環境委員会 第11号
- 発言数
- 23 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2001/05/25
会議録
○五島委員長 これより会議を開きます。 この際、先般環境副大臣に就任されました風間昶君より発言を求められておりますので、これを許します。風間環境副大臣。
○風間副大臣 おはようございます。 五月一日に環境副大臣を拝命いたしました風間昶でございます。 二十一世紀は環境の世紀というふうに言われておりまして、環境省が、川口大臣のもとで、その責任を十二分に発揮していけますよう精いっぱい尽力させていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手) ————◇—————
○五島委員長 次に、内閣提出、温泉法の一部を改正する法律案及び浄化槽法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。 順次趣旨の説明を聴取いたします。川口環境大臣。 ————————————— 温泉法の一部を改正する法律案 浄化槽法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○川口国務大臣 ただいま議題となりました温泉法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主な内容を御説明申し上げます。 我が国は、世界的な温泉国であり、温泉は私たちの生活の一部として欠かすことのできない天然資源であると言っても過言ではありません。 この法律案は、こうした温泉の保護及び適正な利用を推進するため、土地の掘削等の許可の失効手続の迅速化、温泉の成分等の掲示の届け出と温泉成分の分析機関の登録制度を整備しようとするものであります。 次に、この法律案の内容を御説明申し上げます。 第一に、温泉を湧出させるための土地の掘削等には都道府県知事の許可が必要でありますが、この土地の掘削の許可を得ながらこれを放置する事例が少なからず見られることから、温泉の掘削等の許可の有効期間を原則として許可の日から起算して二年とするとともに、この許可を受けた者が、その工事を完了し、または廃止したときは、その旨を都道府県知事に届け出なければならないことといたします。 第二に、温泉の利用に際しては、温泉の成分、禁忌症及び浴用または飲用上の注意に関する掲示が必要でありますが、この掲示をしようとするときは、都道府県知事に届け出なければならないこととするとともに、都道府県知事は、必要があると認めるときは、掲示内容の変更を命ずることができることといたします。 第三に、温泉の成分の分析機関に関する登録制度の整備であります。 温泉の成分、禁忌症及び浴用または飲用上の注意についての掲示は、都道府県知事の登録を受けた分析機関が行う分析に基づかなければならないこととし、登録基準等の分析機関の登録に関して必要な規定を置くことといたします。 このほか、罰金の額の引き上げ等所要の規定の整備を図ることとしております。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。 次に、浄化槽法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 我が国においては、水質汚濁の主要な原因の一つである生活排水への対策を推進するため、浄化槽の整備促進が大きな課題となっております。浄化槽による生活排水対策においては、浄化槽の設置工事を実地に監督する浄化槽設備士及び浄化槽の保守点検に従事する浄化槽管理士が重要な役割を担っております。また、平成八年に閣議決定された公益法人に対する検査等の委託等に関する基準においては、公益法人の行う行政代行的行為の透明化を図るべきこととされております。 このような状況を踏まえ、浄化槽設備士及び浄化槽管理士に係る国家試験事務等を行う者の事務執行の適正化及び透明化を図るため、この法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の主な内容について御説明申し上げます。 第一に、浄化槽設備士及び浄化槽管理士に係る指定試験機関及び指定講習機関の指定基準を定めることとしております。 第二に、指定試験機関の役職員及び試験委員は、試験事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならないこととしております。 第三に、主務大臣は、指定試験機関及び指定講習機関に対し監督命令等を行うことができることとしております。 このほか、指定試験機関及び指定講習機関の事業計画、試験事務規程等に関する規定を設けるとともに、罰則の規定を整備することとしております。 以上が、この法律案の提案の理由及び内容の概要であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○五島委員長 これにて両案の趣旨の説明は終わりました。 ————◇—————
○五島委員長 次に、環境保全の基本施策に関する件、特にフロン回収・破壊の法制化について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として環境省地球環境局長浜中裕徳君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○五島委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 —————————————
○五島委員長 次に、議事の順序についてでありますが、各会派の委員から十分程度順次意見を述べていただいた後、懇談を行いたいと存じます。 それでは、自由民主党山本公一君。
○山本(公)委員 自由民主党の山本でございます。 きょう、五島委員長そしてまた各党の御理解をいただきまして、このようなフロンに関する場をしつらえていただきましたことを、感慨深く、心から感謝を申し上げたいと思います。 環境問題の施策というのは、いつも感じますけれども、総論賛成、各論反対。今回、このフロンのことに携わってまいりまして、まさに総論賛成、各論反対だなという場面に随分と遭遇をいたしました。私は、COP3のときに政務次官をやらせていただきまして、京都会議に参加させていただきました。あの京都会議のさまざまな意見の中、そしてまた今、京都議定書というものができ上がっておりますけれども、こういった問題も、まさに総論賛成、各論反対の最たるものだなということを常々感じておりましたが、今回、フロンのことを手がけましてまさにそういうことを感じました。 もうフロンの法制化の必要性については、多分、全国民どなたも必要に感じていらっしゃるだろうと思います。しかしながら、フロンというものの一つ一つの処理をしていこうとするときに、フロンというガスの特殊性を我々は忘れてはいけないんだろうと思います。見えないものです。不法投棄というよく言われる概念、事ガスに関しては、不法投棄されようがされまいが、その痕跡は残らないという事実なんです。しかしながら、我々が目指しているフロンの法制化は、その不法投棄を防がなければいけない、そこに難しい一つの点があったんだろうと思います。 私ども自由民主党は、この問題を手がけまして約一年四カ月、各種ヒアリングを各業界等々から続けてまいりました。そして、きょうもお顔が見えますけれども、NGOの方々にも当初より参加をしていただき御意見を拝聴してまいりました。 そういった自由民主党の議論の積み重ねの中で一つの形が今日でき上がってきたわけでございますけれども、私自身思いますことは、先ほど申し上げましたように、ガスの特殊性、それの不法放出の防止、実際問題、やはりガスというのがどういう流れで最終の処分まで行っているのかということを自分たちの目で見て確認をしなかったら、随分わからないことがたくさんあったような気がいたしております。 そうした中で、私が、恐らく自動車のエアコンの大半を処理していただいておるであろう自動車解体業の現場に出向きましたときに、かの方々がおっしゃいましたことは、私どもの自動車解体業というのは、自動車の各部品を解体して、それぞれを売って業としております、フロンが我々の業の中で有価な部品の一つであるということならば、私たちはその回収に協力することはできると思います、そういうお答えをちょうだいいたしました。つまり、回収することが我々にとって、企業として、業としてお金になるということならば協力をさせていただきたいと思いますという率直なお答えが返ってまいりました。 私ども、今回の法案をいろいろ考えていく中で、この部分に最も力を入れなかったら多分実効性のある回収というのはできてこないんだろうということにまず着眼をいたしました。実際に回収に当たっていただいている解体業者の方々にどうやってその気を起こしてもらうか、もうそこに、先ほど申し上げましたような経済的なインセンティブを与えるしか一番いい方法はないんだろうということを感じました。 しかし、当然のごとく費用が発生してまいります。その費用をどうしようかと。当座考えましたことは、私どもは、当然ユーザーに御負担をいただくというのが当たり前のことなんだろうと。いろいろと御異論はありますけれども、基本的には、やはり排出時排出者負担という物の考え方は正しいのかもしれない。しかし、現実にはそれでは実効性は上がってこないということをお互いがよく知っている。お金が必要だ、ユーザーからいただく必要がある、排出時にユーザーからいただく、それが本来の原理原則なのかもしれないけれども、まず、現実的に協力していただく方はいないだろうと。 私の車が、もう廃車です、私の車のフロンのガスを抜いてくださいと言って、二千円、三千円払う方が実際にいらっしゃるだろうか。理論的にはいらっしゃるんだろうと思いますけれども、お互いの身の回りを見て、現実を見るときに、多分そういう方はいらっしゃらないんだろう。さすれば、この方式では、お金をいただくこと、また回収の実効性を上げることはできないんだろう。そうしたら、ユーザーが新車を買うときにフロンの回収費用を先払いしていただく方法が一番いいのではないか、いわゆる年金方式というのを考えました。 二百万円ぐらいの車を買っていただいたときに、三千円ぐらいお払いいただこう。そしてそのお金をある機関にプールしておいて、将来自分の車が廃車になるとき、そして今走っている車に対しても、ひょっとしたら過去の負の遺産的なものを後世代が支払いをしていくということもあっていいのではないか。自分の車のときには、ひょっとしたら自分の後の世代が新車時に払ってくれたお金で処理されるかもしれない、そういう方式というのはあっていいのではないかということで、年金方式というのを考えました。 しかし、約二千円としまして、年間の新車の販売台数が五百万台、百億円という金がプールされることになります。巨額な金が第三者機関にプールされるということについて、いろいろとこれも党内で意見がありました。この行革のさなか、さまざまな特殊法人のありようが議論されているときに、巨額の金を有する新たな機関をつくるということはいかがなものかという議論もありました。 費用の点でさまざま考えてまいりましたそのさなかに、自動車工業会といいますか、自動車メーカー側から一つの提案がございました。それはメーカーが、メーカーの責任においてメーカー共同でこのフロンの処理、回収・破壊をやりましょうという提案がありました。ここに至りますまでの過程はさまざまなやりとりがあったことは多く語る必要はないかと思います。また、言えないこともいっぱいあります、正直申し上げまして。しかし最終的にメーカーが、我々の責任において回収・破壊をいたしますという提案をいただくに至りました。 いろいろな議論があったわけでございますけれども、私どもは何のためにこの法律を今つくろうとしているか。それは、フロンの回収・破壊の実効性あらしめるためにこの法律をつくろうとしているんだ。自動車メーカーさんが責任を持って処理、回収・破壊をおやりになるといって明言をされました。多分おやりになるんだろうと思います。 しかし、自動車メーカーさんも、そのお金をユーザーからいただくということが原則であります。ユーザーから自動車メーカーがいつお金をいただくのかということについてさまざまな意見があることも承知をいたしております。しかし私どもは、メーカーさんがユーザーさんにどの時点でお金をいただくのかは、それはそれ、事フロンに関して言えば、自動車メーカーの責任において回収をし破壊をするということだけは間違いがないこと、その一点を最後まで頑張り抜いたという思いであります。 このフロンの法制定に向けての動きをし始めましてから、急速に自動車リサイクル法の動きが早まってまいりました。多分、我々がフロンの動きを始めなかったら、申しわけないけれども、自動車リサイクル法という一つの考え方の作業は四、五年先に始まっていただろうと思います。四年か五年先に始まっていて、法制定の準備をかけて、実際には十年ぐらい先に自動車リサイクル法というのは施行されるような動きであったかもしれないと私は思っております。 フロンを我々が先行してやろうとした動きに対して、自動車リサイクル法の動きが早まってまいりました。その結果、逆に我々は、フロン法案をつくる上において、将来できるであろう自動車リサイクル法との整合性を考えざるを得なくなってまいりました。自動車リサイクル法ができたときには、恐らくフロンも、それからエアバッグも回収・破壊の対象になってくるだろうと思います。そのときにフロンという法律が先行していて、これがまた別個にあって、こっちにもあるという姿だけはやはり避けなければいけない。フロン法は、フロンの特殊性をかんがみたときに先行せざるを得ないけれども、自動車リサイクル法ができた暁には、それとの一体性を図っていかなければいけない。それが現実的な姿なんだろうということで、これをにらみながらフロン法の一つの形をつくり上げていくことに努力をしたということをおわかりいただければと思います。 多分持ち時間は十分でございますので、一年四カ月の思いのたけはすべて話すことはできませんが、冒頭申し上げましたように、環境問題というのは、総論賛成、各論反対の最たるものです。今回、ありとあらゆる方が反対陳情に見えました。自動車メーカー、自動車関連業者、はたまた労働組合に至るまで、すべて反対の陳情に見えました。あなた方まで反対するんですかと言いましたら、基本的には賛成なんです、ただ、うちの企業が金を払うような格好だけは勘弁してください、うちの業界はもうかっていませんからと。さまざまな陳情があったこともこの際御披瀝をしておきたいと思います。 ただ、一年四カ月、途中で投げ出しそうになったこともあったことも事実でありますけれども、やらなければいけない法律だということがまず一つありましたことと、NGOの方々の後押しというのは非常にありがたいものがありました。
○五島委員長 まとめてください。
○山本(公)委員 はい。 そういう意味において、今回、委員長提案していただきたいということを皆さん方に御提案申し上げました。各党それぞれの御意見があるだろうと思います。また、不完全と言われてもしようがない法律かもしれませんけれども、私は、現時点においては最高の法律ができたんじゃないかというふうに思っておりますので、御協力をいただきますようにお願いを申し上げまして、意見陳述にかえます。 どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)
○五島委員長 時間が限られておりますので、皆さん、御発言については時間厳守でお願いします。 次に、民主党・無所属クラブ小林守君。
○小林(守)委員 民主党の小林です。民主党の意見を表明させていただきます。 地球環境問題への対応という視点から考えますると、今でこそ、フロン類はオゾン層を破壊し、強力な温暖化物質であり、その回収・破壊は先進国の責任である、このような認識は国民共通のものになってきていると思いますが、一九三〇年、アメリカで発明されたこの物質は、戦後、日本においてもその使用用途が飛躍的に拡大されてまいりました。化学的に極めて安定した物質であり、人体に無害という夢の物質だとさえ言われ、称賛されたものであります。 しかし、CFCというフロンが地上から二十キロや五十キロ上空の成層圏においてオゾン層を破壊するということが四十数年後に、一九七〇年代の後半に科学者の間でわかってまいりました。一九八五年に日本の南極越冬隊が南極の上空にオゾンホールを発見して以来、世界に大変な驚きと不安をもたらし、八五年にはウイーン条約、そして二年後のモントリオール議定書に結びついたわけであります。そして、全地球的な生産削減が行われることになったわけであります。 このような科学的知見の発展という過程を考えるならば、まずフロンの問題一つとって考えるならば、私たち人類が豊かで便利な生活を求めていく過程の中で、科学技術の進歩発展とその適用、それについては、二十一世紀の環境原則として、予防措置原則というものをしっかりと打ち立てていかなければならないのではないか。もちろん、今日の有害な化学物質においてこのようなことが強く言われているところでありますけれども、私は、このフロンの発見と、そしてそのもたらした地球環境への悪影響、これらをまず一つ大きな反省材料として取り上げる必要があるんだろう、このように考えます。 科学的知見は、私たちが四年前にオゾン層の保護法の改正という形で提案をした時点においては、二〇〇〇年にピークを迎える、そして二〇四五年にはもとに戻っていくであろう、九五年の生産禁止によって二〇四五年にはほぼもとの状態に戻ってくるであろう、このような科学的知見が、UNEP、国連環境計画によって出されておりましたが、今日では、九八年のUNEPの知見によりますると、オゾン層の破壊のピークは二〇二〇年までに訪れる、そして今後二十年間オゾン層は非常に脆弱な状況にある、さらに、地球温暖化の影響で回復がおくれることが懸念される、このようなことが新たに発表されているところであります。 科学的知見は悪い方向に深刻化していると言わざるを得ません。地球温暖化についての科学的知見も悪い方向に深刻化している、こういうことになるのではないかと思います。 言うまでもなく、オゾン層は、三十六億年の地球生命の歴史の中で、海から地上に生物が生息できるようになった四億年ぐらい前に、太陽から降り注ぐ有害な紫外線をカットする地球のバリアとしてできたわけでありまして、このオゾン層が破壊されるということは、四億年前の地球に戻してしまうようなことを意味するわけであります。そういう点で、このオゾン層を保護しなければならないというのは先進国の責任ばかりでなく、その破壊は地球の生命に対する犯罪でもあるのではないか、このようにも考えているところであります。 オゾン層の問題を考えるときに、先ほど申しましたように、予防措置の原則、そして先進国の責任、これを明確にする必要があるだろうし、途上国に対する先進国の代替技術の開発、そして国際協力支援、これが求められている、このように考えているところであります。 当初は、オゾン層の破壊の視点で我々はフロンの回収・破壊というものを考えてまいりましたが、COP3京都議定書において、新たに代替フロンであるHFCについても強力な温暖化ガスであるという対象の物質に指定されました。既に先進各国では、CFCやHCFCという代替フロンは回収・破壊が当然のこととして行われている、ですから温暖化ガスとしては対象外にするというようなことでありましたが、日本の取り組みにおいては、業界団体あるいは自治体の自主的な取り組みというような経過がございまして、その実効性は極めて残念な状態にあると言わざるを得ないわけであります。 そういう点で、実効性を上げるための経済的なインセンティブを働かせた、そして法的な根拠のある回収・破壊のシステムを何が何でもつくらなければならない、これが私たち民主党の、四年前に法案を提案した時点からの認識であります。 山本先生の方からもお話がありましたように、まさにそのとおり、大変な困難の中で、あるいは抵抗の中で、それでも私たちの責任として何としてでもこれは実効のある回収・破壊のシステムをつくらなければならない、このように取り組んできたところであります。 四年前に私が環境委員会に所属いたしましてからずっとこの問題については、法案を一度出しながら廃案になり、そのときは審議もされませんでした。しかし今日に至って、与党の皆さんや各党の皆さん方の大きな取り組みの中で、いよいよ議員立法で実現できる方向に差しかかっているということでありまして、大変喜びとするところであり、大きな期待を持っているところであります。 私たちの考え方の中で、四月に新たなフロン回収・破壊の法案を提案させていただきました。四年前の法案よりも進化発展したものだと自負をしているところでありますが、これは、自動車や業務用冷凍空調機器に使われているフロンの全体フロンに対する割合というのは三十数%である、フロン全体の中では、断熱材などに使われているもの、あるいは洗浄剤などに使われているもの、これが六割近い、こういうことを考えますると、私たちは、フロンの全体に網をかけて回収・破壊をしていくような法制度が求められている。 このような視点に立って、なおかつ現実的な取り組みとしては、家電リサイクル法でのフロンの回収が既に四月から行われ出したわけであります。そして今、自動車のカーエアコンが、あるいは業務用の冷凍空調機器が直接の対象であります。それはそれでスキームをつくっていくことを求めるわけですが、やはり私たちが忘れてはならないのは、断熱材へのフロンの利用や、あるいは途上国に対する輸出品に使われているフロンはどうなっているのか、これも重大な先進国の問題なのではないか、責任ではないのか、このように考えております。 それからもう一つ、フロンには大気中へ放出することが使用目的の製品もあります。あるいは、断熱材というのも回収がなかなか技術的に困難だというような現実にもあります。そういうことを考えますると、やはり脱フロンの方向性を明確に示していくことが今求められているのではないか、このように考えます。そういう点で、脱フロンへの既に開発されている技術を普及発展させていく、それに行政がバックアップをしていく、このような仕組みも求められているのではないか、このように考えているところであります。 費用負担のあり方については、いずれにしても、実効性の上がる、そして回収・破壊のインセンティブを働かせる、そういうものであれば、私は、よりやりやすいような仕組みにお任せしていいのではないか、このように考えますし、市場原理にゆだねていく、これもまた私たちの考え方として取り入れていきたい、このようにも考えているところです。 時間が参りましたので要約いたしますけれども、CFCというフロンは待ってくれません。あと二、三年のうちにはほとんどが大気中に放出されてしまうのではないか、このような状態にあります。そういう点でも、できるだけ早急にCFC初めHCFC、あるいは温暖化ガスであるHFCなどの回収・破壊を、特にCFCの回収・破壊を今すぐにでも法的な体制のもとで始める。オゾン層の破壊は待ってくれない、このことを強く主張させていただきまして、民主党の意見表明とさせていただきます。ありがとうございました。
○五島委員長 公明党青山二三さん。
○青山(二)委員 公明党の青山二三でございます。 それでは、早速フロン回収・破壊法に関する公明党の考え方を述べさせていただきます。 フロン類の大気中への放出の防止は、オゾン層破壊や地球温暖化を防ぐために早急に進めなければならない課題でございます。オゾン層保護法によりまして、モントリオール議定書に従った生産規制が行われておりますが、フロン類が使用されていた機器が廃棄される際の大気中への放出につきましては野放し状態にございます。特に、エアコンや冷蔵機器、冷凍機器に冷媒として充てんされているフロン類については、これらの製品を廃棄する際に大量に放出される危険性があり、かつ回収・破壊のための技術も確立していることから、早急に回収・破壊のためのシステムを構築する必要があります。 特に、機器の中にストックとして残されている冷媒CFCのうち、回収・破壊について法的な手当てがされているのは、この四月から施行されました家電リサイクル法に基づく家庭用機器のみであり、二割を占めるにすぎません。残された八割を占める業務用冷凍空調機器とカーエアコンにつきましては、我が国は何ら法的な手当てがなされておりません。アメリカやEU諸国が、CFCの生産規制の導入と時期を同じくして九〇年代の初頭から冷媒フロンの回収に関する法制度を制定したことに比べますと、恥ずかしいことだと言わざるを得ません。さらに、本年七月までに先進国は、CFCの回収・破壊の方針を含むCFC管理戦略を国連環境計画オゾン事務局に提出しなければなりません。 このため、公明党では、自動車メーカー、フロンメーカー、空調機器メーカー、フロン回収を行っている業者などの関係者の生の声を聞きながら検討を進め、昨年十一月に生産者の責任を盛り込んだフロン回収・破壊法案を取りまとめ、公表いたしました。 この当初案の特色は、業務用冷凍空調機器とカーエアコンとを同じ仕組みで扱い、この二つの機器に共通する生産者としてフロンメーカーからフロンの破壊に要する費用を公的機関が徴収することとし、支払われない場合は強制徴収ができるとしていた点であります。回収費用につきましては、廃棄をするユーザーが相対で支払うことといたしておりました。 公明党が法案を公表したことによりまして、フロン回収・破壊法の制定が現実の課題として世の中に認識されることになりました。しかしながら、昨年末以来、自由民主党、保守党に対しまして、与党プロジェクトチームを設置して早急に検討を行うことを働きかけてはきましたが、自民党内の調整がなかなか調わず、ようやく第一回の与党プロジェクトチームが開催されましたのは今年の三月十六日でありました。 その後、週二回ペースで与党内の検討を進めてきました。そして、議論を進める過程で、事業者の相対取引の中で扱われる業務用冷凍空調機器と、一般市民が関与し廃棄に当たっても複雑なルートをたどるカーエアコンは、それぞれの特色を踏まえた制度の方が実効性が上がるのではないかとの思いが強まりました。 また、拡大生産者責任の観点からは、鉄、プラスチック、ゴムなどの他の素材と同じ位置づけとなるフロンの製造者に責任を負わせるより、素材の選択権を持ち、大きな影響を与え得る自動車メーカーがユーザーに対する最終の生産者として責任を負うべきではないかと考えたわけでございます。 そこで、業務用冷凍空調機器は廃棄を行うユーザー事業者がフロン回収等の費用を支払うという排出者責任、カーエアコンは自動車メーカーが支払いの責任を負うという拡大生産者責任、そうした現実的でより実効性を重視した修正案を三月三十日の与党プロジェクトチームに提出いたしまして、公表いたしました。 修正案において、自動車メーカーから自動車ユーザーへの費用の請求の方法につきましては、自動車リサイクル法における費用の請求方法と整合をとる必要があるものの、自動車リサイクル法の検討を待っていたのでは今国会中のフロン回収・破壊法が成立しないことになりますので、この法律では、ユーザーへ費用が請求できることだけを規定いたしました。これは、消費税が、事業者を納税義務者として、消費者に関する規定は何ら置かれていないことをヒントにしたものであります。自動車ユーザーへの費用請求の方法は自動車メーカーに任され、請求方法が決まらなくても自動車メーカーはフロン回収業者に支払いを行わなければならないので、自動車リサイクルの検討を促進する効果も持つものと考えました。 その後、この修正案をたたき台といたしまして、自動車業界からも意見を求めるなど、与党プロジェクトチームにおいて議論を重ねました。自動車メーカー等からも、拡大生産者責任を受け入れ、回収費用の徴収、支払いの責任を負ってもよいとの考えが示されたことから、自動車メーカー等に回収費用の徴収、支払い及び回収されたフロン類の破壊という責任を果たしてもらうことといたしました。生産者の責任が徹底されることから、公的機関に関する規定は削除いたしたわけでございます。 もとより、公明党としても、行政改革の観点から、いたずらに公的機関の役割をふやすべきではないと考えているところであり、さらに、拡大生産者責任を自動車メーカー等の方々に果たしていただくことは、今後環境保全を進めていく上でも非常に望ましいことであります。このような決断を下した自動車業界に対しましては、今は評価したいと思っております。 ただし、公的機関を位置づけない以上は、支払いを行うべき自動車メーカーが倒産している場合にだれが費用の徴収、支払いの責任を果たすのかを明確にすることや、フロンメーカーや特定製品の製造者が果たすべき責務についてもきちんと位置づけ、また、そのような責務を果たしてもらうための行政の働きかけについて法律に具体的に盛り込むことが必要であると考え、そのような規定を置きました。 昨年、私たちの主張で制定されました循環型社会形成推進基本法に盛り込まれました拡大生産者責任と排出者責任の考え方を具体化する法案が、一年を経てまとまってきたことには大きな感慨があります。与党案がまとまるまでにはまさに紆余曲折を経てきたわけでありますが、百点の法案とは言えなくても、我が国で初めて、環境保全のための費用について生産者の支払い責任を規定した法律が成立する一歩手前まで来ております。 将来の世代のために、この美しい地球、美しい日本を残していかなければならないとの思いは、環境問題に携わる政治家にとって皆同じではないでしょうか。今国会中の一日も早いフロン回収・破壊法の成立を超党派によりなし遂げられますようよろしくお願いを申し上げまして、公明党の意見表明とさせていただきます。大変ありがとうございました。(拍手)
○五島委員長 次に、自由党樋高剛君。
○樋高委員 自由党の樋高剛でございます。 フロン回収・破壊法のあり方について意見表明をさせていただきます。 地球は、未来に生きる子供や孫たちからの預かりものであり、人類にとってかけがえのないものであるのは論をまたないわけであります。しかしながら、環境汚染は、今や国内の問題のみならず、全地球規模で広がっており、環境問題の解決は国際的に重要な課題として考えなければならないと思います。 生産技術、生活環境の向上によりまして人々の生活は豊かになりましたものの、一方では、大量生産、大量消費、大量廃棄が環境に大きな負担をかけ、長期的かつ広域的な問題となっております。 オゾン層の破壊の防止に対しても、国際的な取り組みに積極的に参画し、また国内においても、オゾン層破壊の要因であるフロンの回収・破壊を明確に推進すべきであると考えます。その措置の一つとして、特定フロン等を回収し破壊処理を行うことについての法制化は有効であると考えております。 フロン回収・破壊法案の必要性について申し上げます。 主要なオゾン層破壊の物質の生産は平成七年末で既に全廃されておりますけれども、過去に生産され、使用されているフロンの回収・破壊の促進が課題となっております。 現在の我が国における特定フロンなどの回収・破壊に関する対策は、関係事業者などの自主的な取り組みを中心として行われておりますけれども、例えばカーエアコンに対する回収率はおよそ一八%と、依然として低迷をいたしております。一方、冷媒フロンの廃棄の推移見通しによりますれば、CFCの廃棄量は既にピークを迎えている上、今後、HFC、HCFCの廃棄量は急増し、ピークを迎えるものと考えられます。 海外におきましては、アメリカ、ドイツ、フランス、イギリスなどの先進国では法制化が進められているものの、日本においてはいまだフロン回収・破壊法は整備されていないわけであります。 フロンは毎日のように放出されておりまして、今後廃棄量が急増する中で、関係事業者の自主的取り組みにおいても円滑な回収が進まなかったことを踏まえれば、回収・破壊について確実に行われるよう、罰則だけでなく、現実的に実効性が上がる仕組みを法整備において目指すべきであると考えております。 対象物質と排出の禁止について申し上げます。 対象物質は、本来、原則としてすべてのフロンを対象とし、排出を禁止し、回収を促進すべきであります。 対象機器は、広く使われている業務用冷媒機器、カーエアコンを対象にすべきであります。また、冷媒以外に使われているフロン類についても、今後必要な措置を講じるべきであります。例えば断熱材やエアゾールも、調査研究、技術水準を勘案しながら盛り込むべきであると考えます。また、業務用冷媒機器の点検、修理の段階での放出も現実にありますので、メンテナンス作業中の放出の防止など、フロン生産から対象機器製造までを含め一貫して規制の対象とすべきであります。 フロン類生産に当たっての留意点について申し上げます。 フロン類の監視に当たっては、回収・廃棄段階のみならず、フロンの横流しを防ぐために、生産、製品製造過程におけるフロンの管理も行うべきであります。 製品製造段階でフロンが含まれているということをユーザーに周知させるため、製品の包装の部分、取扱説明書等におきましてフロン使用表示を義務づけるべきであります。また、廃棄時の注意喚起のために、製品には、例えば要回収・無断放出禁止等ラベリング義務を課しまして、業者への回収を必ず依頼することを旨とする表示をあわせて行うべきであると考えます。 回収・破壊に当たっての留意点について申し上げます。 引き取りから回収・破壊に至るまで、みだりに放出されることがないよう、処理の過程と廃棄者及び回収・破壊業者の義務と責任を明確にする必要があると考えます。 マニフェスト制度を導入しまして、確実に処理される体制をつくるべきであります。したがって、廃棄者から製品を引き受ける回収者は都道府県知事レベルの登録を必要とすべきであります。 マニフェストを受けまして、回収量、引き渡し量を記録し、回収・破壊状況が都道府県に提出され、国への報告を義務づける管理体制の構築をすべきであります。 適正に処理がなされたのかを検査、調査する機関の確立が重要であります。また、回収義務違反者に対する勧告、命令、違反者への罰則が行われるよう整備すべきであります。 費用負担のあり方について申し上げます。 フロン回収を実効性あるものにするためには、回収業者が実益を上げることができるインセンティブの付与や、フロンを使うメーカーが責任を負う拡大生産者責任の原則などを確立する必要があると考えます。 中小の回収・破壊業者にもある程度の費用対効果の実感が得られるように、回収量をベースにインセンティブを付与する体制のほかに、例えば自動車などの台数に応じて費用回収が行われるような柔軟な料金体系を設計すべきであります。 また、回収費用はメーカーが定めることになっておりますけれども、料金の根拠や内訳などを示す情報公開を法案で義務づけることも必要であると考えております。 カーエアコンなどの費用回収のあり方については、新規購入のみが負担となるのではなく、現在利用しているカーエアコンの所有者にも応分の負担関係がなされるように考慮するなど、負担の公平性を確保しながら、最も効果的な方法を検討すべきであります。費用負担、徴収方法によりまして、回収・破壊の実効性は変わってくるものであると考えるからであります。 国、地方のあり方について申し上げます。 国、地方を通じて、フロンについての現状と回収・破壊義務の存在、放出の禁止などを国民に周知啓発するための積極的な取り組みが必要であると考えます。現在も行われている国のフロン破壊・回収モデル事業など、地方の主体性を勘案しながら積極的に推進すべきであります。 フロンを使わない冷媒など新技術への移行が図られるように技術開発普及を行うべきであります。また、回収を見込んでおります物質につきましても、極力使用が抑制されるよう努力すべきであります。 フロン類の生産から廃棄に至るまでのチェック体制を整備することが排出防止に有効である点から、マニフェスト制度などを通じまして、都道府県からの報告義務など、製造量、製造別出荷量、廃棄量を的確に把握できる体制を構築すべきであります。 全体として申し上げます。 PFC、SF6を含めました回収困難な用途への使用を代替物質に転換させる方針を国が示すべきであります。 また、輸出対策として、発展途上国における排出抑制に向けての取り組みに対しまして、技術支援等の国際協力を積極的に行うべきであります。 積極的な体制の整備に向けて申し上げます。 実効性あるフロン回収・破壊法の法制化は早ければ早いほど望ましいと考えます。施行期間は、事業者や地域や国民の周知を図るためにもある程度の期間は必要でありますけれども、なるべく早い段階での施行を行うべきであります。また、施行前でも、現状のフロン回収・破壊への取り組みは、より積極的に行うことができるように強化すべきであります。また、事業者、国民に対して啓発を促す施策を推進すべきであると思います。 フロン問題は急務でありますけれども、現在施行されておりますリサイクル関連法における問題点を点検し、同じ課題を繰り返さない法整備が必要であります。 環境問題全般の問題といたしまして、環境負荷の増大を防ぐ観点から、環境負荷に応じた負担を求める経済的な措置の導入なども今後の検討課題として挙げられます。 最後に、平成十一年十二月に北京で開催されましたモントリオール議定書第十一回締約国会合で、先進国は本年七月までにCFC回収等を含むCFC管理戦略を策定し、国連環境計画事務局に報告することを決定しております。 我が国は地球温暖化対策京都会議の議長国でありまして、そこではHFCが新たに対象物質として取り上げられました。COP6やCFC管理戦略の報告に当たって、日本の国際的な信用を確保するという観点から、また環境先進国を目指すという観点から、実効性が確保されるフロン対策が求められており、法制化を含め積極的に取り組んでいくべきであると考えます。 以上でございます。
○五島委員長 次に、日本共産党藤木洋子さん。
○藤木委員 日本共産党の藤木洋子でございます。 一九九九年、北京で開催をされたモントリオール議定書第十一回締約国会合では、先進国に対して二〇〇一年七月までに、つまりことしの七月までに、CFCの回収等の取り組みの方向性を定めるCFC管理戦略を策定することを求めております。これはUNEPのオゾン事務局にその戦略について報告をすることが決定されているわけでして、もうすぐ目の前に迫ってきていると言わなければなりません。 しかし、既に先進国の中では、スウェーデンが一九八八年にCFC、ハロン等の回収を義務づける規則を設けております。イギリスでは、一九九〇年にCFC、HCFC等の放出禁止を決めております。アメリカも同じ年に、CFC、HCFC、HFC等の放出禁止、回収の義務づけを行っており、一九九一年にはドイツでも、フロン、ハロン禁止令でCFC、HCFC等を規制対象にしております。こうした各国の取り組みから見るならば、我が国の取り組みのおくれは際立っていると言わなければなりません。 私ども日本共産党は、二〇〇一年度予算に関する党の見解を発表しておりますが、ここで環境対策を強化する予算化を提言してまいりました。地球のオゾン層破壊と温暖化を促進するフロンについて、回収・分解を義務づける法律を制定し、メーカーの責任と負担を明記する、このことを鮮明にいたしております。 この立場から、フロン等の放出禁止及び回収・処理に関する私ども日本共産党の考え方と、それに基づく法案の骨組みをつくっておりますので、これを中心に意見として申し述べてみたいと思っております。 私たちの考え方は、大きく言って四つの特徴を持っております。 その第一は、規制の対象を広くしているという問題です。 二つ目は、フロン等製造事業者、フロン等使用機器及び使用資材の製造・販売事業者が、放出防止及び回収・処理の責任と費用負担を負うこととしていることです。 三つ目は、国の役割を、フロン等管理基本方針を策定し、特定物質放出防止及び回収・処理基準を定め、フロン等の回収・処理を促進することとしている点です。 四つ目の特徴ですが、現在既に進められております都道府県段階の取り組みがあるわけで、これを十分生かした法制度とすることとしている点だと思います。 そこで、まず第一の、特定物質はCFC、HCFC、HFC、PFC、ハロン、四塩化炭素としておりまして、特定物質使用機器及び使用資材は業務用冷凍空調機器、カーエアコン、電気冷蔵庫等の機器と電気冷蔵庫、建築用材等の断熱材発泡剤及びエアゾール噴射剤等の使用資材まで規制対象を広くとっている点です。 先ほどもお話がございましたけれども、実際に今ストックされている中で、この分野というのは、カーエアコンや冷凍庫など以外の分野というのが六割近くあるわけでして、ここにもきちんと法制度をつくっていかなければ本当にフロンの放出を防ぐことは難しかろうというふうに考えます。 これは、一九九七年の化学品審議会に提出をされた試算を見ても明らかになっているところであります。この分野の処理技術の開発がまだおくれているということもございますけれども、それであればこそなおさら法に明記をしてその促進を進める必要があると考えております。 二つ目の柱の拡大生産者責任についてでございますけれども、これは、特定物質放出防止及び回収・処理基準を遵守することと、フロン等の放出防止及び回収・処理の責任と費用負担を負うことを義務づけている点です。ですから、排出時の費用負担は求めておりません。 さらに、すべての特定物質使用機器及び使用資材の使用、修理、廃棄事業者に対しては、こういったことを行う事業者に対しては、特定物質放出防止及び回収・処理基準を遵守することと義務づけております。 三つ目の国の責務ですけれども、基本方針、基準の策定と回収・処理を促進させる、このことに責任を負わせておりますから、根幹に責任を負うという位置づけになっております。 そのために、一、機器及び資材の製造、販売、設置、保守、廃棄業者の放出禁止と回収・処理義務、二、カーエアコン、業務用冷凍のCFC再充てん及び使用禁止、三、建築用材等の断熱材発泡剤及びエアゾール噴射剤等の回収及び破壊のための技術開発及び施設設備、四、回収作業の基準、五、点検義務、六、最終事業者の確認義務、七、ラベリングの義務づけ、八、貯蔵許可義務等を明確にすることとなっております。 四つ目の、都道府県段階の取り組みを生かす問題ですけれども、既に、フロンの排出抑制、回収等に関する規定を含む環境関連条例を制定している自治体は十一に上っておりますし、フロン回収等の推進協議会を組織してフロン回収・破壊ルートを構築している自治体は二十四になっております。こうした自治体の積極性を活用することは事業の促進に寄与することになるだろうと考えています。もちろん、国民、消費者には、フロン等の排出防止に努めること、回収・処理に協力を求めることは言うまでもありません。 科学者の間でCFCが成層圏でオゾン層を破壊するという報告が出されて以来、実際に一九八五年には南極上空にオゾンホールの出現も報告され、国際的にもフロンの放出を防止することが切実な課題として追求をされている現在、法律をつくるからには、国民の合意が得られる、そういう法制に練り上げて早急に実現することが何よりも求められていると思います。 先ほど、総論賛成、各論問題がいろいろありましたけれども、業界など立場の違うところからいろいろな意見が出るのは当然だと思います。しかし、圧倒的多数の合意が得られる、そういう法律であることが最も望ましいのではないかということを申し上げておきたいと思います。 そこで、先ほど山本委員の方から御提議がございました与党の法案についてですけれども、私たちは、このことにつきまして、今申し上げたような立場から、基本的な考えで幾つも問題はあるんですけれども、その中でとりわけ大切な問題三つを指摘させていただきたいと思います。 それは、業務用冷凍空調機器とカーエアコンからのフロン類の回収・破壊システムの責任が、よくよく読んでみますと、専ら回収・破壊業者と地方自治体などに負わされておりまして、フロン及びフロン使用製品製造者等の責任と負担が明記されていない、全く不十分な規定になっているということを指摘しないわけにはまいりません。製造者責任でのフロン回収・破壊の法案と言えるのかという疑問を感じております。 二つ目は、カーエアコンから出るフロンの処理費用についての自動車ユーザーの負担を明記していながら、その支払い方法については明記していないという点です。これは、経済産業省が今検討中の自動車リサイクル法案を待って決めるために附則で先送りしていることになっておりますけれども、立法府が政府に、制度の重要な規定を白紙委任するというようなことは認めることができないのではないかと感じております。 三つ目に、将来的にどのような自動車リサイクル制度になるのか明確でありません。ところが、この法律では、自動車リサイクル制度を肯定的に評価し、政府が、この法律の自動車からのフロン類の回収及び破壊に関する規定について、廃止も含めた見直しをするなどという規定を盛り込んでいることに対しても、疑問を感じないわけにはまいりません。 こういった問題を指摘させていただきまして、日本共産党の意見表明とさせていただきます。(拍手)
○五島委員長 次に、社会民主党・市民連合金子哲夫君。
○金子(哲)委員 社会民主党・市民連合を代表しまして、社民党のフロン回収・破壊法にかかわる意見を申し上げたいと思います。 フロンの回収・破壊法をつくるに当たってまず大事にしたいことは、何よりも拡大生産者責任の原則を明確にすべきだというふうに考えております。これからのさまざまなリサイクル法や環境政策に当たって、このことが私は基本的に尊重されなければならないからだと考えております。その点では、私たち社民党としては、本来ならば、フロン回収・破壊にかかわる費用を税金の形で負担するフロン回収・破壊税、目的税を創設していくべきだという考えを持っております。そういう方向性の中で、今回のこの法案がどのような形で明確になっていくのかということが非常に大事だと私たちは考えております。 もちろん、本来、環境に非常に多くの負荷をかけるフロン類の回収・破壊については早急に行わなければなりませんけれども、同時に、生産、使用についても抑制することが必要であるし、将来においては、フロン類の全廃を目指して、自然物質への転換を基本的に推進していくという方向性を明確にすべきだと考えております。 以上のような基本的な考え方を表明しながらも、実際にはフロンの回収・破壊が一日も待てないという現状もあるわけでありまして、社民党としても、今までの論議もありますし、今国会が非常に重要な段階を迎えているということを十分に認識しながら、今国会でよりよい法案が成立するように私たちも考えていきたいというふうに考えております。 だからといって、時間がないからといって、その内容が重要な点で不十分であってはならないわけでありまして、その点についても、当然のこととして言及をしておきたいと思います。 そうした上に立って、今回、既に与党案が提出をされて、ぜひ協議をしたいという提案も受けておりますので、その点を受けながら、私たちとしては、より具体的に討論に参加をしていきたいというふうに思っております。 今回まとめられた与党案の中では、第二種特定製品からのフロン類の回収・破壊費用を自動車メーカーが支払うことを明確化した点では、一応お金と物の流れを分離したということで評価をしたいと考えております。しかし、大きな問題として、自動車メーカーが支払うべき回収・破壊処理費用をユーザーから徴収することができるようになっておりますけれども、どの時点でどのような形でユーザーに負担が転嫁されるのかが明確になっておりません。 御承知のように、四月に家電リサイクル法が施行されました。これは、不法投棄が非常に増大して今大きな問題になっているのは御承知のとおりであります。五月の十六日に開催をされました第一回の中国地方の知事会議でも、廃棄物対策ではこの問題が大きな議題になっておりまして、費用徴収の問題が全県の知事から指摘をされております。料金先払い制度を創設すべきだという意見であります。 家電リサイクル法の後払い方式によって不法投棄が増大したことは明らかだと私は考えております。広島県においては、明らかになっている件数だけでも、先般、知事の発言では、四月の一カ月間だけで百七十六件もあったと聞いております。実際にはそれ以上だということが言えると思います。その原因が後払い方式にあることは明らかであります。 こうした家電リサイクル法施行による大きな問題点が指摘をされている時期だけに、そしてまた、今後のさまざまなリサイクル法に与える影響なども考えますと、私は、費用負担の時期を明らかにすることは非常に重要なことだと考えております。 私たち社民党としては、廃車時負担とならないように、新車購入時負担という方向性をきっちりと明確にすべきだと考えております。特に、これからこのフロンにかかわる法案を議員立法として立法化を目指しているというときだけに、このことをはっきりさせるということは、私たちが議員としてこの法案を責任持って成立させるとするならば、その考え方がどのような形であらわれるかということは極めて重要なことだと考えておりまして、この問題は、どうしてもはっきりしなければならないと考えております。 第二には、カーエアコンにかかわる問題ですが、施行時期の問題であります。施行時期が、十月三十一日までの間で政令に定める日と明記をされておりますが、四月一日から余りにも期間があり過ぎるというふうに考えております。 確かに、実際にさまざまな準備期間が必要であるということは言えると思いますけれども、しかし、この期間中に廃車される台数やフロンの排出量を考えてみますと、余りにも時間がかかり過ぎるというふうに考えますので、可能な限り施行期日を前にすべきだと考えております。 小泉総理が誕生されて、低燃費車の買いかえを早急に行うように指示されたと言われておりますけれども、また、その方向で努力をされていると聞いておりますけれども、そうした観点からいいますと、もしこのまま、与党案で提出されているような十月三十一日という時期では、小泉総理の考え方からいっても、余りにも遅過ぎる施行の時期だということを言わざるを得ません。 とりわけ、家電リサイクル法の際、施行前の走り込みの買い入れなどなど考えてみますと、施行日前の不法投棄を防止する意味からも、施行以前の回収にも万全を期すことが必要だと考えております。例えば、施行日以前の回収フロンについても費用支払いの対象とするなどの措置をとって、この法律の本来の目的、趣旨である、できるだけ多くのフロンの回収・破壊を促進するという立場からも、この点についても前向きに検討すべきだと考えております。 第三は、自動車リサイクル法との関連です。 今回提案されている法案では、フロン類の回収及び破壊について、使用済み自動車の循環的な利用の中で一定的に行うとして、フロン回収及び破壊に関する規定について廃止を含めた見直しを行うということが提起をされておりますけれども、私は、これは本末転倒しているのではないかというふうに考えております。 確かに、自動車リサイクル法の作成に向けて検討されていることは承知しておりますが、その法律の検討結果がどのようになるかもわからない時点で、しかもいつ成立するかも確定していない時点で、その法案成立を前提に廃止にまで触れているということは到底理解できません。本来あるべきは、自動車リサイクル法がこのフロン法案との一体化を図るべきであります。 第四には、フロン製品に頼らない社会システムをどうつくるかということです。 フロン類の大気中への放出によってオゾン層が破壊され、地球温暖化が進むのであるから、どれだけ多くのフロン類を回収・破壊するかということと同時に、早急にかつ積極的にフロン代替製品の開発研究を行って、フロン全廃を目指した取り組みを行うことが重要です。自然物質への転換を図ることを理念として積極的に行うべきです。 それから、法案作成に当たって、どれだけ多くの人たちの意見を聞くかということも重要だと思います。一人一人の生活者はもとより、地方自治体、企業などの理解、協力なくして大きな成果をおさめることはできません。 先ほど申し上げました五月十六日の中国地方の知事会議においても、料金の先払い制度の創設と同時に意見が出されておりますのは、法制定過程における自治体意見の聴取の要求であります。私は、当然のことだと考えております。 家電リサイクル法施行による不法投棄は、結局、自治体への大きな影響となってあらわれております。生活に密着し、自治体が重要なかかわりを持つこうした法案の制定過程において、積極的に自治体の意見を聴取し、その意見を反映していくことは、その法を実効あるものとする上からも非常に重要なことだと思います。 今フロン類の回収・破壊法においても、可能な限り自治体意見を聴取されるよう強く要望します。そのことが、施行時期を早め、実効ある法案とするために有効であると考えるからです。 いずれにしても、フロン類の回収・破壊は一日も早く実行すべき課題ということをしっかりと念頭に置いて、私たち社民党としても真剣に協議をしてまいるということを御報告させていただきまして、意見表明といたします。(拍手)
○五島委員長 これより懇談に入ります。 〔午前十時四十五分懇談に入る〕 〔午前十一時五十七分懇談を終わる〕
○五島委員長 これにて懇談は終わりました。 次回は、来る六月一日金曜日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時五十八分散会