外務委員会 第1号
- 発言数
- 117 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2000/11/01
会議録
○中野委員長 これより会議を開きます。 理事辞任の件についてお諮りいたします。 理事伊藤英成さんから、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次に、理事補欠選任についてお諮りいたします。 ただいまの理事辞任に伴う欠員のほか、理事でありました玄葉光一郎さんが委員を辞任されましたので、現在理事が二名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例によりまして、委員長において指名することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 それでは、理事に 安住 淳さん 及び 首藤 信彦さん を指名いたします。 ————◇—————
○中野委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 国際情勢に関する事項について研究調査し、我が国外交政策の樹立に資するため、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、本会期中国政調査を行うため、議長に対し、承認を求めることにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————◇—————
○中野委員長 次に、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二十四条についての新たな特別の措置に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件を議題といたします。 政府から提案理由の説明を聴取いたします。外務大臣河野洋平さん。 ————————————— 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二十四条についての新たな特別の措置に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○河野国務大臣 ただいま議題となりました日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二十四条についての新たな特別の措置に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 政府は、日本国に合衆国軍隊を維持することに伴う経費の日本側による負担を図り、日本国にある合衆国軍隊の効果的な活動を確保するためこの協定を締結することにつき、平成十二年一月以来、アメリカ合衆国政府と協議しつつ、検討を行ってきました。その結果、最終的合意に達しましたので、平成十二年九月十一日にニューヨークで、先方オルブライト国務長官との間でこの協定に署名を行うに至った次第であります。 この協定は、日本国が、日本国に雇用されて合衆国軍隊等のために労務に服する労働者に対する一定の給与の支払い及び合衆国軍隊等が公用のため調達する電気等の支払いに要する経費を負担すること、並びに日本国政府の要請に基づき、合衆国が合衆国軍隊の行う訓練を他の施設及び区域を使用するよう変更する場合に、その変更に伴って追加的に必要となる経費を負担することを規定するとともに、合衆国がこれらの経費の節約に努めること等を規定しております。この協定は、二〇〇六年三月三十一日まで効力を有するものとされております。 この協定の締結は、日米安保条約の目的達成のため日本国に維持されている合衆国軍隊の効果的な活動に資するものであり、ひいては日米関係全般並びに我が国を含むアジア太平洋地域の平和及び安定に重要な意義を有するものと考えられます。 よって、ここに、この協定の締結につき御承認を求める次第であります。 何とぞ、御審議の上、本件につき速やかに御承認いただきますようお願い申し上げます。
○中野委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。 —————————————
○中野委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小島敏男さん。
○小島委員 自由民主党の小島敏男でございます。 トップバッターということでありますけれども、昨日午後の理事懇で急遽私の方に決まったわけでありまして、自由民主党の中には大変すばらしい御意見を持っている方もたくさんおられるわけでありますけれども、お許しをいただきまして、ただいまより発言をさせていただきます。 二〇〇〇年という大きな節目を迎えているわけでありますけれども、そのときに、外務委員会に所属いたしまして質問をする機会を与えていただきましたことに心から感謝をしています。 ある本で以前読んだことがあるのですけれども、ちょうどヨーロッパの中心にスイス、その中でチューリヒというところがありますけれども、その飛行場の中に、チューリヒからいわゆる行き先までの時間がずっと書かれているのですけれども、その時間が、北回りにいたしましても南回りにいたしましても日本という国が一番遠いわけでありまして、日本より遠いところというと月になっちゃうわけです。ムーンですね。 そういうことで、一番極東の一島国ということが言われているわけでありますけれども、その日本が二十一世紀に向かって豊かさを追求しながら進むべき道というのは、誤りなき外交にほかならないということであります。その中でも、世界じゅうで国際化という言葉を使っている国というのは、その本の中では日本と韓国のみということでありまして、外交音痴、外交下手と言われながらも世界各国と交流、交渉をしてきたこと、このことに対しては、私は大変に高く評価をしているところであります。 しかしながら、そのような日本の立地環境にあるにもかかわらず、ことしの九州・沖縄サミットを初め各種国際会議の開催、各国要人の訪日等々、まさに近代国家としての地位を確保していることもまた事実であります。 日本を取り巻く環境は、世紀末を迎えるに当たって、今日ほど非常に厳しい状況に置かれているときはないと思います。日中、日朝、日ロ関係等々、解決をしなければならない問題が山積をしております。このようなときに国政に参加している喜びと同時に、大きな責任を実は感じているところであります。英知と勇気と情熱を持って二十一世紀の誤りなきかじ取りをしていかなければならないと決意を新たにしているところであります。 それでは、きょうの議題であります特別協定にかかわる経費負担の見直しについて、御質問をさせていただきます。 本協定の締結に当たり、一月から米国側と協議を行ってきたようでありますが、報道等によりますと、日本政府内の調整の段階で、我が国の厳しい経済情勢と国家財政の赤字増大という深刻な状況から負担削減を求める大蔵省と、日米安保体制への影響を憂慮する外務省、防衛庁の間で、削減についてのさまざまな議論が行われたと聞いております。最終的には額として約三十三億円の削減が盛り込まれ、米国側もこれを了承し、協定の調印に至ったとされております。 我が国の安全保障は、必要最小限度の自衛力を保持するとともに、米国の抑止力を含め、在日米軍の存在により担保されているということは周知の事実であります。在日米軍駐留経費負担は、日本に駐留する米軍がその機能を遺憾なく発揮するための、また我が国の安全保障を確保するための必要経費であり、同盟国として最低限度の協力と言えるのではないかと思われます。米国はこの予算を、日米同盟のあかし、安保の戦略的貢献として高く評価をしているようであります。 そこで、第一の質問をさせていただきますが、在日米軍の特別協定締結に当たっては、三十三億円の削減では不十分であるとの指摘が昨日の本会議でも述べられておりますが、継続をしてきた増加傾向に歯どめをかけた意義は大変大きく評価をされるべきだと私は思います。本協定署名に至るまでの経緯と米側の受けとめ方について、外務大臣より御見解をお伺いいたします。
○河野国務大臣 議員が御指摘になりましたように、本協定締結に向けまして、政府部内には、それぞれの立場からそれぞれの視点に立った御議論がございました。もちろん、今議員が御指摘になりましたように、財政当局の意見というものもございましたし、防衛庁の御意見も十分聞くべき意見として我々は拝聴した次第でございます。 いろいろな御意見はありましたけれども、しかし、つまるところ、政府といたしましては、日米安保条約の重要性ということについての異議はないわけでございまして、この日米安保条約を効果的に機能的に運用ができるようにするということのためにどういうことが必要かということを米側と協議をしてきたわけでございます。 議員御指摘のように、本年一月、当時の瓦防衛庁長官が訪米をされまして、先方コーエン国防長官との間にこの話がまずございまして、この特別協定、引き続きこれを延長してやってほしいという米側の要請、それから日本側には日本側の立場、考え方等がございまして、話が始まったわけでございます。 その後、日米間でさまざまなやりとりがございまして、今議員が御指摘のとおり、毎年ふえ続けております負担額に歯どめをかけるということの重要性、それから先方に対しては、節約に対する意識、そういったものを持ってもらうということなどを申し上げると同時に、一方で、日米安保条約が機能的に効果的に運用できる状況というものをどういうふうに見るかといったような議論がございました。 事務的な折衝、それから閣僚レベルでの話し合い、何度も繰り返された結果、本年七月に私とオルブライト長官との間で合意を見て協定を結んだというのがこれまでの経過でございます。
○小島委員 今のお話で、一応来年の三月三十一日ということで、四月からは新しいスタートということでありますけれども、国内事情の財政の悪化、不況対策等も考慮して、今後も引き続きこの問題については経費の節減に対して米側との折衝をお願いしたいというふうに思います。 次の質問といたしましては、そういう在日米軍駐留経費負担の対米広報ということでありますけれども、我々が一生懸命やっていることに対して、それでは米側はどんな気持ちを持っているんだろうかというのが素朴な私たちの疑問であります。 我が国の在日米軍駐留経費負担は、平成十二年度で約二千七百五十五億円、関連経費を含めると六千億円以上であり、日米双方の負担割合を見ると、日本側が約七六%で米国側が二四%と、我が国の駐留米軍受け入れにおける貢献は非常に大きなものとなっており、米国防省の報告などにおいても高く評価をされているところであります。 しかしながら、米国の国民にはこの事実はさほど知られていないのではないかと思われます。ODA等におきましても、その実質的な貢献度の割には被援助国の国民にはそれほど知られていない場合が多いことも指摘され、それも事実だと思います。我が国の憲法の制約下において行い得る最大限の貢献策として同盟国最大の駐留経費負担を行っていることを米国民に知ってもらえれば、安保ただ乗り論などと言われずに済むのであります。 外務省は、相手国任せにせず、みずから、米国、特に米国民に対して、日米安保が単に米国が日本を守るというだけのものではなく、東アジアの平和と安定に貢献するということもありますけれども、きつい言葉で申し上げると米国の世界戦略ということも言われておりますけれども、そういうことに対して我が国が駐留経費負担を初めとする貢献をしていることについて、より積極的な広報活動をしていくべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○河野国務大臣 お答えをいたします前に、そそっかしくも先ほどの御答弁で事実関係を間違えましたので、訂正させていただきます。 特別協定、私とオルブライト長官との間で署名をいたしました、七月と申しましたが、九月でございましたので、訂正させていただきます。 広報の問題について、議員お触れでございます。いろいろな国とのやりとりの中で、広報上の問題というのは我々にとって大事な問題だと思っております。日米関係におきましては、例えば今回のこの協定を調印いたしますときに、ニューヨークにおいて、いわゆる2プラス2と申します、日本側からは防衛庁長官と外務大臣、先方アメリカ側は国防長官と国務長官が出席をいたします会議がございますが、この2プラス2の会合の際に署名を行ったわけですが、その折、オルブライト国務長官及びコーエン国防長官から、それぞれ大変丁重な感謝の意が表明されております。 さらに、その会合の折に発表いたしました共同発表の中で、アメリカからは、日本の接受国支援の主要な部分である新たな特別協定に対する謝意を表明したということを書いておりますし、また、日本の接受国支援が在日米軍の効果的な活動に対して重要な貢献である、こういったことも明記をされているわけでございます。 しかし、それだけで十分な広報だというふうには思いません。私としては、アメリカにおきます大使館あるいは領事館などを通じて全米各地で、こうした事実関係について、あるいはこうした事実関係に基づいて日米関係というものをどういうふうに日本は考えているか、アメリカの国民にも理解してもらいたい、そういった広報活動を、現在でもいたしておりますけれども、それを委員の御指摘のようにさらに広く強めていく必要があるだろうというふうに思っております。 また、アメリカの国防省の発表によります資料などには、接受国の支援というものがどこの国ではどのくらいあるかというようなことは発表しておりまして、こうした国防省の発表、恐らくそれがさまざまなメディアに乗って多くの人に伝わるという可能性を私どもは感じておりまして、議員御指摘のとおり、我が国とアメリカとの関係の上にさらにこうした日本側の接受国としての負担というものがあるということを知ってもらう努力というものを引き続きやらなければいけないというふうに思っております。
○小島委員 広報の関係についても事細かに御説明をいただいたわけでありますけれども、翻って今の我が国を見れば、ODAというのが当たり前に推移してきたわけでありますけれども、そのODAに対して、国内が非常に不況であるという形の中からなぜ海外にお金を出さなきゃいけないんだということで、これが一挙にマスコミを通じて広がって、今まさに日本がやっているODAに対して国民が非常に関心を持っている。 これは、ただ単に外国にお金を出すということに対しての反対じゃなくて、そこまで日本は世界の国々に出しているのかという知識にもつながっているわけでありまして、こういうことが非常に大切なことなんだなと思いますけれども、アメリカの場合には非常に大きな国ですから、恐らく、極東の平和を守るという形で日本がこれだけの負担をしているということを理解している国民は少ないのではないかと思います。 ODAの場合には開発援助ですけれども、このいわゆる駐留経費とかというのは、安全と平和を守るという、全く視点が違うわけですから、こういう問題について、やはりアメリカと日本がこういう協力をしている中で日本側がこれだけの駐留経費も負担しているんだということは事あるごとに言っていただきたいなという感じがいたしますので、よろしくお願いしたいと思います。
○河野国務大臣 議員の御指摘はそのとおりと思いますので、引き続き努力をしてまいりたいと思っております。 途上国に比べてアメリカのメディアの発達というものは大変なものでございますから、メディアに乗って広報をうまく進めることができれば、相当隅々まで行き届く可能性というものはあるわけでございます。さらにまた、アメリカの役所も、みんなそれぞれホームページその他で役所の数字などを載せておりますから、そこにうまく関心のある人がアクセスしてくれれば相当細かいところまでわかっていただける、そういう可能性も十分あると思います。 一方、途上国に対します支援につきましては、これは議員が御指摘のように、時になかなか難しいこともございます。我々から見れば、もう少し、こう思うこともないわけではございません。ないわけではございませんが、それぞれの国にそうした広報について努力をしてもらうと同時に、我々もまた支援をするときに、日本というものが顔が見えると申しますか、そういう支援の仕方も考えていかなければならないというふうにも思います。 ただ、御理解をいただきたいと思いますことは、援助の中には、日本一国で援助をするということでないものもあるわけです。例えば教育に対する援助あるいは医療に対する援助などというものは、幾つかの国が一緒になってある地域の教育に対する支援をする、あるいは医療に対する援助をするということになりますと、その中で日本だけが旗を立てていくということもなかなかできない。 つまり、一国でやるよりは、幾つかの国で集まって単位を大きくしてその地域の医療の支援をするということがいい、そういう支援の仕方もあって、それはそれなりに相当な効果をあらわすこともあるわけでございますから、そうした場合には日本だけが顔を出すということになかなかならない部分もあると思いますけれども、それについても、今度は逆に、日本国民の皆様にわかってもらう努力、国内的な努力をするということも必要であろうというふうに思っております。 いずれにしても、我が国が国際社会の中で仕事をし、貿易によって、あるいは国際社会を相手に経済活動をして今日の経済力というものをつくってきたということを考えますと、我々は、その恩恵をまた広く国際社会、とりわけ途上国にも分かち合ってもらうということは基本的に必要なことだと考えておりまして、その方法、手段について、議員御注意のことをよく考えて、これから先も努力してまいりたいというふうに思います。
○小島委員 一応、米軍の駐留経費等については、三十三億という額でなくて、そこまで努力をされたということに対して私は高く評価をしておりますので、今後、引き続きお話し合いを進めていただきたいと思います。 それでは次の問題に移りますが、アジア情勢と日米安保体制という形でお伺いをしたいと思います。 日米安保体制がこれまでの日本の平和と繁栄に大きな貢献をなしてきたことは言うまでもありません。アジアの安定に積極的な役割を果たしてきたことも明らかであります。しかしながら、朝鮮半島の緊張緩和から南北の平和的統一まで一気に進むとも考えられず、例えば、十一月の米国大統領選挙の結果いかんでは、米国の対北朝鮮政策に何か変化があってはと危惧している一人であります。 さらに問題なのは、東アジアの安全保障にかかわる問題は朝鮮半島のみではないということでもあります。中国に関して言えば、さきの朱鎔基中国首相の訪日の際に、朱鎔基首相は日本に対して、関係重視の観点から、日本国民の対中好感度増進に努める姿勢を見せたわけでありますが、一方では台湾問題を抱えており、台湾の行動いかんでは武力行使による問題の解決も辞さないという立場も崩しておりません。 こうした中国の存在もさることながら、さらに、インドネシアでの民族独立抗争やインド、パキスタンの核の問題等、アジア太平洋地域においては依然として不安定性及び不確実性が存在しております。 こうした諸問題に対処するためには、日米安保体制を堅持し、その実効性を確保し続けることが必要であると考えますが、こうした東アジアにおける地域情勢の変化と日米安保体制のあり方について、外相の御見解はいかがでしょうか。
○河野国務大臣 議員が御指摘になりましたように、確かに今日、アジアの各地にはさまざまな問題がございます。その一つ一つの問題は、それぞれ全く理由の違う問題だというふうに申し上げていいと思います。これら一つ一つの問題がどう解決されていくかということについて、我々は決して無関心でいていいとは思いません。むしろ、非常に関心を持って、問題が解決されるように、我々としてなすべきことがあれば積極的にやる、また、やってはいけないことは決してやってはいけないというふうに私は思っているわけでございます。 こうしたアジア各地のさまざまな問題というものを見るときに、やはり私は外交の重要性というものを強く感じるわけです。これは、軍事力によって解決をするというように安易な方法を考えたら決していい結果は出ないというふうに私は思っておりまして、むしろ外交的にこれを、お互いに環境を整えるとか、あるいはいい方向に向かって後押しをするというような努力を考える必要があるのだろうというふうに思っているのです。 ただ、例えば朝鮮半島の問題一つをとってみましても、我々は対話と抑止ということをこれまで言ってまいりました。対話という政策だけでは、なかなか対話は実際にできないこともあるわけで、一方でやはり抑止というものも考えておかなければいけない。対話と抑止というもの両方を考えて、そして関係の改善のための努力をする。 これは、韓国におきます金大中大統領の包容政策といいますか太陽政策と申しますか、あの金大中大統領でも、北との話し合いまでの間には、やはり一定の軍事力といいますか防衛力といいますか、そういうものをきちっとする、その一方で包容政策をやっていくということを考えられたというふうに私は思っておるわけでございまして、日米安保条約というものが日本及びその周辺の安全、安定のために果たしている役割というものを一方できちんと正しく理解しながら、もう一方で、周辺国の問題がよりよく解決されるように、先ほど申し上げましたように、我々としてもやるべきことがあればやる、やっていけないことは決してやらない、そういう判断をしていく必要があるのだというふうに思っております。
○小島委員 日米の安全保障体制というものが必要であるというようなお話もありましたけれども、それでは、二十一世紀に向かってその日米安保体制の将来ビジョンはいかんという形になるわけであります。 十月の初めに、アーミテージ元国防次官補やナイ元国防次官補ら米国の超党派対日専門家グループが対日政策についての報告書を公表したことは御承知のとおりであります。その中で、基地削減などで沖縄の負担軽減を提言する一方、日米同盟の活性化の必要性を説き、集団的自衛権行使や有事法制整備を求めるなど、日本に対しより一層の役割分担を求めております。米国は十一月に大統領選挙を控えておりますが、この報告書作成には民主、共和双方のブレーンが超党派で参加しております。政府はこの報告書をいかに分析しているのか。また、いずれにしろ、我が国は日米安保体制強化に向け、さらなる一歩を踏み出さざるを得ないのではないかと思います。 そこで、昨年、安保条約の役割についての世論調査があったわけでありますけれども、二十一世紀の日米関係について、相手国が自国のよきパートナーであることを期待するというようなアンケートをとりましたところ、米国においては七三%、日本においても八四%の方が、これを堅持し推進すべきであるというようなアンケートの結果が出ているわけであります。 そのような状況の中において、日本も受け身の姿勢だけでなくて、我が国の方から積極的な提案をすべきだと思います。政府は将来の日米安保体制についてどのようなビジョンを持っておられるのか、御見解をお伺いいたします。
○河野国務大臣 今議員が御指摘になりましたアーミテージさんとかナイさんたちが集まっていろいろと政策についての研究をし、その成果をまとめられているということは私も承知をしております。今お話しのように、これが、民主党でもない、共和党でもない、超党派で、それぞれ支持政党は違うけれども一つになって専門家が集まって議論をされたというところが、ある意味では大変興味深いといえば興味深いわけでございます。 ただ、おまえどう思うかというお尋ねであれば、大変権威のある方々、専門家の方々の研究であり、その成果でございますけれども、しかし、とはいえ、これは言ってみれば民間でございまして、日本の政府としてこれについてコメントを今するというのはちょっと控えさせていただきたい。いずれ、もうそう遠からずアメリカの選挙が行われて、何党が政権をとるかなんということからいろいろなことがきっと起こっていくのだと思いますが、少なくとも現時点ではもう少しお答えを控えさせていただきたいと思っております。 しかし、いずれにしても、今お話しになりましたように、日本についても幾つか言及をしておられる部分もございますし、それらについて私どもが全く無関心でいるということではないということだけは申し上げておきたいと思います。 安保条約の将来像というお尋ねでございますが、これは、将来というのをどのくらいのタームで考えるかという問題もあろうかと思います。五年とか十年とかという期間で考えるのか、あるいは二十年、三十年という期間で考えるのか、その辺のところはいろいろだと思いますが、やはり世界の動きというものは、相当速い動き、大きな変化というものがございます。今のような状況のまま十年も二十年も行くかどうかということについても、これは相当真剣に考えなければ安保条約の将来像というものは簡単に言えないというふうに私は思います。 しかし、割合と近い将来ということを考えれば、願わくば北東アジアの平和と安定というものが達成されて、それによってこの周辺というものが状況が今よりは変わってくるということになれば、それはまた少し状況が変わるのではないか。もちろん、今、日米安保条約が特定の国とか特定の地域を対象にして存在しているわけではございませんが、やはり何といっても、北東アジアあるいはアジア太平洋地域の平和とか安定とかというものがしっかりと定着をする、だれが見てももう定着したなという状況をつくるための努力が当面は今一番重要ではないか。 それは、先ほども申しましたように、日米安保条約という存在が一方であり、その中で外交交渉といいますか外交力といいますか、そういうものを我々はでき得る限り駆使して平和とか安定とかという状況をつくる、肯定的な状況をつくるための努力をしていく必要があるというふうに思っております。
○小島委員 わかりました。 それでは、今度はひとつ、周辺事態が起きた場合にどうするかという問題なのですけれども、このことにつきましても、過日新聞で大きく取り上げられましたけれども、調整メカニズムの設置の合意についてということであります。 本年九月に開催された、河野外相、虎島防衛庁長官、オルブライト国務長官、コーエン国防長官によって構成されております日米安全保障協議委員会、いわゆる2プラス2会合では、日米防衛指針やガイドライン関連法に基づき、周辺事態などに備えて緊急時の活動を日米間で調整する調整メカニズムを設けることで合意いたしましたが、しかしながら、本合意の成立は、ガイドライン策定から三年、また、ガイドライン関連法案成立から一年半もおくれているという形になります。 そこで、ガイドラインは日米安保の強力な推進役として極めて重要な役割を果たすものであります。船舶検査活動に関する法整備も現在検討が進められておりますけれども、ガイドラインの実効性と作業の取り組みについて、簡単で結構ですけれども、お聞かせいただきたいと思います。
○河野国務大臣 日米防衛協力のための指針は、議員御指摘のように、より効果的かつ信頼性のある日米協力を行うため、日米防衛協力のあり方に関する一般的な大枠及び方向性を示すことを目的としたものであります。このような指針及びそのもとでの取り組みによって日米防衛協力を一層充実させることができると考えておりまして、御指摘のとおり、指針のフォローアップは、日米安保体制の信頼性の向上にとってまことに重要でございます。 指針の実効性確保につきましては、これまでアメリカとの間で協議を進めてまいりました結果、今お話しの先般のいわゆる2プラス2会合におきまして調整メカニズムがつくられまして、緊急事態における日米間の活動の調整の場が設置されたわけでございます。 また、指針の実効性確保に関する国内法整備に関しましては、昨年、国会におきまして周辺事態安全確保法などが成立、承認をされましたが、その際に別途立法措置をとることとされました船舶検査活動については、周辺事態に対応して我が国が実施する船舶検査活動に関する法案を今国会に提出済みでございます。この御審議もやがてお願いをするわけでございます。 さらに、従来より実施してきております平素における計画についての検討作業についても、日本に対する武力攻撃に際して共同作戦計画、及び周辺事態に際して相互協力計画につき、関係省庁及びアメリカとも調整をしながら、今後とも鋭意取り組んでいく考えでございます。
○小島委員 時間の関係で先に進ませていただきます。 北朝鮮と欧州各国との国交樹立問題ですけれども、このことについてちょっとお伺いいたします。 本年に入りまして、東アジア、特に朝鮮半島情勢が急速な変化を見せております。北朝鮮との国交樹立については、ことしに入ってからでも、イタリア、オーストラリア、フィリピンと相次いで話し合いが持たれているわけでありますけれども、六月には歴史的な朝鮮半島における南北首脳会談が実施されております。同会談は、南北関係を進展させ、平和統一を実現するのに重大な意味を持つものと評価されておりまして、緊張緩和へ向けての動きが始まったと言えるわけであります。 こうした中で、十月十九日から二十一日のアジア欧州会議においては、朝鮮半島の平和のためのソウル宣言が発出され、朝鮮半島の平和と安定がアジア太平洋地域及び世界全体の平和と安定に緊密に結びついていることの見解が示されまして、アジア欧州会議各国と北朝鮮が対話などを通じて関係改善努力を強化することの重要性が指摘されました。また、その会議の機会に英独を初めとする欧州連合諸国が北朝鮮との国交樹立の意向を表明するなど、欧州各国と北朝鮮の関係改善に向けての動きも活発化しております。 欧州諸国は、元来、日米韓のように北朝鮮との直接的な関係を有しているわけではありませんけれども、国交樹立について大きな障害があるわけでもありません。しかしながら、北朝鮮を国際社会の一員として受け入れるには、欧州各国の動きは評価すべきものであると私は考えております。 この会議における欧州諸国の姿勢が北朝鮮のこれからの問題に対してどのような作用を及ぼすのか、特に東アジアにおける緊張緩和にどのようにかかわってくるのか、この辺も簡単にお聞かせいただきたいと思います。
○河野国務大臣 御指摘のとおり、欧州各国が北朝鮮に大変な関心を持って、外交関係を樹立しようという動きが非常に多うございます。 ちなみに、ちょっと申し上げてみたいと思いますが、EU十五カ国の中で、現在北朝鮮と外交関係を有している国は、イタリア、オーストリア、ポルトガル、スウェーデン、フィンランド、デンマークでございまして、現時点で外交関係を樹立する方針を明らかにした国は、ベルギー、ドイツ、オランダ、スペイン、イギリスでございます。現時点で外交関係を樹立する方針を明らかにしていない国は、フランス、ギリシャ、アイルランド、ルクセンブルク、こういう状況になっております。すなわち、今議員が御指摘のとおり、欧州各国は北朝鮮に対して非常に積極的な外交展開をしている状況にあると言っていいと思います。 私は、一口で言いまして、こうしたヨーロッパ各国の北朝鮮との外交関係の樹立は好ましいものだというふうに思っております。それは、何といいましても、今申し上げたようなヨーロッパの各国は我が国と同じように自由主義、民主主義、あるいは市場経済、こういう体制の国々でございますから、あの北朝鮮がそういう国々と外交関係を持つことによってさまざまな交流が図られる。外から新しい知識も入りますでしょう。そしてまたそうした国々は北朝鮮の内部の様々な事情等を知ることになる。恐らくそうした国々は、知り得たものについて我々にもそれを教えてくれることもあるかもしれない。少なくとも、北朝鮮がそうしたヨーロッパに対して窓を開くということは好ましいことだというふうに私は思っているわけでございます。 お話しになりました、先般ソウルで行われましたASEM、アジア、ヨーロッパの首脳会議でございますが、私も準備会合等に出席をいたしましたけれども、見ておりますと、ヨーロッパの国々が非常にアジアに対する関心が高い。このASEMは、御承知のとおり、二年に一回開かれるわけでございまして、前回、つまり第二回のASEMの会議のときには、金融危機ということでアジア経済が非常にぐあいの悪いときでございました。そこで、ヨーロッパの国々はこうしたアジアのぐあいの悪い経済というものに関心を持っていたわけでございますが、今度はむしろアジアの政治に大変な関心を持っているということを私は大変興味深く見ながら、この会議に出席をしていたわけでございます。 とかく、アジアからヨーロッパに対する関心はございますけれども、ヨーロッパからアジア、極東の地域に対する関心の度合いというものがどの程度あるだろうかというふうに思っておりましたが、非常に関心が高いということを私は目の当たりに見て、大変うれしく思うと同時に、こうしたことから北朝鮮が国際社会の中で好ましい、建設的な役割を将来担ってほしいというふうにも思った次第でございます。
○小島委員 時間がどんどん経過しちゃいますので、それでは私の方は設問の方を簡単に申し上げたいと思います。 オルブライト米国務長官が北朝鮮に参りまして、その帰りに韓国に立ち寄ったわけであります。ピョンヤンからソウルに立ち寄ったときに日米間の話し合いが持たれたということでありますけれども、そういう日米間の話し合いが持たれたときの内容について、ミサイル問題とか拉致疑惑の問題、そういう問題もやはり話されたと思います。テポドンというのはアメリカが興味を持っているものでありますけれども、我々日本にとってはノドンでありますから、それがこちらに向いているということがたびたび新聞報道されておりますけれども、オルブライト国務長官がソウルに立ち寄ったときのその内容について、今お話しされたようなことが実際に外務大臣の方にも話をされたのかどうか、その辺の内容についてちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○河野国務大臣 御案内のとおり、北朝鮮に対しましていろいろと働きかけをしたり話をいたしますときには、いつも日米韓三カ国で政策的な調整を行うということで今日までずっとやってまいりました。したがって、オルブライト長官が訪朝いたしますときにも、我々は、訪朝前に話し合うか、あるいは訪朝後に話し合うか、いずれにしても三カ国で報告を聞くなり行く前の調整をするなりしたいものだと思っておりました。 オルブライト長官からは、帰りに、ではソウルで御報告をいたしましょうということになりまして、私どもはソウルに行ったわけでございますが、オルブライトさんは、ピョンヤンからソウルに戻ってこられて、かなりの時間を使って三カ国、つまり日米韓の三カ国の外相会議でも話をされましたし、その後、日米の二国間でも、つまり日本の問題に関する部分というものはひとつ日米でやりましょうということもあって、日米でも話をしていったわけでございます。 もっと言いますと、オルブライトさんは、ピョンヤンに行きます飛行機の中から私に電話をかけてこられて、これからもうじきピョンヤンに着きます、何か特別あなたから最後に私に言うことがあれば聞いておきましょうというような話がございまして、私の方からは、今まさに議員がおっしゃった二つの点について、これが日本の関心事ですということを言って、これについてはもう繰り返し長官には申し上げているのでわかっていてくださいますねと言いまして、長官も、十分わかっています、そこで少しやりとりをいたしましたが、十分整理をされておられるということで、私は電話を切ったわけです。 長官はソウルに戻られて話をされましたが、非常に注意深い話をされました。一つは、自分はまだ大統領にも何にも報告をしていない。つまり、ピョンヤンから着いてすぐでございますから、恐らくピョンヤンから真っすぐワシントンに連絡をするというのは、いろいろな状況、なかなか難しかったかもしれません。そこで、大統領にまだ報告をする前なので限られた報告になることを了解してほしい、それからさらに、外にこの話を漏らすことについては十分注意してもらいたい、幾つか条件をつけて話をされました。 それはいろいろあったわけですが、今御指摘のミサイルの問題についてはアメリカは非常に関心を強く持って、この問題は非常に重要だということを言われました。そこで私は、かねてから申し上げているように、日本にとって、もちろんミサイル全体に関心があるんだけれども、とりわけノドンについて我々は非常に関心があると。それは、今おっしゃるように、テポドンだ、ICBMだといって、アメリカまで届かないノドンについてはどうでもいいやと言われたのでは困りますということを前にも言っていたわけですが、アメリカは私に対して、自分たちがミサイル問題と言うときには常にこのミサイルはノドンを含むのですよということを繰り返し言ってきました、向こう側もわかっているはずですということを言われまして、ノドンの問題についてはアメリカは非常に重要視してくれているというふうに私は思いました。 全体として、アメリカは日本という同盟国に対して、いずれの問題についてもあなたの懸念は私の懸念ですという言い方をして、先方にそういう立場で話をしたというふうに私には御報告がございました。
○小島委員 時間が大変に詰まってきてしまいまして、まだまだ設問はいっぱい用意してきたのですけれども、ホットなニュースということになると、けさの新聞でも、いわゆる北朝鮮との国交正常化に向けての交渉なんですけれども、北朝鮮が日韓方式拒否なんということで大きく新聞の一面で取り扱われております。 一昨日から昨日の二日間にかけて行われた北京での日朝国交正常化交渉、このことについて全くわからない、新聞報道でも全く外に漏れてこないということであります。恐らく、それを外に出した場合にはまた新たな問題を生むのではないかと思いますけれども、こういう問題が外に出ないということなんですが、だけれども、これは一歩進んでいるということで実務的な交渉に入ったなというような感触を私は受けておりますけれども、こういう状態の中での政府の見解、いわゆる話せる範囲で結構ですので、お聞かせをいただきたいと思います。
○河野国務大臣 今回の日朝交渉は、私が交渉に臨む交渉団の人たちにも申し上げてまいりましたのは、できるだけ接点を見出す努力をしてもらいたいということを申し上げたわけでございます。 二日間にわたって交渉が行われたわけでございますが、先方との約束でやりとりについては一切外に出さないということになりまして、大変申しわけありませんが、現在、交渉の途中経過でございますので、ここで交渉の中身あるいは交渉がどの程度進んでいるかということについて申し上げることは、先方との約束もございますので、お許しをいただきたいというふうに思います。これからも行われるであろう交渉で、双方の信用といいますか信頼といいますか、約束というものをしっかり守る、その信頼の上に次の話が初めて進むというふうに思いますので、ここは先方との約束ということもございまして、まことに議員に恐縮でございますが、経過等についての御報告はしばしの間御猶予をいただきたいというふうにお願いをいたします。
○小島委員 外務大臣の立場とすれば恐らくそのくらいしか言えないだろうなと思うんですけれども、新聞の報道で見る限り、同じテーブルに着いて、お互いにこの交渉のことは外に漏らさないようにしようということをお話し合いをしているだけ、やはり将来に向けての両方がいわゆる解決をしたいという意思表示ではないかと、私はいい方向に理解をしています。 時間の関係でできなかったのですけれども、このほかに、NMDとかBMD、それから中国の位置づけとか中国の調査船の問題、こういうことを聞きたかったのですけれども、大変に残念なことながら時間が来ました。 最後に一つだけ、私が感じたことを申し上げて、日本の外務大臣としての考え方をお聞きしたいと思うんですけれども、過日、中国の朱鎔基首相が来ました。その来たときに彼がとった行動というのが、前の中国から見ると私たちには考えられないようなことをしたわけです。 私は自民党の部会でも話をしたのですけれども、どうも、中国に対して、中国人は日本人が嫌いなんだということがもうほとんどだ、蔓延しているというようなことを言っているわけですね。ところが、日本の国会議員を初めとする民間人がこれほど中国に行っているときはないわけですね。では、二十年、三十年前に私たちが行ったときにだれが会ってくれましたか。日中友好協会の副会長ぐらいですよ。ところが今、国会議員が行っても民間の人が行っても、ナンバーツー、ナンバースリー、ナンバーフォー、こういう方々がみんな対応してくれている。ですから、向こうも何とかいい方向にという形の姿が見えるわけであります。 一つ驚いたことには、日本に朱鎔基さんが来たときに、民放のテレビに出て国民と対話をしたということ。これは二十年、三十年前では全く考えられないことですね。それで、ブラウン管を通して国民に中国の思想という形をPRしたのですけれども、果たして日本で、ほかの国に行ってああいうことができますかということになると、今の政治家の中でいわゆるトップに立った人がほかの国に行って、国民と対話をしながら楽しいときを全国民にプレゼントするということはちょっと今難しいかなということであります。 別にそれをやればいいということではないのですけれども、中国がさま変わりをしている現実がありますので、日本のすぐそばでありますし、これからもアメリカにとっても日本にとっても中国の存在というのは非常に大きいわけですけれども、そういう中国のさま変わりの状態について外務大臣はどのような見解を持たれているか、これをお聞かせいただきたいと思います。
○河野国務大臣 御指摘のように、朱鎔基首相の日本訪問時におきます努力というものは、私も大変積極的な御努力をなさったというふうに思います。 今議員がお話しになりましたように、ああしてテレビに出て、素顔のといいますか、朱鎔基さんという人物を見せるということが今まであったかというと、それはなかなかなかったと思います。それは一つは、非常に自信もあられるだろうし、それから何よりも、やはり日本との間で好ましい関係をつくりたいという努力をなさったということに尽きると私は思っております。 こういう努力をリーダーがするということはお互いに大事だ。日本もやはりそういう努力をする必要もあるし、先方にも努力をしてもらいたい。日本の場合には、先ほども申しましたが、メディアがたくさんございますから、日本の政治家のありのままの姿は少しあふれるばかりに先方に届いていると思いますけれども、先方の政治家の実像というものを我々は目の当たりにするということはそう多くないわけで、それだけに、先般の御訪日は、我々にとってはある種の驚きでもございましたし、よくやられたという感じも持っております。 やはりお互いにこれでいいということはないわけで、いつもたゆまぬ努力というものを双方がしていくということが大事なことでございましょう。二十一世紀を迎える今、私は、二十一世紀に何といってもこのアジアで日本が中国との間をよく考えてやっていくということは必要なことだというふうに思いますだけに、ああした努力というものを私は大変評価したいというふうに思っている次第でございます。
○小島委員 時間が来たようでございます。 冒頭申し上げましたように、日本を救うのは外交、その二十一世紀のかじ取りをぜひ間違わずに、一億二千万国民の幸せを外交でがっちりと支えていただきたいということをお話しして、質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
○中野委員長 これで小島敏男さんの質問を終わります。 次に、赤松正雄さん。
○赤松(正)委員 公明党の赤松正雄でございます。 きょうは、議題になっております日米地位協定第二十四条に基づく特別協定に関する質問をまず最初に申し上げたいと思います。 長い歴史のありますいわゆる思いやり予算、ホストネーションサポートに関する問題に関しては、やはり国民の間に、非常に単純に言いましてよくわからない部分がある。大筋で見て、今も同僚委員からありましたように極めて大事な日米関係にとって、この地位協定第二十四条に関する問題は、私自身は日米間の琴線に触れる問題だという表現をいたしまして、大事な位置づけであるというふうに評価はしております。私たちの公明党の先輩が、かつて野党時代に、かなり激しくこの問題についていろいろな議論をしてきた経緯はよく承知をいたしておりますけれども、今、新しい時代の流れの中で、私は、日米関係の琴線に触れるテーマだ、こう思います。 ただ、それであってもなおかつ、率直に言って、米軍の電気、ガス、水道、いわゆる光熱費に関する部分が余りにも多額の金額に達してきている過去の経緯がある。これはどうもよくわからないなというのが率直な感想であります。 私がいろいろ見た資料というか、さまざまな指摘をされる文書によりますと、過去数年、三年間しか僕は見ておりませんが、米軍の電気、ガス、水道、光熱費にかかわる金額は日本円にして約三百億円という金額が使われている。米軍のいわゆる米兵の皆さんが約四万ちょっと、家族の皆さんを合わせても九万人強、十万いってない。それに対して、的確な比較にならないかもしれませんが、電気、ガス、水道に関する日本の自衛隊の皆さんの金額を合わせても大体約三百億強。 これは、厳密に言うと若干の違いはあるかもわかりませんが、数において三倍から四倍ぐらいの違いがある日本と米軍の間におけるかくも大きな光熱費における差額というのは、一体どうしてそれだけたくさんのものが使用されているのかということについて、日本はどういう認識を持たれて今回アメリカとの交渉に当たられたのか。それで、当たった結果、エッセンスとしてこういうふうなことを米側にのませましたというふうなことについて、冒頭お聞きいたしたいと思います。
○荒木政務次官 在日米軍の光熱費の問題でありますが、米軍人の方は異国の離れた地で活躍をしているわけでありまして、そういう中で日米安保体制の円滑な運用をするという必要性、またそれに伴う需要というのがあるわけであります。また一方で、米側におきましても従来から節約の努力をしてきたものというふうに考えております。そういう中で今の光熱費の額になっているというふうに理解をしております。そういう米軍施設・区域の特質にかんがみますと、単純に他の国内の組織の調達量と比較をすることは不適当ではないか、このように考えております。 そこで、今回の新たな特別協定のもとにおける経費負担のあり方でありますが、今申し上げましたように、日米安保体制の円滑かつ効果的な運用をする必要があるという点、一方で、米側において節約、合理化をする必要性もあるという点、また、日本国内における我が国の財政状況等を考慮しながら米側と協議をしてきたのが今回の結果でございます。 光熱費等につきましては、平成十二年度予算ベースで約三十三億円の削減ということになりましたし、また特に今回は、米側が節約に努めることをより明確な形で示すことが適当だというふうに考えまして、米側の節約努力に係る規定を新たな特別協定の本文中に置くということで日米間合意をいたしまして、第四条の規定になっているところでございます。
○赤松(正)委員 今の荒木総括政務次官は、我が党から出ていただいている総括政務次官の発言でありますが、少々残念な思いがいたします。といいますのは、節約をしてきたとさっきおっしゃいましたけれども、そういうふうに過去の経緯を見て節約をしてきたと、どういう角度で言えるのかなという感じがいたしますね。 それで、私は先ほど、米兵並びに家族の皆さんと日本の自衛隊、この数を比較して申し上げましたが、単純に比較できない、こうおっしゃったのですが、普通に考えて圧倒的な数の違いがある、そういう中で日本の自衛隊の皆さんが自衛隊の基地の中で使っているそういうものの総量とアメリカの皆さんが使うものとが余り変わらないというのは、極めて不思議に思うわけです。 例えば、私が尊敬しているある軍事評論家が言っておりますけれども、一体どこにこれだけ多くの米軍の皆さんの使う光熱費が多いのかという仮説を立てているのです。 一つは、いわばインターネットを初めとするさまざまな電気代だとか、あるいはまた航空機にしてもさまざまな米軍の装備にしても、そういったものが量が多いから必然的にそういう電気、ガス、水道に関するものがふえる、いわゆる装備の大きさ、多さという観点が一つ。それからもう一つは、家族の人々が使う電気代というものが多いのだろうという視点。それからもう一つは、単純にぜいたくだと。日本に払ってもらうんだからがんがん使おうというふうな感じで使っているのじゃないのかという、そういう三つの角度で言っているのですけれども、要するに、これはどこに一番強い使われ方をしているというふうに日本は思っておられるのですか。その三つ複合というふうに言われるかもしれませんが、主たる原因について、余り一般的な言い方をしないで率直に言っていただきたいと思います。
○河野国務大臣 私は、非常に率直に申し上げて、例えば住宅事情を一つとってみても、もう一つ一つの家の大きさが違う、庭の面積も違うだろうということがあると思うのですね。今議員がおっしゃるように、それはぜいたくじゃないかという指摘をするとすれば、これは、つまり何をもってぜいたくと言うか。 つまり、アメリカの人たちからすれば、少なくともこの程度はアメリカにいれば当然自分たちは住んでいたかもしれない、いや、それはいろいろあると思いますから、それぞれのケースで違うと思いますけれども、例えば、この程度はいたかもしれないというアメリカの考え方と、外国からウサギ小屋とやゆされた日本の住宅事情をベースに考えた場合とでは、それはぜいたくかぜいたくでないかという比較はなかなか難しいのではないかというふうに思うのです。 いや、私は別に、非常にかばって言うつもりはございませんけれども、少なくとも彼らが、どうせ払うのはおれたちじゃないや、水は出しっ放し、電気はつけっ放し、支払いはあちらさん、そう思ってやっていたというふうには、私は決してそう思わないのでございます。そこは、生活には生活の一つの節度というものはきっとあるに違いない、いや、あったと私は確信をいたしますが、ただ、それなりに、議員がおっしゃるように、ぜいたくだったんじゃないかということを言うだけで問題を済ませてはいけないというふうに私は思っております。 ただ、これは非常に率直に、そうではないかという話をしているだけでございますから、余り根拠のある話ではないのでございますが、さらば根拠をどこかに求めようとすれば、やはり、例えば何か使用量についての計測機器をちゃんとつけるとかいうことを考える必要はあるかもしれません。それからもう一つ、今議員がおっしゃったことを私どもはしっかり受けとめて、意識改革といいますか意識の啓発といいますか、そういう作業もあわせてやる必要はあるんだとも私は思います。 いずれにしても、この話、ただ単に今までぜいたくだったから今度はばさっと切ってというほど簡単な話ではないということだけは、ぜひ御理解をいただきたいと思います。
○赤松(正)委員 この問題につきまして、今大臣、また次官からお話がありましたが、さっき荒木次官が、第四条の規定の中に「節約に努める。」という規定を織り込んだということをおっしゃいましたが、この第四条自体が私は何とも奇妙に思えるのです。というのは、この「従来と同様、」というくだりがもうほとんど笑ってしまうわけでございまして、これはやはり従来以上にというふうな表現にしていただきたかったなというふうに思います。 それは、さっき大臣の御説明がいろいろあったので、お苦しい立場もわかりますので、大筋了解といたしますけれども、やはり、後、野党の皆さんがこれでは許さないでもっと厳しい質問をされると思いますが、計測器をつけるとかさまざまな意識改革等、これは日本の感覚に従ってやらなければいけないというふうに思います。 そういう点も含めて、この第四条の「従来と同様、」「節約に努める。」というのは、書いてあるけれども書いてないに等しいなという感じがするわけで、さまざまな場面でこれはきちっとやはりアメリカに対して言うことが私は大事だと思います。 そこで、きのうの本会議における野党委員の質問に対する大臣の答弁を聞いておりましたことについて、次のお話をいたしたいと思います。 いわゆる夜間飛行の訓練の話でございますけれども、昨年ですか、八〇%までが本来行われていなければならない硫黄島ではない場所で行われているという結果が出ている、そういうふうなことについて質問があったことに対して、大臣はお答えの中で、いわば今までの流れの中で昨年だけのこういう現象、そしてその理由は主に天候のせいであったというふうに聞こえたわけですけれども、いわばこういう取り決めたルールというか、こういうふうにしていこうというルールに逆行する、反対の方向に行ってしまうということ自体が日米間における幅広い不信を生む原因になる、こんなふうに私は思うのです。 大臣は、昨日、そういう天候のことも挙げられつつ、かつ、アメリカ側に対してさまざまな観点で要望している、こうおっしゃっておりましたけれども、その辺の申し入れに対する米側の反応を含めて、さらに日本の姿勢についてお伺いいたしたいと思います。
○河野国務大臣 きのう首藤議員の御質問に本会議でお答えをした点についてのお尋ねでございます。 本年のこれまでのところ、硫黄島の使用頻度というものが非常に少ない。全体の二五%程度。これまでは八〇%前後であったものが、ことし、これまでのところ二五%前後になっておるということでございます。この点につきましては、私は天候などの理由もあるというふうにお答えを申し上げたわけでございますが、率直に申し上げて、私自身もこの二五%という数字はまことに遺憾な数字だと思っております。 私どもは、基地周辺住民の非常に強い希望といいますよりは、生活環境に非常に大きな影響をもたらすことを考えて、ほかにNLPの場所を設けてそちらに移ってもらうということを先方と協議をした結果、他にNLPの場所を設けたわけです。 ただ、非常に残念なことは、その当時から、硫黄島はいかにも遠い、遠過ぎる。本土から千二百キロになる。この距離はなかなか遠いので、それはその間の極端なことを言えば燃料の問題もありますでしょう。それから、天候の状況も本土とは相当違う可能性もあるといったことから、千二百キロ離れたところにNLPの場所を設けることで一〇〇%そちらに変えられるかどうかということについては、米側は当初から疑問と申しますか異論と申しますか、そういうものを持っていたことは事実でございます。 しかし、私どもとしては、とにかくでき得る限りそちらでナイト・ランディング・プラクティスをやってもらいたいということで、硫黄島に施設をつくって、そしてまたそちらで訓練をするためのさまざまな経費についても負担をするということまで言って、このNLPの場所の変更というものを米側と交渉しているわけでございまして、台風であるとか云々ということであればやむを得ない部分もあるかとは思いますけれども、二五%という数字は私にとってもいかにも納得のいかない数字でございます。したがって、コーエン国防長官を初め米側に対して、累次にわたって、この問題については十分考えてほしい、硫黄島における訓練を実施してほしいということを伝えてきているわけでございます。 それに対して、米側としては、十分日本側のそういうことはわかるけれども、やはりなかなか硫黄島に行けない場合もあるということを言っておられまして、つまり、行けない場合があったときには、これはやむを得ないけれども、行けるのに行かないということであっては我々としては甚だ遺憾でございますから、これは累次にわたって米側に言っているというのが状況でございます。
○赤松(正)委員 今の大臣のお話を聞いていると、かなりやはり苦しいんだなという感じがいたしますね。天候だけではなくて、もともとの取り決め自体にちょっと無理があるというか、やはりアメリカの側が余り納得していないんだなということを、今の答弁を聞いて印象を受けました。 今、夜間飛行訓練であるとか、あるいはまたこの外務委員会等、あるいは安全保障委員会でもさまざまな皆さんからよく指摘をされる、例えば低空飛行の訓練のお話でありますとか、あるいはまた米軍における基地の汚染、横浜ですとか横須賀ですとか相模ですとか沖縄ですとか、そういう基地の環境汚染の問題についてですとか、あるいはまた米兵による犯罪の問題とか、探っていけば、例えば環境でいいますと、地位協定の中に、基地はそれぞれ返還されるときには原状復帰しなくていいというふうな規定でありますとか、あるいはまた犯罪を犯した米兵に対する取り扱いの規定ですとか、言ってみれば地位協定そのものに起因するテーマがやはり多い。 したがって、政府は、私どもがこういうことについていろいろな場面で申し上げますと、何とか地位協定の運用改善でいきたいんだとおっしゃるのですけれども、やはり基本の部分で地位協定の運用改善という角度で攻める日本は甘く見られている。アメリカから見てそういうふうなところにスタンスを置いている日本と交渉するのは極めて易しい、こんなふうに思われているのではないか、こんなふうに指摘せざるを得ないのですが、政府として地位協定の運用改善と言いつつ、今挙げたさまざまな分野で一向に実が上がらないという現実に対して、外務大臣はどういうふうに考えておられるのか、ちょっと時間が迫ってきましたので、手短にお願いいたします。
○河野国務大臣 政府としては、この問題についていろいろと部内の検討をいたしてはおりますけれども、しかし、SACOの最終報告の中に盛り込んでおりますように、地位協定の運用の改善を図っていくということを米側と取り決めをいたしまして、この地位協定の運用の改善の部分についてはおおむね米側も了承をして、その協議は調っているというのが現状でございます。 私は、地位協定の改定に取り組むという御議論もよく承知をいたしておりますけれども、しかし、迅速に問題を解決しようと思えば、今は運用の改善が一番迅速にできるというふうに考えておるわけでございまして、議員が御指摘のように地位協定の改定というものも将来の可能性について考えるべきではないか、もしそういう意味であるとすれば、将来のことまで申し上げることはなかなか困難ではございますけれども、この地位協定について適切な対応をしていくというふうに申し上げる以外に今申し上げようがないということで、ぜひ御理解をいただきたいと思います。
○赤松(正)委員 いよいよ明年、二十一世紀、二〇〇一年ということでございます。同じ衆議院の憲法調査会に私は属しておりますけれども、憲法調査会でもしばしばさまざまな論者を招いていろいろな角度からの議論を今展開しておりますけれども、やはり日本の国の安全保障という部分で常に出てくるのは、日本とアメリカとの関係というものをどうするかということだろうと思うのです。 私は何もアメリカとの関係を全く違う角度にしろと言っているわけじゃありませんけれども、日米関係というものを従来からの流れの中でそのままでいいというふうにしていってはいけない、やはり新しい段階を迎えて、きちっとアメリカに対しても言うべきは言い、するべきはするということをしていかなければならない、そんなふうに思っています。 そういう観点で、次にもう一つ、重要なお話をぜひ大臣からお聞きしたいと思います。 というのは、河野外務大臣、かねてより核軍縮への決意というのは大変並み並みならぬものをお持ちだということはよくわかっております。昨年もちょうど今ごろ、この委員会で、国連総会におけるところの日本の核軍縮に向けての提案のお話をお伺いいたしました。例の究極的核決議案にかわる新しい核軍縮へのプロセスを極めて重視した案を日本国は出すということをもう既に公表されて、採決が今夜にも迫っているというふうにお聞きしているわけです。 この決議案について一つお伺いしたいのは、ことしの外交青書、六十八ページか六十九ページあたりのくだりの記述にもありますが、いわゆる核軍縮に向けての核軍備管理のくだりですか、停滞しているということについての指摘があります。これに対して、我が方の決議案がそれをはね返せる、そういうものになり得るのかどうかということが一点。 それから、CTBT発効の要件になっている四十四カ国に対して日本は順次ハイレベルのミッションを派遣して批准働きかけをやっているんだということが記述にあったり、あるいはおっしゃいますけれども、そういうことは百年河清を待つに等しいというか、なかなか結果は出ないのではないのかというふうに思うのですが、このあたりの見通しについてお聞きしたい。 もう一問最後に聞こうと思っていますので、短くお願いいたします。
○河野国務大臣 国連の第一委員会での採決が今夜深夜に行われるという予定でございます。この第一委員会におきまして、我が国は、今お話しの「核兵器の全面的廃絶への道程」の決議案を出しております。 九四年に私どもはいわゆる究極的核廃絶についての決議案を提案いたしました。これをその後も毎年出し続けて、これはもう国連の中で定着したといいますか、大多数の国あるいはほとんどの国の賛成を得るところまでいきましたけれども、ことしの春のNPTの運用検討会議におきまして全面的核廃絶に向けての明確な約束というものが合意されたということを受けまして、もう究極的核廃絶ではなくて、むしろ全面的核廃絶に向けた道筋についての決議を出そうという決心をして、国連に提案をしたところでございます。 多くの国々に説明をし、理解を求めて、今晩の採決を待つ状況でございまして、私としては、ぜひこの究極的核廃絶に次ぐ全面的核廃絶の決議を日本の提案として国連の合意を得たいというふうに思っているところでございます。 CTBTについて議員お尋ねでございますが、私どもも事あるごとにこの問題に関与する、そしてなお署名、批准が行われていない国に対して積極的な外交活動をしております。例えば、隣国中国もこの批准がまだされておりません。中国に対しても一日も早いCTBTの批准を求めたわけでございますが、やはり一つのネックはアメリカの態度でございます。アメリカは、ホワイトハウスはぜひ一日も早くと言いながら、アメリカ議会がなかなかこれを認めるというところまで至っていないということがやはりネックになっている。甚だ残念でございますけれども、率直に申し上げてそういう状況でございます。 しかし、私どもはそれで終わるわけにはいきませんから、引き続きこのCTBTの発効に向けて努力を続けてまいりたい、そして核廃絶に向けては不退転の決意で臨みたい、こう考えております。
○赤松(正)委員 そこで、昨年も聞いたのですが、例の新アジェンダ連合の決議についてです。 昨年、外務大臣は、要するに核保有国に対する厳しい対決姿勢というものが問題なんだと大臣としての胸のうちをるる述べられたわけですけれども、さて、今もやはりアメリカの態度は問題だ、こういうふうに言われました。冒頭の日米安保条約に基づく地位協定第二十四条の問題でもそうなんですけれども、やはりアメリカに対して過剰なるまでの気の使い過ぎというのは、私はその悪弊が出ているんじゃないかなという気がするのです。 被爆国家として、日本国は非核三原則を掲げてやってまいりました。みずから自制をする、核をつくらず、持たず、持ち込ませずということでやってきたわけですけれども、他に対する働きかけという側面がやはり二十一世紀に日本の役割として一段と求められる、こんなふうに思うのですが、最後に新アジェンダ連合が出す決議案についてことしの態度をお聞きして、終わりたいと思います。
○河野国務大臣 新アジェンダ連合提出の決議案につきましては、まだなお審議が行われているわけで、ここで確たることを申し上げられませんが、私といたしましては、ぜひ前向きに対応をしろ、できることなら賛成をしたらどうか、こういうふうに考えております。 文書を精査しなければならない部分がございますが、我々が指摘をしている部分等、この決議案の中で取り入れられるあるいは修正される、こういうことであるならば前向きに対応しよう、そう考えております。
○赤松(正)委員 ぜひ賛成をと申し上げて、終わります。ありがとうございました。
○中野委員長 これで赤松正雄さんの質問は終わりました。 次に、伊藤英成さん。
○伊藤(英)委員 民主党の伊藤英成でございます。 まず最初に、新たな特別協定について御質問をいたしますけれども、私としては、こうした問題についても常に、日本がいかに自立した外交を行っていくか、そういう意味で日米関係をどういうふうにしたらもっともっと健全な関係になるんだろうか、こういう思いでいるつもりであります。 その意味でもまずお伺いしたいのですが、この特別協定について、事の発端は、かつて金丸防衛庁長官がアメリカの財政状況が非常に厳しいところについて、まさに思いやりの気持ちで日本が負担しよう、こういうことで始まったものだといいます。しかし、今この改定をしようとするときに、日本の財政状況は、もう御承知のとおりに国、地方合わせて六百四十五兆円、GDPの一三〇%という大変な厳しい状況であります。 そういうことを考えれば、日米関係を考えたときに、アメリカがこういうときこそ日本の負担を減らしてまさに思いやりの気持ちで対処したならば、どんなにか日米関係というのはより信頼関係が実現される、こんなふうに思いますが、いかがですか。
○河野国務大臣 議員がお話しになりましたように、思いやり予算というのはどなたが名づけられたかわかりません。恐らく金丸防衛庁長官当時にそういった話があったわけでございますが、これはあくまでも言ってみればニックネームといいますか、どなたかが名づけられたことでございまして、あの当時はなかなかうまいことを言うじゃないかという評価もあったかもしれませんが、現在の状況あるいはきょう御提案を申し上げておりますこの特別協定は、そういう思いやりの協定ということを御審議いただいているわけではなくて、何といってもその目的は、日米安保条約のスムーズな運用というものが目的でこうした特別協定を御提案申し上げているわけでございます。 むしろ我々は、日米安保条約というものの存在、そして日米安保条約がいかに機能的に機動的に効果的に運用されるかということを考えますと、この特別協定に盛り込まれております内容はそのために非常に意味があるというふうに考えておりまして、それは米国の財政を助けるという意味でもなければ何でもない。それは、まさに日米安保条約がうまくスムーズに機能するということを目的としてやっているのだということをぜひ御理解いただきたいと思うのでございます。 もちろん、議員が御指摘になりましたように、我々は、日米関係というものの重要性といいますか、この友好的な関係というものを極めて重要視するのは当然のことでございますが、この問題についてはそれと同時にといいますか、あるいはそれよりも安保条約の問題についてお考えをいただきたい、こう考えております。
○伊藤(英)委員 私は、先ほど私が申し上げたことを基本的に思いながらこの問題は取り組んでいるつもりです。もちろん、日米安保条約の意味そのものは重視しなければなりませんが、少なくともそういうふうに思っていることをお伝えしておきます。 それから、先ほども赤松議員からもちょっと話がありましたけれども、いわゆる日米地位協定本体の問題です。 この問題について、まさに一九六〇年に締結以来、四十年たちます。その後、本当に多くのいろいろな問題が起こってきたりもしております。だからこそということで、民主党としては先般、この地位協定の見直し、改定案をつくりまして、五月でありますが、河野外務大臣のところに私が出向きまして民主党の改定案を示し、改定作業に移っていただきたいというお話をいたしました。 先ほどここで、今地位協定の改定をするよりは迅速にやるために運用改善をした方がいいという趣旨のことを言われたのではないかと思いますが、私からいたしますと、まさに地位協定本体をしっかりと改定することこそが日米関係のためにも重要であるというふうに思っております。 民主党としては、それこそNATO地位協定等も参考にしながら、環境保全条項の新設等も含めて、きょうは多くは申し上げませんが、そうしたことについて改定案をまとめたわけであります。今後の改定の意気込みについて、ぜひしっかりと答えていただきたいと思います。
○河野国務大臣 日米地位協定の改正についての民主党の労作は、ちょうだいをして拝見をいたしました。言ってみれば、日米地位協定締結当時には余り重要視されなかった問題で、今日非常にクローズアップされて重要だということになっている問題、例えば環境の問題などそうでございますが、これらについて指摘をされている部分は、私としてもその指摘は非常に重要だというふうに考えております。 それだけに、私は先般のニューヨークにおきます2プラス2でも、環境の問題については新たな合意というものをつくろうではないかということを言って、日米で環境の問題について新たな合意をしたわけでございまして、いろいろなやり方がある。地位協定の改定というやり方もあれば、新たな合意をつくっていくというやり方もあるというふうに私は思っているわけです。 地位協定の改定が一番本筋じゃないかとおっしゃられれば、私はそれはそう思います。地位協定の改正というものが、もしやるとすればそれは本筋かもしれません。しかし、じゃ、実際に改正がどこまで実行できるかということになると、これはなかなかそう簡単ではないというふうにも私は思っているわけです。これは交渉でございますから、この交渉に当たって、我々としてはでき得る可能性というものを確かめながら、でき得る最善の方途を探っていくということが必要だろうと思います。 ということになりますと、地位協定の運用の改善ということが今最も、先ほどは迅速にという言葉を使いましたが、とりあえずできる、とりあえずというのは少し無責任かもしれません、今やり得る方法としていい方法ではないかというふうに私は考えている次第でございます。
○伊藤(英)委員 大臣もおっしゃるように、この運用改善はとりあえずの話、本筋は改定することだと大臣もはっきり言われたわけだから、本筋のことをしっかりとやっていただきたいということで、強く要請をしておきます。 次に、北朝鮮問題についてお伺いをいたします。 昨日と一昨日北京で行われました第十一回日朝国交正常化交渉は、具体的合意に至らず、次回の交渉日程も決まらなかった、このように報道をされておりますが、今回の交渉について、大臣としてはどういうふうに評価をされておりますか。期待どおりにいったと思っているかどうか、どのように評価されていますか。
○河野国務大臣 議員に御答弁を申し上げます前に、誤解があるといけませんからもう一度確認をさせていただきたいと思いますが、日米安保条約におきます地位協定の改正が本筋だと私が申し上げたのは、それがいいということを申し上げたわけではございません。つまり、物事というものは、本筋を変えるということは確かに大事だ、しかし、それは変えられることと変えられないこととあるよ、交渉事だから変えられないということになれば、運用の改善ということが次善の策としてあるではないかということを申し上げたのであって、議員から、おまえは地位協定の改正が本筋だからそれをしっかりやれ、こう言われて、はい、わかりました、しっかりやりますと言うわけにいかないことだけはぜひ御理解いただきたいと思います。 さてそこで、日朝でございますが、七年余りの中断の後行われたこれまで二回の交渉でそれぞれ双方の言い分をテーブルにのせたわけで、三回目の今回は、私としては、でき得れば接点を見出してほしいということを申し上げたわけでございますが、二日間の交渉で深みのある議論が行われたという報告を聞いております。 しかし、それ以上のことについては、交渉の経過でございますから、先方との約束もあって、この交渉の経過での外に向けての発表その他は一切しないという約束をすることになりました。したがいまして、今日、この状況等について御報告を申し上げることは、まことに恐縮でございますがお許しをいただきたい。お願い申し上げます。
○伊藤(英)委員 時間が余りないので、簡単明瞭にお願いしたいと思います。 中身は約束で発表しないようにということのようなんですが、今回の交渉の結果はよかったと評価されていますか、残念だったなと思っていますか。
○河野国務大臣 私は、双方ともに大変努力をされたというふうに思っております。
○伊藤(英)委員 外務大臣としては、いいかどうか今評価できない状況だということですか。
○河野国務大臣 大変恐縮ですが、申し上げられないという状況でございます。
○伊藤(英)委員 外務大臣としては評価できない状況だということのようですが、実は私は、高野大使、本当に頑張ってやっておられて、御苦労だなという感じなんです。本当に御苦労だし、それからもう一つ、ちょっとかわいそうだなというくらいの感じさえするんですね。 恐らく今の日本の状況を相手側から見れば、首相のいわば親書の話もある、第三国での発見の話もある、あるいは官邸でのいろいろな見方の差もある、ひょっとしたら近いうちに、ひょっとしたらじゃないんでしょうかね、近いうちに内閣改造もあるんですね。日本の国内の状況を見たときに、なかなか北朝鮮との問題という重要問題を本当に交渉し解決するというような状況に今日本ではないんではないかというぐらいに、北朝鮮側から見るとそんなふうに思っているのではないかという気がいたしますが、今の日本の状況、あるいはこの間の第三国発見等々の発言あるいは報道、そうしたものが今回の交渉に影響されたと思いますか、思いませんか。
○河野国務大臣 先方がどういう理解をするかというのを私が推測して申し上げることは適当でないと思いますけれども、私の気持ちから言えば、国交のない国と国交正常化交渉をしようというときに、今までもあったケースで、まず議員外交が手がかりをつくる、そして手がかりができると政府間の交渉、政府が出ていって交渉をする、こういうことがあるわけですね。日中などもそうでございました。日韓もたしかそういう状況があったと思います。 それで、この議員外交、議員が手がかりをつくるための作業をなさるということと政府間で交渉をすることとが、これは別の話なんだ、別のことなんだということを我々はきちっとしておかないといけないのではないかというふうに思っているわけです。 私は、外務省を指揮してそれぞれの外交交渉に当たりますときに、政府として外交交渉を行うという状況のときには政府が責任を持ってこれに当たるということが重要なのだから、そういう気持ちでやってくれということをいつも言うわけでございまして、私は今回の問題についても、手がかりをつくっていただくためにいろいろな超党派の議員団が行き、複数の議員団が行き、いろいろやってくださって、それが結局この政府間交渉を再開する道筋をつけていただいたということは非常に感謝をしながらも、いよいよ交渉に臨むに当たっては、これはやはり政府対政府の話をするということになるんだろうと。まあ、先方は政府といいますか党といいますか、先方には先方の体制がいろいろあると思いますけれども、我が方は少なくとも政府が前面に出ていって話をするということであろう。その際の政府の交渉すべきものはそれまでのことに拘束をされないというふうに私は考えているわけでございます。
○伊藤(英)委員 先般、上野官房副長官がブレア首相との内容ということでこの問題をブリーフィングされましたけれども、外交の責任者として見たときに、ああ、あれは残念だったなという感じはありますか。
○河野国務大臣 日英の首脳が会っていろいろな話をなさったということについて公表された、ブリーファーがブリーフをしたということについて、その中身も含めて、これは官房長官が政府の見解として述べておられるわけでございまして、これは官房長官の御発表、御発言をそのまま私としては政府の見解として受けとめているところでございます。
○伊藤(英)委員 外務大臣としては、外交の責任者としては、問題はなかったとお感じですか。
○河野国務大臣 外務大臣としては、与えられた条件の中でベストを尽くすというのが外務大臣としての務めでございます。
○伊藤(英)委員 こういうことは外交をやる上において特に問題もなかったという意味ですか。イエスかノーかでいいですよ。
○河野国務大臣 私どもは、先ほど申し上げましたように、これまでの外交交渉をそのまま続けるということで全く問題はない、つまり、官房長官の御発表はそういう御発表であるというふうに考えております。
○伊藤(英)委員 官房副長官があの第三国問題についてブリーフィングをしたことは、外交の責任者としては残念だと思いましたか、思いませんでしたか。ほかのいろいろなマスコミも、あるいは外国のエコノミストその他も、いわば信じられないというような感じで書いたりしているのですね。それは御承知だと思います。そういう意味でどう思われましたか。
○河野国務大臣 先ほどから申し上げておりますように、内閣の一員として現在の状況というものを踏まえて交渉を進めるということであって、現在の状況について私があれこれ言うべきでないというふうに思います。
○伊藤(英)委員 ちょっと別件なんですが、今後、この日朝交渉等を進めていく上でもという意味で、例えばピョンヤンに日本の政府の連絡事務所を置こうとか、そういうようなことを考えたりいたしますか。
○河野国務大臣 現在の時点では考えておりません。
○伊藤(英)委員 実は、今回の日朝交渉も、今進んでいる米朝交渉が非常に影響しているんだと私は思うのですが、外務大臣は、クリントン大統領は訪朝することになるだろうというふうに思われますか、期待をされますか。
○河野国務大臣 これは、私からお答えすることは大変難しいことでございます。
○伊藤(英)委員 では、どういう条件が整ったらクリントン大統領が訪朝することになるだろうなと思われますか。
○河野国務大臣 いや、私が申し上げようと思いましたことは、例えば、少なくとも現在、アメリカは大統領選挙の直前でございます。こういう状況の中で大きな外交政策を実行するかしないかというのは、これはただ単に外交政策という視点だけでない判断も働く可能性があるというふうにも思います。 それから、二つ目のお尋ねについてもう少し申し上げれば、恐らくアメリカはミサイル協議等を非常に重視しておられるのではないか。いや、一つだけ、この点を重視しているので、この点がこうなれば行く、こうなれば行かないというほど単純だと思いませんが、アメリカが何を重視しているかといえば、ミサイル協議というものを相当重視しているのではないかというふうに私は感じております。
○伊藤(英)委員 テロ支援国家の指定解除の問題について、どういう条件がクリアされたら指定解除はされると考えますか、あるいは日本として要請していることがありますか。
○河野国務大臣 テロ支援国家のリストからどうやれば除外されるかというお尋ねでございますが、これはアメリカの国内法令でございますから、その解釈について私が、こうなりゃ解除、これだと解除でないということを申し上げるのはなかなか難しいと思います。例えば、解除をするにしても、一定期間、いつ幾日から六カ月の間にどういう行為があるか、行動をするかということなどを見ようとか、いろいろなやり方、ルールを持っているようでございまして、この点について私が今、こうなりゃこうだということを申し上げるのはそう簡単ではないというふうに御理解をいただきたいと思います。 私は、アメリカに対しては、このリストの問題について特別取り上げて言っておりますことは、リストだけの問題を取り上げて言っているわけではなくて、いろいろなことを申し上げて、その中でアメリカは考えておられるだろうと思います。
○伊藤(英)委員 私の理解では、アメリカとしては、テロ支援国家の指定解除をしようと思えば、例のよど号ハイジャック問題の解決もしなきゃいけない、あるいはテロ活動への金銭的な支援もやめさせなきゃいけない、あるいはテロ活動への関与を北朝鮮がしないというふうにコミットメントをしなきゃいけない等々を考えていると私は思うんですよ。もちろん、日本の拉致問題についても政府としてもしっかりと言っているんだろう、こう思うんですが、何となく、今の大臣のお話を聞いていると、その辺はどんなふうにしているのかよくわからないなという感じがいたします。もし何か意見があれば伺いますが。 そして、さっき大臣がちょっと、支援するときに六カ月云々という話がありましたね。私の認識では、もしも指定解除をしようと思った場合には、国会で六カ月間の猶予も置かなきゃいけない、その後に最終的決断というふうになるんだろうと思うんです。だとすると、もしも指定解除をアメリカがしようとした場合には、現在のクリントン政権ではできなくて、次の政権が実行するということになると考えていいんですか。
○河野国務大臣 先ほど私が申し上げましたのは、テロ支援国家リストの対象国の政府が過去六カ月の間国際的なテロ行為を支援しない、あるいは将来国際的なテロ行為を支援しないと保証するということが必要だというふうに私は理解しておりますので、そのスタートの時点は、仮にやろうとすれば今であっても差し支えないのではないかと思います。 ただ、これは先ほどから申し上げておりますように……(伊藤(英)委員「いや、最終的決断を米国政府として決定できるのは次期政権ではないかという意味」と呼ぶ)それは、六カ月後には少なくとも政権はかわっているわけですから、そこはそうだと思いますが、いずれにしても、先ほどから申し上げておりますように、アメリカの国内法でございまして、私がここで有権的解釈を申し上げるということができないことは御理解をいただきたいと思います。
○伊藤(英)委員 実は、私は、この北朝鮮問題というのは、それこそ日米韓、本当に連携をし、協調してやっていかないとなかなかよくないのではないか、こういうふうに思っているんですよ。それで、ひょっとして日本の国民から見て、例えば、今南北は進んでいますが、米朝関係が非常に進んでいく、日本が時々言われますようにいわば置いてきぼりといいましょうか、そういうような置いてきぼりを食っているという感じを国民が抱くようだと、それは非常によろしくないと私は思うんですよ。そういう意味で、まさに私は、焦らずにじっくりとしっかりとやっていくものだと思っておりますが、政府としては、この外交をやっていく上において、国民から見て日本はそれをしっかりちゃんとやっているというふうに思わせられなかったら、この問題は成功しないと思っているんですよ。 そういう意味で、日米韓、北朝鮮とアメリカ、北朝鮮と日本、北朝鮮と韓国との交渉の進みぐあいの問題についてどんなふうに考えるのか。これは、一緒に行かなきゃいけない、あるいは進んでもいいよとか、その辺をどう考えるかということ。それとあわせて、一つ、もしもクリントン大統領が北朝鮮に行くというふうになった場合には、ひょっとしたら事後ということはあり得るかもしれませんが、事前に日本に寄ってもらって、ちゃんと協議をした上で行ってもらうということを考えますが、どうですか。
○河野国務大臣 日米韓三カ国の政策調整はこれまで非常に緊密に、そしてうまくいっていると思っています。ただ、これからが非常に重要なところだと思います。しかし、それは今議員もおっしゃったように、何も同じペースで全部が進んでいかなきゃならないというわけではなくて、例えばどこかが進むことが進まない関係によい結果、よい影響を与えるということもあるだろうと思うんです。 そして、私は、例えば朝鮮半島を取り巻く、あるいは北東アジアの平和と安定というのがこの北朝鮮問題の一つの大きな目的であるとすれば、その三つのうちどれか一つが欠けても北東アジア全体の平和とか安定とかということが完全にでき上がったというふうに言えないと思いますから、そういう意味でもできるだけ三者が十分政策調整をしながらやっていく必要があるだろうというふうに思います。 それから、クリントン訪朝というのは、先ほどから申し上げておりますように、全く仮定の問題でよくわかりません。一つ言えることは、恐らく、今月の十二、十三にAPECの会議がブルネイでありまして、そこには大統領が参加されると思います。チャンスがあれば森・クリントン会談もあってもおかしくはないと思うんです。今議員がおっしゃるように、それが訪朝の前になるか後になるか、これは全く我々にはわかりませんが、私はブルネイで会うということを言っているわけじゃありませんが、日米の首脳というものはこのごろあちこちで会う国際会議がありますから、何も日本へ来なくても、あるいはこっちが出かけていかなくても、そういうことはあり得るというふうに私は思います。
○伊藤(英)委員 終わります。ありがとうございました。
○中野委員長 伊藤英成さんの質問は終わりました。 次に、安住淳さん。
○安住委員 民主党の安住でございます。三十分ほど質問させていただきます。 日朝交渉は大学の入学試験でいうと相当難易度の高いところだ。本当に日本と北朝鮮の関係というのは、多分いろいろな意味で複雑なことは国民の皆さんも大変よく存じ上げていて、その点、外務省の方、政府の方の苦労を多としている方も大変多いと私は思います。しかし、難易度が高いだけに、逆に言えば我が国の外交手腕というのは非常に問われるわけで、私は、そういう点でいうと、この何カ月かの間に出てきた北朝鮮との交渉をめぐる幾つかの問題点というのは一体何なのかなと考えさせられることが大変多うございます。 特に、河野外務大臣は、故小渕内閣でも外務大臣でおありになって、森内閣になってからも御留任なさった。私は、冷静に考えますと、日朝交渉のスタートといいますか、小渕内閣のときはこれほど大きな、逆に言えば水面下で進展をしていても表ざたになるような、政治的に、それも国会で話題になったりすることは、外交上、決して私だって好ましいと思いませんよ。それが、総理大臣が森さんにかわったところから次から次へと、官房長官も、これは遠因ではあるけれども、発言で二転三転してやめるなんというのは、どこかの写真週刊誌が、何か森の石松というのがいたらしいですけれども、森のお粗末だって書いてありましたけれども、全く、これは首相として、前首相に比べても明らかに私は疑問符を投げざるを得ない。 そういう中で、今我が党の伊藤委員が言ったように、高野さんが北京で三回目の交渉を行っている。本国の方で、特に官邸に対して統治能力が問われていて、交渉するというのは本当に私は大変だなというふうに実は思っております。もしかしたら外務大臣、ここではそうですと言ったら大変なことになりますから、でも、考え方は私と同じじゃないですか。いかがでございますか。
○河野国務大臣 私は、日朝交渉についてというよりは北朝鮮の外交について議員がどういうふうにお考えになっておられるかわかりませんが、北朝鮮の外交は昨年の暮れあたりから非常に積極的に国際的に動き出した、そしてそれが顕在化し始めたというふうに考えているわけです。恐らく水面下ではもっと早くから準備をしていたかもしれませんが、ことしの一月にはイタリーが国交を樹立するというようなことから始まって、ちょっと大げさですが、次から次へと北朝鮮との間の国交が樹立される、外交関係ができる。 と同時に、大げさに言えば北朝鮮がこれまで五十年間の殻を破って外に出てきて、国際社会の中で盛んにいろいろ動き出すようになったという事実があると思うのですね。やはり、森総理が就任をされてから非常にそれが明らかになったということから、多くの人の目が北朝鮮に向けられ、それは日朝間のいろいろな問題に向けられるようになった。 私は、森総理も、目立とうと思っておやりになっているとか表立ってやろうとしてやっておられるというふうには思いません。非常に慎重に考えておられるというふうに思っておりますが、やはり、多くの人の目が日朝問題に向けられているということがあるのではないか。もちろん、小渕総理が非常に慎重に事を運ばれたというのは議員が御指摘のとおりでございますが、森総理もまた同じようにそうした配慮はしておられるというふうに思っております。
○安住委員 森首相が配慮しているとはとても思えないわけで、だからいろいろな問題が起きているわけですよ。 三点についてきょうは伺います。 実は私は、総理に対して、金正日氏に対して親書を送ったかどうかという質問主意書を出しました。これは大臣御存じだと思います。 ちょっと伺いますけれども、どうもおかしいなと思っているのは、親書を送った事実はないというふうに私には返してきたのですよ。そうしたら、逆に、大臣、一言で言っていただきたいのですけれども、では、親書以外の何らかの書簡かメッセージ、森首相がみずからの直筆で書かれた何かをある第三者に託して金正日氏にあてたという事実はありますか、ありませんか。
○河野国務大臣 ないと思います。
○安住委員 きのうの国会でもそういうふうにおっしゃっている。しかし、私は本当にこの問題は不思議だと思いますよ。政府はそう言っているのです。ところが、きょうの毎日新聞でも、これはもう既成事実のように書いてあるわけですね。ほかの新聞にも書いてありますが、ちょっと毎日が象徴的だったので。八月に首相が北朝鮮の金正日総書記にあてた親書の問題がある、外務省関係者によると、ぜひお会いしたいと日朝首脳会談を呼びかける首相の署名入りの文書だったと。 私も報道機関にいますから、私が確認するだけでも四紙書いているんですよ、クレジットは外務省関係者と。認めているんじゃないですか、本当は。あるんじゃないですか。
○河野国務大臣 そういう事実はないというふうに申し上げていいと思います。
○安住委員 ないないと言いながらも、なぜこの問題が次から次へと出てくるか、私は大変不思議でしようがありません。 ただ、一つ、私は国会というところはうそをついてはいけないところだと思いますけれども、ちょっとこれだけ確認します。もしそれで重大なうそをついたら、それは政治責任という話になりますよ。大臣、よろしいですか、そのことは。——うなずいたということは、イエスというふうに一応速記に書いていただければいいなと思います。 この問題で総理は、託したとされるいわゆる女性のことを私が聞いたら、そのことに関しては、その女性との面識はありますと答えているのです。である以上は、多分外務省はこの女性のことについては調べていらっしゃると思うのです、私が内閣に対して出したものですから。 総理が知っているというふうにお答えになった、私はちょっとハングル語の表現の仕方がまずいから、正式な名前をちゃんと読むようにきのう韓国の友人に聞いたのですけれども、文明子(ムンミョンザ)という女性、外務省は調べていると思いますけれども、これはどういう女性でございますか、首相が面識があるという。
○河野国務大臣 この文明子(ムンミョンジャ)という女性につきましては、報道などによりますと、本年六月末に金正日総書記と面会したことがあるとされておりまして、在米韓国人ジャーナリストであるというふうに承知をしております。
○安住委員 大臣、それはおかしいのじゃないですか。報道によりますとと言って、報道による程度しか調べていないのですか。質問主意書を出して、それも親書を送った疑いがあるということで私は聞いているのですよ。外務省がちゃんと調べた結果はいかがですか。
○河野国務大臣 議員からの質問主意書は、総理にあてて、こういうものを出したかどうかというお尋ねでございますから、これは、官邸においてそういう事実がないという御答弁をなさったわけでございまして、外務省と合議をするという筋のものではございません。お出しになった御当人、御本人が官邸でそういう事実はないと言われれば、それは、ないということを質問主意書の答弁として書かれるわけであります。あったかどうかと外務省に官邸が聞くという筋ではないと思っております。
○安住委員 河野外務大臣は今ちょっと重大な認識違いをなさっていると思います。私は森総理大臣あてにしましたが、この質問主意書の回答は政府としてよこしております。ですから、それは閣議決定をなさっているわけで、私は、正式なところはちょっと長々として、時間がないから読まないけれども、森総理が個人で答えているわけではありません。政府として、そういう事実を例えば承知しているとかそういうことを答えているわけだから、内閣が答えるということは、外務省がきちっと責任を持って答えているというふうに我々は認識しているのですけれども、違いますか。 質問主意書というのは、もし森総理に出して、森総理が勝手に答える、官邸が答える話だといったら、政府としてコメントする立場にないなんという答えを書いてくること自体おかしいのですよ。制度そのものをおわかりになっていらっしゃらないのじゃないですか。
○河野国務大臣 質問主意書に対する答弁は閣議でも諮られるわけですから、そういう意味では、内閣が責任を持つということはおっしゃるとおりだと思います。 しかし、この問題は、こういう文書を出したか、あるいはその質問主意書の中にはこういう人物と面識があるかということを森総理に聞いておられるわけでございます。したがって、森総理が、そういう人物とは面識があるとかないとか、そういう文書を出したとか出さないとかということを言われれば、それが答弁書になって、ただし、それは今議員からもお話がありましたように、閣議に諮られて答弁書が出されるわけですから、内閣全体の責任というふうにおっしゃられれば、それはそのとおりでございます。
○安住委員 私は、河野外務大臣なり外務省の立場に同情を禁じ得ません。多分これは、外務省にとってはありがたい話よりも、もし事実があったとしてもえらい迷惑な話ではないか、私はそういうふうに勝手に推測します。 この問題をなぜ私が取り上げたかというと、翌日の与党内部の反応も明らかに、大臣、全く御存じのとおりですよ。私は今、この話が新聞に出たときに、野中幹事長がその日政府・与党の会合で中川官房長官に対して何を言ったかというコメントの書いてある新聞を持っております。括弧つきです。今、北朝鮮で何か商売をしよう、うまいことをやろうという人間が画策している、日本や韓国にはそういう人がおるので、そういう非公式なルートは危ない、私は本当にそういう話を聞くとほとほと疲れた、こういうコメントを出しているのですよ。 つまり、中川官房長官自身も、そしてその次の日に大臣御自身も、こういう親書があるかないかについて明確に否定をなさらなかったところから、政府が国会で我々の質問に対して否定しても、世間はみんな、多分森さんのことだから、外務省の正規のルートとは別に自分で何かをしたい、いや、金大中大統領に何かの助言を受けた、だからそういうことをやったんじゃないかと疑っているのですよ。疑って、なおかつ、疑われる中であの人のお粗末なところは、出した、頼んだとされる人間に非常に問題があるのではないかと言われているわけですよ。これは週刊誌なんかにも書かれている。この文さんという方が、韓国系のアメリカ在住のジャーナリスト、しかしある宗教団体とのかかわりもうわさをされている。つまり、そのことも多分大臣は御存じだと思うのですよ。 つまり、今、日朝交渉というのは非常に重要な段階に来て、五十年の本当に難しい問題、そしてまた一九四五年前の我が国の責任の問題、それに拉致問題を含めて、大変複雑な入り組んだ問題を頑張って積み上げてきた。ところが、歌がはやったのと同じように、あっちも首脳会談した、こっちも首脳会談した、バスに乗りおくれたらおれはえらいことだ、そういう軽薄なことを官邸は外務省を無視してやったんじゃないかというふうに私どもは推測しているのですよ。だから私はそういう質問をしたのですよ。 これはコメントは求めません。ですから、ないというのだったら明確にないと。交渉そのものの中で、これは影響されないでやるんだというふうに大臣はおっしゃっています。しかし、もし出てきたら、これは重大な政治責任を私たちとしては問わざるを得ないということだけ申し上げておきます。 次に、大臣、これは認識の話なので、通告しなくて申しわけなかったのですけれども、もちろん知っていることを前提に質問します。拉致と行方不明というのは明らかに違いますね。国家でいうと、拉致というのはどういうことで、行方不明というのはどういうことですか。
○河野国務大臣 拉致というのは、明らかにだれかが意図を持ってある人物を連れ去る、行方不明の場合には、まさにどういう状況かわからぬけれども行方が知れないということだと思います。
○安住委員 それは、大臣、国内で刑法上はそうだと思うのですよ。ところが、大臣、国家の中での主権を侵した国際犯罪が拉致なんですよね。そして、行方不明というのはそれとは全く次元が違う話ですよ。私がアメリカを旅行している間に行方不明になった、これは国家が主権を侵されていないわけですから。そうですね。すると、今いわゆる拉致疑惑と言われていることに関しては、大臣は、これは主権を侵されて我が国邦人が拉致をされたというふうに認識なさっているということでよろしゅうございますね。
○河野国務大臣 いろいろなケースがあるんだと思います。 例えば、これは例に挙げては大変申しわけないことでありますけれども、現在の金大中韓国大統領が日本を旅行中に事件に遭って、いわば拉致されて、そして韓国へ連れ戻されたといいますか何といいますか、韓国で発見をされたという状況にあったときにも、主権の問題云々という話が出たことがございます。これは、当初は行方不明事件でもあったわけです。それが、やがてある時点で事実がかなり明確に見えてきた段階でこれは拉致事件ではないかということになり、それがそうだということになると主権の問題になる。 あのときは、また主権の問題をどういうふうに解決するかという次の状況が出てくるといった、これは議員はよく御承知のことだと思いますが、そういうことがあるわけで、明らかに我が国から我が国国民が他国の人間に連れ去られるということであれば、それは我が国の主権が侵されたということになるというふうに私は見ております。そこは、どの時点でそう言うかという問題はあるとは思いますけれども、お尋ねがそういうフラットなお尋ねであれば、そういうふうに申し上げていいと思います。
○安住委員 北京での日朝交渉がきのう終わったばかりですが、大臣、拉致問題は存在をして、拉致という言葉をちゃんと使っていらっしゃるんでしょうね、北朝鮮側に対して。これはちょっとイエスかノーかで答えてください。
○河野国務大臣 先ほどからお答えをいたしておりますように、今回の交渉のやりとりについては明らかにしないという先方との約束がございますので、今回の問題については答弁を御容赦いただきたいと思いますが、これまでの交渉の中では拉致という言葉を使っております。
○安住委員 森総理大臣は党首討論の中で、第三国で行方不明者として発見されれば云々という問題は、三年前から我々はいろいろなところで中山議員含めて言っている話で、何が今さら問題だと言った。そうですね。外務大臣も党首討論で聞かれていた。 私は、大臣、この人は、この人とは森さんですけれども、自分が一議員であったり一自民党という党の幹部である立場と、みずからが内閣総理大臣で日英首脳会談の席で自分が発言する話を、全くわかっていないんだと思うんですよ。この問題は、御党の外交部会の中でも多分同じようなことで随分突き上げられたと思いますけれども、私も同じ認識なんですよ。 ちょっと質問しますけれども、内閣総理大臣の言う話と自民党の総務会長とか一国会議員が言う話とは全く次元が違って、総理大臣が日英首脳会談で話した話は、これは公式のペーパーにちゃんと日本側の総理大臣の発言ということで残るんじゃないですか。いかがですか。これは事実関係だけ言ってください。
○河野国務大臣 前段について申し上げますと、総理の御発言は、現在は総理でございますけれども、かつて総務会長当時、訪朝団の団長として訪朝したときの話を一つのエピソードとして話をされたということであって、総理が、総理と総務会長を混同しているとか、そういうところがはっきりわかってないということではないというふうに私は思います。 それから、日英の首脳会談でございますが、これはいろいろな形式がありますけれども、双方から首脳及び担当局長なりなんなりが出席すると同時に、ノートテーカーといいますか、やりとりを記述する人間も出席をするわけでございますから、記録として残されるというふうに思います。
○安住委員 つまり、総理大臣たる立場の人が首脳会談の席で、いや、エピソードかどうかというのは後にならないとわからないと思うのですよ。そういうオプションももしかしたらあると言ったかもしれないし、それは表に出ないから私どもは何の判断もできないけれども、外務大臣、一般論として聞きますけれども、例えばこういう例示は適切ですか、不適切ですか。首脳会談の席でこういう話をするのは適切ですか、不適切だと思いますか。いかがですか。
○河野国務大臣 どういうエピソード、話をすることが適切かどうかということについては、これはいろいろそのときの状況もあると思いますが、今回の場合には、とりわけ御自身が近くにおられたわけですから、そういうエピソードを話されたのではないかというふうに思います。そのこと自体、私どもはそのことが極めて交渉の中で重大な問題だというふうには思っておりませんので、適切でもないし不適切でもないというふうに思っております。
○安住委員 私は明らかに不適切だと思うので、この問題を指摘しました。こんなことはもう常識を超えた話で、大体、拉致問題を行方不明者という話にして、そういう話は、実る、実らないは別にして、言う話でもないし、失礼な話だけれども、森総理大臣は拉致と行方不明者の違いをわかっているのか、わかっていないのか。私は、そういう基本認識ももしかしたらないからこういう非常識な発言をなさったのではないかと思います。 ところで、また森総理の話だけれども、北朝鮮のナンバーツーの金永南氏がニューヨークに行ったときに、外交当局に対して森総理は、金永南氏に会わせろ会わせろと指示をしたという報道がありますが、これは事実ですか、事実でないですか。
○河野国務大臣 ニューヨークで国連総会に出席をする北朝鮮の要人が国連に来られる。森総理もたまたまそのときに国連におられるわけでございまして、チャンスがあれば、会談といいますか、会ったらいいと。(安住委員「リクエストはあったのですね」と呼ぶ)ありました。
○安住委員 それは初めて聞きました。つまり大臣、あの人はやはり有名人病じゃないかと私は思うのです。脈絡なくそういうことを言っているのじゃないですか。つまり、日朝交渉で、この間千葉で話がようやく入り口に立った。つまり、そういう政治的なタイミングというのを全く理解しないで、そういう、今度はナンバーツーがニューヨークにいて、私も行っているから会わせろとかというのは、これは外務大臣、やめるように言ったのですか。それとも、本当に会いたいというふうにこちらから外交当局はお願いをしたのですか、総理に言われるままに。いかがですか。
○河野国務大臣 私としても、総理にはチャンスがあれば会っていただきたいというふうに思っておりましたから、会っていただけるように努力をいたしました。残念ながら、御承知のような状況でこの会談はできなくなってしまったわけですが、もし会談の機会があれば、あのとき会っていただいておればなという気がしております。
○安住委員 やはり、国民に対してもさすがと思われるようなことをちゃんとやるのが外交だと私は思うのですよ。官邸サイドが本当に何かもう前のめりになって脈絡なくやっているようにしか私には思えないので、これは当事者能力が本当に問われているのではないかなとむしろ心配をしております。 時間がなくなりましたので、最後に大臣、米の話をしますが、この五十万トンというのは、これはどなたがお決めになったのですか。やはり大臣ですか。
○河野国務大臣 数量については私が決めました。
○安住委員 その数量の根拠は何でございますか。
○河野国務大臣 WFPのアピール、及び翌年に向かって米の北朝鮮における供給量が少ないという状況を私どもは承知しておりましたので、その数量をできるだけカバーする数字を考えたわけでございます。
○安住委員 この五十万トンを送るに当たっての金銭的な数字をまだはじき出していませんね。早くこれは出していただきたいと思うのですけれども、いかがでございますか。
○河野国務大臣 詳細は食糧庁なり農水省から申し上げるのが正確だと思いますが、私どもが考えております数字は、今回の食糧支援にかかる経費として、WFPが五十万トンの我が国の援助米を国際価格で調達して北朝鮮に配付するための所要経費としておおむね百七十五億円、それからどういう米を使うかということによって米の内外価格差に基づく負担額というものを別途計算をすれば、現時点の国際価格に基づいて試算をすると、五十万トンで約一千億円というふうに考えております。
○安住委員 これはいずれ、どういう米を使ってどれぐらいになるか、もっと正確な数字をやはり納税者に対して説明をしていただきたいのです。それが出たらまた正式に議論をします。 ところで最後に大臣、オルブライト長官から韓国で発言は慎重にみたいな皮肉まじりのことを言われたというようなことがちょっと伝わってきたのですけれども、そういうことをオルブライト氏に言われたことがありますか。多分森さんのことを皮肉って言ったのじゃないかと思うのですけれども。
○河野国務大臣 それは何かの間違いだろうと思います。むしろオルブライト長官御自身が、先ほども御答弁申し上げましたけれども、まだ自分は大統領に詳細報告をしていないわけで、ここで説明をするのも限界がある、十分自分自身注意深く話をしなければならないと思っているということを言われたことは、私は記憶しております。
○安住委員 最後に聞きますけれども、次の日朝の交渉はいつぐらいを予定しておりますか。
○河野国務大臣 双方の準備ができたらやろう、そういうことになっております。
○安住委員 年明けぐらいになりますか。 では、終わります。
○中野委員長 安住淳さんの質問は終わりました。 次回は、来る十一月八日水曜日午前九時二十分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十八分散会