農林水産委員会 第2号
- 発言数
- 147 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2000/08/04
会議録
○宮路委員長 これより会議を開きます。 農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として農林水産大臣官房長竹中美晴君、農林水産省経済局長石原葵君、農林水産省経済局統計情報部長田家邦明君、農林水産省構造改善局長渡辺好明君、農林水産省農産園芸局長木下寛之君、農林水産省畜産局長樋口久俊君、農林水産省食品流通局長西藤久三君、食糧庁長官高木賢君、林野庁長官伴次雄君、水産庁長官中須勇雄君、外務省経済局長田中均君、厚生省生活衛生局乳肉衛生課長森田邦雄君及び労働大臣官房審議官鈴木直和君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○宮路委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 引き続き、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、会計検査院事務総局第四局長渡辺孝至君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○宮路委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 なお、本日は、参考人として雪印乳業株式会社代表取締役社長西紘平君及び雪印乳業問題全国団体対策本部幹事三村浩昭君に御出席をいただいております。 —————————————
○宮路委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。松下忠洋君。
○松下委員 自由民主党の松下忠洋であります。 時間も十五分と限られておりますので、答弁も簡潔明瞭にお願いを申し上げます。 まず、外務省がお見えでございますので、経済局長にお尋ねいたします。新聞報道によりますと、第二次北西太平洋漁業捕獲調査についてでございますけれども、アメリカのオルブライト国務長官が我が国の調査捕鯨を非難して、経済制裁をほのめかしたというふうに聞いております。外務大臣に会ってそういうふうに話したというふうに聞いておりますが、我が国としては、科学的根拠に基づいて、きちっと資源管理も配慮しながら調査をしているというふうに我々は聞いておるわけですけれども、それについての外務省の見解、どのように考えているのか、まずお尋ねをいたします。
○田中政府参考人 お答えを申し上げます。 私どもも、今回の調査は、IWC条約八条に基づきます科学的な調査であるという立場でございます。他方、御案内のとおり、非常に多くの反対が反捕鯨国を中心にございまして、先般、オルブライト米国務長官が来られた際にも、今回の捕鯨調査の拡大ということについて、米国の大統領の懸念を伝えたい、制裁ということがないように再考を願いたいという御趣旨の発言がございました。 これに対して大臣は、現在の捕獲調査の概要を説明されるとともに、大統領の懸念であるものですから、懸念は懸念として総理に伝達をするということでございます。 今後、私どもといたしましても、主張すべきは主張しつつ、米国の動向を見きわめてまいりたい、かように考えております。
○松下委員 この捕獲調査は国際捕鯨取締条約で加盟国に認められている権利でありますし、また、こうした理不尽な言いがかりに対しては、我々はきちっとした主張をすべき点は主張をしていかなきゃいかぬ、このように考えていますので、外務省もしっかりと対応してもらいたいと思います。 農林水産大臣、これについての大臣の御見解をお願いいたします。
○谷国務大臣 ただいま御指摘いただきましたように、我が国といたしましては、当然な主張をしておるわけでございますし、これを公開で皆さんにわかるように説明を、今までも何回かしたように思います。そういうことを考えてみますと、アメリカの言い分は、一方的な言い分であるということを私は理解しております。
○松下委員 我が国は、十分な科学的な調査に基づいて実行しているというふうに確信しておりますし、鯨は日本の文化でもございますので、これはきちっと我が国の主張が貫かれるように努力していただきたい。そのことをまず冒頭、お願いを申し上げておきます。 次に、農林水産大臣にお尋ね申し上げますけれども、予算編成に当たり、現在、公共事業を見直していくということで、我が自由民主党の方でもいろいろ議論をしておりますけれども、予算編成に当たって、農林水産省の事業をどのようなふうに見直していこうとしているのか、基本的な考え方をお伺いしたい。大臣、お願いします。
○谷国務大臣 我が農林水産省といたしましては、五年とか十年とか長期にわたりまして検討に検討を重ねておるという事例はないと思っております。そういうことでございますので、我々は、着実に公共事業の推進を図るべく全員努力をしておりますので、その方向で今後もやっていきたいと思っております。
○松下委員 限られた予算を効果的に使っていくということは大変大事なことでありますし、見直すべきところは見直し、必要なところはしっかりと早く効果が発現していくようなふうに努力をしていくということが基本ですから、これはしっかりと基本をわきまえながらやっていただきたいというふうにお願いを申し上げておきます。 きょうは、雪印の西社長もお見えでございますので、今回の雪印の食中毒事故についての原因、そして、返品の再利用等についてのいろいろな御見解をお伺いしたい、このように思っております。 これは酪農家の声でございますけれども、お聞きいただきたい。恵庭市の酪農組合長の水本さんの意見でございますけれども、我々が衛生管理に神経をすり減らしているのに、企業が安全管理を怠ったことが情けなくて仕方がない、こう言っております。そして、我々が生乳を卸す際にはサンプルをとられ、衛生基準の達してなかった酪農生産者は納品禁止などの厳しいペナルティーを受ける、ふだんの衛生管理も厳格で、十日に一回は立入検査が入る、雪印で黄色ブドウ球菌が出たと言っているけれども、我々酪農家でそんなものが出たら、その牛はつぶさなきゃいかぬのだ、そういう厳しい衛生チェックをメーカーは我々に強いていながら、工場でこんなことになっておったんじゃ、やりきれないということを言っておられます。これが正直な気持ちであります。 このことを踏まえた上で、今回の雪印乳業工場、厚生省の調査、検査も受けて、安全だというふうに宣言をなされて、順次操業を再開しておりますけれども、今回の事故を踏まえて、具体的に何を改善したのか、どこが悪くて何を改善したのか、そして、今後どのようなふうに改めていくのか、そこについての具体的な話を聞かせてもらいたい。 そして、あわせて、今回の事件の原因が、脱脂粉乳を原料とした牛乳のまがいものと言われるものをつくっている、そういうものから、生乳を用いた本当の牛乳に転換すべきだという強い声も出ておりますから、この点も踏まえて、基本的な考え方を簡潔明瞭にお答えいただきたい。お願いします。
○西参考人 雪印乳業の西でございます。 このたびの弊社大阪工場に起因します食中毒事故によりまして、大変多くの方々に多大な御迷惑と御心配をおかけしましたことを、まずは心より深くおわび申し上げます。 先生の今の御指摘の点でございますが、最初の衛生管理につきましては、基本的には、所属長であります工場長が現場の衛生管理の責任者でございます。また、下に製造を担当しております製造課長が配置されておりますけれども、その両名が現場の作業を管理、管轄する立場でございます。その両名が現場の実態をきちんと掌握しなかったことが今回の、全く御指摘のとおりでございまして、深くおわびを申し上げます。 具体的な施策ということでございますが、今回おかげさまで、先般より厚生省様の御指導をいただき、大阪工場を除く牛乳類二十工場につきまして厚生省様の点検をいただき、専門評価会議におかれまして評価をちょうだいいたしました。その中で、幾つかの不備の点あるいは改善項目の御指摘をいただきまして、まずはそれを確実に実行することをお約束申し上げます。 今後、各工場につきましては、見直しましたHACCPプランにのっとり、工場のHACCPチームのリーダーであるところの工場長が核となりまして、従業員の教育の徹底、あるいはHACCPプランの活動を強化してまいりたいと考えております。 また、今回の事故にかんがみまして社長直轄の商品安全監査室を設置いたしまして、その中には学識経験者を初め各外部の方々の参加も要請してまいりたいと考えております。さらに、今後、各工場のHACCPプランにつきましては、保健所の御指導を仰ぎ、外部検証を実施してまいりたいと考えております。 もう一点御質問がありました生乳の件でございますが、基本的には、御指摘のとおり、今後、生乳使用というものについて努力してまいりますが、以下、三点を御説明申し上げます。 一つは、既存商品の生乳の使用率を成分を検討した上で引き上げることをお約束します。また二点目には、生乳を用いました新製品の開発を積極的に行うこともお約束いたします。さらに三点目ですが、ただいま、業務用という商品、これは缶コーヒーとかスープ等の原料に使われるものでありますが、これらの商品が現在、業務用牛乳という観点から非常に市場がふえておりますが、この生産強化と販売の拡大に努めることをお約束いたします。 以上でございます。
○松下委員 今回の事件で、あなた方が引き起こしたことによって消費者や国民にいかに大きな不信感を与えたか、それを払拭するのにどんなに努力が必要かということはあなた方が一番わかっているはずですから、全力を挙げて取り組んでもらいたいと思います。また、生産者に対して本当に言いようのない怒りを与えたことも事実ですから、それもしっかり踏まえて全力を挙げて努力してもらいたい、そのことを国会の場でお願いを申し上げておきます。 そして、生産者団体、きょうは三村全国団体対策本部の幹事がお見えでございますけれども、三村常務にお伺いします。今回の食中毒事件に対して、生産者団体として乳業界、関係省庁に対して何をどう要望するのか、あなた方についてはただ一つの瑕疵もないわけですから、申しようもない怒りもあると思いますけれども、そこも含めて御見解をお伺いしたい。
○三村参考人 先生の御質問にお答えいたしたいと思います。 今回の問題によりまして、牛乳・乳製品の安全性に対する信頼が低下し、信用が失墜しましたことはまことに残念でございます。また、生乳に対する全体需要の減少を招きかねず、生産者はこの問題について不安を抱いております。 なお、現時点は生乳の需要期でもあり、天候も良好なことから、目に見えた消費減退は生じておりません。また、私ども生産者団体として、生乳の全国的な需給調整に全力で取り組んでおるところから、酪農家への大きな混乱は現時点では生じていないと思っております。 また、今回の問題は、雪印乳業さんの問題であることはそのとおりでありますが、この影響を考えますと、国民全体の問題とも考えております。それは、牛乳が我が国の基礎的な食料の一つであり、新鮮で安全な牛乳を安定的に供給するためには、今まで以上に私ども生産者と乳業者が連携をし、消費者ともども今後のことを考えていくことが極めて重要であろうと思うからでございます。 このため、私ども生産者団体としましては、乳業界や関係省庁に対しましては、まず牛乳・乳製品の品質、衛生管理の徹底と安全性のPRなど信頼回復に向けた対策、さらには円滑な配乳調整や余乳処理対策への支援など万全な需給調整対策、そして牛乳・乳製品の消費者に対する一層の消費拡大対策が極めて必要と考えております。 また同時に、今回の問題を契機に、牛乳のわかりやすい表示の問題、生乳使用率の拡大など、消費者と生産者から信頼される乳業者へ改革していただきたいものだと切に思う次第でございます。 以上でございます。
○松下委員 最後になりますけれども、今三村さんからも話がありましたが、表示の問題であります。 店頭に並んでいる商品が本当に純粋な生乳の牛乳なのか、あるいは、ほかのものがまじっている、純粋な牛乳でないものなのか、そういうところの表示をしなければいかぬ。どういうものかわかりやすくしなければならぬと思いますけれども、最後に畜産局長、その辺についてどのように指導していくのか、基本的考え方をお伺いして質問を終わります。
○樋口政府参考人 お答え申し上げます。 お話にございましたように、今回の事故が加工乳について発生をしたということもございまして、原料とか製造方法などなどをめぐりまして、さまざまの意見、議論をちょうだいいたしております。 その中でも、表示につきましては、生乳からつくられているのか脱脂粉乳などの乳製品からつくられているのかわかりにくい、こういう御指摘を多くいただいておりますので、表示内容について消費者の皆さんにわかりやすいものとするということと、生乳の使用拡大に資するとの観点に立ちまして、表示のあり方等につきまして検討会を早急に立ち上げるということを決めております。 ただ、現在、委員の人選とか日程について最終的な調整を行っておりますので、この調整がつき次第、早急に検討を開始したいと思っておりまして、できるだけ早く結論を得られるよう取り進めてまいりたいと考えておるところでございます。
○松下委員 終わります。
○宮路委員長 次に、木村太郎君。
○木村(太)委員 おはようございます。 早速でありますが、お聞きしたいと思います。 国会で議論しました国有林野の改革、これは森林関係団体あるいは県、市町村など、たくさんの方々の御協力をいただいてスタートしていると思っております。また、森林・林業・木材産業に関する新たな基本法制定を目指しての機運が高まっている昨今だとも思っております。 このようなときに、先月、会計検査院の調査官が林野関係の実地調査で青森県を訪れた際に、県農林部職員に対しまして大変なる侮辱する言動、しかも何度も繰り返した、こういった報道がされておりますけれども、事実かどうか。 私のところにも、県民のための県職員を侮辱したとすれば青森県そのものを侮辱しているのではないか、こういった指摘をする声がたくさん届いております。事実とすれば、暴言を言われた県職員、そして青森県県民に対して、会計検査院としての、この衆議院の委員会という公的な場面での謝罪を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
○渡辺会計検査院当局者 御指摘のような事態が生じましたことにつきましては、まことに遺憾に存じております。 本件につきましては事実関係をただいま調査中でございますが、先生からお話がございましたように、青森県職員及び青森県県民の皆様が大変御不快なお気持ちをお持ちになっておられるということに対しまして、まことに申しわけなく思っており、深くおわび申し上げます。
○木村(太)委員 全部まだ調べているということでありますけれども、けさの朝刊まで、最近、連日のように、しかも、青森県だけでなくて三重県や岩手県、長野県などでも非常識な態度や暴言を吐いているということが報道されております。このことを考えれば、この一調査官だけのことなのかどうか、こういったこともお聞きしたいし、また会計検査院として、今の答弁ですと調査している最中だということでありますが、その調査結果を踏まえて、今回の件についてどのように対応するのか、そして、会計検査院として、検査官に対しての指導を含めての今後の対応というものをお聞きしたいと思います。
○渡辺会計検査院当局者 本件につきましては現在、事実関係を調査中でございますので、その結果によりまして厳正に対処いたしたいというふうに考えております。 また、会計検査に当たる職員につきましては、その言動に十分注意するよう従来から指導いたしてきたところでございますが、今回の件を踏まえまして、一昨日、本院事務総長より、職員の指導監督の徹底を図るよう指示を受けたところでございます。今後、なお一層指導等に努めてまいりたいというふうに考えております。
○木村(太)委員 ある面では、行政の姿をチェックする機能として、会計検査院に対しては大きな期待が国民サイドからあろうかと思います。そのことが、現場で調査したときにこういった問題につながることは、むしろまた国民の期待を裏切ることにつながると思いますので、この点は、会計検査院としての組織的な対応を、今回のこのことを二度と繰り返させないためにも徹底していただきたいと心からお願いしまして、質問を終わります。 以上です。
○宮路委員長 次に、楢崎欣弥君。
○楢崎委員 民主党の楢崎欣弥です。 私は過去十二年ほどサラリーマン時代があるわけですが、それは農地開発に従事するものでした。ですから、当時の構造改善局、また農政局の方々には、御指導を受けたというよりも泣かされてきた者として、きょう大臣に質問の機会を与えていただきましたことに一つの感慨を覚えるものです。 七月六日ですか、当委員会においての大臣の所信あいさつをもとに私は質問させていただきますが、冒頭、我が国の調査捕鯨に対して、米国が対日制裁をうかがわせるような過激な反応を示している。我が国にとって捕鯨というものが長い歴史にはぐくまれてきた一つの食文化であるということ、さらには、やはり一定数の捕鯨を認めることが海洋資源のバランスを保つことにもなる、そういう観点から、調査捕鯨というものを支持する立場にある者ですけれども、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○谷国務大臣 ただいま御質問のございました調査捕鯨につきましては、アメリカの方から、外務省の方を通じまして、そういう趣旨のことがあったということを聞かされております。 私ども、捕鯨につきましては、法に基づきましてその権利を主張したというのが妥当でございまして、アメリカの方から横やりを入れられるようなことは全くない、こう感じておりますので、そのことを国際的にも十二分に説明いたしまして、アメリカやイギリスの方からそういう中傷的なことが行われないようにしていただきたいということを強く訴えていきたいと思っております。
○楢崎委員 二年後のIWC総会、これはかつての捕鯨基地であった下関で開催されると聞きました。今日、責任ある国際機関としてのIWCの立場を維持しているかどうかということについては議論の余地がありましょうけれども、そういう態度での政府の頑張りに期待をしたいと思います。 昨年、新しい食料・農業・農村基本法、いわゆる新農基法が制定されました。それまでの農基法が農民のための農政であったとするなら、新農基法は国民のための農政を目指すものであるという認識を私は持っているわけですが、今日、消費者サイドからは、安全な農産物の提供が求められておる。そこで、健康な農産物を育てる上で基本となるのはやはり土壌対策であろう、このように思いますね。圃場に合った、また作物に合った土づくりをすることが必要であろうと思います。 そこで、土づくりを基本とした、環境にやさしい農業の展開について大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○谷国務大臣 ただいまの御質問の趣旨についてはよく理解ができるわけでございます。私自身、昭和二十年代並びに三十年代に農業をやっておりました当時には、有機農業という言葉はなかったけれども、現実の問題として、私の地域は山村地域でございますけれども、やはり有機農業的な農法をやってきたというのが現実でございました。それが金肥をどんどん使うようになって、化学肥料メーカー等の進出が濃くなってまいりまして、そういう有機農業が消えてきたということも事実でございましょう。それが最近は復活いたしまして、有機農業という言葉で消費者を刺激しておるということは事実でございます。 古きをたずねて新しきを求めるという言葉どおりに、やはり旧来の陋習というのでなくて、旧来のよき慣習は守り続けていくことが大事であろう、こう考えております。それは国民の食生活の改善につながると思いますし、また体位の向上にもつながると思っておりますので、そういう方向が最も好ましいことだと思っております。
○楢崎委員 生産、流通、消費、これを包括的に考えるときに、持続農業法それからJAS法ですね、この二つの法律では不十分だと私は思うのです。そこで環境保全型農業を目指す、そういう立場から、有機農産物振興法というものの制定が必要であろうと考えますけれども、これについてのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○石破政務次官 お答え申し上げます。 楢崎委員よく御案内のことかと存じますけれども、新しい農業・農村基本法におきまして、特に循環型という概念を新しくつくったわけでございます。それに基づきまして、JAS法の改正そしてまた持続農業法、こういうものを制定をし、持続農業法は昨年の十月から施行し、JAS法の有機表示関連につきましては、来年の四月から施行することもまた御案内のとおりでございます。これを両方動かしてみまして、税制上、金融上のいろいろな措置をつくっております。そして、消費者に対しましても適切な表示を、今まで以上にわかるように行っております。 この二つを組み合わせて動かしてみまして、なお足らざる点、そういうものもあるのかもしれません。委員の御趣旨は私ども、十分理解をし、またそれを尊重していかねばならぬ、そして何よりも、消費者の御理解というものがあって初めてそれはできるものだと思っております。私どもといたしましては、この二つを動かしてみまして、なおそれができるかどうか、きちんと見守りながら趣旨の実現に邁進してまいりたい、かように存じておる次第でございます。
○楢崎委員 ぜひ前向きに検討していただきたい、このように思います。 次に移ります。 大臣は所信あいさつの中で、食料自給率の向上を強調されました。そこで、自給率目標に向けた取り組みについてお伺いをいたします。 今日、カロリーベースによる我が国の自給率は四〇%しかないわけですね。これについては、むしろ多種にわたる輸入によってバラエティーに富んだ食生活ができるようになったという、角度を変えた見方もあると思いますけれども、しかし、やはり四〇%という数字は、例えば、先進国の中でもアメリカ、フランスの自給率が一〇〇%超になっている、こういうことを考えれば、異常な低さだと言わざるを得ないと思います。 新農基法に明記されました自給率の目標は、平成二十二年度までにカロリーベースで四五%となっています。私ども民主党は、これを五〇%の目標とすべきであるということを主張しているところですけれども、去る七月六日の当委員会において、大臣は、「四五%を目標にして、しかも五〇%に近づく努力をすることが大事かと思っております。」このように前向きの発言をされたわけですけれども、自給率向上に向けた方策というか、具体的な取り組み方針をお聞かせいただきたいと思います。
○谷国務大臣 ただいま御指摘がございましたとおりに、自給率はだんだん下がってまいりまして、四二%と言っておりましたのが、今や四〇%になっておるという現実を踏まえますと、緊急の問題として自給率の向上に努力することは当然なことだと思っております。 しかしながら、どうもこれは農民の方だけの責任でなくて、消費者を巻き込んで、国民全体が自給率を高めていこう、高めることによって我が国の体位向上にもつながっていく、こういうふうに私どもは考えておるんです。現実の問題として、私どもが小中学校の義務教育の子供たちの運動会に参りましても、時折、子供たちが倒れていく姿を見受けたり、あるいは、極端なことを申し上げますと、消防団の出初め式に出ておりましても、少々立ちん坊が長い場合には倒れる人があるというふうなことを考えてみますと、我が国の健康状態はいかがなものかなということを反省せざるを得ません。 私は、やはり目で見て食べるというよりも、本当に栄養分のあるものを国民が食べていただく、そして、新鮮なものを国民の皆さんに満足して食べていただくというのが大事であろうと思いますので、それは何よりも我が国でつくったものを食べるということが一番大切じゃなかろうかと思っております。 これは国民運動として大いに推奨いたしまして、国民全体がそういう気持ちにならなければならない。それが昨年おつくりいただきました新しい農業基本法にのっとるものだと考えておりますので、随時、これは共鳴を得なければ一%上げることもなかなか難しい問題でございますけれども、四五%に満足せずに、何としてでも引き上げることに努力したい、こう思っておるようなことでございます。
○楢崎委員 大臣の熱意はよくわかるんです。また理解もできるんですけれども、具体的な方策が示されていない、このように思いますね。 結局、何のかんの言ったって、自給率を五〇%に上げていくには、やはり我が国で生産できる米の消費をふやす以外にない。でも、朝食にしても、洋風はだめ、和食にしなさいという強制もできないわけなんですね。 ですから、結局、自給率を上げる決め手は、消費者が望む食料品を供給できるように、また国内の生産者もそれに対応しなくてはいけない、それを国がどうバックアップしていくかであろう、このように私は思います。 次に移りますが、大臣は農家一軒当たりの所得、例えば平均五人家族として、たまには家族で温泉旅行にも行ける、そういう喜びを感じられる生活ができる農家一戸当たりの所得というのは、年収大体どのくらいあればいいと考えられますか。
○谷国務大臣 ただいま御指摘の問題は、地方によっても随分と違うかもしれませんけれども、農家の所得水準を上げることが何よりも必要だと考えております。そして、ゆとりのある農業というものをしていただくことによって、家族団らん、また旅行もする、旅行することによって食文化の問題につきましても間口を広く理解をしていただくというふうなことができるかと思います。 我が国の食文化というのは、地方によって相当格差があるものですから、旅行することによって食文化というものの向上につながることは事実だと思っております。 そういうことでございますので、今後やはり農家所得の増進を図ることによって、そういうことが一歩前進するのではなかろうかと思っております。さて、農家の所得水準の向上ということにつきましては、そう簡単に口先だけではできるものじゃございませんので、やはり実行をしていただくことが大事だろう、そして、消費者の同調もいただくことも大事だろう、こう思っておりますので、そこらあたりに重点を置いてやることが必要だと思っております。
○楢崎委員 私は、年収一千万ちょっとあれば人並みの生活ができるのではないかと思っているわけです。 それで、恐縮ですけれども、私の地元、福岡県、これは認定農家数ですけれども、四千二百五十四軒、そのうち、年収一千万以上取っておられる農家は八百五十軒しかないのですね。これでも、平成二年では五百二十軒だったわけですから、ふえてきてはいますけれども、二割しかない。そして、年収一千万以上ある農家には後継者難の問題も生じていない。私は総体的に農家の所得をどう高めていくか、これも農業政策の一つの基本でなくてはならないと思っているんですけれども、所得の差というのは、やはり農業者個々の努力の差とか、経営方法にもあると思うんですね。所得を上げるためには、先ほども申しました有機農業の奨励とか、それもまた一つでしょうし、農業者の経営改善計画樹立に基づく経営改善をしていく。つまり、そのためには政府予算の組み替えが絶対的な条件だと思うわけですね。 今我が国の農業予算に占める公共事業関係、これは五〇%もしくはそれをちょっと超えると思いますけれども、私は農業者への利益をもたらす公共事業を否定するものではないんです。しかし、所得政策など非公共事業分野、これにこれからは軸足を置く農業予算に変えていかなくてはいけないのではないか、このように思っています。極論かもしれませんけれども、例えばハード部門を五〇%減らして、ソフト部門に振り向けるぐらいの発想の転換が必要であろうと思います。 先ほど農家の所得水準が上がることについては大臣も賛意を示されましたけれども、農家の所得を高めるという観点から、予算の確保についての見解をお伺いしたいと思います。
○石破政務次官 農家の所得を高めていくということが今後必要だ、つまり、平たい言葉で言えば今まで価格政策というものをとっておったわけですが、価格政策から所得政策への転換へということは、私どもも十分留意をいたしているところでございます。 ただ、農家という場合にも、それではどの層の農家を指していくのか。第二種兼業農家の所得というものは、家自体をとってみれば勤労者世帯よりも多いということは、委員、よく御案内のとおりでございます。そうしますと、専業農家の中で一体、本当にどの層に焦点を当ててこれから政策を集中していくのかということにつきましても、私どもも議論をしていかねばならないし、そしてまた、納税者の御理解もいただかねばならないところだと思っております。 委員御指摘のように、今までハードの部分に重点が置かれていたではないか、ハードの部分を削って所得補償に充てろというような意見があることもまた十分存じております。しかし、農家の所得の向上ということを考えていきますためには、すなわち、国のお金をそのまま入れていくという観点もございましょうけれども、同時に、いかにしてコストダウンを図っていくかということ、それによって所得を上げていく、そしてまた、それによって消費者の利便にも供するものというような観点もまた重要であろうというふうに思っております。 冒頭の御質問にもあったかと思いますが、公共事業というものは、農家のためでもございますが、同時に、それをやってコストダウンを図って消費者の利益にも供するということが基本的な精神であろうかと思っております。そういうことを組み合わせまして、私どもは農家の所得というものの向上を図ってまいりたい、かように思っている次第でございます。
○楢崎委員 私は、少なくとも農家の所得一千万のゴールドプランというものが見えないようでは農業の発展も見えないと思うのですね。 私は、あすに夢があるからきょう生きられるという言葉が好きなんですけれども、あすに夢が持てるような農業であれば当然、生産も高まるでしょうし、それが自給率の向上につながっていく、このように思うのですよ。この問題は、これからもおいおい取り上げさせていただきたいと思います。 次に移ります。今、政府の危機管理能力というものが問われていますけれども、農林水産に対する危機管理対策という観点からお伺いしたいと思います。 今、私の手元に、これは古い資料なんですが、二十六年前、昭和四十九年十月に役所が出されました「輸入がストップした場合におけるわが国の栄養水準」という資料があります。これは多分有事を想定したものであろうと思いますけれども、こういう資料があることを、きょう御出席の方は、突然で恐縮ですが、御承知でしょうか。
○谷国務大臣 ただいま御指摘の問題につきましては、私自身詳細にわたっては存じておりませんが、一般的な話としては、そういうことを十分承っております。
○楢崎委員 おいおい述べますが、では、そこに書かれているような考え方というのは今も生きているのですか。それが基本法に言う、例えば不測時における食料安保につながっていくとか、非常に具体的なんですよ。そういう考え方は生きていると思っていいのですか。
○谷国務大臣 ただいま御指摘がございましたように、私どもといたしましては、そこに今議員が御指摘のように生きておるとは思うのですが、自給率を高めて国民に安心して食生活を送っていただくという意味におきましては、一%自給率を高めることでも並々ならぬ努力が必要でございますし、それは生産農家というよりも、むしろ消費者の皆さん方の重大な御理解をいただかなければできないことだと思っております。 そういうことでございますので、ただ、空文でなくて現実の問題として考えますと、容易じゃないけれども、しかし、我々は努力としては今後続けていかなきゃならぬ重大な努力目標がある、こう思っております。
○楢崎委員 今言いましたように、ここにある資料というのは非常に具体的なんですね。これは四十九年当時の話ですけれども、例えば、全国のゴルフ場千三百六十七カ所、この面積十四万六千ヘクタール、これの三分の二を耕作化する、そのためにはブルドーザーが必要だから、十トン級以上のブルドーザー四万九千台を徴集してそれに充てるとか、非常に具体的なんですね。これは資料が古いですから、もしこういう考え方が今も生きているとするなら、今日の数字に直したデータを出していただきたい。そこでまた議論をいたしていきたい、このように思います。 二十五分がこんなに短いものとは思いませんでした。私は、まだ農地法改正問題、それから、株式会社形態導入問題等やるつもりでしたけれども、次の機会にやりたいと思います。 最後に、私は、農林水産業というのはやはり国の中心産業だと思っているのですね。創意と工夫によっては花形産業にもなり得る。そのためには、やはり古い殻を破るような発想の転換が必要であろうと思います。お互いに知恵を出し合って農業の発展のために尽くしていきたい、このことを申し上げまして、質問を終わります。
○宮路委員長 次に、後藤茂之君。
○後藤(茂)委員 民主党の後藤茂之でございます。 かつての農業基本法にかわりまして、新たに食料や農村といった観点も視野に入れました新基本法が制定されまして、その基本理念に沿った形で今後、農政も大きく変わっていく必要があるというふうに考えております。私は、その際、食は命の源であるという原点に立ち返りまして、それを国民に訴え、しっかり理解していただくということが、今後の日本の農業にとって非常に大切なことであるというふうに考えておるわけであります。また、新基本法のもと、これまでの農業政策そのものが大きく変わっていくという姿を国民の目に明らかにしていくことが、そのためには非常に重要であるというふうに考えておるわけでございます。 そこで、本日は、新しい食料・農業・農村基本法の理念と、それを実現していくための農水についての基本的な考え方について伺わせていただきたいというふうに思っております。 まず、食料の安定供給の確保という点について伺いたいと思います。 食料の安定供給は、農業者がつくったものを国民が安心して口にできるということ、すなわち、生産者と消費者との関係が信頼関係で結ばれているということが必要であるわけです。そのためには、農業者あるいは食品業者としては、消費者ニーズを的確にとらえて、質の高いものをできるだけ安い価格で国民に提供しようという努力が大切であるということは言うまでもないことです。 基本計画において平成二十二年度四五%の目標値が掲げられております食料自給率について、この目標を達成できるかどうかということは、まさに最終的には、国民が国産品を選択し消費するかどうか、この一点にかかわってくるわけでございます。このためには、生産者が質の高いものを安く提供していくということが求められているわけでありますけれども、具体的に、農業生産の努力がどのように求められているのかについて、改めて伺いたいと思います。
○竹中政府参考人 食料自給率の向上の問題でございますが、ただいま先生から御指摘がありましたように、食料自給率の向上は、国内で生産されたものが消費者や実需者に選択をされて、その需要が増加するということを通じて初めて実現されるものでございます。そういう意味で、生産や消費という関係者の行動に大きく左右されるという性格がございます。 したがいまして、食料自給率の向上のためには、政府だけではなしに、生産者、食品産業事業者、消費者といった関係者一体となった取り組みが重要であろうかと考えております。 具体的に、生産者サイドにおきましては、耕作放棄地の解消とか耕地利用率の向上、あるいは先生から御指摘もございましたようなコストの低減と消費者のニーズに合った生産の推進、そういった課題に積極的に取り組むことによりまして、自給率の向上に寄与していただきたいと考えております。 政府といたしましても、そういった面での生産者の取り組みをバックアップしていくというような観点から、特に自給率の低い麦とか大豆とか飼料作物、そういった作物を中心にいたしまして、本格的な生産性の向上を図っていくという考えに立ちまして、そのために、優良農地の確保あるいは農地の流動化の促進、基盤整備を通じた生産性の向上、また生産技術の開発、普及等による単収や品質の向上、また消費者や加工業者のニーズに即応した生産の推進、そういった各方面の対策を積極的に講じていきたいと考えております。
○後藤(茂)委員 ことし三月に出されました基本計画の中にも、実を申しますと、農業生産の努力目標というのは主要品目ごとに出ておるわけであります。正直、見ておりますと、これだけやっても九年間で四五%までにしか上がっていかないのかというほど厳しいハードルであるように思います。 今細かく時間を割いている暇はありませんけれども、本当にそうしたものを実行していくために、明確なターゲット、明確な施策というものを国民に示しながらやっていくということがどうしても必要だというふうに考えておりますので、その点について、これからしっかりと取り組んでいく必要があるというふうに考えております。 それから次に、農業の持続的発展ということについてちょっとお話しさせていただきたいと思います。 食料を生み出す農業についての国民の理解を得ていくためには、いたずらに不必要に農業者の過保護な政策を行うのではなくて、農業者みずからの足腰を強くする、そして、自立した農業者が、先ほども申し上げたとおり、質の高いものをできるだけ安い価格で国民に提供していくという姿を実現していくことが必要であると思います。 かつての基本法のもとでの農政においては、残念ながらこの点については十分に実現ができていないというふうに認識しております。新基本法のもとにおいて、効率的かつ安定的な農業経営の重要性がうたわれております。もちろん、中山間地における地域政策の問題や活力ある農村づくりという別の政策の切り口もまた重要であるということは言うまでもないわけですけれども、何よりまず、足腰の強い自立した農業を目指す農業者に各種施策を集中的に投下していくということが必要であると思います。この点についてのお考えを伺いたいと思います。
○渡辺政府参考人 今先生から御指摘がございました、効率的かつ安定的な農業経営の育成に向けて施策を集中するというのは、全く私どもも同じ考えでございます。基本法はそれを求めていると思います。 今後は、そうした方向をより強化するということが重要だと思いますが、その際の留意点といたしまして、やはり農業経営というのは、初めからリタイアするまで全く一本ではございません。それぞれの発展段階に応じて、効果のある、実効性のある施策を講じていくことが重要であろうというふうに考えております。 例えば、着業の段階では、やはり技術の習得その他にお金が必要でございますので、新規就農資金をそこで融資する。そして、経営の改善に向けた段階においては、例えばリースをする、あるいはスーパーL資金などでより自分の投資が楽になるようにする。そしてさらに、経営の安定段階においては、豊凶変動に左右されないように、例えば認定農業者に対しては稲作経営安定資金の補てん率を高めるというふうな対策が必要でありますし、最終的には、経営を拡大するというふうな方向で地域全体が認定農業者に農地を集約する、それに対しては促進費を出していく、リタイアのときには年金を供与するといったような、一連の発展段階に応じた効果ある施策を講ずることが今後の方向だろうというふうに思っております。
○後藤(茂)委員 時間がないので次々進んで大変恐縮でありますけれども、次に、農林水産関係の公共事業について伺いたいと思います。 一般的に申し上げまして、これから高齢化社会、そして成熟化社会が参りますから、そういう意味では、まだまだ、世代的に言えば、余力のある現在の時代に本当に必要な公共事業は先送りせずにしっかりやるべきだと私は考えておるわけでありますけれども、公共事業のあり方については、必要な事業とむだな事業とをきっちりと見きわめることが何よりも大切であるというふうに思います。 この点に関しまして、まず、個別に見て、既に実施途上にある事業の中から、中海干拓の本庄工区事業について、国民の目から見た事業の必要性が明らかではないというふうに思いますし、今後投入が必要となる膨大な財源から考えても、到底国民の理解が得られるものではないと考えますので、早急に中止すべきと考えますが、お考えはいかがでしょうか。
○谷国務大臣 島根県の中海問題につきましては、マスコミの報道等で島根県の動きにつきましてはある程度知っておるわけでございますけれども、正式に農林水産省の出先機関である中国四国農政局長の方から報告を受けましたのは、知事が農政局を訪ねてこられましてお話ししたのが三十一日の日、そして、私どもに報告を受けましたのが明くる日の一日の朝でございました。 その要旨を申し上げますと、平成八年に決めた問題については我々としてはこれは必要だ、こう考えておる、しかしながら、平成八年以後の農業並びに経済の動きは大変激しいものがあって、どうしてもこのままの状態で着工することはできないと思う、そういう関係があるので、島根県会並びに団体あるいは市町村の皆さん方と十分よく話し合いをして、そしてまた、その意向に基づいて農政局長の方と話し合いをしたい、こういうふうなお申し出があったと聞いております。 その後の動きにつきましてもいろいろと聞いてはおりますものの、正式に知事の方から農政局長に会ったのは一回のその話だけでございますので、その後の状態を踏まえまして私どもは十分対応していきたいと思っております。 また、自民党の政調会の方におきましても動きがあることはよく知っておりますけれども、島根県の意向を踏まえて我々はきょうまでやってまいりましたので、その点、十二分に島根県の意向を今後も参酌していきたい。 そういうことで、中途半端なことで妥協を図るようなことはしないというつもりでおります。
○後藤(茂)委員 もちろん地元の意向も大切ではありますけれども、直轄事業として国がやってきたものであります。そういう意味でいえば、国として、農業政策の中でこうしたものをどういうふうに位置づけていくのかという議論も必要なのかと思います。しかし、島根県の立場あるいは地元の立場ということで考えてみますと、これは一般論にも通じるわけですけれども、支出済みの事業費に係る地方負担分を一体どうするのかということは、実を言うと、こうした大型公共工事を見直しするに当たって非常に重要な問題になってくると思います。少なくともこの中海の干拓の事業については島根県の意向を受けて考えるということでありますとすると、支出済みの事業費に係る地方負担分、今でもざっと二百四十億円ぐらいはあるわけですが、それに対して何らかの財政支援の必要があると考えますが、それについてはいかがでございましょうか。
○石破政務次官 お答え申し上げます。 今委員御指摘のように、地方負担分二百四十億でございます。これまた御案内のことかと思いますが、そのうちの百六十三億は既償還という部分になっておりまして、問題は、まだ未償還の七十七億をどうするかというようなことではなかろうかと思っております。 大臣からお答えを申し上げましたように、これをどうするかということにつきまして、島根県の意向というものが最大限尊重されねばならぬ、確かに直轄事業ではございますが、地元の意向というものを踏まえていかねばならないと思っております。島根県の御意向が出ませんうちから私どもでどうこう申し上げるのは、かえって失礼に当たろうかと思いますので、答弁は差し控えさせていただきます。
○後藤(茂)委員 いろいろ検討の数字も載っているわけでありますから、今後近いうちに結論が出てくるものだろうと思っておりますけれども、単にむだだからやめろということだけではなくて、例えば中海、汽水湖として我が国有数の漁業資源を持っているわけでして、こうした漁業資源を活用するなど前向きな農林水産業対策を講じることの方が、美しい自然を生かして、より豊かな地域づくりにどれほど役に立つか、その点について、大臣みずから御英断をしていただきたいというふうに求めるものでございます。 さて、公共事業全体の問題としまして、事業の実施期間が非常に長引いたり、事業の途中で費用がどんどんかさんでいくといった問題が指摘をされております。 今回、農水省が他省に先駆けまして、公共事業の事業評価実施要綱を示されているということは、大変評価すべきことだというふうに考えているわけであります。事業が既に採択された後、その後に再評価をしたり、あるいは事後的な評価をするということも大切であるとは思いますけれども、こうした問題を起こさないためには、例えば費用対効果の計測方法をルール化するとか、あるいは標準的な事業費を一応参考までに提示するなど、基準の客観化などを行うことによりまして、事業の採択時点におけるチェックを厳しくしていく。そして、効率性や必要性から見て、真に実施するにふさわしいものに絞っていくということが最も重要であるというふうに考えます。 この点について、農林水産省として今後どう取り組んでいくか、お伺いしたいと思います。
○竹中政府参考人 公共事業を実施していきます場合に、限られた財源の中で効率的な執行を図って重点化をしていくということは大変重要な課題でございます。これまでも、費用対効果分析を初めといたしまして、事業評価に積極的に取り組んできたところでございます。 例えば、事業採択後一定期間経過した事業についての再評価につきましては、本格的に実施を開始しましたのが平成十年度以降でございますが、これまで約三千四百地区を対象にしまして、最終的に、三十二地区の中止、三十九地区の休止、あるいは四十二地区の事業規模縮小といった見直しを行いまして、これを対外的にも公表してきているところでございます。 今後とも、農林水産公共事業につきましては、事業評価制度の適切な運用によりまして、むだを徹底的に排除しながら、事業の重点化、効率化に努めていきたいと考えております。 御指摘の中で、事前評価の段階、再評価とか事業評価の段階だけではなしに、事前評価の段階においても第三者の意見聴取をというような御意見もございましたが、現在やっております事前評価は、事業の採択前の段階におきまして、費用対効果分析によりまして、事業の効果を定量的に測定、把握するというものでございます。そういうことでございますので、かなり客観性が確保されている。定量的な分析ということで客観性が確保されていると考えられますので、必ずしもこの段階で第三者機関の意見を聞くという必要はないのではないかというふうに現状では考えております。 〔委員長退席、松下委員長代理着席〕
○後藤(茂)委員 採択時にいろいろな検討をするということもわかりますけれども、全体としての透明性を高めるということに取り組んでいるわけですから、事前についてもそうしたことをやはりやっていくべきだと思います。 それからもう一つは、もう触れませんけれども、補助事業についても、これは対象が、国のことで要綱は出ていると思いますけれども、地方公共団体、実施主体が違いますけれども、ぜひとも全体としてやっていく必要があるというふうに思っております。 次に、農村の振興という点についてお伺いをしたいと思います。 国民の農業と農村に対する理解と関心を深めるためには、都市と農村の交流を進めていくことが大切なわけであります。その場合に、例えば一つの例として申し上げますけれども、美しい自然がありまして、俗化していない高原のリゾートで標高差があって、非常に多様性のある高原農業がある。そして、大都市へのアクセスも非常に利便性が高いというような条件を備えた地域、例えば八ケ岳の西南山ろくもその一つだと私は思っているのですが、こういう地域について、グリーンツーリズムだとか参加型農業を軸とした地域づくりが非常に魅力あるものとしてできるわけです。地方が十分な地域計画を独自につくっていくということがもちろん前提でありますけれども、農水省の各局の各事業を使って、そうした計画を積極的に支援すべきだと考えます。そうした総合的な対応をとってはいかがかと思いますけれども、どういうお考えでしょうか。
○渡辺政府参考人 都市と農村の垣根を低くして、極力交流をするということは基本法の三十六条にも書いてありますし、これから一番力を入れていくべき事項だろうと思います。 それから、今先生がおっしゃられた、地域が計画を立てて、国や地方公共団体がそれに対して必要なメニューを用意して選択をしてもらう、総合的に各種の事業をとれるようにするということでありますけれども、そのような計画制度を、まず中山間地域を対象としてことしからやろうと実は思っております。中山間地域等を対象といたしまして、農林水産省のあらゆる事業、林も水もということですが、各地域でアクションプランというのを五カ年間くらい、その地域をどうしたらいいかというのをつくっていただきまして、その五カ年の間に集落では何を、市町村では何を、それから、広域連携では何をそこにつくるかというふうな具体的な張りつけを行っていただく。そうした計画ができて、認定をされたところには優先的に事業をつけていくというふうなことを、ことしからやりたいと思っております。 いずれにしても、この話は上から下へということではなくて、地域の主体性、地域のプランというのが最重点で、そのためのバックアップをするということで、これから力を入れていきたいというふうに思っております。
○後藤(茂)委員 例えば地域を指定していくなど、モデル事業を行っていくというようなこともぜひ検討していただきたいというふうに思います。 それから、現在、中央省庁等の改革が実施に移される中で、各省における施策の融合化、連携が求められております。特に農村の振興については、農業面での施策にとどまらずに、教育、情報、福祉等、さまざまな分野における取り組みが必要であるというふうに考えます。これを効果的、効率的に実施していくために、農林水産省が他省庁と緊密な連携をとりつつ行っていくことが重要であると考えますが、具体的にどのような連携を図りながら実施していくおつもりなのか、伺いたいと思います。
○渡辺政府参考人 まず御理解いただきたいのは、食料・農業・農村基本計画は国の計画でありまして、農林水産省以外のものも全部そこに取り込んだ形で十分調整をして閣議決定をしております。また、内閣には、内閣総理大臣を本部長とする推進本部がございまして、各省庁もこの本部のもとで連携して施策を実施することにしております。 例示がございました教育であれば、今文部省との間で個別にも文部省・農林水産省連携協議会というふうなものを設けまして、学童を中心に農林水産業の体験学習をするというふうなことを始めております。 それから、情報につきましても郵政省、通産省と協議の場がございますし、福祉につきましても厚生省と話し合いを行っております。恐らくこれからは省庁再編の中で連携事業というものが非常に大きなウエートを占めるようになると思っておりますので、力を入れていきたいと考えます。 〔松下委員長代理退席、委員長着席〕
○後藤(茂)委員 林業基本法、森林法の改正についても質問をと思っておりましたが、またこれは次回以降に延ばすことといたしますけれども、基本的な見直しについて一言だけ申し上げさせていただきます。申しわけありません。 本年七月二十七日に林政審の審議が行われまして、その場に林野庁から検討方向の全体像についてのペーパーが出されておるわけでありますけれども、九月下旬の取りまとめに向けて今後審議が進んで作業が進むわけでありますから、別にこのペーパーについてコメントをする必要は全然ないわけでありますけれども、今後補強して見ていく視点としてちょっと申し上げておきますと、一つは、山村における林業と農業の提携をやはり図っていくことが必要じゃないか。 二番目は、滞在型のリゾート、体験的林業を通じて山村と都市の連携を強めていくことが必要であるんじゃないか。 三番目は、財源問題について、例えば川の上流域と下流域の負担の分担の問題だとか、山林の持つ公益的機能を支えるという枠組みが明確になるような税財源の仕組みをつくって、国民に税財源の問題で問題の所在をかえってわかりやすく示していくということが、この問題では特に重要なのではないかということ。 四番目は、バイオマスエネルギーの活用を図っていくというようなことについて、もう少し取り組むべきではないかということ。 五番目に、木材林業の今後のあり方について、ただ座して待っているというだけではなくて、明確な指針を示していくことが必要なのではないか。国有林野のもとでの林業が非常に厳しい立場に立たされているということを一言申し上げまして、今後またこの問題についてはやらせていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。
○宮路委員長 次に、津川祥吾君。
○津川委員 民主党の津川祥吾でございます。 まず初めに、参考人のお二人方には、大変お忙しい中御出席いただきましたことを、我が党を代表いたしまして、まずもって御礼申し上げます。 まず、雪印の西社長様に質問させていただきます。 先ほども、今回の食中毒事件に対しまして御答弁いただきましたが、まず、西社長様は今回の事件発生当時は会社の中の経営革新会議のトップでいらっしゃったと伺っております。恐らくこの会議の中で、消費者の信頼回復策ですとか生産設備の衛生安全管理策等々、審議をされてきていらっしゃったかと思いますが、今回の事件では、衛生管理のずさんさ、そのほかにも、事件が起こった後での会社の説明が二転、三転するといったことで、いわゆる消費者の信頼を非常に損なってしまったという結果になったかと思います。 このような情報の公開等々を含めまして、まさに経営革新会議の中においてこれまでどういった取り組みをされてこられたのか、また、この事故をもちまして、今後どのような経営革新をされていかれるおつもりなのか、御意見をいただきたいと思います。
○西参考人 お答えをいたします。 今の御指摘の経営革新会議は、私が議長で、若手役員で構成されておりますけれども、その取り組みの目的は、今回の問題が起こした、社会に対する早期の信頼の回復を図ることに一点ございます。 二点目に、弊社及びグループの存在意義と将来像を見直して、新しい視点でとらえ直すこと、この二点でございます。 短期的には、品質管理体制の強化と、このような事故を二度と発生させないための仕組みづくり、あるいはお客様窓口の点、さらに広報機能の強化、また危機管理体制の強化といったテーマに取り組んでおります。既に幾つかは具体的な指示をしているところでございます。 また、中長期的には、顧客第一主義の視点に立ちました組織体制と人事政策の見直し、あるいは関連企業グループも含めた事業領域のあり方等、投資の戦略あるいはCIの再構築、さらに、将来的には社外取締役及び執行役員制度の導入とこれらを有効に機能させ、工夫といった課題に取り組む所存でございます。 もう一点、情報公開の点でございますが、この情報公開の点につきましては、重要性につきまして、先生のおっしゃるとおりでございます。私を初め、新しい執行部は社会に開かれた会社を目指すとともに、顧客第一主義を貫きたいと思っております。そのために、次のような具体的な施策を現在、実行するつもりでございます。 一つは、外部の有識者から成ります経営諮問委員会を設置いたしまして、第三者の立場から定期的に提言をいただきます。 二点目には、お客様の声にいつも耳を傾ける体制をとるために、フリーダイヤル三六五日を無休体制で確立を目指しております。 三点目は、投資家の皆様方に企業の情報をもっとオープンに、あるいは迅速に提供できるように、ホームページに窓口を設定いたします。 四点目には、私どもの工場は現在三十四工場ございますが、工場をお客様にいつでも見ていただくような体制にいたします。 五点目は、顧客第一主義の視点で組織の体制の見直しをいたします。 以上でございます。
○津川委員 少し基本的なことをお伺いしたいと思います。 今回、HACCP認定工場におきまして今回のような事故が起こってしまったということが一つ大きなポイントとして報道されておりますが、そもそも、なぜ御社におきましてHACCPシステムの導入あるいはHACCPの認定を受けようと思われたのか。HACCPシステムのメリットが会社にとってどのようにあるとお考えになったのか。いわゆる安全衛生管理という視点から見れば、これまでの手法であっても十分に機能することもあったかと思われますが、それに比しましてHACCPシステムがどういった点ですぐれているとお考えになったのか、その点についてお答えをいただきたいと思います。
○西参考人 ただいまの御質問のHACCPの導入に関してでございますが、品質管理のさらなる向上を目指すために、当社の判断として、制度の施行を待って行ったものでございます。 消費者の皆様方により安全な食品を提供するためにHACCPの導入をしたにもかかわらず、このような事件を起こしましたことは、まことに申しわけなく思ってございます。今後は現場を重視し、関係当局の御指導を仰ぎながら、二度とこのようなことを起こさないように精進する所存でございます。
○津川委員 実は、私はもともとゼネコンの社員でして、ゼネコンにおきましては各メーカーに対してHACCPの導入を営業する立場にございました、私自身ではございませんが、各ゼネコンさんがそういった行動をとられているかと思います。 そういった営業をする中で、このシステムを導入することの一つのメリットといたしまして、PL法対策というものをこちらとしてよく言っておりますが、そういった認識があったかどうか、お願いいたします。
○西参考人 ございました。
○津川委員 HACCPシステムがPL法対策になるということにつきましては、厚生省の方からも何度かお話をいただいたかと思いますが、厚生省の方にぜひいま一度お答えをいただきたいと思います。HACCPシステムがなぜPL法対策になるか、お願いいたします。
○森田政府参考人 御説明いたします。 HACCPシステムによる食品の衛生管理につきましては、食品の製造工程で発生する危害を分析して製造工程で常時管理しコントロールするという仕組みでありまして、これは、従来の製品を最終的なロットの抜き取り検査でロットを評価するのに比較して、製造工程で安全性を確保するものですから、これについては従来のシステムに比べて非常に安全性の高い食品が確保できるということで、欧米等もこの導入を推進しているわけであります。 我が国は、御承知のとおり、食品衛生法に基づきまして平成七年に導入したわけでありますけれども、この導入した大きな目的は、企業におけるHACCPの導入を進めているわけですが、これは消費者により安全な食品を供給するということがまず第一にありまして、今後とも、第一に、消費者のためにいい手法を入れようということであります。 第二に、これは常時記録するということであります。製造工程におけるCCPを常時記録するということがございますので、この記録はPL対策にも当然用いることは可能であります。消費者からクレームがあったときに、何月何日のどの製造工程のラインがどういう処理がされたのか、すべて記録がありますから、企業側が説明する意味ではPL対策に使えるものとも考えております。
○津川委員 また雪印の西社長にお伺いをいたします。PL法対策という認識がもしおありであるとするならば、こういったHACCPシステムを導入することによりまして、もし雪印乳業に過失のある事件を起こしてしまった場合には非常に大きな賠償責任を負う覚悟がおありでなければ、なかなかこういったシステムの導入というものはできなかったのかなと思います。 しかし、そうであるのにもかかわらず、今回こういった事故を起こしてしまったということは、まさにHACCPシステムの導入の意義というものが必ずしも現場の方々にまで浸透していなかったのではないか。 HACCPシステムの中に、一つには現場の方々にもしっかりとそういった意義を確認していただくというものも当然マニュアルの中に入っているかと思いますが、そういった点で、マニュアルにまずミスがあったのではないかという点、それから、メーカーとしての製造者責任が社会に問われる、こういった覚悟をお持ちの上でHACCP導入を決意されたのかどうか、お願いいたします。
○西参考人 御指摘のとおり、HACCP、このことにつきましては、先ほども答弁しましたように、当社のさらなる品質向上という観点から取り入れたわけでありますが、今御指摘のとおり、実態としては、一部の工場ではこのHACCPの基本的な理念あるいはその認識に非常に欠けていたということを今深く反省をしております。
○津川委員 製造者責任が問われる社会というものは、同時に、消費者も商品を選択する責任を持って自律的に選択をする。だからこそ、例えば、高い商品であるならば安全性が高いからそれだけのお金を出して買ってもいい、あるいは少し安くてもうちはいい、こういったことをまさに消費者が自分の責任で選択をされる、こういった社会であるかと思いますが、残念ながら今のところ日本の社会はそういうふうにはなっていない。 これは日本の文化の一つかもしれません。ブランドで決めてしまうということも一つはあるかもしれませんが、一番大きな原因といたしまして、まず情報が、先ほども情報という話をしましたが、消費者の方々は十分にお持ちではない。現在の段階では、例えばメーカーといたしましては、消費者の消費性向がどういったものであるのか、これを調べることは可能であるかと思います。しかし、消費者の方がスーパーに行って、たくさんいろいろなメーカーの牛乳が並んでいる、値段が違うのはわかるけれども、その中の品質の違いですとか安全性の違いというものはほとんどわからない。一つには、やはり、そういった商品に対してどれだけ安全のための手をかけているのか、どういったシステムで安全管理をしているのかといったことが情報として得られていないということがあるかと思います。 先ほど情報公開につきまして何点か対策をとられるというお話がございましたが、こういった中には、消費者に対しまして、商品がどのような安全対策をとられていて、どのくらいの、逆に言えば危険性があるのか、安全性が高いのか、こういった情報についてもしっかりと伝えていただきたいと思います。 また同時に、先ほど自民党の委員の方からは、生産者に対しましてどういったお考えかというお話がございましたが、同時に、販売者に対して大きな責任があるかと思います。そういったところで、責任に対しまして対策をとるということは報道において伺っておりますが、具体的にこれからどのような対策をおとりになるおつもりなのか、ぜひお伺いいたしたいと思います。
○西参考人 二点お話を申し上げます。 一点目は、販売店に対する補償の問題でありますが、今回起こしましたこれらの事件によりまして、私ども、全国で販売店は三千二百四十店お世話になっているわけでありますけれども、今回の事故から、廃業が四十一店、そして他業種に転換した方が七店、現在でも営業を見合わせているところが三十八店ございます。 農林水産省様の御指導のもとに、誠意を持っていろいろな対策を今講じておりますが、具体的には、運転資金の無利子無担保の緊急融資であるとか、代金決済の支払いの延期あるいは売上利益がこの期間ございませんでしたので、その補償等、可能な限り対応をさせていただく所存でございます。 さらに、もう一点の生産者にどうするんだというお話でありますが、確かに、今回、酪農家の皆様方に大変な御心配をさせてしまいました。そしてまた、牛乳に対するお客様の信頼も喪失させ、国産牛乳の需要拡大に大変御迷惑をかける結果となりました。重ねておわびを申し上げますが、酪農家の皆様へは、基本的に農林水産省の御指導をいただきながら、現在、三点考えております。 一点目は、配乳変更によります運送費の増加分の負担でございます。二点目は、加工向け数量の増加に伴います価格の補てんでございます。さらに、三点目は、酪農家の共補償事業に対しての特別拠出ということで、三点についても今後、誠意を持って対応させていただく所存でございます。
○津川委員 今、日本の社会全体に言われていることかと思いますが、まさにこれからは企業の企業倫理の確立ということが非常に重要になってくるかと思われます。そういったことにかんがみまして、今回の事件におきましても、責任の所在の明確化、そしてまた、再発防止のための情報公開ということにぜひ取り組んでいただきたいと思います。 次の質問に移らせていただきますが、まず厚生省の方に質問させていただきます。 なぜ今回、HACCPシステムを導入した工場においてこのような事故が起きてしまったと認識しているのか、ぜひお願いします。
○森田政府参考人 今般の雪印乳業大阪工場におきます大規模食中毒事故につきましては、一つは、屋外での脱脂粉乳溶解機からストレージタンクへの手作業による調合、それから二つ目は、屋外での外部業者による期限切れ製品の再利用、三番目でありますが、製造ラインの洗浄不十分など、ずさんな衛生管理がもたらしたものと考えております。 本件の場合、食中毒の発生要因と考えられておりますバルブや仮設ホースを含む戻し乳ライン、屋外における調合作業などについては、厚生大臣の承認制度であります総合衛生管理製造過程、この承認申請書に記載されていなかった部分であります。また、現地調査におきましても、これらにつきまして申請者から適切な説明もなかったということもございます。また、今般、これらが原因となって食中毒事故が起きたということがありましたので、七月十四日、厚生大臣の承認を取り消したところであります。 今回の事例にかんがみまして、今後、総合衛生管理製造過程の申請に対する書類審査ですとか、あるいは現地調査等につきましては、さらに強化を図ってまいりたいと思っております。
○津川委員 HACCPの申請書類そのものが間違っていたというお話がございますが、確かにそれも原因かもしれません。そういった意味では、まさに雪印乳業大阪工場の責任というものはもちろん免れない大きな過失がございますが、一方で、それを見て認可をする立場であった厚生省の立場も私は否定できないと思いますし、非常に大きな責任があるかと思いますが、厚生省自身の責任をどうお考えか、お願いいたします。
○森田政府参考人 今回の食中毒事例の原因等につきましては先ほど申し上げたとおりでありますけれども、HACCPシステムを導入する以前の一般的な衛生管理に不備があったということでございます。ですから、これから、HACCPシステムの承認あるなしにかかわらず、この問題は起きる可能性のあることでありますので、私どもといたしましても、これは再発防止のために全国的に、外部で作業を行うとか、手で洗浄する器具の洗浄、殺菌を十分するとか、そういうことを全国に点検をいたしておりまして、全国の乳処理施設で再度同じことが起こらないような体制を現在とっているところでありまして、一般的な衛生管理の問題につきましては、さらに監視の強化を図っていきたいと思っております。
○津川委員 済みません。改めて質問させていただきますが、今のお答えになりますと、厚生省には責任がなかったということになるのでしょうか。
○森田政府参考人 承認をしたという時点で、申請書に記載事項がなかったという点では見逃しがあったわけでありますし、また、現地調査に行ってもそれを確認できなかったということにつきましては、承認時の問題があったということで、今後、承認時におけるそういうことのないような対策を検討してまいりたいと思っております。
○津川委員 今のお話ですと、要は厚生省にはHACCPの認可をする能力がなかったということになるかと思います。その能力をつけていただきたいと思いますとともに、私は、むしろこういったものは民間企業に委任をするべきではないかなというふうに思っております。 また、もう一点、安全宣言が事実上出されたということになっておりますが、実際どういった原因があったのか。大阪工場において原因について幾つか指摘をされておりますが、具体的にここが悪かったという原因がはっきりしていない段階でなぜ安全宣言が出せるのか。 また、HACCPの問題からいいますと、メーカーから出てきたものがそもそも間違ってきた。メーカーが間違ったものを出してしまったら、厚生省としてもなかなかチェックしがたいという話であるならば、むしろ、厚生省は、雪印乳業さんのHACCPの認証の申請に対しまして、信用ができないということで認証の出しようがないのではないかと思いますが、なぜ、今回、そういった間違ったシステムが出されたにもかかわらず、それ以外の工場に対してHACCPをそのまま認証し続けるのか、見解をお願いいたします。
○森田政府参考人 今回の食中毒の原因といたしましては、ブドウ球菌によるエンテロトキシンが明らかになっておりますし、原因食品も低脂肪乳あるいは発酵乳とはっきりしているわけであります。 これらのエンテロトキシンの産生する要因というのを調べていきますと、先ほどお話し申し上げました三点、屋外での脱脂粉乳の溶解ですとか、器具の洗浄不良ですとか、その製造工程にブドウ球菌が増殖する要因がどこかにあるわけですから、そういうところを中心に、今回、雪印乳業の他の二十工場も調査をし、二度とこういうことが起きないようなシステムになっているかどうか、それは何かといいますと、ブドウ球菌が増殖する要因、温度、時間、それから培地となる乳製品、そういう要因があるかないかを中心に調査をしております。 そういう意味で、二十工場については要因がないということがありますので、HACCPの承認については従来どおりであり、また、営業を再開しても問題がないと判断したわけであります。
○津川委員 安全宣言を早目に出していただいて、雪印各工場において早期の操業再開ということは、まことに消費者にとってもありがたい話かなと思いますが、しかし、今のお話によりますと、必ずしも今回の問題点は解明していないという認識をぬぐえないと思います。 申しわけございません。時間がないので、次の質問に移らせていただきますが、農林水産省の方に質問させていただきます。 今回の事件をもちまして、牛乳ですとか乳製品の消費そのものが落ち込むことが一方で予想されている。この夏については非常に暑いから消費が順調であるという話は伺っておりますが、今後長いスパンを見ますと、必ずしも楽観視できるわけではないというふうに考えております。牛乳・乳製品の消費拡大対策についてどのように推し進めるつもりなのか、御見解をいただきたいと思います。
○樋口政府参考人 お答え申し上げます。 牛乳の消費拡大につきましては従来もやってきたことではございますが、特に、従来はどちらかというと、消費者に知識を深めてもらうというようなこと、あるいは新しい商品の開発というようなことを重点にやってまいりました。 しかし、今回は、お話がこれまでもいろいろございましたように、消費の減退につながることがない、早く信頼を回復しないといけないというところにもう一つ重点を置かないといけないのではなかろうかと私ども思っておりまして、先般、取りまとめをいたしました対応策の中でも、一つの柱として取り組むことにいたしております。その場合に、一点は、牛乳・乳製品が自然から生まれてきて、本来、安全で栄養にすぐれたものであるというような点にもう一つ力点を置いて、かつ、マスメディアを利用した形で広くあるいは深く伝えていくというようなこと。 それから、特に販売店の皆さんがかなり影響を受けられる可能性もあるということもございまして、そういう皆さんのところへ少し、平たく言えばてこ入れといいますか、キャンペーンができるような形で、そこも十分活用していただいて実施をする。 さらに、ちょうど夏休みの時期になっておりますので、酪農家の皆さんのところとか乳業の工場へ児童の皆さん、父兄の皆さんが実際行っていただいて、じかに見ていただいて、そこで、安全だ、あるいは自然とのつながりが深い、牛乳の食品の特性といいますか、そういうものを知ってもらう。そういう部分にさらに力を入れて、消費拡大対策を拡充していきたいと思っているところでございます。
○津川委員 前回の委員会におきまして我が党の委員からも質問があった点でございますが、牛乳、加工乳、あるいは乳飲料という表示につきまして、非常にわかりにくいのではないかというお話をさせていただきました。それに対しまして、検討会の設置をされるというお話を伺いましたが、それにつきまして、今後の見直しのスケジュール等、もし決まっておりましたら、お話をいただきたいと思います。
○樋口政府参考人 お答え申し上げます。 今回の経過の中で、表示につきまして、お話がございましたように、牛乳からつくられているのか、脱脂粉乳等を利用してつくられているのかわからないというようなこと、一番典型的でございますが、御指摘をいただいておりまして、とにかく表示内容について消費者にわかりやすいものにしないといかぬというのが一点。 それから、生乳の使用拡大に資する、そういう観点からも表示のあり方について検討会を早急に立ち上げる、これは決まっております。 ただ、委員の人選が、最終的な調整をやっておりますので、日程等はっきりいたしませんが、調整がつき次第、早急に検討を開始して、なるべく早く結論を得るように進めてまいりたい、そういうふうに思っているところでございます。
○津川委員 続きまして、水産基本法についてお伺いをさせていただきます。 我が国の水産業におきましては、非常に大きな厳しい時代の変化というものに洗われているというふうに認識をいたしております。二百海里時代に突入いたしまして、また、周辺水域の資源状況の悪化、あるいは漁業の就業者の方々の減少ですとか高齢化、こういった問題が幾つかあるかと思います。 そういったことにつきまして、これまでの基本法的な性格がございました沿岸漁業等振興法に対しまして、水産基本法の提出が予定されているというふうに認識をいたしております。 そういった中で、これまでの沿岸漁業等振興法の役割がどういったものであったのか、また、今日の水産業の抱える課題についてお答えをいただきたいと思います。
○中須政府参考人 ただいま御指摘のございました沿岸漁業等振興法、昭和三十八年に制定をされまして、いわば我が国の漁業政策の一つの柱ということで、この法律に従って政策を展開してきたわけであります。その内容の中心は、漁業の生産性の向上を図る、経営の近代化、合理化を進める、そういうところが主眼だったというふうに思っております。 この法律、一定の大きな役割は果たしてきたわけでありますが、率直に申しまして、今先生が御指摘になったとおり、いよいよ本格的な二百海里時代ということを迎えていながら、我が国周辺水域において資源状態が非常に悪化をしている、こういう現実がございます。また、担い手という面では、高齢化が進んでいる、数も減少している。やはりこういう厳しい状況に即して新しい施策の方向を打ち出さなければならないのではないか、こういうふうに現在、私どもも認識をしているわけでございます。
○津川委員 水産基本法につきましては、大綱によりますと、いわゆるこれまでの漁業だけではなくて、水産業全体の観点からの政策の方向づけを行うというお話でございましたが、そういった範囲が広がるという意味で、どの辺のところまでカバーをするものなのか。また、農業基本法ですとかあるいは食料・農業・農村基本法ですか、そういった法にはいわゆる基本的理念ですとか政策、あるいは国や地方公共団体の責務等の規定がございますが、そういったことにかんがみまして、水産基本法の現時点での基本的な考え方について大臣にお答えをいただきたいと思います。
○谷国務大臣 ただいま御指摘のございました水産業につきましては、我が国は、私ども子供の時分と言っていいでしょうか、昔は世界をまたにかけて日本が魚をとりまくるというふうな考え方で世界の人が見ておられました。しかし、海洋法の施行、二百海里の問題等々ございまして、非常に狭められた漁場になり、現在では五七%の自給率というふうな状況に下がっておりまして、四三%は輸入である。こういうふうな実態を踏まえてみますと、我々の周辺の海洋というのをもっと、養殖漁業等々を図っていきまして、従前に増した、従前と同じような水産資源の確保を図っていきたい、こういう思いをしております。 そういうことでございますので、従前のようにたんぱく資源を魚類から仰ぐというふうな考え方が我々の食生活に非常に強く浮かび上がってくるというふうなことにもなってまいりましたので、そういう点で、これからの我が国の水産業のあり方につきましても新しい求めをしなければならない、そういう考えのもとに、昨年、今後の水産資源の確保のあり方についての考え方、すなわち、水産基本法というのをつくってやりたいということで、まとめの段階になっておりまして、これを来年の国会には必ず提出いたしまして、皆さん方の委員会で審議を賜りたい、こう考えております。 そこで、その基本になるところはやはり魚類の確保ということでございますので、これをどういうふうに増殖していくか。養殖漁業という言葉がはやりましてから長いわけでございますが、実際に例えて言えば、瀬戸内漁業というものが一番好適地だと言われた時代もございましたが、もっと幅広く、日本海養殖漁業時代に入ったというふうなことも言われております。これはもちろん、昨年の日韓漁業協定を踏まえて考えてみれば、日ロにいたしましても、あるいは日韓、中国等々の問題を振り返ってみますと、すべて、養殖漁業ということでなければ増殖はできないというふうな思いでございます。 そういうことを考えてみますと、従前にも増した水産業の発展ということを期していきたいと思うのですが、しかし一方では、やはりほかの産業と同じように、水産業におきましても後継者不足、家族労働の不足あるいはいろいろな水産業を取り巻く悪条件等々もございまして、なかなかこれは簡単に片づけられる問題ではないと思っております。しかし、周囲を海に囲まれた日本の立地条件を考えてみますと、そういうことに積極的に取り組むのが我々の責任ではなかろうか、こう思っておりますので、今後の新しい水産基本法の取り組みにつきまして、しっかりした足取りで進むようにしなければならぬ、こう考えております。
○津川委員 済みません、時間がなくなりましたが、最後に、我が国の水産業の振興というものを強力に推し進めていただくという決意をお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○宮路委員長 次に、一川保夫君。
○一川委員 自由党の一川保夫でございます。 まず最初に、雪印問題に関する参考人の方に簡潔にお尋ねしたいと思うのです。 まず、先ほどのいろいろなやりとりを聞いておりまして、今回のこの食中毒の問題、原因究明がまだ特定されていないという段階で操業を再開されているわけでございまして、それなりのいろいろな点検なり調査なり専門的な方々の御意見を踏まえての方向づけだというふうに理解しておりますけれども、雪印側としまして、今回のこの再開、いろいろな経緯の中でそういう判断をされているわけです。再発は絶対にない、そういった自信のほどをもう一回しっかりと表明していただきたいということと、もう一点は、大阪工場だけをなぜ閉鎖されるのかというところが、地域経済に対するいろいろな影響等があろうかと思いますけれども、そういったところをもう一回お聞かせ願いたいと思います。
○西参考人 お答えいたします。 一点目の、今後の問題を含めてでありますが、牛乳類の二十工場の操業を一たん停止しまして、先ほど来お話ししているように、専門家のチーム及び厚生省様の担当課によるHACCPプランの点検あるいは見直しを、現地立入の結果、おかげさまで、過日、専門評価会議において全工場の安全確認をさせていただきました。 今の御指摘の、今後の再発防止に対してでありますが、以下、五点ほど現在、申し上げて、今後の施策として……(一川委員「五点は先ほど説明されたのでしょう」と呼ぶ)いや、それとは違います。 それで一点目は、牛乳類の二十工場において、HACCPプランの実効性を確認するために、黄色ブドウ状球菌が出します毒素のエンテロトキシン、この検査を全工場で出荷前にいたします。二点目には、ほかの商品についても検査項目を増強いたします。三点目に、牛乳類の一たん容器詰めをしました商品の再利用を禁止いたします。四点目は、商品安全監査室というものを社長直轄で設置しまして、学識経験者などの第三者の参画もこの中に要請をいたします。五点目は、第三者のコンサルタント参画によります危機管理体制の再構築を図ります。以上が、これから、今私どもが手を打っている五つのテーマでございます。 もう一点の、大阪工場だけがなぜかということでございますが、確かに七月六日に石川前社長が会見の場で大阪工場の閉鎖の可能性について言及しておりますけれども、先ほど森田課長さんのお話がありましたように、その後のHACCPの承認取り消しという事態を踏まえまして、今後この操業については現在検討中でありまして、まだ意思決定の段には至っておりません。 以上でございます。
○一川委員 再びこういうことのないように、ぜひよろしくお願いしたいと思います。 では、もう一人、三村参考人に一言お尋ねしたいんですけれども、今回のこの一連の事故といいますか、事件といいますか、一つの教訓として、生産者サイドとして、牛乳なり乳製品等々のこれからの流通問題も含めて、今までのいろいろなやり方について、こういったところを若干点検をしながら見直していきたいというような、何かそういった問題意識等がございましたら、御見解をお聞かせ願いたいと思います。
○三村参考人 生産者の立場から、これからの消費者対策をこういうふうに一応考えております。 生産者としましては、日々新鮮で安心な牛乳を供給するため、乳質の改善、衛生管理の徹底、あるいは生産性の向上、さらには、最近では畜産環境対策ということにも取り組んできて、そういうことを通じて良質な生乳を供給しております。 こういった私ども生産現場の取り組み、現在、全農では、酪農青年婦人体験発表会等々もやっておりますが、こういった取り組みを通じて、あるいは関係機関と連携しながら、やはり消費者に現在の酪農生産者の頑張っておる実態を積極的にアピールをしていきたい、こういうふうに一つは考えております。 それから、これからのあり方でおっしゃいました点につきましては、これから日本型食生活が極めて必要になると考えておりますが、その中でも、良質なカルシウムの補給源という意味で、牛乳なり乳製品が持っております健康に与える機能に着目をした消費対策の強化をぜひ私どももやっていきたい、こう思っております。 それから、乳業者の方々につきましては、先ほどから答弁の中でもいろいろ出ておりますように、各種製品の中身を、内容を明確にした、やはり消費者にわかりやすい表示の問題、あるいは国産の生乳の使用率をアップする、生乳の使用率を明記する、そういった消費者から信頼され得る製品表示を徹底していただくように生産者の立場からはお願いしたいと考えております。 以上でございます。
○一川委員 ありがとうございました。 参考人の皆さん方、御苦労さまでございます。 では、次のテーマに移らせていただきます。 私は、今日本の農家の皆さん方が最も関心のあることは、米の問題が一番関心があるわけでございますけれども、昨年の十月に、水田を中心とした土地利用型農業活性化対策大綱といったようなものを農水省が発表されました。それに基づいてのいろいろな指導がなされているわけでございます。十二年産米につきましても、今のところ割と順調な天候のもとで豊作ではないかというようなことも予測されているわけでございますけれども、米の計画的な生産対策ということは当然ながら大変大事なことでございますし、依然として我が国の米の潜在的な生産力というのは、需要を大幅に上回るであろうということは言われているとおりでございます。また一方では、米の需要と供給を常にある程度バランスをとりながら、米の消費価格も含めた、生産者価格も当然そうでございますけれども、価格の安定ということがある面では非常に大事な課題でもございます。 そういう中で、計画的な生産ということで、農水省としても知恵を出し切っていろいろな対策をとってきておると思いますけれども、私は、この十二年度産米から農水省が一つの配分方式を従来のやり方を変えて、減反面積のみならず、これからは生産数量なり生産面積といったようなものも、配分の中にガイドラインとして入れていくという方式に切りかえていく一つの転換の年であるというふうに思っております。そのあたりの今の状況といいますか、各都道府県等に対してのいろいろな指導もなされてきたと思いますけれども、現状の動きといったところについて御説明をお願いしたいと思います。
○木下政府参考人 米の計画的生産についてのお尋ねでございます。 私ども、委員御指摘のとおり、昨年秋に決定いたしました水田を中心とした土地利用型農業活性化大綱に基づきまして、産地ごとに価格なり販売動向などを踏まえた生産販売戦略と連動いたしました計画的生産を円滑かつ的確に推進するため、いわゆるネガの生産調整目標面積ではなく、米の生産数量あるいは作付面積の、いわゆるポジのガイドラインを配分することにしたところでございます。 ただ、十二年産につきましては、全体の生産調整目標面積、また都道府県別の配分とも十一年産と同じであったこと等から、従来と同様の生産調整目標面積と生産数量を配分したところでございます。 したがいまして、具体的な作付面積、ポジの配分は十三年産以降に実施することとなるわけでございますけれども、生産者団体におきましては、価格の動向、販売動向、あるいは計画出荷の動向を基本要素とした透明性の高い配分ルールの設定、また具体的な配分要素のウエートのとり方等を含みます十二年度におきます水田営農対策の課題と対応方向につきまして、現在、組織討議を行っている段階でございます。 私ども農林水産省といたしましては、生産者団体の討議の内容等を踏まえまして、十三年産のガイドラインの配分につきまして適切に決定していきたいというふうに考えているところでございます。
○一川委員 農林水産大臣、基本的なお考えで結構なんですけれども、要するに、米の生産調整、従来の減反政策、こういった、どちらかというとちょっと後ろ向き的な政策でございますけれども、そうかといって、現状のいろいろな状況からすればやらざるを得ない政策でもあります。では、現状のままでいいのかといったときに、いろいろな不満も農家の皆さん方にもあるわけです。 農水大臣としまして、これからの生産調整といいますか、計画的な生産という施策について、農水大臣としては基本的にはこういうスタンスで臨みたいという何かお考えが当然あろうかと思いますけれども、そのあたりの見解をお聞かせ願いたいと思います。
○谷国務大臣 米の消費動向を考えてみますと、三十年前、それ以前に比べますと、現在は消費は約半分に減っております。こういう状況でございますから、農家の方々に対しましても、現在三割ないし五割の減反をお願いしておるわけでございますが、それだけならまだ理解ができると。しかしながら、なぜ六十万トンも七十万トンも外国から輸入しておるんだということに対しましては、農家の方々のお考えとほど遠いところがございまして、御理解がいただけないというのが現状の姿ではなかろうかと思っております。 しかしながら、さりとて、もう米の一部自由化を我が国が決めたということは現実の姿でございますので、これを無視はできないというところに非常に問題があろうかと思います。 そういう意味では、WTOにおきまして我が国の主張というのを十分しまして、我が国は工業立国であるという立場はわかるけれども、しかし、農家だけがその責めを負わされるというのは困るというふうな、農家の率直な気持ちも我々が代弁して申し上げなければならぬ、こう思っております。 こういうときでございますから、こういう政策をいつも続けておっても困るという考えのもとに、昨年、新しい農業基本法のもとに政策転換ということを行いまして、小麦とか大豆とか飼料作物とかそういうものを永久作物としてつくる、そして、それは米をつくるのと同じに、匹敵するだけの所得補償もしなきゃならない、こういうことに踏み切ったわけでございます。 そのためには、例えて言えば、小麦にしても大豆にしても、品種を変えなければ、気候風土がこれだけ違う我が国の北海道から沖縄までの地形を考えてみますと、容易にこれを普及、徹底させることもできないということでございますから、我々は息長い立場でこういう問題を農民の皆さん方に説得し続け、理解を深めて、そして、消費者の方々におかれましても、我が国の国民性というもの、長い歴史を考えてみると、やはり米に依存しておるのは気候風土の関係から一番望ましいことではなかろうかというふうなことも消費者の方にも理解していただいて、消費もふやしていく。しかしながら、また新しい小麦あるいは大豆、飼料作物というものもふやしていく。 こういうことをして農家の安定した所得補償をするというふうな考え方でなければ、やはり長い目で見ますと、一方的に言っても無理だ、こう考えますので、先ほど来申し上げるようなことを積み重ね積み重ねしながら、また国民の皆さんの同意もいただきながら、こういう政策を続けていくことが今としては必要ではなかろうかと考えております。
○一川委員 米に関する政策というのは、近年特に日本の国内で、専業農家の方々と兼業農家の方々の御意見とか、あるいはまた、もともと米の単作地域の方々と、俗に言う気候温暖な地域の方々との御意見とが、少しずつ意見の対立めいたものが聞こえてくる時代でもあるわけです。 これは、お互いに農業というものを何とかしたい、しっかりとした日本の農業というものを確立したいという思いがそれぞれ皆さんあるわけですけれども、そういう中で、今のこの政策で皆さんが満足しているかといったら、なかなか満足していない。では、明確な方向があるかといったときに、それも明確な方向がはっきりと見出せない、そういうジレンマがあると思います。 基本的には、私は、やはりこういうテーマについて常にしっかりとした議論をしながら、そういう中で皆さん方が納得するような方向づけを探っていくという努力を、ぜひ農水省を中心に、農業関係団体も含めて、これからも真剣な取り組みをぜひお願いしたいというふうに思っております。 その問題にも関連しますけれども、総括政務次官にお尋ねしたいわけです。自分の地元が農村地帯でもありますけれども、特に専業農家の、今二十町歩、三十町歩、中には五十町歩ぐらいも経営しておる、私、先般、そういう方を交えていろいろな意見を聞かせていただきました。また、時間と場所を別にして、俗に言う兼業農家の方々の御意見も聞かせていただきましたけれども、先ほどもちょっと触れましたように、最近の土地利用型農業施策、農水省が今推進しておられる施策というのは、今ほどの生産調整に関するような施策も含めて、これから本当に規模を拡大して意欲的に農業をやっていこうとする農家にとっては非常に厳しい問題がある。 要するに、規模を拡大しようとすれば当然一定の割合の生産調整がかぶってくるわけですから、いろいろな経費がかさんでくるわけです。そういう中で、本当に、もっともっとコストを下げる農業を目指して規模を拡大していこうとする農家に対して、もっと励みになるような施策があっていいんじゃないかというようなことを聞かされるわけですけれども、これに対して、政務次官はいかがですか。
○石破政務次官 一川委員のおっしゃったようなことを、私も何年か前、委員として当時の大臣に質問したことがあります。問題意識は同じようなものを実は持っておりました。そのときに、大規模でやっておる人も、二反、三反でやっておる人も、同じだけ減反がかかるのはどう考えたって解せない、大規模でやっている人は、どんどん規模を拡大してコストを下げていって、まさしくこれから先担い手としてやっていただかねばならぬのだから、そういうところの減反割り当ては少なくてしかるべきではないですかというような発言をしたことを、私は覚えておるわけであります。 ただ同時に、自分の心の中でありましたのは、では、そうすると、生産調整の実効性というのはどうやって確保するのかと。そういうのは大きくやっている人が減反してくれないと、生産調整の実効性というのは上がらないわけですね。 委員の御地元でもそうだと思います、どうやって地域をまとめていくか、どうやってみんなに納得していただくか。それは、それぞれの地域で、五年先をにらみまして、県におきましても、市町村におきましても計画をつくっておるわけで、これは国としてどうのこうのというよりも、その地域でどのようなものをつくり、どのような減反をしていけば一番自分たちはよくなるのかということをお考えをいただくほかはないのではないかと思っております。国がどうのこうのというよりも、その地域で考えていただく。大変困難なことでございますけれども、それをやっていただかない限り、どうにもならぬ。 本当はみんながもっと食べればいいのですけれども、食べなくて、それでなおかつ価格を維持していこう、上げていこうというためには、どうしてもそこは避けて通れない道ではないか、かように考えております。
○一川委員 今政務次官がお答えになった趣旨に私も基本的には賛成なんですけれども、農水省、この中央サイドで余り画一的な施策を展開するというのは好ましくないのは、最近のいろいろな動きから見て当然のことですけれども、できるだけ各都道府県なり市町村レベルなり、その地域のいろいろな特色を生かす中で、その地域の御判断でいろいろな施策を味つけをしていくことというのは、これまた大変大事な課題だというふうに思っておりますので、私自身もそういった方々にはそういうお話をするわけでございます。 ただ一方で、集落営農的な、ああいう一種の共同経営的なことをいろいろと指導されておる。また一方、その集落の中に一つ専業農家とか大規模的な農家があったときに、どうもお互いの言い分が当然食い違うわけでございまして、集落営農的なものに対しては割と手厚い助成がいろいろと来ている。しかし、単独で自分で何かやろうとしたときに、なかなか厳しい場合がある。そこのところは、どうも農水省が推進している施策としてはバランスがとれていないのではないかというような言い方をする専業農家の方もいらっしゃいます。こういうことについては、政務次官はいかがですか。
○石破政務次官 委員御指摘のとおりの認識も私も共有いたしております。御案内のとおり、五十八年に行政改革に対する答申というのが出て、そこで、個人に対して補助を出してはなりません、個人に対しては融資という方針でいきなさいというふうに、これは私どももそういうふうな答申をいただいておるわけでございます。 したがいまして、集落営農に対しては補助が出ます、個人はどんなに大規模であっても融資という形になります。利息が高い場合には、それもなかなか結構おかげがあるわけですが、こんなに利率が低くなってしまうと、補助から融資という場合に、その乖離がかなり明らかになってしまうんじゃないかなという感じは持っております。 私は、その答申を尊重していかねばなりませんけれども、同時に、そういう不公平感があることも認識はいたしております。ですから、集落営農にだんだんこれから先やっていかねばならないとは思っておりますが、個人の方でそういうふうにやっておられる方との不公平感をどうやって除去していくかということは、行政の公平性という観点から考えていかねばならないのだろうと思っております。 ただ、現状におきまして、そのような答申を重んじながら補助より融資という方針でやらせていただいておりますので、そのことを御理解いただきつつ、なお、問題解決に向けて個人的に努力をしてまいりたい、かように思っておる次第でございます。
○一川委員 今回のこの問題、時間がないですからこの程度にしますけれども、基本的には、農業というものに対してそれなりの魅力を感じて意欲的にこれから農業に取り組んでいきたいというこれからの若い担い手の方々に対してもいろいろな励みになる、意欲が出てくるような施策というものを常にやはりこれから探っていく必要があるというふうに私は思うわけですね。 私が今お聞きした方々というのは、どちらかというと、もう六十に近いような方々でございますから、その人たちの息子さんにある程度期待しているようなところがあるわけです。やはりもっと農業を大規模に専業的にやっていきたいという若者もたくさんいるわけですので、そういう皆さん方に意欲が出てくるようないろいろな施策を、これは当然、この委員会全体の課題でもありますけれども、私は、今後の課題としてぜひ農水省の方も真剣に取り組んでいただきたい、そのようにお願いをしておきたいと思います。 それから、ちょっと続けて別のテーマに入りますけれども、最近、地方分権ということがいろいろと言われているわけです。行政改革等々ともいろいろな関連があります。農林水産省は、今回の中央省庁再編成の中で、従来どおり、基本的には農林水産省の業務をそのまま引き継ぐ中で、省としての名前も変わらないでそのままいくわけでございますけれども、当然、いろいろな内部の機構改革等があるというふうに聞いております。 私は、行政改革なり地方分権という時代の要請に即した一つの流れの中で、農政として、そういう流れを先取りしたようなしっかりとした自己改革というのは、ある面では非常に大事なことではないかというふうに思うわけです。 農水省はほかの省庁と比べても相当いろいろな補助金等を抱えておるわけですね。補助金の今後の制度ということを考えた場合に、農業そのものは、先ほど来の話題のように、それぞれの地域のいろいろな特色を生かすということからすれば、その地域で判断されるケースが非常に私は望ましいというふうに思いますけれども、もっと補助金そのものを、地方にいろいろな裁量権をゆだねるというようなことも含めて、俗に言う統合補助金だとか一括補助金とかそういうことも含めて、農水省の補助制度というものについて、地方分権の流れの中で、何か先取りしたしっかりとした政策を遂行すべきじゃないかと思いますけれども、それに対する見解をお聞かせ願いたいと思います。
○竹中政府参考人 農業関係の補助金についてのお尋ねでございますが、農業関係の国庫補助金は、食料の安定供給とか国土、環境の保全といったような全国的な視点からの政策推進を図るための誘導手段としまして、重要な機能を担っているというふうに考えております。 今後の農業政策を考えました場合にも、新しい基本計画に基づきまして、自給率目標の達成とか農村の総合的な整備、あるいは担い手の育成、確保といったような多方面の施策を推進していく必要があるわけでありますけれども、そうした中で、自給率の向上など全国的な視点からの政策推進を図る必要があるものにつきましては、引き続き国庫補助事業により実施していく必要があろうというふうに考えております。 一方で、生活環境の整備に主眼を置いた事業のうち、地域のニーズに即して行う市町村等が事業主体となる事業につきましては、地域の創意工夫を生かすというような先生御指摘のような点を生かすために、地方分権推進計画に即しまして、地区別の事業費配分を都道府県の裁量にゆだねる統合補助金とすることにいたしまして、今年度予算で新たに創設したところでございます。 私どもとしまして、地方分権の推進は政府の重要課題の一つと考えているところでありまして、今後ともそういった面で着実な推進を図っていきたいというふうに考えております。
○一川委員 ちょうど時間も参りましたので、最後に一つだけ、ちょっと基本的なところをお聞かせ願いたいのです。 林野庁の関係でございますけれども、森林に関する話題というのは最近特に多いわけです。私も、農業の関係者の意見も聞きましたけれども、最近、森林管理に携わっている方々との意見交換もいろいろとさせていただいておりますが、この森林の管理ということは、従来のように林業がある程度経営として成り立つという見通しがある中で物事をやっている時代と、今日ではちょっと林業としてはなかなか経営が難しいという中で森林管理をしていくというこのテーマというのは、私は、しっかりとこれから使い分けをしながら施策を展開していかないと、すべてが中途半端になってしまうような気がするわけです。 最近、農水省の林業白書ですか、こういったものをちょっと読ませていただいても、基本的には、新しい基本法制をしっかりと制定しておる中で、こういった森林のいろいろな多面的な機能といったものを評価しつつ、しっかりとした政策をこれから展開すべきだということがいろいろとうたわれておりますし、社会全体で森林管理というものに取り組んでいく必要があるというようなことも含めていろいろとうたわれております。私も、森林の管理ということは、もっと公的にしっかりと責任を持つ中で支えていく必要があるのではないかなというふうに思います。 特に、最近、方々でいろいろな自然災害等が発生する、そういう時代を迎えておりますし、国土保全という観点からしましても、また環境保全という観点からしましても、この七割近い日本の国土をカバーしている森林の管理というのは、私は、国にとっても大きな財産でもございます。 そういう観点から、これからの森林行政というものは大変大事な時期に来ているというふうに思います。新しい法律の制定を目指して今いろいろな検討に入っていると思いますけれども、農林水産大臣の方から、そのあたりの決意のほどといいますか、大臣としての所見をお伺いして、私の質問を終わりたい、そのように思います。
○谷国務大臣 ただいま我が国林業の問題についての御意見をお伺いしましたが、実は、私、昨年の十一月の終わりに、アメリカのWTOの会議、すなわち、シアトルでございまして、党の代表の一人として参りましたが、そちらに全木連の駐在員がおりまして、その人を案内人といたしましてウエアハウザーの山林を見て回りましたが、植林をしている木はどんどん伸びていく、その割合に小さい木が育たずに、植えた木の方がずっと大きくなって育っていくという姿を見まして、私は本当に、林業、木を造林する立場からいったら楽なところだなとつくづく思ったのです。 我々日本というところは、多雨でございますから、木も育つけれども、また雑木もどんどん育っていくというところで、手入れをしなければとても林業の管理ができないということは、だれしもがよく知っておるところであります。ところが、アメリカの方では、造林と雨量の関係がほどほどだというのか、雨が少ないというのか、そういう意味では、生育度合いから考えると、管理が非常にしやすいような感じを受けました。 それは別といたしましても、今現在、山林所有者の方々が、財産として山林を所有するなんて考えは持っていないと、こうはっきりおっしゃるほど、山林が低迷を続けてきております。そういうことを考えてみると、山村に住んでおる一人として大変残念な思いがいたしますけれども、確かにそのとおりには違いないと思うのです。 しかし、今日ほど、日本を通じ、あるいは世界を通じまして、水資源の涵養だとか、国土保全の立場から、あるいは空気の浄化の立場から、緑というものを大切にしなければならない、植林というものをもっともっと大切に育成しなきゃならぬ、こう言われておる時代でございますから、どうして我々の生活圏を守っていくかということになりますと、やはり山というものを大切にし、緑を大切にしなきゃならぬ、こう思うわけでございます。 しかし、採算のとれないものまで何とか頑張ってやれと言っても不都合でございますので、積極的に、国の立場からいいましても、造林を進め、木を育てることを大切な国民の義務だというふうなつもりでやっていただけるような国づくりをすることが大切ではなかろうか、私はこう考えております。そういう意味合いにおきましては、林野庁においても積極的にお取り組みいただいております。 ただ、私は昨年のWTOに行った関係で、向こうで各国の皆さんのお話を聞くと、やはりその地域地域の国々で努力するのが大切だということしか発言はございません。そういうことを考えてみると、日本は日本としての立場で守っていくことが必要だろう、こう思いますので、日本独自の立場で山林を管理し、運営し、育てていくという大切な、国民の義務というよりも世界人の義務のような考え方を強く持つことが大切ではなかろうか、そういう方向で国の方もいかざるを得ない状態になっておる、私はそう思っております。
○一川委員 以上で終わります。
○宮路委員長 次に、中林よし子君。
○中林委員 日本共産党の中林よし子でございます。雪印乳業食中毒問題から質問をさせていただきます。 まずは、雪印乳業にお聞きしたいわけです。 私ども日本共産党は、国会議員団の中に雪印乳業食中毒事件プロジェクトチームを設置いたし、今回の事件をさまざまな角度から検討してまいりました。そしてその結果、今回の事件は、雪印乳業の労働者が置かれている過酷な状態や雪印乳業のもうけ本位の企業体質抜きには語れない、こういうふうに判断しております。 大阪工場の実態は、食品衛生以前の驚くべき状況でした。雪印乳業大阪工場みずからが定めたマニュアルさえ守らず、二、三週間もバルブの洗浄をしてこなかったとか、返品された製品を再利用するための開封作業も手作業で配送委託業者に行わせていたわけですが、期限が一カ月以上過ぎていたものもある、あるいは作業前に手を洗う習慣もなく、作業員が飲み残したものも注ぎ込まれ、また、その注ぎ込む小型タンクそのものの冷却装置もない、こういうありさまでした。HACCP認定工場でこんな食品衛生以前の行為がなぜ行われていたのか。 新聞の投書などを見まして、雪印乳業の労働者が長時間過密労働のもとに置かれていて、安全マニュアルを守るゆとりさえなかった、こういうことが明らかになっております。労働省の調査でも、労基法違反の長時間残業が行われていたことも明確になりました。 雪印乳業として労働者の状況についてどのようにお考えになっているのか、明らかにしていただきたいと思います。
○西参考人 お答えいたします。 今御指摘がございましたマニュアルの遵守、あるいは外部作業工程における委託は事実でございますが、今の御質問の労働実態につきましては、確かに大阪工場の場合には機械トラブルあるいは一時的な生産の増等ございまして、急遽対処するために一部の従業員に労使協定の規定時間を超える残業がなされておりました。平成十二年一月から六月のこの間に、大阪工場の労働者百六十人のうち二十二名がこの事実を確認しておりますが、二度とこのようなことがないように、即座、是正をいたしております。
○中林委員 これは決して大阪工場に限ったことではないというふうに私は思います。 なぜ労働者の労働条件を私が問題にするかというと、要するに、HACCP認定がせっかくされていても、それが形骸化していくのは労働者の問題だという認識を持っているからです。 私たちが入手した資料によりますと、七八年以降、一九七八年には一万人従業員がいたのが三割強削減されている、九四年三月期から六年間で八百人も人員削減が行われているわけです。 石川前社長が九七年、社長就任をされているわけですが、この九七年、社長就任のときのあいさつで、皆さん、というのは従業員のことです、皆さんを馬に例えるわけではありませんが、はい、どうどうです、皆さんを大事にしていくということと、甘い温情主義とは別ですから覚悟してください、こういう、労働者を長時間過密労働に追い込んでいくような、社長みずからのあいさつがあります。 それを裏づけるように、例えば雪印乳業というのは、健康管理、衛生管理というのが一番大切にされなければならないにもかかわらず、ことしの五月末に、健康管理に当たる保健婦が全工場で合計三十一人が解雇されております。これは到底考えられないような状況ではないかというふうに私は思います。 HACCP認定工場というところで、労働者が労働条件が悪くて手洗いもままならないような不衛生な状況に置かれれば、大変な食中毒を起こすのだということは、もう既に一九八八年、アメリカで実証されております。これはミネソタ・バイキングズ・フットボールチームの食中毒事件で、機内食サンドイッチがソンネ赤痢菌によって汚染された。そのサンドイッチ工場はHACCP認定工場だったということなんですね。労働者が手洗いを怠ったということで、こういう大変な状況になったということなんです。 そこで、私どもは労働者からいろいろと訴えを聞いております。勤務は一日三交代、夜十時出勤の場合なんか翌朝の六時まで仮眠もとらずに働きっ放しです、人手不足なので歩いていたら仕事にならない、一日じゅう工場の中を走り回ります、けがが多く、高温多湿なので夏は汗だくで勤務が終わるとぐったり、体調を壊して入院する人もふえています、これでいい食品がつくれるのか、そういう思いです、こういうふうに訴えております。 それから、これは関東の方の社員ですけれども、スーパーの納品時間に合わせるため、うちの部門の勤務時間は午前五時出勤から午後二時まで全部で七通りを超えています、毎日、勤務時間が違うので、体の調子がいつもおかしい、ことしに入り、五人近くが入院しました、いつ倒れるか、みんな不安を感じております、こういうふうに言っているわけですね。 今後そういう長時間労働がないように厳密にやると社長は今おっしゃいましたけれども、しかし、こういうHACCP認定工場で労働者の労働時間との関係を抜きには考えられない。だから、労働条件を雪印乳業としては今後どのように改善されるおつもりなのか、その点についてお聞きしたいと思います。
○西参考人 非常に厳しい御指摘でございますが、当社といたしましては、これまで決して無理なリストラあるいは人員の整理などは行っていないつもりでございます。問題を起こしました大阪工場におきましても、過去六年間で、問題となりました調合工程の人員につきましても六人から九人にふえておりますし、また、工場全体の従業員の数も百三十二名から百六十二名にふえております。 しかしながら、今回の事件を真剣にとらえまして、今先生の御指摘のいろいろな角度からの実態の調査を踏まえながら、今後は適正な人員の配置に努める所存でございます。
○中林委員 しかし、現に数字的にすべての工場の労働者の人数を、先ほど言った、一九七八年には一万人いたのが三割強削減されたということは事実ですし、保健婦が全工場から解雇されたのも事実です。だから、近年だけをとって、大阪工場の例だけを今おっしゃいましたけれども、そういう認識では、やはり私は再発防止はできないんじゃないかというふうに思うんですよ。 労働者は非常にまじめに言っているんです。操業は再開されたけれども、人手がふえるわけでもないし、下請に出している作業もそのまま、これで本当に事件の再発を防げるのか疑問ですと。しかも、労働者は前向きにとらえて、もう一度お客さんに喜んでもらいたい、それにはまじめに製品をつくるしかありません、そのために、コスト優先を改め、労働者が健康で働き、自由に物が言える職場をつくることこそ再発を防ぐ道だと思います、こういうふうに、本当に涙が出るようなことを語っているわけですよ。 社長、労働者のこういう言葉に耳を傾けて改善策を図られますか。
○西参考人 ありがとうございます。 これを機会としまして、この際、全事業所、これは営業関係、工場ともに、今の御指摘がございましたので、実態調査を踏まえた上で、必ずや適正な人員配置に努めます。
○中林委員 労働省にお伺いしたいと思います。 先ほど西社長の方から今回の労働基準法違反の人数も発表になったわけですけれども、労働省もそれを明らかにしていただきたいということと、それから、これは大阪工場に対して改善の勧告が出されると聞いているんですが、これは大阪工場だけの問題でないということを、今、私、るる事例を挙げて申し上げましたので、雪印全工場に対して勧告を行っていただきたい。そして、今回の事件を教訓として、HACCP認定工場を初め、食品加工メーカーの労働条件の確保が食品衛生の確保の上で極めて大切である、このことが明確になったわけですから、労働省も厚生省と連絡をとりながら、該当工場の労働条件の確保に全力を挙げるべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。簡単にお答えいただきたいと思います。
○鈴木政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘の大阪工場における監督指導の結果でございますが、先ほどお話もありましたように、一部の労働者に時間外労働協定の時間数を超える労働の実態が認められまして、これにつきましては、労働基準法三十二条違反ということで、昨日、是正勧告を行ったところでございます。 それから、全事業場についてやったらどうかというお話でございますが、労働基準監督機関といたしましては、法定労働条件の履行確保上問題があるという事業場を優先して監督指導を行うことにしております。したがいまして、御指摘の問題につきましても、法定労働条件の履行確保上問題があるか否かを見きわめつつ対応していきたいと考えています。それにつきましては、関係省庁とも連携をとっていきたいと考えております。
○中林委員 ぜひ教訓にしていただきたいと思います。 今回の事故で重大な問題は、食品の安全性が最も高度に確保されていなければならないはずのHACCP認定を受けた施設で起こった大規模な食中毒であったということです。 私どもの大阪での調査で、雪印乳業は、雪印乳業大阪工場のHACCP認定の申請の際、細菌が増殖したとされる製造ライン、T47という低脂肪乳タンクに接続するラインを管理ポイントから外して、隠したまま申請をしたことが明らかにされました。その後の厚生省の調査で、雪印乳業のすべての工場において製品の再利用工程に関してHACCPの承認申請が行われていなかった、このことが明らかになりました。 なぜこのような、わざわざその工程をHACCP承認申請から外したのか、これが私は大きな問題だと思います。大阪工場の関係者は、余乳を予備タンクに戻すのはどこの乳業メーカーでもやっていることで、温度管理もされていたのであえて管理ポイントには載せなかった、仮に管理ポイントにすると膨大な書類が必要だからやめた、こういう説明を私どもにしております。 雪印乳業の社長に聞くわけですが、なぜすべての工場において製品の再利用工程の承認申請を隠されたのか、その点についてお答えいただきたいと思います。
○西参考人 ただいまの先生の御指摘のとおりでございますが、当社としましては、決して故意に隠したということではございませんが、関係部門は、今のお話のとおり、原料乳の貯蔵工程であることから、製造工程上大きな変更ではなく、またその後に殺菌検査あるいは殺菌の工程がございますので、衛生上も問題ないとの、これは当社の独自の勝手な判断でございまして、HACCPの変更のお届けを怠ってしまったことは全く弁明の余地はございません。
○中林委員 弁明の余地がないということで、今後はちゃんと載せていくという改善がされるんだろうというふうにお聞きしておりますので、これは非常に重要なポイントを全部の工場で外したということで、私はこのHACCP承認そのものに対する雪印の態度が不十分だったということを指摘をしておきたいというふうに思います。 次に、私のところに実は投書が参りました。全文読むと長いので、省略させていただきますが、これはある販売店の方からの投書です。雪印乳業の販売店を今から三十五、六年前に始めました、その当初は、将来その店を継ぐ者がいなければ販売店として認められないという雪印の厳しい査定に、ほかに就職が決まっていた弟を実家に戻し、ようやく販売店としてやっていかれるようになりました、その後は、家族じゅうで朝早くから宅配をやり、親の代から続いた牛乳店を、地域のお客様から信頼を受け、商売を続けてまいりました、スーパーの安売り牛乳を横目で見ながらせっせと宅配を続けている弟夫婦を見るにつけ、このたびの事件は到底許されることではありません、酪農家はもちろん、何十年も営々と築いてきた地域のお客様の信頼を、自分たちの不始末ではなく、このような形で失われていくのは、残念を通り越して悔しい限りです、だから国会で追及してほしいと、こういう投書でございました。 そこで、販売店に対する対策なんですけれども、雪印乳業では、全国の販売店に対して六カ月据え置き、十カ月払いの融資と六月分の代金の支払い猶予など四つ対策をとっているというふうに聞いているわけですけれども、事態が長引いております。だから、これではどうしようもないという販売店の声があるわけですので、雪印乳業として実情に合った改善策をぜひとっていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○西参考人 御指摘のとおり、牛乳販売店、先ほど御説明しましたが、三千二百四十店というのは私どもの経営上の大切な基盤でございます。したがって、今回の事故そのものによる牛乳の買い控えとか、あるいは弊社の操業停止による商品の供給の休止期間に多くの販売店様に、あるいはお客様を失う結果になりました。 そこで、先生の御指摘のような四つの対応策を現在講じておりますが、それでもなかなか経営維持が難しいということで、今私どもとしては六月分の決済の延期の問題、それからもう一点は、販売店のいわゆる失ったお客様の回復策、さらに、先ほどもお話ししましたが、売り上げの利益の補償という問題につきましても、長期化しているこの問題をすべて前向きに対処していくつもりでおります。 以上でございます。
○中林委員 あわせて酪農家への影響も、三村参考人からもいろいろと指摘がありました。私は、少なくともほかの乳業メーカーへの振りかえに伴う輸送コストの負担、これは当然、雪印乳業が負担すべきだというふうに思います。 それから、飲用乳から加工原料乳に振りかえられた場合の差損、これもやはり雪印が責任を持つべきだというふうに思うのですけれども、この酪農家への影響の緩和についてはどのような対策を講じられるでしょうか。
○西参考人 ただいまの件も御指摘のとおりでございまして、現在、酪農家の皆様には、農林水産省にいろいろ御指導いただきながら三点のお約束をしております。 今の御指摘の、いわゆる配乳の変更に伴う配送費の負担の問題、それから、加工回しに回った場合の数量に応じた価格の補てんの問題、さらに、酪農家の共補償という三つの項目につきまして、すべて私どもの責任と考え、誠意を持って対応させていただく所存でございます。
○中林委員 以上で雪印乳業関連は終わりたいと思うのです。三村参考人には質問いたしませんでしたけれども、十分これまでの議論の中で承っておりますので、御容赦いただきたいと思います。また、厚生省の方にも来ていただいたのですが、申しわけございません。 それでは、大臣にお伺いしたいというふうに思います。WTO農業交渉についての問題です。 六月に開催された第二回WTO農業委員会特別会合で、アメリカが包括交渉提案をいたしました。その内容は、日本に対して極めて厳しいものです。私は、とても認められるものではないというふうに見ました。 市場アクセスについて見ると、一次税率を含むすべての関税の大幅削減または廃止、それから、輸入国家貿易企業の排他的な輸入権利の廃止を主張しています。もし仮にこれが日本にそのまま適用されたとなると、米の高率関税は大幅に削減され、国産米よりも安い輸入米が大量に日本に輸入されることになります。また、国家貿易もなくなるというので、無秩序に輸入されることになるでしょう。まさに日本の稲作が存亡の危機に直面することになります。 私どもは、昨年の米の関税化に強く反対し、その最大の理由として、関税化を行った場合、必ず関税率の大幅削減がなされ、安い輸入米が大量に国内に流入することになることを挙げました。まさに、アメリカ提案は関税化の危険性を極めて浮き彫りにしていると思います。日本として、米の関税化の撤回を真剣に私は検討すべきだというふうに思います。 大臣、このアメリカ提案に対する評価をどのようにお考えになっているのか、米の関税化についての見解を明らかにしていただきたいと思います。
○谷国務大臣 ただいま御指摘をいただきましたが、私どもから見ますと、アメリカは近代工業国家であると同時に、また農業国家でもございます。その立場からの主張でございますので、我々としては、とても受け入れられるものではないという考えを持っております。 やはり世界の平和というものから考えてみますと、そして、世界の平和のために我々は自由貿易を推進するということを考えると、自国の繁栄のことのみ考えて施策を言うということはできないことでございますから、やはり我々は、これからもアメリカと十分話し合いをして、世界が共通の繁栄になるようなことを考えていきたいと思っております。そういうことでございますので、我が国の提案につきましては、今年中にこれを取りまとめるということになっておりますので、その段階で詳しく説明させていただきたいと思っております。 米の関税化の問題につきましても、同じような問題だと思っております。
○中林委員 私は、関税化に踏み切ったときに随分議論してきたわけですけれども、関税化に踏み切れば必ず税率は引き下げを要求されるんだからということをこれまでも言ってまいりました。 今、国際的にはまだWTOへ日本の関税化に対してウルグアイが異議申し立てをしている、取り下げてはいない、こういうことですから、譲許表の改定もされておりません。だから、今日本が、米の関税化は撤回だ、こういう意思表示さえすればやっていけるわけですから、これだけアメリカが非常に強い調子で提案をしてきている、しかも、途上国も何カ国か提案をしているわけですけれども、もうアメリカの意向に沿った方向が十一カ国の提案として出されております。そういうことになると、今途上国を本当にアメリカが自国の方に引き寄せる、そういう工作を盛んにやっているのではないかというふうに思えてなりません。 日本の場合は、ことしじゅうに提案するんだということをおっしゃったわけですけれども、私は、既に基本的な方向は知ってはおりますけれども、本当に日本のお米を守り、食料を守っていくということになれば、強い調子で日本の提案を出し、そして連携できる国と力を合わせて、こういうとても認めることができないアメリカの提案に対抗していくべきだというふうに思うのですけれども、もう一度お願いします。
○谷国務大臣 ただいまウルグアイの問題が出ましたが、確かにおっしゃるとおりに、現在ではウルグアイのみが反対をしております。三月に私、日本・ウルグアイ議員連盟の会長の立場で、政府代表として大統領就任式典に参りまして、その節、新しい大統領、副大統領、あるいは駐日大使をしておられた方が今外務省の官房長的な役を務めておられますので、そういう方々に対しまして、しぶとくと言っていいでしょう、丁寧に何回も何回もお話をしましたが、全然、向こうは一方的な考え方ばかりを話してくれまして、我々の考え方を受け入れる立場ではございませんでした。ですから、私は、やはり十分これは向こうとの話し合いはしなきゃならぬけれども、しかし一方的に向こうが言っている話でございますから、こちらがだめだということは言えないと思いますし、これからもしぶとく話を持ち込む必要があろうと思っております。
○中林委員 ウルグアイの説明だけだったので、私は、そうじゃなくて、関税化を撤回して、本当にアメリカの無理な要求をのまないような日本の強い態度を示していただきたいということを重ねて要求しておきます。 そこで、最後ですけれども、中海の本庄工区干拓問題で質問をいたします。 これはもう再々話題になっているし、私も地元の住民団体の皆さんと大臣のところへ中止をつい先般申し入れたばかりでございます。正式に島根県知事が農政局に申し入れ、そして、昨日は県議会で、直ちに事業再開は困難、当分の間延期を、こういう表明をされました。 私は、八八年に当分の間延期、こういう決定がされてこの十二年間、一体何だったのか、結局、振り出しに戻ったではないか、あの当時に中止を表明していればこんな事態にはならなかっただろうというふうに思います。ボールは農政局に投げかけ、そして、知事も間もなく大臣のところへ申し上げに行くと表明をしていて、この結論はもう大臣にかかってきているというふうに思うのですね。 先ほどの答弁も、中途半端な妥協はしないというふうにおっしゃいました。どう考えてみても進める理由は私はないと思います。本当にあそこの豊かな自然を守りながら、そして、島根県や鳥取県が抱えている農業の困難性を考えたときに、これから干拓すれば投じられるであろう国費を既存の農地へあるいはあの内水面漁業の振興に当然生かすべきだというふうに思うのですが、生かそうと思っても、事業が凍結という、凍結という言葉は使ってはいません、延期ということになれば前に進めない、こういうことになろうと思います。 今ヤマトシジミは水質悪化で瀕死の直前に来ているわけですね。だから、そういう意味では、宍道湖七珍を守り、漁業振興、環境を守っていくためにも、谷大臣の英断をもって中止をしていただくよう求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
○谷国務大臣 中海の問題につきましては、何回も申し上げておりますので繰り返しの話になるかもしれませんけれども、どうも最近の皆さん方のお話を聞いておりますと、農林省が推進する、推進するという話ばかりが出るわけであります。そうでなくて、地元からの強い要望があって農林省が取り上げたということが実態でございますから、そういう意味におきまして、我々の、きょうの農林省の立場としましては、先般、知事が中国四国の農政局長とお会いになったときの話をつぶさにお聞きしますと、知事の考え方は変わっていない、それは、従前にやってほしいと言ったことと全く一緒だけれども、しかし、農政を初めとする大変な変化が起きておるので、そのことを考えてみると、きょう島根県の県会とか団体あるいは各市町村、そういうところと十分話し合いをして決めるようにしたいと思う、そこまでの話しかされないわけですよ。マスコミに出ておるように、中止に近いような話があったりはしていないわけです。 ですから、我々は知事の最終的な結論を聞いて、島根県が都合のいいことばかりおっしゃるなら、それはどういう変化が来ておるのだということをお聞きしなければなりませんし、また、どういうふうに島根県が具体的にやっていこうとされるのか。 我々にもいろいろなニュースは入っております。いろいろなニュースは入っておりますし、先般も衆参の皆さん方からのお話も聞かせていただきました。だからといって、それでは、我々が皆さんの声も聞いておるので政治的な判断をするというにはちょっと早いと思うのです。島根県の態度がはっきり決まっていないのですよ。そういうことを考えてみると、やはり島根県が態度を決めて、そして、我々はそういうふうな方向に動こう、こう思っております。 ましてや、自民党の政調会の方で動きがあるということを聞かれますが、これは政治的な動きでございますから、我々は事務的にきょうまでやってきた問題を、きょう急に政治的な動きにしようとは思っておりません。
○中林委員 時間が参りましたので終わりますけれども、地元の大半の県民の世論は中止でございますので、よろしくお願いいたします。 終わります。
○宮路委員長 次に、山口わか子君。
○山口(わ)委員 いよいよ最後の質問となりました。大変おなかがすいてまいりまして、皆さん大変だと思いますが、もうしばらく御辛抱いただきたいと思います。 まず最初に、農林大臣にお伺いをいたします。 日ごろは国民の農林水産業発展に御尽力をされまして、国民の期待にこたえられるよう日夜御活躍されておりますことに敬意と感謝を申し上げます。また、きょう参考人においでをいただきました皆様、大変御苦労さまでございます。 私は、六月二十七日に発生いたしました雪印乳業食中毒事件に伴います生産者や販売者への影響と、今後の対策についてお伺いをいたします。 まず第一に、今回の中毒事件を通しまして、牛乳だけは安心して飲める完全食品であると信じていました消費者のショックははかり知れないものがあります。なぜなら、牛乳は乳幼児からお年寄りまでの大切な生きる糧として最高の食品だからです。しかし、中毒事件から今日まで、徐々にではありますが、販売店へお断りの電話がふえていると業者から聞いております。 今回の中毒事件で改めて大きな問題となりましたことは、直接の原因となった加工乳が元凶であるにもかかわらず、消費者の牛乳離れが起こってきているということではないでしょうか。 そこで、国民の不安を取り除き、消費者が安心できる生乳、つまり、生の乳をどう普及させていくのか、その対策をお伺いいたします。
○樋口政府参考人 お答えを申し上げます。 まず、今回いろいろな経過の中で御議論がございましたのは、消費者にとにかく表示がわからないのだ、わかるようにしてほしいというお話がございました。例えば、今先生からお話がございましたように、生乳からつくられているのか、脱脂粉乳からつくられているのかわからない、ここが一番直してほしいところだというお話がございましたので、表示の内容を消費者にわかりやすいようにする、そのことで消費者が選択をされまして生乳の消費の拡大につながるということが一点であろうと思いまして、私どもとしては、そういうあり方についての検討会を早急に立ち上げようということが一点でございます。 それから、やはり消費者の皆さんの信頼を回復するということでございまして、消費者の皆さんに、当然今までも牛乳の栄養素としてのいい点は御承知でございますけれども、さらにそういう点を徹底的にもう一回PRしようじゃないか、そういう形で理解をしてほしい、消費者の皆さんに対するPR対策を、先般取りまとめました対策の中の一つの柱としております。 そういうことで、正確な、適切な情報提供をする、それが生乳の拡大につながる、両方から推進をしていきたいと思っております。
○山口(わ)委員 今お答えをいただきましたように、本来、牛乳は新鮮でより安全な処理をした形で消費者に提供することが重要だと考えております。 ところが現実は、牛乳と呼んで販売しているものは加工乳、還元乳、乳飲料など種類も多く、例えば骨太君とかビフィズス菌入りなど健康に必要だと思わせるものも出てまいりました。これらは、牛乳ではありませんが、消費者側はどれを見ても牛乳だと思って飲んでいるのが現状でございます。 こうした状況を見ますときに、国内の生産だけでは需要に追いつかないのでしょうか、なぜ脱脂粉乳を使ってまで加工乳として生産、販売していますのか、生産の現状と消費の動向について農林省にお伺いいたします。そして、生産者側の三村様にもお願いいたします。
○樋口政府参考人 お答え申し上げます。 まず、牛乳自体の特性からしまして、すべてが生乳として消費をされるわけではございませんで、やはりある程度は加工として消費をされる。特に時期によっての需給のバランスもございますから、そういう面での消費ということが当然あるわけでございます。 また、片方、乳製品を原材料にしまして、加工乳とか乳飲料等々生産をされておりまして、そういうものの持つ機能性とか、そういうものにつきましての消費者のニーズはやはりいろいろなニーズがございます。そういう面にこたえるということでそれなりに牛乳、飲用牛乳全体の需要の拡大に貢献をしてきたという面も、私どもとしては否定できないと思っておるわけでございます。 しかしながら、片方では、やはり生産の拡大ということも必要でございますから、先ほどお話をしましたように、全体として生乳の消費を広げる、そのことについて消費者の皆さんの理解もしていただかないといけないという対策をとることではなかろうかと思います。 いずれにしましても、消費者に適切な商品の情報を提供する、その内容について消費者がきちっと理解をされた上で選択をされる、そういうあり方が適正ではなかろうかと思います。私どもとしては、やはり情報提供のシステムを設定する、それが私どもの重要な役割ではなかろうかと思っているところでございます。
○三村参考人 先生がおっしゃいましたように、生乳というのは、季節別の生産と牛乳の消費と、季節的なバランスがアンバランスになっております。こういう暑いときは生乳の生産はなかなかできない。一方では需要期は今でございます。逆に言えば、冬場はなかなか牛乳の消費が伸びない、生乳の生産は多いということで、やはり、我が国で生乳を生産するということになりますと、季節別の需給調整といいますか、余乳発生について、これを処理する必要があります。これが脱脂粉乳なりバターができる状況でございます。そういったものを原料として加工乳をおやりになっている。このことは、生産者としても、生乳の需給バランスの中から起こり得ることだろうと思っております。 ただ、先ほど農林水産省さんからお話がありましたように、やはりわかりやすい表示の問題、それから、おっしゃいます生乳使用割合の拡充の問題、そういうことは一生懸命これから取り組んでいただきたいものだ、こう思っております。
○山口(わ)委員 お答えをいただきましたように、表示の問題というのがこれからはかなり重要になってくるというふうに思います。 今までは、この表示というのを見てみますと、公正取引委員会の牛乳の表示に関する規約を見ましたけれども、牛乳という表示の中には、牛乳だけではなくて、今言った加工乳とか乳飲料などが入っているわけでございまして、本来それは牛乳というふうには言えないのではないかと思うのです。これは、消費者にとりましても非常に紛らわしいですし、また、加工過程も大変異なりますし、今回の中毒の原因となりましたのも、加工の過程が非常に複雑で多様化されるという中で起こったということもございます。 そこで、一〇〇%の牛乳のみを牛乳という表示にできないのかどうか。これから検討会をなされると思いますが、その辺はぜひ、今回の事件がいい教訓だというふうに思っていますし、そういう表示に切りかえるのは今がチャンスだというふうに思っていますので、農林水産省、前向きに御答弁をお願いいたします。
○樋口政府参考人 お答え申し上げます。 今お話がございました、例えば牛乳あるいは加工乳、乳飲料とかという呼び方自身は、前提になりますのが食品衛生法という法律がございまして、そういうものの系列の中でつくられているものではございます。私どもとしては、お話がございましたようなことを含めまして検討した結果を、公正取引のための協議会、あるいは厚生省さんの方での表示についての検討に役立つように、提案をするような形で検討の対象に入れていきたい、ぜひそういうことを含めて検討の中に入れて、提案がつくり上げられればと思っておるところでございます。
○山口(わ)委員 本来、牛乳は、加工しなくても牛乳そのものが完全食品と言われている大変重要な栄養素を含んでいるものでございますから、やはり消費者の皆さんに生乳を積極的に飲めるような機会をこれからつくっていただくためにも、ぜひ前向きに表示のことは御検討いただければありがたいと思っております。 続きまして、厚生省さんと雪印さんにお伺いしたいのです。今回の雪印乳業の集団中毒事件につきまして本当に残念に思いますことは、日本全国の消費者が最も信頼していた雪印という最大手のメーカーが、現代社会では考えられない、しかも、一歩間違えれば死亡事故にもなりかねないほどの大変な事故を起こしたことにあると思います。 そこで、これだけの事故を起こした原因は、先ほどいろいろお話を聞きましたけれども、本当に原因がわかったのかどうか、確定されたのかどうか、そして、昨日までに大阪工場を除くすべての工場が安全宣言を出したわけですけれども、この安全宣言とは一体、何を指しているのか、そのことをお伺いしたいと思います。厚生省によろしくお願いいたします。
○森田政府参考人 ただいまの御質問でございますが、今回の雪印乳業大阪工場の製品による食中毒事故につきましては、大阪市が中心になりまして調査しておりまして、原因究明を行っているところでございます。現在まで、黄色ブドウ球菌の産生したエンテロトキシンの毒素が判明しておりますし、また、それで汚染された食品としては、低脂肪乳、発酵乳などが原因食品であることが確認されております。 また、なぜエンテロトキシンが低脂肪乳中に入ったのかという発生要因につきまして、現時点まではまだここという確実な特定はされておりませんけれども、現在まで大阪から報告があります主な汚染要因といたしましては、逆流防止弁あるいは仮設ホースなどの製造ラインの洗浄不十分が第一点であります。次に、温度管理が行われない屋外における脱脂粉乳等の溶解機から、それをストレージタンクへ入れる手作業における調合作業等が問題ではないのか。三点目といたしましては、屋外での外部業者による期限切れ製品の再利用などが言われております。 また、全国調査した結果についてのことでございますけれども、今回の事故にかんがみまして、現在、雪印乳業が自主的に営業を停止しておりました当社の大阪工場を除く二十工場につきまして、七月十九日から厚生省の担当官が直接現地に入りまして調査を行っております。 調査に当たりましては、先ほど申し上げました三点を中心に、なお、黄色ブドウ球菌が発生し増殖する要因がどこにあるのか等も含めまして、また一方では、総合衛生管理製造過程の申請書に基づく製造工程及び設備機器等の詳細、それから、HACCPプランによる工場全般の衛生管理状況、HACCPチームによる衛生管理体制の実効性などについての確認を行っているところであります。 調査結果につきましては、雪印乳業乳処理施設の現地調査に関する専門評価会議というのを、調査する人たちはまた別途おりまして、その調査結果の報告を受けてその調査内容を評価する会議を別途設けております。その会議におきまして評価を行いまして、いずれの施設につきましても衛生管理上大きな問題がないことが確認されたわけであります。 これらの評価結果に基づきまして、七月二十五日及び八月二日に公表し、十工場ずつ問題ないと公表したところであります。また、最終的には厚生大臣の会見を行いまして、安全といいましょうか、問題ないということを御説明したわけであります。 なお、この評価結果に基づきまして、操業停止しております雪印乳業の乳処理施設については、順次操業を再開している状況でございます。
○西参考人 適切な回答にはならないかもしれませんけれども、確かに、今回の事件につきましてはおわびの言葉もございません。 引き起こした原因につきましては、今森田課長さんのお話しのように、警察当局の調査にゆだねる段階でございます。 ただ、この原因を当社内でいろいろ検討した現段階での一つの問題整理は、一言で言いますと、当社の、社会に対する責任ある企業としてのあり方に問題があった。一つの言葉で例えますと、やはりおごりという言葉が適切ではないかというふうに反省をし、また、それについて、今後、企業の体質改善に向けて全力を投入することをここでお約束させていただきます。 以上でございます。
○山口(わ)委員 本当に、過去最悪の規模となった集団中毒ですけれども、HACCPという最先端の衛生管理システムを導入しながら、私は、最も基本的な、人間の目で、あるいはにおいで衛生管理を行わなかったという、最新のシステムを入れたから基本的なものはなくてもいいというふうに思われたか、ちょっとその辺はわかりませんけれども、基本的な部分の衛生管理がやはり行われていなかったというところに大きな原因があるのではないかというふうに思っております。私は、HACCP以前のいろいろな衛生管理システムでいきますと、製品にされて出荷するときに抜き打ち検査を行うということが今まで行われてきたと思うんですが、HACCPにつきましてはそのことが行われなくてもいいようなシステムになっているというふうに聞いております。 HACCPが本当に完璧になされていれば食中毒は起きないと言われていますけれども、本当にそうなのか。あるいは、完璧に実施されなかったということなのか。その辺は厚生省にお伺いしたいと思っています。 雪印さんの方には、やはりこの抜き打ち検査というのは物すごく大事だというふうに思っております。特に、超高温殺菌というのは、細菌は死んでも毒素が残る、エンテロトキシンが残るというふうに聞いておりますし、そうなりますと、これはにおいも、目でもわかりませんから、やはりこのエンテロトキシンの検査が製品になる前に必要ではないかというふうに考えていますので、その辺のお答えを雪印さんにもお願いいたしたいと思います。よろしくお願いします。
○森田政府参考人 HACCPによる衛生管理の評価についてでございますけれども、このHACCPという衛生管理手法は、そもそもは宇宙飛行士が宇宙に行くための食事の衛生管理をどうするかというところから発端がございまして、食事の安全性に関しては一〇〇%保証しなければならない、そのためには、従来のように、でき上がった商品のロットの抜き取り検査をする方法でいいのだろうかというところから入りました。その抜き取り検査でいきますと、どうしても確率論で、全体をあらわすものじゃなくて、抜き取ったものは間違いないかもしれないけれども、全体をあらわすものじゃない。では、全体を均一に安全性を保証する仕組みとしては何が必要なのかということが、これが開発されてきた大きな過去の経緯でございました。 HACCPというのは、製造工程それぞれの危害を分析いたしまして、その危害を確実に除去していくということ、それによって製造工程で商品の安全を確保していく、最終的には均一に一〇〇%保証された食品をつくろうというのがこのシステムのコンセプトでございまして、これを適切にやっていくならば最終的には商品の検査は必要ないというのも、これは理想としてはありますけれども、現実には、やはりロットとして抜き取り検査をしていくことも一つの検証として必要ですから、それをやる必要はあると思います。 そういう意味で、このHACCPの手法というのは国際的にも評価されておりまして、日本でもこの手法を食品産業に導入していくことは非常に重要なことだと思っております。
○西参考人 先生の御指摘の、製品の検査のみについてお話を申し上げます。 このたびの、今御指摘のエンテロトキシンという毒性につきまして、二十工場すべてに、製品の工程及び製品化された両面から検査後出荷する体制を整えました。すべて整いますのは、今月の十一日に全工場にこの設備が整いますので、その後は、この毒性について検査したものを出荷する体制ができてまいります。 以上でございます。
○山口(わ)委員 O157でかなり問題になったこの毒素につきましては、やはり細心の注意を払う必要があると思いますし、HACCPについての工程がとても大変だということもお聞きしていますし、全従業員がこのシステムについて共通の認識を持ってしなければいけないということになりますと、これは大変な作業であるというふうに思っています。人員を補充してでもこの衛生管理体制をぜひ守っていただき、さらに、毒素の検査もきちんとできるような体制もしていただければ、国民の皆さんはとても喜んで牛乳を飲めるようになるんではないかというふうに思っていますので、よろしくお願いいたします。 厚生省さんにちょっとお伺いしたいのですが、これから食中毒を出さないためには、特に厚生省の監督と、もちろんメーカーさんの努力と、そして地方自治体の保健所の機能が十分に網の目のようになってこそ、初めて中毒を起こさない体制ができてくるというふうに思いますので、これからそういう体制をどうつくっていくのかをお伺いしたいと思います。
○森田政府参考人 食中毒を予防するということは、食品衛生行政にとって最大の目的でございます。 そういう意味で、私どもといたしましては、一義的には営業者の方の自主管理というものをまず考えていただかなければならないと思います。また、その自主管理をやっていただくための種々の情報提供等はやはり行政側が提供していく、これも非常に重要なことだと思っております。 また、都道府県、各地方自治体におきます食品衛生監視員によるめり張りのきいた監視あるいは指導、画一的な監視指導じゃなくて、重点施設を定め、重点監視項目を定めるなどして、めり張りのきいた監視を行うことによって効果を上げていきたいと思っておりますし、厚生省といたしましても、関係自治体と連携しながらその監視のあり方につきましても御指導申し上げる、あるいは、関係業界に対しましても厚生省が直接御指導等を申し上げる、あるいは、講習会等を開催するなどして食中毒の予防に努めているところでございます。
○山口(わ)委員 今回の中毒事件の原因ですけれども、超高温殺菌をしているから食中毒が起きないと考えたこと、そして、細菌は死んでも毒素は残るということ、どんな場合でも、どの工程でも、どのような道具や機械を操作するときでも、事食品に関する限り、徹底的な手洗いをする、手に多少でも傷のある場合は必ず消毒済みの手袋をして作業する、マスクと帽子はもちろんですけれども、こうした基本的な滅菌操作を怠ったとしか考えられないことだと私は考えております。 なぜ、この辺が不十分だったのか。私は、やはり牛乳の市場価格が余りにも安い。安値を強要する余りに、メーカー側が生産者からより安く買う一方で、安い脱脂粉乳とバターを水で溶かした加工乳を販売することでコストの削減をしていたのではないかという点でございます。そして、さらに安くするための手段が返品の再利用だったとしか思えません。とにかく水よりも安いという牛乳をつくらなければいけないということは、やはり人件費を削るしかありませんし、残業の増加ですとか労働強化という、働く労働者にまで波及して、ひいてはずさんな衛生管理につながっていたというふうに思えます。 消費者の皆様は、水より安い牛乳をむしろ不気味に思っていると思いますし、本当に新鮮な牛乳を、より栄養価の高い、完全食品とまで言われる牛乳でしたら、値段が高くても買うはずだと思います。生産者と乳業メーカー、そして小売店が連携して、それぞれの生計が立つように農林水産省、厚生省がぜひ努力をされたいというふうに思っていますが、この辺のお考えを最後に大臣にお伺いしたいと思います。
○谷国務大臣 ただいまいろいろとお話がございましたが、そのお話のございました一点一点、そのとおりだと思っておりますけれども、やはり食品を扱う者にとりましては、厳重にこれからも扱い、そして、監督をするということが必要だということをつくづく痛感しております。
○山口(わ)委員 最後でおなかがすいているところでございます。五分前でございますけれども、これでやめさせていただきます。ありがとうございました。
○宮路委員長 参考人におかれましては、御多用中のところ、本委員会に御出席をいただき、まことにありがとうございました。委員会を代表して厚くお礼を申し上げます。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時五十九分散会