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150回国会衆議院2000/11/28

商工委員会 第8号

発言数
138
登壇者
25
会派数
7
開催日
2000/11/28

会議録

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 これより会議を開きます。  細田博之君外十四名提出、原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法案を議題といたします。  提出者より趣旨の説明を聴取いたします。細田博之君。     —————————————  原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

細田博之自由民主党

○細田議員 原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  天然資源の乏しい我が国にとって、原油価格の高騰などに左右されずにエネルギー供給を行うことができるというエネルギー安全保障の観点からも、また温室効果ガスの削減に資する電源であるという環境特性からも、原子力発電の着実な推進は今後ともますます重要な課題となってきております。  しかしながら、昨年九月末の株式会社ジェー・シー・オーウラン加工施設の臨界事故以降、原子力発電所の立地をめぐる環境が厳しくなっております。こうした中で、今後のエネルギーの安定供給のためには、原子力による発電が我が国の電気の安定供給に欠くことができないものであることにかんがみ、原子力による発電の推進等に資するため、原子力発電施設等の周辺の地域について、生活環境、産業基盤等の総合的かつ広域的な整備に必要な特別措置を講ずること等により、これらの地域の振興を図る必要があると考え、本法案を取りまとめた次第であります。  次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。  第一は、内閣総理大臣を議長とする原子力立地会議の設置であります。  原子力発電施設等の立地地域の振興は原子力発電の着実な推進に不可欠であり、内閣総理大臣のもと、政府一体として取り組んでいく体制を整備することとしております。  第二は、原子力発電施設等立地地域の指定であります。  この立地地域は、原子力発電施設等の周辺の地域であって、市町村の区域の隣接すること等により自然的社会的条件から見て一体として振興することが必要な地域について、市町村の意見を聞いて、知事が案を作成し、原子力立地会議の審議を経て、内閣総理大臣が指定するものであります。  第三は、地域振興計画であります。  この地域振興計画は、原子力発電施設等立地地域の生活環境、産業基盤等の総合的な整備等について、市町村の意見を聞いて、知事が案を取りまとめ、原子力立地会議の審議を経て、内閣総理大臣が決定するものであります。これに基づき、原子力発電施設等立地地域の住民生活の安全の確保に資することから緊急に整備することが必要な施設の整備に係る補助率のかさ上げ等の措置を講ずることとしております。  第四は、本法案に基づく財政措置については、一般会計予算など各省の所管する予算において手当てし、原子力立地地域の地域振興策の一層の充実を図ることができるようにいたしております。  第五は、これらの措置は、既設、新設の原子力施設とも対象とすることとしております。  以上がこの法律の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。     —————————————

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 この際、お諮りいたします。  本案審査のため、本日、会計検査院事務総局第五局長諸田敏朗君の出席を求め、説明を聴取することとし、また、政府参考人として資源エネルギー庁長官河野博文君、資源エネルギー庁長官官房審議官藤冨正晴君、資源エネルギー庁公益事業部長大井篤君及び自治大臣官房審議官瀧野欣彌君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大畠章宏君。

大畠章宏民主党・無所属クラブ

○大畠委員 民主党の大畠章宏でございます。  ただいま、この原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法案の提案理由説明をいただきましたが、この法律案について質問をさせていただきたいと思います。  先ほど、元通産政務次官の細田さんからお話がありましたが、正直言って、基本的な認識というのはそう変わるものではありません。しかし、何点か、この法律案について、地域の方でもまたマスコミの方でも、厳しい御意見等もいただいております。そういう御意見等も踏まえながら、質問をさせていただきたいと思います。  最初に、ただいまこの提案理由説明をいただいたわけですが、これだけではよくわからない。この法律案を提案するに至った本当のといいますか、背景を教えてもらいたいと思うんです。特に、来年七月に参議院議員選挙等もありますが、半年前のこの時期にということもあるかもしれませんが、再度、細田提案者の本当の提案理由を教えていただきたいと思います。

細田博之自由民主党

○細田議員 本法案は、我が国のエネルギーの安定供給に重要な役割を果たしている原子力発電所の立地地域の振興のために、長年練りに練った案でございます。  御存じのように、大畠委員も私も、一次オイルショックのときは二十代で就職したばかりのころでございますけれども、中にはお若い、まだ学生だった方もいらっしゃいますし、また、もう社会で活躍しておられた方もおられるわけですが、あのオイルショックほど、日本の物価を上げ、そして賃金が物価の上昇に追いつかず、インフレが我が日本を、そして日本経済を苦しめたことはございませんでした。その中で、しかも産油国の混乱によりまして生じたわけでございますけれども、あのときに心からかたく決めたことは、余りにも石油依存をすること、そして中東に石油依存をすることはやめよう、この決意からエネルギー政策、原子力政策が始まったと言っても過言ではないわけでございます。  そしてまた、昨今は、アメリカの厳しい冬とかあるいは中東の今の紛争という要素によって、第二次オイルショックのころを上回るような価格水準、すなわち一バレル当たり先般は三十七ドルが出るような、今は三十五ドルでございますが、第二次オイルショックとほぼ同じ水準まで上がっておって、なお予断を許さない状況であるわけでございます。  私どもは政府といたしまして非常に大変な努力をしてきたわけでございますが、昭和四十八年のころに比べますと、原子力発電そしてLNG発電、石炭火力発電を充実いたしまして、原子力発電四千五百万キロワットを今運転し、三七%でございます。LNG発電二九%、石炭火力一一%ということで、石油火力発電の割合が今一〇%でございます。  しかも、原油の総輸入量は、あの昭和四十八年当時から見て二十五年以上、二十七年たっておりますが、あの当時の石油輸入水準をさらに一三%下回る輸入水準に抑えておるわけですね。しかし他方、自動車はどんどん普及しておりますし、その他家庭用の燃料だとかいろいろな、GDPの増加、この間のGDPは二・一倍になっておりますから、需要増加があるにもかかわらずこのような水準を達成しておる。  そして、アメリカのようなところはもうSPRという戦略備蓄を放出するに至っておるほど国内が混乱しておるわけですが、日本でその混乱が起きていない最大の理由は、代替エネルギー開発、脱石油のエネルギー政策の成果によるものだと思っておりまして、関係者の多大な努力の結果であると思っておりますが、それにも増して、原子力発電の地元の方の御苦労の成果であると思っております。  五十一基の原子力発電所を建てるに際しても、あるいは今後COP3の結論に従いまして少なくとも二十基の原子力発電所を建設していくには、地元の皆様方の絶大な御協力なくしては考えられないわけでございますが、他方、大畠委員のお地元のJCO事故、大変不幸な事故でございましたけれども、あの影響もあって、原子力発電所の立地地域は非常に建設については難渋しております。そして他方、このような原子力発電の積極的な意味を理解するどころか、もう断固反対であるという勢力も国内にも多くございます。そういう人たちとのはざまで、なかなか建設が進まないという実態があるわけでございます。  そして他方、公共事業等も進まない。地元は田舎のままであって、若干の交付金はもらうけれども、公共事業等の整備がなかなか進まないという不満が非常に高まっておるところが多いわけでございます。  そういった長年の要望にこたえるためにも、この際、議員立法によりまして、また政府の関係各省も説得いたしましまして、補助率とかあるいは交付税措置というものは非常に各省抵抗の大きな措置でございますけれども、国の積極的な施策のあかしといたしましても、地元に対する要望におこたえするという意味からも、何らかの地域振興策と、それからもう一つは災害対策も重要でございまして、JCO事故以来、災害対策の法律を成立させたわけでございますけれども、災害対策に資する公共事業にも着目しまして、その整備を図っていかなきゃいけないということでこの法案を提出させていただいたような次第でございますので、ぜひとも御理解のほどをいただきたいと思っております。  実際は選挙の関係があるんじゃないかなどとおっしゃっておられますけれども、そういうことはございません。皆さん、各党におかれまして、このことは地元において大いに国会の努力としてまたお話しいただきたいと思っております。

大畠章宏民主党・無所属クラブ

○大畠委員 約五分ぐらいにわたって答弁をいただきましたが、大体説明が長いということはいろいろあるんですよ、これは。そうなんです。説明が長いというのは、ストレートになかなか言えないところがあるのだと思うんです。  今、細田議員からいろいろお話がございましたけれども、かつて政府の方から、電源開発促進税法、電源開発促進対策特別会計法、発電用施設周辺地域整備法、これは政府提出法案でありまして、なぜ与党の三党だけで、議員立法を否定するわけじゃないですよ、これからは議員立法をしなきゃいかぬという時代でありますから、それは理解するところでありますが、この会期末が迫った、十二月一日まで今週一週間しか臨時国会はないんですから、このときに与党三党だけでこの法律案を出してきたというところに、どうも私はひっかかるところがあるんです。  それから、今いろいろと公共事業の見直し等々が社会的にも言われておるんですが、原子力立地地域においても例外ではないんじゃないか、原子力立地を焦る余りこれを性急に進めれば、かえって国民からの反発を買うこともあるのじゃないかというような話もあるんです。  内容を見てみますと、正直言って大した内容じゃないんですね。細田さんがいろいろ今五分間にわたって背景を述べられましたが、五分間にわたって説明した割には中身がちっちゃいんですよ。私も茨城県、原子力の立地県でありますし、JCOの事故で住民の方も非常に苦労されました。大内さんと篠原さん、お二人がこの原子力災害で亡くなられました。そういう原子力立地県出身の議員の一人として、何となく、こんな形だけでいいのかなと私は思うんですよ。  例えば、こういう何でも使えますからという話じゃなくて、かつ原子力立地がなかなか進まないからこういう予算措置がとられますよというのじゃなくて、もっと、まさに今細田さんが最後の方でおっしゃった、原子力立地の地域の安全性を確立するためにこんな対策をとりますと。背景を聞きましたよ、大蔵省とやりとりがあったけれどもなかなか予算をふやしてくれないということで議員立法でこれはやろうという話は聞きましたが、こんな程度では、原子力の立地の地元が、ではやりましょうなんという話になるような内容ではないと思うんですよ。  ここら辺、電源三法との関係も含めて提案者の方に、細田さんは話が長いから別な提案者に、どなたかにお伺いしたいんですが、そこら辺の本音をちょっと聞かせてください。

宮路和明自由民主党

○宮路議員 それでは、お答えいたしたいと思います。手短に、簡潔に申し上げたいと思います。  今度のこの提案しております法案によります措置といいますものは、内閣挙げてその立地地域の振興計画を支えていこう、そして総合的、広域的に地域振興を図っていこう、こういう趣旨でこの法案を提案している、こういうことであります。  他方、これまでありましたところの電源特会によります発電用施設周辺地域整備法に基づく交付金でありますが、これは先生御案内のように、原子力発電に限らず、水力だとか火力だとか、そういったその他の発電用施設の一定規模以上のものについて、その周辺地域整備のために都道府県が策定する公共施設の整備に対する支援、これは非補助の事業でありますけれども、さらには企業の誘致対策、そしてまた地域の皆さんの電気料金の割引措置、こういったものを一体としてやっていこうというものであります。  したがって、今御説明申し上げたように、双方にそれなりの法の目的の違い、あるいは事業の内容の違いがあるわけでありますけれども、いずれにしても、これを相互に調整し、調和を図りながら、その政策目的に従ってそれぞれの支援措置を講じていくということにつきましては、本法案の第五条第二項あるいは発電用施設周辺地域整備法第四条第六項に、他の法令に基づく計画とちゃんと調和をとってやっていかなければならないという規定がうたわれておりますので、そういったことで、しっかりとその辺は調和させながら推進して、双方がお互いに効果を上げるようにしていかなきゃならない、かように思っているところであります。  なお、災害の危険が発生した場合の、あるいは発生するであろう場合の対策については、石井先生の方からまた追って御答弁をさせていただきたいと思います。

石井啓一公明党

○石井(啓)議員 公明党の石井啓一でございます。  大畠委員の御質問の後段の方の、この具体的な支援の中身が不十分ではないか、こういうことにつきましてお答えを申し上げたいと思います。  この法律の中身、若干繰り返しになりますが申し上げますと、内閣総理大臣を長といたしまして、関係大臣を構成員といたします原子力立地会議を設けまして、そこで各省がまず有機的に連携しながら原子力地域の地域振興を図っていこう、こういうことであります。さらには、原子力立地の市町村等の意見を反映した振興計画をこの原子力立地会議で決定する、各省が連携してこの地域振興を推進する、こういうことであります。  具体的な支援措置の中身になりますと、振興計画に盛り込まれた事業の中で特に五つの施設、道路、港湾、漁港、消防用施設、義務教育施設、この五つの施設のうち、特に住民生活の安全の確保に資することから緊急に整備をすることが必要なもの、これに特に重点的に補助率のかさ上げを行う、さらに地方債の元利償還に対する地方交付税措置を行う、こういうふうにしております。その他の地域振興計画に盛り込まれた事業につきましては、国に対して財政上、金融上及び税制上の措置を講ずる努力義務を課す、こういうふうにしておりまして、このことによりまして地域のニーズを踏まえた総合的かつ広域的な地域振興を実施することができる、こういうふうに考えております。  もう少し申し上げますと、不十分ではないかということでございますが、私も大畠委員と同じ茨城県の出身でございますので、特にジェー・シー・オー事故が起きた東海村地域について重点的な整備を私個人としても期待をしているところではございますけれども、さはさりながら、一方で、とかくばらまき批判というのも受けますので、今回の法案の中では、地域振興計画の中で特に安全に関するものに特化して支援を行う、こういう法律の中身にしたところであります。  したがいまして、必ずしも大畠委員の御要請にこたえるような十分な支援になっているかどうかというところについては、若干私どももじくじたる思いがございますけれども、原子力立地地域の振興を図るための必要最小限の措置をとっている、こういうことでぜひ御理解をいただきたいと存じます。

大畠章宏民主党・無所属クラブ

○大畠委員 いろいろお話を伺ってくると、だんだん本音が見えてきたような感じがするのですが、御自分でもやはり、ばらまきじゃないかな、そういうふうな気持ちがあるから、そういう答弁になってくるのだと思う。  新聞、マスコミというのは、すべて信じるわけにいきませんけれども、やはり二紙が社説で取り上げていましたが、こういう形でいいのかという社説を二つ出していましたね。賛成論というのはなかったのですよ。そこら辺、私はどうも温泉場の旅館のような、増築増築でだんだんよくわからなくなっちゃったという旅館もありますね。今回のものも、例えば原子力関係の予算を調べてみますと、平成十二年度で千五百二十億円、それから平成十三年度概算要求で千六百四十七億円という要求をしていまして、電源立地促進対策の強化というのでは千三十二億円、平成十三年度概算要求は千九十三億円というものを要求していますが、それにちょぼっと乗せただけ。  きょうは自由民主党の林先生もおられますが、原子力推進してからもう三十年、四十年たっていまして、ここら辺ももう一回整理してみる必要があると思うんですよ、予算総枠を。これまでの上にばんそうこうを張って、ばんそうこうを張ってというのでは、予算の執行といいますか、実際に使う社会環境も変わってきていますから、したがって、従来の予算の組み立て方も総見直しして、そして、さっき言った、逆に私も地元の議員として要望させていただきますが、原子力立地という意味での単に迷惑料的な助成金とか補助金、そんなものでは困るのです。  やはり原子力立地市町村としては、将来を展望した町づくりを行うとか、原子力の建設時はたくさん作業員の方が来て、千人とか二千人、その町に住むのですね。ところが、原子力発電所の建設が終わってしまうと、二、三千人の方がいなくなります。その後五年間ぐらい助成金というものがいただけることになっていますが、その後はもとの村に戻っちゃうんです。そうなると、将来的な、町の産業を張りつけたり、町づくりという展望が全くできないというのが現状でありまして、私は、そこら辺、昭和三十年代からの原子力の立地という歴史を踏まえて、そろそろ、原子力の立地市町村あるいは地域に対する施策のあり方を少し根本から考え直すという時期に入っているのじゃないかと思うんですよ。  その時期にこの与党三党から出されてきたものが、またちょぼっとこの上に乗るということで、どうも、地元としては少しでもお金が入った方がいいという声で満ちていますが、本当にそこら辺の整合性がとれているのだろうかという感じを私は持っております。  特に、さっき申し上げましたように、昨年九月三十日に発生したジェー・シー・オー事故により、先ほど言いました大内さんと篠原さんというお二人が犠牲になられました。また、東海村の村民も被害を受けて、現在でも実際的な精神的被害はまだいえていません。このジェー・シー・オー事故により、私は、日本の原子力政策というものも大きく転換を図らなければならない時期に来た。それは、原子力防災対策というもの、これまでの事故は起こり得ないという概念から、事故が起きた場合を想定してどうするかというところに踏み込まなければならなくなったことがその根本原因でありますが、先ほど言いましたように、従来も一千百億円近い予算措置がとられておるんですけれども、ジェー・シー・オー事故以降さらに千二百億円か三百億円、対策として各省庁がだあっと予算を使いましたね。  しかし、地元の防災体制というのはまだまだお寒い状況で、特に避難道等々の整備というのはほとんど進んでいないのです。そこら辺を考えると、増築増築だけじゃなくて、防災という観点からこうしますよ、原子力立地県の避難道とか避難の施設を整備するためにこうしますよという、そんなものだったら大いに私は賛成なんですけれども、そこら辺がどうも見えない。  そして、再度申し上げますが、なぜ与党三党だけでこういうふうなものを出してきたのか、ここら辺がどうもひっかかるのですよ。ここら辺をあわせて、ちょっと提出者の御意見を賜ります。

坂本剛二自由民主党通商産業政務次官

○坂本政務次官 原発周辺地域の振興という面では大畠委員とともに共有するものがございますので、今のお話、十分にわかるわけでございます。  おっしゃるように、ジェー・シー・オー事故を受けまして、昨年の補正予算で千三百億円ほど計上いたしました。通産省としても三百億円を計上いたしておるところでございます。  この予算によりまして、例えば原子力災害時に、全国の原子力発電所及び関連施設近傍において、国や地方公共団体及び原子力事業者が一堂に会して共同の災害対策本部を設置する場となるオフサイトセンターの設置、全国二十一カ所でございますが、それを、通産省、科学技術庁合わせて約三百十一億円を計上して、防災体制の対策をとろうということでございます。さらに地元の防災対策の充実に十分に資するものと考えております。また、科学技術庁の放射線モニタリング及び防災資機材整備費等二百四十二億円等、いろいろ計上しておるところでございます。  このような施設整備に加えまして、平時より、消防あるいは関係防災機関の職員に対する研修、訓練を行うとともに、全国の原子力保安検査官事務所に配置した原子力防災専門官が約二十三名、科学技術庁の予算で七名、通産省の予算で十六名が、地元防災関係者と緊密に情報交換を行う等の取り組みを行って、地元も含めた防災対策の実効性の向上に取り組んでおるところでございます。

細田博之自由民主党

○細田議員 今度は短くやりますので。最初に長く申し上げたのは、やはり原子力発電に対する意義を正当に位置づけていただきたい、そして地元のこれまでの努力、関係者の努力をきちっと評価して、今日の石油ショックにも次ぐ状況のときに、そしてCOP6もありましたので、改めて評価してほしいという意味でちょっと長く申し上げたのです。  実は各党さんに御賛同いただいて一緒に提案をしたかったのでございますが、ともすれば非常に大きさの違う、まだまだこれから開発を進めなければならない新エネルギーの問題とか、あるいは原子力発電にそもそもそういう意義を認めずに反対をされる方々も何人かおられまして、どうも各党さんが、そういったこれからの努力、これまでの努力というものに対する評価の程度がやや違うなという感じもいたしましたので、出させていただきましたが、気持ちとしては、特に商工委員会の先生方各位には、そして各政党の皆様方には御理解をいただきたいと思っております。

大畠章宏民主党・無所属クラブ

○大畠委員 坂本政務次官からお話をいただきましたけれども、千三百億円近いお金を、ジェー・シー・オー事故の対策のために各省庁が予算措置をしたというのですが、もう亡くなられましたけれども梶山静六先生は、ジェー・シー・オー事故のときに各省庁がばあっとやってきて、この際と思ってみんな予算を分捕って、何か各省庁の充実のためにみんな予算を使っちゃった、地元のことをだれが考えてくれるんだという話を昨年の十二月のころにおっしゃったのを今でも覚えています。私は、そういう意味では、ジェー・シー・オーの事故のときに、もうちょっと各省庁も地元のことを考えていただけていればなと思うのです。  そこで、もう一つ質問させていただきます。  今地域の方では、原子力の推進といいますか対策のための予算措置をとるのであれば、自然エネルギーの予算もきちっととるべきじゃないかと。特に、橋本龍太郎先生が自然エネルギー促進議連の会長をされておりますが、自然エネルギーの促進というものもやはりあわせて行うべきだろうと私は思うのです。  私ども民主党としては、エネルギーの安定供給と環境との調和を達成するため、原子力発電の安全性向上と国民の合意を形成するとともに、新エネルギーの積極的な開発普及、省エネルギーの推進を図り、エネルギーのベストミックスを実現するということが基本方針なんですが、そんなことを考えますと、火力、水力、原子力とともに、自然エネルギーの活用にもっと積極的に力を入れるべきじゃないかという声があります。  提出者にお伺いしますが、この自然エネルギーの利用促進に関してどのように考えておられるのか。また、これは与党三党で出したわけでありますが、与党として、橋本龍太郎先生が会長を務めております自然エネルギー促進議連の中で法律案を出そうという超党派の動きがありますが、この動きに対してどのような感じを持っておられるのか。  本来、もしも出すのだったら、両方やろうと一緒に出せば、ひょっとしたら社説二紙で非難されるような話にならなかったかもしれぬ。ですから、この臨時国会ではなくて来年の通常国会に、自然エネルギーの促進の法律案と、防災の充実のための法律案という二つを出せば、地元も国民も了とするのだと私は思うのですが、そこら辺、何となく片方だけ進んでしまったという感じが否めないのですね。  そこで、自然エネルギーの促進に関するもう一方の法に対しては提出者はどのように考えておられるのか、お伺いしたいと思うのです。

斉藤鉄夫公明党

○斉藤(鉄)議員 自然エネルギーに対する考え方は、私も大畠先生も全く一緒でございます。日本のエネルギー政策の根幹は、安全保障という面からも考えて、ベストミックス、これしかない、そのベストミックスの一つの柱を自然エネルギーが担っていかなくてはならない。私もこのように思っておりますし、また政府も、自然エネルギー関係予算については今年度で九百数十億円、来年度は一千億円を超える予算を計上しておりますし、我々もその努力を続けていきたいと思っております。  自然エネルギー促進法案との一緒の提出をというお話がございまして、実は我々もできればそうしたいという努力を重ねてきたところでございますが、自然エネルギー促進議員連盟の方で、超党派の議員連盟、先生もお入りかと思いますが、その中での意見の取りまとめが、この臨時国会中にということで御努力をされたようですが間に合わなかったということで、この法律を先に出させていただいたところでございます。  私も、ジェー・シー・オーの事故直後に政務次官になって、現地対策本部長になりました。原子力災害対策特別措置法をつくって防災対策を万全にしたい、しかし、公共事業についてはその防災対策特別措置法の手が及ばない。ぜひこの法律で、避難道路等、安全にかかわる、防災にかかわるところを充実させていただきたいということで、先に出させていただいた次第でございます。

大畠章宏民主党・無所属クラブ

○大畠委員 時間でありますからこれで質問を終わりますが、今お話を斉藤さんからいただきましたが、これだけのものではとても防災の整備に十分とは思えないのです。少しはできますが、防災を強化するためというには余りにも少な過ぎるのじゃないか、不十分じゃないかなと思います。  今の質疑を通じてもまだ私の頭の中はもやもやがとれませんが、この後、同僚議員から質問を継続させていただきたいと思います。ありがとうございました。

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 後藤斎君。

後藤斎民主党・無所属クラブ

○後藤(斎)委員 民主党の後藤斎でございます。  先ほど提案理由の中にも御説明があって、細田さんからもお答えがありましたけれども、今回の法律は、今大畠さんからも質問したように、何か非常に唐突な感じが否めません。そして、一番の、原子力発電がこれから必要だという共通認識は国民のかなりの部分にあるものの、安全性問題が不十分であるという一方の認識もございます。  それで、冒頭お尋ねをいたしますが、先ほどもお話にあったように、エネルギーのベストミックスをどうするかということが基本にあると思います。仮に現状の需要量のままでいけば、新しい原発ないし原子力発電というものは必要ないはずでございます。ただ、十年後の見通しを見ると、幾ら頑張っても原子力を伸ばしていかなければなかなか対応できないという現実もあります。  そこでお尋ねをいたします。現在と十年後の見通しの中で、ベストミックスをどういうふうに調和をとり、そして需要と供給の関係をどう位置づけされて原子力のあり方を考えているのか、お尋ねいたします。

坂本剛二自由民主党通商産業政務次官

○坂本政務次官 九八年六月に策定されました現行の長期エネルギー需給見通しにおいては、基準ケースと対策ケースを想定したところでありますが、原子力発電については、双方のケースとも、九六年度で三千二十億キロワットアワーであった供給量を、二〇一〇年度には四千八百億キロワットアワーまで増加させることを見込んだところです。  しかし、近時のエネルギー情勢を見ますと、需給両面において情勢の変化もございました。これらを総合的に踏まえた上で、一年程度の期間をかけてさらに幅広く検討を行っていくこととしておりまして、ことしの四月より総合エネルギー調査会における検討を開始したわけでございます。安定的なエネルギーの供給を実現するという基本的な目標を実現する観点から、需給両面にわたり幅広く検討を行うこととしております。  原子力につきましては、燃料供給や価格の安定性に加え、発電過程においてCO2を発生しないという環境特性を有しておりますので、原子力は引き続き我が国のエネルギー供給において重要な位置づけを有しており、今後も相当程度原子力に依存することになるものと認識をいたしております。  具体的なエネルギー需給見通しの策定は今後行われることになりますけれども、今後の検討に当たっては、こうした基本的な認識を踏まえつつ幅広い検討を行い、適切なエネルギー政策を構築してまいる所存でございます。

後藤斎民主党・無所属クラブ

○後藤(斎)委員 今のお答えの中に、今まだ十二分にわかっていないという話なんですが、二〇〇七年からは人口が減少するという現象が、大変活力のない国家になろうとするという意見もございます。そして、省エネというのを今一生懸命、自動車もそうですし、いろいろな交通機関、電力会社もそうですが、そういうものとの絡みをどういうふうに評価されているのかによって、この需要、対策をしないケースも同じ原子力の位置づけを持ちながら対応されておりますけれども、先ほども斉藤さんからも最後にありましたように、新エネルギーの部分についても若干は考慮していますが、本当に〇・〇〇という、その世界の中での目標しか挙げていないのが現実でございます。  確かに、環境に大変優しいというふうなものが原子力発電にあることは私自身十分承知しているんですが、ただ、一般の国民の方が本当に原子力が環境に優しいんだという共通認識を持っているかというと、なかなかその点は、そうでないと言わざるを得ません。  先ほど来お話が出ています電源三法の中にも、原子力やその他の電力についても広報活動を一生懸命やっておりますし、通産省におかれましてもそういうPRはしているものの、なかなか、ショッキングなものが新聞に出るたびにその部分に引っ張られて、先ほど細田さんからも提案理由の説明にありましたように、きちっとしたエネルギー政策、そしてその中での原子力の位置づけというのが十分でないことも事実だと思っています。  先ほどもお話がありましたけれども、今本当に安全性ということに絞った形で本法が提案をされているのか、それとも、先ほど大畠議員からもお話がありましたように、やはり屋上屋を重ねる、ばらまきだという部分で考えていかざるを得ないのか。  後で法案の中身について少し議論をさせてもらいますけれども、今電源三法の総予算というのが、多様化勘定と立地勘定で合わせて四千六百億を超える金額になっています。電源開発促進税がその収入というか、に沿ってつくられているわけなんですが、この中でも、今回の法律の中身、振興計画、そして国が対応するものとかなりの部分がダブっています。そして一方で、電力のコストを全体下げていかなきゃいけないという時代の流れの中で、電力会社ができるだけそのコストを減少させていくというふうなことも事実です。  先ほど細田議員がお話をされたように、仮に本法が、この委員会も含めて、できるだけ多くの方の賛同を得ながら対応なさりたいという御趣旨であれば、法案の名称も、例えば原子力発電施設等立地地域の安全向上に関する特別措置法であるとか、そして目的についても、当分の間原子力発電が着実に伸びていかなきゃいけないというものも需要を見た場合必要だということであれば、その辺を限定した形で、なおかつ、国民が一番原子力に持つ安全性に対する不安感をなくすということで目的を絞り込むような形にする。名称を変更するようなことも含めて、できるだけたくさんの合意形成を目指すべきだと思うんですが、その点はいかがでしょうか。

吉野正芳自由民主党

○吉野議員 お答えいたします。  本法案は、原子力発電施設等の周辺の地域について、生活環境、産業基盤等の総合的かつ広域的な整備に必要な特別措置を講ずることにより、これらの地域の振興を図るものでございます。  生活環境等の整備を行うためには、まず住民生活の安全の確保を図ることが大前提でありまして、このため、法案第七条及び第八条において、立地地域の住民生活の安全の確保の観点から緊急に整備することが必要なものとして五つ、道路、港湾、漁港、消防施設及び義務教育施設について、補助率のかさ上げ及び地方債の元利償還に対する地方交付税措置を講ずることとしております。  このように、安全を重視するとの趣旨は本法案において明らかであると考えており、国民の御理解を十分得ることができるものと考えております。

後藤斎民主党・無所属クラブ

○後藤(斎)委員 そうおっしゃっても、振興振興と名がつくと、先ほど大畠議員からもお話がありましたように、何か、そうじゃないんだ、ないんだという打ち消しにしか聞こえないんです。むしろ法律の主目的を、安全性というお答えですからその部分に絞りながら、振興でなく例えば整備計画という位置づけにしながら、実質の中で、地域の方にも、そして電力を使っているその他の国民の方にもきちっとわかるようなものにしていった方が私はいいと思います。  そして、確かに本法が、一般会計の予算を使っていき、なおかつ内閣総理大臣が立地会議も主宰をするということで、従来よりもエネルギー政策について国の意思というものが徐々に明確になってきた感はいたします。  先ほどちょっと質問の中で幾つかにわたって話をして、お答えを願わなかったので、あえてお答えをもう一回していただきたいのですが、電源三法の中の予算措置で剰余のものが、平成十二年度末で予想では九百八十億ほどあるというふうに公表されております。もし一般会計でやるんだということであっても、では例えば、電力会社が価格やコストを下げて国民にできるだけ安い電力を供給するという、電気事業法の改正の流れでも今そうなっていますから、ここの賦課金であります四十四・五銭の部分を下げて、その部分は電力会社の負担増というかコスト削減につながるような仕組みにする。  先ほどもお話ししましたけれども、電源三法のお金があって、それに一般会計のお金を、やはり屋上屋としかとれない。両方を、さっきも斉藤議員だと思いますけれども、うまく調和をしながらやっていくんだというお話がありましたので、まさにそれが調和をしていく仕組みだと思うのですが、その点はいかがでしょうか。

松下忠洋自由民主党

○松下議員 御指摘の点でございますけれども、本法案は、最近の原子力立地を取り巻く厳しい情勢をかんがみて、現在ある電源三法交付金制度による企業誘致や電気料金割引等、このような施策をやっておりますけれども、それに加えて、原子力立地地域に対して公共事業等の追加的な特別措置を講じて、当該地域の振興を図ることを目的としているものであります。  ですから、電源開発促進税の減税など既存の電源開発促進対策特別会計の予算を削って本法案に基づく特別措置に充当するといたしますと、原子力を初め電源立地をサポートするために立地地域にもともと配分されております予算を振りかえるだけということになりまして、これは評価されないというふうに考えるわけであります。  したがって、公共事業等の追加的特例措置の費用は、電源開発促進対策特別会計以外の予算から支出するということが適切だと判断したわけでございます。

後藤斎民主党・無所属クラブ

○後藤(斎)委員 ただ、その中でも実際九百八十億の剰余金が、これはトータルの特別会計の五分の一くらいだと思いますけれども、あるという現実の中で、ではその部分をもっと多様化勘定ないし立地勘定で、どういうふうに割り振るのかよくわかりませんけれども、そこできちっと位置づけをして、その部分でないということであるのであれば一般会計という考え方も出てくると思うのですが、一方で財源がとりあえず現状では足りている、剰余があるという中での対応ではおかしいのではないかという質問をさせていただいたのですが、その点はいかがでしょうか。

河野博文資源エネルギー庁長官

○河野政府参考人 お答え申し上げます。政府側でございますが、お許しいただきたいと思います。  電源三法交付金につきましては、御指摘のように、現在ただいま剰余金が発生しているのは事実でございます。ただ、電源特会は一般会計にお世話にならない特別会計でございますから、それなりの余裕度を持って安全運転をしながら運営しなくてはならないという性格を一つ持っております。  それからまた、支出につきましては、原子力発電所の立地が進展いたしますとかなり大規模な支出が続くということで、これは長期的な観点からごらんいただく必要があろうかというふうに思っております。  また、原子力発電所以外にも、既に国会で法律の改正をお許しいただきました中間貯蔵施設、あるいは、長い将来の話になりますが、高レベル放射性廃棄物の処分施設、こういったものへの対応というものも電源立地の一環として考えていくことが将来の課題でございますので、短期的な剰余金の存在をもって減税あるいは他への財源の振りかえということは、なかなか、適切ではないのではないかというふうに考えているところでございます。

後藤斎民主党・無所属クラブ

○後藤(斎)委員 では、今回の法律、暫定法ということで、十年間の期限つきの法律でございます。今のお答えの中で、もっと長期的に考えていかなければいけないと。原発の立地も、従来であれば一けた台の年数から今二けた、二十年近い年数になっています。その部分で、ではなぜ十年間に、この法律を暫定法的な位置づけで位置づけられたのか。先ほどお答えになった緊急に必要なんだという点、そして長期にわたって考えなきゃいけないという、二点からお答えを願いたいと思います。

西川太一郎保守党

○西川(太)議員 お答えを申し上げます。  一つの理由は、集中的にこの地域に対する振興を行うという目的が当然あるわけでございます。しかしながら同時に、これが十年間で達成できないという先生の御疑念、御指摘、そのとおりでございまして、先例としては、過疎地域の振興法でありますとか、離島でありますとか半島でありますとか、または山間地でありますとか、また奄美群島などの、そういう地域を限っての振興法は十年とか五年とかという前例があるわけでございます。ではそういうものは十年で目的が達成できたかというと、決してそうではないということもございます。  原子力発電所の所在する地域の振興がこの十年間でできない場合には、当然これを延長してやっていかざるを得ない、こういう面もあわせ持っておりますが、集中的にやるということで十年というふうに時限立法にいたした次第でございます。

後藤斎民主党・無所属クラブ

○後藤(斎)委員 法律の中身を、時間が余りないので幾つかまとめて御質問させていただきますので、ぜひまとめてお答えをお願いいたします。  第三条の中から、政令に付託する部分がたくさん出てきます。そして政令でない場合も、第三条の一項で「市町村の区域が隣接すること等により自然的経済的社会的条件からみて一体として振興することが必要」、これはどこの部分まで念頭にあるのか。要するに、自然的経済的というと、隣接という言葉は「等」が入っていますから県全体になるのか、それとも郡という大きなあれなのか、本当に隣接しているのか。その点、現状のお考えをお伺いしたい。  それと、内閣総理大臣が今回の立地会議の主宰者になりますが、ほかの法令等で内閣総理大臣がこういうふうな主宰者になっている事例があるのかどうか。主宰者というか、振興計画、計画の策定最終責任者になっているかどうか、法律の中であれば教えていただきたい。  そして、第四条の中で、原子力立地会議の審議から計画決定までというのがありますけれども、これはどのくらいの期間を考えておられるのか。現在では情報公開が限りなく進んでいく中で、期間設定が不十分であると、逆にこの振興計画を実際の方がつくって出されてもいつまでたっても返事が来ないということになりかねません。  立地会議のメンバーが八人明記をされておりますが、その他事務局体制等につきましては政令で定めるというふうなことが十二条の四項にございます。この実際の事務をだれが恒常的にやられるのか。それとも、先ほど、各省の連携をうまくとりながらということで非常勤というか出向で、それぞれネットか何かで相談をしていくのかよくわかりませんが、この辺の政令にゆだねる事項がある程度明確になっていないと、本法自体が、本当に提案者がおっしゃっているような形で、地域にとってもまた国民の合意形成にとっても必要だということにはつながってこないと思うのですが、その点、まとめてお答えを願います。

高木毅自由民主党

○高木(毅)議員 お答えをいたします。  本法案に言います立地地域の範囲は、法案の第三条第一号から第三号に示される諸要件を勘案して、都道府県が行う申し出に基づき、原子力立地会議の審議を経て、内閣総理大臣によって指定されるものであります。ただし、この立地地域の範囲は、いわゆる隣接市町村や隣々接市町村の整備とは必ずしも関連はなくて、振興計画の内容の性質等により、その広がりは変化するものと考えております。例えば、道路を考えた場合、万が一の場合の避難経路としての機能も兼ね備えるとした場合には、その対象範囲はかなりの距離を設定する必要があると考えております。  しかしながら、立地地域として指定される区域は、いわゆる地域の実情に即して、自然的経済的社会的条件から見て一体として振興することが必要と考えられる範囲に限られるというふうに考えておりまして、その範囲が無限に拡大して、委員御指摘のとおり、いわゆる県全体へのばらまきというふうになるものではないと考えております。

臼井貞夫衆議院法制局第三部長

○臼井法制局参事 衆議院法制局でございます。先生御質問のうち、内閣総理大臣を長とする会議体と、どのくらいの期間で振興計画を決めるかにつきまして、私の方から御答弁申し上げます。  内閣総理大臣を長とするのは、安全保障会議とか中央防災会議がございますが、各種振興法、例えば離島振興とか山村振興、このようなもので内閣総理大臣を議長とし、関係閣僚を議員とするような会議体を設ける例はございません。  原子力発電施設の立地地域の振興につきましては、従来、各省おのおのがその施策目的から個別に支援を実施してまいったところでございますけれども、この法律案におきましては、立地地域の総合的かつ広域的な振興を図るために、内閣総理大臣を議長、関係閣僚を議員とする原子力立地会議を設置することにより、関係各省の協力体制のもとに国を挙げて立地地域の振興を図ろうとしたものであろうと理解しております。  それから、どのくらいの期間がかかるのかということでございますが、御案内のとおり、この法律案におきましては、振興計画を決定するに当たっての期間についてはその制限が設けられてございません。振興計画と申しましても、それぞれの原子力立地地域の実情に応じまして、計画の規模、内容はそれぞれさまざまだろうと思っております。そういうことが想定されますので、その計画ごとに要する決定時間も相異なるのではないかと思っております。しかし、妥当な期間内に行われるものと理解しております。  以上でございます。

後藤斎民主党・無所属クラブ

○後藤(斎)委員 時間が本当になくなってきたので、最後に安全性の問題にちょっと触れたいと思います。  先ほど来、本法は、メーンの趣旨は、地域振興もさることながら、地域の方の安全性の向上に資すための国の追加的な措置なんだというふうなお答えが何度かございました。先週の十一月二十四日に原子力委員会が出したレポートの二十九ページに「原子力発電の着実な展開」という中で、今回のお答えになった趣旨と若干違った点が掲載をされております。  今まで原子力発電所は十三カ月の法定点検ということで対応していましたが、これからはそうではなくて、国際化時代にあって国際基準と整合させていくことも検討していくんだというふうな指摘がございます。それは、議論の経過から推測しますと、定期検査の間隔を十八カ月、要するに半年延ばすというふうなことがメーンだと思います。  行き過ぎた規制緩和というのは、特に安全性というものについては将来に大変禍根を残すと思います。特に国民の皆さんが、地域の皆さんもそうですが、提案者からの何度かの御説明にもありましたように、本法が成立することによって地域の原発が着実に推進をし、なおかつ住民の方の安全性の確保が図られるんだという法律の趣旨だと思います。それが、電気事業法の改正もそうですけれども、新しい小売業者、いろいろなビルの電力供給を担っていますけれども、いいとこ取りだけをしていてという感も否めません。  私の地元は大変山が多い地域で、でも、そこでも電気は確実にやってきます。本当にユニバーサルサービスができるようにするのか。これも、そこに働いている人が、本当に汗と、真夜中でも台風の中でも電気がとまったらすぐ駆けつけていくという信頼感があるからきちっと電力が供給されているという認識を持ちながら、先週出た原子力委員会のそういうふうな指摘については若干疑問を呈せざるを得ません。  今一番国民が期待をし、特に原子力発電所がある立地地域の方が懸念をされている安全性というものをもっと考えて、国が主体的な明確な責任を持ち、技術も向上させながら、一〇〇%ということはもちろんないのですが、限りなくそれに近づける努力というものを国民の前に示しながら、PR活動も含めて対応していくべきだと思うのです。  その点につきまして、最後にお答え願いたいと思います。

藤冨正晴資源エネルギー庁長官官房審議官

○藤冨政府参考人 御説明いたします。  先ほど先生のおっしゃいました十一月二十四日に原子力委員会が決定いたしました原子力の長期計画におきましては、技術進歩を踏まえた効率的かつ効果的な安全規制について絶えず検討していく必要があるものの例として、定期検査の柔軟化や長期サイクル運転を掲げたものであります。これは、安全の確保を大前提として原子力発電の開発利用を進めていくという考え方に反するものではないと理解しております。  通産省としましては、原子力発電の開発利用に当たっては、言うまでもなく安全の確保を大前提として進める必要があると思っております。定期検査の柔軟化や長期サイクル運転についても、そしてPR活動につきましても、こうした考え方のもとに検討を進めていくべき課題だと認識しております。

後藤斎民主党・無所属クラブ

○後藤(斎)委員 今までの御答弁の中でも、この委員会のメンバーを含めて、合意形成という点についてはなかなか十二分でないと思いますし、そして既存の電源三法との関係も含めてもっと配慮をしていただかないと、皆さんがという形にはなかなかならないと思いますけれども、これからぜひ、先ほど最後に答弁がありましたように、安全性には最大限の留意をしながら対応していただけるようにお願いを申し上げまして、質問を終わります。

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 山田敏雅君。

山田敏雅民主党・無所属クラブ

○山田(敏)委員 民主党の山田敏雅でございます。  私は、今回の法案について二つの大きなポイントを指摘いたしまして、そして、大きな疑問があるということをこの場で申し上げたいと思います。  そもそもこの法案は、原子力発電が必要であるということで、その目的のために、補助率を上げましょう、それから地方交付税をふやしましょう、こういうことなんですが、今日本が置かれている状況は、公共事業を抜本的に見直さないとこの国はもう大変なところに来ているという、国家としての意識、それから国民としての感情があると思います。  もう一つは、私は前回の商工委員会でも通産大臣に質問させていただきましたが、エネルギー戦略について国家としての理念があるのかどうか、それから、今後四十五年で石油が枯渇するというようなこともございますが、本当にエネルギー戦略が正しく行われているかどうか、こういう観点があると思います。  先日、中国新聞に、アメリカ人の方が投稿されました。島根県のある村ですが、人口四千人の村です。その人口四千人の村に小さな川が流れておりますが、その川に十二カ所の橋が建っている、さらに橋を建設中である。その人は故郷はミシシッピ川なんですが、あのミシシッピ川でさえ二つしか橋がない。さらに、十六カ所の公民館、老人会館、コミュニティーセンター、そのようなものがもう既に建っている。さらに公共の駐車場をつくったり、そういう工事が進められていると。  人口四千人の町にそのようなものをつくる。確かに地域の振興であるとか過疎地域の対策であるとかいろいろ理由はあると思うんですけれども、これは明らかに異常、普通の状態じゃないということです。これは、外国人から見なくても、日本人の目からも明らかであります。  それから、先日の新潟県のこの原子力発電に関する補助金の問題で、五十億円から七十億円の使途不明金、要するに、どのように使われたかわからない。建物を建てて茶室をつくった、しかしその茶室はどう見てもその工事金額の五分の一ぐらいのものでしかない、一体ほかの金はどうなったのかというようなことが騒がれております。  では、このような中で、本当にこの法律が我が国のエネルギー政策にとって正しいことかということがあると思います。私は、今の日本がとっているエネルギー政策については、先ほど斉藤議員が申されましたが、ベストミックスという考えでやっているわけですが、内容そのものは、現行の法制度、そのやり方、そういうものを見直すことによって十分対応できるものではないかと思います。  そこで、少し通産省にお伺いしたいんですが、まず、日本の原子力発電所の稼働率は世界的に比べて第何位ぐらいなのか、その点の数字をちょっと教えていただけますか。     〔委員長退席、青山(丘)委員長代理着席〕

藤冨正晴資源エネルギー庁長官官房審議官

○藤冨政府参考人 御説明いたします。  日本の原子力発電所の設備利用率につきましては、平成十一年度は八〇%となっております。昭和五十八年以来十七年間七〇%を上回っておりまして、平成七年度からは五年間八〇%を上回っております。最近十年間で約一〇ポイント上昇しております。これは、軽水炉導入初期のトラブル対策が着実に進展したことや、改良標準化炉などメンテナンスが容易な原子炉、各種機器の開発、導入、作業の効率化努力によって達成されたものと理解しております。  先生御指摘の各国との比較でございますが、比較的多くの原子力発電所を保有する国、例えば二十基以上の原子炉を保有する国別に、平成七年から平成十一年度までの直近の五年間の設備利用率を平均いたしますと、我が国は八一%、ドイツは七九%、米国は七六%、以下フランス、イギリス、カナダ、ロシアというふうになっておりまして、日本は国際的に見て高い、一番のレベルにあると思います。これは、我が国においてトラブルの発生の頻度が少なくて、他国と比べて運転実績が良好であるというふうに理解しております。

山田敏雅民主党・無所属クラブ

○山田(敏)委員 今の数字は私の方が調べた数字とちょっと違っておりまして、統計のとり方が違うのではないかと思います。  先ほど後藤議員の質問にもありましたが、我が国の定期点検は一年でやっておりますね。今、それを一年半にやろうと。アメリカではたしか二年ぐらいのサイクルでやっていると思うんですが。  それで、私の質問は、稼働率八〇%というのは決していい数字ではない。これは世界的に見ても、一〇〇%近く、一〇〇%近くというのは九十何%なんですが、平均的にやっているアメリカの例もございます。稼働率を一〇%ぐらい上げますと、我が国の原子力発電五基か六基分の電力が得られるというデータもございます。私は今、世界の点検のレベルから考えて、それから我が国の安全性の技術から考えて、もう少しこの辺を考えて、今の原子力発電の、この法案の趣旨である安定的に確保しようという意味から、十分対応できるのではないかと思います。  その点をちょっと、稼働率を上げる点についてもう少し具体的に。

藤冨正晴資源エネルギー庁長官官房審議官

○藤冨政府参考人 もう少し詳しく御説明させていただきます。  先生御指摘の、日本の場合には原子力発電所は、毎年といいますか、定期点検が終わってから十三カ月に一度とめて、安全施設、原子炉本体でありますとか燃料設備の安全の点検をしております。  それに引きかえまして、諸外国においてはこのような法律に基づく点検期間を定めているということではなくて、例えば先生おっしゃいましたアメリカの場合には、大体十六カ月、一年半ぐらいでとめる。また、十六カ月ぐらいが平均なんですが、場合によっては、二十四カ月ぐらい運転しているもので、稼働率が九〇%ぐらいいっているものもございます。  このように諸外国においては点検の間隔を法律で定めておりませんので、事業者が燃料を交換するとともにそのときに必要な点検を行うということで、点検の期間が比較的長くなっておりますが、現在、米国の平均では十六カ月、それからフランス及びドイツでは十二カ月ぐらいになってございます。  先生御指摘の、稼働率を一〇%ぐらい上げたらどれくらい原子力発電所の建設が少なくて済むかというのは、先ほど御指摘の数基というのはそのとおりでございまして、現在の原子力発電所の設備容量は約四千五百万キロワットでございまして、この設備利用率を一〇ポイント上昇いたしますと、発電電力量は年間で約四百億キロワットアワーになります。これは、最近の原子力発電所の比較的大きなもの、百三十万キロワットの原子力発電所では四基強の発電電力量に相当すると思います。  最後に、御指摘の設備利用率を上げるためにどういうふうな考え方があるかということでございますが、我が国におきましては、トラブルの未然防止を図ることは当然のことでございますが、それに加えて、定期検査の期間の短縮や、定期検査の間隔を延長すること、これをいわゆる長期サイクル運転と言っておりますが、また、電気出力を基準にした運転から原子炉の炉の熱出力を中心にした考え方への転換などを考えております。  いずれにせよ、現在、電気事業者は、安全確保を大前提に、事前に安全対策について十分な検討を行った上で、点検の項目は減らさずに、工事体制の充実やきめ細かな工程の管理などによって定期点検の期間の短縮を行っております。  こうした措置を通じて設備利用率の向上に努めていると思いますが、さらに、原子力委員会が先週決定いたしました原子力長計におきまして、先ほどの、前の先生の御指摘にございました定期検査の柔軟化や長期サイクル運転、こういうものが効率的かつ効果的な安全規制における検討課題の一つというふうに例示されております。  他方、これに対して若干慎重な議論がありますのは、定期検査の柔軟化につきましては、原子力発電所の立地の住民の方々の中から、安全性を最優先に考えれば、停止期間を短縮するのではなく、その後の一年間を安全に運転していくためにも十分期間をとって点検すべきだという意見があることも承知しております。また、原子力発電所の定期検査の短縮が地元の協力企業の発注減や地元の宿泊施設の利用減を招いているとの指摘も、地元からは多々ございます。  当省といたしましては、原子力発電所の設備利用率向上につきましては、安全性、経済性など多方面の観点から検討を進めるべき課題と承知しております。

山田敏雅民主党・無所属クラブ

○山田(敏)委員 今の稼働率を上げること、それからもう一つは、補助金が正しく使われているかどうか。  これは我が党でも例の新潟県の問題についてやりましたが、結論として、補助金が正しく使われているかどうか、それをチェックする機関がない、それから通産省がこれについて明快に答えられない、そのようなことを実感いたしました。そのような中でこのような法律をやっていくということは、大きな問題を新たに起こしていくのではないかと思います。またこれは別の機会でやりたいと思いますが、そのような観点もあるということを承知していただきたいと思います。  それから次に、本当に防災上不可欠なものというのは一体何なんだろうか、実際、現実のケースとして、そのような、防災上不可欠であって予算上の措置がなくてできなかったということがあるんだろうかということについて、お答えいただきたいと思います。

藤冨正晴資源エネルギー庁長官官房審議官

○藤冨政府参考人 御説明いたします。  原子力発電所におきましては、防災上不可欠なものといたしまして、本年六月に施行されました原子力災害対策特別措置法に基づきまして、すべての原子力事業者に対して、放射線の測定設備のほか、放射線防護用機器、非常用通信機器などの防災資機材の設置及び維持を義務づけております。  また、通産省は平成十一年度の補正予算におきまして、オフサイトセンターの設置、事故進展予測システム及び通信機器の整備などのために約二百五十億の予算を計上して、この予算をいただきました。その配備に努めております。  さらに、今回の法案におきまして、附則の別表に列記いたしました施設の中から、同法案の第七条に基づきまして、原子力発電施設等立地地域の住民生活の安全の確保に資することから緊急に整備することが必要なものが、政令で定めることが決められております。三つございますが、具体的には、緊急時の避難用道路、二番目は港湾、三番目は消防用の施設、これらの改良も含みまして、この整備が図られることになります。  いずれにせよ、個々の施設整備の事業につきましては、内閣総理大臣を長とする原子力立地会議の審議を経て、内閣総理大臣が定める振興計画において決定されるものと認識しております。

山田敏雅民主党・無所属クラブ

○山田(敏)委員 私の質問に答えていただいていないのですが。  今、既に通産省はそのような予算措置をとって、防災上必要なことをやってきたわけですね。先ほどおっしゃったように、予算も三百億ですか。それについて、現実に防災上の問題が起こっている地域があるのかどうかということをお聞きしたのです。

藤冨正晴資源エネルギー庁長官官房審議官

○藤冨政府参考人 失礼いたしました。  先ほどの、防災上不可欠なものとして、原子力災害対策の特別措置法に基づいた放射線の測定設備とかこういうものについては、一昨年度の平成十一年度の補正予算でつけていただいたもので、現在整備を図っております。  特に、全国の原子力発電所のそばに、オフサイトセンターといって、万一の場合には国とか地方自治体、事業者が集まって、そこで一堂に会して現地の情報を収集し、住民の方の避難をどうするか、モニタリングの状況はどうかということを見るのがオフサイトセンターでございますが、これについては鋭意、それぞれの発電所のそばまたは県庁のそばなどに適地を求めて、現在建設をしております。現時点ではまだ整備中でございます。

斉藤鉄夫公明党

○斉藤(鉄)議員 原子力災害対策特別措置法の立法時の責任者でございましたので、お答えさせていただきます。  原子力災害対策特別措置法で、防災についていろいろな措置をさせていただくことになりました。先ほどお話がありましたいろいろなモニタリング施設、原子力発電所内のいろいろな防災施設等でございます。ところが、防災にとって非常に大切な道路でありますとか港湾、こういう公共事業については、これまでどおり、一般の公共事業と同じように五〇%の補助を国がするというだけでございました。しかし、道路、港湾等の公共事業、これも防災上非常に重要である。こういう面についても、この原子力災害対策特別措置法の手が届かないところでやはり我々も努力をしなくてはいけないというのが、今回の法律案の趣旨でございます。     〔青山(丘)委員長代理退席、委員長着席〕

山田敏雅民主党・無所属クラブ

○山田(敏)委員 時間もありませんので、次の質問に入らせていただきます。  私は、このような法律をつくる前に、我が国としてやるべき重要なことがある。特にエネルギー政策の面で、外国に比べて非常におくれている自然エネルギーをもっとやらなければいけないのではないかというふうに思います。  実際、ドイツ、デンマーク、オランダに比べて、我が国の自然エネルギーの開発は十年ぐらいおくれてしまいました。もう一けた数字が違ってしまいました。それを進めるために、先ほど話がありました自然エネルギー促進法案というのを進めるべきでありますが、これについて通産省の方で反対しているというようなことを聞きますので、その理由をちょっと教えていただければと思います。

河野博文資源エネルギー庁長官

○河野政府参考人 御説明をさせていただきます。  私どもの自然エネルギーに対する対応でございますけれども、御指摘の法案に対する対応もさることながら、この自然エネルギーが有益なものであるということで、さまざまな補助制度を活用しながら支援をさせていただいているということも御理解をいただきたいと思います。現在、平成十三年度の予算におきましても、従来に比べて百八十億円の増額要求をさせていただくということで、過去数年間で倍増しているのがこの新エネルギー対策予算の実情でございます。  また、御指摘の超党派の議員の先生方によります自然エネルギー促進議員連盟の発電促進法につきまして、私どもは申し上げている点が幾つかございます。  例えば、電力自由化が進みます流れの中で、実質上、一般電気事業者に自然エネルギー発電の電力買い取りを義務づけるということになるのでは、新規参入者との競争環境をゆがめるおそれがあるなど、こういった懸念がございます。  それから、残念ながら現時点におきましてはいわゆる新エネルギーのコストは高いわけでございますけれども、この高コストの自然エネルギーと既存電源との差額を補てんする、ランニングコスト補助を行うというお考えもお持ちのように伺っております。これは、補助の方法はどういうふうになるのかという内容にもよるわけではありますけれども、自然エネルギー発電事業者のコスト削減努力が促されなくなってしまうのではないか、あるいは相当規模の財政負担が長期間にわたって必要になるのではないかという懸念を持っております。  ただ、私どもも現在、総合エネルギー調査会新エネルギー部会の場で、今後の新エネルギー政策のあり方あるいはその導入目標について検討しておりますので、自然エネルギー導入支援策についてもさらに積極的に検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。(発言する者あり)

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 今確保いたしております。  山田敏雅君。(発言する者あり)  今、速やかに委員の出席方を要請いたしております。その点を御理解いただいて、よろしくお願いします。答弁側の二人は正式メンバーでございます。(発言する者あり)  今、速やかに対応いたしておりますので、質疑はとりあえず続行していただきたいと存じます。山田敏雅君。(発言する者あり)  不規則発言はお慎みをいただきたいと思います。あと一名確保しますので、一名出席時点で質疑を続行してください。  速記をとめてください。     〔速記中止〕

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 速記を起こしてください。  審議を再開します。山田敏雅君。

山田敏雅民主党・無所属クラブ

○山田(敏)委員 今のお答えでは、まず、電力の自由化という問題と自然エネルギーを促進するという相反する問題が一つ今起こっているわけですね。すなわち、自然エネルギーをどんどんやろうと思えば買い取り義務を電力業者にやらなければいけない、しかし、電力自由化することによって新たな事業者がたくさん出てくるわけですから、これは不平等になるということだと思うのです。  外国ではグリーンクレジット制度というのを使って、とにかく電力を供給する人すべてに五%なら五%の自然エネルギーを発電する義務を負わせる、そして、それができなかったところ、例えば北海道電力や東北電力はたくさん風力ができるわけですが、中国電力なんかはできない、そういう場合にはクレジットを取引させる、こういう制度を使っているわけです。  それから、コストが高いということでございますが、現在どんどん風力発電のコストは下がっておりまして、特に、風況調査がNEDOで行われておりますけれども、非常に立地のいいところがたくさん出てまいりまして、そのコストは既に原子力発電並みあるいは火力発電並みにできるところも出てきております。  そのような観点から、これは通産省というよりは、国家としてエネルギー戦略をどうするのかという理念とか意思というのがないと到底できるものではありません。そして、今申し上げましたように、基本的な問題はそのようなやり方で解決することができるわけですから、これはぜひ、自然エネルギーの法案を進めることによって、今の日本のエネルギーの安定供給を図る。  そして、原子力の発電立地は、今後このような措置がとられても大幅にふえるということはちょっと考えられない状況になってきているわけです。前回の総合エネルギー調査会でも、二十基の予定が既にもう十三基以下しかできないという状況になってきているわけですから、その辺をもう一度通産省の方に、私が申し上げました今の電力の自由化との問題、それからグリーンクレジット制度についてどう思うか、ちょっとお願いいたします。

河野博文資源エネルギー庁長官

○河野政府参考人 いわゆる新エネルギーの支援でございますけれども、自由化の中でもできるだけの自然エネルギーの活用ということで、例えば、風力発電につきましては、事業者に対して三分の一程度の設置の補助。あるいは太陽光発電につきましては、これも約三分の一相当ということですが定額の補助を差し上げることによって、特に太陽光発電につきましては世界最大の発電規模に達している状況にございます。風力発電につきましては、日本における風況の実情とか、あるいは外国の制度との差などもありまして、外国、ドイツ、米国などに比べれば発電規模は少ないわけでございますけれども、現在、急速にそういった事業が立ち上がっているという状況にございます。  その中で、今御指摘のいわゆるクレジットシステムでございますけれども、確かに欧米諸国の一部におきましては、検討がかなり進んでいる、あるいは導入に近づいているという国があるのでございます。これは、具体的なメリットといたしまして、義務の履行方法に電力事業者にとっての自由度がかなりある、それから、新規参入者との競争上かなり中立的である、それから、発電事業者のコスト低減を促す設計が可能なのではないかというようなことが意識されていると思います。  一方、こういった制度につきましては、効率化を進めている電力分野において、やはりどうしても高いコストの再生可能エネルギーの購入負担をかけざるを得ないということで、電力コストの上昇につながる可能性があるということ、それから、電源構成の選択という電気事業者にとりましての一つの非常に大きな経営戦略的な要素についての制約となり得るのではないか、さらに、系統規模が小さい場合には不安定な電力が需要家に悪影響を及ぼす懸念があるといった問題点もあるというふうに考えられます。  いずれにいたしましても、今後の新エネルギー政策のあり方につきましては、先ほど御紹介いたしましたような総合エネルギー調査会の新エネルギー部会で、海外の導入政策の動向も調査しながら、さまざまな論点について検討させていただきたいというふうに考えております。

山田敏雅民主党・無所属クラブ

○山田(敏)委員 今申し上げましたように、日本の新エネルギー状況というのは、今のお言葉、具体的な数字を挙げてみるとわかるんですけれども、風力なんかは全エネルギーの〇・〇〇六%でございます。それから、ヨーロッパに比べても、今三百万キロワット、四百万キロワットという数字が、日本では二十万キロワット、三十万キロワット、そういうレベルでございますので、ひとつ認識を新たに、自然エネルギーの法案の促進に向かってやっていただきたいと思います。  私の質問はこれで終わります。ありがとうございました。

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 達増拓也君。

達増拓也自由党

○達増委員 それではまず、今回の法案のもとになっている事実関係、いわゆる立法事実を確認するところから始めたいと思います。  原発立地地域の振興に関する特別措置法案ということでありますけれども、今、原発立地地域がこのような振興法を求めているのかどうか、地域振興について具体的にいかなる要望が寄せられているのか、提出者に伺いたいと思います。

細田博之自由民主党

○細田議員 原子力発電の推進のためには、原子力発電施設等周辺地域について、生活環境、産業基盤等の総合的かつ広域的な整備に必要な特別措置を講ずることによって振興を図ることが大切であると思っております。  もう原子力立地地点は十三道県にまたがっているわけでございますが、非常に長年にわたって、しかも多数の原子力発電所を立地している地域もあるわけでございますが、どうしても地元といたしましては、いま一つ地方の振興につながらないのではないかという声が出ております。立地の道県からの、そういう協議会組織もございまして、そこからの要望もございますし、あるいは、そこの道県議会の要望、首長と議会に分かれておりますし、また原子力発電所所在市町村の協議会というもの、あるいはその市町村議会議長会というものがございますが、それぞれ組織を持っておりまして、強い要望を出してきております。  と申しますのも、これまではどちらかというと、いわば大変へんぴなところに原子力発電所を立地して、多くの住民がいないようなところ、人里離れたようなところで立地をするということで進めてきておるわけでございますが、だんだんに各地域が取り残されていくという不安に駆られ、大きな公共施設の整備、便利な道路や港、消防用施設、義務教育施設を充実してほしい、公共事業によるそのような措置が非常に少ないという点を要望してきておるわけでございます。

達増拓也自由党

○達増委員 原子力発電所の立地政策としては、既にいわゆる電源三法というものがあるわけであります。電源開発促進税法、電源開発促進対策特別会計法、発電用施設周辺地域整備法、この電源三法に基づいて電源開発特別会計というものがあり、電源立地勘定、電源多様化勘定と大きく二つに分かれていますが、それぞれ今年度予算でいけば、二千二百八十二億円、二千三百九十八億円、計四千六百八十億円が計上されている。これは当然、原子力発電施設に関するさまざまな交付金等もここから出て、既に電源立地の円滑化を図るという目的でそういうことが行われているわけであります。  先ほど同僚委員の質問の中でも取り上げられておりましたけれども、まだちょっとすっきりしませんので、既にあるこういう電源三法に基づく制度と、今回の本法案による特別措置、それがどういう関係になるのか伺いたいと思います。

宮路和明自由民主党

○宮路議員 お答えをいたしたいと思います。  今委員お尋ねの、これまでございますいわゆる電源特会によります発電用施設周辺地域整備法に基づく交付金制度でありますが、これは、もう御案内のとおりであると思いますけれども、原子力発電に限らず他の発電施設も含めまして、そうした発電施設が設けられております周辺地域整備のために、都道府県知事が整備計画をつくって、そして地域として公共施設の整備をやっていこうという場合に対する支援、あるいはまた企業誘致対策、そしてまた地域の住民の皆さんへの電気料金の割引措置といったものをやっておるわけでありまして、そのうち、公共施設の整備につきましても、非補助事業を対象として交付金を交付して、その整備を支援しているというものであるわけであります。  ところが、今回のこの法案によります地域振興の支援措置でありますが、最も中心となりますのは、基幹的なその地域の道路だとか、あるいは港湾とか漁港、あるいはまた消防施設とか、義務教育施設とか、そういったいわゆる補助事業としてこれまで進めてまいっております公共事業、公共施設の整備の立ちおくれ、特に安全の確保という観点に重点を置いて、そうした今申し上げたような施設の整備について、これは補助事業としてやる場合に、その補助のかさ上げをやってその推進を支援する。あるいはまた、それらの公共施設の整備について地方債を地方公共団体が発行する場合に、その地方債の元利償還分に対する交付税措置をやってやるというようなことでそれを支援するといったようなことであるわけであります。  そして、地域も、原子力の発電施設あるいはそれに密接関連する施設の所在する地域を中心としてこれらの地域振興策を打っていくということであるわけでありまして、そこにおのずと、今御理解いただいたかと思いますが、差があるわけでございます。  しかしながら、関連する部分もこれは当然あるわけでありますから、そこのところは、両方を調和するように、しっかりと計画段階で調整を図りながら進めていくことを期待いたしておるところでありまして、そういうことで両々相まって地域振興に役に立っていく、こういう趣旨として御理解を賜れればと思う次第であります。  以上であります。

達増拓也自由党

○達増委員 今の答弁の中で、この法案の趣旨に関する非常に重要なポイントがあったと思います。それは、安全確保の面について重点になっているということであります。  確かに、この法案、具体的な支援策の中身のところを検討してみますと、支援措置の中身の中でも特に、特例措置として、補助率のかさ上げでありますとか地方債の元利償還に関する交付税措置等のそういう具体的な特例措置が掲げられているのは、法案の七条、八条の部分。その対象となっているのは、別表の中にあるんですが、道路、港湾、漁港、消防用施設、義務教育施設といった緊急事態の際に利用される施設が対象となっているわけであります。  先ほど他の委員の質問に対する提出者の答弁の中でも、この法案は防災に特化している、防災の必要性というのを特に踏まえているという趣旨の発言があったと思います。これはこの法案の本質にかかわる非常に重要なポイントなので改めて確認したいんですけれども、七条の文言を引用すれば「住民生活の安全の確保に資する」という、この安全確保ということがこの法案の柱の一つというふうに理解してよろしいんでしょうか。

松下忠洋自由民主党

○松下議員 達増委員御指摘のとおり、安全確保がこの法案の柱の重要な一つだと考えております。  お話がありましたように、この原子力発電施設等の立地地域の住民生活の安全確保のために緊急に整備することが必要な事業として、道路、港湾、漁港、消防施設、そして義務教育施設の五項目に絞っておりまして、通常五〇%補助のところをおおむね五%かさ上げして上乗せしていくということにしたわけでございまして、この特例を設けることによって、委員御指摘のとおりの安全確保がきちっと図られていくというふうにしなければいかぬと考えているわけでございます。  以上でございます。

達増拓也自由党

○達増委員 従来の原子力発電をめぐる国民的な議論の中では、ともすれば、原子力発電が安全であるということを強調し過ぎるが余りに、万が一の場合の対策について表立ってはっきり語ることをつい避けがちになるということがあったのではないかと思います。しかし、実際には起きないかもしれないけれども万が一の非常事態に備えた対処をきちんとしておくことで、かえって原子力発電というものへのシステムとしての、制度としての信頼性が高まっていくということなんだと思います。  私もアメリカのルイジアナ州の原発の近くを車で通ったときに見たんですけれども、原発の絵を模した標識があちこちに立っていて、これは向こうに原発があるという標識かと思って近づいてみたら、いざというときはこっちの方向に逃げろという標識でありまして、平素からそういう危機管理の発想を持ちながら原子力発電の安全性確保に努めている。そういうアプローチが原子力発電には必要なんだと思います。  そういう意味で、原子力発電所がある地域について、例えば道路について、いざというときのためにふだんから広い道路を確保しておく、こういったことが必要だと思います。そういう広い道路というのは、平時、そういう万が一のことがない場合には、住民のアメニティーでありますとか地域振興のために資する。原子力発電所の特性からいって、他地域よりも、そういう広い道路でありますとか、いざというときの避難所として高い機能が期待できる学校、義務教育施設、そういうことを整備する、これは必要なことであると自由党も考えております。  さて次に、この四条、五条で振興計画について本法案は定めております。市町村長の意見も聞きながら、都道府県と国が一体となって策定する仕組みになっておりますけれども、やはりこの地域振興計画というのを策定するに当たっては、地域住民の意見も的確に反映されなければならないと思いますけれども、本法案でもその点は担保されているんでしょうか。

斉藤鉄夫公明党

○斉藤(鉄)議員 この地域振興計画は、都道府県知事がつくることになっております。そして知事は、関係する市町村長の意見、それからこの振興計画の中に出てまいりますいろいろな事業にかかわる方の意見を聞かなければならないという仕組みになっておりまして、地域住民の意見を的確に反映できる仕組みになっております。

達増拓也自由党

○達増委員 では次に、政府の方に質問をいたします。  原子力発電を推進していくためには、やはり何といっても安全性の確保、そして世論の理解というものを確保していくことが何より重要だと考えます。本法案とは別に、この二点、原子力発電推進のための安全性の確保、そして世論の理解の確保、このために政府としていかなる取り組みをしているのか、質問いたします。

伊藤達也自由民主党通商産業政務次官

○伊藤政務次官 お答えをさせていただきます。  今までもお話が出ておりましたように、原子力は安全性を確保するということが大前提でありまして、常に緊張感を持って、慎重の上にも慎重を期して臨むことが不可欠であります。通産省としましては、こうした基本認識のもとに、原子力発電所に対して、原子炉等規制法及び電気事業法に基づき、厳正な安全規制を実施しているところでございます。  加えて、昨年のジェー・シー・オーの事故を踏まえ、原子炉等規制法の改正及び原子力災害対策特別措置法の制定が行われ、これらに基づき、私どもといたしましては、現在十六のサイトがございますが、そこに常駐をしている保安検査官などの人員を倍増いたします。四十七人から八十五人に倍増したところであります。また、原子力の防災体制を向上していくために、過日も島根の原子力発電所を対象に防災訓練を実施したところでございますが、こうした防災訓練というものをしっかり実施していきたい。  こういうような取り組みをもとに、安全規制体制の一層の強化に努めていきたいというふうに考えております。  また、先生御指摘の原子力の開発利用に当たっては、やはり国民の皆様方の理解と協力というものが不可欠であります。その中で、情報の公開というのは極めて重要な課題だと私どもは認識をしております。  したがって、原子力発電に関する許認可の関連の資料でありますとか運転の情報をしっかりと開示して、透明性の確保に努めておりますし、また、各種媒体を利用した情報提供や、あるいはシンポジウム、講演会の開催を通じて、理解の促進活動を展開しているところでございます。  こうした取り組みを通じて、安全性の確保の一層の強化と、そして国民の皆様方の理解の増進に努めていきたいと考えているところでございます。

達増拓也自由党

○達増委員 我が国のエネルギー事情を考えますと、エネルギー資源に恵まれた国々、あるいはそういう豊富なエネルギー資源にアクセスしやすい国々に比べれば、原子力発電というものに対してそういった国々よりは力を入れざるを得ないのだと考えております。また、それは単に発電量としてたくさんやればいいということではなく、当然、安全性の確保でありますとか国民への理解の浸透といった分野についても、ほかの国以上にそこは努力していかなければならないんだと思います。  そういう意味で、来年の一月から中央省庁が再編されるわけでありますけれども、その新しい政府の体制のもとで原子力発電の監督体制がどうなっていくのか、ほかの国々以上に我が国としてはそこをきちんとやっていかなければならないと思うんですが、これも政府に伺いたいと思います。

河野博文資源エネルギー庁長官

○河野政府参考人 御承知のように、我が国の原子力の安全の規制は、第一次行政庁であります通産省ないしは科学技術庁と原子力安全委員会によりますダブルチェックという仕組みで今日まで参っております。来年一月の中央省庁再編後は、原子力発電の一次規制につきましては、資源エネルギー庁の特別の機関として設置されます、独立性の高い原子力安全・保安院におおむね一元化されるということになっております。現在、通商産業省におきましては、この立ち上げのための準備作業を精力的に行っているところでございます。  今後とも、この一次行政庁としての役割を、一方におきましてさらに拡充が予定されております原子力安全委員会とも密接な連携をとりながら、安全の確保に万全を期して、国民の皆様の原子力に対する信頼の回復に努めてまいりたいと考えております。

達増拓也自由党

○達増委員 次の質問も政府に対する質問なんですけれども、原子力発電を行っていくのと並行して、やはり我が国としてはクリーンな自然エネルギーの開発、推進も進めていかなければならないと思います。  今のところ、技術的になかなか大規模な発電量を確保するところまではいっていないので、化石エネルギーのほかはやはり原子力に依存する比重が大きくなってしまうんですが、自然エネルギーが、うまく技術的なところでブレークスルーがあれば、環境に負荷がかかるエネルギー供給源、そういう発電の仕組みになるべく頼らないで我が国の電力需要にこたえていくことができるわけであります。その意味で、自然エネルギーの推進に対する政府の取り組みについて伺いたいと思います。

河野博文資源エネルギー庁長官

○河野政府参考人 御指摘の自然エネルギー、中でも太陽光発電でございますとか風力などの新エネルギーは、エネルギーの安定供給の確保、あるいは地球環境問題への対応を図るといった観点から、その開発、導入を積極的に推進することが重要だというふうに考えております。  現行の長期需給見通しにおきましても、現在の自然エネルギーの割合、いわゆる新エネルギーの割合を一%から三%、三倍増したいという計画を持っておりますし、これも今、総合エネルギー調査会で見直しの対象としているところでございます。ちなみにこれは、太陽光発電につきまして申し上げれば従来の規模の九十倍に、そして風力発電について申し上げれば二十倍にするという、かなり大胆な計画でございます。  ただ、新エネルギーは、現在の時点におきましては経済性あるいは安定性の面で課題があるということで、政府としては、低コスト化あるいは高性能化のための技術開発ですとか、設置費に対する補助を通じた導入促進に取り組んでいるのが実情でございます。  また、新エネルギー関係のこうした予算につきまして申し上げますと、過去五年間で倍増以上に増加しているところでございまして、さらに平成十三年度予算の概算要求におきましては、平成十二年度予算額の九百二十五億円に比較して百八十億円の増額となる千百五億円を要求しておりまして、施策の強化を図るということを検討しているのでございます。  さらに、先ほどちょっと触れましたけれども、政府といたしましては、現在、総合エネルギー調査会の新エネルギー部会の場を通じまして、今後の新エネルギー政策のあり方、導入目標について検討しているという状況にございます。新エネルギーの導入支援についてさらに積極的に検討してまいりたいと考えております。

達増拓也自由党

○達増委員 以上で終わります。

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 吉井英勝君。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 日本共産党の吉井英勝でございます。  私は、最初に提案者の方に伺っておきたいと思いますのは、原子力発電等に関する請願というのは九三年の通常国会までは採択されることはありませんでしたが、九三年七月の細川内閣成立以降、昨年の九九年まで九回この請願が採択されてきております。今回の法案は、この請願にこたえるという内容も持ったものなのか、あるいは全く別なものとして考えられていったものなのか、まずこの点から伺っていきたいと思います。

石井啓一公明党

○石井(啓)議員 お答えいたします。  委員部の方で調べてもらいましたところ、平成五年の百二十八回国会以来、今国会まで四十件の請願が出ておりまして、その中身につきましては、原子力発電施設等の安全対策、防災対策及び周辺環境整備に係る予算枠の拡大を図られたいという旨の内容であるというふうに承知しております。  今回の法案につきまして、こうした請願のほか、また立地地域の御要望、御意見を十分にお聞きした上で取りまとめたものでございます。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 今お答えになったように、電源地域の振興を図るための総合的な施策の確立という請願の内容も含め、さらにそのほかの要望も含めてつくったということです。あわせて申し上げておきますと、この請願には日本共産党は一貫して反対してまいりました。そういうものです。  ところで、今度の法案の七条とその別表では、道路、港湾などの補助率を五%かさ上げし、施行に要する経費は単年度で三十三億円としておりますが、まず、その根拠は何かを伺います。

吉野正芳自由民主党

○吉野議員 お答えいたします。  必要額約三十三億円につきましては、本法案第七条の補助率かさ上げに関して、立地市町村、隣接市町村等において平成十三年度に見込まれる道路、港湾、漁港、消防施設、義務教育施設整備事業のうち、住民生活の安全の確保に資することから緊急に整備する必要があるものに該当すると想定される国庫補助対象事業の事業規模を踏まえて、これらについておおむね五%程度の補助率のかさ上げを行ったと仮定した場合に必要となる額を概算したものでございます。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 三十三億円ということは、これが五%ですから、事業費全体としては六百六十億円の公共事業ということになります。十年ということですから、総額六千六百億円を大体考えている、こういうふうに考えてよろしいか。

細田博之自由民主党

○細田議員 計算をいたしますとそういうことですが、これからの原発立地の推進に伴いましてそれぞれの市町村から具体的な要望が出されてくると思いますので、それを見た上でないとなかなか総額というものは確定できないわけでございます。  当面、私の地元が、島根原発というものが出てまいりまして、一市二町から具体的な公共事業の整備の要望が出てまいりましたけれども、それが、試算をいたしますと四百九十七億円ほどの要望が出てまいりました。これが採択されるかどうかは別でございますが、要望が出てまいりまして、それを単純に現行補助額で計算いたしましたところ、二百三十数億円の補助が、観念的な計算ではありますが一応全部採択したとすると出てくるということがございます。それを特別措置法によって仮に五%ずつ上乗せすると計算いたしますと、大体二十四億ほどが上乗せされるという計算がありまして、二十四億というのが、工事の期間によりますけれども五年ないし十五年ぐらいの間で行われるとすると、数億というような感じでございます。  先ほど大畠委員はばらまきというよりはぱらまきじゃないかというようなことを場外でおっしゃっておられましたけれども、これを少ないと見るか多いと見るかでございますが、これからの具体的な立地の案件に即してそういったものが要望として出てくる。  ただ、それは、御存じのように、県の財政状況、市町村の財政状況から見てその余裕があるかどうか。いわば箇所づけでございますので、県全体として採択するかどうかという判断がまずあって、ほかからはやっかみが出て、まあちょっと待てとかいう話もありますし、いや安全上必要なんだからこれを優先する。そのときに計画などに盛り込んでやりやすくすると同時に、県の懐も見ながらできるだけこたえていこう、こういう中身であることを御了解いただきたいと思います。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 資料の配付の方をお願いします。

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 先ほどの理事会にて事前に申し出がございませんでしたけれども、今各党理事の場内協議で、特に異存はないということでございましたので、特例として承認させていただきます。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 よろしくお願いします。  それで、配付してもらっている間に、今細田さんおっしゃったのだけれども、自民党政務調査会の電源立地等推進に関する調査会、立地地域振興プロジェクトチームの議論を私はお聞きしておりますが、三月九日の会合で細田議員は、公共事業の配分は県下の県会議員との関係もあり、公共事業の補助金を原発立地地域に重点的に配分することはできないと。だから、通常の公共事業の枠では原発立地地域に重点的に配分できないものだから、新しい立法、このような法案が必要なんだということを議論の中でおっしゃっておられたので、なるほど、今のお話というのはそれが大きなねらいかなというふうに思いました。  財政が厳しい時代ですから、他の地域の公共事業予算を三十三億円削って、原発周辺自治体へ三十三億円移すということになってまいりますから、この点では、法第一条「目的」にあるとおり、これは非常に露骨な原発立地促進策だということをまず指摘しておかなければならないと思います。  ところで、今資料を配っていただいておりますが、これまでの電源立地勘定の毎年度の収納済み歳入額ですね。収納済み歳入額というのはこの棒グラフの全体の長さですが、白い部分、これが支出済み歳出額ですから、差し引きした黒い部分、これが要するに使われずに残っているお金なんですよね。この資料のように、こういうふうに推移してくると思います。  これは国会図書館その他の御協力もいただいて得たデータをもとにして作成したものですが、まず政府参考人の方に、剰余金額など、全体としてこういう資料のようになると思いますが、まずこれを確認しておきたいと思います。

河野博文資源エネルギー庁長官

○河野政府参考人 剰余金というものが使われませんでした場合には、またさらに次の年次において繰り入れられるということで、これが累積してこの棒グラフが常に積み上がっていくというものではございません。その点は御承知と思いますけれども。  このグラフの数字がおおむね、平成十年度におきまして、歳出と歳入、差し引き額が一千三百億円余りであるというレベルを指しているように思いますので、基本的に正しいのではないかと思っております。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 ですから、この棒グラフを見てもよくわかるように、毎年予算は組むのだけれども、大体半分は全く使われずに来ている。  九〇年代の九年間で少しカウントしてみますと、歳入歳出の差額合計、いわば不用になっている分ですね、あなたのおっしゃるように、全部積み上げていくという積分計算でないにしても、不用額は一兆四千九百五十一億円くらいになるのですね。毎年平均すれば、約一千六百六十一億円が使われなかったことになります。  ですから、立地促進費というのは毎年一千億円以上余ってきている、使われずに来ているというのが実態ですが、なぜこんなに使われない金額が多いのか、なぜ行き詰まってしまっているのかというところがやはり考えなければいけないところだと私は思うのです。  原発のあるところの住民の本当の願いというのは、原発推進のための公共事業ではなくて、それぞれの地域に見合った産業をどのように振興するか、そして雇用をふやし、原発に頼らないでも成り立つような地域の活性化をどう進めるかということであるのに、原発に名をかりて公共事業を引っ張ることが主たる内容になっているものですからうまくいかない、半分余りは毎年余ってしまう、こういうようになっているのではありませんか。

河野博文資源エネルギー庁長官

○河野政府参考人 先ほどの御質問にも若干の御説明をさせていただきましたけれども、電源立地勘定も含めました電源特別会計は、一般会計に全くお世話にならない特別会計でございますので、一定の余裕度を持ちながら安全運転せざるを得ないという特性はあるものと思いますので、その点はまず御理解いただきたいと思います。  近年、一定額の剰余金が恒常的に出ておりますのは、やはり電源立地の進捗にやや時間がかかるようになってきているということの反映が基本であろうと思っております。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 このグラフを見てはっきりしているように、現在の毎年電源立地勘定で組んでいる予算の半分以上が使われないもの、毎年平均すれば約一千六百六十億くらい、一億という端数をちょっと除きますと一千六百六十億、大体それくらいが余っているわけですね。ですから、本当にずっと長い期間にわたって使われることなく余っているものなのです。つまり、それくらい、地域の皆さんの本当に原発に依存しなくても地域の活性化を図れるものをという願いとは違うところにこの仕組みがあることが問題だと私は思うのです。  しかし、それにしても、新しい公共事業上積みの法案が出てきているわけですが、提案者の細田議員に伺っておきたいと思います。  先ほどの自民党の政務調査会のプロジェクトチームの議論を私も伺っておりますが、三月十六日の会合では、桜井会長、前代議士は、ジェー・シー・オーの臨界事故後、原子力立地は難しくなってきているが、新法の制定により原子力立地を推進していきたいというお話をされた。三月二十九日の会合で桜井さんからは、要は金が入ればいいということではないかという御発言があったり、同じ日に細田議員は、重要なのは裏負担の問題だ、これはだめならば補助率の引き上げが問題になってくるのだと。太田議員の方は、本プロジェクトチームにおける議論の内容は、電源三法の改正でなく、一般会計による公共事業の重点配分のための新法の制定によるものなのだという議論など。  要は、原子力立地を推進するためにお金を新たに投ずるということと、もう一つは、やはり原発に名をかりて公共事業を引っ張ることにしないと、これまでの補助制度では、あなたも議論しておられるように、県下のほかの県会議員の方との関係もあって、公共事業の補助金を原発立地地域に重点的に配分することはなかなか難しい、だからこういう新しい立法なんだというのが一番ねらいとしていらっしゃるところじゃないんですか。

細田博之自由民主党

○細田議員 自由民主党の会議の会議録をとっておられるようでございまして、実際にそういう発言があったかどうかちょっと定かではございませんが、特に桜井前会長の御発言内容については、私は確たることを申し上げる立場にございません。  ただ、私どもが長年地元の要望を受けてまいりましたのは、一番最初に大畠議員に対する答弁でも申し上げましたように、エネルギー政策として、今日のような第三次オイルショックともいうべき、アメリカが緊急備蓄、国家備蓄を放出しなければならないような状況でまだゆっくりとした気分でおられるのは、そしてまた、インフレや経済の大きな激動、年金生活者とか所得や貯蓄の低い方への大きな影響なくこのエネルギー問題を運営できるのは、やはり原発の促進によって生み出されたものと思っております。  しかも、今後は、COP6でもさらに大きな激論が巻き起こっておりますが、炭酸ガス問題に対応しなければならない、これは国家的命題だと思っておりますが、もう原子力発電立地の地域はほとんど限定されてきておるわけでございます。現在、地域の候補としてあるいは増設の候補として挙げられているところ以外は、なかなか、新規といっても大変な努力を要するわけでございますので、これまで一生懸命取り組んでいただいた地域の方々に感謝をしつつ、さらにお願いしなければならないというのが今の実態でございます。  地域の発展が非常におくれる、しかも公共事業という面ではむしろ僻地として放置されておるようなところがございまして、何とかしていかなきゃならない。それに加えて、それでは安全対策、いざとなったときに大丈夫かといえば、十分な施設整備も行われていないということも加味しまして、今回の法案提出に至っておるわけでございますから、何か地域にばらまくためにやっているかのようなことを時々新聞などでも見ますけれども、そういうことではない。むしろ、我々が原発立地地域の方々に本当に心から感謝をしつつ、その御苦労に対して少しでも前向きの姿勢を示すということも大切であるということは強調いたしたいと思います。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 私、ばらまきという発言はまだ一言もしていないんです。これは自民党の方から伺ったところで、プロジェクトチームの議論の中であなたの方が言っておられたことを紹介しただけです。  僻地の話は、過疎法など別に法律があって、その内容をどう充実するかとか、私はそこの議論はあろうかと思いますが、僻地だからということで原発に名をかりての公共事業を引っ張るというのは、これは全く筋違いの話だと思います。  それで、COP3の話もされましたが、大体、CO2対策で原発というのは日本を含めて三カ国だけなんですね。世界の流れは違うんです。アメリカのゴア副大統領もそういうあり方に対しては批判の言葉を発言しておりますから、世界は全く違うんだということを指摘しておきたいと思います。  原発立地自治体として交付金をもらっても、地域振興につながっていない。その結果、通常の公共事業の場合、五〇%の補助金がついても、地元の方の裏負担が大変なほど地方財政は逼迫しているわけですから、そこで、一般会計から金を入れる仕組みをつくる。これはこの法案の特質の一つだと思いますが、私はこのやり方はやめるべきだと思うんです。  そこで、ちょっと実態を見ておきたいと思うんです。  女川原発の女川町では、水産観光センター、マリンパルの建設。当初十億円で計画したものが二十五億円に膨れ上がり、入館予定者二十万人が、現在四万人を切る状況で、毎年一億数千万円の赤字を出しております。これは町財政を圧迫しています。  女川町立病院を六十億円かけてつくったんですが、毎年八億円の赤字で、一般会計から五億円以上の負担になっています。  町議会は、同じ規模の先進自治体などを見学して、つくるにしても五億から八億程度の温水プールの建設をと考えていたわけですが、電源地域振興センターが二十一億円の計画にスケールアップさせたんですね。そんな超豪華なプールがなぜ必要かという議論になって、現在、設計業務はストップしているようであります。  これは政府参考人に聞いておきたいんですけれども、各地に見られる実態はこういうものが随分あるんじゃありませんか。

大井篤資源エネルギー庁公益事業部長

○大井政府参考人 お答えいたします。  私どもといたしましては、原子力施設の立地市町村及び隣接市町村の地域の振興に役立つためにどのように貴重な財源を配分していくかということについて、毎年毎年検討しながら対応しているところでございます。私どもといたしましても、いろいろ施設が建った後の運営費等につきましても、何とかそういう厳しい財源の中で工夫をして、地域の財政負担がふえないような形で対応してきているところであります。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 ふえないように努力されたにしても、負担がふえているのは実態なんです。  東北電力とその傘下の企業が、女川町、石巻市などで出資してつくった情報処理会社オーテックの不正が発覚して、百条調査委員会が設置され、刑事告発もされております。  刈羽村の方では、先ほどもお話がありましたが、原発交付金を使って建設した生涯学習センター、ラピカが、総工費六十四億円なんだが、茶室建設五千四百万円をめぐって、設計書と納品書の単価が極端に違っている、一割違うわけですね。あるいは、ゲートボール場などを二十億円かけてつくり、そこが陥没したり亀裂が入るなど、不正工事が次々見つかっていて、ここでも百条調査委員会がつくられて真相究明中です。  福島第一原発七、八号機増設のための道路建設をめぐって、双葉町では、町有地の無償提供、虚偽文書作成、架空の補償工事を名目に公金支出などの不正で百条調査委員会が設置されております。  そこで、資源エネルギー庁に伺っておきたいんですが、電源立地勘定に基づいて超豪華施設の建設、その後の維持管理費などで地方自治体が苦しんでいること、あるいは不正や腐敗がはびこって各地で百条調査委員会が設置されていることなど、これは日常的にきちんと掌握しておられますか。

大井篤資源エネルギー庁公益事業部長

○大井政府参考人 お答えいたします。  先ほど先生が御指摘になりました柏崎刈羽でございますけれども、ラピカに関する問題を御指摘されたわけでございますけれども、その状況等について、地方通産局及び市町村との間でいろいろ情報をとったり、あるいは私どもみずから市町村の状況をとって、把握をしているところでございます。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 日常的に状況を把握しておってこれだけ不正がはびこったりするのは、私は大変問題だと思いますよ。  会計検査院に伺います。  電源立地勘定の調査をしてこられたことと思いますが、歳計剰余額、不用額になっているものの実情はどうなのか、あるいはその発生の理由は何かについて、どんな調査をして、どういう指摘をしてこられたのかというのを一点。もう一つあわせて、今出ておりますラピカあるいは女川町のマリンパルの検査はやられたのか、調査をしたとするとどういう指摘を行ってこられたか。この二点を伺いたいと思います。

諸田敏朗会計検査院事務総局第五局長

○諸田会計検査院当局者 お答え申し上げます。  電源立地勘定の不用額についてでございますけれども、会計検査院といたしましては、平成九年度約七百八十億円、十年度八百六十億円、十一年度九百十億円と推移していることは承知しております。  また、不用額が発生しております主な理由といたしましては、原子力発電所等原子力施設の立地の進捗がおくれているため、交付金の支出が予定よりも少額となっていることと承知しているところでありますが、今後とも不用額の推移につきましては留意してまいりたいと考えております。  次に、刈羽村のラピカについてでございますけれども、会計検査院といたしましては、現地の検査を行いまして、建物の一部につきまして設計図書と出来形が相違している事態が見受けられたことを確認しております。現在、村、県、資源エネルギー庁に対しまして事実関係の確認を求めているところであり、これらの結果等を見た上で判断する予定でございます。  また、女川町のマリンパルについてでございますけれども、マリンパルにつきましては、平成七年に検査を実施しておりますが、特に問題として取り上げたものはございません。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 不用額の推移は留意してまいりたいということですが、全国の原発について、この際、会計検査院として徹底した調査と、そして、本当になぜこういう事態が次々と起こるのかとか、なぜ百条調査委員会が各地でつくられるのかとか、会計検査院としてきちっとした対応をしてもらいたい、私はこのことを求めておきたいと思います。  なお、原発立地自治体の町づくりに電源地域振興センターがかかわって、ここが施設づくりの計画をつくって自治体に持ち込んでいく。さっきの話のように、ここが二倍、三倍と計画を膨らませたりしているわけですが、一体この電源地域振興センターとはどんな団体なのか。  通産官僚の天下りの方と電力のリタイアされた方などが入ってつくっているわけですが、結局これは天下りの受け皿なのか。金の方は電源立地勘定で潤沢なんですね。プロジェクトは、始めるとなるとゼネコンに仕事を回してやるというのが中心になってしまっている。こういう実態じゃないかと思いますが、参考人の方から、一言で結構ですから、伺っておきます。

大井篤資源エネルギー庁公益事業部長

○大井政府参考人 お答えいたします。  御指摘のありました財団法人電源地域振興センターでございますが、この財団につきましては、立地地域の要請に基づきまして、電源地域の振興に関するさまざまなノウハウであるとかあるいはその他の情報提供等を行っている公益法人でございます。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 そのノウハウでやった結果が、地元自治体の方はそんなの要らないと言っているのに超豪華な施設をつくりたがったり、その後の維持管理費が物すごい負担になって自治体財政を圧迫したりとかなっていますから、私は、今の答弁は全く答弁になっていないと思うのです。徹底した対応が必要で、これは、時間がありませんから後ほどきちっとした報告に来てもらいたいと思います。  次に、エネ庁の方で「地域の夢を大きく育てる」というパンフレットを出しておられますが、ここにも出ているのですけれども、要するに、原発をつくるとなると最初は電源三法交付金などでお金は出るのですが、だんだん落ちてくる。落ちてきたころ、原発ができ上がりますと固定資産税が入りますが、償却が進みますから、どんと落ちてくる。一号機をつくって、大体落ちてきたころに、今のセンターなどにあおられて超豪華施設をつくると、維持管理費が大変になってくる。そうすると、財政が圧迫されておりますから、その中でさらに二号機に進まないと、二号機に進めばまた三法交付金、さらにでき上がれば固定資産税収入が得られるということで、結局こういう形で、今、原発というのは麻薬のように、一度原発を味わってしまうと、しばらくすると禁断症状に陥ってしまって、また次の原発にいかなければいけないという原発麻薬、こういう麻薬効果があらわれております。  私は、今度の法案は、これまでの法案と目的も手法も同じで、対象地域や対象項目を広げて一般会計から公共事業の補助率五%の引き上げを図るところが新しい。つまり、新しい原発麻薬の役割を果たす、そういう特徴を持っているではないかと思います。これまで実態としてこういうふうになってきたことは事実だと思いますが、政府参考人の方から確認しておきたいと思います。

河野博文資源エネルギー庁長官

○河野政府参考人 先生御指摘の、交付金をできるだけプロジェクトの前段階から重点的に投入をするという仕組みはそのとおりでございまして、原子力発電所の立地計画が立ち上がり、建設が始まり、あるいは運転開始する前にも御指摘のような一つの交付金の山がございまして、また、運転開始後しばらくの間交付金が比較的高い状態にあるということはそういう状況でございますけれども、これを積極的に活用していただいて、地域の振興にぜひ役立てていただきたいというのが私どもの希望でございます。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 実は一九七三年に、田中内閣のときですが、電源三法をつくったときの議論では、これは国会での議論にも出てきますが、電力会社というのはそれまでは寄附金だ、協賛金だけだ、会社にも負担させるのだということで税として取ってということですが、しかしその税はもちろん消費者に電力料金として転嫁されるわけですが。しかし、まだそのときは、その法律は、電力会社の負担が、利用者に転嫁するにしても、いずれにしても税負担はあるわけですね。  今度の場合は、電力会社の負担はゼロで、一般会計、国民の負担で電源立地推進を進めるという点では、七三年の議論から比べてもうんと違ったものになっているということを、私は時間があればこれはもうちょっと議論したかったのですが、指摘しておかなければいけないと思います。  ところで、今おっしゃった地域振興等への効果の問題ですが、女川町の例で言いますと、宮城県女川町の基幹産業は、漁業と水産加工業。原発誘致で地域経済は発展したのかということを見てみると、一九八〇年と九八年を比較した場合に、製品出荷額や漁業の水揚げは横ばいなのですね。漁業従事者は千二百人減って、半減です。事業所数も半減。この結果、当然、町民の所得が落ち込みますから、商売が成り立たなくなって、小売商店数は三百七十八軒から二百二十四軒へ、約百五十軒、四〇%減少しています。商店街の衰退が起こり、地域社会の崩壊へと深刻な事態が生まれ、二万人近かった人口も半減しました。  全国の原発立地自治体では、程度の差はあれ、どこでも同様の事態がやはり生まれていて、人口の減少や地域経済の衰退が共通した実情になっております。  だから、原発に依存して地域経済を何とかしようとか考えても、これはうまくいかないわけで、地域経済や産業は発展の道につながりませんから、やはり内発的な、その力をどう発展させてその地域の経済を豊かにしていくか、そこを本当は考えなければいけないと思うのですが、今回の法律によって道路、港湾などの公共事業を行えば地域経済が発展するというこの根拠はどこにあるのか、これは提案者の方に、何か根拠があれば説明していただきたいと思います。

細田博之自由民主党

○細田議員 まさに原発立地地域は多くが過疎地であり、この十年、二十年の間に非常に財政的にも厳しくなり、人口も減少するというようなところも大きいわけでございますが、そういった地域の人たちは、国の政策にも協力し、そして一生懸命プロジェクトにも協力してきたにもかかわらず公共事業等が進まないという、悲鳴にも近い要請の声を上げておるということは間違いございません。  そして、そういったことからさらに飛躍し脱却するためには、今委員がおっしゃいましたように、商工業、産業の振興、観光の開発等々総合的な振興を行わなければならないことは事実でございます。  したがいまして、この法案にも盛り込まれております、地域の振興に関する計画を知事が策定いたしまして内閣総理大臣が決定するというのは、そういう趣旨もあるわけでございまして、その点も御理解をいただきますとともに、これまでなかなか進まなかった公共事業等についても若干のかさ上げをさせていただく。  地元の要望はもっともっとはるかに大きくて、沖縄並みの九割ぐらいは面倒を見てもらわないと、地元負担が財政的に窮迫しておるのでとてもだめなんだという声もございましたけれども、過疎法その他のバランスとかいろいろなものを見て、この程度におさめさせていただいておるわけでございます。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 今もかなり内容的には認めていらっしゃるのです。要するに、米をつくってはいかぬとか、農産物輸入自由化をどんどん進めたりして、農業が壊されていく。WTO協定上はセーフガードが発動できるのに発動しないとか、伝統産業も地域経済もどんどん落ち込んでいく。そういう中で今疲弊しているわけですから、原発をやればとか、公共事業を起こせばこれで地域がよくなるというものではありません。私は、やはり今のお答えというのは答弁になっていないと思うのですよ。  仮に、原発や公共事業をやって、一時的な雇用、民宿の客の増加などが部分的にあったとしても、その地域の内発的発展につながらない限り、地域経済の発展というのはないわけですよ。それをどう発展させるのか。これまでの過疎法で問題があれば、どういう過疎法にしていくのかとか、そこに根本的な検討というのをやらなければいけないのに、それをやらないで、原発麻薬、これは結局麻薬中毒患者の道を進むだけであって、それではだめなんだということがこれまでで既に私は証明済みのことだと思うのです。  ですから、参議院選挙も近いことですから、選挙対策の公共事業予算のばらまきだという批判もありますが、やはりそういうやり方ではなくて、そして、第一条で言われているような、原発を不可欠のものと決めつけて、その原発立地推進のための公共事業の拡大というこのやり方から、やはり根本的な考え方そのものを改めていくということが大事で、私は、この法案はまず一度撤回をされる。そして、エネルギーということで考えるならば、買い取り義務化あるいは総括原価方式の見直しなども含めた、再生可能エネルギーをどのように研究開発を進めて発展させるか、自然エネルギーの発展とあわせて原発からの段階的撤退というものを考えていくかということが大事であって、この法律の扱いというのはそういうふうにするべきだという意見を申し述べまして、私の質問を終わります。

細田博之自由民主党

○細田議員 念のため申し上げますが、この法律は、これまでの立地地域に適用されるわけでもございますし、そういったところは、何も新しくやらなければ振興計画が採択されないというものではありません。したがって、今委員の言われましたような、これまでも長年やってきたけれどもまだ十分でない、これからも振興計画をつくって市町村の振興を図りたいから、こういうふうにやりたいから計画を認定してくれ、決定してくれというものも取り上げるということをちょっと念のために申し上げます。新しくつくるものだけを対象としているわけではありません。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 時間が参りましたので、終わります。

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 大島令子君。

大島令子社会民主党・市民連合

○大島(令)委員 社会民主党・市民連合の大島令子でございます。  私は、本会議における趣旨説明を省略し、急遽このような形で委員会に付託されました原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法案、この際、原発推進法案と呼ばせていただきますが、この法案に反対をいたします。  この法案は、議員立法とはいえ、自民党及び資源エネルギー庁の共同で温められ、多くの反対意見があるにもかかわらず提出されました。本法案は、社民党などが趣旨説明要求をしていたにもかかわらず、議院運営委員会で強行的に委員会に付託され、きょうの審議になりました。委員会においても、十分な審議が求められているにもかかわらず、本日九時からのわずか三時間の審議で採決を強行しようとしていることに強く抗議いたします。  世界は今、確実に脱原発に向かっています。ドイツでは、本年六月、原発は一定期間内に廃止するという方針を発表いたしました。台湾では、脱原発を公約に掲げた新政権が誕生し、建設中の台湾第四原発の建設中止を本年十月に決定しました。トルコ、フィリピン、インドネシアでも原発建設計画は中止され、脱原発は、欧米だけではなく、既にアジアにも広がっています。  このような中で、日本はいまだにエネルギーの原子力依存政策を改めず、電源三法交付金によって原発の保護政策をとり続けています。この法案はそれにさらに磨きをかけ、原発立地自治体が行う公共事業に補助金を出し、支援策を講じ、企業を誘致すれば手厚い税制優遇制度を用意するものです。まさに、原発に名をかりた公共事業ばらまき法案であるとも指摘されています。  そこで、以下、順次質問いたします。  社民党は少数野党であるため、質問が毎回最後でございます。私は六番目、最後でございますので、用意していた質問は、ほとんどの委員の方が先ほどまでにしてしまいました。ですから新しい質問で、まず提案者であるお二方の委員に質問をします。一人は、島根一区、細田委員です。もうお一人は、東京選出の西川太一郎委員に、質問をまずさせていただきます。  質問項目は、人の命は平等で同じ価値であると思いますが、東京の人の命と島根県民の命とどちらの人の命の方が軽いか重たいか、お二方、簡潔に答えてください。

細田博之自由民主党

○細田議員 全く同じであると思っております。

西川太一郎保守党

○西川(太)議員 全く同じであることは言うまでもありません。

大島令子社会民主党・市民連合

○大島(令)委員 お二方の御答弁にもありますように、人の命は平等であり、命に優劣はないという御認識であります。  しかし、先般、十一月二十四日、細田議員御自身が、社民党、私と原陽子さんに対しまして、この法案の提案者として趣旨説明をしに私の部屋に参りました。そのときに、原発が遠隔地につくられるのは安全性に関係するためとおっしゃられました。例えば、二十万人の町には二千人、百万人の町には一万人、常に絶対反対派がいるのだ、二千人の町なら二十人、だから過疎地の方が建設しやすいと。これはつまり、先ほど言ったことに反するではありませんか。東京よりも島根県の人の命の方が常に軽いということじゃないでしょうか。それは、先ほど来の答弁から、安全性の確保のための法案だと皆さんおっしゃっているわけなんです。  細田委員に私は質問をしたいと思います。本当に人の命が平等であるならば、危険である原発をなぜ島根県に誘致したいのか。そして、西川委員には、安全ならば、大消費地である東京に、このたくさんあるお金で、電源三法交付金、たくさん余剰金があります、それでつくったらいいじゃないですか。お二方に御答弁をお願いいたします。

細田博之自由民主党

○細田議員 先般もそういうふうにおっしゃいましたので、私は例示的に申し上げたわけでございますけれども、私も、原発立地県に住む者として、そして原発のサイトから九キロしか離れていないところに家を持つ者として申し上げますが、本当に東京都のお台場あたりに新しい原発を二基つくられるのであれば、大賛成でございます。ぜひやっていただきたいのでございます。名古屋市にもつくっていただきたいし、大阪市にもつくっていただきたい。なぜならば、そのようなところこそ消費地であり、大半の消費はそこで行われているからでございます。  そこで、社民党さんでの議論を御紹介いただきましたから、そのときに先生から御指摘のあったことを申しますと、近い大都市に建設すればするほど、電力のいわば輸送コストが小さいんだから、その方が全国民的に見てプラスではないかとおっしゃいました。まさにそのとおりかもしれません。しかし、それは例示としておっしゃっていることでありまして、それが、この日本国においてもあるいは世界においても、いかに難しいことであるかは言うをまたないと思います。  その理由は、先ほどのような例示で申したらいいのか、あるいは、原発がどうしてこの人里離れたところで一生懸命関係者の努力をいただきながら建設されているのかということをお考えいただければ、おのずとわかるのではないかと思います。  むしろ、誘致誘致とおっしゃいますが、そういうことではなくて、私どもは非常に苦労しているわけです。つまり、島根県という全国最高齢の県、また、その中の一地区である鹿島町周辺において、それでは三号機の建設を何とかしましょうという議論が出たときに、地元の人は、なぜ我々の町で三号機をつくらなければならないんだという指摘がされ、島根県の中におきましてもそういう議論が行われているのです。  そういったときに、私どもは、大島先生がおっしゃったように、そういう議論が許されるのならば、もう全部拒否いたしましょう、これから大阪府と東京都と名古屋市に原発を二基ずつ建てていただければ、それで相当CO2対策もとれますし、消費地にも近いので、その方がいいんじゃないですかと、私はもうのどから声が出かかるぐらい、そう申し上げたいわけでございますが、その点は、やはり政治的な可能性、社会的な可能性、そういったことを総合的に現実的に考えるのが政治家の役割であると思いますので。  むしろ反論権を行使して、原発は一基も要らないというお立場なのかどうか、本当は伺いたいぐらいでございますが、どうも必要性は認めておられるようでございますからお尋ねいたしませんが、そういった議論の一環としてそういうやりとりがあったということを改めて申し述べさせていただきます。

西川太一郎保守党

○西川(太)議員 大島先生のお尋ねは大変深遠な、とても大事なものを含んでいる。私、東京の人間として厳粛に受けとめたいと思っております。  東京が、刈羽や、またそういう地域の皆さんのいろいろな危険と隣り合わせという現実の中で起こされる電気を使わせていただいているということは、東京都民の一人として本当に感謝にたえないことでございますし、また、そのためにも安全対策には万全を期していかなければいけない、こう思うわけであります。しかし、東京の一千二百万人近い人々は決して享楽に日々を送っているわけではなく、東京においてしか果たせない地域経済の役割というものを真剣に努力をいたしているわけでございます。  今さら経済学の鼻祖の一人であるリカードの比較生産費論を引くまでもありませんけれども、やはり産業立地というのは、それぞれの地域の特性というものや、またいろいろな集積というもの、歴史というものを踏まえてあるべきものでございまして、そういう意味では、東京に今原発をつくれという短絡的な議論というのは、日本全体の発展という観点からも、これはすぐ、そのとおりであるというふうに申し上げることはできない部分もあろうかと思います。しかし、大変重要な御指摘であることは、東京に住む者が絶えず原発地域の方々に対する思いをいたしていかなければいけない。  私はまた同時に、余分なことを申しますが、かつて東京都議を務めた経験から申しますと、東京の水はほとんど群馬県を水源地にいたしているわけでありますが、東京で使います水の支払い料金の一%は、群馬県の治山治水のためにこれを使っていただいているという事実もございます。  そういうようなことも考えますと、大変難しいお尋ねでございまして、突然のお尋ねでございますので、私にはラピカの問題についてお尋ねくださる予定であったので一生懸命勉強いたしましたが、今の点につきましてはとっさのことでございますので十分なお答えになっていないかもしれませんが、お許しをいただきたいと思います。どうもありがとうございます。

大島令子社会民主党・市民連合

○大島(令)委員 お二方とも非常に答弁が長いですが、誤解をされています。私ども社民党は、脱原発という立場でこの質問、最初も申し上げましたけれども、反対の立場ですから誤解のないように聞いてください。  先ほど細田委員もおっしゃいました、東京や名古屋に原発をつくったらいいのではないか。まさにそのことが象徴するように、国民的な議論を踏まえてこの問題をやはり審議するべきなんです。それを、広く国民にも言わないで、本当に秘密裏に国会で、この委員会の三時間の審議だけで法案を成立させよう、そこがおかしいと私は言っているのです。だから、東京や名古屋の人にも聞くチャンスをこの委員会として設けるべきなんです。そういうことを抜きにした非民主的なやり方が、私どもが、政治、国会が非常に今不信感を持たれている原因にもなっているということを申し添えておきたいと思います。  次に、原子力は本来危険なものであるということを通産省は認識しているかということに関して、政府参考人に質問をいたします。  政府はこれまで、原子力政策の基本にかかわる問題で、常に安全中心の教育、広報活動を進めてきました。最近は原子力防災法もありますけれども、その基本は変わっていません。本来、原子力とは基本的に危険であるという認識を持ち、教育、広報活動を行っていれば、東海村でのジェー・シー・オーの事故は起きなかったはずです。そして、その基本的見地から見れば、現在、放射能漏れなどについて、国民が、その事実についてよほどの事態にならないと知らないという状況にあります。原子力発電所を抱える自治体の防災計画に対しても、住民が参加できるシステムをつくるべきだと思います。  政府は原子力は危険なものだと認識しているのかどうか、この点についてのみ簡潔に御答弁をお願いいたします。

藤冨正晴資源エネルギー庁長官官房審議官

○藤冨政府参考人 御説明いたします。  原子力の開発利用を進めるに当たりましては、その潜在的危険性を管理し、安全性を確保することが大前提であると私どもは認識しております。  先生御指摘のように、原子力の開発利用に当たりましては、国民の御理解と御協力を得ることが不可欠でありまして、通産省としても積極的かつ的確な広報活動に努めてまいりました。  資源エネルギー庁の公益事業部長の私的懇談会であります原子力広報評価検討会というものを開いておりまして、本年の九月に取りまとめましたその報告書におきましては、原子力発電に対する不安感の減少に向けた具体的な対応として、原子力のリスクと安全性についてできるだけ多くの国民が認識を共有することができるよう、適切なコミュニケーションのあり方について十分な検討をしていくことが重要だと提言がされております。  今後、原子力の潜在的危険性及びそれに対する対応策を含めた広報、教育活動の一層の充実強化に向けて努めてまいる所存であります。  また、万が一にも原子力事故が発生した場合に備えまして、本年六月に施行されました原子力災害対策特別措置法におきましては、国、地方自治体、原子力事業者などによる原子力防災訓練を実施することとなっておりまして、本年の十月二十八日には、同法に基づきまして初めての防災訓練が島根原子力発電所を対象にして行われました。  この訓練におきましては、国、地方自治体、つまり島根県鹿島町、松江市、島根町などの参加を得、また八十の機関、それから地域住民数十人の方の避難参加も得まして、全体で約千九百名の防災訓練を実施いたしました。まさに先生御指摘のような、住民の方の訓練も今はやっているわけでございます。  今後とも、当省としましては、毎年度、原子力災害対策特別措置法に基づく原子力防災訓練を実施し、原子力の防災体制の維持向上に努めるとともに、地域住民の原子力防災に対する御理解の向上に努めてまいる所存でございます。

大島令子社会民主党・市民連合

○大島(令)委員 ここに「原子力と安全」という本があります。この中で、原子力に対しての質問と答えという部分がありますが、この中に質問が三十二、回答の中に五十三、安全という言葉があるのです。危険という文章は一つもないのです。これは国が出している広報の機関誌なのです。  こういうものを毎日毎日労働者やいろいろな方たちが見ていたら、原子力は安全だ、安全だということで、感覚が麻痺してしまいます。やはり国のこういう、原子力は本来危険なものだという認識を広く国民に知らせていなかったということが、いろいろな過去の事件につながったのではないかと私は思っています。  ここに多くの方からメールをいただきました。原発被曝労働者の実態を御存じですかというものです。  十月十一日に岩佐さんという方が七十七歳で亡くなりました。この方は、一九七一年に日本原子力発電敦賀発電所の原子炉格納容器内で作業した際に被曝し、一週間後に右足に水膨れができ、体のぐあいも悪くなりました。急性の死亡でない原発作業員の被曝、死亡は数え切れません。体がだるくてやる気が起きてこない原発ぶらぶら病は共通の症状であると言われております。平常運転を続ける原発であっても、日常的なリスクがあると言われております。  原発から生み出される被曝労働者の存在はやみに消され、社会問題にすらなっていません。原発で働いている下請労働者は延べ数十万人を超え、その三割以上が被曝し、がんや白血病で死んだ人は数百人を超えていると言われております。  原発内の労働は非常に危険なので、今は下請社員も嫌がります。電力会社は日当七万円を支払いますが、親方などがピンはねするから、作業員が手にするのは一万円ということだそうです。しかし、コンピュータールームは電力会社の社員が働く清潔で安全な場所ということです。  原発は、定期点検や事故、故障のときに、原発の中でモップとぞうきんで放射性物質の掃き取り、放射能ヘドロのかい出し、ひび割れした配管の補修などの作業を行う多くの労働者がいなければ成り立ちません。原発はハイテクの塊に見えますが、実はモップとぞうきんの仕事がなくては動かない。定期検査や事故、故障時には、一基の原発で一日千人以上の労働者が働いている。  こういう実態を知った上で原発を前提にしたエネルギー政策を続けていくのか、私は疑問に思っています。以上のことを政府参考人の方々は十分承知しておられると思います。どう思いますか。

藤冨正晴資源エネルギー庁長官官房審議官

○藤冨政府参考人 御説明いたします。  今大島先生のおっしゃいました原子力発電所の放射線管理区域で働いている人たちのことでございますが、これは、原子炉等規制法、また電気事業法に基づきまして、その方が働くときの全体の被曝線量を管理しております。我が国は、ICRPの国際基準、これは年間最大五十ミリシーベルトの被曝量に制限するということになっておりまして、毎年、原子力発電所の放射線管理区域で働く人たち一人一人の方の放射線量をはかっております。  直近のものは、最近発表いたしました平成十一年度でございますが、放射線の従事者は全体で六万九千二百五十人、その方々の平均線量当量は年間で一・二ミリシーベルトであります。今、年間最大五十ミリシーベルトが法定のものでございます。  ただ、ICRPの一九九〇年基準というものが新しくできておりまして、多分来年から、この五年間で百ミリシーベルト、年間平均して二十ミリシーベルト、ただし最大は今までどおり年間五十ミリシーベルトでよいというこの基準が適用されることになります。  いずれにせよ、原子力発電所の放射線管理区域で働いている人たちは、社員それから関連会社の方も含めて七万人くらいの方がおられますが、その方々一人一人についての放射線量は確実に管理されておりまして、平均値は一・二ミリシーベルトでございます。

大島令子社会民主党・市民連合

○大島(令)委員 次に、電源地域振興センターについて質問をいたします。  先ほどの吉井委員からも質問がございましたけれども、新潟県刈羽村の生涯学習センター、ラピカは、電源三法交付金によって建設されました。畳一枚が十数万円もする茶室など、計画と工事内容が異なる不透明な実態が明らかになり、交付金の使途をめぐる疑惑が浮上しております。この事業には、電源地域振興センターが構想段階からかかわり、企画立案、そして完成後のランニングコストまで指南していると言われております。多面的な洗い直しが必要だと思います。  あわせて、センターの人事政策ですが、ここには五十九人の人が働いていますが、六人の通産省のベテランOBが天下っていることは事実でございます。本来ならば専門家が多い公益法人であるはずなのに、なぜこのような疑惑が生じるのか。それは、通産省のこういう体質そのものに問題があるのではないかと思います。  OBと言われますと、私たち一般社会の皆さんは、きっと会社を六十歳で定年退職して天下るということを想定していると思いますが、この場合のOBというのは違います。五十代のばりばりの職員が行くのですよ、通産省をやめて。一般社会では考えられない体質です。  この体質改善につきまして、政府参考人はどのように考えているか。一般の私たちの感覚とはるかに遊離している天下り状況です。

大井篤資源エネルギー庁公益事業部長

○大井政府参考人 お答えいたします。  まず、事実関係でございますが、電源地域振興センターの役員の中に通産省OBがどのくらいいるかということでございますが、常勤では四人でございます。しかし、非常勤の場合に、たまたま電力会社の社長もこの理事を兼ねておりますので、電力会社の社長二人が通産省OBでおりますので六名、こういうことになります。ただ、常勤としては四名ということでございます。  いずれも、かつて資源エネルギー庁あるいはその他の部局で電源立地振興関係の業務あるいはエネルギー関係の業務を実施した者が行っておりますので、そういう中で、電源地域振興センターの役割を果たしていく上でそれなりの働きをしているというふうに理解をしております。

大島令子社会民主党・市民連合

○大島(令)委員 それぞれの役割を果たしているとおっしゃいましたが、そういう中で、なぜ住民からこのような疑惑が取りざたされているのか、そこについての反省はないのでしょうか。

大井篤資源エネルギー庁公益事業部長

○大井政府参考人 ラピカの件でございますけれども、振興センターが関与いたしました件でございますけれども、関与といっても、実は、ここの理事をしていた者が、刈羽村で設計コンペをやったわけでございますけれども、そこの委員を、個人の資格で参加したということでございます。このコンペにつきましては、いわゆるデザインについてのコンペでございまして、実際問題、どの工事業者を選定するかどうかという選定問題とはまた別の問題であったというふうに認識をしております。  ただ、いずれにしても、現在、茶室等の建設をめぐりましてさまざまな問題が出されておりますし、また地方自治法に基づきます百条委員会等も動いておるわけでございます。私どもとしては、電源地域の振興のための貴重な予算であるわけでございますので、厳しく見守っていきたいというふうに考えております。

大島令子社会民主党・市民連合

○大島(令)委員 しかし、これは公益法人であります。そういうことを忘れずに、違った団体であるからといって通産省が責任を逃れるということはできないと私は思いますので、この電源地域振興センターの運営費の一五%は電源特会から出ているということも踏まえて通産省は認識するべきだということを意見として申し上げておきます。  時間がございません。次の質問に入ります。  政府参考人に伺います。原発は地球温暖化対策になるというが、本当なのかということでございます。  まず第一に、代替エネルギーに対する取り組みが国としては非常に弱いのではないかと思います。EUでは既に、エネルギー政策としまして、太陽光や風力などの自然エネルギーを全体の一〇%にする方向で努力しております。我が国も、自然エネルギーの依存率を高めることについて政策的に異論はないはずですが、こうした具体的な目標数値を設定し、その達成に向けて努力するべきと考えますが、政府はどうでしょうか。  あわせて政府参考人と細田委員に伺いますが、国民及び産業界を含めた省エネの徹底、そして自然エネルギーに対するPRなども含め、原発に頼らなくてもいい、例えばソーラーハウス、ソーラーカーの建設、製造、促進などの具体策の策定、その推進に向けて積極的に取り組むべきと考えますが、そういうことを抜きにいきなりこういう手厚い補助金、ばらまきの法案を出した細田委員に、自然エネルギー、省エネに関して御意見を聞きたいと思います。簡潔に御答弁をお願いいたします。

河野博文資源エネルギー庁長官

○河野政府参考人 原子力発電所の温暖化対策としての効果でございますけれども、発電過程で二酸化炭素を発生しないという効果はやはり非常に大きなものだというふうに考えております。そういう趣旨で、平成十年六月に策定されました地球温暖化対策推進大綱にも、安全に万全を期した原子力立地を推進するということがうたわれたという経緯もあるのでございます。  自然エネルギーに対する取り組みでございますけれども、ヨーロッパの数字等をお挙げになりましたが、私どもは、一九九八年に策定されました長期エネルギー需給見通しの中で、それまでの一%から三倍増で三%というレベルではありますが、三倍増の目標を掲げて、現在努力中でございます。先ほど来申し上げておりますように、平成十三年度の予算も大幅に増額し、ここ数年間の新エネルギー対策予算は倍増以上のものがあるということを申し上げさせていただきたいと思います。  また、省エネルギーにつきましても、COP3を受けまして省エネ法の改正を行い、中規模の工場に至るまでエネルギーの管理をしていただくこと、さらには家電製品、自動車などにつきまして、いわゆるトップランナー方式というものを導入いたしまして省エネルギーの推進に努めるといったようなさまざまな対策を掲げております。  しかしながら、同時に申し上げさせていただきたいことは、一方において民生用の需要の伸びがなかなか高いということでございまして、そういった状況の変化も踏まえて、現在、総合エネルギー調査会でさまざまな検討が行われているところでございます。

細田博之自由民主党

○細田議員 冒頭も申し上げましたけれども、日本はこの二十五年以上にわたって、脱石油、脱中東ということで、このたび起こりかけております第三次石油危機が大きな経済的、社会的混乱を起こさないように一生懸命やってきて、その結果、電力の三七%までが原子力、そして石油依存度は一〇%以下というところまでこぎつけたわけでございますから、これまでの目標としては随分進捗はしたと思いますが、やはりCOP3、COP6と来まして、どうしてもCO2問題、これだけ車が発達し、そちらの消費が大きくなってまいりますと、総合的にどう考えるか。このたびはCOP6が一応、中断はいたしましたけれども、非常に深刻な事態に直面しておるわけでございます。そういったことも考えていかなければならないわけでございます。  その中で、まだまだ比重の少ない新エネルギーは、日本の化石燃料に対する依存度は、自給率は〇・三%しかない国でございますので、ドイツなどの例示がございましたけれども、発電における石炭による供給が自国内を中心に五割もあるような国とは事情が違いまして難しいわけではございますが、ぜひ新しいエネルギーをつくっていかなければならないということは、認識として同じでございます。  自動車における燃料電池の開発にしましても、あるいは太陽光、風力発電にしましても、太陽光発電も大分稼働率が上がってまいりましたが残念ながらコストが高いわけでございまして、委員の先生方や傍聴の皆様方にも、まあ何倍かのコストはかかるわけでございますが、にもかかわらず太陽光発電を各家に設置していただきますとどんどんコストが下がっていく。しかし、そのコストをまた補てんしなきゃならないというような大きな問題があってなかなか進まないということもございますので、同じ方向を見据えつつも、しかし技術開発の面でいま一つであるということを御認識いただきたいと思います。

大島令子社会民主党・市民連合

○大島(令)委員 ウランも化石燃料でございますね。あと七十年ぐらいしかないと言われております。そして、ウラン238に中性子を当てるとプルトニウムになる、これは高速増殖炉がないといけない、「もんじゅ」はまだ原型炉であって、実用化になっておりません。こういう中で、原発が絶対的な将来的なエネルギーという保証はどこにもないと私は思います。  例えば省エネの問題にしましても、ライフスタイルを変える。例えば食料の自給率を上げることもそうです。日本は三五%輸入に頼るということは、輸入をするのにはエネルギーが要るということでございます。リモコン、リモコンの生活もエネルギーを消費する。一回、日本全体で、原発に頼らず、どうやってライフスタイルを見直して、私たちのエネルギー、限りあるエネルギーをどうするかということを考えることがこの商工委員会の役割であると私は思っております。そういう視点がない中でいきなりこういう法案を出す。  また、自治体にとっても、補助率のかさ上げや交付税措置が行われますが、先ほど吉井委員から、電源三法交付金は麻薬であると言われました。私もそう思います。電源三法交付金は運転開始後五年が期間です。また、大型償却資産税も償却年数が十五年。そうすると、立地自治体は、これらの年数が来るたびに一号機、二号機、三号機と稼働しないと、そのお金でいろいろな建物を建てた維持費も捻出できない。そして、それが麻薬のような交付金であると例えられているわけです。  今、地方分権、地方自立と言われている中で、地方全体の財政赤字も百八十四兆円を超えると思います。私たち国会議員は、政治家として、地方にこのような負担を強いる法案を認めるわけにはいかないのです。

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 質疑時間は終了いたしております。

大島令子社会民主党・市民連合

○大島(令)委員 時間がないということで質問を終わりますが、以上のことを踏まえて、皆様には、与党の方には賛成でしょうが、この三時間の質疑を踏まえて改めて採決に対する態度を決めていただきたい、反対していただきたいと期待して、質問を終わります。

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。     —————————————

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 この際、本案について、国会法第五十七条の三の規定により、内閣の意見を聴取いたします。平沼通商産業大臣。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 衆議院議員細田博之君外十四名より御提案の原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法案につきましては、政府としては特に異存はございません。     —————————————

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 これより討論に入ります。  討論の申し出がありますので、順次これを許します。後藤斎君。

後藤斎民主党・無所属クラブ

○後藤(斎)委員 民主党の後藤斎でございます。  私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法案につきまして、反対の立場から討論を行います。  反対の第一の理由は、原子力防災及び安全性確保のためのインフラ整備を中心にするといいながら、立地地域の全体の振興を図るというものになっており、真に実効ある原子力防災対策に資するものとなっていない点であります。  昨年のジェー・シー・オー事故を教訓とし、我が党の主張を取り入れた原子力災害対策特別措置法が制定されましたが、住民の安全確保対策の強化を進めるならば、防災施設等に限定した本格的な社会資本整備法案をつくるべきではないでしょうか。  反対の第二の理由は、地方分権、補助金行政、電源三法などのあり方についての議論を十分経ていないことであります。  本日の審議も三時間の質疑で終わっております。国会の終盤の段階において唐突に与党三党から法案が提出されたことに見られるように、法案提出のプロセス自体が不透明と言わざるを得ません。  反対の第三の理由は、本法案がばらまき公共事業の推進法案となっていることであります。  対象を十分限定せず、補助率かさ上げ、地方債の元利償還に対する交付税措置等を盛り込んでいることは問題であります。普遍的措置として諸般の地域振興対策を講じることは、公共事業全体の見直しが求められている今日の時代的趨勢に反するものと批判せざるを得ません。  以上の見地から、原子力発電が我が国の電気の安定供給に欠くことのできないものとの認識を持ちつつも、結果として反対せざるを得ないとの結論に至りました。もっと原子力立地地域の防災及び安全確保対策強化に本腰を入れるべきであることを強く指摘して、反対討論を終わります。  以上でございます。(拍手)

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 塩川鉄也君。

塩川鉄也日本共産党

○塩川(鉄)委員 私は、日本共産党を代表して、与党三党提出の原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法案に対する反対討論を行います。  反対理由の第一は、本法案が、世界の流れにも国民の願いにも反して、原発を強引に推進しようとするものだからであります。  原発立地が進まないのは、金の問題ではなく、原子力の安全性の問題であります。昨年のジェー・シー・オー臨界事故、「もんじゅ」の事故など、核燃料サイクルの節々での事故が続き、原子力、特にプルトニウム循環方式の危険性が明らかとなり、国民の不安と批判は強まっております。また、欧米の主要国のほとんどが原発建設計画を持たず、プルトニウム循環方式からも撤退をしております。こうした中で、原子力推進に固執する本法案は、世界の流れにも国民世論にも逆行したものであり、撤回すべきであります。  反対理由の第二は、本法案が、道路、港湾など、むだの多い公共事業を上積みする税金のばらまきだからであります。  本法案により支援の対象となる振興計画は、基幹的な道路、鉄道、港湾の整備のほか、原発地域の振興に関し必要な事項とされ、事実上無限定です。しかも、全国の自治体の共有財産である地方交付税まで投入しようというものです。要は金が入ればいいという、原子力推進のためなら何でもありという無節操なものであり、選挙対策だとの声まで出ているものであります。  反対理由の第三は、本法案が原発立地地域の振興につながらず、むしろ国と地方の財政危機を加速させるものだからであります。  既に質問で指摘をしたように、毎年一千億円規模で使い残している電源特会の実態から明らかなように、金と公共事業による原発立地促進という電源三法の枠組みの破綻は、この四半世紀の歴史が証明しています。本法案は、電源三法の仕組みを反省するどころか、それを温存したまま、原発推進のためにさらに国、地方の税金を投入するものであり、断じて国民、地域住民の理解を得られるものではありません。  今政治に求められるのは、本当にクリーンで持続性のある自然エネルギーの開発と普及であり、地域振興では、農漁業を初めとした地場産業の振興を軸にした対策であります。  最後に、会期末に提出された本法案をたった半日の審議で片づけようという与党の強引な委員会運営に強く抗議をして、反対討論とします。(拍手)

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 大島令子君。

大島令子社会民主党・市民連合

○大島(令)委員 社会民主党・市民連合を代表し、原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法案に断固反対する立場から討論を行います。  反対の第一の理由は、この法案は今世界が脱原発の方向になっていることに真っ向から挑戦するものであります。  ドイツを初め世界の国々が、原子力にかわる新しいエネルギーの開発促進のため賢明な努力をしている今日、日本だけが原発促進のために次々と処方策を打ち出しており、余りにも時代おくれであり、無責任であると言わざるを得ないからであります。  第二には、この法案の提出の唐突さと、その基本にかかわる重大な方向づけについてであります。  提案者は趣旨説明の中で、天然資源の乏しい我が国にとっては、原油価格の高騰などに左右されずにエネルギー供給を行うことができるという安全保障の観点からも、また温室効果ガスの削減に資する電源であるという環境特性からも、原発の着実な推進は今後ともますます重要な課題であると力説していますが、エネルギー政策は、そもそも国民全体にかかわる問題であります。国会会期末にいきなり与党からなぐり込みのように提案するのは言語道断であります。  ウランは、化石燃料であり、無限ではありません。プルトニウム燃料による発電の高速増殖炉、いわゆる「もんじゅ」は、まだ実用化されず、最も大切な安全という問題が解決されていない現状、そして被曝労働者の悲惨な実態もあることから、代替エネルギーの重要さがますます強調されております。このことについて、国民のライフスタイルを変えることも含めて、国民全体の協力を得ることが不可欠であり、エネルギー政策の早急なる方向づけ、そしてその解決こそが急がれるべきであります。  第三には、原発は地球温暖化対策にはつながらないということです。  このたびのCOP6会議でも、途上国で温暖化ガスの排出削減に協力した分を先進国が自身の削減分に算入できる、いわゆるクリーン開発メカニズムについて、原発を事実上外す流れが大勢を占めたことからも、地球温暖化対策とはならないことが明らかです。  第四には、この法律によって、自治体の進める事業について補助率のかさ上げや交付税の措置が行われることになっています。このことは、地方公共団体が一層国への依存を強めることだけで、決して自治体の財政改革や地方の自立にはつながらないということです。  第五には、原発の安全性に対する基本的な認識の欠如であります。  政府は、これまでも原発についての安全教育や広報活動に懸命に力を入れてまいりましたが、その危険性についてはほとんど国民に知らせることはしませんでした。提案者もこの政府方針をそのまま踏襲しており、極めて残念であります。既に述べましたように、我が国では、原子力政策のみならずエネルギー政策自体の再構築が迫られている状況にあります。原子力発電所の新設は年々困難になるとともに、立地に至るまでのリードタイムは急速に長期化しています。国民が原発に不安を抱いている今日、その新設について疑問を感じるのは当然であります。そのことについて、提案者も率直に認めるべきではないでしょうか。  以上、私は、社会民主党として、反対の立場から幾つかの理由を申し上げました。多くの国民は、この法案は原発推進法だと断定しております。改めて本法案の撤回を要求し、私の反対討論とさせていただきます。(拍手)

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 これにて討論は終局いたしました。     —————————————

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 これより採決に入ります。  細田博之君外十四名提出、原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。(離席する者あり)  お諮りいたします。——自席にお戻りください。  ただいま議決いたしました法律案の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕      ————◇—————

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 次に、通商産業の基本施策に関する件について調査を進めます。  この際、岸田文雄君外五名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ、公明党、自由党、21世紀クラブ及び保守党の六派共同提案による自然エネルギーの導入促進に関する件について決議されたいとの動議が提出されています。  提出者から趣旨の説明を求めます。中山義活君。

中山義活民主党・無所属クラブ

○中山(義)委員 ただいま議題となりました決議案につきまして、提出者を代表し、その趣旨を御説明申し上げます。  まず、案文を朗読いたします。     自然エネルギーの導入促進に関する件(案)   地球温暖化問題への対応及びエネルギーの安定的かつ適切な供給の確保等の観点から、環境負荷が少なく枯渇することない自然エネルギーの開発及び導入の一層の拡大を図ることが世界的な潮流であると同時に今や国民的課題でもある。   他方、自然エネルギーの利用拡大のためには供給面・コスト面等において依然として制約も少なくなく、導入を促進するためのより積極的な支援が求められている。   よって政府は、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。  一 自然エネルギーの開発・導入をさらに推進するため、エネルギー分野の自由化との整合性を図りつつ、法制面の整備について早急に検討すること。  二 自然エネルギー利用の増進に向けて、必要な資金の確保、税制、金融その他の措置を拡大するよう努めるとともに、より一層各般の助成策を講じること。  三 エネルギー使用者における自然エネルギー利用の意義等についての理解を深めるとともに、従来から進められてきた余剰電力購入制度及びグリーン電力制度の創設等の電気事業者の自主的取り組みが実効的に機能するよう啓発活動を進めること。  四 自然エネルギーシステム及び関連技術の研究開発を積極的に展開し、当該分野における国際競争力の向上に最大限努めるとともに、アジア・太平洋地域等への自然エネルギーの普及のための技術移転等、国際協力についてもより積極的に行うこと。   右決議する。 以上であります。  決議案の内容につきましては、委員会審査及び案文によって御理解いただけるものと存じますので、詳細な説明は省略させていただきます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。  本動議について採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 起立多数。よって、本件を本委員会の決議とすることに決しました。  この際、平沼通商産業大臣からただいまの決議に対し発言を求められておりますので、これを許します。平沼通商産業大臣。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 ただいまの決議につきましては、その趣旨を十分に尊重いたしまして、自然エネルギーの導入促進のための施策の検討とその実施に努めてまいります。(拍手)

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 お諮りいたします。  ただいまの決議についての議長に対する報告及び関係各方面への参考送付の取り扱いにつきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時三十七分散会

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