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147回国会参議院2000/03/30

農林水産委員会 第7号

発言数
195
登壇者
17
会派数
8
開催日
2000/03/30

会議録

若林正俊自由民主党・自由国民会議

○委員長(若林正俊君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨二十九日、沢たまき君及び西山登紀子君が委員を辞任され、その補欠として鶴岡洋君及び大沢辰美君が選任されました。     ─────────────

若林正俊自由民主党・自由国民会議

○委員長(若林正俊君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  農産物検査法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に農林水産大臣官房長竹中美晴君、農林水産省構造改善局長渡辺好明君、同畜産局長樋口久俊君、同食品流通局長福島啓史郎君、食糧庁長官高木賢君及び国家公務員倫理審査会事務局長石橋純二君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

若林正俊自由民主党・自由国民会議

○委員長(若林正俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

若林正俊自由民主党・自由国民会議

○委員長(若林正俊君) 農産物検査法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案につきましては既に趣旨説明を聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

岸宏一自由民主党・自由国民会議

○岸宏一君 おはようございます。  大臣にお尋ねをいたしますが、私は一昨年に参議院に当選させていただきましてこの農水委員会に所属したものですから、自民党の朝の農水関係の部会にできるだけ出席したいと思って出席をしておりますが、非常に大臣のお話で印象に残っていることがございます。  その部会で、たしか優良農地の確保の問題だったと思いますが、まだ当時は大臣じゃなかったんですが、そのときに、今よりも優良農地をふやすべきじゃないか、いわば自給率を上げるためには計算していけばどうしてもふやさざるを得ないんじゃないか。言ってみれば、このままほうっておけばかなり私は農地は面積として減るんじゃないか、こういうふうに思っていたわけですけれども、そんな中で玉沢先生がそういう発言をなさったと。どんな方だろうと思っていろいろ皆さんから聞いてみましたら、東北地方ではナンバーワンの農政通である、あの人の言葉は非常に重いよと、こういうふうに先輩の皆さんから聞いたわけでございます。  しかし、今回の基本計画によりますと、優良農地の確保はどうも現状並みだというふうな結果のようでございますが、この計画は私は常識的なものだろうというふうに思うんです。  そこで、大臣にお伺いしたいのは、一般の議員である立場と、農林大臣になられるとやっぱりなかなかその辺で、自分のお考えと実際に政策として行うという場合、非常にじくじたるというんでしょうか、何となくしっくりしない面もあったんじゃないか、そんな気もいたしておるわけでございますけれども、政治家として、大臣として、今回、農林大臣になられて、農政全般について特にそういった御自身の主張と実際問題難しい点がいろいろあると思うので、その辺の所感をひとつお聞かせいただきたい。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 大臣になる前も大臣になってからも考えは全く変わっておりません。私は、当委員会でも申し上げておりますように、自給率を向上せしめる上におきましては、土地利用型農業の自給率は、特に農地が確保されなければその自給率の向上はなかなか難しいということを再三にわたって述べておるところでございます。  しかし、今回の基本計画の中におきましては、そういう観点に立ちまして自然に例えば農地転用をせざるを得ないような形で行われておる農地の壊廃、これは年間三万ヘクタールぐらいが現実に出ておるわけです。これが例えば十年間たちますと三十万町歩になるわけです。しかしながら、土地改良等におきまして、国が行っているのもありますけれども、県が行っているのもありますし、また各地域で行われているものもあるわけでありますから、そういうものを勘案して集計してまいりますと、大体それに見合うような形の農地の開発が行われるという見通しのもとに現状維持という数字が出てきたわけでございます。  しかしながら、外国から今輸入しておる穀物及び農産物を農地に換算すれば千二百万町歩の換算の面積が出てくるわけです。今、日本は四百八十万ぐらいですか、でありますから、やはり全部一〇〇%達成しようと思いましたならば二倍半の農地を造成するという覚悟がなければ一〇〇%はできない。しかし、それは日本の国土上の制限がありますから、地理的、自然的な条件がありますから大幅に何十万町歩も伸ばすわけにはいきませんけれども、単当収量をふやしていく、あるいは麦、大豆、飼料作物等、これも一時的な減反、転作の作物ということよりも本格的な生産に入ることによりまして自給率を上げていく、こういうことが今回の基本計画の中に盛り込まれたわけでございまして、私はやはり土地利用型の農作物におきましては基本的に農地が今後とも必要であるということにつきましてはいささかも考え方は変わっておらないところであります。

岸宏一自由民主党・自由国民会議

○岸宏一君 そういうお答えをお聞きいたしまして安心をいたしました。  そこで、大臣にぜひこれはお願いをしたいわけでございますが、今回の一月二十八日の総理の施政方針演説を見ますというと、字数にいたしますと一万一千三百字ぐらいだと思うんです、総理の施政方針の長さが。そこで、調べてみますというと、農業問題に言及したのは、食料問題ということを入れてですけれども、字数を数えてみますと百二字です。ですから、一%を費やしているわけでございます。  しかし、今回の当初予算と農林省の予算を比較いたしますと、農林の予算は総額のたしか四%か五%ぐらいですか、そういうことになっておる。それから、国内総生産に占める農業の生産の割合というのはまあ二%弱ぐらいなんでしょうか。そんなことを見ますというと、我々多くの農家を抱える山形県出身の参議院議員としては、もう少し施政方針演説にも総理大臣に御発言のフレーズを多くしてもらいたいという思いは強いわけであります。  ああいう施政方針というのは、さまざまな骨格的なことを言わなきゃならないのでと言われればそれまででございますが、今回特に私これを申し上げたいのは、聞くところによりますと、大臣は大学時代に、小渕総理、当時、小渕青年だったと思うんですが、何か雄弁会で演説の指導をなさったという話を聞いておりますが、それは本当でございますでしょうか。ちょっとそれを聞いてから。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 学生時代のことでありますから、学生時代からの友人であるということでございまして、生まれは年も同じなのでございますが、私の方が大学に入るのが一年早かった。そうすると、小渕総理が入ってきたときには一年生ですから、私は二年生ですね。そうしますと、雄弁会の中には演説練習幹事というのがございまして、これが一年生を指導するといいますか、そういう立場に立つわけでございます。したがいまして、小渕総理も新入生でございますので、みんな集めまして毎日一時間発声練習をやる、そういういわば下士官みたいなものでございますけれども、新兵扱いの、そういうわけでございます。  それから、昭和三十八年の総理の初当選のときでございますけれども、同じく大学院に入っておりまして、そこからの立候補でございますから修士ですね。二カ月ぐらい前から参りまして、行動をともにいたしまして、選挙を戦いまして当選をいたした、こういうことでございまして、それ以来の関係でございます。

岸宏一自由民主党・自由国民会議

○岸宏一君 ということをお聞きして、ぜひこれは大臣からお願いしてもらいたいと思いますが、やはり総理大臣として、農業の重要性は、ただ単に生産面のみならず、環境や国土保全、その他多面的な機能を持っておって、国民の福利厚生、福利向上に大変大きな意味合いを持っているということを農林大臣からぜひ総理に何回となく申し上げていただいて、アドバイスをしていただいて、これからの省庁再編によりますというと内閣府が非常に強力になるわけでございますから、そんな意味で、そのトップの人に正しく理解してもらわないとこれはよくないと思うんです。  そういうことでぜひ、玉沢農林大臣だからできると、こういうふうに確信しておりますので、よろしくお願いをいたしたいと思いますが、どうでしょうか。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) これは個人的な関係というよりも、お互いにその衝にある者としまして、やはり総理の施政方針演説の中に農林水産業の関係についてより多くのスペースを割いていただくということは大事なことだと思いますので、今後とも申し上げていきたいと思いますが、委員からも、同じ党の総裁でありますから、委員からの御発言等もお願いを申し上げたいと存じます。

岸宏一自由民主党・自由国民会議

○岸宏一君 どうもありがとうございました。どうぞよろしくお願いいたします。  大臣、この前、城総務審議官がお亡くなりになりました。非常に惜しい人材を失ったことと思います。大臣もさぞ残念に思っていらっしゃると思うんですが、どうも私どもから見ておりますというと、今、農林省はさまざまな不祥事で、特に構造改善局なんかは悪者扱いでございますけれども、そういう方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、城総務審議官のように本当に、恐らくは今回の基本計画づくりでかなり過労があったのではないかというふうに想像されるわけです。  ついきのうも農林水産省の課長補佐の方に、あなたは超過勤務をどれぐらいしたのか、時間外勤務をどれぐらいやりますかと聞いたら、一月に二百五十時間ですと。大変な仕事をやっていらっしゃるわけですね。そういうことを国民の皆さんもよくわからないし、新聞では悪いことばかり出ますから。我が国の政府の職員の皆さんはよく働いていらっしゃる、こういうふうに思うわけです。  と同時に、今回のこの城さんのお亡くなりになったことは職員の皆さんの健康管理という面で問題があるのではないか。大臣としてもいろいろ思いをいたすことがあると思うんですけれども、官房長でも結構でございますけれども、この問題についてどうお考えになってどう対処しようとしているか、お聞きしたいと思います。

竹中美晴農林水産大臣官房長

○政府参考人(竹中美晴君) 職員の健康管理についてのお尋ねでございますが、経済や社会が大きく変わってまいります中で行政ニーズも変わってくる、大変高度化してまいりますとか、昨今の課題といたしましては、中央省庁改革への対応、あるいは今お話ございましたように基本計画の策定等を含めます農政改革への取り組みなどによりまして、現在、職員全体として役所の業務量が相当増大しているということは事実でございます。そうした中で、長時間、長期間にわたります超過勤務が職員の心身の健康に与える影響というものを私どもも憂慮いたしておりまして、極力、業務処理方法の改善なり事務の簡素化等に努めているところでございます。  職員の健康管理につきましても、これは大変重要な問題と考えておりまして、毎年度定期的な健康診断や成人病の健康診断も実施しておりますし、特に長期間、長時間の勤務を行った職員に対しましては特別の健康診断を実施するというようなことも行うなど、職員の健康管理に努めているところでございます。  ただいま御指摘いただきましたような点も含めまして、私どもといたしまして、今後とも業務の処理の仕方の改善なりあるいは健康管理、健康診断といった面での改善にさらに一層努めていきたいというふうに考えております。

岸宏一自由民主党・自由国民会議

○岸宏一君 どうぞひとつよろしくその辺も頑張っていただきたい。  大臣、時間も余りありませんので端的にお答えいただきたいんですが、私、地元に帰りますというと、このごろ農家の皆さんから、しかも農家のリーダー的な役割を担っている方々からこんなことを言われるんです。  先生、おらだはもう三割バッターになったと。これは何ですかというふうなことを聞きました。聞きましたら、減反は、山形県の場合ですけれども、おらのところは三割だと。米の値段も三割下がった。それから、今回、農業者年金が大変だということで、政府の素案のようなものというんでしょうか、これが平均すると年金の給付が三割カットというとんでもない話だというふうなことで、どこへ行ってもそういった問題が出される。今の農家の最大の関心事は大豆の転作とこの農業者年金の問題じゃないかと思うんです。  そこで、大臣として具体的なことは多く語れないかと思うんですが、きのうも実は全国の農業委員会の会長さんがみんな集まってその協議をしたわけですけれども、全中とのうねん倶楽部との最終調整をして政府に要求するということになるそうでございます。確かに、年金財政の困難さはございます。しかし、その責任はやっぱり政府と政治家が担うものであると思うんです。  この際、大臣として率直に、農業者年金を改正するに当たって農家の皆さんに負担のかからない方向でやっていきたい、須藤議員も質問されておりましたが、ぜひそういった御発言を期待したいと思うんですが、どうですか。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 農業者年金制度をどうするかというお尋ねでございますが、まずこの農業者年金制度が果たしてきた役割、また現状、今後の方向をしっかりと見定めていかなければならぬ、こう思います。この制度は、発足以来、農業者の老後生活の安定及び農業経営の若返り、農地の細分化防止と規模拡大に寄与してまいりました。  一方におきまして、年金をめぐる情勢は大きく変化しまして、世代交代、若返りよりも担い手育成が重要となっているという政策面の問題、また加入者一人が受給者三人を支えなければならないという財政面の問題が表面化しております。

岸宏一自由民主党・自由国民会議

○岸宏一君 もっと簡単に。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) こういうような状況を踏まえまして、本制度の改革に当たりましては、食料・農業・農村基本法の理念に即した形で関係者の理解と納得及び年金財政面での長期安定が得られる制度にしていきたいと考えておるところでございます。  簡単にと、こういうことでございますが、簡単にはなかなか答えられないわけでございまして、こういう経過を経た上で、今この農業委員会系統及び農協系統におきまして現場からの組織討議、意見集約が行われていると承知しておるわけでございますので、そうしたことも踏まえまして今後検討してまいりたいと考えております。

岸宏一自由民主党・自由国民会議

○岸宏一君 確かにそれは簡単には答えられないわけですが、端的に大臣としての意欲を示してもらいたいという意味で申し上げたことでございますので、誤解なさらないでもらいたいと思います。  それでは、時間もございませんので検査法の一部を改正する法案についてお尋ねいたします。いろいろ質問を用意してきたんですが、これは政務次官にお尋ねいたします。  これを民営化することは行政改革の趣旨から非常にいいことだというふうに思います。  そこで、国民にもわかりやすく、具体的にどんなメリットがあるのか。それから、民間の制度になりますというと、国がどんな役割を担っていくのか。それから、信頼性、公平性、こんな問題も上ってくると思います。これをどう確保していくか、こういったこと。それから、統一性は全国的にどうするかということをお答え願いたい。  それと、私が心配しておりますのは、この制度をやった場合、食糧庁の検査事務所というんですか、食糧事務所の職員は当然減らすことができると思うんです。この点についてもはっきりとした方向性を国民に示す必要があるんじゃないか。確かに本所も支所も数は減っていますけれども、食糧事務所の職員の人数は、私が調査室から聞いた資料によりますと、平成六年から平成十一年末で千二百人しか減っておらない。これをどのようにしていくか、この点をお答えいただくことで私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。どうぞ政務次官に。

金田勝年自由民主党・自由国民会議農林水産政務次官

○政務次官(金田勝年君) 委員から本法案につきまして数多くの今質問をいただいたわけでございますが、まず検査業務を民営化することによりましてどのようなメリットが期待されるのかということでございますが、今回の改正によりまして具体的に申し上げますと三点あるのかなと、こういうふうに考えております。  例えば、検査の大宗を占めます米の場合について見ました場合には、実際に業務の主要な担い手と見込まれます農協等の出荷取扱業者にとりましては、集荷それから販売と検査を一元的に行うことができるということによりまして、集荷・販売計画に沿った柔軟な検査の実施が可能となるのではないか、こういうことであります。それから二つ目には、複数の民間検査機関の参入によりまして競争が働きまして、そして相互に創意工夫を発揮することができるということで、より効率的で検査を受ける側のニーズというものに即応した検査の実施が可能となるのではないか。そして三つ目には、行革の理念でもあります行政組織の減量にもつながるとともに、また一方で民間の側にも新たな事業の機会が開かれるであろう、こういうふうに考えられるわけでありまして、この三点がメリットかなと、こういうふうに期待をしておるわけであります。  それから、民間検査制度になりました場合に国が果たすべき具体的な役割はなおどういうものがあるか、こういうことであったと思います。  これにつきましては、今回の改正で検査の実施業務を民間にゆだねるわけではございますが、国が全面的に手を引くわけではないということでありまして、公正かつ円滑な取引の確保など農産物検査の果たす役割そして機能というものが適切に発揮されるように、制度の企画立案あるいは民間検査機関に対する指導監督等といった事務を遂行していく果たすべき役割があるのではないか、こういうふうに考えておるわけであります。  それから、民営検査の場合の信頼性、そして公平性をどういうふうに確保していく考えか、こういう点でございました。  その点につきましては、やはり国として登録検査機関に対しまして適切に指導監督を行っていくことであろうかと思います。具体的には、その登録検査機関の業務開始に先立ちましては、検査を適正かつ確実に実施する上での必要な能力、体制を有する法人にのみ検査業務への参入を認めていくということとともに、業務の開始前にその業務規程を提出させて、業務内容等の確認を行いまして、内容が不適当と認められる場合にはその変更を命じるということにしていきたい、こういうふうに考えておるわけであります。  また、不適当な事態が発生した場合の是正措置として、改善命令を発出したり業務停止命令あるいは登録の取り消しといったような厳正な対処を行うということを考えまして、その民営検査の信頼性、公正性が担保されるというふうに頑張っていきたい、こういうふうに考えておるわけであります。  それから、組織の点でございます。  これにつきましては、民営検査への移行に伴いまして食糧事務所の定員の見直しが不可避になるのかという観点につきましてですが、これにつきましては、例えば今支所を例に出されましたが、食糧事務所は食糧事務所の事務を担当する機関でありますけれども、検査の業務だけが支所の仕事ではないわけであります。けれども、その主要業務の一つであるということになるわけでありまして、今回の民営化に伴いまして、支所の組織についても見直しあるいは統合というものも検討していくことになろうかと考えております。その具体的内容につきましては、平成十三年度の組織要求を取りまとめる八月までに詰めていきたい、こういうふうに考えておるわけであります。  以上であります。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 民主党・新緑風会の小林元でございます。  今回の農産物検査法の改正は規制緩和の推進の中で打ち出されました。そして、行政改革の一環ということで今回の提案になったと思います。  現在、大きな流れということで行政改革ということが言われているわけでございますけれども、官から民へ、そして中央から地方へというのが大きな流れであるというふうに私も認識しておりますし、大臣もそのようにお考えかと思います。  そういう中で、民営化への移行あるいは規制緩和、地方分権、そしてまた行政組織の見直し、あるいはその他倫理性の問題等々いろいろあると思いますけれども、まず初めに民営化への移行あるいは規制緩和について、農林省として基本的なお考え、そしてまた当面する課題というものはどういうものがあるのかということを大臣にお伺いしたいと思います。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) まず、この法律の趣旨でございますが、やはり国が行ってきたものを民営に移す、こういうことで行政改革の趣旨を実現するというのが第一点であります。  それから同時に、規制緩和でございますけれども、国があるいは社会が活力あるものとなるように規制緩和も推進をする、そういう観点から政府は規制緩和推進三カ年計画に取り組んでいるところでありますが、農林水産省におきましても、対象となっている計画事項等について今国会に所要の法案を提出するなどその着実な推進に努めているところであります。  具体的には、現在、審議をいただいております農産物検査法の一部を改正する法律案のほかに、農地法の一部を改正する法律案、砂糖の価格安定等に関する法律の一部を改正する法律案等を提出しているところでありまして、今後ともこの法案の成立を見た上で着実な規制緩和の実施に取り組んでまいりたいと考えております。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 次に、地方分権についても大臣の所見をお伺いしたいと思います。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 農林水産分野における地方分権につきましては、これまでも地方分権推進委員会の勧告を受けまして、保安林の指定・解除権限等の都道府県への移譲、地方公共団体に対する許可、認可等の関与の縮減等を進めてきたところであります。また、中央省庁等改革基本法における農林水産省の編成方針や食料・農業・農村基本法におきましても、地方分権の推進に十分配慮し、国と地方公共団体の適切な役割分担や地域の特性に応じた施策の展開など地域の実情を重視した考え方が盛り込まれているところでありまして、こういう考え方に基づきまして、地方分権のあり方につきましてもできるだけ協力をしていくという考えで取り組んでまいりたいと思います。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 地方分権といっても、いろいろな権限を移譲する地方分権推進計画があったわけでございますが、そういう中で、地方団体はもっともっと権限、財源というものを移譲してもらいたいということが強く求められたということは大臣も御承知かと思います。  そういう中で、農林省は、地方団体に対する補助金、県あるいは市町村に対する補助金が公共事業を中心に大変たくさんあるわけでございます。やはり、こういうものがこの間の残念な事件、不祥事、そういうものにもつながっているのではないか。まず、その配分について、いろんな陳情合戦といいますか、そういう中で、癒着の問題、あるいはその使い方についてもいろいろあるんでしょうけれども、二段階になっているわけでございまして、そういうものをやはり地方の自主性に任せて、これは農林省だけの問題ではありませんが、国全体として財源というものを移譲し、地方の自主性にのっとってそれぞれの地域の発展を願うということがあろうかと思いますが、特に補助金、財源の問題について大臣のお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 補助金を行って事業を行うということで成り立っておるわけでありますけれども、しかしその場合におきましても、どういう事業をやるか、どういう施策をやるかということについては、あくまでも地方自治体がまず計画を立ててそれを申し出て、そして地域づくりをやるという観点からなされておるわけでございまして、そういう観点に立ちまして我々もそれを応援して農林水産政策が展開することができるように、こういうことでやっておるわけでございますので、補助事業がそういう観点から必要であるという認識でございます。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 大きな立場に立って、地方分権という流れ、そういうものに沿った考え方というものを農林省においてもこれから実現をしていただきたい、こういうふうに要望をしたいと思います。  それから、行政改革という非常に直接的な減量化、スリム化というようなものが求められているわけでございます。今回の問題も、そういう中で民営化の問題が出てきたわけでございますけれども、これに限らず農林省として、これは省庁再編というような問題もあったわけでございますが、幸か不幸か農林省はそのままというような状況でありますけれども、そういう中にあっても、省庁再編の大きな波はかぶらなかったけれども、やはり組織の再編、効率化、こういうものは引き続きやっていくべきだろうというふうに考えておりますが、その辺についても大臣のお考えをお聞かせください。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 農林水産省はほかの省庁とは違いましてその主体はそのまま残して再編するという形であるわけでございますけれども、しかし行政改革の趣旨を十分体しまして、食料の安定的な供給や、農業の有する多面的機能の発揮という役割の十全な機能を確保しつつ、効率的で透明性の高い事業・組織運営を図る観点から行政改革に取り組んでまいる考えであります。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 特に、ただいまの答弁にありましたけれども、透明性の確保、先ほども申し上げましたけれども、補助金等に関連しまして、あるいは箇所づけ等に関連して、やはり透明性のあるもの、これが問われているわけでございますので、どうぞその辺を十分にやっていただきたい。  それでは、いよいよ農産物検査制度の問題であります。  今回、民営化ということの提案があったわけでございますけれども、この検査制度そのものは日本独特の制度だというふうに私は思っているのでございますけれども、海外における農産物検査の現状というものを御承知でしたらお聞かせいただきたいと思います。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 全国といいますか、全国家を網羅的に調査したわけではございませんが、私どもが承知しておりますものは、米につきましては、アメリカでは我が国と同様に検査制度に関する法律がありまして、国の機関が検査を実施しているということでございます。  また、タイにおきましては、検査制度に関する法律はありませんけれども、商務省が認可をした民間検査機関が検査を実施しているということでございます。  それから、オーストラリアにおきましては、生産者の協同組合による自主検査が行われているということでございます。  それから、麦につきましては、アメリカ、カナダにおきましては我が国と同様、検査制度に関する法律が制定されておりまして、これに基づきまして国の機関または国の委託を受けた民間の検査機関が検査を実施しております。  また、オーストラリアにおきましては、生産者の代表組織が小麦輸出を一元的に管理しているということでございますが、その麦につきましては、サイロ公社という州法に基づいて設置されたサイロ会社、これが検査を行っているということでございます。  各国の検査制度は、その実態に応じましてさまざまなものがあるというのが率直な姿でございます。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 今伺っておりますと、どちらかというと輸出国といいますか、そういう中で実施をされているというふうに聞いたわけでございますが、これは要するに国内流通に関しての検査なのか、いわゆる輸出をするという中で国際的な信頼性を確保するという観点での検査制度もあるのか、その辺はいかがなんでしょうか。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) ただいま申し上げた国は大体主な輸出国でございまして、日本も昔、生糸の検査というのは輸出検査から始まった経過もございます。やはり、輸出品の品質確保、輸入国におきます信頼の確保という点から検査が始まったのではないかというふうに見ております。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 そうしますと、日本では大正時代から都道府県、その当時は都はありませんけれども、府県の検査というような形でスタートをした。戦中に国営検査といいますか、そういうふうになって、戦後もそれが引き継がれてきたという状況だと思いますが、やはり輸出というようなことではなくて、何といいますか、生産者、農民というものが弱者である、そういう中で、公正な取引の中で安定的な経営を図ろうというようなことがあってこういう検査制度になったのかなというふうに思いますし、また米麦が国家管理という中で政府買い入れ、その中で公平な検査をして公平な価格設定をするというような必要性の中であったわけでございます。  今回、改正の中で、この第一条については、国営検査が民営化をするというだけの中身になっておりまして、昭和二十六年でしょうか、この目的を見ますと、農産物の公正、円滑な取引あるいは品質の改善の助長、農家経済の発展、農産物消費の合理化、その当時、農産物消費の合理化というような点が入っていたというのは、これは先見性があったのかなというふうに感じております。  ただ、この条文の目的というのは大変網羅的でありまして、本当のポイントは何なんだろうか、この検査制度のポイントというのは何なのかということが必ずしも明らかに読めないように思うんですけれども、その辺いかがでございましょうか。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 今、委員が御指摘のように、農産物検査法は、第一条で、公正かつ円滑な取引と品質の改善の助長、農家経済の発展と農産物消費の合理化を目的として掲げておるわけでございます。  これを具体的にそれぞれにどういう趣旨であるかということを申し上げますと、生産者にとりましては、検査で高い評価を受けることを生産の目標とすることにより品質の改善、手取りの向上というメリットが期待できるところであります。流通事業者にとりましては、取引当事者双方が検査結果を信頼することで取引の都度、現物を確認する必要がなくなり、流通の公平、公正、円滑化が図られるところであります。消費者にとりましては、検査結果を反映した適切な表示がなされることで的確な商品選択が可能になってくると存じます。こういうことが農産物検査の果たす役割であると考えるわけでございまして、第一条の目的はほぼそのまま引き継いでやっていく、こういうことでございます。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 大変模範生の、優等生の答弁じゃないかなと。  全くこの第一条、読めば読むほどどこにポイントがあるのかなというふうな感じがしているわけでございます。先ほど私が申し上げましたように、非常に規模の小さな弱い立場の農家といいますか、そういうものの安定的な経営を確保していくんだということがやっぱり第一の検査の目的ではないか。そうでなければ、この検査というものを本当に義務検査というような形で置いておく必要があるのかという問題にもつながっていくんじゃないかと思うんです。しかも、この検査というのは農家負担でやっているわけですから、これはやはり検査を受けるメリットというものを農家が自覚していくということが必要であります。  この間も私の知っている農民の方が、規模としては結構大きいんですが、三町歩、三ヘクタールの水田を耕作している専業農家でございまして、この間、この間といいますか、昨年秋の出来秋に検査を受けた。今まで一等米以外になったことはないんだが、今回の検査で二等米になっちゃったということで大変ぼやいておりました。七十万円がふいになったというようなことでございまして、大変深刻だと。必ずしも検査に納得できないような顔をしておりましたけれども、虫にやられたというふうに指摘があって格付が落ちたということでありますが、国の検査だからなというようなことも言っておりましたし、やはり検査というものは大事なのかなと。特に、一生懸命やっている農家、立派につくっている農家にとってはこういうものがあって安心できるという面もあるのではないかというふうに伺っていたわけでございます。  最近になりましては消費者の問題、これはJASとの関連を後で聞きたいと思いますが、そういうこともありますからあれでございますけれども、やはり生産者の経営安定を図るということが第一ではないかなというふうに思っております。  それから、検査制度そのものにつきまして、国営であろうと民営であろうとこれを引き続き存続させるということの提案であるわけでございますが、これに関連して、私は廃止論者ではありませんけれども、ちょっと極論を言わせていただきますと、やはりこういう制度を変更するという際には、これは本当に必要か必要でないかと、先ほど来やっておりますけれども、そういう議論があって、やはりこれは存続させるべきだという中でどういう形で残すか、あるいは簡素化、効率化をどうすべきか、そういうことがあるんだろうと思いますけれども、その辺の問題、全面廃止といいますか、廃止か存続かというような議論はおありになったのかどうか、あったとしたら御紹介をいただきたいと思います。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 極めて一部に、果実や野菜のように自主検査で足りるのではないか、こういう御意見があったことは事実であります。しかし、やはり米とか麦とかいうものは外観から品種とか銘柄とか品質というものを判別することが非常に難しいものでございます。  したがいまして、大多数の御意見は、生産者はもとより流通業者の方、消費者の方も存続を希望する、しかしそれは今の行政改革の流れの中で必ずしも国がやる必要はない、制度としてしっかりとした公正な検査、適正な検査の担保ができればそれでよいではないか、こういうことが大方の御理解だというふうに思っております。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 この制度を存続させるということでありますが、現在、JAS法の改正も行われて、来年の四月から新しいスタートがされるわけでございます。本検査制度と、二十六年当時はJAS法なんというのはなかったわけでございますが、そういう中で、先見の明があって「消費の合理化」というような文言が入っているわけでございます。  今、長官からも答弁がありましたように、消費者の立場からも検査は必要だという話があったそうでございますが、消費者の方から見て、この検査制度とJAS法の規格表示との役割分担といいますか連携、こういうものについてはどのようにお考えになっておりますか。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) まず、JAS制度と農産物検査制度との役割分担ということでございますが、これは農産物検査法の対象の農産物の特性あるいは検査内容の相違ということで制度として振り分けております。  具体的に申し上げますと、米とか麦、これは日本の国民の主食でありますが、この円滑な生産、流通のためには義務検査が必要であるというふうに考えております。この点が、格付が任意であるJAS制度とは異なるものでございます。  それから、産地とか品種、先ほども言いましたが、米、麦は外観ではわかりにくいわけでございますが、産地や品種などの銘柄、こういったものの的確な判定を可能とするためには、生産者が受検する場合には産地で検査を行うということが必要不可欠でございます。これは、どこで受けてもいいというJAS制度とは異なるわけでございます。  それから三つ目には、対象農産物が政府買い入れなどの公的制度の対象とされているというものにつきましては、生産者が買い入れてもらうために、例えばいかなる場合でも生産者が検査を受ける機会を確保する必要があるということでございまして、これにつきましては、本農産物検査法案におきましては、民間機関による検査業務の実施が困難な場合には国が臨時特例的に検査を行う、こういう仕組みを設けておりまして、そういった点でJAS法と異なる仕組みを設けているわけでございます。この仕組みを設けている背景には、米とか麦とか主食であるもの、あるいはその流通実態から見て産地で判定をしなければいけないというようなもの、そういったものを対象として農産物検査制度を仕組んでいる、こういう整理でございます。  JASで今度具体的に精米表示というものが移行いたします。平成十三年四月一日から、今までの食糧法に基づきます精米表示からJAS法に基づきましての品質表示ということに移行することになっております。そのときに表示する産地、産年、それから銘柄につきましては検査をして、それが確認されたものでなければ表示ができないという形で連結をとっておるところでございます。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 特に、精米段階でJAS法でそういう表示がされるということでありますけれども、これは玄米から精米へ移行する段階で包装も変わる、表示も変わっていくということでございますから、そういう一貫した連携といいますか、国サイドとしてJAS法の施行者、検査制度の実施者ではありませんが、これからは施行者ということになると思いますけれども、そういうきちんとした連携を図って、立入調査とかいろいろな手段があると思いますけれども、その辺を消費者の立場から見てきっちりやっていただきたい。  それから、そういうことに関連しまして、成分検査というのがこの検査法の中で規定をされております。しかし、成分検査といっても、いわゆる安全性とか食味とかということにはほど遠い内容ではないかなというふうに思っております。  消費者のニーズにこたえるというような目的もあるわけでございますから、その辺の成分検査の規格といいますか、安全性、食味、そういう消費者が非常に関心の高い部分について改めていくのかどうか、その辺をお伺いしたいと思います。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) ただいまお尋ねの食味の検査でございますが、消費者あるいは実需者がより高品質なものを求める、こういった需要が出てまいっておりまして、平成七年から米と麦につきましては成分検査を導入しております。  これにつきましては、食味を構成している成分、例えばたんぱく質の含有率とかアミロースの含有率とか、こういったものの検査を行っているところでございますが、民営化後におきましても引き続き民間検査機関が成分検査を行っていくということで、制度としても成分検査を品位等検査と並ぶ検査の柱の一つと位置づけましてこれに対応していくということにいたしております。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 検査制度には載っておりませんけれども、野菜、特に果菜類で農協、出荷団体がそういう成分検査といいますか、糖度を分析したりいろいろなことをして、これは表示はしておりませんけれども、そういう中で市場の選別に対抗するといいますか、対応するというようなこともやっているわけでございます。ですから、義務検査とか任意検査とかという問題もいろいろあろうと思います。自主検査でも結構なのでございますけれども、消費者の立場からそういうものが今後行われることが必要じゃないかというふうに思っております。  それから、先ほど岸委員からもお話がありました、今回の民営化に当たって、やはりこれまでは公正、中立性のある国という、いわば生産者、取引業者あるいは消費者から中立な第三者機関という立場で国は検査をしてきた。もちろん、食管制度の時代には国が全量買い入れの時代もあったわけでございますから、これは国が当事者だということになっていたわけでございますが、現在はそれが変わってきているわけでございますから、そういうふうに信頼性があったというふうに思っているわけでございます。  しかし、今度は農協あるいは経済連ということになってまいりますと、そういう参入機関が本当に今までの検査のように公正中立な第三者機関、特に経済連、農協は経済行為をやっている、利益を追求するという団体でもあるわけでございますから、すべてがそうだとは言いませんけれども、そういう行為もやっておりますので、しかも取引業者の一員であるということで、やはりこの検査制度の根幹を揺るがしかねないという面も持っているのではないかなと思いますが、その辺、大臣、いかがでしょうか。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 検査の信頼性の確保の問題でありますけれども、国は、登録機関による適正かつ確実な検査の実施を確保するため登録検査機関に対しまして適切に指導監督を行っていく。この立場を明確にして、登録検査機関の業務開始に先立ちまして、具体的に登録検査機関としての適格性を審査し、検査を適正かつ確実に実施する上で必要な能力、体制を有する法人にのみ検査業務への参入を認める。また、業務の開始前に業務規程を提出させ、その内容が不適当と認められる場合はその変更を命じることとしておるところであります。  また、不適当な事態が発生した場合の是正措置として、不適正な検査を行った場合は改善命令を発出し、その命令に従わない場合におきましては業務停止命令または登録の取り消しにより厳正に対処することといたしております。また、改善命令に従わない場合は罰則がかかることとなっておるわけであります。  こうした仕組みを明確にいたしまして、できるだけ民営検査の公正中立性、信頼性が確保されるように努力してまいりたいと考えております。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 私が言っているのは、そういう経済行為をやっている、あるいは取引業者である農協、経済連あるいは全農というようなものがこの検査をやる、だから間違いが起きるのではないかというようなおそれを危惧しているわけでございまして、それが起きた場合の担保措置については十分私も承知はしておりますけれども、そういうものをどうしても払拭していく、厳正中正にやっていただくということが必要ではないか。  例えば、国の検査の段階でも、私は月曜日に水戸の食糧事務所へ行っていろいろ聞いてきました。そうしましたら、国の検査でも検査員の出身地では検査はやらないという内規になっているそうでございます。それぐらい気を配っているわけでございます。ところが、今度は非常に近いところにいる、本当に朝晩顔を合わせている例えば農協の職員と農家の方が検査あるいは受検する立場というふうになっていくわけでございまして、非常にやる方もきついといいますか、される方も、何だおれのときにあんなことをしてと、こんな結果を出してというようなことで大変苦労が多いんだろうと。  それはだめだというのではないわけでございますが、やっぱりそういうことも十分考えて、公正中正な検査というものを維持していく必要があるんだろうというふうに思いますので、その辺は十分長官も承知していると思いますが、本民営化に当たって相当気を使うといいますか、十分な対応というものをお願いしたいというふうに考えております。時間がありませんので、答弁は結構でございます。  それから、検査員ですね。これまでは国の職員が検査員、検査官ということでございますから、何の資格もといいますか、もちろん技術的な研修とかいろんなことをやって腕によりをかけて検査をやってきたわけでございます。今度はそういうことではなくて、民間の検査員ということになるわけでございます。そういう意味で、この検査水準の統一性、全国的な平準化といいますか水準を均一に保つ。  ところが、これは今度は地域的になるわけでございますから、大変にこの検査の格差というものが出てしまったとしたら、何のために検査をやっているのかということになってしまうわけでございまして、そういうことで、いわゆる検査の規格化、標準化、こういうものをきっちりやっていく必要があるのではないか。  これまでの国の、食糧事務所にもマニュアルがあるんでしょうけれども、やっぱりそういうものをオープンにした上で、農業者も納得し、取引業者も納得し、消費者も納得をするような検査結果といいますか、そういうものをやっていく必要がありますので、これまで以上に、農協、経済連、あるいはその他の団体、会社、いろいろあると思いますけれども、そういうものがやるわけでございますので、その辺に十分配慮をすべきではないか。  それから、これは規制緩和という方向と逆行になってしまうでしょうけれども、検査員は改めてまた国家試験をやるとか、そういうことになるとその辺は非常に矛盾をしているわけでございますけれども、そういう検査の統一性を図る上では何らかの技術水準を認定するというか、そういうものが必要なんだと思うんです。それにまたまた国が関与するということについてもいろいろ問題がありはしないか。その辺についてはどのようなことをお考えになっておるのか、お聞かせいただきたいと思うんです。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) お尋ねのように、改めて国家試験とかということによる資格制度という厳格なものを設けるのは難しいかと思います。しかし、やはり農産物検査を実施する人が必要な能力を持っていないとこれは困るということも御指摘のとおりでございまして、これを制度的に担保しなければならないというふうに考えております。  したがって、農産物検査員の具体的要件といたしましては、農林水産大臣が指定する研修の課程を修了した人か、あるいは一定期間検査業務に従事した経験を有する人、このいずれかでありまして、そのうちから検査の実施に必要な知識、技能を有する者と認められまして、農林水産大臣が作成する名簿に登載された者、こういう方を検査員の資格者といたしたいというふうに考えております。  この検査員の方の名前は登録台帳の記載事項といたしておりまして、不適正な検査を行った人につきましては、登録検査機関に対してその検査員の検査業務への従事を禁ずるということ、したがって検査員もかわってもらうということをする、あるいは登録台帳から当該検査員の氏名を削除するということで検査業務から排除するということを考えております。こういった一連のプロセスで事実上の資格者ということで取り扱っていきたいというふうに考えております。  なお、先ほどお尋ねの中で一言申し上げておきますと、農産物検査員の義務とか規定がございまして、「公正かつ誠実にその職務を行わなければならない。」というのが二十条の二項に規定してございます。したがって、こういう公正かつ誠実にその職務を行わないということになりますと、今申し上げたように、農産物検査員として適切でないということになりますので、指導監督の十分なる対象になる、こういうふうに考えております。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 いろいろ通告はしてありますが、時間があれなのでちょっと飛ばしていきたいと思います。  参入機関についてもいろいろ先ほど来指摘したような問題があるわけでございますが、そうはいいましても、この規制緩和の時代ですから、やはり登録をするに当たって基準といいますか、いろいろ要件が書いてありますけれども、そういうものもこれを読んだだけでは、例えば検査員は検査数量に対してどれぐらい必要なのか、五人でいいのか十人でいいのかとかいろんなことがあると思うんです。あるいは、これの実施に必要な経理的基礎というんですか、資本金という意味なのかどうかはよくわかりませんけれども、そのようないろいろ要件が書かれております。  こういうものは一々ああだこうだと役所が判断をするのではなくて、もうこれなら結構ですよというような形で登録と、登録ですから許認可ではありませんからあれでございますけれども、そういうものをオープンにする、透明化を図るということは大変必要なのではないかというふうにお願いをしておきたいと思います。  それから、手数料の問題でございます。  これは一応検査料収入あるいは検査経費ですか、こういうもの、これは民間移行ということですから、民間移行をしてもビジネスとしてきちんと存続できると。国がやっては赤字だが民間なら黒字になるとか、その辺ですが、とりあえず国営、今は国がやっているわけでございますが、それの経常収支というんでしょうか、そういうものがありましたらお聞かせいただきたいと思います。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 厳密なる経費というものは推計によらざるを得ない部分がありますけれども、一応私どもで試算したところを申し上げます。  まず、手数料収入につきましては、八年度で九十四億円、九年度で九十億円、十年度八十四億円でございます。それから、人件費とか事務費などの検査の実施に必要な経費を見ますと、これは人件費などを業務で割り掛けておりまして一人一人積み上げたというものではございませんけれども、割り掛け計算によりますと八年度九十一億円、九年度九十億円、十年度八十八億円ということでございます。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 厳密なる複式といいますか、計算をしたわけではないかもしれません。大体とんとんでいけると。ビジネスチャンスとしては九十億円の市場といいますか、そういうものが、今度民活ということになるのかということかと思います。  そうはいいましても、この手数料収入の中で、実際には非常にロットが集まっている輸入農産物、小麦、こういうものは約半分といいますか、収入の量としてはよくわかりませんけれども、量的にいえば半分あるわけです。こういうものは非常に検査がやりやすい。例えば、一俵検査よりはカントリーエレベーターの検査の方が簡単だとかあるわけでございます。ところが、その残った半分というのは全国各地に散らばっているわけです。ということは、やはりこれは地域的に見れば非常に大変なところも出てくるのではないか。あるいは、輸入農産物の検査をすると言われております例えば穀物検定協会、そういうものは非常にやりやすい。これはビジネスチャンスとして大いにやっていけるのかなと。しかし、残ったところは大変じゃないか。  そういう地域格差というのはいろいろあって、農林省が期待しているほど、ビジネスチャンスがある、要するに民営化移行が円滑にいくかという点に問題があるのかなというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 地域でそれぞれ受検体制といいますか検査場所の集約がどう進んでいるかとか、あるいはばらでの流通なのか袋なのかという点で多少コストに違いがあるということは事実であろうかと思います。  しかし、私どもといたしましては、その流通拠点を集約化する、これは既に相当進んでおりまして、今検査の場所も一万カ所を割る数になってきております。それから、流通の方も合理化ということも着実に進展しておりますので、そういったことで各地域間の平準化によるコスト縮減、こういうことを通じて全体として運営がうまくいくようにしていきたい、そういう方向で取り組んでいきたいと思っております。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 行政改革推進本部規制緩和委員会の規制緩和に関する論点公開というのが十年九月に出されております。その中で、検査手数料の設定について「五十九年以降変更されていないことから、現在では実態に合わないものとなっている。」、これは説明ですから、現実に、先ほど高木長官から答弁がありましたけれども、大体収支とんとんでやっていけますと。  だから、民営化だからもっと効率的にやればビジネスチャンスとしても大丈夫だというようなお話だったというふうに伺っているんですが、これを読みますと、どうも赤字であるから手数料を値上げする必要があるみたいな、あるいは行政改革をやる、効率化を図れというふうに、つまり赤字経営だというような、今も指摘をいたしましたが、地域によってはやはりなかなか経営としても大変だということになりますと、これは検査制度の存続にかかわる問題でございます。  そうなりますと、どうしても今度は料金が自由化する、業務規程の中に入ってくるというだけになるわけでございます。今までは国が例えば六十キロ五十円であるというふうに決めて、これも五十九年以来ずっとこれで抑えてきたというのかやってきたということでございます。  農家の負担ということでありますから、これについてはやはり、五年間は並行検査ですから、国が改定しない限りは改定しないと思います。五十円以上にはならないと思いますけれども、やはり終わった途端に値上げだというのでは何のためのこれは移行なのか、農民負担がふえてしまうのではないかということを恐れるわけでございます。  現に、全中あるいは経済連のお話を伺いました。そうしましたら、やはりなかなか腰が重いようであります。食糧庁との間でどんな話があるかわかりません。極論を紹介すると問題になるかもしれませんけれども、とりあえずカントリーエレベーターのような効率的な検査ができる部分についてやってみて、試運転をしてみたいというような大変慎重な発言でございました。  それから、手数料につきましても、やはり農民の負担を重くするわけにはいかないということになれば、検査の効率化といいますか簡素化というようなことで、何とかその取引あるいは検査の御迷惑をかけないような工夫をして五十円ということを十分頭に置いてやらざるを得ないというようなことがあったのでありますが、その辺についていかがでしょうか。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 検査の手数料につきましては五十九年度以降変更されていないということですが、これはまさにいろいろな合理化努力にもよりまして償うように努力してきたわけでございます。それが民営化後もどうなるのかということでございますが、やることは検査ということが基本的には同じでございます。検査方法の見直しなり規格の見直しということで必要最小限のものにというのが基本的方向でございますが、そうはいってもそんなに大きく変わるということは想定しないわけでございます。先ほど申し上げましたように、ばら流通の進展とか検査場所の集約化とかいろいろとコスト節減の努力を行う、こういうことでございますので、不当に高い手数料が設定されるということは制度的にもこれは是正命令ということがあるわけでございますけれども、そういうものも活用しまして、適正な手数料が維持されるようにしていきたいと考えております。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 最後の質問でございます。  今回の民営化によって、民営化移行への問題もいろいろ御指摘を申し上げたわけでございます。そして、移行をする側、つまり国の側におきましても、先ほど岸委員からもお話がありました、食糧事務所の統合再編、もう既にスタートをしているわけでございますが、この移行によって、三千八百人ですか、専任と言うべきかどうかはわかりませんけれども、主としてやっている方が千七百人もいるということであります。ですから、食糧事務所あるいは支所の問題、それから定員の問題、いろいろあると思いますが、六年後に完全に民営化するということになるわけでございます。  例えば、仮に余剰人員が出るということになりますと、新たな配置先といいますか、そういうものも必要でございましょうし、大変な取り組みが必要ではなかろうかと思いますので、最後に大臣のこれについての取り組みの決意をお伺いしたいと思います。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 行政改革の趣旨に基づきまして、国家公務員の定員につきましては、国の行政組織等の減量、効率化等に関する基本的計画を受けまして、中央省庁再編前の適切な時期に新たな定員削減計画が定められると聞いているところであります。  食糧事務所の定員につきましても、この定員削減計画において、主要食糧の需給、価格の安定のために食糧事務所が行う業務を踏まえ、農林水産省全体の定員のあり方の一環として詰めてまいりたいと考えておるところでございます。  農産物検査の民営化によって、農産物検査官のうち検査業務に専業的に従事する者約千九百名につきましては、検査実施業務そのものはなくなりますが、一方で民間検査の指導監督業務が必要となります。現在、指導監督業務に必要な人員の検討を行っているところであり、またこれとの関連で削減が可能な人員の検討を行っているところでございます。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 以上でございます。

山下栄一公明党・改革クラブ

○山下栄一君 前半、私は検査法にかかわる質問をさせていただいて、後から今回の接待汚職の問題についてお伺いしたいと思います。  今、小林委員からの質問を聞きながら、また私自身もこの法律の改正、勉強させていただいて感じましたことは、検査業務を民営化するということで一見希望が出てくる話のように感じるんです。ところが、いろいろ今のやりとり聞いていましても、希望がだんだんなくなっていく話というか、そういうことを感じたわけでございます、素朴な感想でございますけれども。一体何のための民営化なのかということが、いろいろおっしゃいましたけれども、何か聞けば聞くほどはっきりしてこないというか、そういう感想でございます。  まず、行政改革の観点ですけれども、行政改革もこの法律の改正によるメリットの中心に考えられておるわけですね。もともとそういう行政改革の観点からの今回の見直しであり民営化であろうと思うんです。ならば、先ほど私が質問させていただく直前の大臣の御答弁ですけれども、千九百人今まで検査業務に携わっていた、その方々がそっくりそのまま削減されるわけじゃない、指導監督業務も残ると、こういうお話でございました。  この五年間で完全民営化するというふうに聞いているわけですけれども、ならば、五年たったら、国民側から見て、農水省はこの農産物検査についてはこれだけ人員削減するんだという計画を明確にしないと、行政改革ということが大きくこの法律改正の目的となっておることから考えて、目的達成できないというふうに私は思うわけです。五年たったらこれだけ人員削減できるというふうなことをこの法律改正の提出と同時に農水省としてのお考えを明確にしないと、私は、ちょっと国民に対して責任を果たせないのではないか、そうでないと何のための法改正かと、こうなるんじゃないかと思うんですけれども、この点のお考えをお聞きしたいと思います。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 定員に関するお尋ねでございますが、この法律の施行につきましても、平成十三年四月からの施行を予定しております。十三年四月から五年をかけて民営化する、こういうことで法律上も明記しているわけでございます。したがいまして、仕事の面でどういうふうに民営化をしていくのかということがまずこの法案の、仕事の大きな転換という整理でございます。  したがいまして、先ほど大臣からも御答弁申し上げましたが、新たな定員削減計画が定められるという情勢になっておりますので、その定員削減計画におきまして、食糧事務所の主要食糧の需給安定、価格安定のために行っている業務、こういうものを踏まえまして、農林水産省全体の定員のあり方の一環として詰めてまいる、こういうふうに考えているわけでございます。  したがいまして、現時点でお示しできないというのは、御指摘の点がありますけれども、そういった仕事の合理化の面と人の面の詰めというのに若干タイムラグがあるというのが実態であるということでございます。

山下栄一公明党・改革クラブ

○山下栄一君 その次に、民間への委託によって規制緩和、そして競争原理を導入するというふうな観点から考えますと、これは今まで生産者というか農家の方が払っておられた、先ほども話題に出ておりました手数料ですけれども、手数料も民営化によって、これは上がることになるのは大変なことなわけで、下がる方向になっていかないと民営化の目的は達成できない、これはもうごく当然の考え方であろうと思うわけです。  ところが、先ほどのやりとり聞いていましたら、何かそんなふうになっていかないかもわからぬのではないかというふうな非常に不安が出てきておるわけでございますけれども、五年間は上がらぬだろうと、その先はもう明確に下がっていくというふうにならないと、これは何のために競争原理導入なのかと、こうなると思うんですけれども、この点いかがでしょうか。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 検査手数料の必要な額を規定している要因は、結局人件費が三分の二ぐらい占めているわけでございます。人件費の単価としては、昨今の状況からしますと、これがかつてのように上がっていくという情勢にはないと思います。それからもう一方で、先ほど来言っておりますが、検査場所の集約とかあるいは検査ロットの拡大とか、こういった合理化措置が逐次進展しておりますし、今後も進展するというふうに見込まれます。  そういう点を考えますと、合理化の進展ぐあいとか経営努力にもよりますけれども、下がる可能性も十分あるというふうに見てはおりますけれども、これは何せ今後はいわば民営化されるわけでございまして、私どもが一元的に何か定めると、こういうことではないものですからひとつ発言を控えておったわけでございますが、趨勢としてはそのような方向に向かっているというふうに認識をいたしております。

山下栄一公明党・改革クラブ

○山下栄一君 なかなか明るい話になっていかないんですけれども。  国営による検査から民営による検査、これも話題になっておりました信頼性の確保、公平性をどう確保していくかということなんですけれども、民間検査機関というのは具体的にどういうところを想定されて、先ほどからは農協等のお話が出ておりますけれども、民間検査機関というのはだれでもこれは手を挙げられる、ただ、明るい市場じゃないなと。どんどん市場を拡大していくというふうな、ビジネスチャンスという話もありましたけれども、そういう分野でもないなと感じるわけです。手を挙げそうな民間検査機関というのはどういうところを想定しておられますか。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 登録制ということをとるわけでございまして、一定の要件を満たせば登録をされ検査を実施する能力が生ずる、こういうことでございます。  具体的に想定しておりますのは、米の取り扱いをしておりますJA、それから業者系の団体もございます。そういったいわゆる第一種登録出荷取扱業者と言っておりますが、地元で米の出荷の取り扱いをやっている方、それから県段階でそれを扱っている経済連、あるいは米の業者系の団体というもの、それから財団法人で日本穀物検定協会といういわば一種の農産物検査のお手伝いをしているような機関がございますが、そういったものが想定をされるということでございます。

山下栄一公明党・改革クラブ

○山下栄一君 この法律案の中の第十四条第一項なんですけれども、これも先ほどの小林委員の質問にかかわるんですけれども、農産物の生産者からの請求により行う品位等検査、この検査機関は、その検査を受けようとする農産物の生産地を検査区域として考えておる登録検査機関がするんだと。その生産地以外のところの登録検査機関は行うことができない、こういうことなんですね。この第十四条第一項の趣旨をちょっとお聞きしたいんです。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 米とか麦とかというものの産地銘柄を検査するということでございますが、これはその生産地でないと、消費地の方で見たときには一体どこの何の品種であるかということが非常に判別しにくいわけでございます。  そういうことがはっきりいたしませんと、ひいては消費者にも御迷惑がかかる、こういうことになりますので、やはり産地でその生産情報、例えば、ある品種ならどの程度つくっているということになりますと、その品種がとんでもなく検査に回ってきたときにおかしいじゃないか、こういうことがすぐわかるわけでございます。  そういう意味で、いわば産地主義というのを米とか麦とかそういったものについては不可避のものにしている、そういう考え方で整理してございます。

山下栄一公明党・改革クラブ

○山下栄一君 趣旨はわかるんですけれども、これと検査の公平性、信頼性ということになってくると、先ほど小林委員がおっしゃった、要するに検査する人は地域の人だ、だから検査する側もつらい、受ける側もつらいという話がありましたけれども、こういう問題ですね。要するに、公平性が保たれるのか、その検査は本当に信頼を得るのかということから考えると非常に心配な面がある。この点はどうお考えでしょうか。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) その点は先ほど来からもお話し申し上げておりますが、登録検査機関ということで登録の際にしっかり適格性を審査する。それから、登録検査機関の義務というものも明定してございますし、業務規程をあらかじめ届け出てもらって、仮にそれが不適切であればこれを変更することを命令するという仕組みで適正な実施を担保したいというふうに思っております。  特に、農産物を勝手に何か格付検査をするということではありません。検査標準品というものをつくりまして、こういうものが一等である、こういうものが二等である、こういう物差しをはっきりさせて、しかもこれは全国共通のものでなくてはいけませんから、現在もいわゆる目合わせということをやっているわけですけれども、当てはめるべき規格の物差しをはっきりさせるということと、その当てはめについての研修といいますか技術の向上ということをこれからも継続的にやっていきたいというふうに考えております。

山下栄一公明党・改革クラブ

○山下栄一君 体制としてはそうかもわからぬけれども、現場の感覚でいくと、ちょっとそれで本当に確保できるのかという心配が残るのではないかというふうに感想を述べておきます。  それから、これは農産物検査法という昭和二十六年からもう五十年たって、要するに検査対象農産物というのはどんどん減少していく方向なんです。米、麦は義務検査。ところが、義務検査でない任意検査の対象となっている品物はどんどん減っていっておる。だから、余りそういう意味で希望あふれる市場じゃないというか、とても新しいビジネスチャンスは考えられないというふうに私は思うんです。  同時に、先ほどのJAS法との関連ですけれども、成分検査は米、麦。品位等検査というものの中に米、麦以外の六品目、今回減りまして六品目、それが近いうちに五つになるかもわからぬという状況の中で、この任意検査というのは基本的にはJAS法の対象にしていった方がいいんじゃないか。先ほど制度そのものの必要性の議論もありましたけれども、流れとしてはそういう流れになっていくんじゃないかなという将来展望です。  したがって、どんどん対象品目が減っていく流れ、これが時代の趨勢ではないかなというふうに考えていったときに、この農産物検査そのものの根幹に触れる問題ですけれども、特にこの任意検査の対象の農作物というのはJAS法の対象で、要するに検査するのは消費者だ、こういうふうな流れが歴史の流れではないかなということも感じるんですけれども、この点いかがでしょうか。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) まず、検査量の先行きでございますけれども、かなり検査量が減ってきたのは、米の生産量が消費の減退に伴って減ってきたということが大きな原因であろうと思います。しかし、今後はいろんな努力で消費量を平成二十二年におきましては一人六十六キロを目標とするということを先般の基本計画で決定しました。これはいわば横ばいの水準でございます。  それから、麦、大豆につきましては、自給率向上の観点から、国内産麦あるいは国内産大豆の生産をふやす、こういうことでありますから、検査の対象物は増大をしていくということが期待されるというふうに思っております。  それから、二番目のお尋ねのJAS法との関連でございますが、先ほども申し上げました米とか麦、産地銘柄が大変重視をされておりますが、ソバとかインゲンとか小豆というものにつきましても取引上銘柄が大変重視されているものでございます。これは、やはり産地でそれを確認する仕組みというものを持った農産物検査の世界でないと適切に対応ができないのではないかというふうに思っております。  それからもう一つ、大豆、でん粉、カンショ生切り干しにつきましては、交付金とか政府買い入れとか、こういう農業者に対する公的支援の仕組みの対象物でございます。そうなりますと、その公的なものがきちんとした検査を受けたものでないと支援の対象にできないということになっているわけでございます。そうなりますと、検査の機会が必ず農業者に確保されなければならない、そういう担保措置を持った制度でないといけない、こういうことになりまして、農産物検査法では、仮に民間検査機関が倒れた場合には臨時特例的に国が検査をするという仕組みを内蔵しております。  そういったことから、当面十品目、合計して十品目になりますけれども、このぐらいの品目は農産物検査法の仕組みの中で対応するということが適当な農産物ではないかと思っております。

山下栄一公明党・改革クラブ

○山下栄一君 第二番目の問題の方に移らせていただきます。  これは、冒頭申し上げましたように接待汚職の話なんですけれども、私は、これはちょっと新聞の記事を読んでいまして、読めば読むほどもうこれは非常に深刻な事態だなということを感じるわけです。それで、また後から国家公務員倫理審査会事務局長にもお伺いしますけれども、あさってから国家公務員倫理法に基づく制度がスタートするわけです。国家公務員の倫理に対する不信感というか、これはもう国民は物すごい不信、さらに今回の農水省、農水省だけじゃないんでしょうけれども、あきれ果てているような状況になってきておる。自浄能力といいますか、やっぱり相当覚悟しないと、これは構造的問題だというふうなことを農水次官もおっしゃっているそうですけれども、あさってからの公務員倫理法、新制度スタートに当たって農水大臣も相当な覚悟で今指揮をとっておられると思うんですけれども、非常に厳しい現実だなという感じを持っております。  それで、去年の一月、省内に調査委員会が設置された。設置されたのはなぜかともう聞きませんけれども、要するにこれは投書とか新聞記事とかいろいろ問題点の指摘があって調査が始まったと。そして、その間いろんな対応をされてきたわけです。玉沢大臣も発言されておりますし、前中川大臣も発言されておる。追加の処分も新聞に載り、また追加処分をするというような流れをたどっておるわけです。そして最終的には本省が捜索されるという事態に至った。  では、内部調査は一体何だったんだ、こういうことが問われるわけでございまして、この内部調査をやってこられたのは官房と構造改善局ということだそうですけれども、内部調査の限界性といいますか、限界性というかほとんど機能していないというか、結果ではそういうことになってしまうわけです。この一年ちょっとの内部調査、今も続いていると思うんですが、この経過を簡単に説明していただくと同時に、内部調査についての感想をお聞きしたいと思います。

渡辺好明農林水産省構造改善局長

○政府参考人(渡辺好明君) 今御指摘がございましたように、農業構造改善事業等の実施につきまして近年投書等がございました。職務の遂行に係る疑惑その他の問題提起があったわけでございます。こういうことから、十一年一月六日に農林水産大臣の訓令に基づいて調査委員会を設置いたしまして調査を実施したところでございます。調査の目的は二つございまして、一つは事実の確認、それから二つ目には事務の執行体制の適正化ということでございます。  委員会では、二月十九日に中間報告を取りまとめをいたしまして、大きく三つ、一つは事業の基準の明確化、あるいは第三者委員会の設置によりまして適正な事業実施をするという事業実施の適正化の問題、それから二つ目には倫理規程の遵守につきましての注意喚起、そして三つ目には人事につきまして他の専門分野との大幅な人事交流をするということを指摘したわけでございます。  今申し上げました三つの問題につきましてはそれぞれ改善措置を逐次実施いたしました。その後、新たな事実、つまり担当職員と関係業者等との海外旅行という報道がなされましたので、再調査が大臣から指示をされまして、期間を過去五年にさかのぼる、それから対象人員も事業に関係するポストに在職した職員百六名ということで広げまして、職員倫理規程に照らした調査を実施したわけでございます。  十二月二十四日に調査結果の取りまとめをいたしまして、倫理に係る事実関係につきましては事実確認を行う、それから事業につきましても、これは二月の報告以上に関係の公益法人も含めまして改善措置をとるように指摘をいたしました。この報告を受けまして、十二月二十七日に職員十八名についての処分、それから全職員に対する職員倫理の保持の周知徹底についての事務次官通達ということが発出をされたわけでございます。  一月に入りまして、そのとき事実を述べていなかった点につきましての報道がございましたので、これにつきましては厳しい措置をとるということで、一月十一日に二名につきまして停職、減給という厳しい措置をとったところでございます。  私ども、国家公務員としての自覚に基づく申告を前提として、強制権限がない中でできる限りの調査を行ったということ、それから調査結果に基づきまして職務執行体制については相当システムの面で改善措置を加えてきたということは、実績として評価をできるものではないかなというふうに考えております。

山下栄一公明党・改革クラブ

○山下栄一君 できる範囲で努力されてきたんでしょうけれども、省内の倫理規程というのを平成八年十二月につくりました。今度逮捕されたキャリア官僚の方、あの方は倫理規程ができてからずっとツケ回し、過剰接待を受けてきたという、だから倫理規程もほとんど効果がなかった。調査の最中も平然と、北海道に出向しながら、北海道の道職員のはずやのにツケ払いさせていたとか、北海道から四国に向かってやっていたというふうな、調査の真っ最中です、これ。そういう事態、だから僕は物すごい深刻やというふうに思うわけです。あざ笑うかのごとく、規程をつくろうが、調査をしようが、全然動じないというか、そういうことだと思うんです。  投書した内容の方が正しくて、農水省の方の調査の結果、倫理規程違反ではないとか、初め、調査委員会も公表しないでさせていた。中川大臣は去年の七月には五人の方を口頭注意しておった、だけれども倫理規程違反じゃない、そこまで至っていない。それから次から次へと報道される。それに向かってまた追加調査を指示する。十二月、去年の年末に処分を大々的に発表した。発表した直後にまた追加の処分をせないかぬ。そのうちの一人が逮捕された。それ以降、全くノーマークのキャリア官僚がまた逮捕されたという。  本省に捜査が入るというようなことは、大変なことだと僕は思うんですけれども、本省の捜索が入ったというのは過去にあったんでしょうか。

竹中美晴農林水産大臣官房長

○政府参考人(竹中美晴君) 過去の例でございますが、昭和五十五年に農林水産本省に商品取引所法に基づきます商品取引の許可更新等に関連した収賄容疑に関連して家宅捜査が入ったという事実がございます。

山下栄一公明党・改革クラブ

○山下栄一君 これは戦後、昭和五十五年が初めてで、今回二回目ということなんでしょうか。

竹中美晴農林水産大臣官房長

○政府参考人(竹中美晴君) それ以前のことはちょっと正確にはわかりませんが、現在私どもが把握している範囲では昭和五十五年でございます。

山下栄一公明党・改革クラブ

○山下栄一君 満二十年たって本省に捜索が入った、それもこの三月に二回も入っているという状況なんです。その深刻性が僕はもう大変なものだというふうに思うんです。  先ほど局長の方から対応策をいろいろおっしゃったんですけれども、僕は迫力をほとんど感じないんです。僕は、こういうときこそ大臣が陣頭指揮でこれを掃除するというふうな対応をしないと、これは起こるたびに謝って、厳正に対応しますと言って、そんなことばかり繰り返しているわけです。処分するたびにそういうことを事務次官がおっしゃったり、大臣がまた記者会見で言わなきゃいかぬというふうなことを繰り返しておるわけですよね、これ。僕はもう質的には物すごく深刻だと、構造改善局だけだと思ったら別の局も入っていたというようなこと。そんなこと、うわさでは部分的な調査では困るみたいな御意見もあるそうです。  とりあえずこういう事態になっている問題というのは一体どこにあるんだということですね。何が問題なんだというポイントを大臣はどのように認識されておるかということをお聞きしたい。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 農業改善構造の問題等におきましては、当初この事業を実施するに当たりまして、事業実施の権限が職員に、非常に大幅とは言いませんけれども、職員の考えに基づいて行われるというような範囲が非常に大きい面があったと。したがいまして、その点を改めるということにいたしたわけでございますが、構造改善事業等におきましてはいろいろと業者の方からもつけ込まれるようなことがあったのではないか、こういうように認識をいたしておるところでございます。

山下栄一公明党・改革クラブ

○山下栄一君 それで、私は新聞の記事しかわからないんですけれども、ちょっと確認させていただきたいんです。  これ溝上さんと言うのかな、三月二十七日でしたか、つい最近逮捕された人です。この方は香川県の農協とのつながりがいろいろあったと。スタートは十八年前の長尾町というところに中央から赴任をされたということがきっかけだということなんです。それで、この方が赴任された大川農協ですか、また長尾町、それへの補助金が、赴任される前は非常に少なかったと。五年間でも、三年間でしたかな、新聞記事ですよ、これは千何百万円だったと。ところが、最近の五年間で十億を超えておると、大川農協に対しては。そういう資料をもらっているんです。  こんなことはちゃんと新聞で書いてあるわけですけれども、この辺は役所としても調べられて当然だと思うんですよね。急に補助金がむちゃくちゃふえている、ふえ方が異常だというと、これちょっと危ないんじゃないのかということを疑ってみるとか、そのぐらいのことはしっかり調べておかないと、また後追いの対応になってしまうんじゃないかなと。  これを契機に、特に補助金行政、補助金漬けとか補助金根深い癒着とかばらまき農政とかいろんなことが新聞で活字が躍っておりますけれども、この辺の補助金行政、すべての農協とか過去異常にふえているところぐらいは調べる必要があるんじゃないかなと思うので、まずこの大川農協、また長尾町、この方が赴任される前はどれぐらいで、最近はどのぐらいふえたのかというようなことを、私先ほど新聞記事で申しましたけれども、御存じだと思いますけれども、おっしゃってください。

竹中美晴農林水産大臣官房長

○政府参考人(竹中美晴君) 御指摘の職員が過去に香川県の長尾町に出向していたことがあるわけでありますけれども、出向していた時期は昭和五十七年四月から五十九年三月まででございます。  その赴任の前後で補助金の推移というお話でございますが、大変残念でございますが、補助金につきましては関係の文書の保存期間が十年ということになっておりまして、現状では平成元年度より前につきましては調査が困難でございます。  平成元年度以降で見ますと、元年度には四千五百七十五万六千円、それから最近の五年間をとってみますと、平成七年度では二億六百二十五万円、八年度で四百八十九万円五千円、九年度で二億九千五百七十九万七千円、十年度で一億八千七十六万一千円、十一年度で一億六千七百九十万八千円といったような実態になっております。

山下栄一公明党・改革クラブ

○山下栄一君 大臣にお聞きしますけれども、いろいろ事実そのものは捜査の中で、報道はいっぱいされているわけですよ。報道する記者が警察に聞いてこれを書いていると思うんですけれども、聞いてかどうかよくわからぬけれども、とにかくどんどん数字が書いてある。物すごくふえておるということが一生懸命書いてあるわけです、この方が行ってから。そんなことは大臣のお耳にも入っているのかもわからぬけれども、僕はこういうことはきちっと調べられて、ほかにこんなところはないのかと。急激にふえたところ、それはいろいろ補助金行政のルールにのっとってやっている面もあるんでしょうけれども、異常にふえているところはちょっとおかしいぞというぐらい疑ってみないと、これは。これが普通の心理じゃないかな、国民感情からしたら。だから、この辺はきちっと調べられたらどうですか。大臣、どうでしょうか。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 補助事業の執行につきましては、従来からも真に地域農業の振興に役立つよう適正な実施に努めてきたところであります。今後とも所要のデータの整理も含め、補助事業の適正な執行が図られるよう努めてまいる所存でありますが、今、委員が御指摘をされましたように、異常に補助事業が毎年行われているとか、そういうような実態等におきましてもおかしいと思うようなところがあれば調査することはやぶさかではございません。

山下栄一公明党・改革クラブ

○山下栄一君 それで、まだ調査委員会は解散していませんね。これはどちらに、官房長にお聞きしたらいいんですか、局長さん、済みません。

渡辺好明農林水産省構造改善局長

○政府参考人(渡辺好明君) 先ほどお話をいたしましたように、できる限りの範囲で調査をし、処分すべきものは厳正に処分をし、改善すべきものは改善をしてきたところであります。しばしば国会でも大臣からも答弁いたしておりますし、また報告書の中にも明示をいたしておりますが、新たな事実が判明した場合には改めて調査を行って厳正な措置を講ずることというふうにいたしております。  調査委員会は存続をいたしております。

山下栄一公明党・改革クラブ

○山下栄一君 存続しているんですけれども、局長中心じゃ限界もある、自分の局以外のところもどんどん出てきているわけだから。  これは、内部調査も余り信用されていないけれども、僕は、大臣、陣頭指揮できちっと、ぼろぼろ新聞に書かれて事後対応じゃ追っつかぬのではないかと思っています。同時に、あさってから冒頭申しましたように国家公務員倫理法がスタートするわけです。審査会、第三者機関もスタートするということになっていったときに、こういう体質というのはそう簡単になくならないと思いますので、内部調査に期待するだけでは限界があるというふうには思いますけれども、この辺の調査のあり方についての覚悟をちょっと大臣にお聞きしたいと思います。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 当然、調査委員会はみずからを厳しく律してみずからを厳しく処断する、こういう趣旨で始めたものでございます。しかしながら、その中におきましては、強制権限等がございませんのでなかなか全般にわたりましてのところで欠けたところもあったかと存じます。  まず、今回の事案でございますけれども、これは従来の構造改善事業のほかの案件でございまして、今捜査中でございます。したがいまして、この事実が明らかになって、それを把握した上で、今後、調査委員会のあり方を含め、全体の調査体制につきまして検討をしてまいりたいと考えております。

山下栄一公明党・改革クラブ

○山下栄一君 もう時間がございません。最後に倫理審査会事務局長に、前にもお聞きしましたけれども、公務員倫理規程、つい最近これは大臣も御存じのように閣議決定されたわけですけれども、ここには事務の対象者、補助金等の交付対象者に入っているわけです。  禁止行為としては、供応接待を受けること、飲食、遊技、ゴルフ、旅行をすること、ここにだめだとこう書いてあるわけですけれども、今回これにみんな違反しているわけです。違反しているどころか、逮捕されておるわけです。こういう農水省の体質的なものがあるわけです。事務局長、今回さまざまな報道がされてこういう事態に至っている、本省も捜査が入ったということに対して、あさってからスタートする、事務局長として、今回の一連の事態の感想をちょっとお聞きしたいと思います。感想、覚悟ですね。

石橋純二国家公務員倫理審査会事務局長

○政府参考人(石橋純二君) 今回、農林水産省構造改善局におきまして、職員倫理規程に違反して多数の職員が懲戒処分を受ける、あるいは矯正措置を受けるということになりました。また、農林水産省の元職員及び出向中の職員が収賄容疑で逮捕されるに至りましたことにつきましては、これは極めて遺憾なことでございます。このことは、倫理審査会の会長、委員、共通の認識でございます。  議員は、先ほど来調査の問題を御指摘でございますけれども、懲戒処分を行った後にまた不祥事が発覚するという状況は、これは極めて大変残念なことでございます。部内調査といいましてもきちんとやっていただく必要があるわけですけれども、ただそうはいいましても、一方で調査権限を持たない調査にもおのずから限界があることも、これは率直に申し上げまして事実だと思います。  このこともありまして、四月から、あさってですけれども、全面施行されます国家公務員倫理法におきましては、審査会の調査権限も活用して、任命権者と審査会の共同調査、あるいは審査会独自の調査というような調査の仕組みを設けていただいておるところでございます。  審査会としましては、任命権者が調査を行う場合も含めまして、調査、懲戒手続の全体にさまざまな場面で関与していく必要があるわけでございます。調査、懲戒手続が整備されたわけでありますので、倫理法の全面施行後につきましては、審査会といたしましても、倫理法の趣旨にのっとり、倫理法や倫理規程違反に係ります調査、懲戒が適正に行われるよう努力してまいりたい、そのように考えておるところでございます。

山下栄一公明党・改革クラブ

○山下栄一君 ありがとうございました。  終わります。

若林正俊自由民主党・自由国民会議

○委員長(若林正俊君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午後零時三分休憩      ─────・─────    午後一時開会

若林正俊自由民主党・自由国民会議

○委員長(若林正俊君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、農産物検査法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 日本共産党の大沢辰美でございます。  検査法に入る前に一点、悪性の家畜伝染病である口蹄疫に対する不安がとても広がっておりますので、その点について数点お尋ねしたいと思います。  宮崎県で広がったわけですけれども、不安になった生産者の方が県庁の方に説明を求めてお伺いをしたようです、私たちも問い合わせしたんですけれども。そうしたら、関係者以外立入禁止という張り紙が県庁にしてあって、なかなか対応をして説明をしてくれないと。きっと県の方も一生懸命やっていらっしゃって人手不足なんだと思います。ですから、やはり精いっぱい広がらないように努力されているんだと思いますけれども、そういう状況が生産者を一層不安に陥れていると思うんですね。  こういう状況の中で、国として支援体制を一定期間、この厳しい折強化すべきじゃないかと私は思うんですが、その点いかがでしょうか。

樋口久俊農林水産省畜産局長

○政府参考人(樋口久俊君) 私の方からお答えを申し上げます。  お話ございましたように、今回の疑似患畜につきましては、畜産関係者、それから県民の皆さんへ正確かつきめ細かな情報の提供をするということは、防疫措置等々、諸般の対策が円滑に実施されるという上で大変大事なことである、私どもそう思っておるわけでございます。  若干お話をしますと、宮崎県では、三月二十五日に口蹄疫の疑似患畜が確認をされて以降、一つは疑似患畜の処分、それから移動制限の実施、それから屠畜場とか家畜市場等を閉鎖しないといけない、さらに関係車両を消毒しないといかぬ等々がございまして、警察組織の協力も受けながら、初動防疫の体制はきちっと実施されたんじゃないかと私ども思っております。  プレスリリースとか、市町村、関係団体等への説明会の開催、大変な仕事がいろいろあったわけでございまして、こういう広報活動も行われております。その結果、農家の皆さん初め関係者の理解がございまして、混乱もなく進んできている、こういうふうに承知はしているわけでございます。  しかし、お話ございましたように、限られた時間の中で限られた人員でこれら大変多様な、しかも経験のない対応に追われていたということもあり得るわけでございまして、個々の農家の皆さんへの対応には必ずしもきめ細かな情報提供が行えなかった、そういう面もあったのではなかろうかと思っております。  このため、国としても既に国の方からの家畜防疫の専門家とかそういうものも宮崎県に人的派遣として行っておりますし、九州以外の各県のそういう対応ができるような人々に今呼びかけておりまして、私どもとしては四月一日にはある程度の人数の方を宮崎県の体制をバックアップするということで調整できるんじゃないかと思って今作業を急いでいるところでございます。  なお、私どもとしましても、確認をいたしました三月二十五日以降、いろいろな収集をいたしました情報を整理してプレスリリースするとか、それからホームページに載せるとか、あるいは流通加工の関係者とか一般消費者の皆さんの理解を得られるよういろんな情報提供に努めておりますし、さらに引き続き頑張っていきたいと思っております。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 急な事件というんですか事故ですので大変だと思いますけれども、四月一日に他府県から、九州以外からということですけれども、直ちに送れるのは国の方だと思いますので、その点を重ねてお願いしておきたいと思います。  今、韓国でも乳牛に口蹄疫の疑いがあるということを新聞報道されていたんですが、韓国からの牛肉、豚肉などの輸入が停止されたところですけれども、やはり発生源の究明のために私は共同して韓国政府とも情報交換を行って協力体制をやるべきだと思いますが、やられているんでしょうか、現在。

樋口久俊農林水産省畜産局長

○政府参考人(樋口久俊君) 三月二十五日に、先ほどお話を申し上げましたように、我が国で疑似患畜が確認されたということはお耳に入っていると思いますが、直後の三月二十七日に、韓国政府から、同国内で水疱性の疾病が発生し、口蹄疫を否定し得ないという情報を私どもキャッチしましたものですから、我が国としましては、今お話もございましたけれども、韓国からの牛肉、豚肉等の緊急的な輸入停止をするということとあわせまして、韓国政府に対しまして、その発生状況等についてさらなる情報提供を依頼したわけでございます。  これに対しまして、翌日の三月二十八日、在京の韓国大使館を通じまして、その時点での発生状況につきまして御説明をいただいております。さらに、翌二十九日といいますか昨日と言ってもいいんですけれども、韓国より直接家畜衛生の専門家の方が来日をされまして、当方のカウンターパートといいますか専門家との間で、口蹄疫に関します当面の状況とか、その時点で持ち合わせている情報の交換を行ったわけでございます。  時期的に接近をしているという点、それから症状等から見て両国間で情報交換を行うことは大変重要なことだと思っておりまして、現在、原因究明、いろんな調査、続けておりますので、それらの内容、逐次いろんな形で情報は収集されると思いますが、そういうものについて、あるいは蔓延防止対策等について今後とも情報交換を行っていきたいと考えておるところでございます。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 どちらも清浄国ですので、その辺ではやはり原因究明の共同調査というのは非常に効果的なのではないかと思いますので、お願いしたいと思います。  生産者への被害補償については、一昨日の須藤議員の質問に対しても、特に移動制限で経営が困難に、打撃を受けた場合は農家の救済の対策を講じることをお願いしたと思うんですが、それと同時に、肉用牛の肥育経営安定緊急対策事業、そういう適用だとか低利融資の事業などを検討されていると思うんですが、その後の対策、並行してやっていっていただきたい。そのことによって生産者の皆さん安心できるわけですから、そういう点の対策、今どういう状況になっていますか。

樋口久俊農林水産省畜産局長

○政府参考人(樋口久俊君) 今お話がございました肉用牛の肥育経営安定緊急対策事業、この事業の中身自体はちょっと御質問の趣旨とは違いますので省略をいたしますが、これは肥育素牛の導入に必要な経費の一部を助成するという事業でございまして、この要件の中に一定の制限、つまり十二カ月齢未満の牛じゃないといかぬということになっておりますが、移動制限がかかるわけでございますので、そのことによって取引ができなかったことをどういうふうに扱うかということが例えば検討の対象になっているわけでございます。  これにつきましては、私どもとしては、事柄が事柄でございますので、特例的にそういうものも対象になるようにという方向で現在検討いたしておりますが、もうちょっと最終的な詰めを行うということになろうかと思います。なお、このほか豚等についてもいろいろ検討を進めておりますので、なるべく早く結論を得たいと思っております。  なお、移動制限を行うということによりまして、畜産農家の皆さん、一定の期間収入がなくなるということでございまして、運転資金等々必要になるということも考えておりまして、これらとあわせて早急な検討ということで進めているところでございます。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 宮崎牛というのは、私も食べたことありますが、ブランドの確立にとても努力をされているところだと思うんですね。だから今回の、疑似といってもやはりかかった、発生について、価格の問題も心配ですという不安がとてもひどいということを現地との問い合わせで訴えがありましたので、農水省は安全性のPRはもちろん、それでも価格が下がった場合は生産者への救済を検討していただきたいということを指摘して、次の検査法に移りたいと思います。  農産物検査の移行について、民間移行になるわけですが、お聞きします。  一点は、この農産物検査の民間移行は、検査機関に参入が予定されている経済連や農協、それに日本穀物検定協会など、そうした民間からの要望が出発点になってこういう民間移行というものがやられようとしているのか、まず大臣にお聞きします。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) これは行政改革をめぐる一連の議論の中から出てきたものでございまして、国の事務事業につきましては、官民の役割分担の適正化と民営化による業務の一層の効率化等の観点から、民間でも対応可能なものは積極的に民間にゆだねていくことが強く求められてきたところであります。  農林水産省といたしましては、このような一連の論議の中で、行政組織の改革と民間能力の積極的活用を図ることが国民的要請となっていることを踏まえまして、農産物検査の民営化に踏み切ることとしたところであります。  JA等農産物検査の関係団体から検査の民営化についての具体的要望があったわけではありませんが、関係団体等の意向を聴取するために開催した検査に関する懇談の場において、民営検査への移行により集荷と検査をあわせて実施していくことが米などの円滑な流通を図る上で重要との認識が示されてきたところでございます。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 前回の改正のとき、農業団体の代表の方が参考人としてこの委員会で訴えられた、陳述された内容の中に、国による検査は引き続き重要であると陳述を、その重要性をお話しされていたことを文書で読みました。でも、だから、今でも該当の団体のところに私問い合わせをいたしましたら、当方から持ち込んだ話ではない、大臣が今おっしゃったとおり、だけれどもやるんだったら受けて立たないといけない、そういう発言を聞いたわけです。つまり、これは検査機関の予定になる団体の要望でなくて、いわば国から行革という押しつけられたものであるということだと。  そこでお伺いしたいんですけれども、農協、経済連、それに参入の可能性がある流通業者も私は言うならば取引当事者ではないかと。それは本来この農産物の検査にとってベターなものなんでしょうか、大臣。ベターなものなんですか、一番、本来の検査にとって。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 検査は常に公平性と中立性が求められるわけでございます。そういう意味でベターか、こう言われるわけでございますが、ベターなものにするようにしていかなきゃいかぬ、こう思います。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 そこが私は、本来検査というのは今言われたように公平中立の立場から第三者こそ望ましいということをみずからおっしゃったと思うんですね。その点で、私は今やっている国の検査というのは本来的な検査の技能を持っていると思うんですね。  ですから、昨年、食糧庁も関係者や学識経験者からつくられた農産物検査の実施業務の民営化に関する懇談を設けておられましたね。その議論の中でも、検査の実施主体として農協等の取引当事者を想定せざるを得ない、だからその場合は公正中立の確保が図られる仕組みが必要と議論されたと聞いております。  五年前の改正の審議のときは、政府も、検査制度のあり方についていろいろな議論を各方面からいただいたけれども、結局はやはり検査の今日の段階、実態からいえば国の検査が最もしかるべきであるという結論が出たわけでございますと、当時の農林水産大臣が答弁していらっしゃるわけですね。  また、当時食糧庁が設けた検査・表示制度に関する研究会でも、「農産物検査は、取引の円滑化を図る上で信頼性の確保が重要であることから、公正・中立な第三者が検査を行うことが必要である。」という主張が明記されています。  ですから、大臣、諸般の事情から民営化するが、国の検査こそが本来望ましいというこの五年前、そして大臣の答弁、そういう経過があるわけですけれども、現在大臣はそういう国の検査こそ本来望ましいという考え方をお捨てになったんですか。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 捨てたわけじゃないんです。つまり、一番大事なことは、公正な検査が実施される、保証されるということが大事だと思うんです。  今、委員がおっしゃられるように、国がやってきたということはそこの点が大変評価されたと思うわけでございまして、そういう国が果たしてきた役割の検査における公平性と中立性が民営化された場合におきましても維持されていくということでありますならば、民営化することが行政改革の趣旨から言って好ましい、こういうことでございます。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 私は、歴史的に振り返ってみても、今、大臣のおっしゃっていることはちょっと矛盾しているように思うんです。  それは、農産物検査がいろんな変遷を経て確立されてきているわけですけれども、明治、大正、私も記録を読みまして、米穀取引関係者、地主、それから同業者組合による検査が行われてきた、それが道府県単位の県営検査になっていったと。その後国営検査になってこの五十年が続いているわけです。  国の検査までの同業者組合検査、県営検査の段階でいろんなことがあって今日に到達していると思うんです。そういうこの間の問題点が発生したからこうなったと思うんですが、その問題点の発生というのはどういうところにあったのか、説明いただけますか。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 農産物検査につきましては、御指摘のありましたように、明治期の販売業者の組合による県を単位とした検査の開始に始まりまして、大正時代それから昭和期の初めにおきましては道府県営検査を経て、昭和十七年に旧食糧管理法のもとで国営検査、こういうことになったわけでございます。  当初言われておりましたことは、その地域の利害が露骨に出てどうなのか、こういうこともございました。それから、一方ではそういうことをやると、天につばするといいますか、自縄自縛であるという働きも一方では生じまして、かなり長い間、まさに明治三十四年に県営検査が始まって以来昭和十七年ということですから、数十年にわたりまして県単位の検査が行われてきたわけでございます。  十七年の旧食管法というのはまさに国の全量買い入れ、こういうことが制度として、当時の戦時体制のもとで行われたわけでございますが、そのときに国の検査を受けた米麦でなければ政府に対して売り渡しができない、こういうことになりました。つまり、一種の国有財産になるわけでありますから、そのものが適正なものであるか、どういうものかということについてきちんと検査を経たものでなければならないと、そういう意味での検収検査たる性格をもって国営検査に移行してきたわけでございます。  そういう性格でございますが、その後時代は大きく変わりまして、食糧管理法も廃止されました。国の全量買い入れの義務がなくなりまして、御案内のように自主流通米が主体の米の流通システムということになりましたので、検収検査たる国営検査の性格も変容してきたというふうに評価をされます。  それから、先ほど来大臣から御答弁申し上げていますように、行政改革をめぐる国民的要請という中で、行政改革の要請を優先といいますか、ひとつ優越的な考え方のもとに、しかし検査制度の円滑な運営を図る仕組みはないかということで、るる懇談会の場でも御議論いただき、ここには生産者だけでなくて流通業者、消費者団体の代表の方も入っておられますけれども、今のような、民営化をするが必要な指導監督の規定を設ける、あるいは国が規格をつくる、こういった仕組みのもとでならば民営化でやってもよろしい、こういう結論になったわけでございます。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 本当に歴史がつくられた検査法だなと私は感動しているんですが、大臣、このような歴史的な経験から国による検査へと発展してきたことは事実であると。では現在の食糧庁の検査ではどんな弊害、どんな公平性が失われているのか、どんな円滑な取引の障害になっているのか。国が今やっている、小林議員もおっしゃいましたけれども、幾ら国の検査官であっても自分の出身地の農産物については検査を避けるようにしているという本当に厳格ですばらしい検査官がいらっしゃるということを聞いて、なお一層今の検査法は大事だなと思ったんですが、今ちゃんとやられているのになぜ、こういう障害にもならないのに、問題点も発生していないと思いますのに、民営化にするということは、大臣、本当にこういう問題点が発生しているんですか。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 現在、国が一元的に検査業務を担っているわけでございます。そういたしますと、競争相手がいないということでありますからコスト削減の誘因が働きにくいということとか、現場のニーズに合った検査の時間帯の設定というものが必ずしも柔軟に対応した業務運営がないという問題点も指摘されております。  もちろん、関係者はいろいろ努力はしていると思いますけれども、現場のニーズという点から見ますと、本当に早く検査をしてもらって出荷したいというときに順番待ちがあったりとか、いろんな問題があるということでございます。したがいまして、これからまさに、その地域の人がやって大丈夫かという問題が一方にはございますけれども、やはり検査と販売といいますか出荷といいますか、こういうものを一連の過程の中でとらえて、より弾力的に検査が実施できるというメリットもあるわけでございます。  そういった点と、先ほど来申し上げております行政改革の視点から、国の事業事務のうち民間でも対応可能なものは極力民間にゆだねていく、こういった流れの中で民営化移行に踏み切ったものでございます。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 結局は検査内部の問題ではないということですね。行革、いわゆる規制緩和を含めた行革だということなんです。  私たち日本共産党は、行革をすべてだめだというふうに言っているわけじゃないんです。だけれども、行政改革と言うのだったら、私は、今発生している政官財の癒着、汚職などをまず正すべきであって、また国民の福祉や安全、生活部門を切り捨てていく行革には反対しているところなんですが、今回の検査の民営化も私はその一環だと思います。  だから、民間の、JAとか経済連の要望でもない、国営検査が問題となっているわけでもない、改編が求められたわけでもない、専ら国の公務員の減量、組織の切り捨てが行われる改正だと思いますので、私は本当にこれは認められないと思うんです。  私は、昨年十一月でしたか、NHKのテレビで米検査官の仕事の様子を放映していたのを見ました。「オトナの試験 農産物検査官」というタイトルで、米の光沢や粒ぞろいなど数字ではあらわせない検査を目や指先で識別していくというそれはすばらしい放映だったんですが、農家の皆さんの良質米づくりの指導もしながら農家に納得してもらって等級をつけるという、そのような人間味あふれる仕事に感動したんです。  大臣、何でも効率化だとか行革だとか簡素化で割り切れないものがあるということ、このような経験、歴史のある国の検査の大事さを大臣は認識していますか。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 公平中立な検査が行われるということは、その品質に対する保証といいますか信頼、こういうことにもなると思うわけでございまして、厳格なる検査を行うという体制をいかにしてつくるかということだと思います。ですから、国営でやった場合におきましても民営でやった場合におきましても、いかにそれが確保されるかということが大事だと思います。  そこで、国営から民営に移るに当たりましては、先ほど来から話がありますように、それぞれの関係者の話を聞きまして、民営であるならばこういう点を留意してやれば公正中立な検査が行われるという感触をいただきまして、そして今回の法の改正ということになったというふうに考えております。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 私は、民営化を契機に一層農産物検査自体が縮小の方向に進むことをとても心配しております。日本共産党は前の改正のときに、米の全量検査を廃止して計画米だけは義務にすることを、検査米と未検査米が市場で混乱するので米の流通を困難に追い込むんじゃないか、中身について消費者の信頼性の後退にもつながるという心配の意見を述べました。  ですから、五年前ですけれども、当時約七百万トン検査されていたものが今四百五十万トンに激減していますね。これは現に、現在の生産量の半分という未検査米が出ていることになると思うんです。  大臣は趣旨説明の中でも、検査の効率化を図るために民営化すると、今も述べられました。しかし、検査をする機関、農協も大変な経営状態であるということ、人、機械の整備、今でも経営が大変だと。ですから、検査の充実でなく効率化という名のもとにどうも私は縮小が目に見えるのであります。  だから、そういう事態の中であればこそ、より充実させないといけないのに、こういうことによって条件不利地域や取引量の少ない地域などは未検査地域がふえるんじゃないかという心配、また検査を徹底しようとすれば手数料、今も値上げをせずに頑張っているという国の施策の中で、やはりこの点について非常に生産者の皆さんは心配であるという点で、その対策についてどう対応しようとしているのかお聞きしたいと思います。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 検査の業務につきましては、やはり国民の皆さんが必要とするということであれば、これは当然存続もしますし制度として運営をしっかりしていく、こういうことになると思います。  米の検査が減った理由の一つは、いわゆる産直ということで消費者と生産者が直接結ばれるということになりますと顔の見える関係でありますから、あえて検査ということをしなくても十分信頼できる、こういうものがあろうかと思います。これが計画外流通米におきます検査の受検率が低い理由の一つかと思います。  ただ、大豆とか麦につきましては今後増産を図っていきたいということでございますので、対象数量は分母として大きくなっていくというふうに見ております。  それから、中山間地域あたりがどうなるのかということでございますが、中山間地域は確かに生産条件は不利ではございますけれども、流通、集荷の体制の整備を行うこと、あるいは経済連などのより広い地域をカバーする機関が参入をいたしまして、中山間地域だけでなく平場とあわせて検査を行っていくというようなことで、検査の実施が確保されるようにしていくことを基本に考えております。  現在、いずれにしても民営化の移行につきましては現場の諸条件に即しまして円滑に進めるために、各都道府県ごとに食糧事務所を推進者といたしまして、農業団体あるいは流通事業者等の関係者、こういった方々と協議をいたしまして、具体的な移行プログラムの作成作業を進めております。  こういった中で、中山間地域なども含めまして、具体的にどのように民間に移行していくのかということの協議、検討を行っているところでございます。これの話し合いがきちんと進めば、全国くまなく民間への移行が進むというふうに考えております。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 いろいろと述べられましたけれども、私はやはり食糧行政の全体的な後退につながる、このように思えて仕方がありません。  行革の推進としての検査法の民営化はそういう立場からも認めることはできない、そのことを指摘して、今度は消費者の立場からちょっと数点質問させていただきたいと思います。  農産物の検査を消費者ニーズに合わせてより充実させていく方向についてなんですけれども、米について消費者が望んでいることの一つは袋の表示、これは産地、銘柄、年度が入るわけですけれども、それと内容がちゃんと一致しているかということなんですね。  これは最近、実はブレンド米の米だけれどもコシヒカリ一〇〇%のような表示がされていたという、調査した五割が不適正な表示だったと新聞報道でもあったわけです。JAS法改正によってすべて品質表示が義務づけられて、その表示と内容の一致、これを保証していくために食糧庁、いわゆる食糧事務所はどういう役割をこの点について果たしていくのかお聞きしたいと思います。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 今回のJAS法の改正によりまして、精米表示制度はこれまでの食糧法に基づくものからJAS法に基づくものに移行いたします。そうなりますと、JAS法のもとでの表示と内容の一致の確保を図る措置というのは、端的に言って従来より強くなると思われます。と申しますのは、JAS法に基づきまして今度は農林水産大臣による指示、公表、改善命令、罰則、こういった法的措置が後ろについてくるといいますか、そういう担保措置がとられるということからでございます。  今御指摘がありましたように、まさに表示と内容が一致しないといけないというのは当然でございまして、そういった法的措置の厳格な運用を図るというのがまず基本でございます。その中で、食糧事務所につきましては、他の行政機関と連携を図りながら、販売業者に対しまして巡回点検をする、報告の徴収を求める、場合によっては立入検査もするということもあります。それから、現実に市場にあります販売品についてのモニタリング調査を実施するということで、精米表示の適正化のための指導監督を徹底する、こういう考え方で整備をいたしております。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 今、まさに民営化に移行するという法案を出す中で検査官の廃止だとか合理化が進められようとしているんですが、そういう体制を十分にとれる保障があるんでしょうか。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 全体の定員の問題は、るる申し上げておりますように、今後の定員削減計画の中でどう対応するかということを詰めたいと思いますが、精米表示につきましてのこういった仕事は食糧事務所の行う仕事として位置づける、こういうことで対応したいと思います。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 じゃ、カドミの汚染調査問題で一点聞きたいと思います。  食糧庁は米、麦の残留農薬検査を行っているわけですけれども、カドミでは、これまで毎年行っていた一般地域、特定地域の検査に加えて、平成九年、十年産米については全国濃度分布調査を行っています。この中で一点、食品衛生法上の基準を超える汚染米が発見されたと昨年聞いております。しかし、この調査は、出庫留保をしながら分析するものでなくて、そのほとんどが出荷されてしまったという問題があったわけです。ですから、私は今後このカドミを初め残留農薬検査の拡充をさらに図るべきと考えるんですが、その点についてはいかがですか。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 濃度分布調査は三万七千点余りの調査をしたわけでございます、試料点数。通常のいわゆる特定調査ですと千点内外ということでございまして、非常に量が多かったということで、現実に時間がかかる調査の中で出庫留保ということが現実問題としてとり得なかったという事情にございます。  いずれにいたしましても、今後の調査につきましては、情報公開の流れを踏まえまして、十二年産米からは調査の結果を公表することを前提として、関係者の事前の了解を得て実施するということなどの調査実施方法の見直しを行っているところでございます。  特に、カドミウム調査につきましては、過去に比較的高い濃度のカドミウム米が検出された地域について重点的に実施していく方針でありますけれども、具体的にどういう点数にしていくかということにつきましては、試料の採取方法などにつきましての科学的な検討を踏まえて決定する考えでございます。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 カドミを含めてこういう調査についてはサンプリングは今まで検査官が行って、そして適切に行われていたと思います。でも、今後民間に移行した場合、そこの地域の汚染状況を検査するがゆえに、どこのサンプルをとるかスムーズに農協などの検査機関の協力が本当に得られるのかどうか私は非常に懸念するんですが、いかがですか。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) いずれにしても、関係者の県とか生産者団体とか調査対象者の御了解というか納得なしに強権的にやるというわけにはいかないと思います。それから、最近の流れとしては、県自身がやはり自県産のものの安全性を積極的に打ち出したいということで積極的に対策に取り組む、こういう動きも出てまいっております。要するにきちんとそれぞれの機関で行われるということが重要であろうと思います。そういう意味では、まさに食糧庁が行うものもそうしたものの一環として関係者の納得づくで実施するということがこれからの基本的な方向ではないかと思います。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 私は、生産者の立場からも国の検査というのは重要だということを先ほど述べましたが、消費者の立場からも安全性を国が責任を持って検査していただきたい。長年の経験が本当に蓄積されて、公正中立の立場に立てるのが国の検査官の業務だと私は確信しております。だから、この点からしても国の検査を民営化してはならないと私は思うんですが、大臣もう一度、安全性についての国の責務という点でお尋ねしたいと思います。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 民営に移った場合におきましても、民営までの間におきましては五年間という暫定期間もちゃんと置いているわけでございます。その民営に移った場合に、適正かつ公正中立な検査が行われるようにそれぞれの所要の措置もあわせて行う、食糧庁がしっかりと監督をし指導する立場でございますので、それをできるだけ徹底していくということが大事であると思います。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 農産物検査の民営移行を私は認めないという立場でこの件についてはもう一度、再度指摘をして、最後にもう一点違った項目で質問させていただきたいと思います。  子供たちの健康や、米飯を子供たちにという立場から国の対策についてお聞きしたいんですけれども、米飯学校給食について食糧庁がその同化対策を検討していることはとても結構なことだと思っております。学校給食でみずからの県のお米を使っているところには県などが独自に助成しています。都道府県は今三十を超えています。食糧庁長官は、助成をしているところを評価しているという新聞報道ももちろんございましたし、またその拡大に期待を持っているという新聞報道が二十三日にございました。  だけれども、農水省が学校給食米についての助成をやめた結果、苦しい財政の中で、県もJAも、そして市町村も単独で今助成しているんです。そのような認識をお持ちですか。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 県なり市町村で単独事業として助成をしているという事例があることは承知しておりますが、それは地方交付税措置などがとられているというのが裏側にございます。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 値引きがなくなってあと交付税でも補てんをしているという答弁ですけれども、実際には九七年からこの二〇〇〇年の三年間で米飯学校給食関係の予算が非常に少なくなっていますが、その点については今幾らになっていますか。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 学校給食の関係の予算は十二億円余でございます。そのほか、備蓄米の無償交付の制度というのが別途、学校給食のためには導入されております。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 金額について。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) これは、どの米を使うかということで、いわゆる差損が出るかということでありますから、金額での計上はちょっと今わかりません。  それから、十二億と申し上げたのはちょっと間違えました。二十億でございます。  それから、あともう一つつけ加えさせていただきますと、米飯学校給食に対する値引き措置をやめましたけれども、かわりに炊飯設備の拡充に対する助成とか、あるいは米飯学校給食用食器の購入支援とか、あるいは弁当持参校におきます保温庫の設置の支援とか、今申し上げました備蓄米の無償交付、こういうことをやっておりまして、米飯実施校数としては九年に比べて約百校十年はふえている、したがいまして実施校比率も従来の九八・七%から九九%になっているということをあわせて御報告申し上げたいと思います。

大沢辰美日本共産党

○大沢辰美君 本当に各自治体それからJA、努力しているんですね。私も地元の小学校の学校給食で、米飯で来年から本格的に週三日やりたいと、それによってどれだけ父兄負担がふえるんですかと聞いたら、一カ月一人わずか二十五円、そういうふうに言っていました。わずか二十五円ですけれども、これはその市にとっては大変なんですね。四分の一を市が負担する、県が半分を負担してくる、そういう形で分担をしているようでございます。  そういう結果、米飯給食の拡大を、各自治体や農協なんか頑張ってお米を食べてもらおうとやっているわけですよ。そういう中で、この三年間でも国の予算は減っていっているという実態があるわけです。だから、これから本当にみずからとれたお米を地元の子供たちに食べさせてやりたいという推進拡大、そのために国は新たな措置、予算の導入を検討してこそこの対策が功をなすと私は思っております。  最後にそのことをお聞きして終わります。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 今、委員が指摘されましたように、各都道府県、それから市町村、また御父兄の方々、やはり食料の自給率を向上せしめるという点におきましても、米飯給食を拡大していくということは極めて大事なことであると思います。したがいまして、国も努力をいたしますが、国民全般の皆さんにも御理解をいただきまして消費拡大を行っていくということが最も望ましい姿と考えるわけでございます。  国としましては、先ほども言いましたように、米飯の学校給食を推進するという観点から、炊飯設備の拡充、また米飯学校給食用食器の購入支援、米飯弁当持参校における保温庫の設置の支援、備蓄米の無償交付等の措置を講じて御支援をしてまいりたいと思っております。

谷本巍社会民主党・護憲連合

○谷本巍君 私、農民運動に入りましたのは終戦後間もない時期でありましたが、米の統一国営検査制度については非常に強い思い出がございます。昭和十六年の食管法制定時に米穀管理局長を務めておりました荷見安先生から、後の全中会長でありますが、団体営から県営、そして統一国営検査への発展というのは、これはまさしく公正な制度への発展の歴史そのものだということでありました。  いろんな詳しいことを教わる中で、今思い返してみるならば、民営化というのは率直に申し上げて逆行ではないのかという思いが私には当初強くございました。私と似た世代のある米作県の農協中央会長はこうおっしゃいました。私のところの米を私のところの農協職員が検査員になって検査して、世の中のだれが信用するでしょうかと。さらにまた、私よりもう少し世代の高い方でありますが、山形県の方であります、地方分権は結構だが、やりようによっては戦前の県営時代と似たようなことになりはしないかと。戦前の県営時代では、産地間競争の名において農家には厳しい規格が押しつけられました。余升も押しつけられました。庄内のある私の先輩がこう言いました。戦前、庄内米は市場の中で名声を博したけれども、それは実に余升の多さによってそういう状況になったんだよという話でありました。  きょうの岸先生の冒頭の質問で、検査の公正中立性の確保問題についての指摘がありました。大臣からは公正中立性に欠くものについての改善命令から業務停止も含む厳しい姿勢をもって臨むといった説明等々がございました。まあまあこれだったら何とかいけるかなという感じがいたしました。  この点と関連いたしまして、初めに長官に伺いたいのは、六十年近く続いた国営検査が培ってきたノウハウと検査技術、これを民間の検査機関と検査員にどう引き継いでいくかについて、簡潔にひとつお答えいただきたいと思います。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) まず、農産物検査員になろうとする人に対しましては、検査の実施に必要な知識、技能の研修を行います。これは当然今国の検査をやっている人がその担当に当たることになります。それから、最初にこの研修をやって後はやらない、こういうことではございません。毎年、規格を現物見本で示した検査標準品を作成いたします。これを各検査員にまで周知をさせるというのが二つ目であります。それから、検査シーズン前には検査員の格付の適正、統一化のための目合わせというものをいたしたいと思います。そのほか、検査員の鑑定能力の維持向上のために鑑定会を定期的に行う、こういうことで、現在国が持っております検査のノウハウ、技術というものが確実に民間に移転されるようにいたしたいと思います。

谷本巍社会民主党・護憲連合

○谷本巍君 次に、大臣に受検機会の確保について伺いたいと存じます。  これまで統一国営検査が果たしてきた多くの役割のうちの一つは、どんな僻地でも離島でも公正な検査が受けられるということでありました。伺いたいのは、民営化への移行期間中はもとよりのことでありますが、移行後も民間機関が参入しない場合、国の責任において公正な受検機会を保障するのかどうなのか。そこはいかがでしょう。結論だけで結構です。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) これは大事なところでございますから、できるだけそういう受検機会の失われないように、むしろできるだけそういう機会が適時に行われるようにしてまいりたいということでございます。

谷本巍社会民主党・護憲連合

○谷本巍君 そうすると、これは大臣、これも言うまでもないことでありますが、不正等の理由で登録機関による検査が不可能になった場合とか、それから、先ほども申し上げました離島など小規模産地で民間機関の参入が困難なところなどについてはやはり国が受検機会を保障していくということでよろしいですね、そう理解しておいて。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 制度的なこともありますので、私から御説明させていただきたいと思います。  天災とか業務の停止、今、先生言われました民間検査機関があったんだけれどもなくなっちゃったとか業務停止になったという場合には、三十五条の規定によりまして国が民間検査機関にかわって臨時特例的に検査業務を実施するということでございます。  ただ、離島の場合には、これは離島であるからということで自動的には必ずしもなりませんで、離島であってもやはり民間の検査機関が一たんは成立するということがあろうかと思います。しかし、その後何らかの事情で業務ができないということが起こりますれば、それは国が臨時特例的に検査業務を行うということでございます。

谷本巍社会民主党・護憲連合

○谷本巍君 そうしますと、原則的には国が受検機会を今後も保障していくというふうに承ってよろしいわけですね。  それでは、次の質問に入ります。これは長官に伺います。全国統一規格づくりについてであります。  米の公正かつ円滑な流通を確保していくためには、流通業者がどこの産地のものを取引しても同一の品位それから品質が担保されなければなりません。また、かつて団体営や県営時代に見られたように、規格づくりが不公正な競争の手段にされたのでは農家はたまったものではありません。そういう意味で、統一規格づくりというのは農家にとっても流通業者にとっても実に重要な意味合いを持ちます。  そこで、次の二点を伺いたいのであります。  一つは、具体的規格の内容は省令で定めることになっておりますが、大きな変化が出てくるのかどうか、これは長く説明されては時間がありませんから、端的にひとつお答えいただきたい。それからもう一つは、これまで行ってまいりました地方ブロックごとの実用標準品づくり、これは言うまでもなくこれからも持続していくべきものと思いますが、その点いかがでしょうか。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) まず、全国統一の規格づくりでございますが、これはまさに国が全国の統一の規格を定めるということに民営化後もいたしたいということでございます。  その内容でございますが、見直しを行うということを考えておりますので、これまでのものと全く同一になるとは限りませんけれども、やはり検査の信頼性を確保するということになりますと根幹となる部分は維持するということで、あとは生産者や流通業者などの関係者の意見を聞いた上で法律の施行時までに決定をいたしたいというふうに考えております。  それから、二つ目のお尋ねでございますが、検査標準品、これはまさに全国統一的に定める規格の中の形質を標準品という見本で表現するものでございますので、民営化後においても国が作成するという方針でございます。

谷本巍社会民主党・護憲連合

○谷本巍君 長官、実用標準品つくりのつくり方の問題です。これも従来と変わりありませんね。従来のやり方と変わりありませんね、関係者等を入れてというものです。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 同様でございます。

谷本巍社会民主党・護憲連合

○谷本巍君 次に、大臣に、検査証明に対する申し出への対処について伺いたいと存じます。  民間検査機関による検査証明に対して疑義のある場合の申し出に対する対応、これはどんなふうになっているかということであります。つまり、申し出があった場合の措置については省令で定めることにしておりますが、その申し出に対する具体的調査と適切な措置については国による公平中立性が確実に担保されなければならないと思いますが、その点、いかがでしょうか。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 疑義等の申し出があった場合におきまして、事実関係の調査につきましては、公正中立な第三者たる食糧事務所職員が、検査規格に照らした品位等の再鑑定また検査実施後の運送、保管状況の調査等を行い、これにより事実を客観的に把握することとしております。その上で、検査または表示が客観的に不適当であると認められる場合には、改善命令を発出することとしております。

谷本巍社会民主党・護憲連合

○谷本巍君 次に、長官に伺います。品質改善など、出荷前の生産段階における対応についてであります。  品質の改善など、検査の目的を達成するには、出荷時検査前の生産段階での品質改善などへの対応が重要な意味を持ちます。民営化によって、出荷前の生産段階における対応がなくなるようなことはないでしょうね。十分やっぱり行っていくべきだと思うのだが、その点、どうお考えになっていますか。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) これまで食糧事務所は、JAを通じまして生産者に対しまして、適期の刈り取りとか乾燥調整指導ということを行うとともに、検査格付状況などの品質情報を提供するということをJAと一体となってやってまいりました。また、JAもみずから調査した病害虫や品質状況、あるいは食糧事務所などの関係機関から提供を受けた情報をもとにいたしまして、「農協だより」などの広報誌の発行あるいは集落座談会の開催というようなことで、良品質農産物の生産誘導を生産者に周知、指導してきたところであります。  今後、農産物の出荷当事者としてのJAが検査を行うということになりますと、これまで以上に品質に係る情報を直接生産者に伝えることが可能となります。その場合の伝えるべき情報は、食糧事務所からきちんと取りまとめて関係者に対して提供したいと、このように考えております。

谷本巍社会民主党・護憲連合

○谷本巍君 次に、長官に、検査手数料の問題について伺います。  現在、国による手数料は六十キログラム当たり五十円となっております。民営化後はどうなるかと。この点については、各民間検査機関の業務規程で定めるとされております。ということは、基本的には採算ベースを勘案し自由に定めるということになっていくのかなという気がするのであります。  だが、そういうことでよいのかどうなのか。全国ばらばらでよいのかどうか。さらにはまた、平場の穀倉地帯の場合には安いけれども、先ほど申し上げたような離島の場合はばか高いというような状況が生まれやしないのかと。そうなってきますと、やはり不公平感というのが一層強まってまいります。  私は、可能な限り同一であって低額であることが望ましいと思うのでありますが、その点、どうお考えになっており、どういう対策をとられようとしているか、伺いたいのです。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 検査手数料につきましては、御指摘のとおり、業務規程に示しまして、国に届け出る仕組みということになります。  その場合、届け出られた手数料がコストから見て不適当だとかあるいは生産者に著しく不利益を生じていると認められる場合には、業務規程の変更命令を発出するということで是正をいたしたいと思います。  実態的にどうなるかということでございますが、民営化後におきましても、検査業務の内容というのは基本的に現行と同じであろうと思います。したがって、現に国が現在の手数料収入で検査の実施コストを賄っているということを考えますと、また移行期間中に国の検査も併存するということもあわせて考えますと、現行の手数料水準に民間検査機関の手数料も収れんするというふうに考えられます。  さらに、その後でございますが、先ほど手段ということが言われましたが、検査場所の集約化は逐次進められてきております。それから、私設検査場所、効率のいい私設検査場所の増加、それからばら検査、抽出検査の拡大、こういった検査手法の合理化によりましてコストというものを縮減させ、あるいは平準化させていくということで、全国的に見て実態に即した合理的な水準が維持されるように努めていきたいというふうに考えております。

谷本巍社会民主党・護憲連合

○谷本巍君 もう一点、長官に伺います。それは民間検査機関による報告義務の問題であります。  御存じのように、水田を中心とした土地利用型農業活性化対策大綱は、生産者を主体とした計画生産を実施するとしております。とするなら、計画生産に必要な情報が必要になってまいります。  米について言うならば、民間検査機関による検査結果の報告も欠かせないものとなるでありましょう。その報告内容、具体的にはどんなものを考えておられるか、いかがでしょうか。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 民間検査機関から農林水産大臣に対して報告すべき事項といたしましては、基本的には現行制度のもとで実際に行った食糧事務所の支所からの報告事項、これを踏襲する考えでございます。  具体的に申し上げますと、検査の年月日、検査を行った農産物の種類、等級別の数量、それから格付理由ということでございまして、これらをまとめて整理して公表していくという考えでございます。

谷本巍社会民主党・護憲連合

○谷本巍君 最後に、大臣に、食糧事務所体制について伺いたいと存じます。  検査の民営化は、食糧事務所の組織と定員に重大な影響を与えるでありましょう。食糧事務所は、主要食料の需給と価格の安定という重要な役割を担っております。  例えば、この先考えられることは、支所にしましても恐らく統廃合をやっていくというふうな話が出るのだろうと思うのでありますけれども、検査指導もできないとか、あるいは苦情処理などにも対応できないというようなことであっては困るわけでありまして、十分な対応ができる組織と定員の確保がなされなければなりません。  こうした点も十分踏まえて、今後の食糧事務所の組織、定員のあり方を検討していくべきだと考えるのでありますが、大臣、どうお考えになっておられるでしょうか。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 食糧事務所のあり方でありますが、今後とも食糧庁の地方支分部局として備蓄米の管理運営や国家貿易の運用、不測の事態への対応など、国民の主食である米及び麦の需給、価格の安定を図る上で重要な役割を担っていくものと考えます。  食糧事務所の組織、定員のあり方につきましては、今後の米や麦をめぐる事情を考慮し、その担っている役割を踏まえて、必要な検討を行って決定をしてまいりたいと考えております。

谷本巍社会民主党・護憲連合

○谷本巍君 大臣にもう少し具体的な決意表明を伺いたかったのでありますが、時間がなくなってしまいましたので終わりますが、ともかくも大臣、公正、公平、中立、そして信頼性の高い統一国営検査制度、民営になってもそれががちんと守れるという、そういうことでやっていただきたい。  これは米や麦だけではありません。例えば、私は長年葉たばこの関係をやってまいりましたが、葉たばこの場合は鑑定制度と呼んでおりますけれども、この鑑定制度の民主化などについても随分米を見ながらやってきているものです。まさしく米は日本の農業の大黒柱であり、そして米の検査制度というのは農産物の検査制度全体にとって非常に大きなウエートを持っているわけでありますから、冒頭に申し上げたように公平、公正、中立、これを守るということで御努力を願いたい、このことを要望いたしまして、私の発言を終わります。

鶴保庸介自由党

○鶴保庸介君 午前中からの一連の質疑を通じまして、私が用意していた質問事項はほとんど重なる部分でございます。もう質問を取りやめてもいいんじゃないかというぐらい重なってしまいました。ただ、やはり大ざっぱに考えまして、今回の法改正で何が一番重要なのかなと思いますと、要するに、細かいところは別にして、こういう雑駁な議論、乱暴な議論をしていいのかどうかわかりませんが、こういう民間の検査機関が公正中立に、そして独自に採算のとれるやり方でやれればいいんではないかということだろうと思います。  今回のこの二つの点について、午前中の議論を踏まえて質問を深めるという意味で、もう一度繰り返しになるかもしれませんが、御質問させていただきたいと思うんです。  まず、大臣にお伺いをいたします。  今回の民間の検査機関の設定について、午前中の質疑にもございました。アメリカなどでは国の機関が検査主体となっているような場合もあるということです。各国によって対応が違うということでございましたけれども、やはり事ほどさように、公正中立性というものを考えると、ある程度第三者的な中立機関も必要なんではないか、そういう流れの中で、農水省の中でもかなり議論がいろいろあったというふうに聞いております。特にまた、エージェンシー化というような議論もあったというふうにも聞いております。  なぜ今回、民営化の手法をとられたのか。特に、何度も申し上げますが、今回予想されている民間検査機関は生産者あるいは取引業者などと一体とみなせる場合が多い。こうした状況で公正性が担保できるのかというような問題も含めて、どのようにお考えになっておられるか。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 米麦を初めとする農産物につきましては、その公正かつ円滑な取引と品質の改善を助長するため、昭和二十六年に制定されました農産物検査法に基づきまして、国が検査業務を担うことにより、適正な制度運営が確保されてきたところであります。  一方におきまして、行政改革をめぐる国民的議論の中で、国の事務事業につきましては官民の役割分担の適正化と民営化による業務の一層の効率化等を図る観点から、民間でも対応可能なものは積極的に民間にゆだねていくことが強く求められるようになってまいったところでございます。  こういう状況を踏まえまして、農産物検査につきましても公正中立を確保できるような形で組織を確保し、そして民間能力の積極的な活用を図って民営化を図る、こういう方針を打ち出しまして、平成十一年四月の閣議決定に基づきまして農産物検査法の一部を改正する法律案を提出したところでございます。

鶴保庸介自由党

○鶴保庸介君 主な趣旨が行革にあるというような意味であろうというふうに理解をしたんですが、エージェンシー化なんということもこれからまた視野に入れながら御議論をいただければというふうにも思います。  ただ、民営化をする以上、行政改革という視点、そういう点に力点を置きながら民営化をする以上、なおのこと、公的なものを民営化するわけですから、公正性の担保というのは非常に重要なものになってくる。  そこでここはひとつ趣旨というかその意味合いを聞いておきたいんですけれども、今回の民間検査機関は所定の条件を満たしているもののみを登録機関としておられます。登録制度というものを採用されたということでございますが、許可制度あるいは認可制度、まあ行政法上の概念でございますが、こういうような許可だとか認可だとかというような制度をとらずに、わざわざ登録制度を採用された趣旨はいかなるところにあるのかということを聞いてみたいんです。  そのことに敷衍しまして、届け出制ということでなくして登録制度でございますから、いろいろその資格要件みたいなものがございます。特に、検査官の資格などが条文の中にも書いてありますが、そういう要件の判断はいかなるところがするのか。登録機関認定機関みたいなものが必要になってくる可能性だってある、変な話でございますが、そんな気もいたしますが、この辺、農水省としてはどのようにお考えなのでごさいましょうか。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) るる御議論が出ておりますが、農産物検査の信頼性とか公正性を確保するというためには、検査業務への参入を希望するというだけでは直ちに認めるわけにはいかないということが必要だと思います。検査を適正かつ確実に実施する上で必要となる能力、体制、こういったものを持っているのかどうかということを事前に審査する仕組みが必要であろうと思います。しかし一方、それが許可とか認可とかということになりますと主観的な裁量の余地が入るという可能性があります。  農産物の検査の民営化に当たりましては、民間能力の積極的活用という側面がございます。やはりオープンで競争原理が有効に機能する制度にするということも一つの要請であろうと思います。そういう意味で、緩やかな届け出でもなく、かたい許可認可でもなく、登録制度ということで、登録に当たっての審査はいたしますが、一定の登録要件を満たせば参入できる登録制というものが最も妥当ではないかということで採用したわけでございます。  登録の申請は大体県単位で出てまいりますので、法律上の権限は農林水産大臣の権限ということでございますが、やはりこれは食糧事務所にその仕事を委任するということで動かすのが現実的ではないかというふうに思っております。

鶴保庸介自由党

○鶴保庸介君 よくわかりました。  そうすると、その登録機関の登録審査といいますか、登録を受け付ける業務などということで食糧事務所もまだまだこれから陣容が必要になってくるであろうと。それは現在の検査官、食糧事務所にいらっしゃる検査官の人員で足り得ると私は考えておりますが、この食糧事務所人員計画、人員の削減計画みたいなものが先ほど来いろいろ議論が出ておりました。まだこれからだというお話がございましたけれども、特に、いわゆる新たな定員削減計画として取りまとめるということでございますけれども、実際には公務員の方々をいきなり生首を切ってばったばったというわけにはいかないであろう。ただ、民間機関として参入をするからには、この制度が本当に成功するものであるかどうかというあたりも不安なものなんだろうと思うんです。だめだったらやめておきますということでは、そういう参入の機会というのを失ってしまうんじゃないか。その意味でちょっと一歩突っ込んだ方針なりなんなりというのは指し示しておく必要があるんではないかというふうに思いまして、重ねて御答弁をいただきたいと思います。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 検査の民営化に伴ってどうなるのかということでございますが、十一年度末現在、農産物検査官は約三千五百名でございます。そのうち、専ら検査業務に従事している方が千九百人ということでございます。これらの人たちは、みずからやらないという部分において業務量が減るということになりますが、一方で、民間検査機関に対しての先ほど来出ております指導監督等の業務に従事するということも必要でございます。  したがって、みずからやる分の仕事の量と指導監督をやる仕事の量との差し引き、こういうことになるわけですが、まさに今いろいろ御議論いただいておりますように、指導監督をどの程度までやるのかということも重要な検討のポイントであろうと思います。もう定性的には仕事ははっきりしていますが、さらに定量的に詰めるということが必要かと思います。  いずれにいたしましても、具体的な人員の何人をどうするんだということにつきましては、やはり食糧事務所が本来の業務である主要食糧の需給と価格の安定の仕事、こういった業務も踏まえまして、今後、策定を予定されております第十次定員削減計画におきまして、農林水産省全体の定員のあり方の一環として検討していきたいというふうに考えております。

鶴保庸介自由党

○鶴保庸介君 削減計画の中身までなかなか言えないのはよくわかりますが、ある程度これから順次情報公開をされていかれた方が私はよろしいと思います。民間の機関としても、どの程度の人員で今までどんな業務をされておられたかということがモデルになってこれからそういう経営計画みたいなものをつくっていくでありましょうから、そういう計画の中で、国としてやっておられた計画をある程度情報公開された方がいいのではないかというふうに意見として申し上げておきます。  公正性の担保、中立性の担保というもののほかに、先ほど申しましたとおり採算性というのが最もこの法案の中心、核になる部分だろうと思います。私は、こういう民営化の法案は基本的には賛成する立場でございますが、議論を聞いておりますと、採算性についてちょっと危ういというか危ない部分があるんではないかというような危惧を覚えざるを得ないという気もいたしました。  特に、検査制度、検査機関のコストが幾らぐらいかかるかというあたりの見通しみたいなものは、農水省の方はどれぐらい考えておられるかということなんです。  例えば、国が研修を行う、民間の検査機関の検査官を養成するんだということでございますけれども、それとても有料でやられるというふうに聞いております。また、有料でやられるということでございますから、民間の検査機関の検査員は、検査機関をつくろうと思えば当然投資も要るわけでございます。また、人件費についてもっと言えば、例えば官僚、役員の身分の方を民間に移してきた場合、その給料なんというのは当然今までのようなわけにはいきません。  こういう採算のとれないケースというのはあるんではないかというふうに思います。その見通しをまず聞いてみたいのと、それから採算がとれない場合、国としてはどういう手だてを考えていらっしゃるか、どういうふうになっていくと想定しておられるか。国が補助を出してやりますというのか、あるいはもっと違う方法を考えておりますということなのか、その辺についてお伺いをいたしたいと思います。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) まず、民間検査員の育成につきましては研修を実施するということを考えておりますが、これは国で予算措置を講じて行うということを予定いたしております。  それから、償うのかどうかということでございますが、検査業務に見合う職員の給与の実費を償うことは十分可能と考えております。例えば、プロパー職員に対して検査業務への従事日数に応じて追加手当を支払うとか、あるいは検査の時期に検査官OBを臨時雇用するということでやれば採算を確保することは十分に可能と考えております。  と申しますのは、大体全国平均ベースですけれども、米の場合でいきますと、一人の検査をする人が一日約九百個検査をいたします。今の手数料は五十円ですから、四万五千円というのがおおむねの一人当たりの手数料収入になるわけでございます。でございますから、人件費を考え、また機械などの償却費などを考えましても、採算は十分確保できるのではないかというふうに見ているところでございます。

鶴保庸介自由党

○鶴保庸介君 コストの面でいえば、最初の設備投資ということも大変問題になろうと思うんです、先ほど言いました人件費もそうですが。そういう意味で、今国が持っておられる既存の施設、こういったものをどういうふうに活用するか、払い下げ等も含めてその方針があれば御答弁をいたきたいと思います。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 国の持っている検査機器で、指導業務に必要な機器以外のものにつきましては、国としては使わなくなるというものが出てくると思います。こういうものにつきましては、その活用を図るという観点から、民間から要請があるということが当然前提でございますけれども、民間への払い下げについて検討してまいりたいと考えているところでございます。

鶴保庸介自由党

○鶴保庸介君 そこで、採算性のところのまとめとして、やや小単位の単協といいますか、小単位、小規模なものであれば、当然先ほど来議論になっておりますようにコストの面では危ないところがある。そういうところで、御答弁の中にもございましたけれども、県の経済連なんかにバックアップをしてもらったらどうかというふうなことをおっしゃっておられましたけれども、もう一度その辺をお伺いしたいんです。  検査ロットの拡大があればいいという考え方の中で、経済連あるいは県農といったところが、ある程度まとまった組織が単位農協の取り組みをバックアップするというような方式がセーフティーネットとして必要なんではないかということも考えますが、いかがでしょうか。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 現場でどのように民営化をこなしていくかということにつきましては、まさに今民営化移行プログラムを各県でつくっていただいております。したがって、一律の形でなくて、それぞれの県の実情で、どの地域はどういう、例えばJAが参加するのか、あるいは経済連がある程度補完的にまとめて対応するのかといった点も含めて、今議論が進められております。  そういうことで、その県なりのプログラムができるということでいずれ形がはっきりすると思いますけれども、現在想定しているところは、ただいま申し上げましたように経済連のバックアップ体制、あるいは検査場所を集約してより合理的に検査を行うという形、それから、物の出し方も、収穫期がだらだらと続くようなことだとコストがかかります。小さくてもコンパクトにやればコストがかからないということもございます。そういった点が地域地域で違うものですから、そういう点を現場の事情を熟知している皆様方が十分話し合って、きちんとした移行プログラムをつくっていただくということで今進めておるところでございます。

鶴保庸介自由党

○鶴保庸介君 よくわかりました。  先ほども言いましたとおり、公正性が担保され、採算が合えば一応行革の趣旨に沿ってやればいいということ、これは必要条件だろうと思うんです。ただ、ではどうしてこの法案が必要になってくるか、最後に十分条件の部分、十分条件と必要条件の部分を聞きたいと思います。  いわゆるJAS法との比較の中で、例えば三十七条に罰則がございますが、改正前よりも大幅に責任加重がなされております。これは検査法の独自性ということから考えると、JAS法と比較するとバランスがとれるのでありますが、独自性から考えますとどういう趣旨でこういうことをされておられるか、まず冒頭に聞いて、最後の質問に移りたいと思います。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 罰則につきましては、やはり規制の実効性を確保する、それから民営検査制度の適正かつ円滑な業務運営を確保するという観点からいろいろ義務を課しておりまして、義務を懈怠したという場合にこの罰則がかかる、こういうことでございます。  今、お話がありましたように、JAS法とか他の検査検定制度に関する法令を見ましても、罰金刑のみで対応するというものは少なくて、体刑を科するという例が見られております。そういったバランスを考えたということと、やはりぐあいの悪いことが起こらないような防止策、抑止策として懲役刑ということも設けたわけでございます。  それから、罰金額の水準につきましても百万円ということでございますが、他のそういった検査検定制度との法令上のバランスということも考えてこのような設定をしたわけでございます。

鶴保庸介自由党

○鶴保庸介君 そうすると、他の法律との均衡ということで最後にお伺いをしたいんですけれども、この場合JAS法が他の法律の中でも最も注目をされる法律ということになるんだろうと思うんです、食品の品質表示ということがありますから。  そこへ、JAS法でも食品の品質表示がどんどん進められておるというところで今般こうした法律規定を設けられたのはなぜか。JAS法でもいろいろその検査履行の検定機関みたいなものがあるだろうと思うし、そういうことの共通化を図ればもっと合理的にできたのではないかという気もいたします。最後にお伺いをして質問を終わります。

金田勝年自由民主党・自由国民会議農林水産政務次官

○政務次官(金田勝年君) ただいまの委員からの御指摘で、農産物検査制度とJAS法に基づきますJASの規格制度の関係でございますけれども、このたび提案しております改正農産物検査法案につきましては、JAS法にはない仕組みを設けておるわけであります。  すなわち、一つには、主食である米あるいは麦につきまして検査を義務づけているということ。それから二つには、産地や品種等の銘柄の的確な判定を可能とするために、生産者が検査を受ける場合には産地において検査を実施するという点。それから三つには、対象農産物が政府買い入れ等の公的制度の対象とされておって、いかなる場合でも生産者の検査を受ける機会を確保する必要があるという観点から、民間機関によります検査業務の実施が困難な場合には国が臨時特例的に検査を行うこと。  こういった三点をJAS法にはない仕組みとして設けておるわけでありまして、これは対象農産物の特性、あるいは検査内容の相違によりまして制度を異にする必要があるという事情があるからであるということでございます。

鶴保庸介自由党

○鶴保庸介君 頑張っていただけるというふうにお願いをして、質問を終わります。     ─────────────

若林正俊自由民主党・自由国民会議

○委員長(若林正俊君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、三浦一水君が委員を辞任され、その補欠として斉藤滋宣君が選任されました。     ─────────────

石井一二二院クラブ・自由連合

○石井一二君 いよいよラストバッターでございます。大臣以下お疲れと思いますが、もう二十分の御辛抱でございますのでひとつよろしくお願いいたしたいと思います。  私は、ちょっと時のテーマを一つ質問させていただくことをお許しいただきたいと思います。  新聞等を見ておりますと、牛の口蹄疫が発生しておるということで、宮崎県あたりでも鹿児島あたりでもいろいろ物議を醸しておるようですが、現況をどう認識しておられるか、また患畜あるいは疑似患畜がどの程度おると認識されておるか、大臣、端的にお答えをお願いいたします。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 今日までの経過でありますが、三月十二日、民間の獣医師さんが一頭の肥育牛に発熱、食欲不振、それから発咳、せきだそうでございますが、これらの症状を確認、その後、この獣医師は症状の変化から口蹄疫を疑い、二十一日に宮崎家畜保健衛生所に通報、同日農林水産省家畜衛生試験場に病性鑑定材料を送付しました。  これを受けて、二十二日から二十四日深夜まで家畜衛生試験場で複数の方法により検査を実施したところ、口蹄疫ウイルスそのものは検出できなかったが、その抗体を検出し、二十五日十四時、口蹄疫の疑似患畜と診断するに至ったところであります。  これを受けて、現地において十頭の疑似患畜の殺処分や移動制限等の緊急措置がとられたところであります。

石井一二二院クラブ・自由連合

○石井一二君 私が読んだ地方の新聞では、疑似じゃなしに患畜が一頭出たというふうに聞いておりますが、さらに徹底した調査をお願いしたいと思いますと同時に、飼料とかなんとか原因の徹底的な究明をしていただきたい。原因を究明しないと対策が講ぜられないと思いますので、よろしくお願いします。  特に、粗飼料の輸入禁止措置等についても御検討をいただきたいと思いますし、拡大防止のための緊急措置として、例えば検問地点の拡大とか検問体制の強化とかいろいろあろうと思いますが、この辺も万怠りなきようお願いをしておきたいと思います。  最後に、こういうことがあるというだけで大都市からの注文がばたっと減るんですね、これ悪いことだと思いますが、残念なことだと思います。したがって、鹿児島県の畜産業者に対する影響をおもんぱかって補償措置について御検討をしていただきたいと思うんですが、御所見をお伺いしたいと思います。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 口蹄疫の蔓延の防止には万全を期してまいりたいと考えております。また、粗飼料の禁止措置等につきましても今行っておるところでございます。  周辺畜産農家の財産を守るとともに、我が国畜産業への影響を最小限に食いとめるため、公益的な観点から必要不可欠な措置として法律の規定により移動規制を行っているものでありまして、直ちに補償を行うということは難しいと考えておるところでございます。しかし、畜産農家の方々が円滑に経営継続していただけるよういろいろな対策を今検討しておるところでございます。

石井一二二院クラブ・自由連合

○石井一二君 直ちに補償を行うことが難しいということは、もう絶対的なノーではなしに、検討をして、推移いかんによってという前向きな意味で解釈をさせていただきますので、ひとつぜひよろしくお願いをいたします。特に、大臣が深々とうなずいていただいた姿を私ははっきりと今見ましたので、ひとつよろしくお願いをいたしたいと思います。  先ほど来の同僚の質疑を聞いておりまして、金田政務次官が、生産、検査、販売というものが農協等で一体化できてかえって効率が上がるというような面も言われましたが、私もそういった面があろうかと思いますが、逆に、生産者である農協あたりに検査をさせると、なれ合い的になって検査が公正に行われないんじゃないかと。特に、組織としてはいろいろ指令を出しておっても、個人の検査の不正ということが起こり得るんじゃないかと思うんです。  そこで、高木長官の先ほど罰則規定についての御答弁を聞いておりまして、これ法律をよく見ておりますと、組織に対する罰則規定はあっても、個人の従業員に対する罰則規定というものは私は欠落しておるような気がしてならないわけであります。特に二十条二項の解釈を含めてその辺の御所見をちょっとお伺いしておきたいと思います。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 今お話がありました検査員に対しては、二十条二項で、「公正かつ誠実にその職務を行わなければならない。」ということでございますが、これにつきましての直接の罰則はございません。今御指摘のとおり、こういう検査員であった場合には、国の指導監督、法人を通じて検査員たる資格を失わせようということはできるわけでございます。  そういうことを通じて、またかつ公表ということは当然可能でございますので、そういう措置をとったことについて、そういうことで社会的な制裁も加えられるというふうに考えております。

石井一二二院クラブ・自由連合

○石井一二君 今あなたぬけぬけと個人に対する罰則はない、ただ公表だとか資格の喪失とか社会的制裁と言われましたけれども、私それは甘いんじゃないかと思うんです。例えば、現行法は第十条で国家公務員法によって処分されることになっておりますが、今度民営化されるわけでしょう。すると同じような業務をするJAS法は二十四条の二で非営利法人に対する罰則等いろいろ書いておる。こういった規定がこの法案になければ私はおかしいと思うんですけれども、ちょっともう一度御答弁願います。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) 農産物検査員につきましては、その資格があるかどうか、能力を持っているかどうかということを認定いたしまして、大臣の名簿に登載をいたします。その人をJAなりは検査員として使役する、こういうことでございます。  その検査員は、先ほど申し上げましたように、二十条二項で、「公正かつ誠実に職務を行わなければならない。」ということになっております。これがそうでないというときには大臣は命令を発しまして、その検査員の名簿から削除をし、また現実に検査を行う場所から排除する、こういう命令を出しまして、その人はそれ以降検査を行えない、こういうことになるわけでございます。  そういうことによって、JAが仮にその人が不適正なことをやったことによりまして登録検査機関というものが結局不適正な仕事をした、こういうことでございますから、それに伴う制裁あるいは罰則というものはその法人としてしょってもらう、こういうことに相なります。  若干理屈めいて恐縮ですが、結局、この新たな民営化の受け皿といいますか実施機関を登録検査機関、登録を受けた法人ということでこの法案は整理してございます。したがって、直接的に指導監督の対象になりますのは法人ということに相なるわけでございます。  したがって、その法人が雇用している人の問題につきましては、資格という点では農林水産大臣が名簿に登載したり抹消したり、こういうことはいたしますけれども、全体の仕事の流れの中では法人というものを直接的にはつかまえてこれを指導監督の対象にしている、こういう整理でございます。

石井一二二院クラブ・自由連合

○石井一二君 いや、あなたの説明はますますおかしいですよ。そういうことを言えば、なぜ厚生省の事務次官なんかが逮捕されるんですか。あれと同じケースですよ。  個人として法に触れたことをする、そういう場合は当然個人に対する罰則があってしかるべきであって、しかも団体の長なんかについてはいろいろ罰金だとか懲役だとかいうて書いてあるわけですから、これは欠陥法だと私は思いますよ、そういうことが書いてないということは。それじゃJAS法との整合性かてないじゃないですか、あなたの答弁。あなたは今個人で言っているわけで、ちょっと相談してからもう一遍答弁し直したらいかがですか。どうですか。  それともう一つ、この改正案の三十八条とか四十一条、特に四十一条には「三十七条又は三十九条の違反行為をしたときは、」となっていますが、肝心の今言っている二十条が抜けているんですよ。こういうところへ当然書いておくべきなんですね。  その辺を踏まえて御答弁願います。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) ちょっと説明が不十分で失礼いたしました。  罰則の規定の三十八条というのがございまして、一たん不適切な検査をした場合には、その法人の業務の停止の命令というのが二十四条二項で出せます。にもかかわらず、命令に違反して違反行為を続けたという場合には、「登録検査機関の役員又は職員は、」ということで、先ほど来の検査員も職員でございますから、その人は「一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。」ということに相なります。

石井一二二院クラブ・自由連合

○石井一二君 これはますますおかしいですよ。といいますのは、今おっしゃいましたが、業務の停止命令に違反したときだけに絞っているのが三十八条なんですよ。私が申しているのは、個人が検査もしないのに検査したとか、不適格だけれども合格の判を押しておったというような場合ですから、あなたのおっしゃることは適用されませんよ。  それと、私が最も心配しておりますのは、国会法五十九条なんです。この法案は先議なんですね、参議院の。今申したようなことで、一の院で議決した後に修正または撤回することはできないか院全体の承認が要るということになると、これは大変な不名誉なんです。  私は、そういう面を踏まえて、この件については少なくとも附帯決議に入れるとか大臣が何らかの言及をされるとか、そういう意味で若干、このまま通すのではなしに、御対応について協議をいただきたいと思います。  実は、ここがおかしいなと思って読んでいるときに、ちょうどこの法案に賛成ですかいうてだれか役所の方が聞きに来られたので、答弁を聞いてから決めると言うたのがここなんです。したがって、もしきょう採択される場合、他意はございませんがちょっと座を外します。  ただ、私は、この点について非常にこれは欠陥法である、ざる法だという気持ちが深うございますので、強くその点を指摘して、それでなくても短い時間がどんどん過ぎますので次の問題に移らせていただいて、問題としてまずこの場では提起をしておきたいと思います。  そこで、大臣、私は、今世の中は地方分権に向かって走っているんですけれども、この法案は地方分権に逆行しているんじゃないかと思うんですね。そういうような懸念を持たれませんか。全然そんな懸念はありませんか。いかがですか。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) これは、行政改革、地方分権もやはりその一環として考えられなきゃいかぬ。したがいまして、それぞれ関連がありますから、決して地方分権に反するという趣旨は私は持っておりません。

石井一二二院クラブ・自由連合

○石井一二君 とはおっしゃいますが、例えば指導監督部署で、今まで都道府県知事や食糧事務所長が持っておった指導監督を、大臣は今後、調査権限があったものに加えて適合命令、改善命令が新たに出せると。強い指導監督権限を付与されて、検査内容に疑問がある場合はチェック制度がさらにできた。これは極めて強い中央集権的な考え方で、今までの知事が持っていた権限を奪い取ったという姿ではないかと私は思えて仕方がないんです。  だから、そういう面で、今結論が出ませんが、私の言ったことも考えてみていただいて、ひとつ御善処なりなんなり、今度、行政の執行の面でお願いをしたいと思います。  それから、四十三分までなのでもう一点立ったままで聞かせていただきたいと思いますが、この登録検査機関の要件として、いろいろありますけれども、高額な機器を所有義務として押しつけた場合に、おのずからそれを全うできるという人は限られてくると思うんです。  例えば、高木長官、DNA鑑定装置みたいなものを要求したりせぬでしょうね。というのは、農水省令で表示をするということでまだ発表されていないでしょう、どういう要件を発表するかということは。その内容についていかがですか。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) この検査は、品位等検査あるいは成分検査ですけれども、遺伝子組みかえのことは今は予定しておりません。

石井一二二院クラブ・自由連合

○石井一二君 ちょっと聞き取りにくかった、最後のところが。

高木賢食糧庁長官

○政府参考人(高木賢君) まだ遺伝子組みかえのものは一般的になっておりませんので、省令で規定する予定はございません。

石井一二二院クラブ・自由連合

○石井一二君 では、実質はフリーでオープンだといいながら、そういったことでヘッジを高めて民間参入を防ぐというようなことがないような考え方で今後ひとつやっていただきたいと思います。  それで、たまたま今遺伝子組みかえ食品についての検査とかそういうことはないと言われましたけれども、世論というものはそれを非常に要求していると思うんですね。だから、サンプリングのような格好でも結構ですから、こういったことについてやるかやらぬかということを、時代の趨勢としてそういう流れになっている、民意はそういうことを心配しているいうことは十分御認識だと思いますので、ひとつぜひそういう面について考えていただきたいということを要望したいと思いますが、いかがですか。

福島啓史郎農林水産省食品流通局長

○政府参考人(福島啓史郎君) 先生今御質問の遺伝子組みかえ食品の表示が適切に行われているか否かにつきましては、事後的にチェックするという観点から、農林水産消費技術センターなどが買い上げ検査を行いまして、その買い上げたものにつきまして、PCR法あるいはたんぱく質分析法などでそれが遺伝子組みかえ食品であるかどうかということを検査、確認していきたいというぐあいに考えております。

石井一二二院クラブ・自由連合

○石井一二君 では、いろいろありますが、この程度で終わりたいと思います。  ただ、私が先ほど指摘しました検査員個人に対する罰則規定がないではないかということについては私自身大いに懸念を持っておりますので、ひとつどういうぐあいにそういった問題をクリアしていくかということも御検討いただきたいし、間違いを改むるにしくはなしという言葉もありますので、もしそういったことで必要だと思ったら素直、率直にこれから足そうということでも私は結構なんじゃないかと思うんですよ。  ひとつぜひ御検討賜りたいということをお願い申し上げて、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 先ほどの答弁で正確を期していなかったものですから。  粗飼料の輸入禁止をしていくと答弁をいたしたところでありますが、具体的には、家畜伝染病予防法に基づき、家畜防疫官による輸入検査を行い、必要な消毒等の防疫措置を講じるところとしたところでありまして、これによりウイルスの侵入を防ぐことができるということでございます。

石井一二二院クラブ・自由連合

○石井一二君 ありがとうございました。

若林正俊自由民主党・自由国民会議

○委員長(若林正俊君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

須藤美也子日本共産党

○須藤美也子君 私は、日本共産党を代表して、農産物検査法の一部を改正する法律案に対する反対討論を行います。  反対の第一の理由は、農産物検査を国から民間に移行することで、検査の公正中立性の確保の条件を後退させるものであるからです。  登録検査機関は法人の種類を問わないものの、実際に参入は生産者団体が予定され、また流通業者の可能性もあります。つまり、検査は取引当事者が行うことになり、本来望ましいものではありません。本日の委員会審議の中でも、具体的にその矛盾が指摘されました。  検査機関にとっても人員や器具など体制整備が求められ、そのことは、ただでさえ経営が大変な生産者団体にとって厳しい条件があります。検査の効率化という名で、農産物検査の水準の低下や手数料等農家負担の増大につながりかねません。さらに国の検査体制を維持してこそ、今後、消費者の安全性など多様なニーズにこたえる検査の拡充を図る条件が存続するものであります。  反対の第二は、今回の検査民営化は国の公務員の削減、組織減量という行政改革の一環であります。農産物品質の向上と円滑な取引を進める役割を果たしてきた農産物検査からの国の撤退は、主食の米を初め食料を国民に安定的に確保していくという国の責任を大きく後退させるものであります。  このような民営化は認められないことを強く申し上げ、反対討論を終わります。

若林正俊自由民主党・自由国民会議

○委員長(若林正俊君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  農産物検査法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

若林正俊自由民主党・自由国民会議

○委員長(若林正俊君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、小林君から発言を求められておりますので、これを許します。小林元君。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 私は、ただいま可決されました農産物検査法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、民主党・新緑風会、公明党・改革クラブ、社会民主党・護憲連合、自由党及び二院クラブ・自由連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     農産物検査法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、農産物検査の重要性にかんがみ、農産物検査業務の民営化に当たっては、次の事項の実現に努め、その適正かつ円滑な実施に万全を期すべきである。  一 検査業務の民営化に当たっては、民間移行プログラムの円滑な作成と実行、移行期間中の国の補完的な検査の適確な実施等に万全を期すること。  二 民営検査が適正な格付けによって実施され、検査の信頼性と農産物の円滑な流通が確保されるよう、登録検査機関の技術水準を確保し、その維持に努めること。    また、登録検査機関に対する国の適確な指導監督等を実施し、公正・中立な検査業務の確保が図られるようにすること。  三 農産物検査規格については、地域における営農の安定及び円滑な流通の確保に資するよう設定するとともに、手数料については、生産者の過重な負担にならないよう配慮すること。  四 公平な受検機会を確保するため、天災その他の事由がある場合の国による検査の実施については、適正に対処すること。  五 消費者の表示に対する信頼を維持・確保するため、精米等の表示については、検査制度との関連も考慮しつつ、適正に対処すること。   右決議する。  以上であります。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

若林正俊自由民主党・自由国民会議

○委員長(若林正俊君) ただいま小林君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

若林正俊自由民主党・自由国民会議

○委員長(若林正俊君) 多数と認めます。よって、小林君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、玉沢農林水産大臣から発言を求められておりますので、これを許します。玉沢農林水産大臣。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) ただいまは法案を可決いただき、ありがとうございました。  附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、今後、最善の努力をいたしてまいります。

若林正俊自由民主党・自由国民会議

○委員長(若林正俊君) なお、本案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

若林正俊自由民主党・自由国民会議

○委員長(若林正俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

若林正俊自由民主党・自由国民会議

○委員長(若林正俊君) 次に、青年等の就農促進のための資金の貸付け等に関する特別措置法及び農業信用保証保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。玉沢農林水産大臣。

玉沢徳一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 青年等の就農促進のための資金の貸付け等に関する特別措置法及び農業信用保証保険法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。  我が国農業の持続的な発展を図っていくためには、効率的かつ安定的な農業経営を担うべき人材の育成及び確保が不可欠であり、このような観点から、新規就農の促進を図ることが重要な課題となっているところであります。  このような課題に対応するため、新たに就農しようとする青年等に対する無利子の就農支援資金の貸し付け等の措置を講じてきたところであり、これにより、新規就農者数は着実に増加しつつあります。しかしながら、近年の農業の担い手の減少及び高齢化が進行している状況にかんがみれば、新規就農者数は依然として十分とはいえない状況にあります。  また、最近における就農の実態については、他産業からの離職就農者や農家子弟以外の新規就農者の増加といった就農ルートの多様化等の変化が見られており、このような変化に対応した就農促進のための施策の推進が求められているところであります。  このため、今般、新規就農者に対する支援措置の充実を図ることとし、この法律案を提出した次第であります。  次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。  第一に、従前から都道府県青年農業者等育成センターが就農準備のための研修等に必要な資金として貸し付けている就農支援資金について、農業経営開始のための施設の設置、機械の購入等に必要な資金を追加することによりその内容を拡充するとともに、拡充した資金については、農業協同組合、農業協同組合連合会、銀行等からも貸し付けることができることとしております。  第二に、農業協同組合、農業協同組合連合会、銀行等から貸し付ける就農支援資金について、農業信用基金協会の債務保証の対象とすることとしております。  第三に、認定就農者に対して農林漁業金融公庫が貸し付ける農地等取得資金について、その据置期間の上限を三年から五年に延長することとしております。  以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容であります。  何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。

若林正俊自由民主党・自由国民会議

○委員長(若林正俊君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後二時五十分散会

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