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150回国会衆議院2000/11/16

安全保障委員会 第5号

発言数
132
登壇者
17
会派数
7
開催日
2000/11/16

会議録

高木義明民主党・無所属クラブ

○高木委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、周辺事態に際して実施する船舶検査活動に関する法律案を議題といたします。  この際、お諮りいたします。  本案審査のため、本日、政府参考人として防衛庁防衛局長首藤新悟君、防衛庁運用局長北原巖男君、防衛庁人事教育局長柳澤協二君、防衛庁装備局長中村薫君及び外務省総合外交政策局長竹内行夫君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

高木義明民主党・無所属クラブ

○高木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————

高木義明民主党・無所属クラブ

○高木委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。伊藤英成君。

伊藤英成民主党・無所属クラブ

○伊藤(英)委員 民主党の伊藤英成でございます。  周辺事態に際して実施する船舶検査活動に関する法律案について質問いたしますが、いわば再確認というようなことも含めながら若干質問をさせていただきます。  まず、船舶検査活動に参加する外国軍への後方支援の問題についてお伺いいたしますけれども、本案第三条で、自衛隊は船舶検査活動を行う米軍にいわゆる後方支援を行うことになっております。この場合に、後方支援を行う地域は、周辺事態安全確保法の後方地域で行われるものと理解してよいのかどうか。船舶検査活動の実施区域と後方地域の関係はどういうことになっていると考えたらいいのか、伺います。

虎島和夫自由民主党防衛庁長官

○虎島国務大臣 お答え申し上げます。  船舶検査活動は、商船が通航し得る海域において行われる活動であり、そもそも戦闘が行われるような海域に実施区域を設定することは想定されません。また、仮に戦闘が実施区域に及ぶことが予想される場合には、我が国の検査実施艦は実施区域から退避することとなります。したがって、我が国が船舶検査活動を行う海域は、実際には後方地域に相当する海域というふうに相なっております。

伊藤英成民主党・無所属クラブ

○伊藤(英)委員 そこで、過去の船舶検査活動の事例を見ますと、多数の国々が参加して船舶検査活動が行われております。常識的に見て、特に国連安保理決議に基づいて船舶検査活動が行われる場合には、日本から見ると周辺事態に際してということではあるのですが、日米二国間だけではなくて、多数の国々が参加するというふうに思われますね。  そのときに、米軍に対して日本側は自衛隊が後方地域支援をするわけですが、他の参加国の軍から自衛隊に対して後方支援の要請があった場合には、これは本案では後方支援を行えないんだろう、こういう気がいたしますが、そういうことなのかどうか。そして、もしもそうだといたしますと、国際社会の平和と安全を守る、こういう意味での国際協調のもとでこの活動が行われるというときに、どういうふうに政府は対応しようとされるのか、それを伺います。

鈴木正孝自由民主党・保守党防衛政務次官

○鈴木(正)政務次官 お答えをいたします。  二つお尋ねがあったか、こう思いますが、一つは、本法案は、日米防衛協力のための指針、いわゆるガイドラインの実効性を確保するために国内法の整備の一環としていろいろ御審議をお願いしているというようなものでございます。本法案第三条の後段、いわゆる船舶検査活動を行う自衛隊の部隊等が、その実施に伴って、当該活動に相当する活動を行う米軍に対して後方地域支援として物品及び役務の提供が実施できるということを定めております。そういうこともございますので、本法案により、船舶検査活動に伴って米国以外の外国に対して後方地域支援として物品及び役務を提供することはできない、そのように思います。  なお、後段の御質問でございますが、かかる状況に対して、では今後いかなる対応ということが考えられるかということでございますが、我が国としては、船舶検査活動の実績をいろいろと積み重ねた上で、国連安保理決議に基づく活動に対する協力という観点も踏まえて、今後検討といいましょうか、研究といいましょうか、そういうような課題の一つになるのではないか、このように考えるところでございます。

伊藤英成民主党・無所属クラブ

○伊藤(英)委員 そう言えばそうなんでしょう。  去年の春のガイドライン、いわゆる周辺事態安全確保法の審議のときに、実はこの問題が若干議論されたと私は思うのです。そのときに、高村外務大臣が、この辺のことについてもいろいろ検討しなきゃいけない課題だ、そういうことで、今後の課題であるというふうに思っているのでというような話をされているのですね。そういう意味で、今後のあり方を少し検討されたのかどうかという意味でも伺ったのですが、それはまだまだこれからということなんでしょうか。

鈴木正孝自由民主党・保守党防衛政務次官

○鈴木(正)政務次官 昨年来の経過というのが一つございますけれども、いずれにいたしましても、この法案を御審議していただき、そしてまた成立をさせていただきまして、この種の活動の実績を積み重ねるような事態、そういうことが起こりますれば当然いろいろと活動をするということに相なるわけでございますが、そういう状況等を総合的に踏まえた上でいろいろと検討していかなければならないテーマだ、このように考えて整備をしているところでございます。

伊藤英成民主党・無所属クラブ

○伊藤(英)委員 次に、周辺事態と思われる事態が発生をして、そして国連安保理決議に基づいて船舶検査活動が実施されることになったとき、そういうふうになったんだけれども、米軍が何らかの理由で、例えば他の地域の紛争処理があったんだとか、そういうことで米軍がその地域に派遣する余裕がないというようなことで参加しない場合、そのときに、自衛隊は、米国以外の他の諸外国とともに船舶検査活動に参加することはできるのでしょうか、できないのでしょうか。

鈴木正孝自由民主党・保守党防衛政務次官

○鈴木(正)政務次官 お答えをいたします。  我が国が実施します船舶検査活動は、我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態、いわゆる周辺事態ということになるわけでございますが、その際に実施されるものであること、また、国連安保理決議に基づいて実施されるいわゆる船舶検査は、国連憲章第四十一条に基づき国際の平和及び安全を維持するためのものであることから、御指摘のような船舶検査に米国が参加しないというようなことは、通常、事態としてなかなか想定しがたいのではないか、このように思います。  さはさりながら、本法案に基づく船舶検査活動そのものは、周辺事態に対応するための必要な措置として我が国の主体的な判断によりこれを実施するものであるということから、仮に何らかの理由で米国が船舶検査に不参加というような状況があったとしても、我が国が本法案に基づいて船舶検査活動を実施することは排除されていない、このように考えます。

伊藤英成民主党・無所属クラブ

○伊藤(英)委員 確認いたしますが、その場合、参加できるとした場合に、この法律の第一条に「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約の効果的な運用に寄与し、」云々、こういうふうになっているのですが、それとの関係はどういうふうに理解されますか。

鈴木正孝自由民主党・保守党防衛政務次官

○鈴木(正)政務次官 安保条約の目的の範囲内ということでございますが、先ほどお話し申し上げましたように、御指摘の船舶検査に米国が参加しないという、そういう事態は通常想定しがたい、そういうことを含めて整理している、このようなことでございます。

伊藤英成民主党・無所属クラブ

○伊藤(英)委員 ちょっと今のことはわかりにくかったのですが、米軍が通常は一緒に参加されるだろうと想定はされるんだけれども、しかし、米国が何らかの理由で船舶検査に参加しないというような場合でも、日本が船舶検査をすることは可能だというふうに先ほど言われたと思うのですね。  もう一回繰り返しますけれども、可能だと考えたときに、この法律の第一条には「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約の効果的な運用に寄与し、」こう書いてある。こう書いてあるんだけれども、米軍は船舶検査はしないというんだけれども、この第一条との関係ではどういうふうになりますか、大丈夫ですかという意味で伺ったのですが。

鈴木正孝自由民主党・保守党防衛政務次官

○鈴木(正)政務次官 安保条約の目的そのものが、我が国の安全の確保あるいは極東における国際の平和と安全の確保、そういうことにあるわけでございますが、いずれにいたしましても、そういう大きな枠組みの中で、たまたま米国が不参加というような、理論的にお尋ねだろうと思います。通常の事態としてはそういうことはあり得ないのではないか、こう思っておりますが、理論上のお話として、安保条約の目的を達成するための大きな意味での位置づけとして、仮に米国が参加しなくてもそのような目的が達成されるのであれば、先ほどもお話ししましたように、我が国が本法案に基づいて検査活動を実施するということは可能だ、こういうことでございます。

伊藤英成民主党・無所属クラブ

○伊藤(英)委員 第一条に、日本とアメリカ合衆国との間の相互協力云々ということになっている。こう書いてあるんだけれども、その船舶検査活動に米軍が参加していなくても日本ができると言っているんだけれども、これとの関係で大丈夫でしょうねと言っているんですよね。

鈴木正孝自由民主党・保守党防衛政務次官

○鈴木(正)政務次官 周辺事態に際して実施する船舶検査活動に関する法律の第一条、正確にちょっと読み上げさせていただきますけれども「その実施の態様、手続その他の必要な事項を定め、周辺事態安全確保法と相まって、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約の効果的な運用に寄与し、我が国の平和及び安全の確保に資することを目的とする。」こういうことでございますので、先ほど来の繰り返しになりますけれども、御指摘の船舶検査活動に米国が参加しないということは通常あり得ないだろうというふうに思いますけれども、この一条の目的、趣旨からいたしまして、「確保に資する」あるいは「効果的な運用に寄与し、」という範囲内で、観念的には、先ほどお話しした点の船舶検査活動を実施することは排除されていないというふうに考えております。

伊藤英成民主党・無所属クラブ

○伊藤(英)委員 説明の仕方をもう少し整理してお話しされるようにした方がいいと思いますということだけ申し上げておきます。  先週だったと思うのですが、船舶検査として派遣する場合にその自衛隊の規模はどうだろうかということについて、ケース・バイ・ケースである趣旨の答弁があったと思うのですが、実際過去の事例で諸外国が派遣した一国当たりの隻数、艦船の種類など大体どんなふうになっていたのか、説明していただけますか。

浅野勝人自由民主党外務政務次官

○浅野政務次官 各国の船舶検査の実態については、軍の運用にかかわることでありますので、詳細について必ずしも明らかにされているものではありませんけれども、その上で申し上げれば、湾岸戦争当時、イラクに対する経済制裁に関する船舶検査に参加した艦船は、アメリカ国防省の報告等によると、アメリカからは海軍の駆逐艦、フリゲート艦、沿岸警備隊の艦船などが常時五隻ほど配備されていた模様であります。通常は艦船二隻が一組になって検査海域内の指定された海域において船舶検査を実施しておりまして、それには大体P3Cオライオンが、哨戒機ですけれども、空から支援をしているのが通常であるということのようであります。  この船舶検査は現在も継続中でありまして、現時点での態勢についてアメリカ側から説明を受けているところでは、アメリカ海軍はペルシャ湾に展開している艦船の中から駆逐艦、フリゲート艦五隻程度を指定して、常時このうちの二隻がペルシャ湾北部海域で、やはり航空機の支援を受け船舶検査の任務を遂行しているものと承知をしております。

伊藤英成民主党・無所属クラブ

○伊藤(英)委員 そういうようなことを参考にしながらということになるのだろうと思うのですが、日本のいわゆる周辺で船舶検査の必要が起こった場合、何度も言いますが、それはどの程度のものが起こるかわかりませんが、そのときにどのくらいの船舶検査のための準備といいましょうか、そういうものを日本として考えておく必要があるのかというのはどうなんでしょうか。要するに、今回この法律が成立したといたしますと、船舶検査の必要が起こるかもしれません。それに対してどういうふうな準備といいましょうか、覚悟といいましょうか、そういうのを考えられると思うんですが、どういうふうにその辺は考えられるのか。そして、そのときに、今の我が国の船舶の状況等を考えると、これは足りないから、少し追加、新編しなくちゃいけないだろうと思われるのかどうか、その辺はどんなふうに考えておられますか。

仲村正治自由民主党防衛政務次官

○仲村政務次官 お答えいたします。  船舶検査活動を実施する自衛隊の部隊等の規模については、対応すべき具体的状況、例えば検査実施期間や検査海域の広さなど、検査海域までの距離及び検査海域における船舶の交通量等によって異なると考えられることから、一概に申し上げることは困難であります。  なお、船舶検査活動は、自衛隊法第三条第一項に規定する任務、いわゆる本来任務の遂行に支障を生じない限度において実施するものでありますから、同活動により我が国の防衛などの本来任務に支障が生ずるということはないものと考えております。

伊藤英成民主党・無所属クラブ

○伊藤(英)委員 そうすると、今のは、船舶検査活動はすることになるんだけれども、新たに護衛艦をふやすとか、そういうようなことは考えなくていい、それは考えなくても日本の安全上も大丈夫だろうという意味と考えてよろしいですね。これは確認ですが。

仲村正治自由民主党防衛政務次官

○仲村政務次官 繰り返すようになりますけれども、船舶検査活動は、自衛隊法第三条第一項に規定する任務、いわゆる本来任務の遂行に支障を生じない限度において実施するものである。したがいまして、今御指摘の艦船をふやすとかという必要はない、このように考えているところです。

伊藤英成民主党・無所属クラブ

○伊藤(英)委員 それから、国会承認の問題について伺いたいんですが、これは両大臣にお伺いいたしますが、今度の船舶検査もそうですし、後方地域支援の問題にしてもあるいは捜索救助活動についても、原則国会承認、こういうふうになっておりますね。  これも確認でございますが、この国会承認というのはどういう手続になると両大臣は考えていらっしゃるのか。これは、当然両院承認をしなきゃいけないとか、あるいは急ぐから衆議院だけでもとか、いろいろな考え方はあるんだと思いますが、これは再確認ですが、伺います。

虎島和夫自由民主党防衛庁長官

○虎島国務大臣 お説のように、本法案附則による周辺事態安全確保法第五条の改正によって、自衛隊が行う船舶検査活動については、原則国会の事前承認が必要であるし、緊急時には事後の承認でいいということになっております。  手順としては、最初は国連安保理事会の決議等々が予想されるわけでありますが、なお、我が国自身の判断によっては我が国として必要な措置をとるというようなことで基本計画を定め、その内容を国会に報告、終了後に結果を国会にまた報告するという手順に相なっております。  また、基本計画が決定され、所要の手続を済ませますと、防衛庁長官による実施区域の指定等が行われ、自後この法に定める手続を進めていくわけであります。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 ただいま防衛庁長官御答弁のとおりでございます。

伊藤英成民主党・無所属クラブ

○伊藤(英)委員 これは両院とも承認をしなければならぬ、このように思っていると考えてよろしいんですか。

虎島和夫自由民主党防衛庁長官

○虎島国務大臣 国会承認に係る案件は、憲法等に規定されている例外を除いて両院の承認が必要であるということであります。原則であるということであります。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 長官御答弁のとおりでございます。

伊藤英成民主党・無所属クラブ

○伊藤(英)委員 次に、米軍の普天間飛行場の問題についてちょっとお伺いをいたします。  この間の十月にも普天間の実施委員会、FIGが開かれましたけれども、そのときにもいわゆる十五年使用期限の問題についても米側に日本側の考え方を伝えたというふうに報道されていると理解しているんですが、そこで伺うんですが、この十五年の使用期限問題というのは、今後、どこかの機関でその結論を得る考えなのか。例えばFIGにおいて結論を得ようとするのか、あるいはどこか他の協議機関、例えば代替施設協議会とか、あるいはほかの協議機関かもしれませんが、そういうところで結論を得ようとするのかどうか。そこについての政府の考え方を伺います。

仲村正治自由民主党防衛政務次官

○仲村政務次官 普天間飛行場代替施設の使用期限の問題につきましては、政府としては、昨年末の閣議決定にあるとおり、国際情勢もあり、厳しい問題があるとの認識を有しておりますが、稲嶺沖縄県知事及び岸本名護市長から要請がなされたことを重く受けとめ、これを、本年七月の日米首脳会談や九月の日米安全保障協議委員会、2プラス2など、これまでも種々の機会に、総理を初め虎島防衛庁長官と瓦前長官及び外務大臣により、米国政府のハイレベルに対して取り上げてきたところであります。  政府としては、この十五年問題については、特定の機関を念頭に置いているものではありませんが、今後とも、昨年末の閣議決定にあるとおり、国際情勢の変化に対応して、本代替施設を含め在沖縄米軍の兵力構成等の軍事態勢について米国政府と協議をしていく考えであり、また防衛庁といたしましても、国際情勢が肯定的に変化するよう努力してまいりたい、このように考えているところでございます。

伊藤英成民主党・無所属クラブ

○伊藤(英)委員 ちょっと今のお話について確認いたしますが、そういたしますと、この十五年の使用期限問題について、結論を得るのをどこかの機関でやろうというようなことは、そういう具体的な機関、場所というものは考えておりませんというふうに考えていいんでしょうか。

仲村正治自由民主党防衛政務次官

○仲村政務次官 先ほど申し上げましたとおり、政府としては、この十五年問題を特定の機関を念頭に置いているものではない、あらゆる機会を通じて米国に沖縄県知事及び名護市長の考えを伝える、こういうことでございます。

伊藤英成民主党・無所属クラブ

○伊藤(英)委員 政府としては、どこかの具体的な機関で結論を得ようというふうには考えていないということだと理解をいたします。そういう意味ですね。ということは、具体的にどこかで結論を得ようということを現在考えていないという意味だということなんでしょう。  では、そこで伺います。  日本が、FIGの場でも可能な限り早急に代替施設の基本計画を策定したい、こういう方針を述べているという報道も見ました。そこで伺うんですが、この基本計画の最終決定権限、基本計画を最終的に決定する権限は一体どこにあるのか。国なのか、沖縄なのか、あるいは名護市なのか、あるいは他の何かの機関なのか、協議機関か。どうでしょう。この基本計画の最終決定権限はどこにあるのか、伺います。

仲村正治自由民主党防衛政務次官

○仲村政務次官 普天間飛行場代替施設の基本計画については、米国とも緊密に協議をしつつ、代替施設協議会での協議の結果を踏まえて、最終的には政府において策定するものであると考えております。

伊藤英成民主党・無所属クラブ

○伊藤(英)委員 じゃ、いろいろな協議を経て当然国が決定しますということですね。

仲村正治自由民主党防衛政務次官

○仲村政務次官 今申し上げたとおり、そのとおりであります。

伊藤英成民主党・無所属クラブ

○伊藤(英)委員 御承知のように、最近アメリカの超党派の研究者が報告書を、対日政策提言といいましょうか、そういうものを出されております。正確には何と訳すのか、いわば成熟したパートナーシップに向けての前進というんでしょうね、そういうのを出されておりますが、そこにこういう趣旨の記述があります。要するに、日米関係について、沖縄の過重な負担を解決しなければ日米同盟そのものが根底から覆されてしまいかねないという懸念を示していますね。  実は、この報告書をまとめた研究者の方は、私自身も、昨年の末もこのうちの何人かには会ったりいたしました。そして、この方たちはいわば共和党系あるいは民主党系それぞれの有力者が入っていると思われます。今度の大統領選挙が今ちょうど微妙な状況にあるわけですが、どちらになろうとも、この報告書は、あるいはこの報告書を書いた方々は、これからかなりの影響力を私は与えていくと思うんですね。  そういう意味でも伺うんですが、先ほど申し上げた沖縄の過重負担を解決しなければ日米同盟そのものが根底から覆されてしまいかねないという懸念を述べているんですが、政府としては同じような懸念を抱いておりますか。どうですか。

浅野勝人自由民主党外務政務次官

○浅野政務次官 御指摘の報告書は、対日関係に十分な知識と経験を持っておられる有識者の方々によるものであると承知しておりまして、私もこの報告書には関心を持たせていただいております。  ただ、この報告書はあくまでも民間の有識者の報告書でありますので、政府としてのコメントは差し控えるのが適当と考えますけれども、伊藤委員御指摘の、沖縄における米軍施設・区域の問題につきましては、政府は、沖縄県民の方々の御負担を少しでも軽減するために、SACOの最終報告の着実な実施を誠意を持ってやっていくことが最善の道と承知をしております。

伊藤英成民主党・無所属クラブ

○伊藤(英)委員 外務大臣に伺いますが、SACOの問題も、それは実現に取り組んでいるということでしょう。そうなんですが、今私が申し上げた、沖縄の過重負担を解決しないと日米同盟そのものが根底から覆されかねないがということを書いているんだけれども、外務大臣もそういうような、同じような懸念を持っておりますかということを伺います。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 アメリカの知日派の方々が提案されているこの一文の中で、私にとりましても、アメリカのこうした、今議員がおっしゃるようにかなり重要なポストを占めるかもしれない人たちが、沖縄に非常に過重な負担を強いているという点について認識を強く持っておられるということを、私は大変喜んでおるものでございます。  私といたしましても、沖縄に七五%の基地が集中しているという今日の状況は、それはもう沖縄県民の方々の負担、これは精神的負担も当然ございましょうし、経済的な負担もございましょう。そうしたことについて十分認識をしなければならないというふうに、これまた考えております。  ただ、このことが日米同盟関係を危機にさらすということに直ちにつなげるのではなくて、そうならない努力を、政府として一生懸命これまでもやってまいりましたし、これからもさらにやっていかなければならない、そういうふうに考えております。

伊藤英成民主党・無所属クラブ

○伊藤(英)委員 今沖縄にいる米軍は他の国に行って訓練なんかしたりしていると思うのですね。たしかフィリピンにも行って訓練をされたりしていると思うのですが、これは海兵隊が行っているのか、あるいはほかの兵隊も行ったりしているのか、この辺の内容はどうなっているのか。あるいはフィリピン以外にも、沖縄から行っているところがあるのかどうか、その辺はどんなふうになっておりますか。

浅野勝人自由民主党外務政務次官

○浅野政務次官 在沖縄海兵隊などは、フィリピン、タイなどで、米軍がアジア太平洋地域で実施している同盟国または友好国との間の二国間ないしは多国間の演習に参加していると承知をしております。  二国間の軍事演習では、例えば韓国とのフォール・イーグルとかウルチ・フォーカスレンズ、フィリピンとはバリカタン、シンガポールとはマーキュリーなどが知られておりますし、多国間の軍事演習では、リムパックとかコープ・サンダー、コブラ・ゴールドといったようなものが広く知られていると承知をしております。

伊藤英成民主党・無所属クラブ

○伊藤(英)委員 実は先般、アメリカの政府の高官の方と会って、この辺のことについてちょっと話もしたのですよね。そのときに、実はフィリピンの状況について、どんな訓練をしているのか、どのくらいの期間しているのか、規模やら時期といいましょうか、訓練期間の話等々もいろいろ伺ったりしたのですよ。そんなことも思いながら、先ほど申し上げたこのアメリカの研究者たちの対日政策提言というのを私も読んだりしたのです。  その中に、沖縄の基地問題について、海兵隊の施設や訓練をアジア太平洋地域に分散する考え方を打ち出したりしているのですよね。だから、私なんかは一層この問題は、ある意味では現実感をといいましょうか、感じながら、文章も読んだりしたのですが、こういう考え方は、沖縄の基地の整理縮小という意味においても、ある意味では非常に有益な考え方なんだろうと私は思うんです。  そういう意味で、我が国として米側にこうした分散の考え方を働きかけるべきではあろうというふうに思いますが、どのように考えますか。

浅野勝人自由民主党外務政務次官

○浅野政務次官 委員の御指摘、心して聞かせていただきましたけれども、米軍の日本国外における訓練の実施は米軍の運用の問題でありますので、委員の御指摘は御指摘として聞かせていただきたいと存じます。  我が国としては、沖縄の方々への御負担の軽減というのは、SACOの忠実な実行が当面最も大事なことと心得ております。

伊藤英成民主党・無所属クラブ

○伊藤(英)委員 外務大臣に伺います。  今の政務次官の話なんかを聞くと、ああ、残念な日本の外交だなと感じる人が多いんだろうと私は思うんです。日米が本当に同盟として、あるいはパートナーシップの関係で、この日本周辺の、あるいはアジア太平洋の安全保障の問題についてもしっかりと議論する、あるいは提言したり、協議したりするということこそが必要なんですね。さっきも私が申し上げましたこの何人かは、私が実際に会っても、彼らもそう言いますよね、日本との関係をもっとそうしたいんだと。だから今回のこの政策提言もそんな感じが出ていると私は思うんですよ。  この政策提言には何と書いてあるかというと、そのあたりのことについては、日米で話を、本当に安全保障問題についてちゃんとした対話をしたのは、北朝鮮問題に限るようなものだということさえ言っていますよね。私はほかのこともやったりはしているんだろうと思うんですが、しかし、この辺のことをどうしようか、特に日本の状況なんかを踏まえれば余計に、この分散の問題、あるいは基地をどういうふうにした方がいいんだろうか、その中で日本はどうするんだろうか、あるいはアメリカに対してはどういうふうにしていただくことがいいんではないかというようなことが日本からもあって当然な話ですよね。戦後五十何年もたってそんなこともできない日本の外交では、まともな外交ができるわけがない。パートナーシップ云々と言われたりするんですよ。だから、この辺のことについて、外務大臣、どう思いますか。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 アメリカの知日派の方々が集まって研究をされる、提言をされる、それはそれで、先ほど申しましたように我々としては十分関心を持って拝見をしなければならないと思っていますが、こうした方々は、もちろん日米関係に十分な経験をお持ちである、知識をお持ちであるということは認めますが、現在のお立場はあくまで民間の方々であって、この方々のカウンターパートをもし日本で求めるとすれば、一つは日本のシンクタンクのようなものをカウンターパートとして求めるべきであって、日本政府、我々のカウンターパートはあくまでアメリカの国務省であり国防省であるわけです。  したがって、我々がいろいろな問題について議論をする、要望をする、あるいは向こうの要望を聞く、そういった場合には当然ペンタゴンなり国務省なりとやるべきであって、こうした民間の方々とやるときには、それはそういうことももちろんあると思いますけれども、民間は民間レベルの議論のやりとりというものがあるのが普通だと思います。  私は、残念ながら、日本のシンクタンクにアメリカのシンクタンクに匹敵するだけの量、質がまだ十分ないのではないか、いや、これは、あると思って一生懸命やっておられる方があれば大変御無礼な言い方ですが、そんな感じがしておりまして、だから向こうの民間は、カウンターパートは日本の外務省であり防衛庁であるというふうに思いがちであるかと思いますが、それは必ずしもカウンターパートはそうではないというふうに思います。もちろん私どもとて、先方から会談を申し込まれる、あるいは意見交換を申し込まれれば、物理的に問題がなければこれを断る理由もないと思いますけれども、本筋はそういうものだというふうに思っています。

伊藤英成民主党・無所属クラブ

○伊藤(英)委員 時間が来たので終わろうと思ったのですが、外務大臣、私が伺いたかったのはこういうことなんですよ。これは結論だけで結構ですが、米国側のシンクタンクあるいは研究者に対して日本政府として言うべきではないかという意味ではなくて、こういう提言を見て、アメリカ政府に対して日本の政府からその分散の考え方を働きかける考え方はありませんかという意味です。どうですか。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 御意見を伺っておきます。

伊藤英成民主党・無所属クラブ

○伊藤(英)委員 終わります。

高木義明民主党・無所属クラブ

○高木委員長 次に、藤島正之君。

藤島正之自由党

○藤島委員 一昨日、本委員会でかなり辛口といいますか厳しい質問と提案をさせていただいたわけでございますけれども、それに対して自由民主党及び保守党のかなりの先生から、よく言ってくれた、胸のつかえが下がる思いだ、こういうことを言っていただいたわけであります。そういうことであれば本法案を私どもが指摘するように差しかえていただければ一番いいのにな、こう思った次第でありますが、それはそれといたしまして、きょうは、前回の委員会で時間の都合で質問できなかった部分について御質問をさせていただきたいと思います。  まず、我が国の安全という観点から考えまして、私は、四つの区分ができるんじゃないか、こう思うわけであります。  一つ目は、全く平時で安全な事態、それから、若干ざわざわして自衛隊法第八十二条に規定する海上警備行動を発令する事態、それから、周辺でもっとざわざわしてきまして我が国の安全に重大な危険を及ぼすようなそういう事態、これは周辺事態、それとまさに有事、こんなふうに四つに分けて考えられると思うのですが、この点について、防衛庁長官、いかがでしょう。

虎島和夫自由民主党防衛庁長官

○虎島国務大臣 大体そのような区分ができるかと思っております。

藤島正之自由党

○藤島委員 ところで、その二つ目と三つ目の区分のところなんですけれども、御指摘したいのは、自衛隊法第八十二条の海警行動が発令された場合には、その武器使用の点につきまして、警察官職務執行法に準じて武器の使用ができる、こういうことになっているわけですね。ところが、三段目の今回議論になっております周辺事態の際の船舶検査、この際には、もっともっと今度は武器の使用が制限されている、ほとんど武器の使用はできない、こういうふうにこの法案はなっているわけですね。これはある種の矛盾じゃないか、こういうふうに私は思うわけですが、その点を明らかにしていただきたいと思います。

鈴木正孝自由民主党・保守党防衛政務次官

○鈴木(正)政務次官 海警行動との関係ということでございます。  ただいま御審議をいただいております本法案に絡みましての武器使用というものは、言ってみますと、自衛官が対象船舶に乗船してその職務を行うに際して、自己の生命等を防護するために必要最小限の武器の使用を行い得るように措置した、言ってみますれば自然権的な意味での必要最小限の武器使用、こういうような位置づけでございます。  また、八十二条にかかわります海警行動、海上警備行動ということになるわけでございますが、その際の武器使用は、自己等に対する防護または公務執行に対する抵抗の抑止のため必要であると認める場合等において武器使用をできるようにしているというようなことでございまして、その趣旨、目的というものを異にしている、こういうことであろうかと思います。  周辺事態は、我が国に対する武力攻撃はないわけでございますが、我が国周辺の地域における我が国の平和と安全に重要な影響を与える事態ということでございます。海上警備行動が発令されるのは、海上における人命、財産の保護または治安の維持のために特別の必要があるような事態ということでございまして、両者の関係はさまざまであると考えられますけれども、一概にいずれがより緊急事態であるかということの比較を行うということはなかなか難しいのではないか、このように思います。  いずれにいたしましても、先ほどお話し申し上げましたように、その趣旨、目的を異にする、そういうことだというふうに考えております。

藤島正之自由党

○藤島委員 当然、趣旨、目的は違うわけですけれども、実際面から見まして、危険に対処するという面から見まして、結局自衛官の立場から見まして、本当にこういう形でいいのだろうか、こういうことを私は指摘させていただいておるわけであります。  次に、警告射撃と憲法九条の武力行使の関係ですが、昨年の五月十二日の参議院の指針特委で、当時の野呂田防衛庁長官はこういうふうにおっしゃっています。記者会見の後のようですけれども、「その際、記者団の方から警告射撃についての質問があったわけでありますが、私はその際、諸外国の例も踏まえた上で、船舶検査活動において警告射撃と武力行使との関係については検討の余地があるのではないかとの見地に立って、武器の使用の一形態として、停船命令に応じない船舶に対して警告射撃を行うこともできるのではないかとの私の考えを述べたものであります。」こういうふうにお答えになっているのです。その後、法制局との関係でいろいろ言っているのですが、この関係について、防衛庁長官はどのようにお考えでしょうか。

鈴木正孝自由民主党・保守党防衛政務次官

○鈴木(正)政務次官 警告射撃ということでございます。  我が国が本法案に基づきまして船舶検査活動を行う場合、この法案の別表に規定している態様で実施するということに相なるわけでございますが、諸外国におけるこれまでの検査対象船舶への検査等の実績等から見ますと、このような……(藤島委員「そういうのではなくて、端的にお答えいただきたいのです」と呼ぶ)はい。ちょっと前段を説明しながらということで、大変恐縮でございますが、検査等の実績にかんがみますと、このような本案の別表の態様で行うということについて、十分経済制裁の効果を確保するということが実質的に可能だ、このように考えて法案の御審議をいただいているということでございます。  お尋ねの、警告射撃のような具体的な行為を本法案では予定しておりません。トータルで、全体として経済制裁の実効性を確保する、そういう趣旨で位置づけをして考えておりますので、大変恐縮でございますけれども、警告射撃ということについてこの法案で具体的に定めているわけではございませんので、お答えは差し控えさせていただきたい、このように思います。

藤島正之自由党

○藤島委員 質問に端的にお答えいただきたいのですけれども、要するに警告射撃は、野呂田長官は、憲法上許されるのではなかろうかというふうにおっしゃっているわけです。その点について私は伺っているわけでありまして、私も全く同感なんです。その点について伺いたいので、今回どういうふうな措置がどうのとかいう話を伺うわけじゃない。  それはもう前回でわかっているわけでありまして、時間がありませんのであえてこれ以上言いませんけれども、私はできると思うのですが、この点はやはり早急に詰めておく必要があると思うのです。法制局はいろいろ意見はあると思いますけれども、これはやはり大事な話でありまして、まだ検討中検討中と、今回はその点が入っていないからいいんだというようなそういう話じゃないと私は思うのです。その辺は政府の方できちっと前向きに詰めていただきたいということを指摘しておきたいと思います。  それから、自衛隊法第九十五条の適用は今回除外されていないわけです。PKO協力法におきましては二十四条第八項で、「自衛隊法第九十五条の規定は、第九条第五項の規定により派遣先国において国際平和協力業務に従事する自衛官については、適用しない。」こういうふうになっているわけですけれども、今回は九十五条を排除しておらない、これはどうしてでしょうか。

仲村正治自由民主党防衛政務次官

○仲村政務次官 国際平和協力法、いわゆるPKO法において自衛隊法第九十五条が適用除外されているのは、法制定当時、国際平和協力業務の特性を踏まえ、同条の規定に基づき、武器を使用して装備品を防護することにより事態の混乱を招き、または混乱の程度を増大させるおそれもありますし、また、他方で国際平和協力業務の場合には、一般的に個々の装備品の破壊、奪取が業務全体を不可能ならしめるといったことはさほど想定され得ないといった事情について比較考量した結果であると理解をいたしております。  御指摘の、国際平和協力法第二十四条八項の規定を削除し、国際平和協力業務についても自衛隊法第九十五条の適用を認めることについては、申し述べたような国際平和協力法制定時の趣旨を踏まえた検討が必要となると考えられますが、いずれにしても、武器使用のあり方にかかわる問題であり、種々の観点から慎重に検討する必要があると考えているのであります。

北原巖男防衛庁運用局長

○北原政府参考人 ただいま総括政務次官がお答え申し上げたとおりでございますが、若干付言してお答えを申し上げさせていただきたいと思います。  今の問題につきまして、現在お願いしております法案におきましては、この船舶検査活動は、先生御承知のように、検査対象がまず基本的に商船でございます。それから、検査を実施するに当たりましては、国連の安保理決議に基づくか、あるいは当該船舶の旗国の同意を得ることにしております。そしてさらに、過去の諸外国の活動実績においても軍艦や商船等がこういった活動を妨害するために攻撃を行ったとの例はないわけでございまして、一般的には、今申しましたように、攻撃を受けたりすることは想定しがたいと考えております。  しかし、一般的に申しまして、自衛隊の艦船の行動中に不測の事態が発生した場合には、当該艦船は、まずは危険を回避するための行動、これは現場からの退避等でございますが、これをとるのは当然でございますが、万一危険を回避する努力を払ってもなお回避し得ないような差し迫った状況のもとにおいては、いわばこれはもう最後の手段といたしまして、先生御指摘の、自衛隊法第九十五条に基づきまして当該艦船等の防護をするために武器を使用することは可能である。したがいまして、この船舶検査法についても九十五条は適用される、そのように考えております。

藤島正之自由党

○藤島委員 今回外したのは、私はそれはそれでいいと思うのです。これは、私が防衛庁の現職の防衛課長時代に、実はどういう規定にするかというのでさんざん議論をしたわけでありまして、我々は、国際水準並みの武器の使用をできるようにしようと言ったわけですけれども、法制局の方が、それは武力行使に当たる可能性があるということで編み出されたものが、生存権的な基本権としてというような小さいものになったわけですね。  それで、同時に、それでは九十五条は生かしておいてほしい、こういうふうな議論だったんですが、当時の議論で、法制局に押し切られて、これをPKO法の方で削除したということなんですけれども、今回、いろいろな法案が出てきているわけですね。ですから、これからそういうタイミングがあれば、これはぜひ九十五条は外しておくのが自然である、適用除外を外すという意味ですね、ということをお願いしておきたいと思います。  それから、最後になりますけれども、これは「時の動き」という政府の広報誌なんですけれども、これが今回、十一月号は「我が国の防衛」ということで特集が組んでありまして、首藤防衛局長がるる説明されておりまして、私は非常にいいものだというふうに実は考えておるわけであります。  ところで、この八十二ページに、私も非常に尊敬している元統幕議長の西元元陸将が、第一は我が国がその国際的な地位にふさわしい国際的責任を適時適切に果たすためにPKO参加五原則や武器使用基準を見直すことである、それから、国連の行動を力で妨害する行為の排除などを可能とする措置が必要である、それから、国際的な危機を収拾するための国際安全保障共同行動に積極的に協力できるよう措置することが必要である、それから、このため単に米軍だけでなく、国連軍や国連安保理の承認を得た多国籍軍などへの後方支援は、戦闘行動に直結すると否とにかかわらず実施できるよう措置するとともに、在外邦人等の輸送を実施する条件や輸送時の誘導に際しての武器使用基準などの見直しが必要である、それから、自衛隊にいかなる役割を期待するのかなどを明らかにして、国際法規等にのっとり法令、行動基準等を早急に整備する必要がある、こういうふうにおっしゃっているわけですね。  私は全く同感なんですけれども、防衛庁は、この点についてどういうふうに考えておりましょうか。

首藤新悟防衛庁防衛局長

○首藤政府参考人 「時の動き」、確かに私、インタビューを受けまして、いろいろな面にわたって申し上げております。  ただ、大変申しわけありませんが、その西元顧問がおっしゃられた部分はまだ読んでおらないということで、今、藤島先生がおっしゃられたいろいろな点をこの場でお聞きして、申し上げさせていただきますと、武器使用基準の見直し、あるいはいろいろな安全保障上必要な国際的な行動に参加、あるいはNEOといいますか、邦人救出の際の武器使用のマニュアル、そういったことの整備、さらには、自衛隊が、防衛庁が国際的にいかなる役割を求められ、そのためにどういう国際基準にのっとっていけばいいかとか、いろいろなことは、西元顧問、防衛庁の顧問でいらっしゃいますけれども、常に尊敬する先輩のおっしゃることとして、いろいろと御意見を拝聴しながら、現在の私ども防衛庁として、政府としてできる限りのことは進めてきている、その中の一つが、今回お願いしておる船舶検査活動法案であるというようなことでございますので、よろしくお願い申し上げます。

高木義明民主党・無所属クラブ

○高木委員長 もう時間が参りましたから。

藤島正之自由党

○藤島委員 最後になりますけれども、今の件はぜひ前向きに考えていただきたいと思います。  それと、PKFの解除の話があるわけでありますけれども、この解除に当たりましては、武器使用の規定を必ず見直してやってほしい。解除だけやって武器使用はほとんどできない、こういうようなことで自衛官を現場に送るようなことのないように、くれぐれもお願いして、終わりたいと思います。

高木義明民主党・無所属クラブ

○高木委員長 次に、塩田晋君。

塩田晋自由党

○塩田委員 自由党の塩田晋でございます。  防衛庁長官にお伺いいたします。  周辺事態の際を考えていただきたいと思うんですが、長官は船舶検査活動を実施する区域を指定するということになっております。この場合ですが、実施区域の指定に当たっては、他国の船舶検査活動に相当する活動と混交して行われることがないように決めなさい、こうなっておるわけですね。  具体的なイメージといたしまして、ある港湾あるいは沿岸を封鎖する、経済封鎖ですね、その場合に区域を決める。大体、関係各国が一列に並んで周りを取り巻くといいますか、前面にふさがるわけですね。そこを通航する船舶、商船、これに対する船舶検査を行う、こういうことになると思うんですが、大体どれぐらいの大きさの区域になるのか、そして、大体一列というか横並びでやると思うんですが、どういうイメージでございますか。

虎島和夫自由民主党防衛庁長官

○虎島国務大臣 基本計画に従って防衛庁長官が定める実施要項にかかわるわけでありますが、私どもが今想定しておりますのは、基本計画の方の計画区域というのは相当広い海域を考えておりますし、実施要項に定めるもの、その中からまた、経済封鎖というか、そういうことに実効性の上がるような地域に限定しながら、北緯何度何分から何度何分までとか、東経何度から何度までという、より限定されたものを想定しておりまして、今ここで、面積はこれだけですということは申し上げることはできないわけであります。つまり、そのときの状況によって、必要な範囲のものを実施要項の中に定める、そこを我が方が船舶検査を行う、そういうことであります。

塩田晋自由党

○塩田委員 かなり広い海面にわたるということが一応想定されると思うんですが、その場合、我が国の海上自衛隊が担当するその海域、そこでは、先ほど来議論がありましたように、武器使用ができない、武器の威嚇もできない、武力行使による威嚇もできないということですね。  そうなると、国連安保理事会の決議によるもの、あるいはまた旗国の同意を得てという場合に、該当する国の船舶が入ってくるという場合は検査に入れるわけですね。ところが、国連安保理事会決議は旗国も受忍しなければならないということですからそれはいいんですが、旗国が同意した場合もいいんですが、例えば、旗国が同意をしても、船長がそれを無視してどんどん行ってしまう、日本の海上自衛隊の艦艇が来ても意に介さずどんどん行ってしまう、武器の使用はない、あるいはテークダウンという、ヘリコプターですね、そういったこともいろいろとお話ありましたが、そういうことにかかわらずどんどん行ってしまうという場合に、どういうことになりますか。どういう事態が起こりますか。

鈴木正孝自由民主党・保守党防衛政務次官

○鈴木(正)政務次官 本法案に基づきまして船舶検査活動が行われるということでございますが、いろいろと条件を付しながら、その活動の範囲というものは別表によって定められているわけでございます。  例えば、警告射撃等、そういう行為ができないということに伴って、あるいは乗船検査を嫌う船舶が具体的に行動を、我が方の指定している海域に入ってくるよ、そういうような事態に具体的にどのように対応するかというようなお話か、こう思いますが、言ってみますと、諸外国におきますこれまでの船舶検査の実績と、あるいは全体で考えております経済制裁の実効性を確保するというための措置、有効に機能させるための組み合わせ、そういうことを考えてみますと、逃げ込んでくるというようなこともなかなか想定はしがたいのかなというふうに思っているところでございます。そういうことが仮にありましても、他国の検査実施船舶との情報交換、あるいは旗国または交易国等に対してまた具体的な当然の対応も予想されるというようなことからいたしまして、トータルでは経済制裁の実効性が確保されていくのではないか、このように思っております。

塩田晋自由党

○塩田委員 かなり甘いんじゃないかと思うんですね。ここで議論されましたように、また政府の説明にありましたように、日本は武力行使はしない、威嚇もしない、こういうことがわかれば、どんどん無視して、警告であろうと何であろうと無視してどんどんそこを突破していく、そういうことが起こると思うんですね。日本の海域は大丈夫だ、こういうことになってくると思うんですね。  そこで、停船をさせる有効な手というもの、あるいは強制的に行くような、行って、武器の使用でなくして、乗り込んで説得をする。説得というのがありますね、船長に対する説得、これをやる。その場合に、停船のためによく海上保安庁あたりは、走っている船舶に対して周りを取り囲んで動かないようにしてしまうというようなことも考えられている、あるいは行った例も聞かないことはないんですけれども、そういう方法は考えておりませんですか。

鈴木正孝自由民主党・保守党防衛政務次官

○鈴木(正)政務次官 いろいろな諸外国でのやり方等もあるかと思いますけれども、我が方の、この法案で御審議いただいております、別表で定めております具体的な行動の態様ということがかなり限定的に行われてここで記載されているわけでございます。説得等を含めまして、いろいろとコミュニケーションの手段あるいは旗旒信号等を含めまして、あるいは進路前方での若干の待機、そういう行動も含めまして、トータルで実効性の上がるような行動というものが、ひとつこの別表の範囲内でいろいろと組み合わせを考慮しながら対応していくというようなことになろうかと思います。

塩田晋自由党

○塩田委員 そういうことであるとして、日本の海域は安全だ、無視できるんだということで、どんどん日本の海域を通過していく。隣の、他国の艦艇は、それはもう見るに見かね、あそこだけ突破されて、どんどんそこへ集まってきて、日本の海域を通過していっている、こうなるとやはりほうっておけないから、隣から入ってこないですかね。その場合には、回避する、交錯しないようにするわけでしょう。そういう事態になりますか。  それから、もう時間がありませんが、もう一つつけ加えまして、商船が偽装軍艦であったり、あるいは武器を商船が持っておる、また海賊のような場合、日本の自衛艦隊に対して攻撃をしてくる。回避しながら、武器擁護のために武器使用をしていくということになりますか。  この二点についてお伺いいたします。

鈴木正孝自由民主党・保守党防衛政務次官

○鈴木(正)政務次官 先ほど来御答弁申し上げておりますけれども、その海域でどのような行動をとるかということに、相手の対象の船舶がどのような形になるかということになるわけでございますけれども、他国の検査実施船舶等との情報交換あるいは関係国との連絡等も当然考えられるわけでございますので、そういうことを組み合わせながら、いろいろな事態を防ぎながら、そういうことではないか、このように思います。  そしてまた、先ほど御答弁申し上げているわけでございますけれども、最終的に何らかの不測の事態が起これば、武器等の防護のためのいろいろな必要な措置というものは当然ながら考えられている、そういうことでございます。

塩田晋自由党

○塩田委員 日本の場合は、この法律ができても非常に問題があるということがよくわかりました。  終わります。

高木義明民主党・無所属クラブ

○高木委員長 次に、赤嶺政賢君。

赤嶺政賢日本共産党

○赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢でございます。前回に引き続き、質疑を続けていきたいと思います。  前回の質疑で、旗国の同意を得てということについて伺いましたが、その際に、文書などによる明確な同意を指すという答弁がありました。そうであれば、あいまいでない、文書による同意が得られない場合は、周辺事態であっても船舶検査を日本は行わないということをしっかり答弁できるかどうか、まず最初に伺いたいと思います。

浅野勝人自由民主党外務政務次官

○浅野政務次官 旗国から同意を取りつける手段については、一般国際法上の規則または慣行がありませんので、そのための手段は限定されていません。したがって、この法律案においても、旗国の同意を取りつける手段を限定していません。  ただ、我が国が実施する船舶検査活動は、我が国の平和と安全に重要な影響を与える周辺事態に対して行われるものですから、確実なものにするために、旗国の同意を明確に得ることが重要であると考えます。実際には、国際約束によるか、明確な意図を表明する口上書などの外交文書の形式を用いることが考えられます。  したがって、旗国の同意が明確に得られないような場合には、船舶検査活動を実施することはないと考えます。

赤嶺政賢日本共産党

○赤嶺委員 そうすると、昨年のガイドライン法の審議のときに、同意を得てという意味について当時の高村外務大臣は、「船舶検査の実施に対して同意していると判断される、または異議を唱えないことがあらかじめ明らかになっているような場合」と説明しておりました。さらに、東郷条約局長が、「黙示的な同意がある場合」、こういうぐあいに答弁しておられますが、そういう見解というのは現在とらないということですね。

浅野勝人自由民主党外務政務次官

○浅野政務次官 具体的な方法については、現実には、国際約束や明確な意図を表明する口上書などの外交文書を用いることが考えられますが、先ほど申し上げましたように、一般国際法上の規則または慣行はありませんので、いろいろな国家の意思の表明のやり方の中で、旗国の同意を明確に得るということであります。

赤嶺政賢日本共産党

○赤嶺委員 極めてあいまいなんですね。  つまり、国際法上も条約上も明確になっていないから旗国の意思の確認も非常にあいまいで、霧の中にいる状態。あるいは旗国はどうしているという日本の政治判断によって船舶検査活動に移るというような要素も残した。安保理の決議に基づく船舶検査活動に加えて、旗国の同意ということをこの法案の中に入れたものですから、一層あいまいさがふえてきているというような、それだけ非常に危険な事態につながっていくという感じを持ちました。  大体、制裁国はいざ知らず、船舶検査を受ける第三国というのは日本と利益をともにするわけではないわけですから、いろいろな事態が起こり得る。不測の事態は起こり得るということを皆さんもお認めになっているわけですから、最初の同意の段階でこういうあいまいなやり方では、不測の事態というのは当然起こり得るというようなことを一つ指摘しておきたいと思います。  それで、今度の周辺事態法は、いわば周辺事態にかかわってアメリカが軍事行動に入っていく、そこと密接にリンクした日本の自衛隊の行動になるわけですが、アメリカのそういう周辺事態やあるいは軍事行動に関する考え方なんですが、アメリカが、危険な地域連合の出現を防止するだとか、あるいは戦略資源の確保が国益だとして、そして、それがその国益を守るという口実で軍事力を行使する方針であることは、外務大臣、承知しておられますよね。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 議員の先ほどの御質問、浅野政務次官の答弁、ぜひそこははっきりさせておいていただきたいと思います。  議員は、いかにもあいまいだあいまいだとおっしゃいますけれども、我が方としては、明確に明確に、旗国の同意がなければだめだということをはっきり申し上げているわけでございますから、これほど明確なことはない、あいまいなところはないということははっきり御理解をいただきたいと思うのでございます。  アメリカの考え方についてお尋ねでございますけれども、アメリカが具体的にどういう軍事力を行使するかということについては、仮定の問題をここで論ずるのは余り意味がないと思います。  むしろ私どもは、国連安保理の決議ということを取りつけるために外交的な努力もするということを申し上げているわけでございまして、そうしたことを私どもがきちっとやって、国際的な評価といいますか、判断といいますか、そうしたものがきちんと示されるということが一番いいわけでございます。  それで、それがどうしても、だれかの特別の意図とか、あるいはそういうことが何かの理由でできない場合に、この検査法の問題は、旗国の同意を得るということでございますから、議員が今お話しになりましたようなことは、我々は今想定をいたしていないのでございます。

赤嶺政賢日本共産党

○赤嶺委員 最初のあいまいだという私の指摘について、いや、あいまいではないということを外務大臣おっしゃいますけれども、前回高村外務大臣が「船舶検査の実施に対して同意していると判断される、または異議を唱えないことがあらかじめ明らかになっているような場合」ということでいわば同意していると判断されるというのは、客観的な判断の根拠があるわけじゃない。日本政府の側の主観的な判断であっても判断される。客観的にこれをふるいにかける条約とか国際法はないというわけですから。それで、本当に明確であるのであれば、東郷条約局長が「黙示的な同意がある場合」、そういう答弁をしたことは取り消されるわけですねという質問について、先ほどのような答弁がありましたので、これはあいまいだと。もしあいまいでないと言うのであれば、そういう前回の答弁は取り消しますということを明確に言っていただきたいと思います。  それから、やはり今度の場合に、先ほどからの論議を聞いていますと、今回の船舶検査法は、あたかも平和的な状況下で、そして平和的な方法で、決して武力の行使や武力の威嚇につながらないやり方で検査をしていくんだというような議論がずっとあったわけですが、私は、やはりそうじゃないと思うんですよ、周辺事態というわけですから。周辺事態というのであれば、そこには軍事的緊張に包まれた場面があり、活動があるわけですね、まさに周辺事態ということになっていて。  ただ、先ほどアメリカの周辺事態に参加していく考え方を問いただしましたら、それは無意味だというお話がありましたけれども、私は、無意味ではなくて、そこのところが一番大事な点じゃないかと思うんです。  アメリカの国防報告、二〇〇一年度のものを目を通してみました。ここには、このように書かれています。  米軍を使用するかどうか、いつ使用するかについての決定は、なによりも、かかっている米国の国益——それがきわめて重大か、重要か、または人道的な性質のものか——によって、かつ特定の軍事介入のコストとリスクがそうした国益につり合っているかどうかによって導かれるべきである。かかっている国益がきわめて重大である、すなわち、米国の存続、安全および活力にとって広く、最優先の重要性を持っているときには、国益を守るため何であれ必要な行動をとるであろうし、必要なときには、一方的な軍事力の使用も含まれるであろう。 米国の極めて重大な国益には下記が含まれるということで、いろいろ書いてあって、その中に、敵対的な地域連合または覇権国の出現の防止、重要な市場、エネルギー供給及び戦略資源への制約されないアクセスの確保ということで、敵対的な地域連合ということもアメリカの国益の中に入れて、そして軍事力を行使すると言っているわけです。それが日本の周辺事態につながり得るということは、十分に検討しなければいけないわけですね。  何しろ、今度の船舶検査法というようなのは、日米間の周辺事態に対する対処をどう定めるかということですから、そういう点では、アメリカのこういう軍事行動に巻き込まれる危険が十分に備わった、軍事的に緊張した状態のもとで行われる船舶検査活動だと思いますが、これはいかがでしょうか。

竹内行夫外務省総合外交政策局長

○竹内政府参考人 まず一番目に、旗国の同意に関する御質問でございますけれども、これは先ほど来外務大臣からも答弁をしておりますし、一昨日も重ねて答弁をしたところでございますけれども、とにかくこの公海自由の原則に基づく旗国主義というのは非常に重要な国際法上の規則でございますので、船籍国以外の国が管轄権を及ぼすという場合に、旗国の同意が明確に示されているということが必要であるということは重ねて御説明をしているところでございます。  しからば、その一国の同意を表明する手段が、どういう手段があるかということにつきましては、このような場合に国際法上の規則、先例が確立しているわけではないということをも申し上げているところでございまして、そういたしますと、一般国際法上、一国が自国の意思を明確に表明すると解される方法はいかなるものがあるかということに問題が帰着するわけでございます。  それは国際的な条約の場合もあれば、一国の声明というものもあれば、二国間での合意というものもありますし、それも形式としても外交文書で行うというようなことが一般的ではございますけれども、いろいろなやり方があるだろう。個々の状況において、それは一番適切な方法で処理されるだろうということでございまして、決してあいまいな同意があったり、さらに恣意的な解釈があったりというような場合を容認しているわけでないことは重ねて答弁申し上げているところでございます。  さらに、その同意の点で、黙示の同意云々につきまして、東郷条約局長の答弁についての御指摘がございました。  一昨日も私申し上げましたけれども、その答弁は、臨検と船舶検査の違い、差異についてのお尋ねがありましたときに、船舶検査というものはこういうものですという一般的な御説明をする際に、旗国の同意というものが公海上において他国が管轄権を行使する場合には必要である、そういうコンテクストで、そういう同意には明示的同意もあれば黙示的同意もありますということを条約局長がお答えをしたところでございました。  翻って、この船舶検査法という法案のもとで考えております政府の立場と申しますのは、先ほど来申しましたように、明確に旗国の同意というのが判断されるということが必要であろうということでございます。  東郷条約局長の当時の答弁が誤解を生ずるということであれば、それはただいま御説明申しましたように、明確な同意が必要であるということは、現在の政府のこの法案についての立場であるということをはっきりと申し上げることができるかと思います。  それから第二番目に、米国の国防報告を引用されての御指摘がございました。  二〇〇一年度の米国国防省の報告におきまして、先生御指摘のような記載がございます。  ただ、そこで御注意をしていただきたいとお願いをいたしたいと思いますのは、確かに、この国防報告によりますと、米国は国益を守るため必要な行動をとるであろうということが書かれておりますが、武力の行使、軍事力の使用ということにつきましては、米国の国益、極めて重大な国益を守るために、必要なときにはというただし書きと申しますか、条件がついた記載になっております。ホエン・ネセサリーという一種の条件的なただし書きがついておりまして、例えば、敵対的な地域連合または覇権国の出現の防止という国益のために、何が何でも軍事力を使用するというようなことを言っているわけではないというふうに読み取れるところでございます。

赤嶺政賢日本共産党

○赤嶺委員 東郷条約局長の黙示の同意というのは、じゃ取り消されるというわけですね。さっき答弁がちょっと聞き取りにくかったんですが。はっきり、取り消すのか取り消さないのか、その点も答えていただきたいんです。  時間がないので次の質問もあわせてお願いしたいんです。  米軍が武力行使をしている、そういう海域で船舶検査が行われるわけです。それも、国連安保理が世界の平和と安全に危機を及ぼすというような認識がなくても旗国の同意のもとにやるというわけですから、アメリカのこれまでの例を見てもわかるように、やはり国際社会でのいわば米軍の国益に基づく軍事行動に入っているという危険性はかなり強いわけですね。  その場合に、先ほども出ておりましたけれども、自衛隊が船舶検査を行う海域について、日本政府が自主的に判断し、アメリカ政府が自主的に判断し船舶検査活動に移るとはいっても、割り当て、分担というのはあると思うんですが、そのあたりはいかがでしょうか。どのようにして海域を決めていくのでしょうか。

首藤新悟防衛庁防衛局長

○首藤政府参考人 具体的にどのように海域を分担するかというのは、そのケースごとに関係国と話し合って決まると思いますので、現時点で一義的に申し上げることは困難であろうと存じます。

竹内行夫外務省総合外交政策局長

○竹内政府参考人 黙示的同意の件でございますけれども、黙示的な同意と申しましてもいろいろなやり方があり得るかと思いますし、それは一概に、これがいいとか悪いとかということはなかなか言えないと思います。  ただし、一つ確実なことは、我が国としましては、国際法の原則に基づいて船舶検査活動を行うという場合でございますから、これは相手国と申しますか、旗国の同意というのが、我が国の管轄権の行使に関する同意というものがあいまいなものではなく、明確に伝わってくるものでないとそれはいけない、そういう必要があるということは確かなことでございます。

赤嶺政賢日本共産党

○赤嶺委員 私、そのあいまいさの一つの例として、先ほどから黙示的な同意ということを、その答弁にどういう態度をとるのかと言っているわけでありまして、そこの点は非常に、極めてあいまいであり、私の指摘が当たっているなという感じを持たざるを得ません。  それで、具体的な分担について今は言えないということですけれども、やはりアメリカと話し合って周辺事態に対応する海域の分担が行われる、そういう手続をとるのは間違いないわけですね。

首藤新悟防衛庁防衛局長

○首藤政府参考人 アメリカに限りませんで、そのときに参加する国々と話し合うことになると存じます。

赤嶺政賢日本共産党

○赤嶺委員 安保理の決議があれば、皆さんの立場からいって、ともかく他国のということがあるわけですけれども、今旗国の同意だけでやれるという話になっているわけですから、安保理がこれは平和と安全にとって重大な事態だという認識がなくても船舶検査活動に移れる、いわば日米両政府の主観的な判断で移れる余地を残している法律になっているわけですから、やはりアメリカの分担ということになるのは間違いないと思うんですね。  それで、周辺事態に際しというわけですけれども、船舶検査活動について、アメリカが自衛隊に対して実効性のある活動を求めてくることはないのかどうか。つまり、周辺事態に対する安全を確保しようというわけですから、実効性ある安全の確保について、日本の船舶検査活動にアメリカの方から、もっと実効性ある活動をやるべきではないか、そう求めてくることが予想されると思うんですが、いかがでしょうか。

首藤新悟防衛庁防衛局長

○首藤政府参考人 船舶検査活動につきましては、ガイドラインにおきまして日米おのおのの能力を勘案しつつ適切に協力する旨明記されているところでございます。そういう意味で、本法案に定められました我が国の船舶検査活動の態様等につきましては、米国も十分理解しているところでございます。

赤嶺政賢日本共産党

○赤嶺委員 であれば、もう一つ聞きたいんですが、船舶検査活動における後方地域支援ですけれども、米軍に対する自衛隊の後方地域支援を実施する場所なんですけれども、それは米軍が臨検をしている場所まで行って、そこで支援を実施するということになるのか、それとも臨検実施場所から後方の地域にやってきた米軍に支援するということになるのか。やはりこれだけの周辺事態、軍事的緊張が高まっている中で、一々後方まで行って日本の自衛隊から後方支援を受けるということになるのか、あるいはやはり現場まで来いというような話になるのか、この点いかがですか。

首藤新悟防衛庁防衛局長

○首藤政府参考人 この法案の第三条後段に、後方地域支援としての物品、役務の提供というのが規定されております。この提供は、船舶検査活動を行います自衛隊の部隊等が、当該活動に相当する活動を行う米軍の部隊に対して、後方地域において、この活動の際に現場で生じたところのあらかじめ想定されていなかったニーズに対しまして、余力の範囲内におきまして対応するというものでございます。  それで、今先生お尋ねの後方地域の、具体的にいかなる場所におきましてこの支援を実施するかということにつきましては、やはり個々の事例ごとに異なるものであろうということで、一概に申し上げることは困難だと考えます。ただ、この後方地域支援の性格上からいたしまして、そもそも米側の検査海域から遠く離れた海域で実施するというのは通常想定しがたいというふうに考えております。

赤嶺政賢日本共産党

○赤嶺委員 今の答弁は、米軍が船舶検査をしているところに接近をしていって後方支援を行うということですね。

首藤新悟防衛庁防衛局長

○首藤政府参考人 米軍の検査海域に入ることは想定いたしておりませんが、そういう米軍の検査海域に接近していって実施するということもありましょうし、もちろん場合によっては米軍が多少検査海域から出てきて我が方の護衛艦と出会いまして実施する、いろいろなことがあろうかと思います。

赤嶺政賢日本共産党

○赤嶺委員 やはり軍事的緊張を伴う活動であることは間違いありません。  それから、ちょっともう時間がありませんので一つだけお聞きしたいんですが、先ほどから出ている船舶検査の態様についてですが、特に船長に停止を求めても停止しない、航路の変更を要請しても変更しない、そういうときに説得を行うということになっていますけれども、この説得を行うために接近、追尾、伴走及び進路前方における待機を行うと規定しております。説得というのはどういう態様でどういうことを行うのか。  アメリカの船舶検査の報告を読んでも、乗船して説得する、この場面が一番緊張する場面だということになっておりますけれども、特に進路前方における待機というのは、やはり、武力による威嚇あるいは相手に衝突の可能性があると悟らせることによって進路変更を強制する活動であるわけですから、極めて危険を伴う活動になっていくのじゃないかと思いますけれども、この点はいかがでしょうか。

鈴木正孝自由民主党・保守党防衛政務次官

○鈴木(正)政務次官 説得はどういうふうにということでございますが、説明をして理解を求める、そういうことでございまして、その過程では強制を伴わない、そういうことでございます。接近、追尾、伴走あるいは進路前方における待機というようなことを掲げてあるわけですけれども、全体でそういう複合的な行動をとりながら、説得をするということも一つ考えられるのではないかというふうに思います。  また、衝突あるいは事故誘発の危険性云々というようなお話か、このように思いますけれども、私ども、検査対象船舶の進路直前に回り込んで船体で行く手を阻止するといったようなことは、先ほどお話ししましたように強制ということを伴わないような形での説得ということの中から理解する限り、衝突あるいは事故を誘発するということは考えにくい、このように思っております。

赤嶺政賢日本共産党

○赤嶺委員 もう時間が来ましたので終わりますけれども、安保理決議によらずに旗国の同意で船舶検査活動をやる、その同意のとり方のあいまいさからいっても、それからアメリカの横暴勝手な軍事活動に日本の自衛隊が協力をするという点からいっても、それから実際の船舶検査の態様が非常に危険を伴う活動であるという点からいっても、私たちとしては決して同意できる法案ではないということを申し上げて、質問を終わります。

高木義明民主党・無所属クラブ

○高木委員長 次に、今川正美君。

今川正美社会民主党・市民連合

○今川委員 私は、前回に引き続きまして周辺事態法に関して——実はこの周辺事態法は、御承知のように、自衛隊だけではなくて各地方公共団体や民間に対しても協力を依頼する、そういう中身になっていると思います。そこで、周辺事態法案が審議をされてから成立をし、今日まで政府に対して地方公共団体からいろいろな形での意見書や決議書などが届いていると思うのでありますが、ちなみに総理府には約二百五十件ほど届いているというふうにお聞きをしておりますけれども、外務省なり防衛庁に対してはその点いかがでしょうか。     〔委員長退席、島委員長代理着席〕

仲村正治自由民主党防衛政務次官

○仲村政務次官 お答えいたします。  周辺事態安全確保法案が国会に提出された平成十年四月からこれまでの間に、防衛庁に対し提出された地方公共団体からの意見書等の数は約二百八十件であります。

浅野勝人自由民主党外務政務次官

○浅野政務次官 外務省には二百七十五件です。

今川正美社会民主党・市民連合

○今川委員 今御答弁がありましたように、大変な数の意見書なり決議書が政府各関係機関に届いているということであります。各地方自治体も大変な関心を持っていることがここにあらわれていると思うのであります。  次に私がお聞きしたいのは、これは自衛隊だけの問題ではなくて、広く国民全体にかかわる問題でありますから、この周辺事態法、あるいは今審議をされている船舶検査活動法案、こういったものに対して国民の側に十分な理解がいっているとは私はとても思わないのですけれども、これまでの平和な時期から、仮に周辺事態というものが生じた場合に、広く国民の皆さん方が、後方地域支援といえども戦争するんだ、あるいは米軍の後方を支援するんだ、そのような重大な覚悟なり決意が果たしてあるんだろうか、極めて私は疑問に思うのですけれども、この点、政府におかれては、国民が十分な理解なり決意なり覚悟というのはできているんだというふうにお思いですか。お聞きしたいと思います。

仲村正治自由民主党防衛政務次官

○仲村政務次官 先ほど御答弁申し上げました意見の内容につきましては、地方公共団体から提出された当該意見書の主な内容を申し上げますれば、周辺事態安全確保法案について、地方公共団体への情報提供や地方公共団体の意向の尊重を求めるもの、あるいは同法に不安を有する世論に配慮し、慎重な取り扱いを求めるもの、同法に対する反対意見等も述べられている状況でございます。

今川正美社会民主党・市民連合

○今川委員 いや、私は意見書の中身をお聞きしたのではなくて、この船舶検査法案もそうなんですが、特にその大もとになる周辺事態法に対して、国民の側から十分な理解が得られているのか、あるいは、あってはなりませんけれども、仮にそういう周辺事態なるものが生じたときに、国民の大半が、やるぞと、そういう決意なり覚悟が現時点で果たしてできているんだろうかなということをどのように理解しておられるのか、お聞きしたいということであります。

仲村正治自由民主党防衛政務次官

○仲村政務次官 周辺事態法に対する国民の理解についてのお尋ねでございますが、周辺事態安全確保法については、国以外の者の協力の条項もあることなどから、地方公共団体や民間の関心も高いものと承知をいたしておりまして、政府としては、これまでも要望に応じて、協力の内容等についてできる限り具体的に説明を行ってきたところであります。  さらに、政府といたしましては、地方公共団体や民間の不安を払拭し、理解をいただくことが重要であるとの認識のもと、これまでの国会での御審議も踏まえ、地方公共団体や民間の方々に、よりわかりやすく理解をいただけるよう、政府内で周辺事態安全確保法第九条についての説明をいたしております。例えば、去る九月に、防衛庁、外務省、内閣安全保障・危機管理室などが沖縄でその説明会を実施している状況でございます。

今川正美社会民主党・市民連合

○今川委員 この点に関しては、一言だけ申し上げておきますけれども、国民の側からの十分な理解なり、いざというときの覚悟がなければ、いかなる事態であれ安全保障というものは成り立たないんだということだけを申し上げて、次に移りたいと思います。  さて、この船舶検査活動の主体である自衛隊の実態であります。約二十四万人、そして年間の防衛費約五兆円近くを投じたこの自衛隊の組織の実態をお尋ねしたい。  まず一点目に、二年前に新聞でも大々的に報道されました、防衛庁調達本部の背任汚職事件についてであります。  防衛庁なり政府におかれて、あの事件に対して、どのような反省、教訓を酌み取られたのか、そして現状どのように改革をされたのか、手短にお答えを願います。

中村薫防衛庁装備局長

○中村政府参考人 防衛庁は、御指摘の平成十年の防衛調達に係る一連の不祥事案を厳粛に受けとめ、同年に、防衛庁長官を本部長とする防衛調達改革本部を設置し、防衛調達の透明性、公正性を確保する観点から、その抜本的改革を図るべく、調達のあり方について検討してまいりました。  その結果、この過程として、問題点としては、随契に代表される防衛調達の調達システムの透明性の問題、さらに調達本部における相互牽制機能が働いていなかったのではないか、さらに調達業務に対する内局のチェック体制が十分ではなかったのではないか、さらに企業に対する審査能力、体制の点で問題があったのではないか等々、それから過払い事案の処理に対して、基準そのものが明確でなかったのではないか、また、その過程において発生しました職員の再就職のあり方がこの問題にも絡んでおりましたので、そういう幾つかの問題点の指摘がされたところであります。  このような点を踏まえまして、昨年四月、防衛調達の抜本的な改革を行うため、七点にわたる具体的改善措置をとることといたしました。  まず第一点としては、民生品等が活用できるように、防衛庁の仕様書であるとか規格等を見直し、供給ソースが多様化して競争原理が入ってこられるようにする。さらに、調達本部の原価計算部門と契約部門が一緒になっているから癒着が起こるのではないかということで、その部分を組織的に分ける。これは来年の一月六日に組織がえを行うことになっておりますが、原価計算部門と契約部門を組織的に分離して、原価計算部門は内局に持ってくるというような点。さらに、調達に係る内局の責任体制の明確化であるとか、防衛調達の透明性、公正性の確保を図るために第三者による監視体制を整備する。これは現在、公認会計士等の皆さんによる防衛調達適正化会議というもので調達の具体的なシステムについてチェックしておりますけれども、さらに組織がえで、一月の六日以降は、防衛調達審議会という形で再発足することになります。それから第四点としては、企業側の提出資料にかなりいいかげんなところがあったということで、制度調査を受け入れる義務づけであるとか、さらに違約金をちゃんと取るようなシステムにする、それから過払い事案に対する統一的な基準をつくる、さらに職員の再就職のあり方について見直しを行う等々を内容とする調達改革の具体的措置を取りまとめて、現在、具体的にその推進に努めておるところであります。  防衛庁といたしましては、今後とも、これらを踏まえました調達の改革を一層推進し、防衛調達に対する国民の信頼を回復し、確保していくべく全力を尽くしてまいる所存であります。

今川正美社会民主党・市民連合

○今川委員 これは本来だったら質問をしたいところなんですが、私の見解にとどめますが、こうした大変な背任汚職事件があったときに指摘をされたことでありますけれども、いわゆる防衛庁なり自衛隊幹部の天下りの問題です。  私の手元には、昨年四月二日付の調達改革の具体的措置のポイントという文書を今いただいておりますけれども、この中では「自衛隊員の再就職の在り方に関する見直し」という表現が使われていますが、ことし二月二十一日の朝日新聞によりますと、防衛産業の主要五十社に天下った防衛庁、自衛隊の上級幹部が、昨年、つまり九九年までの十年間で七百五十六人に達することが防衛庁の資料でわかった、受け入れ人数の多い上位六社だけで防衛庁調達実施本部の契約総額のほぼ半分を請け負っている、このように報道されています。  さて、私がきょう一番重点的にお聞きをしたいのは、自衛官の自殺問題なのです。佐世保に配備をされている護衛艦「さわぎり」、この事件です。  昨年の十一月八日に、二十一歳の誕生日を迎えたその日に三等海曹A君が護衛艦の中で首をくくって自殺をするという大変痛ましい事件がございました。実は、ことし四月にその御両親から私は電話を受けまして、一人息子さんなのですね、そして、奥さんもあり、ゼロ歳児の赤ちゃん、恐らく現在一歳を迎えたぐらいの子だと思うのですけれども、そういう家庭を抱えながら自分の誕生日に命を絶ってしまった、大変な事件だと思うのであります。  社民党も昨年五月二十一日に調査団を派遣して、護衛艦「さわぎり」に入ってみました。私も当時は地区労事務局長の立場で同行いたしました。  問題は、この事件に関して、海上自衛隊は内部の警務隊が調査を行って事故調査委員会の報告書も出しているようでありますけれども、非常に疑問に感じるのは、この事故調査委員会の報告書にあるのは、いじめとかしごきはなかったというふうに結論づけていますけれども、どういう聞き取り調査をやったかというと、そのA君の直接の上司などに聞いているわけですね。およそ正直な真実をしゃべるはずがない。御両親によれば、一人息子さんで、事あるごとによく電話をかけてきていた、亡くなるその日も二十四時間しごきに遭いそうだという言葉を残して彼は命を絶っているのです。  この事件では大きく三つの要素がございました。一つは、上司によるいじめ、しごき。二つ目に、佐世保の教育隊にいた時代の、これも上司による貯金通帳の横領、着服。いま一つは、護衛艦など軍艦の中で飲酒、かけごとが日常茶飯事になっていた。大きく三つの要素がございます。  この点に関して、簡単で結構ですから、護衛艦「さわぎり」事件の真相をどのように受けとめておられるか、防衛庁、よろしくお願いします。

柳澤協二防衛庁人事教育局長

○柳澤政府参考人 先生言われますとおり、昨年十一月八日、「さわぎり」で大変痛ましい自殺事故がございまして、私ども佐世保総監部の幕僚長をヘッドにします調査チームをつくりまして、上司と先生おっしゃいましたが、上司、同僚、彼に職場あるいは官舎等で近かった者からの聞き取り調査等を行っております。その結果、私どもの把握したところでは、A君と言わせていただきますが、A君に対するいわゆる執拗な暴力であるとか、言葉の暴力であるとか、あるいは指導という名のもとに特に彼に厳しく当たったという事実は、私どもは確認できなかったわけでございます。そこで、調査報告書では、いわゆるいじめと言われるような事実はなかったというふうに結論づけております。  それから、教育隊当時の預金通帳の話は、私どもも、これは重大な刑事犯にもつながることでありますので調べさせていただきましたけれども、ほかの形で、預かっている金を横領したというケースは見つかったわけでございますけれども、預金通帳そのものから個人の金を取ったという事実は、私ども、警務隊の調査も含めて、確認できなかったところでございます。  それから艦内での酒、かけごとにつきましては、確かに一部そういう事案が見つかったこともあって、関係者を処分しております。  ただ、かけごとにつきましては、どちらかというと、艦内で娯楽のためにトランプゲームとか将棋、囲碁は許可をされておりまして、これで缶ジュース等をかけてといいましょうか、そういう社会常識の範囲内でゲームを楽しんでいるという実態はございました。  酒については、もちろん原則艦内では禁止でございます。

今川正美社会民主党・市民連合

○今川委員 時間の関係で、この問題だけを深く追及する時間がございませんが、海上自衛隊の総監部内で、過去六年間に、自殺者だけでも十七名、自殺未遂が三名、「さわぎり」だけでも過去二年間に四名の自殺者なり自殺未遂者を出しています。極めて異常だと言わざるを得ません。  そしてさらに、この横領、着服事件に関して、ことしです、何人かの上司が事情聴取を受けていたようでありますが、そのうちの一人、幹部のBさんは、ことし八月二十九日、三回目の事情聴取を受ける予定の日に、佐世保のある山林で、これも首をくくって自殺をされました。  本来、もう少し時間があれば、その原因なり調査結果はどうかということをお聞きしたいのでありますが、そうした事件が無視できない、いろいろな形で発生しているということであります。  また、これはことし五月二十一日、毎日新聞でありますが、佐世保だけではなくて広島の江田島の海上自衛隊第一術科学校でも、集団暴行事件があっています。そして五月十五日午後六時ごろ、逃げ出した直後、ある生徒は家族に、殺されると電話連絡して、翌十六日朝、広島市内のあるホテルで保護されたという記事がございます。  申し上げたいのは、佐世保あるいは護衛艦「さわぎり」内での特殊な事件ではないということを申し上げたいわけであります。  そこで、過去十年間の自衛隊内の自殺者なり自殺未遂者の数、これを説明ください。     〔島委員長代理退席、委員長着席〕

柳澤協二防衛庁人事教育局長

○柳澤政府参考人 お答えします。  過去十年間の自殺者数は合計五百十七名でございます。未遂者は三十八名でございます。

今川正美社会民主党・市民連合

○今川委員 このように陸海空三自衛隊の中でも、最近とみに、この十年間、自殺者が激増しています。一般的な自殺者だって、十年前と今日とでは倍増しています。約三万人ぐらいがとうとい命を絶っている。  ところが、一般の国民の自殺者というのは高齢者の比率が高いのですけれども、自衛隊の場合にはそうではありません。特に二十代と四十代にその比率が偏っています。しかも海上自衛隊の自殺者の比率が高いのですね。  こうした問題に対して防衛庁はどのような対策を講じられているのか、簡潔にお答えください。

柳澤協二防衛庁人事教育局長

○柳澤政府参考人 御指摘のとおり、最近自殺者がふえております。これは、日本全体でもふえる傾向はございますが、そのまま自衛隊の中にも反映されているというふうに私どもはとらえております。  この分野といいますのは、従来から規律とか団結とかいう観点での服務指導は自衛隊は当然行ってきたわけでございますが、必ずしも服務指導という範疇でとらえ切れない、それなりのしっかりした分析の視点を持つ必要があるということで、先般来、自衛隊員のメンタルヘルスに関する検討会というのを、自殺問題やストレス問題の専門の学者の方等にお集まりをいただきまして、自衛隊の中でメンタルヘルスの教育を十分に行い、そのための医療体制も含めた組織を充実するという報告をちょうだいしたところでございまして、これから、来年度以降、そういった方面に力を入れていきたいと考えております。

今川正美社会民主党・市民連合

○今川委員 これは、ことし八月二十八日の私の地元紙長崎新聞の記事でありますが、海上幕僚監部人事部の担当者が、艦艇に自殺が集中しているわけではないしと言いつつ、上司の厳しい指導をいじめと受け取られたら訓練などできないというくだりがあるんですね。私たち一般の国民からすると、これはいじめだ、しごきだと思っても、価値観が違うはずですから、こういう自衛隊組織の内部ではこれは厳しい指導、教育訓練だと言われればそれまでかもしれませんが、陸上自衛隊が九九年度に実施した隊員の意識調査では、約六人に一人が、いじめはある、あるいはいじめはあると思うと答えているんです。  一番問題にしたいのは、それは借金で首をくくったりすることもあるのかもしれませんが、同じ防衛庁の原因分析でも、これまで亡くなった自衛官のほぼ半数は、動機がよくわからない、不明だというふうに結論づけているんですね。私はそこを非常に問題にしたいわけであります。  ところで、この自殺をしたA君の場合、佐世保の教育隊時代にどのような教育を受けていたかということがノートに記されています。自衛隊内部での人権教育にかかわる問題なんです。どういうことを教えているか。簡単に言いますと、人命は羽毛のごとし、諸君の命は我々が買っているようなものである、日教組は敵である。何という教育をしているんだろう。いかな軍事的な組織であれ、例えば沖縄では命どぅ宝という、命は宝物だという言葉があります。百八十度違うんですね、人命は羽毛のごとしと。そういうことで二十三万人を超えるような自衛隊という組織がいろいろな物事に対応していけるのか。  私は、こういう警務隊のような自衛隊の内部の組織が調査をするのでは限界があるだろう。例えば、スウェーデンやドイツにおけるように、この国会のもとで自衛隊員の基本権、人権にかかわるような問題で、いわば軍事オンブズマン制度みたいなのを、強力な調査権を持ったものを設置する必要があるのではないかと思っているんです。ちなみに、ドイツでは、毎年このオンブズマン制度のもとに隊員の家族や本人から年間六千件から八千件の苦情が寄せられて、このオンブズマンがその調査権を使ってかなり手厳しい調査をやって対策を立てているということであります。  これは防衛庁長官にお尋ねしたいんですが、このようなオンブズマン制度を、これがいい機会ですので、設置をする、そういう道筋というのをぜひ考えていただきたいんですが、いかがでしょうか。

虎島和夫自由民主党防衛庁長官

○虎島国務大臣 大変痛ましい現場と申しますか現地の状況をお述べいただきまして、私も承っておりまして大変に胸痛む思いでありました。  実は私、長官に就任いたしまして、庁舎に入りまして、慰霊碑がありました。慰霊碑に献花をしたわけであります。花をささげたわけであります。千七百四名の方が実は殉職をしていらっしゃるわけであります。自衛隊五十年でそのような状況にあります。私は、せっかく志を立てて自衛隊に入った諸君が志半ばにして命を失うということについては、極めて悲しい、そして胸詰まる思いがいたしました。  そこで、幹部諸君と話をいたしまして、とにかく事故を撲滅しようじゃないか。一つは、このような人身事故と申しますか、これを撲滅しよう、もう一つは、システムが起こす、組織が起こしてくる汚職等の不祥事、こういうもの、この二つを徹底して防衛庁の中から追放しようじゃないかということを提案いたしたわけであります。  特に人身事故については、ただ単に意識の高揚とか精神の緊張感の保持とかいうことだけではこれは律し切れないんじゃないのか。したがって、広く職場としてのメンタルなものにまで実は思いをいたして、そしてメンタルヘルスケアという、先ほど局長からも答弁がありましたけれども、防衛庁の中には自衛隊関係の医学校もあるわけでありますから、そういうところには心理学の先生もいらっしゃる。したがって、そういう人方も広く意見を求めて、どうしたならばこの事故が消滅されるのかということをひとつやろうということで、部外の専門家の方々も入っていただいて実は検討をし、既に答申をいただいておるわけであります。  そして、そういうことから、相談業務というものをどうしてやったらいいのか、あるいは、組織の中で、もう少しみんなの生活環境等々についても、これはプライバシーの問題もあるけれども、可能な限りやはりお聞き取りいただいて、そして組織として配慮することができるならばこれを配慮していくということ等も幅広く取り上げていくべきではないかというようなことで、今着々としてその成果を実は見つつあることを御報告申し上げたいと思います。  いずれにしても、こういう痛ましい事故というのはとにかく絶滅したいというのが、今防衛庁の中での最大の課題の一つにしておるということだけは御理解いただきたいと思います。これらを完全になくするということが、オンブズマン方式がいいのかどうかということについてはまだいろいろ検討すべきこともあろうし、我々自身もまた勉強してみたいと思いますけれども、要するに、今防衛庁を挙げて事故撲滅、その中の人身事故についても科学的な手法を交えながら頑張っているということだけは御理解いただきたいと思います。  ともあれ、二十五万の自衛隊諸君がその職務に忠実に、しかも立派な自衛隊魂を持って訓練に励み、その職務に精励しておることだけは、ひとつ先生方も御理解いただきたい。そして、一部の不祥事を起こすような諸君については、この間から再々場所を求めて申し上げておりますように、徹底して組織として根絶を期する、そして、今申し上げましたようなことについては、広く組織の中でまた研究をし、検討を加え、そして相談業務その他が本当に家族同様の相談ができるような雰囲気の中で、しかも科学的な手法を交えながら対応をしていきたいと思っておるわけであります。  貴重な御提案でありましたけれども、今ここでそのようなものに加えましてオンブズマン制度を採用するとかいうことを答弁できませんけれども、真摯に御提言を受けとめながら検討していきたいと思っております。どうかひとつ、自衛隊諸君がまじめにやっている、それをまた先生方が支えていらっしゃるということがよくわかりましたから、さらに気を引き締めて頑張っていきたい、こう思っておるわけであります。

今川正美社会民主党・市民連合

○今川委員 もう時間が参ったようでありますが、最後に一点だけです。  特に八年ほど前から、例のPKO協力法に基づく海外への派遣あるいは今回の周辺事態への対応など、現場の自衛官なり御家族にとっては大変なやはり精神面での動揺もあるようであります。  私が今、この調本の汚職事件だとか自衛官の自殺問題をあえて取り上げたのは、要するに、上層部における背任汚職や軍産の癒着、あるいは下層部におけるいじめ、横領など、自衛隊組織の腐敗状態、ここを根本的に改革することの方が先決ではないかということを申し上げたかったわけであります。  最後に一点だけお尋ねをしたいんですが、この周辺事態法や船舶検査法案に関して一番大事なのは、アジア諸国の理解が十分得られているのかどうか。例えば、中国や北朝鮮、韓国などの懸念や警戒感は極めて大きいものがあります。日米の軍事的役割が大きくなることでアジア地域に新たな緊張をつくり出すのではないかという懸念があるんですけれども、この点を最後にお尋ねして、私の質問を終わりたいと思います。

浅野勝人自由民主党外務政務次官

○浅野政務次官 この法案は、我が国の平和と安全に重大な影響のある周辺事態に対応して船舶検査をするものでありますから、日米安保条約の効果的な運用に寄与するものであります。日米安保条約はアジア太平洋地域の平和と安定を維持していく上で重要な役割を果たしてきておりますので、その委員の御指摘は当たらないと考えます。  この法案について説明をしてまいりましたのは、アメリカ、中国、韓国、ロシアに対して説明をしておりますけれども、それらの国々からこれまで懸念の表明があったとは承知しておりません。今後、もし懸念の表明がありましたら、懇切に説明を繰り返し、透明度を高めることが極めて重要と存じております。

今川正美社会民主党・市民連合

○今川委員 時間が参りましたので、終わります。

高木義明民主党・無所属クラブ

○高木委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。     —————————————

高木義明民主党・無所属クラブ

○高木委員長 これより討論に入ります。  討論の申し出がありますので、順次これを許します。藤島正之君。

藤島正之自由党

○藤島委員 私は、自由党を代表いたしまして、ただいま議題となっております周辺事態に際して実施する船舶検査活動に関する法律案について、反対の討論を行うものであります。  かつて自由党の小沢党首との党首会談で、小渕前首相は、国際連合安全保障理事会で国連平和活動に関する決議が行われた場合には、国連の要請に従いその活動に参加する、また、この原則に基づいて法制度を整備するとの自由党の提案を受け入れられました。  私ども自由党は、我が国が国連決議に従って国連の加盟国の一員として国連の平和活動に参加する場合、仮にそれが武力行使を伴うものであっても、それは日本が国家権力として武力を行使しているのではなく、国連憲章に基づいて国連加盟国としての義務を果たしているのであって、決して憲法に反しているわけではなく、むしろ憲法前文の「国際社会において、名誉ある地位を占めたい」という理念を体現するものにほかならないと考えているのであります。  したがって、国連決議がなされた場合には、船舶検査を含めたすべての国連の平和活動について、他の国連加盟国と同様の措置をとることができるようにしなければならないのであります。  今般の法案は、我が国の周辺事態における船舶検査活動について、国連決議をその実施条件としておりますが、そもそも国連決議に基づく船舶検査活動は、国連憲章第四十一条による経済制裁措置の一環であって、ガイドラインに基づく周辺事態の法体系とは全く別の法体系に位置づけられるべきものであります。また、我が国の平和及び安全が重大な危機にさらされる重要な局面において、旗国の同意が得られなければ船舶検査活動ができないこととなっておりますが、このような制度は全く現実的とは思えないのであります。  さらに、この法案では、警告射撃すら許されていないというように、強制措置をとることができないために、当該船舶が検査を拒否すれば船舶検査は一切できないこととなっております。したがって、周辺事態という重大な事態にもかかわらず、船舶検査の実効が上がるとは到底思えないのであります。自衛隊をこのような任務に従事させてよいのでしょうか。全く無責任ということになるのではないでしょうか。  このように、本案は、国連平和活動に対する理念及び我が国の周辺事態に対する危機感の欠如に基づくものであり、その実効性も期待できず、私ども自由党といたしましては、到底受け入れることのできないものであります。  最後に、自由党が過去に自民党と連立政権を発足させるに当たり合意した内容を履行することを強く求め、私の討論といたします。(拍手)

高木義明民主党・無所属クラブ

○高木委員長 次に、赤嶺政賢君。

赤嶺政賢日本共産党

○赤嶺委員 日本共産党を代表して、船舶検査法案に対する反対討論を行います。  法案に反対する第一の理由は、本法案が周辺事態法、すなわち戦争法を補強するものにほかならないからであります。日本への武力攻撃がなくても、アメリカがアジア太平洋地域で干渉や介入の戦争を始めたら、自衛隊ばかりか、自治体、民間をも参戦協力に駆り立てる戦争法を補強することを断じて認めるわけにはいかないのであります。  第二の理由は、国連安保理決議がなくても、船舶が属する旗国の同意を得れば、米軍と自衛隊が国連と無関係に第三国の船舶を検査できるようにしたからであります。  第三は、新たに盛り込まれた「同意を得て、」との規定が極めてあいまいなものでしかないからであります。これでは軍事的緊張を増幅させるだけであります。  第四は、自衛隊の船舶検査活動は、アメリカが国益保護のために行う臨検、海上阻止作戦の海域分担にほかならないからであります。また、自衛隊が米軍に対して行う後方地域支援は、米軍の武力行使への支援となるからであります。  第五は、自衛隊の船舶検査活動の態様は、強制行動ではないとの政府答弁に反して、危険性の高い強制的な軍事行動とならざるを得ないからであります。「同意を得て、」と規定しながら、武器使用規定を盛り込んだことがそれを証明しています。  最後に、東アジアで進展している平和の流れに真っ向から逆行する軍事強化一本やりの政府の対応に強く反対を表明して、反対討論を終わります。(拍手)

高木義明民主党・無所属クラブ

○高木委員長 次に、今川正美君。

今川正美社会民主党・市民連合

○今川委員 私は、社会民主党・市民連合を代表して、周辺事態に際して実施する船舶検査活動に関する法律案に対する反対討論を行います。  旧安保条約から約五十年、改定から四十年に及ぶ日米安保体制は、冷戦終結とソ連崩壊により、その歴史的役割は基本的に終わっていると思います。  米国は、冷戦終結に伴い、国家戦略をソ連包囲から地域紛争介入へと転換し、自国の国防費や基地を削減して経費を節約した分、同盟国の人的及び財政的支援を引き出して、戦力を維持する政策をとっています。それは、ユーゴ空爆に示された欧州での人道的介入戦略であり、アジア太平洋における日米安保の再定義、いわゆる新しいガイドラインの策定でした。  つまり、冷戦後の日米安保は、いわば敵なき同盟であり、その根拠は極めて疑わしいと言わざるを得ません。米ソ対決の厳しい冷戦時代に効果的運用を果たしたはずの日米安保が、脅威なき時代に安保の効果的運用に寄与するとの目的で策定された周辺事態法とそれに基づく船舶検査活動法案は、時代錯誤、支離滅裂の法体系と言わざるを得ません。  同法案は、一つに、国連の集団安全保障措置と安保条約第五条とを混同していること、第二に、発動の範囲を特定せず、あいまいにしていること、三つに、武器使用の規定が抽象的で、憲法が禁じる武力行使と一体化する危険性があること、四つに、周辺事態の認定に関して日本の主体性確保に疑義があり、米国の言いなりになりかねないことなど多くの矛盾、問題点をはらんでいます。  また、同法案の実施主体たる自衛隊の実態は、上層部における背任、汚職と軍産癒着、下層部におけるいじめ、横領など組織の腐敗状態を呈しており、その改革こそ先決の課題であると思うんです。  さらに、周辺事態法や船舶検査活動法案を審議する私たち議員自体の相応の覚悟と決意があるのかどうか私は極めて疑問に思うんです。国民の大半はこれらの法律に対して十分な理解が得られているとは思えませんし、国民の相応の覚悟と決意がなくして安全保障は成り立つはずはないと思うんです。  中国や韓国を初めアジア諸国においても、日本に対する不信や警戒感が強く、日米の軍事的役割の増大はアジア地域に新たな緊張を生み出しかねません。  最後に、冷戦終結から十年、六年前からのASEAN地域フォーラム、そしてことし、朝鮮半島の緊張緩和というかつてない環境変化を真摯に受けとめて、今こそ、脅威対処型ではなくて、信頼醸成と多国間の対話、予防外交を主体とした協調型安全保障の枠組みをつくることが重要であります。そこにこそ平和憲法を擁する日本の大きな役割があると確信するものです。  以上、申し上げて、社会民主党としての反対討論を終わります。(拍手)

高木義明民主党・無所属クラブ

○高木委員長 次に、松浪健四郎君。

松浪健四郎保守党

○松浪委員 私は、保守党を代表して、ただいま議題となっております周辺事態に際して実施する船舶検査活動に関する法律案に賛成の討論を行います。  御承知のように、昨年行われた周辺事態安全確保法の国会審議の過程において、船舶検査活動については、当時の与党であった自民党と自由党との意見が合わず、同法案から削除され、別途立法措置を講ずるとされたものであります。  船舶検査活動は、周辺事態に際して我が国の平和と安全を確保する上での最も重要な活動の一つであり、船舶検査活動を空白のままにしておくことは、日米防衛協力のための指針の実効性が確保されず、我が国の平和と安全を確保する上で重大な事態を招きかねません。また、自衛隊も、国会の意思を無視して船舶検査に備えた訓練を行うことができないという状況が続いてまいりました。かかる状況は、我が国の平和と安全、米国との信頼確保の上からも放置することは許されません。  保守党は、かかる観点から、自民党、公明党、保守党の連立政権成立以後、与党間で鋭意協議を進め、船舶検査活動に関しその速やかな合意に努力してまいりました。  その結果、船舶検査活動の態様など昨年国会に提案された政府原案の骨格は維持しつつ、国連安保理決議がなくても旗国の同意を得ることができれば船舶検査活動を行うことができることとし、安保理がその本来の機能を発揮できない場合も活動できるようにする、内閣による基本計画の作成や国会による承認についても、修正の上成立した周辺事態安全確保法の枠組みを活用することとし、政府としての一体的な対応や文民統制が確保される内容にする、船舶検査活動の実施の態様や武器使用などについては、法治国家として国民の許容できる範囲内において法律で規定するなどの合意に達したのであります。  以上の経緯から本法案は今国会に提出されたものであり、本法案は、今日の国民のコンセンサス、国益などを考慮した場合、まことに妥当な内容であり、一日も早く成立を図るべきであります。  以上、私の賛成討論を終わります。(拍手)

高木義明民主党・無所属クラブ

○高木委員長 これにて討論は終局いたしました。     —————————————

高木義明民主党・無所属クラブ

○高木委員長 これより採決に入ります。  内閣提出、周辺事態に際して実施する船舶検査活動に関する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

高木義明民主党・無所属クラブ

○高木委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。  お諮りいたします。  ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

高木義明民主党・無所属クラブ

○高木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

高木義明民主党・無所属クラブ

○高木委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後五時五十五分散会

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