国土交通委員会 第2号
- 発言数
- 207 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2001/02/23
会議録
○赤松委員長 これより会議を開きます。 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、扇国土交通大臣から、国土交通行政の基本施策について所信を聴取いたします。国土交通大臣扇千景君。
○扇国務大臣 第百五十一国会における御審議に当たりまして、国土交通行政に取り組む基本的な姿勢につきまして私の所信の一端を申し述べ、委員会の御各位に御理解と御指導を賜りたいと存じます。 まず冒頭に、先般、JRの新大久保駅で起こりましたホームの転落事故につきまして、一言哀悼の意を申し述べさせていただきたいと存じます。 同駅におきまして、ホームから線路に転落した酔客を救助しようと、韓国人のイ・スヒョンさん、留学生でございますけれども、またカメラマンの関根さんが線路内に立ち入ったところ、折しも進入してまいりました列車にはねられて、三名全員が死亡するという痛ましい事故が発生いたしました。救助に入ったお二人が、みずからの犠牲を顧みない勇気ある行動の結果、不幸にもお亡くなりになったことにつきまして、大変残念であり、痛恨のきわみに存じております。 特に、韓国から希望を持って日本に留学されておりましたイ・スヒョンさんに、国境を越えたあの勇気ある行動に深く敬意を表するとともに、人命救助という基本的な理念を持ったお二人の貴重な人材を失ったことに対しまして、心から御冥福をお祈り申し上げる次第でございます。お二人が亡くなられたことに対して、お二人の死をむだにしない、そういう国土交通省として責任ある行動を果たすべく、省を挙げて、全力を挙げて努力してまいりたいと存じております。 また、既に起こってしまいました日本航空九〇七便と九五八便の異常接近事故につきましても、多数の乗客及び乗員の方々が負傷されたことはまことに遺憾でございますし、負傷されました方々に心からお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い御回復をお祈り申し上げたいと存じます。 この事故は、一つ間違いますれば大惨事となるということもございまして、国土交通省といたしましては、本件事故の重大性を認識し、事故の原因の速やかな究明のために、航空事故調査委員会において、事故発生後直ちに調査官を現地に派遣をし、調査に着手しております。 さらに、これと並行して、再発防止のために管制業務の実施状況を緊急に総点検し、その結果、幾つかの改善すべき事項があることも判明いたしました。事故後直ちに、航空管制官の訓練監督者に対する研修を速やかに実施するとともに、それを必ず実行するという決定をさせていただきました。さらに、緊急総点検の結果を踏まえて、訓練体制の強化、あるいはヒューマンエラーを防止する、そういう管制支援システムの整備、管制区域、航空路の抜本的な再編等必要な安全対策を検討し、結論を得たものから速やかに実施に移していくということを実行していきたいと思っております。 いずれにしましても、私どもは、本件の事故の重大性にかんがみまして、全力で原因の究明、また安全の対策に取り組んでいくという姿勢でやってまいりたいと思っております。 また、先日、ハワイにおいて海難事故が生じたことにかんがみまして、海上の安全確保及び警備救難体制の万全を期すべく必要な指示をいたしたところでございます。 これらの報告をまずごあいさつの冒頭にしなければならないということも、私は、今事態、大変残念だと思いますけれども、ひとつこうして委員会を開いていただいたことに対しまして、今後私どもは、改めて、国土の政策あるいは社会資本整備、あるいは交通政策等の総合的な推進を任務として国土交通省が発足いたしましたし、国土交通省の使命というものは、私たちは、国の人々の生命あるいは財産を守り、生き生きとした暮らしをしていただく、それを支える活力というものを、経済社会、日々の安全、美しく良好な環境、そして多様性のある地域を実現するということのハードとソフトの基礎を形成するということにございます。 二十一世紀の国土交通行政の展開に当たりましては、「人が動く、国土が躍動する。」というキャッチフレーズのもとに、我が国が築き上げてまいりました、要するに国際的な地位を確固たるものとして、内外の人々を魅了するような国際国家日本を構築していく、そして、そういう国際的にふさわしい日本の姿を見据えて戦略的な政策の展開を図ることが重要であると認識しております。 このような認識のもとに、私たちは、計画から事業まで一体的な行政の展開、総合的な交通体系の整備、社会資本の整合的、効率的な整備の推進を基本に、施策の総合的な、あるいは融合化を促進して、そして、国民の視点に立ったより質の高い行政サービスを、より低いコストでより早く提供することにより、今般の改革が国民のためによかったと言えるような、そういう国土交通省になりたいと努めてまいります。 また、地方ブロックの機関につきましても、地方整備局の設置と事務権限の委任など、機能強化、体制充実を図ったところでございますけれども、今後、地方懇談会の開催などを通じて、地域と連携しつつ、統合の実を上げてまいりたいと存じております。 我が国の経済、御存じのとおり、緩やかな回復を続けておりますけれども、まだ全体的には依然として厳しく、特に北海道では厳しい状況が続いております。 こうした中、引き続いて景気に軸足を置き、経済を自律的回復軌道に乗せることが最重要課題でもございます。補正予算を含めた平成十二年度予算の円滑かつ着実な執行に我々は全力を尽くしていきたいと思っております。 また、平成十三年度の国土交通関係予算につきましては、公共事業の関係費七兆二千五百十一億円、非公共事業費予算六千四百九億円、合わせて七兆八千九百二十億円を計上いたしております。予算総額におきましては前年度と同程度の規模の中ではございますけれども、日本新生プランの重要四分野への対応に加えて、事業間の連携など、統合のメリットを生かした分野への重点化を図ったところでございます。 また、新たに創設されます新住宅ローンの減税制度、そして住宅取得資金に係る贈与税の特例の拡充や、住宅金融公庫の特別割増貸付制度の延長等を図る法律案などによりまして、住宅投資の持続的な喚起を図ってまいります。 昨年、公共事業の抜本的な見直しの対象となりました百九十七事業の見直しを行いましたが、今後とも、事業評価の厳格な実施、そしてコストの縮減、事業間の連携等によりまして、公共事業予算の効率的なあるいは効果的な執行と事業の透明性の向上を図ってまいりたいと存じております。また、昨年成立いたしました公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の適正な運用に努めてまいります。さらに、二十一世紀の公共事業を進めるにふさわしい土地収用制度を確立するための法律案を提出するとともに、引き続き地籍の調査を推進してまいりたいと存じております。 また、国民本位の効率的で質の高い行政の実現のために、政策評価制度を全省的に導入してまいります。 さらに、地方分権、特殊法人改革など積極的に取り組むこととし、地域の自主性が生かせる統合補助金の充実などを通じて、地方分権の着実な推進を図ってまいりたいと存じております。 また、測量及び水路測量の世界標準化を踏まえました測量基準の確立、自動車損害賠償責任保険に係る政府再保険の廃止、倉庫業の参入規制の緩和、JRの完全民営化、気象業務に関する民間の能力の一層の活用など、規制緩和に係る施策を積極的に進めてまいります。 以下、当面の諸施策について具体的に申し上げさせていただきたいと存じます。 昨年は、有珠山、三宅島の噴火災害、そして神津島、新島及び鳥取県西部における地震災害、そして東海地方を中心といたしました豪雨等全国各地で災害が相次ぎ、私も現地に赴きましたけれども、被災者の方々に心からお見舞いを申し上げますとともに、被災地の一刻も早い復興復旧に全力を今後も尽くしてまいりたいと存じております。 水害に対します減災効果を高めるためにも、水防法の改正案を提出するとともに、ITを活用した監視、予測体制の整備、都市の地下空間等の浸水対策、あるいは防災公園の整備、密集市街地の整備改善等を図り、被害の防止に万全を期してまいりたいと存じております。 安全の確保は何よりも重要でございますけれども、航空事故に加え、鉄道事故についても、重大なインシデントも含めまして徹底した原因の究明体制を整備しつつ、再発防止に万全を期するために法律案を提出いたしております。 また、さらに、自動車運転代行業の業務の適正化のための法律案を提出するとともに、交通安全施設の整備などを通じて、交通安全対策の総合的な推進あるいは被災者救済の充実にも尽力してまいりたいと存じております。 覚せい剤等の密輸あるいは密航、海賊等の犯罪対策、あるいは海上の警備、監視体制の強化をこれからも図ってまいりたいと存じております。 次に、国民生活と経済活動の舞台でございます都市の新生を目指し、町の中心となるターミナル駅などの交通結節点の総合的整備や都市基盤施設の整備あるいは土地の有効高度利用、中心市街地の整備改善、大深度地下空間の活用方法の検討などを推進し、世界に誇れる都市づくりというものを図ってまいりたいと存じております。 都市の緑地保全と効果的な緑化を進めるための法律案及び市街化区域内の農地の計画的な住宅地への転換を進めるための農住組合法の改正案を提出するとともに、生活空間、公共交通機関のバリアフリー化を推進し、魅力ある生活空間の実現に努めてまいりたいと存じております。 あかずの踏切の解消など、踏切道の改良の促進のための法律案のほか、通勤通学のための鉄道の輸送力の増強、TDMの活用、あるいは都市内に通過交通を入れないための環状道路の整備による交通混雑の解消などを図っていきたいと存じております。 さらに、公共の賃貸住宅と福祉施設との一体的な整備を推進するとともに、高齢者の居住の安定確保に関する法律案のほか、新たな住宅建設五カ年計画を策定し、ストックと市場を重視した住宅政策を推進してまいりたいと存じております。 第三には、美しく良好な環境を保全あるいは創造するため、循環型社会の構築に向けた整備を強化してまいりたいと存じております。 NOx法の規制強化や適合車への代替推進などディーゼル車の排出ガスの対策に積極的に取り組むとともに、環境ロードプライシングの試行や、新たに創設されます自動車のグリーン化税制などによりまして、環境自動車の開発あるいは普及の促進など、それを進めてまいりたいと存じております。 建設廃棄物や自動車などのリサイクルの促進に取り組むとともに、放置艇の対策としては、小型船舶の登録を行うための法律案を提出いたします。 また、健全な水循環系の確立を目指した政策展開によりまして、渇水に強く、水と緑豊かな潤いのある社会の実現を図ってまいりたいと存じております。 さらに、海洋汚染の元凶ともなります安全環境基準を満たさない船舶の排除も図ってまいりたいと存じております。 第四には、国際的に競争力のある経済社会を支える基盤を着実に整備するため、高規格の幹線道路を初めとして、新幹線鉄道あるいは中枢・中核国際港湾、大都市圏拠点空港など、陸海空の交通ネットワークを計画的に整備していくほか、港湾、空港へのアクセス道路の整備など、交通連携の促進、または物流の効率化、海運、船員対策等、それらに取り組んでまいっていきたいと存じております。 また、不動産投資市場の活性化、不動産鑑定評価の充実などを進めてまいりたいと存じます。 また、さらには、IT革命を推進するために、光ファイバーの収容空間の整備によるファイバー・ツー・ザ・ホームの支援、あるいはGIS、地理情報システムですけれども、それの整備、また活用の推進、ETC、ノンストップの自動車料金システムですけれども、これを初めとするITSの積極的な展開、海上交通、航空交通システム、そういう交通システムの高度化に加えまして、電子入札や港湾のEDI、要するに電子情報交換の推進など、電子政府の実現に向けた取り組みを進めてまいりたいと存じます。リニアモーターカーやテクノスーパーライナーなど、世界に誇れる高度な技術の開発あるいは実用化にも重点的に取り組んでまいりたいと存じております。 第五に、各分野で国際的な対応がますます重要になっております。国際機関等における多国間の議論に積極的に参画する一方、国土交通分野における二国間の協議にも引き続き取り組んでまいりたいと存じております。 また、本年九月の世界観光機関総会、明年の初頭に行われます交通と環境に関する先進国国土交通担当大臣会合など、我が国で開催予定の国際会議の着実な準備を進めてまいります。 また、内外の観光交流を促進するために、海外観光宣伝の強化、東アジア広域観光交流圏の構想の推進、観光地のバリアフリー化等に取り組んでまいりたいと存じております。 最後に、多様で特色ある地域の発展を図るために、関係府省が一体となって地域の戦略プランの円滑な実施を図るとともに、多軸型国土構造の形成に向け、全国総合開発計画等の国土計画を着実に推進してまいりたいと存じております。 また、多自然居住地域の創造に向けた地域間の連携、交流の促進、観光を通じた地域振興にも取り組んでまいりたいと存じております。 豪雪地帯、離島、奄美群島、小笠原諸島、半島等の特定地域についても、生活環境や産業基盤整備などのハード、ソフトの両面にわたる施策の展開に努めてまいります。 北海道につきましては、積雪寒冷あるいは広域性に配慮した社会資本整備の推進を進めてまいりたいと思っております。比類なき自然環境を保全、活用した観光振興、そして安定的、効率的な食料生産基盤の整備、経済産業の新生、北方領土隣接地域の安定、振興、そしてアイヌの文化の振興などに取り組んでまいりたいと存じております。 また、近年の産業構造の変化などを踏まえまして提出いたしました新産業都市建設促進法等を廃止する法律案とともに、今後の地方産業の振興策のあり方を検討してまいりたいと存じております。 さらに、二十一世紀にふさわしい新たな国土計画制度の確立に向けた抜本的な検討を進めてまいりたいと存じております。 首都機能移転につきましても、今後も国会での御論議を活発にしていただいて、国民の御理解を得られるようにこれは推進していかなければいけない、また論議していかなければならないと存じております。 このほか、需給調整規制の廃止につきましても、今後、地域住民の日常生活に必要不可欠な生活交通の確保に万全の対策を講じたいと思っております。 以上、国土交通行政の推進につきまして私の所信の一端を申し述べましたけれども、国民の皆様の御期待と信頼にこたえ、一層の御理解をいただけますように、対話を重視し、かつ厳正な綱紀の保持になお一層努めつつ、引き続き諸課題に全力で取り組んでまいる所存でございます。 今後とも、委員長を初め委員各位の格別の御指導をよろしくお願い申し上げて、私の所信の一端にかえさせていただきたいと存じます。ありがとう存じました。(拍手)
○赤松委員長 以上で大臣の所信表明は終わりました。 —————————————
○赤松委員長 次に、日本航空九〇七便の事故について、政府より報告を求めます。国土交通副大臣泉信也君。
○泉副大臣 日本航空九〇七便の事故について御報告申し上げます。 まず、冒頭に、衝突回避をした日本航空九〇七便の機内で負傷された方々に対しまして、心よりお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い御快癒をお祈りいたします。 去る一月三十一日、十五時三十六分羽田発那覇行き日本航空九〇七便が、離陸約二十分後の十五時五十五分ごろに、静岡県焼津市付近約十一キロメートル上空において、釜山発成田行き日本航空九五八便と異常に接近しました。日本航空九〇七便は衝突回避操作を行い、その際、機内に負傷者四十二名が発生したため、同機は羽田空港に引き返し、十六時四十四分に同空港に着陸いたしました。 国土交通省としては、日本航空より乗客及び乗員に負傷者があるとの通報を受け、十八時三十分に航空局長を本部長とする日本航空機九〇七便対策本部を設置しました。 また、日本航空から乗客の中に一名の重傷者があるとの通報を受け、十九時五十分、航空事故調査委員会へ事故通報を行い、同委員会は直ちに調査官を現地に派遣し、関係者から口述聴取を行うなど調査を開始しております。 翌二月一日、本事故の重大性にかんがみ、関係団体に対して異常接近の防止策の徹底を通達するとともに、地方支分部局に対して、航空交通の安全確保を図るため、細心の注意を払って業務を遂行するよう指示しました。 一方、二月二日、担当航空管制官二名から事情聴取した結果、上昇中の日本航空九〇七便に対して、日本航空九五八便と取り違えて、降下指示を出していた事実が判明しました。この取り違えが直接の事故原因であるか否かは、現在、航空事故調査委員会において調査中でありますが、その調査結果いかんにかかわらず、航空管制官が指示対象機を取り違えたことは極めて遺憾であります。 事故の重大性にかんがみ、航空管制官の訓練体制の強化等について検討を行うべく、二月二日に、航空局長を委員長とする航空管制システム検討委員会を設置するとともに、第一回委員会を開催し、今後の再発防止の対応策を検討するとともに、翌三日には、管制業務の実施状況を緊急に総点検し報告するよう、全国の管制機関に指示しました。 また、五日には、国土交通省の緊急最高幹部会議を開催し、国土交通省一丸となって取り組み、原因究明及び今後の対応策の検討を行うこととするとともに、同日に緊急に招集した全国の航空関係の地方支分部局の長の会議においては、人間からミスを完全になくすことはできないという前提に立った上で、なお管制業務がどうあるべきかを真剣に議論するように指示しました。 また、八日には、扇大臣の指示を受け、担当航空管制官が勤務する東京航空交通管制部を視察し、約二百名の航空管制官等に対し、本事故を重く深く受けとめるよう訓示する一方、一航空管制官の問題としてとらえるのではなく、国土交通省全省を挙げて対処すべき問題としてとらえ、再発防止に向け、ともに知恵を出し合うよう呼びかけました。 さらに、九日に緊急に招集した全国の航空管制官の長の会議においては、三日に指示をした管制業務の緊急総点検の結果が報告され、幾つかの改善すべき事項があることが判明しました。 事故後直ちに、航空管制官の訓練監督者に対する研修を速やかに実施することを決定いたしましたが、さらに、緊急総点検の結果等を踏まえ、訓練体制の強化、ヒューマンエラーを防止するための管制支援システムの整備、管制空域、航空路の抜本的再編等必要な安全対策を検討し、結論を得たものから速やかに実施してまいることとしております。 いずれにいたしましても、国土交通省としては、本件事故の重大性にかんがみ、全力で原因究明と安全対策に取り組んでまいる所存であります。 以上、御報告申し上げます。
○赤松委員長 以上で政府の報告は終わりました。 —————————————
○赤松委員長 次に、平成十三年度国土交通省関係予算について概要説明を聴取いたします。国土交通副大臣高橋一郎君。
○高橋副大臣 国土交通副大臣の高橋一郎でございます。よろしくお願い申し上げます。 今般の中央省庁改革に伴い、新しく設けられました副大臣の責務は極めて重いものと受けとめております。 もとより微力でございますが、扇大臣のもとで、泉副大臣、今村政務官、吉田政務官、岩井政務官とともに、一致団結し、新しい国土交通行政の展開のため努力を重ねていく所存でございますので、委員長を初め委員各位の皆様方の御指導、御鞭撻を心からお願い申し上げる次第でございます。私のあいさつといたします。 国土交通省関係の平成十三年度予算について、その概要を御説明申し上げます。 平成十三年度一般会計予算に計上いたしました国土交通省関係予算額は、七兆八千九百二十億円であります。 このほか、自動車損害賠償責任再保険特別会計への一般会計からの繰り戻しとして所要額を計上するとともに、自動車損害賠償責任再保険特別会計、道路整備特別会計、治水特別会計、港湾整備特別会計、自動車検査登録特別会計、都市開発資金融通特別会計、空港整備特別会計及び特定国有財産整備特別会計について、それぞれ所要額を計上しております。 なお、北海道、離島及び奄美に係る公共事業予算については、当該地域の総合開発の推進を図るため、農林水産省関係予算等他省関係予算を含めて、国土交通省予算に所要額の一括計上を行っております。 次に、財政投融資計画については、当省関係の公庫公団等分として十二兆七千三百二十八億円を予定しております。 国土交通省といたしましては、以上の予算によりまして、我が国経済を自律的回復軌道に確実に乗せるとともに、豊かで活力ある二十一世紀の経済社会を構築するための基盤となる国土政策、社会資本整備、交通政策の推進等を図っていくこととしております。 特に、平成十三年度予算におきましては、予算総額が前年度と同程度の規模の中、日本新生プランの重要四分野を重視するとともに、国土交通省発足に対応して、融合、連携施策を一層強力に推進し、予算の重点化を図るなど、省庁統合のメリットが発揮できる分野に重点的に配分することとしております。 公共事業予算についても、その事業ごとの伸び率にめり張りをつけ、予算配分の重点化を進めるとともに、二十一世紀の豊かな居住の実現を図るため、平成十三年度を初年度とする第八期住宅建設五カ年計画の策定を行うこととしております。 また、公共事業の効率的、効果的な執行や事業の透明性の向上を図るため、費用対効果を含めた事業評価の厳格な実施やコスト縮減を行うとともに、地方整備局等への公共事業予算の一括配分制度の導入や統合補助金の創設、拡充など、地方のニーズをより一層的確に反映した公共事業の執行を図ることとしております。 次に、政策テーマ別の主要事項について御説明申し上げます。 第一は、都市基盤の整備であります。 国土交通省の発足に伴い、連携施策を展開し、都市の交通問題の抜本的な解決を図るため、鉄道駅等交通結節点の機能強化、あかずの踏切対策、交通需要マネジメント施策の推進等による都市部の交通混雑の解消、大都市における住宅供給及び地下鉄など都市鉄道の整備による通勤時間短縮と快適化、空港、港湾と道路等の連携の強化による物流の高度化と交流の円滑化に取り組むこととしております。 また、三大都市圏環状道路、大都市圏拠点空港の整備並びに中枢・中核国際港湾及び国際幹線航路の整備等による海上ハイウエーネットワークの構築を行うこととしております。 さらに、快適で美しい都市づくりや安全な都市づくりの実現を図るため、地域の創意工夫を生かしたまちづくりの推進、港湾、都市関連事業の連携、電線類の地中化等を進めるとともに、総合的な都市水害対策の推進や密集市街地の解消、防災公園の整備等を行うこととしております。 第二は、IT革命の推進であります。 情報ボックス等の整備や下水道管理用光ファイバー等の整備など、光ファイバー収容空間ネットワークの整備によるITインフラの整備を図ることとしております。また、高度道路交通システム、ITSの積極的な展開など、交通のIT化の推進、メガフロート情報基地機能実証実験の実施、気象情報、防災情報等の共有化など、防災分野でのIT化の推進を行うこととしております。 さらに、地理情報システム、GISの整備、普及の促進や、電子政府の早期実現に資する申請、届け出等のオンライン化、航空管制や海上保安の情報化などを進めることといたしております。 第三は、環境問題への対応であります。 窒素酸化物、NOx、粒子状物質、PM等を低減するための総合的対策として、沿道環境が特に悪い交差点における渋滞の解消等による沿道環境の改善を図るとともに、環境ロードプライシングの試行的実施など、環境への負荷の少ない自動車交通や道路利用を推進することとしております。 また、きれいな水、豊かな水を目指して水循環系の健全化、地球温暖化防止のための次世代技術の開発導入、廃棄物海面処分場、フロンティアランドの整備などを行うこととしております。 第四は、少子高齢社会への対応であります。 バリアフリー社会の形成を実現するため、駅とその周辺や公共交通機関、さらには、住宅、官庁施設のバリアフリーや積雪寒冷地における冬期バリアフリー化を推進することとしております。 また、高齢者向けの優良な賃貸住宅の供給など、総合的な高齢者住宅政策の展開、公団賃貸住宅と社会福祉施設等の併設、子育てしやすい住宅、居住環境の整備、生活路線の維持確保のための地域の公共交通の確保などを行うこととしております。 第五は、生活基盤の充実であります。 活力ある経済社会を創出する連携、交流を推進するため、高規格幹線道路、地域高規格道路については、それぞれ十八カ所、十七カ所の新規供用を図るとともに、整備新幹線については、既に着工した区間の工期短縮を図るとともに、三区間の新規着工を行うこととしております。また、地域の特色を生かした観光振興、訪日外国人の倍増促進を図ることとしております。 さらに、快適な暮らしを支える生活環境の向上を図るため、緊急渇水対策の強力な推進、生活基盤を守る雨水排水対策の推進などを行うこととしております。 第六は、安全の確保であります。 有珠山や三宅島等近年頻発している火山噴火、地震、豪雨等の自然災害に対する安全な暮らしの実現を図るため、火山災害対策、水害、土砂災害防止対策、道路防災、震災対策を推進することとしております。 また、事故多発地点における交通安全対策の集中実施による交通安全の確保、海上交通の安全確保や密輸、密航、海賊事案等への対応能力の強化など、海上保安体制の強化を図ることとしております。 最後に、日本新生プランに対応した調査研究等の推進であります。 地籍調査の推進など土地の有効利用施策の展開、観光情報提供システムの開発、シックハウス対策技術開発の推進、札幌周辺への研究開発機能の集積事業等を行うほか、世界規模の水危機への対応、水の有効利用方策の検討や、交通と環境に関する先進国国土交通担当大臣会合の開催など、国際協調の推進を図ることとしております。 以上をもちまして、国土交通省関係の平成十三年度予算についての説明を終わります。 よろしくお願い申し上げます。(拍手)
○赤松委員長 以上で平成十三年度国土交通省関係予算の概要説明は終わりました。 —————————————
○赤松委員長 次に、今村国土交通大臣政務官、吉田国土交通大臣政務官及び岩井国土交通大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。 まず最初に、国土交通大臣政務官今村雅弘君。
○今村大臣政務官 大臣政務官を拝命いたしました今村雅弘でございます。 主たる担当分野は、災害対策関係並びに社会基盤整備関係でございます。 諸先生方の御支援、御指導を賜りまして、業務が立派に遂行できますように、よろしくお願いいたします。(拍手)
○赤松委員長 次に、国土交通大臣政務官吉田六左エ門君。
○吉田大臣政務官 ただいま御紹介をいただきました、国土交通大臣政務官を拝命いたしました吉田六左エ門であります。 精いっぱい務めますので、委員の皆様の御協力、御指導をちょうだいできますようにお願いします。 ありがとうございます。(拍手)
○赤松委員長 次に、国土交通大臣政務官岩井國臣君。
○岩井大臣政務官 政務官を拝命いたしました岩井國臣でございます。よろしくお願い申し上げます。 主に北海道開発関係並びに国土関係の業務を命ぜられました。 委員長並びに各先生方の御指導及び御支援を賜りまして、精いっぱい頑張ってまいりたいと存じます。よろしくお願い申し上げます。(拍手) —————————————
○赤松委員長 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省総合政策局長風岡典之君、都市・地域整備局長板倉英則君、道路局長大石久和君、道路局次長峰久幸義君、鉄道局長安富正文君、自動車交通局長高橋朋敬君、航空局長深谷憲一君、航空事故調査委員会事務局長中島憲司君、海上保安庁長官縄野克彦君、内閣官房内閣審議官岩橋修君、外務省北米局長藤崎一郎君及び厚生労働省労働基準局労災補償部長佐田通明君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○赤松委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 引き続き、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、参考人として日本道路公団総裁藤井治芳君及び同理事妹尾喜三郎君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○赤松委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○赤松委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。赤城徳彦君。
○赤城委員 おはようございます。 自由民主党の赤城徳彦でございます。 大臣の所信、また、それに続く一連の報告に対して質疑をするわけでございますが、その前に、このところ事件、事故が続いております。そのことにつきまして、特に、さきのJR新大久保駅での事故の犠牲になった方々、日本航空のニアミス事故での負傷された皆様、また、さきにハワイ沖の海難事故に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げる次第でございます。 さて、これらの事故から我々は貴重な教訓を学び、二度とこういうことがないようにしていかなければなりません。 最初に、ホームからの転落事故に関してでありますけれども、既にこの転落防止対策についての指示がなされまして、非常停止押しボタンか転落検知マットを設置しなさい、あるいはプラットホームの下に退避用のスペースを設けるとかホームに上がれるようなステップを設けなさい、あるいはさくを設置しなさい、こういう指示があって、この整備計画を五月末までに出す、報告をせい、こういうことになっております。 この点について、ちょっと資料を見ていて感じたのですが、安全さくの整備状況がどうもまだJRの方が低い。これは明らかにJRの方が低いわけで、今回の事故もJRの新大久保駅でありました。この点をきちっと整備していかなければいけないと思います。また、ただ整備しなさいと言うだけではなくて、当然、後押しするための対策が必要ではないか、こういうふうに思います。 それからもう一点。飲酒をした、酒酔いで転落をした、こういうことでありまして、お酒を販売するかどうか、これについても指導をしてありますけれども、この自粛の可否を検討して、不適当であれば自粛しなさい、こういうことなんですが、これは、事業者の方にそれを検討せいというのはちょっと難しいかなと思います。むしろ、例えば、通常飲食をしないであろう通勤電車とか近郊の電車については販売をしない、長距離、主に観光に使われるものについてはよろしいでしょうとか、何か基準を示してやらないといけないのではないかと思います。 これらの点についての政府側の考え方をまず伺います。
○安富政府参考人 今先生の方から御指摘ございましたホームの転落の安全対策につきましては、先ほど御説明がございましたとおり、二月十九日付で、非常停止押しボタンあるいは転落検知マットの整備、あるいは退避スペースの確保、ホームさく等の設置の検討、注意喚起等を図るように指示したところでございます。ここらの指示の内容については、五月末日までに整備計画あるいはその検討状況について報告するようにしております。 そういう意味で、JRの方がなかなか対策が進んでいないのじゃないかというお話がございますので、JRに対しても、我々は、この具体的な整備計画、対応状況について十分検討して対策を練るように指導してまいりたいと思います。 特に、JR東、西、東海は、既に幾つか、当面やれることということで新聞発表等もしておりますが、これをさらに今後どう展開していくかということで具体的に指導していきたいというふうに考えております。 それから、酒類販売の自粛の問題でございますが、これは先生御指摘のように、長距離列車あるいは観光列車が通る駅、あるいは駅の周辺の状況、そういうことを考えて、いろいろ販売を自粛すべきかどうかということを事業者の方に検討するように申しておりますが、当然のことながら、我々としては、その自粛の検討の際に、特に通勤通学とかいったような非常に混雑する区間、そういうところについては、できればやめるような形でできないかということで今後指導していきたいというふうに考えております。
○赤城委員 ぜひ、この対策に遺漏のないように、一日も早くきちっとした対策がとられるようお願いをいたします。 次に、日航機のニアミス事故でございますが、私は、この両機と管制官との交信記録を見て、大変背筋が寒くなるような思いがいたしました。管制官というのは、もう間違いがない、絶対のものだ、こういうふうに一般の方も、私もそうですが、考えておったところが、やはり人間だからということもありますけれども、それにしても、基本的なところがきちっとできていなかったのではないかなというふうに感じました。 最初に、事故報告の中にもありましたけれども、ジャンボ機が上昇していた、この九〇七便に対して三万五千フィートに降下してくださいという指示をした、これが実は、DC10型機、九五八便に対しての指示を間違えてジャンボ機に出してしまった。ジャンボ機の方は、上昇していたところに降下の指示が来たので、普通だったらこれは疑問に感じるはずですが、そこを十分確認しないまま、降下の指示があったので降下をした。結果、両機が接近をしてしまったというところが一点まずありました。 その後も、これは最初に指示したのは習熟訓練中の管制官ですが、両機が接近して、今度は監督官が割って入ったのですが、この監督官が、九五七便に今すぐ降下を開始してくださいという指示をしました。九五七便というのはないわけで、九五八便か九〇七便か、どちらかです。両機とも指示の便名が違いますから、当機に対する指示ではないなというふうに感じたのでしょう。となれば、当然応答がない。管制官は、応答がなければ、これは伝わっていないということで、何かおかしいぞと気がつくはずなんですが、そのままになってしまっている。 その後も、監督官の方が、九五八便からの連絡に対して、九〇八便、了解しましたと、これまた便名を取り違えていますし、九〇七便の報告に対しても、九〇八便、了解しましたと、大変危険な状況になってその報告をしているのに、ただ、了解しました、了解しました、こういうふうな返答をしていて、およそ監督官らしくない応対をしている。 これは、大変緊迫して混乱している状況だということを差し引いても、基本的に、確認をする、口頭で確認をして、復唱して、それに対して了解をしたということでなければならない。それから、先ほど申しましたように、指示に疑問があれば、それを確認できるというふうな体制でなければいけない、こういうふうに思います。これは、基本的にそういうところはやっているはずだったのですが、指示が徹底していなかったのか、大いに反省しなければならないと思います。 このことに関して、機内で機長と副操縦士との間では意思疎通を密にしよう、こういうことで、クルー・リソース・マネジメント、CRMというふうなシステムができているそうでありますが、管制官と機との間、また管制官同士、ここら辺も、人間のシステム管理といいますか、そういうものをきちっとしていかなければならないのではないかと思います。それがまず一点であります。 それからもう一つ。航空機衝突防止装置、いわゆるTCAS、これについてなんですが、今回、この衝突防止装置が作動しました。それに対して、平常時は管制官の指示が優先します、衝突防止装置が働いたらそれの指示に従います、さらに、それに従うことが危険だというときには機長の判断に従います、そういう順序になっておりますが、両機が違う指示のレベルにあった。 例えば、一方は管制官が指示していて、一方は衝突防止装置が働いていたとか、一方は衝突防止装置が働いていてそれに従ったんだけれども、一方は機長の判断で動いた。今回はまさにそういうことで、機長の判断を優先して一方は降下した、一方は衝突防止装置の判断に従って降下した、それでまさにあわやというところのニアミスが起こったということですから、今どういう指示レベルにあるのかということが統一されなければならないでしょうし、それから相手方の機がどういう判断を今しているのか、機が実際に動いてから視認するのではなくて、機長がどういう操作を今したのかということが瞬時に相手方の機に伝わるというふうな、そういうことも必要なんではないか。 危険回避のレベルをどういうふうにそろえるのか、また相互にどういう連絡をとり合ってお互いの判断をフィードバックするのか、そういう点についても検討の余地があるだろう、こういうふうに感じました。 これらの点についてどういうふうに考えているか、伺います。
○深谷政府参考人 二点ほどあったかと思います。 最初の点につきまして、チームを組んで仕事をする場合のポイントでございますけれども、いわゆるクルー・リソース・マネジメントと言われておるCRM訓練、こういうものが先生御指摘のようにございます。 これは、現在では、クルーの中での乗員間の連携でございますとか、それから指揮統率、判断決定、そういったことの能力を向上させようということで、座学でございますとか、討論でございますとか、シミュレーター訓練だとか、こういったもの全体を組み合わせながらヒューマンエラーを防止していくということにする、それが大変有効であるというふうに言われております。 そういう中で、国土交通省でも、昨年の四月から、航空運送事業者に対しましては、CRM訓練の実施、こういったものが有効だということで義務づけをしてきておったところでございます。 今回の事故に関しまして、機長と副操縦士の間においてCRMが有効に生かされていたか、これにつきましては、具体的な事案の、今回の事故の関連でございますので、今後の事故調査の中で明らかにされていくのだろうと思いますけれども、翻って、管制官の方につきましては、通常数人で一つの単位としてチームを組みまして空域の管制を行っておりますので、やはりチームとしての意識、これが当然必要であるというふうに考えております。 したがいまして、今後は、航空管制官につきましても、さらにチーム意識の一層の向上に資するようにということで、CRMと同様の方策の導入などにつきましても検討していきたいというふうに考えておるところでございます。 また、航空機の衝突防止装置、いわゆるTCASに関しましてのお尋ねがございました。 航空機は、いわゆる計器飛行方式によって飛行しておりますときには常時航空管制官の指示に従うというふうになっておるわけでございますけれども、急迫した危難が生じたような場合には、機長はその危難防止に必要な手段を尽くすということになっておりますので、このような場合には航空管制官の指示に従わないということも許されておるわけでございます。 これによりまして、エアラインでは、それぞれ社内規定で、衝突防止装置の回避指示が発生した場合には、機長が回避指示に従うことが危険と判断した場合を除いて直ちに回避指示に従う、こういう考え方になっております。そういう定めになっております。したがいまして、最終的な判断は御指摘のように機長が行うというルールになっておるということでございまして、これは、例えばアメリカなんかにつきましても同様なルールで行われているということでございます。 また、こういったことについて瞬時に相手機にいろいろなことが伝えられるようなという御指摘でございますが、操作そのものが極めて瞬時の判断に基づいて行われるということを考えますと、瞬時にそれぞれの相手機等に伝えるというのはなかなか難しい点も現在ではあるのかなと。 ただ、今後、今回の事案にかんがみまして、いろいろな点を勉強しなきゃいかぬと思っておりますので、引き続き考えさせていただきたいと思います。
○赤城委員 例えはちょっと適当じゃないかもしれませんけれども、道でだれかとすれ違うときに、こっちによけようと思ったら向こう側も同じ方向によけちゃってぶつかっちゃうというような、そんなのに似ていまして、相手方がどっち側によけようとしているのかということをこちらがあらかじめわかっていれば、ああ、向こうはこっちによけるんだな、じゃあこっちによけよう、そんなふうな感じで、相手方機が今どういう行動をとっているか、どういう警報が出ているのかということを相互に把握するということもこれは大事だと思います。 それから、大臣からも既にお話がありましたいろいろな改善点について、空域、空路の再編とかレーダーとか習熟訓練のあり方とか管制システムとか、ぜひそういった改善点を一日も早く改善し、こういうことが起きないようにしっかりとした対策をとっていただきたいということを再度大臣にお願いをしておきます。 それで、時間も押していますので、ほかの施策について伺いたいと思います。 国土交通省という新しい体制になりましたので、特にそのメリットを、再編のメリットを生かせるような施策をこれからもやっていかなければならないと思います。 既に予算などで、例えば、鉄道駅と周辺市街地を一体的に整備していきましょうとか、あかずの踏切対策も、まさに道路と鉄道の一体的な取り組みが必要でありますし、港湾と道路の一体的な整備とか、もう既に取り組んでおられます。さらにこういう点、統合されたということを最大限生かしてやっていただきたい、こういうふうに思います。 それから、もう一つ大きな課題は、少子高齢化に対応して、新しいバリアフリー型の社会をつくっていくということ。これも、鉄道や住宅あるいは都市、それぞれについての対策を今とっていただいております。 私は、この考え方をさらに進めて、後からエスカレーターや何かを整備します、スロープをつけますということではなくて、初めから、どういう世代、どういう人にとっても利用しやすいように、道路や歩道、通路の幅はこういうふうにとりましょうとか、あらかじめスロープをつけた設計にしましょうとか、また住宅であれば、年齢やその構成とともに間仕切りを取ったりとか、階段についてこういうふうにできますとか、いわゆるユニバーサルデザインと言われるような、あらゆる世代、あらゆる人に対応できるように初めから整備をしておく、そういうことにさらに考え方を一歩進めていくということが大事だと思います。 そういう点について、大臣、どのように今後施策を進められるか、お考えを伺います。
○扇国務大臣 今赤城先生から御質問いただきまして、また叱咤激励していただいたと思っております。 少子高齢化社会に対しての今後の二十一世紀型の国土交通省のあり方、また国土交通省になって何が変わったのかと言われることに対しましても、我々は、政策面で、あらゆる面で気を配っていかなければならないと思っていますけれども、今あえて先生から例示をしていただきました。 要するに、今後、国土交通省になって、今までと違ったものは何ができるか、メリットは何なのかというふうなことを言っていただきましたので、私どもとしましては、その政策面におきましても、御存じのとおり、今先生がおっしゃいましたあかずの踏切というものを一体どの程度解消できるのであるか、またバリアフリーに関してはどの程度手当てができるのか、そういうのは大きな今年度の目標としてやっていきたいと思っております。 あかずの踏切と言われておりますいわゆるボトルネックというものも、大体全国で約一千カ所ございます。今ボトルネックになっています。我々は、そういうものを、少なくともそのうち約半数解消していきたい、そういうふうに考えておりまして、少なくとも十年間でこの一千のボトルネック解消というものを目標にして、予算化もさせていただきましたし、実行もしていきたい、そのように考えております。 また、今お話がございましたことでございますけれども、今後の国土交通省としましては、御存じのとおり、国土交通省になって今までと違ったことができるという大きなメリットは、少なくとも連結だと思います。そして、空港、港湾、道路、この一体化によって我々は二十一世紀型の日本づくりをしていきたい。そのためには、御存じのとおり、ヨーロッパ、アメリカ等と比べますと、インターチェンジから少なくとも十分で空港に行ったり港湾に行ったり、そういうのがどの程度できるかというのも、私は、国土交通省になって初めてできるという大きなメリットがあると思います。 ちなみに、御存じのとおり、十分でインターチェンジから空港に行ったり港に行ったりできるというのは、アメリカの場合は九八%達成しております。けれども、日本の場合は港湾からはまだまだできません。空港は、アメリカの九八%に対して日本は四六%、港湾に関しては、アメリカの場合は九三%ですけれども、日本の場合はわずか三三%という状況でございますので、私は、これは早急に解消していかなければならない、また国土交通省になったからこそできる政策であろうと思っていますので、頑張ってまいりたいと思います。 もう一点御質問がございましたけれども、要するに、バリアフリーをするためには、最初からユニバーサルできちんとデザインをしていくべきであるという先生の御指摘がございました。 もうおっしゃるとおりでございまして、今既に上りだけのバリアフリーのエスカレーターをつけているというところもございますけれども、今回は下りもつけなければならない。お足元の不自由な方は、上りよりも下りの方が不便だとおっしゃる方も大勢いらっしゃいますので、今回は下りの方すべて、今既に上りがついているものは下りもする。また、今おっしゃいましたように、ユニバーサルデザインということで、新しくつくる場合は上り下りとも最初からするというふうに私たちは考えておりますので、そのように実行してまいりたいと思います。 また、今赤城先生がおっしゃいましたユニバーサルデザインの中で、時間がありますので一、二例を挙げさせていただきますと、御存じのとおり、ファミリートイレというのがございます。大きなトイレにして、皆さんが子供を連れて入れるようにしよう。あるいはまた、段差のないワンステップの低床バス、それもユニバーサルデザインの一つでございます。 多く例を挙げる時間もございませんけれども、今おっしゃったようなことに関して、我々は、総合的な政策で国土交通省の政策として実行してまいりたいと思っています。
○赤城委員 大臣から詳細な、また力強いお話をいただきまして、ありがとうございました。 ほかにもいろいろな課題があって、それぞれ取り上げていますと時間が幾らあっても足りません。 最後に一つ。これは新しいテーマ、今日的なテーマで、ITということが言われております。このことについて特にお願いをしたいと思います。 全戸にファイバーを引いて、だれもが利用できるようにしましょうというファイバー・ツー・ザ・ホーム、これが大変大きな課題であります。ところが、幹線までは大体でき上がっているのですが、自宅のところまで、ラストワンマイルと言われるその最後のところがなかなか整備が進まない。 そこで、既にもう下水道管というのは各家庭まで全部つながっているわけですから、これをどう生かせるかということが大変大事であります。最初は下水道管理用のファイバーということで敷設しましたけれども、これを一般にも開放しましょうとか、一般の事業者が敷設できるようにしましょうとか、いろいろ改正をしてきました。ところが、総延長五十三キロと聞いていますけれども、まだ十分生かされておりません。 最初にこの光ファイバーをどう敷設するかという議論があったときに、民間主導でやるのか官主導でやるのかというふうな議論がありました。私は、民間活力を活用するのもいいんですけれども、例えば、道路と同じようなインフラですから、最初にある程度公共事業として一気に敷設してしまって、その利用を民間に開放するというふうなやり方もあるんじゃないかなと思っておりました。この下水道を利用するに当たって、あらかじめ光ファイバーを下水道整備と同時につくってしまいます、後はどうぞ御自由に、これは大変な大容量ですから多くの事業者が利用できると思います、そういうふうな形で一気に整備をするということも考え方としてはあっていいんではないかと思っております。 お答えは要りませんけれども、ぜひIT推進のために、道路の下の情報ボックスもありますし、あらゆる施策を総動員して、このIT化社会、世界に先駆けての実現を図っていただきたいと思います。 以上、要望して、時間が参りましたので質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○赤松委員長 赤城徳彦君の質問は終わりました。 次に、前原誠司君。
○前原委員 民主党の前原でございます。 扇国土交通大臣と、それから後ほど道路公団の藤井総裁に質問をさせていただきたいと思います。 まず、扇大臣に質問をさせていただきますけれども、今赤城委員に対して、国土交通省、つまり四省庁の統合のメリットというものをお話しされました。私が聞いていて、期待をする部分と、また余り理解のできない部分がございましたので、四省庁の統合の意義とか効果について少々議論をさせていただきたいと思います。 少々意地の悪い数字をまず挙げさせていただきますけれども、再編前の定員は、北海道開発庁、国土庁、運輸省、建設省合計して六万八千四百二十七名でございました。それで、再編後の定員は六万六千十二名になっております。ただ、その中に、独立行政法人へ移行している者が千八百六十六名おられまして、つまりは、再編に伴う定員の削減というのは百八人しかない、こういうことであります。 何も数を減らすことのみが統合のメリットではないと思いますけれども、今おっしゃっていたような施策の充実、あるいは別々にやっていたものを統合するということになれば、当然ながら人とか予算にその結果が見えてくるべきであって、それが一番国民にわかりやすい話であると思います。 そこに関して、統合したところだからということなのかもしれませんが、人それから予算については、予算もきょう御説明をいただきましたけれども、予算規模につきましてはほとんど変わっていない、こういう状況であります。この予算の概要、国土交通省からいただいた資料を見ても、しつこいぐらいに連携、連携ということで統合効果をアピールされている部分があるわけですけれども、少なくとも人と予算のところにはそれが反映をされていないのではないかというふうに思いますが、それについてお答えをいただきたいと思います。
○扇国務大臣 前臨時国会のときにも前原先生からいろいろお話ございまして、想定してお答えしたことがございますけれども、実際に国土交通省としてスタートして初めての審議でございますので、私は、前回にお答えしたプラスアルファというものがあろうと思います。 そういう意味で、今、人員の整理ができていないじゃないか、わずかこれだけではないかとおっしゃいますけれども、我々国土交通省は、陸海空、それに海上保安庁、気象庁等々、あらゆる国民の生命財産を守る基本的な大事な任務を負っております。 ですから、ただ削減したらいいというものではなくて、まず国土交通省、四省庁統合した機構というものはどうあるべきか、そういうものも私は昨年の臨時国会のときに先生にお答えして、国土交通省としてはこういうふうに四省庁連携していきたいんだというお答えをしたのを記憶しておりますけれども、少なくとも、今、国土交通省としてスタートして、この四省庁の統合の機構がいかにあるべきかという機構の確立というものがまず大前提でございまして、私は、人数を切るだけでそれが達成できたと思いませんし、よりこの機構を少数で確実にするということで行政改革の大きな道筋をつけるという今途上にあるということをぜひ御理解いただきたいと思いますことが一点。 もう一つ。予算に関しましては、昨年、皆さん方、本当に全会一致で公共工事の入札と契約に関する適正化法を通していただきました。少なくとも我々は、工事というものの必要性と、そして、よりそれを短期に集中的にする、予算は同じ額でも使うところが違うというふうに御理解いただき、この適正化法を利用しながら、活用しながら、むだなものを省いて、より必要欠くべからざるところへ集中的にするということによってスピードアップをし、スピードアップをすることによってコストダウンをする、そういう基本的な国土交通省の理念に沿って政策の実行をしてまいりたいと思っております。
○前原委員 多分、一般の国民からして、一緒になった、そして連携をした施策をより進めていくんだ、機構のあり方についてはこれから、途上であるということなんですけれども、そこまでは総論として理解ができても、先ほど申し上げたように、何も人員削減というものがすべてではないと私も思っておりますけれども、統合のメリットが出るのであれば、当然ながら人員削減というものはついて回るものだ、これは組織の論理としては当たり前だと私は思うんですね。それを棚上げして、一緒になった、そして連携した施策を進めていくということだけを言われても、私は国民には響いてこないというふうに思います。 それから、予算も変わっていないということに対して、いや、使うところを大きく変えたんだというふうなことでありますけれども、平成十三年度予算概要、国土交通省から出してもらったものの六ページ。つまり、国土交通省関係公共事業予算額の伸び率、ほとんど変わっていないじゃないですか。配分を変えたとかいうことでかなり大きなことをおっしゃっておりましたけれども、配分が大きく変わったのはただ一つ、新幹線だけ。これが二・一三倍。あとはほとんど一緒か、〇・九九とか〇・九八とか〇・九七あるいは一・〇九とか一・〇八ということで、ほとんど配分が変わっていないじゃないですか。 つまりは、おっしゃっていることは言葉の上辺だけのことであって、統合のメリットというものは、予算にもあらわれてきていないし、人員にもあらわれてきていないということの証左だと私は思うのですね。 よくお話をされる大臣ですので、私が話すことにコンパクトにお答えをいただきたいと思うわけでありますが、ここの一つの大きなポイントを私から少し申し上げましょう。 なぜ統合のメリットというものが予算とか人員に返ってこないのか。 今までも、建設省も運輸省もこういう役所だと言われていたのです。別に非難をしているわけじゃありません。局あって省なし、つまり、局がかなり独立性を持って、同じ省の中、建設省なら建設省、運輸省なら運輸省の中でも、かなりみずからの予算というものをしっかり持った上で、横の連携をとってやってこなかった役所というふうによく言われてきたわけであります。局あって省なし、課あって局なしということも言われていました。 そこの背景にあるのは何かというと、長期計画なんですよ。長期計画、つまりは、今、十六本の社会資本整備にかかわる計画があります。五カ年計画のものもあれば七カ年計画のものもある。こういったものがすべて、つまりは局の予算の裏づけとなって全部決定されているわけですよ、予算額が。一緒になったといっても、この長期計画の見直しをしていない。予算がついている。したがって、めり張りをつけたと言うが、めり張りがついているのは、ぼんと伸びている新幹線だけ。 つまりは、こういう長期計画があって、そのまた前提には全総という全国総合開発計画の中で、何年間で公共事業はこれだけ使いますよというものがある以上は、器を変えてもなかなか変わらない仕組みになっているんですよ。ここに手を突っ込まなければ、組織も変わらないし内容も変わらない。目先だけ、国民に訴える、これは連携していますよと、こういう形になっちゃうのですよ。根本を変えなくて変えることができますか。 この長期計画の見直し、あるいはこの敷居を取って一体化をするなどの大きな対策をとらないと、国土交通省の統合のメリットは僕は出てこないと思いますよ。大臣、お答えください。
○扇国務大臣 私は、今先生がおっしゃった今までの過去のことは別として、国土交通省として新しく出発した以上は、今までと違った形になるというのは、半年、少なくともこの通常国会で予算を通した後、見ていただければ出てくると思います。 また、それとともに、短く申し上げますけれども、今長期的とおっしゃいましたけれども、私は就任のときにも言っております、グランド計画、グランドデザインを出すんだ、全国土、どこにどうして何をする、いつまでにと。そのグランドデザインを示すことによって、多くの国民の理解と先生方の御理解も得られると思っております。
○前原委員 コンパクトな答弁ありがとうございます。 これからを見ていただきたいと。それはぜひ見させていただきたいと思うわけでありますが、私が質問した内容についてはお答えをいただいておりません。 つまりは、これから、統合のメリットとか連携というもの、あるいはスピードアップというものを図っていくということでありましたけれども、大枠の予算というのは、建設省、運輸省あるいは国土庁、北海道開発庁時代のいわゆる中長期計画というもの、それが、五年間ならこれで幾らこの分野、例えば道路なら道路、あるいは空港なら空港、港湾なら港湾、河川なら河川、こういうことで決まっているものがあるわけですよね。だから、そういう長期計画というもの、あるいはその前提となる全総なんかの見直しを行わなければ、これから見ていただきたいということで、それについては期待を申し上げておりますけれども、そういう根本を変えていかなくては、役所を一緒にしただけでは変わらないということを私は申し上げているわけです。 それについての大臣の所見を伺いたいということで御質問いたしました。
○扇国務大臣 変わらない、変わらないとおっしゃいますけれども、まず名前も変わりました。 やはり順序というものがございまして、私は、実行する場合にも、今回も、人員を削減していないとおっしゃいましたけれども、削減はしております。 今回は、少なくとも地方整備局というものが全国にできました。そして、皆さん御存じだろうと思いますけれども、先生のお手元に行っているかどうかわかりませんけれども、予算の中から、各地方への補助金は、少なくとも地方の整備局からその地方に補助金を出す。一兆円というものを少なくとも地方の整備局に任せるんです。そのこと自体も今までかつてないことでございます。補助金を一括して出すのではなくて、地方整備局から補助金を出していく、こういうことは今までかつてないことで、これ一つとってみても、変わったというふうにお思いいただきたいと思います。
○前原委員 名前が変わったのは当たり前でして、一緒になったんだから名前を変えないと役所の体というものはなさないわけです。 地方整備局の話をされました。私は、この地方整備局については余り評価していないのですよ。なぜかというと、東京に陳情に来るのを地方整備局に陳情に行くのに変わるだけじゃないか、そういう感じがするんですね。つまりは、国の機関としての地方整備局が権限を握って、地方整備局が逆に大きな権限を持ち過ぎるんじゃないかと首長が心配しているところはいっぱいありますよ、話を聞いていたら。 したがって、地方分権としての地方整備局なのか、あるいは東京に陳情に来てもらうのをやめて地方整備局で一括して受けるのかに変わっただけだったら、内容として何も変わっていないじゃないですか。変わったとすれば、どこに陳情に行くかだけ、それだけじゃないですか。
○扇国務大臣 私が申し上げておりますのは、陳情政治というものをやめたいということで私は努力しております。それは、陳情は必要ですけれども、陳情という言葉が私は嫌なんです。地域の御意見を聞いたり、地域のその気持ちをみんなで話し合うということを私は重視したいと思っております。 今、地方整備局に権限が集中するという先生の御意見ですけれども、私は、それをぜひ解消したいと思って、ちなみに申し上げますと、あしたから、あしたはまず中国地方の懇談会、そして二十五日は四国地方の懇談会、三月の二十四日は北陸地方の懇談会、同じく二十四日、西関東の懇談会、そして三月の二十五日には東北地方の懇談会、三十一日と、四月の二十一日まで全国の地方ブロックを私は回ります。それは、各ブロックの地方自治体の長、政令指定都市の市長さん、そして財界、議会の代表者等々で、そのブロックの意見を聞くために私が回るのです。 それは、今おっしゃったように、中央に陳情に行くのが地方整備局に陳情に行くだけではないかということではなくて、まず地方の意見を聞いて、そしてその地方の公共工事の必要性、これが必要だ、順番はこうしていただきたいということは、今後、地方の分権の本来の姿というものを確立していただきたいと思うために回るのであって、今から地方に権限が委譲しただけではないかと決めつけられることではないと思いますので、そうならないように私は努力してまいります。
○前原委員 努力はぜひしていただきたいと思うわけでありますが、言葉じりをとらえるようで恐縮な部分もありますけれども、地方の意見を聞くために地方整備局という形にしたということになれば、では、今までの建設省や運輸省の仕事というものは、それほど聞いていなかったのか、こういうことを言われかねませんよね。 もっと根本的な、もし本当に扇大臣が真剣に、陳情政治をやめたい、地域の細かな箇所づけまで国が口を挟む、そして、はしの上げ下ろしにまでああせいこうせいという話をする、こういうことをやめるためには、地方整備局をつくるのじゃなくて、財源と権限を地方に移譲してやらなきゃだめなんですよ。 つまりは、地方がみずからプライオリティーをつけて、どの公共事業をやりたいかということは地方の判断でやったらいいわけですよ。すべて、例えば空港なら空港、道路なら道路、あるいは整備新幹線なら整備新幹線、国のお金も出るし、また地方の負担も強いられる。しかし、国の負担がある以上は、あれもこれもということで、とにかく手を挙げていこうということになってしまう。あれもこれもできちゃって、総合交通体系がどのような形になっているかといったら、閑古鳥の鳴いている空港や港なんていっぱいある。つまりは、そういうところが本当に地方の声を、今までの役所、建設省、運輸省、ここは国土交通省ですから農水省も入れたいところでありますけれども、聞いてこなかった。 だから、その部分については、もし本当に扇大臣が陳情政治をやめたいとおっしゃるのなら、財源も権限ももっと大幅に地方に移譲していくべきじゃないですか。その形の中で国土交通省の定員というものを、単に今の仕事を残して、行革で国民の目が厳しいから減らすんじゃなくて、そもそも国土交通省のあり方というものを大きく変えていく中で、実際問題、この機構なり定数なりを見直していくべきだと私は思います。 この国土交通省から出していただいている予算概要の八ページ、「統合補助金の創設・拡充」。つまり、問題意識は持っておられるのですよ、今の役所の中にも。ただ、言い過ぎる部分があるかもしれませんけれども、エクスキューズであってはいけない。つまり、ここでやっているから、地方分権への流れは国土交通省も目配りをしていますよということじゃなくて、根本的に本当にこれをしっかりとやるという形に持っていかなくてはいけないと私は思っております。 今、陳情政治をやめたい、あるいは地方の意見を聞きたい、そういう意味で、地方整備局に大臣みずから回られて、これからいろいろとお話をされていくということでありますけれども、もし本当にそういうお気持ちがあるのであれば、もっと財源と権限を地方に移譲していく。ここの「統合補助金の創設・拡充」ということが盛り込まれているのであれば、この流れの中で、もう少しこの施策を拡充していくというのがこれからのあり方じゃないですか。 御答弁をいただきたいと思います。
○扇国務大臣 今おっしゃったように、本当に権限を移譲し、財政も地方に任せる。理想です。その理想に一歩近づくために、我々は地方整備局に今回は補助金も回そうということで、なぜなれば、御存じのとおり、先生は一番御存じだと思いますけれども、各地方がそれだけの受け皿体制ができているかどうかということ自身も私は今クエスチョンマークでございます。そのために私が参るのでございます。 昨年通していただいた公共工事の入札と契約に関する適正化法一つとってみても、その中に評価委員会をしなさいと書いてありましても、地方によっては、市町村等々で評価委員会もない地方もございます。 ですから、そういう意味では、今先生がおっしゃった、本当の地方分権というのは、我々国会議員で長い間論議していまして、理想ですけれども、理想にいきなりいけないものですから、私たちは、少しずつ、一歩ずつ確実に、地方の認識と我々の認識、そして地方への移譲というもの、権限と金額の移譲の受け皿をつくっていただきたいということで我々は努力しているということを御理解いただきたいと思います。
○前原委員 今の御答弁ならかなり私も、生意気な言い方でありますけれども、前向きに評価ができると思うのですね。つまり、地方整備局に国の権限を、中央に集中していたものを分散させた、しかし結果的に、国の出先機関だということではなくて、これから地方整備局を地方分権の受け皿にしていくための第一歩なんだということであれば、私はそれは評価のできる話だと思います。 ただ、問題は、その先の話だと思うのですね。いかにこれから権限、財源の移譲というものを、その地方整備局に仕事を任せる中でやっていかれるかというところが、国土交通省になった全体のグランドデザインの描き方だと思います。その先のことを伺いたいと思います。
○扇国務大臣 今先生にお答え申し上げたとおり、各地方自治体等々その受け皿がまだ完全ではない。 一つ例を挙げますと、この間の、悪くなったものを例に挙げるのはあれですけれども、第三セクターということで、リゾート法であんなに私たちが夢を持ってしたものでも、第三セクターで、地方は大丈夫だ、地方の財界もみんな推しますといってつくったものでも、いざとなったら何年かたって失敗した例もございます。 ですから、私たちは、地方の受け皿というものをきっちりしていただいて、本当に地元の皆さんの要求があるのなら、公共工事の必要性、ここにこういうものをつくりたい、あるいは順序はこうしたい、それも地方からぜひ決めていただきたい。そのために私が回るのです。 先のことを示せと言うが、まず私は、地方に丸投げするというのは逆におかしいと思いますので、地方の皆さんと一体になって二十一世紀型の地方分権の基礎をつくっていくという努力をしているわけでございます。
○前原委員 シーガイアの話をされましたけれども、それは宮崎県とかに私は気の毒だと思いますよ。 つまりは、大きく二つ問題点があって、リゾート法という法律そのものが大きな間違いであったという反省を、やはり政府、国会でやっていかなくてはいけないということと、第三セクター方式というものがどこに責任の所在があるのかということをしっかりとしないまま進めてきたというところに大きな問題点があって、決して宮崎県が財界も含めて力不足であったからああいうことになったということではないと私は思いますよ。そこは、変な例をとって、分権にいくにはいきなりいけないという理由づけに使わないでいただきたいと思います。 私は、もちろん、いきなり丸投げをしろなどということを申し上げているつもりはありません。したがって、「統合補助金の創設・拡充」という施策が盛り込まれているということは、だんだんこれから、公共事業についても、国が、小さなことまで、はしの上げおろしまで口を挟むのではなくて、金も権限も移譲していくその第一歩としていわゆる地方整備局というものをつくるのだということであれば、その先の話というのは、何もいきなりがけから飛びおりろという話じゃなくて、そういう計画をつくっていったらいいじゃないですか。 国土交通省というものができた、そしてこれから効率的な公共事業をやっていくのだということであれば、そういう先のこと、地方整備局に、国の出先機関としてできるだけ分権の発想を取り入れていくということであれば、その先の大臣の方向性というものを示す中で、そうすれば、優秀な方々がおられるのですから、計画を決めていって、どのものは地方に任せられるか、どれだけの財源を移譲していけるのか、そういう話になるはずじゃないですか。 それと、その前提となるのが、さっき申し上げた縦割りの長期計画、中期計画というもの、これを一たん見直さない限りは、いわゆる硬直的な予算配分というのは一切変わらない。その点については御答弁がなかったので、その先の話と、この中長期計画、つまりは、各セクターの仕切りを外せ、そういうことが分権の発想の第一歩だということについて、二点についてお答えをいただきたいと思います。
○扇国務大臣 先ほどお答えしたとおりでございまして、理想は理想、それは目標として持つべきだ、私はそう思います。 けれども、私は、後ろ向きの生活はしたくない。国土交通省は、新しくなって、二十一世紀型で目標を持ってするんだと、いきなり飛び上がれないものですから、私も地方整備局へ行ってその地盤をきちんとやってくださいと、そのために私は行くのであって、生まれた子供にいきなり歩けと言っても無理で、やはり、はいはいもし、そして手づかみで歩くようになっていくんであって、私は、二十一世紀型の最終目標は、今先生がおっしゃったように、確実な地方分権というのは我々の理想でございますから、その手だてをしている段階であるということを私は何度も申し上げました。
○前原委員 中長期計画について答弁ください。
○扇国務大臣 これも私、昨年から先生にお答えしておりますけれども、国土交通省になったらグランドデザインを出すんだということを申し上げております。そのグランドデザインをつくるために、グランドデザインをつくって、今するもの、十年、二十年かかってするもの、あるいは二十一世紀の最後にするもの、私はそういうグランドデザインをつくりたい。 そのためには、全国の地方整備局を歩いて、そして、地方自治体、あるいは今言った政令指定都市の市長さん、住民、財界の皆さんの意見を聞いてグランドデザインをつくろうということですから、この一月六日にスタートしてもうすぐにできるということではなくて、まず話を聞いて、意見を聞いてグランドデザインを早期につくりたいという、その基本計画に基づいた行動でございます。
○前原委員 中長期計画についての御答弁がないわけでありますけれども、基本的にはそれは変える気はないということだろうというふうに思います。 道路公団の総裁も来られていますけれども、もう一つだけ扇大臣に伺って、道路公団の問題に移りたいと思うわけであります。 政府・与党で公共事業の見直しということをされておりまして、積極的に政府も与党も公共事業の見直しをしているんだということをアピールされています。何度もひもとくこの予算概要の中にも、公共事業の見直しということで、「事業実施箇所の重点化の例」ということで、削減がこの表に載っておりまして、河川事業だと約五八%減とか、あるいは港湾事業だと三〇%減とか、空港事業だと約二四%減ということで、費用対効果、それからコスト圧縮の努力もされておりますし、その点については、私は、コスト圧縮については、本当にそれはお世辞抜きで、しっかりした方々が努力をされているというふうに思っております。 ただ、これだけ公共事業の見直しをして、件数の中止があるにもかかわらず、根本的に、行き着くところは、では額は減らさないのかね、こういうことなんですね。つまりは、先ほど申し上げました、平成十三年度、見直しの後にもかかわらず公共事業費はほとんど減っていない、変わっていないという状況であります。 では、公共事業費の見直しというものは一体何なのだ、また、ここの予算概要に書いてある、これだけいろいろ我々としては減らしましたよと皆さん方がおっしゃるものはトータルとして出てきていない、一体これは何なのだということなんですね。そこの整合性がとれていないことを大臣に御答弁いただきたいと思います。
○扇国務大臣 公共工事、丸投げだ、談合だ、ばらまきだ、むだ遣いだと、今まで何度も私はそのことに、公共工事の必要性というものをだれも評価していただかないのでは、二十一世紀、では社会資本整備は世界水準に達しなくていいのかという大きな問題もございます。 前原先生は前にも、公共工事はむだなんだということを私におっしゃいました。先生がむだだとおっしゃいましたけれども、少なくとも私は、どうしても私に公共工事のこれはやっていただきたいという陳情も、民主党の先生方から、党派を超えてその御意見は聞いております、例を挙げませんけれども、お名前も出しませんけれども。私は、先ほどのシーガイアも、名前はわざと出しておりません。 ですから、そういう意味では、必要不可欠なものはするけれども、むだなものは切るというのは当然のことでございますから、あえてそれを数字で出せと言われましても、細かい数字は今ここに参考人が来ておりますので回しますけれども、少なくとも我々は、むだなものは昨年与党三党で公共工事の見直しということで大幅に切っているということも先生は御存じの上でお聞きになっていると思いますので、むだを省くのは当然のことでございます。
○前原委員 政府・与党の逆宣伝の言葉をそのままおっしゃいましたけれども、民主党があるいは私が、私は社会資本整備の政策責任者でありますが、公共工事がむだだと言ったことは一回もありません。むだな公共事業はやめようと言っただけであって、公共事業がむだなどということは一言も言ったことはない。ここはしっかりと議事録に残していただきたいと思います。 今申し上げているのは、扇大臣と同じですよ。では、むだなものは削りましょう、むだなものは削って、そしていろいろなコスト縮減の話が書いてあるけれども、出てきている予算案が変わっていないじゃないですかと。つまりは、コスト縮減の努力をし、また談合によってのかさ上げをなくしていこうと。この間法案も通された、我々も賛成をした、そして、むだなものを削っていくということで、具体的な箇所まで挙げて、百八十七件中止ということでこれに書いてある、だけれども予算は減っていないじゃないですかと言っているのです。それについて答弁いただきたい。別に、個別の細かな部署を、どうのこうのを答弁してくれと言っているわけじゃありません、全体の話。
○扇国務大臣 御存じのとおり、公共工事には単年度でできるものもございません、長期にかかるものもございます。ですから、同じ金額でも、その金額で今までは六割しかできなかったものが八割まででき上がる、そういう工事の仕方もございます。 先ほど私は、国土交通省になることによってスピードアップをし、スピードアップをすることによってコストダウンができると申しました。ですから、今までの十年計画のものを八年に前倒しすることもできる。そういう意味では、公共工事の促進というものをやっていくということから、数字の上だけでは言えない。総トータルで見ていただきたい。公共工事をなるべく早く仕上げ、早くすることによってコストダウンできれば、地域の経済効果が上がるというふうに考えております。
○前原委員 今の大臣の言葉をいえば、もちろん単年度でできない公共工事がいっぱいあるのは私も知っています。その中で、形として、量としてあらわれてきていないのだということになれば、今の大臣のお言葉だと、将来は減るという話になりますよ。今の御答弁だと、将来は減るという話ですよ。
○扇国務大臣 工事によったら、でき上がったら予算はなくなるのは当然です。
○前原委員 ということは、むだなものを見直していく中で、あるいはコスト縮減をする中で、将来的には公共事業の額を減らしていく、あるいは減らしていくということよりも、事業を見直しているのだから自然に減っていく、そういうことですか。
○扇国務大臣 公共工事というものが、今先生が、細かいことじゃなくて総トータルで言ってくださいとおっしゃったので、私は総トータルなお答えをしているのであって、少なくとも公共工事が、社会資本整備というものが、日本でどの程度欧米の水準にいくべきなのか、もうこれで結構ですよとおっしゃるのか、その線引きであって、その線引きが、欧米先進国に追いついて日本の社会資本整備はもうこれで結構ですよとおっしゃったら、当然なくなっていくのじゃないんですか。
○前原委員 最後はそれで多分逃げられるのだろうというふうに思っていました。(扇国務大臣「逃げていません」と呼ぶ)私の見方からすると逃げておられるわけであります。 対GDP比でよくあるのは、日本の公共投資額というのは、狭義の公共投資額の定義で大体対GDP比六%ぐらいなんですね。それで、先進欧米諸国はどれぐらいかというと、大体一%から二%台。これは中山建設大臣のときにも議論しました。中山大臣は、なかなかあの方は博学なところもあって、ヨーロッパの資本の集積の話もされておりました。 しかしながら、我々は、単価の部分あるいは集積の部分を含めても、公共事業はアクセルを踏み過ぎて過大であると思います。だからこそ我々は、公共事業の見直しをやってきて、もう少し雇用をふやすとか、あるいは社会保障——社会保障などというのは、逆に、対GDP比でいえば公費負担分は欧米と逆転をして、大体日本は二分の一ぐらいですよ、対GDP比の割合が。公共事業が倍以上。だから、そういう逆転をしたものを我々は変えていきたいというだけであって、削減をしても、ほかのものを一生懸命やっていきますよ、だから額を変えませんよということでは、私は、この大臣には公共事業の見直しは期待はしない、それだけは申し上げたいと思います。 さて、道路公団について質問をさせていただきたいと思います。 まず、取っかかりとして、少し道路公団の具体的なところでお話を聞いていきたいというふうに思います。 質問にも事前に示させていただきましたのですが、東京湾アクアライン、これは大体予定建設費用が九千億円ぐらいでありましたけれども、最終的に一兆四千億円を超えた、そしてこれの通行量というものは当初予定の半分以下、こういうことでございまして、かなり経営が厳しくなってきております。そこで、京葉自動車道、東金自動車道のプール制をしいて、償還期限も延ばして何とかやりくりをしようとしているわけでございます。 この三つのプール制というものを、JHの決算ファイルというものを見させていただいて、数字をちょっと挙げさせていただきました。 東金自動車道路、京葉道路の収入が、平成十一年度が三百二十一億円、そして管理費というものが、管理費、金利、つまりは要った額ですね、これが百九十・九億円ということで、ここは黒字であります。しかしながら、東京湾アクアラインについては、その連絡道も含めて赤字でございまして、問題なのは、プール制にして、では、京葉、東金自動車道の黒字部分で東京湾アクアラインを賄えているかというと、賄えていないのですね。百九十九・七億円、つまり、プール制にしても二百億円ぐらいの毎年毎年の赤が出てきている、こういう状況に今なっているわけでございます。確かに、償還年度が来たときにとんとんになっていない場合については、準備金みたいなもので、それを取り崩してやるというケースはあるかもしれませんが、これは相当大きな赤字ですよね。 この三つのプール制、これはどうされるつもりですか。総裁、お答えをいただきたいと思います。
○藤井参考人 お答えします。 先生、もう百も御承知でございますけれども、千葉県、東京間の交通需要、これは非常に大きなものがございます。そのために、東京湾岸地域全体を考えて、国として、東京湾アクアラインを事業化し、つくり、そして現在使わせていただいているわけでございます。 その結果、現時点で、新たな全体の道路網と既存ネットワークの有効活用という観点で、道路機能の改善と沿道環境の改善という視点を入れて、関連道路プール制の適用を含めて事業変更申請を行って、お認めいただいたわけでございますが、その中で、このアクアラインの事業についても、料金を千円値下げさせていただいて、そして全体として採算がとれる、こういう見通しを持っております。その際に、資金コストを三%、そして償還期間を五十年としたのは、先生御承知のとおりでございます。 なぜこういうことをしたのかという一つの引き金として、私どもが特に気になっておりましたのは、この計画を立て、でき上がったときまでの状況では、房総地域を含めて、いろいろな事業がもっと展開していくであろう、こういう前提がございました。経済活動も地域開発ももっと進んでいくだろう。ところが、御承知のように、世の中の情勢が厳しくなってそういうものが抑えられてきました。その結果、この東京湾アクアラインの利用効率も落ちてきたわけです。 その例を具体的に一つだけ申します。 今回、成田の二期がいよいよ目前に近づいてまいっております。あるいは、来年はワールドカップもございます。そのときに、成田から、例えば東京方面は、東関東自動車道と京葉道路を現在使っているわけでございますが、今、市川—船橋断面で三十二万台の交通量がございます。ということは、一車線で一日一万八千台通っているわけでございます。このことが環境問題を、あるいはいろいろな問題を起こしております。では、ここの断面交通量をふやせればいいわけですけれども、もう地域の状況からそういう計画も事実上難しゅうございます。 そこで、房総半島、千葉県全体として、これをうまく地域全体として活用したいという知事と、あるいは県議会からの御要望もございまして……(前原委員「質問にだけ答えてください」と呼ぶ)はい。ということもございまして、それで今回の、現在使っているような京葉道路と、そして千葉東金道路等々と一体となったプール制をとって、償還の見通しを立てて、現在その推移を見守っておるというところでございます。
○前原委員 だから、プール制でその償還計画を立てて推移を見守っているのじゃなくて、プール制にしても年間二百億円の赤字が出ていますね、どうするんですかという質問をしているんです。あなたへの質問全部むだ。どうするんですか。その一点だけ答えてください。
○藤井参考人 一つの断面だけで二百億円というのが現在あるのは承知しておりますけれども、私どもは、五十年間で全体が採算がとれるという長期的な見通しで事業を展開させておりますので、その中でその問題も十分解決し得るという見通しを持っております。
○前原委員 そうしたら、ここで資料要求をさせていただきたいと思います。 今、総裁が、五十年というタームでは、今単年度では二百億円という赤字が出ているけれども、五十年というもので見ればちゃんとそれはうまく合うんだ、償還できるんだ、こういう話でありました。 その試算の根底になっているいろいろな数字、つまり、経済成長率をどう見込んでおられるのか、あるいはその地域の人口動態をどう見ておられるのか、通行量をどう見ておられるのか、その点の試算のもとになった資料を提出していただきたい。委員長に要請をいたします。
○赤松委員長 藤井総裁、いいですか。
○藤井参考人 はい。
○赤松委員長 わかりました。
○前原委員 それでは、そういう資料をぜひ見てみたいものであります。お願いをいたします。 それでは、同じように、誤解なく、していただきたいわけでありますが、高速道路というものは、今まで非常にうまい形で整備をされてきたと私は思います。つまりは、国費だけでは、あるいは税金だけではなかなか、多大なお金がかかりますので、利用者からも負担をしていただく、そしてまた財政投融資などから借金をして、そしてその通行料収入でそれを返していく、そういったやり方というのは非常に私はうまくやれたと思いますし、高速道路というものが、日本の経済発展に対しては相当大きな役割を果たしてきたんだろうと思っております。 そういう意味で、今までのことと、ただ、きょうちょっと心配しておりますのは、将来のお金のことなんですね。将来のお金のことを私は相当心配をしております。 一つの指標としてありますのは、昔つくったものはかなり採算性がとれている。私は京都でございますけれども、京都を通っている名神高速道路というのは、これは中央高速道路の西宮線というんですね。これについては、今、百円もうけるのに十八円でしたか、かなり安い額ですね、そのぐらいで済んでいるということであります。西宮線、十八円ですね。中央自動車道西宮線、これは名神高速道路であります。東名高速道路につきましても十五円、つまり百円もうけるのに十五円しかかかっていない、こういうことでございます。 しかし、新たにつくり始めたものは百円もうけるのに百円以上のお金がかかっておりまして、いわゆるプール制において何とか全体としては半分でそれがうまく回ってきているということでありまして、もしここで、道路建設をやめて返していくという計画を立てれば多分うまくいくんだろうと思いますが、これからは相当大変なんじゃないかというふうに思っております、新しいものをつくっていくのは。地価も違いますし、人件費も違うし、工事費も違うということで、大分お金がかかってくるんじゃないかと思うのですね。 そこで、これは、つくるべきではないとかどうのこうのという話を除外して、一番我々が危惧をしているのは、一番お金がかかるであろうと思っている第二東名、第二名神なんです。あったら便利であろうということは間違いないことでありますけれども、これをつくったときに果たして、今、百円もうけるのに、全体のプール制で高速道路が五〇ということで何とか償還ができるだろうという見込みになっておりますけれども、これで果たして将来返していけるのかということを非常に心配をしております。したがいまして、第二東名・名神の総工費、通行台数見込みとその根拠、償還計画について、具体的にちょっとお話を聞かせていただきたいと思います。 高速道路整備の流れというのは、道路公団さんからいただいたハイウエーリポート二〇〇〇にも書いておりますけれども、まず基本計画策定に必要な調査をやるということで、路線の比較検討もするし、交通需要の推定や経済的効果の検討もするということでありますので、箇所ではなくて、第二東名、第二名神の全体の総工費が幾らかかるのか、幾ら通行台数が見込まれるのか、償還計画はどうするのか、そういうところの数字をお示しいただきたいと思います。
○藤井参考人 第二東名・名神、現在整備計画が出ておりますのが四百五十六キロでございます。このうち、実施計画認可を受けて私どもが事業しておりますのが四百七キロでございまして、その事業費は九兆五千億でございます。将来の交通量につきましては、二十年後の二〇二〇年ごろには、海老名—神戸間が供用しているものということで、平均断面交通量を一日約五万台となるものと見込んでおります。 この推計は、私どももやりますが、この計画そのものが、もともと国土開発幹線自動車道計画の整備計画のときに全体の償還計画をチェックし、そして施行命令を出すときにチェックし、そして概算要求をするごとにチェックをしてやってきております。そのときに使われる一つの数字でございます。 こういうことで、私どもは、全国の路線を一体として償還する、プール制のもとに償還をするという仕組みでございますので、この第二東名・名神を含めて、現在整備計画が出されている全区間、九千三百四十二キロでございますが、これにつきまして、業務執行の効率化とか、建設費、管理費の節減とか、こういうものとあわせて、政府出資金、利子補給金等の充当をいただいておりますが、現在の料金水準を上げない、その水準のもとで十分償還計画がとれるということを前提に今事業をさせていただいております。
○前原委員 そうなればいいわけでありますけれども、先ほどの、東京湾アクアラインの話をさせていただきましたけれども、五十年間で見てもらえればちゃんと大丈夫ですよという総裁の御答弁でありましたので、そこについては資料も出していただいて、その発言には責任を持っていただきたいと思うわけでございます。 このプール制というのは、一つ厄介な問題がありまして、個別の路線、計画されているものも含めてでありますけれども、かすんじゃうんですね。つまり、全体のプールに入れちゃって、悪く言えばごまかしがきくわけです。要は、換算起算日というものをどんどん先送りしていく中で償還計画が先送り先送りされていって、本当に償還できるのかどうかがよくわからない、こういうところに大きな問題点があると思っています。 私の、ど素人の見込みでありますが、先ほど申し上げましたように、現段階で道路建設をやめて、そして今までの借金、ここに借金が書いてありますね、かなりの大きな額に及んでいますよね。資産総額が三十七兆四千二百二十三億円で、その中の道路資産、つまりは、かかった借金三十二兆二千八百四十億円と、工事中の道路資産、この道路資産という書き方もやめてもらいたいのですが、四兆四千二百二十九億円。つまりは、全体でかかった費用が三十六兆七千六十九億円で、返したお金、借入金の返済に充てた額が八兆六千三百五十三億円ですから、それを引いた額、およそ二十八兆円が借金として今残っているわけですね。今建設をとめればこれを何とか返していけるのではないかと思います。 先ほど申し上げましたように、これからつくる道路というのは、先ほど、第二東名、第二名神の総工費用、九兆五千億円とおっしゃいましたけれども、とてもこれでつくれるはずはないと私は思っています。つまりは、そこの資産の問題と通行量見通し。通行量見通しだって、さっきおっしゃった東京湾アクアラインだって大きく違うわけですよ。かなり違う、この数字については。 東京湾アクアラインの話をして申しわけないですけれども、例えば推定交通量、平成九年、一日の台数二万五千四百六十八台、これが推定交通量であるけれども、実際に走った平均は幾らだったかというと一万一千八百七十六、四六・六%しかない。推定交通量の半分以下。平成十年はもっとひどい。二万八千七百二台、つまりは、ふえると見込んでいたのが、実際に走ったのが九千九百九十六、三四・八%まで落ちていて、平成十一年は、また伸びると見込んで三万一千五百八十一台、しかし実際は九千六百四十七台ということで、推定交通量の三分の一以下ですよ。三〇・五%。 つまりは、今の道路公団の持っておられる資産が本当に信頼できるものなのかどうなのかということを、情報公開を相当していただいて、我々が鉛筆をなめながら、人口動態とか経済成長率とかいうものをしっかりと調べた上でチェックする必要がある。先ほど総裁がおっしゃった話は、私はそのとおりだと思うのですよ。今までの手続はしっかり経ておられる。しかし、先ほどの扇大臣の話にもありましたように、計画を立てて、そしてやり始めるまでに時間がかかる、やり始めてから完成するまでに時間がかかるということで、私は、いわゆる高度経済成長の前提のもとでこの推計がなされた可能性がかなり高い、このように思っています。 したがって、これも道路公団総裁にお願いをしたいわけでありますが、整備計画が九千三百四十二キロ、今できているのが大体六千七百キロぐらいですか、そのぐらいですね。ですから、まずは、整備計画の九千三百四十二キロから六千七百キロを引いたものについて、今建設中あるいは計画中のものについて、幾ら総工費がかかるのか、そしていわゆる通行台数見込み、そしてどういう償還計画なのか、そして交通需要の推定、そしてそれは換算起算日はいつか、そしてどのような償還計画を立てるのか、個別の路線についてすべて資料を提出していただきたい。その中で我々は、その資料を見させていただく中で、このままのやり方で大丈夫なのかどうかという判断を国会で責任を持ってやらせていただきたい。その情報が欲しいのです。答弁をいただきたいと思います。
○藤井参考人 二点についてぜひお答えさせていただきたいと思います。 まず高速道路は、事業を実施し、毎年予算をお認めいただくという段階で、先ほど言いましたように、国の計画として整備計画をつくるときに一回採算性のチェックをします。それから、施行命令を国が道路公団に出すときに償還計画のチェックをいたします。それから、毎年概算要求をするときにチェックをいたします。それから、予算が決定した際にもまたチェックをいたします。そのときに、交通量であるとか、金利であるとか、こういったものは変動いたしますから、そういうものの変動要因を入れて全部チェックをいたしております。そういう仕組みの中で私どもは仕事をしている、こういうことをまず言わせていただきたいと思います。 それから、二点目。今先生からいろいろと数字について言われましたが、それらについては、早速まとめて先生のお手元に出させていただきたいと思います。 私どもは、こういった財務内容等、財務諸表とか事業報告書とか路線別の収支状況表とか、こういったものは広報誌のハイウエーリポート、年報あるいはインターネットで公表しております。しかし、さらに、十三年度からは財投機関債を発行させていただきますので、当然、民間の有価証券報告書に準じた新たな情報公開資料の作成もしなければならないと思って、その準備もいたしております。そういうことで、私ども、なるべく大勢の方々に誤解がないように、しかも、ちゃんとチェックをしてやっているのだということを理解していただいて仕事をしませんと、私どもはそういう国の指示において仕事をしている立場でございます。 最後に、三点目。ちょっとだけつけ加えさせていただきますと、そういう償還計画の中で、高速道路全体の収入と費用の比率を見ますと五〇%ということで、その差は償還準備金として借入金の返済に充てさせていただいております。さらに、先生が先ほど数字で言われましたが、営業中の高速道路の資産総額二十七兆四千億でございますが、それで償還準備金の累計は八兆四千九百億でございます。そこで、資産総額と償還準備金の比率、いわゆる償還率ですが、これは、十年度は二九%でしたが、十一年度は三一%ということで、これらも、毎年そういう償還計画をチェックすることからこのような形のものになってきていると思っておりますし、これからも、厳しくすることを旨としてやってまいりたいと思います。
○前原委員 確認で恐縮なのですが、今総裁のおっしゃったことは十分理解はしております。ただ、チェックをする際に、プールで今までチェックをしているわけですが、つまりは、プールだとよくわからない。そして、換算起算日がどんどん先延ばしになって償還期間も延びるという中で、個別の道路の採算性というものが薄められて、そして将来的に国民負担が、ふたをあけたときにどんとのしかかってきたということではこれは大変なことだということで、今申し上げたのは、今建設中あるいはこれから建設予定のものも含めて、その見通しですね、需要見通し、交通量、総工費、償還計画、それをすべて明らかにしていただきたい。こういうことでありますけれども、それはやっていただけるのかどうか、もう一度済みません。
○藤井参考人 今のことにつきましては、公団の立場は、施行命令を受けてから以後の立場でございますので、国土交通省と十分御相談して、それぞれの立場でできることをさせていただきたいと思います。
○前原委員 それはおかしいのじゃないですかね。つまりは、一つ一つの路線の決定というもの、予定路線を立てて基本計画を決定し、環境影響評価というものを国土交通省の中でやっていくわけですよね。その中で、国土交通省と相談をしてということではなくて、そうしたら、総裁、これは国土交通省が明らかにする、扇大臣がそれについては明らかにするというお答えを扇大臣からしてくれと、そういうことですか。
○藤井参考人 高速道路の全収入というのは、先生も百も御承知のプール制でやっております。それは、先につくったところだけが得して、後でつくったところは、待っていてかつ損してしまう。こういうことではだめですから、国民がひとしく、みんな痛みも利益も分け合う、こういう前提でプール制でやっております。 したがって、収入も、その中で内部補助といういろいろな仕組みがございまして、先生御承知のように、それについても過度にならないように、今二分の一以下、こういうことになっておりますが、そういう償還の状態というものにつきまして、私どもでできるだけの努力をさせていただいて、先生のお手元に出させていただきたいと思います。 なお、私どもが事業をしておるという路線は施行命令を受けた路線であるということだけは追加させていただきます。
○前原委員 ちょっと頭が悪いので最後のところはよくわからなかったのですが、総裁のおっしゃっていることはよくわかっているのです。要は、プール制になっていて、最初につくったものは費用が安く済んでいて、後でつくるものは金がかかる。だから、もうかっているところから内部補助という形で、そして二分の一を超えない形で何とかそれを後発部隊に充てていくんだ、だからプール制をしいているんだ、こういう話ですよね。それはよくわかっているのです。 それで、つまりは、内部補助ということも各路線で決めているわけですよ、各路線で。三%ルールというのも各路線で決めているわけです。各路線の見込みとか実績は出してもらっていますよ、もうハイウエーリポートで、実績は。私が心配しているのは、これからのことを心配しているのです。これからのことをです。 何度も申し上げているように、今やめたら、建設中のものをすべてやめたら、六千七百キロですか、ここであとの二十数兆円の負債は多分返していけるだろう、今のルールの中で。しかし、これから新たにつくり続けますよね。整備計画だけでも九千三百四十二キロ。これから二千キロ以上つくらなきゃいけない。基本計画では一万一千を超えるわけですよね。その中にあって、果たして今のやり方でいけるのかどうか。 さっきおっしゃったように、機関債もこれから、これからというか、今までも道路公団さんが発行されているわけでありますけれども、財投改革においてけじめをつける中で機関債を発行させるという言い方をあえてさせていただきますが、機関債を発行される中で一番大事なのは、くどいようだけれども、各路線がどのぐらい金がかかって、そしてどのような収支状態になるのかということを一つ一つ明らかにしていかないと、プールでどんぶり勘定にされるとよくわからない。 だから、事細かな、今建設中、これから建設されるものについて、機関債を買われる人も含めて、国会で議論する者も含めて、我々が判断できるような資料をしっかりと公団として出してください、こう申し上げているわけです。それについてはよろしいわけですね。
○藤井参考人 先生、くどいようでございますが、今のいろいろな推計方法、いろいろな方法がございますから、その中で可能な限りの努力をさせていただきます。
○前原委員 出していただいたもので納得しなかったら、また質問をして出していただくようにいたしますので。 以上で終わります。
○赤松委員長 以上で前原誠司君の質問は終わりました。 次に、細川律夫君。
○細川委員 民主党の細川律夫でございます。 国土交通委員会になりまして初めての審議、この場で質問ができることを光栄に思っているところでございます。 先ほど扇大臣の方から所信表明がございました。ただ、私は、森内閣の一員であります扇大臣がこれからの日本の国土交通政策についての所信を述べられておりますのを、複雑な心境で聞いておりました。 今、森内閣の支持率は、報道ではいわばもう一けた台になっておりまして、これはもう国民の大多数の方が森内閣の退陣を願っているということでございます。したがいまして、森内閣の一員として扇大臣が所信を表明されましたけれども、しかし、この所信に対して、国民の方から見ますといま一つ信頼ができないのではないかというふうに私は率直に感じるところでございます。予算が成立をしましたならば、森内閣は、森首相は辞任というような観測もあるわけでありまして、それでは次の政権がどういうものになるかということにつきましても、これまた不透明でありまして、国民の政治に対しての不信というものはますます高まっているところでございます。 そこで、扇大臣にお伺いしますけれども、こういう状況になっておりますことについて、連立を組んでおられる保守党の党首でもあられる扇大臣は、どのようにこの事態を認識しておられるのか、また森総理の進退についてはどのように考えておられるのかを、まずお伺いいたします。
○扇国務大臣 今、細川先生から、委員会で審議できるのがという大変謙遜したお話がございましたけれども、この百五十一回国会が一月の三十一日に開会されました。るる事情はあろうと思いますけれども、きょう二月二十三日、初めて国土交通委員会が開かれました。 私は、そういう意味では、少なくとも国土交通省が一月の六日にスタートしたものですから、一月の三十一日に国会が始まりまして、一日も早く皆さん方に所信を聞いていただきたい、また皆さんとお顔合わせをして、二十一世紀の新しい日本のあり方というもの、国土交通省を含めて各先生方の真摯な御意見もいただいて、国土交通省というもののあり方を探っていきたい、そのように私は念願もしておりました。やっと、二月二十三日という日にちになってしまいましたけれども、きょう私が所信を申し上げるのも、私、申し上げる前にも、いささか日がたち過ぎているなと気にしながら所信を申し上げた次第でございます。 私は、そういう意味では、本当に、今後、残された日にちの中で、国土交通委員会として、特に皆さん方の、先生方の貴重な御意見を国土交通省の二十一世紀のグランドデザインに反映していきたいというのが原点でございますので、活発な御論議をぜひお願いしたいというのが第一点でございます。 それから、今の現状をどう見るかというお話がございましたけれども、私は、本当に嘆かわしいといいますか、支持率の低下というものをどうこうということではなくて、昨今起きております事例、国民の皆さんが新聞、テレビを見て、またか、そういう気持ちをお持ちになる事例が多過ぎる。また、政治家がまた悪いことをしている、何で政治家というのはこんなに悪いことばかりできるんだろうか、また、するんだろうか、そういう御懸念が国民の皆さん方の中にあるということに対しては、同じ国会議員の一人としても、身の処し方あるいは綱紀の粛正等々、私は、二十一世紀の初頭にこういう論議を国会の中でしなきゃいけないということは本当に残念至極と思っておりますし、二十一世紀、希望に燃えた明るい二十一世紀を迎えるその国会の冒頭に、予算委員会等々拝見しておりましてもふさわしくない論議が連日あるということは、本当に残念なことだと思っております。 また、諸般の事情によって、五Kだとか六Kだとかと言われております多くの事件の内容に関しては、私は逐一ここで申し上げる立場にはございませんけれども、少なくとも、与野党を超えてパーティー券の購入等々、だれが悪いとかということ自体よりも、私は、大臣という立場を離れましても、国会議員の一人としても、自分の身の正し方、身の処し方、国民の目に疑問を持たれたことはなるべく明快にしていく、国会論議の中で国民の皆さんに疑義を持たれないようにより明快にしていくべきであろうと思っております。 今、森内閣が云々とおっしゃいましたけれども、私は森総理に任命された閣僚でございまして、森内閣の一員としても、今の経済状況、日本の二十一世紀の最初の国会でございますので、国民の生活の安定と経済のより安定した成長を望むためには、本年度の予算を一日も早く通していただき、そして国民に明るい二十一世紀を持っていただくために、おかしいと思うところは私は国会の中で堂々とただしていただきたい。証人喚問も現場でお決めになったようでございますし、私は、その場で是々非々、いけないことは国民の前で、国会で律していくということの決意を皆さんとともに共有していきたいと思っておりますので、国民の信頼を得るように国会審議を進行していきたいと思っております。
○細川委員 森総理に任命をされたその扇大臣が支持率一けた台の森内閣の一員として所信を表明する、その心境をちょっとお聞きしたかったんですけれども、ちょっと一方的なお話になりまして、私の質問の趣旨に答えていただけなかったようでございます。 続いて、総合的な交通政策についてお聞きをいたします。 国土交通省という大変大きな官庁が誕生いたしました。この官庁に対しましては、巨大官庁とかあるいは利権官庁とか何かと批判も多いところでございます。しかし、うまく機能すれば交通政策を総合的に行えるというような可能性もまたあるわけでございます。 これまでは、運輸省あるいは建設省その他いろいろ、それぞれ別々にやっておりましたので、整合性という面でなかなかうまくいかなかった点があったかと思います。整備新幹線にしろあるいは高規格道路にしろ、いろいろな交通のモードの整合性に欠ける点があったかというふうに思います。 これまでの総合的な交通政策につきましては、どの官庁が所管をしてやっていたかといいますと、これは経済企画庁の所管でございました。しかし、残念ながら、総合的な交通政策につきましては実効性のある提言がこれまでなされていなかったわけでありまして、わずかに国土庁の全国総合開発計画の中で多少提案をされているにすぎなかったところでございます。 そこで、今度国土交通省が誕生いたしましたけれども、この総合的な交通政策立案の部門はこの省庁再編で一体どういうふうになるのか。当然私は国土交通省が中心になって行っていくものだというふうに思いますけれども、陸海空合わせて、どういうような総合的な交通政策を立案していくのか、この点について大臣がお考えになっていることをお聞かせいただきたいと思います。
○扇国務大臣 今先生がおっしゃいました総合的な交通体系というのが、二十一世紀の日本にとっては大変重要なことだと私は思っております。 なぜなれば、世界の中での物流というものを考えたときに、日本は欧米先進国に比べて物流コストが大変高うございます、数字を言っていると時間がかかりますのでやめますけれども。そういう意味では、まず、二十一世紀、世界に日本が伍していくためにも、物流コストを考えなければ、世界じゅうから物も来ませんし、日本の物を外へ出せない。 そういうことから考えますと、今先生が御指摘になりました交通体系というものは、私は、すべからく二十一世紀型の指針をまずつくっていかなければならないということで、大変大事なことを御指摘いただいたと思っておりますし、また、この総合的な交通体系というものを確立していく、それが国土交通省であろうと思っております。 そういう意味では、今後、国土交通省としては、高規格幹線道路一つとってみても、あるいは整備新幹線一つとってみても、あるいは交通体系への総合的な取り組みというもの、先ほども前原委員とお話ししておりましたように、いかに効率よく、安く、そしてより早く国民のニーズにこたえることができるかということのためには、空港、港湾の整備、そして、私先ほども申しましたので重ねては申しませんけれども、空港、港湾からのインターチェンジへの接続のパーセントの低さ、それも今まで、日本の、国土交通省でなくて、運輸省、建設省とばらばらになっていたからこそ効率が上がっていないと私は思いますので、今御指摘いただいた交通の総合的な体系というものは、国土交通省としては二十一世紀の日本に欠くべからざるものであるという認識のもとに頑張ってまいりたいと思っております。
○細川委員 大臣の方からは力強いお話がありましたけれども、最初に御答弁をされたのは、物流のことからお話に入られましたけれども、物流、人流、総合的な交通政策をぜひ早くきちっとつくっていただきたいというふうに思います。 ちょっと答弁がなかったんですけれども、これは、国土交通省の中でこれまで経済企画庁の所管でやっておりましたことをきちっとやるということで承ってよろしゅうございますね。うなずいておられるので、そういうふうに確認をして、進めてまいります。 そこで、私は、総合的な交通政策をつくり、そして着実にそれを実現していくということ、これは大変大事なことで、ぜひやっていかなければならないというふうに思っておりますが、それに加えて、私どもは、交通の基本法というものをぜひつくらなければいけないんじゃないかというふうに思っております。 それは、これからは、環境とかエネルギー効率などにも配慮いたしまして、効率的な資本整備も、きちっとしたそういう視点を持ちながら、鉄道、自動車、航空、船舶、こういったモード全体を考えた物流、人流のあり方を考えるために、きちんとした方針を出していかなきゃならない。そのためには、その根拠となる法源、交通基本法というようなものをつくって、そして総合的な交通政策をきちっと進めていかなければならないのではないかというふうに思っております。 今、私どもも、そういう交通基本法をつくるということで勉強も重ねておるところでございますけれども、交通権といった権利も検討をいたしながら、災害とか安全性の問題についても内容に含めるようなきちっとした形のものにしていきたいというふうに思っておるところですけれども、大臣として、交通基本法というものをつくるということについてどのようにお考えなのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○扇国務大臣 先生御存じのとおり、昨年も私は公共工事の入札と契約に関する適正化法もつくりました。今先生がおっしゃいました、交通の基本法はいかにということでございますけれども、御存じのとおり、フランスには国内交通基本法というものがございます。私も、公共工事の契約と入札に関する適正化法のときにも、まず外国の基本法というものを勉強させていただいたわけでございます。 私は、今先生がおっしゃいましたように、総合的な交通体系を整備するという、その上に立ってすれば、各交通機関の特性を生かして、またその各交通機関の連携というものを図られていくということに対しては重要であるというふうに考えておりますけれども、そのためには、各交通機関の連携を重視した交通基盤整備というものをまず進めていかなければならないと私は思います。 日本の場合は、先ほども私お答えしましたように、運輸省と建設省と、みんな縦割りでできていたものですから、交通基盤整備ということがもともとできていなかったというのが、私が国土交通省を担当しました大きな出発点でございます。ですから、そういう意味では、交通機関の運営及びハード、ソフト両面にわたって交通の基盤整備を進めるということがまだ日本には欠けていたと私は思っておりますので、まず国土交通省として、国民にとっても望ましい交通体系というものを、法律ができたからということで規制を一方的にできるものではないと現段階では私は感じておりますけれども、基本的には、市場のメカニズムを活用しながら誘導すべきものであると私は考えております。 今細川先生おっしゃいましたように、基本法はいかにということでございますが、今後も私は、交通機関の連携による総合的な施策でありますマルチモーダル施策というものを推進するということによって、このような取り組みを通じて、御指摘の環境あるいはエネルギーの効率なども配慮した交通体系の確立ということをまず第一歩にしたいと思いますので、今おっしゃった大きなことは二歩目にしたいと思っております。
○細川委員 今大臣が最初に言われました外国の例でありますけれども、フランスの基本法などは、いわゆる基本法と言えるようなものではないというふうに私どもは理解をしております。 今大臣が言われました、交通基盤を整備する、あるいは総合的な交通政策をきちっとつくり上げていく、そのための法的な根拠というものをまずつくる、そのための交通基本法というふうに私どもは考えております。大臣は、まずは交通基盤整備というふうに言われましたけれども、その根拠となる法律をまずつくるべきだというふうに私どもは考えておりますので、ぜひ検討もしていただきたいというふうに思います。よろしくお願いをいたします。 大臣は今ちょっとほかの委員会に行かれるようでありますから、いろいろ大臣に質問するところは少し飛ばしまして質問をいたしたいと思います。 それでは、先ほども質問に出ておりましたけれども、一月の三十一日に発生いたしました日航機同士のニアミスの事故の問題について質問をいたしたいと思います。 事故が起こった場合、何よりも大事なことは、事故原因の徹底的な究明と、再発の防止策を立てて実行するということでございます。今航空機事故調査委員会の方で調査をしているという報告が先ほどもございましたけれども、その事故原因は一体何なのか。今現在わからないということの報告ならばやむを得ませんけれども、それについて、事故原因がわかれば説明していただきたいと思います。 今回の事故の最大の原因は管制のミスというふうに言われております。日本航空の九五八便と九〇七便を取り違えて指示をしたということであります。 しかしながら、報道によりますと、これまでにもこのような事故はいろいろあったのではないか、ニアミスはあったというようなことも報道されております。九九年度には、衝突防止警報装置、TCASが作動して回避の警告が出たケースが二十七件あったというふうに報道をされております。問題が表面化したのと表面化しないのをあわせていろいろ考えますと、こういうような大変な事故につながりそうなニアミスというようなこともたくさんあるのではないかというふうに思います。 今度の事件にしても、これは急降下によって乗客に負傷が出ましたからこういうように表面化いたしましたけれども、それがなかったならば果たしてこういうような問題が起こったのかどうかということも疑問でございまして、あるいは見逃されたのではないかというようなことも心配をするわけでございます。 そこで、お聞きをいたしますけれども、これまでいろいろなニアミスが起こっておりますけれども、一体これはどういうような原因で起こったのか、インシデントの検討は十分これまで調査検討を重ねてきたのか、お伺いをしたいと思います。今度の事故は管制のミスだというふうに言われておりますけれども、これまでも大体そういうような管制のミスなのか、これまでの検討した結果を御報告いただきたいと思います。
○泉副大臣 今回の日本航空九〇七便の事故につきましては、けさほど御報告をさせていただいたとおりでございます。 特に、先生御指摘の、今回の事故が管制官のミスによるものかというお尋ねでございますが、このことにつきましては、現在、事故調査委員会で鋭意御検討をいただいておる最中でございます。この場で私どもの方からその判断をするのはできないと申し上げざるを得ません。 ただ、指示すべき対象機を管制官が間違えたということにつきましては、国土交通省としても大変重く受けとめておりまして、今後の対応策を含め、今、必要な措置をとらせていただいておるところでございます。 今日まで十年間でいわゆるニアミスというものが何度あったかということをまず御報告させていただきますと、件数では三件ございました。 一件は、パイロットが自分の位置を正確に把握していなかった、そのことによっていわゆるニアミスが生じた。これは平成三年の事件でございますけれども、セスナ機が自分の位置を正確に把握していなかったことによって生じたものでございます。それからもう一件は、レーダーに映らない空域においてニアミスが起きた。これは太平洋上で生じたことでございまして、平成六年の事故でございます。それから、最後のもう一件は、パイロットと管制官の間の情報が必ずしも十分でなかった、そういうことが原因で起きた平成八年の事故でございます。こうした三つの事件がニアミスとして報告をされ、それぞれの対応をとってまいったところでございます。 さらに、TCASの二十七件があるというようなことを先生から御指摘をいただきましたが、機長からの報告をなされておりますものは確かにこの三件以外にもあるわけでございまして、これは航空法の七十六条の二に基づいて、機長からいわゆる異常接近報告がなされておるわけでございます。それを、重要なもの、確かにそうだというようなものについては、原因を究明し必要な措置をとらせていただいておるのが今日までの実態でございます。
○細川委員 そうしますと、今のお答えによりますと、これまでのいろいろ起こりましたニアミス、あるいはまた、先ほど私の方から申し上げました衝突防止警報装置が作動して回避警告が鳴ったような事例に対しては、調査検討を重ねてきて、今回の事故が起こる前、きちっといろいろ対策も立ててやっていた、こういうふうにも聞こえますけれども、果たしてそういうのを十分やっていたならば、今回のような本当に単純なミスといいますか、びっくりするような、そういうヒューマンエラーが出るというようなことはちょっと考えられないわけでございますので、したがって、もうちょっと管制のあり方についてここでお聞きをしておきたいと思います。 今度のニアミスの原因の一つが管制にあるというのは、今よくわからない、まだ判断できないというふうに言っておられますけれども、私、だれから見ましても、今度の大きな原因の一つが管制にあるということは間違いないというふうに思います。したがって、管制執務をどういうふうに立て直していくのかという点が大変大事だというふうに思っております。 特に管制業務というのは、本当に、私も実際に管制業務に携わって最近おやめになった方に直接お聞きをいたしましたけれども、大変な激務でございます。とりわけ、ラッシュ時といいますか、航空機が多く飛ぶときには、管制官は本当に悲鳴を上げたくなるほど大変だそうでございます。 したがって、人間のミスというようなものは、これはどんなにいろいろ訓練したとしてもある程度発生をするということはやむを得ないということで、人間のミスをある程度前提として、どういうふうにミスを減らすか、あるいは仮にミスがあったとしてもどういうふうにそれを修正して事故に至らないようにするのか、そういう仕組みをきちっとつくっていくことが大事だというふうに思っております。衛星を活用いたします次世代航空保安システム、これを早期に稼働させる、加えて、航空機システムとインターフェースいたしました信頼の高い、管制をきちっと支援していくシステムの構築が必要だというふうに思います。 そこで、今後の問題ですけれども、管制官をどのように教育していくのか、あるいは勤務実態をどういうふうに改良していくというか改善をしていくのか。あるいは、今回は訓練生がやっていた、そこでミスが出たのでありますけれども、訓練生に対する指導監督、あるいは基本的に、航空機がたくさん今ふえているわけですけれども、それに伴った人員がふえていないというような指摘もされております。そういう要員の不足とか、そういうものに対して、国土交通省として今後こういうことが起こらないようにするためにどういうように取り組んでいこうとされるのか、それについて説明をしてください。
○深谷政府参考人 御指摘について御説明をさせていただきたいと思います。 今般の事故が、いわゆる管制官の便名の取り違えがきっかけだったという事実にかんがみまして、その事実が我々の聴取によりまして判明しまして、我々としましては、直ちに航空管制システム検討委員会というのを航空局の中に設けまして、現場からの改善策とかこういったものを取り入れながら、鋭意必要な安全対策の検討をスタートさせました。 その中で、先生御指摘のように、ヒューマンエラーの件、あるいは管制官の訓練監督者の件、そういった問題がございますので、やれることは速やかに対応しよう、現在、既資格取得者全員に対する一定期間の訓練監督者研修、これは速やかに実施しようということにいたしますとともに、やはりヒューマンエラーの再発防止をきちっと図らなければいけないということから、既に資格を持っていらっしゃる方に対しても一定期間ごとの再訓練制度、こういったものをつくる必要があるのではないか、あるいは訓練教官の体制についても強化する必要があるのではないだろうか、また訓練機材も充実させる必要があるだろう、職場環境の改善なども考えなければいけない、こういうふうな全般的な問題について鋭意検討を進め、遅くとも六月までをめどに最終的な結論を得て、実施に移していきたいと思っております。もちろん、六月までを待たずとも、実施に移せるものがあれば結論に達し次第実施に移していきたい、かように考えておりますし、先生御指摘の要員につきましても、その検討の中で必要に応じて定員要求も考えていきたい、行っていきたい、かように考えております。
○細川委員 ぜひしっかりとやっていただきたいと思います。 次に、空域の問題についてお伺いをしておきたいと思いますが、管制と密接に関係があるのがまさに空域の問題でございます。 この空域の問題につきましては、かねてから横田基地の空域の返還を求めております石原都知事も、この事故の背後には民間航空機の空域が狭過ぎるということを指摘しているところでございます。米軍の管制下にあります横田空域というものは、断面積で比較をいたしますと、成田の進入管制空域と比較をしますと二倍強でございます。日米安保条約があったとしても、私は、こういう実態は、日本は正常な主権国家と言えないのではないかというふうにも思います。 また、空域に関しては、民間空域と自衛隊の訓練空域というものが分離をされておりますけれども、自衛隊の基地と訓練空域の間には回廊というものがございまして、航空路が設定をされております。そのことが民間航空路を制約いたしているところでございます。民間航空機というのはもう本当に数がふえてきておるわけでありまして、しかし空域の方は全く拡大をしていない、こういうことでございます。 そこで、これは大臣にお聞きしたかったのですけれども、米軍との空域の設定について、現状を改めるようなことを交渉できないものかどうか。あるいはまた、自衛隊の訓練空域を含めて、民間の飛行ルートを拡大するような、最優先するような空域を設定できないのか。こういうことについて国土交通省はどういうふうに考えているのか、これは大臣に聞きたかったのですけれども、いませんから、では副大臣にお願いします。
○泉副大臣 細川委員御指摘のように、民間の航空需要が大変多くなっております。その中で、日本の空でいかに安全を確保していくかというのは、御指摘のとおり、我々が最も配慮していかなければならないことだと思っております。 先ほど航空局長から一部御説明をいたしましたけれども、今回の事故に絡んで、航空路あるいは空域の再編等にまで踏み込んで議論をし、安全の確保をしたいということを考えておるところでございます。 まず、複線化あるいは一方通行あるいは最適経路の設定、こうした空域、航路の再編をやっていこう。それで、どこまでやれるかというようなことも議論をしていこう。その際、必要があれば米軍あるいは自衛隊等との協議をさらに進めていくという考え方で取り組んでまいりたいと思っておるところでございます。
○細川委員 それはぜひやっていただきたい。必要があればじゃなくて、私は必要だというふうに思いますから、ぜひやっていただきたいというふうに思います。 そこで、次にお聞きをいたしますのは、今回の事故でも、機長に対するいわゆる尋問といいますか、羽田に帰ってきました、負傷者が出た、この飛行機について、機長に尋問をするということについていろいろトラブルがあって、なかなか早く事情を聞けないというようなことがあったようでございます。 航空機の事故が起こった場合、事故調査委員会の方での調査と、それから機長に過失があったのではないかという刑事責任を問うための捜査、この二つがあるわけなのですけれども、いわゆる事故調査委員会の方での調査と、それからいわゆる捜査とが競合をする場合に、一体どちらが優先をするかという問題がございます。 こういう事故が起こった場合には、とにかく原因の究明、そして再発防止を最優先にしなければいけないのではないか。とりわけ航空機の事故などというのは故意犯なんかはないわけですから、過失犯ですから、そんなに急いで捜査をする必要はなかろうというふうに私は思うのです。 それにつきまして、捜査といわゆる事故調査の関係を取り決めております覚書というのがございます。第六十八回の通常国会のころに、警察庁長官後藤田正晴さん、そして運輸事務次官の町田直さん、この連名で覚書というのができております。これを見ますと、どうも捜査の方が優先をして、事故調査の方は遠慮するというような覚書にとれます。 そういうことで、私は事故調査を最優先にしなければいけないというふうに思いますが、事故調査の障害にもなりかねないようなこの覚書について、国土交通省は今どのように考えておられるのか。 それから、今国会に法案が提案をされまして、鉄道の事故調査も常置の機関になるわけでありますけれども、これについても同じような覚書を交わすつもりなのかどうなのか、その点についてお聞きをしたいと思います。
○泉副大臣 今回の日本航空九〇七便の飛行機が羽田に着陸しましたときに、警察の方が機内に最初に入ったということから、今先生御指摘のような、捜査が先に行って、事故原因調査が後から行くというようなことになっておるのではないかという御心配だと思います。 このことにつきましては、当然のことながら、事故調査と犯罪捜査、それぞれ異なる目的で進めさせていただく、異なる法律のもとで進めさせていただくということでございまして、一方が他方に優先するということではない、またあってはならないというふうに理解をしております。 御指摘の覚書の内容も、そうした観点に立ってお互いに交わさせていただいたものでございまして、両者が競合する、犯罪捜査と事故原因調査が競合する場合でありましても、委員会と捜査機関との間で協力、調整をやっていく、そういう趣旨からあの覚書が締結されたわけでございます。 プロの先生から見られると、覚書がどうも捜査優先という記述になっておるのではないかという御指摘かと思いますが、これまでの事故調査においては、そうした心配はなく、お互いに協力して事実を究明してきた、原因を究明してきた、こういうことでございまして、今後ともこの覚書を尊重していきたいと考えております。 なお、今回法律を提出させていただいております鉄道事故に関してもこうした覚書が結ばれるのかという御指摘がございましたけれども、このことについては、今こうしたものが必要であるというふうには思っておりませんが、なお今後もう一度国土交通省といたしまして検討して、必要があれば覚書を結ばせていただくというようなことを考えたいと思います。
○細川委員 検討して覚書を結ばせていただくというようなことでありますけれども、今私が申し上げましたこれまでのような覚書ならば、私は、つくらない方がいいんじゃないか、やらない方がいいんじゃないかというふうに思っておりますから、念のためにつけ加えておきたいと思います。 これまでの経験からいたしましても、例えば、あれはどこでしたか、山梨で起こった鉄道の事故に関して私は鮮明に記憶しておりますけれども、列車事故が起こって、運転手の方が最初に警察の方に連れていかれて、運輸省の方が調べようにも全く接触もできない、ずっと警察に身柄をとられているという状況が続くわけですね。 私は、確かに運転手の責任、それがどうあるべきかということで捜査も必要と思いますけれども、しかし、どういう原因で事故が起こったのか、事故調査あるいは再発防止、これが大変大事だ。やはり、まずはこれを優先して、早く解明して、二度とそういうことが起こらないようにするのが大事だ。大体、過失犯ですからそんなに捜査を急ぐことはないわけでありますから、私は、まずは徹底的な原因究明を優先すべきだというふうに考えているところでございます。 そこで、続いてお聞きをいたしますけれども、今度、航空機の事故の調査体制というか、それについてお伺いしたいと思います。 航空機事故の調査につきまして規定しております国際民間航空条約十三附属書には、航空調査当局は、航空機の事故調査に当たっては、独立性を保ち、かつ無制限の権限を有しなければならないというふうに規定をされておりまして、これは本当に強い権限が与えられているところでございます。ところが、日本の航空機事故調査委員会の方は、監督官庁の国土交通省の一機関として設置をされておりまして、この国際民間航空条約の求める独立性を満たしているというふうには言えないと思います。 一方、アメリカの国家運輸安全委員会、今、例の練習船と原潜の衝突事故でマスコミでもいろいろと登場いたします国家運輸安全委員会、これは監督官庁から完全に独立をしておりまして、大変強力な権限が与えられております。今回の事件でも、いち早くこの原因究明に乗り出しまして、米国の海軍に対しても強力な権限を持って臨んでいるということが言えるわけでございます。 そこで、航空事故と鉄道事故をあわせた調査委員会の設置法案が、この改正案が今国会に提案をされるというふうに伺っておりますけれども、この際、設置というものを、独立性の強い、内閣直結の強い独立性を持たせるような、そういう委員会にすべきだというふうにも考えられますけれども、この点についてどういうふうにお考えですか。
○泉副大臣 今のお尋ねにお答えいたします前に、先ほどの鉄道との関係で一つだけ追加させていただきます。 もう一年になります日比谷線の地下鉄の事故に際しまして、原因究明を、これは委員会ではございませんが、それに準ずるような形で国土交通省としてやらせていただきましたが、その際は、警察の方ともお互いに協力して支障なく原因究明をさせていただいておるということでございますので、今後とも今の体制で、覚書の趣旨を十分生かして、事故原因あるいは警察としての調査をやっていくことができるのではないかというふうに思っております。 また、今お尋ねがございました、今国会で御審議をいただきます、新しい、鉄道も含めました事故調査委員会ということにつきましては、今日までの委員会の活動からしますと、国土交通省の中で原因究明をやっていくことについて支障はない、このように私どもは考えておるところでございます。 的確な調査、公平、適切な調査を行う、特に公正な調査を保障するということは、航空事故の場合も、調査委員会設置法の四条に、委員会の委員長及び委員は独立して職権を行うというふうに規定されておりまして、まずこのことが保たれる仕組みであるかどうかを私どもは考えたいと思っております。 そしてまた、航空事故調査、鉄道もこれから同じことになると思いますが、事故発生の通報、現場保存、応急の事実調査、情報の提供、こうした事柄が非常に大切になるわけでありまして、国土交通省の所属機関の、関係の機関の援助がどうしても不可欠だと考えております。また、常日ごろからこれらの各機関との連絡を密にする必要があるということを考えておりまして、委員会を国土交通省に置くということで今後とも対応させていただきたい。また、法律もそのような体制で提案をさせていただいているところでございます。
○細川委員 私の意見の方もぜひ検討もしていただけたらと思います。 時間がありませんから、先に進ませていただきます。 新大久保の駅の事故についてお伺いをいたします。 この事故で三人の方がお亡くなりになりまして、心からの御冥福をお祈りしたいというふうに思いますが、この事故の後、転落事故につきましては、再発防止のためのいろいろな提言がなされ、改善も進んでいるわけでございます。それ自体は大変結構なことでございますけれども、昨年のバリアフリー法案が前の運輸委員会などでいろいろと議論されたときにも、ホームさく、ホームドアの問題などがいろいろ議論をされたところでございます。また、交通バリアフリー法の施行のための省令の中にあります円滑化基準の中にも、我が党などが強く要求をいたしまして、ホームさく、ホームドアの設置などについて追加された経緯がございます。 そこで、JRの西日本ではホームさくを試行的に設置するというようなことでありますけれども、中には、なかなか進んでやるというようなことを言われない鉄道、JRの会社もあるわけでありまして、一体、このホームさくあるいはホームドアなどの設置について、民鉄の会社はどういう動きをしているのか、そして国土交通省としては強い働きかけを今後どういうふうにしてなさるのか、それらについてお伺いをしたいと思います。それが一点。 もう最後になりますからもう一点だけお伺いしますが、このJR新大久保駅で亡くなられた三人の方のうち、カメラマンの関根さんという方からは労災の申請がされたようでございます。 労災の適用につきましては、通勤途上の場合には労災が適用されるというようなことになっているようでありますけれども、この件について労災が適用されるのかどうなのか。私は、本当にとうとい犠牲になられた関根さんには、ぜひ労災の適用をスムーズにしていただくということが大変大事じゃないかというふうに思いますので、その点についてお答えいただきたいと思います。
○泉副大臣 新大久保の事故を契機に、改めて鉄道事業の安全策を再検討する必要があるということで、調査もし、関係者への新たな対応を指示させていただいたところでございます。その中には、検知マットあるいは避難空間あるいは非常ベルの設置等、いろいろなことを検討していただくようにお願いをいたしました。 今先生御指摘の、ホームドアあるいは可動式ホームさくといったものにつきましても、現在、十一社十二路線で採用された例があります。しかし、これを一律に強制的にすることが、そのホームの旅客の流れでありますとか、幅と申しますか広さ、そうした特殊な事情で、必ずしも適切ではない部分もあるというふうに私どもは考えております。したがって、駅の構造、利用状況等を個別に勘案して事業者が検討していく、我々も注視をしていくということで対応策をとっておるところでございます。 JR西日本で試行的に行うということでございますが、他のJR各社あるいは民鉄等におきましても、先ほど申し上げましたような、それぞれの状況に応じて安全策をもう一度点検し、必要な施策をとってもらうように我々は指導し、また報告をこれからも受けていくつもりでございます。 関根さんの労災の問題につきましては、関係の担当者からお答えをさせていただきたいと思います。
○佐田政府参考人 カメラマンの関根さんにつきまして、御遺族の方から今週初めに労災の請求が出てまいりました。 労災は、御案内のように、業務上の災害と通勤途上の災害を対象としておりますので、事故の当日の状況につきまして、関係者の方から事情をお伺いし、調査し、迅速に対応してまいりたいと考えております。
○細川委員 時間が参りましたので、これで終わりたいと思います。 ぜひ労災の適用を早くしていただきたいと思います。 えひめ丸の問題についてもお聞きをしたかったのでございますけれども、外務省あるいは海上保安庁の方においでをいただきましたけれども質問ができませんでした。大変失礼をいたしました。 では、私は終わります。
○赤松委員長 以上で細川律夫君の質問は終わりました。 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時四十三分休憩 ————◇————— 午後一時一分開議
○赤松委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。山田正彦君。
○山田(正)委員 自由党の山田正彦です。 それでは、私の方から、きょうは日航機同士のニアミス事件についてお聞きいたしたいと思います。 大変な事故にはならなかったのですが、ニアミス事故というのは、今や結構頻繁になされているような報道も伺っております。アメリカの連邦航空局によりますと、現在の事故率のままで、このまま二〇一五年になりますと、恐らく八日に一件の全損事故が発生する、そういう予測すらなされているようですが、ひとつ副大臣に、ニアミス関係について今どのような実態にあるか、先ほど細川先生も聞いておられましたが、少しお話を伺いたいと思います。
○泉副大臣 先ほど十年間に三件のニアミスがあるという報告をさせていただいたところでございます。 今回の日本航空九〇七便の事故発生の状況についてお尋ねがございましたが、まず、今もなおお一人の方が入院加療中でございまして、一日も早い御快癒を願っておるところでございます。 この事故は、一月三十一日の十五時五十六分ごろに、羽田発那覇行き日本航空九〇七便が焼津市付近上空において釜山発成田行き日本航空九五八便と異常接近し、衝突回避操作を行う際に発生したものでございます。お話しのように、一つ間違えれば大惨事となるというところでございましたが、幸いにしてと申しましょうか、大きな事故にならなかったということは事実でございます。 ただ、問題は、重大な事故を発生する要因を内包しておるという認識を持っておりまして、事故原因の速やかな究明のための調査委員会が直ちに調査官を現地に派遣し、口述聴取を行うなどの調査を行っておるところでございます。聴取の結果、担当しました航空管制官の指示が対象機を間違えたという事実が判明いたしまして、このことについて、私どもは、航空交通管制のあり方についてそれぞれの立場でその対応を今検討し、直ちに行うべきもの、それから今後なお検討をするものと仕分けをして取り組んでおるところでございます。 いずれにいたしましても、原因究明に全力で取り組んでまいりたいと思っております。
○山田(正)委員 今回のニアミスについては、九〇七機が上昇中に下降せよと管制部からの指示を受けて、相手方機を目撃したので手動で降下を開始したが、その直後に衝突回避装置が働いていわゆる上昇を指示された、そうなっておりますが、九〇七機の機長としては、既に下降を続けておったので、上昇するにしても、一たん機首を下げて、それからそのまま上げなきゃいけない。ところが、相手方の機が目前に迫ってきたので、一たん下げている機首を上げるということはとてもできないと判断して、そのまま深くさらに突っ込んでいった。その深く突っ込んでいったのがかくんと落ちて、今回の大変な傷害事故につながった、そう解釈しております。 後日、新聞等の報道を子細に検討してみますと、管制官の指示が誤っておった、いわゆる管制官が九〇七機を取り間違えて指示したと。先ほど泉副大臣もそう申しておりましたが、もしそうだったとすれば、これはいわば管制官の監督的立場にある国土交通省、国としての責任は当然おありだ、そう考えますが、それについて、大臣、どうお考えでしょうか。民事その他の損害等についても。
○扇国務大臣 今お話を伺っておりましても、御指摘いただきましたように、一つ間違えれば大惨事という、私どもは、少なくとも国土交通省は、陸海空あらゆるところでの安全を期するということが第一目的、また第一心がけとしてはしなきゃいけないというのですけれども、今おっしゃいましたように、責任の所在というよりも、まず事故原因の解明というのが先決であるということで、御存じのとおり、私は多くの反省も含めて対処させていただきましたけれども、今、賠償問題がどうとか民事がどうとかというよりも、国土交通省としては、まず原因がどこにありきかということのために、二月の九日には、緊急総点検の結果をすぐ報告しなさいということで、全国の先任の航空管制官に緊急点検の指示をいたしましたものの結果を九日に上げてまいりました。 そして、先ほどもお話がございましたように、緊急に点検結果というものが出てまいりまして、六項目ございますので、全部言っていると時間がありませんけれども、項目だけ言わせていただきますと、点検をした結果、確実な管制間隔の設定、それが一つ。二つ目には、適正な管制用語の使用。ベテランには私語的なものを言う人もあるということで、二点目としては適正な管制用語の使用。三点目が、交信内容の適正な把握及び確認。そして四番目が、訓練生に対する適切な監督。そして五番目が、管制機関、管制席相互間の確実な連絡調整、そして交信。六つ目には、交通状況に応じた要員の配置等適切なマネジメントということを反省材料として全国から上げてまいりました。 ならば、今先生がおっしゃったように、改善策はそれに対してどうするのかということがあるものでございますから、その上がってきた六つの要項に関して、私たちは適切な対応というものをまた五つ決めておりますけれども、これはまた次の御質問があればということで、時間ばかりとると失礼ですので、五つ再点検して見直そうということを決めております。
○山田(正)委員 えひめ丸も、原潜事故等についても、あれはもう明らかに原潜の過失ですが、今回も管制官の過失だとすればの話です、当然のことながら、米国大統領も陳謝の意を電話ででしたか表明したようですが、我が国としても、このような事故が管制官のミスであったとしたら、国としても当然陳謝の意を先に表明して、そしてそれから原因の究明、こういうことがないようにとするのが人情あふれる大臣としてのとるべき立場ではなかろうか、そう思って申し上げたわけです。 次に進めさせていただきます。 今回の九〇七便において、機が空港に到着後、実は、まだ負傷者を含む乗客がおりていないうちに警察官三名が操縦席に立ち入って事情聴取を始めたということなのですが、このことは、私の方で調べてみますと、航空法の七十四条、七十五条によりますと、機長としては乗客を、けがした乗客も含めて、まずは安全におろさせる、誘導させる責任が書かれております。それをしないうちに警察官にそのまま事情聴取されて何もできなかった、こういった事態、これは航空法に反するのではないか、そう思われますが、泉副大臣、どうお考えでしょうか。
○泉副大臣 司法の立場、警察の立場で捜査をしなければならないということは、私どもも当然あり得ることだと思っております。 今先生御指摘の、航空法に違反するのではないかという事柄につきましては、機長として、今回の着陸に際して、乗務員それぞれの立場で対応を図ったという理解をいたしておりまして、直ちにそれが航空法の違反に該当するという理解は私どもはいたしておりません。
○山田(正)委員 そういう行為をした警察官の行為そのものについて、実は、御承知だと思いますが、シカゴ条約と呼ばれております国際民間航空条約、この条約の第十三附属書によりますと、事故調査は、罪や責任を課することなく、将来の事故を防ぐために徹底した調査をする、そのためには黙秘権を使われては困るから、すべての事実をあからさまに述べてもらう、そのかわりに、調べられた事実、事故調査の結果は、司法上、行政上の手続と分離されるべきである。私も随分この条文を読んでみたのですが、事故調査委員会で調べた内容について、これを司法あるいは行政上の手続に供してはならない、開示してはならない、そういう趣旨で条約は書かれてある、そう考えられます。 そうしますと、今回、司法警察のとった捜査、これについて、シカゴ条約との兼ね合いで、航空局長にお聞きしたいと思うのですが、司法調査と事故安全調査、これについて、その判断、これをどう考えられるかお聞きしたいと思います。
○深谷政府参考人 お答え申し上げます。 事故調査と警察の捜査との関係でございますけれども、事故調査と犯罪捜査、いずれもそれぞれの公益実現のための重要な作用だと思いますが、一方が他方に優先するという関係に必ずしもあるものではないと思いますので、仮に両者が競合するような場合でありましても、捜査機関と調整の上、事故調査を行うこととなっておると承知しておりまして、航空事故調査委員会が行います事故調査に支障があるとは承知しておりません。 また、国際民間航空条約の関係でございますけれども、その十三附属書におきましても、調査当局と司法当局との調整の必要性についても触れられておると承知しております。
○山田(正)委員 本件事故の場合においては、今申し上げましたように、いきなり機長室に警察官が入ってきたということ。そしてまた、実際に過去にあったことなんですが、一九八三年、中標津空港でのYS11の事故調査において、残骸主翼の一部を警察官が事故直後、チェーンソーでそれを切っておった、事故の一日か二日後なんですが。本来、これは事故調査委員会の方が、当然先に調査官が調べた上で、どこにどのように残骸が落ちてどうなっているか、本来ならその後警察官が捜査をするのが当然でしょうが、直前にやってしまったら事故調査も何もあったものじゃない。 そういった非常に強引な司法警察の調査、これが、今回機長が、新聞で報道されたように、弁護士を入れてしか供述しないとか、いろいろな報道がなされましたが、そういうことにつながったのじゃないか。そうすると、シカゴ条約にいうところの、本当に次の大きな事故を起こさないために十分な調査ができなくなっているのではないのか。 この事態について、実は今私の手元に、昭和五十年につくられたという警察庁長官と運輸省事務次官の覚書、これを手に入れておりますが、この覚書によりますと、これを素直に読めば司法捜査が優先する、そういうふうにとれます。今言ったような、司法の捜査が踏み込んできたときに大変ないがしろにされている事実、これを大臣、どうお考えでしょうか。副大臣、泉先生で結構です。
○泉副大臣 中標津の事故については、ちょっと具体的な状況を把握しておりません。必要があれば、また調べた上で御報告をさせていただきます。 先ほど先生御指摘のようなICAOの十三附属書に基づいて、日本の航空事故調査委員会も役割を果たす仕組みにしてあるわけでございまして、お尋ねのように、司法が先に行く、結果として事故原因の究明ができなくなっておるのではないかという御指摘がございました。しかし今日まで幾つかの事故を不幸にして経験いたしておりますが、私どもは、御指摘の覚書に基づいて司法の調査とそれから事故原因の究明を、お互いに協力し、譲り合い、そして今日までやってきて、支障はなかった、こういう理解をしておるところでございます。当然、航空事故調査の結果は、先ほど委員御指摘のように、犯罪捜査のために認められるものではないということも十分踏まえた上で、我々は事故の再発を防ぐための調査に専念する、そして今日まで支障はなかったと理解をしておるところでございます。
○山田(正)委員 事故調査において支障はなかった、競合して話し合いでやっているということですが、実際の現場においては決してそういう状況ではない、私がいろいろ調べた限りではそう思っております。 この中で一つ、私が今持っているのが二〇〇〇年四月六日の機長組合ニュースというんですが、この機長組合ニュースによりますと、会社・事故調の調査報告、これは九九年九月三十日の関空で発生した滑走路逸脱事件の調査結果ですが、これについて、いわゆる機長さんとか飛行機のいろいろな乗員ですね、乗員にアンケートをとったところ、事故調査委員会の調査報告を九七・三%の乗員が信じられない、信頼できない、そういうアンケートが寄せられている、これはゆゆしきことであると。 今、泉副大臣がおっしゃったように、いわゆる司法の方と事故調査委員会の方との調査が信頼を持って非常にうまく機能しているとは決して言えないんじゃないか、そう思われますが、いかがでしょうか。
○泉副大臣 九七・三%の人が信じられないという……(山田(正)委員「信頼できない」と呼ぶ)信頼できないという調査が出ておるということでございますが、その調査の母体、あるいはどういうアンケートでなされたかというようなことを承知いたしておりませんので、直接のコメントはできません。 しかし、先ほどお答えを申し上げましたように、幾つかの事故を経験する中で、お互いに司法と事故調査委員会との信頼関係も醸成をされておりまして、私どもは、今日の両者の関係は、繰り返しになりますが、それぞれの立場を尊重しながら事故原因の究明ができる状態にあると思っております。
○山田(正)委員 これ以上言っても仕方がないんですが、国土交通省航空局としては、いわゆる事故の安全性の調査というのは国際的に大変大事なことであって、その役割と、先ほど細川委員も話しておりましたが、過失事故の司法での調査の役割というのは全く違うものですから、それが競合して話し合いでというあいまいなことでは絶対に済まされる問題ではない、その辺はひとつぜひ御検討いただきたい、そう思います。 その次に、事故調査委員会のいわゆる構成でございます。 きのうの本会議で新しく委員も任命されました。我が党としても一応賛成はいたしたんですが、私としては、まず、委員五人の構成の中に、日本の場合は、大学の名誉教授とかかなり年配な方、また空港環境整備協会の理事長とか、いわゆる名誉職になる方が五人おられている。大臣、お聞き願いたいんですが、ところがアメリカの場合には、操縦できる人が五人なっている。五人とも全部が操縦できるとは言っていませんが。日本の場合には、いわゆる操縦できる、飛行機に乗ったことのある人がだれもいない、それでいて事故調査委員になっている。これは、その構成がおかしいんじゃないか。ひとつ事故調査委員について、その任命等々についてもう一度改めて考え直す必要があるんじゃないか。大臣、いかがでしょうか。
○泉副大臣 事故調査委員会につきましては、つい先日改めて国会の御承認をいただいたところでございますが、全部で五名の委員から構成をさせていただいております。 確かに、その専門分野を見ますと、航空工学、航空法制、運航・整備、人間工学、そして航空機構造力学といった分野の専門家にお願いをさせていただいておりまして、いわゆる操縦桿を握ったパイロットの経験者が含まれていないということは事実でございます。アメリカのこれと同じような委員会にパイロットの経験者がいらっしゃることは承知をいたしておりますが、我々としては、こうした専門分野の方でカバーができておるのではないかと。 なお、パイロットと航空管制の問題その他につきましては、この航空委員会とは別に、国土交通省として必要な意見の交換等をさせていただきながら今日までやってまいりましたことを御報告させていただきたいと思います。
○山田(正)委員 委員会については、もちろんぜひもう一度大臣も含めて御検討いただきたいと思うんですが、同時に、委員会の下にある技術調査官、これは、先般アメリカのえひめ丸の原潜事故でも見られたように、アメリカにおいては、調査官が若い三十代の、黒人の方だったと思うんですが、若い方が調査官でおられた。日本の場合に、残念なことに技術調査官の中に、今大型の飛行機というのは大変なハイテク機器ですが、そういったものの操縦とかあるいは整備とか、そういった資格を持っている方がだれ一人もいない。それで事故調査に携わっているという。こんなばかなことが許されていいものかどうか。 今度は副大臣ではなく、大臣に、個人的見解で結構ですが、どう考えられるか、率直なところをひとつお聞かせ願いたいと思います。
○扇国務大臣 今、山田先生からお話がございましたように、少なくとも外国の場合はパイロット自身が入っているというお話もございまして、私どもの方でもイギリス、アメリカ、両方調べさせていただきましたけれども、少なくとも経験のある人たちが入っていることも確かではございます。 けれども、今の日本の事故調査委員会というものは、少なくとも、航空工学あるいは航空機の構造及び航空機の運航・整備、人間工学など、あらゆる分野において高度の学識及び経験を有する者を任命するということになっておりまして、日進月歩でございますから、必ずしもその人たちの技術が今の進歩に追いついているかどうかという、そこまで私は能力がございませんけれども、少なくとも今申しました条件に合った方をお選びしているというのは現実でございますので、私は今後も、外国の例、そして今の事故調査委員会からの報告等々がどの程度完備したものが早期に出てくるかということも見きわめながら、ぜひ検討させていただきながらも、私は今のメンバーが不適任であるというふうには現段階では考えておりません。
○山田(正)委員 ちなみに、国際民間航空条約の中の事故調査マニュアルの第一章にこのように書いてあります。 特に重要なのは探求心、この種の仕事に対する献身、勤勉さと忍耐といった素質を備え、訓練を受けた人員によってのみ実施されるべきである。事故技術調査官がその技量を伸ばす基礎として、職業操縦士の素地、航空工学の知識または運航、航空管制、気象、航空力学、設計などの航空専門分野の適切な経験を持つことが望ましい。 経験を持つこと、いわゆる学識ではありません。大臣がおっしゃったように、そういう知識のある人、いわゆる学者であるとかそういった人ではなく、実際に操縦、そういったことの経験のある人をというふうにシカゴ条約ではそうなされ、そして日本もそれを批准している、ところが実際にはそうではないというところ、これについてはひとつ十分に御検討をいただきたい、そう思っております。
○扇国務大臣 今先生がおっしゃいましたように、基準というものを重視しなければならないと思います。現段階では、航空事故調査委員会の設置法というのがございますので、その設置法に基づきまして、先生はもう既に御存じだと思いますけれども、一つには、航空機事故の原因を究明するための調査を行うこと、これは当然です。二つ目には、航空機事故調査結果に基づいて、航空事故の防止のために講ずべき施策について国土交通大臣に勧告すること。また三つ目には、少なくとも、航空機事故の防止のために講ずべき施策について国土交通大臣または関係行政機関の長に建議すること。そして最後、四つ目には、上記に挙げる事務を行うために必要な調査及び研究を行うことということで、これは設置法によって決められておりますことで、今そのとおりのことを少なくとも実行されておりますし、この委員会発足以来、私も調べてびっくりしたのですけれども、一千件の航空機事故の調査を実施したということでございまして、その一千件の中で、勧告が七件、建議が十三件ということでございまして、これがより一層今後の航空安全のために必要な調査委員会になるようにということを私は念じております。
○山田(正)委員 時間も参りましたが、最後に、これから私の方は管制官側の組合からも事情をお聞きいたしました。今度の事故に至った事情というのはいろいろ聞いたつもりです。 これまでにいろいろな質問もあります。航空管制空域の問題とか、あるいは発着件数が非常にラッシュであるとか、いろいろなことがありますけれども、私が管制官の組合の方から聞いた中では、大変なストレスがある。例えばレーダーをずっとにらんでいるわけですが、一時間見たら例えば十五分か二十分休憩するとか、人間ですから、そういう一つの、待遇とかそういったものを早急に改善してやる必要があるのじゃないか。 もう一つは、実は、管制官というのは大変大事な仕事なので、あなた方は随分給料もいいし待遇もいいんでしょう、そういうお話をいたしましたら、一般の技術職公務員と全く同じで、ただ管制官手当を一万七千円いただいているだけなんです、そういうお話でございました。 私も毎週飛行機で長崎の方と往復いたしておりまして、こういう事故に至らないように、どうかひとつ、何とか管制官の待遇も含めて御検討をお願いいたします。
○扇国務大臣 先ほど先生にも私は申し上げまして、後ほど御質問があればということで、少なくとも緊急に調査した結果というものを申し上げました。では、その結果、まず国土交通省として改善するものは何かということ、これもまとめさせていただきました。 そのときに、今管制官の待遇改善ということをおっしゃいましたけれども、御存じのとおり、管制官というのは、どの就職よりも就職率が高いという、希望者が殺到するという状況でございます。待遇改善はもとよりも、私は、今度の事故を教訓にいたしまして、五つの改善計画をまず決めさせていただきましたので、中身に関しては長くなりますので、その項目だけ五つ挙げさせていただきます。 一つは、管制業務の実施体制の強化の関連、そして二つ目には、教官体制の強化の関連、三つ目には、訓練の体制強化に関する関連、そして四つ目には、管制支援システムの整備に関する関連、そして最後に、五つ目には、空域あるいは航空路の抜本再編の関連、以上の五つの点の緊急の整備を必要とするということにまとめさせていただきました。 内容については詳しく申しませんけれども、まずそれをさせていただきたい。とりあえず早急に改善するというふうに手配をさせていただきましたので、ぜひそれも御理解いただきたいと存じます。
○赤松委員長 以上で山田正彦君の質問は終わりました。 —————————————
○赤松委員長 この際、お諮りいたします。 政府参考人として国土交通省大臣官房白取技術審議官の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○赤松委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○赤松委員長 続いて、瀬古由起子さん。
○瀬古委員 日本共産党の瀬古由起子でございます。 先月二十六日、山手線新大久保駅構内で発生いたしました鉄道事故で亡くなった人々や遺族の無念の思いにこたえる道は何か。二月十九日に、国土交通省が鉄道局長名で、各地方の運輸局長あてに、プラットホームからの転落事故に対する安全対策、この通達を出して、その徹底を図っています。 まず、安全対策の具体策として、非常停止ボタンまたは転落検知マットの整備を鉄道事業者に求めています。 実は、非常停止ボタンと言うのですけれども、この停止ボタンは、自動的に電車がとまるのは、首都圏内では山手線と京浜東北線、そして総武線の一部だけなんですね。ある意味では、警報的といいますか、運転士はそういうところでチェックしなければ、自動的にはとまらない。それから、同じ線でも、列車によって、完全にストップ、自動的にとまる場合と、そうでないのもございます。こういう、同じ非常停止ボタンについても、大変問題があるわけですね。ですから、ボタンを押したらとまる、とまったかなと思って助けに行ったら、突然電車が走ってきて、間一髪という事故も実は起きているわけですね。 それから、検知マットの問題なんですけれども、検知マットについても、ホームと電車の間の乗降口のスペースだけ置かれているわけです。しかしこれでは、新大久保駅の事故でも明らかになりましたように、本当に検知マットを有効に働かせるというようになりますと、線路内まで設置しなければ実際には検知できないわけですね。こういう問題がございます。 そういう不十分な設備でも、実際に設置している状況はどうかといいますと、非常停止ボタンの設置率は、例えばJRの六社でいいますと、わずか七・九%です。全体の鉄道でも一〇・七%。それから転落防止マットでも、JRの六社で〇・七%、全体では一・八%、こういう状態なんですね。 こういういろいろ問題のある機器を設置して、しないよりはあった方がいいというのは、それはそうですけれども、こういう程度の認識でよいのかということを私は率直に申し上げたいと思うのです。 亡くなった韓国人留学生のイ・スヒョンさんのお父さんは、あの駅に来られて、安全対策が本当に未熟だと感じた、そして、職員による巡視の強化を提案されておりました。 転落事故は、二〇〇〇年までの四年間で大体千九百五十一件も発生していると言われております。鉄道事業者が利用の安全を確保するためにも、関係設備の整備促進、これが大変重要だというふうに思います。それと同時に、今求められているのは、やはりホーム要員の配置なんですね。これは利用者も国民も強く望んでいることです。 さきの所信表明で、大臣は、国土交通省として、この問題について責任ある対応を果たす、この決意を述べられました。では、国として、利用者や国民の要望にこたえてホームの安全を確保するという点でも、人の配置、一定のホームについてはホーム要員の配置を義務づける、そういう基準を決める必要があるかと思うのですけれども、その点はいかがでしょうか。
○扇国務大臣 けさから、この新大久保のホームの転落事故に関しましての大変心痛む話題が多々出ております。 今、瀬古先生おっしゃいましたように、あらゆる手だてというのは考えられます。私も、全員を集めまして、今まで出た案をるる検討させていただきました。あるいはさくをつくったらどうなんだろうかとか、あるいは事故の停止ボタンも、私は、余りにも目立たないところにあり過ぎるのではないか、そこにボタンがあると知らない人も多過ぎるのではないかと。 では、マットを敷けばいいのかというよりも、私は、少なくとも落ちないことをまずお互いにすると。この間のように、新大久保の、残念ながらお酒に酔っていたという、しかも、私は、まさかあそこの売店でお酒を売っていないでしょうねと後で調べたら、売っていたんですね。ですから、午前中に御意見がございましたように、上野とか東京駅とか、長期にわたる駅で、やむを得ずお売りになるのはいいけれども、山手線の、とにかく五分間隔で来るようなところでどうして売店でお酒を売っているのと、私はまず申したのですね。そして、あの転落事故を見ていらした皆さん方が、落ちる前までもまだお酒のカップ、何かお酒を手に持ったままふらふらというのを見ていた人がたくさんいらっしゃいます。 ですから、少なくとも我々は、どういう方法が一番いいのかということも検討させていただいて、今申しました停止ボタンであるとかマットであるとか、とにかくマットが敷けないようなところでも、空間がとれるところはとらなきゃいけないというような改善方策は既に連絡もしてございますし、徹底するようにもさせていただきましたし、しかも、停止が短いところでは、短距離のところは、売店でお酒を売らないようにということも申しました。果たしてそれがどの程度効果が出るかというのは今後見直さなければいけないところでございますけれども、一番問題は、最後におっしゃいましたホーム要員の配置ということなんでございます。 これはもう、とにかく全部見ていればいいというものですけれども、それだけの要員というものが、今、定数削減で、なかなか皆さんに御満足いただけるようなホーム要員の配置ができないという苦しさもあります。また、駅によっては、乗降の人数のばらつき、そして時間帯の格差等々、ホームによっていろいろあるものですから、今の要員の中でも配置の工夫をすればできるではないかということも含めて、できる限り配置要員の効率的な試案、そして、できれば一律の基準ではなくて、鉄道業者みずからの判断で、自分たちの鉄道はこういうふうにするという、個々の現場の現状を踏まえた対応の必要性というものをそれぞれが考えていくという、まずその手配だけはさせていただいたところでございます。
○瀬古委員 まず落ちないようにするといいましても、酒を飲んで落ちてしまったという場合も、これはそれこそ亡くなったイ・スヒョンさんのお父さんが言っていたのですけれども、駅構内でお酒を飲んでいた人にもっと早く駅員が注意できたらということも言っておられました。 それと同時に、お酒を飲んで落ちるだけじゃなくて、例えば視覚障害者の方なんかはもう本当に落ちた経験のない人がいないぐらい、障害者の方が転落されているという実態もあるわけですね。 そういう場合は、例えば非常ボタンを押しても、私も現場に行ってきましたけれども、なかなかボタンを利用者が押すというのは勇気が要るのです。駅員さんに聞いても、私が押すというのは電車をとめるということになるから、なかなか迷うんだと言っていらっしゃったのですね。そういう意味では、やはり訓練された職員の配置というのはどうしても必要だと思うのです。 これは事業者でも、この亡くなった以降、各駅に、当分の間はホームの巡回をしてほしいという指示も、事業者自身が出していらっしゃる。当分の間というのがくせ者で、もう大体、国民から少し忘れ去られたら、また人を引き揚げちゃう、こういう状態もあるわけです。それから、ガードマンみたいな人を配置している。そんなのじゃなくて、やはりちゃんと職員を配置するということをやるような仕組みというか、基準というのが必要だと思うのです。 私は、すべての駅に一遍に置けということを言うつもりはありませんけれども、少なくとも、利用客の多いところ、それから朝と夕方、障害者の多い場所だとか、いろいろ考えられると私は思うのですね。その点で事業者任せにした結果、どんどん人が減らされて、大変な乗降客のある駅でも、ラッシュ時でも夜でも人がいないという状態になっているわけですから、その点は改めて、国土交通省としては、鉄道の安全という点で、人の配置の問題については、もう少し、単に今の人数でやりなさいよというのじゃなくて、ちゃんと配置しなさいということを御指導いただくということが必要ではないかと思うのですけれども、大臣、いかがでしょう。
○扇国務大臣 今申しましたとおりでございまして、限られた要員の中で最大限の努力をするようにということは私から言ってございます。 また、私は、さくをつくったらどうだということも検討しました。それは、先生御存じのとおり、新幹線の通過駅は、すべからく、さくができています。あるいは、先生も御存じかどうかわかりませんけれども、京都の東西線のように、電車が着かなければあかないという全面さく、あれはさくと言いませんね、壁でしょうか、そういうものもあるところはありますけれども、中途半端なさくはラッシュどきにはかえってけが人が出るというような現実も検討いたしまして、できれば共産党からもこういうところは要員を増員しろと言っていただくともっとありがたいのですけれども、ぜひ、限られた中での要員配置は考えていきたいと思っています。
○瀬古委員 ぜひ積極的に、重要な駅、特に住民から本当に何度も指摘されている駅がたくさんございますので、改めて駅の職員の配置という問題については御指導いただき、そして国土交通省としても、安全という点でも責任を持っていただきたいと思います。 時間がございませんので、次に、今回のニアミス事故の問題について入りたいと思います。 私たち日本共産党は、私たちの憲法というべき綱領の中で、航空機など大量交通機関の事故などを防ぐために、関係企業の安全無視の利潤追求体質に厳しい規制を求めております。こういう立場から、今の航空機の安全という面をぜひ考えていきたいと思っています。 そして、一月三十一日に起きた日航機のニアミス事故についてなんですけれども、今回の事故では、危機一髪での回避操作で、両機合わせて本当に六百七十七名の大惨事になるところだったわけです。そういう意味では、事故の教訓というものは国民共有の財産、こういう立場から、今回の事故は、もちろんどういう経過があったのかということは正確につかむ必要がありますけれども、しかし同時に、犯人捜しでない、再発防止のために、科学的な徹底した原因究明と教訓化、しっかりそれを図るべきだと思いますけれども、その点での大臣の決意を伺いたいと思います。
○扇国務大臣 きょうは朝からもそのお話が各党から出されまして、大変貴重なことでございますし、今おっしゃったように、一つ間違えれば大惨事ということで、もしもあれが大惨事であれば、私は今ごろここに立っていないだろうと思っております。 そういう意味でも、私は、大いに反省もしなければならないし、また、何よりも、今先生がおっしゃいました事故の原因追及、何があったのか、なぜこうなったのかということは、私は調査委員会の報告も早急に出していただきたいということも指示をいたしましたし、先ほども申しましたように、緊急に管制官の皆さん方にも全国から集まっていただいて、今自分たちで持ち寄って、これがおかしかったのではないかということも、全部私は報告をさせていただきました。その上で、改善し得るものは今すぐに改善しようというものを、先ほど山田先生にも申し上げましたように、出しておりますので、もう一度ここで重ねて言いますと、お時間、申しわけないので、省略をいたしますけれども、何しろ、本件の重大性にかんがみましても、私どもは全力で原因の究明と、少なくとも今この時間も飛行機に乗っていらっしゃる方がいらっしゃいますので、安全を期していきたいというふうに考えております。
○瀬古委員 ニアミス事故もしくは航空機の事故から本当にその教訓をくみ出して事故防止に生かしていく、再発防止に生かしていくという面で、大変貴重なというか、重要な教訓を私たちは持っています。それは、一九七一年に岩手県の雫石上空での全日空と自衛隊の衝突事故なのですね。 幾つかの航空機の事故はありますけれども、実はこのときに政府は、航空交通安全緊急対策要綱、こういうものを出して、これは閣議報告されているわけですけれども、ここでは、民間機と自衛隊機の空域を完全に分離する、こういう方針を出されているわけですね。これは事故の苦い教訓の上に打ち立てられた方針だと思うのですけれども、この方針はその後どのように具体化されているでしょうか。
○深谷政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘のとおり、昭和四十六年七月に全日空機と自衛隊との衝突事故、大変痛ましい事故がございました。それに関連しましての航空交通安全緊急対策要綱のお尋ねがございましたけれども、これは昭和四十六年八月の七日に中央交通安全対策会議の決定ということで、その八月に閣議報告をされたのは御指摘のとおりでございます。 その後、この要綱に基づきまして、航空路等の空域と自衛隊が訓練等を行います空域、これを分離するために自衛隊訓練・試験空域を設定しまして、公示をしておる、そういう状態でございます。
○瀬古委員 その後どのように具体化して、完全分離したのですか。方針がそういうようにされたわけでしょう。今までにそれはどういうような具体化になったのでしょうか。大臣、お願いします。
○扇国務大臣 今参考人から申し上げましたとおりですけれども、少なくとも一九七一年の岩手県の雫石のあの事件、それにかんがみまして、今先生も発言なさいましたけれども、航空交通安全緊急対策要綱、これができておりまして、その後もその要綱に基づきまして、高度差を設ける、飛ぶ高度差ですね、それを設けるということをしておりますし、また、混雑している空域におきましても、あのときの反省で、自衛隊機は立ち入らさない、これもしております。 そういう意味では、雫石での反省に関してはそれらのことを実行しておりますけれども、少なくとも私どもは、その要綱に基づいて、空路の空域、あるいは自衛隊機の訓練等を行う、今申しました分離と、自衛隊訓練・試験空域を設定して、それを公示を行っておりますので、それ以外のところは飛ばないということも、この雫石に関しての処置は全部できているということでございます。
○瀬古委員 高度差を変えたとしても、これは完全分離にならないわけですよ。 さらに、では今訓練・試験空域に入り込んでいる民間航空路というのはないですか。全然、それは解決されたのでしょうか。
○深谷政府参考人 分離の件でございますけれども、今お尋ねの、自衛隊が専用に使っている空域の中に例えば航空路の設定がないか。それは現にございますけれども、分離と申しますのは、水平分離もございますし、時間分離もございますし、そういう意味合いにおいて分離を完全にして運用しているということでございます。
○瀬古委員 そうすると、七一年のこの航空交通安全緊急対策要綱による完全分離というのは、水平もそして高度差の分離も、当然完全分離といえばそういうものをいうわけですから、当然それは実現していないということでしょう。それはどうですか。
○深谷政府参考人 今御答弁申し上げましたように、水平分離あるいは高度差の分離それから時間の分離、こういったものを含めまして、安全上問題ないように担保をしているということでございます。
○瀬古委員 完全分離じゃないのですよ。方針どおり、決めたようになっていない。 それで、私が言いたいのは、そうやっていろいろな空域の効率的な利用だといって高度差をやる、時間差をやると言いながら、実際に訓練・試験空域に入り込んでいる民間航空路というのは、私は今いただいたところなんですけれども、三十四本も民間航空機の空路がその中に入っているわけですね。それは時間差だとかいろいろあるかもしれませんけれども、入り込んでいる。これは、少なくとも雫石の教訓から導き出された完全分離という方向にはなっていない。 驚くべきことに、それどころか、この雫石で起きた事故以降、自衛隊の訓練空域の総面積は約二倍になっていると言われているのですね。うんとふえている。こういう状態に今なっているわけです。 きょう、私、これは全運輸労働組合がつくった資料なんですけれども、これを持ってきましたが、この赤いのが米軍の空域なんです。それで、このちょっと黒っぽい薄い色が自衛隊空域なんですけれども、これはパネルなので立体的に見ていただくというのは難しいのですが、しかし、これを見ても、これだけでも、この空域、この日本の狭い中に、民間機がこの固まりの間を縫って飛んでいるということが大変わかりやすくパネルで、させていただきました。 それで、自衛隊の空域などはどんどん広げてきているわけですね。それで、この空域については、民間機が通りたいと言ったら、ではよそのところでふやすとか、高さを調整すると言ったら、今度は水平部分を広げてもらいたい、こういうやり方でどんどん自衛隊の空域などは広がってきて、今民間航空路の空域がもう本当に狭い状態になって、ぎりぎりの状態になっている。こういう事態の中で今回の事故が起きてきているわけです。これは、雫石のときの教訓でも完全分離してやっていくんだというところから、大変外れてきているということです。 それで、私、これも今いただいたのですけれども、衝突防止警報装置、TCASというのがあるわけですが、それが発して回避操作指示をやるわけですけれども、そういう回避操作をやったというのが、一年間で、これは平成十一年になっておりますが、五百十七回も起きているわけですね、全国で五百十七回。一番多いところでは、中部で八十四回とか。これは地域別なんですが、図面に落とすとびっくりします。沖縄なんかいっぱい打ち込んであったり、それから、やはり羽田とか成田だとか名古屋空港だとかこういうところで、これがすべて機械が全部いいように動いたかどうかわかりませんよ、しかし大変危険な状態で、一年間で五百十七回も回避操作指示が出ているということだけでも、この空域の問題というのは大変だというふうに思うのです。 そういう意味では、私は、やはり今の時期には、自衛隊機の専用空域を制限して、ちゃんと民間航空路の空域を拡大する、この今回のニアミスの教訓や今までの教訓も踏まえて、改めて本格的にこの問題に取り組むべきだというふうに思うのですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○扇国務大臣 今おっしゃったように、空域の問題は、それぞれ専門家が日本の権威にかけて、しかも国土交通省としては少なくとも国民の生命財産を守るというのは当然のことでございますから、危険にさらすような空域で飛行機を飛ばしているわけではございませんで、地上の道路交通と同じように、いかにそれを整理し、いかに安全を守りながら役目を果たすかというのが、私ども国土交通省としては、管制業務等々も含めて私たちは安全を期しているので、先生のお話を伺っていると怖くて飛行機に乗れないような恐怖感を私たち持つものですから、私もあしたすぐ乗りますけれども、少なくとも我々は、国土交通省としては、所管としては、確実にその安全を守れるように、なおかつ危険は少なくともないようにというのが私どもの日ごろのあれでございまして、危険をあおるというか、あおったとは言いませんけれども、少なくとも日本人である以上は日本の空をなるべく安全に航行できるようにというのは今後も検討していきたいし、また努力していくし、国民の皆さんに安心して乗っていただきたいと思っております。
○瀬古委員 別に私はあおってなんかいませんよ。事実を正確に申し上げただけなんです。この事実を見ても本当に背筋の寒い思いがする。これを何とか解決するということは、雫石の事故のときに約束されているわけですよ。それを今まで何をしてきたのかということを私は言いたいわけです。 どんどん自衛隊の空域は広がっているわけですよ。そして、民間航空機の飛ぶ空域は少なくなっている。これは改めてもう一度きちっと、本当に安全を守るという点でいえば、それはちゃんと自衛隊や米軍と交渉するということになっているわけですから、本格的にやるということは必要じゃないですかと言っているんです。いかがですか。
○泉副大臣 先ほど大臣がお答えを申しましたように、国土交通省として空の安全を守る、これは第一の命題でございます。したがって、必要な調整があるとすれば、それは我々は、自衛隊、米軍とも協議をしながら一層の安全を確保していくという考え方でございます。 先ほどTCASの話が出ました。TCASにつきましても、警報が鳴らないことが一番望ましい空の状態かもしれませんが、鳴ったから必ず危険ということではないことを申し上げさせていただきたいと思います。
○瀬古委員 これだけ鳴ったら危険ですよ、これだけの警報がやはり一年間でやられるということは。こういう積み重ねがニアミスや大事故につながっていくわけですね。それは世界の教訓なんですよ。 ですから、今のお話だと、この問題で、民間機の空域を拡大するために自衛隊や米軍と本格的に交渉するつもりはないということですか。やるということなんですか。どっちかはっきり言ってください。
○扇国務大臣 やらないというのは一度も言った覚えもございませんし、今雫石のお話もるるおっしゃいまして、少なくとも防衛庁とか米軍とお互いに協議をして、向こうもぶつかったら困るわけですから、自衛隊、米軍とも協議しておりまして、少なくとも現段階で一定の成果を見ながらも、ただ、米軍と自衛隊のみならず民間同士も大変な混雑状況であるということにかんがみまして、私は先ほど先生にるる細かいことを言うのは申しわけないと思って遠慮いたしましたけれども、それは少なくとも今回緊急に点検するということの中に、確実な管制間隔の設定、そして空域もきちんとお互いにこれを確認し合おう、また適正にこれをしようということも五つの項目の中に入っておりますので、どうかお互いに、私たちだけが怖いわけじゃなくて、米軍も自衛隊も向こうも怖いわけでございますので、空の安全のためにはお互いに、米軍、自衛隊、そして民間等々、私たちは日本の空の安全のために万全を期していくということは今まで以上にやっていきたいと思っています。
○瀬古委員 私は、この雫石の事件以降、日本の政府が何もやっていないとは言わないんですよ。米軍や自衛隊とも、防衛庁とも交渉されているんです。された結果、どんどん民間機の空域が減ってきているという問題について指摘しているのです。だから、本気であなたたちはこの問題をやってきたのかと私は言いたいのです。 時間がございません。最後の質問に参りますけれども、今回の中で、管制官の仕事なんですけれども、先ほども出ました。本当に二十五空港の管制機関取扱数も一九九〇年から九六年までの間に二四%ふえておりますし、航空路管制の取扱機数も三五%ふえている。一人当たりの取扱数で十年間で大体二三・七%ふえている。交通量がふえ、なおかつ方向の違った航空機があっちへ行ったりこっちへ行ったり、そして米軍や自衛隊機もある、こういう中で管制官が大変な思いをされて仕事をしています。 そういう点でも私は、やはり今回のニアミスの教訓からいうと、管制官の業務を抜本的に改善するという点では、やはり人をふやす、このことを本当にやらなければならないというふうに思っているのですけれども、この検討はどうなっているでしょうか。
○深谷政府参考人 御説明申し上げます。 管制官の要員の関係でございますけれども、現在、平成十二年度の航空管制官の定員全体で千七百三十二名ということになっておりまして、五年前に比べまして六十三名、三・八%の増という状況でございます。 一方で、御指摘の取扱機数でございますけれども、平成十年、暦年でございますけれども、一人当たり二千三百三十四機の取り扱いがございました。これは平成七年、やはり五年前に比べまして七・二%程度の増となってございます。 ただ、この間に、管制業務の運用方式の見直しでございますとか、あるいは航空路のレーダー表示につきましてカラー化などの管制機器の性能向上、こういったものも図ってきておりまして、そういった措置を講じておることから、我々といたしましては、安全上問題があるとは考えておりませんけれども、御指摘の要員につきましては、今後、必要に応じて増員等については検討してまいりたい、かように考えております。
○瀬古委員 国民の命と安全というのはやはり政治の最優先課題だと思うんですね。そういう点ではやはり、このホームの転落事故や航空機のニアミス事故からしっかり学んで、その背景にある体制の問題もしっかりぜひ充実できるように頑張っていただきたいと思っています。 今回、こういう命と安全という問題を本当に大事にしなければならないときに、例えばアメリカの原子力潜水艦の衝突事故の問題でも、子供が海にほうり出されたのに平気でゴルフに興じている、こういう状況があるわけですから、本当に襟を正して、改めて国土交通省としての対応をぜひ検討を願うことをお願いしまして、私の質問といたします。ありがとうございました。
○赤松委員長 以上で瀬古由起子君の質問は終わりました。 続きまして、松浪健四郎君。
○松浪委員 保守党の松浪健四郎でございます。 国土交通行政に関する国土交通大臣の所信表明がございました。その所信表明の中に、国際的に競争力のある経済社会を構築するには、物流の効率化、これも推進していかなければならないという表明がございましたけれども、私はこれについて質問をさせていただきたい、このように思います。 そこで、淡路・阪神大震災が起こりました。そして、あの神戸地域の復興はすさまじい勢いで、今、神戸の町を歩きますと、大変な震災があったのかどうか忘れさせられるぐらい見事に復興されているわけであります。この復興の背景には、やはりこの国が物流という面においてかなりな発展をしたおかげではないのか、私はこのように思うものであります。 ところが、いろいろな規制がございまして、これからの国際競争力をつけていく社会をつくっていくためには、もう少しいろいろな面から我々は研究を進めていかなければならないのではないのか、そういう思いから、物流の効率について質問をさせていただきたい、こういうふうに思います。 持ち時間が大してございませんので短い質問にさせていただいて、具体的にわかりにくいかもわかりませんけれども、お許しをいただきたいと思います。 そこで、道路運送車両の保安基準に基づく基準緩和車両につきまして、分割不可能な単体物品の輸送に限定されているわけでありますけれども、実際の輸送に当たってはどのような手続が必要なのか、自動車交通局長からお聞きしたいと思います。
○高橋政府参考人 お答えさせていただきます。 道路運送車両の保安基準につきまして、車両の安全確保のために、自動車の最大限の長さとか幅、高さ、総重量を規定しておりまして、このため、一般の貨物自動車におきましては、この保安基準に定める寸法、総重量等に関する規定に適合しなければ運行できないことになっております。 お尋ねの、一般の貨物自動車で運べないような分割不可能な重量物品を輸送する場合でございますが、その車両につきまして、寸法、総重量等に係る保安基準の緩和の認定を受けることが必要となります。すなわち、運送事業者の方は、地方運輸局に基準緩和認定の申請を行っていただきまして、地方運輸局では、車両の安全性確保などの観点から、輸送の必要性、積み荷の確認、車両構造に関する審査をいたしまして、積載物につきまして、分割不可能な単体物品に限るなどの条件、それから二年間の有効期限を付して、一台ごとに認定を行っております。 実際に輸送する場合には、道路法に基づく特殊車両通行許可というのを受ける必要がございます。具体的に運送事業者の申請によりまして、道路管理者が、道路構造の保全、交通の危険防止の観点から、通行経路等につきまして審査をいたしまして、必要な条件を付して許可を行うことになっております。 以上のような手続を経て輸送が行えることになっております。
○松浪委員 そこで、非常にわかりにくいというか、理解しにくい、分割不可能な単体物品の定義というのは非常にわかりづらいわけなんですね。それは一体どういうふうになっているのか、局長の方から御説明いただきたいと思います。
○高橋政府参考人 お答えいたします。 基準緩和の対象となります分割不可能な単体物品と申しますのは、一個の貨物が分割不可能ということでありまして、その重量とか寸法が一般の貨物自動車で運搬できる限度を超えている物品のことを言っております。 具体的な事例といたしましては、超重量物品である単体の鉄鋼製品、薄板のコイルでありますとか、厚板の鋼板のようなものでございます。それから超重量物品であります単体のコンクリート製品、テトラポッドのようなものでございます。あるいは鉄道車両でありますとか、使用済みの核燃料の運搬機器などが例でございます。
○松浪委員 経済団体連合会であるとかあるいはトラック運送業界では、高価な基準緩和車両の使用効率を高めて、輸送回数を減らして環境問題にも寄与するためにも、規制緩和の一環として、積載条件の緩和を強く要望しているというふうにお聞きしておりますけれども、その内容について、局長からお聞きしたいと思います。
○高橋政府参考人 お答えいたします。 経済団体連合会あるいはトラック運送業界から、基準緩和の認定を受けた車両にかかわる積載条件の緩和、この要望を受けているところでございます。 その内容でごさいますが、基準緩和の認定を受けた車両、例えばトレーラーで申しますと、基準というのは二十八トンまででございますが、これを超えて一定のトン数の最大の総重量、これにつきまして基準緩和の認定を受けた車両といったようなことになりますが、これにつきまして、認定の際に付された、積載物は分割不可能な単体物品に限るといった規制、これを緩和いたしまして、貨物を積載した場合の車両総重量が基準内の範囲、今申し上げた例で申しますと、トレーラーの場合だと二十八トンになりますが、これまでである場合には、分割可能な複数個の貨物の輸送、いわゆるばら積み輸送というふうな言い方になりますが、これも可能にしてほしいという要望と承知しております。
○松浪委員 二十一世紀の物流の緊急の課題は、輸送の効率化、環境問題への対応、そして情報化であろうと思っております。経済団体連合会やトラック運送業界の要望に対しまして、現在どのような対応を行っているのか、大臣政務官にお尋ねしたいと思います。
○吉田大臣政務官 お答えを申し上げます。 積載条件緩和という要望は、委員おっしゃるとおり、今の時流であり、実際に、物流の低廉化、そして環境、これらに重要な事案だと思っています。 基準緩和車両、この関係の中で、今ほど御質問あった、分割不可能な貨物を運びますね。帰りに同じ分割不可能な貨物が用意されているなどという機会はそうないわけですよ。そのときには、分割されたものでも運んで帰りたい、この要望、まさに当たり前だと思うのですね。 そうしたときに一番問題になりますのが、二つございます。一つは、事故が起きた場合に、大きな荷物、そして緩和された量が乗っているものですから、死亡事故につながりやすいということが一つあります。それからもう一つは、やはり台車が、あるいは用意されたトレーラーが大きなものを積めるように用意されているものですから、ついつい過積載になってしまう、また過積載したくなってしまう。この二点をどう防止していくか、このことについて鋭意今調査検討をさせていただいておりまして、そしてできれば年度内にでも結論を得たい、そんな状況でおりますことを答弁させていただきたいと思います。ありがとうございました。
○松浪委員 吉田六左エ門大臣政務官の答弁は非常に理解しやすくて、お礼を申し上げたいと思いますけれども、大臣政務官の馬力で、ぜひ年度内に成案を得るようによろしくお願いを申し上げたいと思います。 次に、経済団体連合会などの団体から、分割可能貨物積載車両の総重量の緩和、先ほど政務官からお話をいただきましたけれども、さらなるそれらの規制緩和を求めておるというふうに聞いておるのですけれども、これはどういうものであるのか。道路局長、よろしいですか。
○大石政府参考人 道路の通行に関しましては、道路の構造を保全し、交通の危険を防止する観点から、道路との関係において必要とされる車両の幅、重量、高さなどの限度を政令で定めておりまして、これを超える車両については、原則として通行をさせることはできません。 政令におきましては、車両の種類、通行する道路種別等に応じまして、それぞれの最高限度を定めているところであります。これまでも、物流の国際化等に対応して、規制の緩和や重量車に対応したネットワークの拡充等を行ってまいりましたが、経団連などからは、さらに車両の高さの制限の緩和、分割可能貨物積載車両の総重量の緩和、特殊車両の通行できる道路の拡大、特殊車両の通行許可申請手続の緩和等が出てきております。
○松浪委員 国土交通省ができたということは、やはり運輸行政と道路行政、これが一体になって、そして効率よくやっていくということでございます。したがいまして、先ほどの経済団体連合会などの団体の要望、これを検討しやすくなったんじゃないのか、そういう思いがあるのですけれども、ただいまの道路局長の話をお聞きした上で大臣政務官の見解をお尋ねしたい、こういうふうに思います。
○今村大臣政務官 ただいま松浪委員がおっしゃるとおりに、こういった問題は大変検討しやすくなりました。 御指摘の件につきましても、物流の効率化という点から、私たちもぜひ積極的に取り組んでまいりたいと思っておりますが、何せ、橋が落ちてはまた困るものですから、できるだけそういった需要の強い地区等々を重点的に、路盤の整備でありますとかあるいは橋梁の強化、あるいはソフト面でもいろいろ、手続の簡素化等々を精力的に今後検討してまいりたいと思っております。
○松浪委員 どうもありがとうございます。とにかく前向きに検討していただきますよう、心からお願いを申し上げます。 我が党の党首であられます大臣は、御就任に際しまして、国土交通省の誕生は物流そのもののためだと思っています、コスト面や物流施設のあり方を見直し、効率的な物流をつくり上げるのが国土交通省の仕事です、二十一世紀のグランドデザインをつくっていきたい、このような決意を述べられております。 本日、この委員会で私の意見を述べさせていただきましたけれども、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○扇国務大臣 私は、今松浪先生が私の就任のときの話を引用していただきましたけれども、まさに二十一世紀、日本の国が国際社会の中で生きていけるかどうかという、その原点に立ったのがこの物流問題であろうと思います。 今るる専門的なことも申し上げましたけれども、私は、少なくとも日本の航空、港湾等々からインターチェンジに果たして十分以内に上がれるような体系ができているかどうか。物流といっても、日本は全部周りが海でございますから、外国から入ってくるもの、日本のものを出すもの、そういうものがいかにできるか。ですから、世界じゅうで考えてみますと、アメリカは空港から十分以内でインターチェンジに行けるというのが九八%、日本は四六%、ヨーロッパは七二%、日本は一番低いわけでございます。また、港湾からインターチェンジにというのは、アメリカは九三%、そしてヨーロッパは九三、両方とも九三%。日本は港湾から十分でインターチェンジというとまさに三三%、お寒い限りでございます。 例えばそういうことを考えますと、今私どもは、何としても物流の効果を上げなきゃいけない。けれども、日本の交通網を考えてみますと、どこでどうなっているのかということを考えますと、道路の渋滞、これは、渋滞で一人どれくらい損失しているかといいますと、時間にとりますと、日本国民一人が、渋滞に巻き込まれて、一年間で四十二時間の損失をしているのですね。そうすると、四十二時間も損失している、これを金額に換算するとどうかといいますと、年間全部で計算しますと十二兆円の損失になる、これも大きなことでございます。 話が大き過ぎて、じゃあ東京二十三区はどうなんだといいますと、御存じのとおり、東京二十三区、一応速度は三十キロと書いてございますけれども、実際の二十三区内の車の速度は、十六・七キロしか走れません。そうしますと、この都内を三十キロの目標どおり走らすようにすることだけ、目標どおりですよ、違反じゃなくて、この十六・七キロしか走れないのを目標どおりに三十キロにするだけで、何と一年間で少なくとも四兆九千億円の経済効果がある。 このように言っておりますと切りがありませんけれども、例えば、同じ百キロのものを岩手から横浜まで陸送しますと、この陸送料が千四百九十円かかる。その同じものを、今度、横浜から北米へ船で送ったら千百円なんです。何で、岩手から横浜が陸送して千四百九十円で、横浜からアメリカが千百円。これでは、日本の物流というものは、二十一世紀、世界に伍していけない。 そのためには、我々は、少なくともボトルネックをなくし、そして低廉な運送料がいかにできるか。先ほどからお話しになりました、トラックが行きは満杯でも帰りが空ではというようなことがないようにしよう、あらゆる日本の物流、空港、港湾、道路、鉄道、あらゆるもの一体になって二十一世紀のグランドデザインというのを申し上げたのはそういうことでございますので、国土交通省として、政策的には、明るい二十一世紀のために頑張った政策を立てていきたいと思っております。
○松浪委員 大臣から力強いお言葉を賜りました。感謝をさせていただきたい、こういうふうに思います。 私の後ろに森田健作代議士が質問をされるから私がするのじゃございませんで、実はけさ予算委員会で、ニアミスの問題、そして羽田の国際チャーター便の問題について質問をさせていただきました。たまたま大臣がいらっしゃいませんでしたので、大臣がいらっしゃるここの場で質問をさせていただきたい、こういうふうに思うわけでございますけれども、小笠原は、本土へ復帰した昭和四十三年以来、早くも三十年以上が経過している。その間、国や東京都によりまして、小笠原住民のためにさまざまな対策を講じられてまいりました。しかし、全国的に高速交通体系の整備が進む中で、先ほど大臣からもお話がございましたけれども、いまだ小笠原諸島にとりましてはそのネットワークが取り残された地域でございます。そうした中で、小笠原空港は、真に小笠原が自立、発展するために欠くことのできない基幹施設であり、小笠原住民にとっても、返還以来の大きな悲願となっております。ところが、東京都は場所はここだ、あるいは環境庁がここだというふうになりますと、ふらふらとなって、いまだどうしようもない状況にあるわけであります。 歴代の小笠原村長さんは、何としても空港をつくっていただきたい、こういうふうに熱い思いで述べておられますが、大臣、これについてどのように考えておられるか、お尋ねしたいと思います。
○扇国務大臣 私は、国土交通大臣になりまして、一月の二十四日、小笠原を訪問してまいりました。 御存じのとおり、東京と小笠原間、一千キロメートルあるわけでございまして、隣の国へ行くよりも小笠原へ行くのが時間がかかる。空港がないものですから、海路で行きますととにかく二十五時間かかるわけでございます。しかもこれは、今、六日に一度しか便がございません。そして約二十五時間を要する状況で、行った人が今度いつ帰ってこれるか。例えば天候が悪くなると帰ってこれない。 私は生まれて初めて一月の二十四日に小笠原を訪問したものですから、大した時間はございませんでしたけれども、拝見させていただいて、あの自然に恵まれたすばらしい小笠原の自然環境を守りながら、なおかつ小笠原特産の、外国から輸入するよりも、フルーツとかいろいろなものを生産していらっしゃいますので、それをより新鮮に、早く本土に持ってこれるのかということを考えますと、やはり一番の理想は飛行場をつくってあげることだなと。 けれども、今の段階で、飛行場をつくるということを事業決定するまでにも時間を要しますので、とにかく私は、国土交通省としては、TSL、テクノスーパーライナー、これを今しておりますので、もうTSLの実験船は終わりましたので、せめて小笠原の人たちに、空港ができるまではこのTSL、テクノスーパーライナーを使って、これですと、少なくとも船で二十五時間かかるのが、テクノスーパーライナーですと約十五時間で行けます。 ですから、私は、空港というのが予算がついたり事業認定をしたり手続が大変なものですから、小笠原の皆さんの悲願として気持ちはすごくよくわかるのですぐにも事業認定したいところですけれども、東京都の領域でございますし、これも東京都と国土交通省へ申請が上がってこないとできないものですから、まずは約十五時間で行けるそのテクノスーパーライナーを活用して、小笠原の皆さん方、あるいは病気になったときも二十五時間では大変なんです。一々自衛隊を要請するということになりますので、とりあえずは当分テクノスーパーライナーで島の皆さんの環境と生産物の流通を図っていくように努力していきたいと思っております。
○松浪委員 テクノスーパーライナーでということでございますが、非常にありがたいわけでありますけれども、これでお茶を濁すというようなことがあれば、小笠原の皆さんに対して申しわけない、私はこういうふうに思っておりますので、今の件について深谷航空局長に一言だけお尋ねしたいと思います。
○深谷政府参考人 お尋ねの小笠原空港の件でございますけれども、実は、私自身も大臣のお供をいたしまして、一月に小笠原の空港の候補地まで御一緒させて見せていただく機会がございました。まさに小笠原の置かれている状況というのは大臣ともども実感をさせていただいたところでございます。都の御意向もあろうかとは思いますけれども、航空局といたしましては、この小笠原空港の必要性、これにつきましては十分認識を持っておりまして、関係者の理解が進んで本件が前進すればと強く念じているところでございます。
○松浪委員 どうもありがとうございました。
○赤松委員長 以上で松浪健四郎君の質問は終わりました。 続いて、森田健作君。
○森田(健)委員 21世紀クラブ森田健作でございます。 私は、何分時間が少ないものですから、松浪健四郎議員が御配慮をしていただきまして、心から感謝を申し上げます。 さて、泉副大臣、東京というところは車が多いですし、移動するのにいろいろ困るでしょう。それから、高速なんか乗ったりすると、あるときは時間が全然読めないこともあります。私なんかどちらかというと気が長い方ですが、泉副大臣は見かけよりも気が短いと聞いております。本当に、いらいらすることも、私、多々あると思うんですよ。でも、私みたいな男でも非常にいらいらすることがあるんです。 それは、私、千葉県の成田に農場を持っているんです。で、時々行くんです。東京都内というか、行きでもなかなか込んでいるんです。でも、それはそれなりに我慢の範囲で行けるんですが、帰りが大変。東京に入るときがすごく込むんです。特に料金所、これがまただあっと並んでいるんですよ。それで、もうさすがに私も途中で嫌になって、冗談じゃないな、これはもうどうなったらすくんだろうな、何とかならないのか、これは、と思うんです。 待てよと。私、東京に戻るまでに料金所を四つぐらい通るんです。この料金所がなくなったら、車はすうっと意外と通るんじゃないかなと思っていたそのやさきに、私の隣にいた車がぴゅうっと通っていって、あれっと思って、あっ、金も払わないで行きやがった、とんでもないやつだなと思ってぱっと見たら、そうしたらETC専用と書いてある。これは例のうわさのやつだなと私、思いました。 でも、あれだけ車が並ぶということは、さっき大臣がおっしゃっていましたけれども、経済効果だとか、それからとまったり出たりする、言うなればガソリンの大気汚染、環境問題、そういうのも含めると、これは絶対普及していかなきゃいけないんじゃないかな、私はそう思うのでございます。だから私、これは友達だとかいろいろな人に、国民に宣伝するために、こう言ったら一番いいですよ。聞くところによると、このETCが全車の半分ぐらい普及したら混雑がなくなる、交通渋滞がなくなるということも聞いたんですが、これが本当かどうか。要するに、皆さんに宣伝するための何かいい知恵があったら、道路公団の方、お教えくださいませ。
○扇国務大臣 今ETCのお話が出ましたので、まず私から。 ETCの問題は、全国で千三百カ所の料金所がございますけれども、このETCを、今度の予算におきましても御審議いただいておりますけれども、本年度十三年度におきましてはこの千三百カ所の中でETC八百カ所を予算化しておりますので、御期待いただきたいと思います。
○森田(健)委員 いや、それはわかっています。 だから、そうじゃなくて、国民だとか友人に一体どういうふうに言ったら一番説得力があって、皆さんが受けやすいかということを言っているんです。お願いします。
○妹尾参考人 説明申し上げます。 ETCは、先生がただいまおっしゃられましたように、料金所の渋滞の緩和とか、それから料金所周辺の大気汚染や騒音などの環境改善のほか、キャッシュレス化による利便性の向上、それから管理コストの削減等の効果があると考えております。それで、道路公団としまして、路側機器の整備、それから試行運用等に努めておるところでございます。 それで、現在のETCの普及でございますが、先生お尋ねの普及のさせ方でございますけれども、例えば料金決済につきましては、現在はクレジットカード等を活用しまして、高速道路の利用後に料金を支払う後納システムを採用しております。一方、現在のハイウエーカード等のような前納の割引制度を御利用するお客様もおりますので、ETCにつきましても、利便性を一層高めるために、前納システムを早期に導入して、現在のハイウエーカードと同様な割引制度をできる限り早期に導入するなどしまして、ETCの普及に努めてまいりたい、かように考えておるところでございます。
○森田(健)委員 だから、私が聞きたいのは、五〇%導入したら、それこそ交通渋滞がなくなるなんという話を聞いたことがあるんですが、それはどうなんですか。
○泉副大臣 今先生御指摘のように、五〇%普及すれば、待ち時間が非常に少なくなって、料金所での渋滞がほぼなくなるのではないか、一応こういう計算をさせていただいているところでございます。
○森田(健)委員 いやいや、一般の方がぱっとわかるような、そういうことが大事なんですよ。そうすると、ああ、そうだなと。いらいらしていた。でも、これが入ることによって、全部とは申しませんけれども、そういうものがなくなるんだ、こういうぴちっとした説明が僕は欲しいなと思っています。 しかし、泉副大臣、考えましたら、このETC、機械を入れるのに二万九千五百円かかりますね、これは。では、道路公団の方、これは二万九千五百円かかるんですか。
○妹尾参考人 申し上げます。 車載器はあくまでもメーカーがつくってメーカーが販売しているものでございます。そういうわけでございまして、道路公団が車載器の価格が幾らかということは直ちには承知していないのでございますけれども、新聞報道等によれば、ただいま先生のおっしゃったような値段とか、そういうような水準であるように伺っております。
○森田(健)委員 やはり高級車より大衆車が多いわけです。これは、モニターを前にやっていたみたいですね。私の友人がそれをやっていた。彼いわく、非常に便利だ。ところが、高速券を大量に買うならば、一〇%ぐらい安くなる。これはまんまの料金が来るわけですよ。なおかつ、市販されるのは約三万円とする。そうすると、三万円を払って、なおかつ今までより一〇%ぐらい高い料金を払う、クレジットカードでもやらなきゃいかぬ、こういう煩わしさがある。ここなんですよ。 これはやはり、交通渋滞の緩和というのはどうしても今特に首都圏においてやらなきゃいけないんですから、例えばクレジットカードで引き落とす場合、高速券は今一〇%ぐらい安く済むんだから。三万円も初めとりあえずかけるんだから。いや、それは将来安くなるかわかりませんよ。かけるんだから、一五%ぐらい安くなるよと。それが、あなたが一台入れることによって、みんなが入れたら、これだけ交通渋滞が緩和され、そして経済的にも大気汚染にも、環境に優しい道路になるんですよ、そのようにしたらいいんではないかな、そう思います。 私、何分時間がないものですから、申しわけございませんが、一般のユーザーがこういう機械を導入しETCが本当に一日も早く浸透することを私は心から願うものであります。 ありがとうございました。
○赤松委員長 以上で森田健作君の質問は終わりました。 次に、日森文尋君。
○日森委員 社民党の日森文尋でございます。大臣がいらっしゃいますので、少し大きな話から最初にお伺いをさせていただきたいと思います。 国土交通省、発足をしましたけれども、依然として、旧局といいますか、これまでの建設省、運輸省の局がずっと残されていて、縦割り行政が余り変わっていないんじゃないか、どうもこんな気がしてなりません。 せっかく国土交通省という、統合されて大きな省庁になったんです。ちょっと利権なんかできちゃ困るんですけれども、せっかく大きな省庁になったわけですから、統合のメリットをぜひ発揮していただきたい。そのために、横断的でかつ総合的な行政をぜひ行っていただきたい、そういう視点で扇大臣もお話しになったと思うんです。二十一世紀のグランドデザインをつくろう、大賛成でございますけれども、そういう意味では、どうも来年度予算案に示されている連携の施策というのはまだまだ不十分じゃないか、そんな気がしてなりません。 そういう意味で、これからこの連携施策も含めて横断的、総合的な政策、これをどういう展望を持って大臣はやろうとしているのか、これをまずお聞きをしたいと思います。 時間がありませんからもう一つ聞いちゃいますけれども、中でも、これは細川委員からお話がございました総合的な交通政策。 先ほど大臣は物流を中心に物をお考えになっているような気がしたんですが、実は人的な交流も含めて大変重要ですし、その際、交通弱者であるとか、人間を大切にする、そういう政策が基本に据えられてしかるべきじゃないかというふうに思うんですが、そういう意味で、総合的な交通政策、これを国土交通省の中でどんな組織でどのように展開をされていくおつもりなのか、大臣の決意をまず最初にお伺いしたいと思います。
○扇国務大臣 お時間がないとおっしゃいましたので短く言わなければいけないので、でも、御質問が全体の二十一世紀の政策ということで大きなものですから、端的に申し上げさせていただきたいと思いますから、前略、後略でお許しいただきたいと思います。 国土交通省といたしましては、少なくとも二十一世紀の国民の皆さんに目に見えるグランドデザインをつくりたいというのは先ほど私が申し上げたとおりでございますけれども、計画から事業まで一体的な行政の展開をする、これが私はまず第一だと思います。そして、二つ目には、総合的な交通体系の整備、これは二つ目で私は大事なことだと思います。三つ目は、少なくとも社会資本整備の整合的あるいは効果的整備の推進、これが大きな柱でございます。この三つの柱を基本といたしまして、政策の融合制を推進して、ハード・ソフト一体で、私は二十一世紀のグランドデザインを考えていきたい。 その三つの基本の中から、また鉄道駅等々の、今弱者とおっしゃいましたが、私は先ほどもどなたかに申し上げましたけれども、路線も、低床バスを運行するとか、あるいはバリアフリーを上りだけではなくて下りもつけるとか。そして、私はいろいろなことを、あかずの踏切もさっきも御答弁いたしました、あるいは空港、港湾、道路の連結の問題も申しました。国土交通省になったからあらゆることが総合的に考えられるというのが、今回の省庁の再編をした大きな要因であろうと私は思いますので、総合的な政策が立案できるということだけでも、今後国土交通省としては目に見えたものにしていきたいと私は思っております。
○日森委員 ありがとうございました。 そこで、縦割り行政を排してというふうに先ほど申し上げましたけれども、国土交通省として、どういう組織、機関がそういうグランドデザインをつくって責任を持って進めていくのか、そこまで踏み込んでお答えいただけたら大変ありがたいと思っています。
○泉副大臣 新しく発足をいたしました国土交通省、従来の四省庁の部局がそれぞれの立場でそれぞれの政策を実行するということは当然でございますが、その上に、国土計画局、総合政策局、こうした部局を設けまして、各部局間の調整を図る、この体制をとらせていただいております。また、幹部会というようなものを設けまして議論をすること、そして省議を設けて、それぞれの局長以下が出まして議論をする、そうした中で総合調整を図っていく、総合政策を樹立していく。このような仕組みをつくり、現在動かし始めたところでございます。
○日森委員 関連してですが、そうしますと、先ほどお話もありましたけれども、局が仕事をしっかり持っている、あるいはその下の課が持っている、そういう体制を少しばらそうということでやっていかないと国土交通省になった意味がないじゃないかというお話がございました。私も全くそのとおりなんですが、その際、総合政策局というのは、これまで各局がやっていた仕事をそれぞれ集めてきてそれを調整するだけ、その程度の話なのか。それとも、もう少し具体的な権限と言うとおかしいですけれども、調整するだけじゃなくて、全体の、この国のグランドデザインをどうするかということまで具体的に提起をして、各局に仕事をさせていくということであるのかどうか。その一点だけ聞きたいと思います。
○扇国務大臣 御存じのとおり、国土交通省、一月の六日に発足をして、私はまず省議というものを開きました。そして、省議を開きましたら、十三局、局長以下審議官、そして技監等々で四十数名の省議になりました。 四十数名集まりますと、顔が見えないんですね。一人ずつ一分発言してもそれだけ時間がかかりますということで、私は、大変申しわけなかったんですけれども、再編をさせていただきたい、一々省議をして決定しなければこれが動かないということでは、皆さんが巨大だ巨大だとおっしゃることそのままになりますので、申しわけないと思いましたけれども、私は、その人数を見て第一回の省議で決断をいたしまして、最高幹部会というのをつくらせていただきました。省議が四十数名ですけれども、その上に最高幹部会、十五名でございます。それで、お互いの国土交通省の政策というものあるいは意見の集約、最高の決定機関は最高幹部会であるということで、十五名に絞らせていただいて、その組織を今つくって動き出しているところでございます。 省議は月に一回、最高幹部会は少なくとも月二回ということで、今総合政策局というお話がございましたけれども、総合政策局は、政策を、皆さん方に法案を出す前に、一応こういうものをするという、四省庁でございますので、法案が今国会だけでも十五本ございますので、それを作成する場合には総合政策局がまとめて持ってきて省議にかけ、なおかつ省議でする場合と、決まらないときには最高幹部会をする、そういう組織の再編をさせていただきまして、縦割り、横割りもすべてうまくいこうということで、なくした次第が、そういう図式になりました。
○日森委員 ありがとうございました。ぜひ全力でやっていただきたいというふうに思います。 二つ目に、ニアミス問題。 先ほどから、大臣、重大な責任もあるというお話もございましたし、再発防止のために徹底した原因の究明を行うというお話もございました。特に調査の問題は大変重要な問題でございまして、再発防止には何としても徹底した原因の究明がなきゃだめだということはだれしも一致をしていることだと思うんです。 その意味で、改めて、その調査それから国土交通省としての責任問題も含めて、大臣の所感といいますか感想をお聞きしたいと思うんです。
○扇国務大臣 けさから、重大なニアミスがあったということで、本当に事故に至らなかったことがせめてもということで、反省をしながらるるお答えしてまいりました。 そして、御存じのとおり、事故調査委員会を、七名でございますが、すぐ現場に派遣をさせていただきましたけれども、事故調査委員会の報告を待つだけではなく、国土交通省として即刻できることは何かということで、全部集まっていただきました。 そして、管制官がどういう状況であったかということで、すぐ国土交通省から担当官を管制室に、現地の管制室にも、静岡にやりましたし、また、私は、全国の主要の管制責任者を全部一堂に集めまして、四十三名の管制官の長を全部集めていただきまして、反省する点はないかということも、先ほど申し上げましたとおり、そのときに出た項目に関しては、長くなりますので、重なりますから失礼させていただきますけれども、少なくとも私は、事故調査委員会の調査と、そして今国土交通省としてでき得る限りのものは何かという選別をして、私はすぐに対応させていただいたというのが現状でございます。
○日森委員 先ほどの副大臣の報告によりますと、この事故で、今大臣、直ちに事故調を派遣したというふうにおっしゃいましたけれども、対象機が羽田に着いてから事故調に連絡するまで三時間ぐらい時間がございますね。その辺は、直ちにというふうに、三時間も直ちに入るかもしれませんが、どうも対応が遅いんじゃないか。 聞くところによると、重傷者以上が出ないと事故というふうに判断しないんだというふうなお話がございまして、そこでこの三時間のタイムラグというか、ずれがあったのかという気もするんですけれども、その辺はどんなふうになっていらっしゃるんでしょうか。
○深谷政府参考人 その点についてお答えいたしますけれども、一月三十一日に事故が発生したわけでございますけれども、これがいわゆる法律上の航空事故に当たるかどうか、これの確認を航空局でさせていただいて、その上で、これが航空事故に当たるという判断をいたしまして、同日の十九時五十分に、事故調査委員会の方に航空事故が発生しましたという御報告を御通知申し上げた。 法律上の航空事故に当たるかどうか、これは決めがございまして、これは国際的にもICAOの方でも一定の基準を持っておりまして、我が国でもその基準にのっとりまして、例えば先生今御指摘のように、一定時間以上、これは具体的には四十八時間、入院するとか、あるいは大きな骨折があるとか、そういった基準に基づいて判定をした上でそういう通報をした、その判定に多少の時間がかかった結果でございます。
○日森委員 これまではそういう対応であったと思うんですが、ちょっと関連して、ちょっとわき道にそれますけれども、今度新しい事故調ができますね、法律が整備される。そうすると、これは重大インシデントというふうに我々ごく普通に考えるんですが、仮に新しい法律のもとでやると、例えば重傷者がいなくても、ああいう重大事故になりそうになったということになると、事故調が調査に入るということで理解してよろしいでしょうか。
○中島政府参考人 ただいま御指摘がございましたけれども、今航空事故調査委員会設置法等の一部を改正する法律案をお上げしてございますけれども、その中で、重大インシデント、これにつきましても航空事故調査委員会の方で調査をする、こういう内容になってございますので、先ほどお話がございました、例えばニアミスでありますとかそういったものにつきましては、その法案が通り、施行されれば、航空事故調査委員会の方で調査を行う、このようになります。
○日森委員 わかりました。これからは、三時間も時間がたたないで直ちに事故調が調査に入るという種類の事故であったということでよろしいんですね。 ちょっと関連して、それから、先ほどの報告の中で、とりあえず管制官のミスが明らかになった、管制の仕事についていろいろ見直しをして、改善できる点については直ちに改善をしていこうというお話がございました。それはそれで確かにそのとおりだと思うんですが、しかし、管制官の個人の資質であるとか管制官個人の責任を問うということであっては、本来の意味での事故の基本的な原因を明らかにするということにならないんじゃないかという気がしているんです。 そういう意味では、管制官の数を聞きました。それから、管制する飛行機の数も大分ふえているという話、具体的な数字を聞きました。 そこで、千七百三十二人とふえておりますけれども、しかし、六十六万機だった飛行機が九十六万機、九〇年から九八年のこの九年間で三十万機、対象の飛行機がふえているという報告もあるようです。これは、管制官の数、三・八%ですか、ふえたけれども、飛行機の数はもっとふえている。その分は機械化でカバーしているんだというお話だったんですが、これで十分対応できる体制なのかどうかということについてひとつお聞きしたい。 それから、機械の高度化によって、確かに人がいなくても対応できるというお話がございましたけれども、逆に言うと、どんどんハイテク化が進んでいくことによって、管制官自体がハイテク化になかなか追いついていかない、こんな事態も発生するんじゃないかと思っているんです。それについてどうお考えなのか。 それからもう一つ、今行政改革でどこでも人を減らしなさいというお話になっていますね。管制官についても、一説によると、七十数名これから人を減らすんじゃないかというお話もちょっと伺ったことがあるんです。この行革の中で、管制官について、先ほど大臣でしたかね、今後要員については協議をしながらふやす努力もしたいという趣旨のお話があったと思うんですが、実際には七十二人減らされるんじゃないかというお話もあって、ちょっと心配しているんですが、その三点についてお答えいただけますでしょうか。
○深谷政府参考人 御説明申し上げます。 管制官の一人当たりの処理の機数がふえていていろいろ大変ではないか、こういう御指摘がございましたけれども、先生御指摘のように、現在、千七百三十二名の管制官がおりまして、これは最近五年間で三・八%増をしておりますけれども、他方で、一人当たりの取扱機数、これは五年間で七・二%ほどふえている、こういう状況でございます。 これにつきましては、業務の運用の方式の見直しでございますとか、あるいはレーダー関係の機器の性能向上、こういったものによって対処しておりますので、安全上特段問題はないというふうに考えております。 その中で、そういった機器が進歩していく中で、管制官の研修と申しましょうか、その点の御指摘もいただきました。今回のニアミス事故を契機といたしまして、今回はヒューマンエラーが一つのきっかけになっておるわけでございますが、そういったことの反省に立ちまして、訓練体制の強化、こういったものを図る必要があるだろうということで、直ちに実施すべきような研修、これは既資格取得者全員に対する一定期間の訓練監督者研修、こういうものはすぐやろう、その一方で、さらに、今申し上げましたように、ヒューマンエラーの再発防止という観点から、機器も進歩してまいりますので、いろいろ、訓練教官の体制でございますとか、あるいは既に資格を取った人に対しても一定期間ごとに再訓練、そういった制度の創設も必要なのではないかというふうなことを検討の視野に入れまして、現在、鋭意検討させていただいておりますので、そういう方向で結論を出せればというふうに思っております。 他方でまた、先生が御指摘の要員の問題で、定員削減の御指摘もいただきました。事実といたしましては、平成七年度以降十二年度まで全国で五十名の定員を削減しておりますけれども、他方で、今申し上げましたように、平成十二年度の、今年度の定員は千七百三十二名ということで、今申し上げました五年間で五十名の定削はございましたけれども、他方で、五年間で、それを含めましても六十三名の増員になっておりまして、要するに、結果としては、それぞれの配置を適正化してきているという意味合いにもなっておるかと思います。 いずれにいたしましても、管制官の要員配置につきましては、それぞれ管制機関におきますところの航空交通量の増加の状況でございますとか、あるいは管制運用上の特殊性もそれぞれにございます。あるいは機器の整備状況、こういったものも踏まえながら、安全上問題のないように、必要ならば増員も含めまして要員配置を適正にやっていきたい、かように考えております。
○日森委員 そうすると、私が聞いた、一部のうわさである七十二名も削減するという話はないというふうに判断してよろしいのでしょうか。
○深谷政府参考人 先ほど申し上げましたように、これまでも管制官につきましても定員削減というのを計画的にやってきた部分はございます。そういう意味では、これからも定員削減、そういったことを計画的にやっていく部分はあろうかと思いますが、これからも、必要な新規増員もきちっと確保するように努めてまいりたい、かように考えております。
○日森委員 確かにそのとおりで、羽田も新しい滑走路ができたり、それから成田もそうなんです。ますます大変になるわけですから、行革といっても、これは事人間の命にかかわる問題ですから、行革で一律に人を減らしていいところと、いや、むしろきちんとふやして国民の命をきちんと守ろうという部分があるわけですから、ぜひその辺は大臣も含めて慎重に配慮をしていただきたい、そんなふうに思っています。 それから、ちょっと時間が足りなくなってしまいました。私も実はパネルを持ってきたんですが、共産党さんのパネルよりもっと見づらいパネルで申しわけないのですが、ともかく、日本列島そこらじゅう米軍と自衛隊の訓練空域になっていまして、実は先日、機長組合の方々からビデオを見せていただいたのです。CGで立体的に自衛隊、米軍の訓練空域をつくって、その間を我々自身が飛行機に乗って飛んでいる、そういうCGがあったのですが、それを見せていただいたら、まさに軍事訓練の空域、壁のすき間を民間の飛行機が飛んでいるということを実感できました。 先ほど瀬古先生からもお話がございましたけれども、米軍、自衛隊、施設庁もそうですが、これはぜひ真剣に交渉もしていただいて、まず民間の空路をきちんと確保するということを前提にやっていただきたいと思うのです。特に今、朝鮮半島も含めて、世界史の流れというのは平和を志向しているという流れになっているわけですから、国土交通省としては、大臣を先頭にぜひそのことをやっていただきたい。 と同時に、この地図でもわかるのですが、今度、大臣も閣議で恐らく了承された話だと思いますけれども、空中給油機というのを買いますよね。あれは、輸送なんかに使うのもそうなんですが、空中待機警戒、戦闘機が空中に待機をしながらずっと警戒するということにもこの空中給油機は使いましょうというふうに防衛庁の資料はなっているんですね。そうすると、この訓練空域の中で、今までよりもはるかに長い時間、自衛隊の戦闘機が空中待機をしながら警戒態勢をしいていくということになるわけなんですよ。そうすると、それでなくても、これだけ膨大な地域が訓練空域になっているわけですから、ますます民間の空路に対して圧迫を与えるんじゃないか、そんな気がしているんです。 これについては、今、扇大臣から、いやそれについてはという話はできないでしょうけれども、そういう心配を私どもしているものですから、ぜひ民間空路の安全確保、これは第一義という立場で対応していただきたい、このことを要望しておきたいと思います。 それから、続きまして、ホームの事故の関係なんですが、御承知のとおり、ホームから転落をするという事故が相次いでいて、新聞の記事によりますと、年間約三十件ぐらい転落事故が起きていて、三十人から四十人が死亡しているということを国土交通省が発表したというふうに日経新聞に出されておりました。 それで、問題は、先ほど瀬古先生もおっしゃいましたけれども、中でも視覚障害者、目の悪い方々が転落する例が非常に多い。この間、障害者の団体に問い合わせたところ、新聞にも載っていますが、三人に一人はホームから転落した、そういう経験を持っているというのです。多い人は一人で何回も転落しているという事例があるわけなんですね。 最初に聞きたいのは、視覚障害者がホームから転落をして死亡なり負傷された、そういう事例は把握をされているでしょうか。
○安富政府参考人 具体的に、鉄道事故等報告規則というのがございまして、その中で報告があります案件は、例えば九年度ですと五十四件の転落事故、それから十年度が五十五件、十一年度四十七件と、約五十件ずつぐらいございます。そのうち視覚障害者の方が実際に負傷あるいは死亡されたという件数ですが、この三年間で見ますと、五件発生しております。そのうち一名が死亡事故ということで、一件発生しております。 ただ、先ほど三人に一人の方が落ちるという話ですが、いわゆるこの鉄道事故等報告規則で上がってきますのは、負傷とか死亡した方ですので、落ちて、たまたま何もなくてはい上がってきたという人はこの件数に入っていませんので、そういうことも数えての数字かと思います。
○日森委員 それで、酔っぱらって落ちるという人もあって、それは駅で酒を売らなきゃ大丈夫かという話もあるのですが、それはともかく、視覚障害者のような方や、あるいはお年寄りという人たちが事故に遭わないためにはそれなりの防護措置をとるしかないのです。 先ほどから話に出ています、例えば防護さくをつくる、これについて、大臣もそういう指示を出しているとか検討しているというお話がございましたけれども、鉄道会社の方は、お金がかかるから、どうもなかなか、はいわかりましたと言えない状況になっているんでしょう。 それから、古いホームは、全部コンクリートで固めてあって逃げ場がないような、新しいホームはすき間をつくって逃げ場をつくってあるようですけれども、僕も見てきたのですが、実際に古い駅のホームというのは逃げ場が全然ない、そういう構造になっているんですね。これも何とかしなきゃいけないんじゃないかとか、いろいろな問題が出てきていると思うのです。 確かに、鉄道の方で、プラットホームからの転落者に対する安全対策で幾つか出されていました。非常ボタン、プラットホーム下の避難スペースの確保、ホームさく。しかし、これはお金がかかる。それで、鉄道業者に、さあおまえたちがやってくれと言っても、はいわかりましたとなかなか言えないんじゃないかという気もするのです。 これも、安全という意味から見ると、それなりに国土交通省が、鉄道事業者が積極的にこういうことをできるような、そういうインセンティブを何かの形でつくっていかないと、実際は思ったように進まないんじゃないかというふうに思っているんですよ。その辺のお考えがあったら、ぜひお聞きしたいと思います。
○安富政府参考人 今お話がありました、例えばホームさくの問題、それから、先ほど、コンクリートで固めてあって退避スペースがないということでございましたが、まず後ろの方の退避スペースがない場所につきましては、今回の指示の中でも、ステップを設置しまして、健常な人だったらはい上がれるような形にするという方法があるんじゃないか。 それから、ホームさくにつきましては、実際にホームさくを設置した方がいいかどうかというのは、実はいろいろ、非常に問題な場所があります。例えば曲線のプラットホームですと、ホームさくを設置すると旅客の乗降が見えないという状況になってきます。あるいは、混雑しているところですと、かえって危なくなってくるといったようなこと、いろいろなことがございますので、我々としては、事業者に、各駅あるいは旅客の流動を見て、ホームさくが設置可能かどうか、そこら辺を検討してくれということで、今回指示をしているところでございます。 さらに、今後これらの対策について、先ほども申しましたように、五月末日までに対策の実施状況あるいは今後の検討状況について報告を受けることになっておりまして、今後は、具体的な支援策についてどうしていったらいいか、これはJRとか大手民鉄という大きな会社もございまして、中小もございます。本来ですと、こういう安全確保ということについては鉄道事業者の責任でやるべきだと我々は思っておりますけれども、その中で何ができるか、いろいろなことを検討していきたいというふうに考えております。
○日森委員 時間が来てしまいまして、要望だけしておきたいと思いますが、これらの施策をやるには、本当に鉄道事業者が積極的にこれに乗り出していけるような、そういう支援策をぜひ考えていただきたいということが一つ。 それから、これは瀬古委員からも出ましたけれども、やはり要員の確保。大変混雑したときに、新宿駅にもホームに要員がいないとかいう話もあるわけなんです。これはもう大変危険な話ですから、何かの基準をつくって、どこの駅でも置けというわけじゃないんですが、要員については、必ずどこの鉄道事業者も、一定の基準を超えたホームなどについては置くようなことを義務づけるような、そういう規制もしていかないと、これらの事故は、ずっと減っていないわけですから、これからも、ふえることはあっても減らないだろうというふうに思っているので、そのことを要望して、終わりたいと思います。ありがとうございました。
○赤松委員長 以上で日森君の質問は終わりました。 次に、河上覃雄君。
○河上委員 きょうはいろいろと都合がございまして、午後の一番バッターでございましたが、最終バッターになりました。 これまでの議論を伺っておりまして、やや重複というより、かなり重複するところがあるかもしれませんが、それぞれ、私も現地に行ってまいりましたので、それらを踏まえて質問をさせていただきたいと思います。 大臣からもございましたが、初めに、去る一月の二十六日、JR新大久保駅でとうとい命を失われた韓国留学生イ・スヒョンさん及び関根史郎さんに心から哀悼の意をささげるとともに、その勇気ある行動に衷心から敬意を表するものでございます。 そして、一月の三十一日、日航機のニアミスによりまして負傷された方々を初め乗客の皆様に、お見舞いを申し上げますとともに、一日も早い心身ともの御回復をお祈り申し上げる次第でございます。 持ち時間三十分でございまして、非常に短うございますが、日航機のニアミス、そして新大久保駅の事故の二点に集約をして御質問をさせていただきたいと思います。 今回の日航機のニアミス事故の直接的な原因が管制官の誤った指示によって誘発されたものであるということは、ほぼ間違いないと私も思っております。機長に対して絶対的な権限を持っております管制官のヒューマンエラーが乗客を初め国民の多くに与えた影響というものは極めて大きい、私はこう考えております。辛うじて空中での激突こそ回避されたとはいえ、大惨事につながるところであったわけでございます。詳細な原因というものは事故調査委員会の調査報告を待つことになると思いますが、再びこのような事故を起こさないために、国土交通省は徹底した事故原因の究明に取り組むとともに、万全な再発防止策をつくる必要があると思います。 以下、再発防止という観点に限定いたしまして、質問をいたします。 まず一点、私どもは、ニアミスが発生いたしました翌日の二月一日、乗客四十二名が重軽傷を負った事故というものを重視いたしまして、直ちに事故調査対策委員会を設置させていただきました。そして二日の日に、赤松国土交通委員長も含めまして、埼玉県の所沢の東京管制部に赴きまして、管制業務の実情を検分してまいりました。 航空管制業務、初めて私も参ったわけでございますが、管制官の勤務実態というのは、四日間働いて一日休むという交代勤務でありました。東京管制部では、五チームが二十四時間体制で勤務に当たっておりますし、一チームは一日六時間の勤務につく、このシフトで対応されておりました。一人の管制官が一度に五機ないし六機、自分の担当するエリア、隣にまたエリアを移してその方に引き継ぐ、これをずっと繰り返して目的地まで誘導するわけでございますけれども、五機、七機という、適正規模を超えた、たしか私の記憶では八機か十機ぐらい、このミスと言われます管制官は事故発生時点には自分のエリア内にあったということを伺っております。 航空管制業務は、さまざまなお話を伺った中で、非常に心理的なストレスがたまりやすく、激務であるなという率直な感想も持ちました。その上、管制官には経験や、同時に瞬間の判断力あるいは記憶力というものが問われまして、こういう側面から考えますと、管制官の教育訓練、技能、これらについては果たして十分だろうか、心理的ケアの側面、心理的ケアの体制は本当に整っているんだろうか。私は実は労働畑が長かったものでございますから、この方々の余裕ある勤務体制というものが確立されているのかな、この仕事で六時間連続ということもかなり激務でありますし、ストレスもたまるということを踏まえまして、必要ならば要員の確保という観点も十分考慮してやっていかなければいけないのではないのかなと思ったところも多々ございます。 今申し上げました私の質問に対しまして、国土交通省としての御見解をいただきたい。
○深谷政府参考人 御説明申し上げます。 事故後、担当しておりました東京航空交通管制部を早速御視察いただきまして、大変ありがとうございました。つぶさに管制の現場を見ていただいたかと思います。 先生御指摘のとおり、管制官の勤務体制、これは今先生からお話があったようなことを原則として体制を組んでやっております。今回、東京航空交通管制部が担当しておりましたけれども、今回の具体的な事案につきまして、その勤務体制との関係はどうであったかということにつきましては、今後、事故調査委員会で原因究明がされると思いますので、それについての発言は差し控えさせていただきますが、いずれにいたしましても、勤務時間等の設定につきましては、管制官の負担が過度にならないようにというようなことで配慮はしてまいっておりますけれども、今後もさらに引き続きそういった側面を絶えず念頭に置きながら検討をしていきたい、かように考えております。 また、管制官それぞれ個人が精神的に受けるストレス云々の御指摘もございましたけれども、管制官の精神面に対しますケア、これも大事なことであろうかと我々も認識をしておりまして、管理監督する立場の管制官が、常日ごろから職員に対しましては観察を行いながら、必要に応じてストレスの解消を図るように配慮に努めているというところでございますけれども、これらの管理職管制官等に対しましては、より適切な対応ができるように、研修等のカリキュラムの一つとしましても、専門家によるいわば職場におけるメンタルヘルスの講義、こういうふうなものも設定しているところでございますけれども、今後さらに受講機会がふえるような、そういった配慮もしてまいりたいというふうに考えております。 また、要員につきましても、他方で合理化をする部分もございますけれども、他方で必要なところには必要な要員配置がきちっとできるように努めてまいりたい、かように思っております。
○河上委員 東京管制部の現在の航空管制官数は四百三十一名と伺いました。要員の課題については今御答弁がございましたが、ふやすという側面からぜひとも早急に御検討をいただければと思っております。 もう一点は、今度は管制官の適格性のチェックをどうするか、私は、これをもう一遍再検討する必要性があるのではないのかと。今回の事故が、管制官が便名を間違えて指示したこと、これが直接的な原因となったことはほぼ間違いない、しかもダブルチェック体制も機能しなかった。なぜ便名を間違えたのか、またミスに気づかなかったのか、この解明をきちっとする必要があると思います。それは、管制官という人間の心理的な側面の分野に属するかと思いますけれども、管制官の適性や教育訓練の方法にかかわる問題であろうと私は思います。 国土交通省としては、管制業務の緊急総点検を指示されまして、管制官からの要望事項等を取りまとめたところでありますけれども、管制官のあり方について、採用段階そして採用後の一定段階において、管制官の適格性のチェックということは必要があるのではないだろうか、私はこのように考えますが、これについて、御見解はいかがでしょうか。
○深谷政府参考人 先生御指摘の点につきましては、現在、管制官の採用試験の際に適性検査をやっておりますけれども、こういう事案を考えますと、今後、管制官の技能証明の取得後であっても、一定期間ごとに管制技能のチェックを行う制度、そういったことも必要なのではないだろうかというふうなことで、現在、今回の事案を契機としていろいろなことを検討させていただいておりますけれども、その中の一つのテーマとして考えさせていただくことにしております。
○河上委員 局長、ぜひ具体的に御検討いただきたいと思っております。 もう一つ、管制部に参りまして、東京管制部としては一日どのくらい扱っていらっしゃるのか、あるいは年間どうなんだと、資料をいただいてまいりました。私もびっくりいたしましたが、東京管制部の平成十二年におきます一日の平均取扱交通量は二千七百十七機でありまして、一日二千七百十七機、年間にいたしますと九十九万四千五百六十四機。五年前の平成七年の一日の取扱量は二千三百二十五機でありましたので、この五年間におよそ四百機ふえているわけでありまして、年間取扱量はおよそ十四万五千機ふえている。今後新たな空港建設などによりましてさらに交通量の増加が見込まれます。 私は、航空機会社の関係者等に友人もおりますのでお話を聞きますと、やはり事故発生率が一番高いのは離着陸だ、私もずっとそう思ってまいりました。しかし、今回のようなニアミス、一瞬間違えれば大惨事、これはなかなかの問題でございますが、離発着も、羽田あたりで時計を見ながら見てみますと一分か一分半に離発着するわけですね。これは本当に大丈夫かな、空港周辺のあのさまを見ますと、やはり心配するのは私だけではないんじゃないか。 その意味では、いつ事故が起こってもおかしくないなというふうに考えるわけでございますが、国土交通省といたしましても、第一回の航空管制システム検討委員会を開催されました。そして、管制システム、管制空域、そして航空路の再編などがテーマに上げられております。 そこで、午前中あるいは午後の答弁でお話をされておりますけれども、結論が出ればできるところからすぐさまやると泉副大臣も御答弁をなさっておりました。もう既に着手し、具体化をしているものもあるかと思います。今私が申し上げました管制システム、空域、航空路の再編、これらについては現在どこまで、どういう議論で進んでいらっしゃいましょうか。そして、これらの問題については抜本的に見直す用意はあるのでしょうか、この点について御答弁をいただきたいと思います。
○泉副大臣 航空機需要が毎年あるいは日に日に増大している現状からしますと、安全対策については幾ら気を使ってもやり過ぎることはない、そういう考え方を国土交通省は持っております。そしてまた、一管制官の問題ではなくて、今回の事故は省を挙げて、国土交通省全体でこの問題の解決、原因究明も含めました対応策を考えるというのが扇大臣のもとでの国土交通省の考え方でございます。 管制システムの見直しあるいは空域、航空路の再編、やや次元の違う問題に取り組んでおることは事実でございまして、管制空域あるいは航空路の再編等につきましては、これから少し議論をさせていただきながら調整をしていくテーマだと思っております。少なくとも、六月ごろまでにはある種の物の考え方が整理できればなという思いを持っております。そして、管制のシステムにつきましては、当然、現状においても異常接近警報装置などが整備をされておりますが、ヒューマンエラーというのがどうしてもつきまとうわけでございますので、その部分は管制官の能力を高める研修を繰り返す、あるいは大変厳しい勤務状況の中ではありますけれども、緊張感をさらに持って対応していただくというような事柄がまず一つの取り組んでおる現状でございます。 今後、このシステムをもっと機能的に働かせますためには、異常接近情報をより適切に発出する、今の機能を機器的にもっと高めるということがどうしても必要であると思っておりまして、人間の努力、そして機器の向上というこの二つの面から取り組んでおるところでございます。機器の性能向上については、いろいろな検討を、これまでも国土交通省に所属します研究所等あるいは民間の力をかりながらやってまいっておりますが、さらにスピードを上げて対処していくようにいたしたいと思っておるところでございます。 なお、若干時間をちょうだいしなければならないと申しました空路の再編成等につきましては、必要な場合には米軍あるいは防衛庁、そうした関係機関と緊密な調整を図った上で、万全な対策をとってまいる所存でございます。
○河上委員 今回の事故が発生した焼津上空というのは、横田空域の南側に位置をしています。また、日本の上空には軍用機の訓練空域や米軍基地周辺の米軍管制空域が複雑に入り組んでいるわけでありまして、管制官にとってもこれは大きな負担になるという指摘もあります。 そこで、今申し上げましたシステム検討委員会で、管制システム、空域、航空路の再編などの中に、今私が質問いたしました米軍関係あるいは自衛隊関係、これらの項目も検討する対象になっているでしょうか。これは事実関係を教えていただきたいのと同時に、私は、いろいろな意味で調整する必要があるんではないのかと思いますが、その調整についてはどのようにお考えでしょうか。
○深谷政府参考人 今回の事故を契機に、二度とこういった事故を起こさないため、あらゆる考えられる側面について、抜本的にいろいろ見直しをして再発防止に役立てたいということで、管制システム検討委員会というものを局で立ち上げて、検討に入っております。その中では、今回はヒューマンエラーというのが一つのきっかけだったということで、訓練体制の話、そういったことを中心にしながらも、管制支援システムの開発の問題でございますとか、今御指摘の空域、航空路の再編でございますとか、将来の新しい管制システムの世界をにらんだ上での問題でありますとか、そういったことを幅広く勉強したいというふうには考えております。 しかしながら、今回の事故についての事故原因そのものにつきましては、航空事故調査委員会において調査中でございますので、コメントは差し控えさせていただきますけれども、今先生御指摘のような、横田の空域でございますとか、あるいは防衛庁関係の空域でございますとか、そういったいろいろな空域がある、難しいのではないか、こういう御指摘でございます。その中で我々管制をやっておるわけですが、このような管制業務の実施形態が今回の事故に直接結びついているというふうには考えてございませんので、今回の事故と直接関連づけて米軍の云々というふうなことではないかなと思っておりますが、いずれにしましても、航空路あるいは空域のあり方が、今回のような事故の、少なくとも要因にならないような空域、航空路の再編については視野に入れて考えてまいりたいと思います。
○河上委員 ニアミスについてもう一点だけ質問をいたしておきたいと思います。 事故調査委員会の権限については、先進国では事故調査を担当する機関に強い権限を持たせていまして、原因の究明に優先権が与えられる。当事者の法的違反や怠慢がなければ、刑事免責も与えられる場合もある。日本では、調査委員会の報告書が刑事訴追の証拠として認められる。したがって、米国は証拠採用を法的に禁じているようでございますが、こうした関係から、なかなか真相が語られないという実情があるやに伺っております。 今回の事故で、日本乗員組合連合会など四団体はこれらの課題に対しまして、冒頭、事故調査委員会に先んじて刑事捜査を開始したことは極めて異常であり、事故原因究明優先に逆行する、まことに有害であったという見解を公表しております。この日本乗員組合連合会等々の御指摘に対して、どのようにお考えか。また、警察との関係性において整理の必要性をあると考えられるのか。国土交通省の御見解を尋ねます。
○中島政府参考人 航空事故調査委員会の調査と警察による捜査、これが競合する場合に、それぞれの使命達成に支障を生ずることのないよう、調査機関と調整の上、事故調査を行うことにいたしておりまして、事故調査に支障は生じていないと考えております。 本件事故の場合も、パイロットの口述の聴取等につきまして、警察と調整をいたしまして、航空事故調査委員会が先に実施するなど、調査に支障を来していないと考えております。 なお、本事故の場合、私どもは十九時五十分に事故通報を受けまして、調査を開始いたしました。したがいまして、それ以前のことにつきましては、承知をいたしていないところでございます。
○河上委員 事故が起こりましたら、航空会社、そして航空局の指示に基づいて事故調査委員会、こういうタイムラグがあるという意味で事務局長もおっしゃったんだと思いますが、これらの点についても、もう少し素早く機能できるような体制というものはあるのかないのか、これもぜひとも御検討しておいていただきたいと思います。答弁は要りませんので。 もうあと五分しかございませんので、新大久保駅の点についてお伺いいたしたいと思います。 これも赤松委員長とともに、すぐさま新大久保駅を視察させていただきました。新大久保駅は、一日の平均乗客数は平成十一年で六万九千人。これは平成十一年の御報告を国土交通省からいただきましたが。視察の際に駅員に尋ねましたところ、最近では五万人程度と受けました。非常停止ボタンはと、これは十二カ所、転落検知マットはと、これはゼロ、それから退避スペースはと、一カ所。この一カ所、見てまいりましたが、新大久保駅は高いところにございまして、その下にずっと道路が走って、非常に高いところです。ちょうどそこのところに退避スペースがあるので、ここにあってもほとんど機能しないなというのを実感いたしました。 ホームに職員がお立ちになるのはどういうときですかとお聞きしましたら、朝のラッシュ時だけです、事故発生時は当然おりませんでしたと。新大久保の職員の皆さんの勤務時間はと。朝の九時から夜の九時であります、新大久保の職員は全体で十五名、それを一日五名の体制でローテーションを組んでやっておりますと。こういう実情をお伺いいたしました。ちなみに、お隣の新宿駅は一日の乗降客どのくらいなんですか、百五十二万人ですと。右隣の高田馬場はといいますと、四十万人と教えていただきました。 私もホームを検分いたしますと、ホームの一番広いところで約六メートル、一つのホームで両サイドに上り、下りが入ってくる構造になっておりまして、当然階段がついておりました。階段のところは、その幅というのは一人の人が通れるスペースしか新大久保駅はないという実情でございました。 二月十九日に国土交通省は、JR六社、大手民鉄十五社、公営地下鉄十社等、これらの実情について実態調査を発表されておりますが、それによりますと、非常ボタンの設置率は一〇・六%、転落検知マット設置数は一・八%、退避スペース設置数は、ホーム全体に設置がされているというのは二八・六%、ホームの一部に設置というのが二八%と、この三点の安全対策から見ても十分まだ具体化されていないなということを実感いたしました。 もちろん、これだけでもホームの数が六千九百九十九になるようでございまして、大変な数に上ります。私は、すべてとは申し上げませんが、今回の事故を教訓にいたしまして、平均乗客数の実態やホームの立地条件、形状等を十分考慮に入れながら、非常ボタンの設置、そしてその周知徹底法、転落検知マットの設置、ホーム下の退避スペース、さらに乗客用の監視モニター、ホームドアあるいは可動式ホームさくなどの安全対策を順次とる必要があるんだろう、このように考えるものでございます。 また、それらの施策に対しては何らかの支援策は講じることができるのかどうか、それらも視野に入れてぜひともお考えになっていただきたいということについての見解を求めて、質問を終わりたいと思います。よろしくお願いいたします。
○安富政府参考人 今先生の方からいろいろ御指摘ございました。 先ほども申しましたように、二月十九日付で、当面、列車速度が高く、かつ、一時間当たりの運転本数が多いプラットホームを重点的に、非常停止押しボタンあるいは転落検知マット、退避スペースあるいはホームさく等の設置についての検討といったようなことを順次進めていくように指示したところでございますが、今後、五月末に上がってきます対策実施状況を見ながら、我々も事業者と一緒になって、あとどういうことをやっていったらいいのか、さらには、先ほど言いましたように、支援策についてどういうことがあり得るのか、特に、我々としてもJR、大手民鉄の自主的な取り組みはぜひ期待したいところでございますけれども、何らかの方策というのがあるのかどうか、事業者の意向も聞きながら検討してまいりたいというふうに考えております。
○河上委員 ぜひこれも具体化をよろしくお願いします。 大臣は午前の質問で、陸海空の安全を確保する国土交通省とおっしゃいました。残念ながら、陸海空、直近で三つとも事故が起こったわけでありますから、しっかりと頑張るようによろしくお願いして、終わります。
○赤松委員長 以上で河上君の質疑は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時四十四分散会