予算委員会 第8号
- 発言数
- 567 件
- 登壇者
- 36 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2000/03/09
会議録
○委員長(倉田寛之君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 公聴会開会承認要求に関する件についてお諮りいたします。 平成十二年度総予算三案審査のため、来る三月十四日に公聴会を開会いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(倉田寛之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 つきましては、公述人の数及び選定等は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(倉田寛之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(倉田寛之君) 平成十二年度総予算三案についての理事会決定事項について御報告いたします。 本日の質疑の割り当て時間は百二十一分とし、各会派への割り当て時間は、自由民主党・自由国民会議二十七分、民主党・新緑風会三十九分、公明党・改革クラブ十一分、日本共産党十六分、社会民主党・護憲連合十二分、自由党五分、参議院の会七分、二院クラブ・自由連合四分とすること、質疑順位につきましてはお手元に配付いたしておりますとおりでございます。 ─────────────
○委員長(倉田寛之君) 平成十二年度一般会計予算、平成十二年度特別会計予算、平成十二年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。谷川秀善君。
○谷川秀善君 自由民主党の谷川秀善でございます。 今回の新潟県警に伴う一連の不祥事件について御質問を申し上げたいと思います。 この予算委員会でも、与野党を問わず大変な議論を呼んでいるところでございます。小渕総理を初め各閣僚、警察庁長官がいろいろと答弁をされておられますが、いまだに一向に国民の怒りはおさまっていないわけであります。ますます強くなっていると私は考えております。 その原因はどこにあるのかということであります。一口で言いますと、今回の国家公安委員会及び警察庁の判断がどうも世間の一般の常識とはどこか遠くかけ離れているのではないか。よく日本の常識は世界の非常識と、こう言われておりますが、警察庁、国家公安委員会の常識がどうも国民の非常識というような感じがありまして、何となくおさまっていないということだろうというふうに私は思っているわけであります。 保利国家公安委員長は大変誠実な方でございますし、非常に真摯にお仕事をこなしていただいているとかねがね私は尊敬をしているわけでございますけれども、今回の件を考えてみますと、どうも情報が正確に委員長なり国家公安委員の方々に入っていないのではないか、そのように思えてならないわけであります。 前回の神奈川県警問題、この問題につきましては保利国家公安委員長も、地行で私は少々きついような御質問をさせていただきました。そして、警察庁の方も、また前の関口長官を初め国家公安委員長さんも、二度とこういう不祥事は起こしてはならないということで大変力強い御答弁をいただいたわけでありますが、再出発をするということでした。ところが、一年もたたないうちにこういう事件が起こったわけであります。 私は、どうもこの件につきましてはもう質問もしたくないぐらいの気持ちでしたが、毎日地元から電話がかかってきたり、現場の警察官、交番勤務の方々からも電話をちょうだいして、何とかこの案件について国民の理解が得られるような処置をどうしてもしてほしい、自由民主党の責任だというふうに言われておりますので、あえて質問をさせていただくわけであります。 国家公安委員会の制度につきましてはいろいろ御審議の中で問題があるということは十分承知をいたしておりますし、この制度につきましては何とかいろいろ、また自民党のプロジェクトチームも発足したようでございますから、これはまた別の機会にお伺いをするとして、それ以前に警察庁に大変問題があるというふうに私は考えております。完全に、戦後五十年たちまして、警察庁の組織がもう機能しなくなっている、いわゆる制度疲労を起こしてしまっているというふうに私は考えているわけであります。 そこで、公安委員長さんにお越しをいただいておりますが、主に警察庁長官に本日はお伺いをいたしたいというふうに思っておるところでございます。 いわゆる特別監察ですね、特別監察、これは神奈川県警の問題に端を発して特別監察ということをやられたとお伺いいたしておりますが、その目的はどこにあったんでしょうか。
○政府参考人(田中節夫君) 委員御指摘の特別監察でございますけれども、これはお話しのように、神奈川県警察を初めといたしまして、昨年、全国警察で不祥事案が発生したことを受けまして、昨年十二月以降、全国警察におきますところの不祥事案対策の推進状況を検証する、そしてその中に問題はないか、問題があるとすればさらにどういう方策をとっていくかということで、そのための必要な指導を行うということを目的としたものでございます。
○谷川秀善君 それじゃ、この特別監察は何か要綱でもつくって特別監察をやったんでしょうか。要綱があれば一遍読んでくれますか。
○政府参考人(田中節夫君) 実施要綱はございます。 そこで、監察項目といたしまして、不祥事案対策の推進状況、さらに具体的な実施項目といたしまして示した事項といたしましては八つございまして、一つ、監察体制の強化と特別監察等の実施状況、二つ、公安委員会に対する適切な報告の徹底状況、三つ、幹部教養・職業倫理教養の実施状況、四つ、業務管理の徹底状況、五つ、身上把握の徹底状況、六つ、不祥事案の適正処理の徹底状況、七つ、不祥事案発生時における適切な報道対応、八つ、その他不祥事案防止対策及びその適正な処理方策の推進状況でございます。
○谷川秀善君 この監察というのは平時も大体やっていると思います。 それで、こういう事件が起こったから特別に監察をする。すると、平時に監察をやっている項目とこの特別監察の項目とは一致しているんですか。ああいう事件が起こったから特別監察をやるということで、新たにつけ加えた項目はあるのでしょうか。
○政府参考人(田中節夫君) 私どもの行います監察につきましては、いわゆる服務監察と業務監察というのがございます。これらにつきましては計画的に、あるいは随時やっております。 今回の特別監察につきましては、この項目のうち、不祥事案対策の推進状況という従来にない項目、あるいは公安委員会への報告の状況、さらには不祥事案の報道対応の問題等、従来にない項目を加えているところでございます。
○谷川秀善君 そうすると、これはどういうチームで行っているんですか。と同時に、現在までのその監察の実施状況を含めてお答えいただけますか。
○政府参考人(田中節夫君) 今回の特別監察は、警察庁がみずから行うもの、あるいは管区警察局が行うものということでございます。 実施チームというお話でございますけれども、それぞれ監察担当官を定めまして、そのもとに、それを補佐をする者が各業務全般にわたります者をそろえてチーム等を構成してやっているものでございます。 現在までに四十一道府県の特別監察を終了している状況にございます。
○谷川秀善君 ほとんどの県警の監察が大体ほぼ一巡しているような感じですね、四十一道府県といいますと。 それで、この八項目、この監察をするのに、新潟県の場合、どうもこれだけの項目を監察するのに、一日どころか二時間か三時間もやっていない。これでどうしてこれだけの八項目が監察できるんですか。
○政府参考人(田中節夫君) お尋ねの新潟県警察の監察でございますけれども、これは中田前関東管区警察局長をリーダーとし十三名で参りました。 中田前関東管区警察局長の行動等につきましては、当委員会、国会でもいろいろ御論議されているように極めて不適切な行動でありましたけれども、その余の十二名の者につきましては適切な監察を実施したというふうに考えているところでございます。
○谷川秀善君 中田関東管区警察局長がリーダーですね。十何名の監察員といいますか、そのリーダーがほとんど何もしない。これで監察になりますか。 それで、いわゆる警察官の勤務時間、いろいろ警察官によって勤務時間は違うと思うんです、二十四時間勤務を交代でやっているわけですから。一般論として、警察官の勤務時間は何時から何時までですか。
○政府参考人(田中節夫君) 警察官の勤務時間のお尋ねでございますけれども、勤務部署により異なりますが、警察庁及び関東管区警察局に勤務する者の勤務時間、これは午前九時三十分から午後五時四十五分までとされているところでございます。 一方、出張中の職員につきましては、人事院が示した法律の運用方針によりまして、公務による旅行中は正規の勤務時間を勤務したものというふうな解釈でございます。 したがいまして、何時から何時までが勤務時間であるということは出張、公務による旅行中の場合は決められていないということが通常でございます。
○谷川秀善君 大体一般的には九時半から五時四十五分、こういう理解でいいわけですね。 そうすると、中田局長が旅館へ入ったのは何時ですか。
○政府参考人(田中節夫君) 午後四時に新潟中央警察署のいわゆる監察を終えているという報告を受けておりますので、その時点で出張に係る公務は終了したということになります。その後、旅館に入りましたのは五時から六時ごろの間だったというふうに記憶しております。
○谷川秀善君 いや、この前は四時に旅館に入ったと言っていたじゃないですか、この前の委員会の答弁では。正確にお示しください。
○政府参考人(田中節夫君) 十六時ごろ新潟中央署を出発しているということでございます。
○谷川秀善君 それじゃ、その新潟中央署からこの旅館までどれぐらいかかるのか。なぜ四時に終わるんですか、八項目も監察をしなきゃいかぬのに。そんな手品みたいなことはできぬと思いますよ。なぜ五時四十五分までやらないんですか。その辺のところをどう考えておられますか。
○政府参考人(田中節夫君) 出張中の勤務時間の問題と絡むと思いますけれども、先ほど申し上げましたように、十六時、午後四時に新潟中央署におきますところの監察を終了しております。その時点で、出張中の、公務による旅行中の勤務時間は切れていると申しますか、そこで公務は終わっているというふうな考え方でございます。
○谷川秀善君 そんなばかな話がどこにありますか。こんなのを勝手に決めるんですか。終わるんですか。少なくとも勤務時間が決められているわけでしょう。 それなら何時から始まったんですか、監察は。汽車がおくれたと言っていたでしょう。その辺はっきりさせてください。
○政府参考人(田中節夫君) 当日、列車の事故によりまして監察が始まりましたのは十一時四十五分でございます。 先ほど来申し上げておりますように、公務による出張中の勤務時間というのは旅行中が全部勤務時間でございますけれども、それは勤務が終了した、公務が終了したその時点で勤務時間は終わったというふうに考えるべきものと思います。ただし、公務で出張中の場合でございますが、途中で私用がある場合、それは私用が終わった後からまた公務が始まるというのが従来の人事院等の解釈でございまして、そういうふうに取り扱われているところでございます。
○谷川秀善君 それなら、この中田局長は何泊何日の出張でございますか。
○政府参考人(田中節夫君) 出張命令は日帰りでございます。
○谷川秀善君 そうすると、明くる日は勤務をしなきゃいかぬわけですね、日帰りですから。明くる日はどうなっていたんですか。
○政府参考人(田中節夫君) これは、従来からの解釈を申し上げるわけでございますけれども、勤務が終了しその間に私用があった場合に、そこで公務が切れます。その後、翌日当地を出発するその時点からの帰路、これは公務ということになりまして、そこで新たに仕事をするということではありませんで、その帰路の行程は公務というふうに考える、出張中の一部というふうに考えているということでございます。
○谷川秀善君 どうもちょっとその辺のところが理解しがたいと。まあよろしいわ。 それで、国家公務員法八十二条に懲戒の規定がございますね。これは、職員が、左の各号の一つに該当する場合においては、これに対し懲戒処分として、免職、停職、減給または戒告の処分をすることができる、こう規定していますね。それで三つあるわけです。これちょっと読んでくれますか。
○政府参考人(田中節夫君) 第八十二条、職員が、次の各号のいずれかに該当する場合においては、これに対し懲戒処分として、免職、停職、減給または戒告の処分をすることができる。一、この法律もしくは国家公務員倫理法またはこれらの法律に基づく命令(国家公務員倫理法第五条第三項の規定に基づく訓令を含む。)に違反した場合、二、職務上の義務に違反し、または職務を怠った場合、三、国民全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあった場合、以上でございます。
○谷川秀善君 それでは、監察を四時に切り上げて旅館へ行った行為はどの項に該当しますか。それと、かけマージャンをした行為はどの項に該当しますか。報告を受けたのに帰って指揮をとらなかった、新潟県警本部長ですね、これはどの項に該当するんですか。うその発表をした、これはどの項に該当しますか。
○政府参考人(田中節夫君) まず、監察を四時に終了したということでございますが、私ども考えておりますのは、監察全体として私どもの示す監察をしていなかったというふうにとらえております。これは職務懈怠というふうに考えられると思います。 それから、かけマージャンというお話がございました。これは私どもといたしましては、その後の調査によりましてかけマージャンではないという判断をしておりますので、この点については問題はないというふうに考えております。 それから、うその発表といいますか事実と異なる発表をした、これは新潟県警察本部長のケースでございますけれども、これにつきましては、それによりまして信用失墜があったということにつきましては、これは懲戒処分で問うているところでございます。
○谷川秀善君 かけマージャン、何か図書券をやりとりしたと。こんなのは国民の常識で考えて納得できますか。どうもキャリアというのは何か後で理屈をつける。まだチョコレートのやりとりをしたとか、ゴルフなんかでよくありますね、わかるけれども、キャリアじゃこうなんですね。すぐに図書券、何か勉強でもしているようなつもり。こんなばかなことを、だれが考えたってそんなもの常識で通用しますか。そう思いませんか。そやから国民は怒っているんですよ。そういうことなんですよ、どう考えても。そうでしょう。後で取ってつける。 そうすると、大体この三つの項目全部に該当しているんですよ。全部に該当している、三つの項目に、それぞれの行為が。それを該当していないなんてばかなこと、あなたは法を執行する立場にある人でしょう。それがそんなあほな勝手な解釈をして国民が信頼するはずがない。 同時に、この国家公務員法では九十六条の一に、「すべて職員は、国民全体の奉仕者として、公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。」と書いてある。これはいわゆる職務専念の義務ですね。これはどうですか。
○政府参考人(田中節夫君) 特に小林前新潟県警察本部長の場合につきましては、その規定に触れる行為があったというふうに考えているところでございます。
○谷川秀善君 中田局長には該当しないんですか、これ。
○政府参考人(田中節夫君) 中田前関東管区警察局長の職務というのをどこまで考えるかということになりますけれども、少なくとも、特別監察を十分に我々が示している方向で実施していなかった、これは職務懈怠でありますから、これは職務専念義務に違反していたということでございます。
○谷川秀善君 それなら違反しているんじゃないですか。 次に、九十九条、「職員は、その官職の信用を傷つけ、又は官職全体の不名誉となるような行為をしてはならない。」、これは信用失墜行為の禁止であります。これにはどうですか。
○政府参考人(田中節夫君) 職務専念義務を怠った、その結果信用を失墜したということでございますので、その規定にも当たっているというふうに考えております。
○谷川秀善君 今回の事件は、この公務員法のモデルみたいな事件、すべてに当てはまっておる、すべてに。そう思いませんか。
○政府参考人(田中節夫君) 小林前新潟県警察本部長、そしてまた中田前関東管区警察局長、それぞれの行動、行為につきましては、関係規定それぞれに触れているところがあるというふうに思っております。
○谷川秀善君 どうも従来から、公務員の不法行為といいますか、これはいわゆる汚職ですね、これに重点が置かれておって、こういう信用失墜だとか職務専念の義務というのは余り重きをなしていなかったと思うんですよ。涜職の罪にどうも重点を置いておって、感覚的に信用失墜行為だとか職務専念の義務違反というのは大したことないんだというふうな傾向がずっと戦後続いていると思いますよ。そこに問題があるわけなんです。 だから、警察庁としても大したことはないと、汚職でもなきゃ何でもない、わいろを取ったわけでもないというふうに思ってこられたんじゃないですか。その辺はどうでしょうか。
○政府参考人(田中節夫君) 今回の両名の行為でありますけれども、今、委員御指摘のように、私どもの従来のいわゆる不祥事に対する対応の考え方の問題でございますけれども、刑罰法令に触れる行為、あるいは汚職でありますとかその他の刑罰法令に触れる行為については大変問題だとしていたけれども、このような信用失墜行為についてはどうかという御意見でございます。 私どもは、国民の信頼を得て初めて仕事ができるわけでございます。したがいまして、この国民の信頼を裏切るような行為等につきましては、組織としても重大な問題だと受けとめておりまして、今回の行為はまことに遺憾のきわみだというふうに考えているところでございます。
○谷川秀善君 引責辞職をさせたと、こういうことですね、中田局長を。その引責辞職というのは法的な処分ですか。
○政府参考人(田中節夫君) 御指摘のように引責辞職という言葉でございますけれども、委員御承知と思いますけれども、国家公務員法のいわゆる懲戒処分の中には含まれておりません。したがいまして、国家公務員法に基づく処分かと言われますと、そうではございません。 ただ、私どもといたしましては、運用上懲戒免職に次ぐ厳しい措置であると。世上、諭旨免職という言葉がございますが、それに相当する行為であるというふうに考えております。
○谷川秀善君 そんな勝手な解釈をされては困るんです。 国家公務員法は何のために懲戒の規定を設けているんですか。
○政府参考人(田中節夫君) 一般的に懲戒処分とは、職員の職務上の義務違反に対して、任命権者が公務員関係の秩序を維持するために職員の道義的責任を追及するために科する制裁であるというふうに解されておりまして、これは全体の奉仕者たる公務員の地位にかんがみ、職員の服務上の義務違反等が国民の公務員に対する信頼を大きく失墜させることから、これを抑止するために法において制裁的措置を規定したというふうに私どもは理解しております。
○谷川秀善君 そうすると、なぜ急に処分したんですか。
○政府参考人(田中節夫君) 今回の中田前関東管区警察局長の処分ということでございます。私どもといたしましては、急に処分ということではございませんで、その事実の概要といいますか詳細なところまで含めまして当初からきちっとした調べをいたしまして、調査をして、それが全体が把握できたということでもって措置をしたわけでございます。
○谷川秀善君 処分の内容を言ってくれますか。処分する以上は内容があるでしょう。
○政府参考人(田中節夫君) 今回の中田前関東管区警察局長の処分といいますか、これは先ほど来お話し申し上げておりますように、国家公務員法の処分はしておりません。したがいまして、そういう意味での処分の理由をあえて文書で示すというようなことはしておりません。 ただ、私どもといたしましては、先ほど来申し上げておりますように、特別監察の担当官としてその職務を懈怠したこと、そしてまたそれにおいて結果的に信用失墜をしたということ、それは国家公務員法上の処分の理由になるというふうに考えております。 具体的な処分の基準と申しますかそれに照らし合わせますと、減給または戒告に相当する処分が相当かもしれないと思いました。しかしながら、この事案の経過につきましても、国会等で御説明申し上げましたとおり、本人が職を辞さなければならないというような内容であることを考えながら申告をしたということを含めまして、その部分につきましては問わないと。しかしながら、幹部としてはまことに不適格であるということで、通常であれば支給されるであろう退職金を、約二千万円に近い額を減額して退職させるという措置を講じて、全体として適正な措置を講じたというふうに考えておるところでございます。
○谷川秀善君 いや、私はそんなことを聞いているのと違うんですよ。処分する項目に皆該当しているじゃないの。それを聞いているんです。
○政府参考人(田中節夫君) 私が先ほど御説明がちょっと不十分だったかもしれませんけれども、国家公務員法の懲戒理由、そういうものに当たる行為があったというふうに私は申し上げております。 ただ、その懲戒処分に相当する行為があった、そこでそれを理由として処分をするかどうかという判断でございますけれども、御説明申し上げましたように、本人がみずから申告をしてきた、そしてまた職を辞すというようなことも含めまして、国家公務員法上の処分はしないという判断も私がしたものでございます。
○谷川秀善君 それでは国家公務員法は要らぬですな。あなたが法律ですか。そういうことになりますよ。
○政府参考人(田中節夫君) 委員御承知のように、この懲戒処分というのは任命権者の任命権の一つの形としてとらえられるものでございますけれども、これを処分するかどうかというのは任命権者の裁量にゆだねられているというふうに考えております。 したがいまして、その事案によりましては処分をしないこともあり得る、そのあり得るケースの一つだというふうに思っております。
○谷川秀善君 それでは、何のためにこの規定があるんですか。規定に皆適合している。適合していてもやらない。そんなばかなことがありますか。もう一遍答えてください。
○政府参考人(田中節夫君) 委員のお話、規定に該当していると。しかしながら、私が今申し上げましたように、同じことを申し上げて恐縮でございますけれども、この事実の発覚するに至った経緯、いわゆる刑法等で言う自首に該当するような行為があったということをかんがみますと、それは私は処分しないことが妥当であるというふうに判断したわけでございます。
○谷川秀善君 いや、自首に該当するといったって、自首に該当したら罪はなくなるんですか。あなたはそんな感覚で警察行政をやっているんですか。物をとった、万引きした、見つかった、返した、それで終わりですか。もう一遍答えてください。
○政府参考人(田中節夫君) 自首に関する刑法の規定がございます。もちろん国家公務員法にそういう規定はございませんけれども、その精神につきましては懲戒処分に私はあるというふうに考えまして、そのような措置をしたところでございます。
○谷川秀善君 それなら、懲戒処分に該当するならば適切にその処分をすべきじゃないですか。
○政府参考人(田中節夫君) 国家公務員法上の懲戒処分につきましては任命権者が適切に処理をするというのは、これは当然でございます。裁量行為の範囲としてそれは懲戒処分することができるという規定になっております。その裁量の範囲で私はこれは懲戒処分に付さないというふうに判断したものでございます。
○谷川秀善君 ちょっとその裁量というのがわからないです、裁量というのが。それをちょっと説明してください。
○政府参考人(田中節夫君) これは法の規定ぶりが懲戒処分をすることができるというふうになっております。したがいまして、それは、できるということはしない場合もあるという、懲戒権者に懲戒処分の権限を付与したものでございますので、それはあるというふうに理解されているところでございます。
○谷川秀善君 それではだれも納得しませんよ。それで国民が怒っているんです、それで。それならこの規定は要らぬじゃないですか、できると書いてあるから何もせぬでいいんだということでしたら。それはちょっと、もう一遍答えてください、おかしい。
○政府参考人(田中節夫君) できるという規定は任命権者にその権限を付与したものというふうに理解をしております。その権限を行使するかどうかにつきましては、それは任命権者の判断にゆだねられているというふうに考えているところでございます。
○谷川秀善君 これは議論していてもけりがつかぬ。 それでは、なぜすぐにやめさせたんですか。何々付にしておいてじっくりと調査をして、そこで判断をすべきでなかったかと思いますが、どうでしょうか。
○政府参考人(田中節夫君) 本事案が判明いたしましたのが二月の二十四日でございます。前関東管区警察局長が自主的に申告をしてまいりました。申告の翌日、これは大臣の指示もございまして、さらに詳細な事情を調査いたしました。そして、前関東管区警察局長と前新潟県警察本部長の申告内容あるいは現場の状況が一致いたしました。そこで事実関係は確認できたというふうに判断をいたしまして、そこで処分をする、あるいは処分をしないと判断をしたわけでございます。
○谷川秀善君 その後からもいろんな問題が出てきているわけでしょう、それ以降いろいろと。 だから、なぜ慌てて処分をしたのか。それは新潟県議会が開かれているという事情もあるのかもわかりませんが、それなら新潟県警本部長の職を外せばいい。何ら支障はないでしょう。だからどう考えても、早いこと処分してしもうてやめさせてしもうたらけりはつくというふうに、身内をかばったとしか考えられない。その辺はどうでしょうか。
○政府参考人(田中節夫君) 事実関係が確認できたので判断をしたということでございまして、身内をかばうという意識は全くございません。
○谷川秀善君 そうだけれども、それはあなた、だれが考えてもそうとしかとれぬですよ、これ。 そこで、一事不再理だという話が出てまいりましたね。一遍処分をしたら次は処分できない。これは、一事不再理というのはどういうことですか。
○政府参考人(田中節夫君) 一事不再理の原則とは、これは申すまでもございませんけれども、日本国憲法第三十九条が刑罰について規定した「同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問はれない。」という原則であります。 懲戒処分につきましては、これは御承知のとおり刑罰ではございません。行政上の処分でありますから、この憲法がそのまま適用されるわけではありませんけれども、不利益処分でありますことから、できるだけその趣旨は取り入れられるべきだというふうに解されております。 したがいまして、一度行いました懲戒処分につきましては、法令の適用を誤るなど重大な瑕疵が存在しない限りそれを取り消し新たな処分をすることは許されない、これが一般的に一事不再理というふうに解されているところでございます。
○谷川秀善君 すべてに、国家公務員法のすべてに該当している案件を、それを一事不再理で処分を、任命権者の裁量で処分をしたからそれが一事不再理を適用されるなんという理屈は、新しい事案が起これば考えなきゃいかぬわけです。なぜこんなときに一事不再理の理屈を持ち込むんですか。
○政府参考人(田中節夫君) 私の処分の判断につきまして、一事不再理ということを私自身は特別申し上げた記憶がございませんけれども、私が判断した時点、その時点での状況はもうすべて把握した上で処分をしたわけでございますので、いわゆる一事不再理の問題というのが起きるということにつきましては、私が行いました措置につきましては特別こういうような考え方を入れるとか入れないとかという問題ではないというふうに思っております。
○谷川秀善君 そういうことなんです、大体。 そうすると、私は、公安委員さん、委員長さんも含めまして立派な人だろうと私は思いますよ。思うけれども、結局、警察庁長官の方から今回の案件に対して報告が上がったと思うんです。その報告に、すべての法律に違反していますと書いてありますか。
○政府参考人(田中節夫君) 私の行います処分でございますので、それは文書によりまして公安委員会に御報告をするという性格のものではございませんけれども、具体的な内容につきましては御報告を申し上げておるところでございます。
○谷川秀善君 それなら新潟県警の本部長はどうですか。
○政府参考人(田中節夫君) 私どもは国家公安委員会の補佐機関でございます。したがいまして、国家公安委員会の御判断が適正であるように常日ごろから努力しているところでございますし、また今回のこの小林前新潟県警察本部長の行為につきましても、これはマージャンだけではなくて、当初一月二十八日に発生したときの広報の問題、あるいはそのときの保健所員のお申し出に対する対応の問題につきまして国家公安委員会から調査をするよう指示がございましたし、またそれに基づきまして二月二十日に新潟県にも調査チームを出しております。そういうことで、国家公安委員会には適正な調査内容を報告しているところでございます。
○谷川秀善君 それじゃ、その調査報告書はございますか。あったら提出をしていただけますか。
○政府参考人(田中節夫君) 二月二十日に参りましたときの調査報告書はございます。
○谷川秀善君 いや、私が申し上げているのは、国家公安委員会に報告をして、国家公安委員会として判断を仰ぐわけでしょう、新潟県警本部長の場合は。だから、その報告書がありますかと聞いているわけです。
○政府参考人(田中節夫君) 小林新潟県警本部長の処分についての御判断を仰ぎますときに、具体的にどういう行為があったかということはこれは処分の理由になるわけでございますが、申し上げますと、三点ございまして、少女監禁事件に関し、一月二十八日の記者会見において事実と異なる発表を行うことについて了承を与え、結果として報道をミスリードすることとなり、その後も迅速な訂正をすることなく、報道対応に適切さを欠き、警察の信用失墜を招いた責任。 二つ、一月二十八日、被害者の発見等出張先の車中で電話報告を受けた後、あらかじめ手配した旅館に投宿し、電話やファクスで事件処理の指揮を行いつつも、来県中の関東管区警察局長と懇親を続け一泊するなど、最高責任者として本件の重大性についての認識を著しく欠くと言わざるを得ない不適切な行動があり、警察の信用を失墜した責任。 三、神奈川県警を初めとする一連の不祥事案の反省、教訓の上に立ち、警察において再犯防止対策を講じてきたところであり、警察本部長は再生の道の先頭に立って歩まなければならず、これまでもその職責の重みとそのあり方について国家公安委員会、警察庁として指導してきたところであるにもかかわらず、その職責を果たさなかった責任ということを明確に御報告申し上げております。
○谷川秀善君 今のその報告を聞いていますと、ごもっともだと思います。 それで、どういう処分をすべきだと進達されたんですか。
○政府参考人(田中節夫君) 私どもは国家公安委員会から、処分の原案をつくるのは警察庁でございます。今回につきましては、十分諸般の事情、先例あるいは事実等を考慮いたしまして、減給百分の二十、一月という処分案を国家公安委員会に御報告申し上げたところでございます。
○谷川秀善君 だから、そういう甘い原案をお示しするから、公安委員さん、委員長初めそういうことになっちゃうんですよ。的確に、正確に上げるべきだと私は思いますが。
○政府参考人(田中節夫君) 先ほど申し上げましたとおり、懲戒処分の理由となっている事項につきまして私どもは正確に上げたところでございますし、また甘い処分というお話でございましたけれども、百分の二十というのは、懲戒免職、停職、減給と続きますが、減給の最高のところでございます。 事案に関して適切な内容であるというふうに私どもは考えております。
○谷川秀善君 私も公務員をしていましたからよくわかっています。こんな違反したのに、では懲戒免職というのはどういうときに、いわゆる免職ですね、これはどういうときに使うんですか。
○政府参考人(田中節夫君) 懲戒免職に付する場合でございますけれども、従来の例で申しますと、刑罰法令に触れるような行為をした場合というのが典型的でございます。その他の例を見てみますと、長期間にわたりまして職務放棄をしていたというようなケースがその例であろうと思います。 したがいまして、今回のケースがこれに当たるかどうかにつきまして私ども検討いたしましたけれども、これには当たらないであろうという判断をしたわけでございます。
○谷川秀善君 いや、だから私が最初に申し上げたように、公務員に対する懲戒処分についてはどうもいわゆる刑事罰に重きを置いているんじゃないか。時代は変わっていますよということを申し上げているんです。その辺、いかがですか。
○政府参考人(田中節夫君) 御指摘のように、懲戒処分に付すべき場合につきましての問題でございますけれども、確かに委員御指摘のように、時代あるいは価値観が変わっているということでございますけれども、これは不利益処分でございますので、厳正、公平、法令、事実あるいは先例に基づいてやらなければならないということも事実でございますので、その辺を勘案して私どもは判断したわけでございます。
○谷川秀善君 最後の先例ですわ。先例を今ここで打ち破らなあかんのと違いますか。どうですか。
○政府参考人(田中節夫君) 先例を打ち破るべきではないかという委員の御意見でございます。 私どもといたしましては、先ほど来申し上げておりますように、これは不利益処分でございますので、その不利益処分について先例を破るということにつきましては、これは慎重な判断を要するものというふうに思います。
○谷川秀善君 処分というのは不利益処分に決まっていますがな、そんなの。そやからこの規定があるんやないですか。何をあんたは考えているんですか。だからこの規定があるんやないですか。不利益に決まっていますよ。勝手にやめさせたらこれは不利益でも何でもない。と同時に、退職金を返したから、そんなことが理由になりますか。もう一遍答えてください。
○政府参考人(田中節夫君) 退職金を返しましたのは退職後の行為でございますので、処分の決定をする、あるいは措置を決めるというときにつきましては、そういうような行為については配慮をしておりません。 先例と申しましたが、それは、具体的に申しますけれども、私ども、繰り返して恐縮でございますけれども、やはりこれは本人にとって極めて不利益な処分でございますので、厳正にやらなければいけませんし、先例というのも重要な要素であるというふうに考えております。
○谷川秀善君 そこが問題なんです。そこが今議論になっているところなんです。いわゆる国民の目線で全然理解されていないところなんです。 それで、いろいろのやりとりを聞いていただいたと思いますが、委員長、これはやっぱりそこが大事なところなんですよ。だから、すべて法に違反し、何かおかしいじゃないのということなので、今国民が求めているのはこの処分をもう一遍やり直すことだと私は思いますが、委員長、どうお考えでございましょうか。
○国務大臣(保利耕輔君) 大変筋道を立てての御論議でございましたので、私も謹んで拝聴をさせていただきました。 私は、今回、この案件について持ち回りでやりましたということについては私が責任を負うものでありますけれども、この処分についてもう一度再検討をしたいということで国家公安委員会を、これは緊急でございましたが、二月二十八日に招集をいたしまして、小林元本部長に対する処分、これについて御論議をいただきました。その結果、御論議なく、この処分は妥当であるということを、これは国家公安委員会の処分でありますが、妥当であると五人の委員がそろって意思表明をされましたので、私はそのとおり取りまとめをいたしまして確定いたしたものであります。 それから、中田局長に対する処分につきましては、これは先生御存じのとおり、警察庁長官の人事に基づくものでありますから懲戒権は警察庁長官が持っておりまして、長官から処分理由等をその二十八日の時点でつぶさに伺いまして、国家公安委員会の委員の間で御論議をいただきました結果、最終的にこの報告、この処分を了とするという五人の委員のそろった意思表明がございましたので、私は会を総理し代表する者としてその御意見を取りまとめてこの処分を了としたものであります。 以上のようなことで、二十八日の国家公安委員会においてそういう形で再検討といいますか、論議をいたしておりますので、ここで私は確定したものと考えております。
○谷川秀善君 委員長の今の説明はよく理解をいたします。理解をいたしますが、どうも出発点においていろいろとそごがあるということでございますので、ここであえてお願いをいたしたいのは、もう一度再検討をしていただけないかということをお願いをして、委員長への質問を終わらせていただいて、次に参ります。 御返事は結構です。それはお願いをいたしておきます。そうしないと国民は納得しないというふうに私は考えております。委員長、結構でございます。 次に、関西国際空港について御質問をさせていただきます。 前回の予算委員会である党の議員から関西国際空港はむだな投資だという話が出ました。私も長年関西国際空港にかかわった者の一人として、それはどうなのかと。と同時に、二期工事がむだな投資ではないかという質問がございました。その点につきまして、大臣の御所見をお伺いします。
○国務大臣(二階俊博君) 谷川議員は大阪府副知事時代から関西国際空港の問題に大変御尽力をなさっておられた姿を承知しておりますだけに、関西国際空港について格別の思いを持っておられると思います。 関西空港は、御承知のように約二千五百万人もの人口を抱えておる関西圏、経済規模でも御承知のように百兆円を超えるという域内の総生産を誇っておるわけであります。この関西国際空港が、今後とも航空需要の伸び、御指摘のとおり二十一世紀の初頭には現状の一本の滑走路の処理能力の限界である年間発着回数十六万回に達すると予想されております。また、発着回数が十六万回までに達していない現時点におきましても、午前十時台、午後一時から五時台までの利便性が高く航空会社からの要望の強い時間帯については、時間当たりの発着回数がこの発着枠の限度に達しておるところであります。もちろん羽田枠との関係もあるわけでありますが、今でもこの昼間の関西国際空港に対して大変強い要望が各方面から寄せられておるわけでありますが、発着枠の限度というものがもうすぐ迫っておるわけであります。 したがいまして、平成十九年の平行滑走路の供用を目標とする二期事業の実施は、まさに一日も早く完成させるべく努力をすべきだと考えております。
○谷川秀善君 それで、空の時代が着実に来ているわけです。そうすると、今の日本の空港の整備状況を世界の情勢から見た場合、どんなものでございましょうか。
○政府参考人(岩村敬君) 事実関係でございますので、私の方から御説明申し上げたいと思います。 航空の先進国でございます欧米の主要各国におきましては、大都市圏の空港を含めまして空港整備は一巡しているというふうに我々は見ております。例えばパリのシャルル・ドゴール空港、供用いたしましたのは一九七四年でございます。例えばワシントンのダレス空港は一九六二年と、比較的新しくできた空港でも既に四半世紀前に供用しておるところでございます。 一方、アジアの主要国でございますが、アジアの主要国はおくれて航空時代を迎えております。そして、近時、経済発展が著しいということで、今まさに大規模な国際空港の整備が進んでいるところでございます。御承知のように、香港、上海、クアラルンプールの空港等は近年相次いで滑走路を二本という形で開港してきておるわけでございまして、今まさに整備をしております韓国のソウルの第二の空港になります仁川の空港は、滑走路二本で来年開港するということで、今まさに整備が進んでいるという状況でございます。 一方、我が国の空港整備の状況でございますが、地方空港、それから地方空港のいわゆるジェット化、ジェット機を乗り入れるための滑走路の延長、また大型機を入れるための滑走路の延長、こういった地方におきます空港の事業の方は今概成しつつあるという認識にございます。 ただ、国内航空ネットワークの中心になる、また国際交流の基盤となります大都市圏の拠点空港につきましては、容量が既に満杯のところもございますし、近々容量が不足するという、そういう状況にございまして、航空需要に対して空港容量が絶対的に不足しているというふうに我々は認識をしているところでございます。
○谷川秀善君 成田の状況はどうなっていますか。
○政府参考人(岩村敬君) 成田の空港、御承知のように昭和五十三年に四千メートルの滑走路一本で供用いたしたわけでございますが、その後、反対の地権者がいるということで、二本目の滑走路の整備がいまだ完成をいたしておりません。現在、二〇〇二年の供用を目指して暫定滑走路の整備を進めておりますが、世界各国約五十カ国から乗り入れを希望また増便を希望されているような状況でございまして、そういう意味では全く需要にこたえられないというのが現在の状況だというふうに思っております。
○谷川秀善君 そうすると、大体日本の空港はまだまだおくれているという認識でいいわけですね、いわゆる整備状況がおくれておると。その辺はいかがでございますか。
○国務大臣(二階俊博君) 仰せのとおり、空港整備というものは私は極めておくれておるという認識を持っております。例えば、観光面におきましても、今、日本から海外にお出かけになる人たちが千六百万人、海外から日本においでになる方々が四百四十万人、これを八百万人にふやしていこう、こういうことからいたしましても、当然空港が足りない。 今、航空局長から御答弁申し上げた成田空港の実情でありますが、韓国と共同で開催するワールドカップサッカー競技におきましても、何が何でもこのサッカーの大会までに空港を開港しなければ対応できないという状況で、やむを得ず二千二百メートルの暫定滑走路、これでとりあえずこのワールドカップの対応をしのごうということでありますが、我々はあくまでも二千五百メートルの滑走路を早くつくりたいという気持ちはいささかも変わっておりません。 今も成田におきまして五十カ国以上の国が日本への乗り入れを希望しておりますから、これにこたえていく、またこれを受け入れるかどうかということによる日本の国益というものは極めて大きいものがある、このように認識をいたしております。
○谷川秀善君 そのおくれている原因はどこにあるとお考えでございましょうか。
○国務大臣(二階俊博君) 関西国際空港が出発する、この事業がスタートする時点でも、委員御承知のとおりでありますが、これはやむを得ない事情で株式会社方式で出発したというふうに記憶をいたしております。したがいまして、財政的に困難な状況の中において、巨額の予算を必要とする空港建設というものはなかなか進まないということが一つあります。もう一方、空港の地権者の関係、こうした方々の御協力が得られるかどうか。特にまた、海上埋立空港の場合には漁業補償の問題がこれまた重要であります。 そうした大変な幾つもの苦難を乗り越えて着工というところまでこぎつけていかなくてはなりませんが、着工した後にまた運営の面におきまして営業の面におきまして大変な困難を抱えながら進んでいくわけでありますが、国際化社会における日本の立場ということを考えれば何が何でも、この空港の整備ということは極めて重要な施策だというふうに認識をいたしております。
○谷川秀善君 私は、やっぱり基幹空港というのは国費でやるべきだと思っておるんですが、大臣はどうお考えでございましょうか。
○国務大臣(二階俊博君) 当然、理想としてはそのようにあるべきだと考えておりますが、関西国際空港は御承知のような事情で出発したという経緯がございます。 したがいまして、委員のおっしゃらんとするところ、私も理解できるような気がするわけでありますが、そうした問題について今後重要な検討課題として取り組んでいきたいと思っております。
○谷川秀善君 それで、また中部国際空港も計画が順調に進んでいると思いますが、その辺のところ、いかがでございましょうか。
○国務大臣(二階俊博君) 中部国際空港につきましては、例えば予備費の投入等も含めて、もっと二〇〇五年という目標を事前にクリアするためには積極的に対応したいというふうに考えておりましたが、漁業補償について愛知県知事及び三重県知事等を先頭にしていろいろ御苦労をいただいておりますが、これらの問題を解決し次第、できるだけ早く着工に持っていけるようにしたいと思っております。 中部圏も御承知のように大きな経済圏でございます。したがいまして、この地域の開発発展、将来の国際化社会での躍進のために中部における空港の必要性ということは痛感をいたしております。したがいまして、運輸省としては積極的に取り組んでまいる決意でございます。
○谷川秀善君 それで、関空で連絡橋が一つなんです。そうすると、南部ルートというのは昔から計画をしておりましたが、地震か何か起こったときに、あそこで橋がなくなると空港へ行けなくなる。南部ルートについてどうお考えでございましょうか。
○国務大臣(二階俊博君) 委員御指摘のとおり、関西国際空港の南ルート架橋の問題かと思いますが、現在一本でございますから、したがいまして、風の強い日、雨の激しいとき、橋がとまってしまうわけでありまして、橋がとまることによって飛行機の乗り入れを見合わさなくてはならないというようなこともしばしば耳にするわけでありますが、私は全く逆でありまして、飛行機が着陸できるのに橋の方が十分でないというのは、これは本末転倒しておると思っております。 したがいまして、ただいま御指摘のありましたとおり、南ルート架橋の問題につきましては、あれだけの関西国際空港に一期及び二期の投資、そして経済波及効果は一期、二期を合わせれば数兆円に及ぶわけでありますから、これらの面からももう一本南にルートが必要だということ、これは十分理解できるところであります。 したがいまして、今、建設省と運輸省が協力し合い、さらに周辺の府県の御協力をいただき、調査費を計上しておるところでありまして、この南ルート架橋建設について前向きに考えて調査を行ってまいりたい、このように思っております。
○谷川秀善君 よろしくお願いをいたしたいと思います。 それと、関空の経営状況も考えて、シャトル便を羽田との間で飛ばそうかという計画があるやに聞いていますが。
○国務大臣(二階俊博君) シャトル便につきましては随分以前から御要望が強かったわけでございます。そして、先ほども申し上げましたように、関西空港は御承知のとおり、お昼の間はダイヤはがらあきでございまして、ほとんど関西国際空港は昼間利用できない空港になっておるわけであります。 したがいまして、関西空港の利用者の利便の向上という面から、先般、大阪府の知事及び地元経済界の代表等が運輸省へ御要望にお越しになりました。私は、かねてからこの問題についての重要性を考えておりましたので、早速運輸省としても、大阪府及び周辺府県、つまり地元の自治体の関係者、経済界や運輸省及びシャトル便に希望を持つ航空会社、さらに関西国際空港等が参加する協議会をつくり、ここで検討することが重要だということを私は関係者に申し上げました。 その後、関係者の間で積極的な対応が行われ、来る三月二十六日、大阪におきまして第一回目の関係者の協議会を開催する予定でございます。これには私も航空局長も参加をして、協議会といってもだらだらといつまでもいつまでもやっているような協議会ではなくて、できるだけ早い機会に結論が得られるように協議会を指導してまいりたいというふうに考えております。 現行の関西国際空港から羽田の線につきましては、先ほど申し上げましたダイヤの空白がございます昼間帯につきましても当協議会で御相談をいただき、ダイヤの改善を含め、いわゆる大阪—東京間の利用者の利便を図るようにさらに積極的に対応を図ってまいりたい、このように考えております。
○谷川秀善君 よろしくお願いをいたしたいと思います。 いずれにしても、空の時代でございますから、関空二期工事、二〇〇七年が予定でございます。どうぞ頑張っていただきますように心よりお願いを申し上げる次第でございます。 それでは、環境庁にお伺いをいたしたいと思いますが、大阪の能勢町で、いわゆる廃棄物の処理場があったんです、焼却炉があったんですが、それが、ダイオキシンが大変だということで焼却炉の使用停止をして、そのダイオキシンに汚染されている残土を今積んであると思いますが、現状はどうなっておりましょうか。
○政務次官(柳本卓治君) お答えいたします。 能勢町の一般廃棄物焼却施設でございます豊能郡美化センター周辺の土壌等のダイオキシン類汚染につきましては、現在、焼却施設を管理しております施設組合や大阪府によりさまざまな対策が実施されているところであります。 私も昨年の十月十五日に現地を訪問いたしまして、谷川先生ともども地元の能勢の町長、役員並びに施設組合の方々等々との会合もしてきたところでございますけれども、まず施設の南側につきましては、特に高濃度、八千五百ピコグラムの汚染が判明しております施設南側の斜面につきましては、平成十年十月に施設組合が汚染土壌の除去工事を実施いたしまして、施設建築物の中に保管中でございます。また、その他施設南側の千ピコグラム以上の汚染土壌につきましては、平成十二年二月に施設組合の委託を受けました大阪府が汚染土壌の除去工事を実施いたしまして、新たに建設されました一時保管施設に保管中でございます。そして、能勢高校の敷地につきましては、大阪府が千ピコグラム未満の土壌に対する覆土工事を実施しているところでございます。施設の北側の汚染につきましては、今年度中に施設組合が植生マットの敷設、土壌流亡を防ぐ擁壁の設置を実施するとともに、今後千ピコグラム以上の土壌について除去工事を実施する予定でございます。 環境庁は、土壌除去等の対策の実施に伴う環境影響や対策の効果等を調査するため、大阪府とも連携をいたしまして、対策地周辺の環境モニタリングを実施するとともに、汚染土壌の浄化技術の実証調査を計画しているところでございます。
○谷川秀善君 私も当初からかかわっておるわけでございますが、最近、何とか早くやってもらいたいと地元の要望もございますが、一部地元では反対があるやに聞いておりますが、いかがでございましょうか。
○政務次官(柳本卓治君) 今御指摘をされましたように、環境庁におきましても、三度ほど担当課長を派遣いたしまして地元との協議を行ったところでございます。 その当初の一度目の会合の折には、固定化された形でプラントをして全国のダイオキシンの汚染土壌が能勢に集中するのではないかというような懸念もあったわけでございますが、賛否両論ございましたが、しかし最近では、大阪府知事、そして地元の原田府会議員ともども、地元の要請も踏まえまして、最近では、ぜひとも風評被害や住民の不安感を払拭するためにも実証調査が確実に実施されて、安全性があるならば実施をしてくれという賛成の機運も今盛り上がっているところでございます。
○谷川秀善君 その実証調査はどういうふうにしてやるんですか。次官でなくても結構です。どなたか。
○政務次官(柳本卓治君) 技術的なことにつきましては二件ほど用意をしておりまして、これは既にアメリカ、諸外国等ではっきりとした形で安全性の確認をしているところでございます。 しかるに、そういう意味におきまして、実証調査を実施していただいて、地域の方々の不安感を払拭できるように対処していただきたいなというように思っているところでございます。
○谷川秀善君 局長かどなたか来ていますか。実証調査の内容をちょっと説明できればしてほしいと思います。
○委員長(倉田寛之君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(倉田寛之君) 速記を起こして。
○政務次官(柳本卓治君) 私も技術的な専門家でございませんけれども、お許しをいただきまして浄化技術の概要について御説明をさせていただきます。 まず、ジオメルト法という溶融固化法の方法がございまして、地中に設置いたしました容器内に汚染土壌を入れまして電極を設置する方法でございます。電極に通電し、発生した高熱、大体千六百から二千度Cによりまして土壌を溶融し、土壌中のダイオキシン類等の有機化合物を熱分解して二酸化炭素等の安全な物質にする方法でございます。 もう一つは、アルカリ触媒化学分解法、BCD法と申しますが、これは汚染土壌に安全なアルカリ性試薬、重曹、食品添加物としてパンやビスケット等の製造にも使用されるものでございますけれども、それを混合し、反応器内で三百五十から四百度Cに加熱することによりまして、土壌中ダイオキシン類の塩素を除去して無害化する方法でございます。また同時に、脱塩素化されなかったごく微量のダイオキシン類も土壌から蒸発し、ガスとして捕集する方法でございます。
○谷川秀善君 それが余り地元に行き渡っていないんじゃないか。だから、何か次官が今おっしゃったように、全国のダイオキシンで汚染されておる土壌が全部そこへ集まってくるとかですね。 安全であるとか大丈夫なんだというPRはどうなっていますか。
○政務次官(柳本卓治君) ただいま申し上げましたように、昨年来から三度ほど地元との説明会の中におきまして実証調査の内容につきましても御説明をしているところでございますが、まだまだ地域住民の方々に御理解をされていない面もございますけれども、努力をいたしまして御理解をしていただくように頑張ってまいりたいと考えております。
○谷川秀善君 これは、どうも反対運動はどこでも同じなんでしょうけれども、全国規模で来ているような感じがするんですよ、何かそれをためにして。その辺のところを地元と十分よく相談をして、野ざらしになっていたら何か起こったときに大変ですよ、相当高濃度のダイオキシンの土壌がだあんと積んであるわけですから。一日も早くこのダイオキシンの処分を考えていただきたいと思いますが、その辺はいかがでしょうか。
○政務次官(柳本卓治君) お答えいたします。 先週も大阪府知事とも要望を受けたところでございますけれども、地元の自治体、大阪府、能勢町を中心に意見調整のために取り組みが行われているところでございまして、環境庁といたしましては、地元意見の調整が図られ次第、実証調査を用意する意向でございまして、そのための予算措置も準備をしておりますので、そういう意味において一日も早く地域住民の皆様方の声が賛成の方向でまとまるように努力をしていきたいと考えております。
○谷川秀善君 いわゆる産業廃棄物焼却炉から出てまいりますダイオキシンは、いろいろ問題になっているわけでございますけれども、法が改正をされいろいろ規制が拡大をしていった。それで、平成九年と平成十年、どういう状況でございますか。
○政務次官(柳本卓治君) ダイオキシン類の排出削減状況につきましては、平成十一年度、六月に環境庁が整備いたしました排出量の目録、いわゆる排出インベントリーによりますと、平成九年の排出量が約六千四百グラムでございましたものが平成十年には約二千九百グラムとなっておりまして、約半減されたと見積もられております。 これは、第一に、新設の施設については大気汚染防止法及び廃棄物処理法による規制が平成九年十二月から施行されましたこと、第二に、既設の施設につきましては平成十年十二月から施行された規制に対応するための準備策が講じられたこと、第三に、施設の設置者による自主的な取り組みが推進されたことなどの効果があらわれたものと考えられております。
○谷川秀善君 大気環境濃度は五十二の地点で継続的に測定をされていると思いますが、平成九年から十年、どういう状況になっておりますか。
○政務次官(柳本卓治君) 今、谷川先生御指摘のとおりでございますが、平成九年度及び平成十年度に継続して測定いたしました五十二地点におきましては、ダイオキシン類の大気環境濃度の平成九年度における平均値は、一立方メートル当たり〇・五六ピコグラムであったところが、平成十年度には〇・三一ピコグラムと大幅に低下をしております。これは環境基準内でございますが、これは、さきに申し上げましたように、ダイオキシン類の排出量の削減が大気環境濃度に反映したものと考えております。
○谷川秀善君 大変喜ばしいことですけれども、施設の改善でいろいろ市町村、財政的に困っておるところもあると思うんですが、その辺のところはどういう手当てをしていただいておるでしょうか。
○政務次官(柳本卓治君) 特に谷川先生、私と同じ大阪出身で、大阪府の副知事まで務められて、地方自治体に対する財政支援ということをお考えのことであろうと思うわけでございますけれども、御承知のように、平成十二年一月のダイオキシン類対策特別措置法の施行に伴いまして、ごみ焼却施設に係るダイオキシン対策は緊急な課題でございまして、新設・既設施設の改良のため市町村に多大な財政負担がかかることになると認識をしております。 最近の例でございますけれども、新設施設の建設費用というのは、一日のごみ焼却能力一トン当たり五千万程度でございます。ということは、百トンの処理能力にしようと思ったら五十億円ぐらいかかるわけで、ちなみに改良に要する費用は一トン当たり一千万ぐらいですから、二〇%ぐらいでございます。 このため、これら施設の新設、改良につきましては、平成十二年度から平成十四年度までの特別の財政措置といたしまして、従来の国庫補助に加えまして、ダイオキシン類対策に係る主要なプラント部分につきましては補助額を四分の一から三分の一相当額に加算することにより財政支援の充実を図る方針と承知をいたしております。 このような支援を活用いたしまして、各市町村におきまして施設の早期改良や新設がなされることを期待しているところでございます。
○谷川秀善君 施設の整備もさることながら、やはり基本的にはごみを出さないということがまず大事だろうと思いますが、そのごみを出さないことについては、環境庁、どういうふうなお考えでございましょうか。
○政務次官(柳本卓治君) 政府におきましても、また三党PTにおきましても、循環型社会基本法案等の提出を予定いたしております。そして、排出者責任、拡大者責任等々も踏まえまして、そのような方向で対処してまいりたいと考えております。
○谷川秀善君 最近、各自治体では、ごみを今までは大体無料で集めていた、有料化しようという動きもございますが、この辺についてはどうお考えでございましょうか。
○政務次官(柳本卓治君) ただいまの点につきましては、今後地域住民、自治体等の意見を踏まえまして対処してまいりたいと考えております。
○谷川秀善君 いずれにしても、ごみの問題というのは、これは人間が生活をしていく以上ずっとついて回る問題でございます。どうぞ環境庁におかれましても、大気汚染を含め、ごみの問題も含めてしっかりと環境行政に格段のお力を尽くしていただくことをお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(倉田寛之君) 以上で谷川秀善君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(倉田寛之君) 次に、堀利和君の質疑を行います。堀利和君。
○堀利和君 民主党・新緑風会の堀でございます。 大蔵大臣、経企庁長官のマクロ経済なり財政論の立場と私の本日取り扱う問題意識とではちょっとずれもあろうかと思いますけれども、その辺、御協力をお願い申し上げたいと思います。 二十世紀から二十一世紀へはまさに大転換の時代でして、十九世紀の軽工業から今世紀の重化学工業、そしてIT革命等、まさに情報通信産業の時代に移るわけです。そういう意味では、大構造改革が必要だと思います。今回の現下の不況は単なる循環不況ではなくてまさに構造的でありますから、そこからメスを入れた痛みを伴うものであることは十分承知しております。 ただ、そうは申しましても、本当にその先、バラ色の時代が来るんだろうか。言うなれば勝ち負け、負け組あるいはこれまで日本の国民性といいますかから見て、非常に苦しい、ある意味でライフスタイルを変えなきゃいけないような、そんなこともあり得てしまうんじゃないか。そうはいっても本当にバラ色の時代が来ればいいんですけれども、そこがどうなんだろうかということの問題意識で、セーフティーネット等も含めてお伺いしたいと思います。 そこで、まず経企庁長官にお伺いしたいと思いますけれども、個人金融資産の残高が千三百兆円と言われておりまして、アメリカに次ぐ第二位ということなんですね。日本はローリスク・ローリターンの定期性預貯金に傾いております。アメリカは、御案内のようにハイリスク・ハイリターンの株式、有価証券の分野にどちらかというと傾いておりまして、日本は家計貯蓄率を見ても相変わらず高いと思います。 私は、この理由は、やはり日本の国民性といいますか、勤勉であり節約型であったということがあろうと思いますし、ハイリスク・ハイリターンということより安定性を求める。それから、個人の貯蓄の目的を見ましても、教育、住宅、老後に備えるという、まさにそういう個人防衛的な備えというところがあろうかと思うんです。 そこで、日本の家計貯蓄率が高い水準にあると思いますけれども、その辺の御見解をお伺いしたいと思います。さらには、その高い貯蓄率の理由をどんなふうに御認識なのかもお伺いしたいと思います。 北欧は社会保障が進んでいると言われますけれども、北欧では国民・家計貯蓄率がどんな動向にあるか、あわせてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(堺屋太一君) 委員御指摘のとおり、日本の貯蓄率は諸外国に比べて高い水準にあります。 この貯蓄率をいう場合に、家計貯蓄率と国民経済の貯蓄率、国民貯蓄率と呼んでおりますが、マクロ経済で見た貯蓄率と、二種類ございます。 委員御指摘の家計貯蓄率の方を見ますと、日本は、九〇年から九六年の水準で一三・二%、八〇年代には一五・四%、七〇年代には一番高くて二〇・八%、六〇年代には一五・七%となっております。それに比べまして、スウェーデン五・七%、ノルウェー五・四%、デンマーク七・八%になっております。ちなみに申しますと、アメリカが七・〇%、ドイツが一二・二%、韓国は一八・一%で、日本より高くなっています。 さらに、国民貯蓄率の方で見ますと、これは企業とかそういう貯蓄率も入るわけですが、日本は現在二〇・〇%でかなり高くなっております。日本より高いのは、統計がはっきりしているところでは韓国の二八・二%だけでございます。ところが、これで見ますと、ノルウェーなどは一二・〇%とかなり高くなっておりまして、逆に、アメリカは五・一%、フィンランドは一・一%と低い水準になっているわけです。 この貯蓄率の高さと例えば福祉、年金と関係があるかというのは随分学界でも議論がありまして、何かありそうだという説もございますし、また統計的にそれは認められないという説もございます。 我が国の状況を見ましても、福祉が余り充実していなかった六〇年代よりも七〇年代の方が高まる、あるいはその後もそう下がらないというようなこともございますし、また福祉がそれほど充実しているとは言えないアメリカが低いというようなことがございまして、国民性というのもあればその国の経済の構造というのもあれば、雇用関係、流動関係、いろいろのことが関係していると思います。 日本は伝統的にやはり儒教社会で、将来に備えることが正義だと思われておりますし、また子孫に残そうという気持ちも今の日本人にはかなり強いのかと。そんなことがいろいろ関係しているんではないかと思いますが、諸説ございまして、これという決め手はまだ決まっていないというのが現実でございます。
○堀利和君 小渕政権は二兎を追わず一兎を追ってということで景気対策に全力を尽くしているわけですけれども、今申し上げたように、国民の方は貯蓄率を高くして、そういう意味では安心感をそこで得ようとしているわけです。 実は、その国民の貯蓄先が、もちろん直接国民一人一人が国債を買うわけではない、これは低いんですけれども、しかし原資から見てそれが結局国債に行ってもいるというふうに私は理解しているわけです。 その国債を見ますと、日本は、幸いにしてといいますか、海外からの所有が少ないわけで、いわば内国債ということになるわけですけれども、海外から見ますと三・四%。アメリカは二二%、イギリスは一五・三%、ドイツは三四%、これは信頼があるから高いと思うんですが、フランスは二〇・四%、外国から借りているわけですね。日本は非常に低いわけです。 さらに、政府の所有割合がまた高いわけです、日本は。このことを考えますと、日本の貯蓄がこういった形で国民の苦労が国債に行っているわけだと思いますけれども、この辺の認識についてどうお考えなのかお聞きしたいと思いますし、あるいは内国債中心であるがゆえに何やら国債をどんどん発行する、増発するのに安心していらっしゃるんじゃないのかなと、ちょっと言い過ぎかもしれませんけれども。つまり、国債管理の政策の融通なり、短期的には財政危機をそれで回避できるんだというように若干私には思えてならないんですけれども、その辺どんなふうにお考えなのか、大蔵大臣、お願いします。
○国務大臣(宮澤喜一君) 先ほどの経済企画庁長官にされました御質問の中でもう一つ加えることができるとすれば、先ほど委員のおっしゃいましたハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターンというところの問題ではないか。 つまり、我々は比較的アンビシャスでない、満足といいますか、足るを知るといいますか、そういう国民であるのかもしれない。そういう国民は勢いローリスク・ローリターンになりやすうございますし、アメリカ人のようにもう少しあれをやりたい、これをやりたいという人たちはどうしてもハイリスク・ハイリターンになるということがあるのではないかと一言つけ加えさせていただきたいと思います。 確かに、我が国の国債、海外にありますものは三%程度でございますし、他の国と違います。国民の貯蓄率が高いこともありまして、国内でほとんど持っている。その中でも政府は四十何%、五〇%近いものを持っておりますし、市中の金融機関がまた三〇%以上を持っているという、そういう仕組みでございます。 でございますから、確かにおっしゃいますように、国債が多少出ましても、それがちゃんと正常の値段をもって国民経済に信頼されてキープされている限りは、よその国と違いまして外国が持っている、売りに出るというような問題は余り心配することはない。それは確かにございます。ございますが、しかしだからといって幾ら出してもいいかといいますと、やはり一番大事なのは金融資産として値打ちを失わないということだというふうに考えておりまして、ただいまのところそういう心配はおかげさまでありませんけれども、しかし絶えず長期金利がどうなるかということは毎日見ている必要があるぐらい大切なことでございまして、それによりまして、少なくとも、身近に申しましても、毎月の十年国債の発行条件というものが、金利が高くなればクーポンレートを上げなければなりません。その結果はもちろん国民の負担になりますから、それは市中で喜んで無理なく売買され、そして保有されるという状況は発行者としては極めて大事なことでございますし、さらに踏み込んで申し上げれば、財政としましては国債費、つまり利払いと償還でございますが、国債費と公債金収入、これの関係は常によく考えておきませんと、国債費の方が公債金収入より多くなるような状況というのは長く続けてはいけない状況でございますから、そういうことも一つの制約になることは明らかと思います。
○堀利和君 そこで、少しお話を変えさせてもらいますけれども、とにかくこの不況を何とかしてほしいという声が非常に高いわけです。 堺屋長官もテレビ等で、私、見させていただいていますけれども、夜が明けて明るくなったら雨が降っていたということもおっしゃっていましたけれども、やはり景気回復の決め手というのは個人消費をどう上げていくか。つまり、GDPの六割を占めておるわけですので、そこをどうするかということだろうと思うんです。 それで、いろいろな指数を見ても、若干景気がよくなりそうだという気もしないではない。大蔵大臣も、この秋には二%程度の成長率、突風も吹くかもしれないということもお聞きしましたけれども、個人消費がまだ低いですね、伸びない。これを伸ばすポイントといいますか、どうやったら伸びるのか。ここまで財政も手を打ったから後は待つしかないのか。大蔵大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(宮澤喜一君) 私は、ここのところと申しますのは昨年の秋から後ごろでございますけれども、やはりリストラクチャリングが大変に徹底してまいったと思っております。 意外にも、しかし完全失業率は五%を超えておりませんけれども、それは恐らく常雇用からパートに動いているからであって、雇用状況は変わっていないけれども、しかしその結果、収入は明らかに減るわけでございますので、このことが私は、基本的に昨年の秋以降、家計における収入も支出も伸びが悪い。十—十二月にはボーナスの問題があった、これは事実であろうと思いますけれども、やはりリストラクチャリングが一つの落ちつきに入ってくるということが大事なんだろうと思います。 そういう意味では、今行われております労使交渉というものでお互いの、賃上げということを申しているのではございませんが、全体の理解が深まってきて、また企業の利益も当期利益はかなり上がっておりますから、そういう意味でリストラクチャリングに伴う収入減、したがって消費減というものが、あるいは今の季節一—三月、これは六月になりませんとわかりませんけれども、には直りつつあるのではないか。九月ごろまでには多分正常化するのではないだろうか。 非常に伸びると申し上げているのではないんですけれども、やっぱり伸びるためには設備投資が出てまいりませんと基本的に伸びる条件が難しいと思いますが、あれこれありまして、私が二%ぐらいの四半期ごとの成長があるかもしれないと申し上げましたのは、一種の瞬間風速でとお断りして申しておるんですが、消費が正常になりまして、設備投資の減り分がかなり減ってきておりますし、工作機械の受注もプラスになりかかっているようですから、そうしますと、私どもが希望しているような民間主導の経済成長に入れるのではないかと念願をいたしているわけでございます。
○堀利和君 大臣もリストラということを言われまして、日本でリストラというと首切りになるんですが、実は私は、政府のやっている政策が、寓話で言うと「北風と太陽」というのがございますけれども、一方では何とか安心感、首切り、解雇のない、そして給与もきちんといただいて老後に備えたり、あるいは住宅あるいは教育に使うという、こういう安心感をしなきゃいけないのに、片方でまさに個別経済主体の企業にとってはやむを得ないといえども、リストラしてダイエットしていくということで、また労働者派遣法なり産業活力再生特別措置法ですか、あるいはそういう一方でリストラを支援するようなことをやって、矛盾する政策をどうもとっているんではないのかなというように思えてならないんですね。 そういう意味で、そこは矛盾というふうにお感じになっているのかどうか、そういう意味での景気浮揚がうまくいくのかどうか、ちょっと大蔵大臣にまたお伺いしたいと思います。
○国務大臣(宮澤喜一君) その点は、こういう大きな不況でございますから、これを克服することが第一でございますが、同時に、冒頭に堀委員が言われましたように、二十一世紀という時代を我々は生きなければなりませんので、それに対応する対応も、これも決して欠かすことはできない。欲張ってたくさんのことはできないのは確かでございますけれども、何でもいいからどこでも雇用が今満たされればいいとばかりは申せないので、やはり二十一世紀に残っていく産業、二十一世紀をリードする産業の方に雇用が移っていくことが大事と思っておりますので、したがいましてただのジョブクリエーションといいましても、ただ土を右から左へ移せばいいといったような考え方をとるわけにはいきません。 そういう意味では、片方でジョブクリエーションをいたしますが、それはしかし二十一世紀に向かって日本のためになるといいますか、二十一世紀に生き残っていく産業なりサービスに労働は移動しなければなりませんので、そのことは同時に考えておりますが、それは矛盾というふうに私ども思っておりません。
○堀利和君 私は、いわゆるマッチポンプとよく言われますけれども、片方で火をつけて暖かくしながら、片方で水をかけているように思えてならない、これは私の政策の未熟さだと思うんですけれども。 そこで、非常に感情論じゃないんですけれども、国民の涙ぐましい努力のことをお伺いしたいんですけれども、郵貯の満期が十二年、十三年に来ます。十二年だけ見ると国税分が三・四兆円。私から言うと、政策的な努力をしなくても国民の努力が逆に三・二兆円黙っていて国税に入ってくるのかなと、別に嫌みを言うわけじゃないんですけれども。それは、でも国民から見れば、不安なり備えで一生懸命貯蓄した結果の国税だと思うんですね。 この辺について、大臣、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(宮澤喜一君) これは御承知のように、十年前、平成二年、三年でございますが、に始まりました定額貯金が満期になるという御承知のようなことでございますが、二年合わせますと百兆円。元本、金利、これは非常に大きなものでございますが、これは当時非常に高い金利で、おまけに複利でございましたので、その満期になります。 したがって、その経過の期間、源泉所得税は徴収いたしておりません。でございますから、十年分が一遍に集まって源泉所得税になりますので、大蔵大臣にとりましては確かに思わないことなんでございますけれども、これは十年間徴収しなかった分の複利についての普通の源泉所得税でございますので、おっしゃいますように、国分で三兆四千億円ぐらいのプラスの税収を見込んでおります。 これは、そうでございませんと、その間金利を払ってこられました預金者との権衡を当然のことながら失するわけでございますので、当時から御承知の上で、満期の上は利子をいただきますということは当然預金者も知っておられるわけですが、ただ非常に高い、今となりましては極めて高い金利で、おまけに複利ということでございますから、大変うらやましいなと思われる方もたくさんおられるでしょうが、それだけどうもいただく税金は自然に源泉徴収されるということでございます。
○堀利和君 そういう国民が自己防衛あるいは一生懸命備えて貯蓄に励むといいますか、少しきつい言い方をさせていただければ、その原資が内国債ということで景気回復といえども増発されていくと。何か私の気持ちの中にすとんと落ちてこないところがどうしてもあるんです。それでも大改革ですから、国民一人一人が耐えなきゃいけない、これも事実だと思います。 これに耐えていくにしても、国際競争力、力をつけていくわけですが、さまざま経企庁長官も手を打たれているんですが、その成果が仮に何年後かに構造改革で成ったとした場合、我々国民にとって雇用なりあるいは収益等を含め国内にその投資の成果が落ちるんだろうか、来るんだろうか。簡単に言えば、二次産業等の雇用が流出するなり、あるいはつい先ごろ見たあのグローバルな金融のすさまじい動き、マレーシアのマハティール首相の金融鎖国みたいな形、通貨を外に持ち出せない。ああいう形でせっかく構造改革して耐えて得た成果が何かどこかへ行ってしまうんじゃないかと。この辺はどうなんでしょうか。
○国務大臣(宮澤喜一君) 今こういう非常な不況で苦しんでおりますけれども、一九八五年ごろには日本は世界の最もすぐれた経済で、アメリカは非常に苦しんでおった。それが八五年からしばらくの間でございましたが、今これだけアメリカに置いていかれました。今日もお互い苦しんでいますけれども、しかし、こういう苦しみがなくてあの八五年ごろのるんるんした気持ちであったら、我々は二十一世紀には敗退しなければならなかったのではないかということを思いますものですから、この苦しみはやっぱり我々が二十一世紀に生きていくためのいわば試練であるといいますか、あるいはそういうためのつくり上げていく期間であるというふうに私は思っておりまして、我々、これだけの力のある民族ですから、この苦しみを必ず突破して、また二十一世紀にすぐれた経済社会をつくることができるというふうに思っておるわけでございます。 ですから、そう申します意味は、我々の経済が民需、民間活動主導の成長路線に入れば、日本はこの苦しい時間の間にやっぱり大変な変革を行いつつございますので、また政府もそのために及ばずながらいろんなことをいたしておりますから、いわば雲の中を飛行しているような時代が続いておりますが、雲が切れたときには必ず二十一世紀に向かって間違いない方向に日本の経済は飛んでいっている、そうでなければならないと思っております。 したがって、そのときに逆にそうでなければ、我々はそういう世界の経済の流れから落後することを覚悟しなければならない、落後しても別に構わないという私は考え方はあると思います。しかし、こういう本来的に資源等々に恵まれない我が国として、食い物もそうでございますから、世界経済に落後してももう平気だというふうにはやはりなかなか私は考えませんので、今苦しんでおりますけれども、それは決して先が見えないことをやっているわけではないんだ、必ず国民全体がその結果を享受することができる、そういう今苦しみを経験しているんだというふうに考えております。
○堀利和君 午前中そろそろ時間が来ますので、堺屋長官に同じ質問なんですが、この辛抱に耐えた成果が本当に将来我々国民のためになるのかどうか、耐えてよかったなとなるのかどうか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(堺屋太一君) 予測のことですから断定的には申せませんけれども、私はこの今の構造改革を乗り切ったら、日本は必ず新しい知恵の時代にふさわしい構造になると信じております。 と申しますのは、日本は、今、宮澤大蔵大臣もおっしゃったように、一九八〇年代には非常にすぐれた規格大量生産社会を形成しました。ところが、世界の文明の流れが変わり、アジア諸国の進出があり、規格大量生産の製造業というのは徐々にそういう賃金の安い国にかわっています。 そうなりますと、やはり我が国の生活水準を高水準に保ち、雇用と所得を維持するためには、新しい産業、知恵で値打ちを生み出すような産業を育てていかなきゃいけない。今、私たちが立ち向かっている構造改革というのは、そういったものを日本がつくり上げて、そして世界の国々から情報とデザインとかそういった知恵の値打ちで生きられる国になっていこうということだろうと思うんです。 そのためにいろいろと古い規格大量生産型の産業が縮小いたしまして、そこから労働力の移動も行われる、新しい人々もなるべくそういう成長性のある産業にかわっていく。そういったことを行っていきますと、日本の国力、経済力が高まり、また利益率も上がってまいりまして、日本に投資が進むということになろうかと思います。 そういう目標で、金融改革を初め、一つ一つの具体的な政策を今手を打っているところだと、こう考えております。
○堀利和君 午前中は、これで。
○委員長(倉田寛之君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十七分休憩 ─────・───── 午後一時三十一分開会
○委員長(倉田寛之君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、平成十二年度総予算三案を一括して議題とし、質疑を行います。堀利和君。
○堀利和君 二十一世紀は本当にバラ色の、国民にとってすべて幸せだという時代を迎える、そうなればいいと思うんですが、実は私の中にもまだひっかかるものがございまして、厚生大臣にお伺いしたいと思います。 これまで安定した雇用あるいは収入、こういう生活給としての終身雇用があったんですが、これから恐らく能力給といいますか、終身雇用でもなくなるかもしれない。そうなりますと、やはり生活設計が立てにくいわけですね。 まさに、今や少子化対策ということで政府挙げてさまざまな施策を考えているんですが、このことに関して、人口置換標準というのは二・〇八と言われます。御夫婦の場合、平均ですと二・二一人ということで、もっと子供は欲しいと。希望は二・五人ぐらいなんですね。ところが、御存じのように非常に出生率が低い。欧米あたりを見ますと、未婚・婚外子、こういう状況でもどんどん子供を産むということで、その辺も出生率が上がっているところの原因なんですね。日本では残念ながらなかなか未婚・婚外子というのは難しいんですが、こういった夫婦にとって生活、将来設計が立てにくいかもしれない雇用なり社会状況というのは私はやむを得ず来るんだろうと思います。 そういう意味で、こういう意味での少子化に関しての悪影響はないのかあるのか、この辺、どういう御見識でしょうか。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 堀委員の御指摘のような考え方も一つの見方ではないか、こう思っておるわけでございますが、所得に関する問題が出生率に影響を及ぼすかどうか、要因につきましてはさまざまな議論があるところでございますし、堀委員の御指摘のようなことに言えるかどうか、率直に申し上げて明確にお答えができないわけでございます。 ただ、賃金体系は労働政策上の問題として当然のことながら議論されるものと考えておりますが、私どもといたしましては、昨年に策定いたしました少子化対策推進基本方針であるとか、あるいはエンゼルプランの後の新エンゼルプランなどに沿いまして、若い男女が働きながら安心して子育てができるような環境整備のために努めていきたい、このように考えているような次第でございます。
○堀利和君 確かに厚生省としては、まさに社会的支援を充実するという以外にないんだろうというふうに思います。 そこで、経企庁長官にお伺いしますけれども、私は、この二十一世紀、まさにバラ色、力強さが必要なんですが、同時に、どうも光と影といいますか、というのもあるのではないんだろうかと思うんです。やはり日本の国民性から見ても安定志向であったり、あるいはさまざまな要因から老後に備える、教育、住宅に備えて貯蓄する、こういう考え方を見ても、これからの競争社会ということを考えた場合に、必ずしもすべて万々歳かなとは思わないんですよ、私。ここを長官どういうふうに考えるかなんですが、そういう意味で、私は国民の皆さんに本当に厳しさも率直に御説明してコンセンサスを得ていく必要があるんじゃないかというように思って、ただバラ色だけが流布されるというのは、やっぱり私は問題に感じるんですが、その辺はいかがでしょうか。
○国務大臣(堺屋太一君) 仰せのとおりでございまして、これからグローバル化経済が進んでまいりますと、やはり国際競争というものも激しくなってまいります。その中で、委員御指摘のように、日本の合計特殊出生率が一・三六というような状態でございますと、だんだんと高齢化も進んでまいります。 その中で、日本が本当に世界で主要な世界経済のプレーヤーとして残っていくためには、労働生産性を非常に高くしていく必要がございます。そうなりますと、やはり格差というものが開いてくる可能性も十分ございますし、また失敗する人も出てまいります。 そういうことに備えて二つのことを考えなきゃいかぬ。一つは、一度失敗しても再挑戦できる、そういった社会をつくる。もう一つは、やはりセーフティーネットと申しますか、そういう激しい競争社会に対応し切れない方々にも安心して暮らしていただく、このセーフティーネットの水準をどのところに定めるか、これはこれからいろいろな角度から研究していかなければいけない問題でしょうが、この二つがやはり完備した社会をつくることが必要だと思っております。 そういう意味で、中小企業の創業などにも金融面、人材面で支援していくというようなことを昨年の中小企業改正法などで行いましたのも、再挑戦がしやすい世の中をつくろうということの一助だと思いますし、また年金、福祉の関係でも大いに安全ネットの話は考えていく、議論していかなきゃいけない。厳しい財政の中でどうするか、本当にこれから議論していかなきゃいけない問題だと思っております。
○堀利和君 まさに長官が言われたように、再挑戦とセーフティーネット、ここが私にとってはまだまだ不十分に思えてなりません。 長官、お忙しいでしょうから、御退席されて構いません。 そこで、再挑戦なりセーフティーネットを進めていく上で、やはり公平性、公正性、透明性、何事についてもそれは重要だと思います。制度のアカウンタビリティーも高めていかなきゃならない。 そこで、税に関して申し上げれば、そこのところの所得再配分の機能を十分きちんとさせていく、こういうことも私は、今言われているセーフティーネットを含めてかなり重要なところだと思いますけれども、この税のあり方について、大蔵大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(宮澤喜一君) 税、殊に所得税が、社会の所得あるいはしたがって資産の再配分機能を持っているということは見逃してならない大切なやはり国の一つの機能だと思います。 それはそうでございますが、同時に個人の国民生活が複雑になってまいりましたし、またいろいろな政府の施策も、今おっしゃいますように各種の社会保障の施策等と関連をいたしますから、結局それらとの関連においてしか正確な評価はできない。 昔と違いまして、税分だけを取り出して、これでそういう機能をよく果たしている、よく果たしていないということよりは、やはり全体のほかの制度との関連において評価をする必要がだんだんいよいよなってくるんではないかというふうに考えております。
○堀利和君 その辺の税のあり方というのは今後論議を重ねていかなきゃならないかなとは思っております。 そこで、丹羽厚生大臣にお伺いしますけれども、我が国の企業の社会保障なり税の負担は、主な諸外国と比べてどうなんでしょうか。私は、直近のデータはちょっと持っていないんですが、恐らく低いのか、決して高くないなと思っていますけれども、どうでしょうか。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 事業主の社会保険料、租税の負担につきましては、各国の社会保障制度やあるいは税制の違いがございますので単純に比較を行うということはなかなか難しいものがございます。 まことに古い資料で恐縮でございますが、厚生省の試算によりますと、平成五年、一九九三年度で、事業主の社会保険料、法人税などの租税負担の対国民所得比は、我が国ではおよそ一二%、フランスでは一九%、ドイツでは一三%、イギリスでは一〇%、アメリカでは、これは一九九二年でございますが、九%であり、日本は諸外国に比べてそれほど高い水準になってはおりませんが、今後、少子高齢化社会が本格化してまいりますと、当然のことながら事業主の負担も増大せざるを得ない、このように考えているような次第でございます。
○堀利和君 確かに、今後グローバルということで国際競争力は大変ですから、身軽な形での企業競争というのが重要ではありますけれども、やはりこれまでの企業の責任というのを、労働力流動化だよということで、その辺を論議しないでいくというのは私は問題だと思います。必ずしも高いとも言えない、低いとも言えないというような数字ではありましたけれども、やはりその辺は今後論議していかなきゃいけないかなと思っています。 そこで、本当にバラ色のといいますか、安心のできる競争力をつけていくためには、本当に安心があって自立、自己責任があるわけで、安心のないところに自立も自己責任も生まれないと思います。 そういう意味で、何といっても重要なのは所得保障だと思うんです。私自身感じるところ、現行制度の年金、社会保険方式の基礎年金でいいのかなと実は疑問を持っております。そういう意味では、ミニマム年金という、これは現行制度があるにもかかわらずそこをあえて聞くんですが、ミニマム年金というお考えをちょっとお願いしたいと思うんです。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 委員のミニマム年金というのは、すべての国民の生活を保障する年金というふうに私なりに理解をいたしておりますけれども、基礎年金は衣食住など全国民に共通する老後の基礎的な生活部分、これは推計でございますが、現在大体十二万一千円でございます、を賄える水準として設定しております。これと私的年金であるとか貯蓄などの組み合わせにより老後の生活を支える、こういうような基本的な考え方に立っておるわけでございます。 そして、公的年金制度というのは、委員御案内のように社会保険の仕組みをとっているために、例えば保険料の納付額や納付期間が少ないとか、それから年金額が低くなるなどによって、要するに年金額そのものが低くなる、こういうことは避けられないことでございますけれども、最低生活の保障は生活保護の役割であると考えておりまして、私といたしましては、国民が自立自助の考え方に基づいて拠出するという考え方に基づき、拠出と給付の負担の関係が明確な社会保険方式が適当であると考えておりますし、また現に、これは六十年から基礎年金というのを導入して、五万円からどんどん伸びていったわけでございますが、今度月額六万七千十七円になるわけでございますし、これによりまして、先ほどは生活部分を申し上げましたし、またいわゆる保険医療の分でございますけれども、こういうものを含めて十分に賄っていける、このように考えているような次第でございます。
○堀利和君 私は、確かに基礎年金導入によって、専業主婦の方であったり障害者が給付水準が上がるということでは確かによかった面があると思うんですが、どうもよく考えてみると財政調整という部分が強いのではないのかなと。国民保険受給者が今後ふえてくる、さあ大変だ、財源がないぞという中でのどうも財政調整に見えてならないし、旧国鉄の年金も当然救済するのは、当たり前といえば当たり前なんですが、そこのところも年金の一元化というような名目でやろうとしてきた。何かそういう表向きと本音と違うのではないのかなと。 つまり、何を言いたいかといいますと、現在の基礎年金、これは社会保険方式ですから、結局、無年金者が出てくると。平成十年度の資料を見ましても、例えば無年金者の問題はもとより、免除者も五人に一人ということになるわけです。そこのところを分けて言いますと、無年金については掛けていないんだから仕方がないというふうに言われると思いますが、その前に免除者の場合、一万三千三百円、保険料を支払うのが困難であるから免除される。給付のところは三分の一ですから、今で言えば二万二千円程度なんですが、私は、一万三千三百円の保険料を払うのが苦しい方が老後に備えて資産形成、貯蓄というのは多くできないと思うんです。そうしますと、結局、制度に乗っかって正当に手続しているんだからいいんだというのは、かえって私は無年金者以上に老後の問題というのは非常に厳しいんだと思います。 それと、もちろん言うまでもなく、無年金のこともそうなんですね。私は、基礎年金、社会保険方式だからそこはやむを得ないんだというふうにしていいのかどうかなと。もう少し突っ込んで言えば、所得の保障、安定のために制度というのはつくるべきであって、社会保険ありきで、それで無年金なり低年金になっても仕方がないんだというのは、どうも逆立ちした論議じゃないかなと思うんです。 つまり、制度をつくっているのはまさに国会、国民であり、政府であるわけですから、そういう意味ではそこをもう少し、本当の意味の所得保障、安定した老後の生活を、これも最低なんですよね、すべきと思うんですけれども、改めてお伺いします。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 委員も十分御案内のように、我が国の社会保障は、医療にしても年金にしても、そしてこの四月からスタートする介護保険制度にいたしましても、すべていわゆる社会保険方式をとっておるわけでございます。 この年金の問題につきましては、今回の改正法案におきまして、基礎年金につきましては財政方式を含めてそのあり方を幅広く検討する、こういうような附則が設けられておるわけでございますし、これは当然、今後の検討課題になる、このような認識を持っておるような次第でございます。 問題は、確かに委員が御指摘のように、年金制度の財源をいわゆる税方式にした場合には未納、未加入の問題、これはもう当然のことながら解消されますけれども、先ほど申し上げました問題のほかに、税方式にした場合に、例えば巨額の財源がどうなるか。基礎年金の給付に必要な費用は平成十一年で十三兆七千億円であります。これを全額消費税で行った場合には、一%当たり一兆八千億円として、税率が七・六%の引き上げが必要になってくる。こういう問題であるとか、それから社会保険方式と異なりまして、当然のことながら所得や資産に応じた所得制限が避けがたい、こういうような問題が生じてくるのではないか。こういった問題が果たして国民の皆さん方に御理解をいただけることか、こういうような大きな問題を抱えている、このように考えております。
○堀利和君 税方式にすれば今支払われている保険料は支払わなくていいんですよね。だから、そのことを考えれば、何かびっくりするような額だけ言われますけれども、そこを私はきちっと議論した方がいいと思いますし、税方式にしたから所得制限が云々と、これもそうするかしないかは、国民的な論議をして本当に安心のできる年金をつくるということが、私はこれからまさにバラ色になるかならないか、この二十一世紀の非常に難しい大きな問題になるというふうに思っています。 時間がありませんので、年金に関連してまた一つ。 障害者の無年金について、前回改正のときの国会の附帯決議もございます。そして、政府の側では、厚生省の側では、障害者プランに二〇〇二年までにはいわば検討、決着をつけるというふうにもしているんですけれども、二〇〇二年というのはもう間近です。今回の年金でこれ改正といいますか検討結果が出ていませんけれども、このことについて、大臣、どのようにお考えですか。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 社会保険方式の中で保険料を払わない方に対してどうするかという大変大きな問題でございます。これは各委員会でも繰り返しこの質問を受けておるわけでございますけれども、無年金障害者につきましては、年金制度において何らかの給付を行うということは、今申し上げましたような保険料の負担に応じて給付を行うという年金制度の根幹そのものにかかってくるのではないか、こういう問題でございます。 また、福祉的な措置をとることにつきましても、いわゆる障害者施策において、障害の内容や程度に応じて当然のことながらこれまで講じてきているということでございまして、障害者に着目して、年金の問題と福祉の問題というのは別な次元で考えていただかなければ、なかなかこの問題の解決というのは難しいなと、このように考えているような次第でございます。
○堀利和君 もう時間がそろそろ、私の持ち分が来ましたので、最後にもう一言くどいようですが申し上げて終わります。 どうも社会保険方式だから、制度だからというところだけで議論がとまってしまうんですね。私は、無年金の方、低年金にならざるを得ない方を含めて、そこはきちっと本当にこれからの国際競争社会、グローバル社会の中で安心してこそ自立ができる、自己責任がとれるんだというところで、決して制度に逃げ込まないように、社会保険方式に逃げ込まないように前向きに考えていただきたいことを申し上げて、終わりたいと思います。
○委員長(倉田寛之君) 関連質疑を許します。櫻井充君。
○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井充です。 国家公安委員長にまずお尋ねいたします。 国家公安委員会の運営規則によれば、第二条に、国家公安委員会の権限行使は、「会議の議決により、その権限を行う。」とあります。今回会議を開催していないということになれば、処分の決定は無効ではないでしょうか。
○国務大臣(保利耕輔君) 国家公安委員会の委員の皆様方の合意があれば、これは有効であると私は思います。
○櫻井充君 それじゃ、国家公安委員会の運営規則のどこにそれが書いてあるんでしょうか。
○国務大臣(保利耕輔君) 国家公安委員会の権限行使は、会議におきます議決というのは、委員御指摘のとおり、これは原則でございまして、警察法第十一条第一項によります。例えば、委員の間で既に実質的な合意が形成されておりまして、かつ緊急を要するといった場合におきましては、会議を開くことなく、持ち回り方式により議決を得るということは許されるものと解釈されます。このような考え方は、一般論としては内閣法制局の御了解をいただいております。
○櫻井充君 そうしますと、今回のこういう持ち回りの決裁の場合には会議録もできていないということですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 会議録を作成いたしております事務当局から御答弁させます。
○政府参考人(田中節夫君) 持ち回り決裁の決裁そのものには別に会議録というものはございません。
○櫻井充君 そうしますと、何をやったかわからないで処分が決まってしまう、そういうことになるんでしょうか。
○政府参考人(田中節夫君) これは、今回の案件の具体的な推移について御説明申し上げた方がよろしかろうと存じますけれども、二月二十四日の夜、中田前関東管区警察局長から自己の行為につきまして申告がございました。大臣に御報告申し上げまして、それが事実であるとするならばこれは更迭すべし、処分をすべしというお話がございまして、至急調査するようにとお話がございました。翌日、両名からも詳しく事情を調査いたしました。 その結果、午後の段階でございますが、都内の警察共済施設で警察遺児育英会の会合がございました。そこで公安委員会委員四名が出席しておられました。そこで具体的な事情とそれから先生方の御意見を、口頭ではありますが、これを聴取いたしました。その結果、これにつきましては更迭すべし、厳しい処分もあるべしということでございました。 その後、もうお一方の公安委員につきましては、電話にて御報告申し上げまして御意見を承りました。同様の御意見でございました。 そういう意味で、委員の事実上の基本的な方向、処分すべし、更迭あるべしということについての合意は形成されたというふうに私どもは認識をしたわけでございます。
○櫻井充君 更迭すべしとはどういうことなんでしょうか。やめさせろということですか。
○政府参考人(田中節夫君) これは、やめさせろという、職にとどまることは適当ではない、またこの者につきまして、警察幹部としては極めて今後問題がある、そういう意味でいきますと、職を辞すべき案件であるということにつきましても合意を得ておりますので、その趣旨ではやめさせるということについても既に合意があったというふうに理解しております。
○櫻井充君 これは長官から御本人たちにおやめになったらいかがですかというふうにおっしゃったんですか。
○政府参考人(田中節夫君) この両名につきまして事情聴取をいたしました。そして、それは二月二十五日でございますが、中田前局長からは私が直接いたしました。それから、小林前本部長からは私どもの幹部が電話にて聴取いたしました。その当時、新潟県議会開会中でございましたので、こちらに出頭を求めることはできませんでしたので聴取いたしました。二人の供述内容は一致いたしました。 その段階で、私どもから、そういう事案であるならば、職を辞すべき案件であるというふうなことを申し向けました。 その後、公安委員といいますか、同時並行的かもしれませんけれども、公安委員に御報告申し上げましたところ、公安委員の御意見も同じような御意見でございました。
○櫻井充君 それは何時ごろでございましょうか。
○政府参考人(田中節夫君) 正確な時刻は記憶してございませんけれども、二月二十五日の昼過ぎであったと思います。
○櫻井充君 それでは、小林本部長だけが一応処分は受けておりますけれども、この処分を決定されたのはどなたで、いつでございましょうか。
○政府参考人(田中節夫君) 小林本部長の処分は、これは国家公安委員会が持ち回り決裁で、二十五日の夜、決裁がされたものでございます。
○櫻井充君 何時ですか。
○政府参考人(田中節夫君) 具体的な時刻は記録が残っておりませんけれども、夜かなり遅くなってからというふうに記憶しております。
○櫻井充君 記録がないからこういうことになるわけです。すべて隠される、そういうふうなお考えじゃないんですか。 もう一度お伺いしますけれども、何時なんでしょうか。
○政府参考人(田中節夫君) 私どもは記録を隠すとかということではございませんで、実際に何時に決裁が終わったというような記録がございませんので、先ほど申し上げましたとおり御答弁申し上げたところでございます。
○櫻井充君 くどいようですが、結局はそういう持ち回りの場合に記録は何にも残さなくていいということなんでしょうか。
○政府参考人(田中節夫君) 持ち回りの場合に何時に、通常の決裁でも同様でございますけれども、決裁をいたしました場合にこれは今何時だというふうな形で記録をするということは、通常の場合、私どもとしては、そういう場合もあろうかと思いますけれども、特に持ち回り決裁の場合がそうであるかそうでないかということはともかくといたしまして、一般に決裁の時間が今何時というふうに記録するということは、特別なそういうことはしておりませんので、それに倣ったものでございます。
○櫻井充君 それでは、会議録に記録すべきことは何でしょうか。
○政府参考人(田中節夫君) 公安委員会を開催いたしましたときには会議録というのはございます。 持ち回り決裁は、先ほど大臣からも御答弁申し上げておりますように、いわゆる公安委員会という開催されたものではございませんので特に会議録ということではございませんで、事実上の合意が何らかの方法で形成されているということが前提になりまして、それで決裁という形で回りますので、決裁は当然ございます。
○櫻井充君 国家公安委員会の会議が開かれた場合の会議録は何を記載することになっていますか。
○政府参考人(田中節夫君) 国家公安委員会運営規則によりますと、第八条によりまして「会議の開催日時、出席者及び会議の概要は会議録に記載する」、こういうふうになっております。
○櫻井充君 持ち回り決裁というのは、要するにこの「会議」に準ずるものですよね。そういうふうに考えられるものじゃないんですか。
○政府参考人(田中節夫君) 御承知のように、持ち回り決裁は、既に何らかの方法で会議を開かない形あるいは会議を開いている場合もあるかもしれませんけれども、通常は会議を開かない形で合意が形成されておりますので、そこで会議が行われたということはございません。したがいまして、そこで会議録というのは基本的にはないということが前提になろうかと思いますけれども、決裁は、当然これはあるわけでございます。
○櫻井充君 私は準ずるものでしょうと聞いているんですよ。
○政府参考人(田中節夫君) 持ち回り決裁というのは決裁の方式でございますので、会議という形のものと決裁というものは形はおのずから違うと思いますけれども、会議に準ずるものが決裁というような形につきましては、これは私どもは、会議に準ずるものというふうに言っていいかどうかにつきましては慎重に判断すべきものでありまして、会議と決裁というのは準ずる、準じないというふうに判断することはいかがかと思います。
○櫻井充君 では、済みませんが、国家公安委員会の運営規則というのは何のためにあるんですか。
○政府参考人(田中節夫君) 国家公安委員会運営規則は、ここに書いてございますように、国家公安委員会の運営に関し、同法に定めるもののほか、必要な事項を定めることを目的としているものでございます。したがいまして、ここに書かれておりますように、会議の定例会議及び臨時会議のことを記載してございまして、法律の範囲の許されるものでありますけれども、例外的なものにつきましてはここには記載はしていないというふうに考えられます。
○櫻井充君 例外が通常化しているんじゃないかと思うのは、要するに平成十一年の十二月にもこういうふうに持ち回り決裁になっていますよね。このきょうの資料提出の中に二件ございますが、これはどういう事件のときにこのような持ち回り決裁になったんでしょうか。
○政府参考人(田中節夫君) きょう委員会に御提出申し上げておりますのは二件でございまして、三重県の事案と秋田県の事案かというふうに思っております。 三重県の事案につきましては、これは外国人女性の取り扱いに関しまして不祥事案が発生いたしました。その際でございますが、ただ手元に具体的なその当時の資料がございませんので御答弁できませんが、秋田県の資料につきまして御説明申し上げますと、神奈川県におきますところの犯人隠匿事件につきまして、かつて秋田県の本部長が神奈川県の警備部長をしておりました。その際の部下が犯人隠避で懲戒免職になりました。これは起訴の日でございます。その起訴の日とあわせて、しかもこれは秋田県の県議会開会中でございましたので、急を要するということでこのような形で懲戒処分をしたということでございます。
○櫻井充君 この処分を受けられた方はおやめになっているんでしょうか。
○政府参考人(田中節夫君) 三重県の例の本部長、北村本部長はやめておりません。秋田県の場合の寺中前本部長は、その後依願退職という形でやめております。
○櫻井充君 こういう差はどうして生じてくるんですか。
○政府参考人(田中節夫君) それは個々具体的な事案の内容によりまして異なってくると思いますけれども、そのいわゆる監督責任の大きさあるいは監督責任に係る非違事案の大きさ等により、これは退職、依願退職は本人の意思でございますので私どもから特別に申し上げることはございませんけれども、そういう意味で差は出てくる、個々の具体的ケースによって異なるというふうに思います。
○櫻井充君 もう一度確認したいんですけれども、そうすると、この持ち回り決裁の処分を起案された方はだれで、そしてそれを最初に目を通した方はだれなんでしょうか。
○政府参考人(田中節夫君) 持ち回り決裁と申しますか、今回の場合は、これは今、委員御指摘のように処分案だと思いますけれども、処分案につきましては内規によりまして警察庁が原案を作成することになっております。それで、警察庁が原案を作成いたしまして、国家公安委員会に御報告を申し上げて国家公安委員会の御判断を得るわけでございますけれども、私どもといたしましては、これは持ち回り決裁に付してよろしいか、手続を進めてよろしいかということにつきましては、当然国家公安委員会を代表いたします大臣にもお見せしておるところでございます。
○櫻井充君 これができ上がったのはいつごろ、何月何日の何時でございましょうか。
○政府参考人(田中節夫君) これは、二月二十五日に両名から事情を聞きまして、また公安委員のほぼその基本的考え方は、処分すべし、更迭あるべしということで御同意を得た後でございまして、その後私どもで作業をいたしまして、大臣にお見せいたしましたのは、記憶は、時刻は明確ではございませんけれども、夕刻から夜にかけてではなかったかというふうに思っております。
○櫻井充君 そうしますと、直接局長が中田局長におやめになったらと言った、その後につくったということですか。
○政府参考人(田中節夫君) 辞すべきであるということは既に申しておりますので、その後につくったということになります。
○櫻井充君 それでは、そうしますと、それをつくられて、公安委員長がごらんになって、その後、持ち回りの決裁というのはだれが持って回ったのか、そして何時ごろにどなたにお見せしたのか、それを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(田中節夫君) 先ほど来申し上げておりますように、大臣にお見せした時間は、何時ごろというようなことは記録がございませんのでここで申し上げるわけにはまいりませんけれども、夕刻から夜にかけて大臣にお見せいたしました。 その後、警察庁の担当官がその案を委員のところに持ち回りで回って決裁をいただいたということでございまして、どの委員のところで何時だということにつきましては記録がございません。
○櫻井充君 では、時間は結構ですから、どういう順番でお回りになったんですか。それとも、それかもしくは一人でなければ、どなたがどの方のところにその確認をとりに行かれたのか、同意をとりに行かれたのか。
○政府参考人(田中節夫君) これは、事柄の性質上、基本的には同じ決裁をずっと決裁簿を持って回るということでございまして、お一人を除きまして、お一人はちょっと遠隔地でございまして、遠隔地といいますか御連絡をとりながら御了解を得ておりますが、ほかの四名の方は同一の決裁簿を順次回って決裁を受けているということでございます。
○櫻井充君 その順番です。全然答弁になっていません。
○政府参考人(田中節夫君) 順番でございますが、手元にしっかりした記録がございませんけれども、那須先生、岩男先生、磯邊先生、渡邊先生、そして新井先生に先ほど申し上げましたように電話を入れて御連絡し、内容について御了解を得ているということでございます。
○櫻井充君 これは間違いないんでしょうか。またこれで勘違いと言われると困るので、ここははっきりさせていただきたい。これでいいんですね。
○政府参考人(田中節夫君) 失礼いたしました。那須、磯邊、岩男、渡邊の順番でございます。
○櫻井充君 くどいんですが、それで本当によろしいんですね。
○政府参考人(田中節夫君) その衝に当たった者の責任者に今確認をいたしました。そのとおりでございます。
○櫻井充君 それじゃ、持ち回った方はだれなんですか、それも先ほど質問したはずですが。
○政府参考人(田中節夫君) 持ち回った人間は、警察庁におります非違事案の監督の事務を取り扱っている首席監察官でございます。
○櫻井充君 そこで、処分が決まりました。今回のその処分について全容を、全部について教えていただきたいんですが。
○政府参考人(田中節夫君) 小林幸二前新潟県警察本部長の処分の事由でございますけれども、これは平成十一年五月十一日から新潟県警察本部長の職にあり、新潟県警察の事務を統括し、新潟県警察所属の警察職員を指揮監督する責務を有する者であるが、平成十二年一月二十八日、少女監禁事件の被害者発見に伴い事実と異なる報告を発表させたこと、出張を取りやめ事件の指揮のため帰庁すべきところを遊興したことにより、国民の警察に対する信頼を失墜させたものであるというのが処分の理由でございます。 なお、先ほど持ち回り決裁の順番に間違いがないということを申し上げました。もう一回確認させて、後でまた御報告いたします。
○櫻井充君 そして、田中長官自身も処分をお受けになっておりますね。
○政府参考人(田中節夫君) 私の処分は、三月二日、国家公安委員会より減給百分の五、一月という処分を受けました。 その処分の理由は、平成十二年一月十一日から警察庁長官の職にあり、警察庁の事務を統括し、警察庁所属の警察職員を指揮監督する責務を有するものであるが、その責務の遂行に徹底を欠いたため、当時部下職員であった関東管区警察局長が新潟県警察に対する特別監察の実施に当たって監察担当官としての立場をわきまえない行為をするという事案を惹起させたという理由で処分を受けております。 厳粛に受けとめております。
○櫻井充君 そうしますと、要するに中田前局長の不祥事といいますか、そのことによって責任をとられたということでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(田中節夫君) 中田前関東管区警察局長が適切な特別監察をやらなかったということについての監督責任でございます。
○櫻井充君 なぜ中田さんは処罰されないんですか。
○政府参考人(田中節夫君) 委員の言う処罰というのは、恐らく懲戒処分に付されないのかという御趣旨かと存じます。 私どもの判断といたしまして、今回のこの中田前関東管区警察局長の行為につきましては、これは最高幹部としてあるいは特別監察に当たる者としてはあるまじき行為であるというふうに認識をしております。この行為が国家公務員法の例えば職務懈怠とかあるいは信用失墜行為に当たるという判断はございます。 判断はございまして、では、この行為をとらまえまして懲戒処分に付すべきであるかどうかの判断でございますけれども、午前中の委員会でも申し上げましたとおり、その内容が、恐らくはこの職にとどまることができない、警察にとどまることができないということを自覚しながら自己申告をしてきたということを私どもはよく熟慮いたしまして、そのような懲戒処分をしない、しかしながら何回も申し上げておりますように、本来ならば受けられるであろう退職金を二千万近い減額をさせて職を辞させるということでその責任ということは明確になったというふうに考えておるところでございます。
○櫻井充君 小林本部長は自分から責任をとると言われていないんですか。
○政府参考人(田中節夫君) みずから責任をとるというよりも、むしろ中田前関東管区警察局長の場合は私どもが知り得なかった段階でみずから申告してきたということでございまして、小林前本部長とは異なるという判断をしたものでございます。
○櫻井充君 そうしますと、そこまで警察庁は何も知らなかったんですか。
○政府参考人(田中節夫君) 今回の一連の新潟事件でございますけれども、一月二十八日に九年二カ月ぶりに被害少女が発見、救出されました。その後におきますところの記者会見あるいは捜査の問題、それから九年二カ月間の警察の例えば地域警察といいますか巡回連絡のあり方等につきましては、当然これは国家公安委員会からも御指示が出まして、至急調査をすべしということで急いで調査をやったところでございます。 その調査の過程でその事実は確認はできなかった。そういう意味では、その調査の範囲というものが一月二十八日の具体的な現場の行動、行為等に限られておりましたので限界がありましたけれども、その範囲でしか確認はできなかった。その後、調査を進めている過程で本人がみずから申告してきたというのが実情でございます。
○櫻井充君 さっきあなた、前局長に直接あなたがおやめになったらと言ったというふうに言ったじゃないですか、昼過ぎに、二月の二十五日に。
○政府参考人(田中節夫君) 中田前関東管区警察局長が私のところへ申告してきましたのは二月二十四日でございます。二月二十四日の段階で私どもは知るところではなかったということでございまして、それが事実とすればということで、まだ本人の申告だけでございますので、事実とすれば職を辞すべき事案であるということは言っております。 それで、翌日、二十五日、事情が全部把握できました。その段階で辞すべきであるというふうに申し向けました。
○櫻井充君 不思議なんですけれども、要するにそういう懲戒処分を受けない人がなぜ引責という、責任をとってやめなきゃいけないんでしょうか。
○政府参考人(田中節夫君) このことにつきましても、委員会でいろいろ御質問もございまして御答弁申し上げておりますけれども、この場合の引責辞職というのは、先ほど来申し上げておりますように、本来ならば受けられるであろう退職金等も減額をして職を辞するということでございまして、いわゆる懲戒免職に次ぐ重い処分というふうに私どもは理解をしております。諭旨免職に相当する行為であるということでございますので、国家公務員法に言う懲戒処分ではありませんけれども、非違があった場合の措置としては極めて重い措置であるというふうに私どもは認識をしております。
○櫻井充君 どうも理解できないんですが、そんなに重い処分でないんだったらやめなくていいはずなんですよね。なぜ田中長官はそのときにおまえやめなくていいよというふうにおっしゃらなかったんですか。
○政府参考人(田中節夫君) 国家公務員法の規律違反に問う、その規律違反につきましては、私どもとしては懲戒処分に付すべきではないと私は判断をいたしました。 ただ、全体として再発防止対策に取り組んでいる、全警察組織を挙げて取り組んでいるそのさなか、そのさなかにおいて最高幹部ともいうべき人間が極めて不適切な遺憾な行為をとったと。そのような状態のままで今後警察に身を置くことは私は適当ではないというふうに考えたわけでございます。
○櫻井充君 そうしますと、そういうことをやられた局長の責任を長官はおとりになったと。 長官はおやめにならなくていいんですか。
○政府参考人(田中節夫君) 監督責任のありようだと思いますけれども、私の措置につきましては国家公安委員会が御判断されたところでございます。
○櫻井充君 それじゃ、国家公安委員会の方の給料と、まずその算定基準から教えていただきたいと思います。
○国務大臣(保利耕輔君) 国家公安委員会の委員の給与につきましては、特別職の職員の給与に関する法律に基づきまして、給与の場合には俸給月額百三十四万六千円、手当の場合には一日につき七万一千八百円を支給すると決められておりますので、それに基づいているものであります。
○櫻井充君 国家公安委員の方々の就労条件というのは、基本的には国家公務員と一緒でございましょうか。
○国務大臣(保利耕輔君) 国家公安委員会の委員は、国家公務員法上特別職の国家公務員とされておりまして、一般職の国家公務員とはその扱いを異にするものと承知をいたしております。 例えば、一般職の国家公務員の給与につきましては一般職の職員の給与に関する法律が適用されることとなりますが、国家公安委員会の委員については、特別職の職員の給与に関する法律が適用されることとなりますほか、一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律の適用もないと承知をいたしております。このように、国家公安委員会の委員の就労条件につきましては一般職の国家公務員と異なるものと承知をいたしております。 ただし、国家公安委員会の委員は、その性格から、一般職の国家公務員と同様に厳正公平にその職務を行うことを特に要求されるものでありますので、国家公務員法上の服務に関する規定については準用することとされておるのであります。これは警察法の第十条であります。
○櫻井充君 そうしますと、この方々は常勤扱いだったということなんですが、ここで言う常勤というのは具体的に言うとどういう勤務体系になるんでしょう。
○国務大臣(保利耕輔君) 常勤のありさまにつきましては、事務局から御答弁をさせます。
○政府参考人(石川重明君) ただいま御質問でございますが、国家公安委員会の委員につきましては、特別職の職員の給与に関する法律におきまして、給与について常勤的性格を有する職員として取り扱われているところでございます。これは、国家公安委員会の委員は、その職務の性格上、いつでも必要な報告等を受ける、また緊急に対応する必要がある事案等が発生した場合には委員長の招集に応じて参集をしてその職務を行わなければならない、こういった趣旨によるものであります。 したがいまして、国家公務員法上の常勤の職員のように休日を除いて勤務日の勤務時間中その職務のみに専念する必要ということまではございませんが、原則として緊急な事態が発生した場合にこれに対応することができるような態勢にあることが必要とされている、こういうふうに承知をしております。
○櫻井充君 今、緊急なことが起こった場合に対応しなきゃいけないと、そうおっしゃっていますよね。なぜ対応しなかったんですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 県警の最高幹部に置いておく者として不適切であり一刻も早く更迭する必要がありましたが、折から開会中の県議会の谷間に当たります二十九日付で更迭するためには、諸準備の都合上、二十五日中に意思決定することが必要であったことがございます。その日の昼、四人の委員が集まった折に、既にこの基本的な処置方針について御了承をいただいていましたことから、改めて緊急の国家公安委員会を開催する必要はないと判断をいたしたものであります。 持ち回りの指示をいたしたのは私でありますから、その限りにおいては私に責任がございます。ただし、任命権者から私のお話がない限りにおいては、私はこの職を全うしていくことが私にかけられた責任だと思っております。
○櫻井充君 いや、そういうことじゃないんですよ。要するに、緊急でも集まらなきゃいけないからこれだけ高い給料を取っているんですよ。どうですか、その点について。
○国務大臣(保利耕輔君) 既に合意が形成されておりましたので、改めて集まる必要はないと考えたものであります。
○櫻井充君 では、合意された証拠はどこにありますか。
○政府参考人(田中節夫君) 合意された証拠あるいは文書というようなお話かもしれませんけれども、先ほど来私が御説明申し上げておりますように、二月二十五日昼、国家公安委員会、警察遺児育英会のところに御出席の四名の方につきまして御説明し、そこで更迭すべし、処分すべしという基本的方針につきましては合意を見ておるというふうに私どもは判断し、またもうお一方につきましては電話にて御意見を承りましたところ、そういうほかの四名の方と同じ意見でございましたので、その時点で合意があるというふうに私どもは判断し、御報告申し上げたわけでございます。
○櫻井充君 私どもの判断ではなくて、ここに書いてある緊急のときにも集まれるための方々じゃないんですか。
○政府参考人(田中節夫君) 緊急の場合と申しますか、これは会議を主宰する公安委員長の御判断でありますけれども、それの前提となる私どもは状況を御説明いたします。 その状況の中で御説明申し上げましたのは、今もお話し申し上げましたように、合意が形成されているということ、それから秋田県議会の状況、それからこの本部長の異動につきましては、御案内のとおり都道府県公安委員会の同意も要ります。また、県議会開会中でございますので、その県議会の関係者の御了解もいただくことが慣例となっております。 本部長の異動は、県議会開会中は異動しないということを慣例で行ってまいりましたので、いずれにいたしましても、そういうことをかんがみましても、これは緊急に何らかの措置を講じなければならないというふうに私ども事務局としても判断をし、そういうふうに御報告を申し上げた次第でございます。
○櫻井充君 だから、緊急のときに集まれるような勤務体系なんでしょう、この人たちは。大体これで四人で一億円以上払っているわけですよ。税金のむだ遣いじゃないですか。非常勤にしてそのときだけ集まってもらえばいいじゃないですか。そうしたら一週間に一回、七万円で済むんでしょう。どうですか、その点について。
○政府参考人(田中節夫君) 国家公安委員は特別職の公務員でございます。この特別職の公務員につきましては、法律で給与額が決まっております。 私どもは、その法律の中で国家公安委員の位置づけをそのように判断されて、今お話しのような給与が支払われているものと理解をしております。
○櫻井充君 先ほど公安委員長は、自分に緊急に集めなかった責任はあるというふうにおっしゃいましたね。その点については間違いございませんでしょうか。
○国務大臣(保利耕輔君) そのとおりであります。
○櫻井充君 私、この一月に仙台でこういう経験をいたしました。 十四歳の女の子が五、六人に暴行を受けました。鉄パイプで殴られ、海に捨てられ、そして車のトランクで運ばれて、裸で路上に捨てられた。その子が病院に入院して、数日後、精神状態がおかしいということで心療内科医として私は呼ばれました。そのときに、その子から、ぜひ警察を呼んできてくれ、私を守ってくれるのは警察なんだ、そして、今私を襲った人たちがどういうふうにしているのか、私をもう二度と襲わないのかどうか確認したいので警察を呼んでくれと言われました。 私は、それで事務の方にお願いして、事務の人から警察に連絡してもらいました。警察は、忙しいから来れない、そういう答えでございました。それで、私はその後医者として、そしてその後仕方がないので、国会議員である、とにかくこういう状況だから来てくれということになって初めて来てくれることになりました。こういうことに関してどうお考えですか。
○政府参考人(田中節夫君) 今、委員の御指摘のような事案を含めまして、今回の新潟県警の事案もそうでございますけれども、いろいろ国民の方からのお声あるいは要望等に適切に対応していないという面がございます。 私どもの仕事というのは、常に国民の側に立って国民の目線で仕事をするというのが基本でございます。そういう意味で、第一線におきましていろいろ問題が起きているということは承知をしております。 したがいまして、三月四日の全国警察本部長会議におきましても、国民の要望、あるいは国民の皆さんにとりまして警察とはなかなか敷居が高いところだというふうな認識をお持ちだと思います。その敷居を越えて来られる、よほど思い余って来られるんだろうというような心情というものをきちんと受けとめて、適切に対応するようにという厳しい指導をしたところでございます。
○櫻井充君 私は、常勤でもないそこの病院に行きました、一時間以上かけて。警察はなぜそういうときに来ないんですか。その件についてどう思うかということです。その女の子の気持ちはどうだというふうに長官はお考えでしょう。
○政府参考人(田中節夫君) 委員御指摘の事実につきまして私はつまびらかにしておりません。しかし、委員御指摘のとおりであるとするならば、まことに不適切、申しわけない行為だというふうに思います。
○櫻井充君 公安委員長、どうでございましょうか。
○国務大臣(保利耕輔君) 御指摘の点が事実であるとするならば、極めて遺憾なことであります。私は国家公安委員長として、警察庁をしてこの事実調査をさせたいと存じます。
○櫻井充君 それでは、警察庁長官にもう一つだけお伺いしたいと思いますが、今警察というのは信用されているんでございましょうか。(発言する者あり)
○委員長(倉田寛之君) お静かに願います。お静かに。
○政府参考人(田中節夫君) 今警察は信用されていると考えるかというお話でございました。 昨年来の神奈川県警を初めといたしますところの一連の不祥事案の中で、警察に対する国民の信頼は大変大きく傷ついた、損なわれたというふうに私どもは考え、そしていろんな対策を講じながら再生の道を歩み始めたところでございます。その過程といいますか、その途中におきまして、このような最高幹部によるところの不祥事案が発生したということは、私どもの今までやってきた行為が一体何だったのかというふうに大変無念に思いますし、私自身このことによって国民の皆さんの我々に対するところの信頼というのは大変また大きく損なわれたというふうに思っております。 そこで、我々はやはりこの事案というのを本当の意味で教訓にして、心に刻んで、さらにまた一からやり直しという気持ちで日々努力をする必要があるというふうに考えております。
○櫻井充君 そこで、法務大臣にお伺いしますけれども、ことしの八月から盗聴法が施行されることになっています。警察が信頼できるからというふうなことで盗聴法の施行の約束だったかと思いますけれども、(「盗聴法じゃないよ」と呼ぶ者あり)済みません。では通信傍受法、その施行というふうなものをこのような状況では延期すべきではないかというふうに思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(臼井日出男君) ただいま委員御指摘をいただきました組織的犯罪対策三法、我が国における組織犯罪の深刻な現状及び組織的犯罪対策における国際的な協調の必要性等にかんがみまして、この種の犯罪に適切に対処するために必要不可欠な法整備を図るものでございまして、御指摘の通信傍受法は組織的な犯罪と闘う上で極めて重要なものと考えております。 そして、通信傍受法におきましては、その要件、手続等に関しまして種々の制度的な適正確保のための措置がとられているのでございます。また、傍受を適正に実施するための方法その他の事項を国家公安委員会規則で定めるなどが予定をされているところでございまして、警察においては当然法律の定める要件と手続を厳守した適正な運用を行うものと考えております。 したがいまして、通信傍受法の施行を延期するのは相当でなく、またその必要もないと考えております。
○櫻井充君 先ほど長官の方から信用回復したいというようなお話がございました。ですが、現時点では信用されていないんじゃないんですか。
○国務大臣(臼井日出男君) ただいま御指摘の点につきましては、信用回復のために大変各警察の皆さんが努力をしておられるというふうに考えているわけでございまして、当初申し上げましたとおり、この通信傍受法の必要性、こうした点についてぜひとも御理解をいただきたいと思います。
○櫻井充君 それでは、ちょっと新聞記事をお配りしたかと思いますけれども、九八年、ちょっと古いものになります、二月二十六日付の東京新聞に、南関東比例区選出の代議士が五千円相当のスリッパセットを神奈川県内の有権者四千人に配った疑いがあるというふうに報じられておりますけれども、これは本当でございましょうか。
○政府参考人(林則清君) お尋ねの新聞報道につきましては、神奈川県警においても当然承知をいたしておりまして、関心を持って事実関係の究明に努めたところでありますけれども、これまでに事件として立件するに足りる事実関係の把握には至っていないという報告を受けておるところでございます。
○櫻井充君 この新聞記事は、そうすると間違っているということでよろしいんですか。
○政府参考人(林則清君) 新聞記事の真否については、私どもとしては判断する立場にはございません。
○櫻井充君 そうしますと、この件に関して調査されたときの県警の本部長はどなたでございましょうか。
○政府参考人(林則清君) 当時の県警本部長は、現在の警察庁石川官房長でございます。
○櫻井充君 その方だけでございましょうか。
○政府参考人(林則清君) 警察本部長はただ一人でございます。
○櫻井充君 経過が長かったので、その方だけですか、その方だけ一人で当たられていますか。
○政府参考人(林則清君) 当時のということで、私が申し上げておりますのは、新聞記事が掲載された時点でございます。
○櫻井充君 そうしますと、この記事にはその前の年の十二月というふうなことになっていますけれども、その時点ではどなたでしょうか。
○政府参考人(林則清君) 失礼をいたしました。 その点を含めてでございます。
○櫻井充君 これは神奈川県警なんですけれども、こういう言い方をすると怒られるかもしれませんが、我が宮城県でも同様の事件が起こりました。その際に、半年もたたない間にきちんとした捜査がされているわけでございますが、再度ちょっとくどいようでございますが、きちんとこれは捜査されているのでございましょうか。
○政府参考人(林則清君) 神奈川県警といたしましては、当時、事情聴取等を含むいろんな事実の究明に当たったわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように立件するような事実の把握には至らなかったと。 それで今、先生、宮城県警の方を申されました。一般に事件と申しますのはそれぞれ別々でございまして、それぞれがそれぞれの状況の中で異なりますので、一概に、この案件については非常に立件が早かったけれどもこの案件については一生懸命やったけれども立件が遅いというのを一概に比べることは、それぞれの状況、事実等が異なりますので、申し上げることは困難であるというふうに思います。
○櫻井充君 この新聞にはここにちゃんと写真は載っているんですけれども、一軒も配られていなかったんですか。
○政府参考人(林則清君) その点につきましては、具体的な案件にかかわる捜査の内容にかかわりますので、お答えを差し控えさせていただきたいというふうに思います。
○櫻井充君 立件できないというのはどういうことなんでしょうか。
○政府参考人(林則清君) 俗に言う法に反するものとして刑事立件をし、事件を検察庁へ送致するということでございます。
○櫻井充君 もうこの件に関しての捜査は全部終わっているんでしょうか。
○政府参考人(林則清君) 個別の事案の捜査というものが終わっておるかどうかにつきましては、これもまた恐縮でございますが、捜査の具体的内容に関することでありますので答弁は差し控えさせていただきますけれども、一般論として申し上げますと、刑罰法令に触れるともし認められる事案の捜査につきましては、公訴時効が完成するまで終わったということは言えないものというふうに承知しております。
○櫻井充君 もう一つ新潟県警のことに関して、ちょっと法務大臣にもう一つお伺いしたいんですが、きょう午前中もございましたけれども、賭博の定義と、くどいんですけれども、図書券をかけた場合にはマージャンであっても賭博には当たらないんでしょうか。
○国務大臣(臼井日出男君) 一般に申し上げますと、賭博罪というものは、偶然の勝敗の結果によって財物の得喪を争うことにより成立するものでございまして、またそのような場合であっても、その財物が一時の娯楽に供するものにとどまるときには処罰の対象とならないこととされております。 ある行為につきまして実際に賭博罪が成立するかどうかにつきましては、具体的な事情によるものでありますので、答弁を差し控えさせていただきたいと思います。
○櫻井充君 ちょっと法律上のことなんですが、今回、図書券の場合にはならないということなんですが、ちょっとこれは確認したいんですが、例えば我々は換金して、お金を持っていったんだけれども、図書券にかえてそれでマージャンをやった場合にはどうなるんですか。
○国務大臣(臼井日出男君) ただいま申し上げましたように、そのときの具体的な事情によって異なるわけでございますので、この件につきましては答弁は差し控えさせていただきたいと思います。
○櫻井充君 今回の件は、図書券だれが持ってきて、そして結局、結果的にはだれが何枚ずつ手にしたのでございましょうか。
○政府参考人(石川重明君) 県警の調査によりますと、本部長が自分のお金で図書券を購入してマージャンの満貫賞として提供をした、こういうふうに聞いております。 経緯といたしましては、一月二十六日の日に総務課の次長に頼みまして、次長が預かっておった本部長の私費から県庁内の売店で図書券を購入いたしまして、そしてそのうちから二十枚をマージャンの満貫賞の景品として提供した、三十枚求めまして、十枚については本部長が受け取っておる、こういうことでございます。
○櫻井充君 その二十枚はどういうふうに渡ったんですか。
○政府参考人(石川重明君) 県警の調査によりますと、受け取った図書券は生活安全部長が四枚、生活安全企画課長が六枚、前本部長が七枚、前管区警察局長が二枚ということで、残った一枚は本部長が持った、こういうことの報告を受けております。
○櫻井充君 例えば、こういうときに本部長が買ってきて、そしてわざと負けて、わざと満貫、満貫じゃなくたっていいわけです、こんな役は。そのときに局長にもし渡るようなそういう行為をした場合には、こういう場合には寄附なりそれからわいろなり、そういうふうなものには当たらないんですよね。いや、それは確認です。
○委員長(倉田寛之君) どなたですか、答弁に立たれるのは。
○政府参考人(林則清君) それぞれの状況でありますとか、その他いろんな点を考慮しますと、お尋ねの行為に関しましては、もちろん慎重に具体的な事実に即して判断はしなければならないというふうには思いますけれども、にわかには贈収賄あたりで問擬すべきものではないというふうに考えております。
○櫻井充君 それでは、介護保険について厚生大臣にお伺いしたいと思います。 ことしの四月から介護保険が始まりますけれども、我が仙台市の場合に今どうなっているかといいますと、一月末で申請者の数が一万二千人、そして一次審査が終わっている人が八千人、二次審査が六千人ぐらい、そしてケアプランの申請者が大体四千人ということで、四月一日から始まったとしても、ケアプランの作成が終了しない人たちがかなり多くいることがわかりました。 全国では一体どういう状況になっているんでしょうか。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 委員におかれましては、長年、国立病院の岩手療養所に御勤務いただきまして、この問題に対して大変御熱心にこれまで取り組んでいただいておりますことに対しまして、まず心から敬意を表したいと思います。 四月以降の制度移行でございますが、円滑な介護サービスの提供が可能になるために、ケアプランの作成が必要なものにつきましては漏れることなく適切な計画が作成されるよう都道府県を通じまして全国の市町村に指導を徹底しているところでございます。 具体的には、ケアプランの作成事業者、在宅のサービス事業者の連携によって、ケアプランの必要性について広報などにより住宅への周知を図るとともに、電話や訪問によって直接未作成者の把握を行うなどケアプランの作成を進める援助を行っているところでございます。 いずれにいたしましても、四月以降に続きまして、委員が御指摘のような混乱が生じないように作成漏れについて最善の努力をしていきたい、このようなつもりでございます。
○櫻井充君 いや、私が聞いたのは、要するに全国でケアプランがまだ作成されていない人が大体何割ぐらいいて、そしてケアプランが作成されなければ介護保険を受けられないんですけれども、その方々はどのぐらいいて、どういうふうになるんでしょうか。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 具体的な数字でございますので、事務局から答弁させていただきます。
○委員長(倉田寛之君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(倉田寛之君) 速記を起こして。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 委員長、失礼いたしました。 全体的な調査は行っておりません。ピックアップ調査でございますが、二月現在で半数近くでございます。
○櫻井充君 ケアプランを作成されていない人たちは、介護保険をどうやって使うことになるんですか。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 今それぞれ市町村、先ほど申し上げましたような最後の追い込みを行っておるわけでございますし、最終的に十分に間に合うと、このように考えております。
○櫻井充君 間に合うわけないですよ。仙台は三月二日でまだ四千人行っていないんですから。 ですから、その人たちが今度は、じゃもう一つお伺いしますが、ケアプランを作成するのにそんな簡単にいかないんですよ。どのぐらい時間かかるかおわかりですか、一人。そう簡単におっしゃいますけれども。大事な問題なんですよ、これ。
○国務大臣(丹羽雄哉君) これはもう私よりもはるかに先生の方がその道一筋でございますのでお詳しいと思いますけれども、いずれにいたしましても、これは私どもといたしましては最善を尽くして行っていくと、こういうことでございますし、御案内のように、要するにこの四月からはあくまでも助走期間として位置づけさせていただいておるわけでございますし、それに従いまして最善の努力をさせていただく決意であります。
○櫻井充君 政府委員は知っているはずですから、ちゃんと教えてもらってくださいよ。
○委員長(倉田寛之君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(倉田寛之君) 速記を起こして。
○国務大臣(丹羽雄哉君) それぞれの市町村が大変な御努力をいただいておるわけでございます。川崎市におきましては、利用者のケアプランを作成する介護の専門職員に対しまして市から一件当たり五千円の委託料を支払う事業を実施するなど、それぞれ工夫をいたしておりますが、私どもこういう事態は想定、今の段階で想定することを私が申し上げることが適当かどうかわかりませんけれども、万が一の場合には当然のことながら償還払いになると思います。
○櫻井充君 大臣、今要するに四月から間に合うんだというふうにおっしゃいますよね。ケアプランをつくるのにそんなに簡単にいかないから、これから仙台の場合にはもう八千人以上つくらなきゃいけないんですよ。今の時点では四千件も終わっていないんですよ。どうやって終わらすんですか。終わらないですよ。だから、その終わらなくて受けられなくなる、現時点では通常どおり受けられない人がどうなるかということを聞いているんです。
○国務大臣(丹羽雄哉君) ですから、私が、再度繰り返して恐縮でございますけれども、今要するに最後の追い込みの段階で、そういうような前提に対する答弁というものはいかがかと思いますけれども、万が一の場合に、そういうような事態が発生した場合には償還でお払いを戻すと、こういうことになると思います。
○委員長(倉田寛之君) 警察庁長官から発言を求められております。田中警察庁長官。
○政府参考人(田中節夫君) 先ほど持ち回り決裁の順番につきまして御説明申し上げましたけれども、最終的に今確認をいたしました。 先生方にも順番を、どういう順番で、時間は覚えていないがということで聞きましたところ、まず最初に那須委員でございます。その次に磯邊委員、渡邊委員、岩男委員の順でございました。新井委員は別途電話にて御了解を得たということでございます。 大変失礼いたしました。
○櫻井充君 そうしますと、今一次判定が大分変更されております。コンピューターで決まっている。それで、この変更率というのが仙台で二五%なんですが、全国でどのぐらいあるんでございましょうか。
○国務大臣(丹羽雄哉君) まず、原則論をあえて申し上げさせていただきますならば、要するに今回の要介護認定におきましては、全国一律にまずそのコンピューターで八十五項目につきまして行って、そしてそのときのいわゆる要介護者の体調などが反映されにくいとか、お年寄りの場合は日々によって異なる、そういうことを勘案いたしまして、介護認定審査会において、審査委員において、要するに第一次判定の結果に主治医の意見書であるとか調査員によります特記事項を記す、総合的に最終判断を下すと、こういうことでございます。 お尋ねの問題でございますけれども、平成十一年度の十二月現在で変更率は一九・七%でございます。
○櫻井充君 それだけコンピューターで判定したとしても認定審査会に行くと覆されてしまうと。すると、八十五項目もチェックしに行くこと自体、つまりコンピューターを使わなきゃいけないということが果たしてあるのかどうか。介護というのは人の目で見てもっと判断できるものじゃないかと思うんです。 そして、厚生省の方の審査会の方からも、コンピューターソフトの限界があるんだというふうに答申も出されているかと思いますが、このまま、今回は仕方がないとしても、今後もこの先ずっとコンピューターで一次判定をやるおつもりでございましょうか。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 私、一月にちょっと時間をいただきましてドイツに行ってまいりました。ドイツにおいては、疾病金庫で要するに主治医が、主治医といいますかお医者さんが一人で判定をする、こういうことでございます。 やはり私は、基本的に客観的データというものがあって、その上でこのような第二次審査会があった方がより精密な結果が出るものと確信をいたしておりまして、私は、この制度につきまして、ドイツに比べましてまさるとも劣らない仕組みだと、このように考えております。
○櫻井充君 客観的というふうにおっしゃいました。しかしながら、まず八十五項目のチェックをするのはこれは人の目でございます。ですから、必ずしも客観性というのは、コンピューターだけは客観的かもしれないけれども、そのデータ採取は全然違うんじゃないですか。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 委員のおっしゃることもごもっともだと思います。しかし、委員自身が長年にわたって医師として従事して、どういうような判断をするかということもしばしばあったと思います。これもまた紛れもない事実だと思います。 私どもは、全国一斉にこれを行って認定においてはできるだけの平準化を図っていく、こういう観点からこのような仕組みを導入したような次第でございます。
○櫻井充君 客観的なデータが正しいんだったら変更する必要はないんですよ。それを全国で二〇%弱も変更しなきゃいけないということはどうしてだと思いますか。
○国務大臣(丹羽雄哉君) またドイツの例を挙げて恐縮でございますが、ドイツはもう介護保険を導入してから五年たっております。そして、この介護認定の問題を含めていまだに試行錯誤しておるわけでございまして、そして例えば、先生が仮に、岩手の療養所においてかつて長い間御勤務いただいたわけでございますが、個人の判定というものが時にしてまた医者によって違う、こういうこともあり得るわけでございますし、そういう意味において、まず第一次においてコンピューターを使い、第二次において、たった一人ではなくて五人の方々、最低五人ぐらいの方々において審査をいただいておる、こういう仕組みでございます。御理解を賜りたいと思っています。
○櫻井充君 しかし、変更して最終的には五人の話し合いで決まるわけですよ。そうすると、一次審査なんというのは要らないことじゃないですか。それは体調を調べてくることは必要ですよ。ですから何も人の目によって、介護というのは、例えばこの方にとって御飯を食べさせるのが必要なんだとか、おふろに入れるのが必要なんだとか、そうやって見ればわかることじゃないですか。
○国務大臣(丹羽雄哉君) それは委員も御経験があると思いますが、お年寄り一人一人に会っていろいろ話を聞いて実情を聞く、要するにそこに一番の問題が、重要なことがあるわけです。今、先生がおっしゃったように、まずそんなことを聞かないでと、こういうことでありますが、私はやっぱり一つ一つの問題について親切に聞いて、そして必要なもの、コンピューターだけでは決められませんから、いわゆる調査員による特記事項であるとか、それから主治医の意見書をつけるということでありまして、私どもはより丁寧により親切にこのような仕組みを導入したような次第でございます。
○櫻井充君 言葉が足りなかったんですが、ちゃんと見に行って、一々きちんと話を聞いた上で何が必要かということを決めればいいんだというふうに私は思っているわけです。 つまり、なぜこんなことを言うかというと、コンピューターの一次審査までにまた日数がかかるんですよ、かなり。大体今申請してケアプラン作成まで一カ月半から二カ月近くかかっています。まだなれないせいかもしれませんが、このシステムですと大体一カ月ぐらいはかかるんですよ。ですから、そこら辺のところの時間を短縮すること、それからコンピューターソフト等の経費のむだといいますか、そういうふうなものを省くとなれば、もうちょっと違う方法がある、私はそういうふうに思っております。ですから、答申の方でも、コンピューターソフトに限界があるんだというふうな答申も出されているはずですから、ぜひその点については御検討いただきたいと思っております。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 先生のお考え方も、スピードを速めるということにおいては確かに一理あるわけでございますが、それでは、一人一人のどなたがいらっしゃるのか、例えば先生はどういうお考えをお持ちなのか、参考のためにお聞かせいただければ幸いです。
○櫻井充君 私は、ケアマネジャーがまず行ってきちんと話を聞いた上で、そこで一つはケアプランを作成するか、もしくはこの方にとって必要な介護とは一体何なのかというふうなことをピックアップしてくるべきだと思っています。そして、もう一人の方が別なときに行って、セカンドオピニオンです、そういう方と、そこに加わって医者の意見書を合わせた上での認定審査会を設けてくる、そういう形でケアプランをつくってくるような格好にした方が私は早いんじゃないかというふうに思っているだけの話でございます。 済みません、時間がなくなりますので。 それでもう一つは、二次判定後の要介護度の分類でございますが、これに関しては、厚生省の想定していたとおりの要介護度が出ているんでございましょうか。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 御質問にないことをいろいろお尋ねになられて、私も率直に申し上げてなかなか答えにくいところでございますけれども、私どもが想像していたよりもやや重度の患者が、要するに要介護者が多いと、このように聞いております。
○櫻井充君 これは通告していますけれども、ここにちゃんと書いてあります。 それでもう一つ、業者に所属しているケアマネジャーがケアプランを立てるので中立性が保てないんじゃないか、つまり、本当は居宅の方がいいのに、うちの施設のサービスを使ってくれというふうなことが問題になっているというふうにありますけれども、政府の御見解はいかがでございましょう。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 失礼しました。 ケアプランのいわゆる囲い込みということですね。これにつきましては、要するにこの囲い込みを禁止するために、その運営基準において利用者に対して特定のサービス事業者のサービスの利用を指示してはならない、こう定めております。さらに、都道府県の訪問調査を通じての営業活動を禁止するなど、具体的な行動規範をお示しいたしております。在宅の介護支援の公正中立の実施のために特に配慮しているわけでございますし、今後ともその趣旨の徹底に努力をしていきたい、このような次第でございます。
○櫻井充君 あと、現在の数字でいいんですけれども、施設に入所している人たちで今度の介護保険が始まって在宅ということで家に帰られる方は何パーセントぐらい今いらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 私はかねがね、先生御承知かどうかわかりませんけれども、できるだけ住みなれた家庭で、地域で自立したり生活を送れるように配慮するということでございますが、今どのぐらい戻るかと言われても、現時点で数字は持ち合わせておりません。
○櫻井充君 それからもう一つ、インフラの整備等についてお伺いしたいんですけれども、仙台の場合には特養が今二千ベッドぐらいございます。ただし、今六百人程度待機でいらっしゃるんですけれども、全国的な数字として大体おのおののインフラについての達成率というのはどのぐらいなのでございましょうか。
○国務大臣(丹羽雄哉君) これまでは新ゴールドプランに基づいて介護サービスの整備を進めてきたところでございます。その達成状況はまだまだ地域によって格差はあります。しかし、全体的にはおおむね順調で、むしろこれを上回っているところが多いわけでございます。 さらに、昨年の末にはこの新ゴールドプランの後を継ぎまして、五年計画でございますが、ゴールドプラン21というのを策定いたしましたところでございます。その中で全国の、これはあくまでも地方自治体の御要望、ニーズを、それぞれが介護保険、要するに事業計画、こういうものを策定して、これを基礎にいたしておるわけでございまして、例えば特別養護老人ホームにおいては五年間に六万人分の整備を見込んでおりますし、またホームヘルパーにつきましてもここにまいりまして大変急激な需要がございまして、十万人増ぐらいを見込んでいるところでございます。
○櫻井充君 将来についてのプランは結構なんですが、とりあえず、先ほども言いましたけれども、ケアプランもまだ十分作成されていない、それから仙台の場合かもしれませんが、インフラも十分整備されていないということで、ぜひ四月一日施行に向けて、私は基本的に介護保険に賛成でございますのでそこは明確にしておきたいと思いますが、ですから大事なことはスタートの時点がすごく大事なのであって、なるだけ混乱のないように、そうじゃないと利用者の方が気の毒になるので、そこだけお願いしたいというふうに思います。 それでは、商工ローンの問題についてお伺いしたいんですけれども、商工ローンの業者が伸びている原因の一つというのは銀行の貸し渋りがあるかと思いますが、この点についていかがでしょうか。
○政務次官(村井仁君) お答え申し上げます。 商工ローン業者の業績に関してのお尋ねという感じになりますので、実はちょっと私どもの立場を申し上げさせていただきたいのでございますが、貸金業者につきまして、私どもは貸金業規制法に基づきまして主として借り手保護という観点から、過剰貸付の禁止でございますとか、あるいは書面の交付義務あるいは取り立て行為の規制等の行為規制が課されている、その点につきまして私は見ているわけでございまして、業者の経営面というのは実は見ていないわけでございます。行政としては直接把握していない、こういう状況にございまして、そういう意味で今、先生御指摘のような商工ローン業者の業績が伸びているかどうか、このあたりのところは私ども残念ながらつまびらかにしないという事情でございます。 そういう意味で、いわゆる貸し渋り問題についてこれがどういうような関連があるか、このあたりは私どもちょっと判断いたしかねる、しかし貸し渋り問題というのは非常に重要でございますから、私ども金融監督庁としましても、これまでいろいろな形で対応をしてまいったところでございます。
○櫻井充君 やはり銀行の貸し渋りがあって、そしてもう一つ問題になるのは、貸し手と借り手の立場を比較すると借り手の立場が著しく不利な状況に今あるかと思いますが、この点についていかがでございましょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 貸し手である銀行と借り手の力関係がえらく開いているじゃないかという御趣旨だと思いますが、貸し手、借り手の力関係というのは、そのときの金融状況やあるいは借り手の財務内容とかあるいはその事業、どういう事業を営んでいるかによって変わってくると思うんです。 今私どもが一番ある意味では悩んでおりますのは、金融機関がこういうふうに金融システムが不安定になりまして、何とかこれを安定化させていかなきゃならない、不良債権の処理も進めていかなきゃならない、体質を改善していかなきゃならないという一方の要請と、他方、やはり健全な借り手に潤沢に資金が流れていかなきゃならない。これが常にその方向が同じくすれば苦労は少ないのでございますが、ややそれが乖離する場面もある。それをいかに克服していくかというのが一番の実は悩みの存するところでございます。 それで、優良な借り手に、健全な借り手にきちっと資金が流れていくということは、しかし金融システムがこれだけやはりみんなで立て直さなければならないという最終的な根拠も、そういうところにきちっと資金が流れていかなきゃならぬ、こういうところにあるわけでございますから、私たちとしてはできる限りの努力をしなきゃならない。 そこで、貸し手である銀行におきましても、担保といった資産保全面にのみとらわれることなく、借り手の事業計画であるとかあるいは技術、能力等を的確に評価する審査能力を高めていくということがもっともっと必要になってくると思いますし、また信用リスク管理を充実させること、そういうことによって、どれだけ貸したら貸し倒れが起こるだろうか、どれぐらいコストにかかってくるだろうか、そういうようなリスクテーキングということももう少しいろいろ考えていただく必要があろうかなと、私は個人として思っているわけであります。それでまた、そういうことを通じて銀行の収益力も上がっていくのではないかなと、こういうふうに思います。 他方、借り手の側においても自分の、みずからの財務内容とかあるいは事業計画を明確に説明していくということもこれは必要なんだろうと思いますが、私どもとしては、今我々が与えられている法やいろいろな枠組みの中でこういう健全な借り手にきちっと資金が流れていくということをチェックし、また注目していきたい、こういうふうに思っております。
○櫻井充君 金融システム安定化のために公的資金が注入されたんだと思うんです。 僕らは医者の感覚でしか物を考えられないんですが、要するに心臓である銀行は助けているかもしれない。末梢循環が助かっているかというと、決して末梢循環は助かっていないんですよ。我々、心臓はよくなった、だけれども手足が動かなくなってしまったという患者さんたちをよく知っております。今まさしくそういう状況にあるんじゃないか。銀行にだけはお金を入れている。だけれども、末梢循環である企業に、特に中小企業にお金がなかなか融資されないというふうなところが大きな問題点じゃないかというふうに思いますが、現状に関してどういうふうに御認識されているでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) ある意味では委員の御専門の医学と似ているところがあるんだろうと思います。やはりいろいろな治療をおやりになるに当たって、常に一つの目的だけを追っていけばいいというわけではないんだろうと思います。先ほど申し上げたこともそういうことでございまして、こう言うとちょっと言い過ぎかもしれませんが、確かに二兎を追って仕事をしているというところがあるわけでございます。 それで、確かにいろんな形で資本注入等をいたしまして、金融機関あるいは金融システムの安定性というのも一、二年前に比べると随分増してきたと思います。やはり健全な借り手に本当に行っているのかどうかというようなあたり、これから力を入れて我々もチェックしていかなきゃならないなと、こう思っております。
○櫻井充君 そこで、とにかく健全な借り手も被害に遭っているということは、やはりぜひ御認識いただきたいというふうに思います。 それで、商工ファンドの件に関してちょっとお伺いしたいんですけれども、最近、裁判になって問題になっているのは、連帯保証人に対して書面の交付を行っていないんです。そういう裁判判例が大分出てきております。これは、貸金業法の十七条に規定されているわけでございますが、その十七条違反というのがどの程度あるというふうに御認識されているのか、御答弁をお願いします。
○政務次官(村井仁君) 商工ファンドという個別業者に関してのお尋ねでございますので、これはコメントを差し控えさせていただかなきゃならない問題なのでございますけれども、ただ一般論として申し上げれば、私どもとしましては、個別業者におきまして貸金業規制法の書面交付義務違反という行為規制違反の疑いがある場合には、説明、報告などを求めまして、まず事実関係を的確に調べ、それでもし違反の事実が確認される場合は厳正に処理する、こういうことでやっているところでございます。
○櫻井充君 そうすると、要するにこういうことが行われているかどうかに関しては現時点ではわからない、個々の事案なのでわからないということでございますか。
○政務次官(村井仁君) 再度申し上げますけれども、個別の業者に関することでございますので、私どももちろんいろいろ調査をやったりなにしておりまして、ある程度のものは持っていないとは申しませんが、これは申し上げることを差し控えさせていただくということを申し上げているわけでございます。
○櫻井充君 では、一般論でいきます。 ある企業がこういう事案がかなり多く発生して裁判になっている場合には、金融再生委員会になるんでしょうか、金融監督庁になるのか、それは立ち入りで調査をしていただけるんでしょうか。
○政務次官(村井仁君) 裁判とかいうような、あるいは裁判等々とかかわりなく、私どもとしましては、いわゆる法令に違反するということになりましたらきちんと対応をするということでございます。
○櫻井充君 今言いましたとおり、少なくとも十七条に違反しているんですが、そういう場合は調べていただけるんですか、裁判じゃなくても。
○政務次官(村井仁君) 私どももきちんといろいろな形で説明を求め、あるいは調べまして、それで十七条に違反するというような事実がございましたら、それは厳正に対応させていただきます。
○櫻井充君 なぜこのようなことを申しているかと申しますと、証人喚問の際にコンプライアンス、コンプライアンスということを繰り返されておりました。しかしながら、私調べてみると、十七条違反だけではなくて、全情連の不正使用など、これは三十条に違反しておりますし、それから常勤の監査役がシステム室長を兼ねているということで、これは商法に違反している、こういう事実もあるようでございます。 国会の場であれだけのことを言われたわけでございますので、その辺に関してできればきちんと調べていただきたいというのがこちらの要望でございます。 もう一つ、銀行に関してお伺いしたいんですが、銀行に公的資金を注入しているということであれば、なぜそういう不良債権を生み出したかとか、その点についてきちんと調べる必要があるかと思いますが、この点についていかがでございましょうか。
○政府参考人(乾文男君) 今、御質問ございましたけれども、金融機関がバブルの生成の過程、そして急激な崩壊の過程で不良債権というものが多く生じたことは事実でございます。 その原因を見ますと、金融機関がバブルの過程におきましてリスク管理というものがともすると甘くなりがちであったということが指摘されているわけでございますけれども、私ども金融監督庁の検査・監督全体を通じまして、そうした必要な指摘を行いながら、先ほど先生もおっしゃっております公的資金でございますとか、あるいは私どもに与えられております検査・監督権限を適切に行使しながら、日本の銀行がかかわっております金融システムが強くなるように努力をしているところでございます。
○櫻井充君 やはり皆さんが怒っているのは、なぜ銀行ばかりが優遇されるのか、そしてなぜ責任を追及されないかということになるんだろうと思います。 それで、平成三年に発覚しましたいわゆる富士銀行の不正融資事件でございますが、これについて、二千七百五十億円もの不良債権が発生しましたが、この事件の全容というのは明らかになったんでしょうか。
○政府参考人(林則清君) ただいまの事件でございますが、富士銀行赤坂支店などにおける不正融資事件でございますが、これは偽造した預金証書を用いるなどしましてその資力について誤信せしめ、他の金融機関から多額の金員を融資名下にだまし取ったものでありまして、平成三年九月十二日以降、警視庁においては同支店の元幹部職員ら十二名を有印私文書偽造、同行使並びに詐欺の容疑で逮捕しまして、今御指摘ありました総額約八百二十一億円を立件送致をしているものでありまして、そういう意味では、捜査の過程で刑罰法令に触れるということが認められた事実につきましてはすべて検察庁へ送致し、捜査を終結したものでございます。
○櫻井充君 最後に、農水大臣にお伺いいたします。 「「農業構造改善事業に関する調査委員会」調査結果中間報告」において、問題の所在として執行体制、人事関係の問題が指摘されています。そこの中で、「構造改善事業等に携わる職員が二手に別れて対立し、互いに中傷し合ってきたことにより、これまで円滑な事務の執行が妨げられてきたことは極めて遺憾なことと言わざるを得ない。」というふうにございます。これはいつごろから、どのような理由で、どのような人たちが対立してきたんでしょうか。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) いつごろからということでございますが、これは平成九年三月以降出された投書等により顕在化したものであります。 これは、農業構造改善事業等の限定された分野で長期にわたり人事が固定する傾向にあったことがその大きな原因であると考えられます。 また、この対立は特定の職種や部署の間の対立ではなく、農業構造改善事業に長く携わった職員同士の対立と認識しているところです。
○櫻井充君 それで、何か対策は講じられたんでしょうか。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) この中間報告を踏まえまして、昨年四月におきまして、補佐クラスについて他の専門分野との大幅な人事交流を行ったところでありまして、新たな体制のもと、職員が一致団結して円滑な事業の執行がなされているものと認識しております。 今後につきましても、公正で円滑な事業の推進及び組織の活性化を図るため、できるだけ広範囲に他の専門分野と人事交流を実施していきたいと考えております。
○櫻井充君 あともう一つ、昨日、大臣はきちんと調査を行っているという趣旨の発言をされていましたけれども、今後さらに新事実が明らかになった場合には、大臣がきちんとした形で責任をおとりになられるんでございましょうか。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 昨日の中で、正確に申し上げますと、職務倫理規程に基づき、百六名の職員に対して可能な限り網羅的に調査し、十八名について厳しい処分をしたものであります。逮捕に結びつくような事案は確認できなかったことは申しわけありませんが、十分時間をかけて幅広く調査をし、強制権限がない中で決して甘いものではないと考えております。したがいまして、身内に甘いんじゃないかということに対しまして私の見解を申し述べたわけでございます。 調査委員会の調査は、国家公務員としての自覚に基づく本人の申告を前提とするものでありまして、強制権限がない中で調査を行い、処分すべき者は厳正に処分し、改善すべき者は改善したところであります。 御指摘のような仮定の議論にはお答えしかねますが、いずれにしましても、今回の事態を重く受けとめ、今後、農業構造改善事業等について事業執行の透明性の確保など事業実施の適正化に全力を尽くすとともに、倫理の保持について倫理研修や倫理管理体制を強化するなど、万全を期すことが私の果たすべき責務であると理解しております。
○櫻井充君 仮定の話はできないというお話でございましたが、我々は、国会議員になったら何をしますと言って、仮定の話は選挙のときとかもやっているわけでございます。 私は、やはり大臣から、任せろ、ちゃんとやっているんだから、少なくとも我々が国民の代表であって、きちんとやるから心配するなと、そのぐらいのお心意気を示していただければなというふうに思って聞かせていただきました。 とにかく、多額の税金を使っているわけでございますので、きちんとやっていただければというふうに思います。よろしくお願いいたします。 終わります。
○委員長(倉田寛之君) 以上で堀利和君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(倉田寛之君) 次に、沢たまき君の質疑を行います。沢たまき君。
○沢たまき君 公明党の沢たまきでございます。 私は、本日は人権と報道の倫理について伺ってまいります。 私は、議員になる以前は仕事柄テレビ等のメディアに大変お世話になりました。したがって、メディアが果たす役割については大変高く評価をしております。また、表現の自由、報道の自由は、軍部の忌まわしい検閲から戦後やっと手に入れたとうとい権利であることもよく理解しております。絶対に時代の逆行はあってはならないと強く思ってもおります。 しかし、最近の一部マスコミの倫理欠如にはすごい憤りも感じている一人でございます。我が国は、主要先進国のメンバーの一員として、二十一世紀の世界の孤児とならぬためにも、人権立国、そして環境立国を目指すべきものだ、私はこう考えております。 そこで、まず伺いますが、NHK、民放各社の放送で権利侵害を受けた場合の苦情などを審議する放送と人権等権利に関する委員会が一九九七年六月に発足しておりますが、設立に至った背景と目的とについてまず伺いたいと思います。
○国務大臣(八代英太君) お答えをさせていただきます。 私も沢委員と同じようにメディアの中で生きてまいりました。特に、昨今は私たちの暮らしの中に映像メディアは大変大きな影響を与えておりますし、報道の自由、そしてまた一方は公共の福祉という、この車の両輪のような関係も時としては崩れかねないという状況も一方にあるわけでございます。 そんなこんなで、これからはだんだん多チャンネル時代を迎えていくわけでございますので、多チャンネル時代における視聴者と放送に関する懇談会が報告書をまとめ上げまして、放送による人権等の侵害に対する苦情処理機関を個々の放送事業者から独立した第三者機関として設置することが必要である、こういう指摘がなされました。 〔委員長退席、理事竹山裕君着席〕 そこで、今、委員御指摘のように、NHKと民放連が放送による人権等の侵害に対する苦情処理をする第三者機関といたしまして、放送と人権等権利に関する委員会機構、通称BRO、こう言っておりますけれども、これを設立いたしまして、その中にBRC、これはコミッティーでございますが、これが中に入りまして、八人の方がおられまして、この機構は平成九年、一九九七年六月から業務を開始したということでございます。こういうパンフレットもできておりまして、この中にはそういう意味ではいろんな活動のことが出ておりまして、放送局の個別の放送番組によって生じた人権侵害とか、それから苦情申し立てと放送局との間で話し合いがつかない状況にあるものとか、こういうふうなことで民放連、NHK等でこういうものがつくられたという経緯がございます。また、各テレビ局にも番組審議会というようなものがありまして、それぞれありますけれども、それは身内のことになってしまうので、こういう一つのBROというものが出てきて、それによっていろいろな苦情を受け付ける、人権を守る、こういう機構になったということが一つの経緯でございます。
○沢たまき君 伺います。 この二年間の活動で、苦情の件数、申し立ての件数、公表状況、これはどうなっておりますでしょうか。
○国務大臣(八代英太君) 結構数がございまして、BRCは平成九年六月に業務を開始して以来、四件の事件について、関係する放送事業者ごとに十一の申し立てがございました。これは実際審議をしたという状況でございますが、それらを、申立人と放送事業者の主張を十分聴取した上で委員会決定を行って、幾つか各放送局に申し入れたという事例がございます。 BROの活動としては、そのほかに、放送番組に関するいろんな苦情、あんなことをやっているじゃないか、これは何だというようなものが平成十年度だけでも二千件近い苦情等が寄せられているということでございまして、現在BROでは、その機能の強化をさらに図るために今後はもっと委員会決定の判断基準をつくっていこうとか、あるいはまた、申し立てを待たずに行う審理について取り扱い範囲の基準もしっかりつくっていこうとか、あるいはもっとスピーディーにやろうとか、いろんなことが行われているわけでございますが、ただしこれは拘束力がないんですね、NGOでございますから、言ってみれば。そういう意味では、各放送局に苦情に対することの問い合わせをしたりしながら、いろいろ注意を喚起している、こういうことがございます。結構苦情の件数は多いと認識いたしております。
○沢たまき君 細かい件数を入れれば二千件でございますが、とにかく一歩前進した委員会として評価をしたいと思います。 この委員会が、市民の側に立って、健全なジャーナリズムの確立という使命を自覚して幅広い活動をされることを期待いたします。 さて、イギリスのケンブリッジ大学にウルフソン報道研究プログラムというのがあります。ここには全英及び全世界からすぐれたジャーナリストが、有給休暇の期間中、二週間を使ってそれぞれの研究課題に取り組むという大変ユニークなところでございまして、いわばジャーナリストの教育、ジャーナリズム研究、生涯学習の場となっているものです。 現在まで同プログラムで研究に携わったジャーナリストは、三十二カ国、二百人を超えているそうです。しかし、大変残念ですが、日本からはまだ一人も参加をしていない、こういう返事が参りました。できればこの委員会で、BROですね、ここで、放送と人権等に関する委員会が主体となって日本人のジャーナリストを派遣するという幅広い活動も期待をしておるところでございます。 このように、テレビ報道については自主的な委員会が設立されており、活動しております。映画の場合は映倫があって自主規制されています。ところが、新聞、雑誌については自主規制の機関が全くありません。法務大臣は、人権擁護の立場から、新聞、雑誌のみについて自主規制機関が全くない。ただいまではマスメディアは第四の権力と言われるほどに大きな力を持ちました。新聞、雑誌の記事によって人権侵害を受けた場合、業界に苦情を申し立てる場がないというこの現状をどう思われますか。
○国務大臣(臼井日出男君) 今、委員いろいろお話しの中で出てまいりました報道の自由というものは、申すまでもなく、憲法第二十一条が保障する表現の自由の内容をなすものでございまして、民主主義を支える重要な基本的人権でありますことから、この問題につきましては、まず報道の主体である新聞、雑誌等、マスコミが報道される側の人権に十分配慮をいたしまして自主規制をするなど、自主的に取り組むことが望ましいと私どもも考えている次第でございます。 しかしながら、マスコミによる行き過ぎた報道によりまして個人の名誉、プライバシー等が侵害されました場合には、法務省の人権擁護機関としても適切に対処するように努めているところでございまして、具体的に申し上げますと、これらの報道機関に対して、人権侵害行為の中止、謝罪等による被害の回復、再発防止策の策定等を求める勧告等を行うなどいたしているところでございます。 法務省の人権機関といたしましては、今後とも国民の人権を擁護するため、これらマスコミ報道による人権侵害に対しまして適切に取り組んでまいりたいと思っております。 なお、新聞、雑誌業界において自主規制機関が設けられるべきであるとの委員の御意見につきましては、現在、法務省に設置されております人権擁護推進審議会におきまして、報道による人権侵害の問題も視野に入れながら、人権が侵害された場合の被害救済のあり方について調査審議が行われているわけでございまして、その結果を見守ってまいりたいと思います。
○沢たまき君 ありがとうございました。 社団法人日本雑誌協会はすばらしい雑誌編集倫理綱領を昭和三十八年に制定されておりますし、新聞協会は新聞倫理綱領が昭和二十一年に制定されております。このように倫理綱領がありながらなぜ野放しになっているのか。 一方、トラブルも増加の一途にあります。しかも、これらの業界には日本の言論界をリードする一流の新聞社、出版社が数多くあります。法律や政府の介入のない自主規制が世界の常識になっている時代でございますので、現に日本のテレビの報道関係には存在しているわけですから、人権擁護の見地から一生懸命やってくださっているとおっしゃっておりましたが、自主規制をするよう勧告をしていただくのはいかがなものでしょうか。
○国務大臣(臼井日出男君) ただいま私が御答弁申し上げましたとおり、私どもの所轄をいたしております中の人権擁護機関というものがございまして、これらの機関から人権侵害があったということが確認をされた場合には、先ほど申し上げました人権侵害の行為の中止でございますとか謝罪等による回復等々の施策を実施いたしているわけでございまして、今後とも委員の御指摘もよく念頭に入れながら適切に取り組んでまいりたいと思います。
○沢たまき君 審議会で中止、停止でございますけれども、しかし、ただいまのこの二十一世紀を見据えた我々は、目に見えない名誉とか信用というのがこれから大変に大事になってくる。企業においてもそのとおりだと思います。ですから、人権擁護推進審議会で、今おっしゃってくださったから、マスメディアの行き過ぎを中止、停止してくださるそうでございますが、勧告も政府の介入ではございませんので、勧告をしていただくことによって自主的にこの業界がやっていただけるようにしたいと思っております。 ちょっと重複するかもしれませんが、その人権擁護推進審議会で、昨年の第一号の諮問に対する答申で、行き過ぎの停止なりがありましたけれども、現在、法務大臣の第二号ですか、救済措置に対し審議が行われていますね。その答申の時期と内容について御報告いただけますでしょうか。
○国務大臣(臼井日出男君) 今、委員御指摘をいただきましたとおり、人権擁護推進審議会におきましては、昨年九月より、諮問第二号の人権が侵害された場合の被害者救済のあり方につきまして調査審議が行われているところでございまして、これまで関係省庁からの行政説明、関係諸団体からのヒアリング、海外の人権擁護機関の調査等が行われておると承知をいたしております。その中で、報道による人権侵害の問題も視野に入れまして調査審議が行われているものと承知をいたしておりますが、答申の時期につきましては、今後審議会においてお決めになることでございますので私からのお答えは控えさせていただきますが、できる限り早い機会に答申をいただけることを期待いたしております。
○沢たまき君 私はこの答申に大きな期待をしております。 私は、表現の自由には事実を報道する権利と事実でないことを報道されない権利があると思っております。事実でないことを報道された場合、その救済措置を確立しないと、表現の自由が暴走し、言論の暴力が横行する危険があります。政府や法律を介入させない自主規制の制度というのはメディア責任制度と呼ばれ、既に世界三十カ国で確立しています。スウェーデンのマスメディア責任制度であるプレスオンブズマンの制度はマスコミの暴走への歯どめとして重要な機能を果たしております。報道評議会に叱責された報道機関は手数料、これは実質的な罰金ですが、支払いが義務づけられています。さらに、叱責を受けた通知をそのまま紙面に掲載しなければならないとなっております。 この制度の導入は人権侵害報道の抑止と健全なジャーナリズムの発展に有効だと考えているんですが、法務大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(臼井日出男君) 少し重複するところがあるかもしれませんけれども、今、委員御指摘をいただきました外国においていろいろプレスオンブズマン制度等が設けられているということは承知をいたしております。国によりましてオンブズマン形式をとるものや、あるいは委員会形式をとるものがあるようでございますけれども、委員御指摘のように、諸外国において報道に関する苦情を処理する自主規制機関が設置されまして、一定の機能を果たしている例があることは私も承知いたしているところでございます。 現在、法務省に設置されております人権擁護推進審議会におきましては、このような諸外国の制度なども先ほど申し上げましたように視察をいたしまして参考にしながら、報道による人権侵害の問題も視野に入れまして、人権が侵害された場合の被害者救済制度のあり方について調査審議が行われているものと承知をいたしております。 法務省といたしましては、その結果も踏まえまして、この問題に対する救済制度のあり方についてしっかりと検討いたしてまいりたい、このように考えております。
○沢たまき君 ありがとうございます。 次に、現代社会また未来社会においても高度の情報化がますます猛スピードで進んでいくでしょう。その中で名誉を毀損された場合、いかに信用を回復、名誉を回復するか、その法理の検討を進めることは大変に重要だと思っておりますが、この点も法務大臣に伺わせていただきます。
○国務大臣(臼井日出男君) 今、御指摘をいただきました委員のお考えの中には、諸外国、特に英米法系の国におきましてはそうしたものが非常によくあるということでございます。 委員の御指摘をいただきましたとおり、マスメディアやインターネット等による情報の伝達というものは極めて広範囲に及ぶことから、これらによる個人の名誉やプライバシーの侵害というものは非常に深刻な被害をもたらすものでございまして、これに対する対策は私どもの重要な課題であると認識をいたしております。 法務省の人権擁護機関といたしましても、マスメディアやインターネット等により個人の名誉やプライバシーが侵害された場合には、人権侵犯事件として適切に対処するように努めてきているところでございます。 具体的に申し上げれば、インターネットによる人権侵害につきましては、当該情報の削除をプロバイダー等に求める、そのほか行為者の特定に努めるとともに、行為者が判明すれば行為者を啓発するなどの処置を講じ、またマスメディアによる人権侵害につきましては報道機関に対しまして人権侵害行為の中止、謝罪等による被害の回復、再発防止策の策定等を求める勧告を行うなどしているところでございます。 また、雑誌協会に適切な対応を要望いたしましたり、プロバイダーの協会とも対応策について話し合いの機会を持つなど、あらゆる機会を通じて情報化社会における人権尊重思想の啓発に努めているところでございまして、このような取り組みを今後とも進めてまいりたいと思います。
○沢たまき君 名誉と信用ということに関して、聖心女子大の升田教授はこうおっしゃっています。ますますITで、今おっしゃったのもあるでしょうけれども、信用等を侵害した業者は適切な負担をすることなく不当な利益を得たままであるという極めて不公平、不正義な結果が生じることになるであろうと。言われっ放し、書かれっ放し、あるいはインターネットに書かれっ放しというのではなく、今のように適切な救済措置を法的にしっかりとなさっていただきたいと思います。 次に、十一番ですが、ジュリストの一九九四年の二・一号に掲載された平成元年から五年までの判例を見ますと、ほとんどが百万円以内の賠償額になっています。これは裁判所が法に基づいた判決を行ったものですから、立法府にある立場の者としては云々することは厳に慎まなければいけませんが、しかしこのことについて今の升田教授は大変重要なことを指摘されています。新聞、雑誌等に、マスコミによる名誉毀損の場合、損害賠償として大体百万円が認められるのが相場といった感覚がある。この相場はこの十年間変化なかったとして、このことを名誉毀損における百万円の賠償ルールと呼んでおられます。 しかし、このことによっていかなることが起きているかといいますと、それは損害賠償を支払っても名誉毀損を行う方が経済的利益が得られるとして名誉毀損を行う者がいるという、全く法の目的と逆行した現象が出ていることを指摘されています。 法務大臣、この点どうお考えでしょうか。
○国務大臣(臼井日出男君) 今、委員の御指摘は、人権侵害等の慰謝料等について、現状というものは低過ぎるのではないかというふうな御指摘だったと思いますけれども、名誉、プライバシー等の侵害によりまして精神的な損害をこうむった場合、民法におきましては、その損害の回復の方法といたしまして金銭による損害賠償もあるわけでございます。慰謝料の請求を認めているのでございます。慰謝料の額というものは、具体的な訴訟においては、裁判所におきまして事件の被害の程度、侵害行為の様態等諸般の事情を考慮いたしまして適正に判断されていると私どもは理解をいたしております。
○沢たまき君 適正かどうかは、私は今日のように高度の情報化した社会、またさらに発展しようとしている未来社会において名誉毀損はますます悪質化、巧妙化していくであろうと思っております。そのために法理のあり方を踏まえて検討される必要があると思っております。司法は人権を守る究極のとりでですから、特に捏造等の悪質なものに対してはアメリカの制裁的、懲罰的損害賠償を導入すれば民事上の救済、人権擁護にも資すると思いますが、法務大臣、御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(臼井日出男君) ただいま委員御指摘いただきました人権侵害に対しましては、その被害者が民事上損害賠償を請求することができるわけでございますが、この損害賠償の仕組みにおきまして制裁的要素を加味した懲罰的な損害賠償の制度を採用するかどうかにつきましては、加害者に対する制裁の制度としての刑事責任と、損害の補てんを目的とする民事責任との区別が混同することにならないかどうかという問題、あるいは加害者に制裁を加えることによって被害者が損害の範囲を超えて利益を得るのは合理的であるのかというような問題、あるいは乱用のおそれがないかどうか、そういった重要な問題を含んでいるわけでございまして、したがいましてこのような制度の導入につきましては慎重な検討が必要であると私どもは考えております。
○沢たまき君 ちょっともう少し前向きな御返答をいただきたかったですが、しかし意図的に名誉毀損が行われるということは法治国家としてゆゆしき問題です。そのような事実があり得るんですから、しっかりと今、私が申し上げました懲罰的な損害賠償の導入を前向きにお考えいただきたいという御要望を申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○理事(竹山裕君) 関連質疑を許します。荒木清寛君。
○荒木清寛君 現在の超低金利政策のしわ寄せを一番受けているのが各種年金あるいは福祉手当の受給者等、いわゆる社会的に弱い立場にある方であります。そのためのセーフティーネットの一つが福祉定期預金という制度でありますが、この制度につきまして創設の経緯及び制度の内容について概要の御説明をお願いいたします。
○政務次官(林芳正君) お答えを申し上げます。 委員から御指摘のありました福祉定期預金は、さかのぼりますと昭和四十八年の秋以降のいわゆる狂乱物価の時期に急激に物価上昇したものですから預金が目減りをした、その後金融を緩和いたしましたので今度は預貯金の金利が非常に低くなった、こういうような状況を背景にいたしまして、老齢福祉年金等の受給者に対してこういう金利低下の激変緩和措置として例外的、臨時的に優遇金利を適用した定期預金ということで、昭和五十年の六月に最初に導入されたものでございます。その後もそういったような金利の情勢に応じまして、金利が上がればいいわけでございますけれども、金利が低いときには現在まで七期にわたってそういう取り扱いをやってきたものでございます。 現在の福祉定期預金は七期目でございますが、平成四年の八月に開始をされたもので、開始の当時は臨時金利調整法の告示に基づく取り扱いでございましたけれども、御案内のように、平成五年の六月に定期預金金利が自由化をされました。したがいまして、臨時金利調整法による告示も廃止をされましたので、現在は法令に基づくものとはなっておらないところでございます。 すなわち、福祉定期預金は、民間の金融機関の方がそれぞれの経営の判断により、自主的に取り扱いを行っておられるという性格のものになりまして、その福祉定期預金を自主的に経営判断として扱うとした場合の、ほかの預金商品との関係で預金者に混乱が生じないように、定型的商品として取り扱いについて要領を定めておるというのが今の姿でございます。 ちなみに、今の要領におきましては対象預金は定期預金で、預け入れ期間一年、対象者が老齢福祉年金等の受給者、預金利率が四・一五%、年率でございます。預け入れ限度が三百万円ということで、期間は四年八月十七日から始まりまして今回の延長によりまして十三年の二月二十八日までということでございます。
○荒木清寛君 今お話もありましたが、本来は本年の二月二十九日で期限が切れることになっておりましたが、ぜひ延長していただきたい、そういうある県の身体障害者福祉協会からの陳情も大蔵大臣あてに行っていると思います。それで、今お話がありましたように、本年二月十八日に大蔵省はこの取り扱いを延長することを決めまして、金融監督庁に対しまして、しっかりと各金融機関に対して周知をしてもらいたい、そういう要請を行ったはずでございます。 そこで、金融監督庁は、この要請に基づきまして各銀行、金融機関に対しましてどう周知徹底いたしましたでしょうか。
○政務次官(村井仁君) 委員御指摘のとおり、現在の低金利、まさに老齢福祉年金などをお受けになっていらっしゃる方々にとりまして大変つらい環境であることを私もよく理解しております。 さような意味で、二月十八日に大蔵省から、これを引き続いて一年間延長する、こういう通知を受けましたので、私ども、所管の金融機関に対しまして早速通知をいたしまして、各業界団体を通じましてあまねく傘下金融機関に周知方を依頼した、こういう状況でございます。
○荒木清寛君 郵便局にも同様に福祉定期郵便貯金がありますが、これについても一年間延長になりました。各郵便局におきまして、どのような取り扱い、また利用者に対する広報を行っておりますか、御報告を願います。
○国務大臣(八代英太君) 郵便局にお預けいただいている福祉定期貯金は一兆三千四百億にも上っておりまして、対象者も大変多うございます。約百三万件でございますので、私たちは、これが宮澤大蔵大臣の温かい御配慮でまた一年延長になったということで、しかも四・一五%、これはもう大変ありがたいということで、早速PRにこれ努めなきゃならないということで、私もこういう手紙をつくりまして(資料を示す)二万四千七百の郵便局にすぐその対応で説明をしろということ、それからまたこういうチラシをつくりまして、これもやっておりまして、さらにこういうチラシまでつくりまして全国に配布をいたしまして、テレビ、ラジオ、総額七千六百万円ぐらいの予算を計上いたしましてPRにこれ努めているところでございます。 そういう意味でも、チラシなんかを四百八十万枚印刷したということです。積極的にこれから皆さんに周知徹底をいたしまして、これは老齢福祉年金だけじゃなくて、今、林政務次官は老齢福祉年金とおっしゃいましたが、障害を持った方々もこの中にちゃんと入っておりますので、そうした皆さんにとってこの四・一五%というのはこの低金利時代には大変福音だというふうに思っておりますし、そういうことを含めて皆さん方の自立のためのお手伝いになればということで、積極的なPR活動に郵政省は努めているところでございます。
○荒木清寛君 その郵政省の御努力は大変評価をいたします。 ところで、民間金融機関につきましてはちょっと事情が違いまして、私どもにもいろんな声があります。 福祉定期預金を利用したい、そう思いまして銀行に行ったら、いやうちはやっていないと言われたというような実情が各地であるわけでございまして、私は、これは銀行の社会的責任、使命ということからしますと問題であろうかと思います。特に、私調べましたら、公的資金の導入を受けている銀行の中にももう一年間の延長はしないというふうに決めているところもあるわけでありまして、こういうことで本当に国民に対する社会的な責務を果たしているんだろうか、責任を果たしているのかというふうに思うわけでございます。 そこで、地域格差を解消するという意味におきましても、金融監督庁におきましては、再度各金融機関に対しましてこの福祉定期預金の周知徹底といいますかそういう制度に対する協力を要請すべきであると思いますが、いかがでありましょうか。あわせて、この取り扱い期間の延長に御尽力をいただきました大蔵大臣の所見もお伺いいたします。
○政務次官(村井仁君) 各業態によりまして、いろいろ率直に申しまして経営内容に差がございます。そういう環境の中で、私どもといたしまして、先生御指摘の点はまことにごもっともでございますけれども、それぞれの金融機関の経営判断でやはりそのあたりのところはやってもらうしかないということも、これなかなかつらいところでございますけれども、御理解をいただきたいと思う次第でございます。 ただ、金融機関によりましては、例えばやめたというところもございますが、新規の受け入れはやめた、こういうようなケースもございます。つまり、継続している場合はこれはやっておる。あるいはこれにかえまして、もちろん四・一五%というまではいかないまでも、若干現在の定期預金よりは魅力的な商品を自分の実力に合わせて出している、こういうところもあるわけでございまして、それぞれの体力、そういったところによってこのあたりが決まってくる。そのところを私どもが余り強く指導するという立場でないということを御理解いただきたいと存じます。
○国務大臣(宮澤喜一君) 先ほどからのお話にもございましたように、基本的な規制の法令がなくなりましたので各金融機関の自主判断でやっておられるわけですが、私どもとしては、金融機関、また郵政大臣もお話がございましたが、こういう特定の目的を持ってこういうことができるということを考えておるわけでございますから、できますならばその趣旨に沿っていただくことが望ましい。 先般も、一年延長いたしましたときに、私どもの方の金融企画局長から金融監督庁の監督部長に対しまして、こういうことでございますからひとつ周知方をよろしくお取り計らい願いたいというような文書をもってお願いしたりしておりまして、できることならば、できるだけ多くの金融機関、郵便局はもとよりでございますが、これは郵政大臣のお話がございましたので、この制度を、この特例を利用していただくことは望ましいことだと思っております。 〔理事竹山裕君退席、委員長着席〕
○荒木清寛君 強く指導はできないでしょうけれども、もう一度お願いするぐらいはできるはずでありますから、さらに検討を願いたいと思います。 そこで、昨日の地下鉄事故につきましては、四名の犠牲者の方の御冥福をお祈りし、また三十四名の負傷者の方の一日も早い御回復をお祈り申し上げます。 そこで、運輸政務次官にお聞きいたしますが、この下り電車の脱線原因というのはまだ判明しておりませんでしょうか。
○政務次官(中馬弘毅君) まず、帝都高速度交通営団日比谷線における三月八日の脱線事故についてでございますが、きのうの九時一分、日比谷線中目黒駅構内において八両編成の下り列車が中目黒駅に進入中、最後尾の車両が脱線し、出発直後の八両編成の上り列車と衝突をいたしました。これにより四名の方々が亡くなられ、三十四名の方々が負傷されました。 亡くなられた方々の御冥福をお祈りし、御遺族の方々に心よりお悔やみ申し上げますとともに、現在治療中の方々の一刻も早い回復をお祈りする次第でございます。 運輸省におきましては、直後に事務次官を本部長とする中目黒鉄道事故対策本部を設置しましたほか、事故直後に私自身も現地に入りましたし、また運輸大臣も現地に入りまして状況の把握等に努めてまいりました。 事故の原因でございますけれども、私たちは、まず事故調査検討会、これは昨年の六月にたまたま発足をいたしておりました、新たにここで人選をするのではなくてあらかじめこうした検討会が編成されておりましたので、この方々に早速行っていただきました。そして、六名の方々に行っていただきまして詳細な調査をお願いいたしました。本日も五名のメンバーを派遣して、現在、車庫に収容されております事故車両の調査を行っているところでございます。 きのうの調査の結果、当該箇所にはやはり脱線防止ガードレールを設置する必要があるといったこと、そのほか安全が確認されるまで徐行運転を行うといったようなことを前提としまして、本日の始発から運行を再開したところでございます。 しかし、現在のところ事故の原因を確定するにはまだ至っておりません。今後、事故調査検討会のもとにさらに専門的な検討を行うワーキンググループを設けまして、徹底して原因究明を行いまして、再発防止の対策を検討してまいる所存でございます。
○荒木清寛君 今おっしゃいましたこの現場カーブに脱線防止のためのガードレールがなかった。私もあの報道を聞きましてびっくりしたわけであります。地下鉄日比谷線のような過密ダイヤで、たった二本のレールを中に引けばあるいは脱線の防止ができたかもしれないというわけであります。 ですから、私はそういうことはきちんと安全基準として運輸省で設けるべきであると思いますし、あわせてカーブの総点検も行う必要があるというふうに考えておりますが、いかがですか。
○政務次官(中馬弘毅君) ガードレールにつきましては、これは一応の規定は設けてございます。鉄道施設の安全の確保につきましては、鉄道営業法に基づきまして普通鉄道構造規則、これによって安全基準が定められております。 御指摘のガードレール、いわゆる脱線防止ガードレールでございますけれども、普通鉄道構造規則に基づく普通鉄道の施設に関する技術上の基準の細目を定める告示において、「曲線半径の小さい曲線又は急こう配の区間にある曲線には、脱線防止レール又は脱線防止ガードを設けること。」と定めてございます。 しかし、それはそれぞれの鉄道事業者の状況によって違いますので、営団地下鉄におきましては線路の状況、運転状況等を勘案して、軌道整備心得といったことで決めております。曲線の半径が百四十メーター以下のところではガードレールを設置することといたしておりますけれども、当該箇所は半径が百六十メーターでございましたので、そこの必要性はないということで設置はされておりませんでした。これはそれぞれの鉄道事業者によって違いまして、JRなんかでは二百五十メーター、かなり緩い間隔まで認めております。それ以上に狭くなったら設置するということになっておりますし、また地下鉄でも大阪の地下鉄は百八十メーターといたしております。 ただ、営団の方としましては、丸ノ内線というのは第三軌条、横から電気をとる第三軌条でございまして、これはスピードは余り出ません、出しません。そういうことから百四十メーターで十分だと、こういう判断で現在まではしているようでございます。 しかし、現実に事故が起こったわけですから、運行再開までに当該箇所にガードレールを設置して、先ほど申しましたように運転を再開した次第でございます。(「丸ノ内線の話じゃないぞ、今」と呼ぶ者あり)
○荒木清寛君 ですから、その設置基準の見直しが私は必要であると考えます。 最後に、事故原因の究明、再発防止のための安全対策及び遺族への対応に対して全力を尽くしてもらいたいと考えますから、その決意を伺いまして、私の質疑を終えます。
○政務次官(中馬弘毅君) 失礼しました。 今のところは営団の方の今の立場を説明いたしましたが、もちろん、運輸省といたしましては、再度検討させまして、ただ営団だけではなくて、こういった事故が起こったわけですから、各鉄道事業者に対しまして再度の検討を命じる所存でございます。 また、今後の安全のことにつきましては、安全そのものに関しまして国民の意識も変わってまいりましたし、また社会的な要請も変わってきております。今まではまずは人と物を大量に、そして定刻に届けることが、安全もともかく、それがまず大事でございましたけれども、今では、あの新幹線のトンネル崩落事故じゃございませんが、列車をとめてでも安全を確認しろというのが今の世論になってきております。 そういうことを踏まえまして、我が運輸省といたしましては、昨年の年末に安全戦略会議というのをつくりまして、それも検討の結果、トンネルだけではなくて、ことしの二月に運転安全行動計画というのを決めております。そして、今後の安全確保に係る施策を戦略的に推進していくことに新たな気持ちを持って取り組んでいるところでございます。
○荒木清寛君 終わります。
○委員長(倉田寛之君) 以上で沢たまき君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(倉田寛之君) 次に、小泉親司君の質疑を行います。小泉親司君。
○小泉親司君 日本共産党の小泉親司でございます。 私は、まず初めに、一連の新潟県警の不祥事問題について質問をいたします。 まず私が質問したいのは、持ち回り決裁問題の一点に絞って保利国家公安委員長にお尋ねしたい。この持ち回り決裁は、警察法の規定にもない、国家公安委員会の運営規則にもない脱法行為であるということは私は明白だというふうに思います。 そこで、国家公安委員長は、さきの同僚委員の質問で、自分が判断して決めたというふうに御答弁をされました。それは、あなたがまず初めからこの持ち回りでしようというふうに決めたのか、それとも警察庁から、いや、これは持ち回りにしてほしいと言われたのか、どっちですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 持ち回りにつきましては、私がそれでよろしいと申しました。
○小泉親司君 警察庁から何も言われなかったんですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 正確に申しますれば、私が持ち回りをしろと申しました。
○小泉親司君 先日の同僚議員の質問について警察庁長官がこういう答弁をしております。この場合は緊急でありますので持ち回りという形になりますけれども、持ち回りという手続で進めてよろしいかというふうに伺いましたと、違うじゃないですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 最後の結論は持ち回りにしろと私が申しました。
○小泉親司君 私が初めに聞いたのに、初めには答えない。よろしいですか、私がお聞きしたのは、警察庁から言われたんですね、言われたままあなたが判断したんですね。
○政府参考人(田中節夫君) 警察庁が二十五日の夕刻から夜にかけまして、この二十五日の午後の段階で四名の国家公安委員の方に事実の概要とそれから御意見を伺いながら、今後の措置等につきまして基本的な方針についての御同意がございました。また、一名の方につきましては電話にて御同意がございました。そして、御同意が、大方のといいますか全体の基本的な措置方法につきまして、委員の間で意見が一致しております。 また、御案内のとおり、新潟県議会開会中でございますので、措置あるいは更迭につきまして速やかにする必要があるということ、それから新潟県の公安委員会の同意が必要であるということ、それから、先ほども申し上げましたけれども、県議会開会中の本部長の同意につきましては、これは県議会の意向を酌みながらやらなければいけませんので、そういうこともございます。したがいまして、二十九日という議会開会のはざまに更迭をしなければいけないということになりますと、これは相当に早く御決断をしていただく必要があります。 したがいまして、緊急の案件であるということ、そして委員の方に方向が一致しているということを申し上げまして、こういう場合には持ち回り手続ということになりますけれどもよろしいかというふうに伺いましたことは事実でございますけれども、具体的な問題につきましては私どもが御説明いたしまして、大臣の御認識も私どもの認識も同様であったというふうに思っております。
○小泉親司君 何はともあれ事実関係としては、警察庁長官が持ち回りにしてほしいと国家公安委員長にまず言った、ここから始まっているわけですね。 もう一つ、持ち回りの問題について言いますと、保利国家公安委員長は、四人の方がお集まりになりまして、処分の基本方向に意見の一致を見たんだ、だから持ち回りにしたんだと。処分の基本方向というのは、公安委員長、何なんですか。
○政府参考人(田中節夫君) これは私が御説明しておりますので、申し上げます。 この四名の公安委員の方は、昨日、豊島園でというお話がございましたが、実際は警察遺児育英会の会合に来ていただいたところでございます。そこで私から、二十五日午前中に全容を把握いたしました、その全容につきまして御説明をいたしました。 私は、この事案につきまして、特に新潟県の本部長につきましては、これは職を辞すべき案件であるというふうなことを我々は考えておりますというふうに申し上げましたら、公安委員会の方も同じ意見でございまして、また、厳しい処分をすべきである、懲戒処分をすべきであるということでございまして、それにつきましての基本的な、いろいろそこでございましたけれども皆さんのお考え方が一致して、できるだけ厳しい処分をすべきだということで意見の一致を見たということでございます。
○小泉親司君 厳しい処分というのはどういう処分なんですか。
○政府参考人(田中節夫君) この場合でありますと、懲戒免職とかあるいは停職というような措置がございますけれども、それに至る措置の中では一番最高の処分というふうに私どもは理解したわけでございます。
○小泉親司君 私、全く厳しい処分じゃないと思いますが、あなたの答弁で、まず両名から事情聴取し、つまり小林元本部長と中田元関東管区局長、この二人から意見を聞いて、先生方の意見を聞いたら、国家公安委員の方々は、基本的にはこれは更迭すべし、厳しい処分をすべしという御判断だったという意味は、両名について厳しい判断をするということだったんですね。
○政府参考人(田中節夫君) 私どもが公安委員に直接お伺いするのは、国家公安委員の任免にかかわる人事につきまして御相談を申し上げるわけでございます。 したがいまして、私の任免にかかわります中田局長についての御判断ということになりますと、これは、そういういろんな御意見というのはありますけれども、それは当然に、私どもは厳しい処分の内容につきましては、中田局長につきましては当然にその職を辞すべきであるということも含めまして、また当該本人が申告をしてきたということも含めての全体として厳しい措置ということでございまして、国家公務員法に基づくところの厳しい措置をしろと。そういう意味で、私は中田前関東管区警察局長につきましてはないというふうに思っております。
○小泉親司君 ということは、中田元局長については国家公安委員会は基本的に了解をしていないということですね。
○政府参考人(田中節夫君) 中田前関東管区警察局長の任免につきましては私がその権限を持っておりますので、その私の権限につきましてどうすべきであるかということにつきましてのいろんな御意見はいただきましたけれども、そこでそれは一致を見たとか、そういうものではございません。私が判断する場合のいろんな参考にする御意見を伺ったと。 ただし、地方警務官であるところの小林前本部長につきましては、先ほども申し上げましたような方向で処分をすべしと、こういうふうな御意見で一致をした、こういうことでございます。
○小泉親司君 中田元局長についても国家公安委員会で了解を得たんじゃないんですか。
○政府参考人(田中節夫君) 国家公安委員会が了としたという、そういうお話からと思いますけれども、それは二月二十八日に大臣が緊急で公安委員会を招集されました。その席におきまして、私が二十六日付で出しました結論と申しますか、それにつきまして了としていただいたということでございまして、それは二十八日の問題だと思います。
○小泉親司君 警察庁長官は、もう一つ、この前の同僚委員の質問の中で何と言っているかというと、各公安委員に具体的な処分の内容についてはもちろん了解を得ているところではない、その後、私どもに具体的処分の内容等につきまして御下命がございましたので検討し、急いでそれをやったわけでございますと。どこからどのような命令が来たんですか。
○政府参考人(田中節夫君) 先ほど申し上げましたように、私どもは委員の同意といいますかお気持ちとしては、最も厳しいといいますか、やめるということを前提にしておりますけれども、職を辞すべきであるということと、それからとり得る限りの停職に至らない処分となりますと、国家公務員法上百分の二十という一番重い処分でございます。 したがいまして、重い処分をすべしというような御判断のもとに私どもは、これは国家公安委員会が地方警務官につきまして処分をする場合には私どもの内部手続がございまして、そこで検討をし、その案を国家公安委員会に御報告することになっております。内部で断続的と申しますか、警察庁の中で会を開きまして、それでお決め申し上げた。そして、それは大臣に、夕刻でございましたでしょうか、ちょっと時間は忘れましたけれども、こういうことでございますけれどもこの案で回ってよろしいかというような御判断をいただいたということでございます。
○小泉親司君 このことは、具体的処分の内容等につきまして御下命がございましたと言っているんですよ。あなたは内部のことを言っている。あなたが委員長になっている内部の機構が何であなたに御下命するんですか。だれからだれが御下命されたんですかということを言っているんです。
○政府参考人(田中節夫君) 国家公安委員五名の方の意見で処分をすべしということになりますと、当然に我々はその御意思に基づいてやるという作業が始まるわけでございます。具体的にこれは大臣から処分案をつくれということではございません。国家公安委員五名の御意思があれば、私どもとしてはそれは当然にその作業を始めるということになるわけでございます。
○小泉親司君 でたらめなことを言っちゃいけませんよ。これは二十五日の午前中に二名から意見を聴取した。よろしいですか。その上に立って各公安委員に全体の説明をした。豊島園かどこか知らないけれども、説明した。その問題について、いろんな意見をとった後、自分らが準備をした。したけれども、その後、私どもに具体的内容につきまして御下命がございましたと。御下命といったら国家公安委員長以外ないんじゃないですか。
○政府参考人(田中節夫君) 申し上げます。 先ほど申し上げましたように、二十五日午前中に両名から事情を聴取いたしました。一人は、私が直接中田局長にはやりました。また、小林前本部長は、県議会開会中でございましたので、招致することなく電話にて私どもの幹部が事情聴取いたしました。それで、その事情聴取した内容を、先ほど申し上げておりますように警察遺児育英会においでになっている四名の先生方に報告をいたしまして、厳しい処分をすべしという御判断をいただきました。また、もうお一方の先生につきましても、電話にてそういう御了解をいただきました。 国家公安委員会の御意思が決定したわけでございますので、私どもとしては当然にこれは、処分すべしということでありますと、それは国家公安委員会からの御判断として我々は当然に作業を始めるということでございます。処分内容につきまして検討すべしとかいうようなお話でございませんで、それは当然に我々が作業を始めるということでございます。
○小泉親司君 あなたは具体的処分の内容等につきまして御下命があったと言っているんです。そんなでたらめ言っちゃだめですよ。私の答弁に全然答えてないじゃないですか。
○政府参考人(田中節夫君) 具体的処分の内容についてということの御下命は、これは仕組みの上でもあるわけがございませんので、私はそのように言っているつもりはございません。(発言する者あり)
○委員長(倉田寛之君) 静かに。
○政府参考人(田中節夫君) 具体的処分の内容といいますか、具体的処分の内容ということではございませんで、内容についての下命ではありませんで、それを検討することの御下命ということであれば、国家公安委員が下命をしたということになります。
○小泉親司君 私、これは全く、具体的処分の内容等につきまして御下命がございましたと言っているんだから、私の答弁に全然答えてない。委員長、答えていませんよ。
○政府参考人(田中節夫君) 私が国会で具体的処分の内容について御下命があったということであるとすれば、それは理屈の上でもあり得ない話でございます。私どもが検討をして、そしてこれを御報告申し上げるというのが仕組みの上でもそうあるわけでございまして、大臣あるいは国家公安委員会から具体的処分の内容が私どもに示されるということはございません。
○小泉親司君 答えてないですよ。
○委員長(倉田寛之君) 速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(倉田寛之君) 速記を起こして。
○政府参考人(田中節夫君) 七日の日の久保委員の御質問につきましては、その中で今、委員御指摘のように、具体的処分の内容等につきまして御下命がございましたので検討しと、こういうふうになっております。それはそのとおりでございます。 私は、ここで、具体的処分の内容等につきましてというのは、大変申しわけないわけでございまして、これは舌足らずでございまして、私どもが具体的処分の内容を国家公安委員会からお示しをしていただくという、これは理屈の上でもあり得ないわけでございまして、私どもが原局として起案をし、それを公安委員会に報告するということでございますので、処分があらかじめ公安委員会で決まって私どもに下命されることはございません。 また、だれが下命したかというお話でございますけれども、それは公安委員の方五名が全員一致というふうになりますと、それぞれに今後の手続はどうだということになりますと、皆さんが御一致であれば私どもが処分の案を検討するということになるという趣旨のことでございます。
○小泉親司君 警察庁長官が御下命を受けるのは国家公安委員長だと思いますが、国家公安委員長はそういう下命をなされましたか。
○国務大臣(保利耕輔君) 私も報告を受けておりますが、今、長官から御答弁いたしましたように国家公安委員会として下命をしたということになります。 私はずっと衆議院の予算委員会に張りついておりましたから、報告は受けておりました、概略の報告は受けておりました。
○小泉親司君 私、これほどくるくる答弁が変わる。先ほど四名の方の場所も豊島園からどこかの育成会の会館に変わって……(「豊島園とは言っていない」と呼ぶ者あり)いや、警察庁長官が言ったでしょう。だから、そういうようなくるくる変わるというのはやはり私は大問題だというふうに思います。 そこで聞きますが、運営規則の五条でいわゆる臨時委員会ということが開けるというふうになっておりますけれども、これは警察庁長官、緊急の場合に開くというものなんですね。
○政府参考人(田中節夫君) これは、公安委員会規則にございますように、定例会議と臨時会議という二つのものがございまして、定例会議は毎週一回定例日に開くものとなります。したがいまして、定例日以外のものはすべて臨時会議という位置づけになるんだろうと思います。
○小泉親司君 これはいつでも開けるんですね。
○政府参考人(田中節夫君) これは招集権者が判断すれば、それは開けるというふうに考えられます。
○小泉親司君 国家公安委員長、なぜ開かなかったんですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 二十五日の時点で国家公安委員全員の意思の確認ができているということでございましたから、私はそれを開かず、持ち回りでやることについて私から許可をいたしました。そのことの責任は私にあります。
○小泉親司君 私、やはりこの国家公安委員会の運営規則を見ても、会議というのが二つあって、つまり定例の会議と臨時会議、これ以外にないわけで、持ち回り会議とか持ち回り決裁というのは一切この中の規定にはありませんので、それはやはり明確なこの運営規則からも当然警察法からも全く反したものだという点で、やはり私はこの決定は無効であって、ひとつこれはやっぱりきちんと見直すべきだということと、それからこういうやはり責任を感じておられるというのであれば、当然あなたの責任は極めて重大で当然罷免に値するというふうに思いますよ。その点、どうですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 持ち回りにつきましては、月曜日の二十八日にこれはさらに確認をいたしておりまして、全く異論なく国家公安委員全員がこれでよいと認めていただいておりますので、このことについては成立をしていると私は考えております。 また、責任のとり方云々と言われましたけれども、私自身、持ち回りをさせましたので、そういう意味においての責任はございますが、私に対する任命権者から特段のお話がない限りにおいては、私は与えられた責任を全うしていくのが私にかけられた任務であると思っております。
○小泉親司君 私は、やはりこの間の、この持ち回り決裁の経過を見ましても、警察庁言いなりで国家公安委員会が動いている、しかも警察法や法律、この法治国家の最も最高責任者であられる国家公安委員長が脱法行為をやって、これを本当に軽い処分に済ませる、これはやはり重大問題だという点を指摘して、次の問題に移らせていただきたいというふうに思います。 私は、次にいわゆる米駐留軍経費、いわゆる思いやり予算について質問をさせていただきたいというふうに思います。 この思いやり予算は、そもそも地位協定の二十四条で米軍が負担する、アメリカ側が負担するという規定があるにもかかわらず、当時の金丸防衛庁長官がいわゆる思いやりの精神でもって対応しようということで負担に踏み切って、この日本側の負担が始められた。八七年から特別協定が結ばれて負担が継続されてきたわけであります。その額は六十二億円から現在は二千七百五十億円、二十二年間で約四十五倍という大変膨大な額になった。 この思いやり予算は、来年の三月に特別協定の改定期を迎えるわけであります。そこで、多くの国民からこれを見直すべきだという声が非常に大きく起きている。 そこで、私はお聞きしたいんですが、日米防衛首脳会談、一月六日に開かれました。二月二十一日でも日米外相会談が開かれましたが、この文章を見ましても、例えば日米外相会談、外務大臣は、戦略的重要性は理解するが、経済的な事情なども勘案する必要はある旨述べたと。述べているだけで、日本政府としてどう対応するのか、この点が全く見えてこない。まず、この点を外務大臣にお尋ねしたいというふうに思います。
○国務大臣(河野洋平君) 在日米軍駐留経費負担につきましては、議員御指摘のとおり、その特別協定が来年で切れるわけでございます。 この特別協定につきまして、これを今後どのようにするかにつきましては、まだ国内的にも関係各省との御相談もしなければなりません。そうした相談ができる前からその方向性、つまりやめようとか続けようとか、あるいは大きくしようとか小さくしようとか、つまりその方向性について私が米側に伝えるということはございません。
○小泉親司君 日本政府は八七年からこの思いやり予算の特別協定というのを結んでまいりました。この特別協定について、これまで政府の答弁では、特別協定は特例的、暫定的、一時的措置だ、こう言っておりました。 この立場にはお変わりありませんね。
○国務大臣(河野洋平君) まさに特例措置でございます。しかし、そうした特例措置を始めました状況がどういうふうに変化をするかということについては慎重に考えなければならないと考えております。
○小泉親司君 九五年の特別協定のときには、河野外務大臣は当時の外務大臣でおられた。 現在、外務省のホームページ、私見ましたが、このホームページで、九五年の特別協定についていろんな理由を書いてあります。その最大の理由は、何と書いてあるかというと、米国が膨大な財政赤字を抱え、国防費、在日米軍駐留経費が逼迫していること、これが最大の理由なんです。 しかし、現在アメリカは財政赤字を脱している。しかも、その逆に日本は六百四十五兆円という大変な赤字を抱えている。やはりこの点では局面は一変した。その点では、当然、特別協定が見直されてしかるべきだ、特別協定を廃止の方向に踏み出すべきだ、こう思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(河野洋平君) 確かに、財政的な環境というものも一つの要素であったことは間違いございません。しかしながら、この問題は財政的な側面だけで考えるべきものではないと思います。我が国及び我が国周辺の安定、安全、そうしたものにも十分検討を加えていかなければならないものと考えております。
○小泉親司君 外務省のホームページを先ほど御紹介しましたが、三点挙げております。外務大臣と違って、すべて財政的な理由でございます。 いいですか、あなたが今おっしゃった、財政上の問題じゃなくて軍事的な問題なんだと、こうおっしゃるのは、アメリカと同じ立場なんですよ。 実際に財政的立場というのであれば、あなた方が説明してきた、河野外務大臣も、あなた、答弁されていますよ、この九五年の特別協定のときに。アメリカの財政赤字が最大の原因だと、財政的に、九五年、おっしゃったじゃないですか。いつ変わったんですか。
○国務大臣(河野洋平君) ただいまも申し上げましたように、財政的な条件もあったということは私も認めているわけでございます。しかしながら、それだけではないということを私、申し上げたいと思います。それだけではなくて、我が国を取り巻く環境というものにも十分配慮しなければなりません。 日米安保条約が効果的に運用されるためにはいろいろなことを考えなければならないわけでございまして、私どもは、我が国の安全というものを考えれば、日米安保条約が効果的に運用されるということを何としても考えていかなければならないということにもぜひ御理解をいただきたいと思います。
○小泉親司君 特別協定というのは、先ほども外務大臣もお認めになったように、暫定的、特例的、一時的措置、こう言っていたんですよ。 例えば、昭和六十二年、八七年の初めての協定のときに、外務省何と言っていたか。これは五年ということに限ってお願いしているわけでございます。その後一体どうなるだろうかということは、一つ明瞭なことは、この特例の条約は廃止になるわけでございます。いいですか、その後どうなるかということにつきまして、この段階で、いずれにしましても、この条約はなくなるということは明確でありますと言っているんです。 それを、繰り返し繰り返し延長延長でしてきた。実際にいつになったらこれをなくすんですか。暫定的、特例的、一時的措置と言いながら、いつまでたったって延びていったら、一時的、特例的、暫定的じゃないじゃないですか。
○国務大臣(河野洋平君) 特別協定のことをもし指しておられるのであるとするならば、それは、当時私御答弁を申し上げていると思いますけれども、確かにあの当時アメリカは大変な財政赤字に悩んでおられたことは事実でございます。そういう際に、我が国が特例措置をもってこういうことをするということは、在日米軍の活動を極めて効果的にするという意味は十分にあったというふうに思っているわけでございまして、今日でも日米安保条約の重要性は変わらないわけでございますから、ということになれば、在日米軍の活動をもっと効果的にするというために何をするかということが重要だと私は考えているわけです。 しかし、先ほど私申し上げましたように、この問題については、まだ関係各省との御相談もございますから、今ここでこの問題についてその方向性を私から申し上げるという場面ではないということを私は冒頭申し上げた次第でございます。
○小泉親司君 私、これ暫定、特例措置といいながら、どんどん思いやり予算を拡大していく。 実際、八七年の特別協定が出た当時から現在の日本側とアメリカ側の負担は全く逆転しているんですね。だから、日本側がどんどん負担している。 例えば、アメリカの国防総省が毎年議会に同盟国の貢献度報告というものを出しております。今度の九九年度で、アメリカの国防予算権限法に基づきまして、二〇〇〇年九月までに日本はアメリカ軍の兵士の給料以外の七五%、これを負担すべきだということが決定されまして、各国でどういう状況になっているかという報告書が出ております。 この七五%というアメリカの目標を達成した国はどことどこですか。
○国務大臣(河野洋平君) アメリカの計算方式がいろいろございますから、実態は私にはよくわかりませんけれども、アメリカの報告等を見ますというと、七五%を超えているものはサウジアラビアと我が国というふうに心得ております。 ただ、議員先ほどおっしゃいましたように、アメリカが七五%を負担するのだと決めたというふうにおっしゃいましたけれども、そういうふうには私は受け取っておらないのでございます。
○小泉親司君 何で受け取っておらないのですか。
○国務大臣(河野洋平君) アメリカは七五%以上を目標として設定したと、こういうふうに言っております。
○小泉親司君 私、外務大臣は誤りだと思いますよ。実際にアメリカの九八年度国防予算権限法という法律、大統領も署名した法律で、大統領が各国に対して、米軍駐留経費の七五%を負担するように努力しなさいという決定なんですよ。それに基づいてこういう表が出ているんです。(資料を示す)外務大臣、よろしいですか。この表は、サウジアラビア八八%、日本七六%、イタリー六五%、韓国は四〇%、ドイツは二六%。何で日本がこんなアメリカの権限法という法律に基づいてどんどんその目標達成に向かって努力しなくちゃいけないんですか。こんな内政干渉の法律にあなた抗議しなくちゃだめですよ。
○国務大臣(河野洋平君) 今、議員がまさにおっしゃったように、アメリカは目標を設定したのでございます。七五%にしろと決定をしたという事実はないと思います。
○小泉親司君 目標に到達しているんです、あなた。何でこんな馬車馬のように、それじゃ逆に聞きますが、七五%のいわゆる目標に向かって努力する必要がどこにあるんですか。
○国務大臣(河野洋平君) 別に我々はアメリカから指示を受けたからやっているわけではありません。日本には日本の自主的判断というものがあるのでございます。
○小泉親司君 私、そんなことを言っておりません。なぜ七五%の目標に向かって馬車馬のようにどんどんふやしていかなくちゃならないのか、その理由を聞いておるんです。 つまり、特別協定は、地位協定の二十四条一項の暫定的、特例的、一時的な措置であるにもかかわらず、どんどんふやして、何で七六%に到達しなくちゃいけないのだと。しかも、日本は財政赤字なんですよ、外務大臣。外ばかり見ていて、内は火の車、それでもまだ負担しようと言うんですか。
○国務大臣(河野洋平君) 大蔵大臣ここにおられますから申し上げるわけではございませんけれども、私どもとて我が国の経済状況が極めて厳しいということは十分承知をいたしております。承知をいたしておりますが、それと同時に、我が国の安全ということにも十分配慮をしなければならないというふうにも思っているわけでございます。
○小泉親司君 日本の安全と言うのであれば、日米地位協定という規定は、この部分は日本側が負担するんじゃなくてアメリカ側が負担するんだと決めてあるんですよ。 外務大臣、あなた方、安保条約の効果的運用、私たちは安保条約に反対していますけれども、あなた方が安保条約を勝手に運用するというのは、それはあなた方が勝手にやっていることだけれども、実際に安保条約の運用上も地位協定で円滑にやるということになっているんですから、それじゃ払っちゃいけませんよと言っている。しかも、それで暫定的措置で積み上げてきたんですから。 当然のこととして、今は財政状況が悪い。しかも、こういう状況になった以上、特別協定を廃止に踏み出すことが当然じゃないですか。アメリカの法律に従ってまだ唯々諾々と負担をふやし続けるおつもりなのかどうなのか。ここは日本政府の基本的態度なんです。外務大臣、どうですか。
○国務大臣(河野洋平君) この問題は、委員いろいろおっしゃいますけれども、私どもは、我が国国会において御賛成をいただいて法律ができているわけでございまして、その法律にのっとって行っているわけでございます。政府が国会の御決定なくやっているということではないのでございますから、ぜひその点は御理解をいただきたいと思います。
○小泉親司君 だって外務省は、特例的、暫定的、一時的措置だからお願いします、お願いします、五年後になったら廃止しますよ、なくなるんですよと、こう説明してきたんじゃないですか。あなた、そう説明してきて国会の承諾を得て、今度は暫定的、一時的措置じゃない、安保の効果的運用が重要なんだと。あなた、全然それは逆さまの議論ですよ。私たちは、あなた方が本当に独立国であると言うのであれば、お互いが独立国同士で結んだ日米地位協定に基づいて、当然米側負担なんだから、あなた方はっきり米側負担と言いなさいよ。 それじゃなかったら、今、新聞紙上であふれているのは、フォーリー大使の論文がどんどん出て、これは財政上の問題じゃないんだ、安保条約が重要だから日本はもっともっと負担すべきだと。財政赤字がまた大変な状況なのにどんどん負担をふやすんですか。これで大蔵大臣、一体財政再建を本当にこれからやるおつもりがあるのかどうなのか。これは重大問題だと思いますよ。
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいま外務大臣、防衛庁長官がいろいろ御折衝でございますから、ただいまの問題については、私ども所管事項でございませんから、申し上げません。 ただ、今おっしゃったことについて、私自身は日本の安全とか日米の信頼関係というのは最も大事なものと心得ております。
○小泉親司君 だから、私が話しているのは、日米安保体制と言うのであれば、あなた方は、地位協定を結んできたんでしょう。地位協定に基づいてやるというのは当然じゃないですか。そのことを思いやりだと言って暫定的、一時的に措置してきたんだから。それが、今アメリカも財政赤字だから少しは思いやってあげようということでできたんですよ。それを今、アメリカが財政赤字を脱して、今度は逆に日本がどんどん財政赤字になっていく。それでも、今度もアメリカを救うべきだ、日米安保体制だと、こう言っても、それは全く今の法律、条約、地位協定に基づかない議論だ、そう思いますよ。 その点明確に、私たちは、特別協定を廃止してこの思いやり予算を廃止すべきだと、こういうことを要求して、質問を終わりたいというふうに思います。
○委員長(倉田寛之君) 以上で小泉親司君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(倉田寛之君) 次に、三重野栄子君の質疑を行います。三重野栄子君。
○三重野栄子君 社民党の三重野栄子でございます。 福岡県の筑紫野市の産業廃棄物処理に関連をいたしまして、安定型処分場の対策と、リサイクル産業と循環型の社会づくりについて質問をいたします。 福岡県事故調査委員会は、本年の二月二十三日に処分場のボーリング調査をした結果、事故現場から約二百メートルと約四百メートルも離れた地中で致死濃度一〇〇〇ppmの三倍以上、三〇〇〇ppmの硫化水素を検出したと発表いたしました。これにかかわりました事故調査委員会の委員長は、安定五品目しか処分できないはずはない、安定処分場でこのような猛毒の硫化水素が高濃度で検出されたのは問題だ、地中の温度や地下水、埋め立てごみを総合的に分析しなければならないと話をしています。 委員会の調査では、放水された処分場内のたまり水が三十四度に達しておりまして、どう見ても安定五品目以外の有機物を混じて化学反応を起こした、あるいは発酵を促進したことが原因で硫化水素が発生したとしか考えられません。 福岡県はこれまで三回、この事業所に対しまして廃棄物以外の木くずなどを埋め立てたのではないかと厳重注意を行ってきた結果でありますから、廃棄物処理法違反は明白であると考えます。許可の取り消しなどの行政処分を行うべきではないかと考えますが、厚生大臣並びに環境大臣の御見解を伺います。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 許可を受けた業者が認められた廃棄物以外の廃棄物を埋め立てることによりまして生活環境保全上の支障が生じるおそれがあると認められる場合には、まず第一義的に、措置命令によりまして、違法に埋め立てられました廃棄物の撤去を行うことによりまして原状回復に努めることにいたしております。 また、そのような業者に対しまして、許可の取り消しであるとか事業の停止などの行政処分が、これは現実問題として可能でございますが、具体的にどのような措置をとるかは都道府県知事が違反の内容に即して判断することになっておるわけでございます。 なお、この件につきましては、福岡県の指導によりまして、埋め立て事業は現在停止されております。
○国務大臣(清水嘉与子君) 今、厚生大臣が御答弁なさいましたように、産業廃棄物の処理業者の許可、取り消し、最終処分場の維持管理の指導に関する事務、これは厚生大臣の監督のもとに都道府県知事が行うこととされているわけでございます。 環境庁としてはこの埋立処分場に関してどうかかわっているのかということでございますけれども、廃棄物の埋め立てが環境保全上適正に行われるように、廃棄物処理法に基づく埋立処分基準の策定を行うとともに、厚生省と共同で最終処分場の維持管理基準を定めているわけでございまして、本来ですとこういう硫化水素が出てくることはなかったはずでございますのに、こうした事故が起きましたことを大変遺憾に思って、残念に思っております。 環境庁といたしまして、平成九年十二月に埋立処分基準の見直しを行いまして、安定型処分場で埋め立てることができる廃棄物を限定するとともに、平成十年六月には、廃棄物を搬入する際に中身をあけて検査をする展開検査ということを義務づけまして、水質モニタリングの強化等、最終処分場の維持管理基準の強化を図ってきたところでございます。 このような事件の再発防止の観点からも、今後とも専門的な知見の集積に努めるとともに、厚生省とも協力いたしまして、基準の遵守の徹底等、必要な対策を講じてまいりたいと存じます。
○三重野栄子君 大変詳しくありがとうございました。 ところが、やっぱりこの硫化水素事故を起こした処分場は今申しました筑紫野市だけではないのでございます。二〇〇〇年、ことしの二月十一日発行の週刊朝日によりますと、これまで十一件の処分場などから硫化水素発生の事故があったとしています。しかも、その多くは安定型処分場なのです。十一件としますと、そうすると十一県の各県でこのようなことが見逃されているということになるんではないかと心配をいたします。 安定型処分場は問題が多いことは前々から指摘をされてまいりました。昨年十一月十六日、国土・環境委員会で岡澤和好政府参考人はこの件に関して、一般的には非常に化学的に安定した性状の廃棄物しか入らないことになっている、この安定型処分場で許可品目のみが搬入されているということが言われたんですけれども、このようなことを考えている人は実際は本当は大変少ないんではないかと思うんです。 安定五品目以外の違法な埋蔵物チェック、硫化水素ガスを検査項目に入れる、あるいは県の監視指導体制の強化、厳重注意、違法であれば許可権の取り消しなど、安定型処分場に対する基本的対策を講ずるべきと思いますが、今、環境庁長官は一定の方向を出していただきましたけれども、厚生大臣、今申しましたようなことも含めまして、今後事故がないように御検討なさることはないでしょうか。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 安定型最終処分場に埋め立てることのできる産業廃棄物は、もう御承知のように瓦れき類、ガラス・陶磁器くず、廃棄物、廃プラスチック、ゴムくず、金属くずと、要するに雨が降っても汚水が発生しない五品目、こういうふうに限られておるわけでございますが、安定型最終処分場にこの五品目以外の廃棄物が混入をいたしまして周辺の生活環境を悪化させる事例が最近、近年ふえておりまして、最終処分場に対する国民の信頼というものが失われておるような状態でございます。 このため、厚生省といたしましては、平成十年の六月に環境庁と共同で安定型を含む最終処分場に関する技術上の基準を見直しまして、五品目以外の廃棄物の付着であるとかあるいは混入を防止するよう、最終処分場に持ち込まれました廃棄物を埋め立てる前に広げて検査することを義務づけたところでございます。 いずれにいたしましても、こうした対策の徹底を図ることによりまして安定型最終処分場の安全性の確保に一層努めてまいりたいと考えているような次第でございます。
○三重野栄子君 今御説明いただきましたのは平成十年六月でございますけれども、この筑紫野市は平成十一年にこの問題が起こりました。委員会が調査いたしますと、放水された処分場内のたまり水が三十四度に達しておりまして、これはどう見ても安定五品目以外の有機物が混入し化学反応を起こした、あるいは発酵を促進したとしか考えられないわけです。 福岡で硫化水素が発生したこと、このことにつきまして、先ほどは県のという問題がございましたけれども、県はこれまでに三回もこの処分場に勧告をしておりまして厳重注意をしているわけですけれども、なかなかそれが直らないまま、ついにこの問題は三名の方が亡くなられたわけです。そういうことを考えますと、先ほど環境庁長官も搬入に対して点検をするんだということでございましたけれども、その処分場というのはそっと行っても怖い感じの、とてもとても普通じゃ近寄れないような状況の方々が経営をしておられまして、なかなかうまくいかないんです。ですから、この問題につきましては、福岡県でうまくいかないというときには厚生省からある一定の指導等々についてぜひともお力添えをいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 厚生省といたしましても、当然のことながら所管事業でございますので、福岡県と十分に連携をとりながらそのような方向で指導してまいりたいと考えております。
○三重野栄子君 大変うれしいお返事ありがとうございました。 この処分場のすぐ一・二キロのところに三市二町の二十万人の人々の水道水を利用しているダムがあるんです。そうしますと、今おっしゃいましたようなことでこの処分場がちゃんとなっていけばこの三市二町の人々も安心して水を飲むことができると思いますが、それと同時に、このように処分場のすぐそばに水源があるというようなことは全国的にたくさんあるはずですから、平成九年の廃棄物処理法改正の際も参議院厚生委員会の附帯決議に水道水源地域の立地規制が盛り込まれているところでございます。 今回、厚生省は廃棄物処理法改正案を提出されると聞いておりますが、学校や病院周辺の立地規制が盛り込まれていると聞きますので、水道水として利用される上流の集水地域にも立地規制を対象とすべきであると思いますが、この点に関しまして厚生大臣並びに環境庁長官の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 平成九年の廃棄物処理法の改正によりまして、最終処分場の設置に当たりましては設置者に周辺の生活環境への影響調査を義務づけ、また都道府県知事はこの調査内容を告示、縦覧するとともに、地域住民や水道事業を営みます市町村などから意見を聴取することにいたしておりまして、その手続が、委員も御承知のことと思いますけれども、明確化されたところでございます。 この改正では、最終処分場など産業廃棄物処理施設の許可基準が強化されまして、都道府県知事は周辺地域の生活環境の保全について配慮が十分なされなければ許可しない、こういうことになっておるわけでございます。 こうした措置によりまして、水道水の取水口の上流での最終処分場の新たな設置については、生活環境の保全に設置者が十分に配慮されたものでございますし、当然のことながら、設置がこのようなことがなければ認められない、こういうことでございます。
○国務大臣(清水嘉与子君) 先生御指摘のように、水道水源の水質の保全というのは人々の健康を保護していく上では大変大事なことだというふうに承知しております。 今、厚生大臣が御答弁なさいましたように、廃棄物の最終処理場の設置につきましては、平成九年の廃棄物処理法の改正によりまして、最終処分場の設置の許可に際して設置者に対します周辺環境調査、いわゆるアセスが義務づけられまして、地域住民、そして水道事業を営む市町村などから意見を聴取する手続が位置づけられたわけでございます。 こうした措置がきちんと守られることによりまして、最終処分場の許可に際しまして、周辺地域の生活環境の保全については適正な配慮がなされたというふうに考えております。
○三重野栄子君 今御指示をいただきましたことを念頭に置きながら、もう一度現地等々を調査した結果、問題がございましたらまた御相談に伺いたいと思います。 今の問題と少し違うんですけれども、ごみをどうするかということだったんですが、それだけではなかなか環境はよくならないわけで、そういう意味で、リサイクル産業と循環型社会をつくるという方向につきまして、厚生大臣と通産大臣の今後の問題としての御見解をお伺いいたしたいと思います。 産廃、一般廃棄物など、現在は廃棄業者の排除や取り締まり強化ということだけで、その徹底をどう図るかと。今申されたような形しかありませんけれども、容器包装リサイクル法の完全実施、施行、あるいは家電リサイクル法、あるいは今国会では建築廃材のリサイクル法、食品廃棄物のリサイクル法など各分野の活動が積極的でありますけれども、そういう状況の中で、従来静脈産業と呼ばれてきた事業の分野に、その市場の拡大を見越して動脈産業の参入が始まるなど、廃棄物処理とリサイクルの区別が崩れつつあるようにも思うわけでございます。 通産省もリサイクル法の改正を提出予定と伺っておりますけれども、廃棄物処理を担当する厚生省とともに、廃棄物リサイクル業を省の所管を越えて、この業界の健全な育成と発展を図るようにぜひともお力添えをいただきたいという意味で、この問題についての御見解を厚生大臣と通産大臣にお願いいたします。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 私どもといたしましては、ことしは循環型社会元年と位置づけまして、市町村、住民、民間の方々、民間の処理業者の方々が一体となって、分別収集であるとかあるいはリサイクルに取り組んで循環型社会を実現していくことが何よりも重要である、まずこのように考えております。 厚生省といたしましても、市町村の行います分別収集のための施設であるとかリサイクル施設の整備に対する補助などを通じまして、こうした取り組みへの支援を一層強めていく決意でございます。 また、缶であるとか瓶などのいわゆる容器包装を対象とした分別収集と、それからリサイクルの体制をつくる容器包装リサイクル法であるとか、さらにテレビなどの家電製品を対象とした家電リサイクル法を制定いたしまして、リサイクルの体制整備に、通産省を初め関係省庁と連携を十分にとりまして取り組んでいきたいと思います。 いずれにいたしましても、今後とも市町村、住民の方々、さらに民間事業者の方々の御協力を得て、リサイクルが積極的に推進するよう努力していく決意でございます。
○国務大臣(深谷隆司君) 廃棄物対策とリサイクル対策は密接に関係しておりまして、循環型社会の構築ということはとても大事でございますから、三重野先生御指摘のように、これらを一体的にとらえて進めていくということが極めて重要だと思います。 また、廃棄物処理、リサイクル産業は、循環型社会の構築を図る上で大変重要な役割を果たしますので、通産省といたしましては、これらの産業を支援するために、厚生省を初めとする関係省庁と連絡をしながら、技術の開発あるいは設備の導入の促進のための予算とか、税制とか、財政投融資等による支援措置を講じているところでございます。全体的なリサイクルの予算でいけば、十二年度は百四十三億円を計上しております。あるいは税制の問題でまいりますと、例えば設備の特別償却を認めるといったような、そんな配慮もいたしております。 いずれにしても、今後とも各関係省庁と密接な対応をしながら、リサイクル対策に積極的に取り組んでいきたいと考えています。
○三重野栄子君 どうも大変楽しい社会ができそうな気がします。 熊本県の水俣市は大変水俣病で苦しみましたけれども、リサイクルを一生懸命やりまして、一般廃棄物、家庭のものを二十三種類に分けて、ずっと分別しながら使えるものはもう一遍使おうという努力をされておりまして、私が住んでおります福岡県でも、十八種類とか十三種類とか各市町村で住民と自治体と業者と一体となってこういうことが進んでおりますので、さらにごみはやっぱり宝物として使えるように努力はされていくというふうに思います。 そこで、今度は違った方向で質問いたします。 地方分権推進法の延長について、ぜひとも総理大臣並びに自治大臣のお力添えをいただきたいと思いますが、もう時間もありませんから、細かく申し上げなくてもおわかりと思います。 私どもは、地方分権一括法案に対して地方財源の充実確保や権限の移譲など、地方分権の課題を一層推進する必要を踏まえて、地方分権推進法失効後の地方分権を推進する体制を検討するということが、この法案のときの附帯決議もございますので、これらを積極的に進めるという意味での、自治大臣それから総理大臣はおいでじゃないので官房長官、よろしくお願いします。
○国務大臣(保利耕輔君) 地方分権につきましては、私は積極的に推進していく立場の仕事を与えられていると存じております。 今お尋ねの今後の方向性でありますが、私はそういう立場に立ちまして、今後官邸ともよく協議をいたしまして、どういう体制が望ましいかということも含めましてよく協議をしてまいりたいと思っております。私は、地方分権を進めていかなければならない立場であります。
○国務大臣(青木幹雄君) お答えをいたします。 地方分権は、今や実行の段階を迎えるという認識をいたしております。 議員御承知のように、さきの通常国会で成立いたしました地方分権一括法を円滑に施行するなど地方分権を具体的な形で進め、明治以来形成されてきました国、都道府県、市町村という縦の関係である中央集権型行政システムを変革いたしまして、対等協力の関係を構築していきたいと思っております。 今後とも全力を挙げて取り組む考えでございます。
○三重野栄子君 地方分権の時代、精いっぱい地方の人全部が頑張るようによろしくお願いいたします。 最後のテーマとして、交通バリアフリー法案とバリアフリー予算につきましてお尋ねをいたします。 完全参加と平等を掲げました一九八一年の国際障害者年以来二十年になりますが、障害を持つ方々の全国大行動から十年を経ております。ここまで持ってきた運動に参加をされた皆さんは、このたび提案をされます交通バリアフリー法案に対して大変期待を持っています。今後、新しい駅にはすべてエレベーターやエスカレーターが設置されたり、バスの低床化も進んでおりますが、高齢者や障害者はもちろん、すべての人々の利便性が高まるということを想像して大変楽しい状況でございます。 ところで、新しい法案ができます前と、できた後との予算のあり方についてお尋ねをいたします。 この法案につきましては、新設や大規模改造の施設、車両のみの義務づけとなっておりまして、既存駅、施設のバリアフリー化は努力義務になっております。現在、鉄道駅は全国に約七千、高低差が五メートル以上、乗降客数が一日五千人以上の駅は約二千あります。そのような状況で、エレベーターの設置率は三一%、エスカレーターは五七%と言われています。特にまた、エスカレーターは上りだけで下りがないところもあるんです。 そういう状況もありますが、このたび提案されております法案を見込みましての予算、それからもしこの法案が通りましたらどのような予算になるか、展望をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(二階俊博君) お答えいたします。 本格的な高齢化社会の到来を控えまして、体の御不自由な方々あるいは妊産婦の方々等が公共交通機関を安心してお使いいただけるような環境をつくっていくという意味で、交通のバリアフリー化に真剣に取り組んでいかなくてはならないと考えておる次第でございまして、今回、交通バリアフリー法案を国会に提出したところでございます。 お尋ねの予算におきまして、十一年度当初予算は約二十億円でありました。十二年度当初予算では大幅な増額をお願いしまして、約百億円の補助金を計上し、補助制度の内容も手厚いものとしております。 例えば、鉄道駅のバリアフリー化に関する補助率は、今までは二〇%でございましたが、今度は地方自治体の補助も含めまして約六七%ということになっております。この法律が成立することを前提といたしまして、ノンステップバス等に対する補助制度を新たに設けることとしておりまして、平成十二年度予算案で六億七千万円を計上いたしておるところでございます。
○三重野栄子君 いろいろ皆さんが乗るようになりますと、運転をしておられる働く人々も多くなりましょうし、大変喜ばれることだと思います。 そこで、バリアフリー法に伴いまして、今やっぱり少子高齢化の状態でございますから、予算もいろいろ見直しがあっていいんではないかと思うんです。何をやってもまずは交通バリアフリーからやろうという意気込み、十年後になったらどういう状態になるかということを想像しながら、運輸大臣と大蔵大臣に未来を語っていただきたいと思います。
○国務大臣(二階俊博君) 交通バリアフリー化の十年後の姿でございますが、私は、先ほど御意見もありましたが、十年後、とりあえず二〇一〇年までに一日当たり乗降客数が五千人以上である駅等のターミナルのバリアフリー化を実現することを目標としておりますが、これが達成できれば延べ利用者数の約九割をカバーするターミナルのバリアフリー化が進むものと考えております。 高齢者、身体障害者の方々の利用の実態、地元の御熱意等を踏まえて、地方においても、この一日五千人ということにこだわらずに、地域の実態を踏まえて対応してまいりたいと思っております。それによって、鉄道、船、飛行場、バス等のターミナルのバリアフリー化が進められていくことと期待をいたしております。 バス車両につきましては、現在六万車両ございます。新規導入の際にバリアフリー化を義務づけるということにいたしまして、おおむね十年から十五年で低床化されたバスに代替されることになると期待をいたしております。このうち二〇%ないし二五%はノンステップバスとなることを目標としております。これにより、陸上交通の重要な部分のバリアフリー化は実現できるものと考えております。 したがって、これらの目標の達成に向け、交通バリアフリー化を積極的に進めていくためにも、予算及び本法案の早期成立をお願いしておきたいと思います。
○国務大臣(宮澤喜一君) 本来は事業者あるいは設置者が負担をしていただきたい問題だと思いますけれども、もう問題は現実になっておりますし、また相当の大きな予算がかかる、また必ずしも収益にはつながらないというのが現実でございますから、とにかく財政としてある程度の支援負担をしなければならないということは考えております。
○三重野栄子君 ありがとうございました。 官房長官、一言お願いします。
○国務大臣(青木幹雄君) 今、細部にわたっては担当大臣がお話をなさいましたので、政府といたしましても、この法案が成立いただきますと、交通機関を中心として町のバリアフリー化が着実に進展するものと考えておりまして、全力を挙げて今後とも取り組んでいく考えでございます。
○三重野栄子君 ありがとうございました。 以上で終わります。
○委員長(倉田寛之君) 以上で三重野栄子君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(倉田寛之君) 次に、入澤肇君の質疑を行います。入澤肇君。
○入澤肇君 私は、きのうに続きまして、公共投資のあり方につきまして若干の御質問をいたしたいと思います。 ばらまき批判であるとか、新しいニーズに対応していないとかいうことに並びまして、最近は有効需要の創出効果が非常に低くなっているんじゃないかという批判がございます。 いっとき、調べてみますと、七〇年代には公共投資、例えば一千億円追加すると、一年目は二・〇二倍、それから二年目に四・一四倍というふうにウナギ登りで有効需要の創出効果があった。これがだんだん小さくなりまして、九〇年代半ばになりますと、一年目は一・三二、二年目には一・七五、こういうふうに低下してきた。昔、一千億円公共事業を追加するとどのくらい有効需要創出効果があるか、あるいは公定歩合を一%下げるとどのくらいあるかと比較検討が、PPBSが盛んなころなされたことがあります。 私は、小さくなったといっても、しかしかなり地域によって違うんじゃないかと思っているんです。例えば、地方財務局長会議あるいは地方通産局長会議、あるいは日銀の支店長会議の報告書を読んでいますと、地域によって景気回復にかなりばらつきがある、公共事業のウエートも地域によってかなり違います。 そこで、最近における公共事業の有効需要創出効果、これについて経企庁長官はどのようにお考えになっているか。また、地域によってどのような変化があるかということについてお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(堺屋太一君) お尋ねの危惧は、マクロモデルを使って計算しております。現在、日本で使われておりますマクロモデルとしては、短期日本経済マクロモデル、マクロ計量モデル、これが八五年から九六年までのもの、それから第五次世界経済モデルという、これは企画庁が開発した大きなモデルなのでございますが、これが八三年から九二年。それから、マスターモデルの推計期間といたしましては五四年から六七年という古いのもございます。これらを動かしますと、どうしても地域別が出ないんですね。日本全体でしか出ません。 それで、申し上げますと、委員御指摘のとおりに、七〇年ごろには、マスターモデルを見ますと二・〇二、二年目に四・一四。それが、短期日本経済マクロモデルで見ますと一・三一、二年目が一・六五と、こういう数字になります。これは継続的に例えば毎年一億円ずつつぎ込んでいきますと、最初は一億三千百万円、二年目には、もう一億積みますと今度は一億六千百万円。これはだんだんと経済が成長すると、設備投資、設備が足りなくなる、物をつくらにゃいかぬ、それで設備投資が出てくるということなんですが、実はもう三年目ぐらいになりますと、その他の事情に変わらずという前提が崩れてまいりますから、当てにならないということで二年しか計算していません。 私の、後はこういうモデルでなしに、勘といいますか観察で見ますと、やはり以前に比べますと、一つの公共事業が需要を創造して設備投資を誘発する、あるいは道路ができたからその周囲に商店や住宅が建つ、この効果はかなり下がっていることは事実だと思います。しかしながら、減税その他に比べましてやはり直接的な効果がございまして、各地域、特に地方においては公共事業というのが大きな景気要因になっていることは否定できない事実だと思っております。
○入澤肇君 ぜひ、このマクロモデル、これを少しきめ細かくやって、地域ごとに公共投資の配分によってどのくらい景気浮揚効果があるかということを検証する新しいモデルをつくっていただきたいと思うんです。これがうまくいかないと、やたらにばらまきをやっているんじゃないかとか、公共事業は要らないんじゃないかというふうなことが言われますので、この点をぜひお願いしたいと思います。 第二点目は、長期計画のあり方についてちょっと御意見をお聞きしたいんですけれども、今、政府全体では十六本の長期計画があります。大体五年とか七年でございます。建設省で八本、農林省でも六本ある。法律に基づいてやっているものもあるし、閣議決定だけでやっているものもあります。大部分が法律に基づいてやっています。ところが、実際の進捗状況を見ますと、かなりこれは予算の制約がありますから順調には進んでない。この長期計画をつくるに当たって、積算は地方の需要を全部掘り起こして積み重ねた上でつくっているんですね。 こういうことをやっていますと、きのうも申し上げましたけれども、IT革命をにらんだ情報の基盤整備であるとか、あるいは急務である都市再開発、介護、福祉をにらんだ住宅開発、住宅の再編成、再整備、こういうものに公共投資が向かない。これは、今までのような手法じゃだめなんだということのあかしじゃないかと思うんです。長官は前々から不断の構造改革が必要だということを主張されております。私も全くそのとおりだと思います。 そこで、現在あるこの十六本の長期計画を見直しまして、新しい視点からつくり直すべきじゃないか。それは、一つは国家的な戦略プロジェクト、これについては民間のいろんな素材の生産会社が投資計画を立てるためには参考にもなりますし必要なので、国家的な戦略プロジェクト、あるいは国家が重大な関心を持って助成すべき地方自治体の事業、これを特定する。それから三つ目には、新しいニーズとして環境とか福祉とかIT革命、そういうふうなことに対応するプロジェクト、こういうものについても五年ないし七年の計画をつくるということに切りかえたらどうか。 従来の十六本、法律に基づいて下からの積み重ねでこれに引きずられますと、それに従って予算要求するものですからいつまでたってもシェアが変わらないんです。新しい視点から長期計画をつくり直してシェアを変えるというような決断をして実行すべきときに来ているんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(堺屋太一君) 大変委員の示唆に富んだお言葉で、参考にさせていただきたいと思います。 今ございます十六本の長期計画をどうするか。これは、また別途それぞれに事情もあり、その組織もございますので、検討すべきことだと思いますが、国家的なものにつきましては、ミレニアムプロジェクト等で重点項目を絞りまして、今や九兆四千億円余の公共事業のうちで二兆三百億円がこういうミレニアムプロジェクト、重点項目四項目に集中されております。 また、特に情報化などにつきましては、学校のインターネットを全公立小中高等学校に入れるというのは従来五年計画でありましたが、それを十三年度中に入れていただくというようなこともやりました。委員のお説まことに参考になるとは思いますが、非常に変化の速い情報などで七年計画を立てるのがいいのかどうかというのもあります。それぞれには立てておりますけれども、より柔軟に考えていくべきところも出てきているんじゃないか。 それから、国家的プロジェクトといたしましては、例えばヒトゲノムを読むとかそういったプロジェクトも取り入れて、非常に今斬新な部分もだんだんに大きくしております。各省別に見ますと、それほど差がないようでもそれぞれの省の中で変更もしていただいておりますので、従来のものと景気浮揚の即効性とそれから未来性というもののバランスをとりながら次第にこの未来性に公共事業も傾けていくというのが必要だろうと考えております。 大変委員からいい示唆をいただいたと思います。
○入澤肇君 今、即効性とか未来性とかいう言葉が出ました。この予算編成の一つの基本的なキーワードだったわけですね。しかし、六百四十五兆円も借金を抱えてどうにもならないということも言われているわけでありまして、これを大胆に改革するためには、どうしてもその根幹にある長期計画的なものから直していくという決意がなければ実行できないと思うんです。ぜひ、国の形を変えるんだというような気持ちで知恵を出していただきたいと思う。 最後に、もう一つだけ質問させていただきます。 官房長官いらっしゃらないんですけれども、中海干拓、きょう新聞に出ていまして、いろんな報告が並列的に並べられるというふうなことが言われるんですけれども、これは言ってみれば、退くのも地獄、進むのも地獄みたいな感じなんです。それぞれが大変な問題がある。これは農林省に聞きますけれども、中海の干拓を含め、あるいは諫早干拓、それから私が現役のときにやりました、二十六年間、国引き争いをやった三重県と愛知県の線引き、県境が決まらないというので思い切って県境を決めたんですけれども、木曽岬干拓。 こういうところについて、農水省は干拓の技術を持っているんだけれども、利用と保全ということに着目して、環境庁、国土庁、建設省、運輸省、通産省、みんな入って総合立法をやるべきじゃないかと私は現役のときから思っているんですけれども、まさにその典型例が中海干拓の事業じゃないかと思うんですが、農林省に見解を聞きたいと思います。
○政務次官(金田勝年君) ただいま御指摘の中海干拓事業でございますが、この事業の本庄工区の取り扱いにつきましてでございますが、現在、中国四国農政局に設置しました本庄工区検討委員会において検討をいただいておるところであります。そして、この委員会におきまして昨日、第十回委員会を開催いたしまして、結論の取りまとめに向けて議論をいただいておるところでございます。 今後、さらに委員会として十分議論を尽くした上で結論を取りまとめていただくこととしておりまして、農林省としましては引き続きその検討状況を見守っていきたいというように考えております。
○入澤肇君 せっかく優秀な政務次官が行ったんですから、先送りしないで、自分の代にこの問題は解決するんだというような気構えでやっていただきたいと思います。 終わります。
○委員長(倉田寛之君) 以上で入澤肇君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(倉田寛之君) 次に、松岡滿壽男君の質疑を行います。松岡滿壽男君。
○松岡滿壽男君 私は、昭和二十年の八月十日、旧満州国の新京というところに小学校五年生でおりましたが、国籍不明の飛行機が飛来しまして焼夷弾を投下いたしました。城内が赤々と照らし出されている状況でありまして、それがいわゆるソ連の参戦でありました。 それからいわゆる在留邦人の悲劇が始まったんですけれども、ソ連軍が進駐してくるところで多くの邦人たちが逃げまどって、特に女子供ですね、だから、足手まといになりますから子供たちを処分するという部分があったわけでありまして、そこからいわゆる中国残留孤児と中国残留婦人。ただ、私どもは、蒋介石の、恨みに報いるに徳をもってなすという一言で百万人近くが無事日本に帰れた。しかし片方で、そういう残留孤児と残留婦人の悲劇というものが起きました。 もう一つは、健全な若者たちが六十万人シベリア開発に、全く国際法に違反する形で、戦後の捕虜という形で六十万人連れていかれた。十万人がやはり行方不明とか死亡するという強制抑留の問題が出たんです。私の父も三年抑留されましたし、相沢先生とか東家先生なんかも御経験なんですよね。 こういう二つの事件があったんですが、去年、第三十回目の調査で残留孤児については一応打ち切られているということなんです。 新潟の女性監禁は九年二カ月にわたって、この平和な日本の中で異常な事件として新潟県警の不祥事件にも発展したわけでありまして、警察自体を見直さなきゃいかぬという事態に発展しているんですが、残留孤児の皆さん方、残留婦人も一部含めてですが、自分たちの意思で残ったわけじゃないんですよ。祖国から切り捨てられて、あの極寒の地で中国人の皆さん方のおかげで無事成長した。そういう人たちがまだ残っているわけですから、今までどのぐらいの方々が帰ってこられ、そしてどのぐらいの方々が残っておられるのか、今後の措置はどのようになさるのか、厚生大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 中国の残留邦人の対策につきましては、中国残留邦人の方々の高齢化が進んでおります。 こういうことも踏まえまして、今後とも希望者の円滑な帰国の促進を促すとともに、定着促進センターや自立研修センターにおける研修、指導や自立指導員の派遣など、帰国者のための受け入れ体制を確保し、関係省庁との連携や公共団体の協力を得ながら帰国者の日本における早期の自立及び生活の安定を図っていきたいと思っておりますが、今どのぐらい実際残っているかということは、現時点において確かな数は掌握しておりません。
○松岡滿壽男君 例の昭和五十三年の日中平和友好条約締結を受けて昭和五十六年から集団による中国残留孤児の肉親調査が始められて、去年で三十回目ですか、去年の十一月で一応打ち切ったということを聞いておるんです。 やはり、四百人ぐらいはまだ残っているだろうという話ですし、どうも百七十人ぐらいがリストアップできているんじゃないかという話も聞いておるんですけれども、今後どのような対応をなさるのか。 要するに、もうこっちに帰ってこさせないわけでしょう。そうすると、こちらから出ていって調べるという方法もあるだろうと思うんですが、その辺がどうなっているのかということをお伺いしたいんです。
○国務大臣(丹羽雄哉君) これまでの中国残留孤児の訪日肉親調査は、昭和五十六年以来平成十一年までに三十回、延べ二千百十六人を日本に招待してまいりました。 従来から行っている中国残留孤児の訪日調査は、肉親情報の有無にかかわらず、すべての孤児の方々についてこの手続を経ていただいて帰国していただいたものでございますが、御案内のように年々肉親の判明率が低下して、かねてからその改善が指摘されていたところでございます。 今後の取り扱いでございますが、日本側に肉親情報のある方を対象にいたしまして日本にお招きをすることにしまして、日中両国政府が孤児と認める方については、肉親情報のない方についても訪日調査を行わないで直接帰国させる方法に改めることにしたい。現在、中国政府とそういう方向で協議を行っているような次第でございます。 こういうような見直しによりまして、高齢化をいたしました孤児の方々すべてに訪日のために来ていただくというような身体的なさまざまな御負担をおかけすることなく、早期の帰国を希望する孤児の方々の御期待にこたえて速やかに定着、自立の道が開かれる、このように考えているような次第でございます。
○松岡滿壽男君 残留孤児とそれから残留婦人もともにそうですけれども、高齢化が進んできているので帰ってきてももう仕事するような年齢でもない。ただ、国民年金ということになると三十五万ぐらいしかもらえないわけですよ。しかも、中国では年金の掛金を納めておったけれども、それは認められないと。こっちでは追徴金を払って、満額の八十万もらうとすればしなきゃいかぬというような状況もあるようなんです。 いずれにしましても、これからの老後をそういう非常に気の毒な境遇に置かれて、戦争という中で切り捨てられて、何十年も頑張ってやっと祖国に帰ってきたのに生活保護で生活しなきゃいかぬとか、年金はたった三十五万しかもらえぬとか、八十万もらうんだったら追徴金払いなさいという冷たい仕打ちは、やはり日本国民としてすべきでないだろうと私は思うんです。何らかのその対応を考えていただきたいと思うんです。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 御指摘のように、中国社会で長期間にわたりまして大変御苦労なさって、ようやく生活の基盤をつくりながらも、そしてそれを放棄して帰国したという中国帰国者の皆さん方に対しまして、特別にこれまで私ども厚生省といたしましては、関係省庁あるいは地方自治体と連絡をとりながら自立支度金の給付、例えばこれは大人二人子供二人の場合には五十六万六千円でございますが、こういったような給付であるとか、それから住宅、就職、子弟の教育のあっせんなど全般的にわたってきめ細かな施策を講じてきております。 また、残留邦人が五十五歳以上の場合におきましては、早期の自立と生活の安定を図るために、子供の家族一世帯と一緒に帰国して、そしてこの日本で生活ができるようにいたしておるような次第でございます。 さらに、残留邦人の方々が帰国するまでの期間につきましては、国民年金の保険料の免除期間として取り扱いまして保険料の追納を認める、こういうような特例を、これまでさまざまな特例を講じてきたところでございます。 それで、御指摘のような手当を支給するということは、率直に申し上げて現時点においてはまだ検討をいたしておりませんし、考えておりません。
○松岡滿壽男君 このところ、残留孤児関係のいろんな事件が起きたりしてはおるわけですけれども、結局、一度田舎に帰ってきても、それぞれのふるさとに、言葉の問題とか仕事の関係とかいろんなことでどうしても大都市に集まってしまう。田舎の場合は、例えば私の方の山口県は五十人ぐらい残留婦人が帰ってきているんですけれども、ボランティアだけで七百人ぐらいいるんです。だから、いろいろ声をかけ合う形がとれるんです。ところが、東京や大都会へ出てきてしまうと、完全に受け入れられない部分が出てくるとか、そういうことがあるんです。 そういう点についてもやっぱり指導されるべきじゃないでしょうか。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 全く私的なことで恐縮でございますが、私も残留孤児の党の議員連盟の事務局長をやっておりまして、長年にわたりまして孤児の方々と御接触をいたしております。 さまざまな問題につきまして、なかなかケース、ケースによりまして異なるわけでございますけれども、やはり国民の皆さん方お一人お一人が、そしてボランティアを初めさまざまな方々によって長い間辛酸をなめていた方々が自立して、そして老後を日本で暮らせるような環境づくりのために今後私どもも十分に相談を受けながら進めていきたい、このように考えているような次第でございます。
○松岡滿壽男君 せんだって、私どもは少子化対策で山口県と広島県の視察に行ってまいりまして、山口県でゼロ歳児保育の現場を見ました。 それから、その足で広島に行きましたら、広島大学の原田康夫学長が、人間の基本的な人格形成は母親の胎内から三歳児までに決まり、基礎教育は小学校三年生までに手をかけることにあると思う、いずれもこの期間は母親とのスキンシップや近親者のきめ細かい子供への対応が一番ではないかと思われるということを言われました。 それから、スーパーのイズミというところに行きましたら、三年の育児休業の問題、さらに五年以内であれば再雇用するという仕組みを、女性の職場ですから、つくっておられるという話を聞きました。 こちらへ帰ってまいりまして、参考人岩男壽美子先生、それからもう一人、厚生省御出身の女性をお招きしまして、いろいろこの問題についての御意見を聞きました。椋野美智子先生ですね。 それで、岩男先生は、胎教にどの程度意味があるかわからないと、「三歳児神話というふうに私たち心理学では呼んでおりますけれども、要するに三歳児までにすべての基盤ができ上がるんだと、」、だから、「そこまでに母親が全責任を持って子育てをしておかないと後でいろいろな問題が生じるという、ある種のおどしのような形でもそれが使われているわけです。」、「三歳児神話でもって、母親は三歳までは家に子供とべったりでいなくてはいけないというようなことを主張するのは大変私はマイナスだと思っております。」というような御発言なんです。 こういう三歳児までの問題についてどう対応していくのかということが政策を進めていく上において非常に大事なポイントになってくるんですね。私は、いろいろ審議会なんかつくられるのは結構ですけれども、そういう両極端な意見が出てきたときにどのようにそれじゃ調整していくのか非常に疑問に思うし、議会でもいろんな議論がありますね。 この問題についての御感想を、厚生大臣と文部大臣御出席でございますので、それぞれ伺って私の質問は終わります。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 三歳児未満のいわゆる子育てと申しますか、接触の仕方につきましては、それぞれの価値観、人生観あるいは環境によってさまざまな議論があるところでございますけれども、私ども厚生省といたしましては、出産後も働き続ける女性が年々増加の傾向にあるわけでございます。 特に、低年齢児と言われますゼロ歳から二歳の方々のいわゆる待機児童が大変ふえておるわけでございますが、待機児童は四千人を超えているほか、例えば、ちょっと話が脱線するようでございますが、いわゆる職場の雰囲気であるとか、育児休暇の問題でございますけれども、あるいは経済的な理由からなかなか育児休業が取得できない、こういうような訴え方も聞いておるわけでございます。 基本的に、私どもといたしましては、子供を産み育てながら、そして働く、そういう環境づくりのためにお手伝いをさせていただくということでございますが、先生が御指摘の見方も一つの有力な見方、見識の一つであると、このように個人的には考えているような次第でございます。
○国務大臣(中曽根弘文君) 乳幼児期は子供の人格形成の上で非常に大切な時期だと思っております。心身ともに健やかな子供を育てていく上ではこの時期の家庭教育がまた非常に重要な役割を果たしていると、そういうふうにも思っております。 したがいまして、この乳幼児の段階では、父親ももちろんでありますけれども、母親は時間をとって子供と触れ合いながら愛情を持って育てていくということが私は最も大切ではないかと思っております。 女性の社会進出が最近多いわけで、共働きの御家庭が多いわけでありますけれども、できるだけ努力をしていただいて、子供と触れ合う時間を見つけていただいて、お父さん、お母さんが協力をしながら、愛情を持ってこの乳幼児期、育児に当たっていただきたい、そういうふうに思っているところでございます。
○委員長(倉田寛之君) 以上で松岡滿壽男君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(倉田寛之君) 次に、佐藤道夫君の質疑を行います。佐藤道夫君。
○佐藤道夫君 前日に引き続きまして国家公安委員長にお尋ねしたいと思いますが、これを最後にしたいものだと思っておりますので、しっかりお答えいただければと思います。 委員長は、先ほど同僚議員の質問に対しまして、委員の間に基本的合意が形成されたのであえて会議を開く必要はない、持ち回りを命じたのであると、こう申しましたが、そのとおり間違いありませんね。
○国務大臣(保利耕輔君) そのとおりであります。
○佐藤道夫君 それでは、その基本合意なるものが、いつ、どこで、どのようにして形成されたのか。これも念のため、前からもう何度もあなたは答えていると思いますけれども、ちょっともう一度ここで復習してください。
○国務大臣(保利耕輔君) 正確を期するために、事務局であります警察庁長官から御答弁させます。
○佐藤道夫君 いや、大体で結構でございます。この議論の前提となる、そんな正確なことを私は要求しておりません。
○国務大臣(保利耕輔君) 合意形成につきましては田中長官がやっておりますので、田中長官から御答弁させます。
○佐藤道夫君 もう何回も聞かれて、そういうことについては勉強しておられるでしょう。なぜ事務局じゃないとだめなんですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 私は、二十五日は国会に呼ばれておりまして、その四人の会合には出ておりませんので、それに当たりました田中長官から御答弁いたさせます。
○政府参考人(田中節夫君) 委員会で御答弁申し上げておりますように、二月二十四日の夕刻、私どもに中田前局長から申告がございました。それで、それが本当に事実であるとすれば、これは大変な事案であるというふうに認識をいたしました。 そこで、大臣にもその夜御報告を申し上げました。大臣も同じようなお気持ちでいらっしゃいまして、それが本当に事実であるとすれば、それは職を辞すべきような事案である、至急調査すべしというお話がございました。翌二十五日、中田前局長は私が直接、また当時新潟県議会が開会中でございましたので、小林前本部長からは私どもの幹部が電話にて事情聴取をいたしました。 両名の供述といいますか、話の内容、事実の内容等が、客観的にも私どもいろいろ考えましたけれども、十分に内容が把握できたというふうに考えました。その時点で、公安委員の皆さんが御一緒になる、昨日委員が豊島園というふうに申し上げておられましたけれども、これは警察の施設で警察遺児育英会の会議がございました。ここに四名の委員が御出席でございました。私がその全体の状況と、そしてこれにつきましての基本的な考え方について御意見を伺いました。その際に、更迭すべし、職を辞すことあるべし、そして懲戒処分については、特に小林前本部長につきましては、一連の事実と異なる発表もしたこともございまして厳しく処分すべしという御意見でございました。また、もうお一方につきましては、電話で御連絡申し上げましたところ、同じような御意見でございました。 したがいまして、その点で、その時点と具体的には時刻は記憶はしておりませんけれども、その時点で公安委員会の五名の方の基本的な合意はあったというふうに私ども事務局としては認識したわけでございます。
○佐藤道夫君 念のためですけれども、そのもう一人の方に電話をしたのはだれですか。
○政府参考人(田中節夫君) 私どもの佐藤次長でございます。
○佐藤道夫君 そこで、改めて委員長にお尋ねいたしますが、基本合意が形成されたのでとおっしゃいましたけれども、基本合意を形成するのは、だれが考えてもこれは会議の場じゃないですか。会議というのはそのためにあるわけでありまして、我々も、その辺でぼんやりしているときに意見を求められてとっさに答える場合と、こういう物々しい中で考えて答えることと、全然違うことがあるわけですよ。やっぱり会議というのは、きのうも言いましたけれども、形態、形式、雰囲気が非常に大事なんですよ。その点はどうお考えなんですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 原則、会議を開いて決めることが、それは当然であります。ただ、私は緊急性にかんがみまして、持ち回りで決裁をすることを指示いたしました。
○佐藤道夫君 その日のうちに結論を出す。むしろ至急に集まっていただいて御議論願った方が早いんじゃないですか。持ち回りでぐるぐる回ったり一人一人説明に歩いたりするよりは、だれが考えても緊急に招集して問題をぶつけて真剣に議論してもらう、十分間に合いますよ。そもそもそういうものでしょう。 あなた、先ほど言いましたけれども、永田町はちょっと独特な風習がありまして、会議というとまずもって根回しありき、そして会議はもうしゃんしゃんしゃんでいくと。あなた自身、その永田町の悪習を公安委員会に持ち込んでいるんじゃないですか。どうしてみんなで集まってこれだけの問題を議論しようということを考えられないんですか。だれだって当然それは考えると思いますよ。
○国務大臣(保利耕輔君) 警察の最高幹部に置いておく者として不適切でございまして、一刻も早く更迭をする必要がございましたが、折から開会中の県議会の谷間に当たります二十九日付で更迭するためには、諸準備の都合上、二十五日中に意思決定する必要があったのであります。その日の昼、四人の委員が集まった折に既に基本的な処置方針について御了承を得ていたことから、改めて緊急の国家公安委員会を開催する必要はないと判断をしたものであります。 このような処置は、法解釈及び前例に照らして問題がないものと私は判断をいたしました。
○佐藤道夫君 私はこんな小役人が書いた答弁を聞いているんじゃないんですよ、小役人に大変失礼ですけれども。 何度も言っていますけれども、どうしてみんなが集まって、こういう基本的な大問題だと、議論をしよう、白紙の立場で議論をしようと、だれでもそう考えるんじゃないですか。議論をするといろんな考えがまたわいてくる、なるほどそうだと考えが変わることもあるし、そして最終的にそうだということで基本的合意が形成されていく。それを受けとめて、後は事務的な手続をやる。その日のうちにできる話ですよ。恐らくみんな利口な人ですから、一時間か二時間か議論をすれば結論は得られるはずでしょう。持ち回っているよりよほど早いですよ。いかがですか。
○国務大臣(保利耕輔君) おっしゃるとおりかもしれませんけれども、私はそのときにはその必要はなしと判断をいたしました。その責任は私にございます。
○佐藤道夫君 その会議を開かなかったということについての責任は認めるわけですね。
○国務大臣(保利耕輔君) その責任は、私が責任を持ってやったわけでありますから。 それで、この責任について任命権者から問われれば別でありますけれども、そうでなければ、私はこの任務を遂行していくことが現在の私の責任だと存じております。
○佐藤道夫君 大変おかしいんですけれども、あなたは腹の中では公安委員というのをばかにしていたんじゃないですか。あんな年寄りたちの意見を聞いても仕方がない、根回しでぱっとやれ、そして後は事務的にいけと。そういうふうにあなたは考えたんでしょう。そうとしか思えませんよ。これだけの問題を事務的なことで処理してしまおうと。根回しでいいと。だれもそういうことを考えるわけないですよ。おかしいですよ。
○委員長(倉田寛之君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(倉田寛之君) 速記を起こして。
○国務大臣(保利耕輔君) 先ほど委員から年寄りと言われたわけでありますが、私は極めて見識の高い皆さんである、そのように存じておりまして、尊敬をいたしております五人の方々が国家公安委員会として名を連ねております。
○佐藤道夫君 そんなに心から尊敬している人ならば、こういう大問題、ぜひとも集まっていただいて真剣に議論してもらおうと考えるのが当たり前でしょう。なぜそんな発想がなかったんですか。やっぱり軽べつしているからとしか言いようがないじゃないですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 私は軽べつはいたしておりません。
○佐藤道夫君 私は形を重んずると言いましたね。意見も正式に聞かないで、根回しをして、後はそれはいいというのは相手に対して大変な侮辱だと思いますよ。 きのうも言いましたけれども、マージャンをしながら現場を指揮したと、それも適切な指揮だったというふうな本部長がおりましたけれども、こんなものは相手に対する最大の侮辱なんですよ、部下に対する。何もやらない方がむしろましなのでありまして、あなたは、尊敬していたら、一人一人意見を聞くとか、やっぱり全員集まって議論してください、私もそれを拝聴したいと思いますというのが当たり前でしょう。それをなぜやらないんですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 私の判断は間違えていなかったと思います。それで、念のために二十八日に国家公安委員会を招集いたしまして、この間持ち回りでお願いをした件についてはいかがでございますかということは、全く御意見なし、全員そのとおりでよろしいという御判断をいただいております。
○佐藤道夫君 あなたは先ほど責任を認めると言いましたね。しかし判断は間違っていないと。何の責任ですか、そうするとお認めになるのは。
○国務大臣(保利耕輔君) 持ち回りを指示した責任であります。
○佐藤道夫君 終わります。
○委員長(倉田寛之君) 以上で佐藤道夫君の質疑は終了いたしました。 明日は午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後六時七分散会