地方行政・警察委員会 第2号
- 発言数
- 239 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2000/03/14
会議録
○委員長(和田洋子君) ただいまから地方行政・警察委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る十日、吉川春子さんが委員を辞任され、その補欠として市田忠義さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(和田洋子君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 地方行財政、選挙、消防、警察、交通安全及び海上保安等に関する調査のため、本日の委員会に内閣官房内閣内政審議室長竹島一彦さん、人事官播谷実さん、警察庁長官田中節夫さん、警察庁長官官房長石川重明さん、警察庁長官官房審議官岡田薫さん、警察庁生活安全局長黒澤正和さん、警察庁警備局長金重凱之さん、総務庁人事局長中川良一さん、社会保険庁次長高尾佳巳さん、気象庁長官瀧川雄壯さん、自治省行政局長中川浩明さん及び自治省財政局長嶋津昭さんを政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(和田洋子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(和田洋子君) 地方行財政、選挙、消防、警察、交通安全及び海上保安等に関する調査を議題とし、地方行財政、消防行政、警察行政等の基本施策に関する件及び平成十二年度海上保安庁業務概況に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○松村龍二君 自由民主党の松村でございます。 一月二十日にこの通常国会が始まりまして、当委員会もようやく所信に対する質問を行うわけでございます。その間、予算につきまして衆議院が採決、議決となりまして、今、参議院で鋭意検討中でございます。その間、皆様御関心の警察のいろいろ不祥事案が起きまして既に何十時間かいろんな委員会において取り上げられておるわけでございます。国家公安委員長初め関係の方も大変、物理的な対応だけでも御苦労されているのではないか。実は私、警察庁長官にも、きょうお呼びしようかなと思っていたんですが、かなりお疲れのようでございますので、実は私と警察庁長官と郷里が同じでございまして、官房長にかわってやっていただくということを御理解いただきたいと思います。 私は実はこの質問を、何十時間か行われた中で、警察におった人間としてちょっと変わった立場で質問するということになろうかと思います。 民事訴訟法や刑事訴訟法を見ますと除斥とか忌避というような条文がありまして、被告人の親族あるいは何親等以内の者は裁判官になってはいかぬというような法律もあるわけでございます。もちろん民事訴訟や刑事訴訟とは違う国会の場でございますけれども、そういうような、國松警察庁長官と同期でございまして、警察本部長を二カ所でやらせていただいて、最後九州管区というところで局長をさせていただいたという立場から、部内を経験している者の質問ということも意義があるんじゃないかと思って質問をさせていただくわけでございます。 それからまた、後ほど申し上げますが、やはりもちはもち屋といいますか、専門というのがあるわけです。お医者さんの資格を持っていない方が医療をしてはいかぬということと同じように、また建築士の資格のない方が家をつくっては、あるいは橋をつくってはいかぬというように、この警察の問題もだれもがみんな理解できるようでありながら、非常に警察がある意味で閉鎖された社会であったということから、皆さん隔靴掻痒の感がおありの点もあるんではないかというふうにも思うわけでございます。 さて、第一問でございますが、小林前新潟県警本部長と中田前関東管区警察局長に対する処分等、管区局長は処分されていないようですので処分等について御質問したいと思うんですが、まず第一に警察庁にお伺いしますが、小林氏に対する減給処分、これは二月二十六日付で行われまして、百分の二十、一カ月。二十九日に退職いたしますとこの懲戒処分というのは事実上何の意味もなかったんではないかというふうに思うわけですが、まず総務庁人事局長、この減給というのはいつの時点の給料を引くんですか。
○政府参考人(中川良一君) 個々具体的なケースにつきましては、恐らくいろいろなやり方があろうかと思われます。 俸給は月単位に支給されますので、通常のケースですとある何月分の給与から減給という措置をとるということも考えられますし、特定の理由によりまして月の途中で何らかの処分を緊急にするような必要が生じた場合にはあるいは日割りで計算をするというような例もあり得るのではないかと思われます。
○松村龍二君 「人事院規則一二―〇の運用について」というのを見ますと、減給は次の月、直後の、効力発生の日の直後の俸給の支給定日から引かれる、こう書いてありますので、二月二十六日付で減給になりますと三月分で月給引かれるということに法律上なるわけですけれども、警察庁としてはこの減給につきましてどのように、そのような理解でいいのか、どのように実施されたのか。それから、減給処分されますと退職金計算に影響があるのかどうか、ちょっと教えていただきたいと思います。
○政府参考人(石川重明君) これは、俸給の支給定日というのが三月十六日でございますので、その前に退職しておりますので、実際その減給の効果と申しますか、減給というものは金銭的に行われていないということが一つございます。 それから、退職金にどういうように影響をするかということでございますが、退職手当は一般に本人の俸給月額や勤続年数によって計算されるものでございまして、もともと処分の影響が退職金に及ぶ仕組みにはなっていない、こういうことでございます。 ただ、小林前本部長については退職金を辞退している、こういうことでございます。
○松村龍二君 次に、中田さんについて伺うんですが、中田さんは二月二十六日付で退職、警察庁長官によると諭旨免職という話だそうですが、これは円満に勧奨されて退職するのに比べて退職金で金額がそれぞれ幾らなのか教えていただきたい。 といいますのは、普通、公務員は勧奨退職、この方は五十五歳でありますので、勧奨退職になると何割、何%、一割とか二割とか退職金が加算される。それに比べて、長官の言葉であるいは公安委員のお言葉で言うと、切腹させたんだと、切腹させると退職金が三千八百万というふうに言われておりますが、その差がどれぐらいあったのか知りたいわけです。だから、長官の気持ちとしてそれだけの財産的な損害も与えたわけだから十分に切腹ということの意味があったんだというふうに認識しておられるのか、そういう意味でちょっとお聞きしたいわけです。
○政府参考人(石川重明君) 勧奨退職の場合とそれから今回の引責辞職と申しますか、辞職の場合で比較いたしまして千数百万円少ない額である、こういうふうに承知をいたしております。 ただ、中田前局長につきましても退職金の受け取りは辞退をされている、こういうことでございます。
○松村龍二君 最近不景気、景気が悪いものですから、千数百万の差があったということになりますとそれでは三千八百万プラス千数百万。公務員が局長で退職すると五千数百万の退職金があったというとまた世の中いらいらする部分がありますから、そういう意味で余りお触れにならなかったのかと思いますけれども、詰め腹を切らされたといいますか、それが千数百万、財産的な損害はあったということで認識します。 それから次に、中田氏と小林氏は退職金の受領の請求をしないと国家公安委員長が発表されたわけです。ただいま官房長からのお話もあるわけですが、まず総務庁にお伺いしますが、退職金の受領を請求しないという前例があるかどうかお聞きします。
○政府参考人(中川良一君) 退職手当の辞退につきましては国家公務員退職手当法上は特に明文の規定はございませんけれども、金銭債権の一般原則に基づきまして退職手当の請求権というのは放棄できるというふうに考えておるところでございます。 なお、個々の具体的な事案は各省庁において判断されておりますので、本件の前例に当たる具体的な事例を総務庁としては承知しておりませんけれども、先ほどの一般的考え方からいえばケースとしてはあり得るのではないかと思われるところでございます。
○松村龍二君 自然の道理として、一生働いてきた、で、もらえる退職金を辞退するというふうなことは、世の中の常識上考えられないわけですからそういう明文規定もないし、前例も把握していないということは、余りないと思うんですが、厚生省の岡光次官も退職金を何か辞退したように私、新聞記事で記憶しておるんですが、どうでしょうか。
○政府参考人(中川良一君) 一般論で申し上げますと、先ほど申し上げましたように、退職手当については辞退することは可能と考えておりますし、このほか法律上、刑事事件で起訴をされた場合には退職手当が支給停止になるという措置がございます。また、退職後に禁錮以上の刑が確定した場合には、既に退職手当をもらっている場合でも返納しなければならないというような規定もあるわけでございます。 御指摘の事案につきましてでございますけれども、私ども承知しております範囲では岡光元次官は退職後間もなく収賄容疑で逮捕、起訴をされておりまして、それまでの間に元次官から辞退の意思表示があったかどうかということについては私どもとしては承知しておらないところでございます。
○松村龍二君 いずれにいたしましても非常にまれなケースであるという認識をしたいと思います。 そこで、退職金というのが、この退職金というのは、私も今妙にこだわって質問をしているわけですが、御本人は潔く辞退するのはいいでしょうけれども、その奥さんからすれば、一生単身赴任の夫のお守りをして子供のお守りを任されてやってきたのに、亭主が勝手に退職金要りませんというのはもう生活権にもかかわりますし、何かちょっと浮世離れした話だなと思うものですから、警察官僚の金銭感覚を確かめるという意味でも伺っておるわけです。 そこで、初め私退職金というのは、戦前の恩給と違いまして給料の中から短期共済と長期共済を掛けておりましてかなりの金額をみんな払っているわけですけれども、その長期共済掛金が退職金になっているのかなというのをちょっと初め認識しておったのですが、昨日教えていただきましたところ、長期共済掛金は年金の資になっておるので退職金とは関係がない、こういうことでございますので、そこのところはよくわかったんですが、ところで、退職金の請求権は何年間残存するのか。来年か再来年になったら、この二人が、いややっぱりいただきたいと言うようなことが法律上あり得るのかどうか、法律上の観点でお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(中川良一君) これも国家公務員退職手当法の上では、退職手当の請求権につきまして、時効についての規定はございません。ただ、退職手当は退職者が国に対しまして権利として請求できる金銭債権でございますので、会計法の一般規定によりまして時効は五年間ということになろうかと思います。 ただ、いずれにいたしましても、明確な形で御本人が辞退をされたというようなケースにつきましては、個々のケースの認定の問題はあろうかとは思いますけれども、その時点で金銭債権としては消滅するというふうに解釈するのが通常ではないかというふうに思われるところでございます。
○松村龍二君 結果的に退職金を受け取らないということになりますと懲戒処分を食らったというのと同じ、実質的には同じ効果があったわけです。 そこで、この二人が同時に警察庁長官に退職金請求権を辞退したいというふうに申し出てきたということなんですが、非常に不自然な感じがします。報道によれば、新聞記事によれば、それくらいのことをしないと世論がおさまらないよということで、そういう政治家の判断があって、これがどなたを通じてか、警察庁長官からでしょうか二人に知らされて、二人が説得されて二人同時に、退職金を辞退したいとこういうふうに申し出た、こういうことになろうかと思います。今回のいろいろな措置が国家公安委員会の制度の中で、政治的中立を守るといいながら、この問題に関しては政治の介入を許したんじゃないかなというふうな感じもするわけであります。 いずれにいたしましても、また三千八百万、三千二百万の退職金を放棄して平気であるという金銭感覚は世間の人の常識とはちょっと離れている。この二人ともこれから警察庁も表立って就職を世話することもできないでしょうし、この退職金の、二人辞職して退職金を受け取らないといったこの一連のことについて何かすっきりしないものを感ずるわけでございますが、国家公安委員長、何かコメントというか御感想をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(保利耕輔君) 退職金辞退の報に接しましたのはたしか三月の初めだったと思います。三月二日に、予算委員会の総括質疑の二日目の冒頭だったと思いますが、私からその旨を予算委員会に御報告をしたことがございまして、そういう形でございましたが、先ほど政治的な圧力というお話でございますが、私はその二人に対して直接物を言ったことは全くありません。 このお話は警察庁長官が聞いておりますので、そこら辺のつぶさな話は警察庁長官から御答弁するのがよろしいのかと思いますけれども、政治の圧力をかけてやったのではなく、御両人も恐らくは、三月一日にテレビで国会の審議のありさまが放映をされておりますし、それから新聞等におきましてもいろいろな国民世論というのを察知しておられたでありましょうし、そういうものを総合勘案して退職金を辞退するという心境に至ったのではないかというふうに思っております。 なお、退職金辞退の申し出があったときに両名からその心情を吐露しておられますが、国会でも私からかわって申し上げたのでありますが、このたびは、私どもの極めて不適切な行動により、国民の皆様や日夜地道に活動している警察職員の皆様、そして信頼回復のために必死に努力されている国家公安委員会委員長及び委員ほか関係者の皆様に多大な御迷惑をおかけし、まことに申しわけなく存じます。国民の皆様の厳しい御批判やお怒りは当然のことと受けとめ、ここに退職金を辞退するとともに、心からおわび申し上げますという旨のコメントを、私がかわって国会で御報告をさせていただいたことを覚えておるわけであります。 したがいまして、国会での御論議あるいは世論、そういったものが間接的には彼らの耳に入りそういう心境に立ち至ったものであろう、私はそのように推測をいたしております。
○松村龍二君 ここに警察庁の発出した通達があるんですけれども、「職業倫理教養の徹底」「すべての職員に対し「警察は国民のためにある」という基本理念に立ち、あらゆる機会を通じて職業倫理教養を徹底すること。」。五番目に、「不祥事案の発生時には、事実関係を正確に把握した上で、取材に対する真摯な対応、適切な報道発表に努めること。」。これは日付が昨年の九月九日なんですよ。何をやっていたのかなということを指摘させていただくわけです。 次に、人事院からも来ておられますので最後にお話を聞かせていただきたいと思うんですが、懲戒処分における持ち回りについてお聞きしたいのですけれども、私は、昨日までの公安委員会における持ち回りということではなくて、この懲戒処分というのが合議制の審査になじむ、こういう話を指摘したいわけです。 参議院にも懲罰委員会がありまして、ほとんど活躍していないようですが、常任委員会として存在しておりまして、かように懲戒の判断は難しいわけです。 私は、実は昭和三十、年数まで言う必要はありませんが、四十年前後に某県で監察官をしたことがありまして、またその後、警務部長といいますか警務課長といいますか、そういう部内の規律を担当することをやっておりました。そのころ各県警では懲戒審査委員会というのがありまして、本部長を委員長にして、各部長、そして地元の最古参の署長さんが二人ぐらい入った懲戒審査委員会というのがありまして、そういう事案があると甲論乙駁、合議体で審査するわけです。その効果は、やはり三人寄れば文殊の知恵、この点が抜けていないか、こういう観点はどうか、過去の例はどうだ、ああだこうだという合議制のいろんな長所が出てくる。それから、その審査委員会にしますと、各部長が今度は各部の課長会議でこういうことがあったぞということでこれを話題にして、それからまた課長は自分の課の会議でその話を伝達して浸透していく。警察署においてもそういう形で浸透していくといったことがあったわけです。 ところがその後、私、昭和六十年以降平成にかけまして警察本部長を二カ所でしたんですが、そのころはもう懲戒審査委員会というのは私の記憶にないんです。警務部長が案を持ってきまして、警察庁とすり合わせて前例を調べてこういうことでいきたいということで、多少本部長が意見を言ってそれがやられる。そうなってきた理由は、やはりいろんなせわしい時代に、秘密といいますか、その事案が外部に漏れて無用の騒ぎを起こしたくないということと、それとやっぱり急ぐ、いろんな意味で迅速性が必要であるというようなことでだんだんそういうふうになってきたんじゃないか。 先般も、ある県庁の方に聞いたら県庁でも同じようだと、こうおっしゃるので、全国的には余りそういうオープンな審査委員会というのは開かれていないように思うんですけれども、今申しましたような観点でこの懲戒審査委員会が各県警におきましてもオープンな形でやるべきではないかというふうに思うんですが、国家公安委員長の御感想をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(石川重明君) 委員御指摘のような観点から、懲戒の審査に当たってはさまざまな観点から十分な審議と申しますか審査がなされるということが必要であるわけでございまして、都道府県の県警察における実情を見ましても、例えば部長会議のメンバーが懲戒審査委員会の委員を兼ねておると申しますか委員になっておるといったようなこともあるわけで、そういった機会に全員が集まってきちっとその問題について検討するといったような運営が行われているというふうに承知をしております。 ただ、今御指摘のように、大変急ぐということもありますし、果たしてそれをオープンな形で行うかどうかといったようなことにつきましては、それぞれの都道府県のそのときの事案の状況に応じてやっていると思いますが、御指摘のように、こうした趣旨というものはそういうことでございますので、そういう運営が図られることが望ましいということは御指摘のとおりでございます。
○松村龍二君 私なりに今回の事案について感じているところを御指摘申し上げたいと思うんですが、現在の警察の組織は非常に縦割り、細分化されておりまして、将棋を指しておると、私は碁をやって将棋は指さないんですけれども、遊びごまをつくってはいかぬという言葉がよく言われるわけですね。 そういう観点から御質問するわけですが、私がある県で本部長をやっておりますときに、県の公安委員長に公安委員会が始まる前に雑談する機会がありまして、次のような質問をしたことがあるんです。あなたは県の最大の銀行の頭取それから今は相談役をしておる、そうすると金を貸すという観点から県下のあらゆる企業の診断をしてこられたでしょう、そういう経験を踏まえて今公安委員長として警察を自由にひとつ改革してくださいということを公安委員長に私が申し出たら公安委員長はどのようにされますかということを質問したことがあるんですね。 そうしましたら、すぐ、私は県警本部の課を全廃しますと。警察というのは、本部長なり警視総監がいて、部があって課があるということは、もう明治以来何か当たり前だと思っているわけですけれども、自分はその課を全廃しますということを即座に御返事されまして、私自身もびっくりしたわけですが、その後もそういうことをいろいろ考えているわけなんですけれども、このたびも、例えばいろいろな困り事相談を各警察署で受けなさい、そのような係を一人置いて、県警本部に困り事相談の指導官を置きなさいというようなことを例えば警察庁が指示されるわけです。そうしますと、警察庁から指示があったというので各県警ではその相談指導官を置くと思うんですけれども、形だけのものになるんじゃないかなと。 ある県警の警務課の次席、警務課というと一番かなめのところですが、その次席をやってきた、警視をやって署長になった人に雑談をしておりましたら、私は警務課の次席のときに十幾つ何とか官というタイトルを持っておりましたと。警察庁が何かあるたびに何とか官つくれ何とか官つくれと言うと、ほかにだれも引き受け手がないものだから警務課の次席が全部引き受けて、私は十幾つ何とか官をやっておりましたという話を聞かされたことがあります。非常にこっけいな姿であるというふうに思います。 それから、けん銃対策課。けん銃が数年前に大騒ぎになりまして、警察庁もけん銃対策に力を入れているということを組織的にやるために、各県警にけん銃対策課というのをつくらせた。そして、きのうもちょっとお聞きしたら、鳥取県、島根県にもけん銃対策課というのがあると。課長がいると次席がいる。庶務係長がいて金の帳簿をつける。それからお茶くみの女子職員がいると。もうこれだけで五名いるわけですね。それで、あと二、三人は実働部隊も必要でしょうから、島根県、鳥取県でも七人か八人のけん銃対策課というのがあるんじゃないかなと。ところが、島根、鳥取県を悪く言うわけじゃありませんが、非常に平和なところで、けん銃なんというのは一年に一丁検挙あるかないか知りませんが、恐らくないんじゃないかなと。あると反論されても困りますが、ないと思います。そういうことです。 それで、そういう課をつくると、今度は防犯課、ほかの課でけん銃を見つけても、あれはけん銃対策課の仕事だから知らぬふりしておこうと。あいつの課長の成績になってもしゃくだから知らんぷりしていようというようなことも組織としては起こりがちなわけです。したがって、細分化するということが非常に日本の警察を非能率にしているんではないか。 それから、例えば生活安全部というのがありますと、特別捜査班、これは生活安全部でプールした捜査班を持って、きょうは産業廃棄物の捜査をする、来月は少年事件の捜査をする、その次の月は何とかと。あるいは同時に細分化してやってもいいと思うんですが、こういうことになるわけですけれども、現在の組織は、少年課は少年課で捜査班、何とか課は何とか課で捜査班ということになりますと、非常にまた遊びごまといいますか、非効率な使い方をする。そして、交通事故処理で大変忙しい、深夜の国道で命をかけて交通事故の処理をして、翌日も徹夜のままその調書をとったりやって、昇任試験の勉強もできない忙しい部署と、一年じゅうおれは何を仕事をしようかなと、毎日毎日朝から夜までどうやって時間を過ごそうかなというような、極端な例を挙げるわけですけれども、そういう部署があるんではないか。 機動隊の問題についても指摘する方がいるわけですけれども、そういうような意味で、やはり組織を、遊びごまをつくらない、せっかく二十三万人の警察官、二十六万人の警察職員も入れての部隊がありまして、全国的には、世界的にはまだ数が少ないわけですけれども、その少ない警察官をそのようなことでやっておっては、いろんな警察全体の士気の高揚ということに差し支えるんじゃないかなというふうに思いますが、公安委員長いかがでしょう。
○国務大臣(保利耕輔君) 組織の内部を弾力的に運用しなければならないというのは、これは御趣旨としてよくわかりますし、また一部はそういう形を取り入れながらやっているものと思っておりますけれども、実際、ここで考えます場合に、これは私は長いこと会社員をやっておりましたから会社の中の組織とあわせて考えてみましても、できるだけ縦割りの形にせずに横に人が動きながら仕事ができるような体制をつくろうということを考えたことがあるんでありますが、同時にあわせて責任体制でありますとかあるいは命令系統をはっきりさせなければならないという問題がございます。そこのせめぎ合いの問題というので組織の運営というのは非常に問題があるというふうに考えております。 責任体制とか命令系統とかは、しっかりするということをやり過ぎますと縦割りの弊害が出る、しかし横の運用というのはきちんとやっていかなければならない、あるいは弾力的運用と申しますか、それはきちんとやっていかなきゃならないというふうに私は考えておるわけでございます。この辺をいかに調和させるかというようなことについては十分に今後検討していかなきゃなりませんし、委員御指摘のような観点も踏まえて今後の体制整備に当たっていかなければならない、組織運営に当たっていかなければならない、こういうふうに考えております。 苦情相談室をつくれというようなお話もすぐございますが、じゃだれかを持っていってすっと充てればそれでいいかということになりますと、人員配置その他の関係もございますので、よくそこら辺を調整しながらやっていく。あわせて最終的には、人員調整をしながら現在の問題解決のためにいろいろな策を講じていかなければなりませんが、最終的にどうしても人の調整がつかないという場合には増員もお願いをしなければならないだろう。これは直接的には自治大臣にお願いをすることなんですが、そういうこともあわせ考えていかなきゃならない。 同時に、犯罪の種類が多角化してきておりますし、ハイテク犯罪のような今までにない犯罪、あるいは麻薬の蔓延というような問題もありますので、そういったところにも対応していくためにはやはり若干の人員増強というのもあわせ考える必要があるのではないか、私はそういうふうに考えております。
○松村龍二君 ただいまお話ございましたように、このたび新潟の事件が、市民、国民に警察が目を向けていない、そこのところを非常に軽く扱っているということであります。 例えば警察署に、詐欺に遭った、横領に遭ったということで申し出ていきますと、担当の人がまず受け付けをしていただきます。その方自身は非常に、警備に出たり夜の当直があったり、ばたばたしてなかなかじっくりできない。やっぱり捜索もしないといかぬということになると刑事課長が目を向けてもらわないといかぬ。刑事課長が目を向ける能力と判断がない、小さな事件を軽く見るということになりますと、またそのうちに警察は転勤が早いのでかわってしまう、前任者の事件は手をつける気もないというと、いつまででも詐欺や横領等の事件がほったらかしになる。 私自身も、ここの委員会でも取り上げたことがありますが、国会議員になりまして頼まれてそういう小事件を警察にお願いしましたところ、三年ほどやってくれませんで、三年たってやっていただきましたら有罪になったということで、大変にプロ的な悪い横領犯を、詐欺犯を検挙していただいたということがあるわけであります。 それから、ただいま公安委員長がおっしゃいましたように、相談官を一人署に置いたからこの問題が解決するということではないと思うんです。私はぜひここで指摘しておきたいのは、例えば警察署長とか警察本部長のドアが市民に開かれているかということです。私どもが警察署へ入っていっても次長がブロックして署長になるべく会わせない。あるいは、警察本部長に会うということは普通の方にとっては不可能に近いようなことで、電話も取り次がないというのが実情ではないか、全国共通の実情ではないかというふうに思います。 私の町で、ある町長が当選しましたら町長室から出て受付のところに机を持っていって座って、町民のことは何でも聞きますということをする町長さんが出たんですが、これはちょっとやり過ぎかなというふうにも思いますけれども、やっぱり市民が困ったことについて警察署長や警察本部長が門戸を開く、ドアはいつも開かれているということでないと、一人の指導官に押しつけてみても相談員に押しつけてみても、夜は徘回老人が出たから捜してくれ、昼は詐欺の相談がある、何か防犯の相談がある、こんなもの一人でできるわけないわけですよね。したがって、全署員が、警察官が防犯相談員といいますか困り事相談員であるということでなければ到底この問題は解決しない。形だけつくってもだめであろうというふうに私は思うわけであります。 それから、時間が限られておりますので次に行くわけですが、それから警察の仕事について、いろんな不祥事が起きますと警察が聖人君子であることを要求するような錯覚が一部にあるんですけれども、警察官というのはもともと悪の世界を退治するためにいるわけですから、半分悪の世界に足を突っ込んでいないと悪が退治できないわけです。 私が警察本部長をやっておりますときに、県警の機関誌に毎号、今月は名刑事、各部署の名刑事を十人集める、次は交通係、次は警ら係というふうに集めまして、対談というか座談会をいたしまして、その結果を機関誌に載せて、上下の意思疎通を少しでも図ろうというふうにしていたわけですけれども、そのとき、ある刑事が、私は風俗店によく出入りしています、その女性から情報を得ておりますと。風俗店に行って、そこに悪いことをやった人が息抜きに来る、女性に何でも話をする、その女性から情報を得て検挙の材料にしているんだというようなことを堂々と言う刑事さんがいまして、なるほどなと思ったわけであります。 ただ、昨今表になる事故は、そんなすばらしいことで泥だらけになったという事故ならいいんですけれども、ちょっと次元が違う、程度の低い事故がありますのであれですけれども、警察の仕事はそもそもそういうものであるということは認識していただきたいというふうに思います。 それから、上級幹部といいますかいわゆるキャリアの教育の問題なんですが、やはり真剣勝負で鍛えるということが必要なんですね。 週刊誌によりますと、いろんな記事がありますが、神奈川県警で昔、一九九二年七月、指名手配中の容疑者を二十五人の捜査員が取り囲んだのだが容疑者がけん銃を発砲、捜査員二人と主婦が被弾、捜査員の一人は死亡していると。この事件は、実は東京から任命されていったキャリアが課長補佐をしていて、この人が指揮をとったと。以後、もう神奈川県警においてはそういう立場の人を信用しなくなったということが、この久保なんとかさんの、文芸春秋にも書いてありますのでそういうこともあったのかなと思いますが、こういう中途半端の、責任のあるところに素人を入れて鍛えるんではなくて、やっぱり初期の段階に鍛えないといかぬ。 私も自慢話をするわけではありませんが、私のころは全国で大阪府警だけが警らの係長のポストを一つあけておいて、半年は一人だけでやれというふうなことを私自身経験しまして、そのとき、やっぱり昇任試験が免除されている者の責任、一生かかっても巡査部長になれない人がたくさんごろごろといいますか、たくさんおる中でなぜ自分が幹部になっていけるんだろうかというふうな自問自答もそういう環境にあって初めていたしましたし、それから、警察というのは上意下達の、命令がもうぼんぼん、ごみためのように上からどんどん流れてきて、下の方は全く意見が言えないというふうな組織だなというようなことも認識しましたり、それから、下の実情は上の方には伝わらない、また、したがって、ここが実態でも、各級幹部を伝って本部長のところに行ったら、本部長がここだと思って指示したら実は実情がここであるというようなことがある職場だなというふうなことも感じたわけです。 したがいまして、この上級職の幹部の教育については、警察庁も今後、国家公安委員会としても考えると思いますけれども、これらについて今どういうことをお考えなのか。また人事院にもひとつ御意見をお聞かせいただきたい。国家公安委員長あるいは警察庁、また人事院にお話をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(保利耕輔君) まず最初に、国民のための警察という観点から、署長さんのところへなかなか情報が上がっていかないという、そういうシステムのお話を伺いまして、私は自分のことと照らし合わせてみまして、やはり選挙で選ばれてきた人間の感覚と、それから辞令一本で上の地位につくという、そういう者との感覚の差があるのではないかという感じがいたします。 私は、署長さんのところにだれでも行っていろいろな話ができて、これはどうなっているかねと言って上の方が下に話を聞くというような姿勢というのを持ってもらうともう少し変わってくるんではないかなという感じがいたしております。署長さんは大変偉い方だという、そういう認識を、それはそれで結構ですけれども、払拭していただいて、市民の声にもう少し近づくような努力をトップの方はされるべきだという感じを持っております。 それからキャリア制度については私も随分考えさせていただきましたが、ある日突然に組織のトップのところへ人が来るというシステムが、それがいいんだろうかどうかということについては十分検討しなければいけない。今後の検討の大きな課題の一つだと感じております。 ただ、現在の犯罪の情勢を見ますと、国際的な広がりも見せておりますし、さらに新たな犯罪も出ておりますし、さらにいろいろな難しい事案が発生しているというふうなことを考えますと、やはりそういったものに対しての判断能力を持った人、そういうものを養っていく必要もあるんだろうと思っておりますので、一概にキャリア制度そのものがいけないというふうには私は今の場合は断定しにくいのでありますけれども、そのキャリアの方々が気持ちの上でどういう気持ちをお持ちになるかというところに焦点があるんではないかなという感じがいたしておりまして、今後そういうことを考え合わせながらキャリア制度の問題については十分に検討していかなきゃならない、私はそういうふうに感じております。
○政府参考人(播谷実君) キャリア制度につきましては、確かに、有能な人材を登用できる、それから計画的に効果的な人材育成ができるということでメリットがあるわけでございますけれども、ただ反面、その人事が固定化いたしまして、年次による同時一律的な昇進管理、同一年次同一昇進というような固定的な人事が定着してきているのではないかというふうに心配しておるわけでございます。 そこで、人事院としましては、Ⅰ種職員といえどもある段階に、例えば課長の前の段階あたりに厳正な評価を下して、伸びる者は伸ばしていただくとともに、そぐわない者は遠慮していただくというような、早期選抜というような形を推進していただきたいということと、Ⅱ、Ⅲ種の中で極めて優秀な人材を登用して、幹部としてチャレンジしていくというようなシステムを強力に進めていくつもりでございます。
○松村龍二君 今回の不祥事を踏まえて対策を立てるということには国民がみんな関心を強く持っておるわけでございます。しかし歴史が、戦前の歴史、国家公安委員会の制度の歴史、あるいは戦後のいろんな警察が扱う事象の歴史、そういう中で対応するわけですから、非常に御苦労があるのではないか。 政府の方も何とか会議ができたようですけれども、私ども自民党でも警察行政刷新委員会というのをつくりまして、衆議を集め、また有識者のお話等も、あるいはアメリカにおきます公安委員会がどういうふうに変遷をたどってきたのかというふうな歴史、アメリカの警察も、よくテレビ等でありますように、少数、マイノリティーを何か人の見えない真っ暗やみでこん棒でぶん殴るとか、そんなような姿もテレビで見たりするわけですから、私は日本の警察はそういうのに比べれば非常に質はそろっていると思いますが、しかし、警察が独占体である、これだけ騒がれても別に取ってかわるという組織が出てこないわけですから、そういうことに安住してやってきたことが一気にツケとなって今出てきたわけでありますので、私どもも自民党といたしましても十二分に協力をしたい。それは、例えば公安委員会に事務局を置いて、そこに二十人のメンバーを置き、警察本部長予備軍を十人ぐらいごろごろいさせて、公安委員会の手足となって使いまして訓練をする、そして合格した者を本部長にしていくとか、これは私きのう夜寝ていてぱっと思いついたアイデアですけれども。 いろんな難しい対応があろうと思いますが、ひとつ御奮闘いただきますことを祈念いたしまして私の質問とさせていただきます。どうもありがとうございました。
○木村仁君 自由民主党の木村仁でございます。 大臣の所信表明に対する質問ということで、思わずたくさんの項目を準備し通告してしまいました。三十分の時間でございますから消化できないと大変失礼でございますので、私は極めて簡潔に御質問をいたしたいと思います。お答えの方も簡潔になどという失礼なことは申しませんが、どうかよろしくお願いを申し上げます。 まず、地方分権の推進について大臣の決意のほどをお伺いいたしたいと思います。 平成五年六月に両院で地方分権推進の決議という憲政始まって以来と言われる決議をいたしましてから七年、この四月一日に地方分権一括法の施行によって地方分権への大きな一歩がしるされるわけでございます。大臣は所信表明の中でそのことを力強く推進についてお述べになっておりますが、現時点においてこの地方分権の推進というのがどういう成果を上げたかということにどのような評価をしておられるかということを一つ。 それから、これからもまだ権限のさらなる移譲でありますとかあるいは財源問題とかがございます。所信表明の中では地方交付税、地方税等については必要な地方一般財源の確保に努めるということをおっしゃっておりますが、これは地方分権推進計画に即した所信表明だろうと思います。私どもとしては、国、地方を通じる財源の抜本的な再配分を目指すというような所信が欲しいところでございますが、今後の大臣の基本的な御姿勢をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(保利耕輔君) 地方分権につきましては、私も自治大臣に就任しまして以来これは積極的に進めていかなければならないという立場であるということを深く認識いたしておりますし、地方分権一括法が四月から円滑に施行されることによって、地域の行政はできるだけ身近な行政機関でやっていただくというような立場に立って物事を考えていかなければならぬということをつくづく感じておるわけでございます。 ただ、この地方分権一括法によってできましたものがこれで完全かというと、まだこれは、地方分権の一つの形というのは整ったということになりますが、まだまだ私は十分とは言いがたいと思います。本当の意味で地方分権ということになりますれば、できるだけ多くの権限を地方に移していくということがもう少し強力にやられなければならないと思うのでありますけれども、そこには国との調整という難しい問題もありますし、従来の慣行等からきますいろいろなお考えがあるだろうと思いますので、そこの調整を図りつつも、やはりできるだけ地方分権の方向へ向かって踏み出していかなければならないと思うのであります。 なお、地方分権の推進によりましていろいろな政令等の整備を進めてこの一括法の精神を生かすべく具体化していく措置につきましては、政令はもうほとんど全部でき上がっておる、こういうふうに聞いておりますので、そうしたものを一つのよすがにしながら今後地方分権を進めていく、そしてさらにもう一つその先の、本格的地方分権と言ったらよろしいんでしょうか、それについては衆知を集めてこれからその方向へ向けて努力をしていかなければならない、私はそのように考えております。
○木村仁君 現在の地方分権推進計画に安住しておられない、さらに先を望みたい、こういう御意見で、大変心強く存じます。 次に、この地方分権推進法は本年七月二日で失効すると存じますが、この法律は二十世紀の問題は二十世紀に片づけようという意気込みで五年間の時限立法として制定されたわけでございます。しかしながら、地方分権推進委員会は非常に大きな仕事をしていただきましたけれども、なお分権推進の具体的な措置を監視し、そして必要な提言を行うという機能が残されております。残念ながら今の時点でこれがなくなってしまうということは、やはり地方分権の推進という意味からもなお心残りがあるのじゃないかと私は存じます。 そのためもあると思いますが、既に地方六団体からこの地方分権推進法の時限の延長ということが要望されておりまして、もしそうであるとするならそろそろ準備に入らないといけない時期だろうと思いますが、今ここで延ばすとか延ばさないとか何年だということはとても言えないのであろうと思いますけれども、基本的な御姿勢だけをお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(保利耕輔君) 地方分権推進委員会の果たした役割というのは委員御指摘のとおり非常に大きかったと思っております。あれだけのことをよくまとめたなと思うのでありますが、これが期限が来まして終わるということに一応法律上ではなっております。しかし、私の気持ちとしては、今の本格的地方分権というものの方向づけも含めてこの地方分権推進委員会は存続をしてもらいたいという気持ちを私は持っております。 そこで、実際は官邸とよく、政府の部内でよく話をいたしまして、そしてこれが達成できるように私どもの方からもお願いをし協議をすると。私は前向きに考えていただけるのではないかなと感じております。しかし、これはもう少しお時間をいただいて政府部内よく調整をしたいと思っております。
○木村仁君 ぜひそのような姿勢でお願いをいたしたいと思います。 行政局長さんでよろしいと思いますが、今次地方自治法改正におきましては、地方団体の事務についても抜本的な改正が行われまして、機関委任事務の廃止という歴史的なことも起こったわけでありますし、また政府間関係、国と地方との関係あるいは都道府県と市町村との関係が、これも基本的な部分に大きな変更がありました。また、条例等につきましても、行政事務条例という伝統的な考え方から自治事務に係る一般的な条例という形になってまいりました。そのためか、この準備過程において、さまざまな市町村、都道府県からのかなり質の高い質問が寄せられていると思います。 これは、こういう改革を機会として都道府県、市町村がさらにその知的なレベルを高めていくという非常によい面もあるわけでございますが、四月一日から的確にこれを実施していくために鋭意努力がされていると思いますが、準備は万全でございましょうか。
○政府参考人(中川浩明君) 御指摘のように、今回、地方分権一括法によりまして地方自治法が改正されました。長い間国、地方関係のシンボルともなっておりました機関委任事務制度が廃止され、またそれに伴います事務区分の再編成が行われておりますし、さらには国が地方公共団体に対します関与についても抜本的な見直しが行われたところでございます。これらこれまでの国、地方の関係を大きく変革する改革でありますことから、御指摘のように地方公共団体が十分その内容を理解した上でこの施行に臨むことが必要であるということは申し上げるまでもないことでございます。 自治省といたしましても、この内容を十分周知させるために昨年来数度にわたりまして説明会を開催いたしておりますし、また地方六団体とも連携を図りながらインターネットホームページなどを通じまして本年四月の施行に備えました情報提供を逐次行っております。今回の地方自治法改正の趣旨、内容を周知徹底を図ってまいったところでございます。今回の地方自治法を含めます改革が円滑に施行され、実効あるものとなりますよう、引き続きまして必要な情報提供等地方公共団体の準備施行に遺漏のないように最大限の努力をしてまいりたいと思っております。
○木村仁君 地方公共団体で条例の整理等非常に大きな仕事があるわけでございますが、自治省はあえてモデル条例と申しますか条例準則等を示さないで地方公共団体の力量に任せた、そういうこともあったようでございまして、御決断に敬意を表しておきたいと思います。 これはちょっとこの場で申し上げるのは失礼なのかもしれませんが、憲法調査会で憲法の改正についていろいろ議論が行われております。地方自治を定めております第八章の議論は恐らくずっと将来になると思いますので、ここで大変失礼ですが、自治大臣の御感触をお伺いしておきたいと思うんですけれども、憲法第八章。 日本国政府が示した憲法草案には地方自治に関する規定は全く含まれておりませんでした。マッカーサー憲法草案において突如として地方自治を保障する規定が入っていたわけでございますが、私の思いますには、その当時の地方自治の関係者はこの条文には非常に興奮を覚えたようでございまして、それから本当に夢中になって地方自治法を書き上げ、そして日本国憲法とともに施行をした、こういう経緯がございます。しかしながら、金森徳次郎さんが「憲法遺言」で書いておられますように、「憲法を読んで見て、何遍読んでもわからない規定がかたまつているのは、地方自治の章である。」という。非常にすぐれた章になっていると思いますけれども、なお改善の余地がある、そういうことかなと思います。 この基本的な重要な章を大切にしながら、よくする面があればよくしていくというのも一つの考え方だと思いますが、大臣の、もうほんの一言で結構でございますが御感触をお教えいただきたいと思います。
○国務大臣(保利耕輔君) 憲法の第八章は九十二条から九十五条まで四条にわたりまして地方自治の精神を書いておりますし、また具体的な方法もある程度書いております。 しかし、一番の大事な文言といいますかキーワードと申しますのは、「地方自治の本旨に基いて、」というところがございます。ここは、地方自治が大事だということをこの憲法が指し示しておりますので、そのことにつきましては私は厳然として保持すべきものである、こういう認識に立っております。 そのほか数々申し上げたいこともございますが、いずれにいたしましても、憲法の指し示すところのこの自治の精神というのは生かしながらも、細部の改正その他につきましては今後の御論議に私はまちたいと存じております。
○木村仁君 ありがとうございました。 次に、市町村合併の推進について、これも所信表明において力強い表明が行われておりますが、合併促進の見通しでありますけれども、既に全国二十に近い合併協議会が設置され、そして単なる編入合併から次第に数市町村の対等による大きな合併へと進んでいるということは好ましいと思います。特に自治省では非常に力を入れて進められているようでございますし、ことしの暮れぐらいまでには各都道府県の合併に関する要綱もつくられるというふうに聞いております。 ただただ、まだ市町村レベルの盛り上がりというのは少ない。これがだんだん流れになり、大きな潮流になっていけるものかどうか若干不安がございますが、見通しはいかがでございましょうか。
○国務大臣(保利耕輔君) 市町村合併はそれぞれ動きが出てきておりますが、十分かといえば、まだ、委員御指摘のとおり、非常に燃え盛る火のようにはまだなっていないという感じがいたしております。 細部につきましては、地方自治で現場を体験してきておられます平林政務次官から御答弁をしていただきます。
○政務次官(平林鴻三君) 市町村合併の推進でございますが、昨年来、市町村合併特例法の改正によりまして、行財政措置を拡充する、また市町村の合併の推進についての指針をつくるなど行ってまいりました。徐々にではありますけれども、市町村合併の機運が全国的に高まってきておると認識をしております。 今後は、現在御審議をお願いしております平成十二年度予算に盛り込まれております市町村合併推進補助金、市町村合併推進啓発事業経費等の活用を図りながら、合併特例法の期限、平成十七年三月が期限になっておりますので、この時期までに十分な成果が上がりますように総合的に市町村の合併を支援してまいりたいと思っております。
○木村仁君 ありがとうございました。 その補助金でございますが、新年度、十二年度一億二千万補助金が計上されております。自治省の特に行政局というのは伝統的に補助金を要求しないという原則の局でありますように思いますが、今回は思い切って多額の要求をされ、とれるかなと思っておりましたら一億二千万とれた。配分基準を見ますと極めておおらかであるようでございますが、私が心配しますのは、余りなれませんので、なれない仕事のようでありますから、ここはひとつ政務次官の御指導よろしきを得てうまく消化する、あるいは足りなければまた大蔵省に押しかけていって追加を要求するぐらいの意気込みでやらないといけないなと思っておりますが、いかがでございましょうか。
○政務次官(橘康太郎君) 御指摘のとおりでございまして、今回の平成十二年度政府予算案におきましては、合併協議会の設置状況や合併に向けた市町村の取り組み状況などを踏まえて所要額を計上したところでございます。 御存じのように、全国で二十四の自治体を想定してやったわけでございまして、目下私ども一生懸命この合併に向けて努力をしておるところでございます。うまくいけばこれは当然消化いたしますし、それでも、二十四で足りないという事態も想定されるわけでございますので、議員御指摘のとおり、足りない場合は逆に予算計上をさらに要求しなきゃならぬ事態が起こるかもしれません。我々は議員の気持ちを酌みまして精いっぱい頑張る所存でございますので、よろしく御指導のほどお願い申し上げます。
○木村仁君 政務次官の腕力に御期待をしたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。 次に、これはちょっと技術的なことになって申しわけありませんが、私は熊本でございますけれども、熊本の人吉の近く、球磨郡の中球磨というところで五町村の合併が準備されております。もうほとんど話すべきことは終わっていつ合併してもいいような状況ですけれども、議員の在任の規定を使いたいとすれば、次の統一選挙が行われる直前に合併すれば議員の任期が一番長くなる、こういう仕掛けになっていまして、どうも十五年までは合併しそうもないと。もう来年ぐらいやったらいい。それなら、どうせ十五年から二年間在任するんであれば、もう一年二年早く合併してもその期間も通算して平成十七年まで在任できるようにすれば来年か再来年ぐらいには合併できるわけでありますから、もうこの際、ちょっと法律の手直しが必要ですけれども、そういうリレーゾーン、タッチゾーンというか、そのリレーのバトンをちょっと後ろへ下がってとってもいいような形のことに改正されてはどうか。私どもでできることならお手伝をいたしますけれども、いかがですか。簡単で結構ですから。
○政府参考人(中川浩明君) ただいま御指摘の点は、合併に伴います議員の在任特例のお話でございます。在任特例は、もう既に議員御承知のとおり、最長二年以内在任ができるということに今回、平成七年の改正におきましてなされているところでございます。ただ一方では、これはあくまでも例外的な措置ということで、旧議員の留任期間の長期化は合併後の市町村の一体性の確立にマイナスの効果もあるということから、その期間をどのように定めるか、なかなか非常に難しい問題がございます。 御提案なされました熊本県のケースも含めまして、この在任期間をどう考えるかにつきましては、なお慎重な検討が必要ではなかろうかと考えております。
○木村仁君 慎重な検討の上、速やかにされれば大変よろしいのではないかと思います。 次に、介護保険制度はこの場ではふさわしくないのかもしれませんけれども、私どもは、この介護保険制度を市町村が見事にやってのけるかどうかということは地方分権の推進上非常に大きな問題だと思いますので、一言ずつ質問させていただきます。 介護保険を広域連合によって実施する地域が非常に多くなってまいりましたが、これは私はよいことだと思います。その見通しについて教えていただきたいと思います。
○政府参考人(中川浩明君) 介護保険制度につきましては、個々の市町村がその円滑な実施体制を検討することがまず肝要であるという考えでございます。ただ、この制度の円滑な実施に当たりましては、市町村におきます人的組織的体制の確立、サービス供給体制の整備、さらには安定的な財政基盤の構築が必要でございます。これらのためには、地域間の連携を図ることが可能な市町村同士におきまして、ただいま御指摘ございました広域連合などの活用によります広域的な対応も必要な方策の一つであると考えております。 この実施体制としての広域連合の活用状況は、本年三月一日現在で全国に六十ある広域連合のうち五十五が介護保険制度に関する事務を行うものとなっております。
○木村仁君 これは将来の市町村合併を推進する上からも非常に一つのかぎになる現象だと思いますので、介護保険問題ではございますけれども、自治省もよく注意をしておいていただきたいなと思います。 それから、これは要らざる心配かもしれませんけれども、現在この介護保険制度が準備されていく中で、いわゆる介護サービスの上乗せ、横出しということが行われてくるようになりました。その限りではサービスと負担とがつながっていて、余りむちゃなサービスをすれば保険料がはね上がってしまってパンクするということになりますから、市町村はそれなりに自重してやると思いますけれども、やっぱり隣がやればうちもやるという話になってだんだん厳しくなってくると、やっぱり国民健康保険のように最後はまた一般会計から金を出せというような話になるおそれがある、これが第一。 それから、介護保険周辺でもって新しいサービス、例えば介護認定ができなかった方に対して税金でサービスをするとか、そういうことが盛んに行われるようになっておりまして、これはやっぱり保険制度とした、サービスと負担というものをしっかり結びつけてそのバランスを図っていこうという観点からすれば、いたずらにこのサービスを拡張する余りまた税金を投入しなければならないということは制度の趣旨にも反する。そういうことですから、やっぱりこれは自治省としても横からかもしれませんが見ておられて、よくバランスのとれた仕事を進めていかなければならないというふうに思うんですけれども、ちょっと感触をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(嶋津昭君) まず第一点の介護保険料の上乗せ、横出しでございますが、これはいわば委員御指摘のように、保険制度をとった一つのメリットとして、いわば地域住民の合意によって負担水準を決めていこう、こういうことでございますので、今現在介護基盤の整備をしている途中でございますので、いわばそういうふうな上乗せ、横出しということについて、そこまで行く団体がたくさん出てくるというようなことになるのかどうかという点については今まだよくわかりません。ただしかし、御趣旨のように、あくまでもこれは地域住民の合意によって保険制度の枠内においてその水準決定がされ保険料水準が決められる、こういうことが基本だと考えております。 第二点の、保険外の問題は大きく分けて二点あると思います。介護保険周辺のサービスについては二点あると思いますが、いわゆる保険内においてサービスの種類を追加する、そのことについては先ほどの上乗せ、横出しと同じような趣旨で地域の住民の合意の範囲内におきまして行う、あるいは制度の中で負担について、例えば保険料段階を六段階制、通常五段階制のやつを六段階制にするというような形でいわば低所得者対策を講ずるというような道も残されておりますので、そういうことを活用していただくことが基本なのかと。あるいは、保険外の問題につきましては、これは先ほど国の予算のときの議論がございまして、いわゆる認定を受けた以外の方あるいは家族の方に対する対策ということで導入特別対策を決めたわけでございまして、こういう制度を活用していただいてやっていくということがよろしいんじゃないかというふうに考えております。
○木村仁君 財政問題についてでございますが、十二年度末には百八十七兆に及ぶ、こういう債務が残るような状況の中であります。国においては小渕総理が世界一の借金王になったと言っておられますが、国の場合は政府と国と二つの実体があるわけで、政府は借金していても国としては千二百兆の中の六百四十五兆が金融資産として国民のものになっていると理解すればそれほど心配することはないのかもしれませんが、地方団体の場合は市長と市が二つあるなんということは言えないわけで、市長が借金したらすべて市の借金で大変苦しい、したがって単独事業も四・一%減という計画になっているようでございますが、やはり最後の財政出動、これに対応する積極的な公共事業をしばらくは続けていかなければならない。そこをどうお考えになっているかということ。 それからもう一つ御一緒にお尋ねしますけれども、そろそろ地方公共団体も本格的に財政構造改善の準備を、景気回復を待ちながらしていかなければいけないと思います。御指導について遺憾はないでしょうか。
○国務大臣(保利耕輔君) 小渕内閣としては、委員御承知のとおり、景気対策に万全を期していくというのを最初のテーマに挙げてやっております。そのために公共事業等を盛んにやるということについての方向性が出されておりますけれども、この公共事業に対する地方負担分につきましては所要額を毎年の地方財政計画に的確に計上いたしまして、地方債及び地方交付税によりまして所要の地方財政措置を講じて地方を援助していくという姿勢をとっております。その公共事業の結果、これが景気の回復につながっていくことを私は大きく期待いたしております。 また、単独事業につきましては、住民に身近な社会資本を機動的に整備していかなければならないという問題がございますし、公的な需要の創出によりまして地域経済の下支えに大きく寄与していくということでございますが、公共事業と地方単独事業をバランスよく組み合わせながら実施していくことが大切なのではないか、このように考えております。 このために地方団体が地方単独事業を実施しやすいような環境を整備していかなければならない、このように考えておりまして、委員御承知のとおりのいろいろな支援策、それからまた地方の財源措置のための法定外普通税あるいは法定外目的税というようなものを工夫していただきながら財源を確保した上で、この地方単独事業、最も身近な事業が推進していかれるように、私どもとしても支援策を講じてまいりたい、このように思っております。
○木村仁君 最後の質問でございますが、東京都の外形標準課税、これは私は大変乱暴な課税だと思っております。今後、全国的にこの外形標準課税は進めていかなければいけないと思うんですが、そういう状態になったときに東京都は今の独自の案をどうするのかということが大変心配でございます。 聞くところによりますと、都議会において、国が全般的な外形標準課税の制度を導入したならば基本的にはその内容を尊重して変更していくというようなことを言っておられるようでございますが、それは本当でしょうか。そして、それに対して自治大臣はどのようにお考えでいらっしゃいますか。
○国務大臣(保利耕輔君) 東京都知事が去る二月二十九日の議会で御答弁をなさっておられるわけでございますが、法律改正があった場合には基本的にその内容を尊重する姿勢には変わりありません、最終的には法律の具体的改正内容を見た上で判断することになるでしょうという御答弁をなさっていらっしゃることを私は承知いたしております。 この外形標準課税の問題につきましては、いわば課税自主権の枠の中でお考えをいただいたことだと思いますが、私自身もこの導入をいきなりおやりになるということについては、地方財源を確保しようというお気持ちは理解ができるものの、多少言葉を選んでお話をしなければなりませんが、いろいろ問題があるのではないかと思いまして、私は石原さんにお目にかかりまして懸念の表明をさせていただいたところでございますし、また政府としてもこういう点は問題だという御指摘を申し上げる閣議口頭了解を決めておるということであります。 もしこの都条例ができ上がるということになりますと先行して一時期そのようなものが実施されるということになると存じますけれども、できるだけ早く政府の税制調査会の中ではっきりした結論を出していただいて、そして東京都もそれを尊重していただくということを私は願っておる、そういう立場でございます。
○木村仁君 ありがとうございました。
○山下八洲夫君 大臣所信について当然質問させていただくわけでございますが、答弁者等々の御都合もございますので、まず最初に地方公営競技について若干の質問をさせていただきたいと思います。 お忙しいところ大変恐縮ですが、内政審お見えになっていらっしゃいますか。──それから、理事会の了解をとりまして参考資料を配付させていただきましたので御了承いただきたいと思います。何か、理事会におきまして出典を明らかにしてほしいとの意見がありましたという、私のところにメモが入ったわけでございますが、出典につきましてはここに印刷してありますが、「地方財政状況調査による。」ということでございますので、ぜひ御理解をいただきたいというふうにお願い申し上げます。 実は地方公営競技事業は連鎖倒産の危機に瀕しているわけでございますが、地方公営競技事業いわゆる地方競馬、競輪、あるいは競艇、オートレースは、もともと考えてみますと、戦後復興のための多額の費用を必要とした地方自治体財政に寄与することを目的で始まったわけでございます。 以降約五十年間ぐらいにわたって、それぞれの地方自治体の貴重な財源として、また地方自治体財政や公共の福祉の増進に大きな貢献をしてきているということはだれしもが認めているのではないかというふうに思います。それぞれの施行自治体から、もう一つは、交付金を通じて、畜産振興やあるいは船舶あるいは機械産業振興や社会福祉の増進あるいはまたスポーツ振興と幅広く一方では使われてもおります。 かつてはギャンブルというのはどちらかというと不況には関係なく強い強いと言われておりましたが、バブル崩壊以降と言った方がいいのかもわかりませんが、最近は、中央競馬を見ましてもそうでございますが、公営競技の売り上げがだんだんと景気に左右されてきている、こういう状況にもなって、現在もう八年連続どんどん売り上げが下がってきているというような状況になっているわけです。 その売り上げの低下の中で、当然収益の方も一段とどんどん低下をしまして、公営競技を施行する団体が百五十九団体、四百五十五自治体の数に上るわけでございます。こういう多くの数がございます。平成十年度末で見ていきますと、これは統計によって若干違うようでございますが、私の計算では六十一団体、二百三十の自治体が赤字になっている、こういう大変厳しい状況になっているんです。 業種別に見てまいりますと、競輪が八十四団体中三十二の団体が赤字。自治体の数にしますと百六十の自治体が赤字になっている。地方競馬が二十五団体中二十一団体が赤字になっている。これも自治体の数でいきますと五十九自治体になってくる。競艇が四十二の、これは競艇はちょっと頑張っているなと思いますが、四十二の団体中二団体が赤字で、そのうち五つの自治体が赤字。オートレースで見ますと、八団体中もう六団体、自治体の数にいたしましても六自治体が赤字、こういう大変厳しい状況になっているんです。 こうした状況で、ここ四、五年の間に競輪では既にもう九団体が事業から撤退をしているんですね。それで、残念ですが、私の岐阜県でも、岐阜県六市競輪組合というのが平成十年度末で競輪事業から撤退。これは六自治体あるんです。また、岐阜県五市競輪組合というのが平成十一年度末で競輪事業から撤退していこうと、もうこういう状況にもなっているんです。それぞれの自治体、同じような考えを持っております。最近ちょこっちょこっと新聞にもそういう記事が出てまいります。そういう中で、特に地方公営競技は売り上げの減少によりまして事業からの撤退をせざるを得ないというような状況に来ているわけですね。 皆さんの手元に配らせていただいたわけでございますが、これは競輪から地方競馬、オートレース、競艇、それから全体の合計ということで、これは全国平均なんですが、競輪を見ましても地方競馬を見ましても、あるいはオートレースを見ましてもそうなんですが、平成三年度が大体車馬券の売り上げのピークになっております。それぞれ同じようになっています。それから、平成四年ずっと下がってくると、どんどん売り上げが下がっているんです。競輪で申し上げますと、平成三年が一兆九千五百二十四億四千百万円売り上げているんですね。これが、平成十年になりますと一兆四千四百億強というふうに売り上げが下がってきているわけです。 それで、今度収益はどうかと。一番右端です、単年度収支。平成三年度でいいますと一千百三十四億八千八百万と収益があったわけでございますが、それが平成十年度にはもうそれの十分の一になっていると言ってもいいわけです。それぐらい落ち込んでいる。幾らかといいますと、百二十億九千八百万円と物すごい落ち込みになっているんですね。それが地方競馬になりますと、もう単年度でいきますと平成五年から赤字になっているんです。表面上では繰り越し繰り越しで来ておりますから赤字ではないんですけれども、これ全国統計できちっと見ていきますと、単年度ではもう赤字になって今までの蓄えを繰り出しているという状況になっている。こういう厳しい状況になっているんです。 そういう中で、こういう状況になっていますので、特に私は、きょう内政審にお忙しいところ無理を言って来ていただいたわけでございますが、こういう状況で、内政審議室として、あるいは逆に言いますと内閣官房といたしまして、どうすればいいかということをお尋ねしたいのと、自治大臣もこれに対する所見がございましたらお聞かせいただきたいというふうに思います。
○政務次官(平林鴻三君) 便宜私から申し上げますが、山下委員がおっしゃいましたこの地方公営競技の現状は、私どもも同じような現実を認識しております。 簡単に申しますと、平成十年度の売上額はピーク時の平成三年度の七割程度であります。また、収益額は三百億円程度になってしまっておりまして、最盛時の一割というところでございます。 地方公営競技の目的というのは、おっしゃいますように、畜産や機械工業というような関連産業の振興、また公益事業の振興、それとともに収益によりまして地方財政の健全化を図るために行われておるということでございますから、そのためにはやはり健全経営の確保を図るということが重要だ、そういう認識でございます。 したがいまして、今日のような状況にかんがみまして、公営競技を行います団体に対して経営改善計画の策定を求める、施設改善やファンサービスの向上等によって売り上げの増加を図るとともに、開催経費の節減等により経営の合理化を徹底してほしい、そのようなことで経営改善を指導いたしておるという状況でございます。
○政府参考人(竹島一彦君) 内閣官房と申しますか、実際は総理府としてこの地方の公営競技に関しまして関係してきたことがございます。 具体的には、昭和三十六年に総理府に公営競技調査会、いわゆる長沼答申を出したものでございますが、そういうものが置かれた。それからまた、時がたちまして昭和五十四年でございますけれども、公営競技問題懇談会というのが同じく総理府に設置されまして、これはいわゆる吉国答申というのを出していただいたところでございます。 こういう関係の仕事を総理府でやってきたということできょうもお呼びいただいたのだと思いますが、申し上げるまでもありませんけれども、それぞれの地方公営競技、監督官庁それぞれございまして、それぞれで今、委員の御指摘のような大変厳しい収支状況になっているということを踏まえていろんな努力をしておられるというふうに考えています。 一部では商品内容を見直すということもやっておられるようですし、いろいろと売り上げの落ち込みを防ぐような面の対策、それから今、平林政務次官のお話にもございましたように、何といっても開催経費という経費の方を合理化するというようなこと、両面で対策を講じておられるというふうに認識しております。 経済状況を反映してこういうふうになっておるわけでございまして、大変厳しいということは認識しておりますけれども、さりとて、では具体的に総理府なり内閣官房で本件についてどういうことができるかというふうに考えましても、やはり先ほどの自治政務次官の御答弁にございましたように、それぞれの競技でやはり収支両面にわたる対策を講じていただく以外にはないんではないかというふうに考えておりまして、具体的には、公営競技問題懇談会をまた改めて立ち上げても、これはちょっと今の時代に的確な答えが出せるものでもないんではないかというふうに考えているところでございます。
○山下八洲夫君 一つは、昭和五十四年、いわゆる吉国答申が出ましたときの、これは公営競技問題懇談会というのがつくられまして、今答弁ありましたとおりなんですけれども。 これは、簡単に言いますと公営競技をやっているのは三省庁ですね。それから、自治省とか警察、いろいろと関連してくるわけですけれども、そういうことを考えますと、一つは、どこかが中心になってやはりこの公営競技、例えば競輪をどうしようかとか競馬をどうしようかと、それ一つだけじゃなくて、縦割りではなくて、やっぱり同じような、これ国で認めた公営競技なんですから、これはやっぱり全体的な方針というのをつくるのにはどうしたってそういう懇談会のようなものが必要だと思うんです。そういう意味からぜひ検討してもらいたいなというふうに思うわけです。 それから、開催経費をなるべく節減をと、これは率直に申し上げますとそのとおりだと思うんです。開催経費が下がれば下がるほど収益も上がってくる、これは間違いないです。それは間違いないんですが、やはりもう一方では、こうやってどんどん売り上げが落ち込んできている。そのためには一生懸命どうやって売り上げようか、そうすると、競技場を少しでも、女性の若い人でも来てもらえるようにきれいにしようとか、いろんな設備投資も逆に多くなってまいりますね。 もう一方では、逆に言いますと宣伝もしないといけない。そうやってなかなか、口でおっしゃることは、開催経費というのは下げる、下げろ下げろと言うことは簡単なんですけれども、現実には、お客さんに来てもらう、あるいは車馬券を買ってもらうということから考えれば、一生懸命宣伝してその効果で売り上げを伸ばしていくということも大事でございますから、余り経費の方ばかり注目しちゃいかぬなというふうに思うんですね。 競輪で申し上げますと、きょうそのために通産省にもおいでいただいたんです、右代表で。平成三年度の交付金、これが七百二十六億九千一百万、そして平成十年は五百三十六億一千五百万円、この交付金の落ち方を見てください。それから、単年度収支の方を見ていただきたいと思うんですね。単年度収支の方では、先ほど言いましたように十分の一に収支が落ちているんですよ。これはどこに原因があるかということですね。 交付金は、競輪で申し上げますと昭和三十二年に一度改定をしているんです。三十二年に改定いたしましたが、二億円以上の売り上げについては千分の十七交付金を出しなさいよというふうに改定されているんです。何年前ですか、昭和三十二年というと。大ざっぱで約四十年ぐらい前じゃないですか。四十年前の二億円と今の二億円の価値。たしか四十年ぐらい前の学卒の人件費幾らだろうと考えれば多分、僕もよくわかりませんけれども、給料が五千円ぐらいじゃないでしょうかね、よくわからないですけれども、昭和三十二年ごろですと。今は幾らですか。大体二十万円ですよね。そんな長い間改定していないんですよね。 そして、交付金はちゃんと自転車振興会へどんどんテラ銭として上がるような仕組みになっているんですよ、仕組みに。地方競馬は平成三年にそれでも一部改定をいたしております。 ですから、私は内政審にもお願いしたいのは、そういうこともありますし、吉国答申の当時を見ましても、全部読みませんが、「交付金の比率を収益に対する割合として定めることも一法であるとの意見もあった。」というようなことも記載もあるわけですね、答申が。ですから、もう一度内政審には苦労をかけますけれども、ぜひこの問題というのは、ただ競輪とか競馬とか、それぞれの役所に任すのではなくて、やはりこれは横並びで一つは旗振りをやってもらいたいというふうに思いますが、その考えについていかがでしょうか。
○政府参考人(竹島一彦君) せっかくのお尋ねでございますけれども、今委員が一部読み上げられましたように、五十四年の吉国答申におきまして、交付金については、「施行者収益の改善に資する方向で交付金の比率を調整することについても検討すること。」ということにされております。 そういう基本姿勢を受けまして所管省庁において検討されてきているということでございまして、中には地方競馬のように厳しい中でも見直したという例も平成三年でございますけれどもあるわけでございますが、一律というふうにおっしゃいましたけれども、やはりこれはそれぞれの競技によって違いますし、やはりそれぞれの競技ごとにお考えいただくというのが何よりも早道ではないかというふうに考えているわけでございます。
○山下八洲夫君 一律と言ったわけじゃないんですが、旗振りをやってまとめてもらいたいということを申し上げているんですが、時間が余りこればかりにとれませんので、通産省に若干、せっかく政務次官さんにおいでいただきましたのでお尋ねさせていただきたいと思うんですが、最近になりましても、第六十九回の全国市長会、これは昨年の六月に開かれたようでございますが、ここでも全国市長会で交付金見直しを決議されております。あるいはまた昨年の八月二十五日には全国競輪都市協議会が発足をされております。そして昨年の十月六日には交付金改定の通産大臣への要望というようなのも出されております。 新しいところでいきますと、平成十一年十二月には社団法人全国競輪施行者協議会から通産大臣に、日本自転車振興会に対する交付金制度の改善についてという要望も出されているわけです。この要望は全部読みませんが、できれば今ちょっと議論させていただきました一号交付金、これについては見直してもらえぬだろうかという強い要望ですね。二号交付金、二号交付金についてはそれこそ廃止をしてもらいたい、こういう要望になっているわけでございますが、通産政務次官はそれこそ通産省生え抜きでございますし、このことは造詣が深いわけでございますので、ぜひお考えを述べていただきたいと思います。
○政務次官(細田博之君) 自転車競技法におきまして、山下委員の御指摘のように、幅広く機械工業の振興という面、あるいは公益の増進、そして地方財政の健全化という目的を設置しまして、今まで順調に競輪事業が発展してきたわけでございます。 先ほど四十年間というお話もございましたが、その中にはやはり平成三年ごろには地方の施行者純収入というものが千五百億を超えるような潤沢な収入があった時期もございます。しかしながら、残念ながら今日の景気の低迷、競輪に出かける人が非常に少なくなってきたという状態で、現在、地方の施行者を圧迫しておるという事態もよく存じておるわけでございます。 ただ、一号の方も二号の方も大事な、これがそもそも自転車競技法の目的として大事な収入でございますが、これも平成三年の七百二十七億円からもう二百億ぐらい三〇%も減少して、非常にこの目的達成が苦しいということも事実でございます。ことしはシドニー・オリンピックでもケイリンが正式種目として行われますし、景気が回復し所得がまた回復してくれば必ず、バブルのころほどとは言いませんが、大いに回復すると思ってもおります。 そこで、さまざまな機械化、車券販売等に対する機械化の支援とか電話投票による諸システムの開発というようなことでできるだけ経費の面での御支援もしているところでございますし、また個別に見ますと、売上高に対する経常収益も、平塚市、高松市、豊橋市というようなところは非常に合理化も進んでおりまして収益率がいいようなところもございます。ただ、非常に低迷しておって困って、先ほど御指摘のような大垣、岐阜の周辺の市町村が撤退したいというような事態に至ったところもございますが、全般的に申しますと、先ほどから内政審議室長もおっしゃっていただいておりますように、ぜひそれぞれの地域でも合理化を進めていただきたいということと、私どもとしてもできるだけ、開催経費の縮減をしていただきながら、その努力をまた支援するような施策を講じて、もうちょっと様子を見させていただきたい、これは大変大事な交付金でございますので慎重に今後の様子を検討させていただきたい、現時点で申し上げられることは以上でございます。
○山下八洲夫君 それこそ自転車振興会から多くの社団や財団にそれぞれ補助金が出されているわけですね。その補助金の方も、果たしてこの社団は現在必要だろうか、あるいはこの財団は必要だろうか、余り必要でもないなというのも随分あります、こう見ますと。 ですから、そういうところもぜひ、自治体ばかりが見直すのではなくて、あるいは開催経費ばかりを見直すのではなくて、補助金の方も大いにメスを入れていただいて、今はもう民間に任せても十分やっていけるような財団や社団いっぱいございますので、そして交付金の方にも大きなメスを入れて、できれば収益金を半々にするとか、そういうこともぜひ検討していただきたいということを強く要望しまして、この問題はこれで終わらせていただきたいと思います。どうも内政審と通産政務次官さん、ありがとうございました。 それでは次に移らせていただきたいと思うんですが、それこそ大臣所信のことについて若干、昼休み、十二時までちょっと触れさせていただきたいと思います。 この大臣所信の基本的認識、それこそ、地方分権一括法が成立し、地方自治が大転換の時期を迎えていることもあり、国民が豊かさとゆとりを実感できる社会を実現していく上で、地域の総合的な行政主体である地方公共団体の役割はますます大きくなっている、そのほか云々と書かれているわけでございますが、私はこれは大変、大臣も大変すばらしい認識をされておりますし、私もこれに異議を挟むことは何もございません。 ただ私は、この分権法の法律の審議のときも申し上げたわけでございますが、今でも地方分権地方分権とすぐいろんなところでよく耳にしますし、皆さん、私を含めて皆さんもよく言われるわけでございますが、私はやはり地方分権でなくて、もう一歩進めて地方主権、あるいは地方主権の確立、こういうふうに言うべきではないか、またこのようにすべきじゃないかというふうに思っているんです。 なぜかといいますと、地方というのは、この言葉にどうも私はこだわるんです。中央と地方あるいは国と地方といった文脈ですぐ使われやすいわけでございますし、そこからいきますと、まだまだ国がお上意識が強過ぎるんじゃないか、こう考えますので、私はまず国の方がお上意識をなくする、そのためには地域主権にしてやる、そういうことをぜひこの際、もう二〇〇〇年になったわけでございますし、思い切って転換をしていただきたいなと思いますが、自治大臣と大野政務次官の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(保利耕輔君) 地方主権の確立をという委員の御指摘、私もこの言葉は真摯に受けとめなければいけないと思っております。 ただ、言葉だけではなくて、現実にどういうふうに進めていくかということになりますと、いろいろな問題を我々は我々なりに考えながら具体的な方法を進めていかなければならないと私は思っておるのでありますが、その基本になります考え方としては、私は政治家になりまして以来ずっと抱き続けている気持ちでありますけれども、国土の均衡ある発展というのとどういうふうに結びつけていくかということが私の念頭にはございます。そういった問題とあわせながら、地方の主権というのをどうやって確立していくかというところが非常に難しい問題で、今の都道府県という単位でいいのかどうかというような問題まで発展させて考えていく問題かなというふうに思っております。 それから、お上意識という御指摘がございまして、私は余り好きな言葉ではないのでありますけれども、実は率直にいろいろなことを地元でもお話をしておりますと、自分たちのことは自分たちでやる、これが地方分権の基本的精神だと思うのでありますが、それは結構です、しかし同時に今の段階では国からの御指導もいただきたいと思っておりますというのが出てまいりまして、この辺をどういうふうに地域の方々に御理解をいただくか、ここはやはり地方分権を推進していこうという立場の政治家の役割ではないんだろうかということをつくづく感じております。 これから仮に分権推進委員会が延長されまして御議論をなさるという場合に、恐らくいろいろな立場の方々がいろいろなことを申し上げるだろうと思うのでありますけれども、そこのところの調整の問題の中には、国民の中にあります、やはり国がある程度指導してくださいよというそういうことと、それから、自分たちのことは自分たちでやるんだよ、自分たちでできるかなという疑心も持ちながらの御発言だと思いますが、そこをどう調整していくかということが恐らく議論になるのではないだろうかと、私はそんな基本的な考え方を持っております。 ただ申し上げたいのは、やはり憲法の精神を体しまして、地方自治の精神をこれは高揚していくということが日本国の憲法上示されている一つの大きな方向であるという認識を強く持っております。
○政務次官(大野功統君) 地方行政にかける山下先生の思いがひしひしと伝わってくるようなお問いでございますけれども、特に私、大蔵政務次官に対する御質問の趣旨は、一体地方主権といったような場合に財源をどうするんだ、こういうような関係でお尋ねがあるんだと、こういうふうに思っております。 この問題、基本的にしっかりと議論していかなきゃいけない問題だと。つまり第一に、何が国の仕事で何が地方の仕事なんだろうか、この仕事をきちっと仕分けしていかなきゃいけない。それから第二に、受益と負担をどういうふうに考えていけばいいのか。受益分だけ負担すればいいのか、それとも税源が偏在しているとすればその税源を再配分していく、このようなことも考えなきゃいけないのかどうか。それから第三には、やはりナショナルミニマム、ここまでは国の仕事ですよ、あとは地方の特色を出してください、こういうようなことを根本的に考えていかなきゃいけないんじゃないか。 先生のおっしゃる、いわば地域主権という言葉をお使いになりましたけれども、地方地方が今から特色を出していく、これはもう大変重要なことだと思っております。それについては基本的に今申し上げたようなことをきちっと議論してからでないとなかなか難しい問題だな、そういうことで私ども政務次官会議で国と地方の仕事の関係、国のあり方、こういうことを議論しようじゃないかという問題提起を私させていただきまして、平林、橘両政務次官ともども今議論をしている最中でございます。
○山下八洲夫君 推進法の方はもう時間がありませんから飛ばしまして、今、税財源のお話になりましたので、若干税財源の方を、ちょっともう時間がありませんからまとめて申し上げたいなというふうに思っています。 それこそ地方分権一括法が成立をして機関委任事務なんかはなくなったわけですね。だけれども、地方に仕事がどんと行った、今お話の税財源は一つも来ない、だから東京都知事の外形標準課税なんかも出てくるのかなというような気もいたしております。 そこでもう結論を先に申し上げますと、やはりせっかく分権法が成立をしたんですから、税財源は早急にやっぱり移転すべきだと思うんです。全部国が今までどおり握っていて、仕事だけを押しつけるのは余りにもひどいんじゃないかと思うんです。 今、本当に不況不況と言っておりますけれども、本当に不況なんですけれども、地方にお金を与えてごらんなさい。本当に知恵を出しまして、かえって景気対策には小渕内閣はもっとうまくいくかもわからないですよ。それを全部国で握っておるものですから景気がよくならない。 そういうことから私は思うんですけれども、一つは現行の、どっちみち今度総選挙がありますときっと大野政務次官さんも次は大蔵大臣になると私は思っておりますので、ぜひ突っ込んだ前向きの答弁をいただきたいんですが、例えば現行の所得税から一〇%ぐらいもう思い切って地方に移譲してしまう、あるいは交付税の六条の一を、今三二%ですね、これを思い切って五〇%にするといっても法律改正は簡単なものですよ。うん、と言えば。 きょう、私はわざわざ二百五十円出してたばこを買ってきたんです、これ。このたばこ、二百五十円のマイルドセブンです。これ税金幾らだと思いますか、二百五十円のうち。百五十三円三十四銭が税金なんですね。税率でいいますと六一・三四%が税金なんです。だけれども、たばこ税を見ていますと、国鉄清算事業団と林野の関係を除きますと、大体二兆円前後で税収は推移しているんです。そのうち、大体一兆円はいまだに国で握っているんです。 それからお酒です、お酒。お酒もこの十年単位を見ますと、これは国税ですけれども、二兆円前後で税収は維持しているんです。たばこは東京でも気楽に買って吸う人はどこでも吸いますけれども、最近はお酒なんかは、大体飲みながら歩いている人もいませんし、あんな重いものは家の近くで買うと思うんです。あんなのは国税にしなくて、たばこと同じ地方税にした方がよっぽど今の時代にも合っているんじゃないかと思ったりもするんですよ。 そのお酒を見ますと、お酒飲みには叱られるかもわからないですけれども、日本酒の上というのが一・八リットルで千九百二十六円、税金が一七・九%ぐらいなんです。ウイスキーも安いんですけれども、ビールの大瓶が一番高いんですけれども、これは税金が四六・五%で大体半分が税金になっています。 とにかくこういうものももう思い切って地方財源に移転をしていく、移譲していく、そういう考えございませんか。 この今、三つ四つ例を挙げましたけれども、その一つぐらいはやっていただいても決していいんではないか。これが地方分権一括法の前進への小さな第一歩になると思いますので、ぜひ決断をお願いしたいと思います。
○政務次官(大野功統君) まず、山下先生御自身もお触れいただきましたけれども、今、大変な不況に苦しんでいる状況でございます。その上に減税をやっておりますから、地方財政も大変でございますけれども、国の財政もてんやわんや。十二年度予算でいいましても三八%は借金で賄う、歳出予算の三八%、四〇%近くは借金で賄う、こういう状態でございますから、今この税源をどうしろという議論は決して現実的な議論になり得ない、このことを十分御認識いただきたいと思うんです。どっちで取り合うような話になってしまいますから、これは到底現実的な議論になり得ないというふうに思います。 ただ、先ほども申し上げましたように、やっぱり国の仕事と地方の仕事、あるいはナショナルミニマムをどうするか、全国的な調和ある発展をどうやって税の再配分機能で賄っていくか、こういう議論はきちっとした上で考えていくべき問題である、このように思っております。 ただ、一、二、例を申されましたので若干申させていただきますと、例えば酒税でございます。酒税を仮に全部地方税にいたしますと、今酒税は御存じのとおり三二%が地方交付税になっておりますけれども、今、庫出税であります。先生のところの岐阜県はお酒をいっぱいつくっておられるから酒税がどんどん入るかもしれない。だけれども、お酒をつくっていないところはどうなるんだろうか。じゃ、これを仮に小売段階で取るような、課税するような状況にしますと、造り酒屋は全国三千三百でございますが、この小売店の方は十九万ございますから、これは大変複雑な、徴税の問題としてはコストのかかる問題になってくる、こういう技術的な問題もございます。 それから、たばこの方も、先生御存じのとおり、もう既にたばこ特別税といって国鉄長期債務でちょうだいいたしている分を除きますと、地方に行っている分が六七・四%行っておりまして、事実上は地方に相当たばこ税は配分されている、こういう状態でございます。 いずれにいたしましても、今そういう議論をやれといっても決して現実的な議論にはならない。しかし、将来、景気回復が軌道に乗り、かつ二十一世紀のあるべき国の像、これをしっかりと議論した上で、議論して決めていくような問題かと思います。
○山下八洲夫君 昼休みになりますので一言で終わりたいと思いますが、それは酒税は庫出税であるのは承知しています。だけれども、入り口で取るか出口で取るかの違いだけなんです。そんな徴税コストがかかるとか、そういう議論じゃないんですよ。ただ、地方に持っていくのか、国で国税として握っていたいのか。だから、お上意識があるということを冒頭申し上げたのは、そこもあるんです。 それから、地方自治法の第一条の二、この趣旨からいけば、極論的に申し上げますと、国は外交とか防衛とか、あるいは交通事故になっては、神奈川県と東京都が交通が違っていたら困りますので交通とか、あるいはお金もあちこちで変わっちゃいけませんので例えば通貨とか、あるいはまた教育も憲法で認められている範囲だけは国でやるとしても、もう大部分は地方で現実にはやっているんですね。そういう国でやる分野を最小限にしていって、そして思い切って税財源も移譲していくということをこの二〇〇〇年にはもう考えるときに来ているんですよ。 ですから私はあえてこういうことを申し上げているんですが、この地方自治法の第一条の二について御感想を聞いて、きょうの午前の質問を終わらせていただきたいと思います。
○政務次官(大野功統君) まず第一、お上意識という問題でございますが、これはくどくど言いません。そういう意識というものがもしあるとすればこれは全体として払拭していかなきゃいけない、当然のことでございます。国は強いんだ国民は弱いんだ、こんなことではありません。国をつくっているのは国民である、このことを我々は自分自身が自覚しなきゃいけない。地方が国をつくっているんです。だから、地方がみずからそういう意識を持たないようにしていくことが第一だ、このように思う次第でございます。 それから第二の問題は、これはまさに今、国の仕事と、国の仕事は何だ地方の仕事はどういうものだ、これをきちっと仕分けしていかなければいけない、こういう時期に来ておると思います。したがって、先ほどから二、三度申し上げましたけれども、我々政務次官レベルで今基本的な議論をしている。この基本的な考え方はもちろん今おっしゃったように出ておりますけれども、具体的に、じゃ道路をつくるのはどうなんだ、河川どうなんだ、補助金どうするんだ、こういう問題が出てまいりますので、そのところをきちっと議論していくことが一番大事なことじゃないか、このように思っております。
○委員長(和田洋子君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。 午後零時五分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(和田洋子君) ただいまから地方行政・警察委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、地方行財政、選挙、消防、警察、交通安全及び海上保安等に関する調査を議題とし、地方行財政、消防行政、警察行政等の基本施策に関する件等について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山下八洲夫君 今、日本じゅうを震撼させています警察問題について一、二点質問をさせていただきたいと思います。 まず最初に保利国家公安委員長へお尋ねいたしたいわけでございますが、参議院予算委員会での発言について若干お尋ねさせていただきたいと思います。 二月二十五日の国家公安委員会持ち回り開催についてでございますけれども、三月二日の照屋先生への公安委員長の御答弁は、中田氏については警察庁長官が人事権者なので長官から説明を聴取した後国家公安委員会の中で議論があったと、このような趣旨の御答弁があったわけでございます。そして、三月七日の久保議員の質疑に対しまして、公安委員長は、照屋氏に議論をしたと答弁したが私の完全な思い違いで二月二十八日の国家公安委員会で議論をしていたことと取り違えていた、謹んでおわびし訂正をさせてもらいたいと、このような御答弁がございました。 私はここでは、答弁が勘違いしていたということで謹んでおわびを申し上げたいと、このように申しておりますので、百歩譲ってやむを得ないかなというような気持ちも率直に言って若干ございます。 そういう中で、たまたま三月十二日のNHKの討論会を拝聴しておりましたら、松永光自民党警察行政刷新委員長と申し上げるんですか、ちょっと正確には承知しておりませんが、国家公安委員会の持ち回り開催についてでございますけれども、法律を表面的に見れば違法である、緊急の国家公安委員会を開くべきであった、このような発言がなされました。同じく、公明党の桝屋政審副会長さんもこれに同様のような趣旨の発言がございました。 私は、この一連の発言、これを見ますと、一つは、大変重要な会議を勘違いしていたということも私はある意味では納得しづらい面があるわけでございますが、もう一点は、同じく参議院予算委員会で、三月一日の峰崎議員の質問に対しまして、これは国家公安委員長の権限、責任の問題でございます、委員長は委員会を代表するが表決権がない、ただ県警本部長の任命は委員会名でなされる、その意味で国家公安委員会全体が責任を負うべきものと考えていると、このような趣旨の答弁がございました。三月七日の久保議員の質問に対しての御答弁では、公安委員長は国家公安委員を代表し総理する立場であり、表決で意思表示はしないがそれを取りまとめて発表する、総理する立場として十分認識している、このような趣旨の御答弁でございます。 この一連の御答弁をずっと私なりに拝見いたしますと、少しずつスタンスが変わってきているんですね。変化してきている。特に国家公安委員長の権限、責任につきましては、最初は表決権がない、簡単に言えばこのような趣旨で御答弁なさって、七日には今度は表決権はあるんだよというニュアンスの答弁に変わっているわけです。 これだけ震撼させたような状況に警察問題がなっているわけでございますから、結論を先に申し上げますと、責任のとり方というのは二通りあると思います。これもテレビで、松永光自民党警察行政刷新委員長としての発言があったわけでございますが、一つはやめる、切腹をするというやめ方がある、もう一つは一生懸命、これだけのことを起こしたんだから責任をとって改革していくんだという方法もある、同じ仲間内ですからどちらをとるかは本人次第だと、簡単に言えばそういう、判断しろということであると思うんです。そこの結論は出していませんでしたが。 率直に申し上げまして、私は、もうそろそろ思い切って、きつい言い方でございますが、日本は昔から侍とよく言っていますから、責任をとってそろそろ切腹をなさったらいかがというふうに思いますが、御所見をいただきたいと思います。
○国務大臣(保利耕輔君) 二十五日のことを述べました中で、御論議がありましてというところの議事録が大変予算委員会で問題になりまして、私はおわびを申し上げ、訂正をさせていただいたのであります。 一般的に言えば、警察庁長官が事情説明に、四人の委員の方々にお話しになったときにそれはその中で御論議はあったであろう。しかし、あたかも私がそこに加わって論議をしたかのような誤解を与えたのであれば、わずかな文字でありますけれども、そこのところは訂正をさせていただくということで陳謝を申し上げたわけであります。二十八日には、これに関する御論議は、全員の国家公安委員がお集まりになりましてやりました。そういうことでございますので、これはお許しをいただきたいと思うのでございます。 それから、今の責任論につきましては、再三私申し上げておりますが、最終的には持ち回りを指示したという責任は私に明確にあります。したがいまして、その意味で責任をとれとおっしゃっている委員のお気持ちもよくわかります。しかし私は、あの場合はやむを得なかったという判断に立っておりますものですから、私に対する任命権者から特段のお話がない限りはこの職にとどまって警察の改革、日本の治安の維持のために全力を尽くすのが責任を全うすることになるのである、そのように自分では感じております。委員の御指摘と若干違うかもしれませんけれども、私の心情を正直に申し上げました。
○山下八洲夫君 田中長官にお尋ねさせていただきたいと思います。もう時間ありませんからまとめて御質問申し上げますので、できる限りまとめて御答弁いただきたいと思います。 まず一つは、「新潟県警察をめぐる事案に関する報告書」でございますが、三月七日付になっております。これをどの範囲に配付をなされたか、これをまず一点お答えいただきたいと思います。きのう私帰りまして、議員会館閉めて帰りまして、けさ来ましたらポストの中にもまた一組入っておりました。どの範囲まで配付をされたかということが一点です。 それから、私もこれを二回ばかり読まさせていただきました。実に、これだけ震撼させて大騒ぎになっているにもかかわらず、私はこの報告書というのは、率直に結論を申し上げますと、まだまだ警察をすごくかばっているなという印象がまず一つです。二つ目は、そういう中で実に抽象的だな、私の頭が悪くて理解できないのかもわかりません、抽象的だなと。三つ目は、いろんな方を処分されております、この肩書きは出ておりますけれども固有名詞は一切出ておりません。出ておりますのは国家公安委員会委員長発言の三月二日付のこの用紙にだけ「本日、国家公安委員会は、田中節夫警察庁長官に対し、」と、ここだけは出ております。それ以外は一切固有名詞は出ておりません、処分された方、処分した方、要するに警察のあの処分された方が一切出ていないんです。これはかばっている最たる証拠じゃないかというような気もいたしております。 私は、こういう赤い附せんをいっぱいつけてきたんですけれども、この附せんのところを見ていきましても、例えば四ページ上から三行目あたり、「逐次、刑事部長から電話・ファックスで捜査状況の報告を受けたものの、」と。六時過ぎから宴会やって飲みながら、あるいはマージャンやりながら逐次刑事部長から電話、ファクスで捜査状況を報告を受けていたと。マージャンやりながらこんなことできるかな。こういうことにつきましても、それこそ実に、私から言葉悪く言えば、ごまかしているというふうにしかとれないんです。 あるいは次のページめくっていきますと、今度は全部読みません、五ページの上から五、六行目、「「住所、氏名を聞いてくれ。そんなことまで押しつけないでくれ。もし家出人であれば警察で保護する。」と言って電話を切った。」と。これだって、実にある意味では抽象的なんです。これは、保護するから警察まで連れてこいと言っているのか、あるいは警察が保護しに行くからそこにいてくれと、そういうことなのか、どっちに読むのかさっぱりわからないんです、私の能力では。こういうふうに次々あるんです。 そのこと一つ見ましても、私は、この報告書自身でも大変な田中長官に責任があると思うんです、時期が時期だけに。 どのように思われますか。そのことについて明確な御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(田中節夫君) 三月七日付で配付されました「新潟県警察をめぐる事案に関する報告書」の配付の範囲でございますが、御指摘の報告書につきましては、三月七日に衆議院の地方行政委員会及び衆議院の決算行政監視委員会に提出させていただきましたほか、関係議員各位を初めといたします国会関係者の方々あるいは報道関係者の方々に配付しているところでございます。 それから、報告書の内容等につきましていろいろ御指摘がございました。 私どもといたしましては、調査いたしました事実に基づき記載し、またそれに対する私どもの対応あるいは反省すべき点について記載したつもりでございますけれども、今、委員御指摘の点につきましては、私どもも今後このような問題がないことを願っておるわけでございますけれども、御意見として重く受けとめておきたいと存じます。 また、責任というお話でございました。 私どもは、国民の警察に対する信頼の回復を当面の最大の課題として、全国警察を挙げて不祥事案再発防止対策に取り組んでまいりました。そのさなかに新潟県警察におきまして今回の事態が生じたことは極めて重く受けとめておるところでございます。特に、警察本部長あるいは管区警察局長というまさに組織運営の最高責任を担う立場にあるところの幹部が不見識、不適切きわまる行動をとったことはまことに残念かつ無念であり、遺憾のきわみでございます。私自身、国家公安委員会から関東管区警察局長に対する監督責任を問われ、先ほど御指摘のとおり、懲戒処分を受けたところでございます。 国民の警察に対する信頼の回復を最重要課題として私、一月十一日に就任いたしましたが、それ以来その推進に努めてまいりました。今回の事態の反省を踏まえまして、組織運営の責任者に対して厳しくその職責の自覚を求めますとともに、これまで進めてまいりました不祥事案再発防止対策をさらに徹底し、国民の信頼を一日も早く回復することが私に課せられた重大な責任であり、そのために全力を尽くすことでその責任を全うしたいというふうに考えております。
○委員長(和田洋子君) 山下さん、時間です。
○山下八洲夫君 ただいまの田中長官の答弁には大変不満でございますが、時間がございませんのでこれで終わらせていただきたいと思います。
○朝日俊弘君 民主党・新緑風会の朝日でございます。 同僚の山下委員の質問を受ける形で、まず最初に警察不祥事の問題について保利国家公安委員長にお尋ねしたいと思います。 さまざまな問題がありますが、私は、きょうこの場で取り上げることは一点に絞りたいと思います。 つまり、先日、三月九日の時点で大臣所信という形で保利自治大臣・国家公安委員長から所信の一端が述べられました。その中に、今国会に提出している警察法改正案の部分について触れられた一項目があります。改めて読んでみますと、「特に、公安委員会の管理機能の一層の充実等を図るため、警察法の一部を改正する法律案を本国会に提出しているところでありますので、よろしくお願いいたします。」、こう述べられました。 しかし、私の理解するところでは、今国会に提出された警察法の改正案というのは、実は神奈川県警問題等の事案を踏まえて、その時点で国家公安委員会の機能の強化というような観点から法律の一部改正が検討されてきた。しかし、その後新潟県警の問題がこれだけ大きな課題になっているわけですけれども、残念ながら提出された警察法一部改正にはその問題は踏まえられていないのではないか。だから、今の時点で、あるいは三月九日の時点でおっしゃるとすれば、警察法の一部改正を出しているからよろしくお願いします、こう言うだけではなくて、もう一言、二言つけ加えた所信を述べられてしかるべきではなかったかと思えてなりません。 そこで、最後にこのところについての大臣のお考えを伺いますが、私の認識を確認するためにも、今国会に提出されている警察法の一部改正案については一体どういうところからどのような趣旨、意図で主にどういう点を改正しようとされたのか、その概要についてまずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(保利耕輔君) 再三御答弁を申し上げておりますが、警察法が旧警察法として施行されたのが昭和二十三年でありまして、その後昭和二十九年に大きな改正がございました。それから逐次改正がございましたが、昭和二十九年の改正というのは国家公安委員長に国務大臣をもって充てるという大改正でございまして、それまでは政治家は国家公安委員会の中には入っていないという姿であったわけであります。それ以来ずっとその制度がそのまま続いて、今日の状態になってきている。 思いまするに、警察組織が、当時いろいろな事件が起こっておりましたが、外に向かって起こす行動、警察の外に向かって起こすいろいろな取り締まりでありますとか犯罪防止でありますとか、そういう行動を中立性とそれから民主制の立場から監視をしていこうという制度であって、警察内部の組織にまで、中のところまで見ていこうという趣旨は、私は当時趣旨としてはなかったんだろうと思っております。 そういう意味で、今回神奈川あるいは新潟等のいろいろな事件がございまして、これを提出したときはまだ新潟の事件がここまではっきりはしていなかったのでありますけれども、警察の内部をやはり監視するという機能を国家公安委員会が有するべきであるという観点からこの警察法改正がございました。したがいまして、警察の内部に目を光らせるというところが非常に大きな改正点のポイントであったかなと思っております。同時にまた、最近国際的なテロ等が多発をいたしておりますので、それに対応できるような体制を整備していかなければならないというようなこともございました。いろいろございますが、主な点というのはそういうことであると私は認識をしております。 なお、警察法改正案につきましては閣議決定を行いまして国会に提出をさせていただいております。現在は衆議院の議院運営委員会の手元、すなわち議長の手元にあると思いますが、その取り扱いにつきましては各党各会派でいろいろ御論議をいただくことになるのではないか、私はそのように思っております。
○朝日俊弘君 今、大臣の方からお答えがありましたけれども、私は、大変残念なことにというか皮肉なことにというか、この警察法の一部改正で、国家公安委員会の特に監察の機能を強化するということで改正をされて国会に出されたんだけれども、実は新潟の事件は、まさにそれではだめだよということを実証しちゃったんじゃないんですか。だから、従来のやつから比べると一歩、国家公安委員会の機能を強化するという中身、特に内部監察に指示を出せるというところまで踏み込んだことは理解できるんですけれども、しかし、そうしたとしても新潟のようなことが起こってしまえば何も機能しないということになっちゃうわけです。だから、私が申し上げたいのは、そこのところを踏まえて再度中身を再点検して法律として提出し直すべきだというふうに私は思うんです。 そこも含めて後で大臣のお考えをお尋ねしたいんですが、特に今回改正しようとした中で一つのポイントは、やはり国家公安委員会あるいは都道府県公安委員会が警察の内部の監察についてどういう形でどういうふうにかかわったらいいのかということをポイントに考えるべきだと思うんですが、その際、ここで、今回の改正案の中で示されている中身は、警察庁の所掌事務に係る監察について必要があると認めるときは指示する、こういうことですから、やはり監察をすること自体は警察庁がやるわけです。公安委員会は必要があると認めたら具体的または個別的な事項にわたって指示をすることができるということであって、公安委員会そのものが一定の調査・監察機能を持つということではないんです。 私、ここが一つ大きなポイントだと思うんです。身内が、どうしても身内が身内意識で内部監察をするということの限界が今回露呈されたと思うから、だから、もし、より警察内部の監察を強めようとすれば、すべてにわたってではないにしても、特定事項に関してでもいいです、外部から監察するという仕組みをこの際国家公安委員会に持たせるべきではないか。 本来、国家公安委員会というのが設置されたのは、まさしく、警察が国民のために正しく動いていくために、しかもかつてのような人権侵害を起こさないようにするために、ある意味ではオンブズマン的な機能を持たせた形で国家公安委員会というのが設置されたと思うんです。だから、その制度そのものは私はある意味では生かすべきだと思っているんです。 しかし、残念ながら今回の事例あるいはその前の神奈川の事例を見れば、内部監察では十分にチェックできないということが露呈された、そこをどう克服するかというところが問われていると思うんです。その点についてさらにお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(保利耕輔君) まさにそういう問題が恐らく各党各会派で御意見が闘わされるんだろうと思います。私は、この警察法改正案が閣議決定して出されておりますのでそういうふうに申し上げたのでありますが、いろいろ御論議をいただいて、今委員御指摘のような観点から修正等が加えられるということがあり得るかなというのは私の気持ちでございます。 と同時に、国家公安委員会が監察についての機能を果たすのにはどういう機能を持ったらいいのかということは、よく各界各層の御意見を聞きながらやっていかないと、監察機構はつくったけれども結局やはり警察内部のことについて調べるのは警察の中の人でないとわからないという、そういう問題も出てくるのではないかという感じがいたしております。 したがいまして、まずは私がやりたいなというかやるべきだと考えておりますのは、今、国家公安委員会の委員が常駐する部屋がございません。こういうものを今度新しいビルができるのを機会に国家公安委員会としての部屋を確保し、そこに看板を掲げ、さらには、これは実は行政改革の問題とも絡みますものですから、いきなりここでそういうことを申し上げると誤解を発生しますから私は口を慎まなければいけないんですけれども、気持ちといたしましては、やはり国家公安委員会事務局というのがつくられ、それで専従の事務局長がおり、そしてそこに専従で働いている人たちがおり、そして監察体制についても警察内部とのつながりを考えながら事務局が独自の判断をしていく、そして国家公安委員会が最終的な判断をする、そういうような形のものを私の頭の中では考えております。 しかし、各党それぞれ御意見もありましょうし、また有識者の皆さんの御意見もおありと思いますし、そういうものを総合的に勘案しながらよりよい監察機能ができるように私としても努力をしていきたい、こう思っております。
○朝日俊弘君 今提案されている警察法の修正では私は仕組みそのものあるいは体系そのものがちょっとうまく合わないんじゃないかと思っているんです。かなり根本的にというか、基本的な発想を切りかえないと外部から内部を監察するという仕組みはなかなか難しいんじゃないか。だから、今の提案されているものを一部どこかで修正したらうまくできるというものではないんじゃないかと私は思えます。そういう点ではちょっと今の大臣と考え方を異にします。むしろ私は、一たん撤回をして一から組み立て直す、新しい警察法をという手法をとるべきではないかということを主張しておきたいと思います。 そこで、改めてもう一度、国家公安委員長としての今日の時点での警察不祥事に今後どのように対応していこうとされているのか。先日、九日になされた、警察法の一部改正をするのでよろしくと、こういうことではなくて、もっと前向きにあるいは踏み込んだ形での国家公安委員長としての所信を改めてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(保利耕輔君) 警察法の改正を提出いたしておりますのでよろしくという意味には、非常に幅の広い意味がございます。いろいろ御論議を賜りたいという意味もございますし、そこのところは、これをぜひこのまま通してくださいというような状況ではないのかなというのは私の個人的な考え方でございます。ここの、警察法をどうするかということについては内閣全体としての問題でもありますから、内閣の中でまたよく、私からも問題を提起してみなければいけないと思っております。 それから、今後の治安の問題について、あるいは警察の内部体制の維持の問題についての決意やいかんということでございますが、私は、第一の眼目に置くべきは、この日本の治安の情勢というものを、しっかりした形で治安の維持というのを図っていくというのが私の第一の眼目にございます。 いろいろな犯罪がふえてまいりましたし、また最近はハッカー等によりますサイバーテロのような非常に高度な犯罪も出てきている。あるいはオウムのような新しい犯罪もある。そういうものに的確に対応して、日本の国民が安心して生活ができるような社会をつくっていくというのが私の一番の願いでありますし、一番の目的、眼目であります。そのために警察組織まず刷新しなければということで、いろいろ御論議をいただいておりますので、まずそれをクリアし、そして最終的な目標としましては、今私がいろいろ申し上げましたような治安の維持ということを眼目に、これから全力を挙げて努力をしていきたい、そういう気持ちでおります。
○朝日俊弘君 保利国家公安委員長は自治大臣でもありますので、参考までに申し添えますと、三年前に自治体の会計を外部監査するという制度を導入しましたよね。従来は内部監査でやっていた。ところが、自治体の会計の処理の仕方について、なかなか内部監査では十分でない、あるいはついつい身内が身内をかばうみたいなところがあって、それをあえて、当面は都道府県、政令市、中核市に限ってのことだったと思いますけれども、外部で例えば公認会計士が自治体の会計を監査するという、そういう外部監査の仕組みを導入して、ようやく去年ぐらいですか、動き始めたところだと思うんですね。 もちろん問題のレベルが違いますけれども、私が主張したいところは、やっぱり確かにその道の専門家でないとわからない部分があるけれども、逆にその道の専門家だけの集団に任せておくと、一般的な感覚から見てあれっと思うようなことに陥ってしまうことがよくあるんです。これは医学の世界でもよくある。例えば最近病院でいろんな事故が起こる。あれだけ専門家がそろっているのにあんな簡単なミスが起こる。これもある意味では、身内だけでいろいろ考えていることのある意味では限界を示していると思うんですね。 ですから、ぜひこれからの警察のあり方、特に内部監察のあり方を考えるに当たって、すべて外部監察しろと言うつもりはありませんが、しかし、ある場合には外部から内部を監察することもあるんだよという仕組みをつくることは大変今後有効に機能するのではないかというふうに私は思います。ぜひそんな問題意識を含めて今後の検討に当たっていただきたいということを申し添えておきます。 大分時間がなくなってきましたので、次の問題に移ります。 次の問題で、きょう午前中にも木村委員からも御指摘がありましたので、重複は避ける形で問題を絞ってお尋ねいたします。 まず第一点は、いよいよこの四月から地方分権推進一括法の施行を迎えます。午前中にも大臣の方から御答弁がありましたが、確認のために、この四月からの各自治体における取り組みの実施状況については、滞りなく準備が進められているのでしょうね、当然それに向けて政府、国は政令あるいは省令等についてはきちんと出されたのでしょうね。ここは確認をしておきたいという意味でお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(保利耕輔君) 四月からこの法律施行されるという状態でございますが、地方公共団体におきましては、条例や規則の制定、改廃の作業などに鋭意取り組んでいらっしゃると私は伺っております。 また、政府におきましても、こうした作業に資するためといいますか、そのための指針等をつくる意味で、政府全体としての進行管理やフォローアップについて、内閣の内政審議室を中心にしていろいろ作業を行ってきたところでございますけれども、政省令改正作業につきましては若干のおくれがございましたが、各省庁において地方公共団体の条例改正作業に必要な政省令の整備はすべて終了したと、そういうふうに私は聞いております。
○朝日俊弘君 そこで、最後に内閣官房と自治大臣、お二人にお尋ねをします。 二つの課題があると思います。一つは、この間の地方分権一括法が順調に施行されていくという意味で、フォローアップをする作業が残っていると思います。それからもう一つは、今後さらに残された課題を含めて地方分権推進を図っていく、その推進プロモーターの機能も要ると思います。しかもそれは、政府の内部とそれから従来地方分権推進委員会が持っていた機能と両方、二種類必要だと思います。 何かどうも最近、政府の中の地方分権推進の担当部局がどこなのか、やや不明確な感じがしてなりません。ぜひその点について、一つは、政府内部における地方分権の推進部局はどこに置いてどのように機能していくのか、もう一つは分権推進委員会、ぜひとも地方六団体の要望もありますので存置、延長をしてほしいと私は思うんですが、そのことについてのお考えを両者からお聞きしたいと思います。
○内閣官房副長官(松谷蒼一郎君) ただいまの朝日先生のお尋ねでございますが、御案内のとおり、地方分権推進一括法、これが今年の四月一日からの施行ということに相なります。 さきに自治大臣から御答弁がありましたように、若干、昨年の中ごろまではこれらに関する政省令の制定がおくれを見ておりました。そこで、昨年の十月に内閣より督励をいたしまして、現在におきましては関連する政省令の制定はほぼ整ったというように聞いております。ちょうど今、地方公共団体は議会が開催されているところでありますが、その中で、これに向けて条例等の制定等が行われているというように聞いておるところであります。 なお、フォローアップするところの部局の問題でありますが、各省にわたりますので、一応内閣官房におきまして内政審議室がこれに当たるということで今現在やっております。 さらに、外部からの監視の体制をどうするか。といいますのは、地方分権促進法が本年の七月二日に失効をする、これについては、若干これを延長すべきではないかという御意見が地方六団体等から強く出されております。これらにつきましては、政府関係内部での調整を図りながら、どういった対応でこれに取り組んでいくべきか現在検討中でございます。できるだけ前向きにやっていきたいということでやっております。
○国務大臣(保利耕輔君) 先ほど政省令のところで少し舌足らずのところがあったかと思いますが、地方の自治体が条例等の整備をしていくのに必要な政省令の改正は全部終了した、そういうふうに御理解をいただきたいと思います。 それから、今の地方分権推進委員会の存置その他につきましては、私はぜひ前向きにお願いをしたいと思っております。その立場で政府の中で御協議をさせていただいておりますが、私は、この存置に前向きに取り組んでいただけるものと、こういうふうに期待をしながら今後交渉を重ね、できるだけ速やかにこれの存置について結論を得ていきたいと思っております。
○朝日俊弘君 終わります。
○大森礼子君 公明党・改革クラブの大森礼子です。 まず最初に、山下委員の質問のときに資料が提出されまして、そのときに出典を示してくださいと理事会で言ったのは私でございます。「地方財政状況調査による。」という御説明がありましたけれども、これは出典とは言えないのではないか。なぜこういうことを言ったかというと、この議論を聞いた方がその資料にたどり着くことができるようにするためであります。 よく予算委員会などでパネルが表示されますけれども、テレビを見ている人はわかりますが、予算委員でその席に座っている人にはほとんど中身が見えない。質問をわかりやすくするためにパネルを出すのに、その現場の委員にとってはよりわからなくなるということで、これも何か改善しなくてはいけないのではないかなと常に思っておりました。 それから、いろんな資料とか表示、あるいは示されましても、こういう資料、資料によりますけれども、議事録には添付されるという形になりませんので、議事録には残りません。そうしますと、後で議事録を読んで、それを読んだ国民の方がその出典にアプローチしようと思ってもそれができないということになりますので、常日ごろこれは何か工夫すべきではないかなと思っておりました。こういうことで出典のことに触れたわけでございます。 それでは、保利大臣にまず最初に、午前中に木村委員から既にお尋ねありましたけれども、市町村合併の進め方についてお伺いしたいと思います。 地方分権一括法が成立いたしまして、財源措置が大変不十分で満足すべきものでないということは午前中の質疑で議論されたところであります。それで、分権の結果、従来以上に地方自治体の事務量がふえ、自主性を持って自己決定していく分野が拡大していきますと、自治体の受け皿としての体力、能力をどうレベルアップしていくかが大変重要になってくるわけです。そのためには市町村の合併も避けて通れないことではないかというふうに思っています。市町村の合併を進めるにつきましては地域住民が主体的に進めるのが基本であることは当然ですが、とは申しましても、自発的な合併をただ待つばかりでは合併は遅々として進まないことも予想されるところであります。 合併が問題になりますと、日本全国で一体どれくらいの市町村数が望ましいのかということが問題になってくるわけですけれども、現在の約三千二百の市町村を千にする、あるいは五百、三百という数字が各方面で取りざたされております。それに対しましては、全国町村会から国会に出された要望を拝見しますと、町村の声も聞かず、国会などでまず将来の市町村の数そのものが先に論議されていることは不適切であるとの指摘もされております。 そこで、保利自治大臣にお尋ねするのですけれども、市町村合併につきまして、全体の市町村数はどれくらいが望ましいとお考えなのか、それから自治体の人口規模はどの程度を想定されているのか、それから合併の進め方についてはどのようにあるべきか。これらの点について、多少午前中の質問と重複するところはありますけれども、基本的にどのような御見解をお持ちなのか、お尋ねしたいと思います。
○国務大臣(保利耕輔君) 私は、やはり市町村合併につきましては、まず数字ありきという形で走ることはいかがかなと思っております。 御承知のように、各県知事に対してそれぞれその県の実情を踏まえた町村合併の可能性といいますか、それを勉強していただいて報告書を出していただくように今なっておるわけでございます。もう集まってきたところもございますが、そういうものに即して、実地に即して町村合併を一つずつ進めていくというのが私は望ましいのではないかと思います。 したがいまして、数がどのくらい、合併後の数がどのくらいということをあらかじめ予定するというのは、一つの目標管理のやり方としては私はわかりますけれども、やはり何と言っても地域住民のためにやっていくという、この市町村合併を進めていくということを考えますれば、やっぱり実際的な姿というのを頭に入れながら、大きいところも小さいところもあるだろうと思いますが、一概にどのくらいの人口規模でなければならぬというようなお仕着せをしてこの町村合併を進めていくという段階ではないのではないか、こう思っております。より現実的な形で研究をしていくということで進めていきたい、こう思っております。
○大森礼子君 地域住民のためにですが、じゃ合併をしたらどのような利益があるのか。地域の方はやはり自分が住んだ自治体というものに愛着もございます。そこで、合併という場合に、なぜそれが合併するとその地域住民の利益になるのかということを十分説明する必要があるのだろうと思います。 それから、自治体の人口規模の点についてお尋ねしたのは、実はこういう理由によるんです。 参議院の方に共生社会に関する調査会というのがございまして、今その調査会の中では女性の政策決定過程への参加についてということで議論しております。いろいろ参考人の方おいでいただいて、政治レベル、行政レベルとかいろいろありますけれども、いかにして女性がそういう政策決定過程に参加するように推進できるか、こういうことを議論しているわけでございます。 三月一日の共生社会調査会で、このときには早稲田大学の岡澤教授が参考人としておいでになりました。女性の政治参加といいますとスウェーデンとか北欧の例がよく挙げられます。そして、非常に地方自治が進んでいるところになるわけですけれども、そこでの議論はあくまで女性がどのようにして政治参加していくかという、これがメーンだったんです。その中で岡澤参考人が、スウェーデンがこうした女性が社会参加することで有名になった理由の一つとして、と挙げられておられるのが、大体地方自治を平均すると三万人ぐらいの規模にしている、スウェーデンでは。これが北欧の大きな特徴だと思いますと。それから、昔は二千五百ぐらい地方自治体があったんです。ところが、少子高齢化が進んで行政効率と経済効率を高め、そして全国どこに住んでも同じ医療サービスが受けられるというために、自治体の再編をしまして、今二百八十九なんですと。これはかなり強引な再編であったと述べておられます。それによって、大体平均すると一自治体が三万ぐらい。そうすると、三万ぐらいをベースにして、どういう学校をつくりましょう、どういう医療施設をつくりましょう、どういうヘルパーさんを何人ぐらいつくりましょうということが非常にわかりやすく、見えやすくなってくると。それから、ストックホルムのような大都市でも細分化をしていると。それは、何が行われているか、こういうことを見えやすくするためである、これが政治意識の醸成に非常に役立っているということなのです。そして、人口三万ぐらいの一つの共同体をベースにして政治や行政が展開されるというのが一つの特徴かと思いますとして、スウェーデンのことについて主に述べられております。 それで、やはり少子高齢社会につきましては北欧は早くから取り組みをしている、そこの一つのかぎは地方自治体の再編成といいますか、であったという趣旨なんですけれども、大体全国平均三万ぐらいですとそれぞれのサービスというようなものは比較することができる、どういうことがされているか非常に見えやすくなるという、こういうところを強調しておられたと思います。 それで、スウェーデンは少子化対策をやり遂げてきたわけですけれども、これは女性の政策決定過程への参加を進めるということで、こういうことも実現してきたと、こういう流れになるわけです。これからの介護保険等のことを考えましても、各自治体で保険料が違う、サービスが違うというのは、ある意味では非常におかしなことかなと思います。 そこで、合併という場合にも、非常にこういう将来のビジョンを添えて、本当に大きな、何となく自然に任すというのではなくて、大きなビジョンというものもこれから必要になってくるのではないかと思うのですが、今の岡澤教授のスウェーデンの例を述べさせていただきました。こういう何か明確なビジョン、そしてこうすれば社会がこう変わって、そして地域住民に大きな利益となって返ってくるのだという、こういうビジョンというものが必要ではないかと思うんですが、大臣はどのようにお考えでしょうか。
○政務次官(平林鴻三君) 市町村合併のビジョンと申しますか、そういう角度からのお話でございますが、確かに市町村が合併をするというのには何か動機があるわけでございます。御指摘になりましたような介護保険というようなこともこれからの市町村行政で非常に大きなウエートを占めるものでございますから、そういうところは十分各市町村において御勘案になるべきものだと思っております。 例えば、スウェーデンで合併が二回ほど全国的に行われた例をおっしゃいましたけれども、これもやはり社会福祉の制度をどういうぐあいに組み立てるかということの関連、あるいは教育制度との関連というようなことで合併が考えられたという話を伺っております。もちろん日本とスウェーデンでは国情が異なりますから、それをそのまま当てはめるというわけではございませんけれども、おっしゃいますように、これからの市町村の仕事、住民に身近なところで起こりますいろんな仕事を、その仕事にふさわしくやっていくためにはどうするかということで検討がなされるべきだと思っております。 そこで、日本の国情を考えますと、今大臣が申しましたように、一律に人口幾らということはなかなか求めがたい。と申しますのは、人口分布が、非常に人口の多いところ、少ないところとございますので、一律に申すことは難しいわけでございますが、例えば人口五十万以上の町ならどういう仕事をどのようにやっていくかということを考えながらやる。あるいは、人口の少ない二万、三万程度ならどうかというふうなことで、やはりその地域の特性に応じながら、しかも住民の行政需要にうまく応じられるような、そういう合併が進められるべきだと。 そういう意味ではまだ、全国幾らにするとか、そういうところまで議論が到達をいたしておりません。さようなことで、これから都道府県で、各都道府県ごとに市町村合併のパターンというようなものをつくってもらうというところで今作業を進めておる段階でございます。
○大森礼子君 今の時点で明確に示せという、こういう質問ではなくて、やはり何のために合併を進めていくのかという、この点についての大きな長期的なビジョンというのが必要ではないかなと思いまして質問させていただきました。 それから、もう一問、自治大臣にお尋ねしますけれども、外形標準課税の導入についてであります。これまでいろんな委員会で既に大臣もお述べになっておりますので簡単に質問いたしますけれども、外形標準課税導入につきましてクリアすべき課題は何か、何がクリアされれば導入できるのかという点について大臣のお考え方をお伺いいたします。
○国務大臣(保利耕輔君) この法人事業税への外形標準課税の導入につきましては、まず第一に、やはり地方の財源を安定させるという、そういう大きな役割があると承知をしております。それから、応益課税とよく言われますが、行政サービスを受けておりますからそれに対する対価としての課税ということを考えていかなければならないであろう。それから、いろいろあると思いますが、ほかに税の負担の公平性の確保でありますとか、あるいは経済構造改革の推進などの非常に大きな意義を有していると思います。 こういった問題を政府の税制調査会の中で議論をされまして、税制調査会の中ではこういう結論を昨年は出しております。「外形標準課税の導入は、地方税のあり方として望ましい方向の改革であり、景気の状況等を踏まえつつ、できるだけ早期にその導入を図ることが望ましい」という御答申をちょうだいしているわけでありまして、この線に沿ってできるだけ早期に私は導入に向かって進んでまいりたいと思っておりますし、昨年も政府の税制調査会に何度か出席をいたしまして、そうした御要請を申し上げてきたところであります。眼目としては、やはり地方の固定資産税に並びます非常に大きな財源としての法人事業税の安定的確保というのを図りたい、こういうことであります。
○大森礼子君 それでは質問を変えまして、新潟県警の不祥事問題について質問させていただきます。 この女性が発見されたというニュース、私も最初の報に接した、ニュースで見たことを覚えておりまして、病院で男が暴れていた、そこに女性がいたという、こういう内容からスタートしております。県警が発表したところからスタートしているわけです。 それで私、その場面というのを具体的に思い描こうとしたのですが、何がどうなっているのかよくわからなかったんですね。そういう暴れているところでなぜ女性がちゃんとそばについているのか。外の病院です。そして行方不明になった女性がいる。どういう関係でそうなっているのか、それでかつ犯罪性があるということは一体どういうことなのか、本当にこれはよくわからなかったんです。よくわからなくて、後でうそを言っていたということが発表されて非常によくわかったという次第なんです。 それで、先ほど山下委員の方からもこの三月七日付の「新潟県警察をめぐる事案に関する報告書」の内容が非常に抽象的であるという御指摘がございました。私もこれについて一応質問するわけですけれども、いろんな評価をしなくてはいけません。ただ、私は自分自身、事実をきちっと認識しないまま一方的に評価してはいけない、事実を認識しないで評価してはいけないということを自分の信条としておりますので、多少中身について確認させていただきたい。この報告書の内容に沿って質問させていただきたいと思います。 私が一番驚きましたのは、女性発見の報を聞いたときの新潟県警本部長の対応でございます。報告書によりますと、平成十二年一月二十八日金曜日十六時五十分ごろ、宿泊場所に向かう車の車内で、刑事部長から、十年前に三条市で行方不明になっていた少女が発見された旨の報告を受けたとございます。車で向かっていた途中であります。この時点でどの程度の事実が報告されていたのかということを知りたいわけであります。 報告書では、発見された旨の報告ですから、ただ発見されたというだけのことなのか、それともどういう状況で発見されたのか、当然ここまでも含んでいたと思うのですけれども、この点はいかがでしょうか。そして、あわせて聞きますと、事件性について本部長はその時点ではどのように認識していたのでしょうか。
○政府参考人(岡田薫君) 今御指摘ございましたように、第一報は一月二十八日の午後四時五十分ごろ入ったわけでございますけれども、そのとき、私ども、第一報でございますので詳しくよりも早くというようなことがございますけれども、そこで主に言われたことは、平成二年に所在不明になっておりました女性が柏崎市内で発見されて、在宅指紋、所在不明になったころの、お宅にいらしたときの指紋、それと発見された方の指紋が一致するのでこれはその女性に間違いない、そういう報告であったと聞いております。
○大森礼子君 そうしますと、その時点では、車で受けた時点では、本部長は、発見された、もしかしたら何も事件性がなくて、街角を歩いていて発見された場合もございますから、そんな場合もやっぱり報告するのかもしれませんから、その点はいかがだったのでしょうか。
○政府参考人(岡田薫君) その点は、病院で発見されたということだと思います。本部長からは、その話を聞いて、社会的反響の大きな事件であるので被害者保護を徹底するようにというような指示がなされたというふうに聞いております。
○大森礼子君 今お尋ねしているのは、宿泊場所に向かう車中で聞いたときにどの程度のことが聞かされていたかということです。 つまり、現場の方に警察官が行っておりまして、部屋の中で発見しておりますね。女性を発見です。どういうふうに発表するかとかはその夜のことでございまして、車中で最初の報告を受けたときにこれは事件性とかそこら辺についても報告が行っていたのかどうかということでございます。
○政府参考人(岡田薫君) 第一報でございますので、その辺の詳しい連絡は第一報の時点ではなかったと思います。
○大森礼子君 いや、だからどこから本部長の行動が非難されるべきものになるのかということを、私はここら辺もきちっとしたいんです、何となく感情で言うよりも。 今のお答えですと、じゃ、車の中ではそんなに詳しくされていないといいますと、ただただ発見されたということだけなのでしょうか。そうしますと、もし私が本部長になるとは変ですけれども、どういう形で発見されたのか聞くと思うのですが、そこまでは細かく申しません。 それで、宿泊場所におきまして、先ほど山下先生問題にされましたけれども、逐次、刑事部長から電話、ファクスで捜査状況の報告を受けた、それから六時ごろから局長らと私的な会食を開始したとございます。捜査状況ですから、捜査、ここら辺から事件性が出てくるのでしょう。それから、私的な会食を開始するまでの段階で本部長はどのような捜査指揮をとっていたのか、この点も調査されたのでしょうか。
○政府参考人(岡田薫君) 先ほども申し上げましたように、第一報でございまして大変内容も少ない、それから車中ということでございましたので、五時過ぎに再度、ホテルに着いてから、そのときの方がいろいろな連絡がとれますので、連絡がございまして、発見時の状況ですとか被害者に関すること、過去のどういうふうに所在不明になったとかそういったこと、それと被疑者に関すること、そういったことについて、これもまだやや簡単ではございますがファクスで報告がなされて、それを見て、刑事部長に対しまして再度、被害者保護を徹底することと迅速に記者会見を行うこと、そういう指示がなされたというふうに報告を受けております。
○大森礼子君 最初の車中での第一報のことにつきましても、今も少ない報告とおっしゃいましたけれども、本当はこの点も明らかにすべきなんだろうと思います。何が具体的にどこまでの情報が伝えられたのか。それに対して、元になりますけれども、前になりますか、本部長がどのように対応したのか、こういうことも検証されるべきであろうと思います。それから、宿泊場所に着きましてからもどのような捜査指揮と。被害者の保護と記者会見、要するに事件にその程度なのかなという気がいたしますけれども。 それから、本部長は八時三十分ごろからマージャンを開始したんです。それから翌日午前零時三十分ころまでマージャンを続けたということです。それから、翌日、局長及び本部長は公用車に、車に同乗し、宿泊場所から瓢湖に立ち寄り、新潟市内で昼食をとった後、本部長は局長を見送り公舎へ戻ったと。県警本部へ戻ったわけではないんです。 そうしますと、公舎へ戻ったということは、ここまでの間、本部長は、この事件が非常に特異なものであるとか重大性とかに気づいていなかったということなのでしょうか。だからこういう行動になるんでしょうか。そこが私は一番問題なのです。何かいろんな報告を受けても何ら動じることなく会食して、マージャンして、当初予定したことを淡々とこなしておられる気がするので、もしかしたらこういう事件の内容というものが知らされていなかったのか、部下がおもんぱかって詳しいことを言わなかったのか、ここら辺が私は一番知りたいことなんです。これが明らかになって初めてどういう責任があるかということが問題になるんだと思います。この点いかがでしょうか。
○政府参考人(岡田薫君) 何回か電話、ファクス等でやりとりがあるわけでございますけれども、九時ごろには刑事部長から、本部長から報道対応を迅速にという指示があったこともございまして、報道発表のための広報文あるいは想定問答といったものがファクスで送られて、その内容を了承したというふうに回答しております。 そして、その後、記者会見状況の報告を受けまして、刑事部長に対して、被害者だけじゃなくて家族の保護についても十分配慮しなさい、あるいは発見現場に対して早期に現場検証を実施しなさいという指示を行ったというふうに聞いております。 前本部長としては、これは前本部長の認識でございますけれども、宿泊先にファクス等が備えつけられており連絡体制は十分であると考えたことから同所から指揮をとったということでございますけれども、監察で来県中の管区警察局長と懇親を続行した上で一泊するなど最高責任者としての本件の重大性についての認識を著しく欠くと言わざるを得ない不適切な行動であった、そのように思っております。
○大森礼子君 最後のところ、何とかの認識を欠く不適切な報道であったとおっしゃったんですが、ちょっと言葉がよく聞き取れなかったんですが。
○政府参考人(岡田薫君) 宿泊先にファクスが備えられており連絡体制は十分であると考えたことからそこから指揮をとったとのことでありますが、監察で来県中の管区警察局長と懇親を続行した上一泊するなど最高責任者として本件の重大性についての認識を著しく欠くと言わざるを得ない不適切な行動であったと思っております。
○大森礼子君 報道と聞こえたものですから。行動でしたら、そこの部分だけでよろしかったんです。 現場検証とかそんなものは当たり前のことでありまして、別に本部長だからできるということではないと思います。私の質問の仕方が悪いんでしょうか、なかなか聞きたいことにお答えになっていただかないんです。では、この報告書のとおりといたしましょう。 私、思いますのは、本部長は逐次報告を受けても何ら動ずることがない。そして、指揮監督官であるならば、報告が不十分であれば自分の疑問点、意識があるならばここはどうなっているんだ、どうなのかと聞き返して、そして相互の連携をとるものだと思います。この本部長の動じることがないという態度を見ますと、何かこちらが物すごく勘違いしているのかなという気に私なってしまったんです。 こんな気にさせるんです。もしかしたら、県警本部長というのは捜査の陣頭指揮とるなんということは職務の内容じゃないのかなという気になるんです。あるいは、職務の内容であるとしても、捜査能力ははっきり言って定型的にないと見られていて、本人もそれを認識していて、あるいは部下も本部長が指揮するなんて頭にない、こういう状況なのかという気もいたします。夜の会食、マージャン、私的なものらしいんです。そうしますと、本部長というのは現場の警察官と違って、現場の警察官と違って勤務時間が決まっていて、それ以外仕事をしないというこういう決まりでもあるんだろうか。あるいは土曜日、局長ははっきり言って観光です。これにつき合っています。局長を送ったらそのまま公舎へ帰っているんです。県警本部とかそこへ立ち寄って事情を確認しようとかいう気持ちもないみたいです。もしかしたら現場の警察官と違って休日出勤はしないという御主義なんでしょうか、こういうことを思い起こさせるわけなんです。私のこの感じ方というのはかけ離れているものなのでしょうか。 二十八日、二十九日の本部長の行動を見ますと、緊張感というものが全く感じられないんです。報告を受けた段階でこれは重大事犯であるという認識がなかったのかどうか。 捜査に携わる者が、二十八日の現場からの発見状況、ここですよ、発見状況。その部屋がどんな状況なのかぐらいもう報告行っていますでしょう。この発見状況を含めた報告を聞いて、詳しい細かいところはわからないものの、この事件は、この事例は極めて異例な特殊な事案だ、今まで体験しなかったような特殊な異例な事案だという、こういう直感しなかったのかということが私は実は不思議でならないわけなんです。不思議だからこそ、もしかしたら現場の人間が本部長に余り報告しなくてもいいやと思って報告しなくて、もしかしたら本部長聞かないままなのかなということで先ほどの質問をしたわけなんです。 ですから、捜査の現場を経験していないからこうなのだろうと言ってしまえばそれまでで、そうしたらそうでないようにしなくちゃいけないのですが、今述べたような非常に素朴な疑問を私は抱くんです。このように私が考えるのが何か間違っているのかどうか、それとも、いやごもっともですというのかどうか、そこをちょっと教えていただけないでしょうか。
○政府参考人(田中節夫君) 委員の御指摘でございますけれども、今回の小林前本部長の処分理由の中にも明確にしてございますけれども、これは最高責任者として本件の重大性についての認識を著しく欠くと言わざるを得ない不適切な行動であるというふうに申し述べております。したがいまして、今回の小林前本部長の行動、あるいは本人の認識でございますけれども、事件の重大性というものについての認識を著しく欠いた行動であるということでございますので、それにつきましては、委員御指摘のように、本部長の考え方、認識というものは、今お話しのように、通常と申しますか、事件指揮者としてはやはり欠いた、その判断に誤りがあったというような行動ではなかったかというふうに思っております。
○大森礼子君 判断に誤りがあったということは、判断というのは事実を認識した上でどうしたかということをするのが判断でありまして、その前提事実を欠いているのではないか。 それで、私、組織で何か不祥事が起きますと、そのことですべてがそうであるかのように思われることが非常に残念でならないんです。ですから、こういう本部長がいるのかということで、何かすべての本部長がそうじゃないかと思われるのも非常に警察にとっても残念なことだろうと思うんです。この方が本当に特異な方であったのかどうか。そうであるならば、そのことを明らかにされた方が私はいいのではないかなというふうに思っております。 いずれにしても国民が驚くのは、こういう人が自分たちの県の総指揮をとっているのかと。本当に自分たちの生命、身体、安全、これを守ってもらえるのかなという、これがやっぱり警察へのより不信を増大させたことになるのではないかなと、こういうふうに思います。 それから特別監察制度ですけれども、局長と本部長のなれ合いを見ますと、特別監察制度が設けられた趣旨というものを正しく理解されていないんではないかなと私は思うんです。二十八日夜、懇親会の席で局長が帰らなくていいのかと申し向けたら大丈夫ですと返答した、局長もそのままにしたと。この時点ではまだ詳しい情報もしかしたら局長の方にはなかったかもしれませんけれども、後でわかって重大だったと。重大事件発覚時の本部長の捜査指揮のあり方というのは、これは特別監察の対象ではなかったのでしょうか。それから、局長も注意できないわけですから、多分この特別監察報告書がきちっと作成されたとしたら、その中にもこういう事態は発覚しなかったら記載されなかったのかもしれません。特別監察する人間が監察される人間にぴったり付き添われてマージャンまでしているのですから、そういうことはそもそもできないわけであります。 ですから、この特別監察制度というものがスタートのとき、従来のやり方、監察制度ではだめなんだということで、当然する側、される側ということは一緒になってはいけないということまでも確認されなくてはいけないと思うのですけれども、せっかく特別監察制度と我々期待したのに、このようなやり方では、どんな制度を決めてもやる人間がその気にならなかったらだめなのかなという気持ちにさせると思うんです。この点はいかがでしょうか。簡単で結構です。
○政府参考人(石川重明君) 今、委員御指摘のように、昨年の十二月以来特別監察というのをやっておるわけでございますが、これは不祥事案対策の推進状況を、各都道府県警察に警察庁あるいは管区警察局の監察担当者が実地に赴いて、随時、短期間のうちに同一の項目について行うという意味で特別監察、こういうことで実施をしておったわけでございます。その中身といたしましては、どういう不祥事案対策を推進しているのか、その方法とかその定着がどうなっているのかといったようなことについて検証をいたしまして必要な指導を行う。また、この監察が実施されること自体によりまして不祥事案対策への積極的な取り組みを各都道府県警察に促す、そういうような趣旨で行っておったわけでございます。 このような意義を持つこの特別監察の実施に当たって今御指摘のような状況があったということでございまして、極めて遺憾なわけでございまして、こうした監察に当たりまして、今後こうしたことがないように改めて指導徹底をしてまいりたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
○大森礼子君 それから、マスコミへの虚偽の内容を発表したということです。確かに、発表するとそういうところへ取材が殺到するという、これは一つの大きな問題になっておりまして、そこの部分だけとらえるとそういう理由もあり得るかと思うんですが、やっぱり警察がそれをしては、そんな場合でもうそを言ってはいけないわけでありまして、まだ黙っていればいいんだろうと思います。 それで、事実を伏せても、いずれこれ事実は明らかになりますでしょう。仮に起訴されたら、起訴状に書かれるかどうかわかりませんけれども、冒頭陳述書に書かれるわけですから、重大であれば隠し切れない。では、うそがばれたときにどういう事態になるか、これは想像しなくちゃいけないし、これが本当に私は理解できないんです。それで、こういう行為をしたらどういう結果が生ずるか、これを予期する能力、それからそのような行為をしないために自分を抑制する能力、この二つが刑事責任能力の基礎でございまして、この結果を予期し得ないという点が私、物すごく気になるわけです。 時間がないので、もうこのことについては話しません。 それから、発見者のことをおもんぱかったといいます。そうしたらどうして、こういうふうにしましたからということを伝えていないんでしょうか。私は、この説明はいまだに納得しておりません。 それからもう一つ、手口資料の作成を怠ったということがありますけれども、これは、前歴データの作成とこれは別でございますね。だから前歴はそのまま今出る状態にあったわけですね。イエス、ノーだけで結構です、教えてください。
○政府参考人(岡田薫君) 御指摘のとおり別でございます。
○大森礼子君 わかりました。 本部長がかかわる事件は実はこれで三回目なんです、私が驚くのは。実は平成九年十月二十日の毎日新聞に出た事案で、東京都の衆議院小選挙区で当選した議員、これが選挙区行事に寄附百件以上、こういう報道がございました。これは私、平成十一年十一月十六日のここの委員会で質問しております。本人は会費のつもりだったと言うんですが、警察現役時代もそういうふうな、一万円までで選挙前三カ月までなら社会通念上許されると警察現役時代も運用していた、警察出身の議員も含めみんなやっていると言いました。そうしたら警察出身の先輩議員が怒っていましたけれども。この方がある県警の本部長だったということで、私このときにちょっと、規範意識大丈夫かなと、こう思ったことがございます。 それから神奈川県警、この問題ですね。覚せい剤犯罪の証拠隠滅を指示して、このときにも本部長さんが、犯罪になると思わなかったという、こういう発言をしておられます。犯罪になると思わなかったから抵抗なくやったのだろうと思うんです。 それから今回の事案です。そして私が非常に今回のことについて怒りを感じるのは、神奈川県警本部、この事件、実際やられたとき、これは共産党に対する盗聴事件のことで神奈川県警が非常に批判されていたときなんです。そういうときにやっていたということ。それから、新潟県のこの事案については、昨年の神奈川県警本部の事件が発覚して警察への信頼が著しく失墜した時期である。そして、例えば通信傍受法の審議が行われました、昨年。これについて警察への不信がどれだけ取り上げられたかということです。 こういうことがあったのに、まだこういう状況。一つで全部決めつけるわけじゃありませんけれども、結局他人事、よそごとと聞いていたのではないかということです。そして、これがある限り、いろんな対策を講じたとしても、本人が、当事者がそれを認識しなければやはりむだなんだろうと私は思います。 警察庁長官からごらんになれば、本当にこんなことが起きるなんて信じられないという、こういう心境なのだと思いますが、しかしこれが現実でありまして、ここから目を背けることはできないと思います。これから考えなくてはいけないことは、どうやって克服できるのかということであります。 長官も御就任になってすぐこういうことが起きまして、これから改革というときに出ばなをくじかれたという点があると思います。しかし、だからこそ、こういう事件があったからこそ、より原点に戻って、本当に抜本的改革に取り組むときではないかなと私は思っているんです。非常にドラスチックな改革でも、警察の人たちも納得して、国民も支持するだろうと思います。 それで、例えばこれからどうするかなのですけれども、前回の神奈川県警の不祥事のときに、私は目安箱というのを設置したらどうかと申し上げました。これは、外から意見を聞くということも民主的運営ということではいいのですけれども、私は本当に根本から解決しようと思えば、警察内部なかなか外側から見えない、その中で何が問題で何をどうしたらよくなるかということを一番知っているのは現場の警察官であると私は思っております。ですから、本当にやる気があるのであれば、もう匿名でいいですから、アンケート用紙を配りまして、長官あてでもいいです、氏名を書く必要はない、何が問題か、どうしたらよくなるか、こういう意見を聴取するところから始めるのが私は実は最も効果的ではないかなと思います。 何か不祥事があるたびに改革をということで、もう今回もいっぱい何かありますね。キャリア制度についてもう聞けない、質問できないんですけれども、警察刷新会議をつくるだとか、ノンキャリア登用に道、警察本部長二回までにとか、キャリア指定席見直しとか、それからきょうの日経新聞ですけれども「相談にのれるお巡りさん育成」とか、いろいろあるのです。よくなることはいいんですけれども、対症療法的なものではなくて、こういうのを見ますと何かそのときの批判をかわすためにともかく何か打ち出さなきゃいけないということでつけ焼き刃的にやっている気がするんです。そうではなくて、もうこういうことが続きましたら本当に改革していかないと、警察に対する信頼が失われましたら大変なことになると思います。ですから、例えば、抜本的な改革を試みる、本気で改革しますからそれするまで半年待ってください、一年待ってくださいときちっと説明すれば国民の皆さんは理解を示してくれるのではないかと思っております。 こういうことから、最後に長官の方の御決意といいますか、これからどうするかをお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(田中節夫君) 今回の新潟県の事案につきましては、昨年来私どもが不祥事案再発防止対策で懸命に取り組んでいるさなかに起きたことでございます。私は就任以来いろんな場面で不祥事案再発防止対策が当面の緊急課題であるというふうなことを強調してまいりました。しかし、それが第一線、特に最高幹部にまで達していなかったということにつきましてはまことに無念でございますし、言葉では言いあらわせない気持ちでございます。 やはり、今回の事案というのをきちっと組織の中に重く受けとめさせて、そして一から出直しをする、そして国民の信頼というものを一日でも早く回復させるということで私は先頭に立って頑張ってまいりたい、かように思っておりますので、よろしくまた御指導賜りたいと存じます。
○大森礼子君 終わります。
○富樫練三君 日本共産党の富樫練三でございます。 引き続いて警察問題について伺いたいと思います。 新潟県警問題というふうに言われておりますけれども、私は、今度の問題というのは新潟県警だけではなくて、関東管区警察局長が直接問題になっているわけですから警察庁そのものの問題だ、こういうふうに思います。新潟県の問題ではありません。警察庁そのものが今問われている、こういうことだと思います。 そこで、まず長官に伺いますけれども、昨日の衆議院の決算行政監視委員会の答弁の中で、長官が、監察の目的を達していない、こういうふうに発言されました。同じような趣旨の発言を何度かされたと思うんです。今までのニュアンスとは若干違っているのかなという感じもしますけれども、その「目的を達していない」という中身、理由、それを端的に、箇条書き的に一つ幾つ、二つ目幾つ、何々と、こういうふうな形で端的にちょっと内容を説明していただきたいと思います。
○政府参考人(田中節夫君) 一月二十八日におきますところの中田前関東管区警察局長の行動につきまして御説明するということでよろしかろうと思いますけれども、まず、警察本部におきまして本部長等から事情聴取をしております。当日は新幹線の故障でおくれましたので、しかしおくれましたけれども、そのおくれたことを理由とするのではなくて当初予定どおりの事情聴取に時間を充てるべきであったこと、あるいは、当日新潟西港に視察に参りました。それも監察の計画にはなかったといいますか、監察に含まれない行為でございます。いずれもこの行為は特別監察の目的からいたしますと極めて不十分で、時間的にも不十分でありますし、また、新潟西港に視察に行くということにつきましては監察の目的から外れる行為であります。したがいまして、これらの行為全体を含めまして特別監察の目的を達していない行動であるというふうに判断したわけでございます。
○富樫練三君 国家公安委員長も同じ認識ですか。
○国務大臣(保利耕輔君) まず、特別監察に参りましてその現場を離れ、さらに夜、監察を受ける側と食事をしマージャンをするということ自体、これは私は許しがたい事項であったと、このように認識をしているわけであります。 なお監察は、私の承知しておるところでは、十二名の監察に当たる人が一緒に行っております。そして、中田さんを入れて合計十三名だと記憶をしておりますが、中田さんのみがその監察の現場を離れてほかのところへ行ってしまったということでありますので、恐らくは十二名の残った者に監察をしっかりやっておけよというようなことで出ていってしまったのではないかと、私はそう想像しておりますけれども、現場を見たわけじゃありません。 十二名の監察に当たった者はきちんと仕事をしてその日のうちに東京へ帰ってきているという意味でいいますならば、中田さんの行動は極めてまずい行動である、私がもし現場の指揮官でありましたらば最後まで残ってちゃんと見届けてその日のうちに帰るというのが通常だと思いますが、そういう意味において中田氏の行動は少し、少しといいますか、大変遺憾な行動であった、私はそう認識をしております。 したがって、監察行動そのものは十二名の監察員によって県警本部において、十分であるか十分でないかはそれぞれの皆様方の御判断にまたなければなりませんが、監察行動はそういう形で行われたと私は認識しているんです。中田前局長のその行動はまことにまずい、指揮官としてあるまじき態度である、私はそういうふうに考えております。
○富樫練三君 国家公安委員長にちょっと確認をしたいんですけれども、長官は監察の目的は達していないと言っているんですね。委員長は目的は達したと思っているんですか達していないと思っているんですか、どちらですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 私は、今お話を申し上げました観点からいって、局長は監察に行ったという目的を達していないと思います。最後まで見届けるのが指揮官としての立場だろうと思います。
○富樫練三君 監察そのものの目的は達成したけれども局長は目的を達していない、こういう意味ですか。委員長に。
○国務大臣(保利耕輔君) 監察は私は十二名の者が残って間違いなく行われたと承知をしております。
○富樫練三君 委員長に伺いますけれども、今度の新潟に行った特別監察のチームというのは監察担当官というのがいますね。この人がチーフというか責任者。これは局長みずから当たったんですね。この監察担当官一名プラスそれ以外の人たち、随行の方は別として、ほかの人たちは監察補佐官ですね。監察担当官が監察をして、それを補佐する。事務的な、あるいは数字を見たり帳簿を見たり、そういうことについては、事務的なことはやるけれども、監察そのものは監察担当官がやるんじゃないですか。 そういう点から考えれば、補佐官の人たちは残ったけれども担当官はいなくなっちゃったわけですから、途中から。あるいは午後の段階ではほとんど県警本部の監察はやっていないわけです、担当官そのものは。新潟中央署の場合も一時間はいたけれども、あとはほかの方に行っちゃったわけでしょう。公用車に乗って温泉に行ったわけでしょう。 そういうことで、果たしてこれは監察全体として成り立っているのかどうか。私は、長官が、監察の目的を達成してない、達してないんだという理解についてはわかるんだけれども、公安委員長の言っていることについては、ちょっと今の監察の制度そのものからいって理解をあなた間違えているんじゃないでしょうか、どうでしょうか。
○政府参考人(田中節夫君) 大臣と私のお話し申し上げている内容は基本的に同じでございまして、当日参りましたチームは、中田前関東管区警察局長を長とする十三名のチームでございます。それぞれ分担をいたしまして、所定の事項につきまして意見を聴取したり、あるいは資料を見たりして監察を行っております。そういう意味で、ほかの十二名の者は当初の予定どおりきちんとやっておる。 しかしながら、全体として統括をする立場にある中田前関東管区警察局長の行動については、それは監察担当官としての監察をやるべきその目的は達していないということでございまして、私が申し上げている監察の目的を達していないというのは中田前関東管区警察局長の行動について申し上げているわけでございまして、全体としては、報告書が出てまいりましたけれども、しっかりとした内容の報告書が出ておるということでございまして、大臣の申し上げたことと私の申し上げた認識とは全く同一でございます。
○富樫練三君 監察に関する訓令というのがあります。警察庁が行う監察に関する訓令がありますね。その中では、監察はだれがやるということになっていますか。こういう問題が出てきたので新たにこういうことを聞かなくちゃいけないことになったんですけれども、だれがやるんですか、監察というのは。
○政府参考人(田中節夫君) 委員の御指摘は、警察庁の行う監察に関する訓令の中で、監察の機関、監察を行う機関としては警察庁長官、それに警察庁内部部局の長、管区警察局長というのがございます。それから、監察担当官といたしまして第六条に、管区警察局長が府県警察の観察を行う場合の監察担当官は職員のうちから指名する者を充てる云々というふうになっておりまして、この場合は指名ということでございますけれども、監察担当、管区局長がみずから担当官になって行ったものというふうに理解されます。
○富樫練三君 そうでしょう。監察担当官が監察をするんです。補佐官はそれを補佐するんです。例えばこの訓令の中でも、資料を要求して、監察に行った先の警察本部長から資料を出させることができるのは監察担当官なんです。補佐官じゃないんです。 ですから、その担当官がきちんと最後までやってなかったということになれば、それは長官が言うように、この監察は目的を達成していない、全体として達成していないんだ、こういう認識に到達するのが普通だと思うんです。だから空監察だと、こう言われているわけでしょう。そういうことを世の中の人は空監察と言うんですよ。 しかも、こういうことをやりながら実際にどういう状態だったかというと、午後の県警本部の監察については、警察庁の報告が私のところにも来ました、これでも、今回の監察とは直接関係のない新潟西港の視察に出かけたとか、肝心の監察は補佐官任せだったとか、あるいはその後の中央署での監察も三時から四時までやったけれどもあとは補佐官任せ、公用車で出かけた、こういうわけでしょう。 結局、この一日、一月二十八日一日を見ると、一日がかりの監察の中で、責任者である中田局長がやった仕事というのは県警本部長室の十五分を含めてもたったの一時間十五分です。一日の仕事で行って一時間十五分しかこの人は仕事をしなかったんです。あとは監察とは関係ないことをやっていたわけでしょう。これにグリーン車の料金も含めて日当も合わせて一日当たりの三万五百二十円を支給したんでしょう。だれが見ても仕事をしに行ったというふうには思えないわけですよ。雪見酒とマージャン、白鳥見物が目的だったと言われてもこれはしようがないような実態があるでしょう。 そういう実態は皆さんの方が私よりもよく知っていると思うんだけれども、この腐敗の実態、これはもう極めて深刻な事態なんだという認識はありますか。
○国務大臣(保利耕輔君) それはもう全体としてまことに不適切、不見識な行動であるという認識は、私自身、この報告を受けましたときにびっくりするほどショックを受けまして、ちょうど神奈川県の問題でいろいろ綱紀粛正等について協議も私もしました、それから県警本部長の会合で私もいろいろお話をしました、その話を聞いている当人がこういうことをしてくれたんですから、私は極めて残念であった。無念の気持ちはぜひお察しいただきたいと思うのであります。非常にまずいことであったと思っております。
○富樫練三君 要するに関東管区の警察局長は、担当官、責任者として行きながら、やるべきことはやらない、やっちゃいけないことはやる、こういうことだったんですよ。それを実はずっと隠してきたんでしょう。ずっと隠してきました、そういう報告はしないで。 私は、きのう長官官房長に行政監視委員会で幾つか質問をしました。こういうことをやったら、一日がかりの仕事で行ってたった一時間十五分しか仕事をしなかった、こういう状況で果たして法律上はどうだろうか、こういう質問をしました。 七項目質問しました。一つは、国家公務員法の八十二条第一項の二、職務上の義務に違反しまたは職務を怠った場合。これはやっぱり懲戒に値する。国家公務員法の九十六条、職務の遂行に当たっては全力を挙げてこれに専念しなければならない。一時間十五分しかやらなかったんですから専念したとは言えません。それから三つ目、国家公務員法九十九条、信用失墜行為の禁止。これは、職員はその官職の信用を傷つけまたは官職全体の不名誉となるような行為をしてはならない。傷つけて不名誉になるような行為をしたでしょう。さらに、国家公安委員会の規則違反。これは国家公安委員会規則の第一号、警察職員の職務倫理及び服務に関する規則第二条第二項の三、規律を厳正に保持し、ここに違反するのではないか。さらに、国家公安委員会規則の第一号、服務に関する規則の中の第三条、警察職員はその職務の遂行に当たっては全力を挙げてこれに専念しなければならない。専念しなかったですよね。そしてさらに、警察庁の行う監察に関する訓令違反。この訓令の第一条で、この訓令の目的は警察の組織的かつ能率的な運営及び警察規律の振粛、振粛というのは大変難しい言葉なんですけれども、よく調べてみましたらこれは緩んだものを引き締めること、こういう意味なんです、それに資するために警察庁が監察を行うんだと。緩んだところを引き締めるために行ってもっと緩ませてきたんでしょう。これは訓令違反でしょう。 この七項目について私官房長に聞いたんですけれども、官房長は、確かにそうだ、一つ一つは申し上げませんけれども、違反の疑いがある、もとるものだ、こういうふうに答弁しました。 この一つ一つについて今お二人に聞くという時間はありませんけれども、総体として、今の七項目について、あの局長がやったということはこういうことに私は明確に違反しているというふうに思いますけれども、いかがですか。一言ずつどうぞ。
○政府参考人(田中節夫君) 私は、国会等のほかの委員会でも申し上げておりますが、規定に違反しているというふうに考えております。
○国務大臣(保利耕輔君) 私は、全体としてこれはけしからぬ行為だというふうに申し上げております。今、一々御指摘にございましたいろいろ法律を読んでみましても、これはこれに該当するものである、要するに違反をしているというふうに思います。
○富樫練三君 そうすると、これだけ法律や規則、訓令に違反していれば、普通ならば、普通の国家公務員ならばこれは当然のことながら処分の対象になり得るもの、こういうふうに私は理解しますけれども、どうですか。
○政府参考人(田中節夫君) 国家公務員法に規定されておりますところの懲戒処分の理由に私は当たるというふうに認識をしております。 今、委員御指摘は、どうしてそれならやらなかったのかということではないかと思いますが……
○富樫練三君 それはまだ聞いていないんだ。これから聞くんだよ。
○政府参考人(田中節夫君) 失礼いたしました。
○富樫練三君 委員長はいかがですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 先ほど御答弁申し上げたとおりであります。
○富樫練三君 問題は、今ここの国会で問題になっていることは何が問題になっているかというと、そういう場合に、規則や法律あるいはそういう訓令、そういうものに違反する行動をとった幹部に対してどう対処するか、これが、長官としてどう対処するのか、国家公安委員会の委員長としてどう対処するのが正しい対処の仕方なのか、ここがまさに問われているんです。今、国民の関心はどういうふうにするんだろうかと、ここに一番の関心が寄っているわけなんですね。集まっているわけなんです。 ところが二十六日に、小林本部長に対しては減給の懲戒処分で本人がやめた、それから局長については処分なしで本人はやめた、こういうふうになっているんです。このことに対して国民から警察庁に対する不信、これがどんどん広がっているというのが今の局面なんです。 ですから、こういうときにどう対応すべきなのか。どういうふうに対応すべきだと思いますか、それぞれお答えください。
○政府参考人(田中節夫君) こういう場合にという御指摘でございますけれども、今回のケースについての私の判断を申し述べる方が御質問の趣旨に沿うのではないかと存じます。 私は、今回のこの中田前関東管区警察局長の行動につきましての私の気持ちにつきましては、先ほど来御答弁申し上げているとおりでございます。 しかし、今回のこの事案の発覚の端緒と申しますか、それは当人が私のところに申告をしてきたことによるものでございます。そのときに、それが事実であるとするならば君は職を辞すべきである、そういうような内容であるということにつきまして、その辺の重要性、重大性はそれなりに認識をして私のところに参りました。 したがいまして、この規定は先ほどから申し上げておりますように、国家公務員法による懲戒処分の事由に該当する行為であるというふうに私は理解をしております。 そこで私は、当人がみずから申告をしてきたということを大変私は重く見た、その重く見た行為につきましていろいろお考え、御批判はあろうかと思いますけれども、私はそう考えました。そして、職を辞すべきであるということについて私は申し述べました。これは大変私は悩みましたけれども、通常であれば受け取るであろうところの退職金の額より約二千万近い額を減額された上での退職でございますので、しかも結果的には、辞表を出しての辞職ではありますけれども、そこに至る経緯につきましては大変本人も苦衷の上で判断した行為ではございます。 一連の行為を考えましたときに、私は、当人が申し出た、そのことにつきまして、これは懲戒処分に付すべき事由はあるけれども、懲戒処分に付すべきということにつきましては、私自身がそういう判断はしないということにいたしたものでございます。 なお、この経過、私の判断につきましてはいろいろ御意見とか御批判があろう、現実にあるということも承知しておりますけれども、今申し上げましたように、私はそのような経過で判断したものでございます。
○国務大臣(保利耕輔君) この問題については、私は行為はまことにけしからぬ行為であるというふうに承知をしておりますが、国家公安委員会として各メンバーがこの問題を決裁するという立場ではございませんで、聴取をして判断をした結果、これは長官の説明が妥当であるという御判断を五人の委員がそろってなさったということがございまして、私は取りまとめの責任者としてそのような結論で取りまとめたということであります。
○富樫練三君 保利委員長は自分の判断は今避けましたね。自分の判断は言わなかったですね。 国家公安委員長というのは国務大臣を充てるということになっているんですよ。国務大臣としてはどうですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 私は、五人の国家公安委員の皆さん方がそれぞれ妥当という結論を出された上では、言葉は申しません。取りまとめをするというのが、総理をするという立場から、そのように私は理解をしております。
○富樫練三君 大臣としてはどうですかというふうに私は聞いたんですが、国務大臣としてどうですかということは。
○国務大臣(保利耕輔君) 私は国務大臣国家公安委員長でありますので、五人の委員がそろって意思表示をされれば、その意思表示で取りまとめを行うというのが私の責任だと承知をしております。
○富樫練三君 五人の国家公安委員が意思表示をしたというのは、例の持ち回りの問題で今まで何度か議論をされてきた問題ですね。これについては与野党を含めて持ち回りはまずかったのではないか、こういう意見も既にこの間の「日曜討論」でも出されているわけなんです。 ですから、そういう点から言えば国家公安委員長がそういうことに、しかもその中心になったのは長官ですよ。長官が持っていって説明をして、それでいわば事実上の判こをもらってきたと。これを国家公安委員会が了とした、こういうことですよね。それは決裁権はない、局長に関しては人事権も持っていないと言うけれども、しかし一緒に了としたということは今長官が言ったそういうことと同じ判断だったと、結論は、そういうふうに理解してよろしいですね。
○国務大臣(保利耕輔君) 私はそれですから、二十八日に緊急の国家公安委員会を召集いたしまして、再度改めて長官からの御説明を伺って、これでよろしいのですかということで五人の委員の方々の意見を聴しましたところ、最終的にはこの長官の報告を了とするという結論を得たのであります。
○富樫練三君 私はきのう行政監視委員会で人事院の通知を読み上げていただきました。この人事院の通知というのは一九九七年、平成九年一月十六日付「職員の不祥事に対する厳正な対応について」、これはもう保利委員長も長官も十分中身も御承知のことだというふうに思います。 その第一項では「懲戒処分に付すことにつき相当の事由があると思料される職員から辞職願が提出された場合には、一旦辞職願を預かり、事実関係を十分把握した上で、懲戒処分に付す等厳正に対処すること。」、二番では「事実関係の把握、処分の決定に時間の掛かることが予想される場合その他特段の必要が認められる場合には官房付等への配置といった対応も考慮すること。」、そして三番省略しますけれども、四番で「幹部職員に対する処分等社会的にも影響の大きな事案については特に厳正に対処すること。」、こういうふうになっているんです。これが人事院が出した通知ですよ。 今回の中田局長の場合にはまさにこの通知に沿って対処するのが長官のとるべき態度だったのではないかというふうに思うんです。ところが、二十四日の夜、相談を受け、二十五日、事情聴取をした。そして二十五日、もう大至急国家公安委員の皆さん方に説明をして、その日のうちに持ち回り決裁をやって、二十六日には記者発表して、それで小林本部長の処分と、それから中田局長については処分なし、こういうふうにしたわけですよ。 これは、人事院が出したこの通知、この通知というのは、いろいろな経験をした結果として、最低このぐらいはちゃんとやろうではないか、そうじゃないと不祥事案はなくならない、こういう立場でつくったものですよ。こういうふうにすべきだったんじゃないですか。お二人ともそれぞれどうですか。
○政府参考人(田中節夫君) 中田前関東管区警察局長にかかわりますことでありますので、私から答弁させていただきますが、今回のこの事案につきましては、事実関係が把握できたという判断がございましたので、その時点で措置をするということにしたわけでございます。 この人事院の通知は私は十分承知しておりますけれども、この規定に書いてございますように、事実関係の把握あるいはその他に時間を要するというような場合につきましては、当然この通知によりましていろんな措置が考えられると思いますけれども、私は今回のケースにつきましては、ほぼ全体が把握できたということで、この措置によらずに速やかに処分をしたところでございます。
○国務大臣(保利耕輔君) 国家公安委員会はそのような長官の判断を最終的には了として決定をしたものであります。
○富樫練三君 長官は二十四日の夜と二十五日の事情聴取でほぼ全体を把握できた、こういうふうに今申しましたね。本当にそうですか。その後明らかになった事実というのはないんですか。
○政府参考人(田中節夫君) 二十四日の夜は、先ほど来御説明申し上げておりますように、夕方本人から申告がございました。翌二十五日に、私は中田前局長から直接事情聴取いたしました。また、小林前本部長につきましては、私どもの幹部が電話にて事情聴取いたしました。で、全体としての状況の把握はもうほぼできたというふうに考えました。 その時点とその後状況の変化がなかったかという御判断でございますが、それは昨日の決算行政監視委員会でも申し上げましたけれども、新潟県警本部庁舎に入る時間が当初私どもは十一時三十分というふうに把握しておりました。それが五十五分になったということはございます。 しかし、それ以外のところにつきましてはほとんど私どもの判断とは違っておりませんで、それは、先ほど来大臣が申し上げておりますように、二月二十八日に行われました国家公安委員会の席上におきましても、私どもから、当初の私どもの把握した時間と、ここは十五分しか本部におりませんでしたということも申し上げております。 そういう意味で、二十五日に私どもが把握した状況と、それからその後の状況におきましては、本部におります時間が短かったということはございますけれども、全体として、中田前関東管区警察局長の行動が監察担当官としてその目的を達していなかったということにつきましては事実に変化がないといいますか、そういう判断には変化がないというようなことで、私の措置につきまして了とされたものでございます。
○富樫練三君 十一時三十分に到着したと思っていたのが十一時五十五分だったと。その一つだけですか。決定した後からわかった事実というのはほかにありませんか。
○政府参考人(田中節夫君) 委員御指摘の監察の当日の行動としてはそこだけでございます。
○富樫練三君 違うでしょう。当初は、警察庁が聞いた話は、午後の日程の中で、昼食を食べた後、県警本部に局長は戻っている、それで二時ぐらいまで一時間は監察に参加をして、二時ぐらいに新潟西港に出かけた、こういうふうにあなたは理解していたんでしょう。 ところが、その後明らかになったのは、昼御飯を食べたらそのまま行っちゃった、県警本部に戻らなかった、こういうことがわかったでしょうがね。
○政府参考人(田中節夫君) 失礼いたしました。 今、委員御指摘のように、まず到着時刻がおくれたということが一つございます。それから、昼食会場から本部に戻らず、昼食会場からそのまま新潟西港に行った、それが、新しい事実としてはその二点でございます。
○富樫練三君 二十五分時間がずれたということの判断で、二十八日の夜の国家公安委員会は、それは決定したことを覆すほどの重みはないんだ、こういうふうに言ったかもしれないですね。あなたはきのうの衆議院の決算行政監視委員会でも、午後の一時間もずらかってしまったということについてあなたは言わなかったですね、私ずっと聞いていましたけれども。要するに一時間二十五分時間がずれたんですよ。本来ならばその時間帯、仕事をしているはずの時間がということなんですね。そういうふうに、実は二十六日に決定して発表した後に新たな事実が出てくる。これからそういうことが絶対ない、もうすべて全部把握したんだと、こういうふうに確信を持って言えますか。
○政府参考人(田中節夫君) 昨日の委員会で、本部には十五分しかいなかったということが後ほどわかりましたということは御報告してございます。したがいまして、現時点で、これから新しい事実がどうかということにつきましては、私は、この時点ではすべてを把握しておるというふうに申し上げることしかそれは当然できないわけでございます。
○富樫練三君 後から次から次と新しい事実が出てくることもあるので、だから人事院の通知は、そういう場合には一たん辞職願を預かって、事実関係を十分把握した上で検討しなさい、対処しなさいと、こういうふうにやっているわけでしょう。まさに絵にかいたように今回の問題というのは、このとおりやらなかったがために、既に処分をして、本人は辞職をした後、その後で新たな事実がわかってくる。 そこで問題になったのは、あの二十六日の段階では、夕方から夜にかけての行動が大きな問題だったわけですね。ところが、今問題になっているのは、夜はもちろん大問題なんだけれども、あわせて監察も事実上やってないじゃないか、責任者が。このことが問題になっているわけでしょう。そのことが法律や規則や訓令に違反するんじゃないかということをお認めになっているわけでしょう。 そうすると、あの二十六日の決定というのは一体何だったのか。二十八日改めてそれを再確認したのは一体何だったのか。それを覆すような事態になっているということははっきりしているじゃないですか。どうですか。
○政府参考人(田中節夫君) 中田前関東管区警察局長の異動といいますか辞職は二月二十九日付でございます。したがいまして、二月二十八日の時点におきまして、国家公安委員会におきまして私の判断につきましての御判断を仰いだわけでございますけれども、その時点におきましては、今御指摘のように、この二月二十八日の、当初私どもが把握してきた内容と異なる内容につきましてもこれは御報告をしてございます。 その上で私どもの判断が、私の判断を了としていただいたわけでございますが、これは基本的には、この中田前関東管区警察局長の一月二十八日の監察といいますか、その行動がおよそ特別監察ということについては目的を達していない、その目的を達していないことの判断については、その判断で私が措置をしたということでありますので、その判断にさらにつけ加えて、私の判断を覆すというような事実はないという御判断をいただいたものというふうに思っております。
○富樫練三君 ちょっと確認しておきたいんですけれども、そうすると、例えば二十六日に決定し、発表した。その後、二十七日ないしあるいは二十八日の夕方までの間に重大な事実が発見された場合は、二十八日の夜その方針を変更するということはあり得たんですか。
○政府参考人(田中節夫君) これは一般論でございますけれども、具体的な懲戒処分とか、あるいは行政処分でもそうでございますけれども、行政処分が決定されて、そのうちその処分に係るところの事実、重大な事実誤認とか、あるいは新たな事実が出てきた場合には、これはその処分を変更するということは一般的にあり得ることでございます。
○富樫練三君 そうですね、実際に辞職したのは二十九日ですからね。ですから、変更するチャンスはあったんですよ。二十六日に決定し、発表したとしても、それでも変更するチャンスはあったんですよ。ところが、新たな事実が出てきて、しかも監察を事実上目的を達成していないということがはっきりしてもそれを変更しなかったというところが今までも問題になってきたわけでしょう。こういうことが人事院の通知とは全く違う、こういうことですよね。 しかも、幹部の問題についてもこの人事院の通知では言っているわけですけれども、関東管区の警察局長といえば、先ほどあなたは最高幹部だと、こういうふうに言いましたけれども、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、神奈川、新潟、山梨、長野、静岡、この十県を管轄する、そういう大変重大な責任を負う人ですよね。ですから、社会的な影響というのは非常に大きいですよ。そういう場合には特別に慎重に厳正にやりなさいと、そういうふうに書いてあるでしょう。ですから、局長の問題については、処分なしで簡単にその辞職願を受理する、そういうふうな状況ではない。これはまさに特別な状況なんですよ。 そういうときに簡単にそれをやってしまったという判断は、私は正しい判断ではない、人事院の通知から見てもその判断は間違っているというふうに思いますけれども、正しいと思いますか。今でも、今の局面でも正しいと思いますか。それとも間違っていると思いますか。
○政府参考人(田中節夫君) 私は、中田前関東管区警察局長のこの措置でございますけれども、今委員御指摘のように、懲戒処分に付するということはございませんでした。しかし、先ほど来申し上げておりますように、地方公務員の例にとりますと懲戒免職に次ぐいわゆる諭旨免に相当する措置で職を辞させております。ですから、そういうようなこと全体を考えての私の判断でございました。 したがいまして、今回が全く何らの不利益処分といいますか不利益な措置も課さないで単にその職を辞させたということでは決してないのでありまして、本人に職を辞すべきことを求め、そして本来ならば得られるであろうところの退職金を二千万近くの額を減額するというところまでの、処分ではありませんけれども、そういう措置と申しますか、そういうことを含めての私の措置でございましたので、全体として私は今でも誤っていないというふうに考えておるところでございます。
○富樫練三君 もう時間がなくなってきましたけれども、国会でこれだけ問題になって問題点がはっきりしてきた、それでもいまだにあの判断は間違っていなかったんだというところに実は大事な問題がある、重大な問題があるというふうに私は思うんですね。法律や規則に違反しても処分なし、それで退職、まさに身内に甘いというふうに国民から批判されているわけですけれども、そういう警察の体質をあなた自身が証明したことじゃないですか、こういう処分のやり方というのは、処分なしというのは、ということだと思うんですね。まさに、警察の秘密主義の体質、そういうことが、国民の信頼をどんどんどんどん今失っていますけれども、そういう判断をすることが国民の信頼を失うことにつながるわけなんですね。 そこで、保利国家公安委員長に最後に伺いますけれども、あなたは任命者がやめろと言えばいつでもやめるような発言をしていますよね。やれと言っているうちは私はこの任に当たって警察の改革に一生懸命取り組みますと、こういうふうに言っていますけれども、そういう立場というのは、問題は、大事なのは任命権者の方の責任なんだと、こういうふうに言っているようにも聞こえるんですよ、そういう発言は。たびたび言っていますけれども。 今大事なのは、あなた自身が、これまでの判断というのはやっぱり問題があったのではないかということで国民に対してきちんと謝罪をしながらみずから身を引く、みずから辞任をすることによって警察改革の第一歩をやっていくんだと。そのことについて、当然のことながら長官に対しても、長官もそういう立場で改革を進めていくということをやらなかったら、これは第一歩を踏み出せないんですよ。今、警察の体制をどうしようか、国家公安委員会の体制をどうしようか、そういう体制の議論もいろいろ出ていますよ。出ているけれども、それは、間違ったことをまず改める、ここからスタートしなきゃ第一歩を踏み出せないと思うんですね。 そういう点で、保利国家公安委員長がみずから辞任をして一歩を踏み出す、こういうことをきちんとやってもらいたいというふうに思いますけれども、いかがですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 御主張は真摯に承ります。 しかし、私は、任命権者からやめろと言われればやめたいんだとか、そんなことを言うたことはありません。任命権者から特段のお話がない限りは、私は、この職を全うするのが私の責任だ、こう申しております。
○富樫練三君 同じ意味だ。
○国務大臣(保利耕輔君) 同じ意味であるかどうかについてはそちらにお任せをいたします。
○政府参考人(田中節夫君) 私は、長官として課せられた使命につきまして全力を挙げて取り組む、それが責任の果たし方だというふうに思っております。
○富樫練三君 終わります。
○松岡滿壽男君 参議院の会の松岡滿壽男です。 けさの毎日新聞の世論調査を見ますと、小渕内閣の支持率が、先月の三四%から支持するというのが二八%に落ち込んできているんですね。 何が原因だろうかなと考えてみますと、景気対策、これは必ずしもうまくいっているとは思いませんが、一年ぐらい前から堺屋長官が夜明け前だということを言っておられて、一年以上たつわけですけれども、これは夜明け前じゃなくて薄暮じゃないかなと国民は感じ始めているわけですね。だから、それ以外に何かというと、やっぱり警察なんですね、支持率が落ちてきたということは。 この警察の問題について先ほど来、警察庁長官の中田局長に対する処置、これなんかは何回説明を聞いても我々は理解できませんね。相当思い切った処分と改革をやらぬ限り、国民はやはり今の警察に対して不信感を持ち続けるだろうというふうに思うんです。 それで、皆さん方の大先輩の佐々淳行さんが「選択」の三月号で、リラクタンス、義務懈怠は厳罰に処せということを言っておられます。 「「口実を設けて急訴に応じなかったこと」、すなわち有為即応の警察官の義務にリラクタントだったことである。」ということを言っています。警察とは、「有事に備えて三百六十五日、二十四時間、即応態勢にあるべき「護民官」である。」、「もろもろの警察不祥事の共通の原因は、いまの日本警察にはびこった、リラクタンシィ(面倒臭がり)とインアクション(不作為)そしてキャリアらをふくめた上級幹部の保身のための「事なかれ主義」と、現場警察官たちの「サラリーマン化」にある。」と指摘をしておりまして、「新潟県警不祥事は、「義務懈怠」、「不作為の結果責任」による公務員法違反(威信失墜・「応訴」しなかった規律違反)として一罰百戒、本部長以下の更迭、免停職をふくむ厳重懲戒処分を断固として行うべきだ。」ということを言っていますが、これについての警察庁長官のお考えをお述べいただきたいと思います。
○政府参考人(田中節夫君) 佐々淳行さんの御主張につきましては私読んでおりませんので具体的に承知はしておりませんけれども、今、私どもが新潟県警の事案等他の事案にかんがみましても、国民の皆さんからのいろんな御要望あるいは要請について、それについて十分に対応しているかということになりますとなかなか難しい問題がございまして、国民の要望といいますか、それに適切に対応していない、そういう意味でリラクタントと申しますか、速やかに対応していない、いわゆる不作為と申しますか、そういう面があるというのは否めない事実でございます。 したがいまして、先日の本部長会議におきましても、そういう国民の要望とかあるいはそういう要請については積極的に対応するようにという厳しい指導をしたところでございます。 今後、また一方で、そのような要望とか困り事等に積極的に対応した者につきましてはこれは積極的に称揚すべきであると思いますけれども、そのような国民の方々の御要望とか御意見に従わなかった、あるいはそれに応じなかったことによって重大な結果が生じたというような場合につきましては、厳しい措置をする、責任のあるところには責任を求めていくという姿勢をとることは私は大切だというふうに思っております。
○松岡滿壽男君 やっぱり皆さん方のわかりにくい対応に対して、国民が小渕内閣に対する支持率を落としてきている。とうとうもう任期満了選挙ということをみんなが言い出している。これは警察が明らかに足を引っ張っておることになるんですね。今まで私もよくわからなかったんですけれども、最後に言っておられる公務員法違反、こういう処分というのはやっぱりできるんですか、今、佐々さんが言っておられた。
○政府参考人(田中節夫君) 国家公務員法に規定するいわゆる懲戒処分に相当するような違反があったというような御指摘だと思いますが、それは当然に懲戒処分に付さなければならないような規定がありますと、それは裁量権の範囲内でございますけれども、その事案に応じて適切に懲戒処分に付すということはあり得る、あることだと思います。
○松岡滿壽男君 非常に国民が不満に思っているのは、要するに、仮に今度の中田局長と小林県警本部長の問題を贈収賄事件とすれば、仮に、贈った方は罰せられて一応処分されているわけですから。受け取った方が結局フリーになって、長官がかばっているというとり方をどうしてもしますね。その辺わかりやすく、国民にわかるようにひとつ説明してください。
○政府参考人(田中節夫君) 今回の措置につきまして、国民の皆様にわかりやすく説明すべきであるというお話でございます。私どもの仕事、今回の処分以外につきましても、国民の皆様の協力を得るためには、説明責任と申しますか、きちっと説明をしていくというのはこれは大変大事なことだと思っております。 それで、今回の中田前関東管区警察局長につきまして懲戒処分をしなかったということにつきましてのお話でございますけれども、まず、これは本人が申告をしてきたということが一つ大きな要素になっております。また、小さな要素としては、これは積極的ではありませんでしたけれども、小林前本部長に帰って指揮をとってはどうかというふうに促したということもそれは考慮のうちに入っております。 そしてまた、私は今回の措置につきましては、先ほど来申し上げて、繰り返して恐縮でございますけれども、本来受けるべきであるところの退職金を二千万近い額を減額させて退職をさせるということをしたわけでございますので、全体としてこれは大変厳しい措置でございます。いわゆる懲戒処分ではございませんけれども、地方公務員の例にとれば諭旨免職という懲戒免職に次ぐ重い措置でございますので、私はそれに該当するというものとして、これは大変本人にとって不利益な措置である、厳しい措置であるというふうに認識をして、そのように判断し、措置したわけでございます。
○松岡滿壽男君 今の御説明じゃ全然私はわからぬと思いますよ。これでは小渕内閣の支持率また下がっていきますよ。政局まで変えているんですよ、この警察問題は。やっぱり一罰百戒できちっと処分するということと、改革を急ぐ、これをやらないと国民の立場では納得できないと思います。 ザビエルが四百五十年前に日本に来ましたときに、日本人観を故国に手紙で送っておるんです。 その中に、「日本人は今日まで発見された人民の中で最も優秀で、異教徒の間には、日本人にまさるものを発見し得ないと考える。日本人は友誼にあつく、一般に善良で、悪心なく、また何ものにもまして名誉をたっとぶ。」、彼らは「富より名誉を重んじる。国民は互いに礼儀正しく、甚だ武器を尊重し、またこれに信頼する。」、「彼らは侮辱または軽蔑の言をいささかも忍ばず、武士でない者は、はなはだ武士を尊敬し、武士は国君に仕えることを名誉とし、これに服従する。惟うに彼らがこのように振舞うのは、万一これに背く時は、名誉を失うと考えるからであり、領主より罰をうけることを恐れるためではない。」、こういうことを言っています。 このザビエルの日本人観について、感想をひとつ長官、述べていただきたい。
○政府参考人(田中節夫君) フランシスコ・ザビエルの今のお話につきましてここで感想をというお話でございますけれども、日本人の美徳と申しますか武士道と申しますか、そういうものは確かにありますし、私どももそういうような、特に警察にあります身にとりましては、そういうようなものを一つの生き方として私は勉強し学び、それを実行に移していかなければいけないというふうに思っております。 そういう意味で、先ほど来私が申し上げておりますのは、中田前関東管区警察局長がみずからその職を辞す覚悟で申し出たということにつきましては、それは一つの行為として私は評価したいというふうに考えたわけでございます。刑法にも自首ということがございます。それと同じような形で私は判断をしたわけでございます。
○松岡滿壽男君 先ほど大臣は、不適切とか不見識とかいうお言葉をお使いになりましたが、もうそれを通り越して一種異常な事態だと私は思っています、今回の警察の問題は。だから、相当な思い切った対応をしないと入れかわらないと思いますね、気持ちが。 そして、非常に私は残念なのは、当委員会で神奈川県警の問題について大変な議論がありました。あのときに私もすぐやる課の問題を出したり、もっと提案制度をしろとか、あるいはノンキャリアの人の昇進を考えろとか、いろんないい意見がみんな出ているんですよ。一つも生かされていないじゃないですか。その中で出てきたのが監察制度だけれども、監察制度自体も全然、こんな形でしょう。 私は、そしてまた今度は何ですか、警察の、審議会ですか、刷新会議。そういうふうに、私はどうも今の内閣のやり方に、この前も予算委員会で小渕総理にも御質問したんだけれども、有識者会議とか審議会とか私的諮問機関とか、私はそれは広く国民の意見を聞くのは結構だと思います。しかし、やっぱり日本は大統領制じゃないわけですから、議院内閣制ですから、やっぱり議会で議論をしたことを尊重する。恐らく審議会から出てくる意見はほとんどここの議会での議論に集約されていると思いますよ。 ところが、今申し上げたように、すぐやる課の話も、私は市長時代の市民サービス課の話もしたわけですね、受けとめる窓口をつくって、内部での提案制度を活用されたらいいと。しかし、この質問に対して大臣が、裏を返せばこれが明るみに出てよかったなと思えるようなことでありますと答弁をその当時されておられるんですけれども、今回はどういう御感想を述べられますか。神奈川県警のときにそういう答弁されたんですよ。私の質問に対して、明るみに出てよかったと思えるようなことなのでありますと。だけれども、それが生かされていない。明るみにあのとき神奈川県警の問題が出て、さんざんここで議論した。それがどうも今度の新潟事件なんか見ても、あのときの議論が生かされていないということを非常に私は残念に思うわけです。 「監察体制に今回問題があったということで、監察体制を充実強化する、」と答弁されてできたのがこの監察制度なんですね。それで、私はその質問の中で、特別監察を随時実施すると少しは風通しがよくなるか、そもそも特別監察とは一体何なのかと尋ねたわけですけれども、残念ながら私の危惧したことが起こったわけです。その当時の政府参考人の答弁では、業務監察、服務監察と異なったプロジェクトにあると言われたが、再度、この特別監察とは一体何なんだと、特別監察制度は一体どういうふうに今後これを生かしていこうとしておられるのか、その辺をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(石川重明君) 委員御指摘のように、この特別監察というものは、神奈川の問題、あるいは全国の警察で不祥事案が発生をしたということを踏まえまして、昨年十二月以降全国の警察に対して現在取り組んでおる不祥事案対策の推進状況を検証する、そして問題点があればそこで必要な指摘、指導を行うということを目的として、警察庁と管区警察局が手分けをして全都道府県警察を対象に行っておるものでございます。 これは単に不祥事案対策の推進状況の実態把握にとどまりませんで、この監察を行うことによって不祥事案対策の必要性の認識をさらに徹底させる、その促進を促すというような意味もあるわけでございまして、この諸対策の一つの柱として実施をしてきたところでございまして、昨日までに四十一道府県に対して実施を終わっているところでございます。 そして、そこで把握された問題、あるいは、実は非常にいいやり方で職員の一人一人までに職務倫理等を徹底しているといったようないろいろな具体的な方策等が把握された場合には、そうしたことを行っていない他の府県に対しても情報の共有化と申しますか、方策を伝えるといったような問題もございます。そしてまた、今回把握された問題については、今後さらにそれがどう改善されているかということについて検証も行わなきゃならない、こういうふうに思っているわけでございます。 今回、新潟の問題でこの問題が出たわけでございますけれども、さらにより効果的な、あるいは厳正な実施の方法というものがどうあるべきかといったような点についてはさらに検討し、その徹底を図ってまいりたい、こう考えているものでございます。
○松岡滿壽男君 今度、警察組織刷新会議ですか、これで各分野における有識者の意見を聞こうということなんでしょうけれども、このメンバーの選出方法とかそれから費用、これはどうなっているのか。さっきちょっと触れましたが、審議会、有識者会議、諮問機関の設置というものが甚だ常套手段になってきているんですね。そういうものについても私はやはりいかがなものだろうかというふうに思うんですが、この問題についての大臣の方の所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(保利耕輔君) 今回の事件は神奈川の問題と絡みまして大変大きな問題で、国民の皆様に大変御心配をおかけしているということ、大変恐縮に、またおわびを申し上げなきゃならないことだと思っております。 そういう中で、やはり警察のあるべき組織というのを大きくここで変えていく必要があるだろうと。そのためには、いろいろな方々の御意見を聞いて、もちろん国会で御議論になったことは国家公安委員会の中にも私が逐一、時間を別に設けて報告をしておりますけれども、さらに各界の有識者からも、できるだけ早く警察を大きく変えていくためにはどうしたらいいだろうか、それから国家公安委員会のあり方もどうしたらいいだろうかということで私からお願いをいたしまして、六人の方にお集まりをいただいてお話を承るという機関を設定することにいたしたわけであります。なお、これは審議会とかいうような形をとっておりませんで、刷新会議と銘打っておりますが、賢人会議のようなものかなと思っております。 したがいまして、組織上の位置づけというのは必ずしも明確ではありませんが、有識者の御意見を承るということの趣旨から、同会議の運営経費につきましては、国家公安委員会並びに警察庁の中の既定経費で謝礼あるいは交通費等をお払いするという形で運営をしたいということにいたしております。そんなことでこれを発足をし、できるだけ早く御意見を聴取し、そして私どもの行くべき方向に、国会で御指摘をいただいたものとあわせながら活用してまいりたい、そういう趣旨でつくったものであります。
○松岡滿壽男君 大臣、今回の問題の最大の失敗というのは、やはり国家公安委員会を二十五日に持ち回りでやったということだと思うんですよ。やはり国民の常識から見たら、持ち回りをするということになると、常勤とはだれも思いません。ましてや週一回、それで二千六百六十七万と。それなのに持ち回りをした。会議を持たなかった。だから、これは国家公安委員会のあり方自体やはりきちっと見直さなきゃいかぬし、同時にそういう中で報酬の問題、これはやっぱり法律を改めるべきじゃないでしょうか、非常勤にして。
○国務大臣(保利耕輔君) 国家公安委員会の中を改めるということについてはいろいろ御論議もありますし、私もその責任を負って、国家公安委員会のあり方の改善、特に事務局体制の整備、そういったものに全力を挙げていきたいと思っておるわけであります。 なお、国家公安委員会につきましては、私の就任後、国民の意見を幅広くお伺いするという意味でホームページの開設をいたしました。どんどん意見が寄せられております。目安箱とかいうような意味にもなると思いますけれども、そういう形で広く開かれた国家公安委員会にしていきたいという努力もしてまいりました。 また、国家公安委員の俸給等につきましては、御承知のように特別職の職員の給与に関する法律ということで決められておりまして、別表の中にほかの三条委員会との横並びという形で法律上明文で規定されておりますので、それをずっとお払いしてきたという経緯がございます。したがいまして、これを変えていくということになりますと、この特別職の給与に関する法律というものを改定していくという作業をしなければなりません。これは警察庁だけでできる話ではございませんで、総務庁が中心になると思いますが、全体としてのあり方という議論に発展をしてくるだろうと思います。そういった点については、いろいろ国会でも御指摘をいただいておりますから、こういった御指摘をいただいているということを内閣の中では私は特に総務庁長官にはお伝えをしたいと思っております。 しかし、これから国家公安委員会、私が考えておりますのは、やはり国家公安委員会としての独立性というのを強く打ち出していかなければならない。そのための、まずは形も大事でございますから、国家公安委員会としての独立の部屋あるいは常駐ができる体制、さらにはそれに適応する専属の事務局、これは行政改革の世の中でこれが直ちに認められるかどうかは別でありますけれども、こういう警察の事態にかんがみてそういうことの整備もきちんとやっていかなきゃならないのではないか、私はそのように思っておる次第であります。一生懸命努力をしたいと思っております。
○松岡滿壽男君 ぜひ国家公安委員会の改組、真剣にお取り組みいただきたいというふうに思います。 それと、すぐやる課のかわりに、新潟の失態反省で、住民の声に耳をということで、困り事相談官、各署に最低一名ということのようでありますが、これの中身と、どういう資格の人たちがこれにつかれるのか、全体で何人ぐらいになるのか、それで、それは新しく配置されるのか、増員になるのか、そういうことにつきましてちょっと御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(黒澤正和君) 警察庁では、去る三月四日でございますが、全国の警察に対しまして、すべての警察署に困り事の専任相談員を配置するなどして体制を強化しまして、相談人の立場に立った相談対応を実施することを指示いたしたところでございます。 具体的な体制でございますが、全国の警察署にすべて相談員一名を配置いたしますほかに、全警察署千二百六十五署になりますが、そのほかに大規模警察署につきましては三名から五名の対応チームを配置することとしております。 それから、相談員の業務でございますけれども、地域住民の身近な困り事相談に誠実に応じ、その困り事の解決に資することでございますが、特につきまとい事案や夫から妻への暴力事案といいました、相談者等に危害が及ぶおそれのあるなどの事案につきましては、相談者などへの防犯指導、相手方に対する指導、警告等の適切な措置を行い、被害の未然防止を図るものでございます。それから、配置する相談員でございますが、当面は配置転換で対応することといたしておりますが、生活安全課内だけにとどまることなく広く配置転換ということといたしておりますが、今後、警察職員の増員も含めまして、さらなる人的基盤の強化につきましても引き続き十分に検討していく必要があると考えております。 それから、資格ということを委員おっしゃいましたが、こういった相談業務の知識、経験が豊富な者、さりながら全員が、こういうふうに二千人ほど配置するということになりますと全員がそろうということもございませんので、そういった観点からの研修でありますとか指導、教養、こういったことをいたしまして養成をしてまいる、そのようなことで相談員の能力の向上も行ってまいりたい、かように考えておるところでございます。
○松岡滿壽男君 相当やっぱり、いわゆる適材適所という言葉がありますけれども、相談員の、どう申しましょうか、いろいろ経験がかなりなきゃいけないと思いますし、松戸の市役所がすぐやる課をつくったときに、市役所の職員を窓口に置いておったらどうしても態度が余り一般市民受けしないというんで、当時の松本清さんという市長さんがデパートに行ってデパート嬢をトレードして市役所の窓口に置いたということを話しておられましたけれども、やっぱり相当、そういう点では対外的にきちっと応対できる人でないと、またせっかく置いてもまた苦情が殺到するということになると思うんですね。 その辺、だからかなりきちっとした教育を改めてされないと、やはり国民から見るとお上というやっぱり意識がありますからね。だから、そういう先入観を持って接するから、せっかく相談員、いいことで設けられたんだけれども、それがうまくいかないという、新たな苦情を抱え込むようなことにならぬように、その辺は、教育その他どう考えておられますか。
○政府参考人(黒澤正和君) 委員おっしゃられるとおりでございまして、しっかり指導、教養を進めてまいりたいと思います。 それと、相談を受けまして、それぞれ相談内容が異なるわけでございますけれども、警察にはいろんな専門分野がございます。そちらの専門分野とも緊密に連携をとる。そしてまた警察本部とも緊密な連携をとる。組織を挙げて対応させていただく。そしてまた、所属長、署長におきましては、そうした相談内容につきましてよくフォローをしチェックをし、対応がどういうふうになっているか、この辺もきちっと検証してまいる、そういう仕組みにいたしたいと考えておるところでございます。何分の御理解を賜りたいと思います。
○松岡滿壽男君 私も市民サービス課長をやっぱりかなりのベテランを、いろんな領域をよく承知しているのを据えたんですけれども、ぜひそういう方向で対応していただきたいと思います。 それと、それはほとんど男性なんですか。
○政府参考人(黒澤正和君) 実は女性相談係というような係もつくるように指示をいたしておるところでございまして、そういった女性相談係ということで女性の職員が配置されておりまして、そういった人たちがつくということもございますし、また、小さな署ですとどちらかというとあるいは女性は少なくなるかもわかりませんが、大規模署にあってはチームの中に女性はぜひ入れたいと、そういうような体制にいたしたいと考えております。
○松岡滿壽男君 今、警察の方の採用は、一、二年前にこの委員会で聞きましたら一割ぐらいという、新卒者の女性の比率ですね。少し女性の比率をふやしたらどうなんでしょうか、採用の。今、どのぐらいの実情になっているでしょうか、男女の比率は、二十二万のうち。急に聞いて済みません。
○政府参考人(石川重明君) たしか全国八千人ぐらいおったんだと思います。もし間違っておりましたら後ほど御訂正をいたしたいと思います。
○松岡滿壽男君 これは、やっぱりある程度体力がなきゃいかぬということで、多少限界があるんでしょうか、女性の比率については、採用の。
○政府参考人(田中節夫君) 女性の社会進出と申しますか、警察の中でもやはり女性の職場と職域を拡大していかなければいけないというふうに考えております。したがいまして、従来、男性でしかその職場にふさわしくないというような考え方があるにせよ、そこを女性に進出といいますか、そういう場を広げていきたい。そういう意味で、従来よりは女性の採用の数というのは傾向としてはふえていく、ふやしていくということになろうかと思います。
○政府参考人(石川重明君) 先ほどは失礼いたしました。 平成十一年四月一日現在、女性の警察官が約八千三百人でございまして、その他女性の一般の職員、これが一万二千四百人勤務しておるわけでございます。 それで、今長官から御答弁申し上げましたけれども、犯罪捜査とか鑑識とか交番とか少年補導、その他情報処理といったような新しい分野も出てきておりまして、いろいろな形で登用が進められているという実態でございます。
○松岡滿壽男君 いろいろと申し上げましたけれども、やっぱり国民は警察に安全とそして財産、生命、それを期待しているわけですから、だからそのやはり期待にこたえるために早くきちっとした体制をとっていただきたいという思いで質問をさせていただきました。 質問を終わります。
○高橋令則君 自由党の高橋でございます。 私は、最初にまず警察関係に質問をさせていただきたいと思います。 〔委員長退席、理事朝日俊弘君着席〕 この警察の不祥事は本当に残念至極でございます。私は、三十何年前か、地方、県におりまして、つき合いを長年させていただきました。長官、私は、留置人看守手当というのがありまして、それをつけるかつけないかという議論を入って、一日、夜そこに立って、そしてつけたことがある。それから引き続き、日額旅費を改定したり、こういうことを実務でやったんです。最後から申し上げますと、公安委員の人事をやりました。そこまでやりました、ずっと。それを見て、警察の人たちは一生懸命やっているな、おれもそういろんな仕事に関与したけれども、その仕事に対応できるような非常にいい仕事をしてくれたと思って、私はそう思っておりました。 しかし、最近のいろんな不祥事を見ると、もうがっかりというんですか、もう自分自身が心が痛くなるような気持ちなんです。そういう意味で、もう本当に言いようがない気持ちであることを申し上げておきたいと思います。 まず、国家公安委員長、自治大臣にお聞かせをしたいんですけれども、もういろんな個別の問題、いわゆる問題点については、私は予算委員会にも入っておりましたし、この委員会にも入っておりますから、各委員の質問はずっと聞いております。それを繰り返すつもりはございません。それを全体的に受けて基本的にあるのは、やっぱり警察を国民の信頼を回復させる、そのため全力を挙げて取り組まなきゃならないというのが、もうそれが第一の仕事だと思うんです。したがって、そのためには今の不祥事の、一つの現象ではなくて、その根底に流れるものをきちっと押さえて、根底にあるものですね、それが何かということをきちっと押さえないと適切な対策はできぬのではないかというふうに思うんですが、そのいわゆる根底にあるものの認識とその対策の基本、それを大臣からお聞かせいただきたいと思うんです。
○国務大臣(保利耕輔君) 今、委員から御指摘のとおり、現場の警察官が大変苦労をしながら極めてまじめに市民のために働いているということは、私もよく承知をいたしております。せんだっての中目黒の電車事故のときにも、数百名の警官がすぐに駆けつけまして交通整理でありますとかいろいろな面で活躍をしている。あれだけの態勢がとれるということは、やはり警察は私はまだちゃんと生きているというふうに思います。 〔理事朝日俊弘君退席、委員長着席〕 しかし、一部幹部の中に今回の事件のようなことを起こす体質が残っているということについては私はざんきの念にたえないわけでありますが、そうしたものをできるだけ早く取り除いていくというのは、やはり警察行政に携わる者の全員が心を引き締めてやり直してもらうことじゃないかと思います。 せんだって警察本部長会議がございましたときに私、懇談の中で申し上げさせていただいたんですが、必ず皆さんには何かぴんと来るものがあるのではないか、そこが鈍くなっていると警察は動かないよという話をさせていただいたんですが、そういう認識を持っていただきたいのと、それからもう一つは、警察が捜査機関でありますがために、やはり外部に対して秘密を漏らしてはならぬという姿勢があると思います。それは、捜査の秘密を外部に漏らすということは、これは絶対あってはならぬことでありますが、だからといってほかの面できちんとした報告をできないという体質を許容するというわけには私はいけないだろうと思うのであります。捜査の秘密は捜査の秘密として、警察行政というのはもう少しオープンでやってもらってもいいのではないか、こういう感じを持っております。 もろもろ申し上げたいことはたくさんあるのでありますが、私は、現在の警察について、やはりやってもらわなければならないことはたくさんあると思いますし、そのために県警本部長としてどういうことを考えているかということを私のところにできるだけ早く書面で出してもらいたいというようなこともお願いをしてあります。そういうことをやることによって現在の日本の警察の体制というのを引き締めていくというのが私の仕事かな、こんなふうに感じております。
○高橋令則君 承りました。 私は、個別な制度あるいは組織とかいうふうなことに、その根底にあるものは、やっぱり意識のあれだと思うんです。意識が変わらなければ変わらないと思うんです。また同じようなものが出てくると思うんですね。その根底にあるものは、私は一つはやっぱりオープンの問題だと思うんです。いわゆる何というのですか、全部出せというつもりはありませんけれども。 我々公務員がなぜ権限を持っているかというと、それはやはり国民の権限なんです。権限を持っているのは公務員じゃないんですよ。警察官ではないんですよ。それはやっぱり国民に与えられている権限なんです。そういう原点が、私もそうなんですけれども、公務にある者は失われやすいというか、そういう反省が私もあります。 警察関係については、最近の不祥事を見ていると、どうもそういう意識が極めてもう不十分ではないかと思うんです。意識を変えるという意識、どうですか。ここまでやらなければ、どんな制度をやったって、意識が変わらなければ変わりませんよ、大臣。
○国務大臣(保利耕輔君) 全く委員仰せのとおりだと思います。 今度の特別監察にいたしましても、神奈川県警事件の反省の上に立ってきちんとした業務が遂行されているかどうかということについて監察をする、そういうことで特別監察チームを組んで新潟に向かわせたというところまではよかったのでありますが、指揮官たる中田前局長の常軌を逸した行動ぶりというのは、私は本当に許しがたい気持ちでおります。 中田さんは恐らく、私が神奈川県警の問題でいろいろ警察の皆さんに直接お話をしお願いをしたことを十分に聞いておられる。それから、昨日のテレビ等で中田さん御自身のお話というのが放映をされておりましたが、数年前のことだと思うのですが、極めて適切なお話をしておられる。その方がなぜそういう間違いをしたのか、私はもうどうも不可解でございまして、ここはどう直していったらいいのかということは一つあると思います。 やっぱりこれは人の問題だなということをつくづく思いましたので、今後そういうことが二度とあってはまた困るのでありますけれども、やはり倫理教育といいますか、本当に心がけ、精神をもう一回たたき直すということは、どうやったら可能なのか。立派な社会人でありますし、道徳観もそれなりに備えた方々だと思うんですけれども、ああいうことをやってしまった。あれが表ざたになりましたのでこんな大きなことになったんですが、そこのところの緩みというか、そういうものを是正していかなきゃならないと思います。 同時に、県警の本部長からいろいろお話を聞いた中にも、社会一般がやはり道徳が、道徳といいますかあるいは規律といいますかエチケットといいますか、そういうものに緩みが来ていることが警察の中にも影響しているのではないかという本部長からのお話もありまして、私は大変注目をしてそのお話を聞かせていただいたのですが、そういったこと全般がございますので、大変参考になったいろいろな点を総合して、やはり私なりの話を再構築し直して、もう一度またいろいろな場で本部長並びに幹部の皆さん方に私からよく申し上げなきゃいけないことだ、こう思っております。
○高橋令則君 私は、再度申し上げますが意識改革がなければだめだと思うんです。これを申し上げておきます。ぬかのくぎではどうにもならないんですね。 次に、長官お疲れですが、いわゆるキャリア制度の人事管理、これは私、意識改革の問題のそれが焦点だと思うのですけれども、それを、基本的な把握と考え方をお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(田中節夫君) 今、委員からキャリア制度の問題が御指摘を受けました。 キャリア制度というのは、私はこれから複雑かついろんな事象の中でこれは維持すべきだと思いますけれども、しかし、今回の神奈川県警察あるいは新潟県警察の事案を見てみますと、Ⅰ種採用者たる本部長等の組織の上の最高責任者が極めて不適切、不見識な行動をとったわけでございます。私ども非常に重く受けとめております。 私どもの従来の考え方と申しますのは、ややもいたしますと現場というものを忘れがちでございまして、やはり私ども警察というのは現場が一番大切でございます。先ほど大森委員のお話がございましたけれども、具体的な事故のときに、その事案の重大性、あるいは指揮能力とか、さらには人事管理とか、あるいは一たん大きな事案が起きたときの危機管理能力とか、さらには後方の問題というのを考えました場合に、それらの能力を備えるようなキャリア制度になっているかどうか。あるいは、現場についての感覚が十分に備えられている幹部として育てているかということになりますと、私は率直に申し上げまして、今のキャリア制度のキャリアの育成方策というのは大変に問題があるというふうに思っております。 したがいまして、警察庁におる人間として、いろいろな他省庁との折衝とか、あるいは外国とのいろんな交渉とか、そういう能力ももちろん必要でございますけれども、やはり私どもの基盤というのは現場でございますので、現場に力点を置いた、そういうキャリアの養成方策と申しますか、それについて抜本的に手を加えるべきであるというふうに思っております。 したがいまして、現在、庁内に人事教養制度委員会をつくって検討を急いでおりますけれども、そういう場におきましても、やはり今申し上げましたようなことを念頭に置きながらこのキャリアの育成方策というものを検討してまいりたい、かように考えております。
○高橋令則君 ぜひともきちっとした政策をやっていただきたいというふうに思います。 次に、ちょっと関連してですけれども、諭旨退職という制度があるんですね。制度というかやり方があるんですね。私はちょっと疑問に思っているんですが、官房長、どうですか。
○政府参考人(石川重明君) 諭旨免職と申しますのは、警察では、規律違反の内容あるいは平素の勤務状況等を勘案して、懲戒免職というものにまでは当たらない、しかしながら停職、減給等の処分でそのまま警察において勤務を続けるということについては適当でない、こういったような場合に、本人の責任を明らかにした上で辞職を求めると申しますか辞職をさせる、こういう運用をしているわけでございます。 したがいまして、法律上の懲戒処分ではございませんけれども、例えば、停職であれば三カ月後に復職するとかそういうことがあるわけでございますけれども、公務員としての身分を失わせるという厳しい措置というふうな位置づけで今まで運用してきたわけでございます。
○高橋令則君 そのような措置をされますと、実は不服審査のときに、手続的には人事院、そして地方では人事委員会に出すんですよ。ところが、諭旨退職とか何かだと出ないんですよね。そうなんですよ。やっぱりちょっとおかしいなという議論があるんですよ。 警察は、意外とこの諭旨退職云々という話を結構おやりになるんですよ。それはカバーする面もあるんですよ。それは今やめなさいということは私は申し上げませんけれども。私はこれをやめた一人ですから。人事を担当しているときに、諭旨退職は一体何だと議論した結果、これはもう処分じゃないということで、その当時の大変偉い副知事とか総務部長にもさんざん怒られながら、それをやめちゃったんですよ。おかしいよ、これ、と思いますよ、私は。 それを排除するんだったら、分限があるんですよ。分限処分があるでしょう。あれには失職があるんですよ。したがって、ぜひ検討していただきたいと思いますね。検討すべきだと思います。いいです、もう。 次に、時間も経過しておりますので、大変恐縮ですが、他の省庁の方に出ていただいておりますので、地域防災の関係についてですけれども、地域の問題で恐縮ですけれども、私の地域で岩手山という山があります。この山の、実は火山が動いているんですね。それで相当困っているわけですね。ついこの間も、地域の局地的な地震なんですけれども、マグニチュードで三・八ぐらいだったかな、結構動いているんですよ。私のすぐここなんですよ。 それで、大変問題になっているわけですが、もう二年ぐらいになるわけですか、まだ動いておるわけでして、この状況と、そしてまた観測予知体制、これについては前に、一年ぐらい前だったかな、長官にも質問をさせていただいたんですけれども、今回の状況はいかがですか。
○政府参考人(瀧川雄壯君) お答えいたします。 岩手山の最近の活動状況でございますけれども、活動状況につきましては、気象庁は随時火山活動に関する情報を出してございます。 先月、二月四日でございますけれども、火山噴火予知連絡会を開催いたしまして検討いたしております。それによりますと、地震活動や地殻活動は落ち着いた状態にあるが西岩手山の噴気活動が活発化する傾向が見られ水蒸気爆発の可能性がある状態が継続しているという統一見解を出してございます。その後、今月に入りまして三月七日に岩手山の西側を震源とする火山性地震が発生いたしまして、震度四を観測しております。地震回数は一時そのとき増加しましたけれども、現在その地震以前の状態に戻っておりまして、また噴気の状態には大きな変化はございません。 このように、岩手山は先ほど御指摘ございましたように長期間活動を続けておりますので、気象庁としましては観測体制を強化してきてございます。 観測体制につきまして御説明申し上げますと、平成七年秋以降の活動が活発化したことに伴いまして、気象庁では、順次地震計また空振計などを設置し常時監視をいたしますとともに、東北大学等の関係機関からデータを入手し、また岩手県の協力でヘリコプターによる機上観測を実施するなど、観測体制を強化してきております。 気象庁では、今後とも活動の状況に応じまして火山機動観測班を派遣するなど必要な対応をとることとしており、引き続き注意深く監視してまいります。
○高橋令則君 まさに私のここが岩手山なんです。同じ村なんですよ。大変心配しておりまして、さきの地震は私はここにいたものですから後で聞いたんですけれども、そういう意味で関心を非常に持っておりますので、どうぞよろしくお願いします。長官、結構です。 次に、地方分権一括法の施行に伴ういろいろな問題であります。 御承知のように、法律が施行されましたけれども、四月一日にそのもろもろな制度が発足するわけでありまして、そのためのいろんな整備、これが国、地方を通じて早急にやらなきゃならない問題が多々あるわけです。その状況はどうかという点と、それからその中で市町村合併の問題、これが焦点だったわけでありますので、まずその経過につきまして、これはもう事務的な話でありますので中川行政局長にひとつよろしくお願いいたします。
○政府参考人(中川浩明君) 地方分権一括法の施行が来月に迫っております。地方公共団体におきましては、現在開会中の議会におきまして条例の制定を行ったり、あるいは規則の制定、改廃の作業などに鋭意取り組んでいるところでございます。 また、市町村におきます作業に資するために、都道府県におかれましては積極的な情報提供等を行っておられまして、例えば説明会を開催する、あるいは県、市町村間におきます条例、規則の研究会、検討会を開催するなどによりまして、積極的な支援を行っておられるものと承知をいたしております。 政府におきましても、こうした作業に資するために、政府全体としての進行管理やフォローアップにつきまして内閣内政審議室を中心に行ってまいりました。各省庁の政省令の改正作業につきましては、事務次官等会議におきまして、また個別省庁ごとにヒアリングを行うことなどによりまして、各省庁において積極的な取り組みをお願いいたしておりまして、先月十五日現在で六十一の政令そして十五の省令、条例改正に必要なものはすべてその制定、改廃が終了したところでございます。 今後とも、地方分権一括法の円滑な施行に向けまして、さらに一層情報提供等特段の努力を重ねてまいりたいと考えております。 また、お触れになりました市町村合併につきましては、市町村合併の推進について分権一括法の中で市町村合併特例法を改正いたしまして、これは既に施行をいたしております。この法律の改正によりまして多くの措置をとることといたしておりますし、さらに市町村の合併の推進についての指針の策定などを現在行っておりまして、市町村合併の機運は徐々に高まりつつあるものと考えております。 都道府県におきましても、合併の推進についての指針を参考にされまして市町村の合併の推進についての要綱の策定を今取り組んでいただいているところでございますが、既に昨年年末には徳島県において、また今月中にはさらに数県におきましてこの要綱の策定がなされるものと考えているところでございます。そのほかの団体におきましても、本年中のできるだけ早い時期に要綱が策定されるものと期待いたしております。 このような動きを踏まえまして、市町村合併が積極的に進むものと期待をいたしております。既に明年一月一日に新潟県の新潟市と黒埼町で合併をするという旨の協定も締結されたところでございます。今後、このような動きがさらに加速されることを期待いたしているところでございます。
○高橋令則君 ありがとうございました。 平林次官にちょっとお聞かせをいただきたいんですけれども、私はかねて、合併には、市町村が基本ですけれども、都道府県の役割が非常に重要だと思っているんです。私もかんでいた一人ですからわかっているわけですけれども、そういう意味で、都道府県に対する何というんですかプッシュするような、そういうふうな取り組みの考え方についてお聞かせをいただきたいと思います。
○政務次官(平林鴻三君) 高橋委員も地方行政には精通の委員でございますから最近のこともよく御承知かと思いますけれども、昨年の段階で自治省から各都道府県におのおのの都道府県の市町村合併のパターンというようなものをつくってほしいということを自治省から申しまして、それのいわば考慮すべき基準となるようなものも申し上げたわけでございます。 そして、その合併のパターンは、ことし中に各都道府県でつくっていただきたいということをお願いいたしております。早い遅いの差は相当ございますけれども、各都道府県におきましてさような作業を今やっていただいておる最中でございます。
○高橋令則君 最後の質問ですけれども、住民基本台帳について、ついこの間いろんな議論がありまして法律は通ったんですけれども、その後の取り組みはいかがですか。
○政務次官(平林鴻三君) 昨年八月に改正されました住民基本台帳法、これに基づきましてネットワークシステムをつくるということになりまして、これはシステムの基本的部分を法律の公布後三年以内に施行する、そういう法律の仕組みになっております。 したがって、システムの構築を着実に進めていくということが必要でございます。経過を申し上げますと、昨年の十一月一日に全国センター、ネットワークシステムの全国センターになります指定情報処理機関の指定を自治省が行った。それから、全国の都道府県で推進協議会を昨年十月二十日につくりまして、この推進協議会でシステムの構築に向けた検討、協議を進めていく。同時に、すべての都道府県から今申しました全国センターの指定情報処理機関への委任をする、これがことし三月三日に完了をいたしました。 そこで、今後のことでございますが、平成十二年度は、指定情報処理機関においてシステム全体の基本設計及び詳細設計等が予定されております。自治省としても、システム運用後の市町村の運用、保守等につきまして検討をするということにいたしております。 特に、この住民基本台帳のネットワークシステムにおきます個人情報の保護、国会でも非常に大きな御議論があったところでございますが、個人情報の保護につきまして、昨年の審議の議論も踏まえまして、制度面はもとよりでございますが、これは技術面や運用面に非常に重要なポイントがございますので、さような面において万全の対策を講じてまいるということで今研究を進めておるところでございます。
○高橋令則君 終わります。
○照屋寛徳君 社会民主党・護憲連合の照屋寛徳でございます。 きょうは予算委員会やそれから裁判官訴追委員会などがありまして先行して御質疑をされた委員の質問を聞いておりませんので、あるいは重複するかもしれませんが、お許しをいただきたいというふうに思っております。 私は、週末沖縄に戻りまして、知り合いの現職の警察官の皆さんといろいろ意見を交換する機会もありました。現場の警察官は私は非常に苦悩しているなという思いをいたしました。人間もそうですし、組織もそうですけれども、信用、信頼が崩壊をするときには、これはもうだだだっと一気にやっちゃうんですね。それを回復するのは私は大変な苦労があるだろうと思います。 しかし、今、やっぱり何といっても、失われた警察への国民の信頼を一日も早く総力を挙げて回復するということが大事だ、こういうふうに思いますので、国家公安委員会委員長並びに警察庁長官も連日連夜大変御心労を重ねておると思いますが、健康には気をつけられて御奮闘をいただきたい、こういうふうに思います。 さて、この警察の不祥事の問題、あるいは監察のあり方、さらには人事制度の問題、あるいはまた国家公安委員会の機能や権限等の問題について私も予算委員会で数度にわたって質問をさせていただきましたが、去る三月七日の予算委員会で私が質問をし、調査をするということをお約束いただいた柏和運輸労働組合員の襲撃事件についての調査結果を先にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(保利耕輔君) 先生からはいろいろな場で大変貴重な御指摘をちょうだいいたしておりまして、身にしみて感じております。 今お触れの件につきましては、予算委員会でお話がございました。 私は、三月九日の定例の国家公安委員会で、私が出席が十時の時点ではできなかったものですからしばらく休憩をしていただきまして、六時半に再開をしていただいて、先生の御指摘になりました問題について私から議会でのお話を報告いたしたところであります。 なお、警察庁に対しては、この問題については十分に調査するようにということで国家公安委員会の中でもお話がありましたことをまず私から御報告をさせていただいた上で、警察庁から答弁をさせたいと存じます。
○政府参考人(金重凱之君) 先日、予算委員会で御指摘を受けまして、同日直ちに新潟県警に対して再調査するように指示したところであります。 それで、新潟県警の報告によりますと、事件当日の関係者について聞き取り調査を行いまして、また記録の存否等も含めまして精査を行ったということであります。 その結果でございますけれども、この事件に関連してでありますが、午前九時五十分ごろ柏崎署に電話があったが、その内容は、暴力団員風の者が訪れ殴られたと、これから警察署に行って相談したいというものでございまして、柏崎署に出動要請するものではなかった、電話は一回きりであったということでございます。それから、このお尋ねの事件の被害者の供述調書も精査したところでございます。その結果、どの調書からも警察に通報したとの記録はございませんでした。 それからまた、事件発生の翌日以降、組合関係者やその他の関係者の方が、当時、五回ほどでございますけれども柏崎警察署や新潟県警察本部に申し入れに来られたわけでありますけれども、その当時、警察署に二回電話をして出動要請をしたというような話は一度も出なかったということでございます。 それから、念のために組合の側の方からも当時の状況について具体的に聴取したいということで今回改めて連絡をとったわけでございますけれども、残念ながら御協力をいただけなかったということでございます。
○照屋寛徳君 一回目の警察への通報、これは当事者と警察の言い分が食い違うわけでありますが、当事者の方は出動要請を求めたけれども柏崎警察署から正確な地番がわからないから行けない、こう断られたと言っているわけです。 その際の電話での要請、中身は別として、それについては何か記録みたいなものは残っておるのでしょうか。
○政府参考人(金重凱之君) 一回の電話があったということと、その内容についての記録がございます。
○照屋寛徳君 それで、この事件は、私は、集団による極めて計画的で悪質な、しかも罪質も、午前四時から午前十時の間、長時間にわたって凶器を用いて監禁をし暴行を働くという事件であります。 不思議でならないのは、この事件で実際に起訴されて有罪が確定した者のうち三名が、逮捕・監禁状態が続いているさなかに警察署を訪れている。これは何のために、どういう話し合いがなされたのか、そこら辺明らかにしていただきたいと思います。
○政府参考人(金重凱之君) これは前回もお答えさせていただいたわけでございます。 事件発生当日の午前八時四十分ごろでございますけれども、襲撃を行った方の側でございますが、これが数分間柏崎警察署を訪問したということでございます。これは被疑者を含む四名ということでございますが、被疑者三名を含む四名ということでございますが、被疑者三名のうちで最終的に有罪が確定されたのは二名ということでございます。そこで、これに応対した柏崎署員に対しまして、けさ柏和運輸の社長が生前のころに売買契約をしたミキサー車を引き取ってきたというようなこと等々を述べまして、ミキサー車の売買契約の正当性を表明したというようなことがございました。それで、その時点では暴行とか監禁等のトラブルをうかがわせるような言辞はなかったということでございます。 この点につきましては後日の取り調べで被疑者側が言っておるわけでございますけれども、警察に来た関係者は、事件を起こして組合員を長時間監視して帰さなかったというようなことだとか、あるいは自分たちが暴力を振るったというようなことは警察に言えなかった、ミキサー車の売買契約の正当性だけを話した、こういうふうに供述いたしておりまして、この点は一致しておるところでございます。
○照屋寛徳君 これだけ凶暴な事件を組織的に引き起こす人が、私は、みずから、しかも事件が現に継続している段階で警察にそのようなことを言うはずはないと思うんです。 それで、犯行当日の八時四十分ごろ警察へ来られた。それ以前にはこの労使紛争に絡んで関係者が警察へ訪ねてきたということはありませんか。
○政府参考人(金重凱之君) ございません。
○照屋寛徳君 それは調査をされた結果だと思いますが、きょうの段階ではそのとおり受けとめておきます。 それで、この事件は発生後約四カ月後に書類送検をしているんですね。私は、これだけの凶悪な事件がなぜ強制捜査もされないで書類送検でやったのか。しかも、四カ月も時間を要するというのは極めて遅いのではないか、捜査のあり方として。そういうふうに強い疑問を持たざるを得ないんですが、何か特別な理由があったんでしょうか。
○政府参考人(金重凱之君) 時間がかかったという御指摘でございますけれども、今回のこの事件、被害者が八名でございます。それから被疑者が五十名ということでございます。したがいまして、これだけの多くの関係者から事情聴取を行って事実関係を確定しなければならなかったというようなことがございますし、それからまた、この事件の背景に、先ほども申し上げましたコンクリートミキサー車に関する民事上の問題もあったというようなことから時間がかかったというふうに報告を聞いております。 この事件捜査の節目節目で当然のことながら検察庁とも協議いたしておりまして、そういう意味では時間がかなりかかったというふうには私どもとしては思っておらないところでございます。
○照屋寛徳君 御調査いただいたようですから、あと一点お聞きをいたしますけれども、私が、余りにも時間がかかり過ぎるのではないか。確かに被疑者が五十名余に及ぶという事情はあったにしても、警察は、実際は、事件発生後間もなく被疑者たちから事件に使用した、犯罪の用に供した手錠などの、そういう任意提出などを受けておったんじゃありませんか。 そこら辺ちょっとお教えください。
○政府参考人(金重凱之君) ちょっとそこのところは私、承知いたしておりません。
○照屋寛徳君 私がいろいろ関係者に当たって調べた結果によると、これは事件発生した十月十八日の翌日には警察は犯行の用に供した手錠などの任意提出を受けている、こういうふうに聞いているんですが、このことがあって、私はなぜ四カ月余も、しかも任意捜査で送検するまでかかったのかということが大いに疑問に思っているわけです。しかも、当該労働組合の警察への出動要請と警察が受けとめておられる内容が著しく食い違っている。 これは双方言い分があるからよしとしましても、今さっき申し上げましたような指摘した事項についてはぜひ引き続いて御調査をいただきたいと思いますが、どうでしょうか。
○政府参考人(金重凱之君) 新潟県警の方では捜査を開始しましたのはその日、事件の発生した十月十八日の夜なんでございますけれども、被害者の方からの被害届を受けましたのは二日後の十月二十日というふうに聞いておるところでございます。 その後、ただいま申し上げましたようにたくさんの関係者がおるということで、どういう場面でこの五十名の者がどういう形の逮捕・監禁あるいは暴行あるいは傷害というものにかかわったかということについて特定をしていくという作業をしたわけでございまして、それについて約四カ月弱でございますけれどもこれがかかっておる、こういうことだというふうに思っております。
○照屋寛徳君 私は今の答弁大変重大なことが含んでいると思います。十月二十日に被害届を受けられたということでしたね。警察の捜査の中でこの種事件、逮捕・監禁だとか暴行事件だとか、被害届が出ない段階で、そうすると被疑者と思われる人から犯行の用に供した物を任意提出を受けるなんということはあり得るんですか。
○政府参考人(金重凱之君) 今のこの手錠等の任意提出の関係については大変申しわけありませんが私承知いたしておらないところでありますので、これは私どもの方で再度調べさせていただきたいというふうに思っております。
○照屋寛徳君 私は、捜査のあり方というか、適正であったかどうか。特にその被害者の方から警察に対して救済を求めている、被害の訴えがあり現に出動を求めている、そこが大きな問題になっているこのケースなんですから、やっぱりきちんと調べてもらわないと困りますよ。 きょうでなくてもいいんですが、そのことについて、今答弁としては、十月二十日に被害届を受けて捜査を開始した、いわば捜査の端緒を被害届を受理した十月二十日ということになると、とてもとても、私も三十年近く弁護士をやっておりますが、それ以前に任意提出を受けるなんというのはあり得ない話で、あるいは私が知り得ている情報が間違っているのかもしれませんが、しかし私も確たる調査に基づいて質問をしておりますので、ぜひその点についてはしかとした調査をしていただきたいと思いますが、長官、どうですか。
○政府参考人(田中節夫君) この一連の柏和運輸の問題につきましては、今回、照屋委員からも御指摘が予算委員会でございまして調査したところでございます。 ただ、今委員御指摘のように、まだ私どもで把握していない部分もあるようでございます。今回の調査に当たりましても、なかなかに全体といいますか組合の側の方々からの御協力も十分に得られないままにやった調査でございますので、その方々の御協力も得ながら再度調査の徹底を期してまいりたいと思います。
○政府参考人(金重凱之君) 大変申しわけございません。 犯行に使用した手錠等の証拠品の関係でございますけれども、これは、被疑者側が任意提出し証拠を完了したのが十月二十三日というふうに報告を新潟県警から受けておるところでございます。
○照屋寛徳君 十月二十三日、間違いありませんか。
○政府参考人(金重凱之君) 私どもが報告を受けておりますものによりますと、そういうふうに記載されております。
○照屋寛徳君 これはまた一連の記者会見のような問題に発展しますよ。よく調べてお答えをいただきたいと思います。 さて、与那国町長選挙に絡む事件についてお伺いいたしますが、これはかなり逮捕者もふえておるやに聞いております。 昨年四月でしたでしょうか、施行された与那国町長選挙で当選をした町長派の不正事件のようでありますが、現段階で掌握をしておられる事実関係についてお教えをいただきたいと思います。
○政府参考人(岡田薫君) お尋ねの事件につきましては、沖縄県警察において平成十一年九月十日告発状を受理した事件のことかと存じますけれども、所要の捜査を行いまして、二月二十七日詐欺登録、詐欺投票、電磁的公正証書原本不実記録、同供用容疑で五名を逮捕し、さらに三月十日同じ容疑で一名を逮捕し、それぞれ那覇地方検察庁に身柄を送致して現在捜査中のものであります。 その概要につきましては、被疑者はこもごも共謀の上、昨年一月ごろ与那国町に住所を有しない十数名をして同町に転入する旨の虚偽の届け出により同町の選挙人名簿に登録させるとともに、かかる偽った資格により同年四月施行の同町長選挙につき投票させたというものでございます。
○照屋寛徳君 民主主義社会を担保する上で、やっぱり公明そして公正な選挙の施行というのは一番大事だし、選挙をゆがめるということはいかなる理由があれ私は許されないことだ、こういうふうに思いますので、ぜひ適正な捜査を遂げていただきたいということを要望しておきたいというふうに思います。 それから、九州・沖縄サミットいよいよ七月二十一日から開かれるわけでありますが、そのサミットの警備と県民生活の関係についてお聞きをいたします。 御承知のように沖縄は離島県でございまして、離島県の中でもさらにまた有人島がたくさんあるという状況にあります。しかも鉄軌道がありませんで車社会の現状にありますので、やっぱり警備と県民生活とのかかわりというのは大変大事でありますし調和のとれたものでなければならないというふうに思います。過剰な警備があってはなりません。しかも、規制が仮に行われるとしても県民生活に甚大な影響を及ぼすようなことがあってはならないと思いますので、そこら辺はやっぱり工夫が必要ではないかな、こういうふうに思っておるわけでありますが、サミットの警備の基本方針というか、そこらあたりをお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(金重凱之君) 今回のサミットにつきましては、我が国で初めて地方での分離開催ということでございます。情勢的にも大変厳しいものがあるというふうに思っておるわけでありますけれども、特に首脳会議が行われます沖縄におきましては、私ども沖縄県民の皆さん方の御協力、御理解がなければこのサミット警備は成功しないというふうに思っておるところでございまして、警察といたしましては各国首脳等の身辺の絶対安全並びにサミット関連行事の円滑な進行の確保ということを基本方針にいたしておりますけれども、あわせて警備の県民の皆様方への影響を最小限にするということに配意するということをも基本方針といたしまして警備の万全を期すことにいたしております。
○照屋寛徳君 ぜひ今のような姿勢でやっていただきたいというふうに思います。 それから、国家公安委員会の運営や公安委員長の権限と責任等についても通告をしてございましたが、時間がございません。別の機会にまた改めて聞かせていただきたいと思いますが、一点だけ。 大臣、通告はしておりませんが、都道府県公安委員会の公安委員の属する会社もしくは団体が政治家に対して政治献金をすることは許されるのかどうなのか、あるいはまた許されるとしても好ましくないということなのかどうなのか、そこら辺について、もしきょうおわかりで答えられるのであれば答えていただきたいと思います。
○国務大臣(保利耕輔君) 現在、大変恐縮でございますが、正確にお答えを申し上げる資料を持っておりません。 後日きちんと調べて御報告を申し上げたいと思いますが、公安委員は政治的にも中立でなければならないというその立場を尊重するということと会社の寄附の自由というのがどうせめぎ合うのかということについては、よく私自身勉強をさせていただいて先生に御報告を申し上げたいと思います。
○照屋寛徳君 終わります。
○委員長(和田洋子君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時三十一分散会