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147回国会参議院2000/03/21

国土・環境委員会 第5号

発言数
261
登壇者
23
会派数
8
開催日
2000/03/21

会議録

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) ただいまから国土・環境委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る十七日、脇雅史君が委員を辞任され、その補欠として日出英輔君が選任されました     ─────────────

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案、農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案及び特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案、以上三案の審査のため、本日の委員会に、国土庁土地局長小林新一君、大蔵省主税局長尾原榮夫君、大蔵省理財局次長村井博美君、農林水産大臣官房総務審議官田原文夫君、農林水産大臣官房審議官大森昭彦君、農林水産省構造改善局長渡辺好明君、建設省建設経済局長風岡典之君、建設省都市局長山本正堯君、建設省住宅局長那珂正君、自治大臣官房審議官板倉敏和君及び自治省税務局長石井隆一君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) 国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案、農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案及び特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案、以上三案を一括して議題といたします。  三案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

田村公平自由民主党・自由国民会議

○田村公平君 おはようございます。自由民主党の田村公平です。  国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案について、まず質問をさせていただきます。  御案内のとおり、人間にとっては戸籍というものがありますけれども、この法律の、時限立法にはなっておりますけれども、地籍調査というのは非常に私、重要なことだと思っております。  と申しますのは、今、公共事業をやろうとしたりあるいは土地の売買等においても境界線がわからないとか、昔はちゃんと覚えていたんだけれども、人口の移動に伴って、あるいは都市化がどんどん進んできて今まで農地だったところが宅地になったと。  私の経験によりますと、うちも百姓でありましたけれども、田んぼのあぜのところに松板を切ったのを打ち込んでありまして、あぜ道ですからくわであぜを突くんですけれども、当時は米不足だったものですから、一畝でも多く稲の苗を植えたいということで少しずつ押していくわけです。相手側も田んぼのあぜを押していくので、本来真っすぐに苗代を張って、松板を打ったところから隅っこの角のところまでまた松板を打って、それはシュロの縄を編んだものではかって、それで墨で、松板というのは水にも強いし腐食しないものですから、田村家の田んぼと書いてあって、隣が吉川さんの田んぼと、そういうふうにしてあったけれども、押しくらまんじゅうじゃないんですけれども、だんだん寄せていく。  そういうことで、昔はきちっとしておったのが、やはり時代が変わりまして、もう米をつくるなとか、それで放棄された耕作地ができて草がぼうぼうになってくる。そうすると、だんだん境界線のくいというか板ぎれの管理もままならない。そういうことがだんだん続いてきまして境界がわからない。  せっかく圃場整備をしようと思って、圃場整備の組合をつくります。そうすると、例えば、うちが一反持っておったところを、農道をつけたために減歩率が何%になるというときになってくると、実際、本当にうちの田んぼは一反、三百坪あったのかどうかというのが大変な問題になってきておりまして、自分のところの圃場整備でもそういうケースがありました。  今、地元で、南国市というところでありますけれども、市道を新しくつけかえております。昔はあぜ道だったところが今、都市化が進んでそういう市街地になってきたところで、農業をちゃんとやっているときは境界がはっきりしていましたけれども、市街化が進んでいく中で境界がわからない。それから、核家族になっていったために、代々言い伝えというか聞いていたのがわからない。さあ公共事業を導入しようと思ったけれども、境界線がわからないから、ではどうやって用地の買収をすればいいのか。  そうは言いながら、田舎は田舎でありがたいものでして、まだまだ村社会というんでしょうか、譲り合えるところは譲り合いましょうと、こういうことになっております。それぐらい人間の心が通い合うような地域社会がまだ残っているところは話し合いの余地がありますけれども、これが人口三十二万の高知市あたりになってきますと、やはり一坪当たりの土地の単価が高いものですから、境界がわからないとかそういうことで大変もめごとが起きたりしております。  聞くところによれば、西欧諸国ではそういう意味での土地台帳というんでしょうか、地籍が非常に進んでおります。日本において太閤検地以来、戦後こういう形の法律ができて地籍調査をやっておることは非常にいいことでありますし、こういうことをもっともっと推進させぬといかぬのでありますけれども、そういうことを含めて、地籍調査の意義、それからあり方をどのように政府は認識しておられるか、お尋ねいたしたいと思います。

増田敏男自由民主党国土政務次官

○政務次官(増田敏男君) 田村先生のお尋ねにお答えを申し上げます。  先生がおっしゃいましたように、まず初めに、私も太閤検地以来さしたる検地の制度を歴史の上では教わってきませんでした。したがって、明治から今日までを考えて、とうに終わっているのかなと実は思ったこともありました、少年時代ですが。時が至りまして今、国土庁へと。ちょうど先生がおいでになるんですが、一緒に政務次官、事務次官をやらせていただいて、今度が二度目なんですけれども、そういう立場から改めてこの問題を考えてみました。  そこで、田村先生が先ほど来おっしゃってまいりましたように、これが重要性はもう論をまたないところであります。そして、一筆ごとの土地の位置、境界あるいは所有者、面積等について当然調査を行いながら土地に関する最も基礎的な情報を整備する、先生がさっきおっしゃられましたいわゆる土地の、強いて言えば土地に関する戸籍の調査と確定というべきことはもう本当に重要だとまず認識をしております。そういう認識と意義の上に立ちまして、特に土地の有効利用や土地取引の円滑化を促進するためには地籍調査というのは絶対必要不可欠なものである、このように考えております。  そこで、地籍調査の具体的な成果は、不動産登記行政の基礎資料となるほか、公共事業の円滑な実施や土地利用計画、地域開発計画の策定、こういった関係に広範に活用されていきますので、先生のお尋ねよりちょっと延びたお答えになっていると思いますけれども、そういう意味から考えてもその意義は重要であり、引き続いて真剣に取り組んでいこうというのが国土庁であります。よろしく御理解をいただきたいと思います。

田村公平自由民主党・自由国民会議

○田村公平君 通告なしにいきなり大臣にこの話をちょっとお伺いしたいと思います。  大臣のところは大阪でありますから、もちろん戦災もありました。そういう中で、地権者がいて、地権者イコール大家さんになるわけですけれども、土地を貸したりして借地の上に家を建てているケースが大都市は特に多いと思います。仄聞するところによれば、特に大阪の方はそういう意味でふくそう化というか、又貸し又貸しになって、それで地代をいただいておるけれども、地代をいただくのは一坪幾らという計算になっていますけれども、こういうときにその一坪が本当に一坪なのか。例えば、東京あたりで不動産のチラシがいっぱい、折り込みとかパンフレットみたいなものが来ますけれども、面積は絶対一定のはずなのに、登記簿謄本に書いてある面積と実際の面積が違うような不動産の取引がされております。  そういうことを踏まえて、先ほど前半に申し上げ、政務次官からも御答弁いただきましたけれども、この地籍調査というものに対して、僕ははっきり言ってすごくおくれていると思いますが、大臣、どういうふうにお考えなんですか。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) 今御指摘のように大阪が一番悪うございまして、一%しか進んでおりません。沖縄とか北海道、そういうところは大変進捗状況がよいようでございます。  私も役所で話を聞いておりますときに、外国は一体どうなっているんだと聞いてみましたら、フランスなんかはもうナポレオン時代、一八〇七年に始められて約五十年を要して一応終了しております。それから、二回目もやっています。一九三〇年から全国的な再調査が進められて、五十年以上の歳月を要して一九八〇年代の後半に完了していると。  それから、ドイツを聞いてみましたら、ドイツ連邦では百年以上も前から地籍調査を実施している、それから州別にさまざまな法律があって、全国的な実施状況は不明であるけれども基本的にはおおむね調査は終了していると。  それから、オランダもフランスの影響を受けて、一八一一年に地籍調査を開始して、一八三二年に全国土の地籍調査を完了していると。  それから、イギリスではすべての土地の登記簿があるわけではないと。英国は国家体制がちょっと違うような感じでございますが、体系的な地籍調査は存在しないと。いまだに領主がおるというようなところだそうでございます。  アメリカは、私有地についてはイギリス同様積極的登記主義をとっており、体系的な地籍調査は存在しないそうでございます。ただし、連邦の財産管理の観点から、内務省土地管理局が連邦保有の土地、国立公園とか森林、それからインディアンテリトリーなんかについて登記簿と地籍図の作成を行っているそうでございます。  お隣の韓国でございますが、大韓帝国時代の一八九五年に地籍調査が開始されて、日本植民地時代の一九一八年に完了しております。強権的なやり方でやったんじゃないかという感じが今から想像ができるわけでございますが、現在は数値情報化が進められているということで、地籍調査の実施そのものを大韓地籍公社が担当しておりまして、全面的な再調査が検討されていると。主として土地台帳として、課税のほか土地利用計画等、多目的に利用されているようでございますが、その成果は市、道において保管、管理されている。  日本の場合は、そういう意味で、例えば大阪の場合なんかは、指定都市なんかはどう扱っているのかと。大阪府に言ってもなかなか大阪市は動きませんし、それから土地調査士なんかが一万八千人ぐらいで少ないようでございます。それから農地改良関係が六千人、六百人でしたか、何か今ちょっと数字がうろ覚えでございますが、余りたくさん調査をする人がいないと。それから権利関係も、今おっしゃるように非常に権利関係が錯綜しております。借地を終戦のときのどさくさ紛れといいますか、そういうときに転貸借をしましたりで権利関係が錯綜しております。それから、調査に行ったときにそれほど実感を伴わないといいますか、なかなか応じてくれない。  そういうことで、そういう土地利用に関する問題をもっと広報活動を徹底させないと、これは将来、今先生心と心の通う時代はまだいいけれどもとおっしゃったが、その辺に大変な心配があると思いますので、土地一升金一升というようなことになりますと余計に問題が複雑になると思いますから、私はちゃんとするのがこれは国家の責務ではないかというような感じを持っております。

田村公平自由民主党・自由国民会議

○田村公平君 大臣、通告なしで質問しまして、どうもありがとうございました。  それで、これまでの地籍調査の実績及び第四次計画の計画量と計画の実績についてお伺いをしたいと思います。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) お答えいたします。  昭和二十六年に国土調査法が制定されて以来、現在に至るまでの地籍調査の実績につきましては、平成十一年度までに十二万三千平方キロメートルが完了し、四三%の進捗率となっております。このうち都市部でございますが、平成十一年度までに二千平方キロメートルが完了し、一七%の進捗率とおくれております。  また、平成二年度から十一年度までの第四次計画に関しましては、四万九千平方キロメートルの計画に対しまして二万二千平方キロメートルの実績であります。達成率は四五%となっております。

田村公平自由民主党・自由国民会議

○田村公平君 プロ野球では三割打者といえばこれは大変なことですけれども、政府がこれだけの計画を立てて進捗率が四三とか四五とかいうのは、政府には例えば道路整備五カ年計画だとか下水道だとか河川だとかいろんなところがありますが、大体一〇〇%に行かなくても八割から九割ぐらいのことをやってきているのが普通の年次計画であります。これは議員立法であったか、ちょっと法律ができたときの経緯は私は生まれてまだ間もないですから知りませんけれども、計画を立てて四〇%台ならそんな計画は立てない方がいいわけで、後で触れていきますけれども、その地籍調査の苦労というのは私も地元でいっぱいそういうのを見ておりましてよくわかっているつもりですけれども、余りにも達成率が悪いわけです。  こういう大事な仕事の達成率が悪い。四割台である、四五%、四捨五入したってこれはやっぱり五〇、半分以下である。そうすると、政府というものに対する信頼関係、それは実際に行うのは市町村であったとしても、国が法律をつくって、国会が法律をつくって、これは時限ですから延長するわけですけれども、信頼関係が薄れていく。立てる計画であればやはり限りなく一〇〇%に近いことが必要だと私は思いますけれども、なかなか進まない。  そういうことを含めて、政府はどういうふうにこの達成率を認識しておるのか、お伺いしたいと思います。

増田敏男自由民主党国土政務次官

○政務次官(増田敏男君) 地道な努力をしながらも、こう言うと変ですが調査が進まない、その理由は何だ、政府はどう思うかというお尋ねだったと思います。  地籍調査がなかなか進まない理由としては、一番大きな問題は、私なりに予算の確保の問題がまず初めにあるだろうと。計画を組んだ時の進捗の方向と予算の関係、それからその問題に対するいろいろな背景、深み、これらを考えたそのスタートの時点から考えて予算の問題があったろう、こうまず思います。  そこで、一筆ごとに土地所有者の協力を得る、これがまた大変なことでして、先ほど来大臣のお言葉にもありましたが、非常に地道な努力をしてもなかなか対人関係ですからうまくいかない、こういうようなこともあります。したがって、それらも言いわけではなくて必死な取り組みをしていかなければこれはならないし、解決に至らぬ。  同時にまた、都市部では、先ほど田村先生のお話にもございましたが、土地が本当に細分化されまして筆数が大変多くなり、一筆ごとにより多くの時間がどんどんかかるような傾向にあります。加えて、相続や何かの関係が大分変わってまいりまして、共同相続や何かになってまいりますと、この辺の話し合いにもまた大変な時間がかかるというような状況等も生まれながら、農山村など比較的容易な地区でも、進捗は見るものの、そういう背景も出ております。  そこで、都市部などには、こう言うと何なんですが、調査対象が移行するようなこともあるので、そういうような点を踏まえながら、調査をする主体、これは地方公共団体において専門的な知識を持つ職員の方々、そういう方々をしっかり確保して進めてもらえばいいんですが、その専門の方々の確保も、そういう専門の方と言って確保して、そのことで置いておくというのは現実にはなかなか難しい、こういうような点もあるわけであります。  そこで、調査の重要性も、こちらの立場になるともうひとしお地方公共団体の皆さんにも認識をいただきたいな、同時にこちらも宣伝をしていくべきだな、こういうような考え等を持っているところであります。  お答えになったかどうか。そういう方向の中で一生懸命調査が進むように取り組もうというのが姿勢です。よろしくどうぞ。

田村公平自由民主党・自由国民会議

○田村公平君 これは答えられなかったら結構ですが、PRが足りていないというのはよくわかるんです。恐らくかなりの人が地籍調査といっても意味をわかっていないと思うんです。  では、PRのための広報予算というのは国土庁、どれぐらい今度予算を組んでいるんですか、ちょっと通告していなくて悪いけれども。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) これまでも地籍フェアとかいうような形でPRをやってきたわけでございますが、平成十二年度におきましては、ちょうど第五次計画を立てていく大きな切りかえの年でございますし、先生からるる御指摘のあるとおり、大変おくれている中でこの十年間を展望して取り組むべき時期が来ておりますので、五千万円の予算をPRといいますか、進めていくための予算として計上いたしております。

田村公平自由民主党・自由国民会議

○田村公平君 五千万円というお金は、考えようによっては非常に少ないし、考えようによっては大変大きなお金でありまして、その昔どうやって人にテレビを見てもらうかという演出をやってきた人間としては、政府が使っている広報は物すごく金をかけている割には下手くそでありまして、全然おもしろくない。どうも、某大手広告代理店によれば、政府関係の仕事をやるとこれほどおいしい仕事はないと、なぜかといいますと、自分の身が痛んでいないものですから。  民間企業でありますと、新しい商品を開発するために研究所やいろんな、あるいはマーケティングリサーチをして新しい製品が開発できた、その初期に対する投資は莫大なものがあって、その製品が売れるか売れないかでは、たとえ日立や東芝クラスの大きな家電メーカーであっても経営に大きなマイナスというか、下手すると倒産とまではいかないにしてもそれに近いことが起きます。  だから、政府の広報というのは自分の身を削っていないものですから、それから小林局長だって、役人というのは私、いつもこう思うんです、キンチョーの蚊取り線香だと。なぜかというと、こういうふうにぴっと伸ばしますね。本省にキャリアで入ってぐるぐるらせん階段を回っていって、最後に残るのが事務次官。あとは全部灰になってぽたぽた落ちていますから、だれも責任をとらない。これが官僚を説明するのに非常にわかりやすい。選挙区でこの話をすると大受けに受けるんです。  そういう意味で、要するに責任というか、自分のお金を使うとなるとこれは命がけでありますから、五千万というお金、私は正直言って大変少ない額だと思っておりますけれども、どうかそういう意味で、我が事と思ってぜひPRをしていただきたい。つまらぬことを言いましたけれども、これは私のお願いであります。  では、そういうことであれば、次の第五次国土調査事業十カ年計画においては、どれくらいのことを位置づけ、さっき言ったように進捗率が四〇%台でなく、その推進のために具体的にはどのような方策を考えておられるのかをお伺いしたいと思います。

増田敏男自由民主党国土政務次官

○政務次官(増田敏男君) 国土庁といたしましては、第五次計画においては、地籍調査については、現行の第四次計画の実績が約二万平方キロでありますから、その七割増し程度の三万四千平方キロぐらいを位置づけたい、このように考えているところであります。  今後の地籍調査の促進の方策といたしましては、地籍調査の事業規模の制約となっている市町村職員直営による一筆地調査の関係なんですが、これを民間の専門技術者の活用、こういうような形、それから進捗の最もおくれている都市部対策としては、包括的な委託の活用を行う市街地の集中対策事業の導入、民間の宅地開発等の測量成果を活用した簡便な調査手法の導入、それからまた、土地所有者などの立ち会いを必須としている現行制度の弾力化というような直接的に調査の促進に結びつく手法を導入することとしていきたい、こういうふうに考えております。  また、地籍調査の促進のために、幅広く国民や地方公共団体に地籍調査の効果や必要性を理解してもらえるように先ほど来お話がございました効果的なPRを積極的に進めていかなければならない、このように考えているところであります。

田村公平自由民主党・自由国民会議

○田村公平君 今政務次官からお話がありましたように、ある程度以上の部分を簡素化したり、あるいは民間に委託できるところはしていく、そういうふうにして調査の実効というか達成率が上がるような努力をなさっていることについては僕は大変いいことだと思います。  他方、民間のコンサルタントだとか測量士の事務所だとか土地家屋調査士だとか、士と名のつく方々にいろいろお願いをすると、その会社というんでしょうか事務所の、これはあってはならぬことでしょうけれども、能力にもばらつきがあるでしょうし、ましてや自分の命の次に大切なのが財産と言われていますから、その財産のことに民が入ってくるということのトラブルというんでしょうか、あるいは行き違いというんでしょうか、そういうことがあっては困るわけですから、これまでどおり、今まででも調査に入るときは役場というか市町村の職員の方が立ち会った。  それから、市町村の職員といっても、よその県のことを言うわけにいかぬものですからあれですが、うちの役場の職員というのも、何代か前の町長さんが、あそこの酒屋の子なら間違いはないだろうからといって雇って、十年、二十年、三十年近くになってくると、建設行政がわからないのに建設課長になってみたり、税金のことが全然わからないのに税務課長になってみたり、それを全部総括しなきゃならないのに総務課長をやってみたりしておるのが実は、よその県は知りませんが、少なくとも私の県の町村の役場クラスの実態であります。今の町長さんに聞いても、あいつは本当に困っておるけれども、人もおらぬし、そのままほっておくわけにもいかぬし、わしも選挙やる身だから早うやめてくれとも言えぬしというのが田舎の本当の実態の話であります。  私は別に土木工学も何もやっておりませんけれども、少なくとも砂防なんかに関しては私の町役場の建設課長よりは私の方がもっと詳しいんじゃないかというぐらい、かつて法面という字を読めない職員もおりました。陳情に来て、ホウ面ホウ面と言うから何を言っておるのかと思ったら、ああそうか、のり面のことをホウ面と、この人はだけど私より年は上なのにと、ここまで出かかって、私もやっぱり選挙の一票が欲しいものですから言えなかった。  これは、非常にわかりやすく言えば、そういう生命、財産と言われるように、財産権に関することの立ち会い職員の資質の向上というか、これまでそういう任に当たる方々に対してどのような教育というんでしょうか、研修というんでしょうか、やってきておられたのか。また今後、より進捗率を高める上でどういうふうな取り組みをしていくのか、お伺いしたいと思います。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 先生御指摘のとおり、地籍調査が適切かつ円滑に進められるためには、従事する職員の方々の資質といいますか、そういうものの向上が不可欠であるというふうに思います。  国土庁におきましては、都道府県や市町村の職員の方々に対しまして、初任者などの職務経験の程度に応じた定期的な講習会を開催しております。また、専門技術を有する指導者を育成するために、一定の経験を積んだ職員の方々を対象にいたしまして地籍調査専門技術者養成対策事業という事業を行いまして資質の向上を図っております。  また、地方ブロックとか都道府県の各段階でもこうした職員の方々に対する講習会を全体として年間百回程度実施されておりまして、国土庁からもこれらの講習会にはできるだけ講師としまして職員を派遣いたしまして、全体の能力の向上というものに結びつくように努力しておるところでございます。  また、先ほど総括政務次官の方から申しましたが、新しい施策の導入につきまして、また先生の方からも新しい施策がちゃんとやられないといけないよというお話もあったわけでございますけれども、こうした新規促進方策がきちんと円滑かつ適切に導入できますように、来年度から始めます地籍支援推進強化事業という事業でございますけれども、そういうものの中でマニュアルを整備する、あるいは講習会をきちっと充実させていくなどの努力をして取り組んでまいりたいというふうに考えております。

田村公平自由民主党・自由国民会議

○田村公平君 地籍調査というのは大変重要な問題であります。今いろいろお話をお伺いしましたけれども、やはり権利者であるその住民、そして一番身近な市町村の役場の職員の方との関係、そして国がまさに三位一体となってお互いの権利をきちっと確認していく作業であります。間違えても、縄延びがあって五十町歩の山が実際は七十町歩あったとか、もうそういう時代じゃないと思いますし、もしそれを売買するにしても、公簿と実測が違うということでは国民の間にも不信感が出てきます。  そういう意味で、PRも大いに五千万円の大小は別問題としてやってもらわぬといかぬのですが、これは役人の皆さん方の前であえて申し上げたいんです。来年から国土交通省という形に国土庁がなっていく。当然スタートの時点ではいろんなきしみというものが出てくると思います。今まで国土庁でやっておったらよかった分が国土交通省になって、今、別に固有名詞を挙げて言いたいと思っていませんが、土地局長さん、ああ指定職におれはなれた、うまくいったら次はもう一つ上に行って事務次官かなと思っていたのが、国土交通省になってはもう自分は夢も希望もないというふうになっていくような中で、一つの大きな統合された役所ができていく場合に、ともすれば自分の御身大切という中で新しい十カ年計画を前を向いて進めようと思っても、無責任とは言っちゃいけないかもしれませんが、ついつい自分の組織防衛に走っていくのも、まあ役所がよく言われるのは、課あって局なし、局あって省なしということが言われております。  そういうことを踏まえて、今度できる国土交通省になった場合も今まで以上に、五千万円なんて言わないで、次の予算請求は五億円ぐらいちゃんとして、財産権にかかわることですから大いにPRもしてしっかりと頑張ってもらわないと、今後行うべき公共事業や区画整理事業や駅前の再開発、密集した消防自動車が入れないような市街地、そういうところをきちっと区画整理をして、安全で快適な、なおかつ障害を持った人、そして高齢化社会に入る日本でお年寄りなんかにも優しい町づくりを進めていく上でも地籍調査は私は大変重要なことだと思っております。  しっかり頑張ってもらいたいと思いますが、最後に大臣に、この新たな国土調査を進めるに当たっての決意のほどを述べていただいて、この法律に対する質問を終わりたいと思っております。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) いろいろ適切な御指摘をいただいたと感じております。  特に私も、この先生の御質問の内容によっていろいろ役所の方々と話したときに、ホームページみたいなものを設けたらどうかと。五千万円というような、私は何となく少ないという感覚を持っております。  この会議をやりましたところ、連絡会議の実施状況でもゼロというところが目立ちます。京都府とか大阪府、それから先生の高知県もゼロでございます。それから愛知県がゼロでございます。千葉県がゼロ。それから沖縄県、この沖縄のゼロというのは、私はうまくいっている方のゼロだと思います。大分県もゼロ。島根県がゼロ。山口県がゼロ。こういうことを見ますと、なかなか自治体との協調関係とか自治体の意欲とか、そんなものが中央の意欲とぴしゃっとうまい出会いがないんじゃないかなという感じがしてなりません。  地籍調査というのは、土地の取引や公共事業などの各種行政の適正な、また円滑な事業を進めていく上でも不可欠でございます。その基礎資料を整備するということは、これはその調査の重要な基礎でございますので、今回の法改正は第五次十カ年計画の策定を行うということを内容とするものでございますが、国としては新たにそういう積極的な促進方法を導入しなければいけないと思っております。  具体的には、民間の専門技術者の活用の道を開く。先ほど申しました資格を持っている方々の範囲を少し人数をふやすような形、そんなものを積極的に導入して人の面で課題をちゃんと整理していく。それからまた、さらに住民や地方公共団体に向けても、今申しましたような積極的なやる気みたいなものを起こさせないといけないのではないか。それから、公共事業担当機関とも一層連携を強化してまいらなければならない。  とにかく一筆ごとの土地の境界を確認する時間と人手のかかる地道な調査である上に、その物件が大体外国の例から見て三倍ぐらいの、この山ばかりの国の中で狭いところにたくさんの人口が住んでおりますものですから、そういう意味での調査を推進する上でいろんな努力をしなければならない過酷な条件もありますけれども、それは近代国家として私はちゃんと整理していかなきゃならない基本的な国家の対応の重要な姿の一部だと、こう思っておりますので、先生の御指摘を拝聴いたして、御示唆に富む御質問をいただいたことを感謝しております。

田村公平自由民主党・自由国民会議

○田村公平君 私も来年七月までの任期でありますが、この件については注意深く見守って、その実績が上がるようにしていただきたいと思っております。  次に、いわゆる農住法、宅地化促進法の二法に基づくことについて質問させていただきます。  賃貸住宅建設の実績はどれぐらい上がっておりますでしょうか。

那珂正建設省住宅局長

○政府参考人(那珂正君) まず、農住利子補給法につきましては、四十六年度の制度創設以来、平成十年度までに約九万戸でございます。また、前回延長時の平成三年からは約五万戸の実績を上げております。  また、宅地化促進法につきましては、住宅金融公庫の貸付特例の適用を受けた賃貸住宅でございますが、四十八年の制度創設以来、十年度までに約二十二万七千戸、前回延長時の平成三年からは十七万戸の貸付実績を上げているところでございます。

田村公平自由民主党・自由国民会議

○田村公平君 今後、この賃貸住宅需要をどういうふうに考えておられるかをお教えいただきたいと思います。  なぜかといいますと、僕は少子高齢化時代に入るとちょっと要らなくなってくるような気もしますので、見通しをちょっと聞かせてください。

那珂正建設省住宅局長

○政府参考人(那珂正君) 我が国の賃貸住宅市場は、まず定性的に申し上げますが、三大都市圏の住宅ストックの平均規模は、持ち家が百二十平方メートルに対して貸し家は四十四平米と非常に狭小でございます。  政府が目標としております最低居住水準をクリアしたいと。その最低居住水準未満の世帯の割合でございますが、持ち家が二%であるのに対し貸し家は一五%と非常に居住水準も悪いということで、大都市を中心に借家に住む世帯の居住水準を引き上げることが住宅政策上の大きな課題になっているということでございます。特に、規模、居住環境というような面におきまして、優良なファミリー向けの賃貸住宅ストックが不足しているという状況が顕著だと思います。  加えまして、単身それから夫婦のみの高齢者世帯が平成七年では全国で約五百万でございますが、これが十年後の平成十七年には約八百万、この十年間で約三百万ふえるという推計もございます。  人口増加は近い将来ピークに達しますが、そういうようなことで世帯数はなお増加していくというようなことが予想されますので、引き続き量、質、両面において問題のあります賃貸住宅の整備については非常に大きな課題だと認識しております。

田村公平自由民主党・自由国民会議

○田村公平君 せっかくそういうことをやっても、この前ここでも優良住宅の法律をつくりましたけれども、質、量ともにいい住宅をつくらないと、形ばかりで戸数を稼いでも、中に住んでいる人がおもしろくないと。僕は衣と食は日本は足りていると思いますが、住宅を含めた住環境が大きな問題だと思っています。そういう意味では、手抜き工事なんかしないように、きっちり、せっかくつくった前の法律とも連携しながら、この法律だけを見て物を考えるんじゃなくして総合的な住宅政策として取り組んでいただきたいと思います。  最後に、宅地化促進法に関連する税制上の優遇措置を講じておりますけれども、実際にはどれだけの実績が上がっているかをお伺いして、質問を終わりたいと思います。

風岡典之建設省建設経済局長

○政府参考人(風岡典之君) 宅地化促進法によります固定資産税の減税額の実績でございますが、平成十年度までで、建物につきましては約四百八十八億円、戸数ベースにしまして約十五万二千戸でございます。敷地につきましては約八十五億円となっているところであります。  固定資産税の特例の適用を受けました賃貸住宅の規模について見ますと、平成十年度では平均床面積が六十七平米となっております。一般の賃貸住宅の平均床面積が五十二平米でありますので、宅地化促進法に基づく賃貸住宅については比較的規模は大きい、このように言えようかと思います。  また、固定資産税の減税額の適用対象につきましては、開発許可とか区画整理とか、そういった基盤整備を伴った住宅を対象としておりますので、その意味からも住環境の面からも比較的良好な賃貸住宅の供給が進んできているのではないか、このように考えております。

山下善彦自由民主党・自由国民会議

○山下善彦君 おはようございます。自由民主党の山下善彦でございます。  数点、今回提出されました法案について伺いたいと思います。  まず最初に、国土調査促進特別措置法案について伺いたいと思います。  ただいま田村委員から、いろいろ具体的な例を挙げられながらお話がございました。私も、この法律は本当に国の根幹にかかわる大変重要な問題であると思っております。  と申しますのも、自分の土地と隣の人の土地との境界を明確にするという隣接地の権利関係だけではなくて、これから地方分権の時代、地方財政を考える場合に、税のうち固定資産税の比重が非常に高まってくると思っておるからでございます。住民税や法人税から資産課税へと税の比重が移っていくのではないか、私はそのように考えておるわけでございまして、そのもとになる固定資産台帳がきちっとしたものでなければいけない、そのためにも、地籍の調査を正確を期して進めていかなければいけない、こういうふうに思うわけでございます。  先ほども田村委員のお話に出ておりました豊臣秀吉の時代の太閤検地、確かに豊臣秀吉が全国的にこれを実施するという命のもとに各領土領土でやったと思います。ちょっと質問している中で余談話をしていたんですが、実際に太閤殿下が全国を巻尺を出してはかったかどうか。恐らく、その土地土地によって長さの違う巻尺で、一間はどのぐらいになったか、国によって大分違ったんじゃないかなと。それの一つのもとは、やはり年貢をいただかなければいけない。なかなか年貢がいただけないところは、おまえの土地は広いんだからもう少しよこせということで若干巻尺が長くなってしまったと、こういうちょっと笑い話のような余談話を今していたんですけれども、やはり今日この日本はしっかりした巻尺でもって一つの調査をしていかなければいけないんじゃないかな、こんなふうに思ったようなわけでございます。  いずれにしても、我が国の過去の歴史を振り返りまして、もっともっとさかのぼると大化の改新、このときにも地籍調査をしっかりやっておるということでございまして、また明治政府になってからも、これはもう全国的な統一のもとに地租改正をやっております。このように、大変この地籍の問題というのは重要な問題であると認識をしております。  そこで伺いたいと思うわけでございます。新たに平成十二年度を初年度とする十カ年計画をこれから作成することになるわけでありますけれども、これを十カ年計画する中で、先ほども出ておりました進捗率の問題ですが、どのくらい進むとお考えでしょうか、まず伺いたいと思います。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 地籍調査でございますが、長期展望といたしましては、緊要性の高い地域につきまして二十年程度で調査を完了し、二十年後にはおおむね八割程度の進捗率にしたいと考えているところでございます。  そうした展望のもとで、国土庁といたしましては、第五次十カ年計画を策定いたします場合、地籍調査につきましては、現行の四次計画の実績の七割増し程度の三万四千平方キロメートルを位置づけまして積極的に促進したいと考えております。

山下善彦自由民主党・自由国民会議

○山下善彦君 ちょっと確認したいんですが、平成十二年度を初年度とすると、あともう一回延長すれば八割方達成ということでよろしいわけですね。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) そういう展望のもとで取り組んでまいりたいと考えております。

山下善彦自由民主党・自由国民会議

○山下善彦君 ただ、これは全体的に平均で八〇%ということであろうかと思いますが、先ほどもやりとりの中で出ておりましたが、都市部の問題、これが一つちょっと問題じゃないかと思います。特に、いろんな土地の紛争の問題というのは、やはり都市部で土地の単価が高いところでいろいろ問題が起きてきております。  平成十一年度の地籍調査の進捗率が、先ほども出ておりましたが、対象面積の四三%、そのうち都市部は一七%、こういうようなことでございますか。そういう中で、この都市部の問題なんですが、今回新たな促進策を導入するということでありますけれども、特に都市部に関して重点的にこんなところを進めていくから進捗率がアップするよというような策が恐らくあろうかと思いますけれども、その辺について御説明をいただきたいと思います。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 都市部の地籍調査が特に立ちおくれている理由といたしましては、土地が細分化されまして筆数が多いこと、あるいは土地の移動が大量であることなどの理由によりまして調査に多くの時間と労力を要する、また、そのためということでありますけれども、地籍調査に従事する職員を多く確保する必要があるということでございますけれども、行政需要が多様化していく中で確保の問題が出てまいりましてなかなか調査に踏み切れない市町村も多いというようなことが理由として考えられるところでございます。  そういうことを踏まえまして、第五次計画を立てるに当たりまして、都市部の新たな促進方策といたしましては、短期間のうちに市街地の調査を推進するために、調査の包括的な委託の活用という方式を使います市街地集中対策事業というものを導入したいと一つ考えております。  また、民間の宅地開発で測量が行われましてその成果というのがあるわけでありますけれども、国家座標系にリンクしていないということでそのままになっておるものが多いわけでございますが、そうした宅地開発等の成果を活用した簡便な調査手法の導入というようなことも考えておりまして、こうした新しい促進方策を入れまして強力に調査を推進していきたいと考えております。  また、国民、住民の方々あるいは地方公共団体に対しまして地籍調査の効果や必要性というのを理解していただくように、都市部に重点を置きまして効果的なPRというものを積極的に実施していきたいと考えております。

山下善彦自由民主党・自由国民会議

○山下善彦君 ありがとうございます。今御答弁ございましたけれども、なかなか難しいという言葉が出ておりました。本当に土地の一つの地籍調査、現実に入ってみると難しい面が非常に多いと思うわけでございますが、ぜひこの辺はいろいろPRをする中で積極的に進めていただきたい、こんなふうに思うわけでございます。  それで、今、策のお話がございましたけれども、しつこいようでございますけれども、都市部が一七%、十一年度末で、これを先ほど全体の説明でいただきましたが、都市部だけに限ってどのような進捗率になるか、見通し、これを伺いたいと思います。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 都市部の進捗率でございますが、先生御指摘のとおり現在一七%でございます。特に地籍調査の進捗がおくれておるわけでありますが、一方で、三大都市圏におきましても、現在の第四次計画期間中に、地籍調査の実施市町村の数でございますが、七十四市町村から百二十市町村に増加するなど、徐々にその成果も上がりつつあるところでございます。次期の十カ年計画期間中には、ただいま申し上げました新たな方策の導入を図りつつ、現在の進捗率の約二倍程度の進捗率、三四%程度にしたいと考えております。

山下善彦自由民主党・自由国民会議

○山下善彦君 このように、非常に難しい難しいと言えばこれは具体性が何にもないわけでございますけれども、地籍調査が進まない一つの理由、先ほど国土庁の総括政務次官からるる御説明もあったわけでございますけれども、どこをどういうふうにしていけば解決できるか、この辺、できる限りの答弁で結構ですから、根本的な原因はここにありというようなことがございましたら答弁をいただきたいと思います。

増田敏男自由民主党国土政務次官

○政務次官(増田敏男君) 大変単刀直入なはっきりしたお答えをお求めのようですが、考えられる限りのお答えを申し上げていきますけれども、地籍調査がまず進まない理由としては、予算の確保をしっかりしなければいけない、もうこのことが一つの大きな問題であります。  その上に立って、一筆ごとの土地の境界の確認に際し土地所有者の立ち会い等の協力が必要であります。非常に地道な努力を要する調査でありますけれども、これを着実に進めていかなければならない。これは別に妙案はございません。どうしてもお会いして着実に進めていく以外はない、こういうことであります。したがって、大いに研修、研さんの上、意欲を持ってもらおう、これが一つであります。  それから次に、都市部では土地が細分化され筆数が多いなど、より多くの時間を要すること、また農山村などの比較的容易な地域はかなりの進捗を見たため都市部などに調査対象地域が移行してきていますから、重点的に取り組もうというような方向であります。  それから、地方公共団体における行政需要の多様化していく中で専門的な知識を必要とする地籍調査に従事している職員、この確保が難しいので、これは市町村ともよく連携をとりながらしっかり確保してもらいたいということであります。  あとは、調査の必要性が十分認識されていないんじゃないか、いまいち私どもから見るとそういう気が地方自治体にはあるというふうな思いもありますから、この点は十分な意思の疎通を図って、何しろ大変なんだ、大事なんだ、どうしてもというような取り組みを強めていこうというのが基本になると思います。  とりあえず、思いつく、考えつく、あるいは検討したところでございます。御理解を賜りたいと思います。

山下善彦自由民主党・自由国民会議

○山下善彦君 今の政務次官からの答弁の中で、予算からいろいろの問題、確かにこのやり方の問題というのは、一言で言えばある意味のリーダーシップが必要じゃないか、こんなふうに思うわけでございまして、リーダーシップと実施体制。  現実に、先ほどもちょっと出ていたと思いますけれども、市町村、あるところへ行くと、じゃ地籍調査はどこでやっているかというと、地籍調査課なんというのはないわけでして、農地課か何かがあって、そこら辺に班みたいなのがあって二、三人で、それも専門家ばかりじゃない、先ほど来出ておりましたとおり。国土庁からこういうような形で十カ年計画が出てくると、そろそろやろうかというようなことでチームを組んでやっている。そんなものじゃ、この国家的な地籍調査というのはほとんど進まないんじゃないか。現実問題として、各市町村の役所を見てそんな現実も見ているわけでございます。  先ほど大臣とのやりとりの中でフランスのナポレオンの時代の話が出ておりました。これは独裁者であるナポレオンが大変強力なリーダーシップのもとにやるんだということでナポレオン時代の地籍調査がフランスでは進められた、こんなことを、自分はその当時生まれていたわけではございませんが、一つの文献の中でそれを知るわけでございますけれども。これは言いかえれば、もっともっと強力な国家体制というかリーダーシップのもとに地籍調査は一斉にやるんだということでやらなければ、予算の面、人的な面、非常に難しい問題があります。  そんなところで、大臣の御意見を伺いたいと思います。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) 確かに、土地というのは使用、収益、処分という三つの権利が重なって一つの私的な権利となるわけでございますので、そういうものをちゃんと近代社会に合わせて整理することというのは、先ほど申しましたように大変重要な使命だと思っております。  私も、チェコスロバキアへ行きましたときに、社会主義体制から今度の自由化したときに、昔没収した土地をどうして返すのか、値段をつけて返すのか、それともただで返すのか、それが権利者がはっきりしないというので非常に悩んで、いわゆる裁判制度が大混乱しているという話を聞いたことがございます。  ですから、その意味で、新しいこれからの二十一世紀の日本の体制というものの中でこの問題は大変私は重要視して、権利関係が錯綜する、それをできるだけ、裁判も民事裁判というのは二十年三十年なんというのがありますし、これは裁判制度の中にも裁判の円滑な、民事訴訟ができるだけ起こらないようなそういう根底になる、今は自分のところの何か問題が起こったときにそれを裁判という形で一つ一つ解決しているみたいなところがありますから、その基礎資料という重大な使命があると思います。  さっき私、ちょっと数の問題を言いました。地籍調査関係の民間技術者数というのは、土地家屋調査士は約一万八千人、土地区画整理士、これが一万人、それから土地改良換地士、これが三千人ということが正確な数字でございます。今後ろから資料をもらいましたので、申し上げておきたいと思います。  とにかく、地籍調査は土地に関する最も基礎的な情報の整備をするものでありまして、いわば土地に関する戸籍の調査という性格でございますから、今回の法改正は第五次十カ年計画の策定を行うとともに、あわせて国として新たに積極的な促進方策を導入していかなければならないということを考えております。  具体的には、今申しましたような、数は少ないのでございますが、民間の専門技術者の活用の道を開くなど、新たな手法と人の面での課題に対応していくこと。それからまた、先ほど申しましたように、中央政府と地方公共団体、それから住民というトライアングルを、いかに広報活動を充実させてやる気を起こすか。  私は、いわゆるどういう利益とどういう損があるか、これをちゃんとしておかないとどういうことになるかということを明示して、それをホームページで見てもらうような形にしたらいいんじゃないかということを先ほども申しましたが、国として調査推進に向けた実施体制の強化に積極的に取り組んでいって、新しい方策でこの問題の広報活動に専念したい、かように思っております。

山下善彦自由民主党・自由国民会議

○山下善彦君 ありがとうございます。  この地籍調査に関連して、いま一つ問題点として私が常に考えておることを伺いたいと思います。  固定資産税台帳というのが地方公共団体に置いてありますね。それともう一つ法務局が管理する登記簿、これは当然各地区の法務局に置いてあるわけですね。これが別々というのがちょっと問題ではないか。  と申しますのは、たまたまというより、この固定資産税台帳と登記簿に記載されている数字というのは同じものであるはずなんです。先ほども田村委員の質疑の中で出ておりました。土地の売買のときに、例えば百坪の土地を買うということで固定資産税台帳から写した面積と登記簿の面積が異なってくる場合が往々にしてある。中には、百坪買った土地が百二十坪あって得したなというと大体黙っているんですが、百坪の土地を買って売買契約をした、ところが、実測をしてみたら九十五坪しかなかった、五坪分銭を返せよと言ったってそうはいかないよと、こういうことになるわけで、たまたまこの事例につい最近私は相談に乗ったこともありますし、もともと県議時代のときには地方の相談というのはそういうものが多いわけです。土地の問題で、これは法律の問題で国に言えよなんと言ってその当時は逃げておりましたが、今回はそうもいかなくなってしまった、そういう立場になったわけでございますけれども。  今申し上げましたように、やはり地籍調査というのは本当に大事だなということをこの一つの地域の相談事のやりとりで感じてきたわけでございまして、この資産税台帳と登記簿が同じ地籍調査に基づいてあるはずなんですが、土地の売買のところへ行ってくると、どうも今言ったように百坪が八十坪に実測するとなるし、百二十坪にもなる。全部合わせてぼんとやれば、日本の国の全土はもう決まっているわけでございますから当然どこかでおさまるわけですけれども、なかなかその辺が地域地域の中で実態がそのように思うようにいかない。そういう意味では、この登記簿と資産税台帳というのはもう私は乱暴に言えば、乱暴じゃないと思いますが、一緒のものであっていいんじゃないかと、今数字が違うものですから。  そういう意味で、実はここで、田村先生もよくはっきり言うものですから私もはっきり言わせていただきますが、この登記簿と資産税台帳を同じものにしてもらいたい。  これはちょっと質問を受けられないと事前の通告の中でいただきましたが、どうもついつい、ぜひこの辺は大臣、本当に実情の中でそういう問題が物すごくあると思うんですね。だから、国土庁長官としてこれは答えられるのか、建設大臣として答えられるのか、恐らくこれは大蔵大臣とかほかの方が答えるはずですよという答えだったんですけれども、あえて政治家としてこの際お伺いしたいと思います。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) 大変高邁な考え方をお説きのようでございまして、私も政治家として考えてみましたら、これだけコンピューターが発達した時代でございますから、コンピューターによるユートピア時代、コンピュートピア時代を迎えるときにはそういう政府関係の資料というのはどんどん私は統一していっていいと思っているんです。防衛でも何でもそうだと思うんですが、情報をどんどん入れていって、その結果、どこかに何かが起こったときにはボタンを押したらその情報がぽっと出てきて、それを政治家が見てみんなで判断すると。  百二十三年前に幕府がつぶれたんですが、そのときには、大名には国債、公債を渡して、五万石の人には五万石渡してそして全部立ち退かせた。その後、大地主が押さえていた。そのときはそれで小作みたいのがありましたが、終戦でこれが農地解放というので大変な混乱の時期もあった。  ですから、その後が割に五十四年間、のほほんと言ったら何かこのごろのコマーシャルの言葉みたいになってしまいますが、何かのほほんと構えていたのが、ちゃんと権利関係を整理しなきゃいかぬという実態がここに顕著になってきた。  太閤検地のときも度量衡のはかりの基準というものを合わせてやったんでしょうが、先ほどからお話しされましたように、その地方地方でいいかげんなことをして、隠し財産といいますか、本当は七十万石なんていったって七十七万石あったり八十万石あったり、田村先生のところの高知のお千代様という例の偉い奥さん、内助の功で有名な方でございますが、この人は一升ますを八合に切って、それで禄高を随分はしょってやったという、これは高知神社の今御祭神になっているそうでございます。  そういう配慮をした度量衡のごまかしみたいなものがずっと尾を引いてきていると思いますから、特にその意味で、地籍調査というのは課税の適正化とか不動産登記の基礎資料として役立つほかに公共事業の円滑な実施などの面から極めて私は重要であると思っておりますので、これは本当に、情報化時代、情けに報いると書いて情報でございますから、そういう収集に徹底をしなきゃいかぬと思っております。  先ほどお千代様と言いましたが、山内一豊の妻でございます。

山下善彦自由民主党・自由国民会議

○山下善彦君 いろいろお話しされながら答弁いただきましたけれども、ちょっと核心から、私が聞いているところからどうも、聞き漏らしたかもしれませんが、ずれているような感じもしますので、再度、あと二分ありますから、その二分以内でもう少し私にわかるように御説明をいただけたらなと思います。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) しっかり雰囲気も含めて言ったつもりでございますが、徹底していなかったようでございますから。  本当に課税の適正化とか不動産登記の基礎資料として、公共事業の円滑な実施と個人の権利、公共の福祉にいかに個人を適応させるかというのは、これはやっぱり今先生のおっしゃった情報をいかに集中させるか、隣は何をする人ぞみたいに役所同士がなってはいけませんので、一府二十一省から一府十二省になるときでございますから、そういう意味で、公共のためと個人の利益の保全ということで、私は先生のおっしゃることは、大変これは目標にしなきゃいけない御指摘だと思いますので、政治家として敬意を表して、おわかりいただけたかどうか、答弁にいたします。

山下善彦自由民主党・自由国民会議

○山下善彦君 終わります。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 佐藤雄平でございます。  先日からそれぞれ趣旨の御説明がありました。国調、そして農住利子補給臨時措置法、さらにまた宅地化促進臨時措置法、それぞれ適時質問をさせていただきます。  今、田村議員、また山下議員の方からそれぞれ質疑がありまして、大分重複するところがあるかもわかりませんが、そこのところはまた私の質疑として御答弁いただければと思っております。  まず、国調でございます。  私も今十四、五年前を思い出しているんですけれども、私どもの地元に棚倉町という町がありまして、ここに、あのときは全国で三人だったですか、女性の町長さんがおられました。藤田満寿恵さんという方で、その方が多分福島県の国土調査の責任者ということで、私も秘書をやっておりまして、国土庁に、また大蔵省に予算の陳情に御案内をした覚えがあります。そのときその町長さんが、何でこういうことをもっと早くやっておかないのかね、私の町、また東白川郡という郡でありますけれども、いろんな土地の係争の問題になるとこの地籍の問題がどうしても出てくるので、こんなことが昭和二十六年からやっていながらどうして解決しなかったのか、そのおかげで個人的な憎悪を持ったりしていろんな部落の不愉快な問題になっているんだと、そんな話を実は聞きました。  この間の説明の中で、先ほどから同僚議員がいろいろ話しておりますけれども、フランスとかドイツではもう五十年間できっちりと国調をしてしまったと。ところが日本は、二十六年からやって第四次までやっているけれども、まだ四〇%であると。  私は、そういうふうなことを考えると、昭和二十六年から、その当初はどれぐらいでこの国調を完了しようという計画でおったのか、さらにまた二次、三次、四次の計画というのはどういうふうな進捗状況を目途にしながら計画をつくってきたのか、その辺のおくれた原因をお伺いしたいと思います。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) お答えいたします。  国土調査法の制定は昭和二十六年、先生お話のあったとおりでございますが、戦後の復興を図っていく中で、国土につきましての情報をきちっと整備する、土地についての情報を整備するということで非常に意欲的に取り組もうということでございます。ちょっと具体的な数字は私、承知しておりませんが、短い期間でできるだけ早くやるということで始まったというふうに理解しております。  その後、当初は任意の調査ということで、地元でやりたいという場合にやるというやり方で進めておりましたが、なかなかうまく進まないということもございまして、途中でいろいろな方式も入れながら、昭和三十七年に、それでもなかなか進まないということで今日の国土調査促進特別措置法というのを議員立法で制定していただきまして、十カ年計画をつくりまして進めてきておるというのが今日までの経過でございます。  そういう中で、地籍調査がなかなか進まないということでございますけれども、予算の確保の問題が一つございますし、また一筆地の調査ということでございまして、土地所有者の協力を得るということ、そういう面で非常に地道な努力を要する、時間のかかる調査であるということ、また都市部につきましては、土地が細分化されて筆数が多いということでより多くの時間がかかる、また、農山村など比較的調査が容易な地域から、地域につきましてはかなりの進捗を見てきたわけでありますけれども、都市部などに調査対象地域がだんだん移行してきておるという、そういうことがある。また、地方公共団体におきまして専門的な知識を必要とする地籍調査に従事する職員の確保ということが行政需要が多様化していく中でだんだん難しい状況になってきておるということ、さらに、今、地方公共団体によりましては、調査の必要性に対しまして必ずしも十分御認識していただいていない面もあるというようなことがおくれている理由として考えられるものであります。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 その辺の難しい話はさっき政務次官からも大臣からも受けております。  阪神・淡路のときにこの地籍の問題で約九百四十四件あって、これがなかなか復旧が進まなかった原因にもなっている。しかしまた、統計を見てみますと、全国的に、大臣のところは一%なんて考えられないような進捗状況でありますけれども、また他方、沖縄それから青森、これはもう九〇%に行っている。  うまくいっていない原因はわかりましたけれども、うまくいっている原因はどういうことですか。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) お答えいたします。  都市部とそれ以外の進捗の度合いの違いというものにつきましてはただいま申し上げたとおりでございまして、分析されるわけでありますけれども、あと地方ごとの進捗ということにつきましては、それぞれの地籍調査に対する理解といいますか、取り組みというものが重なって今日のような数字の違いが発生しているのではなかろうかというふうに思っております。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 ちょっと何か理解できないんですけれどもね。難しいのはもう重々承知しています。ですから、行政の中で地方自治体にどういうふうに喚起させていくかというのがやっぱり中央官庁であろうと。それが結果的にいろんな問題を起こしてしまっているというふうなことになっているわけですから、今の局長の答弁はちょっと納得がいきません。しかし、しようがないでしょう。許しましょう。  それで、今それぞれ国調をしているわけですけれども、その達成率はどれぐらいに見て、先ほども答弁がありましたけれども、あと二十年でという話ですが、二十年で一〇〇%やるのかと。そうではない、例えばまた大臣のところで恐縮ですけれども、一%の後、二十年で九九%クリアできるなんてとても考えられない状況ですから、ある程度の目標値、これぐらいが可能である、その中でこの二十年でやるんだというような中での局長の考え方をお知らせ願いたい。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 今後二十年間で、長期展望といたしましては、全国の緊要性の高い地域につきまして調査を完了させて、二十年後にはおおむね八割程度の進捗率にいたしたい、こういう考え方でございます。  具体的な都道府県ごとの進捗につきましては、十カ年計画を立てまして、これに基づきます各都道府県ごとの十カ年計画を立てていただきまして取り組んでいく、こういうことでございます。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 第五次で八割じゃないの。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 第五次の計画を立てるに当たりまして、全体の展望といたしまして、今後二十年程度で緊要性の高い地域につきまして調査を完了する、こういうことでございまして、二十年を展望しての数字で八割ということでございます。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 第五次というのは十年でしょう。調査するところはわかりましたけれども、山林についてはどういうふうな、その八割の中には山林は入っているんですか。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 八割の中には山林ももちろん含まれておりまして、山林につきましては、林業的な高度利用を今後図られる地域だとか平地の山林というようなもの、あるいは境界の確認の面で早くやった方がいいというような地域、そういうところを計画の積算に含めて取り組むことといたしております。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 事業主体はそれぞれの市町村ということで来年度百四十億近い予算を要望しているそうでありますけれども、町村は時によりいろんな事情が出てくるんです。従来の予算編成の中でいきますと、町村の要望を聞きながら国土庁で集計して、そして大蔵省の方に要望していくということになろうかと思うんですけれども、そういうふうな中で、市町村が急にいろんな公共事業をしなきゃいけないとか、また場合によっては予定だったところができなくなる、そんなふうなことが出るかとも思うんです。そのようなときは、この国調、地籍調査の費用というのはある程度臨機応変に活用していいのか、それもその自治体、例えば都道府県単位、そういうふうなことで活用していいのか、その二件。  一つは、来年どうしても市町村でこの事業をしたいので、その前提としての地籍がどうしても必要であるといった場合の最初の計画プラスアルファを要望するようなことができるのか、またその逆に、計画しておいてできなくなったところを国土庁にお返しするんじゃなくて都道府県内での調整ができるのか、この件についてお伺いしたいと思います。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 地籍調査でございますが、ただいま先生御指摘の点につきましては、例えばある地区で当初予定していた予算に残が出たとか、そういうふうなことで余るようなことがある場合につきましては、他の地区に流用して少しでも調査が進捗していくように、そういうふうに取り扱いし、努力をしておるというところでございます。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 局長さん、他の地区というのは、県内で調整してよろしいんですか。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 県内で調整するということも当然ございまして、まずそういうところの段階から調整を始めていくということではないかと思っております。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 それと、こういうことなんです。国土庁が一応監督官庁である。それで、県に行くと、これはずっと統計を見ましたら、農政部とか農地林務部が中心になって、また三千二百の市町村を見ると、今度は建設部というか、建築とか土木部が中心になっているんです。  都道府県で農政とか農林部がほとんどその所管の部局になっていることは、どういうふうな経緯があってなっているんでしょうか。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 現在の状況を申しますと、都道府県におきましての主管課でございますが、農林関係が多うございます。また、市町村に参りますと、地籍調査専門の課を設けているところ、あるいは建設関係、農林関係、企画関係、産業関係あるいは税務関係というのは大体似たようなバランスで設けられております。  県の段階で農林関係が多いということにつきましては、もともと戦後、地籍調査を進めていく上で食糧というようなことが大きな要素としてあったということが反映されているのではなかろうかと思います。  いずれにしましても、それぞれの自治体ではこれまでの歴史的経緯の中でこの調査が実施、推進されやすいようなところが主管課になりまして、当然でございますけれども、県の中ではちゃんと関係するところと連絡をとりながら、また市町村においても同様な連携、連絡をとりながら取り進めているということでございます。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 大阪とか東京で農林部とか農地林務部が国調をやるといっても、ちょっと何か、戦後の話としてはわかりますけれども、今のこの当世の中で理解できるんでしょうか。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 自治体の窓口ということでございますので、私どもの方からこれは何課にしてくれというふうに指図するわけにまいらないわけでありますが、それぞれただいま先生の方から御指摘ありましたけれども、当該自治体にとりまして今日の社会経済情勢の中でこの地籍調査を進めるのにふさわしいのはどういう部局、主管課であるかということを十分御判断してお決めいただくことが一番適当であろうかというふうに思っております。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 大臣はどのようにお考えですか。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) 私も、今先生の御質問を伺っていながら、いわゆる国家全体としての着手率というのが七二%で、全国平均は四三%。大阪でも、その進捗率は一%でございますが、着手率が一四%という実績になっております。  一生懸命着手して、今国土庁というのは隔靴掻痒といいいますか、地方自治体に啓蒙それからお願いというような形でやっているぐらいなところでございますから、命令系統になっていないところに大変難しい問題があるんじゃないかと。国土庁というのは統制官庁でございますから、ひたすら地方自治体の意識を高揚して、それにいかにインパクトを与えていくかということだと思います。  いわゆる着手率が非常に高いのが、先ほど先生御指摘がありました青森それから岩手。青森はもう九一%まで進捗率が来ております。青森、岩手、宮城というようなところは一〇〇%の着手率でございます。それから、先生の福島県は、進捗率が五七%で着手率は九七%まで行っています。山林、原野、国有地が一番県の面積に比して率が高いのは福島だという私、認識あります。  そういう意味で、議会の御理解を得ながら、国土庁のこの問題が進捗をいたしてまいりますように、これからまた数次の計画を重ねてまいりますが、今後の法律の中にいろいろな検討を加える事項がもう少し盛り込まれてもいいんじゃないかというような気持ちもいたしております。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 縦割り行政云々という話がありますけれども、行政の一貫性というのかな、これはやっぱり私はある意味では必要だと思うんです。  私もずっと国会議員の手伝いをさせてもらっているときに、建設省に陳情に行く、そうすると、福島県の土木部の皆さん方が、さらにまた市町村の建設部の人が本当にいろんないい意味で一体感を持ってやっておるわけです。それがこの国調、地籍のことになると何かばらばらになってしまう。一貫性がなくなって、ある意味では最終的には自治体が責任を持ってやるというふうなことでありますけれども、その上層はどこだということになったときに、やっぱり農林省じゃないのか、国土庁かと。国土庁にも農林省から行っている人がいると思いますけれども、しかし、やっぱりその一体化は、私は進める上でいい意味での喚起を促すように大臣、政務次官、それぞれ御指導なさった方がいいような気がいたします。要望としてお願いしておきます。

増田敏男自由民主党国土政務次官

○政務次官(増田敏男君) お話の趣旨はよく理解ができます。  私も市長時代、国へ参りまして、こう言うと怒られちゃうんですけれども、建設省へ行くと建設省から出た話、農林省へ行くと農林省から出た話はよく聞きます。国土庁から出てきた話はというと、まことに恐縮なんですが、今までの調整官庁という位置づけが地方の自治体にはそういうふうに映っているというような印象を今ここで反省をしながら顧みておりました。今度、国土交通省になりますから、運びいかんによっては十分に目的が達せられるだろう、こういうような考えも抱いたところであります。  そこで、御指摘の点を十分踏まえながら、より地方自治体と連携を密にして目的達成ができるように頑張っていく決意であります。御理解賜りたいと思います。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 ぜひお願いいたします。  この今度の法案の中で私は、重要なところというのは二点あるかなと。  一つは、今度の予算案の中にその外注を認めたと。  これはもう役場の職員が少ないから、それぞれお手伝いしていただく方を認めて、それでその進捗状況を高めようということはわかります。その中で土地家屋調査士とか土地改良換地士とかさまざまな職種、技術を持った方がおるんですけれども、そのほかに専門技術者という名称があるんです。この専門技術者というのはどういうふうな方なのか。  それからもう一つ。今、本当に景気の悪い状況の中で地方に行くと、それぞれライセンスを持った人は仕事が欲しくてしようがない。ですから、私は、外注をするというふうなことになると、市町村にメジロ押しで、私にやらせてくれ私にやらせてくれと、これが出ると思います。そのときに、この発注の方法というのはどんな発注の方法でやるように指導していくのか。いわゆる競争入札をするというのか、それとももう最初から契約をしてやっちゃうというのか。この二点についてお伺いしたいと思います。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 外注の関係でございますが、一筆地調査への民間技術者の活用という点につきましては、私どもといたしましては、一つは、先ほど来出ておりますが、土地家屋調査士などの資格を有する方々、それから用地測量などの境界の確認を伴う測量につきまして経験を十分に有する者、それから一筆地調査につきまして十分な経験を有する者など、この調査業務の性格にかんがみまして、十分な知識と経験を持ち、信頼のできる者を対象とすることが適当であるというふうに考えておるわけでございます。  調査の重要性にかんがみまして、それぞれ市町村においてこの外注方式が適正に実施されるよう十分に監督していただくということで公平性が確保されるようにしていきたいというふうに考えております。  また、どういうふうな決め方をしていくかということにつきましては、競争入札というのが原則であろうかというふうに思っております。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 局長、その十分な知識を持っている人とはどういう人かと私、聞いている。  だから、例えば市町村の役場にいて、それで建設課にいたとか農地課にいたとか、そして国土庁の研修会を何回か受けたとか、そういうふうな答えを私はもらいたいんですよ。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 失礼いたしました。  十分な経験を有する者ということにつきましては、市町村のこれまでの地籍調査におきまして実際にそれに携わり、経験を持った方々というものも含まれるというふうに考えます。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 これは大臣と政務次官に答えてもらうしかないかね。お願いします。

増田敏男自由民主党国土政務次官

○政務次官(増田敏男君) お答えを申し上げます。  ずばり申し上げます。土地家屋調査士、それから土地区画整理士、それから土地改良換地士、こういう職業の方がおられます。  参考に、土地家屋調査士は全国で一万八千人、それから土地区画整理士は約一万人、それから土地改良換地士は約三千人、こういう方々がおられます。  したがって、それぞれ業務に携わって熟達した職員以外に資格という形でございます。お願いしていきたい、こういう考え方であります。よろしくどうぞ。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 よくわかりました。そういうふうに答えてください、局長さん。  次に、この法案の中で重要なものというのに地籍調査の立ち会いの弾力化があるんです。  これも私、この間、地元を歩いてきましたら、ある町長さんが、一度何か今までの地籍調査の中で立会人を割愛したことがあったのかな。そしてその町長さんは、今その町の中で一番土地の問題で係争しているのが実はその立ち会いの弾力化をして立ち会いをしてもらっていなかったときの問題が今になってぶり返してきて大変な問題になっているんだということなんです。  ですから、この一筆にしても境界の問題にしても、今度やっぱり先に進むという前提の中でしょうけれども、大分簡素化しているんですが、このことだけは特に立ち会いを求め、しかもそのときは、場合によってはその役場の担当、いわゆる客観性を帯びている者を立ち会いさせて、そしてこの境界等を決めてもらうようなことにしないとまた同じことの繰り返しになってしまうのかなと。  そんなことを思うと、特に私は、これは附帯決議には載っておりませんけれども、もうぎりぎりまで所有者の立ち会いをもって境界を決めていただきたいと思いますけれども、その御所見をお伺いしたいと思います。

増田敏男自由民主党国土政務次官

○政務次官(増田敏男君) お答えを申し上げます。  民間に委託をするといいましても、最終の確認はその市町村の職員に立ち会ってもらいます。だから、当事者同士が出てきて、民間の人が出て、そして境界ができたといっても、市町村職員が必ず最終立ち会う、それで決まると、こういう運びにするというふうなことになっております。そのように努めてまいりますので、御理解賜りたいと思います。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 政務次官、両方の地権者、これに立ち会ってもらうということと、いわゆる役場なんです。  確かにあるんです。その次男坊、三男坊が云々であって、その人が現実問題としては分与されるんだけれども、今外国に行っちゃっていないとか、そういうような事例というのはあるんです。そういうふうなのは、結構十年後二十年後になってぶり返している例というのがあるものですから、極力その町村に努力をしてもらって、地権者が出るような努力をしてもらいたい、そういうふうなことのお願いでございます。    〔委員長退席、理事市川一朗君着席〕  次に行きます。  国調の面積、これは自治省。  それで、これも先ほどからそれぞれ質問があって、昔話になるんですけれども、確かにこれ、私も聞くところによると、年貢米の話になって、どうしても年貢米をお代官様にいっぱいとられるのが嫌だから土地を過小評価して、それが今、国調、地籍調査をすればするほどその余地がだんだん出てくると。  国調にはいろんな目的があって、その目的の一つとしていわゆる固定資産税の話があって、これまた秋田のある市で、先般の国調のときに土地が当初の予定よりもたくさん出てきた、それによって固定資産税が八百万とか一千万ふえた、そんな例があります。  過去にどういうふうな例があって、そしてさらにどういうふうな措置をなさったのか、自治省からお伺いしたいと思います。

石井隆一自治省税務局長

○政府参考人(石井隆一君) お答えいたします。  固定資産税におきます土地の評価に用います地積につきましては、原則として土地登記簿に登記されている地積によるものでございます。  そこで、今の御質問でございますが、地籍調査の結果、増減が出た場合ですけれども、まず地籍調査が市内全域で完了して土地登記簿の地積が修正されている場合は、これは修正後の地積で行うということにいたしております。地籍調査が市内の一部の地域のみで完了している場合も、原則は土地の地籍調査によりまして修正されました登記簿の地積によって評価するわけでございますけれども、特に不適当と認められるものにつきましては地籍調査前の当該土地の土地登記簿に登記されていた地積によるものとすることになっております。  それで、じゃ、どういう場合に不適当であるという判断をするかということになるんですけれども、これは市町村長の判断になるんですけれども、基準としては、まず地目別にその地目についての市町村内の全地積、それに対して現に地籍調査の地積によって登記されている土地の面積がどの程度の割合かと。例えば、大部分が地籍調査が終わっているかどうか、ごく一部しかやっていないかどうかということ、それから、地籍調査後の地積が登記されております土地について、その調査の前後において地積の相違がどの程度大きいか、ごくわずかか非常に大きいかとか、あるいは、調査前後における地積の相違によります固定資産税額の変動の程度といったようなことを総合的に勘案して決めるようになっております。  実際問題として、これは市町村長さんの総合的な判断ということにしておりまして、私どもの承知している範囲では、例えば調査がごく一部しか終わっていない、その結果、地籍調査によってかなり地積が広くなったけれども、大部分の残りの市域は終わっていないんだからその一部のところだけ地積が広くなったからといって広い面積に課税するのはちょっと不公平じゃないかということで、地籍調査前の地積で固定資産税を課している例もあるやに聞いておりますし、また、市域のかなりの部分が調査されて地籍調査が終わっておって、現実に実態を調べてもさほど不公平ではないという場合は、新たな地籍調査後の地積でやっているケースもあるというふうに承知しております。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 本当に国土調査、地籍調査というのはいろんな面で大事だなと。私自身、戦後五十四年間、日本が大変な経済立国になって近代国家になっている中で国調そのものが四〇%というのはどうしても不思議でしようがない。まさにある意味では、我々が経済活動をする大きな背骨であろう、そんなことを思うと、本当に限りなく近いうちにこの国調、地籍調査を完了していただきたいと。  先ほど来のいろんな質疑の中で、どのようにして国民の皆さんに地籍の重要性、国土調査の重要性、これを喚起させていくか、それぞれ国土庁、大臣、政務次官、お考えだと思います。先ほど五千万の話がありましたけれども、それ以上にやっぱり私は、市町村長さんに、住民の方にどのように大事であるかということをPRするということが大事であろうと思います。    〔理事市川一朗君退席、委員長着席〕  そういうふうな中で、今後、この国調についての国土庁としての国民に対するPRをどのようにしていくか、この件についてお伺いしたいと同時に、何か一部の都市では地理情報システム、GIS、こんなことをしながらいろんな情報の一体化というか、これをしているみたいなんです。そんなことも含めて、国土庁では考えがあるかどうか、お伺いしたいと思います。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) 先生の御指摘のとおりで、いろんな問題がまだあるように思います。  まず、地籍調査の促進を図るためには、国民に今先生がおっしゃったような地籍調査の効果や必要性を理解していただく、我々の希望する、法律を延長する意味の重要性を理解していただいて、地籍調査の実施により、土地の権利関係の明確化、それから土地取引の円滑化などを初めとする多大な効用があること、これは経済発展の根底をなすものでございますけれども、それをわかりやすくPRすることが必要ではないかと思っております。  また、このために幅広く国民に、地籍調査の重要性には地籍調査に関する読本、それの作成とか、公共交通機関等による広告のほか、テレビや新聞等のマスメディアの活用、それから効果的なPRの実施について登記所とか公共交通機関、それから、先ほど私がホームページみたいなものを設けて利害得失をどういうふうに、この問題は国民の権利義務の中にどういう関係があるのかということを私は明確化させる必要があると思っております。  いずれにせよ、今、情報の問題も、情報交換といいますか、貴重な情報をお互いが自分のところだけで温存しておくのではなしに、これをどこへ集めるか、国土庁にそれをいかに集めていただくかというような情報の集積の場所みたいなものを決める必要があるのではないかと思っておりますが、第五次計画の策定に当たりましては、新たな促進方策を積極的に導入して調査の推進に向けて最大の努力をいたしたい、かように考えております。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 ありがとうございました。  極論かもわかりませんけれども、やっぱり小さいうちからそんな意識も持っていた方がいいのかなと。そんなことを思うと、あと二十年という一つのスパンであれば、例えば中学校の地理か何かにでも、それこそ地籍調査とか国土調査とか、そんなことも一項入ってでもいれば、また子供のころから地籍、国調というのは大事であると、そんな思いになるのではないかなとも思いますので、参考意見として一言申し述べておきます。  次に、農住法、利子補給法改正案に移らせていただきます。  昨年のこの国土・環境委員会からそれぞれいろんな議論をしております。その中でも私は、住宅政策についての議論が一番多いんじゃないかなと。公団法についても、先ほども話が出ましたが、良質な住宅、それからまた定期借家法等、本当に国土・環境委員会の主に建設部門の中では住宅政策の議論が多かったと思います。  そういうふうな中で、私はまさに農住も住宅法の一環である、次の質問もまた住宅法の一環である、そんなことを考えると、次の時代に、先ほども出ましたけれども、やっぱり少子化、これを考えたときに、そんなさまざまなところで住宅を生産する政策を進めて将来的に本当に大丈夫だろうかと。むしろ、つくった人が入居する人がいなくなって結果的に借金だけ残って困ってしまうような状況もできるんじゃないのかなと、そんなことを思うんです。  特に近郊の住宅、また地方の大きな都市の住宅というのは学生の占有率というのが相当高いと思うんです。その学生も、まさに大学の氷河期と言われるぐらいにだんだん少なくなってきたときに今のような状況の中で、これは住宅金融公庫の住宅に対する制度を見ると六つぐらいあるんですか、いろんな住宅に対する融資制度がある。それと同時に、各都道府県は公社を持ったりして住宅をつくっておる。また市町村もつくっておる。公団もつくっておる。そんなときに、次の時代の住宅政策というものはどういうふうなところからつくっていくのか、そのビジョン、これについてお伺いしたいと思います。

那珂正建設省住宅局長

○政府参考人(那珂正君) お答えいたします。  住宅政策の基本的な認識についてのお尋ねでございますが、確かに、先生おっしゃるように、これから二十一世紀初頭に向けて少子高齢化は一層進展すると思いますし、人口も間もなくピークを迎えて人口増がストップするどころか減少傾向が確実に来ると予測されております。  また、よく言われますように、いろいろな資源についても制約条件がますます強まってくるというようなこともありまして、経済の先行きを見てもせいぜい安定成長がいいところじゃないかとも言われております。  一方で、しかし情報化を中心とする技術革新も進展し、自由時間は増大してくるでしょうし、さまざまな交流活動というんでしょうか、そういうことが盛んになって、加えて国際化も今よりももっと進むと思います。  そういうことから考えますと、社会全体としては、いわゆる知的活力にあふれた成熟社会というような様相を強めていくんじゃないかと思います。  そういう中にあって人々の住まい方はどうなるかということでございますけれども、誤解を恐れずに少し単純化して申し上げれば、従来のどちらかといえば一点定住型、住まい方というんでしょうか、そういうことから、例えば単体としての住宅も、あるいはその住宅がある場所も、それから周辺の居住環境も、あるいはまた関連するいろんな居住関連サービスも、その時々の人生設計とかライフステージに応じた選択が自由にできるような、そういうような住まい方というんでしょうか、そういうことを国民みんなが志向する傾向が非常に強くなってくるんじゃないか、こういうふうに思います。  そういう基本的ベースについてそういう基本的認識に立つならば、住宅政策としては、まずもって、いわゆる適正かつ活気のある住宅市場の整備、確立を今のうちにしておくことが一番大事なことだろうと思います。  もちろんその際、今先生御指摘になりましたように、新しい住宅をどんどんつくるということ、その新規の住宅の市場ということだけじゃなくて既存のストックがきちっと流通される、しかも更新されながら流通されるというようなことにも意を用いなければいけません。また、住宅単体のみならず、住環境とか居住関連サービスというようなものもマーケットの対象として個人、国民が自由に選べるようにならなければいけない、こう思います。さらに、そういうマーケットでは、そういう適正な水準を確保できないという人のために、これまでも住宅政策の基本の一つではございましたけれども、公共賃貸住宅等のいわゆるセーフティーネットの整備というようなこともあわせて措置して充実しておかなければいけない、そういう基本的な観点で当面の住宅政策を進めたいと思います。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 それぞれの省庁で今、循環型社会という法案をお考えになっていると思うんです。この循環型社会をいろいろ勉強している中で、一番建設廃材が多い。そんな中でリユースできるものもあったり、再利用を重点にいろいろ考えなきゃいけない。そんなことを思うと、やっぱり私は住宅政策がある意味では環境、それから循環型社会をつくる大きな一つの中心になってくるのかな、我々も含めて、やっぱり一つのこれからの時代というのは理念を持った理念型社会をつくらなきゃいけないのかな、そんなふうに思うところでもあります。  そういうふうな中で、しっかりと循環型も、大量生産、大量消費じゃなくて、まさに良質の住宅を供給するんだという理念をひとつきちっと入れながら住宅政策を進めていただきたい、そんなふうに思います。  それで、農住法に戻りますけれども、これが六年間さらに延長するということであります。最初のその法案の目的というのは、三大都市圏の住宅供給という前提の中でこの農住の政策が進められたと思うんですけれども、これもまたやっぱりその当時と、昭和四十六年ですから大分その周りの状況というのは変遷していると思うんです。  その中で、特に一都三県、東京を含めた神奈川、埼玉、千葉、この中での利用率というのが、昭和五十五年には二二%、昭和六十二年は三三、それで平成十年、〇・八八と、今日に至ってはほとんど利用がないというこんな状況を考えますと、やっぱりいずれこれもどこかで改正しなきゃいけないような状況になるのではないのだろうか。  そんなことを思ったとき、この六年間延長という根拠、これをお示し願いたいと思います。

那珂正建設省住宅局長

○政府参考人(那珂正君) 確かに法制定当時と住宅をめぐる状況は大きく変わってきていると思いますが、先ほども申し上げましたけれども、我が国の大都市圏における賃貸住宅の居住水準が極端に低いというようなこと等々から、やはり三大都市圏における賃貸住宅の供給力を、いろんな手段を少しでも有効に使っていきたい、こういうふうに思って本制度の延長をお願いしている次第でございます。  その六年間でございますが、御案内のとおり、三大都市圏につきましては大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法がございまして、これに基づく供給に関する基本方針というものが平成八年に定められておりますが、これの対象期間が平成十八年三月までとなっております。今回お願いしております農住法等の臨時措置法の対象地域がこの大都市法の基本方針の対象地域とほぼ一致するというようなことから、その整合を図るという観点から、終期を同じ十八年三月として延長期間六年をお願いしている次第でございます。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 昭和四十六年から施行されている中で、私はその利活用の状況、当初は当然それはもう三大都市圏、これだと思うんですけれども、それからまただんだん今度その数字がたしか移っているんですね。この辺の変動はどういうふうになっているか。  それと同時に、家賃の話ですけれども、家賃の話というのは、そのほかの住宅と比較していくとどんなふうな設定になっているのか、わかったら教えていただきたい。

那珂正建設省住宅局長

○政府参考人(那珂正君) 最初の三大都市圏のシェアと申しますか、これは累計で申し上げて恐縮ですが、創設以来十年度まで全国で九万戸がこの利子補給の対象になりました。そのうち、三大都市圏においては約半分の四万六千戸でございます。  次に家賃のことでございますが、御案内のとおり、この利子補給制度におきましては、家賃を、建設費の償還額それから地代相当額とか一定の修繕積立金とか、そういうものを合計した額の限度内にするようにという条件をつけております、家賃限度額と称しておりますが。しかし、最近の賃貸住宅市場では相場賃料というものが大変安定的に推移しておりますので、本制度の利子補給の対象となる住宅につきましても、先ほど申し上げました限度額家賃よりもずっと大幅に抑えられた形になっておおむね六、七割で推移しておりまして、結果的に相場家賃で推移しているという状況でございます。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 統計の中で地方の都市に流れているんですけれども、となると、やっぱり規模の問題が出てくると思うんです。  その規模で、今までの二千五百の二十五戸以上というのをずっとどういうふうな方が利活用しているかなというと、会社で借り上げてとか、そういうふうなのが結構多いような認識でありました。それが民間会社、いわゆる工場等がだんだん空洞化している中で三大都市圏のところも、九州の方は除くんですけれども、変わっているのかなと思うんです。それがだんだん今度は地方で利活用する率が高くなってきたという経過が実はあります。  そんなときに、私はこの規模の二千五百というのと二十五というのはだんだん変えなきゃいけないんじゃないだろうかと。それは、同じく住宅金融公庫の中で小規模活用型というのがあって、それが規模が非常に小さいコンパクトな状況になっているわけですから、将来的には弾力的な活用の仕方、施行の仕方、そんなことは考えられないでしょうか。

那珂正建設省住宅局長

○政府参考人(那珂正君) ただいま先生御指摘の一団地の規模でございますが、法制定当時は二ヘクタール以上または二百五十戸以上ということでスタートいたしました。これまで数次の改正を経て、平成二年から二千五百平方メートル、二十五戸以上ということで運用させていただいております。  この趣旨は、なるべく郊外において良好な環境の住宅団地として、まとまった一団地の規模については一定のやはり限度があるだろう、こういうことからこういう規定が置かれているというふうに考えております。  具体的に二千五百平方メートルまたは二十五戸以上というのがそれぞれの地域で過大な基準になっているかどうかという点でございますが、最近の状況を見ますと、三大都市圏等については、これは団地の規模であって、そこで例えばAさんとBさんが共同で、共同というか隣り合わせでと事業単位を規定しているものではありませんので、確かに農地の所有形態も少しずつ細分化してきているのかもしれませんけれども、一定の環境確保という観点から当面この水準で運用させていただきたいと思います。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 農地所有者が中心であるわけですけれども、ややもすれば農業には専門であっても賃貸住宅を経営していくというのはそう専門じゃない、しかしながら、だんだん郊外が今広がっている中で農業も、構造改善局長がお見えになっておりますけれども、なかなか厳しい状況の中で、どうせなら住宅でもつくってそれを貸して暮らした方がいいかなと、ある意味では甘い考えになりそうな気持ちになると思うんです。  それで、私は、住宅についての情報、それなりの情報は集めていると思いますけれども、農協あたりも中心になって教えてあげていると思うんですけれども、あくまでも農業従事者というのは素人であるという前提の中でいろんな指導をしてあげなきゃいけないと思うんです、つくってはみたが、結果的にはまた借金を背負うようなことになって一家が逃げたなんという、そんな例だってなきにしもあらずというふうなことになりますので。  そういうふうなことを踏まえて、ひとつ農地所有者に対してのPR、情報の伝達また指導、これを特にお願いしたいと思いますが、この御所見をお伺いしたい。

那珂正建設省住宅局長

○政府参考人(那珂正君) おっしゃるとおり、都市農業者が御自分の農地を転用して賃貸住宅を経営するというようなことにつきまして、私ども、こういう利子補給という形で支援して、あわせていい賃貸住宅を供給してもらうという政策効果をねらっているわけでございますが、基本的には、賃貸住宅経営という、それまで本業とされていた農業とはまた全然違う事業をしていただくわけでございますので、これまでもこの制度においては具体的な利子補給の対象は実は金融機関なわけでございますが、その金融機関は実態上ほとんどが農協でございます。特に都市地域の農協は、そういう都市地域における農家の、生活再建と言っては言い過ぎかもしれませんが、新しい事業に対するいろんな指導をきめ細かくやってくれておりました。ここのところ、少し私どもの方から見ると、もうちょっと、例えば駐車場の方が簡単でいいんじゃないかとかリスクが少ないんじゃないかとか、そういうような御意見もあるように聞いております。  そういうこともありますので、私どもは、この時代における賃貸住宅供給についてのいろんな説明書、パンフレットなどを改めて作成し、それを都道府県、政令市の担当部局を通じてもう一回農協あるいは農家の方々に直接説明するような機会を、今年度お認めいただきましたならば、十二年度早々にも着手したいと思います。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 ありがとうございました。  ちょうど構造改善局長もお見えになっておりますので、今の話をよく耳に入れておいていただきたいと思います。  次に、特定地域の宅地化促進法案です。  これは、いろいろ土地区画整理事業をさまざまなところでやっていると思うんですけれども、私も要請型土地区画整理事業というのは初めて実は聞きました。土地区画整理事業というのは、事業主体が組合施行それから公共団体の施行といろいろありますけれども、その組合施行というのはいろんな問題を抱えているんですけれども、難しい趣があります。  私は、そういうふうなことで、この要請型土地区画整理事業というのが昭和四十八年から法律として施行しながら現実問題として活用しているのが二件しかないというのは何となくわかるような気がするんです。しかしながら、やっぱり四十八年から二件というのは何か寂しい感じがします。何かやっぱり法律として場合によっては不備があるのかなと。ただ、市とか自治体では自分たちでやっていますからなかなかそれに対応できない向きもあるかなとは思うんです。  この辺についての、その二件しかない理由、これをお聞かせ願いたいと思います。

山本正堯建設省都市局長

○政府参考人(山本正堯君) お答えを申し上げます。  要請型区画整理事業、今先生御指摘のように四十八年から二件ということでございます。  今御案内のとおり、おおむね組合施行の同意要件を満たすところまでは行っているけれども経済的基盤でありますとか技術的能力を有しないために土地区画整理事業をすることが困難な場合に市に要請すれば市がやる、こういう制度でございますが、農地所有者等の関係権利者の意向調整が大変難しくまだ要請まで至らないといったような場合、あるいはまた、仮にその意向調整ができた場合であっても農地所有者等がみずから土地区画整理事業を施行して事業を行う、ある程度意向調整ができた場合には区画整理事業組合がみずからやるといったような場合、あるいはまた、公共団体がイニシアチブをとって地権者から要請を受けるその前に区画整理事業を公共団体が積極的にやるといったような例もございまして、要請という手続を経る前にいろんな状況によって一定の区画整理事業を実質やっていくといったような例がかなりあるというふうに思っておるところでございます。  こういう制度につきまして、こういう公共団体のイニシアチブによる区画整理事業が要請型土地区画整理事業の呼び水となって施行されるという例もございますので、こういう区画整理事業、要請型区画整理事業ということを存続させ、こういう格好で制度の活用を図っていきたいというふうに考えておるところでございます。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 ありがとうございました。  次に、農林省にお伺いします。  今までのいろんな話の中で、都市の近郊また都市内のいわゆる農地、これが重点的に話になってきたと思います。  私は、昨年、農業基本法の改正があって、その中でいわゆる農地の多面的な機能というのを、これはWTOで認めてもらっていなくて極めて残念でありますけれども、そういうふうな中で新しい法律ができてそれを施行しているということであろうと思います。  そういうふうな中で、私は今までの昭和四十七、八年から始まったいわゆる都市近郊農業に対するいろんな政策、これが確かに宅地としてまた住宅も必要性があったと思うのでありますけれども、今になると、都市もある意味では空洞化してさらに範囲が広まってきた、当然のことながらそこで農業政策というのも変わっていいのかなと思うんです。しかも、大事な環境というものが今問われている中で、しかもまた基本法もそれを唱えているわけですから、そういうふうな中で今までのいわゆる住宅宅地と農地の関係、特に平成四年に緑地と宅地をきちっと選別しているわけでありますけれども、それが将来的にどういうふうなことになっているのか。  都市近郊における農業政策について渡辺構造改善局長、私、渡辺構造と言われると弱いんですけれども、局長さんに所見をお願いしたいと思います。

渡辺好明農林水産省構造改善局長

○政府参考人(渡辺好明君) 二点お尋ねがございました。  一つは、日本のように可住地の面積が限られているところでは、やはりどうしても農地に対して農業的利用と都市的利用の競合が起こるわけでございます。それが一番顕著に起きているのが都市、それから都市周辺だろうと思います。ですから、まず一番大事なことは、私どもとしては、やはりゾーニングをきちんと調整、調和、計画のもとに行うということであります。  都市計画制度の中でも農林業との健全な調和ということが掲げられまして、市街化区域を指定するときには必ず農林水産大臣と協議をしなければならないということが義務づけられております。それから、同時に、そうした運用につきましては各都道府県の農林部局と都市部局の間でも同じようなことが行われております。  そういたしましてもなおかつ市街化区域内には一定の農地が残るわけでございます。現在、十一万ヘクタールほどの農地が市街化区域内にございます。ただ、この農地というのは、やはり今先生から御指摘がありましたように、生鮮食料品のうちのかなりの割合の部分を提供しておりますし、緑の空間、緑の保全という点でも役割を果たしておりますし、それから都市住民と農業との触れ合いという点でも大きな役割を果たしてきております。  お言葉の中にございましたけれども、平成三年の生産緑地制度の大きな改革の中で、生産緑地制度という形できちんとこの農地に対して、緑の空間としての役割を果たした場合には税制上の恩典を与えるというふうなことが出てきております。現在、三大都市圏の特定市の中で四万ヘクタールのうち一万五千、約四割がこの生産緑地に指定されまして、そこで農業が営まれているという状況にございます。  同時に、私どもの方の農業振興地域の整備に関する法律に基づく制度でも、一定のまとまり、通常は二十ヘクタールないと逆線引きという編入はできないんですが、五ヘクタール以上あればもう一度農業振興地域の中に戻すことができるというふうな運用も行っております。  いずれにいたしましても、都市農業というのは、今回の基本法の改正の中で都市及び都市周辺における農業の振興という形できちんと位置づけをされました。したがいまして、市街化区域内の農地であると市街化区域外であるとを問わず、やはり一定の役割を果たしているものにつきましてはこれをきちんと位置づけをいたしましたので、十二年度の予算の中でも、例えば直売施設、交流施設に対して、これまでは助成を行ってまいりませんで融資だけでしたけれども、そうした点につきましても助成を行うような方向で施策を強化したいというふうに考えております。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 ありがとうございました。  それぞれ三法案について質問をさせていただきました。増田政務次官、それから大臣、何か答弁する時間もなかったみたいですから、最後、三つをまとめて、総括して御答弁を願って、質問を終わります。

増田敏男自由民主党国土政務次官

○政務次官(増田敏男君) 佐藤先生に謹んでおわびをしながら、不適切なところがありましたので訂正をさせていただきたいと思います。  それは、立ち会いの弾力化についてのお尋ねのところで、民民に必ず立ち会う、それから民間技術者を使った場合に市町村職員が必ず立ち会うと、こういう御答弁をいたしましたが、必ずしも立ち会いはいたしません。大変違いますので、謹んで訂正をさせていただきたいと思います。  しかしながら、問題のあるところ、市町村が必要と認めるところについてはもちろん立ち会いはいたします。したがって、弾力化を図っていくというのは、民間技術者を使った場合には市町村職員は必ずしも立ち会いはいたしませんと、こういうことであります。必ず全部立ち会うと私が言い切ってあると思うので、謹んで訂正をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) いろいろ御指摘いただいたことをここで拝聴いたしておりまして、私も大都市に住んでおりますものですから、大都市周辺の緑地というのがいかに重要なものであるか、また大都市近郊のいわゆる近郊農業というものの貴重さというものを私はしみじみと痛感いたしております。  その意味で、有効な土地に立派な住宅をつくって一般に供給することも大変重要な地方自治体の務めでもございますから、その辺の調整を図りながら、特にいわゆるお金持ちが大都市からどんどん抜けていって、それが私は大都市の疲弊にもつながっていると。だから、広域行政とかそんなものをやってもっと効率的な地方行政をしないと、中央は一府十二省になって、地方はやたらに自治体が分かれている、それが一貫した私は住宅行政とかそんなものに支障を来しているんじゃないかなと、私も地方議員から出てきましたのでずっと以前から考えていることでございますので、今後の住宅政策にひとついろんな意味での先生の今の御指摘を生かしていかなければならないというふうに思っております。  ありがとうございました。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 ありがとうございました。  終わります。

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) 午後一時二十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時二十一分休憩      ─────・─────    午後一時二十一分開会

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) ただいまから国土・環境委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案、農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案及び特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案、以上三案を一括して議題といたします。  質疑のある方は順次御発言願います。

高野博師公明党・改革クラブ

○高野博師君 まず最初に、国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案についてお伺いいたします。  法案の提案理由説明には、「国土の開発、利用等に資する」、あるいは「地籍の明確化を図るため、国土の実態を科学的かつ総合的に調査することを目的」とするということが言われておりますが、国土庁はこれまで全国調査対象面積に対して四三%近くの地籍調査を行ってきた。それでは、その調査の中で、国有地あるいは公有地というのはどのぐらいあるのか、これについての情報は持っているのでしょうか。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 国土調査の中では、直接この所有主体別の面積というものを調査し、取りまとめはしておりませんけれども、国公有地につきまして私どもの土地白書の方でもその状況につきまして把握し、記載しております。  平成九年度現在の数字でございますが、国有地につきましては八百九十三万ヘクタール、公有地につきましては二百九十三万ヘクタールというふうに把握いたしております。

高野博師公明党・改革クラブ

○高野博師君 それでは、大蔵省が見えていると思いますが、今の答弁の中で、国土総面積が三千七百七十八万ヘクタールの中で国有地が八百九十三万ヘクタール、これは全国土の二四%に当たりますが、公有地が二百二十九万ヘクタール、それからその他道路、河川あるいは海浜等が五百五十九万ヘクタール、これが約一五%、これで間違いないでしょうか。

村井博美大蔵省理財局次長

○政府参考人(村井博美君) ただいまの御質問でございますけれども、国有地の総面積につきましては十年度末で約八百九十二万ヘクタールということでございます。御指摘のとおりでございます。  なお、この面積には道路、河川等を含んでいないということでございます。いわゆる公共用財産のうちで公園、広場等についてはただいま申し上げました数字に入っておりますけれども、道路、河川等については大蔵省では把握をいたしておりません。

高野博師公明党・改革クラブ

○高野博師君 国有地、公有地の面積が合わせて約三〇%なんですが、これは日本というのは先進国に比べて国有地、公有地の割合は多いのかどうか、教えてもらえませんか。  これは質問通告してなかったので後で調べてもらいたいと思うのですが、主な先進国の国有地は一体どのぐらいなのか、あるいは公有地がどのぐらいなのか、これを教えてもらいたいと思うのです。  そこで、地方分権ということが言われているのですが、地方に権限、財源を移譲するということのほかに、国有地を約二五%日本は持っているんですが、これも地方に移譲するということは地方分権を進める上で非常に重要ではないかと思うのですが、大臣いかがでしょうか。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) 確かに、大阪万博のときなんかでもあれは国が用地を大阪府に買わせたりして、大体買わせたりしているのがあれだと思いますが、その辺をどういうふうに考えたらいいのか。確かに先生おっしゃるように、これからの地方分権を進めていく上では地方は財政難で困っておりますし、これが欲しいなと思ってもなかなか買うだけの財政的な余裕がない。  そして、大都市周辺ほど小さな自治体が周りにいっぱいありますので、その辺が私は三大都市圏の問題として、この間、東京圏を総理の私的な諮問委員会みたいなのをつくってやられましたが、そういう意味も含めて先生の今の国有財産を無償で地方に渡すのかどうかというような問題は、これから国と地方との、地方分権のあり方の基本をなすものでないかというような気がします。  不平等にならないようにということも大切なことですが、特に三大都市圏に対する配慮、それから国有地が一番多いのは福島、先ほど佐藤先生に申し上げましたが、これは幕末のときに最後まで官軍に逆らったからというのであれは全部取り上げられてしまった。それで、福島というところでは会津に城があったのにわざわざ田んぼの真ん中に県庁所在地を移したりして、幕末に随分意地悪をされておるようでございますから、そういう地方の歴史的にさかのぼっての背景なんかも考えて、地方に対する土地をどういうふうに考えたらいいのかというのは、基本的にこれから地方分権の私は一つの話題ではないかなと思います。

高野博師公明党・改革クラブ

○高野博師君 日本が中央集権というか中央の力が強いという根拠の一つは、国有地が相当多いということも一つの理由ではないかなと私は思います。国を治める場合には人とそして土地というのが柱になるはずで、これはもう地方分権を考える上でぜひ考慮すべきではないかなと私は思います。  そこで、国有及び公有地、公有地は地方公共団体が持っている土地ですが、このうち未利用になっている土地の面積はどのぐらいあるのか、大蔵省に伺います。

村井博美大蔵省理財局次長

○政府参考人(村井博美君) 国有地のうちの未利用地についてお答えを申し上げます。  平成十年度分の行政財産等の使用状況実態調査というものを実施いたしました。また、平成十年度末現在の未利用国有地等の総点検というものも実施をいたしております。これらの結果によりますと、未利用のいわゆる更地ということでございますが、未利用の国有地の面積は、これは平方キロメートルでお答えをすることをお許しいただきたいと存じますが、約二十・九平方キロメートルということになっております。国有地全体に占める約〇・〇二%となっております。  なお、このほか私どもで管理委託と称しておるものがございます。これは地方公共団体等に対しまして公園といったような形で管理委託をしておるもの、あるいは最近物納財産というものが非常にふえてまいっておるわけでございますが、この中の未利用地につきましていわゆる大都市地域におきまして駐車場という形で売却までの間、暫定的に利活用しておるというものがございます。この管理委託のものが面積的には北海道で公園という形で管理委託をしておりますものですから非常に大きゅうございますけれども、全体で二十九・七平方キロメートルございます。  これを先ほどの未利用地と合わせますと国有地全体の総面積に占める割合が〇・〇五%というような状況になっております。

高野博師公明党・改革クラブ

○高野博師君 未利用地になっていない、利用されている土地であっても十分に利用されているのかというところが私は問題ではないかなと思います。  そこで、国有財産の中には行政財産と普通財産があって、行政財産は行政上の目的に供するということで国が売り払い等はできないということになっておりますが、普通財産については特定の行政目的に使われることがないということで、これは管理処分の結果財政収入にできるということになっていますが、この行政財産の中に十分生かされてないものが相当あるんではないか。これについては点検は行っているんでしょうか。

村井博美大蔵省理財局次長

○政府参考人(村井博美君) いわゆる行政財産につきましては、これは平成十年度から三年度の計画でございますが、行政財産等の使用状況実態調査というものを行っておるところでございます。  十年度につきましては、基本的には全国の都道府県庁の所在地というものでございますし、二年度目、三年度目につきましては、それぞれの自治体の人口規模で私ども基準をつくっておりますけれども、それに従いまして三年間かけまして全国の行政財産等につきまして悉皆調査をやるということになっております。この結果、私どもで一定の基準を設定いたしておりますけれども、現に有効に利活用しておるというように判定されるもの、さらには今後より一層有効に利活用していく必要があるものということで区分をいたしております。  後者の今後さらにより一層利用すべきものにつきましては、具体的にどういう形で利用するのかというような計画、さらには不要となる土地等につきましては売却をする、そういう具体的な計画を一件ごとに方針を明らかにいたしまして、それを国民の皆様方の前に公表してまいりたいと考えておるところでございます。

高野博師公明党・改革クラブ

○高野博師君 行政財産の中に国立の病院とか国会なんかも入るんでしょうが、いろんな国立の建物の中で国家公務員の宿舎、これも相当な数があるんですが、例えば私の地元の新座市にも各省の宿舎があるんですが、一つの建物に一世帯しか入ってないというふうな建物があります。こういう官舎をもっと効率的に使うために、売却するなりあるいは住んでいる一世帯の人にほかのところへ移ってもらって、そしてそれをもっと有効に使うというようなこと、こういうことをもっと考えたらいいんじゃないかと思うんです。  それからもう一つは、物納された土地が相当全国にあるんですが、こういう物納された土地を処分するというときに、基本的な考え方はどういうことなんでしょうか。

村井博美大蔵省理財局次長

○政府参考人(村井博美君) まず、宿舎の御質問につきましてお答えを申し上げたいと思います。  実は、今御質問をいただきました具体的な宿舎の状況については承知をいたしておりませんけれども、やはり基本的に宿舎行政を所管いたしておる大蔵省といたしましては、事実を確認いたしました上、今後さらに一層有効に利用するよう指導をしてまいりたいと思っております。  なお、一般論という形で申し上げますと、やはりこれは各地域の宿舎事情を把握いたしまして、今御質問がございましたような未対応といったそういう宿舎がある地域につきましてはさらに有効な利用を求めるとともに、新規建設といったものを抑制するということで、未対応の防止、さらには国有地の有効利用を図ってまいりたいと考えておるところでございます。  もう一点御質問がございましたいわゆる物納財産の処分ということでございますが、これは近年いわゆる相続税物納の財産が非常にふえてまいっておるわけでございます。大きく申し上げまして二種類ございます。一つはいわゆる更地、未利用地というものでございますし、もう一つは借地権者の方がいらっしゃる権利つきの財産でございます。近年非常にこれが累増してまいっておるわけでございますが、やはりこれは基本的に私どもといたしましては本来は金銭でお支払いをいただく、そういうようなものであったわけでございますけれども、金銭でお支払いをいただけないという事情がございまして、例外的な形で物納が許可されまして国有財産になっておるものでございます。  私どもとしましては、これまでも積極的な売却に努めてまいってきたところでございますけれども、不動産市況が最近非常に厳しいのは事実でございますけれども、今後ともさまざまな工夫をすることによりまして、その売却促進に努めてまいりたいと考えておるところでございます。

高野博師公明党・改革クラブ

○高野博師君 普通財産の中の物納の土地についても、これは計画的に処分すれば財政赤字の穴埋め等も相当できるんではないかと私は考えております。  そこで、この法案の提案理由説明の中で、「今日の土地政策の目標は所有から利用へとの理念のもと、土地の有効利用による適正な土地利用の推進を図ることであり」と、こう述べてありますが、この土地政策を推進するのはどこの機関なんでしょうか。これは建設省、国土庁でしょうか。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 土地政策全体につきましては、政府におきまして平成九年に新総合土地政策推進要綱というのを閣議決定で決めておりますが、全体といたしましては政府のそれぞれ関係する所管省がそれぞれの土地に関する施策を推進していくということでございます。

高野博師公明党・改革クラブ

○高野博師君 関係の省庁がそれぞれ勝手にやるということであっては、これは土地の利用がうまくいかないということはもう見えているわけです。  そこで、この所有から利用へという理念というのは国有地についても当てはまるんでしょうか。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 国有地についても当てはまるというふうに考えております。

高野博師公明党・改革クラブ

○高野博師君 そこで、この土地政策を中心になって進めるのは本来国土庁でなければいけないと思うんですが、要するに各省庁がばらばらにやっている。農水省は農業政策をどんどん進める、その中で国土の利用を考える、建設省は建設省で都市計画なり住宅政策なりを勝手に進めていくというような土地の使い方では、国全体として整合性がとれていないという問題が、いろんな問題が起きてくるんではないか。これは後からまたお伺いしたいと思うんです。  そこで、国土面積というのが、四五%は国または公共団体、あとの五五%が私有地なんですが、今言いましたように国土全体の国有、公有地、そして私有地、これをあわせて総合的な国土開発という観点から土地政策を進める必要があるんではないかと思うんですが、今後この問題にどういうふうに取り組んでいかれるのか。ここは縦割り行政で国土問題、土地政策を進めるべきではないと思うんですが、大臣はどうお考えでしょうか。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) 私も何年か前に、国家財政が赤字になっているというときに国有財産を売ったらどうかという話をして、大蔵省の方がすぐ飛んでこられたことがありました。全体でどのぐらいあるんだと言ったら、そのころの評価で二十七兆円ぐらいあるんじゃないかというお話をされていましたが、ただし維持費とか、余りきれいな格好の土地ばかりはないという話でございました。  私どもの宿舎を考えてみましても、九段の宿舎は山階宮の物納をされた跡。それから、そこの溜池の議員宿舎は黒田公の物納された跡。品川は、御承知のように北白川宮の物納をされた跡というのが今、議員宿舎なんかで利用をされております。私はそういう意味で、先生の御指摘のようにこれはパーセンテージでいいましても四五%というところにいろんな形の土地がありますでしょうが、未利用地を活用するということは土地の値段を下げていく効果というのが非常にあるんじゃないか。  それからまた、これもまた広域行政が絡んでくると思うんですが、交通とか道路をどういうふうにそれにつなげていくかという、そういう有効利用をするためのいわゆる未利用地に対する都市基盤施設とかそれの整備並びに防災及び都市環境の改善に資する用途への活用等が大変大事だと思います。また、いわゆる首都機能移転も国土庁の仕事として、これは二百十二ヘクタールあるこの中央官庁をどこかへ移すということでございますから、これはその意味での地方分権とかそんなものに資してくる。そういう首都機能の権限を持っている国土庁が各省との調整機能を発揮して、いわゆる未利用地なんかについての関係地方公共団体との緊密な連絡のもとに土地の有効利用に向けたことを推進するのは、国土庁として大変重要な計画や構想の策定なんかを促進することが私どもの責任ではないかと思っております。

高野博師公明党・改革クラブ

○高野博師君 今大臣が答弁されたような方向でぜひ国全体のことを考えながら土地政策を進めていただきたいと思います。  それでは、農地所有者等、いわゆる宅地化促進法の改正案についてお伺いいたします。  この宅地化促進法によって賃貸住宅がこれまでの建設累積戸数は九万二百四十二戸ということでありますが、この資料によりますと新規建設戸数というのが平成七年以降減少傾向にありますが、これはなぜでしょうか。

那珂正建設省住宅局長

○政府参考人(那珂正君) いわゆる農住利子補給法による対象戸数が、御案内のとおり平成三年から平成八年の間非常にピークを迎えて、その後減少傾向にございます。これは平成三年にいわゆる市街化区域内農地につきまして存続すべき農地と宅地化をさらに促進すべき宅地と明確に都市計画上区分する制度がきちっとされました。それによって宅地化されるものについて、この制度を利用して賃貸住宅の建設が一気に盛んになったという時期であると思います。  最近になりまして、おっしゃるように一時の半分ぐらい、約三千戸から四千戸ぐらいの間の数値になっておりますが、これが長い目で見た場合の本制度による年間の平均的な水準ではなかろうかと思います。

高野博師公明党・改革クラブ

○高野博師君 それでは昭和四十六年、この法律が制定された以降、宅地化された水田面積というのはどのぐらいなんでしょうか。

那珂正建設省住宅局長

○政府参考人(那珂正君) 農住利子補給法により利子補給の対象になりました賃貸住宅が約九万戸でございますが、これによりましておおむね五万六千ヘクタールの農地が宅地化され、そのうち水田はおおむね三千ヘクタールと見込まれます。

高野博師公明党・改革クラブ

○高野博師君 そこで、そもそも水田を宅地化するというのは、建築上耐震性等も考えまして問題がないのかどうか、お伺いいたします。

那珂正建設省住宅局長

○政府参考人(那珂正君) 一般的に水田というのは、住宅の基礎工事をする際に一定の技術的な補強をすることが常識でございます。  ただ、この制度によります賃貸住宅は、普通の場合共同住宅でありまして、一般の戸建て住宅と違いまして基礎工事というものを本来しっかりやることが常識になっておりますので、水田であろうと畑であろうとそれから一般の宅地であろうとそれぞれの地帯力というものを設計に当たってしっかりと調査をして、その地帯力に見合った基礎設計をして建てるということになっておりますから、そういう意味では一定の基礎工事費が増嵩することはあったとしても、特段の技術的な問題はないというふうに理解しております。  それから、先ほど御答弁で数字をちょっとオーダーを間違えて申し上げましたので訂正させていただきますが、九万戸の賃貸住宅に対応する農地の転用面積ですが、先ほど五万六千と申し上げましたが、五千六百ヘクタールでございまして、そのうち水田は三千ヘクタールでございます。

高野博師公明党・改革クラブ

○高野博師君 水田を宅地化するときに、建築上問題がないというお話ですが、水田だったらちょっと買わなかったなということがあるのかもしれませんが、水田だったということは後でわかるようになっているんでしょうか。  もともとどういう土地だったのかというのは、買う人間にとって非常に重要だと思うんですが、その点はどうでしょうか。

風岡典之建設省建設経済局長

○政府参考人(風岡典之君) 先生御案内かと思いますけれども、宅地化促進法におきましては、この特例措置の内容として水田を伴わない場合であっても利子補給ができるという規定があるわけでございます。実際、最近建ちました利子補給住宅については七割から八割は水田が全くない形、すなわち農地のまま宅地化したというケースが大半であります。もちろん残りの部分につきましては、これは水田を宅地化する部分がありますので、それは先ほど住宅局長が申し上げましたように建築基準法とかあるいは開発許可の基準で適正な工事を行う、こういうふうになっております。  なお、その住宅がもと水田であったかどうかということについては、確かに買う側にとっての一つの関心事であります。ちょっと今手元に資料を持っておりませんけれども、通常でありますと非常に重要な事項につきましては、取引の段階で重要事項説明という形でなされるケースが一般的でありますので、それが含まれているかどうか、今ちょっと手元でわかりませんけれども、いろんな形でその情報をお伝えするということは必要なことではないか、このように思います。(「登記簿を見ればわかる」と呼ぶ者あり)

高野博師公明党・改革クラブ

○高野博師君 登記簿を見ればわかるそうであります。  実は、八五年にメキシコで大地震があったときに、あのメキシコはもともと水の都だったんです。相当、六十メートルぐらい地下がやわらかいと言われていました。あの地震は太平洋岸のアカプルコ沖で起きたんですが、実際メキシコシティーが大被害を受けたんです。それはもうみんな、要するに水田に近いような、もともと湖だったところに町ができたということが原因になっているわけです。そういう意味では、水田を宅地化するという考え方がそもそも僕は相当無理があるんではないか、そう思います。  そこで、都市計画全般の中で宅地化促進法というのはどういう位置づけになっているのか、そして住宅政策上の重要性についてはどうでしょうか。

山本正堯建設省都市局長

○政府参考人(山本正堯君) 市街化区域内農地につきましての宅地化の促進というのは、都市計画上大変重要な課題であろうと思っております。  都市計画の理念といたしましても、都市計画は農林漁業との健全な調和を図りつつ行っていくんだといったような第二条の基本的な理念とされておるとおりでございまして、都市計画と農業との調和、調整が図られることが大変必要でございます。  具体的には、例えば市街化区域内におきましてこういう理念のもとに必要に応じまして農地との良好な住環境を備えた宅地化を図っていく、農地の宅地化を図っていくというふうにしておるわけでございまして、そもそも線引きする際には市街化区域内には優良な集団農用地その他の長期にわたり農用地として保存すべき土地の区域は含まないことというふうに技術基準でされておるところでございます。  また、市街化区域におきましては、農地の宅地化の転用に当たりましては、農地法上も農地転用に当たって届け出で足りるといったようなことになっておるわけでございます。あるいはまた、さらに市街化区域内の農地であっても、緑地機能を備えたものにつきましては生産緑地地区として都市計画に位置づけるといったようなことになっておるわけでございます。市街化区域内の農地について都市計画上生産緑地等といったような位置づけをする、あるいはまた都市計画区域内の宅地化の促進といったようなことで良好な宅地化を図っていくということが大変重要であるというふうに思っております。

那珂正建設省住宅局長

○政府参考人(那珂正君) 住宅政策上の位置づけ、必要性についてのお尋ねでございますが、御案内のとおり我が国の住宅事情は大都市圏において特に問題が多い、とりわけ大都市圏の借家居住水準において非常に問題視されているところでございます。  今後、いろんなことをしていかなければいけないわけですが、当面、我が国の三大都市圏の借家の居住水準を上げるためにも、こういった市街化区域内農地を活用して賃貸住宅を供給するということは、良質な賃貸住宅を供給する供給力を確保するという、そういう有力な手段の一つとして私どもとしてはぜひ重視して、今回また延長をお願いしている趣旨でございます。

高野博師公明党・改革クラブ

○高野博師君 都市計画あるいは住宅政策上きちんとした位置づけをしておかないと、数だけふやせばいいというようなことでこれを進めるのは適当ではないのではないか。さっき言いましたように防災上の観点も含めて、あるいは町全体の景観も含めてこれはきちんとした計画の中に位置づけてやっていく必要があるのではないか。そういう意味では、水田を宅地化するというのは非常に難しいのではないかなと私は思っております。  そこで、けさほども御質問がありましたが、宅地化政策と農業政策との関係について若干お伺いいたしますが、前回の質問でも、新農業基本法で要するに食料の自給率をアップする、二〇一〇年までに自給率を四五%にすると目標を掲げているんですが、この農業政策と宅地化政策というのは矛盾しないんでしょうか。

風岡典之建設省建設経済局長

○政府参考人(風岡典之君) 市街化区域農地は住宅宅地供給を進める上で重要な空間という面があるわけでございますけれども、それとあわせまして、御指摘のように農業のいろんな機能を含めた環境問題等の観点からも、計画的な保全というサイドもあわせて重要な側面だと、このように思っております。  この点につきましては、まず保全すべき農地については、これは都市計画におきまして生産緑地としての位置づけを行うとかあるいは市街化調整区域に編入する、そういうような措置が都市計画の手続において行われるわけでございます。これ以外の市街化区域農地につきましては、これは良質な住宅宅地の実態がまだまだ不足しているということでありますので、特に職住近接のニーズにこたえる、あるいは良好な環境を備えた賃貸住宅を提供するという意味で、今後とも宅地化は必要であるというふうに思っております。  したがいまして、宅地政策とそれから農業政策とのバランスをとりながら進めていく必要がある、このように考えております。

高野博師公明党・改革クラブ

○高野博師君 保全すべき農地ばかりでなくて、農地そのものもふやさなくてはいけないようにはならないのかどうかということについて、私は若干疑問を持っております。  そこでもう一つ、水田の宅地化についてお伺いしますが、これは先ほど局長がおっしゃったように環境問題との関係で、環境の保護とかあるいは生態系の変化等に十分考慮しているのかどうか、これについてお伺いいたします。

風岡典之建設省建設経済局長

○政府参考人(風岡典之君) ただいま申し上げましたように、市街化区域農地につきましては、住宅宅地供給の側面と、それから今先生御指摘のように環境問題とか生態系の維持、そういった環境問題への観点、二つをバランスをとっていく必要があるわけでございます。実際には市街地における環境保全要請というものが近年非常に高まってきておりますので、宅地化に当たりましてもいろんな工夫をしながら進めていかなければならない、このように考えております。  具体的には、これも先ほど申し上げましたけれども、一つは保全すべき農地、これは生産緑地の指定要件を満たすようなところにつきましては、これは都市計画上真に保全が必要になったものにつきましては生産緑地の指定というものをあわせてやっていく必要がある。仮に生産緑地に至らないものでありましても、例えば当分の間、市民農園というような形で環境を有効に活用するというような、そういった利用形態もあるわけでございまして、そういったものも並行的に実施をしていく必要がある。  それからまた、個々の宅地の開発に当たりましても、やはり環境との調和ということで、できるだけ環境問題あるいは生態系の維持というようなことについても配慮していく必要があるということで、具体的な宅地化に当たりましても、例えば隣接の農地との調和のとれた住宅供給ということで、景観の維持だとか、あるいは隣地についての市民農園とセットで住宅建設をするとか、あるいは菜園つきの住宅をつくるとか、そんなようないろんな工夫をしているわけでございます。  いずれにしましても、宅地化の促進、それから御指摘のような広い意味での環境の保全との調和というようなことについては、これからの宅地供給、住宅建設に当たって十分配慮していかなければならないことである、このように考えております。

高野博師公明党・改革クラブ

○高野博師君 環境との関係ですが、建設省だけの問題ではないと思うんです。  水田が減少しているということによってメダカが絶滅の危機にある、あるいはトンボも減っている、カエルもいなくなった、ドジョウもいなくなった、こういう現実があるんですが、例えばトンボであれば、日本はトンボが多い、秋津島とかつてそう言われた国ですが、トンボが余り見られなくなってきている。こういう現実にどういうふうに対応しようとしているのか、これは環境庁の問題かもしれません。農薬の問題等もあると思うんですが、こういう貴重な生物が絶滅の危機に瀕しているという、こういう現状については大臣はどう認識されておるでしょうか。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) まさに私どもふるさとのイメージのあった時代というのは、私は戦争中でございましたから、私が小学校三年生のときに戦争が始まりまして、中学一年生で終わりました。そのころはトンボとりに、夕方になると空がトンボで覆われるぐらいトンボが飛んできて、両側に魚釣りの鉛のあれをつけてほうり上げますと絡んでいっぱい落ちてきて、そういう少年時代を過ごしております。このごろは全く子供たちがそういうものにあこがれも何も抱きませんで、ゲームで孤立した少年時代を送っているのを見ると、本当にそういう問題は基本的にどう考えたらいいのか。農薬で余り何も考えずにどんどん増産という問題で時を過ごしていったこと、気がついてみると、水田からメダカもいなくなった、トンボもいなくなった、何とも言えぬ自然との共生という時代が、気づくのが遅かったのかなという心配をしております。  先ほどから先生御指摘のように、そういう自然の環境の中に住宅をどう配置していくか、その周囲の環境をどう保つか、そういう新しい観点から周りの環境に適合した人間の住まい、家と庭と書いて家庭と書いてありますが、このごろはほとんど庭がありませんから、そういう意味で人間の情緒に欠如を来しているのは、それはやっぱり人間が環境の中で育っていく情緒的な動物だということとつなぎ合わせて、先生の御指摘のような問題を本当に真剣に討議していかなきゃならない。  先ほどからお話がありました水田、私も水田に家を建てると防災上問題があるのではないかと。この間大阪で、二階建てを建てるのに二十四メートルのくいを打てと言われた。二階建ての家を建てるのに何で二十四メートルだと。私ども大阪の場合は、梅田層というのが十数メートル、天満層というのは二十七メートルまで入れませんと、大阪は淀川の堆積平野にできたあれでございますから、多分それが問題なんじゃないですかと、防災のためにそういう基礎工事をちゃんとしろというのが市の建設局あたりの指示じゃないでしょうかというようなことを申しました。その意味で、今先生のもろもろのお話を聞きながら、御指摘のような環境をどう取り戻すかというのはすぐにはできないかもわかりませんが、よみがえるものはちゃんとよみがえらせて、そして山紫水明の日本の国土の環境状態というのを整える必要があるんだなという気持ちで聞いておりました。

高野博師公明党・改革クラブ

○高野博師君 今大臣がおっしゃられたように、自然との共生というそういう考え方に立った上でこういう政策も進めてもらいたい、僕もそう思います。  そこでもう一つ、宅地化の促進というのは、これからの高齢化社会の中でひとり住まいの高齢者等もふえてきているわけですから、こういう社会に対応するような宅地の造成ということは当然考えていると思いますが、念のため確認します。

風岡典之建設省建設経済局長

○政府参考人(風岡典之君) 今後の課題の一つとして、高齢化の推進というのは先生御指摘のとおり大きな問題であります。そういった中で、住宅あるいは宅地供給に当たりまして、そういったものを十分踏まえた対応ということが必要であろうというふうに思います。  現在、新しい五カ年計画をつくるために、住宅宅地審議会へ二十一世紀における住宅宅地政策はいかにあるべきかということについて諮問をしておりまして、昨年の九月に中間報告が出ました。その中で、宅地につきましても、やはり高齢者に対する配慮、安全というようなことを今後の宅地政策の大きなポイントだということで指摘を受けておりますので、安全な宅地、建物だけではなくてそれを取り巻く宅地についてもいかに安全なものにしていくのかというようなことについては今後十分検討していきたい、このように思います。

高野博師公明党・改革クラブ

○高野博師君 それでは最後に、首都機能の移転との関係で、宅地化をこれからどんどん進めていって、それでもし首都機能が移転された場合に今度は余ってしまうというようなことにはならないようにきちんと手を打つべきではないかと思うんです。  また、逆都市化の現象が起きている中で、三大首都圏にどんどん宅地化を進めていって、これがまた逆都市化という現象が起きてきたときに住宅がそこの部分については多過ぎる、しかしまた別なところでは今度は足りないというようなことにはならないかという懸念をしているんですが、その辺の調整は一体どの辺で、これはもういいのかな宅地化というのは、というころ合いはどの辺ではかるのか、お伺いします。

那珂正建設省住宅局長

○政府参考人(那珂正君) 確かに住宅をめぐるいろんな経済状況、社会状況は先生御指摘のように大きな変化を見せておると思います。したがって、その特定の地域、三大都市圏でも、三大都市圏の東京圏ではどうか、東京圏の中でも神奈川方面はどうか、埼玉方面はどうかというようなセクターごとに住宅の需要及びその供給の見込みというのは、毎年のようにと言うとちょっと大げさですが、五年タームで見ると随分変化してきていると思います。  そういうことで、いろんな社会状況をしっかりマーケットの情報として客観的にだれもがきちっとその情報を手に入れて、しっかりした将来見通しを持った上で宅地化をするなりあるいは宅地化されたところに賃貸住宅を建てるなりそういうところに住むなりという居住行動を的確にできるように、先ほど申し上げましたけれども、そういうことを全部まとめて適正な住宅市場の確立ということを念頭に私どもは今いろいろと政策を考えているわけです。  具体的には、先ほども風岡局長の方から話がありましたけれども、今諮問しております住宅宅地審議会の答申を待って次の五カ年計画を策定することになると思います。その国全体の五カ年計画と同時に、各地方ごとに、また都道府県ごとにそういう将来の見通しを具体的に持ってもらうことになると思いますが、そういう中で個別の地域での需給の見通し等についても明らかにしていくことになると思います。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) 私も、大都市の中の一人当たりの平米数も大変小さいところが将来どんな形になるのかなと思って非常に懸念をしておる一人でございます。  その意味で今、首都機能移転の話がございましたが、これはやっぱり一極集中というものを排除するということで、最初は十万人ぐらい、首都機能という司法、行政、立法という機能を移転するだけでございますから、そんな大きな都市をつくろうという計画ではございません。むしろ、公務員の方々が今遠いところから通っていらっしゃる、そういう方々にもっと立派な官舎を提供してあげて、余裕を持って行政を考えられるようないい環境を提供してさしあげないといけないんじゃないか。朝早くから来られている方々は、本当に私はこうして皆さんからいろんな示唆を受けておりますと、もう少しゆとりのある公務員の方々の居住とか、それから首都機能が三カ所今予定地となっておりますが、そのほかにそれの指定外のところがありますが、そこは首都が来てもいいぐらいのところを候補地に挙げていただいておりますから、過疎と過密をいかにバランスをとるか。それは交通体系の問題とか道路の問題とかいろんな問題がありますが、それを適宜計画を着々と進捗せしめることによって、都会に住んでいないと得られないような利点みたいなものが適当なバランスで地方にいても得られるような環境。  ドイツへ行きますと、田舎がないという感じがします。ああいう平たんな国で高速道路で網の目につながれて、ドイツというのはどこに住んでいても何か都市に近いという印象があるわけでございますが、ああいう国土づくりを私は首都機能移転とかそんなものとかみ合わせながら実現をしていくことが、この狭い国土ではございますが、適当な人口配置を、いわゆる地方分散型の都市形成というものがこれからの二十一世紀の課題ではないか、そんなふうに思っております。

高野博師公明党・改革クラブ

○高野博師君 この宅地化政策が成功したと言われるように、先ほど局長あるいは大臣のお話のように、将来の需給の見通しを見きわめながら進めてもらいたいと思います。  終わります。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 農住利子補給法案など二法案については賛成するものです。しかし、都市農業の振興という点では大きな問題がある、このことを改めて痛感しております。  都市には、いわゆる農地はあるけれども法律上の農地は余りない、そしてその管轄は農水省ではなく建設省が行っている、そういう形になってくるわけですね。それは、従来都市と農業は相反するもの、都市の緑地は開発されるべきもので、また宅地に転換されるべきもの、そういう発想があったと思うんですね。これを過去形で言うのが正確なのか、現在形でもなお言わなきゃいけないのか、その辺について、きょうは主に都市農業の問題、このことを中心にして質問させていただきたいと思います。  幾つもの省庁にわたりますけれども、ただ一人の国務大臣は中山建設大臣ただ一人でございますので、大きな問題について政治家としての御所見をお伺いしたい、そういうふうに思っております。  長い間、都市の農業は農業政策のらち外に置かれて、国の農政の光が当てられないまま大変厳しい環境のもとで農家の非常な頑張りにもかかわらず後退、縮小を余儀なくされてきたと思います。  昨年七月の新農業基本法制定で初めて都市農業の振興がうたわれた。その三十六条の二項には、「国は、都市及びその周辺における農業について、消費地に近い特性を生かし、都市住民の需要に即した農業生産の振興を図るために必要な施策を講ずるものとする。」、そうしたことが述べられて、都市農業を初めて位置づける、これが行われました。また、この二条、三条、四条、一々述べませんけれども、非常に重要な規定が盛り込まれたと思っております。  日本農業新聞、ことしの一月三十日付の論説には、「農業の魅力が、農業関係者以外から、今ほど高い価値で認められてきた時代はあまりないだろう。この農業の再評価は、未来に向かって大きな夢をはぐくむものだ。」、まさにこれは正論のすばらしい論説だと私は思いますけれども、そうしたことがうたわれております。  大臣の地元でも都市農業が行われております。ここで私の方から改めてお尋ねすることもないと思いますけれども、なぜ農業新聞がこうした農業の再評価、これをうたうのか、そしてまた農業の大切さ、これが改めて今の時代に強調されるのか。その点で、大臣の都市農業についての御所見をまず伺いたいと思います。大臣のお考えで結構です、簡潔に。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) もう我々がレストランへ行きましても、食卓の上に乗っている七五%ぐらいは輸入されたものだということでございますから、これは平和を望む日本でございますから、そういう危機的なことが起こらないことをただ念願するのみでございます。  第二次世界大戦の最中にも、都市と農村というのは大変対立がありましたと申しますか、私なんか中学校一年生のときにヒエのピンク色のおかゆを食べていました。それでも日本は勝つと思っていたんですが、どんでん返しで負けてしまいました。  食事というのは、字の講釈で恐縮ですが、人に良いものを、事というのは筮竹をよってぴょっと一本抜いたやつ、それが字になったのが事という字、だから食事というのは人に良いものを選んで決めるということが食事だそうでございます。  本当に、衣食住といいますが、衣食足って礼節を知る、その意味で食糧安全保障の問題というのが時々場違いのように出てまいります。  私は、都市近郊の農業というのは、戦争中、大阪の周りはみんな田んぼでございましたけれども、私は生駒山に疎開していまして、大阪の街の灯が、真ん中にカエルの鳴く田んぼがいっぱいあって、それで大阪市が、夜の光が見えていた。今はそれがもう全部宅地化して、雨が降ったらその排水がそれまでは田んぼとかそんなところにたまり市内に集中しなかったのが、それがもうどっと、今度は平野川大放水路という、府下で降ったものをいきなり大阪湾に流す大放水路がもうすぐ竣工するわけでございます。  そんなのを見ていますと、私は都市の周りに適当な緑地をどんなふうにつくっていくかというのは確かに大変大事なことで、自分の財産をいかに、土地というものに余り値打ちがつき過ぎましたものですから、都市近郊にどんどん集中してきた人口を、それに対する適当な政策というものは余り規制ができないという、いわゆる私権尊重の意味から公共の福祉の問題と調和がとれなかったことが今のようなことになったんじゃないか。  先ほど高野先生の御質問にもありました、市内の公営住宅が私は貧民街化するんじゃないかという心配を持っておりますというのはその意味合いもあるわけでございます。  政治家として答えろということで突然の御質問でございますから、ただ頭に浮かぶものだけ申し上げますとそんな感覚でおります。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 都市農業というのは、やはり豊かな食生活、まさに今大臣が言われたその点が一つありますね。それから、先ほどから議論になっておりますけれども、環境保全あるいは防災空間をつくる、いろんな役割があると思います。  東京もその点では野菜生産等々で非常に大きな役割を果たしている。大阪ももちろんそうですけれども、東京では約十三万トン、年間百万人分の野菜を供給しております。これは、山梨とかあるいは佐賀県の一県に匹敵するだけの量なんです。  きょう、私は持ってまいりましたけれども、「東京農業はすごい」、こういう本もあります。あるいは「都市になぜ農地が必要か」、こういう本も出ている。これを一つ一つ読むと非常に大事なことが書かれていると思うんです。  私は実は小さいころにちょっと農業をやったことがあるんです、手伝いで。千代田区の三番町に住んでいて、今は考えられませんけれども、あそこにちょっと畑があった。そこで畑を耕したことがある。ずっとブランクがあって、そしてその後、ちょうど三年ぐらい前からですけれども、今住んでいる近くに友達と農地を借りて、今、土と親しんでいる。トマトとかナスとかキュウリ以外に京芋から三尺ササゲからニガウリから、あらゆるものをつくって、土というのは本当に大事なものだということを自分の経験としても改めて痛感しているところです。ですから、農業にのめり込むというか、農業の経験が全くないのに今の年になって農業をやり始めて、こんな楽しいものはない、大事だなということを改めて痛感しているわけです。  そういうふうに考えていったときに、やはり私は、今大臣も言われましたが、都市における緑の存在の大事さを言われたと思うんですけれども、都市農業のほとんどは都市計画の中にあるわけです。現行法制のもとでは、建設省の都市農業への位置づけ、これが非常に肝心になるわけですね。都市計画法の見直しが今進行中だと聞いておりますけれども、中間報告が出されて、それを見ると、農水省が新農基法で都市農業を先ほど紹介したように位置づけたような位置づけがあるのかなということを思うんですね。都市計画上の都市農業の見直し、そういう視点はどうも見当たらない。  市街化区域内の農地を農地としてやはり長い間恒久的に認める、そうしたことを含めて農地の貴重な緑と自然、食糧自給のために農地を都市計画の中にきちっと位置づける、このことが非常に大事だと思うんですけれども、いかがですか。

山本正堯建設省都市局長

○政府参考人(山本正堯君) 都市計画における農業の位置づけについてのお尋ねでございますが、都市における緑とオープンスペースの重要性、近年ますます増加しておるということは先生先ほど御指摘のとおりでございます。都市における農地につきましても、良好な生活環境の確保の上から計画的な保全の必要性を認識しておるところでございます。  先ほどもお話がございましたように、都市計画におきましては、市街化区域内における保全すべき農地について、農地の持つ緑地機能を積極的に評価するということで、市町村が生産緑地地区として指定できる仕組みは用意されておるところでございまして、現在既に約一万六千ヘクタール生産緑地地区として指定されておるということでございます。また、保全すべき農地につきまして、必要に応じて市街化調整区域への編入といったような制度もあるわけでございます。さらにまた、都市住民のレクリエーション機能といいますか緑のレクリエーション機能に対応いたしまして、市民農園の整備の推進について必要な施策を講じているところでございます。  私どもとしましては、今後とも積極的にこれらの制度の活用を図っていきたいというふうに考えておるところでございます。  なお、先生先ほど御指摘をいただきました都市計画法の今、全面見直しを進めておるところでございます。都市計画法の全面見直しに当たりましては、市街化調整区域あるいは市街化区域外あるいはまた非線引きの白地等々におきましても、優良な農地の壊廃を防ぐという、良好な宅地化をきちっと推進していくといったような点からの改正について取り組んでいるという状況でございます。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 今局長は非常に大事なことを言われたと思います。確かに、今後、見直しの際にそういう方向をぜひきちっと位置づけていただきたい、このことをお願いしておきます。  今の話の中で、生産緑地への編入、そういうことを言われました。私はこの問題は非常に大事だと思うんですね。何しろ農民の期待が非常に大きいわけです。そして、特に生産緑地の指定の役割、これが非常に大事だと思います。今、編入と言われたけれども、この問題に関連して、しかし各自治体が生産緑地の追加指定を行おうというときに、非常に大きな誤解があるんじゃないかということを痛感するんです。  三多摩の最近のある市議会の議事録を持ってきたんですけれども、ここで議員が生産緑地の追加指定について尋ねてみると、それに対して市当局の方は追加指定はできないことになっていると、それは建設省の平成五年の通達等々があって、一月二十七日ですが、その通達等々があってできないことになっていると答えるんです。  私は、これは大変な誤解ではないかと思うんです。そういうはずはないと思うんですけれども、その点、ちょっと正確を期したいのでお尋ねいたします。

山本正堯建設省都市局長

○政府参考人(山本正堯君) 先生今御指摘の平成五年一月二十七日の通達でございますが、御案内のとおり平成三年に政府として、保全すべき緑地とそれ以外の緑地ということで、保全すべき農地と宅地化すべき農地ということを区分いたしまして、そして平成四年から生産緑地制度が発足したわけでございます。それに基づきまして、生産緑地法の改正直後、大変多くの市町村において生産緑地地区が指定されたわけでございます。  平成五年一月の通達につきましては、その後の生産緑地地区に関する都市計画の運用の方針を定めたものでございまして、一定のやむを得ない事情がある場合には平成五年以降も例外的に農地所有者の意向把握に基づく生産緑地地区の指定が行えるといったようなほか、地域の実情に応じて都市計画決定権者である市町村の判断により指定を行うことができるということを明確化しているところでございます。  基本的には都市計画決定権者である市町村の判断ということになるわけでございますが、建設省としてもこの制度が適切に運用されるよう、この一月二十七日の通達の趣旨を徹底してまいりたい、こういうふうに思っております。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 今例外的にというそういう話があるので、そこのところが誤解の源かなという感じがするんですね。ですから、建設省都市局長の通達をもってそれで制限されていると、市の当局はできないことになっていると答えているわけです。ですから、そういうことからすると、今言われたように各関係自治体に徹底していただきたい、このことを要望しておきたいと思うんです。  それで、こういうことでいうと、確かに今局長が言われるとおり、自治体の長の裁量の問題でもあるんです。東京でも江戸川区あるいは三鷹市、こうしたところは生産緑地をふやしているんです。だから、できないはずはないわけです。確かに裁量の問題です。ですから、その点で今局長が言われたようにきちっと周知徹底をお願いしたい、このことを私の方からもお願いしておきます。  こういう問題で私はつくづく思うんですけれども、やはり時代の変化があると思うんです。開発そして緑地を宅地にしていく、それをどんどんやっていくという時代は確かにあったと思います。それでも追いつかない時代はあったと思う。しかし、例えば町田市のある地域でいうと、区画整理をやって二百四十区画つくった、長い時間かけても十一区画しか売れないんです。今はやっぱりそういう時代ではないかなと思います。ですから、農地を宅地にどんどん転用すればいい、それを促進するために刺激策をとればいい、そういう考え方というのはやはり私は時代から随分ずれているんじゃないかなと思うんです。  今言いましたけれども、江戸川にはコマツナという全国で有名な産地があります。立川のウド、これも有名です。東京といえば一極集中、そういうことが必ず言われます。しかし、私は、東京というのはやはり非常に多様であって、東京にも農業があるし、そしてその農業は非常に大きな役割を果たしている、このことをやはり大臣としてもきちっと認識を持っていただきたい、そう改めて思うんです。  その点については大臣も異存がないと思いますので、その点について何かありましたら言っていただいて結構ですけれども。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) 当然、私は、東京はいいな、三多摩というのがあるな、うまい組み合わせになっていると、こう思っております。しかし、中心部はいわゆるドーナツ化現象で、夜はみんな外へ行って寝られて、周りが低層住宅地になっていて、そして夜間人口が大変真ん中のところは少ない、そういうちょっといびつな格好になっているなという印象はあります。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 そのとおりでもありますし、同時にまた別の東京もあるという、多面的に見ていただけたらということを願っておきたいと思います。  さて、農水省にお尋ねしますけれども、この都市農業をどのように考え、そして振興、育成、発展させていこうと考えられているのか、その点、端的にお伺いしたいと思います。

大森昭彦農林水産大臣官房審議官

○政府参考人(大森昭彦君) 東京都等を初めといたしますいわゆる都市農業ということにつきまして、ただいま先生御指摘のように東京都におきましてはコマツナ、これは全国第一位の出荷額でございます。それからウド、これも全国三位の出荷額でございまして、そういう生鮮食料の供給基地として非常に重要な役割を担っているというふうに私ども認識しております。今後ともやはりそういう形で国民に、都市の住民の方々に新鮮な野菜なり農産物を届けていただく、こういう観点から非常に重要な役割を担っていくものというふうに認識をしております。  そういう観点から、私どもも産地づくりなりあるいは消費者の方々との密接な連携の中でしっかりこれが発展していくというふうなことを重要なことと考えておりまして、そのような形の施策でもってそういうことを進めるような方向で支援をしていきたいというふうに考えております。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 農家には非常に大きな要望がありまして、東京都が消費者へのアンケートをとったところ、有機野菜には非常に大きな関心がある、これは九割を占める、そしてほとんど有機野菜を購入、できるだけ購入する、これが三割、また安全、健康によいからぜひこれをというのが四割、そういう状況になっているわけです。ですから、今話がありましたように、そういう方向をぜひ強めていく施策が求められていると思います。  さて、都市計画法の見直しの作業の中で、このような大事な役割を持った都市農業の重要性にもかんがみて都市と農業が共存していく、これが都市農業を永続させるために重要だと思うんです。その点で、やはり環境を守っていく等々の関係から、例えば地域に応じた容積率の引き下げ、生産緑地の多い地域は住専地区化するとか、やむを得ず高層建築する場合には住民協議を義務づけるなど、これは私は二十一世紀型の町づくりだと思いますけれども、そういう方向に向けて市街化区域内の農地を農地として使えるようにする、あるいはそうならないとしてもその環境を保全していく、そういう政策方向がどうしても必要だと思うんですけれども、その点、大きな話ですから大臣、もし可能でしたら。

山本正堯建設省都市局長

○政府参考人(山本正堯君) 先生御案内のとおり、都市計画法の基本理念のところでは、都市計画というのは二条の基本理念で、都市的土地利用との調整を図りながら農林漁業との健全な調和を図りつつやっていくということが書かれてございます。先ほど先生また御指摘がございましたように、食料・農業・農村基本法におきましても、都市と農村との間の交流の促進でありますとか、そういったようなところについて必要な施策を講ずるというようなことも書かれてございます。今おっしゃいましたように、私どもとしましても都市と農業とのあり方については調整を図っていくということが大変必要であろうというふうに思っております。  今先生御指摘のような生産緑地があるようなところについてどういう用途地域の色塗りをするかといった点についても、本来は色塗りにつきましては地方公共団体の判断にゆだねられておるわけでございますけれども、それぞれの判断において緑の持つ機能といったようなものの重要性にかんがみて、そういうふうな点についての調整が十分なされるものというふうに考えております。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 容積率の引き上げのときには国の方からいろいろ刺激を与えるわけですから、やはり引き下げ等々こうした環境を守るというときにもやはり同じように国のイニシアチブ、建設省のイニシアチブを要望しておきたいと思います。  もう一つ、都市農業を進める上で大事な問題があります。ここに東京都の労働経済局農林水産部の都市農業実態調査結果の概要を持ってまいりましたけれども、これによると都市近郊農地の減少の原因について、相続に伴う転用・譲渡、相続のための物納が合わせて五〇%を占めているわけです。今後相続が発生した場合、農業継続が困難と答えている人が五三%もいる。都市農業をどう守るのか、相続税などのそうした見直しを避けて都市農業を考えることはできないんです。  ですから、私はその点で、きょう持ってまいりましたけれども、先月、東京都の農業者大会が開かれた。自民党本部にも要請に行っています。本当に皆さんは泣く思いでこの相続税の問題、これが農業を続けられるのかどうかの最大の問題だととらえているわけですけれども、その問題についてやはりどう受けとめられるのか、その点は大臣にお伺いしたいと思います。

尾原榮夫大蔵省主税局長

○政府参考人(尾原榮夫君) ただいま先生から、都市農家の人が農業を続けられやすいように相続税にも配慮をすべきではないかというお尋ねがございました。  現在、御承知のように、この農地の相続人が農業経営を継続するという場合におきましては、農地等について相続税の納税猶予という特例措置が講じられているわけでございます。したがいまして、税制の立場から見ますと、農業の承継については既に十分な配慮がなされているのではないかというふうに考えているわけでございます。  先生のおっしゃられることはいわば都市農家ということでございますので、先ほど建設省の方から御説明がございましたが、平成三年でございますが都市計画上保全すべき農地と宅地化すべき農地と分けられたわけでございます。それを受けまして、平成三年度税制改正におきましてはまさにこの生産緑地というのは都市計画上保全すべき農地というふうになったわけでございますから、これにつきましては一定の要件のもとに納税猶予の対象に現在もなっているわけでございます。  したがいまして、宅地化すべき農地というふうに位置づけられるものについても負担を軽減、同じような制度を適用せよということでございますると、この制度は極めて税制上特別な制度になっておりまして、このような宅地化すべき農地を特例の対象にするという理由はなかなか見当たらないものというふうに考えております。したがいまして、生産緑地というふうに区分されたものについて、現在、納税猶予の適用が受けられることになっているということでございます。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 今十分な配慮をされているという答弁がありましたけれども、私はとんでもないと思うんですね。そんなことがあればこんなことでもって政府や自民党を回ったりしませんよ、農民の方々は。やはりその点は大蔵省は本当にずれていると私は思います。  例えば、今言われた生産緑地の相続税の納税猶予制度、これも問題なんです。それがあるから配慮があると言われたけれども、これも問題。この適用を受けること自身大変厳しい条件がまずつけられています。終身営農、死ぬまで農業を続けることが義務づけられています。もし途中で農業経営をやめれば、相続した日にさかのぼって年率で、ことしから四%になったけれども以前は六・六%、こういう利子税をつけて、猶予された相続税の返還の義務が生じる。ですから、農家は一生涯農地に縛りつけられ、何かの都合でやめざるを得ない場合など多額な相続税が必要になる。不安で農業を続けることができない、それが今の実情なんです。ですから、私が先ほどから言っている都市農業、皆歯を食いしばって頑張っている。それなのに、その不安があるから、これを何とかしてほしいと言っている。大臣は大都会に住まれていて余りなじみのない話かもしれませんけれども。  こういうことを要望している大多数は自民党の支持者です。その方々が政府や自民党に行って、今の大蔵省のようなあんな答弁したら怒り出しますよ。私は政治家として大臣、この問題についてはやはりこういう要望がある、このことを真摯に受けとめて対応をお願いしたいと思いますが、いかがですか。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) 御要望は御要望として承りますけれども、今、大蔵省から答弁いたしましたように、やっぱり宅地化すべきものと営農をする地域と分けて、そしてそのときを逃れてその後土地が売買されたりしたらこれはまた世間から批判を受けますし、それからまたこのごろは三ちゃん農業といいますか続けていくだけのそういう人的な後継者その他が地域の状況から見て欠如しておるという場合には、宅地化するのか営農地としておくのかというときの判断は私は考慮、配慮、いろいろ考えなきゃいけない問題があるのではないかと思いますので、一律にどうのこうのと私から申し上げるわけにはいかないと思います。御要望は御要望として承っておきます。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 大臣としてはちょっと苦しい答弁だなと思いました。  やはり生産緑地については建設大臣が管轄下に置いているわけですから、そこで起きている問題はぜひ手のひらに乗せていただきたいと思うんです。  東京の農業委員会が発行した、平成六年から七年までの間に百戸の農地相続税納税猶予適格者証明から得た資料があります。  一戸当たりの平均評価額が十五億五千二百八十八万円、控除税額や納税猶予額二億一千七百八十九万円を差し引いた後の相続、被相続人別の一戸当たりの平均納税額は二億七千六百九十四万円なんですね。だから、東京で農業をやって相続が発生すると、この適用を受けていても二億三億の相続税を払わないとどうしようもなくなる。だから、農地の横にマンションが建ったりするわけですね、ちょうど今議論している話ですけれども。こういう窮状、これが今の状況なんです。  ですから、私は今大臣にどうしろといっても答えにくいと思いますけれども、ぜひこの問題は研究していただきたい、このことを要望しておきたいと思うんです。  次に、特定農地貸付けに関する農地法等の特例に関する法律によって公共団体が農家から農地を借り受けて貸し付けている市民農園というのがあります。  農家自身の肥培管理でないために、相続が発生するとこの農地には納税猶予制度が適用されない。多額の相続税が来るので、いつ相続が発生するかわからないので安心して貸せない、こういう実態があるんです。また、現在相続税の納税猶予を受けている農地は貸すことができない。貸すと納税猶予を解除されて相続税が発生するからです。ずっと農地として利用していてもそうなんです。新農基法の趣旨からも私はこれはおかしいんじゃないかと思うんです。  都市住民の緑を求める気持ちや安全な食品、環境への関心は年々高まっております。貸したい農家も多いのに都市住民の要望に十分こたえるものになっていない。利用希望者も多く税制を含めて何らかの対策を講ずる、これが今求められていると思いますけれども、建設省いかがですか。

渡辺好明農林水産省構造改善局長

○政府参考人(渡辺好明君) 建設省からお答えがある前にちょっと原則だけ整理をさせていただきたいんですが、納税猶予の適用を受けている農地が今先生御指摘ありましたような市民農園の形で貸し付けをされますと、みずから農業経営を行わないということで納税猶予の適用が受けられなくなる、これが基本原則でございます。  ただ、農地の貸し付けの形ではなくて、みずから農業経営を行う中で、言ってみると、もぎ取り方式のような農園利用方式というのをとりますと納税猶予の打ち切りにはならないと、こういうことになっております。  それから、最後に御指摘がございました特定市民農園の用地に、これは二十年以上の長期に貸し付けられている農地が相続をされました場合には、相続税の評価額から百分の三十を控除して基準額を決めるという特例措置がございまして、私どもとすればそれなりの措置はとられている状況にあると考えております。

山本正堯建設省都市局長

○政府参考人(山本正堯君) 先ほど御答弁させていただきましたように、市民農園というのは市街化区域内のレクリエーション事業のためにも大変重要であるというふうに考えております。  全国で、都市計画区域の中で千九百カ所ぐらい、市街化区域の中でも千カ所ぐらい今現在あるわけでございますが、私ども建設省といたしましても市民農園整備事業といったような事業をつくりまして、今先生がおっしゃいましたような借地または用地を買収して都市公園として設置するような市民農園の整備、それの前提となるようなものについての市民農園の整備の補助を行うということで、三分の一の用地に対する補助制度等を行っておるところでございます。  今のような税制上の措置等につきましても土地の評価等についての減税措置等もございますし、そういうところ両々相まって市民農園の今後の活用を図っていきたいというふうに考えております。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 今、農水省が言われた二十年の特例措置、これは確かにあるんだけれども、その適用を受けるのはほんのわずかなんです。ですから、言葉では言われて、あああるかなと思われるかもしれないけれども、しかしこれがほとんど適用されないのが現実だということも述べておきたいと思うんです、御承知のことだと思いますけれども。  今、都市局長の方からお話しがありましたけれども、この都市農園の重要性、市民農園は本当にこのわずか二、三年の間に急増しているわけです。これはやはり私はさっき言った時代の変わり目、価値観の再評価等々がいろいろ原因していると思うんです。ですから、この措置をきちっとできるようにしていく、これがまさに求められていると思うんです。  ですから、大臣、大阪でも市民農園等々いろいろあると伺っております。やはりこれが利用しやすいようにきちっとした形で、今それぞれ答弁がありましたけれども、市民農園を振興されるという方向でぜひお願いしたいと思います。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) 大事なことだと思っております。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 次に、農業用施設用地の固定資産税の問題についてお伺いしたい。  四月からの評価がえで、一部を残して農地並み評価へ制度改正されるわけです。これはいいことです。いい制度です。しかし、私は一つだけさらに改善をお願いしたいことがあります。  これも、この農業者大会でも提起されている問題で非常に切実な問題なんですけれども、市街化区域内で生産緑地、市街化調整区域で働く農家の農業用施設用地、つまりトラクターを置くとか農機具を置くとか、そういう一定の面積を要するところですけれども、その用地が畑にあるときは農地並み評価なんです。農家の敷地となるとそれが宅地並みの評価になる。使用目的は同じなのだから生産緑地、市街化調整区域と同じように農地並み評価として扱うのが私は妥当だと思うんです。わずかの差しかない。置く場所が違うだけ。その他、固定資産税について各自治体からこの問題についてもいろいろ意見書が出ております。  私は、その点で、この農家の施設用地を宅地に連なるところがあっても農地並みの評価にする、これが妥当ではないかと思うんですけれども、その点をお伺いいたします。

板倉敏和自治大臣官房審議官

○政府参考人(板倉敏和君) 御質問の点でございますが、農用地区域及び市街化調整区域に所在をいたします農業用施設用地につきましては、開発行為の制限等の公法上の規制を受けていること、その多くが農地に介在をしているということなどから農地の価格と密接に関連しているというふうに考えられるために、農地に準じた評価を行うということにいたしておるところでございます。つまり、付近の農地の価格にいわば造成費というようなものを上乗せした、それを評価額というふうにするようにいたしております。  このように、農地並みに評価された農業用施設用地に対する課税でございますけれども、負担水準に応じた負担調整措置を講じているということでございます。  以上でございます。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 もう一度ちょっと確認いたしますけれども、つまりこうした施設用地についてはどこにあろうとも農地並みの扱いにするということですね。

板倉敏和自治大臣官房審議官

○政府参考人(板倉敏和君) 農業用施設というものの定義がございますので、それが農業用施設ということになりますから、それが所在をしている土地につきましては今おっしゃったようなことになるわけでございますが、例えば住宅と非常に近接してといいますか、お隣に何かそういうものがあるということになりますと、これは全体として個々の事情に基づいて評価をする市町村が判断するという部分もぎりぎりのところでは出てこようかというふうに思います。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 そうすると、自治省としては判断されないわけですか。

板倉敏和自治大臣官房審議官

○政府参考人(板倉敏和君) 自治省といたしましては、先ほど申しましたように定義のございます農業用施設用地は農地に準ずる評価をするということを評価基準の中で書き込んでおります。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 この問題は既に静岡県で問題になっておりまして、浜松市の農民二十一人が、畜舎の敷地にかかっていた宅地並みの課税を不服として裁判に訴えた、そういうケースがあります。御存じだと思います。それについて、昨年四月、東京高裁で宅地並み課税は違法、そういう判決が出ているわけです。  ですから、それぞれの自治体の判断に任せるという形にしないで、トラクター等々が家に隣接してあるというのは非常に自然な形なわけです、遠いところに置くなんというのは不合理ですから。ですから、この問題については、やはり自治省としてきちっとした形で、こういう裁判の状況等々を見て判断をいただきたい、私はそう思います。何かありますか。

板倉敏和自治大臣官房審議官

○政府参考人(板倉敏和君) 先ほど申しましたように、この十二年度の評価がえから農業用施設用地は農地に準じて評価を行うという取り扱いにいたしたわけでございます。その後、どういうふうな状況になっておりますか詳しいことはまだ伺っておりませんけれども、考え方の基本は、何度も申し上げますように農業用施設の敷地は農地に準じて評価をするということでございます。  ただ、先ほども申しましたけれども、例えば二階に人が住んでいるとかいろいろ利用の形態によってありますので、なかなかそこのところは一概には言えないということかと思います。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 この問題の最後に、新農基法の第四節に、農村の振興に関する施策に関連して、都市農業政策についていろいろ書かれております。都市農民に身近な問題として、農協、生協と連携して直売、朝市による新鮮な農産物の提供の促進とか、あるいは学校教育、農業体験の場の提供とか、あるいは有機物残渣の農地還元等の推進による有機農業の促進等々、こういうことが書かれております。私は、これらのことというのは非常に大事なことだなということを痛感しております。  各自治体は国よりも早くやっている側面もあったと思いますけれども、今やはり国としてもこうした取り組みをきちっとやり、とりわけ自治体の意見をよく聞いて、こういう事業が促進しやすいように支援、指導を強めていく、このことが大事だと思いますけれども、その点について、これは農水省の見解をいただきたいと思います。

大森昭彦農林水産大臣官房審議官

○政府参考人(大森昭彦君) 先ほど、野菜生産に関連いたしまして若干触れさせていただきましたが、やはり立地条件というものを生かして消費者の方々との密接な連携の上で付加価値の高い農業を推進していく、こういうことを私どもとしては支援していきたいというふうに思っておるわけでございます。  そういう点で、今御指摘のように、都道府県の段階でこれまで各種の直売施設等への補助ですとかそういう形の支援がなされてきている部分がございますが、私どもの国の方の補助事業におきましても、農業振興地域につきましては、共同利用施設あるいは集団営農用の機械の整備あるいは小規模な都市基盤の整備、こういうものができるような形で支援をしておりますし、また市街化区域におきまして、特に生産緑地につきましては、直売施設の整備あるいは消費者への栽培品質状況の提供ですとか、消費者の方々との交流会の開催というふうなソフトの事業に対する支援、このようなメニューも持って、ひとつそういうものを推進するように努めておるところでございます。  今後とも、都市の住民の方々との連携ということを視野に置きながら、多様な消費者の方々のニーズに対して、都市の生産緑地からの野菜等の農産物が適切に供給されていくようにその振興を図ってまいりたいというふうに思っております。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 それともう一問聞きたいんですけれども、国土庁の調査によると、平成十年、企業が所有する空き地、駐車場、資材置き場などの未利用地、低度利用地が、東京圏一都三県で約一万四千ヘクタールあると言われております。これは東京二十三区の面積の二六%に当たります。東京の市街化区域内の農地の面積は六千百七ヘクタールですから、企業の遊休地等がどんなに大きいかということがはっきりすると思うんです。その他景気の影響等々もあり、今企業は都心の土地を縮小するなどいろいろ土地があるわけです。  そうであるならば、新農基法にも位置づけられた都市農業を振興させる、土地をこれ以上つぶすことなく農業もきちっとやる、住宅も良質なものを建てる、そういう政策方向が打ち出されるんじゃないかと思うんです。  ですから、私は、今存続する生産緑地、これを守り、可能ならば、農民からの要望があればそれを拡大する、それを進めていく。そして同時に、市街化地域の農地も都市計画を見直して、今言ったように生産緑地を拡大していく等々の方向が必要ではないかと思うんです。そういう方向について御所見を伺っておきたいと思いますけれども、時間がありませんので、要望しておきます。  次に、国土調査促進特別措置法の法案についてお伺いしたいと思います。  同僚議員がたくさん聞きましたので、私は一、二点に絞ってお伺いしたいんですけれども、国土庁は急ぐ急ぐという話をされました。私は、これが急いでいいのかなという、そういう疑問を持つんです。大阪で一%という話がありました。都市部になると非常に権利関係がふくそうしている。だから、ある土地の権利関係を明らかにするのに三十年かかっている例があるんです、解決するのに三十年。急いでやる、これはトラブルのもとになると私は思うんです。ですから、やたらに急ぐなと、同僚議員が言ったことと逆のことを、また国土庁が答弁したことと逆のことになるんだけれども、私はそう思います。  特に、こういう地籍調査というのは、独裁者がいれば早いんですよ、話が早い。だから、ナポレオンが始めて五十年でやったというのは理由があるんです。独裁者がいれば早い。しかし、日本のようなこういう社会で、みんながそれぞれ権利を主張する、そういう中でこれを二十年でやるなんてべらぼうな話ですね。はっきり言ってそれはできないと思います。できないとわかって言っていると思うんですけれども。  ですから、私はその点で、この問題についてはそんなに急ぐ必要があるのかな、そういうことを率直に思うんですけれども、いかがですか、大臣。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 地籍調査の意義につきましてはもう繰り返すまでもないわけでありますけれども、住民の方々から見れば、それぞれの権利の保全なり明確化、あるいは災害が起きたような場合に復元するときに復元性を持っておる調査でございますので、そういうふうな面の効用もございます。  あるいは行政なりの面から見ますと、土地利用計画を立てるときの基礎資料になる、あるいは公共事業の円滑な実施ということにつながる、あるいは社会一般から見ましても、不動産の登記制度の信頼性の向上あるいは土地取引の円滑化、課税の公平化というような多くの効用があるわけでございまして、私どもこれを、昭和二十六年に始まりまして今日まで約五十年間進めてきたわけでありますけれども、引き続き進めていく、できるだけ早く計画を立てまして進めていくというふうに考えておるわけでございます。  それから御指摘の、調査を実施いたしますときに十分住民の考え方を聞きながら、ちゃんと権利関係に遺憾なきを期して取り進めるべきであるという点につきましてはおっしゃるとおりであるというふうに思っております。  したがいまして、立ち会いという制度、立ち会いというルールを入れまして、今日まで一筆調査におきましてはそれぞれ土地所有者に立ち会っていただきまして、ここですねということを確認しながら筆界の確定というのをやってきておるわけでございます。  このたび、立ち会いにつきまして弾力化を図るということで、どうしてもいろいろな御事情でお見えにならない方、お見えになれない方というかそういう方につきまして、市町村が客観的な資料でここが筆界であるということを確認できる場合には、その確認の案をつくりまして御本人に郵送させていただきまして、本人がこれでいいというふうに確認していただいた場合に、それを確認があった、こういうふうに扱うというようなルールも入れまして、立ち会いは必ずなければならないという従来のルールの変更といいますか、そういうこともやろうとしております。  いずれにいたしましても、権利者の保護ということにつきましては十分意を用いまして取り進めておるつもりでございます。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 私も経験あるんですけれども、阪神の大地震のときに現地に行きましたら、地震の後もう地籍がちゃんと残っていないので、戸籍がないのできちっとわからないということです。最後の調査はいつかということをお聞きしましたら明治の初めだという、そういうケースが多々あるわけです。  私は、この件では都市部でいかに苦労されていたかということもよくわかる気がするんですけれども、トラブルを起こさない、このことが非常に大事だと思うんです。しかも民間に委託する、外部に委託する。民間会社がやるわけですから、これは非常に急いでやろうとします。そうすると、それが一層コストとまた時間を食うということにもなりかねない、トラブルが起これば一層それが悪くなる、そういうことにもなりかねないと思うんです。ですから、私はその点で、経費だけかかって実績の少ないものになる可能性もある、そのことを危惧するものです。  本当にこれをきちっと進めていくためには、住民の納得を得て、心は急いで、しかし実際には慌てずに、財政的な裏づけを持って行政がきちっと責任を持って進めていく、このスタンスがやはりどうしても必要だと思います。そのためには一定時間かかると思います。二十年と言われたけれども、私はそういう単位の時間ではないだろうと実際には思います。恐らく、国土庁も実際にはそう思われていると思うんです。ですから、そういうことをきちっと進めていく、そのことが大事だということです。  都市部、市街地でこのことをきちっと進めていきたい、進めていく必要がある、このことを強調しながら、最後にこの問題について大臣の御所見を伺って、質問を終わります。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) いみじくも、おっしゃったように日本は民主主義の国でございますから、強権力で何でも強制的にやるというわけにもいきません。先生は中国語にも御堪能だそうでございますが、中国では三自一包の理論という、三つの自分を一つに包むという理論がありましたり、私は旧ソ連へ行きましたときに、バスから見える土地、あれは私の土地ですなんておっしゃるから、それじゃ処分できるんですかと言ったら、処分はできませんと、こういう話でございます。  ナポレオンの例を引かれましたが、そういう強権的な国も今はもうほとんどなくなったわけでございます。その最たる民主主義の国でございますから、慌てず急がず、予算も、しかし国の使命として帳簿の整理はちゃんとしなきゃいけないというのは、これは今、阪神・淡路大震災のお話をなさいました。それで、全く今までけんかしなかった人が、そのために紛争が起こるというようなことはこれは避けなきゃいけません。これも国の責任で、あなたの土地はここですよと教えてさしあげるような親切な日本にしたいと思います。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 終わります。

大渕絹子社会民主党・護憲連合

○大渕絹子君 まず、農住利子補給法と宅地化促進法についてお伺いをしていきたいと思います。  この両法案とも、都市部の市街化地域にあります農地の宅地化をどう促進していくかという観点でつくられてきましたけれども、その時代背景の中には、折からの米の輸入自由化等々の方向性を目指しながら、米の過剰生産等々もあり、減反政策をやらざるを得ない状況の中で、市街化区域にある水田をどう宅地にしていこうかということも大きな背景としてあったと思いますけれども、時代ももう三十年経過をしてまいりまして、市街化地域の宅地のあり方、あるいはまた現状等々も随分その当時とは変わってきたというふうに思います。    〔委員長退席、理事市川一朗君着席〕  そこで、きょうは残されている市街化地域の農地について、これからどう活用していくのか、あるいは農業のあり方を農水省に聞きながら、これから先の住宅政策について住宅局に聞いていきたいというふうに思っております。  そこで、農水省に聞きますけれども、都市部における就農者数の増加はどういう傾向を示しておられるのか、お答えください。

田原文夫農林水産大臣官房総務審議官

○政府参考人(田原文夫君) お答えいたします。  今後の担い手となります新規の就農者、これは四十歳未満の若手の方々でございますが、まず全国的な傾向でございますけれども、平成二年に年間四千三百人ということで底を打った格好になっておりますが、その後は増加しておりまして、平成十年には一万一千人と、こういうふうに一・数倍増加をいたしております。  ただ、残念ながら、都市部と純農村部と申しますか分けた統計というのはございませんで、私ども各都道府県、こういったところにヒアリングという格好で傾向等をお伺いしておりますと、例えば東京ですとか大阪でございますとか、傾向的にはこういったところも若干増加の面のあるところもございますけれども、先ほど申し上げました全国平均を上回る、こういった状況にはないのではないか。  ただ、都市部に就農されます方々は非常にユニークな経歴のもとに就農されました。いろんな形で雑誌等々で御紹介されておりますので、インパクトがあるという格好ではいろんな形で御紹介されているのではないかと、かように承知している次第でございます。

大渕絹子社会民主党・護憲連合

○大渕絹子君 そこで、大企業が農業に進出をするという傾向があるというふうに思うのですけれども、その通勤型農業を目指している大企業の進出も私は大きくなっていると思います。今の経済不況と相まって、農業に転職をしていかれる人たちも大変ふえてきておるのではないかと思いますけれども、企業の農業参加について、これから農水省としてはどういう方向を目指していくのでしょうか。

渡辺好明農林水産省構造改善局長

○政府参考人(渡辺好明君) 企業的農業経営ということになりますと、二つパターンとしてあると思うんです。一つは、農地を利用して行う土地利用型農業、それからそうではない施設型農業、こういうことになります。  農業の法人化、今、一万ぐらいの農業法人があると思いますが、およそ半分ぐらいが土地利用型農業について農地工場の許可を得た農業生産法人ということになります。これは、先生が御指摘になりましたのとはちょっと実情が私は違っていると思っております。  といいますのは、落下傘的に企業が農業分野に参入をするというよりは、農業者内部で、むしろ法人経営化した方が福利上、雇用上、対外信用上、販売力上、そういった点で有利な面が持てるということで、既存の農業者もしくは農業者の組織が有限会社等々の組織を活用して企業経営に入るということなんだろうと思うんです。  とりわけ、都市地域及び都市周辺地域については非常にマーケットに近いという利点があるものですから、大変多様な企業経営がなされておりまして、例えばチェーンストアとか生協等と組んで契約販売に重点を置くケース、あるいはマーケットに近いということで朝どり、それから葉がついた大根というふうな新鮮さを売り物にしたケース、サラダ菜とか花とかハーブのような嗜好性や付加価値の高い商品を売るケース、さらには都市近郊という足場のよさを生かしまして加工販売やレストラン経営に出ていくというケースが、農業者を主体としながら法人経営の中でかなりの例が出てきております。

大渕絹子社会民主党・護憲連合

○大渕絹子君 そうした傾向は都市農業を圧迫しているというふうに思うわけですけれども、農業を専業でやる者と企業によって行われる農業の両立というようなものをどう図るんですか、それでは。

渡辺好明農林水産省構造改善局長

○政府参考人(渡辺好明君) 新しい基本法の二十二条には、「専ら農業を営む者その他」という言葉が使ってありまして、この法人化をする経営そのものも根っこは家族経営にあるというふうに規定をいたしております。ですから、個別の農業者か法人かという区分けの仕方ではなくて、農業者にとって選択の幅が広がるというふうにお考えいただくのがいいことではないかというふうに私は思います。  今回、この国会に農地法の改正ということで農業生産法人の組織形態についての変更も提案させていただいておりますが、その中で、いわゆる農外資本による支配、偽装参入、それから農地転用を目的とした参入、こういった三つの懸念につきましては、これをきちんととめられるような歯どめ措置を講じた上でそうした生産法人制度の改正をしたいと考えておりまして、これらの措置がとられれば、またそれを周辺の農家も含めたみんなで監視をすれば、御指摘のような農業者が負けるとか追い出されるとかいったようなことにはならないというふうに思います。

大渕絹子社会民主党・護憲連合

○大渕絹子君 今、農業振興地域とそれから生産緑地、あるいは市街化区域に宅地化を目指す方向と分類をされていますけれども、その線引きの変更等々を求める地域というのは増加傾向にあるのでしょうか。  例えば、農業振興地域から市街化区域への変更を求めるというようなことは多々ございますでしょうか。

渡辺好明農林水産省構造改善局長

○政府参考人(渡辺好明君) 私たちは農地の利用については、やはり基本的には優良な農地を集団的に農用地区域内に確保する、そしてそこに集中して土地基盤整備事業その他を投入するという原則になっております。  したがって、農用地区域内の農地については原則転用禁止ということになっておりますけれども、やはり可住地が少ないという状況の中において農外にも一定の利用を計画的に行わざるを得ないケースがございます。その際の大原則というのは、やはり計画なければ開発なしということでございまして、場当たり的に必要に応じてその都度ということではなくて、一定の計画に基づいて行うこと。それから、その計画による農振地域からの除外が農業に影響を与えないような方策を考えること。  それから、転用する順番としても、ぎりぎり考えてどうしてもほかにそういう候補地がないというふうな状況の中で農振農用地区域等からの除外を行っておりまして、極めて限定的な運用をしておりますけれども、やはり新幹線の駅ができるとか高速道路のインターチェンジができるというふうなケースになりますと、ここはやはり農業自身が効率的にできなくなるようなケースもございますので、そういう場合には長期の計画の中で整然と転用をしていくということになろうかと思います。

大渕絹子社会民主党・護憲連合

○大渕絹子君 具体例の中で、いわゆる商業地化の申請をする、農業振興地域であったものを商業や流通のために開発をする申請をして許可される部分と、それから同じような申請をしたけれども却下される部分というのがあるというふうに報道などでは見ているわけですけれども、その線引き、今おっしゃったような基準に全部照らし合わせて、これは許可をしてもいい、これはだめということで多分農水省は厳しくやっておられるんだろうというふうには思いますけれども、その基準というのは今言ったようなことでいいんですね。

渡辺好明農林水産省構造改善局長

○政府参考人(渡辺好明君) 最近の事例に即して申し上げますと、一つはやはり県なり地域の総合的な計画が早い段階できちんとできていて、その計画の規模なり場所の妥当性があるということでありますが、それ以外にもやはり農業サイドからどうしてもこの土地を除外をされては困るという条件が二つございます。  一つは、やはり集団的優良農用地が含まれていないことという点でございます。二十ヘクタール以上のまとまりがあるような農用地を虫食い的に外されては困るわけでありますので、集団的農用地が含まれないこと。それから、過去の投資がむだにならないように土地基盤整備事業その他農業農村整備事業等の投入がなされて、一定期間、これは八年というふうに最近の運用では基準がなっておりますけれども、八年を経過せざるものは原則として除外をしないということにしております。

大渕絹子社会民主党・護憲連合

○大渕絹子君 農水省では、今回のこの二法の期間延長についてどんな議論がなされてきたのかをお聞きしたいというふうに思うのです。  私は、農地を宅地化していくという時代の要求があってこういう法案ができてきたことは認めますけれども、しかし三十年たって、これから先もなおかつ市街化地域の農地を宅地化に供していく必要があるのかどうかというような議論が農水省では果たしてなされているのか。折あたかも農業基本法の計画の中で食料自給率四五%を書き込み、この四五%を私は甘いというふうに思うのですけれども、そういう目標も出されている中で、さらに農地を宅地化していこうとするこういう制度についてどういう議論がなされているのかというのを私は農水省に聞きたいと思います。

渡辺好明農林水産省構造改善局長

○政府参考人(渡辺好明君) 近々国会に御報告をさせていただくことになると思いますけれども、新しい基本法に基づく基本計画の中で、今先生が御指摘になりましたように食料自給率、これは当面四五%、長期的には五〇%以上と言っておりますけれども、これが可能になるような農業生産、そして農地の利用、農地の総面積というものは数字として明確に出すようにしております。  具体的に申し上げますと、平成二十二年の時点で耕地利用率一〇五%、必要農地総面積四百七十万ヘクタール、この面積は何としてでも私どもは各種の施策の強化によって確保したいと思っております。そういう中の一つとして、市街化区域も含めた転用をどう見込むかという議論につきましては、相当長い間農林水産省の内部において議論がなされました。  それから、現行制度でそういった運用に対する歯どめがきちんときくかどうかということでありますけれども、その点につきましては午前中の質疑でもお答えいたしましたけれども、一つは、ゾーニングにおいて線引きをする際に、市街化区域の設定に当たっては農林水産大臣との協議が義務づけられているということ、地方公共団体においてもやはり同様に、関係部局間の協議が調わないうちはそうした線引きの変更がなされないということ、それから個別農地について言えば、市街化区域内の農地について、先ほど来御説明がありましたように生産緑地制度の中でこれは三大都市圏特定市で四割ぐらいの一万五千ヘクタールの農地が生産緑地として定められておりますが、これらについては税制上の優遇措置その他によってこれからも一定程度のまとまりを維持できるだろう。こういったことを比較考量いたしまして、私どもはこの際目標としている平成二十二年度の自給率の確保に向けた農地面積は確保できるであろうというふうに思っております。

大渕絹子社会民主党・護憲連合

○大渕絹子君 いずれにしても、都心、いわゆる市街化地域においても農業を続けていきたいと願う人たちのそういう希望はきちんと達成ができますように農水省としては見張っていく必要があると思いますので、しっかりお願いをしたいと思います。  それでは、住宅局長にお伺いをいたしますけれども、この二法によって活用されてきたその実績あるいは検証、本当に目的が達せられているのかどうか、そこらを踏まえて御答弁いただきたいと思います。  当初計画、五万戸、五年間でというのは大幅におくれてまいりましたけれども、しかし当初計画の五万戸からはもう今は既に大きく増加をしている状況もございます。そうした実績等々を踏まえて検証していただきたいと思います。

那珂正建設省住宅局長

○政府参考人(那珂正君) お答えいたします。  まず農住利子補給法につきましては、これは農地を転用して単に宅地化するだけではなくて、一定の水準以上の賃貸住宅を供給するという目標で設立された制度でございまして、四十六年以降今日まで約九万戸の供給実績がございます。  また、宅地化促進法につきましては、全体として市街化区域内農地の良好な宅地への転用を促進し、あわせて住宅金融公庫等による賃貸住宅への貸し付けの特例を設けてやはり良好な賃貸住宅の供給に資する、こういう賃貸住宅、宅地化両方の目的を持った制度と思うわけでございます。賃貸住宅の実績で申し上げますと、平成十年度まで約二十二万七千戸というような実績がございます。  しかしながら、先ほど来御説明申し上げておりますように、我が国の大都市、とりわけ三大都市圏における借家の居住水準というのは、諸外国と比べましても、他の地域あるいは持ち家との比較においても大変狭小で劣悪な状況がなお続いております。したがいまして、こういう市街化区域内農地、つまり良好な賃貸住宅を建てる供給力の源であるそういうものをなるべく有効に活用して、供給力をなおもう少し確保しておきたいということで延長をお願いしているわけでございます。

大渕絹子社会民主党・護憲連合

○大渕絹子君 済みません。ちょっと質問通告をしていないんですけれども、農協資金の活用ということも盛り込まれていますね、この法案をつくるときに。  それで、その農協資金を活用するのはいいのですけれども、この農住利子法の適用を受けた住宅については、当初十年間は同じように民営賃貸用特定分譲住宅とか民間の賃貸住宅あるいは特定優良賃貸住宅等々の建設のときの住宅金融公庫等々から借りられる金利二・七五%と一緒なわけですけれども、その利子補給を受けられなくなった十一年度からは四・五%に変わっていきます。そうすると、実際にはこの農地取得者もほかの制度も全部適用が受けられるわけですから、二・七五%の金利で当然な資金を受けてやれるのにもかかわらず、農住法、この法律をさらに存続させておく意味というのはどこにあるのかというふうに思うんです。農協に提供する一・七五%の金利を国がずっと払い続けるためにこの法案を存続させていくのではないか、そういうふうに思うわけですけれども、そういう疑問についてはどうお答えになるでしょうか。

那珂正建設省住宅局長

○政府参考人(那珂正君) 二つの制度の賃貸住宅に対する支援措置の特例の比較についての御質問でございます。  農住利子補給法につきましては、先生おっしゃるように利子補給の期間は当初十年間でございまして、その期間、公庫の基準金利と同じ金利でお貸しできるように利子補給をするということでございます。  それで、もう一方の宅地化促進法によります公庫の特例につきましては、住宅金融公庫からお貸しするときに、当初十年間ではなくてずっと三十五年、公庫の基準金利、現在では二・七五、二・八になるわけですが続きます。  これは農協、つまり宅地化促進法の方は住宅金融公庫が直接お貸しするという制度でございますが、農住利子補給法の方は農協に限ったわけではなくて、民間の金融機関の資金を活用するというのが当初から目的でございました。民間の金融機関の資金を活用して、当初十年間は国からその当該金融機関に利子補給をするということでございます。そういうねらいがはっきりと違いとしてございました。

大渕絹子社会民主党・護憲連合

○大渕絹子君 ですから、農地を持っていらっしゃる人たちが有利なためではなく、農協とかあるいは農地所有者に金を貸す金融機関に国が一・七五ずつ利子を払っていくという仕組みなんですね、この仕組み自身は。だから、農業者自身、土地所有者自身はこれを選ぼうが特定優良賃貸住宅の方を選ぼうが、それは自由なわけです。  ところが、農地の場合は農協が大抵間に入って宅地化を促進させるために農協から借りることが基本原則みたいに皆思っているわけです。よそで借りられるというのがわからないで、わからないと言っては語弊があるのかもしれませんけれども、そういうことが私はずっと行われてきたと思うんですね。そうすると、国民の税金が限りなくそういう金融機関に、これの制度を維持していくために利子補給が続けられてくるという状況があって、これは政権を維持していくために必要なことなのかもしれないですけれども、こういう財政難の時代にこういうことが続けられておったのでは私たちはたまらないというふうに思うんです。  農業者にはきちっとほかの制度でもできるんだということが明快に示されて、この制度は直ちに終わりにすべき制度だと私は思うのですけれども、いかがでしょうか。

那珂正建設省住宅局長

○政府参考人(那珂正君) 両制度の違いについて先ほどちょっと説明漏れがございました。といいますのは、農住利子補給法は昭和四十六年に制定されたわけでございますが、全国の大都市、具体的には人口二十五万以上の都市等が対象でございます。先生御指摘の宅地化促進法による公庫の特例は、これは三大都市圏の特定市街化区域に適用される制度でございまして、基本的には二つ大きな違いがございます。  また、同じ例えば三大都市圏について、両方の制度が仮に選べる地域にあっても農住利子補給法を選ぶということはどうしてなのか、こういうことでございますが、これは農家にとってみればやはり具体の初めての農業以外の事業を経営することにつきまして、やはり一番なじみのある金融機関、すなわち農協からいろいろな経営についてのアドバイスをもらったり指導してもらったりというようなことが現実に行われてきたわけでございまして、そういう点で農家の安心感といいましょうか、そういうことに農協という金融機関を活用してきたことの一定の結果が、両方選べるのに農住利子補給法を選んでいるということにつながってきているんじゃないかと思います。  もちろん、私どもは農協だけではなくてそのほかの金融機関、第二地銀とか地方銀行とか信用金庫とか、そういう地域になじみのある金融機関にもこの制度をどんどん使ってもらいたいということでこれまでもPRしてきたつもりでございますが、結果としては農協が九九%を占めております。  なお、今先生が御指摘の住宅金融公庫から直接借りればずっと基準金利であるということも含めまして、PR、周知徹底したいと思います。

大渕絹子社会民主党・護憲連合

○大渕絹子君 それでは、国土調査促進特措法について、もう時間も余りないのでお願いをしたところを少しはしょらせていただきます。午前中の質疑の中で、おくれてきた原因であるとかあるいはこれから先どうやったら促進させていかれるのかという具体的な質問等々も行われてまいりました。私は、政務次官が何よりも金、予算が必要なんだということをおっしゃったので、その予算の面からちょっとお聞きをしていきたいと思うのです。  第四次計画が平成二年度から十一年度まで行われてまいりましたけれども、国、県、市町村、合わせて千八百三十三億三千九百万円が使われております。この使われている中で実際に測量が行われたのが二万二千二百六十一平方キロメートルということになっていますけれども、この数字について確認していただけますか。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 御指摘のとおりでございまして、地籍調査の関係の事業経費が四次計画中、千八百三十三億三千九百万円ということでございます。

大渕絹子社会民主党・護憲連合

○大渕絹子君 そうすると、単純計算で一キロ当たりお幾らになりますか。一平方キロメートル当たりの費用、対費用は幾らになりましたか。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 直接先生がおっしゃった演算はしておりませんが、平成二年から平成十一年までの間に、全体的に単価のもちろん修正というのが行われてきておるわけでございます。  実績でいいますと、一平方キロメートル当たり一千四百万円というのが今日の単価でございます。

大渕絹子社会民主党・護憲連合

○大渕絹子君 実績で計算すると八百二十万円なんですね、実質的には。そういう計算の中で政務次官が予算が足りないと言っているのかなと思うんですけれども。一平方メートルですると八万二千円でしょうか、こういう金額になるんですけれども、一メーター四方ですね、それにそれだけの金を投じているのが多いか少ないかという議論はあると思いますけれども、一平方キロで八百二十万円でも調査が進まないということですので。  だって、職員の給与は別なんでしょう。職員の給与は全く別なんですよね。これに携わっている市町村の職員の給与というのは別で、なおかつこれだけの費用がかかっているということでしょう。まだこれでも足りないんでしょうか。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 地籍調査の経費でございますが、一平方キロメートル当たりに日本の場合平均いたしますと六百筆ぐらいの土地がございまして、そこの区画を一つ一つ確認しながら測量していくのに要する測量の経費を初めとする経費ということでございます。  この経費自体につきましては、人件費の関係は公共事業の三省の単価を使わせていただいておりますし、その他の部係なりの諸経費につきましても公共事業と十分バランスのとれたものを採用して計上させていただいているところでございます。

大渕絹子社会民主党・護憲連合

○大渕絹子君 ですから、この予算が私は必ずしも少ない予算とは思えません。ですから、限られた財源の中でどうその効率を上げていくかというのは本当にそこに携わる人たちの知恵というのが必要になってくるだろうと思いますので、ぜひ午前中にも質疑の中でどんなPRの仕方をするのか、職員の教育はどうするのか、人材はどう確保していくのか、民間にどう委託をしていくのかというようなことがさまざま議論されましたけれども、総合的にきちんと方向や目標を定めて、その少ない限られた予算の中で効率を上げていくという努力をしない限り私は進んでいかないだろうというふうに思うのですけれども、予算が少ないとおっしゃられた政務次官から、では御答弁を聞いて終わりましょう。

増田敏男自由民主党国土政務次官

○政務次官(増田敏男君) 限られた予算の中で知恵を使って全力を尽くして取り組め、それが一番いいことだという意味をおっしゃいましたが、私も同感であります。  ただ、私が申し上げた予算が少ないというのは、やる仕事に対して全体を考えて予算がもう少しないと早めることができないだろう。そして、その私の言った言葉の背景には、だんだん複雑なところに入ってまいります。特に地図混乱地域市町村などに入った日には大変な時間がかかるだろう、こういうようなことも実は考えておりまして、私の身近な話ですが、私の土地をとらえてみても、相続、相続で、立ち会いするのに日本じゅう飛んで歩いて判この調整をしないと立ち会いまでに至らないというような事例等がどんどん出てきております。  したがって、いろいろ考えて、先生の意思はよくわかります、全力を尽くしますが、全体的にもう少しお金が欲しいなというのが心境でございます。よろしくお願いいたします。

月原茂皓自由党

○月原茂皓君 自由党の月原です。  質問の順位が後なものですから、もう既に多くの委員から質問がされておりますので、そこのところはもし重なっていれば簡潔にお願いしたいと思います。そして、私の方の質問もできるだけ重複しないようにしていきたい、このように思います。それから、大臣に対する要求というのを一番最後にするつもりですが、今いろいろ議員の話を聞きながら、質問を聞きながら、私なりにまた考えたこともありますので、これ以外にも、博学な大臣で回転も速いわけですから、どうぞ聞いていただきたい、教えていただきたい、こう思います。  まず国土庁の方ですが、今次計画の概要で、やはり物事をなすには重点的な、特にこの地域は先にやらぬといかぬ、こういうものがあってしかるべきだと思います。もうでき上がってから相当長い間この法律でやっているわけですから。だから、今度の十カ年計画は、前半はこうだ、後半はこういう地域を重点的にやっていきたい、それはなぜだ、こういうようなことについてお考えが当然あると思いますが、教えていただきたいと思います。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 次期地籍調査でございますけれども、土地政策の観点から、緊要性の高い地域について地籍の明確化を図るという長期展望のもとに、今回の次期計画につきましては現行の計画の七割増し程度の三万四千平方キロメートル程度を計画に位置づけたいと考えております。  次期計画におきましては、土地の有効利用や土地取引の円滑化を進めていく観点から、都市部に重点を置きながら、農地や林地を含めた国土の全域にわたり均衡のとれた進捗が図られるように調査を進めていく必要があると考えております。

月原茂皓自由党

○月原茂皓君 あえてこれ以上お聞きしませんが、有効利用、都市、抽象的な表現はそのとおりだと思いますが、実施の段階になると意外といろいろな力関係から、そう重要でもない、いつかはやらなきゃならないけれどもしかし今金を使ってやらないといかぬというようなところではないような点について、限られた予算の中で、今政務次官のお話のようにこれから大変難しいところがたくさん残っておるんだというような話がありましたが、まさにそういう観点からちゃんとした区分けをして、国の政策というのはある段階ではここまでやるんだここまでやるんだ、それが全体的に効率的なんだと、そういう姿勢を示さなかったら、もう北海道は全部やりました、奄美大島の方もやりました、それで一番肝心なところが全然できておらぬ、こういうのでは私はやっぱり国の税金を使う者としては困ると思いますので、そういう計画があると思いますから、現実にはちゃんとしたことをお願いしたいと思います。  それで、重複するかもしれませんが、次の十カ年計画は、今までいろいろ達成率あるいは達成できなかった理由等についてお尋ねいたしましたけれども、そういうものの教訓を踏まえて、どういう手法がプラスになり、そして目的を達するためにこうしたいんだ、十カ年計画は前のと違いますよ、さらに性根を入れてやっておるんですよと。今までのが悪いと言っておるわけではありません。そういうふうなことについて、繰り返しますが、今後の十カ年計画はこれまでの教訓のこういうものを生かしてより目的を達成するために努力するつもりだということをお話し願いたいと思います。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 御指摘のとおりでございまして、次期十カ年計画につきましては、その進捗を図っていくために、今日までの経験を踏まえましてそれをもとにした対応が必要であると思っております。十カ年計画を立てると同時に、あわせましてそうしたものを踏まえましての新しい促進方策を導入して取り組んでいきたいと思っております。  今日のおくれの理由といたしましては、調査に従事する職員の確保の問題や、あるいは調査自体の実施が困難性のより高い市街地に移行しつつあるというようなこと、あるいは住民の立ち会いの関係で時間を要することがあるというようないろいろな理由があるわけでございます。  そうした理由を踏まえまして、一つは、一筆地調査への民間の専門技術者の活用ということを入れまして職員の確保の問題等をクリアしていきたい。また、都市部のおくれということにつきましては、都市部対策につきまして包括的な委託の活用を行う市街地集中対策事業というのを新たに設けていきたいと思っております。このような直接的に調査の促進に結びつく手法を導入することとしております。  あわせまして、地籍調査につきましての国民の皆様方の御理解というのが必ずしも十分に認識されていないという状況を踏まえまして、幅広く国民の皆様に地籍調査の効果や必要性を理解していただけるよう、効果的な広報活動、PRを積極的に実施していきたいというふうに考えております。

月原茂皓自由党

○月原茂皓君 それでは、建設省関係の質問をいたします。  十二年度の予算に計上されている利子補給額というのか予算はどのくらいありますか。そして、できれば新規分と既定分はどのように、これは精緻でなくて結構です。何割ぐらいの話で結構です。そして、もしこれを今やめたとして残りはどのくらいの金が、利子補給しなければならない債務があるかということをお教え願いたいと思います。

那珂正建設省住宅局長

○政府参考人(那珂正君) 平成十二年度予算におきましては五十七億一千九百万円を計上しております。このうち、十一年度以前の既契約に係る利子補給分が約五十六億七千万円でございます。それから、十二年度新規契約に係るものが四千七百万円でございます。  また、十一年度までの契約に係る十二年度以降のいわゆる後年度債務でございますが、これにつきましては三百七億一千五百万円と見込んでおります。

月原茂皓自由党

○月原茂皓君 これはあらかじめお願いした質問ではないんですが、局長、精緻な議論は別にして、私も相当アバウトなものだからお尋ねしますけれども、今、既契約が五十六億でことしは四千七百万だというようなお話だったんですか。とすると、これの本当の意義というのは、どのくらいの件数でどうなんだと素人ならちょっと不思議に思うと思うんですね、私もその素人の一人だから。これくらいで妥当なんですか。    〔理事市川一朗君退席、委員長着席〕

那珂正建設省住宅局長

○政府参考人(那珂正君) 新規分というのは初年度分でございまして、初年度も全期間必要ではなくて、事業が具体的に始まるのが必ずしも年度当初とは限りませんので、そうすると後ろの方に後ろ倒しというんですか、出てきたとしても年度最終、第四・四半期ぐらいに一部計上されるという意味で非常に少なく出ているわけでございます。

月原茂皓自由党

○月原茂皓君 ですから、今申し上げたように、数字だけ聞くと局長、何やもうその意義がなくなってきておるんじゃないか、こう思われかねないだけに、それは一年分積むのか、年の暮れに積んだら一カ月分でその年度の分は済むんだという、いろいろそれはとり方はあると思います。しかし、ちょっと私は今のお話を聞きながら、もうこれの意義は本当に薄れてきたのかなと、こう思ったものですからあえてお尋ねしたわけであります。  さて、この利子補給を使っておるところが、今の大渕先生のお話とも関連するんですが、農協とかそのほか、局長のお話だと地銀とかもろもろの金融機関がある、こういうふうに言われておりますが、この利子補給の金額をどのくらいのシェアで農協とその他が占めているのかということを教えていただきたいと思います。

那珂正建設省住宅局長

○政府参考人(那珂正君) これは、対象融資総額で恐縮でございますが、申し上げさせていただきますと、これまでにこの制度によって利子補給対象となった融資総額は約六千六百億円でございます。それで、大半が農協で九九%程度でございまして、残り一%、約六十億の事業費がその他の金融機関でございます。

月原茂皓自由党

○月原茂皓君 これを見ると、いろいろそれは農地の中だ、常につき合いがあると。先ほど局長のお話だと、いろいろなノウハウを持っておると、農協が。それにしても、九九%対一%だ、ほかの道があるんだということで一%です。  いや、だから私はこれは批判しておるんじゃなくて、こういう人たちはなぜ一%なんだろうか、どこに原因があるんだろうか。余り一だったらもう一を消してしまってもいいんですよ、極論すると。だから、なぜ一%なのか。一%のグループはもっと努力すべきである、それの方が国の大きな政策に力を合わせておるんですから。それの方だったらどういう手をこれから打とうとしておるのか、こういうことが大切だと思いますが、局長、どうですか。

那珂正建設省住宅局長

○政府参考人(那珂正君) おっしゃるように、他の金融機関もぜひこの制度を活用してもらいたいと思っているわけですが、いろいろ考えられます。  まず、農協自身が全国的なネットワークを使って、こういう制度のよさをみずからの事業として認識し、管下の農家の方々によくPRされているという、非常に積極的だということも第一に挙げられると思いますし、先ほど申し上げましたように、実際賃貸事業をやる農家の方は身近な金融機関である農協のアドバイス、指導を非常に受けやすいということもあると思います。  もう一方、なぜほかの地元信金とか第二地銀とか地域密着型の金融機関がそういうことができないかということが考えられるわけですが、実はこの制度は、十一年度までは対象融資が三十年なら三十年の長期固定を条件としておりました。十二年度からは、金融機関の実情等もいろいろ聞きまして、やはり十年間は固定にしてもらいますが、十一年目以降は変動金利でも、期間は長くしてもらわないと賃貸住宅ですから困りますが、金利自体は変動でもいいと。  そういうような改善措置も講じたところでございますが、基本的には先ほども申し上げましたように、やはりほかの金融機関、地銀とか信金とかにこの制度のよさ、特質をよく理解していただく必要が我々の方にあるんじゃないか、そういうことで周知徹底を図りたいと思います。

月原茂皓自由党

○月原茂皓君 今の局長の趣旨、またそういう努力をしていただきたいと思うんですが、官側に何か手続的にそういうものをなかなかしにくいという、そういう要因はないんですか。

那珂正建設省住宅局長

○政府参考人(那珂正君) 実際の融資の申し込み等に関する手続がややこしいということは、ほとんど考えられないと思います。

月原茂皓自由党

○月原茂皓君 次に、特定市街化のことについてお伺いいたします。  これは重なっているかもしれませんが、私はちょっと席を外しておったもので、申しわけない、重なっておれば。  四十八年度制定当初から現在まで講じた方策というものがやはり同じじゃなくて変わっていっておると思うんです、反省に基づいて常に新しいものに。だから、そういう意味でどのように方策が変わっていったのか、どういう手段が追加されていったのか、そのことを教えていただきたいと思います。

風岡典之建設省建設経済局長

○政府参考人(風岡典之君) 宅地化促進法は、今先生御指摘のように昭和四十八年に制定をされたわけでございまして、具体的にはその恩典が四点ばかりあります。  一つは、公庫融資についての低利の融資をこの制度によって認めている。それから農住の利子補給住宅については、水田要件を要しなくても利子補給することができる、そういった内容。さらには、税制の面につきましても、税の特例措置が認められている。それから要請区画整理事業がこの制度によって認められている。基本的には大きくこの四点があるわけでございまして、当初四十八年に法律ができまして以来、基本的な考え方は変わっておりません。  ただ、宅地化の促進というのはこれだけではなくて、いろんな手法を使いながら進めてきているわけでございまして、その意味では政策的な変遷というのはいろいろございます。  一つは、宅地化を推進するに当たりましては、基盤施設が整って面的な開発というものをできるだけ推進することが望ましいというような観点から、昭和五十年には特定土地区画整理事業ということで、これは住宅地と農地の集約化を可能とする、そういった新しい土地区画整理手法というものを創設しましたし、また昭和五十五年には農住組合法が制定されまして、これも当面の営農の継続というのとそれから計画的な市街化という二つを両立させるような仕組みができました。  さらに平成六年には、都市再生土地区画整理事業ということで、市街化区域農地で比較的小規模なところについても面的な事業について助成ができるような仕組み、こういったものができ上がっております。  さらに、関連公共施設の整備ということも重要な課題でありまして、これにつきましては昭和五十三年に住宅宅地関連公共施設整備促進事業ということで、住宅宅地につきましては通常の公共事業の補助ではなくて、別枠的にこういった補助制度を創設するというようなこととか、あるいは公共施設だけではなくて、身近な生活関連施設についても助成をするような仕組みとして、これは平成九年でございますけれども、住宅宅地供給総合支援事業、こういうような手法も準備されております。  また、平成四年には定期借地権制度ということで地主の土地保有志向というものと借り主の負担の軽減というのを両立するようなそういった仕組みができました。  さらには、いろいろなソフト対策として、農民等に対して住宅経営とか基盤施設の整備の進め方、こういうノウハウを提供するようなやり方というものもできたわけでございまして、いろいろ時代の要請に応じ、またできるだけ良質な環境でかつ良質な住宅を供給するという観点から、いろんな施策を講じてきたところであります。

月原茂皓自由党

○月原茂皓君 そこで、今度の新しく今までより以上にこういう要素を入れたから進むんですよという代表的なものを一、二挙げていただくと、どういうことがありますか。

風岡典之建設省建設経済局長

○政府参考人(風岡典之君) 今、宅地化促進のための政策の変遷につきまして申し上げましたけれども、基本的にはこれらの措置を積極的に活用するということが基本であると思いますけれども、加えて平成十二年度におきましては、住宅金融公庫の宅造融資について、融資条件の改善というものもお願いをしておりますし、また住宅宅地供給総合支援事業についても、内容の改善ということも行っておりますので、既存のものとそれからプラス新しい制度を活用しながら宅地化の促進というものを行っていきたいと考えております。

月原茂皓自由党

○月原茂皓君 そこで、大臣にお尋ねいたしますけれども、私はこの話全体の流れを聞きながら、これができた時代はどういう時代だったんだろうかと。日本は発展過程にある、そして田畑が多いと。ところが、先ほど同僚議員の大渕先生なんかもおっしゃっておったんですが、工場用地というのは、これは新しい産業構造に変わってきよるので、都会における土地というのがずんずん余ってきておるわけです。それは住宅に供することができる土地なんです。  こういうふうな、私は優遇であるかどうかというのをいろいろ今聞いたら、必ずしも優遇でない点もあるけれどもと。極端に言ったら、九九%農協にだけ入っておるんじゃないかという極端な見方の人も出てくるかと思うんだが、とにかくそれはさておいて、もし優遇的なのならば、その法律をつくったころはどうしたんだと。なかなかないなと、農家に頼んでひとつつくっていかないといかぬな、立派なものをと。そういう発想だったとすれば、今は都会に土地があるならば、その土地をより有効にいろいろな恩典を加えてやっていく、やっぱり両輪で行った方がいいんじゃないかなということを私は強く感ずるのですが、細かい点はいいですが、考え方としてはそういう両輪で行くつもりなのか。  あるいは、これがもし優遇だというならばこっちの方もひとつ優遇して、そしてとにかく大きな目的は何かといったら、農地を宅地にすることでないんですよ、家をつくってもらうことでないんですよ。国民にとって大きな意味でカンファタブルな生活ができるようにするという点が最大の目的なんです。  それを路地に入ってそればっかりやるんじゃなしに、今私が申し上げたような体制で、今の新しい産業構造、これからの日本の将来を考えたときに、そしてこの前も私が質問させてもらったんですけれども、要するに都会というのは、先ほど大臣もお話になったドーナツ化現象で昼と夜と人口の差が全然違うじゃないか。そして、遠いところから通ってきておる。だから、都会の一つの設備というものを昼夜有効に使えるような方策ができるんじゃないかと。そこまでは大臣はおっしゃっていないですけれども、考え方としては当然大臣はそういう延長線の話をされた。そういうことからいったら、東京なら東京の近郊でそういうふうな大きな工場はもう要らないというふうになったときに、同じように何か手を打っていくと、そういう観点から。  通産省に任せておるんじゃなしに、国民の福祉ということから考えたら、建設省が積極的に出ていって私はやるべきじゃないかと、こういうふうに思うんですが、いかがでしょうか。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) 全くそういう観点、住宅政策はいろいろ視点の転換が必要だという感じがいたします。  国鉄がJRになりまして、その跡地を使って大阪の銀橋というところの近くに高層マンションができましたが、そこは一番上なんか一億数千万円のものがどんどん売れる。私は、もうお金持ちには間仕切りなしで注文建築ぐらいをすると。  納税者、もう本当に高額所得者みたいな人が全部去っていって、それで私はこの間、これは地元の例で恐縮でございますが、大阪財界といったって、みんな神戸に住んでいる、奈良に住んでいる。いわゆる規模が全くちょっと昔とは違うんじゃないですかと。大阪市の職員の管理職あたりでも大阪市内に住んでいる人なんていないんですね。ですから、私は市役所に住所を移せなんて言ったことがあるんです。  何か大都市が疲弊していく理由というのは、私は狭い市域と、それから介護保険で広域行政をやっていくなんというのは実にちょっと情けない考え方じゃないかなと。もっと住宅政策とか都市交通の流れとか、それから道路行政で住宅をどんなふうに生かしていくかとか、そんな大きな転換。私の大阪市内にはまだいわゆる農地会みたいなのが市内にも残っていますが、農協はほとんどもう土地を売ったお金を預かっている銀行になってしまっています。  ですから、そういう農地も見る限り余り残っていませんが、そう言っちゃなんですが、大きな規模でない、乱開発をされる、基盤、インフラストラクチャーも何にもないところに。それから学校、ひどいところは百メートルぐらいで小学校が二つ隣接しているところがある。そんなのは区画整理事業の物すごい大失敗だと私は思っているんですが、それやこれや総合的な施策というのは、今先生からいろいろ御指摘がありましたように、いわゆる低所得層が市内に集まって、そしてその人たちの負担でいろんなことをやらなければならない。  国民健康保険でも何でも赤字になったり、総合的に何かお話を聞いているといろんなことが頭の中をくるくる回ってまいりまして、その基本は全部住宅政策じゃないかなという、そんな思いがいたしますので、都市政策というものを根本的に私はこれから、定期借家法もできましたし、いわゆる所有にこだわらずに住宅をいろいろ転換しながら、生きている間、土地もお金も棺おけの中に持っては入れませんので、これは天からの預かり物だという感覚にどんなふうに意識を転換していくかというための、あなた、生きている間はもう少し広い家に住んだらどうですか、そんな家を準備する政治をやろうじゃないですかというような、そういう語りかけみたいなもので国民のコンセンサスをどう生んでいくか。  狭いところで大勢の家族がひしめき合っているような、そういうものを大都市から解消して、そして都市と農村をできるだけ交通機関なんかで短時間で結んで、リゾートとかそんなものを持っていただいて生活していただく。いろんな意味での総合的な家というものの感覚を私は築き上げていく二十一世紀ではないかと思っています。

月原茂皓自由党

○月原茂皓君 大臣の強い意思、強力に進められんことをお願いいたします。  大臣は歴史にもお詳しいので御承知だと思いますが、第二次世界大戦、その最後にチャーチルが敗れた、それは何か。もうこれで勝ったと。そうすると英国国民は、今からは住宅政策だと、こういうことで住宅担当の大臣が重要な地位を占めてきた。こういうお話でもおわかりのように、また西ドイツも戦後非常に計画的な住宅政策を見た。  日本は、昔の話をしてもしようがありませんから、能力ある大臣がつかれた今、今おっしゃったような点で、これからゼロだということで、国民の幸せ、住宅政策、都市における、特に重点を置いたそういう人たちのことに力を入れる。今までは、できるところから行くと方々マッチ箱みたいな家ばっかりつくらざるを得なかったわけですから、よろしくお願いして、私の質問を終わります。

島袋宗康二院クラブ・自由連合

○島袋宗康君 特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案について、二、三質問をしたいと思います。  三大都市圏における特定市街化区域農地面積の推移を見ると、平成四年から十年までの間におよそ三分の一が宅地化されているが、平成十年時点で約二万二千百二十六ヘクタールは未転用であると言われている。いろいろと制度上の誘導策がとられているにもかかわらず、宅地化の進行が遅々として進まない理由はどのような点にあるのか、御見解を承りたい。

風岡典之建設省建設経済局長

○政府参考人(風岡典之君) ただいま先生御指摘のように、この六年間で全体の約三分の一が宅地化をされたということで、残りの部分は市街化区域農地として残っているわけでございます。  当然のことながら、市街化区域農地全部を宅地化するということが本来の目標ではないわけでございまして、これまでのところは大都市法に基づく住宅宅地の供給の基本方針、ここで想定していた市街化区域農地の宅地化の目標、そのとおりではありませんけれども、かなりこれに近い形で推移をしてきているのかなというように思っております。  しかし、御指摘のように必ずしも計画どおりに進んでいない面もあるのも事実でございまして、その点につきましてはいろんな要因があるわけでございます。例えば農地の所有者が開発行為を行う場合には、良質な住宅を供給しようとすることになると基盤施設の整備に相当なお金がかかりますので、そういった負担というものに対して負担にたえ切れないので必ずしも宅地化をしない、こういうようなこととか、それからまた最近の賃貸住宅の需給関係から見ますと、賃貸住宅に空き家が結構発生している、そういうようなことが一般的に言われておりますので、これから経営する場合にそういったものについての見通しということを懸念するというようなこととか、あるいはこれまで宅地化した部分につきましては比較的宅地化しやすい道路に面したようなところが中心で転用されてきているわけでございますが、残っているところについては条件の悪いようなところでございますので、従来から比べるとそういったところの宅地化のスピードが若干おくれてくる、こういうようなことが要因としてあるのではないかというふうに思っております。  しかし、宅地化の推進ということは重要な課題であると思いますので、いろんな諸制度を活用しながら、私どもとしては市街化区域農地の宅地化が進むように最大限の努力をしていきたい、このように考えております。

島袋宗康二院クラブ・自由連合

○島袋宗康君 土地区画整理事業の施行の要請をすることができる期限及び住宅金融公庫の貸し付けの特例を適用する期限を平成十八年三月三十一日まで六年間の延長をすることとしているが、平成四年から十年までの七カ年間で三分の一しか進捗していなかったのが、あと六年間で所期の目的がすべて達成できるのかどうか、その見通しはあるのかどうか。  単に法的整合性を整えるだけの形式論というふうなことも考えられるけれども、その点について御説明願いたいと思います。

風岡典之建設省建設経済局長

○政府参考人(風岡典之君) 現在の大都市法に基づく住宅・宅地供給基本方針では、平成八年度から平成十七年度までの間に、宅地としましては約四万三千ヘクタールの供給を行うということを目標としておりまして、このうち市街化区域農地からの転用は約一万二千ヘクタール、このように計画が決められているところであります。  最近の宅地供給の実績あるいは趨勢からしますと、正直言いましてこの目標を達成するには相当な努力が要るというふうに私どもも考えておりまして、このためにこの宅地化促進法の継続をぜひお願いしたいということのほか、都市再生区画整理事業とか、あるいは住宅宅地関連公共施設整備事業とか、そういった制度も活用するとともに、先ほども申し上げましたけれども、平成十二年度から公庫の宅造融資につきまして条件の改善をお願いしております。また、都市再生区画整理事業についての拡充もお願いをしております。さらに、この三月からは定期借家制度というものも創設を見たわけでございますので、こういったものを活用しながら目標の達成に全力で取り組んでいきたい、このように考えております。

島袋宗康二院クラブ・自由連合

○島袋宗康君 住宅金融公庫・農地転用賃貸住宅融資の融資契約実績を見てみますと、平成四年と平成五年に戸数で四万五千余ですか、金額で平成四年は五千五百六十二億円、平成五年が五千九百二十五億円と、昭和五十年から平成十年までの各年度の中でこの二カ年だけが非常に突出しておりますけれども、その原因は何ですか。その実績の記録はどういうことでこうなっているのか、お尋ねしたいと思います。

風岡典之建設省建設経済局長

○政府参考人(風岡典之君) 特定市街化区域農地を転用して賃貸住宅を建設する場合には、公庫の融資の特例がございます。  今先生御指摘をいただきましたように、そのうち平成四年度と平成五年度につきましては、他の年度と比べてその融資実績はかなり高い状況になっているのは御指摘のとおりでございます。これは、平成三年に都市計画制度の改正によりまして、保全すべき農地と宅地化すべき農地を制度上区分するということでそういった制度が設けられました。また、平成四年度からは、宅地並み課税の適用対象が三大都市圏の特定市に所在するすべての市街化区域農地についてまで拡大をされてきております。また、長期営農継続農地につきまして、固定資産税の徴収猶予制度が廃止をされました。  こういったような事情から、その時点で、平成四年度あるいは平成五年度におきましては、市街化区域農地の転用による賃貸住宅の供給がかなりふえたものと判断をしております。それ以外の年を見てみますと大体年間五千戸から一万戸ぐらいですので、確かに四年度、五年度は四万五千戸台でございますのでかなりふえておりますけれども、両年はそういう特別な事情があってそういった実績になったものと考えております。

島袋宗康二院クラブ・自由連合

○島袋宗康君 いろいろな説明をされておりますけれども、そういう突出した形での実績というのは、やはりずっと継続していくべき数字だと思うんですけれども、どうもその辺の説明が余り詳しくわかりません。急に突出しているんですね。  今のような説明だけではちょっと納得いかないんですけれども、なぜ継続してもっと実績を上げるような方法がなかったのかどうか、その辺について御説明願いたいと思います。

風岡典之建設省建設経済局長

○政府参考人(風岡典之君) 昭和四十八年から現在までの公庫の融資につきましては、融資戸数が二十二万六千戸というのがこれまでの実績でございます。それで、各年の平均的な融資の規模というのは、先ほど申し上げましたように大体五千戸から一万戸ぐらいのところが各年の大体平均的な融資の実績でございます。平成四年度と五年度につきましては四万五千戸というようなかなりの数字になっておりますけれども、これはひとえに、都市計画制度の改正によって三大都市圏のすべての市街化区域農地についてその時点から宅地並み課税がかかった。それまでは猶予措置その他が働いておりましたけれども、そういった宅地並み課税が強化されたということで、両年度についてはその特別な影響が出てきたものというように考えております。

島袋宗康二院クラブ・自由連合

○島袋宗康君 住宅宅地審議会、住宅部会、宅地部会の「二十一世紀の豊かな生活を支える住宅・宅地政策について」中間報告がなされております。  それによると、「新たな政策体系への転換のための具体的方向性」の中で、「敷地分割や農地の無計画な転用等による宅地ストックの劣化の進行」を解決すべき課題として挙げ、「良好な宅地環境を形成するためには、市場メカニズムだけでは困難な場合もあることから、土地利用計画の策定、道路・公園等の基盤整備に関し、公的主体の果たす役割は依然大きい。」と指摘しております。また、「政策的に誘導すべきビジョンやまちづくりの将来像が不明確であるため、街並み形成においても誘導すべき方向を見定めることが困難な状況にある。」というふうな見解が示されておりますけれども、このような状況を踏まえて建設大臣はどのような対処をしていかれる方針か、お尋ねいたします。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) おっしゃるとおり、解決すべき課題ということで、「二十一世紀の豊かな生活を支える住宅・宅地政策について」の中間報告、平成十一年九月二十日でございますが、「敷地分割や農地の無計画な転用等による宅地ストックの劣化の進行」というところで、いろいろ節度のない住宅が開発されたりして大変劣化の傾向というのは先生の御指摘のとおりでございます。政策による支援をしなければいけないということで、良好な土地ストックの維持、形成、町づくり方針の充実、それから宅地細分化の防止、そんなことを言いながら、良好な町並みを多く形成していくためには、まず市町村の町づくりの全体像を確立すること、イメージづくりといいますか、そんなものをちゃんとしなきゃいけないということだと思います。  このために、住民に最も身近な市町村レベルで策定が進められている市町村マスタープラン、そういうものを策定いたしまして、それに基づいて今後の町並み形成を進めていくことを目的にしながら、具体的に良好な宅地環境を保全するためには、地区の計画、それから建築協定等の策定による敷地規模の最低水準の維持等が必要でございまして、これらの策定を推進していきたい、かように考えております。  それから、いわゆる基盤の問題でございます。道路とかそれから住宅宅地関連公共施設整備促進事業等の推進を図っていかなければならない。例えば学校の子供の問題なんかもそうでございますし、どういう住宅をつくって、そこへどんな年齢層の人が入ったらその後には教育問題なんかも起こってくるとか、いろいろなそういう各方面にわたる都市としての機能を備えた新しい町づくりというのはどうあるべきかという、そういう基本的な問題が私は先生の御質問の中にある問題だと思っております。

島袋宗康二院クラブ・自由連合

○島袋宗康君 日本の敗戦後の都市計画あるいは地方における都市形態というものは、スプロール現象というものが多く見られます。最近は空き店舗が非常に目立っている。都市間、都市、地方といったところに非常に格差が見られるという状況になっておりますけれども、大臣としてはどういう方向でこれからすばらしい都市計画あるいは都市をつくっていかれるか、そのビジョンがもしありましたら、お答え願いたいと思います。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) 私も前から、都内や市内を走りますと、夜、電気がついているかどうかというのを見ております。そして、非常にまばらに電気が高層住宅でついていたりしますと、これはどういうことになっているのかとこのごろ特に気になります。  ですから、これからの都市づくりには、高層住宅を建てますとどうしても建築費が高くつきますから家賃も高くなってしまうのだろうと思うんですが、各市町村の計画に合わせてどんな良質な住宅環境をつくり上げて、周辺を取り巻く、生活をしていくのに歩いて行ける町づくりなんというのがこのごろちょっとはやりの言葉みたいになってきておりますが、そんな住宅環境を子供を育てていくようなものにつくり上げていくことにしませんと全部若い人たちが郊外へ出ていってしまいまして、もう大都市部はそれこそ高齢者の吹きだまりみたいになります。そういうものを排除していくためには、私は何度も申しますが、やっぱりいわゆる広域行政というものが非常に必要なんじゃないか。  また、自分のところで言いますと、大正十三年以降、市域拡張をしていない大阪市内を買おうと思うとどうしても高くつきます。どういう合併の仕方があるか知りませんが、一つの大きな自治体を形成すれば土地の値段も下がるし、そして宅地なんかに適当な土地も出てくる。  私は、極端なことを昔から大阪市にも言っていたんですが、大阪市のバスが赤字になったらどこか和歌山の山の中か何かに大きな土地を買ってそこに市営住宅をつくらせてもらえと、そしてバスのかわりにヘリコプターで交通事業をやったらどうかと、そんなことまで昔から言っていたことがあるんですが、そういう時代が来たんじゃないか。ヘリで大阪、東京でもどこでもいいですが、そういうものを定期便で大都市の交通事業の中に、それから船とか、そういうものの事業というのをもっと進めればいい。  私は、大阪は水の都だから、バスを運転している人が乗っている人の中で一番給料の高い人になったというから、それじゃ八百八橋の水の都ならば水上バスを走らせろと言った。この間、このごろやっと大阪は日本経済新聞あたりに、ちょっと橋が低いもので水面と橋の間が非常に狭くなってきましたので団平船みたいな低いやつしか走れませんが、もっと川を利用したらどうかというような話もしております。  これは各地域で私はもっと、日本はなかなかヘリコプターのおりられるような空港を、運輸省はうん言う省といいますがなかなかうんと言いませんで、ヘリポートが非常に少ない。そういうものをもっと、交通事業なんかでもそういうものをやったら、安全の問題があるからなかなか手が出せないのかもわかりませんが、私は自治体にそういう交通事業とかそんなものをどんどんやらせてやるような、そうしたら一時間で通っているところは、私は四日市から大阪まで三十分でした、ヘリコプターに乗ったら。大阪から新宮まで三十分でしたから。  そういう交通の渋滞、下を走らなくてもいいものを上で運んであげるようなそんなヘリの時代が来たわけでございますから、そんなこともしたらどうかなどということも思っておりまして、全く画期的な大都市の交通体系から住宅体制を変える。もう本当に過疎地をぼんと大都市に委託して、天候に影響されるかもわかりませんけれども、そういう問題も含めて私はいろんな発想の転換をすべきではないかと思っています。

島袋宗康二院クラブ・自由連合

○島袋宗康君 大変な構想で、余りよくわかりませんけれども。  ただ、私が言いたいことは、要するに各地方都市で都市の中心部が空洞化をだんだんしていく。先ほど申し上げたように、空き店舗が非常に多くなっている。地方都市で悩んでいるのは、やっぱり都市再開発事業が必要だというふうなことがよく言われておるのですけれども、これはもう建設省は思い切ってそういった地域をどうしていくかというふうな、活性化を図っていくかという点では相当な資金も必要だし、いろんな地権者とのあるいは権利者との関係も生じていますので、その辺をどう解決していくかということは私はこれからの二十一世紀における建設省の大きな仕事じゃないかというふうに思っていますけれども、その辺について。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) 何か夢物語みたいなことばっかり言っていますが、やっぱり政治というのは私は夢を語ることだろうと思います。それを行政が、政治家が夢を語ったらその夢に現実をずっと合わせていくこと、私はこれが政治と行政の一体化だ、こう思っております。  石川県の真ん中に大阪市が土地を借りていたことがあります。ですから、そんなのならもっと近いところに土地を借りてそこへ市営住宅をつくったらどうだと。過疎県からぼんとある一角を拝借して、そこへ固定資産税を大阪市が納めるぐらいの根性になれと。  私は、国土は余り利用されていないと思うんです。玉置和郎先生が半島振興法というのをつくられました。私は内陸振興法というのをつくったらどうかなと。内陸と思われて開発できていないところはまだ、それこそ名古屋から箱根の間のあたりというのは、飛行機から見ていたら、本当にあそこへおりてみたいなと思うようなところ、景色のよさそうなところがいっぱいありますのに、そこには余り人が住んでいないし人が余り行かない。この日本列島各地をどう活性化させるかというのは、私は交通体系も全く変わってきたんですから、そういうものを活用したらどうか。  沖縄も今飛行機でどんどん行けるようになりましたから、若い人たちがどんどん沖縄へ行きます。またサミットが済んだらますます行くだろうと思います。そういう沖縄まで飛んでいっていろいろ人生を楽しもうという時期でございますから、もっと近くで生活を楽しむような空間づくりとかいいますか都市政策というようなもの、それが都市と農村の一体化、過疎と過密の混在をさせるそういう政策じゃないかなと、こう思っております。

島袋宗康二院クラブ・自由連合

○島袋宗康君 私がお尋ねしているのは、これからの都市再開発の問題をどう建設省として認識されておられるか。御説明願いたい。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) 私は、再開発をどんどん、今度住宅・都市整備公団もまた新しい体制になりましたのですから、これと自治体とが組んで、都市再開発はうまく都市機能の中で道路とかそんなものがついていないところはばんと勇気を持って、そのかわりその地域に住んでいらっしゃる方々の合意を得なければなりませんからいろいろ難しい問題があると思いますが、都市再開発手法というものをもっと活用する場所がいっぱいあるんじゃないかなという実感を持っております。

島袋宗康二院クラブ・自由連合

○島袋宗康君 そういう御決意でひとつ頑張っていただきたいと思います。  それから、国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案について質問したいと思います。  地籍調査の促進方策として、一筆地調査において市町村職員みずからが一筆地調査を実施している原則を転換し、外部の専門技術者を活用して調査を積極的に推進することとしているが、そのために現在よりもコストが非常に高くなるんじゃないかというふうなことが考えられますけれども、どれぐらいコスト増が見込まれるのか、その辺を御説明願いたいと思います。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 一筆地調査につきましては、先生御指摘のとおり職員みずからがこれまで実施していたところでありますが、地籍調査の事業量を拡充していくための職員確保というところで難しい状況が来ておる。そういうことを踏まえまして、民間の外部技術者の活用の道を開く新規方策として導入することといたしておるものでございます。  コストにつきましては、これまで外注しておりました測量工程に加えまして一筆地調査の工程にも外注を導入することから、従来の調査に比べまして五割程度の単価アップとなる見込みでございます。  これら地籍調査に係るコストにつきましては、今回こういうことで導入していく部分もあるわけでありますが、他の公共事業の成果をそのまま地籍調査の成果として活用させていただく。建設省の土地区画整理事業や農林水産省所管の土地改良事業によります測量の成果というのを私どもの成果としてそのまま指定する方法がございますが、こういうものを積極的に活用するとか、あるいは民間で開発されたものの測量の成果を一定の検定を経て地籍調査の方法の中で活用させていただくとか、測量工程の効率化等々につきまして取り組みを行いまして努力していきたい、全体として努力していきたいと考えております。

島袋宗康二院クラブ・自由連合

○島袋宗康君 一筆地調査における立ち会い手続の弾力化を図るため、土地所有者等の立ち会いを必須とする制度を見直すということになっているようでありますけれども、土地所有者のいわゆる権利を侵害するおそれはないのか、その辺について説明願いたいと思います。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 現行の一筆地調査におきましては、筆界の確認に当たりましてはいかなる場合におきましても土地所有者の立ち会いを必要とする、そういう手法で調査を行っております。  しかしながら、現況におきまして、土地所有者が遠隔地におられる場合などもございまして、一五%程度の割合で一回目の立ち会い要請に応じていただけないなどの調査結果もございまして、こういうことが調査の遅延につながっているところでもございます。  このため、一筆地調査につきましては、土地所有者の立ち会いをお願いした上で、立ち会いの協力が得られない、そういう場合につきまして、市町村が客観的な資料に基づいて境界の確認案を作成できる場合、そういう場合に市町村におきまして境界確認案を作成し、これを土地所有者に郵送いたしまして御確認をお願いする、そういう方式を導入したいと考えております。  この場合、土地所有者の確認が得られたもののみを筆界の確認がなされたというふうに取り扱う考えでございまして、土地所有者の権利保護には十分配慮していきたいというふうに考えております。また、こうした運用が適切に行われるように、講習会やマニュアルなどの整備を行いまして徹底していきたいと考えております。

島袋宗康二院クラブ・自由連合

○島袋宗康君 市街地集中対策事業として、市街地において特に調査を促進させる市町村に対し予算を重点的に配分するとともに、事業の包括的な委託によって短期集中的に調査を実施するとしておりますけれども、平成十一年四月現在で地籍調査進捗率を一〇〇%達成している都道府県は皆無であるわけでありますけれども、その措置は公平を欠くものではないかというふうに言われておりますけれども、どうですか。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 地籍調査につきましては全般に四三%という進捗率ではございますが、都市部につきましては土地が細分化され遺失が多いなどの理由によりまして、他の地域に比べまして調査に多くの時間と労力が必要であります。そういうことから、なかなか地方自治体におきましては行政需要の多様化と相まちまして職員の確保という面での困難性もあり、事業実施に踏み切れないような市町村も多いわけでございます。そうした結果、地籍調査が都市部では著しくおくれておりまして、一七%の進捗率ということになっております。  このような状況にかんがみまして、都市部の対策として調査を促進するために、短期集中的に市街地に対して包括的な委託の活用を行う市街地集中対策事業を導入するものでございます。  実施に当たりましては、当然のことでございますが、地方公共団体におきましても予算の拡充ということが必要であるのは当然のことでございますが、こうした調査を短期集中的に行うということでございますので、立ち上げに当たりまして、住民の方々への御説明を初めとして、今までにない多くの意欲あるいは取り組み努力が自治体で必要であります。この事業はこうした立ちおくれを取り返すために意欲的に取り組もうとする市町村を積極的に支援していく、そういう趣旨のものでございます。  いずれにいたしましても、第五次計画の実施に当たりましては、都市部に重点を置きつつ、農地や林地を含めまして国土の全般にわたり均衡のとれた進捗が図られるように調査に取り組んでいく考えであります。

島袋宗康二院クラブ・自由連合

○島袋宗康君 平成十一年における「地籍調査都道府県別進捗状況」というのがありますけれども、これを見ると沖縄県が断トツでございますけれども、その原因は何か説明ができるでしょうか。

小林新一国土庁土地局長

○政府参考人(小林新一君) 先生御指摘のとおり九八%ということに沖縄県の場合はなっておりまして、沖縄県の場合には復帰前に非常に熱心にやられまして、私の記憶では七〇%の率に復帰時にはもう既になっておったというふうに聞いております。  その後も県が主体となりまして取り組まれておるということで、非常に県側の熱心さと、住民側がそういうものの必要性を感じておられるということではなかろうかと思いますけれども、そういうことと両々相まちましてそういう大きな進捗率になっておるものというふうに認識しております。

島袋宗康二院クラブ・自由連合

○島袋宗康君 軍用地とかいろいろ、あるいは戦後灰じんに帰した沖縄でありますけれども、やはり集団和解方式というのを採用してこの数字になっていると思いますので、私は集団和解方式というのがいい方法ではないかなというふうなことを申し上げて、時間ですので質問を終わります。

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) 他に御発言もないようですから、三案に対する質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようでございますので、これより直ちに採決に入ります。  まず、国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案について採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  岡崎トミ子君から発言を求められておりますので、これを許します。岡崎トミ子君。

岡崎トミ子民主党・新緑風会

○岡崎トミ子君 私は、ただいま可決されました国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、民主党・新緑風会、公明党・改革クラブ、日本共産党、社会民主党・護憲連合、自由党、参議院の会及び二院クラブ・自由連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。  一、立ち遅れている都市部における地籍調査事業の積極的かつ適切な推進に努めること。  二、地方公共団体における国土調査の実施体制の拡充を図るとともに、所要の予算の確保に努めること。  三、民間の専門技術者を活用した一筆地調査を行うに当たっては、土地所有者等との信頼関係が確保されるよう地方公共団体に対する指導に万全を期すこと。  四、一筆地調査における立会手続の弾力化については、立会を得られなかった土地所有者等が不利益をこうむることのないよう、十分留意すること。  五、効率的な調査を行うことが可能な先進の測量技術の導入及び民間の能力の活用を積極的に進め、地籍調査の一層の促進を図ること。  六、国土調査の重要性にかんがみ、国民の一層の理解を深めるため、国土調査の必要性についてあらゆる方法を通じて広く周知するよう努めること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ御賛同いただきますようお願い申し上げます。

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) ただいま岡崎君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) 全会一致と認めます。よって、岡崎君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、中山国土庁長官から発言を求められておりますので、この際、これを許します。中山国土庁長官。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) 国土庁長官として一言ごあいさつを申し上げます。  国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって可決されましたことを深く感謝申し上げます。  今後、審議中における委員各位の御高見やただいま議決になりました附帯決議の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。  ここに委員長初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。  どうもありがとうございました。

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) 次に、農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案について採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案について採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  岡崎トミ子君から発言を求められておりますので、これを許します。岡崎トミ子君。

岡崎トミ子民主党・新緑風会

○岡崎トミ子君 私は、ただいま可決されました農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案及び特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、民主党・新緑風会、公明党・改革クラブ、社会民主党・護憲連合、自由党、参議院の会及び二院クラブ・自由連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案及び特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。  一、市街化区域農地の宅地化に当たっては、農地所有者の意向を十分に踏まえるとともに、地域の市街化の状況及び住宅事情の動向を適切に把握し、世帯向けの良質な賃貸住宅が適正な家賃で供給できるよう積極的に努めること。  二、市街化区域農地の一体的かつ計画的な宅地化を図るため、土地区画整理事業の施行、地区計画の策定等が円滑に推進されるよう配慮すること。  三、職住近接の住宅宅地供給を効果的に促進するため、居住環境の改善に関連して必要となる公共施設、生活関連施設等の整備が円滑に推進されるよう配慮すること。  四、良好な居住環境を備えた住宅市街地の整備を図るため、地方公共団体、農業協同組合等が農地所有者に対して適切な助言及び情報提供を行うことができるよう積極的な指導を行うこと。  五、市街地における住環境の変化等に対応し、二法の在り方について延長期間終了までに十分検討すること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ御賛同いただきますようお願い申し上げます。

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) ただいま岡崎君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) 多数と認めます。よって、岡崎君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、中山建設大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。中山建設大臣。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) 建設大臣として一言ごあいさつを申し上げたいと存じます。  農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案及び特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま多数をもって可決されましたことを深く感謝申し上げます。  今後、審議中における委員各位の御高見やただいまの附帯決議について提起されました市街化区域農地の宅地化推進に当たっての良質な賃貸住宅の供給、土地区画整理事業の施行や地区計画の策定の推進、関連施設整備等の推進などの課題につきましては、その趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。  ここに委員長初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。  大変ありがとうございました。

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) なお、三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時三十六分散会

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