労働・社会政策委員会 第1号
- 発言数
- 8 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2000/03/09
会議録
○委員長(吉岡吉典君) ただいまから労働・社会政策委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る一月十八日、山崎正昭君が委員を辞任され、その補欠として水島裕君が選任されました。 また、去る一月十九日、水島裕君が委員を辞任され、その補欠として常田享詳君が選任されました。 ─────────────
○委員長(吉岡吉典君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、労働問題及び社会政策に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(吉岡吉典君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(吉岡吉典君) 労働問題及び社会政策に関する調査を議題とし、労働行政の基本施策について、牧野労働大臣から所信を聴取いたします。牧野労働大臣。
○国務大臣(牧野隆守君) 労働・社会政策委員会の御審議に先立ち、労働行政について所信を申し述べ、委員各位を初め、国民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げたいと存じます。 雇用情勢は、一月の完全失業率が四・七%、有効求人倍率が〇・五二倍、完全失業者三百九万人のうち百一万人が非自発的失業者であるなど依然として厳しい状況にあります。こうした状況に対応して雇用に関する安全ネットを張りめぐらし、国民の雇用不安を払拭することが重要であります。 また、中長期的には、情報化や国際化の進展、さらには急速な少子高齢化など、我が国経済社会は、二十一世紀に向けて大きな転換期を迎えています。 アメリカでは情報技術関連分野等の雇用拡大が雇用の改善に大きく寄与しました。我が国においても、情報技術関連分野を初めとする新規・成長分野の発展に積極的に取り組み、より高い経済成長を図ることにより雇用を拡大していくことが必要と考えております。 私は、労働大臣として、以上のような観点から施策を推進してまいります。 具体的には、まず第一に、新規雇用の創出と迅速な就職の促進に取り組んでまいります。 新規・成長分野での新たな雇用機会の創出や円滑な労働移動を支援するため、事業主に対する助成制度の積極的な活用や、関係機関との連携による雇用管理の相談援助、さらには、求人求職情報の提供、職業紹介の実施などに努めてまいります。 特に、高齢化の進展等に伴って労働需要の拡大が見込まれる介護分野について、良好な雇用機会の創出の支援、能力開発の推進等を内容とする介護労働者法の改正法案を今国会に提出しており、御審議をお願いすることとしております。 また、産業構造の変化、労働移動の増加、急速な高齢化の進展等の中で働く人たちの生活や雇用の安定、再就職の促進を図るためには、雇用保険制度を社会経済の変化に対応できるものとするとともに、安定的運営を確保する必要があります。このため、求職者給付の重点化、育児・介護休業給付の充実、負担面での見直し等を内容とする雇用保険法等の改正法案を今国会に提出しており、御審議をお願いすることとしております。 労働力の需給調整については、公共及び民間の各機関が、それぞれの特性、活力を生かして、より円滑、的確に役割を果たしていけるようにしてまいります。また、雇用情報等について公共と民間の相互連携を進めるとともに、公共職業安定所の情報提供機能の整備に努めてまいります。 厳しい内定状況の新規学卒者については、企業の求める能力の修得の支援等により早期就職を促進してまいります。 これらの施策に加え、厳しい雇用状況にある中高年齢者、障害者の雇用の安定、確保に努めてまいります。特に、中高年齢者については、六十五歳までの安定した雇用の確保及び再就職の促進等を内容とする高年齢者雇用安定法の改正法案を今国会に提出しており、御審議をお願いすることとしております。 また、港湾労働をめぐる環境変化に対応して、港湾労働者の雇用の安定を図るため、港湾運送事業主間における常用労働者に係る労働者派遣制度を導入すること等を内容とする港湾労働法の改正法案を今国会に提出しており、御審議をお願いすることとしております。 第二は、一人一人の職業能力を高め、能力を十分に発揮できる社会の実現であります。 我が国経済社会の活力を維持強化していくためには、これを支える人材を育成することが重要です。産学官の連携による人材育成の仕組みを整備するとともに、教育訓練給付の上限額の引き上げなど労働者の自発的な能力開発対策を強化してまいります。 離職を余儀なくされた人たちに対しては、再就職に必要な職業能力を身につけられるよう、公共職業能力開発施設、さらには専修学校等における十分な教育訓練機会を提供してまいります。 第三は、意欲にあふれ、健康で安心して働ける環境づくりです。 経済社会の構造変化や働き方の多様化に対応して労働条件の確保・改善対策を積極的に推進し、労働条件に関する申告、相談に迅速かつ的確に対応してまいります。また、労働時間の短縮とあわせ、長期休暇制度のあり方について国民的な合意の形成に取り組んでまいります。 今国会に提出が予定されている会社分割に関する商法等の改正法案に合わせ、労働者保護の観点から、労働契約の承継についての特例等を定めることを内容とする法案を今国会に提出し、御審議をお願いすることとしております。 昨年の東海村ウラン加工施設における事故を初め、安全への信頼を脅かす事例が発生しております。労働災害の減少及び労働者の健康確保のための対策の充実など、安全文化の創造に向けて取り組んでまいります。また、迅速適正な労災補償を行います。 女性が能力を十分に発揮できる雇用環境を整備するため、職場における男女均等取り扱いが徹底されるよう取り組んでまいります。 二十一世紀の長寿社会においては労働移動の際に年金資産を持ち運べる制度の整備や自助による老後の所得確保のための仕組みの導入が重要であり、確定拠出型年金制度を来年度中に導入する方向で関係省と取り組んでまいります。 第四は、少子高齢化が進展する中で、多様な働き方を可能とする施策の充実です。 先ほど申し上げた育児・介護休業給付の充実や中高年齢者の雇用対策のほか、育児休業代替要員の確保など仕事と育児、介護との両立を支援するための施策や、パートタイム労働対策を推進してまいります。 第五は、行政改革に対応した労働行政体制の充実整備であります。 来年一月に発足する厚生労働省が、労働省が現在担っている政策はもとより、その任務である国民生活の保障、向上を経済社会の変化に即応しつつ総合的に推進することができるよう準備を進めてまいります。 また、本年四月に都道府県労働基準局、女性少年室及び都道府県の職業安定主務課を統合して設置する都道府県労働局においては、各行政分野にまたがる施策の総合的な展開に努めるとともに、都道府県等との密接な連携を図り、地域の実情に応じた雇用施策等を推進してまいります。 これらの施策に加え、国際会議等において我が国の立場を主張しつつ、アジアの代表としての役割を果たしてまいります。 また、諸課題の解決には政労使の一致した取り組みが必要です。このため、良好な労使関係の維持発展、政労使の意思疎通の促進に努めてまいります。 以上、当面する労働行政の重点事項について私の所信の一端を申し述べました。私は、国民の雇用不安を払拭し、希望と活力にあふれた経済社会をつくり出すため、関係省庁とも連携しながら全力を挙げて取り組む所存であります。 委員長を初め、委員各位の一層の御理解と御協力を賜りますようよろしくお願いをいたします。
○委員長(吉岡吉典君) 次に、平成十二年度労働省関係予算について説明を聴取いたします。長勢労働政務次官。
○政務次官(長勢甚遠君) 労働総括政務次官の長勢でございます。私から平成十二年度労働省関係予算案の概要を御説明申し上げます。 一ページ目は、全体の予算規模であります。 労働省関係の一般会計予算の総額は五千五百四十九億円となっております。 平成十二年度一般会計予算につきましては、中央省庁等改革に伴う新体制移行を反映させたものとなっており、平成十三年一月五日までの九カ月分については、労働省所管分として四千三百七十七億円を計上しており、また、厚生労働省が発足する平成十三年一月六日から平成十二年度末までの三カ月分については、厚生労働省所管の予算額のうち旧労働省分一千百七十二億円となっております。 労働保険特別会計は全体で五兆六千九百五十億円であり、また、石炭並びに石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計の石炭勘定の労働省所管分は百四十三億円となっております。 平成十二年度の労働省関係予算案につきましては、現下の厳しい雇用情勢の中で、国民の雇用不安を払拭し、一人一人の意欲と能力が生かされる社会を実現するという観点に立って所要の予算を計上しております。 以下、予算の主要事項について御説明申し上げます。 第一は、三ページの、新規雇用の創出と迅速な就職の促進であります。 新規・成長分野の雇用機会の創出及び円滑な労働移動の推進、介護労働分野における労働力確保と良好な雇用機会の創出に向けた支援の創設等を行うこととしております。 また、特に厳しい状況にある新規学卒者等若年者や障害者に対する就職支援対策を総合的に推進してまいります。 さらに、雇用保険制度について、給付と負担の両面からそのあり方を見直すこととしております。 第二は、六ページの、一人一人の職業能力を高め、その能力を十分に発揮できる社会の実現であります。 地域における産学官の連携による人材育成システムを構築する二十一世紀人材立国計画を推進するとともに、離転職者等に対する高度な職業訓練の推進や民間教育訓練機関等の積極的な活用による機動的な職業訓練の実施等に取り組むこととしております。 第三は、八ページの、意欲にあふれ、健康で安心して働ける環境づくりであります。 新裁量労働制の適正な実施の促進、長期休暇制度の早期導入に向けた取り組みの推進、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等対策の推進を図ってまいります。 また、死亡災害の大幅な減少を図るべく労働災害防止対策を推進するとともに、深夜業従事労働者の自発的健康診断の受診支援を新たに行うなど、健康確保対策の充実に取り組むこととしております。 第四は、十一ページの、少子高齢化が進展する中で、多様な働き方を可能とする施策の充実であります。 六十五歳現役社会の実現を目指し、定年年齢の引き上げに向けた段階的な取り組みや、離職を余儀なくされる高年齢者等の再就職の支援を強化するとともに、高齢者が年齢にかかわりなく働き続けることができる職場の創造に関する調査研究を実施することとしております。 また、雇用保険制度の見直しの一環として、育児休業給付及び介護休業給付の充実を図るとともに、育児休業代替要員の確保等の支援やファミリー・サポート・センターの介護分野への業務の拡大等、仕事と家庭との両立支援対策の充実に取り組んでまいります。 その他、国際社会への積極的貢献や、行政改革に対応した労働行政体制の充実整備等に取り組んでいくこととしております。 以上、労働省関係予算案の概要を御説明申し上げました。 何とぞよろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(吉岡吉典君) 以上で所信及び予算の説明聴取は終わりました。 本件に関する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十六分散会