法務委員会 第1号
- 発言数
- 9 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2000/10/31
会議録
○委員長(日笠勝之君) ただいまから法務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る九月二十二日までに、小林元君、服部三男雄君、風間昶君、松田岩夫君、北岡秀二君及び国井正幸君が委員を辞任され、その補欠として小川敏夫君、佐々木知子君、鴻池祥肇君、石渡清元君、久野恒一君及び私、日笠勝之が選任されました。 ─────────────
○委員長(日笠勝之君) 議事に先立ちまして、一言ごあいさつを申し上げたいと思います。 このたび法務委員長に選任されました日笠勝之でございます。 本委員会の公正かつ円滑な運営に努め、その重責を果たしてまいりたいと存じます。 先生方の御指導と御協力を賜りますよう、まずもってお願いを申し上げる次第でございます。(拍手) ─────────────
○委員長(日笠勝之君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が三名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(日笠勝之君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に石渡清元君、久野恒一君及び佐々木知子君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(日笠勝之君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、法務及び司法行政等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(日笠勝之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(日笠勝之君) この際、保岡法務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。保岡法務大臣。
○国務大臣(保岡興治君) 皆様、おはようございます。 委員長を初め委員の皆様方には、平素から法務行政の運営につきまして格別の御支援を賜りまして、厚く御礼を申し上げます。 私は、第百四十九回国会において申し上げましたとおり、二十一世紀を間近に控えた今日、急激に変化していく時代の要請を踏まえつつ、国民の期待にこたえられる法務行政の実現に全力を尽くしてまいりたいと考えております。 さて、改めて当面の重要施策について申し述べますと、第一は司法制度改革についてであります。 司法は近代国家の基本である法の支配を現実のものにする役割を担う国民生活にとって極めて重要な基盤となるべきものでありますが、社会の急激な変化、とりわけ事後監視・救済型への転換の中で司法の役割はより一層重要なものになると考えられます。 司法制度改革は本内閣が課題として掲げる日本新生に向けての取り組みの大きな柱であり、私としては、司法制度を所管する法務省の責任者として、内閣に設置された司法制度改革審議会の審議に最大限協力してまいるとともに、時代の変化に即応し、国民のニーズにこたえられる司法制度を速やかに実現できるよう、司法の機能の質的、量的な充実強化に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 第二は、民事、刑事の基本法の見直しについてであります。 まず、民事法の分野におきましては、現下の最大の課題である経済構造改革を支える一環として倒産法制の全面的な見直しが必要であり、昨今の厳しい経済情勢にかんがみ、サラリーマンや小規模事業主などの個人債務者についての再生手続及び経済活動の国際化に対応するための国際倒産法制を整備する必要があるため、今国会に民事再生法等の一部を改正する法律案及び外国倒産処理手続の承認援助に関する法律案を提出いたしました。何とぞ速やかに成立させていただきたいと考えております。 次に、刑事法の分野におきましては、特に少年による凶悪犯罪が後を絶たず、極めて憂慮すべき事態であり、さきの国会においても衆議院法務委員会で少年非行対策に関する決議がなされ、先般、議員提案による少年法等の一部を改正する法律案が国会に提出され、衆議院法務委員会において審議されているところであります。この問題は喫緊に対応すべき国民的課題でありますので、法務省といたしましても、当委員会における御審議等にできる限り協力してまいりたいと考えております。 第三は、治安の確保及び法秩序の維持についてであります。 最近における我が国の犯罪情勢を見ますと、刑法犯の認知件数が増加傾向にありますが、とりわけ組織的犯罪は、我が国の平穏な市民生活に対して看過しがたい脅威を及ぼしている上、国際社会にとっても深刻な問題となっております。 このような情勢を踏まえ、いわゆる組織的犯罪対策三法等の適正かつ効果的な運用を図り、また本年七月の九州・沖縄サミットのコミュニケでも確認されたように、国連国際組織犯罪条約等の本年中の採択を目指して今後ともG8各国と協力するなど、犯罪に対する国際社会の取り組みに引き続き貢献するとともに、我が国の治安を脅かす各種犯罪に対して厳正に対処し、法秩序の維持に万全を期してまいりたいと考えております。 また、無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律に基づき、三年間の観察処分に付されているオウム真理教につきましては、同教団が依然として麻原彰晃こと松本智津夫を絶対とする教義を維持しつつ活動を活発化させていることにかんがみ、今後も公安調査庁において同教団に対し観察処分に基づく調査を進展させ、その活動状況を継続して明らかにしていくとともに、関係地方公共団体にこれらの調査結果を提供するなどして国民の期待にこたえてまいりたいと思います。 第四は、人権擁護行政の今後のあり方についてであります。 まず、人権啓発につきましては、昨年七月に人権擁護推進審議会からいただいた人権啓発を総合的かつ効果的に推進するための諸施策についての提言を最大限尊重し、人権啓発に関する施策の一層の充実を図り、国民に人権尊重の思想が広く浸透していくよう努めてまいりたいと考えております。 また、人権侵害の被害者の救済につきましても、今後、同審議会において議論が行われている人権が侵害された場合における被害者救済制度のあり方等についての調査審議の結果も踏まえ、人権の世紀と言われる二十一世紀にふさわしい被害者救済制度の確立のための具体的施策を策定してまいりたいと考えております。 第五は、出入国管理行政の充実強化についてであります。 出入国管理行政が果たすべき役割は国際化の著しい進展に伴いますます大きくなっておりますが、私は、この三月に策定された第二次出入国管理基本計画を踏まえ、我が国社会が必要とする外国人労働者の円滑な受け入れ、研修・技能実習制度の整備拡充、学術・文化・青少年交流の推進などを行ってまいりたいと考えております。 他方、我が国には約二十五万人の不法残留者に加え、集団密航等による不法入国者も存在し、そのほとんどが不法就労活動に従事しているものと推定されるほか、これらの者の一部によって引き起こされる犯罪も増加するなど、我が国社会にさまざまな悪影響が及んでおります。今後とも、入管体制の強化が不可欠であるとともに、これら不法滞在外国人に対しては、関係省庁との緊密な連携により積極的な取り締まりを推進し、その着実な減少を図ってまいりたいと考えております。 このほかにも、当面の大きな課題として、犯罪者の矯正処遇における少年を含めた個々の被収容者の特性、犯罪傾向に応じた適切な処遇や計画的かつ効果的な矯正教育の推進、外国人受刑者の円滑な社会復帰等を目的とする受刑者移送制度の実施に必要な国内法整備のための準備作業、保護司活動の充実強化と更生保護施設の基盤整備などによる保護観察の一層の充実強化、コンピューターネットワークにより登記情報を提供する制度及び商業登記に基づく電子認証制度の運用などのIT社会の基盤整備を図るための施策の推進、国等が関与する訴訟の迅速化の実現及び情報公開法の施行に伴う関係訴訟への対応を含めた訟務事務の強化、民事法律扶助法の制定を受けての法律扶助制度の一層の整備の検討などがあります。 このように、法務行政には取り組むべき課題が山積しておりますが、我が国の社会の変革期にあって、国民のニーズに的確にこたえるためには、民事、刑事の重要かつ緊急な立法課題に積極的かつ集中的に取り組み、新たな時代の重要基盤としてふさわしい基本法の整備を図る必要があると考えております。そのために、今後、時限的に特別の立法体制の充実強化を図ってまいりたいと考えております。 また、規制緩和を含めた行政改革が進む中、司法を代表とする社会的なセーフティーネットの重要性を忘れてはなりません。安全で公正な法秩序を維持するための検察を初めとし、この分野で多くを担う法務行政におきまして、情報技術などによる事務の効率化を行うべきことは当然でありますが、最後によるべきところは人であり、各種業務における人的体制の充実にはとりわけ力を入れてまいりたいと考えております。 この課題の多い時期に当たり、委員長を初め委員の皆様方の一層の御理解と御指導を賜りまして法務大臣としての重責を果たしていくことが私の使命であると考えております。 上田総括政務次官とともに全力を尽くす所存ですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○委員長(日笠勝之君) 本日はこれにて散会いたします。 午前九時五十二分散会