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147回国会参議院2000/03/09

国土・環境委員会 第1号

発言数
15
登壇者
6
会派数
3
開催日
2000/03/09

会議録

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) ただいまから国土・環境委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る一月二十日、泉信也君が委員を辞任され、その補欠として月原茂皓君が選任されました。     ─────────────

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。  本委員会は、今期国会におきましても、国土整備及び環境保全等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) 国土整備及び環境保全等に関する調査を議題といたします。  中山国務大臣から、建設行政の基本施策及び国土行政の基本施策について所信を聴取いたします。中山国務大臣。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○国務大臣(中山正暉君) 第百四十七回国会における御審議に当たり、建設行政に取り組む基本的考え方につきまして私の所信を申し述べ、委員各位の御理解と御指導を賜りたいと存じます。  建設行政の基本的使命は、住宅・社会資本の整備等を通じて、限られた国土を適正に管理し、真に豊かな国民生活と活力ある経済社会を実現することにあります。  我が国が少子高齢化、地球規模での環境問題の深刻化など歴史的な転換期を迎える中、住宅・社会資本の整備、利用、保全を総合的に推進するという考え方に立って、多様化する国民ニーズに一層的確にこたえ、次世代が夢と誇りを持てる国土づくりを進めてまいりたいと考えております。  さて、現下の最重要課題は、我が国経済を本格的な回復軌道に乗せるとともに、日本経済を新生させる発展基盤を築くことであります。このため、公共投資や住宅投資により引き続き景気を下支えしつつ、真に必要な分野に戦略的、重点的な投資を行っていく必要があります。  また、公共事業の実施に当たりましては、事業評価、コスト縮減、事業間の連携などにより効率的、効果的執行と透明性の向上を図ることが重要であります。  このような観点から、平成十二年度建設省関係予算につきましては、建設省関係公共事業関係費として前年度当初予算に比べ二%増の額を確保しているところであります。現在、第二次補正予算を含めた十一年度予算についてその円滑かつ着実な執行に全力を尽くしているところでありますが、十二年度予算につきましても、その速やかな成立を受けて、景気の腰折れを招かぬよう切れ目なく実施してまいりたいと考えております。  また、住宅ローン控除制度の延長を図るとともに、住宅金融公庫法の改正案に盛り込みました住宅金融公庫貸付制度の改善などにより、良質な住宅ストックの形成と持続的な住宅投資の喚起を図ってまいりたいと考えております。  あわせて、住宅・社会資本整備の担い手である建設業者の厳しい経営環境を踏まえ、円滑な資金供給や信用補完の確保、中小・中堅建設業者の受注機会の確保等の対策の的確な実施に取り組むとともに、透明で競争性の高い市場環境の整備を目指して建設業の構造改革や建設業者の経営改善を推進してまいります。また、不動産投資市場の活性化につきましても積極的に取り組んでまいります。  行政改革につきましては、来年一月六日の国土交通省への円滑な移行に向けて準備に万全を期してまいります。国土の適正な整備管理を担当する国土交通省が、その行政機能を的確に発揮し国民の期待にこたえるよう、地方分権の着実な取り組みとあわせて地方整備局への事務の委任を的確に進めるとともに、国土交通省における新たな政策展開のあり方について関係省庁間で検討を進めるなど、統合のメリットを最大限生かしてまいる所存であります。  以下、当面の諸施策について具体的に申し述べます。  まず第一に、大多数の国民の生活と経済活動の舞台である都市において、都市基盤施設等の整備、土地の流動化と有効利用、中心市街地の整備改善等を強力に推進することにより、二十一世紀にふさわしいすぐれた機能、環境を有する都市へと再生を図っていく必要があります。また、地域の創意工夫を生かした町づくりを促進するため、町づくりに関する統合補助金を創設するとともに、地域の課題に柔軟に対応できるよう都市計画制度を抜本的に見直す法律案を提出することといたしております。  第二に、地球温暖化問題を初めとする地球規模での環境問題の深刻化に対応しつつ、循環型社会の構築に取り組んでまいります。  特に建設廃棄物については、資源の有効利用を図る観点から、現場での分別やリサイクルの推進、必要な技術開発に重点的に取り組んでまいります。このため、新たな法制度を創設すべく所要の法律案を今国会に提出することといたしております。  また、安心して暮らせる生活環境を確保するため、町の歩行空間を初めとした生活空間のバリアフリー化に一層取り組むとともに、ゆとりある住生活を実現するために、高齢者や子育て世代に対応した良質な住宅の供給促進、住宅性能表示制度の普及などの着実な実施を進めてまいります。  加えて、大都市圏を中心に厳しい状況にある沿道の騒音、大気汚染に対応し、経済社会を支える道路の役割と沿道の生活環境の保全との両立を目指してまいります。このため、道路ネットワークの整備や沿道環境対策を重点的に実施するとともに、関係機関等とも連携し、総合的、計画的に沿道環境の改善に取り組んでまいります。  第三に、国土の均衡ある発展、地域の競争条件を確保し、地域間の連携交流を強化する観点から、引き続き高規格幹線道路、地域高規格道路等の体系的な整備を重点的に進めてまいります。  また、高度情報通信社会に向けて、公共施設管理用光ファイバー網やその収容空間の整備を進めつつ、高度道路交通システムの実用化と展開、研究開発等を推進し、スマートウェイの早期実現を目指してまいる所存であります。  第四に、災害対策についてであります。  我が国は、極めて脆弱な国土条件を有し、昨年六月末豪雨による西日本を中心とした土砂災害や地下空間の浸水、台風十八号による高潮被害等、毎年のように全国各地で自然災害が発生しております。  そこで、被災地の一日も早い災害復旧はもとより、流域対策と連携した治水対策や被害の発生を最小限にするための情報収集伝達システムの整備などを推進してまいります。また、土砂災害の被害の拡大を防止するため、特に危険な地域における住宅等の立地抑制を含めた総合的な土砂災害対策を推進してまいりたいと考えております。このため、所要の法律案を今国会に提出いたします。  都市型災害への取り組みにつきましても、防災公園の整備、都市の地下空間の浸水対策、密集市街地の整備改善等を推進し、都市の防災構造の改善を図ってまいります。  また、吉野川第十堰の事業につきましては、流域全体の方々にとって重要な施策であり、広範囲な流域全体の治水に責任を持つ建設省として、従来に増して対話を積み重ね、治水上の安全性を確保することに取り組んでまいります。  以上、建設行政の推進につきまして私の所信の一端を申し述べました。  国民の皆様の期待と信頼にこたえ、一層の御理解をいただけるよう、国民との対話を重視し、かつ厳正な綱紀の保持になお一層努めつつ、引き続き建設行政の諸課題に全力で取り組んでまいる決意であります。  今後とも、石渡委員長を初め、委員各位の格別の御指導をよろしくお願い申し上げます。  引き続きまして、国土行政に関する私の所信を申し上げたいと存じます。  二十一世紀という新しい世紀に向けて、豊かでゆとりがあり、安心して暮らせる国民生活と活力ある経済社会を実現するため、幅広い分野を担当する国土行政の役割はますます重要になると考えております。二十一世紀の新たな発展基盤を築くため、次の施策に重点を置いて国土政策を展開してまいりたいと考えております。  まず第一に、これからの国土政策の基本として掲げた多軸型国土構造の形成に向け、新しい全国総合開発計画である二十一世紀の国土のグランドデザインを効果的かつ着実に推進してまいります。このため、計画に掲げた多自然居住地域の創造、大都市のリノベーション、地域連携軸の展開及び広域国際交流圏の形成の四つの戦略の具体的な展開を初めとして、計画の具体化に向けた各般の施策や調査に積極的に取り組み、参加と連携による国土づくりを推進するとともに地域づくりを支援してまいります。また、国土計画の理念の明確化等の要請に対応するため、二十一世紀の国土計画のあり方について検討してまいります。  小渕内閣の重要施策である生活空間倍増戦略プランの一環として、各地域が広域的な連携のもとに主体的に策定した地域戦略プランにつきましては、引き続き国土庁を総合的窓口として、関係省庁が一体となった推進体制のもと、事業の円滑な実施を図ります。  第二に、地方振興施策につきましては、多自然居住地域の創造に向けて、先導的な取り組みを行う地域における計画づくりなどへの支援、地域間の連携や交流の促進、地域づくりを担う人材の育成など、さまざまな施策に積極的に取り組んでまいります。  また、東北、北陸、中国、四国及び九州地方の新しい開発促進計画について、それぞれの課題を踏まえつつ、その具体化を推進するとともに、新たな地方産業振興のあり方について検討してまいります。  さらに、過疎地域、山村、半島、豪雪地帯、離島等の特定地域における生活環境や産業基盤の整備等を引き続き進めてまいります。特に過疎対策については、二十一世紀における過疎地域の新しい役割や位置づけを前提とした新たな対策の確立を図ります。  第三に、大都市圏の整備につきましては、安全で潤いのある生活と国際競争に対応できる経済活動とを可能にするため、首都圏基本計画並びに本年度中を目途に策定する近畿圏及び中部圏についての新しい基本整備計画等に基づき、既成市街地等において都市空間の修復、更新を行う大都市のリノベーションの推進と広域的な圏域構造の再編整備に取り組んでまいります。また、業務核都市の育成や国の行政機関等の移転などを引き続き進めてまいります。さらに、公共の利益となる一定の事業の円滑な遂行と大深度地下の適正かつ合理的な利用を図るため、今国会に大深度地下の公共的使用に関する特別措置法案を提出いたします。  首都機能移転につきましては、東京一極集中を是正し、国土の災害対応力を強化し、東京に潤いのある空間を回復することに寄与するとともに、国政全般の改革と深くかかわりのあるものであります。昨年末に国会等移転審議会の移転先候補地の選定に関する答申が出され、国会に報告されたところでありますが、首都機能移転に向けて引き続き検討を行うとともに、国民の合意形成を図るため議論の一層の盛り上げに努力してまいります。  第四に、土地政策につきましては、土地の有効利用を図るため、土地情報の開示、提供や収益を重視した不動産鑑定評価の充実など、総合的な政策を展開してまいります。また、今国会に国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案を提出し、平成十二年度を初年度とする新たな国土調査事業十カ年計画の策定により地籍調査等を積極的に促進するなど、適正な土地利用の推進に取り組んでまいります。  第五に、安心、安全な国土づくりに向けた災害対策を推進してまいります。  昨年も全国各地で豪雨や台風による大きな災害が発生いたしました。我が国国土が自然災害に対して脆弱であることを改めて認識したところであります。申すまでもなく、災害から国民の生命、身体、財産を守ることは政府の最も重要な責務の一つであると認識しております。このため、防災行政の責任者として常に緊張感を持って、引き続き災害発生時の迅速な初動対応に努めるとともに、災害に強い町づくりの推進、災害情報の収集伝達体制の強化、激甚災害制度の充実など、総合的な災害対策の一層の充実強化に全力を挙げて取り組んでまいります。  また、これらとあわせて、阪神・淡路地域の復興につきましては、本年二月二十三日に復興対策本部の設置期限を迎えましたが、新たに設置された関係省庁連絡会議を活用するなど、今後とも関係各省庁の施策が円滑に実施されるよう配慮するとともに、引き続き必要な支援を行ってまいります。  第六に、水資源政策につきましては、健全な水循環系の確立を目指した政策の展開により、渇水に強い豊かで潤いのある社会の実現に努めてまいります。このため、新しく策定した全国総合水資源計画を踏まえ、七水系における水資源開発基本計画の策定を進めるとともに、水資源開発、水の有効利用、水源地域対策などに総合的に取り組んでまいります。  最後に、二〇〇一年一月に国土庁、北海道開発庁、運輸省及び建設省の四省庁を母体として国土交通省が誕生します。計画から事業の実施までの連携強化により国土行政がこれまで以上に的確に進められるよう積極的に取り組んでまいる所存であります。  以上、国土行政に関する所信を申し述べました。  これら施策の推進に全力を挙げて取り組んでまいりますので、委員長を初め委員各位の一層の御理解と御協力を賜りますようお願いを申し上げまして、私の所信といたします。  ありがとうございました。

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) 次に、二階北海道開発庁長官から、北海道開発行政の基本施策について所信を聴取いたします。二階北海道開発庁長官。

二階俊博自由党運輸大臣・北海道開発庁長官

○国務大臣(二階俊博君) 第百四十七回国会における国土・環境委員会の御審議に臨み、所信の一端を申し上げ、委員長初め委員各位の御理解と御協力を賜りたいと思います。  本年は、北海道開発庁が発足してから五十年に当たります。その間、道路や河川、港湾、空港などの社会資本は着実に整備されてきました。これに伴い、昭和二十五年に四百三十万人であった人口が平成七年には五百六十九万人へと増加し、北海道の外から訪れる観光客も六百万人を数えるに至りました。また、多くの農水産物が都道府県別で全国一の生産量を上げ、カロリーベースで日本の二〇%に当たるほどになり、我が国の食糧基地としての役割を果たすようになりました。  しかし、社会資本の状況を全国と比べると、人口密度が低く、都市と都市が離れていることや本格的な開発の歴史が短いことなどから、高規格幹線道路の供用率が全国の約半分の二六%であるなど、その水準は十分とは言えず、整備が急がれています。  また、一昨年の金融不況以来、北海道経済は大変厳しい状況にあり、今もって失業率は全国の水準を上回っております。  一方、地域社会を取り巻く環境は、産業や雇用構造の変化、少子高齢化の進展、循環型社会への移行など、急速に変化しつつあります。  そこで、私は、社会資本の整備の着実な推進、北海道経済の新生、活力にあふれた地域社会の実現という目標を掲げ北海道開発に取り組んでまいります。  第一に、立ちおくれた社会資本の整備を進め、北海道の産業、経済、生活を支える基盤を一層強化するために、第六期北海道総合開発計画の三年目に当たる平成十二年度においては九千六百十八億円の北海道開発予算を計上しております。  まず、高規格幹線道路や拠点港湾における多目的国際ターミナルの整備を進め、地域連携の強化と物流の効率化を図るとともに、丘珠空港や奥尻空港の滑走路の延長に取り組みます。また、安全で安心できる地域社会をつくるため、治山治水事業を進めるほか、海岸保全や防災公園の整備を行うとともに、生活環境の改善や貴重な自然環境の保全、後世への継承のために河川環境、下水道、環境衛生事業を推進します。さらに、農林水産業の振興と良好な農山漁村の環境形成に取り組みます。  以上のような各事業の実施に当たっては、効率性、透明性の確保の観点から、地域のニーズを踏まえつつ、すべての公共事業において新規採択時の評価を行うとともに、実施中の事業については点検、再評価を行い、継続が不適当なものは中止または休止にするなどの措置をとっております。  第二に、北海道の経済の新生についてであります。  昨年十月の北海道開発庁長官就任後、この問題を最重要課題としてとらえ、本格的な経済再生を軌道に乗せるべく公共事業の重点的な整備とその円滑で着実な執行に取り組んでまいりましたが、 引き続き公共投資の確保と円滑な執行に努めることはもちろん、次のような施策の推進に努めます。  まず、北海道の経済構造を見ると、製造業などの第二次産業の比率が全国に比べてかなり低いという脆弱な産業構造の転換を図る必要があります。そのため、農産物など地域にある資源を活用した中小企業やベンチャー育成のためのプロジェクトや糖鎖工学という特色ある先端的な研究の支援にも取り組みます。  次に、北海道経済を支える柱の一つである観光についてでありますが、これも北海道開発庁長官就任早々、十年間で毎年北海道を訪れる観光客の数を一千万人にしようという目標を掲げたところ、地方自治体、地域住民を初め多くの方々が賛同し、現在、積極的に北海道観光を振興するための努力がなされております。この目標を達成するためには、北海道を訪れる観光客を毎年四%ずつふやすことが必要であります。北海道開発庁としても、広域周遊観光ルートを整備するほか、観光客のニーズに対応できる情報提供システムを構築するなど、観光振興を支援する事業に鋭意取り組みます。  また、これまで北海道の産業振興に政策金融機関として大きな役割を果たしてきた北海道東北開発公庫は日本開発銀行とともに日本政策投資銀行となりましたが、新たな銀行においても公庫が果たしてきた地域開発金融機能は引き続き継承されており、地域経済の自立的発展のために資金の確保を初めとして積極的な活用に努めます。  最後に、活力にあふれた地域社会の実現についてであります。  まずは、広域社会である北海道においても地域で高度な医療を受けることを可能にするため、北海道広域医療情報ネットワークの整備を進めるとともに、食糧基地の持続的な発展に向けた家畜排せつ物の資源としての活用に取り組みます。  また、根室市等の北方領土隣接地域については、この地が北方領土返還運動の拠点であり、日本とロシアの相互理解の拠点ともなっていることなどから、隣接地域振興計画に沿って地域の安定、振興を図るための施策を推進します。  次に、我が国に残された開発可能性の高い貴重な空間であり、北海道の産業経済の発展に大きな役割を果たすことが期待されている苫小牧東部地域については、昨年、多くの関係者の支援により、これまでの事業主体にかわる新会社として株式会社苫東が設立されたところであり、引き続き苫小牧東部地域開発の推進に向け最大限の努力をします。  なお、アイヌ文化についてでありますが、昨年、スミソニアン博物館のアイヌ民族特別展を見学する機会がありましたが、アメリカでも大変高い関心を集めていました。外国からも大いに注目されていることを踏まえ、今後、さらにアイヌ文化振興に関する施策のフォローアップを図りつつ、必要な施策を推進し、アイヌの人々の民族としての誇りが尊重される社会の実現に努めます。  以上、北海道開発行政に関し所信の一端を申し述べましたが、今後とも、厳しい自然環境を克服し、あすの日本に希望と夢を与える北海道の実現を目指して開発に全力を傾注してまいります。  北海道開発行政は二〇〇一年一月から国土交通省が担当することとなりますが、既存の省庁や施策の枠組みにとらわれず、斬新かつ大胆な発想のもと、開発事業を展開する機会です。国土交通省の果たすべき役割の中で北海道開発がこれまで以上に円滑にかつ効率的に遂行されるよう、組織体制の整備など所要の準備を進めます。  委員長初め委員の皆様の一層の御理解と御協力をお願い申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) 次に、清水環境庁長官から、環境行政の基本施策について所信を聴取いたします。清水環境庁長官。

清水嘉与子自由民主党・自由国民会議環境庁長官

○国務大臣(清水嘉与子君) 第百四十七回国会における参議院国土・環境委員会の御審議に先立ちまして、環境行政に対する私の所信を申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願いしたいと存じます。  二十世紀の最後の年を迎え、二十一世紀において国民が真に豊かで安心できる暮らしを実現していく上で、その基盤となる環境を守り子孫に引き継いでいくことは、我が国だけではなく世界においても最も重要な政策課題の一つであると認識しております。  その中でも、地球温暖化問題は人類と生態系の存続そのものに深刻な影響を及ぼすおそれのある重大な問題でありますが、現在、既にその影響が海面上昇等の形であらわれ始めていると考えられるなど、人類社会の基盤を揺るがしかねない状況が生まれつつあります。  また、大量の廃棄物の発生、最終処分場の逼迫、不法投棄の増加等が社会問題化しており、廃棄物・リサイクル対策はまさに待ったなしの緊急の国民的課題であります。  さらに、ダイオキシン、環境ホルモンなどの化学物質による人の健康や生態系への影響についても、現代に生きる私たちだけでなく将来の世代への影響も懸念される問題として国民に大きな不安を与えております。  来るべき二十一世紀においてだれもが安心して暮らせる社会を築くため、国民が環境に対して抱いている不安を早急に取り除いていくことは環境行政に今求められている重大な任務であると考えております。  こうした我が国が直面している地球環境問題や廃棄物・リサイクル問題、ダイオキシン等の環境汚染問題などの国内外の環境問題は、いずれも大量生産、大量消費、大量廃棄という私たちのこれまでの経済社会システムや生活スタイルのあり方に根差しております。  その根本的な解決のためには、我が国の社会全体のあり方を見直し、環境への負荷が少なく、かつ豊かな暮らしを確保することができる循環型の社会を構築していくことが必要であります。  また、国民の関心の高いダイオキシンを初めとする化学物質問題等の緊急の課題については、安心を取り戻していただくため、必要な対策を国民の理解を深めるよう努めながら着実に進めることが重要であると考えております。  このような対策とともに、来年一月の中央省庁再編を控え、我が国が環境立国として世界をリードできるよう国内的にも国際的にもしっかりとした仕事ができる環境省をつくり上げ、国民の環境行政に対する期待にこたえたいと考えております。  私は、このような認識のもと、次の施策に重点的に取り組んでまいります。  第一の柱は、地球環境と共生できる循環型の社会づくりの具体化であります。  まず、物質循環の確保による環境負荷の低減を目指し、廃棄物・リサイクル対策を総合的、計画的に推進し、循環型社会の構築を図ることが重要であります。このため、今国会に基本的な枠組みとなる新たな法律案を提出する予定であります。また、需要面から環境負荷の少ない循環型社会づくりを進めていくため、リサイクル製品等への需要の転換を促進する新たな仕組みについても鋭意検討を進めてまいります。  循環型社会の実現のためには、地方公共団体、事業者、国民、民間団体の各主体による循環型社会づくりに向けた取り組みを促進することが重要であります。このため、環境保全型の製品、技術の開発普及を推進するとともに、草の根の活動等に対する支援や環境教育、環境学習の充実強化を図ってまいります。  さらに、新たな環境問題に対応するとともに持続可能な経済社会の具体像とそこに至る道筋を示すため、環境基本計画の見直しを行ってまいります。  第二の柱として、ダイオキシン類等の化学物質問題への積極的、体系的な取り組みを推進します。  ダイオキシン問題については、ダイオキシン類対策特別措置法の制定により対策の枠組みが整備されたことを踏まえ、大気、水質、土壌に係る環境基準等の維持達成を図るため、ダイオキシン類対策を具体化し、強力に実行してまいります。  また、昨年制定された特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律の着実な施行に向けて、化学物質の排出量等の把握、公表等が円滑に行われるための基盤整備等を進めます。  環境ホルモンの問題については、科学的知見を早急に収集するための調査研究等を推進してまいります。  第三の柱は、地球温暖化を初めとする地球環境問題に対応する内外の実効ある取り組みの具体化であります。  地球温暖化対策については、本年十一月に予定されている気候変動枠組み条約第六回締約国会議を成功させ、少なくとも二〇〇二年までに京都議定書を発効させるため、国際的な環境づくりに全力を尽くします。国内においては、京都議定書の締結に向けて六%削減の目標を達成するための実効ある地球温暖化対策を具体化してまいります。  また、二月末の日中韓三カ国大臣会合を皮切りに、四月には大津市においてG8環境大臣会合が、九月には北九州市においてESCAP環境大臣会議が開催される予定であります。これらの大臣級の国際会議等を通じた政策対話やアジア太平洋地域等に対する国際協力の推進により、地球サミット後十年目の節目の年となる二〇〇二年、いわゆるリオ・プラス10において、途上国を含め世界全体の環境政策が大きく飛躍することとなるよう世界の地球環境問題へ取り組みます。  第四の柱は、大都市地域の自動車環境対策等の拡充であります。  大都市地域における自動車交通等に起因する大気汚染等の改善を図るため、大型ディーゼル自動車の代替に重点を置いて低公害車の普及を推進するとともに、自動車から排出される窒素酸化物の総量削減のための新たな施策の検討や新たな騒音環境基準に対応した道路交通騒音対策の充実を進めます。  浮遊粒子状物質については、規制を含め総合的な対策を進め、さらに微小な粒子状物質について、測定・評価手法の確立を目指すとともに健康影響についての検討を進めます。  また、国民からの悪臭に係る苦情件数の増大に対処するため、悪臭防止法に基づく対策の強化の方策について鋭意検討を進めてまいります。  第五の柱は、国土のそれぞれの場所に応じた多様性のある自然の積極的な保全であります。  森林や湿原など国土の異なった場所に応じて、それぞれに多様性のある自然が保たれるよう戦略的な保全を進めてまいります。  また、人と野生鳥獣との共存を図るため、昨年改正された鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律に基づき、科学的で計画的な鳥獣の保護管理を積極的に進めます。  さらに、自然との触れ合いの推進を図るため、自然公園等において環境との共生や自然環境学習等に重点を置いた施設整備を進めるとともに、自然体験学習などのソフト面の施策等を充実してまいります。  第六の柱は、公害健康被害の補償と予防であります。  公害健康被害者の救済に万全を期するとともに、健康被害を予防するための施策の着実な推進を図ります。  水俣病対策については、水俣病総合対策医療事業など、平成七年十二月の閣議了解等に盛り込まれた施策を着実に実施してまいります。また、水俣病対策に係る熊本県の地方債償還に支障を来さぬよう、所要額を国が補助いたします。  第七の柱は、二十一世紀にふさわしい環境行政を的確に進め得る環境省を実現するための体制整備であります。  来年一月に環境省が設置されることに伴い、廃棄物行政の一元化、化学物質対策を初めとする幅広い事務の共管化、地球環境問題への取り組みの強化等に対応した組織、定員を確保し、体制の充実強化を図るとともに、新しい時代の環境行政への国民の理解と参画を進めるため、環境に関する調査の情報をわかりやすい方法で国民に提供してまいります。  以上、七つの柱を軸に環境行政を進めてまいります。  本委員会及び委員各位におかれましても、環境行政の一層の推進のため、今後とも御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) 次に、川嵜公害等調整委員会委員長から、公害等調整委員会の業務について説明を聴取いたします。川嵜公害等調整委員会委員長。

川嵜義徳公害等調整委員会委員長

○政府特別補佐人(川嵜義徳君) 公害等調整委員会が平成十一年中に行った公害紛争の処理に関する業務について御説明申し上げます。  第一に、平成十一年に当委員会に係属した公害紛争事件は、香川県の住民から産業廃棄物処理業者等を相手方として申請のあった豊島産業廃棄物水質汚濁被害等調停事件、東京都の住民等から東京都を相手方として申請のあった杉並区における不燃ごみ中継施設健康被害原因裁定事件、島根県の住民等から国を相手方として申請のあった中海本庄工区干陸事業水質汚濁被害等調停事件等合計十四件であり、これらのうち平成十一年中に終結した事件は五件であります。  なお、以上のほか、水俣病損害賠償調停事件の調停成立後に申請人の症状に変化が生じたとして慰謝料額等の変更を求める事件が九件あり、うち五件が終結しております。  第二に、平成十一年に都道府県公害審査会に係属した公害紛争事件は九十二件であり、廃棄物処理場、道路及び工場・事業所に係る事件が多くなっております。これらのうち平成十一年中に終結した事件は三十四件であります。  公害紛争処理法においては、当委員会と都道府県公害審査会はそれぞれが独立の機関として職務を遂行することとされておりますが、公害紛争の迅速かつ適正な解決を図るという観点から、同審査会との間の連絡協議を密にするとともに、同審査会に対し、参考となる情報、資料の提供を積極的に行っているところであります。  第三に、全国の公害苦情の実態についてであります。  当委員会の調査によれば、平成十年度において全国の地方公共団体の公害苦情相談窓口に寄せられた公害苦情は約八万二千件に達しております。  このうち、いわゆる典型七公害に関する苦情は約六万五千件で、前年度に比べ二一・一%増加しました。中でも大気汚染に関する苦情の増加が目立つところであります。  公害苦情につきましては、都道府県または市区町村がその処理に当たっておりますが、当委員会としては、この事務を担当する職員の研修、苦情処理に必要な情報の提供等を積極的に行っているところであります。  以上が平成十一年における公害紛争の処理に関する業務の概要であります。  公害等調整委員会といたしましては、今後とも公害紛争の迅速かつ適正な解決を図るため鋭意努力してまいる所存であります。何とぞよろしくお願いいたします。

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) 以上で所信等の聴取は終わりました。  これらに対する質疑は後日に譲ることといたします。     ─────────────

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) 次に、先般本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。田村公平君。

田村公平自由民主党・自由国民会議

○田村公平君 去る一月十一日から十三日までの三日間、石渡委員長、市川理事、岡崎理事、高野理事、緒方理事、泉委員、島袋委員、そして私、田村の八名は、高知県及び愛媛県における国土整備及び環境保全等に関する実情を調査してまいりました。  以下、調査の概略を御報告いたします。  まず、高知県における調査の概要であります。  高知県から、同県の土木、環境行政等の概要説明を聴取したほか、建設省四国地方建設局及び運輸省第三港湾建設局から、それぞれ管内概況説明を聴取いたしました。  また、河野副知事から、四国横断・高知東部自動車道等の整備促進、一般廃棄物処理施設に対する国庫補助の拡充、公共関与による産業廃棄物処理施設整備事業に対する助成、高知・南国地域における国際交流インフラ推進事業の促進、重要港湾である須崎港、宿毛湾港の早期整備等について要望がありました。  次に、土佐市竜地区の四万十川方式水処理システムについてであります。  同施設は、土佐市が平成九年度に環境庁の生活排水汚濁水路浄化施設整備事業により国及び県の補助を受け実施したもので、生活雑排水を沈殿槽など五つに分かれた槽を通過させていくことで浄化いたします。  この四万十川方式は、本来自然が持っている物質循環の自然浄化機能を生かした水処理システムで、高知県及び四万十川流域市町村等が研究、実証を進めてきました。木炭や石などの自然素材を加工した充てん材を適切に組み合わせることにより、主として微生物による水質浄化を行うものであります。  次に、高知桂浜道路における木の香る道づくり及びあたたかな道づくりについてであります。  高知桂浜道路六泉寺トンネル東口は、のり面を地域に自生する樹種のポット苗を使って植林し自然景観を取り戻していく木の香る道づくり事業により整備され、既に五年ほど経過しており、植生は自然な姿になっておりました。  この事業には、道路整備による環境への影響を和らげるとともに、ポット苗の生産や間伐材の需要を起こすことで山間地域の林業を活性化するなどのねらいもあります。  さらに、トンネル東口から延長五百二十メートルの区間では、車道と歩道の段差をなくし、ガードレールを木製のくいとチェーンにかえ、れんが積み歩道で整備されておりましたが、これは八名の女性委員から成るあたたかな道づくり検討会による女性の生活感覚の視点からの提言に基づいて整備されたものであります。  次に、県道大津バイパスにおける生ごみ焼却灰を利用したアスファルト舗装についてであります。  これは、生ごみ焼却灰を千四百度以上の高温で溶かした後、冷やしてスラグと呼ばれる塊にして細かく砕き、アスファルトの材料と一緒に混ぜ道路の舗装に使うというもので、高知市内の県道大津バイパスの一部、四百メートルの区間が試験的に舗装されております。  次に、平成十年九月の高知豪雨災害に対する河川事業であります。  このときの豪雨ではんらんした国分川・舟入川、新川川流域では、甚大な浸水被害が発生しました。  平成十年度に採択された国分川・舟入川河川激甚災害対策特別緊急事業は、今年度を実質的な初年度として正味四年間に事業規模二百八十億円で、新川川河川災害復旧等関連緊急事業は、平成十三年度までに事業費百十四億円で、緊急かつ短期間に川幅の拡幅等の事業を完了させようとするもので、必要な用地買収も進んでおります。  次に、県立牧野植物園であります。  同園は、故牧野富太郎博士の偉業を顕彰するために昭和三十三年に開園され、昨年十一月には牧野富太郎記念館と周辺の園地がオープンしております。施設は植物との触れ合いの橋渡しを基本姿勢とし、環境庁の環境学習情報提供ネットワークにも参加しております。  このほか、高知新港、JR土讃線連続立体交差事業等を車中から視察いたしました。  続きまして、愛媛県内における調査の概要について申し上げます。  まず最初に、大王製紙株式会社三島工場における環境負荷軽減の取り組みを井川常務取締役の御案内で視察いたしました。  同社は、業界で初めて古紙を配合した新聞用紙の生産を開始し、現在では古紙一〇〇%の新聞用紙を製造しております。  伊予三島市にある同工場の消費電力は一〇〇%自家発電で賄われ、生産工程で発生する廃棄物等を利用するなど化石燃料低減を図っているほか、排水の再利用を進めることで水資源の節約に努めており、また、新聞及び雑誌古紙の高度な有効利用は森林資源保護及び古紙余剰問題解決に貢献しております。  同工場視察後、松山市に至り、愛媛県から、同県の土木、環境行政等の概要説明を聴取したほか、運輸省松山港湾空港工事事務所から、松山港の整備状況等を聴取いたしました。  また、矢野副知事から、太平洋新国土軸構想及び豊予海峡ルート計画の推進、肱川等河川改修及び中山川ダム等建設事業の促進、四国縦貫・横断自動車道及び今治小松自動車道等の整備促進、公共関与による廃棄物処理施設整備に対する支援等に関する要望がありました。  次に、松山港についてであります。  松山港は、古くから瀬戸内海航路の要衝を占め、昭和二十六年には重要港湾に指定され、背後圏の産業活動の進展に連動して多面的に発展しております。  外港地区では、運輸省直轄事業により、外貿用コンテナ埠頭として四万トン級の大型貨物船に対応できるマイナス十三メートル岸壁と一万トン級対応のマイナス十メートル岸壁が整備中で、後者は平成十三年春に供用予定となっております。  松山港地域は、平成五年に国家プロジェクトであるFAZ、すなわちフォーリン・アクセス・ゾーン、輸入促進地域の指定を受けており、愛媛国際貿易センター等の建設がされたほか、今後も円滑な物流機能を確保するため関連アクセス道路等が整備されるとのことでありました。  また、JR予讃線松山駅及び伊予鉄道松山市駅周辺の再開発事業を車中より視察いたしました。  次に、瀬戸内しまなみ海道についてであります。  昨年五月に開通した西瀬戸自動車道は、全長約六十キロ、芸予諸島の島々を世界初の三連つり橋である来島海峡大橋、世界一の斜張橋である多々羅大橋など十橋で結び、瀬戸内しまなみ海道の愛称で親しまれ、自転車や徒歩でも渡ることができます。本州四国連絡橋公団の説明によれば、利用者数は好調に推移しており、特に観光面の振興効果が大きいようであります。  以上が調査の概略であります。  長時間に及ぶ私どもの調査に御協力いただきました関係の方々に厚く御礼を申し上げ、報告を終わります。

石渡清元自由民主党・自由国民会議

○委員長(石渡清元君) 以上で派遣委員の報告は終わりました。  本日はこれにて散会いたします。    午前十時四十五分散会

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