予算委員会 第7号
- 発言数
- 327 件
- 登壇者
- 31 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2000/03/08
会議録
○委員長(倉田寛之君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 平成十二年度一般会計予算、平成十二年度特別会計予算、平成十二年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、昨日に引き続き、質疑を行います。池田幹幸君。
○池田幹幸君 おはようございます。日本共産党の池田幹幸でございます。 最初に、新潟県警の一連の不祥事をめぐる問題について質問します。 国家公安委員長は二日の本委員会で、二月二十五日の国家公安委員会で不祥事について論議があったと答弁されました。これは事実ではなかったわけですが、なぜこのような答弁をなさったんでしょうか。
○国務大臣(保利耕輔君) 二月の二十五日のお話だと思いますが、二月二十五日と二月二十八日が非常に接近をしておりましたために、確かに二月二十八日にはいろんな論議がなされておりました。そのところが、私は少々人間ができておりませんのか、混乱を生じまして、二月二十八日には確かに論議をしておりましたので、二十五日のお話と二十八日の話がごっちゃになりまして、論議をしたという旨の御答弁を申し上げたのでありますが、議事録を後で詳細に見てみまして、その部分は明らかに私の間違いでありまして、二十五日は国家公安委員会としての御議論はありませんでしたので、二十八日の議論と取り違えておりましたことを昨日もおわびを申し上げ、御訂正をお願い申し上げたところであります。心からおわびを申し上げたいと思います。
○池田幹幸君 勘違いをなさったということなんですけれども、とても納得いかないんです。 といいますのは、同じような論議を何日間にもわたってやっておったということで、この論議はいつのだと言われて勘違いするということはあると思うんです。しかし、今度の場合、処分をすべきかどうかということです。国家公安委員長の二日の答弁を見ますと、できるだけ速やかに処分をしなければならないということで、国家公安委員会の中で論議があったというふうに答弁されておられるわけです。ところが、今お答えになった二十八日というのは、もう既に処分が終わって、そしてその承認をするかどうかという論議だったんです。とても勘違いできるようなものではなかったと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 二十五日は予算委員会等がございまして私は招集ができなかったわけでございますけれども、二十四日の晩にこの話を私聞きまして、早く処分をしなければいけない、新潟県議会との関係もございましたので早く処分をして交代をさせるようにということがございました。二十五日に事実関係を確認した上で、四人の委員が集まる機会がありましたので、そこで警察庁長官からお話を申し上げたということがございました。 そういう事実がございまして、私は二十五日は委員会にずっとおりましたものですから、そんなことで、二十五日は御議論がなかったというのが正しいのでありますが、二十八日にまた同じテーマを議論したものですから、そこのところを取り違えました。申しわけありません。
○池田幹幸君 勘違いしたということになると、どうしてもそれを言い張られるとそれはそうかなということにならざるを得ないんだけれども、しかしこれだけ重大な問題で、勘違いですということで終わらせることができる問題じゃないと思うんです。そのことは大変私は無責任ではないかというふうに思います。 小渕内閣のもとでこの問題がきちんと処理されるのかどうか、それからまた国民の信頼を少しでも取り返せることができるのかどうか、そういった核心の部分をなすこの問題で国家公安委員長は事実でない答弁をなされた。国民だれが見てもこれは国家公安委員長は無責任じゃないかと思いますよ。 そこで、勘違いだったということで逃げようとするけれども、しかし国民にそういった不信感をさらに植えつけたというその責任は、これは訂正したからといってそれでよろしいということにはならない。それほど軽いものではないというふうに私は考えるわけです。 まず、この一点だけでも国家公安委員長としての地位にとどまる資格はないと私は考えるんですけれども、いかがですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 私は、そのように確かに勘違いをいたしておりますが、そのことは申しわけないと思っておりますが、大変御心配をおかけ申し上げましたことはおわびを申し上げたいと思います。 しかしながら、私は、任命権者から言われておりません以上、私の責任は、この職責を全うしていくことが私にかけられた責任だと思っております。
○池田幹幸君 任命権者がどうお考えになるかどうか、このことについてはまた後で論議したいと思いますが、では具体的に若干聞きたいと思うんです。 国家公安委員間、委員の間の持ち回りで処分を決めた、これは余りにもずさんだと思うんですけれども、こういった方法をおとりになった理由は何でしょうか。
○国務大臣(保利耕輔君) その当時、既に当人から辞意が表明されておりますし、それからこういうような行為をした本部長を新潟で本部長の職にとどめておくことは適当でないということもございまして、辞任承認の時期をいつかということで探りましたところ、二十九日が適当ということになりました。 その前に処分をするとすれば二十六日付がよろしいということになりまして、二十五日中に意思形成をして、二十六日の処分ということを決める必要があったということであります。
○池田幹幸君 昨日の北岡委員に対する保利国家公安委員長の答弁なんですが、二月二十五日、持ち回り会議を二回やったように答えておられます。最初は処分と更迭の基本的方向について、二回目は具体的な処分について、このように理解していいですね。
○国務大臣(保利耕輔君) 今、委員御指摘の一回目の部分というのは国家公安委員会ではございません。これは再三警察庁長官からも御答弁を申し上げておりますとおり、四人がたまたま集まる機会があった、別の会合がございました。そこへ田中長官から処分の基本方針についてお諮りをし、御了承をいただいたということであります。
○池田幹幸君 私は会議のことを言っているんです。持ち回りを二回やったなということをお伺いしているんですがね。まあ、それはいいです。 そうしますと、今おっしゃった最初の基本方向について警察庁長官に指示をして、最初の持ち回りをやられたということなんですが、どういう内容の基本的方向だったんでしょうか、また警察庁長官にはいつそれを指示されたんでしょうか。
○国務大臣(保利耕輔君) 一回目は持ち回りではないと思います。基本的な方向について御説明を申し上げたということでありまして、その内容等につきましては警察庁長官から御答弁をさせます。
○政府参考人(田中節夫君) 大臣から御答弁を申し上げておりますように、二月二十四日の夜に私が大臣に御報告を申し上げました。大臣から、それが事実だとすれば更迭すべし、処分あるべしということでございまして、また公安委にも事情を御説明しましょうかというふうに伺いましたら、そうしてほしいというお話がございました。大臣の命を受けまして、翌日、もう一回きちっと当人から事情を聴取いたしました。 その日に四名の公安委員会の委員と御一緒になる機会がございましたので、事情を御説明し、こういうような案件であればどういうふうにするかということにつきましていろいろな御意見を伺いました。更迭すべし、厳しい処分をすべしという皆さんの御意見でございました。
○池田幹幸君 二十四日の夜に指示されたということですね、二十四日の夜に。その内容はというと、今更迭ということでしか出てこないんだけれども、基本方向ということですから、もう少し詳しく委員長の口から説明してください。
○国務大臣(保利耕輔君) 二十四日の夜中でありますが、私が田中長官からの訪問を受け、そこで今度の不祥事に絡まることについての報告を初めて受けました。そしてそこで、神奈川県警の問題をいろいろやっているときに、それに基づく対策等についていろいろ対策を講じているさなかにそういうことをやったということはこれは許しがたいことであるということで、これは一日も早く処分をしなければならぬということを申し上げたように記憶をいたしております。
○池田幹幸君 それが基本方針。
○国務大臣(保利耕輔君) それは二十四日であります。
○池田幹幸君 基本方向、内容については。
○国務大臣(保利耕輔君) 基本方向については、処分とそれから辞職を求めるということであります。一日も早く、この方が職にとどまるということについては、早く職を引かせるべきであるということを申しました。
○池田幹幸君 ともかく早く終わらせようということでそういう方法をとったということなんですね。ということは、正式に会議を開いておったら時間がかかるからというお考えがあったのかと思うんですけれども。 しかし、ちょっと矛盾すると思うんですね。というのは、実際、一回目のそういった基本方向の提示をして、説明をして、そして二回目に持ち回りをやったということですね。そういうことをやっているんですけれども、それが終わったのは真夜中ですよね、二十五日の。これはほかの答弁に出ておりますけれども。結局、二十五日に緊急の会議を開けばこれはすぐにできたんじゃないですか。二十八日の会議だって緊急に開かれたわけですよね。あれ、すぐできましたよね。そういうすぐできるはずのやつをやらないで、結局こういうことをやったということは、事の重大性の認識、そういうことで非常に欠けていたんじゃないか。結局は警察庁に任せたというのが本当の理由なんじゃないですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 二十五日には、基本方向について警察庁長官からその四人の方々に御説明を申し上げた。基本方向というのは、一刻も早くやめさせるべしということと、それから交代をさせなければいけない、そういう意味でございますが、それと、処分を早くしましょうということについての意思形成は完全にそこでなされました。もう一人の方については、電話で長官から御連絡をいたしまして、そのとおりということで、基本的な方向についてはその段階で五人の委員の意思が固まっておるということであります。
○池田幹幸君 二十四日の夜に連絡を受けて、非常に重大だと感じた、すぐに行動を起こしたと言うんですが、しかし、それだったらなぜすぐに会議を開こうという気持ちにならなかったのかというのが今私たちが伺っている問題なんです。 事は重大だとお感じになったと。重大だと感じたら、まず警察庁長官に説明に行かせる、夜の間に事実を調査しなさい、それが事実だとしたら重大だからこう説明しなさいと。これはもうすっ飛ばして、国家公安委員会を当然正規に開くべきじゃないですか。それだけ重大な問題だという認識がやっぱり欠けていたんじゃないかと伺っているんですよ。そのことに対する反省はどうなんですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 事実関係をはっきりさせて、そして委員の皆さんに御相談をし、早く処分をすべきであるということについては意思決定をされておったと。そこのところの合意は完全にできておったということでありまして、そういう意味で後は持ち回り決裁という形にしたわけであります。
○池田幹幸君 説明になっていないです。合意ができておった、基本的な合意ができておったというのは一回目の説明した後の話でしょう。二十四日の夜は初めて聞いた、重大だ、どうするのかと、すぐ国家公安委員会を正式に開催するということでなければいかぬのに持ち回りさせたということでしょう。そういうことが事の重大性の認識に欠けていると私は申し上げているんですよ。
○国務大臣(保利耕輔君) 二十四日の晩はそういう話を聞きました。それで、私は私の考えを長官に申しました。そして、事実関係をなおよく調べろということを申したのが二十四日の時点であります。
○池田幹幸君 もう押し問答になるのでやめますけれども。二十四日の夜に、事実関係を調べて、事実だったらこうしなさいという指示したんでしょう。そういう基本方向を示しなさいとやったんでしょう。今の話また食い違っているんですよ。どうも本当に行ったり来たりするのでやりにくいんですが。 まず、何でそんな認識が出たかということなんですが、警察法の第十一条でこの国家公安委員会の会議について定めておりますけれども、持ち回り会議、こういうことができると書いてありますか。
○国務大臣(保利耕輔君) 十一条は、出席をして合議をして決めるということが書いてございます。ただ、緊急の場合は持ち回りをするということは許されていると私は考えております。
○池田幹幸君 それはどういう根拠に基づいているんですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 緊急の場合にはそのようなことが許されておりますし、また許されると私は信じておりますので、そのとおりいたしたわけであります。 詳細は事務当局から返事させます。
○政府参考人(田中節夫君) 国家公安委員会の開催の問題でございますけれども、会議を開いて行うというのが原則でございます。これは委員御指摘のとおりでございます。しかしながら、緊急の要がある場合、しかも公安委員の合意が形成されている場合、この場合は持ち回りでもよい、持ち回りでもこの法の趣旨には反しないというふうに私どもは考えておるところでございます。
○池田幹幸君 そんな勝手な解釈、だれが許しているんですか。
○政府参考人(田中節夫君) これは解釈の問題でございますけれども、私どもといたしましては、法制局等にも十分に協議の上、このような解釈をとっているところでございます。
○池田幹幸君 答弁になっていない。 ともかく国家公安委員長は、私は信じているからやったということなんですがね。 それじゃ、こういった警察の最高幹部、この処分を行うといったような重要な問題を持ち回りで決めた、そういう前例はありますか。
○国務大臣(保利耕輔君) 長い国家公安委員会の歴史でございますので、事実関係については長官から答弁させます。
○政府参考人(田中節夫君) 具体的なことで突然のお尋ねでございますけれども、今私ども手元に資料がございませんけれども、恐らく緊急やむを得ない場合にはそういう措置もあったのかと思いますけれども、これは確たる返事はございません。
○池田幹幸君 これは、私どもで調べてくれるように富樫委員を通じて要求してあるんです。(発言する者多し)
○委員長(倉田寛之君) お静かに願います。
○池田幹幸君 今のは答弁になっておりません。 調べてないけれども前例はあるだろう、とんでもないことじゃないですか。そんな答弁許していいんですか、委員長。
○委員長(倉田寛之君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(倉田寛之君) 速記を起こして。
○政府参考人(田中節夫君) 大変失礼いたしました。 持ち回り決裁というのは、これは過去にも行っております。しかし、具体的にどのような処分ということになりますと、恐らく今お話しのようなこともやっていると。懲戒処分にかかわる件につきましても持ち回り決裁をやっているというふうに存じます。
○池田幹幸君 とんでもない答弁です。 昨日、警察庁の方から私どもの富樫議員の方に送られてきた昨年の例、四件報告されている。中身を言ってください。
○委員長(倉田寛之君) どうですか。──速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(倉田寛之君) 速記を起こして。
○政府参考人(田中節夫君) 大変恐縮でございます。手元に資料がございませんので、すぐ取り寄せまして御説明いたします。
○池田幹幸君 私、納得いかないです。私がこれだけ重要な、重大な幹部の処分について前例があるかと聞いたのに対して、同じような前例があったと思うと答弁したんですから、納得いきません。 きのう調べているんだから、ないの知っているんだよ。ないのを知っていてあんな答弁しているんじゃないか。
○委員長(倉田寛之君) 速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(倉田寛之君) 速記を起こして。
○政府参考人(田中節夫君) 委員御指摘の富樫先生の御質問についての資料ということでございますので申し上げますと、平成八年十月二十九日に国際緊急援助隊チームの派遣、それから平成十一年一月二十六日にコロンビア大地震災害に伴う国際緊急援助隊チームの派遣、それから平成十一年九月に国際緊急援助隊チームの派遣、それからもう一件は、平成十一年十一月に新事業創出促進法の一部を改正する法律案の共同請議決裁、この四件のことではなかろうかというふうに思っております。
○池田幹幸君 結局、どこに同じような前例があるんですか。
○政府参考人(田中節夫君) 私が突然の御質問でと申し上げましたのは、富樫先生の御質問の資料要求の中にはございません。しかし、過去何年にもさかのぼってということになりますと、これはまた調査して御報告させていただくということになろうかと思います。
○池田幹幸君 きょうの質問ということで、富樫議員を通じてそちらに聞いていただいたということじゃないですか。それで、きょう過去五年間の分はあした出しますという返事をしているじゃないですか。出てこない。 そこで、何度も言いますが、最高幹部の処分について同じような前例があるかということについてはないということでしょう。
○政府参考人(田中節夫君) 最高幹部ということでございますけれども、これは過去ずっとさかのぼりまして、あるかどうかにつきましては、これは調査して御報告をさせていただきますということでございます。
○池田幹幸君 前例がないというのは当たり前なんですよ。こんな重要な問題は持ち回りなどでできる問題じゃない。そんなことは許されない問題だからじゃないですか。 結局、国家公安委員長がやったことは、国家公安委員会を総理するという責務の放棄。辞任に値するこれは重要な行為だと言わなけりゃならぬですけれども、ともかく早くやらなけりゃいかぬというふうに感じたら、それだからこそ国家公安委員会を速やかに開かなければいけなかった。そのことを今本当に、いまだに、あなたが忙しかったんだから、大変だったんだから仕方がないんだと、そういうふうに思っておられるんですか。自分のやったことは大変な過ちを犯したと本当に思っていないんですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 早く処置を決めなければいけないという観点から私はそのような処置をいたしました。そのことについては、私はやむを得なかったものと思っております。
○池田幹幸君 青木官房長官に伺いますが、官房長官は昨日の記者会見で、公安委員会が持ち回り決裁したことは不適切だったと明言しておられます。事実でしょうか。
○国務大臣(青木幹雄君) この問題については、私は今日まで、記者会見においてもまた当委員会においても、官房長官という立場じゃなくて、個人的な見解としていろいろ意見は述べてまいりました。 しかし、たしか三月の二日だったと思うんですが、委員長が出席されて、公安委員の皆さんも出席のもとで三時間半にわたってこの問題についての議論が交わされ、そこで結論が出されたわけでございますから、個人的な見解は別にして、官房長官という立場で、その独立性からいっても、このことを重くとりたいと考えております。
○池田幹幸君 昨日の会見でこういうことをおっしゃったことは事実ですかと伺っているんですが。
○国務大臣(青木幹雄君) それは、そういう質問がございましたので、今までも申し上げているように、私は個人的には、やはり事の重大性にかんがみて、委員会を開いて委員長のもとで十分な議論をされた上でいろんなことは決定されるべきであると個人的には考えておりますと申し上げました。
○池田幹幸君 結局、閣僚の一員として、個人的な見解といっても、そういった重要な地位にある人間としてこういうふうに感じるのが当たり前なんですよ、官房長官のようにお考えになるのが。 結局、空監察を徹底的に調査して処分しなけりゃならない、そういった責任のある国家公安委員長が空論議を組織した。しかも、本委員会で事実でない答弁をする。追及されなければそのまま逃げ切ろうという、そういう姿勢だったんじゃないか。責任をとろうというようなそういった姿勢はみじんも私は感じません。こういったそらぞらしい弁解、これでは国民が納得するはずがありません。直ちに私はやはり保利さんは辞任すべきだと申し上げたい。あなたがそういってみずから責任をとらないというのであれば、我が党は罷免を要求してまいります。 国家公安委員会を所轄する小渕総理を、これは任命責任者として、先ほど国家公安委員長も申されました、任命権者がやめろと言われれば別だということですから、当然、その小渕総理に本委員会に出席していただいて、事の是非を明らかにしていきたい。徹底した集中審議を私はすべきだと思います。 委員長、そういった集中審議、開くよう要求します。
○委員長(倉田寛之君) ただいまの池田君の要求につきましては、後刻理事会で取り扱いを協議いたします。
○池田幹幸君 それでは、財政、金融の問題について伺います。 先日、巨額の公的資金をのみ込んだ長銀が外資に譲渡されました。長銀に続いて日債銀にも国民のお金が注ぎ込まれようとしておりますが、まず大蔵省に伺います。 二〇〇〇年度予算の国債費が急増しておりますが、その伸び率と増加額、それからその急増の原因はどういうことでしょうか。
○政府参考人(武藤敏郎君) 十二年度の当初予算におきましては、国債費二十一兆九千六百五十三億円を計上しております。十一年度の二次補正後の予算では二十兆二千七百十九億円となっております。 しばらくさかのぼりますと国債費は十五兆円、十六兆円でございますが、このように急増いたしました理由でございますけれども、預金保険機構に交付されました国債の償還財源、これに繰り入れるために国債整理基金特別会計に繰り入れる金額がふえたことによるものでございます。
○池田幹幸君 結局、今度の予算で国債費が二十兆円を超える、歳出の四分の一以上を上回るという、そういう状態になるわけなんですが、大蔵大臣に伺います。 この六兆円の国債交付、これによって財政はその一層危機的な状態をスピードアップすると考えるんですが、いかがですか。
○国務大臣(宮澤喜一君) 前々国会におきまして、いわゆる破綻金融機関の処理等につきまして立法をしていただきまして、それに従いまして長銀の処理が行われたわけでございますが、以前から国民の持っておられる預貯金、この場合は金融債でございますが、については政府が全額保証をするという法の定めがございますので、この場合にも、したがいまして全額保証しなければならない状況になりました。 それで、私といたしまして、今回御審議いただいております予算の国債整理基金に多額の金を投入いたしましたのは、これをもって政府の持っておりますそのような保証義務を全額履行できる体制を整えようというふうに考えたからでございます。 したがいまして、六兆円の国債発行に対しましては、国債整理基金に四兆五千億円、納税者の金を投入しております。そのほかにNTTの売上代金ほぼ一兆五千億円、合わせまして六兆円を投入いたしましたのは非常に大きな財政負担でございますが、これは、これをもって金融システム不安についての処理を全部完了いたしたい、また完了できると思っておりますが、そういう意味でございまして、御指摘のように大きな財政負担になりました。
○池田幹幸君 今の御説明ですと、もうこれっきり、これで六兆円、これ以上つぎ込むことはないんだという答弁だと思うんですが、ではペイオフ、これの延期があっても間違いなく六兆円を超えることはない、そのように言明なさいますか。
○国務大臣(宮澤喜一君) 大変正確には申し上げかねることでございますけれども、今の状況を見ておりますと、殊にペイオフとの関連では、新たに信用金庫、信用組合、殊に信用組合でございますが、これから新しく検査を受ける、そういう意味では未知数なところがございますけれども、資金量の大きさ、預金等の大きさ等々から考えまして、これだけの準備をしておきますと不足を生ずることはまずないと考えております。
○池田幹幸君 まず不足しないだろうとおっしゃるんですけれども、今御答弁にあった二年前、この制度を導入したとき、交付国債七兆円の枠をつくられたわけですね。そのときも同じようにそういう答弁を政府はしておられました。超えないと。 これは我が党の笠井議員が九八年の二月、財政・金融委員会で質問したのに対する山口銀行局長の答弁なんですけれども、七兆円が不足をすることはまずないというふうに思いますと。さらに論議して、しまいに何と言ったかというと、現実的な議論をさせていただきたいと思いますが、七兆円で十分な手当てができると思っておりますと。共産党は非現実的なことを言っておる、政府は現実的だと。そういう答弁だったんですが、どちらが現実的だったかというのはもうはっきりしたんじゃありませんか。
○国務大臣(宮澤喜一君) そのときに山口君、政府委員は恐らく長期信用銀行、日債銀、両方ともこういう状況になると思っていなかったと思いますのは、預金保険機構あるいは佐々波委員会もそうでございますけれども、いわゆる公的資金を投入いたしますときに債務超過であれば投入できないわけでございますので、当然そういうことはないと考えて行政が行われております。そのことは後に国会で御批判を受けましたけれども、長銀は実際あの年の三月に公的資金の投入を受けておりますので、まあ一般的に、長期信用銀行あるいは日債銀等々が債務超過になるということを山口君が予見できなかったのでございますけれども、そのことは実は世間的にも予想はしていなかった事態ではなかったかと。結果として申し上げたことが間違いましたことはおわびをいたしますけれども、世間的にもこの二つの銀行が債務超過に終わるということは予想されていなかったのではないかと思います。
○池田幹幸君 これは予想が間違っていたかどうかという問題ではないと私は思うんです。問題は、金融再生委員会の姿勢に非常に問題があったというふうに私は考えるんです。 といいますのは、七兆円使い切るとは思っていなかった、こういうわけですが、一たん枠をつくると、そうしますと、ここまではもう使っていいんだ、そういう考え方になる。さらには、七兆円の枠、ここまで使い切るべきだ、そういう考えに再生委員会としてなっていたんじゃないかと。 典型的な例が越智前委員長です。公的資金について、せっかく伸ばしましたから今言ってくれれば……
○国務大臣(宮澤喜一君) まだあります。
○池田幹幸君 そう、そのとおり、まだあります。それなんです。 結局、財政がもう第二次世界大戦の末期に匹敵するような大変な状態になっているときに、この発言にはそういった財政危機に対する認識のかけらもないと私は思うんですね。 今、宮澤大蔵大臣がお答えになったんですけれども、このときに前委員長は金融関係の支出について、そんなに使っちゃいませんという、そういうことまで言っているんですが、そんなに使っていないですか。 この認識について、大蔵大臣、まず伺います。
○国務大臣(宮澤喜一君) 今おっしゃっていますことは、私がこれだけあったら国民の預金保護のために足りると申し上げましたところが、いや、そんなにあるのなら金融監督庁はたくさん使うだろうという意味のことをおっしゃいましたが、たくさん使うといったって、ただ使えるわけはないので、つまり破綻をたくさん発見するだろうと、そういうお話にならざるを得ないので、それはちょっと論理としてはおかしいので、金がたくさんあるからあちこちつぶしてやれと、金融監督庁がそういう検査をするかというお話になりますから、それはちょっと受け取れません。
○池田幹幸君 そういうことじゃないんですよ。 七兆円の枠を決めた、まだ使っていませんよ、どんどん言ってくださいよと。そういう考え方でやるということは、なくなったらどんどん継ぎ足していいんだ、この仕組みはそういうものなんだ、だから今度の六兆円も、七兆円は今度の日債銀問題もある、もう底をつくことは見えている、だから六兆円積みましょうと。もし今のような考え方でいけば、足らなくなったらまた積む、積めばいいんだ、そういう考え方になるじゃありませんか。
○国務大臣(宮澤喜一君) それはなお理屈がおかしいのでして、もし金融監督庁が検査をやって、そして破綻を発見しましたら、今のところ国はその預金の保証をする義務がございますから、無制限の義務がございますから、そのときにはまた国会にお願いをしなければなりませんが、私の申し上げておりますのは、十三兆積んでおりまして、あと残りましたのは大体、大体でございますが、信用組合のようなところでございますから、いかに考えましても、そんな大きな破綻が生じて大きな預金の保証義務が生ずるとは見通しておりませんということを申し上げておるわけです。
○池田幹幸君 私が申し上げているのは、金融監督庁がどんどんつぶしなさい、そんなことを言っているんじゃないんですよ。 そういう情勢の中で、本来金融行政というのはどうあるべきかということで、今度の制度でもペイオフを延期しないで一年後には一般勘定に移行するということを決めているわけですよね。つまり、そういう原則に戻ろうということを決めているんですよ。ところが、片一方でペイオフは延期する、まだ余っていますからどんどん使いましょう、そういう考え方になっていくじゃないですか。大体もう情勢が怪しければ怪しいほど、いつまでたっても原則に戻らないでどんどんと特例業務勘定をずっと続けさせていこうという感じになるでしょう。
○国務大臣(宮澤喜一君) それは違う話でございます。 つまり、国債整理基金に積んでおる部分は、これは国民の預金の保護をするためでございますから、これは現金として出ざるを得ないのですが、あのときに越智君が話されました前後の事情を見ますと、これから信用組合の検査をいたしますと、その中で、ちょっと解説的になって申しわけありませんが、債務超過のものはだめになりましょう、しかし資本注入をして、生けるものは生かしたい、これは当然だと思うんですが、そのための金はございますと。それは今の預金、国債整理基金の金とは違う金でございます。十三兆の金ではない。
○池田幹幸君 そういうふうな正常な状態に、いわゆる銀行業界全体に責任を負わせるようなそういう原則に戻りましょうという法律の仕組みにはなっているわけですよ。そうでしょう。ところが、特例業務勘定、本来はいつまでも続くものじゃないんですよ。それを一年延ばす。そうすると、また枠が広がりました、もっと使っていいですよ、そういうことになるんじゃありませんか。 この点については、実際に金を使う金融再生委員長にお伺いします。
○国務大臣(宮澤喜一君) それは法律を申し上げる必要があると思うので、もし信用組合に破綻が出ましたときは、これは預金の保護をしなければなりません。それは政府の金が出るわけでございます。それではなくて、それはもうそれで仕方がないわけですから、越智君がそこでもって皆さん御安心くださいなんてことは意味はないので、言っているのは、信用組合の中でこれは救えば救えるというときには政府として早期是正するなり資本投入ができるわけですから、その金は持っておりますと、ですから、皆さん正直に申告をなさって、場合によっては政府が、今度は法律も変わりますから政府の金を投入できますと、こう言っているので、これは預金の保護とは違う話と思います。
○池田幹幸君 私はあれを全文読んだんですが、そんなにきちんと分けた形で言っているんじゃないんですよ。くれてやった金がまだこれだけしかありませんという話ですから。その話でいったら、今、大蔵大臣の言っていることとはちょっと混同した話になってきますよね、もっともっとくれてやる金はあるんですよと。
○国務大臣(宮澤喜一君) それは、おっしゃるとおり承りますと、金融機関の人々に対してどうぞ検査をこれからしますと、それで、今、池田委員の言われるとおりですと、中に破綻が出ましたら預金者は国が保護をいたしますという話でしたら、聞いている人は少しもありがたくないわけでございます、それは。預金者は大丈夫ですよということを金融機関の人に言ったって何にもないんで、そんなことを言ってもだれもありがたがりませんので、ありがたがるつもりで言ったのだとは申しませんけれども。 やっぱり、まずいところで助かるところは国が金を出して資本投入いたしますと、これはどうでもいいことですが、そういうことじゃないかと思います。
○池田幹幸君 そこの部分はそうなんですけれども、全体の話はそうじゃないんです、私の申し上げているのは。要は、国民から預かったお金の使い方、特例業務勘定にしても一般勘定にしても、これは再生委員長が決めていくことです。そのときに、足りなくなったらどんどん枠を広げればよろしいんだと、そういう考え方を持っておっていいのかというのが一番の問題提起ですからね。 そこの点について、それでは再生委員長、越智さんと同じ考えですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、大蔵大臣が御答弁されたことと違うことを申し上げるわけではございませんが、やはり破綻をいたしましたときは全額保護をしなきゃいけない。これは今法によって負わされている義務でございますから、それはきちっとやっていかなきゃいけない。そして、しかも一年ペイオフを延期したわけでございますけれども、その間に小さな金融機関は大丈夫かということも、国に監督権限が移ってまいりますから、この一年間を利用してきちっとやらせていただきたいと思っております。ですから、これは何も破綻をさせて全額保護をどんどんしていきたいというようなことは毛頭考えているわけではございません。 他方、いわゆる早期健全化の方の資本注入は、あれはああいう法によりまして、私ども金融再生委員会は、この金融再生委員会というのは来年の一月まで続くわけでありますけれども、その我々の持っている期間内において日本の金融秩序に安定をもたらすようにああいう手法と法を与えていただきまして、その枠内できちっと仕事をせよということでございます。使いたくてしようがないというわけではございませんけれども、使う必要のあるときはやはり使わせていただきまして、日本の金融の秩序を一日も早く安定をさせたい、これは同時に私どもの責務でもある、このように思っております。
○池田幹幸君 全額預金者を保護する、そういう考え方はだれしも同じなんです。 問題は、法律では銀行の責任でもって銀行の破綻も処理していくという考え方に戻していくというのが大前提になっておる。とりあえず一年延ばした、それと同時に六兆円の枠を広げた、こういうのが今のやり方になってあらわれてきているじゃないかということなんですよ。 そこで、日債銀の問題がすぐこれは出てくるわけです。六兆円積み増したというのもそういうことが頭にあってやったことでしょう。そうしますと、それを処理していくときの原則、費用最小化の原則というのがあるわけですけれども、このことについては再生委員長はどういうふうに考えておられますか。
○国務大臣(谷垣禎一君) この日債銀の優先交渉先を決めましたときに、金融再生委員会としては、今後の考え方を整理いたしまして三つに整理をいたしております。その三つの中に、今、池田委員がおっしゃいました国民負担を最小にしていく、できるだけ少なくしていくという原則を掲げております。
○池田幹幸君 非常に時間が短くなってきましたので絞って伺いますが、じゃ具体的に日債銀のことについてなんですけれども、日債銀をソフトバンクグループに譲渡するということになっております。覚書が調印されたわけですけれども、この覚書と同時に公表されました買収条件の概要、これはこの附属文書と見ていいわけですね。附属文書ですね、これは。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、二月二十四日に日本債券信用銀行の優先交渉先、すなわち四月末まで優先交渉権を付与する先としてソフトバンクグループを当委員会が選定いたしました。その際に覚書を結び、かつソフトバンクグループが提示している買収条件を公表いたしました。
○池田幹幸君 その内容なんですが、買収方式、買収金額、それから増資の額、新規増資ですね、預金保険機構が保有する日債銀株、これはどういうふうになっていますか。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 そのときのソフトバンクグループの買収条件、いろいろ公表させていただきましたが、委員御指摘のところは、第四回の転換権つき優先株式、これは日債銀が破綻した際に株価算定委員会によって価値がゼロと判定されたものですが、そして通常であれば譲り受けた側はそれを減資するのが通常でございますが、それを国の側の要請に従って六千五百九十二万株減資せずに残すということを向こうが条件として提示しているということでございます。
○池田幹幸君 株のことだけ言われたんですが、時間も非常に切迫してきましたので、一、二点だけに絞って質問します。 まず、預金保険機構が持っている優先株式、これは何株なんですか。
○政府参考人(森昭治君) 日債銀に限って申し上げれば、まず普通株につきましては二十五億株、これも株価算定委員会において価値ゼロになっているのでございますが、二十五億株ございます。そのほか優先株が三種類、第二回、第三回、第四回優先株が残っておりまして、今、佐々波委員会の関係で投入した転換権つき優先株、これは合計一億二千万株でございます。
○池田幹幸君 要するに今の保有株、これを将来売った場合キャピタルゲインを得られるわけですが、三兆円を超える国民の税金、これをできる限り回収する、日債銀に注ぎ込まれる三兆円、返ってこない金をできるだけ回収するとしますと、これはみすみす優先株、大部分を放棄するというふうなことは、これはちょっと国民に対して申しわけない行為じゃないですか。相手さんがそう言っているんだからそのとおりにしてやろうと。それでいいんですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 確かに、既存優先株式をできるだけ多く機構が保有すれば、それだけ多く後にキャピタルゲインを回収する可能性ができてくる、これはそのとおりだと思います。 しかし、ソフトバンクグループの提示条件におきましては、新生日債銀の経営権、みずから責任を持って経営していこうという観点から、政府保有の優先株式については、公的資本増強による優先株式分も合わせて普通株式に転換した後、政府の持ち分を、つまり議決権ですが、三三%以内に抑えたいという強い御要望もありまして、既存優先株式の一部を無償売却するという、先ほど発表した内容になっているわけであります。 確かに委員がおっしゃるように、たくさん優先株を留保しておけば、それはいいことはいいんですけれども、先ほどちょっと申し上げましたが、優先交渉先を決める際に三つの条件といいますか三つの方針を決めまして、一つは、先ほど申し上げましたような国民負担の最小化の原則でございます。それからもう一つは、日債銀の今までの特色をできるだけ発揮して、日債銀が今後、我が国の金融秩序の中で、中小企業あるいは地域の経済に貢献していくという役割を果たせるかどうか。それからもう一つは、責任ある経営体制がきちっとつくられて、今後の日債銀の長期的な成長や経営の安定が図られるかと、こういう三つの方針を立てまして、フィナンシャルアドバイザーにもいろいろ働いていただきまして選定した結果、先ほど申し上げた三つの条件から見てソフトバンクグループの申し出が一番ベターである、このように判断した結果でございます。
○池田幹幸君 それがベターだったのかどうかというのは我々は知る由もないわけです、情報が公開されておりませんから。しかし、結局、今お話を伺っていると、ソフトバンクグループ、それの意向を優先させておる。費用最小化というけれども、国民はほったらかしになっているんじゃないか。 ところで、そうしますと、ほとんどが償却するわけですから、残った保有株、これを売却して回収できる金額というのは一体幾らなんですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今ほとんどを償却とおっしゃいましたが、優先株式のうち六千五百九十二万株を預金保険機構が引き続き保有する。それから五千四百八万株、それから第二回、第三回の優先株式を無償償却するということになっているわけであります。 今キャピタルゲインがどれだけこれから得られるかということになりますと、新生日債銀の普通株式の株価が二百四十三円になりますと、この既存優先株式を普通株式に転換して売却すると八百億円のキャピタルゲインが得られる。それから、二百七十四円になりますと九百億円のキャピタルゲインが得られる、大体そういう算定になっております。
○池田幹幸君 ちょっと待ってください。六千数百万株を持っているわけでしょう。それが二百七十四円で売ると、九百億じゃない、三千四百億ぐらいになるんじゃないですか。五倍で計算するんですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 少し技術的なことでございますから、事務局長に答弁をいたさせます。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 ただいまの御質問でございますけれども、まず第四回、残す六千五百九十二万強の佐々波委員会のときに資本注入した転換権つき優先株でございますが、これは既に転換価格が決まっております。百円ということに決まっておりますので、それにつきましては、いつでも普通株に転換でき、その普通株が上場されておりまして、価値がつきましたらそれを普通株に転換して売ればキャピタルゲインが得られるという状況になっておりまして、ただいま大臣がお答え申し上げましたのは、二百数十円になった場合には、転換価格は百円でございますので普通株式数というのは……
○池田幹幸君 トータルでいいです。トータル幾らになるんですか。
○政府参考人(森昭治君) ですから、二百四十円ぐらいで八百億でございますし、二百七十円ぐらいで九百億ということになるわけでございます。
○池田幹幸君 ちょっと私自身の計算からすると非常におかしいんですが、その九百億というのは日債銀が今保有している他企業の株、それを売却して得られるキャピタルゲインでしょう。要するに、全部売却した場合、日債銀の株ですよね、回収できるのは三千四百億というふうに私たしか事務局から聞いたんですが。九百億というのは今保有している他企業の株でしょう。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり二つあるわけでございまして、一つはただいままでも御説明申し上げました、佐々波委員会のときの既存の優先株を残す、残置させて、それで後でキャピタルゲインを得る。これは八百億ないし九百億ということを考えております。 他方、ソフトバンクグループが提示した条件の中に、資本注入を二千四百億、これは通常の早期健全化法に基づく申請に基づく資本注入要請でございますが、二千四百億円資本注入してほしいという要請がございます。これは、今後そういうことになりましたら早期健全化法に基づいて審査するわけでございますが、その際、もし二千四百億円を注入した場合には、やはり二百七十円ぐらいになったときには二千四百億を回収できるという仕組みが考えられるわけでございまして、早期健全化法に基づく二千四百億の資本注入の話と、現在価値ゼロで残っている佐々波委員会の転換権つき優先株の話、この二つが別々にあるわけでございます。
○池田幹幸君 いずれにしても、今機構が保有している優先株と新生日債銀株、契約になった場合、その株が売れると、それによって回収できる金は三千四百億ぐらいだということですね。三兆数千億はもう持っていかれちゃっている。だから、せいぜい回収できるのはそれぐらい。ほかにいろいろ条件があるけれども、頭打ちあるんじゃないですか、回収できるのは。
○政府参考人(森昭治君) 確かに日債銀、昨年九月の中間決算期における債務超過の額というのは、昨年九月の中間決算期のバランスシート上は三・二兆円出ております。 ただ、当方、これは先ほど来大臣が御答弁されていますとおり、ソフトバンクに売ろうがどこに売ろうが、それは預金保険法でロス埋めをしなければいけないものでございまして、預金者全額保護あるいは負債全額保護の観点から出てくる三・二兆円まで取り戻すという観点からの仕組みというものは考えの中にはございません。
○池田幹幸君 時間がなくなりましたのでこれでやめますけれども、あとは引き続き財政・金融委員会でやりますが、要するに三兆二千億つぎ込んで、返ってくるのは三千五百億程度。幾ら新生日債銀の株が上がっても、それはもうそれ以上では売れないという、今度の覚書ではそういうことが決められておるということを私は申し上げたかった。それからさらに、瑕疵担保特約とかさまざまなソフトバンクグループにとって有利な、国民にとっては不利な条件がそこにあるということを私指摘したいと思います。 それは引き続き論議しますが、要するに、今度の六兆円の問題は、これから国民銀行、幸福銀行、なみはや銀行などなどの問題融資、これはどんどん出てくるわけです。このようなときに六兆円つぎ込むということになりますと、結局はそういった乱脈経営のツケ、これが国民に回されてくるんだということを指摘しておきたいと思うんです。私は、こういう形で六兆円を安易につぎ込んでいくこと、それはよくないということを申し上げまして、私の用意した質問を終わります。 あとは、関連質問をお許しいただきたいと思います。
○委員長(倉田寛之君) 関連質疑を許します。須藤美也子君。
○須藤美也子君 私は、構造改善局疑惑問題について農水大臣にまずお尋ねをいたします。 三日の当委員会で、構造改善局の補佐が逮捕された、この問題に対して、大臣は調査を甘くしたことはないと考えておりますと答弁されました。これは本当に十分な調査と言えるでしょうか。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 農業改善事業に関する調査委員会は平成十一年の一月に大臣訓令に基づきまして設置されたものでありまして、その調査は農業構造改善事業の執行体制の適正化を目的としたものであります。 したがいまして、職務倫理規程に基づきまして、本人の自己申告を基本としまして、強制権限がない中で、調査委員会は五年前にさかのぼって百六名の職員を対象に可能な限り網羅的に調査を行いまして、その結果を踏まえて十八名について職務倫理規程に照らして厳しい処分をしたものであります。 確かに、委員がおっしゃられますように、逮捕者が出た、逮捕に結びつくような事案は確認できなかったところがあります。この点は大変申しわけないと思っておるわけでございますけれども、しかしながら、十分時間をかけまして幅広く調査をした、強制権限がない中でやったことでございまして、その調査は決して甘いものではない、こういうふうに考えております。
○須藤美也子君 私は今、十分だというふうにこの間答弁されましたので、十分だったのかどうか、こういうことをお尋ねしたんです。しかし、十分ではなかったということなんですね。短期間に三回も調査をして、何人もの、ぼろぼろ処分者が出た。こういうことをやられたということは、つまり十分でなかったからこういう問題が発生した、こういうことなんですね。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 何をもって十分とするかでございますけれども、まず本質は甘いということに対しての認識でありますけれども、決して甘くなかったと。十分という言葉が過ぎるというのであるのならば取り消しをいたしますけれども、甘い調査とか甘い処分とか、そういうことではないということを申し上げたいと思います。
○須藤美也子君 甘くはなかった、そういうことをおっしゃいますけれども、最初の調査は、接待とともに箇所づけの問題についても調査対象としたわけですね。ところが、調査後も何度もマスコミに問題を指摘されて、二回も調査をし直した。結局、身内の疑惑をかばおうとした。つまり、臭い物にはふたをする、こういうことをしたい、したいと思ったけれども、世論やマスコミによっていろいろ報道され、渋々行った。私の方ではそういうふうにしか受け取れないんですよ。そういう点で、調査の経過にもそういう問題があらわれていると思うんです。しかも、ちゃんとやっていると言いながら新たに逮捕者が出た。しかし、悪いのは彼だけではない、こういうことを、この癒着の根深さを関係者の方たちが指摘をしているんです。 これでしっかりした調査と言えるでしょうか。どのように大臣は反省しておられるのか、その点をお聞きします。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 国会におきましてもたびたび指摘をされておるところでございますけれども、この調査委員会は昨年の一月に発足したものでございまして、前大臣の訓令によってできたものでございます。 私は、昨年の十月五日に大臣に就任をさせていただいたわけでございますが、その後、この調査委員会を通じましてより厳しい再調査を命じたわけでございます。その前に、中間報告等においてはもっと甘い中間報告ではないかと、これは中間報告が二月に出たわけでありますけれども、そういう指摘がありまして、私はその際にも、厳しい調査を行って処分等についても明らかにする、こういうことを申し上げて先ほどのような処置をとったわけでございますので、そういう点もぜひ見ていただきたいと思います。
○須藤美也子君 そういういろいろな経過を踏まえて、しかしまだそういう疑惑が関係者の中からも出ている。こういう現状の中で、今回の構造改善局の調査体制に問題があるのではないか。どういう体制で調査をしてきたのか。この点、どうですか。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) これは農業構造改善事業をめぐる問題でございまして、職員の倫理規程上の問題のみならず農業構造改善事業等の執行体制に密接にかかわる問題であることから、事業を所管する構造改善局長を委員長とする調査委員会を設置したところでございます。そういうことでございますので、局長のほかに、官房からは秘書課長が調査委員として参加しております。そういう体制です。
○須藤美也子君 つまり、問題となっている構造改善局の局長を委員長にして、筆頭調査主任は総務課長、調査主任には何人もの構造改善局のメンバーが入っています。問題となった元補佐の同僚関係者による調査で、大臣、これで厳正な調査ができると考えておられるんですか。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 構造改善局全体の問題であれば、これは確かに身内ということになるかと思います。しかしながら、局の中の構造改善事業課及び地域振興課、そこが対象となったわけでございますので、構造改善局長が調査委員長となるということも決して甘いものではないと、こう思います。
○須藤美也子君 構造改善局の中の振興課であっても構造改善局の内部でしょう。今、身内の中でかばい合いが大問題になっているんですよ。こんなことでいいと思われますか、どうですか。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) かばい合いといっても、処分は処分としまして出したわけでございますし、それは調査の結果によるものでございますから、どういう点においてかばい合いがあったかということが明らかにされませんと、私のとった処置について、どこがかばい合いだということになるかと。それは、調査をして処分をしなかったということでありますならば、その過程においてかばい合いがあったかと、こういうことになると思いますけれども、私はそういう考えです。
○須藤美也子君 調査体制が問題だと言っているんです。 それでは、二年前に大蔵省の銀行局、証券局で接待疑惑が大問題となり逮捕者まで出た、このとき大蔵省内で調査委員会がつくられた。それによって大量の処分が行われましたが、そのとき大蔵省の調査体制はどのようになっていましたか。
○政府参考人(林正和君) 平成十年当時の内部調査に当たりましては、職員の服務に関する事務を所掌いたします大臣官房に金融服務監査官室を設置いたしました。関税局の管理課長を室長に、以下秘書課、文書課ほか金融関連部局以外の職員を金融服務監査官としておったところでございます。
○須藤美也子君 大蔵省の官房に監査官室が設置されたということですね。 銀行局、証券局関係者は入っていません。そのようにしたのはなぜですか。 〔委員長退席、理事竹山裕君着席〕
○政府参考人(林正和君) 当時の当該の調査は金融関連部局の職員を調査対象としたものでございますので、公正かつ厳正な調査を行うべく金融関連部局以外の各部局から金融服務監査官を人選したというように承知しております。
○須藤美也子君 これが当然の調査体制ではありませんか。 この調査は当時、武藤官房長が大蔵省で調査した結果、違法な接待はないと農水大臣のように答弁してきたわけですよ、何もありませんでしたと。ところが、金融検査官が逮捕され、その責任を問われ、深く反省し、もう一度改めて調査する、こうして再調査をした。不十分ではあっても当該局の関係者は調査にはかかわらず、大幅に対象範囲を広げて調査した、当時の大蔵大臣もこう強調しているわけです。 武藤主計局長さんいらっしゃいますか。そのとおりですね。
○政府参考人(武藤敏郎君) 当時、金融関連部局の職員と民間金融機関等との関係におきまして種々の疑惑が指摘されましたので、各局の服務管理官に大蔵省職員倫理規程の遵守状況を問い合わせた結果、当初行き過ぎた事実は把握されませんでした。 しかしながら、その後、職員が民間金融機関等からの収賄容疑で逮捕されたことなどによりまして、金融行政そのものに対する不信感も高まりかねないという状況にありましたことから、ただいま御答弁申し上げましたとおり調査体制を整備いたしまして、過去に金融関連部局の課長補佐以上に在籍した職員全員に対して改めて調査を行ったわけでございます。
○須藤美也子君 これと比較しますと、農水大臣、元補佐が逮捕されたわけですよ、余りにも違い過ぎるとは思いませんか。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 事実関係をもうちょっと理解していただきたいと思います。 今、大蔵省の話が出ましたが、これは銀行局、証券局で起こした金融不祥事でございます。これは局が二つにまたがっておる。我々の方は構造改善局の中の構造改善事業課と地域振興課が対象になったわけでございまして、局全体が対象になったわけではない。調査対象人員も数が違う。それから同時に、我々の方は逮捕されてから調査に入ったのではなくして、その前に調査委員会を設けてやってきた。 私は、何も問題がないと言ったことはございませんよ。私は、十月五日に就任してから最初に調査を厳しくしろということを言っただけでございまして、一言も問題がないと言ったことはありませんので。
○須藤美也子君 大蔵省の問題は、二つ局が関連したということだけ、そんな問題でないんです。関係者がここに入っている、調査体制に入っていることを問題にしているんです。 その上、農水省はどうですか。農水省の予算の総額は三兆四千億円。そのうち約四割の一兆三千億円を構造改善局で占めているんですよ。莫大な予算を占めているんです。 この構造改善局の汚職と行政のゆがみが今問われている問題なんです。このような無責任な調査で十分だと指摘した構造改善局長の、委員長の責任も問われますけれども、大臣の責任はもっと重大だと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 課の問題に関しましては監督責任を持っておる局長が責任を負って調査をした、こういうことを先ほどから申し上げておるわけでございます。 それから、今予算の問題が出されたわけでございますが、構造改善局の予算は一兆四千億でありますが、このうち公共事業予算が一兆一千億円を占めております。公共事業については、事業評価の実施、公共事業の発注に際しての競争入札の導入などにより透明性や客観性を十分に確保して適正に執行されており、御指摘のような実態はありません。 また、非公共事業予算約三千億円のうち農業構造改善事業の予算は約五百億円となっておりますが、これらの事業については、調査委員会の報告を踏まえ、第三者委員会を設け、地区認定、事業者配分の基準の設定、公表等、事業の適正かつ効率的な執行を確保することとしておるところであります。
○須藤美也子君 今、農家農村では価格の暴落、借金によって離農せざるを得ない、こういう状況のもとで、農水省の構造改善事業に対して大変な不信感を抱いております。こうした国民や農民に対してはっきりした解明を要求しなくちゃならないと私は思います。改めて徹底的な調査を要求し、時間がありませんので、次の質問に入りたいと思います。この問題は続けて行うことを申し上げておきます。 まず、次の問題は農業者年金について質問をいたします。 今、農家の中で農業者年金の大改悪に対する怒りの声が広がっています。政府が示した農業者年金の大綱案では、年金受給者の年金額を三割カットし、四十六歳未満の加入者では掛けた保険料も戻ってこない、この点で間違いありませんか、大臣。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 農林年金制度の改正については今検討いたしておるところでございまして、今後、検討状況を含めて明確にしていきたいと思います。
○須藤美也子君 これでは話になりませんね。大綱案を示しているわけですよ。 厚生大臣にお聞きしますけれども、いわゆる公的年金制度で年金受給者の年額三割カット、掛け損も生じるというような例がありますか。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 公的年金といわゆる委員御指摘のような農業者年金制度のような政策年金とを一概に比較することはなじまないと思いますが、公的年金制度においては、委員御指摘のような給付を即時三割カットしたり、あるいは支払った保険料を下回るような給付額を設定するような大幅な給付削減を行うような改正を行ったことは承知いたしておりません。
○須藤美也子君 農業者年金の改革案というのはまさに史上最大の改悪です。今までやったこともない大改悪に農民は、実際に受け取っている人の年金を下げることは前代未聞、これは国の詐欺行為だ、こう怒っております。北海道の農民連盟の総会では大綱案の撤回を決議しました。女性の加入促進で昨年、農林水産大臣賞を受賞したJA帯広大正では、政策年金だから大丈夫だと進めたのに、入ってすぐ制度が変わる、これは詐欺に等しいと怒っています。農協のみどり年金をやめて加入したのにどうしてくれるんだと。 また、東北のあちこちの農業委員会の会長を訪ねて回りますと、私は自民党員だったけれども、このような農業者年金の大改革を進めるのであれば私は自民党をやめると、こういうことまで言っております。 大臣、こうした声にどうこたえるんですか。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 国民の皆さんの、あるいは農民の皆さんの声をよく聞きながら、今後検討を進めていくことであると思います。
○須藤美也子君 そうしますと、農協とかいろいろアンケートをとっておられるようですが、大綱案の取り扱いはそういう声を生かして見直すということなんですか。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 農業者年金制度のあり方につきましては、現在、農業団体において現場からの組織討議、意見集約が行われていると承知しております。 いずれにしましても、農業者年金制度は政策面及び財政面の問題が顕在化しており、この制度の改革に当たりましては、食料・農業・農村基本法の理念に即した形で関係者の理解と納得及び年金財政面での長期的安定が得られる制度にしていきたいと考えております。
○須藤美也子君 私は見直しや撤回を含めて考えているのですかと聞いているんです。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 今後、意見の集約の結果を見まして検討していくということです。
○須藤美也子君 検討していくと。その中には見直し、撤回も入るわけですね。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 検討していくということです。
○須藤美也子君 それでは、渡辺構造改善局長をお呼びしておりますので、お聞きします。 日本農業新聞の報道によりますと、このままではあと二、三年で農業者年金の財政は破綻する、こう言われておりますが、間違いありませんか。
○政府参考人(渡辺好明君) 日本農業新聞にそういう記事が出ました。 先ほど厚生大臣からもお答えがありましたけれども、私どもの農業者年金というのは成熟度が一人が三人を支える状況になっております。そして、老齢年金部分については自賄いをするのが原則でございますので、現在、農業者年金基金にあります資産を、言ってみれば食いつぶしながら来ております。 これから先保険料が引き上げられないとすれば、一人が三人を支えるような制度は、今でも年間三百九十億の赤字でございますから、いずれ財政的に底をつくということを申し上げた次第でございます。 〔理事竹山裕君退席、委員長着席〕
○須藤美也子君 破綻した責任はだれにあるんですか。
○政府参考人(渡辺好明君) そういった破綻を避ける意味で、これから基礎率等に左右されない新しい制度をどう構築するかということで一つの提案をさせていただいたということでございます。破綻をすると申し上げたのではなくて、破綻を避けるために安定した制度を構築するためにどうしたらいいかということを申し上げた次第です。
○須藤美也子君 それでは、あなたが農業新聞で二、三年で破綻すると言ったことと今言ったこととは違いますね。
○政府参考人(渡辺好明君) 報道は非常につまみ食いになっておりますので、今の制度を、例えば掛金が据え置きのまま続ければ破綻をするということでございまして、現行制度がもし再計算の中で、今、月の掛金が二万円ちょっとでございますけれども、もしこれを均衡させるとすれば四万円、二倍に上げればとりあえずは均衡するわけでございます。 そういうことがとり得るかとり得ないか。とり得ないとすれば、現行制度、掛金も受給額もそのままということであれば、財政的に逼迫をし、破綻をするのは見えるのではないかという趣旨でございます。
○須藤美也子君 五年前の財政再計算時点で加入者の見込み、これを二〇一〇年から二〇二〇年までをお答えください。
○政府参考人(渡辺好明君) 済みません。ちょっと数字を当たらせてください。 平成七年度の財政再計算の中で、いわゆる当時新政策というのを打ち出しましたので、望ましい農業構造を実現するためには、年々新しい農業を担う方が入ってこられるという前提で、平成七年度に六千人、以降毎年二千人ずつ増加をいたしまして、平成十二年度以降は毎年一万六千人が新規に加入をするということで、トレンドを伸ばしますと二〇二〇年、平成三十二年の被保険者数は三十一万人になるというふうにその当時は再計算をいたしました。
○須藤美也子君 五年たった今日、二〇二〇年で四万九千人というのはどういうことなんですか。三十一万から四万九千と、随分違うじゃありませんか。
○政府参考人(渡辺好明君) 財政再計算というのは、すべからくその時点において現実的な数字をきちんと当たった上で出さなければならないものですから、私は、農業従事者、それから新規参入者の置かれている実情を考えますと、先ほど平成十二年以降一万六千人と申し上げましたけれども、実際には二千人をちょっと上回る程度の状況でありますので、この傾向を財政再計算の基礎に据えますと、二〇二〇年の被保険者数は約五万人にならざるを得ないと。これは計算でございますので、私は今回の財政再計算では手がたく計算をすべきだというふうに思っております。
○須藤美也子君 五年前はまだ二十年後には三十一万と、二〇二〇年にはこう見通す、そういう展望があった。しかし、二〇二〇年には四万九千人しか見込めない。もう農業がなくなってしまう。こういう数字を出せば農家はどうなりますか。展望は持てなくなりますよ。そういう破綻した責任は政府にあるんじゃありませんか。
○政府参考人(渡辺好明君) 現行制度の継続という状況で計算をしますと、言葉を選ばずに申しますとペシミスティックな数字になりますので、そういうことでは、やはり農業者の老後の生活の安定なりなんなりに寄与するという農業者年金の役割からいってこの制度をこのままにしておくわけにはいかないと。そうなれば、新しい基本法のもとで担い手の確保、育成という観点から、例えば今回提案にございますように賦課方式を積立方式にして、みずから掛けたもの、そして政府の助成、加えて利子というものが必ず手元に戻ってくるというふうな制度に再構築をしたらどうだろうかということでございます。
○須藤美也子君 最後に。 そういうことを言ってもだれも信用しなくなっています、農村部では。こういうひどいことをやってきているわけですから。ですから、三割カットや掛け損が生まれる大改悪はやめるべきです。そして、少なくとも現在の受給者の給付水準が維持され、加入者の掛け損を回避するように強く求めて、時間になりましたので質問を終わります。 最後に、大臣の決意のほどをお聞かせください。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 農業者年金が今後とも維持できますようにいろいろの方途を探って、さらに検討してまいりたいと考えております。
○須藤美也子君 終わります。
○委員長(倉田寛之君) 以上で池田幹幸君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(倉田寛之君) 次に、照屋寛徳君の質疑を行います。照屋寛徳君。
○照屋寛徳君 先に、官房長官の記者会見のお時間等の関係で、沖縄における普天間飛行場の代替施設に関連をして、移設予定地の辺野古区を集団移転させようという構想についてお伺いをいたします。 この集団移転構想というのは、もとより政府が策定をした案ではございません。報道によりますと、誘致派の一部というんでしょうか、そういう民間で出てきた構想のようですが、だがしかしこの構想に絡んで政府の高官や防衛庁の幹部が具体的な発言をしておるということが地元紙で大々的に報道されました。 そういう関連がございますので、官房長官、外務大臣、防衛庁長官にお伺いをいたします。 まず、この移転構想によりますと、普天間飛行場の代替施設を名護市の沿岸域、辺野古に特定した。その辺野古区を集落ごと移転させようと、こういう構想ですね。 私は弁護士として十八年間嘉手納の爆音訴訟にかかわったことがございます。嘉手納基地周辺の住民が嘉手納基地から暴露される爆音で大変苦しんでおって、特に北谷町の砂辺区はそのためにもう共同体が壊れちゃう、移転を余儀なくされて連綿として続いてきた共同体が壊れてしまう、文化も壊れてしまう、こういう事態を目の当たりにしてまいりました。私は、新たに基地が建設されることによって有史以来続いてきた共同体が壊れてしまう、どこかに集団で移転を余儀なくされるということは断じてあってはならない、こういう強い思いを持っております。 それで、官房長官、報道では、政府高官の一人、具体的に名前は記載されておりませんけれども、その方が一兆円ぐらいかかる海上案よりコスト的に安いからいいのかもしらぬみたいなことを、コストと絡めて集団移転のことを発言されている。 私は官房長官に率直にお伺いいたしますが、官房長官として、沖縄開発庁長官として、この集団移転構想と、そのような安上がりであれば基地を新たにつくるために集団で移転もいいのではないか、このような発想が許されるのか、率直にどうお思いになっているかお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(青木幹雄君) 御指摘の報道がなされていることは私も承知をいたしております。 ただ、政府といたしましては、そのような構想について要請を受けたことは一度もございませんし、具体的な検討をしたことも一切現段階でございません。議員が今おっしゃいましたような、政府高官が、これはだれか私も今初めて聞く話で全然わかりませんけれども、そういう発言をすることはないと思いますが、もしそういう発言があったとすれば、これは非常に間違った発言だと私は考えておりまして、政府といたしましては、今後とも普天間の飛行場の代替施設また工法、そういうものについては県なり地元なりと十分相談した上で安全にも環境にも配慮しながら決めていかなきゃいけない問題であろうと、そういうふうに私は考えております。
○照屋寛徳君 沖縄開発庁長官として、また官房長官として、もちろん今後工法や位置を具体的に検討されるでしょう。その過程において集団移転なんということ、基地をつくるために今まで住んでおった人たちを集落ごとどこかへ追いやる、そういうふうな発想になりますか、官房長官。
○国務大臣(青木幹雄君) ただいま御答弁申し上げましたとおり、政府におきましては今の問題については何ら検討もいたしておりませんし、今、議員から政府高官がこういう発言をしている、そういう心配があるというお話を伺いましたけれども、私は今ここで初めて聞く話でございますので、政府としてそういうことは一切現段階で考えておりませんということを申し上げておきます。
○照屋寛徳君 防衛庁長官にもお伺いをいたします。 防衛庁の幹部が、騒音問題も解消できるから集団移転でいいじゃないか、現実的な選択肢だ、こういうふうにおっしゃったという。実は私はこの言った人わかるんです。わかるけれども、本人に直接確かめられないから防衛庁長官に聞きますけれども、どう思いますか、この発言について。
○国務大臣(瓦力君) 照屋委員にお答えをいたしますが、今、官房長官から既に御答弁もございましたが、普天間飛行場の代替施設につきましては、昨年暮れの閣議におきましてそれぞれ基本的な考え方、この決定を見ております。 私どもは全力を挙げてそれに沿って、地域の方々、住民の方々の御意向も踏まえながら、また環境問題でありますとか自然環境にも十分注意をして取り組むべき事業であると、こう考えておりまして、今、委員からのような御指摘の報道等については承知をいたしておりますが、防衛庁内部でさようなことを申し上げておるという者はついぞ承知をいたしておりません。 今最も緊張しながら、最も大事なときでありますから、言を慎んで、よく地域の状況を踏まえて取り組むべき仕事であると、こう認識をしておるわけでございまして、委員からの御心配また御忠告に対しましては私もよく注意をいたしておきたいと思いますが、具体的にだれからどう話があったかなどということも含めまして承知をしておりません。よく慎重に取り組んでまいりたいと、こう思っております。
○照屋寛徳君 防衛庁長官、この辺野古区の集団移転案、いかなる団体であれ現時点で防衛庁にもそのような要請はない、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○国務大臣(瓦力君) さように御理解をいただいて結構でございます。
○照屋寛徳君 外務大臣、どうでしょうか。外務省にはそのような要請はありますか。
○国務大臣(河野洋平君) ございません。
○照屋寛徳君 それでは次に官房長官、お急ぎで申しわけありませんが、当該代替施設を含めて関連施設、これの基本計画の策定及び建設について、名護市長から国、県、名護市の協議機関の設置、これが受け入れの前提だ、こういうふうに言われておりますが、この協議機関設置の準備、時期等についてお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(青木幹雄君) 議員御指摘のように、名護市長から受け入れに際して協議機関を四つ設けてくれ、そこで十分な審議をしてくれということが言われておりまして、私どもは先般、北部の開発のため、それから受け入れ周辺の整備のため、そういう委員会はつくらせていただきまして、鋭意協議をいたしております。 そのうちの一つの協議会が今、先生がおっしゃる協議会でございまして、この協議会をいつ立ち上げるか、どういうメンバーにするかということは現在検討いたしておりまして、正確にいつこの協議会の立ち上げができるかということは、できるだけ早くと考えておりますが、今の段階で具体的に申し上げる状態にないと、正直にそういうふうに考えております。
○照屋寛徳君 それでは官房長官、警察の不祥事と国家公安委員会のあり方の問題で一点だけお伺いいたしますが、警察の幹部の懲戒処分を議決する方式として持ち回りでやったケースがあるということを官房長官の方に報告はありますか。
○国務大臣(青木幹雄君) そういう報告は一切受けておりません。
○照屋寛徳君 官房長官は、七日の記者会見で、持ち回りでの決裁は不適切である、こういう趣旨の発言をされたということです。お時間があれば、私は法的な根拠を含めて、そもそも持ち回りではだめなんだということをもっと聞きたいのでありますが、記者会見の時間でございますので、どうか官房長官、一言。 懲戒処分を議決する際に、公安委員会が持ち回りでいいというふうにお思いですか。
○国務大臣(青木幹雄君) 再三お答えをいたしておりますように、私は、こういう非常に重大な問題を議論するときには、委員長のもとで全員が参加して、いろいろな情勢も踏まえていろんな決断をされるのが一番正しい方法だということは、終始この結論が出る以前から申し上げておりまして、そのことについて変わりがないかという質問でございましたので、私の以前申し上げた個人的な見解は何ら変わりはありませんということをお答えしたわけでございます。 先ほども答弁いたしましたように、三月二日に委員長出席のもとで三時間半にわたっていろんな議論がなされて出された結論でございますので、それは公安委員会の独立性からいっても、また内閣の一員という立場からいってもそれは十分尊重すべき結論である、現在はそういうふうに考えております。
○照屋寛徳君 昨日の当委員会で国家公安委員長は、みずからの政治責任を含めて任命権者の処置に従う、判断を待ちたい、こういうことを久保委員に答弁をしておりました。 そのことについて、任命権者である総理と官房長官との間で協議をされたことはありますか。
○国務大臣(青木幹雄君) 具体的に協議などをしたことは一切ありません。 公安委員長の責任については、いろんな意見が今日述べられております。しかしながら、私は、公安委員長の責任は、これだけ問題が大きい、警察の信用が本当にこれだけ落ちたことはないと思います。その信用を回復するということが、私は公安委員長に課せられた現在の一番大きな使命であろうと考えておりまして、そのために全力を挙げて取り組んでいただきたい、そういうふうに考えております。
○照屋寛徳君 では、官房長官、お時間ですので。歩きながらで結構ですから、聞いておいてください。私は、国家公安委員長がやめることが警察に対する国民の信用回復になるということを、どうぞお耳に入れておいていただきたいと思います。 それでは、警察庁長官、警察法十一条の規定についてお伺いをいたします。 国家公安委員会の会議を開くに際しては、「委員長及び三人以上の委員の出席がなければ会議を開き、議決をすることができない。」。すなわち、委員長の出席というのが大原則になっているんです。その委員長の出席というのを大原則にした趣旨はどういうことですか。
○政府参考人(田中節夫君) 委員御指摘のように、警察法の第十一条で、国家公安委員会は委員長が招集する。それから、前後の規定を見ましても、委員長が出席することが原則であるということは読み取れるわけでございます。これは、第六条の規定の「委員長は、会務を総理し、国家公安委員会を代表する。」というところから来ているものというふうに考えているところでございます。
○照屋寛徳君 これまでの国家公安委員会の会議の中で、警察法十一条の大原則である、委員長が出席をしないままに会議を開いたケース、それからそれはどういう理由で委員長が出席できなかったのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(田中節夫君) 国家公安委員会に委員長が御出席できない場合でございますけれども、定例の国家公安委員会は、委員御承知のように毎週一回行われます。それが、国会の御議論と時間帯がちょうど一緒になるというようなことで国会に御出席の場合とか、あるいは特にお体のぐあいが悪いとかいうような中で欠席されるということはございます。
○照屋寛徳君 それでは、警察庁長官、国家公務員の身分にかかわる重大な懲戒処分を決める国家公安委員会の会議を持ち回りでやった、こういうケースは本当にあるんですか。
○政府参考人(田中節夫君) 先ほどの御質問でもございましたけれども、手元に資料がございませんので、調査して御報告させていただきたいと存じます。
○照屋寛徳君 今、私が求めた資料について、当委員会に提出するよう委員長でお取り計らいを願いたいと思います。
○委員長(倉田寛之君) ただいまの照屋寛徳君の要求につきましては、後刻その取り扱いを理事会で協議いたします。
○照屋寛徳君 私は、このような資料は既にできていると思うんだよね。そうじゃないと、国家公安委員会がいつ開かれて、どのような議題で、どういう議決に至ったかというのは、これは国家の存亡にかかわる、国民の治安にかかわる重要な事態なんですから、これがないというのはおかしい。速やかに出していただきたい。 それで、警察庁長官、公安委員会の規則があると思いますが、それによりますと、週一回の定例会以外にはどのような形態の国家公安委員会の会議がありますか。
○政府参考人(田中節夫君) 週一回の定例の公安委員会以外につきましては、これは公安委員長が招集するところの緊急の公安委員会というのがございます。
○照屋寛徳君 この緊急な公安委員会の招集、これは招集権者はもちろん国家公安委員長ですからね。 今回の二月二十五日は、緊急に公安委員会が招集できなかったという合理的な理由はありましたか。
○政府参考人(田中節夫君) 国家公安委員会を招集するかどうかというのは、委員御指摘のとおり国家公安委員長の判断でございます。 今回のケースにつきましては、この委員会で大臣からも種々申し述べておられますように、今回の不祥事につきまして速やかな措置をとる必要があったということ、それから、小林前新潟県警察本部長にかかわりますところの新潟県議会の動向等を考えまして、これは緊急を要するというような御判断があったものというふうに思っております。
○照屋寛徳君 公安委員長にお伺いいたします。 警察法十一条で、大原則として公安委員長が出席をしなければ会議が開けないと。これは三月二日の当委員会でも議論いたしましたけれども、国家公安委員長というのは国務大臣をもって充てる、すなわち、そのことによって国家公安委員会に対する内閣の連帯責任、国の治安に対する連帯責任、そういうことを明らかにしようと、これが警察法十一条の趣旨だと思うんです。 そのことからすると、持ち回りで懲戒処分を決めた、これは明らかに警察法の精神にも違反をする、それから国家公安委員長としても私は明らかな職務の怠慢である、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(保利耕輔君) 私、ただいままでいろいろ答弁をしてまいりました。緊急性がありましたので持ち回りということで議を決したわけでございますが、そのことについて私はやむを得なかったものと、そう思っております。 ただ、この判断が間違っている、あるいは法的にぐあいが悪いということでありますれば、任命権者の御判断に私は従いたいと思っております。
○照屋寛徳君 警察庁長官、あなたは、現段階では関東管区警察局長の中田局長への処分なし辞職はまずかった、中田局長は懲戒処分に相当するような非違行為があった、こういうふうにお思いですか。
○政府参考人(田中節夫君) お答え申し上げます。 昨日の当委員会でも申し上げましたけれども、中田前関東管区警察局長の行為につきましては、国家公務員法上の減給または戒告に相当するような行為があったというふうに思いますという御答弁を申し上げました。しかし、それにつきましては、本人が職を辞すべきことを覚悟して私どものところに申し出てきたことによりまして、懲戒処分に付さなかったということでございます。
○照屋寛徳君 長官、あなたの今の答弁、それから昨日の答弁、私はとても国民は納得できない。中田局長の行為は国家公務員法上の減給や戒告処分に相当すると、このことは言っているが、あなたはどの条項かは別にしてということなんでしょう。どの条項に当たると思っているんですか。なぜ懲戒処分に相当するんですか。
○政府参考人(田中節夫君) お答えいたします。 私の答弁がやや不適切だったかもしれませんけれども、国家公務員法の八十二条の一項二号と申しますか、信用失墜行為あるいは職務懈怠に当たるというふうに考えております。 しかし、昨日も御説明を申し上げましたように、みずからが申告してきたということを私自身は重く見ました。また、幹部として警察に置いておくということにつきましては、これはとても無理であるというふうに判断をいたしまして、まだ三十年余の経験を持つ、しかも昨年八月についたばかりでございますけれども、しかも円満に退職すれば受けるであろうところの退職金も千数百万円減額をして、そして職を辞すべきというところもあわせ考えまして、私は懲戒処分に付さないという判断をしたものでございます。
○照屋寛徳君 それでは次に、警察庁関連で、二月二十四日に、警察庁の刑事企画課の係長が東武東上線で破廉恥な痴漢行為で現行犯逮捕された、こういうことがあるようですが、その被疑者の処分はどうなったんでしょうか。
○政府参考人(田中節夫君) 委員御指摘の事案は、二月二十四日午後十一時二十二分ころ、東武東上線の電車の中で警察庁の警部が迷惑防止条例違反として逮捕された事案でございます。不祥事案再発防止対策に全力を挙げて取り組んでいるところでございまして、まことに申しわけない気持ちでございます。 本人の処分でございますけれども、現在、懲戒処分等につきましては、なお事実関係について調査中でございますけれども、近く厳正な対応をしたいというふうに考えておるところでございます。 ─────────────
○委員長(倉田寛之君) この際、建設大臣から発言を求められておりますので、これを許します。中山建設大臣。
○国務大臣(中山正暉君) 御質問の間を拝借いたしまして発言をお許しいただいたことに感謝をいたしております。 昨日の予算委員会におきまして、北岡委員からの私への御質問の中で、私の答弁の中に住民投票行動の話から憲法の話に触れた部分がございましたが、その発言は適当ではありませんでしたので、取り消しをお願いしたいと存じます。 お手数をかけまして、まことに申しわけなく遺憾に思っております。 ありがとうございました。 ─────────────
○照屋寛徳君 今の建設大臣の発言と関連して一、二点お伺いをいたします。 大臣は、住民投票が憲法や地方自治法で認められた制度、すなわち権利であるという御認識は持っておられるんですか。
○国務大臣(中山正暉君) 徳島市の条例でお決めいただいて実行なさったものでございますから、十分その価値は尊重をいたしております。
○照屋寛徳君 大臣は、昨日、この吉野川の可動堰をめぐる住民投票と関連して、いわゆる吉野川という川の流域に住まれる方々に将来補償を、住民投票条例の中で将来起こる水害に対する損害を補償するという補償条項でもあるなら別ですと、こういうことで、あたかも住民投票条例に補償条項がないからそんなのだめだ、こういうふうなことを言っているんですね。 私はとんでもないと思うんですよ。市民みずからが吉野川の治水や利水を考えるのは当然であります。そして、吉野川を通して主権者としての市民が住民自治を実現していく、これは当然じゃないですか。憲法で認められた制度なんです。水害に対する補償というのは、これは住民投票条例に補償規定があるなしにかかわらず、水害が現に起こった場合に河川管理に落ち度があれば補償をする、これは当たり前じゃないですか。大臣、お答えください。
○国務大臣(中山正暉君) 私が申し上げましたのは、投票条例が投票が済んだらなくなってしまうという意味で、アメリカあたりにいわゆるその災害保険みたいなものがあるものがちょっと頭の中にありましたものですからそう申し上げましたが、住民投票につきましては、現行の代表民主制を基本とした地方自治制度のもとで、議会や長の本来の機能と責任との関係をどうするか等の意見でございますが、政治家としてこの住民投票をどのように考えていくべきかということを申し上げたものでございまして、住民投票条例における水害補償条項の発言や、それから災害への備えはお金にかえられないとの発言をいたしましたが、洪水に対する安全確保の責任は国にございますので、その担当である建設省が最も貴重な人命を守るための精いっぱいの責務を全うすることが肝要との考えから発言をいたしたものでございまして、そういう意味で御了解をいただきたいと思います。
○照屋寛徳君 大臣、私は住民投票条例についてさまざまな意見があって結構だと思います。しかし、きのうの大臣の御答弁をお伺いしておりますと、投票条例に補償規定がないからあたかもそれは欠陥なんだ、だめなんだ、こうとしか思えないですよ。何度も何度も読み直してもそうとしか思えない。私は不適切であると思いますが、それは撤回されませんか、本当に。
○国務大臣(中山正暉君) 先ほどから申しておりますように、それを撤回いたす発言をしておるわけでございまして、しかし国の直轄百九本の中で重要な暴れ川でございますので、それに対する万全の備えはしなければいけないという決意がちょっとほとばしったという感じでございまして、申しわけなく思っております。
○委員長(倉田寛之君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(倉田寛之君) 速記を起こして。
○国務大臣(中山正暉君) 失礼しました。 前段の答弁のつもりで申し上げましたが、撤回ということでございまして、訂正ということでございますので、御了解いただきたいと思います。
○照屋寛徳君 では、昨日の答弁でどういうところが思い至らなかったのか、不適切であったのか、どう訂正されるということですか。
○国務大臣(中山正暉君) 昨日の部分で言葉足らずであったと思います。 住民投票を否定するような印象をお受けになったということでございますが、そうではございません。私は、姫野さん以下の方々が建設大臣室に来られたときにも、私は住民投票は貴重な結果として尊重しておりますということを皆さんにも申し上げまして、徳島市の条例でお決めになったことでございますので、四十七市町村の中での徳島市の御意思として私は尊重をいたしておりますと。 こういうことでございますので、その意味での訂正という言葉でございます。
○照屋寛徳君 ちょっとまだ質問をたくさん準備しておりますので、また機会を改めてお伺いをさせていただきたいと思います。 警察庁長官、先ほど質問を始めておりました、警察庁刑事企画課の係長の処分がいまだなされていないということでしたが、本人は何か今勾留でもされておるんですか。
○政府参考人(田中節夫君) 本人の刑事処分の方のお尋ねかと思いますけれども、本人は二月二十四日逮捕されまして、二月二十六日、処分保留のまま釈放されております。
○照屋寛徳君 この係長の当時の直属の上司はどなたでしたか。
○政府参考人(田中節夫君) 本人は警察庁の刑事企画課に身を置いておりました。当時の直属の上司は課長補佐ということになりますけれども、恐らくお尋ねの趣旨は当時の課長はだれかという御趣旨だろうと思います。当時の課長は、現在新潟県県警本部長に任命されました堀内文隆でございます。
○照屋寛徳君 あなたも監督責任が問われて減給処分を受けました。この堀内新新潟本部長はこの事件ではどういう監督責任が問われましたか。
○政府参考人(田中節夫君) お答えいたします。 この本人の、係長の処分がまだ決まっておりませんので監督責任につきましても議論されておりませんけれども、一般的に申しますと、この係長の行為は全く私的な場面での行為でございますので、基本的には、一般論で申しますと、監督責任はなかなか問い得ないケースではないかというふうに思っております。
○照屋寛徳君 それはおかしい。私的な行為であっても当然、警察に対する信用失墜行為があったり具体的な事例によって問われるのが監督責任なんです。監督責任というのは国家公務員法や地公法上の懲戒処分じゃないんです。そのことをよくわきまえていただきたいと思います。 それでは次に、新潟県警の関係で、一九九八年十月に柏崎市で発生をした生コン運送会社の労働組合員襲撃事件の全容をまず御報告いただきたいと思います。
○政府参考人(金重凱之君) お尋ねの事件は、新潟県の柏崎市に所在しております株式会社柏和運輸という会社を解雇されました同社の労組員等、これが事件の被害者でありますが、八人が、平成十年十月十八日に、この会社とコンクリートミキサー車の売買契約をした別の会社、これは株式会社新潟明送というふうに言いますが、この別の会社の社長以下四十四人を含めまして、その他の者等を含めまして五十名から暴行、監禁等を受けた事件というふうに承知しております。 この事件につきましては、この柏和運輸という会社が会社の社長の死去によりまして同社の解散を決定した、そして従業員全員を解雇にしたということでありますが、労組員らが会社清算人の再三の引き渡し要求に応じることなく会社事務所に泊まり込みを続けて、そしてこの別の会社の方と売買契約されたコンクリートミキサー車を一部営業活動に使用しておったということがございまして、この新潟明送の会社の者等がミキサー車を持ち出した事案でございます。その際に、会社事務所にいた同社労組員等に対して暴行、監禁をする等々の行為が行われたということでございます。 この事件は、労組員から告訴を受理いたしまして、法令に従いまして厳正に捜査を遂げました結果、平成十一年二月十五日に被疑者五十人を強盗致傷、逮捕・監禁、強要等で書類送検しまして、新潟地検がうち五名を逮捕・監禁、傷害、暴行の罪名で起訴しまして、有罪判決が確定しておるものでございます。
○照屋寛徳君 この事件、これはもう逮捕・監禁事件ですから、大変重大な事件であります。極めて悪質な事件であります。今報告がありましたように、五名の者が起訴されて有罪判決が確定をしている、こういう事案であります。 これは十月十八日の午前四時から同日の午前十時までの間の監禁事件でありますが、同日組合の方から柏崎署に、監禁の被害に遭っているので出動をお願いをしたい、こういう要請を受けておったんじゃありませんか。
○政府参考人(金重凱之君) 警察がこの事件につきまして認知した経緯について申し上げさせていただきたいというふうに思います。 この事件につきましては、ただいま先生からお話しありましたとおり、平成十年十月十八日の午前四時ごろ発生したところでございますけれども、新潟県警の報告によりますと、当日午前九時五十分ごろ匿名で柏崎警察署に電話が入っております。その電話の内容は、暴力団員風の者が訪れ殴られた、これから警察署に行って相談したいという内容の電話でありましたので、柏崎署に来るようにという話をこの電話を受けた者がいたしました。しかしその後、その当日でございますが、この電話をされたと思われる方の来訪はなかったということでございます。それからまた、その電話の内容につきましては、ただいま申し上げましたように、柏崎署に出動を要請するというような内容ではなかったというふうに聞いておるわけでございます。 そういうことではございますけれども、同署におきましては、当日の夜から断片情報を入手いたしまして捜査を開始して、翌十九日に同社の労組員の関係者の方々等が来署されて、その方々から事情説明も受け、そしてそのまた翌日の二十日の日に告訴状によりまして被害の親告を受けたというのが経緯でございます。
○照屋寛徳君 それはちょっと組合の言い分と違いますね。組合の方は、出動要請をしたにもかかわらず柏崎署から、地番がわからないから行けない、こういうふうに断られたと言うんですよ。 しかも、その三十分前に、襲撃犯の三名、起訴されて有罪判決が確定した三名が警察署に行っておりますね。
○政府参考人(金重凱之君) お答えいたします。 ただいま申し上げましたように、出動要請という内容ではなかったというふうに私ども新潟県警から報告を受けておりまして、その内容につきましては、新潟県警におきましては、当時の勤務員から聞き取りをするなどの調査をしておるところでございます。その結果に基づいてのことでございます。 それから、襲撃を行った方の側が事前に警察署の方に行っておるのではないかというようなお話でございます。 これは、その事件が発生した当日、この日の午前八時四十分ごろ、数分間でございますけれども、柏崎署を訪問しております。これは、この柏和運輸とミキサー車の売買契約をした関係者、これは被疑者三人を含む四名でございます。これが訪問しまして申しておるところは、けさ柏和運輸の社長が生前のころに売買契約をしたミキサー車を引き取ってきた、盗んできたわけではない、売買契約書も持参したというようなことの話をしておるという事実はございます。 つまり、ミキサー車の売買契約の正当性を表明したというようなことでございまして、暴行や監禁等のトラブルを疑わせるような言辞はなかったというふうに聞いておるところでございます。
○照屋寛徳君 局長、午前四時に監禁事件が発生して、現に違法な監禁状態が継続をしているさなかの八時四十分ごろに、有罪判決が確定するような人三名が警察へ行って事情説明をする、これはとてもじゃないけれども、国民の常識から見ても、私も三十年近く弁護士をやっておりますけれども、とても信じられない。そうでしょう。監禁が継続している間にこういうことがあった、このことについて警察はどう思っているんですか、一体。
○政府参考人(金重凱之君) これは後日の取り調べの中で出てきておることなのでございますけれども、この日の八時四十分ごろに警察署に来た関係者でございますけれども、事件を起こして組合員を長時間監視して帰さなかったというようなことは警察に言えなかった、自分たちが暴力を振るったとは言えないというようなことで、ミキサー車の売買契約の正当性だけを話したんだということを後日供述しておるわけでございます。 それで、私どもとしては、この八時四十分ごろから数分間そういう話があったわけでございますけれども、それを聞いた段階で、この警察署におきましては、事件が発生しておるということまで思いが至らなかったというようなことがございます。しかし、先ほど申し上げましたように、その日の当日の夜から捜査は断片情報を入手した後開始しておるというようなことでございます。
○照屋寛徳君 この八時四十分の段階で応対をした警察の責任者はどなたですか。
○政府参考人(金重凱之君) この日は日曜日でございましたから当直体制に入っておるわけでございます。それで、当直の係長が応対しておるということでございます。
○照屋寛徳君 その当直係長の具体的な官職、氏名をお教えください。
○政府参考人(金重凱之君) これは、富田という警部補の係長でございます。
○照屋寛徳君 局長、この事件では、さらに十時過ぎにも柏和運輸の近くの生コン会社、こういう場所まで特定して警察に対して出動要請がなされたけれどもやらなかった。こういう事実は確知しておりますか。
○政府参考人(金重凱之君) 先ほども御答弁させていただいたわけでありますけれども、事件当日の関係者につきまして、聞き取り調査等、記録の存否等も含めまして調査を行ったわけでございますけれども、私どもが承知しておりますことは、午前九時五十分ごろに匿名の電話が入ったということでございまして、これ以外の電話については現在のところ同署においては把握しておらないということでございます。
○照屋寛徳君 これも私が当該労働組合の皆さんから聴取した事情とは全然違います。ぜひ詳細な一連の経緯、経過、これを警察庁調査してほしいと思いますが、そしてその調査報告書を提出してもらいたいと思いますが、警察庁長官、いかがでしょうか。
○政府参考人(田中節夫君) 今、委員御指摘の新潟における柏和運輸をめぐる事案でございますけれども、報道あるいは委員がいろいろな方から御意見を伺ったところと、そして私どもの把握した事実との違いその他につきましては、調査させていただきたいと存じます。
○照屋寛徳君 国家公安委員長、これは、もし出動要請を二回にわたってやったにもかかわらず行かなかったら大変な問題ですよね。しかも、これは逮捕・監禁、暴行事件なんだ、極めて悪質な、しかも集団による事件なんだ。このことについての、調査を含めて公安委員長の所感をお聞かせください。
○国務大臣(保利耕輔君) 今、委員から詳細な御質問があり、また警察庁からも答弁をさせましたけれども、なお十分に、食い違い等もあり、これは調査を要すべき事項というふうに私自身も思います。 また、御質問のありましたことにつきましては、明日が国家公安委員会でありますので、御質問の内容等については国家公安委員会にもすべて御報告を私からいたしたいと存じます。
○照屋寛徳君 それでは、防衛施設庁長官と警察庁長官にお伺いいたしますが、米軍の横須賀基地の正門前の横断歩道を米軍が封鎖をしている、こういうことが朝日新聞で大きく報じられました。その事実関係と、そのことを一体どう思うのか、どのような法的根拠があってそのようなことを米軍がやるのか、それを放置しておって交通警察が務まるのか、お聞かせください。
○政府参考人(田中節夫君) 委員御指摘の案件でございますけれども、これは神奈川県警察に確認いたしました。これは、米軍横須賀基地におきまして、基地内における交通渋滞の緩和対策といたしまして、基地内から右折をして出る車両の円滑化を図るために、道路の横断歩道につきまして基地関係者の横断の自粛を要請する趣旨のものであったというふうに承知をしております。 なお、現状調査をいたしましたところ、基地関係者に限らず一般歩行者に対しても同様のことが行われているというふうに大変誤解をさせる点があったところでございます。昨日、管轄の横須賀警察署から基地に対し改善を申し入れておりまして、警察庁としても今後そのようなことがないよう、県警を通じて適切に指導してまいりたいと考えておるところでございます。
○政府参考人(大森敬治君) お答え申し上げます。 私ども防衛施設庁として承知していますところは、ただいま警察庁長官から答弁がありましたのと同じようなことでございますけれども、米海軍といたしましては、基地の正門前にあります国道十六号線の交差点に出勤といいますか帰るときに、基地従業員の方の横断とそれから基地から出てきます車の関係でこの渋滞をいかに解消するかということで、一年前ぐらいから基地関係者に対しまして通勤終了時の時間帯に限りまして看板を立てて右折時の横断歩道の通行を自粛するように指導していたというふうに聞いております。 私ども、その海軍によるこの措置は、あくまでも一般市民の横断の通行を規制するということではなく、あくまでも基地からの出入といいますか、そういうものを円滑に実施するということで、あくまでもその基地関係者にお願いしていたものと承知しています。 若干その基地とまた一般の市民の方との関係上誤解を生むようなことがあったように思います。この面でも、私ども防衛施設庁といたしましても、米軍とそれから警察当局とよく調整して私どもができることはやってまいりたいというふうに思っております。
○照屋寛徳君 施設庁長官ね、看板まで立てて物理的に国道の横断歩道を封鎖しているんですよ。市民や子供を通せんぼしているじゃないですか。そんな権限が米軍にあるの。答えなさいよ。
○政府参考人(大森敬治君) 私ども承知しておりますのは、あくまでも、米軍といたしましては基地の従業員の出入に際してそのような指導をしていたというふうに理解しております。 今御指摘のような誤解を受けるようなところが確かにあったように思います。その点はよく米側にも申し入れ、また、関係のところも調整してそのような誤解がないようにしてまいりたいというふうに思っております。
○照屋寛徳君 封鎖の権限の根拠を示してください。この看板は基地従業員だけと書いてありますか。国民全員に禁止しているんじゃないの。こんなんじゃ納得できぬぞ。
○政府参考人(大森敬治君) 防衛施設庁といたしましてちょっと地位協定上の根拠につきまして私ども権限を持っておりませんのでお答えできるところではございませんけれども、いずれにしましても、米軍といたしましては基地従業員の基地外への通行ということで指導したというふうに私どもは聞きまして、理解しているところでございます。
○照屋寛徳君 委員長、今の答弁になっていません。 私は、きのうのレクの中で根拠を……
○委員長(倉田寛之君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(倉田寛之君) 速記を起こして。
○政務次官(依田智治君) お答えさせていただきます。 これが、交通標識というようなものですと神奈川県公安委員会がやるものであって、米軍には権限はありません。 ただ、新聞報道で見る限りは、クロス・ウオーク・クローズドとあって、その下にここでの横断は御遠慮くださいということで、あくまでも御遠慮くださいとお願いの何か看板をちょっと道路のところへ立ててあったというようなものであって標識ではない。 権限は、米軍にはそういう標識を立てるような権限はありません。 〔照屋寛徳君「標識を立てる話は聞いていないんですよ、私は。横断歩道を封鎖する根拠を教えてくださいと聞いているんです。答えさせてくださいよ」と述ぶ〕
○委員長(倉田寛之君) 照屋寛徳君、質疑をお続けください。
○照屋寛徳君 米軍が国道の横断歩道を封鎖する根拠を言ってください。(「ないんだよ」と呼ぶ者あり)なければないと言えばいいじゃないか。
○政務次官(依田智治君) 封鎖する権限はありません。 ただ、これは封鎖しているのかどうか、看板がちょっと立っているということでございます。 以上でございます。
○照屋寛徳君 看板が立っているだけ。武装米兵も立っていますよ。看板だけじゃないよ。冗談じゃないよ。武装米兵も立っているんだ。 最後に、私はせっかくおいででございますので、尼崎公害訴訟について去る一月三十一日の神戸地裁の判決をどう受けとめられたのか、建設大臣と運輸大臣、それから環境庁長官と厚生大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(中山正暉君) お答えを申し上げます。 尼崎の大気汚染公害訴訟判決につきましては、医学的に十分な知見がない中で浮遊粒子状物質と健康被害との因果関係が認容されたこと、また浮遊粒子状物質の排出差しとめが一部認容されたことなど、この二点の問題がまだあるような気がいたしますので、二月八日に控訴をいたしております。 建設省といたしましては、判決への対応のいかんにかかわらず、沿道環境の改善に向けてとり得る施策を最大限に講じてまいる所存でございます。 沿道の大気汚染の改善を図るためには、幹線道路交通の分散、それから円滑な走行の確保を図ることが重要と認識をいたしておりまして、このために幹線道路ネットワークの拡充やら、それから交差点の立体化などを重点的に実施しているところでございまして、今後とも一層公害問題を除去するために努力をいたしたい。 あわせて、自動車単体対策を初め交通規制、それから低公害車の普及、公共交通機関の利用促進、それから関係省庁の行う施策との連携が必要でございますので、沿道環境の一層の改善に向けまして総合的に取り組んでまいりたい、かように考えております。
○国務大臣(二階俊博君) 運輸省としては、環境対策は極めて重要なものと考えておりますが、排気ガスの規制の強化、NOx法に基づく対策、物流効率化対策の推進等に今日まで努力をいたしておりますが、判決そのものに意見を述べる立場にはありませんが、去る三月三日には環境庁と協力してディーゼル車対策技術評価検討会、これは学識経験者、技術の専門家、自治体の代表者、さらにオブザーバーとしてバス、トラックの関係者等を網羅した検討会を開催し、DPF等の適用可能性や効果等の検討を開始したところであります。 今後とも、関係省庁と連携し、大気汚染防止対策の充実強化に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○国務大臣(清水嘉与子君) 尼崎の訴訟判決につきましては、極めて限られた資料に基づいて因果関係を認定するなど、科学的な根拠が必ずしも十分でないと認識しております。 しかし、さはさりながら、大都市におきます大気汚染が一向に改善されない、環境基準を達成していないという現状でございます。 毎日こういう中で生活していらっしゃる方々が、何とかこれを改善したいという思いは当然のことだというふうに思っております。 環境庁といたしましても、大気汚染防止対策を強化する必要があるというふうに認識しておりまして、今後とも、自動車一台ごとの排気ガス規制、低公害車の大量普及の促進、交通量の抑制等の対策に、関係省庁と連携しながら全力を尽くしてまいる所存でございます。 特に、ディーゼル車の排気ガスにつきまして、その規制をぜひ強化したいということで、先般、関係業界の皆様方に技術開発の促進を要請したところでもございます。 また、国道四十三号線におきます対策につきましては、二月二十一日、関係五省庁の局長会議を開きまして、当面の具体的な取り組みについて早急に取りまとめることにいたしたところでございます。 なお、ディーゼル排気微粒子のDEPに関する検討につきましては、先ほど運輸大臣が申されたとおりでございます。
○国務大臣(丹羽雄哉君) 自動車の排気ガスなど、公害による健康の被害というものは、国民及び地域住民の健康を預かる厚生省といたしましても大変重大な問題だと、このように認識をいたしておるような次第でございます。 この自動車の排気ガスに限らず、化学物質によります健康影響の問題は、近年大変大きな問題となってきておるわけでございます。 したがいまして、厚生省といたしましては、この環境問題を預かる環境庁を初め関係省庁とも十分に協力しながら、国民の健康を守るんだと、こういうような立場から調査研究対策の推進に最善を尽くしていく決意でございます。
○照屋寛徳君 終わります。
○委員長(倉田寛之君) 以上で照屋寛徳君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(倉田寛之君) 次に、入澤肇君の質疑を行います。入澤肇君。
○入澤肇君 本題に入ります前に、運輸大臣がお見えでございますので、けさ九時一分ごろ、北千住駅発菊名行き日比谷線が脱線して衝突事故を起こしたという情報が入っておりますので、その概要と、現在運輸省当局がとられている措置につきまして御報告を願いたいと思います。
○国務大臣(二階俊博君) お答えいたします。 本日九時一分ごろでございますが、帝都高速度交通営団日比谷線の北千住駅発菊名行き日比谷線が、中目黒駅手前のところで進行中に車両の最後部が脱線いたしました。中目黒から北千住方面へ出発した上り列車の三、四両目にこれが衝突をいたしました。脱線した営団車両が大破し、死者二名、負傷者約三十名程度が発生した模様であります。事故原因につきましては、現在、調査確認中であります。本委員会終了までに、運輸省が収集した資料等については適当な方法で御報告を申し上げたいというふうに思っております。 お亡くなりになりました二名の御家族の皆様に対し、謹んでお悔やみを申し上げたいと思います。現在入院中の皆様に対しましても、心からお見舞いを申し上げるとともに一日も早い御回復をお祈り申し上げるものであります。 事故後、直ちに小渕総理から、万全の体制で原因の究明、再発防止、被害者の方々に対する対応等について御指示がございました。 早速、運輸省としましては、九時三十三分でございますが現地に中馬総括政務次官を派遣いたしました。九時二十分に既に官邸の方でも事故対策本部が設置されておりまして、同時に運輸省におきましても、運輸省事務次官を本部長とする対策本部を運輸省の鉄道局長室に設置をして情報の収集に当たっておるところであります。当然、現地の関東運輸局におきましても事故対策本部を設置いたしております。九時三十分に、同じように運輸省にございます事故対策検討委員会、これは専門家の学者等の方々でございますが、これらの皆さんにも現在現地に向かっていただいておる、こういう状況でございます。 先ほども申し上げましたように、まだ詳しい原因等については明確に調査ができ上がっておるわけではございません。調査の収集ができた段階におきまして、改めてまた当委員会に御報告を申し上げたいと思います。
○入澤肇君 ありがとうございました。私からも万全の対応をとられますようにお願い申し上げます。 それでは、本題の質問に入らせていただきます。きょうは公共投資のあり方につきまして御質問申し上げたいと思います。 公共投資につきましては新聞等でいろんな批判が出ております。一つは、今までの枠組み、建設、農林、運輸を中心とするあの分け方は新しいニーズに十分に対応していないんじゃないか。二つ目は、今回の補正予算も含めまして、ばらまき的ではないか。三つ目は、公共投資を追加しても昔ほど有効需要の創出効果がないのではないかというふうな批判でございます。 私は、ここで新しいニーズに対応するために提案型の質問をさせていただきたいんですけれども、テレビのデジタル化を民放、NHKが進めようとしております。これはまさに、後で申し上げますけれども、閣議決定、閣議了解しております公共投資の基本計画の公共投資の概念に当てはまるのではないかと思っているんですけれども、まずその前に、放送の世界が非常に大きく変化しようとしている。ことし十二月からBSデジタル放送が始まりまして、その後二〇〇三年には地上デジタル放送が東名阪の三大都市圏で開始されます。現在、一方でCS放送も二百万世帯で契約を終えている、CATV網もインターネットのプロバイダーとしての役割も兼ね備えるということで、非常に普及率が高まっている。 これから放送の世界がどのように変わっていくのか、それからどのような役割を担っていくかということにつきまして郵政大臣から御説明願いたいと思います。
○国務大臣(八代英太君) 今、御提案、御質問いただきましたように、二〇〇三年からは東阪名をまず始めて、それから二〇一〇年、日本もデジタル化という時代を迎えようという、私たちはそういうスパンを考えております。既にアメリカ、イギリス、スウェーデン、こういうところでは地上波もデジタル化をやっておりますので、日本でもおくれをとってはならない、こういう思いでいろんな形で今私たちは風を送る仕事をしておるところでございます。 まず、デジタル化になりますと、高画質化するということ、それから非常に多チャンネル化するということ、それからデータ放送による高度な、多様なニーズが使えるということ。それから、各放送メディアにつきましては、地上放送は地域に密着した基幹的メディアに育っていくということ、それからBS放送は全国を一つの波でカバーできるという、そういう大きな高精細映像でもって先導的メディアになっていくことができるだろうということ、それからまたケーブルテレビ等は、これはインターネットと双方向性のそういう形になっていきますので、統合的なメディアにこれは生まれ変わっていくだろう。 こういうようなことをいろいろ考えていきますと、その特性を生かして多様なサービスを提供することによって国民の期待にこたえなければならないし、国民もそういう思いではこのデジタル化というのに大変大きな期待を寄せているだろう、このように私たちは思っているところでございます。
○入澤肇君 今御答弁がありましたとおり、大変大きな役割を担っていくんじゃないかと思うんです。 そこで、放送のデジタル化を控えまして、新しい受像機、これが備えられなくちゃいけない。ハード面の開発も進んでいるというふうに聞いております。それからまた、デジタルならではの双方向性を生かした新しいサービス、これも誕生していく、いろんな波及効果があると思うんですけれども、公共投資に位置づけたいという思いから、私は、放送のデジタル化の技術、経済面への波及効果につきまして御説明願いたいと思います。
○国務大臣(八代英太君) お答え申し上げたいと思うんですが、まず、放送のデジタル化によりまして、技術面ではテレビの先ほど言いました高画質ということがあります。多チャンネル化、いろいろございますけれども、経済面となっていきますと、地上デジタル放送懇談会報告書は、地上放送のデジタル化によっていろんな機器の、産業の開発、技術力、いろんなことが競争を含めまして経済の波及効果というのは大変大きなものがありまして、十年間で総額二百十二兆円というこういう推計をしております。 また、大手家電メーカーは、これはもう大変な競争に入ってきておりまして、今年末予定のBSデジタル放送開始を機に、国内ではことしから十年間にデジタル家電だけでも六十兆円ぐらいの新規需要は生まれるだろう、こういう試算をしております。さらに、情報家電産業の国際競争力が一層増してまいりますし、この分野は日本の一番得意とする技術面でございますから、これはもうグローバル的な意味での日本の産業に多大な影響を与えるし、またリーディング産業として、大変大きなデジタル化というものは夢を与え、かつまた経済的な効果も多大なものである、我々はそんなふうに期待しているところでございます。
○入澤肇君 一方でこのような大きな波及効果があるんですけれども、地上デジタル化ということにつきまして非常に膨大な費用がかかるというふうに聞いております。これはこの間のNHKのことしの事業計画書ですか、これを聞いたときにも非常に頭を抱えているような状況でございました。 例えば、地上デジタル放送を実現するには、現在のアナログ放送のための周波数割り当てを見直して地上デジタル放送用の周波数を確保しなきゃいけない。その結果、アナログ放送を見続けるためにはアナログのチャンネルを変更する必要のある地域、家庭が出てくる、アナアナ変更とか言っていますけれども。それから、受信機のチャンネルを変更したり、必要によってはアンテナを取りかえなくちゃいけない、そういう家庭が出てくるわけであります。いろんな準備作業が行われていると思うんですけれども、これに相当な経費がかかると思うんです。 平成十年の十月に公表された郵政省の地上デジタル放送懇談会の報告書では、東名阪の三大広域圏では二〇〇三年までに、それからその他の県庁所在地などの親局レベルでは二〇〇六年までに本放送を実施するんだ、そして二〇一〇年には全国でデジタル放送を実現させる、こういうスケジュールを打ち出しております。 これを実現するのに必要な経費はどのくらいかかるものか、ちょっと御説明願いたいと思います。
○国務大臣(八代英太君) 確かに、経済の波及効果はいろんな分野における波及に変わっていくところがあるわけですが、今、委員御指摘のように、地上デジタル放送化のためには、主として、まず地域によってアナログ放送のチャンネル変更を行ういわゆるアナアナ変換、これが結構お金もかかってまいります。それから、放送事業者側の放送設備に対する、これもデジタル化になりますともう今までのものから大きく変えていかなきゃならぬ、こういう投資も必要でございます。 また、視聴者はテレビの買いかえ等受信機への投資ということになるわけでございまして、テレビは法的には五年で償却の範囲になっていますが、平均的には十年でしょうか、二〇〇〇年で二〇一〇年、これから新しくテレビを買っていただくにはデジタル化を予想したテレビの購買をお勧めしたいというところです。 まず、アナアナ変換に必要な経費につきましては、平成十一年度の二次補正予算で九億円いただいております。それで今実態調査を行っているところでございまして、これによって対策経費額というのを積算して、どのくらいアナアナ変更に経費が必要なのかということも今一生懸命取り組んでいるところでございます。 次に、放送事業者がデジタル放送を行うための放送設備に対する投資、これが結構必要でございまして、この設備投資額というのは、デジタル放送設備につきましては、民放連の試算によりますと民放では約五千億円ぐらいかかるだろう、NHKの試算では約三千億円でございますが、決して小さなお金ではございません。 最後に、視聴者によるテレビの買いかえの受信機の投資コストにつきましては、相当の期間アナログとデジタル共同でというようなサイマル的な放送を実施することになっておりますので、順次耐用年数に沿って皆さんに買っていただくということになっていくわけですが、そういうものが、全体を含めて、投資もあるけれども、経済効果も大きく生んでいくだろう、こんなふうに予測しているところでもございます。
○入澤肇君 そこで、これはデジタル化というのがNHKと民放とで跛行的にちぐはぐに進みますと、例えばNHKだけデジタルが進んで民放がアナログのままで来たら、間もなく、ますます視聴料を払わない、聴視料を払わないというふうなことも出てくる可能性がある。 公共投資基本計画、これは平成九年六月十九日に閣議了解した文章ですけれども、この定義によりますと、社会資本とは、私的な動機による投資のみにゆだねているときには、国民経済社会の必要性から見て、その存在量が不足するかあるいは著しく不均衡になる等の好ましくない状態に置かれると考えられる性質を有する資本をいうと。この中心を占めるものは公的部門による投資、公共投資であるが、民間部門の投資のうち一定のもの、現在で私鉄、電力、ガスなどを含むというふうなことで定義づけがなされているんですね。 私は、このデジタル化を本当に全国的に普及していくということは、まさにIT革命がこれから進められていく基盤整備中の基盤整備じゃないかと思っているんです。そういう意味では、新しい公共事業として位置づけて、公共投資の対象にすることが必要じゃないかと思うんですけれども、大蔵大臣の見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(宮澤喜一君) 郵政大臣のお話を伺いますと、この分野はこれから民間経済活動の非常に大きな、しかも華やかな競争の場になる。設備投資につきましても、最終製品につきましてもそういうお話でございます。 従来、国の関連では、今、郵政大臣がちょっと言われましたが、平成十一年でも研究について十一億か何かそういうことはしております。研究とか調査、技術開発等にはいたしておりますけれども、本来、民間経済活動の担うべき分野ではないかというふうに従来は考えてまいりましたが、主務大臣のお立場から、いやこれは国が一部関与することが非常に効率的なんだと、民間経済活動を助けるんだという御意見でありますれば、またそれはそれとして将来の問題として考えなければなりませんが、ただいままでのところは、私どもはそういう了解で、そういうお手伝いが入り用かなというふうに考えてまいりました。
○入澤肇君 ただいま大蔵大臣から郵政大臣に対するエールの交換のような答弁があったわけでございます。 ぜひ理論武装をきちんとして、そしてこのような大きな経済効果を生み出す、しかも公共的な色彩を強く持っているという部分については、今までは建設、農林、運輸とか何かが独占的に予算をとっていましたけれども、ぜひきちんとした指定席を公共事業の中で持つように要求していただきたいと私は思います。
○国務大臣(八代英太君) 先生からの温かいエール、また大蔵大臣からのエール、私どもも大変心強く思っているところでございますが、現行の状況の中では、地上放送のデジタル化支援策もございまして、これには税制上の支援策もしっかり大蔵省から御理解いただいておりまして、法人税の特別償却とか、あるいは金融上の支援策として財政投融資、全国の局が対象になっているとか、あるいは無利子・低利融資のローカル局が対象のものがあるとか債務保証とか、そういうふうなこともいろいろございまして、固定資産税の軽減等々とか、こういうものもいろいろございますが、いずれにいたしましても費用負担、これは確かにかかっていくのは事実でございますから、これからいろいろ私たちも支援策は考えていかなきゃならぬと思っております。 今、NHKと民放とそれから郵政省がテーブルに着きながら、もうこのデジタル化は不可避の状況である、世界の潮流である、こういう視点に立ちまして、費用負担のあり方もしっかり検討し始めまして、それから何でもかんでも国がやるというのはこれは私は難しいだろうと思いますが、しかし、ある程度のこうしたメディアの時代、いろんな二十一世紀のIT革命ということを考えていきますと、この分野におけるいろんな角度からの支援策を私たちは考えていく必要があるだろう、それがひいては新しい時代の情報通信時代の到来であろう、こんなふうに思っておりますので、いろんな意味でまた先生からも力強い御支援をいただければありがたいと思っているところでございます。
○入澤肇君 郵政省は、デジタル放送が始まるに当たりまして、それに必要な経費が余計かかるんで受信料を求めるというふうなことをNHKに要求していると言っているわけです。しかし、このデジタル放送についての受信料を上乗せして求める前に、こういう基盤整備につきましてはきちんと公共事業で対応してもらいたいということでございます。 その次に、ばらまきに対する批判で、私はかねがね思っているんですけれども、ことしも建設省の予算の説明を受けながら、あるいは農林省の予算の御説明を受けながら感じたんですけれども、この御時世でまだ新規採択がかなりあるんです、予算が限られているのに。道路とか農業基盤の整備の新規採択につきまして新しいルールを確立したらどうか。要するに、一地区完了したら一地区採択するんだと、そのようにやらないと工事期間が延びちゃっていつまでたっても受益の効果が発生しない、全国各地にあるわけであります。 こういうふうな考え方につきまして、建設大臣、政務次官、いかがでしょうか。
○政務次官(加藤卓二君) 入澤委員は道路、それから構造改善局長をやって林野庁長官をやっておりますのでこの問題に関しては大変造詣が深いことを承知しながら、おっしゃっていること大変大事だと思いますので、この業界の早期工事の完成と新規採択のルールということになるんですが、限られた予算を効率的に、効果的に執行するため、建設省においても現下の政策課題に対応しておる事業を重点的に実施することにしております。 事業の実施に当たっては、箇所を厳選し、早期の事業効果発現を図っております。原則としては、新規事業採択箇所においては費用対効果分析を活用した事業評価を厳格に適用することにより、真に必要な箇所に限定して事業を実施しているところでございます。特に、八千カ所あるあれを六千カ所にする、こんなふうなことを何年かの間に実行しております。 なお、事業の新規採択は、例えば地方道等の事業に関しては交通量の混雑等を総合的に勘案して行うものでありますが、このような取り組みの結果、平成八年度から十一年度の間に事業実施の箇所の大幅な絞り込みにより全体の四分の一減らすことなどができました。早期事業効果発現に努めているところでございます。
○入澤肇君 ぜひばらまきということに対する批判、これを十分に受けとめて採択のルールを確立していただきたいというふうに私は思うわけです。 それからもう一つは、旧態依然だとすることに対する対応策といたしまして、私も例えば治山治水バランスだとか、各省庁の公共事業は縦横斜めからもうがんじがらめになっている。毎年毎年二千億とか三千億の特別枠を設定して微調整をやってきているけれども、補正予算をつけるとまた同じようなシェア構成になっている。こういうことをやっていると今要求しましたような郵政省のデジタル化の新しい公共事業の指定席なんてとれないわけです。 そこで、ぜひ大蔵大臣にお願いしたいんですけれども、公共事業の省庁別の枠組みを撤廃する方法を真剣に考えていただきたい。 一つは機能別。例えば道路、農道、林道、みんな道路としての機能は同じですから、しかも道路構造令に従ってつくっているわけです。機能別にやる。下水道と農村集落排水あるいは合併浄化槽、これも一緒にして、その中で枠組みをつくる。 それから、類似の工種別ですね。例えばダム、建設省のダムと農林省の農業用のダム、こういうのも類似の工事内容、それから機能別にもう一回公共事業の配分方式を考え直していただけないか。 それに、新しい都市再開発であるとかデジタル化のための基盤整備だとか、そういうものをつけ加えて、新しい時代に即応した公共事業のあり方ということを考えていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(宮澤喜一君) 御専門の立場から従来からもそういうお話を伺っていまして、私どももその公共事業が旧態依然化しているということはかなり強く従来から反省をしておりまして、御承知のように、昨年の補正のところからいわゆる新生経済対策を四本立てまして、一つは構造改革でございます、一つは少子高齢化、一つは環境対策、一つは情報通信でございますが、この四つにくくりまして、いわゆる総理枠というようなことで今度も整理をいたしまして、従来ありますものもあわせまして整理をしましたら、大体その系列でたしか公共事業全体の二二%ぐらいございました。これは、こういう道を発見いたしましたから、これからも深めてまいりたいと思っております。 それからもう一つ、ミレニアムの方は、この四本のうち三本で、それも各省チームワークを、結局八部門でございますけれども、各省庁、民間も入れましてプロジェクトチームをつくりまして、これはおまけに、単年度ではできない仕事でございますので、事実上五年間ぐらいのコミットメントをするようなこともいたしました。これは将来に向かってでございますが、もっともっと展開をしてまいりたいと思っております。
○入澤肇君 どうもありがとうございました。 経企庁長官にはまた後刻質問させていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(倉田寛之君) 以上で入澤肇君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(倉田寛之君) 次に、松岡滿壽男君の質疑を行います。松岡滿壽男君。
○松岡滿壽男君 官房長官にやっとお目にかかれたんですけれども、四回目の質問で。確かにお忙しいし、記者会見というのは非常に大事なことだと私も思いますけれども、国会審議とどちらを優先されるおつもりなのか。いろいろその都度、ちょっと記者会見だから済まぬなというお言葉はかけていただいておるんですけれども、どのようなお考えでございましょうか。
○国務大臣(青木幹雄君) お答えいたします。 官房長官の一つの役目として、十一時と四時とには、ウイークデーには定例記者会見をしなきゃいけないということになっておりますので、当委員会の御了解もいただいてその任務を果たしているところでございます。 ただ、私も議員のおっしゃることはよくわかるんですが、非常に困りますのは、衆議院の場合と参議院の場合と非常に違っておりまして、これのいい悪いを私言っているわけじゃありません、片道になっておりますので、先日も先生の質問に答えようと思って私ずっと待っておりましたが、ちょうど時間がかち合ってまいりますと、お断りして記者会見に行かなきゃいけないというような場合が重なっておりまして、決して故意にそういうあれをつくったわけじゃありませんで、私は、いつでも決められた時間には常時出席をしてお答えするのが私の責務だと、そういうふうに考えております。 御理解いただきたいと思います。
○松岡滿壽男君 決して嫌事を申し上げたわけじゃございませんで、お許しいただきたいと思うんです。 どうも最近、国会の議論というものが形骸化してしまっているのかなと。執行部の方も、議論さえ済めば、その場さえ済めばいいという形なんですね。 去年の神奈川県警のときに地行でも、大臣も御出席でございましたけれども、随分いろんな議論もしながら、例えば県警本部長会議をすぐやったらどうだということを私は警察庁にも提案しているんですよ。ところがやっぱり、十一月が定例だからと十一月にやっている。今度はさすがに緊急に本部長会議をやられたわけですね。 私はそのときにすぐやる課という話を出しまして、これは十一月の国会ですか、すぐやる課をやったらどうだと、あの前の松戸の市長がやった。警察はどうもみんな敷居が高いし、たらい回しをする。全部受け付ける、金融ローンの問題でも。そういうのをやったらどうかと言ったら、やっと何か今度相談員を設けるというようなことのようです。 早くからやっぱり国会の中でいろんな方々がいろんな議論をしているのに、それにすぐ対応しない仕組みができ上がっちゃっているんじゃないかという気がするんですね。これは深く反省をしていただきたいと思うんです。 この相談員というのはどういう立場の人で、新規にこういうリストラの時代に採用されるのか。あるいは、各市役所ではすぐやる課の窓口は従来の職員で対応しているんですが、どういう形での採用になるんでしょうか。
○国務大臣(保利耕輔君) これは警察の窓口でございますから、直接には県警の中でおやりになる、そして各警察署でそういうものを設けていくということになりませんと、市民が相談しに行きにくくなりますから、管轄としては県警本部の中で各警察署にそういうものを配置するように努めていくということと私は承知をしております。
○松岡滿壽男君 官房長官、けさ新聞を見ておりましたら、中坊公平さんが内閣の特別顧問に昨日就任されたということですね。この場合、どういう資格をお持ちなのか。例えば、部屋とか車とか、あるいはSPとか報酬とか、あるいは叙勲に対してはどういう形で影響するのかとか、そういうことについて御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(青木幹雄君) 中坊さんの場合は非常勤でございますので、車とか報酬とかそういうものは一切ないと承知をいたしております。
○松岡滿壽男君 実はこの前、有識者会議の問題とそれから各種審議会、各種諮問機関、そういうものについての費用とか人選の仕方とか人数とかはどうなっているんだということを聞きましたら、副長官の方から二億二千万ぐらいというようなお話でございます。 しかし、この前テレビを見ておりましたら、新潟県警の問題で、民生委員がもう少しやったらどうかとコメンテーターの人が言っていたんですね。しかし、今、民生委員が一番大変なんですよ。介護保険に備えて、自分の親の面倒も見られないぐらい働いておられるんですよ。これは恐らく月額五千円ぐらいだと思うんですけれども、ほとんどボランティアですよ。 だから、この際、各種委員の問題、公安委員、それからあとは選管の委員がいますね、教育委員がいます、今申し上げた民生委員、それから人権擁護とか、あるいは更生保護とか、そういういろんな委員がおられますね。それの人数と選び方、それから報酬、有識者会議から始まって、これを全部一度一覧にして出していただきたいと思うんですよ。この前なんか大ざっぱな議論で、いや二億二千万円です、全体ですと言うけれども、私はそういうことはないと思うんですね。各省庁がそれぞれ審議会とかいろんなものをつくっているわけですよ。これは大変な数です。 これは、確かに広く国民の方々に協力していただく、あるいはいろんな意見を聞くということは非常に私はいいことだと思いますよ。だから、それをいけないと言っているんじゃないんだけれども、今の日本の仕組みというのは議院内閣制なんですよ。大統領制じゃないんですよ。だから、県知事や市町村長ともまた違うんですよ、内閣のあり方というのは。やっぱり国会を一番大事にしなきゃいかぬ。国会の意見を十分聞かないでおいて、右から左に抜かしておいて、あとは、やれ審議会です、有識者会議です、これは私はちょっとおかしいんじゃないかなと思うんです。 その点についての御意見をちょっと伺いたいと思います。
○国務大臣(青木幹雄君) 議員今おっしゃるように、最高の決定機関は国会でありますし、当然国会の権威についても、私も議員と同じ考え方でございます。 ただ、幅広くそれぞれの分野の有識者の方々の意見を聞くということもまた一方では非常に大事なことだろうと思います。そういう意見を聞いてどういう取捨選択をしていくかということが私ども政治家の一番の大きな責任であり、ただ話を聞いてそのとおりする、国会の意見は聞かない、議員のおっしゃるようにそういうことは間違っておると考えております。
○松岡滿壽男君 日本人というのはある面では、大分今地位は失墜してきているけれども、お上がやっぱり好きだし、お上を信頼しているという部分もあるんですよ。 だから、そういう仕組みの中で、各種委員会等も、委員の皆さん方も、消防もいますよ、みんな頑張っておられるわけですから、一度そういうものを全部網羅して見直すと、仕組みを。やっぱり何十年もたって、今回の事件に出ておりますように、大分国民の考え方も変わってきているし、組織も随分疲労しているわけです。 そういうことについてひとつぜひ取り上げていただきたい。資料の提出をぜひ求めたいと思うんですが。
○委員長(倉田寛之君) ただいまの松岡滿壽男君の要求につきましては、後刻その取り扱いを理事会で協議させていただきます。
○松岡滿壽男君 総務庁長官がお越しでございますから──官房長官にもう一つ聞くのを忘れていました。ごめんなさい。 少子化問題でございます。 やはり、長期的な政策、提言というのは参議院でやるべきだろうと思いますし、この前の総理の御答弁にも、参議院の調査会、三種類ありますが、国際、それから共生と国民生活・経済ですか、これは法案の提出権もあるわけでありまして、五年前には高齢化社会の基本法を参議院で議員立法として出しておりますね。 当然、今度、少子化もこちらでやろうということで、国民生活調査会でもう一年以上、外国視察までやって、国内もいろいろ有識者の声を聞いてまとめかかったところに、十二月十三日に、これは議連の方で出されたようですけれども、衆議院の方から少子化社会対策基本法ですか、提出をされているんです。他院のことですから、これはいけないとかいうことを私は申し上げているんじゃないんです。 参議院のあるべき論からして、当然、私は少子化対策はこちらでやろうと思って一年以上も前からやっている。そこへもってきて急展開しまして、去年も二千億円ほど少子化対策の予算が組まれましたし、ことしも本予算にも計上されていますし、児童手当等をめぐって三党間の協議も進んでおるようです。そのほかにいわゆる有識者会議がありますね。それから閣僚会議がある。 たくさんのものをやられるということはこれは非常に結構だとは思うんですけれども、どこかでこれはきちっと整理しないと、みんなが英知を結集するのは大事なことだとは思いますけれども、まあいかがなものだろうかなという思いがいたしますので、あえて官房長官に御意見を伺いたいと思います。
○国務大臣(青木幹雄君) 国会の運営にかかわる問題でございますので政府の立場からこれに言及することは適当でないとは考えておりますが、私も先生と同じ参議院議員の一員として一般論で申し上げれば、少子化問題に限らず、中長期的な問題は解散のない参議院が中心になってやるべきだという基本的な考え方は先生と同じでございます。 また、少子化問題に対して、確かに頭に少子化という名前のついた会議が三つあることは事実であります。しかし、それはそれぞれの立場立場でいろんな議論を重ね、それを集約することによって少子化対策をやろうと考えておりますので、決して私は数だけで論ずるべき問題じゃなくて、やはりそれぞれの専門的な問題をいろいろ議論していただくために設けたものでございますので、少子化問題についてはそういうふうに御理解をいただきたいと思っております。
○松岡滿壽男君 官房長官、ありがとうございました。 総務庁長官にお伺いしたいんですが、独立行政法人でございますが、八十六事務事業、五十九法人、平成十一年度末の定数が約二万人でスタートするということでありますが、第三セクターは半官半民で運営されていますけれども、全国の運営は実はうまくいっているとは言えないわけですね。 そこで、今回の独立行政法人については官の要素が非常に強いわけでありまして、果たしてうまく運営されていくんだろうかなという危惧が実はあります。この運営方法とその採算面についてお伺いしたいのが一点。 もう一点、省庁の再編による具体的な効果、これをどういうふうに見ておられるのか、お伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(続訓弘君) 今、松岡委員の御質問は、独立行政法人に係る問題でありました。 御案内のように、独立行政法人は今回の省庁再編の一つの目玉として取り上げられました。そんな中で、独立法人化するその目的は、今までの外郭団体の透明性がないとか効率的でないとかいろんな国民の批判にこたえる、そんな趣旨から、独立行政法人に対して、透明性の確保だとかあるいは効率的な運営だとかそういう国民のニーズに即応する行政サービスを提供するのを目的に設立されました。 そんな独立行政法人でございますので、御案内のように、共通ルールをつくって運営の原則を定めております。そういう今までの特殊法人の欠点を補うという意味でのルール化された手法に基づいた独立行政法人が一定の運営を、理想どおりの運営をすれば、松岡委員の御質問の趣旨に沿うような効率的な運営ができるものだと、そして国民の期待にこたえるものだと、こんなふうに思います。 そのためには、私どもが懸命な努力をすることも当然でありますけれども、同時に国民の皆様や国会の皆様からのいろんな御議論、そのことを私どもは期待を申し上げているわけであります。ぜひ御指導のほど、よろしくお願い申し上げます。
○松岡滿壽男君 自治大臣、自自公合意で、十年間に国家公務員数を二五%削減するということであったと思うんですが、一年前は国全体でたしか百二十万近く、それから都道府県が百八十万ですか、市町村が百四十万、合わせて約四百四十万公務員がいますね。これの状況は今どのようになっておるんでしょうか。
○国務大臣(続訓弘君) 平成十二年度末の公務員の数でございますけれども、これは全体では百十三万四千二百七十二人でございまして、そのうちの自衛官等を除いた各省庁の定員は八十四万三百三十三人でございます。
○松岡滿壽男君 今、日本が置かれている状況は、財政の問題もそうですし、人心の荒廃、それから国民の数が減っていく、それからいわゆる大借金、そういう中で経済構造も大きく変わっていく、かなり非常のときになっていると思うんです。非常時だと思うんです。だから、かなり思い切った対応をしないと、なかなか今までのものを壊して新しいものをつくっていくということはできないと思うんです。明治維新のときには廃藩置県がありましたし、終戦のときには、例えば公務員の皆さん方も局長以上パージするとか、あるいは民間でも取締役以上はやめるとか、大きな再編があったわけです。 だから、かなり思い切ったことをやらないと、なかなか人心の一新とか今までの価値観を変えていくということはできないだろうと思うんですが、例えば昨年いわゆる地方分権一括法が通りまして、これからいよいよ百三十年続いた国が上で地方が下だということから、国と地方が対等という形になってきた。 この際、やっぱり思い切って道州制とか合併とか、例えば斎藤精一郎教授あたりが言っているのは、道州制導入を前提にして三百ぐらいの市にすれば一年間二十兆円ぐらいの費用が浮くと。このままいったらやっぱり一八%ぐらいの消費税、一%で二兆五千億として。これはかなり思い切った改革をすればそういう費用が捻出できるのではないかという提案がありますけれども、これにつきましてのお考えを聞かせてください。
○国務大臣(保利耕輔君) 地方分権の問題は、私が自治大臣に就任いたしまして最初から私自身も気になっておりましたし、また記者団からもこの点についてはいろいろ質問がございまして、現在進めております地方分権、そういった政策をいろいろ進めているところでございます。 ずっと考えてまいりますと、やはり本格的な地方分権ということを推進していくためには道州制というのも視野に入れて物を考えていかなければならないのかなというのは、私自身の今持っております漠然とした感じでございますが、こうした問題をやはりきちんと議論をしていかなければならないときに来ておると、私はそういうふうに感じております。 もろもろの御意見がありますから、私が個人的な見解を申し上げるのはこの場では不適切かと存じますけれども、お尋ねでございますのであえて申し上げさせていただきましたが、やはりこういった改革を進めていきます場合には、先々における目標あるいは着地点、到達すべき場所というようなものをやはり念頭に置いて改革を進めていく、一つの目標管理のようなものかと思いますが、そういうことを念頭にこの問題の議論をしていかなければならないと思います。 御存じのように、地方制度調査会というのが総理の諮問機関の中にもございますが、こうした場で御議論をいただくことであると、私はそういうふうに感じております。
○松岡滿壽男君 大蔵大臣、内橋克人さんが「浪費なき成長」という本を出されたんですけれども、ちょっときのう読んでみたんですけれども、今、国民はいかに物を買わないで済むかという守りに入っちゃっていると。だから、従来型の発想だとこれはもう全然だめなんじゃないかということを言っておられるんですが、その点についてのお考えと、それから、この前、総理にお伺いしましたときに御答弁なさっているのが、「日本におきましては国民自身が千三百兆になんなんとする資産を持っておられる。そういう意味では、外国から金を借りてその財政を賄っておるという国に比べますとある一定の安定感というものはあるのではないかと思っております。」という御答弁をいただいておるわけですけれども、この千三百兆の個人の金融資産、これは健全な状態であるのか、あるいは不良債権化したものはないのか、その中身についてお伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(宮澤喜一君) 先ほどのお話を伺っていて私思いますが、我が国がこの二十世紀で一番栄えたのは一九八五年ごろであったと思います。 世界の銀行といえば日本の銀行でしたし、ニューヨークへ行ってロックフェラーセンターのあれを買ったり、アメリカはだめでございましたからアメリカはだめだななんて言っていましたが、アメリカはもう今ずっと我々より先へ行って、我々はそれからこういうことできょうまで苦しみ続けたわけです。しかし、この苦しみがなかったら結局私どもは二十一世紀に生きていけなかったんじゃないかという気持ちがありまして、これでもってようやくみんな新しい時代には新しい日本でなきゃならないという気持ちを持ち始めているんではないかと思いますものですから、非常に苦しいですけれども、我々はこの苦しみを必ず生かして将来にいけるだろうと、私はそういうふうに見ておりますことをちょっと申し上げます。 最後のお尋ねは、確かにこの間うち金融機関が幾つか倒れましたので、そういう国民資産はゼロになるはずでございましたが、政府がそれを全部保護いたしました。それは結局、納税者の負担で保護いたしましたからこれも財政の負担になりましたけれども。したがいまして、今あります千三百兆というものは、ある意味でちゃんとして生きている資産であるというふうに思っております。 内橋さんが言っていらっしゃるように、どうもこの千三百兆というものを上手に使う道を国民が知らないというか、むしろこれは政治の怠慢かもしれませんで、これがちゃんと有効に使えるように考えなきゃならないんだと思いますが、しかしこれだけのものを持って二十一世紀に移れるということは私は大変な力であるというふうに考えております。
○松岡滿壽男君 この委員会でのやりとりを聞いていましても、この次に対応しなきゃいかぬ、国として、予算面でということが見えてきておると思っておるんです。 しかし、内橋さんが指摘されたように、私どもが田舎に帰りましても、電気屋とかかばん屋が、昔は簡単に買ってぽいと買いかえていたんだけれども、やっぱり修理を要求してくる、修繕が大変で、もうからぬで困っていますと。確かにそういうことは感じますし、政治の分野でもそういう感覚がやっぱり大事じゃないかなということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(倉田寛之君) 以上で松岡滿壽男君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(倉田寛之君) 次に、佐藤道夫君の質疑を行います。佐藤道夫君。
○佐藤道夫君 公安委員長にお伺いいたします。 持ち回りでああいう処分を決めたことにつきまして、大変これが問題になっておる。これにつきまして、公安委員長の回答は、何しろ緊急性があった、忙しかった、日が限られていたと、そういうことをおっしゃいますけれども、具体的にひとつ、それじゃどうなのかと検証してみたいと思います。 問題は、二十五日金曜日、これは公安委員会を開いている時間的余裕は全くなかったんですか。それならそれでいいんですけれども、そういうことですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 昼に四人の方がお集まりのところで長官から状況について説明をし、そこで大筋の方向というものが了承されておったということですから、事実上の合意形成はそこでされておったということもありまして持ち回りの措置をとったものであります。
○佐藤道夫君 私は、時間的余裕がなかったのかと、こういうことを聞いたんです。 報道によりますれば、あなたは何か一日国会の用務があったと。それから、四人の委員は豊島園で開かれた催し物で集まって、たまたま集まったら、そこに警察の人が来て説明してくれたと。もう一人は会社で仕事をしていたら、夕刻、何か書面を持ってきたので、こんなものかと思って判をついたと。皆さん東京におられる。 しかも、彼らは常勤公務員ですから、何をさておいても公務最優先なんですよ。いや、ほかに仕事があるとか忙しいとか、そんなことは言っていられないんです。呼び出しがあれば直ちに集まる。もし日中、国会関係で用務があるとすれば、朝の七時から十時まで三時間とれるでしょう。昼休みだって一時間あるでしょう。それから、二十八日の委員会は何と五時から始めているでしょう。あなたの国会の用務が終わってから委員会を開いている。開くべき時間はいっぱいあったじゃないですか。一体どうなんですか。何か豊島園で集まったから、それはそれでいいやと。仕事をするには場所が大変重要なんですよ。 そんなことを言えば、処分の対象になった小林本部長は、酒を飲んでマージャンをやりながらその場から指揮していたと、こういうことを言っていましたけれども、こんなのは仕事と言えないんですよ。現場で汗を流している部下に対して大変失礼に当たることですから。 同じように、豊島園で集まっているところに警察の人が来て、こういう説明を聞いた。上っ面でしょう。心がそこにないでしょう。そんなものは意見を交えたとも何とも言えないんです。やっぱり役所に呼んで、乗り込んできて、会議室に座って、あなたがその場に重々しい顔をして乗り込んでいって、大変なことであるが、こういう問題について本当に真剣に御議論願いたいと。緊張感が漂って、みんなが真剣に考えていく。その中から、こんな処分でいいんだろうかという意見も出てくるでしょう。 結論を私は言っているんじゃなくて、役人が、彼らも役人ですから、公務員ですから、仕事をしたという、そういう形が大事なんですよ。そのことを私は言っているんです。 やろうと思えば幾らでもできたでしょう、時間はたくさんあるんですから。それをあなたは、結局のところ、こんなものは形だけつけておけばいい、持ち回りで処分をしたことにしておけば世論も納得してくれるだろうと、こう極めて極めて極めて軽く考えられたんじゃないですか。そうとしか思えませんよ。
○国務大臣(保利耕輔君) 公安委員の皆様方の御日程その他については事務局で調整をいたしておりますが、その状況については事務局から御答弁させます。
○佐藤道夫君 こんなことはあなたがもうきちっと調べたでしょう。なぜ持ち回りでやったんだ、なぜ、みんなに連絡したら、みんなが忙しいとか言って来なかったんだとか、そういうことは、これだけの問題になっているんですもの、事務局に問い合わせて、あなた確認しているでしょう。それなら仕方がないと言うのか、いや、やっぱりそうだな、あんなことまじめに集まってやることじゃない、そうだそうだ、わかると言ったのか、どっちなんですか。あなたの言葉で答えてくださいよ。
○国務大臣(保利耕輔君) 委員の皆様方には昼のそのお集まりの中で合意形成ができていると私は判断をいたしたものであります。
○佐藤道夫君 何度も言いますけれども、答えになっていないと言っているでしょう。 二十五日、時間的余裕が全くなかったのかと。委員会を開くようなことはありませんでしたと。ところが、たまたま豊島園で、遊びがてら来た四人の人がいたので、そこで合意ができた。そんなものは我々の社会じゃ合意と言わないんですよ。当たり前のことでしょう。 やっぱり毅然たる態度で、役所にみんな集まってきて、あなたがきちっと説明をして、それで、私はこれから国会に行くからあなた方で真剣に議論をしておいてください、そして私は昼休みに参りますからと。わかったということでみんな真剣に議論をする。彼らは、二千六百万円か、年俸は。それから何と何と退職金までもらっている。これは頭の先からつま先まで全部公務員なんですよ。公務員が仕事をするのは当たり前のことですよ。仕事をさせる、何の遠慮も要らない。 遊園地に集まっているからそこに行ってきましょうかなんと言うときは、それは警察庁長官が、ばかなことを言うな、彼らは公務員だ、すぐ呼び集めろとやることなんですよ。もし警察庁長官がそんなことに気がつかなきゃ、公安委員長としてあなたがきちっとやることなんですよ。何が何でもとにかく集めろ、これだけ大事な問題だ、国会が連日議論をしている、国民も大変な関心を持っている、書面審理で終わるようなことではないと。なぜあなたはそういうような気持ちになれなかったんですか。不思議でしようがないんですよ、私は。
○国務大臣(保利耕輔君) 私が承知しておりますのは、お昼のそのお集まりというのは遊園地ではないと承知をしております。そこの場に御説明に上がって基本的合意を形成されたということでありますが、お尋ねのなぜ時間的余裕がなかったのかということについては、時間を調整いたします事務当局から御返事をさせます。
○佐藤道夫君 何度も言っているでしょう。あなた自身の問題なんですよと、これ、国家公安委員長としての。それを人任せにすること、こんな大事なことを、なぜ集まれないんだ、なぜすぐ呼び集めないんだということを聞けばよろしいわけでしょう、一言。だれだって聞くでしょう、責任者として。 官房長官にちょっとお尋ねいたしますけれども、官房長官は、この問題について、個人とすればまことにもってけしからぬ、不適切だと。申しわけないですけれども、官房長官がこの場に出席されましたら、これ一〇〇%公人なんですよ。我々も暇をつぶしてあなたの個人的な意見を聞くようなそんな趣味はないんですよ。公の立場できちっと答えてください。お願いいたします。
○国務大臣(青木幹雄君) 私が個人的見解と言っていろいろ発言しましたのは、記者団から公の立場じゃなくて個人的にはどういうふうに考えられるかという質問がありましたので、それに答えた延長線上でございます。 私が申し上げたいのは、いろいろ個人的な見解はありますが、三月二日に三時間半にわたって委員長出席のもとで協議が行われ、そこで出た結論は、独立性からいっても公安委員会の、私は大切にすべきだ、そういう認識でございます。
○佐藤道夫君 私、記者会見のことを言っているんじゃなくて、先ほどあなたはまた個人的な見解ではあるがということをおっしゃったでしょう。それを取り上げて私は言っているんです。誤解のないように。 それから、独立性、独立性とおっしゃいますけれども、警察行政も明らかにこれは行政ですから内閣に属しまして、内閣は国会に対して連帯して責任を負う。個別の一件一件について口を差し挟むのは適当でない、そういうことで公安委員会がつくられたわけですけれども、こういう抜本的なことについては内閣に管理責任、監督責任があるわけです。小渕さんも何か、おれは知らない、指揮監督権がないなんて言っていますけれども、あれは憲法を知らない人がああいうことを言うんです。憲法をよく読んでください。
○国務大臣(青木幹雄君) よく勉強させていただきます。
○佐藤道夫君 最後ですけれども、いつも時間切れで大変恐縮です。
○委員長(倉田寛之君) 以上で佐藤道夫君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(倉田寛之君) 次に、竹村泰子君の残余の質疑を行います。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(倉田寛之君) 速記を起こして。 報告に先立って、委員長から一言申し上げます。 本委員会の質疑に当たりましては、警察庁当局としては的確に対応されるよう、十分留意されるよう御注意申し上げます。 この際、警察庁から報告を求めます。林刑事局長。
○政府参考人(林則清君) まず、委員会におくれましたことを心からおわび申し上げます。 昨日、御質問を受けまして、当時、本人や御家族に応対をした捜査員を特定しまして現在の勤務について調査をいたしましたところ、いずれも当時と同一のポストで勤務しておるというふうに報告を受けております。具体的には、六月の相談に対応したのは上尾署の刑事一課の二名、それから七月以降の名誉毀損に関しては、中心となって対応したのは同署の刑事二課の課長と刑事の二名でございます。 それから、昨日の捜査員の発言ということにつきましての御質問でございましたが、第一には、最初に被害者らが警察署に相談に来られた際に捜査員の間で、事件になる、ならないといった会話がなされたと。第二に、その翌日、さらに相談に来られた際に捜査員が、プレゼントをもらっていい思いをしたんだろう、警察は男女関係には立ち入れないなどと発言をしたのではないかという二点についての事実の確認をいただいたと存じます。 御指摘のこれらの事実につきましては、当時の捜査員から聴取をいたしますとともに、念のためこの被害者の御家族の方にもお伺いをしたところであります。その限りにおきましては、まず第一の点につきましては、最初に被害者の方々が上尾署へ相談に来られた六月十五日の際の状況について、若い刑事が、これは恐喝だと言ったにもかかわらず、年上の刑事は、事件にならないと言ったというような御指摘のようなやりとりはしていないということは、御家族の方からもやはりそういうやりとりというのはなかったという旨を確認させていただいております。 また、第二の点につきましては、翌日、被害者及び御両親が署に来られた際に、そんなプレゼントをもらっていい思いをしたんだろう、警察は男女関係に立ち入れないんだというようなことを、このたびの一連の過程を通じてそういった趣旨の発言はしていないということで、これもまた御家族の方からもそういう発言は聞いていないというふうに伺っております。 以上でございます。
○委員長(倉田寛之君) 竹村泰子君。
○竹村泰子君 報道によれば、刑事が被害者宅に来て、またそれとは別のときかもしれませんけれども、告訴を取り下げるように、そういうふうに言ったというんですが、そういう事実はありますか。
○政府参考人(林則清君) 今のお尋ねでございますが、埼玉県警のこれまでの報告では、告訴の取り下げを依頼した事実はないものの、御家族の方にこれはまた確認をいたしましたところ、告訴を取り下げろと言われたとは思っていない、そういうふうには思っていないけれども、ずっと一連の話の流れの中でそういうふうに思わせるような、誤解を生ずるような発言がありましたということを御家族も言っておられます。 具体的にどういう点なのかということでありますけれども、その一連の過程の中で、公判でプライバシーが明らかになってもいいんですかというようなことを言ったとか、あるいは告訴は被疑者が捕まってからでもできるんですよというような趣旨を途中で言った者がいたということであります。 捜査そのものは続けておりますが、いかなる仕儀であれ、被害者の方がこれは告訴をおろせというんじゃなかろうかと思うような印象を与えるような発言は極めて不適切であり、警察庁としては、こういった発言をした理由というか、そういうことにつきましてはさらに詳細に確認するよう埼玉県警を指導しておるところでございます。
○竹村泰子君 これはさらに調査していただかないといけませんけれども、例えばそのように読み取れるようなことを言ったとすれば、これはゆゆしき一大事です。国民の訴える権利、告訴する権利、これをいかにもやめさせようとしたかのようなそういう言動があったとすれば、これは大変なことですから、これはしっかり調査して報告をしていただきたいと思います。 私、けさ、そのことも調査をしておくように言いましたが、それだけしか出てこなかったんですね。もう一度確認します。
○政府参考人(林則清君) 急遽、先生からの御指摘を受けて調査をいたしましたのが、ただいま御答弁申し上げた結果でございます。
○竹村泰子君 刑事局長、あなたはなぜ今時間に来られなかったんですか。
○政府参考人(林則清君) 本委員会の関係について、まだ確かめるべきところ等を確かめるべく作業をしておりました。
○竹村泰子君 決められた時間に、これは片道ですから少しの時間のずれはあるとしても、やっぱり少しは前に来て、委員会全体を待たせるというようなことを刑事局長がなさるようなこういう状態、公安委員長、こういうことがあって、そしてさまざまいろいろな警察関連のことが一挙に起こっている、こういう状態では、本当に私はあなたがおやめになるしかないと思います。どうですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 昨日といいきょうといい、大変不始末をしでかしまして大変恐縮でございました。心から私はおわびを申し上げたいと思います。 そしてまた、本人には昨日も、この委員会全体の雰囲気をよく知っておくようにということで厳しく私の部屋に呼びまして申しつけたわけでありますけれども、そのことがまたきょうこういう形で重ねられたということは、私は極めて遺憾でありまして、委員のお心を酌んでまたきょう厳しく物を言っておきたいと、こう思っております。
○竹村泰子君 同時に、委員長、国家公安委員の方々の国会への喚問を要求して、私は終わります、きょうは。
○委員長(倉田寛之君) 今ちょっと聞き取れなかったんですが、もう一度おっしゃってください。
○竹村泰子君 ちゃんと聞いていてくださいね。よそ見しないでくださいね。 国家公安委員の方々の国会への証人喚問をお願いします。
○委員長(倉田寛之君) 証人喚問ですね。 ただいまの竹村泰子君の要求につきましては、後刻その取り扱いを理事会で協議させていただきます。 以上で竹村泰子君の質疑は終了いたしました。(拍手) 本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十分散会