決算行政監視委員会 第1号
- 発言数
- 125 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2000/08/08
会議録
○衛藤委員長 これより会議を開きます。 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 すなわち、決算の適正を期し、行政監視の機能を果たすため 一、歳入歳出の実況に関する事項 二、国有財産の増減及び現況に関する事項 三、政府関係機関の経理に関する事項 四、国が資本金を出資している法人の会計に関する事項 五、国が直接又は間接に補助金、奨励金、助成金等を交付し又は貸付金、損失補償等の財政援助を与えているものの会計に関する事項 六、行政監視に関する事項 以上の各事項につきまして、関係各方面からの説明聴取、小委員会の設置及び資料の要求等の方法により、本会期中調査を進めてまいりたいと存じます。 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○衛藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。 ————◇—————
○衛藤委員長 歳入歳出の実況に関する件及び行政監視に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁速水優君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○衛藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。 引き続き、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として金融庁総務企画部長乾文男君、総務庁行政監察局長塚本壽雄君、北海道開発庁総務監理官林延泰君、沖縄開発庁総務局長榊誠君、法務省刑事局長古田佑紀君、外務省経済協力局長飯村豊君、大蔵省理財局長中川雅治君、大蔵省国際局長溝口善兵衛君、厚生省生活衛生局長西本至君、厚生省老人保健福祉局長大塚義治君、農林水産省構造改善局長渡辺好明君、林野庁長官伴次雄君、水産庁長官中須勇雄君、自治省行政局選挙部長片木淳君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○衛藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。 —————————————
○衛藤委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。村井仁君。
○村井委員 自由民主党の村井仁でございます。 第四十二回総選挙が去る六月の二十五日に執行されまして、私ども、新しく国民の皆様の御信託をちょうだいしてこうして議席を得たわけでございますけれども、そういうことになりまして、冒頭にこうして決算行政監視委員会におきまして質問をさせていただくわけでございます。 私は、とりわけて近年、会計検査院の役割あるいはこの衆議院の決算行政監視委員会の役割というものが大変強化されてきたという認識を持っておりまして、さような意味で、基本的なポイントを少しお伺いさせていただきたいと思っております。 そもそも、行政というのには常に何らかのチェックが働きませんと、どうしても民の声に十分耳を傾けないということになる危険があるわけでありまして、さような意味で、検査あるいは監察というような業務は非常に重要なものだとされているわけであります。 古くは、例えば検非違使あるいは弾正台とかいろいろな制度があるわけでございますけれども、明治憲法下でも、例えば会計検査院というのは、たしか天皇に直隷するというような言葉が使われておりまして、たしか、私も昔聞いた話でございますが、戦前、会計検査院の職員が検査に行くときには何か勲章をぶら下げていったのだそうで、その勲章が通常の役所の職員よりも高い勲章をもらっていたと。それが、ある意味ではプライドを維持し、そして非常に厳しい検査が行われることにもつながった、そんな話を聞いたことがございます。 それはそれといたしまして、問題は、平成七年から平成八年にかけまして、行政職員の不祥事あるいは非常に自己保身的な行政運営による不適切な事例が多発をいたしまして、行政内部におけるチェック機能というものが十分働かないのではないかという疑念が国民の間に生まれたことは、非常に残念なことでありました。 一方で、ここで起こりました議論が国会の行政監視機能を強化しまして、行政のあり方を十分チェックしていくべきではないかということになったわけでありまして、この要請を受けて、平成九年の暮れに国会の行政監視機能強化のための法令改正が行われたわけであります。 会計検査院の機能を国会が活用するために、特定事項について会計検査院に検査を要請するというような制度を創設したことでありますとか、あるいは内閣、官公署に対する報告、記録の提出要求を整備することでありますとか、かなり画期的な内容があったわけであります。その重要な一環として、この委員会、元来、もとは決算委員会というだけでありましたのが、発展的に改組をして現在の形になったということであります。 一番やはり大きな点は、総務庁の行政監察局というのがございますね、行政監察局の活動、これにつきましての調査、あるいは国民から寄せられる行政に関する苦情の処理、こういったこともこの委員会の仕事に加わったということも非常に私は画期的なことではないかと思っております。 こういうことによりまして、私どものこの委員会の活動のカウンターパートとして、従来の会計検査院に加えまして総務庁の行政監察局が加わったということでありまして、我々、会計検査院それから行政監察局、これのいろいろな情報もとりながら、お互いに適度な緊張感を保ち、そして国民の利益のために適切な行政が行われるということを確保していかなければいけない、そのように思っている次第であります。 そういう意味で、会計検査院におかれては、これは特に院長の御意見をお伺いしたいと思いますけれども、会計検査院は、従来から行っている国の機関の会計処理が正確であるか、あるいは規則に合致しているかという正確性、合規性というような検査に加えまして、経済性あるいは効率性あるいは有効性、よく俗にスリーEなどと言われますけれども、そういう視点からの検査にも重点を置くようになってきておられる、こう聞いております。 アメリカのGAOでございますとかイギリスのNAOなどともいろいろな交流も行われながらやっておられるようでありますが、そういうことを踏まえまして、会計検査院のいわゆる実地検査、これは現在たしか職員一人当たり年間平均八十日くらいの現地検査をやっておられる。なかなか大変なことだと思います。実際そうして現場へ足を踏まれるということが、実際に仕事をしている各省各庁の職員に、会計検査院の検査というもの、実地検査があるぞということをいつも意識して仕事をしなければならない、そういう意味で非常な緊張感を与えている、私は、これは基本的に大変すばらしい制度だろうとまず思っております。 そういう意味で、現在、国の予算の八%くらいでございますか、会計検査院が検査ができるのは。これは本当はもっと、例えば人員をふやす、体制を整備するということによりましてこの比率を高めていけば、たまたま運が悪くて手抜きしたところが当たっちゃったということではなくて、もうそういうことが絶対に起こらないような仕組みも考えられるんじゃないか。そういう意味で、その検査の対象というものをもっと広げていくということが私は本当は大切なのじゃないかと思うわけであります。 そういう意味で、国損を少なくするということにもつながると思うわけでございますけれども、検査院がその機能を十分発揮するという意味で、検査体制の充実強化をどういうふうに図っていかれるお考えか、これを一つお伺いしたい。 それからもう一つ、私は今、会計検査院の仕事は基本的に評価するということを申し上げましたけれども、非常に残念なことですけれども、報道されましたような、調査官が実地検査中大変不適切な言動を行ったというような事態がありました。これは私は、会計検査院に対するこれまで培われてきた信頼を損なう非常に残念なことだと言わざるを得ない。これについて、院長、どのようにお考えか、この二点、まずお尋ねをしたいと存じます。
○金子会計検査院長 お答えをいたします。 現在、国際的に、世界各国において国家組織における会計検査院の重要性がますます高まっており、また、それに伴って、各国国民の検査院に対する期待も強まっております。こうした中で、今議員御指摘のとおり、合規性、正確性の観点からの検査のみならず、経済性、効率性及び有効性の観点からの検査、いわゆる業績評価の検査が各国において重視されてきております。 日本も同様の状況にございます。特に、平成九年度に会計検査院法が改正され、これらの検査の観点、すなわち正確性、合規性、経済性、効率性及び有効性その他会計検査上必要な観点が法律に明記されることになりました。また、我が国においても、国民の期待が会計検査院に対し増大しているというふうに理解をしております。 会計検査院としては、これらを受けまして、ハードの面のみならず、ソフトの面での検査体制の充実強化を行ってきているところでございます。 具体的に申し上げますと、人員や予算に関しましては、現状で必ずしも十分であるとは考えておりませんけれども、国家機関の一つとしておのずから限度がある中で、これまで漸進的な増加が図られてきているところでございます。 また、ソフトの面では、限られた人員、予算で最大限の成果を上げることができるよう、職員に対する研修の充実を図ることにより、職員の検査能力の向上を図ったり、的確な検査計画を策定し、効率的な検査の実施に努めているところであります。 このほかに、例えば、各分野の第一線の学者、有識者を招きましてセミナーを実施し、各分野におけるこれまで実施された施策の評価、今後のあり方等を伺ったり、世界各国の検査院の組織、権限、検査体制などを調査研究したり、検査実務者を招聘しての国際フォーラムを実施するなどして、参考となる点を取り入れるということを行っております。 このようなことにより、社会経済情勢の変化に対応した新しい検査領域の開拓や検査手法の研究開発に努めるとともに、有効性の観点からの検査を今後もさらに充実させてまいりたいと考えております。 このような重要な時期に、今回報道されているように、会計実地検査において調査官の言動に一部不適切なものがあったことは、検査院に寄せられる国民の期待と信頼を裏切ることにもなりかねず、まことに残念遺憾であると感じております。 現在、事実関係の解明を進めておりますが、なぜこのような事態が生じたのかを究明し、今後二度とこのようなことが生じないよう厳正に対処してまいりたいというふうに考えております。
○村井委員 今の点は、院長、しっかりやってください。 もう一つ、先ほどちょっと私も触れましたように、国会から特定事項について会計検査院に検査の要請ができるということになりまして、そうしましたら、早速、公的宿泊施設の運営につきまして検査の要請を行って、会計検査院から報告を出してもらった。私どもこの委員会といたしましても、いずれ国内の委員派遣でありますが、そこでもこれを踏まえまして少し勉強をさせていただこうというようなことも内々現在検討中ということでございますが、そういうところを踏まえまして、この委員会など国会との協力関係を会計検査院長としてどんなふうに考えておられるのか、基本的な考え方をお伺いしたいと存じます。
○金子会計検査院長 お答えいたします。 衆議院決算行政監視委員会を初め国会との関係につきましては、適正かつ効率的、効果的な行財政の執行の確保という観点から、緊密に連携を保って協力していくことが極めて重要であると考えております。会計検査院は、従来から、国会の論議を注視し、会計検査に反映させてきたところでございます。 また、平成九年度に導入されました国会からの検査要請の制度は、国会と会計検査院の連携をより緊密なものにしたものというふうに考えております。 御紹介されました一昨年の当委員会からの公的宿泊施設の運営についての検査要請に対しては、速やかに検査を実施し報告したところでありますが、今後とも、国会から具体的な要請があった場合には、会計検査院として可能な限り対応するなど、国会との関係をこれまで以上により密にしていきたいというふうに考えております。
○村井委員 会計検査院は内閣から独立しているという機関でもあるわけでありますし、そういう意味では、私は、国会との関係というのは、極めて密にしていただくというのは本当に大切なことではないか。今の院長のお話を踏まえて、これから私どもの活動をしっかりやってまいりたいと思っております。 もう一つお尋ねしたいと存じますのは、民間におきましても近年、これは一番最初はたしか二十年ぐらい前に東京電力が始めたのですが、常勤監査役の役割というものを非常に高いものにした。これは非常に画期的なことだったと思うのでございますけれども、最近、この監査役の役割というのが非常に重要視されてきている。言ってみますと、アカウンタビリティーというものを重視する動きというものが出てきているわけです。 こういう民間の動きと照応して、民間でいろいろなノウハウを持っておられる、例えば公認会計士ですとかそういう方々の知恵、ノウハウ、こういうものを活用していくというのは非常に意味があるのじゃないかと私は思うんですけれども、さような意味で、会計検査院に民間の力を導入するというようなことについてはどんなふうにお考えでしょうか、そのあたりをお伺いしたいと思います。
○金子会計検査院長 お答えをいたします。 私自身、民間から初めて検査官に就任し、昨年十二月、院長に任命をされました。 御指摘のとおり、本院の検査活動を一層充実し強化するために民間の力を活用するということは、極めて必要なことであると痛感しております。民間にあります知識、情報、技術、ノウハウまたは人材等をこれまでにも増して積極的に取り入れていきたいというふうに考えております。 本院としましてこれまで取り組んできました事例を幾つか紹介させていただきたいと思います。 より有効かつ適切な会計検査を行うため、会計検査懇話会を設置しまして、有識者と会計検査院の幹部職員が、会計検査をめぐる諸問題について、定期的にさまざまな角度から意見を交換するということを行ってきているところでございます。 また、検査対象機関の中には公認会計士の監査を受けている会社もありますし、民間の監査手法を公会計の検査に取り入れる必要もあることから、日本公認会計士協会と定期協議会を開いて、専門的な意見、情報を交換しているところでもございます。 装備品や役務に係る原価計算や公共事業の事業評価について、高度の専門的知識を有する公認会計士や民間のシンクタンク研究員等を非常勤の特別調査職として採用し、その結果を会計検査にフィードバックしているということも行っております。 このほか、民間有識者を招いてのテクニカルセミナーを実施したり、民間を含め、公会計監査に関する機関の関係者が一堂に会して公開討論等を行う公会計監査フォーラムを定期的に開催しているところでもございます。 こういう形で、議員おっしゃられた民間のいろいろな知識、ノウハウ、人材等を積極的に活用してきておりますし、これからもより一層活用していきたいというふうに考えております。
○村井委員 私は、さらに会計検査院の中に、院長御自身、大学からこうして検査官になられ、そして院長におなりになったということでいらっしゃいますけれども、もっとさらに民間での経験のある方が会計検査院の中に入ってきていただけるような、そういう仕組みをもっと積極的に考えていただければありがたいなと思う一人であります。 もう一点お伺いしたいのは、地方の時代、こういうようなことが言われまして久しいのですが、よく見ておりますと、これはもちろん大きな地方自治体から小さいところまでいろいろ差はございますけれども、率直に申しまして、地方自治体の監査の体制というものは若干弱いと言わざるを得ない面があるのではなかろうか。 一つ問題なのは、やはり専門性の問題でありまして、ほかの行政の職にあった方が人事異動で監査委員会事務局に回ってくるというような形でその職に携わる、監査の事務に携わる。そして、監査委員というのはまた、これは若干名誉職的なところがあったりする場合もございまして、事務方の作業の結果をエンドースするだけに終わってしまうような例もないとは言えない。 そのあたりで、私は、会計検査院がせっかく持っている専門的な知識、ノウハウの蓄積、これを地方自治体のそういった監査に当たる職員にどうやって移していくかという工夫も非常に大事な機能ではないかと思うんでありますが、そのあたりにつきまして見解があればお伺いしたいと存じます。
○金子会計検査院長 お答えをいたします。 地方公共団体の監査委員部局による監査は、本院の検査とは立場や性格が異なっておりますが、適正かつ効率的、効果的な予算執行を図るという面では共通しているところであるというふうに考えております。 そして、地方公共団体における経理の適正化等のためには、会計検査院による外部チェックとともに地方公共団体の監査委員部局による監査の充実が重要であり、それが国あるいは国民全体の利益につながるものというふうに考えられると思っております。 会計検査院は、こうした考え方に立って、従来から、検査において、地方公共団体の監査がどのように行われ、どのような結果であったかについて関心を持ってその事情を伺わせていただいております。 そのほか、地方公共団体の監査機能の充実向上を支援するために、都道府県等の監査職員等を対象として、会計検査院の長年の検査ノウハウをもとに、各種の監査技法等を習得してもらうための講習会を開催しております。また、監査事務局と連絡会を定期的にまたは随時開催して相互に意見や情報の交換を行ったり、さらに人事の交流なども行っております。 今後とも、会計検査院としては、地方公共団体の監査機能の充実向上のため、このような各種の支援を推進していきたいというふうに考えております。 なお、先年、地方公共団体に外部監査制度が導入されましたが、会計検査院で一定の経験を積んだ者もその外部監査人の有資格者とされていることから、現在、一部の地方公共団体においては、本院の職員であった者が外部監査人として起用されております。今後一層地方公共団体において、会計検査院の知識、経験をこのような形でも活用していただければというふうに願っております。
○村井委員 ありがとうございました。 もう一つ、今度は行政監察局の方にお伺いしたいのですが、来年の一月に中央省庁の再編が行われるわけでありますが、現在の行政監察機能、これは総務省に引き継がれるということであります。再編まで半年余りになった現在、総務庁内におきまして、再編後の行政監察機能というものにつきましてどのような検討がなされているか、これをぜひまとめて教えていただきたい。 それから、特に私興味がありますのは、いわゆる独立行政法人、非常に新しい形態の行政組織ができてくるわけですけれども、これに対しまして会計検査というのは恐らくなじまないのだろうと思う。これは別途、民間的な意味での監査役みたいなものがチェックをするということになるのではなかろうか。 そうすると、行政の立場でいうと、恐らく行政監察局は何らかの形でこれをチェックする機能が期待されるんじゃないだろうかと思うわけでありますが、また一方、これはやり過ぎると難しい問題も出てくる。独立行政法人のメリットが生かせないという問題もあり、そのあたりのところ、どんなふうな御検討になっておるか、お教えをいただきたい。
○塚本政府参考人 まず、御指摘のございましたように、行政監察は総務省において、私ども、再編後におきましても政策評価とともに今後とも実施してまいるということでございます。 ただ、その際、中央省庁等改革の推進に関する方針におきまして、行政監察につきましては、国民からの苦情あるいは事故・災害、不祥事件等を契機として、早急に改善を要するテーマについて機動的に実施するようということが定められてございます。 したがいまして、このような方針のもとで、平成十三年一月以降の政策評価や行政の評価・監視活動の実施に当たりましては、行政監察を引き継ぐものが評価・監視活動でございますけれども、従来と同様に、中期的なテーマというものを明示いたしまして、計画的かつ重点的に活動を展開してまいりたいと考えておるところでございます。 さしずめ新しい中期テーマというのが十三年一月以降必要になりますので、現在鋭意検討を進めておるところでございます。本年中にその具体的内容を公表いたしたい、こう考えておるところでございます。 次に、独立行政法人の制度に関して、行政監察局、再編後は行政評価局でございますが、どのようなかかわりをするのかということでございますけれども、独立行政法人につきましては、御案内のように、その制度の趣旨に沿いました、政府を通じました各府省の評価委員会による評価の仕組みというものができ上がっております。 この関係におきまして、私どもといたしましては、独立行政法人自体が国の政策の重要な実施主体であるということでございますので、総務省が行うことになります政策の評価という際の調査の対象とするということで、政策評価の面からもその運営についてチェックをするという機能があろうかと思います。 また、総務省には、今申し上げました独立行政法人評価の関係で、政策評価・独立行政法人評価委員会というものが設けられます。これにつきましてはいろいろな権限が定められておるわけでございますけれども、この委員会の事務局機能はやはり行政評価局が担うということになっておりますので、私ども、独立行政法人の評価につきまして、新しくできます政策評価・独立行政法人評価委員会の事務を補佐するという形でも関与をいたしてまいるということでございます。 いずれにいたしましても、これらの機能を通じまして独立行政法人の厳格な評価が進むよう、また、その趣旨を踏まえたものにこれがなるようにということで進めてまいりたいと考えております。
○村井委員 いずれにいたしましても、行政の持ついろいろの、行政に対する国民の信頼を維持するというのは私は非常に大きな課題だと思っておりますし、さような意味で、私ども、国会の立場から、会計検査院そしてまた行政監察局改め行政評価局でございますか、新しい組織になるわけでありますが、連携を密にしながら、しっかりと勧告なりチェック機能を果たしてまいりたいと思います。ありがとうございました。
○衛藤委員長 次に、谷口隆義君。
○谷口委員 公明党の谷口でございます。 まず初めに、大変お忙しい中、日銀の速水総裁、来ていただきましてありがとうございます。 この八月十一日ですか、金融政策決定会合、ゼロ金利政策につきまして、国民のみならず、市場関係者また企業も大変関心を持って見ておるわけでございます。どうも、きょうの状況を聞いておりますと、月例経済報告関係閣僚会議で大変な厳しい意見もあったというように聞いておるところでございます。 何回もこの問題につきましてお聞きして申しわけないわけでございますが、本日は、このゼロ金利政策解除についてお聞きいたしたいというように考えております。 ゼロ金利政策というのは昨年の二月からスタートいたしまして、一年半続いておるわけでございます。御存じのとおり、極めて異常な状態であるというように私も認識をいたしております。世界の中央銀行の歴史の中でも未曾有の事態になっておる、こういうような認識につきましては、私も同じような認識を持っておるわけでございます。 しかし、この一年半続いておるゼロ金利の状況、これを解除する場合の判断が、判断基準と申しますか、これがあるんだろう。一つは、我が国の経済状況が果たして今現在どういう状況になっておるのかということがまず第一点であろう。それともう一つは、金融政策のみならず、経済政策との整合性と申しますか、このあたりのかじ取り、金融政策また経済政策のかじ取りを見ていかなければいかぬ、こういうようなことでございます。 マスコミの情報を見ておりますと、日銀のゼロ金利政策の解除の判断は、一つは、デフレ懸念の払拭が展望できたかどうか、もう一つは、市場心理が落ちついたかどうか、こういうような判断でやっておられるというような報道がございました。 それで、お聞きいたしたいわけでございますが、総裁が八月七日の日に積極的なお話をされたようでございます。聞いておりますと、デフレ懸念の払拭が展望できた、展望できる状況に至りつつある、どうもこういうようなお話があったようでございます。 一方、その三日前の八月四日に山口副総裁のお話がございまして、お話を聞いておりますと、現状はまだ、そごうの民事再生法などで市場の不安心理に弾みがつくリスクがないかどうかモニターをしていく必要があるというような、いわば慎重姿勢を表明されたようでございます。 市場関係者には、総裁と副総裁の意見にどうも若干食い違いがあるわけでございまして、どうも歩調が一致してないんじゃないか、合ってないんじゃないか、こういうようなお話があるわけでございますけれども、速水総裁、このことにつきまして御見解、御所見をお願い申し上げたいというふうに思います。
○速水参考人 ゼロ金利政策というのは、御指摘ございましたように昨年の二月に採用いたしまして一年半近く続いておるわけですけれども、私ども、ここ十年金利をずっと下げてきておるわけで、一回も上げたことはないんですが、九五年から公定歩合も〇・五%でずっと来ております。その間に、基準レートにいたしております無担保コール翌日物というもののレートを、昨年の二月にゼロに近い、一番低いところへ持っていくようにということで、〇・〇二ということで、ほとんど横ばいをして今日まで来ておるわけでございます。 このゼロ金利政策の解除につきましては、日本銀行はかねてから、ゼロ金利政策の解除要件として、デフレ懸念の払拭が展望できるような情勢になるという基準を申し述べてきております。 このデフレ懸念の払拭が展望できるということの意味は、需要の弱さに由来する潜在的な物価低下圧力が十分小さくなっていく。需給ギャップの需要というのがだんだん膨らんできて、需給ギャップがなくなってきて物価が余り下がらないようにしていくということでございまして、言いかえれば、民間需要の自律的回復の展望が得られるというふうにも言えようかと思います。 前回の決定会合、七月十七日でございますが、先ほど申し上げましたような民間需要の動きを踏まえまして、需要の弱さに由来する潜在的な物価低下圧力は大きく後退したということをほとんどの委員の方々が認められました。デフレ懸念の払拭が展望できるような情勢に至りつつあるというのが委員の大勢の判断であったわけでございます。ただ、最終的にゼロ金利政策を解除するためには、雇用・所得環境を含めて、情勢判断の最終的な詰めに誤りがないかどうかを期したいという意見が出ました。 また、いわゆるそごう問題が、十七日はちょうど月曜日でしたけれども、十四日の日にそごうの新しい民事再生法による処理というのが発表されて、市場が最初に開かれたのが十四日、その日に株や円がかなり売られまして弱くなる。主として、外から見ていて、やはり、日本は何をしているのかなというふうに思ったに違いないと私は推測しますが、そういう事態で月曜日を迎えて、月曜日の朝からこの決定会合をやったわけでございます。 前から言っておりましたデフレ懸念の払拭を展望というところは、大体まあもういいところまで来ているというところで皆さん判断をされたわけですけれども、新しく起こった事態があることと、もう一つ、最終的に消費、雇用の詰めをもう少しやろうじゃないかということで延ばしたわけでございます。 そういうことで、今、公には、七月十七日の決定会合の決定でそのときにステートメントを出しておりますが、それにもそのようなことが書かれておるわけでございまして、日本銀行の公のステートメントとしては、それが今まだ生きておるわけでございます。 先ほどちょっとお触れになった件につきましては、副総裁とは全く意見は同じでございます。この間の講演も実に細かに、今起こりつつあること、それからデフレ、ゼロ金利政策の持つ不都合な面、そういうものを一つ一つ拾い上げて丹念に説明をしたわけでございます。考え方は全く私と変わっておりません。マスコミその他が、違っているというふうにお書きになったところがあるのかもしれませんけれども、中にいて意見は違っておりません。 それから、けさの閣僚会議で企画庁長官の現状の景気判断を伺いましたけれども、それにつきましても、おっしゃっているように、我々の判断とそんなに大きく、ほとんど変わっていない、違っていないというふうに思っております。企画庁とも大蔵省ともそれぞれの段階で十分意見の交換なり討議は進んでいるというふうに私は判断いたしております。 そういうことで、けさ私も市場の説明をさせてもらったわけでございますが、その後でそういう感想が少し述べられたということでございます。
○谷口委員 総裁がお話しになった、これは昨日でございますね、市場の反応は冷ややかだったということで、これは大変申しわけないんですけれども、何か総裁の個人的見解じゃないかという市場の反応がどうもあったようでございます。 むしろ副総裁のその発言、消極的といいますか、慎重姿勢の意味合いがにじんだ発言の方が市場には受け入れられたというようなことのようでございまして、先ほど、午前中の月例経済報告の関係閣僚会議でも、ちょっと時期尚早じゃないかというような意見も多かったようで、どうも総裁がおっしゃったような状況じゃないように思うわけでございます。 それで、私も、本日の月例経済報告を見ておりましても、どうも若干、景気の展望のところで問題なしと言えないというような状況もございます。そごうの問題が示したように、不良債権問題の根は深く、構造調整に伴う景気の下押し圧力も強いということを本日の月例経済報告にもそのようなニュアンスで書かれているというような状況の中で、一つは、四—六のQEが九月の上旬に発表される。またFOMCが、八月の二十二日ぐらいにですか、どうも金利を上げるんじゃないかというような、〇・二五から〇・五%ぐらい、この辺の動向を見ながらひとつ決めるというのも一つの判断のあれじゃないかというように私は思うわけでございますが、それについて総裁の御見解をお願い申し上げたいと思います。
○速水参考人 お答えいたします前に、さっき申しましたそごうの発表は、私、十四日と申しましたが、十二日でございます。十三、十四とあって、十七日に私どもが決定会合をやったわけでございます。 それから、参議院の予算委員会で久保委員から質疑を受けまして、そのときに、先ほど申し上げたように、七月十七日の決定会合の私どものステートメントについて説明をいたしました。 その後、委員が、あなたは今どう思っているのかという御質問がございまして、それで私は、大臣までおやりになった委員が私にそういう御質問をしておられるんですから、あえて私の個人的な現在の見方、考え方を言わせていただければ、実体経済面ではデフレ懸念の払拭は展望できたと私は今思っておりますと。それは、七月十七日以降のいろいろな発表された数字を見ておりまして、みんな前向きの数字なんですね。そういうこともあって、私はそう思っております、これはしかし個人の意見でございますということを申したわけでございます。 それから、四—六のGDPが九月に出るだろうということでございますが、それは、確かに九月まで待てば数字は出るわけでございますけれども、金融というのはやはり財政と少し違いまして、毎日毎日取引が動いておるわけでございますし、信用を供与するということは、それだけのリスクを持って大きな金を動かして貸したり借りたりしているわけでございますから、金利がゼロであるということは、これは長く続きますと、やはり市場のバイタリティーといいますか、経済の活力を殺してしまうことになりかねないということを私は心配しております。これは私だけでなく、銀行の中でも、また世論の中にも、そういう理論をおっしゃっている方はたくさんおられると思います。なるたけ早く、可及的速やかに機会をとらえてゼロ金利を解除したい。 これは、金融を引き締めるのではありません。超超緩和を、引き締めでなくて若干緩和を少なくする、金融緩和を弱くするという意味でございます。そういうことをやってもとの状態にまず戻すということが必要だというふうに判断しております。 八月のアメリカの金利、FOMCにつきましては私どもよくわかりませんけれども、割合ソフトランディングというのがうまくいっているのじゃないかなというふうに思っておりますし、選挙を控えましてアメリカは、そう金利を高く上げていくのかなという感じはいたします。株の方も、一回下がりましたけれども少しずつ戻しているようでございますから、その辺のところは余りはっきりしたことはわかりませんけれども、今後も関心を持って見ていきたい。 要するに、次回以降の決定会合において、こういった情勢の変化を委員の方々と一緒に議論をして、そこで適切な政策判断を下していきたいというふうに思っております。
○谷口委員 最終的にやはり日銀の独立性と申しますか、最終的には十一日の金融政策決定会合で決められることでございますが、一方で、現行の経済状態を十分勘案していただいて、慎重に議論をしていただき、この決定をしていただきたいということを申し上げまして、総裁に対する御質問を終わりたいと思います。どうぞ退出してくださいませ。 あと次に、相沢大臣、先日大変な状況の中でなっていただきまして今御苦労されておるわけでございますが、ちょっと大きな問題をお聞きしたいのです。 相沢先生とも私以前議論したことがあるのですけれども、現在の金融状況全般について、この枠組みについて議論をする必要があるのではないか。今の金融業界の状況を見ますと、都銀、長信銀、信託、地銀、第二地銀、信用金庫、信用組合、このような金融機関があり、またその他系統金融機関だとかノンバンクだとか、こういうようなところがあるわけでございます。 このそれぞれの持ち場と申しますか、地域金融機関、協同組織金融機関は協同組織金融機関で地域のところを対象にして、大きな範囲ではなくて融資をしている、大手の金融機関は日本全体を、融資の対象の企業がたくさんありましてやっている、というようなところにこの本来の持ち場があるんだろうというように思いますが、どうも最近そのあたりの整合性がとれていない、バランスが崩れている。資金量一兆円ぐらいの信用組合が出てまいりまして、経営破綻をしたり、それこそ背伸びをして大手の金融機関と同じようなことをしますから、当然調達金利の高いところは収益が悪化する、このような状況になっておるわけでございます。このような問題を議論していかなければならない。 金融審議会というのがございます。金融審議会は今どういうことをやっていらっしゃるのかということをお聞きしますと、主に二つの問題をやっておられて、一つは、今回ソニーだとかイトーヨーカ堂だとかああいう異業種の参入に伴う銀行法の整備、他業禁止の緩和等の問題をやっておる第一部会、あと、個人信用情報の保護・利用をやっておられる第二部会、このような具体個別の問題について議論されておられるわけでございますが、私は、むしろこれからの金融のあり方と申しますか、そういう全体の枠組みの議論をしていかないと、一体どっちの方向を向いているのだというようになってくるのだろうと思うのです。 今、商工ローンの問題も、先日与党のPTでも議論し、やったわけでございますが、どうも中小零細企業のところで、地域金融機関から融資を受けたいけれども受けられない、仕方ないから高利でも商工ローンのところに行かざるを得ない、こういう人たちがいる。こういう全体の整合性、枠組みをつくり上げていかなきゃいかぬというように思うわけでございますが、相沢大臣の御見解をお願い申し上げたいと思います。
○相沢国務大臣 この問題に関しましては総括政務次官からお答えをする予定になっているようでありますけれども、私の感想だけを申し上げさせていただきますと、バブルがはじけて以来、日本の金融界の最大の課題は、やはり何といっても不良債権の処理だ。その金融再生、早期是正のために、御案内のように、一昨年のいわゆる金融特別国会におきまして金融二法の誕生を見て、それに伴って、着々として不良債権の処理、言うなれば金融再生が行われてきて、現在もなお進行中であるわけであります。長銀、日債銀につきましての処理も進んでいるわけですが、まだまだそれで私は金融不安が完全に解消されたというふうには存じていないのであります。 と同時に、多少これは個人的な見解になります。谷口さんと一緒に金融プロジェクトチームをやっているころはいろいろなことを申し上げましたが、確かに、どうもあつものに懲りてなますを吹くというようなところが多くて、私は、本当に真に必要とするところの資金に十分な融資が行われているのだろうかということについては、私個人としては、特に地元のいろいろな方々にお会いして話を聞くたびにそういう思いを強くするわけであります。 したがいまして、全銀協、地銀、第二地銀あるいは金融公庫等々の分担、分担と申しますか領域をどのように考えるかという問題も無論ございますけれども、これからそういう中小企業を中心といたしまして、本当に的確に資金需要に対応できるような体制というものをやはりもっと考えていかなきゃならぬのじゃないかという思いをしているのです。 それから、政府関係機関のあり方につきましても、確かに大いに努力をされておられるようでありますけれども、必ずしもまだ十分ではない。 それから、特別融資保証枠というものが二十兆から三十兆にふえて、二十三兆既に消化しているということでありますけれども、その特別融資保証枠につきましても、これはその保証枠の分だけが言うなればネット貸し出し増ということになっているわけじゃない、かなりが旧債の振りかえになっているというような実態がございます。 それから、ベンチャー企業に対する金融に関しましてもまだまだ私は不十分な点が多いんじゃないかという気がいたしますので、やはり金融問題全般を考えます際には、これからも、とにかく不良債権の処理については極力これを進めて、金融の安定的な姿をつくると同時に、本当にこれからの経済発展に必要な資金需要に対して的確に対処できるような体制をお互いに真剣に考えていかなきゃならぬのじゃないかという気持ちを私は持っております。
○谷口委員 だから、私が今申し上げた、金融審議会にそういう大きな金融全体の枠組みを議論するようなところをつくっていただいて、一度本格的に議論をしていただきたい、ぜひ金融審議会に諮問していただきたいというように申し上げたいと思います。余り時間がないものですから、申し上げて終わりたいと思います。 あともう一つは、最近起こっておる例で見ますと、信用金庫、信用組合あたりのところは、これからもまた経営破綻、また再編が起こってくるんだろうというふうに思いますが、受け皿がないというところがよくあるのですね。ある信用金庫が経営破綻した、そこの取引先のところが受け皿金融機関に断られる、だから融資を受けるところがなくなっちゃうというふうな事態があるわけで、これからどんどんそういうようなことが起こるんだろうと思うのです。そうしますと、市中の、特に経済的に弱者と申しますか中小零細企業、先ほども相沢大臣がおっしゃっておられましたように、融資を受けられないようなところが出てくるわけでございます。 ですから、そういうことも想定しながら、もしそういうようなことになりますと、実際その企業が、経営に関してもそんなに悪くない、赤字企業ではなくてある程度普通にやっていられるところが受け皿金融機関から拒絶される。そうしますと、大変大きなことになるわけでございまして、こういうことが起こらないようにひとつ考えていかなきゃいかぬだろう。 先日も大蔵委員会で、金融機関の中小企業に対する融資の目標額を設定して今やっているわけでございます。私は、そういうことも必要なんだろうというように思いますが、一つは法的に、ある種、これはいろいろな対応のしぶりがあるんだろうと思います。 アメリカでCRAという法律があって、例えば金融機関がその地域の企業に一定額以上の融資をする、こういうようなことを義務づける。こういうようなことをして、これは罰則を設けるか設けないかはまた別にして、例えば評価ポイントを与えて、それに対して国民一般にディスクローズする。いろいろな方法が考えられるんだろうと思いますが、このようなことにつきましてどのようにお考えなのか、御答弁をお願い申し上げたいと思います。
○宮本政務次官 アメリカのコミュニティー・リインベストメント・アクトですか、それに言及されまして、地方の金融をもうちょっと充実するような方策等を考えてはどうかという御指摘かと思います。 確かに、最初の質問の中でも先生述べられましたように、我が国の金融システムそのものが、設立当時に予定されていた機能というものからだんだん変わってきているような気がするという御指摘がありましたし、また、これはある意味では一つの変化といいますか、自由化というか、あるいはビッグバン、そういった流れの中で避けられないというか、非常に垣根がなくなっていく状況を今現出してきたわけでございます。 それだけに非常に大きな変化があったわけですが、先生が御指摘のように、やはり何としても地方の、特に中小企業は資金面で非常に貸し渋りと言われるような現象に遭っているわけで、こういった問題をもっと制度的に考えなきゃいかぬじゃないかという御指摘はもっともだと思います。 ただ、正直言いまして、信用金庫、信用組合等、それからまた地方銀行も含めて、かなりローカルな問題に、そしてまた、自分の存在がローカルな企業への融資ということを中心にしている金融機関でございますだけに、そういった機関の健全なる育成ということにも力を用いていかなきゃいけないというふうに思っております。 また同時に、中小企業への融資については、政府系金融機関も含め、あるいはまた、既にいろいろと起こってきておりまする信用保証の問題その他の問題も含めて真剣に考えていかなきゃいけない、このように考えております。
○谷口委員 さっき申し上げましたように、金融全体の枠組みの中からはじき飛ばされた企業、そういう企業も出てくるんだろうと思うのです。そういうようなことにならないように、あるところがぼこっと穴があいて、そこが全体的に見られない、整合性が極めてとれていない、こういう状況の中で、中小零細企業がはじき飛ばされるというようなことのないような金融システム全体のあり方を考えていただき、また、そのような融資が行われるような、何らかの規制も含めて対応していただく必要があるということを申し上げまして、時間が参りましたのでこれで終わらせていただきます。 —————————————
○衛藤委員長 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、参考人として日本道路公団副総裁村瀬興一君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○衛藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。 —————————————
○衛藤委員長 次に、石井紘基君。
○石井(紘)委員 民主党を代表して質問を行います。 この前に行われました総選挙の後、あのやみのフィクサーと言われる許永中氏の関連で中尾元建設大臣が逮捕されたわけであります。次いで、七月の二十一日になりますと、この絡みで、やはり黒幕の一人とされてきた画商である福本邦雄氏も逮捕された。こうした動きというのは、東京地検の特捜部が、一連の大がかりな疑獄事件にまさに本腰を入れて捜査に取りかかっているということを示すものだと思われるわけであります。 このブラックマネー、数十億と言われる黒い金が政界周辺に乱れ飛んだ事件の解明、この解明に当たって、東京地検は、福本氏が主宰をしておった三宝会、このいわば勉強会といったものの人脈に大変な関心を深めているというふうに思われるわけであります。 この会の名称はお亡くなりになった竹下登氏が命名したものだと言われておりますが、この竹下氏のほかに、この会には、お亡くなりになった小渕前総理やあるいは逮捕された中尾栄一氏、あるいは山崎拓議員、鈴木宗男議員、その他多数の国会議員の名前を初めとして、政財界あるいはマスコミ界のそうそうたる方々の名が連ねられていると言われているわけであります。 今まさに捜査当局の手によってこの真相解明の作業が進められておりますから、いずれこの真相、全貌が明らかにされるだろうというふうに思いますが、この多額の黒い金というものがまさに政界を揺さぶり、それがまた今日、現時点での政局に大きな影響を与えているわけであります。 この事件というのは、許永中あるいは福本邦雄から始まって、石橋産業あるいは若築建設、三宝会あるいは政界、そして建設省、道路公団、あるいはまた北海道開発庁とか沖縄開発庁、こういう中央官庁に至るまでこの波風を広げているわけであります。 そこで、我が党も、この短い国会の中でたびたびこの点での真相解明を試みてきたわけでありますが、野党の質問に対して、政府の方は一向にまじめに対応をしたとは言えないのではないか。例えば、先日も予算委員会で、我が党の生方議員の質問に対して森総理は、その人たちを信じているというようなことで答弁を逃げてしまう。まさに私たちは今、ロッキード事件のときにこうした灰色の問題に対してどういう対処をしてきたかということを思い起こさなければならないだろうと思うんですね。 あのときに初めて灰色高官という言葉が生まれました。それは、法律的には問題が見当たらなくても、政治家としては、政治家というのは一般の方々よりは責任が重いんだから、そういう政治的、道義的な責任というものがあるんだ。そしてその基準というものをつくったんだろう、国会がまさにそういったものをつくったんだろうというふうに思うんです。 法務大臣にお伺いしたいと思いますが、その灰色高官というもののいわば定義、あるいはそのときの灰色高官の基準といいますか、そうしたものはどんなものであったか。そのときにまさに法務省が秘密会に出ていってその灰色高官の名前を発表したわけでありますから、法務大臣に伺いたいと思います。
○保岡国務大臣 お尋ねのとおり、政府は、昭和五十一年の十一月二日、衆議院のロッキード問題調査特別委員会においていわゆる灰色高官の氏名などを説明したところでございますが、これは、衆参両院議長裁定の趣旨にのっとって各党の合意が得られたところを踏まえて、同委員会の委員長から提案された基準に従って、捜査の結果、刑事責任を問うことができないと判断された者について秘密会において行われたものだと承知しております。 その際、同委員会の田中伊三次委員長から、「従来の委員会及び理事会の審議の経緯にかんがみ、時効で不起訴になった者、職務関係はないがトライスターの売り込み等に関して金銭を受け取った者など五名、すなわち三十ユニット関係五名をとりあえず政治的道義的責任がある者といたしたいと存じます。」との提案があったことから、これに該当する五人の国会議員の氏名を明らかにしたものと承知しております。 議員がおっしゃるように、一般的に灰色高官の基準というものは存在しないものと考えます。
○石井(紘)委員 灰色高官の基準というものは存在しないというふうに言われましたが、平成四年十一月三十日の予算委員会、宮澤総理の答弁というものがございます。「政治的道義的というようなことを言おうとすれば、その基準をどうするかということはその目的のために決めなければならないということにならざるを得ず、」中略いたしますが、そして「結局委員会の委員長が御発言になって、こういうものについてこれを灰色と呼ぼう、そういう御決定がありまして、」云々というふうに宮澤総理が答えておりまして、この基準というものはあるのであります。 今の法務大臣の答弁は、それは訂正してもらわなければなりませんね。いかがですか。
○保岡国務大臣 私は、国政調査の国会でのあり方をどういう範囲にするか、そういうことについては、今委員もお話しになったように、委員会で決めるということになるのが手続だと思います。 したがって、一般的に基準というものがあらかじめあるというものではないと承知しておりますし、また灰色という名称をつける道義的、政治的責任というものについても、私は、これはいわゆるということで灰色高官、灰色政治家という定義があるものとも思いません。
○石井(紘)委員 このことで余り時間をとりたくないのですけれども、宮澤総理のその後の言葉をさらに続けますと、「そしてその後、たしか秘密会のようなところで、仮にこういうふうに言葉を決めたらどういう人がそれに該当するかということについて法務当局にお尋ねがあって、それでその秘密会で、そういう基準であればこれこれというお話になったのではなかったか」、こういうふうに答弁をしておられます。 このときは、確かに、一般的には、今法務大臣が言われるように、そのときそのときで基準を決めるということ、そういう意味だろうと思いますが、このときはこのときの基準というものをつくった。そして、それは具体的に、例えば金銭の授受はあったけれども職務権限がなかったとか、したがって、いわゆる犯罪の構成要件をだから満たさなかったとか、あるいは犯罪の構成要件は満たしておるけれども時効にかかっておったとか、そういうことで灰色高官というものの定義をして、そしてこれこれの人たちでありますということで法務大臣が特別委員会の秘密会でもってこれを公表したんですよ。それは、法務大臣、あなたの答弁は違っていますね。 それで——どうぞ。
○保岡国務大臣 今議員が御指摘の点は、いわゆるロッキード事件における調査特別委員会というものにおいて定めた基準のことであって、一般的な基準をそこで定めたという趣旨のものではないと思います。
○石井(紘)委員 ロッキードのときの特別委員会で問題になって、そこでその基準を定めたんだから、そのほかのところで一般的に定めるなんて、あなた、そういう詭弁を言っちゃいけませんよ。ほかのところでそんな問題はないじゃないですか。あるわけがないじゃないですか。まさに、だからそこで、国会の中では特別委員会をつくって、そしてやって基準をつくったのです。何をとんちんかんなことを言っていらっしゃるか。もう一度きちっと整理をしてもらわないと困りますね。 これは時間をとりますから、そういう答弁があったということで今後に回しておきたいと思います。 そして、政治家というのは、そういうふうに必ずしもぴたっと犯罪要件を構成しなくても、政治的、道義的に重い責任という立場があるわけだから、政治倫理というものをきちっとしなきゃいけないというので、そのときに政治倫理綱領というのができた。これにはこう書いてあるのです。 政治倫理の確立は、議会政治の根幹である。われわれは、主権者たる国民から国政に関する権能を信託された代表であることを自覚し、政治家の良心と責任感をもつて政治活動を行い、いやしくも国民の信頼にもとることがないよう努めなければならない。 ここに、国会の権威と名誉を守り、議会制民主主義の健全な発展に資するため、政治倫理綱領を定めるものである。 こういうふうに前文に書いて、そして五項目ありますが、簡単ですから最初だけ読んでみますと、 われわれは、国民の信頼に値するより高い倫理的義務に徹し、政治不信を招く公私混淆を断ち、清廉を持し、かりそめにも国民の非難を受けないよう政治腐敗の根絶と政治倫理の向上に努めなければならない。 こういうふうに格調高く、はっきりと書いてあるわけですね。 ですから、さっき三宝会と言いましたけれども、今あの事件の捜査が行われておりますけれども、そういう中で明らかに何十億円というブラックマネーが政界に飛び散っているわけですから、そういう過程の中で出てきている人、こういうのを灰色高官と言わなければならないわけです。何も、法に触れていないとかいるとか、そういう問題ではないのだということです。 官房長官はこれをどういうふうにお思いになりますか。
○中川国務大臣 政治倫理綱領は、私どもも審議に参画をして、昭和六十年に議決をされたものである、このように思います。これは、政治家の一人として当然これを尊重し、遵守していくべきものと、このように思います。
○石井(紘)委員 今、あなたの問題も出ますから。 官房長官は、今回の事件で、私が言う、こういういわば灰色の方々を国会に呼ぶべしと言ったときに、それを信頼をしているとかなんとかで、これは総理の言葉ですが、無視するという態度は許されない、そういう、法に触れているとか触れていないとかいう問題ではないのです。政治家の責務なんですね。 ですから今回の、今出ている人々を、ロッキード事件のときと同じように、法務省から、今すぐとは言いませんが、いずれこの捜査が一定の進展を見た段階で公表をすべきであるというふうに思いますが、官房長官、どう思いますか。
○中川国務大臣 お尋ねの趣旨は、特定の事件について捜査が終了した場合に、その捜査の中間報告を求めるといったようなケースについてのお尋ねであろうと存じますが、それは、国会で当該の委員会あるいはまた国会の諸機関でそういう議決がなされまして、それをまた政府は政府として判断させていただく。特にこの件に関しては、法務大臣の御判断ということになろうかと存じます。
○石井(紘)委員 ちょっと最後はよく聞き取れなかったのですが、国会でのしかるべき議決がなされるなりという手続がとられれば、それは公表するなり、あるいは国会に参考人として招致するなり、そうした対応は考えられると、そういうことでよろしいですか。
○中川国務大臣 参考人その他については、これはもう委員御承知のとおり、それぞれの委員会で議決をなさって決定をしていくことでございまして、政府がそれについて言及をすべきことではございません。 今委員がおっしゃったのは、捜査の中間報告についてどうかということでございますから、過去の例でも、国会の議決があって、それをまた政府が法務当局、これは捜査の進展にもよると思いますが、それを議決に基づいて判断をした、そういうケースがあったということは承知しておりますと、こう申し上げたわけであります。
○石井(紘)委員 先ほど道路公団のことを言いましたが、道路公団にも来てもらっているわけですが、名前が出た若築建設、これへの公団の発注高というものは、中尾栄一氏が建設大臣に就任して以降かなり急激にその実績が伸びておるということのようでありますが、それはどうなんでしょうか。九六年、七年ぐらいからの数字を比較的に出していただけるのでしょうか。
○村瀬参考人 私どもの若築建設に対する発注の件数と額を九三年度から申し上げさせていただければと思います。 まず九三年度でございます。これは五件で三十五億三千五百万でございます。それから九四年度は、これも五件で二十九億四千六百万でございます。それから九五年度、これは一件で、額は二十三億二千四百万という数字になっております。それから九六年度でございますが、これは五件で四十五億四千三百万、それから九七年度は、六件で三十五億五千四百万、それから九八年度、五件で五十一億三百万、それから九九年度、五十一億五千万という数字になっております。 今申し上げましたように、九三、九四年度の契約金額でございますけれども、九七年と同程度であるという数字になっておりまして、九五年度が、その中では比較的少ない数字になっているということでございます。 それからまた、若築建設の受注額が、九五年度から九六年にかけて数字で倍増いたしております。この要因でございますけれども、これは、規模が大きく、透明性、客観性の高い一般競争入札によるものでございます。かつ、この一般競争入札につきましては、JV、いわゆる特定建設工事共同企業体としての受注が、件数でこの年に一件から三件になったということの結果として、金額的に二十三億から四十二億にふえたということでございます。したがいまして、これは一般競争入札、かつジョイントベンチャーとしての競争入札の結果であるというふうに考えておるところでございます。
○石井(紘)委員 藤井総裁がこの一連の事件に名前が出てきているわけですね。藤井総裁をこの委員会で要求しても出さない、ほかの委員会でも出さない、これはどういうわけですか、建設大臣。
○扇国務大臣 今、国会で御要望のあったことは私存じませんけれども、改めて今私から担当として申せということでございます。 これは、御存じのとおり司直の手によってるる捜査中でございまして、私も今まで三度ばかり本人と面接もいたしましたし、事情も聴取いたしましたけれども、ある程度捜査上影響するので言うなということを、司直の方から口どめをされているということもございまして、やがて皆さんの前に司直の結果もるる公表されると思いますし、私も自分自身のでき得る限り、知り得る限りの情報は公開いたしておりますので、きょうは副総裁でお答えさせていただくということでございます。
○石井(紘)委員 私が今聞いたのは、各年度ごとに若築に対する発注高がどうなっているか、これはおかしいんじゃないのかということを聞いたので、それが捜査上の秘密で総裁が出せない、そういう理由になるんですか。
○扇国務大臣 お答えいたします。 今、総裁がなぜ出てこないのかを答えろとおっしゃったのでお答え申し上げたのですけれども、道路公団としての受注高がおかしいじゃないかという御説明をしろということでございましたら、これは改めて私から申し上げます。 御存じのとおり……(石井(紘)委員「今、もう答弁あったの、それは」と呼ぶ)だから、それで私は副総裁としてお答えになりましたからと申し上げたのです。内容はよろしいですか。——はい、それでは失礼いたします。
○石井(紘)委員 この道路公団の問題は、そういうことで、総裁が来ませんのでこれ以上続けられませんから、別の機会にさせていただきます。 それから次に、北海道開発庁。 鈴木宗男さんが北海道・沖縄開発庁の長官をやっておられたのはいつからいつまでですか。
○林政府参考人 お答えいたします。 平成九年から平成十年まで長官をされておりました。
○石井(紘)委員 かなり大ざっぱな、平成九年から十年までと。まあ結構です。 その平成九年と平成十年なんですが、北海道開発庁から発注された事業、件数と企業の数、これはどうなっておりますか。
○林政府参考人 お答えいたします。 その前に、ただいま委員がおっしゃった、北海道開発庁が発注という話でございますが、北海道開発庁は工事の発注はしておりません。御案内のように……(石井(紘)委員「あなたね、そういう余計なことを言わなくていいから。北海道開発庁の予算で言っているんだから」と呼ぶ)
○衛藤委員長 ちょっと待って。委員長の許可をとって発言するように。 林総務監理官。
○林政府参考人 わかりました。 北海道開発局におきまして、平成九年度から平成十一年度まで、三カ年における重複しない企業は約二千社でございます。(石井(紘)委員「それだけじゃなくて、あなた、数字あるでしょう、ない」と呼ぶ)いや、ございます。
○衛藤委員長 委員長の許可をとって発言してください。 林総務監理官。
○林政府参考人 わかりました。 平成九年度の工事の発注件数は、三千七百四十六件でございます。それから平成十年は、全体で四千二百三件でございます。ちなみに平成十一年は、三千九百八十六件でございます、工事の件数は。(石井(紘)委員「それから企業は」と呼ぶ) 企業について申し上げれば、平成九年が一千六百三十七社、それから平成十年が一千七百三十二社、平成十一年が一千七百二社でございます。 以上でございます。
○石井(紘)委員 そうすると、平成九年と十年の企業数で、実数とすると何社になりますか。要するに、平成九年は発注したけれども十年は発注していないとか、十年は発注したけれども九年は発注していないとか、そういうのもあるでしょうから。平成九年と十年の数字、ないですか。なければいいです。
○林政府参考人 お答えいたします。 平成九年、十年、十一年度の実績社数が千三百六十八社でございます。平成九年度のみの実績社が八十八社、平成十年度のみが七十六社、それから平成十一年度のみが百十五社でございます。それから、平成九年と十年の両年度実績社が百二十五社、平成九年と十一年度の実績社数が五十六社、それから平成十年と十一年の両年度の実績社数が百六十三社でございます。 以上でございます。
○石井(紘)委員 そうすると、私は、ちょっとここに数字があって、平成九年と十年の実数で千八百八十二社としてありますが、これは正しいですか。
○林政府参考人 委員の今おっしゃった数字、九年、十年ですね、これはいわゆる重複も含めての数字でございます。
○石井(紘)委員 わかりました。 それで、今の御答弁だと、平成九年度に北海道開発庁が発注をした企業が千六百三十七社ある。このうち、この企業の中から鈴木宗男氏が献金を受けた企業の数を私が数えてみましたら二百七十五社ございました。それから、平成十年の発注先企業は、今の御答弁ですと千七百三十二社というふうに言われましたが、それぞれ金額にすると一兆円と一千億とか二千億とかそのぐらいの数字だと思います、一兆を超える数字だと思いますね。千七百三十二社と言われましたが、そのうちの鈴木宗男氏が献金を受けた企業の数が四百社であります。 金額は、平成十年が四百社からトータルで八千九百四十五万円、平成九年が二百七十五社からトータルで六千四百八十四万円。北海道開発庁・沖縄開発庁長官をやっていた両年度に受けたものが、金額でいうと、これ二つ足せばいいわけですから、合わせて約一億五千万ぐらいになりますか。 それから、企業数でいきますと、これは重複したものもありますから、延べで六百七十五社になりますが、実数で四百四十二社であります。こういう千七百社前後の企業に事業を発注しておる。その中の四百四十二社からいわば見返りを私に言わせれば取っておる、こういう姿になっておるわけであります。 この中には、例の若築建設からの献金も両年度にわたって入っております。平成九年は九万円でございますが、平成十年は三万円ずつ、四回にわたって、十二万円というふうに記載されております。 これは、北海道開発庁長官でありますから、北海道開発庁の予算というものは、建設省やら農水省やらあるいは運輸省やらの窓口といいますか、北海道開発庁でそれを取りまとめて、事業計画をつくって、枠組みをつくって、そして予算を出していくわけでありますが、いずれにしても、こんなにたくさんの企業から、発注先の企業から政治献金を取る。これは鈴木さんだけじゃないと思いますがね。だけじゃない。これはまあ一種の構造的なものの中の氷山の一角、象徴的なものだと思いますが、こういうのを見て、さっきの政治倫理綱領だとかいうようなものと照らして、官房長官、どんなふうにお感じになりますか。
○中川国務大臣 政治倫理綱領などと照らしてという、そのなどのもう一つは私はわかりませんが、いずれにしても、寄附等の事実関係については十分承知しておるわけではございませんので、お答えは、そのこと自体については差し控えたいと存じますが。 一方、北海道開発庁長官には、委員も多分御調査の上お尋ねだろうと存じますが、北海道における国の公共事業の指名業者の選定、発注、契約などを指揮監督する権限はないと承知しております。 北海道開発局が仕事を出していくということは聞いておりますが、開発局のそれぞれの当該業務については、それぞれの省庁、農林水産大臣であったり運輸大臣であったり建設大臣が北海道開発局長を指揮監督できる、このように承知をいたしております。そういう事業所管庁の指揮監督のもとで、北海道開発局でこれら直轄公共事業の工事の発注業務をやっている、このように理解をしておるわけでございます。 また、政治資金というものは量的制限というのがございますのは御案内のとおりでありますが、同時にまた、国から補助金等を受けている会社その他の法人は寄附できないという質的制限というのもございます。しかし、特定の分野を対象にした規制というのは定められてはいない、そういうことではないか、このように考えております。
○石井(紘)委員 まさに、政治倫理綱領と私が言いましたのは、法律にどうこう定められているとかいないとか、そういうようなことの解釈によって、政治家の行うこうした行為が認められるとか認められないとか、そういう問題ではないんだ。税金が流れていっている先を、そこから取ってくるということが、これは悪いことじゃないんですか。政治倫理上、あるいは政治家のモラル、責任上、悪いことじゃないんですか。 いいですか、政治倫理綱領には、さっきも読んだように、 国民の信頼に値するより高い倫理的義務に徹し、政治不信を招く公私混淆を断ち、清廉を持し、かりそめにも国民の非難を受けないよう政治腐敗の根絶と政治倫理の向上に努めなければならない。 これは守らないでいいんですか。政治倫理綱領というのは、何のためにあるんですか、これは。
○中川国務大臣 先ほどからお答えを申し上げているとおり、当然これを尊重し、遵守していくべきものだと、このように思います。 ただ、政治資金というものは、何か一方的に公職にある者が出しなさいと、私は、事実のほどがわかりませんので、支援者が自由な意思で拠出をされる、寄附をされる、そういうのも政治献金の中にはあるのであろうと思います。 そういう観点から、この倫理綱領は倫理綱領として遵守され、そして尊重されていくべきものである、このように思います。
○石井(紘)委員 先ほど官房長官が答弁をされましたけれども、政府の事業をもらう、仕事をもらう、受けるということは、これはやはり建設会社にとっては死活の問題である。だから、それはもらいたいし、また現に受けている仕事を切られたくない。いろいろな思惑が働きまして政治献金をするわけですよ。政治献金というのは、何もお金があり余っているから善意でもってやるということは、企業の場合はこれは許されないんだ。企業の場合は企業利益に沿った支出をしないと、これは成り立たないんだ。株主からも訴えられるんだ。まさにそこに、根底にそれはそうしたわいろ性というものがあるんです。それを受ける者はそれを知って受けるんです。権限を持っているんです。 あなたは、北海道開発庁長官、開発庁というのは権限がないんだみたいなことを言ったけれども、それは違いますよ。何のために北海道開発庁はあるんですか、長官がいるんですか。北海道開発庁の権限はちゃんと判例にも出ています。阿部文男さんのあのときの判例にもきちっと出ている。権限がない役所があるわけないじゃですか。そういう詭弁の答弁をしちゃだめです。 だから官房長官、これは私は、職権乱用ないしは国に対する背任の疑いもあるし、あるいは大変なわいろですよ。だから単純収賄罪というのはいろいろな規定があるんです。これは収賄罪に明らかに当たるんです。 いいですか、わいろの意義というものが、これは解説書にありますが、「当該利益と職務行為との間に対価関係が必要である。しかし、個別具体的な職務行為との対価性ではなく、一定の職務に対するものであればよい。」これは最高裁判決で、昭和三十三年九月三十日、「職務行為は正当なものであってもよい。」こういうふうにちゃんと判決も出ている。これは明らかに収賄じゃないですか。どう思いますか。
○中川国務大臣 犯罪の構成要件等については法務大臣から御答弁願いたいと存じますが、今委員おっしゃった北海道開発庁長官には権限があるという点でございますが、北海道開発法第五条によりまして、開発庁は、北海道総合開発計画について調査、立案をし、その計画に基づく事業の実施に関する事務の調整、推進に当たること等を所掌事務といたしております。 一方、北海道開発局、これは開発法の第九条で、開発庁の地方支分部局ではございますけれども、北海道における農林水産省、運輸省、建設省、それぞれの所掌する直轄公共事業の実施事務を所掌しているが、当該事務については、北海道開発法第十条第二項において、農林水産大臣、運輸大臣、建設大臣のみが北海道開発局長を指揮監督することとされている、こういう整理になっておりまして、これは沖縄開発庁についても同様でございます。その趣旨を先ほど申し上げた次第であります。
○石井(紘)委員 あなたが今前段で言った権限に基づいて、北海道開発庁の長官というものは、もちろんこれは相当の権限があるんです。 それから、国会議員の地位利用、収賄の処罰に関する法律、これは私たちが今出している法案ですが、こうした法律をまたずとも、このように膨大な数の発注先企業から献金を受けるということは、明らかにこれは収賄罪になるのではないですか。 もう一つ問題提起をしておきたいと思います。沖縄開発庁で、下地幹郎さんという人はいつからいつまで政務次官をやっておられましたか。
○榊政府参考人 お答えいたします。 沖縄開発庁の政務次官の在職期間は、平成十年七月から平成十一年の十月までの期間でございました。
○石井(紘)委員 沖縄開発庁の政務次官をやっておられた下地さんという方は、沖縄の大米建設というゼネコンの御曹子じゃありませんか。そしてこの方は、その大米建設の副社長をやっておられた方です。現在でも大米建設の相当数の、相当量の株式と、その子会社、大米興産だとか等々の株を相当持っておられます。例えば、大米興産というようなものは、額面で二千三百万円近い株式を保有されておりますし、オーシャンリゾート宮古島というような株式会社の株も、額面で一千二百万円ぐらいのものをお持ちでございます。 この方が沖縄開発庁政務次官をやっておられたときに発注をしました企業、沖縄開発庁の予算でもって自分の会社に、よく聞いてくださいよ、今言った大米建設とかあるいは南西建設とか、あるいはまだほかにもあるんですが、自分の会社に事業の発注をしておる。これはどういうことですか。これは職権乱用あるいは大変な犯罪行為じゃありませんか。どう思いますか。 大米建設には平成十年度で六件、約十六億四千万、それから平成十一年には六億七千万。もちろん沖縄開発庁は、ちなみに若築建設にも大変な事業を発注しているんですが、ちょっと御答弁いただきたいと思います。この大米建設とそれから南西建設ですか、それからこの関連の南海建設、これは皆ファミリー企業ですから、これらに対する発注高をわかったら言ってくれませんか。
○榊政府参考人 お答えいたします。 今御質問の公共事業の発注額でございますが、大米建設につきましては、平成九年度におきまして四億二千三百九万円でございます。十年度におきましては十六億四千百十八万円でございます。平成十一年度におきましては六億七千百四十三万円でございます。 それから、南西建設の関係でございますが、受注額でございますが、平成九年度はございません。平成十年度におきましては一億二千五百七十九万円でございます。平成十一年度におきましては一億三千二百八十二万円でございます。 また、南海建設でございますが、受注額につきましては、平成九年度には一億二十七万円、平成十年度は七億三千八十万、平成十一年度はございません。 以上でございます。
○石井(紘)委員 これは官房長官、あるいは建設大臣でもいいですが、これ、どう思いますか。自分の会社に、沖縄開発庁の政務次官をやっておって、これも権限がないから構わないというんですか。どうですか。
○中川国務大臣 まず第一点目の公共工事の発注につきましては、先ほど北海道についても申し上げましたが、沖縄開発庁も同じようなそういう権限関係の中にございまして、その事業所管庁、農水省、運輸省、建設省、それの指揮監督のもとで指名業者の選定、入札の執行など、適正な手続を経て行われたものでございます。その意味では、政務次官であるからといったような御指摘は当たらない、このように思います。 また、当該の期間、その下地政務次官は、会社との関係、役職も辞任をされ、そしてまた、就任時、離任時の資産公開資料によれば、御家族を含めてグループの株は保有されていない、こういうふうに承知をいたしております。
○石井(紘)委員 それは間違ったら責任とってくださいよ、株を所有していないというのは。 では聞きますけれども、大臣は役職を辞すとか、大臣についての閣議で決められた事項がありますね。そうすると、沖縄開発庁と北海道開発庁は、あなたの言うのだと、そうした権限がないからその閣議の申し合わせのらち外にあるということになりますよ。そういう矛盾したことを答弁しちゃだめですよ。 沖縄開発庁であろうが北海道開発庁であろうが、それらの大臣の場合には同じようにきちっと、権限があるから、みずから役職を辞したり、株の取引やその他の自粛をしなきゃいけないという申し合わせをしているわけでしょう。それなのにどうして政務次官の場合は、それとは違って、権限がないからやってもいいんだということになるんですか。
○中川国務大臣 閣僚、これは政務次官も同様でございますが、営利企業等々の役員を兼職するということをしないというのは、これはもう一般原則で、閣議で申し合わせをいたしておる、こういうことでございます。したがって、沖縄であろうが北海道であろうが、どこの地域であろうが、営利企業の役職は閣僚や政務次官は兼職をしない、こういう申し合わせになっておるわけでございます。一般的に全部適用される、こういうことでございます。 それから株については、売買が可能なものは信託をする、信託手続をとる。そういう意味では、地位を利用してその株の利益を高めたりあるいは利益を得たり、そういうことはしてはならない、こういう申し合わせになっておるわけでございます。これは一般原則でございます。
○石井(紘)委員 これはまた引き続き、今の、私に言わせれば答弁がかなり雑だと思いますが、そうしたものも吟味をして引き続き取り上げてまいりたいと思います。きょう、私はいろいろやらなきゃならないことがある。 今、久世前金融再生委員長の大京からの一億円の、献金なのかあるいは党費の立てかえなのか知らないけれども、このお金をめぐって問題が沸騰しているわけですね。自民党というのは、参議院にしても衆議院にしても、どういう比例区の順位の決め方なり公認の仕方というものをやっているのか。これは前にも私は、小渕総理のときに伺ったことがありますが、小渕総理はその点はっきり言われなかった。 そこできょうは、ちょっと見てみましたら、ちょうどいいぐあいに閣僚の中に、自民党の財務委員長をせんだってまでやっておられた先生、大臣がおられるので、平沼大臣にちょっと伺ってみたいなと思うわけです。 つまり、こういうことがありました。平成八年に報告をされた平成七年度の収支報告で、土地改良諸団体、土地改良というのは七千数百も全国に改良区というのがありまして、そして都道府県レベルで土地連というものがあって、それに必ず政治団体というものが、政治連盟というものが付随してあるんですね。土地連でのお金の、政治資金のいろいろな動きというのは非常にすさまじいものがあるんです。それはここにいろいろに書いてありますからわからなければ説明をいたしますけれども、その中のごく一部だけを見てみたいと思うんですね。 例えば、土地改良人自由国民会議、こういう政治団体があるんです。この土地改良人自由国民会議というのは、ちょうど参議院選挙がありました平成七年を見てみますと、このときに自民党の政治団体とお金のやりとりをやっております。自民党の政治団体というのは自由国民会議であります。黛敏郎さんが当時は代表者を務められておりました。土地改良人自由国民会議というのは、福沢達一さんという方が代表者をやっておられまして、私が言う例の新橋の、お化けビルと私は呼んでおりますが、土地関係の諸団体が、幽霊団体も含めてごっそり入っておるそのビルの中に所在地があるわけです。実際に存在はどうもしていないようでありますが、所在地はそこになっている。 そこで、この土地改良人自由国民会議という政治団体が、自由国民会議という自民党の政治団体に対して四千五百十三万六千円を平成七年四月二十四日に支払った。そうしますと、今度はどういうわけか自由国民会議の方から、その約二カ月後の六月二十八日に六千四百二十万八千円をこの土地改良人自由国民会議に、振り込んだかどうかは知りませんが、拠出している。これはあらかじめ通告をしておきましたのでお調べいただけたかと思うんですが、これはどういうことを意味しているんでしょうかね。
○平沼国務大臣 私、自由民主党の財務委員長をしておりましたのは、平成九年九月から平成十年八月まででございました。したがいまして、平成七年の事案に関しては把握できる立場になかったわけでございますし、また、我が党の財務委員長という職掌は、細かい政治資金の出入りをチェックするような立場ではなくて、党全体の財政の流れが大きな形で正常かどうか、これを財務委員長が財務委員会の小委員を招集して二カ月に一遍大きな形の流れをチェックする、それが財務委員長の立場であります。 法務大臣の保岡先生も財務委員長を歴任されましたけれども、そういう形で、今御指摘の土地改良人自由国民会議と自由国民会議との細かいやりとりというのは、私は掌握、把握できる立場になかったものですから、それに対して正確な意味でお答えができない、こう言うことは申しわけないんですけれども、そういう立場だったということを御了解いただきたい、こういうふうに思います。
○石井(紘)委員 それはそうだと思いますが、財務委員長をやっておられたベテランでございますので、そういうことはこんなことじゃないかというようなヒントぐらいは与えていただけるんじゃないかと思って私も御質問させていただきましたが。 なぜ私はこれを取り上げるかといいますと、どうもこれも、参議院選挙の比例区の順番とか、あるいは二万人か三万人か知りませんが、党員集めと深いつながりがあるように感じられてならないわけであります。私も若干の取材をいたしましたが、どうもそんなにおいがするわけであります。 それと同時に、もう一つは、政治資金規正法と照らしてどうなのか。実は、自由国民会議に支払われたというふうに届け出られているところの四千五百十三万六千円というものは、受け入れているはずの自由国民会議の方の収支報告の中に記載されていないわけであります。 この点をちょっと、自治省に来ていただいておりますので、自治省に確認をしたいと思いますが、いかがですか。
○片木政府参考人 お答えを申し上げます。 お尋ねの平成七年の収支報告書でございますが、御案内のとおり、三年の保存期限ということがございまして、昨年の九月中旬までには自治省に原本がございましてこれを確認することができたわけでございますが、三年の保存期間を経過いたしましたため、現在では自治省に原本は存在いたしません。 そこで、土地改良人自由国民会議の平成七年分の収支報告書の要旨になるわけでございますが、官報告示によらざるを得ないということで、これを確認させていただきました。 収入につきましては、自由社会を守る国民会議から六千四百二十万八千円の寄附があった旨の記載があるところでございます。支出につきましては、今申し上げましたように官報は要旨のみでございますので、現時点におきましては、相手先等は確認できないということでございます。 また、自由社会を守る国民会議、今お話しの自由国民会議でございますが、平成七年分の収支報告書の、これも要旨に係る官報告示になるわけでございますが、これを確認いたしましたところ、収入につきましては、個人の党費、会費として十四億九千三十二万円、自由民主党本部からの寄附として四億三千百六十万四千円、その他の収入として二十六万五千六百二十六円と記載されております。支出につきましては、さきに述べたとおり、相手先等は確認できません。 以上でございます。
○石井(紘)委員 そうすると、その他の収入というのは二十万幾らというのだから、私が言ったのは記載されていないということでしょう。それを何でおっしゃってくれないんですか。記載されていないんでしょう、その四千五百何ぼというのは。
○片木政府参考人 自由社会を守る国民会議の平成七年分の収支報告書の関係、要旨に係る官報告示のお尋ねと思いますが、先ほど申し上げましたような収入の状況でございまして、土地改良人自由国民会議からの関係といった記載はその官報の上ではないということでございます。
○石井(紘)委員 これは政治資金規正法からいきますと、どちらかが、そちらへ出したという方、土地改良人自由国民会議の方が違反しているか、間違っているか、あるいは受けたはずのところが間違っているか、どちらかが間違っている、違反をしているわけですね。
○片木政府参考人 自治省といたしましては、個別の事案について実態を調査する権限を与えられておりませんので、お答えいたしかねる点を御理解いただきたいと思います。
○石井(紘)委員 私は、調査しろとか言っているんじゃなくて、違反しているかしていないかということなんだけれども、それはいいです。これはもう明らかな話ですから、そういう違反があるということをきょう言っておきます。それで、これはいいかげんにしておくと大変なことになるんじゃないかというふうに思いますので、申し上げておきたいと思います。 幾つかまだ残っている質問があるので、時間の範囲内で、個別の問題を幾つか言いますが、建設大臣お見えいただいておりまして、中海の計画を中止する。その他公共事業で滞っているもの等についての、私たちから言わせればむだな公共事業ですが、今後のそうした公共事業に対する対応方針というものを、自民党、与党の方では一定の形で出されているようでございます。 そこで、今度は建設省の方はどうなのか、あるいは農水省——ごめんなさい、建設大臣、この中海の問題は農水省です。それからあと川辺川のダムと四国の吉野川の可動堰の件、これを、時間がありませんので、順次農水省からお答えをいただきたいと思います。
○谷国務大臣 農林省の立場で島根県の中海問題についてお答えしたいと思います。 この問題は、私が農林水産大臣に着任して以来の動きを見ますと、終始マスコミが全く先行しておりまして、我々十二分なニュースをとることができませんでした。しかし、先月の三十一日に、中国四国農政局の局長が島根県知事とお会いになったという経過を明くる日の一日に私は聞かせていただきました。 要するところ、知事としては、まだ結論は出していない、しかしながら、県議会並びに団体の皆さん方、そして市町村の皆さん方に十二分に話を聞いて結論を出したいと思う、こういうお話であったようでございます。そして、あす夕方に私は、島根県知事の方からお話をぜひしたいということでございますので、お話をお伺いしたいと思っております。 また、自由民主党の党の方で、いろいろと新聞紙上で見ておるわけでございますが、これは党の立場でやっていらっしゃることで、農林水産省の立場でやっておるわけではありません。 以上でございます。
○扇国務大臣 今、吉野川と川辺川ダムの話がございました。吉野川の第十堰、これは御存じのとおりでございまして、私が大臣に就任いたしましたときにも記者会見をいたしまして、お聞き及びかもしれませんけれども、少なくとも、これは二百五十年前につくられた固定堰でございまして、両岸二市六町の皆さん方の御意見を拝聴しているところでございます。 川は御存じのとおり両岸あるわけでございまして、その二市六町の中の一市の徳島で反対住民の皆さん方が住民投票をなさって、反対が多数を占めたという御報告もいただきました。けれども、私どもは、伺いましたら、二市六町の中の川の反対側の皆さん方は、ぜひつくってくれ、それでないと、二百五十年前で治山、利水等々大変心配だからということで御要望もいただいておりますけれども、現在のところ、地元のコンセンサスが得られるとは私は存じ上げておりません。 ですから、少なくとも私は、今後、地元において皆さん方の話し合い、そして二市六町ございますから、多くの皆さん方の御意見を尊重して、これはその上で地元の御意見を伺って判断していくものと、私としては就任した記者会見で既に申し上げてあります。 それから、今御質問のございました川辺川ダムにつきましては、これはもう既に御存じのとおり、三十年間で七回も大きな水害に遭いまして、球磨川流域すべての市町村、これは二市六町十一村でございますけれども、すべての皆さん方から事業促進に関する強い御要望がございまして、これも事業は順調に今進捗しております。 そして、全部の五百四十九世帯、その皆さん方が、水没者の方々すべての移転に対して同意をいただいております。うち四百二十五世帯は既に移転済みでございます。そして、残る方々も平成十二年度内、今年度内でございますけれども、五木村に、最大の代替地でございます頭地代替地に、完成するのに伴いまして移転をされるということでございまして、平成十三年早々までにはすべての方が移転を終了する予定でございます。 また、工事も順調に進捗しておりまして、本年度は球磨川の漁業組合と漁業補償交渉を行い、ダムの本体工事に着手する予定でございます。 今委員がおっしゃいましたように、全部むだである、公共事業はむだだと思うという一言をおっしゃいましたけれども、私は、地元の皆さんに対してはぜひ……(石井(紘)委員「そんなこと言っていない、むだな事業はと言ったのです」と呼ぶ)はい、むだな事業だということで。 私は、どうしても、このように地元の皆さん方すべてが賛成してくださって、地元の皆さんのためにもという、そして住民の皆さんの安全と安心を保障しようということで、川辺川ダムも、御存じのとおり、約二千六百五十億円を使って皆さんの生活の保障をしようということでございますので、これは予定どおり来年には、川辺川ダムに関しては進捗が順調に進むものと存じております。
○石井(紘)委員 今の建設大臣の最後のお言葉は大変残念でございます。私はちょっと期待していたのですけれども。もう少し、お役所の言うままに言うのじゃなしに御自分でお考えいただいて、そして主体的に対応していただきたい。 それから農水大臣も、まさに自民党がやっているのを、自民党さえもと私に言わせれば言いたいところですが、見直すと言っているんだから、中止した方がいいと言っているんだから、やはりそれはもう少し主体的に、自主的に、農水省のイニシアチブを発揮して、そして早急に中海の中止を決定するという方向にすべきであるということを申し上げて、本当は湯之谷揚水発電の電源開発の問題も取り上げて会計検査院にも質問をしたかったのですが、時間が来てしまいましたので別の機会にさせていただきたいと思います。検査院の皆様には大変失礼をいたしますが、これで終わります。
○衛藤委員長 石井紘基君に、石井君に委員長として申し上げますが、ただいまの質疑の中で、石井委員の発言の中に、当委員会としては、不穏当といいますか、適正を欠くような発言がありましたので、あすの理事会で訂正を含めて協議をさせていただきますので、御了解をお願いいたします。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○衛藤委員長 速記を起こして。 次に、菅原喜重郎君。
○菅原委員 私は、ODA活動の一端について質問したいと思います。 御承知のように、政府開発援助は我が国の国際社会における重要な役割でありまして、開発途上国への支援は、国際社会に大きく依存している我が国の安定と繁栄にも寄与していることになるわけでありますので、この重要性は十分に私も認識しているわけでございます。しかし、ODA予算規模は、我が国の財政事情から、九八年度には前年比一〇・四%減となっております。この傾向は今後も続くものと思いますが、問題は、予算規模もさることながら、開発援助の内容、つまり質の向上あるいは事業の効率的な施行、そういうことが重要ではないかと考えております。 そこで、非常に広範囲にわたる政府開発援助のうち、開発途上国に対する植林事業についてお聞きしたいと思います。 地球上の森林は、毎年日本の全耕地に匹敵するぐらいが消失しているのです。六百万ヘクタールぐらいが砂漠化しているんじゃないかと言われております。特にアフリカなどの途上国でひどく進行しております。森林の消失は土壌侵食を引き起こし、生物の多様性を損ない、水源を枯渇させ、かつ地球温暖化を加速させるなど、地球環境を悪化させることは御承知のとおりで、これらの問題に対処するため、政府が途上国の各地で植林活動を支援されていることに私も感謝を申し上げたい、このように思っております。 森林の減少の著しいアフリカ地域等の途上国に対する植林事業支援のための無償資金協力、技術協力の実績はどうなっていますか、まずお聞きいたします。
○飯村政府参考人 お答え申し上げます。 森林分野におけるODAを通じた協力につきましては、政府としても、従来より積極的にこれに取り組むことといたしておりまして、例えば昨年策定いたしましたODA中期政策においても、森林分野を含む環境分野への支援を重点課題の一つと位置づけております。 森林分野の実績でございますけれども、我が国としては技術協力を中心とした支援に取り組んでおり、九九年度は、二百四十八名の研修員を受け入れるとともに、十九カ国に対して四十一名の専門家を派遣しております。環境分野のJICAによる技術協力のうち、約一八%、五十四億円を森林保全、緑化に充てている次第でございます。 また、無償資金協力につきましては、九八年度より、植林事業そのものを協力対象とする植林無償というものを創設いたしました。 無償資金、技術協力、有償資金協力すべてを合わせて、九九年度におきましては、森林保全分野の協力は約百七十五億円ということになっております。
○菅原委員 非常に多大な事業資金を投入しているわけなんですが、植林事業の成否は何といっても植栽木の活着率にかかっているわけなんです。この植林指導の過程において、植栽木の活着率のデータはどのようになっているか。 私の手元のケニアの社会林業プロジェクト調査データでは、四年間の平均活着率は四二・七五%となっているというデータもありましたが、これ、私が調べてみましたら、ゼロ%になっているところもあるし、一〇〇%にもなっているところもある。なかなか私自身では全般的にそのデータの読み取りができないわけですので、この活着率のデータをどのように外務省としてとらえているのか、把握しているのか、お聞きしたいと思います。
○飯村政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、植栽木の活着率は、植林事業の成否の重要な指標の一つであると承知しております。そこで、技術協力を初めといたしまして、各スキームを通じた植林の関連プロジェクトにおきましては、我が国の専門家等を通じて活着率を含む実施状況の把握に努めている次第でございます。 ただ、委員御指摘のとおり、特に半乾燥地等における植林事業におきましては、我が国におけるように活着率が高くないということも事実でございます。そのような中で適切な技術協力を行うということで、例えば、今お話のありましたケニアの社会林業訓練計画におきましても、やり方によっては八〇%を超える活着率が得られている事例もございます。 いずれにいたしましても、政府といたしましては、地域の条件に適した効果的な植林支援を実施していくとの観点から、専門知識や地域の状況等に明るい専門家やNGOとの連携を図って、確実な植林支援に努めていきたい、かように考えております。
○菅原委員 林野庁にお伺いします。 今報告を受けましたように、乾燥地帯の活着率は余り高くないという言葉もありました。 技術的に協力している林野庁として、やはりこの植林事業は地球防衛というような立場で大切な事業でございますが、この植林事業のODAに対する取り組み方、またこれからのいろいろな指導、またそういう面についての協力見通し、そういうものをお知らせいただければ幸いだな、こう思います。
○伴政府参考人 説明を申し上げます。 今先生から御指摘ありましたように、熱帯地域におきましては年間一千二百万ヘクタールにも及ぶ森林が減少しているという状況にありまして、いわゆる植林分野のODAというものは非常に重要であるというふうに認識しております。 そういう意味で、従来から、資金協力なり技術協力なりということでこの森林造成の分野ということにつきましての協力を推進してきた次第でございます。 せっかくでありますので、今後ともODAの効果的な実施の観点ということから、地域住民の参加をしていただくような方策、そして、いろいろな経験のあるNGOとの連携を図りながら森林造成分野の協力というものをさらに推進してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○菅原委員 きょうは林野庁、あるいは外務省にも質問させていただきましたのは、実は地球緑化の会という日本のNGOがアフリカのタンザニアにおいて示唆に富む取り組みを続けています。このことは私も前に陳情申し上げておりましたが、シロアリとミミズが地球を救うというキャッチフレーズで、シロアリを利用した植林事業の成功と、ミミズを利用した不耕起無かんがい稲作技術の定着を図って成功しているわけでございます。 そこで、この方々の取り組んでおりますアグロフォーレストリーという植林方法、これも八ヘクタールに五千本の植栽を成功した、その写真も今私の手元にあります。このような写真ですね。次に、ミミズを利用して、これはことしも成果を上げたのですが、十アール当たり大体四百キロ以上も稲作で成功しているというわけです。 それで、地球緑化の会のこういう技術は、やはり開発国にとっては小規模農業の指導またその技術開発が必要不可欠なわけでありまして、くわとかまさえあれば、意欲があれば、植林も、またこういう稲作技術も自主的にいわゆる開発国の人々に取り入れられる、そういう技術でございますので、この地球緑化の会の技術に対する検討また採用、そういう点を強く要望したいな、こう思うわけでございますが、もし林野庁長官の方に何か御意見がありましたら、これへのお答えをいただきたいと思います。
○伴政府参考人 半乾燥地域におきます造林技術というものはいろいろな問題がありまして、試行錯誤で進めてきておるのが実態でございます。 先ほども申し上げましたように、今後ともやはり、効率的なものを含めまして、海外でのいわゆる森林造成の経験を有するNGOなり、それから広範な関係者の技術なり知見というものを採用いたしまして、高度な技術で、しかも効率的な森林造成を進めていきたいと思っております。 今先生の指摘のありました事例につきましては、今後外務省とも十分連携を保ちながら検討してまいりたいと思っている次第でございます。
○菅原委員 それでは、また外務省の方にもお願いします。 この地球緑化の会で、プロジェクト名、省耕起省灌漑有機稲作開発計画というのをことし提出しまして、これの支援を要望しているようでございますので、ぜひこれを御検討の上御配慮いただければ幸いだな、こう思う次第でございますが、このことについてどのようにお考えですか、お伺いしたいと思います。
○飯村政府参考人 お答え申し上げます。 委員の御発言のありました地球緑化の会につきましては、九八年度にNGO補助金から六百五十万円、九九年度にも七百五十万円という資金援助を行っております。 今後地球緑化の会とどのように連携を図っていけるのか、林野庁の皆様方と御相談しながら検討していきたい、かように考えております。
○菅原委員 御配慮のある答弁、どうもありがとうございました。 時間が来ましたので、これで終わります。
○衛藤委員長 次に、小沢和秋君。
○小沢(和)委員 日本共産党の小沢和秋であります。九州・沖縄ブロックの出身です。よろしくお願いします。 きょうは、二つの問題に絞ってお尋ねをいたします。 第一に、熊本県八代海で七月に発生した赤潮被害に対する対策であります。 この赤潮は、八月一日に県が警報を解除しましたが、現在までの推定の被害額は三十七億八千万円、十年前にこの海域で発生した赤潮の三・五倍に達する文字どおり史上最悪となっております。我が党の熊本県委員会は、現地調査の上で、去る八月四日に県に対して、生活資金や稚魚購入資金、経営再建資金の融資や利子補給などの申し入れを行いました。 そこで、次の二点についてお聞きいたします。 第一に、赤潮被害の実態を水産庁はどのように把握しておられるのか、もう心配はないのか。簡単にお示し願いたい。 第二に、養殖業者やその他の漁業者から強い要求が出されております各種資金の融資及び利子補給について、国としても積極的に対応すべきでありますが、どのような考えでおられるのか。以上のことについてお尋ねをいたします。
○中須政府参考人 八代海でことし七月初旬から発生いたしました赤潮につきましては、ことしは特に降水量が少なく珪藻が繁殖しなかった、そういういろいろな条件が重なりまして、この原因でございますコクロディニウムの異常な増殖が起きた、こういうことで、当該海域のブリ、マダイあるいはトラフグ、こういう魚類養殖に相当の規模の漁業被害をもたらしました。御指摘のとおり、その後の降雨等により水温が下がったことで、八月一日に県としても終息宣言を出したところでございます。 ただ、その段階でも、被害額自体はただいまお話ございましたように推計で約三十七億円と、この地域においては大変大きな被害が出た、こういうことでございます。 一応、今の段階では、モニタリングその他を通じて、このコクロディニウムについては終息した、こういうふうに見られますが、周辺海域等におきましては、別種の赤潮の原因種も実は確認をされております。 現在、こうしたものから漁業被害は発生しておりませんが、今後とも引き続きモニタリングあるいは上空からの漁場監視に努めることによりまして、今後の被害防止のため、適切な措置に努めていきたいというふうに思っております。 それから、今回の被害を受けた養殖漁業者に対する救済措置というお尋ねでございます。 まず第一に、今回の赤潮による被害養殖業者に対しては、資金面において、沿岸漁業経営安定資金など低利の制度資金の融通を行う、それと同時に、お金を既に借りておられる方がかなりおりますので、既貸付金の償還猶予、こういうことも場合によっては必要なのではないかということで、関係金融機関等にそうした面で万全を期するようにお願いを申し上げておるところで、水産庁からも要請をしたところでございます。 それからまた、この被害を受けた方々には漁業共済による救済の道がございます。そういう意味におきまして、漁業共済組合を初めとする関係者に対して、できるだけ迅速な損失査定と共済金の早期支払いというものを現在指導しております。 今後、熊本県等とも十分連絡をとりながら、私どもとしても適切な対応に努めてまいりたい、こういうふうに思っております。
○小沢(和)委員 それでは第二に、福岡県筑紫野市の産業廃棄物処分場の問題でお尋ねをいたします。 今、全国に産業廃棄物処分場が二千数百カ所ありますが、そのうち千七、八百カ所が安定型処分場であります。その多くが、無責任な操業のため住民とトラブルを起こしております。中でも全国で最も深刻な問題になっているところの一つが、福岡県筑紫野市平等寺の安定型処分場であります。 ここでは、昨年十月、三人の作業員が高濃度の硫化水素を吸い死亡するという重大事故が発生いたしました。こんな事故は全国で恐らく初めてであり、国としても重視すべき問題だと思います。先日も地元の筑紫野市議会から超党派の陳情団が上京し、厚生省や私たち議員にも解決のための助力を要請されました。大臣は、この問題の重要性をどう認識しておられるか。 今、福岡県当局がこの処分場への廃棄物の搬入をストップさせ、その原因究明と対策樹立に当たっておりますが、国も全国の処分場の調査を行い対策を検討していると聞いています。今どうなっているか、あわせてお尋ねをいたします。
○津島国務大臣 廃棄物処理の現場で今回のような死亡事故が生じたことはまことに痛ましいことで、遺憾なことと思っております。 また、廃棄物行政の立場から申しましても、安定型産業廃棄物処分場という中で硫化水素が高濃度発生した事案でありますので、処分場周辺の生活環境を保全する観点からいっても、極めて重要な問題と認識をしております。 厚生省では、現在、全国の産業廃棄物処分場からの硫化水素などによる悪臭の発生状況等について調査を行うとともに、廃棄物最終処分場における硫化水素対策検討会を設置いたしまして、硫化水素の発生原因、対策について検討を行っており、検討結果をおおむね八月末を目途に取りまとめることにいたしております。 なお、詳細の御質問があれば、逐次お答えさせていただきます。
○小沢(和)委員 本年三月の調査では、この処分場で何と一万五〇〇〇ppmというすさまじい高濃度の硫化水素が検出されております。五月末の調査でも六〇〇〇ppmです。下がったといっても致死量の六、七培であります。どうしてこんなことになるのか。安定型処分場というのは、化学的に安定して環境を汚染する心配のない廃棄物に限って埋め立てることになっております。 ところが、福岡県の事故調査委員会の発表でも、廃棄物に含まれる有機物の生物分解に伴い硫化水素が発生したと推測しています。この発表によると、有機物が廃棄物総量の一五%にも達しております。これだけでも、安定型では認められないものが大量に廃棄されていることがはっきりしているのではありませんか。 私が地元の人からもらった資料では、廃棄物の中からは今申し上げた大量の有機物のほか、砒素、水銀、PCBなどが検出されております。また、排水からはジクロロメタン、トリクロロエタンなどの発がん性物質が検出されております。これらは人体に重大な悪影響を及ぼす物質として、本来検出されてはならないものであります。本当に何が埋め立てられているかわかりません。この際、国も、県任せにせず、廃棄物を思い切って下まで掘り返してみるなど、直接徹底的な調査をすべきではないか、お尋ねをします。
○西本政府参考人 硫化水素と申しますのは、基本的には、有機物と硫黄というものが存在して嫌気的な状態であれば発生するものでございまして、天然には硫黄泉等で発生いたしますとともに、下水処理場等の分解産物としても生成されるものでございます。 従来から、木くず、紙くず等の有機系の廃棄物は管理型処分場で処分をするということで、安定型処分場にはコンクリート殻等の安定型産業廃棄物のみの処分を認めて、有機系の廃棄物が混入して処分されることを極力防止をしてきたところでございます。 このような措置をもってしましても赤水等の一部問題が生じたということから、平成九年の法改正に際しまして、新たに設置される処分場では平成十年六月から、それから既存の処分場では平成十一年六月から、搬入される廃棄物の限定あるいは展開検査等の極めて厳格な措置を講じてきたところでございます。今後、有機系の廃棄物による生活環境上支障の生ずるような状況はないものと私どもは考えております。 しかし、このような基準の強化以前から埋立処分が行われておりました安定型処分場で硫化水素が問題となる幾つかの事案が生じておりますので、硫化水素の発生原因の解明及び対策につきまして、先ほど大臣からお答えがございましたが、廃棄物最終処分場における硫化水素対策検討会というものを設置して検討を行っているところでございます。
○小沢(和)委員 いや、私は、その先にいろいろな、検出されてはならない危険なものが排水の中から出ていると。そうするというと、もっとほかにいろいろな危険なものを捨てているのではないかという疑いを否定できないということを指摘しているのですよ。その点についてはお答えが全然ないのじゃないですか。
○西本政府参考人 その点につきましては、この事件が発生いたしまして以来、福岡県の方で具体的な調査をされておるというふうに伺っておりまして、その結果をいただくことによって判明するのではなかろうかというふうに思っておるわけでございます。
○小沢(和)委員 いや、だから、事は重大だから、国も直接、県任せにせずにやってほしいということを言っているのです。 次に行きますが、この処分場の中に、一日二十四トンの焼却施設が併設されております。地元の人々はかねてから、焼却灰をこの処分場にそのまま埋め立てているためにこういう有害物質が排出されるのではないかと疑っていますが、当然です。それを否定するためには、県当局が毎日の焼却量、灰の量、灰の搬出先と搬出量などをチェックし公表すればよいのですが、それもなされておりません。 また、七月十六日早朝五時三十分、野積みされていた焼却予定の廃棄物が火災事故を起こし、七十トンも焼けました。これについても地元の人々が、こんな早朝に処分場の中でどうして火災が起こるのか、会社が野焼きをしようとみずから火をつけたのではないかと疑っていますが、ほとんど原因究明もせずに、わずか十二日後、二十六日には焼却施設の再開を認めております。こんなことでは、地元の県当局に対する不信を強めるばかりであります。少なくとも火災の原因がはっきりするまで操業再開を延期させる措置をとるよう県に助言してはいかがでしょう。
○西本政府参考人 焼却施設の許可に係る事務につきましては都道府県知事の権限として行われているものでございまして、福岡県によりますれば、この業者が燃え殻を安定型処分場内に処分しているとか、あるいは火災と称して野外焼却を行っているといった違法な操業は現時点においては認められていないというふうに伺っておるところでございます。 私どもといたしましても、今後とも、県とよく情報交換をいたしまして、適切に指導監督が行われていくように努めてまいりたいと考えているところでございます。
○小沢(和)委員 今、そういう違法操業がやられているとは聞いていないと言うけれども、しかし、地元の人たちがさっきから言っているような疑いを持っている、そのことについて疑いを晴らすような措置を具体的には県は何もとってくれていない、だからそこを私は問題にしているわけです。 時間もぼつぼつ来ておりますから、大臣に最後にお尋ねをしたいと思うんですが、全国的に産廃施設は川の最上流、水源地域に立地していることが多いわけであります。 この処分場も、そこからわずか一・二キロ下流に周辺住民二十万人の上水の水源、山神ダムがあります。目下のところ、このダムの水質は以前より若干悪くなってはいますが、幸い、ジクロロメタン、トリクロロエタンなどの危険物質は検出されていません。しかし、先ほど指摘をしたとおり、この処分場の排水からは検出されています。今のままで放置すれば、これらの危険物質が遠からずダムに流れ込むことは必至だと思います。そうなってからでは手おくれです。 今、国や県が検討している対策ではこういう状況に対処できないのではありませんか。この際、国として危険な産業廃棄物を撤去するなどの抜本的な対策を決断すべきではありませんか。 私が今回痛感したのは、行政の監視体制のずさんさであります。安定型とか管理型と区分してあっても、日常的にそこに何を搬入し埋め立てるか、全く業者任せ。時々県の保健所の職員が立ち入りチェックするだけでは、有効に操業を監視できず、今回のような事態を今後も全国で続発させるのではありませんか。こういうチェックシステムを抜本的に改善すべきではないか、大臣の考え方をお尋ねして質問を終わります。
○津島国務大臣 委員御指摘のとおり、水道水源の上流に設置されている廃棄物の処分場では、水道水源を汚染することがないように生活環境保全上必要な措置を講ずることが必要でございます。 このような観点から、先ほども申し上げましたとおり、平成九年の廃棄物処理法の改正におきまして、最終処分場などの施設を設置しようとする場合には、水道の取水地点への影響を含め生活環境影響調査をすること、生活環境上の影響が生じないよう必要な措置を講ずること、こういうことを必要とし、そのような条件を満たしてくれない場合にはそもそも設置許可ができないということになっておるわけであります。 この御指摘の筑紫野市の事案につきましては、平成九年の改正以前に設置されたものでございますが、福岡県が調査したところによりますと、地下水や公共用水域の水質については特に影響がないと判断していると聞いております。 厚生省としては、今後とも、福岡県が万全の指導ができるよう必要な支援を行ってまいりたいと思います。(小沢(和)委員「もう一つ聞いたのです。今後の監視体制のことも聞いたのですが」と呼ぶ) 厚生省では、信頼できる廃棄物処理体制を確保するために、先ほど申し上げましたように、平成九年の改正、さらに、さきの国会での廃棄物処理法の改正により施設や業者に対する規制を抜本的に強化したところでございます。 この改正法に基づき、都道府県においても的確な対応ができるように、都道府県に対する助言を行うなど、法律の円滑な施行に努めてまいる所存でございます。
○小沢(和)委員 終わります。
○衛藤委員長 次に、山口わか子君。
○山口(わ)委員 社民党の山口でございます。最後の御質問をさせていただきます。 介護保険制度についてでございますけれども、介護保険制度が四月からスタートいたしまして四カ月が経過いたしました。この制度を実施するに当たりまして、多くの国民が戸惑いと不安を持ち、介護を必要とする人も家族も、サービスをする側の事業者や自治体も、十分な準備ができないまま実施という状況になったことは言うまでもありません。 現に信濃毎日新聞が、三カ月経過した時点で長野県の茅野市でアンケート調査をしておりますけれども、介護保険に期待していた人も多い反面、介護保険の仕組みについて十分理解していない人や、認定、サービスの内容、経済負担など、多くの不満や将来への不安がふえてきていることも明らかにされてきました。 まだ四カ月しか経過していませんので実態が十分に見えてきてはいないと思いますけれども、幾つかの内容につきまして、経過と問題点、あるいは今後の方向について御質問をさせていただきます。 まず、制度の仕組みや内容についてでございますが、国民に十分理解されたのか、自治体や事業者は、制度について熟知をしスムーズに運営することができたのか、厚生大臣にお伺いをいたします。
○津島国務大臣 四月から始まりました介護保険制度でございますが、何としても、大きなトータルシステムを始めるわけでございますから、その制度の趣旨や内容に関して、国民各層に正しい理解が得られるように格段の努力をしなければならないと思っております。 このため、パンフレットの作成やテレビ、新聞の広告などを通じて国民への周知にも努めてまいりましたし、さらに、自治体に対しては、全国会議の開催やファクスによる迅速な情報提供を行ってきたところでございます。 また、市町村の現場におきましても、職員による住民説明会を頻繁に開催しておられることは委員も御承知のとおりでございまして、市町村独自のパンフレットを作成するなど、それぞれの自治体において独自の工夫を凝らしておられるようで、私どもも大変評価をさせていただいております。 しかし、この十月からいよいよ保険料の徴収が開始されますので、改めて、市町村とも連携して、制度の趣旨や内容について十分な周知に努めてまいらなければならないということで決意を新たにしておるわけでございますが、このように国会において委員初め多くの方々から問題点を指摘していただくことは、制度の周知徹底のために大変に役に立っているものと思わせていただいております。
○山口(わ)委員 それでは、二、三の内容について御質問させていただきます。 まず、介護認定についてでございますが、制度のスタート前から多くの問題が出されていました。コンピューターによる認定の是非、体の状況のみを重視し、精神面や住居の状況とか家族や地域の状況など、認定するための重要な側面が考慮されない、認定に時間がかかり過ぎるなど、多くの問題が出されております。 そこで、介護認定について、当初の予定どおり実施することができたのか、認定上の問題については問題がなかったのか、あるいは、あったとすればどう処理をされたのか。 そして二つ目として、介護サービスにつきましては、ケアプランが実施に当たりまして間に合ったのか、介護を受ける高齢者がサービス事業者を選ぶようになっておりますけれども、希望どおりの事業者からサービスを受けることができたのか、利用者と事業者との間に行き違いはなかったのか、従来の措置に比べてサービスの内容が低下してはいないかなど、お伺いをしたいと思います。
○大塚政府参考人 お尋ねの要介護認定でございますけれども、三月末、制度スタートの直前に把握をしておりました状況では、全国で二百四十八万の方が申請をされました。さらに、その後、六月末現在で、総数二百八十万件の御申請がございまして、既に二百六十万件の認定結果通知が行われております。 計数といたしましてもほぼ私どもの見込みに近い数字でございますし、また、例えば、全国老人クラブ連合会がアンケート調査を会員の方にされておりますけれども、おおむねその結果に納得しておられるという方が八割強、八五、六%というような数字もございます。全体としては、まずまず順調に進んでおるという認識をいたしております。 他方、例えば、今御指摘もございましたけれども、痴呆性の高齢者の要介護度がやや低目に出るのではないかといったような御指摘を耳にいたすわけでございます。 一つは、現在の要介護認定システムの中で、第一次判定の基礎となる訪問調査、この際に、できるだけ詳細なデータと申しますか状況を御報告いただく、そういう工夫も必要でございます。さらに、二次判定の段階では、日ごろの状況について、特記事項ということを総合勘案するということになっておりますので、そうした仕組みをよく御理解いただきまして適切な情報提供をいただくということも大事だろうということで、全国会議などで徹底をしておるところでございます。 ただ、現在の一次判定ソフト、これ自体が平成六年の実態調査ということがベースになっておりますので、その後、若干の時間も経過しております。介護の現場の様子も変わっておる可能性もございます。したがいまして、今年度中に実態に関する調査を実施いたしまして、今後さらに、その結果に基づきまして分析、検討を進めてまいる予定にいたしております。 それから、介護サービスの状況でございますけれども、これにつきましても、アンケート調査などによりますと、サービスの利用者が二割ないし三割ぐらい増加をしておるという結果が、幾つかのピックアップ調査ではございますけれども、ほぼ共通の結果でございますので、サービス提供量が拡大しているということは間違いなく見てとれるわけでございまして、これも当初想定しておりました意味でのプラスの効果があらわれているというふうに考えております。 また、利用者の受けとめ方にしても、通所サービスを受けることによって外出の機会がふえて生活に張りが出てきた、あるいは介護の負担がかなり軽減されまして家庭内の雰囲気が明るくなったといったようなお話も聞いております。 一方、低所得者の方につきましても、御案内のとおりでございますけれども、利用者負担の上限を低く設定する、あるいは、激変緩和というようなことで、ホームヘルプサービスについては、当面、三年間は一割負担のところを三%に軽減するといった措置も講じてございます。 まだ四カ月という状況でございますから、私どももこれから引き続き現場の状況、利用者の実態を把握してまいりますけれども、私どもとしては、幾つかの問題点はもちろんございますけれども、総体的に申し上げれば順調にスタートが切れた、それなりの効果も具体的に出ているという認識を持っているところでございます。
○山口(わ)委員 確かに、アンケート調査の結果でもおおむね理解されている、あるいはサービスも順調にいっている部分もありますけれども、三割くらいの方がやはりこのサービスが受けられない、お金がなくて受けたくても受けられない皆さんがいらっしゃることも事実です。そういう意味では、この介護保険という制度はやはり、ちょっと見ますと、お金のある方は受けられますけれども、お金のない方はサービスを我慢してしまうという側面も出ていることも事実でございます。 やはりこの制度の趣旨からいたしますと、一人であっても家族がいても、あるいは所得がなくても受けられる制度でないとこの介護保険制度の意味がないというふうに思っていますので、これからぜひその部分では御検討いただいて、みんなが受けられる、そういうシステムにしていただければ大変ありがたいというふうに思っております。 次に、自治体の基盤整備についてですが、これは大分進んでいるように思いますけれども、介護サービスを今まで実施してきている中で、介護保険の対象とならない場合が、措置の段階でサービスを受けていて実際には対象とならない場合の取り扱いについてお伺いしたい。 もう一つは、居宅介護事業者と施設事業者には質の高いサービスが提供できるだけの人員配置とか待遇面で問題はなかったのかどうか。最近、この事業者の中では過疎地を撤退する事業者もふえていると聞いておりますし、非常にこの辺を私どもは心配しているわけですけれども、介護報酬単価に無理はなかったのか、その辺をお伺いしたいと思います。
○大塚政府参考人 介護サービスの基盤の状況でございますけれども、これは御案内のとおりでございますが、平成十一年度末までは、新ゴールドプラン、その前身でありますゴールドプランという一種の行政計画に基づきまして整備を進めてまいりました。 これも詳しく申し上げる時間的な余裕はございませんけれども、主要なメニューと申しましょうか、例えば特別養護老人ホームでありますとかホームヘルプサービスでありますとか、こういった施設あるいは在宅の柱となるサービスにつきましては、目標どおり、物によりましては当初の目標を超える量の整備が進んできておりまして、全般的にこれも順調に進んできておると考えております。 ただ、おっしゃいました中にございますように、地域による差というのもございます。したがいまして、私ども、新たなゴールドプラン21という計画を今年度からスタートをさせておりますけれども、こうした計画に基づきまして、それぞれの自治体の実情に応じてサービス基盤の整備が図られますように引き続き努力を傾注いたしたいと考えております。 それから、サービスの質に関連をいたしまして、介護報酬も含めての御質問でございますけれども、サービスの質が利用者の信頼を得られるものでなければならないというのは全くおっしゃるとおりだろうと思います。私どもも、特に今後力点を置くべきポイントの一つと考えております。 現在、さまざまな運営基準あるいは指定基準の中で、一種の最低基準というようなものを設けまして、これをきちんと守っていただくというようなことと同時に、これを裏打ちするための介護報酬でございますけれども、審議会等におきますさまざまな議論を踏まえまして、基本は、これまで実施をしてきていただいておりますサービスの水準が下がらないように、また、現に調査をいたしまして、その実態に即した単価を設定するということで介護報酬が決められたわけでございます。これも地域によってさまざまな事情がございますから、例えば、離島や山間地におきましては一五%加算というような措置も講じております。 さらに、介護サービスの対象とならない方についての御質問もございましたが、すべてが介護保険のサービスでカバーできるわけではございませんので、市町村の事業といたしまして介護予防あるいは生活支援といったような事業を行っていただき、これに国も助成をするというような事業の拡大を図っております。 こうしたさまざまな施策とあわせて、地域におけるいろいろな工夫もしていただきまして、高齢者の福祉あるいは介護の質の向上に努めてまいりたいと考えております。
○山口(わ)委員 私も、やはりこの介護保険制度というのは、だれでも、どこにいても、たとえ家族がいても、一人の人間が自立して生活していくように支援するものでなければならないというふうに思っております。 財源の問題、あるいは各市町村の独自の介護の施策の問題、あるいは国や都道府県のいろいろな指導の問題を含めまして、まだまだこれから改善する余地があると思いますし、本当に国民の人たちが喜んで受けられるような制度にぜひしていただくように、これからも抜本的な改正をしていただきたいと思いますが、その辺に一言お答えをいただきまして、終わりにさせていただきたいと思います。
○衛藤委員長 大臣、時間でございますので、簡単にお願いします。
○津島国務大臣 介護保険、おっしゃるとおり、大きな制度を新しく始めたわけでございますので、これからも歩きながら考え、絶えず改善を図っていかなければならないと思っております。 例えば、施行後におきましても、ケアマネジャーが現場で期待されるような役割を果たすための支援体制の整備ということも手がけてまいりましたし、それから、訪問介護のあり方ですが、身体介護中心型や家事援助中心型あるいはその複合型、その当てはめをどうやったら一番実態に合うかという問題が今でもまだ指摘をされておりますし、それから、訪問通所サービスと短期入所サービス、いわゆるデイサービスとショートステイ、この支給限度額の一本化をして使いやすくするとか、いろいろ手がけてまいりましたが、これからも現場の御意見を真剣に受けとめ、課題があれば柔軟に対応し、国民の皆様方が介護保険を導入してよかったと思っていただけるように努力してまいりたいと思います。
○山口(わ)委員 どうもありがとうございました。
○衛藤委員長 次回は、明九日水曜日午前九時二十分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後八時十二分散会