沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号
- 発言数
- 75 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2001/03/23
会議録
○委員長(笠井亮君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。 去る三月十九日、予算委員会から、三月二十三日午前の半日間、平成十三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち北方対策本部、沖縄総合事務局及び沖縄振興開発金融公庫について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 ─────────────
○委員長(笠井亮君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に内閣府政策統括官襲田正徳君、内閣府北方対策本部審議官坂巻三郎君及び防衛施設庁長官伊藤康成君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(笠井亮君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(笠井亮君) それでは、委嘱されました予算について、橋本沖縄及び北方対策担当大臣から説明を求めます。橋本沖縄及び北方対策担当大臣。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 平成十三年度内閣府沖縄関係予算及び北方対策本部予算について、その概要を御説明いたします。 初めに、沖縄関係予算について御説明いたします。 内閣府は、平成十三年度において、観光・リゾート関連産業を初めとする沖縄の特性を生かした産業の振興を図るとともに、社会資本の整備について着実な推進を図り、沖縄が特色ある地域として自立的発展が可能となるよう基礎条件の整備を推進することとしております。 また、沖縄の米軍施設・区域の整理、統合、縮小に向けて、普天間飛行場の移設・返還を含めSACO最終報告の着実な実施を図り、これに関連して、北部地域などの振興及び駐留軍用地跡地利用の促進等、積極的な取り組みを推進するとともに、沖縄経済振興二十一世紀プランの最終報告に盛り込まれた諸施策の実施、沖縄懇談会事業の着実な推進など、個別の課題についても鋭意取り組むこととしております。 このような状況の中で、内閣府における沖縄関係の平成十三年度予算は、総額三千四百八十九億九千二百万円、前年度当初予算額に対し一〇〇・一%となっております。 まず、内閣府における沖縄関係予算の大部分を占める沖縄振興開発事業費につきましては、交通体系の整備、水資源の開発、住宅・上下水道・都市公園などの生活環境施設の整備、農林水産業や教育・文化の振興、保健医療対策を図ることにより産業振興や生活環境の改善に資する社会資本の整備を推進するものであり、一般国道五十八号読谷道路、与那国空港の滑走路延長などを初めとする新たな事業や那覇空港自動車道などの継続事業に係る所要の予算が計上されており、このうち公共事業関係費は二千九百三十九億三千七百万円、前年度当初予算額に対し一〇〇・一%となっております。 また、戦後処理経費、沖縄体験滞在交流促進事業等関係経費及び沖縄振興開発金融公庫補給金等経費につきましても所要の予算を計上しております。 次に、基本的政策企画立案等経費の予算額は二百二十八億二千百万円、前年度予算額に対し一一三・七%となっており、沖縄振興開発総合調査費、沖縄における産業振興関係経費及び沖縄懇談会事業並びに沖縄北部特別振興対策事業等の実施経費などを計上したほか、新たに、普天間飛行場等の大規模駐留軍用地の跡地利用計画の策定及び調査研究等の調整、支援を行うために大規模駐留軍用地跡地利用推進費を計上しております。 続きまして、北方対策本部予算について御説明いたします。 内閣府北方対策本部は、平成十三年度において、北方領土問題の解決の促進を図るため、北方領土問題に関する国民世論の啓発、北方四島との交流等の諸施策を推進することとしております。 平成十三年度予算総額は十一億七千二百万円、前年度当初予算額に対して一〇三・七%となっております。このうち、大部分を占める北方領土問題対策に必要な経費は十億四千百万円、前年度当初予算額に対し一〇三・一%となっております。 まず、北方地域総合実態調査経費には、新たに衛星画像に基づく北方地域の土地利用状況分析に係る予算を計上しております。 次に、北方領土問題対策協会補助経費は九億七千八百万円、前年度当初予算額に対し一〇三・〇%となっております。 この経費は、同協会が北方領土問題の解決促進のため全国的な規模で行う啓発事業及び北方領土問題の解決のための環境整備として有意義な北方四島交流事業、北方地域元居住者に対する援護措置等を行うものであり、その主なものとして、北方四島との交流事業については専門家交流事業の日本語講師の派遣期間の延長や教育関係者の派遣人数の拡充、青少年に対する啓発事業については新たに北方領土ゼミナールの開催、また、自由訪問事業については訪問期間の延長など、事業に係る所要の予算を計上しております。 さらに、北方地域旧漁業権者等に対する貸付業務に係る経費についても引き続き所要の予算を計上しております。 以上で、平成十三年度の内閣府沖縄関係予算及び北方対策本部予算の説明を終わります。 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○委員長(笠井亮君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○中川義雄君 自民党の中川義雄であります。 私は北海道出身でありまして、橋本大臣が北方担当大臣になって大変道民は期待しております。 と申しますのは、クラスノヤルスクそしてまた川奈会談という形の中で、北方問題で大変な前進を得たその責任者に担当大臣になっていただく、期待は大きいわけでございまして、今後ともよろしくお願いしたい、こう思っております。 まず、北方領土問題について伺いますが、例の北方基金保有額、平成三年度に目標の百億円に達したわけであります。大変喜んでおりましたが、その当時は金利がある程度あったものですから六億ほどの運営費が出てきたわけですが、御承知のように、ずんずん金利が低下して、今やゼロ金利時代などと言われているときなものですから、もう半分以下になってきたわけであります。 そのことは、当初予定したあの地域の振興に対することがほとんどできなくなってきているという形になっているわけでございまして、いわば地域の振興対策についてこういう状況でいいのかという疑問がありますが、いかがなものでしょうか。政府参考人の御意見をいただきたいと思っております。
○政府参考人(坂巻三郎君) お答え申し上げます。 北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律に基づき造成された北方領土隣接地域振興等基金、いわゆる北方基金でございますが、この基金につきましては、地方自治法第二百四十一条に定める基金として北海道が運用管理を行っているところでございます。 基金額の百億円につきましては、国が八十億円、北海道が二十億円を拠出いたしておりますが、先生御指摘のとおり、現下の低金利のため果実が減少してきておりまして、十二年度の予定額では約三億二千万というふうになっておりまして、地元からも基金の増額要望もあることは承知をしてございます。しかし、財政状況の厳しい折でもございまして基金の増資は困難でございますが、当面は、可能な限り安全でかつより有利な運用を行いつつ、効率的な支出に努めることによりまして基金の目的を達成できるよう、北海道とも相談しながら事業を進めてまいりたいと存じております。 また、基金の運用益は、御案内のとおり、その八割を北方領土隣接地域振興等事業に、二割を北方領土問題世論啓発事業及び北方地域元居住者援護等事業に活用することとしておりますが、このうち地域振興等事業につきましては、これを所管いたします国土交通省とも協議を行いつつ基金の効果的運用を図ってまいりたいと考えております。御理解をいただきたいと存じます。 以上でございます。
○中川義雄君 御承知のように、低金利時代で三億以上の果実を出すということ、三%以上の果実を出すということはほとんど不可能なんですが、北海道だとか関係機関が十分協力してようやく三億円以上を確保しているわけですから、国ももっと本当は温かい目で見ていただきたいものだと、そのように感ずるわけであります。 次に、今月の二十五日、もうすぐでございますが、日ロ首脳会談がイルクーツクで開催される。我々は一定の希望とまた不安とを持ちながら見守っているわけでありますが、これに対する政府の基本的な方針等について荒木外務副大臣にお伺いしたいと思っております。
○副大臣(荒木清寛君) お答えさせていただきます。 日ロ関係につきましては、戦略的・地政学的提携、幅広い経済協力、平和条約の締結という三つの課題を同時に前進させることが必要であることにつきまして日ロ双方で共通の認識があります。そこで、二十五日の日ロ首脳会談におきましては、両首脳の間でこうした課題の前進に向けて有意義な論議が行われることを期待しております。 このうち、特にこの平和条約の締結問題につきましては、首脳会談において二つの点が目標となると考えております。 一つは、二〇〇〇年までの平和条約の締結という目標に向かって両国が全力を尽くした結果どうなったのか、このことにつきましてきちんと総括し、それぞれの国民にきちんとそれを示すということであります。二つ目は、そのことを基礎としましてプーチン大統領との間で今後の平和条約交渉をさらに進めていく旨を明確に合意するという、この二つが目標になると考えております。 政府としては、こうした考え方に基づきまして、北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するという一貫した方針のもと交渉に取り組んでいく考えであります。よろしくお願いします。
○中川義雄君 最近、非常に我々一定の不安を持ってきたわけであります。と申しますのは、昨年九月に来日したプーチン大統領は、これは口頭ではありましたが、歯舞、色丹両島を日本に引き渡すとした一九五六年の日ソ共同宣言を確認したという報道が入ったわけであります。そして、最近の報道では、さらに一歩前進させて、それを文書で確認するというような報道もなされているわけです。 そこで心配なのは、この二島返還を条件にして平和条約が締結に行くというような、そういう一部の報道等や心配があるわけでございまして、しかし、これは四島のうち二島といえば何か半分返ってくるような錯覚をよくするわけでありますが、御承知のように、この二島というのは北方四島のうちの七%にも満たない本当に小さな地域であります。ロシア全領土からいうともう虫眼鏡で見ても見えないぐらいの、日本に例えても、日本全体の面積からいったら岩場みたいなところであります。それを前提にして平和条約を締結し、その後あとの二島の返還を求めればいいじゃないかという、そういう意見がかなり強くなってきている。しかし、私たちは、一たん締結してしまってその後二島の返還というのは現実にあり得ないんじゃなかろうか、そう考えているわけであります。 そこで、私が思い出すのは、橋本大臣が総理のときにエリツィンとの川奈会談の中で、国境線の画定のない平和条約はないと言ったという報道、ちょうど私が北海道議会の議長をしていたときでありますが、その報道に触れて非常に勇気を強くしたわけです。さすがだという気持ちになったわけです。 国民のほとんどがそのことに大きな期待をしていたわけでありますが、今言った、先に二島の返還を受けてそれによって平和条約を結ぶというようなそんなことは政府の責任で絶対あり得ないことだと思うんですが、その点で重要閣僚である橋本大臣の御意見を伺いたい、こう思うわけであります。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 去る二月十七日に北方領土の視察に根室におじゃまをいたしましたときに、元島民の方々あるいは関係者との懇談の場を持ちました。そして、今議員が御指摘になりましたような、日本政府の方針が四島から二島に変換されたのではないかという不安を持っておられる方が多いのに実は私は愕然といたしました。 その場でも我が国の方針に変わりはないということを申し上げた次第でありますが、その北方領土の問題につきまして、四島の帰属の問題を解決して初めて日ロ平和条約というものが締結をされる、それによって初めて両国の間に本当の相互理解に基づく安定した関係がつくられる、これは我が国の一貫した基本方針です。 そして、今月二十五日に行われますイルクーツクにおける日ロ首脳会談におきましても、私は、総理はこの基本方針に基づいて会談に臨まれると承知しておりまして、この点はいろいろな報道がありましたために関係者に不安を与えてしまったことを申しわけなく思いますが、日本政府の方針は不変であるということを改めてこの場で申し上げたいと思います。
○中川義雄君 本当に心強い決意、これは間違いなく政府の決意だと思いますので、道民はもとより国民も安心して会談を見守ることができる、こう思っております。 それでは、沖縄問題に変えさせていただきたいと思います。 実は、この委員会におきまして、サミットの開催問題で私が当時の野中担当大臣に対して、北海道からも立候補しているがやはり国民感情を考えたら沖縄でやっていただきたい、それが沖縄島民のいろんな戦後のわだかまりの少しでも解決になっていただきたいし、両首脳が沖縄から世界に対していろいろ発言してもらいたいものだという願いを語ったことがあるんですが、それが実現して成功裏に終わったことを私は非常に感謝とまた特別の感慨をもって見守らせていただいたわけであります。 そこで、最近の沖縄の様子を見ましても、県民もいろんな努力をしており、また国も特別法をつくっていろいろ振興対策に協力をしておりますが、しかしどう見ても、所得水準それから産業構造、失業率、いろんな数字を見てもまだまだという感が否めないわけであります。 これは、特にそこに住んでいらっしゃる沖縄島民にするといらいらするような話ではなかろうか、こう思いますので、何とかもっともっと自立的な発展ができる沖縄というものに、我々、日本国民全員に責任があるような気がしてなりませんので、その点についての橋本大臣の決意を伺いたい、こう思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 確かに、議員が御指摘になりましたように、三次にわたる沖縄振興開発計画に基づく施策を推進してきた結果で本土各県との間のいわゆる社会資本の格差というものは随分縮小してきたことも事実でございました。しかし、その県民所得という点で見ていきますと、約七割という水準でとまってしまっている。また、雇用状況においても、本土の各都道府県に比べてはるかに厳しいものがあることに私ども本当に頭を痛めております。 それだけに、沖縄県が特色のある地域としてまさに自立的発展が可能になるようにするためにはどうすればいいのか。そういう中で、道路でありますとか港湾でありますとか漁港ですとか、特に漁港が多いように思いますけれども、生活産業基盤の整備を一方では着実に進めていく、同時に、その自立に向けての基幹産業をどう育てていくか。その場合に考えられるものとして、やはり観光・リゾート産業というものがちょうど北海道とは対極的な沖縄県の持つ気象特性その他で考えられるわけでありまして、こうした産業をどう育てていくかというのが大きな課題であろうと思っております。 ですから、この平成十三年度予算におきましては、公共事業関係費を初めとする沖縄振興開発事業費三千百五十七億円と同時に、特別自由貿易地域活性化推進調査費あるいは沖縄における海洋深層水の有効利用に関する調査費など、産業振興に資するための所要の経費も計上させていただきました。 こうしたものが生かされ、自立的発展へ向けての足がかりがこれによって生まれることを本当に心から願っております。
○中川義雄君 そこで、特に今、日本全体が失業率が高くて困っている中でも沖縄の失業率は八%に近いという大変な状況になっているわけでありまして、そのためには、どうしても雇用の新規創出だとか、いわば雇用確保の対策が急がれなければならないと思っているわけです。 これをどうするかということと、これは緊急な話ですから、この本予算においてはどんな位置づけになっているのかということで仲村副大臣のお話を承りたいと思っております。
○副大臣(仲村正治君) 委員御指摘のように、失業率につきましては、平成二年以降、長引く不況も反映して悪化傾向で推移し、平成十二年には、全国が四・七%に対し沖縄県が全国の約二倍の七・九%となっております。また、とりわけ若年層の失業率が高くなっておりますけれども、これは、産業の雇用吸収力が弱く雇用機会が十分確保されてこなかったことを示しているものだと思っております。 雇用を確保し失業率を下げていくためには産業の振興を図っていく必要があります。そのため、今後とも、道路、港湾等の産業基盤の整備を着実に推進するとともに、観光振興地域制度、情報通信産業振興地域制度、特別自由貿易地域制度等を活用して企業の立地を促進するなど、産業の振興を図ってまいりたいと考えております。 また、平成十三年度予算におきましては、公共事業関係費を初めとする沖縄振興開発事業費三千百五十七億円を計上するとともに、特別自由貿易地域活性化推進調査費など、産業振興に資するための所要の経費を計上しているところであります。 なお、雇用失業問題を解決するためにも、産業構造のバランスを考えるのではなくて、やはり沖縄の南の玄関口としての地理的な優位性、あるいは島嶼・海洋性、亜熱帯の温暖な気候を持つ地域、あるいは昨年十一月に世界遺産に登録をされた首里城を初めとする歴史文化の蓄積など、また、日本全国で一番長寿、長生きする地域といういわゆる健康の島、こういった優位性を生かした産業を興していくことが私は雇用失業問題を解決する上で非常に重要である、こういうふうに考えているところでございます。
○中川義雄君 また一方では、どうしても産業構造が立ちおくれて、これがもうなかなかそれから抜け切れない。その大きな特徴は、製造業の比率が全国の四分の一ぐらいということであります。産業構造の高度化を進めていくためにはこの製造業を何とかしなければならないのではなかろうか。私も沖縄の当事者といろんな話をしたことがありますが、この違いというのは大きいという話であります。 産業構造を高める点で、特に製造業の比率を高めていく、立地を促進するというようなことについての施策、そして、その点についての今回の予算について仲村副大臣の考え方を示していただきたいと思います。
○副大臣(仲村正治君) ただいま御質問の産業構造の点についてでありますが、沖縄においては、我が国の長引く景気低迷の影響などにより企業立地について十分な進展が見られず、製造業等の生産部門の脆弱さは今なお改善されていないところでございます。 このような中、政府においては、平成十年の沖縄振興開発特別措置法の一部改正によりまして新たに特別自由貿易地域制度を創設したところであります。また、今後ともこの制度を活用することを初めとして企業立地の促進に努めていく所存でございます。 平成十三年度予算においては、道路、港湾等の基盤整備に係る事業費を初め産業振興に資するための所要の経費を計上してあります。特に、特別自由貿易地域については、その活性化を図るために調査費を計上しているほか、中城湾港新港地区に立地する企業の活動を支援するための港湾、道路等の整備を行っているところでございます。 なお、沖縄の産業振興を図るため、沖縄振興開発金融公庫等においても低利融資の措置を講じているところでございます。 望ましい産業構造を考えますと、やはり一次、二次、三次の各産業のバランスのとれた形をつくることが理想であると考えますけれども、ただ、沖縄県の場合は、本土の消費地から離れた遠隔の離島県でありますゆえに、原材料あるいは製品の輸送費がかさむ点から製造業等は極めて不利な立場にあるということでございます。したがって、沖縄の産業振興のためには、先ほども申し上げましたように、沖縄の優位性を生かした観光産業とかあるいは国際交流の拠点形成とか情報通信の拠点化など、こういった面に力を入れていくべきでないか、このように思っているところでございます。
○中川義雄君 いわゆるSACOの最終報告をどうするかという問題で、特に普天間飛行場の移転についていろんな話がなされているわけですが、この跡地をどう利用するかということも非常に関心が寄せられているわけでありますが、この点について橋本大臣の考え方、そしてその予算措置等についてもあわせてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今御指摘をいただきましたとおり、この米軍施設・区域の整理、統合、縮小というものを着実に図っていきますプロセスの中で、その跡地の利用の促進あるいは円滑化というのは沖縄振興の観点からも大変重要な課題でありまして、的確な対応を欠くことはできないと思います。そして、この跡地というものが今後を考えますと大変貴重な空間でありますから、良好な生活環境をいかに確保するか、あるいは健全な都市をどう形成するか、産業の振興や自然環境の保全、再生といった観点、あるいは県土構造の再編も視野に入れた幅広い見地からの検討が必要になると思われます。 そこで、内閣府としては、平成十三年度予算の中に、市町村の跡地利用に関する検討をきめ細かくお手伝いをいたしますために、アドバイザーの派遣などの支援事業を拡充する経費を計上いたしますとともに、普天間飛行場などの大規模駐留軍用地の跡地につきましては、再開発の困難性あるいは沖縄の振興開発への影響などにかんがみまして、その跡地利用計画の策定及びその具体化等の調整と支援を行いますために、新たに大規模駐留軍用地跡地利用推進費として二億円の予算を計上させていただきました。これが十分生かされて効果が出ることを期待いたしております。
○中川義雄君 普天間移設費として平成十三年度予算に二億円と。この二億円というのが大きな数字なのか小さな数字なのか私はよくわかりませんが、それにしても、これをどう使うかということに対しては大きな期待を寄せているわけでございまして、この使い方について防衛施設庁長官の考え方を示していただきたいと思います。 以上で、私の時間が来ましたので終わります。
○政府参考人(伊藤康成君) ただいま御指摘のとおり、私どもの方で約二億円の予算を計上しております。これは十三年度歳出分でございまして、国庫債務負担行為を含めた契約ベースで申しますと約四億円でございます。 このお金は、実は現在、普天間飛行場の代替施設につきまして代替施設協議会で御議論をいただいておりますが、その基本計画が策定されました後に必要になる手続と申しますか、必要になる事項に関して予算をお願いしているものでございます。 まず、基本計画ができますと環境影響評価をしなければなりません。そのためのとりあえずは方法書の作成という予算が一つでございます。それから、基本計画の中では大きさとか大体の位置とかは決まるわけでございますが、その中にどういうふうに施設を配置していくか、そういったことについての細かい検討が今後必要になります。そのためのいわば第一歩といたしまして基本検討のためのお金。さらに、現地の調査というものも今後必要になってまいります。これも、気象あるいは地形等の調査といずれも第一歩の段階の予算でございますが、そういったことに使わせていただこうということでございます。
○中川義雄君 代替施設協議会等についても聞きたいと思って通告をしていたんですが、時間が来たものですから、大臣、本当に申しわけありません、ここで質問を終わらせていただきます。
○広中和歌子君 今国会からこの沖特、沖縄北方領土特別委員会に所属させていただきました。橋本大臣はこの問題に、特に沖縄には深くかかわっていらっしゃいましたので、横綱に幕下が挑むような、本当に素人の質問になってしまうと思いますけれども、複雑な問題について本当に素朴な質問をさせていただきたいと思います。 沖縄振興に関しましては、米軍基地の七五%が沖縄にあるということで、私としても、そして多くの日本の国民も理解を示しているんではないかと思います。しかし、予算の仕組みが非常に複雑過ぎて、それがどのように適切な形で使われているかわからないというような思いがいたします。 例えば、平成十二年度、去年までの実績ですけれども、六兆四千億が投入されていると。そして、さまざま事業が行われているわけですけれども、沖縄が自主性を持って経済発展をしていく、独自性を発揮するためには沖縄県の市町村の声を受けながら積み上げる予算が必要なんではないかという思いがするわけでございますけれども、御所見をお伺いします。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 議員が御指摘になられるようなある意味では沖縄県特有の問題点、これは、私は残念ながら復帰からの歴史の中で生まれてきたものと理解をせざるを得ないと思います。 当時、私も政府部内で携わった、あるいは党の立場で携わった一人でありますが、一たん復帰いたしました後になりまして、それまで想定していなかったというような問題が出てきて、それをどこに計上するか、あるいはどんな仕組みで動かすか、結構いろいろな問題がございました。ある意味では、復帰に対して本土側の準備不足という面もあったかもしれません。 ただ、今回、内閣府で一括計上いたしております沖縄振興開発事業費、これは公共事業を初め大変広範の事業を含んでおりますけれども、市町村が事業主体となられる事業については、これは市町村が要望事業のヒアリングを県を中心にして行っていただきました。また、県が主体で行われる事業については、私ども自身が意見交換を十分に行わせていただく中で、県との間で意見交換を行う上で予算要求を行っておりまして、今御指摘を受けたようないわば積み上げてくるという手法はこの中に十分に生かされている、私はそう考えております。
○広中和歌子君 私は、沖縄県の持っている自主財源について資料をいただいたわけですけれども、県税その他さまざまな税収でございますけれども、それは一千六百六十四億円にすぎないと。そして、残りが依存財源という形で示されております、国庫支出金であるとか地方交付税とか、そして県債とかいろいろあるわけでございますが。こういう中で、ともかくまず内閣府の予算を一括計上して、そして移しがえをすると。 各省庁に移しがえをするそのメリットというのは何なんでしょうか。実際には、各省庁が沖縄関係の予算をつくってそれを内閣府がまとめるにすぎないのではないかというような印象を持つのでございますけれども、ここのところをもうちょっときちんと整理できないんだろうかという気がいたします。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 確かに、今議員が御指摘になりましたような見方もあるいはできるのかもしれません。しかし、沖縄振興開発事業費につきまして内閣府で一括計上を行いましたのは、まさに各省の縦割りによる計上というものを排した、むしろこれを一括することによってそれぞれが関連を深く持ちます沖縄振興関連事業というものを全体的な把握の中で行うことが可能になる、そのような認識を持っているわけです。 そして、その具体的な事業の執行になりますと、それぞれの事業分野に係る知見というものは関係各省がそれぞれ持っておられるわけですからその執行をゆだねる体制にいたしておりますけれども、これは、やはり事業の内容を熟知しておられる、性格を熟知しておられる省庁にお願いをすることが効率的な運営を図る上でむしろ適切だ、そのように考えました。 あるいは、こうしたことを申し上げますと、それでは説明責任はどうなるんだということに問題が及ぶのかもしれません。私は、その執行官庁がそれぞれの事業の執行に一義的な責任を負われる、それ自身については、当たり前と言っちゃいけませんけれども、当たり前だと思うんですが、その上で内閣府の沖縄担当部局の立場から申しますと、その執行官庁への移しかえの手続を含めて、基本的に沖縄に関するそれぞれの施策の推進というものを取りまとめて注意を払っていくことができる、そして、そういう視点でこの問題をとらえていくのが予算計上官庁としてその役割を、責任を負うという点でも素直な形ではないだろうかと。 私どもとしては、むしろ議員のお尋ねとは逆さになってしまうんですけれども、縦割りを排して一括計上をしたそのメリットは、連動する施策をともに眺めながら予算を組んでいくことができる、そして全体的な把握のもとに執行できるということはメリットではないだろうか、そのように考えてまいりました。
○広中和歌子君 これまで、農林省関係あるいは建設省関係、そういう予算の割り振りみたいなもの、シェアというんでしょうか、それはここずっと変わってきているんでしょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私、そこまで存じませんでしたけれども、今事務方に確認をいたしますと、変化をしてきていると申しております。
○広中和歌子君 沖縄県そのものとしては多くの補助金をさまざまな形で受けているわけでございますけれども、私は地方財政についてもう本当に知識がないわけですが、普通、補助率というのは、例えば三分の一であるとか多くても半分であるとかということになるわけですけれども、沖縄に関しては九〇%の補助率といったようなことを見るわけでございます。 このようなたくさんの補助という形で国庫からのお金が沖縄に落ちるということは、やはり予算をつくる側として、受け取る側として非常に甘くなるのではないか、そのような素朴な疑問を持つわけでございますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) たまたま私は、復帰前の沖縄から復帰直後の沖縄、そして今日に至るまでの沖縄県の動きをある程度身近で見る機会に何回か恵まれてまいりました。 いわゆるその高率補助というものが沖縄県の事業について採用されました最大のものは、何といいましても、沖縄県が二十七年間にわたって占領という苦痛の中、本土の行政から分離されていた、その結果として産業基盤あるいは生活環境基盤の整備が十分になされていなかった、こうした事情も考慮して、立ちおくれておる社会資本のストックをできるだけ早く本土並みの水準に引き上げようということでとられた制度だと私は理解をいたしております。 そして、第一次から第三次にわたる沖縄振興開発計画というものの実行の中で社会資本の整備は積極的に進められてきた。そして、施設整備面においてその格差は総体として縮小したということは言えると思いますし、これによって県民の生活の向上あるいは経済活動の進展というものは実現をされてきた部分が多くあると思います。 その上で、なお、これは占領下だけではなく、沖縄県の場合に、島嶼県といいましょうか、それぞれの島に分断された県でありますという一つのハンディもあります。そういうものを考えていきますと、まだ私は本土と同水準まで整備が終わったと申し上げる自信はございません。そうしますと、やはりそのおくれを取り戻します間、その高率補助というものは私は必要なものだと思っております。 ただ、そういう意味でまいりますと、確かに議員がおっしゃいますように、高率補助というもの、それに支えられた公共事業というものがどうしても沖縄経済の中で小さいウエートとは言えない、大きなウエートを占める状況になりました。そして、それは沖縄経済の自立という目標からちょっと乖離を生じてきている、そういう御指摘を受ける部分もございます。こうした点にやはり十分私どもは気をつけていかなければならないと思いますけれども、しかし、まだ私は沖縄県の場合にその整備のために他都道府県に比べて高率の補助を必要とする部分は多く残っておる、そのように実感をいたしております。
○広中和歌子君 こんな言い方をするとちょっときつ過ぎるかもしれませんけれども、公共事業という名の社会保障だと外国の人がコメントをしたりしておりますけれども、このように、沖縄の人が果たしてこういう形での公共事業、道路であるとか箱物であるとか、そういうものを本当に望んでいるのかどうか。それは単に社会事業として、つまり、そういった一部の建設業界を富ますための、それはもちろん沖縄の経済にかなりの効果はあると思いますけれども、こういうやり方が果たして県民が望んでいたものなのかどうかということを感じるわけです。 先ほど同僚議員の御質問の中でお答えがあったと思いますけれども、新しい独自の産業を育てていかなければならない、特にサービス関係というんでしょうか、自由貿易特別区をつくるとか、そのほかさまざまな新たな県民が望むそういうものをつくっていかなければならないときに、今までの予算の仕組みがそういうことになって、各省庁移しかえという形で各省庁から流れてくる。特に農林省関係あるいは建設省関係が多いわけでございますけれども、このような仕組みでやっている限り、果たして大幅な予算の使われ方の移動、それがあり得るのかどうか、本当にそれが素朴な疑問なんでございます。
○国務大臣(橋本龍太郎君) これは私個人の私見にとどめさせていただきたいと思いますけれども、私は今の御指摘には必ずしも同意をいたしません。 例えば、沖縄県の農業一つを取り上げてみましても、亜熱帯性の気候を生かし、地理を生かした独特の農産物を生産し得る県でありますから、その出荷先である本土各県を考えましたときに、本土の他の都道府県にないハンディを負っておりますのは輸送コストです。そして、その輸送コストを少しでも下げていきますためには、その集出荷に対する設備の整備も必要でありましょうし、あるいは空港の整備、例えば、先ほど御説明を申しました中でも与那国空港の滑走路の延長という例示を挙げましたけれども、こうした仕事も私は必要なものだと思います。 そして、その意味では、私は沖縄の農業従事者の方々の努力というものがすばらしいと思いますのは、たしか私の記憶では、ミバエが完全に処理され、安全な作物として本土の各都道府県に出荷できるようになりますまでそれほど長い時間はたっていなかったと思います。そして、そうした産物が海外から送られてくる農産物と競争の力を持つだけの状況になりましたが、それにはやはり生産物としての物のすばらしさと同時に、その集出荷体制の整備でありますとかあるいは輸送に対しての配慮というものが、これは公共事業の形をとったものでありますけれども、これを支えてきたと思います。 そうしたことを考えましたときに、一概にその公共事業を批判することは、むしろ将来の沖縄を考えました場合に、観光、リゾートというものに視点を合わせたといたしましても、なおかつ道路、空港、港湾等の整備は必要であろう、そして、よりその整備によって多くの観光客を受け入れる基盤ができる、私はそう解釈をいたします。
○広中和歌子君 私は、沖縄に関して余り経験がなくて、たまたま隣の奄美大島というところに行ったことがあります、これは沖縄県じゃないと思いますけれども。しかし、そこは住民の六割が公共事業で支えられているということでございます。 いろいろ畑もあるんですけれども、そこでサトウキビをつくっているわけです。イスラエルの大使がそこを視察されたときに、サトウキビではなくてトウモロコシをつくって動物の飼料にすれば、非常に土地にも合っているし三毛作ぐらいできて、そういう意味で、将来的に日本も食糧難になるかもしれない、海外から十分に食糧を輸入できない状況が来るかもしれないからいいというようなことをおっしゃっていたんです。どちらがいいかわかりませんよ、私自身は。ただ、そのときに、奄美大島がなぜ砂糖にこだわるかといったら、それは補助金のせいだというような答えが返ってきたわけなんです。 ですから、かなり補助金で、しかも九割ぐらいも補助金が出るようなさまざまな公共事業ということになると、どうしても誘導されてしまって、本当にその県にとって必要なもの、県民が望むもの、あるいは独自に新しいものを開発していこうという意欲がむしろそがれてしまうのではないか。つまり、おんぶにだっこであっては、やはりせっかくのすばらしい県民の進取の気性というものが発揮できないんじゃないか、そのようなことを感じたりするんですけれども、どのようにお思いになるでしょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 奄美大島はちょっと私の所管外の話になりますけれども、私は今一つの例を奄美大島のサトウキビという例でおとりいただいたことにむしろ感謝を申し上げます。 と申しますのは、私もそれほど奄美大島をよく知っているわけではありません。しかし、例えばあの台風常襲地帯の耕地において果たして飼料用作物としてのトウモロコシの栽培が気象条件の中で可能なのかどうか。同時に、その収穫をされましたトウモロコシというものが飼料用作物として採取されます限り、必ずしもそれほど大きな農家への収入を保証はいたさないと思います。 言いかえますなら、私は奄美大島の皆さん自身が、サトウキビよりもはるかに土地にも合い、気象条件にも合い、栽培のできる農作物を発見されれば、かわられることに別に依存はないのだろうと思います。しかし同時に、そのサトウキビ以外にもし継続的に生産し得る農産物がないとした場合、ある程度政策的に糖価を維持するための施策を国が講じること、私はあえてそれは非難すべきことではないと思います。 問題は、それにかわる農作物が開発できるかどうか、かわる産業ができるかどうか、沖縄県においてもその問題点は同じことではないか、そのように思います。
○広中和歌子君 沖縄の振興開発のための事業には、予算が内閣府に一括される事業と内閣府以外の機関が担当する事業があって、内閣府に一括計上される事業予算は公共事業を中核としておりますよね。それは九〇%ぐらいを占めるわけです。 教育・文化施設整備事業、保健衛生対策事業、農業振興事業関連などもその中に含まれているわけですけれども、一括計上してしまったもの以外に、例えばこれからのIT産業であるとか、沖縄の地理的状況を利用したさまざまな新しい産業開発、それに対応するような一括計上以外の事業に対しても御理解を賜ってどんどん新しい方向でやっていくべきではないかと思うのでございますけれども、御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、一括計上以外のものというお話をいただきましたが、他省庁に計上されております沖縄関係経費の十三年度予算額二千百七十八億百万円、これは、前年度当初予算に対しましては七十八億三千百万円の増額となっておるということであります。 そして、その内容、これを見てまいりますと、例えば総務省の中を見てまいりますと、沖縄国際情報特区構想の推進のための予算でありますとか、あるいはマルチメディアコンテンツ流通ネットワーク整備の促進でありますとか、これに関連いたしまして電波監視施設の整備・維持運用といった経費、こうしたものものせられております。 あるいは、文部科学省を見てまいりますと、当然どこの県でもあるようなものを除きましても、例えば、地球環境変動情報利用の推進でありますとか、サンゴ礁再生技術の研究開発といった非常に地域に密着したものも計上されております。 一つ一つを拾い上げて申し上げることは避けたいと思いますが、新たにスタートいたしました環境省を見ましても、山原地域の基本整備構想策定費、あるいは山原地域の保全整備計画の策定費、同じく山原地域における希少野生動植物種保護増殖事業費、あるいは、ここにもサンゴの研究、モニタリングの活動といったものがありまして、この中には亜熱帯地域自然環境保全活用調査費といった地域に非常に密着したものも計上されておりまして、議員御指摘のような配慮はこれを見ましても払われていると思いますけれども、これからも一層注意をしていきたい、そのように思います。
○広中和歌子君 時間が参りました。どうもありがとうございました。
○風間昶君 公明党の風間です。 去る十九日の日米首脳会談において、ブッシュ大統領が沖縄の米軍普天間飛行場移設問題をめぐって、代替施設の使用期限について国際情勢に照らすというふうに述べたようでありますけれども、この件で少し整理しながら質問したいと思います。 昨年六月の沖縄サミットに当たってアメリカ政府の関係者は、クリントン政権は今後、移転問題で新たな案を示さないというふうに明言して、焦点となっている移転先の施設の十五年の使用期限問題で、日本側の期限要求取り下げの動きがない場合は移転問題の解決は大幅におくれるというふうに語ってアメリカ政府は強い不満を示したようでありますけれども、当時、日本政府としてはアメリカにどのような提案をしていたのか、まず伺いたいと思います。
○副大臣(荒木清寛君) 御指摘のこの当時、米政権側が不満を漏らしていたということについては承知をしておりませんが、九州・沖縄サミットの際の日米首脳会談におきましてこの普天間飛行場の移設につきましては、森総理から、普天間飛行場の移設についても今後貴国と協力しつつ基本計画の策定を進めたい、代替施設に関する使用期限の要請については既に貴国政府との話し合いの中で数回にわたり取り上げたところであり、今後国際情勢の変化に対応して同飛行場の代替施設を含め在沖縄米軍の兵力構成等の軍事態勢につき貴国政府と協議していくことにしたい、我が国としては国際情勢の肯定的変化のための外交努力を積み重ねていく考えであり、右についても貴国と協力をしていきたいと述べました。 クリントン大統領からは、米国としても普天間飛行場移設を初めとするSACO最終報告の着実な実施に努力をしていく、在沖縄米軍を含む在日米軍の兵力構成等の軍事態勢についてはSACOの最終報告及び一九九六年の日米安保共同宣言を踏まえて日本側と密接に協議をしていきたいとの言及があったというのが当時のやりとりであります。
○風間昶君 その後、参議院の予算委員会で、きょうも質問する予定の社民党の照屋寛徳さんが、当時、「総理、クリントン大統領には使用期限は十五年ですよと具体的におっしゃったんですか。」と聞いておられます。そのことに対して河野大臣は、日米首脳会談の席上、使用期限についてはというふうに総理は言われましたと、これまでも使用期限については防衛庁長官あるいは外務大臣がそれぞれアメリカとこの問題について取り上げてきておりますから、その脈絡からいっても総理の発言は十分先方に通じたと思っていますという答弁をされています。 ということは、政府は代替施設の使用期限を十五年にするという強い意思を持っていたというふうに評価していいんでしょうか。
○副大臣(荒木清寛君) 当時も今も政府のこの使用期限問題についての姿勢は一貫しておりまして、平成十一年十二月二十八日の閣議決定のとおりでございます。 ちなみに、「代替施設の使用期限については、国際情勢もあり厳しい問題があるとの認識を有しているが、沖縄県知事及び名護市長から要請がなされたことを重く受け止め、これを米国政府との話し合いの中で取り上げるとともに、国際情勢の変化に対応して、本代替施設を含め、在沖縄米軍の兵力構成等の軍事態勢につき、米国政府と協議していくこととする。」と、こういう指針に基づいてこのサミットにおける日米首脳会談に日本側として臨んだところでございます。
○風間昶君 それを受けてのこの冒頭のブッシュ大統領の発言になっているわけだけれども、この大統領の期限限定によって前方展開が縛られる、つまり、期限を区切るべきでないという発言は、期限限定を引き続き協議していくというメッセージなのか、期限設定そのものに重ねて難色を示したというメッセージなのか、いろんな受けとめがあると思いますけれども、どう評価されていますか。
○副大臣(荒木清寛君) 今回の首脳会談におけるブッシュ大統領の発言というのは、そうした前方展開が縛られるというものではなかったと承知をしております。 使用期限の問題は困難な問題である、国際情勢に照らして考えていかなければならない、この地域での米軍のプレゼンスは重要である、普天間飛行場の移設問題については引き続き日米間で協議をしていきたいというのが大統領の発言でございました。
○風間昶君 そこで橋本担当大臣、十五年ということの約束をある意味では県民にしたのではないかというふうに、当時、橋本総理のときに言われたと私は思いますけれども、この使用期限問題について、今、政府の閣僚の一員ではありますが、恐らく首脳会談には今回行かれていませんからちょっと中身は、その真意がわからないかと思いますけれども、政治家としてこの使用期限問題についてどう思いますか。橋本大臣にお伺いしたい。
○国務大臣(橋本龍太郎君) これは、余り個人的なことを申し上げるべきではない交渉に影響を与える要素のある問題だと存じますけれども、その上でのお尋ねでありますから申し上げますと、これは政府としても、平成十一年末の閣議決定でもありましたように、国際情勢もあり厳しい問題があるという認識を有しておりました。それは今日も変わっておりません。その上で、沖縄県知事及び名護市長さんからの御要請があったということを重く受けとめて、今回の日米首脳会談におきましても森総理からこれを取り上げたほか、今までも米国政府がハイレベルに対して取り上げてきている、この状況はもう御承知のとおりであります。 今後、国際情勢の変化に対応して在沖米軍の兵力構成などの軍事態勢について米国政府と協議していく、同時に国際情勢が肯定的に変化していくよう努力していく、この方針を私どもは堅持をいたします。
○風間昶君 ちょっとずれますが、一九九七年の一月に設置されました日米の作業班、こちらから外務、防衛、それぞれ担当者が出て会合を何回か持たれた普天間実施委員会について、九七年からでございますから、もうそういう意味では四年たっているわけですけれども、現在どのように機能しているのか、これを外務省にお伺いしたいと思います。 私は、必要であればこの構成メンバーの格上げを図るべきではないかと思っておりますけれども、いかがでしょうか。
○副大臣(荒木清寛君) この普天間実施委員会、FIGは審議官級で構成をされておりますが、昨年の十月、この普天間飛行場の代替施設に関する日米間の協議の場として再開されました。そして、代替施設における米軍の運用所要等、具体的検討事項について緊密に協議をしていくことで一致しております。現在、その結果を受けまして実務的なレベルでの議論が進んでいるところでございます。
○風間昶君 わかりました。 話題を変えますけれども、先日、ある民放で沖縄サミットをめぐっての汚職疑惑について放映されました。誤っている部分もあるかと思いますので、きちっとただしておきたいと思います。 既に詐欺容疑で立件されている松尾元室長は、沖縄サミット当時どういう職責を負っていたのかをまず伺いたいと思います。
○副大臣(荒木清寛君) 同室長は、当時は沖縄サミット準備事務局次長に発令をされておりました。平成十一年六月一日から約一年七カ月、その職にあったわけであります。
○風間昶君 それで、当時、自分の知り合いの住職を外務省の臨時職員にしたということでありますけれども、まず臨時職員にしたのが事実かどうか伺いたい。事実であるならば、いつまで臨時職員であったのか、そして任命者はだれなのか、その職責は何だったのか、どうだったのかということを伺いたいと思います。
○副大臣(荒木清寛君) この住職であります通訳業界に明るい人物でありますが、平成十一年の九月一日から十二年七月三十一日まで外務省の非常勤職員として採用されております。これは、大臣名での人事異動通知書をもって採用されております。
○風間昶君 松尾元室長は、今言った通訳業者を選定するに当たって、業者のうちの三社を個別に別々に呼んでこの住職に対する資金援助を求めてきたということでありまして、結果、業者からこの住職に資金が振り込まれたというふうに報道されていますし、また、住職は取材に応じてお金は返したと言っておるわけであります。振り込まれたこと自体は否定していないのでありますから、今の副大臣の答弁で、臨時職員としてその職責をしていたとするならば私は立派な収賄であると思いますけれども、この点については、今、司直の解明も進んでいるようでありますけれども、外務省、外務副大臣としてはどういうふうに認識されていますか。
○副大臣(荒木清寛君) 私は、この問題の内部調査委員会の委員長としてこの件も重大な関心を持って調査をしたわけであります。 関係者からの説明によりますと、松尾元室長は、この通訳の業界関係者への説明会の際、その住職は排除して業者の代表のみを別室に呼びまして一律三十万円程度の支援を同住職に対して行うよう要請をしたと。この要請に応じる形で昨年の十月末から本年一月にかけまして同額が振り込まれ、その後、二月に同人から関係業者に対してその返金を行ったという事実関係を確認しております。 これは、どう法的にといいますか、犯罪成否の関係で評価をするかにつきましては必ずしも明確ではありません。しかし、重大な問題が含まれている可能性があるというふうに判断をいたしまして、捜査当局にこの情報をそのまま提供したわけでございます。
○風間昶君 沖縄サミットは亡くなられた小渕前総理が命をかけて開催の運びになったわけでありまして、こういったやからに食い物にされてきたということが今明らかになってきつつありますけれども、もしこれが事実だということであれば小渕前総理も非常に悲しんでおられると。これは当時、当時というか、旧沖縄開発庁担当大臣として橋本現大臣も同じ気持ちであるというふうに思うわけでありますけれども、もし司法の捜査の関係者に対する協力依頼があれば、そのことに対して私は協力すべきだというふうに思いますけれども、このことについては橋本大臣のお気持ちを率直に伺っておきたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私自身の気持ちからいいますと、本当に小渕さんがあれだけ思いを込めて行われたその沖縄のサミットの裏側でこのようなことがあったということ自体を信じたくありません。その上で、これが事実として司法当局から協力要請があれば、当然のことながら協力をしていくべきだと思います。
○風間昶君 終わります。
○照屋寛徳君 社会民主党・護憲連合の照屋寛徳です。 橋本沖縄担当大臣を初め関係各位におかれましては、第三次振計の最終年度に当たる平成十三年度の、来年度の沖縄関係の予算確保のために御奮闘いただいておりまして、心から敬意を表したいと思います。 きょうは時間が少ないので、今大きな問題になっております、三月十九日、キャンプ・コートニーで発生した日本人従業員に向けてのエアソフトガンによるプラスチック弾の発砲事件について、まずその詳細な内容を御報告いただきたいと思います。
○政府参考人(伊藤康成君) ただいま御指摘のキャンプ・コートニーにおきますモデルガンによりますプラスチック弾の発射でございますが、三月二十一日に全駐労のズケラン支部の方から那覇防衛施設局に対しましてメモで連絡がございました。その後、直ちに同局におきまして調査をいたしたところでございますが、その概要は次のとおりでございます。 まず、平成十三年三月十九日の午後九時三十分ごろでございますが、米海兵隊のキャンプ・コートニーにおきまして、ピザを配達中の日本人基地従業員二名が乗車いたします車両に向けて米海兵隊員が兵舎の窓からモデルガンでプラスチック弾を発射したということでございます。撃ち出されましたプラスチック弾は車両の後部ガラスに当たりましたけれども、従業員二名にけがはございませんでしたし、また車両の被害もなかったということでございます。 米側におきましては、当日、この通報を受理した後に直ちに憲兵隊におきまして該当の米兵を割り出しと申しますか、特定いたしまして詳細を取り調べしているというふうに承知をしておるところでございます。
○照屋寛徳君 これは長官、勤務中の従業員をいわばねらい撃ちにしたという私は極めて悪質な事件だというふうに思っております。 それで、その米兵の名前だとか階級、こういったものは明らかになっておるんでしょうか。
○政府参考人(伊藤康成君) ただいま申し上げましたように、モデルガンによるプラスチック弾の発射ということでございまして、大変遺憾な事件であると私どもも思っております。 米側の方で、先ほど申し上げましたように、現在調査というか取り調べをしておるというふうに聞いておりますが、現段階ではまだおっしゃるような氏名あるいは階級等についての報告は受けておりません。
○照屋寛徳君 十九日に事件が発生して二十一日に全駐労からの申し出で判明したということですが、この間、防衛施設庁としては米軍に対してどのような対応をされたんですか。 マスコミ報道によると、このエアソフトガンが押収されたとか、直ちにその日に事情聴取を受けたとか、そういうことも報道されているわけですね。それがいまだに隊員名あるいはその階級なども判明していないというのは一体どういうことなんですか。施設庁はどういうことをやったんですか、この間。
○政府参考人(伊藤康成君) 先ほど申し上げましたように、具体的な被害はなかったということではございますけれども、場合によっては人身被害も考えられるような事件でございます。また、その車両に向けての発砲ということがその他の事故発生の原因にもなりかねない、こういうふうな認識を私どもは持っておりまして、三月二十二日でございますか、那覇施設局の方から海兵隊に対しましては、強く遺憾の意を表するとともに、このような事案の再発防止について注意喚起をしているところでございます。 御指摘の事実関係の詳細あるいは今後の対応などについては、さらに私どもとしても把握に努めまして、必要に応じて適切に対処してまいりたいと考えております。
○照屋寛徳君 新しい世紀が明けて、ことし正月早々から米兵による事件、事故が続発をして多くの県民が恐怖におびえ、怒っているわけです。そういう中での勤務中の基地従業員をねらい撃ちにするようなそういう行為は断じて許せないというふうに私は思いますし、もっと強い姿勢で海兵隊に対しては、現地の那覇施設局を含めて防衛施設庁が庁を挙げて私は真剣に取り組んでいただきたいということを強く申し上げておきたいと思います。 次に、二月五日の夜、米軍普天間飛行場の上空で起きたCH53大型輸送ヘリコプター同士の接触事故に絡んで、まず通報がなかったということも大きな問題でありますが、そのことで抗議に行った市議会の関係者に普天間基地の司令官のジョン・メタリー大佐が、夜間の飛行は午後十一時までしか飛行機は飛ばしていないんだと、こういうふうなことを言ったというんですね。これは大変驚きでありまして、九六年に合意された御承知の普天間飛行場における騒音防止協定、これでは飛行訓練は午前六時から午後十時までとなっている。この間、多くの市民あるいは行政の担当者が、騒音防止協定に違反をして午後十時以降も訓練飛行をやっているということを目撃しているわけです。 そういう状況の中で、司令官みずからが日米間で合意をした騒音防止協定を守らないで十一時まで飛行訓練をやっているんだと言うことは、私はとんでもない話だと思うんですね。あれだけ過密な宜野湾市のど真ん中にある、非常に危険だと言われている普天間飛行場で日米間の騒音防止協定、合意された協定も守らない、こういうことで市長を初め市議会も多くの県民も怒っております。 この普天間飛行場の騒音防止協定の履行の確保、担保というのを防衛施設庁は一体どう考えておられるのか、そして、そのことに対して、海兵隊に対する事実確認とそれから協定の遵守をこれまで申し入れてきたのか、その結果はどうだったのか、それをまずお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(伊藤康成君) 御指摘のとおり、日米合同委員会で合意されましたところの普天間飛行場における航空機騒音規制措置におきましては、午後十時から午前六時の間の飛行及び地上での活動は米軍の運用上の所要のために必要と考えられるものに制限される、夜間訓練飛行は、在日米軍に与えられた任務を達成し、または飛行要員の練度を維持するために必要最小限に制限される、こういうふうに記述されているわけでございます。 御指摘の報道が三月十五日にございました。市議会の方々はたしか三月十四日に行かれたんだと存じますが、その報道に接しまして、私どもの那覇防衛施設局におきまして早速、普天間の基地の方に照会をしたところでございます。 その在沖米海兵隊司令部の回答は、普天間飛行場におきましては午前七時から午後十時までの間を飛行訓練時間としておりますと、こういうことでございました。午後十時から十一時までの間は飛行場業務の終了のための時間であるということでございまして、天候不良等のために午後十時までに到着が間に合わない航空機が着陸する場合もありますけれども、これは日常的に行われているものではないし、また訓練のためのものではないというような回答を得ているところでございます。 いずれにいたしましても、私どもといたしましては、航空機騒音の地元に与えます影響というものは重々承知しておるわけでございまして、この軽減ということで先ほどの規制措置ということを遵守されるように引き続き米側にもよく申し入れをしていきたいと思いますし、私どもも気をつけてまいりたいと思っております。
○小泉親司君 橋本沖縄北方大臣に、沖縄米軍基地の問題と環境保全の問題について質問をさせていただきます。 大臣は、先ほどのお話の中でも、観光・リゾート関連産業を初めとする沖縄の特性を生かした産業の振興を図るということをおっしゃっておられます。これは二十一世紀プランにも明記されていることでありますけれども、私はこの観光・リゾート産業の振興という点でもやっぱり沖縄の大変貴重な自然というのをいかに保全するかということは大変大事な課題だというふうに思います。 その一方で大臣は、普天間飛行場の移設・返還を含めたSACO最終報告の着実な実施を図ると、こうおっしゃっておられる。私たちは、SACOの最終報告はやはり米軍基地の沖縄県内のたらい回しであって基地問題の解決の方向ではないということを繰り返し指摘してまいりましたけれども、その立場で幾つか御質問したいのは、一つは普天間基地の移設問題や北部訓練場の環境問題であります。 SACOの計画を進めるとおっしゃっていますけれども、このSACOの計画の問題と沖縄の貴重な環境を保全するという問題、これが今非常に焦眉の問題に私はなっているんじゃないかというふうに思います。 大臣が主宰されます代替施設協でも、普天間基地の移設に当たりまして、ジュゴンの保護の問題で防衛施設庁の予備的調査が行われた。この結果は、大変貴重なジュゴンが五頭発見されて、このジュゴンの問題は私も繰り返し外交防衛委員会や当委員会でも取り上げてまいりましたけれども、この沖縄のジュゴンは、北限のジュゴンとして、さらには絶滅危惧種として保護をどうするかという問題が世界的にも問われている問題だというふうに思います。 この前、橋本大臣にも何かお手紙を差し上げているようなお話も聞いておりますが、アメリカの海洋哺乳類の委員会でも指摘をされているのは、航空基地、これは普天間基地の問題でありますが、航空基地をこの影響を受けやすい地域に置くことによって既に土壌侵食や他の活動の結果起きているジュゴン生息域の劣化を促進することが予想されると、大変懸念したことが指摘をされている。 まず私がお聞きしたいのは、代替施設協の主宰をされている橋本大臣が、この予備的調査の結果を踏まえて、ジュゴンの保護とこの問題についてどういうふうな方向で進められるというふうに考えておられるのか、その点での御見解をお聞きしたいというふうに思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) しばしばそのお手紙が行ったはずだというところから御質問をいただくんですが、私の自宅を調べましても事務所を調べましても議員会館を調べましても役所を調べましても、残念ながら私はいただけておりません。多分、員数外で相手にするに足りないんだと思っておられるんだと思います。 今、議員から五頭のジュゴンという言葉を用いられましたが、確認をいたしました個体数としては六体がございました。そして、そのうちで個別識別が可能でありましたものが五体。ですから、私どもとしては少なくとも五頭以上という言い方をこれまでもしてきたところです。そして、この前の調査結果というのを防衛施設庁の方から聞きますと、これまでにもその個体を確認した、あるいはその食跡の確認があったと報告されている地域と大体この調査結果は一致しているということでありますが、今回の調査結果を合わせましても確認例が非常にまれであること、恐らく沖縄本島近海のジュゴンの生息個体数は非常に限られたものなんだろうという想定はされているわけであります。 同時に、この普天間飛行場代替施設の整備に当たりまして平成十一年度末の閣議決定というものがございますが、環境影響評価を実施すると同時にその影響を最小限にとめるための適切な対策を講じるなど、ジュゴンを含む自然環境に著しい影響を与えることのないようにということがきちんと指示をされております。 また、三月六日の代替施設協議会の席上におきましては、この調査結果が報告をされましたのに対し環境大臣の方からも、海草藻場について、ジュゴンのえさ場としての機能も踏まえて藻場の保全に十分留意することが必要という御注意もいただきました。 私どもは、これから協議会で代替施設の規模とか工法あるいは具体的建設場所などについて総合的、具体的な検討を実施していくわけでありますけれども、こうした御指摘も踏まえた検討をしていくことになろうと今考えております。
○小泉親司君 私はきのうも外務大臣と防衛庁長官とも議論をさせていただいたんですが、この問題というのは、閣議決定でも指摘をされておられるのは大臣がお述べになったとおりなんですが、やはり保護をきちんと優先させて取り組む必要が私たちはあると。 例えば、ジュゴンの点ついては、アメリカの国防総省でも海軍でも、当事者、これから新しい基地を使うと言われる海兵隊、この基準においても、二〇〇〇年に海外基地の環境基準を見直しまして、沖縄のジュゴンも絶滅危惧種だからしっかりと保護を増進するようにというふうなことを決定している。これは、施設庁長官も今隣でうなずいておられるけれども、きのうの委員会でも施設庁長官もお認めになったことなんです。 特にジュゴンについては、いろんな知見について大臣がおっしゃられたとおりのことなんだけれども、つまり、百頭はいないだろうけれども、五頭から百頭ぐらいだというのがこの間の環境調査をやられているジュゴン研究会などの知見の結果なんですが、実際にジュゴン研究会の結果報告の中でも、やっぱり三カ月ぐらいの予備的調査じゃなかなか難しいと言うんですね、これの問題については。 例えば、ジュゴンというのは、このMMCの報告でもあるんですが、非常に成熟が遅くて、子供を産む間隔が三年から七年で、その繁殖可能性が非常に低いんだと、だから、絶滅危惧種として守るためには非常に長期の本格的な調査をやらないと、その結果を単純に見ることはできないんだというような指摘もあるんですね。 その点で、やはり私たちは、その保護を増進するという点では、どうも基地の基本設計、規模や工法など、設計した後アセスメントをやる、こういう方向じゃなくて、やっぱりこういうふうな五頭が、少なくとも五頭の絶滅危惧種が見つかった以上、もっと本格的な調査をすべきだ、こういうふうに思いますが、大臣はいかがお考えでございましょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) いずれにいたしましても、環境影響評価をきちんと実施していくということは変わりません。 その上で、これは別に私、議員とジュゴンで論争するほど専門的な知見を持っているわけではありませんが、私なりに調べてみますと、確かに、今委員が述べられましたように、北限のジュゴン生息地として百頭前後までが想定されている。しかし、その中で非常に今までの視認の例というのは少ないということを私は感じます。そして、過去にさかのぼる発見あるいは視認の報告というものも、まとめられたものを見てみますと、もしそれだけの頭数があるとすればどこにいるんだろうという感じがします。それから、本当に藻場で海草を食べたその量を調べた数字を見ましても、今まで言われております成熟した個体が一日に必要とする摂取量に比して非常に低いものしか発見をされていない。そうすると、その主たるえさ場はどこなんだという疑問も実は私も関係者に投げましたが、なかなか答えの返ってくる状況ではありません。 そして、議員が御指摘になりましたように、オーストラリア周辺に一万頭を超えると言われておりますけれども、北限のジュゴンとして沖縄県周辺というものに百頭前後が生息する可能性を指摘されている中で、余りにも実は視認例が少ないという気持ちがいたしますし、捕食したその藻場の量等を見ても、何か量の上で非常に少ないという印象がぬぐい切れません。 ですから、そういうことは私も知りたいんです。そして、環境大臣の方から先ほどありました御指摘も御披露いたしました。こうした点に十分な注意を加えながら、私どもとしてはこれからの事業を進めてまいりたいと思います。
○小泉親司君 大臣は知見がないと言いながら大分お詳しい見解を話されておられるんですが、その点では私も大臣と同じように、知りたいのであれば徹底した調査を継続しておやりになるという、ジュゴンの保護増進のためにそういうことをやっぱりやるべきだということを要求させていただきたいというふうに思います。 もう一つ取り上げさせていただきたいのは、北部訓練場の問題なんです。 この問題については、SACOの重要な内容の一つになっておる北部訓練場の一部返還、半分近く返還するわけですが、これのヘリパッドを移設する問題で防衛施設庁が調査をやられているんですが、防衛施設庁も、七カ所のヘリパッドを移転するということで調査をしたけれども、非常に特記すべき種、つまり絶滅危惧種などが多数発見されたと。沖縄の貴重なヤンバルクイナでありますとかノグチゲラですとか、そういうものが発見されていると。その結果、施設庁の報告では、十五カ所の既存のものも含めて調査をされるというふうな方向を出されております。 私が幾つかお聞きしたいのは、一つは、十五カ所という既存のものは一体どこにあって、それでどういう調査をするおつもりなのか、それから二つ目に、もし特記すべき種が、絶滅危惧種が発見されたというふうな場合はどうするのか、この点は今後やはり重要な問題だというふうに思うんです。 時間がないからまとめて御質問しますと、その調査結果の中で、私、防衛施設庁にお聞きしたら、自然に優しいヘリパッドはどこにあるか探すんだと。自然に優しいヘリパッドなんて私はそもそも存在しないというふうに思うんですが、やはりこの点では、SACOの重要な内容ですので、徹底的な調査と、ヘリパッドの中止はもとより、北部訓練場の全面返還という問題も視野に入れてこういう問題については対処すべきだという点を施設庁長官と最後に橋本大臣にお聞きをしまして、質問を終わらせていただきます。
○政府参考人(伊藤康成君) 北部訓練場におきますヘリコプター着陸帯の移設に当たりましては、北部訓練場の過半を返還し、もって沖縄県民の負担を軽減するという観点と、それから沖縄島北部地域、いわゆる山原でございますが、この自然環境の保全に最大限配慮するという観点が極めて重要であるという認識でございます。そういう意味で、環境影響評価法等の適用外ではございますけれども、当庁の自主的判断によりまして現況調査を行ったというところでございます。 その結果、今先生も御指摘のように、幾つかの貴重な種類というものが発見をされたわけでございますが、このような調査結果を踏まえましてさらに詳細な継続調査を今後二年ぐらいの時間をかけてやってまいりたいと思っております。 返還区域にあります七カ所を返還しない南の方に移そうという計画でございますが、その中で、現在ありますヘリパッドにつきましても、その周辺でも貴重な種類の動植物が見られておりますことから、そういうことも含めまして再度継続調査をしたいということでございまして、その結果として冒頭に申し上げましたような二つの要請を満たしていくような方法というものも研究してまいりたいというふうに思っている次第でございます。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、施設庁長官の発言されたことに尽きると思いますが、私は施設庁が既存のヘリパッドの周辺の環境状況も自発的に調査しようという、その姿勢を評価したいと存じます。そして、そういう中からよりよい結論が出てくることを私は心から願っております。
○小泉親司君 終わります。
○委員長(笠井亮君) 以上をもちまして平成十三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち北方対策本部、沖縄総合事務局及び沖縄振興開発金融公庫についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(笠井亮君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時四十一分散会