財政・金融委員会 第6号
- 発言数
- 6 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2000/03/17
会議録
○委員長(平田健二君) ただいまから財政・金融委員会を開会いたします。 平成十二年度における公債の発行の特例に関する法律案を議題といたします。 本案に対する質疑は前回終局しておりますので、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○久保亘君 私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となっております平成十二年度における公債の発行の特例に関する法律案に反対する立場から討論を行います。 今日、我が国はまさに財政破綻というべき状況を呈しております。平成十二年度末時点での国、地方の長期債務残高は六百四十五兆円、GDP比では一三〇%という先進国中最悪の数字であります。とりわけ、景気回復最優先を掲げる小渕内閣の発足以来、平成十年度三次補正予算で十二・八兆円、十一年度補正後予算で三十八・六兆円、そして今年度当初予算で三十二・六兆円と、既に八十兆円を超す公債を新規発行しており、公債残高も十年度以来急カーブで累増し続けているのであります。 しかも、昨年の税制改正で累進税率の緩和等を行った結果、今後景気が回復しても、直ちに税収が大きく伸びるような歳入構造にはなっておりません。大蔵省の中期財政試算によっても、仮に名目三・五%成長が続く場合でさえ、公債発行額は年々拡大していく展望となっております。 このような深刻な財政危機は、企業や消費者の先行き不安に投影され、各経済主体の自己防衛的行動を通じて我が国経済の活性化を阻害しているのであります。政府によって財政の健全化に向けた具体的道筋が示されないままでは、我が国の財政、経済の先行きに対する疑念が増大し、国債などに対する投資家の購入意欲が次第に低下し、その結果、早晩長期金利が大幅に上昇し、経済再生の大きな障害になっていくことも強く懸念されております。 我が国財政をここまでの破綻状態に追い込んだ小渕総理は、世界一の借金王などとおどけている場合ではないのであります。小渕総理は二兎を追う者は一兎をも得ずということわざを用いてみずからの政策を正当化しようとしておりますが、私たちはこれまでの国会論戦を通じてこのような小渕政権の政策が誤りであることを繰り返し指摘してきました。先日公表されたQEでは、二期連続、年率換算で五・五%のマイナスになり、景気回復優先を掲げ改革先送りのばらまき政策を推し進めた結果があらわれているのであります。財政構造改革と景気回復の二兎を同時に追ってこそ景気回復も確実なものとなるのであります。 もちろん、私たちは今直ちに緊縮財政を行えと言っているのではありません。政策の費用便益分析などをしっかり行い、その優先順位を明確にして、めり張りのある効率的な歳出に組み替えていくことがまず現時点で求められているということであります。 また、このところ毎年繰り返されている大型ばらまき補正予算編成については、財政規律を最も損なう根源であり、このような節度を欠いた財政運営姿勢を直ちに改めるべきであります。そうした上で、今後十年程度の期間をかけて財政をどのように健全化していくのか、そのビジョンを示すべきだと主張するものであります。 しかし、小渕総理は、財政構造改革とは緊縮財政のことではないと幾ら指摘しても、これを理解することはできないのであって、今、小渕政権にとっては、国民全体にとっての景気回復よりも、自自公政権維持と総選挙を目前にしての支持基盤へのばらまきこそが真の目的になっているからであります。政権を構成する与党三党がそれぞれに求めるばらまき政策を丸のみして予算を編成し、その結果、国民は財政破綻と景気低迷のツケ回しをされているということにほかなりません。 民主党は、このような無責任な政府の財政運営を批判し、財政構造改革に直ちに取り組むべきものとの立場から、本特例公債法案について予算案と一体のものとして反対するものであります。
○池田幹幸君 日本共産党を代表して、平成十二年度における公債の発行の特例に関する法律案に反対する討論を行います。 本法案は、第一に、二〇〇〇年度予算の歳入不足対策として、当初予算では史上最大となる二十三兆円超の巨額の赤字国債を発行するためのものであります。これにより、公債発行総額は三十六兆二千億円、公債依存度は三八・四%、国債費比率が二五・八%、国及び地方の長期債務残高は対GDP比で一二九・三%、六百四十五兆円になり、最悪の財政指標を更新しています。これは赤字国債発行を禁止した財政法をじゅうりんするだけでなく、我が国の財政を一層危機的な状態に陥れるものであります。 第二に、政府は、危機的な財政状況であるにもかかわらず、国債の発行を安易に続行して国の債務残高を膨張させ、かつ財政再建の計画と展望を何ら示していません。こういった姿勢のもとで公債の発行を拡大し続けるならば、財政は破綻へと突き進まざるを得ません。 我が党は、景気回復と財政再建の両方に取り組むことによって財政赤字を減らすことが可能であり、歳入の改革として金持ち・大企業減税を見直すこと、歳出の改革として不要不急やむだの見直し、とりわけ対米公約の公共事業の削減などを提案しました。この方向こそ財政破綻を避ける唯一の道であると確信するものであります。 以上二点の理由から、本法案に反対するものであります。 なお、国債を日本銀行に引き受けさせろという論議が一部でなされておりますが、これは悪性インフレーションによる国民負担で切り抜けようとするものであり、断じて許せません。 以上を申し述べ、討論を終わります。
○委員長(平田健二君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 平成十二年度における公債の発行の特例に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(平田健二君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(平田健二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時三十八分散会