国土・環境委員会 第2号
- 発言数
- 214 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2000/03/14
会議録
○委員長(石渡清元君) ただいまから国土・環境委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国土整備及び環境保全等に関する調査のため、本日の委員会に、国土庁大都市圏整備局長板倉英則君、国土庁地方振興局長芳山達郎君、国土庁防災局長生田長人君、建設大臣官房長小川忠男君、建設大臣官房総務審議官林桂一君、建設省建設経済局長風岡典之君、建設省都市局長山本正堯君、建設省河川局長竹村公太郎君及び建設省道路局長大石久和君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石渡清元君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石渡清元君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国土整備及び環境保全等に関する調査のため、本日の委員会に、都市基盤整備公団総裁牧野徹君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石渡清元君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石渡清元君) 国土整備及び環境保全等に関する調査を議題とし、建設行政の基本施策に関する件、国土行政の基本施策に関する件及び北海道開発行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○田村公平君 先般の建設行政の基本施策に関する所信表明、大臣のお話の中にも、景気対策、そういうことで中折れをしないように一刻も早く予算の成立等々という話もありました。その中で、「中小・中堅建設業者の受注機会の確保等の対策の的確な実施に取り組むとともに、透明で競争性の高い市場環境の整備を目指して」云々ということでありました。 これは政府参考人の方にお尋ねをしたいのでありますが、高知県とか島根県とか鳥取県は、どちらかというと公共事業依存型の経済であります。なぜかといいますと、地元にハイテク関連だとかそういう企業がないものですから、現場の土木作業員にいたしましてもほとんどが兼業農家であり、数少ない現金収入の道であります。と申しますのは、大都市とか中小都市であれば、コンビニに行ったり、いろんなところでパートで収入を得る道がありますけれども、田舎はそういうところがないものですから、そういう意味で国が幾ら頑張ってもなかなか地方の景気がよくなってこない。 地方の中堅あるいは中小の建設業者の方々は、これは建設省にはランクがあると思います。県のランクはA、B、C、Dとかいうふうになっていますけれども、建設省のランクのA、B、C、Dというのは非常にハードルが高い。そういうことでなかなか厳しいところがありますが、ちなみに、おわかりでしたら、建設省ランクのA、B、C、Dというのは、一体どこからどこまでがAで、Dは最低幾ら、Cは最低幾ら、Bは最低幾ら、Aはと、これをまずちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(小川忠男君) お答えいたします。 私どもの場合には、Aランクは七億二千万円以上の工事でございまして、Bランクが三億から七億二千万円まで、Cランクについては六千万円から三億円未満、Dランクは六千万円未満、こういうふうなランクになっております。
○田村公平君 御案内のとおり、こういうランクになりますと、なかなか建設省の仕事というのは、かさが大きいといいますか、予算の規模が大きいものですから、地元の出先の工事事務所等では、中小の建設業者の方々にいわゆるJV、ジョイントベンチャーを組みなさいという指導もしておることは承知しておりますけれども、JVを組むというのは、地域社会では、A社とB社と組んで先ほどのCランクならCランクになれると思っても、地元でいろいろ競合したり、余りにも近いがために感情的なもつれもあって、そこいらなかなか難しい問題があります。基本的に私は、大型の工事をどんと発注するよりも、その一、その二というように、例えば五億円なら五億円の仕事であれば、二億と一億と二億とか、そういうような割り方をして、なるたけ地元業者の方々に発注の機会を与える方がいいんじゃないかと思っています。 と申しますのは、いわゆるスーパーゼネコンと言われる方々が仕事をとっていっても、それの税収は全部、東京なら東京都に入るわけで、地元でほとんど下請をやっていますけれども、下請は頭から二割とかはねられておるわけですから非常に利益率の悪い仕事しか来ないということになっています。 そういう意味では、分離発注、ジョイントベンチャーの活用を進めていくことが本当の意味での、それは国だけの問題じゃなくて、地方も景気がよくならなきゃ全体が底上げしませんので、そこいらについてちょっと官房長、どういう取り組みに現状なっておるか、お教えいただきたいと思います。
○政府参考人(小川忠男君) まず、いわゆる分離・分割発注についてでございますが、当然、工事の性質ですとかあるいは種別、こういうふうなことは念頭に置かざるを得ないわけでございますが、地元の建設業者を活用する場合は、活用する方が円滑あるいは効率的というふうな場合には、可能な限り分離・分割発注を行うというふうな方針でやっております。 素朴な実感としまして、地方建設局の職員の超勤状況なんかを見ますと、かなり頑張っているというふうな感じは受けておりますが、ただ、景気状況が御指摘のような状況でございますし、やはり引き続き努力をさせていただきたいというふうに考えております。 また、いわゆる特定ジョイントベンチャーでございますが、私どもの場合には、大規模あるいは技術的難度の高い工事につきましては二社あるいは三社でジョイントベンチャーを組んでいただくというふうなことにしているわけでございますが、その場合に、やはり技術力のある地場企業が参入できる機会が今よりふえるというふうなことはやはり大きな重要なテーマだというふうな認識は持っております。 したがいまして、御指摘の趣旨を十分念頭に置きながら対応させていただければというふうに考えております。
○田村公平君 これは若干余談になりますけれども、吉野川水系のところに、徳島と高知県にまたがりまして、当時、吉野川直轄砂防工事事務所というのができました。これは中央構造線等が走っておりまして、名うての地滑り地帯であります。そこで県単独事業、つまり県の補助事業で砂防事業や急傾斜地崩壊対策事業、急傾事業をやっておったときには地元の業者さんが入れたのですが、よかれと思って、危険地域を少しでも早く安全な地域にするためには直轄事業ということで、大変な当時の建設省や大蔵省の英断でもって、行革の厳しいときでありましたけれども、直轄砂防工事事務所ができました。できたところが、地元の業者が全く入れないということになって大変おしかりを受けまして、建設省と通産省の共管で嶺北建設業協同組合というのをつくりました。そうすると、件数もそれから技術者の数も確保できまして、いわゆる組合受注という全国に例のないことをやっております。それは、本当に生活権がかかったところで苦肉の策でそういう知恵を出したわけですけれども、何も一高知県の、中山間地域の徳島と高知県の県境にまたがる嶺北地方だけの問題でなくて、全国そういうところが僕はいっぱいあると思います。 そういうことを踏まえた上で、そうじゃなくても建設省というか公共事業は、特に都市型の議員さんあたりからは、あるいはマスコミの論調も、それは大手新聞社というのは大都市で新聞を売らぬといかぬわけですから、大都市に偏った報道をすれば売り上げも伸びるわけでしょうけれども、そういうばらまきの公共事業と言われないためにも、実効ある、本当にやったことがきいてくる発注の仕方というのはあると思います。 そういう意味で、これは大臣に、今までのやりとりを受けてですが、中小の建設業者の方々に、大臣がこの前おっしゃった所信のように受注の機会が本当にあらわれるかどうか。我々、現場にいるとそういう感覚が物すごく薄いんです。また後で具体的な例を出して僕はお尋ねしたいと思っていますけれども、そういうことについて、大臣、どのようにやっていかれるか、お話を聞かせてください。
○国務大臣(中山正暉君) 全く先生のおっしゃるとおり、そういう地方と地域のバランスをとるということが日本経済を活性化させるのに私は大きな力がある、特に建設省がそういうところに配慮をする必要があると。 今、大都市のお話が出ましたが、私は大阪出身でございますが、五兆一千億ぐらいの税金を出しておりますけれども、大阪に返ってくるものは一兆ばかりでございまして、それで私はいいんだと思っております、いわゆる個人の所得からも、累進制度というものでお金を持っている人からいかに、資源の再配分といいますか、そういうものをするかというのが私は国政の重要な趣旨だと思いますから。 建設業を見ていまして、五十二万二千ぐらいが平成四年、それが今五十八万六千社になっているということで、景気の悪いのに建設業の数が大変ふえている。その調整というようなものも大変重要だと思いますが、とにかく地域の住宅とか社会資本の整備を担う、地域の経済、雇用を支えている六百六十万人の働く人がいるわけですが、中小建設業者の振興育成を図ることが大変重要な課題であると認識しております。 工事の発注に当たりましては、中小建設業者の受注機会の確保を図るために、毎年度、中小企業者に関する国等の契約の方針を定めまして、これは閣議決定をいたしておりますが、中小企業向けの契約目標を設定する、それからまた分離・分割発注の推進をする、それからランク別の発注をして実施及び発注標準の適切な設定をする、それから下位ランク業者の上位ランク工事への参入、いわゆる繰り上がりというものでございますが、これも推進したい、経常JV制度の活用をいたしたい、そういう五つばかりの施策を項目にして私ども考えておるわけでございます。 今後ともこれらの措置の着実な実施を図るとともに、いわゆるプロジェクトごとの特定JVについても、技術力のある地元企業の特定JV工事への参入機会がふえますように、重要な課題とそのことを認識しておりまして、現在、このような考え方をもとにして具体的な措置を検討させているところでございます。中堅・中小建設業者の受注機会の確保につきましては、今後とも全力を挙げて取り組んでまいりたいと思います。 件数としては九割が地方、それから金額にして七割が地方ということになっておりますので、地方自治体その他との関係を密にしながら、先生の御趣旨、大事なことでございますので、いわゆる都市と過疎地、過密と過疎のバランスをいかにとっていくか、地方の方々に寂しい思いをしていただくことのないようにいたしたいと思っております。
○田村公平君 では、次に移ります。 国土交通省に来年からなるわけですけれども、私は行革税制特の委員会のときも、地方整備局とかそういう形、その当時は地方整備局と言わなかったんですけれども、来年から地方整備局ができるというふうに大臣もおっしゃっていましたが、国土交通省になって、例えば四国を例にとりますと、神戸にある三建の出先機関が高知にもありますし、そういう四国地方建設局と三建との関係等々を含めてもう大分煮詰まっているんじゃないかと思いますが、ちょっとイメージがわくように、これは官房長、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(小川忠男君) お答えいたします。 来年の一月六日から、私どもを含めまして四省庁を統合して国土交通省が発足するわけでございますが、それと期を一にいたしまして地方支分部局についても体制を大きく変えたいと思っております。 一つには、私どもの地方建設局と運輸省の港湾建設局、これが統合されまして新しく地方整備局というふうな名称のもとに組み立て直すという点がございます。 それからもう一つは、現在の地方建設局、道路にせよ河川にせよ直轄事業を軸にして組織が構成されておりますが、新しい体制のもとでは、従来地方建設局が担当していなかった例えば都市計画でございますとか住宅行政、あるいは補助金の交付決定等々の事務の一部を新しく地方整備局に担当させたいと思います。その意味では、直轄の施工管理というふうなところから一歩進めまして、地方の総合的な行政機関に脱皮をするという点が一つございます。そのための体制整備というふうなものも予算ではお願いしているわけでございます。 それと、恐らく地方建設局をイメージする場合には、今、本局のことを申し上げましたが、現地では事務所、出張所がこれからどうなるのかというのはやはり大きな論点なんだろうと思います。これにつきましては、長い目で見れば、これからいろんな行政改革の議論があろうかと思います。それに対する対応というのは当然に必要だとは思いますが、当面は、基本的には事務所、出張所につきましては、従来の体制を堅持した上で直轄事業によります整備あるいは管理ですとか災害に対する対応というふうなことを現場の第一線できちっと責任を果たしていくというふうな体制を堅持いたしたいと思っております。 以上でございます。
○田村公平君 私、前もちょっと申し上げたことがあるんですけれども、四国地建の中村工事事務所というのは、四万十川水系、そして国道も含めて事業をやっております。それから、何も四万十川だけが、最後の清流になるのか最後の清流かよくわかりませんけれども、うちには一級河川がほかにも物部川水系、仁淀川水系、吉野川水系とありまして、それぞれ直轄の事務所があります。 一番わかりやすい例で建設省の中村工事事務所を例にとらさせていただきますけれども、災害の常襲県でありますから、中村市の具同というところに大きなパラボラアンテナがあって、そこに工事事務所があって、そこがヘッドクォーターというか総司令塔になって、地元の警察署、それから消防団、それから市役所、県の出先の事務所、これで中村市に赴任した所長会議というのがありまして、そこで万が一のときに備えて非常にコミュニケーションも図っております。水防訓練なんかのときは建設省の中村工事事務所が守り神のシンボルのようになっております。 何でこんなことを言うかといいますと、かつて林野庁は全国に約三百ありました営林署を三分の一に統廃合しました。県の面積の八四%が山である、林業、森林である。これはもう日本列島ほとんど、大都市を除いたらみんな条件は一緒だと思います。そこで一番頼りになる国の機関がなくなったということが私どもの高知県ではいまだに尾を引いております。 そういうことを考えたときに、ただ単純に地方整備局をつくって、今、官房長はなるたけ出先を残すとおっしゃっていますけれども、大体そんなことを言っていても国の行政というのはやるときはずばっとやるものですから、国家公務員の定数削減のこともありますし、そこいらのことを踏まえて、地域の期待にこたえられるような取り組み、大臣、ちょっとおっしゃっていただけないでしょうか。
○国務大臣(中山正暉君) 激変を緩和するというのは大事なことだと思います。 特に今お話しにございました四国に架橋が行われたといたしてもまだまだ、先般Xラインと言われております四国の中の高速道路で、県知事さんが、地元で二時間以内で出会える道路ができました、今までは大阪へ飛行機で飛んで、そしてまたどこかへ飛行機で飛んで四者会談をやっていたものがやっと地元で自動車で会えると言っていただきました、この日曜日のことでございましたが。 そういう意味で、先生のお話のような地域と一体となった地方整備局のあり方については、厳しい自然条件のもとにあります四国など、特に一四国だけではなしに我が国におきましても、基幹的な社会資本については国が直轄で整備管理することとしてこれまでも地域と一体となって取り組んできているところでございますけれども、現在、地方建設局の事務所及び出張所はその第一線の役割を担い地域の国に対する期待にこたえていると考えておりますので、国土交通省という国土の適正な整備管理について一体化した責任官庁として設立されることでございますので、地方整備局として再編された後の事務所及び出張所についても、引き続き地域と一体となってその使命を的確かつ効率的に果たすことができるような必要な体制の確保に引き続き努力をしてまいりたい。 特に、来年の一月六日からでございますから、今から準備に取りかかり、そのとき、予算の配分も地方におもんぱかった考え方を実施するに至りましては、本当の二十一世紀が始まるわけでございますので、そこで混乱が起こりませんように万全を期したいと思っております。
○田村公平君 ぜひそのようによろしくお願いをいたします、この国土・環境委員会で大臣がそういうふうに答弁なさったということは、これは記録にとどめておくわけですから。 何でこんなことを言いますかといいますと、大臣、今、先週、この前の日曜日のX軸のことを言いましたよね。あなたがそんなことを言うから頭にくるんですよ。 なぜかというと、本州と四国に三本の橋がかかって、去年の五月一日に西瀬戸自動車道こと、しまなみ海道の開通式に私も行きました。しかし、架橋地点の今治から十一号線、高速道路、アクセス道路が在来線のままじゃないですか。そんなばかなことをやっているんですよ。三本の橋がかかったときには四国島内の道路のネットワークがきっちりしていなきゃ意味ないじゃないですか。だから、大きなプロジェクトをやるのもいいけれども、そのプロジェクトとリンケージするネットワークをどういうふうにするかという、アクセス道路もないままで、それがついこの前の日曜日にやっとX軸になったと言って、そんな、あなた何を言っているんですか。しまなみ海道とは高速道路で結ばれていないですよ。だから、そういうことをやっているのは、僕に言わせりゃいわゆる行政の怠慢ですよ。そういうことをきちっと指導していくのが政治のリーダーシップだと思います。ちょっと気にさわることを大臣が言ったから、X軸ができたなんて、何を言っているんだ。
○国務大臣(中山正暉君) 喜んでもらおうと思って。
○田村公平君 いやいや、それはだめですよ。その手は食わないから。 それで、ちょっと夢のある話もせんといかぬわけですので、道路料金を自動的に集めるというのはもう既に実験段階で、マスコミ等でも報ぜられておりますけれども、いわゆるITS、これの現在までの進捗状況、この前も岸田政務次官に私はお尋ねをちょっとしましたけれども、今後のスケジュール等について、これは細かい話ですから、政府参考人の方からお伺いをしたいと思うんです。
○政府参考人(大石久和君) ITS、高度道路交通システムの整備状況、進捗状況についてお尋ねでございます。 このITSは、最先端の情報通信技術を用いて車と人、道路が一体となって機能するシステムでありまして、交通渋滞の解消や交通安全の確保あるいは環境保全といった観点の施策に大変寄与するシステムでありまして、九六年七月にITS推進に関する全体構想を策定して以来、関係省庁及び産学、さらには諸外国との連携のもと、積極的にITS施策を推進しております。特に我が国のように空間制約の厳しいところでは、道路空間を効率的に、かつ安全に使えるこの技術システムを導入することは極めて重要な課題だと考えております。 その主な施策として、一つには、VICSと言われる道路交通情報通信システムでございます。道路交通情報をリアルタイムに提供し、適正なルート選択を可能とし、交通の円滑化に寄与するこのシステムにつきましては、現在十六都道府県及び全国高速道路においてサービスを実施しておりまして、今後、サービスエリアの拡大、さらには情報内容の充実など、その向上を図りたいと考えております。 また、先生御指摘ございましたノンストップで料金収受ができるノンストップ料金収受システム、ETCにつきましては、料金所渋滞の解消やユーザーの利便性の向上の観点から早期整備を急いでおりまして、本年春より千葉を中心とする首都圏でサービスを開始し、平成十二年末には導入を計画しております料金所九百カ所のうち約六割、五百八十カ所には導入したいと考えております。 また、ドライバーの安全確保のための走行支援システム、AHSと言っているものにつきましては、ドライバーへの危険警告等の情報提供を行い、交通事故の大幅削減あるいは高齢者の方々のモビリティーの確保を図るといった観点からこれにつきましても整備を急いでおりまして、平成十二年、ことしの十月からは、国内外からの参画を得まして、障害物情報提供あるいは車線逸脱警報等の実用化を踏まえた実証実験、スマートクルーズ21と俗称させていただいておりますが、これを実施したいと考えております。 今後、建設省といたしましては、公共交通の支援、バリアフリーの推進による歩行者の支援等、多様なITSサービスに対応するため、センサー、光ファイバー等を統合的に備えたITS仕様の道路であります、これも俗称させていただいておりますスマートウェイというものを今後の道路行政の最重要の課題として位置づけたいと考えております。第二東名、第二名神におきましては、先駆的な導入を図りたいと考えております。 また、地域の高度情報化、活性化を図るために平成十二年度予算案におきましてITS関連施設整備事業を新たに補助事業として創設するなど、地域におけるITSの推進につきましても積極的に支援していきたいと考えております。
○田村公平君 ITSの推進は今ちょうど第一フェーズだと思います。計画によれば、五年ごとの第四フェーズまで、第四フェーズがちょうど成熟期というか爛熟期に入るというふうに承知をしておりますけれども、少子高齢化というよりも、もう少子高齢社会に我が国は入っております。そういう中で、産業構造の変換、特に象徴的に言われているのはITSで、いろんな試算があると思います。六十兆円だとか八十兆円とかいう新しい産業としての需要というふうにも聞いております。 この点について、ITSというのは非常に我が国の経済・産業構造の中からも大事だと思いますけれども、政務次官、どういう取り組みを、これから第四フェーズまでにらんで、御答弁いただきたい。
○政務次官(加藤卓二君) 田村先生のおっしゃること、本当に大事なことをずばり今申していただきました。 私も、ドコモという会社ができるときに大分みんなにいろんなことを心配されたんですが、携帯電話というのは普及するよというアメリカ人の話をそのまま私は国会の中で一生懸命しゃべってきてみて、結果的には先進的なアメリカを追い越した日本の携帯電話というのは世界一になったのと同じように、このITSも多分私は先生が考えているように日本の構造を変えるぐらいの大きな産業になるんじゃないかなと。 六十兆円と、こう申しておりますが、正確に言うと、二〇一五年までには一兆二千億円ぐらいの渋滞解消効果が出てくるとか、それから交通事故は八割以上なくなるだろうとか、環境調和型の交通システムで燃料のむだがなくなるのでCO2の排出量が大変減るでしょうとか、市場の問題では雇用創出効果というのは大変あると思いますが、六十兆円の新たな市場の創出は、これは十五年間に起きてくる。しかし、この内容を見ていると、ITSの情報通信サービスで三十兆、それから端末機で十八兆円、ITSの交通システムで十兆円等、全産業においては百兆を超える金額が予想できる。こういうことで、雇用に関しても二〇一五年までには百万人を超える雇用が創出できるんじゃないか、こう思っております。 建設省といたしましても、ITSは、渋滞、交通事故、環境悪化等の道路交通問題の解決のみならず、物流の効果や新たな産業の創出をもたらし、生産性の向上を通じ、産業構造の改革推進の幅広い経済効果が期待されていると認識しております。 このため、建設省としても、ITSに関連する技術などの研究開発を積極的に推進するとともに、関係各国との密接な連携のもと、国際標準化活動に積極的に取り組み、我が国のITSを強力に推進する所存でございます。
○田村公平君 昔、建設省はトンカチ官庁と言われたことがありまして、せっかく国土交通省に変わっていく中で、このITSというのは、私が平成二年にそういう話を私のアメリカの友人であるマイケルとして、日本にこの話を持ち込んだときは本当に理解者が限りなくゼロに等しかったんですが、どうも自民党というのはおもしろい政党で、これが前を向いて転び始めると立派な議員連盟もできておりまして、そういうことで、来世紀というか産業構造転換の柱にある施策だと思いますので真剣に取り組んでいただきたいと思いますし、それと同時にグローバルスタンダード、再々言っておりますけれども、諸外国にせっかくの知的所有権を含めてとられないようにしていただきたいと思います。 そこで、大臣に、石原東京都知事が、環七にするのか環八にするのかはともかくとして、よそから入ってくる車から通行料を取ろうということで、これは私は個人的には大賛成であります。 ちなみに、ここへ持ってきましたのは、シンガポールの決められた区域に入ってくるのにはこれをぺちゃっとフロントに張る。これは一日券ですから、一日券が三ドル、今のレートでいくと約二百円ぐらいですか、だけれども、今はこういうややこしいものを使っておりません。なぜかというと、まさにシンガポールもITSをやっておりまして、車載器の無線で、クレジットカードを挟んでありまして、それでセンサーが道路の上にありまして、通過するたびに自動的にクレジットカードから、通行料金じゃないけれども、シンガポールの旧市内に入ってくる料金が徴収される。このために、シンガポールでは大変交通渋滞等がなくなってきています。昔これを手でやっていたときには、僕も車を運転しますけれども、ガソリンスタンドとか、わきにこれを買いに行かぬといかぬのです。それが今そのまま車のままですっと行けるわけですから、これも一つの進歩だと思います。 ただ、石原都知事がこういうことをやるとなると、実は地方の中小都市でも朝夕のラッシュは物すごいものがあります。そうしますと、そういう規制緩和の時代で規制をする。これは、テレビのアンケートによると、大体千円ぐらい取ったらいいかなと。これを、道路とかあるいはバイパスをつくるとか、そういう目的税財源にするのか一般財源にするのかは別問題として、石原知事がやっているから格好いいな、うちもどんどんやろうぜと各自治体がてんでんばらばらにやり始めないとは言い切れない。 そういうことを考えたときに、やっぱり広い意味での交通政策の一環として、いわゆる石原構想なるものを、建設省として政策的な研究課題としてどのように位置づけていくか。そういう観点から、大臣、ちょっと思いがあればお聞かせをいただきたい。
○国務大臣(中山正暉君) 私も地方議会の出身でございまして、昭和三十八年と四十二年に大阪市議会にいたことがあるのでございますが、私はそのころからもよく言っておりました。 財政規模からいいますと、もちろん東京都が一番で、二番目が大阪市で、三番目が北海道、四番目が大阪府という、よその都府県とは全く違った構造になっておりまして、そして大阪市内、三百六十万人戦前おりましたが、今は二百六十万人しかおりませんで、大阪へお越しになりますと、私のいつもの持論なんでございますが、地下鉄は大阪市域から出ていかない、モノレールは伊丹の駅前で、伊丹の飛行場の前でとまったまま、モノレールは大阪市内を避けて通っております。そういう府市の対立を見ておりますと、私、これが本当の不幸せなんという冗談を言っているんです。 ですから、大阪市民の負担で、よそから昼間百二十万人、和歌山一県ぐらいが大阪市内に入ってくるわけです。横浜は、人口では大阪より上でございますが、ほとんど東京へ入ってこられる。石原慎太郎さんのそういうことをやると、一体東京都の近郊はどんなことになるのか。 外形標準課税のときにも、私は拍手をしたいような慎太郎さんちょっと待ってくれと言いたいようなというのを記者会見でコメントしたことがあるのでございますが、あの外形標準課税にしても、外国の金融機関がばっと出てくるのがとまってしまって、国際金融市場の中心にならなきゃいけないのに外国の銀行は、あれで慎太郎さんの真珠湾攻撃みたいになってしまって、これも問題だなと思います。 そうかといって、私は、数の少ない私どもの地元のことを言って恐縮でございますが、大阪市民の負担で昼間百二十万人入ってくる人に同じ料金で乗せておいていいのかと。だから、この間の閣議でもこの話が出ましたので、私は法定外普通税というようなものを各地方に許してあげたらどうかと。なかなか自治省がうんと言ってくれません。その地域地域で特性のあるのをその地域の首長が責任を持って税制を確立するようなことを全体で考え直す。 それからまた、幕末には二百七十四人しか大名はおりませんでした。旗本とちょっとで三百ぐらいの自治体が幕末のスタイルだったと思いますので、今多過ぎるんじゃないかという形で、これはいろいろこれからの、私は、先生が先ほどからお話しの、来年の一月六日から一府二十一省が一府十二省になるというのをきっかけに地方制度というのを大改革する必要があるんじゃないかなと。東京都の場合は、国があって特別区があって都があるという三重構造になっておりますけれども、三・六%の東京の中に日本の人口の二六%が住んでいる。 それで、東京の場合はまだ不交付団体でございますけれども、もう大阪まで交付団体になってしまいましたから、これをどうするか、それを道路行政とどう結びつけていくかというのは、大変私は、先生の御指摘にありますように、地方と地域、さっきは高知の知事さんがこの間のX道路の開通式で喜んでおられましたので先生も喜んでいただけるかと思って余計なことを言いましたが、とにかく、そういう日本国土全体の道路のいわゆる進捗率というようなものでどう考えたらいいのか、これは今後の私は課題ではないかと思います。 東京都が打ち出しましたロードプライシングの構想につきましては、施策の合理性とか利用者の受容性とか、それから徴収技術とか課金の根拠とか収入の使途、そういう面で大変課題が私は多いと思っております。 建設省におきましても、都市における交通の円滑化を図るためには、バイパスとか環状道路等の整備とあわせて、各都市に実情に応じてパーク・アンド・ライドといいますか、時差通勤などの道路の利用の仕方に工夫を求める各種の施策の実施とか、それから都市内交通を適切に誘導するTDM、いわゆる交通需要マネジメントの施策が私は重要だ、こう認識しておりますが、そのロードプライシングにつきましても、この交通需要マネジメント施策の中での検討課題の一つであると思います。 建設省といたしまして、諸外国でのいわゆるロードプライシングの導入事例の研究等を通じて我が国への導入の可能性については検討を行っているところでございますが、今後とも、関係機関や地方自治体、東京都とも連携しつつ、引き続きこれは課題として研究をする、そして日本の道路の物流とか情報の伝達とかそれから人の行き来とか、そんなものが円滑化されることに役立つことでございましたら、早急に検討を要する問題だと思っております。
○田村公平君 ぜひ、そういう地方自治体の知事が言ったからどうこうじゃなくして、政策の先取りということも大事な仕事だと思いますので、きっちりした検討、研究をしておいていただきたいと思います。 建設省の砂防部の方で今度新しい法律を出すように、けさのNHKニュースでもやっておりましたけれども、私はよう忘れられないのは、一九七二年、昭和四十七年七月五日。私は国会議員の秘書になったのが昭和四十六年五月一日でしたから、ちょうど一年二カ月。 それで、昭和四十七年七月五日というのはどういう日かといいますと、議員会館で仕事をしておりまして、田中角栄さんが自民党総裁に選ばれた日であります。その日に、一日の降雨量七百五十四ミリ降った高知県の土佐山田町の繁藤というところで、私は土佐山田町に生まれ育った人間でありますけれども、六十人の人間が一発で土砂災害で死にました。自分の友達もいっぱい死にました。私が記憶しておる中で一番大きな災害であります。毎年最低でも二、三人は土砂災害で高知県は死んでおります。また、昨年は、政務次官おられますけれども、六月二十九日、広島でも三十四名の犠牲者が出る災害がありました。 そういうことで、きょうのNHKニュースでもやっておりましたので、いわゆるレッドゾーン、イエローゾーン、そういう危ないところ、広島県はたしか危険箇所日本一のはずなんです。高知県は三番目でございます。どういうふうにこの法案、それから土砂災害の防止に向けて取り組んでいくか、お尋ねをしたいと思います。
○政務次官(岸田文雄君) 土砂災害防止に対する取り組みにつきまして御質問をいただきました。 先生御指摘をされました高知県の繁藤の山崩れでございますが、昭和四十七年七月五日、第一次崩壊によりまして消防団員の方一名が生き埋めになって、その救出作業を行っているところに第二次崩壊が直撃するということで、さらに五十九名の方が死亡あるいは行方不明になり、八名の方が重軽傷を負われた。合わせて六十名の方が死亡、行方不明になられた大惨事でございました。 そうした大変な惨事を経て、その後、近年に至りましても、例えば昨年、平成十一年に至りましても全国で一千五百一件の土砂災害が発生して三十四名が死亡いたしました。広島の事故につきましても御指摘をいただいたところでございます。 こうして出来事を振り返りますときに、改めて土砂災害対策の重要さを痛感するところでございます。 土砂災害防止への取り組みは、まず砂防工事等によるハード対策の整備が基本ではございますが、施設を整備するということになりますと、予算ですとかあるいは期間もかかるということから、警戒避難等のソフト面での対応、こういったものもあわせて対策を講じること、こういったことが重要だと考えております。特に、ソフト面の対応強化のために、危険な区域をまず明らかにする、あるいは住民と行政が情報を共有する、こういった面がソフトの面において重要だと認識しております。 今般、繁藤の山崩れ等を含めた過去の土砂災害の教訓を生かしまして、土砂災害警戒区域等における土砂災害対策の推進に関する法律案を本日閣議決定したところでございます。 この法律の中身につきましては、主要部分だけ申し上げますと、都道府県知事が土砂災害のおそれのある区域を土砂災害警戒区域として指定し、またより著しい危害が生じるおそれがある区域を土砂災害特別警戒区域というふうに指定する。そして、前者の土砂災害警戒区域におきましては関係市町村が警戒避難体制の整備を図り、そして後者の土砂災害特別警戒区域におきましては、新たに住宅を建設する際、立地を抑制するとか建物の構造規制を行うとか、あるいは勧告によって住居を移転する際に融資とか資金面の支援を講じる、こういった内容を盛り込んでおります。 従来の砂防法等に基づくハード面の対策に加えまして、今回の法律によりましてソフト面を充実する。こうしたソフトとハードを連携することによりまして、より効果的な土砂災害防止対策を推進する、こういった考えでおります。そういったねらいで今回新しい法律を出しているところでございます。ぜひ御指導いただきますよう、よろしくお願いいたします。
○田村公平君 当委員会にも付託されると思いますので、そのときにまた改めていろいろ質問させていただきたいと思います。 吉野川というのは愛媛から高知、徳島。それで、第十堰のこともちょっと触れたいと思いましたが、あと五分ぐらい。 それで、先ほどの質問の最初のころに申し上げました中小の業者さんに受注の機会が少ないということに関連しますけれども、これは高知県の建設業協会の会報であります。「早明浦ダム関連工事への事業参加を要望」というふうに要望をしております、水資源公団に対して。吉野川総合治水事業ということで早明浦ダムができて二十数年がたっておりますけれども、そこの濁水問題、地すべり問題はいまだに解決しておりません。 去年の七月ぐらいですか、大川村というダム湖のある、役場がいつも水没しておるところですが、そこが滑りかかって、ついきのう指名業者の発表がありました。十社。いわゆるゼネコンです。地元の業者は全然入れない。何か言っていることとやっていることが実際は違うんです。一体あの地すべり、村道がつぶれたら袋小路になりますから、どうなっているんですかと水資源に聞いたら、予算がないから、やっと建設省から金を回してもらって年度末にはと。去年災害が起きて滑りかかっているのを何でそんなに長期間ほうっておくの。それから、ダムをつくった水源地の人たちが物すごい苦労をしておるにもかかわらず、濁水問題も全然解決しない。 そういう中で、仕事ができればゼネコンと。地元業者は指名に入れなきゃそれは何ともしようがない。そういうことがどうして起きるのか。そういうことについてちょっと、これは局長で結構です。
○政府参考人(竹村公太郎君) 早明浦ダム周辺の工事についてお答えいたします。 地方の中小・中堅業者の受注機会の確保は地域経済の活性化からも大変重要なことと認識しております。平成十一年度におきまして水資源開発公団が発注した早明浦ダムに関する土木工事は八件で、すべて現在のところ地元業者が受注しております。また、四国地建が発注した早明浦ダム周辺の環境整備に関する一般土木工事は二件でございまして、これも地元業者が受注しています。 先生御指摘の下南川の災害復旧工事につきましては、これは地すべり工事という性格から分割発注はできません。また、限られた時間で確実に施工しなければならないということで、水公団の定めるルールに基づきまして、のり面処理工事の実績があり、工事成績の高い業者の選定を行った結果、地元業者は選定されなかったと報告を受けております。 なお、御指摘の災害復旧につきまして、水公団が工事、設計等、事業実施のための検討に手間取り、地元の皆様方への説明がおくれ、かつ十分でなかったということについては大変御迷惑をおかけしているところでございまして、今後地元に対して速やかな情報提供を行うとともに、早急に復旧工事を行うよう水公団を強く指導してまいりたいと考えております。
○田村公平君 人間というのは、災害が起きたとき、あるいは起きそうなとき、情報を地域の村長さんなり役場なりに入れておいてくれたら安心できるんです。そのまま、危険ですという赤ぐい打って、テープ張ってほってあるからみんながいらいらするんです。そういうお役所仕事にならないように気をつけておいていただきたいと思います。 実は、あと時間が少なくなりましたので、はしょっていきますが、激甚災の指定というのは、過去十年間でも、阪神・淡路大震災、これは公共土木でございますが、五千五百億円の被害が出て人が何千人も死んで、それで本激のB基準でありました。 そういうことで、大幅な基準緩和を、国土庁生田防災局長ともどもプロジェクトチームをつくって三十八年ぶりの大緩和をいたしましたけれども、総括政務次官、今後の中央防災会議等を含めた取り組み方をちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○政務次官(増田敏男君) 田村委員にお答えを申し上げます。 今、委員がおっしゃいましたように、一昨年来、また昨年にかけまして各地で大変な豪雨災害が相次ぎましたが、激甚災害の指定を求める自治体の声は、おっしゃったとおり、大変なものでございました。 そこで、公共土木施設に関する激甚災害の指定のうち、いわゆる本激の指定については、過去十年間で見ると阪神・淡路大震災のみという委員の御発言のとおりの状況でございました。 そこで、いろいろな例を申し上げたかったんですけれども、例は別にいたしまして、結論から申し上げますと、こういうような状況ですので、何としても激甚災害の基準を変えようというので、田村委員を初め自民党の建設部会を中心にこの問題は大変な議論を重ねて、私の方へもその意見が当然来ております。そこで、それらを踏まえまして、激甚災害の指定基準についても一挙に大幅な見直しをしようというようなことで進めて今日まで参りました。 今後の関係なんですが、関係省庁と調整を行い、年度内には中央防災会議決定等の開催手続を完了すべく現在手続を進めており、また進めてまいりたい、このように考えております。 相当の御期待に沿えるような結果になるだろうというふうに期待をしながら頑張っています。 以上です。
○田村公平君 災害は待ったなしであります。起きたときに国は何ができるか、横文字は使いたくありませんが、それがセーフティーネットだと思います。基準に合わないような制度であればやめればいいんです。ぜひそうならないように、年度内にこの基準見直しができることをお願いいたします。 実は首都機能の移転のこともやりたかったんですけれども、同僚の山下委員に譲ります。 ありがとうございました。
○山下善彦君 おはようございます。自由民主党の山下善彦でございます。 過日の中山建設大臣の所信表明に対しまして若干の質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 まず、予算執行に関して伺いたいと思います。 今月の九日に経済企画庁が発表されましたことし一月の機械受注統計では、機械受注の二カ月連続増が報告をされております。ただ、問題は、この中身は情報技術関連の受注がふえておるという内容でございまして、また株価の高騰もこれまた情報関連を中心としたものであって、言うなれば景気状態はまだら模様とでもいいましょうか、そのような状況になっていると私は認識をさせていただいております。 また、経済企画庁は、この統計の動向から、設備投資は二〇〇〇年度前半ごろ底入れする可能性がある、こういう見通しを明らかにされておりますけれども、私は、今日の重要課題とされております経済を本格的回復軌道に乗せるためには、公共投資や住宅投資の実効性ある投資を引き続き行っていく必要がある、それがかぎだと確信をしております。また、建設大臣もこの点について所信でそのように述べられております。 そのためには、十一年度の予算並びに補正も、二次補正があるわけでございますが、この執行状況をしっかり検証して十二年度の予算の執行にそれを生かしていかなければならない、こういうふうに思うわけでございますが、この点について建設大臣の御認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 先生御指摘のように、何か景気は二極分化みたいな形になりまして、一億円を超える株なんというような話が聞こえてくるかと思いましたら、経企庁の発表では四十五兆ぐらいの経済効果しか今ないというような話がありましたり、また一方では、液晶なんかの関係で各弱電関係が設備投資に大変大きな額を投じているような二極分化の面が見えます。 これからできるだけ早く予算を成立させていただいて、特に私、数字を読みかえて言っておりますのは、八十四兆九千八百七十一億でございますから、早うやれば苦しみはないと、こう読みかえております。ですから、この予算の成立を、十一年度の建設省の所管事業につきまして、景気回復に向けて全力を尽くす観点から、来年度予算にいかにつないでいくか。 それから、上半期は契約目標額を過去最高に設定いたしまして積極的な施工に取り組んできた結果、ほぼその目標を達成しまして景気の下支えに貢献しているところと思っております。 下期でございますが、我が国は、立ち直りかけている景気を早期に本格的な回復軌道に乗せるために、公共事業等予備費を使用するとともに、ゼロ国債を含む第二次補正予算を編成いたしまして景気の腰折れを招かないように円滑かつ切れ目のない執行に取り組んでいるところでございますが、平成十二年度予算につきましては、我が国経済を本格的な回復軌道につなげていくために経済運営に万全を期すとの観点に立って編成されたものでございまして、先ほど申しましたようなその速やかな成立を受けて、切れ目のない景気回復のための下支えといいますか、そんなものに建設省予算が貢献できることを念願いたしております。
○山下善彦君 ありがとうございました。ぜひその心意気で建設省も頑張っていただきたい、こんなことをお願い申し上げます。 また、十一年度の予算の執行状況の中で、今大臣がおっしゃられたように、これから頑張っていこうという意気込みがあるわけでございますが、十一年度の予算を通して反省点があれば、こんなところが反省をしなければいけない、十二年度の予算に生かしていきたい、こんなところがございましたら教えていただきたいと思います。
○政務次官(岸田文雄君) 今年度の予算執行の反省点という御質問をいただきました。 公共事業の適切な実施を図るためには、まずもって重点化、効率化、そして透明化、この三つの視点が重要だというふうに考えております。 具体的には、まず重点化という部分におきましては、高齢化・少子化社会に対応し、あるいは質の高い豊かな住宅生活空間をつくらなければいけない、あるいは連携交流を支える幹線道路あるいは情報通信のネットワークの整備、そうした現下の政策課題に対応するべく事業を実施していかなければいけない、重点化の部分ではそのように感じております。 そして、二点目の効率化という部分につきましては、省庁間の連携を密接にするなどしまして、類似事業間の調整をまず図らなければいけない。それから、何よりも公共工事のコスト削減対策。これは平成九年に公共工事コスト縮減対策に関する行動指針というものが決められているわけでありますが、この指針の内容、平成九年から十一年の三カ年におきまして一〇%以上コストを削減するという内容になっておるわけでありますが、この指針に基づきましてコスト縮減を可能な限り図っていく、こういった部分が効率化におきまして一つ重要だと考えております。 そして、三点目の透明化という部分につきましては、御案内のとおり、費用対効果分析を含む新規採択時評価あるいは再評価、こういったものの実施を行っておりまして、その結果の公表を行うとともに、今年度から事後評価につきましても試行を行っているところでございます。 こうした重点化、効率化、透明化、こういった部分をしっかりと大切にしながら、今大臣から、平成十一年度上半期はほぼ契約目標額を達成している、そして下期につきましては切れ目ない執行に取り組んでいるということを申し上げたわけでありますが、この切れ目ない執行につきまして、今申し上げましたような観点をしっかりと頭に入れながら努力をしていかなければいけない、そのように感じております。
○山下善彦君 御説明いただきましたが、今お話がありまして、確実に執行しておられるという話なんですが、これをある意味で地方へ持っていきますと、地方の財政は御案内のとおり大変な悪化の状況でございます。地方単独事業なんかも、各都道府県の数字を見てみましても相当数減らしておりますし、また補助事業でも、せっかく国が景気対策に資するようにというようなことで予算をつけても、その執行状況が非常に困難な状態になっている、これは御案内のとおりでございますけれども、その点についての御認識を伺いたいと思います。
○政務次官(岸田文雄君) 地方財政の悪化につきまして御質問をいただきました。 先生今御指摘いただきましたように、地方財政につきましては、近年の厳しい経済状況あるいは恒久的な減税の影響などもありまして、平成十二年度末に地方財政全体としまして借入金残高百八十七兆円に達する見込みであるというような話も聞いております。大変厳しい状況にあるということを強く感じております。そういった中にありまして地方単独事業も減少傾向にあるということ、このことは認識しているところでございます。 しかしながら、補助事業ということを見てみますと、補助事業におきましては、事業費の一部、国庫補助金が交付されることなど、財政上の支援措置があるということから地方公共団体においても着実な取り組みがなされているところではないかなというふうに考えております。 数字を見てみますと、建設省所管の補助事業、契約率におきましては、平成十一年十二月現在、七二・六%と昨年を二・七%上回っているという数字が出ております。こういったところから、現在のところ補助事業につきましてはまずまずの数字で推移しているというふうに考えております。 しかし、先生御指摘いただきましたように、厳しい地方財政を考えますときに、単独事業も減少している等々の状況も考えながら、この補助事業、これからも円滑に執行されていくよう我々も努力しなければいけない、そのように問題意識を持っております。
○山下善彦君 今政務次官からの御説明のようなとおりで、やはり地方が元気を出してもらわないことには景気もよくならない、私は常々そんな気持ちを持っております。 そういう中で、十二年度の予算を執行していく場合にも、主体となる地方公共団体が国庫補助を受けて公共事業をいかに円滑に事業執行していくか、こういうことが先ほども申し上げたとおり景気を本格的な回復に乗せる第一歩ではないか、そんな気持ちを私自身持っておりますが、この辺について大臣の御認識を伺って、また一点、これは要望を含めるわけでございますが、先ほど申し上げたように地方公共団体の財政悪化という問題、もう少し交付金の裏負担というか、これをふやしてもらいたい、何とかお願いしてもらいたい、こんな要望も、私どもの地元等からも声が出ているわけでございますが、この辺も考え方をあわせて伺いたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 国家財政、来年度も八十四兆ぐらいでございますけれども、地方財政は八十九兆ぐらいになるはずでございます。地方交付税とかなんとかでちょっと重複する部分もございますが、車の両輪としての中央の財政と地方の財政というものが絡み合って車はまっすぐに進んでいくと思います。その意味で、先生御指摘のように地方は今百八十七兆の公債発行残高ということでございますから、大変硬直化した状態にありますので、それを打開するためにも建設省の行います補助事業を通じての建設行政というのは私は大きな役割を果たしているものと思います。 民間需要が低迷している現下の経済情勢におきましては、公共投資は景気の大きな下支えの効果を果たしております。そのうち補助事業は、地域住民の安全で快適な暮らしに資するために、社会資本の整備をするとともに地域経済を活性化させる重要な役割を果たしておると認識しておりますので、その円滑かつ着実な実施が図られることが重要であると思っております。 このため、御指摘のように補助事業や直轄事業の地方負担の確保が重要でございまして、政府においても、地方債の充当率の引き上げやその元利償還金についての交付税措置など所要の地方財政措置を講じ、円滑な執行が図られますように、これは大事な話でございますので、努力をいたしたいと思っております。
○山下善彦君 ありがとうございます。 先ほど同僚議員の田村先生からも触れられておりました中小・中堅建設業者の問題について伺いたいと思います。 今ずっと申し上げておりますとおり、地域が元気にならなければ日本の経済も回復しない。この一つの底支えをする各都道府県の中小・中堅建設業者がおられるわけでございますが、過日、建設省からこの辺の受注状況というのを伺いました。 いろんな統計上の数字がそこに出ておりまして、全体的に国が行う工事についてはほぼこんな数字ですよという数字が出ておりまして、数字だけを見ているとまあまあかなと、こんな認識をそのとき持ちましたけれども、実際に地元に帰ってみまして地元の業界等の話を聞いてみると、どうも話が違う。大変そこに統計上の数字と地元のギャップというものが生まれているような感じがいたしまして、実際にこれは地域の中を歩いてみにゃわからない、こういうことでございまして、業界の代表者だけじゃなくていろいろ国の関係に携わっている業者もいるものですから、それを伺いまして、やはりその辺のギャップというのを相当私は肌で感じました。 そんなところで伺いたいと思いますけれども、このギャップというのはどんなところから生まれているのか、なかなか自分が考えてもなぜだろうなと、こんな気持ちを持っておりますので、このギャップについて伺いたいと思います。
○政務次官(加藤卓二君) 大変地元のことをよく御承知の先生からの質問でございますが、私も本当によく感じていることは、一番大事なことは、民間需要というのが少なくなったので大企業が下におりてきちゃっていると。実際には、そのランクを直すときに下の人が上へ上がれるようにという時期があった。そのときに直したんですが、逆に言うと上が下へおりてきちゃっている。例えば、従前でしたらABCDEまであったんです、ランクが。それを直したときにはABCDになっちゃった。 そうすると、Eというのは二千万円以下ですから、そういう業者のところに実際には仕事がもう行かなくなっちゃった。これが中小よりも地方にとって非常に大きな痛手になっているというのは、先生以外のところからも大変大きな声になって出ております。特に金額は、大きな業者はもっと金額を上へ上げようというので六億円から七億二千万円に上げたんです。それから、下は下へおろそうと。 ところが、三億円から七億二千万円までがBでして、六千万円以上三億円までがC、それでDは六千万円以下と。その下のEというのがなくなったから、草刈りをやったり川の修理、土手のちょっと修理をやるというような業者のところもDランクのところでほとんど受注されちゃうので、実際は大変下の人たちが嘆いている。 それと、いま一つ。大きな会社は大変仕事をとるんですが、自分の一〇〇%子会社にも仕事がなくなっていますから、そういうところにも仕事を下請させる。その下請の下をやるから孫請になる。そうすると、孫請になると予算もそれだけ減ってくるから大変業者によっては痛手というか、苦痛を感じるようなのが実態じゃないかなと。 ですから、これは先生がおっしゃっているとおり、ほかの先生方からも出ているので、ぜひこの辺をきめ細かにこれから打ち合わせをして皆さんの御期待に沿えるようにやっていきたい、こう思っております。 ただ、数字が出ておりますが、政府は毎年度官公需法というのに基づいて工事を発注しているんですが、工事のほかに物品だとか役務だとかそういうものも含まれております。国ベース全体では、中小企業への発注高は平成十年で四一・五%、平成十一年で四一・六%。先ほど説明があったようでしたが、建設省とすれば、平成八年は四五・七、平成九年は四七・七、平成十年は四八・七と、こうなっていますが、先ほど申したように、受注をする機会が上からずっとおりてきているので、今後は孫請をやるときにも適正な利潤があり、それが均等に行き渡るように手配したり心がけていきたい、こう思っておりますので、よろしくお願いします。
○山下善彦君 ありがとうございました。 今の政務次官のお話を伺っておりまして、田村委員も先ほどこれに触れられましたが、田村流に言えば、大手が中小の仕事を食っちゃっている、こういうことであろうかと思います。この辺の問題点、これから十二年度の予算執行に当たって十分注意をしていただきたい。 せっかく所信表明の中で受注機会の確保という点をうたっておられます。どんなような工夫をされていかれるのか、大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 私も先生のおっしゃる実感、地方へ行きますと本当に、今政務次官がお答えいたしましたが、実感としてそういうものがあると思います。 平成四年に五十二万二千社であった建設業界が十一年に五十八万六千社になっております。収益逓減の法則と申しますか、これは残念なことでございますが、十人が食える田んぼに十五人入ってくるとこれは大変なことになります。昔から、たわけ者と田んぼを分けるやつはばかだというのは、できるだけ田んぼというのは一つに扱えというのを言っていたものが、仕事は減っているのに業者がふえている、本当に私はなかなか難しい問題がこの中に含まれているなと、こう思います。 ですから、私は大手の方にお会いしたときにも、大手が余りダンピングをしないでほしい、そうしませんと、さっきみたいに下へどんどんしわ寄せが行ってしまうわけでございますので、そういうことははっきり申し上げております。 そんな意味で、先ほど田村先生にも御答弁申し上げましたが、地域の住宅とか社会資本の整備とか地域の経済とか雇用、そういうものを支えている中小建設業者の方々の振興、育成を図ること、これは大変大事だと思いますし、それから、閣議決定をいたしました中小企業者に関する国等の契約の方針、これをきっちり実行してもらうことを国、地方ともに心がけること、それからまた分離・分割発注の推進、それからランク別発注の実施及び発注標準の適切な設定とか、それから下位ランク業者の上位ランクの工事への参入、繰り上がりと通称申しておりますけれども、それから経常JV制度の活用とか、そういうものをちゃんとしっかり推進していくことが必要なのではないか、こんなふうに考えております。
○山下善彦君 ありがとうございました。 次に、国土庁関係に質問を移らせていただきたいと思います。 時間もあと八分で、二問できるかどうかという時間でございますので、はしょって質問をさせていただきたいと思います。 一点目は、首都機能移転問題と全国総合開発計画の二十一世紀の国土のグランドデザイン、この整合性の問題、この辺について伺いたいと思います。 過日、私、国会等移転特別委員会の委員でもありますので、審議会の会長からいろいろの経過について御説明をいただきました。 それを伺っている中で、今国土庁から出されております全国総合開発計画との整合性というものをどうやって考えていくのかな、そんな点が浮かびまして、伺っておりましたら、この中での位置づけでスタートを切りましたよというお話も出ておりましたが、なかなか現実的に審議会そのものがこのグランドデザインを見てこの範疇でやるのかということを検討したわけでもないでしょうし、やはり独自に審議会は審議会でそういう進め方をしている。その辺の整合性がどういうところで図られるのかな、こんなことが心配になりましたので、この点についてまず伺いたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 全く御指摘は、私は大事な話だと思っておりまして、何とか施政方針演説の中にも首都機能移転の問題を取り上げてもらえないかなとほのかな期待を持っておりましたんですが、諸般の周囲の状況から見てそれは入りませんでした。 御承知のように、六四五年の大化の改新の後から、長柄豊碕宮とか、それから平城京とか平安京、そしていわゆる首都機能を移転したのは、平清盛が福原へ移しましたり、鎌倉へ源氏が移しましたり、それから江戸幕府を江戸へ移しましたりしまして、そのたびに私は日本というのはグレードアップしてきていると思いますものですから、二十一世紀の大プロジェクトというのは、私は首都機能の移転と。 全国に候補地三カ所を審議会の委員の先生方が、平成二年の国会の決議を受けていただきまして、去年の暮れの二十日に答申をいただきました。これは新世紀に対する大きなクリスマスプレゼントだと私は表現をいたしたわけでございますが、確かに周囲の状況が冷え切っております。新しい総理官邸もできましたものですから、何か遠慮がちなところもありますが、あれは三十年で古くなりますよと、こう申し上げております。 そんな三十年や五十年の計画ではなしに、新しい二十一世紀をどんなふうにするかというのは、私はこれは二十一世紀の国土のグランドデザインということで、首都機能移転の問題は国土政策上、東京一極集中への基本的な対応として非常に重要なものと位置づけておりまして、この中で国土構造上の観点から首都機能移転がもたらす効果としては、東京を頂点とする国土構造の改編が進むこと、それから大規模地震等の発生時における新都市と東京の同時被災の回避が可能なこと、そういう面があります。 この首都機能移転は国土政策上極めて効果を生む大きなものがあると思いますので、石原慎太郎知事も首都機能移転反対というような話をされておりますが、私は、あなたには二百十二ヘクタールの中央官庁の位置を移して、その後防災の公園とかそんなものに使ってもらったらどうですかと。 それからまた、移したところでは、新しい情報をインフラとしてどう入れるかとか、ごみの処理をどうするかとか、それからアクセスをどうするかとか、リニアモーターカー、新交通システムなんかを導入してくるという、私は世界に対するこれからの日本のノウハウといいますか、技術の先端を示す大変なショーウインドーになるんじゃないか、そんなふうな期待もいたしておりますので、ぜひこれは慌てずせかず着実に推進してまいりたい、かように考えております。
○山下善彦君 ありがとうございます。 最後の質問ですが、生活空間倍増戦略プラン、これについて伺いたいと思います。 昨年から実行の段階に入っているわけでございまして、地域戦略プラン、これは五年間ということですね。まだ初年度でありますけれども、一年たった中でどのようになっているかという点、それから、一年ですから反省しようとしてもまだ初期の段階ですからまとめはできないと思いますけれども、一応一年たってどんな反省点が出てきているのか。 というのは、これから平成十二年度の予算が成立をするわけでございますが、やはり冒頭の質問の中で申し上げましたように、きっちり効率的に実効性のある予算執行を行っていかなければいけない、こんなようなことを考えるに当たって伺うわけでございますので、その点、御説明をよろしくお願いします。
○政務次官(増田敏男君) お答えを申し上げます。 大変な御関心にまず敬意を表したいと思います。 小渕総理が提唱されました生活空間倍増戦略プランの一環といたしまして、全国各地域において主体的に作成されました活力とゆとり、潤いのある生活空間を創造するための地域戦略プランについては、昨年の六月に四百六十件のプランを認定いたしました。 平成十一年度においては、各省庁の当初予算において重点的な予算配分を行いますとともに、初年度の対応措置といたしまして、公共事業分二千億円、非公共事業分五十億円の推進費を国土庁に計上いたしまして、プランの認定後に所要額を各省庁に配分いたしました。 この結果、五年間の全体事業費に対する平成十一年度の予算措置状況ですが、事業費ベースで二〇%を上回っており、順調に立ち上がっていると思います。 また、地方自治体を含め国民各層の理解を深めるために、昨年十一月二十二日に東京でシンポジウムを開催いたしますとともに、年度内に全国十ブロックにおいて地域別シンポジウムを開催するなど、精力的な普及広報活動等を実施しております。 平成十二年度予算案におきましては、事業の円滑な推進を図るために、千九百五十億円を各省庁の当初予算に地域戦略プラン事業推進費として計上しております。各省庁の既定予算と合わせまして地域戦略プランへの重点的な予算配分を行いますとともに、さらに五十五億円を年度途中のプランの変更に対応するための調整費として国土庁に計上いたしています。 今後とも、各地域が認定されたプランに基づきまして事業の実施に積極的に取り組むこととなりますが、国土庁を総合的な窓口といたしまして、関係省庁が一体となって推進体制のもと重点的な予算配分等による支援を行いますとともに、プランの進捗状況を十分把握するなどのフォローアップを行ってその推進に努めたいと思います。 何しろ、委員御発言のとおり二年目でございますから、それをしっかり踏まえながら、着実な、そして実りある実績が上がるように取り組んでまいろうというのが現状でございます。よろしく御支援をお願い申し上げます。
○山下善彦君 ありがとうございました。 質問を終わります。
○末広まきこ君 自民党の末広まきこでございます。よろしくお願いいたします。 本題に入ります前に、公共事業のあり方が問われておりまして、量より質の時代に入ったのではないか、あるいは中身を精査する必要があるのではないか。 先日も北海道開発庁長官の所信を伺っておりまして、地域の特性を生かした取り組みというものが北海道は大いに必要じゃないか、私も非常に痛感するわけでございます。あの大きな自然を生かした風力発電とか、自然エネルギーの開発とか、そういったものに大変適しているのではないのかなということを痛感したのでございます。 北海道の未来像を築いていく上で、そういった地域の特性というものを生かし切っていくことが公共事業に今後必要なのではないかと思いますが、その点、米田政務次官はどういうふうにお考えでしょうか。手短にお願いします。
○政務次官(米田建三君) まず、北海道における社会資本の整備状況について申し上げたいと思うんです。 五十年前の北海道開発庁の発足以来、着実に整備されてまいりました。しかしながら、開発の歴史が浅いこともございまして、依然として全国との対比で見ると極めて立ちおくれた状況にございます。また、公共投資が北海道経済に占める役割は全国に比べて格段に大きいわけでございまして、北海道内の各産業にもたらす経済波及効果あるいは雇用の効果も極めて大きいものがございます。公共投資が北海道の景気の下支えに貢献をしておるというふうに認識しているゆえんでございます。したがって、厳しい自然環境の中で国土の均衡ある発展を実現するとともに、依然として厳しい状況にある北海道経済の回復にも資するために社会資本整備を着実に進める必要があると考えているわけでございます。 しかしながら、委員も御指摘のとおり、北海道開発行政というものを考えた場合、また公共事業のあり方を考えた場合、やはり二十一世紀に向けての新たな展望がなければならないというふうに考えます。より一層国全体に貢献することが求められているというふうに承知をしているわけであります。 北海道について申しますと、御案内のとおり大変豊かで雄大な自然環境を有しておりまして、これは継承していくべき国民の大切な資産でございます。したがって、環境への負荷の少ない循環を基調とする地域社会の形成に努めていくことが必要であると認識しております。加えて、資源循環型社会の実現は国是でもございますので、北海道の特殊性を生かしながら、自然エネルギーの活用システムの先駆的な取り組みを行い、開発をしていくことは国に対する責務であるというふうに考えております。 北海道がいわば自然エネルギーの大テストフィールドの役割を担うために開発庁は諸施策の取り組みに着手しておりまして、その主な取り組みとしましては、北海道の酪農地帯における年間約二千万トンにも上る大量の家畜ふん尿を経済的、効率的に処理するために、堆肥化を図るだけでなく、バイオガスの発酵技術を活用いたしまして電気、熱エネルギーへの変換も目指す積雪寒冷地における環境・資源循環プロジェクトをスタートさせております。また、当庁が実施した調査の成果も踏まえまして商業ベースの地熱発電が運営をされております。さらには、温泉水、地下水、下水処理場などのローカルエネルギーを有効活用した省エネルギー型の融雪槽や流雪溝等の整備も進めておるわけでございます。 これからも、環境エネルギー問題の解決に貢献するという視点に立ちまして、資源循環型社会の構築に向けて取り組んでまいりたいと思っております。
○末広まきこ君 ありがとうございます。 ちょっと私、予定より時間が短くなっておりますので、とんとんと進めていかないと大変なことになるなと思っておるんですが、さて、私の地元の愛知万博について今度は中山建設大臣にお伺いしてまいりたいと思うんです。 愛知万博といいますのは、当初、従来の産業振興の博覧会として、テーマが技術、文化の交流ということになっていたのでございますが、私もいささかお手伝いさせていただきながら、二十一世紀最初の万博にふさわしい自然と共生する万博へと理念を変えまして、平成七年に閣議決定されたものでございます。 その跡地利用に関しまして、新住事業の認可申請が既に建設省に出ていると思うんですが、自然保護団体から反対の声が上がったり、あるいはパリのBIE本部からも見直し要請が出されて波紋を呼んでいる状況でございまして、建設省では新住事業を実施すべきかどうか、これは万博理念との整合性も含めた問題でございます。今はっきりさせないと次の絵がかけないというような時期に来ていると思うのでございますが、今はっきりさせることができるのかできないのか、その辺をお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 私も、もう万博はモントリオール、一九六七年、大阪吹田万博、一九七〇年の視察に大阪市議会の財政総務委員で行って以来どの万博も全部見ておりまして、名古屋の万博、これはオリンピックで空振りなさいましたので、二十一世紀始まりの万博、いわゆる自然の叡智というものをテーマにされているわけでございますから、これはぜひ成功していただきたいと実は念願をいたしております。 特に、今この都市計画の認可申請がお話しのように十二月二十七日にありましたが、これはまだ保留中でございます。またBIE、五年前に出せということでございましたが、これはまだ余裕があると思いますので、私は、BIEとの協議を県知事さんも進めていらっしゃることでございますから、これからの二〇〇五年の日本博覧会会場計画は、ひとつ密接な関係を維持しながら、県の検討結果をお待ちして、それに合わせて考えてまいりたい。 特に県知事さん、何度もお訪ねくださっております。主管官庁は通産省でございますが、最初のパンフレットの中に、森の中に新住事業でできた住宅みたいなもの、いわゆるこの新住計画というのは日本じゅうで四十八カ所で実施をした計画でございますので、ないものをパンフレットの中に緑の中に住宅が建ったような形で最初に出されたこと、これがまずかったんだと私は認識しておりますから、その誤解を解きながら進捗させてまいりたい、かように考えております。 新住事業については保留中でございます。
○末広まきこ君 建設省が新住事業にこだわっているのではないということはわかっておるつもりでございますが、ただ地元では、会場整備の手法として、新住事業でないと国の支援が得られないのではないかという不安があるのでございます。 その上でお尋ねしたいんですが、新住事業でなくなれば万博に関連しました公共事業の支援というのは得られなくなるのでしょうか、どうでしょうか。
○国務大臣(中山正暉君) この愛知万博の会場計画の跡地計画につきましては、愛知県等において新住事業の取り扱いも含め幅広い視点で検討を行っているところでございますので、会場整備手法や会場内の公共施設の整備につきましては、愛知県からの相談にはできるだけ真摯に対応してまいる所存でございます。また、今後、会場計画の進捗状況を踏まえまして、会場周辺の関連公共事業計画が具体化すれば博覧会に必要な関連公共事業についても支援を行う、かように決意をいたしております。 いずれにしても、愛知万博は国として誘致を決定した大プロジェクトでございますので、建設省でも必要な支援を行うこと、これは確実に計画の中に入れております。
○末広まきこ君 ということは、今のお答えの中で、新住事業にかかわらず会場計画の進捗状況を見ながら関連事業を支援していく、こういう御決意でございます。大変力強い御決意で感謝申し上げたいと思います。 そこで、万博のための関連事業、新住事業がなくなった場合を私の方からちょっと申し上げたいなと思うんです。 まず、二〇〇五年の愛知万博というのは、当節、森を守れの声ばかりが出て、一体何のための万博なのか、森を守るのが万博なのということを聞く人もいたりしまして、大変話がこんがらがってきているなと思うんです。 私が考える二〇〇五年の万博は、エコ革命とIT革命が車の両輪となって新しい産業の革新を引っ張っていくものになる、技術革新につながっていくものである、二十一世紀の予感を感じさせてくれる万博として大変意義がある、エコとITの面でというふうに考えているんです。 そこで、そうすればそのためのインフラ整備が種々要るじゃないですか、建設省じゃないですかというような話なんですが、まずエコ革命のインフラ整備としては、これは当初より申し上げていることで恐縮なんですが、海上の森にエコミュージアムをつくっていただいて都市公園事業を展開していただきたい。これを万博よりも二、三年前倒しして継続してやっていくことが大事なんですが、都市型環境教育の拠点としてNGOとの連携が大変必要だと思います、万博よりも前もってやることが。それから、人材育成と学習体験の場づくり、これも積み重ねて前もってやっておく必要があると思います。そのための整備をお願いしたい。これがエコ革命のためのインフラ。 次に、IT革命のためには高度な情報社会を支える基盤整備というのが必要なわけでございます。海上の森以外の地、例えば名古屋駅近くに国鉄清算事業団の持っている笹島というところが駅の八百メートルのところにございます。あるいは中部新国際空港の前島地区、このあたりを検討しながら整備していくことが必要かと思います。 これがエコとITのインフラ整備をきちっとやっていただきたいという私のお願いでございますが、大臣は所信で、次世代が夢と誇りを持てる国土づくりを進めてまいりたいと考えておる、こういうふうに述べていらっしゃいます。今回の万博と関連しまして、私はこのようなインフラ整備の観点が地域整備には必要ではないかと思いますが、この点に関していかがでしょうか。
○国務大臣(中山正暉君) 一九七〇年の吹田の万博のときには、あれは国が七千億ぐらいで用地を買収しまして、そして大阪府に買わせた。この間の大阪の花の博覧会のときには、あれは戦争のときの爆撃の被災地を買って大阪市が公園にしていたところを利用したので、これは用地がただでございました。 そんな経過がありますが、今、名古屋では財界と名古屋市、それから愛知県が協力して千八百億円ぐらいの計画と聞いております。 都市公園は、都市内の貴重なオープンスペースとして、市民の多様なレクリエーション事業に対応するために、防災とか景観や環境の維持改善、それから多様な役割を果たす貴重なスペースでございます。近年の国民の環境に対する意識の高まりなどを踏まえまして、多様な生物の生育、それから生息地を確保するとともに、地域の環境活動や環境学習の指導者育成の拠点となるなどの地方公共団体の都市公園について環境ふれあい公園として積極的に整備を推進しているところでございます。今まで大体百四十七カ所ぐらいになっていると思いますが、それをいたしております。 今後も、自然の生態系を保存して、都市住民が身近に触れ合える場となるような都市公園の整備、それから、先生お尋ねのありました高度情報化社会の進展を踏まえまして、光ファイバーを初めとした情報通信インフラの整備は極めて重要でございます。 これから日本の生きていく道というのは、情報通信というのが経済を引っ張る大きな基盤になるものと思っておりますが、建設省といたしましても、政府の高度情報通信社会推進に向けた基本方針に沿いまして、行政サービスの高度化を図り、公共施設管理費縮減等につながる公共施設の管理用の光ファイバーとか、それから地域における情報通信インフラの安全性、信頼性を向上して、民間事業者の工事費縮減等に資する電線類のいわゆる収容空間の整備及び民間への開放、そういうものを積極的に推進してまいりたいと思っております。 情報通信インフラという整備は、高度情報通信社会の日本の二十一世紀の今の経済体制を維持できるかどうかという、そういう基本的な問題にかかわりますので、名古屋の万博がそれへの飛躍台、跳躍台になっていければと、かように考えております。
○末広まきこ君 ありがとうございます。大変心強い所感でございました。 もう一方で、エコミュージアムというのを前倒ししてやっていってNGOと連携していくのですが、もちろん跡地は里山国営公園という形で実現していただきたいなと。これはぜひぜひまたお願いしたいんです。 里山国営公園という、規定を調べてみますと、建設省の国営公園の規定でイ号とロ号というのがございまして、イ号という方はもう既に愛知県の方は木曽三川が登録済みじゃございませんかというようなことですが、ロ号になりますと、これは閣議決定一つでいかようにも政治決着がつくというような話でございますので、記念公園型という一つのキーワード、沖縄の場合も記念公園型になっておると思います。万博の場合も万博記念公園型というロ号設定に整合するのではないのかなと思うんですが、大臣は新聞ではちゅうちょする発言をしていらっしゃるんですね、この国営公園に関して。これはどうしてなのかなと、そこをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 沖縄の場合は、後世沖縄に特別の配慮をという、いわゆる大田少将の御遺言なんかに配慮した点があると思います。この場合は、国立公園、国営公園、国定公園、三つの公園の種類というのがございますが、国の方で公園といいますと、国からのいわゆる費用負担の問題になってまいりますし、国営というお話でございましたら、一カ所いわゆる木曽三川の場所がずっと立派な国営公園として河川敷一帯が国営公園化されておりますので、これは考え方の問題であると。 先生のそういうところへ行けば一番理想的なのかもわかりませんが、これは私が今ここでそうしますとはなかなか言いがたいところがあります、国会その他、内閣その他の意見が全部結集されましての話でございますので。 万博会場予定地の海上の森では、愛知県によりまして新住事業及び道路事業に係る都市計画決定の認可申請が行われました。先ほど申しましたような申請がありますが、現在、公園化について検討する状況にはないということしか私からは申し上げられないと思います。 いずれにいたしましても、万博の会場整備の進め方については愛知県等で種々の検討が行われているところでありまして、検討の推移をいましばらく見詰めまして、いよいよになれば、ミネルバのフクロウは夕暮れに飛ぶと申しますから、やがていい知恵が出てくるんじゃないかと思います。
○末広まきこ君 今のところはそういう状況下にないということなんですが、建設大臣の御意思としては若干なきにしもあらずと。 先般、我が県知事も総理大臣にお目にかかって何かお願いしたようなこともあるかと思いますので、ぜひぜひそのミネルバの何とかが飛びますようにお願いしたいな、お力にすがりたいなと思っているのでございます。 さて、万博を成功させるためには、私たちが忘れてはならないのがNGOの協力だと思います。 米国のシアトルでのWTOに対するNGOの抗議行動で事実上の流会。一方、京都会議、COP3では、これはNGOの参加によって会議がまあまあの成果を得ている。このような環境をテーマとした万博開催には市民参加がとりわけ不可欠であるという状況下、これは間違いないと思うんですね。 私は、万博会場予定地にエコミュージアムの建設を前倒ししてと、これをお願いしているんですが、NGOとの協力関係を事前につくり上げていく上でも大変重要だと思うんです。何にもなくて、いきなり協力してよというような話はちょっと通じない。万博や万博が終わった後、例えば国営公園になった場合もNGOの協力というのは絶対必要なわけでございますから、そういうような観点から、ぜひNGOの協力を得られるような体制づくりというのを御一考願いたい。 万博開催とその後の利用に関するNGOの参加と協力についてまず大臣の御所見を伺って、これを踏まえて建設行政一般におけるNGOとの関係をどうしていくのか、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) この間、予算委員会で大蔵大臣の御答弁を聞いておりましたら、NGOに対する税制の面でも配慮をしていったらいいんじゃないかなんというお話を私そばで聞いておりまして、そういう時代が来たんだなという思いをいたしました。 これまでNGOとの連携をしました取り組みといいますと、河川敷の管理の一環として、地域住民の花壇の利用や周辺の草刈りをお任せするなど、NGO活動と連携した良好な環境の創出をいたしたいと公共施設の管理の実施なんかをやっていただいておるところでございますが、そのほかには、時差通勤や相乗り活動による通勤時等の渋滞緩和、これは交通需要マネジメント推進に向けて民間企業や市民組織、NGOとの連携を図ってきたところでございます。 また、既存の国営公園におきましては、一部、草花やら樹林の管理、それから行事とか催し物、行催事の実施等においてボランティアとしての参画をしていただくなどを実施いたしております。 また、良好な住宅とか社会資本の整備、管理、保全を行うに当たり、国民の多様なニーズに対応しつつ、行政と国民が力を合わせた共同作業を推進することが必要だと思っております。 このために、NGOの組織を初めとする国民の連携を図ることが私ども大事なことだと認識しておりますが、今後とも、NGO活動の連携を初めとする行政と国民との共同作業にしっかりとした取り組みを充実させていくことにいたしたいと思っております。
○末広まきこ君 ありがとうございます。 今後はそうやって政府側もどんどん情報公開していく、そしてNGOの皆さんも地元に詳しいですから、地元活動を通じて持っている情報をどんどん同じテーブルに上げてもらって意見交換をしながら事業のあり方の計画を立てていく、こういうことがないと、ボタンをかけ違ったままで走ってしまうと大変な事態になるのではないか。それでは公共事業としてお金を使っていくのがいかにももったいない。でき上がった後喜んでもらう、これが一番のことでございますので、いいものをつくってもらった、ありがたいというふうにみんなで喜び合えるような万博あるいは公共事業一般についてそういうふうであっていただきたいなと。今、大臣の御所見にもそれが出ておりましたので、大変うれしく思います。 大臣は、きょうは何となく大黒様というか、大黒様よりもうちょっといいヤマトタケルノミコトというような感じで、大変知恵袋をお持ちのように見えるのでございます。かつて大阪の花博でもすばらしい知恵を出されて、十万円記念コインなんというので財源を確保なさったというふうにお聞きしたことがあるのでございますが、財源補充で愛知万博の成功に向けてぜひいい知恵をお出しいただきますよう、決意のほどをお伺いしたいなと思っております。
○国務大臣(中山正暉君) ちょうど私は大阪花博のときに自民党の国民運動本部長をやっておりましたものですから、中曽根総理大臣が花と緑の運動というのをやられていて、そのときに大阪市制百周年で国内博として花の博覧会をやりたいと、こう市長がおっしゃったので、私はそのときに、もう一回どうだ、一遍国際博で手を挙げてみたらどうかということを言ったのが偶然当たりまして、いろんなことがありました。 建設省には都市局公園緑地課しかない、大阪市には公園局なんてあって、それがいろんなことがありましたり、それから市制百周年はちょうど、BIEとAIPH、国際造園家協会というのがあるんですが、そのローテーションに合いませんで百一年になると。市長は百一年では困ると言いましたので、忌み事は先にやらないと化けて出る人が出てきたりすると困るけれども、お祝い事は後でいいと言いましたら、これがうまく当たりまして、もし百周年でやっていましたら昭和天皇様が御崩御のときにぴたっと当たってしまうところだったんですが、それが御崩御の一年後、バブル崩壊の一年前。 そして、BIEに加盟しているのは百八十六カ国ぐらいしかありませんが、百八十四カ国ぐらいが出てくれまして、それで基金も百億円できました。毎年世界じゅうの環境学者に、一番最初は英国のキューガーデンの園長さんに五千万をその中から、ちょっと金利が下がっていますので、ことしは中国の呉さんという人に出しましたが、この方には四千万円になりましたが、とにかくそういう方々に喜んでいただいております。 それから、御在位六十年のときに中曽根総理大臣が何をやったらいいかとおっしゃいますので、私は昭和七年に生まれていますから、最後の五十銭金貨が出たとき、そのときでございますので、どうでしょうか、紙のお札ばかり日本人が持っているより金貨を持ってもらった方がと、十万円金貨はどうでございますかというふうに言いましたら、円の榊原さんがちょうどそのとき国庫課長でございまして、この人がやってくれまして三千七百億円の税外収入になりました。 そのとき、ちょうど、花博に行く地下鉄がないといって大蔵省へ頼みに行ったら、そんなこと聞いたこともないと言われたといって私のところに大阪市の交通局長が飛び込んできましたので、それじゃ任せておけと言って、私、大蔵省佐藤主計官にかけ合いまして、三千七百億もうけさせたんだよ、だから七キロぐらいの地下鉄いいじゃないかと言って、これがうまくいった。 ところが、今度はみどりの日、天皇陛下の記念日にイベントがありませんでしたら、天川陸一さんという人が二億円寄附してくれました。これで四月二十九日の花博の最中のイベントが成功したりしました。 結果として見たら偶然で、いろんなことが絡み合いまして、そのかわり、アメリカが出ない、フランスが出ない、英国が出ないと言いましたので、私はアメリカへ行って、広報庁長官、ブッシュさんの同級生でございましたが、交渉したら、金がないから出られないと言われたんです。ハワイとオハイオ州とワシントン州とフロリダが出ていますので、それじゃあなたの後ろにある星条旗を貸してくださいと。何でだと言いますから、ハワイとかそんなのが出ていたらアメリカが出ていると思うから、あとは星条旗だけ一枚欲しい、こう言いましたら参加してくれました。 そのかわり、大阪府市それから東京都が一億五千万、五千万ずつ出してくれまして、実はアメリフローラ、バーバラ・ブッシュ夫人が会長をされましたアメリカのオハイオ州での花博に日本庭園をつくってさしあげまして、そんなこともありましたり、それからフランスは、ストラスブールの郊外におられたところへお願いに行って出てもらいました。英国ははっきり十六万ポンド出せと、英国の通産大臣でございましたが、保険会社の偉い人でもございましたが、そういうことをおっしゃいました。 それやこれやでうまくいきましたので、名古屋の場合にも、末広先生がおっしゃるように、後は末広がりになる偶然の一致を何とか期待したいと思っております。
○末広まきこ君 ぜひ期待をしておりますので、どうぞよろしくお願いします。 ありがとうございました。
○委員長(石渡清元君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十一分休憩 ─────・───── 午後一時五分開会
○委員長(石渡清元君) ただいまから国土・環境委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、国土整備及び環境保全等に関する調査を議題とし、建設行政の基本施策に関する件、国土行政の基本施策に関する件及び北海道開発行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○岡崎トミ子君 民主党・新緑風会の岡崎トミ子でございます。 朝日新聞が三月六日に報じまして、民主党の田中慶秋議員が建設委員会で取り上げた問題についてですが、これは私どもの宮城県仙台市で新市長が当時逮捕された、その問題から端を発しまして、制度改革、行政改革、いろいろしなければいけないという、そのことで制度改革は始まったわけなんです。この一連の事実について実はお話もお伺いしたいと思いましたけれども、きょうは三十五分という大変短い時間ですので、このことについてはまたいずれ機会を設けてというふうにいたします。 この間にお話をされた中で、おかしいと思ったことがございました。衆議院での事務次官の答弁なんですけれども、建設省には退職管理という仕事もあり、関連する会社に天下りをしているという話が堂々と出たということなわけなんです。この退職管理は、どのような法律に基づいて、だれがいつどのようにしてやっているのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 職員の再就職の問題でございますが、公益法人等におきましては、その業務が建設省の業務と密接に関連することから、当該団体において必要とされる業務に関する豊富な経験と知識を有する人材が適材適所の考え方により活用されていると考えております。 職員の再就職につきましては、職業選択の自由等にかかわることでございまして、また本人の豊富な行政経験や専門的な知識、技術を生かすことは社会的にも有用な場合があると考えております。一方、公益法人の役員につきましては、所管官庁出身者の占める割合を定めた閣議決定、いわゆる公益法人の設立許可及び指導監督基準というのがございまして、公益法人を指導、それから民間企業への再就職につきましては、民間企業への再就職に関する人事院の承認等の制度のもとで適切に運用をして、今後とも職務の公正な執行に対する国民の疑惑を招かないように配慮をしていかなければならないと考えております。 定年が早いものでございますから、元気で活躍してくださる方、これもまた人材として活用することも、世の中で知恵を持っている人を遊ばせることもないと思いますから、適当な人材は私は大いに後世のために活用すべきではないかなと。物事を比べてはいけませんが、このごろは廃材再利用しようということでございますから、ましてや貴重な人材を廃材にすることはないと思います。その意味での人材の活用というのは、私は大変大事なことじゃないかなと思います。
○岡崎トミ子君 もちろん、人材とかノウハウとかを生かすことはとても大事なことだというふうに私も思っておりますけれども、民間会社では考えられないなというふうに思うんです。 もしその天下り先がなければ、大臣、それはやはり法改正をして仕事をふやすこともできるわけです。そういう権力、権限というのをお持ちだろうというふうに思うんですが、構造改革と言いながら、ここはこのような形で天下り先をつくっていくということでは、税金をこのように使われては困るというふうに私自身は思っておりまして、行政改革のこの点にもメスを入れていただかなければならないというふうに思います。 この点に関しましては、今後とも監視をしていきたいというふうに思っております。 もう一つ、自浄努力を示すためにも、現職官僚の原稿書きというのがこの小野事務次官の話の中でも出てまいりました。アルバイトですね、これは真っ先に廃止をしてもらわなければならないというふうに思います。 公務員倫理法では、届け出をしなければならない報告義務というのがあるわけなんですけれども、衆議院の建設委員会で小野事務次官は、具体的な内容を検討して誤解のないようにしていきたい、こんなふうにおっしゃったわけなんです。 私は、大臣に申し上げたいのは、よしあしの判断は大臣がなさるわけです。ですから、こんなアルバイトはだめですよとまず宣言をしていただきたいなというふうに思います。そして、徹底をしていただきたいと思います。このとき大臣は規制はだめと、このようにおっしゃっておりますので、いかがでしょうか。
○国務大臣(中山正暉君) 原稿は担当職員が出版者から依頼を受けまして、私的な立場でこれを受けて、しかも時間外に作業を行っているものでございまして、その作業の対価として一定の報酬が支払われたものと思っております。 したがって、私的なものでありまして、公務外のことでありますので、その内容を把握しているものではございませんが、先ほど私が答弁をいたしました範囲での規制というのは確かに必要じゃないか。誤解を受けないように、順次そういうものをこれから、いわゆる先生の御指摘のような方向で、民間では考えられないというお話でございましたが、せっかく長い間行政に携わられて、これはもう国民の税金で給料をもらわれて、そしてまだまだかくしゃくとしていらっしゃるときにやめていかれる。そういう方にどういうふうな働き方をしていただくかというのはやめた人に関してでございますが、現職の方々も、行政にそのとき直接関係していらっしゃる方が指導的なものを時間外で書かれるということは、民間の企業その他に対していわゆる指針を与えるには、現場で携わっている人の直接の感覚というのも私はこれまた必要なことではないか。 これは、一にかかって倫理、いわゆる道徳というのは相手と自分の関係でございますが、倫理というのは自分が神様に聞かれても恥ずかしくないことをするというのが私は倫理だと思っております。その意味で、倫理的な公務員としての自覚というものが最大限必要でございますが、しかし自覚ばかり頼っているわけにいきませんので、その点は、いろいろこれからの問題は整理してまいりたいと思っております。
○岡崎トミ子君 全く誤解が解けないという感じがいたしますので、官僚に引っ張られると言ったらなんでしょうか、その言いわけの論理に染まるのではなくて、行政改革、さらにこういう問題についてけじめをつけていくという姿勢が建設省には私は必要だというふうに思っておりまして、これも続けて監視をしていきたいというふうに思います。 さて、大臣の所信表明の中で、現下の最重要課題は経済を本格的な回復軌道に乗せて新生させる基盤を築くことである、必要な分野の戦略的投資として公共事業の予算を前年度比二%ふやしたというふうに述べられましたけれども、私はこの点に関しては、二〇〇〇年度予算、世論の反対が非常に多い、あえて償還返済の展望もない赤字国債を出しているということでありますから、このような予算を通しているようでは経済の再生はほど遠いというふうに思っておりまして、公共事業に対する見直し削減、これが今の日本の経済にとって大変大事なことではないかなというふうに思います。 そこで、その公共事業の見直しについて伺いたいと思いますが、今、景気対策に対する公共事業の神話は崩れているというふうに思います。むだな公共事業あるいはゼネコン型政治が日本の借金をふやしてしまった、あるいはバブル経済にとっても一役買ってしまったというふうに思います。その反省が、大臣の所信表明の中の「効率的、効果的執行と透明性の向上」という表現であらわれているというふうに思います。この「効率的、効果的執行と透明性の向上」を具体化する上で、昨年より建設省も公共事業の再評価を始めたと理解しております。 この公共事業の再評価では、五千七百二十四の事業について検討して、今年度予算の上で中止したものが十、休止したものが二十六ありました。評価に当たって、八つの地方建設局や自治体等ごとに設けた事業評価監視委員会で百から百数十ずつの事業を検討させたようなんですが、それぞれを一年で審査するとなりますと、単純計算でいきますと週に平均二、三は処理しなければならないんです。どの程度実態把握をした上で審査を行ったのか、改めて疑問が増幅してまいります。 そこでお伺いしたいと思いますが、一件について最低どの程度時間をかけて審議をされたのか。それぞれについて現地調査をしたのか。また、検討委員会、評価委員会のメンバー、構成はどうだったのか。直轄事業、公団、都道府県について、端的に御報告をいただきたいと思います。これは簡潔にお願いをいたします。
○政務次官(岸田文雄君) 再評価の審議等につきまして御質問いただきました。 先生御指摘のありましたように、建設省所管の公共事業につきまして、平成十年度より、事業着手後一定期間経過している事業につきまして再評価を実施しているところでございます。平成十年度再評価実施主体である各地方建設局、各公団あるいは四十七都道府県、そして十二政令指定都市等におきまして、合計五千七百二十四事業の再評価を行ったところでございます。 そして、再評価に当たって、今お話がございましたように事業評価監視委員会を設置し、意見を聞くこととなっております。委員会におきましては、すべての再評価対象事業をまず提示した上で、その中から委員会が特に必要と判断する事業を抽出して審議を行うものとなっております。 審議時間につきましては、事業ごとにケース・バイ・ケースで一概には申せませんが、例えば平成十年度の建設省直轄事業でいったならば、おおむね一件にしまして三十分から二時間程度というふうになっております。そしてもちろん、必要に応じまして現地視察も行っております。 そして、委員会の構成でありますが、委員につきましては、地域の事情に精通した、あるいは公平な立場、こういった観点から都道府県知事の意見等を聞くなどしながら選定しておりまして、結果としまして、学識経験者あるいは経済界等から構成され、人数的には大体五名から十名程度、この程度の人数の評価委員会が多いようでございます。
○岡崎トミ子君 現地調査をどことどこをされたのか、後で教えていただきたいと思います。 ここに公共事業の再評価実施要領がありますけれども、これを見ますと、この要領の施行が八月十三日になっておりますので、見直し期間は半年しかありません。事業評価監視委員会は、地方建設局等都道府県、政令市、公団ごとに原則一つ、必要に応じて複数となっておりますので、それぞれの委員会が実に多くの事業を審査することになります。一覧表の中から各事業を取り巻く社会状況等を勘案して抽出と第五の二にありますけれども、どれを抽出すべきかの判断、これは事業担当者なり事務局が抽出やアドバイスをしない限りわからないというふうに思います。 この「評価の視点」に、「事業の進捗状況」と「社会経済情勢等の変化」と、四項目挙げておりますけれども、その中の三番目にあります「事業採択時の費用対効果分析の要因の変化」、四番目の「コスト縮減や代替案立案等の可能性」の判断、これをきちんとやろうとすれば大変時間も手間もかかります。これは何か一回、ケース・バイ・ケースで三十分から二時間程度ということなんですけれども、このようなことでは多分難しいだろう、困難だろうなというふうに私は思うんですね。継続事業の五千六百八十八、これについて十分な検討をしたというふうに私は思えないんです。 質問ですけれども、これはこの国土・環境委員会ではなくて、昨年の行政改革委員会の方で指摘をしたんですけれども、見直し対象になりました事業のわずか一%だけが中止や休止になっているんですね。その「評価の視点」に環境の面からの検証がありません。さらには、その委員会、今おっしゃってくださいました学識経験者と経済界ですか、五人から十名程度ということで構成されているんですが、この中には住民やNGOの参加、意見が全くありません。このことについてはどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(中山正暉君) 再評価に関する問題でございますが、環境につきましては重要であるということはもう当然のことながら認識しておりまして、再評価の実施要領において事業をめぐる社会経済情勢等の変化を評価の視点として挙げております。 この中で、環境面からも必要なチェックを行い、また事業評価監視委員会は、都道府県知事の意見を聞くこと等によりまして、地域の実情に精通した公平な立場にある有識者から構成されているものでございます。その機能をもう十分果たしているものと考えておりますが、なお個別の事業については説明会や公聴会、また話し合いなど、さまざまな方法によりまして住民等の広範な理解を得るよう努めているところでございます。 公共事業の実施に当たりましては、自然環境をできるだけ保全し、環境への影響の回避、それから軽減等に努めているところでございますが、特に規模が大きく環境に著しい影響を与えるおそれのある事業につきましては、事前に環境アセスメントを実施する等により配慮をいたしておるところでございます。
○岡崎トミ子君 「評価の視点」ということをきちんと「評価の方法」の中で、第六で書いてあるわけですから、後ほど都道府県の長に聞くだとかそういうことではなくて、この四つにプラスして五つ目に、あるいは第一番目でも結構なんですけれども、環境の面からの検証ということで私は加えるべきだというふうに思います。 それと、これまでのやり方について、大変短い時間で一気に形式的に評価をし直したというのでは、大臣の言う効率的、効果的、この事業の実体が私はなくなるだろうというふうに思うんです。現在進められております見直しも含めて、来年度も抽出されなかった事業の再度点検を求めます。この点、よろしくお願いをいたします。 次に、吉野川についてお伺いいたします。 中山建設大臣は、吉野川の問題でメディアに多数登場されました。衆議院、両院の本会議にも、そして委員会でも何回も答弁をされました。したがいまして、私は重複を避けまして質問をいたします。 二月二十四日の衆議院建設委員会で、民主党の前原議員への答弁ですが、住民との話し合いについて最後に大臣は、権威、常識、言葉、自己の性癖にとらわれないことが正しい物の考え方と述べられまして、みずからの立場はあるものの、現場の方々との話し合いはちゃんとしたいという気持ちで現場へ入っていくとお話をされました。そして、これからのいいルールになるように路線をしいていきたいと、そのようにも答えていらっしゃいます。 この言葉で私は今までの大臣のイメージが若干変わりました。この姿は評価をしたいと私は思っております。 大臣、この言葉を信じてよろしいでしょうか。
○国務大臣(中山正暉君) 大変恐縮でございます。評価を変えていただいたこと、本当にありがとうございます。悪い男ではございませんので、どうぞ御信頼いただきたいと思います。 とにかく、これは百九本のいわゆる直轄河川の問題で、百九十四キロという、本川村を発しまして、瓶ヶ森というところが水源でございますが、そこから百九十四キロ、急激に池田のところで直角に曲がっております。私はヘリコプターで祖谷まで行ってまいりましたが、そのうちの十四キロだけが徳島の市に隣接しておりますので、これは、その地域で住民投票を行って意思をはっきりさせられましたことについては、その地域の方々のお気持ちというのは尊重したいと思いますが、御承知のヨハネス・デレイケという人も明治十七年にあそこへ入っておりまして、この固定堰というのは何とか考えた方がいいというふうなこともおっしゃっています。現在、百五十年に一遍とか七十年に一遍の水害の予想で対応しておりますから、あす来るかもわからないんですけれども、しかし大丈夫だろうということで。 四国の瀬戸内海側は千ミリぐらいの雨量でございますが、四国山脈は高知の方へ行きますと三千ミリ降りますので、大変表と裏とで雨量が違います。そういうものに対応するために、私はこれからまだ二十年ぐらいかかるんじゃないかと思っておりますので、そういう面での対応は地元の皆さんとのちゃんとした協調を図りませんといけません。 情報も、地元の方がお配りになったものは、何かフランスの城が建っているみたいな可動堰を考えていらっしゃいますが、つい立て式、水がふえたらぱたんと倒れるもの、それからゴム式、ゴムに空気を入れておいて水がふえるとしゅっとつぼめるもの、それから引き上げ式の可動堰というのがありますが、住民の方々にはどうもフランスの城みたいにそびえ立ったような可動堰のイメージしかないんじゃないか。ですから、これからいろんな方々とフランクに話し合うことが私は必要なのではないか。 これはもう利害の問題ではなくて、私は、皆さんの安全のためにどういうふうに流域に住む方々を守っていくかという基本的な考え方で一致すれば、あえて対立するところはないと思っております。ただ、いわゆる登り口が違うという感じがしますので、地域の皆さんと話し合うことを私の務めといたしたいと思っております。
○岡崎トミ子君 本当は最初の大臣所信に対する質問ということで、こういうことをこの時間でやることについては私は情けないと実は思うわけなんですね。 といいますのは、予算委員会で大臣は、住民投票が終わってそして建設省を訪ねていらっしゃいましたこの方たちに対してゼロから話し合いをしますと、このようにおっしゃって、予算委員会でもたびたびそういうふうにおっしゃっていらっしゃるわけなんですね。そうしますと、今地元でどんなふうになっているかといいますと、その住民投票の会の姫野さんのところへ四国地建から連絡が入って、現地での大臣との話し合いの方式を決めたいと、その際に自治体の長と大臣の話し合いが一つ、それから市民参加のあり方に関する懇談会と大臣の話し合いのみで、建設省を訪ねて大臣と率直に話し合いたいという住民投票の会の人たちや地域の人たちとの対話は全く想定されていないんですよ。大臣、おわかりですか、そういうことを。この点、三月三日の朝日新聞にも載っているわけなんです。 改めて確認したいんですけれども、大臣は、建設省に訪ねていらした皆さんたちに対しておっしゃったこと、これに二言はないというふうに思います。ぜひ住民投票の会の人たちや地元の人たちとのひざを交えた話し合いに参加していただきたいと思いますし、今もうこれから二〇年かもしれないというお話もありました。時間に余り制約を持たせずに、形式的でなく時間を十分とっていただきたいというふうに思いますけれども、お願いをいたします。
○国務大臣(中山正暉君) 私は、建設大臣室にああいう数も何も限らずに入っていただいたというのは、建設省の歴史始まって以来ということでございます。単なる住民運動をしていらっしゃる方々、私はそれでもそういう方々が、ちょうどテレビに、久米さんの「ニュースステーション」でしたかに出たときに向こうから出てこられましたので、テレビに出てこられるというお立場は、そういう反対運動をしていらっしゃる方々の中心的人物ということであろうと思って私は建設省にお招きをしたわけでございます。 そのとき、白紙撤回とおっしゃいましたか、それは白紙撤回するわけにはいきません。今まで五十六億円、特に反対運動をしていらっしゃる方々は十六億円の人件費を引いて四十億円だとおっしゃっていますが、我が方としては調査費を含めて人件費も入れますと五十六億円の調査費を出しているわけです。今、千三十億、上に道路をつけますと、徳島インターチェンジに結びつける道路、可動堰の上を道路に使いますと千三十億、可動堰だけだと九百五十億ということでございますが、しかしそれはまだ予算も何もついていないわけでございます。今まで五十六億という、着々と基本計画を出してから進めてきたものでございますから。 私はその意味で皆さんには、私もゼロの位置に戻りますと。私は縦位置で物を考えていたんです。皆さんは白紙撤回しろ。いやそうじゃございません、皆さんは一月二十三日の投票に向けてということで一二三運動ということでございますから、私は一二三もゼロに戻ってください、私もゼロからスタートします。こういう縦と横軸との誤解があるのかもわかりませんが、私はそういう意味で、地元に入るところをまた新しいスタートの起点にしたいという意味のゼロの位置に戻ります、こういうことだと自分自身は理解しております。
○岡崎トミ子君 そのことと、今、建設省に訪ねていらした住民投票の会の人たちとの対話、お約束した会話ですね、これはなさるわけですね。端的におっしゃっていただきたい。
○国務大臣(中山正暉君) ですから、河川法十六条の二の四でございますが、いわゆる公聴会その他が法律の中で規定されておりますので、ただ行ってめったやたらに混乱の中へ入るということは、これは私は避けた方がいい。 秩序整然とちゃんと皆さんと話し合いができる立場、特に白紙撤回が前提だなんということではなしに、どうしたらいいかということを、ゼロから一緒にスタートしましょう、こういう意味でございますので、私はそのときに来た方を裏切った思いも何もありません。私は、むしろよく呼んでくれたと感謝をされていいんじゃないか。私は私の意思で、河川局長さん、皆さん、役所の方もちょっと戸惑っておられたようですが、私の判断で大臣室へお越しくださいということを判断して、それで来ていただいたものでございます。私としては、最初にまず敬意を表して対応した、かように自信を持っております。
○岡崎トミ子君 何か確認されないんですけれども。 テーブルに着いてとにかくゼロから話し合いをするというところで、話を聞いてくださるということで私は確認をしたいと思います。うなずかれましたので、ありがとうございます。よろしくお願いいたします。 今の大臣のお話の中にも、調査費を五十六億円使ったというふうにおっしゃっておりますけれども、これは広報活動、大臣のおっしゃいます理解を求めるための活動、これにどのぐらい使ったのかなと。先ほど見上げるようなお城のようなものを想定していらっしゃるようだと、だれもそんなこと思っていません。このビデオを見ればそんなものは全然想定されていないというのがわかりますし、これは多くの人が見ておりますので、大臣がおっしゃっているようなことは全然思っていないと私は思いますが、これを何本おつくりになったのか、幾らかかったのかを教えていただきたいと思います。
○政務次官(加藤卓二君) 今、岡崎先生からのお問い合わせ、ビデオの制作は二千六百万円で四本つくっております。それから吉野川第十堰に関する広報費としては、第十堰建築事業の調査に着手したのが昭和六十三年でございまして、それ以降平成十一年までの十二年間で一億三千万円使っております。 その内容は、パンフレットの印刷費用、インターネットのホームページの関係費用、説明会の設営費用等になっております。
○岡崎トミ子君 昭和六十三年から広告費全体で一億三千万以上お使いになっていて、そんなにお金を使っても、あの住民投票の結果で住民は建設省との対話ができていないというふうに感じているわけです。どんなふうにパンフをつくりましても、ビデオをつくっても、やはり責任者の大臣が地元にいらしてひざを交えてお話をされる、これはお金が本当にかからない方法だというふうに私は思いますので、ぜひそうした形で皆さんに率直にお話をされるということを大事にしていただきたいというふうに思いますし、これ以上こういった形で税金のむだ遣いはしないでいただきたいというふうに思います。 どっちの面が少数の意見なのかということで例があるんですけれども、少数意見についての考え方についてお伺いしたいんですが、大臣は吉野川の住民投票では一割の賛成意見という少数意見も尊重するとお話しになっています。民主主義のこれが基本だというふうに思いますが、大臣、どんな事業についても少数意見を尊重する姿勢は持ち続けられますか。
○国務大臣(中山正暉君) 私は、どんなものが住民投票になじむんだというお話がありましたから、それは動かせるもの、公園をどこへつくろうかここへつくろうかという動かせるものならば皆さんのそういう意味の意思をお聞きしてもいいですが、吉野川のように動かせないもの、中央活断層の上にどんと乗っているもの、これはやっぱり国の責任で、一般の方はそんなことをしなくてもあの固定堰のままでいいんだとおっしゃるんですが、あのままでいきますと、いわゆるせき上げといいまして、大水が出たとき一メートル二十ぐらい上へ出ますともう堤防を超えてしまいます。ですから、そういうことではなしに、いわゆる専門家の方が、水理工学的にそれから土木工学的に考えていらっしゃる方々の考えというものを皆さんに説得できるまでの期間は私はそれなりの必要がある。徳島という県庁所在地、日本で百九ある中で県庁所在地に直接流れ込む川というのは吉野川だけでございます。 この間、先月の二十六日に、大阪とそれから兵庫県の間にあります猪名川、ここは享保五年でございますから八代将軍吉宗のときに固定堰をつくったものがありますが、これを二十六年かかって、今度は起工式に私は出てまいりました。周辺七市の市長も全部出られて、六兆八千億ぐらいのいわゆる経済域でございますから、その上に十年に一遍のいわゆる洪水計画、洪水になる可能性があるという根底がありまして、その末には中島川、左門殿川、それから神崎川という川が流れております。これもヨハネス・デレイケが明治六年に日本にやってきまして、木曽三川とかそれから淀川の改修をやっております。その池田の固定堰も、これは住民投票も何にもなしで、私はごあいさつで申しました。ここは、本当にありがたいことに住民投票も何もなしに固定堰を可動堰に変えていただくことになりまして、これはゴム式でございます、あと二年かかって改修していただきますので大阪府下が水につかることはこれでなくなりましたと。国会議員さんも大勢出てくださっていましたが、周りの市長もたくさん出てくださっていまして、こういうところもある。 下の中島川とか左門殿川とか、それから神崎川は六年に一遍の洪水の対象でございます。吉野川は百五十年か七十年に一遍という、どちらか私もはっきりわかりませんけれども、そういう地域地域によっての話し合いというのは、こういう急峻な山、そして急流を持つ日本国列島に住む私どもの宿命でございますので、それは根気よく説得をすることが行政に携わる者の私は責任である。 素人と申し上げては恐縮でございますけれども、一般の方々、ただ風光明媚な吉野川という背景をお考えになっての情緒的な問題だけでは、これは国の行政というものは私はきりっとした行政にならないと思っております。
○岡崎トミ子君 長々と聞いていると、私の時間がなくなっちゃうと思って焦っております。 大臣は圏央道にお入りになられました。それで、現地に大臣がお入りになったときの住民の方たちはとてもいい印象を受けられたわけなんです。大臣がいらっしゃるということで草が刈られて、そのために道路は舗装されたと聞いて、こんなことでいいのかなという疑問も一方ではあるんですけれども、お入りになったとき、あきる野、牛島地区では昨年十二月二十一日に地権者を訪問したと。そのときに最後にこれから話し合いましょうというふうにおっしゃったというふうに聞いているわけなんですね。 ところが、その一カ月もたたないうちに、一月十九日に収用手続の告示がされてしまった。これは土地収用法を見ますと、収用手続の告示がされたということはもう強制代執行に一歩近づいたと同じことですから、事業者が土地収用の申請をして公聴会もしないで告示が行われたということに対して、大臣がせっかく話し合いましょうと言ったことに対して、これは全く裏切られたと住民は衝撃を受けております。本当にこれは約束破りではないですかと。 住民がぜひ聞いていただきたいということですので、このことにお答えをいただきたいことと、このように私は、成田空港のことで失敗したときに、政府も大臣も謝られたというあのときの反省が生かされていないのじゃないか。あのときは、事業を進めたいという一方的な思いが先行して長時間農民の方や関係者に苦しみを与えてしまったとおわびをしているんですが、私はこのように人生を揺るがしたり立ち退きを迫る、こういう問題に対しては十分時間をかけるべきだというふうに思うんです。 この間にどういうふうに説得するのかというと、何回も説得にいらっしゃることについて、時間が調整できない。例えば夜九時に帰ってきますと言うと、夜九時に待っていて、夜九時に説得が始まるというわけなんですね。あるときに話を聞いてもらいたいと言って、オーケーと言って行ってみると、そこのところにもう鎖が縛りつけられてあって中には入れない。話し合いの機会を設けて話している間に、意味はよくわからないのだけれども、なぜか公衆電話の線が切られたりとかトイレを貸さないとか、結構けちけちしたことがいろいろあったりして、住民の中では非常に態度を硬化しているところに大臣がいらしたので、非常に対応がよかったといって喜んでいたわけなんです。こういう無礼なやり方、本当に相手の人に対して、地権者の自宅を訪ねて嫌がらせ的なこういうことは直ちにやめていただきたい。とんでもないことだというふうに思っております。 この二つの点についてお答えくださいまして、少数意見ということについて、圏央道のときには、公共事業に反対する側が少数意見の場合には少数意見がないがしろにされて、あの十堰のように今度はこれをオーケーと言った人たちが少数意見だとこれは尊重しますよと。何だかどっちが尊重されるのかよくわからないようになっておりますので、この辺をまとめて、もう時間がないので端的にお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 吉野川の方の住民投票は九千三百六十七という賛成票を入れていただいた方、これは五〇%の投票率でないと公表しないなんて私は大変いびつな投票制度だと思いますし、私は少数でもいいじゃないですか、五〇%行かなくても公表したらいいじゃないですかと常に言っておりました。 それは別にいたしまして、条例は投票が済んだらもうなくなってしまうという条例でございます。もし水害があったら、それは災害保険制度でもつくって、そして後はその浸水した人の面倒を見るなんという保険も何もかかっていませんから、投票が済んだらなくなってしまうような条例というのが私は大体心もとない。 それから、日本国憲法の前文には、正当に選挙された議会を通じて我々は民主主義を実行するということが書いてありますし、国務大臣として日本国憲法を遵守する義務がありますので、私はその憲法の前文、書き出しに書いてありますことを尊重するというふうに言って、これは民主主義のちょっと誤作動ではないですかとつい言ってしまいましたが、それはそういう思いがあったからでございます。 圏央道の場合は、九百人が賛成しています。これは、現実にもう立ち退き料の話がついて立ち退く方々。そこへ十四人の方々が残っておられて、そのうちの何人かを私は大臣室にこれも来てもらいました。地元へ来いと言うから、行きました。私のところへ来られたときには六十八人がいわゆる一坪地主で入っていましたが、現場へ行ったときにはもう百十六人になっていました。一体何だろう、これはと。私がお目にかかったときから行くまで、それでも凍結でもしておられるならいいけれども、どんどん一坪地主がふえていくというのは一体何だろうという思いがいたしましたので、私はそのときに、これはちゃんとした手続をとりながら、説得をするためには法律的な手続をとっていこうと。九百人は賛成した、十四人があれで。 費用対効果の問題が先ほどから出ていますけれども、これでは国民の血税を使って幾らやっていても、一人が反対したら、道路というのは一メートルとまったら役に立ちません、自動車は飛び越えるわけにはいきませんから。 ですから、その意味では、会計検査院からも何をやっているんだという御注意を建設省がいただいておりますので、私は会計検査院の院長にも言いました。反対している人にも我々と同じ文書を送ってください、こう言っておきましたので、その辺は私は行政としての責任を、私は別に長い間この職にあるわけではございませんので、自分が正しいと思うことには正しい判断をしたい、かように思いまして判断をいたしました。
○岡崎トミ子君 終わります。
○佐藤雄平君 佐藤雄平です。 今、大臣の答弁を聞いている中で、通告はしておりませんけれども、今の吉野川の話についてまたちょっとお伺いをしたい。 私は、政治は国民から信託を受けてやっていると思います。また、行政もまさにそのとおりです。そういうふうな中でその地域のことを考えて、それこそ災害が起きないようにということで考えて可動堰をということになったと思います。しかしながら、この住民投票というのは、これまた地元の大事な意見であります。 私は、この一連の流れを見ている中で、ある意味でやっぱり行政もどうしてもっと地域の皆さんにこの堰の重要さを説得できなかったのかなと。また、大臣自身が今、岡崎委員との問答の中で、もう全力で取り組むということですから、本当にこれは住民のためを思ってやっていることだということの中で住民の皆さんとよく、説得をしながら、話し合いをしながら進めてもらいたいな、そんな気持ちでおります。間接投票よりは直接投票の方が私は重いという意味合いの中から、ぜひ大臣の全力を尽くした解決策に期待するところであります。 次に、これもまだ通告しておりませんけれども、ちょうどきのうGDPの一・四%という話が出ました。これはもう堺屋長官から言わせれば、思ったよりは低くなかったかな、減じゃなかったかなという話がありますけれども、私は考え方によっては、小渕内閣ができてから約二十四兆円近い公共事業を進めているわけであります。日本の財政、また経済、景気対策というと公共事業ということで、今日まである意味では功を奏してきたところがあります。その中で、内閣が始まってから二十四兆円近い公共投資をしながら一・四。日本経済新聞は、「公共投資や住宅投資を下支えしてきた政策効果の息切れ」かと、こんなことも書いておりますし、また朝日新聞は、「公共投資などの政策効果も薄らいだ」ような感じだ、こんなことを書いております。 この数字を見ながら、大臣自身、このGDPについての所見、どのように思うか、お答え願いたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 絶えざる緊張というのは私は弛緩につながると。いわゆる景気が悪いときに一生懸命投資をしていくことのだんだん緩みみたいなものと、それから地方財政との問題というのがやっぱりそこらで緩みが出てきている。これはもう景気全体が落ち込んでいるさなかのことでございますから、そういう形になるのかなと思います。 先ほどから申し上げておりますように、公共投資をしてそれが多数の人が賛成してくれていても、ある少数の人がそれに阻害を起こす、これは何とかならないものだろうか。私は思うのが、そういう経済効果を伴わない公共投資の責任の衝に自分自身が当たっているというそのいら立ちみたいなものを、私も日本の将来のために焦燥感を持ちます。 今六百四十五兆の国債、公債発行残高といいますが、まだ国民の金融資産というのが千三百三十三兆ある。しかし、このいわゆる集中満期、財投の大きな根源、財源でございます郵便貯金が集中満期を迎えますと、二年間で百六兆流出する。今二百六十兆あるんだそうでございますが、百六兆が流出するということになると、来年の一月六日から総務省という形で自治省と郵政省が一緒になるわけでございますけれども、どんなふうな展開をしていくのか。むしろ私もこれからの日本、二十一世紀、ミレニアムを迎えたけれども、こういうときには国民が一致協力して、消費が六五%経済を引っ張るといいますから、公共投資の経済を引っ張る力というのは、これをまた後ろから逆にそれを進ませない力が働きますと、その経済効果というのは大変薄れる。 景気対策としての公共事業の投資効果についてでございますが、いわゆる効果の発現の時期や大きさ、前倒し発注やそれから補正予算の時期などの関係するもの、これまでの国民所得統計速報、QEを見ても、民間需要が低迷している状況において大きな下支え効果を果たしていると思っておりますが、昨日発表された十―十二月期のQEでは公共投資、別の言葉で申しますと公的固定資本形成、それはマイナスになっている。これは地方公共団体の事業の減少も考えられますけれども、上半期の前倒し発注後、昨年十二月の第二次補正予算の効果があらわれるまでの端境期に当たっているのではないだろうか。 いずれにせよ、十二年度の予算に期待をかけてこの公共投資をしっかりと事業として推進してまいることが大事なのではないか、その結果が六月ごろになるといい好材料が出てくる。弱電その他の設備投資も片一方では伸びておりますので、そういう効果に期待をしたいと思っております。
○佐藤雄平君 これは経済の話になってしまうんですけれども、端境期というよりは、もう小渕内閣ができてから三十八兆円投資をしているわけです。投資をするというのは、やっぱり民間に喚起を促せるということだと思うんです。そういうふうな長期の投資の中でのこの結果が出たというのは、私はその端境期の中でのこの結果なのかなというふうに疑問を抱かざるを得ない、そんな気がいたします。しかしながら、私はいろんな意味で万般にわたっての公共事業の重要性というのは十分理解しているつもりであります。 次に、行政改革で二〇〇一年にはまさに国土交通省という大きな省ができるわけであります。これはもう本当に、それぞれの省庁の中である意味では同じような業種のところがさらにどうしていくのか。それぞれの課の中での、その権益の中での難しさがあろうかと。しかし、私はそこを解決してこそ初めての行政改革であろう。 これもまた新聞の引用なんですけれども、こんなことが実は書いてありました。「役所というのは、不思議なところだ。部局があり、そこに予算が付くから、官僚は毎年、カネをつかうことを考える。」。そのずっと後に、これは建設省と運輸省の話だろうと思うんですけれども、「海岸整備事業にも、建設モノ、運輸モノ、農水モノがあるらしい。それぞれの官庁は〝熱心に〟仕事を競い続けてきた。」、こんなことが書いてあります。 海岸事業と港湾のことを書いてあるのかな、そんなふうに思うわけでありますけれども、今度から一つになったときに、この辺の行政改革というか事業の一元化としての考え方、こんなことをどういうふうに進めていくのか、この辺についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 私は、建設省という名前も運輸省という名前もおろしてよく国土交通省という名前になったな、なかなか難しいことをよくやったものだなと思って実は感心をしたり、よくここまで来たという思いでおりまして、特に道路と交通というのは物を運ぶということでは同じなのに、今まで鉄道システムなんかとそれから道路システムなんかは余りかみ合ってきていなかったみたいな、それぞれにそれぞれの知恵を使ってやってきたみたいなのが、今度はこれが一つになります。 私はいつも思うのでございますが、大津から大阪へ入るところあたりに行きますと、高速道路と新幹線とがあの琵琶湖の狭いところで一つになっている。これは一緒に何かあったらどうなるのかなとかいろんなことを思っておりましたのが、偶然そういう高速道路と新幹線とが一緒に入ってしまったみたいなところがあるように思いますので、そういう問題もこれからはいろいろ相談をしていけるんじゃないか。 道路網の問題、それからどういうふうにまとまっていくかという交通システムの問題というのがうまくかみ合いますし、それから北海道開発庁も一緒になるわけでございますから、国土の一元的な交通体系、それから道路体系、そういうものが一緒に国土形成を、各省庁、自然災害、事故災害の場合にもそれを調整する機能というものを持っておるわけでございますから、国土形成という、国土基盤をつくる上に交通システム、道路システム、そういうものが一緒に乗ってきて、そして今、北海道という半分が冬の季節に入ります地域に対しての配慮というものは、私は国土交通省というのは大変期待の持てる役所ではないか。来年の一月六日から発足するわけでございますが、これに私は期待をかけたいと思っております。
○佐藤雄平君 国土交通省になって、今、道路のお話がたまたま出ましたけれども、道路行政についても私も以前一回ここで質問させていただいたんですけれども、本当に行政改革で今ある意味では最大のチャンスだと思うんです。 道路も実は地方に行くと、農水省のつくっている道路の方が早く利活用できるし早く完成できるからむしろ道路は農水省だと、そんなところも実はあるんです。そんなことを考えますと、ある意味で私は、大臣、この機会に農水省の道路と建設省の道路をどういうふうに一元化していくのかということで、この辺は省庁間での議論をしてもいいような気がするんですけれども、その点はいかがですか。
○国務大臣(中山正暉君) 多分、私が想像しますに、農林行政の中ではみんなが農水省に協調体制をとられるので、反対その他の運動というのが余りないのでうまく運んでいっているのではないかなと、これは単なる想像でございます。 ですから、その後これが都市と対立します。ウサギしか通っていないところに何で道路をつけるんだなんという悪口になる。大都市とそれから地方の食糧の根底を支える農村との対立というのは私は避けなければいけないと思いますから、その調整にも対応できるようないわゆる話し合い。道路というものを国土交通省が所管する限りにおいては、そういう他省庁との道路全般に対する情報収集なんかも心がけまして、そういう農道といわゆる都市に通ずる物流の道路とが一体化するようなそういうシステムは、私は国土交通省で築き上げられていくんじゃないだろうか、かように考えております。
○佐藤雄平君 ぜひ期待いたします。 次に、地方分権についてであります。 今国会でも、地方分権に追随したというか、その中でのいろんな法案が出てくると思うんです。ややもすれば、戦後五十四年というのは三千二百の町村のいわゆる平均的な知恵を求めてきたということで、行政そのものがやっぱり画一的なところがあったんではないか。そんな中で、今度それぞれの地方のカラーを出さなきゃいけないということで、ある意味では地方のいろんな競争になってくると思うんです。 そういうふうな中で、建設行政の地方分権における一つの姿勢というものの御所見をお伺いしたい。
○政務次官(加藤卓二君) 佐藤雄平先生は、私たちが昔からよく存じ上げているというよりも、本当にこの中、下手な大臣よりも長い時間務めておられるという、そういう意味ではもう大先輩なんでなかなか申し上げづろうございますが、地方分権というのは余り早どりして大変損している県もあるんです。埼玉県が一つの例です。神奈川も余り得しなかった。それから、東京も損したのかな得したのかなというような関係がありましたが、今ここまで来ると、もう地方に絶対に分権する時代が来た。それだけ経済力も進んできた。そして、地方に財源も一緒に渡すならば絶対に地方分権というのはうまくいくだろう。中央集権というだけでは、どうも日本の国はうまくいかないんだという気持ちは私は強うございます。 しかし、きょうは大先輩に向かってですから、少しうちの方でも文書を用意されていますから、これを読み上げてから時間があればと思うんですが、そうしないと何かいろんなことをしゃべっているじゃないかと言われますので。 住宅・社会資本整備については、国と地方が適切な分割、分担のもとに協調、協力して事務を進めることが必要である。これまでも都市計画の権限など地方への移譲、補助金等の整理合理化などを進めてきたところです。 二つ目に、昨年三月閣議決定した第二次地方分権推進計画に沿って、統合補助金を創設し、直轄事業の見直しを進めるなど地方の自主性を高める努力とともに、公共事業の適切な遂行に取り組んでいるところです。今後とも地方分権推進計画等を踏まえ、地方分権の推進に積極的に取り組む所存でございます。 参考に、地方分権一括法は本年四月一日施行になっております。機関委任事務の廃止、国の関与の縮減、権限の移譲、このように大事なことが今行われようとしております。 私たちもこう思うんですが、中央の世話にならないでやっていけるというのが早過ぎてもまずかったんだろうが、今これ以上おくれたらまたまたまずくなるということをよく承知した上でお答えさせていただきました。よろしくお願いします。
○佐藤雄平君 特に今回出ている都市計画法の改正ですけれども、これもいろいろ勉強させていただいている中で、本当にある意味では地方が苦しんでいる案件について、建設省としてもなかなかこれは指導できないところもあるのかなと、町並みの問題等いろいろある中で。 私は今度の都市計画法も、我が県でもいろいろ問題があるんですけれども、こういうふうなところも分権と同時にやっぱり中央の建設省の見方も、さまざまな全国的な例をいろいろ指導しながらやっていっていただかないと、その地方の町と村のけんかとかそれぞれの自治体のお互いのけげんな感じになってしまうようなところも往々にして出てくるような感じもしますので、その辺も十分頭の中に入れておいていただきたいなと、そんなことをお願いしておきます。 次に、PFIのことでございます。 昨年の七月に法律が通って、もう既に私は相当進んでおるのかなと思っておりました。ところが、あに図らんや、ちょうどきのうPFIの基本方針が決まったと。地方においては、財政困窮の中でこのPFIに対する期待が物すごく大きいんです。大きくて、我々も地元を歩いていると、何とか小さな資本でもこの町のために村のために頑張ってみたいな、そんな声も聞こえるのでありますけれども、現実問題としてどんなことがPFIでできるのかなと。また、ある意味では税制面ではどうなるのかなと。さまざまな話が実は我々に舞いかかってきます。 そんな中で、現時点での、きのうの基本方針が出された中での建設省としてのこれからの進め方、この辺をお示し願いたいと思います。
○政府参考人(林桂一君) PFIの推進についてお尋ねがございました。 先生御案内のように、昨日、PFI法に基づく基本方針が内閣総理大臣により決定され、告示されたところでございます。 建設省におきましても、民間の資金力あるいはノウハウの活用によりまして効率的なあるいは効果的な社会資本の整備が行うことができるということで、PFIは非常に重要だと認識しております。今その推進に努めているところでございます。 これまでの取り組みといたしましては、少し前になりますけれども、平成十年五月に建設省としての考え方、日本版PFIのガイドラインというものをまとめております。また、省内にPFI推進会議あるいは相談窓口というものを設置いたしまして、対外的に公共団体や民間の方からの相談にも応じているところでございます。 また、どういう分野を進めていくのかというお尋ねでございましたが、当面、有料道路、都市公園施設、公営住宅、市街地再開発、あるいは駐車場などもあろうかと思いますが、そういったことに関しまして調査検討をしております。その検討が最近まとまりまして、きょうから全国各地で地方公共団体あるいは民間の方々を対象にしまして、建設省主催のPFIのセミナーを開設していろいろ御疑問にお答えすると同時に、具体的なプロジェクトの発見とかあるいは形成とかという段階になってきているところでございます。今後とも、そういった公共団体、民間事業の方々の御意向も踏まえながら幅広く検討していきたいと思います。 また、今後の作業といたしましては、各事業ごとの実施方針を決めるとかあるいは協定を結ぶことになりますけれども、そのひな形というようなものをつくっていくとか、そんなような形でのいろいろな準備が必要になってございますが、そういったことを着実に進めていきたいというふうに考えておるところでございます。 また、税制についてどうなるのかということでございましたが、税制につきましては昨年度の税制改正の要望でもとりあえず要望を出させていただいたところでございますが、この点に関しましてはやはり具体的な手法が明らかになってから、施設の性格等いろいろございますので、例えば固定資産税の特例措置にしてもその性格、道路であるとかその他の施設であるとかでかなり違った面もございます。 そういうようなことなどございますので、やはり具体的な事業の性格とかそのやり方、仕組み等がある程度具体化された段階でそれに対してどういう税の支援を講ずるかというような、そういう形で物が詰まっていこうかというふうに思っております。 ただ、基本的にはやはりPFIと通常の公共施設の管理者との間でのイコールフッティングといいますか、コストに差がないようにしていくという考え方は当然あるわけでございますが、そのような考え方に基づきまして、PFIの各事業の具体化を待ちまして必要な税制の支援というのも要望していきたいというふうに考えているところでございます。よろしくお願いします。
○佐藤雄平君 ちょっと時間も迫ってきましたので一つ飛び越えていきます。 本当に今、環境問題というのはまさに二十一世紀に向けての最大の問題であります。その中で、今国会でも循環型の社会形成ということで、それぞれ環境庁また通産、厚生、建設省でも法案が出されると思います。その中で、建設廃材についてのリユース、リサイクル、さまざまな議論がされているわけでありますけれども、これも私は本当に循環型社会の中で避けて通れない必要なことであろうと思うわけであります。 私は、そのときに、リユース、リサイクルのきちんとしたマーケットがないとこれもなかなか功を奏しないであろう、そんなふうに思うんです。それと同時に、やっぱり消費者の感覚として一つの理念型経済社会というか環境を考える、さらにまた資源を考えるような、こういうふうな啓蒙もある意味では必要であろうかなと。そんなことを考えると、私は建設省が中心になって、地方自治体とも協調しながらいわゆるリサイクル、リユースのマーケットづくり、そんなことにひとつ奔走していただきたいな、そんなことを思いますけれども、その点についての所見をお伺いしたいと思います。
○政務次官(岸田文雄君) 建設廃材の再利用につきまして御質問をいただきました。 建設廃棄物につきましては、廃棄物全体の排出量の二割、最終処分量の四割、不法投棄量の九割を建設廃棄物が占めているというふうに言われております。排出量の二割、最終処分の四割、不法投棄量の九割とだんだんふえているということは、とりもなおさず他の分野に比べまして建設廃棄物のリサイクル率が非常に低いということだと思います。 そういった問題意識のもとに、このリサイクルを推進していくためにはリサイクル材の需要を拡大することがまず何よりも不可欠であるという考えから、建設省では、平成三年度より所管事業におきまして土砂、砕石等を利用する場合には原則としてリサイクル材を利用する措置を講じているところでございまして、その結果としまして、現在アスファルト及びコンクリートにつきましては、アスファルトの方が八一%、そしてコンクリートの方が六五%、こうしたリサイクル率にまで上げているところでございます。 またあわせて、平成十二年度より住宅金融公庫の割り増し融資制度というのを利用いたしまして、廃木材を原料とする木質系ボード等を一定以上利用する住宅に対しまして割り増し融資を行っているところでございます。また、十二年度には、関係省庁と連携しまして建設廃棄物の情報交換システムの整備を図る、こういった政策も行っております。また、今、先生から御指摘いただきましたように、本国会に法案を提出いたしまして建設廃棄物の再資源化を促進する、こういったことを考えておるところでございます。 こうした従来の取り組み、住宅金融公庫の融資、他の省庁との連携、そして法案の整備、こういったものを積み重ねることによりまして、先生御指摘いただきましたようなマーケット、環境整備、こういったものをつくり上げていかなければいけない、そういった方向で努力したいと考えているところでございます。
○佐藤雄平君 ぜひ推進していただきたいと思います。 次に、午前中もいろいろ出て、この間の予算委員会でも費用対効果の答弁を大臣がしているところを伺っておりました。私は、費用対効果、その経済的なファクターというのももちろんだと思います。効率ももちろんだと思うんですけれども、これもどうしても、やっぱり事、道路に限っていきますと、都市部と地方のいろんな感覚的な乖離がどうしても出てくるのかなと思うんです。 たまたま先日、地元に行っておりましたら、私どものところに檜枝岐というところがありまして、檜枝岐で事故が起きて、その中核病院が会津若松なんです。三時間から四時間ぐらいかかっちゃうんです。わずか、あと十分早ければ死ななくて済んだのになと、そんな話が実はあって、道路というのは本当に福祉とか急患のためとか、また災害とか火事のために役に立っているなと。これは多分に東京、大阪では私は考えられないと思うんですけれども、やっぱり地方なりの感覚からすると本当に単なる経済的なものだけでも、費用対効果というものも考えられても困るなと。 ですから、福祉、救急、それから災害、こんなこともぜひ入れていただいた算定方式というか、そんなこともぜひお願いしたいと思いますが、その点についていかがでございましょうか。
○政府参考人(林桂一君) 費用対効果の算定方法につきまして、いろいろ幅広く算定の中に取り入れるべきではないかという御趣旨だと思いますが、御案内のように現在は費用対効果につきましては、費用の方については建設費及び維持管理費というものになりますが、効果の方につきましては、いろいろ各施設の内容によって異なります。 例えば、道路整備については走行期間の短縮効果あるいは走行経費の軽減効果、治水につきましては想定はんらん地域の家屋あるいは公共施設などの資産の防御の効果、それから下水道整備にあっては生活環境の改善、あるいは市街地再開発事業にあっては地価の変化というようなことなどを取り上げまして効果として測定し、これと費用とを対比させて評価いたすものでございますが、客観的な評価が難しいというような項目とか、あるいは金銭的な測定といいますか金銭的な形で評価するというのが難しい項目とか、そういったものにつきましては必ずしも十分に反映されているということではないわけでございまして、そういったものをどうやって取り入れていくかというのは今後の大きな課題ではないかなというふうに考えているところでございます。 ただ、さはさりながら、一方、そういった費用対効果分析のほかにも、事業の採択の時点におきます事業評価につきましてはさまざまなものを行っております。例えば道路でいきますと、地域の拠点プロジェクトを支援するような性格のものであるかどうかとか、対象区間の中に交通不能区間あるいは冬期の交通不能区間あるいは大型車のすれ違いが困難な区間とかいろいろありますので、そういったものがどのくらいあるのかとか、道路の整備によってそれがどう解消される効果があるのかとか、そういった面。それから、先生の御指摘のような災害時において集落が孤立するか、そういうようなところが道路の区間の中に入っているかどうかとか、それがどう改善されるかとか、そういう効果。あるいは、交通事故についてどういうような改善効果が見られるかとか、人身事故の方でございます。 そういったようなことなどもいろいろ入れまして、これらの事項について点数化しながらなるべく客観的な形で評価し、先ほどの費用対効果分析とあわせまして総合的に評価をしていくというようなことで事業採択評価を行っているというのが現状でございます。
○佐藤雄平君 大臣、ぜひその点を含んでお願いします。 次に、これも午前中にもう出ちゃったんですけれども、静岡の方から、国会移転なんです。 私は、最近のいろんな論評を聞いておりますと、国会移転そのものについて、移転することしないことの議論があるんですね。これは国会で決まっているんですね、国会移転をするということは。それなのに何か原点に戻って、国会移転しなきゃいけないのかななんという話になっている。この辺はもうきちんと考えていただいて、ややもすれば日本人というのは本当にのど元過ぎればというふうなことのように、六年前の阪神・淡路のとき東京の人が何を言ったか。本当にもう一日も早く、あえて福島県とは言いませんけれども、国会移転しなきゃいけない。あれほど騒いでいたのが何かだんだん風化してきそうな感じがするんですけれども、これは決まったことはもうやるんだと。 この件について、ひとつ大臣のかたい御決意をお伺いしたい。
○国務大臣(中山正暉君) もうこれは、私は国土庁担当ということの所管大臣で、先生方から平成二年の国会決議を受けて、それから調査会法案、それから審議会法案、そしてまた審議会の先生方には長年の御議論をいただいて十二月二十日に答申をいただいたという、着々とレールの上を走ってきておる。 しかし、九〇年代になってバブルが崩壊をする。私は、これは短期の資金がヨーロッパにシフトしたのが最初、それから二回目は、香港の返還の後にアジアにあったお金がヨーロッパにEUをつくるためにヘッジファンドで流出したものが原因だと思っていますが、そのために宮澤基金なんというのをつくって東南アジア、アジア全体を支えるような日本は苦労をした。だから、財政再建と行政改革の二頭立ての馬車を、一頭は今休ませておかなきゃならないことになりました。 これは、先ほど申しましたように、もう短期の計画ではない、これは二十一世紀、これからの百年をかけた事業であると思いますので、せかず慌てず、先ほども申しましたが、着々と私は準備を進めていく必要がある。ここで下手に慌てたりしますと、かえって法案をどういうふうにつくるかということでいろいろなそごが起きますし、三カ所を決められておりますので、これは国会でどこだと決めていただくにもこれからいろんな問題があると、こう思います。 とにかく今、首都機能移転につきましては、昨年十二月二十日のいわゆる答申、総理に移転先候補地の選定の申し出がなされて、翌二十一日に答申を総理から国会に報告されております。ですから、法律の規定によりまして国会における審議を経て、移転法二十二条、それからまた移転を決定する場合には、国会が移転先について法律で定めることになっている、二十三条ですね。そういうもので、先ほどから申しましたような国民一人一人にかかわる大問題でございますし、これは民間の経済研究所なんかでは百兆から三十兆、大きなものから小さいものまでありますが、そういう経済を起爆的に進展させる効果を持っております。借金をどうして返すんだという話がよくありますが、私はそのトップに挙げるものは国会等移転だと思っております。 そんな意味で、この夢あるプロジェクトについて、今後、国会において審議会の答申を踏まえて大局的な観点から御議論をいただけるものと期待をいたしております。 きょうありましたお二方の御質問は、その意味での大変ありがたい御配慮だと思っておりますが、国土庁といたしましても国会における審議状況等を踏まえながら、審議会答申に示された新都市のあり方、それから引き続き必要な検討を着実に進めて、移転の具体化に向けて積極的な検討を行う所存でございます。 また、シンポジウムとか講演会の開催、それからインターネットのホームページを充実しております。新都市のイメージを内容とするCD―ROMも作成しておりますので、どうぞお買い求めいただきますように。それからニューズレターを一万部出しておりますので、よろしくどうぞ、宣伝方をお願いいたします。
○佐藤雄平君 もう時間もありませんので、増田政務次官、ありがとうございました。 終わります。
○高野博師君 北海道開発庁長官に最初にお伺いいたします。 我が国の食糧基地としての北海道についてお伺いします。 農水省が新農業基本法の中で食糧の自給率を二〇一〇年までにカロリーベースで四五%まで増大させるという計画案を提出しました。我が国の総合食糧自給率は、一九六五年の七三%がピークで、一九九八年のそれは四〇%まで落ち込むと言われておりまして、このままだと十年後には三七から三八%までダウンするのではないか、そういう見通しです。 そこで、四五%の自給率を達成するということは、貿易の自由化による外国産の食糧との競争力等の問題、あるいは食生活の変化への対応等もあって、一%だけでもこれは大変なことだと思うんです。ましてや五%というのは、これは容易なことではないと思います。 そこで、所信によりますと、北海道が農水産物は全国一の生産量だとかカロリーベースで日本の二〇%を生産していると述べておられますが、食糧基地として果たして十分なのかどうかということであります。この農水省が言っている食糧自給率を四五%にアップするために北海道はどういう位置づけになるのか、これについての開発庁長官の基本的な考え方をお伺いいたします。
○国務大臣(二階俊博君) 北海道農業は我が国の農地の約四分の一、百二十万ヘクタールを有しておりまして、極めて大規模で専業的な農業経営を展開しているところであります。国内のカロリーベースは、ただいま御質問にもございましたが、二〇%を占め、食糧の安定供給に大きな役割を果たしてまいりましたことは御承知のとおりでございます。北海道の食糧自給率試算値は一七九%で、全国第一位でございます。 昨年七月の食料・農業・農村基本法の施行に伴い、食糧基地としての持続的な発展と農村の振興を図り、将来にわたり食糧の安定供給及び多面的機能の発揮を確保していくことが求められている現状であります。このため、食糧自給率向上のために重要な小麦、大豆、飼料作物等の生産振興を目指し、水田地帯における汎用化のための排水条件の改良等の農業農村整備事業の計画的な実施を行っているところであります。また、畑作、酪農地帯においては、輪作による地力の保全や家畜排せつ物の堆肥化利用など、循環型の持続的な生産に必要な基盤の整備を推進してまいりたいと考えております。 特に、平成十一年度補正予算及び平成十二年度当初予算に十一億九千万円を計上して、積雪寒冷地における環境・資源循環プロジェクトをスタートさせたところであります。
○高野博師君 新農業基本法の中では、小麦は九八年度の一・四倍の八十万トン、それから大豆は一・六倍の二十四万トン、大麦、裸麦は二・五倍の三十五万トンという目標を掲げているんですが、この基本的な計画、総論は全く異論がないんですが、問題はどこでだれが増産をするのかという具体的なことは何も書かれていない。 そこで、今、大臣がおっしゃいましたように、北海道がやはり食糧の安全保障という観点から非常に重要な位置を占めると思いますので、具体的な数値目標を立てたり、あるいは農業振興に相当力を入れる必要があるんだろうと、私はそう認識しております。 これについてはこれまでにしますが、もう一つ長官にお伺いしたいんですが、アイヌの文化振興ということで、この所信の中にも、昨年スミソニアン博物館で特別展をやっているのをごらんになられたということですが、アイヌの文化振興について、スミソニアンではなくて日本でもこういう特別展を開催し、もっと広報啓発活動をすべきではないかと思うんですが、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(二階俊博君) アイヌに関する御質問でございますが、私は所信でも申し上げましたとおり、昨年五月でございました、ちょうど小渕総理とも御一緒でございましたが、ワシントンのスミソニアン博物館においてアイヌ民族特別展を見学する機会に恵まれましたが、人権の国でありますだけに、アメリカにおいて多くの皆さんの関心を集めている姿、さらに国、地方を通じて、それぞれのいわゆる異なる地域の伝統や文化に敬意を払っておる様子に深い感銘を覚えたものでございます。 ただいま委員御指摘のとおり、私は北海道などを訪問した際に、あちらこちらでアイヌ文化のことにつきましていろんな会合が持たれておるポスターなどを拝見いたしまして、北海道のそれぞれの地域の皆さんが御配慮をしてくださっておるのを承知いたしておりますが、今御指摘にありましたように、スミソニアンでやってくれているものを我々日本の方で、やはり各地域でこういうことに関しての紹介、または御理解をいただくための催しをこれはぜひ考えてみたいというふうに思っております。
○高野博師君 ぜひよろしくお願いいたします。 ところで政府は、一九九五年に批准しました人種差別撤廃条約に関する批准後の人種差別状況について、初めて国連人種差別撤廃委員会に報告書を提出いたしました。この条約の中で、特に第四条というのは、人種差別を助長する発言あるいは差別の扇動などを犯罪として法律で罰するように締約国に求めているのでありますが、政府の報告書はそういう表現だけでは処罰することは不可能だということの立場を明確にして、これは論議を呼んでいるのであります。 その報告書の中で、アイヌ民族に対する差別は依然として存在する、アイヌの北海道ウタリ生活実態調査というものを報告書の中で述べておりまして、これまた最近の新しいものが今、道庁で取りまとめ中ということでございますが、依然として差別がある、特に学校において差別がある、あるいは結婚の際にそういう差別があるという調査の結果であります。 まず、長官は所信の中で、「アイヌの人々の民族としての誇りが尊重される社会の実現に努めます。」、こういうことをおっしゃっておられますが、裏を返せば、まだ尊重される社会にはなっていないということもある意味で言えるのかと思うんですが、こういう点で政府の対応は十分とは言えないのではないかと思います。 特に最近は、在日韓国人、在日朝鮮人などを対象にしてインターネットで極めて露骨な差別表現や宣伝が横行していると言われておりまして、アイヌについてはそういうことがあるのかどうか、情報は持っておられますか。
○国務大臣(二階俊博君) 差別の問題に関しましては、アイヌの人々がどう受けとめるかということが極めて重要でありますが、我々も今、委員御指摘にありましたとおり、アイヌの人々がこの世に、特に北海道に生をうけたことに対して自信と誇りを持って生涯を送ることができるような状況を一日も早く築いてまいらなくてはならないという認識を持っております。 特にいろいろの調査の結果、差別問題、差別発言などというものは依然として存在しておるという報告を受けるにつけまして、人権擁護の施策を今後とも一層充実していかなくてはならない。そして、アイヌの文化等につきましても、十分広く多くの皆さんに御理解をいただけるようなことに努力をしてまいらなくてはならないというふうに考えておるものでございます。 ただ、明るい話題といたしましては、このアイヌの人々の生活や教育の格差是正のために北海道がウタリ福祉対策を実施しておりますが、国においても北海道ウタリ対策関係省庁連絡会議を設置して、関係行政機関と緊密な連携を図り進めてきたところでありますが、その結果、生活保護率や大学進学率に大きな改善が見られるわけであります。 アイヌの人々の経済状態や教育等の状況も着実に向上してきたところであり、引き続きその推進に努力をしてまいりたいと考えておるものでございます。
○高野博師君 ぜひアイヌ問題についてもしっかり対応していただきたいと思います。 〔委員長退席、理事市川一朗君着席〕 最後に、北海道開発庁ができてから五十年、そして来年は国土交通省に合流するというか合併するということですが、この五十年間を北海道開発庁としてその使命を果たし得たのかどうか。十分でないところについては国土交通省でこれからまた対応する必要があると思うんですが、簡単で結構ですので、総括をお願いしたいと思います。
○国務大臣(二階俊博君) 北海道開発庁が発足して、委員御指摘のとおりちょうど五十年に当たるわけでございまして、私は第七十一代の長官を担当いたしておるわけでございますが、私どもは北海道開発庁勤務の政務次官、事務次官以下関係者お互いに心を一つにして、私たちが最後の北海道開発庁を担うんだという決意で予算編成その他に臨んでまいったところでありますが、道路や河川、港湾、空港など社会資本は着実に整備されてきておると認識をいたしております。 道路延長が、昭和三十五年の五・八万キロメートルから、平成十年には八万六千キロメートルに延長いたしております。北海道の人口は昭和二十五年の四百三十万人から平成七年には五百六十九万人に増加をいたしております。北海道の外から訪れる観光客は六百万人を優に超えております。さらに、農業粗生産額は全国一、カロリーベースで先ほども申し上げましたが全国の二〇%、我が国の食糧基地としての重要な位置を占めるに至っております。 しかし、全国との対比で見ますと、高規格幹線道路供用率は平成十一年度末時点で、全国の五四%に対しましてわずかに二六%にすぎないなど、社会資本の整備の整備水準は本州等と比べていまだ十分とは言えない状況にあります。 一昨年の金融不況以来、北海道経済は大変厳しい状況にあるわけでありまして、失業率におきましても残念ながら全国の水準を相当上回る状況にあるわけでございます。ちなみに、有効求人倍率等、全国はようやく〇・五二を記録するに至っておるわけでありますが、北海道はいまだ〇・四八という状況でございます。 したがいまして、今後の北海道開発の推進に当たっては、社会資本の整備の着実な推進、北海道経済の新生、特に中小企業やベンチャーの育成、観光振興などに力点を置いてまいりたいと考えております。 活力にあふれた地域社会の実現のために、北海道広域医療ネットワークの整備、家畜排せつ物の資源としての活用という目標を掲げて取り組んでおるところでございます。これらは従来の北海道開発庁の仕事とはやや趣を異にいたしておりますが、北海道関係者の大変な期待が高まっていることでございますので、必ず成功するであろうという確信を持っておる次第であります。 二〇〇一年からの国土交通省発足後に当たっては、既存の省庁や施策の枠組みにとらわれずに、斬新かつ大胆な発想のもとに北海道開発を推進することが極めて重要であり、ただいま国土交通省の重要な部分を担う建設大臣・国土庁長官の中山先生がお隣におられますが、今後、北海道開発がこれまで以上に円滑に推進されますように一層御協力をお願い申し上げ、また委員各位にも、最後の北海道開発庁、こういう思いで取り組んでおりますことにぜひ思いをいたしていただきまして、御協力をお願いしたいと思います。 昨年末の予算編成に際しましても、私は宮澤大蔵大臣に対して大臣折衝の場で、これが最後の北海道開発庁の予算になる、今さら私は金額は申し上げません、北海道に対して国としてぜひ対応を図ってもらいたいということを特に申し上げましたが、宮澤大蔵大臣は直ちにこれに対応して、北海道開発庁としてはこれまでにない予算をちょうだいしているところでございます。 以上でございます。
○高野博師君 ありがとうございました。 それでは、建設省にお伺いいたします。 大臣の所信の中で、景気回復と経済新生に向けた取り組みというところの最後の段で、「住宅・社会資本整備の担い手である建設業者の厳しい経営環境を踏まえ、円滑な資金供給や信用補完の確保、中小・中堅建設業者の受注機会の確保等の対策の的確な実施に取り組むとともに、透明で競争性の高い市場環境の整備を目指して建設業の構造改革や建設業者の経営改善を推進してまいります。」、こういうふうに述べておられるんですが、そこで一つお伺いしたいのは、下請セーフティーネット債務保証事業というのがあるんですが、これはどういう事業でしょうか。
○政府参考人(風岡典之君) 先生今御指摘のように、建設業をめぐる環境が大変厳しい状況にございます。 私どもとしましては、中小業者の資金繰りを改善する、また中小業者の下請企業に対して適切な下請代金の支払いを行っていきたい、こういった問題意識から、昨年の一月に御指摘の下請セーフティーネット債務保証事業というものを実施したところであります。 これは、公共工事の元請が発注者に対して将来支払ってもらえる工事代金の債権を持っております、この債権を発注者の承諾を得て事業協同組合に譲渡をいたします、事業協同組合はそれを担保にして金融機関から資金の融資を受けましてそれを元請企業の方に転貸をする、その間財団法人の建設業振興基金が債務保証をする、こういった仕組みでありまして、先ほど申し上げましたように、中小業者の資金繰りの改善あるいは下請企業への資金の確保ということで非常に有効な事業であるということで、今普及に努めているところであります。
○高野博師君 メリットは何でしょうか。簡単にお答えください。
○政府参考人(風岡典之君) メリットはいろいろございますけれども、まず中小・中堅業者にとりましては、工事の途中で資金繰り資金を確保することができる、こういった問題があります。また、金融機関から直接借りるのではなくて事業協同組合から借りる場合には、基金が債務保証しておりますので事業協同組合からは資金も借りやすいということであります。また、金融機関も、業者に直接お貸しするよりも、債務保証のついた相手方でございますので、金融機関としても審査面等で省略することができる、貸しやすい。 こういった意味で、関係者にとって非常に大きなメリットがあるというふうに考えております。
○高野博師君 それでは、このスキームの実際の活用状況はどうなっておりますか。
○政府参考人(風岡典之君) 昨年二月から実施をしているところでありまして、現在普及に努めているところでありますけれども、これまでのところは十五府県十八の事業協同組合で合計五百八十二億円の債務保証枠の設定がなされておりまして、それをもとに九十三件、約四十一億の融資が行われたところであります。
○高野博師君 債務保証枠は五百八十二億円がなされているんですが、実際に貸し付けているのはわずか九十三件、四十一億にすぎないということなんですが、なぜこれが十分活用されていないんでしょうか。
○政府参考人(風岡典之君) 一つは、この制度が去年の二月から発足したばかりでありまして、必ずしも業界内に十分浸透していないということもあります。また、この制度は業者の持っている工事代金の債権を発注者の方が譲渡を承認するということでありまして、発注者の方もこの制度自身を理解していただく必要があります。 したがいまして、私どもとしましては、まずこの実施主体であります事業協同組合に、積極的に取り組んでいただきたいということでそこに対する説明会を行うとともに、また建設業界あるいは下請団体に対しても積極的な説明を行っております。 さらに、もう少し使いやすくするということで、建設省の直轄工事におきましては、昨年の十二月に、従来は直轄工事のうち代金の大体五割ぐらいが譲渡の対象になっておりましたけれども、この対象債権の範囲を拡大しまして九割程度まで対象になるようにしましたので、そういったような制度の改善と、それから関係者に対する積極的なPR、こういったものに努めていきたい、このように考えております。
○高野博師君 積極的なPR云々と言っていますが、そういう間にも中小企業では倒産しているところが相当あるわけですね。 そこで、本来ならば、こういうスキームを使って、足りない、もっとふやしてくれという声があってしかるべきだと思うんですが、これについて、説明会云々と言っていますが、このスキームそのものが非常に使いづらいというのと、きちんとした広報活動をほとんどやっていないのではないかということが指摘できるんではないかと思うんです。 そもそもこのスキームは、景気対策ということ、そして貸し渋りを解消する、中小企業を支援する、こういう目的を持ってつくられたはずでありますが、それが十分生きていないということはどういうことなんでしょうか。
○政府参考人(風岡典之君) 私どもとしましては、債務保証の総枠は二千億円の準備をしております。今のところ、先ほど御説明をいたしましたように五百八十二億円の債務保証枠の設定ということで、まだ確かに予算額から見ますと、相当そういう意味では残余の部分があります。 我々の方としましては、これは確かに景気対策というような観点で始めたものでございますけれども、建設業を取り巻く環境というのは非常に厳しいということでありまして、特に中小・中堅業者に対する資金の安定的な確保ということが重要な課題でありますので、この点につきましては重ねてでございますけれども、まず徹底したPRということが必要であるということで、実はこれまでも九十回ほど説明会等を行ってきたわけでございます。 それでも必ずしも十分浸透していない面もありますので、全国に向けての積極的な取り組み、わかりやすいパンフレットの作成、そういったものを今進めておりまして、そういったことを通じまして、少しずつでありますけれども実績が上がっていくものと、このように確信をしております。
○高野博師君 この事業については、補助金は幾ら入っておりますか。
○政府参考人(風岡典之君) 国の補助金といたしましては、事業協同組合が金融機関から融資を受ける場合に財団法人の建設業振興基金が債務保証をいたします。 債務保証のために造成しました基金が総額五十億でございます。そのうち二分の一につきましては、国費で計上しているところであります。残りの二分の一につきましては基金等の運用財産をもって充てるということであります。これは平成十年度の第三次補正予算で創設をしていただきましたけれども、その時点では二十五億円の国費をいただいたわけでございます。
○高野博師君 二十五億円の補助金を使って債務保証をするということなんですが、PRあるいは説明会云々と言っているんですが、非常に悠長な話で今ごろ何をしているのかなと。我々は、予算をつくって早急に景気対策をやるということでこの補助金をつけたはずなんですが、これだけしかまだ活用されていないということで私は非常に問題があると思います。 そこで、この債務保証をやっている財団法人の建設業振興基金とはどういう団体でしょうか。
○政府参考人(風岡典之君) 財団法人の建設業振興基金でございますけれども、これは建設業の近代化、合理化を図るということでいろんな事業を実施しているところでありまして、昭和五十年に設立をされました公益法人でございます。 いろんな事業を実施しておりますけれども、その主な内容は、一つは建設業が構造的に非常に古い体質の産業になっているということで、まず構造改善というのを積極的に進めていかなければならない。例えば、財務の診断だとか、あるいは人材の確保育成とか技能者の養成とか、そういった意味での構造改善事業というものも一つの大きな柱でございます。 また二つ目の柱としましては、下請セーフティーネット事業を申し上げましたけれども、中小建設業者に対する資金の円滑化の確保を図るための事業、そのほか各種の検定業務というものを幅広く行っているところであります。
○高野博師君 建設業振興基金は、原資は幾ら持っているんでしょうか。
○政府参考人(風岡典之君) 先ほどいろんな事業を実施しているというように申し上げましたけれども、平成十一年度の予算としましては事業支出は約六十三億円、これをもって先ほど申し上げましたような事業を実施しているところであります。これは人件費その他、維持費も含めての額でございます。
○高野博師君 五十年に設立されたときの各団体からの拠出金あるいは補助金が入っていると思うんですが、これは幾らでしょうか。
○政府参考人(風岡典之君) 団体の拠出金は、ちょっと今手元に数字を持っておりませんけれども、国の補助金につきましては五十年の設立時点で二十億円の国費をいただいております。それから国費の面では、先ほど申し上げましたように平成十年度のときに下請セーフティーネットの関係で二十五億ということでありますので、合わせて四十五億円の国費をいただいたわけでございます。 経常的な国費の補助というものは、そのほかはありません。
○高野博師君 原資は、基金としては二百七十五億円と違いますか。
○政府参考人(風岡典之君) 今、事業規模で私は六十三億円と申し上げましたけれども、この事業の運営資金としましては、財団の中に積み立てられました基金等の果実を使ってやるということですので、年間の事業費としては六十三億円と申し上げましたが、御指摘のように基金に設けられております基本財産としては、二百七十億円の各種の基金がございます。
○高野博師君 ここの役員には、建設省からOBとして何人ぐらい行っておりますか。
○政府参考人(風岡典之君) 振興基金の役員として、建設省のOBでございますけれども、現在四名がOBとして就任をしております。
○高野博師君 理事長、専務理事、理事四名、幹事七名と違いますか。
○政府参考人(風岡典之君) 役員全体は先生御指摘のように七名でございますけれども、そのうち建設省のOBということで申し上げますと四名、こういうことでございます。
○高野博師君 そこで、私が言いたいのは、補助金が最初に二十億入って今回また二十五億ということなんですが、そもそもこれは景気対策として貸し渋りを解消するためにこの補助金を出しているはずなんです。もし貸し渋り対策に十分活用されていないというのであれば、これはもう返したらいいんじゃないか。あるいはこの二十五億円の補助金で中小企業が支援され、貸し渋りが改善されるのではなくて、もし建設業振興基金が潤うのであれば、これは十分問題があるのではないか。 だれが考えたスキームか知りませんが、下請セーフティーネット債務保証事業、非常に名前はいいんですが、実際は何も機能していないということであっては幾らやっても景気がよくなるはずがない。これだけの補助金を使っても景気が全然よくならないということであってはならないと思うんですが、どうでしょうか。
○政府参考人(風岡典之君) 下請セーフティーネット事業につきましては、先ほど申し上げましたように、私どもとしましては中小業者にとって資金繰りを確保する上で非常に有効な手段である、このように思っております。 確かに利用状況については、先生御指摘のように必ずしも十分な実績が上がっていないというのが事実でございますけれども、今申し上げましたような形で厳しい中で非常に有利な金融措置である、このように思っておりますので、これを有効に使うように最大限の努力をしていきたい、このように考えております。
○高野博師君 中小企業庁が持っている融資のスキーム等もいろいろあるんですが、これも十分に活用されていない。建設省関係の財団法人がやっている事業も十分に機能していないという、これは本当に景気がよくならないのは当たり前だと僕は思います。そこで、このスキームが十分生かされるように早急に十分な対応をしていただきたいと思います。 そこで、二つ目なんですが、若干細かい話なんですが、実はきのうおととい、私の地元の埼玉県の志木市というところに行ったときに、志木にニュータウンというのがあるんですが、そこに住んでいる御婦人の方から陳情がありました。そのニュータウンのそばに柳瀬川という川が通っているんですが、この川にハルガヤとかカモガヤという雑草があって、自分の子供がアレルギー症だということで相当ひどいぜんそくになっている。これは志木の市民病院で、間違いなくこのハルガヤという雑草が原因でぜんそくになっているということで、今のところは有効な治療方法がない、こういうことなんです。雑草を刈るしか方法がないと。 そこで問題は、ちょうどこの雑草が花粉をつけるのは四月から六月の間なんですが、建設省が管理しているこの河川は七月に草を刈っているらしいんです。四月に刈ると、そこにヒバリが卵を産んで子育てをやっているということで、草を刈ることについて地元の環境保護団体等が反対をしているという事情があります。 そこで、農薬を使わないために害虫も相当ふえたとか、いろんな問題があるんですが、こういう問題は日本の至るところにあるのではないかと思うんです。我々もアレルギー対策というのは党を挙げて取り組んでいるところなんですが、環境の問題と住民の健康、生命、こういう問題について建設省はどういう対応をしているんでしょうか。
○政府参考人(竹村公太郎君) 先生御質問の堤防除草に関しまして、建設省の考え方を御説明させていただきます。 堤防の除草は、堤防ののり面の保全、異常の点検のために除草します。と申しますのは、雑草が生えていますと堤防に大きなクラックがあるのも気がつかず、またはモグラの穴等の洪水上極めて危険な状態を見過ごしてはいけないというために除草を実施しております。 また、現代、特に都市化が進んだ都市河川、都市の空間におきましては河川は貴重な空間でございまして、その空間を地域の方々が利用するということにつきましても除草が必要だという状況になってございます。 除草の実施に当たりましては、自然環境に配慮してくれという方々の御意見、または防犯上ともかく雑草があっては困る、または防火上雑草があっては困る、さまざまな御意見がある中で私ども河川管理者は堤防の除草を実施しているわけでございますが、最近特に花粉症のテーマにつきまして、川にある草が花粉症の原因ではないかということが改めて顕在化しつつございます。私ども河川管理者は、花粉症の対策も含めてこれから除草の実施時期について、または場所についてどのようにやっていくか、それぞれの地域できめ細かく検討していかなきゃいけないと考えております。
○高野博師君 このアレルギーの問題を含めて、実態をきちんと調査すべきではないかなと思います。 建設省としては、河川だけを管理していればいいということではなくて、今、局長がおっしゃったように、その周りの環境問題、生態系の問題、また健康被害等も十分に実態を調査した上で、そしてこれについて対応すべきではないかと思います。 具体的な柳瀬川の問題については、ぜんそくが相当ひどいという人が何人もいるということも大体わかっております。そこで、七月に刈る予定を四月に早めたからといって生態系が壊れるというところまではいかないのではないか。ヒバリは、そこがなくなれば荒川も近くにあるし、そちらに行くんじゃないか、いろんな意見も聞いてまいりました。これは健康という点では非常に深刻な問題でありますので、ぜひ前向きに、そして早急に対応していただきたいと、そう思います。 終わります。
○緒方靖夫君 日本共産党の緒方靖夫です。 防災対策の強化について、きょうは建設大臣と建設的な議論をさせていただきたい、そう願っております。 安全な国土形成と国民の生命財産を守る、これは言うまでもなく非常に重要な仕事なわけです。大臣は所信で、被害の発生を最小限にするための情報収集伝達システムの整備を推進してまいりますと、そういうことを述べておられます。 建設省の河川情報収集システム、このことについてきょうは議論をさせていただきたいんですけれども、これは平時でも重要、災害時ではもちろん重要、そういう非常に重要なデータシステムだと思います。その点で、建設省は雨量それから水位、水質でそれぞれ大体何カ所ぐらいで観測をされているのか、まずそれをお尋ねします。
○国務大臣(中山正暉君) 河川情報システムでございますが、建設省では一級河川等の管理に当たりまして情報システムの整備を推進してまいっておりますが、平成十一年の三月三十一日現在で全国に雨量観測所二千七十四カ所、それから水位観測所千八百三十六カ所、それから水質観測所二百四十八カ所、レーダー雨量計二十六基を配置しておりまして、オンラインでデータを入手しながら日常からの河川管理を円滑に進めるとともに、災害時の情報提供に対応しておりますということでございます。 今後とも、適切な河川の状況把握に向けて必要な整備を推進する必要を痛感しております。
○緒方靖夫君 今、大臣が言われたように、大規模にデータを収集されているわけですね、建設省は。それが各方面に伝達されてこそそのデータが生きるわけですけれども、建設省から直接自治体に伝達されているんですか、そのデータは。
○国務大臣(中山正暉君) これは加工の必要がございますものですから、専門家が見ないとなかなかわからないようなデータをどういうふうに加工するかということで、河川情報の地方公共団体への伝達は、建設省では一級河川の直轄管理区間について、市町村等を単位とする水防管理団体の水防活動に対して、待機、準備、出動などの指針を与えることを目的として水防警報を発令し、都道府県を通じて水防管理団体への伝達を実施しております。 水防活動上特に重要な河川については、建設省が水位それから流量の予測、それから気象庁が降雨、融雪等の予測を分担しまして、両者の緊密な連携のもとに平成十一年三月末現在で全国に九十五水系、百六十五河川について気象庁と共同で河川の水位、流量を示して洪水注意報それから警報を発表し、報道機関を通じて幅広く提供いたしておりまして、都道府県を通じての市町村への伝達も実施しているところでございます。 なお、雨量と水位等のデータを都道府県や市町村へ直接配信することについては、国と都道府県の間、あるいは都道府県における市町村までの情報システムの整備途上であることから、現在のところはまだ未実施でございます。先ほど申しましたような加工が必要でございます。
○緒方靖夫君 そうすると、直接伝達されていないと。どこを経由しているんですか。
○国務大臣(中山正暉君) 河川情報センターでございますが、これは昭和五十七年の長崎水害を契機といたしまして、地方公共団体からの要請を踏まえて河川情報を都道府県や市町村等へ迅速かつ確実に提供すべく昭和六十年に設立をいたしております。 河川情報センターでは、国、都道府県の持っている雨量、水位等のデータをもとにわかりやすい情報に加工をしてリアルタイムで提供をして、国が行っている洪水予報等の補完を含め市町村等の適切な防災活動の実施に活用されているものと承知をいたしております。
○緒方靖夫君 その河川情報センターに届けられるときに、それはどういう形になりますか。建設省がデータを提供するときには無料ですか、有料ですか。
○国務大臣(中山正暉君) 無料だそうでございます。
○緒方靖夫君 私はこのセンターの機関誌を手元に持ってまいりましたけれども、こういうのを出しております。 これはことしの一月号なんですけれども、「FRICS NEWS」といいます。これを見ますと、どういうところに提供しているかということが書かれている。お手元の資料を見ていただければわかるんですけれども、どこどこに提供しているか、どの規模で提供しているかということが書かれております。 私の方で、どういう機種をリースしているかということによってちょっと試算をしてまいりました。これによると、都道府県や市町村等に合わせて四千百五十台設置されているわけですね、観測のための機械が。そして、ユーザー専用の端末機としてスタンダード型とパーソナル型があって、それぞれざっと見積もっても一年間に四十五億から五十億円の使用料金となっているわけです。 河川情報センターは国から無料でデータを受ける。確かに加工が必要だと思います、大臣が言われたように。しかし、その加工というのは、私も実際に現地で見てみましたけれども、カラーにしたりグラフにしたり、見やすくするということなんですね。ですから、生の情報、数値は一切変わらない。しかし、それを加工する、そういう形にしているわけです。 そこで、お聞きしたいんですけれども、こういうデータが河川情報センターから自治体に行くときには、ここにあるように有料なわけです。建設省が税金を使って集めたデータ、それが公益法人の河川情報センターに行く、その額というのは無料なんですね。ところが、そのセンターから自治体に行く、そうするといろいろ年によって違いますけれども、約二十五億円ぐらいの使用料をセンターが自治体から徴収する。そうなっているわけですね。 大臣、加工は大事なんだけれども、その程度の加工でそれだけのお金を取るというのはちょっとおかしいと思われませんか。
○国務大臣(中山正暉君) この河川情報センターの料金につきましては、情報配信に係る施設整備等のハードウエアにかかる費用、わかりやすい画面の開発等のソフトウエアにかかる費用、それから三百六十五日、二十四時間の問い合わせに対応できる体制にかかる費用で構成されておりますので、そういう費用がかかるのではないかと思います。 価格については、費用を利用者全員で負担するようになっておりまして、情報提供サービスのスタート当時から適宜料金改定が行われていることから、今後とも、より市町村の負担が少なくなるような建設省としても必要な対応を図るとともに、河川情報センターを指導していく所存ということで、これは情報を皆さんに配信するためには立ち上がりのときにはどうしてもお金がかかるものでございます。 〔理事市川一朗君退席、委員長着席〕 だんだんこれが普及してまいりますと、一ダースなら安くなるという形でだんだん安くなってくるものと。今、いろいろ模索をしながら立ち上げているという経過においてのそういうことではないかと理解しております。
○緒方靖夫君 今、建設大臣は大事なことを言われました。模索中であり、そしてまた負担を少なくするように御努力されると。これは非常に大事なことだと思うんです。九八年度の情報収入ですね、センターの、調べてみると五十四億円あるんです、これは自治体からも来ているわけですね。 そして、自治体関係者から私は直接話を聞きました。どういう意見が出るかというと、建設省のホームページにデータを載せれば各自治体が簡単にアクセスできる、そうしていただきたい。そうすれば無料か、あるいは無料ということは悪いから、もっとうんと安く情報が手に入るだろう、そういう意見もあります。あるいは、国民の税金で国が収集したデータが河川情報センターを経由しないと自治体に来ないというのはいかがなものかという意見もあります。 私、これはもっともな意見だと思うんです。そういった意味で、今、大臣が言われたように、確かに立ち上げて、これは八五年ですから何年になりますか、十五年ですか、立ち上げて。ですから、模索の時期がちょっとずれたかもしれない。しかし、これから懸命に載せていけば相当なことが私はできると思うんですね。ですから、大臣、そのことはぜひお願いしたいと思うんです。 もう一つ、さらにおかしい実態があるんです。何がおかしいかというと、この河川情報センターに建設省から情報が行きますでしょう、その情報がまた国にも行くわけです、加工された情報が。何省庁に引かれているか御存じですか、大臣。
○国務大臣(中山正暉君) 端末機を設置しております申込先でございますが、国について申し上げましたら、北海道開発庁、それから防衛庁、科学技術庁、沖縄開発庁、それから国土庁、文部省、それから農林水産省、運輸省、建設省、合計九省庁でございます。 この河川情報センターの端末は、国とまた都道府県の主要なデータを地域ごとにわかりやすい情報に加工して、全国どこでも、どこにおいても、まただれにでも情報が簡単に入手できるように構築されるシステムと承知をいたしておりますが、建設省におきましては、工事事務所や地方建設局において広域的な情報の把握、それから防災機関等との密接な連携を目的に導入しておりまして、加工等に所要の費用がかかるものと認識しておりますが、ホームページみたいなものにアクセスしてくださればいいですけれども、もしそれを開いてくださらなければ情報が伝わらない。ある程度連携をとって私は情報伝達を、必ず見ていただくというようなものでないと価値がないと思いますので、私も現物を見たわけでございませんし、先生の御質問を伺いながら想像をして申し上げておるのでございますが、そういうことではないかなという感じがいたします。 いずれ、私も先生の今のお話を聞いておりまして、一遍見てみたいと思っております。
○緒方靖夫君 大臣、自治体は買っているわけですよね、今。買っているその情報をもしパソコンで打ち出せたら、ホームページで見られたら、それは見ないかもしれないじゃなくて、必要なものですから、災害のためですから見るわけです、必ず。ですから、そういうことはまずない。 今、大臣が言われたように九つの省庁が買っているわけです。総額は先ほどお配りした資料を見ていただくとわかりますけれども、合計して年間十五億円、国がセンターから情報を買っているわけです。これはおかしいですよね、どう考えても。 二階北海道開発庁長官にお伺いしますが、北海道開発庁も建設省が国民の税金で集めたデータを、一たんセンターに送って、建設省の所管の公益法人に送って、それを買う形になっているんです。これは合理的だと思われますか、突然のお尋ねですが。
○国務大臣(二階俊博君) やがて建設省、北海道開発庁ともに一つの省庁になるわけでありますから、こうした問題につきまして、今突然のお尋ねでございますが、十分調査の上善処してまいりたいと思います。
○緒方靖夫君 私は、こうした形、話は非常に単純明瞭なんです。ですから、もうこれから大臣、答弁書を読まないで、大臣の良心と常識とで考えていただきたい。いいですか、もう一回言いますよ、おさらいします。 建設省が集めた情報を河川情報センターに送る。これは無料なんです。その河川情報センターが自治体に送る。そうすると有料になって、年間五十億円センターに収入があるんです。しかし同時に、それに加えて、この情報センター、建設省から無料で情報をもらいながら、建設省を含めて九つの省庁に情報を送るとこれで年間十五億円入るんです。 こんなおかしなことはないじゃないですか。これは国民の常識で大臣に答えていただきたいと思うんです。
○国務大臣(中山正暉君) 私も先生と同じくらい現場に入って見ておりましたら事情もよくわかるのかもわかりませんが、会計上の処理とか、そんなもので国とやりとりをしても何かそういう問題があるのかなという想像をしながら、ここから後は書いたものを読ませていただきますが、御指摘のとおり市町村等の地方公共団体が効率的かつ安価に入手できるようにすることが確かに必要だと思っております。 建設省としては、インターネットやテレビ、ラジオ等のメディアの活用等を含め、河川情報の提供のあり方について検討をいたしておりまして、河川情報センターと連携を図りながら市町村等に対してさらに効率的かつ安価な情報提供が可能となるように努力してまいるということで、委託金ということだということでございます。
○緒方靖夫君 先ほど加工でお金がかかると言われましたけれども、実際、加工でかかるわけないんです、そんなに。これは専門家に聞いてください。色をつけたりグラフにしたりするなんというのは大したお金はかからない、ソフトがあればできるわけだから。ですから、こんなに高いというのはおかしいんです。 それから、大臣、もう一つ防災の観点で非常に大事なのは、今自治体は大変な財政赤字です。ですから、都道府県はともかくとして、この有料によって市町村で三分の一程度しか申し込んでいないんです。三分の二は情報がない。これは重大だと思いませんか。 これだけ高いために災害のための緊急の情報がない。これは一日でも放置できますか、国土庁長官として。
○国務大臣(中山正暉君) いわゆる直轄河川にしても百九本でございますから、その情報を絶対必要とする地域と、それからそういう直接危険性のない地域というのもあるわけでございまして、その情報を、何を選択するかということでそういう形になっているんじゃないだろうか。 本当は先生のおっしゃるように国費でいろいろなことをやるならば、皆に必要があろうとなかろうと、自治体もちょっと多過ぎるという話をけさからしておりますけれども、そういう意味で情報を束ねる場所というのが私は必要なんじゃないかなと、お話を伺いながらそういうふうに思いました。
○緒方靖夫君 大臣、束ねるのはもちろん大事なんです。しかし、その束ねた高度の情報、建設省の情報は非常に高度です。それを防災のために各自治体へ行き渡らせる、伝達、大臣が所信で述べているでしょう。伝達のシステムをきちっとするのが大事なんですよ。それが、この料金のために三分の二の自治体は使っていない、そういう実態があるわけですね。ならば、この点で先ほど大臣は模索中と言われたし、もっと料金を、負担を少なくしたいと言われた。非常に大事な話なんですね。ですから、それをぜひ検討していただきたいと思います。 私の方でこの問題についていろいろ調べてみると、こういうことがわかるんですね。具体的に提案したいと思います。 国民の税金を使って調査した防災、気象、環境情報等のデータ、これをインターネットを通じて安く、可能ならば無料で、すぐには無理かもしれません、経過があると思いますから。しかし、少なくともうんと安く、各自治体、国民にオープンにする、このことがどうしても私は求められていると思うんです。 大臣が所信で言われた防災の考え、非常に重く受けとめました。ならば、三分の二では、せっかく高度な情報を建設省が集めているのに、それがかなり高い有料のために利用ができないという状況を一日も放置できないと思います。その点で改めて大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 緒方先生の御提案、これは貴重と受けとめまして、特に地震なんかでは時々NHKが放送が済んだ後なんかに地震情報の伝達の訓練をいたしますということでやっておりますが、でき得ればそういうものを全部で共用できるようなシステムというのを開発すること、これはもう一般の国民が知ろうと思ったら知れるような、アクセスもできるような方向にすると。専門家がそれを専門的な目で見るということの、そのシステムを構築するために、私は先生の誤解を受けるようなことでいろんな問題があるのかというふうに感じます。 理想を言えば、先生の御指摘のようなことが完備されるような方向で、特に国が収集しました情報というのは国民の共有の財産だと思いますので、そういうシステムは、もしなければきっちりと構築しなければいけない、かように思います。
○緒方靖夫君 大臣、誤解じゃなくて、お調べいただきたいと思うんです。その上で、ぜひ早急な対策をお願いしたいと思います。 それから、次に移りますけれども、もう一つ防災問題として、国民の生命、財産を守る上で緊急な問題を取り上げたいと思います。 昨年十一月十六日の当委員会で、都市開発に伴う調整池の問題について質問させていただきました。公共施設として位置づけられていないために埋め立てられて、防災上非常に大きな不安を与えているという、そういう事案です。 大臣は、法律にすき間があって、この問題についてすき間を埋めると答弁されましたけれども、その後そのすき間を埋めるためにどのような活動をされているのか、また指示されているのか、それを伺います。
○国務大臣(中山正暉君) これはもう昔と違いまして、大都市には、昔は周辺に田んぼとかそれからため池なんというのがありましたから、雨が降っても急激に大都市に集中して入ってくるというようなことがなかったんです。 宅地開発に伴って設置される調整池というのは、放流先の河川等の整備状況によって必要な場合に開発区域内に雨水を一時貯留させるために設置するもので、そのような調整池の治水上の重要性にかんがみまして適切な維持管理を行う上で、一部、宅地開発事業者が所有している調整池が埋め立てられる等の問題も生じていますので、昨年十二月、省内に宅地開発に伴い設置される調整池の保全に関する検討会、こういうものを指示いたしまして設置し、そして調整池を適切に管理するための方策としてマニュアルの策定等について検討を今行っているところでございますが、本年の大体六月ごろを目途にそれを取りまとめていきたい、かようなふうにいたしております。
○緒方靖夫君 それで、二月四日に大臣が河川審議会の総会でこのことを含めて諮問されました。 私は河川局にいろいろ伺いましたけれども、この問題というのは、その中に調整池の問題は入っているけれども、そして審議会の検討というのは一年ぐらいかかるだろうと言われているんだけれども、この調整池の問題は緊急なので、それができれば、方策、対策、その方向が見出されれば、その問題についてはまとまればそのときから運用する、待たずに運用する、そう伺っております。これは間違いありませんね。
○国務大臣(中山正暉君) 今度、私の大阪でも平野川大放水路というのが竣工いたします。これはかつては、大阪地域周辺は先ほど申しましたように田んぼとか雨が降ってもそこへたまるようなものがありましたが、それがもう一気に市内に集中するというので、それを大都市の地下、まるで地下鉄が走ってもいいような下水道をつくって、それを大阪湾に放水するというような、そういう方式をとっておりますから、これは大問題ということでございますので、先生の認識とともにそろえて対応してまいりたいと思います。
○緒方靖夫君 私が質問したのは昨年の十一月、その後、調整池、これは建設省に調べてもらっても全国で幾つあるかわからない。今カウントしています、一生懸命。全国で万単位あるんですね。大変な数です。ですから、本当に今大臣が言われたように大問題ですね、これは。それが勝手に埋められるという、そういうことが行われるということは。 それで、これはちょうどその問題の地域の町田市における埋められた調整池の現況、十一カ所、昨年の十二月から三月までの間にどういうふうに変貌したかということについて写真で示したもので、大変恐縮ですけれどもこれを大臣にお渡ししたいと思いますので、済みませんけれどもこれをぜひ見ていただきたいと思います。 それで、この問題で私がつくづく思うのは、どんどん事態が進行するんですね。ですから、六月ということを期待しておりますけれども、それを待たずに、やはり今の現状がいかに深刻か。だって、大臣、考えてみてください。そばに調整池があって、そこがある日突然埋められて、そこに住宅が建つ。河川改修は何も進んでいないのにそれが行われる。こんなことがやたらに行われたら、本当に周辺の方々は非常に不安になるわけですね。これは当然だと思います。 そういうことが次から次へと起こっている。ならば、私は思うわけですけれども、先ほど大臣は、現場の方々とフランクに話し合うんだ、それからまた現場を視察されるということを言われました。私も大臣のそういう姿勢についてはさすがだと、行動派だということは感じることが多くあります。 そこで、私は大臣に、忙しい大臣ではありますけれども、ここからそう遠くありません、ぜひ現場を見ていただきたい。そのことを要望したいんです。
○国務大臣(中山正暉君) 確かに、安い土地をどうつくり出してどうもうけるかという人たちが安易に調整池みたいなものを埋め立てて住宅に提供するということで、本当にこれはそういう軟弱な土地を住宅地にする。それからまた、湿気が多い日本でますます湿気が多いでしょうし、そこは水がたまるような宿命の地でもあるかもわかりませんので、その意味ではこれは健康上の問題、そこに後に住む人の問題とか、それから周辺はそれがなくなったためにとんでもないところへ水があふれるとか、いろんなことが起こってくると思います。 そういう自然の条件に先人の知恵でつくった調整池みたいなものに対することは、先ほど先生がおっしゃったようにこれはたくさんの数があるものですから、六月でも早いくらいかなと思いますが、できるだけ鞭撻をいたしまして御趣旨に沿うようなことにいたしたい。 また、役所の皆さんと相談をして、また先生とも御連絡をしながら、今おっしゃったような問題の箇所というのは、私も現地へ行くことを心がけて、足を満たすと書いて満足と書くと私はいつも言っておりますが、そういうふうに現場に入る、百聞は一見にしかずでございますので、そういうことに取り組みたいと思っております。
○緒方靖夫君 お忙しい大臣がそういうお言葉を述べられたということを重く受けとめまして、次の問題に移ります。 次に、旧有明貯木場の埋立問題、これが今大きな問題になっております。今月の七日に、やかた船の組合や大勢の方々が海上デモをしたということでテレビ等々でも報道されました。この事業そのものは東京都の事業なんですけれども、そして都知事が二月二十四日に運輸大臣に認可申請を提出しているものですけれども、何しろ有明の貯木場というと、現地の人たちは十六万坪と呼ぶ、三十五ヘクタールあるわけですけれども、東京湾に残された最後の自然の楽園、そう言われているところなんです。 そこを埋め立てて何をするのかというと、これは国の事業じゃありませんからここで問題を提起することがどうか私も迷いましたけれども、あえて問題提起させていただきたいんです。そこに高層住宅を建てる、周りに住宅がたくさんあるし、その候補地があるのに埋め立てて建てる、それからショッピングセンターをつくる、そういう件なんですね。 ですから、当然自然破壊だということで、ここに私は持ってまいりましたけれども、「つり人」という私も愛読している雑誌、これが毎号数十ページを割いてこの特集をしているんです。ですから、こういうプロジェクトに対してどう考えるのかということについてきょうは議論させていただけたらなと思っております。 この問題について、東京湾というのは工業化とかあるいは高度成長の埋め立てでずっと水質が悪くなった。昭和四十年代、五十年代、悪かった。それがその後ずっとよくなってきたんです。やかた船の方が一番よく知っているんだけれども、昨年は一番よかった、ハゼ、フッコ、ボラが戻り、クルマエビもとれるようになった。そういうさなかにこれが起こるという問題なんです。私は、そういうことが結局は自然破壊を導くのではないかということを非常に恐れるわけです。この間も、私は環境庁それから運輸省に何度かお尋ねいたしました。 一つお伺いしたいんですけれども、環境庁は、水質保全局編の臨海部における新たな空間の確保のために未利用地を有効利用する、そのために海面の埋め立ては抑止する、東京湾の埋め立ては抑止するという方針を出されていると思うんですけれども、私はいろんな問題があると思います。まずその角度から、こうしたことが果たして環境破壊にならないのかどうか、その点について端的にお伺いしたいと思います。
○政務次官(柳本卓治君) 実は、緒方先生、私も有明の江東区の問題については興味を持っております。と申しますのも、昭和三十八年に大学に入りましたときに私の友人が江東区に住んでおりまして、当時は公害の町、水害の町、夢の島といって騒がれたところであったわけですけれども、その後、埋立事業でそれもなくなりまして、公園面積も昭和四十年代の〇・七六平米が現在では十平米を超して、十数倍の公園面積を持って、町もよくなったわけです。 それが、埋め立てたからよかったかというような議論は別にして、しかし私自身としても実は大阪の市内の選出でございまして、いわば埋め立ての中で都市生活をしている住民でございますから、願わくば自然環境を残せるものは残していきたい、そういう意味で環境行政に携わっている一員でもございます。 御指摘のように、有明の貯木場の埋立事業につきましては、東京都が公有水面埋立法に基づく認可申請を行っているところでありますし、東京都の計画によれば、その埋立面積は三十五・二ヘクタールでございまして、環境庁長官意見の聴取が必要とされる五十ヘクタール以下の規模であることから、環境影響評価に関して環境庁が関与する規模のものではございません。しかし、地元である東京都においてこの問題が検討されていると聞いておりますので、環境配慮においては十分に地域の意向等も踏まえて善処してほしいと願っているところでございます。
○緒方靖夫君 確かに五十ヘクタール未満の事案でありますけれども、しかし同時に、公有水面埋立法施行規則によると、これは第三十二条ノ二に当たりますけれども、「面積五十ヘクタールヲ超ユル埋立及環境保全上特別ノ配慮ヲ要スル埋立」については環境庁の長官が意見を述べることができる、また述べるという規定があるわけです。 ですから、私は率直に言って、この規定に基づいて、また先ほど述べたような東京湾の埋め立てを抑止するというそういう条項があるわけですから、私は環境庁として物を言う、それは当然ではないかと思います。
○政務次官(柳本卓治君) ただいまの御指摘の点につきましては、干潟とかという次元の問題でないのではっきりとお答えはできないわけでございますけれども、環境庁としても非常に状況において把握をして善処したいと願っているところでございます。
○緒方靖夫君 これは埋め立てのケースなんで、まさにこの事案にぴったりのケースです。しかも、環境庁がよって立つところのこの法律の施行規則に述べられているわけで、私はこの規則に基づいて環境庁として意見を述べるというのは当然ではないかと思う次第です。 もう一つ、この事業が進むと道路問題が発生するわけです。関連事業として高速晴海線、環状二号線、大型幹線道路ができるわけです。道路ができない現在でも、これは環境庁の資料ですけれども、一般環境大気測定局の資料によると、日本全国の大気の二酸化窒素の一番悪いのが江東区の有明になっているわけです。これは平成九年、平成十年ともにトップなんです。ワーストワンなんです。 ただでさえもそういう状況のところに幹線道路が二本通る、こうした事態がどうなるのかということは非常にはっきりしております。ですから、私は、今、政務次官が述べられたように、この問題について現時点でどういう大気汚染があるのか。各種あります、NO2だけじゃない。それについてはやっぱりお調べいただくというのは当然だと思いますけれども。
○政務次官(柳本卓治君) ただいま緒方委員御指摘のように、東京都が例年二酸化窒素について江東区の有明、中央区の晴海、江東区の辰巳の計三地点で、浮遊粒子状物質につきましては、これらの三地点と品川区の八潮の計四地点でそれぞれ測定を行っているところでございます。 平成十年度の測定結果によりますと、そのすべての地点において二酸化窒素と浮遊粒子状物質について環境基準が達成されていないほか、沿道における測定地点を除いた全国すべての測定地点の中で、二酸化窒素では有明が一番目に、晴海が二番目に汚染水準が高うございまして、浮遊粒子状物質では晴海が全国で一番高くなっておりまして、東京都臨海部の大気汚染状況は厳しい状況にあると認識をしているところでございます。
○緒方靖夫君 そのとおりなんですよ。そのとおりで、それで新しく二本の幹線道路が関連事業として通ったときに一体どうなるのか、非常にはっきりしていると思うんです。 東京都が行った環境アセスがありますけれども、いずれの地点でも、これは二酸化窒素の場合ですけれども、環境庁の基準の一日平均〇・〇六を下回る、そういう数値が並ぶんです。本当に不思議だと思います。ところが、現時点で、これは自治労連都職労の港湾支部がずっと測定しておりますけれども、そこでは例えば豊洲公園付近では〇・一二二ppm、これは環境基準の二倍以上のそういう数値が出るわけです。 そういうことを見ていったときに、今、政務次官が言われたように、ここの大気汚染というのは現状でも大変ひどい、それがもっとひどくなるかもしれないというそういう事案なわけです。水質においてもそうだ。大気汚染においてもそうだ。それから、もちろん景観においてもそうです。そうすると、これは環境庁の存在意義が問われると私は思うんです、率直に言って。ですから、ここで物を言わなければ、環境庁というのは一体どういう役所なのかということになってしまうのではないかと思います。 その点で、環境庁として先ほどの施行規則があるわけですから、やっぱりこうしたことに基づいて五十ヘクタールに満たないといえども、やはりきっちりと意見を述べる、これが当然だと思うんですけれども、改めて政務次官、環境を守るという、その行政を預かっている立場からの御所見を伺いたいと思います。
○政務次官(柳本卓治君) まさに私は、そういう政治信条で環境行政というものを遂行していかなければならないと思っております。 短期間の任期中でございますけれども、既に大気汚染の問題におきましては環状七号線の板橋の大和町の交差点を視察いたしまして患者の方々と懇談もさせていただきましたし、西淀川ではあおぞら財団の森脇さんなんかと一緒に話もしていろいろと積み重ねもさせていただきました。これは、少なくとも地域の皆さん方から訴えられることのないように努力することが政治の責任であるとも考えております。 今、先生御指摘されました大気汚染の今後の取り組み方法でございますけれども、私は当然、自動車からの排出ガスによる大気汚染の問題は緊急な問題で強力に取り組んでいかなければならないものだと思っております。 このため、自動車単体対策として、中央環境審議会において、ディーゼル自動車に関しましては平成十四年度から十六年にかけまして現行から排出ガスを約三割削減し、平成十九年ごろをめどにさらに半減することが提言されておりますし、環境庁といたしましても先月の二十二日、石油連盟会長においては硫黄の対策及び自動車工業会の会長に対しては技術革新の問題において技術開発の促進を要請したところであります。平成十九年度をめどに、規制強化時期の前倒しを含めまして、今後とも一層強力に取り組んでまいる所存でございます。 また、自動車単体から排出される粒子状物質対策として、ディーゼル廃棄物、排気微粒子除去フィルターにつきまして早急に技術評価を行うこととしておりまして、そのための検討会を今月の三日に開催したところでございます。 これらの取り組みに加えまして、現在自動車NOx総量削減計画の点検、評価を行っておりまして、車種規制によるディーゼル自動車のガソリン自動車への代替義務づけ、ディーゼル乗用車のより実効ある抑制方策、低公害車の一層の普及を図るための制度的な普及方策、交通流の実効ある抑制方策等の自動車NOx対策の充実強化について検討しているところでございます。
○緒方靖夫君 いずれにしても、環境庁はしっかりこの問題について対処していただきたい、このことを要望しておきます。 さて、運輸大臣、この問題で東京都から認可の申請が出されているわけですけれども、これは受理されているわけですか。
○国務大臣(二階俊博君) 埋立事業者であります東京都から、免許権者である港湾管理者、東京都に対し出願がなされたのは昨年の八月十一日でございます。東京都はその後、公有水面埋立法に基づき審査を行い、免許をし得ると判断したことから、去る三月十日に運輸大臣への認可申請がなされたところであります。運輸省としましては、この認可申請を受け、今後認可庁として公有水面埋立法に基づき慎重かつ適切に判断をしてまいりたいと思います。 委員御指摘のことは、十分念頭に入れて対処したいと思います。
○緒方靖夫君 東京都は、開発スケジュールがおくれるということで、大臣のところに届いている申請に書かれた内容を後で変更するということさえも言っているわけです。私は、それは非常にずさんな話だと思うんです。国に対してそういうものを出しながら後で変更を予定しているということ、そのくらいいい加減だということを私は述べておきたいと思うんです。 そして、恐らく大臣にはいろんな方々の声が届いていると思います。したがって、今言われたように、さまざまな環境問題等々勘案していただいて、この問題に対しては慎重に国土また環境をきちっと守るということを含めて住民本位で対処していただきたい、このことをお願いしておきたいと思います。
○国務大臣(二階俊博君) 私は、規模の大小にかかわらず環境問題に配慮することは当然のことだと思っておりますので、仰せのように慎重になお適切に対処したいと思っております。
○緒方靖夫君 終わります。
○大渕絹子君 建設大臣は所信の中で、景気回復と経済新生に向けた取り組みとして、「最重要課題は、我が国経済を本格的な回復軌道に乗せるとともに、日本経済を新生させる発展基盤を築くことであります。このため、公共投資や住宅投資により引き続き景気を下支えしつつ、真に必要な分野に戦略的、重点的な投資を行っていく必要があります。」と、こう述べておられます。 昨日、経済企画庁が発表いたしました国民所得統計速報によりますと、九九年十月から十二月期の国内総生産、GDPは、実質で前期に比べましてマイナス一・四%。年率換算で五・五%減となり、二・四半期連続のマイナス成長となっています。投資意欲の高まりの中で、企業の設備投資は三期ぶりにプラスに転じましたけれども、景気の上向きは多少は見えているのかなというのはありますけれども、個人消費は相変わらず冷え込んでいるという状況の中で、必ずしも景気回復の方向が明確になったとは言えない状況にあるというふうに思うんです。 私は、建設省は、この大臣の所信のように、これまでも過去ずっと何年にもわたりまして公共事業に多額な予算を投入してきたと思います。景気回復という名目でそういう予算を投じてきたと思うんですけれども、いまだに景気回復に結びつかないという状況を、公共事業の中心的役割を担っている建設大臣はどのように認識しておられるのか、そこからお聞きをいたします。
○国務大臣(中山正暉君) 先生のおっしゃるとおりでございまして、バブルが崩壊いたしまして以来なかなか立ち上がりが難しいところへ持ってきまして、先ほどもちょっと申し上げましたが、私はアジアにあった資金が大量にヨーロッパにシフトをしたと思っております。 その経済が大分上向いてまいりました。韓国経済も東南アジア、インドネシアも落ちついてまいりましたし、それからタイとかマレーシアも落ちついてまいりました。そこへ日本が下支えをした効果というのは、私はやがてあらわれてくると期待をいたしております。その間、歯を食いしばってでも我々は公共投資、国民所得統計速報、QEでは大変悪い結果が出ております。四期連続で前年度、七月から九月までは上回りましたけれども、民間需要が低迷している状況においては大きな下支えの効果をやっぱり果たしてきていると。 ですから、きのう発表の昨年の十月から十二月期のQEは前期比及び前年同期比ともマイナスになっていますけれども、これは昨年の第二次補正予算の効果があらわれるまでの端境期というと先ほどもちょっと御指摘をいただきましたが、我々は端境期と見ておりますので、景気が本格的に回復するためには民間需要が回復することが必要である。昨年の十月から十二月期のQEでは、低迷が続いてきた設備投資四・六%となっておりまして、民間企業設備は四・六と大変期待されるところへ来ております。情報産業なんかにこれが傾いておりますけれども、とにかくプラスに転じる明るい指標が出てきておりますので民間需要の回復に期待をしながら、その民間需要はどうしても公共事業で民間の活力を底支えする。道路にいたしましても高速道路にいたしましても、いろいろな面で建設省の所管しておりますような事業がやっぱり産業基盤を支えるという大きな根底になると思います。 我々は大変苦しゅうございます。先生方にも御理解を得ながら頑張らなければいけない、かような気持ちでおります。
○大渕絹子君 今の大臣の御答弁は、裏返して言えば景気の下支えをする公共事業をずっと永遠にやり続けなければ下支えができないということに結びついていくんじゃないでしょうか。 昨年の第二次補正予算の新経済対策がまだ効力を発しなかったためにこの十月から十二月期がマイナスに転じたということであるならば、これから先も本予算、補正予算で公共投資をずっとやり続けていかないと日本の経済そのものが支えられないという御答弁になっていくのでありまして、そうしますと今までのハード面からソフト面への社会投資をふやしていきたいと願う者にとりましては、これではたまらないなというふうに思うわけです。 おっしゃるように、景気回復の二つの要素は、公共投資の効果がどうやって出てくるかということと民間需要の回復を図ること以外にはないというふうに思うんです。 企業に少し明るさが見えるけれども、雇用の面とかリストラとか、あるいはボーナスの支給が少なくなったとか賃下げが行われているとかという、この長引く不況の中で現役労働者のところではなかなか消費回復ということが実現できない状況。不安が募れば募るほど貯蓄に少しでも回していこうとする家計、財布のひもが締まっていくという状況の中で消費の回復が望めない。とするならば、退役をされた層、六十歳代のところ、いわゆる日本では貯蓄とかあるいは株式とかそういう個人資産を一番持っている年齢層、そこに今大変人口も多くあるわけなんですけれども、その人までもが全く消費に向かないというこの現状は一体どうなのかということになるわけですけれども、私はここは老後に対する不安が物すごくある。 今の日本の政治システム、社会保障システムあるいは社会全体のシステムの中で、これから自分が老いていく中で病気になったときとかあるいは介護の必要が起こったときとかということを考えたときに、それら個人資産を持っている人さえも自分の資産を有効に使って楽しいライフワークを送ろうというような発想の転換ができない状況にあるというふうに思うんです。 そうしますと、その公共投資をそれらの不安に対してより多く回していかなければ景気は回復をしていかない、消費は上がらないということになるわけですから、先ほどの公共投資の効果という面からも、公共事業に流していくのではなく、もう少し社会保障面に手厚く保護をしていくことによって景気回復を図っていくことができるのではないか、私はそう思うんです。 それで、建設大臣が頑張って予算を獲得すればするほど日本の景気は上がらない、こういう構造になっていくと思うんですけれども、これはどうでしょうか。
○国務大臣(中山正暉君) 私は、消費が六五%ぐらい経済効果につながるということは事実だと思いますが、それも蓄積をする方に消費が回るのならいいんですけれども、将来への不安とか恐怖感、そんなものを根底にしたところへお金がどんどん回っていくというのは、これはどういうことなのか。介護の問題とか福祉の問題、これに大いに私は万全を期さなければいけないと思いますが、それを支えるのは何かといったら、やっぱり日本は諸外国に比べてインフラストラクチャーと申しますか公共投資が少ない。 英国ではもう一八二五年には汽車が走っていましたけれども、日本は、ペルリが来たとき汽車のおもちゃを持ってきて、ちょんまげを結った人たちがそれにまたがってびっくり仰天したというような、そういう突然近代社会に入った国でございます。パリやロンドンは全部三層の環状道路がありますが、東京でさえまだありませんし、その上に五十三億時間のタイムロスがあると言います。二日間ぐらい自動車の中に泊まっていただいているような結果になります。そのマイナス効果というのは十二兆円だと言われています。 見えないものに感覚を持たなければいけない。だから、福祉社会を支えるためには、みんなが自動車に乗って観光に行ってそこへお金を落とすとか、どこかへ行ってお土産を買ってきてもらうとか、そういう観光とか物流、注文した物がすぐにどこかへ届く、それを持ってまたその方々が商売に打ち込まれるというような、そういういわゆる建設的なというと建設省のそのまま名前を使うみたいで恐縮でございますが、建設的なものに投資するのと、例えは悪いかもわかりませんが、池を雪で埋めるようなこととは一体どういうふうに考えたらいいのか。 介護、福祉という問題で消費するものは、それは消費につながってそれなりの効果を出していくんでしょうけれども、そう言ってはなんですが、もっと夢のあるものに、将来のステップアップするための階段づくりとそれから平面を歩くような経済効果と、それを組み合わせたいわゆる経済効果をねらうような、根底を支えるというインフラストラクチャーを、これは歯を食いしばってでもと申しましたが、私はこれはずっと続けていかなきゃいかぬ。 先生のお話と全く逆になってしまうかもわかりませんが、日本列島は磨き上げなければいかぬと思っております。
○大渕絹子君 建設大臣としては至極当然な答弁なのかもしれませんけれども、ちょうどことしは二十世紀最後の年、二〇〇〇年でございます。今世紀に行われてきた公共投資、特にハード面で実現をしてきた多くの公共事業を検証する必要があるのかなというふうに思っています。 二十一世紀後半に至ってもなお評価される、すなわち活用されている公共事業と、今、大臣が夢のある公共事業というふうにおっしゃいましたけれども、そういう公共事業、二十世紀に行われてきた、戦後と言ってもいいでしょうね、戦後行われてきたハード面で、二十一世紀後半になっても、ああ、二十世紀の人たちはいいことをやってくれたなといって評価を受けられるものはどんなものがございますか、大臣。簡単に。
○国務大臣(中山正暉君) やっぱり私は、いわゆる国土基盤を整備する上で産業基盤を維持するための道路とか橋とか高速道路とか高規格幹線道路、それから地方道とか、そういうものがつながるように築き上げていかなければならぬと。 道という字は、昔は美しさを知ると書いて、万葉集なんかにはミチというのは美しさを知ると書いてあって、人の歩くところに美知ができる、出ていくときれいなものに出会う。今の道という字は、これは首の下にしんにゅうと書いて、これはつながらないとさらし首になるという私は象徴のように思っておりますので、これはやっぱりさらし首にならないように日本列島がスムーズにいくように、特に平均六十キロぐらいで走らないとNOxとかCO2というのは一番排気ガスが環境にも悪い影響を加えるということでございますから。 ですから私は、先生のお話のように整理しなきゃいけないことだと思いますけれども、今、終戦後とおっしゃった、うまいことをおっしゃったと思います。昭和四十五年にアメリカの道路はもう五五・一%できておりました。日本はわずか八・一%、フランスでも一三・二四、その後は随分かけ離れてしまいまして、日本と一緒に三国同盟で組んだイタリアでさえ五四・二%。ですから、ローマは一日にして成らずといいますが、ローマなんかは過去の蓄積が道路に大変影響している。同じ敗戦国でありながらイタリアと日本の道路率がこんなに違う、これはやっぱり私は頑張らなきゃいかぬと。 まだ明治維新から百数十年しかたっておりませんから、今が時と。我々の後進のために築いていって、立派な社会福祉体制がその上に乗せられるようないわゆる社会基盤というのをつくる必要があると思っています。
○大渕絹子君 大臣が二十世紀で評価されるものに道路を選んだのは非常に懸命だと思います。 この間に私たちが行ってきた公共投資の中で最も二十一世紀に大きな負荷を与えるであろう老朽化をした原子力発電所、あるいは貯水能力を失ってしまった巨大なダム、河川の生態系を破壊する河口堰、侵食が続く海岸線、そしてそれを防ぐために敷設をされたテトラポッド、狭くてエレベーターもなく住む者がいなくなった不便な公共住宅、コンクリートが劣化をしてしまって使えなくなった公共建造物、開発に失敗し放置されたリゾート地など、数え上げれば切りがないのではないでしょうか。五十年、百年後に迷惑なものとして残っているのがこの二十一世紀の公共事業だとしたら、私たちは政治家として全く申しわけないというふうに思うわけです。 アメリカでは、一九九四年にもうダム建設を行う時代は去ったということで、ダム建設からは撤退をし、そして公共事業の大幅な見直しをする。公共事業見直しをすることによって、アメリカの財政危機を救い、健全な景気回復を図ってきたというこの五年間の道筋があるというふうに私は読んでおりますが、オランダでも洪水は力で抑えていく。さっき吉野川の河口堰の問題でも、新しい堰をつくって百五十年に一遍の洪水を抑えるんだ、人間の力で抑えるんだという発想がありましたけれども、オランダではもうそうではなく、起こってくる洪水にいかに安全に避難をしていくかというようなことで対策が進められてきているんです。そういう中で、公共事業から多くの予算を福祉に回すことが可能だというふうになっているわけなんです。 こうした循環型社会を形成するためにも、今、循環型社会基本法というのも出るそうですけれども、そういう社会を築いていくためにも公共事業一辺倒の公共投資では私はだめだというふうに思うのですけれども、私があげつらいましたこの二十世紀の遺産についてどう思いますか。
○国務大臣(中山正暉君) 確かに、そのときの最善が最善だと思う。子供を育てていてもそうですが、あのときこうしておけばこんなことにならなかったと思うのと一緒で、国土を形成していくのにも、新しい技術ができたときには何であんなことをしたのかなと。確かにテトラポッドなんていうのが美しい海岸に横たわっているところを見ますと、これは何とかならなかったのかな。そのときは実利だけを考えて、環境の問題とか景色の問題とかそういうものは余り考えなかったんじゃないかなという反省はあります。 ですから、これも手直しをしていくということで、私は日本国土はこれからまだ長い長い、また後にいろんな技術が出てくると思いますから、やめるものはやめたらいいと思うんです。君子は豹変すと、悪いとなったら急に変わるのが君子だと言いますから、これは君子豹変で変わっていけばいいと思います。 先生のおっしゃったようないろんなマイナス面は確かにあります。ダムでも十七カ所を中止しておりましたり、またいろんな国土交通省の政策展開をすることにこれからなるわけですから、国土交通行政の基本的な使命というのは中期的な政策展開を、基本方向を明らかにして、そして中期的政策ビジョンを進めていくことだと。 特に、水害とか土砂災害に対してハード、ソフト一体となった総合的な対策とか、それから市場重視のストック重視の住宅とか、それから既成市街地の再構築、特にこれからいわゆる地方に再開発を任せるような法律も今度出す用意をしております。そういう意味で、これから間違ったことはどんどん手直しをしながらいい国土の形成をしていくべきではないかというような先生の御指摘、ごもっともだという点も幾つもありました。
○大渕絹子君 ありがとうございました。 本当に開発のために自然破壊を続けてきた二十世紀から自然再生を図る新しい世紀へと、国土交通省にかけられた期待というのはそういうことだろうというふうに思いますので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。 さっき河口堰の話をいたしましたけれども、河口堰というと長良川河口堰が一番最初に思い出されるんですけれども、かつて我が党の前身でございました日本社会党時代に建設大臣になられました野坂浩賢さんの時代に長良川河口堰の運用が決定をされて今年に至っている、五年になっているということを私は厳しく受けとめておりまして、この責任といいますかそういうものをやっぱり明らかにしていかなければならないのではないかなというふうに思っています。 あの当時、野坂建設大臣は、五年間運用して、影響が出ておるならば影響調査をして、モニタリング調査をし続けながら、影響が甚大であるならばやっぱりそこの時点でもう一度考え直さなければならないということをおっしゃって運用に踏み切ったと思うんですけれども、この五年間、ヘドロの堆積とか、あるいは藻類の発生とか、シジミの死滅とか、アユの遡上の減少とかというさまざまな悪影響が出ているというふうに私たちは報道で知っておりますし、またこれに関心を持っている多くの市民団体から陳情、要請も受けているところでございます。 ぜひゲートを上げて、そして今まで閉めておった五年間と上げてからの五年間の環境影響をきちっと比較して、長良川河口堰を閉めることによってどういう生態系の破壊が起こっているかということをしっかりと把握をする必要があるのではないかということ。 もう一つは、利水計画に非常に無理があります。長良川河口堰から導水をしております知多半島の人たちは今まで木曽水系から水をとっていたんです。その木曽水系からとっていた水と長良川河口堰からとった水を飲み比べると、長良川河口堰の水は非常にまずいということで、もとの木曽水系に戻してもらいたい、こういう要望もあるわけなんです。 ですから、さっき大臣は二十世紀の検証をする必要があるということでございますので、二十世紀最後の自然環境を守るのか、あるいは建設事業を推進するのか利水を進めていくのかという象徴的な焦点になったのが長良川河口堰であったと思うんです。ここで五年目でございますから、しっかりとここをどうやるのかということを検討し直す必要があるというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(中山正暉君) これは先生、お言葉を返すようでございますが、私は野坂浩賢先生のおやりになったことは大変御立派だったと。あのとき村山内閣での官房長官をされたり建設大臣をされたりして、そしてやっぱり政治をする者はどういう決断をするかということの範を示してくださった、そういうふうに私は思っております。 長良川河口堰は、この間私も木曽三川、治水神社もお参りをしてまいりました。あそこは御承知のように平田靱負正輔という鹿児島の家老が五十四人も腹を切っております。幕府からは金が来ない、薩摩藩に迷惑をかけちゃいけないということで、大阪の天満屋十兵衛というのから大変なお金を借りて、そして担保に砂糖を提供したんですが、三十三名が病死をして、それで結局は家老は薩摩へ帰れずに五十四名と一緒に腹を切っております。 そういう木曽三川というのは、ここもヨハネス・デレイケが指示をしまして三川を分離するあれをしておりますが、昭和から平成にかけての大事業であった長良川河口堰というのは大変価値のあった事業で、私はこの間行きましたら沿川の方々に大変お褒めをいただきまして、今大変みんな喜んでおる。それじゃ、あなた徳島へ一緒に行ってくださいなんて私は冗談を言っていたんです。 ですから、その意味では私は野坂浩賢先生のおやりになったことは、建設大臣の先輩としても大変御立派な決断であった。やっぱり黙って男は決断しなきゃいけないときがある。それを野坂先生はおやりになったなと思っております。
○大渕絹子君 そういうことを聞いたわけではなくて、五年後に見直さなければならない、見直すべきだと言ったその大臣の言葉をうまく受けとめていただきたいと私は思っています。フルプランももう失敗だったことは明らかになっておりますので、そこはきちっと下方修正しなきゃならなかったじゃないですか、現実に。 最後に、もう一点だけ。首都圏の地下水位が上昇したことによってさまざまな問題が起こっていることを報道などで知っているわけですけれども、例えば上野駅のホームが持ち上がらないように鉄塊を埋めるとか、あるいは東京駅でアンカーを打ちつけて下に固定して持ち上がらないようにするとかということで、これは駅に限った問題ではなく首都圏全体の地下水位が上がっているので、私は非常に防災面からも心配されるんです。 それで、建設省としてどんな取り組みをなさっているのかというのを聞きまして、終わりにいたします。
○国務大臣(中山正暉君) 東京都心部の建設省所管の公共施設におきまして、現在のところ地下水の影響により大きな被害が予想されるということは確認されていません、ちょっと新聞報道にありましたようでございますが。 建設省におきましては、日常の監視、点検等に一層留意をいたしまして、個別施設ごとに地下水に対応することをしてまいりたいと思っております。東京都の土木技術研究所の平成十年地盤沈下調査報告書によりますと、亀戸、南砂町、それから両国の地下水位は一九七〇年代以降上昇傾向にあるそうでございますけれども、今のところはそんな緊急な状態ではないと。この点に留意をいたしまして、目を離さないようにしてまいりたいと思っております。
○大渕絹子君 危険な状態でないなどと言っていていいんでしょうか。運輸大臣いらっしゃいますけれども、運輸省はもう的確に危険に対して対処をされているわけですね。建設省としても、地下構造物等々、あるいは構造物が上にあるのは割合と大丈夫らしいですけれども、そういういろんな視点で見ていかなければ、起こってしまってからでは私は遅いと思いますので、ぜひ御注意をいただきたいと思います。 終わります。
○月原茂皓君 自由党の月原です。質問させてもらいます。 私は建設行政というのは、初めて委員会に出てきたものですから全く素人的な質問だと思いますが、それは一般の人がそういうふうに理解しておる、それに答えるというつもりでお願いしたいと思います。 まず第一に、東京湾アクアラインができ上がって今非常に便利になっておるわけですが、それを許可するときの大きな要因となった計画交通量、そして途中変更したその計画の変遷と最近の交通量について御説明願いたいと思います。
○政務次官(岸田文雄君) 東京湾アクアラインの交通量の実績につきましてお尋ねをいただきました。 東京湾アクアラインにつきましては、昭和六十二年七月に日本道路公団が道路整備特別措置法に基づいて事業許可を得ておりまして、その際、計画交通量は供用初年度で約三万三千台としていたところでございます。ところが、平成九年十二月の供用に先立ちまして、平成九年十一月に景気の低迷等を理由に事業許可変更を行ったところでありますが、その中身、当初五年間の通行料金の特別割引あるいは償還期間を三十年から四十年に延長する、そしてそれとあわせて計画交通量を供用初年度、先ほど三万三千台でございましたが、これを二万五千台に見直したわけでございます。 しかしながら、実際この供用が成りまして実績交通量を見ておりますと、その計画交通量の約四割程度に低迷しているという状況にあります。経済の低迷が予想していた以上に一層長期化していること、東京湾アクアラインに接続する道路がまだ未整備であること、あるいは料金の高さ等々、こういった要因がこうした交通量に影響しているというように考えております。
○月原茂皓君 私は、このアクアラインそのものを取り上げるということではなくて、物事を決める場合に、あらかじめどういう予測をしたのか、そしてその場合にどういう要素を考えておったのか、それがどのように変動したのかということが大切だと思います。 そういう意味で、今いろいろ、まだつながる道路ができていないとか、経済が低迷、それから料金がどうのと。料金の問題などはもう最初からわかっておる話ですね。私は糾弾しておるんじゃないんです。そういうところから、建設省としてはその後どういうふうな教訓を得て、どういうものを尺度としてつけ加えて判断するようになったかというその姿勢をお尋ねしておる。私は過去のことを問題にしておるのではありません。 そういう点でお尋ねしたいと思います。
○政務次官(岸田文雄君) 東京湾アクアラインから得た教訓について御指摘をいただきました。大変重要な御指摘だと考えております。 東京湾アクアラインにつきましては、供用からおおむね二年たちました平成十一年の十二月に日本道路公団より委嘱を受けた東京湾アクアライン事業事後評価委員会、この委員会におきまして中間報告が出されたところであります。 この中間報告の内容をかいつまんで申し上げるならば、東京湾アクアラインは首都圏の南回りバイパスとしてその効果が期待されており整備の意義は大きいものという認識、あるいはアクアラインの効果は長期間にわたって発現するものであるからして効果を十分に発揮させていくことが重要である、こういった中身が中間報告の中に盛り込まれたところでございます。 こうした中間報告での評価、認識を踏まえてこれからアクアラインの利用の促進を考えなければいけないんですが、一方で将来世代に過度の負担を残すことがないように適切な措置を講じなければいけない、これも大切なことであります。 そういった観点から、平成十二年度政府予算案におきまして、東京湾アクアラインや千葉―東金道路、三期の部分ですが、等に対する償還期間の延長、これは四十年から五十年への延長でありますし、また公的助成の拡充、これは金利負担三%を超える部分につきまして利子補給を行う。現状約四%程度の利子負担になっておりますが、この三%を超える部分につきまして利子補給を行う、こういった措置を講じまして、できる限り将来世代に過度の負担を残すことのないよう措置を講じていく所存でございます。 そして、そうした東京湾アクアラインの問題につきましての教訓でありますが、こうした大型プロジェクトを初め所管する公共事業につきまして事業完了後に事後評価をすること、この事後評価が何よりも大切だということを痛感しております。そして、事後評価におきまして、当該事業について今後どうしていくのか。今申し上げました東京湾アクアラインにつきまして今後どうするかという当該事業についての対策、これも大切でありますが、この事後評価によりまして、同種の事業を推進する際に計画あるいは調査の部分でこの事後評価を反映していく、そういったことによってその事後評価の教訓をより広く、そして効果あるものにしていかなければいけないというふうに感じております。加えて、アカウンタビリティー、説明責任、こういった部分につきまして向上していかなければいけない、こういったあたりもこの東京湾アクアラインの事業を振り返りまして強く感じているところでございます。 一般論として、事後評価、そしてアカウンタビリティーの向上、こういった部分が強く感じられるところでございます。 以上申し上げましたように、東京湾アクアラインの具体的な対策につきましては前半申し上げたとおりでございますし、一般的な教訓として今申し上げました二点を感じております。
○月原茂皓君 その教訓を今も生かしつつあると思いますが、より進めていただきたいと思います。 私が思うのは、公共事業というもの、これは国民の税金の塊であります。そうすると、それは本来必要なものだと思っても、余り早くつくるとこれは金利の計算をすると大変なことです。だから、適時適切に物事に着手せぬといかぬということはもうイロハの話であります。そしてまた、日本の国の中には金があるじゃないか、だから先に借りておるだけじゃないか、こういうふうに言われますが、まさにそのとおりでしょうけれども、我々の子や孫のころになって、何でこんなところに道をつくったんだ、ペンペン草が生えておるときに、おじいちゃんとかそんなのが車で突っ走っておったけれども、我々のはでこぼこ道で、こんなのはどうなっているんだ、借金だけ払いよるのか、こういうようなことになるし、新しくその人たちの選択を奪うことになるわけです。 だから、中に金があるから、外国から金を借りるんじゃない、中の金をトランスファーだけしてちょっと前借りしておるんだという発想でも、その人たちは意思もなく、そして自分たちの手を縛られてくるわけですから、そういう意味で私は今おっしゃったこの東京湾アクアラインを問題にしておるのではないんですよ、そういうことから学ぶべきものは学んで、そして公共事業という大切なものに力を入れていただきたいと思う。そして、さらに言えることは、乗数効果とかそういうことをよく言われておりますね。今、政務次官がおっしゃった中に私は乗数効果以外の大きな意味の便益効果という、そういうものも考えられておると思います。 そこで、私が思うのは、今お金を使って将来に役立つものをせぬといかぬと。将来特に高齢化しまた少子化するこの社会、そのときにそういう社会資本を投入することができないかもわからない、豊かでないから。今そういう人たちのためにやっておくんだというような資本を投入せぬと私はいかぬと思うんです。そういうふうな観点から今私はお尋ねしたわけであります。 そこで、あと国土庁の方にお尋ねいたしますが、二十一世紀の国土のグランドデザインにより推進するプロジェクトについて費用便益分析をされたと思いますが、事業化の前に、また適切な時期に、その役割等から弾力的な取り組みが要請されると思います。私は、そのレポートの一部を読ませていただきましたが、私は今申し上げたような観点から、さらにプロジェクトを取り上げるときにはそういう判断で行動していただきたいと、こう思うのですが、政務次官の二十一世紀の国土のグランドデザインについての取り組みについての姿勢をお聞かせ願いたいと思います。
○政務次官(増田敏男君) 二十一世紀の国土のグランドデザインに対しまして、費用便益分析がどうかと、そしてそれから得たいろいろな考え方は今後どういうふうに運用するんだというようなお話であるかと思います。 申し上げるまでもなく、二十一世紀の国土のグランドデザインにおいては、経済社会構造の変化や長期的な投資余力の減少等が見込まれる中で、国土基盤投資について重点的、効率的投資などを基本方向として提示をしているところであります。 先生がよく熟読なさったということで敬意を表したいと思いますが、そこでこうした観点から、新規の国土基盤投資に着手するに当たってはその必要性を十分吟味いたしますとともに、真に効果的なものとするため、費用対効果分析等可能な限り客観的な評価を行った上で投資の効率化に努めることが重要と認識をいたしております。 したがって、先ほど御質問の中でおっしゃいました適切な時期に経済情勢あるいはその役割等から弾力的な取り組みが要請されるのではないかというお尋ねでございましたが、これはそのとおりでございます。大きな変革の時代であればこそ、特に費用対効果については厳正に取り組んでいかなきゃなるまい、このように考えているところであります。 事業の実施段階においても、適宜その事業目的の的確性そして投資効果等を点検するなど、弾力的な取り組みが申し上げましたとおり重要と認識をいたしております。以上でございます。
○月原茂皓君 ぜひそういう姿勢でお願いいたします。 一つさらにつけ加えてお願いしたいことは、先ほど私が申し述べた中にもありますが、要するにタイミングというのですかね、百年先に必要なんだというのを今つくったりそういうのじゃなくて、やはりそこらのところをちゃんと考えながら、よく説明にはこれが今必要なんだと、必要だとだけ言っておるわけです。それは結構なこと、必要なのは間違いない。しかし、早く着手するのか遅く着手するのか、やっぱりこれは経済、政務次官は経済にも非常にお詳しいので申し上げるんですが、そういうところの借財がかさまって複利計算するとどんどんふえていくわけですから、だからそういう意味のところもよく考えられておやりになると思いますが、私の方からも特にお願いしておきたいと、こういうふうに思います。 そこで次に、また建設省の方にお尋ねします。時間が限られておりますので簡単に質問しますし、簡明に答えていただきたいと思います。 今の建設業の最大の問題は何かといったら、私は事業量に対してそういうことを実行する、何というんですか代表的なといったら元請業者というんですか、それが多過ぎるというところに問題があると、こういうふうに思います。そうすると、今いろいろな観点があると思いますが、経済対策的に言ってソフトランディングの議論があるかもしれない。こういうものを、例えば不景気のときにはそれはちゃんといろいろ保障して公共事業をふやさなきゃいかぬ、そしたらそのまま維持されておる。それから好況になったらどうかといったら、今度はそれがさらに広がっていく。そういうものが何ら変化なしにどんどんふえてきたのが今までの日本の姿です。 大臣御承知のようにオリンピックがあった、万博があった、そのときに企業が自分の今までの力だけでやればいいのにシェア争いしたものだからどんどこどんどこ規模が大きくなっていった、そしてそれを今度維持せぬといかぬと、不況になったら。こういうふうなジレンマが私はあると思うんです。 それで、私が思うのは、こういう事態のときによく言われるんですが、例えば債務の免除とかそれから会社更生法などによって、今まで競争相手が多いから問題になっておる、競争相手が少なくて非常に優秀なものを入れなければ日本の国が成り立たぬという状態なら別として、そうではなくてたくさん業者がおり過ぎるから問題になっておるのに、それをさらに身軽くしてもう一遍業界に殴り込んでくるというのが私は債務免除であり、一つの面だけ言っているんですよ、いろんな議論あるでしょうが、そういうところがあると思うんです。 だから、そういう意味で建設省はこういう建設業界の再編というもの、そういうものについてどういうふうに考えられ、どういう手を打たれようとしているのか、簡潔にお願いしたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) けさもどなたかに御答弁申し上げた中で、収益逓減の法則というのを言いました。 平成四年には五十二万二千社だったものが、あっという間に平成十一年には五十八万六千社になって一二%増と。仕事が減っているのに業者がふえているというこの事態は本当に悲しむべき状態で、昔は日本の心というのはお施主様、施し主と書いて、物をつくる人は施主、施し主と書いてあった。その思想がどうも日本のこの業界の中でもなくなってきたんじゃないかなと思うんです。 そんな意味で、建設産業につきましては中長期的に建設投資の大きな伸びは期待できない状況の中で、業者数が増加して競争が激化するなど極めて厳しい経営環境があると思います。このような業者数とそれから投資のバランスが崩れる中で、個々の企業が自己責任、今申し上げましたような自覚それから自助努力の再生に向けて真剣な取り組みで業界全体がいろいろそういう日本の伝統の建設業の心というものをよみがえらせてもらいながら、債務免除や会社更生法の適用を受ける場合もあるけれども、いずれも金融機関や裁判所の合理的な判断に基づいて行われてはおります。 しかし、御指摘のとおり建設市場は供給過剰な状況にありまして、構造的な改革が必要となります。このために不良適格業者の排除それから二番目には合弁、協業化それから経常JVの活躍などの企業連携の促進による経営基盤の強化、まとめられるものは私は金融機関とかそんなものと相談をしてまとめていったらどうですかということは役所の中でも申しておりますが、企業情報の開示による競争環境の整備、それから技術力を重視した入札、契約の推進、そういうものを進めてまいりたい。 建設産業が二十一世紀の経済社会のニーズにこたえられるような想像力とそれから活力を有する産業となること。今御指摘ありましたように、オリンピックだとか万博とかそんなときにわっと膨れ上がるものをどういうふうに調整するかというのは、これは建設省としても心がけて業界で皆さんと対話をしていく必要があると思っております。
○月原茂皓君 大臣のそのような決意で進めていただかないと、同じようなパターンで日本の国は滅びていく可能性すらあると私は思います。 そこで、契約のことですが、新聞を見ていると上請という言葉があるんですね。そしてその例として適切かどうかわからないけれども、鹿児島市において十一工区に分割しているんだけれども、実際にやっておったのは一社だけ。全然違う会社がやっておった。こういうような話があるわけです。 これは建設省の方針として、建設省の工事ではないんですけれども、全体として言えることは、全体のコストは幾らなんだと。この場合に該当するんじゃなくて、一般論として全体のコストは幾らなんだ、どういうふうに分割したら効率的にできるのかというものの一つ柱がないといかぬと思うんです。その上にもろもろの配慮があるなら配慮したらいい。基本というものはそういうところにないといかぬ。まず最初に分割ありき、そして上請ありき、こういうような感じではいけない。建設省の方もそうお考えでしょうが、そのことについてどのように取り組まれようとしておるんですか、取り組んでいたのですか。
○国務大臣(中山正暉君) 今御指摘ありましたように、上請という施工能力のないものが建設工事を受注することは、これは最大の問題があると思います。特に、施工能力の有無を判断するためには必要な技術者が現場に適切に配置されているかどうかをチェックすることが効果的である。本当に現場にいるかどうか、よそとかけ持ちでごまかされることのないようなことも考えなきゃいけません。 このため、建設省としては、平成十年十二月二十五日に不良不適格業者排除対策を策定いたしまして、直轄事業におきましては発注者支援データベースシステムを活用して、入札とか契約手続の早い段階から監理技術者の専任制確認、今申し上げましたような現場に本当に張りついているかどうかです。それから、下請業者も含めた施工分担と技術者の氏名等を明記した施工体制台帳の発注者への提出義務づけ。それから、三つ目でございますが、現場での監理技術者の常駐状況等に関する立入検査の実施、これは本当に張りついているかどうか行って確認をするということです。そういう措置を講じたい。これは地方公共団体に対しましても同様の措置を要求いたしております。 先生御指摘のありました鹿児島での道路工事、十一区を分割して、そしてその十一区が一つの大きな建設会社で実施されていたということで、これは建設省はすぐに手を打ちましたが、対象工事の難易度や入札に招請する建設業者の施工能力等を十分に勘案して改めて通達をしたというのが先生の御指摘の問題でございます。
○月原茂皓君 こういう点も基本にあるのは何かといったら、なけなしの金をいかに有効にやるかということの基本に私はなると思うので、今、大臣は的確に、この鹿児島の問題は建設省も取り組んでやられておることは承知しておりますが、こういうむだが起こらないようにお願いしたいと思います。 最後に、北海道開発庁長官にお尋ねいたします。 長官は、先ほどの所信表明において、北海道の産業経済の発展に大きな役割を果たすことが期待される苫小牧東部地域について、株式会社苫東が設立されたところであり、その地域の開発の推進に向け最大の努力をされる、こういうふうに言われております。これは、過去においていろいろ問題というか、国民的に言えばなぜああいうところをつくったんですかと。もちろんそのときの、つくるときの判断は正しかったんだけれども、そのうち経済の推移によってこういうふうになってきたわけですが、大臣はこれをさらにどのように発展させようとされるのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(二階俊博君) 苫東は、御承知のように一万七百ヘクタール、ちょうど山手線の一・七倍の用地でございます。これまで、北海道の関係者が三十年近くにわたりこの苫東を推進してこられたわけでありますが、第三セクターは千八百億円の債務を抱え、拓銀の破綻を契機に同じように破綻をしてしまったわけであります。原因は、既に委員も御承知のとおりでありますが、第一には予想を超える経済変動による債務の累増でありますが、あわせて私は官民のもたれ合いといいますか、官のよろしくないところと民のよくないところが一緒になってもたれ合ったというような感じも関係者からの報告の中にあるわけであります。 この反省の上に立って、無借金経営を旨とする新会社が設立されました。国ばかりではなくて、地元の取り組みの姿勢のあらわれとしまして、北海道、地元市、町、それから北海道の経済界、関係金融機関からの出資をお願いしたところでありますが、これにより、国、北海道、地元を通じて責任を明確にし、新たな推進体制が整ったものというふうに考えております。 私も北海道開発庁長官就任後直ちに北海道に参りまして、問題の苫東現地を視察いたしました。まさに聞きしにまさる広大な用地でございます。しかし、問題は問題としながらも、当初、三十年前からこうした問題をずっと推進してこられた方々の努力というものも決して時代が変わったからといって無にするわけにはいかない。そういう観点から、今後どうするかということをいろいろ関係者にお尋ねもしました。 私が印象的なのは、例えば宮澤大蔵大臣が国会やあるいは新聞のインタビュー等で、二十一世紀、日本が一層飛躍のとき、必ず到来する大きな用地を持つことが大切で、将来に備えて持っていることが国として必要で、いつかあそこは必要な土地になるだろう、こう国会や新聞等で述べられておるわけであります。また、我が国を代表するような経済界の方にお尋ねをいたしましたところ、日本ではあのような規模の土地は苫東しかない、大切にして、細切れにしないで時の至るを待っていただきたい、こういうふうなことが言われております。 私としましては、高度成長期における重厚長大型産業からの転換も考え、生産機能、研究開発機能、居住生活機能等を備えた複合開発を目指すということが大事でありますし、また鉄道のテストコースとかいろいろなことも考えていく必要もあるのではないか。あるいはまた、開発の比較的進んでいる地域を優先的に分譲することによって、今後無秩序な開発とならないように公的プロジェクトを含め大型プロジェクトの用地を確保しておくという必要があるわけでありますが、結論として、北海道産業振興の幾つかの切り札がございますが、そのうち最も重要な切り札の一つであり、この大きな土地というものは日本経済にとっても宝物のような存在であるという認識を私は持っております。 今後、これらの問題につきまして、ちょうど国土交通省が発足をするわけでありますから、巨大官庁巨大官庁と言われておりますが、この四省庁の統合の大きなエネルギーをもって今後苫東の開発にも、ちょうどお隣におられる中山大臣にも御協力を願って、開発の道筋というものをつけて、国民の皆さんに安心し、北海道経済の振興に役立つような結論を見出すべく努力をしてまいりたいと考えております。
○月原茂皓君 今のお話のとおり、お互いに国土交通省、力を合わせて、その目的を達成するために、北海道の方々、日本の国に希望を与えるようにお願いします。 終わります。
○奥村展三君 もう既に各委員の皆さん方から質問をなされていまして、大変たくさん重なっております。もう簡潔にお伺いをしたいと思います。 先ほど、大臣も答弁の中でおっしゃっておりました私の地元の琵琶湖から京都へ抜ける道、考えてみましたら今五本しかないんです。大原から抜けるのと比叡山越えで行くのと逢坂山を越えるのと名神とそして京滋バイパス。これで、しかしお互いに京都から滋賀、滋賀から京都に行くにしましても、中心部へ行くのになかなか行きづらい、渋滞ばかりであります。 しかし、国土の均衡ある発展ということをよく言われるんですが、都市部は、私ももう今東京へ寄せてもらって五年近くなりますが、あの赤坂の地下の歩道を見ましても三年半ぐらいかかっていました、あそこだけで。こんなことで一体もうかるのかな、うまくいくのかなというような思いをしておりました。地方へ行きますと、公共事業といいますと道路、下水、あらゆる生活環境を見ましてもまだまだ整っていないという状況であります。やはり都市と地方との格差というのは相当私はあると思います。 きょう、偶然にも予算委員会の公聴会がありまして、そこで奈良女子大学の、中山先生と同じ名前なんですが、その方がおっしゃいましたお話の中に、一般政府固定資本形成の金額ということで、一九九五年、日本は三千二百七十九億ドル、これはUSドルですが使われておる。イギリスは百九十九億ドル使われておる、一年間に。この百九十九億ドルと東京の公共事業の資本形成の金額と同額だというようなことをおっしゃっておるんです。東京だけでイギリス一つの国と同じだけの金額を投資している。それを聞いたときにびっくりしまして、こういうような状態がやはり地方と都市といいますか、あるわけなんです。 私のところなんかですと、国道一号、つまり旧東海道と言われるのですが、徳川時代から東海道五十三次ということを言われて来年でちょうど四百年を迎えるらしいんですね。そういうことを考えていろいろいつも地元へ帰って見ていますと、私の周辺の一号なんかまだ二車線でどうもしようがない。今バイパスをつくってもらっていますけれども、本当に地方と都市、東京だとか、大臣も大阪のど真ん中にお住まいですけれども、我々の田舎へ来たら本当に情けないような国道一号だとか幹線道路なんです。ここらのやはり格差、私は公共事業に決して反対するものじゃないのですけれども、相当な格差があると思いますが、大臣はどのように思われますか。
○国務大臣(中山正暉君) 全く御指摘のとおりだと思いまして、それは先ほど申しましたように、一六六三年にターンパイクといって高速道路を英国ではつくっておりましたし、これは馬車用の高速道路でございますが。一八二五年には英国では汽車が走っていた。一八三二年、私が一九三二年生まれでございますから、私が生まれたときの百年前にフランスは電車が走っておりました。十七世紀にはパリもジャン・バルジャンが下水道の中を走って逃げますように、これはもう下水道が完備しておりました。 日本は何にもなかったところへ突然明治維新がやってきて、英国や、それこそ川はオランダ人、それからオランダと英国の関係があって、電車とか道路は英国から技術者を呼んで、そして勉強をしてやったんです。 戦前の、私は子供のときに覚えているんです。疎開道路なんというのは、警防団の人が来てチョークでぱっぱと印をつけますと、三日ぐらいたつと荒縄で家を引きずり倒して道路がざっとできるんです。あれならば簡単に道路ができますけれども、今は、先ほどから議論が出ていますように、道路というのも反対運動があってなかなかつかない。 その中で、うんと十三世紀ぐらいから投資をしていたローマやロンドンに比べて日本は本当に百二十五年前、明治維新が起こったころから投資をしましたが、これは戦争でとんざしてしまいました。くだらない軍艦をつくったりそういうことにお金をどんどん入れてしまいまして、そして全部水泡に帰した。そんな何にもないところからアメリカの援助を得て日本は復活をした。 これは釈迦に説法でございますが、そういう中での今ロンドンと東京が同じ額、私も今それを聞いて、さもあろう、さもありなん、なかなか難しいところで、今度は国土庁の方で大深度法を出しますが、これはその意味では、地下の権利関係の整理されたところを大深度で抜くようなことをした方が効率がいいんじゃないか。 先生の御意見、私は全くそのとおりだと思いますが、大都市で道路をつけると一メートル幾ら、それに対して地方では大変投資効果がいいと思いますが、そういう一体的な道路行政とかそういうものが私は大変おくれているところが、中山教授が御指摘を予算委員会でなすったこととつながってくる。 ですから、国民が同じ感覚に立ってどういうふうに建設事業というものを進めていくかということを、税金の賢い使い方というのを私はみんなでコンセンサスをつくる必要があるんだろう、そんなふうに思います。
○奥村展三君 公共事業でもやはり優先順位というんですか、地域の方々にディスクロージャーして協力をいただく。そして、この道路だったらあるいは橋だったら三年以内に何とか努力しましょう、しかしこの橋は今は道路の方に集中していますから五年先ですよとか、しっかりと明確にその地域の方々に理解をいただける、そういうことをすればいいんですが、総花的にいろいろとおやりをいただく、それも一方ではいいのかもわかりませんが、私は公共事業イコール不況対策にはならないというように思います。 ですから、やはり優先順位をつけたりし、そして地域の方々の理解を求めて、土地が取得できれば工事が完成したのと一緒だと言われるぐらい大変難しいところもあるわけですが、ぜひそういうようにお願いをしておきたいと思います。 PFIは、もう先ほども何回も話が出ておりますが、税制調で固定資産税等の軽減も何とか話が出ているようですし、それとやはり幾ら民間のノウハウを頼って進めるといったとしても、やはり国はきょうまで多額の投資をし、建築等の工業技術センターとかいろんな技術のノウハウをお持ちでありますから、こういうものとマッチさせてぜひPFI事業を推し進めていただくように申し上げておきたいと思います。 次に、住宅関係なんですけれども、私は常々公的住宅もそうですし、一般の住宅を建てていかれる皆さん方もそうなんですけれども、特に公的住宅に、勤労者の方々の住宅だとかあるいはまた厚生省の住宅、たくさんいろんな方面であるわけです。それよりもやはり日本の住宅政策というのは、一つどこかしっかりとした窓口というか基本を出す、そういうような制度があってもいいのではないか。 今後、各省庁が再編していく。そういう流れの中にもやはり住宅は建設なら建設省が所管をして、国土交通省が所管をして、そういうことを一本化していくような方向づけが必要ではないかなと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(中山正暉君) おっしゃるとおり、建設政策というのは経済効果も大変大きゅうございますし、御指摘がありましたように、厚生年金積立金還元融資住宅、厚生省とか、雇用促進住宅、労働省、それから勤労者財産形成住宅、労働省、それから国家公務員宿舎、大蔵省、それから警察官待機宿舎、警察庁、それから石炭鉱業近代化資金住宅、通産省、それから僻地学校等教員宿舎、文部省、それから防災集団移転住宅、国土庁、過疎地域集落再編整備住宅、国土庁、小笠原諸島振興住宅、国土庁、それから沖縄振興、これが沖縄振興開発金融公庫、それから政府関係機関職員住宅、各関係機関、それから地方単独住宅、地方公共団体、あとは五つばかり建設省関係があります。 もうおっしゃるとおり、これを一本化、一体化して考えることが大変重大だと思いますので、建設省におきましても住宅政策全体の所管官庁として、これらの各省にまたがるものを含めて調整を今でもいたしております。 厚生年金還元融資住宅等の他省庁所管の住宅につきましても、住宅建設五カ年計画における公的資金による住宅の一部としてその建設計画戸数を定めておりまして、また各年度ごとに各所管省庁から実績報告を受けまして計画の実効性を確保いたしておりますところでございまして、今後とも関係各省との連携の上、総合的な住宅対策の着実な実施を進めてまいりたい、かように考えております。
○奥村展三君 ありがとうございました。ぜひ住環境の整備のためにも、そういう形でできるだけ一体化といいますか一本化していただければというように希望を申し上げておきたいと思います。 次に、国土庁長官として所信をいただいたわけでありますが、そこに新たな地方産業振興のあり方について検討してまいりたいということをおっしゃっておりましたが、具体的なことはどのようになるか、お聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(芳山達郎君) お答えいたします。 産業の空洞化ないし競争力や活力の低下が懸念されております地方産業の振興のあり方について、次の二点の面で検討を進めてまいりたいと考えております。 まず一つは、平成十年三月に策定されております二十一世紀の国土のグランドデザインにおきまして言及されておりますように、活力ある多自然居住地域の創造を通じての地方産業の振興を図ることが課題であるというぐあいにされております。したがいまして、今後の自由時間の拡大ないしは環境文化を重視する価値観、情報通信サービスの一層の充実など、大都市圏とは異なる地方の特性や条件を最大限に生かした新しい産業の展開を図るための必要な施策について調査検討を進めてまいりたいというぐあいに考えております。 また、二つ目でございますけれども、昭和三十七年に地方における拠点開発構想として制度構築されました新産工特制度について、平成十二年度末に現行計画が終了期限を迎えることとなります。これについては平成十一年三月の第二次地方分権推進計画におきまして、平成十二年末までに「廃止を含めた抜本的見直しを行うこと」とされております。現在、国土審議会地方産業開発特別委員会におきまして、制度の今後のあり方について御審議をいただいておるわけでございますけれども、今後この審議結果を踏まえまして、具体的な方策について検討を行ってまいりたいというぐあいに考えております。 以上でございます。
○奥村展三君 ありがとうございました。 いよいよ地方の時代、地方主権の時代が始まるわけであります。産業振興におきましても、今、局長さんからお話がありましたように、中身を充実いただいて推し進めていただくことをお願いしておきたいと思います。 最後でございますが、首都圏移転、以前もお伺いをして、大臣に畿央地域の会長もしていただいて私は心強く思っておりますし、同列に私の三重・畿央地域も入れていただきました。今、青年会議所等が一生懸命になってその盛り上げに努力をいたしておるわけでありますが、先ほども佐藤先生のいろいろ御質問にもお答えになっておりましたが、今後どのように推し進めていかれるのか、もう一度具体的にお聞かせをいただければと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 国土庁長官になりましてから一切どこの会長もいたしておりませんので、御了解を得ておきたいと思います。 首都機能移転につきましては、平成二年の決議以来、各方面でさまざまな議論が積み重ねられてきたところでございますが、新しい世紀、ミレニアムにおける最大のプロジェクトとなるべきものであるとともに、我が国全体、国民一人一人にかかわる課題でございまして、議論の一層の盛り上がりが重要と認識をいたしておりますことは先ほどから御答弁いたしておりますとおりでございます。 昨年十二月に国会等移転審議会の答申が出され、総理から国会に報告をされましたところでございます。これが十二月二十一日でございます。それから、今後はこの国会において大局的な観点から御議論をいただけるものとむしろ国会に期待をいたしておりまして、国土庁としても国会における審議状況を踏まえながら、引き続きシンポジウムや講演会の開催やらインターネットホームページの充実、それから先ほど御答弁申し上げましたが、新都市のイメージ像を内容とするCD―ROMの作成、それから配布、ニューズレターの発行等の多様な方法を通じて、国民的合意形成に向けて一層の幅広い議論を呼びかけていきたい。これを何とかして盛り上げて、衆議院がことし任期が参るわけでございますが、その後の新しい国会の時期には私はかなり盛り上がってくる材料になるのではないか。衆議院の選挙等を通じてその議論のいろいろなやりとりがあると思いますが、私は、どなたか先ほどもおっしゃいましたが、国会決議のあることでございますので、国会の信用にかけてこれは実現する必要があると思います。 ありがとうございました。
○奥村展三君 ありがとうございました。 確かに、平成二年に国会決議がありました。しかし、国会だけの議論ではなしに、私は、やはり今景気も悪い、こういう状況のときに、二十一世紀の子供たちが本当に夢を持ってくれるかなと思ったときに、残念ながらそういう期待が子供たちには今ないのではないか。だから、こういう首都移転あるいは国会移転等について、子供たちがもっとわくわくする、あるいは夢物語を語れるような、そういう大人の社会で物を考えずに子供たちに夢を持たせるような形でこの首都移転ができればいいなというような思いを持って、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(石渡清元君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十五分散会