総務委員会 第3号
- 発言数
- 124 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2000/11/09
会議録
○委員長(岡崎トミ子君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律案の審査のため、本日の委員会に政府参考人として人事院事務総局任用局長上村直子さん、同給与局長大村厚至さん、同職員局長中橋芳弘さん、総務庁人事局長中川良一さん、文部省高等教育局長工藤智規さん及び自治省行政局公務員部長木寺久さんの出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡崎トミ子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岡崎トミ子君) 一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律案を議題といたします。 本案につきましては既に趣旨説明を聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○森田次夫君 おはようございます。自由民主党の森田次夫でございます。 総務庁長官を初め、政務次官並びに政府参考人の皆さん、大変御苦労さまでございます。 それでは、早速質問の方に入らせていただきたいと思います。 ITを初めあらゆる分野におきまして日進月歩し、また多様化している中で、これらの専門的知識、経験や高い見識を有する国家公務員を今すぐ行政部内から確保することは困難であり、また育成するにしても相当の期間を要するということから、即戦力となる人材を外部から求めようとするのがこの任期つきの職員の制度であるわけでございます。任期つきを除けば、これと類似したものとしては、平成十年三月でございますけれども、公務の活性化のために民間の人材を採用する場合の特例に関する人事院規則を整備し、これまで相当数の中途採用をしているとお聞きいたしているわけでございます。その現況についてどうなっているのか、またこの規則と任期付任用制度との関係でございますが、これについてどうなるのか、そのあたりのことにつきまして総務庁長官の御所見をいただければと、このように思います。よろしくどうぞ。
○国務大臣(続訓弘君) ただいま森田委員から今回御審議をいただいております任期付職員法案に対する深い御理解を示していただきまして、大変ありがとうございました。 ただいま御質問の平成十年三月に定められた人事院規則一―二四は、今御指摘のございましたように、公務の活性化のために民間の人材を採用する場合の特例を定めたものでございまして、本年七月までの間に、実務経験を有する弁護士、公認会計士、金融分野の専門家など合計二百八人が採用されていると承知しております。 一方、今回の任期付採用制度は、一般職の国家公務員につきまして専門的な知識、経験またはすぐれた識見を有する者を任期を定めて採用すること及び必要な場合には特別の俸給表の適用等により適切な処遇を行うことを可能とすることなどを通じまして、民間人材の採用の一層の円滑化を図るものでございます。 このように、本制度は任命権者にとりまして採用形態の選択肢をふやすための枠組みを整備するものであり、任命権者がある人を採用しようとする場合には任期を定めずに採用するのか、あるいは本制度により任期を定めて採用するのかという点も含めまして、まずもって任命権者の判断が前提となる、こういう制度でございます。
○森田次夫君 わかりました。 ということは、選択の幅を持たせたと、こういうことかなというふうに理解するわけでございますが、そこで、総括政務次官の方にちょっとお尋ねをさせていただきます。 任期を特に五年というふうに定めてございますけれども、三年でも五年でも七年でもいいと思うんですけれども、特にその五年ということに限定した理由でございますね。何で五年にしたのか、この辺ちょっと御説明いただければというふうに思います。
○政務次官(海老原義彦君) 五年ということでございますが、五年が上限という考え方でございまして、三年でも四年でも二年でもいいと。 なぜ五年を上限にしたかということでございますけれども、ほかの任期付制度における任期とかそういったもの、さらに各省庁の実態を十分人事院としても聴取して、それで検討された結果と聞いております。 大体、今の公務員制度は原則として任期を定めないということでございまして、その中で任期を余り長い上限にしますと、これはまたいろいろ弊害も起こってくる。短い任期でこの任期つきの目的に沿うような人材を採用するのは、やはり五年あたりが適当なんじゃないかと。一定のまとまりある業務を遂行するために必要な期間が一応上限五年ぐらいであろうと。 さっき申しましたように、任期のない任用を基本としておって、その例外としての任期制を導入するんだから、いたずらに長期の任期にすることは、言葉は悪いですが若年定年制みたいなにおいもしてきますから余りよろしくないなということもございまして、こういった五年という任期が定められたものでございます。
○森田次夫君 わかりました。 そこで、処遇にしても国家公務員の給与の最高限度額まで支給できると、こういうふうになっておるわけでございます。それ一つだけ見ましても、政府の期待の大きさといいますか、そういったことが読み取れるわけでございますけれども、そこで、主にどういった役割といいますか業務といいますか、そういったことを与え、またどういうことを期待されておられるのか、そういったことについて総務庁長官の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(続訓弘君) 本法案は、任期付職員に従事していただく業務の種類につきまして特段の限定はしておりませんが、専門的な知識、経験等を活用して、特定分野の政策の企画立案、特定事項に関する調査研究、専門技術を生かした業務などさまざまな形で従事していただくことになると存じます。 具体的には、内閣の経済財政諮問会議や総合科学技術会議の事務局機能を有する部局、内閣官房の情報収集衛星の運用組織等において任期付職員の採用が検討されているものと承知しております。
○森田次夫君 これは新聞報道ですからそれを全部信用しているというわけではございませんけれども、一部では定員との関係で消極的な省庁もあるというようなことが、きのうですかおとといですか、新聞で報道されておりますけれども、せっかくできる制度でございますので、積極的に活用されますよう長官としても御指導いただければなというふうに思います。 そこで、次にお伺いしますが、任期付職員の身分は国家公務員であるわけでございますから、当然のことながら、国家公務員法で定めた服務規律が適用されることになろうと思います。 そして、退官後の問題でございますけれども、二年間は在職官庁と関係の深い業界への就職を禁止したいわゆる天下り条項でございますか、そういったものもやはりすべて適用されるのではないかというふうに思うわけでございます。 この法律案の第六条にはこうなっておるわけです。「任命権者は、任期付職員が採用時に占めていた官職においてその有する高度の専門的な知識経験又は優れた識見を活用して」、その次ですけれども、「従事していた業務と同一の業務を行うことをその職務の主たる内容とする」云々と、こういうことがうたわれておるわけでございます。ということは、退官後二年間は自分の得意な分野に就職することができないこともあり得るのではないのかなと。 したがって、退官されまして再就職をされる場合に、そういったことが障害となって困難になるおそれもあるんではないか。それではちょっと気の毒なような気もするわけでございますけれども、その点につきまして、政務次官、どのようにお考えになっておられるか、お聞かせをいただければと思います。
○政務次官(海老原義彦君) 今回の制度によって採用されました人はいわゆる任期付職員、任期の定めがあると、このこと以外はすべて一般職の国家公務員として他の職員と比べて全く変わることがない。 ですから、御指摘のとおり、服務にいたしましても任期中は一般の職員と全く同様に国家公務員法の服務に関する規定の適用を受けるわけでございまして、守秘義務であるとか職務専念義務であるとかいろいろ係ってくるわけでございます。退職後の再就職についても全く同様でございまして、国家公務員法百三条のいわゆる再就職規制の適用を形式上は受けることになります。ただ、この百三条を子細に見ますと、除外規定がございまして、人事院規則の定めるところにより、人事院の承認を得た場合には適用しないとあるわけでございます。 具体的にはどういうことかと申しますと、営利企業の地位であっても、在職時のポストと密接な関連にあるものでなければもとの企業に復職することができる。さらにもう一つ、密接な関連があっても人事院の承認を得た場合には復職は可能であるというようなことで、具体的には密接な関連というのを、これは人事院規則の中に定義規定もあるわけでございますが、政策の企画立案や調査研究などであって、権限行使ではないですから、密接な関連があるという場合はほとんどないわけでございます。仮に密接な関連があった場合でも人事院の承認があればよろしいというので、実際に再就職ができないというようなケースはまずない、こう考えていいと思っております。
○森田次夫君 わかりました。できるだけそういったことがないような形でもってお考えをいただければなと思います。 最後でございますけれども、これは通告していないんで申しわけないんですけれども、ちょっと時間がございますので。これは要望でございますけれども、採用に当たってはやはり慎重の上にも慎重といいますか、いわゆる公平に採用されるよう、このことを強く要望させていただきまして、私の質問の方を終わらせていただきます。 これは通告してございませんので、御答弁の方は結構でございますけれども、もし何かコメントがあるよということであれば、長官でも政務次官でも結構でございますので、伺えればと思います。
○国務大臣(続訓弘君) 今、森田委員の最後の御質問は大変重要な点でございます。したがいまして、人事政策上、当然のことながら留意させていただきます。
○森田次夫君 終わります。
○石田美栄君 民主党・新緑風会の石田美栄でございます。 民間人材の活用や官民人事交流によって公務能率向上や行政の活性化を目指して次々に新しい制度の導入が行われてきております。一応おさらいしてみますと、いわゆる中途採用制度、公務の活性化のために民間の人材を採用する場合の特例、人事院規則一―二四、そしてまた任期付研究員、一般職の任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特例に関する法律及び大学の教員等の任期に関する法律、任期付教員、そしてまた一九九九年十二月に成立して今年度から施行されております国と民間企業との間の人事交流に関する法律、いわゆる官民交流法ですか、そしてこのたびの一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律というふうに制度がずっと並べただけでもかなり錯綜、新聞には上手に表になったりして出ていますが。さらに昨日の新聞に、これは自民党行革本部了承ということで、公務員の身分を保持したまま民間企業に出向する制度の導入を検討するべきだとしている、これが了承されたということでさらに出ていたんですが、これは今の官民交流法で十分なんじゃないかというふうに私は感じたのですが、それも含めてお答えいただきたいと思います。これはどういうことを新たに予定しているのか。 そして、今申し上げたさまざまのことがありますから、総合して公務員の採用制度の全体像は一体どうなるのか、私たちにもあるいは国民にもわかりやすく整理して御提示、あるいはまとめて、わかるようにお話しいただきたいと思います。
○政務次官(海老原義彦君) 今、先生お示しのように、官民の人事交流につきましてはいろいろな制度が順次発足しておるというのは事実でございます。行政の高度化、多様化に的確に対処する観点から、公務員制度においていろいろな趣旨、目的を持った制度を整備してきたというわけでございます。 しかし、現行の国家公務員制度の基本はやはり新規学卒者の採用及び部内育成でございまして、そういう中で例外的に行政の外部から多様で有為な人材を採用して、その専門的な知識、経験を活用していくことが求められるようになってきたことに伴って、さまざまな趣旨、目的を持った制度を順次整備してまいりました。 先生お示しのとおりでございますけれども、もう一度年次に沿って申し上げますと、平成九年に任期付研究員法と大学教員任期法とができておるわけでございます。これは試験研究機関なり大学なりにおいて研究の活性化を図り、多様な人材を受け入れるためにできたものでございます。 それから、平成十年の四月から人事院規則一―二四というのができまして……
○石田美栄君 済みません、時間がなくなりますので、全体像を後で一覧表でもきちっとお示しいただければというふうに思います。
○政務次官(海老原義彦君) すぐ終わりますので。 平成十年四月の人事院規則一―二四、それから平成十二年三月に官民交流法ができた。そういう流れの最後に、現時点では最後に任期付採用制度が今回できたわけでございます。 そういう流れの中で、これからどうなるかというのが主たる御質問だろうと思います。 今回御提案している状況を考えてみますと、これは当初申し上げましたように、行政の高度化、多様化に伴ってまだいろいろとニーズが変わっていくんだと、そういう中での現時点での状況で今必要な制度がこの任期付採用制度であろうということでございまして、これで最後かどうかということ、私はむしろ、行政の流れに応じて、行政のニーズに応じていろいろと出てくるんだろうと。 先ほど先生がお示しになった自民党で検討しておるような問題という話、まだ政府としては正式に聞いておりません。正式に聞いておりませんけれども、そういったような各方面でいろいろな検討がなされておるという中で、これからもいろいろと政府としても検討しなきゃならない問題が出てくるのであろうと、そういうふうに考えております。
○石田美栄君 まだいろいろ出てくると言われたら不安になります。 私は、今一連の、でも一応何か一段落かなと、表にずっとしてみるとあらゆる可能性が出てきていて、それがどう本当に、公務員の本来の採用の本筋がありますから、どうなるのかなと思っていたんですが、今のではちょっと御答弁にならない。全体像をきちっと表にでもしたものを御提示いただきたいと思いますし、この新聞記事についてはどうやら御存じないということで、これも入ってくるといよいよ混乱するなと私は思っております。 次に行かせていただきます。 公務員の採用は、原則は採用試験があって成績によるという国民全般に開かれた制度でありますが、これら一連の採用制度はそれとは違った選考による採用の道を幾つもつくったということになります。公務員の採用という、とりわけ公平で公正で透明さが求められるという観点から、この一連の制度について、総務庁長官、どういう御所見をお持ちでしょうか。
○国務大臣(続訓弘君) 本制度による採用は、任命権者が専門的な知識、経験等を適切な方法で見きわめた上で一定の要件のもとに行うものであり、かつ、ただいま御指摘のような、公正、中立な立場にある人事院の承認を受けることなどによりまして、採用に当たりまして公平、公正、透明さを確保することができるものと考えます。 なお、競争試験が原則とされる現行国家公務員制度におきましても、一定の官職につきましては選考により採用できることとされているところでございます。
○石田美栄君 また後ほどこの点については御決意のほどを伺う部分がありますが、今は制度をつくって二年、一年というような状況の中ですけれども、長い将来を考えると、私は懸念を持つ部分がございます。 また、後ほどさせていただくことにいたしまして、この法律の提案理由であり、趣旨であります、専門的な知識、経験またはすぐれた識見を有する者の採用ということであれば、平成十年三月に中途採用整備を行っております人事院規則一―二四、そして後でもう少しお尋ねしたいんですけれども、その前に、先ほども森田議員の質問に数だけ簡単にお答えになりましたけれども、この中途採用の制度ができて二年余りになりますので、各省庁で民間人の採用がどういうふうに進んでいるのか、もう少し内容も含めてお答え願いたいと思います。
○政府参考人(上村直子君) 今お話しのございました人事院規則は、高度の専門性や多様な経験を有する民間の人材を公務に円滑に採用し、公務の活性化に資するための弾力的な採用システムということで制定をいたしまして、平成十年の四月から実施をしている規則でございます。 そして、この規則によりましての採用実績でございますけれども、平成十二年、ことしの七月一日現在で、実務経験を有する弁護士であるとか公認会計士、金融の専門家の方々などが十二省庁で合計二百八名採用されております。
○石田美栄君 そしてさらに、趣旨は少し違うわけですけれども、官民交流制度、この三月から施行されていますね、官から民へ、それから民から官へ。これの現在までの状況はどうなっておりますか。
○政府参考人(上村直子君) 官民交流法による実績でございますけれども、これは、官から民への実績はまだございません。民から官への交流採用といいますのが、ことしの十一月一日現在で十名でございます。
○石田美栄君 この任期付職員の採用は、行政改革会議の議論の中で、内閣官房や内閣府に民間の優秀な人材を登用させようという議論から出発しているように聞いております。そういう趣旨からしますと、今回の法律の三条一項の、高度の専門的な知識またはすぐれた識見を有する者で十分ではないかと思うのですけれども、法案の第二項で、それ以外の専門的な知識、経験を持った者であれば広く採用できる制度となっております。 三条二項はどのような趣旨で入ったのか、また一号、二号についてどのような場合を想定しておられるのか、例を挙げて御説明いただきたいと思います。
○政務次官(海老原義彦君) 法案の三条二項は、高度の専門的な知識、経験とまでは認められないけれども、行政部内では人材の確保、育成に時間がかかるとか、あるいは有効に活用できる期間が短い、一定の期間に限られるというような知識、経験を有している方々を採用することを念頭に置いた規定でございます。 具体的に申しますと、第一号では、法文にありますとおり、「当該専門的な知識経験を有する職員の育成に相当の期間を要するため、」、そういうことで、当該専門的な知識、経験が必要とされる業務に従事させることが適当と認められる職員で、部内で確保することが困難で、例えばの話でございますが、各省から出てきた例としまして、要望しておる例としましては、原子力保安体制の拡充強化のための原子力保安に関する専門技術者というような例を聞いております。 それから、第二号でございますけれども、第二号は、「当該専門的な知識経験が急速に進歩する技術に係るものであること」。急速に進歩するというのはまた陳腐化も速いということでございまして、じっくりと勉強して追いついたころにはまた古くなっておる。「その他当該専門的な知識経験の性質上、当該専門的な知識経験が必要とされる業務に当該者が有する当該専門的な知識経験を有効に活用することができる期間が一定の期間に限られる場合」ということでありまして、具体的には情報収集衛星の受信機器の画像処理技術者であるとか、それからコンピューターに関するシステムエンジニアであるとか、そういった方々が各省から要望が出ているところでございます。
○石田美栄君 また、さらに三号ですが、一号、二号に準ずる場合とあって、これは特に人事院規則で定めるとなっておりますが、具体的にはどういう場合を考えておられるのか。これは、人事院の方でお答えいただくといいかと思います。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 今、政務次官の方からそういう専門的な技術、知識を持っている職員がいないというお話がございましたけれども、おるけれども、その職員が既に他の職場で仕事をしておる、したがって予定しておる専門的な技術を要するようなところに配置がえできない、したがって一定の期間、民間から任期を限って採用する、そういうような場合を想定しております。
○石田美栄君 ちょっとわかりにくいですね。準ずる、幾らでも広がりそうな感じがしますが、ちょっと時間も急ぎますので次に行かせていただきます。 趣旨はともかく、現に人事院規則で中途採用ができる制度があり、また官民交流制度もあって、今回の特例法案でも広く採用できるということになると、当局がやろうと思えば三条二項を使って相当広く採用できる制度が用意されることになります。場合によっては、現時点では新聞報道なんかによるとなかなか人が得られないというかそういうふうでありますけれども、長い将来には広く採用の制度ができているわけですから、公務員の労働市場が弾力化、流動化することにつながるのではという懸念もあります。これは、今回の制度の趣旨からするとおかしいのではないかというふうにも思われます。 制度の趣旨を踏まえた運用ということであれば、人事院規則で採用基準を明確にして、具体的には現場の労働組合などとも相談しながら進めるよう各省に対して歯どめをかけることが必要だと思われますが、人事院総裁、どのようにお考えでしょうか。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 御懸念はよくわかります。また、そういうことになってはいけない、公務員制度の基本にかかわる問題ですから、そういうような運用にならないように心がけなければなりません。 具体的には、やはりこの法律というのが国家公務員法に対して特例的な法律である。したがって、三条の規定をよく読んでいただきますと、専門的な技術、知識を要するそういう仕事があると、その仕事をこなすに十分な専門的な知識、技術を持っておるかどうかということを人事院は承認するに当たってまずチェックしなければならないだろうというふうに思います。 そして第二番目に、任期でございますけれども、それぞれ定めようとしている任期が予定しておる仕事の処理のために十分でかつ職員の身分保障の観点からいって大丈夫かという点でございましょう。 そして第三点は、先ほどから議論がございますように、やはり合理的な理由といいますか、そういうことできちんと採用していかなきゃならない、不合理な理由で差別のあるような採用をしてはいけない、そういう点をチェックすることによって御懸念というものを払拭していかなきゃならないというふうに思います。
○石田美栄君 そういう部分が非常に重要になってくるだろうというふうに考えております。 政府は、来年一月の中央省庁再編に合わせて各省庁に民間人を起用したい考えと聞いておりますが、今現在この法律の三条一項、二項でそれぞれどのくらいの採用を想定しているのか、要望が出ているのか、おわかりになる範囲で明らかにしてもらいたいと思います。
○国務大臣(続訓弘君) 今、御指摘のように、来年一月六日の省庁再編に向けて、各省庁ではこの法律に基づく採用予定者に対して鋭意準備を進めているところでございます。 そこで、具体的な人員を示すようにというお話でございますけれども、先ほども御答弁申し上げましたけれども、内閣官房や内閣府に本制度の活用を含めまして百人程度以上の民間人材を採用していただくなど、本制度が積極的に活用されることを私どもとしては期待しておるわけであります。
○石田美栄君 これからですから、もっと詳しく知りたい部分はありますけれども、これくらいにさせていただきます。 これは、教員の任期つきの方のことですけれども、これも国立または公立大学の教員、そして大学の共同利用機関等の研究職員の任期付採用、これも施行されて二年余りになりますが、これは目的が大学教員の流動性を高めて大学の教育研究の活性化を図ることと、また多様な経験を通じて若手教育研究者の育成を目的としているわけですけれども、この法律の施行によって運用の実態がどうなっているのかもちょっと文部省の方からお答え願いたいと思います。 また、国の試験研究機関についてもこの任期つきの研究員の採用が行われておりますが、これも二年余りになります。その運用実態については、これは人事院かと思いますが、お答え願いたいと思います。
○政府参考人(工藤智規君) 大学における任期制の導入の趣旨につきましては先生御指摘のとおりでございまして、平成九年に大学の教員等の任期に関する法律を御制定いただきまして、各大学の御判断により導入が進められてきております。 この間、年々増加しておりまして、平成十二年十月現在でございますが、国立大学では四十四大学で実際の適用者は五百十六人に及んでおります。また、公立大学では八大学で八十一人に及んでいるところでございます。さらに、大学共同利用機関につきましては四機関、十人の適用者がございます。 なお、大学の教員の流動性を高める方途といたしましては、ほかにいろいろな制度があるわけでございますが、任期制のほかに各大学とも新しいポストの任用に当たりまして公募制の実施が拡大してございまして、内外から優秀な人材を求めるという意味での公募制でございますが、近年の調査によりますと、三百五十大学で約三千三百人の公募採用がございましたが、うち企業等外部からの採用が千九百人に及んでいるところでございます。 なお、ついでに私どもの方にも資料がございますので、後段の御質問でございますが、試験研究機関等の研究員の任期につきましては、同じく平成九年に一般職の任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特例に関する法律を御制定いただきまして任期制が導入されたわけでございますが、平成十二年六月現在での任用実績は二百十二人と承知しているところでございます。
○石田美栄君 こちらの方はかなり運用が進んでいて、恐らくそういう法案の目的が徐々に効力を発揮しつつあるのかなというふうにお聞きいたしました。 任期付研究員の採用でも、給与の面では今回の制度に似たような制度になっているかと思いますが、勤務時間については裁量勤務制やフレックス制を含む一般の勤務時間制度になっていると思いますが、このたびの任期付職員については、勤務形態はどのようになるのでございましょうか。
○政務次官(海老原義彦君) 先生御指摘のとおり、任期付研究員法で、招聘型の任期付研究員につきましては研究という分野でみずからの裁量によって主体的に業務に従事するものであることから裁量勤務制を導入しておりますけれども、今度の法案によって採用される任期付職員の勤務形態については、これは通常の一般職の国家公務員、一般の職員と同様であるということから勤務時間の特例は特に考えておりません。
○石田美栄君 一連の新制度の導入は主として任期つきのもので、人事院規則一―二四、いわゆる中途採用の選考の採用であっても、採用後の俸給とか勤務条件は、いわゆる正規の試験採用の職員と全く同様の扱いになりますね。この中途採用の状況については、どれくらい実態があるのかお示し願いたいと思います。 そして、さらに採用数については、さっき採用数についてはお聞きしたのでしたね。ですが、職場に入ってから正規の人と中途の人と一緒に全く同じように仕事をしていくわけですけれども、そういう職場の実態との折り合いというか、現在までの状況はどんなふうでございましょうか、お答え願いたいと思います。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 今、先生がお尋ねの件は、今度の法案の三条の二項で採用された者と既に職場におる職員との関係のことを御質問だというふうに受け取って御答弁申し上げますけれども、三条の二項で採用された職員は、原則として正規の試験をパスして公務員の世界に入ってきたという前提で給与の再計算をして給与の額を決めてまいりたいというふうに考えております。 したがいまして、その限りにおいて、既に公務員の世界で働いておる同年次の方との間で原則としてバランスは保てるだろうというふうに思います。 そしてまた、仕事の面においても三条の二項で入ってきた方は専門的な知識、経験を持ってその知識、経験を必要とする職務に従事していただくわけでございますから、既におる職場の職員とは協力、協調関係はもちろん必要でございますけれども、仕事の面で衝突するというか、競合するということは原則としてないだろうと。しかし、同じ職場で働くことが非常に多うございますので、現在の状況でも見られますように、よく連絡をとり合って、協調しながら行政目的を遂行していくように、それぞれの任命権者できちんと指揮していただけるだろうというふうに考えております。
○石田美栄君 私がお尋ねしましたのは三条の二項ではなくて、今まで既に中途採用で入っていらっしゃる方何人でしたか。先ほどお答えいただいたのでしたかしら。そういう採用の方と、この方はもう入れば終身雇用に乗っかっていくわけですね。そういう方の採用と、それから普通にというか、正規の人との仕事の上での人間関係などはどうなんだろうと思いましたので、そういう状況について何かありましたらというか、現状、実情の中であればお聞きしたいと思ったのですが、少しお答えいただけますでしょうか。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 人事院規則の一―二四を活用いたしまして公務の世界に入ってきた方々は多種多様でございます。例えて言いますと、先ほど御答弁申し上げましたように、十二省庁二百八名がおりますけれども、その中には弁護士もおるし公認会計士もいるし、また北海道拓殖銀行がああいうふうな破産をいたしました。そこで勤めておった方も入ってきております。多種多様でございますので、その給与についても一概に申し上げられませんが、それぞれの方が担当していただく職務の質といいますか、職務の程度といいますか、それに応じて給与を決めております。そして、現実の仕事の面において、そういう方々と既におる公務員の方々との間で仕事の執行面において問題が生じたとかあるいは不協和音が生じておるというような話は全く聞いておりません。
○石田美栄君 これ最後の質問というか御決意のほどをお伺いしたいのですが、先ほどもお尋ねしたことに関連いたしますが、人事院規則一―二四に基づく民間人の採用、またこの法案の第三条二項の拡大運用や、あるいは悪用というふうな言葉を使うと失礼かと思いますけれども、そういう懸念も将来的には持たれるのかなと思います。ですから、しっかりとした採用計画、公正な手続による選考、採用、そういった面で人事院のチェック機能が非常に重要になってくるというふうに思います。 というのは、そんなことは絶対ないんだとおっしゃるかと思いますが、私、これ一連で見たときに思いましたのは、これは国ではありませんけれども、地方などでは、例えば県のレベルでいわゆる正規の県の職員になるのは非常に難関でございます。しかし、外郭団体が幾つもできまして、そういうところに採用されれば県の職員と全く同じ給与で仕事も似たような、そういう場面がたくさんございます。そして、現実にはそういう職場は県の職員とか重要な人たちの子弟の職場の確保という、こういう実態が恐らくどこの県にもあるのかなと、地方自治体にはそういう状況がございます。 ですから、運用の仕方によればそういう不公正を地方では感じる場面が日常生活の中でもよく話題に出てまいります。ですから、特に日本の場合、権力の交代がない状況が続いておりますから、考えられないようなことが長く続くとあるということが非常に頭にありまして、このように次々制度ができて運用も広くなってまいりますと、先ほど申し上げたような人事院の役割をしっかりしていただかなければというふうに思いますので、総裁のこういう一連の制度への御決意をお伺いしたいと思います。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 御懸念は大変重要な点に関する御懸念だと思います。そういうことがあってはならないというのが現在の公務員法制の骨格を形成しているわけでございまして、したがいまして、特定の勢力とか特定の圧力によって公務員が採用されるとか不採用になるというようなことがあってはならないということで、中立機関である人事院に試験を実施する権限が与えられておる、そのように理解いたしております。 人事院が創設されましてから五十年ばかりになりますけれども、その五十年間において人事院はそういうみずからに与えられた使命というものをきっちり認識して今まで仕事をしてきたというふうに思いますし、それに関して批判されたこともございません。この法案が成立いたしましても、そういうような懸念が生じたりそういう指摘を受けないように、人事院としては心して執行に努めてまいりたいというふうに思います。
○石田美栄君 途中急ぎましたからまだ時間が少しありますけれども、この次、千葉議員の方に。
○千葉景子君 今、同僚の石田委員の方からも、この法案についてのさまざまな問題提起がございました。私も今の議論を聞かせていただきながら、どうもこの公務員の採用ということについて、この間継ぎはぎ継ぎはぎといろいろな手だてをしてきたなという、そういう感じがいたします。どれほどこれまでのいろいろな制度がきちっと検証され、そしてこれからの将来のあるべき公務員像といいましょうか、公務のあり方、こういうものを考えた上でそれぞれ整合性を持って制度がつくられてきているのか、私の単純な頭ではなかなかまだ十分に整理し切れないという部分もございます。 今回のこの任用制度も、例えば本当に正規の試験を受け、そして意欲を持って公務に携わっている、そういう皆さんがせっかくのその持てる力を発揮する機会がこの制度によって何か奪われたり制約を受けたり、そんなことになってはせっかく頑張っておられる皆さんの意欲も損なわれてしまうということになるわけですし、それから、なかなか部内での育成が難しいという部分にこの制度を適用しようということではありますけれども、それが逆に人材の育成をある意味では停滞させてしまったりとか、そういうことになっては結局この制度の意味が半減されてしまうわけです。 そういう意味では、今、人事院の総裁からも御決意がございましたけれども、やはり内部で頑張る皆さんの意欲もしっかりと考えながら、そして本当に公務に適切に効率化を図るという趣旨を念頭に置いた運用というものをぜひお願いをしておきたいなと、私も率直に思うところでございます。 そして、ちょっとそういうことに関連しながらですが、前回もお聞きをさせていただきましたけれども、どうもそういう意味でのこれからの公務員のあり方あるいは公務の構造のあり方、こういうものがどうもいま一つきちっとした理念みたいなものがまだつくられていないのではないか。そうなるとやっぱり働いている人も何となく不安になったり、こういう採用制度ができてくるといずれは自分も首が危なくなるんじゃないかというような不安も持たれたりするんじゃないかというふうに思うんですね。そういう意味では、できるだけこれからの将来こういうふうに進んでいきたいということなどをこれから示していくことが必要じゃないかと思うんです。 そういう中で、一つはこの法案ができました。長官に前回もちょっとお尋ねして、時間がなかったものですからなかなかかみ合わなかったんですけれども、中央省庁改革基本法で、公務員制度の改革というものについても具体的にこういう点を検討しなさいということで四十八条に挙げられているわけですね。 特に、私も感じますけれども、人材の一括管理というような問題、あるいは退職管理の問題、あるいは立案機能と実施機能、そこをきちっと分離をした上での対応とか指摘をされているんですけれども、いずれにしてもこういう問題が全くはっきりと見えてこない。今度の任期つきの任用ということで、なるほどそういうことも一つ取り入れたんだなということはわかるんですけれども、何か全体像みたいなもの、将来像、こういうものが見えてこないわけです。 どうなんでしょうか、この辺は、例えば省庁再編はもう来年から実施をされるわけです。それの器の中身の方を動かしていく公務員の制度というものについて一体どういう考え方、あるいは具体的に制度、システムをつくっていくのかということ、今後どういうふうにこれをまとめていかれるんでしょうか。どのあたりまで、何年ぐらいかけてとか、どういう段階でその全体像を明らかにする、こんな手順とかは考えておられるのでしょうか。 長官、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(続訓弘君) 千葉議員の冒頭の御質問は、私は一番重要なテーマだと思います。生涯公務に携わり汗を流そうという意欲がある人に対していろんな制度を持ってきて、結局その意欲を阻害するようなことになっては困る、そのことを心しなさい、こういう御質問の趣旨だったと存じます。そして同時に、これからのいろんな多様な変化の中で公務員制度のありようをどう考えるのか全体像を示せ、こういう御質問でございます。もっともな御質問だと存じます。 この問題につきましても、実は先日も申し上げましたけれども、八月四日に森総理から、公務員制度の全体像について、あるいは改革の方向について十分検討せよ、こういう指示がございました。また一方、与党では、今、総理の指示も含めながら活発な議論をしておられます。私どもとしましては、今月末を目標に行政改革大綱をお示ししようと、こんな中で今の問題に対しても対応させていただきたい。 先ほど人事院総裁も御答弁をされましたけれども、基本はやはり今の職員の新規採用制度が基本である、そしてまた同時に、研究職、大学に対する教員の特例だとか、あるいは一般の専門的な途中採用だとか、あるいは官民交流法だとか、あるいは今御審議いただいております任期付採用制度だとか、そういう一般の制度に足らざるものを補っていく、こういう制度がもろもろの途中採用制度だと存じます。 しかしながら、基本はあくまでも今までの公務員制度が基本になり、そしてそれを補う形で今申し上げたような諸採用制度が採用されている。そして、その全体像についてただいま申し上げたような最終的な議論を深めていきたい、こういうふうに思います。
○千葉景子君 現在の公務員制度が基本になるということでございます。 そこで、この間もちょっと触れさせていただいたんですけれども、今、定数を削減する、それから全体の定員を減らしていこうという中で、十年間で定員を一〇%削減すると。それを新規採用者を減らして削減を今始めているわけですけれども、たしかことしの採用についても大分減少しております。この間その状況が出ておりましたけれども。 こういう形で削減を続けていくとすると、十年間で一〇%減らさなきゃいけないわけですから、そうすると、毎年新規採用者を減らすことでこの十年間一〇%という目標を達成しなければならないとすると、新規採用者を従前の大体六割ぐらいに減らさないと十年間で一〇%の削減というのは実行できないわけですね。これを今度は逆にやっていきますと、率直に言って、平均年齢がぐっと上がっていく、上が厚く、そして、若く、これから頑張ろうという人の層が少なくなっていく。 この間も、これも出ておりましたけれども、省庁再編でスリム化をしようと言ったら、上の方が厚いものですからポストがたくさん必要だということで、課長は減るけれども、また参事官、管理官、計画官と、いろいろつくらなきゃならなくなったみたいな話も出ている。こういう層が非常に不均衡になっていく可能性が強いと思うんですが、この辺の見通し。 そして、やはり公務員制度の中で若手の皆さん、これから意欲を持って頑張ろうとする皆さんにも大いに頑張っていただくような、そういう基盤もつくっていかなきゃいけないとすると、こういう削減の仕方というのは一体どうなんでしょうか、その辺の見通しとか、お考え方をちょっと聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(続訓弘君) 今の御質問も非常に重要な御質問であります。 確かに、高齢社会を迎え、高齢者の雇用を推進していくことは官民共通の課題であり、公務部門におきましても再任用制度の適切な運用や早期退職慣行の是正は重要な課題でございます。このために、今後は、御指摘のとおり公務部門において高齢者の割合がある程度増加することは、これは避けられないものであろうと存じます。 このような状況のもとで組織の活力を維持していくためには、高齢者の知識、経験を最大限に活用することや、能力、実績主義等による人事管理の徹底などにより、公務員制度改革を総合的に進めていく所存であります。 いろいろ御心配の点はございますけれども、委員自身もお触れになりましたように、十年間で一〇%、そしてまたさらには十年間で二五%の純減を目指していくというのが政府の公約でございます。そうだとすればなお一層、今御懸念の点は膨らむわけでありますけれども、それらに対しても、一つは公務員制度全体の問題として議論をさせていただきますけれども、同時に、そういう二五%の削減を目指す枠をはめられているものですから、そのためにはどうしても避けて通れない課題、その中でいかに活性化を図っていくのか。そしてまた、新規採用の枠を広げていくのか。そしてまた、今御懸念のような事態にならないような状況をつくり出していくのかというのは非常に重要な課題だと私どもは受けとめており、これから懸命にその方策について検討させていただきたい、このように思います。
○千葉景子君 今、長官もお触れになられましたけれども、再任用制度の導入とか、それから天下りを防止するという意味でのこれまでの早期退職慣行というものを是正していく等の問題、それぞれ意味あるいは理由があるわけですね。ただ、それぞれのものを組み合わせていくと、なかなか本当に削減、あるいは公務員の本当に適切なあり方というものにスムーズに軟着陸といいますか、ソフトランディングする、やっぱりある程度の年齢になりましてから、今一般の企業社会でもそうですけれども、例えばリストラによって退職を余儀なくされたり、あるいは中高年になりましてからいろいろな転職をせざるを得ないというようなことになると、これは大変厳しいものでございますよね。そういう意味では、そういうことが決してあってはならないし、さりとてやっぱりこれからの行政のあり方ということを念頭に置きますと、これは相当な工夫といいましょうか知恵を出さないと、なかなかうまくいかないのではないかという感じもいたします。 そして、今度の任期つきなどによって、中での本当に人材の育成みたいなものが阻害されるようなことになっても困るわけですし、私もこう言いながら、それじゃおまえいい考えを出してみろと言われましてもなかなかここは難しいところなんですけれども、ぜひ一人一人の皆さんの身分やあるいは意欲、そしてこれからの日本の社会の将来にもかかわってくるということでもございますので、ぜひそのあたり、早く全体像を出していただいて、そしてみんなで議論ができる、そういうことも必要ではないかというふうに思いますので、きょうはそんなところを指摘させていただき、要望をいたしまして、時間ですので質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○風間昶君 公明党の風間です。 まず、今回の法案は、官民の人事交流に当たってネックになっていました待遇面での官民格差、すなわち年功序列制に基づいて通常職員の給与体系が民間の給与体系にそぐわなかった面を是正するという点で、より弾力的あるいは実力主義的な制度を導入するものとして大いに評価はできるものですが、官民の職務領域の違いから、おのずと公務員の給与には上限がありますけれども、私は、この任期付採用者にとどまらず、むしろ広く一般職員にも、実力主義というかあるいは成果主義といった、そういうことに基づいたお給料の面でのインセンティブを与えていくということが大事ではないかというふうに思うんです。 そうでないと、依然この官民の給与格差が大きいという状況にあって、例えば大蔵省や通産省の上級官僚がベンチャー企業を立ち上げていくというように、優秀な人材がどんどん民間に流出する事態になってしまう。それはそれで一面的にはいいんだけれども、そういうことを考えると、人事院に成功報酬型のインセンティブを検討することも含めて、一般職の職員の給与体系についてどういうような改革をこれから考えておられるのか、お考えを伺いたいと思います。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 公務員の給与というものをどのように定めていくかというのは、実は易しいようでかなり難しい問題でございます。 今度の法案でも、三条の一項で採用された者については特別な俸給表を準備して、その能力とその職務というものに対応した俸給体系というものを御提示申し上げておりますけれども、それとは別に一般的にということでございます。 現在、一般的に申し上げましても、実は既に期末・勤勉、特に勤勉手当の成績率とかあるいは特別昇給制度とか、そういうものがございまして、そういうものをフルに活用していただくと、かなりな能力に基づく、成績に基づく給与配分ができるような仕組みになっております。それを各任命権者、具体的に申し上げますと各大臣がしっかり認識して運用していただくということが、私たちから申し上げますと一番重要なことじゃないかというふうに思います。 しかし、それにプラスいたしまして、現在の公務員の俸給表とか俸給体系というのが今のままでいいかということになりますと、民間企業におきましても俸給体系、給与体系のあり方について見直しております。公務員の場合と民間企業とは同じ労働市場で人材の獲得競争をしておりますので、この民間企業の動きというのを我々は無視することができません。したがいまして、公務員の現在の給与体系というものが年功序列的だということが指摘されておりますので、その面を含めまして、いかにして成績、能力というものを給与面に反映させていくかということについてことしの人事院の給与勧告の際の報告の中でも申し述べましたけれども、そういう前提で現在給与体系のあり方について議論しております。 これはできるだけ早く全体像というものをお示しするということにしたいと思いますけれども、まず各省の任命権者が、そして各労働団体というそういう方々と十分意見を交換しながら、そして給与体系でございますので急激にというわけにまいりませんけれども、やはり各職員の納得を得ながら、今おっしゃるような成績主義、能力主義というものが十分に反映されるような仕組みというものも考えていかなきゃならぬということでございましょう。
○風間昶君 一般論でお答えいただきましたけれども、ぜひ今おっしゃった、ある意味ではこういう考え方だということの具体性を持った改革に早期に取り組んでいただきたいというふうに思います。 次に、ある企業からの出向者が許認可などを扱う部署に配属されている場合に、関係する事業者あるいは競合する事業者に対して恣意的な判断が行われるといった懸念を払拭できないので、事業者から官公庁への出向者の現状について毎年度情報公開してほしいという経団連からの要望を私どももいただいたわけでありますけれども、公務員の方は出向するときには厳しい審査と情報公開があるんだから、民間から今度役所へ出向するときも同じようにしてほしいという趣旨だとも承っているわけでありますけれども、この対応については総務庁としてどうされるのか。具体的に答弁を願いたいと思います。
○国務大臣(続訓弘君) 民間人材につきましては、平成十一年八月現在で、常勤職員が百二十六名を含む三百二十九名を職員として受け入れているところでございます。 政府部内に民間人材を受け入れる際には、官民癒着などの批判を招かないよう、その透明性を確保していくことが重要であるとの観点から受け入れ状況の公表を行っているところでございまして、今後とも民間人材の受け入れの透明性の確保に御指摘のとおり努めてまいりたいと存じます。
○風間昶君 その際、例えば配置する先だとかあるいは男女のあるべき出向していくあれだとかという、いわゆる男女雇用機会均等の観点とかなんかも入り込んでいるんでしょうか。
○政府参考人(中川良一君) 民間からの受け入れ状況の公表につきましては、続大臣から強い御指示がございまして、私ども平成十一年八月十五日現在の数字をことしの春に公表したわけでございますが、その際には、マスコミ等からの要望も非常に強かったものですから、配属されている部局にどういった企業から来ておるのかということも含めて公表をいたしたところでございます。ただ、男女の別についてということは特に調べておりません。
○風間昶君 ちょっと観点を変えて、地方自治体についても人事交流が行われているわけですけれども、自治省行政局の行ったアンケート調査によれば、実施されている形態というのは、単独の市町村間、あるいは複数の市町村間での相互の人事交流が中心であって、それが合わせて全体の九〇%ぐらいを占めているという結果のようであります。そして、なおかつ人事交流が、受け入れもそれから派遣も一人という市町村が半分を超えておりまして、五人以上というふうに答えていらっしゃる自治体は全体の二%ちょっとぐらいしかない。人事交流の対象となる職種も一般職が四割で最も多いようです。 地方自治体の一般職にあっても、人事交流というのはいろいろな類型があると思うんです。地方と地方、地方と国、地方と民間、こういう形で類型はあるにしても、もっと民間と地方との相互理解を深めるということが組織の活性化にもなり、人材の育成にもなっていくということで重要だと思いますけれども、自治省はどう考えているのか、考え方について伺いたいと思います。
○政府参考人(木寺久君) 地方公共団体におきましては、人材育成の一環として民間企業への派遣研修や、国及び他の地方団体との人事交流に取り組んでいるところであります。 人事交流の推進につきましては、自治省といたしましても重要な課題と考えているところであり、地方公共団体の行政改革推進のための指針というものにおきましても、職員の意識改革や幅広い見識を身につけた職員の育成等を図るため、地方公共団体相互間や民間との人事交流の推進について積極的に検討することを地方公共団体に要請をしているところであります。 自治省といたしましては、今後とも地方公共団体に対しまして、民間企業への派遣研修や、国、地方公共団体との人事交流の促進など人材育成に関する助言や情報提供を行っていきたいというふうに考えているところであります。
○風間昶君 わかりました。 十月号の人事院月報というのを見させていただきましたけれども、「国家公務員死因調査にみる職員の疾病動向」という職員局の課長さんが書いたペーパーがありまして、要するに一般職の国家公務員のメンタルヘルス対策というか事業について伺いたいと思うんです。 人事院のまとめによりますと、平成十年における一般職の国家公務員の死亡者総数は九百四十人、そのうち、これは結構多いんですが、自殺者が百二十四人、一三・一%を占めております。極めてこれ比率が高いというふうに私は思うんですが、ちなみに、一般国民と同じく第一位ががんで、第二位が心臓病で、普通は三番目に脳卒中が来るんだけれども、三番目に自殺が来ているという平成十年度の統計データです。 業務が複雑化してくる、あるいは高度化してくる、あるいはまた人間関係でストレスが予想以上に過重になってきているというふうに推察できるわけです。せっかく能力がありながら、そういうみずからの命を絶ってしまうというのは、本人も家族もそうですし、国家にとっても、国にとっても人材が喪失するということにほかならないわけでありまして、なかなかこれは難しい部分があるんですが、上司がどこまで気配りできるかとか、あるいは職員間でのいろんな問題もあると思うけれども、自殺者をなくすこと自体、大変難しい問題ではあります。 公務員全体についていろんな対策を打たれていると思いますけれども、ここでもやはり、この平成六年以降増加傾向を見せている自殺に対してはメンタルヘルス対策の一層の推進が急務と考えられているというふうに、じゃメンタルヘルス対策、何をやっているのかなという、それには、さらに一層の推進というふうに課長さんはおっしゃっているんだけれども、人事院全体としてメンタルヘルス対策についてどうお考えか、伺います。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 余り議論されない、非常に重要な問題の御指摘だと思います。 このメンタルヘルス対策というのは、昭和六十年ごろから公務員の人事管理上の重要な問題だということが関係者の間で議論され始めました。そこで、人事院は昭和六十二年の七月にメンタルヘルス対策指針というのを出しまして、各省庁に注意を喚起するとともに、技術的な指導援助というものを始めました。そして、専門家によりまして指導委員会というのを設置いたしまして、その指導委員会の助言に基づきまして各省庁を特に強く指導することを始めたわけでございます。もちろん、講習会をするとかあるいは研修会をするとか、各省庁にメンタルヘルス対策の専門的な職員というものを配置していただくようにお願いしていくとか、そういうことを始めました。 ところが、今、先生がお話しになりましたように、徐々にこの自殺者というのがふえてきております。特に平成十年ごろから、それまで百人前後で推移しておったんですけれども、十年ごろから百二十人ぐらいになってきておるということでございますので、私たちは各省が共同で利用できるメンタルヘルス相談室というのを人事院の各ブロックの人事院の事務局に設置いたしまして、各省の職員に利用していただいております。 北海道とか東北とか、関東、東京都、本院にももちろんございますが、そういうことを進めておりますけれども、いずれにいたしましてもこの問題というのはできるだけ早く職場の管理者が実情を把握して、そして把握したところで専門の精神科医とかカウンセラーというものにつないでいくということを、非常に円滑に連係プレーをしなければ効果が上がらないだろうということで、私たちの方は今そういう意識で各省庁に話をしているところでございます。 せっかくの御指摘でございますので、一層私たちも努力してまいりたいというふうに思います。
○風間昶君 終わります。
○阿部幸代君 日本共産党の阿部幸代です。 法案には重大な懸念を抱きますので、法案の内容に即して質問いたします。 既に任期つきが導入されている大学教員、試験研究機関の研究者を除いて、今回一般職のすべてを対象とするんでしょうか。
○政府参考人(中川良一君) 今回の法案では、広く一般職すべてを対象ということでございますが、ほかの制度で任期つきの制度が既にある研究公務員でありますとか教員というようなものは除いておりますが、それ以外は一般職全般に及ぶということでございます。
○阿部幸代君 一般職の職員というのは、行政職だけではなくて、例えば税務職、税務署の職員ですね、それから公安職、警察官、刑務所の職員、医療職、病院の医師や看護婦など、幅広い職種が対象となるということになります。 具体的にお聞きしたいんですけれども、看護婦や税務署の職員は専門的な知識、経験が必要ですね。看護婦や税務署の職員も今回の法案、任期付採用の対象となるんでしょうか。
○政府参考人(中川良一君) 先ほど申し上げましたとおり、今回の法案では採用できる官職を特に限定しておりませんので、法律上排除はされないということでございますが、もちろんこの法律の要件でいろいろ定めてございますが、そういった要件に合致するような場合にそういう可能性は否定されていないという意味で対象になっておるということでございます。
○阿部幸代君 要件に合致する場合というのがどういうふうなときなのかが問題になると思うんですが、例えば看護婦や税務署の職員の場合、具体的にどういう場合に任期つきの採用が行われることになるんでしょうか。
○政府参考人(中川良一君) 今回の法案は、特に外部からの人材を登用して、その知識、経験でありますとか識見でありますとか、そういうものを活用して仕事をしていただくのにふさわしいようなケースを想定しておりますので、いわゆる通常採用されて部内で育成された者が対応できるようなそういうポストには、一般的にはそういうポストにこの制度で採用するということは想定されておらないということでございますので、あくまでそういった部外の専門的な知識等を活用する必要がある場合ということで限定はおのずとあるということになります。
○阿部幸代君 結局、法案の第三条ですね、ここで言う場合に該当すると各省庁と人事院が判断すれば幅広くいろんな業務に任期付採用ができるということになるわけですか。
○政府参考人(中川良一君) あくまでも法律の要件というものがございますから、その要件に合致しているかどうか、そこは人事院の承認という手続が間にあるわけでございますので、この法律の趣旨に沿って、かつ要件としても満たしておるというふうに認められたケースだけに限定はされるということになります。
○阿部幸代君 つまり、第三条という場合に該当すると各省庁と人事院が判断すれば、結局幅広くいろんな業務に任期付採用ができるということになっていくんですね。 人事院にお聞きしたいんですけれども、これまで常勤の職員については任期を定めない採用が原則で、任期付採用は例外的とされてきたんではないでしょうか。
○政府特別補佐人(中島忠能君) おっしゃるとおりでございます。
○阿部幸代君 人事院規則八―一二第十五条の二では、「任命権者は、臨時的任用及び併任の場合を除き、恒常的に置く必要がある官職に充てるべき常勤の職員を任期を定めて任用してはならない。」とされ、任期付採用は三年以内に廃止される官職につける場合など例外的にしか認められていません。 念のためにお聞きしたいんですけれども、人事院規則八―一二第十五条の二で、「任命権者は、臨時的任用及び併任の場合を除き、恒常的に置く必要がある官職に充てるべき常勤の職員を任期を定めて任用してはならない。」とされた趣旨は何ですか。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 先ほどから御答弁申し上げておりますように、やはり行政の安定性、中立性ということが背後にある規定だというふうに御理解いただきたいと思いますけれども、先生が御懸念されるのは、結局任期付職員というものが公務員の世界で多くなって行政というものが少し安定性を失うんじゃないか、中立性を失うんじゃないかという、そういう御懸念だと思いますけれども、先ほど私は他の委員に御答弁申し上げましたように、そういうことにならないように人事院はこの法律の執行に当たって十分留意してまいりますということでございます。
○阿部幸代君 念のために、「逐条国家公務員法」では、臨時的任用、併任といった特例的任用を除いた正式採用により恒常的な官職に職員をつける場合、その者の身分を不安定にするような期限を付することは、職員の身分を保障し、職員をして安んじて自己の職務に専念させる上で適当ではないとの趣旨による、こういう説明があります。つまり、国民全体への奉仕者として日本国憲法を遵守して公平に職務に専念するという、こういう公務労働を保障するためのいわば裏づけとして身分の保障があったんだと思いますね。これが大原則なんだというふうに思います。 政府は、これまで一般職の国家公務員について、大学教員、国立試験研究機関の研究者に任期付採用を実施してきています。今回はこれをさらに拡大して、公務の幅広い分野に任期付採用ができる仕組みをつくるものというふうに言えるんですね。 今回のように、特例法という形で任期付採用を広げていけば、結局、例外が例外でなくなるんじゃないかと思うんですけれども、違いますか。
○政府特別補佐人(中島忠能君) これは疑えば切りがないということでしょう。私が御答弁申し上げていますように、そういうことがないと、人事院といたしましては国家公務員法の基本精神というものを守っていかなきゃならない、そういう使命を負っている役所でございますので、今、先生がおっしゃるような御懸念が生ずるような運用というものはしないつもりでございます。
○阿部幸代君 どうも懸念を払拭できないのですけれども。 既に任期付任用が実施されている国立の試験研究機関を見てみますと、任期付研究員の採用は、総務庁の統計報告によりますと、九八年一月、十八人、七月、五十二人、九九年一月、八十一人、七月、百二十九人、二〇〇〇年一月、百四十三人と、確実にふえているんですね。 通産省の工業技術院傘下の十五の研究所を見てみますと、九七年十月、八つの研究所に十五名が採用されたのを皮切りに、昨年九月一日現在で十三の研究所に九十七名が在籍しています。つくば市内の八つの研究所にもっと限定して見てみますと、ことし四月の新規採用研究者七十名のうち終身雇用された人が二十四名なのに対して、任期付採用が四十六名、六五・七%の比率に上っているんです。 結局、五年以内に終了する予定の研究業務で高度の専門的知識、技術等を必要とする研究業務と限定的な言い方をしていながら、実際には終身雇用に比べて不安定な採用が多数になるということでしかない、そういう実態が現に生まれているわけです。やっぱりここが心配なんですね。 結局、一般職の任期付採用を広げていけば、やはり例外が例外でなくなり、公務の継続性、安定性の確保が揺らいでしまう。今の先行して実施された試験研究機関の研究職の任期付採用の推移を見て、そういう懸念を払拭することができないのです。その懸念はないとおっしゃいますか。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 今、先生がお話しになりましたといいますか、指摘されましたその試験研究機関における任期付職員の数でございますけれども、今資料は持っておりませんけれども、恐らく任期付研究員法が施行されまして、それに基づいて若手育成型の研究員を採用するという道が開かれております。それで、採用されておりますのが現在二十六機関で百三十七名おりますけれども、その数が非常に大きく影響しているんじゃないかというふうに思います。 この若手育成型といいますのは、研究員として将来伸びる素質を持っておると、そういう人を採用いたしまして、試験研究機関で立派な研究者に育てていくということでございますので、任期付研究員として採用するにはそれなりの合理性があるというふうに私たちは考えております。その数が今、先生がお話しになりました中で非常に大きなウエートを占めているんじゃないかというふうに思います。
○阿部幸代君 若手育成型とおっしゃるんですけれども、採用されたこれらの人たちは必ずしも任期付採用がいいということで応募してきているわけじゃないんですね。たまたまそれしかないからと。待遇の面でも必ずしも優遇されているわけではなくて、ボーナスなども七割ですか、そういうことで年間平均するとそんなに終身雇用の人と変わらないし、むしろ低い場合も出てきているそうですよ。やはり終身雇用に比べて劣悪な条件が押しつけられていると、そういうことです。 私、もう一つやっぱり懸念を払拭できないというのは大学の実態なんです。大学教員に任期付採用を導入することについては、そもそも大学というのは長期間を要する基礎研究を中心に進めているところですから、大変懸念の声と批判の声が上がりました。私も当時文教委員会にいまして、ですから、この法案に反対しました。実際、その後の推移を見てみると、任期付制を導入している大学はやっぱりどんどんふえているんですね。平成十年に十四校であったものが十二年には五十四校、それで最新のデータによりますと、五十二の大学で五百九十五人が任期つきで採用されているんですね。 やっぱり公務の継続性じゃありませんけれども、基礎的な研究というのはそもそも長期間を要するそういう仕事であるということ。最近、白川先生がノーベル賞を受賞なさっていますけれども、あれを見ても、大学というのは本当に基礎的な研究を地道に進めるところですね。そういうところにこういう短期間の実績を期待するような任期つきをふやしていくということは本当に私は危険な動きだなというふうに思っていて、それは本当に流れになっていますからね。実際に大学でも懸念をするわけです。これが公務の分野に広げられるということは、公務の継続性、安定性という、おっしゃるとおり、そこにやっぱり危険をもたらすというふうな懸念を払拭できないということです。 次の質問に移りますが、次の懸念というのは、中途採用ではできなかった任期によるいわば自動解雇の乱用、これへの懸念です。既に公務にはいろんな形で民間の人材が採用されています、先ほど来の質疑応答でも明らかなように。 人事院にお聞きしたいんですけれども、九八年三月に公務の活性化のために民間の人材を採用する場合の特例に関する人事院規則が制定されて、専門的知識、経験を持つ民間の人材が採用されているということですが、どういう人がどれだけ採用されているんでしょうか。
○政府参考人(上村直子君) 平成十二年七月一日現在で、実務経験を有する弁護士の方あるいは公認会計士の方、それから金融の専門家など十二省庁で合計二百八名の方が今、先生のおっしゃいました規則一―二四によって中途採用という形で採用されております。
○阿部幸代君 ということですから、この中途採用の制度を活用すれば、弁護士さんとか公認会計士さんとか専門的知識、経験を持つ方の公務への登用も行えるのではないかというふうに思うんですが、なぜ新しい制度が必要なんでしょうか。
○政府特別補佐人(中島忠能君) それは、三条の一項と二項をよくごらんいただければそのことが法文の中に書いてございます。公務の仕事の中では、専門的な知識、経験あるいはすぐれた見識というものを要する仕事がございます。しかし、その仕事の中には、一定の期間でやり上げることができる仕事が結構多うございます。そういうような仕事に携わる職員というものが部内にいない、あるいはまた部内にいるけれども他の仕事に従事していると、そういう場合にはその期間に限って任期つきの職員を採用していこうじゃないか、そのことによって公務の能率的な運営というものに寄与するという考え方でございまして、この三条の一項と二項をごらんいただきますと、任期付職員制度というものを導入する趣旨がきちんと整理されているというふうに思います。
○阿部幸代君 ただ、一般職全体に広げるという、公理論上あるということがやっぱり懸念の大もとにあるんですね。 それで実際に、総務庁人事局監修の公務員制度調査会の「新たな時代の公務員制度を目指して」という、こういう本があります。その資料を見ますと、中途採用制度の問題点が挙げられていまして、その一つとして、公務員は身分が保障され解雇が難しいため、能力が相当明らかに実証されない限り採用側は中途採用について慎重と、こういう指摘があります。解雇が難しいため中途採用について慎重、言いかえると解雇が容易にできるから任期付採用となるんですね。つまり、任期つきになれば解雇が自動的にできて便利だということになるんですか。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 総務庁のその解説というのがどういう趣旨でどういうふうに書かれているか、また総務庁の方から答弁があると思いますけれども、解雇が容易になるというか解雇を容易にするために任期付制度を導入するという、そこまでとにかく理解というか誤解されますと、私たちはなかなか説明が難しくなってくるんですけれども、やはり先ほど申し上げましたように、公務の中にいろいろな仕事がある、その仕事というものは有期限の仕事も結構あるじゃないかと。そういうものに対応していくために、専門的な能力、知識が必要な場合にそれにふさわしい方を登用していくということでございますので、余りそういうふうに誤解されますと、ちょっと私たちも答弁するのが非常に苦しくなりますけれども、これだけ御説明申し上げますともうわかったというふうにおっしゃるんじゃないかというふうに思いますけれども。
○政府参考人(中川良一君) 今御指摘のありました資料はちょっと今私の頭の中に残っておりませんけれども、ただ公務員制度調査会の中でもいろいろ議論していただきまして、現在の公務員制度がそうであるように、今後も基本的には新規採用者を部内で育成していくという形が公務員の中の骨格になるということでは皆さん一致しておったわけです。 ただ、公務員の世界が非常に閉鎖的になっておるということ、それから一般的にいえば、雇用の流動化が進むという中で公務員の世界にも今後は中途採用というようなことでいろいろな形で人が入ってくるということを想定した上での議論ということもございましたし、それからまさに今回の法案に結びついておるわけでございますが、民間から人を採るときに、民間の人も来やすいような形態ということで考えれば任期をつけた採用というようなことも手段としてあり得るのではないかというような議論がございまして、御指摘の資料は、いろいろな見方がある中で、一方ではこういう見方もあり得るというような形で整理したものではないかというふうに思います。
○阿部幸代君 やっぱりそういう言い方をなさっているということは懸念を払拭できないんですよ。解雇が難しいため中途採用について慎重だ、それで新たな任期つきを導入することになったんですと、そうおっしゃいましたから。そうすると、解雇が容易にできるから任期つきの採用ということになるんですね。一般職に広げていくということだからこそやっぱり心配なんですね、解雇が容易だから。いわば自動解雇の乱用、ここに懸念を大いに抱きます。 念のためですが、今後、任期が定められていない中途採用制度はやめて任期が来れば自動的にやめていく任期制にかえていくということじゃないですね。
○政府参考人(上村直子君) 今回の法律によりまして任期を定めて職員を採用することができるという制度ができましても、中途で採用する今の規則一―二四も当然併存をして今後も続けていきたいと思っております。
○阿部幸代君 次の懸念というのは、公務の分野にあってはいけない政治的、個人的情実任用への懸念です。法案第三条では、人事院の承認を得て、選考により任期を定めて職員を採用できるとしています。 このことに関連してですが、報道によりますと、内閣府の企画調整部門のスタッフ約五百人のうち、百人程度を企業や大学などの研究機関から起用する方針で官邸と経企庁の二ルートを中心に人選を急いでいるとか、内閣府に属する総合科学技術会議の常勤スタッフの人選を経団連に依頼し、民間企業の研究員ら五人が三年の任期で起用される予定、経済財政諮問会議の事務局に採用される約十人についても、経企庁の審議会や研究会の委員経験者を中心に人選を進めているということです。 法案がまだ成立していないうちから人選は進んでいるんですか。
○政府参考人(中川良一君) もちろん正式の任用ということでございますと、この法律に基づくものはこの法律が施行された後でなければできないのは当然でございますが、ただ私ども政府部内で考えておりましたのは、この制度はもともと明年の一月六日に発足いたします新しい省庁体制の中で、なるべくそういった民間の方の知恵もかりながらいろいろ新しい仕事に取り組んでいこうというようなことで、発足と相前後してそういう人材を登用したいという各省の意向もございましたので、人事院の方とも御相談申し上げまして、大体制度の骨格はこんなようなことになるというような説明をことしの夏ぐらいから各省庁に対して行いまして、民間の方に来ていただく場合には、公務の中の異動と違いましてある程度の時間がかかるということもございまして、事前の事実上の準備を各省庁が現在しておるという状況かと思います。
○阿部幸代君 国家公務員法第三十三条では、職員の任用は、その者の受験成績、勤務成績またはその他の能力の実証に基づいてこれを行うとして、成績主義の原則を定めています。三十六条では、職員の採用は競争試験を原則とし、選考は例外的なものとされています。それは大事な、政治的、個人的な情実任用を排除するためだと思うんです。 お聞きしたいんですけれども、内閣府や各省庁の事務局スタッフなどに民間人の登用が進められれば、政府の意向に沿った情実任用が行われる心配が当然出てくるんですけれども、それはどうお考えになりますか。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 先ほどの御質問にもお答え申し上げましたけれども、選考採用するに当たって、この三条に書いてございますように人事院の承認というのがかかっております。その承認をする際の人事院のチェックポイントの一つが、今のような情実採用というんですか政治任用というんですか、そういうものがあってはならない、その点をやはりチェックしていかなきゃならないということでございます。
○委員長(岡崎トミ子君) 阿部幸代さん、時間です。
○阿部幸代君 具体的にどういう基準で選考を行うんでしょうか。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 第三条第一項とか第二項に書いてございますように、専門的な能力、知識、経験、すぐれた見識ということでございますので、その方の今までの経歴とか、その方の今までの業績というようなものを出していただくということがとりあえず考えられますけれども、やはりその人の能力というものをできるだけ客観的に把握するのに必要な資料というものは十分提出していただくということで、人事院の承認というものを行う際の重要な参考資料にしたいということでございます。
○阿部幸代君 時間ですので。
○山本正和君 今、阿部委員から御質問がいろいろありまして、ちょっとそれに私も関連するんですが、私実は、公務員というのは新しい憲法下につけられた名前でもあるし、新しい憲法下の仕事だろうと思うんです。 ですから、公務員制度が始まったときには国家公務員も地方公務員も含めて大変劣悪な労働環境にあった。そして民間は、いろんなことがあったにしても、やみ給与と言ったらおかしいけれども、いろんな中でとにかく食べていけるだけの、大変国全体が貧しくても保障されておった。保障というのは、実際はそれをやったわけですよね、法律を超えてでも。ところが、公務員の場合はそれができませんから、非常にひもじい思いで昭和二十年代の初期には働いておった。中には本当にまじめな公務員、奈良県の検事ですけれども、絶対にやみのものは買わぬと言って頑張ってとうとう餓死しちゃった、こんなこともあったですよね。 私は、私どもと同じ世代の、昔は役人、役人と言っていたけれども、お役人で、もう卒業した七十代の人をよく知っているんだけれども、東京帝国大学です、旧制の、最後の卒業生ですよ。そうしたら、そのときは上級職からⅠ種に切りかわる前ですか、大変成績がよかったんですよ、東大で、旧帝大ですよ。そうしたら、彼といろんな話をしている中で出る言葉は、上級職試験、昔の高文ですな、出てどうしようかと思ったと。しかし、この国の姿を見て考えたんだと、そして私は文部省を選んだと。その当時は、実は農林省というのが一番輝けるポストだったんですよね。みんな農林省に行きたがった。どういうわけか御想像いただいたらわかると思うんですよね。そこでその人は一生懸命頑張って働いて、地方にも出たりしましたけれども、最後は事務次官もやられたし、それから特に著作権なんか大変な勢いでやった。人間として私はとても尊敬しておるんですよね。その人は、地方へ行ったときでも役所におるときでも背広をかえないんですよ、昭和三十年代ね。お父さんのちんちくりんの背広を着て頑張った、昭和三十年代。 そういう中で日本の公務員が必死の思いで働いてきた。そして、公務員にはスト権もない、いろんな厳しい中でやって今日があると。そこのところを忘れたら大変なことになるんだと思うんですよ。 ですから、いろんなことを言うけれども、日本のいわゆるお役人というか行政職というか公務員は、世界でまれに見るぐらい私は優秀だと思うんです。中には悪いのもいますよ、確かにね。しかし、本当は一般に働いている人は皆立派なんですよ、中央も地方も含めて。その立派な人たちがこの国を支えなかったら、この国はだめになるよと私はいつも言っているんです。 ところが、何か知らぬけれども、マスコミもどこも、私は余り気に食わぬで、マスコミけしからぬと言うと、おまえ、森さんと一緒かと言ってしかられるけれども。そういうふうに、マスコミが何かあおる形で、役人はけしからぬとか先生はけしからぬとかお巡りさんが何とかいうことばっかりやるんですね。それにつられて政府も何かたじたじしてしまって。とにかく、要するに、役所というのは機能が悪いから民間の偉い人に教えてもらったらどうだと。だから、ひとつ民間から知恵をかりてこういうところへ立派な人を入れましょうというふうに聞こえるんですよ、これはひょっとしたらね。 私は、それは非常に危険だと思う。本当は、現在おる中央、地方の公務員が本気になってやったら、別にそんな民間の人から知恵かりぬでもやれるんですよ。妨げている条件は私はいろいろ別にあると思っているんです、本当はね。やろうと思っても長い習慣があって変えられないとかいろんなことがありますよ。私はそういう意味で、これを非常に心配しているんです。 ただし、ここでのこういう総務委員会の議論というのは後に残るわけですから、残る意味で、ここではひとつ、官房長官もお見えですから、人事院総裁が言ったことを政府というものを代表した立場で官房長官もそうですと言ってもらえれば、私は安心するんです。 というのは、これを採用するに当たっては、人事院との協議と書いてありますけれども、人事院の承認がなければだめですよと。ここだけはちゃんと念を押しておきたい。何があっても、そういう人を採用するに当たっては、人事院というのは公平機関なんですよ。そして、いわゆる中央、国家公務員にとってはたった一つの仲裁機関なんですね、公平機関ですよ。その人事院が少なくともオーケーしない限り、どんな偉い人でも採用できませんよと。そこがなかったら、これは私は困ると思うんです。 まず、だから質問の第一点はそこなんですけれども、ひとつ人事院総裁の方から、これはもう人事院として承認しなければだめです、こう言っていただきたいし、官房長官も政府としてもそういう見解でありますと、こう言っていただきたい、これが最初の質問です。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 国家公務員が国民生活の維持向上に非常に重要な仕事をしてきたと、そういう歴史がございます。したがいまして、その国家公務員というのが中立的な立場で、しかも公正に仕事をしていくということが何よりも求められていると思います。したがいまして、こういう制度を導入させていただきましても、その原則というものが崩れるようなことがあってはならないというふうに思います。 そこで、私たちがこの法律に基づいて承認する場合にチェックするポイントが三つございます。 一つは、専門的な知識、経験というもの、あるいはすぐれた見識というものを必要とする仕事がある場合に、その仕事につけようとする人が本当にそれにふさわしい能力を持っているのかどうかということをしっかり確認いたしたいというのが第一のポイントでございます。 第二のポイントは、先ほどから話が出ておりますように、やはり公務員でございますから政治的に中立でなければなりません。したがって、特定の力とか特定の団体の圧力に基づいて採用するということがあってはなりませんので、そういう点も客観的に十分検証して私たちは承認をいたしたいということでございます。 第三番目は任期のことでございますけれども、その任期が適正な任期であるかという、この三点を確認した上で私たちは承認をするというふうにいたしたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) ただいま人事院総裁から答弁がございましたようなことで御納得いただけるものと存じておりますけれども、この任期付採用制度、この制度は民間人材の知識、経験などを特に活用する必要がある、そういう場合に採用の選択肢をふやすものでございまして、実際の採用に当たりましては各任命権者において職員の御心配の士気の低下をもたらさないようにと、こういうことについては適切に対処すると、このように考えておるところでございます。 そしてまた、この制度が導入されますと行政全体がよい刺激を受けて活性化につながるんじゃないか、こういうことも期待いたしておりますので、御理解いただきたいと思います。
○山本正和君 実は、この法案とは直接関係ありませんが、今はもう法律になってそういうふうになってしまったんですけれども、副大臣制の問題ですが、当初は副大臣だとかそれから政務官ですか、そのときにはまださらに次官もつけた格好で百七十名だったか、原案はね、それから民主党案は二百何十名だったかね、国会議員が行政府に乗り込んでいくんだというふうなことが出たんですね。上野官房副長官がそのとき担当しておられたんですがね。こんなものをやったら、私は役所はつぶれるよと言ったんです。役所で一生懸命働いている人たちの上にぽんと乗っかるわけですよ。私も政務次官をちょっとやったことがあるけれども、あれをお守りするのは大変ですよ、本当の話は、役所にとってはね。こんな百人もお守りするような人が来たら、仕事できるかと私は言いたいぐらい。 しかし、そういうふうな中で、何となく私は、今の霞が関の皆さんはだんだん自信喪失しはしないだろうかと。昔は、大蔵省でやるということは、たとえ一番下の仕事をやっておっても天下国家を私が背負っておると思ってやっておった。何かもう大蔵省といったら悪いことばっかりしていると、こういうふうに言われるとか、やれ建設省は一体どうだとか言われる。そんなものに押し流されていくようなことが懸念されてならないんですよね。 そこへもってきて、今度はもうどうも新しい発想は役人じゃできないから民間の活力を入れるんだというふうに聞こえるものだから、そうじゃなしに、二十一世紀を展望して我が国がこれからいろんなことをやろうとするときにはこういう交流も必要ですと。しかし、それをするに当たっては、本来行政というものは行政官が責任を持ってやらなきゃいけないんです、行政はね。それは行政官の責任はきちっと大切にしますよと。国家公務員としてのいろんなものの位置づけを守るためには人事院が絶対一歩も引きませんという中での交流ですよということでせめてやってもらわぬことには、本当の話、もう三十代でこのごろ、Ⅰ種試験を通った人がやめるのがふえたというんです。県庁でもそうですよ、地方へ行ったら。やれ公務員はこうじゃ、ああじゃとばっかり言われているから、もうやめちゃおうかと、こうなっちゃう。だから、本当の行政というもの、国が三権分立している中で行政権が私はあると思うんです。その行政権を踏みにじってむちゃくちゃにしたら、その国は私は滅びると思う。それを守るという意味でも人事院が非常に重要です。 ですから、もう余り時間がありませんけれども、先ほど総裁が答弁されたことと官房長官が答弁されたことをもう少し確認しておきたいんです。したがって、政府は二十一世紀を控えた中でいろんな人を採りたいと、任命権者ですからね、こう思うと。しかし、採るに当たっては、今の公務員制度というものがあるんだから、ちゃんと目付役としての人事院との協議が相調わない場合はできませんよと、人事院との協議ができて初めてこれはできるんですよということぐらいせめてここで確認しておいてもらわぬと、私はどうも心配でならないものですから、それを再度言うんですが。 お二人の答弁の前に総務庁長官、実際に東京都の副知事で大変苦労された経験もおありですから、その点を含めて、人を連れてくるときに公平機関の承認がなければだめですよというぐらいのことはと思うんだけれども、ちょっとその辺、総務庁長官の御感想をひとつお聞かせいただきたい。
○国務大臣(続訓弘君) 山本委員の御経験を通じて国家公務員あるいは地方公務員に対する深い思い、本当にありがとうございます。まさに御指摘のとおりだと私は存じます。 したがいまして、今回のこの任期付採用法案を御可決いただいた暁の具体的な採用につきましては、人事院総裁がおっしゃるとおり、ちゃんとした法律に基づくチェックをして採用させていただくと、こういうことに変わりはございませんので、御心配なく。
○山本正和君 結構です。
○高橋令則君 二、三質問をさせていただきます。 各委員の質疑によりまして大体わかりました。各委員がおっしゃるとおり、任用を厳格にかつ公務員のモラールを落とさないように、そしてまた乱用されることのないようにというふうなるる話がございました。私も同感でございます。それを改めて申し上げるつもりはございません。 したがって、少しグレードの低い話になるかもしれませんが、まず最初に、任期付職員の給与の決定の仕方ですね。基準はこれは人事院の権限になっているわけですね。したがって、その基準の考え方をお聞かせいただきたいと思います。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 先生非常によく御存じですから少し退屈かもわかりませんけれども、御説明させていただきますと、公務員の給与というのは職務給の原則でございますので、その方がどういう仕事をされるか、わかりやすく申し上げますと、どういう重要な仕事、どういう責任の度合いの仕事をされるかということがやはり基本になるだろうというふうに思います。 そして、この場合に、特に高度の専門的な知識、経験をお持ちの方というのは、恐らくその分野でかなり評価された実績をお持ちの方だろうというふうに思います。そういう方を、今申し上げたように非常に重要な仕事に従事していただくわけでございますので、まずは知識の度合い、そして従事していただく仕事の責任とか重要度の度合いというものを区分いたしまして、給与を決定していく基準というものを定めていくというふうにいたしたいと思います。 任期付研究員法で同じような規定がございまして、その前例もございますので、それも参考にしながら、また運用状況というものもよく見ながら定めていきたいというふうに思います。
○高橋令則君 研究員の例があるわけですから、したがって恐らくそれを基本におやりになるのかと思っております。聞いておりますと、そんなに問題があるとは聞いておりません。したがって、おっしゃるとおりでいいと思いますが、ただ幅がある程度、私は逆に厳格ではなくて融通があった方がいいのではないかと、逆にそう思っているわけです。そうじゃないと本当に必要な人が採用できないのではないかという気持ちもあります。そのように考えていただきたいと思います。 その中に業績手当の問題がありますね。これの基準はどういうふうに決めるお考えですか。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 現在、法案の中に一カ月分の給与ということで、額そのものは決まっておりますから、それをどういうような手続で決めていくかということでございます。ただ、額がかなりの大きな額でございますので、同僚職員の間とか関係方面において誤解を招かないように、やはりそういう業績手当をお受けになる方が、なるほどあの方ならそういうものをお受けになるのは当然だというふうな、そういう雰囲気の中でお受けいただくようにしていく必要があるだろうと。 したがって、まずその業績を評価するような委員会をつくっていただくとか、あるいはまたその業績を評価するにふさわしいような第三者といいますか、そういう専門家の意見も聞いてふさわしいかどうかということを判定していただくというふうに各任命権者によくお願いしたいと思います。
○高橋令則君 ちょっと私はこの手当は難しいなという気持ちがあるものですからね。研究職員の場合は見えるんですね。ところが、一般職の職員の場合はなかなか業績手当というものの把握、そしてまたその適用というか支給というのは非常に難しいなという気持ちがあるんです。総裁はさっとおっしゃったんだけれどもね。 現実に、じゃ毎年定期的におやりになるというあれなんですか、それともほとんどない、しかし例外的にはあるというふうな手当なんですか、それは。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 法律の中に書いてございますように、「特に顕著な」というふうにしております。したがいまして、そうざらにあるものではないというふうに認識しておりますけれども、専門的な知識、経験というものをお持ちの方を採用する場合には、採用する段階においてある程度の業績といいますか一定の業績というのは当然予定して採用しておると、そして予定して給与も決めておるというそういう仕組みでございますので、特に顕著な業績があるかどうかというのは、やはり客観的にかなり皆さんが評価される、そして納得されると、そういうようなことが必要だろうというふうに思います。
○高橋令則君 いずれ御検討いただいて、適切にお願いしたいと思います。 もう一つは、服務の問題です。 これは海老原次官にお聞きいたしたいんですけれども、今の制度は一般職の職員に対する適用ですから、服務、分限、そしてまた懲戒も全部同じなんですね。そういう中で、五年だけという限定的な制度なんですね。そういう中で同じ服務関係の制度がこれでいいのかなという気持ちが若干あります。例えば秘密を守るとかいろんな制度があるわけですが、やり方によっては、漏えいとか、おやめになった後のとか、現職もそうなると、やめた後のこととか、いろんなことを考えると、むしろ強化すべきではないかという見方もないわけではない。それからまた、現職の活動の中にはそういうことはないかもしれませんけれども、これは百二条ですね、政治的な中立の問題とか、非常に限られた任用でありますので、同じ法律の適用で果たしていいのかなという気持ちがちょっとあるんですけれども、御検討はいかがですか。
○政務次官(海老原義彦君) いろいろと御心配いただいてありがとうございます。 この制度によって採用されました任期付職員は、もう任期の定めがあるという以外は全部任期を定めずに採用された一般の職員と同じだという考え方でやっております。 したがいまして、任期付職員であっても一般の職員と同じように今お示しの政治的行為の制限などもかかるわけでございますし、また守秘義務を強化すべきだというお話もありましたが、今一般の公務員にかかっている守秘義務は非常に厳しいものでございますので、その厳しいのをそのまま適用する、退職後も縛られるということでありますし、また信用失墜行為の禁止でありますとか職務専念義務でありますとかは当然かかっていく、服務に関する国家公務員法の規定は全般的に適用する、そう考えております。
○高橋令則君 御承知のとおり、公務員が服務を誠実にやっていくためには、法律にきちんと規定されているわけですけれども、その裏には給与とかそれから共済とかそれから退手とか、いわゆるパーマネントというんですか、恒久的な職員としてやるという前提で、それが全部パッケージとして出ている制度なんですね。 どうも、こういうふうな五年ぐらいで出て行っちゃうなんという人がこういう秘密を守る問題とかについて、果たしてこれだけでいいのかなと。今度は研究職員だけではなくて行政の中枢に入る可能性もあるわけですね、アメリカあたりでしたらスポイルズシステムというのがありますので、まで入るかもしれませんが、今後どうなるかはこれはわかりません、だけれども、そういう意味では果たして同じあれでいいのかなと。 これは全体をやらなければなりませんけれども、ここの部分については特にどうかなという気持ちがあるんですけれども、もう一遍ちょっと所感をお聞きしたいんです。
○政務次官(海老原義彦君) 守秘義務について重ねて御質問がございましたけれども、先ほど申しましたように、公務員の守秘義務というのは非常に重いものでありまして、退職後も守秘義務は生きておるわけでございます。そういうことから考えますと、やはりそういった重いものをかけなければまた困るわけですし、それ以上重くする必要もないというふうに考えております。 また、退手とか共済とかそういった問題は確かに頭の痛い問題ではございますけれども、これはもとの会社へしっかりとお返しできる体制というのをつくっていくとか、そういったことがあらかじめ採用の前の取り決めとしてあるんだろう、つくらざるを得ないんだろうと思っておりますので、そういったことの中で解決していくしかないのかなと思っております。
○高橋令則君 私が申し上げたのは、いわゆる服務関係の制度だけではなくて、これを支えるのは共済でも退手でも悪いことをするとカットされるんですよね、御承知のとおりです。それがないんですね、これ一年というか、五年ぐらいでやめちゃうとほとんど実害がない。 そういう意味で、服務を確保する、そのあれが裏の話になるわけで、裏というか直接の規定ではなくて、それ以外の部分で担保されている部分があるわけですから、それが見えないから、ないから難しいじゃないかということを私は申し上げているわけです。いかがですか。
○政務次官(海老原義彦君) 御趣旨はよくわかりました。 確かに、退手のカットとか年金にも響くとかそういった問題が、勤務期間が短ければもちろん短いなりに応じた退手は出ますけれども、そういったペナルティーも余り大きくはとれないという問題になるわけでございますけれども、そういった退職後の問題ある行為と、この守秘義務違反を含めたそういったことと退職手当等との関係というのはそのほかにも公務員全般でなかなか難しい問題がありまして、総合的に考えて検討していくことかなと思います。
○高橋令則君 もう時間になりましたので、これは人事院が調査研究をすることになっていますから、したがって、運用の中で私が心配しているようなことが全くなければそれでいいし、変わってくる制度なものですから、変わる制度なものですから、したがって、それにあわせて困る問題が出てくるとすれば適正にやっていただきたい、検討していただきたいというふうに思います。 終わります。
○委員長(岡崎トミ子君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○阿部幸代君 私は、日本共産党を代表して、一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律案に対し、反対の討論を行います。 今回の法案は、任期付採用を一般職全体に広げ、公務の幅広い分野に導入できる仕組みをつくろうとするもので、公務の継続性、安定性の確保という点から見て問題です。 また、任期付採用は選考によって行われ、政府の意向に沿った民間人の登用が進み、新たな官民癒着を生むなど、公務の公平・中立性が損なわれるおそれもあります。 さらに、公務のさまざまな分野に任期付採用が拡大され、公務分野における雇用の不安定化が進み、公務に支障を来すものとなりかねません。 以上、反対の理由を述べ、討論を終わります。
○委員長(岡崎トミ子君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(岡崎トミ子君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 千葉景子さんから発言を求められておりますので、これを許します。千葉景子さん。
○千葉景子君 私は、ただいま可決されました一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党、社会民主党・護憲連合及び自由党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府及び人事院は、本法律の施行に当たり、次の事項について配意すべきである。 一 任期付職員制度導入の趣旨にかんがみ、内閣官房及び内閣府を始め各省庁は、真に専門的な知識経験又は優れた識見を有する者を採用するとともに、その任期及び任用について適正を期すること。 一 特定任期付職員の採用の円滑化を図るため、その高度の専門的な知識経験又は優れた識見を有する者にふさわしい適切な処遇を確保すること。 一 任期付職員制度が官民癒着等の疑惑や批判を受けることがないよう、その適正な運用を図るとともに、国家公務員法及び国家公務員倫理法等関係法律の適用について厳正を期すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(岡崎トミ子君) ただいま千葉さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(岡崎トミ子君) 多数と認めます。よって、千葉さん提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、続総務庁長官から発言を求められておりますので、この際、これを許します。続総務庁長官。
○国務大臣(続訓弘君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨に沿い、努力してまいりたいと存じます。
○委員長(岡崎トミ子君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡崎トミ子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岡崎トミ子君) 次に、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。続総務庁長官。
○国務大臣(続訓弘君) ただいま議題となりました一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 本年八月十五日、一般職の職員の給与の改定に関する人事院勧告が提出されました。政府としては、その内容を検討した結果、勧告どおり実施することが適当であると認め、一般職の職員の給与に関する法律等について所要の改正を行うこととし、ここにこの法律案を提出した次第であります。 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 一般職給与法の改正の第一点は、扶養手当について、配偶者以外の子等扶養親族に係る支給月額を二人までについてはそれぞれ六千円に、三人目からについては一人につき三千円に引き上げることであります。 第二点は、十二月期における期末手当の支給割合を〇・一五月分、勤勉手当の支給割合を〇・〇五月分、期末特別手当の支給割合を〇・一五月分それぞれ引き下げることであります。 以上のほか、施行期日、適用日その他この法律の施行に関し必要な措置等を規定することといたしております。 以上がこの法律案の提案理由及び内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(岡崎トミ子君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十二分散会