに私たちは聞いておりますが、現在ここに何社入っているんですか、具体的にお尋ねしたいと思います。

尾身幸次自由民主党沖縄及び北方対策担当大臣・科学技術政策担当大臣

○国務大臣(尾身幸次君) その数字については、私、存じませんので、担当の者に答えさせます。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 私、政府参考人を呼んでいませんので、私の方で言います。九十一社のうち四社しかまだ入っていないわけです、ここに。それが、なぜプラス二百四十万トンの取扱量がさらに上積みして必要なのか。そのためになぜ航路をしゅんせつしなくちゃいけないのか。そのために土砂が出てこちらの方に埋め立てするわけですから、その根拠が私はまず第一に非常に不明だと思います。  次に、ここの泡瀬の埋め立てに人工島をつくって、沖縄総合事務局が埋め立てする必要性についての埋め立ての理由書というのを今度は出しまして、ここの中にホテル群を四つつくって、そのために埋め立てするんだと、主に、いろいろ計画はありますが。具体的に、平均滞在日数でいくと五・二七日あるんだと、よって年間利用人数は五十六万三千九百人に上ってこの開発は大変いい開発だと、こう言っているわけですね。  ところが、この平均滞在日数五・二七日というのは、そもそも沖縄の平均滞在日数を見ますと、一九八八年の平成元年から見ても五日以上に平均滞在日数があったことはないんです。一番トップが、滞在日数でいけば四・三一日しかない。それがずっと下降線をたどってきて、現在では三・七四の滞在日数しかない。  この埋め立てでホテルをつくると、そのために五・二七の滞在日数ができるからこういうホテルをつくらなくちゃいけないんだと。埋め立て理由にこういう数字が何で上がってくるのか。私、その点ちょっと正確にお答えいただきたいというふうに思うんです。

尾身幸次自由民主党沖縄及び北方対策担当大臣・科学技術政策担当大臣

○国務大臣(尾身幸次君) 沖縄県の振興開発審議会の専門委員会の資料によりますと、最近まとめた資料でございますが、十年後の入域観光客数は最大七百万人規模に達すると見込まれておりまして、近年の観光客の増加傾向等を勘案いたしますと、泡瀬地区のホテル用地の前提としている平成十八年で六百十六万人という数値は、多少の時間差はあるとしましても現実的な見通しではないかと私どもは認識をしております。  また、泡瀬地区埋め立て計画のホテル用地の推計におきましては、利用客の平均宿泊日数を五・三日として設定して計算しております。ちなみに、沖縄観光コンベンションビューローが平成十一年度に実施したアンケート調査によりますと、今回の沖縄観光における希望滞在日数につきましては、四泊以上が約五〇%、五泊以上が約二〇%を占めているところでございます。  こうした根強い長期滞在ニーズを本マリンシティ構想では地域経済の活性化に役立てることを試みておりまして、配置するホテルにつきましても、居住性の高い低層のホテル、あるいはコンドミニアムやコテージといった長期滞在に適した宿泊施設を計画しているところでございます。  なお、これらの計画につきましては、基本的には地元沖縄県の要望でございまして、沖縄県からそういう種類の計画が出て要望がされているという、その点もぜひ理解をいただきたいと思います。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 いや、私、その点はよく理解をしておりますが、沖縄総合事務局として埋め立てる、つまり国がこの埋め立て事業、泡瀬の埋め立て計画はやるわけですから、その国自身がこの問題をどういうふうに判断するのか。  それじゃ、県から、この問題については五・二七泊で、ホテルを建てればこれで十分に利用が賄えるんですよと、こういうふうなことが出てきたら、国として、それはいいことだといってどんどん受け入れると、こういうわけにはいかないわけでしょう。国の判断というのが当然必要なわけで、その国の埋め立て事業としてこのような今申し上げたような理由書を出しているわけですね。  その理由書の中には、当然のこととして、平均日数の推移は、先ほど申し上げましたように、今現在では三・七四日になっているのに、なぜこれが十年近くの間に五・二七日にジャンプアップしちゃうのか、そこが明確にならないと、やはりこの埋め立ての計画自体が大変算定根拠に基づかないものだというふうに思います。  それで、今度はこの干潟の問題で、干潟を埋め立てるわけですが、沖縄総合事務局の資料によると、藻場の移植をするんだ、そして、その実験をやっていて大分成果が上がっているから大丈夫なんだというふうな説明でありました。  環境委員会でもこの問題を取り上げられておりまして、環境大臣が何と言っているかというと、環境省として藻場の造成については知見の集積に努めまして必要に応じて県に助言すると、こう言っているわけです。つまり、藻場を移植するという技術は、そういう知見はまだ私たちは未確立なんじゃないかというふうに考えております。  アメリカの海洋気象局のフォンセカ博士が大変藻場の移植実験の専門家であられるそうでありますけれども、その方も論文の中で、長期的に見ると大変失敗する確率が多い、移植実験が成功したからといって移植全体が成功するというのは別問題なんだというふうに指摘されている。  その点では、やっぱり十分な知見なしに小規模な実験だけで、総合事務局がパンフで言っているように、移植は技術的に十分可能と、こういう結論が一体どこから導き出されてくるのか、環境省、お見えになっていると思いますが、その点いかがでございますか。

中川雅治環境省総合環境政策局長

○政府参考人(中川雅治君) 昨年十二月に港湾管理者としての県知事によりまして、事業者に対して公有水面埋立法に基づく承認及び免許がなされました。その際に、クビレミドロが生育する区域の埋め立ては、その移植が技術的に可能と判断してから着手するように求めておりまして、その判断に当たりましても、学識経験者、沖縄市、沖縄市民などにより構成する委員会において検討し、その結果を適宜公表するとともに、沖縄県に環境保全上の意見を聞くことが留保事項としてつけられたわけでございます。  環境省といたしましてはこの手続の中で意見を述べる機会はございませんでしたけれども、今、事業者の方におきましてクビレミドロとか藻場の移植の実験をしておりまして、移植技術の開発に努めているという状況でございます。まだこの技術が確立したということではございませんで、今後とも、沖縄県の環境部局と十分連絡をとりながら、私どもといたしましても、これまで事業者に対して提出されました意見に沿った施策が実施されるように注視してまいりたいと考えておるところでございます。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 クビレミドロの問題よりまず初めに藻場の移植、これは総合事務局でも、藻場は移植できるんだと、こう言っているわけですね。だから干潟は大丈夫なんだ、つまり守れるんだと、こう言っているわけで、現実問題として、藻場の移植という問題も今おっしゃられたけれども、まだ知見が明確に確立されたんだというふうな状況にはないということなんですね。

中川雅治環境省総合環境政策局長

○政府参考人(中川雅治君) 藻場の移植につきましては、例えば防衛施設庁によりまして岩国飛行場周辺でアマモ場の回復に関する研究が実施されるなど、幾つかの事例はございます。しかしながら、長期的に観察された事例が少なく、生育に適している環境かどうかが重要であるということでございまして、藻場の移植につきましては、環境省としましては現在のところまだ慎重な対応が必要だというふうに考えております。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 米軍岩国基地の沖合移転でこの藻場の移植がされているというのは、私もいただきました論文を読ませていただきました。この岩国の論文でも、どういう条件でアマモが生育するだろうかという研究だけで、果たして移植が成功するかというよりもアマモの生育要因の検討なわけですね。この委託した研究の中でも、まとめの中には決して成功なんて言葉は一言も書いていないわけです。  さらに、瀬戸内海では、先ほど幾つかの例があるとおっしゃったけれども、広島でも同じような藻場の移植実験をやっておられる。これは、瀬戸内海環境保全審議会で瀬戸内における環境問題について指摘しているけれども、何しろ藻場の埋め立てられた海域はもとの状態には戻らないということを認識する必要があるので、藻場だとか干潟の減少だとか、瀬戸内海の環境は劣化する方向であるから、何よりも大事なのは埋め立てを規制することなんだということが結論として出されているわけです。それなのに、このような藻場の移植実験が成功しているかのような話を進めて、この干潟を埋め立てるという工事をどんどん進めるというのは問題があると思うんです。  先ほどクビレミドロのお話をされたけれども、クビレミドロの問題についても、沖縄総合事務局のこのパンフレット、こんなきれいなパンフレットを出されていて、見れば、クビレミドロを一回どこかに移植して、人工干潟ができたら今度はクビレミドロをもとへ戻すんだ、それが十分できるんですよと、こういう写真まで入れて宣伝しているわけです、沖縄事務局は。しかし、果たしてこんなことをやって本当にクビレミドロが保全できるのかどうなのかというのは、環境省、まだ未確立なんでしょう。そこをはっきりと言ってくださいよ。

中川雅治環境省総合環境政策局長

○政府参考人(中川雅治君) おっしゃるとおり、クビレミドロの移植の今まだ実験の段階と聞いておりまして、移植技術の開発は完成したというふうには考えておりません。まだ途中であるというふうに認識しております。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 では、大臣にお聞きしますが、何でこういうパンフレットが出てくるんですか。あたかもクビレミドロが十分に移植できるようなパンフレットになっているんですよ、これ。大臣、お読みいただいているかどうかわかりませんが、沖縄総合事務局の資料によればそういうふうに書いてあるわけです。だから、まだこれは未確立の状況であれば未確立なんで、これからどうやって保全するかというのはなかなか難しい問題だというふうに書いてあるのかと思えば、いや、今は室内増植技術を開発中で十分可能なんだと。  これは、私たちはこういう形で県民、市民に誤った状況を出すというのは問題だというふうに思うんですが、大臣、いかがでございますか。

尾身幸次自由民主党沖縄及び北方対策担当大臣・科学技術政策担当大臣

○国務大臣(尾身幸次君) そのパンフレット、まだ見ておりませんので、一遍よく見させていただいて、今指摘された問題点に対してどういうふうに対応するか検討させていただきます。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 私、先ほど申し上げましたように、この航路しゅんせつの埋め立ての数字も、通常が百万トンしか取扱量がないのに、三百五十一万トンが必要だと言って航路しゅんせつをする。航路しゅんせつした泥が沖縄にはどこも行きようがないから、この泡瀬の干潟というのを埋め立てる。その泡瀬の干潟についても、埋め立てた土地の土地利用については非常に数字の根拠があいまい。さらに、ここについてのいわゆるクビレミドロとか藻場の造成についても、今まだ未確立のものを確立しているかのようにどんどん言う。  こういう二重三重の宣伝というのは誤った認識を植えつけるものであって、この点についてはこの計画全体をもう少ししっかりと見直さないと、今バブル期の計算ですべて問題が進んでいるわけで、私もあちこちの委員会で言ってきたのは、私も千葉市に住んでおるんですが、例えば千葉県には東京湾横断道という横断道路ができ上がりました。この横断道は、初めは三万五千台の車が通るんだと言って、今は一万台。百円もうかるためには三百十六円の金がかかるという膨大な赤字。本四架橋の問題も赤字なわけです。実際にこの問題でも三百五億円という借金が沖縄市に降りかかってくる。  私は、こういう計画というのは、行政手続は全部済んでいるからバブル期の計画をそのままどんどん進めるというのは問題があるというふうに思うんです。その点、大臣、小泉内閣が構造改革でこういうのを改革するんだと言えば、こういうものこそをしっかりと私は見直して、もう一度県民や市民の声をきちんと聞いて、開発そのものも再調査して再検討すべきだというふうに思いますが、最後に大臣にお聞きして、質問を終わります。

尾身幸次自由民主党沖縄及び北方対策担当大臣・科学技術政策担当大臣

○国務大臣(尾身幸次君) このプロジェクトそのものは、基本的には沖縄県の御要望が大田知事の時代に出てまいりまして進められているものと承知をしております。  環境等につきましては、鋭意調査委員会等を設けて万全を期しているつもりでございますが、先ほどのパンフレットの中身について私はまだ拝見をしておりませんから、そういうパンフレットなどを拝見して少し勉強させていただきます。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 終わります。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 社会民主党・護憲連合の照屋寛徳です。  私は、安全保障問題、それから日米外相会談、沖縄の基地問題について田中大臣にお伺いをいたします。  私は、五十五年間、基地の島沖縄で生きてまいりました。私は、日本にとってどういう安全保障をつくるかというのは、独立国家、主権国家としてとても大事なことだと思います。この日本の安全保障を考える場合に、冷戦時代の安全保障と冷戦崩壊後の安全保障というのは当然私は違って当たり前だと、こういうふうに思っております。  ところで、田中大臣は、この二十一世紀、新しい時代の、冷戦崩壊後の我が国の安全保障というのはどうあるべきだというふうにお考えなんでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 歴史をひもといて過去を、世界の人類の歴史を見れば、残念ながら、局地戦であれ大きな大戦であれ戦争がなかった、地球上から完全にもうなくなってしまったということはなくて、また、そうしたことも残念ながら人類の私どもがこの地球上からいなくなった先の将来にわたっても想定をしておかなければならないと思います。  したがって、現在の憲法の枠の中におきまして、この極東の地域の、東アジアの安定と平和、日本を含む、私たちの国を含む地域の安定のためにはどのようなことが望ましいことであるかということを考えておかなければならない、これが将来の二十一世紀の安全保障だろうというふうに思っております。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 ちょっと抽象的で納得がいかないわけでありますが。  例えば、冷戦時代は、我が国の安全保障というのは要するにソ連を仮想敵国にした日米の軍事同盟であったわけですね。沖縄に米軍基地が置かれるのも、ソ連が我が国を攻めてくるかもしれない、そのソ連の侵略に対して日本の安全を守るために沖縄に米軍基地を置いておると、こう言ったわけです。ところが、ソ連がもう崩壊をした、にもかかわらず沖縄の基地の実態を見ると冷戦時代と変わらないわけです。平和の配当というのは沖縄にもたらされていないわけです。私はそういう点では、日本の安全保障、あるいは防衛、外交というのはもっと自主的で主体的であるべきだ、こういうふうに思うんです。  外務大臣は、これからの新しい時代の我が国の安全保障を考える上で、例えば今、日本が必要としている、考えなくちゃいけない仮想敵国というのはお持ちなんでしょうか、考えておられるんですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 今現在、我が国に対して差し迫った脅威があるとは考えておりません。  しかし、将来、不確実性、不透明性があるということは常に認識しておかなければならないというふうに存じます。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 我が国にとって、当然ですが、ロシアも仮想敵国じゃない、それから朝鮮半島、いわゆる北朝鮮も仮想敵国じゃない、現段階で中国も仮想敵国ではない、こういうふうな御認識だと伺って結構でしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) それらも、ソ連邦がロシアになるということは想像がついたでしょうか、今現在じゃありませんよ。それから、あの冷戦構造が、トータルに見て、まあベルリンの壁もそうですけれども、完全にこんなに早く速やかに崩壊すると思われたでしょうか。時間がかかりました。それから、朝鮮半島の問題についても、今、太陽政策で金さんと金さんがお話をなさっています。大変いいことですけれども、これは数十年前には想像もつかなかったことですね。  ですから、いい方向に動くこともあります。いい方向に行くように我々は努力をしなければならない、為政者たるもの、政治家たるもの。でありますが、そう働かなかったときに、何もしなかった、ごめんなさいねでは済まない、これが政治の責任ではないでしょうか。外交とはその中でもって考えるべきものだと思います。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 私は、大臣が日米安保五十年というお話をしておられて、そして受益と負担の関係を考え直す折り返し地点に来ているのではないかと、こう発言をされたということですが、この安全保障の問題あるいは日米安保体制を考える場合に、日米間の受益と負担の関係もありましょうけれども、我が国の内部における受益と負担の問題もあるだろうと思うんです。  沖縄に限って言いますと、国土面積わずかに〇・六%、そこに在日米軍が七五%も集中しているわけですね。そして、この膨大な米軍基地があるがゆえに、私たちはさまざまな戦後五十六年間に及ばんとするこの国の安全保障の犠牲と負担を強いられてきたわけです。  そういう意味での我が国の中における安全保障の受益と負担ということについては、外務大臣はどのように考えておられるんでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 大変、沖縄に一極集中し、沖縄に負担をかけ、御迷惑をおかけし過ぎていると思います。この負担の削減なくして、日本が自立して、平和なんというもの、あるいは受益と負担について語る権利はない、資格はないぐらいに私は思っております。  したがって、この四十五分しかなかったパウエル長官との話し合い、あるいはライスさんとの話し合い、その他の中でありながら、私はミサイル防衛の話と京都議定書の話をしましたが、三本目の一番大きな柱として沖縄問題、沖縄の負担削減について時間とエネルギーを割いて一生懸命お話をさせていただいてまいりました。そのことによって、私が沖縄県の皆様のことを軽くなんか全然思っていないと、むしろこのことが解決しなければ日本の中でもって安全保障について、基本については語れないと思っているということは説明がつくのではないかと思います。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 そのパウエル国務長官との会談の中で、具体的に沖縄の基地問題という点に限ってで結構ですが、どのようなお話をされたのか、そしてパウエルさんからはどういう返事があったのか、それを詳細お聞かせ願いたいと思います。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) これも柱立てをしておりまして、沖縄に関しましては、まずは普天間の移設と使用期限の問題、これは各委員会で多くの皆様からお話をされておりますし、私も普天間に行ったことがありますけれども、大変な問題を抱えているということは自分で感じておりますので、そのことについて申し上げました。  それから二つ目は、具体的な提案として、この国会の委員会の中で具体的な数字として上がってきている、そして可能性がありとして上がってきている海兵隊、日本に約二万おられて、一万七千人が沖縄に、残りの三千人が岩国にいるというふうに承知しておりますけれども、その沖縄に集中している海兵隊の一部の訓練を移転する。それが現実にはグアムであり、それからサイパン。これは、グアムは自治領でございますから、アメリカの。それから、フィリピンという話も委員の中でございました。そこに行って話を聞いてきた方もおられて、受け入れるという話でございましたが、これはやはり自治領ではありませんから、独立した別の国家ですから、私はあえてフィリピンとは申しませんでした、パウエルさんに対しては。しかし、ほかで一部の訓練を移転することを受け入れる地域があれば、それが一部移転するということで、まあ六千人ぐらいがコアでしょうかと私が言ったら、パウエルさんはその細かい数字はわからないようでもって、ううむと言ってアーミテージさんの方を見ておられましたし、アーミテージさんも何人かというのは即答できない状態でしたけれども、私はそういうことについて検討していただくことも負担の軽減につながると、やらないよりかはいいじゃないですか、そう思いました。  それから三つ目は、一般の国民の皆様が一番思っておられる、これは沖縄だけじゃありません、遊休地の問題等あります。いつも小泉先生もおっしゃっていますよ。本土の問題もありますから、それですとか騒音ですとか環境問題、事件、事故、これらすべてについて、沖縄県民の方に今おっしゃっている七五%も負荷がかかっている。そのところを、負担を軽減しないで、このまま日米関係がうまくいかないということを申しました。  なぜかというと、新しい政権がアメリカで誕生して五カ月、新しい政権が日本で誕生して二カ月、そして新しいカウンターパートとしてパウエルさんと私が話をし、そしてこの次はラムズフェルドと中谷先生が話され、総理と大統領が会われるわけです。そして、尾身先生も行かれるわけです。そういう中で、集中的に日本の今抱えている問題を前広に解決することをしなかったら物事は前へ行きませんよ。  ですから、そのことについて受益と負担ということを言ったわけでして、それは単に、私が現実に言った言葉を思い出して申しますと、安全保障だけではなくて、社会保障制度、税制の問題、日本は少子高齢化していていろいろな価値観がある、その中で国民一人一人が受益と負担について考えられるようにならないと、今までどおりの物のやり方で、意思決定の仕方であっては立ち行かなくなる、この問題が一番はっきり端的にあらわれているのが沖縄問題であるという言い方をいたしました。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 その普天間代替基地の十五年使用期限問題なんですが、これについては稲嶺知事も譲れない公約なんだと、こういうことを言っているわけですね。それから、岸本名護市長も、十五年使用期限問題については工法や基本計画を決定すると同時に決着しないとだめなんだと。同時に、岸本市長は、基地使用に関する特別協定も締結をすべきだと、こう言っているわけです。  外務大臣はこの十五年使用期限問題、パウエルさんには、新しい代替施設をつくる前提条件として、知事や地元の市長が付した十五年使用期限、限定ですよと、こういうことはおっしゃったんでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 知事は知事として、市長は市長としてアメリカにメッセージを発出なさっているでしょうけれども、これは国と国の問題ですから、私は責任問題といたしまして、外務大臣として申し上げたことは、普天間の移設及び使用期限の問題という物の言い方をいたしました。そして、このことは私は常に頭にありますと。  沖縄のことを言うと、たくさんイシューがある。事件、事故からたくさんあります。だけれども、まずこの普天間が象徴的な問題ではないですかと。このことは私の頭から離れない。おふろに入って頭洗っても普天間、お料理しても普天間、どこでも普天間、普天間、普天間、普天間といつも思っているんだと言ったら、相手も普天間、普天間と言っていました。  ですから、私は、念頭から離れないから、この問題についてアメリカは考えてくださいと強く申し上げましたらば、パウエルさんも、問題はよく承知しているのでこのことについて国防長官に話をしっかりとしますとおっしゃった。  ですから、こちらがメッセージを投げていますから、一々外務大臣や国防長官が言わなくても、事務的に言ったらば、それは防衛施設庁もあるでしょうしあるいは外務省もあるでしょう、それの受け手をつくって、それで片づけられる問題、対応できる問題からやってくださいと。しかも、そこに今度のベーカーという新しい駐日大使が来ていましたから、ベーカー大使もまずこれに直面するんですよ、日本に来れば、これはちゃんとあなたがやらなきゃいけませんと、それも申し上げてあります。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 大臣が普天間、普天間、普天間とおっしゃる。しょっちゅう考えられるのは結構でしょう。それはすばらしいことだと思います。  私が聞きたいのは、知事も地元の市長も、代替施設を受け入れる、容認する前提として使用期限は十五年ですよ、これを日米間でしっかり合意してくださいと、こういうことを言っているわけです。だから、使用期限の問題、そういう抽象的な問題じゃなくして、より具体的に大臣の方から使用期限十五年と限定してパウエルさんに話したんでしょうかと、こう聞いているんです。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 言いぶりといたしましては、先ほど来申し上げていますけれども、普天間の移設と返還にかかわる問題と申しております。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 そうすると、移設と返還にかかわる問題ということになると、十五年使用期限問題はSACOの中にも書いてありませんよ。何をおっしゃったんですか、あなたは。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 返還という言葉の中に含まれているというふうに理解いたします。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 返還の中に使用期限の問題、含まれているんですか。その根拠はどこにあるんですか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 移設と返還という言葉の中に、返還しなくていいなんて申しておりませんので、その中に答えはあります。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 いや、そんなことじゃ納得できませんよ。SACOで合意された移設の問題と使用期限の問題というのは全く別の問題じゃないでしょうか。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) もう先方は移設と返還と、返還と申しておりますので、ですから、その中に十五年問題が含まれているということは十二分に理解はなさっております。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 十五年問題というのは、普天間が返還される、そして新しく基地をつくろう、その新しくつくられる代替の施設について使用期限を限定しようと、こういうことなんですよ。  なぜそれを具体的におっしゃらないのかな。多くの県民はそのことを知事を含めて望んでいるわけです。もちろん、もとより私は県内に新たな基地をつくるということについては反対であります。しかしながら、今大きな県民の関心は、日米間でしっかり十五年使用期限問題というのが議論されるのか、日本政府から提案されたのか、このことだと思うんです、海兵隊の削減問題等ももちろんありますけれども。  確かに、訓練の一部移転について具体的におっしゃったということはこれまでの外務省になかったことでしょう。しかし、私が言いたいのは、大臣は返還と移設と言いますけれども、使用期限の問題というのは全く別の話なんで、このことをしっかり私は両政府間で議論をしてもらわなければいけないと思います。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 今までの歴代の内閣も外務大臣も触れてこられたかもしれませんけれども、それから歴代の知事さんもそうですけれども、そういう中でこれだけ熱を持って返還ということを明言した内閣も閣僚もいないのかもしれないと私は思っております。  それから、これは、知事さんが行かれて十五年という問題に、これは国と国の問題でもありますけれども、あれだけ一生懸命いらっしゃって、知事さん、行きも帰りも外務省にいらっしゃいました。私は聞いていますよ、あなた十五年と言ったんですか、発言していますかと。返事ははっきりありません。知事さんが行って、アメリカから十五年と言ったんですか。もしも、万万一ですけれども、もっと早く返ってくればその方がいいんじゃないですか。  返還と私は言っているんです。それについて向こうが、検討する、考えなきゃいけないということははっきり言ってくださったわけですから、よく承知しているんです。それをラムズフェルドに言いますと。これは、大前進じゃないんでしょうか。それでも、このことを沖縄の方がごらんになってどう思われるでしょうか。逆にお答えいただきたいぐらいです。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 沖縄の人は今の大臣の答弁を聞いたらがっかりするでしょうね。返還は何もあなたが言ったんじゃないですよ。それは大きな誤解でしょう。返還すること自体はもうSACOで決まっているんです。そうでしょう。何も小泉内閣になってから、あなたが大臣になってから初めて言い出した問題じゃないですよ。そんなことはないですよ。  だから、十五年問題について、使用期限問題について具体的にどういう協議をされたんですかと聞いているんです。

田中眞紀子自由民主党外務大臣

○国務大臣(田中眞紀子君) 動き出しているのであればもうとっくに解決していたはずじゃないですか。ところが、今まで動かなかったものをどうやって動かせばいいかということで衆知を集めて、そして稲嶺知事の声も聞きながら、私は沖縄県民の皆様の苦労、それに少しでも現実的に対応するために英知を絞って勇気を持って発言したんじゃないんですか。それで何か御不満でしょうか。

照屋寛徳社会民主党・護憲連合

○照屋寛徳君 不満ですね。  時間がありません。

笠井亮日本共産党

○委員長(笠井亮君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。    午後二時十七分散会

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