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150回国会衆議院2000/11/17

厚生委員会 第10号

発言数
234
登壇者
21
会派数
7
開催日
2000/11/17

会議録

遠藤武彦自由民主党

○遠藤委員長 これより会議を開きます。  厚生関係の基本施策に関する件について調査を進めます。  この際、お諮りいたします。  本件調査のため、本日、政府参考人として、厚生大臣官房総務審議官宮島彰君、厚生省健康政策局長伊藤雅治君、保健医療局長篠崎英夫君、生活衛生局長西本至君、老人保健福祉局長大塚義治君、児童家庭局長真野章君、社会保険庁次長高尾佳巳君、消防庁次長細野光弘君、以上の方の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

遠藤武彦自由民主党

○遠藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————

遠藤武彦自由民主党

○遠藤委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。家西悟君。着席のままで結構です。

家西悟民主党・無所属クラブ

○家西委員 おはようございます。民主党の家西悟です。座ったままで質問させていただくことをお許しください。  では、大臣並びに総括政務次官にお伺いしたいと思います。  十月三十日の新聞報道によりますと、静岡県の総合病院において、二十の学生がC型肝炎に感染していることがわかった。わかったことをきっかけに調査をしたところ、県内の一カ所の病院において七人がC型肝炎、そして二人がB型肝炎に感染していると判明しました。この問題は第二の薬害エイズとも言える深刻な事態ですので、以下質問を申し上げたいと思います。  第一に、静岡県は独自に血友病以外の治療で血液製剤を用いた病院の情報を厚生省から入手して、五十一の病院を対象に調査を始めていると言われていますが、このことを厚生省は承知しておいででしょうか。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 静岡県におきまして、今般、厚生省が平成八年に行いました非加熱凝固因子製剤による非血友病HIV感染に関する調査、いわゆる第四ルート調査におきまして非加熱製剤を使用したとされる五十一の医療機関を対象といたしまして、まず第一にHCV、つまりC型肝炎に関するバイラスの検査の実施を勧奨する予定があるかどうか、第二に自費によるHCV検査の受診を勧奨することについて意見があるかどうか、第三に受診勧奨を行っていない医療機関名を公表することについて意見があるかどうか等について調査を行っているものと承知いたしております。

家西悟民主党・無所属クラブ

○家西委員 静岡県はそのようにされているということですけれども、静岡県からの問い合わせもあったかと思いますが、その他の都道府県については厚生省としてはどのように対応されるのか、また、全国調査をおやりになるつもりはあるのか、お答えいただければと思います。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 過去に肝炎ウイルスに感染しながら明らかな症状がない潜在的な持続感染者は、B型肝炎で百二十万から百四十万人、C型肝炎で百万から二百万人と言われておりまして、このような持続感染者への対策は重要な、重大な問題として今後一層取り組みを強化する必要があるものと認識をいたしております。  このような状況を踏まえまして、省内にプロジェクトチームを設けるとともに、有識者の知見を適切に活用できるような会議を設置することとしたところでございます。  御指摘の非加熱製剤を投与された方々を含めて、調査、検査、広報のあり方等について、有識者の会議における御議論も踏まえて検討してまいりたいと考えております。

家西悟民主党・無所属クラブ

○家西委員 今の調査というのは一般的な肝炎の方々を含めてのお話だと思いますけれども、私の申し上げているのは、あくまでも血液製剤を投与されてB型、C型肝炎に感染したであろう、罹患したであろうという人たちに対しての調査はされないのでしょうかということを申し上げています。  ちなみに、四年前ですか、非加熱血液凝固因子製剤による非血友病HIV感染に関する調査における調査対象医療機関の情報提供ということで、ここに二千何百件の、(資料を示す)血友病患者以外また血友病を含めた人たちに投与したであろうと思われる病院名は、四年前に調査されておいでだと思います。  これはあくまでもHIV感染を対象として調査が行われた問題だと思いますけれども、納入されたところがわかっている以上、ましてや二千六百人余りに投与したであろうというふうに言われている健康人——健康人と言ったらおかしいですね、血友病患者から見たら健常者であっても病気は持っておいでだと思いますけれども、非血友病患者に投与したであろうというのが二千六百人おいでだそうですけれども、そういった人たちにC型肝炎なりB型肝炎の調査を含めておやりにならないのでしょうか。すぐにわかる話だと思います。そういう人たちに呼びかけていくことが大事ではないでしょうか。  第一に、この静岡の学生は大学生で、大学の健康診断を受けに行ったときにC型肝炎であるということがわかった。そして、どうして自分がC型肝炎になったのかというのが最初はわからず、それは後に、新生児のときに使われた血液製剤によって感染していたのだということがわかった。そして、ウイルス量も多くなり、今ではインターフェロンの治療も困難ではないかというような状況にあるというお話です。  もう少し早い段階で言ってくれていたら、自分はここまでいかなかったのじゃないか、なぜ言ってくれなかったのだろうということを彼はマスコミ報道に訴えていますけれども、私もそのとおりだと思います。一刻を争うことですので、調査できる部分については即刻調査をされるべきではないでしょうか。この点についていかがでしょうか。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 まず、静岡県の状況でございますけれども、県内で血友病以外の治療で非加熱製剤を使っていた病院について、現時点では、B型肝炎ウイルスに感染している方が二名、それからC型肝炎ウイルスに感染している方が八名確認されているということのようであります。  これらの方々につきましては、非加熱製剤の投与と肝炎ウイルスの感染との因果関係がまだ確認されておらず、他の要因による可能性も完全に排除できないという問題があるようでございます。  この静岡県の例を含めて、非加熱製剤による肝炎ウイルスの感染の状況についてはまだ十分な情報がなく、全国的な感染の状況を推定することはまだ困難な状況にあるということでございます。

家西悟民主党・無所属クラブ

○家西委員 今大臣のお答えは、私は非常におかしい答弁だと思えてなりません。なぜかというと、因果関係がはっきりしないと調査をしない、また、それは言えない、そして、今静岡県においてはとおっしゃいましたけれども、これはきのうの時点ではC型肝炎は七名だったんですよ、それがきょうは八名と大臣は答弁される。ふえておるじゃないですか。  しかも、これは一病院を対象として調査されたはずです。静岡県全体でやっているものじゃない。そして、私がこの資料に基づいて調べただけで、静岡県では、非加熱血液製剤を販売したというか納入した先、使われたであろう病院は五十五あった。そして、今、四病院がなくなって五十一になっているということだけははっきりしている。  一病院で十名余りがB型、C型に感染したということがわかっていながら、どうして調査をする気がないのですか。静岡県全体で考えたって、もっとふえるはずじゃないですか。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 先ほども御答弁をいたしましたが、御指摘の非加熱製剤を投与された方々を含め、調査、検査、広報のあり方等について、有識者の会議における御議論も踏まえ、積極的に検討して結論を出したいと思っております。

家西悟民主党・無所属クラブ

○家西委員 積極的にというのは、いつまでにやるおつもりですか。  これは、先ほども申し上げましたが、一年、二年たてばそれだけ状況は悪化する可能性がある。いち早く対応し、検査をしていただき、それなりの肝炎の治療をしていかないと慢性肝炎、肝硬変、そして肝がんへ移行していくと言われる病気でしょう。健康を守らなきゃならないのは厚生省でしょう、厚生省の本来の責務。国民の健康を守るのが本来の厚生省の仕事じゃないのですか。それを、調査をし、因果関係がはっきりしてからでないとできないなんということは、非常にばかげた話ではないのでしょうか。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 先生の御指摘のことについてはよく理解できます。  今回、有識者会議をつくってまず検討させていただきたいと思う理由は幾つかありまして、一つは、確かに、第四ルートによりまして感染を受けた可能性のある方々、これはハイリスクグループとして、先生おっしゃられるようにどう対応するのかということについてきちっとしなきゃいかぬというふうに思います。  ただ、それだけでなくて、C型肝炎ウイルスについて、抗体検査ができるようになったのは八九年ですけれども、それでもウインドーピリオドがあるということで、昨年ナット検査ができるようになりましたけれども、輸血によって感染した方がおることも事実です。  そしてまた、もっとさかのぼってしまうと、例えば、戦後、注射器の針をかえずに感染した人もいる。ですから、C型肝炎の患者さんを考える場合に……(家西委員「私はそういう質問をしていません」と呼ぶ)先生のおっしゃるハイリスクグループのことはよくわかるのだけれども、それ以外の患者さんもいるわけだから、そういうものも含めて検討するということは極めて大切だということでありまして、その中で……(家西委員「それは議論のすりかえで、必要以上の答弁はいいですよ」と呼ぶ)ですから、今月中に有識者会議はスタートさせて、早急に結論は得ようと思っております。

家西悟民主党・無所属クラブ

○家西委員 私がお聞きしているのは、非加熱血液製剤によっての話をしているのであって、麻薬の回し打ちとか、また、ほかの問題の話をしているのじゃない。一般の肝炎対策も大事ですよ、重要な問題だと思います。しかし、今私がここで聞いているのは、非加熱血液製剤によっての感染ということが明らかになっているこの事案をもとに、全国的な調査をどうしてされないのか。  あわせて申し上げますと、この非加熱血液製剤の調査をされたときに、どうしてHIVだけ調査をされたのですか。これが非常に納得いかない。C型、B型肝炎という問題はあるはずなのに、どうしてあわせてやらなかったのか、教えていただければと思います。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 事実関係を若干御説明させていただきます。  血友病以外の疾患における非加熱製剤の投与によるHIV感染については、平成七年四月のHIV感染者発症予防・治療に関する研究班の報告書において、新生児出血症、メレナへの第IX因子製剤の投与による症例がこの時点で報告されております。  この報告を受けて厚生省では、同年九月に、血液製剤メーカーから事情を聴取し、任意に提出された第VIII因子及び第IX因子製剤の納入リストをもとに、都道府県を通じて医療機関にアンケート調査等を実施いたしました。この結果、血液製剤の投与を受けた患者について、HIV検査を受診した者が少ないという事実が明らかになったわけでございます。  このような事態を重視しまして、厚生省としては、非加熱製剤が投与された患者に対して速やかにHIV検査の受診を勧奨し、その結果について適切な対応をとることが急務であるという観点に立ちまして、先生御指摘の非加熱凝固因子製剤による非血友病HIV感染に関する調査、いわゆる第四ルート調査を平成八年に実施したものでございます。  これを実施するに当たりまして、平成八年七月、公衆衛生審議会伝染病予防部会におきまして、非血友病HIV感染調査小委員会を設置いたしまして、その対応等について検討を行っていただきました。そして、この検討会におきまして、その経過を調べましたけれども、C型肝炎の検査の受診を勧奨するか否かについて議論がなされなかったと私は伺っております。  このような経緯を踏まえると、当時としては、何よりもHIV検査の受診を勧奨することが急務であるということで、C型肝炎の検査について受診を勧奨するに至らなかったのであろうというふうに考えます。

家西悟民主党・無所属クラブ

○家西委員 今福島政務次官はそういうふうにおっしゃいますけれども、福島総括政務次官も野党時代はよくこの問題は追及していただいたことを、私傍聴席で見ておりましたので、覚えておりますけれども、C型肝炎の問題というものはHIVと切り離せないということはよく御存じだと思います。そして、薬害エイズの問題で、加熱の時期云々といったときに、厚生省の裁判に対しての準備書面では、これはあくまでもHIV対策でやっているわけではなくC型肝炎や肝炎対策のために加熱をやっていたんだということをしきりに主張されているわけです。そういうふうに自分たちは裁判所では言っていながら、こういう調査になったときにはHIVしかやらなかったというのは非常におかしな話じゃないですか。C型肝炎の問題がある、B型肝炎の問題があるから加熱をするための技術をやっていたんだというふうに裁判所ではおっしゃって、HIVはたまたま偶然にそうなったんだみたいなことをずっと言っておいでだったけれども、現実、こういう調査をされたときに、HIVだけでC型まではしなくていいみたいな話は、私は非常に納得がいきません。  それと、あわせてお聞きしたい。今回、非加熱血液製剤を約二千六百人の方に使った、そして、既に千九百人余りですか、お亡くなりになっているということがあったとお聞きしているわけですけれども、この点についてはどうなんでしょう、間違いないのでしょうか。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 それは先生御指摘のとおりでございます。

家西悟民主党・無所属クラブ

○家西委員 では、この千九百人という方はどういう疾病で亡くなられたのですか。調査をされていますか。二千六百人中千九百人ということは、七百人しか今生存していないということですね。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 その調査のスタイルから、千九百人近くの方が死亡されているという事実のみ把握しておるようでございます。

家西悟民主党・無所属クラブ

○家西委員 これは徹底的に調査をすべきじゃないのですか。いつ亡くなったのか、どういう死因か。例えば、C型肝炎で肝硬変を起こして亡くなっているという人がいたらどうするのですか。そして、千九百人余り、これはどうするのですか。一体、いつ、どういう時点で、どういう病気、またどういう原因で亡くなったのかというのを徹底的に調査しないと、二千六百人に使ったということがわかっていながら、千九百人の人はもう既に亡くなっているから調査をしないという話はおかしいのじゃないですか。肝硬変、肝がんで亡くなっていたら、これは大変な問題じゃないのでしょうか。政務次官にお答えいただきたいと思います。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 即断して御答弁するのは避けるべきかと思いますけれども、基本的には、こうした凝固因子が投与されるケースというのは、出血等の重篤な疾病にかかわって投与されたケースというのが多いのだろうと思います。死亡率が極めて高いではないかということについては、医学的には恐らくそういう説明の仕方ができると思います。  ただ、先生御指摘のように、第四ルートの皆さん方というのはハイリスクグループであるということは間違いのないことです。そして、C型肝炎の感染によりまして肝硬変なり肝がんなりが発症するということについては一定の時間経過があるということも事実でございますけれども、どういう形での調査をするのがいいのか、どういう形で対応することがいいのか。もちろんこれはしないという意味じゃありません。しないということではなくて、どういう形でやったらいいかということまできちっと検討していただいて、対応させていただきたいということを申し上げているわけでございます。

家西悟民主党・無所属クラブ

○家西委員 私は、これは必ず調査をすべきだと思いますし、ぜひとも調査していただきたい。一体、いつ、どういう死因で亡くなったのか。ましてや、肝硬変、肝がんで亡くなっている人については、抗体の検査があるのなら当然それも調べなきゃいけないんじゃないでしょうか。B型肝炎を原因としての肝硬変や肝がんなのか、C型肝炎によっての肝硬変、肝がんなのかというところまで調査をすべきですし、また、この二千六百人においてはHIVは大丈夫だったのかというのも調べるべきではないでしょうか。ほかの疾病と合併症を起こしていてわからなかったという可能性だってあるわけでしょう。これはもう一度調査をすべきだと思います。ただ単に亡くなったという話ではないと思います。  そして、ついでに申し上げると、連絡のとれる患者さんは今四百人程度ですか、その人たちに、今すぐにでもB型、C型肝炎の抗体検査を受けてほしいというような要請はされるんでしょうか、されないんでしょうか、お答えいただきたいと思います。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 そのことも含めてきちっと検討していただくつもりでございます。  ただ、その場合に、連絡をした後の対応の体制というのが一つあると思っています。ハイリスクグループですから、検査をしてその後どうするのかという話は当然あるわけでございまして、そういうことも検討して、結論を得た上で対応させていただくというのが適切ではないかと私は思っております。

家西悟民主党・無所属クラブ

○家西委員 時間が余りありませんのでどんどんいきたいと思いますけれども、PPSB、日薬が売っていた血液製剤ですけれども、このPPSBについては肝炎の危険性というものはないんでしょうか。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 この点について御説明させていただきます。  日本製薬株式会社の製品であるところのPPSBにつきましては、平成八年の非加熱凝固因子製剤による非血友病HIV感染に関する調査におきましては、当時、日本におけるHIV感染の状況から見て感染の可能性がほとんどないとされていたことから、調査の対象外とされたことは事実でございます。  しかしながら、一方では、PPSBのB型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスの感染リスクについては、日本人である血漿提供者の中にもB型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスに感染した潜在患者が含まれていた可能性はあります。そしてまた、PPSBの製造工程中に肝炎ウイルスを不活化、除去する工程もないということから、PPSBによるB型、C型肝炎の感染の可能性というものは否定できない、そのように考えております。  したがって、PPSBの投与による感染も含めて、潜在的な持続感染者への対策について有識者会議できちっと検討させていただきたいと思っております。

家西悟民主党・無所属クラブ

○家西委員 ぜひともそれは御検討いただきたい。なぜならば、PPSBは、今国内の血液というふうにおっしゃいましたけれども、これはボランティアの血液じゃありませんよね、売血なんですよね、売血によってつくられていた血液製剤であるということは明らかなんですよね。しかも、これは昭和六十年ぐらいまで、一九八五年ですか、それまで発売されていたんですよね。それだけ危険性の高いものですので、ぜひとも調査をしていただきたい。  しかも、これの全国的なシェアはどれくらいだったんでしょう、PPSBについては。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 PPSBのシェアは、五十九年で一三・九%、六十年で二五・四%、六十一年で二二・八%、六十二年まで販売されておりまして、この時点ではPPSBのみとなっておりますので一〇〇%ということになっております。

家西悟民主党・無所属クラブ

○家西委員 この調査というのは使われた方ということで、血友病とかそういう話じゃなくて、これは昭和五十年の五月二日の厚生省が適用拡大ということを、我々の同僚でもありました山本孝史議員の質問に答えておいでですけれども、この範囲までは当然調べていただけるんでしょうね。また、それを超えるようなものがあるのなら、当然そこまで調査をされるということでよろしいんですね。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 十分に検討させていただきたいと思います。

家西悟民主党・無所属クラブ

○家西委員 検討では困るんです、調査をしていただかないと。売血を使った血液製剤が六十二年まで売られていたんでしょう。昭和六十二年ということは、一九八七年、十三年前までということですよね。それまで日本国内で売血によって得られた血液で血液製剤をつくって売られていたということなんだから、これは絶対に調べないといけないですよ。よろしいでしょうか。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 繰り返しになって恐縮でございますけれども、そういった事実を指摘し、有識者会議で十分に検討させていただきたいと思っております。

家西悟民主党・無所属クラブ

○家西委員 残り五分だそうですので。  その有識者会議というものは非常に重要だと思います。そこで申し上げたいのは、ぜひとも当事者たる者、患者たちを入れるべきじゃないでしょうか。肝臓疾患の人、血友病患者の人、そういった人を有識者会議のメンバーとしてとらえていただきたいと思います。  せんだって、我々民主党として要請書を厚生省にお持ちしたときに、堺審議官の方にお渡ししましたけれども、ぜひともそのような患者を有識者会議に入れて議論をすべきだろう、いろいろな問題点があるんだろうからそういったものをすべて拾い上げるためにも、ぜひともそういった人たち、当事者を入れるべきではないかということを申し上げているわけですけれども、その辺について御検討いただけるのかどうか、あわせてお伺いしたいと思います。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 民主党の先生方、家西先生を初めといたしまして、そうした御要望をしていただいたということについては承っております。  有識者会議の性格ということについて一言申し上げておいた方がいいと思いますけれども、基本的には、科学的また専門的な見地から、これまでのウイルス性肝炎対策を点検し、より効果的かつ総合的な対策について御意見をいただく。その中で、当然、ハイリスクグループとしての第四ルートの問題についてもきちっとした検討をしていただくということが大切だというふうに思っております。  したがって、このような有識者会議の性格上、患者の方々の直接の参加をいただくことは現時点で想定いたしておりませんけれども、しかしながら、十分にそうした患者団体の皆様の御意見というものを反映できるような形でヒアリングの場を設ける等々の適切な対応をしてまいりたいと考えております。

家西悟民主党・無所属クラブ

○家西委員 これを外す理由は、学術会議ということですか。違うんでしょう。有識者会議でしょう。そして、専門的な見地云々というのはわかりますけれども、経験的に——経験というか体で知っているというか、そういう意味ではプロフェッショナルですよ。血友病の問題でいえば、八割から九割が非加熱血液製剤によってC型なりB型肝炎に感染しているグループですよ。よくよく知っていますよ。そういった人たちを入れて議論をした方が最も効率的で効果的じゃないんでしょうか。  まずもって、この調査だって当然有識者会議なりを経て調査されたんじゃないんですか。そのときにちゃんとそういうような話になっていたら、これは一回で済んでいる話を。漏らしているんでしょう。だからこそ、患者を入れなさいよということを言っている。外す理由はないんじゃないですか。ぜひとも入れて、やりたいという御発言があってしかるべきだと思いますけれども、いかがでしょう。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 先生の御意見は別の席でも私も承っております。いろいろな考え方があると思うんですけれども、一つは、第四ルートの問題が大変大切だと私も思っております。しかしながら、一方で……(家西委員「では、血友病はいいんですか」と呼ぶ)いえいえ、そうじゃありません。第四ルートも大切だ、血友病の問題も大切、そしてまた、それ以外の輸血で感染をした潜在的な患者さんもたくさんおられる、百万人から二百万人の潜在的な患者さんがおられる。これをどうするのかという大きな課題も一方であるわけでございます。  そういうものに対して、どういう立場の方で検討していただくのがいいか。まずはやはり専門家の方にどういうふうな対応ができるのかということについて御議論いただく、また一方では、先生が御指摘のように、実際に患者さんの方から十分に御意見を聞くということも私は大切だというふうに思っておりますので、その両方を踏まえて進めるべきだと思います。

家西悟民主党・無所属クラブ

○家西委員 ぜひとも私は入れるべきだと思います。御意見をお聞きするというのは今までも何度もやっているじゃないですか。しかし、それによって得たものなんてないんですよ、逆に漏らされる。お聞きしました、だけれども結果としてはそうはならなかったというお話の方が多いわけで、そういうことのないようにするためにもぜひとも入れてほしい。  そういう意味で、感染のルートからいえば輸血やいろいろあるのかもしれない、だけれども、非加熱に関しての問題というふうにいえば、彼らはプロフェッショナルなんだから入れるべきではないかということを言っているわけでして、何もおかしな話をしているわけじゃないし、厚生省のこういった審議会をつぶそうとかいう話ではない。ともによりよい方法、そして、一刻も早くそういった感染した人たちに対して検査を受けられるようなノウハウを提供しましょう、我々はHIVで経験していますということを言っているのであって、この審議会をむちゃくちゃにしようという話ではなくて、前向きに前向きに話をしようとしている人たちを有識者会議に入れたっていいんじゃないかというふうに私は思います。  最後に御意見をお伺いして私の質問を終わりますけれども、非常に納得がいかないということを再度申し上げます。その点についてお答えいただけるのならお答えください。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 有識者会議におきましても十分に御意見をお聞きし、前向きにしっかりと対応させていただくように私も見守ってまいりたいと考えております。

家西悟民主党・無所属クラブ

○家西委員 ぜひともよろしくお願いします。  終わります。

遠藤武彦自由民主党

○遠藤委員長 続いて、石毛えい子さん。

石毛えい子民主党・無所属クラブ

○石毛委員 民主党の石毛えい子でございます。  時間がございませんから端的に、本日は、先日の十一月一日の厚生委員会で最後の時間で私が質問をいたしました遺伝子組み換え食品でありますトウモロコシのスターリンクに関しましての質問と、これまで何度かこの委員会で一般質疑で申し上げてまいりました有料老人ホームの介護費用の調整問題についてお尋ねをしたいと思います。  まず初めに、スターリンクから入ります。  十一月一日の私の質問に対しまして、西本政府参考人の最後の答弁には非常に作為があるのではないかというふうに私は思っているものでございます。この点に関しまして、時間の関係がありますから経緯に一々触れることはいたしませんけれども、そうお伝えすれば御理解いただけると思いますから、御答弁ください。     〔委員長退席、坂井委員長代理着席〕

西本至厚生省生活衛生局長

○西本政府参考人 御説明申し上げます。  十一月一日の時点で混入の事実について詳しく説明しなかったのではないかというような御質問かと思います。  まず議員に御理解いただきたいと思いますのは、今回のこのスターリンクの問題につきましては、アメリカでは動物の飼料としてのみ認められていたものが食品にまじっていたという、米国環境保護庁所管の法律に明らかに違反しているということでございます。したがいまして、回収、買い上げといったような強い法的措置を講じているというわけでございますが、私どもの方は、御承知のように平成九年からこのスターリンクについては安全性の審査を、任意で出されました審査を今まだ継続中でございまして、現時点では法律的な違反には該当しないというのがあるわけでございます。したがいまして、私どもが今とっておりますのはあくまでも予防的な措置、行政指導と申し上げたらよろしいかと思いますが、そういう域を出ておらないということでございます。  したがいまして、公表する際にも非常にその点が問題になりまして、余り決めつけたような公表の仕方をいたしますと結論が出ているような感じで、審査そのもののあり方にも影響いたしますし、また、あたかも国民の皆様方に不安を募るようなことにもなりかねないということで、その公表の仕方に慎重な対応をしていたところでございます。  また、現在の食品衛生法は、健康被害というものを確認した上で法的措置を講じていくということでございまして、その危害を除去することが基本になっておりますから、現在のところ、アメリカもしくは私どもにおきましても、そのような事実が出ておらないというような事情もございまして慎重に対応したということでございます。  したがいまして、十一月一日の時点では、その五日後、たしか十一月七日でございましたが、報道させていただきましたけれども、ちょうどその適切な時期を探っておったというのが正直なところでございます。

石毛えい子民主党・無所属クラブ

○石毛委員 それでは、当日の答弁に触れさせていただきますけれども、最後の答弁の部分で参考人はこういうふうに表現されております。「以前にも、確かに市民団体などからそういう指摘が一、二ございましたが、私どもは、その都度、一応私どもの検査機関において検査をいたしまして、そういう事実が判明しないという対応をとってまいったところでございます。」と答弁されておられます。「指摘が一、二ございましたが、」という、この一、二というのは、正確に一回か二回ありましたがということなのか。  一、二というのは日本語の表現としてのあやなのかと思いますけれども、恐らく、今までの経緯から推察しますと、昨年の七月二十六日に「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」の方からスナック菓子から未承認のコーンが検出されたという社会的な報告をして、それは厚生省も受けとめているところで、その結果についてはこういう参考人の御答弁だと思います。  その後、十一月一日の私の質問に至ります間に、今回のスターリンクに関しまして、日本でも十月の二十四日に食品からスターリンクが検出されて、十月二十五日にはキャンペーンが厚生省及び農水省に緊急の申し入れを行いました。そして、その申し入れを受けたということだと思いますけれども、十月二十七日にサンプル要求がキャンペーンの方にございまして、二十七日以降いきさつがいろいろあったわけですけれども、十一月の二日にキャンペーンの方から厚生省の方に検出されましたスターリンクをお渡ししております。  そうしますと、いつの時点で厚生省がこの問題を認識したかということになろうかとも思いますけれども、少なくとも、報道機関等々の知らせるところによりますと、厚生省は、ことしの二、三月ごろからサンプルを収集し、九月上旬にはスターリンクを検出し、十月二十日には十八検体中七検体でスターリンクを確認した、そういう経緯をとっているわけでございます。  それで、先ほど申し上げましたように、二十四日のキャンペーンの試験結果の発表から、繰り返しになりますが、十一月一日の質問までの経過があったわけですから、先ほど私がちょっと触れさせていただきました参考人の答弁で「そういう事実が判明しないという対応をとってまいったところでございます。」という表現は非常に不的確だと思います。  昨年の七月に関しましては、これはキャンペーンの方が、例えば検査の方法論や何かを明らかにしていただきたいというようなやりとりの結論がまだきちっとしてないように私は伺っております。それに関しましては、厚生省の側はそういう事実が判明しないというふうな態度をとられたということは、これは事の是非という価値判断はおいておきまして、判明しないというふうに表明されたという事実は納得いたします。ですけれども、今回のスターリンクに関しましては、市民団体などからそういう指摘がございましたがという叙述で御答弁されているということは、これは多大な誤解を招く表現だと私は思います。  参考人が今お触れになりましたように、これもどういうふうに判断するかというのはいろいろ意見があるところだと思いますけれども、今、日本では、平成九年、九七年以降、安全に関して審査中なので結論は得ていないという、このことについては私は制度的な現実として納得いたしますけれども、少なくとも、アメリカで飼料としてしか認められていなかったスターリンクが、食品、タコスの皮に含まれていて、そこにアレルギーを起こすのではないかという疑念が持たれているクライ9cたんぱく質が含まれていたという、そこのところはわかっているわけですから、日本で法的に罰則として回収命令を出せるかどうかという話はひとまずわきに置きまして、事実の経過とすれば「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」が十月二十五日に報道したことを受けて、厚生省は今検体を受け取ってそれについての検査を進めているところですというプロセスはちゃんと表明していただかなければ、なかったところでございますの一、二の二というところが今回のスターリンクを指しているのであるとすれば、これは「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」に対する、あるいは消費者団体の皆さんに対する、非常に名誉を毀損すると申しましょうか信頼性を損なうことになっていくわけですから、ここのところはきちっとしていただかないと大変問題だと私は思います。  冒頭に申し上げましたように、参考人はそういうおつもりはなかったのかもしれませんけれども、見方によっては作為の答弁だというふうに評価をされてもいたし方がない側面があるというふうに私は認識をいたしまして、もう一度この点をきちっとしてくださいというふうに申し上げた次第です。

西本至厚生省生活衛生局長

○西本政府参考人 前回の最後のところで、一、二と確かに申し上げました。一つは、昨年のたしか十月ごろでございましたでしょうか、消費者団体の方からこういう同じような問題が指摘されまして、我々、それにつきましても内々に試験機関で確認をいたしましたところ、それは出ていなかったということがございましたので、まずそれが念頭にあったということでございます。したがいまして、一、二と申し上げたその二というのは確かに不正確であったということで、そういう意味合いで誤解を与えたとすれば、おわびを申し上げたいと存じます。  私の頭にありましたのは、昨年にも一回こういうことがあったということを申し上げたかったわけでございますし、それ以外にもこの種の情報というのは、しょっちゅうとは申しませんが、かなりいろいろ入ってまいります。その都度、できる限り対応して私どもで確認をさせていただいておりますが、すべてというわけにはいきません。はっきり覚えておりましたのは、昨年の十月ごろに同じような消費者団体からの御指摘があったということでございます。  それから、二月から三月の話が非常に強調されておりますが、遺伝子組み換えに対する研究というのはもう三年ぐらいずっとやっておりまして、来年から法律で義務づけるということがございますので、信頼できる検査法を調べるために、毎年サンプルをとれるときにとっているわけでございます。たまたま二月から三月にとっておりましたサンプルを、ことしの八月のテストランと申しましょうか、いわゆる実験をやっておりましたときに、九月の二日にこの問題のスターリンクというものも出たというのが真相でございます。

石毛えい子民主党・無所属クラブ

○石毛委員 九月の二日にスターリンクが検出されて、それは、おっしゃられるように来年四月から義務化される安全性審査に向けてのプロセスの一つの過程であったのかもしれません。さらに、十月二十日には十八検体中七検体で検出されたということがございますし、それから、これは前回も指摘をいたしましたけれども、アメリカで消費者団体がこの問題について社会的な提起を行って、事の動きが始まったのが九月十八日と報じられております。そして、日本で「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」の皆さんが、日本でもスターリンクが検出されたということを報道いたしましたのがことしの十月二十五日でございます。そして、私がこの問題をこの厚生委員会で取り上げましたのが十一月一日ですから、参考人が御答弁いただく際には、この九月から十月にかけて厚生省自体がスターリンクを検出したということ、そしてまた、消費者団体「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」がこの点に触れたわけでございますから、そういう事実はございませんというような答弁ではなくて、少なくともこの経過につきましてはきちっと答弁として表現をされることが適切な答弁であったのではないかというふうに私は認識をしているところでございます。  もう一度この点について答弁をお願いいたします。

西本至厚生省生活衛生局長

○西本政府参考人 さっきも申し上げましたように、一、二回の、その二回目の中に今回の消費者団体からの御指摘というものは全く念頭に私は置いておりませんでした。ですから、先ほどおわびを申し上げたわけであります。  今回の事件に関しまして、私どもが初めてスターリンクというものを意識いたしましたのは、九月の二日に先ほど申し上げたサンプルの中からそれらしい疑いがあるという第一報をいただいて、確認検査に入ったというのが最初のスタート時点でございます。そして、九月の十数日にアメリカの消費者団体の方からこういうものが指摘されたということでございますので、消費者団体の皆様方の指摘を知らなかったあるいは全く認知してなかったというのは、その二回目ということの中で申し上げたのではないということを御理解いただきたいと思います。

石毛えい子民主党・無所属クラブ

○石毛委員 それでは、次の質問でございます。  十一月七日の厚生省のプレス発表で、ここに私は持ってまいりましたけれども、このスターリンクでつくられました商品コーンミールでございますけれども、これが四百袋あったということでございます。それで、この発表では「当該製品は全て消費済み又は店頭から撤去されている」というふうに書かれていますが、この消費済み、店頭から撤去というのは、四百袋のうちどのような割合でとらえておられますか、簡潔に御答弁いただきたいと思います。

西本至厚生省生活衛生局長

○西本政府参考人 現在までの調査の結果でございますが、当該トウモロコシ加工品と同一製造日、すなわち、本年五月十九日に製造いたしました賞味期限十一月十五日のものにつきましては四百袋でございます。  当該製品は、一部消費されたものを除きまして、店頭から撤去された後に当該製造あるいは販売業者に直接返品されたもの、あるいは、問屋、小売店で廃棄されたり在庫として保管されているとの報告は受けております。  ただ、何%というような御質問に対しましては、現在のところ、はっきりまだ判明しているわけではございません。ただ、今後この当該商品が消費者の手に渡るということはないと私どもは考えております。

石毛えい子民主党・無所属クラブ

○石毛委員 今後渡ることはないというのは当然ではないかと私は思いますが、一部消費されたという点は非常に大きな課題を残しているところだと思います。時間がありませんから、これ以上は申し上げませんけれども。  もう一点、先ほどの十月二十日に明らかにされたということにかかわりまして、トウモロコシ十八検体中七検体にスターリンクの混入が確認され、国内市場における流通状況の把握を行うように指示した、そして、その結果をもとに対応するということが書かれております。  いつまでにこの流通状況の把握が行われるのでしょうか。これも簡潔にお答えください。

西本至厚生省生活衛生局長

○西本政府参考人 とにかく七検体の輸入業者に対しましては、卸先あるいは在庫の有無等、国内市場における流通状況の把握を早急に行うように指示しているところでございます。まだ残念ながら調査結果がすべて判明しているわけではございませんけれども、結果が出次第、随時御報告を申し上げたい、このように考えております。

石毛えい子民主党・無所属クラブ

○石毛委員 時間がないので、本当に残念なんですけれども。  私は、十一月一日にアメリカのFDAがホームページでオープンにされているものをとって、ここに持ってまいりました。これを見ますと、これは十一月一日ですから日本からすれば半日後になるわけですけれども、これには明瞭に記載されております。  例えばミッションという会社が自主的にリコールに入ったというようなことも含めまして三百アイテムが掲示されておりますし、出ている地域がどこかということや全米で販売されている量は確定できないけれども、クライ9cというたんぱく質が形成されている、食品に用いられることは許されない農薬が使われているという理由をきちっと付して、十一月一日付でホームページで全米のアメリカ国民に対して知らされているわけです。  この情報公開ということに関しましては、どういう方法をとるかというのはこれから詰めていかなければならないことなのかもしれませんけれども、少なくともこういうオープンな情報が国民、消費者に向けて直接公開されているということは、私は非常に大切なことだと思います。  時間がなくて意を尽くせず、もしかしたら表現がきついかもしれませんけれども、私は、この間、国民の命と安心、安全を守るべき厚生省がどこを向いて仕事をしているのかと思わざるを得ません。そうしたことを本当はもっとひもといていきたいんですけれども、そしてそちらもおっしゃりたいことはあると思いますけれども、そう思わざるを得ないこの間の経過ということを、このアメリカのFDAの情報公開について触れながら指摘だけさせていただきたいと思います。  それでは、時間の関係で次の介護費用の問題に移りたいと思います。  私は、この間、有料老人ホームの問題についてたびたび指摘をしてまいりましたけれども、これまで何度も触れてまいりました有料老人ホームの介護費用の調整が、御本人に返される部分が三五%、つまり、入居の際に一時金を受け取って介護費用との調整分を御本人に返却するということですけれども、三五%という計算をされておりますが、厚生省はこの三五%という比率をどんなふうにお感じになりますでしょうか。

大塚義治厚生省老人保健福祉局長

○大塚政府参考人 有料老人ホームにおきます介護費用の調整問題につきましてたびたびこれまでも御指摘を賜っておりますけれども、基本は、入居の際のそれぞれの施設と当事者の契約、あるいは提供されるサービスの内容はそれぞれの施設で区々でございますので、一概には申せないわけでございます。したがいまして、三五%という数字が適当かどうかという評価をするのは難しゅうございます。  したがいまして、私の方で持ち合わせておるデータでも、全体の、ほとんどの施設でほぼ調整が済んでおりますけれども、二〇%から四〇%の返還率の施設が最も多うございます。しかし、だからといって、個々の施設の率が当然に正しいということになりません。あくまでそれぞれの施設の実情でございますので、一般的に率で評価するのは難しゅうございます。

石毛えい子民主党・無所属クラブ

○石毛委員 この有料老人ホームに関しましていろいろな発表されておりますデータからわかったことですけれども、十二年、二〇〇〇年、ことしの介護報酬の収入の積算が六億一千七百万円とされております。そして、昨年度、九九年度の介護人件費は、実績として八億三千三百二十五万円。介護人件費が有料老人ホームのすべての費用というわけではありませんけれども、介護保険からの介護報酬の収入と介護人件費とのバランスにつきましてどんなふうな御感想をお持ちでしょうか。

大塚義治厚生省老人保健福祉局長

○大塚政府参考人 まことにそっけないと申しましょうか率直なお答えを申し上げさせていただいて恐縮でございますが、先ほども申しましたように、この問題は、私どもの基本的な認識は、それぞれの施設と入居者の方々の十分なお話し合いと合意ということで定められるべき問題でございまして、私ども行政の立場で個別に立ち入ることはできない性格のものでございます。そういう意味で、一つ一つの施設の調整の具体的な詳細な内容まで承知をしておりません。  ただいま計数を挙げての御質問がございましたが、私ども、それについての言及、論評をすることは到底不可能な状況でございます。

石毛えい子民主党・無所属クラブ

○石毛委員 この有料老人ホームは、一般論として申し上げているわけではございません、私がずっと何回にもわたってこの場で指摘をさせていただいた施設でございます。  そして、この施設にお入りの方が返還される調整金額は五十二万八千四百七十四円です。八十三回にわたって返されるということですけれども、八十三回といいますと、七年ちょっとということでしょうか。人の余命は何年あるかわかりませんけれども、そういう中で七年、八年ぐらいに該当する金額を月々に割り返して五千五十円、六千八百円というような返され方をする。  私がざっと計算してみますと、この五千五十円とか六千八百円を互助会という組織の中に入れ込んだ調整金から返されるという仕組みですけれども、八十三回とすれば返ってくる年限が七年ちょっと、その後はどうするんだろうとか、それから利用料金は、一割の利用料金を三千三百円というふうに計算してございます、これも相互扶助ですから要介護の方の発生の確率だと思いますけれども、この有料老人ホームにお入りの二百八十三人のうち具体的に要支援から要介護まで認定される方が一体何割になって、それを割り返していくと、一カ月の利用料三千三百円を負担するということで七年余りの間本当に間に合うんだろうか、だれが考えてもこういう疑問はすぐわくわけです。  そういうわいてくる疑問をおいて、早急な契約書の締結ということが言われているわけです。私は、こういう案件になっている部分は、とりわけことしからスタートする介護保険を所管する厚生省とすれば、きちっと個別でも点検されるべきだというふうに思います。  もう一方、厚生省もごらんになっていると思いますけれども、有料老人ホームのグリーン東京は、介護を必要とされていない方には介護費用一時金としてお払いいただいた金額は全額お返ししている。そして、現に介護サービスを利用されていらっしゃる方については、毎月毎月確実に五万円ずつお支払いしていく。五万円を受け取れば、保険料と利用料を払って何がしかの単位の数万円が残って、それは御自分の日常生活や何かに使うことに充当できる。この五万円をお支払いしていくということできちっと調整金の問題は解決されて、最初の介護一時金を支払ったときに結んだ契約は破棄して全部介護保険に移行したという、これは全部ホームページで公開されてございます。  私は、要介護の方が毎月五万円を支払っていただいて、それで一番得たものは何かといえば安心だと思います。安心と納得だと思います。五万円の金額が、本当にそれで計算上イコールフッティングになるのかどうかということもあろうかと思いますけれども、何より大きなものは、安心と納得をこのグリーン東京はきちっと利用者の方と交わし合ったということだと思います。  もう一方の今私が指摘をいたしましたところは、何が何だかわからないうちに、短期間に、受け付け期間十月三日から十月七日の間に書類を提出して契約を結んでくださいということであるわけです。  もう時間がありませんので、ぜひ私はやっていただきたいと思いますけれども、たまたまきのう十六日の夕刊に、痴呆高齢者グループホームは第三者評価を義務づけるというふうになっております。これはサービスの評価とか、そういう問題だと思いますけれども、この有料老人ホームの介護費用調整問題につきましては、都道府県の国保連が受け持っております苦情処理の受け付けというところでやはりきちっと点検をしていただきたい。  有料老人ホームの監督は、都道府県知事、都道府県の役割だと思いますから、厚生省は言う権限がないというふうにお答えにならないで、これは介護保険に伴うことでございますから、一般的な民民の契約とは少し性格が違うと思います。どうでしょうか、御答弁いただきたいと思います。

大塚義治厚生省老人保健福祉局長

○大塚政府参考人 従来、有料老人ホームは、基本は、現在も当事者の契約でございます。しかし、この四月から介護保険制度が始まるという新たな事態を迎えましたので、その間の調整ということにつきましては、私どもがむしろ調整が必要だということを早目に御指示をして関係者の調整を進めていただいたというのが、私どもの目から見れば実態だと思っております。  そして、順次当事者の話が進んでまいりまして、実は、ほとんど一〇〇%にもう一歩というところまで当事者間のお話し合いでほぼ合意ができているというふうに私どもは把握をいたしております。一部、おっしゃいますように、まだ当事者の間でのお話が煮詰まっていないところがございます。  私どもは、何よりも大切なのは、もちろん中身が関連するわけでございますけれども、きちんとした手順だろうと思います。その手順をもちろん公開をしながら、きちんとお話し合いをしていただいて合意を得る、これが基本でございまして、あくまでそういう観点で今後とも強力に指導をしてまいりますし、都道府県の御協力も得ながら、関係者が納得をした形でこの問題が解決されるよう私どもも努力をいたしたいと思っております。

石毛えい子民主党・無所属クラブ

○石毛委員 手順、合意、わかりました。でも、その手順、合意は、事業者さんの手順、合意の合理性だけではないと思います。私は、入所者の皆さん、御利用者の皆さんの納得、合意が何よりも大事なんだというふうに思います。  そういう意味では、形式的に調整が残っている有料老人ホームはあと一つだけと伺いましたけれども、私は、先ほど紹介しましたこの方の事態に即してみましても、全然合意はされていないというふうに思います。ですから、結ばれた契約が、それこそリーズナブルであるかどうかというところも含めまして、きちっと厚生省は対応しなければならないというふうに私は申し上げまして、質問を終わります。一番大事なのはやはり国民であるということ、その方たちにとって厚生省は仕事をされているということをぜひともここでもう一度御確認いただきたいということを申し上げまして、質問を終わります。

坂井隆憲自由民主党

○坂井委員長代理 次に、武正公一君。

武正公一民主党・無所属クラブ

○武正委員 民主党・無所属クラブの武正公一でございます。  委員長初め委員各位に質問の機会をいただいたことに感謝を申し上げる次第です。  今国会で重要法案とされました健保法改正、医療法改正は、遺憾ながら、委員会で強行採決により、参議院で審議中であります。本来そこでお尋ねしたかったのですが、かないませんでしたので、まず、医療法改正による基準病床数の算定式について伺わせていただきます。  当初、地域保健医療計画をつくった時点で、医療施設が足りない都道府県にとっては、この必要病床数が施設新設あるいは増床の歯どめになってしまったのではないかと私は考えております。算定式のたたき台がございますが、この分子の部分でありますが、流入から流出を引くというこの式自体は、現状を追認する病床数の算定式ではないかなと思うのですね。流出過多の二次、三次医療圏の医療施設不足を容認してしまっているからであります。  二次、三次医療圏で医療を受けられるようにという地域保健医療計画の趣旨からいえば、算定式の分子は流出から流入を引いたものを加えるべきではないかと思うのですが、まず、この御所見を伺いたいと思います。     〔坂井委員長代理退席、鴨下委員長代理着席〕

伊藤雅治厚生省健康政策局長

○伊藤政府参考人 現行の医療計画におきます必要病床数の算定方式では、性別・年齢階級別人口に同じく性別・年齢階級別の入院率を乗じまして、当該区域の流入患者数、他区域への流出患者数を加減して得た患者数を病床利用率で割り戻して必要病床数を算定することとしております。この流入患者数の加算、流出患者数の減算につきましては、各都道府県におきまして、患者調査などに基づきまして行っているところでございます。  この措置は、二次医療圏を越えた患者の移動があることを踏まえまして、それを必要病床数の算定に反映させるものと考えておりまして、この算定方式は基本的には必要なものと考えているところでございます。

武正公一民主党・無所属クラブ

○武正委員 私が伺ったのは、分子の部分で流入から流出を引いているのは、要は病院が足りないあるいは病床が足りないという都道府県にとっては、他の都道府県に行くこと、あるいは二次医療圏、他の医療圏に行くことを容認している数式ではないかということでお尋ねをしたわけでありまして、これについてちょっとお答えいただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

伊藤雅治厚生省健康政策局長

○伊藤政府参考人 流入流出患者の算定につきましては、現に、二次医療圏から外の医療機関に行っている患者さんの状態、それから他の二次医療圏から入ってくる患者さんの数、これらを踏まえまして、二次医療圏の中でどれだけ病床が必要かということを算定するものでございまして、この流入流出の計算の仕方は、先ほど御説明申し上げましたように、基本的には適正なものと考えているわけでございます。  しかしながら、今回の医療法の改正に当たりまして、都道府県知事の裁量を大きくするということを考えておりまして、具体的に申し上げますと、各都道府県知事が地域の実情を反映した必要病床数の算定を行うことができるように、各都道府県知事が流入流出加算の見直し等を行った上で各圏域の必要病床数の算定を行う、つまり、都道府県知事が各圏域の実情を踏まえて流出流入の加減をするといいますか、そういう措置が可能になるような見直しを現在御審議をお願いしております医療法の中で盛り込んでいるところでございます。

武正公一民主党・無所属クラブ

○武正委員 今回の改正で何とかカバーできるのだというお話でしたが、そもそもの前提のところがちょっと食い違っていたかなと思います。  今、都道府県知事に裁量があるというお話でしたけれども、都道府県内の隣接二次医療圏でなくてもそういう加算ができるようにすべきではないかとも思いますし、また、医療法第三十条の三に隣接都道府県の相互の連絡調整という項目がありますので、この入院率については、例えばブロックで入院率を算定しているようなところもありますので、隣接都道府県同士で基準病床数の流入流出加算ができないものか、これについてお伺いしたいと思います。

伊藤雅治厚生省健康政策局長

○伊藤政府参考人 お尋ねは二点あったと思います。  一つは、二次医療圏内におきます病床数の過不足等につきまして、三次医療圏、つまり都道府県内で加算、減算できるようにすべきではないかという御意見でございます。  この点につきましては、今回の医療法の改正に当たりましての医療審議会の議論のたたき台におきまして、基準病床数の算定について、具体的な算定については、都道府県知事の裁量により地域の医療の実情を反映することができるよう流入流出加算の見直し等を行った上で各圏域の必要病床数の算定を行う、先ほど御答弁したところでございます。  具体的な算定式につきましては、今後審議会等で御議論をいただいた上で決定することになりますが、現在、都道府県知事の裁量により実際の流入流出患者数の範囲内で適切な数を設定できることを基本として検討していきたいと考えているところでございます。  そこで、後段のお尋ねでございますが、圏域を越えて移動する流入流出の患者数をどのように考えるかということでございます。  必要病床数の算定に使っております入院率につきましては、現在、ブロックごとに使っているわけでございます。これはあくまでも、ブロックの入院率は、各地域の実情をできるだけ平均的に入院率なり必要病床数に反映させたいという考え方から、全国一律の入院率にかわってブロックごとの数字を用いているわけでございますが、医療計画自体は、二次医療圏、県単位の三次医療圏というものを単位に都道府県知事が策定するものでございます。  したがいまして、ブロックごとの入院率を数式で用いているということと、各医療計画を策定する責任者でございます都道府県に責任があるわけでございまして、医療計画自体は圏域全体、二次医療圏というものを単位に計算するわけでございますので、その点につきましては、医療計画の性格上、ブロックごとの計画というのは、一体の区域として入院医療を提供する体制の整備という観点からは余り現実的ではないのではないかというふうに考えるわけでございます。

武正公一民主党・無所属クラブ

○武正委員 議論がなかなかかみ合わないので、私は特に流出過多の都道府県に対する配慮というものが必要なのではないかということを指摘して、次に移らせていただきます。  救急医療あるいは救急救命士制度についてお伺いしたいのですが、まず、厚生省として救急医療の実態をどう把握されているのか、お伺いしたいと思います。  先ほど患者調査を引用しましたが、例えば患者調査票の項目の「救急車利用状況」、「あり」という患者さんの調査票をもとに分析を試みたことがあるかどうか。先ほど都道府県の圏域を越えるということはいろいろ難しいんだというお話でしたけれども、これは特に都道府県を越えての救急患者の実態を把握することにも役立つと考えますし、また、毎月病院報告を求めていますが、患者調査票の項目に救急外来数を記載させることについて御所見を伺います。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 ただいま先生から御指摘のありました救急車の利用ということについて、私から答弁をさせていただきたいと思います。  御指摘のように、患者調査の調査票には「救急車利用状況」等の調査項目がございますので、これによって圏域を越えて搬送された患者かどうかということは確認ができるわけでございます。しかしながら、現状においてその実態把握を行っているかといいますと、現状においては行っておりません。しかしながら、先生御指摘のように試行的に分析を行ってみたいと考えております。

武正公一民主党・無所属クラブ

○武正委員 自治省さんで都道府県別の救急搬送人員を出されているんですけれども、これを見ると、近年、毎年その総人員は十万人から二十万人の範囲で増加しております。特に、交通事故の搬送が年々減っている一方、急病とか一般負傷が増加しています。  総数の増加とその内訳の変化とともに、医療機関への収容時間にも変化が生じておりまして、この五年間では、二十四・二分から二十七・一分ということで約三分ふえております。  もう少し具体的に都道府県の例で申しますと、埼玉県の例なんですが、この五年間で、二十分未満が四五・七九%から三〇・一二%。二十分未満が四五%から三〇%に減った一方、二十分以上三十分未満が四一・八八%、三十分以上が一七・八二%から二八%ということでふえているわけであります。  平成三年に救急救命士法が施行されて十年になるんですけれども、救急救命士に特定三行為の実施が認められる画期的な法律の施行から十年を経て、各都道府県の消防本部からこの特定三行為についてどのような要望が出ているか、お答えをいただきたいと思います。

伊藤雅治厚生省健康政策局長

○伊藤政府参考人 本年一月二十四日に、全国消防長会から厚生省に対しまして、救急救命士の行う救急救命処置の範囲の拡大に関する要望が出されておりまして、現在医師の指示のもとに行いますいわゆる三つの医療行為、つまり、除細動、気管内挿管、それから強心剤の使用、これを医師の指示なしに行えるようにしてほしいという要望が出されているわけでございます。

武正公一民主党・無所属クラブ

○武正委員 自治省さん、来ていますよね。そのことでもう一度お答えいただけますか。

細野光弘消防庁次長

○細野政府参考人 救急救命士の処置範囲の拡大のお話でございますが、救急救命士の処置の対象としております心肺機能停止傷病者の救命効果を向上させるためには、救急隊が病院到着前に現在認められている以上の処置を行うことが重要であるということから、かねてより消防機関は救急救命士の処置範囲の拡大を要望しております。  先ほど答弁がございましたように、ことしの一月二十四日、全国の消防長により組織いたします全国消防長会から、厚生省と私ども消防庁の長官の方に、救急救命士の行う救急救命処置の範囲に関する要望書が提出をされております。  私ども消防庁といたしましては、こうした全国消防長会からの要望もございまして、厚生省に対しまして、早期に救急救命士の処置範囲の拡大が実施されるよう要請をしているところでございます。

武正公一民主党・無所属クラブ

○武正委員 再度自治省さんにお伺いしたいのですが、例えば、自治省さんがまとめておられます初診時の状態がどうであったかということでございますが、平成十年度の三百五十四万人の搬送人員のうち五万七千人が初診時で亡くなられている。重症者が四十四万人ということでありますけれども、この重症者がその後どうなったのか、特に二十四時間以内にどうなったのか。自治省さん、そしてまた厚生省として把握をされているのかどうか、それぞれお答えをいただきたいと思います。

細野光弘消防庁次長

○細野政府参考人 私ども消防機関が対象としております救急業務につきましては、消防法の第二条第九項に、傷病者を救急隊によって医療機関等に搬送するというのがその業務でございます。  したがいまして、傷病者を救急現場から搬送いたしまして医師に引き継ぐまでが一般的に救急業務の範囲でございまして、引き継ぐまでの状況は今お話ございましたように調べてございますが、その後については調べておりません。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 厚生省としましても、二十四時間以内の予後についての調査ということについては現時点では行っておりません。  しかしながら、こうした調査を実施するということにつきましては、救急搬送のあり方や受け入れ医療機関のあり方等について検証する上で一定の意義を有することではないかというふうに考えております。また、実施するとなりますと多数の医療機関に協力を求めなければなりませんので、今後の研究課題とさせていただきたいと思います。

武正公一民主党・無所属クラブ

○武正委員 先ほどこの五年間で救急車が病院に着く時間が三分延びているということをお話し申し上げましたが、一刻一秒を争う救急車であります。先ほどちょっと触れましたが、三十分以上が一〇%ふえた埼玉県の例がありましたが、これが一時間とか四十五分とかかなりふえているという数字もあります。要は、なかなか病院が見つからない、あるいはよく言われるたらい回しというようなお話があるわけなんです。  先ほど来の御質疑では、厚生省としては救急医療の実態は把握をされていないという御答弁もありました。また、今、初診時、自治省消防庁から引き渡されたというかバトンタッチされた患者さんが二十四時間以内にどうなったのか、特に重症者については把握をしていないというお話がございました。厚生省さんでは、病院前救護体制のあり方に関する検討会報告書をまとめていますが、これを読むと、医師の指示、事後検証、救急救命士への教育の三つのうち、特に指示についてはメディカルコントロールの必要性を、事後検証、教育についてはまだまだ十分でないということが指摘されておりますが、特定三行為の拡大には時期尚早というような報告になっております。  先ほど来のさまざまなお話の中で触れておりますように、厚生省としてこの救急医療への取り組みの必要性についてまずお伺いするとともに、例えばメディカルコントロールが行われている自治体に限ってでありますけれども、先ほど消防庁から出ております要望を認めていってはどうか、この二点について大臣にぜひお伺いをしたいと思います。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 私、救急体制につきましては格別な思い入れがございます。武正委員御指摘の救急救命士法は、ちょうど十年前に私が厚生大臣をやっておりましたときに、当時の自治大臣と協力をいたしまして、ぜひとも救急救命士という制度をつくってもらいたいと御提言をし、翌年法律化したわけであります。  そのときの一つの目標が、委員が今まさに御指摘のように、最初の数分間が非常に大事な重篤な病気が多いんだから搬送時間を縮めることが一つのメルクマールだ、こう申し上げたのでありますが、その目的が必ずしも達成されていないというのはまことに残念だと思っております。  ただ、全体として申し上げますと、一次から三次までの救急救命体制は非常に組織的に整備をされたことも事実だし、地方自治体における意識も非常に高まってまいりました。そして、救急救命士法ができた。救急救命士法による三つの医療的な行為を認めるかどうかについては、もう少しそれぞれの地域で体制の確立をした上でやるべきであるという報告書もいただいておりますが、総じて申し上げますと、体制の整備について全体として一層の努力をしなければならないと思っております。今の医療行為の範囲拡大の問題を含めて、体制の整備につき、委員の御質問も参考にしながら懸命に努力をさせていただきたいと思います。

武正公一民主党・無所属クラブ

○武正委員 各都道府県が要望を出しておりますので、ぜひ厚生省としてこの救急医療体制への取り組みに万全を期していただきたいと思います。  それでは次に、今年度からスタートした健康日本21についてお伺いをいたします。  まず、普及啓発のボランティア支援について具体的な指定団体をその中心に考えているかどうか、特に、さまざまな厚生省通知に位置づけられております食生活改善指導員さんについてはどうかということをお伺いしたいと思います。     〔鴨下委員長代理退席、委員長着席〕

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 健康日本21の推進というのは、国民運動として盛り上げていくことが極めて大切だというふうに思っております。  ただいま先生から御指摘がございました食生活改善推進員ということでございますけれども、現在二十二万人の方がおられるわけでございまして、この健康づくりに対して大変大切な役割を担っていただけるというふうに考えております。

武正公一民主党・無所属クラブ

○武正委員 期待を述べられておりますが、また、やはり厚生省の通知に、在宅栄養士というような表現での通知もございます。今、栄養士さんの免許交付数は累計で平成十年度で七十二万人、うち給食施設配置数は約七万人。ですから、六十五万人が給食施設以外での勤務もしくは在宅ということになるのですが、在宅栄養士の活用を先ほど触れました食改の皆さんとともに行うことが、また食改の皆さんの活性化にもつながるのではないかなと思っておるんですね。  特に、朝のテレビ小説の「私の青空」でしたでしょうか、こちらの方で栄養士ということが取り上げられたんですが、私は、今、栄養士に対する関心が高まって、この資格を取りたいというような機運も高まっているんじゃないかなと思うんですね。例えばこの栄養士の免許を、インターネットなどを活用して受講して、実習はまとめてスクーリング、いわゆる通信制によって学校を修了できるようにしてはどうだろうかなというふうに思うわけでありますが、これについては少子化への対応から学校サイドからも要望があると伺っております。これについてお伺いをしたいと思います。これが二点目。  それから、三点目なんですけれども、全国社会福祉協議会によると、ボランティア登録団体は平成十一年四月現在で約九万、人数は約七百万。また、経企庁によりますと、平成十二年十一月十日現在で、NPO受理は三千四百五十六、認証が二千八百九十一でありますから、ボランティアに関してこういった団体の活用を——それからまた、例えば埼玉県とか広島県では約一万人を超える母子愛育会の会員がいます。横浜市では約七千七百人の保健衛生指導員もいるわけでありますから、また、来年度のヘルスサポーター百万人というお話も伺っておりますが、こうした健康日本21のボランティア支援は多種多様な団体を認めていくべきではないか。  以上、三点についてお伺いしたいと思います。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 まず初めに、栄養士の養成ということで、インターネットを活用してというお話についてお答えをしたいと思います。  そういう御指摘、御意見があるということは承っておりますけれども、現状におきましては、一方では、栄養士養成課程の入学者が定員を下回っている中で通信制を導入する必要性があるのかどうか、通信制でも教育の質の低下を来さないためにはどうしたらいいのか、そしてまた、栄養士の場合には実験実習が大切でございますけれども、そういう施設の確保をどうするのかなど、いろいろな課題があるということも承っております。したがって、両方含めてさまざまに検討を進める必要があるのではないかというふうに思います。  在宅の栄養士の方、また、さまざまなボランティア団体、こういうものを活用していく必要があるのではないかという御指摘があったわけでございますが、この点については先生御指摘のとおりだと思います。健康づくりを国民運動として進めていくためには、さまざまなNPO、また資格を持った専門の方に御協力をいただきながら進めていく必要があると思います。

武正公一民主党・無所属クラブ

○武正委員 この健康日本21では、老人保健事業第四次計画も位置づけているわけなんですが、基本健康診査の受診率が、平成十六年で五〇%という目標と伺っておるんですけれども、平成十年で三九・九%。具体的にその内訳を見ますと、特に四十代、五十代の男性が低いんですね。これは都道府県、市町村でも見られることなんですが。これは私が考えますに、国保加入者で、小企業にお勤めの方あるいは経営者の方、ここら辺は特に男性の受診率が低いんじゃないかなと思っております。  私の身近でも、小企業の経営者の方で大変体に自信がある、なかなか病院に行かない、その方が突然亡くなられたり病気になられるケースを間々見聞きいたしますが、今現在は、そういった方々に対してはがきが一本届くだけというような形でのアプローチしかないわけですね。  こういった方々はそれぞれコミュニティーでは大変な役割を担っておりますし、もちろん、企業の経営者ですから社員に対する影響も大きいわけでありますから、この方々に対して基本健康診査の受診を呼びかけるということは、受診率アップにつながるだけではなくて、日本経済の活力あるいは地域社会のコミュニティーということでも大変大事だと私は思っているんですね。  例えば、八百屋さんの組合に受診を呼びかけたり、あるいは商工会議所とか各種商工団体などに検診カーを派遣するとか、こういったことが厚生省として各保険者に指導できないものだろうかということをお伺いしたいと思います。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 先生御指摘ありましたように、基本健康診査の受診率というのは、四十歳から四十九歳の働き盛りの男性の場合には低いということは事実でございます。全体としては、平成元年に三一・一%でありましたものが平成十年には三九・四%ということで、改善をしてきているということは事実でございますけれども、まだまだその働き盛りのところが少ない。  保健事業第四次計画というものがスタートしたわけでございますけれども、私どもは、十六年度を目途にこの受診率を五〇%にしたい、そのために努力をしていきたいというふうに考えております。そのためには、確かに先生御指摘のように、働き盛りの男性の皆様方にもしっかりと受診をしていただきたい。  そのためには、さまざまな取り組みがございます。  一つは、各自治体が、広報誌や、最近ではさまざまな放送媒体を持っているということもありますし、そういうものを活用して周知をしていただくということが大事だと思います。そしてまた、さまざまなコミュニティーが地域にはございますので、そういうものを活用していく。住民の代表の方の御協力を得て受診の勧奨を行うということで、住民の参加を求めることも必要であるというふうに思っております。さらには、医療機関へ委託をすることで受診をしやすいような形にするとか、先生も御指摘ありましたように、検診用バスの活用とか、そういうさまざまな方途があろうかと思います。  いずれにしましても、それぞれの地域の実情に合わせて弾力的に受診率を高める方向で各自治体に努力していただくように私どもも進めてまいりたいというふうに考えております。

武正公一民主党・無所属クラブ

○武正委員 努力をやっていきますよというお話だったんですが、例えば労働安全衛生法で経営者の方は従業員さんに健康診査を受けさせなければならないという義務があるわけなんですが、労働基準監督署に報告義務は五十人以上というようなこともありますので、要は、小さな企業あるいは商店、こういったところの経営者の方は案内が来てもなかなか受けないわけですね、ポスターを見ても受けないわけですね。やはりそこに対してはかなり積極的に働きかけをすべきではないかなというふうに思うわけですが、そうはいっても、保険者である市町村は国保の未納率に頭を痛めている、国保財政どうなってしまうのかということで手いっぱいで、さらに余計お金をかけて何とか受診率を上げよう、特に男性の四十代にといったところに手が回らないのが実態なんですね。これについて、もう時間もそろそろ来ておりますので、大臣の決意をお伺いして、終わらせていただきます。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 大変大事な点の御指摘をいただいてありがたいと思っております。  すべての国民が定期的に健診を受けるということは非常に大事なことであり、回り回って医療費の適正な活用ということにもつながってくる、健康な方がふえるということでございます。自営業者の方々にとってとても大事な問題であると同時に、忘れてはならないのは家庭の主婦の方でございますね。  今まで市町村は国保保険者の事業として一生懸命やっておられまして、その必要性の周知広報、それから、健診の実施に際して検診用バスの活用とか、休日健診を進めるとか、利用券方式の導入とか、地域の実情に応じてさまざまな工夫が行われ、私は随分進歩してきたと思うのでありますが、率直に言いますと、国保保険者、つまり市町村によってやはり濃淡がございます。熱心なところでは、一年に一回は必ず皆様方に御連絡をして、健診を受けるように慫慂するというのを私の地元の県庁所在地で始めまして、非常に成績を上げておる。  その場合に、国保の未納者がどうこうという問題よりも、そのことによって国保に対する関心も上がってくるわけでございますし、国保の財政も健全化するというのが私は実態だと思います。ですから、もう少し市町村の首長の方がそのことに思いをいたして努力をしていただくよう、私どもも一生懸命にサポートしていかなければならない。  と同時に、もう一つの問題は、人口の移動の非常に大きい大都市だと思うんですね。委員の選挙区のようなところは地域のつながりも必ずしも濃くない方々も多いと思うのでございますが、こういうところでどういう工夫をするか、これからみんなで知恵を出して努力をしていかなければならないと思います。  健診事業を重視し、さらに施策の充実を図っていただきたいという御指摘には、全く賛成でございます。

武正公一民主党・無所属クラブ

○武正委員 ありがとうございました。  以上で質問を終わります。

遠藤武彦自由民主党

○遠藤委員長 次に、三井辨雄君。

三井辨雄民主党・無所属クラブ

○三井委員 民主党・無所属クラブの三井辨雄でございます。  のっけからでございますが、津島大臣には、ことしは人生の節目をお迎えになっておられるわけでございます。中国の詩人の杜甫がいみじくも、人生七十古来まれなりと詠んでおりますが、おくればせながら、お祝いを申し上げたいと存じます。おめでとうございました。  日本人の平均寿命でいいますと、男性が七十七歳、女性が八十四歳、それから申し上げますと、大変勝手な算出をさせていただいたわけでございますが、大臣はあと七年、日数にしますと二千五百日を切っておるわけでございますけれども、私も、大臣より一回り下でございまして、あと七千日を切っております。こうなりますと、本当に長いようで短い人生なのかなと、最近、一日一日が非常に大事に思われてきてなりません。  そういう中で、介護保険がこの四月からスタートしたわけでございますが、本当に喜んでいただける、本当に安心していただける、そして、将来本当に若い人たちと分かち合って老後を支え、高齢化社会を支えていただくということが非常に必要かと。大臣もしょっちゅうおっしゃっておりますが、やはりこれは分かち合うものなんだということは、私も重々承知しておるところでございます。  しかしながら、今この介護保険が実際にどこまで理解されているのか、あるいは厚生省としてはどのように分析されているのか、お伺いしたいと思います。大臣にお伺いしたいと思います。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 介護保険制度は新しい制度でございまして、その定着を図っていくためには、国民みんなでこの制度を支え合うという趣旨を国民がひとしく理解をしていただく、それから、サービスの利用の仕方や要介護認定について十分な周知を図って国民の理解を深めるということが重要だと思っております。  四月の制度の実施前から広報に努めてまいりまして、十月から御案内のとおりの保険料徴収がさらに進んだわけでありますけれども、各市町村も一緒になって積極的な広報活動をやってまいっております。  こうした取り組みによりまして介護保険制度は国民の間に定着しつつあると考えておりますが、引き続き一層努力をしなければならないと思っております。  そして、今参議院で御審議中の健保法案、医療法の改正案について、御議論の中で、日本の医療を考えていけばいくほど、これを支える周りの制度が大事になってくるな。例えば日本の病床の現状であるとか在院日数が長いとかいう問題は、その周りの介護との接点に問題があったんじゃないかということも再三指摘をされておりますのを考えますと、やはり、介護保険制度を立派に育てるということは、高齢者の介護ということばかりでなくて、日本の医療制度全体を立て直すために重要なことであると私は今痛感をしておるところでございます。

三井辨雄民主党・無所属クラブ

○三井委員 まさしくこの制度を産むのには大変御苦労があったと思います。産む苦しみ、そしてまた育てる苦しみという、より一層、今大臣のおっしゃったように皆さんで育てていかなきゃならない。  しかしながら、私が今感じているところは、理解度という部分では本当にどれだけ理解されたのか、そして、理解された部分ではサービスが実際に使われているのかと。私は前回質問させていただいたときに非常に使いにくい制度だということを申し上げたと思うんですが、今お話ございましたように、これにはやはり広報活動が必要でございましょうし、手を抜かずに周知徹底をさせていかなければならない、こういうぐあいに思っております。  この利用率についてどのように今つかんでいられるのか、そして実態はどうなっているのかということを、前段の質問と重複するかもしれませんが、お聞かせ願いたいと思います。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 介護サービスの利用状況につきましては、自治体を通じてアンケート調査をやってございます。これまでに御答弁で申し上げたかと思いますけれども、全国に百カ所の市町村を常時私どもの接触相手として選んで、そこから全国的な情報を集めているわけでありますが、そういう自治体との間のアンケート調査の結果によりますと、この四月時点でサービス利用者が新たに二割以上増加したという結果になっておりますし、また、従来からのサービス利用者の六割以上がサービスの利用をふやしているという結果が報告をされておりまして、サービスの利用がふえている状況にあると私は受けとめております。  なお制度が国民の間に一層浸透していくにつれて、サービスの利用も高まっていくことを期待しておるところでございます。

三井辨雄民主党・無所属クラブ

○三井委員 厚生省の広報誌によりますと、各自治体が行った調査で、八、九割の方は要介護認定の結果に納得しているという結果が出ております。また、サービスはどうかといいますと、サービスに対する満足度についても、利用者の九割近くが満足していると回答しているという分析、評価がなされております。  しかし、利用者には、テレビ、あるいは新聞のコラム、投書、介護の特集なんかを見ますと、まだまだこの制度では十分でない。私もいろいろ資料をちょうだいいたしておりますけれども、本当に理解度を含めて満足しているかとなりますと、現場の意見を聞きますと、介護保険制度というものはわかっている、今保険料も徴収されていることもわかっていると。しかしながら、実際の現場では、例えば療養型病床群でもそうなんですが、ほとんどが、わからないから窓口に来てお聞きしている。どういうサービスがあるんですかと。あるいは、訪問入浴なんかもそうなんですが、入浴の手続はどこでとればいいんですかと。非常にまだまだ周知徹底されていない部分がございます。  そこで再度お聞きしたいんですが、今どのように具体的に地方自治体なりに広報活動を積極的に進められているのか、これをお聞きしたいと思います。

大塚義治厚生省老人保健福祉局長

○大塚政府参考人 まず、私ども厚生省の立場で申し上げますと、厚生省独自の広報媒体もございますが、政府広報ということで、政府全体での御協力もいただきまして、雑誌、テレビといったような媒体を使っての広報にこれからも努めてまいります。  また、地方自治体に対しましても、かねがねそれぞれの地域における媒体を使ってお願いをすると同時に、先般も、取り組みを行っていただいている全国の主要な自治体にお集まりいただきましてサミットというような形での会議を行う、逆にシンポジウムという形で東京にお集まりをいただくといったような方法をとっております。  私ども、さらに強化をするために、今回御提出の補正予算でもその広報経費をお願いしておりますけれども、そういった努力を引き続き進めて、強化してまいりたいと思っております。

三井辨雄民主党・無所属クラブ

○三井委員 ぜひよろしくお願い申し上げたいと思います。  この介護保険制度は、今申し上げましたように使いにくいということも確かにございます、その一方で非常にありがたい制度であるということも言われております。  しかし、身障者が医療保険から介護保険の療養病床群に移る場合、特に高額介護サービスの場合でございますが、なかなか医療から介護に現場としては移行していただけない。と申しますのは、端的に申し上げますと、事例は申し上げませんが、医療保険の方が自己負担が安くて済む、介護保険の方が自己負担が高くついてしまう。これを何とか是正しなければ、以前たしか保険局長がおっしゃっていたと思いますけれども、医療保険から介護療養型に移すということにならなければ、介護保険の質という問題でいえば、本当に良質な介護保険制度にするためにも、介護保険の療養施設というのをよりよくするためにも、医療から介護の方に移りやすい形をとるべきでなかろうかと思うんですが、この件について御所見をお願い申し上げたいと思います。

大塚義治厚生省老人保健福祉局長

○大塚政府参考人 現在におきまして、医療保険の適用を受ける場合と介護保険の適用を受ける場合、確かに若干の制度の仕組みの違いがございます。平均的に申し上げますと実はそう変わらないのでございますけれども、今日現在におきますと、医療保険は例えば入院をいたしますと一日定額のお支払い、介護保険は定率の一割負担という仕組みでございます。  ただ、現在御審議を賜っております健康保険法等の改正案、これを成立させていただきますと両方とも一割負担で、また、いわゆる上限額と申しますか高額療養費の対象となる限度額が三万七千二百円で、これも一致をいたします。ということで、一緒になりますので、そうした問題は解消されるわけでございます。  御指摘の中で考えられるといたしますと、身体障害者の方の場合には、地方自治体が独自に身体障害者の方の医療に対して助成を行っている場合がございます。こうした場合には、おっしゃるようなケースが生じ得るわけでございます。  ただ、これは自治体それぞれの御判断でございますので、私どもといたしましては、それぞれの制度の趣旨、サービスの内容に沿って適切に御利用いただく、そういう点で御理解をいただくように努力をしてまいりたいと思っております。

三井辨雄民主党・無所属クラブ

○三井委員 これにあわせまして、上限額が三万七千二百円でございますが、この高額介護サービスの場合、あるいは介護度を認定された場合はほとんどの方が何らかの身障者であるということが言えると思うのですが、この中で償還払いということがやはり大きな負担になっていると思うのです。  今、仮に想定しますと、高額介護サービスの場合でも、療養型において三万七千二百円、それに食事代などを立てかえ払い処理しなきゃならない、こういうときに、手続が、御本人は当然できないでしょうから、家族の責任が非常に重くなってしまうという問題が出ております。これを、病院なり施設が委任を受けて請求を行うのは、非常に煩雑な作業が多過ぎるということを実際に現場から聞いているわけでございますが、この償還払いについて、何か厚生省として将来的にもっとやりやすくするとか、煩雑な作業を抜いて単純に、もう少し家族が負担しなくてもいいというようなことはできないものなのかどうなのか。将来の償還払いについての御所見をお伺いしたいと思います。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 先生御指摘の高額介護サービス費の償還払いということでございますけれども、月ごとの世帯の利用者負担額が確定した上で、上限額を超えたかどうかということを確認する必要があるということから償還払い方式となっているものでございまして、この原則については御理解をいただきたいというふうに思います。  制度が始まりましてまだまだ時間が十分たっていないということから、領収書の添付を忘れるなどのトラブル等があって、先生御指摘のように制度として使いにくい場合もあるというふうに伺っておりますけれども、定着するに従って徐々にそうしたトラブルも少なくなっていくのではないか。また、トラブルが少なくなるように厚生省としても周知徹底というものを図ってまいりたいというふうに思っております。  そしてまた、一方では、さまざまな自治体で貸付制度など工夫をしておられるところがございます。私どもとしましては、自治体でのそうした取り組みというものについて十分注意を払ってまいりたいというふうに思っております。

三井辨雄民主党・無所属クラブ

○三井委員 地方自治体によっては貸付制度もあるようには聞いておりますが、しかし、それも手続が非常に難しいということもございます。また、償還払いについては、家族が忘れたとか面倒でできなかったとかということで病院の方にクレームが来るという事態が結構多うございます。ぜひともこの償還払いについてはさらなる御検討をお願い申し上げたいと思います。  あと、これは私の理想になるかもしれませんが、一つお伺いしたいのでございます。  特に、最近、少子化の問題というのは私も深刻に受けとめておりますし、人口動態調査を見ましても百年後には日本の人口は半分になってしまう。そうしますと、どんなにすばらしい計画や制度が出ても、やはりこれを支える方がいなければ、この計画、制度はすべて終わってしまう。  そういう中で、ゴールドプラン21で、施設サービスの充実のために、特養老人ホーム、老人保健施設、ケアハウス、高齢者生活福祉センターの整備拡充に取り組むとなっておりますが、この独立型の施設だけでなくて、地方自治体が持っておられる遊休地とかそういうところに中間層のマンション、これは賃貸であろうと分譲であろうといいのですが、あるいはその隣に今申し上げたような老人施設がある、そこにまた保育所があり、幼稚園があり、医院がありというような新しい町づくりといいましょうか、それは今申し上げました将来的な三世代交流という意味において、ぜひともこういう計画がモデル的につくれないものか、また、こういう構想が厚生省として将来的におありになるのか。  ヨーロッパへ行きますと、大臣御存じだと思いますけれども、お年寄りからいろいろなことを子供たちは教わり、また、子供たちは高齢者の方にエネルギーを与える、あるいは中間層の方は子供を産む環境を安心してつくれるというような、ぜひとも私が議員を続けている間にこういうものをつくり上げたい、それは日本全国のどこでもいいですからひとつモデルケースとしてできないものか。実際、今バブルがはじけて地方自治体が抱えている遊休地もたくさんあるようでございますから、こういう計画がおありになるのかどうか、お伺いしたいと思います。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 三井委員が御指摘の点は大変重要な点で、ここ十年ばかり、一つの大きな流れをつくっていると思っております。  ちょうど十年前、私が厚生大臣をやっておりましたときに、老人施設は老人施設、保育所は保育所、自治体のいろいろな施設は施設、学校は学校と、別々にやっているのは一体何ということかという問題提起をいたしまして、福祉施設と公共施設サービスを一体的にやったらどうかという考え方を打ち出しました。当時は、公共施設、例えば郵便局なんかも含めまして、学校等に保育所とか高齢者施設を一体として整備するという考え方が初めて行政で本格的に受けとめられたわけであります。  この流れはだんだんと大きくなってまいりまして、最近では、例えば堺屋さんが提唱し、日本の新生プランの中に取り入れられておりますけれども、歩いて過ごす町づくり、つまり、町の中に福祉もある、いろいろな公共サービスもある、高齢者にも子供さんにも優しい町づくりをやろうという考え方は、まさにこの線に沿っていると思い、厚生省としてはその協力をしてまいりたいと思っておるところであります。  具体的に申しますと、特別養護老人ホームなどの高齢者施設を整備するに当たりまして、保育所等の児童福祉施設と合築、併設するということは、福祉の面からも大変結構なことだ。世代間の交流という効果やサービス基盤の効率的整備や土地の有効利用のために大変結構なことだ。  そしてまた、一方では、保育所をつくる場合に、これまでは地価の高い大都会でも一定の園庭を確保しろ、自分の土地でなければならぬなんて言っていたのを、これもまた緩和をしていくというようなこともやった。それから、最近では、幼稚園や小学校との合築について文部省と協議ができるようになった。そして、最近は、公団住宅等との合築によってだんだん高齢者がふえていく団地をよみがえらせていく、そういう仕事を建設省と協議を進めながらやろう、こういうことになっておりますので、全体として委員が御指摘のような線に各省とも協力をしながら進めているのが現状でございます。  今後も、専門家としての三井委員のいろいろな御提言があれば、私どもの方にお寄せいただければ大変ありがたいと思っております。

三井辨雄民主党・無所属クラブ

○三井委員 計画倒れのプランに終わらないように、ぜひとも私も提言を申し上げていきたいと思いますし、冒頭に申し上げましたように、大臣もあと二千五百日を切っております、私も七千日を切っておりますので、どうか平均寿命の間にこういうモデルケースをぜひともつくっていただきたいと思っております。  最後に、ちょっと時間がありますので、抑制についてお伺いしたいんです。  実は、これは私のところである病院からいただいたものでございますが、全国抑制廃止研究会が十六項目の発表をされました。また、厚生省は、昨年三月の省令で、介護保険対象施設では「緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束その他入所者の行動を制限する行為を行ってはならない。」としていますが、具体的に抑制や緊急事態の定義がなく、現場では大変解釈に苦しんでおりますということなんです。  ここで、実際に抑制についてどのような定義をされるのか。そして、現場では、人権を無視してはならないと言いながらも、本当に危険防止のためにこれをやらなきゃならないというつらさ。そしてまた、二十四時間介護ということに大変苦慮されているというのが今現場の意見としてちょうだいしたわけでございますけれども、具体的に、例えばきのうの北海道新聞に出ておりましたが、事例集を実際におつくりになっておやりになっている、また、厚生省としても抑制についてはマニュアルをおつくりになるということもここに書いてございますが、後ほど山井委員から詳しくこの抑制については御質問があると思いますけれども、私も、このいただいた中で、マニュアルについてはいつごろおつくりになるのか、ちょっとお聞かせ願いたいと思います。

大塚義治厚生省老人保健福祉局長

○大塚政府参考人 身体拘束をなくそうということを掲げまして、私どものネーミングでございますが、身体拘束ゼロ作戦というものを展開しようということで、関係の有識者にお集まりいただきまして議論の場を設けたわけでございます。その趣旨は、もちろんそこで今お話のございましたマニュアルをつくっていこうということと、もう一つは、ハード面からも研究の余地があるのではないかということで、器械器具のたぐいですが、この改良についての研究も立ち上げようということで、今作業を進めておるところが現状でございます。  私どもの基本的な認識は、もちろん理念的には本来あってはならないという考え方になるわけでございますけれども、現状、これまで必ずしも徹底といいましょうか理解の普及が十分でなかったと一方で反省をしながら、むしろ前を向いてそうした体制づくりをしていこう、そのためには何といっても現場における意識の改革、そのための私どものバックアップ体制、こういうことが大事だろうという枠組みで今進めておるわけでございます。  マニュアルにつきましては、検討委員会の中で何人か専門的なお立場の方にさらに小委員会のような形でお集まりいただきまして、なるべく早くマニュアルの方は作成をしていただこうと、そう時間はかからないようにお願いをいたしております。一方のハードの面は、さまざまな理学的な研究も必要でございますから若干時間がかかりますけれども、極力早目に提供し、また、これも現場に活用していただいた上で見直しをするところがあれば見直しをしていく、そういう観点で今作業を進めているところでございます。     〔委員長退席、桝屋委員長代理着席〕

三井辨雄民主党・無所属クラブ

○三井委員 時間も参りましたので、最後に、もっとよりよい介護保険にするためにも、そしてまた、これから医療の抜本改革を進めていく中でも、あるいはこれを育てるという中で、質のいい保険制度に持っていくことをぜひお願い申し上げまして、私の質問とさせていただきます。ありがとうございました。

桝屋敬悟公明党

○桝屋委員長代理 山井和則君。

山井和則民主党・無所属クラブ

○山井委員 本日は、このような質問の機会を与えていただきましたことに委員長初め委員各位の皆さんに感謝申し上げます。  本日は、介護保険のことについて質問をさせていただきたいと思います。私、この資料とカラーコピー、二部お配りさせていただきますので、見ながら質疑を聞いていただければと思います。  まず第一点目、老人保健施設のあり方についてであります。  私、京都で福祉の研究所をしておりますが、最近非常に多く受ける相談が、老人保健施設からそろそろ出てくれと言われている、それに対してどこかその次に行くところはないでしょうかという相談なんですね。それで特別養護老人ホームは申し込んである、しかし、一年から三年待たないとだめだと。そんな中で、その老人保健施設やいろいろな役所に相談しましたら、特別養護老人ホームがあくまで、二年ぐらい二、三カ所老人保健施設を回って待機しておいてくださいとおっしゃるわけです。これは、俗に老健のたらい回しとか老健めぐりと言われているわけなんです。  このあたりは大臣を初め皆さんも御存じだと思いますが、痴呆症や体が不自由なお年寄りが老人保健施設を半年や一年単位で転々としていくことによってどんどんADLや症状が悪化していく、このことは老人保健施設の現場の職員さんのモラールの低下にもつながっております。半年一生懸命リハビリをした、しかし、行き着く先は特別養護老人ホームや自宅ではなくて、次のまた老人保健施設に行った。それを二、三カ所転々として、次に自分のところの老人保健施設に戻ってきたときには、見るも無惨な、痴呆が悪化した、あるいは寝たきりになって帰ってこられる。  私も三年間欧米諸国に行って老人介護の研究もしてまいりましたが、残念ながら、このような中間施設を転々とさせるような政策をとっている国は諸外国にもありません。  そして、資料の一ページ目ですが、老人保健施設に入る方がどこから来てどこに行くかという調査なんですが、「医療機関」というのは病院のようでして、「その他」の中に老人保健施設が入っているということなんですが、老人保健施設に入る方の四・四%がその他で、行き着く先がまたその他に四・九%行っている。聞いてみますと、二十ケースに一つというふうには、どう考えても現場感覚とずれがあります。つまり、一週間病院に入れるとか一週間家に戻ったあるいは戻ったことにして、ワンクッション置いて老健に行っているというケースが非常に多いんです。  ですから、御指摘とお願いをしたいのは、厚生省はこのような老人保健施設のたらい回しの実態を残念ながら把握できていないのではないだろうか、もしそうであれば、どれぐらい老人保健施設のたらい回しが行われているのかということをきっちりと実態を調査して、それによって本来の老人保健施設のあり方はどうあるべきかという政策をきっちり立てていく必要があるのではないでしょうか。  それとともにもう一つ、このことに関しては老健はそもそも自宅復帰と特養に向かっての中間施設で、それらのサービスを整備するというような答弁になるのかもしれませんが、そういうふうなこともきょうあしたできるわけではないですから、早急に現時点においては老人保健施設から老人保健施設へのたらい回しを禁止するような指導をするとか、二、三カ所老人保健施設を転々とするんだったら一カ所の老人保健施設にいた方が社会的コストとしても安いですし、本人にとってもいいわけですし、職員さんにとっても満足度は高いわけですから、ほかの老健に渡るぐらいだったら望めばずっと老人保健施設にいてもいいというような措置を緊急に講ずるべきではないかと思います。よろしくお願いいたします。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 お答えいたします。  介護老人保健施設については、施設の目標というのは、リハビリを重視し在宅への復帰を目指す施設であるということから、在宅に復帰し生活することが可能かどうかということは定期的に検討することとされております。  しかしながら、一方で、そうした長期の入所者の方がおられるということもございます。  現時点で、入所期間が制限をされているわけではございません。そしてまた、介護保険法が施行されて以降、入院期間が長くなることによって介護報酬が低くなるということもございません。したがって、長期間入所することが必要な、例えば先生御指摘がありました老人性痴呆の方などの場合に、施設をたらい回しにしなければならないような要因というものは現時点ではない、そのように考えております。  今後、調査をしてはどうかという御指摘がございましたけれども、老人保健施設の調査の中で先生の御指摘の点については配慮しながら進めてまいりたいと思います。

山井和則民主党・無所属クラブ

○山井委員 今政務次官からの答弁もありましたように、確かに、長期ではだめだというような規定はないんですね。でも、実質上は、長期いると、何でこんな長いこといるんだ、老健の本来のあり方じゃないじゃないかというようなチェックが都道府県から入ることによって、自主規制的に老人保健施設がたらい回しをしてしまっているということなんです。そういう意味では、お年寄りの方の権利を守るという意味でも、そういうたらい回しが起こらないようにというふうな施策をとっていただきたいと思っております。  それから二点目、津島厚生大臣にお伺いしたいんですが、ここに写真がございます。先日、東京老人ホームという全室個室の老人ホームに行ってまいりました。津島厚生大臣、これからもし大臣が特別養護老人ホームで過ごすことになられた場合には、四人部屋か個室か、大臣でしたらどちらに住みたいと思われますでしょうか。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 まずさっきの御質問の方から私なりの見解を申し上げます。  私も地元に老健施設第一号をつくって、ずっとその状況を子細に観察してきたものであります。その立場から申しますと、委員御指摘のようなたらい回しがございました。また、非常に苦労をした。しかし、さっき政務次官から御答弁いたしましたように、介護保険導入と同時に変えてしまいましたから、報酬上出せ出せというような話、たらい回しという話の深刻性はやや和らいだと私は思うんです。  ただ、問題は、老健施設にいつまでも置いておくのがふさわしい方かどうかという問題は残るんですね。これは、本来はリハビリをしてどこかへお帰りになるのにふさわしく組み立てた制度であります。だから、特定の方を出すかどうかということが問題じゃなくて、もっといい介護を受けながら自宅にいる方がいいかもしれない、あるいはいいケアハウスにいる方がいいか、それとも、次の質問でありますけれども、立派な特養にいる方がいいかという話だと思うんですね。この話については、もろもろの介護を支える施設を充実して、しかるべきところへ入れるようにしてあげるということに尽きるんだろうと思っております。  そういう中で、特養老人ホームが個室化してあずましい状態でいるというのは、それはだれだっていいんですよ、もうお答えする必要もないくらいでありますが。  これは御案内のとおり、一定の補助を受けながら全体として経費負担を今のルールの中でやっておられるわけですから、その経費負担を考えた場合にどうかということだろうと思います。  委員御承知のとおり、個室に対する補助面積の加算というのをやっており、入所している高齢者の中で病状が重篤などのため個室での介護が必要な者に対応することを目的として加算の対象を定員の三割としている、こういうことでございますね。これがどうかということでありますが、生活環境の改善や生活の質の向上といった観点から、個室化の推進につきましては、個室化が進んだ施設におけるケアのあり方や、個室化に伴い増大する住居費用相当部分、いわゆるホテルコストの負担のあり方などもどうしたらいいんだろうということを総合的に検討して結論を出すべきことだと思っております。

山井和則民主党・無所属クラブ

○山井委員 まさに、大臣が答える必要もないとおっしゃるぐらい、個室の方がいいのは当たり前のことだという認識であると思います。  実際、この東京老人ホームが個室を中心としてできたのが一九九〇年で、くしくも津島厚生大臣が前回厚生大臣をされていた十年前であります。それから十年間たって、今でも上限が三〇%。実際、特別養護老人ホームの現場へ行きますと、この三〇%は、痴呆症のお年寄りで非常に重度の方をそこに入れておくとか病状が非常に悪化している方を入れておく、アメニティーとして入れておくのではなくてそういう重度の方を入れるということになってしまっているわけであります。  このことに関して、平成五年九月の敬老の日のNHKの「おはよう日本」で、大内啓伍大臣も個室の方が自分はいいということを答えておられるわけです。そういう意味では、介護保険でお金を払うかわりにいいサービスを選ぶという時代になってきたわけですから、この個室化の問題は、三〇%という上限を撤廃して、望めば一〇〇%できるようにしていただきたいと私は思っております。  それと、先ほどの老人保健施設のことですが、老健のたらい回しの深刻度は和らいだんじゃないかということですが、私もそう期待しておりました。ところが、なかなか和らいでいないという認識を私は持っておりますので、そのあたり、また改めて対策をお願いしたいと思います。  次に、老人ホームのケアの質のことであります。  私も老人ホームに泊まり込んで一緒に付き添って勉強させてもらったりしておりますし、おとついの晩も老人ホームに泊まらせてもらいました。例えば五十八人のお年寄りのために夜勤の方が二人、そして、晩の十時から朝五時までナースコールが百回。そういう中で現場の方も非常に苦しんでおられます。  その中で、特別養護老人ホームで何が一番困っておられますかというと、入院したときのベッドに対して介護報酬が六日分しか出ない。ところが、私が聞いたところでは、五十床に対して大体二、三人は必ず入院しておられます。多いところでしたら、五十ベッドに対して五人入院されているというケースもあるわけです。これを、何とかもっとお金を出していただきたい。  どういう問題が起こっているかといいますと、入院する可能性が高そうな要介護四、五の人は危ないからとらないでおこう、入所されてすぐに入院されたらたまったものではないという問題が起こっているとともに、下手に二カ月や二カ月半で帰ってこられても困るから、病院と多少話をして、もう三カ月は無理ですねと言って切ってしまわれるケース、入院がふえそうな方に関してはうまいことを言って老人ホームから出ていってもらうというケースさえ今出かかっております。そうなったら、四カ月たって退院したけれども帰るところはない、その方はどうなるのかという問題もあります。  そこで、入院中の特別養護老人ホームの入居者に対して、介護報酬を六日よりももっとたくさん出すべきであると思いますが、いかがでしょうか。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 お答えいたします。  特別養護老人ホームの入所者の方が入院した場合には、特別養護老人ホームから介護のサービスを受けることがなくなるわけでございます。介護報酬につきましては、介護のサービスを受ける対価であるということが基本的な考え方でございますので、当該入所者に着目して、入院したとしても支払うという形は原則的に難しい、そのように思います。  ただ、一方では、そういった場合の特別養護老人ホームの経営ということも考える必要もございますので、介護報酬の設定に際して、あらかじめ入院等による空床を見込んで割り増しした単価を設定したわけでございます。  六日間という設定でございますけれども、これは、外泊した場合における空床確保と同様の観点から介護報酬を一部支払っているものでございまして、入院がこれを超えた場合に継続して支払いを続けることは困難であるというふうに思います。

山井和則民主党・無所属クラブ

○山井委員 繰り返しになりますが、その意味もわかりますが、それでは病気の人は特別養護老人ホームからどんどん出していくという危険が非常に高いですので、何とかしていただきたいと思います。  次に、先ほど三井議員からも指摘がありましたが、身体拘束の問題に移らせていただきます。  このカラーコピーの二ページ目の下に、身体拘束の写真、そして、それをなくそうと取り組んでいる、これは東京都北区のあじさい荘という、身体拘束ゼロ作戦に非常に先進的に取り組んでいる老人ホームにおとつい行ってまいりましたので、そのときの写真です。このように、さくをつけたりひもで縛ったりしないでいいようにベッドを低くしたり、あるいは、落ちても骨折しないようにやわらかいマットを敷くとか、そういうふうな取り組みをされているわけです。  こういう先進的な施設や療養型病床群もある一方で、厚生省が勝手に身体拘束ゼロ作戦を言っているんだ、現場にはまだマニュアルも来ていないし何にも話も聞いていない、勝手に車いすのベルトを外したら転倒してこけてしまう、介護保険は導入されたけれども全然変わっていないよという声もよく聞くんですね。このことに関しては、現在どれぐらい身体拘束が行われているのかという実態調査をして、それに基づいてどうやって本当にゼロにしていくのかという計画を立てるべきだと思います。  それとともに、前回の質問でも指摘させていただきましたが、療養型病床や介護施設の廊下に身体拘束ゼロ作戦というポスターを張って、身体拘束は禁止されていますということを啓発するポスターを張るのが一番安くて効果がある対策ではないかと思います。働いておられる方にも、家族の意識啓発にもなるのではないかと思います。そのあたりはいかがでしょうか。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 先生もただいま御指摘ありましたように、身体拘束の問題というのは、さまざまな要素が関連しています。介護現場の意識ということもありますし、ケアのあり方やハードの部分もあるわけでございます。したがって、本当に身体拘束をなくしていく、身体拘束ゼロを実現しようと思えば、現場の意識改革も必要ですし、ケアのあり方についても十分な研修をしていただくことも必要だし、ハード面での対応もしていただくというように、総合的な取り組みを私どもは進めていかなければならないというふうに思っております。  ただいまあじさい荘のお話がございましたけれども、現場でもさまざまな取り組みが始まっております。私ども行政としましては、こうした現場での取り組みと一体となりまして、この身体拘束ゼロの実現というものに向かって今後とも努力をしてまいりたいというふうに思っております。  先ほども参考人の方から御説明させていただきましたけれども、現在、身体拘束ゼロマニュアルというものを作成いたしております。できるだけ早くこれをつくりまして、徹底をしたいというふうに考えております。また、痴呆性高齢者の方につきましても、その介護のあり方についてセンターをつくって研修を進めてまいる準備も今進めておるところでございます。  さらに、その上で周知徹底ということでポスターはいかがかというお話がございました。これは、一般的な広報をしても現場での対応というものがそれについていかなければ、かえって現場での混乱を招くということがあってはならないだろうというふうに私どもは思っております。そういう意味で、総合的な取り組みの推進というものを進めていくことの方がまず初めの取り組みとしては大事ではないかというふうに考えておる次第でございます。

山井和則民主党・無所属クラブ

○山井委員 今答弁にもありましたように、ポスターを張っても現場がついていけないという、まさにそこが問題だと思うのです。一日も早くポスターを張って、それに対して現場がついてこれるようにしないとだめだと思います。  これはさまざまな研究からも出ていますように、ベルトで車いすに縛られる、ベッドに縛られる、あるいは薬で不必要に寝かされる、こういうことで体がぼろぼろになって死期を早めているということも明らかになっているわけですから、急いでいただきたい。五年ぐらいたって、やはり徹底できませんでしたでは済まないと思うのですね、看板倒れでは。ぜひともよろしくお願いいたします。  次に、最初の老健の話で、受け皿となる特別養護老人ホーム、それも個室のものやユニット型のものが必要であるという主張が一つ。それともう一つは、もっと在宅に帰れるようになればいいわけですけれども、そこに関してやはり低所得者に対して負担が重過ぎるということもあります。それとともに、最も大きな根本的な原因は、ケアマネジャーが十分に機能していないという部分があると思います。  そこで、介護報酬絡みで三点のことについて続いて質問したいのです。  まず、ケアマネジャーの岩手県の五月の調査では、非常にオーバーワークである、デスクワークが多くて利用者の方に十分接触できないというような声が非常に高く出ております。そして、そのアンケートの結果からも、介護報酬が低いということが問題点のトップにも挙げられております。このようにケアマネジャーさんが十分に機能できない、そのことが在宅に帰りにくくなっている現状にもなっていると思います。  ですから、今五十件が上限になっていますが、上限はやはり三十件が限界だというのが一般的なケアマネジャーさんの言い分であります。十分なアセスメントも訪問もできない。そのためには、三十件で生活をやっていけるような介護報酬、ケアプラン作成の報酬を上げるべきだと思います。  それとともに、老人保健施設で、痴呆症の方もそう簡単に症状がよくなって家に帰れるわけではありません。そういう方のついの住みかとして痴呆性高齢者のグループホームが必要なわけですけれども、そこも、昨日の発表でも、非常にチェックを厳しくするというのは私はすばらしいことであると思います。しかし、なかなか良質なグループホームがふえないのは、やはり介護報酬が低過ぎるという問題と同時に、特に、今は宿直でいいということになっておりますが、徘回する痴呆症のお年寄りが入居されておられるわけですから、夜勤が必要なのではないでしょうか。また、単独型のグループホームにも建設補助をつけるということは、英断であり、すばらしいことだと厚生省の取り組みを私も評価しておりますけれども、医療法人や社会福祉法人のみならず、NPOや民間企業にも建設補助をつけるべきではないでしょうか。  そして三つ目は、やはりデイサービスに関して非常に不満が強うございます。介護保険までは十五人ぐらいの入居者の方をお世話していたのに、介護保険の後は同じ職員の数で二十五人ぐらいお世話しないとやっていけない。おまけに、毎日、風邪を引いたとか気分が悪いということで三、四件キャンセルもある。そういう部分があります。厚生省は介護報酬の見直しは三年後とおっしゃっておられますが、優先順位の高い、今申し上げたケアマネジャー、デイサービス、グループホームぐらいは英断をもって来年から上げるべきではないか。そうしないと、結局は、このままでは三年間もたない。ケアマネジャーさんもやめてしまう、体を壊してしまう、あるいはグループホームも少ない報酬や質の悪いものがふえていく危険性が非常に高くなる、デイサービスももうやめたい、採算がとれないという声が非常に充満しております。  このあたり、介護報酬を一部のものに関しては来年からでも上げていく、そういうふうなことについて御答弁賜りたいと思います。     〔桝屋委員長代理退席、委員長着席〕

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 先生御指摘ございましたケアマネジャー、デイサービス、グループホーム等々の報酬につきましては、いずれも従前の補助対象経費、介護報酬に関する実態調査の結果を踏まえ、事業の安定的な運営に配慮して設定したものである、まずそれを申し上げたいと思います。そしてまた、現在、介護保険の施行からまだ間もなく、その制度の定着というものを図っている途上であるというふうに思っております。したがって、介護報酬につきましても、この制度の定着状況というものを踏まえながら考えていく必要がある、私はそのように思います。  それを前提とした上で、個々の話を申し上げたいと思います。  ケアマネジャーの方につきましては一部改正を行うということから、現在報酬の対象となっていないショートステイの振りかえ業務や住宅の改修の理由書作成業務につきまして、来年一月から、市町村が助成を行った場合に国庫補助の対象となるよう現在準備を進めているところでございます。これによりまして、ケアマネジャーの方の業務にかかわる介護報酬というものが一定確保されるということが図られる予定でございます。  次に、グループホームについてでございますけれども、現在、入所一人当たり八万円増の介護報酬に設定をさせていただいております。そういう意味では、介護保険がスタートする以前よりははるかに手当てが厚くなったということはまず言えるというふうに私は思っております。  そして、グループホームの施設の整備に関して、NPOや民間法人が行った場合でもこれを国庫補助すべきではないかということが指摘をされたわけでございますけれども、この点につきましては、憲法八十九条で公金の支出につきましては厳しい制限があるわけでございまして、現時点では難しいというふうに私は考えます。  また、夜間の職員体制のことでございますけれども、単独型のグループホームの整備を進めようという方針を打ち出させていただきましたけれども、現状におきましては、グループホームというのはバックアップ体制というものがあるわけでございます、緊急時の対応を特別養護老人ホームや病院等が行っていただけるという。また、入居対象者の方々の状態ということを考えますと、痴呆の状態にある方でも共同生活を営むことに支障がない方が入所されているわけでございまして、この点を踏まえましても、夜間の頻回の介護というものについて、夜勤というような形で対応する必要性は現時点においては乏しいのではないかというふうに考えております。  いずれにしましても、利用者の状況、グループホームの運営の状況を踏まえながら、今後ともこれは適切に対応してまいりたいというふうに考えております。  デイサービスの問題につきましては、冒頭述べました答弁と同一でございまして、従前の経費等を踏まえながら設定をしたものでございまして、介護保険の制度の定着というものを踏まえながら、三年後の見直しに向けて検討を進めてまいりたいと考えております。

山井和則民主党・無所属クラブ

○山井委員 最後の質問に入りたいと思います。  今答弁をお聞きして、やはり現状認識が非常に違うのかなという気がします。  まず、NPOや民間企業へのグループホームの補助金につきましては、介護保険というのはある意味で自由市場なわけですから、医療法人や社会福祉法人だけに建設補助を二、三千万出して、ほかは出さないと非常に不公平になる。やはりこういう公平性の面も考えていただきたいと思います。  そして、夜勤に関しても、徘回する痴呆症のお年寄りが入っておられる以上は当然必要だ。そのあたり、またぜひとも前向きに考えていただきたいと思います。  それで、四月の時点で考えたあげく今の介護報酬にしたということですが、私は一つ提案というかお願いをさせていただきたいのは、介護保険がスタートして七カ月の現時点で実態調査をきっちりやっていただきたいということです。  といいますのは、介護保険はおおむね順調という、老人クラブ連合会などの調査などからそういう結論が出ているようですが、私は、いろいろな福祉現場を回っておりまして、おおむね順調じゃないんじゃないかなという危機感を持っております。  例えば、私、老人ホームの職員さんに対して講演をさせてもらう機会も多いですけれども、介護保険が入ってお年寄りとしゃべれる時間が減った、デスクワークが非常にふえた、残業がふえた、あるいはデイサービスの方に関しては、ほぼ一般的に、本当に一人一人のお年寄りと接する時間が減ったというような声を聞いております。ですから、介護保険によってサービスの質が上がったのか下がったのかというのは、もちろん利用者の声も聞いていただきたいと思いますが、同時に職員の方の声を一たんここで聞く必要があるのではないかと私は思います。  三年後の介護報酬に向けて二年後ぐらいにはするというような予定を聞いたこともありますが、それでは遅過ぎる。といいますのは、普通の商品でも、売ったら三カ月後か半年後に、例えばテレビでしたら、テレビの映りはどうですか、ちゃんと映っていますか、おかしいところがあったらちょっと調整しますよというのが普通の話だと思います。しかし、介護保険に関しては、導入した後、ちょっと不都合があるんですけれどもと現場が言っても、いや、次の点検は三年後ですからしばらく待ってくださいと。こういうことでは、現場からの厚生省への不信感が高まっていくと私は思います。  私自身もこの介護保険の導入に積極的に賛成した人間でありますから、五年、十年たって、混乱はしたけれども介護保険がいいものに育ってきたなと言ってもらえるような制度にすることが必要だと思います。  さらに、二十一世紀、高齢社会において、年金にしても医療にしても介護にしても、これからある意味で負担増も含めて厳しいことを、私たち政治家や厚生省の皆さんも、現場の方々と、あるいは国民の皆さんと議論してやっていかないとだめだと思います。そういうときに、介護保険もこのままいったら、入れるまではけんけんがくがく議論したけれども、導入したら後はほったらかしじゃないか、現場は被害者だというような意識を植えつけるのではないかと思います。  ですから、サービスの質が介護保険によってホームヘルプ、デイサービス、特養、グループホームを初めどう変わったのか、職員の方は仕事がふえたのか、お年寄りの方としゃべる時間がふえたのか、また、お年寄りの方にとっては、職員の方と話す時間あるいはサービスの質が向上したのか、ぜひとも私はそういうふうな実態を調査していただきたいと思います。  それに加えて、省庁再編の後も介護保険の見直しに向かって介護保険の給付部会なりがされると思いますが、これも石毛議員や私の前の質問でも触れたことですけれども、ぜひともその新たな委員には、ケアマネジャーさんの代表、ホームヘルパーさんの代表、介護をしておられる御家族の代表、そして利用者の代表、実際介護保険を利用しておられる方、それらの方々を委員に加えていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 介護保険制度を国民の間に定着させるためには、サービスの現場で頑張っている方々や利用者の方々の声に十分に耳を傾け、よりよい制度に育てていくことが重要でございます。  私自身も、数回にわたってサービス現場に出向き、ケアマネジャーを初めサービス従事者や市町村の担当者、さらには利用者や御家族の方々と意見交換を行いました。また、担当部局におきましても、市町村の第一線の方々に施行状況を定期的にお伺いする定点市町村会議や事業者や利用者との意見交換会を数回にわたって開催し、積極的に現場に出向くなどして、介護現場の実態の把握を行っているところでございます。  このような現場の声を踏まえまして、訪問通所サービスと短期入所サービスの支給限度額の一本化やケアマネジャーの活動の支援を初めとするさまざまな改善策に取り組んでいるところでございますが、今後、引き続きさまざまな地域の方々、サービス事業者、利用者やその家族、市町村といった幅広い関係者の方から御意見を聞きながら、よりよい制度に育ててまいりたいと思っております。

山井和則民主党・無所属クラブ

○山井委員 よりよい制度にするという思いが本当にあるのでしたら、ぜひとも現場の声を聞いていただきたいと思いますし、そのためにも実態調査をやっていただきたいと思います。  私の感触では、デイや特別養護老人ホームの現場の方の八割、九割は、これによってサービスの質が低下したというような意識を持っておられるように思います。その原因が介護保険にあるのか、市町村の対応にあるのか、あるいは経営者の方の対応にあるのか、それはわかりませんが、どうかそのあたり、調査とこれからの取り組みをよろしくお願いいたします。  ありがとうございました。

遠藤武彦自由民主党

○遠藤委員長 この際、暫時休憩いたします。     午後零時四十分休憩      ————◇—————     午後一時四十五分開議

遠藤武彦自由民主党

○遠藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。武山百合子さん。

武山百合子自由党

○武山委員 自由党の武山百合子でございます。会期末も狭まりまして、皆さん御苦労さまでございます。  きょうは一般質問ということで、視点を変えまして、全く違った角度で質問したいと思います。きょうは虫歯のことをちょっと質問したいと思います。  まず、日本人の虫歯の数ですね。昨年度の文部省の学校保健統計で、十二歳の虫歯の本数は二・八八で、大体三本近いということです。そして、比較となりますとやはり先進諸国になるかと思いますが、大体同じ年齢で何本だと思いますか。一本前後なんですね。非常に差があるということですね。そして、虫歯も過去の病気になりつつあるかなということが言われております。  そこで、日本では、現在、在日米軍基地以外は実施されておりませんけれども、水道水の弗素化というのがここで行われております。そして、水道水の弗素化の代替法として、日本では、専門用語では局所応用とか言われているそうです。難しい言葉ですね。まず、弗素入りの歯磨き剤を使う、あるいは弗素の溶液によりぶくぶくうがいをする、それから専門家による弗素を塗る方法、三点行われているということでございます。  ちなみに、弗素入り歯磨き剤のシェアは、昨年は全歯磨き剤の七七%で、欧米では虫歯予防ということでほとんどの国が九〇%のシェアで、まだまだ日本は差がある。では、隣の韓国はどうかといいますと、やはり日本よりも先を行っている。何が先を行っているかというと、全歯磨きの弗素の使用が九〇%であるということですね。  それで、日本の小学校で実施する、集団で弗素の、ぶくぶくうがいをする、こういうのは実際はほとんど行われていないという状態で、昨年は学童の大体二%というような状態でございます。では、韓国はどうかといいますと、そこもやはり大変差がありまして、三八%で、進んでいる状態でございます。  そして、いろいろ資料を厚生省からいただきましたが、去年、平成十一年の十一月に歯科医学会が何か見解を述べまして、それから検討委員会ができているわけですね。そういう状況も踏まえまして、まず弗素の利用ということに対して、日本はまだ歯磨き剤、ぶくぶくうがいをする、塗る、そういう局所応用という形でございます。  ただ、今言われておりますのは、世界歯科学会でも、この弗素を水道水に入れることによって虫歯を発生させる率が大変少ないということで、水道水の弗素化というのは、一九六九年以来三度、世界保健機構、いわゆるWHOから日本は勧告を受けているのですね。これも、私、初めて知りました。そして、日本は共同提案国になっていながら、賛成しているわけですけれども、国内的には局所応用ということで、実際は水道水の弗素化が先送りされているというのが現状でございます。  ちょっと前置きが長くなりましたけれども、まず、水道水の弗素化の利用がなぜおくれているかという点について厚生大臣にお聞きしたいと思います。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 歯の健康ということは、極めて大切な課題であると思っております。  それで、先生、事実関係から若干御説明させていただきますが、我が国におきましても、この弗化物の水道水への添加ということにつきましては、戦後の早い段階から厚生科学研究が行われております。これは昭和二十六年から京都市山科地区におきまして試験的に行われたものでございまして、虫歯予防の有効性についての研究が行われ、そして、有効であるということがその中で示されております。また、三重県の朝日町というところでございますが、三重県歯科医師会の協力のもとに水道水の弗化物添加が行われております。こういうような事例がございます。  一方では、兵庫県西宮市と宝塚市で、水道水に含まれている弗素により斑状歯、まだら状の歯ということですけれども、損害賠償を求めて訴訟が起きたというようなこともあります。ですから、一方では早い段階から有効性が示唆をされていながら、水道水中の弗素の濃度が一定以上高くなりますと、こういった斑状歯のようなことも生じるわけでございまして、そういうことに対しての訴訟もあったというような経緯がございます。  また、水道行政の観点からいいますと、水道の目的が清浄な水の供給であるということから、多量に摂取すると健康に影響があるとされる弗化物添加については、水道事業者が積極的になかなかなれなかったというようなこともあろうかと思います。  以上のようなことから、現在におきまして、弗素の利用ということにつきましては、個別に塗布をするというような手法でそれを進めることが中心になっているわけでございます。

武山百合子自由党

○武山委員 そういうことで、今おっしゃったようなことを中心にしていると。でも、過去は過去です、その利用方法も大分昔の事例だと思うんですね。それから、その訴訟の件も大分昔の事例だと思うんです、三十年以上前の話。三十年以上前の話を今の時点で言っても、それは一つの事例としてこういう経過だったということでは大いに参考になると思いますけれども。  今、ちょっと話が飛びますけれども、この首都圏で水がおいしいと思いますか。私は高輪宿舎におりますけれども、ひどい状態です。お茶を入れても、本当においしいお茶が出てこない。おみそ汁をつくると、本当におみそが有効にだしとともにおいしくできない、こんな状態でございます。水も非常に悪くなっている。それから、空気も悪い、土壌も悪い。社会環境、環境状況すべて変わったわけです。  過去は過去として、今まさに、きょう私の質問で、今まで国会議員でこの点で質問した人がいたかどうかわかりませんけれども、今後、どういうことを考えているか、全く考えていないのか、今までやらなかったから目先のことに追われて今後もしないのか、あるいは世界的に先進国では行われているという状況でございますが、その辺はどう思っていらっしゃるのか、厚生大臣にお聞きしたいと思います。

遠藤武彦自由民主党

○遠藤委員長 福島総括政務次官。

武山百合子自由党

○武山委員 いえいえ、ちょっとお待ちください。私、厚生大臣にお聞きしているんですね。やはり、政治家と大臣、政治家と政務次官が議論をするということに非常に改革を実行したいと私は思っておるものですから、ぜひ厚生大臣にお願いいたします。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 私、専門家ではございませんが、政治家として自由に意見を言えということであれば、申させていただきます。  委員と同じく、私は、大西洋の両側に数年間住んでおりました。水がうまいかどうかということについては、私なりに非常に強い印象を持っています。今から三十年ぐらい前、アメリカからの留学から帰ってきたときに、日本の水がおいしいのでびっくりしました。それから今度はヨーロッパへ行って、四年いて、日本へ帰ってきて、また日本の水がおいしいのでびっくりしました。ところが、最近は、外国から日本に帰ってきても、日本の水がうまいと思わなくなりました。そういう意味で、日本の水道水が、いろいろな環境の影響を受けて水質が悪くなっているかもしれないということは委員の御指摘のとおりであります。  水道事業というのは非常に多くの側面を持っておりまして、虫歯の予防ということも大事でございますけれども、安定して良質な水を供給するということが重要な役割でございます。最近は、東京都でも高度な処理技術というものを大多数の浄水場に導入をして大変な努力をやっているということも私は評価しなければならないと思っております。  弗化物を添加するかどうかという話は、政治家の印象だけで議論をするには余りにも難しい問題だと私は思っております。それが長期的にわたってどういう影響を及ぼすかということについて、私は委員から御質問を受けましても自信を持ってお答えすることはできない立場である、そういうことを今最初に申し上げておきたいと思います。

武山百合子自由党

○武山委員 津島先生にそうおっしゃられますと、先生はやはり国民の代表でもありますので、厚生大臣という本当にリーダーシップを発揮する立場でございますので、そこは確かに、科学的知見、それからいろいろな水道行政の問題点等、当然そういうことを考えるのが厚生大臣の仕事でもあると思いますけれども。  これは日本が共同提案国になっているわけですね。そして、賛成をしているわけですね。ということは、他国のことに対して賛成して、自国のことはしないのかと思っている人も国民の中にはいるわけですね。ですから、そういうことで、将来弗素化というか弗素の利用を推進する気があるかどうかということをお聞きしたいと思います。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 我が国としましても、齲歯の予防ということで、弗化物の利用ということについては進めていく必要がある、そのように考えております。  具体的には、本年から健康日本21というものがスタートしましたけれども、その中で、歯科保健におきます二〇一〇年までの目標としまして、学齢期において弗化物配合歯磨剤、歯磨きですか、使用する者の割合を九〇%以上にする、また、三歳児までに弗化物歯面塗布を受けたことのある者の割合を五〇%以上にする、そういう具体的な目標を掲げたわけでございます。  先ほど先生が、日本の児童の齲歯の数は、十二歳児ですけれども、先進諸国に比べると二倍以上ではないかという御指摘があったわけでございます。厚生省の歯科疾患実態調査によりますと、平成十一年で二・四本となっております。確かにこれは諸外国に比べて高い数字であるということは否定できないところでございまして、こうした弗化物の局所応用というものを進めることによって、この齲歯の数も十二歳児におきまして一歯以下にしたいという目標を立てておるわけでございます。

武山百合子自由党

○武山委員 厚生大臣も福島さんもこれに対してよく御存じないということで、質問のポイントが全然ずれてしまうんですけれども、かなり勉強してきたと思いますので、私、これをきょう質問する予定で通告しておきましたので、これを突き進んでやりたいと思います。  それで、まずこれが先送りされた理由として、今まで全く考えられてこなかった。厚生省の資料によりますと、戦後すぐGHQが日本に駐在していたということで、一時的にやっていた時期もありまして、実際に研究もされているんですね。しかし、ただ研究したというだけのデータで、それを利用するとか、今後どういうふうにするとかしないとか、そういうことを何もされてないという事実もわかりました。  そして、そういうことに関心のある歯医者さん、そういう方々は、やはり世界的な流れで、水道水の弗素化が最も虫歯を予防するのにコストが安くて、いわゆる医療費の削減にもなるのに実際なぜ行われないかという理由の一つは、医師会の後ろ向きな態度だとか、これはみんな思っているわけなんですね。それから、厚生省はそういうことに対して全く関心を示してない、怠慢だ。それから、歯科大学の教育の問題などが考えられる。専門家の間ではこういうことを実際に言われているわけです。  今まで水道行政は、今おっしゃったように、やはりおいしい水ということで来て、それに化学物を入れちゃいけないとか感情的な部分があるわけですが、そういう点で、今専門家の間ではそういうことを考え、そして思っているわけです。それは水道水の弗素化をすることによって虫歯も少なくなるという視点ですね。  それで、まず勉強された福島さんに、アメリカでは一九四五年以来ずっとこの水道水弗素化が行われておりまして、国民の約六五%、一億五千万に普及している。それから、オーストラリア、ニュージーランドでも七〇%以上普及している。アジアにおいても、シンガポールや香港ではもう一〇〇%の普及率で、マレーシアにおいても七〇%を超える普及率を誇っている。実際に、世界でもう五十六カ国で実施されている方法が、なぜ日本でできないのかと専門家は言っているわけなんですね。  その辺、なぜ日本でできないのか。先ほどおっしゃってきただけじゃないと思うんですよね。ぜひ福島政務次官に、なぜ日本で実施できないのか。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 できないのかというよりも、諸外国の状況につきまして、今先生から御説明ございましたけれども、若干事実関係を御説明させていただきたいと思います。  一九九〇年に世界歯科医師会が調査を行っておりますけれども、調査対象百三十五カ国のうち、虫歯予防に弗化物を応用している国は百二十カ国。この中で、水道水に弗化物添加を行っている国は三十八カ国でございます。また、弗化物を含んでいる天然水を利用している国は六十四カ国、弗化物の歯面塗布を行っている国は八十四カ国、そして弗化物配合歯磨剤、歯磨きを応用している国は九十七カ国。ですから、国によってさまざまな選択があるということだろうというふうに私は思います。  我が国におきましては、先ほども御説明いたしましたように、訴訟というようなこともありましたし、長期的に大量に弗化物を摂取した場合の影響はどうなのかというような視点もございましたし、現状においては局所応用ということを中心に進めているわけでございます。局所応用を十分進めるということで、先生が御指摘いただきました弗化物による虫歯の予防ということについては十分対応することができるのではないかと考えております。

武山百合子自由党

○武山委員 新聞報道で、何か沖縄の久米島具志川村というのですか、厚生省が研究班をつくって実施している水道水弗素化を進めたいという報道がされているということですけれども、まず本当に実施するのかどうか。新聞報道等ではそういうことが行われると報道されているわけなんですね、それについていかがでしょうか。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 先生御指摘いただきました新聞で報道されました案件につきましては、まだ未定ということだそうでございます。

武山百合子自由党

○武山委員 では、これは誤報ということになりますか。研究班をつくって実施するというのは誤報という意味でしょうか。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 本年度から三カ年の計画で歯科疾患の予防技術・治療評価に関するフッ化物応用の総合的研究というものを開始しておりまして、研究班があることは事実でございますけれども、先生が御指摘いただきましたような検討するかどうかということについては未定ということでございます。

武山百合子自由党

○武山委員 未定だということは、この地名も何も全くないという意味ですね。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 申しましたように、未定ということでございます。

武山百合子自由党

○武山委員 余り細かい議論をしたくないのですけれども、国民にとってはわかりやすい発表、説明が大事なんですね。意味不明で、どういうふうにしてとったら正しく判断できるのか、非常に頭のいい方が判断するのならいいのですけれども、私、今のようなお答えですと判断できません。新聞報道が、全くそういうことは発表も何もしてない、地名も何もないというのだったらそれでいいんです。ところが、今の説明ですと、私、頭が悪くて全然理解できません。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 それは、先生、あくまで久米島がそういう意向を示されたということのようでございまして、しかし、そこで行うかどうかということについては未定だというふうに伺っております。

武山百合子自由党

○武山委員 ありがとうございます。やっとわかりました。久米島が手を挙げて、やりたいという希望を出したというだけのことで、決めてないということですよね。そういう意味ですよね。最初からそういうふうに言ってくださればもっとわかりやすいのに。非常に日本語をこねくり回してわからなくして、私にとっては非常に難しい解釈でございました。  その次に、今のお話の中で、そうなると、いろいろの自治体でも関心を持っているわけなんですね、私のところでやりたい、ここでやりたいというのは当然出てくると思うのです。そういう動きが出てきたときに、国は、例えば、具体的にもう何か出ているそうです。群馬県にも、栃木県にも、東京の町田にも、長崎にも、静岡にも、何しろ出ているということをこちらは聞いております。そういうときに、いろいろな意味で研究班が実際に実施していくわけですけれども、そういうものを実施するとすればいつごろ場所を決めて行うんでしょうか。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 それは、先生、あくまで研究班の研究でございますので、国が指示をするということではなくて、研究班で御判断をいただくということになろうかと思います。  そしてまた、さまざまな自治体から要望が出た場合にどうするのかということにつきましては、水道事業者の考え方もあろうかと思いますし、地域における歯科保健の考え方もあろうかと思います。そうした関係者の御意見を踏まえ、対応されるべきことと考えております。

武山百合子自由党

○武山委員 研究班のせいにしているようです、研究班がと言って。しかし、厚生省が研究班をつくっているのであって、厚生省は国民のためにあるんですね。その厚生省を代表し、国民を代表している政務次官が、全く関係ないところでやっているんだから知らぬというような印象を与えるような言い方はおかしいと思います。  まず、厚生省が現実に研究班をつくっているんです、あるんですから。その研究班が検討する期間というのも、エンドレスに検討するわけじゃないわけです。そういうものを何でも秘密にしよう、何でもふたをしようという発想ではなく、堂々と、検討期間はいつですよ、こういうことを検討していますよと言えば、それで国民は納得するわけなんです。それを堂々と発表すればいいわけなんです。だれのために非常にグレーな言葉で説明するんでしょうか。やはり情報公開というものは一言一言だと思うんですね。それを隠したって何の益にもならないと思いますけれども、今のお話は訂正していただきたいと思います。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 別に隠すも何もないのでありまして、研究班の研究に関しては、研究者の方が主体的に企画をされていくという側面があると思います。もちろん厚生省としましては、どういったテーマでされるのか、どういう成果を期待するのかということについて一定のやりとりはあるわけでございますけれども、個々の中身について具体的に指図をするという話ではなかろう。そしてまた、現時点で決まっていることもあれば、まだ決まっていないこともあるわけでございまして、当然、決まっていないことについては決まっていますというふうに言うわけにもいきません。やはり未定としか言いようがないのではないかと私は思っております。  弗化物の利用ということについて厚生省は後ろ向きではないかという御指摘かと思いますけれども、弗化物の局所応用ということにつきましては、先ほどから御説明させていただいておりますように、健康日本21の中でしっかりと数値目標を定めて進めていくということでございます。  先ほども世界歯科医師会の研究報告を御説明させていただきましたけれども、すべての国が水道水に弗化物を添加するという方法で対応しているわけではありません。これは選択の問題だというふうに思います。  しかしながら、自治体でさまざまな意見があるのではないかという御指摘もございますけれども、繰り返しになりますけれども、それは水道事業者を含め関係の方々の御議論というものが当然あるだろう、その中で、国としましては自治体の取り組みというものを技術的に支援するということはあると思います。

武山百合子自由党

○武山委員 では、やはりもう一言お話ししておくべきだと思います。  今のお話の中で、例えば厚生省直轄の、厚生省と関係のある研究班の中身のことに一々口を挟む意味で私は言ったんじゃないのです。まず、この研究班がつくられた目的、何をするか、その期間、そういうものはきちっと説明すべきだということなんです。中身に介入してこうしろ、ああしろということを聞いたわけじゃないんです。  研究班がつくられるというのは、これは全部国民の税金でつくるわけですから、国民の公僕である厚生省の役人が、国民のための厚生行政にこういうものが必要だとして厚生省がつくったんですから、国民の代表として厚生省が国民のためにこういう研究班をつくった方がいいということでつくっているわけですから、それは、こういうための研究班をつくったというのは当然言ってしかるべきことだと思います。こういうことをするためにつくりました、期間はこれだけだと、やはりわかりやすい言葉で言っていただきたいと思うんですね。ちっとも意味がわからないんですね。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 研究班につきまして、もう少し具体的に御説明をさせていただきます。  研究課題の名前でございますけれども、歯科疾患の予防技術・治療評価に関するフッ化物応用の総合的研究ということでございます。  そして、その目的でございますけれども、この研究が何を目的とするのか。このように書かれております。本研究では、第一に、我が国で摂取される日常の食品の弗化物分析を評価し、乳児期から成人に至る一日弗化物摂取量とその適正量を確認することを目的とする。第二としては、弗化物応用のための各種予防技術とEBM、エビデンス・ベースド・メディシンに基づいた治療評価を行う。第三は、社会科学的視点からの弗化物応用による医療経済的評価を行う。さらに、国民の弗化物応用に対する社会的要請と認識についての統計学的分析を行い、歯科保健政策策定のための指針づくりの指標とするということが挙げられております。研究期間は三年間ということでございまして、平成十二年の四月一日から平成十五年の三月三十一日ということになっております。  次に、期待される成果ということでございますけれども、我が国における弗化物応用による齲蝕予防、虫歯ですね、並びに口腔病予防の効果を確認し、さらに有効性、安全性、技術性、経済性、地域性に配慮した弗化物応用について、国民への適切な情報提供と自由選択を支援するための総合的なガイドラインを早急に提供することに主眼を置いているということになっております。  以上、概略を説明させていただきました。

武山百合子自由党

○武山委員 ありがとうございます。そういうことで、やっとわかりました。初めからそういう説明をしていただければもっと早くわかったわけなんです。  それで、この研究班が研究をするために地域で実際に三年間実施するわけですね。そうしますと、実施したいと希望する自治体、このように具体的に手が挙がっているということは、そういうのはどういうふうにして決めるんでしょうか。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 自治体が手を挙げておられるということは事実でございましょうけれども、しかしながら、先ほど御説明しましたように、本研究の目的、期待される成果という観点から、自治体における実験を行うということを考えているわけではないと伺っております。

武山百合子自由党

○武山委員 ただ、これはどこかでやらならなきゃいけないわけでしょう、実際は。自治体とかじゃなくて、小さな村とかもっと小さなもので研究班がするという意味じゃないんですか。この研究班というのは何をするんですか。今のお話ですと、どこかを選んで、そこで実際に実験してみなきゃいけないわけですね。それとは違うんですか。そのように解釈しましたけれども。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 先ほど申しましたように、研究の概要では、摂取される日常の食品の弗化物分析を評価し、そして乳児期、小さいときから成人に至るまで一日弗化物摂取量、どのくらい食べているのか、どのくらいなら適当なのかと。ですから、これは別に水道に限ることではございませんで、さまざまな摂取する食品中の弗化物の量というものを評価することになろうかというふうに思います。そしてまた、弗化物応用のための各種予防技術とEBMに基づいた治療評価というものがございますけれども、これもさまざまな弗化物を応用した予防技術があります、そういったものの効果、コスト、これの分析を行っていくということだろうというふうに思います。  したがって、ですから、先生が御指摘いただいたような形で実験をしなければ必ずしも研究が進まないということではない、そのように思います。

武山百合子自由党

○武山委員 そうしますと、この新聞報道等で場所の名前が出てまいりましたけれども、場所を選定してやるという意味じゃないんですね。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 そのように理解をしていただいて結構でございます。

武山百合子自由党

○武山委員 それでは、場所も選定しないでやるということのようですから、それはそれで、国を信じるよりほかないと思います。  それでは、今度は全然別な視点でございます。  いろいろな自治体でこの水道水の弗素化の動きが何か出ているということを聞いております。そういう動きに対して国は支援していくつもりがありますか。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 技術的な側面からの支援をさせていただきたいと思います。

武山百合子自由党

○武山委員 そうしますと、技術的な側面、教育的な側面、いろいろな側面があると思います。経済的側面もあるかと思います。それらも含めて支援していくつもりがありますでしょうか。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 繰り返しになって恐縮でございますけれども、弗素の添加ということは、骨硬化症や斑状歯等の疾病を発症し得るわけでございまして、水道水質基準でも弗素の含有量というものについて規定を定めているわけでございます。  水道水というのは安全でなければならないということが一方で非常に大切な視点としてございますので、自治体のそのような御相談があれば私どもは技術的な支援をさせていただきたい、そのように考えているわけでございます。

武山百合子自由党

○武山委員 それでは、国として水道水の弗素化のモデル計画事業を展開するということは考えておりますでしょうか。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 現時点では、そのようなことを考えておりません。

武山百合子自由党

○武山委員 それでは、国としては自治体がするということでは支援したいということで、これは地域保健法の実施に伴ってということであろうと思いますけれども、自治体レベルという解釈でよろしいんでしょうか。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 先ほどからの御議論をずっと伺っていまして、武山委員、当然御承知の上の御質問だと思いますけれども、我が国では水道事業は自治事務でございます。それぞれの市町村で住民のためにできるだけいい水を供給する。したがって、本格的な水道が望ましいのでございますけれども、地域によっては簡易水道でやるほかないところも出てくる。それぞれの地域で、住民がどう考えているかということを尊重しながら市町村で決めていかれる。国の立場としては、その中でいいものはできるだけ育てていく、それから、悪いものを排除するために認可はできることになっている、認可するときにこういうことはやめてくださいと。  そういう制度をまず念頭に置いた上で、今の弗素あるいは弗化物、弗素添加あるいは弗化物の利用の問題について申しますと、国あるいは厚生省が全国の自治体に向けて、弗化することが、弗化物を応用することがいいでしょう、だからどんどんやってくださいというコンセンサスはできていないんです。それは、今の塩素の利用でもそれなりの目的を達しておるわけでありますから。  しかし、学会においては、弗化物についての総合的な見解等におきまして、これを利用することによって予防や治療について効果があるということは言っておられる。ただ、これを水道事業でやるかどうかということは、私は最初に申し上げましたように、いろいろな要素を頭に入れなければいかぬ。ですから、国がいやが応でも弗素を利用しろというところまでいっていないというふうに御理解をいただきたいと思います。  それで、私の立場から申しますと、政治家として申しますと、歯の健康というものが非常に大事だということは今強く言われてきているわけでございます。委員御承知のとおり、八〇二〇運動という、八十歳で二十本はと。それから、今度新しく、さっき委員が言われましたように、子供さんのときは虫歯が仮にあっても一本以内にしようという運動をしているわけで、その場合に、その弗素を利用する可能性というのは大いにある。それは局所利用というようなことで工夫をしながらやらなきゃいかぬだろうと思いますけれども、どのようにしてそれを利用するかということは、これからも担当の方で、専門家の間で大いに議論して進めていただきたいというのが、政治家津島雄二の御答弁であります。

武山百合子自由党

○武山委員 福島厚生政務次官にもう一つお聞きします。  厚生省のいわゆる科学研究費がありますね。そこに弗素に関する研究が行われていると聞いておりますけれども、その概要についてちょっとお聞かせ願いたいと思います。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 この研究は、先生、先ほど御説明をさせていただいたところでございます。  それから、一点、今までの答弁の中でそれぞれの国で選択があるというお話をしましたけれども、実は我が国におきましては、学校歯科保健、私も小学生のときに歯の検診をしてもらいましたけれども、そうした体制が極めて充実をしている、先進国の中でも非常に高い水準にあるわけでございます。ですから、歯科の保健ということを考えるときに、水道水に弗化物を添加する国もありますけれども、全体としてどういう体制になっているのかということから評価をすることも必要なのではないかというふうに私は思います。

武山百合子自由党

○武山委員 歯科保健といいましても、子供たちに対する予防医学はおくれていると思います。虫歯があるかないかチェックをするというだけであって、それは当然のことだと思います、あるかないかなんて親でもわかるわけですから。予防の方がずっと大事だと思います、虫歯にさせないためにも。それを一言最後にいたしまして、これは、時間の都合もありまして中途半端で終わりますけれども、今後続けて次回また質問いたします。  どうもありがとうございました。

遠藤武彦自由民主党

○遠藤委員長 次に、小沢和秋さん。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 まず、実施後半年余りたった介護保険についてお尋ねをします。  大臣はしばしば介護保険が順調に推移していると言われましたが、平成十二年度予算では、在宅百九十八万四千人、施設七十万五千人と見込んでいたのに、実際には、在宅百五十万人、施設六十万人にしかなっておりません。特に在宅については五十万人も見込みと違っており、予算も大幅に余りそうだと聞いております。これは、利用料が高過ぎて、みずから利用を断念したりその中身を引き下げる人が多かったためではないのか、これを順調に推移していると言えるのか、お尋ねをします。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 介護サービスの利用状況につきましては、自治体を通じてアンケート調査をいたしておりますが、その結果によりますと、利用料の負担が重いため従来よりサービスの利用を減らしたという方は少なく、むしろ介護保険の導入により、この四月時点でサービス利用者が新たに二割以上増加するとともに、従来からのサービス利用者の六割以上がサービスの利用をふやしているという結果になっております。  御承知のとおり、介護保険の利用料負担につきましては、低所得者の方に大きな負担とならないよう、月々の利用者負担の上限額を二段階にわたって一般の方より低く設定しますとともに、社会福祉法人を通じた利用者負担の軽減措置も講じておりますなど、きめ細かな配慮を行っているところでありまして、引き続きこうした取り組みに努めてまいりたいと思いますが、全体としては新しい制度が順調に発足をしたと私どもは受けとめております。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 四月以降新たにサービスを受けられるようになった人たちがかなりいるわけですから、全体として見れば利用者数やサービス量がふえたのは当然だと思うのです。  問題なのは、四月以前から利用していた人たち、数でいえば、まだそういう人たちが圧倒的多数だと思いますが、その中で、生活が苦しいため、これまで無料かわずかの負担だったのに、これでは耐えられないというので、先ほどあなたは利用を減らした人は少ないというふうに言われましたが、我々の調査では一五%ぐらいの人が減らしておる、これまでよりも受けるサービスを引き下げた。これを、大臣は、このぐらいの数字は大したことはないというような認識なんでしょうか。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 いろいろな数字を引用されておりますけれども、私どもは、全体として順調にいっているということを申し上げた上で、やはり地域によりまして、また、それぞれの方の事情によりまして、十分なサービスが受けられていないというケースもあるんじゃないか、これは絶えず心配りをしながら進めていかなければならないと思っているところでありまして、どういう数字、どういう御意見があるにしても、大したことはないなどとは私は言うつもりはございません。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 十月から保険料の徴収が始まったわけであります。利用料の負担で苦しんでいる人たちに、さらに今度は保険料がかぶされる。差し当たり保険料の半額負担でスタートといいましても、ぎりぎりの生活をしている人には、それが新たな重い負担となります。だから、どこでも保険料の通知が行った途端に問い合わせや苦情が役所に殺到しました。私の地元北九州市では、わずか一週間で苦情や問い合わせの電話が約一万件に達しております。このため市役所の電話はパンク状態になった。こんなことはこれまで例がないということですが、全国多くのところで同じような状態になったのではありませんか。  私が心配しておりますのは、保険料の新たな負担、さらに今国会で審議中の老人医療費一割負担が来年一月実施ということになれば、その負担も加わるために、サービスの利用をさらに引き下げるというような人さえ出てくるのではないかということであります。  大臣は、保険料の徴収開始が全国的にこういうパニック状態を引き起こしたというようなことを御存じですか。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 私も政治家でございまして、立派な人口四十万の選挙区を持っておりますけれども、当然のことながら、担当大臣として、新しい介護保険が大事な地元の方々にどういう影響を与えているか、これは絶えず意見を聞いております。私は、今の委員の御指摘とは甚だ私の地元の場合は違うということを申し上げざるを得ない。みんな、やはりやってよかったというのが大部分の意見であります。  その一方で、私も全国数カ所見て回りまして、現場の方々、介護事業の担い手の皆さん方、ヘルパー、ケアマネジャーの御意見も伺いましたが、千差万別でございますけれども、全体としては、この制度はみんなで力を合わせて育てていかなければならない、こういう御意見でございました。  保険料のことについてお話がございましたが、この間、ちょうど鳥取西部の地震があった日に、米子で、全国で福祉に熱心な市町村長がお集まりになっていわゆる福祉サミットをされた。その方々が御意見をまとめて私のところにお持ちになったのは、この介護保険という制度はみんなで育てていかなければならない制度であるから、したがって、保険料については低所得者の方に配慮をすることは当然だけれども、今のこの制度で定着を図ってもらいたいと大変に強い御要請を受けたことも、これは委員のお耳に届いていなかったとすれば、今もう一度ここでお届けをいたしたいと思います。  それから、医療保険の負担についてお話がございました。これは、当委員会で御可決をいただいて、今参議院の国民福祉委員会で毎日大変熱心な御意見をいただいておりますけれども、多くの方々は、今度の改正案が自己負担の上限を設けて、負担が定率制の導入によって低所得者の方について不当に上がらないようにしておるということは十分に理解をしておられるところであります。  いずれにいたしましても、それは負担は少ない方がどなたにとってもいいわけでありますけれども、これはみんなで支えなければならないときに、御負担をしないで済む方々の負担は別の方が負担をしておられる、介護保険の場合も高齢者医療の場合も若い方々がそれを負担しているわけでありますから、私たちは、そのことを常に念頭に置いて、若い方も高齢者の方もみんなで負担を分かち合うという気持ちを大事にしながら制度を運営していかなければならないと思っております。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 今大臣は、よかったという声もたくさんあるんだ、こういうお話です。私の方は、北九州市で一万本もの電話がかかったというのでびっくりして、各地の政令市はどうかというのでちょっと聞いてみたのですが、大体みんな百万あるいはそれ以上の都市ですから、一万前後ぐらい同じような問い合わせや苦情が殺到しているんですよ。だから、あなた、その両方見ていただかなければいかぬ。  それから、私たちは、介護保険については、保険がスタートした以上は、これを本当にみんなが喜ぶようなものにしていきたいという立場から議論をしているんだということもここで申し上げておきたいと思うのです。  それで、最近になって、各地で自治体独自の保険料減免措置が行われるようになってまいりました。厚生省の今月十一日までの集計によると、七十二市町村で減免が行われたというふうになっておりますけれども、私どもはもっと広がる様相を呈していると思うのです。川崎市などでは軽減、茨城県の古河市などでは免除とか、幾つかのやり方がありますが、どこも実質的に、生活保護以下の苦しい生活をしながら保護を受けずに頑張っている人たちに減免しようとしているものであります。  国として、生活保護者には保険料、利用料とも実質負担がないように措置しているわけですから、自治体がこういう措置を講ずるのは当然ではないでしょうか。むしろ国にはこういう自治体の措置を助ける責任があるんじゃないですか。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 まず、委員のお話の最初の部分についてちょっとお答えさせていただきたいと思います。  私も全国幾つかの箇所を見て回った。その中には、東京の真ん中、世田谷区がございますよ、それから大阪もございます、神戸もございます。ですから、政令都市はちゃんと見ております。そこでは、現場で苦労しておられる方と私は率直な意見の交換ができましたけれども、これはしっかり育てていきたいから大臣も頑張ってくれという前向きのお励ましをいただいて、私もこれから粉骨砕身やりたいと今思っておるところであります。  後の方の、低所得者を対象とする保険料の減免につきましては、先ほどもお答えをいたしましたけれども、今の制度が所得段階別としておりますし、利用料については、利用者負担の上限や施設入所者等の食事負担を二段階にわたって一般より低く設定するなど、低所得者に対するきめ細やかな配慮をしております。  保険料は、先ほども申し上げましたように、この制度を国民皆で支えていくという観点のものでございます。でございますから、低所得者の方に配慮すると同時に、しかし、できるだけ可能な範囲内でみんなで支えるということが大事だ。だから、あの福祉サミットで集まった方々が私のところに、みんなで支え合うという制度の本旨に沿った介護保険制度が定着するように大臣も頑張れと、逆にお励ましを受けているわけでございます。私は、そういう声も大事に大事にしていかなければならないと思っております。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 この機会に一言申し上げておきたいんですけれども、高齢者の間にも貧富の差というのは非常に大きくなってきておる、だから、負担能力が十分にあるようなお年寄りに対して応分の負担を求めることは当然だということは、たしかこの前も私は申し上げておると思うんです。私たちが問題にしているのは、高齢者全体が豊かになって負担能力があるかのように描き出して、実際には生活保護すれすれかそれ以下の人にまで重い負担をかぶせようとしているのではないか。さっきから私が質問しているのは、そういうことは許されないじゃないかという立場からお尋ねをしている。この点を誤解ないようにお願いしたいんです。  先ほどの質問を続けますけれども、もし自治体がこういう独自の減免措置をしなければ、これらの人々はほとんどが保険料の滞納ということになる。滞納が続けば利用料は一割では済まず、一たん全額を払わなければならなくなる。さらに滞納が続けば、サービスそのものが受けられなくなる。そういうことになるんじゃないですか。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 委員の御質問を改めて拝聴いたしまして、私は大変ありがたく、意を強うした点が二つあります。  一つは、とかく今まで高齢者に対する負担はゼロがいい、昔、高齢者医療費がゼロの時代がございましたね、そういう福祉のあり方が一番いいというふうに皆様方はまだ思っておられるんじゃないかと思ったら、そうじゃないとおっしゃっていただいたのは、私は大変ありがたいと思っておりますのが第一点。  それから、介護保険制度を採決いたしましたときに、御党は賛成をしていただけませんでした。しかし、きょうは、この制度はやはりちゃんと機能させなければならないという趣旨に私は今受け取れましたので、これも私は大変うれしいことだ、かように思っております。  その二つを申しました上で、やはり低所得者の方の問題は我々も真剣に受けとめて、いつも、いいかどうか、適正かどうか考えていくべきことは当然だと思いますけれども、今、制度が発足して半年ちょっと、この制度は定着しつつございますので、実態をよく見詰めてこれからも対応してまいりたいと思っております。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 制度が発足して半年たって、いよいよ保険料を徴収する段階になって、自治体は、さっきから私が問題にしているような、実質的に生活保護すれすれかそれ以下の人たちについて何かしないとこれは大変なことになるということで、独自の減免措置を始めているわけですよ。だから、それに対して国はほっておくのかと言って、私は問題にしているわけですね。  それで、さっきから言っているような生活保護世帯に対しては国は手を打っているわけなんだから、それとの均衡を考えても公正を失しているんじゃないか。この人たちをほっておけば、恐らく、介護保険だけじゃない、国保についても、一緒に徴収しますから、滞納ということに追い込まれていく。そうすれば、介護からも医療からも締め出される。こういうような最悪の事態だって考えられるんじゃないでしょうか。だから、本当にこれは真剣に考えなきゃいけない問題だと思うんですが、いかがですか。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 もし必要とあれば詳細は参考人から補足をしてもらいますけれども、委員はわかってお聞きになっていると思うんです。  生活保護のレベルの方がこの介護保険のための支払いによってそれ以下に下がるということになれば、これは、今の制度ではちゃんとその分だけ国が継ぎ足して払ってさしあげる制度になっているわけであります。  そこで、今の減免の最低限度をどこに置きましても、それが足らない足らないという議論は常に出てくるわけでございます。例えば、将来の話ですけれども、これを見直すということになると、恐らくまた小沢先生はそれではそれ以下の方が厳しくなるとおっしゃると思うのであります。僕は予告しておきますよ。  そういうこともございますから、今の状態が本当にそれぞれの地域で多くの方にどういうふうに受けとめられるか見守っていくのが正しい姿勢ではないかと思いますが、参考人にもう少し数字等の補足をさせますか、よろしいですか。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 ところが、政府は、自治体が独自の減免措置をとっていることに対して、不適切だの、制度の理念に反するなどと、機会あるごとに圧力をかけております。介護保険は地方自治法の改正によって自治事務になったはずです。政府のやり方はこれまでの機関委任事務当時のままではありませんか。  特に私が問題にしたいのは、厚生省が九月二十五日付で、「全国町村会政務調査会・常任理事会合同会議における説明資料等の送付について」との表題で、情報提供なるものを行ったことであります。  この中で、堤審議官が、保険料を全くゼロにしてしまうのは適当ではないだろうと思っています、ゼロに限りなく近い場合も同様です、こうした減免措置を一律に行うというのは適当ではありません等々と繰り返し発言していることが指導と受け取られて、多くの県や市町村の議会での当局の消極答弁となってあらわれております。堤審議官は、きのうの全国介護保険担当課長会議の席上でも同じ発言を繰り返しております。  私は、こういう発言を情報提供などと称して全国の自治体に流すこと自体が圧力をかけていることであり、地方自治への越権、侵害行為だと考えます。きっぱり撤回すべきではありませんか。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 自治事務であることはそのとおりでありますが、この委員会でさっき私どもが野党の別の先生から大分追及されたのは、自治事務であるからといって、やるべきことをあなたは怠ってはいかぬよという追及もありまして、ですから、自治事務であるから何にも言っちゃいかぬということは、これまたしかられるんです。やはり、やるべきこと、言うべきことは言っていかなきゃならない。  その全国の自治体の中で、先ほども御答弁で申し上げましたように、厚生省は制度の本旨に従ってちゃんとやってくれよ、我々は今頑張っているんだ、こういう市町村が何百もある。そのことを私どもが無視していくわけにはいかぬじゃございませんか。  必要とあれば、さらに政府参考人の方から答弁をさせます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 もっとこの辺は論争したいところですけれども、幾つも質問を用意しているものですから、先に行きます。  この機会に、介護保険について幾つかの改善を行うように提案をしたいと思うんです。  第一は、介護認定をもっと実情に合ったものに改善することであります。  特に、一次判定に使われるコンピューターソフトが、身体の状況にほぼ集中し、痴呆や家庭の状況などを反映しないと評判が悪いわけであります。その結果、少し古い数字ですけれども、一次判定の二一・九%、約五十五万件が二次判定で変更になっておりますし、市町村の認定審査会で審査委員の人たちが大変御苦労なさっております。厚生省もその欠陥を認めて改善の検討を始めているようでありますけれども、三年後というようなことを聞く。これでは困る。可能なところから早速改善を始めていただきたいと思いますが、いかがですか。

大塚義治厚生省老人保健福祉局長

○大塚政府参考人 要介護認定の一次判定につきましてでございますけれども、ただいまお話ございましたように、現在の基準も私どもとしては既存の膨大なデータをもとにした客観的な基準と考えておりますけれども、一方では、現に、痴呆性の高齢者の方々に対する評価が低く出やしないか、あるいは在宅における介護の状況が十分反映されていないのではないかというような御指摘もございます。また、私どもがベースにいたしましたデータは、基本的には平成六年度に調査をした調査がかなりのベースになっておりますから、そういう意味では若干のタイムラグ、あるいはケアの質も変わってまいりました。そういうことを踏まえまして、本年八月に要介護認定調査検討会というのを設けまして、一次判定のあり方についてのいわば専門的、技術的な検討をスタートいたしたわけでございます。  現在、各委員に精力的に御審議をいただいておりますけれども、私ども、スケジュールが先にありきというふうには思っておりませんけれども、やはり客観的、科学的なデータに基づいた基準の見直しということが必要でございますし、また自治体における一種の検証というのもやってまいらなければなりません。今年度中にはまず実態を把握するための実態調査を行いまして、来年度に全国の自治体の協力を得て、フィールドワークも含めて具体的な検討を行っていく予定でございます。  あらかじめスケジュール先にありきではございませんけれども、科学的な手順、慎重な手順というのも一方では必要でございますので、拙速は避けながら、御納得のいける基準の話を進めたいというふうに考えておるわけでございます。(小沢(和)委員「それをもうちょっとテンポを上げなさいと言っているんですよ、テンポを上げろと言っているのはどうなんですか」と呼ぶ)  ただいまも関係の方々には大変な精力的な御論議をいただいております。繰り返しになりますけれども、決してスケジュール先にありきとは思っておりません。しかし、相当綿密な——実は現在の基準をつくりますときにも相当綿密な手順を踏んでまいりました。それをさらに上回る信頼を得るということであれば、おのずから相当程度の時間がかかるのは御容赦を賜りたい、しかし、懸命に努力はいたしたいと考えております。     〔委員長退席、坂井委員長代理着席〕

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 だから、今私が最後に申し上げたように、三年などと言わずに、できるだけテンポを上げて、改善をすぐ反映できるように努力をしていただきたい。  それから第二に、ケアマネジャーやヘルパーなど、介護保険制度を支えて頑張っている人たちの労働条件や賃金を緊急に改善してほしいということであります。  厚生省は、ケアマネジャー一人で五十人を受け持つことを予定していたようでありますけれども、実際には、私の地元福岡県では平均で三十一・五人です。それでも制度発足直前は、一人一人のケアプランを立てるためには毎日徹夜に近い状態で頑張り、スタート後も、計画の変更などの連絡調整、各種の書類作成、月末の請求事務などで連日振り回されております。しかも、一件当たり一カ月平均七千五百円で月収約二十三万円。これだけでは生活できない。だから、看護婦などほかの仕事をやりながらケアマネジャーを務めるので、本当に体がもたないと訴えられております。  これを緊急に改善しなければ、せっかく高齢化社会を支える使命感に燃えてケアマネジャーやヘルパーになった人たちがどんどんやめていくというようなことになったらどうするのか。午前中もこのことが問題になり、若干の改善を行うとの答弁がありましたけれども、その程度ではほとんど目に見える改善にならない。至急、介護報酬の大幅な引き上げを行うべきではないか。お尋ねをします。

大塚義治厚生省老人保健福祉局長

○大塚政府参考人 介護報酬につきましても折に触れお答えを申し上げる機会が多いわけでございますけれども、現在の介護報酬につきましても、当時、実態調査をきちんといたしまして、それに基づいて事業運営が安定的にできる水準、各事業についてそうでございますけれども、当然のことながら、ヘルパーあるいはケアマネジャーの方々の介護報酬についても、そうしたデータをもとに、また審議会での御議論も踏まえて算定をいたしておるところでございます。  ただ、ケアマネジャーの方々につきましては、特に制度発足時、利用者もケアマネジャーの方々御自身も、また行政もなれていないという面がございまして、大変な御苦労をおかけいたしたことは我々も十分認識をいたしておりますが、一方では、制度実施後それぞれが随分なれてまいりまして、大分業務も安定をしてまいりました。  しかし、一方で、ケアマネジャーの方々のお話を承りますと、費用の問題もございますけれども、現実の日常の業務の中でさまざまな悩みをお抱えになっておる。むしろ、さまざまな意見交換の場が欲しいとか行政的な情報提供が欲しいとか、そういう御要望も強うございますから、そういう点について我々も最大限の努力をしてまいりますし、委員も触れられましたけれども、一部に、言ってみればただ働きになっているというような御苦情もございました。  短期入所の振りかえ利用手続に関すること、住宅改修費の理由書の作成に関すること、こうしたことについては国庫補助事業の形で対応できないかということで今準備を進めております。そういうことで我々なりの努力を進めておりますけれども、介護報酬の水準そのものにつきましては、現在、制度発足間もないこともあり、また定着してきつつある状況でもございますので、実施状況を見守ってまいりたいというふうに考えているところでございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 では、第三に、原爆被爆者への訪問介護、通所介護など福祉系サービスを全国的に無料にしていただきたいということです。  既に広島、長崎ではこれが実現して、続いて自治体側から要望のあった東京など九都県でも二〇〇一年度から無料化されると聞いております。しかし、同じ原爆被爆者が、住んでいる地域が違うだけで利用料の取り扱いに大きな差があることは不合理だと思います。私の地元福岡県は、広島、長崎に次ぐ被爆者の多い県で、一万人を超える被爆者が居住しております。それだけにこの実現を求める声が強いのです。  二〇〇一年度から全国的に被爆者の利用料無料化を実現するために、国がもっと積極的に各県に働きかけるべきではないか。この点、お尋ねします。

篠崎英夫厚生省保健医療局長

○篠崎政府参考人 高齢の原爆被爆者が特別養護老人ホームやホームヘルプサービスなどを利用する場合の自己負担を公費で負担する仕組みにつきましては、従来から広島、長崎に在住の被爆者の方々を対象に実施してまいりましたが、本年の四月から介護保険が導入されたことに伴いまして、従前の施策と同様、自己負担が生じないよう対策を講じております。  お尋ねの平成十三年度予算の概算要求におきましては、すべての都道府県に確認した上で、広島、長崎と同様の施策を講じる予定のあった九都県につきまして所要額を計上しているところでございます。  被爆者援護法に規定のない保健福祉サービスの実施につきましては、各都道府県においてそれぞれの地域の状況などに応じて実施されるべきものと考えております。その他の道府県につきましては、今後の動向を把握してまいりたいというふうに考えております。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 今のお答えでは、国の側には何の障害もない、県が希望を表明すれば国は応ずる、こういう趣旨だったと思います。それでいいですね。

篠崎英夫厚生省保健医療局長

○篠崎政府参考人 これは補助率二分の一の予算事業でございますので、各自治体の方が予算措置ができるかどうか、そういうところから話が始まると思います。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 では、残りの時間で、さきの臨時国会に続いて、長崎の原爆被爆指定地域拡大問題についてお尋ねをしたいと思います。  八月九日の平和祈念式典に出席した森首相が、厚生省に証言調査報告書を精査、研究するよう命じたと発言をいたしました。それを受けて、保健医療局長の私的諮問機関として検討会が設置され、既に十月五日に第一回目が開かれました。  私は、PTSDを中心にして検討するだけでは不十分だと思います。先日も大阪高裁の原爆症の認定をめぐる裁判で、政府は松谷訴訟を含め五度目の敗訴判決を受けております。これまで政府が認定拒否の根拠にしてきたDS86そのものの信頼性が大きく揺らいでおります。遠距離被爆の放射線量、その打撃がこれまで考えられていたよりずっと大きいことが明らかになってきております。  そういう角度からも、被爆した人々の被爆証言を謙虚に聞き、指定地域の拡大をすべきではないか。お尋ねします。

篠崎英夫厚生省保健医療局長

○篠崎政府参考人 御指摘の原爆被爆者対策基本問題懇談会におきまして、原爆放射線による健康被害が一般の戦争の被害とは一線を画すべき特別な犠牲であることや、その対策が他の戦争犠牲者と著しい不均衡を生ずるものとなってはならないことを被爆者対策の基本理念といたしております。  このような考え方に基づきまして、被爆地域の指定につきましても、科学的、合理的な根拠がある場合に限定して行うべきという基本的あり方が示されているところであります。  このような被爆者援護対策の基本理念やあり方にかんがみまして、科学的、合理的な根拠を抜きに被爆地域指定の問題を検討することは適切ではないと考えております。  なお、今御指摘の判決等につきましては、原爆症の認定に関しまして、個々の疾病の放射能起因性などについての判断を示したものというふうに理解をしておりますので、被爆地域指定の問題とは性格を異にするものというふうに考えております。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 私が特にお尋ねしたいのは、この検討会で、検討会の出発点が昭和五十五年の基本懇答申だと確認したということです。これはどういう意味か。この基本懇答申を機に、それ以後、地元の指定地域拡大要求はすべて拒否されてきております。  だから、それを出発点だと言うんだったら、この検討会はノーという結論を出すために検討したという体裁をつけるだけのものになりかねないのではありませんか。

篠崎英夫厚生省保健医療局長

○篠崎政府参考人 ただいま御答弁を申し上げましたけれども、十月の五日に第一回の会議が開催されましたときには、長崎市が取りまとめられました証言調査報告書における科学的、合理的な根拠について精査、研究することを目的としてこの会が設置をされたわけでございまして、この調査報告書に関しましては、精神的影響の評価のほか、身体的影響の評価や被曝線量の評価などについても幅広く検討する必要がある、このような会議の中身でございました。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 私は、ここに八月九日に森首相が記者会見で発言した全文を持ってまいりました。大切だと思われる部分をちょっと読んでみたいと思うんです。  この未指定地域の皆さんでも、健康不安であるとかそういう心的外傷後のストレス障害というのがあるという以上は、やはりそういう人たちに対しては手厚く十分なことを考えてあげるということは国としては大事なことだな、今そういう御質問を受けて、また、きのう御質問の趣意書をいただいて、そんなふうに私自身も感じました。これは、今、厚生省にも命じたのでありますが、今回、長崎市が中心となって証言調査報告書というものをおまとめになったそうでありますから、ぜひこの資料を十分に精査をして、そして、余り長い間、いつまでも一つの考え方にこだわるということではなくて、できるだけ多くのそういう苦しみのある方に対してしっかり政治が手を差し伸べていくということは大事なことだと私は思います。そこで、この貴重な資料を十分に精査して、研究するように厚生省に命じました。  こう述べた後で、森首相は、帰ってから厚生大臣にそのことを申し上げたいと言って発言を終わっております。だから、大臣には直接そういう指示があったんじゃないですか。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 全くそのとおりでございまして、八月九日の式典後に、総理が専門家の意見を聞くなど精査、検討するようにということを発言され、そのとおり私に御指示がございました。  原爆被爆者援護法の対象となる被爆地域につきましては、旧原爆医療法制定以来、種々の経緯のもとに定められてきたわけでありますが、昭和五十五年に被爆者対策の基本理念を明らかにした、先ほど委員が触れられた基本問題懇談会報告におきまして、被爆地域の指定は科学的、合理的な根拠のある場合に限定して行うべきものとされたものでございます。  政府においてはその後一貫してこの考え方に沿って対応してきておりますので、今回の総理の御指示に当たって、検討会においてもこのような考え方に基づいて精査、研究されると思っております。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 時間が来たようですからぼつぼつ終わりたいと思いますけれども、失言ばかりして今いよいよ窮地に立っている森首相ですけれども、私は、この八月九日の発言はなかなか評価できるというふうに思っているんです。  この発言は思いつきじゃないんですね。さっき読んだ中にもありますように、昨日御質問の趣意書をいただいてということで明らかなとおり、首相は前の日に指定地域拡大について聞くと事前連絡を受けて十分に用意した上で、いつまでも一つの考え方にこだわるということではなくと述べている。このいつまでも一つの考え方にこだわるということではなくということは、私は、これまで厚生省が基本懇答申に縛られていたことについてこういうふうに述べたのだというふうに理解する以外、前後の関係からは理解のしようがないと思うんですよ。  だから、この首相の指示の方向に従って、地域指定の拡大、是正を前向きに検討するように重ねて強く要求して、私の質問を終わりたいと思います。

坂井隆憲自由民主党

○坂井委員長代理 次に、中川智子さん。

中川智子社会民主党・市民連合

○中川(智)委員 社会民主党・市民連合の中川智子です。  待ちに待った一般質疑をこれからさせていただきたいと思います。  まず、先日、薬害クロイツフェルト・ヤコブ病問題に関する私の質問主意書に対する答弁書が、十四日手元に届きました。その中で、ここからは答弁書そのままなのですが、  「ヒトの細胞又は組織に由来する医薬品及び医療用具については、今後も開発が進展すると見込まれているが、感染症を伝播するおそれが否定しきれないことから、これらの製品に対して十分な規制を行う必要があると考えている。これらの製品に対して新たな規制を行った上でなお感染による健康被害が不可避的に生じるとした場合に、当該健康被害は通常の感染による健康被害とは異なる面もあることから、新たな規制の在り方を踏まえつつ、今後、その救済の必要性の有無等を含め、その対応について幅広く研究していく必要がある」 ということで、質問主意書への答弁では、本当に初めて前向きな御答弁をいただきました。これに対しての要望なのですが、一日も早く厳しい規制と被害者救済措置を講じられるよう冒頭お願いしてから、質問に入らせていただきます。  まず一点目の質問ですが、インフルエンザの予防接種について伺います。  日本では一九六二年に学校で集団接種が始まりまして、七六年に予防接種法にこれが組み込まれ、実質的には八七年に任意接種となりました。これは、効果に疑問があり、また副作用が大変重大な問題になりまして、結局九四年の法改正で予防接種法から外されて任意接種になったという経過がございます。  それでも、九州ではことしから小中学校での集団接種を始めたところがありまして、市町村では、安価で受けやすい方法ということで集団接種を教育長が促していたということで、現在やられています。集団接種に協力しない養護教員に極めて顕著な圧力がかかったということも聞いております。  任意接種であるにもかかわらず、学校で集団接種が行われるのは大問題なわけなのですね。学校で接種することで、予防接種はいいものだ、これからどんどんやりましょうと、そこのところで心配なのは、任意性が明らかに侵されていくのではないかという心配の声があちこちから起こっておりまして、これは九州の方では大きく報道もされております。  有効性のデータがない上、被害に対しても責任の所在がこの場合ははっきりしない中でこのように進められていることに対して、厚生大臣はどのようにお考えか、見解をちょうだいしたいと思います。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 さきの通常国会で予防接種法改正案を提出いたしました。これは高齢者の方がインフルエンザに罹患をし、死亡する事例が社会問題化した、また、高齢者の方においてはインフルエンザの予防接種というものが重症化を予防することにおいては有効であるということが学問的にも確立されているという観点から、その改正を求めて提出したものでございます。  しかしながら、小児に関しましては、有効性ということにつきましては必ずしも確立されているわけではないというふうに承知をいたしておりまして、今検討が進められておりますけれども、私ども改正案を提出するに際しまして、小児に対してのインフルエンザの予防接種を位置づけるということは考えておりません。  ですから、小児のインフルエンザの予防接種というものは任意のものであるということでございまして、先生が御指摘ありました件につきましては、詳細を承知しておりませんので、また調査をさせていただきたいと思っております。

中川智子社会民主党・市民連合

○中川(智)委員 それでは、早急に調査をして、それに対する見解を改めて伺いたいと思います。  次に、不妊治療におけるインフォームド・コンセントについて伺います。  不妊治療、とりわけ体外受精や顕微授精などの先端的医療を受けている方の多くが十分なインフォームド・コンセントを受けていないという事実が、実態調査を行いましたグループが発表いたしました。  それらのグループからいただいた意見で、これは今回のさまざまな不妊治療のこととも関連して問題だと思うのですが、不妊治療に行った御本人の方たちが、自分たちの不妊治療のために凍結保存された胚が保存期間が切れた後どのように処理されたか、医師から全く知らされていないし、これは密室で医師が行っているわけですから、それを知るすべは現在では不可能であります。それに対してやはりきっちりとした規制なり監視なりを行うことが不可欠ではないかと思っております。  不妊治療を行うに当たってはインフォームド・コンセントは十分行われるものだと思っておりますが、これを医師の倫理観のみに頼るのではなく、実効性のある厳しい規制や法整備が不可欠ではないかと考えるのですが、今後の生殖補助医療のあり方等も含めて、厚生大臣の見解をぜひともお聞かせいただきたいと思います。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 不妊治療につきましては、その実施内容やそれにより生じた受精卵の使用について、患者が正しい情報に基づき的確な判断ができるよう、適切なインフォームド・コンセントがなされることが極めて重要である、御指摘のとおりでございます。  このため、厚生省としても、研究班を設置し、体外受精を受ける患者への医師による説明の現状や患者へのカウンセリングのあり方に関する調査研究を今行っているところでございます。  今後、この研究成果も踏まえ、不妊治療を受ける患者に対する適切なインフォームド・コンセントの実施を推進するためにどうしたらよいか、その方策を真剣に検討してまいりたいと思っております。

中川智子社会民主党・市民連合

○中川(智)委員 ぜひともよろしくお願いいたします。  続きまして、いわゆる待機児童と呼ばれる、これのカウントの仕方で自治体が非常に混乱しているという現状がございまして、これに対して質問をいたします。  厚生省は、毎年四月、十月、全国の待機児童を全国集計して把握しているわけですが、厚生省が全国集計している保育所の待機児童のカウントに際して、現在職業を探している求職中の親からの申し込み、また就職内定者についての取り扱いなどをめぐって依然として自治体で判断が分かれています。厚生省が出している通達の文言があいまいなせいで、担当者からはこれはいかようにも解釈ができるというふうな声が上がっているのですが、その部分に対して質問をいたします。  待機児童解消のための施設充実は、少子化対策や働く女性支援のためには緊急の課題です。そのメルクマールとなる待機児童のカウントが自治体によってまちまちである現状を厚生省がきっちり把握していらっしゃるかどうか、これに対しての認識をまずお伺いしたいと思います。

真野章厚生省児童家庭局長

○真野政府参考人 保育所の入所待機児童数の調査は、平成六年四月から実施をいたしておるわけですが、先生御指摘のようなこともございます。従前は、それぞれ市町村の事業でございますので、市町村が地域の保育行政を推進する上でどれくらいの待機数がいるのか、それは市町村のそれぞれの判断で行っておられたものを、集計を出すということになりました。  いろいろ取り扱いに差異があるとか不明なところがあるということがございまして、その取り扱いの統一を期するということで、平成十一年に調査の実施に当たりまして、いわば待機児童の定義を行いまして、どういうものを四月一日時点で把握してくださいということを通知いたしました。  今御質問の求職中の扱いでございますが、これにつきましては、求職活動のために子供が保育に欠ける保護者が保育所入所を希望する場合には待機児童にカウントするように、調査に関する通知におきまして、「求職中を理由としている場合については、保護者の状況を考慮し、一律に除外することのないように」というふうに明記をいたしました。  これは、求職中の状況というのはそれぞれ態様がかなり異なっております。そういう意味では、やはり地域の状況で、その求職の状況を一番よくわかっておられる市町村が御判断をいただいて、報告をしていただくのがいいのではないかということでお願いをしているわけでございます。

中川智子社会民主党・市民連合

○中川(智)委員 それが混乱を招いているわけです。だから聞いたんですが、このように書いているわけですよ。求職中を理由としている場合には「保護者の状況を考慮し、一律に除外することのないように」と。そうしたら、もう窓口に任せますよということなんですね。必死で言っても、何かその人は就職に対して消極的に見えるということで除外されたり、探しているんですという一言できっちりそれをカウントしたり。これが非常にずさんだということで問題になったのは、少子化対策として交付金が出されましたが、あのときにカウントしている自治体とカウントしていない自治体では交付金に何億も差ができました。  そして、もしそのとき求職中もきっちりカウントしていて待機児童に入れていたら——私が住んでいる宝塚は求職中もカウントしている。だって、子供がいると働けないんですもの。面接に行ったって、子供を連れていかなきゃいけない。ですから、預けるところはありますかと聞かれて、いや、今保育所に頼んでいるんです、就職が決まれば入れるんですと求職中一生懸命やっていても、それを全くカウントしない。宝塚では五百人待機児童がいて、それを入れなければゼロとか、そういうふうにぱっと差ができてくるわけなんです。  例えば、これは読売新聞の記事なんですが、これをカウントしたかどうかというところで混乱していることが顕著なんですが、大阪府は、大阪市を除く全四十三市町村のうち半数近くが現在でも求職中を一律排除する方針をとっていて、半分はとっていない。  ですから、自治体は窓口で判断しなさいよと言われても、先ほど自治事務だと言われましたが、明確に厚生省が少子化対策で、働きたいと思っている求職中の女性の意欲を買うのなら、きっちり待機児童にカウントして、保育所の拡充を図って働きやすい基盤整備をしていくというのが基本じゃないでしょうか。こういうふうに一律に現場に任せると、一律除外しちゃおう、除外しないで、はっきり分かれるんです。大臣、どう思われますでしょう。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 行政側もいろいろな言い分があるでしょう。実際働く気がないのに子供さんだけ預ける場合をどうするかとか。私は、今委員のお話を聞いていて、そういう議論を消してしまうべきだと思っています。子供さんの面倒を見たら働けないんです。  今のお話の中で、今までの扱いで統計上食い違いができたという話、これは私も聞いています。その点はやはり是正しなきゃいけない。片っ方が余りによくて、片っ方が悪いというのは、これは公平でなきゃいけませんから。それだけを申し上げた上で、子供さんの扱いについて余りしゃくし定規にならないように、できるだけ保育のサービスを与えてあげられるようにしたいと私は思っています。

中川智子社会民主党・市民連合

○中川(智)委員 それでは、これに対しての改善策をとっていただくという御答弁でよろしいですね。今、政務次官がはっきりうなずきました。大臣の答弁に合わせてうなずいていただきました。では、それをぜひともよろしくお願いいたします。  次に、三号被保険者の年金の質問に移りたいと思います。  サラリーマンの妻というのは、今、制度の中で三号被保険者として位置づけられております。実は、私も長いこと三号でした。その前は一生懸命保険料を払っていたんですが、ある日突然、払わなくていいよと言われたんです。えっ、じゃ、夫が二人分払うんだと。そんなふうに思っている人は実に多いし、社会保険事務所でもそういう説明をしたところが多かったです、理屈づけといいますか納得をするために。  ところが、サラリーマンの妻、三号被保険者が少しアルバイトする、生命保険会社がとても多いんですが、短期アルバイトで国民年金の加入歴に空白が生じて、主婦の年金の空白というのが今社会問題化しています。大臣、こんな問題が起きていることは御存じですね。どのようにお考えかということも一言加えてお願いします。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 よくわかっております。やはりできるだけ庶民感覚に合うような制度でないと、年金というものは、健康保険もそうでありますけれども、みんなが支える制度ですから、そのことを大事にして庶民感覚に合うやり方をやってほしいなというのが私の気持ちであります。

中川智子社会民主党・市民連合

○中川(智)委員 何か失礼な質問の仕方をして本当に心からおわびいたしますが、大臣が今おっしゃる庶民感覚というのが、もうちょっとわかるようなお答えを。庶民感覚って、わからないなあ。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 要するに、制度をやっている側からいうと、制度論というのがありますね。つまり、ちゃんとやっていた人と、何かの原因でそうでなくなった人と、これをみんな同じにしたら制度がある意味がなくなってしまうとか、逆の意味の悪平等になるとか。そういう議論はあるんだけれども、しかし、そういう違いができる事情について、普通の人の感覚からいえば、そこはしようがないじゃないかというような気持ちを私は大事にしたいなと。ですから、その場合に、その結果として今の制度にそぐわなくなったものをどうするかということは、やはりちゃんと勉強して、できれば庶民感覚に合った結論を出してもらいたいな、かように思っておるところであります。お答えになりましたでしょうか。

中川智子社会民主党・市民連合

○中川(智)委員 では、大臣がおっしゃる庶民感覚というのは、やはりわかりやすい制度にするということと、一人一人がしっかり責任を持って、落とし穴などない、泣き寝入りすることのない、そのような制度に今後改めていかなければいけないということを含んでいらっしゃる御答弁だと解釈いたします。何か御反論がありましたら、また後ほど。  それで、私、これは実に問題だと思うのは、これは政務次官に答えていただきたいんですが、例えば制度の矛盾とか不備とか、こういう問題で、特に年金ですが、三号の問題に特定いたしますけれども、私の年金は今どうなっているのかしら、二カ月ほどアルバイトしたけれども、今新聞なんかに、朝日なんか特に特集を組んでいる空白期間というのは私にも生じているんじゃないかしらというふうに心配になった人はどこに相談に行くんでしょうか。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 社会保険事務所に行きまして、確認をしていただくということでございます。

中川智子社会民主党・市民連合

○中川(智)委員 社会保険事務所に行った方々からたくさんの投書がございまして、ちょっと一つ読み上げたいと思います。  この方は、生命保険の外交員をアルバイトで八八年一月より三カ月勤務しました。これは住友生命なんですが、実際は、住友生命側での外交員確保の必要から、その後の三カ月は勤務していないにもかかわらず、出勤簿に押印され、勤務していることになっていたということもわかったんですが、夫がたまたま新聞を見て、もしかしたら年金の空白のケースにあんたも該当するんじゃないかいということで、社会保険事務所にこの人は行ったそうです。管轄である大阪の天王寺の社会保険事務所に行ったそうです。  これは手紙をそのとおりに読みます。  応対した相談員の方は、私のデータを打ち出してくれた後、奥さんの場合、三号は継続しており、八八年の一時期だけが二号とダブっているだけなので、行く行く年金をもらうときに、この時期がダブっていると言ってもらえばいいよと社会保険事務所は言ったそうです。そんな簡単なことで済むのかと、相談員の言うことに納得がいかなかったので、私のパート先の銀行へ——そのときパートで銀行に行ってらしたそうなんですが、お客様で来られている河内長野市役所の年金課勤務の女性に聞いてみたところ、すぐに市役所で三号への変更手続をしてくださいと言われて、慌てて手続をしました。それでも十二年間の空白期間があるため、特例の救済で二年間回復できても、結局は十年間の空白期間が生じてしまいました。これはお金に換算すると年間二十万円、空白によって年金が受け取れなくなります。  恐ろしいのは、社会保険事務所の方の言われるままに、手続をせずにずっとほうっておいたら、行く行くいざ年金をもらおうというときには、保険料の支払い期間が受給資格を満たす期間に達しておらず、減額どころか、年金を全くもらえなくなってしまうことになります。思えばぞっとします。肝心の社会保険事務所の対応がこんなに無知で無関心であることに腹立たしさを覚えます。  ちなみに、上記の市役所年金課の方によれば、三号への変更手続の必要性を知らない人が非常にたくさんいるので、ほかの市町村とともに救済措置を国に陳情している。  この後も続くのですが、こんな対応ということの認識はございますでしょうか。     〔坂井委員長代理退席、委員長着席〕

高尾佳巳社会保険庁次長

○高尾政府参考人 先生、今御指摘されました社会保険事務所の取り扱い、これは私ども今お聞きしたところでございまして、事実そういうことがあったとすれば、まことに遺憾なことだというふうに思う次第でございます。

中川智子社会民主党・市民連合

○中川(智)委員 事実そういうことがあったから手紙も来て、新聞への反響もこれだけ大きいわけなんです。  これは非常に落とし穴だと思うのは、大抵、私たち、何か心配事があると市役所にまず行きますね。社会保険事務所というのは全国で三百四十ぐらいしかないです。非常に不便で、なかなか気軽に行けない。ですから、市役所に駆け込む。九五年から七年の特例のときには、市役所にずらっと人が並んで、窓口対応も次から次へさばくことに一生懸命で、そのとき行った人さえ大丈夫ですよと言われて安心して帰ってきたということで、新聞を読んでもう一度行ったら、やはり空白になっていた。国民年金は市役所、社会保険事務所は厚生年金。自分が知らない間に、三号のままで自分は働いていると思っていたけれども、アルバイト先で勝手に年金に入られ、健康保険にも入られ、手帳も渡されず、自分は三号のままでアルバイトのつもりが、知らない間に三号が切れて、そしてこちらの方は三カ月ぐらいのバイトですから切れちゃう。その後はずっと空白。その空白が今後大量の無年金さえも生む。  そこに対して、今社会保険庁の対応が、そういうこともあるんだったらこれはちょっと問題かなというような認識だったので、ぜひともこれは実態調査をしていただきたい。今のこの空白期間、二年間特例だったわけですが、もう一度きっちりした実態調査をしていただきたい。どれほどの方がこの制度の落とし穴に落ちているかという実態調査。そして、社会保険庁の対応と、市役所もこのような苦情に対してはどう対応しているか、そこの横の連携はしっかりしているのか。  ある人は、市役所がとても親切に、社会保険事務所に電話して確認してくれて救われた人がいる。ある市役所では、三号のままですよと言われて帰される。天国と地獄なんですよね。そこの実態調査をするべきだし、しなければ、将来大量の、本当に近々無年金が生まれる事態になると思いますが、これは大臣に御答弁をいただきたいと思います。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 今のお話を伺っておりまして、社会保険庁にわざわざ行かれるとか市役所に行かれるという方は、不幸ではありますが、まだいいのです。もっと不幸なことは、まだわからずにおられる方。  もっと率直にお答えしましょう。  実態調査とおっしゃったので、けさ、この問題を私ども部内で議論したときに、隠れたその人たちのグループというのは一体どのくらいおられるかと事務当局に私は聞いたのですよ。こんなことを言って申しわけないけれども、答えが返ってこないのです。ですから、私はこのままにしておいてはいかぬと思います。調査をいたします、対応をいたします、それが私のお答えであります。

中川智子社会民主党・市民連合

○中川(智)委員 いやあ、うれしいわ。川田さんにこの質問時間を上げようかしらと思いますが、大臣、本当にありがとうございます。  実は、これは届け出ということを義務づけて制度は発足したはずです。でも、地方公務員の奥さんには届け出は免除ということなんです。うちは、九カ月も追いかけて夫をつかまえたものですから、夫がたまたま大企業に働いているんですよ、それで私もこれから保険料を払わなくていいと。では、窓口で届けるのかなと思ったら、会社で、事業主が一括して、家で一枚の紙で、主婦も含めそういうふうにしたんですよ。これは、届け出制届け出制と、制度を守ることにかなり厚生省、社会保険庁は懸命なんですが、届け出制はむしろもう崩れている。  三号の人たちは、届け出もせずに、自分の保険料は働いているシングルマザーの人たちからも払ってもらって、もともと後ろめたいんです。ある主婦は市役所でこう言われたそうです、サラリーマンの奥さんはもともと保険料を払ってないのに偉そうなことを言うんじゃないよと。それを言われてしまったら、もうこれはどうしようもない。ですから、大臣、最初の御答弁のように、これは将来的には一人一人の年金権、権利を持つ制度に、さまざまな税の問題もございましょうけれども、取り組むべきだと思うんです。でないと、こういう複雑な年金の制度がかえって不幸にしてしまう。  そして、いみじくも大臣がおっしゃったように、いまだに気がつかない方々がたくさんいらっしゃる。その方たちが二十五年のあれを満たさずにもうすぐ年金をもらえると思ったら、いつの間にか自分が三号でもなくなっていた。これは大変なことになると思うんですね。いま一つ、生命保険会社の問題を今言いましたが、ここに対しても実態調査をぜひともお願いしたいと思うのです。  実は、これはしょっちゅう私の周りでも話を聞きますと、ねえねえ、中川さん、今度ちょっと働きに行くのよ、生命保険の外交で、親戚、友達、何人か獲得したらもうやめていいという感じなんですよ。ですから、私も、入っては解約し、入っては解約しという感じで応援したりしているのです。  例えば、生命保険会社というのは、その頭数も営業所の業績になるので、年金にも健康保険にも加入させる。でも、大抵数カ月でやめていくし、病気なんかになってしまって健康保険を使われたら困るわけなんですね、だから年金手帳も保険の手帳も渡さない。そして、一括して所長か何かが預かっている場合、年金に入ったよということも言われないので、本人が知らない間に厚生年金に入れられる。その時点で三号が消えるわけですね。  ここにグラフがあるんですが、これは生命保険文化センターの。生命保険業界全体の人数なんですが、この資料を配ればよかったですね、新規登録営業職員数十三万五千百四十人。ところが、やめた人十四万六千四百十七人。一年間にほぼ同じ数、十四万人ぐらいが雇用され、そしてやめということを毎年繰り返しているわけですね。一番多いときには、四十万人ぐらい生保レディーという形で入りました。  これは厚生年金法の二十九条にありますが、事業主は、前項の通知、年金とかの通知があったときは速やかにこれを被保険者または被保険者であった者に通知しなければならないと書かれていますが、この二十九条を適用されたことはございますか。

高尾佳巳社会保険庁次長

○高尾政府参考人 お答えします。  法律上通知するということになっていますので、適用されておる事例はございます。

中川智子社会民主党・市民連合

○中川(智)委員 これに違反したということで懲役六月から罰金二十万円、これが適用されたことはあるかどうかですよ。

高尾佳巳社会保険庁次長

○高尾政府参考人 失礼いたしました。  罰則の適用につきましては事例はございません。これは事業主の自主的な届け出でしていただくという気持ちでつくっている制度でございますので、罰則の適用の事例はございません。

中川智子社会民主党・市民連合

○中川(智)委員 そうしたら、実際、自分の知らない間に年金に入れられ、健康保険も入れられ、それを本人に通知しない、明らかにこれに違反している例がたくさん現在出ているわけですが、それに対しての実態調査をするおつもりはおありですか。

高尾佳巳社会保険庁次長

○高尾政府参考人 お答えします。  生命保険外交員につきましては、今先生御指摘のように、適用になった場合には事業主から本人に通知するという形になっていますので、私ども、事業主に対しまして、適正な届け出の励行といいますかその指導をやっておるわけでございます。また、先生御指摘のような事態が、どんな形でやっているのか、特に事業主サイドにつきまして私どもその実態を調べてみたいと思っているところでございます。

中川智子社会民主党・市民連合

○中川(智)委員 大体いつごろその実態調査を始められますか。

高尾佳巳社会保険庁次長

○高尾政府参考人 本件につきましては、先ほど大臣から御答弁いただきましたように、先月、この三号被保険者のいわゆる空白期間の問題が新聞に報じられたところでございまして、私ども、大臣の指示を受けまして、事務所でどういう相談事例があるのか、こういうことを中心に現在実態を調べているところでございます。  先ほど委員からの御指摘もございましたし、ただいま生命保険会社がどういう形でやっているのかという御指摘もございましたので、あわせて追加してその実態を調査したいと思っているところでございます。

中川智子社会民主党・市民連合

○中川(智)委員 ありがとうございます。手紙とか現場のいろいろな聞き取りのものもございますので、資料としてぜひとも読んでいただいて、最大限その声を聞いて、この落とし穴、そして、将来本当に大量の気の毒な方たちを生まないために、ぜひとも大臣に指揮をしていただきたいとお願い申し上げます。  実は、二年間特例でやったときは、ヘリコプターでもそれを言って回り、テレビでもあれをした。でも、二年間だけだったんですね。でも、余りに気の毒だということで、社会保険事務所で温情救済をしているところもございます。できればそのような形で、救済という方向でぜひともお願いしたい。最後に大臣にもう一度元気なうれしいお言葉をちょうだいして、質問を終わりたいと思います。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 御激励をいただいておりますので、その気持ちを大事にしながら納得のいく方向を早く打ち出したいと思います。  同時に、この機会をおかりして一つお願いでございますけれども、今の年金、それから健康保険制度も、制度が随分複雑になりまして、ある人がいろいろな制度にかかわる状態ができているわけですね。今の二号、三号ももちろんそうでございます。私の場合には、過去の公務員時代、若干JTにかかわったからJTの時代、それから国会議員になってからと、年金制度が非常に複雑に絡んで、どこがどうなっておるのかわからない。私でもそうでございますから、一般の方は、例えばこれを一枚のカードにカード化して、それを見るとわかる、何かあった場合に必ずそれをもとにして連絡があるというシステムをつくらなければならないと思っています。  今IT技術の議論をやっております中で、通信技術を生かして、いわゆるICカードという議論もございますし、そのためには一種の番号をつけていかなきゃいけませんけれども、そういう議論にもひとつ委員積極的に関心を持って御提言を賜れば幸いでございます。

中川智子社会民主党・市民連合

○中川(智)委員 この主婦の空白の問題、ぜひとも温情救済を早急にお願いしたい、最後に申し上げまして、終わります。ありがとうございました。

遠藤武彦自由民主党

○遠藤委員長 次に、川田悦子さん。

川田悦子無所属

○川田委員 初めまして。川田悦子です。  きょうここで質問ができるようになりましたのは、民主党の大変温かな御配慮をいただきました。そして、質問の時間では、自由党、共産党、社民党の方々に大変貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございます。心から感謝いたします。  私は、薬害エイズ被害者川田龍平の母親なんですけれども、この息子龍平とともに、多くの被害者たちと一緒に、そして、ここにいらっしゃいます家西議員とも一緒に薬害エイズを闘ってきました。  私は、息子が十歳のときにHIVに感染していることを話しました。なぜこんな小さな子に話したかといいますと、エイズという病気が慢性の感染症だからです。慢性の病気は、糖尿病などでもそうですけれども、自己管理がとても大事になってきます。そして、エイズという病気は普通の生活では感染しません、感染力はとても弱いです。でも、龍平はその当時しょっちゅう鼻血を出していました。そして、全国で最年少で血友病の治療、静脈注射を行うわけですけれども、それを自分で行っていました。私は、自分の命を守る、そのことと同時に他人に感染させない配慮を龍平が行っていくことはこれから大事である、そう考えまして、HIVに感染していることを話しました。そして、何よりも、うそをついていては新たな治療は始められないと思ったからです。  そのとき、残念だけれどもあなたの体の中にエイズウイルスが入ってしまった、でも、今は医学が進歩しているから、必ず治療薬ができるから頑張って生きていこうと言いました。そうしましたら、龍平が自殺すると言いました。十歳の子に話すのが早かった、一瞬後悔の念が込み上げてきましたけれども、後に戻るわけにはいきません。私は、そのとき、息子龍平とともに一緒に生き抜いていこうと思いました。  その息子が十九歳のときに、薬害エイズを多くの人に知らせたい、裁判に勝ちたい、エイズに対する差別や偏見をなくしたいと、マスコミの前に出ていって、裁判を闘い始めました。どんなことが起きるのか全く予想がつきませんでしたけれども、多くの人たちが一緒に闘いに立ち上がってくれました。とてもうれしかったです。特に、若者たちが自発的にこの薬害エイズの闘いに立ち上がってくれました。それは皆さん御存じだと思いますが、九五年七月二十四日、炎天下の中、厚生省を人間の鎖で囲みました。  私は、人間が一番つらいということは、人が信じられなくなったときだと思ってきました。被害に遭って一番つらいことは、むざむざと命が奪われていくことへの怒り、信じてきた人々から裏切られたという思い、世の中のすべてを信じることができなくなってしまうという絶望感、エイズへのすさまじい差別意識があおられ、隠れるようにして生きなければならない恐怖感と閉塞感、暗やみの中で恨みや怒りだけで生きていくことがどれほどつらいものか、それを薬害エイズの子供たち、たくさんの子供たちが味わってきました。  しかし、そのような中で、人間への信頼を取り戻していこうと、被害者たちは立ち上がっていきました。私は、薬害エイズの裁判を闘ってくる中で、息子龍平が、人は信じられる、信じて生きていこう、そして社会は変えることができるんだ、そのことを確信を持ってくれたことに大変うれしく思っています。  私は、今回、東京二十一区の補欠選挙で当選しました。私がなぜ政治家になろうと思ったかといいますと、それは息子龍平に勧められたわけでもありますけれども、私は、ひっそり死んでいった子供たちのことを思うと、何としても政治を変えなければならない、そう思ったからです。  今、私たち大人は、未来を生きる子供たちのために、そして一生懸命働いてきたお年寄りの人たちが安心して暮らせる社会にしていくため、真剣に取り組んでいかなければならないと思っています。こういう中で、厚生省の果たす役割はますます大きくなっていくことと思います。  私は、医師と政治家には高い倫理観が求められていると思っています。そのような中で、厚生大臣は最も高潔な精神が求められていると思っています。ぜひ、きょうの私の質問に対して、その精神を示したお答えをいただきたいと思っています。心からお願いいたします。  そこで、厚生大臣に質問したいと思っています。簡潔にお答えいただきたいと思います。  現在、中川議員がヤコブ病に熱心に取り組んでいられますけれども、私は、厚生大臣は薬害エイズの教訓をどうとらえていられるのか、そのことをお聞かせいただきたいと思います。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 川田委員が、今日、政治家として、私たちに、そしてまた国民に心からの声をお届けになる、そのことは、私は日本の政治がまだまだ機能しているなというふうにまず受けとめさせていただきました。  そして、厚生行政にある者は高い人間性と倫理観が必要であるというお言葉を私は重く受けとめております。それは、せんじ詰めると、一人一人の方のことについて深く共感する心を忘れないことだと私は思っております。今のお言葉を私は聞きまして、深く共感をいたしました。そして、親子でたどってこられたこれまでの道に対しても、深く私は感ずるところがございます。  まず、それを申し上げましてから、厚生省としての考え方を申し上げますと、血液製剤によるHIV感染という悲惨な被害を拡大させたことにつきまして、民事訴訟の際に裁判所から指摘された重大な責任を深く自覚、反省し、被害者の方々に対する恒久対策や医薬品による健康被害の再発防止対策に全力で取り組んでまいりましたが、今後とも、最善の努力を積み重ねていくという点は、これまでの代々の大臣と同じ気持ちでございます。

川田悦子無所属

○川田委員 お言葉をいただいたわけですけれども、一九九六年三月二十九日の和解の確認書で  「厚生大臣は、サリドマイド、キノホルムの医薬品副作用被害に関する訴訟の和解による解決に当たり、前後二回にわたり、薬害の再発を防止するため最善の努力をすることを確約したにもかかわらず、再び本件のような医薬品による悲惨な被害を発生させるに至ったことを深く反省し、その原因についての真相の究明に一層努めるとともに、安全かつ有効な医薬品を国民に供給し、医薬品の副作用や不良医薬品から国民の生命、健康を守るべき重大な責務があることを改めて深く認識し、薬事法上医薬品の安全性確保のため厚生大臣に付与された各種権限を十分活用して、本件のような医薬品による悲惨な被害を再び発生させることがないよう、最善、最大の努力を重ねることを改めて確約する。」 このように約束をしました。しかし、その後の経過を見れば、明らかに厚生省はこの確認書の約束に違反しております。  まず、真相究明についてです。  和解成立前後に資料の公表がされましたが、その際、差しかえや新たな隠ぺいが行われました。  九八年六月十八日、東京地方裁判所の法廷で明らかになったのは、九六年二月に発表された郡司ファイルと検察側が押収して発表した郡司ファイルの中身が違っている、すりかえられた。一体だれがそのすりかえを行ったのか、それはまだ明らかにされていませんが、まず、民事裁判が終わった後、二年以上たってから、刑事裁判の中で第一回のエイズ研究班の会議の議事録のテープが存在していることが明らかになる。それも検察が押収していった資料から出てきたわけです。  これは、みずから真相を明らかにするという確認書での約束違反です。厚生大臣はこのことに関してどう思われるでしょうか。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 今川田委員から何点か御指摘があったというふうに思います。  一つは、いわゆる郡司ファイルにつきまして、その中身を差しかえていたのではないか、このことは、厚生省が真相を明らかにするという誓約をしたにもかかわらず、それに違背するのではないかという御指摘ではなかったかというふうに思います。  そこで、この郡司ファイルの内容が差しかえられていたのではないかということにつきまして、具体的にどのように厚生省として把握をしているのかということについて御説明をさせていただいてよろしゅうございますか。(川田委員「もう差しかえられている」と呼ぶ)ええ、差しかえられているということですね。  委員もよく御存じのように、平成八年の二月、郡司元課長のファイルを公開したわけでございます。私も実物を見たことはございませんけれども、その当初の一枚目のページが公開メモという形になっていると……(川田委員「個人メモ」と呼ぶ)個人メモですね。そして、現在の刑事裁判の中では、ここの個人メモのところが具体的に示されている。そして、これが、あえて隠ぺいするために差しかえられたのではないかということではないかというふうに思います。  この二月の郡司元課長のファイルを公開するに当たりましては、幾つか留意をした点がございます。それは、個人のプライバシー確保等の観点から、患者の具体的な症例や私信については公表しないこととした。また、個人的なメモについては、メモそのものは公開せずに、メモが存在することについて明らかにする形をとったということで、そのような公開になったというふうに承知をいたしております。決して隠ぺいするという意図ではなかったというふうに承知をいたしております。  当時、菅直人大臣が……(川田委員「委員長」と呼ぶ)もう少し聞いてください。二月二十一日に大臣記者会見をいたしておりまして、そのときにこのように述べております。  基本的には、ファイルを全面的にそのまま公開することにさせていただいた。ただ、一、二点、例えば症例の中で固有名詞的なところ等、そういうところについては一部外したところもあるが、内容的に何か外したというものは特にない。全く判読不明のものを一つ外したのと、個人の論文などで本人から了解がとれなかったもの、それから私信のようなものは外させていただいたが、見ていただければわかるように、そういう一部のごく例外的なものを除いては全部公表させていただいた。そのように述べているところでございます。

川田悦子無所属

○川田委員 それは違っています。この個人メモというのは、プライバシーに関することではありません。  元厚生省生物製剤課の郡司篤晃氏は、国会証人喚問や民事裁判でも、一九八三年六月のトラベノール社の自主回収報告を、エイズ研究班会議に報告しなかったと思うと答えてきました。それはずっとそういうことを言い続けてきたんですが、その理由として、自主回収の情報を知ったのは、米国由来の血液製剤の原料血漿にはスクリーニング済みの安全証を添付するよう指示を、これは一九八三年七月二十二日なんですけれども、出しておいてよかったという記憶まで引き合いに出してきました。ところが、一九九八年六月十七日、松村明仁被告の刑事裁判の公判で、第一回のエイズ研究班の議事録のテープの存在が明らかにされ、郡司氏が研究班会議でトラベノールの自主回収を報告していたことが明らかになったんです。  一九九三年の民事裁判で、裁判長から、安全証の添付を指示した後、濃縮血液製剤の在庫や市中に出回っているものを調べたかと聞かれて、郡司氏は調べていないと思うと答えてきました。厚生省の出してきた資料の中から、一九八三年九月には調べていたことが判明しました。しかも、そのときスクリーニングをしていない危険な製剤が全体の九〇%もあり、四十億円という金額に換算されていたんです。  すなわち、郡司氏は報告していたし、調べていたんです。なぜそのことを、報告しなかったと言ったのか、調べていなかったと思うと言ったのか。その理由は明らかなんです。もし、報告していた、調べていたと答えれば、どのような対策をとったのか、その責任を追及されるからです。  郡司氏は、血友病患者のHIV感染のピークと言われる一九八二年から八四年にかけて、血液製剤の製造販売の許認可、安全管理の責任者でした。  和解所見では、薬害エイズの被害の拡大を防ぐことができなかった厚生省の重大な責任が指摘されています。その中で、厚生省の当時主管課である生物製剤課の課長についても言及しています。課長は、一九八三年の初めごろからエイズと血友病に関する情報の収集に努めており、米国における事情を知っていたと認められ、八三年六月か七月ごろには、エイズの原因が血液または血液製剤を介し伝播されるウイルスであるとの疑いを強めていたと。  つまり、郡司氏は、汚染の可能性が高い濃縮血液製剤を血友病患者に使い続けることを黙認していたことになり、殺人ないしは業務上過失致死に相当する重大な責任を問われかねないことを知って、報告していなかったと思う、調べていなかったと思うと答えてきたのです。  一九九六年の厚生省調査プロジェクトチームへの回答は、その上に立って作成されています。資料公表からも、議事録テープや郡司氏自身の筆跡の議事メモが抜かれました。だれがこの隠ぺいを行ったのか、差しかえをだれが行ったのか、そのことはいまだに明らかにされていません。だから、私たちは、確認書の違反を行っている今の厚生省を信じることができないんです。  和解成立後の一九九六年四月から七月にかけて、国会では薬害エイズの真相究明のための集中審議が行われました。厚生省及び郡司氏によって情報操作された不完全な資料をもとにして行われたのです。そして、郡司氏は、偽証罪を問われる衆議院の証人喚問において、偽証の疑いのある証言を行いました。  これら郡司氏や厚生省の行為は、和解の確認書を踏みにじるものであり、被害者を冒涜するものであり、私たち被害者は許すことができません。  昨年七月四日のNHKの番組「薬害エイズ 十六年目の真実」で、郡司氏は、医学界はこの薬害エイズの問題について何の反省もしていないから、これはまた起こりますねと発言しました。なぜ薬害エイズが防げなかったのか、その真実を郡司氏や厚生省が明らかにすることが今後の第二、第三の薬害エイズを防ぐことになるのに、郡司氏はまるで人ごとのように述べました。郡司氏は、薬害エイズの責任を認め、反省しているとは到底思えない態度に終始しました。  郡司氏は、裁判の法廷でも、そして和解成立後は国会で偽証の疑いのある証言を行い、国会を侮辱し、被害者、国民を欺いてきました。国会は、ぜひ、郡司氏を議院証言法における偽証罪に当たるものとして告発することが求められていると思います。国会審議にかかわった国会議員はもとより、特にこの衆議院厚生委員会において、郡司氏の偽証罪を国会の場で明らかにする責務があると思います。  厚生大臣は、この厚生省のやり方、隠ぺい、そして郡司氏の偽証罪に当たるこのような行為についてどうお考えになっているか、お答えをいただきたいと思います。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 先ほどのメモの隠ぺいということにつきまして、川田委員から御指摘があったわけでございますけれども、当時の菅直人大臣が全く判読不明のものもその中に含めているわけでございます。私も、このメモにつきまして御指摘いただきましたから確認をさせていただきましたが、種々いろいろなことが記述されておりまして、どういう意味なのかということがにわかには了解できないという意味で、ここのところが、当時、個人メモということで置きかえられる措置になったのではないかというふうに思います。  それだけ説明させていただきたいと思います。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 私に対する御質問でございます。  薬害エイズ事件について、真相究明のためにきちっとやるべきではないかという御趣旨だと思いますけれども、真相究明はこれまでも厚生省としてはできる限り努力を重ねてきたと私は前任者からも伺っておりますが、その一方で、刑事裁判を含めて、いろいろな法的手続も進行しているわけでございます。  今委員が御指摘になったもろもろの点、例えば議院証言法の問題等については、そういうことのための法的手続がちゃんとございますから、理事会等でも御議論をいただいてしかるべきだと思います。私ども厚生省としては、そういうことに対してはできるだけの資料の提供等々、御協力はやぶさかでないと思っております。

川田悦子無所属

○川田委員 ぜひこの衆議院の厚生委員会で偽証罪を問うということをやってほしいと思っています。  それと、判読不明ということでこの個人メモが出なかったということではなく、これははっきりとわかることなのです。そのことを、ぜひきちんと読んでほしいというふうに思っています。これは私の手元にありますけれども、ここにはっきりとトラベノールとか、はっきり字が読めますので、それは判読不能ということではありません。  それと、ちょっと時間がないんですけれども、今刑事裁判が行われているので真相究明についてはというお話がありましたけれども、私は、厚生省がみずから真相を明らかにしない、そして検察が押収していった中から第一回のエイズ研究班の議事録のテープが出てきた、そのようなことがあってはならないと思います。  私は、当時、このテープが出てきたときに厚生省に何度も足を運びました。そして、ぜひ押収品目録を出してほしいと言ったんです。そうしましたら、厚生省の官僚は、あなたに出す必要はないと言ってきました。私は、これは明らかに確認書の違反だと思います。厚生省は確認書で真相究明を行うとはっきりと言っているわけです。被害者と約束しています。そして、真相を明らかにするということは、被害者だけとの約束ではありません、国民全体に対する約束なんです。二度とこのようなことが起きないようにしていくことが当然なのに、なぜ刑事裁判が行われているからそれができないと言うのか納得できません。ぜひ押収品目録を出してほしいと思います。なぜ出せないのか、そのはっきりとした理由をここでお聞かせいただきたいと思います。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 刑事裁判にかかわる点については、これはほかの件でもそうでございますけれども、やれることとやれないことがあるというのがこれまでの厚生省の見解のようであります。

川田悦子無所属

○川田委員 いいえ、刑事裁判の前に確認書で私たちと約束しているわけじゃないですか。それが押収されていったわけですよ。だから、押収品目録を出すとか、自分たちがもう一度警察の方に行って、こういう資料があったということを私たちに教えるべきじゃないですか。それをしないで刑事裁判が行われているからと言うことは、刑事裁判が行われることによって真相にふたがされるということになってしまうのではないですか。ぜひ押収品目録を出してほしいと思っています。

津島雄二自由民主党厚生大臣

○津島国務大臣 先ほども御答弁いたしましたが、真相究明について、これまで同様、厚生省としてはでき得る限りの御協力、努力をするべきことは当然でございますが、一方、刑事裁判が現在進行しているという関係もこれは無視できないところでございまして、今委員が要請しておられることは、憲法上で言えば国会の調査、資料要求権限を求めておられる、こういうことでございますので、そういう立場から当委員会の御判断もまたあるのではないかというふうに思っております。

川田悦子無所属

○川田委員 その答えではちょっと納得できません。  ちょっと時間がないので別の質問に行きますが、これは全く別ではなく、薬害エイズと大変深い関係があります。それは、薬害エイズが引き起こされたのは政官財の癒着の構造にありました。今また製薬会社と医師との癒着から悲惨な事件が次々と起きてきています。毎日のように医療事故、医療ミスが報道されています。国民のこの問題に対する関心も非常に高くなってきています。  ことし六月上旬に、枚方市の枚方市民病院の前院長ががんでない乳房を削除したり看護記録を改ざんしたりという問題が報道されました。その後、九月十六日には医薬品の採否に絡む贈収賄事件で逮捕されるという事件になりました。  ここで問題にしたいのは、薬の採否を公正に行うべく病院内につくられた薬事委員会の役割です。新聞報道によれば、枚方市民病院の薬事委員会は、逮捕された前院長の意向で薬の採否が決められ、反対意見は出なかったということです。このような一人の医者の意見がまかり通るのであれば、何のために薬事委員会が存在しているのかということが問われます。  さらに、この一連の不祥事に対して、九月に枚方市民病院の病院問題調査報告書が出されましたが、これによりますと、薬事委員会の会議録は作成されていないということがわかりました。これでは薬の採否がどのように行われたのか全くわからず、この贈収賄事件の真相究明にも重大な支障が起きてきています。  ここで、まず、病院内の薬事委員会の役割についての厚生省の認識、それに基づいてどのような通達を病院側に対してなされてきたのかをお聞きしたいと思います。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 薬事委員会につきましては、委員確かに御指摘のように、枚方市民病院で見られたようなことがあってはならないと私どもは思っておりますし、まことに遺憾なことだというふうに思っております。そして、薬事委員会も含め、こうした贈賄等による不正な薬品の採択というようなことがないように、今までも指導してきたところでございます。

川田悦子無所属

○川田委員 きちんと厚生省は通達を出しているはずなんですけれども、この病院の中で薬事委員会の会議録がないということについて、厚生省はどのような責任を感じているのか。そして、この会議録がないということに象徴される薬事委員会の形骸化は、医師と製薬会社の癒着の構造が存在していることも関係しており、これは全国の医療機関でも起きているのではないかと危惧されます。厚生省はこの薬事委員会の実態調査を行う考えがあるでしょうか、そのことについてお聞かせください。

福島豊公明党厚生政務次官

○福島政務次官 こうしたまことに遺憾な事例の発生を踏まえまして、直接都道府県がその責めを担うわけでございますけれども、私どもとしまして、都道府県に対して再度徹底した指導、そしてまた調査をするように指導してまいりたいと思います。

川田悦子無所属

○川田委員 最後に一言述べさせていただきたいと思います。  厚生省の官僚は、常々、危険かもしれないことはわかっていても、どの程度危険なのかわからないうちは対策をとることができないと言ってきました。きょうの午前中からの質疑を聞いておりましたが、わかっていないので慎重な対応をしますとか、前向きに検討します、そういう言葉が繰り返されています。このような回答では到底納得はできません。  郡司氏は、八三年当時、非加熱濃縮血液製剤の在庫計算をしました。そして、昨年そのことを問われたとき、NHKのテレビで放映されましたけれども、大きな財産ですねと答えました。患者の命とお金をはかりにかけて、製薬会社の利益を優先するという考えが明らかにされました。大変強い憤りを感じています。郡司氏のような考えが今全国あちこちの医療機関に蔓延してきているのではないか、そのことに大変危惧をしています。国民の命と健康を守る責務がある厚生省は、今こそみずから真相を明らかにし、責任をとるべき人に責任をとらせていくことが求められていると思います。  つい先日、衆議院で、少年たりといえども凶悪な犯罪を行った少年にはそれなりの厳しい罰則が必要だといって、私はこの改正案に反対しましたけれども、少年法の改正が行われました。しかし、私は、今大人たちが子供たちに範を垂れなければならないのではないかと思っています。厚生省がその見本を示さなければならないときに少年法を改正していく、このことは、全くあべこべのことをやっていると私は思っています。  これで私の質問を終わらせていただきたいと思います。

遠藤武彦自由民主党

○遠藤委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後四時十九分散会

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