農林水産委員会 第2号
- 発言数
- 133 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2000/11/02
会議録
○委員長(太田豊秋君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十月二日、井上美代さんが委員を辞任され、その補欠として大沢辰美さんが選任されました。 また、昨一日、鶴保庸介君、谷林正昭君及び若林正俊君が委員を辞任され、その補欠として入澤肇君、笹野貞子さん及び中島啓雄君が選任されました。 ─────────────
○委員長(太田豊秋君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に農林水産大臣官房長竹中美晴君、農林水産省経済局長石原葵君、同経済局統計情報部長田家邦明君、同農産園芸局長木下寛之君、同畜産局長樋口久俊君、同食品流通局長西藤久三君、農林水産技術会議事務局長小林新一君、食糧庁長官高木賢君、林野庁長官伴次雄君及び水産庁長官中須勇雄君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(太田豊秋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(太田豊秋君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○中川義雄君 自民党の中川であります。どうぞよろしくお願いします。 まず、大臣に基本的な姿勢をお聞きしたいと思いますけれども、新しい食料・農業・農村基本法においては、価格は市場の原理を大切にしながら、しかし農家経営が大変困難な状態に陥る、そんな事態になったら政策でそれをカバーするということが基本になって、そして食料と農村を守っていく、このことが基本になっていると思いますが、大臣の、これから農政を担っていくためにこの基本をどのように遵守していくか、まず基本姿勢をお知らせいただきたいと思います。
○国務大臣(谷洋一君) ただいま御質疑がございましたように、新しい農業基本法をつくりましたときに、ただいまおっしゃったとおりの問題について我々検討いたしまして、そういう方向でいくということに我々は決心しております。 要するに、自給率を高めるということがまた新しい農業基本法の根本でございますから、その自給率を高める方途として今申し上げたようなことが一番中心になると考え、その自給率を高めるための施策としてのいろいろな具体的な問題を価格の面で討議しておるわけでございます。
○中川義雄君 そういうことで、経営は政策で何とか、担い手対策その他をやって食料の自給率の向上その他に寄与していくという大きな目的で今農政が行われているわけですが、しかし現実は、多くの農家は、農産物価格が下落して農家経営が大変困難になっているが、なかなかそれに対する経営政策というものが見えない、そういう不満が私たちの周辺の農家からも起きていることは事実なのであります。 そういう、価格対策とは言いませんが、農家経営対策に対する問題、主要なものとしては、やはり農林省が関与しているとしたら、米作農家対策、それから砂糖の生産農家対策、それからバレイショやカンショなどでん粉生産農家対策、それに大豆農家、それから酪農・畜産、野菜農家といったような、なるべく具体的な、価格と経営との関連でどのような施策が行われてきたか、それぞれ担当長官、局長からここで御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(高木賢君) お尋ねのありました、まず米について申し上げたいと思います。 米につきましては、構造的に需給の均衡がアンバランス、均衡していない、生産が需要量を上回る、こういうことでございますので、基本的に生産調整という手段で需給の均衡を図ってまいりました。それから、昨年、ことしと豊作による作況オーバー分につきまして、一部をえさに処理するということで需給の均衡を図ってまいりました。 しかしながら、現実にはさらに需要を上回る相当なる政府その他団体に在庫がございまして、需給の緩和基調が続いておるために価格の下落をもたらしております。 これに対しましては、平成十年から稲作経営安定対策を実施いたしまして、価格が下落した分につきましては基準価格との差の八割を補てんするという原則でおりますが、昨年は下落幅が大きいということもありまして特別補てんをさらに加えたということでございますし、十二年産につきましても、先般特別支払いを実施するということを決定いたしました。 そういうことで、平均的に見ますと、平成十一年産の米につきましては、補てん金と販売価格を足しますとほぼ前年並みの価格水準、収入を各農家が得られた、こういうふうになっております。 したがいまして、今後とも、先般九月に緊急総合米対策を決定いたしましたけれども、需給バランスの確保、これに向けて在庫処理、十一年産の米の需給調整、十二年産、十三年産の米の対策ということで、需給の改善を図りながら、一方では価格の下落への備えといたしまして稲作経営安定対策の充実、この両輪で対処しているところでございます。
○政府参考人(西藤久三君) 先生お尋ねのうちの甘味資源作物と野菜の関係について、私の方から状況を御説明させていただきたいと思います。 甘味資源作物の価格制度につきまして、さきの国会で制度改正をさせていただきまして、それで価格につきましては、最低生産者価格制度は維持しつつ、その算定方式につきましては、作物の生産コストの変動率と価格の変動率を反映して定めるという新しい制度のもとで先月価格決定をさせていただいたところでございます。 今後とも、新しい制度の適正な運用に努めまして、法律の目的としている農業所得の確保に努めてまいりたいというふうに思っております。 また、同じ甘味作物の中のでん粉でございますけれども、国産のバレイショ、カンショから製造されます国産芋でん粉と輸入トウモロコシから製造されますコーンスターチとの抱き合わせにより需要を確保していく中で、農産物価格安定法に基づきまして生産者価格を決定してきております。今後とも、その制度の運用の中で農家所得の安定を図っていくということが重要だろうと思っております。 野菜でございますが、野菜は野菜生産出荷安定対策ということで主要な野菜、私ども指定野菜、現在十四品目でございますけれども、指定産地から指定消費地域に対する出荷の安定を図るというそういう目的で、価格低落時、現状ですと過去平均価格の九割を基準価格にしておりますが、その基準価格を下回った場合に生産農家に対して交付金を交付するという仕組みで運用いたしてきております。 ただし、野菜につきましては、出荷形態の多様化あるいは流通の多様化等の状況の変化が見られること、あるいはそういう交付金の迅速な交付が非常に求められているというような状況、あるいは生産出荷安定のために価格動向を踏まえた需給調整の仕組みをどうしていくかというようなことが課題になっているかというふうに思っております。 こういう状況のもとで、今後とも価格低落が野菜生産農家に及ぼす影響を緩和して、要は次期作の確保が図られるという観点で適切な対応に努めてまいりたいというふうに思っております。
○政府参考人(木下寛之君) 大豆につきまして御説明を申し上げます。 大豆につきましては、さきの通常国会で成立しました大豆交付金暫定措置法に基づきまして、十二年産からいわゆる定額の交付金制度に移行するということになっておるわけでございますけれども、このほかに、価格の変動に対しまして大豆作経営安定対策を導入したところでございます。今後とも、定額の交付金、それから経営安定対策の適切な運用を図っていくこととしているところでございます。 このほかに、価格の安定を図るためには基本的には実需に合った生産を行うことが重要でございます。そのような実需者ニーズに即した生産を促進するとともに、効率的な生産体制の整備を図るため、一つは実需者ニーズに即しました新品種の開発普及、また団地化、担い手への生産集積による単収の向上・安定化、さらには必要な機械・施設の整備等、総合的な対策を推進していくこととしているところでございます。
○政府参考人(樋口久俊君) 畜産の部分についてお答えを申し上げます。 酪農、それからそれらを含みます畜産経営につきましては、一つは典型的には加工原料乳でございますが、不足払い制度というものがございます。それから、肉用子牛の生産者補給金制度、こういう制度の円滑な運営、生産基盤の整備等々をやることによりまして、こういう支援措置を講ずることによりまして再生産の確保と経営の安定というものに努めてきているところでございます。 特に、価格につきましては、加工原料乳でございますが、この不足払い制度、これまで市場評価にかかわらず加工原料乳の生産者に一定水準の手取りは確保されるということもございまして、なかなか生産者に販売価格の動向が伝わりにくくて、生産者あるいは生産者団体の生産・販売努力が促進されにくい等々の問題点が指摘をされまして、そういう背景のもとに、市場評価が生産者手取りに的確に反映され、先ほどお話をしましたような問題点が解決できるようにということがございまして、御承知のとおり、本年、法律改正が成立をいたしまして、平成十三年度から新たな生産者補給金制度に移行するということになっておりまして、ちょうど現在、まさに現在でございますが、価格決定へ向けて鋭意作業中ということでございます。 なお、その場合に、加工原料乳の取引価格が低落をした場合には、酪農経営に与える影響を緩和するという観点から、新制度への移行にあわせて、新たに加工原料乳の生産者経営安定対策を創設するということになっているわけでございます。 また、経営の面につきましては、先ほどもお話がございましたけれども、食料・農業・農村基本法の考え方に即しまして、畜産物の生産の拡大へ向けまして、一つは生産コストの低減、それから品質向上対策の推進等を図っていくということが課題に挙げられているわけでございまして、幾つかございますが、三つほど施策をお話しいたしますと、一つは、自給飼料生産を拡大していくためのいろんな施策を講じる、それから家畜の改良によりまして生産能力を向上していくということ、それから、やはり畜産は規模が大きいということもございますが、地域と調和した経営を図るということもありますので、現在課題になっております畜産環境対策等を推進する等々の施策を講じていく、こういうことで国内生産の振興、それから酪農・畜産経営の安定に努めてまいりたい、こういうふうに考えておるところでございます。
○中川義雄君 特にひどいのは、私は米価の下落の問題だと思うんです。北海道においても、米作地帯というのは大変な困難な事態に立ち至っているわけであります。 その大きな要因は何といっても、米だけは国内で唯一自給率一〇〇%を達成して、にもかかわらずなかなか米の消費は伸びないというような中で、かなり生産調整をしてきたが、まだ需給ギャップがあって、これが大きな要因になっている。そこに加えて例のMA米、ずんずんずんずんふえてきて、ことしは七十二万トン、来年は七十七万トンとも言われるMA米が、またこれは国家貿易で国が管理しているとはいえ、やはりそれはどこかで使われているということで需給ギャップが厳しい中でそれが大きな要因にもなっていると、こう言われております。 そこで、今回、緊急総合米対策を実施することになったと、こう聞いておりますが、その概要はどのようなものであるか、伺いたいと思います。
○政府参考人(高木賢君) 先般決定いたしました緊急総合米対策でございますが、幾つかの柱からなっております。 まず、政府米の在庫対策といたしましては、緊急食糧支援事業による援助用といたしまして、七十五万トンについて市場隔離を実施するというのが一つでございます。 それから、十一年産の米が売れ残っておるというものにつきましては、これは今後販売が見込めないものについては政府持ち越し米と交換の上、加工用などに処理をするということでございます。 それから、ことしの米、十二年産の米の豊作分につきましては、そのうちの十五万トンにつきまして主食用以外の用途、つまり配合飼料用の原料として処理をするということでございます。同時に、十二年産につきましては、それのみでは足りませんので、自主流通法人による隔離効果の高い一元的な調整保管を実施するということと、特例的に二十五万トン、これは生産調整のメリット措置という位置づけでありますが、政府買い入れを行うということで十二年産米の対策ということでございます。 それから、十三年産の米の対策につきましては、生産調整の規模を、二十五万トンの需給改善のための緊急拡大ということを行うということにいたしております。 それから、需給バランスが十分回復されていない間の稲作経営安定対策といたしまして、現行制度の枠組みのもとではありますが、臨時応急的な対応といたしまして、十二年産米に係る特別支払いの要件を緩和するということと生産調整の緊急拡大の取り組み、これの確実な達成を前提といたしまして、平成十三年産の補てん基準価格を十二年産の補てん基準価格と同水準とするということ、さらには稲作経営安定資金の基盤の安定のために追加の資金造成措置をとる、こういうことをいたしております。
○中川義雄君 今、長官の説明の中にあった中でも、私は大変な問題だと思うのは、十三年産米の需給調整のために二十五万トン分、約五万ヘクタールの生産調整を行う、そういう中身になっているわけでございますので、これを本当に円滑に実施するとしたら非常に難しい問題が山積していると思っておりますので、これを実施する、本当に五万ヘクタールをどのような形で実施していくのか、その基本姿勢を伺いたいと思います。
○政府参考人(木下寛之君) 今回、緊急対策の中で二十五万トン、五万ヘクタール程度の緊急拡大を行うこととしたところでございます。 この緊急拡大の円滑かつ確実な実施を図るため、生産調整の達成を前提に、緊急拡大に取り組みます都道府県を対象といたしまして、一つは緊急拡大の実施分に見合う政府買い入れを行う。二つ目は、既存の生産調整の助成措置に加えまして、緊急拡大の実施分に対する追加的な助成を行う。さらに第三点につきましては、稲作経営安定対策につきまして、十三年産の補てん基準価格を十二年産と同水準とする等、特例措置を講じることとしているところでございます。 このような特例措置と相まちまして、今後、私ども行政それから生産者団体ともども一体となりまして、生産調整の円滑な実施に努めていきたいというふうに考えておるところでございます。
○中川義雄君 特に、この緊急拡大分の配分については、私は、どうしてもやむを得ない措置として実施する場合は、何としても公明で公正で農家に不満のないような配分でなければならない、こう思うわけであります。 特に、これまでも数次にわたって生産調整がなされてきて、ある地域にはかなり思い切った傾斜配分もしており、またある地域においては国の方針と違って生産調整に応じていない地域もある。そんな不満も、特に生産調整に応じた地域の農家は大変不満を持っているわけでありますから、これまで協力した地域と協力していない地域に対ししっかりとしためり張りをつけるなど、配分については公明、公正に行っていただきたいと思いますが、この配分の具体的な方法等について考え方があったらお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(木下寛之君) 今回の緊急拡大分の配分につきましては、九月二十八日に決定いたしました平成十二年緊急総合米対策に基づきまして、生産者団体の意向を踏まえまして実施をしたものでございます。 この配分の考え方でございますけれども、まず第一点は、水稲作付面積の一%に相当する数量につきまして全県で取り組む。それから第二点、その他の数量につきましては、各都道府県のこれまでの政府買い入れ実績、それから自主流通米持ち越し在庫数量に基づき算出するとの基本的な考え方で決定し、その上で各都道府県団体との調整を経て取りまとめられたものでございます。 また、今回の検討の際には、緊急政府買い入れ等の緊急拡大分のメリット措置等を考慮しながら、現在厳しい需給環境に置かれております産地の早期の需給改善を図る観点からも調整が行われたものと理解をしているところでございます。
○中川義雄君 昨日、団体間の調整が成立して配分が決定したと、ゆうべ遅くなって私のところにその情報が入ってきて、それを分析してみてもう愕然としたわけであります。約四万六千五百七十八ヘクタール減反を実施する、生産調整をすると。そのうちの一万一千八百二十六ヘクタール、四分の一以上を北海道に配分するという、これは北海道の、もう大変これまでの生産調整で足腰立たなくなっている北海道の米作農家にとっては、これはまさに死活の問題に発展しかねない、まるで傾斜配分になっているわけです。極端な傾斜配分になっております。 これまで私は、北海道は、北海道農民は歯を食いしばって政府の生産調整には協力してきた。そのお返しです。まあ、あそこへ配分したらまた協力してくれるだろうというような安易な考え方があったかどうか知りませんが、私は、四分の一強を北海道に傾斜配分したこの理由、どうしても納得しかねるわけですが、これは局長、間違ってもらったらいかぬ。局長は生産者団体でみずから調整し合って決めたという言い方をすると思いますが、しかしあくまでも農家に行くときは農林省の方針でこういう形が決定されたと行くわけであります。我々はこの緊急対策に対しても部会等で相当議論をしてきました。ぎりぎりの議論をしながらやってきた中で、今回の決定は決定されてから我々に報告があっただけで、その過程で何の話もなかったわけです。しかし、地域へおりていくと農民は、やっぱり北海道出身の政治家には力がないんだなと。他府県に、そういう北海道の厳しい水田の状況を北海道出身の政治家はそれを守るだけの力がなかったという評価を受けるわけですから、我々政治家にとっても死活の問題になるわけであります。 そこで、何としてもわからない、北海道に四分の一以上の傾斜配分を、最終的には農林省の決定として伝わっていくわけですから、これは農林省、団体が決めたからという形で逃げれない、四分の一を北海道に決めたというその責任はやっぱり農林省にあると思いますから、そのしっかりとした理由を示していただきたい。そしてしかも、このような経過で決定されたという、四分の一を決定されたその経過についても、北海道の農民に隅々までわかるように農林省が説明する責任があると思いますから、その点についてもきちっと答えていただきたいと思います。
○政府参考人(木下寛之君) 先ほど御説明申し上げましたように、今回の緊急総合米対策の中で、緊急拡大分につきまして生産者団体の意向を踏まえて決定をするというふうにしたところでございます。 私ども、昨年決定をいたしました水田を中心とした土地利用型農業活性化大綱の中で、産地ごとに価格なり販売動向を踏まえた生産販売戦略と連動した米の計画的生産が必要だというふうにしてきたところでございます。 今回の緊急拡大分の配分につきましても、十二年産米の政府買い入れ数量と生産調整の緊急拡大数量を一対一で対応させるとか、あるいはこれまでの各県の政府米買い入れ実績、あるいは自主流通米在庫数量などを勘案して決定されたものでございます。昨年決定された大綱に即して、産地ごとに価格なり販売動向を踏まえた生産販売を推進するという大綱の趣旨に沿ったものであるというふうに考えているところでございます。 もとより、私ども、今回の緊急拡大、百万ヘクタールを超えるわけでございますから相当な困難が予想されるわけでございますけれども、私ども国、県、市町村、それから関係生産者団体と相連携をとりまして円滑な実施に努めていきたいというふうに考えているところでございます。
○中川義雄君 この緊急米対策を決定する中で、ぎりぎりの調整をして生産調整も五万ヘクタールやるという決定の中、これを少しでも実施しやすいからといって三つの上乗せ措置があったわけです。それは、ホールクロップサイレージについては十アール当たり二万円上乗せしましょう、それから麦、大豆以外の一般作物については十アール当たり一万円、そしてたばこと野菜を除く特例作物等については十アール当たり五千円という上乗せなんです。 私はここで指摘したいのは、この三つ、どれも北海道では対象にならないんです。現実的にできないんです、北海道では。ほとんどが大豆、小麦に転作という形で行われているのが事実、それ以外はできない。しかも、大豆、小麦もほとんどが水田の汎用田の中でやっていますから、農家は水田のことを考えると本格的な畑作経営はできないんです。北海道の大型の畑作機械を水田の中へ入れてしまったら水田はもうめちゃくちゃになってしまうというようなおそれもあるものですから、つくっても、ただそれを見ていて天候に成り行き任せというような、そんな形で営農されているのが実態なんです。 その北海道に、こういう奨励措置が全く該当できない北海道にこのような極端な傾斜配分をした理由をもっと、これを、何のためにこんなものをつくったのか、そういったところで、水田の調整がしやすくするためにつくったものが生かされないような形の配分というのは納得できませんが、その点について説明していただきたいと思います。
○政府参考人(木下寛之君) 今回の緊急拡大分二十五万トン相当に対します追加的助成でございますけれども、基本的には需給上問題がございます野菜を除きましてすべての作物を対象としているところでございます。その数字につきましては、従来の助成水準も念頭に置きながら、全国におきます取り組みやすさを勘案して設定したところでございます。 ところで、北海道でございますけれども、十二年の水田農業経営確立対策におきます最高額でございます七万三千円の助成対象になります麦、大豆、飼料作物でございますけれども、御案内のとおり、内地に比べまして取り組む割合は非常に高いわけでございます。今回の追加的措置の内容につきましては、一つは麦、大豆、飼料作物につきまして、従来の七万三千円の最高額に加えまして、追加分につきまして十アール当たり一万円の追加的上乗せを実施をしているところでございます。また、ソバにつきましても相当程度北海道で取り組みが見込まれるわけでございますけれども、今回緊急拡大分につきまして、十アール当たり二万円の助成にしたところでございます。 いずれにいたしましても、このような追加的助成等々を活用いたしまして、北海道の場合には、麦、大豆、飼料作物を中心として相当程度円滑な実施が見込まれるというふうに考えているところでございます。
○中川義雄君 局長ね、それが問題なんですよ。なぜかというと、小麦の場合はちょっとさておいて、大豆の場合が一番大きな問題ですが、大豆の場合は国産大豆という一つの銘柄が一定の評価を受けて、輸入大豆に対して高い評価を受ける、特に北海道の大豆は。しかし、水田から安易に大豆に転換することによって、本来これまで苦労してきた畑作専用大豆、この価格が最近下落の傾向が非常に強いわけです。それで畑作大豆農家には大変な打撃になっている。そこへまた、今の説明によると、大豆に一万円上乗せするからという奨励策で二四%強の配分をされると、これはまたまた畑作に対して極端な影響を与えるわけです。 水田の問題だけでなくて、畑作農家にも大変な大きな影響を与えるこんな決定が安易になされて、これ畑作大豆対策をどうするつもりか、その点についてしっかりした考え方を示していただかないと、このツケをまじめにやっている専業畑作農家に回すような政策を、それでいいんだなんということになると大変なことになりますから、その点、いかがでしょうか。
○政府参考人(木下寛之君) 今回の配分に当たりましては、九月二十八日に対策を決定して以降、約一カ月にわたりまして全国段階あるいは地方段階の生産者団体の間で緊密な調整が行われた上での最終的な結論だというふうに承知をいたしております。 畑作大豆の点でございますけれども、十二年産から制度改正いたしまして、一つは定額交付金下に移るということでございまして、このほかに、価格の変動がある場合には大豆作経営安定対策の対象としているところでございます。交付金それから大豆作経営安定対策をもちまして経営の安定を図りたいというふうに考えているところでございます。 また、畑作大豆の問題につきましては、十三年産畑作大豆の価格決定に当たりましていろいろな議論がございました。畑作大豆の優位性を保つために契約生産を推進していこうという観点から、畑作大豆につきましては、そのような契約生産を行います畑作大豆につきまして、一俵当たり五百円の助成を行うこととしているところでございます。
○中川義雄君 五百円の対策というのは、こんなに北海道に四分の一以上の傾斜配分を前提にした議論の中で生まれてきたものではない。水田農家も交付金は同じ金額、畑作農家も全く同じ金額をもらう。水田農家はその上に七万数千円の特別の補償がいただける。これじゃたまらぬということで、あの現実の中で五百円という制度を我々苦労して苦労してようやくつくり上げたものです。 それでほっとしていたさきに、また北海道にこういう傾斜配分がされるから、これはまた私はこの議論また別な機会に、もっとこれは北海道に対して、畑作専業農家に対して特段の措置を設けていただかなきゃならない、これは別な機会に要求しますが、これは思い切って対策をしていただかなければならないと思っています。 そこで、もう一つ北海道にとって大変なのは、政府買い入れ米についてなんです。 今、先ほどの説明では、政府買い入れ米については生産調整の協力度などを勘案して考えるようなことを言っておりますから、私は、もし北海道に対して四分の一強の傾斜配分を農家に本当に行き渡らすためには、政府として北海道分の政府買い入れ米に対する基本的な考え方をきちっと示していただかないと、我々は現地の米作農家に対して何の釈明もできない。 ここで、十三年産米の政府買い入れ米についての北海道の取り扱いをどうするか、こんなことで帳消しにするというのもおかしな話ですけれども、今考えられるのはそのぐらいの問題しかないので、思い切った長官の考え方を示していただきたいと思います。
○政府参考人(高木賢君) まず、生産調整に見合う分につきまして、そのメリット措置として政府の買い入れ措置を講ずるということで、十二年産につきまして合計二十五万トン、これは生産調整が未達成の場合は売り戻しをすることを条件ということでございます。 ただいま議論になりました、生産調整の面積配分に見合う分といたしまして六万二千二百トンの買い入れをするということでございます。これは十二年産でございます、ことしの。
○中川義雄君 十三年産は。
○政府参考人(高木賢君) 十三年産はこれからのことでございますので、そのときの情勢でどうなるか、こういう問題がまず基本的にございます。 全体計画といたしましては、四十五万トン十三米穀年度は売る、それから二十万トンの買い入れを行うと、こういうことでございます。 これまでの都道府県配分につきましては、政府買い入れ実績、これを八割という割合で勘案しております。それから、その都道府県産の政府米の販売実績、これを一五%程度勘案いたしております。それから、生産調整面積を、これを五%程度勘案するということでこれまでやってまいりました。 十三年産における情勢がどうなるかということにつきましては今確たることは申し上げられません。が、生産者団体の意向も踏まえて、今のような原則も踏まえて、来年の今ごろをめどに政府買い入れについての方針を決定したいと思っております。
○中川義雄君 それでは、米の問題はこのぐらいにしまして、時間がなくなりますから他に移りますが、今、農民は全国的に不安を持っているのはやっぱり国際問題であります。国際環境がますます厳しくなる。そういう中で、WTO交渉などで我が国がどんなような対応をするのか、大きな期待と不安を持って農民は眺めていると思うわけです。 ところが、我々が調べた結果、米国やケアンズ諸国は全くけしからぬと思うんです。これらの国は農産物の貿易の自由化を主張し、保護政策をだめだと言って我が国などに大変な攻撃を加えてきております。しかし、例えばアメリカの例をとってみますと、一九九六年から二〇〇二年までの七年間に、アメリカの九九%の農家に実に三百五十六億ドルの直接支払い。これは日本円に直すと四兆円であります。その結果、そういうことが決定されると農家は安心して作物をつくるものですから、だぶついて価格が下落した。そこで緊急対策として九九年、二〇〇〇年、九七年と三回にわたって緊急農家救済策として約二兆三千億。合わせると五百七十四億ドル、六兆三千億という途方もない農家支援対策をやっている、事実として。 私は、これは、WTOの趣旨に全く反するものだと考えますが、いかがなものでしょうか。農林省の見解を示していただきたいと思います。
○政府参考人(石原葵君) ただいまアメリカが行っております農家支援策につきましてお尋ねがございました。 この内訳は、ただいま先生の方から御指摘がございましたように二つに分かれるわけでございますけれども、そのうちの農家直接固定支払いの分、この分につきましては、この現行のWTO協定についてのいろいろ批判はあろうかと思いますけれども、これをそれまでの不足払いにかえまして、生産に直接リンクしない支払いとして実施されたということで、WTO協定上、緑の要件に合致しているものと考えておるところでございます。 しかしながら、ただいまさらにお話しありました後半の部分、すなわち緊急農家救済策として支出しております二百十八億ドル分、この分につきましては農家の救済ということでやったということは承知しておりますが、農家生産を増大させるという方向に働くことは否定できないところでございまして、それからまた現在までのところ、その二百十八億ドルのうち一部だけが緑として通報しているだけで、大部分についてはいわゆる未通報でございます。 我々は、この未通報の部分、すなわち大部分の直接支払いについては、WTO上の規定に照らしましてこれに整合しているのかどうか、この点につきましては関係国とともに注視して見守っているところでございます。
○中川義雄君 結果として、こういう対策をしてからアメリカの小麦、トウモロコシ、大豆といった主要な穀物は価格が半減しているんです。それだけ輸出競争力が上昇したと言ってもいいわけです。 それに対して、我が国の農家の支援対策というのは全く目に見えないほど少額であるというふうに考えますが、これについて三浦政務次官の率直な見解をお伺いして、時間が来ましたから、まだたくさん聞きたいことがあったんですけれども、ここでやめさせていただきます。
○政務次官(三浦一水君) 基本的には、今回、ことしつくらせていただきました食料・農業・農村基本計画、この計画にのっとりまして、いわゆる農業従事者が他産業従事者と遜色のない所得水準を生涯ベースで獲得できるように各般の施策を効率よく実施をしていくという一点に尽きるかと考えております。
○郡司彰君 民主党・新緑風会の郡司でございます。 私は、前国会の大臣に対する質疑以降、いろいろと課題が出てまいりましたので、それらについて大臣にお尋ねをしたいと思います。 まず第一点目でございますけれども、北朝鮮に対する五十万トンの支援米を送ろうと、そういうことが決まったということでお聞きをしております。この決まるまでの経過等については別の委員会で別の同僚議員が行うことになっておりますので、私は経過そのものではなくて、実際にどのぐらいの経費がかかるのか、あるいはどこが負担をすることになるのか、またその五十万トンがなぜ国産米ということになったのか、その辺についてお尋ねをしたいと思います。 まず第一点でございますけれども、マスコミその他がそれぞれ試算をしたような数字も含めて、あるいは食糧庁そのものが記者会見の中でお述べになったような数字も出ておりますが、詳しい、はっきりした数字そのものを伺っておりません。 改めて、幾らほど今回の五十万トンの支援に対してかかるということなんでございましょうか。
○国務大臣(谷洋一君) ただいま御指摘の北朝鮮支援米についてのお話でございますが、国際価格といたしまして二万円、そして現実の価格が二十二万円という差がございます。差し引きして二十万という差でございますから約一千億という援助米になる、こう考えております。
○郡司彰君 何ですか。
○委員長(太田豊秋君) 食糧庁長官、あるんですか、答弁。
○政府参考人(高木賢君) 数字にわたることでございますので、私が答えた方がよろしいかと思って先ほどしたわけでございますが、今、大臣の御答弁のとおりの数字でございます。
○郡司彰君 一千億というような数字、マスコミ等によりましては一千二百あるいは三百という数字が出ておりますが、その差はプラス何があるということになるんでしょうか。
○政府参考人(高木賢君) 農林水産省の差の分は今申し上げたとおりでございます。 巷間言われておりますのは、そのほかに、これはマスコミでないのでわかりませんが、外務省が負担する協力分が二百億弱あると思います。 それからもう一つは、国産米ですと全部港の倉庫にありません。内陸部にあるものを港に運ぶという運搬の経費、それから船に積み込むまでが援助する側のいわば負担のルールということになっておりますので、その分が約八十億、運送と積み込みですね、ということが加えられているのではないかと思います。
○郡司彰君 長官、マスコミの方はよくわからないがということでお答えをいただきますと、国民はおおよそ新聞を読んで判断をしているわけでありまして、そこのところはちゃんと目を通して、おかしなところがあれば農水省としてきちんと是正をするということが、それは責任としてあるんじゃないかと思いますよ。 それから、「今回の緊急食糧支援事業によるスキーム案」というものを見せていただいておりますけれども、ここの中で幾つか、先ほどの経過とは別な意味でございますけれども、WFPの方で日本に対しては十九・五万トンというようなものがあったのが五十万トンということで決定をしたと。そうしますと、日本の方から例えば北朝鮮の方に運ぶ船代等については本来はWFPの方で負担をするということになっていたんだと思いますが、これ二十万トンと五十万トンということになりますと、五十万トンをWFPが負担をするんですか。
○政府参考人(高木賢君) 五十万トンをWFPが我が国から調達をして北朝鮮に供与するという形になります。
○郡司彰君 このスキームの中では、とりあえず一般財源の方からWFPの方に無償予算として組んでおくと、これが一千五十億円ぐらいというふうな数字で聞かされておりまして、しかしながらこれは償還をするということになっているわけですね。ところが、償還をするということが、この表だけ見ますと、あたかも全額戻ってくるかのような感じで目には入ってくるわけでありますけれども、これは実際はそうじゃないですね。どういう仕組みになっておりますか。
○政府参考人(高木賢君) WFPからは国際価格相当額の一トン当たり約二万円が入ってまいります。そのときに、国産の米の評価額、先ほど御答弁がありましたように、二十二万円との差、二十万円がその時点で差損ということになるわけでございます。それにつきまして一般会計から補てんをするということでありまして、その金額が一トン当たり二十万円。ですから、五十万トン全量ということになりますと、約一千億になるということでございます。
○郡司彰君 よくわからないのでありますけれども、緊急無償予算として組むのが一千五十億じゃないんですか。
○政府参考人(高木賢君) じゃありません。
○郡司彰君 要するに、二十二万分のもので組む、二十万分のもので組むと。その戻ってくるのは、では実際に償還されるというのは幾らなんですか。
○政府参考人(高木賢君) 五十万トンの分が約三十年をかけて順次返済されるということでございますが、それが二万円ということと、日本からの評価額二十二万円の差の二十万円がその差額になります。この分が三十年をかけて返ってくるということでありますので、総額約一千億ですけれども、三十年で割りますから、一年度当たりにつきましては三十数億ということになるわけでございます。
○郡司彰君 非常によく私、理解ができないでおります。 これ、インドネシアのときにも同じようなスキームを使ったというふうになりますが、現実問題としてインドネシアに対しては、送ったやつ、出したものと今戻ってきている毎年のものとどのような計算になっておりますか。
○政府参考人(高木賢君) インドネシアも三十年償還というスキームになっておりまして、その国際価格と評価額の差につきましては予算で手当てをしている、二十数億になったと思いますが、二十億程度だったと思いますが、しております。
○郡司彰君 この前段に、谷大臣も発言をなさっていたと思いますし、次官の方も、これは農水省の独自のものではなくて全体で考えてもらわなければいけないというような発言があったように聞いておりますけれども、そのこととこのスキーム案ということのつながりというものが当然あるんだろうと思いますけれども、大臣、今回のスキーム案について何かコメントございますでしょうか。
○国務大臣(谷洋一君) 今、議員が御指摘のように、今年中に十九万トンということは、国際機関の方がそういう要請をしてまいりました。ところが、国際情勢の変化、すなわち北朝鮮と韓国との関係あるいは北朝鮮とアメリカとの関係、そういう国際情勢の判断等々がございまして、私どもから、農林水産省の立場からいえば、外務省のそういう情勢をキャッチしていらっしゃる方々が国際的な判断といいましょうか、そういう判断のもとに五十万トンということをお決めになったと思っております。そういうことで五十万トンが決められた。 それから、先ほど来のお話は、二万円というのが国際価格、二十二万円がこちらの米の値段ということになりますから、先ほど申し上げたのは、差し引きすれば二十万円、そういう計算からいえば五十万トンで一千億、こういうことになるわけであります。そのほかに、また先ほど長官が説明しました我が国の今保管してあるところから港までの運賃、それから船に載せる、積み荷をするお金、合わせまして八十億、ですから一千八十億という計算でございますし、また、この計算とは別に、二万円が入ってこないものとすればという計算でしょう、それはどうも我々にはどういう理解かわかりませんが、二十二万円という計算からいえば一千百億になる。また、我々からいうと一千億プラス八十億で一千八十億円になる、こういうことでございますから、我々は、報道機関がその点はきちっと報道しておりませんので、つかみで一千二百億というふうな言い方になっておるんじゃなかろうかと判断しております。
○郡司彰君 国民の関心は、どうしてということもありましょうけれども、幾ら日本という国が負担をするんだというところにももちろんあるわけでありまして、例えば別な観点でいいますと、今、在庫米を保管する際には低温倉庫というところで保管をしているんだと思いますが、五十万トン保管をする保管料というのはどの程度かかっているんですか。
○政府参考人(高木賢君) 大体一トン当たり一万二千円ですから、六十億になると思います、一年です。
○郡司彰君 そういうことも含めて、結局最終的にどのぐらいの負担を国がするんだと。しかも、そういう足し引き、それから三十年、年間三十五億円ぐらいのというふうな形で数字を言われておりますけれども、よく仕組みとして理解をさせていただくような情報をきちんと国民の間に流すという責任からすると、先ほどの長官の答弁ではございませんけれども、それはマスコミのことだということは通らない。きちんと説明をするということが大事だろうと思いますので、そこのところは注文をつけておきたいなと思います。 それから、国産米にした理由でございますけれども、私はあえていろんなことを言わなければ理解できるわけであります。しかし、幾つか理由が挙げられていまして、九月の緊急総合米対策七十五万トンをやる中で五十万トンだというふうなことになると、ではあと二十五万トン来年やるのかということにもなりましょうし、なぜことし上乗せしてそれだけやったのかということにもなってくる。 もう一つは、食糧庁の方の説明の中で品質が劣化をするという言い方をされておりまして、これは何年たったら品質が劣化するということ、今劣化しているのかということについてははっきり言及をしておりませんが、私どもからすると、政府の在庫米というのはこれまでと違って玄米で低温できちんとやって管理をしているので、そうそう味覚が落ちるとか品質がいわゆる劣化をするということはないんだというようなことで理解をしてきたのでありますけれども、ここは今回の説明だとどういうふうに違ってくるんでしょうか。
○政府参考人(高木賢君) 平成七年産、八年産ということでありますと、目下のところ、低温で管理しておりますので品質劣化という事態は生じておりません。 ただ、やはり生ものですから、何といいますか、工業製品と異なってずっといつまでたっても大丈夫だというわけには定性的にいかないわけでございます。それが実際いつごろから起こるのかということにつきましては、しかとしたことはわかりませんけれども、だんだんやはり時間がたつとまずくなるといいますか、もうそういう、食べてみて必ずしも、何といいますか、新米とはやっぱり違うわけですから、それがその趨勢が続けばいずれ食用に向かなくなるという事態が来ることは十分想定されるわけでございます。 ただ、念のためですが、今のところは大丈夫でございます。
○郡司彰君 長官のお話をお聞きしますと、ますます、説明として品質が劣化をするから今回国産米でやるんだという説明は余りしない方がいいんじゃないかと思いますね。 例えば、食糧庁のホームページや何かを見ましても、おいしいのはずっと変わりませんよという線で、いつから落ちるということも書いてないわけですね。とりあえず、いただく方もそうかもしれません。 それから、私どもからしても、いろんな意味での誇りというものもありましょうから、まずくなったからやるんだよというふうに言われて喜ぶような人もいないわけでありますし、まずくなったからやったんだよということでもって、よしんば善意で考えている場合にはそのようなこともまた違うことになると思いますので、劣化をするということについては技術的にきちんとさせていただいて、余りその理由として品質の劣化ということは使わない方がよろしいと思いますけれども、在庫米の今後のことに関しまして。 それからちょっと、九五、九六年産米、十八万トン、三十二万トンという数字でありますけれども、これで一応九五、九六年産米は政府の在庫としてはなくなるんでしょうか。どのぐらい残るんでしょうか。
○政府参考人(高木賢君) 七年産米は現在のところ四十一万トンございます。ただ、先ほども質問が出ましたが、緊急米対策の中でえさ用に処理する分が十五万トン、それから自主流通米と交換する分が七万トンというのがございます。それから、少量ですが、一万トンは業務用に販売を見込んでおります。したがいまして、七年産は援助に回す十八万トンを足しますと、七と十五と十八、一ということで四十一万トンが全量なくなります。 それから、八年産米は八十二万トンございます。したがいまして、援助三十二万トン、それから自主流通米との交換ということで九万トンを予定しておりますので、四十一万トンが供給されるということで、八年産は八十二引く四十一で四十一万トンがなお在庫としてあるということでございます。
○郡司彰君 幾らかわかってまいったようなところもあるんですが、まだ足し算引き算をして最終的に国の負担といいますか国民の負担が幾らになるのかがよくわからないところもございます。これは十日というふうに言われておりますけれども、補正の中で改めて細かい数字というものは出てまいるんでしょうか。
○政府参考人(高木賢君) 実は先ほど国際価格約二万円と申し上げております。と申し上げているのは、毎日動くものですから、本当にWFPとの間で契約が行われ確定した段階で数字がはっきりしてまいる、こういうことでございます。
○郡司彰君 いわゆる平準化というのもそういう関係でもって変わってくるということで、腰だめのような形の数字で今発表している、そのように理解をしてよろしいですか。
○政府参考人(高木賢君) 国際価格が動くということと、最終的には、七年産十八万トン、それから八年産三十二万トンと申し上げましたが、この評価額の確定と、この二つが要素でございます。
○郡司彰君 時間もありませんので、次にWTOの交渉の現状についてちょっとお尋ねをしたいと思います。 通常の会議が三、六、九ですか、開かれているんだと思いますね。そのほかに二月に特別ということで開かれたんだと思いますけれども、既に三月の段階でアメリカからは交渉スケジュールというものが出されているというふうに聞いておりまして、二〇〇二年には合意を得たいというようなことの思いの文章になっているようでありますけれども、日本はこの後、十二月には日本型の提案をするということで伺っております。 これはこれで一つの流れとして理解をするわけでありますが、こうした流れが、日本の国そのものが言ってきたような農業だけではなくて全体の中でのタイムテーブルをつくるべきだろうというふうなところと若干そごを来すようなことはないのか、そのような流れをつくることによって、逆にアメリカの言う流れに乗ってしまうという危険性というものがないのかどうか、ちょっとお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(石原葵君) WTOの農業交渉につきましては、農業協定の第二十条によりまして、本年から交渉を開始するということが既に決まっているということでございます。そして、ことしの三月の農業委員会の特別会合におきまして、本年末までに交渉提案を提出するということに決まったということでございます。そういうこともございまして、我が国も年末の交渉提案提出に向けまして、ただいま国民各界各層からの御意見も伺いながら現在進めているところでございます。 この交渉、ただいま委員の方からお話ございましたように、我々はあくまでも包括的なラウンドを目指すべきだと、決して農業、あるいはサービスも同じでございますけれども、農業やサービスといった合意済み課題の交渉だけを進展させるということではありませんで、あくまでもいろんな鉱工業品の問題とか投資とか競争の問題、そういうのもございます。こういうものも含みました包括的なラウンドを早期に立ち上げることが重要だというふうに考えております。 こういうことで外務省、それから通産省、関係省庁とも連携しながら、また主要国とも十分連携を図って、包括的ラウンドの立ち上げに向けて努力している。 それから、先ほどのサミットにおきましても、なかなか実現困難な年末まで努力するということでございましたけれども、決まりましたけれども、我々はそういう方向での努力をこれからも続けていきたいと考えているところでございます。
○郡司彰君 いわゆるペーパーが相当数出てきているんだろうと思いますけれども、そんなに中身に突っ込んで議論がされてきているというふうにも思えませんので、その辺のところは日本としての今の判断を十分適宜使っていただいて交渉していただきたいなというふうに思います。 その中で、例えばOECDに関しましても、このWTOの交渉と関連をするような議題というものがたくさん出てきているというふうに思っておりますし、六月だったでしょうか、同じような閣僚会議も開かれているかと思いますが、このOECDとの関連ということが、日本の場合にはなかなかこのWTOの議論の中で議題になるということが少のうございますので、どういうような関連する議題があって、どのような話の中身、日本政府としてかかわっているのか、ちょっとお聞きをしたいと思います。
○政府参考人(石原葵君) OECDにおきますこれまでの食品・農業分野及び多面的機能、こういう問題についての議論の状況でございますけれども、OECDにおきましては農業委員会の場を中心といたしまして、これらの食品の問題、それから農業分野の議論が行われております。特に最近では、食品の安全性の問題、それから食料安全保障、環境保護、農村地域の維持、こういうものに対する、我が国だけではありませんで各国の関心の高まりを受けまして、こうした点も考慮して議論が行われているということでございます。 その中でも、我々が一番OECDに期待しておりますのは多面的機能の問題でございます。多面的機能の問題につきましては、一九九八年三月の農業大臣会合の合意を受けまして、昨年からこの多面的機能についての検討が開始されているということでございまして、現在その定義を明確化する作業が進められているということでございます。我が国といたしましては、多面的機能に関する我が国の主張がOECDでの議論に適切に反映されるということを図っていく、そして我が国と近い考え方を持つEU、そして韓国、こういうところとも協調いたしまして積極的に議論に参加してきているところでございます。 何といいましても、OECDの方で多面的機能についての十分な成果を得まして、これをWTOの交渉にも生かしていきたいと考えているところでございますので、よろしくお願いいたします。
○郡司彰君 今、多面的機能のどういうことを、概念だけではなくてもっと細かい議論もされているんだと思いますけれども、お話がありました。今まで非貿易的関心事項という言葉でもって世界の国とのやりとりといいますか、共通のことを概念として使われてきたことがあったかと思いますが、日本で言う多面的機能というものと非貿易的関心事項というものとのどこが違うんだというふうなところが、いま一つ、いろんなところで話をしておりますと、理解をされていないんじゃないかという気がしております。 日本の方では八項目というような項目をつくってまとめていらっしゃるということも聞きましたけれども、幅としてはかえって非貿易的関心事項の方が広いんではないかという意見もございまして、日本があえて多面的機能というような言い方をするということについて、もう一度説明をいただけますか。
○政府参考人(石原葵君) 非貿易的関心事項とそれから多面的機能の問題でございますけれども、ただいま委員からお話しございましたように、非貿易的関心事項の方が範囲としては広いということでございます。 それで、非貿易的関心事項は、貿易問題を議論するに当たりまして、関税水準等の貿易的な側面だけではなくて、食料安全保障それから環境保護の必要性、こういう非貿易的側面も考慮することが重要であるという考え方で、貿易か非貿易かという区分に着目した概念でございます。あくまでも多面的機能を含んだ広い概念として整理されているということでございます。 他方で、多面的機能の方は、農業生産活動と密接不可分に発現される有形無形の価値、ちょっと難しい言い方になりますが、すなわち食料安全保障への貢献、国土・環境の保全、地域社会の維持等、農業の果たすさまざまな機能に着目した概念でございます。そして、あくまでもこれは一定の地域内で農業が持続的に展開されていなければ発現できないものとして整理されていると。 そういうことから、例えばこれは非貿易的関心事項の一つとして食品の安全性という問題がございます。この食品の安全性の問題につきましては、これは必ずしも一定の地域内で農業が持続的に展開されていなければ発現できないというものじゃありません。そういうこともございまして、食品の安全性のような問題は多面的機能には含まれないということでございます。 以上をひっくるめますと、要するに多面的機能は一定の地域内での農業の持続的な展開と結びつけられるということで、例えばケアンズ・グループのような輸出国、これはあくまでそれぞれの国の生産と直接結びつくものだということで、多面的機能についてはという概念そのものにつきましても非常な警戒感を持っているということであろうかと思います。
○郡司彰君 いわゆるエリアの問題だろうと思いますし、その辺のところをもう少し国内的にも周知をいただくようなちょっと努力をしていくことがかえってWTOの交渉全体に、前回のような轍を踏まないといいますか、国内の世論をきちんとしていくために必要だろうと思いますので、改めてお願いをしたいと思います。 変わりますけれども、昨年十月の、ちょっと日にちはっきりしておりませんが、十月の一日だったと思いますけれども、中川当時の農林水産大臣が出向きまして、バイオテクノロジーに関しまして新しい分科会といいますか、そういうものをつくってはどうかという提案をしたというふうに聞いておるわけでありますが、その後のシアトルでの流会等がございまして、今、日本の提案はどういう形になっているのか、お聞かせをいただきたいなと思います。
○政務次官(三浦一水君) 我が国としましては、GMOに関しまして、まず一点、この技術の持つ大きな可能性について正当に評価がなされること、二点目に最新の科学的知見に基づきまして環境や健康への影響について十分な評価が行われる必要があること、三番目に消費者の関心に対して的確にこたえる必要があること、この三つの点が基本と考えております。 御指摘のように、バイテクに関する日本提案につきましては、このような観点から昨年十月、我が国が政府としてWTOに提案したものであります。当時の中川大臣が五カ国農相会合の中でこの点につきまして言及をいたしました。この提案は昨年十二月に米国シアトルで行われました閣僚会議で検討されることとなっておりましたが、議事全体のおくれから議論されずに今日まで至っております。 我が国としましては、その後もGMOに関します基本的な考え方にかかわりまして各種国際会議に対応してきたところであります。この課題の取り扱いにつきましては、本年末のWTO農業交渉提案の提出に向けまして現在まさに検討を進めているところでございます。
○郡司彰君 結果として、提案をしたけれども、流会になった結果、現在はその意図は生かされていないということなんだろうと思いますね。 私、前回、去年も中川大臣の方にもお願いをしたのでありますが、日本の技術水準あるいは国際的な地位とかそういうことを考えますと、提案そのものはよくうなずける部分があるわけでありますけれども、ただ結果として、シアトルの閣僚会議が流会になったときの多くの途上国の皆さん方が持っていた不透明性であるとか公平性を求めるとかというふうな中に、この知的所有権を含むいわゆる先進国の農業に対する戦略というものがかえって、世界じゅうの飢餓を蔓延させるということをとめる、食糧事情を好転するということにはならない可能性があると。種子戦略でありますとかあるいは特許戦略という形でもって一部の先進国が世界の農業を牛耳られるような、そうした戦略に日本は加担すべきではないという考えを持っておりますので、バイオテクノロジーの関連につきましても今後は慎重に、いわゆる途上国との連携がきちんと図られるような、そんなスタンスでもって臨んでいただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(谷洋一君) WTOにつきましては、昨年の十一月の終わりから十二月の初めにかけましてシアトルで会合がございました。 もともとシアトルは我々が、私自身はその当時、党の総合農政調査会長をしておりましたので、前々大臣の中川先生が貿対委員長という立場でございましたから、中川委員長と我々が、林政調査会長とかそういう形の者が一緒に行って見ておりましたけれども、なかなか一方的な話ばかりが続きまして、全体の空気が盛り上がるようなことは全くございませんでした。それに対する不満が最後は爆発して、そして会議にならずに終わったというのが結果でございました。 そういう状態をつぶさに見た私といたしましては、これはケアンズ・グループだとかどうだとかという意味でなくて、やっぱりどの国にも本当に日本の立場を十分理解させる必要がある、それでなかったら近代工業国家であり近代農業国家が一番歩を取る、そういうふうに思えてならないわけであったわけであります。 そういうことから、私は農林省に対しましても、積極的に農林省も各国に対して常日ごろからWTOに対する日本の考え方を浸透すべきであるということを主張しておったんですが、私が七月の当初から大臣に就任させていただきましたので、農林省の幹部職員の方々がそれぞれのたくさんの国に、十数カ国に渡りまして日本の大使と一緒に政府の要路の方々にお話をしてきた。あるいは私自身も八月の十六日から二十一日までフィリピンとタイに参りましたし、両政務次官もともに各国に参りまして説明をしてくる、こういう努力を重ねたわけでございまして、そういう努力が、やはり会議の場で百三十数カ国が集まるといっても、なかなかそういう場だけでは十分話しすることはできない。 そして、ちょうど八月の二十八日から九月の二日ですか、にかけましてアジア太平洋の食糧機構の会合も横浜で行われまして、三十二カ国が集まり、十八カ国の農林大臣が集まりましたので、これはチャンスだというので我々の主張を十二分に、一時間なり一時間半なり各国とりまして、そして十分話し合いをさせていただきました。 やはり日本の食糧事情あるいは農業の情勢というのをなかなか十分に知ってもらっていなかったという感じを受けました。 そういうことでございますから、常日ごろが一番大事じゃなかろうかと。そういう活動をすることによって、世界各国の方々も、ただEUだ、韓国だというだけでなくて、多くの同志を我々の味方にすることがやはり我々の主張を通す根本になるんじゃなかろうか、こういうようなことを考えておるのが私の考えであります。
○郡司彰君 ありがとうございました。 そうはいいましても日本もまだ世界に比べると裕福な国でございますから、できるだけ旅費等も出してあげて、そういう機会もつくっていただければありがたいと思います。 それから、十二月に提案をするということで、おおよそ骨子といいますか、考え方が固まってきているかと思います。基本的な方向ということでもいただいておりますが、いわゆるMA米、ミニマムアクセス米の取り扱いについてでございます。私自身は、率直に言って、日本の国として既にもう撤廃をすべきだというような考えでありますし、また、一部議論の中でも五%というようなものに戻すといいますか、下げるべきだというふうな議論やいろんなものがあるかと思いますけれども、撤廃をしてというふうなことに関して、大臣、どういうお考えでございましょうか。
○国務大臣(谷洋一君) 今御指摘のように、撤廃ということは私どももそうしたいわけでございますが、今の各国の皆さん方ともお話をいたしますと、やはり日本は承知してこういう状態になったんだと、だから三割から五割の減反をしておるという農民の気持ちもわからぬじゃないけれども、しかしこれを撤廃することは困る、こういう言い方をそれぞれされるわけであります。 我々としては、特に農民感情からいえば、これだけの減反をしながらなぜ外国から米を入れなきゃならぬという気持ちはありありとわかるわけでございまして、昭和三十七年に百十八キロ国民一人当たりが食べておった、それが今は六十五キロぐらいしか食べていない、約半分に減っておる。半分に減っておるんだから米は余るんだという単純なことは言えない。やっぱり七十五万トンなりその数量がのどに詰まると申しますか、どうも我々としてはこれを廃止したい、こう思うんですけれども、今の情勢ではそう簡単にできない。 ですから、私は、幾分かでも減らす努力ということをして、農家の方々にも国民の全体の皆さん方にも理解をしていただく方向でなければ仕方ないんだろうなと、こういうつもりで力いっぱい頑張っていきたいと思っております。
○郡司彰君 大臣の話は私も理解できないわけではございませんが、やはりそれぞれの地域の農業を営んでいる方からすると、幾ら理屈で説明されても納得がいかないというような感情も持っております。ですから、日本の国としては、基本はもう撤廃したいというところをきちんと申し述べていただいて、結果が大臣がおっしゃるように若干でも減るというふうなところに落ちつくのかどうかわかりませんけれども、日本の意思としては撤廃をするというような基本でもってぜひ臨んでいただきたいなというふうに思っております。 時間の関係でちょっと先に進ませていただきますけれども、先に遺伝子食品の表示についてお伺いをしたいと思います。 昨年の八月に農水省としての決定をいただいて、来年度四月から実施ということでございます。その間どのような動きがあったのか、現状について簡単に御説明いただけますでしょうか。
○政府参考人(西藤久三君) 事実関係について御説明させていただきます。 先生から御指摘がありましたように、遺伝子組みかえ食品の表示問題につきまして、来年四月一日から施行ということで現在告示をし、準備を進めているところでございます。 具体的な中身、食品中に組み込まれた、先生御案内のところですが、DNA、またこれによって生じたたんぱく質が存在するものについて、具体的には二十四品目になろうかと思いますが、これらにつきましては基本的には義務表示をお願いするということで、こういう表示が円滑に実施されるということが当然我々の責務でございまして、現在、パンフレットの作成あるいは説明会の開催等で内容についての事業者、消費者への周知徹底を図っている、そういう状況にございます。
○郡司彰君 その中で、最近大変話題になって新聞等にたびたび出てくることがございます。それは、御存じのことだと思いますけれども、トウモロコシの品種としてございます一つのものが、アメリカの食品会社クラフトフーズが国内で販売しているタコベル印のメキシコ料理タコスの皮に未認可の遺伝子組みかえ食品トウモロコシが混入していた、自主回収をすると発表したということがございまして、いわば市民団体、消費者団体が混入を発見したということがありました。いわゆるスターリンクでございますけれども、このことについて、アメリカの政府がまず輸出の許可を出したということになっておりますけれども、これに対する対応についてお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(西藤久三君) ただいま先生御指摘の輸出の許可云々のところは、私、そのもの自体は確認をいたしておりませんけれども、スターリンク問題をめぐる最近の私どもの取り組み状況について御説明させていただきますと、国内では先月二十五日に消費者団体「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」が独自の調査で、一部のトウモロコシ食品、コーンミールでございますが、先生御指摘のアメリカのものとは別でございますけれども、我が国において食品としての安全性未審査のスターリンク、遺伝子組みかえ品種を検出した旨の発表が行われました。 我が国での組みかえ体の利用の状況は、安全性確認は、開発業者が品質の開発後、作物の市場流通前に安全性確認が終了するよう事前に、食品については厚生省の方に、えさ、飼料につきましては私ども農林水産省に申請することが前提になっております。これにより、厚生省、農林水産省がそれぞれ安全性を確認したもののみを我が国に流通することを確保するということに努めてきたわけです。 今回のスターリンク問題に関連しまして、消費者団体の発表を受けまして、食品について、その食品の安全性確保に関する所管をされております厚生省と連絡をとりながら事実関係の確認に努めておりますし、飼料につきましては、スターリンクについて、通常の手続とは別に緊急に、成長が早く結論が短期間に得られる鶏の飼養試験を実施しまして、科学的見地から安全性の検討を行い、消費者、畜産農家等への情報提供を行うということで取り組んでおります。 また、先般アメリカ政府関係者が来日した際に、米国におけるスターリンクの作付状況あるいは回収状況等の情報提供を受けますとともに、日本では食品用としても飼料用としても安全性未審査のスターリンクが輸出されることのないように適切な措置を講じてほしいということを要請しているというのが今までの状況でございます。
○郡司彰君 いずれにしましても、日本の消費者団体の方の調べでも、食品と飼料が区別されずに流通をしているという実態が明らかになったという判断をしているわけであります。 まず、その原因究明と徹底したこれまでの追跡を行っていただきたいなと思いますし、これは一〇〇%近く、ほとんど輸入をしているわけでありますから、経済的なものでも大変に市場が反落をしているとか、いろんなところが出ているようであります。慎重にやっていただきたいなと思いますし、フランスですか、アベンティス社がこの申請手続を進めるということ、それから、鶏でもって早期に結論が出るようなものでやるということでございますけれども、情報の開示もきちんと行っていただきたいなと思います。 それから、時間がございません、最後でございますけれども、大臣に最後お尋ねをしたいと思いますが、二〇〇〇年農業センサスが発表になりまして、またまた数字的に農業に対しては厳しいようなところが出ております。 先ほど別な局長の方から、多面的機能という中で、エリアの問題を含めて、そういう集落の問題も含めてでございますけれども、これからきちんと多面的機能を発揮するためにも保護していかなければならない、そのようなところが非常に今凋落の一途をたどっているわけでありまして、大臣、このセンサスに関しまして、基本法の理念をどう生かすかということで御答弁をいただければと思います。
○国務大臣(谷洋一君) センサスの関係につきましては、農家が一割減るとか、あるいは集落が極端に減るというふうな数字が出ております。 詳細に調べてみますと、都市周辺が特に集落が減っておる、つまり農家がもうやらないという方がふえておるということだろうと思うんです。そういう意味で、農地はありましても農家がないという意味でああいう数字が出ておるものと思います。これは都市に特に多いので、そういうふうに私は思っております。 いずれにいたしましても、この新しい農業基本法をこれから実行に移し、それの実行の第一は食料自給率を高めるということからいいますと、専業農家を育成していく、そしてこれは北海道等では専業農家の育成ということが一番大きな柱でしょうし、内地でもそのことが言えると思いますが、まず我々の内地の方では農地を取得していらっしゃる方々が自分でつくるということでなしに、もう人に預けていただいて、そして規模の大きい農家でやっていただくと、こういう方向でやっていただきたいなと思っております。 そういうことでございますので、センサスだけを見て悲観しておるという意味じゃないんです。けれども、何か打つ手はないかというふうなことで、詳細にわたって点検をこれからもしてみたいと思っております。
○郡司彰君 ありがとうございました。済みません。 それで、先ほど、前回も私自身は言っているんですが、日本がほかの国に向かって多面的機能という言葉を発信をする際に、自国のその対策がきちんとそれに見合ったような実績、裏づけがなければほかの国はやっぱり信用してくれない。そういう意味で、センサスにあらわれたような数字が、これまでのことも含めて反省材料として基本法の思いを大臣の方でしっかり実行していただくと、そのようなことをお願いしまして、質問を終わらせていただきます。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。きょうは農林水産関係の全般的な質問をさせていただきたいと思います。 まず最初に、先ほど谷農林水産大臣の方からも述べておられましたけれども、米の消費、やはり長期的には減少傾向にあるということでございまして、一九九五年に少し、一人当たりの消費量はちょっと上がったんですけれども、また減少傾向が続いているということでございます。この米の消費ですけれども、これから日本の人口が減ってくる時代になりますと、さらに総量としては減ってくることになるわけでございます。米の消費低下の現状と、どうやって今後米の消費拡大をしていくのか、農林水産省の取り組みについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(高木賢君) 米の一人一年当たりの消費量、これは一貫して減少してまいりました。ただ、最近はその減り方が鈍化をしております。そして、この四月以降を見ますと、四月、五月は前年の同期と比べまして若干ですがふえました。それから、六月、七月はまた前年より下がりましたけれども、八月はまたふえておると、若干これまでの一直線の下げるという傾向から違った傾向も出ているというふうに今見ております。 それから、米の消費拡大につきましては、やはりただ消費量の増加を求めるという単純なアピールということではなくて、やっぱり栄養面、健康面から見た御飯食のよさというものをアピールするということが重要だと思っております。 それで、現在、米消費をめぐる課題と問題点に対応した政策展開をするということで、例えば若い女性がダイエットとかあるいは簡便化志向ということで米の消費量が少ないものですから、この若い女性にひとつターゲットを当てると。それから、次世代の消費を担う子供への働きかけを強くするということ。それから、食べる形態としては朝御飯、これは欠食率が若い人を中心に高いものですから、朝御飯対策を推進するということを重点に置いて推進しているところでございます。 具体的にどういうことをやっているかということでございますが、例えば本日、現にこの午後から行われますけれども、医師会と連携をいたしまして、お米・健康サミットということで、お医者さんに栄養面、健康面のお米のよさというものをシンポジウムを開いていただきまして、それを単にその会場に来た人だけじゃなくて、新聞などで記事にして広くアピールをするということが一つございます。 それから、若い女の人を対象といたしましたものとしては、御飯食のシンポジウムをやるとか、それからクッキングコンテストですね、お米を使ったそういう参加型のクッキングコンテストをやりまして、そこでお米の知識を持っていただく、あるいは主体的に取り組んでいただく、こういうことを現に今各県で予選会をやっておりまして、十二月に本選をやると、こういうことになっております。 それから、子供への働きかけといたしましては、コマーシャルを今十五秒ですけれども、民放で打っておりますけれども、そこには幼稚園児が登場いたしまして、おにぎりを自分でつくる場面、本物の幼稚園児が出てまいりましておにぎりをつくる、それをお父さん、お母さんと一緒になってそこでつくる、こういうコマーシャルフィルムをつくって、今流しております。これを年内いっぱい続けるつもりでございます。 それから、そのほかマスメディアを活用いたしまして、朝御飯をきちんと食べる運動、これは団体ともタイアップをして進めているところでございます。そういった取り組みに今力を入れております。
○渡辺孝男君 やはり米の消費拡大、日本食のよさというようなものをアピールしながら、また健康問題と絡めて訴えていくことが非常に大事だと。若年層、子供さんに対してそのようないろいろアピールしていくということも非常に大事なことかなと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 次に、稲作の技術、それから小麦、大豆を栽培する技術に関連して質問をさせていただきたいと思います。 水稲の直まき栽培ですけれども、省力・低コスト化のために非常に有効であるというようなことでありますけれども、東北地方でも南部の福島県では七百ヘクタールぐらい、山形県では五百ヘクタールぐらい行われているということでございますけれども、それ以北の北の方では気象条件等でなかなか難しいというようなこともございまして、この点いろいろ東北でも農業試験場等で研究が進められているということでございますので、この直まき水稲の栽培に関しまして、現状と将来展望についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(木下寛之君) 水稲の直まき栽培でございますけれども、農業労働力の減少等に伴いまして、昭和四十九年には五万五千ヘクタールまで普及したところでございますけれども、田植え機の普及等もございまして減少に転じ、平成五年には七千二百ヘクタールの栽培実績となっております。 委員御指摘のとおり、直まき栽培は育苗あるいは田植え作業の省力化ができるわけでございまして、相当程度の省力化が可能、また低コスト化や一層の規模拡大に資する技術でございます。 〔委員長退席、理事金田勝年君着席〕 私ども、平成七年から直まき栽培技術を我が国の稲作におけるキーテクノロジーというふうに位置づけまして、播種後の水管理技術の改善、それから精度の高い播種機の開発、さらには直まき向けの除草剤の開発や登録の拡大というふうな点に取り組んできたところでございます。このような取り組みを通じまして、平成十二年には八千九百ヘクタールまで増加をしてきております。 今後、一層直まき栽培を推進するために、一つは生産現場におきます実証圃の設置、それから地域条件に応じました栽培技術マニュアルの作成等を通じまして、直まき栽培の普及を積極的に推進していきたいというふうに考えております。
○渡辺孝男君 小麦、大豆の関連でもいろんな技術が研究されているということでございまして、小麦、大豆の自給率向上のためには、やはり水田の転作の推進のほかにこういう技術の開発というものが大事かなというふうに思っております。 寒冷地で小麦、大豆をつくるためには、やはりそれにふさわしいような技術の開発というのが求められておりまして、つい先日、私もちょっと見ていこうかなと思っていたんでしたけれども、盛岡の方に、ちょっと時間がなくて行けなくて資料だけいただいたんですが、この立毛間播種技術というんですかね、これで小麦と大豆を連作してやっていくと収入が上がってきていいのではないかと。何か実証の実験もされているというようなお話もありました。この立毛間播種技術の開発の現状と将来展望についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(小林新一君) 御指摘の立毛間播種技術につきましては、東北地方のような寒冷地におきまして作物の生育期間を確保するために、小麦または大豆の収穫前の立毛中に、小麦の場合は大豆、大豆の場合は小麦となるわけでありますけれども、それらの播種を可能といたしまして、それぞれの高収量を得ることを目的とした技術でございます。 この技術でございますが、かつては広く手作業で行われていたわけでございますけれども、現在はほとんど行われていないという状況でございます。 こうした中で、東北農業試験場におきまして研究を進めまして、平成七年に開発いたしました立毛間播種機によりまして機械化が可能になったものでございます。平成七年から十年にかけまして、農家の協力を得まして現地実証試験を行いまして、その結果、小麦の単作の場合よりも大豆の収益が付加されることによりまして、所得増大効果が認められております。現在、東北農業試験場におきまして、民間と共同で立毛間播種機の改良、これを進めております。また、あわせまして、東北の中で四カ所におきまして現場の実証試験を実施しておるところでございます。 私どもといたしましては、麦、大豆の振興というもののために立毛間播種技術の早期普及を目指しまして、機械の改良など、これらにつきまして積極的に取り組んでいきたい、このように考えております。
○渡辺孝男君 そういう技術開発によって自給率の低い大豆、小麦等が我が国でも自給率が向上するということが非常に大事なので、なかなかやはり収入の面でどうしても二の足を踏んでいる農家の方もおられると思いますので、こういう面で収入がふえてくるんだということが実証されればさらに追い風になるのではないかということで、この研究も十分これからも推進していただきたい、そのように思っているわけでございます。 また、あと、私、ちょっと青森に行ってきたときに、ちょうど今リンゴの収穫期でございまして、おいしいふじのリンゴを食べさせていただいたんでしたけれども、そのときにちょっと農家の方に聞きましたらば、やっぱりリンゴ果樹農家にとって腐乱病ですか、これがちょっと大変だと、もし起きてしまえばいろいろ大変なことになる。 私もどういう病気かよくわからないのでちょっと見せていただいたんでしたけれども、今そういう被害というものがどれくらいあるのか、あるいはこの腐乱病に対してどういう対策というものが練られているのか、その点をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(木下寛之君) リンゴの腐乱病でございますけれども、防除対策として、発病した部分を除去し、その除去した部分、あるいは新規感染を防止するために、剪定後の切り口等に薬剤を塗布するというような対策を講じております。この防除対策が普及し始めました昭和六十二年以降、発生面積が徐々に減少しております。最近時点では、ピーク時の六十二年の半分程度の八千ヘクタール程度の面積で推移をしているという状況でございます。 私ども、リンゴ腐乱病対策として、先ほど申し上げたような防除対策のほかに、腐乱病の病原性を低下する因子の探索につきまして、昨年度からプロジェクトチームを組んで研究をしているところでございます。
○渡辺孝男君 なかなかリンゴ農家もリンゴの価格の低下等々で大変な中で経営をしているわけでございまして、こういう病気で予想外の、収穫が低下してしまうというようなことになりますとやはり大変なリスクをしょうわけでございまして、この点の研究も進めていただいて、被害が起こらないように頑張っていただきたいなと、そのように思っております。 〔理事金田勝年君退席、委員長着席〕 次に、漁業関係で質問させていただきたいんですけれども、今、国としましても、本年度を循環型社会の元年ということで、ダイオキシン類の排出抑制に一生懸命取り組んでいるわけでございます。予算もきちんととっていくということでございまして、平成九年度と比較しまして、二〇〇三年、平成十五年には九割排出総量を減らしていくというようなことで取り組んでいるわけでございますけれども。 当時、私どもも食品の中にどれくらいダイオキシン類が含まれているのか非常に心配をしたわけでございまして、平成九年当時まとめられましたダイオキシンリスク評価検討会の報告書では、魚を多く食する日本での食物からのダイオキシン類摂取状況を推定しまして、魚介類からの摂取量は約六割程度であり、欧米の三倍程度を魚介類から摂取しているということでございまして、また、ダイオキシン類はマグロ、カツオ、サケなどの遠洋沖合魚には検出されていないけれども、内海内湾魚を中心に検出される傾向があることも明らかになっているわけでございます。そういう意味でも、ダイオキシンの排出抑制と河川の水質管理が非常に重要になってくるわけでございます。 魚介類含有のダイオキシン類を減らすために、そういう排出抑制もありますけれども、農林水産省としてどのような取り組みをしていくのか、この点に関しましてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(中須勇雄君) ただいま御指摘がございました魚介類を含む食品あるいは大気等から私どもが一日に摂取するダイオキシン類、これは御承知のとおり耐容一日摂取量、TDIと言われておりますが、あの範囲内に現在あるということで、現在の平均的な食生活においてはダイオキシン類の摂取ということが直ちに健康に悪影響を及ぼすことはない、こういうことが現状でございます。しかし、ダイオキシン類の摂取による健康への悪影響への不安の払拭あるいはいずれにしてもダイオキシンの汚染というものを減少させる、これが重要だということは申すまでもありません。 政府全体として排出の抑制ということに向けて力強く今取り組んでいるところでございますが、私どもといたしましても、環境庁等関係省庁と連携して、発生源対策の推進のほか、食品の蓄積状況の調査等を実施しているところであります。 特に、この中で、魚、魚介類に関しましては、どういう経路なりメカニズムを通じてダイオキシンが蓄積していくのかということについてまだ必ずしも十分な知見がございません。そういう意味におきまして、現在私ども三カ年計画でダイオキシン類の蓄積のメカニズムの解明と申しましょうか、それに取り組んでいるところでありまして、そういった研究に取り組むとともに、先ほど申しましたような話も含めまして関係省庁と連携を図りながらダイオキシン対策の推進に努めていきたいというふうに思っております。
○渡辺孝男君 ダイオキシン類のそういう発がん性云々の問題のほかにも内分泌の攪乱作用もあるということでありまして、これがまたいろいろ国民にも健康に関する食品の関心が高まっているわけでございまして、この取り組み、農林水産省単独というわけでは当然ありません、全省庁が努力して取り組むべき重要な課題ではないか、そのように思っておりまして、これがきちんとしていけば、また安全な食料に関して国民がよく国内のものを評価していただけることにもなると思いますので、これはしっかり取り組んで、また情報公開もしていっていただきたい、そのように考えます。 次に、林業関係でちょっと質問したいんですけれども、林政審議会が十月に「新たな林政の展開方向」ということで報告書をまとめまして、谷農林水産大臣に提出されたということでございます。 その中で、森林の管理の担い手の育成・確保と集約化の促進についても述べられておりまして、担い手の育成・確保のために認定制度を整備して、認定者に対して補助、金融、税制等による支援等を検討することが大事なのではないかというようなことも述べられております。新聞でも、林業に関して直接支払い制度導入等々も農林水産省では考えているのではないかというようなことも記事にも載っておりました。 林業に関しましての直接支払い制度、そういう検討がなされているのかどうか、なされていれば具体的にどういう形になるのか、その点に関しましてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(伴次雄君) 農業分野におきまして、条件不利地ということで中山間地域へのいわゆる支払い制度というものが導入されたということは十分承知しております。 しかしながら、森林・林業分野では、その政策のほとんどが中山間地で行われているということがありまして、条件の不利、有利ということが一つはありません。もう一つは、造林なり間伐等の林業生産活動につきましては、既に森林の公益的な機能があるということに視点を置きまして、助成措置というものが直接森林所有者個人に既に払われているという状況であります。 したがいまして、本問題につきましては、森林・林業分野におきましては、こうした森林なり林業の実態、そして既存政策との関連を十分踏まえまして、現在、森林・林業・木材産業の基本政策全体の見直しの中で総合的に検討しておるところでございます。
○渡辺孝男君 林業に関しましては、基本法というようなことをまとめているところと思いますので、今後、日本の林業、本当に木材の生産、これをお仕事としている人にとっては、正直に申し上げてなかなか外国産と対抗するというのは非常に大変厳しいような状況でありまして、どうしても日本の森林が荒れてしまうということでございまして、我が公明党としては、林業は環境庁の分野で、環境問題としてきちんと対応していくのがふさわしいのではないかというような、我が党はそういう考え方を持っているわけでございますけれども、日本の森林、農業と同じようにいろんな多面的な機能といいますか、いろいろな役割を果たしているわけでございまして、これをきちんと今後林業も育成していけるように頑張っていただきたいと思います。 次の質問ですけれども、先ほどもWTO農業交渉に関していろいろ質問がありましたけれども、私としましても、先ほど大臣もお答えいただいておりました、諸外国に行きまして、いろんなフレンズ国あるいはほかの国々に対して日本の立場を理解していただく、そういう多面的機能が非常に大事なんだ、これをきちんと国際のルールの中に位置づけていくことが大事なんだということを訴えていく、そういう活動がやはり大事だと思いますので、諸外国に対する日本のそういうアピール、行動の現状といいますか、どういうところにどういうふうにアプローチしているのか、そして具体的なもし成果等があれば、そういうことも含めまして、谷農林水産大臣、それから三浦政務次官からお話をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(谷洋一君) 今の問題は、我が国の農、林、水にとりまして大変な重要な問題でございますので、WTO問題につきましては農林水産省総力を挙げて世界の各国にも訴え、また日本の皆さんにもその気持ちを、日本としてはどうしても大事なことだから、もう輸入ばかりやっておるような国ではだめだということを強調して、やはり山を生かしていくことが大事じゃなかろうか、そして農地を生かしていくことが大事じゃなかろうか、そして海を大切に、養殖漁業でやっていくことが大事だと、こういうことを強調していく以外にないと、こう思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 それから、先ほど林野庁長官が答弁しておりましたが、今の林業というのは、もう山を持っていらっしゃる皆さん方が資産価値を失ったと思っていらっしゃると思います。そういう段階にあるときに、どうして、どういう形で中山間地域等に与えたような、国土保全のために中山間地域のああいう処置をしたと。だけれども、直接国土保全ということになりますと、山の持っておる意義は大きいわけでございますから、そしてまたそのほかに水資源の涵養とか環境の、大気の浄化だとか、そういう問題を抱えておることは間違いございません。 だから、国がすべての山を所有してやるということについては、これはもう既に我が国では国有林を持って手痛い目に遭っておったわけでございますから、それはできない。そうすれば、やっぱり、今民間の方々が持っていらっしゃる山は我が国の国土の三分の二はあるわけで、三分の一が国有地でございますから、少なくともこの民有地の問題につきましても何らかの形で、つまり農業がとった処置を踏襲するのでなくて、何らかの形でやはり山林所有者に対する呼び起こしと申しますか、しっかりしてくれということを訴えると同時に、しっかりしてもらうような施策をやらなきゃいけない、こういうことを思っております。 ですから、私は、早々に、来年に、再来年に、一日も早く林業基本法をつくってもらいたいとは思っておりますけれども、さりとて目標のない空虚なものをつくっても何ら仕方がない。やっぱり実のあるものをつくらなければ山林所有者の方々は同じてくれない、こう思っておりますので、そういう考え方で私は今後の林政を展開していきたいと思っております。
○政務次官(三浦一水君) 先生御指摘のフレンズ諸国、いわゆる非貿易的関心事項に関しますフレンズ国との連携を強めていくということは非常に重要なことだと認識をしております。 先般のノルウェーの会議で、四十の国、いわゆる非貿易的関心事項、先ほど御議論もございましたが、我が国が主張しております多面的機能、あるいは食料安全保障の考えを包括する、このことでの連携国が四十カ国集結ができましたことは一つの大きな成果ではなかろうかと考えております。これは間断のない取り組みの一つの成果ととらえております。 私も、先ほど谷大臣に御紹介をいただきましたが、九月の十一日から十六日、トリニダードトバゴとペルー国を訪問してまいりました。今、この両国に対します説明、我が国の主張説明はほかの諸国に対しますものと同じものでございますが、三点、確認をいたしますと、農業の多面的機能や食料の安全保障への配慮が一点であります。二番目に訴えましたのは、輸出国と輸入国の権利義務の不公平の是正でございます。三点目には、食品の安全性や環境問題などの消費者の関心や途上国への配慮という点でございます。 両国におきましてこの点に積極的な理解を示していただいたことはもちろんでございましたが、特にペルーのフジモリ大統領からは、御自分、ペルー国がWTOに参加するときの条件交渉が足りなかったといったようなこと、その後の五年間の経過の中で非常に反省をお持ちになっているという点もお伺いをいたしました。さらに踏み込んで、貿易ルール全体の見直しについて連携をしていきたいという明確な踏み込んだお話もございました。残念ながら、その夜にいわゆるペルー国の政局につながりますモンテシノス情報局最高顧問の事件が我々が離れる前に勃発したことは、ちょっとそういう意味では残念でございました。そのような両国の姿勢も確認ができたところでございます。 今後ともに、先生の御意向も体しながら頑張っていきたいと思うところでございます。
○渡辺孝男君 ありがとうございました。
○須藤美也子君 私は、前回、八月の当委員会で、野菜価格の暴落を防ぐために緊急輸入制限、つまりセーフガードの発動について御質問をいたしました。引き続いて、この問題は重要でありますので、今回もこの件について質問させていただきます。 当時、八月の質問に対して政府は、輸入の影響ではなくて国内生産が潤沢に供給しているためだと、こういう答弁をなさいました。そして、そのとき、地方議会からのセーフガードの意見書は七件だと、こう答弁されております。しかし、それから約三カ月近く、この間一層野菜価格の暴落は非常に深刻な状況になっております。これからのその間、意見書は二百六十、農水省の統計で、資料を見ますと、二百六十の地方議会からセーフガードの発動の意見書が提出されております。 この問題について、まず大臣は、この間の野菜の下落、さらに野菜生産地の異常な状況、そしてこの地方議会が提出されているセーフガードの意見書に対してどのように認識し、どのように重く受けとめているのか、この点について大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(谷洋一君) ことしの野菜の暴落ということにつきましては私も真剣に考えておりますが、まだ実態が十分にわからないというところもありますので、徹底的に調査をして究明してみたいと思っております。
○須藤美也子君 それでは、この前もタマネギとシイタケの問題について申し上げました。今回も特徴的な問題について簡潔に触れたいと思うんです。 大体、指定野菜の価格動向を見ますと、前年比でほとんどの品目の価格が下がっています。中でもタマネギは、昨年卸売価格はキロ七十九円、ところがことしはさらに下落をしています。全国六割を占める北海道、この生産地で一個十円にも満たない、赤字続きの出荷が続いている。タマネギの輸入は前年度比一三二%にふえている。一キロ二十四円で輸入される極端に安い中国産のタマネギ、このタマネギに相場が引っ張られる、こう卸売市場の方々はおっしゃっております。 佐賀ではことし八月、三千トンのタマネギ産地廃棄が行われました。さらに、兵庫・淡路島でも産地廃棄が行われました。佐賀では伊万里港に中国の船が夏に港に入ってきて、これからどんどんどんどん中国産のタマネギやらいろいろなものが入ってくるだろうと非常に地元の方々は心配をしております。 さらに、ネギはどうでしょうか。決算委員会でも我が党の阿部議員が質問いたしております。その問題についてはここで具体的には触れません。十年度、十一年度、十二年度、対前年比でほぼ二倍近くずつ急増しています。価格は、五月以降前年比七〇%から八〇%、十月中旬のデータでは四九%と、ますますひどくなっています。 生産地では、こんな状態で息子に後を継がせなくてよかった、こういう話が出るほど生産意欲が奪われている。しかも、JAの方々が、これは決算委員会でも話が出ましたけれども、中国に行って現地を視察した。それを見てぞくっとした。つまり、中国がネギをどんどんどんどん生産できるような条件が広がっている、これを見てぞっとした、こう話しています。 大田市場の卸売会社の人は、九八年の高値のときから中国産が定着し、国産の市場を圧迫しており国内産地の出荷意欲が減退している、こう市場の方々も輸入との影響を具体的に語っているんです。昨年から現在までの状況を見ても、輸入増加が国内産地に大きな打撃を与えている、これは明らかだと思います。西藤局長さん、それでもあなたは輸入とは関係ない、こうおっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(西藤久三君) 野菜価格の動向を先生から本年の状況るる御説明ございましたが、総じて安値で推移し、六月、一時回復状況にありましたが、また夏場低落すると。九月、十月とやや持ち直して平年並みないし、物によって差はございますが、平年を上回る形のものも出てきている。総じて本年産、先生御指摘の輸入動向もございますが、輸入動向、一—五月は確かに先生御指摘のとおりそれぞれ前年を上回るような輸入動向ございました、生鮮野菜トータルについて見たとき。六月以降九月までの輸入動向、我々も注視して見ておりますけれども、前年を下回る状況で推移してきておりますが、国内の価格動向、先ほど申し上げたような状況でございます。 具体的な御指摘がございましたので、それぞれの品目について私ども現在の認識の状況を御説明させていただきますと、タマネギが御指摘ございました。 タマネギの輸入につきましては、過去からも主に国内の不作時に国内産を補完するという形で入ってきております。十一年産は北海道産の不作で、かつ北海道産が小玉であったため、昨年の秋から加工用の大玉を中心に輸入が増加しまして、十一年トータルで見れば対前年約一割増の二十二万三千トンの輸入という状況でございました。 十二年に入りまして北海道産の不作の影響が続いていたわけですが、都道府県産が出回る時期、これは先ほど例示がございましたように佐賀産でありますとか兵庫県産が中心になりますが、それが五月ごろから出てくるわけですが、都道府県産の生産がことしは順調であったということ、それと輸入が北海道産の代替というような形で多かったということで、そういう状況の中で六月以降前年をかなり下回る、あるいは平年を下回る価格で推移しておりました。 しかし、先ほど産地廃棄のお話もございましたが、輸入は六月以降マイナスに転じる中で、産地での自主的な需給調整、私ども当然それに対して支援をいたしておりますけれども、その効果もあって、私ども、九月以降ほぼ平年の価格で推移している、キロ八十円前後の水準でタマネギについては推移しているというふうに思っておりますが、私ども、現在タマネギの輸入動向、価格動向、今申し上げましたように注視するとともに、国内生産にどのような影響が生じているのか、都道府県、関係団体に依頼してその実態把握に努めているところでございます。 タマネギを代表して御説明しましたが、大体各品目そのような状況で、全体を監視しているという状況にございます。
○須藤美也子君 私は今、価格の下落、産地が大変深刻な状況になっている価格の下落と輸入との関係を聞いているんです。あなたはこの間、潤沢に国内産が供給しているからこれは影響ありませんよと、主な原因は輸入ではなくて潤沢に回っているから価格が下がっているんだと、こう答弁なさったからきょう聞いたんです。でも、余り今も大して変わらない。考えていることは変わってないなというふうに言わざるを得ない。しかも、その考え方は、自治体の意見書、さらには卸売市場の方々、もちろん生産者の方々、こういう方々と農水省の考えていることが非常に乖離している、こう言わざるを得ないと思います。 次に、シイタケの、林産物だという意味でシイタケの問題についてお尋ねをいたします。 これは八月にも質問いたしました。価格は低下の一途をたどっていることはもうおわかりだと思います。千三百円から七百円になり、再生産はできない。ですから九三年以降、福島では二千百三十六戸からこの五年間で千二百六十七戸と、四割減少しております。全国ではこの十年間で半分に減っております。輸入増加によって損害を受けていることは、もうこれを見ても明らかだと思うんです。林野庁長官は輸入の影響をどのように把握していらっしゃいますか。
○政府参考人(伴次雄君) シイタケの問題でありますが、今御指摘がありましたいわゆる生シイタケの生産量でありますが、大体国内産が数字的には七万トン台でほぼ推移してきております。一方、輸入量は十年及び十一年は大体三万一千トンから三万二千トンということで、シェアは三分の一ぐらいで推移しておる次第でございますが、十二年に入りましてから九月まで前年度と比較をしまして四一%の増ということで、本年度は急にふえているという実態にあると思っております。 一方では、それでは国産のシイタケの値段の方はどうかといいますと、確かに四月、五月につきましては九百円台まで実は落ちまして、一五%ぐらい落ちたところでございますが、六月以降回復傾向に転じまして、現在では千百円余りというところまで実は回復した次第でございます。そういう意味では、確かに量は入っておるんですが、国産物の値段というものは数年間の平均値まで戻ってまいったという状況だというふうに認識しています。 いずれにしましても、林野庁としても、現在、輸入量なりそれからその価格の動向につきまして注視しておりますとともに、そのことで国内生産にどのような影響が起きているのかということを、各都道府県それから関係団体にお願いをいたしまして実態の把握にさらに努めているというところであります。
○須藤美也子君 そうしますと、林野庁もそれから西藤局長の方も、輸入の影響によるものだと、こういうことはお認めになるんですか。なった上で、それを各都道府県にそのデータを今集めていると、そういうことなんですか。
○政府参考人(西藤久三君) 若干繰り返しになりますが、野菜の輸入動向、近年の状況を見ますと、平成七年に一つのピーク、五年前に生鮮野菜の輸入のピークがございました。実量で申しますと、生鮮物だけで年間約七十一万トンの輸入がございました。その後、平成八年、九年と生鮮野菜の輸入は対前年マイナス、減少傾向で推移をいたしております。平成十年産、これは一月の関東平野における降雪等からしまして周年天候不順の中で野菜価格が高水準で推移する、そういう中で輸入が急増いたしました。十一年産についてもその傾向が継続いたし、その結果十一年産、確かに生鮮品の野菜輸入としては史上最高の状況を記録いたしております。八十万トンを超えたという状況にございます。 十二年に入りまして、私ども月ごとに整理をして見ておりますけれども、先ほども申しましたが、五月までは対前年を上回って推移いたしておりました。特に先ほど例示的に申し上げましたタマネギの輸入量が、タマネギは非常に重量野菜なものですから、目方で見るとタマネギの輸入量が非常に多かったということもありまして増加傾向で推移しておりますが、六月、七月、八月、九月と四カ月継続して前年を下回っている状況にございます。 そういう中で、私ども、輸入と価格の関係を全く否定すると、そういう状況で申し上げているつもりは当然ございませんけれども、一方で、やはり国内産が潤沢に出回っているという状況もあり、我々、それがどのような地域の状況になっているのか、都道府県、関係団体を通じて現在実態把握に努めている、そういう状況でございます。
○須藤美也子君 タマネギの話が出ましたので、この五月から六月ごろまではタマネギの輸入が増大したと。この時期が国産のタマネギががくっと下がっているときなんですよ。ということは、価格に輸入が大きく影響を与えているということなんです。そこは認識していただかなくちゃならないと思うんです。そうでないと、生産者の今の苦労というのは、皆さん、わからないで進めているということになるわけですよ。ぜひその点は十分輸入の問題について、後でまた申し上げますけれども、これは、輸入と価格の関係というものはきちんと認識をしていただきたいと思います。 担当部局、つまり輸入とかそういうものを、経済局ですか、そういうところを扱っている方々は今、夜を徹してそのデータとか調査に一生懸命仕事をやっていると、こういう状況をこの間お話を聞きました。その状況を、そういうデータを、調査を、今どんな調査を指示し、そしていつまでにそれをまとめるのか、これ一つ。 それから、大臣は九月の決算委員会で、ひどい状況になればセーフガードもあり得るが、今はそういう状況にないと、こう答弁なさいました。しかし、今まさにセーフガード発動に向けて進むときであると私は思うんです。それとも、現在に至っても輸入による影響はそんなでないと、だから生産地廃棄やあるいは価格の暴落で生産者に苦労をかけるようなこのような農政を続けていくのか、このことについて大臣から御答弁いただきたいと思うんです。
○政府参考人(西藤久三君) 事実関係でございます。 私ども現在、その輸入動向を注視しておりますが、あわせて都道府県に対して、それぞれ作物についての生産の動向、出荷の動向、価格の動向、それと施設等の稼働の状況等々、都道府県の方々がどういう実態把握をされているかということで情報収集をいたしております。 ただ、現在見ておりますと、まだその事実の数字の把握等にいろいろ、何といいますか、精査するところがありまして、現時点でいつの時点までに整理できるということを残念ながら申し上げられる状況にはないと、我々はできるだけ早く整理できるところから整理していきたいというふうには思っておりますが、明確な状況を申し上げる状況にはございません。
○須藤美也子君 どうですか、大臣。
○国務大臣(谷洋一君) 私が答弁申し上げたときの時点で、私は確かに実態把握を十分にやってと、こう言ったんですが、なかなか実態というのが見きわめにくいというのか、府県によっての差もありまして、全体の立場でどういう判断をするかというところが難しいわけで、そこで再三再四にわたって都道府県に調査をお願いしたり、そして実態を突き詰めて見ておる、こういうことでございます。
○須藤美也子君 いつまでにまとめるのか、そういうことについてはまだわからないと。埼玉県は十二月中旬までにまとめる、こういう報告をいただいております。そういう状況の中で、全国的にセーフガードの発動をと、こういう世論になっているわけです。そういう中で農水省がいまだにセーフガードに消極的なのは、発動手続にも問題があるのではないか、こう思います。 我が国が定めている調査開始の要件、これは、輸入増加による国内産業への重大な損害などの事実についての十分な証拠がある場合、この項についてはWTOのセーフガード協定には何も定められていません。セーフガードに関する協定第二条、さらに発動要件、国民経済上緊急の必要性を挙げていますが、これも協定には定められていません。農産物の輸入規制は緊急性が必要なのに、調査に入る要件や発動要件など協定にないものを入れて農産物セーフガードの発動を余計難しく、こういうふうにしていると思うんですけれども、アメリカや韓国の例を引いてもこれは簡単にセーフガードの発動を出しているわけです。 そういう点で、経済局長いかがでしょうか、この内容について。WTOのセーフガードの協定と日本のセーフガードに関する問題というのは非常に違うと、こういうふうに思うんですが、どうですか。
○政府参考人(石原葵君) ただいま委員御指摘になりましたとおり、現行のセーフガードの制度、これは非常に発動しづらいものになっていることは否定できません。すなわち、農産物のように季節性があり腐敗しやすいと、こういう農産物の特性を考慮したものにはなっていないというように我々認識はいたしております。 そういうこともございまして、いろいろ問題はあるわけでございますけれども、この今回の問題につきましては先ほど来、関係局長、長官が答弁させていただいておりますように、現在物資所管部局におきまして関係団体それから地方公共団体を通じて国内産業への影響等につきまして実態把握を行っているということでございまして、その結果を踏まえまして、国内産業に重大な損害があると、そういう十分な証拠があるという場合には調査の開始を要請する等の手続に入ってまいりたいと考えております。 それから、ただいまもう一つ、セーフガードの協定と国内の制度が規定が違うのではないかという御指摘もございました。この点は、国内の制度といいますか、この制度につきましては、大蔵省及び通産省が所管しておりますので、農林水産省は所管ということではございませんが、両省の説明では、あくまでも現行の国内制度は基本的にWTOのセーフガード協定を引き写したものであるということを言っております。 それで、いずれにしましても我々は、先ほど最初に申し上げましたように、現行の制度が農産物の特性を十分考慮していないという問題を十分認識しておりますので、WTOの農業交渉におきましては、既に述べましたような特性を持ちました農産物につきまして、輸入急増等の事態に機動的、効果的に対応できるようにということで、運用の透明性を高めましたセーフガード措置を提案するということを考えているところでございます。 それから、非常に発動しづらいという問題につきましては、日本だけじゃありません、アメリカの例えばフロリダ州のかんきつ農家あるいはそのかんきつの団体、フロリダ州等の関係者も同様の意見を持っておりまして、我々そういう人たちと連携しながらこの問題に対応してまいりたいと考えておるところでございます。
○須藤美也子君 認識しているのであれば、セーフガード協定第六条にありますね、この暫定セーフガードについては韓国も中国に対してニンニク等をやっているわけですよ。ですから、そういう問題も含めて、今おっしゃったようにそういう緊急を要する場合、しかも生鮮野菜の場合は貯蔵とかそういうものを長くできませんから、ニンニクの場合とかそういう生鮮野菜なんかは次の日、韓国なんかは次の日暫定セーフガードでこれは発動できているわけですよ。 ですから、そういう問題も含めて、日本の今、今日、世界一輸入国になり、自給率は穀物では世界最低の水準に達している、こういう状況の中で、当然この協定と合わないようなものについて、それはWTO協定でやるということはいいと思いますけれども、それ以前に、例えばアメリカなんかでは団体がそれを発動すればそれもできるようになっています。今、日本で農業団体や全国中央会の皆さんもこの問題について要求しているわけですから、こういう方々の要望も踏まえてこれを国際権利として行使すると、こういう立場で、非常に難しい手続を、この国内で大蔵省なり通産省などとも相談をしながらも、やはり今の農業問題の緊迫した状況に対して、これをこの要望に沿って緊急輸入制限できるような手だてを私はとってほしいと思いますが、最後、大臣、どうでしょうか。
○政府参考人(石原葵君) その前に事実関係をちょっと申し上げたいと思いますけれども、農産物につきましては委員御承知のとおり八件の今発動がございます。ただ、八件ございますが、そのうち二件はパネルに参りまして、クロの判定がされております。その点は御承知おき願いたいと思います。 それから韓国、これはニンニクでやりました。このニンニクをやりましたが、すぐさま中国が対抗措置を発動したということで、これも措置内容が変更されたということでございます。 それから、あとの四、五件、チェコとかスロバキアとかラトビア、チリ、こういう途上国がやっております。これも我々からしますとなかなかパネルに行きますと問題があるという案件であろうかと思いますけれども、いかんせんこういうところは途上国でございまして、それから余り輸出関心国といいますか、そういうものが余りないということで、そういう手続に至っていないというのではないかと思っております。 いずれにしましても、この現行のセーフガードの措置、非常に使いづらいものでございますので、その点はよく御理解いただければと思っております。
○須藤美也子君 大臣、関係省庁にどうですか。
○国務大臣(谷洋一君) 今から十年少し前だと思うんですが、タマネギが高騰いたしまして、そのときに台湾からタマネギを日本が買い付けいたしました。私はその後、そのことがありましてから半年ばかりしてから台湾に行きましたら、台湾の国会議員にえらいおしかりを受けました。何できょうはえらい怒るんだろうと思っておりましたら、日本がタマネギを買い過ぎるから我が国のタマネギの値段が上がったまま下がらない、むちゃくちゃなことをするなということで、自分のところだけ考えて輸入するのは困るということをきつく我々に言ったわけであります。それと逆でございまして、今の問題は。 ただ、今具体的に説明した方がいいと私は局長にも指示して、今の韓国の、中国から入ってきたものに対して中国も対抗手段をとるということにしたように、なかなか簡単に、先ほども韓国は即時やったと、こうおっしゃいますけれども、効果はそれほどなかったと聞いておるんです。 そういうことでございますから、我々は効果があることをしなきゃならないし、さりとて、もう一つやったからといってあっちもこっちもの国々から日本はそういうことをやってはいかぬと言われても困るし、そこらあたりが非常に判断に苦しんでおるところもあるんですよ。価格の面で、下がったけれども、また上がってきた、また下がった、また上がったと、こういうことがありますから、市場相場が動いておりますから、そういう点も国内的には困りますし、また外国相手でございますから、そういう点で大変難しいところもあります。 ですから、この問題は早々にそう簡単にはいかないということを、私も掘り下げて掘り下げて検討した結果は、そう今思っておるのが現状であります。
○谷本巍君 初めに、WTO問題について伺いたいと存じます。 WTOの次期交渉のあり方について、これまで日本政府はEUなどとともに包括方式を主張してきました。ところが、最近の動きを見てみますというと、途上国の反対で開始のめどがつかず、そこで段階的アプローチ論なるものが浮上したということが伝えられております。 この段階的アプローチ論の方式でやっていこうということになった場合は、農業やサービス先行で協議をしていくということになります。これに加えて、鉱工業や市場アクセス、反ダンピング措置、そして投資、貿易と環境など、特定した上で交渉をしていくということでありますが、今申し上げましたように、農業が先行型になってくるということになります。そうなりますと、交渉のあり方ががらりと一変してしまう。日本やECにとっては大変な状況になってくる反面、アメリカやケアンズ・グループにとっては包括交渉を待たずに成果を獲得することができるという状況になっていくことが予測されます。 したがいまして、こういう状況について今役所はどう考えておられるのか、そしてまた、これにどう対処しようとしておられるのか、この点について伺いたいと存じます。
○政府参考人(石原葵君) 現在の状況につきまして御説明させていただきたいと思いますけれども、我が国は、ただいま委員のお話の中にもございましたように、あくまでも包括的ラウンドというのを求めております。これは、ラウンドということは、すなわちさまざまな国が非常にこれに関与するということで、数多くの国の関心にこたえるためには、農業とかサービスとか、こういう特定の分野だけでは十分な交渉の進展は図れない、あくまで広く、すなわち鉱工業品や投資・競争、こういうのが例でございますけれども、こういうものも含みます包括的なラウンドを立ち上げる、それも早期に立ち上げることが重要だと考えております。 しかしながら、最近、オーストラリアその他の国々からでございますけれども、ラウンドの対象分野として合意できるところからやろうではないかということで、これを段階的アプローチと言っておりますが、合意できるところから積み上げていこうと。例えば、農業とそのうち工業品の関税とか一部とか、そういうものから段階的にやろうという主張をしております。しかしながら、こういうやり方では最初に申し上げましたように各国の幅広い関心、これにバランスよくこたえるということができませんので、我々といたしましては、これは絶対に支持できないというふうに考えているところでございます。 今後とも、この問題につきましては外務省それから通産省ももちろん同様の考えでございます。これらの省庁、それからEU、それからアメリカも今のところは包括的ラウンドと言っておりますが、これはどう変化するかわかりませんが、いずれにしましてもこういう主要国とも十分連携を図りまして包括的ラウンド、それも早期立ち上げ、これを積極的に求めて努力していきたいということでございます。
○谷本巍君 段階的アプローチ論は支持はできない、その点は外務も通産とも意思統一ができておると。問題は、あとは時間ですね。短時間の間に今局長が言われたようなことがきちっとできるかどうか。ここのところはひとつ特段の努力をお願いしておきたいと存じます。 続いて伺いたいのは、日本とシンガポールの二国間自由貿易協定にかかわる問題であります。 聞くところによりますと、来年一月からこの交渉が開始されるというようであります。ところが、農業団体等の関心は余り高くないんですね。どうしてかといいますというと、相手がシンガポールだから農産物の輸入はほとんどないと、こういうふうな判断が大方の判断であります。私は、これは大変なことだろうと思います。といいますのは、シンガポールとの二国間の自由貿易協定に農業を含めた全分野の交渉ということになりますというと、後が大変だからであります。 これは局長御存じと思いますが、私から申し上げるまでもなく、そうなりますというと原則十年以内に関税、輸入制限を撤廃しなきゃならぬということになる。しかも、シンガポールの交渉の後には次は韓国という話が今浮上しております。そして、その後にはチリ、メキシコといったような国々との二国間交渉もやるようになるだろうということが取りざたされております。 そうしますと、初めの交渉が大事ですよ、農業問題を含めるか含めないか。農業問題を含めますというとこれは大変なことになっていきます。その点どうお考えでしょうか。
○政府参考人(石原葵君) ただいま委員のお話の中にもございましたように、ことしの十月二十二日の日本とシンガポールの間の首脳会談におきまして、両国間の経済連携協定の締結交渉を来年の一月から開始いたしまして、来年の十二月三十一日までに終了すべき旨が合意を見たところでございます。 農林水産省といたしましては、我が国の国内の農林水産業を取り巻く状況等を考慮いたしますと、農林水産物の国境措置につきましてはあくまでもWTOの場で包括的に議論すべきでございまして、二国間で交渉を行う余地はないと考えているところでございます。したがいまして、農林水産物につきましては、日本、シンガポールの経済連携協定の締結交渉におきましても、本協定の枠組みのもとでのさらなる関税削減・撤廃には応じられないという方針で臨む考えでございます。
○谷本巍君 極めてすっきりした答弁でありまして安心はいたしましたが、くどいようですが、もう一つ申し上げておきたいと思います。 先ほど須藤委員の質問の中で局長が、フロリダ州など米国の幾つかの州、今野菜の輸入の激増で大変な状況にあるという話をしておられました。この問題ももとをただしますというと、北米自由貿易協定ですよ。あそこがスタートですよ。今度の、フロリダ州など五つぐらいの州にわたりますか、野菜の輸入で非常に困っているという状況が出てきている。より直接的なものは北米自由貿易協定ということよりも通貨変動、為替変動、これがあったので大変なことになったんですね。北米自由貿易協定では関税割り当ての拡大あるいは関税の引き下げ、そして特別セーフガードをセットする、だから大丈夫だということでやったんです。 これから日本が二国間の途上国との自由貿易協定をやっていく場合に、一定程度のやつをきちっと歯どめをかければ大丈夫だろうという議論が出るはずですよ、やりたい人の側からは。ところが、途上国との協定をやる場合に考えなきゃならぬのは、今度のアメリカの場合がいい経験ですよ。通貨変動など大きな為替変動があった場合にどっと入ってくるという状況が必ず生まれてくる。そういう点等々も含めて慎重に対処していただきたい。この点をお願いしておきたいわけです。
○国務大臣(谷洋一君) ただいま御指摘になりましたシンガポールとの関係あるいはその次に続く問題等につきましては、シンガポールの総理が訪日される前に閣議でもその問題が出ました。 私は、今局長が答弁したと同じなのでございますが、今シンガポールと日本との関係は、農、林、水、すべて余り関係ない。だから自由貿易をやってくださいというわけにいかないんだと。次に控えておるのが、韓国が控えておる。これは韓国にとっても大変だし、日本にとっても大変だ。そういうことを考えてみると、韓国の場合はこうする、また、ほかの国の場合はどうする。南米の方からの二国、三国があるということも聞いておりましたので、そういうことを含めて、その国々によっての対応ということじゃ困る。やはり農、林、水の問題については別格な扱いということにしてもらわなきゃ困るということは強く申し上げております。 先ほど経済局長がおっしゃったとおりの考え方を私も閣議で発言しておりますので、記録に残っておることは間違いありません。
○谷本巍君 今、大臣が言われた、韓国にとっても大変、日本にとっても大変、ここのところは共通しているんですよ。それだけに、日本にとっても韓国にとっても農業分野の交渉はWTO交渉の多国間交渉一本に絞り込んでいくという合意がなければこれはいかぬわけです。そんな意味でもこれからの農業分野の交渉はすべてWTO交渉一本に絞っていくんだということは先ほど局長も言っておられましたが、大臣、それでよろしいんですね。
○国務大臣(谷洋一君) おっしゃるとおりでございまして、今後我が国とシンガポールとの話は、字句は違いますけれども自由貿易でございますから、その考え方は、今後一たん我が国としては初めてシンガポールとやるといたしましても、次々とそういう各国との間でそういう問題が起こると思います。その関係については一切WTOの場で我々は発言する、そしてそこに一番中心を置くということは間違いないことでございます。
○谷本巍君 ありがとうございました。 次に、質問通告では野菜等のセーフガードの発動問題について伺うことにしておりましたが、先ほど須藤委員から詳しく質疑がありましたので若干だけ申し上げておきたいと思います。 今までの質疑に対する役所の側の答弁は、発動する認識に至っていないと、簡単に申し上げますとそうでありました。きょうの答弁は、国内農業への影響の把握、これをした上でというような話になってまいりました。ですから、先ほどの須藤委員の質疑を聞いておりまして、前よりは一歩前進したなというような気が私はいたしました。いたしましたが、同時に私は四年前のことを思い出しました。 中国からのニンニク、ショウガ、あれの輸入を抑えるためにいろんな議論があった。そして、農林水産省は実態把握と発動の難しさということを強調されておりました。結局どういうことになったか。公然と表方では語られておりませんでしたけれども、通産省の反対があって、結局中国を説得して中国の自主規制ということで逃げたんですね。どうも今度の場合も前と同じようなことになりやしないのかなというような気がして私はならぬのであります。もう少しこの発動問題について日本政府として積極的な姿勢があってよいのではないかという気がしてなりません。 お隣の韓国を見てくださいよ。アメリカだってやっていますよね。そして、この皆さんがどんなふうにおっしゃっているか。確かに一般型のセーフガードというのは打ち出しにくい。そういう条件がこれまでの政府指摘にあるように確かにあるんです。ところが、やってみれば三年間は報復なしに輸入を抑えることができる。そして、輸入国からWTOへ提訴されても裁定までは三年近くかかる。僕は韓国へ行って韓国の皆さんからこの話を聞いたんです。非常に高度な政治判断でおやりになっていますね。やっぱりこの一般型のセーフガードというのは非常に発動しにくい。だから、しにくさということを乗り越えてどうこれを力にするかということになってきますというと、その種の政治判断というのは私はあってしかるべきだと思うんです。 そういう政治判断を欠かしますと、結局輸入国に与えられた唯一とも言っていい権利を行使することができなくなっていくというふうに私は思うんです。でありますから、今実態調査を進められておる、大いに結構です。そしてスピーディーにやってほしい。そして発動問題についても、さらにはまた先ほど答弁がありましたこの発動の基準の緩和についても積極的にひとつ取り組んでいただきたいことを要請いたします。
○政府参考人(石原葵君) 先ほど来申し上げておりますように、現行の制度が非常に使いづらいということでございます。 それで、先ほど私、須藤議員の御質問にお答えしましたけれども、既に農産物で八件発動しておりますけれども、途上国が四件、これはチリとかそういうところでございます。輸出に関心を持っている国が余りないということで、その四件については今のところ問題にされていないということでございます。 他方、アメリカは二件発動しておりますけれども、一件がクロで、一件は現在パネル係争中ということでございます。韓国は一件がこれはクロでございます、それから一件が先ほど申し上げましたニンニクで中国が対抗措置を講じたということで、こういう実例を見ましても非常に難しい問題がございます。そういうこともございまして、我々は、次の農業交渉におきましては農産物の特性に応じた機動的な対応ができるようなセーフガード措置を要求していきたいというふうに考えているところでございます。
○国務大臣(谷洋一君) 今、経済局長からお話のあったとおりなんですが、率直なところを申し上げますと、強権発動をやったんだ、そしてこういうふうにやったんだと言うだけならいいんですが、その後の始末が、こちらがもうシロに絶対なるんだという自信がなければいけません。そういう点がもう一つ明確でないといいますか、明確というのが、いろんな国内的な問題もあるし、WTOとの関係もあるというふうなことからなかなか、踏み切れるところはどの辺で踏み切れるかというのが私の一番関心を持っておるところであります。 そういうことですから、私は生半可な答弁をしていると、だから頼りない答弁だと、だからやる気がないんだと、そう思われたら困るんです。だけれども、実際、我々は発動したら絶対にそれでとことんいくんだという気持ちになりますと、ただ手を挙げただけではいけない、やっぱりきちっとしたこちらに勝算の気持ちがなければいけないというつもりでございますので、先ほどの経済局長の答弁も私の答弁も一緒なんですけれども、言葉の表現が少々違いますけれども、そういう気持ちでやっておるんです。
○谷本巍君 次の質問に移りたかったんですけれども大臣にそう言われると、またお言葉ですけれども、例えば今回の中国と韓国のニンニク紛争にしたってそうじゃないですか。中国は携帯電話の輸入で報復しましたよ。結局、短期に終わったじゃないですか。そして、韓国がセーフガードを少し緩めることで結局手打ちになっているんですよね。ですから、こうだったら絶対勝つんだというようなことで、そこまで今の制度の枠組みの中で結論を出そうというのはこれはむちゃですよ、無理ですよ。このことだけはきちっと申し上げておきたいと思います。答弁は要りません。 最後に、食糧庁長官に質問通告を幾つかしておりまして、一つだけ伺っておきたいと思います。 十月二十七日の自主流通米の入札価格、どうやら下げどまりという感じになってきたなというのが大方の受けとめ方であります。そしてまた、来年の正月ぐらいになりますというと計画外米も大体出回ってしまった後でありましょうから、これまでやってきました政府対策の実効性が出るのではないかと。つまり、価格が回復軌道に乗るのではないかといったような期待感も一部出ているところであります。 そこで、長官に伺いたいのは、十一月から協調販売を中止することにされました。これは役所から私は話は聞いておりますからよくわかるんですけれども、ところが県の経済連の役員の皆さんでもあれをかなり衝撃的に受け取られておられる皆さんがあります。つまり、政府と自主流通米法人の間でまた販売合戦的なことが起こりはしないかという心配なのであります。これまでの経験からしますというと、そういう心配が起こるのも無理からぬと存じます。 したがいまして、その辺の点について、長官、どうお考えになっておられるか、伺っておきたいものです。
○政府参考人(高木賢君) 御指摘がありましたように、これまでは自主流通米と競合する銘柄につきまして販売メニューから除外するという形で協調販売をやってまいりました。しかし、一方でそれが政府在庫が積み上がる原因になりましたし、また十二年産の米を特例的に買い入れるということが在庫の積み増しにつながるということは避けなければいけないというのが基本的な考え方でございます。 一方、実態はどうかということでございますが、今御指摘ありましたように、自主流通米の販売環境を見ますと、やはり緊急総合米対策によりまして相当改善されてまいりました。さらに、政府買い入れ二十五万トン、プラス十五万トンですけれども、行うとか、特別調整保管などをするということになりますと、販売環境は大幅に改善するというふうに見られます。これが御指摘のありましたように年明けからかなりよくなるのではないかという観測にもつながっていることだろうと思います。 それから、現実にも政府米の販売の金高といいますか販売の価格、これが自主流通米と比べましてやはり割高感があることは事実でございます。実際に高いということでございます。 それから、これまで政府米の販売の主力でありました七年産米が援助とかえさ用の処理ということでほとんどなくなります。そういう事情を総合的に勘案をいたしますと、自主流通法人と販売競争が激化するという事態にはならないと思います。 いずれにしても、政府米につきましても整然とした販売ということでやっていきたいと思っております。
○谷本巍君 ありがとうございました。
○委員長(太田豊秋君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(太田豊秋君) 次に、家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。谷農林水産大臣。
○国務大臣(谷洋一君) 家畜伝染病予防法の一部改正につきまして御審議賜りたいと思います。 これは、今春、宮崎県並びに北海道で口蹄疫の病気が発生いたしまして、国、県、団体等と一致結束して防除に当たりました結果、フランスの本部ではこれほど早く解除したところはないと言われるほど早く解除していただいたわけでございますけれども、この病気が九十年ぶりに起きたということを考えてみますと、これからは絶対にこういう病気が起きないようにしなきゃならない、こういうことを深く反省しておりまして、国内的には、国内の防疫体制の改善をやっていきたい、また輸入のものにつきましては、これを規制を強化するというふうなことを考えてやらなきゃならない、こういうことでこの法律をつくったわけでございます。 そこで、詳細につきましては政務次官の方から説明をいたさせます。 どうか、慎重御審議を賜りまして、早期に可決賜りますことをお願い申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(太田豊秋君) 三浦農林水産政務次官。
○政務次官(三浦一水君) 家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。 畜産の振興を図るため、農林水産省としましては、従来から家畜の伝染性疾病の発生の予防及び蔓延の防止に絶えざる努力を払ってきているところであります。 しかしながら、本年、宮崎県と北海道で我が国では九十二年ぶりとなる口蹄疫の発生が確認され、その蔓延防止措置の実施の過程において、口蹄疫発生農家における家畜の屠殺処分等についての課題が明らかとなったところであります。また、今回の口蹄疫の発生原因は口蹄疫汚染国からのわらである可能性が高く、周辺諸国で口蹄疫の発生が続発していることからも、わら等を介した海外からの口蹄疫の侵入防止策を強化する必要があります。 このような状況に対処し、より効果的かつ効率的な家畜防疫制度を構築するため、この法律案を提出することとした次第であります。 次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、家畜伝染病の発生時の蔓延防止措置を的確に実施するため、通行遮断の期間の上限を七十二時間に延長することとするほか、患畜等の屠殺処分及び焼埋却について、家畜伝染病の蔓延を防止するため緊急の必要があるときは、家畜防疫員がみずから行えるようにすることとしております。 第二に、家畜伝染病等の侵入防止措置を強化するため、輸入の届け出、輸入検査の義務づけ等を行うことができる指定検疫物の指定対象として、穀物のわら及び飼料用の乾草を追加することとしております。 以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(太田豊秋君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十六分散会