議院運営委員会 第8号
- 発言数
- 13 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2000/10/20
会議録
○藤井委員長 これより会議を開きます。 趣旨説明を聴取する議案の件について御協議願います。 逢沢一郎君。
○逢沢委員 動議を提出いたします。 参議院提出、公職選挙法の一部を改正する法律案は、本会議において趣旨説明を聴取しないこととし、議長において委員会に付託されることを望みます。
○藤井委員長 伊藤忠治君。
○伊藤(忠)委員 私は、民主党を代表しまして、反対の立場から討論を行います。 参議院から送付されました公職選挙法の一部改正案について、これを、衆議院本会議において趣旨説明を行い各党が質疑を行うという手続を省略し、倫理選挙特別委員会に直接付託することについて強く反対するものであります。 反対の理由について申し述べます。 その第一は、そもそも公職選挙法なるものは、主権者である国民の参政権行使を具体的に保障する極めて重要な基本法でございます。であるがゆえに、その前提は、法のもとに一票の持つ重みが平等でなければならず、一票の格差解消が司法の場においても常に命題に据えられているのであります。 かくのごとき理念からして、公職選挙法は、一票を行使する有権者の立場に立ってつくられるべきものであり、広く国民の声に耳を傾け、万機公論のもとに決せられるべきものであると考えます。 しかるに、今回の公職選挙法一部改正案は、あろうことか、連立与党の党利党略むき出しの国民不在の法案であり、支持率低下に歯どめをかける便法としてつくられたものであり、世論、マスコミからも、一票の横流し法案だと強い批判を受けているのであります。 しかも、公職選挙法改正にかかわる事項であるがゆえに、与野党合意が殊のほか尊重されなければならないにもかかわらず、与党三党は、参議院の選挙制度改革協議会における二月二十五日の与野党合意、六月二日の各派代表者会議における再確認を真っ向からほごにした暴挙であり、しかもその後の議会運営は、みずからがこの与野党合意を破っておきながら野党の主張には一切耳をかさず、数の暴力で強行採決を行い、今また衆議院の場でも少数意見に耳をかさず同様の暴挙を繰り返そうとしていることは、我が国の議会制民主主義を守る立場からも絶対に看過できないのであります。 与党が本法案の成立に異常なまでの執念を燃やす背景には、次期参議院選挙を拘束名簿方式で戦った場合、国民の支持を減らして議席の過半数を割り込み、政権を失うのではないかとの危機感が与党を駆り立てているのではないかと思われます。 我々民主党は、近い将来、現在の与党にかわって政権を手にしたとしても、今回与党がとったごとき、少数意見を排除し、みずからのスケジュールに従った多数決による議会運営の強行採決等は絶対とらないことを誓いたいと思います。 民主党は、野党の意見を十分組み入れ、与野党合意を大切に遵守することが議会制民主主義の魂であり、哲学であると考えております。おごれる者久しからず、このことをしっかりと肝に銘じておいていただきたいと思います。 第二の理由は、本会議で趣旨説明もせず、質疑をも省略して当該委員会に直接付託しようとする不当性についてであります。 本臨時国会の冒頭、我々は与野党間において、何を重要広範議案として扱うのか、何を本会議における趣旨説明法案として扱うのかについて協議の上、合意を図ってまいりました。 公職選挙法一部改正案については、本会議における趣旨説明要求法案として扱うことを与野党が合意しているにもかかわらず、この合意を無視して、直接当該委員会に付託しようとしているのであります。このことは、議院運営委員会レベルにおける与野党合意のあり方を真っ向から否定するものであり、議会運営全般について責任を持つ立場から、事は極めて重大であり、今後の運営に大きな禍根を残すことを与党は銘記すべきであります。 第三の理由は、今臨時国会の会期は十二月一日まで設定されており、審議の時間は十分余裕があります。我々は本会議に出席して審議に参加すると言っているにもかかわらず、そこで十分説明を行い、質疑をやり、当該委員会におろして審議に入ることこそ、十分な質的な審議を高めることができるにもかかわらず、また、その方法をとることが国民にも理解を得る方法であり、大切ではないかと考えるわけでございます。 本会議での扱いに要する時間は、わずか半日足らずであります。なぜこれだけの幅が持てないのか、極めて残念であります。 また、政治倫理選挙特別委員会の運びについても、先議案件となるべきあっせん利得法案があるにもかかわらず、なぜか審議がとまっております。また、永住外国人の参政権に関する法案についても、与野党からの議員立法として既に提案をされているわけであります。この法案について先議するのが常識であり、なぜそのように扱わず、本件を強行審議するのかは、到底説得力を持ちません。 政権党に今日それだけの余裕もなくなってきたのか、まことに悲しい限りであります。 私は、この理不尽な連立与党のやり方に天を仰ぐ思いであります。 終わります。
○藤井委員長 工藤堅太郎君。
○工藤委員 私は、自由党を代表して、公職選挙法改正案を本会議での趣旨説明を省略し、政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会に付託することについて、反対の意見を申し上げます。 以下、反対の理由を申し述べます。 第一に、私どもは、まず、この法案を本会議で趣旨説明するか否かは、参議院議長が辞任するという事態まで引き起こした不正常な国会運営を不正常と認め、これを正常な形に戻す姿勢が与党側にあるのかないのかという極めて重要な問題が問われているのだということを申し上げなければなりません。 ルールにのっとった上で、最終的に多数決で物事を決するのが議会政治のイロハであり、ルールを無視した議会運営が行われれば、それは議会政治とは到底言えるものではありません。 第二に、本会議での趣旨説明、質疑は、本来、国の重要政策にかかわる法案について行われるものであります。選挙制度の改正は、議会制民主主義の根本である、国民が国会議員を選挙するルールを改めようとするものであり、当然のことながら本会議で趣旨説明、質疑が行われるべきものであります。これを省略して委員会に直ちに付託するということは、我が国議会政治に新たな汚点を残すことになり、断じて認めるわけにはいきません。 第三に、ましてやこの法案は、参議院において選挙制度特別委員会の委員を議長職権を理由に強行指名するという、衆参の議会史上初めてという暴挙を行った上で与党が強引に特別委員会を設置し、与党だけで一方的に審議を進め、野党抜きで可決されて衆議院に送付されるものであります。選挙のルールを定めた法案をこのようにルールを無視して可決したことについて、本会議の場において提案者の意見をただすことは当然のことだからであります。 私ども自由党は、民主主義というものは多数決であり、与党がルールにのっとった上で審議をし、与党の多数により採決を行うことは当然であり、これに異を唱えるものではありません。 参議院の選挙制度については、これまで議長のもとに選挙制度改革協議会が開催され、本年二月二十五日の協議会報告書で、与野党一致して結論が出ていた問題であります。これを無視して全く別の内容の法案を審議するのではなく、参議院議長のもとに選挙制度改革協議会を再開し、本年二月の協議会報告書を一たん確認し、その上で各派それぞれ現時点における意見の交換を一定期間精力的に行い、協議会における意見交換の後、改めて選挙特別委員会を開会し、各派とも精力的に審議を行い、最終的に結論を得るという手順を踏むべきであると強く主張してきたことを申し上げ、反対の意思表示といたします。 以上です。
○藤井委員長 児玉健次君。
○児玉委員 私は、日本共産党を代表して、公職選挙法の一部を改正する法律案について、本会議趣旨説明、質疑を省略し、政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会に付託することに反対の意見を表明します。 本法案は、参議院選挙制度を非拘束名簿式に変える重要な法案です。本会議において、衆議院の全議員参加のもとでその趣旨を説明し各党が質疑を行って国民の前に法案の内容を明らかにすることが、議会運営の本来あるべき姿です。ところが、民主党、自由党、日本共産党、社会民主党の本会議質疑要求を無視して委員会付託を強行することは、まさに審議権の侵害であり容認できません。 この間、議院運営委員会理事会で与党が希望として表明していたのは、十月二十四日本会議を行い、IT基本法案の趣旨説明と各党質疑を行いたいということでした。参議院からこの法案が送られてきたからといって、議院運営委員会を開き、野党が一致して求めている本会議趣旨説明、各党質疑を省略し、直ちに特別委員会に付託することは、許すことのできない暴挙です。 そもそも選挙制度は、主権者国民が、どのような方法、どのような手段でみずからの代表を選ぶかを定める国民の参政権の基本に関する問題であり、国会という民主主義の土俵を決める重要な問題です。日本国憲法の前文がその冒頭で「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し」と明記しているのは、まさにそのゆえであります。 この議会制民主主義の根幹にかかわる問題を、与党三党は、参議院での全会派の合意を覆し、与党の都合だけで政権党に有利な仕組みに変える法案を一方的に提案し、数の力で暴挙に次ぐ暴挙を重ねて一方的に推し進めたのであります。これほどの問答無用のやり方は、国会史上かつてありません。 与党が提案している非拘束名簿式法案の内容は、第一に、有権者がみずからの代表として選んでもいない候補者に票を横流しし、民意をゆがめるという根本的な欠陥を持つものです。第二に、候補者の顔の見える選挙といいながら、タレント、有名人の顔しか見えない選挙制度となることは明らかです。第三に、この制度が銭酷区、残酷区と言われた旧全国区制の弊害を復活させ、業界ぐるみの利益誘導選挙を一層横行させること、さらに、参議院議員定数の削減によって、国民の声を国会に届けるパイプを細くするものです。 このような数々の重大な欠陥を持つ法案を、本会議質疑も行わず、与党の党利党略でひたすら成立を図ろうとすることなどは断じて認められません。 与党幹部は、これは参議院の選挙制度の問題だから衆議院は短時間で成立させればよいなどと発言していますが、これは語るに落ちる暴論です。事柄は、選挙制度という国民の参政権、議会制民主主義の根幹にかかわる問題です。本会議における各党の代表質問によってその全体を明らかにし、それを踏まえて特別委員会で徹底的に審議することが求められています。 参議院においては、与党だけでわずか四日間の委員会質疑なるものが行われただけです。それだけに、衆議院で徹底審議を尽くすことは国会の国民に対する責務であり、それが国民の期待にこたえる道です。徹底審議を行えば法案の重要な問題点が浮き彫りになり、この法案は廃案しかないことが国民の前に明らかになると私は確信するものです。本会議質疑を行わず委員会付託を強行することは認められません。 以上で発言を終わります。
○藤井委員長 保坂展人君。
○保坂委員 私は、社民党を代表して、ただいま提出された動議に反対いたします。 以下、その理由を述べさせていただきます。 第百四十七回通常国会冒頭において、衆議院比例区の定数削減をめぐって与党の数の暴力、これは記憶に新しいところであります。当時の与党は、政治改革を衆議院の比例代表の定数削減問題にすりかえ、政治改革を全くないがしろにしました。定数削減法案は、野党欠席のまま与党が委員会及び本会議で強行採決を行ったのです。このような数を頼んだ強引な議会運営は、新ガイドライン関連法案、盗聴法、住民基本台帳法改正案、国民のプライバシーの侵害や憲法の枠組みに触れる多くの法案に対して行われてきました。 定数削減法案の成立後、我が党の土井党首は、立法府の自殺行為であり、断じて許されないと述べました。こうした強引な議会運営によって、さきの総選挙で与党が大幅に議席を減らしたことは全く当然であります。こうした恥ずべき国会運営が国民の厳しい審判を受けたにもかかわらず、またも参議院において議会制民主主義を根幹から否定する異常な事態が起こったのであります。 今回、公職選挙法の改正がなぜ問題になったのでしょうか。そのきっかけは、久世前金融再生委員長の大型やみ献金問題です。金と組織で名簿順位を決めることが堂々とまかり通っているということが明るみに出され、国民の政治不信が強まる中、与党は、その不信をそらすために拘束式制度の問題に問題をすりかえたのです。昨年、政治改革を衆議院の定数削減にすりかえたあの暴挙の繰り返しではありませんか。 さらに、総選挙で与党が大幅に議席を減らす中、このままでは参議院選挙を戦えない、そのためには、党の名前を書いてもらう拘束名簿方式では都合が悪い、有名人を推し立て、個人名で票を稼ぐしかないという党利党略、御都合主義で非拘束名簿方式が提案されたのです。 与党は、参議院で選挙制度に関する特別委員会の設置を強行、社民党などの反対を押し切り、議長に野党委員の指名を強行させるという前代未聞の暴挙を重ねました。しかも、民主主義、国民の参政権の根幹にかかわる選挙制度をわずか四日間の審議で委員会採決を強行したのです。暴挙に次ぐ暴挙でありましょう。民主主義の土俵を決めるルールを民主主義のルールを否定して強行するというのであれば、これ以上の民主主義の破壊はないと思います。ただいま提案されている公職選挙法の改正案の取り扱いについて、本会議の議を経ずに委員会に付託するということは、以上のような経過から全くの暴論と言わざるを得ません。 参議院において、斎藤前議長が、議長の権威保つことかなわず議長の職を辞さざるを得なかったほどの法案が、井上新議長のもとで、再び議会制民主主義のルールを踏みにじる暴挙、すなわち本会議採決が強行されたのです。社民党初め野党が、新議長が与党の法案処理マシンにすぎず公正さを求めることができないと議長不信任案を提出し、参議院の良識を保とうとしていた渦中、与党はこれを否決しました。そして、あろうことか、野党が退席する中、井上議長は与党のみの議場で公職選挙法改正案の採決を行ったのです。議会制民主主義が音を立てて崩れ去ろうとしているのです。これを不正常と言わずして何と言うのでありましょうか。 このような中で、公職選挙法改正案についての取り扱いのみについて協議を行うことは、全く適当ではありません。社民党は、公職選挙法の改正案が、送付されてきた法案だからといって直ちに審議できる状況にあるとは考えません。参議院の不正常を本院として重大に受けとめ、本院の運営の仕方全般を協議する必要があると思います。これまでの懸案である党首討論の定例化あるいはKSDの不正融資疑惑や、右翼団体との関係が疑われている中川官房長官の問題などの疑惑については、直ちに予算委員会を開いて徹底審議を行い、国民の疑問にこたえるべきであります。 本議院運営委員会は、本院の運営について協議をする場なのであり、重ねて申し上げますが、公職選挙法の改正案の委員会付託のみが協議される状況にはないのです。この場において採決を行うことは断固反対です。 また、選挙制度をめぐっては、かつて小選挙区比例代表併用制が導入された際、衆議院からの送付法案が、参議院において徹底審議の末、否決されたという事実もあります。議会制民主主義の根幹にかかわる選挙制度の問題は、慎重の上にも慎重を期さなければならない。これは言うまでもないことです。 以上申し上げて、社民党はこの与党のやり方に断固反対であると意見を表明いたします。
○藤井委員長 それでは、逢沢一郎君の動議に賛成の諸君の挙手を求めます。 〔賛成者挙手〕
○藤井委員長 挙手多数。よって、そのように決定いたしました。 —————————————
○藤井委員長 次に、次回の本会議及び委員会は、追って公報をもってお知らせいたします。 なお、来る二十三日月曜日正午から理事会を開会いたします。 本日は、これにて散会いたします。 午後零時二十分散会