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149回国会衆議院2000/08/04

商工委員会 第1号

発言数
141
登壇者
17
会派数
5
開催日
2000/08/04

会議録

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 これより会議を開きます。  国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。  通商産業の基本施策に関する事項  中小企業に関する事項  資源エネルギーに関する事項  特許及び工業技術に関する事項  経済の計画及び総合調整に関する事項  私的独占の禁止及び公正取引に関する事項  鉱業と一般公益との調整等に関する事項 以上の各事項につきまして、衆議院規則第九十四条により、議長に対し、国政調査の承認を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。      ————◇—————

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 通商産業の基本施策に関する件、経済の計画及び総合調整に関する件並びに私的独占の禁止及び公正取引に関する件について調査を進めます。  この際、平沼通商産業大臣及び堺屋経済企画庁長官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。平沼通商産業大臣。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 このたび通商産業大臣に就任をいたしました平沼赳夫でございます。  第百四十九回国会における商工委員会の御審議に先立ちまして、通商産業行政を取り巻く内外の諸課題の認識及び取り組みにつきまして申し述べさせていただきます。  まず最初に取り組むべき課題は、景気を民需主導の本格的回復軌道に乗せていくことであります。  我が国経済は、これまでの政策運営の効果により、平成十一年度の実質経済成長率が三年ぶりにプラスになり、生産や企業収益の動向にも改善が見られるなど、明るい兆しが見え始めました。しかしながら、中小企業においては回復のペースがおくれ、倒産件数の増加も見られるほか、雇用や個人消費はなお厳しい状況を脱しておりません。引き続き、景気回復に軸足を置いた経済運営を行い、景気を自律的回復軌道に乗せていくように万全を期してまいります。  このためにも、情報化や高齢化、環境対応などの大きな時代の変化に対応した経済構造改革を推進することが必要であります。  私は、経済構造改革担当大臣として、先般、森総理が設置された産業新生会議の議論を踏まえつつ、迅速な経営や柔軟な事業活動を可能とするため、企業法制、企業年金や資金調達のあり方、雇用システムなどの幅広い分野の見直しについて全力で取り組んでまいります。  特に、我が国の産業や社会を早急にIT対応型に変革していくため、森総理が新たに発足させたIT戦略本部の副本部長として、電子商取引促進のための環境整備、電子政府の推進、教育の情報化、アジアとの連携などに積極的に取り組んでまいります。  近年、その低下が懸念される産業技術力につきましては、我が国におけるイノベーションを促進するため、競争的、流動的研究環境の整備、産学官連携の推進や米国並みの知的基盤の整備、ミレニアムプロジェクトの推進などに積極的に取り組んでまいります。  環境分野につきましては、本年改正された資源の有効な利用の促進に関する法律などを中心に循環型社会の構築に取り組むほか、地球温暖化対策について、京都議定書の早期発効の条件整備に向け議論を進めてまいります。  また、エネルギー分野につきましては、環境保全や効率化の要請に対応しつつ、エネルギーの安定供給を確保するため、エネルギー供給や消費にかかわる各主体に求められる課題、その実現のための政策的対応について国民的な議論を深めつつ、適切な施策を講じてまいりたいと考えております。  中小企業対策につきましては、昨年から今年にかけて抜本的な見直しを図りました。中小企業、ベンチャー企業は、新たな雇用や産業を生み出し、地域経済を活性化させる担い手であり、我が国経済のダイナミズムの源泉であります。経済の新生を図る観点から、創業者やベンチャー企業、小規模企業などに対する支援の充実を図るとともに、IT革命への対応、経営、技術、人材面での総合的な支援体制の整備など、中小企業が抱える課題にきめ細かくこたえてまいります。  一方、グローバル化が新たな段階に入ろうとしている今日、国際経済システムも新たな課題にこたえていくことが求められております。このため、九州・沖縄サミットにおける合意を踏まえつつ、WTO新ラウンドの立ち上げに向けて、関係国とともに一層の努力を行ってまいる所存であります。また、アジア太平洋を初めとする各地域や二国間での協力、統合についても、積極的に取り組んでまいりたいと思っております。  最後に、経済産業省の発足に向け、総理の提唱された政府の新生を実現するため、二十一世紀の我が国にふさわしい政策が遂行できるような体制を構築していきたいと考えております。  国民各位の御理解のもと、通商産業行政の推進に全力を挙げてまいる所存でございますので、委員長を初め委員各位の一層の御理解と御協力を賜りますようお願いを申し上げまして、一言ごあいさつとさせていただきます。よろしくお願いいたします。(拍手)

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 次に、堺屋経済企画庁長官。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 経済企画庁長官を引き続き拝命いたしました堺屋太一でございます。  日本経済の新生に向け、経済運営のかじ取りが極めて重要なこの時期、三たびこの重責を負うことになり、改めて身も心も引き締まる思いがしております。今般委員長に就任されました古屋先生を初め、委員会の皆様方には従前より御高配を賜ってきたところでございますが、一層の御支援をよろしくお願いいたします。  政府は、九八年秋以来、財政、税制、金融などあらゆる分野の政策を総動員して、景気の回復と構造改革とに尽力してまいりました。その効果もあって、平成十一年度の実質経済成長率は〇・五%となり、はっきりとしたプラス成長に転換するという政府の目標を達成することができました。  しかしながら、日本経済は、完全失業率が高水準にあるばかりか、このところ労働力率が低下傾向にあり、個人消費もおおむね横ばいの状態にあります。また、ここ三、四カ月、倒産件数は高水準であり、負債総額も増加しております。ここのところへまいりましての株価の下落も無視できないものがあります。全体としては企業部門を中心に緩やかながらも改善が続いておりますが、自律的回復に向けた動きが徐々に強まってきているとはいうものの、厳しい状況をなお脱しているわけではありません。  政府といたしましては、一日も早く我が国経済を持続可能な自律的回復軌道に乗せるよう引き続き全力を挙げつつ、我が国経済の動向等を注意深く見守りながら、必要に応じて機動的、弾力的な対応を行ってまいります。特に、これからは、二十一世紀の新たな発展基盤となる経済社会の構築を目指して、日本経済の新生と大胆な構造改革に取り組むことが重要と考えております。こうした観点から、日本新生プランの具体化のため、IT革命の推進、環境問題への対応、高齢化対応及び都市基盤整備の四分野を中心とした新たな経済政策を取りまとめることとしております。  これを実効性のある経済政策とするべく、私自身、関係省庁に出向き、各閣僚の御指導のもとに幅広い検討をお願いしておりますが、商工委員会の委員の皆様方におかれましても特段の御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。  以上のような当面の最重要課題に加え、経済企画庁といたしましては、大きく次の四点に取り組んでまいりたいと考えております。  第一は、日本経済新生への展望を開くとともに、経済社会のあるべき姿に向けた構造改革に引き続き取り組むことであります。  先般取りまとめられた経済審議会報告「「あるべき姿」の実現に向けて」では、二十一世紀初頭を躍動の十年とするために、IT革命を起爆剤とした新たな経済発展等の課題に戦略的に取り組むべきことを提言しています。経済企画庁といたしましては、これらの課題の実現に向け、政府における施策の実施状況及びその効果の発現状況を調査、把握するとともに、政策運営の方向性等必要な検討を行い、施策の推進を図ってまいります。また、人口減少、高齢化のもとでの経済社会及び循環型経済社会のグランドデザインを描くことを目的とした国際的な共同研究を進めております。  第二は、景気の監視体制、情報収集・提供体制の強化であります。  景気動向の早期かつ的確な把握は、適時適切な経済運営を行う上での前提となるものであり、これからの知恵の時代には極めて重要な課題になると考えております。このため、本年初めより開始した、日本が開発した景気観察手法である景気ウオッチャー調査の充実を図るほか、GDP統計や消費動向把握手法の改善に向けた検討等を通じ、景気の監視体制を強化してまいります。また、IT技術の進歩を生かし、インターネットを通じた情報収集・提供体制を強化してまいります。  第三は、新たな国民生活行政の推進であります。  国民生活における人々のニーズの中心は、物量の増加から個人の自由な選択へと大きく移ってきております。こうした認識のもと、消費者契約法の実効性確保のための取り組み、NPOの活動促進のための条件整備、公共料金の情報公開の推進等、新しいニーズに的確にこたえる国民生活行政を推進してまいります。  もう一つ、目下の重要問題は、内閣府の発足に向けた体制整備であります。  平成十三年一月の省庁再編によって発足する内閣府は、総理のリーダーシップを支える知恵の場として働くことが期待されています。特に、その中核ともいうべき経済財政諮問会議は、内閣の経済政策の基本方針を論議し、総理のリーダーシップを支える中枢的機能であり、経済企画庁の機能の中核部分はその事務局に吸収されることとなっております。当庁としてはというよりも、内閣機能の強化の一翼を担う者としての立場から、実効性のある経済財政諮問会議の発足準備に全力を挙げる所存であります。当庁の経済研究所も内閣府経済社会総合研究所となり、機能組織を大幅に強化することになります。内閣府内に設けられる国民生活局等による生活行政とあわせて、内閣府の機能充実こそが今般の行政改革の目玉であることを考えますと、いよいよこの点の重要性を痛感するものであります。  以上、経済政策及び国民生活行政全般について、所信の一端を申し述べさせていただきました。本委員会の皆様方の御指導と御協力を重ねてお願いするものであります。(拍手)

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 次に、坂本通商産業政務次官、伊藤通商産業政務次官及び小野経済企画政務次官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。坂本通商産業政務次官。

坂本剛二自由民主党通商産業政務次官

○坂本政務次官 このたび通商産業総括政務次官を拝命いたしました坂本剛二でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  平沼大臣を補佐いたしまして、伊藤政務次官と力を合わせて通商産業行政の遂行に全力で当たり、間近に控えた二十一世紀へ向け、我が国経済のより一層の発展に尽くしてまいる所存でございます。  古屋圭司委員長を初め委員の皆様方の格別の御支持、御指導、御鞭撻を賜りますよう心からお願い申し上げまして、あいさつとさせていただきます。よろしくお願いいたします。(拍手)

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 次に、伊藤通商産業政務次官。

伊藤達也自由民主党通商産業政務次官

○伊藤政務次官 このたび通商産業省政務次官を拝命いたしました伊藤達也でございます。どうかよろしくお願い申し上げます。  坂本総括政務次官とともに平沼大臣を支え、日本経済の新生のために全力で通商産業行政に取り組んでまいりたいと思います。  古屋委員長を初め委員の皆様方の御指導、御鞭撻のほど心からお願い申し上げまして、私のごあいさつにかえさせていただきたいと思います。どうかよろしくお願い申し上げます。(拍手)

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 次に、小野経済企画政務次官。

小野晋也自由民主党経済企画政務次官

○小野政務次官 このたび経済企画総括政務次官を拝命いたしました小野晋也でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。  先ほど堺屋長官のごあいさつにもありましたさまざまな課題を解決していくためにも、大臣に協力させていただいて、精力的に取り組んでまいりたいと考えておりますので、どうかよろしく御指導、御鞭撻を賜りますようにお願い申し上げます。(拍手)     —————————————

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 この際、お諮りいたします。  各件調査のため、本日、政府参考人として、大村秀章君の質疑の際に通商産業省から大臣官房商務流通審議官杉山秀二君及び機械情報産業局長太田信一郎君、山田敏雅君の質疑の際に法務大臣官房審議官小池信行君、吉井英勝君の質疑の際に通商産業省から大臣官房商務流通審議官杉山秀二君及び環境立地局長日下一正君、中小企業庁長官中村利雄君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。     —————————————

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大村秀章君。

大村秀章自由民主党

○大村委員 皆さんおはようございます。自由民主党の大村秀章でございます。  本日は、この商工委員会、特に、新しい森内閣になりまして、平沼大臣が御就任をされまして初めての商工委員会、トップバッターで質問をさせていただきます。明快な御答弁をお願い申し上げる次第でございます。  まずお伺いをさせていただきたいのは、先ほど大臣の就任ごあいさつの一番最初にお触れをいただきました景気の問題でございます。  この点につきましては、さきの衆議院選挙におきましても、私もそうでありますが、きょうの委員の先生方は皆さんそうだと思いますが、今一番大きな国政の課題は、何といっても景気の回復、経済の再生、立て直しということではないかと思うわけでございます。そういう意味で、昨年度、〇・五%ではありますけれども、ようやく三年ぶりにプラス成長になったということは大変意義深いことだなと思うわけであります。そして、あわせまして、設備投資が、少しずつではありますけれども明るくなってきた。ようやく明るい兆しが見えてきたこの日本の景気、経済、もう一歩で本格的な回復の軌道に持っていけるんではないかと思いますし、また持っていかなきゃいけないと思うわけでございます。  御案内のように、さきのサミットでもいろいろな議論がありました。アメリカは四%を超える成長、ヨーロッパ諸国も三%を超える成長、日本だけが何か水面上ちょっと顔を出したぐらいで、まだまだ力強さが足らないと思います。特に、個人消費がなかなか安定してこない、先ほど大臣お触れいただいたとおりでありまして、そういう意味で、この今の景気の現状、これに対する認識と、そしてまた今後の経済運営に対する基本的な考え方、特に、我々はとにかくあと一歩で持っていけると思いますので、それに対する大臣のまず基本的なお考え方をお伺いしたいと思います。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 委員御指摘のように、今、日本の経済状況というのは、いろいろ国民の皆さん方の御協力をいただきながら積極的な政策を展開してまいりまして、長い長いトンネルでありましたけれどもようやく回復軌道に乗った。それは、御指摘の設備投資の問題あるいはその他の指標にも明らかになってきているわけであります。  しかし一面、GDPの六〇%を占めるいわゆる個人消費が伸び悩んでおりますし、また大企業と中小企業との間に実は景気回復にも格差があるわけであります。そういう意味で、やはりこれをもう一段積極的な経済対策を行って、そして安定軌道に乗せることが私どもが今やらなければならない一番の方策だと思っています。  したがいまして、森内閣も、景気を安定軌道に乗せる、このことに主眼を置いて、そして産業新生会議や、あるいは二十一世紀の経済の起爆剤となるであろうIT革命、そのためのIT戦略本部やIT戦略会議を設置いたしまして、今いろいろな手を打っているわけであります。そして、やはり民需主導で、何よりも構造改革を断行して、そしてこの国の景気を、ようやく三年ぶりに〇・五%ですけれどもプラスに転じたわけでありますから、これをさらに成長率を高めていくために積極的な対策を講じていきたいと思っています。  私は、経済構造改革担当大臣でもございますので、大胆に、皆様方の御協力をいただきながらいわゆる経済構造改革に努め、そしてさらには、ITを初めとする、二十一世紀に向かって大きな活力となるそういった分野を力強く興すために一生懸命に努力をさせていただきたい、こういうふうに思っております。

大村秀章自由民主党

○大村委員 今大臣お触れをいただきました、その経済構造改革の問題であります。特に、景気対策の一番これからの大きな課題。  この何年間は、御案内のように公共投資、財政投資である程度支えてきた。これは、バブル経済が崩壊をして国内の需要が縮小していく中で、緊急避難的にやむを得ない面もあったと私は思っておりますし、その効果もあってようやく少しずつ明るい兆しが見えてきたと思っております。しかしながら、個人的にもそう思うんでありますけれども、これ以上公共投資、財政を出動させて支えていくというのはなかなか難しい時代になってきたと思っております。  そういう意味で、今求められているのは、民需主導、民間の需要を掘り起こしてやっていくことが必要でありますし、民間企業の皆さんに元気を出していただく、そのことが今ほど求められているときはないと思うわけでございます。  そのためにも、日本の経済の構造を変えていく、構造改革をしていくという意味で、私は、いろいろな方策があると思います。  一つは、やはり、新しいビジネスチャンスが出てきている、そういったところを伸ばしていけるように、情報通信の分野は特に今一番の目玉の分野だと思いますけれども、情報通信の分野もそうでありますし、この四月からスタートした介護保険にも関係するわけでありますけれども、福祉、介護の分野、こうした面での規制の見直し、規制の緩和、規制の改革といったこともこれはやはり避けて通れない不可欠の課題だと思います。この点について、やはりどう進めていくのか。  そしてまた、公共事業という形での直接というものはなかなか難しい、これ以上ふやしていくのは難しいと思いますけれども、一方で、やはりより効果のある、経済の乗数効果からするとある意味で波及効果の大きな政策に、重要な分野を選んでそこに政策減税をどんと投入していくということが大変価値が高いのではないかと思うわけでありまして、私ども政府・自民党、政府・与党一体となって、この数年、政策減税措置をやってまいりました。  端的には、住宅でありますとか、情報通信、そしてまた自動車の分野でこうした政策減税の柱をつくってまいりまして、私自身もそれに携わらせていただいた者の一人でありますけれども、そういった政策的な減税、政策的な税制措置、こういったものを絡めてやはり経済構造改革を進めていくということも一つの大きな方向ではないかなと思います。  そういう面で、先ほどから特に大臣が力説しておられます、経済構造改革担当大臣としてこれをどういうふうに進めていくか、その方策、そしてまた基本的なお考えをお伺いできればと思います。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 先ほども申し上げましたように、私は、経済構造改革担当大臣として、これから日本の経済構造を変えて、そしていろいろな面で日本の経済にインセンティブを与えるような施策を講じていかなければなりません。私は今、新たに設置されました産業新生会議の運営の任に当たっております。したがいまして、この産業新生会議でまずいろいろ議論をされ、そして固まってきた問題を、スピードを持ってそれを処理し、実行していくということが私に課された大きな任務じゃないかと思っております。  したがいまして、産業新生会議で行われた議論を十分に踏まえまして、先ほど申し上げましたIT革命でありますとか、あるいは少子高齢化対策でありますとか、さらには環境対応など、大きな時代の変化に応じて、創意に満ちた産業活動がこの国の経済に活力を与えるような構造改革を行っていかなければならないと思っております。  具体的には、例えば企業法制を初めとして、そういうことが円滑に行われるための大幅な見直しであるとか、あるいは企業年金や資金調達のあり方、そういった面も、ベンチャーでありますとか新しく事業を起こす中小企業の方々のために、資金調達がしやすいような仕組みを構造改革をもって進めていく。  あるいは、雇用システムもやはりそのあり方を見直すことも必要ですし、あるいは規制改革によって、そしてこの経済が発展を遂げるような、そういう具体的なアクションを起こさなければならないと思っておりますし、さらに、事業環境の整備に必要なことも具体的にいろいろ考えられます。そのためには、やはり今までのいわゆる規則の見直しでありますとか、また新たなそういう規則をつくっていく、こういうことも私は必要になってくると思います。  そういういろいろな具体的なことを通じて構造改革を推し進めて、ようやく明かりが見えてきたこの国の景気を一日も早く回復軌道に乗せる、このことが私に課された任務だと思って、一生懸命取り組んでまいりたいと思っております。  今御指摘の公共事業。確かに公共事業をやることによって、それは景気に、ある意味ではその下支えとなって明るい見通しが出てきたことも事実ですけれども、今与党の中でも公共事業のあり方の見直しが連日論議されています。しかし、やはり公共事業は、全く必要ない、そういうものではありませんし、必要な公共事業というものは積極的にやることが日本経済にとって必要なことだ、私はそう思っています。  必要な公共事業というのは、それをやることによって後世代にツケを残す、そういうことではなくて、逆に後世代に経済性と便益性とさらに社会資本というものを残していくわけでありますから、そういうものは峻別しながら公共事業に対しても積極的な取り組みをしていかなければならない、私はそういうふうに思っているわけであります。  いずれにいたしましても、この構造改革を具体的にこれから、今申し上げたような観点から推し進めていきたい、こういうふうに思っております。

大村秀章自由民主党

○大村委員 ありがとうございました。構造改革はいろいろな分野に多岐にわたりますし、そもそも日本の企業、経済活動のあり方のルールからやはり見直していくことになると思いますので、それについてはぜひ大臣主導でお願い申し上げたいと思っております。  そして、そういう企業活動の根っこの部分から変えていくというものが、先ほど来大臣お触れいただいておりますIT革命だろうと思っております。そういう意味で、森内閣の最重要課題の一つとしてこのIT政策が掲げられて、さきの沖縄サミットでもそれについての沖縄憲章もつくられるということでありまして、まさしくこれに日本政府全体として取り組んでいかなければいけない課題だろうと思っております。  そういう中で、どうも、ややもすると日本は、全体ではもちろん先進国、サミットの一員であるわけでありますが、このITの分野については、アメリカやヨーロッパはもちろんのことでありますけれども、韓国、シンガポールといったアジア諸国にもやはり、普及の率、実際の活用度が僕はそう劣っているとは思わないのでありますけれども、実際に社会のルールなり経済の取引で活用されるという点の、政治、行政の分野においてのルールづくり等々で、やや少しおくれをとっているといった分野もあると思うのですね。ですから、そういった面も含めて、こういった現状をどういうふうにとらえておられるか、これについてもお聞きしたいと思います。

太田信一郎通商産業省機械情報産業局長

○太田政府参考人 お答えいたします。  大村委員御指摘のように、我が国、ITの分野において、おくれているという考えは持っておりませんが、決して進んでいるという状況ではございません。  例えば、インターネットの人口普及率を見ますと、アメリカは約五〇%、アジアでもシンガポールが四二%近くということでございますが、我が国は二〇%前後と諸外国の後塵を拝している状況にございます。また、電子商取引、いわゆるEコマースの市場の規模におきましても、私どもの調査で、九九年時点でございますが、アメリカの約二十二兆円に対して、我が国はその半分近くにとどまる約九兆円というのが状況でございます。  また、各国のITに関するいろいろな施策を見ましても、アメリカは、二〇〇三年までに基幹的な光ファイバー網を整備することを国の目標として掲げております。EU諸国は、一般市民の利用する通信料金の大幅な引き下げを目指すという構想をことし三月に採択しているところでございます。また、お隣の韓国でも、ことし、一般市民が利用する回線の通信速度を十倍にする、あるいは主要都市間に光ファイバーを敷設することが既に発表されておりまして、このように世界各国でIT革命への対応が次々と打ち出されておる状況でございます。  このような中、このまま現状を放置して待つことになれば、それこそ我が国はIT後進国に陥りかねないという危機感を持っているところでございます。したがいまして、七月に発足しましたIT戦略会議等の場での議論を踏まえまして、ネットワークインフラの整備、あるいは規制の緩和、あるいはサイバー空間にふさわしいルールの整備等の対策を早急に実施していく必要があるというふうに考えているところでございます。

大村秀章自由民主党

○大村委員 ぜひこれは早急に進めていっていただきたいと思うのでありますけれども、そのときに一番大事なことは、やはり政府として、国としてどういうふうに進めていくか、その包括的なビジョンをつくるということだろうと思っております。  今回のIT戦略本部、IT戦略会議の検討項目の一番トップのところに、やはり国家としてのITに対する戦略をつくるということが一番トップバッターで記されている。そのとおりだろうと思っておりますし、我々自民党の中で若手議員を中心にIT戦略チームというのをつくりまして、私もそのメンバーになっておりますが、そういった点を特に、いろいろな細かいことといいますか具体的なことはもちろんつくっていかなければいけませんけれども、まずトータルとしての戦略をどういうふうにつくっていくか、これはやはり、時間をかけてでも相当突っ込んだ議論を重ねてつくっていきたいなというふうに思っております。  そういうのがないと、逆に言いますと、国内でもいろいろな情報化投資もやられておりますけれども、どうも何か重複した投資とかむだな投資とか、やってみたけれども結局だめだったとか、いろいろなそういうことがあるような気がいたしまして、そういう意味では、やはり全体のビジョンを示していくということが必要だと思います。アメリカでは、ちょっと前でありますけれども、マンハッタン・サイバー・プロジェクトといったような計画もつくられて、それがどんどん官民挙げて動いていく。日本もそういったものをつくっていく必要があると私は思っております。  そういう意味で、どうも日本は、来年一月から新しい省庁体制になるわけでありますけれども、各省庁がそれぞれ自分の管轄の分野で打ち出して、トータルのものがなかなかできづらいという点があったと思いますけれども、この点はぜひ、情報通信の政策全体を見ることができる、通産省としてぜひそれをリードしていただきたい。そういった計画を、ビジョンをぜひおつくりいただきたいと思います。その点についての大臣のお考えをぜひお聞かせいただきたいと思います。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 私は、大村委員の御指摘のとおりだと思っています。そういう御指摘の問題点がございますので、七月七日にIT戦略本部が発足をいたしまして、そしてその中にIT戦略会議という、民間人そして学識経験者の方々にも入っていただいて、そして活発な議論が第一回行われたところであります。  したがって、私どもは、やはりこのIT戦略本部というものを通じて、今御指摘の、国民にわかりやすい、そして国民が参加意識を持つ、そういう観点から、立派な国家戦略、いわゆる電気情報通信に関してのそういう戦略を練り上げていかなければいけない。  この前、IT戦略会議の中でも、経済人の方々から異口同音に出た言葉の中に、やはりスピードをもってやってほしい、こういう御要望がたくさん出ました。私どもはそのとおりだと思っています。私はこのIT戦略本部の副本部長でございますので、まさに通産省はその分の情報部門を受け持つわけでございますから、通産省といたしましても今、全体の戦略を練る、そういったことで、省を挙げて取り組んでいるわけです。  その中の一例として、やはり国民にITというものが完全にまだわかっていない、浸透していない、また地域間格差もある。あるいはまた、体にハンディを持っている方と健常者の方々との、デジタルディバイドと言っていますけれども、そういう一つの格差も生じています。  そういったことも解消していくために、今通産省で考えておりますのは、非常に高度な技術を利用したICカードというものをつくって、これは非常に安全性を担保した形でそういうものをつくって、そして国民の方々がそれを持つことによってIT社会の利便性、有益性を享受していただく、そういったこともやっていくことによって国民の相互理解が得られるんじゃないか。通産省としてはいろいろやっておりますけれども、そういったことも目玉の一つとして力強く私どもは展開していきたい、そんなふうに思っております。  いずれにいたしましても、IT戦略本部の副本部長として、今大村委員御指摘の、やはり国家戦略を明確にするということを一日も早くこの戦略会議やあるいは戦略本部の議論を通じてまとめまして、そしてしっかりしたものにしていきたい、こういうふうに思っています。

大村秀章自由民主党

○大村委員 ぜひそういう方向で進めていただきたいと思います。  そして、もう時間がだんだん少なくなってまいりましたが、最後に、私の地元でございますが、愛知万博につきましてお伺いをいたしたいと思っております。  先般、七月二十四日に、博覧会協会のところに設けられました協議会で、愛知万博の会場計画の見直し問題が、地元、そしてまた特に自然保護団体、環境保護団体の皆さんが同じテーブルに着いてけんけんがくがく議論をして、そして、当初の計画では海上の森の真ん中辺を相当使ってということだったのが、南、西の本当に一部分を使ってやっていこうということで合意をいたしたわけでございます。  これを踏まえまして、とにかく万博というのは興行、イベントでもあるわけでありますので、具体的な会場をどういうふうにつくっていくのか、そして資金面をどういうふうに回していくのかということがないと、ただ単にやって終わりというわけではありませんし、その後で赤字が残ってさあどうしようという話になっても困るわけでございますので、そういったものをこれから早急に詰めて、これからさらにBIE、世界博覧会協会の登録承認を行わなければいけないわけでございます。  五年後の今ごろはもうやっておるといいますか、期間が半分ぐらい過ぎた段階になっておるわけでありますので、とにかく急いで登録をいたしまして、世界各国にプレゼンテーションしなきゃいけないと思います。  そういった面での準備作業スケジュールにつきまして、これは堺屋長官が一番お詳しいのかもしれませんけれども、質問通告は平沼大臣にさせていただいておりますので、担当大臣であります平沼大臣にぜひお聞かせをいただきたいと思います。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 大村委員御指摘のとおり、万博に関してはここに神様がいらっしゃるわけでありますけれども、私は通商産業大臣として、万博担当大臣でもございます。  これはもう委員御承知のように、十年にわたっていろいろ紆余曲折がございました。しかし、その中で、自然保護団体の皆様方も集まっていただき、地元の皆様方も御参画をいただき、そして自然保護というような観点から公開の場でかんかんがくがく八回にわたって議論をしていただいて、そして今委員が御指摘のような形で、海上の森というのは非常に規模を縮小する、そしてそのほかに自然の青少年公園部分を使う、そういう形で一応基盤ができたわけであります。  これから取り組んでいかなければならないのは、愛知万博のいわゆる基本的なテーマというのは自然の叡智、これがテーマになっております。しかし、そういうテーマのもとにどういうコンセプトでやるか、こういうことを、やはり有識者の方々やいろいろな各方面から意見を聞きながら、二〇〇五年に開催されますので、二十一世紀にふさわしい万博にするように、これから準備作業を進めていかなきゃいけません。  具体的なスケジュールに関しましては、九月上旬に相なると思いますけれども、閣議を経て、そしてBIEに登録申請手続をする。これは、カナダのカルガリーというところと十年前争って、そして日本の愛知県でやるということで決定を見たことでありますから、やはり国際的にも立派なものに仕上げていかなきゃいけない。そういうことで、十二月十五日にBIEの総会がございますので、そこで承認をいただくべく、今、愛知県あるいは博覧会協会、そして通産省、一体となって作業を進めて、そしてスケジュールがそのとおりに運ぶように最大限の努力をしていく、こういう決意で臨ませていただきたいと思っております。

大村秀章自由民主党

○大村委員 まさしく大臣のお考えのとおりにぜひ進めていただきたいと思います。  愛知万博につきましては、私自身、ちょうど三年前の六月に、モナコのBIEの総会で誘致が成功したわけであります。投票での決着という大変劇的な決着があったわけでありますが、その後三年たって、いろいろな議論がございまして、特にことし一月以降、会場計画をめぐっていろいろな御議論が、特に自然保護団体の皆さんと相当突っ込んだやりとりがあったというふうに承知をいたしております。  私は、こういった環境万博として進めていくということで大変意義深かったと思うのでありますし、今回そういう形で会場計画が、正直言って大分小さくなってしまったなという感じはあるのでありますけれども、今回のテーマに沿った議論を経ての結果だということでこれを受けとめて、やはりこれをむしろ積極的に、こういう議論を経てこういう形になった万博をこんなにうまくやったんだということをぜひアピールする、逆の、そういう意味での場にできたらというふうに思うわけであります。  そういう意味で、私はこれまでも国会の場も含めていろいろなところで発言をしてまいりましたけれども、万博は、堺屋大臣がやられてこられた大阪万博のように、まさしくスケールをぐっとつくって、とにかく日本の国力を世界に示すんだという時代とはちょっと違うというふうに思うわけでありまして、たとえスケールは小さくても、ある意味できらりと光るような、そんなパンチのある万博にしたらどうかと思うわけであります。  そういった点をぜひお願いしたいと思いますとともに、やはり地元が一生懸命頑張らなきゃいけないというふうに思います。  最近いろいろな新聞報道等々、私も直接お聞きをいたしましたけれども、我が党の野中幹事長がこの愛知万博について大分厳しい御発言をされておられます。地元の熱意が足らない、情熱を失ったというような一連の御発言もございました。その御発言の真意は、やる以上は、地元の自治体もそうですし、我々選出された議員もそうでありますし、そして地元の経済界もとにかく思いを一つにして頑張らないとこんなもの成功するわけないじゃないか、皆さん方の、地元の愛知県の関係者の御熱意が本当に我々のところに伝わってきているんですか、そういう意味でのメッセージ、叱咤激励だと私は思っておりまして、現に御本人からそういうふうに聞いておりますので、そういうことでございます。  ですから、こういった叱咤激励をしっかりと受けとめて我々頑張っていかなければいけないと思いますし、地元の選出議員といたしましても、もちろん本当の御地元の青山先生もおられますけれども、一緒になって我々は頑張っていきたいと思っております。  そういう意味で、先月名古屋にお越しをいただいたときに、平沼大臣から大変力強い御発言をいただきました。先ほども十二月十五日のBIEの登録承認に間に合わせるという力強い御発言もいただきました。どうか、そういった野中幹事長の一連の御発言も踏まえて、最後に一言、大臣の御決意をお聞かせいただきたいと存じます。よろしくお願いします。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 私、現地の名古屋である会合に出させていただいて、そして担当大臣として、大村先生もおられましたけれども、決意表明的な発言をさせていただきました。その気持ちは変わりません。やはり今御指摘のように、先ほどもちょっと触れましたけれども、二十一世紀にふさわしい、そして世界じゅうの人々が注目をし、それが末永く世界じゅうの人々の心に残るような、万博というのは一つはイベントでございますから、そういうイベントとして、皆さん方の協力をいただいてしっかりしたものにしていこう、こういうふうに思っております。  きょう、この委員会にも御地元の選出の国会議員の先生方が何人かおられますので、担当大臣といたしましても心から御協力をお願い申し上げ、私の決意表明にかえさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 中山義活君。

中山義活民主党・無所属クラブ

○中山(義)委員 民主党の中山義活でございます。  先ほど来、国家戦略というような言葉が何回か出てきていると思うんですね。先行きを一つの大きなビジョンで示せ、こんな話が出ています。  私、ずっと一月ぐらいから、いわゆるサウジアラビアのアラ石のことで随分質問させてもらいました。そのときに、アラ石が一企業として、株式会社としてただ権益をずっと守っていく、それについて論議をしているのか、いわゆる国家として、国策としてこの石油の問題を取り扱っているのか、何回も質問したのですが、結果としてもよくわからなかった。今も恐らく、サウジアラビアと日本の関係、あのアラ石がなくなったことによって、会社がそこにないわけですから、それだけでも、日本人が現地にいないということでサウジアラビアと日本の関係というのは希薄になっているんじゃないか、こう思うわけですね。  最近の新聞を見ましても、原油の中東依存がどんどん高まっているんですね、約八六%ぐらい。しかも、東アジアの景気が回復してきた、アジアの中東依存度も高まってくる。こういうときに、私たちは、この原油の輸入に対してちょっと不安を持つわけです。しかも、一バレル二十七ドルぐらいで高どまりしている、これも徐々にじわじわ上がってきて値動きも結構ある、こういう不安もあるわけですね。  私、まず堺屋長官に、いわゆる「油断!」を書いたときのあの当時の時代と今とは違うんだ、このような御答弁があったかに思うんですが、やはり中東依存は依然として増しているというようなところで、あの不安はないのかどうか、もう一度御答弁いただきたいと思います。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 原油の価格は、ニューヨーク相場で見ますと、六月下旬に三十二ドル五十セントぐらいになりまして、その後やや増産等で下がってまいりまして、現在は二十八ドル前後というような状況になっております。  一般的に、原油が上昇いたしますと、購買力の低下を通じて消費が減少する、あるいは企業利益が縮小して投資が減るというような影響がございます。しかしながら、一九七〇年から七三年、ちょうどあの石油ショックのころに比べますと、日本経済の石油に対する依存度といいますか、石油から受ける影響度は非常に小さくなっております。その点で、私どもが「油断!」という小説で分析いたしましたときの過程とはかなり変わってくるだろうと思っております。  そういう点を勘案いたしまして、以前ほど深刻な問題ではないにしても、これから世界的に石油が過剰な時代から窮屈な時代に変わっていくのじゃないか、そういうようなことは政府として用心深く見守っていく必要はあると考えております。

中山義活民主党・無所属クラブ

○中山(義)委員 今の御答弁なんですが、先ほど戦略的というお話を私したと思うんですけれども、アメリカを見ますと、石炭の埋蔵量、これは将来にわたって何百年もつ。しかも、世界第二番目の産油国であるにもかかわらず、五六%ぐらいを輸入しているというんですね。しかも、それもいろいろな地域に点在をさせている。中東依存はしていない。非常に将来にわたった国家的な戦略があって、百年、二百年先まで見渡した戦略、そういうエネルギー戦略を持っているわけですが、どうも日本の場合は行き当たりばったりのような気がする。  ジェー・シー・オーの事故があったり、その前にも「もんじゅ」の事故があった。原発に対する反発も随分大きい。ですから、原子力発電をする立地もだんだん縮小しているような感じも見えるわけですね。しかし、今の電力消費量、ことしは昨年度を上回って、随分伸びているという話なんですね。これで高校野球が始まって、冷房をがんがんかけて見ていると、およそ一〇〇%に限りなく近い電力が消費されるわけですよ。ですから、東京電力などでも心配で、火力発電を一回稼働させるか、こんな話まで出ているわけですね。  そういう面では、どうも日本のエネルギー対策というのは行き当たりばったりだ。本当にこの一年で、通産省の方でしっかりとしたエネルギー戦略を出せるのかどうか、この辺、御答弁をいただきたいと思います。通産大臣からひとつ。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 確かに、中山委員も御指摘のとおり、米国というのはそもそも非常に戦略的な国家でございまして、話は若干それますけれども、日露戦争に日本が勝ったときから、オレンジ計画なるものをつくって、日本をいかに破るか、こういうような戦略的な国家であります。したがいまして、今、中央アジア、カスピ海周辺のいわゆる新しい油田の確保についても一番熱心にやっている国です。  そういったアメリカと比べれば、御指摘のとおり、日本は長期的なエネルギー政策に関してはアメリカに比べれば戦略的でないかもしれません。しかし、これはもう委員よく御承知だと思いますが、今、エネルギーの中で、石油に対する依存度というのが五二%、こういうことに相なってまいっております。そして、御指摘のとおり、原子力エネルギーというものが三割を超えるような、そういう高い比率に相なってきております。  ですから、通産省といたしましても、長期戦略として、安全性というものを担保しなければいけませんけれども、これが第一義ですけれども、やはり原子力エネルギーを主軸に置いて、二十一世紀のこの経済大国の日本のエネルギー、これを賄っていかなきゃいけない。  現実は、十六基の計画を十三基に縮小せざるを得ない、こういう事態もあります。しかし、二〇一〇年までに、我々としては、安定的にエネルギーが供給できるように、今そういういろいろな面で検討をし、一面においては当然省エネルギー対策も進めていかなければなりませんし、また、今、全体ではまだ一・一%にしかすぎない新エネルギーでありますけれども、そういった新エネルギーも三倍に高めて、そしてそれをさらにもっと伸ばしていこう。新エネルギーを伸ばすためにも、一千億近いそういう資金も用意をしながら、とにかくエネルギーの安定供給、こういったものに対して努力をしていこう。そういう努力もしております。  また、石油の依存度が高い、そして御指摘のように、中東に対する依存度も高いわけでありますけれども、我々の目標としては、石油よりももう一段クリーンなエネルギーであります天然ガスの比率も一三%に高めていこう、そういう長期戦略も実はとらせていただいています。  いずれにいたしましても、経済国日本にとってはエネルギーというのは血液でございますので、中山委員御指摘のように、やはり長期的な戦略に立って、そして国民が安心して二十一世紀を過ごせるような、そういう対策というものを我々は責任を持って講じていかなければならない。そういう意味で、確かにアメリカ等に比べては戦略性は乏しいかもしれませんけれども、日本独自のそういう戦略を持って、そしてこのエネルギー政策を推進していかなければならない。そういう決意でこれからも臨ませていただきたいと思っております。

中山義活民主党・無所属クラブ

○中山(義)委員 よくわかりました。  ただ、経済戦略として石油のコストを考えてみると、天然ガスとかいろいろ言いますが、現在のところ、やはり石油というものがコスト的にも一番見合うということですから、私はアラ石の問題のときに、これは国家戦略なのか、それとも私企業の問題としてだけとらえているのか、すごく疑問があったわけですね。日本はイスラム教徒の方は少ないですから、なかなかサウジアラビアのことを理解できる人が少ないということもあるし、外交的にもそんなに友好関係でふだんつき合っているわけじゃないわけですね。  そういう面では、一つの会社があそこにあることによって、サウジアラビアと日本の関係、友好が深まるのではないか、いろいろなことも考えたんですが、今後の先行き、サウジアラビアと日本との関係、こういう問題についてどういう対応をしたらいいのか、私たちも非常に迷うところでございまして、本当はあのアラ石の権益失効というのは大変大きな問題だったんじゃないか。  実は、もうちょっとよく考えてみれば、自主採掘をしようと思って、石油公団は二兆円も使ったわけですよ。それで自主採掘ができなかった。だったら、アラ石が持っている採掘権をしっかり守っていった方がずっと有効だったんじゃないか。その背景には、鉱山鉄道を敷いてくれ、それが二千億円だ。その二千億円が余りにも、民間の企業を助けるために出すのは国民が許容しないだろう、こういうような答弁だったんです。  しかし、国家戦略として考えたときに、金融問題でも何でも、長銀に三兆六千億円、五千億円の持参金をつけて渡すようなことがあるのであれば、エネルギーの問題というのも大変大きな問題として、国家としてもっと考えられなかったのかと思うんです。  経済全般から、今後の問題として、中東依存をしていて、東アジアの景気がもうちょっとよくなってくる、そのときにどんなことが起きてくるか。長官と大臣にそれぞれ聞きたいんですが、よろしく。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 先ほども申しましたように、石油依存度が中東に偏っていることと、エネルギー全体、あるいは日本経済全体に占める石油の位置が下がっていること、このバランスをどう考えるかというのが一つの問題であります。  例えば、七五年でございますと、日本のGDPに占めます石油の輸入代金というのは三・八八%もございました。それが現在は、九九年度には〇・七四%ということになっておりまして、約五分の一近くに下がっている、こういう状況でございまして、日本経済の構造自体が非常に耐久性を持つということになっています。  その一つは、先ほど通産大臣がお答えになりました、原子力や天然ガスなど多様なものがつくられる、もう一つは、産業構造自身がそういう資源依存型から知恵依存型に変わってくる、こういうような状況がございまして、どういうような経済構造をつくっていくかということと深く関係があると思います。  しかしながら、石油の安い時代というのが一九八〇年代の後半から既に十五年続いておりまして、このことが世界の石油の新たな掘削をかなり少なくしているというような状況もまた見逃せないことだと思います。日本といたしまして、エネルギー政策をどうするかというのは、石油の問題だけではなくして、原子力の問題、天然ガスの問題、省エネルギーの問題、環境問題、あらゆることを考えていかなければならない問題でございます。  そういう点で申しますと、先ほどのアラビア石油の問題は、日本の石油政策を安全性重視で考えたといたしましても、かなり無理な点があった。したがって、ああいう結果になったこともやむを得ないのではないかと考えております。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 中山先生は大変この問題に問題意識を持たれて、前の大臣との議論も私承知をいたしております。  日本の戦略として、世界最大の産油国であるサウジアラビア、そのサウジアラビアの中に自国の採掘権を持っている油田があった。それが、契約期間が切れて、一生懸命努力をしたけれども、しかし、相手の提示するその条件というものが、ある意味では国民の世論からいってもなかなか受け入れられない。ボーキサイトを運搬するために長距離の鉄道を敷設しろ、それに二千億円以上かかる、こういう問題がございました。当時の通産大臣も、大切なことでありますから、中山委員御承知のようにサウジアラビアを訪問して最後の最後まで折衝をいたしましたけれども、御承知のような結果になったことは非常に残念であります。  しかし、一面において、サウジアラビアというのは世界最大の産油国であり、そしてその最大のいわゆる顧客が日本であります。したがって、アラビア石油との関係というのはそういう形で、御指摘のとおり非常に残念な結果に終わりましたけれども、サウジアラビアと日本の相補完するそういう体制はいささかも変わっていない。  そういう意味で、私もエネルギーを担当する大臣として、サウジアラビアとそういう面がありましたけれども、しかし、世界最大の産油国であり、石油エネルギーの供給国であるそのサウジアラビア、アラビア石油がなくなったからといって、サウジアラビアから一滴も油が入ってこないというような現状でもありません。むしろ、今の現状では、その依存度が高まっていると同じように、逆に日本にサウジアラビア産の石油というものがふえている傾向にもございます。  そういう中で、これまで培った両国の関係を損なわないように、やはり戦略的な面から私も担当大臣として精いっぱい努力をしていきたい、こういう考えでおります。

中山義活民主党・無所属クラブ

○中山(義)委員 大体わかりました。  ただ、国民の方から見ていると、過去に総理大臣が向こうへ行ったり、それから通産大臣が行っている。片や、これは株式会社だからと言っている。国民の目から見ていると何だか、通産大臣がやっているんだから、国が石油の政策について国策としてやっているのか、民間の企業がやっているのか、見えにくいところがあるわけですね。今の国会でも、いざとなると国策みたいに言ったり、いざとなると株式会社として切り捨ててみたり、何かよくわからないところがやはり国民の側からはあると思うんですよ。  ですから、株式会社がやっているというのであれば、これをアラ石がずっと、しっかりとした会社として交渉すればよかったので、そこへ通産大臣が行って、いろいろやった。しかし、失敗した。何だ、国が失敗したんじゃないか、国の国策が失敗した、こう見られても仕方がないということなんですね。国民の目から見たら、このエネルギー政策というのは、通産大臣が行って、片やアラ石が、何かよくわからなかったというふうにとらえられていると思うんですね。  そういう面でも、日本の政策というものが、いわゆる企業本位でやっているのか国がやっているのか、戦略的によくわからない。こういうことを私は指摘をしたかったわけでございまして、今後とも、サウジアラビアとの外交的な友好とかそういうのも、外務省を通じてちゃんとやっていただきたい、こんなふうに思うんですね。どうも、あのときも外務省というのがちょっと見えなかったんですね。  やはり、もし国を挙げてやるのであれば、国策としてやるのか、本当に、これは企業だから最後は一般企業のためにお金なんか出せませんよ、こう考えているのか、その辺がすごく見えにくい事件だったと思うんですね。今後ともひとつ、その辺は国民の目にわかりやすくお願いいたしたいと思います。  もう一つ、次の質問に入りますが、雪印の問題を含めまして、企業の危機管理という問題があると思うのですね。  昨今よく日本でいろいろなことが、例えばH2ロケットがおっこちたり、M5ロケットが失敗したり、または「もんじゅ」のナトリウムが漏れた事件であるとか、ジェー・シー・オーの事件、いろいろな意味で、日本の国が、もう何をやってもうまくいかない、何かおかしな状況にあるのじゃないか。例えば新潟県警の問題、神奈川県警の問題でもそうですね。  そして、マスコミにいろいろ聞かれると後から後から何か出てきてしまうというような危機管理のなさといいますか、一つの組織が上と下との意思の疎通がなかったり、現場をよくわかっていなかったり。私も前通産大臣に言ったのですが、明るさが見えてくる、景気がよくなってくる、本当に一軒一軒の店を回って聞いたのか、現場がわかっているんですか、こんな質問もしました。  要するに、現場と経営者、こういう関係、それと、経営者と株主と、それからいわゆるそこの会社の社員、いろいろ協力をするのでしょうけれども、もう一つ、やはり消費者という問題がある。消費者に対する責任という意味で、まず危機管理が今度は抜けていたと思うのですが、この辺、経済の問題として、堺屋長官、こういう日本の危機管理のなさといいますか、将来これでは不安を感じませんか。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 御指摘のとおり、九〇年代になりましてから、いろいろな機関で、あってはならないような事態が多発しております。このたびの雪印乳業の事件などはその一つの典型でございまして、非常に組織の中の緩みが見える。そういう意味では、あの東海村の原子力燃料の事件などもそうだろうと思うのです。  なぜこういうことが起こってきたかということでございますが、恐らく問題の一つは、日本が戦後ずっと規格大量生産の社会を目指して、非常に管理体制がかちっとして、下から積み上げてきた管理体制の世の中をつくる、そしてその中に終身雇用でずっと存在するような体制をつくってまいりました。それにあわせて、教育の方も、独創性や個性はなくても、きちんと言われたことを辛抱強く協調的にやるような人材を育成する。そういった形でやってきたものが非常にいい結果を上げて、この規格大量生産社会を出した。その中では、組織も非常に終身雇用でがっちりしていた。そういう利点があって、日本の技術、技能というのは高く評価されていたのだろうと思うのです。  ところが、ここへ参りまして、いろいろな社会の変化が進んでまいりましたし、考え方の多様化も進んでまいりました。そして、何よりも、そういった大企業の中で、なれという恐ろしいものが生まれてまいりまして、何となく、今までどおりにやっているんだから改めてやる必要もないだろうというような安易な考え方が、もちろんこれはごく一部でございますけれども、生まれてきたのではないか。そういう信じられないような安易な方法がいつの間にか習慣になって、見直されないような状況が起こっているのだろうと思います。  したがいまして、私たちは、新しい知恵の創造的な社会をつくると同時に、こういった確実な管理という問題も改めて考えていく必要があるのじゃないか。今回の雪印の問題を初めとして、幾つかのところであらわれたほころびについては、私はもう一度日本の初心に返って管理体制というものをきっちりとやっていく必要があるのではないかと思っております。

中山義活民主党・無所属クラブ

○中山(義)委員 一九八〇年代のヤング・レポートなんかも、国家が企業とどう連携していくかという問題を取り上げられたのですね。  要するに、いわゆる資本主義社会が、企業は企業で、企業競争の中で、自由競争の中でやっていくんだ、そうはいっても、どこか今の世の中みたいに緩み切ってしまっている。これはやはり国家がある程度指導して、国と企業が連携をしてやっていく、本当に国が一体となってやっていく、こういう時期だと思うのですね。いわゆる日本のこういうようななれというのは、一九八〇年代の繁栄が何かおごりになって、こんなになっているというふうに私は思うのですね。  そういう面では、今反省して何かやらなきゃいけないのですが、どうも日本人というのは、失敗があると、その失敗を成功のために生かしていく、そういうようなところがなくて、むしろ失敗は隠してしまう。これが記者会見なんかにあらわれて、失敗を隠していく。むしろこの失敗は次の成功に結びつけることが大事なわけですね。だから、三菱自工でも雪印でも同じようなことをやっているわけですね。リコールの問題でも、現場の人が話をして、社長がその記者会見の場で知るなんていう、とんでもないことが起きているわけですよ。  それから、先ほど言った産業の問題でも、リバースプロセスじゃないですけれども、外国の製品を分解して、日本がトランジスタや何かもっといいものをつくる、大量生産、大量消費をするような、そういう社会をつくっていましたけれども、これからはそういう時代じゃないという予感がするのです。  通産大臣、今のこういう状況の中で、余りにも日本の場合緊張感というのがないと思うのですね。そういう面で、企業の責任ということを一つ考えてみたいのですが、大企業がつぶれますと、その一番の被害者は実は中小企業なんですよ。その下請であるとか納入業者であるとか、または販売店であるとか、こういうところがみんな迷惑をするわけですね。  私はいつも思うのは、そごうの債権放棄の問題が出たときに、中小企業はつぶれたら土地は持っていかれる、建物は持っていかれる、預金も全部持っていかれてしまうわけですよ。それを持っていくのはどこかといったら銀行ですよ。その銀行はつぶれたときに税金であがなう、とんでもない話だ、これが要するに民間の方の考えだし、今度のそごうの問題でも、そういう反発から大きな問題になっているのです。中小企業の皆さんは、本当にそういう面では苦労をされているわけですよ。  ですから、今回の危機管理、これは企業の責任としてとらえて、ある意味では、こういうことをやったら本当は刑事事件として罰するくらいの気持ちがないとまずいと思うのですね。今のところ、まだおなかを壊した程度ですよ。だけれども、あの中毒でもし亡くなったり何かあれば、これは単なる過失じゃ済まないですよ。そう思いませんか、あのジェー・シー・オーの事件だってそうでしたけれども。今度の雪印の、バルブの絵がかいてありますが、これなんかもぱっと見たときに、あのジェー・シー・オーの、バケツで濃縮ウランを、あの絵とよく似ているのですよ。  私は考えてみると、やはり企業者の責任、もしおかしなことをすればそれが多くの国民にいろいろな負担をかけるということを考えて、企業者の責任に対して一つの見識をちょっとお話しいただきたいのです。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 先ほどの堺屋長官の御答弁に尽きているようなことでありますけれども、日本が先進国に追いつけ追い越せという形で本当に経済大国を目指していたときには、例えばアメリカで生まれたデミング賞に象徴されるように、企業というのは本当に死に物狂いで品質管理に努めて、そして、経営者から現場で働く労働者の方々まで一丸となって、品質第一という形で本当に協力一致して大きな成果を上げて、日本は工業大国、経済大国になったと思います。  それが、御指摘のように、堺屋長官も言われましたように、八〇年代、それを経て、大変なおごり高ぶり、そして制度疲労を起こして、緩みが出てきてしまった。その結果が、今御指摘のいろいろな不祥事の根本にあると私は思っています。そういう中で、やはり我々は原点に返って、そして、この国を立て直していかなければならない。  ですから、通産省といたしましても、今までも指導してきましたけれども、やはりその指導の中に、ある意味では、そういう状況の中で、甘い面があったかと。ですから、やはり国が、そういった消費者や国民が実態的な迷惑をこうむるようなことがないように、私は、規制緩和という言葉がありますけれども、不必要な規制というものはどんどん取っ払うことが、これは民需を喚起する経済対策にとって必要なことでありますけれども、御指摘のように、安全性が担保されないようなそういう規制緩和というものは、やはりきちっとその筋を押さえておかなければいけない。通産省もそういう方針でやらせていただきたいと私は思いますし、今中山議員御指摘の認識と私は一にしております。  そして、先ほどの発言でちょっと私、言葉足らずで、原子力が三〇%と申し上げましたけれども、電力の三〇%、こういうことでございますので、訂正をさせていただきます。

中山義活民主党・無所属クラブ

○中山(義)委員 雪印の問題なども、我々の一般の中小企業の飲食店だったならば、あんな中毒を出したら、もう店はそれで信用がなくなってつぶれてしまいますよ。だけれども、やはり大企業ということで、いろいろな意味での救済の手が差し伸べられる。私は、そういう面では、中小企業というのは自分たちの自己責任でやっているわけですね。  今、原点に返ると言いましたけれども、本当に原点に返れば、商売をやっている人間は借りたものを返すのが当たり前。つまり、借りたものというのは、それで設備投資をしたりして、それで商売をやって売り上げを上げて、そして銀行に返す。それは我々中小企業もみんな、けなげにそうやって商売をやって、何とか自分たちの店は自分たちで売り上げをつくって自分たちで生活をして、商店街もみんなで協力してイベントをやったりなんかやっているんですよ。中小企業は、本当にそういう面ではけなげですよ。  我々は自己責任を持ってやっている、だけれども大企業が自己責任がないじゃないか、こういう指摘を我々はしているわけで、大きな企業になったらそれなりの責任を持ってもらわなければいけないわけですね。そういう面ではこれからも、債権放棄をさせるさせない以前の問題として、その企業が本当に社会に責任を持ってやっているかどうか、この責任をしっかり問うようにしてもらいたいのです。  例えば製造物責任法という法律があります。これは、物をつくった人が、ある工場で機械に手がずっと入っていって手が取れちゃった、この場合は、今まで、昔だったらその扱い方が悪かったんだと。しかし今、その機械のそういう危険性というのが問われるわけですよ。ですから、その法律では当然責任をとっているわけですね。だけれども、今回の食品の場合に、中毒を起こして大した罰則が与えられないのでは、確かに七人の方はやめました、だけれども、違う意味でのやはり制裁はあってしかるべきなんですよ。  会社は言いませんが、もう一つの乳業会社、これは砒素ミルクか何かで随分失敗をして、その反省があったと思うのです、私は社員の方にも聞きました。そうしたら、あの事件で本当に反省をして、絶対に中毒は、または消費者に対してサービスをするんだと。ここがやはり企業の原点で、失敗をどう生かすかということなんです。  どうも日本の企業というのは、同じような失敗があっちでもこっちでも起こっていく。何か、今あった失敗は、通産省の方からも企業に、こういう失敗はどこでも起こり得る失敗だよと。つまり中間管理職の方たちが全然、上の一生懸命考えたマニュアルどおりやっていないとか。結局、効率ばかり重要視して、余り細かい作業をやらないで、お金を使わないでコストを下げてやってしまう。または、会社が苦しいからリストラをして人員が減っているので、その少ない人員でやっているのでこういうことが起こるとか、いろいろな失敗例があると思うのですよ。  今回の雪印の問題または三菱自工の問題、ジェー・シー・オーの問題、これは本当に大変な失敗ですよ。この失敗の原因というのを究明して、これを企業に、こういう失敗をしてはいかぬ、この失敗は次の成功に結びつく失敗かもしれないからしっかりやれという指導をしてもらいたい、こう思うのですが、通産大臣、いかがですか。     〔委員長退席、青山(丘)委員長代理着席〕

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 通産省といたしましても、今までもそういう指導はかなりやってきております。しかしそれが、今御指摘のようにまだ十分徹底していない、こういう向きがございますので、御指摘のとおり、通産省といたしましても、またこれは労働省の問題にもなると思います、ですから、そういったところと協力をしながら、徹底を図ってまいりたいというふうに思います。

中山義活民主党・無所属クラブ

○中山(義)委員 私、企業のこのたびのいろいろな失敗を見ていますと、外国からもかなりいろいろな批判があるというふうに聞いているんですね。雪印の問題などでも外国、中国だとか、特に香港のアジア・ウィーク誌とかこういうところに、日本の食品は、安全というかそういうものが地に落ちたというようなことも書かれているわけですね。  ですから、よその企業で起こったことというのは自分の企業でも起こる、または日本人全体に課せられた課題であるとか、そういう見方をしていかないとね。あれはあっちの企業がやったことだと。ですから私たちはそういう面では、これからの不祥事を最小限に抑える。これは経営者そして従業員、それから株主、労働組合、これだけじゃなくて、やはり消費者も入れたいろいろな、企業に対する批判とかそういうものをしっかり、まともに受けるべきだと思うんですね。  私は、今日本が一九九〇年代に入って大変低迷を続けているのは、そういうような厳しい国内に対する批判とか、または、それと外国と比べた場合とか、こういうのがないと思うんですよ。先ほど言いましたように、一九八〇年代の繁栄が日本をすべて、そういう反省とか、しっかりチェックするとか、そういうものがなくなってしまったような気がするんですね。そういう面で私は、ヤング・レポート、これをやはり一つのテーマにして、日本版ヤング・レポートとはどうやるのか。  我々民主党は今、新しい時代に向けて「はばたけ 知的冒険者たち」、こういうものを、きょうは大畠筆頭理事もいますが、我々の中のヤング・レポートをつくろうということでいろいろ考えているのです。やはり大切なのはアメリカと日本との比較、新しい産業で今一番繁栄している国はアメリカであるわけですから、アメリカと日本、どこが違ってしまったのだろう、こういうチェックが必要だと思うんですね。それと、今の日本の危機管理のなさ、これはどこにあるのだろう。  こういうようなチェックというのを、先ほどのそれぞれの大臣の所信表明の中にもいろいろありました。私はもうちょっと具体的に、ヤング・リポートにかわるような、ちゃんとしたそういうものがあるのかどうか、この辺、長官にもお聞きしたいし、それから通産大臣にもお聞きしたいのです。長官、お願いします。     〔青山(丘)委員長代理退席、委員長着席〕

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 今委員からいろいろ御指摘がございましたけれども、ちょうど、日本とアメリカとの時間のずれというのがございまして、アメリカでも一時は非常に監督を、政府の監督を強化して安全性を確保しようというような動きがございました。  それが、このヤング・レポートが出ました一九八〇年代に、どんどんと規制を緩和して、そのことによって企業がみずから責任をとって、そして、もし事故を起こしたら大変な損失になる、そういう経営的な判断で、事故を起こさない管理をすることが少々高くついても経営のために得になる、利益になるという仕組みをつくっていく。ここが、アメリカの八〇年代、大変な不況も財政赤字もありながらやった大きな転換なんですね。  今、日本はまさにそういう時期に来ておりまして、一方において、一つずつ事前に役所が管理していたものを市場経済に任せた。そして製造物責任法、PL法でございますとか、あるいは消費者契約法でございますとか、そういったもので製造者責任を経営的に自由市場の中でつくり出している。  ところが、経営者の中にはまだそういう意識が浸透しないところもございますし、また、経営者が持っていても末端まで行っていないところもあります。そういうことで、今度の雪印の事件とかいうのは大変いい教訓になりまして、この関連企業、同業者が一斉に、こういうことが起こったらもう大変な損失になるということで点検を始めて、みずから市場経済の中で動いていると思います。  大変私は感心、感心というのも変ですが、なるほどと思いましたのは、雪印のあの事件が起こったら、それの原因になりました大阪工場の牛乳だけではなしに、全国の雪印製品がスーパーやコンビニから外される。この損失は非常に他山の石として各企業とも見ておりますから、これからは注意しなければいかぬということがはっきりしたと思うんですね。  こういうことを繰り返しながら、市場経済に合った経営状態が生まれ、社会慣習が生まれる。不幸な事件ではございましたけれども、そういう意味では、日本が市場経済を前提として興っていくための一つの、エピソードと言っては悪いですが、一つのきっかけ、一つの段階を踏んだのじゃないかという気がしております。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 やはり私は、かつて日本が高度経済成長を遂げるときに、先ほども申し上げたように、品質管理ということに最重点を置いてみんなが取り組んできた。そういった基本的な精神を取り戻さなきゃいけない、私はそれに尽きると思います。  ですから、先ほども申し上げましたように、安全が損なわれるようなそういう規制はしてはなりませんけれども、危険が野方図な形で増大するようなそういう部門に対しては、私は、やはりきちっとした監視の目をつくっていかなきゃいけない。  そういう意味では、もちろん民需を喚起して市場経済の中で経済の発達を促していかなきゃいけませんけれども、しかし、そういう失敗が逆にブレーキになることも事実でありますから、御指摘のようなヤング・レポート、民主党さんもおつくりになられたようでありますけれども、私どもとしても新しく、これからそういう問題認識を持って、そういうことが起こらないような、そういう役所としてのプロジェクトを、チームをつくりながらいろいろやらせていただきたい、こう思っています。

中山義活民主党・無所属クラブ

○中山(義)委員 今の品質管理の問題なんかは、やはり対象が消費者だと思うのですね。今までの企業経営というのは、どちらかといえば効率を重んじるということで、従業員と経営者、そしていわゆる市場を見ているということで株主に目が行っていた。しかし、これからやはり消費者という人たち、いわゆるその人たちに安全性を確保するために、要するに、そこがある意味では市場だと思うのです、消費者が。  それから、株主が、市場経済に基づいて株主の意見を聞くとすぐ言うけれども、やはり株主はどちらかといえば利益を上げてくれという仲間だと思うのですよ。やはり消費者の安全が守られる、消費者もある意味では経営に加えさせていくようなそういう気持ちがあれば、ある意味では、本当に国民の望んでいるニーズというのは何なのか、これも把握ができると思うのです。  企業経営のあり方について、日経連セミナーで奥田会長が、経営屋になっちゃいかぬ、経営者たれと。これはやはり消費者に対する責任だ。ただもうければいい、それは、戦後のある時期にそういう商売を日本がやってきた、これからは、責任を持った、消費者に対応できる、そういう誠意のある仕事をしなければいけない、それが経営者だ、こういうふうに言われているのですね。  ですから、民間企業であっても、やはりこれから通産省としてはそういう話し合いをしっかりしていって、本当の意味での経営者、日本の国が世界で信用されるような経営者をつくっていかなければいけない、これは要望いたしておきます。  次に、IT革命についてちょっと質問したいのです。  総理大臣の所信表明でもIT革命という話が出てきます。しかし、この実態はよくわからないのが国民の現実だと思うのですね。一体IT革命って何だろう。  IT革命をやると、経済がどんどん発展する。しかしながら、IT革命というのは、個々に、一つの会社であれば中間管理職が要らなくなるとか、例えば市場でいえば、産地でできたものを直接インターネットで買って、そして持ってきてもらう。そうなると、では今まである市場とかそういうものはどうなっていくのだ、または流通業はどうなっていくのだ、そういう不安も同時にあると思うのですね。  つまり、中抜き現象が起きてくるということで、IT革命のいい部分、つまり光と、IT革命の影の部分、こういうものはある程度はっきりしながら、国民の前にも、IT革命というのはこういうことだ、いい部分もあるけれどもこういうことも起こり得ることですよということをしっかり披瀝しないと、IT革命、それがすべての経済の成長に、これを前面に押し立てていくのだという単純な論理はちょっとやめてもらいたいと思うのですが、IT革命について、長官とそして大臣、それぞれ御所見を述べてもらいたい。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 御指摘のように、IT革命はかけ声の割に内容がはっきりしないのじゃないか、こういう声があるのは事実でございます。  アメリカでも数年、このITがどんどん発展いたしまして、最初のうちは貧富の格差が広がるのじゃないかというようなこともございました。ところが、ここ四、五年前から生産性の向上が一時よりもかなり高くなって、一%ないし一・五%ぐらい高くなって、労働生産性が上がってきて、そして所得の低い人々にも賃金が上がり出した。そして失業率も非常に下がって、全体によくなった。一時は、おっしゃるように中抜き現象というのが起こりまして、中間管理職あるいは中間流通関係が非常に穴があくというような状態も起こりました。  このITの一番の問題は、従来の産業と違いまして、物をつくることでもなければ、ソフトウエアという物と人との使い方の関係でもなしに、最も中心なのは人と人との関係、人間と人間とをつないでいく。そこに、人と人とのコミュニケーションのおもしろさ、あるいは、あらゆる人が自分で発信することによって千人に一人、万人に一人の同好の士を得られる。そういった人間関係の楽しみというのが新しく出てきたということなんです。  これが登場いたしまして、そして本当に自分の欲しいものが、希少な中から、全米あるいは全世界の希少な中から探せるとか、あるいは自分の同好の士を探せるとか、そういった人間関係の新しい社会がようやくアメリカでもここ二、三年前から成立していて、これが大きな需要を生み出してきている。それがまた生産性の向上にもなり、職業の転換にもなっている。  日本も、さまざまな機器をつくると同時に、あるいは線を引くと同時に、そういったソフトウエア、コンテンツですね、コンテンツを広げることによって新しい人間コミュニケーションをつくっていかなければいけない。  ちょうど一方におきましては、規格大量生産型の社会が衰退をいたしまして、終身雇用も揺らぎ出した。今まで、戦後私たちはそれぞれの職場に属することによって、職縁社会、職場のえにしでつながっていたのが、ではこれからどうなるかというときに、このIT革命が新しい人間関係をつくり、新しい趣味、新しい消費の楽しさ、生活の楽しさ、そして未来の夢をつくっていく。  これを日本は急いで両方、ハードをつくると同時にそういったコンテンツをつくっていく、こういうことによって新しい世の中に早急に進んでいきたい。そういうことで、今政府といたしましては、IT戦略会議を初めとして、さまざまな手を打っているという状況でございます。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 堺屋長官のお話に尽きると思うのですけれども、人類の歴史をひもといてみますと、農業革命ということによって、まず経済が、第一段階、非常に飛躍をいたしました。そして、蒸気機関だとかあるいはグーテンベルクのいわゆる印刷技術、こういったことによって産業革命が起こって、そしてこれが第二の革命として世界の経済の拡大につながってきた。IT革命というのは、ひょっとすると、それに次ぐ第三の大きな革命ではないか、こういうポテンシャリティーがある、こういうことで革命という言葉が使われていると私は思います。こういったことがなかなか国民の皆様方に、何で革命なんだ、こういうことで、認識がまだまだ深く行き渡っていない、それは御指摘のとおりだと思います。  それから、御指摘の負の部分もあることは事実です。しかし今、デジタルディバイドという言葉であらわされておりますけれども、今これからやっていく、こういう段階でございますから、あらゆる面で格差があるんです。例えば、中山議員の東京と私の選挙区の岡山では、光ファイバー網の敷設一つにしても格差が生じているわけです。また、先ほども言いましたように、大企業と中小企業の中にも格差があります。  しかし、そういう格差をやはりこの二十一世紀の経済の起爆剤として位置づけて埋めていくことによって、非常に輝かしい未来が切り開けていく、こういうことも事実であります。  私は、余計なことかもしれませんけれども、一つ感動した話がありまして、ボランティアで、身体の不自由な方々がITという機器を使って、そして実際に収入を上げられた。そういうネットワークをつくって、そしてそのスローガンが、身体に障害を持ってハンディを持っている我々も、ITという機器を使って納税者になろうじゃないか、こういう意気込みで実績を上げているグループも実はあるわけであります。  ですから、そういうことを考えますと、やはり確かに負の部分もありますけれども、機器を整備し、そしてまたネットワークを整備し、みんなが理解できるような、そういう体制をつくってくれば、第三の革命として、人類にはかり知れない恩恵をもたらすものじゃないか。  そういうことで、森内閣としても、これを二十一世紀の最重要のテーマとして今取り上げて、私も、再三申し上げるように、担当副本部長として汗をかかせていただいているわけであります。

中山義活民主党・無所属クラブ

○中山(義)委員 我々民主党は、岡山県に光ファイバーをどんどん敷設することについては、ばらまき公共事業と思っておりません。本当に、こういうことは、必ず未来につながっていくことについてはどんどん公共事業をやるべきだ、私たちはそういうふうに思っております。二割、三割カットしたいのは、いわゆる車の通らない道路をつくってみたり、これを言うとあれですから、その話は後にしまして。  前の議会のときも、これからの時代がいわゆる資源循環型社会だ、一つのものを長く使う、何回も使う。非常に壊れないものを、丈夫なものをつくっていく。そしてまた、そのものは何かにまた流用ができるとか、または最後はリサイクルができる。要するに、資源循環型社会というのは、ある意味では物の売れない社会ではないですかと堺屋長官にあのとき質問をしたんです。  そうしたら、堺屋長官が、いやいや、それでも、これからの経済というのは、IT革命を初めとして、人間と人間のソフトの問題とか、または著作権、いわゆる映画をつくるとかいろいろなものをやっていくとか、そういうようなことで産業を大きくして新しい経済活動をつくっていくんだ、こういうお話でした。  そういう面では、これからの新しい時代、IT革命が引っ張っていくことは間違いないんですが、本当に、負の部分と光の部分と、やはりよく精査しながら考えていかないと、とんでもない間違いを起こすと思うんですね。  それから、IT革命に必要な日本の体制。私は特許庁なんかにもいろいろ物を申し上げたいんですが、いわゆる技術的な創作力のあるもの、これは自然法則にのっとっているものですが、これは確かに特許ですね、いわゆる特許です。ところが、通信に関係しているいろいろな問題については、むしろ著作権とか肖像権とか、そういうものでしょうね。  そうすると、これは片方は文化庁で、片方は特許庁で、許可をするとか認可をするとか、またはいろいろなことをやっているわけですが、著作権も特許も、やはり特許庁で一括して受けてそれをやっていくというような形をとらないと、今後は難しい問題が随分あると思うんですね。例えば、ビジネスモデルなんというのはどっちに属するかというと、ちょうど中間にあるような気もするわけですよね。  そういう面で、これからの体制をどう整えるかによって、やはりIT革命が本当に前進をして、それが日本の経済に結びついていく、そういうことだと思うんですが、どうもまだ日本人の感覚の中で、特許とか実用新案とか意匠登録、デザインですね、意匠登録とか、それから商標とか著作権とか、こういうものについての認識がすごく薄いような気がするんですよ。  ですから、IT革命をこういうものだよと言うときに、もう一度プロパテント、パテントを重視した政策というものも同時に国民に示さないと、よくわからないと思うんですよ。何でこのモデルが使えないんだろう、これを使うと著作権かなんかで二百億円取られるとか、使用料をとんでもなく取られてみたり、またはとんでもない罰則を受けてみたり、いろいろなことが出てくると思うんですね。  そういう面での、今言ったプロパテントについての見解を、長官と通産大臣、あと五分しかありませんので、それぞれの時間を分担してちょっとお話しいただけますか。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 著作権の問題は世界的にも非常に問題になっておりまして、特にビジネス特許とか、あるいは自然界の遺伝子なんかはどこまで特許の対象にしていいのかというのが非常に大きな問題であります。  ビジネス特許など、特にインターネットに関連したものが多いものですからドットコム特許などと言われておりますけれども、こういったものを広範に取得してしまって類似の業種ができない、またそれだけで株の値段が上がるというようなことがあらわれておりまして、まだ発展途上の特許権ではないかという気がしております。沖縄憲章その他でこういった問題についても検討することになっておりますが、発明した人の権利といいますか、創意に対する報酬と、それからそれが経済を阻害する面との、どのような点をとっていくべきか、これから相当大きな問題になってくると思います。  また、日本の特許法、著作権法なども、大体紙に書いたものが基準になっておりまして、デジタルのものについてどう扱うか、まだよく検討されていない面がございます。文部省さんの方では、ことしじゅうにそういったものも検討する予定で、委員会等を開いていただいているそうでございますから、そういった面でも、近く、ある回答が出てくるのではないかと期待しております。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 御指摘のプロパテント政策というのは、知的財産権重視政策、こういうことだと思います。発明など知的創造活動の成果の保護を強化することが、こうした活動に取り組むインセンティブを強化して、これが産業の発展に資する、そういう認識に立って政策を進めなきゃいかぬ、委員はこういう御認識だと思っています。  今、堺屋長官からもお話ございましたけれども、通産省といたしましては引き続き、このIT分野を含めてプロパテント政策を推進することによって、我が国のそういった分野、経済産業の発展を促していきたい、こういうふうに思っています。  さらに、ビジネス方法の発明というのは、我が国の特許庁において、ソフトウエア関連の発明の一形態として扱っております。そういう著作権等の問題とのいろいろ重なり合う部分というのは、我々、文部省ともいろいろ協力をしながら、いい形がとれるように早急にいい結論を出していきたい、こう思っています。

中山義活民主党・無所属クラブ

○中山(義)委員 今お話ししたようなことは、私どもの民主党の出している「はばたけ 知的冒険者たち」、これによく書いてありますので、ぜひお読みをいただきたいというふうに思っております。  それから、今お話しのとおり、大変意欲のある御答弁をいただいたわけでございまして、今後とも、特許とかこういうものに関する関心を国民的にやはり呼び起こさなければいけないんじゃないか、このように思っております。  とにかく一九八〇年代は、ある意味では物まねで、さらにすばらしいものをつくって大量生産して外国に売っていた時代。しかし一九九〇年代というのは、やはりプロパテントの時代になってきて、人の特許を使うなんということは大変な問題で、裁判もだんだん上がってきたわけですね、今はもう二百億、三百億が当たり前になってまいりましたから。  そういう面では、特許というものの認識をしっかり国民にわかってもらう、そしてまた、新しい時代というのはこういう時代なんだけれども、反面、こういう危険もあるよということをしっかり認識をいただきたいと思うのですね。簡単にメールを送れるのはいいのですけれども、そのメールがほかで読まれているとかいろいろな部分があったり、または今はいろいろな影の部分が出てきていますので、そういうものも精査して、新しい時代の戦略的な政策を掲げていただきたい、こんなふうに思います。  以上です。終わります。

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 山田敏雅君。

山田敏雅民主党・無所属クラブ

○山田(敏)委員 山田敏雅でございます。私は新人議員でございますので、どうぞよろしくお願いいたします。  私は、通産省でエネルギー政策に多少携わりましたので、きょうは、総合エネルギー政策について御質問をいたします。特に地球の温暖化、それと新たな景気対策の面、この二つの面から総合エネルギー政策を考えていけるのではないかと思っております。  まず最初に、地球温暖化について、少し認識を統一していきたいと思います。  現在、地球温暖化はもう既に手おくれであるというのが世界の認識でございまして、いかなる政策をもっても、もう温暖化をとめることはできないという状況になっております。  特にことしに入ってから、新たな観測データが、驚くべき観測データが次々に出てまいりました。一つは、北極圏の氷の厚さが七〇年代に比べて四〇%減ってしまったというデータが出ました。それからもう一つは、南極大陸のラルセンという半島なんですが、そこに大きな氷の棚があるわけですが、九八年、たった一年間に、過去五十年間に解けた氷の四〇%に当たる部分が解けたという報告がなされました。大きな地球温暖化はさらに危機を増しているという状況だと思います。  一番大きな原因は自動車の排気ガスであります。一九五〇年には五千万台でありました。今日それは五億台になりました。そして、わずか二十五年後には十億台という数字が予測されております。特に発展途上国のアジアの国は、どんどん車の数がふえる、そして排気ガスがふえております。  私どもは、この自動車の排気ガスを、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンから、全く排気ガスを出さない燃料電池を使った電気自動車、これを推進していくべきだと考えます。そして、近い将来において、これを日本が、特に日本政府が大きな指導力を発揮して、世界をリードする技術を開発して、このガソリンエンジン、ディーゼルエンジンの社会から電気自動車の社会にすることが、大きな経済の転換とそれから景気対策にもつながるのではないかと考えております。  この点について、通産大臣の御意見を少しお伺いしたいと思います。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 山田委員御指摘のとおり、地球温暖化というのは大変な勢いで進んでいるわけであります。例えば、ヒマラヤの氷河の後退の速度も、大変速い速度でどんどん後退している、こういったテレビ報道も私見た記憶があります。  それで、その主原因というのが、どんどんふえ続ける自動車の排気ガス、それが大きな原因になっている、こういうことも私は御指摘のとおりだと思っています。そういうことで、やはり、今お話がございましたそういった排気ガスの排出量を減らす、新しい技術によって排気ガスを抑制する、そういった乗り物を我々の技術力でつくっていかなきゃいけない、そのとおりだと思います。  非常にいろいろな問題点がありますけれども、我々として、まず一つは、御承知のニューサンシャイン計画においては、石油よりはそういう排出量が少なくなる天然ガス、これを、先ほど言いましたように比率を一三%に高めてやっていこう。そして、天然ガスの有力な鉱区というのもどんどん開発されてきていますから、そういった比重を高めることによって歯どめをかけたり、あるいはメタノールというようなものもいわゆる燃料としてやって、排出量を減らしていく、そういう努力もしていかなきゃいけない。また、社会全般に広い適応性を持つ燃料電池の発電システム、この研究開発は実は一九八一年度より推進しておりますけれども、こういったところにも、もっともっとスピードアップをして対策を講じていかなきゃいけない。  そして、本計画の成果をベースとして、その電源としての実用化が進んできておりまして、まだまだ微々たる数ではありますけれども、まだまだ本当にとば口ですけれども、これまで国内で累計二百台が導入をされ、それが現在動いています。そして今、自動車用のこの実用化に向けた国際的な開発競争が行われているということは御承知のとおりであります。  こういった各種の燃料電池の高性能化、低コスト化を目指した基盤的研究を実施し、通商産業省としては、来年一月の経済産業省の発足に合わせて、効果的、効率的な研究開発の企画、そしてその実施、評価システムの構築を検討しておりまして、一生懸命に我々としては総力を挙げて努力をし、そして、日本の技術ポテンシャルは非常に高いものがありますから、やはり二十一世紀、人類に貢献する、そういう意気込みでこの開発促進に努めてまいりたい、こういうふうに思っています。

山田敏雅民主党・無所属クラブ

○山田(敏)委員 COP3京都の議定書がございます。地球温暖化対策で世界じゅうの人たちが協力しようということで、世界じゅうの国が取り組んでおります。この観点から、私の手元に今総合エネルギー調査会の新エネルギー部会という資料がございます、この目標値を達成するために、二年前の総合エネルギー調査会では原子力でこのCO2の削減をやりましょうというようなメーンの内容でございましたが、先ほどの御答弁にありましたように、原子力は既に大きな計画の変更をやらざるを得ない。  十六基から二十基の予定が、十三基、さらにはそれを下回るということになりますと、日本はこの目標を達成できない。そうすると、お金を払ってこの権利を売買する、そのような国になるかもしれないということで、大臣にお伺いしたいのですが、総合エネルギー調査会、現在エネルギー政策の改定中ということを聞いておりますが、抜本的な見直し、そういうものについて、何か指示をされるということがございますでしょうか。

坂本剛二自由民主党通商産業政務次官

○坂本政務次官 初めて答弁させていただきます。ありがとうございます。  現行の長期エネルギー需給の見通しは、お話ありましたように、COP3における合意を踏まえまして、CO2の排出量を二〇一〇年度までに九〇年度比横ばいで実現する、こういうことでございます。これは、おっしゃるとおり九八年六月に策定されたものであります。この中においては、やはりお話にありましたように、五千六百万キロリットルの大幅な省エネルギー、それから原子力発電の十六基から二十基の増設、また新エネルギーの導入量を三倍とする、こういうことなどを施策としております。  他方、近時のエネルギー情勢を見ますと、需給両面において各種の変化があったわけでございます。このため、これらを総合的に踏まえた上でCOP3のCO2排出量を抑制する目標を達成すべく、現在、総合エネルギー調査会において、今後のエネルギー政策について幅広い検討を行っているところでございます。  具体的には、需要面では、民生などの分野にも重点を置いた総合的な省エネルギー対策、供給面では、石油や天然ガスなどの安定供給に向けた取り組み、原子力や新エネルギーへの取り組み等を検討することとしております。  このような政策全般の検討を通じまして、新たな長期エネルギー需給見通しを含む適切なエネルギー政策を構築してまいる所存でございます。

山田敏雅民主党・無所属クラブ

○山田(敏)委員 どうもありがとうございました。  今の御発言は、ほぼ二十年前とほとんどその発想なり、その目標なり、変わっておりません。この間の京都議定会議以降、ヨーロッパの国々によく目を向けていただいたら、私たちが今までやってきた目標なり手法なりを大きく変えております。根本的に発想が変わってきております。  今我が国がやろうとしていることは、安定供給をやる、それから石油代替のものをやっていこうということをずっと二十年間やってきました。今ヨーロッパでやっていることは、環境を目標にして総合エネルギー政策を立てよう、地球環境を大事にしていこうということを、もう既に九〇年代の初めからドイツはよくやっております。いろいろな例がございます。しかし、環境を目標にしてやることに対して、日本の政府なり世論なりは、環境投資というのは経済にダメージを与える、マイナスのものであるという認識が広くありました。しかしヨーロッパの例を見てみますと、その考え方は誤りであります。環境投資は経済を刺激し、新たな雇用をふやす、そういう効果がはっきりと出ております。  二、三、例を申し上げます。  ドイツでは風力発電を、九一年より法改正を行いまして、きめ細かい政策をどんどんやりました。現在日本の五十倍以上、四百四十万キロワット。そしてそれに伴って、発電機の発売とかそういうマーケットが出てまいりました。きょう現在で二千億円以上のマーケット、二〇一〇年にはそれが四千億円のマーケットになる、そして八万人の新たな雇用を生みますということでございます。  スウェーデンにおいてはバイオマス、これによって一次エネルギー供給の二〇%を供給するまでになりました。後で数字を申し上げますが、日本の状況ははるかにお寒い状況なんです。このバイオマスによりまして三万人の新規の雇用が発生いたしました。  デンマークは同様に、風力発電を積極的に法改正をやりました。三万人の雇用。  このような状況を踏まえまして、EUにおいては二〇一〇年までに、自然エネルギーに限ってですが、十兆円の投資をしましょう、そして百万人の新たな雇用をつくります、こういうことをやりました。この十兆円の投資についても、十分経済的に見合う。単に政府が補助金を出して使ってしまうというのじゃなくて、この十兆円によって、直接的な経済効果は五兆円あります、燃料の節約効果が三兆円あります。それから、京都の議定書に決められました排出権の売買、これは自然エネルギーをやりますので売ることができるわけです、その売買益で七千億から六兆円の利益が出ます。すなわち、十兆円を投資して百万人の雇用をし、そしてさらに十兆円以上のリターンを得ることができる。  我が国は、過去四年間、二百兆円の新たな公共事業なりを行いましたけれども、百二十万人の新たな失業者を生みました。その点を見てこれをまた申し上げる次第でございますが、今の数字について堺屋長官、通産大臣、ぜひコメントをお願いいたします。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 石油ショック以来、それまでは石油が非常に値段が下がっていたものですから、世界じゅう石油依存一本やりで、これが無限に安価に供給されるという前提でやってまいりました。それが石油ショック以後、いろいろな最良の組み合わせ、オプティマルミックスということが考えられるようになりまして、さまざまな政策がとられてまいりました。  ただいま御指摘のありました風力発電でございますけれども、私もアメリカあるいはスペインなどで視察をいたしましたけれども、非常に自然条件に左右されやすいという問題がございます。また日本の場合には、非常に強い風と、微風と、風の少ないところ。気象庁等で調べましても、日本では最大風速はとっているけれども、年間を通じての風力エネルギーの資料というのは極めて限られているというような状況で、一概にただいま諸外国の例等判断することが非常に難しいわけでございます。これを拡大していきますと、風がないときに、どういうふうにして貯蔵しておくかというような問題もございまして、まだ十分な結論を得ておりません。  北海道の一部などでかなりそういうのが商業的にも成り立つという話もございますけれども、全国で見たときに、これがどれぐらいの規模になれるものか。台風が多くて、風のなぎのときが多いという日本の自然環境等も考慮して、今後各地の風力エネルギーの平均的あるいは総合的存在値を出さなければいけない。そういうことを試みながら、これはやはり重要な、新しい、再生可能なものとしてやっていきたいと思っております。  実を申しますと、私は二十年余り前、通産省にまだおりましたときに、サンシャイン計画と申しまして、太陽熱や風力あるいは地熱その他、新しいエネルギーの開発の研究開発官を担当しておりました。そのころからずっと新エネルギーには興味を持ち、またいろいろとお教えもいただいておるのでございますけれども、それぞれ自然条件その他がございまして、最良の部分で技術者の人はおっしゃいますから、ここでやったらこれぐらいということになるのですが、量的にどうかということがなかなか見きわめがつかない、これが日本の現実でございます。  なるべくそういったものも克服して普及できるように、技術の開発、制度の改善等も検討していきたいと考えております。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 山田委員からは、ヨーロッパの例を引いて、ある意味では非常に貴重な御指摘をいただいたと思います。  やはり新エネルギーというものは、地球温暖化等を考えていけば、その比率を国として努力をしていかなければならないことは論をまたないことだと思っています。そういう意味で、国としても、ヨーロッパの十兆円というような数字に比較しますとまだまだでございますけれども、毎年その予算の枠を拡大していることは事実でございまして、例えば、当初スタートしたときには四百億円台だったものが、今、次の予算では九百二十五億計上する、こういうことになってきています。  そして例えば、私は最近報告を聞いて、やはり国民にもある程度定着してきたなと思ったのは、今住宅メーカーがいわゆる太陽電池を組み込んだそういうシステムの家を販売しています。これの比率が非常に上がってまいりまして、国からの補助分の前年度分がもう既に食い込む状況になってきている、この分でいくと、その予算は枯渇をしてしまう。こういうことで、国民も省エネルギーという形に対して非常に幅広い認識を持ってきたのじゃないかな。それは一例ですけれども、そういう例もございます。  また、自動車や電気機器を含む幅広い企業や業界が燃料電池の開発に取り組むなど、そういうことをすることによって御指摘の新規の産業ができ、雇用を創出する、これも間違いないことでありますから、一生懸命進めていきたいと思っています。  委員から見ると、もっとしっかりせい、こういう形かもしれませんけれども、新エネルギーの導入目標については、現行の長期エネルギー需給見通しにおいて、二〇一〇年度、ここで一次エネルギーの供給の三・一%は新エネルギーで賄おう、それは現在の導入実績の三倍でございます。ですから、この比率を高めることは必要だという御指摘はそのとおりだと思いますけれども、二〇一〇年度には三・一%までそれを持っていこうと。  そしてなお、サンシャイン計画のことを堺屋長官はおっしゃいましたけれども、新エネルギーに、地熱あるいは水力を加えた再生可能エネルギー、こういうものを加えますと、全体として一次エネルギーの七・五%、こういう形に相なるわけであります。これは一応、欧米諸国と比較しても目標としてはそう遜色のないものだ、こういうふうに思っているわけでありまして、もう御承知だと思いますけれども、EUの目標は一一・七であり、そして米国は六・七、こういうことでありますから、この目標を上回るような努力をさらに続けていきたい、こういうふうに思っています。  こうした課題の解決を図り、導入目標の達成を図るためにも、過去五年間で、今申し上げたように新エネルギー関係予算の倍増を図ることが必要でございまして、先ほど来年度予算と申し上げましたけれども、十二年度予算で九百二十五億を計上して、そしてさらにこういう問題を強力に進めていこう、こういうことでございます。  さらに、今後の新エネルギー政策のあり方については、総合エネルギー調査会新エネルギー部会や総合部会におけるエネルギー政策の総合的な検討の中で、私もイニシアチブを持って、今の御指摘を踏まえて力強く推進をしていきたい、こういうふうに思っています。

山田敏雅民主党・無所属クラブ

○山田(敏)委員 どうもありがとうございました。  堺屋長官のコメントでございますが、日本は風力発電に適していない国ではないかということでございます。このデータなりこの見方というのは多少古いと思います。新しい調査では、日本の風力発電は一次エネルギー供給の三〇%まで可能であるという報告がなされております。これは海上発電も踏まえて行うことができるということでございます。  確かに、五、六年前まで、新エネルギー、自然エネルギー、風力その他、否定的な意見が多かったのでございますが、今申し上げましたように、ここ二、三年の間に大きく世界は変わりました。日本は現在、風力発電は、一次エネルギーについては供給全体の〇・〇〇三%、太陽光発電が〇・〇〇六%。それに対してEUは、現在、全体の六%をこの自然エネルギーで賄っています。けたが大きく違います。  今の大臣の数字は自然エネルギー以外のエネルギーを入れていらっしゃるのですけれども、ヨーロッパでは積極的に自然エネルギーの可能性をもっと大胆に政府が取り組んで、そして、日本において、昔の否定的なイメージ、否定的なデータではなくて、新たに見方を変えて、風力発電の技術開発も進んでおりますので、その観点からいくと、全エネルギーの三〇%を風力だけで賄うことができるというデータも新しく出ております。  この際、政府におかれましては、もう一度この調査を、データを新しいものにして、そして積極的に取り組まないと、大きく世界におくれてしまうというふうに考えております。ちなみに、EUの二〇一〇年の自然エネルギーだけの目標は一二%でございますので、その点は日本と大きく違います。  どうもありがとうございました。  引き続きまして、法務省の方にお聞きしたいことがございますので、よろしいでしょうか。  そごう、雪印の経営責任の問題でございます。  同じような質問がございましたが、そごう、雪印の一件が明らかになって、テレビに経営者の方が出られまして、それを聞いて一般国民はどのような感想を持つか。私もそうですが、こんな経営者が、こんな考え方でよく社長をやってきたなと。どうしてこういう、例えば雪印ですと、食品会社でございますので、衛生管理については物すごい努力をしてやっているものだと思っている。それが社長の責任であり、経営者の責任であると思っておりました。ところが、ふたをあけてみると、とんでもない、そんなことはない。  そごうにおいてもそうですが、大変な経営危機を迎えているにもかかわらず、経営者に対しては五億円という報酬が払われる。世間の常識からいって、かけ離れたことが行われている。そごうの経営のやり方にしても、非常に無謀な出店計画、地方都市の中に大きな百貨店を次から次へつくる。このようなことは、どうも経営者としてのまともな責任を果たしているとは思えない。しかも、そのような経営判断をだれもとめることができなかったということが言えると思います。  過去に大型倒産がたくさんございました。山一証券の件もそうです、ヤオハンの件もそうですが、ふたをあけてみると、大変な不正経理が行われている。しかも、六年にも七年にもわたって行われているというようなことがございます。  そこで、御意見をお伺いしたいのですが、まず、現在の商法の致命的な欠陥がございます。  アメリカにおいては、そのような欠陥を踏まえて、コーポレートガバナーという制度がございまして、経営者あるいは役員会の行き過ぎ、暴走、それから常識に反するようなことをチェックする機能をどんどんつくっていこう。これは株主の意識が非常に変わったからでございますが、監査委員会というものを設けて毎年やっている。特に、経営情報の、うその情報を今出されておりますので、正確な、完全な経営情報の公開。それが行われていれば、このようなそごうの問題、雪印の問題は起きなかったのではないか。さらに言えば、これから先、同じようなそごう、雪印の問題が、商法の改正によって防げるのではないかということ。  一つだけ、この大きな欠陥は、会計監査人、これを株主が任命し、そして報酬を会社が払う、こういう制度になっておりますので、会社に都合のいい監査をしないと監査人は首になってしまう。今まで、大型倒産をして、そしてあけてみると不正な経理がどんどん出てくる、ほとんどのケースがこういうケースでございますが、ここに商法上の致命的な欠陥があると思います。  御意見をお願いいたします。

小池信行法務大臣官房審議官

○小池政府参考人 我が国の企業をめぐる経済社会状況が激しく変化をしておりまして、商法の面からも新たな対応を迫られているというのは事実でございます。法務省といたしましては、このたび、保岡法務大臣の御指示を受けまして、商法の全面的な見直しの作業を二年間をめどに開始したところでございます。  この見直しの視点は幾つかございますが、その中の一つに、今委員の御指摘がありましたコーポレートガバナンスの実効性をどうやって担保するか、確保するかというテーマがございます。この観点からは、会社情報の公開のあり方、それから会社における機関相互の関係をどうするかというようなことが検討のテーマになろうかと思われます。  もう少し具体的に申しますと、御指摘の会計監査人の制度につきましても、監査役制度あるいは取締役制度との関係を含めて、どういうシステムをつくるのが最も合理的であるかという観点から、十分な検討をしたいというふうに思っております。

山田敏雅民主党・無所属クラブ

○山田(敏)委員 ありがとうございました。

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 大谷信盛君。

大谷信盛民主党・無所属クラブ

○大谷委員 民主党の大谷信盛でございます。  日本の未来を守るために、一日も早く経済構造の改革、内需を拡大し、内需を主導とするような、そんな二十一世紀の、高齢化はもちろんのこと、グローバル化、そして情報化に対応できるような新しい日本の経済構造につくりかえていかなければいけないという思いで、大阪で活動を続けてまいりました。  選挙が終わって一カ月ちょっとたちましたが、早くもこの商工委員会の場におきまして通産大臣、また経企庁長官に御質問をさせていただけることをまことに光栄に思いますし、責任を持ってしっかりやらせていただきたいというふうに思います。  いよいよ、来年の一月から新省庁体制というものが始まってまいります。これは行政改革の第一歩だというふうに思います。もちろん、まだまだ地方分権のところまではいけているとは言えませんが、通商産業省が今度は経済産業省に変わっていく。その中で、新しい経済構造改革に向けて、もちろん今の時点で、来年の一月、そして来年の一月からに向けて、いろいろな改革の取り組みをされていることというふうに思います。  一部、私も含めてかもしれませんが、看板のかけかえではないかというようなことが批判されている中、そうであってはいけないとも私同時に思いますし、通商産業から経済産業省に変わって、国民の利益として考えた場合、政策というものがどんなふうに、経済構造改革、経済政策が変わっていくのか、よくなっていくようにしようとしているのか。その辺の努力と目指すべきものということについて、ぜひとも通産大臣にお伺いしたいというふうに思います。お願いいたします。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 今回の省庁再編成の中で、具体的には一月六日から、通商産業省は経済産業省に生まれ変わります。私は、経済という名前がついたことが非常に意味が大きいことだと思っています。  これまでも通商産業省というのは、産業政策やあるいはエネルギー政策、さらには中小企業対策、こういったことを一生懸命やってまいりましたけれども、やはりこれから二十一世紀を踏まえて、この再編を機に、産業の発展だけではなくて、企業あるいは個人、地域に至るまでのすべての経済主体が最大限の活力を発揮できるよう、新しく生まれ変わる経済産業省は、その施策や制度整備を力強く具体的に展開していかなければならない、そういうことが国民の皆様方からも期待されている、そういうふうに思わせていただいておりまして、こういった面で力いっぱい頑張らせていただきたいと思っております。  もう一つ、今、国際的にも厳しい、そういう大競争がございます。したがって、この厳しい国際的な大競争の中で、我が国がやはり二十一世紀、さらに豊かさを確保し、そして国民がその繁栄を享受できる、そういう経済産業省を目指していきたい、そう思っているところでございまして、委員初め皆さん方の御協力をいただいて、新しい経済産業省、経済という名がつきましたので、やはり幅広く日本の経済に責任を負う、こういう気概で頑張らせていただきたいと思っています。

大谷信盛民主党・無所属クラブ

○大谷委員 ありがとうございます。よくわかりました。今までの貿易ということではなく、経済全体ということだと思います。  これから私も、この場で質問に立たせていただいたりすることもあるかと思いますが、ぜひとも今の御答弁を踏まえてこれから、私は議会人という立場ではございますが、大臣は行政の長という立場、立場は違えども、お互い、日本の未来、日本の経済構造改革を一日も早くという気持ちであることには間違いないというふうに思いますので、質問するだけでなく、自分でも考え、練っていけるような、そんな経済政策をここから発信していきたいというふうに思います。本当にありがとうございました。  同様の質問を経済企画庁長官にもしたいというふうに思います。  経済企画庁の場合は、ごあいさつの中にもございましたが、内閣府の中に入っていって、経済財政諮問会議の、事務局というような言い方はちょっとおかしいのかと思ったりいたしますが、内閣府、これが一段高いのか、同じところに経済産業省と立つのか、いろいろとちょっとまだ僕には理解できないところもあるんですが、いずれにいたしましても、これも同じように国民の利益を守る、もっともっと私たちにやりがいと安心のある経済再生策というものを打ち出していく役割を担っていく。  そこの、一月に向けてどんな御努力をされているのか、また、新しい経済産業省との関係も含めてどんな役割を目指しておられるのか、ぜひともお聞かせいただけたらと思います。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 経済企画庁は発展的に解消いたしまして、内閣府というものが置かれることになり、その内閣府の中に、経済財政政策をつかさどる経済財政諮問会議というのが置かれることになっております。  この経済財政諮問会議というのは、いわば総理大臣が財政上のリーダーシップを発揮される場合の知恵の場というような形になりまして、経済関係閣僚のほか、政府機関の長、そして、少なくとも十人のうちの四人は民間の委員に入っていただくということになっております。  目下、経済企画庁はその準備にいそしんでおりまして、この民間委員の方々には、従来の審議会の委員などと違いまして、秘書役に当たる方もつけ、また役所の中にそれ相応の部屋もつくらせていただき、常に接触をして、会議に来てから資料を説明するというようなことがないように、情報が行き渡るようにしていきたいと考えております。  そして、ここにおきましては、具体的に申しますと、経済財政政策の柱であるマクロ経済の運営、それから予算編成の基本方針、財政運営の基本、またはこれに含まれる社会経済の整備計画や社会保障のあり方、そういったものの全般を、大まかな基準といいますか基本方針を定めて、経済財政諮問会議で審議する、こういう仕掛けになっております。したがって、内閣府の中でもこの部分は非常に総理と密着し、日本経済の重要な部分を占めることになろうと考えております。  したがいまして、この経済財政諮問会議の事務局機能を担当することになります内閣府といたしましては、万全の体制を整えまして、経済財政諮問会議が適時適切な政策の審議が行えるようにしていきたいと考えております。  そのほか、この内閣府の中には、国民生活をつかさどる国民生活局というのも生まれてまいります。  国会の方でも、そういう基本方針を審議する場ができますので、これに対応した御議論もまた大いにお願いしたい、そういうような仕組み、体制もお願いしたいと考えている次第でございます。

大谷信盛民主党・無所属クラブ

○大谷委員 ありがとうございます。  ですから、内閣府が上や下という問題ではなくて、多分、私、来年一月から始まる行政改革の中で、内閣府が非常にリーダーシップを発揮できるようになっているということは本当にすばらしいことだと思っています。そこに座る総理大臣のマネジメントスタイルいかんによっては、これが生きるのか死ぬのか、また反対に、すべてここにかかっているのではないかというふうに思います。  例えば、総理がこの経済財政諮問会議を自分のブレーン的にお使いになられて、それを施行していく場として経済産業省があるとか、また反対に、総理によってはこちらの省庁の方を大事にして、ここの部分では調整、研究だけにするとか、そんなふうに使い分けられる、要するに内閣府のリーダーシップが上がったということでございますので、やはりしっかりと総理大臣も、経済再生がわかる総理大臣が今後育っていかなければいけないのだなというふうに思います。私自身も議会人として頑張らせていただきたいというふうに思います。  ちょっと一つだけ番外でお聞きしてよろしいでしょうか。  財政首脳会議、今ございます。それで、来年一月から経済財政諮問会議ができ上がっていくわけですけれども、こことの関係でいうと、どうなっていくのでしょうか。お伺いしてよろしいでしょうか。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 私も財政首脳会議のメンバーでもございますけれども、この財政首脳会議というのは、あくまでも政府と、それから御協力いただいております与党の政策責任者の方々との協議でございます。  経済財政諮問会議というのは、内閣府の中、政府の中の機関でございます。したがって、まずここで審議いたしまして、政府としての基本方針を検討し、その政府としての基本方針を、議会内閣制でございますから、与党の方々に御理解いただき、御支援いただき、また与党の方々の注文もあわせて、内閣の考え方とすり合わせていく。あくまでも経済財政諮問会議が政府の考え方を審議いたしまして、その政府の考え方と与党の考え方との調整に、今の名前では財政首脳会議となっておりますが、これが調整といいますか協議をしていく、こういうような形になろうかと思います。  したがいまして、順序としていうと、政府の中のものと、政府と与党の間の調整のもの、これは二つそれぞれ違った機能で必要なものだろうと考えております。

大谷信盛民主党・無所属クラブ

○大谷委員 わかりました。ありがとうございます。  次に、産業新生会議についてお伺いしたいと思うのですが、私自身、大阪の選出でございますし、やはり中小企業が元気になることが、日本の経済再生を進めていく大きな牽引力になるというふうに思っております。もちろん、ベンチャーも含めてでございますけれども。  この産業新生会議の中で、七月の十七日に、たしか大阪の大西衣料の社長さんに来ていただいて、あの方は流通の産業の方ですけれども、中小企業という側からの御意見をいただいたというふうにもお聞きをしておるのですが、この会議の中でどんなふうに中小企業対策というものが扱われ、どんなふうにしてそれが現時点の経済政策の中でフィードバックされていくのかというようなことについて、お聞かせいただけたらと思います。大臣、お願いいたします。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 産業新生会議というのは、御承知のとおり、今大変革の時代に遭遇していると言っても過言ではありません。その一つは、やはり少子高齢化が進んでいる、そして再三申し上げているITを中心とする情報化、さらには先ほども御指摘がありました地球温暖化に代表されるようないわゆる環境保全。こういった大きな変革の中で、やはり経済構造基盤をしっかりとさせて、この大変革に対応していくためにしっかりした体制をつくろう、こういうことで、総理大臣を中心とする関係閣僚と、そして十五名の、今御指摘がございました大西衣料の大西社長さんも中小企業の代表として十五名の委員の中に加わっていただいて、そして、これからお互いが問題点を出し合って、二十一世紀に向けてしっかりとした経済体制をつくっていこう、こういうことで第一回の会合が開かれたところであります。  そのときに、大西委員から、やはりIT、ITといっても、デジタルディバイドの問題が非常に大きな問題だ、中小企業にとってやはりEメールというようなことがあるけれども、ほとんどの中小企業がそれをまだ十分活用できないでいる、こういった格差を縮めるということも産業新生のために必要なことではないか、こういう鋭い御指摘がありました。  そのとおりでございまして、我々通産省といたしましても、そういったデジタルディバイドを解消していくために、特に中小企業に対しても、格差解消のために、いろいろな教育の徹底でありますとか、あるいはまた人材を派遣してそれに習熟していただくような、そういった手だてを使ってその格差を縮めていく。  そして、中小企業サイドの方々にも同時に問題意識が芽生えておりまして、例えば、商工会議所では五十万台のコンピューターを中小企業に向けて貸与して、そしてデジタルディバイドを解消していこう、こういういわゆる中小企業サイドからの意欲も見えてきました。こういったことも我々通産省がサポートして、今御指摘の、そして大西社長が言われたそういった格差解消、これがやはりIT社会をつくっていくための一つの大きな決め手ですから、こういったことの解消に全力を挙げて努めてまいりたい、こういうふうに思っております。

大谷信盛民主党・無所属クラブ

○大谷委員 ありがとうございます。現場の声を聞くためのポーズの会議にならないようにぜひお願いをしたいというふうに思います。  今、IT革命の情報格差のお話が出ましたけれども、さっきも先輩委員さんの方からも御質問がございましたけれども、ある意味、IT、ITということで、新しい産業、新しいこの国の飯の種ができていく、今あるものが発展していくというような思われ方ばかりが進んでおりますが、私、お話をさせていただきますと、どちらかというと今不安のITであって、これを安心のITに変えていかなければいけないんじゃないか。例えば、お役所からの目指すべき政策としての資料を読ませていただきますと、技能を技術に変えるIT、私は、まさにその物づくりとITをくっつけるということが本当にこれからの日本の生命線になっていると思います。  よく引き合いに出されるのが、携帯電話で有名なインクスの山田社長のお話だというふうに思います。前総理のものづくり懇談会の中でもメンバーとして御提言なされて、いかに物づくりというものが、ITにくっつけることによって生産性、距離と時間というものをなくしてしまえるのかという話をされますけれども、ほとんど、私がおつき合いさせていただいている商工業、中小企業の皆さんにとっては、わしら仕事なくなっていくんやろ、問屋がなくなっていくらしいなと。どちらかというと、ディバイドというような片仮名を使う必要もなく、ITが何かまずわかっていないということだと思うんです。  実際、そこの部分をしっかりと理解した上で、情報通信という産業が我々中小企業等々にとってどんなふうに役立つし、あなたはどんなふうに使ったらいいんですというところがなかったら、どんどん、何か自分たちは削られていっているんだ、自分たちの時代は終わってしまっているんだというふうに思われてしまったときには、経済はある意味で人間の心でございますから、もうこれは終わってしまうのかなというふうに思っているのです。  その辺の部分を含めて、ITと物づくりということで、ぜひとも御見解というか取り組みについて伺わせていただけたらというふうに思います。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 今実際に、大阪を選挙区とされている先生の、中小企業の不安等についてのいろいろ御見解がございました。  確かに、中小企業の皆様方がそういう危惧を持っておられることは事実だと思いますし、まだまだ政府サイドからそういう働きかけが十分に行き渡っていない、こういうこともある面では言えるんじゃないかと思います。  今、インクスの例をお出しになられましたけれども、例えば金型というのは、東京では羽田周辺で、まさに神わざ的な職人の方がおられて、そしてその金型を削り出すときに、まさに長年培った勘で、ミクロンの単位でぴちっと寸法を合わせる、こういうことで日本の技術というのがある時代支えられてきました。  しかし、インクスは、今お話をしたそういうものをITを利用して、そういう職人芸に頼っていたものをまさにITの中で見事に展開をして、大変競争力のある会社に成長させた。例えば携帯電話は、この前国際会議がありましたときにEUの担当大臣がびっくりして、自分自身も持っておりましたけれども、日本の携帯電話はすごい、十八カ月で九百万台も普及した、そしてiモードというのもすごい、こんな感想を漏らしていましたけれども、まさにそういった成果だと思っております。  ですから、やはり通産省としてはITという道具を、もう実証されているわけですから、中小企業の方々がそういう意味ではそれぞれ競争力を持っていただくためのシステムをつくっていかなければいけない。ドイツでは、そういう職人芸の大変な権威者はマイスターと言っておりますけれども、言ってみれば、インターネットなどを駆使したデジタルマイスター。こういう人たちを、そういう制度をつくって中小企業の皆さん方の不安を解消し、インターネットを、そしてまたITを使っていくとこういう未来があるんだ、こういうことをやはり積極的にお知らせをし、そしてそういう面でもいろいろな形で援助させていただかなければいけないと思っておりまして、そういう面で取り組んでいきたい、こういうふうに思っております。

大谷信盛民主党・無所属クラブ

○大谷委員 ありがとうございました。今後、委員会の中で、その具体的な取り組みについてまた意見交換をさせていただけたらというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。  小さな問題にちょっと残りの時間を使わせていただきたいというふうに思います。  去年の十二月に中小企業基本法が改正されまして、ある意味、中小企業支援育成策というものが保護から変わっていったということになるのかなというふうに思っておりますし、そのことに関しては私は本当によかったというふうに思っておるわけです。  その支援策の中で一つ、地域中小企業支援センターを全国三百カ所につくっていこう。ワンストップサービスで、これから商売を始めようと思っている人、今商売で困っている人がそこに寄ってただで助言をいただける、それを三百カ所つくっていこうということで、今大体五、六十だったかな、全国にできつつございます。  それは商工会議所がやっていたものかなと思っていたら、やはり商工会議所にできて、商工会議所のことを一般の商売人の方、メンバーになっていない方はどういうふうに思っているかというと、あれはおれ、会員じゃないから行ってもしようがないんだよなと。一応、創業支援ということにはなっておるのですけれども、残念ながら、なかなか普通の、今からラーメン屋をしてみようかとか思っている方にとっては、会員になったことがないから商工会議所に足を運ばない。  実際、予算をお聞きいたしますと、三百ですと、大体一つの窓口に年間予算一千二百万円ぐらい。これが多いか少ないか。人一人雇えば終わってしまいます。サービス、言葉でもって御相談をするだけですから、そんなにお金は必要ないというふうに思いますが、私は、一般のこれからの、二十一世紀の松下幸之助や本田宗一郎さんがここを通過して生まれていけるようにするためにも、こんなことをやっているんですよ、今こんな支援策、こんな御相談をやっていますからというのを大々的にアピールして、たくさんの人が来てもらうような努力もしていただいた方がいいのかなというふうに思っております。  それからもう一つ、商店街競争力強化基金というものがことしからまたできていくのですけれども、今まで十年間、正式名称でいうと中小商業活性化基金ということで、例えば大阪ですと、大阪府が五十億円、国が五十億円出してくれまして、それを一年間回しまして利回りを基金にして、やる気のある商店街に助成していくということになっているのですけれども、これが、僕はよく聞いてきたのは、ある意味、焼け石に水じゃないかと。  私、絶対に日本の商工業を活性化してみせますということで、いろいろな商工業主さんと意見交換させてもらいましたけれども、大谷さん、いいわ、もう聞き飽きたと。  ここ十年、十五年、同じことを何回もいろいろな人から聞いたわ、どこが活性化したんや、空き店舗対策、もうそんなのよろしい、店じまい支援してくれや。私は三十代や、親からこの店を継いでもろうた。この店で、どうもこのまま息子ら飯食わしていかれへん。今三十代や。今新しい仕事を、もしくは何とか、商売人でやってきたから、人の下に使われるのではなくして、別のところで食っていけるような商売に切りかえたいねん。とにかく、商店街、ここで商売するのをやめたいねん。店じまい支援を何か考えてくれやと。半分冗談ですけれども、半分本気でそのように思っている人がたくさんおられました。  この人たち、実はある時期にはしっかりと、何とか我々の商店街を活性化しようやということで、三十前後のときには頑張ってきた人たちです。それがどうも焼け石に水だったのか、それともその人たちの自助努力が足りなかったのか、両方であり、また両方違うのかもしれませんけれども、それが今の厳しい商店街の現状だというふうに思っています。ぜひともその厳しい現状というものを、新大臣におかれましては、歩いて見ていただきたいというふうに思います。  そこで、一つだけ質問と要望なんですけれども、この商店街競争力強化基金というもの、保護から育成という形に変わってここも変わってきたわけですけれども、育成でございますので、ぜひとも商店街の中でのリーダーづくり。リーダーとしてやっていくのに、結局はお金ということになってしまうのですけれども、何らかのプログラムをつくってあげて、リーダーを商店街の中につくっていくというようなことも助成対象に加えていただけたらというふうに思うのです。  テナントミックスや商店街のコンセプトづくり、またバリアフリーや環境に関することであれば助成していきますよという、まさに新しい発想で助成対象ができているのですけれども、やはり何といっても人が、地域の中にリーダーという人がおられなかったら何も始まらないというふうに僕は思いますので、ぜひ人づくり、商店街の中の人づくりの部分にもここからひとつ助成対象として、特別枠でつくるぐらいのことをやっていただけたらというふうに思います。もしお時間があったらお願いします。

伊藤達也自由民主党通商産業政務次官

○伊藤政務次官 初めて答弁をさせていただきます。どうかよろしくお願いいたします。  今委員から御指摘がございましたように、実は私も、この国会議員の活動をさせていただく前は小さな飲食業の商店主でありまして、委員が御指摘をされている厳しい今の商店街の状況というのは十分に認識をしているつもりであります。委員からの大変貴重な御意見をいただいたところでありますが、そういった御指摘をしっかり受けとめて、本当に商店街の将来を開いていく、その競争力をしっかりつけていくような対応をしていかなければいけないというふうに思っております。  基金の問題についても、今まではどちらかというと、消費税の導入といった問題やあるいは大店法の改正で、その対応をしていくための受け身の施策というものが展開されてきた。そうではなくて、これから、この厳しい現状というものを認識しながらも、やる気がある商店主というものを積極的に応援していく。その中で、やはりリーダーの存在というのは非常に重要な点だろうというふうに、私も問題意識を共有しているところであります。  したがって、今いろいろな御意見をいただいたわけでありますけれども、そういうものをしっかり受けとめて、単にこの基金というものが用意されている基金ということではなくて、有効に活用されるように、さらに弾力的な運用も含めて積極的に対応をしていきたいというふうに思っております。  また、地域中小企業支援センターのことについてもお触れになられました。  このセンターを導入して、今三カ月がたとうとしているわけでありますが、実際、活動実績を見てみますと、全国で九千三百十六件の相談が寄せられている。さらには、この制度の中で専門家を派遣していくという体制も整えているわけでありますが、この点についても、七百六十七件の専門家を派遣していく、こういう実績というものがあります。その相談の内容も、委員が御指摘をされているように、創業していくにはどうしたらいいのだ、そういう内容が非常に多い、こういう現状であります。そういうことを踏まえて、このセンターの機能というものを十分に充実させていく。さらには、PRというものが非常に重要でありますから、その点に留意をして、これから事業をやっていきたいという人たちも含めて、小規模事業者の支援に努めていきたいというふうに思っております。  しっかりやっていきますので、また御指導のほどよろしくお願い申し上げます。

大谷信盛民主党・無所属クラブ

○大谷委員 ありがとうございました。  この委員会の中でしっかりと、冒頭にも申し上げさせていただきましたように、議会人として現場の声を持ってくる、民主党としてもまた頑張りたいというふうに思います。  これにてデビューの質問を終わりたいというふうに思います。ありがとうございました。

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 達増拓也君。

達増拓也自由党

○達増委員 自由党、達増拓也でございます。  私からはITをテーマに質問をさせていただきます。  まず、経済企画庁長官に質問でございますけれども、平成十二年度経済白書はITに関連する叙述にかなりの分量を割いておりまして、それが大きい特徴になっていると思います。  第二章第一節、「新技術と日本経済」というところで、我が国におけるITの現状について、またいろいろな課題について淡々と分析を展開して、あえて声高に警鐘を鳴らすというところまではいっていないと思われるのでありますけれども、一方では、白書としてはかなり徹底した分析をこのITについて割いている、また広範な分野にわたっての検証を行っている。そのこと自体が非常な危機意識をにじませているようにも読めるわけであります。  「日本経済の体質と新技術」というところは、日本のそういう経済、社会の体質からかなり前向きに、こういう可能性もある、こういうこともできるだろうという前向き、希望的なトーンで書かれておりますけれども、逆にそれがかえって、飛ぶに飛べないひな鳥を必死に飛ばそうと、優しく導こうとしている堺屋長官の気持ちがそこににじみ出ているような気もいたします。そういう明るさ、ITにうまく成功すれば本当に明るい二十一世紀があるんだ、そういうトーンと同時に、それがなかなかうまくいかないことに対する危機意識のようなものもにじんでくる、そういうように私は読んだのであります。  長官にまずお聞きしたいのは、やはり日本がこのITについておくれをとっている、そういう危機意識をお持ちでありましょうか。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 日本は戦後、ずっと高度成長をしてまいりまして、規格大量生産の自動車や電気製品では世界一になりました。その結果、輸出もたくさん出ましたし、生産力、国際競争力、性能のよさ、そういった点では世界一になったと思います。  ところが、その反面、IT産業のような想像力を駆使するというところではややおくれをとったのではないかというような感じもしております。数字その他を見ましても、やはり日本に比べてアメリカは、普及率でもまた利用率の上でもかなり高い数字になっていると思っております。  今後、いろいろな面でアメリカあるいは北欧など非常に進んだ国々にキャッチアップしていく過程をつくる。その中では、規格大量生産には役立ったけれども、むしろ現在、これからの多様な知恵の時代には障害になる、そういった規制その他も考えていかなければならないし、また教育や労働市場の面も考えていかなければならないと考えています。  もっとも、悲観的なことばかりではございませんで、日本でも、アニメーションでございますとかゲームソフトでございますとか、日本独自の分野で世界に冠たるITといいますか、そういう情報産業を利用した産業が興っておりまして、こういったものもやはり大いに伸ばして、日本の特色あるものをつくっていきたいと考えています。

達増拓也自由党

○達増委員 IT革命はよく産業革命に例えられたりしますけれども、大航海時代あるいはアメリカの西部開拓時代、そういうのにも例えることができると思うのです。それは、それに乗り出す一人一人の自分の意思の問題であるかもしれませんけれども、国政に携わる立場からすれば、それに立ちおくれることというのは大きく国益を損ないますし、二十一世紀の日本の国民の生活を考えたときに、やはり何とかこれは、諸外国と比べて立ちおくれないようにということもありますが、同時に、それに成功した分野、まさにアニメーションやゲーム分野がそうでありますけれども、そこから広がってくる世界の将来性を見た場合、日本人自身のために、よそに負けないということとはまた別に、自分たちのためにも進めていかなければならないというふうに思います。  そして、白書に戻りますけれども、真ん中のところで、第一節の三と四のところで、人材そして組織、それに関連して、教育の問題ですとか組織改革の問題にかなりのスペースを割いている。これは、やはりこの部分に日本のIT革命の開化を阻んでいる要因があるのではないか、そういう問題意識からここにかなり分量を割いているというふうに思われるのですけれども、そういうことでしょうか。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 御指摘のとおりでございまして、二章一節にそういうことを非常に集中的に分析させていただきました。  その中で、やはり日本の人材育成がかなりおくれている。また教育制度も、日本では規格大量生産に向いた、辛抱強くて協調性があって、共通の知識を持っていて、そしてなるべく独創性と個性が少ない人間が使いやすいんだ、そういう教育をずっとやってまいりました。これは今のITの人材と少しずれている部分があるのではないか。  もちろん日本人全部がIT、ITでいけるわけではございませんから、大勢の人はやはりそういう物づくりの面あるいは社会の秩序を守る面が必要でございますけれども、長所を伸ばすような教育をしていかなければいけない。さらに申しますと、外国からの人材を入れることによる刺激、そういったことも考えていかなければいけない。そういう面で、日本の人材養成、教育制度、そういったものも新しい時代に変えていくことが大事だと考えております。  森総理大臣もこの教育改革について非常に強い意欲を燃やしておられまして、この点、新しい産業、新しい時代に合った教育がやがて生まれてくるものだと期待しております。

達増拓也自由党

○達増委員 その教育の問題に関連して、あるいは人材育成の問題に関連して一つ提案があるのでありますけれども、それは、情報化と並んで、国際化というのが、九〇年代、一つの日本の経済、社会のテーマになってきたと思うのですけれども、その国際化推進ということでは、政府、民間、官民それぞれ、留学ということを盛んに行い、また国内の研修なども行って、外国語の習得や国際感覚を身につけるといったことをかなりやってきたと思います。  同様に、情報化の分野においてもかなり戦略的に、官民挙げて、外国への留学でもいいと思います、ITに関する教育機関、研究機関での留学、研修。あるいは外国に行かなくても、日本の国内でも、一年なり二年なり徹底してITに関係する研修を、それぞれ、政府なりあるいは民間のIT戦略を推進していくべきトップ、あるいはそれになることが期待される人材、そうした人たちに、そういういわばIT留学、IT研修を徹底して行っていくことが非常に有効ではないかと考えますけれども、この点、いかがでしょうか。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 IT革命に対応いたしまして、IT関係の技術者をどのようにして養成していくか、これからの教育の大きな問題でございますし、我が国がネットワーク化したグローバル社会の中でどのような地位を占めていくかも、これによって非常に左右されるところがあると思います。  御指摘のように、外国に留学生をふやすというのも一つでございますし、また、外国で習得した留学生ができるだけ早く日本に、早くというわけではありませんが、その技術を日本で活用していただけるような職場の条件、雇用の条件あるいは居住の条件といったようなものを整えることも必要だろうと考えております。また、大学や各企業の研修において、そういったものも育てていくことが大事だと思います。  しかし、その反面、あらゆる技術、これはITに限ったことではございませんけれども、あらゆる技術は、大勢の人の底辺が、みんなが知っている一番簡単なこと、例えば文学が栄えるためには、みんなが読み書きができて、いい本が書かれたらそれが売れるという条件が必要なんですね。  だから、ITのそういう先端的な技術者を育てると同時に、全国民にこのITを利用する技術を普及し、また施設を普及することによって、日本全体のIT技術に対する理解度、普及度、もうみんなそういう技能があって、そしてその中から先生方が、この子はすぐれているから将来というような選抜制ができる、そういう底辺の方も大事だと思っています。  したがって、私は、このIT技術を普及するような大規模な国民運動みたいなものを広げていく、そういう時期が今必要なんじゃないかということも考えております。

達増拓也自由党

○達増委員 そこがIT革命を推進させていく上でのポイントになると思います。  そこというのは、一つには、やはり最先端をどんどん切り開いていく人材、これがいないと、IT革命というのは成功しない。ただ、その切り開かれた成果をすべての人が享受できるための工夫も行わなければならない。その二段構えが重要なんだと思います。  我々自由党は、個人の自立というのを非常に重視いたしまして、自立した個人、自立した企業、自立した地方、それがつくる自立した国家、その中で、自由な主体性で経済活動を活発に行い、IT革命もどんどん推進していく。そういうイメージで考えますと、ITの世界というのは弱肉強食という世界ではないと考えております。  むしろITの世界では、強者はだれも耕せないような荒野にひとりでずんずん入っていって、荒れ地を耕す。そして、ある程度荒れ地が耕されて、だれでもそこに入って種を植えたり育てたり、また収穫されたものを運ぶ仕事、売る仕事、そういうのに参加できるようになっていく。ですから、ある種強者がいなければIT革命というのは成功しない。ただ、その強者が切り開いた、開拓した成果というものをすべての人が享受できるような仕組みをしなければならない。  よく、デジタルディバイドの議論の中で、ともすれば強者と弱者の間の格差が広がることへの懸念でありますとか、そのためにかえって、すべての国民全員にくわを持たせて一斉に荒れ地に入れるかのごとき、そういう議論になることを懸念しておりまして、やはりある程度そういう荒れ地に入る覚悟と能力のある人にまず入ってもらう。  そこをどんどん進めて、そしてその成果、それは単にITを利用できるという成果のみならず、所得の向上、必ずしもITを使うということだけではなくても、強者が荒れ地に入って開拓し、いろいろな新しい技術、サービスを開拓することで経済全体が活性化すれば、ITと直接関係ないような、例えば飲食業ですとかタクシー屋さんとか、そういうところもどんどん潤っていく。それもIT革命の果実ということで、それによる所得の向上、そういったことも含めて多様性の中で考えていかなければならないと思っております。  先ほど私が言ったIT留学は、どちらかというと、荒れ地に入っていい人、入った方がいい人をどんどんそういう方向に導く政策でありますけれども、自由党がさきの総選挙で訴えた政策の一つには、その成果をすべての国民に享受してもらうためのものといたしまして、全国民にインターネットに接続できる端末を無償で配付するという政策を提案して、選挙戦を戦いました。  これは特に、電子政府というのを政府の方で進めようとしている。電子政府、国民すべてがインターネットを通じて政府の行政サービスを受けられるようになるためには、やはりそういう端末を政府が最初のところで無償で配付する、そういうことがないと、電子政府といっても、その政府のサービスを利用できない人たちが多数存在するようでは電子政府にならないと思うんですね。この点、いかがでしょうか。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 ITというのは、今までの技術開発とまことに違いまして、最初に起こった技術開発、日本の戦後で見ていただいてもそうなんですが、自動車をつくるとか住宅をつくるというのは、まさにハードの技術でした。それが、八〇年代になりましてパソコンが普及して、今度は、つくった機械をいかに制御するかということで、多様化が起こった。これは、物と機械とそして使い方、人間との間の技術でした。  ところが、このIT技術というのは、基本的には人と人との間にある技術でございます。ハードのものでございますと、後からできるものの方が必ず優秀、最新式なんですね。だから、少々立ちおくれましても、後から最新技術でつくったら先行者を追い抜ける、これが戦後日本が鉄鋼や自動車でアメリカを追い抜いた一つの図式だったんです。ところが、ソフトウエアになりますと、後から追いかけるとちょうど同じところまでは行くけれども、それより進まない。そういう点で、いささか違ってきたわけです。  人と人との関係のものは、先に大勢の仲間を集めた方が絶対有利なんですね。それで、大勢の仲間がいて、同じ言葉、同じ方式でどんどん伝わる、そういうような組織を先につくる。例えば、英語なら英語、ウィンドウズならウィンドウズでつくられてしまうと、なかなか回復できない。  そういう意味で言いますと、今、日本が新しい技術を普及いたしまして、特に日本が得意としておりますモバイル型の技術を徹底的に普及して全国民に普及していく、そしてその先端部門でやはりすぐれた人たちが新しいものをつくる、そしてそれがやがて普通の人々にも普及する、こういう段階が必要だと思うんです。  だから、このたび森内閣がIT戦略会議をつくって、まさに世界の先端的な分野、最も広がりを持たす、この両面を広げていって日本をIT型の社会にしていく、まさにこれがIT革命。そういったものができ上がることによって人と人の関係が変わってくる。そうすると、またそれが必需品になってきますから、次々と新しい方法、やりやすい方法がつくられていく、そういう善循環に今持ち込まなきゃいけない。これで私たちも、ITというものを経済の起爆薬だけではなくして、社会変革の第一歩にしていきたい、そう考えている次第でございます。

達増拓也自由党

○達増委員 社会変革にしなければならないというのは、我々もそのように考えております。日本の大きいシステムの改革の中にIT革命というのもあるんだと思います。そのためにやはり意識改革というところがどこか必要、その意識の転換。そのために、今までだれもやったことがないようなことをどんどんやれる人材をつくっていくと同時に、またその成果を享受するすべての人に対する意識改革、そういうこともやっていかなければならないと思います。  政府としては、その意識改革のための一つの目玉として準備されていると思いますが、インパクであります。インターネット博覧会。  これは、いろいろ準備状況を伺っておりますけれども、一つには、すべての人に参加しやすいように、エンターテインメントといいますか、お祭り的な、そういうところを充実させようというのが見えるのですけれども、やはり博覧会は、そもそも最先端の技術や製品、サービス等を広める、そしてそれに出展できるような新しい技術革新、商品開発をやっていく、そういうものだったと思いますので、インパクの中でもネット関連の新技術、新サービス、あるいは新ビジネスモデルといったような、ビジネスに直結するような、若干一部の人たち向けのコーナーになるかもしれませんが、そういうところを充実させていくことも重要だと考えるのですが、どうでしょうか。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 インターネット博覧会、略称インパクと呼んでおりますけれども、これはことしの十二月三十一日の日没から来年一年間、世界で初めて日本が試みる大規模なインターネットイベントでございます。  既に、東京都を除きます全都道府県が参加していただいておりますし、主要な都市も参加していただいております。民間企業からも百以上の申し込みがございますし、外国の企業、例えばIBMなども参加してくれるということで、私たちが期待していた以上の大きな盛り上がりが今出てきております。  その中で、いろいろな人々が、だれでもがホームページ、パビリオンをつくる、そしてそれにだれでもがアクセスできる。特にモバイル型の、日本型の、アクセスのできるようなパビリオンをつくるとか、いろいろなことができます。また、自分は一年間も面倒を見られないけれども、とにかくこの期間にこういうことを伝えたいという人は、自由参加パビリオンもできる。また、政府の行事といたしまして、物販、物を売ることも、それから広告を出すことも、インターネットでございますから、すぐ飛べますから、そういうようなことの利用もできる。  そういった中で、各県、各企業がそれぞれのテーマを選びまして、例えば温泉でありますとか、チョウチョウでありますとか、あるいは陶磁器でありますとか、食べ物、洋菓子、何でもいろいろなテーマが出ております。こういうものに興味のある人がどんどんと投書し、投稿し、そして新しいつながりで、同じ好みを持っている人、同じ興味を持っている人のネットワークがずっと広がってくる。そして、そういうアーカイブスができますと、これが一年間どんどん蓄積されて、その後は日本じゅうに利用していただけるようにしたい。  そういうことで、私たちがいろいろと期待もし、危惧もしておりましたけれども、今のところ、国民の方々、外国も含めて、大変興味を持っていただいておりまして、大きく育とうとしております。  いずれ、国会においても、もう少し内容がまとまりましたら御報告させていただき、皆様方の御意見も入れて、大いにこれを発展させていきたいと考えております。

達増拓也自由党

○達増委員 次に、通産大臣に伺います。  経済構造改革担当大臣でもあられるということで、IT革命推進のためにも規制の撤廃、緩和が非常に重要だと考えますけれども、今、産業構造審議会の情報経済部会でもいろいろ議論が進んでいると聞いておりますが、いかなる規制撤廃、緩和等を進めているところでありましょうか。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 通産省におきましては、本年の四月十二日より、産業構造審議会情報経済部会、これを開催いたしまして、そして、まず第一番目に、より低廉で高品質なネットワークサービスをしていこう、それから二番目として、サイバー空間に見合ったルールづくりをぴしっとしましょう、それから三つ目は、より柔軟な経済社会システムを構築していかなきゃいけない、この三つのテーマにつき検討を行って、そして、ITによってもたらされる便益の拡大を最大限に皆さんが享受できるように規制改革をしなけりゃいけない、こういう基本的な考え方に立っています。  きょう、一部、日経新聞にもちょっと出てしまったわけでありますけれども、具体的には、法令により、各省庁への申請でありますとか届け出等の手続、あるいは民間取引における書面交付、あるいは対面行為が義務づけられていたり、また物理的な所在を要件とする許認可などがあります。こういうものの規制改革について今議論を進めているわけでありまして、やはり第一段階、第二段階、一括法のような形で国会に提出をさせていただいて、そして、そういった問題を一つ一つ解決していこう。それから、緩和だけではなくて、やはり消費者保護という観点も非常に重要な観点でございますから、規制は必要最小限とすることはもとよりでありますけれども、新たなルールをつくっていこう、基本的にこういう考えでおります。  こうした規制改革に関連して、先日行われましたIT戦略会議・IT戦略本部合同会議においても、IT担当大臣が官房長官でございますから、その官房長官から、電子商取引の推進のための規制改革等諸制度の総点検と早急な見直しを行おうじゃないか、そういうことが各省に通達されました。これに基づいて、私も戦略本部の副本部長を務めておりますので、今通産省の中でも具体的な作業をして、今申し上げたようなことを具体化するための法令化の問題だとか、あるいは規則の改正ですとか、あるいは新たな規則をつくる、そういったことをやってまいりたい、こういうふうに思っています。

達増拓也自由党

○達増委員 いち早く荒れ地に飛び込んだ、ITビジネスの最前線にいるところから種々具体的な注文が上がってきておりますから、ぜひぜひそういう意見にも耳を傾けて、速やかに必要な措置をとっていただきたいと思います。  そして、その荒れ地に入っていけば、一獲千金、あるいはその努力に見合った収入が得られるチャンスが広がっているわけでありますけれども、そもそもその世界がどこにあるのか、どういうふうに広がっているのかがわからないというのが、日本の多くの中小企業の実態だと思います。そういう中小企業にITに参入するチャンスを、機会を提供するため、どのような施策を講じているのか伺いたいと思います。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 いわゆる中小企業のIT対策については、先ほどもちょっと答弁の中で触れましたけれども、御指摘のように、IT革命というのは、あらゆる産業活動に大変大きな影響を及ぼしています。中小企業の四割以上が、実は実態としてパソコンもEメールも導入していない、こういう現状も現実としてあるわけであります。企業間の情報格差、いわゆるデジタルディバイドが拡大をしている、こういう問題点があるわけでありまして、本来、IT革命というのは一部の企業のためだけのサービスじゃなくて、中小企業や個人事業主を含めたすべての者が享受すべきものだ、こういうふうに思っています。  そこで、切り開いていく面、そういうことをやっていかなければいけないわけですけれども、中小企業のIT革命への対応を支援するために、ITに対する研修、セミナーあるいは情報提供を行っていかなければいけない。さらに、ITを活用した経営革新を積極的に支援していこう。機会均等なデジタル社会の構築を目指していかなければいけない。  達増先生御指摘のように、昔の日本を振り返ってみると、遣唐使で空海だとかあるいは吉備真備が行って、そして新しい情報技術を持って日本に帰ってきた。そういう先人がいて、そしてそういう中で仏教なりなんなりが広まっていった、こういうことでありますので、やはり先人という切り開く面と、中小企業を初めとする、その恩恵を享受できるそういう層をつくっていくことも非常に必要なことだと思っておりますので、一生懸命にやらせていただきたい、こういうふうに思っています。

達増拓也自由党

○達増委員 自由党はベンチャー政党を自認しております。だれも入ったことのない荒れ地に踏み込んで、そしてそこから、消費者ならぬ国民のニーズに合うものをどんどん開発していこうとしておりまして、このIT、まさにそういうものだと思っておりますので、頑張ってまいりたいと思います。  そういうベンチャーを育てていくために、資金の獲得を容易にするため、今ベンチャーはいろいろ苦労しているわけでありますけれども、いかなる施策を講じていくのか、伺いたいと思います。

伊藤達也自由民主党通商産業政務次官

○伊藤政務次官 ベンチャー支援については、今まで通産省としてもいろいろな政策を実現してきたわけでありますが、特に、ベンチャー企業を支えていくためには三つの大きな要素があるだろう。一つはアイデアの問題、二つ目は経営者の問題、そして三つ目は資金の問題があるというふうに考えております。その中で、やはり資金の問題が非常に重要な問題でありまして、日本におきましては、特にリスク資本市場というものをどうやって充実させていくのか、その充実によって大きな活力が生まれていくのではないかなというふうに私は思っております。  特に店頭市場の改革に向けては、通産省としましても、登録基準の見直しでありますとか、あるいはマーケットメーク制度の導入、あるいは公開前規制の緩和について関係機関に積極的に働きかけをしてまいりました。そして昨年、マザーズやあるいはナスダック・ジャパンといった株式市場が新たにできたことによって、既存の市場に対して、競争を通じて、効率的なさらなる市場の整備を促進していくことにつながっているのではないかというふうに考えております。  ただ、やはり一つ大きな問題は、今のリスク資本市場の充実ということを考えた場合に、投資は二つのタイプがあるのではないかというふうに私は思っております。一つは冷たい資金型の投資。これは金利であるとか、あるいはキャピタルゲインでありますとか、そういうことだけを目的にしている。もう一つは温かい資金というふうにいいまして、これはベンチャー企業の支援を積極的に応援していく、そういうことを考えた資金というのがあるんだというふうに思います。  今の日本のリスク市場というのは、冷たい資金というものにかなり偏ってしまっている現状にあるのではないか。そういう意味では、投資家においても、やはりもっともっとベンチャー支援というものに興味を持ってもらう。そういう投資家というものをふやしていかなければいけませんし、また、ベンチャーを成長させていく専門的な知識を持った、能力を持った証券会社をより多くつくっていって、その証券会社の力によって、そういう温かい資金を提供したいという投資家を発見して、その資金をベンチャー企業に供給をしていく、調達をしていく。そういう環境整備というものを、やはり通産省としては積極的に働きかけていきたいというふうに思っております。  委員もベンチャー政策については極めて活発に活動されておられますので、またいろいろ御指導いただきたいと思いますので、どうかよろしくお願いします。

達増拓也自由党

○達増委員 以上で終わります。

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 吉井英勝君。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 日本共産党の吉井英勝でございます。  私は、きょうは最初に、去る八月一日午後十時〇九分ですが、実は地震計からすると〇八分に発生したようですが、日本油脂の武豊工場の爆発事故で、住民の負傷が六十四人、家屋は全壊が十二棟を含めて八百十七棟、大変な事故が発生いたしました。  私は、最初に、被災された皆さんに心よりお見舞いを申し上げたいと思います。  一昨日、八月二日ですが、私は現地調査に入りまして、実際、火薬庫はもう跡形もなく吹き飛んでしまっていて、そして二百メートル以上離れた民家でも全壊するなど、すさまじい被害の状況でした。実際、この火薬庫の鉄骨が二百メートル近く吹き飛んでいって田んぼに突き刺さっているとか、民家を離れた電線に当たって、電線を切って停電したわけですが、電線に当たってから下へ落ちたので、たまたま住宅を外れておったというところもあったりとか、本当に激しい、すさまじいものでした。  実は、会社の方は一九六〇年からの四十年間に過去八回事故があったということですが、通産省の方で別に二回カウントしておられますから、合計十回ですね。そのうちの五回が無煙火薬の発火事故だったということです。これまでの四十年の間に死者が三人、負傷者が百六十人、家屋の被害が一千三十八棟。ですから、この四十年間に、やはり大変な事故が繰り返されたりしてきたということがよくわかりました。  このうちの五回は無煙火薬の発火事故だったということですが、今回は、同じ無煙火薬の一時保管庫での爆発でした。私、お会いしました山下大四郎工場長から、火薬がある程度燃えてから、燃えていって、そして一定の温度になって爆発に至ったものと思われるという説明をいただきました。  前の五回の無煙火薬の発火事故のときにもいろいろな条件は重なったと思うのですが、今回見ておっても、原因はこれから徹底究明されるわけですが、静電気とか、あるいは衝撃とか、室温が二百度ぐらいになるとか、あるいはだれかがこっそり入って放火するとか、そういうことがないとするとどうして事故に至るのかという点では、火薬の製造過程でのいろいろな、異物がまじったりすることによる化学反応によって、発熱反応によって発生する、そういう問題も考えられる。  あらゆる条件をクリアしても、なおかつ、どんな場合にこういう無煙火薬の発火事故が起こるのかということは、過去五回の事故の後、企業の側と通産省の方で徹底した検討、究明がなされてきたのかどうか。まずこの点を最初に伺っておきたいと思います。

日下一正通商産業省環境立地局長

○日下政府参考人 お答え申し上げます。  今回の事故につきましては、現在、消防、警察による現場検証が行われているところでございまして、具体的な事故原因及び詳細な被害状況につきましては、引き続き調査中であります。  過去において無煙火薬の事故が五回起きていることは事実でありますが、いずれも製造等の作業中における事故でありまして、今回の事故の原因との関係は不明であります。  こうしたことから、当省におきましても、事故のありました八月一日深夜に中部通産局の担当官を、さらには、翌二日朝、当省から保安担当参事官を現地に派遣いたしまして、情報収集を行うとともに、同日夕刻、日本油脂株式会社武豊工場事故調査委員会を中部通産局に設置したところであります。  いずれにしましても、今後、事故原因、法令の遵守状況等につきまして十分調査し、その結果を踏まえて適切に対処してまいります。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 おっしゃったような話は皆わかった上で聞いているのですが、要するに、過去に事故をやったときに、そのときの問題とともに、こういう火薬などが、火薬自体の化学反応によって発熱反応に至る場合はどういう条件があったときだろうかとか、やはり徹底的にそういう事故のときに究明して、静電気対策だとか衝撃対策ということだけにとどまらないで、きちんとした対応をしていくというのが私は必要だったと思うのです。  五回もやってきて、六回目ですから、私は、そういう点では、今のようなお答えに見られるような、そのときどうしたのかということについては答えられないという点では、これまでの取り組みを本当に厳しくみずからも反省して、事故原因そのものとともに、こういう火薬というものの特質に照らした究明というものをやはりやっていかなきゃいけないと思うのです。これが一つです。  もう一つは、法律上、火薬倉庫と民家との保安距離というのは、今回の七・七トンということになりますと、この無煙火薬の場合で百四十三メートルになるというのを当日現場で通産省の参事官の方から説明をいただきました。  これに対して、工場の、さっきも言いました鉄骨の大きな破片。大体、重さは数百キロぐらいから物によっては一トンを超えるんじゃないかと思われるものに至るまで、本当にすごいものが飛んでいっているのですね。そういうものが吹き飛んでいったのが二百メートル以上のところにあったり、また、爆風圧によって、室内にいて、あ、何か爆発が起こったなと思っている間にずっと近づいてくるのが見えていたというのですが、爆風圧で、立てておった手が反対に反り返って骨折してしまった人もいるのですね。いかにすさまじいものであったかということがよくわかります。  それから、ちょうど原爆によってガラスの破片が飛び散って体に突き刺さったと言われているのと同じような被害が生まれているのですね。部屋の畳にも壁にもガラスの破片がいっぱい刺さり、布団にも刺さって、これは取ろうにも取れない、無数に刺さった布団は全然使えない、それぐらいひどいものです。  ですから、私は、法律上の保安距離をはるかに超えて人体や家屋に大きな被害が出たことはまず事実ですから、また防爆堤近くの地面も一部壊れるほどの大きな爆発でしたから、保安距離などについてのこれまでの通産省の基準の抜本的な見直しをして、本当に人々の安全、健康、家屋等に被害が及ばない、そういう保安距離というものを、化学工場あるいは火薬工場などの場合、これからきちんとやはり検討していかなきゃいけないというふうに思うのですが、私は、この点での抜本見直しについては大臣の方に伺っておきたいと思います。

坂本剛二自由民主党通商産業政務次官

○坂本政務次官 私からお答えさせていただきます。  先ほど参考人が申し上げましたように、今回の事故は製造中のものではなかったわけでございますから、全く現在のところ原因が不明だということでございます。(吉井委員「保安距離などの見直しだけの議論ですから、それ以外のことはもういいですから」と呼ぶ)はい、わかりました。  そこで、先生おっしゃるように、今後の調査結果等を踏まえまして、きちっと適切に対応させていただく、こういうことでおります。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 私の聞いている意味をよくわかっていただけたのかどうか、それは心もとないのですが、事実において、法律上の保安距離を超えてすさまじい被害が起こっているのです。ですから、これまでの保安距離では実態に合わないことははっきりしておりますから、そこで抜本的な見直しというものが、原因究明は当然なんです、しかし、原因究明とは別に、保安距離については抜本的な見直しをまず考えていかなきゃいけないと思うのです。  これは大臣に、一言でいいですから、見直しされることをお願いいたします。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 ちょうど戦争中、私は幼児だったのですけれども、一トン爆弾の被害というものも非常に強大でした。ですから、それが七・七トンというと、おっしゃるような大変な破壊力があったと思います。  ですから、今回、想像を絶するようなそういう事態に相なっておりますので、やはりそういう事態を踏まえて、通産省といたしましても、よく原因を究明しながら、そういう事態も踏まえて検討を進めてまいりたい、こういうふうに思っております。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 抜本的な見直しについてはしっかり検討して進めていただきたいと思います。  当日、工場の方で、本社から来られた田中常務が、被害については完全補償しますという表明を私たちにされました。ですから、国の方としても、たくさんの被災者の方にきちんと補償がされるように指導していただきたいと思いますし、それから、今おっしゃった原因の徹底究明。あわせて、火薬工場あるいは一般に化学工場の災害を防止するということ、これは、まず事故を起こさないということは当然ですし、万一事故が起こっても住民に被害の及ばない避難距離などをきちっととるということ、こういうことについて真剣に取り組んでいただきたい。  悪いけれども、もう一遍だけ大臣に決意を伺っておきたいと思います。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 真剣に取り組みます。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 次に私は、中小企業金融の問題に移りたいと思います。  物づくりでも小売の分野でも、中小企業にとって景気回復とは言えない厳しい状況が続いていることは、中小企業景況調査などでも示されておりますし、両大臣のあいさつの中でもその内容は示されていたと思います。それだけに、中小企業にとって、不況のトンネルを抜け切るまでの間持ちこたえるということがまず今は重要なんですね。  ところが、中小企業金融安定化特別保証制度の期間に、貸出枠は二十兆円だが、全国銀行は五兆五千億円の保証承諾をしながら、中小企業向け貸し出しは十三兆二千六百八十三億円減。つまり、中小企業は、やはり都銀の貸し渋りなどと商工ローンに追い込まれていくという厳しい実態というものが現実にあります。  だからこそ、中小企業家同友会だとかあるいは中堅企業の皆さん方が、中小企業を復活させようと頑張って、いろいろな会や団体をつくって要請に来られたりとかそういうことがありまして、本当に金融については強い要望があります。  中でも、特別保証制度がせっかくつくられたわけですが、やはりこの不況のトンネルを抜け切るまで、返済据置期間も二、三年延長してほしいということとか、返済期間をもっと十年というふうに延ばして返済しやすくすることとか、あるいは金利の減免など、さまざまな団体からも求められております。  そこで今、中小企業が求めているこうした金融面での要望に積極的にこたえることが必要だと思うのですが、この点についても大臣の取り組むお考えを聞いておきたいと思います。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 特別保証制度というのは、その返済期間については、御承知のように、運転資金五年以内、設備資金七年以内、そのうち据置期間はそれぞれ一年以内、そういう条件のもとで、中小企業の経営内容や財務内容を踏まえた返済可能性を考慮しつつ、それぞれの融資契約が結ばれているわけであります。その約定どおりに返済をしていただく、これを実は原則といたしています。  中小企業者の経営環境は融資実行時点以降さまざまな事情変更も生じ得ることから、通産省といたしましては、各信用保証協会に対して、個々の中小企業者の実情に応じて返済条件の変更等に弾力的に対応をしていくべきだ、こういうふうに指示をしています。  本制度については、実際には大半の企業が、委員御承知かと思いますけれども、据置期間をとらずに翌月から返済を開始している、こういう実態もあります。やはりある意味では中小企業者の懸命なそういう努力の上に成り立っている特別保証制度において、御指摘のように、そういう現状が今あるのに余り大幅に猶予期間を置くというようなことに相なりますと、モラルハザードを防ぐ観点からも、一律に返済条件を緩和することは公的な保証としてはあり得ない、こういう基本的な考え方を持っておりまして、やはり信用保証協会等において弾力的に対応する、こういう形で対応をさせていただく、こういうことであります。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 悪意の借り手など、モラルハザードという観点から、おっしゃることはその点もあると私は思います。しかし同時に、非常に不況が深刻であるためにトンネルを抜け出すまで何とかという場合、それから非常に多額の設備投資を行っている場合、そういう場合は必ずしも翌月からとなっていないところもたくさんございます。  ですから大臣、最初におっしゃったように、返済期間の延長等の条件変更により弾力的に対応するよう指導しているということですから、返済据置期間を延長することなどを含めて、今直ちに制度変更についての検討は難しいというお立場であったとしても、条件変更については弾力的に、善意の、本当に頑張っている人について、モラルハザードというふうな話ではありませんから、弾力的に運用するように一層指導を強めていただきたいと思いますので、この点だけ、いいですね。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 よく実情をお聞きし、そしてまじめに業をやっておられる方々、そういう方々に対しては弾力的に対応してまいりたい、こう思います。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 次に、そごうの問題に移りたいと思います。  そごうの乱脈経営に見られる問題、これは大変なことですが、九〇年代に入ってから、必ずしも乱脈と言えないところももちろん含めてですが、大型店の大量出店と撤退が地域経済や地域社会に大きな問題を引き起こしているということがあります。九〇年代の大型店の出店が、九二年から九九年のデータで一万三千六百六十八件、一方、その間の撤退が千六百五十三件とあります。つまり、大型店がどんと進出してきて地域は大変なのですが、その進出したうちの一割以上がどんと撤退してしまう、これまた打撃を受ける。地域社会にとっては本当に大変な事態が今広がっております。  そうした中で、そごうというのを少し見てみたいと思うのですが、委員長にあらかじめパネルについて御了解いただいておきましたので。  大臣、これを見ていただきますと、そごうは一九七〇年に四店だったのが、九九年に二十九店。中でも、西武、高島屋、三越などはずっと八〇年代通じて横ばいなのですね、バブル期でも。そごうだけがとりわけ八五年以降のバブル期に急拡大で、西武、高島屋、三越などの営業店舗面積の大体一・八倍、非常な物すごい伸びを示しているわけです。バブル期に巨大化している。やはりここに無理があったことは明らかだと思うのです。  しかも、そごうグループの各店舗の筆頭株主、それからメーン銀行を調べてみると、水島会長ないしは水島さんが筆頭を占めている千葉そごうがほとんどすべてを筆頭株主で支配していることは明らかだし、メーン銀行を調べると興銀が中心にありますから、いわば水島会長と興銀がお神酒どっくりで乱脈経営をやってきた。そのこと等、ここにやはり大きな責任があるということは明白だと思うのです。  そこで、通産大臣に、今のグラフにもはっきり示されておりますように、やはりここには異常な出店という問題があったと思うのですが、この点、大臣の御感想といいますか、最初に私は聞いておきたいと思います。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 小売業におきます店舗の新設というのは、製造業における設備投資と同様に、各企業の経営者の経営判断により行われるもの、こういうふうに理解しております。  今グラフをお示しいただきましたけれども、そごうの場合は、八〇年代後半から九〇年代前半にかけて、御指摘のとおり、異常に出店を増加したことは事実でありまして、お示しをいただいたグラフでその辺をなぞってみますと、この期間、十九店舗から二十九店舗、十店舗ふえているわけです。したがって、御指摘のように、他店に比べて積極的に出店を増加し、それがバブル崩壊によって経営の足かせになったということは客観的に見て否めない事実だ、こういうふうに理解しております。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 そごうは、高島屋、三越などと売り上げでは大体同じなのですが、債務残高が、債務の方が六倍くらい多いわけですから。一九九四年にはもう債務超過になっていたということは興銀などもつかんでいたわけです。だから、本当に異常な出店を続けてきたということはそこに見ることができると思うのです。  この異常出店の無理がもたらした典型的な問題を木更津そごうの倒産などに見ることができます。  木更津駅前の商店街などの地権者が大きな負担を行って駅前再開発ビルがつくられ、核店舗としてそごうが入ったわけですが、それが自分の都合で家賃の値下げを求めて、九五年に一〇%、九六年に八・四%、九九年からはさらに三〇%引き下げ。さらにそのほかの便宜も受けながら、他の専門店、テナントの方には全く連絡もなく、七月十二日から、倒産ということで全面撤退なのですね。そうすると、八割ほどのそごうのスペースがただの空間になってしまった。そういう場所で専門店が頑張っても、がらんどうのビルですから、お客さんが空き家に来ないということで経営がなかなか成り立たない。こういう非常に厳しい状況に置かれております。  まず政府参考人に伺いますが、こういう実情はつかんでおられますか。

杉山秀二通商産業大臣官房商務流通審議官

○杉山政府参考人 お答え申し上げます。  ただいま御質問のございました木更津のそごうの問題でございますが、駅前の西側に立地をしているわけでございまして、いわばその商業地区の中心的な役割を担ってきたというふうに聞いております。  私ども、市に今いろいろ状況を照会いたしております。市では特別のチームをつくりまして、そごう問題についての対応をいろいろ検討しているというふうに伺っておりまして、それをどうやって埋めるのか、例えばキーテナントを誘致するとか、あるいはどうやって空きスペースを活用するかといったようなことについて、いろいろ検討を進めているというふうに聞いているところでございます。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 聞いていらっしゃるように、市が頭を痛めているのは事実なのですが、しかしまた、全く簡単にそごうに見合う部分が入らないのも事実なのですよ。だからこそ深刻なのです。それほど事態は深刻なのに、木更津そごうのサラリーマン社長の方は、いまだに関係者にあいさつに行かないとか事情説明をしないとか、そういう事態です。  全国で既にこの種の百貨店とかショッピングセンターなど、大型店に入っているテナントというのは、今大体十万軒ぐらいになるのですね。ですから私は、そごうの問題というのは、こういう大型店に入っている多くの専門店にとって、あすは我が身という問題だと思うのですよ。  それだけに、今回、そごうについては、倒産関連特例保証というのをそごうの納入業者について出されて、今いろいろ救済策をとるようにしておられますが、テナントの専門店にも適用できるように範囲を広げていくとか、ここは一工夫検討していくということが私は大事な分野だと思うのですが、これは大臣に伺いたいと思います。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 御指摘の倒産関連特例保証といいますのは、大型倒産が発生した際に、倒産した事業者を通産大臣が指定をいたしまして、当該事業者に対して五十万円以上の売掛金債権等を有する中小企業者を対象に、信用保険限度額の別枠、倍額化措置を講じるものであります。  そごうグループ各社については既に、御指摘のように、七月十九日に指定を行い、各社が民事再生手続等の開始申請を行った時点にさかのぼって適用されているのが今の現状であります。  御指摘のケースにつきましては、中小企業者がそごうに対して売り掛け債権を有していない、そういう場合には特例保証の対象にはならないわけであります。  しかし、御指摘のように、大変お気の毒なそういう状況に置かれている企業でありますので、信用保証協会やあるいは政府系中小企業金融機関に設置された特別相談窓口において親身に相談に応ずることはもちろんでありますけれども、個々の企業の実態に応じて、信用保証や政府系金融機関の特別貸付制度が利用できる場合もケースとして考えられるわけでありますので、そういう方向で対処をさせていただきたい、こういうふうに思っています。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 あらゆる制度や知恵を総出動して、こういう場合に当たっていただきたいというふうに思います。  ここのビルは、アインスビルというふうに言われておりますが、ここのテナント会やら木更津都市開発という三セクやら、地権者で構成する再建委員会というのがつくられております。そこの責任者の方が、水島会長が来たら首を絞めたいという怒りを口にされるぐらい、本当に深刻な事態なんです。自己破産をテナントには十三日まで知らせなかったとか、そして、もう撤退するとなったら後は野となれ山となれ。このやり方はひどいという怒りで、実は、商工会議所、商店会連合会などでそごう撤退阻止期成同盟もつくられて、その声明の中では、信義誠実の原則に反すると、本当に怒りが市民的にも地域的にも示されております。  そこで、大分時間も迫ってまいりましたので、私はこの機会に、大型店の進出で地元の商店街が打撃を受ける、中には、商店街に残った方も大変なんだが、商店街を抜けて専門店に入られた方もその大型店の撤退でまた打撃を受ける。しかも、これまで中心市街地活性化と言ってきた事業が、大型店撤退で根底から崩れる。例えば、そごうを核店舗として中心市街地活性化事業に取り組んでいる市は十三ありますが、しかし、そごうの倒産や撤退等でこれが根底から崩れるのですね。  ですから私は、二年前の大店法廃止と立地法にしようという政府案の審議のときにも、大店法の改正強化案を発表して、その中で、進出とともに身勝手な撤退を規制する提案をやりました。  そこで大臣、やはり進出時点でのアセスメントというのをこれからはきっちりやらせて、身勝手な撤退、自分勝手な都合での撤退は許さない。それが約束できなかったら進出を簡単には認めないよ、地域経済の正常な発展をゆがめることはいけませんよと、やはりそれを規制するルール。私は、ルールは世界じゅうどこでも当たり前のことになっていますが、それを真剣に考えていくべきときだと思うのです。  具体的には、進出するときに国や自治体の多額の補助金を受けてきたわけですが、それなのに自分の都合で撤退するわけですから、撤退する大型店は、地元自治体に届け出をするとか、取引業者やテナント、地域商店街、地域住民に対しては事前説明や協議を行う場をきっちり設けるとか、やはりきちんとしたルールというものをこの際考えていって、そして、テナントの皆さんや地域商店街の皆さん方が、それをやったって大変ですけれども、やはりそごうなど大型店側にもきちんとした社会的責任を果たさせることによって一定のめどが出るように、そういうルールというものを考えていくべきだと思うのですが、この点、最後に大臣に伺っておきたいと思います。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 御指摘のように、大型店のいわゆる撤収、退店というのは大変大きな被害をもたらすものである、これは事実だと思います。そして、大型店の退店というのは、当該店舗の経営上の不都合による場合が多くて、また、こういった事態というのはなかなか事前に予測をするというのは困難な場合が多いわけであります。したがって、政府による一律の規制、指導に余りなじまない、こういう側面があります。  社会的な責任を踏まえた上でも、やはり企業の自主的な判断にゆだねられるべきだと思いますけれども、こうした大きな被害が出ている、こういうことでありますから、御意見を参考にして、また省内でそういった問題についてもいろいろ勉強をしてみたい、こういうふうに思います。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 時間が参りましたので、終わります。どうもありがとうございました。

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 大島令子君。

大島令子社会民主党・市民連合

○大島(令)委員 私は、社会民主党・市民連合の大島令子でございます。六月の総選挙で初当選をいたしました。このたびは、商工委員会の委員として活動させていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。  まず、本日は、私の地元であります愛知万博の問題、そしてもう一つは、総合エネルギー調査会におけるワーキンググループの委員の選任について質問をさせていただきます。  まず初めに、愛知万博に関して質問をさせていただきます。  既に委員の皆様には御承知のことと存じますが、愛知万博は、一九八八年に愛知県が構想を発表してから今日に至るまで、さまざまな議論が行われてまいりました。その間、一九九七年六月に、モナコのBIE総会で、日本が二〇〇五年の開催国に決まりました。しかし、昨年五月、開催予定地であります愛知県瀬戸市の海上の森で絶滅のおそれのあるオオタカの営巣が確認されたことによって、会場予定地に私の住んでいる長久手町の青少年公園が新たに追加されました。  さらに昨年十一月には、愛知県が跡地を宅地化する新市街地開発事業が、博覧会国際事務局、以下BIEと略して述べさせていただきますが、ここから、自然破壊につながる二十世紀の開発型計画として指摘され、計画の練り直しが迫られました。本年五月のBIE総会での登録が見送られたのもこれが原因と考えております。  その後、愛知県と博覧会協会は、地元の意見を計画に反映させるとしまして、地元関係者や自然保護団体を含めた愛知万博検討会議、これを本年五月二十八日に発足させ、八回の会議を経て、七月二十四日、会場計画に関する意見が集約されたと報道されております。  この集約された意見というのは、新聞の報道に多少のばらつきはございますけれども、海上の森に予定されていた展示施設などの造成面積を当初より約七十分の一に縮小するというものですが、隣の町の長久手町にある青少年公園についてはほとんど検討されておりません。  会場予定地は瀬戸市と長久手町の二つの自治体にかかっていますが、一体会場と認識されている中での瀬戸市海上の森の環境をどうするか、海上の森の自然のランクが上で、青少年公園の自然のランクが下だという、そういうニュアンスで、一貫して海上の森だけをどうするかということで議論が終始したことに非常に私は疑問を感じております。  そこで、本論に入ります。  先ほど大村議員の質問に対する大臣の答弁でも、開催に向けた今後の日程に関しては、九月上旬に閣議決定、そして十二月のBIEの総会で登録承認ということを伺いました。そのスケジュールを踏まえまして、私は、先ほど申し上げました検討会議の今後、まだ任期が三月まで残されておりますので、これに関して質問をさせていただきます。  この会議の構成を見ますと、委員が全体で三十四名ございますが、地元関係者が九名、自然保護団体が八名など、万博に対してさまざまな期待や不安を持っている人たちが委員となっております。このような人たちが正式に意見を表明できるのはこの場しかございません。検討会議は、賛成、反対を含めまして、皆さんが真剣に意見を言う非常に重要な場と私は考えております。  しかし、地元に戻りますと、七月二十四日の八回目の会議で意見集約が行われた、そして現在、委員長の谷岡さんはBIEに行っている。そういうことから考えると、地元の皆さんには、この長久手町にメーン会場が移ってきたことによる交通渋滞、廃棄物の処理、そして環境問題など、多くの問題に対する不安や懸念を表明する声がたくさんございます。  大臣に伺います。  この検討会議は、博覧会協会のもとに設置されてはおりますけれども、万博担当大臣としまして、地元のこういう意見も踏まえまして、この検討会議を今後も継続するよう協会に指示していただけるのかどうか、お答えをお願いいたします。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 御指摘の、今後検討会議をどうしていくかについては、現時点では決まっていないと私は承知しております。  今後、博覧会協会において、関係者の方々の意見も聞きながら具体的にこれは検討されていく、そういうふうに私は理解しております。

大島令子社会民主党・市民連合

○大島(令)委員 しかし、交通渋滞、廃棄物の処理の問題、これはもう埋立地に余裕がありません。排水処理。そして、公園は開催前の事前の工事や期間中使用する人たちが非常に多く、現在でも青少年公園の入場者は三百万人いるわけなんです。そういう中で、アセスの問題。そして何よりも、長久手町民に対する住民説明会が一度しかないままで、瀬戸の海上の森だけが議論になった中で、この検討会議には、私ども地元の長久手の人、そして万博にやはり疑問を投げかけている人が参加しています。  個別の陳情は幾らでも協会や県に言えます。しかし、正式な場として言えるのはこの検討会議だけなんです。ですから私は大臣に、やはりもう一歩踏み込んで、これからゴーサインを出していくのも平沼大臣ですから、やはり大臣が協会に対してもう少し積極的な見解、指導をしていただきたいと思います。いかがでしょうか。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 この検討会議は、今お話しのとおり、五月に始まって八回開かれた。これはすべて公開で、そしてだれもが内容を知る、そういう状況で開かれたと私は承知しております。  したがいまして、そういう御意見があるということは私も全く聞く耳を持たないわけじゃございませんけれども、しかし、時間をかけて、公開の場で、そしてそれぞれの住民参加のもとで一応決定が下された、こういうことでございますので、私は、担当大臣としては、これからの会議自体というものはまだ白紙の状況でございます。ですから、そういう意味では、あくまでもその検討委員会の判断にゆだねていきたい、こういうふうに思います。

大島令子社会民主党・市民連合

○大島(令)委員 白紙ということで、まことに残念な御答弁でしたけれども、この愛知万博は、国がたくさんの税金を使ってする事業でございます。ですから、最高責任者としてやはり大臣がもうちょっと主導権を持って、この検討会議が地元住民から必要だと多くの声が上がっているわけですから、この検討会議に対して、やはり協会に指導をしていただきたいと思います。  次の質問に移ります。  当初の計画より大分縮小されました。したがいまして、来場者が二千五百万人から一千八百万人程度になるということが言われております。そうしますと、一日の入場者は平均十万人ということになります。  先ほどから申し上げておりますけれども、メーン会場が愛知県長久手町の青少年公園になるとされております。長久手町の人口は現在わずか四万人であります。人口をはるかに超える入場者が来ることによって、先ほどから申し上げました交通アクセスの問題、交通渋滞の問題、住宅環境の悪化、たくさん懸念する声が起きております。今でも、私どもが名古屋市内に入る幹線道路、グリーンロードといいますが、土曜日、日曜日の午後は渋滞で、全く通行することが苦しい状況でございます。  万博というのは、地元の人々にその開催が支持され、歓迎されるような状況の中で開催されなければならないと私は思います。多くの人に喜ばれない催しを開催しても、国民の納得は得られないと思います。  そこで私は大臣に、これから閣議決定という大きな山場を迎える中で、ぜひ長久手町に来ていただきたい、地元の人の本当の意見を聞いていただきたい。海上の森に関しては、ここ数年、多くの自然保護団体やいろいろな人たちの意見を聞いてくださいました。しかし、青少年公園になったのはたった一年前でございます。いかがでしょうか大臣、私の町、長久手町、青少年公園と今度計画されている会場の予定地に、ぜひ大臣に閣議決定の前に足を運んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 御承知のように、私、まだ就任間もないものですから、残念ながらまだ現地を訪れる機会を持っておりません。したがいまして、皆様方が苦労していただいてそういう合意が成立した、そして、私は担当大臣として先ほど申し上げたようなスケジュールで事を運んでいかなければならない立場でありますから、できるだけ早い時期に現地は訪問させていただきたい、こういうふうに思っております。

大島令子社会民主党・市民連合

○大島(令)委員 早い時期とおっしゃられましたけれども、これから後、先ほどの閣議決定が九月上旬ということになりますと、会場計画、そして大蔵省の収支の見通しの了承、いろいろな意味であと一カ月しかございません。この早い時期というのはどういう時期でしょうか。閣議決定の前でしょうか、閣議決定の後でしょうか。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 当然、閣議決定の前という意味で申し上げております。

坂本剛二自由民主党通商産業政務次官

○坂本政務次官 私の方からこれからの状況についてちょっと述べたいと思うんですが、御承知のように、海上の森の具体的な会場整備は、検討会議を五月から開いて、約八回で結論に至った。次いで、青少年公園につきましては、改めて協会及び県において、できるだけ早い機会に、地元長久手町民等関係者に対し、環境影響調査の結果も含めて、会場計画の検討状況等について説明すべく今計画しておると聞いております。  いずれにいたしましても、次代を担う青少年の夢をはぐくむ空間として後世からも高く評価されるものとして開催されるよう、関係者一丸となって準備に万全を尽くしてまいりたいと考えております。よろしくお願いします。

大島令子社会民主党・市民連合

○大島(令)委員 閣議決定の前に来てくださるということですが、ただ視察ということではなく、私が求めたいのは、地元の賛成の方、そして疑問を持っている方、反対の方、その方たちとこうして直接顔を合わせて、大臣をつるし上げるわけではないものですから、やはり率直な意見交流をする場を設けた形での長久手町への訪問を私はお願いしたいと思っておりますが、いかがでしょうか。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 検討させていただきます。

大島令子社会民主党・市民連合

○大島(令)委員 ぜひ今の質問がイエスとなるような検討結果を期待しております。  次に、愛知万博の収支について伺います。  規模縮小に伴いまして、非常に財政的な問題が苦しくなると思います。愛知県財政は、九八年度末で二兆八千億円の累積赤字を抱えております。また、皆さん御存じのように、国と地方の累積赤字も六百四十五兆円になろうとしております。愛知県の職員は二年続けて賃金をカットされ、また教育費や福祉予算の補助金なども削減され、県民生活に非常に大きな影響が与えられております。  当初の入場者数が減少したことで、結果として減収になる、そして九月上旬が閣議決定ということでございますので、あと一カ月で、環境面、財政面、また地元自治体、地元住民に負担をかけず、そして国民に喜んでもらえるようなきちっとした会場計画、また収支の見通しについて、大臣はどのような覚悟を持ってこの一カ月間臨もうとしているのか、お尋ねいたします。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 一つの予測として、規模が縮小されたから来場者が減る、こういう観点もあるかと思いますけれども、やはりコンセプトとして、二十一世紀の世界じゅうの人々の関心を呼ぶような、環境問題でありますとか、先ほど来お話が出ておりますいわゆるITの問題ですとか、さらには高齢化の問題ですとか、あるいは省エネの問題ですとか、そういうしっかりとしたコンセプトをつくって、そしてお金のかからない形で十分できると思っておりますし、また、そういう魅力的な博覧会というものを打ち立てれば、逆に入場者もふえる可能性もあるわけであります。  過去行われました大阪万博においては、御承知のように黒字が出て、これが基金として残っておりますし、また花博においても同様に百億の基金が黒字として計上されている。そういう実態もございますので、限られた期間でありますけれども、我々本当に、愛知県とそして博覧会協会と通産省が三位一体となって、地元の方々の御意見も聞きながら、しっかりとした、赤字の出ないような、そういう博覧会をつくってまいりたい、このように思っております。

大島令子社会民主党・市民連合

○大島(令)委員 一カ月少々の計画期間しかございませんけれども、大臣が赤字を生じさせないという自信があるというふうに私は受けとめました。もし赤字になったとき、協会が国に泣きつかないと。  この予算は、国が三分の一、地元が三分の一、経済界が三分の一ということでございます。運営に関しては入場料収入で賄うということになっております。そういう中で、大臣は赤字を生じさせない自信があるというふうに理解してよろしいでしょうか。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 事業ですから、それはやってみなければわからないことでありますけれども、やる以上は、魅力的な博覧会にして、そして赤字が出ないようにすることは当然のことでありますから、それに向かって全力を傾注して頑張らせていただきたいと思っています。

大島令子社会民主党・市民連合

○大島(令)委員 では、今後のスケジュールの中で、BIEに日本が登録申請をしますと、その計画について調査団が日本に参ると思います。そのときの調査事項の中に、開催地の政治的、経済的及び社会的な環境ということが調査項目の中に挙がっております。  社会的という意味では、環境保護団体や市民団体などに開催に対して反対などの意見があるかどうかということが含まれており、また政治的という面では、私の察するところでは、与党の幹事長も、愛知万博の関係者に、地元の関係者に開催の熱意がない、推進議員連盟の役員をおりるなどという言葉がマスコミで報道されております。  こういうような中で、私は、このまま計画がどんどん日程に沿って進んでいくことに非常に不安を感じております。大臣、その辺はいかがでしょうか。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 いろいろ御指摘がございました。それで、我々としては、皆さん方が本当に苦労していただいて、八回の公開の会議を経て基盤をつくっていただきましたから、やはり手続に従って粛々とやらせていただきたいと思っています。  ですから、政治的というようなことをおっしゃいましたけれども、御指摘の我が党の責任者の発言もございますけれども、御本人は、自分は議員連盟にちゃんと残って協力をする、こういうことも言ってくださっております。ですから、そういう面で不協和音が出ない、こういう前提の中で私も全力を尽くしてまいりたいと思っていますし、また、きょうこの委員会におられる地元御出身の先生方も、一致協力おやりくださるという方々も多くいらっしゃいますので、そういった方々のお力もいただきながら頑張ってまいりたい、こういうふうに思っております。  BIEが決めるに当たって、いろいろ政治的あるいは環境、そういった問題の判断があると思いますけれども、これから三者協力して、そういった問題が完全にクリアできる、そういう体制をつくっていきたい、こういうふうに思います。

大島令子社会民主党・市民連合

○大島(令)委員 七月二十七日付の朝日新聞の論説の記事でございますけれども、次のようなことが書かれていました。  世界で初めての万博がロンドンで開かれたのは、一八五一年、日本でいえば幕末で、電気も電話もなかった。十九世紀終わりから二十世紀の初めにかけて、珍しい発明品が次々と出展される万博は、さぞ楽しいものであったろう。だが、今や便利そうなものは、すぐ商品として出回る。新しい情報も、テレビやインターネットにあふれている。万博は、二十世紀、今世紀に置いていくものの筆頭のような気がする。  という記事を私は読みまして、こういう考え方もあるんだなと思いました。  御承知のように、今ドイツのハノーバーで開かれている万博は閑古鳥の見本市とこきおろされております。会期中に四千万人の入場者数を見込んでいるそうですが、値段を下げても今のままだと一千万人を超えるのがやっとという状況だそうです。  二十一世紀を迎える新しい日本は、これまでのように一たん決めたら何が何でもやるという古い考え方を捨て、危ない、疑問だなと思ったら一度立ちどまる、そして中止するという勇気もまた一つの選択肢ではないかと私は思っています。このまま閣議決定が進み、登録申請、そして承認されたならば、もう後に引き戻すことは非常に厳しいと私は思っております。  そういう意味で、傷が深くならないうちに一回大臣にも一歩とまって、まだ就任間もないとおっしゃいましたけれども、閣議決定まで、この十年間の流れを一度よく検討いただいて、そして特別博ですから、三年前の登録申請であと一年間は余裕がございますので、そういう方向からも検討していただけるお気持ちはございませんでしょうか。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 私どもは、やはり検討委員会の結論というのを尊重させていただきたいと思っていますし、国際的に日本が二〇〇五年に開催をする、こういうことでカナダのカルガリーと争って、そして国で決定したことでありますから、私といたしましては、これは粛々と手続を踏ませていただきたい、こういうふうに思っているわけであります。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 私の所管ではございませんが、ただいま万博の文明論について朝日新聞を引用して話がございました。  万国博覧会は百五十年の歴史の中で何度もその態様を変えておりまして、確かに十九世紀の博覧会は朝日新聞のおっしゃったように珍しいものを見せるのが主でございましたけれども、二十世紀に入ってからは芸術の時代というのがございました。そして、戦後になりますと、人と人との触れ合いというのが重要なテーマになりました。  テレビやインターネットが発達している時代に万博は時代おくれだというのは、一九六〇年代にマクルーハンという学者が盛んに申しまして大変議論になったところでありますが、その間に、モントリオール万国博覧会、日本万国博覧会、そして最近のセビリア万国博覧会などがかつてない大成功を続けておりまして、今や情報化時代における博覧会の意義というのは、文明史的には非常に高く評価されているのが事実であります。  その点をぜひ、六〇年代以来の積み重ねられた議論に戻って、いろいろなやり方がある、その中でどれがいいかということを探るべきだと思いますが、こういった文明史的な問題として、文化運動としてお考えいただきたいと思っております。

大島令子社会民主党・市民連合

○大島(令)委員 次に、総合エネルギー調査会について質問をいたします。  先ほど来政策の中身についての質問がありましたが、その政策の中身を提案する委員のことについて質問させていただきます。  政府は、本年四月に、エネルギー政策の抜本的な見直しに向けまして、総合エネルギー調査会の下に総合部会を設置し、委員には、学識経験者や業界関係者のほかに、自然エネルギーの促進活動をしているNGOの代表なども加えて、原子力政策の拡大政策の是非を含めた幅広い議論を行うとしていました。  しかし、この七月二十一日には、総合部会の下部組織としまして、エネルギー政策ワーキンググループを設置いたしました。ここで問題なのは、このワーキンググループの委員の選任です。  総合エネルギー調査会の会長であり、また総合部会の部会長でもあり、なおかつ、その下部組織であるワーキンググループの委員長も兼ねている茅陽一氏は、原発に批判的な委員をこの中から排除してしまいました。この委員の構成は、結果として、先回失敗した、つまり九八年に茅陽一氏が責任者となって策定したエネルギー政策の抜本的な見直しを求めるという趣旨で発足したにもかかわらず、当時と全く同じ顔ぶれでございます。私は大臣に聞きたいのは、茅陽一氏に余りにも委員の人選に対する権限が集中し過ぎている、そして新たなエネルギー政策を考えようとしている。  昨日も、実は大臣も入っております自然エネルギー促進議員連盟の会合が開かれました。私もその委員になりましたけれども、次期臨時国会では自然エネルギー発電促進法案も出そうという意見も出ました。また、風力発電等のグリーン電力制度の導入も十月に向けて準備中だと担当の方から伺っております。  こういう中で、自然エネルギー、これから日本が自前でエネルギーを生産していこうという、それを研究している人たちを、一番下部組織、法律を立案するための、提案するこの下部組織から排除するという、この茅氏の委員長としての権限が私はやはり多過ぎると思います。  大臣、こういう実態に対してどう思うのか。もう時間がありませんので、質問させていただきます。

平沼赳夫自由民主党通商産業大臣

○平沼国務大臣 総合エネルギー調査会は、総合エネルギー調査会設置法に基づいて御承知のように設置されており、その運営についてもその法律に基づいて行われているところであります。各部の人選については、同法六条に基づいて、会長が部会に属する委員を指名するとともに、部会長についても会長が指名することとされているわけです。  また、特定の課題を分析検討し、部会における議事を円滑に進めるため、部会のもとに設置されるワーキンググループ等については、直接の規定は存在しておりませんが、従来から、総合エネルギー調査会設置法における部会に関する規定、第六条に準拠してその運営を行ってきておるところでございますから、私は、御指摘の点についても、いわゆるこの設置法に基づいて行われている、ですからそれでよろしい、こういうふうに思っています。

大島令子社会民主党・市民連合

○大島(令)委員 法に基づいているとか、適正にやるというのは当たり前なことでございます。それが運用されるときに、委員というのは委員長が選任します。しかし、この総合エネルギー調査会の会長は、大臣の諮問機関ですから、大臣が直接任命しますね。そういうところで関係があるわけなんです。ですから、そういう意味で私は今回この問題を取り上げさせていただきました。  時間が参りましたので、以上、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

古屋圭司自由民主党

○古屋委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後一時二十九分散会

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