行政監視委員会 第7号
- 発言数
- 168 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2000/05/08
会議録
○委員長(浜田卓二郎君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る四月十七日、竹村泰子君が委員を辞任され、その補欠として岡崎トミ子君が選任されました。 また、去る同月十八日、須藤美也子君が委員を辞任され、その補欠として岩佐恵美君が選任されました。 また、去る同月十九日、岩井國臣君が委員を辞任され、その補欠として水島裕君が選任されました。 ─────────────
○委員長(浜田卓二郎君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浜田卓二郎君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に水島裕君及び田名部匡省君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(浜田卓二郎君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政監視、行政監察及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に内閣総理大臣官房管理室長坂東眞理子君、警察庁長官田中節夫君、警察庁長官官房長石川重明君、警察庁刑事局長林則清君、金融監督庁監督部長乾文男君、総務庁長官官房審議官藤井昭夫君、総務庁行政監察局長塚本壽雄君、防衛庁人事教育局長新貝正勝君、科学技術庁原子力局長興直孝君、科学技術庁原子力安全局長今村努君、法務省民事局長細川清君、大蔵省関税局長渡辺裕泰君、国税庁次長大武健一郎君、農林水産省畜産局長樋口久俊君、林野庁長官伴次雄君及び資源エネルギー庁長官河野博文君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浜田卓二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(浜田卓二郎君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政監視、行政監察及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に石油公団総裁鎌田吉郎君、石油公団理事鴇田勝彦君及び日本中央競馬会理事長高橋政行君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浜田卓二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(浜田卓二郎君) 次に、行政監視、行政監察及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。 本日は、財政投融資対象機関の点検等に関する件について、前回に引き続いて質疑を行うことといたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○田中直紀君 自由民主党の田中直紀でございます。きょうは喫緊の課題であります警察行政全般につきまして私から質問をいたしたいと思います。 警察庁長官にも御出席をいただきました。御礼を申し上げたいと思います。ただ、少年犯罪が大変頻発をいたしておる中で、この連休におきましてもバスの乗っ取り事件あるいは主婦殺害という大変残念な事件が起こっておりますし、再発防止あるいは原因追及について全力を挙げてお願いをしたいと思います。私からも亡くなられた方々に心から哀悼の意を表したいと思います。 警察行政につきましての基本的な認識でありますが、我が国の治安のよさは世界に誇るものの一つであります。その中で警察の果たしてきた功績はまことに大きかったわけでありますし、国民から信頼される存在でありましたけれども、昨年来の相次ぐ警察の不祥事はこれまで警察が築き上げてきた国民の信頼を一挙に瓦解させてしまったのではないかという印象でございます。 特に、埼玉県の女子大生殺人事件あるいは新潟県の女性監禁事件においては、警察の不適切な対応ということから被害者のかけがえのない生命、また取り返すことのできない少女の青春時代を犠牲にさせてしまったことはまことに遺憾であると思っております。しかも、女性監禁事件では被害者が発見されたにもかかわらず女性保護の陣頭指揮よりも警察庁幹部の接待を優先させた新潟県警本部の対応は警察の使命を忘れた許しがたい行為であるという国民の声もあるわけでございますし、我々も真剣に警察行政の見直しを考えていかなければいけないというふうに思っております。 不祥事の中で、事件の不処理、調書の改ざん、記録の記載漏れや抹殺、組織ぐるみの隠ぺい工作など、警察としてあってはならない事実も明らかにされており、今や国民の気持ちは驚きから怒りに変わっているという状況であります。 当行政監視委員会におきましてもいろいろ議論をしてきたところでございますが、私からも質問をさせていただきます。 まず第一に、国民に開かれた組織の確立についてどう取り組まれるかお伺いをいたしたいと思います。 警察は、業務の特殊性もあり、情報の公開に今までは消極的であったという印象でありますが、今回の一連の不祥事における情報の隠ぺい工作、不適切な報道対応等から見られる警察の閉鎖的な体質が国民から強く批判されていることにかんがみ、国民の理解と信頼を得るため積極的に情報の公開を行うとともに、国民の声に真摯にこたえる開かれた警察組織に変えていくことが肝要だと思いますが、御所見をお伺いいたしたいと思います。
○政府参考人(田中節夫君) 今、委員御指摘のように、警察を取り巻く情勢が極めて厳しい中で、当委員会でもいろいろ御指摘がございましたように、警察の最高幹部を初めいろんな形での不祥事が発生いたしまして国民の信頼を欠くに至ったことはまことに遺憾でございまして、それに対しましての対応が求められるというふうに考えておるところでございます。 今お話しのように、国民に開かれた組織というお話でございますが、私どもの仕事を円滑に行うためには国民の理解と協力が何よりも不可欠でございます。特に、今お話しのように、警察の活動内容と申しますか警察の活動状況を広く国民に知っていただく、そういうための努力、そのためには情報公開ということも極めて大事だというふうに考えております。また、国民のいろんな願い、要望に適切に対応していくべきであるというようなお話がございました。それも私どもは車の両輪と申しますか、警察のありようとして不可欠のものだというふうに思っております。 特に、情報公開の問題につきましては、来年四月に情報公開法が施行されます。その情報公開法におきまして国家公安委員会及び警察庁は対象行政機関として規定されておりまして、同法の施行後はその規定に基づきまして適切に対処してまいりたいと、かように考えております。 また、都道府県におきましても、現在までに合計九県で警察を実施機関といたします情報公開条例の改正が行われております。条例でございますので個々具体的には都道府県で判断すべき事項ではございますけれども、国の情報公開法と同様に、個人情報の保護が図られ警察業務に支障が生じることのない制度とされるならば警察が情報公開条例の実施機関となることは望ましいと考えておりまして、警察庁といたしましても各都道府県警察に対し検討を進めるよう指導してまいりたいというふうに考えております。 また、このような法律の施行あるいは条例の制定を待つまでもなく、公開すべき情報はインターネットを活用するなどして可能な限り公開して、警察活動の実態というものを広く国民に伝えるとともに、国民にわかりやすい警察行政の実現に努めてまいりたいと考えておるところでございます。 いま一つ、国民の意見、要望をどういうふうに我々の仕事に反映させていくかというようなお話でございましたけれども、国民のための警察ということを実現するためには国民の意見、要望というものを具体的に警察行政の中で反映させるということは大変重要であるというふうに認識をしております。 このため、最近特に国家公安委員会及び警察庁におきましては電話とかあるいは電子メールによりましていろんな御意見、要望を受け付けておりますほか、法律の改正あるいは道路交通に関係いたしますところの規制の改正等の重要な施策を立案するに当たりましてはいわゆるパブリックコメント手続によりまして広く国民から御意見、御要望を聴取しております。 今後とも、具体的なそういう施策に当たりましても国民の御要望とか御意見をきちっと仕事に反映させてまいりたいと考えておりますし、また都道府県におきましてもすべての警察本部に県民の皆様方の御意見を受け付けるところの窓口を設置しておりますほか、電子メール等によりまして御意見、要望を承っております。 さらにその充実を図りまして、都道府県レベルにおきましても県民の皆様方の御意見、御要望が我々の仕事に反映することができるようさらに努力をしてまいりたい、かように考えておるところでございます。
○田中直紀君 積極的に具体的に対処をしていただきたいと思います。 両事件におきまして言われておりますことは、地域住民の相談にこたえる体制の整備について法律の改正等もお考えのようでありますが、関係者からの相談には十分にこたえず、かかわりを回避するような後ろ向きの態度で対応したとされているわけでございます。その結果、事件の発見のおくれや重大犯罪にまで発展したことにかんがみ、今後は犯罪の未然防止の見地から、地域住民からのストーカー行為、校内暴力、家庭内暴力等の相談に積極的に対応できる体制を早急に整備することが肝要だと思いますし、犯罪の広域化等の社会情勢の変化に即応できる捜査体制を整備することが求められておるのではないかと思います。 また、警察のみの相談業務には限界があることから、地域の経験豊かな見識ある人に委嘱する仕組みを検討するとともに、学校、保健所、人権擁護委員等地域コミュニティーとの連携・協力体制を強化することも地域住民の相談にこたえる体制整備ではないかと思いますが、御所見をお伺いいたしたいと思います。
○政府参考人(田中節夫君) 地域の皆様方の御要望、具体的な困り事に十分に対応できなかった、その結果大きな被害が生じ、あるいは犠牲者を出したということにつきましては先ほど委員御指摘のとおりでございまして、具体的な事案に即して考えますならば大変遺憾であったというふうに考えておるところでございます。 困り事相談の対応に当たりましては、やはり警察にお見えになる方は思い余ってお見えになるということでございますので、相談者が何に困っているのか、あるいは何を望んでいるのかにつきまして十分にその心に届くような形でそれを酌み取るとともに、その事案の背景あるいはその事案の発展性とかそういうものを的確に判断してその内容に応じ適切に対応することが大切であるというふうに認識しております。 私どもといたしましては、本年三月に都道府県に対しましていわゆる困り事相談業務の強化について通達したところでございますが、現在、各都道府県の実情を考慮いたしまして、具体的な相談員の選任とかあるいは専従体制の確立がまさに喫緊の課題として取り組んでいるところでございます。 御指摘のように、ストーカーの問題でありますとか、あるいはドメスティック・バイオレンスの問題でありますとか、児童虐待の問題等々いろいろございますので、これらの事案に速やかに対応できるところの体制の確立につきまして、現在、都道府県におきましては人物、能力及び知識、経験等を総合的に判断した上で困り事相談に対応できるような適任者を配置するとか、あるいは刑事法令とかカウンセリングその他相談に必要な知識、そういうものを教養という形で実施いたしまして相談能力の向上を図る、さらには相談業務の担当者を中心にいたしまして交番あるいは駐在所に対しますところの教養というものを実施しておるところでございます。 また、今お話しのように、私どもにおいでいただく方々の困り事というのはすべて私どもで解決できるというものではございません。やはり、学校、保健所、あるいはその他の行政機関で適切に対応し、最終的な御判断はそちらでいただくべきものも多いわけでございます。 したがいまして、私どもといたしましては、一時的には踏み込んでそれらの御意見を承りまして、そして最終的にどのような形でどのような行政機関で解決するのが望ましいかということにつきましても関係機関と連携をとりながらできるだけ全体としてのそのコミュニティーの中で解決できる、そういう方策もあわせて検討してまいりたいというふうに思っております。 いずれにいたしましても、国民の切なる要望に的確にこたえていくということが私どもの大事な使命でございますので、今後とも努力を重ねてまいりたいと考えております。
○田中直紀君 具体的に機能的に実施されるように努力をお願い申し上げたいと思います。 次に、公安委員会の機能の向上についてお伺いをいたしたいと思います。 公安委員会は国民を代表して警察を民主的に統制するために設置されたものでありますが、その活動の形骸化が指摘され、ともすれば警察の追認機関となっている現状にかんがみ、公安委員会の活動の実効性並びに独立性を担保するため独自の事務局を設置するとともに、委員選任の基準、方法を見直すこと、そしてまた公安委員会の活動内容に関して積極的な情報提供や民意の的確な把握を行うなど国民との間に十分な意思疎通を図ることが肝要と思いますが、御所見をお伺いします。
○政府参考人(田中節夫君) 公安委員会の機能の向上と申しますか、管理機能の強化と申しますか、そういう点での御質問でございます。 御案内のとおり、私どもは公安委員会の管理を受け、またそれを補佐する立場でございますので、公安委員会の機能の向上につきまして具体的にこうあるべきだというようなことにつきましてはやや申し上げにくい立場ではございますけれども、昨年の神奈川県警察を初めといたしますところの一連の不祥事案を受けまして、公安委員会への監察の指示等の管理機能の強化を柱とする警察法の一部改正案を今国会に提出してございます。 また、公安委員会の専従の補佐体制の強化を図るなど公安委員会の機能強化に努めてまいったところでございますけれども、しかしながら、法案を提出いたしましたその後におきまして新潟県警の問題とかあるいは埼玉県警の問題が起こりました。そのような問題に対応して、現在お出ししておりますところの法律で十分なのかどうかといういろんな御意見もございます。 そういう意味で、国家公安委員会の求めにより発足いたしました警察刷新会議におきまして今御指摘のような権限、あるいはいわゆる事務局というふうなことの議論、あるいは選任の議論等々、刷新会議におきましても精力的にただいま御議論をいただいているところでございます。 私どもといたしましては、公安委員会のあり方につきましての刷新会議での御意見というものを踏まえまして、御提言あるいは成案が出ましたならば、それを事務局としても真剣に対応してまいりたいと考えておるところでございます。
○田中直紀君 次に、監察機能の充実強化についてお伺いをしたいと思います。 上意下達、規律の厳しい警察組織でありますし、監察機能は重要な役割を期待されているにもかかわらず、監察に当たる職員による隠ぺい工作への加担、不祥事を契機に行われた警察庁の特別監察における不適切な行動等が明らかになり、十分効果を発揮していないのではないかということが指摘をされております。 監察部門の独立性の一層の向上、人員の充実等を図るとともに、公安委員会直属の監察官室の創設、あるいは第三者を加えた監察制度の導入等について検討を行うなど監察機能の充実強化に努めることが肝要と思いますが、御所見をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(田中節夫君) 神奈川県警察の不祥事あるいは新潟県警察をめぐる事案を通じまして、警察におきますところの監察のあり方というのが厳しく問われ、いろんな御指摘を受けることになりましたのはまことに遺憾に存じております。 私どもといたしましては、先ほど申し上げましたように、公安委員会の管理機能、特に監察の機能につきまして充実強化を柱とする法律改正案を国会にお出ししておりますし、また従来監察体制の強化をしてまいりました。しかしながら、必ずしも十分ではないというようなことで、ことし四月には国家公安委員会規則を改正いたしまして、公安委員会の御指導を得ながら監察の実施計画あるいは監察の実施の状況につきまして公安委員会に報告するというような規定を盛り込んだところの規則もできました。 しかしながら、今お話しのように、それでも十分なのかどうかというような議論もまだあるわけでございまして、先ほどお話し申し上げましたような警察刷新会議の中で公安委員会のありようと監察のあり方というものを関連させながら現在議論をいただいているところでございます。 私どもといたしましては、監察の強化、体制等につきましては、その結論を待つまでもなく、所要の体制の充実強化を図ってまいる、そして監察の実が上がるような、そういう努力をしてまいりたいと考えておるところでございます。
○田中直紀君 人事及び教育制度の改善についてお伺いをいたしたいと思います。 今回の一連の不祥事においては県警本部長等のキャリア出身の最高幹部がかかわっていたことが明らかにされておりますけれども、現場での経験が少ないまま特権的に昇進するキャリア職員に対する人事制度が警察幹部の事なかれ主義、保身体質を生むとともに現場の警察職員の士気にも影響を及ぼしていることにかんがみ、今後はキャリア職員であっても現場における経験の重視、適応能力に合ったポストへの配置等、キャリア制度の見直しを行うとともに、組織の活性化及び能力主義の促進の見地から、キャリア以外の職員についても県警本部長等幹部への登用を積極的に行うことが必要ではないかと思われます。 また、警察職員としての自覚と高い倫理観を保持させるため、幹部職員から一般職員に至るあらゆるレベルにおいて教育制度の刷新、充実を図ることが必要だと思いますが、御意見をお伺いいたしたいと思います。
○政府参考人(田中節夫君) 組織におきまして人事・教養制度というのは大変大事でございます。特に、警察におきましてはマンパワーの組織でございますので、組織機能の最大限の発揮、あるいは組織の一体性の維持、さらには職員の士気高揚等を考えますと、この人事・教養制度というのはまさに組織の根幹をなす重要な課題であるというふうに認識をしております。 現在、警察庁におきまして人事・教養制度のあり方につきまして所要の検討を進めているところでございますが、特に今御指摘のありましたキャリア制度につきまして、最高幹部が神奈川県警察あるいは新潟県警察の事案にかかわっているというようなことでキャリア制度につきましてもいろいろ御議論が出ております。 私どもといたしましては、キャリア制度そのものは維持してまいる考えでございますけれども、やはり警察本部長等の組織管理者につきましては、その指導能力あるいは人事管理能力、さらには事件指揮、危機管理能力等が求められるわけでございますけれども、そのような資質をどのように涵養していくか、あるいはそういうことを備えた人材をいかに的確に見きわめていくかというようなことととか、今御指摘がありましたように、やはり私どもの仕事の一番大事な場は現場であります。したがいまして、Ⅰ種採用者、いわゆるキャリア制度の適用にあずかる者にいたしましても、第一線現場での勤務経験を現在より長くする方向で今検討しておるところでございます。 また、その反対と申しますか、苦労して、いわゆるノンキャリアと言われる方々の問題も御指摘いただきました。それにつきましても、いわゆる都道府県警察採用の警察官をより積極的に組織の幹部に登用していくというようなことも検討してまいりたいというふうに思っております。 いずれにいたしましても、やはり人事制度全般につきまして抜本的な検討、見直しが必要であるというふうに考えておりまして、現在検討を進めておるところでございます。 また、大きな問題として教養制度の問題が御指摘ございました。 私どもといたしましても、昨年来の一連の不祥事案を踏まえまして、国家公安委員会の御指導を得ながら警察教養規則、基本となる考え方が全面改正されまして、職務倫理に関する教養の徹底を図ること、それから幹部につきまして、幹部の指揮管理能力も含め幹部に対する教育の充実を図るという方針が示されました。 このような国家公安委員会から示されました警察教養規則の考え方に従いまして具体的な教養制度につきまして現在抜本的にその検討、見直しを進めておるところでございますので、成案ができましたならばまたこれによりまして人事・教養制度につきまして充実を図ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○田中直紀君 警察行政の見直し、そしてまた警察の信頼回復につきましては喫緊の課題として大変重要な問題でありますし、当委員会におきましても議論がたびたびなされたところでございます。不祥事の再発防止と警察に対する国民の信頼回復を図るために、当委員会におきましても決議をしていただいて、そして政府にその速やかな実施を要請するということで当委員会でも取り扱っていただきたいと思いますし、委員会にも取り計らいをいただきたいと思います。
○委員長(浜田卓二郎君) ただいまの田中理事の御提案につきましては、後刻理事会で協議をさせていただきます。
○田中直紀君 大蔵省にお出かけいただいておりますので、一点だけ質問をさせていただきます。 四月二十六日発売の小学館出版のサピオという雑誌に「北朝鮮「微笑外交」の内幕」という記事がございます。お手元にお届けしたところでありますが、その記事自身が大変外交問題につきましては微妙なといいますか重要な内容を含んでおるわけであります。 その中で、新潟港から北朝鮮への航路であります万景峰号の税関検査に手心を加えられているがごとき記事が掲載をされております。この記事自体の信憑性という問題もこれから調査をしていただきたいと思いますが、特に税関検査がどのように行われておるか、万景峰号において多額の現金の持ち運びがされておるような記事になっておるわけでありますけれども、今後抜き打ち検査等をやっていただくことができるものかどうか、その辺をお伺いして質問を終わらせていただきたいと思います。
○政府参考人(渡辺裕泰君) お答え申し上げます。 万景峰号の税関検査に関する記事についての御質問でございますが、私も新潟の現場に行って見てまいりましたが、税関はまず警察、海上保安庁等関係取り締まり機関との連携によりまして入港中の船舶に許可を得ないで物を持ち込むことのないよう厳重に警戒をいたしております。 それからまた、許可を得て持ち込む旅客の携帯品や貨物につきましても開披検査あるいはエックス線検査を行うなど厳重な取り締まりを行っておりまして、検査に手心を加えているというようなことは一切ございません。
○田中直紀君 引き続き監視を強めていただきたいと思いますし、こういう事態がないように制度的にもなお一層検討を加えていただきたいと思います。 以上で終わります。どうもありがとうございました。
○太田豊秋君 私は、東京電力福島第一原子力発電所、そして第二原子力発電所が所在する一大原子力立地県であります福島県選出の、しかも私の自宅そのものも近接する場所にあるものですから、県議会議員時代から原子力行政につきましては本当に正面から取り組んでまいったところでございます。 そういった中で、地球環境の問題の対応とか、あるいはまたエネルギーの安定供給の問題などを考えますと、我が国における原子力発電所の必要性というのは揺るぎないものだというふうに確信をいたしておるところでございます。 しかし、そういった中で近年、通産大臣のイニシアチブのもとにエネルギーの政策の全面的な再構築を行うというような、総合エネルギーの調査会が一年間という限度で期限を切りましてこれから議論されるというようなことを聞いておるわけでありますが、しかしそういった中でも原子力問題の重要性というのは私はこれは普遍なものであるというふうに考えておるところでございます。しかし、そういったものを受けて一部報道では原子力政策の縮小といった形で実は報道をなされておるわけでありまして、いろいろ申し上げたいことはございますが時間もありませんので、そういった中で通産大臣も国会で何度も原子力の大切さ、あるいは原子力なしではやっていけないということを答弁、あるいは述べておられるわけでありまして、私は全く同感でございます。 原子力に頼らないではなくて、安全性というのが大前提に原子力を中心に据えて施策を講じていくべきだというふうに考えておるものでございます。総合エネルギー調査会でも、今後この一年の期限の中でいろいろと議論を進める中ではこういったことを基軸にやっぱり考えて議論をしていただきたい、このように考えるわけでございます。 しかしながらまた、近年、原子力の分野では平成七年の高速増殖炉「もんじゅ」のナトリウム漏れの事故、あるいは平成九年の東海再処理工場の火災爆発事故、そして大変不幸でありました平成十一年九月のジェー・シー・オーのウラン加工工場の臨界事故等、言うなれば核燃料サイクル関連施設の事故が相次いで発生をしておるわけでありますことは本当に問題だなというふうに私も思っておるところでありますが、このために実は一般国民から原子力発電所もこれら核燃料サイクル関連施設同様に危ない原子力施設と見られておりまして、原子力発電立地地域といたしましては、地元では大変な迷惑をこうむっておることもまた事実でございます。 近年の核燃料サイクル関連施設における一連の事故についてはいずれも核燃料サイクル開発機構が直接または間接に関与をしておりまして、科学技術庁はその監督官庁として十分な対応をしてきたと言えるのかどうか、私は甚だ疑問に思っておるものでございます。これまで科学技術庁が行ってきた原子力行政は主として所管の特殊法人である核燃料サイクル開発機構や日本原子力研究所などを使って原子力に関する研究開発を進めるというものでありましたが、国民の税金によるこれら要するに発電分野で本当にこの施策が役立ってきているのかどうか、甚だ私は疑問だというふうに思うのであります。 原子力発電所が立地する地元からは、言うなればむだな研究開発に多額の税金を費やすのであるならば、COP3において日本がお約束をした六%CO2削減のあの十六基あるいは二十基という推進にむしろ使うべきじゃないかという声も聞かれておるわけでございます。 そこで、私は科学技術庁が実施してまいりました原子力行政、特に特殊法人による研究開発施策を中心にお尋ねをしてまいりたいと思います。 まず、これまで六千億円もの国費をつぎ込んでまいりました高速増殖炉「もんじゅ」の研究開発についてお伺いをいたすものでございます。 核燃料サイクル開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」は、平成七年のナトリウム漏れ事故以来、現在も停止したままとなっておるわけでありまして、高速増殖炉の技術開発に対して今後とも財政資金をつぎ込むことの妥当性について十分に検討すべきであると考えるわけでありますが、科学技術庁の御見解をお伺いいたします。
○政府参考人(興直孝君) 御説明申し上げます。 高速増殖炉の研究開発につきましては、ただいま先生お話しございましたとおり、平成七年十二月の「もんじゅ」事故後、原子力委員会が各界の有識者から成る高速増殖炉懇談会を設け、「もんじゅ」を含めた高速増殖炉研究開発のあり方、進め方につきまして国民の意見をもちょうだいしながら幅広い観点から検討を行ってきたところでございます。 平成九年十二月にはその報告書が取りまとめられておりますけれども、この中で非化石エネルギー源の一つの有力な選択肢として高速増殖炉の実用化の可能性を追求するために研究開発を進めることが妥当であるということ、また「もんじゅ」はこの研究開発のための場の一つとして位置づけられることなどとされておりまして、原子力委員会はこの報告書を尊重して高速増殖炉研究開発を進める決定をしたところでございます。 また、ことしの二月には原子力政策円卓会議、これは各界の方々がお入りの場でございますが、この提言におきましても、「もんじゅ」は研究開発の手段として依然として重要であって、「もんじゅ」の維持コストが大きいことも考慮すると関係者が運転安全に関して万全を期した上で早期の運転再開へ向けての努力を行うことなどを望むという提言をされてございます。 これらの方針などを踏まえまして政府としては十全な検討を行っていくこととしているわけでございますが、現在、新しい原子力開発利用長期計画の策定が進められているところでございまして、この場において「もんじゅ」を含めました高速増殖炉のあり方についての検討を行っていくこととしている次第でございます。 また、今後とも核燃料サイクル開発機構を中心としまして柔軟な計画のもとに効率的かつ効果的な研究開発を進めていくべき、このように考えてございます。
○太田豊秋君 今ほど維持管理の費用の問題等々も大変高額にかかっていくというふうなお答えもいただいたわけでありますが、確かに昨年は九十億円、そしてまた今年は八十五億円予算化いたしておるわけであります。 そういった管理費だけでこういった大変高額な資金をつぎ込んでいるわけでありますが、運転を再開するためにはどれぐらい必要としておるのか、またその運転再開に向けましてどのような努力をされているのか、時間がありませんので簡潔にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(興直孝君) 御説明申し上げます。 「もんじゅ」の維持管理費につきましては、ただいま先生からお話しございましたとおり、平成十二年度予算では約八十五億円が計上されて予算措置されているところでございます。また、「もんじゅ」運転再開のために現在ナトリウム漏えい事故を踏まえましたナトリウム漏えい対策、安全総点検にかかわります改修など安全にかかわります所要の改善措置を行うことが必要でございまして、このあたりの設計作業を進めているところでございます。 今後は地元の御理解を得ながら規制当局に対しまして安全審査を求めるなど所要の手だてを講じていくことが必要になろうかと思いますが、このような規制庁によります審査を踏まえた上で最終的に金額を確定していく必要があるものと考えてございます。 いずれにしましても、合理的な適切な規模の形で運転再開に向けていきたいものと思っています。 また、「もんじゅ」運転再開に向けての取り組みといたしましては、先ほど申し上げましたとおり、政策面においては高速増殖炉の懇談会の報告を踏まえました上で現在長期計画策定の場でその政策審議をしていただいているところでございますが、同時にこの問題につきましてはいずれにしても地元の御理解、御協力が不可欠でございます。地元に対しましてはこれまで説明討論会の開催、テレビ討論など地元の方々との対話、御理解を得るための積極的な努力をしているところでございまして、今後、政策が煮詰まり次第、地元も含めましていろいろと対応をとっていきたいと、このように考えている次第でございます。 先ほど直接お話しございました資金の問題につきましては、先ほど申し上げました事情でしかとまだお出しすることはできない状況かと思います。
○太田豊秋君 時間も限られておりますので、質問という形で提出しておりましたが、この部分はちょっと私の意見を申し述べさせていただきます。 いわゆる高速増殖炉の実用化というもののかぎはある意味では経済性の問題だというふうに思うわけであります。軽水炉並みの経済性が維持できるかどうかというのは非常にコストの問題としても大きな課題になっていくわけでありますので、こういった中でこれから実用化されていくための非常に大きな技術的な研究が大切になってくるんだろうと思います。それと同時に、「もんじゅ」の運転経費につきましても平成六年度で二百六億円というようなことでありますから、これらの経費も引き下げる努力をしなければならないというふうにも考えられますので、なお一層これらの「もんじゅ」の問題についても御努力いただきますように、これはお願いの形にさせていただきたいと思います。 それで、燃料サイクルというのは資源の乏しい我が国にとって夢のエネルギーであるというわけでございますが、しかし現在、核燃料サイクル施設のうち東海再処理施設、それから高速増殖炉という中核をなす施設が事故によってストップしておりますし、また新型転換炉「ふげん」、これは撤退という状況になっております。また、一九九九年から実施予定のプルサーマル計画も英国の核燃料会社のMOXデータの捏造などによっておくれておりまして、このため必要以上に日本ではプルトニウムは持たないという国際的な公約をいたしておるわけでありますが、科学技術庁は核燃料サイクル完成の見通しについてどのような御所見をお持ちなのか、お伺いいたしたいと思います。
○政府参考人(興直孝君) 御説明申し上げます。 ただいま先生お話しになられましたとおり、プルトニウムの全般的な需給の展望については、「もんじゅ」のナトリウム漏えい事故以降、いろいろと複雑な状況になっているところでございます。海外再処理委託によって回収されるプルトニウム、また二〇〇五年以降の運転が予定されております六ケ所再処理工場によって回収されますプルトニウム、こういうものは一部は常陽あるいは「もんじゅ」等の研究開発用に利用されますが、その大宗はプルサーマル計画によって利用されることとしてございまして、今後プルサーマル計画の着実な進展を図ることが重要であると考えてございます。 そういうふうな観点から、プルサーマル計画の着実な進展を図り、プルトニウム需給に配慮しつつ適切なプルトニウム利用を図っていくことができるものと考えてございます。 BNFL社のMOXデータの問題など、いろいろと一連の事故、さらには高速増殖炉にかかわります研究開発、いろんな問題がございますところまことに申しわけないと思っておりますが、今後適切な対策を講じ、国民の理解と協力を得つつ核燃料サイクルの着実な展開が図られるよう努力していきたいと、こう考えている次第でございます。
○太田豊秋君 三月の二十二日にこれまで十年以上も争われてまいりました「もんじゅ」訴訟の判決が福井地方裁判所から言い渡されまして、判決内容は「もんじゅ」の安全審査において重大な瑕疵は認められない、平常の運転時において具体的な危険があるとは認められないという趣旨のものであったというふうに記憶をいたしております。しかし、裁判所が「もんじゅ」に関して手続的な違法や運転の危険性はないという判断をしたことと、今後も「もんじゅ」に対して財政資金投入をして研究開発を行うということは全く観点が異なるものだという点を科学技術庁には今後とも十二分に認識をしていただきたいと思うものでございます。 高速増殖炉「もんじゅ」の研究開発を実施することについてはこれまでもさまざまな議論がなされてきたところでありますが、やるからにはやっぱりしっかりと腰を据えて、しかも立ち上げに当たっては二度と再び国民から原子力行政あるいは施策に対しての信頼を失うことのないような形でしっかりと立ち上げていただきたい。これはまず基本だろうと思うんです。そして、安全の確保はもちろんのこと、原子力行政に真に役立つ具体的な成果を上げるように最大限努めますようにお願いを申し上げるものであります。 ところで、核燃料サイクル開発機構は高速増殖炉の研究開発を原型炉「もんじゅ」以外に実験炉常陽においても実施しているわけでありますが、昨年の茨城県東海村におけるジェー・シー・オーウラン加工工場の臨界事故はこの常陽向けの特殊な燃料を製造する過程で発生した事故であると伺っておるものであります。 そこで、まずジェー・シー・オーの臨界事故に関しまして、常陽向け特殊燃料の製造発注者としての核燃料サイクル開発機構の管理責任について監督官庁である科技庁はどのように考えておられるのかをお伺いいたします。
○政府参考人(興直孝君) 御説明申し上げます。 今回の燃料製造につきましては、ウラン及びプルトニウム原料の調達からMOX燃料の製造までサイクル機構みずからが責任を持って実施をしてきているところでございますが、このうち硝酸ウラニルの転換加工をジェー・シー・オーに委託したところでございます。サイクル機構は、ジェー・シー・オーにおける硝酸ウラニルの転換加工後、そこで得られます製品と硝酸プルトニウムとを混合しましてMOX燃料を東海事業所で製造する予定であったところでございます。 ジェー・シー・オーの前身でございます住友金属鉱山株式会社は濃縮ウランの転換加工にすぐれ、臨界設計に関します技術者も多数有していたことから、旧動燃事業団は原子炉等規制法の加工の許可事業者であったこのジェー・シー・オーに対しまして昭和四十七年から常陽用の燃料の転換加工作業を委託してきたところでございます。今回の常陽燃料用の一八%濃縮硝酸ウラニルの転換加工につきましても、同様の理由で昭和六十一年からジェー・シー・オーに委託していたものでございます。 この製造に当たりましてサイクル機構が契約に基づいてジェー・シー・オーに提出させましたその要領書では、操業は管理限界内で行うこと、またその管理につきましてはジェー・シー・オーの安全管理部門が行うことなどが明記されているなど、サイクル機構としては、これまでも同様の転換加工の要領書、ジェー・シー・オーにおきます品質保証体制あるいは品質管理計画などを記載しました品質保証計画書を取り交わして、これに基づいて契約を行ったものでございます。 ジェー・シー・オーは、先ほど申し上げましたとおり、原子炉等規制法で加工の許可を得た事業者でございまして、この点においてはその能力ある者ということでサイクル機構が発注をしたものでございまして、サイクル機構が直接的にその責任があるとは考えておりません。 しかしながら、今回のこの事故を重く見まして、原子力施設の安全確保につきましては、施設を有します事業者の方々が国の安全規制のもと、当事者が責任を持って行うことが原則でございますけれども、サイクル機構につきましては、今回の臨界事故の教訓から昨年十二月に原子力事業者間で設けられましたニュークリアセイフティーネットワーク、あるいはこの一月に茨城県の東海村、大洗町等に存在します二十一の原子力事業者間で締結されました原子力事業者安全協力協定等を通じまして、原子力事業の安全強化を図るための協力活動を事業者間で行っているところでございます。
○太田豊秋君 原子力関係施設というのはかなりな数に上るわけでありまして、そこでは燃焼だとかウランの濃縮あるいは燃料の加工、そしてまた再処理などの各段階によって厳重な管理監督のもとに事業活動が行われているはずでございますが、しかしジェー・シー・オーの事故では違法な作業による予想外の臨界事故が起こり、二名の犠牲者、関係者や周辺地域の被曝、初動態勢のおくれ、国と自治体との不十分な連携など安全規制や危機管理面で重大な問題が露呈されました。 この事故を教訓にいたしまして、第百四十六回国会において原子力災害対策特別措置法と原子炉規制法が原子炉等というふうなことで成立いたしたわけでありますが、両法律はまだ施行されていないわけでありますが、この法律の施行に向けて現在どのような作業が進められているのか、お伺いをいたします。時間がございませんので簡潔にお願いします。
○政府参考人(今村努君) お答え申し上げます。 まず、原子力災害対策特別措置法でございますが、この法律によりまして国、都道府県、市町村の有機的連携の確保を図るためのいわゆるオフサイトセンターの整備、あるいは国の原子力防災専門官の原子力事業所への配置、さらには原子力事業者に対して事業者防災業務計画の制定を義務づけるなどの措置が講じられたところでございます。 この法律につきましては、この六月十六日施行となっておりますが、このためのオフサイトセンターの要件、原子力事業者防災業務計画の制定手続などを定めるこの法律を施行するために必要な政令等を先般四月五日に公布いたしたところでございます。また、所要の知識、経験を有する原子力防災専門官の確保のための措置に現在努めております。 さらに、この法律の制定を受けまして、関係機関の役割の分担を規定いたしました防災基本計画、防災に関する技術的専門的事項を規定した防災指針などの改定作業も現在原子力安全委員会を中心に進めているところでございます。また、この施行の準備と並行いたしまして、情報通信システム、モニタリングポスト、オフサイトセンターの整備などインフラの整備にも現在取り組みつつあるところでございます。 また、原子炉等規制法の改正によりましていわゆる保安規定の遵守状況の検査体制の創設などを中心といたします規定が定められたところでございます。この法律は七月一日施行ということとされておりますが、保安規定の遵守状況の検査の頻度など法律施行に必要な事項を規定する政令等の改正をやはりこの四月五日に公布いたしたところでございます。 また、この保安状況等の検査、いわゆる保安検査につきましては所要の知識、経験を有する原子力保安検査官を置くことがこの法律で決められましたが、この保安検査官の確保のための措置を講じるなど検査体制の整備に目下努めております。 事業者におきましては、しかるべき期間のうちに保安教育の実施などの計画を盛り込んだ形でそれぞれの保安規定を改定する作業が現在進められているところでございまして、これにつきましても国としてその認可を今後行っていく予定といたしております。 以上でございます。
○太田豊秋君 質問の通告を二つほど飛ばします。 各国がいわゆる高速増殖炉の開発から撤退をしている中で我が国は今後も継続して開発に取り組むこととしておりますが、実用化のためには今後とも多額の公的資金の投入が必要であるわけでありますと先ほどの報告書も指摘しているように、実用化までには莫大な予算、そしてまた長期の研究期間を必要としておるわけでありまして、電促税を主な財源といたします電源特会には非常に限りがあるわけでありますから今後のこういった長期の研究開発の動向によっては一般会計からの支出ということもあり得るのではないかというふうに思われるわけでございますが、この点についていかがでございましょうか、お伺いいたします。
○政府参考人(興直孝君) 御説明申し上げます。 原子力の研究開発につきましては一般会計によりますほか、電源の多様化対策といたしまして原子力の発電のための利用を促進するために必要かつ実用に近い段階にある施設の研究開発は電源開発促進対策特別会計により実施してきているところでございます。 現在、高速増殖炉「もんじゅ」につきましては、高速増殖炉の実用化のために必要なみずからも発電を行う原型炉であることから電源特会によりその研究開発を行うこととしているものでございます。現在、原子力委員会の方で高速増殖炉「もんじゅ」のあり方の問題を含めました高速増殖炉の審議が行われているわけでございますけれども、「もんじゅ」につきましては電気出力で二十八万キロワット、そういう性格のものでございますし、技術的な実証性を図っていく原型炉でございますところ、今後ともこのような観点に立ってサイクル機構の行うこの技術開発につきましては電源特別会計の趣旨を踏まえてこの内容で対応させていただきたいものと、こう考えてございます。 もとより、その内容については十分精査をし、適切に一般会計との区別、区分を行いながら、電源の多様化に資する研究開発に限って行うことが必要である、このように考えてございます。
○太田豊秋君 言うなれば貴重な税金を財源として利用する以上は、「もんじゅ」に限らず、すべての研究開発において常に明確なコスト意識を持って有意義な成果を出せるように取り組んでいただきたいと思うものでございます。 四月三日、常陽は制御棒の系統にトラブルがありまして残念ながら運転を停止せざるを得なくなったようでございますが、これは研究施設だからといって安全に対して安易に考えている面があるのではないかと思われるのでありますが、原子力の研究開発を実施する上でも安全の確保が大前提でございます。原子力施設の点検や検査あるいは運転管理等に万全を期すよう科学技術庁は所管の特殊法人、特に核燃料サイクル開発機構に対して再度徹底を図るよう強く御要請を申し上げまして私の質問を終わります。 以上でございます。
○江田五月君 この通常国会の会期は六月十七日までなんですが、どうも今月じゅうにはもう国会は事実上終了する、いやいや、今月じゅうどころか衆議院はもう十何日までとか、参議院だって早く持ってこなきゃだめよとか、いろんな話が今出ている、そんな情勢のようです。 そこで、きょうは私は民主党・新緑風会を代表しまして、本委員会のこの国会での長期的テーマである財政投融資対象機関の点検について民主党の基本方針を明らかにして総務庁長官と議論をしてみたいと思います。 本題に入る前に特殊法人の一つである日本中央競馬会についてちょっと質問をしておきたいと思います。 日本中央競馬会は財投対象機関ではない。しかし、資本金の構成を見ますとざっと五十億ですか、平成十一年版の特殊法人総覧によりますと。これが全額政府出資であるということで、しかも日本中央競馬会法という法律で設立をされている。その法律の第一条は「競馬の健全な発展を図つて馬の改良増殖その他畜産の振興に寄与する」、そこで中央競馬会をつくるんだと。中央競馬会の定款を見ますと、事業の目的は「競馬の健全な発展を図って、馬の改良増殖その他畜産の振興に寄与することを目的とする。」、こういう大変高邁な公益目的が書かれているわけでございますが、やはり行政監視委員会が財投対象機関について議論をするというその趣旨に合致する、そういう機関であろうと思っております。 初めに総論ですが、日本中央競馬会というのはそういう機関で、しかも一方で刑法では賭博というものは禁止されています。賭博を一般的に禁止するかどうか、どういう立法論をとるかというのは立法政策上の問題であって、我が国では一般的に禁止をして特殊な場合にこれを許すと。一般的に禁止するというのは、やはり賭博というのは射幸心をあおるといいますか、刑法の本などによると国民の健全な勤労意識を阻害するからというような、昔何かそんなことを読んだような気がしますが、そういう特別に許されている競馬というものを管理する日本中央競馬会で、これがどんどんとにかく日本じゅうに競馬が愛されて広がっていけばいいというものではないということなんだろうと思います。 そこで、場外馬券売り場というものについて一定の制約的な態度でこれを設けておる。昭和三十六年に長沼答申というものがありまして、それは増加しないことを原則とする、しかしその後のみ行為のことなども考えて昭和五十四年に吉国答申というものが出て、ある程度節度を持ちながら、いろんな調整を図りながら多少ふやしていこうという、そんな方向で来ているかと思いますが、現在はこの昭和五十四年の吉国答申の考え方から変化はあるんですか、ないんですか。お願いします。
○政府参考人(樋口久俊君) お答え申し上げます。 基本的にはその当時の考え方を踏襲していると考えていただいて結構だと思います。
○江田五月君 そこで、これは私の地元の問題で恐縮なんですが、岡山市新福というところがございます。住居地域で場外馬券売り場をめぐってもうかれこれ十年以上にわたって議論が続いております。この問題について、以前といってもかなり以前ですが、平成二年に私は、衆議院議員時代だったわけですが、国会で当時の山本富雄農水大臣に質問をいたしました。現在の高官山本一太参議院議員のお父さんでございます。そして、地元の同意がない限り開設はしないということで決着をしたと思っていたんですが、最近またどうもいろんな動きが出てきたようで地元の皆さんは大変心配をしておられます。 この件について何か事情が変わったのでしょうか。まず中央競馬会の方からお答えください。
○参考人(高橋政行君) お答えを申し上げます。 今、先生の方から岡山市の新福町での案件について何か動きがあるかという御質問だと思いますが、我々はこの件につきましては、平成二年五月二十二日付で場外馬券場の設置につきまして断念するということを公式に表明しておる案件でございますので、地域の情勢がどうかということにつきましてみずから調べるとか把握するとか、そういったことはしておりませんのでつまびらかにはしておりません。 ただ、誘致者が馬主の方でございますので、その方が我々日本中央競馬会の担当事務レベルのところに来られましていろんなお話は伺っておりますが、誘致者の方はあきらめられない様子であるという、そういう情勢でございます。
○江田五月君 何か最後はむにゃむにゃむにゃと終わったような感じでございますが、誘致者はあきらめられない気持ちがあるようだという、それについて一定のシンパシーは中央競馬会はお持ちなんですか。
○参考人(高橋政行君) この案件につきましては、先ほどもちょっと申しましたように、平成二年五月二十二日付でしっかりと我々としては断念するということを関係機関、つまり岡山市長であるとか地元の皆さん方にも表明しております。 それから、その後も動きといたしましては平成四年三月二十三日に岡山市議会で新福町と表町の二カ所に場外発売所の設置請願というのが出されまして、しかも市議会でこれを採択するというようなことがございました。 これに関連して国会でもちょっと議論がございまして、そのときにJRAの態度を問われておりますが、同年三月二十七日に参議院の農水委員会におきまして、当時の理事長が参考人として出席をいたしまして、JRAとしては断念するという姿勢は変わっていないということを答弁しておりまして、その後現在に至るもその態度に変わりはございません。
○江田五月君 同じ質問、何かその後事情が変わったことがあるのか、あるいは事情の変化について何か事態を把握しておられるのか、農水省の方はどういう認識ですか。
○政府参考人(樋口久俊君) 今、理事長からも御答弁ございましたけれども、本件、岡山の新福地区の馬券売り場につきましては、かなり以前からの話でございますけれども、その当時、一たん仕切りがされてございまして、その扱いについて日本中央競馬会から平成二年五月二十二日付で設置断念をしたということを設置希望者のほか行政当局などにきちっと通知したという旨の報告を私どもにもきちっとされております。 それ以後、競馬会からは本件をめぐっての報告は受けておりませんので、私どもとしましては現時点でも日本中央競馬会の姿勢は当時と変わっていないと承知をいたしております。
○江田五月君 そういうお答えをいただければ大変安心するんですが、しかしいろんなことがあるんですね。地元では反対をしている町内会の役員さんにその人のいろんな人間関係を調べて各方面から手を回してくるとか、家を建ててやるからそっちへ移ったらどうだと言ってくるとか、いろんなことが聞かれる。反対している町内会を二つに割って馬券売り場のあるところの町内会だけを賛成に持っていこうとか、よその方の町内会と二つくっつけて賛成派を多数にしようとか、いろんな話があります。 それは町内でそういうことが話題になるんですからやはりそういういろんな動きがあるんだろうと思いますが、そういうこそくな、強引なことをして、それで地元に同意があるということにこれはなるんですかね。 もう平成二年のときに確認をしておるんですが、地元の同意というのは、何が地元かというので、地元というのは言葉の定義を何平米とか何キロとかそれは難しいけれども、要するに場外馬券売り場が設置されることによって影響を受ける地域社会の生活関係を共通にする区域、そういうところの同意と。 つまり、例えば住居地域であればそこは良好な住まいの環境がなきゃ、壊されてはいけないわけですから、そういう馬券売り場が来ることによって、人が車に乗って、あるいは自転車であるか何であるかわかりませんが、大勢やってきて、馬券に目を血走らせると言うと言い過ぎかもしれませんが、地域の良好な生活環境が害される、そういうコミュニティーが地元である、そこの同意が要るということなので、町内会を二つに分けるとかくっつけるとかということで強引に同意を取りつけるといった、そういう性格のものではないと思うんですが、日本中央競馬会はどう認識しておられますか。
○参考人(高橋政行君) ただいま先生お話しございましたように、地元の範囲というものは場外発売所設置に伴って想定される影響を受ける範囲ということで、具体的に一般的にこういう範囲だということを明言することはなかなか難しいわけでございますが、当時、岡山市のこの案件につきましてどういう範囲であったかといいますと、新福町と豊浜町を地元というふうに考えておりまして、それを何か分割するとかしないとか、そういう議論はしたことはございません。
○江田五月君 農水省の方はどうですか。
○政府参考人(樋口久俊君) 一般論で申し上げますと、市の場合は基本的に町内会同意ということでございまして、その範囲は今理事長からお話があったとおりでございます。
○江田五月君 要するにこれは、私もしつこいかもしれませんが、業者もかなり強引なんですね。いろんな強引な方法で地元の皆さんに対して介入をしてきて、そして何とか同意を取りつけようということをやられる。しかし、そういうことはされない方がいい。 平成元年十一月にこの問題が取り上げられまして、当時の鹿野農水大臣が答弁をされて、これはやはり地元の同意、調整というのが必要なんだ、それがなきゃできないということで、そして平成元年十二月には日本中央競馬会はこの業者に中止の要請をされた。そして、二月の上旬に、建築確認はしようがないんですよね、建物の使用目的まではなかなかチェックできないから建築確認は出てしまって建物ができた。十二月に中止要請があったのに建物までつくったのですからやや強引ですが、それでも建物ができた。ところが、まだそれでも四月初旬まで内装であるとか周辺であるとかいろんな工事を続けた。 平成二年四月二十六日に私が衆議院で質問させていただいたときには、農水省もそういう行政指導に対して、これにいわば反抗するがごとき態度で既成事実を積み重ねて持っていこうとするやり方は遺憾であるとおっしゃった。日本中央競馬会の当時副理事長さんがお見えだったと思いますが、かなりいろんなやりとりの結果、やはりそれは遺憾だということをお話しになった。山本農水大臣も、どういう言葉でしたか、地元の方々の調整が行われない限りは承認を行うつもりはないということをはっきり申し上げておきたいと思いますという答弁をされて、この業者についてはある意味でクリーンハンドがないんじゃないかということがみんなの共通の認識になっていたと思うんですよ。 冒頭にも申し上げたとおり、一定の行政目的があって一般には禁止されている賭博を特別な形で許可するわけですから、何でもかんでも行政の言うとおりにしろ、行政というのはいつも強い権限を持ってというのがいいとは思いません。いろいろ規制緩和もしなきゃならぬ、行政も手を引かなきゃならぬところがいっぱいある。しかし、この場合に限っては、国会の国政調査のもとで行政がやっている、その行政の言うことを聞く業者でなければ困るので、行政の中止要請などに平気で挑戦をしてくるような業者にこういう場外馬券売り場というようなことを認めてはいけないと強く思いますが、この業者は競馬会の皆さんもよく知っている競馬サークルの一員なんですから、強引なやり方を金輪際しないように厳しく指導してほしいと思いますが、いかがですか。
○参考人(高橋政行君) ただいま先生の方からお話がございましたように、まさに我々といたしましては場外馬券場の設置に当たっては地元住民の意向を尊重するという、これを基本方針としてやってきておるわけでございまして、これに反するような強引なやり方、特にそういうようなこともありまして、さらに住民の感情を逆なでするというようなことも現にあったわけでございます。 したがいまして、いろいろ紆余曲折はございましたが、平成二年五月二十二日に設置断念ということに踏み切ったわけでございまして、我々といたしましてもこの場外設置に当たっては先ほど申しました基本的な方針に立って対応をしていきたい、こういうふうに思っております。
○江田五月君 確認ですが、平成二年の段階で日本中央競馬会としてはこの業者に対して非常に心証を害されているわけです、遺憾であるということをおっしゃっているわけです、組織として。 人はかわったかもしれませんが、害された心証がいつの間にやら時効でいえてしまったなんということはないと思いますが、いかがですか。
○参考人(高橋政行君) まさに、心証を害したといいますか、そういうようなこともありまして断念に至ったわけでございまして、そのときの気持ちは現在も変わっておりません。
○江田五月君 そのときの気持ちは変わっておらないと。 農水省はその点、そのとおりだという認識をお持ちになりますか。
○政府参考人(樋口久俊君) 現状について全く情報を有しておりませんので何とも申し上げにくいんですが、私どもが従来からやってきております地域社会との調整を十分図るようにという指導方針は全く変わっておりません。
○江田五月君 しっかりと指導監督をお願いいたします。 どうもありがとうございました。 さて、本題ですが、財投改革、財投機関の点検、その一番もとはやはり行政改革であろうと思います。私たち民主党は昨年五月に、私が責任者だったのですが、「行政改革に対する基本方針」というものをまとめました。 ちょっと長くなって恐縮なんですが、一人で演説しても仕方がないんですが、ちょっと我々の考え方をここでおさらいしてみますと、まず基本的な考え方としてこれまでの行政改革が、何度もやっているんですね、行政改革、行政改革、いずれも不徹底に終わってしまった。去年やったものが不徹底に終わったか、それともちゃんとなっていくか、それはこれからと言われるかもしれませんが、私どもはこれも不徹底に終わると見ております。 今までのものがなぜ不徹底に終わったか。理由は三つある。一つは、行政改革の基本理念が不明確なまま作業が進んだ。二つは、行政改革は不断の営み、絶えざる営みでなければならないのに、いずれも短期でこれでおしまいということになってしまった。そして三つは、行政改革を責任を持って行う主体、だれが行政改革をやるんですかという、これがどうも定められなかった。この三つが理由であると思います。 したがって、私たち民主党の考える行政改革は、二十一世紀の新しいこの国の形について明確なビジョンを持ち、それに向かって一貫性を持って不断の取り組みをし、しかもその責任主体を明確に定めて行う。具体的には、首相府設置法とか内閣府設置法とか、そういう法律を提案していたんですが、これによって権限と能力が強化をされた内閣総理大臣と内閣、これを責任主体として行政改革に不断に取り組む、内閣府の中に行政改革を行っていくことを所掌任務とする機関もきっちりつくる、そういうものでございます。 一方、政府の中央省庁再編による行政改革は、政府が何を実現するために省庁の再編をするのか、その最も基本的なことが明確になっていないんですね、理念なき形だけの行革。私が行政改革特別委員会で今回の中央省庁等改革法案で国の人間と権限と財源はどのくらい減るんですかと質問したら、当時の太田誠一総務庁長官の答えはゼロ、つまり減るものはないということだった。ちなみに私たち民主党は半分以下に削減をすると、こう申し上げております。 民主党の行政改革の基本理念は明治以来のよらしむべし知らしむべからずという国家主義的な行政を民主主義の理念のもとに抜本的に改革するんだと。すなわち、国の行政分野をスリム化する、原則として国でなければ行えない外交とか防衛あるいは通貨、法務などの権力行政、それと行政サービスを提供する給付行政のうちの最低基準、ナショナルミニマムと調整ルールづくり。もう一度言いますと、国でなければ行えない外交などの権力行政、これはやっぱり国がやらなきゃいけない。それから、行政サービスを提供する給付行政については最低基準を決める、そしてそれに向かって調整ルールをつくる、ここに限定して国が行う。その他については徹底して市場へ、市民へ、地方へという振り分けを行う。その結果、給付行政、サービス行政、公共施設、社会保障、資金助成などは地方自治体の事務になると。 こうやって簡素、効率、透明というものを実現するということで、省庁再編についてもまず官民関係の基本を決める。地方に移譲する権限と財源を決めて、これは移す。中央省庁の事務の中で廃止するもの、外部化するものを決めて、これも移す。こうして中央省庁の総仕事量を決定して、しかる後にいかなる省庁再編が必要かを決める。そうすると、なるほどこの仕事があるからこういう省庁でやろうということが出てくるわけで、人間も権限も財源も減るものがゼロで、今のままの国の人間、権限、財源のもとで中央省庁を幾ら再編したってしようがないというのが私たちの考え方で政府案は順序が逆だと。したがって、政府の行う十二省庁再編は、申しわけないけれども、それ自体が私ども民主党の行政改革の対象になる、こう我々は考えている。 独立行政法人については、民主党は、そういうふうにして減らした中央省庁の事務をさらに企画部門と実施部門に区分して、実施部門を独立行政法人として外部化する、これは賛成なんです。しかし、私たちは政府の出してきた独立行政法人の関係法案に反対した。それはなぜかというと、政府の独立行政法人というのは私たちの考えている独立行政法人と似て非であって、言葉が同じなのでなかなかややこしいんですが、政府の独立行政法人は市場へ、市民へ、地方へという振り分けを全く行っていない。中央省庁の人間、権限、財源をそのまま温存、政府の周辺部だけを形だけ独立行政法人にしたもので従来と本質は変わらない。民主党の考える民主党型独立行政法人というのは、中央省庁の人間、権限、財源を半分以下にスリム化した上で中央省庁の事務の実施部門を独立行政法人とする。公募で選ばれた法人の長に権限、責任を集中させて民間との競争に耐えられるようなものにする。 随分長い説明で申しわけありません。 さて、特殊法人改革、これもやらなきゃいけません。私どもはこれについては今後五年の間に現在の特殊法人を民主党型の独立行政法人、それから民営化、さらに廃止、そのいずれかに区分をして以後特殊法人という行政形態はとらないと。民主党型の独立行政法人か民営化かあるいは廃止するか、この三つに分けてしまって、その分けた後に特殊法人という概念は残さない、こういう考え方で、そして同時に現在の官僚制度の弊害の大きな要因である天下り、これを禁止する法案を提出する、PFIについてはこれを活用して公共事業の効率化を図る、こういう柱を立てました。 そこで、総務庁長官に質問ですが、私たち民主党は今申し上げた特殊法人は五年以内に独立行政法人、民営化、廃止のいずれかに区分して全廃する、こういう考え方ですが、政府はこの特殊法人というものを一体どうするつもりか、改めて説明してください。
○国務大臣(続訓弘君) ただいま江田委員から民主党の行政改革等々について示唆に富むお話を承りました。 もとより、政府が目指す行政改革も理想は全く私は同じだと存じます。ただ、現実の問題として組織が動いております。現実にございます。そういう中で、理想に向かって一つ一つ着実に今お話がございましたような方向に向かって私どもは汗を流す、こういうことであります。 特に、最後に御指摘がございましたように、五年間で特殊法人を完全に見直すということにつきましては、かつて新進党の時代にも実は具体的な法案を提案するという準備までしたことがございました。しかし、現実の問題として、例えば特殊法人が当時は九十二ございましたけれども、今は七十八でございます。政府としては、三次にわたる特殊法人の大胆な見直しを図ってただいま七十八という法人になっておりますけれども、依然として不断の見直しは必要だ、こんな考え方で進ませていただいているわけであります。 いずれにいたしましても、御指摘のような国民の立場から大胆な見直しは必要だ、不断の見直しは政府としても実行してまいる、またまいらなければならないテーマだ、こんなふうに思います。
○江田五月君 御一緒にいろんな作業をしたこともある仲でございますから余り厳しいこともどうも申し上げにくいんですが、しかし総務庁長官、平成七年に九十二あった特殊法人が平成十一年十月には七十八になった、これだけ減らした、一つ一つ一生懸命努力しているんだ、四年間でそれでもこれだけ減ったんだとおっしゃいますが、減った分のほとんどは統合であったり新法人に変わったということだけで、職員数についてはどうだと。特殊会社などを除いてみれば、十一万四千人が十一万人になった、四千人減っただけだと、こういうことのようですが、これで胸を張って着実に一つ一つやっているんだ、理想に向けてと、こう言えますか。十一万四千人が十一万人になっただけだということじゃありませんか。
○国務大臣(続訓弘君) 確かに御指摘のとおりだとは存じますけれども、いずれにいたしましても現実に法人が動いているわけですね。その法人を動かしながら、なお今御指摘のような不断の見直しを図って四千人の削減を断行したと。これからもその姿勢は変わらない。したがって、財投、今までの仕組みが今度変わるわけです。変われば私はそれなりの、外部的な改革と内部的な改革とあわせて人間の削減も、また組織の見直しも、そしてまた法人の見直しも当然あり得る、こんなふうに思います。 いろんな意味でやはりお互いが切磋琢磨して一定の結論を出す、そういう努力を我々はしなければならない、こんなふうに思いますのでぜひ御指導をお願い申し上げたいと存じます。
○江田五月君 どうも余りへりくだられますとこっちも困ってしまうんですが、御指導と言われても我々は野党でして、皆さんは与党であり大臣ですのでやってもらわなきゃ困るので、それは現に動いていると言われますが、もう特殊法人というのは水膨れをしていて、その中にはむだがいっぱいある。動いているから何もできないというんだったら、これはどうにもならぬですよね。そこはやはり大臣のリーダーシップ、政治のリーダーシップでなすべきことをしなきゃいけない。 昨年四月二十七日閣議決定は「特殊法人について、累次の閣議決定等を踏まえつつ、徹底して見直し、民営化、事業の整理縮小・廃止等を進めるとともに、存続が必要なものについては、独立行政法人化等の可否を含めふさわしい組織形態及び業務内容となるよう検討する。」というので、私たち、書いてあることだけで見れば、それはそうだなと、このとおりやってくれるんだろうなと。一見して、民営化とか廃止とか独立行政法人とか、我々と同じキーワードが使われているんですが、しかしあいまいな書き方とも言えるわけで、本当に動いているから、それはわかりますよ、現に動いて、そこに人が給料をもらって生活して、家族もいる。しかし、それでは改革というのはできないんですよね。知恵はもちろん使わなきゃいけません。生首を切るというやり方がいいわけじゃありません。しかし、知恵を使いながら本気で閣議決定のとおりにやってほしいと思いますが、総務庁長官、政府の考え方としては、こういうスピードの問題などいろいろあるとしても、政府の今の方針、理想を追い求めて、これが実現したときには特殊法人という形態はいずれはなくなるんですか、それともなくならないんですか、どっちなんですか。
○国務大臣(続訓弘君) 特殊法人ができたその理由につきましては、それぞれ当時の状況に私はよるものだと存じます。具体的には、それぞれの法律がございます。そういう必要な法律のもとに特殊法人が設置されたわけであります。 例えば本四架橋公団、この問題について先日報道の指摘がございました。それによれば、当時の収支見込みと現在の収支見込みでは大変な状況になっている。これはアクアラインもしかりであります。しかし、そのアクアラインにしても本四架橋の問題にしても必要と国民が望まれたために特殊法人の法律ができて、そして今申し上げたような橋はでき上がったと。ところが、実際に当時の収支状況と今の収支状況とでは大変な違いが出てきている。となれば、特殊法人は整理すべきだという理論と現実の問題とは私はかみ合わないんじゃないのかなと。 いずれにいたしましても、そういう最初に本当につくるべきかどうかについて国会でとことん議論をしていただく、そして法律審議の際にそれを国民の側に立って生かしていただく、そういうことも私は必要ではないのかなと、こんなふうに思います。 いずれにしても、政府と国会とが相携えて、そして国民の意見も十分反映をしながら議論に議論を尽くして必要なものはつくる、必要でないものは廃止するという方向で臨む必要があるのかなと、こんなふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○江田五月君 いかがでしょうかと言われてもどうも困るんですが、それは国会と政府が相携えて、そして議論を尽くして、いいですけれども、いつまでそんなことをやっているのかですよね。 閣議決定で徹底して見直して民営化とか整理縮小とか廃止等を進める、そして存続が必要なものについては独立行政法人化等の可否を含めふさわしい組織形態、業務内容となるようにするというんですから、それをやっていけば、もともと特殊法人というのは中にいろんなものが入っていて、あれもこれもなんですよ。法人についてその設立が一定の根拠法でなされているという共通の特徴があるだけの話で、あとはもういろんなものが入っているわけですね。 その特殊法人というカテゴリーというものがそんなに意味のあるカテゴリーじゃないので、しかしその中にもう本当にいろんなむだなものが山ほど入って、それが国民のお金のむだ遣いになっていたり、あるいはいろんな腐敗の温床になっていたり、だからここへメスを入れて変えていこうというわけですから、変えてしまってちゃんといろんなところへ整理をしたらもう特殊法人というカテゴリーは要りませんということになっていかなきゃおかしいんじゃないかと思うんですが、それは違いますか。長官はそういう思いじゃないんですか。そうなんですか。どっちなんですか。
○国務大臣(続訓弘君) 行政改革の議論の中で情報公開法ができ上がりました。そして同時に、政策評価の法律が近々できると思います。それは衆参両院の委員会の決定でもございました。すなわち、今、税を国民に負担していただいている、その税金の使い方に対して、やはり厳しいまなざしでこれを検討し、直していく必要があるんだと、こういう前提の中で今申し上げた情報公開があり政策評価が私はあると存じます。 そういう意味で、これからの特殊法人のありよう、あるいは現実にある特殊法人の見直し等々につきましても、そういう中で大いに議論をしていただく必要があるんじゃないのかなと私は思います。 いずれにいたしましても、政府も当然この問題に対しては真剣に取り組む必要がございますけれども、あわせてやはり国会の力でこの問題の解決に一層ひとつ御助力をお願い申し上げたいと存じます。
○江田五月君 いずれにしてもじゃないんですよ。いずれなんですかと聞いているんです。特殊法人というのはずっとこれからも要るというのか、もう特殊法人というそういうカテゴリーはなくなってもいいだけここへ徹底的なメスを入れるというのか、いずれにしてもじゃなくて、いずれなんですか。
○国務大臣(続訓弘君) 必要なものは私は残らざるを得ない、必要でないものはやはり整理しなくちゃいかぬと。
○江田五月君 そうじゃないんです。特殊法人というカテゴリーはこれからも必要なんですか、それともそういうカテゴリーは要らなくなるんですかということを聞いているんです。
○国務大臣(続訓弘君) 要するに、例えば予算の枠の中で検討しなければならない問題と、そうではなくて民間の力を大いに利用する、そしてある行政目的を達成する、そういう意味では私は特殊法人は必要ではないのかなと。 要は、現実に予算で勝負できるものと、そうではなくて、やはり問題を解決するためには中長期にわたって民間資金を活用するという必要がある、そういうときには特殊法人は依然として必要ではないか、こんなふうに私自身は思いますけれども、いかがでしょうか。
○江田五月君 徹底したメスを入れてちゃんと振り分けをして、縮小するとか廃止するとか、いろんな組織を変えるとかやれば特殊法人というカテゴリーを残しておく意味はなくなるんだろうと私は思いますが、しようがありません。 財投改革について今、法案、これは法案の議論で法案審査に譲りますが、私たちはどうもこの財投改革法案では、今の長官のお話を聞いていても、果たしてこれで本当に改革ができるのかなと、結局は全部財投債で同じことが続いちゃうんじゃないかなという見方でして、この法案には賛成できないと思っておりますが、それはそれとして三つ提案をしたい。 一つは情報公開。これは先日の参考人の猪瀬直樹さんがおっしゃいました。やっぱり財投機関、特殊法人、こういうものにメスを入れるにはまず情報を公開して、国民的なメスでなかったらなかなか切れ味鋭いメスにならないというわけで、そうだと思います。 それから、二つ目は内閣総理大臣と内閣のリーダーシップ。もう今の答えを聞いておりますといらいらするんですが、やっぱりリーダーシップが必要。 情報公開はきょうでパブリックコメントは終わりですか。どのくらい来ていますか。
○政府参考人(藤井昭夫君) 特殊法人情報公開検討委員会では関係各方面からの幅広い意見を聴取し、検討をさらに深めるため、これまで検討成果を先月の四月五日に……
○江田五月君 どのぐらい来ているか。
○政府参考人(藤井昭夫君) 本日が一応締め切りになっておりますが、四十八通ぐらいの意見が……
○江田五月君 四十八通ね。やっぱりそれは、パブリックコメントを始めたときが例のたしかあれでしたかね、小渕さんから森さんへというあのころだったんでしたかね。いかにもしかし少ないですね。これは延ばした方がいいと思いますね、期間を。 また、政府の一部を構成すると見られる法人という枠組み、これもどうもしっかりした枠組みとは言えないので情報公開、私ども議論しますが、もっとしっかりしたものにしなきゃならぬ。 内閣総理大臣のリーダーシップ、これは本当に今の内閣ではできないと、こう言わざるを得ない。 三つ目、倒産法制。現在の特殊法人の中で債務超過に陥っているものが幾つかある。超過額もはっきりしている。 そこで、法務省民事局長、お越し願っていますが、公法人への倒産法制の適用。御存じのように、国鉄清算事業団、平成十年十月に解散で日本鉄道建設公団国鉄清算事業本部に承継をされまして、この承継された長期債務というのは二十八兆三千億、清算事業団発足時の二十五兆五千億よりもふえてしまって、やはり適時にぴしっとした対策をとらなければこういうことになる。 そこで、債務超過に陥っているそういう公法人もさまざまな倒産法制のもとで法的処理をするということは可能なんじゃないかと思いますが、民事局長、いかがですが。
○政府参考人(細川清君) 御指摘の公法人につきましては、破産手続が適用なるかどうかにつきまして、その他の倒産法におきましても明文の規定がないということでございますし、またかつてこれに対して破産の宣告等の申し立てがあったという事例がございません。 見解につきましてはさまざまな見解がございまして、公共性の濃淡によるという意見もあるし、一切認めないという意見もあるわけですが、いずれにいたしましてもこの点につきましては立法的な解決が必要だというふうに思っておりまして、法務省では倒産法制全体の見直し作業を現在進めております。御指摘の公法人の破産能力等のあり方の点も重要な論点の一つとして今後慎重に検討してまいりたいと考えております。
○江田五月君 時間がありません。 慎重に検討もいいですが、公法人は破産の当事者能力なしという伝統的な議論に対する反省は随分今強くなってきていて、しかも現実的必要も随分出てきているわけですから、ここはひとつ法務省としてもそういう法的枠組みの整備にもう本当に真剣に前向きに、急いで取り組んでいただきたいと思いますが、局長の覚悟を聞いて私の質問を終わります。
○政府参考人(細川清君) 法務省では平成八年の十月から倒産法制全体の見直しを進めているところでして、昨年の秋の臨時国会では再建型の基本的な倒産手続として民事再生法が成立いたしました。本年の秋ごろまでには現在問題になっております住宅ローン等を抱えた個人債務者の再生手続あるいは国際倒産についての成案を取りまとめまして、国会が開かれれば臨時国会でも提出させていただきたいと思っています。 その残った破産法等の大きな全面改正の問題でございますが、その後に精力的に取り組んでまいりたいと思っております。
○江田五月君 終わります。 ─────────────
○委員長(浜田卓二郎君) この際、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政監視、行政監察及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に警察庁警備局長金重凱之君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浜田卓二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○益田洋介君 まず最初に、今月一日、総理府が発表いたしました一九九〇年から十年間にわたる国家公務員の課長職級以上の退職者の在職状況を全省庁にわたって行った結果が発表となりました。この中で私が注目すべき点は二点あると思うわけでございますが、室長の御意見をお伺いしたいと思います。 まず第一点は、退職金の問題でございます。公益法人の退職者の退職金についてはかねてより問題となっていたわけでございますが、今回総理府が全省庁を対象に調査を行ってつまびらかになったわけでございます。私が一番強く印象を受けますのは、この退職金の中でも公益法人の在職期間が二年以上四年以下で三千万円超の退職金をもらっている人が二人いた。それから、四年以上六年以下については十九人もいた。この辺が私は国民の皆さんの納得のいかない点であると。これが第一点。 第二点につきましては、これは渡りというふうに巷間言われているそうでございますが、天下り先を複数移動する方式でございます。これも複数の公益法人からそれぞれ退職金を受け取っていた役員、役員というのは理事とか監事以上になるわけでございますが、実に百九十七人だった。 この二点については納得のいく説明を総理府としてもしていただかなきゃいけない。改善すべきものはやはり改善すべきじゃないかというふうに思います。職務経験が長くて、特に中央官庁のそれぞれの所管の公益法人に天下りをしているわけでございますから、そういう意味では経験豊かだということは言えるかもしれません。それだけでは説得力がないのではないかという気がいたします。これが言ってみると天下り先の温床になっているんだという批判の声が一般的には強いわけでございます。この二点について室長の御意見をお伺いします。
○政府参考人(坂東眞理子君) 今お尋ねの総理府の調査に関してでございますが、御指摘のように、二年以上四年未満で三千万円以上とか、四年以上六年未満の方たちがたくさんの退職金をもらっておられるという結果が出ております。 退職金の額については、一般にこの調査の結果では在任した法人の数よりも通算在任期間との相関の方が高いようでございますけれども、余り世間の基準から見て高過ぎるのはいかがなものかということで、公益法人の設立許可及び指導監督基準においては「常勤の理事の報酬及び退職金等は、当該法人の資産及び収支の状況並びに民間の給与水準と比べて不当に高額に過ぎないものとする」とされております。適切な水準とするように法人の所管官庁において指導監督に努めていただかなければならないと考えております。 また、渡りの件でございますけれども、課長職以上で長い期間公務員として働いていたOBがその行政経験等の能力に着目して就任を求められることはあり得ると。二つ以上の法人に渡るということも、その方が大変能力があってスカウトされるということはあり得ますので、直ちにそれ自体がよくないということは言えないと思いますけれども、いわゆる渡りですとか天下りですとかということにつきましてはその透明性、公平性の確保を図りませんと行政に対する国民の信頼の確保にかかわるというふうに考えております。 公務員としての在任期間の長期化が図られるような人事システムの見直し等も必要だと思いますけれども、これについても十分指導官庁とも相談して適正化に努めてまいるべきだと考えております。
○益田洋介君 室長の最後の締めくくりの部分で適正化に努めるということは、現在は適性でない部分もやはり見受けられる、そういうふうに理解してよろしゅうございますね。
○政府参考人(坂東眞理子君) 個別の件につきましては十分情報を把握しておりませんけれども、そういうこともこの調査の結果からはあり得るというふうに考えております。
○益田洋介君 ありがとうございました。 次に、防衛庁にお伺いしたいんですが、本日、市ヶ谷の本村町に敷地六万二千坪、五棟から成る巨大な防衛庁の新庁舎が開所式を行いました。十五日は私たちも見に来いということでございますが、防衛庁は最近さまざまな不祥事が連続して起きているわけでございます。 その中で、私一つ気がかりなのは陸上自衛隊の幹部自衛官による違法射撃隠ぺい事件、ここで自衛隊の最高階級、旧軍であれば大将とか中将とかといった立場にある陸将二人を含めて二十四人が処分されたわけでございます。四月二十七日、処分発表の記者会見がございました。会見を行ったのは磯島陸上幕僚長。こういうことをおっしゃっている。指揮官は、自衛隊の学校の成績で人事をしてきた部分がある、暗に人格や部隊での実績をやはり人事考査に反映させる必要があると。さらには、同時にあわせて作成されました違法射撃事件の評価と教訓の中でもそのことについては重ねて述べている。 昭和初期、私どもまだ生まれる前でございますけれども、陸軍の暴走の一因となったと分析されていますのは旧軍の人事のあり方、陸軍士官学校ですとか海軍兵学校、陸大、そうしたエリートコースを歩んでくる学校での成績が評価の対象となって、それが最優先されてきたところに問題があるのではないかという指摘がございます。 現在、我が国の自衛隊の場合は防衛大学校や一般大学を卒業した候補生がさらに幹部学校指揮幕僚課程、いわゆるCGSと呼ばれていますが、ここを上り詰めてきた人間だけが出世街道のエリートコースに乗る。 私は、幕僚長がおっしゃっていたこの処分発表の記者会見、これから人事考査の仕方について具体的にどういうふうな方法を取り入れていって改善しようとしているのか、その点を教育局長に伺いたいと思います。
○政府参考人(新貝正勝君) 先般、四月二十七日の陸上幕僚長の記者会見におきまして、今、先生がおっしゃいましたような、学校の成績で人事をしてきた部分があるというふうなことをおっしゃっております。そこで言わんとしたことは、成績だけでなくて人格あるいは部隊での実績などを踏まえながらもっとやっていきたい、こういうことであろうと思います。 具体的にしからばどうかということは今後陸幕の方とも話し合ってみたいと思いますが、実はこの人事というのはなかなか難しいところがございまして、超エリートだけが、学校の成績だけがよければ将官になるというふうなことでは現在でも実はないわけであります。 陸上自衛官の昇任選考に際しましては、例えば一等陸佐の選考、これは三佐のときの選考というのがございます、それから二佐のときの選考もございます。それから、一佐になるときの選考というものにつきましては、特に洞察力、判断力、応用力、実行力といった姿勢への評価、それから主要経歴を参考に今後一佐あるいは将官として適正かどうかといった職位評価、それから上級者、同期、下級者によりそういった姿勢や昇任への期待等を評価する総合評価を行って決めていっているというのが実態でございます。 ただ、こういういろんな不祥事案等を踏まえまして、陸上幕僚長としては、もっと人格であるとか部隊における実績であるとか、そういったものをより重要視していきたい、こういうふうに考えたものというふうに考えております。
○益田洋介君 現在でも学校の成績だけで決めているんじゃないと局長はおっしゃったけれども、それだったら何で幕僚長が記者会見のときわざわざ人事面での考査内容、考査方法について再検討するということを言っているんですか。やはり、相当改めるところがあるからそういう認識を話しているわけでしょう。こういう幾つもの事件を起こしておいて、人事面でも十分やっているんだなんて言い方しちゃだめですよ、局長。だから私は、具体的にどういうふうにされるおつもりか当委員会に聞かせていただきたい、報告していただきたい、それが私の質問なんだ。きちんと答えてくださいよ。
○政府参考人(新貝正勝君) 私が申し上げましたのは、人事のことでありますから必ずしも完全なものではないと、こういうことは常につきまとうわけであります。したがいまして、陸上幕僚長がどういう意図でおっしゃったか、今後陸上幕僚長ともよく御相談をさせていただきまして、成績に偏ることがないような、そういう人事施策というものについて検討してまいりたい、こういうふうに思っております。
○益田洋介君 今後、幕僚長の意向を体してと言っているけれども、要するに意思の疎通がなさ過ぎるんだよ、防衛庁という組織は。 一つ問題にされているのは、幹部候補生と言われる人たちの大半の仕事は大蔵省と予算獲得のための折衝、内局との折衝、そこにほとんど時間が費やされている。言ってみれば、部隊に出せないです、そういう人たちを。だから、軍人としての能力、自衛官としての能力というよりも官僚としての能力が高くなる、そういった人がどんどん上に上がっていく、だから部隊のことがわからない、だからどうしても隠ぺいしようとする、そういう方程式になっているんです。それももう一つ問題ですよ。 それから、こういうことを言っている方がいる。 有事法制発言で統合幕僚会議議長をおやめになった栗栖弘臣さんが退任のときに、自衛官は内局に飼いならされているんだと、こういう発言をされている。戦前の軍部の暴走というものの、要するにあつものに懲りて何でもかんでも内局に相談する、それは民主的といえば民主的かもしれないけれども決定がおくれる、内局と大蔵省向けに育てられた官僚が自衛隊の、防衛庁の幹部になっていくシステムになっているんだと、こういう指摘をされているんです。この点いかがですか。
○政府参考人(新貝正勝君) ただいまの件につきまして、例えば新聞にありますように、陸幕勤務の一佐は陸幕の課長、班長で、中隊長や大隊長を経験するのはまれだと、こういうふうなことを言っているというようなところからそのようなお話があったものではないかというふうに思いますが、実は私、この点について陸幕の方にも先ほど話を聞いてまいりました。 それで、現在におきましては、陸幕勤務者については必ず指揮官を経験させるという方針でやっておりまして、必ずしもここに書いているようなことは当たらない。例えば陸幕ですと、一つのポストで長くて三年、もしそれ以上になるものであれば二年ずつ二ポストで四年までとしまして、そして部隊の隊長等で出すというふうなことを考えて実際実行しておるところでございます。ここにありますように、十年以上陸幕に長くいて陸幕の官僚というふうな形になっているという例はむしろ少ないというふうに聞いておるところでございます。 それから、CGSを出た者が中隊長になっている者が少ないというふうなことも書いていますけれども、実態上は中隊長になる数の比率としましてはCGSを出た人の比率は高いというのが実情でございます。
○益田洋介君 次に、警察庁の警備局長にお伺いしたいんですが、平成七年三月三十日の早朝、登庁しようとして自宅を出てきたところを國松警察庁長官が狙撃をされたという事件が、まだほとんどの国民の皆さんの脳裏には鮮明に残っていると思います。 その後この捜査というのはどういうふうな進展をしているのか。元長官は大使として御赴任された後でございます。私たちはまだ忘れていない。国の安全保障をつかさどる最高位にある責任者である警察庁長官が狙撃されたんです。この事件についてはその後どういうふうな捜査をされているのか。具体的に言えなければ概略でも結構ですよ、あるいは方針でも結構です。御決意を今披瀝していただきたいと思います。
○政府参考人(金重凱之君) ただいま先生御質問の警察庁長官狙撃事件でございますけれども、これは治安に対する挑戦ともいうべき極めて重大な事件であるというふうに認識いたしておりまして、私ども警察としましては、必ずや犯人を検挙して事件の全容解明を図らなければならないというふうに考えておるところでございます。しかしながら、この事件発生以来五年が経過したにもかかわらずいまだに事件の解決に至っていないということにつきましては、まことに遺憾であるというふうに存じ上げておるところでございます。 この事件につきましては、警視庁におきましてこれまでの捜査資料の見直しを行う一方、新しい証拠の発見に向けて地道な努力を続けておるわけでございまして、捜査の一層の推進を現在も図っておるところでございます。それからまた、全国警察におきましても本件関連情報の収集に努めるということと同時に、この長官狙撃事件とオウム真理教との関係の解明ということを図るためにも、現在逃走中の三人のオウム真理教関係の警察庁指定特別手配被疑者の検挙に全力で取り組んでおるところでございます。 ただいま申し上げましたように、事件発生以来五年が経過したわけでございますけれども、警察といたしましては本事件の捜査を最優先課題の一つと認識いたしておりまして、一日も早く犯人を検挙して事件の全容解明を図ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○益田洋介君 鋭意努力をしていただきたいわけでございますけれども、翌八年十月二十五日、一斉に各紙朝刊が報じたところによりますと、現職の警視庁の警察官がこの銃撃事件に関与していたということを自白した、自供したという記事が流れたので、これは大騒ぎになったわけです。その後、翌九年五月に事実解明に乗り出した結果ということで、事件への関与は疑われるところであるが実行犯であるという特定をするところまでは事実関係はつかめなかったと、こういうコメントを発表してそれっきりになっているんです。これはどういうふうに進展しているのか、これで終わりにするつもりでいらっしゃるのか。 もう一つある。坂本弁護士一家の殺害事件という、これも非常に悲惨な事件が起きた。そのときに実行犯と思われる者を、オウムの幹部数名ですけれども、逮捕した。これは公安部が逮捕した。その後刑事局で捜査をしていたということで、これもどうなったかわからない。そのうちの一人を、逮捕した三人の一人を再び銃撃事件の容疑者として取り調べるという方針も一部では聞かれている。それもどういうふうに進展したかわからない。みんなやみの中だ。説明していないんです、国民に。まずいことがあるのか。報告できる範囲において報告してください。
○政府参考人(金重凱之君) まず、長官を狙撃したというふうに供述した元警察官についてでございますけれども、この元警察官の供述に関する裏づけ捜査につきましては警視庁において実施したところでございます。それで、これまで捜査したところによりますと、同人の供述というのは全体として信憑性に欠けるということがありますものの、供述の中で実際の状況と一致する点もあるというようなことなどから、この者が長官狙撃事件に関与した疑いもあるというふうに見て捜査を進めておったところでございまして、これにつきましては現在も変わりのないところでございます。 それから、坂本事件との関連ということの御質問でございましたけれども、坂本事件で刑事部が逮捕した者の一人、これについて、長官狙撃事件との捜査についてどんなふうにやったのかということについての御質問だというふうに思っておりますけれども、この坂本弁護士殺害事件につきましては警視庁におきまして刑事部が所管したということでございますし、それから長官狙撃事件につきましては公安部の所管であるということは事実でございます。 それで、長官狙撃事件の方についてでございますけれども、これにつきましては、警視庁において公安部長を長とする捜査本部を設置しまして、当初から公安部と刑事部と相互に緊密な連携をとりながら捜査を行ってきておるところでございまして、この点も現在変わりのないところでございます。 いずれにしましても、私ども、先ほども申し上げましたけれども、発生後五年経過しておるというようなこと等ございますので、関連情報の収集含めまして、早期の事件解決に向けて今後とも一層努力してまいらなければいけないというふうに考えておるところでございます。
○益田洋介君 刑事局長にお伺いします。 私は余り取り上げたくなかったんだけれども、次から次に埼玉の桶川事件の後遺症というのが出てきている。一日、浦和地検が虚偽有印公文書の作成及び同行使で片桐元警部補ら三人を在宅起訴した。これはどういうふうなことなのか、概略を説明していただきたい。 それから、別の事件でこれは警視庁の大井署の巡査部長がNTTの顧客情報を興信所に提供した見返りとして現金を授受したという疑いが持たれている。警視庁の捜査二課は近く強制捜査に乗り出すと。 こういうふうな一連の事件、エンドレスゲームですね、これは。どういうふうに説明するんですか。
○政府参考人(林則清君) まず最初に御指摘のございました桶川事件の処理に絡んで調書等の改ざんをすることによって虚偽有印公文書作成・同行使ということで携わった警察官が起訴されたということでございますけれども、この事案で問題になった事実は大きく分けて二点ございます。 一つは、名誉毀損事件の捜査を担当しておった係員が既に告訴を受理しておるにもかかわらずこの告訴を受理していなかったということにした上、被害届を受けてそれでもって捜査をしたような形で捜査を進めようということで、この係員が独断で既にとっておりました被害者の供述調書の中の告訴という部分を届け出に変えるというようなことで調書を改ざんしたというのが一点。 もう一点は、この名誉毀損事件の証拠品である名誉を毀損するビラでございますが、この八枚につきまして既に同じ種類のビラが多数提出を受けておったことから、捜査上は当然これは領置手続というのをとらなきゃいけないわけですけれども、これを怠ったという手続上のミスを隠ぺいするということで、今度は刑事二課長、係長、係員三人が一緒になってこのビラ八枚を領置したんだという内容を含む捜査書類五通を作成したということでございます。 まことに捜査に携わる者としては信じがたい、あり得べからざることが現実に起こったわけでありまして、私どもとしても大変衝撃を受けまして、これについては徹底して今後こういうことのないようにということをやっております。 それから、第二点目の大井署の巡査部長の件、これは警視庁大井警察署の刑事課の元巡査部長が平成九年三月ごろに事件相談を通じて知り合った会社経営者に前科前歴や電話架設照会結果等の情報を漏えいしておったということで、昨年問題になったものであります。 その後、警視庁としましても諭旨免職にはしておりましたけれども、着実な捜査をずっと進めておると。現在報道されておるようなことにつきましては承知しておりますけれども、今捜査中でありますので内容にわたっては今の段階ではちょっとお答えは差し控えさせてもらいたいということでございます。
○益田洋介君 金融監督庁、来ていただいておりますが、時間がもうありませんので金融問題特別委員会でまた質問させていただきます。 ありがとうございました。
○岩佐恵美君 私は、きょうは当委員会の長期テーマであります財投関連で森林開発公団、現在の緑資源公団について伺いたいと思います。特に、この公団の事業の一つである大規模林道建設問題についてきょうは伺います。 この事業は一九六九年の新全国総合開発計画に基づく大規模林業圏開発計画の中心事業で、総事業費九千七百九十二億円、公道をつなぐ幅員七メートルの舗装道路を三十二路線、二千百八十三キロメートル建設しようというものです。七三年の開始から二十七年たって、一路線は開通しましたが、事業実施は一千九十キロ、計画のちょうど半分という状況です。北海道から九州に至るまでこういう計画で進められているものです。 総務庁は昨年の十二月に森林開発公団の財務内容についての調査結果を出しておりますけれども、大規模林道の木材生産上の効果、この問題についての評価はどうなっているでしょうか。
○政府参考人(塚本壽雄君) 御指摘の財務調査でございます。 大規模林道事業につきましての評価につきましては財務面、それから事業そのものという両点がございます。財務につきましては借入金の問題がございますが、これは償還は順調に行われているということでございます。 一方、大規模林道事業の事業効果でございますけれども、これは実施計画におきまして、開発による木材生産上の効果、御指摘のものと他産業・地域の振興等の効果、この両方があるんだということが指摘されているところでございます。 このうち、伐採量で示されております木材生産上の効果につきまして私どもの方で金額換算で推計いたしましたところ、三十二路線の全体で平成八年度末の投入事業費累計四千二百億円、これに対しまして木材生産上の効果は一千六百億円というふうに試算されたところでございます。 なお、このほかに事業の効果が生ずるとされているということは申し上げましたけれども、これら他産業・地域振興等の効果、これにつきましては内容が実施計画でも明らかにされておりませんので私どもとしても、実際の効果はあると思われますけれども、検証できる状況になかったということでございます。 さらに、この事業の効果につきましては環境に与える影響、あるいは環境保全に要するコストというものについても分析する必要があるのではないかという私ども認識がございました。このようなことを踏まえまして、大規模林道事業の事業効果に関しましては、自然環境保護への意識の高まりや森林施業をめぐる情勢の変化を踏まえるとともに、費用対効果の観点から事業効果を総合的に明らかにしていくことが肝要となっているという旨を指摘いたした次第でございます。
○岩佐恵美君 つまり、木材生産上の効果というのは千六百億円にしかすぎない。四千二百億円の投入事業費があるわけですから、これは到底投入事業費に見合うものではない。事業計画では地域振興などの効果も言っているけれども、その効果の具体的内容が明らかでないので効果を検証できなかったということだと思います。 そして、事業効果について、環境に与える影響や環境保全に要するコスト、つまりマイナスの要因ですね、そういうものについてもちゃんと分析をする必要がある、算定に入れるべきである、そういう指摘だと理解をいたします。 大規模林道建設事業については、杉やヒノキには適さない高地に通すもので林業振興にはならない、猛禽類やブナ林などの自然が破壊されている、ごみの不法投棄や貴重な植物の盗掘道路になっている、自治体の維持管理費負担が大変など批判が強いのです。 具体的に岩手県の川井・住田線について伺いたいと思います。 この路線は葛巻・田子線、八戸・川内線とつながっていて、岩手県の北上山地を南北に貫く二百二十キロの大規模な道路計画です。川井・住田線の四区間七十一・八キロのうち二区間は完成して、一区間については九九年の再評価で継続が認められました。残る横沢―荒川区間は、盛岡市と宮古市をつなぐ国道百六号線から南に分かれて遠野市方面に向かう四十一・四キロの大規模林道で早池峰山の東七キロの地点で尾根を越える部分、これが六・七キロ残っています。ここが今大問題になっています。 まず、横沢―荒川区間の建設による木材生産効果、これはどのくらいなのか説明していただきたいと思います。
○政府参考人(伴次雄君) 今質問ありました横沢―荒川区間、これが完成後の生産量でございますが、平成十九年度以降四十年間で間伐材が五十一万九千立方、主伐材が百三十九万立方の生産を計画しておるところでございます。
○岩佐恵美君 この地域の伐採予定の四四%を現在非常に批判が強い天然林が占めているわけですね。しかも、岩手県の当局は、造林は減少傾向だ、だから林業の収益性は低下傾向にある、そう県議会で答弁をしています。 この区間だけで総事業費は百八億八千万円ですけれども、費用対効果はどういうふうな計算をしているのでしょうか。
○政府参考人(伴次雄君) 大規模林道事業につきましては、平成十一年度から新規の着工区間につきまして費用対効果の分析というものを試行的に導入しております。そして、平成十二年度から本格的な導入を図っている次第であります。 本区間につきましては、昭和五十一年に着工したということでありまして、費用対効果は詰めていないところでございます。 〔委員長退席、理事田中直紀君着席〕 なお、公共事業につきましては、まず着工時に費用対効果というものを行い、そして中間といいますか、一定の期間ごとに再評価を行い、そして終了した場合に事後評価を行うというのが一番いい姿だと思っております。 そういう意味では、本工区につきましては既に昭和五十一年から始まっておるということから、再評価を平成十三年度に行うということを考えておるところでございます。
○岩佐恵美君 二〇〇一年度に再評価をするということだそうですけれども、岩手大学人文社会科学部の井上教授がこの区間の費用対効果の分析を行って、三月十四日に結果を発表しておられます。 それによりますと、費用は建設事業費と維持費の合計で百五十八億円、一方便益額は、木材運搬や造林、伐採などの費用が安くなる分、あるいは一般車両の時間短縮効果分など、これを最大限に見積もって十三億円だ、費用のわずか八・五%にしかすぎない、これは造林や育林が理想的に行われた場合の計算で現在のような状況が続けば便益費は費用の二・七%にしかならないだろう、こういう指摘をしておられます。費用対効果から見ると到底推進できない事業ではないかと思います。 私は、先日、横沢―荒川区間の現地、川井村に行きました。付近の山は、人工林はカラマツが多いのですけれども、道路があるところでも下刈りあるいは間伐等の手入れがほとんど行われていない、ササがもうそこら辺に生えてササ原になっている。 横沢―荒川区間は、早池峰山から延びる尾根を越える部分がまだ未完成で工事中ですが、きょうちょっとこの図を書いてきたのですけれども、(図表掲示)これが工事区間、緑色の路線が計画道路ですね。ちょっと遠くからは見にくいのですが、この黒い線がみんな林道なんです。ですから、もともとの既存の林道がないわけではなくて、これだけ林道がたくさんあるんですね。ところが、私が現地で確認した話では、これらの林道が壊れてしまう、そして修理しませんから通行不能の状態になっている、こういう状況になっている。 なぜ、既存の林道の整備もしないで新たに大規模林道を建設するのでしょうか。その点、いかがですか。
○政府参考人(伴次雄君) 今指摘ありました問題でございますが、大規模林道といいますのはいわゆるその地域の林道網の枢要となる部分、いわゆる中核的な林道でありまして、そういう意味で本林道につきましては遠野市と川井地区というものを結ぶ林道であります。 それで、先生指摘ありましたのはいわゆる事業林道ということで造林なりを行うような林道でありますが、将来的にはやはりこういうものをネットワーク化していくということが一番重要であります。 そういう意味で、本地域で申し上げますと、一つはやはり森林の木材生産のほかにいわゆる水土保全等公益的機能発揮のための施業、それから木材なり関連産業としてのいわゆる輸送ルートの問題、それから森林のレクリエーション利用というのが非常にふえておるわけでございますが、それへのアクセス、そしてやはりその地域の方々の高齢化なり過疎化なりいろいろな問題があるわけでございますが、そういう際の生活環境改善というような意味合いがあるというふうに思っています。 そういう意味で、今後とも十分環境面に配慮をしながら進めていきたいと思っておるところでございます。
○岩佐恵美君 この図をもう一度示しますけれども、(図表掲示)これが林道ですね。それで、生活道路としてはもう既に国道がこういうふうに走っているわけです。林道はさっき言ったように細かくもう網の目のようにあるんです。計画道路と並行してあるわけですね。ですから、私は林業のために必要だとかあるいは生活道路のために必要だと言われてもどうも納得がいかないんです。 遠野市への近道になると言うけれども、計画道路の七・五キロですからこの国道が通っているのは本当に並行して通っているわけですね。それで、別にこの国道は渋滞もない、尾根越えをする急カーブの多い林道と違ってトンネルが整備されて走りやすい、こういう地域なんです。その上に、冬季には国道というのは雪かきをするんです。だから一般車両は走れます。ところが、この林道というのは雪かきをしないんですね。大体十二月から四月末、つまり五カ月間は雪に閉ざされてしまうということですから、全面通行どめの看板が出て生活道路として使えない、そういう道路なんですね。 しかも、危険な工事で、この大規模林道が通るタイマグラ地区では土砂崩れのおそれがある、そういうふうに住民の全員が反対をしています。この区間の計画道路はタイマグラ沢の右岸に沿って上り、源流の上部を横切って尾根を越えることになっています。タイマグラ沢は県の土石流危険渓流に指定をされていて、横沢断層と小国断層に挟まれた早池峰構造帯が横たわっています。 タイマグラ地区の住民は大規模林道建設による土砂崩れを大変心配しています。沢がだめになると飲み水にも困ることになる、お金をかけても役に立たないばかりか山の自然を破壊する、生活環境を脅かす、そういう道路だという指摘があります。 ここの地質調査をちゃんとやっているんでしょうか。もし実施しているならその地質調査を公表してほしいと思うのですが、いかがですか。
○政府参考人(伴次雄君) 今指摘ありました当該区域のいわゆる地質でございますけれども、一点目は既にあります地質図等を利用しまして実施計画をつくっておりますし、もう一つは橋梁等大きな構造物につきましてはボーリング調査を実施しておるような状況にありまして、そのような調査結果につきましては公表をしていきたいと思っております。 〔理事田中直紀君退席、委員長着席〕
○岩佐恵美君 当委員会で資料を公表するように求めたいと思います。
○委員長(浜田卓二郎君) ただいまの資料の件につきましては、後ほど理事会で協議をいたします。
○岩佐恵美君 私は工事現場まで入りましたけれども、工事のやり方もひどいんですね。本当に驚きました。あちこちで沢を道路が横切る、道路が沢をせきとめるんですね。そして、沢水をヒューム管や暗渠によって道の下を通しているわけです。土質はたたいただけで割れるようなもろい粘板岩でした。もし大雨で沢の上部が崩れれば、ヒューム管とか暗渠はたちまち詰まって、林道がダム壁になって崩壊の危険もある。そうなると下流域の集落は土石流災害に襲われる危険が大きいんです。 さらに、工事中の箇所で谷側の路肩に高さ一メートルくらいのコンクリートの防護壁がつくってありましたけれども、谷側の斜面に回って見ますと、高さ二メートルくらいの無筋のコンクリートが急斜面の上に埋め込んであるだけ、大雨で路肩が崩壊して崩れ落ちたら大変なことになる危険な工事だと地元の人たちは心配をしています。このような工事で本当に大丈夫なんでしょうか。 自然破壊もひどい。広さ一ヘクタール、高さ十メートルくらいの土を盛り上げた土捨て場もありました。人工の山がつくられているわけですね。私は今どき見られない乱暴な工事だと思いました。山を守るべき林野庁がこんな工事を野放しにするということなど本当に許されないと思うんです。理解に苦しみます。 こういう工事、野放しにしているんですか。
○政府参考人(伴次雄君) 本工事につきましては、いわゆる設計基準というものがあります。 それで、一点目が排水溝の問題であります。 これにつきましては、十年に一回の確率で雨量というものを計算し、流出量、それから流出係数等を計算して、安全計算した上で一秒当たり何立方が流下するというような計算になるわけであります。そういうものを計算した上での大きさで設置しているところでございます。そういう意味で、いわゆる重厚長大なものをつくると当然コストの関係がございます。ですから、最小のコストで最大の効果ということがあるわけでございます。 もう一点は、いわゆる無筋の擁壁といいますか、そういうものがどうかということでございます。 これにつきましても、やはり一定の技術基準がありまして、一般に重力式と言っておりますが、コンクリートの重さでいろいろな圧力に耐えていくというような設計であります。安全設計をしております。標準的には大体五メートルぐらいまでが安全上問題なしという判断があるというような状況でありまして、本工事につきましても、無筋だから危ないということじゃなくて、安全の計算をした上での施工だというふうに考えております。
○岩佐恵美君 先ほど話しましたように、非常にここは土質がやわらかいところですし、それから、大体大雨が降っても大丈夫なように対応していますと幾ら言っても、ここのところ異常気象が続いているわけですから、私は本当にそういう大水があっても大丈夫なのかどうかということで地元の方が心配するのは当然だと思うんですね。そういう疑問にきちっと答えられるような資料を提出していただきたいというふうに思います。 さらに、横沢―荒川区間には絶滅危惧ⅠB類のクマタカが三ペア生息をしています。大規模林道は営巣木のすぐ近くを通って高利用域の真ん中を貫いています。公団はクマタカの生息状況について最初は調査もしないで建設工事を行いました。自然保護に取り組んでいる住民の再三の要求でようやく九八年度から調査を行いました。しかし、三月にまとめた調査報告書は、林道の存在がクマタカの生息環境に与える影響は小さい、そういうふうに言っています。 ところが、私が確認した二カ所の営巣木、近くを通っている大規模林道は現在まだほとんど利用されていないものですけれども、まさに道路のすぐわきにそれぞれ営巣木があるという、あるいは道路の真上に営巣木があるという状況のところでした。それで、もしこの道路が開通すれば壊滅的打撃を受ける、そのことは明らかだと思います。その上、タイマグラペアは現に昨年繁殖が行われていない。公団のこの調査でも、こういう分厚い調査が出ていますけれども、この中でもはっきりと明記されております。他の二つのペア、この繁殖も途中で失敗をする。昨年の巣立ちはゼロ。林道建設の影響があったことは容易に推測できます。私は、この結論のように繁殖に影響がないなどということは絶対言えない、そう思いました。引き続きクマタカの生息状況、繁殖状況の調査を続けるべきだと思います。 また、事業者である公団の一方的な三月の結論はひどい。これはもう自然保護団体の皆さんは非常に怒っておられます。こういう自然保護の関係の皆さんを含めた専門の委員会を設置して、ちゃんと納得のいく調査結果の分析、あるいは今後の対応を私は検討すべきだというふうに思いますが、林野庁、いかがですか。
○委員長(浜田卓二郎君) ただいま岩佐君からの資料要求につきましても理事会で協議をさせていただきます。
○政府参考人(伴次雄君) 今指摘ありましたいわゆる住田線でございますけれども、環境影響評価法、これは平成十二年の六月から施行ということでありますので本事業につきましては対象外ということであるわけでございますけれども、今指摘ありましたように、平成七年からクマゲラの生息調査というものを実施しておりますし、平成九年度からはクマタカを中心とした猛禽類の調査というものをしております。 それで、繁殖の状況把握等を進めた結果でございますけれども、一応本調査に当たりましては環境庁のマニュアルに基づきまして、一般の学識経験者の意見もちょうだいした次第であるわけでございますけれども、いずれにしても営巣地が計画線から最短でも一・五キロ以上離れたということ等もあって安全だということで、いろいろな工事の手法なり、集中的な工事をしない、それから一応営巣期は避けるというような方法で十分配慮しながら進めておるというような状況にありまして、引き続き今後もモニタリングの調査というものは進めていきたいと思っているところでございます。
○岩佐恵美君 私の質問に答えていただいていないと思うんですね。 公団がこういう調査結果を出しているんです。この調査結果について一方的な結論を出している。確かにそれは専門家もおられるかもしれませんけれども、専門家というのはオールジャパンで見ている人が多いんですよね。その地域といったって、現地のNGOの皆さんのように毎日通って本当にペアを一つ一つ丁寧に見ているという人たちじゃないんですね。だから、私は現地で活動している皆さんの意見を聞く、そういう検討の場を設けるべきだということを申し上げているんです。いかがですか。
○政府参考人(伴次雄君) 現在も進めてまいっておる次第でございますけれども、今の意見も踏まえまして、どのような意見の聴取の仕方があるのか、検討を進めていきたいと思っております。
○岩佐恵美君 しっかりと受けとめて検討してください。 環境庁の猛禽類保護マニュアルでは、クマタカ営巣中心域について「基本的にこの区域の環境の改変は避ける必要があり、人の出入りも極力少なくすべきである。」と明記をしています。特にクマタカは繁殖率の低下が問題とされている種です。環境庁としてもきちんと調査をして対応してほしいと思いますが、いかがですか。
○政務次官(柳本卓治君) ただいまの当該事業につきましては、計画決定が昭和五十二年でありましたので環境影響評価法の対象とはなっておりませんけれども、しかし今御指摘の猛禽類の保護の進め方につきましては、オオタカ、クマタカ等の希少猛禽類の生息地におきまして開発行為等による保護問題が顕在化してきたために、これに事業者や行政機関が対処するための指針として平成八年八月、環境庁といたしましてそのためのガイドラインとして「猛禽類保護の進め方」を作成したところでございます。主なポイントといたしましては、現地調査結果に基づいた保護方策の検討、そして、今御指摘のように、猛禽類に詳しい専門家の指導助言を仰ぐということをポイントにいたしております。 大規模林道川井・住田線につきましては、事業者であります緑資源公団におきまして「猛禽類保護の進め方」の考え方を踏まえた適切な調査及び保護対策を講じられることが基本であると考えております。
○岩佐恵美君 総務庁長官に最後にお伺いしたいと思いますけれども、大規模林道の事業資金というのは三分の二から八五%が国庫補助です。残りは公団の財投からの借入金で賄われている。借入金は県の負担金や受益者の賦課金を徴収して償還することになっています。受益者賦課金のうち、国有林分は国費で、民有林分についてもここの場合は村が負担をしています。償還は順調と言いますけれども、結局全部税金なんですね。しかも、不安定な地盤で、完成後移管される市町村に崩壊などの災害による費用を初め多大な維持費負担、これがのしかかることは目に見えていると思います。 私がきょう指摘をいたしました横沢―荒川区間を含む川井・住田線、これは総務庁の分析では事業効果が高いとされている路線なんですね。それが細かく見ていくとこのようにいろいろ問題がある。私は、総務庁としても、大規模林道の費用対効果の算定の上で環境問題のマイナス要因の評価をしていない、地域振興の計算基礎がはっきりしない等の指摘をしているわけですから、今後ともしっかり詳細に監視をしていってほしい、そう思うのですけれども、いかがでしょうか。
○委員長(浜田卓二郎君) 時間を経過しておりますから、簡潔に御答弁をお願いします。
○国務大臣(続訓弘君) 岩佐委員の今の御質問に、私ども総務庁が昨年の十二月に当時の森林公団に対するいわば行政監察をやりました。その結果について今お述べになりました。当然のことながら、それをフォローアップさせていただく、これはもう当然のことでございます。 ただ、一般的なお話を申し上げますと、先ほど江田委員からも御指摘がございましたけれども、やはりこの種の事業につきましては、先ほど来申し上げておりますように、情報公開という国民の目線でいろいろ批判していただく、そういう手法も今回装置としてでき上がりました。あわせて行政評価等についても御指摘がございまして、私ども法律化する、そういういろんな眼でこういう問題に対して取り組む必要があるんじゃないかと。 まして、特に私はお願いを申し上げたいのは、参議院の当行政監視委員会は大所高所から我々の行政に対して御示唆をいただく、そういう場だと思います。そういう意味で、ぜひ我々の至らないところについては御指摘をいただく、そしてともどもに国民の期待にこたえる、そういう立派な行政をこれからも志していきたい、このように思いますのでよろしくお願いを申し上げます。 ─────────────
○委員長(浜田卓二郎君) この際、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政監視、行政監察及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に郵政省貯金局長團宏明君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浜田卓二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○梶原敬義君 時間がありませんから単刀直入にお聞きいたします。 海上自衛隊佐世保地方総監部に関することでありますが、ここは隊員約八千名、平成十二年二月二十三日の新聞報道によりますと、六年間で自殺した隊員が十七名、未遂が三名。これは年を追ってはもう申し上げませんが、私は、こういう記事を見まして、やっぱりこれは異常じゃないかと、このように思いました。大臣、いかがですか。
○国務大臣(瓦力君) ただいま梶原先生から自衛官の自殺が昨今ふえておることにつきまして、その実態、対応についてお尋ねでございますが、自衛官の最近五カ年間における自殺者数は、平成七年度は四十四名、八年度は五十二名、九年度におきましては六十二名、十年度においては七十五名、十一年度は六十二人、こうなっておるわけでございます。 隊員個人及び残された家族にとりまして大変不幸なことであると同時に、私どもといたしましても有為な人材を失うことは組織にとりましても大きな損失でございます。極めて残念なことでありまして、その防止に力を入れているところでございます。 自殺の防止対策として、私どもも定期的に個人面接をいたしましたり、管理者によるきめ細かな観察等によりまして心情を把握し、上司、先輩が一体となって親身に問題の解決に当たるよう取り組んでおるわけでございますし、加えてカウンセラー制度等を取り入れまして、階級でございますとか指揮系統にとらわれることなく積極的に相談に応ずるように指導しておるわけでございます。 今、先生から御指摘のように、依然自殺者が発生しているという事実を厳しくとらえまして、とうとい人命にかかわることでございますから、今後とも防止につきましてより一層努力してまいる考えでございます。
○梶原敬義君 大変ありがたいんですが、私が聞いたのは佐世保の総監部の警備区内で自殺者が十七名、未遂が三名というのは多いと思わないかということを聞いたわけでありますが、本当に短く。 あわせて、大湊、横須賀、舞鶴、呉、これらの自衛隊の基地の実態、佐世保と同じような形の資料を出していただきたいと思うんです。
○政府参考人(新貝正勝君) 佐世保地区におきます自殺の件でございますけれども、平成十一年度の自殺事案は五件でございます。 今、先生おっしゃいました、ほかはどうかということでございますが、平成十一年度で見ますと、例えば横須賀地方総監部管内では五件、それから呉は三件、それから舞鶴一件、大湊四件、こういうふうになっております。ただ、佐世保につきましては、平成十一年度五件ということで多いわけですけれども、平成十年度は一件ということで少なかったわけでございます。 それで、例えば千人比をとってみますと、大湊は〇・八三二ということで大きいんですけれども、佐世保はそれに比べますと五件の自殺者ではありますけれども〇・四九六ということでその半分というふうな状況でございます。 なお、資料につきましては先生の方に提出をいたしたいと思います。
○梶原敬義君 あわせて、機関の部分と甲板で戦闘要員とかあるいは操縦している部分、その部分も後日で結構ですから資料を出していただきたいんですが、委員長、要求いたします。
○委員長(浜田卓二郎君) ただいまの資料要求二件に関しましては、いずれも後ほど理事会において協議させていただきます。
○梶原敬義君 護衛艦「さわぎり」の樋口啓吾という三等海曹が平成十一年十一月八日に四国沖で自殺をしておりますが、これについて簡単に概要をお聞きいたします。
○政府参考人(新貝正勝君) ただいまの件についてでございますけれども、平成十一年十一月八日午前十時ごろ、海上自衛隊の第二護衛隊群所属の護衛艦「さわぎり」の艦内におきまして同艦所属の三等海曹が首をつっているのを同僚が発見し、直ちに心肺蘇生措置、人工呼吸及び心臓マッサージを開始いたしましたけれども、十三時十四分、医務長により死亡が確認されたという事案でございます。
○梶原敬義君 この護衛艦「さわぎり」、三千五百五十トン、この第三分隊の中に樋口君がいたようでありますが、このわずかな機関の仕事をする隊士の中で、平成十年四月二十一日に八木祐一海士長が南鳥島の北東約千二百五十キロメーターのところで行方不明、平成十年五月二十七日に手島海士、当時二十歳がパナマ沖にて手首を切って自殺未遂、平成十一年十一月八日、先ほどありました樋口三曹、平成十一年十一月二十五日、これは樋口君の事故調査中の出来事だったと思いますが、徳重嘉生先任班長、当時三十七歳が訓練中に海に飛び込んで自殺未遂、この「さわぎり」だけでわずかの間に四件もこういう事故が起きている。 この事態は異常とは思いませんか。
○政府参考人(新貝正勝君) 確かに、今、先生がおっしゃいましたように、平成十年四月二十四日、これは遠洋練習航海参加中の事故でございます。それから、十年五月二十七日にも自殺未遂というふうなことがございました。 こういうふうに並べてみますと、確かに四件続いておるということで、何らかのことがあるんじゃないかというふうな御疑問もあるかもしれません。しかし、それぞれにおいてそれぞれの事情があったのであろうということで、特にここにおいて何らか特別な問題があったというふうには認識をしていないところでございます。 特に最後の三分隊先任海曹はまさに、先ほど先生もお名前をおっしゃいましたので言いますけれども、樋口三曹が亡くなったその後の調査等を連日行っていたことによってさまざまな心労が重なって事故を起こしたというものでございます。
○梶原敬義君 特にないという断言ができるのかどうなのかというのは私は疑問がありまして、後に問題を残したいと思います。先に行きます。 平成十一年十一月八日に自殺をされた樋口啓吾君、これは遺族の調査でありますが、遺族の調査でありますから私はもっと違った角度から調査をお願いしたいんですが、彼は平成九年四月に入隊をしまして、四月から九月まで佐世保教育隊で第六分隊約七十名に所属をして教育を受けております。その中で、七十名の皆さんの預金通帳を郵便局の通帳に統一しておる。みんな集めて郵便局の通帳に統一している。それで、部隊で一括管理、通帳も印鑑も。遺族の調査で多額のお金が何回かにわたって引き出されておるというんです。だから、これは本当かどうか調べてください。本人が引き出したのか別人が引き出したのかというのは郵便局の手続書類、払戻金領収証、こういうのを見ればわかると思うんですが、郵政省、当時のこの関係書類、これをまず保管しているのかどうなのか、そして時効はどのくらいか、その二点について。
○政府参考人(團宏明君) お尋ねの通常貯金の払い戻しの関係でございますが、これは払戻金受領証というものを事務センターというところにとってございます。その保存期間は五年ということでございますので、当時の期間のものであれば保存しているというところでございます。
○梶原敬義君 樋口君の遺族の調査によりますと、樋口君の場合は九回に分けて六十四万七千円、それから遺族が調査したA君、B君、C君、D君とあるんですが、A君については四回で二十九万円、B君については四回で二十八万三千円、C君については二十五万一千円、D君については十九万三千円引き出されておるわけです。いや、それは本人が引き出したんだろうかどうかというのなら、これは郵便局の保存された資料の字体を見ればわかることだと思うんです。 そこで郵政省、重ねて聞きますが、相続人、お母さんか奥さん、若い奥さんがおるんですが、要するに相続人が請求すればこれは見せてくれるわけですね。
○政府参考人(團宏明君) 御指摘の貯金の関係でございますけれども、相続人等につきましては当然貯金について権利がございますので、これは払い戻し証書、証拠書をとってございますので、御請求があればお見せするということになる次第でございます。
○梶原敬義君 防衛庁はみずから調査する気はないですか。
○国務大臣(瓦力君) 服務事案が発生した場合でございますが、事実関係を徹底的に調査すべしということは私どもの基本方針でございまして、ただいま委員から御質問のような問題につきまして、今私といたしましては承知をいたしますと、私どもとしてあとうことの調査は努めて努力はしたいと思いますが、さようなことで御理解を賜りたいと思います。
○梶原敬義君 樋口君の遺族はいじめが原因だと。お通夜のときに上官が宮崎の実家まで来て、そしていじめがなかったとは言えぬと、こういうことをマスコミの方に漏らして、それは記事にも出ている。遺族はそういうことでいろいろ自分なりに記憶をたどりながら調査をしておるんですが、本件の調査委員会、これは小串委員長を中心とする調査委員会ができまして、そして調査委員会が宮崎の実家や嫁さんの実家に行ったときに、この警務隊の皆さんに預金の引き出しの状況なんかも調べてくださいよと、このように言ってあるんです。言ってあるけれども、この件については何にも言ってくれないというんですね。 この点については、当然調査委員会の調査報告書があるわけですから、これはこの委員会に出していただきたいんです。いかがですか。
○国務大臣(瓦力君) 今、委員御指摘のように、当該三等海曹の自殺に関しまして、遺族から当該自殺者の原因がいじめであったとの訴えがございましたことから、佐世保地方総監部は十一月十六日、同地方総監部幕僚長を委員長とした事故調査委員会を設置いたしまして、自殺の原因等について調査を実施いたしておるわけでございます。 御指摘の報告書は、個人のプライバシーに関する記述も含むものでございますので、これらの部分につきましては公表できないことは御理解願いたいわけでございますが、しかしいずれにせよ、現在かかる点に十分配慮しながら同報告書を公表いたしますことを検討いたしておるところでございます。
○梶原敬義君 なぜ私はそういうことを前にくどくど言ったかというと、調査報告書はもう出せないとかそういうことになれば、樋口君の遺族が警務隊に調査を依頼して、教育隊のときに隊員からお金を引き出されている、そういうような実態も調べてほしい、そういうことまで調査報告書にあるのかないのか、それだけでもわかりますか。
○政府参考人(新貝正勝君) 遺族の方から今言ったようなお金について調べてくれというふうに言われたとはちょっと聞いていないと思います。 それから、先ほど郵便貯金等について……
○梶原敬義君 それは資料がある、ちゃんと言っているか言っていないか。
○政府参考人(新貝正勝君) ちょっとそれは確認しないとわかりませんが、我々が今まで聞いているところではそういう話については……
○梶原敬義君 それはいかぬわ。
○委員長(浜田卓二郎君) 梶原君、委員長の許可を得て発言してください。
○梶原敬義君 今の件は我々も遺族の皆さんが郵政省から、郵政省は協力するということですから現地で見せていただきますが、調査報告で既にまとまったからもう何にもしないというのなら何のために私はここで質問しているのかわからぬから、大臣、よくよくのことですから、これはただでこのまま済まされるわけではないんだから、やっぱりやってくださいよ。 それで、次に一つ問題、問題は幾つもあるんです。遺留品について、平成十一年十一月八日付の、亡くなった日の遺留品目録というのがあるんです。その目録を見ますと、これは青山春光艦長、それから立会人が二人名前があるんですが、身につけていた物、パンツ、腕時計、たばこ、これだけですよ。シャツがないんです、着ていたシャツが。作業服もない。 そして、どうしたのかと聞いたら、シャツはウエスにしたと言うんです。そういうことを答えている。ウエスというか、ぼろですね。シャツは処分したと言うんです。そして、作業服は官品だから押収したと言うんです。しかし、靴は、短靴は返ってきているんです。これは官品です。 そこまで通告はしていないけれども、一体どうなっているの、そういうことは。
○政府参考人(新貝正勝君) 自殺者が着ていた下着のシャツをどうしたかということでございますけれども、その下着のシャツは心肺蘇生措置を実施するときに急いでおりますのではさみで切り裂いて、そのとき使用したガーゼと一緒に袋に詰めて入港までの間後ろの甲板に置いておりました。それで、艦が佐世保に入港した後それを廃棄してしまったと、こういうことです。 というのは、もう汚れ切っていまして、そして切っていますから、ましてそういうのが後で必要だというふうに思った人もいなかったわけです。したがって、それを廃棄してしまったということでございます。 それから、作業服につきましては、これは部内規則によって作業服というのは亡くなったときにお棺の中に入れるといいますか、納棺被服ではなくて、官側に返納することが定められておりますので、補給処に返納いたしました。 それで、その後その作業服を見せてほしいという遺族からの申し出がありましたけれども、その時点では既に焼却されてしまっていたものでございます。
○梶原敬義君 バイクのキーとか、それから手帳を僕も見たんです。肝心なところをきれいに二枚切り取ってあるんです。それから、手帳の裏の厚い部分、いいですか、本気で聞いてくださいよ、厚い部分がなくなっているんですよ、破られて。そのバイクのキーや手帳の問題とかいっぱいあるんです、この遺留品の問題では。 それは自信持てますか。
○政府参考人(新貝正勝君) 手帳の件でございますけれども、まず最初に警務隊が故人の遺品を調査いたしました。それで、当該手帳も調べました。手帳に自殺と関連するような記述はなかったということでございます。また、手帳につきましては一ページ一ページめくりながら調べまして、その際ページが破られているということには気づかなかったという報告を受けているところであります。 それから、かぎについてなんですけれども、これはもともとバイクが駐車場に置いたままになっていまして、その樋口三曹のバイクが放置バイクとならないようにこれをもとに戻さなければいけないということで、バイクそのものは官舎にほかの者が届けたわけでございます。ところが、かぎの方についてはある曹の方が持っておって、それをさらに……
○梶原敬義君 うそばかり言っている。
○政府参考人(新貝正勝君) いえいえ、うそじゃございません。これは……
○梶原敬義君 遺留品目録の中に何でかぎというのが書いていないんですか。
○政府参考人(新貝正勝君) バイクのかぎにつきましては目録に記載する対象とは考えておらなかったわけであります。それで、かぎも抜いていたために記載の必要を感じていなかったと。 それで、お母さんが参りましたときに、御迷惑をかけました、済みませんということで謝っているところでございます。
○梶原敬義君 時間が来ましたのでまた次回にやりますが、大臣、私はシビリアンコントロールの観点から、何が隊内で起きているかどうかというのは一方的な報告、一方的な形の理解では困るんですよ。実態を本気で、調査報告書はあるだろうが、しかしここで私が言っている以上は相当その裏づけもありますからこれはここでやめるわけにいかないが、やっぱり現場というのを、ああいう非常に密室性のところでやっている状況というのは、昔はたたいたりぽんとやればそれで済んだので、今はやっぱり陰湿ですからなかなか……。 一応終わりますが、まず調査報告書を出してください。それから、預金通帳、引き出した事実というのを調べてほしい。それで後日質問いたします。
○国務大臣(瓦力君) 梶原委員から今幾つかの事例も挙げながら御質問がございましたが、若干整理をして答弁すべきでございますが、欠けた部分もあったかと思うわけでございます。この調査は、先ほど申し上げましたように、事故調査委員会を設置して子細に調査を実施しておる件でございますが、委員からの御指摘もあるように、報告書につきましては私ども前向きにもちろん報告をするということで取り組んでまいりたいと思います。 ただ、これにつきまして申し上げましたのは、関係者がいろいろいらっしゃる関係でプライバシーにもかかわることでございましたから慎重に取り組んできたところでございますが、それらの点にも配慮しながら報告をするということにつきましての姿勢で臨みたいと思っております。 なお、この件につきましてはさきに福島委員からも御質問をいただいております。また、疑義のありますことにつきましては教えていただければそれに沿ってこちらの方として調査をいたしますが、ほぼ私どもは調査は十分に行き届いておる、かように思っておるところでございますし、決して自衛隊そのものはそういう問題を隠して取り組むという陰湿な体質を持っておるものではございませんで、事実を承知いただくということで全力を挙げてまいりたい、かように思っておりますので、御質問に対しまして誠実にお答えをし、また報告につきましてもさような取り組みをしてまいりますということを御返事させていただきます。
○委員長(浜田卓二郎君) ただいまの梶原委員の残余の資料要求に関しましては、理事会において後ほど協議をさせていただきます。
○田名部匡省君 きょうは公団総裁、エネ庁長官、大変ありがとうございました。四十四分から私は金融特の質問がありますので、よろしくお願いをしたいと思います。 これまで石油公団が出融資してきた会社というのは二百六十六社と聞いております。このうち百五十四社がもう既に倒産をして、四千八十一億円が消えてしまったと。これは間違いないかどうかわかりませんが、間違っておったら御指摘いただきたい。 昨年、石油公団開発事業委員会の報告書によれば、公団運営の不透明、不効率さを指摘し、直ちに改善を求める厳しい内容で、透明性の確保をして国民の理解と信頼を得る努力の必要を強調したと伺っておるわけであります。 公団発足以来三十一年になるわけでありますが、一度カナダのドーム社のことで昭和五十九年に国会で取り上げられたようでありますけれども、この間三十年もの間、これだけの問題が余り取り上げられなかった。先般、堀内通産大臣が一兆円を超える不良債権があると、こういう指摘をされて大変な問題になりました。その間、審議会も、事業委員会はもちろんでありますが、通産省や公団も何らの改善もしたとは思えないんですね。しかも、国際情勢の変化も随分あったろうし、そういうことを見ておってどうしてこんなに長いこと国民の税金をこれだけ使って国際情勢の変化等を考えて対応しなかったのかなと、まずこの点からお伺いしたいと思うんです。
○政府参考人(河野博文君) 石油公団の事業でございますけれども、先生御指摘のように、いろいろな方面からの御指摘を最近受けているわけでございます。そうした御指摘を受けまして、企業会計あるいは法律などの外部の専門家のみで構成されます先生が今御指摘になりました石油公団開発事業委員会を石油審議会に設置いたしまして、昨年の二月、石油公団の業務改善あるいは情報開示等についての報告書を取りまとめたところでございます。 過去確かに長年にわたってこの事業をやってまいりましたわけでございますけれども、我が国のエネルギー安定供給の確保のためということで全力を尽くしてきたというふうには思いますけれども、確かにこういった御指摘を伺いますと改善すべき点も少なくないということで、この報告書の指摘を真摯に受けとめまして、事業運営の適正化のための措置を実施すべく、全力を挙げて取り組んでいるところでございます。 この報告書におきましては、今、先生御指摘のように、自主開発原油の量的確保に重点を置く傾向があった、したがって資金の効率的運用に対する配慮が欠けていたのではないか、あるいは石油公団の出融資につきまして将来発生すると見込まれる損失額が石油公団の財務に適切に反映されるシステムになっていなかったのではないか等の御指摘が挙げられておりますので、この対策に真摯に取り組んでいるところでございます。
○参考人(鎌田吉郎君) 堀内元大臣からは石油公団の業務のあり方、財務のあり方につきまして大変いろいろ御高見をいただいております。その御意見を踏まえまして、一昨年の九月には通産省の石油公団再建検討委員会が報告書を出しましたし、昨年の二月には石油審議会の石油公団開発事業委員会が報告書を出しております。 この報告書に盛られました私どもの業務の改善点につきまして、私ども石油公団といたしましてはこれをすべて、しかもできるだけ早く実施するということが元大臣の御趣旨を体するゆえんであるというふうに考えまして、私自身が本部長になりまして改革推進本部をつくりまして、これまで十六回会合を重ねて、ほとんどのものについて既に実施、残ったものについても実施を見定めております。 石油公団も一個の事業体でございますので、常に事業の効果的、効率的な運営について不断の努力を行うというのはもう当然のことでございますし、また今回の御指摘で私ども痛感いたしましたのは、私どもがやっております仕事は大変リスクの高い仕事でございまして、そういった意味で国民の理解があって初めてできる仕事でございますので徹底した情報公開が必要であるということが一つございます。 それからもう一つは、それと関連するわけでございますが、公団の財務につきまして、民間企業の会計原則、会計準則に準じた形で会計を処理する、会計基準を策定するということで透明性を高め、そういった中で国民の理解を得ながら仕事をやっていく、こういうことも大変重要じゃないかと思っております。 それからまた、既存のプロジェクトについても不断の見直しが必要だということも御指摘賜りました。ここら辺も踏まえまして、今後とも業務の改善に全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。
○田名部匡省君 二十分しかないのでそのペースで答えられるともうほとんど聞けないで終わっちゃうんです。 そこで、政府が積極的に支援した事業、いわゆる規模の大きいナショナルプロジェクト、これが五社あるわけでありますけれども、これだけがどうしてナショナルプロジェクトになったのか、わかったらちょっとお話しいただきたい。
○参考人(鎌田吉郎君) ナショナルプロジェクト、先生今御指摘ございましたように五社ございますが、これらはいずれも石油危機当時に政府の大変強い支援のもとに経済界挙げて設立された会社、プロジェクトでございます。 したがいまして、民間の株主の直接、間接含めますと百社から二百社になるというようなことで、まさに官民挙げて取り組んでまいってきたプロジェクトでございます。
○田名部匡省君 このうち三社は欠損金が生じて、ジャパン石油、日本インドネシア石油、日中石油ですね、残りの二社はサハリン石油、北極石油、これはもう採鉱活動を中止しているわけです。五社のうち欠損金が生じたのが三社、やっていないのが二社、これがナショナルプロジェクトの姿なんですね。 私はこの五社に対する平成九年度末の投融資残高が合計六千七百六十億で公団の投融資残高の約六割を占めているということを伺っているわけですけれども、日中、サハリン、北極の三社は整理方針を打ち出した。この三社を整理するということになると公団の損失は二千数百億円に達すると見込まれておるようでありますが、公団は損失に備えるため引当金を設定しているわけですね。 九事業年度末で残高が九百三十六億円、この三社の現状からこの金額で大丈夫ですか。
○参考人(鎌田吉郎君) 石油公団といたしましては、従来はこの投融資損失引当金はいわばその当該年度の収益から管理費等を差っ引いた残りを積み立てるということにしておったわけでございますが、先ほど申し上げました両委員会の御指摘を踏まえまして、むしろ個別のプロジェクトごとに必要な額を算定いたしまして積み立てるという方式に変えたわけでございます。 この結果、この結果と申しますか新しい引当金の積み立て基準でございますけれども、今後合理的にかつ客観的に見積もれる一定の長期間、大体十年程度でございますけれども、十年程度までに見込まれる損失を引当金に積み立てるということで、今回そういうものも含めまして、債務保証もやっておりますのでその分も含めまして四千二百九十四億円の引当金を計上いたした次第でございます。
○田名部匡省君 いずれにしても、事業採択に当たって慎重な検討、情報公開と会計処理基準の改善が必要だと思うんですね。石油公団ばかりではなくてどの特殊法人もそうですけれども、企業的な感覚とか意識というのはもう全くないんですね。 おととい、青森県の保証協会の会長が報告に来まして、日本でただ一人民間から、県庁の三役のポストですけれども、私たちが民間からやってみたんです。物すごい成績を上げた。バランスシートはやる、コンピューターは導入する、営業に歩いて、そしてもう今は恐らく通産省でも一番すばらしいと、この保証協会は。仕事はどんどんふやして人はふえないわけですから成績がよくなるのは当たり前なんです。あれを見ておってもそう思うんですけれども、皆さん方には、ちょっと残念だけれども、言ってみれば腰かけで赤字でも給料をもらってボーナスをもらって退職金をもらっていく、どうもどの公団を見てもそんな感じを物すごく受けるんですよ。 話はそのくらいにしておきますが、現在活動中の石油開発会社というのは百十二社、こう伺っているんですが、そのとおりですか。
○参考人(鎌田吉郎君) 平成十一年度末でございますが、現在支援中の会社の合計が百二十ございまして、このうち生産中または生産準備中が四十六、探鉱中が三十五、解散準備中が三十九、こういう数字になっております。
○田名部匡省君 堀内通産大臣の書いたのを見ますと、要するにほとんどが剰余金がマイナスで、これを現時点で清算すると石油公団の損失は一兆三千六十九億だと。現時点でやればですよ、やることはないんだろうけれども。しかし、相当の会社がもう撤退したり損失を出している。 全体の引当金の残高というのは一体今どの程度になっているんですか。
○参考人(鎌田吉郎君) 先ほど申し上げましたように、平成十年度決算で四千二百九十四億円の積立金を積み上げております。
○田名部匡省君 いずれにしても、撤退したり倒産したりするとこの引当金でやらなきゃならない。それが足りないと公団がこれ全部責任を持っちゃうと。公団の金というのは国民の税金ですから、そういうことをしっかりやってほしいと思うんです。 北極石油が設立したのが一九八一年、もう既に十九年過ぎているわけでありますけれども、この北極石油自体も、私は、この資料を見てみますと、公団がこの会社に出資、融資した千二百十八億という金だということを聞いていますけれども、これは私の言うとおりかどうかわかりませんけれども、そのうち七百七十億、カナダのドーム社に融資をしているわけですね。先ほど皆さんから伺ったからよくわかったんですけれども、返済は生産した原油を充てて返す、出なければ二〇三〇年に元本だけを返すという条件のようだったので、二〇三〇年というのはあと三十年、もう既に二十年たっちゃっているわけですから半世紀もかかってこんな取り決めしたのかなと思うのが一つありました。 そして、このドーム社は三百五十億円の借金があって、公団からの融資を引き出すと探鉱に使わないで返済に回しちゃったと、七百七十億の中から。ということなので私はそうかなと思って先ほどお伺いしたら、結局はこのドームという会社は融資を受けて三百五十億の借金を返して倒産しちゃったと。それで、私はその三百五十億を、ほかの会社に借りていた借金を返したら残りだけを新しい会社が引き継いだのかなと。そうしたら、いやいや、返済分もひっくるめて引き受けましたと、こういう話ですからそのところは理解をしました。 いずれにしても、このドーム社のやっておった仕事は私も何年か前に見たことがあるんですよ。一体あんなところに、技術屋さんはとても、油掘っても、当時はパイプラインも敷くようなあれもなかったし、それから氷に閉ざされているわけですから潜水艦で運ぶかなんという話もあったというぐらい、そして結局は一年間技術屋さんの反対でやれなかったと、いつの間にやら一年たったらやることになったという、それも週刊誌とかいろんなのが書いているから、これは私はもう全部が本当だとは思いません。しかし、いずれにしても問題があるんだなという感じを受けるんです。 いつもそう思うんですが、こういうことがマスコミやいろんな報道で流されても何も言わぬものですから、もうそれが本当だと思っちゃうんですね。やっぱり本当でなかったときには反論をしっかりやってください。そうでないとみんな国民全部そう思っちゃうんですから。ということです。 もう時間が余りないのできょうはこの程度にさせていただきますけれども、いずれにしても失敗すれば全部国民の税金を使う。確かに石油資源が乏しい、エネルギーが乏しい日本ですから、それは気持ちはわかりますよ。気持ちはわかるが、じゃその石油全部で日本のエネルギーの五割も補充できるんだというなら別ですけれども、わずか数%のためにこれだけ金をかけて本当にいいのかなという気持ちが私はあるんです。私は農林大臣もやりましたけれども、生産者というのは一番もうからぬですよ。ところが、販売するところが一番もうかるんですから販売するところに何か手だてを持てる方法というのはないのかなと、そんな気持ちがしているんです。 いずれ、これは一遍で終わる話でないのでいろんな参考人の方々もおいでいただいて、この人たちもいろんな本を書いていますから、どっちが本当なのか私はわかりません。経理にしても、税理士に見てもらっても、いやこれはとてもわかりませんと言う。 だから、委員長、前から言うように、この行政監視委員というのは弁護士だとか税理士のプロを入れてスタッフを持っていろいろやらないと、やってみたって我々の手に負えないということで、また重ねてこのこともお願いをして質問を終わりたいと思います。 きょうは本当にありがとうございました。
○委員長(浜田卓二郎君) 本日の調査はこの程度にとどめることとし、これにて散会いたします。 午後四時三十四分散会